永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 26

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593名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 16:41:50 ID:E6YyCiqe0
雑魚スピに触手が標準装備されるわけだな?
594名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 16:47:22 ID:9z8ANrN8O
そしてハリオンは触手でヒミカに
595名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:07:25 ID:9sd5EXyy0
焼きたてのヨフアルを作ってあげる、と。
596名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:41:28 ID:oHto4uHP0
    ' ⌒ ヽ
   / _ ノノハ
   (6リ`o-oノ  
   oリ)||  ||(リつ  <勇者殿!
   |_ /|i .リ  
    く/ 丁 〉  

突然だがソーマ作ってみた。どうでしょう?
597名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:44:30 ID:oHto4uHP0
    ' ⌒ ヽ
   / _ ノノハ
   (6リ`o-oノ  
   oリ)||  ||(リつ  <勇者殿!
   |_ /|i .リ  
    く/ 丁 〉  

ズレタorz  
598名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:47:15 ID:4O4AaA6i0
ぬぅ・・・ふんどし?
599名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:54:03 ID:oHto4uHP0
やぱり?
なかなか良いのが見つからなくて試行錯誤はしてみたが1から作るのってむずい。
エロイ人セーブミー。
600名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 21:59:09 ID:z/8U0RO40
顔長いな
601名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 22:16:02 ID:a9A6lm0y0
まぁ、見えないこともない
602名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 22:24:27 ID:9sd5EXyy0
眼鏡の位置はヨーティアにも使えそう
自分にもAAの技術があればなぁ。職人の光臨に期待
603名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 23:08:14 ID:OL3FpR+K0
おk、じゃあちっと賢者様AA化挑戦してみるぜ
604名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 23:42:56 ID:jOU5hGis0
職人キター━━━━━(゜∀゜)━━━━━!!!!!!!
ってことで、wktkしつつテンプレ用意してみた。>>569で。

この前第二詰所行ったんですよ、初めてね。
で、生まれて初めてスピリットを補完したわけですわ。
正直最初はスピリットの補完って簡単だと思ってたのよ。みんな普通に補完してるからさ。
あのね、俺が間違ってた。あれはメーカーが補完するもんじゃない。ネタだね、ネタで補完するものだよ。
最初に妄想する時さ、めちゃめちゃびびって切り番そろ〜って踏んでネタ振りそろ〜っと話したのよ
10レスくらいかけてさ。でなんか怖くなって接続切り離しちゃったのさ。
そしたらミカ先生がさ「もっとネタ仕込んで!」とか言うの。
同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。
だから仕込んだのさ。えぇ、そりゃもう仕込みましたとも。全てを忘れて仕込んだよ。
設定確認とか神剣の強制とかナポリタンとか色々忘れてね。だって先生が仕込めって言ったからね。
そしてらエライ事になった。
もうすごい大妄想。すごいG。ヘリオンくらい。スピたんならツェナだってオッドアイ。
それで横見たら冷凍ヒミカがすごい勢いで俺の事見てんの。ホントごめんなさい。
正直「男ならハリオンだぜ!」なんて見栄張らないで素直にツンデレにすりゃよかったと思ったよ。
心の底からハリオンマジックにした事を後悔したね。
でも第二詰所出て光陰と「前のニムントールクーデレだったな!これだからエレブラは。」とか言っちゃてんの。
ホント俺ってダメエトランジェ。 誰か助けて下さい

ここまで来たかのアセリア&雑魚スピ分補充スレッド27


前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 26
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1178902150/
発売元:Xuse【本醸造】公式サイト
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
605名無しさん@初回限定:2007/07/21(土) 23:50:25 ID:jOU5hGis0

Q: 雑魚スピって何ですか?
A: サブスピです。

Q: 具体的に教えて下さい。
A: シアー・セリア・ナナルゥ・ニムントール・ネリー・ハリオン・
   ヒミカ・ファーレーン・ヘリオン、以上9名の総称です。

Q: 最近設定かネタか判んなくなってきちゃった。
A: ここで確かめましょう。→http://nechanforce.o-oku.jp/

Q: これまでに投稿されたSSはどこで読めますか?
A: ここで読めます。→http://etranger.s66.xrea.com/

Q: これまでに投稿されたAAは?
A: ここで観れます。→http://nechanforce.o-oku.jp/

Q: 俺あんまりサブスピに興味ないんだけど。
A: 雑魚スピです。>>1の関連スレリンク集で行き先を探してみましょう。


>>181>>187>>190>>4もちょっと変えてみた。
>>2-3は省略。変なところがあったら修正ヨロ。
点呼ネタは、>>557
606名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 00:02:31 ID:K9Hzu4ZB0
とりあえず賢者様プロトタイプをぺたり。
ツンツン頭なんで一部ソゥ・ユートのパターンを流用してみた。

