実験・・・
帰り道の途中、偶然会った制服姿のNちゃんにつかまり、俺は今S家へ来ている。
特に用事があるわけでもなく、久しぶりにNちゃんと話すのも悪くない(本当の妹の
ように思っているから、むしろ嬉しい)と思ったからだ。
居間へ通され暫くし、着替えてきたNちゃんが現れた。
「Nちゃん、今日は何でまた制服だったの?」
「今日は部活があったの」
彼女は今、弓道部に入っているそうだ。
「ふーん、弓道に興味があったんだ」
俺は今まで一度もそんなことを聞いたことがないし、そんなそぶりも見たことがな
かった。
Nちゃん曰く、中学の頃の部の先輩に誘われたそうだ。
「本当は部活には入るつもりは無かったんだけど、先輩方の弓を引いている姿が格好よ
くて、気が付いたら入部届けを出してたんだ」
そう言って弓を引く動作をするNちゃん。
なんでも、この弓を引く動作一つとっても、色々とやり方があるらしい。
完全に素人の俺としては、説明されてもよく解らないのだが、一生懸命説明してくれ
るNちゃんの姿に出来るだけ頑張って理解しようと勤めた。
Nちゃんの説明が一通り終わった所へおばさんが飲み物を持ってきてくれて一息。
「Mお兄ちゃんはどんな部活をしてたの?」
この質問に、覚悟していたとは言え少なからずドキリとする。
あー・・・そうだよな。やっぱりこういう流れになるよな。
「俺は、帰宅部だったな」
おきまりのセリフでお茶を濁してみる。
「あ、そうだったんだ・・・」
俺の部活時代のことを聞きたかったのか、Nちゃんはちょっと残念そうに言う。
実際、俺は帰宅部――どの部活にも所属してなかった。
その割には、色々なところに顔を出していたが。
だが、こんなこと言えるわけがない。
そのおかげで、生徒会なんか目じゃないほどの力を持っていたなんて。
結局、その後すぐにSが帰ってきて俺は軽く挨拶した後帰宅した。
しかしやばかった。
もしあの場にSがいたら、俺の悪事が色々とバラされていたかもしれん。
あいつ、どうやったのか俺の情報いっぱい持っているからな。
余談だが、ウチの義妹はどの部活にも入っていないし、これからも入る気はないそ
うだ。
しかし、その理由が「家族との交流を深めるため」ってなんだこりゃ。
(´ー`)y-~~
一仕事 糸 冬
>>934 GOOD!
(´・ω・`)むぅ
オチ イカス!
ウチのは100%不純な動機からテニ部に属してました。
(`・ω・´)とりあえず、1話分在庫確保!!
何も問題が無ければ、次スレは私が立てる気でおります。
現在のペースを考慮して、一応27(土)夜遅くに
立てようかと思いますが宜しいでしょうか。
4〜5日かけて、例の物を朝晩貼っていくつもりです。
尚、即死から逃れる可能性を更に高めるため、
貼り付ける文章の量を増やすことにしました。
34レス、23kb分です。これで大丈夫でしょう、多分。
(´・ω・`)このスレ立てた、1氏はまだ居てるのだろうか・・・
今、俺は義妹の学校へ来ている。
だが、今日の学校はいつもとは一つも二つも違っていた。
「●○やってまーす!」
「2年5組、××喫茶です!」
校門を入るとすぐに、自分の暮らすの売り上げのために頑張る学生の姿が目に映る。
そう、今日は文化祭。
俺は休日を家でゴロゴロと過ごそうと計画していたのにもかかわらず、(無理やり)
変更して(させられて)いまここにいる。
手には父兄チケット。
どうでも良いことだが、なぜ「父」と「兄」なのだろうか?
こういう事には大抵母親が来るものなのだが・・・。
さて、義妹から(半ば無理やり)渡されたパンフレットを眺める。
「さて、どこから回ろうかな?」
現在11時20分。
昼には少し早い。
・・・ふむ、とにかく手当たり次第行ってみるか。
この学校の文化祭は、なんというか俺的には微妙なバランスで成り立っている。
クラスの出し物などは、基本的にまじめだ。
展示をやったり劇をやったり、どれもこれも面白そう。
クラスが団結して作り上げましたと言った感じがする。
部活動は、これまた結構個性的だ。
俺の母校には無かった居合道部や、名前だけだった茶道部などがあったり、文化部は
今こそ目立ち時とばかりに今までやって来た成果を見せようと躍起になっている。
運動部はそれを後目に部費の獲得を目論んでジャンクな飲食店を経営している。
定番の焼きそばから、どこから機械を持ち込んだものか綿飴などを売っていた。
そして、それらを見て回っている一般の生徒達。
俺もそうだったが、授業がないという理由以外の所で、文化祭というのはどことなく
楽しい物だった。
12時を半分以上過ぎて、俺は義妹のクラスの前に来ていた。
なんでも定番中の定番、お化け屋敷をやっているらしい。
ただ、教室だとどうしても狭く、視聴覚室とかそういった少し大きめの教室を借りて
公演しているらしく、ここは生徒の控え室となっているらしい。
義妹がここにいる保証はなく、いちいちどこにいるか聞くのも面倒くさいため、俺は
義妹に声をかけるのを 泣 く 泣 く 諦めてその場を立ち去ろうとした。
「お兄ちゃん!」
立ち去ろうとした瞬間、教室のドアが開かれた。
・・・幻聴だよな?
