朝起きたら、妹に その12

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571名無しさん@初回限定:2006/08/19(土) 20:30:57 ID:iGPp2Skn0
なんか急に伸びててびっくりしたw
投下超GJ!
572突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:35:43 ID:gF+2OLfK0
流れを読まずに投下!w
573突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:36:46 ID:gF+2OLfK0
 彼、相原徹は我慢の限界に達しようとしていた。
 色々な意味で。
 「おに〜ぃちゃ〜ん?」
 自分で課した本日の受験勉強のノルマを終え、ベッドに潜り込んだ
彼の部屋を訪れたのは二つ下の妹、舞。音を立てないよう細心の注意
を払って扉を開けた舞は、絞りに絞った小声で呼びかけてから抜き足
差し足忍び足で徹の部屋に入り、これまた後ろ手でゆっくりと扉を閉
める。照明を消したままの暗がりの中、まだ寝付いていない徹の耳に
は絨毯の上をスローテンポで歩く素足の音だけが聞こえてくる。
 「えへへっ♪」
 そんな兄の様子を知ってか知らずか、ベッドまで数歩の距離まで近
づいた舞は身につけていた(普段から寝間着にしている)大きなワイ
シャツのボタンを外して脱皮するように肩からスルリ、と落として脱
ぎ捨てる。その下から現れたのは水色のショーツだけとなった少女の
半裸身。高校生にしては少々ボリューム不足なバストを除けば模範的
な体重と体脂肪率を保っている彼女の肌は白すぎず焼き過ぎず健康的
な色で若さの象徴である柔らかさと瑞々しさと爽やかな質感を周囲に
発散している。
 「………………………………」
 そんな妹の裸身から逃げるように寝返りを打つ徹。実は舞が、こう
して夜中に忍び込んでくるのは昨日今日に始まった事ではなく、これ
から起こるのかも殆ど毎夜の恒例行事になりつつあるのだ。
 「えへへへっ、お邪魔しまぁ〜すっ♪」
 そして舞の方とて徹が狸寝入りをしていること位は先刻承知。尻尾
が付いていればパタパタと振り回しそうな笑顔を浮かべながら、愛玩
動物が飼い主の布団に潜り込むように四つん這いになって頭から兄の
ベッドの中にモゾモゾ侵入する。
574突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:37:45 ID:gF+2OLfK0
 「ね、お兄ちゃん?」真下の部屋では二人の母が就寝中であるが、
背中から兄に抱きついて全身を密着させた舞は、先ほどよりは少し大
きな声で耳元に囁く「舞ね舞ね? 今日は石鹸を変えてみたんだ。ど
うかな?」
 「…………………………」
 「ほらほら、ね? 良い匂いでしょ?」
 「…………………………」
 「………お兄ちゃん?」
 「…………………………」
 「ここで、お兄ちゃんに質問です」ぷぅ、と頬を膨らませ化粧っ気
のない唇を尖らせる舞「この状態で、舞がお母さんが起こしちゃう位
に大きな声を出したらどうなるでしょうか? はい5、4、3、2、
1…………」
 「い、良い匂い………だと思うよ………?」
 「む!」
 「…………舞?」
 「やっぱりお兄ちゃん、起きてたぁ!」と今度は拗ねた声「お兄ち
ゃんと舞は恋人同士でしょ? お兄ちゃんは舞の彼氏だよね? なの
に寝たふりして舞のこと避けるなんて酷いよぉ。」
 二人の関係は正直微妙である。告白を受け入れるイコール問答無用
で恋愛成就だと信じて疑わない舞と、家族愛から恋愛へと気持ちを昇
華しきれていない徹の間には未だ明確な温度差が存在するのだ。徹と
て素直に甘えてくれる妹が可愛くないわけはないし、ハナから気心が
知れた相手ということもあって共に過ごす時間も心地よいのだが、実
の兄妹という大前提を簡単にカッ飛ばす事も出来ない。
575突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:38:19 ID:gF+2OLfK0
 「う〜……」結果、世間体という盾を駆使されて普段は満足にイチ
ャイチャ出来ない舞の不満が、こうして二人きりの時間に我が儘とい
う形で噴出するのだ「……舞、寂しいよぉ……」
 「………ごめん………」
 と背を向けたまま謝る徹も彼なりに舞を大切にしようとはしている
つもりである。野々宮美咲との一件が沈静化してからは出来るだけ一
緒に過ごす時間を作っているし、周囲に勘ぐられたりしないよう注意
しうながら舞のスキンシップには可能な限り応じている。
 「う……う〜…………」
 とはいえ謝っただけで不満が解消出来れば苦労はない。小さく唸り
ながら精一杯の主張代わりに強く抱きつく舞。すると当然ながら二人
の体の密着度が更に上昇する訳で。
 「ぅわっ!」
 小さいながらも張りのある二つの膨らみが徹の背中に押し付けられ
ることとなる。徹自身は裸ではないにせよ、薄い布地一枚に妹の素肌
の感触と温かさが伝わってくる。更に暗い部屋の中で後ろから抱きつ
かれ視覚を使っていない分、意識が感触に集中してしまうという状況
も余計な想像力を加速させてしまう。そうでなくてもここ最近は何度
も一緒に入浴(というか徹が入っていると舞が乱入してくる)して直
に裸を見たり触れ合ったりしている徹の頭の中では自分の体に絡みつ
いている妹のヌードが実にリアルに再現されていた。
 「と、とにかく、舞が嫌いになった訳じゃないから! 寂しい思い
をさせたんだった今度………いや、次の日曜日にでも一緒に出掛けよ
うか! 一緒に遊びに………」
 「……でーと……」
 「…………………………はい?」
 「舞とお兄ちゃんは恋人同士だから、一緒にお出かけするは全部デ
ートだもんデートなんだもん!」
576突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:38:45 ID:gF+2OLfK0
 「……あ、ああ、そうだな、デーとしよう!」
 「ん♪」
 と満足そうな声。
 「じゃ、じゃぁ明日も早いからもう寝よう。舞は明日も弁当作って
くれるんだろ? だから早く寝ような?」
 と早口でまくし立てる徹の体は彼の理性を嘲笑うように、自らの体
を晒して誘惑してくる舞をとしてではなく雌と判断して臨戦態勢を整
えている。
 早い話が、ギンギンに勃起しているのだ。
 「えー」
 「『えー』じゃない! 俺だって日曜の分の(受験)勉強を追い込
まないと駄目だろ? だから、な?」
 「じゃ、お休みのちゅー………」
 「さっきしただろ? 今日はもう寝ような?」
 「えぇー!?」
 「だから『えぇー!?』じゃないって!」
 というか、この状況でキス(当然ながら「接吻」という意味)なん
ぞしたら最後の留め金が粉々になりそうなのだ。以前に寝込みを襲わ
れて半分夢精状態のまま舞の口の中に放ったことがある徹の体は無意
識レベルで雌の体内に子種を注ぎ込み埋め尽くして征服する快感を知
っており、目の前に据え置かれた舞をターゲティングしている。しか
も舞の方も明らかにやる気満々ときたら…………
 「それじゃ、おやすみっ!」
 「うぅ……ぶーぶー!」
 心底不満げな妹の声を意識の外に追い出しながら、徹は覚え立ての
寿下無を繰り返し暗唱しながら固くく目を閉じた。
577突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/23(水) 06:47:11 ID:gF+2OLfK0
安定・・・・してませんなw>挨拶

