http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1191598714/536 放課後部室で着替えていると、9組の面々が入ってきた。
「…ぃぃぃっくぅっっ」
俺は後ろを振り返った。案の定三橋が口を押さえている。
「三橋、お前まだしゃっくり止まってなかったのか?
「う、うん、止まったと思ったらまた出てくる…」
「おれもさー、後ろからおどかしてみたりいろいろやってみたんだけど、ダメなんだ
よなー」
「田島はやり方がバレバレなんだよ」
泉があきれたように言った。
「そういえばさ、しゃっくりって100回したら命が危ないんじゃなかったっけ」
「おれは100万回って聞いたけどな」
「いや、3日間止まらなかったら、だよ」
おいおい、現代っ子とは思えない会話だな。
「それは迷信だと思うよ。しゃっくりって横隔膜のケイレンだから、息を大きく吸って
横隔膜を固定したらいいいんだよ、それでできるだけ息を止める」
おお、さすが西広だぜ。
「三橋、やってみ?」
「う、うん」
息を吸って止めた三橋をみんなが見守る。
…30秒、40秒、50秒…
三橋の顔が真っ赤になってきた。
1分20秒すぎ、三橋がぷはっと息を吐いた。
「どうだ?」
「あ、と、止まったみたい」
「やったー!西広すげー」
「あれ、そういえば三橋、先生に呼ばれてなかったっけ?」
「え、あ、忘れて……ひぃぃぃっくっ…」
「あ……」
三橋には気の毒だが、大方のヤツは笑いをかみ殺していた。
正直俺もこの時点では、大して問題を重要視していなかったんだが…。