「来てくれたんだ、ありがとー!!」
満面の笑みで俺を捕まえ、俺を教室に引きずり込む女子生徒。
その姿は・・・認めたくはなかったが義妹のYだった。
教室に入った途端、パンダのように注目を集める俺。
その目が皆、興味津々といった感じがするのは気のせいではないだろう。
「お兄さん、お久しぶりです」
そう言って近づいてくるのは・・・確かAちゃんだったか?
「ねえ、Y。その人がYのお兄さん?」
「やだ、ちょっと格好いいじゃない」
そう言って義妹の友達であろう数人の女子生徒が集まってくる。
あ、俺この展開って知ってる。
物凄〜く疲れるんだよね、若者パワーに負けて。
「ねえ、いつから来てたの?」
やっと解放された俺は、なにやら臨時の休憩をもらったらしい義妹と文化祭を見て
回ることになった。
「ん〜、確か11時半くらいからだったかな?」
さっきから嬉しそうに腕に抱きついている義妹に呆れながら、時間を思い出す。
「昼はまだなのか? なんだったら奢るぞ?」
ちょうど俺自身も腹が減ってきたので、まずは腹ごしらえだろうと考える。
「あ、私お好み焼き食べたい!」
なぜ俺はこうまで注目を浴びねばならん。
それもこれも全て、隣でニッコニッコしている義妹のせいだ。
こいつは腕を組んだまま(というか引っ張りながら)屋台へと行き、知り合いらしき
人物からなにやら一言二言もらっていた。
そのとたん、こっちを見ながら嬉しそうにしていたのがまず解せない。
そして、メニューにないサービス(得盛りだそうだ)をされてお持ち帰り。
一部の男子の目に敵意があったのが、俺の不安を助長させる。
そして、視線を受けながら臨時のオープンテラスに座る。
義妹の奴は、ここに来て何をトチ狂ったのか、俺に向かって「あーん」と、食べさせ
うとしてくる。
このとき、一瞬、本当に一瞬だが、周りの音が消えたような気がしたのだが・・・。
一応義妹に熱がないことを確かめて、俺はあえて義妹の箸を無視し、自分の分を平げ
た。
義妹の文句のありそうな視線を受け流しつつ辺りを見回すと、先ほどの女子生徒他が
こちらを見ながらなにやらヒソヒソと話し込んでいる。
今更ながら、Sのやつがこの場に居ないことが腹立たしい。
実は、Nちゃんの学校も今日文化祭であるらしく、Sはそちらへと顔を出していた。
まあ、Nちゃんの為ならしょうがないのだが。
・・・ん? 腹立たしい?