ネタだけなら幾つか頭の中を浮遊しているのですが、どーにもこーにも纏まりません。
自分でも文章がフラフラしているという自覚はあるのですが・・・(汗


あー………桐莉兄氏、桐莉兄氏、業務連絡(?)です。
>>475-480の良い掲載方法(タイトルなど)が考えつきませんw
出来ましたら、そちらのご意向をお聞かせ下さいませ。
578名無しさん@初回限定:2006/08/23(水) 11:54:04 ID:IqcbeuWk0
朝起きたら(突発屋氏の)妹SSが投下されてた
579名無しさん@初回限定:2006/08/23(水) 14:56:35 ID:qoVQ703n0
しくしくしくしく……うぁぁぁ、月末までに間に合いそうに無いぃぃぃ。
駄目だぁ、もう駄目だぁぁぁ、もう…だめぽ……がくっ。

……ぬがぁぁぁああ;ぁぁあぁあぁ。ぁぅぁぅ。
うわぁぁああぁぁぁんっ、ド○えもぉ〜〜んっ!!!
【眠らなくても疲れない薬】出してよぉ〜〜っ!!(壊)

>>突発屋氏
ぬー、特にタイトルも妹のお名前も考えて無かったのですよ。
うぁ、見直したら何か改行も狂ってたし。
メモ帳コピペるとたまに折り返しの関係でズレちゃうのねん。

ぬぁー、電波こーい電波こーい……「いけない妹と秘密の兄鍵(あにきー)」で。

あひゃひゃひゃひゃ、壊れー壊れー。症候群LV5キタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(。 )ァ(Д。)ァ(;。Д。)ヒャヒャヒャ。
580桐莉兄:2006/08/23(水) 14:58:03 ID:qoVQ703n0
↑名前忘れてた、桐莉兄でつ。
581名無しさん@初回限定:2006/08/23(水) 21:50:15 ID:xHb41KQk0
>>573-576
GJ!
この妹ええわぁー


あと兄鍵(あにきー)ワロスw
582名無しさん@初回限定:2006/08/24(木) 00:21:55 ID:ZcpcrofM0
>>579
兄ちゃあああんがんがれえうぇえええ
583名無しさん@初回限定:2006/08/24(木) 03:41:04 ID:Q1ZhhF+00
ログが450kを超えたので、長編を投下する時には注意。
584突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/24(木) 04:10:02 ID:75Zg/D5C0
>>576の続きです。
少しは調子が戻ってきたカナ? 戻ってきたカナ?
585突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/24(木) 04:10:48 ID:75Zg/D5C0
 だが、現実も妹も徹が期待していたほどに甘くはなかった。
 「……あ………んふっ………んんん………」
 裸の上半身を背中に密着させたままモゾモゾと動く細い体、薄い
パジャマを苦もなく透過して背中に吹き付けられる甘い吐息と艶っ
ぽい呻き声、そして布団の中の気温を急激に上昇させてゆく火照っ
た素肌と汗の香り。殆ど毎晩繰り返されている舞の日課に年頃の徹
が慣れるはずもなく、腫れ上がった股間の疼きと背徳的(故に甘美)
な衝動と戦い続ける日々が続いていた。
 「あ……あ………あぁん……」
 当の本人から半ば無理矢理に聞かされた話によると、舞の自慰は
主に指を浅く挿入する形で行われることが多いらしい。先ず閉じた
ままの割れ目を何度も指先で撫でて焦らず時間をかけて準備を整え
、その後で愛液をタップリと絡ませた右手の中指を膣口に差し込ん
で入り口の周囲の浅い部分を優しく掻き混ぜるようにして快感を得
るのだという。

 『クリは触らないんだよ、感じすぎて痛いから。』
 とまぁ聞きいてもいない事まで、兄の反応を楽しむように暴露し
てくれるのだ。恐らくは、これも誘惑の一環なのだろうが……
 『それでねそれでね、お兄ちゃんのが入ってるのを想像しながら
チュクチュクってするの。舞、お兄ちゃんをオカズにしてすのがイ
チバン気持ちいいんだ。』
 などと恥ずかしそうに頬を染めつつ上目遣いで仰ってくれる。
586突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/24(木) 04:11:35 ID:75Zg/D5C0
 「………んん………んん〜ん……ほにいちゃぁん………」
 一体全体俺のベッドで何をしてるんだ、と少々の怒気を込めて問
いつめようとして真顔で『おなにーだよ。お兄ちゃんもする?』と
間髪入れずに切り返されてしまった初日。それどころか『舞とお兄
ちゃんは恋人同士なんだから、お兄ちゃんをオカズにするのが普通
でしょ? お兄ちゃんも、舞のことオカズにしてね? あ、それと
も舞の体使う? 舞が手伝ってあげようか?』と面妖な微笑みで迫
られてしまい二の句が継げなくなってしまった。この時ほど女とい
う生き物を恐ろしいと思ったことはない。
 「……んあん……ああん、きもちいいよぉ……」
 まるで自らの意志を持って自分自身を犯すような指の動きに翻弄
されて細い体が引きつる度、幼い膨らみが徹の背中に擦り付けられ
て既に固くなっている乳首がコリコリと転がされる。兄の匂いで肺
を満たそうとするかのように顔が当たっている肩口あたりは汗と唾
液と吐息の水分で布地が湿ってしまうほど。
 「……おに……ちゃん…………んんんんんっっ………!」
 ショーツ一枚という半裸身を密着させられたまま、こんな痴態を
演じられて何も感じないほど徹は人生経験を踏んでいないし女慣れ
もしていない。もう何日も欲望を放出していない分身は舞が放つ雌
の匂いだけで痛いほどに膨張しており、下着と寝間着で二重に覆わ
れた状態のまま上から触れただけで暴発してしまいそうだ。精巣の
中で圧縮され続けている熱いたぎりが勝手に尿管を押し広げようと
している異様な感触まで感じてしまう。
587突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/24(木) 04:12:00 ID:75Zg/D5C0
 「んんっ……んんっ……ぅんんんんんっ………!」
 脳内の血管までもが脈動するかのような鼓動が鳴り響く中、速度
を上げ抜き差しへと動きを変えた妹の手のひらがドロドロに濡れた
淫唇を小刻みに叩くピチピチという音と、膣内で愛液と空気が混ざ
り合うクチュクチュという微かな音が信じられないほど鮮明に聞こ
える。早く終わってくれと願う懇願と、細部まで聞き漏らさなんと
する本能が感覚器官を鋭敏にさせているのか発酵した乳製品の様な
淫臭も布団越しにわかる。
 「……っちゃう。 おにい………舞………っちゃうよぉ!」
 「っ!?」
 危うく漏れそうになった声を辛うじて飲み込んだ徹。背後から不
意に伸びてきた細い指が限界まで勃起した兄の肉筒をズボンの上か
らフワリと包み込んだのだ。
 「んんっ、んんっ、んんっ、んんんっ!」
 いよいよ絶頂が近いのか、荒くなる息に合わせて妹の柔らかい指
が羽毛の様なタッチで兄を上下に擦る。その華奢な手を止ることも
も振り払うことも『寝ている』徹には出来ない。ありったけの力を
下半身込めて奔流を押さるのみ。
 「んんっ、んんっ……………んんんーーーーーーーッ!!」
 そして舞は絶頂を全身で味わうため、徹は射精を食い止めるため
に。兄妹は同時に全身を硬直させ、背中を弓ぞりにさせながら同時
に果てた。
 

