阿部「三橋!丸裸にすんぞ!」

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923すずめはし
※読み飛ばしていいとこ 【前回までのあらすじ】うまい棒ウメエ
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1196932110/416,634

(;*゚◇゚)

まだかな? まだかな?

フェンスの上で落ち着きなく右往左往してみても、時間が短縮されるわけではないが
そうせずには居られない。軽い練習の後ミーティングをして、17時前には終わると
言っていたのに、もう2時間はとうに過ぎ、阿部は沖との投球練習に没頭していた。
「26っ!」
ミットの音がグラウンドに響く度に体がウズウズして、逸る気持ちを抑えきれない。
早くに練習が終わったとて この姿では何も出来やしないが、こうして見てしまうと
じっとして居られない。2度訪れるか判らない機会。今日だけでも自分が投げたかった。

いつもと変わらない時間まで練習があったのだから、今日の約束はお流れだ。
門限が過ぎているのは、丸い時計を見ずとも体内時計で分かる。
時間を守らずに学校で待っていたら、きっと阿部に怒られる。『カッ!』て やられる。
それが分かっていながら、みはしはフェンスから飛び立ち諦め悪く更衣室近くの木に
降り立つ。
(誰もいない、な。)
ここは2階の窓から中の様子が覗けるくらいの高さがある。
いつぞやに、この木から落下した時の痛みは相当なものだった。