    ヽ)/
 ∠´ノノハ`ア
<彡ノク~~ヘリ
∠イi ・o-oノ
  / く|U|>ゝ
  U__:|-|__|
.   /_/ ヽ.)

…なんかカジュアル系主人公っぽくなってしまった。
むぅ、白衣っぽく見えない。
607名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 00:50:57 ID:PwTk/Mmf0
かわいいなw
手に何か欲しいところ
608名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 00:55:31 ID:oSFF0l7N0
酒瓶だな
609名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 06:19:06 ID:Uc51VZvx0
タバコがいいかも

    ヽ)/
 ∠´ノノハ`ア
<彡ノク~~ヘリ
∠イi ・o-oノ
  / く|U|>ゝ っ-~
  U__:|-|__|
.   /_/ ヽ.)

勝手に改変すまん>606
610名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 08:57:15 ID:L8onOjOy0
手が離れてる気がしたので半角縮めてみた

    ヽ)/
 ∠´ノノハ`ア
<彡ノク~~ヘリ
∠イi ・o-oノ
  / く|U|>ゝっ-~
  U__:|-|__|
.   /_/ ヽ.)

勝手に改変すまそ>>606>>609
611名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 18:40:06 ID:CgqNge9t0
>>597のふんどしを>>606の足に変えてみた

    ' ⌒ ヽ
   / _ ノノハ
   (6リ`o-oノ  
   oリ)||  ||(リつ  <勇者殿!
   |_ /|i .リ  
    く/_/ ヽ.)
612名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 18:41:12 ID:CgqNge9t0
しまったこれじゃフル○ンだorz
613名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 18:42:16 ID:Wz/2TCep0
点呼ネタだが、>>557の雑魚スピたちに喋って欲しいPCシステムボイスでもいいな。
でも個人的には、せっかく信頼の人が全員エターナル化短編SSを書いたところで、雑魚スピやレスティーナの上位永遠神剣ネタも悪くないかもしれん。
以前にも何度かやったネタだが、今感じている雑魚スピたちへのイメージで改めてってところで。
614名無しさん@初回限定:2007/07/22(日) 21:53:33 ID:jydexytj0
このままじゃソーマ様が風邪引いちまうぞ
615名無しさん@初回限定:2007/07/23(月) 11:21:12 ID:RzV4uFw50
遅ですが…

>>574
承認&モノクロ調サンクスです
今週中に仕事と体力の都合をつけて切りますね


>聖賢【四つの物を、ヒーフーミー……13人で分ければ必ず奪い合うこととなる。それならば汝らは何を手に入れる?】
マスターは相応しい者に譲り、代わりに四つの神剣が持つ知識と経験を手に入れる
上位神剣を無理に使って最大稼働率30%よりも、知識と経験を利用して使い慣れた下位神剣を使いこなした方が効率がいい
渡りの時は力を借りる必要があると思うが、色々な世界を渡り歩いていれば上位神剣と契約する機会もある…はず

まあ、ヒミカあたりが『熱血』を発動させて限界を超えて行きそうな気がする…
「稼働率100%オーバー…私の全力に耐えられる?」
616名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 00:41:21 ID:PUUksdta0
ちょっとまわりを見回してごらん。1人で数本上位神剣持ってる人g(アカクヌレテヨメナイ
617名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 18:15:58 ID:lZNzjAYn0
>聖賢【四つの物を、ヒーフーミー……13人で分ければ必ず奪い合うこととなる。それならば汝らは何を手に入れる?】
ハリオン「分ける事が出来ないならぁ〜増やすしかないですよねぇ〜」
ウルカ「しかし、ここには4本しか上位神剣が無い…」
ユート「という訳で、お友達を紹介してもらいましょう」