 「……はぁ……はぁ………お兄ちゃん、大好きぃ………」
 水色のショーツの中で大量の愛液が、白いブリーフの中では僅か
に溢れた数滴の精液が、それぞれ染みて広がってゆくの感じながら
二人は気怠い心地よさに浸っていた。
588突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/24(木) 04:19:18 ID:75Zg/D5C0
もちょっとだけ続きますw

んで更に業務連絡……というか忘れてました(汗

>>564
書式が非常に似ている、という理由から「あまえんぼ作者氏」だと判断しましたが、
違っていたら仰ってください。迅速に訂正させていただきます。


>>目からビーム ◆A/myMazZ7Y氏
ようこそです。
書き手としても管理人としても行き届かない点が多々あるとは思いますが、宜しくお願いいたします。

>SSログ置き場に一日と経たずに保存されててびっくりしました。

それは暗に「次も書くよな? 当然書くよな?」と催促しているだけなのですw
ともあれ楽しみにしておりますので、ジャンジャン投稿してくださいませ。ぺこり!

>>桐莉兄
早速、掲載させて頂きました。
なんつーか、その・・・・イ`!w
589目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/24(木) 13:06:23 ID:VJu92xGb0
>>突発屋 ◆63./UvvAX. 氏
 初めましてー。
 ここを見始めて一月も経っていない新参者ですがよろしくです。

 480kbを越すとヤバイらしいので、ちょいと様子見てます。うまくおさまればいいんですが。
 こんなんでいいのか? と、思いながら書いてるので、コメント下さる方感謝してます。
 では、第三話にて。
590目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:14:25 ID:B6X3Ca1m0
『小悪魔な妹』


 第三話 ライトニング・ストライク


 悪夢のような光景が目の前に広がっていた。
 四人がけのテーブルの上にところ狭しと並べられた品は実に十品。
 ラズベリーパフェ、ホットケーキ、フレンチトースト、苺のタルト、白玉ぜんざい、抹茶アイス、ココナッツミルクのかき氷、メロンソーダフロート、そして、コーヒーが二杯。
 当夜と早夜のコーヒーを除けば、糖尿病患者が見ただけで悶絶しそうなメニューを一人の少女が片付けてしまったことになる。
 開いた口がふさがらない早夜の代わりに、当夜が声をかけた。
「大丈夫か?」
 正直、食ってる最中にペットボトル症候群にでもなってぶっ倒れるんではないかと不安だった。
 しかし、目の前にいる黒い翼を生やした少女はそんな素振りはちらりとも見せず、不機嫌そうな顔で当夜を睨め付けるだけだった。
「うるっさいわねぇ。自分の財布の心配でもしたら? あ、メロンソーダフロートおかわり」
 昨日は幻覚かもと思ったが、こちらも間違いなく悪魔だと、当夜は確信した。
 
 学校の近くの通学路&国道沿いに、『仮宿』という田舎にしては大きめの喫茶店がある。
 古めかしいのは名前と店長の顔だけであり、数年前に改装されたそこは、嫌味にならない程度に飾られた薄い緑と白の洋風の建物である。
 やや田舎のどこか古ぼけた町並みを隠しきれないここでは、数少ないオシャレ分を補給できる場所であり、昔ながらの味もある。
 主婦、会社員、学生、老若男女問わず人気があった。
 午前中から午後三時半までは主婦の溜まり場、それ以降にようやく当夜たち学生の憩いの場となる。
 普段はあまりの人気の為、当夜はほとんど来たことはなかった。
 しかし、本日午後二時。平日の真っ只中、生徒たちは蒸し暑い教室の中、下敷きで扇いでいるこのときに、当夜と早夜は空調のきいた喫茶店にいた。
 天神 沙紅(あまがみ さく)と、図書館にいた悪魔は名乗った。
 昨晩、完全にすっぽかしていた当夜の家に、どう調べたのか突然押しかけると、「明日は学校を休んで妹を連れて『仮宿』に来い。と命令してその場を去っていったのだ。
 当夜たちが学校をサボってまで恐る恐る喫茶店に向かうと、白いワンピースと黒い翼と、そして不機嫌な顔の少女による、注文攻めが待っていた。
591目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:15:49 ID:B6X3Ca1m0
 図書館の少女はもとより、早夜の羽や角も、昨日必死に鯖の押し寿司を体験していたのがアホらしくなるほど、誰にも見えていないようだった。

