鬼畜あっくん「オレのスキンヘッドをぶち込むぜ!」

このエントリーをはてなブックマークに追加
791みをつくし
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1200499852/493,497503-504
(平安パラレル注意:エロのターンまだ先注意)

入内当日−、ろくに実家である少納言邸を出たこともない廉が初めて目にした宮中は、
その奥に参内する者が殿上人と呼ばれるにふさわしい、まさに天上の御殿もかくやという華やかさだった。
この日のために少納言家では精一杯の財を投げ打ってまで、豪華な衣装や持参道具を用意したのだが、
所詮、栄華文化の中心である後宮において廉の身だしなみは質素といっても過言ではなかった。
「どうしよう…もう、オレ帰りたい、よ。」
今日からの住まいとなる桐壷の母屋に到着し、腰を下ろして早々に廉は堪えていた涙を溢れさせる。
侍従として共に参内した栄口はどうにか廉を言いくるめて慰めたが、内心では自分も泣きたいほどだった。
三つ巴で覇を競う他の女御やそれに使える女房たち、更にはその後見である家のものたちからは
何故このような時期に、少納言ふぜいの噂にも上らぬ姫が更衣の位まで約束されて入内したのかと
刺々しく冷たい目を向けられている。
現にこの桐壷に渡ってくるまでの道中で、早速その陰湿ないじめは始まっていたのである。

「…随分とみすぼらしいご衣裳だこと。」
「…ご覧遊ばせ、あの色の抜けたような髪。うちの姫様のお見事な黒髪と比べるのもお可哀想なほど。」
「…西広の帝も物好きでいらっしゃる。聞いた所では歌も手習いも今ひとつ、もののあはれも理解できぬとか。」
桐壷は、内裏の中でも最も隅に位置する。
そのため渡ってくるには他の多くの殿舎前を通らなくてはならない。廉を値踏みしようと待ち構えた人々が
御簾の向こうから嘲笑の声をあげて、針のむしろとなりながらようやくここまで辿りついたのだ。