三橋「将来僧になって結婚して欲しい」

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773屋根裏
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「リベンジ…」
「恥ずかしいからこれ以上言わせんなよ。俺いろいろ調べたから、今日は大丈夫だと
思う」
阿部君はそう言うと自転車に乗って走り出した。
なにが恥ずかしくてなにが大丈夫なのかわからなかったけど、オレは黙って阿部君の
後を自転車で追う。
思えばこうして2人だけで行動することって、オレが学校に戻るまではなかった気がする。
西浦の野球部に入って、毎日があっという間に過ぎて、練習は大変だけど楽しくて、
そんな日がずっと続くんだってなんとなく思っていた。
阿部君が一番したいのは野球。オレなんかに関わっている場合じゃない。
オレは大きな間違いをしてしまった。
阿部君に謝って、あの言葉を取り消さなければならない。

すぐに阿部君の家に着いて、オレは中に通された。
本当に誰もいないみたいでしんとしている。
阿部君と2人きりだと思うと緊張してきた。
お客さんみたいに飲み物とか出されて恐縮してしまう。
いつ話を切り出そうかと思っているうちに、阿部君がキッチンから顔を出した。
「三橋、昼飯まだだよな」
「え、う、うん」
「今用意するからテレビでも見て待ってろ」
阿部君てけっこう家の手伝いとかしてるのかな。動作が早い。
10分も経たないうちにダイニングテーブルの方に呼ばれる。
「全部母さんの作り置きでごめんな」
阿部君はそう言ったけど、ちゃんと温められていて、ご飯も炊きたてみたいに
おいしかった。
その後、2人で野球のビデオを見てああだこうだ言っていると、もう夕方近くなって
しまった。