「じゃあ、まず。自己紹介からしましょうか。私はさっき名乗った通り、天神沙紅。この町に棲む悪魔よ」
 追加のメロンソーダフロートを一口飲んだ後、突然少女は言い放った。
 二人も慌てて自己紹介したところで、会話が途切れた聞きたいことは山ほどあるはずだったが、目の前の大食いに圧倒されて声が出ない。
 空白を埋めるように、沙紅がストローでメロンソーダをズビズビ吸う音が聞こえている。
 いかん、このペースだと三杯目を頼まれる。
 当夜が不安を抱いたとき、早夜がすっと手を上げた。
 『仮宿』に来た直後は周囲に注意がいっていたようだが、沙紅の大食いのせいで緊張はどこかへ失せたらしい。
「沙紅さん質問いーですか?」
「何?」
 ソーダの上のアイスをストローで突き崩しながら沙紅が答えた。
「悪魔って、何なんですか?」
「悪魔よ」 
 当夜と早夜の目が怪訝なものになる。
「分かりやすく言ってあげましょうか。人って何ですか? はい、これに答えられる?」
 簡単には答えられまいという、自信たっぷりな顔で沙紅は言った。
「哺乳類じゃないかなー。あとは、セキツイ動物とか」
 早夜の即答に得意げな顔が固まった。数瞬の間を置いて、
「そう、悪魔は悪魔。人は人。禅問答じゃないけどこれしか言い表しようがないのよ」
 スルーしやがった。
 ここでまたヘソを曲げられても困るので、当夜たちは見逃すことを決めた。
 沙紅が続ける。
「ただ、それでも普通の悪魔とは別物なのも事実ね。いわば今の人間のようなものなのよ、私たちは」
 当夜が首を傾げた。
「人間の祖先が何か知ってるわよね。サルみたいな……ああ思い出せないわジャワカレーとかペキンダックとかそんなのよ」
「無理してボケなくてもいいぞ、大体分かる」
「その頃に比べると人はたいした頭を手に入れたけど、祖先のような運動能力は失われてしまった。私たちも同じ、悪魔ではあるけれど、徐々に力を失って人と同化してしまった」
592目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:17:14 ID:B6X3Ca1m0
 そして、と沙紅は続ける。
 要約すると、早夜と沙紅は、日本に流れ退化し、人と同化した悪魔であるとのことだった。
 早夜から角が生えてきたのは、親知らずと同じ原理だと言う。
 角や尻尾は、その過去の名残だが、悪魔への信仰を失った人間には見えないし、また角を可視化する能力も退化している為、普通の人間には見えないとのことだった。
「早夜は当人だからいいとして、じゃあなんで、俺には見えたんだ?」
「本当のことを言ってもあげていいけど、まぁ今はあなたが悪魔の親しい人だからと言っておくわ。あなたが私を見つけられたのは、一度悪魔の姿を認識してるからよ」
 ふむ、と当夜が腕を組んで考えると、
「って、ことは、昔悪魔を見たことあるやつなら、早夜の正体が分かるってことか?」
「そうだけど、少なくともこの町ではそんなことはないと思うわ。三十年前からうろうろしてるけど。角が見える生きた人は、あなたが久しぶりよ」
「そうか……って三十年!?」
 見た目はどう見ても、当夜たちと大差なく見える。実年齢を聞こうかとも思ったが、本能がそれを止めていた。
「へぇー。悪魔って若返りの力もあるんですね」
「ないわよ、そんなもの。私が太古の悪魔なら出来たんでしょうけどね。力がないから外見を取り繕うだけで精一杯。九十にもなれば老衰でおさらばよ」
 二杯目のメロンソーダが氷だけになった。
「ようするに、明日から普通に学校に通えるってことだね。あーよかった」
 早夜が両手を伸ばして安堵の息を吐いていると、沙紅が皮肉げに笑った。
「本当によかったと思う?」
 虚を突かれた当夜と早夜が、沙紅を見返す。
「いずれあなたも、私が看取ってきた悪魔と同じ運命を辿るというのにというのに……」
593目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:29:39 ID:B6X3Ca1m0
 クリームのついた上唇を軽く舐め、指先を早夜に真っ直ぐ突き出した。
「あなたは小鳥、籠の中の小鳥よ。籠の鳥は翼を得て羽ばたき、新しい世界を得る。でも、その広く成長した翼のせいで、もう籠には収まれない」
 沙紅の背中の翼が羽ばたいた。
「災厄の黒き羽根が舞う時、人々は血涙に沈む。我は悪魔なり、人を嘆き苦しませ、不幸に追いやる存在なり」
 喫茶店の中に、高々とした声が響く。
「これから、飛び疲れたあなたが絶望の海に沈まないことを祈るわ」
 唇の端を吊り上げて不敵な笑みを浮かべる様は、正に悪魔といえた。
 それが、甘味十一食を平らげて鼻の頭にクリームをつける前ならもっと格好がついたのにと当夜は思った。
 隣に小刻みな震えを感じたかと思えば、早夜が当夜の袖を強く握りしめていた。
「怖いよ……」
「早夜……」
「あたしも、数年したらあんなメンヘルポエマーになっちゃうのかな……」
 それを言うなって。
 うすうす考えていたが、あのセリフはどうかと思った。沙紅がそれを聞いて青筋を立てる。
「誰がメンヘルよ! 昨日図書館でせっかく考えてたんだから。なのに、来ないし!」
「さっきのセリフは伝承とかじゃなくて、あんたの自作かい……」
 というか、あんまり大きい声を出すな、他の客が見てる。
 そのとき、校舎のチャイムが、ここまで届いてきた。放課後の合図だ。
「今日はこれまでみたいね。また知りたいことがいつものところにいるから」
 窓の外をちらりと眺めると、沙紅は席を立った。
 後には、とりあえず角は大丈夫という成果を得た二人と、見るのも恐ろしい伝票が残された。
「ねえお兄ちゃん」
 空っぽの皿の群れに視線を向けた後、早夜が当夜を見る。
「何だ?」
「あたしもなんか頼んでいい?」
 当夜は伝票をちらりとめくり、財布を広げてみた。
「その前に、お前の財布を貸せ」
594目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:30:30 ID:B6X3Ca1m0
 翌日、相変わらず早夜のコスプレ装備は揃ったままだったが、登校してからも誰にもそれを見咎められることはなかった。
 そして、昼休み。
 三日ぶりに当夜たちは暗幕の張られたコンピュータ室に集まり、ささやかな快気祝いをしていた。
「早夜ちゃん。よかったね」
「いやー。よかったなぁ。早夜ちゃんの家に夜中にこっそりお見舞いに行こうかと思ってたぜ」
「よかったよかった。同級生を通報せずにすんでな」
 談笑と冷たい空気が室内を満たす。
 早夜の格好を除けば、そこはもう、三日前までの日常だった。