ALL「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

ユート「ノルマは一本あたり2本以上!しかも、ここに居る俺達と合いそうなのを神剣通信で呼んでもらいますっ!」
聖賢「え、ちょっ…」
ユート「では…まず声をあげた聖賢さんからっ!」
聖賢「…致し方あるまい。呼べるような友人となると少ないのだが…三位『悟り』を」
ALL「おお〜〜〜〜〜〜っ!」
ヘリオン「なんだか知的な響きのある神剣の名前ですねっ」
ナナルゥ「どのような形状なのでしょう…非常に興味深いです」
ユート「では…時深さ〜ん、通信中継の方をお願いしま〜す」
時深「は〜い…あっ、突然申し訳ありません。こちら時の迷宮より通信している時詠の時深と申します…」

悟り「おうおう、根暗〜久しぶりじゃの〜…と言うか御主からの通信なんて何百周期ぶりかのぅ〜」
聖賢「五月蠅いぞ、タヌキ野郎!…っと、早速本題なのだが、エターナル候補のためにこちらまで来て欲しいのだが…来てくれるか?」
悟り「ん〜まあ、暇だから行っても良いぞ」
ユート「では…すぐに渡って来てくれるかな?」
悟り「OK〜!」


…続かない?
618名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 18:26:45 ID:lZNzjAYn0
間違えた…『悟り』は二位だった(汗
脳内変換よろ
619名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 19:56:54 ID:RxO5xLDG0
既に契約者がいる神剣引っ張ってきてどうするんだw
それはそうと475KB超えたので、踏んだ>>618スレ建てヨロ。
一応次点として待機中、オーバ。
620名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 20:48:46 ID:5O1N36+H0
621名無しさん@初回限定:2007/07/24(火) 20:59:34 ID:lZNzjAYn0
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 27
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1185277607/

次スレ立てました
人生初スレたてなので不備があったらゴメンナサイです


>既に契約者がいる神剣引っ張ってきてどうするんだw
小五・ロリネタをやりたかっただけなのですが…寝落ちしそうだったので書けませんでした、サーセン
622名無しさん@初回限定:2007/07/30(月) 01:36:55 ID:nGVVY7Bw0
ふと思ったが、親指立てにエスペリアが赤面狼狽するのなら、
親指sageにはどういう意味があるだろうか。
623名無しさん@初回限定:2007/07/30(月) 06:55:21 ID:bTsZsVCu0
>>622
ニムが光陰に向かってやると正しい気がした。
624名無しさん@初回限定:2007/07/30(月) 19:57:12 ID:nGVVY7Bw0
よぉーしっ、良く分かった。考えてみれば簡単な事じゃないか悠人?
求愛の反対ということなんだから、

ニム、さみしいから……コウイン一緒にいてくれなきゃやだ……。な意味なんd(ゲツリンゲツリンゲツリン
625紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:28:51 ID:vCQKhgxO0

今日も優しい風が吹いている高台。
そこから少し降りた所にある草原。腰を下ろすと、瑞々しい匂い。
青い湖や白い山並みや緑の森。水彩色に囲まれた、とっておきの場所。
ゆるやかに過ぎ去る時を感じ、髪を抑えながら、つまらなそうに呟く。
「……解いちゃおっかなぁ」
本当は、ずっと見て貰いたかった。褒めて貰いたかった、自慢の黒髪。
だが、3度目の偶然は無かった。それでも、習慣のように訪れてしまうこの場所。
何度無駄にしたかもう判らなくなってしまった傍らの大きめな包みをそっと撫で、
そのまま両腕で抱え込んだ膝の間へと顔を埋め、長く細い溜息を漏らす。
「うん、まぁ、判ってはいたんだけど、ね」
相手がどう考えているかは知らないが、好ましく思える、親友とも呼べるあの子。
彼女の想いが成就するのなら嬉しいし、その為になら出来るだけの協力もする。
そう決めたのは、自分。だから、これも自分が引き寄せた運命。
「はは……引き寄せちゃったよ、ユートくん」
俯いた先で皺の走る、一生懸命考えて選んだお気に入りのワンピース。
裾を握る指に力を篭め、自嘲的に微笑む事で泣きそうになるのを何とか抑える。
湖面のように穏かなさざ波が、心の中を静かに揺らしては過ぎ去っていく。
顔を上げれば、変わらず迎え入れてくれる雄大な景色。
≪綺麗だなぁ……≫
≪そうだねぇ……≫
あの日と同じように、空が高い。鳥が1羽、気持ち良さそうに翼を広げ、視界を横切る。
森へと帰る白い姿はどこまでも自由で、それがとても羨ましい。
ぼんやりと眺めていても、想い出ばかりに囚われている自分の今の思考にとっては。
「綺麗だなぁ」
「そうだね……え?」
唐突に声をかけられ、思わず相槌を打ちながら驚き、胸がどくん、と大きく弾む。
まさかと思いながらも、もしかしたらと相反する期待感に、綯交ぜになっていく心。
そうして恐る恐る振り向き、やや影のかかった笑顔を見つけ、息を飲む。
626紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:30:59 ID:vCQKhgxO0

