【
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「…………嗚呼」
(不知火の右手により、巨人の頭部に秘められた宝石は砕け)
(それと共に、ぐずぐずと不快な音を立てながら、屍肉の巨人もまた倒壊して行く)
「済まぬ、オレム。あまりに相手を甘く見ていたようだ」
「…しかし良い事もある。この身に、あの者を討とうという気力がふつふつと湧くのが分かるのだ」
「ここが私の背水陣。あの者の力は、私の窮地と未来を覆してくれよう」
「確変的変革を確信せざるを得ない、……故に、私も行こうぞ」
(芝居がかった口調でそう言うと、手にした宝石……ローズマリーと呼ぶそれに、唇をつける)
(宝石は赤く輝きを増し、その光には妖しさすら宿る)
「……少年。君に。君に言っておく事が幾つか、幾つもある。手短に行こう」
「一つに、私は、<<愛好者>>という呼び方は嫌いである。愛好ではなく、相愛しているのだ。凡百の下らない男女が下らない男女を愛するようにな」
「一つに、最後の夜を迎えるのは、君…少年、その魂だ。溢れる力と締まった身体は、私の再起に使ってあげよう」
「そして、一つに…君は何か誤解しているようだが」
(強く輝き、点滅し始めた宝石を片手に、全身の力を抜き、リラックスしたような姿勢で不知火を見つめ)
「――地に足の着いた私は、とても強い」
(次の瞬間、<<愛好者>>がゆっくりと移動を始める。その足は微動だにせず、まるで滑るか、それとも地面そのものが移動しているかのように)
(地響きのような音と振動を伴い、<<愛好者>>は不知火との距離を測り、保つように移動を続ける。その速度は、次第に上昇しているようにも見える)
「さて少年、…まずはそのスペルマを、解き放たせて貰おうか!」
(声を張り上げると同時に、宝石を持った手を前方に差し出し)
「舞いたまえ!」
(宝石の光がいっそう強く光ったかと思うと、赤い針のようなものが発射される)
(狙いは不知火――ではなく、そのポケットだ)
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