 家にも母親が帰ってきた。
 父親の様子を見る為またちょくちょく家を空けるかもしれないと言っていたが、とりあえずは一段落したらしい。
 そのうちいよいよ期末テストの時期が近づいてくると、早夜の外見や起こしかねない奇跡の不安などは忙殺されてしまって、一週間も立てば何も感じなくなっていた。
 聞きそびれてしまった謎が、三つあった。妙にタイミングがいい奇跡は、やはり早夜が起こしていたのかということ。
 何故、早夜の親知らずが急に伸びてきたのかということ。
 そして、早夜はこれからどうなるのかということ。
 図書館の悪魔に尋ねにいかなかったのは、無意識に避けていたからなのかもしれなかった。
 それでも、日々はゆったりと何事もなく過ぎていった。
595目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:31:42 ID:B6X3Ca1m0
 明日に期末テストを控えていた夜、当夜の部屋をノックする音が聞こえた。
「勉強なら教えないぞ」
「むぅ……」
 ケチなヤツめという顔をして、それでも早夜は勝手に入ってきた。
「なんでこの世に数学なんてあるんだろね?」
 お前の存在の方がよっぽど理解不能だという言葉は飲み込んでおいた。
 早夜は勉強嫌いだが、成績は悪くない。男子生徒がいいようにたぶらかされてノートと手間を捧げてしまうのだ。
 なんだかんだといって最終的には断れない当夜も、その一人だといえた。
「もうじき夏祭りだね」
 期末が終わって五日後くらいだろうか、地元の祭りなど、この歳恋人もなしで行くのはバカバカし過ぎる。
 更に昨年は早夜と疎遠になっていたこともあって、行ってなかった。
「今年は一緒に行こっか? どうせ一緒に行く人いないんでしょ」
 さすがにその決め付けには反論したかったが、その通りでまったく予定はない。
「うんうん。うら寂しい一人身の若い兄に付き合ってあげるとは、孝行な妹を持ってお兄ちゃんは幸せ者だねぇ」
 満面の笑顔で言ってのける早夜に、当夜は精一杯の抵抗をした。
「うるせえ。まだ未定なだけだ。お前は滑り止め」
「んじゃー。それまでに相手が見つかるといいねー。どーせいないだろうけど、あはははは」
 悪魔的というより、老婆のような笑いを残して、早夜は部屋を出て行った。
 どうしたもんかと溜息をついて、部屋のテレビをつけた。
 大型の台風が五日後の夜くらいにくるというニュースをやっていた。
 そういえば、と思う。最近早夜の『奇跡』が起きていない。嵐の前の静けさでなければいいのだが。
596目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:41:57 ID:B6X3Ca1m0
 じりじりと日差しが照りつける中、教室に満ちていた緊張が緩んだ。
「それでは書くのをやめてください。後ろから前へ答案を――」
 絶望と苦痛と睡眠不足に彩られた六時間耐久戦が終わりを告げた。
 長い戦いに終止符が打たれると、生徒の過半数が「やばい」と言って机に伏し、残りが「遊ぶか」と席を立った。
 孝之はその両方を行うと、当夜の席にすっとんできて、明日皆でプールか海にでも行こうという話を始めた。
 当夜が面倒くさそうな顔を見せると、ええいこの腑抜けがと孝之はいきり立った。
 ええいこの根性なし目、共学でありながら三年間彼女なしで卒業するつもりか、幸い俺には早夜ちゃん。お前には由香利というターゲットがいる。
 ここでフラグを立てておけば、その次の夏祭りでスムーズにいける。ここが正念場だぞ当夜!
 などと言っていたが、要するに早夜を引っ張る為に当夜を利用しようとしていることは明らかだった。
 しかし、結局いつもの勢いに負けて、加奈子ちゃん以外は行くことになった。
「すみません。ちょっとサークルの用事が立て込んでまして、また今度お願いしますね」
 内容に触れると汚染されるので、それ以上は突っ込まないでおいた。
 二対二になると早夜の貞操がいささか危険ではあったが、たぶんプールならトルネードウェイブか、海ならジェリーフィッシュ・スタブあたりでやられるだろうからまあいいかと思った。
「いやー楽しみだねえ」
 ここよりは圧倒的に都会じみた二つ隣の町までプールに行くことになった早夜は、自分の姿など全く意識していないようだった。
 心配になって図書館に行くと、本に目を落としたままの沙紅から適当な返事が返ってきた。
「大丈夫大丈夫、ここ十数年色々旅行とか行ったけど、バレたことないから」
 非常に心配だった。
 心配のまま、時間は過ぎ、夏休み前の最後の休日を迎えた。
597目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:44:33 ID:B6X3Ca1m0
 最寄の駅から電車で二十分ほどの距離にある、里帰りの親子連れが遊びに行きそうなレジャープールだが、どうして中々若者も多い。
 多少の古臭さは残るものの、流れるプール、室内、ウォータースライダー、サウナなどもばっちり完備している為、飽きずに楽しめることが要因だろう。
 由香利は慎ましやかな花柄のワンピースを、早夜は競泳用スクール水着ではなく、紺色の紐ビキニというこれまた性格の分かれる選びで更衣室から出てきた。
 最初は四人で回っていたが、昼食を挟んだあたりで、孝之がアクションを起こした。
「早夜ちゃんって水泳部なんだよね。俺に泳ぎを教えてくれないか、手取り足取り」
「騙されるな早夜。そいつは中学に入るまで四年間スイミングスクールに通っていたと自慢していたぞ」
「それは冗談だ。さ、早夜ちゃん行こうぜ」
 恐るべき早業で早夜の方を抱えると、強引に引っ張っていってしまった。一歩間違えば人攫いの勢いだった。
 追いかけるべきかと支援していると。
「大丈夫だよ。孝之君だって、人目があるところで変なことはしないと思うし」
 あんまりフォローになってない言葉で慰めながら由香利が当夜の肩を後ろから叩いた。
「少しは友達を信じてあげよう。それに、プールの監視員さんや、ガードマンの人もいるからさ。もしもの時は安心だよ」
「そうだな」
 ていうか、由香利も全然信じてねえな。
 手持ち無沙汰になった当夜と由香利は、プールサイドのビーチパラソルの下で、日を避けることにした。
「早夜ちゃんって、元気でいい子だね」
「小やかましくて、人の扱いに慣れてるだけだよ。男子に色目使うから、加奈子ちゃん以外の同級生の女子には受けが悪いらしいしな」
「そうかな。でも、男の人ってそれくらいの方がいいんじゃない?」
「そんなことねえさ。明るいのは結構だが、いつもだと疲れるぞ」
 あははと、由香利は苦笑して、当夜を少し見つめた。
「じゃあ、私みたいにどんくさい女は、どう?」
 それは、普段そんな類のことを全く口にしない由香利にしては、大胆な誘いだったが、いかんせん早夜の洗練された技術とは、比べ物にならないほどお粗末だった。
 声色も、視線も、仕種も全然なっていなかった。
 そんなぎこちなさがふとおかしく。笑い出してしまった当夜を見て由香利は赤い顔をした。
598目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:48:26 ID:B6X3Ca1m0
「私も泳ぎ教えてもらおうと思ったのに……」
 孝之みたいな嘘は似合わないぞと言おうとしたが、初めて見たかもしれない拗ねた顔が楽しく、その手を引っ張った。
「いいぞ、教えてやるよ」