「……コウイン!?」
「ん? どっかで会ったっけか?」
「あ、いえ、じゃなくて、ううん」
期待感はすぐに失望へと変わり、そしてその失望をじっくり味わう暇も与えられず、
みるみる噴き出して来た焦燥を懸命に内へと仕舞いこんだまま貼り付いた笑顔で取り繕う。
どうしてここに、とか何故よりにもよって彼が、とかは取りあえずどうでも良い。
それよりも今はこの場を何とか切り抜けねばならないと、背中に冷たい汗が流れる。
「あーわたし用事を思い出し」
「ふん、何だ結構有名人なんだな、この国でも。まぁいいか。どっこいせっ……と」
「……」
全く棒読みの社交辞令じみた言い訳が語尾を奪われ、逃げるタイミングを外す。
思わぬ皮肉めいた台詞が立ち上がりかけた足を釘付ける。誤解だと反発しかけ、口を噤む。
エトランジェやスピリットに対しての偏見や歪んだ興味本位の視線は、
事ラキオスに限って言えば今は殆ど払拭されているという手ごたえを感じている。
他ならぬ自分が微力ながらも率先して指導してきたこの施策の成果確認は、
幸か不幸か不定期に繰り返し城下街を視察する事で大まかな推移位なら確認してきた。
ただし、つい最近国籍に加わった新たなエトランジェへの純粋な好奇心までは防げない。
もっともそれはこれまでとは少し異なり、どちらかというと英雄への憧れとか
羨望に近い眼差しが殆どなのだが、こうも平板かつ寂しげに返されては一言も無い。
無遠慮に隣に座ったがっしりとした身体と横顔をそっと伺いながら呟いてみる。
627紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:32:41 ID:vCQKhgxO0

「……ね、この街、好き?」
「あん? んー、どうだろうな。好き嫌いで選んだ訳じゃないからなぁ」
「そう、だよね……ふふ、ねぇ、いっつもそんな言い回しなの?」
「おかしいか? あ、えっと」
「レムリア。呼び捨てでいいよ。その代わり、わたしもコウインくんって呼ぶから」
「おいおい、随分と一方的な奴だな。まぁ嫌いじゃないが」
「別に、変じゃないと思う。だけどそれじゃ、女の子にはモテないんじゃないかな」
「ぐはっ」
「あははっ! いいの、だってわたしの方がお姉さんだから」
「……それは驚いた」
「ど〜こ〜を〜見〜て〜る〜の〜か〜な〜?」
「そりゃマナの導きが特にあらん処を……痛っ!」
「ふーん。ま、信じてあげるよ」
「げ、現行不一致はいかんぞレムリア」
「嘘って難しいよね。自分で導いたんだから文句も言えないし」
「ちぇ。……ま、嫌いじゃないさ、この街も。とりあえず飯は旨い」
「あ、うん。……ありがと」
彼は今、物凄く正直に話している。切り換しや回転の良さも相変わらず。
そのせいか、不思議と霧が晴れてくるように軽くなっていく心。
ついからかいがちになってしまうのも、ひょっとしたら彼の計算なのだろうかとふと思う。
風に乱れかけた髪をつい押さえてしまうのはさっきと同じ。
それなのに、細めた目の先に映る湖の景色が酷くきらきらと眩しいのは気のせいだろうか。
立ち上がり、うーんと伸びを打つ背中の翳りが、落ち着かせてくれるのは錯覚だろうか。
628紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:44:30 ID:vCQKhgxO0