自分の感想に少しばかり疑問を抱き、すぐに放り捨てる。
今、この状況では、どうでも良いことだ。
とりあえず、時間がないことをダシに義妹に早く食べるよう促した。
だが、最後の一口になってまたもや義妹さんの病気が発動。
「もう食べれない。だから、はい」
嘘をつけ! と心の中で叫びつつ、義妹の、にこやかだが必死の目に負けてそれを食
べる。
とたんに、先ほどのメンツがキャーキャー騒ぎ出した。
もう、どうにでもしてくれ。
食事が終わったので、午前中に回れなかった所へ行くことにする。
先ほどのことがよほど嬉しかったのか、義妹は終始ゴキゲンだ。
とりあえず義妹からおすすめを聞き出し、そこへ行ってみる。
演劇部の公演だ。
題材は・・・「赤ずきんと7人の小人」
内容は、「赤ずきん」と「白雪姫」を混ぜておもしろ可笑しくしたオリジナル。
俺的評価は、まあ、頑張ったねと言ったところだろう。
自分の母校を基準に考えたら、そう出た。
というか、俺の母校が凄すぎたのだろう。
有志だけで作っていたのにもかかわらず、いや、だからであろうか妥協は一切許され
ない、超本格派の劇。
先輩の話によると、中からはプロも出ているらしい。
それでいながら、先生達の意見を蹴飛ばしてでも部を作ろうとしないのはあっぱれと
いうかなんというか。
「そういえば、お兄ちゃん演劇部にいたんだよね?」
何を思い出したのか、いきなり義妹にそう言われた。
「いや、俺はどの部にも入ってなかったって」
「嘘だー! だってセリフの練習してたじゃない」
「クラスの出し物だよ。それより、次どこ行くんだ?」
話が長引くのは面白くないので時計をさして時間がないことを示してやる。
「わ、もう時間がないや」
そういってパンフに目を落とす義妹。
ほっと胸を撫で下ろし、俺も次にどこへ行こうか考える。
「そうだ、お前のクラスへ行こう」
「え? あ、お化け屋敷の方」
午前中は時間の関係上展示係ばかり見てきたので、公演ものはノーチェックだった。
「設計者は、お前だったよな?」
義妹が家で引いていた見取り図を思い出し、そう聞いてみる。
「うん、まあね」
自信ありげに答える義妹。
なんでも、評判はなかなかの様だ。
まあ、俺が意見を出してやったのだから当然だな。
それではと言うことで、俺たちは義妹のクラスへと向かった。
義妹の話によると、設計は担当したが、配置や飾り付けなどは他の人が担当している
らしく、良く知らないらしい。
まあ、その方が楽しみがいがあって俺としてはいいのだが。
ネタの分かっているお化け屋敷ほどつまらない物はないからな。
ドアの前の受付の生徒に軽く挨拶をし、提灯型の明かりをもらって俺たちは中へと入
った。
と、提灯と反対の腕、義妹がつかんでいる腕に力が篭もったことが解る。
だが、こんなことは予想していた、いや、狙っていたことだ。
俺はそれに気付かないふりをして、前に進もうとする。
「ね、ねえ、お兄ちゃん・・・」
慌てた義妹がすがりついてくる。
「せっかくのお前のクラスの出し物だし、ゆっくりと堪能していこうか」
「いいいよ、別に、そんな、大した物じゃないんだから」
思いがけず大きな声を出してしまった義妹の言葉を聞いてか、教室中から小さい笑い
声が聞こえてくる。
みんな、ノリがいいな。
「よし、じゃあ行くか。ゆっくりと」
義妹の「嘘でしょ?」という呟きを耳にしたかどうかは定かではない。
結局、義妹は自分の暮らすの出し物にさんざん怖がっていった。
いや、この演出の配置やタイミングはたいしたもんだと思う。
不覚にも、俺もビビった場所がちらほらとあったからな。
とにかく、こうして義妹の自由時間は無くなり、俺と義妹の文化祭は終わった。
余談になるが、Nちゃんの学校もそれなりに楽しかったらしい。
来年はNちゃんの方へ行ってみるかな?
久しぶりの長編です。
うーむ、書き始めてみると色々と思い出が・・・
長くなったのはそのせいでしょうかねぇ?
>>942 おながいしますです♪
それにしても34スレ分ですか。
大変な作業になりそうで砂。
私は静かに、かつ大胆に見守らせていただきますぞ。
>>午後氏
むう、確かに気になりますね、
>>1さんの所在。
>>1さーん、いないならいないって返事してー。(w
各位殿
平素よりご愛顧を賜わりまして厚くお礼申し上げます。
小生はスレ立て時より今日まで名無しとして
最低限の保守活動のみ行って参りました。
当時の騒動もまだ記憶に新しく、小生が表に出るのも
未だ好ましくないと考えますので、
今後も名無しとして潜伏する所存であります。
奇しくも950レス目を取得することになりましたが、
次スレ移行につきましては、927様に一任したいと
考えております。
身勝手な振る舞いではございますが、
今後とも変わらぬご支援の程、宜しくお願い申し上げます。
次スレ移行の件、了解しますた。
……って、もう950越え?……流れを読み誤りました。
計画を超前倒しして、明日の夜遅くからスレ立てするかも?かも?