 由香利が泳げないといっても、簡単には泳げるものだと思っていたが、どうやら小学、中学の教師たちは匙を投げてしまったらしい。
 その技巧は、『25メートルを立ち止まらずに泳げない』レベルだった。
 徐々に教える技術を退行させていくと、教えることが沈まないこととバタ足になってしまった。『顔に水をつけるところ』まで戻らなかったのは、幸いというべきか。
 それでも三十分も練習すると、だいぶマシにはなった。
「当夜君は教えるの上手だね」
「ド素人限定でな。それに、昔誰かに教えてやってたような気がする」
「へえ」
 おぼろげな記憶だが、それは早夜だと思った。今でこそ水泳部に所属するくらいのものだが、幼い頃は水を顔につけるのすら困難だった気がする。
 どうしてそこまで下手で、どうしてそこまで成長したのか、記憶はおぼろげだった。
 パラソルの下で休憩しながらそんな話をすると、由香利は穏やかな笑みを浮かべた。仲、いいんだね。と。
「最近、早夜ちゃんと仲良くなったね」
「んなこたぁない」
 付き合う回数が昔に戻っただけで、その性質は数年前から何も変わってない。そう考えたところで、少し前のプールを思い出した。
『契約だよ』
 一瞬触れるだけの、空気のような口づけ。あれはどういうつもりだったのだろう。ただ、よりを戻す為だけの行為だったのか、それとも。
 早夜の中で特別な意味があったのか。
 何をバカなと頭を振った。悪魔であろうと血は繋がってるだろうし、そもそもそんな感情を早夜に抱いたこともない。
 今はちょっとトラブルが起きて親密になってるだけだ。角が消えるにしろ、残るにしろ、このまま何事もなく日々が過ぎればまた戻る。
 あの一年半前の空白に戻っていくのだ。
 それが、正しい兄妹の姿なのだ。
「やっほー。お兄ちゃーん!」
 少し離れた人ごみから声が聞こえた。顔を向けると、見知らぬ小学生くらいの女の子だった。
 慌てて視線を虚空に戻す、由香利はきっと笑っているに違いなかった。
599目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:54:29 ID:B6X3Ca1m0
 数分後、水死体のような顔をした孝之と、いつも通りテンションの高い早夜と合流した。
 寝起きでなければ、孝之如きが早夜に勝てる道理はなかったのだ。
 更衣室に分かれた際、疲弊しきった孝之が当夜にしだれかかってきた。
「燃え尽きたぜ……。それにしても、お前、早夜ちゃんに肉体改造でも施したのか? 教えてるときお前の話しかしてくれないのだが」
 ひょっとすると当夜が早夜に泳ぎを教えた件かもしれないと思ったが、食いつかれるのも嫌だったのでここは無視した。
「俺はお前のイカれた脳みそを今すぐ改造してやりたい」
「告白もしたんだがなぁ。さすが小悪魔、見事にかわされた。まだまだこれからだがな」
「いきなり本丸に飛び込んだのかよ……。行く前に言ってたフラグの順序はどうした?」
 しかし孝之はやや満足げな顔でくねくねと体をくねらすだけだった。
「それにしても、一体どんな告白をしたんだ?」
「ふ、可愛い妹が気になるか当夜よ。聞いて驚くな。俺のは普通のとは一味違うぜ」 
「まさかとは思うが、いきなり『俺の子を産んでくれ』などと言った訳じゃあるまいな?」
「バカヤロウ。いくら俺だってTPOくらいわきまえてるぜ。正解は『俺のここを踏んでくれ』だ」
「わきまえてねえし! っていうかそれは告白は告白でもマゾのカミングアウトじゃねえか!」
 いい加減呆れた。つうか冗談だと言え。ほんとに。
 当夜が頭を抱えていると、孝之はシャワーのコックを捻りながら、薄気味悪く微笑んだ。
「そしたら早夜ちゃんさ。『先輩を罵ると喜びそうなんで、敢えて言ってあげませんよ♪』って。もう最高だったぜ。ありゃ天性だな、ますます惚れた」
「もうお前……やっぱもういいや」
 諦念が当夜の身を包んだ。
 休憩室で合流すると、しばらくトランプで遊んでいたが、孝之が疲労の為眠りだすと、由香利は自分もまだ休みたいので先に帰っていいよと申し出てくれた。
 お言葉に甘えて、当夜と早夜は先に駅へ向かいだした。
600目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:55:59 ID:B6X3Ca1m0
 時計は午後六時を回っていたが、空に赤みはなく、灰色の雲が覆っていた。
 夕立が近いのだろう。駅まで徒歩で二十分程度だったが、少し急いだ方がいいかもしれない。
「いやー今日は楽しかったねえ。午後はあたしがいなくて寂しかった?」
「ああ、とっても静かで爽快だったぞ。ところでお前孝之にどんなスパルタを施したんだ?」
「気になる? 妹が他の男の人と何してたのか。不安でしょうがないかー。困ったお兄ちゃんだなー。あはは」
「やっぱいいや……」
「まぁまぁ聞いてよ、それがねー」
 などと話していると、二人に近づく足音が三人分聞こえた。
 髪を色とりどりに染め、安物のアクセサリーでチャラチャラ装飾した男たちだった。
 苛立ちと退廃的な空気を纏わせたそれはどう見ても田舎のチーマーであり、プールで女の子を引っ掛けられなかった哀れな釣り針であった。
「よう、さっきはよくも人に恥かかせてくれたなぁ」
 出来る限り知らん振りをしたかったが、あいにく曇天のせいか周囲に人がほとんどいない。
 その上男たちの視線は早夜に集中していた。
 おそらく、離れている間に早夜に声をかけたが、無視されたかあるいは冷たくあしらわれたのかも知れない。
「さっきの男と別もん連れてんなー。不公平しないで俺らとも遊んでくれよー」
 などといいながら徐々に男たちは距離を詰めてきた。
 目的は憂さ晴らしか、金か、早夜か。どちらにしろロクなことが起きそうになかたった。
 当夜はケンカに自信がない。というより、中学以来取っ組み合いのケンカなど久しくしたこともなかった。
 争いとなれば、敗北は目に見えている。ここは大人の態度でかわすしかない。
「それはすいませんねうちの妹が、家に帰ったらよく言って聞かせますんで」
「おう兄ちゃん。勝手に逃げるなよ。なぁに、財布出すか、その妹さんとちょっと遊ばせてくれれば許してやるよ」
 何故許してもらわなければならんのかと正論を言っても仕方がない。
 ダメもとで殴りたいと思いつつ、どうやって切り抜けようか考えていた。
 駅にしてもレジャープールにしても走りこむのには中途半端な距離である。
「おいおい、人が話してんのに黙ってんなよ」
 男の一人が、当夜の胸倉をつかもうとしたそのとき、早夜がすっと前に出た。
601目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 11:58:24 ID:B6X3Ca1m0
「いやー。どうも、さっきはすいませんでしたねー。でも、あんまりしつこいからちょっと叫んだだけじゃないですかー」
 作ったような笑顔で早夜が男たちをなだめる。しかし、本当になだめる気があるのか分からない。
 むしろそう見せて煽っているような気さえする。
 早夜が下手に出たので、押せると見たのか、男の手が当夜の胸倉から早夜の肩に移った。
「悪いと思うんなら、これからちょっと付き合えよ?」
「いや、あたし悪いなんて一言も言っないけど。疲れてるんでまた今度にしてくれませんか?」
「ちゃんと休ましてやるからいいだろ。その前に一回運動しようぜ。なぁ」
 その手が馴れ馴れしく腰にまで回ろうとしたので、反射的に当夜はその手をつかんだ。
「なんだぁこの手は」
 男は逆につかみ返すと手を握ったまま当夜の鳩尾に蹴りを入れた。
 鈍い痛みと共に、呼吸が詰まった。なんとか倒れずにはいられたが、平気なふりは出来なかった。
「お兄ちゃんっ!」
 ノープロブレムと言いたかったが声が出てこない。
 体を『く』の字に曲げていると、小さな雨粒が、当夜の顔をぽつぽつと打ち始めた。
 直後、猛獣の唸り声のような轟音が、辺りに響いた。
 何事かと思い上げた当夜の顔を、さっきより格段に多い無数の雨が流れた。
 雷の音が連続して響き始める。夕立が始まったのだ。
 チーマーたちが僅かにたじろぐ中、早夜が薄い笑みを浮かべて言い放った。
「お兄ちゃんごめんね。ちょっと約束破るかも」
 そう言った直後、雷鳴が更に激しさを増し、雨が滝のように強くなった。
「今分かった。たぶん、あの時計を止めたのもあたしだったんだ。でも、ほんとうにあのときは、自分が起こしてたなんて気付かなかったんだよ」
 詠唱は既に始まっているような気がしてきた。
 早夜の新技のライトニング・ストライクが発動して、三人のチーマーが瞬時に黒焦げになる様が目に浮かんだ。
「やめろ! 早夜!」
「あたしは、悪い妹だなー」
 困ったような早夜の笑顔。
 直後、視界が真っ白に多い尽くされた。
602目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 12:01:21 ID:B6X3Ca1m0
 鼓膜が破れたかと思った。当夜たちから五十メートルほど離れた場所にある街路樹が炎に包まれていた。
 チーマーは腰を抜かして、微動だにしていなかった。
 時間が止まったままの当夜の肩を早夜がぽんと叩く。
「いこっか」
 随分とまあとんでもない妹になってしまった。このままいけば世界征服も夢ではないかもしれない。
 溜息を一つ吐いて、当夜は頷いた。
 それでも、早夜は一線を越えなかった。心はまだまだ変わってない……はずだ。
 駅につくと、早夜の足元がふらついた。
 力を使うと負担がかかるのかもしれない。以前学校のプールで意識を失いかけたのも、演技ではなかったのかもしれなかった。
「しっかりしろ。歩けるか?」
「うん……」
 言葉とは裏腹に、完全に千鳥足だった。
 仕方なくおぶってやることにした。濡れたシャツの生地のその内側にあるものがぴたりと背中にくっついたが、煩悩を呼び覚ますことはなかった。
 早夜の意識はほとんど薄れていたが、背中越しに、一度だけ呟いてきた。
「あたしのこと、怖い?」
「おっかないとは思うけど、怖くはないぞ。でも、やたらと力を使うなよ」
 結局、当夜は早夜に助けられたのだ。あの場で無力だった自分を棚に上げて、早夜を責めることはできなかった。
 首にかかっていた両腕に、少しだけ力が込められた。
「……ありがと」
 こういうときだけしおらしくなるのがずるいと思う。そんな声をされたら、怒るに怒れない。
「大丈夫だ。悪魔になっても、何とかなるだろ」
「そうだね」
 家につく頃には、早夜は完全に寝入っていた。
603目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 12:03:41 ID:B6X3Ca1m0
 テーブルの書置きを見て、当夜は苦悩していた。
『お母さんはお父さんのお見舞いに行ってきます。ご飯はレンジでチンしてください』
 いいタイミングでいなくなる母が憎い。早夜は寝ているが、その服は絞ってないぞうきん並に濡れている。
 着替えさせないと風邪を引くのは明らかだが、唯一当てにしていた母という切り札を失い、当夜は途方に暮れていた。
 早夜を往復ビンタしてみたが、起きる気配は一向にない。
 しかし、くしゃみはしているのでほうっておくわけにもいかない。
 ええい。年頃の女子とはいえ家族ではないか、何を躊躇うことがある。
 一分以内に終わらせよう、目隠しでやるとかは逆効果になる。
 早夜のタンスから衣類を引っ張り出して並べだし、ベットに仰向けに寝かせ、手術を開始する医師のような真剣な面持ちで、当夜は早夜に襲い掛かった。
 願わくば、途中で目が覚めることなかれ。
 濡れた早夜のシャツをたくし上げると、水色の下着に包まれた二つの丸みが見えた。体質なのか何か塗ってるのか、水泳部の割には白い肌をしている。
 ブラジャーにかかった手が一瞬硬直したが、意を決して取り外した。さっきの感想は間違っていたという日の当たっていない白さに、当夜は身の危険を感じた。
 一度でも視線を止めれば、理性が崩れてしまう。下着もつけようと思ったが付け方がわからず水をふき取ってTシャツだけ着せると、次は下に取り掛かった。
 鼓動が高鳴り、全身の血液が頭と下半身に二極分化する。
 落ち着け、落ち着け。
 人という文字を三回書いて飲み込んだあと、再び人食いザメのように踊りかかる。
「ん……」
 途中で早夜が声を洩らしたのが悲劇だった。
 声に反応して当夜の腕が、早夜のショーツを膝下までずり下げたところで止まってしまったのだ。
 見ないようにと思っていたのに、目がいってしまったのは悲しむべき男の本能だろう。
 咄嗟に自分の頭を壁に何度も打ち付けていなければ、禁忌を犯しかねなかった。
 タオル越しに拭いたその柔らかさと弾力を感じる度に、当夜はキツツキのように壁にバッティングをした。
「これは俺のキャラじゃない……」
 ようやく下着を穿かせた後、顔面を血だらけにしながら部屋を去ろうとすると、一瞬何かが目に入った。
604目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/25(金) 12:04:52 ID:B6X3Ca1m0
「…………」
 パタンとドアを閉じる。
 着替えの最中は気付かなかったが、沙紅のものとはいかないまでも、羽根と角、そして尻尾が一回り大きさを増しているような気がした。
 中身も見てしまったので今更下着を見るくらいなんてことないが、もう一度確認する気にはなれなかった。
 生えてきた親知らずはどうなるのだろう。
 錯覚に違いない。それより今日の夜は、大変なことになる。
 易々と眠れはしないだろう。
 自分の妹をダシにするわけには断じてならない。手錠があれば両手を拘束したい気分だった。
 時計をみると、まだ七時を回ったところだった。
 夜はまだまだ長そうだった。