「……あの、ね?」
「ん?」
影になったはにかむような笑顔が、どくん、と波のように押し寄せる。
奥が読み辛い。正直、マロリガンから初めて訪れ、謁見した時よりも修正が必要な位には。
「お腹、空いてない?」
「……は? あ、ああ、一応それなりに」
「じゃあ、これ。どうぞ」
ぼかん、と間抜けな程に開いた唇がそんな台詞を溢してしまう。
そして告げてしまってから、しまったと警告を発する心。気を許しすぎてはいないか、と。
お互いの立場が引く境界線を強く再確認するのは、女王としての人格。
しかし、お、そうか?と中途半端に物分りの良い仕草でひょいと取り上げられてはもう手遅れ。
宝物を覗き込む子供のように嬉しそうな顔と彼が手にしたお弁当箱を恨めしく見つめる。
それでもどこか与えられる感想を期待して高鳴るのは、レムリアとしての人格。
「……一生懸命、作ったんだから」
「ん? 何か言ったか?」
「なんでもない。ありがたく思いなさいよね」
「おお、勿論だ。自慢じゃないが、食への感謝は常に心がけているぞ」
「……もう」
そうじゃなくてという言葉を飲み込み、代わりに浮かべる苦笑。
まぁいいか、今はお忍びなんだし、と細かく動く彼の手元に注目する。
「……む」
「え? どうかした? 我慢しなくてもいいんだよ?」
「い、いや……待て、落ち着け。ラキオスも異世界だからな、これ位は不思議でも」
蓋を開いた所で、ぴたりと止まる彼の手。何だか難しい顔をしたまま動かない。
もしかして緊張でもしているのだろうか、柄にも無く。
しばしの沈黙。そういえば、と思い出す。たしかこの間読んだその手の大衆雑誌に。
629紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:45:34 ID:vCQKhgxO0

「……ふっふ〜ん。なんだ、そうならそうと早く言えばいいのに〜」
「は? お、おい何を」
「やだなぁ、もう。はい、今回だけだよ?」
手元のフォークを手に取り、まだ熱を持っている赤紫色の自信作をそれに刺して差し出す。
恥ずかしがっている彼というのを初めて見たという新鮮さが、悪戯心を刺激する。
「しょうがないからお姉さんが人肌脱いであげる……あ〜ん」
「げ」
「げ?」
「ああ、いや」
「なによ、早くしないと特製のタレが落ちちゃうよ?」
「い、いや、あのな」
彼は面白いほど狼狽し、じりじりと後じさる。脂汗まで判りやすくかいて。
だが、気持ちは判るが、そこまで恥ずかしがられるとこちらまで照れてしまう。
耳が熱くなってくるのを誤魔化す為にも、ここは早急な対策が必要。
「もう、だだを捏ねない」
「御仏よ、これは一体何の試練……グボッ★&%!!」
青緑の液体が零れ落ちる前に前のめりになり、何かを言いかけた口の中へと強引に放り込む。
唐突過ぎたのか、目を白黒させているが、どうやら咀嚼はしているらしい。
髭を生やした顎の動きをじっと見据え、後に続く褒め言葉に期待する。
それが大衆雑誌に書かれていた、普通のデートに相応しい行為だから。
しかし直後彼が起こした行動は、想像を遥かに超えていて。ぱたり。
630紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:46:46 ID:vCQKhgxO0

「……へ? ちょ、ちょっと?」
いや、ぱたりじゃなくて。こう、白い気体が湧いてくる口元は新手の手品か何かだろうか。
揺すっても反応を示さない。うつ伏せになった背中から、どんどん失われていく体温。
「ね、ねぇ、コウインくん?」
「……ぅ゙」
「あ」
今度は、反応があった。一体何が起きたのだろうか。貧血体質とは聞いていないし。
取りあえずお弁当を避け、背中を擦りながら、一生懸命考える。何か、効果的な呼びかけは。
空を見上げると、いつの間にか雲行きの怪しくなってきた天気に何かを思い出しかける。
自分でも驚くほど冷静になっていく心。女王として帝王学で得た知識を総動員。
湖の向こうでごろごろと響く遠雷に、ああ、にわか雨かぁなどと考察しながら、ぱっと閃いた言葉。
「コウインくん! 起きないと、ハリセンだよっ!」
「う、うわわわっ! ちょ、やめっ!」
「……よかった」
ほっと安堵の溜息を付きながら左手で前髪を抑えてしまったのは、きっとレムリアの心。