偽妹・脳内妹スレpart2(ネタ/妄想/創作/非現実)
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1063984328/l50 即死回避も兼ねて、予告通り9名の方の紹介文&ダイジェストを
朝・夜に貼って行きます。23日夜に終了する見込みです。
生憎と飛び石連休の間も出社する羽目になったので、
真面目に就寝・起床し、責務を果たせるはずですが、
万一、「こいつ氏んでるのでは?」と思われる状況が生じたときは、
一行レスでも入れて保守してやって下さい。おながいします。
尚、現役の方の紹介文等は、あえて用意していません。
お望みならば、途中で自薦文を挿入していただくか、
後日追加する形で投稿なさって下さい。
それでは。
953 :
追伸:03/09/20 00:33 ID:/nK+OlPN
結局我慢できずに立てちゃいました。
(サブジェクトが長すぎると言われたのでマイナーチェンジした)
(しかも失敗した。16行ぐらいしか表示できないとは・・・)
(お陰でレス数が予定より増えそうです)
(さらに焦ったため「『」が脱落。48氏スマソ)
(`・ω・´)埋め立て作業開始
(´・ω・`)ふぅ〜〜
こっちでコッソリ。ご協力有難うございます。
(´・ω・`)・・・。
(´・ω・`)中々埋まらない・・・
(´・ω・`)
さっさと埋めるのと、しばらく放置するのと、
どっちがいいのだろう・・・?
(´・ω・`)良く考えたら、前スレの作品読みたい人のために、
放置が良いかも・・・
無事予定通り完遂できました。
フォローして下さいました方々にお礼を申し上げます。
即死条件が一定ではないらしいので、
十分と思われる量の文章を用意しましたが、
正直やりすぎてウザかったかも知れません。
また、最初の方はミスが多く恥ずかしい限りです。
後は一月放置しても落ちないと思いますので、
折を見て新しいお話を投下なさって下さい。
宜しくお願いします。
私は名無しに戻ります。
(明日から四、五日不在になります。出張が多いので、
一日二回の一行レスを延々と続ける、といった形式では
保守できませんでした。)
(´・ω・`)保守
(´-`).。oO(保守・・・)
まだ残ってたのね。
うーん、ネタ考えてるけど、やっぱりこっちにカキコ仕様かな?
埋め立てもかねて。
じわじわと埋め立てる?
「お兄ちゃん、朝だよー!」
元気有り余ってます! といった感じの声が、部屋に響く。
朝の弱い俺は、その大声に目を覚まさせられた。
枕元の時計を確認すると、ベルが鳴るまでまだ10分ある。
「・・・おやすみ」
再び寝ようと、布団を深くかぶりなおした。
すると耳元で、
「ねえ、お兄ちゃん。あ・さ・よ(ハート」
と、甘ったるい声が。
背筋に寒い物が走り、たまらず起きあがる。
耳をかきつつ音源を見やれば、ご機嫌そうな我が義妹ことYがいた。
「おはようございます、お兄様」
俺は無言でYの額に手を当てる。
とりあえず、熱はないようだ。
「何か、変なものでも食ったか?」
Yの額から手を離しつつ聞いてみる。
フルフルと首を横に振るY。
「まあいいからいいから。早く起きてよ」
終始ご機嫌(途中で少し頬がヒクついていた)な様子で、Yは部屋から出ていった。
まるで狐につままれた気分だ。
どこか釈然としない頭を振って欠伸を一つ。
目覚ましが鳴り出したので止めて、伸びをする。
ベットから降りて目に付いたカレンダーを見て、1つ納得する。
「ああ、そっか」
義妹のご機嫌な理由に気付いて、思わず笑みがこぼれた。
10月にも入ったので、一応大学へ来てみた。
人の姿はちらほらといった感じで、閑散としている。
掲示板を見たが、講義は来週かららしい。
それを確認したら、もうここに用はない。
今日、家を出てきた本来の目的にはいるとするか。
今日のため、先日ゼミの友人に教わった店へと向かう。
歩いて逝くには少し遠いが、散歩だと思えばそれほどでもない。
秋の日差しが、肌寒い中に心地良い。
俺はゆっくりと足を進めた。
買い物を終えて家へ戻ると、Yがまだ戻っていないことを確認してほっと一息。
母さんに頼まれていたものを渡すと、さっさと自分の部屋へと引っ込む。
Yが部屋の中にまで入ってくることを考えて、クローゼットの中へと買ってきた物を
しまう。
これは、まだYに見つかってはマズイのだ。
一仕事終わり、あとは何気なく時間が過ぎるのを待つのみ。
音楽を聴いたり、雑誌を読んだり、パソコンを開いたりする。