 図書館から、最後まで残っていた沙紅が出てきた。
 借りてきた本を広げて街灯の明かりを辿っていると、その前に、一人の少女と、二人のスーツ姿の男が姿を見せた。
「これはこれは、わざわざおいで下さりまして。私に御用ですか?」
「はい。沙紅さんに調べて欲しいことがあるのです」
「私は力を禁じていますが? それでもお役に立てますか?」
 少女は少しの間を置いて、顔を上げた。
「私の学校に、悪魔がいるかも知れません。それを、調べて欲しいのです。私の大切な人たちを、奪わせない為に」
「…………」
 沙紅はしばし思案顔を見せると、やがてパタリと本を閉じた。
「承りましょう」
 月明かりのない街灯の下で、沙紅は慇懃に頭を下げた。
「無明の夜、守護の少女は契約す……、その町……」
「あ、そのいつもの厨設定はいいですから。よろしくお願いしますね。それじゃ」
 少女は微妙な笑顔を浮かべると、男二人を引き連れて道路側に向かっていった。
「…………」
 くしゃみを止められたような顔をしたまま、沙紅はやがてその場から去った。
 図書館に貼られた一枚のポスターに、こう書かれてある。
『カウントダウン! 夏祭りまで、後二日』


 第三話 END
605名無しさん@初回限定:2006/08/25(金) 12:06:10 ID:oGkYj1Eg0
>>590-604
リアルタイム遭遇ktkr!
毎度乙であります!