「じゃあな」
「ん、ばいばい」
思いの外回復が早かったのは、やはりエトランジェだからなのだろうか。
大きな背中を見送りながら、ぼんやりとそんな事を考える。手にしたお弁当箱が少し重い。
「……ね」
「うん?」
思わず呼び止めてしまった微かな呟きにも、律儀に反応を返し、首だけをこちらに向ける。
そんな不思議そうな顔をされては、何も言えない。続く筈だった言葉をぐっと飲み込む。
「あ……ううん、なんでも。じゃあね!」
「ああ、またな」
「〜〜っっ」
631紫陽花のように:2007/07/31(火) 12:56:02 ID:vCQKhgxO0

駆け出す背中に投げかけられる、ただの挨拶。そんなささいな事にも躓きそうになる。
約束は、出来ない。彼は、代わりじゃないから。恥ずかしさで耳まで熱くなっていく。
石畳を走りながら、つい覗き込んでしまう利き腕の小指。ぽつり、と頬に冷たい感触。
「……ああ、降ってきちゃった。まいったなぁ」
ずぶ濡れになる前に帰らなくては、また小言を言われてしまう。
同じように駆け出している子供達を見かけると、いつまでも凹んでもいられない。
この大好きな街を守る、それも願いであり、約束だから。でも。
「……必然だったら、アリだよね」
偶然の運命。3度目なら、必然。そんなものを、また本気で信じたくなる。
雨宿り先に選んだ家の軒先が間深いのは必然。
だから。そこで途方に暮れているような表情を浮かべながら、手を翳し、空を見上げている姿。
特徴的なハリガネ頭にセンスの悪い羽織を背負っている姿などを、見つけてしまうのも必然。
「ね? そうだよね?」
聞こえないように小さく呟き、自分自身を納得させ、脳裏に浮かんだあの子に、今だけだからと謝る。
少しでも目立たないようにと裾を伸ばし、皺を軽くチェックしながら顔を上げるとくすんだ景色。
雨の中だから、目元が濡れていてもきっと誤解してくれる。
そんな計算をどこかでしながら、1歩、また1歩を慎重に進める。
どんな言葉で呼びかけようか、怪訝な顔をされはしないかと迷いそうな決心を叱咤しながら。

 ―――― や、偶然だね、ユートくん

必然は、運命じゃないから。
632名無しさん@初回限定:2007/07/31(火) 12:57:16 ID:vCQKhgxO0
埋め&誘導

全ては、目無し顔グラから始まった。
ネタは生まれ、スレは落ちる。
天位があれば、神剣には運命がある。
炎に追われ、閃光に貫かれ、辿りゆく果てはマグネシウムリボン。
だが、このスレ、求めるべきは何。
目指すべきは何。
打つべきは何。
そして、我にマナをよこせ。

次スレ
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 27
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1185277607/

目も眩む補完の中を、クォーリンが走る。
633名無しさん@初回限定:2007/07/31(火) 22:00:30 ID:rf/b/Uk90
>>631
乙です。
レスティーナルートの舞台裏ですね。
無理やり詰め込まれても、吐かずに咀嚼する光陰カコヨスw

とりあえず光陰センサーが反応しなかったということは、つるぺたばでぃが判定基準ではないt(レムリアインパクト
634名無しさん@初回限定:2007/07/31(火) 22:31:28 ID:R5FeOstl0
>>632
乙。
しかし光陰。そこまでハリセン恐怖症に・・・
635名無しさん@初回限定:2007/08/01(水) 00:02:49 ID:GyA4nW9+0
>632
ちょ、センス悪いてあんたの所の公式ユニでしょーがw
しかし光陰は、漢だな。仏の所に召されるのなら本望でしょw


「お帰りなさいませ。コウイン様」
詰所の扉を開いたとほとんど同時に掛けられた丁寧すぎる声。
だが、髪の毛一本にも満たない一瞬のタイムラグを、光陰は悲しいかな読み取れてしまう。
「おう、戻ったぜ」
タオルを受け取ってサンキュの言葉を返しながら、頭をワシワシ擦る。夕食の香ばしい匂いに腹を鳴らしながら、
背中越しに、思い出したように、
「あーそうだ。悠人はもう少ししたら帰宅すると思うぜ。おっと、そう言えばちょっと胃の調子が悪いんだ。薬湯をたのんでいいか?」
さり気ない会話をのこして、光陰は自室へ向かう。
「さーて。クールな二枚目の引いたカードは相も変わらず、か」
ニヒルな自嘲の気遣いは、自らのために受け取ったはずの白濁したバリウムのような薬湯を親友の部屋に人目を避けつつ運び込むのだった。
「……不味そ」
636だって女の子なんだもん:2007/08/03(金) 22:25:17 ID:ni9Thg2B0

