田島「三橋、じいちゃんの畑にまくからうんこしろ」

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623すずめみはし
※読み飛ばしておk
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1195151629/71

*

まず阿部が玄関でドアを開けたまま、
「ただいま〜」
と帰宅を伝えてから家族の動向を探る。台所から母の返事を聞いた後、しばし待つ。
廊下に出てくる気配はない。
「GO!」
後ろに隠れていたみはしに小声で合図をしたら、隙をみて一緒に部屋まで走る!
友達を泊めると両親に伝えるには少々不安があった。
みはしが上手く嘘をつけるとは思えないし、事態が解決する目処がつかないことには何日
阿部家に留まるかも明確に出来ないからだ。


みはしに鍵をかけるよう促して、阿部は夕飯を食べに部屋を出る。
その間、言いつけ通り部屋の鍵をかけてから、みはしはコンビニで買った肉まんを早速
取り出して、大きな口いっぱいに頬張った。あまりの旨さに感動し、涙すら浮かべた。

 コンコン

ノックの音がして、主の帰着に大急ぎでドアを開ける。
若干浮かれ気分でいたみはしは、廊下に盆を持って立つ阿部と目を合わせた途端に
軽く睨まれたことに声無き悲鳴をあげそうになった。
無言で部屋に入り、鍵を閉める動作に威圧感を感じて無意識にシュン…と縮こまる。
「ノックしたのが俺じゃなかったら どうすんだよ。」
阿部は片手に持った夕飯の残りとスプーンを乗せた盆を持ち直し、テーブルに置きながら
「次はちゃんと俺が声かけてから開けろよな。」
と釘を刺した。単純なみはしの行動を予測し、敢えて試したのだ。