http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1194875715/252 歯の隙間をこじ開けるように三橋の舌が割りこんでくる。
「…んっ んふっ」
熱い吐息と甘ったるい唾液が口の中に広がり呼吸を乱す。
せわしなく鼓動する心臓に周りの雑音はかき消され、
世界中にたった二人しかいないような錯覚さえ起こしてしまう。
俺は這い上がってくるような快感に身を委ね、そっと目を閉じた。
「んっは…ふっ かふ…」
暖かくねっとりした舌先が俺の口腔内をなぞり、
その生々しい感触に止めどなく唾液が溢れてくる。
「んっ…んちゅっ くちゅ…ちゅる」
三橋は俺の下顎に溜まった唾液を舌ですくい上げるようにして、
緊張して奥に縮こまったままの俺の舌に擦りつけた。
ぬちゃぬちゃといやらしい音がして二つの舌が絡み合う。
舌根の側面のぬるっとした部分にまで三橋の舌が入りこみ、思わず鼻から息が漏れた。
「んっんふっ ぁふっ」
誰もいない視聴覚室に、聞こえるのは荒い呼吸と卑猥な水の音。
あまりにも淫猥なシチュエーションに俺の意識は薄れていく。
お互いの粘膜の熱さに酔いしれ、飢えた獣のように唇を貪り合った。
「んっはっ…ぁふっ んんっ」
上擦った声に気を取られた瞬間、俺の背中に回された手に力が入るのを感じた。
(…三橋?)
うっすらと目を開くと、三橋が切なそうに俺を見つめている。
(なんで…)
そして、ふっと目を細めた瞬間、一筋の涙が三橋の赤い頬を伝った。
ドキリと心臓が跳ね上がる。
耳の奥で痛いほどに警鐘が鳴っているのがわかる。
この先は危険だと、僅かに残った理性が叫ぶ。
だが、熱を帯びた金色の瞳に俺の意識は完全に支配され、
もはや何も考えることができなくなっていた。