「敵だ! バカ剣、気を抜くなよっ!」
今日も今日とて響き渡る、元気な悠人の叫び声。
巨大な神剣『求め』を翻し、一度振り返る。
「ネリー、アタッカー頼む! ナナルゥはいつもの!」
「……了解。マナよ疾く進め、破壊となりて彼の者どもを包め……イグニッションッ!!」
直後、巻き起こる轟音。『消沈』の剣先から迸る巨大な炎の嵐が敵の陣営を焼き尽くす。
「ふふん〜♪ 剣の扱いは得意なんだからっ」
衝撃と灼熱を受け、それでも尚辛うじて立っている敵に襲いかかるのは、『静寂』の切っ先。
水のマナが凍てつく刃となり、防御をすり抜け殲滅させる。こうしてまた、拠点は陥落する。
「……ふぅ、お疲れ、二人とも」
ディフェンススキルを使う必要も無かった悠人が満面の笑みで迎え、
「ユートさまぁ、早く次に行こっ」
「お、おいおい。わかったから」
気分爽快なネリーが引っ張るような形で部隊は侵攻を続ける。

「こんなところで命のやり取りか… 馬鹿げてるけど、仕方ない」
そして、立て続けの戦闘。アタックスキルを存分に使い切ったネリーは交替している。
先ほどのように振り返り、悠人が叫ぶ。
「シアー、アタッカー頼む! ナナルゥはいつもの!」
「う、うん……『孤独』よ、お願い……力を!」
「……まとめて、消し飛ばします。アポカリプス!」
イグニッションが尽きてしまったナナルゥの詠唱よりも先に、シアーが飛び込む。
巨大な一撃が吹雪のように吹き荒れ、浮き足立った敵の集団に殺到するのは赤雷の群れ。
全身を痺れさせ、動きの取れなくなった敵部隊はあっけなくシアーによって一掃されてしまう。
「……ふぅ、お疲れ、二人とも」
ディフェンススキルを使う必要も無かった悠人が満面の笑みで迎え、
「えへへへぇ……ユートさまぁ」
「うん、よく頑張ったな、シアー」
とことこと駆け寄り、服の裾を握るシアーを優しく撫でる。それも繰り返される定番。
637だって女の子なんだもん:2007/08/03(金) 22:26:38 ID:ni9Thg2B0

「ちっ、切っ先に迷いが出る……いや、今は何も考えるな」
そして、数回目の戦闘。アタックスキルを満足に使いこなしたシアーは交替している。
いつものように振り返り、悠人が叫ぶ。
「セリア、アタッカーを頼む! ナナルゥはいつもの!」
「了解!」
「……」
「ん? ナナルゥ、どうした?」
「……(フルフルフルフル)」
「え、もうないの? "いつもの"」
「……(コクリ)」
「そっか、連戦だからな。じゃあ誰か代わりを――――」
ぎゅっ。
「へ?」
「……」
「あ、えっと……何?」
「……(ボソ)」
「は? アタッカー?……もしかして、やりたいのか?」
「……(コクコクコクコク)」
「いや、でもなぁ。こう言っちゃなんだけど、ナナルゥのアタックスキルって意味がないというか」
「……(プゥッ)」
「あああ悪かった、悪かったから頬を膨らませるな!……じゃ、一回だけだぞ」
「……(♪)」
「じゃ、そういう訳だから、ごめんセリア、サポートに回ってくれないか?」
「え、ええそれは構いませんが……本当にいいのですね?(ボソッ)」
「しょうがないだろ(ボソッ)。それじゃ……いくぞっ!」
638だって女の子なんだもん:2007/08/03(金) 22:27:39 ID:ni9Thg2B0

「疾く進め 破壊となりて彼の者どもを包め!」
「効くかどうか賭けになってしまうけど こういう戦い方だってあるのよ!」
「うわぁぁぁしまったぁ〜!」
言い争いを黙って待っていてくれた敵サポーターが放つイグニッションで戦闘は再開され、
直後飛来した炎の弾丸はセリアが唱えたアイスバニッシャーによって打ち落とされる。
ナナルゥはタイミングを見計らい、全力で飛び込む。
初めて剣として振るう『消沈』の標的は、敵ディフェンダー、グリーンスピリット。
「手加減はしません……決めます!」
重量を乗せ、展開されているシールドハイロゥごと斬り伏せる。渾身の一撃、乾坤一擲スイングV。