そんな時間が過ぎるのだった。
今日はS家との食事会(懇談会)である。
子供が15・16にもなると、親もデコレーションケーキを用意するのが面倒になってく
るようで、ウチの母さんも今年からはと俺に半額出させてケーキを買った。
が、流石というか、料理好きのS家母は今年もまた凝ったケーキを作ってきた。
「Y16歳の誕生日」という名目で。
曰く、普段は大きなケーキは作りづらいのだそうだ。
会場はウチ。
毎年のことであるにもかかわらず、母さんがYに遅く帰ってくるように言っておいた
ようで、Yが帰ってきた頃にはウチの居間には所狭しと料理が並んでいた。
「お誕生日、おめでとー!!」
主役のYが家に帰って来るなり、クラッカーでお出迎え。
一旦部屋へと戻り着替えてきたYが居間へ入ってきた。
並んでいる料理に感嘆の声を上げるYを背に、4本のローソクに火をつけ、部屋の電
気を消す。
「Happy Barth Day」と歌を歌う。
それを聴いたYが、ローソクの日を吹き消した。
自然と皆で拍手をし、Yを祝福する。
電気をつけて、まずはプレゼント渡し。
まずは、S家の両親がYへ近寄ってきて誕生日プレゼントを渡した。
「おめでとう、Yちゃん」
「ふふ、Yちゃんもとうとう結婚できる年になったのね」
おばさんの言葉に、顔を赤らめて照れまくっているY。
まあ、恋愛に興味津々の年頃な女の子がいきなり結婚出来るだとか言われたら、普通
照れたりするわな。
早速プレゼントを開けてみると、本が入っていた。
Yが、なかなか手に入らないとこぼしていたものだ。
続いて、SとNちゃん。
二人とも、渡したものはちょっと小さめ。
アクセサリーかなんかだろうか?
嬉しそうに受け取るY。
まずSにもらった箱を開けると、綺麗なシルバーアクセサリーが現れた。
早速Sにつけてもらって、大切にするねと言っている。
Nちゃんからは、手帳のようだ。
そう言えば、前にNちゃんの手帳をカワイイと言っていた気がする。
すると、お揃いなのかな?
今度はウチの両親。
俺の誕生日の時、現金をよこしやがった父さんが一体何を選んだのか。
気になるところだ。
渡しているのは・・・書類などが入っていそうな封筒。
な、何を渡したんだ?
父さんが義妹に小声で何か言っている。
不思議そうな顔をしながらも、義妹は頷いた。
最後は俺。
今日買ってきた物を取り出す。
中身のせいで、包みを見ただけで中身が何か知れてしまうだろう。
「おめでとう」
包みを差し出すと、嬉しそうに受け取るY。
包装をはぐと、そこにはキツネのヌイグルミ。
「うわー、キツネさんだ〜!」
しっかりと抱いて頬ずりし始めた。
Yはキツネが大好きなのだ。
「ありがとう、お兄ちゃん」
相変わらず頬ずりしながらお礼を言うY。
俺はにっこり笑ってYの頭を撫でてやった。
全員のプレゼントがわたると、今度こそ食事会が始まった。
夜。
部屋のドアをノックする音がする。
「お兄ちゃん、入ってもいい?」
俺が生返事すると、枕片手にYが入ってきた。
俯いているので、表情は伺えない。
「どうしたんだ?」
「あのね、今日一緒に寝てもいいかな?」
上目遣いに聞いてくる。
俺はどうしたものかと考え、相変わらずじっとこちらを見るYの姿に
心を決めた。
「まあ、いいか。今日の主役だしな」
そう言うと、ベットに先に入るよう言う。
俺は読みかけの本に栞を挟み、棚へ戻した。
先にベットに入ったYが、俺が入りやすいようにと布団を持ち上げて
くれる。
「ねえ、お兄ちゃん」
本当に小さい、聞こえるかどうかの声でYが俺を呼んだ。
「ん?」
「・・・ううん、なんでもない」
俺のパジャマをギュッと握り、胸に顔を埋めてきた。
エヘヘと笑い、そのままじっとしている。
お互い無言のまま、数分が過ぎた。
ゆっくりと、Yが顔を離す。
「おやすみなさい」
「・・・ああ、おやすみ」
こうして、俺の義妹の誕生日は終わったのだった。
突然ですが、10月10日は義妹さんの誕生日です。
実はこれ、最近決めたことなんですけどね。(汗
義妹Yも16歳。
S家母も言っていましたが、結婚できる年になりました。
これからの展開が自分でも楽しみです。
それと、両親が渡していた封筒。
何が入っていたのでしょうかね〜。
気になりますね〜。
とまあ、こんな感じで義妹さんの誕生日でした。
前から思ってたがアサゲさん、あんた凄いよ。
自分みたいな読み専門の人間が言うのもあれだが
体に気をつけて頑張ってくれ。
(;゚∀゚)=3すげーーー!!
乙です。
流石に違うんじゃない?(^^;←古典的AA