ってか、長っ!すげえ!
606名無しさん@初回限定:2006/08/25(金) 17:36:54 ID:PDknsgdz0
投下乙。
480kを超えたから次スレが必要ですね。
607桐莉兄:2006/08/25(金) 21:34:37 ID:Xg779cQX0
朝起きたら、妹に その13
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1156509055/

ギコナビの掲示板に戻るで、半角二次元板じゃなくてエロゲネタ&業界板に飛んだんでそっちに立てたんだけど、良かったのかな?
朝芋スレ、エロゲネタに分類された?
何か半角二次元板、新規スレ立てに良く解らない新ルール導入されてたし。

んー、とりあえずエロゲネタ板の方で次スレ立てたよ。
608名無しさん@初回限定:2006/08/25(金) 23:38:22 ID:YCkjsrlz0
ttp://〜/erog/スレ番」がネギ板でなく半角二次元板だったとか
「名無しさん@初回限定」がネギ板以外でも使われてる名無しだなんて初耳だよ
609564-566:2006/08/26(土) 17:29:31 ID:cIlOiQ110
>>588
 「甘えんぼ作者」で間違いないです。

 ただいま、次回作品考案中です……。
610突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 14:53:54 ID:rtZt7OBZ0
>>609
了解です。
次の投稿をお待ちしております。

最近面白いと思ったエロゲキャラ
月島小恋(DC2)
雪村杏(DC2)
桂沢穂波(ゆのはな)
香坂彩乃(もしも明日が晴れならば)

これからの投稿作に反映できたらなぁと思ってますが、その前に停滞している分を・・w

あと「秋色恋華(謳華)」「あると」も崩しましたが私的にはイマイチでした。
611名無しさん@初回限定:2006/08/27(日) 20:57:34 ID:ia2J8lGx0
ほなにーっぽいので頼むw
612名無しさん@初回限定:2006/08/27(日) 22:07:16 ID:yjK9Rmey0
おなじく,ほなみんで頼みます。
613名無しさん@初回限定:2006/08/27(日) 23:12:06 ID:4iOdBore0
ほっちゃんで頼む

ほ、ホry
614突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:31:44 ID:Q33WqXoa0
ほなみんだと、完全無欠な幼馴染みが先に浮かびますがw
というか最近はノベルズ買って

  _  ∩
( ゚∀゚)彡 カーボン!カーボン!
 ⊂彡

状態です。
次はリラックスでも開けるかな?
615名無しさん@初回限定:2006/08/29(火) 08:31:50 ID:xCt/y9DZ0
>>614
まぁ,そうおっしゃらずに桂沢穂波(ゆのはな)でね。
あと,そろそろ佐々原里佳子に会いたいな(ボソッ【再掲】
616突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:26:14 ID:Oi0UXSzJ0
>>615
実を言うと途中まで書いてあるのですが、書けば書くほどにキャラが剥離して
ゆくので根本的な練り直し中です。


一気に読んだ「ポストガール」が非常に気に入ったので「土くれのティターニア 」に行く予定。
Canvas2DVD、どうしよっかなぁ………
617名無しさん@初回限定:2006/09/02(土) 01:47:01 ID:Ejfuhv4p0
駄文投下〜


朝起きたら、今日は年に1度の妹Dayであることを思い出した。

 妹Dayとは、俗に誕生日とも言う。ちなみに今年で16になる。
 誕生日のプレゼントをあげるのは、兄として当然の行為だが、
 (プレゼントの内容は、下着だったり、激辛唐辛子スナック×12だったり、非常識だけど)
 それ以外に、妹の言うことを1つだけ、何でも聞いてあげなくてはならない日だ。
 (無論、あまりに非常識なモノは除外だが)
 3年前は、一緒に買い物だった。
 2年前は、2人で海に出かけた。
 去年は、一緒に寝た。

 ……今年は何をねだられるのかな?
 楽しみのような、怖いような……。
 などと思っていると、我が妹は恥ずかしそうな表情で俺のベッドに潜り込んでいたではないか。
 朝っぱらからなんて積極的……いやいや、朝から何を企んでいるんだ?

「おはよう、お兄ちゃん」
「おはよう、妹。今日は妹Dayだ。好きな願いごとを言うがいい」
「じゃあ、お兄ちゃんの好きなことしてあげる」
「俺の好きなことはオナニーだ」
「むー、まじめに答えろー」

 俺達はベッドの中でじゃれ合う。
 まあ、年頃の兄妹にしてはかなり仲のいい方だと思う。
 ……まあ、昔からお互いが遊び相手だったしな。
618名無しさん@初回限定:2006/09/02(土) 01:47:31 ID:Ejfuhv4p0
「それじゃあ、一緒に寝るか」
「もう寝てるよ……」

 我が妹は俺の胸に甘えるように、頬を寄せる。
 胸の上に髪の毛が流れてきて、少しくすぐったかった。

「お兄ちゃんは常識人だから、それ以上過激なことは望みません」
「なにそれー。じゃあ、お願い変更。今からお兄ちゃんをレイプする」
「お願いの変更は聞きませんー。今日はごろごろするぞー」
「あ、やーん。ずるいー、せっかくの休みなのにー。ぷーぷー」
「……仕方ないヤツだな……。ほれ、誕生日プレゼント」
「わーい、なにかな? なにかな?」
「遊園地の無料招待券。行きたがってたろ?」
「うんっ! わーい、お兄ちゃんとデートだぁ♪」
「ちょ、俺は行くなんて一言も……」
「すぐ、準備するから、お兄ちゃんも早く準備してね」

 妹はすぐに部屋を出て行ってしまった。
 ……ったく、仕方ないな。俺も準備するか……。
 結局、かわいい妹には敵わない俺がいた。

619名無しさん@初回限定:2006/09/03(日) 12:00:21 ID:apqHjUNB0
>>618
乙です。
こういう素朴な話こそが一番難しいんですよ!

−−−−−以降、埋め立て代わりにチラシの裏−−−−−

某氏のブログを拝見していてチョト嬉しかった日

>本音を言えば、色々と書きたいネタはあるんですけどね。
>「金を払えば誰でもやらせてくれる少女と、熱血主人公の話」とか
>「性格の歪みまくった主人公が、ツンデレヒロインをいたぶりまくる話」とか
>「『この世の女は全部俺様の物だ! ぎゃはははははははは!』な主人公が、校内ハーレムを作っていく話」とか。

おお、殆ど同じ事をプロも考えておられるとは!
こーゆーシュチっつーか設定にも結構あこがれるんですよねー♪

>でもこんなの、読者は求めてない(=売れない)でしょうしね。
>「そんなの書きたいなら同人誌でやれ!」みたいな。

………ハイ、オッシャルトオリデゴザイマスデス・・・

でも「ラブ妹(いも)」面白かったですよ、センセ!
620突発屋 ◆63./UvvAX.
あ、名前入れるの忘れてたw