  ―――― かきん。       [ damage 0 ]

「……」
「……」
「……」
「こ、これは戦争なんです、わたしが悪いんじゃないんですよ!」
「くぅっ! 食らっちまったか。だが、まだまだこれからだ!」
ナナルゥとグリーンスピリットの間に微妙な空気が流れていく間にも、反撃は始まっている。
一方的な敵のターンを受けた悠人は必死になって防戦を繰り返し、辛うじて凌ぐ。
やがて、撤退していく敵部隊。所謂痛み分けになり、戦場は再び静まり返る。
「はぁ、はぁ……危なかった……ん? ナナルゥ?」
それを見送ってようやく一息ついた悠人の前に、しおしおになったナナルゥが帰って来る。
彼女は『消沈』の細い柄を両手でぎゅっと握り締めたまま、やや俯き加減で近づいてきた。
声をかけられた途端、怯えるように一度びくっと肩を震わせ、
恐る恐る上げた眼差しは主人に叱られた仔犬にようで、さらさらの長い髪も不安そうに揺れている。
639だって女の子なんだもん:2007/08/03(金) 22:30:10 ID:ni9Thg2B0

「……(ボソ)」
「は? ああいや、大した怪我じゃないよ、こんなの唾付けときゃ治るし。それより、さ」
「……」
「あ、その、なんというか……お疲れ」
「……」
「いや、今回は運が悪かっただけだよ、ほら、なぁ、セリア?」
「え゛? え、ええそうですね。ブラックスピリットとかなら防御も弱いし(何故私に振るのですか?!)」
「……」
「(しょうがないだろっ!)そうそう、レッドスピリットも弱いよな。まぁ大体サポーターにしかいないけど」
「ユート様っ」
「――――あ゛」
「……(ウルッ)」
「わあっ! ごめん、泣くな、泣かないでくれ! あ、そうだ、一度拠点に戻って休もう。スキルを回復して」
「……(フルフルフルフル)」
「え、ヤなの? なんで? そうしたらナナルゥだって い つ も の」
「……(ウルッ!)」
「何故っ?! ちょ、良く判らないけど俺が悪かったからごめんなさい! ってああっ、セリアどこへ?!」
「……知りません。掘った墓穴はご自分でお埋めになって下さい」
「……(ウルウルウルウルウルウルウルウル)」
慌てふためき、どうしていいか判らなくなり、ただおろおろと戸惑うばかりの悠人。
その目の前でただぽつねんと立ち尽くし、つぶらな瞳からだばだばと大粒の涙を流し続けるナナルゥ。
ちょっぴり甘酸っぱい感情というものを初めて知った、ような気がする無口な砲台、Lv.33の春であった。
640名無しさん@初回限定:2007/08/03(金) 22:31:26 ID:ni9Thg2B0
更に埋め&誘導。
ナナルゥの主力部隊アタッカー固定縛りSS狙いは結構シビアで、
「我こそは真のナナルゥ萌え!」という猛者にしか中々お薦め出来ない危険なワークシェアリング(ぇ

>>633さん
吐くことすら叶わなかったのかも知れない罠(ぇ
>>634さん
三つ子の魂百までって奴ですなw
>>635さん
やられた、そのエピソード格好良過ぎw
つかエスペリアさん、ご心情は察して余りあるものがありますが、お手柔らかに。

次スレ
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 27
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1185277607/
641名無しさん@初回限定:2007/08/03(金) 22:35:20 ID:ni9Thg2B0
×:恐る恐る上げた眼差しは主人に叱られた仔犬にようで
○:恐る恐る上げた眼差しは主人に叱られた仔犬のようで

           orz
642名無しさん@初回限定
苦しくったって悲しくたってユートの中では兵器なの。
……わたくしたちは戦う為だけの存在です。それは本当なのです……。


今気付いた。アタッカーだから、このタイトルなのか!w
良し! ナナルゥと一緒にバッティングセンターにでも行ってくるぜ。
腰の回転の指導をみっちりと。