【異能】黄昏の学園29【異端】

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1 ◆YJKujNK4t6
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。

【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・異能が認知されていない普通の現代日本設定なので、民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(過度の確定、相手を無視するロールなど)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんも一発キャラでどんどんご参加ください。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。

テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】

【異能】黄昏の学園28【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1277561982/

【異能】黄昏の学園避難所66【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1278595923/
2あおい ◆YJKujNK4t6 :2010/07/18(日) 23:39:49 ID:m6rV4NEF
【前スレが終了いたしましたので、引き続いてお借りいたします】
【気づいていただけると、いいのですが……大丈夫、でありましょうか】 

>>前スレッド523
(頭がいたい。でも、抱きかかえられたのも分かったし、彼が何かを言っていたのも分かった)
(―――彼が何をしたのかも、分かった)

(……薄く目をあけて、彼の腕の中からぼんやりとその光景を見ていた)
(すべてが美しい形のままで凍るかのように、彼の能力でつつまれて、そして砕け散っていった。
 綺麗だった。でも、――ひどく儚くて、ひどく切なくて、さみしくて……あんなに、綺麗なのに、と思って)

……………。
(しばらくして、彼の涙の痕をみつける)
(相変らずに――、なんと人間じみた悪人か、と思いながら)
―――――あいす、買って、かえろ?
(いつもより小さな手を伸ばして、赤い髪をぽんぽん、と撫でる。ただ、それしか考えつかなかったから)



+++++



―――――。
(そして、これは後日の話)
(性懲りも無くというかなんというか、彼とああいうことがあったときに自然と体育館裏に足が向くのがなんというか)



【で、ありますね。そして、例のごとく容量を見ずに一回投下してしまったのは内緒、です】
【それでは、簡単にこのように――で、大丈夫でありましょうか?】
3紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/18(日) 23:49:28 ID:pj9xxre3
…それで、あおいちゃんにコンビニでアイス買ってやって、家の近くまで見送って……
いい子だったなー、あおいちゃん。素直なよい子で。優しいし。
お前も少しは見習えよ、媛名葵ちゃん。今のままだと、駄目なアホスちゃんだぞ。
(結局、あの後何も追求せず、追求されることもなく、二人はアイスを食べて別れた。)
(あおいにはある種の素っ気なさはあるものの、それに救われた気がしていた。)
(また会えるだろうか?多分、会わない方がいいのだろうけれど。)

(その二日後、日差しはないものの暑さだけは防ぎようもない体育館裏で。)
(いつものように紅裂拓兎がそこにいて、訪れた媛名葵に<終わらない桜>事件の)
(顛末を聞かせていた。何故か、この話をこの女にしたくて仕方なかったのだ。)

行方不明になってた人たち、何人か帰って来てたんだってよ。
帰って来なかった人は、時間切れだったんだろうな。運のないことだ。
(まるで同情した様子もなく、彼は言う。)
(この男の価値基準は限りなく曖昧で変動しやすく、そして適当だった。)

結局、あの場所は色んな時間が交差してたんだろうな。
ただ、見せられた幻覚とも混ざってて、かなり混乱したわけだが。
――何にせよ、一件落着、だろうな。形としては。
(納得いかなそうな顔をして、話を語り終える。)

――お前さ……いつかは……いや、何でもない。
(思い出したのは、あの不思議な光景。戦っていた二人の男女の事だ。)
(問おうとしたけれど、やはり口を噤む。どう足掻こうとこの女が当主を裏切るはずもなく)
(深凪を辞めることもない。ただ、大事な物を持つことと猟犬であることは矛盾しない。)
(ずっとその二つをこの女が持ち続けていられる事を、彼は散った桜に対して祈った。)

【おお、容量超えてた。】
【大丈夫だ。ありがとう。では、俺の方はこれで〆かな。】
【付き合わせてしまったすまない。けど楽しかったのでまたよろしく。】
4媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/07/19(月) 00:01:57 ID:m6rV4NEF
>>3
(―――せいぜい幻想抱いてろ、ロリコン)
(流石にそんなことは口にできないまま、じんわりと暑いような……でも日差しの下よりは
 幾分かマシな感じのするその場所で、彼女は身じろぎひとつせずにその男の話を聞いていた)
(事件解決の顛末。本当は知っているけれど、相変わらずの薄い表情の貌で何も言わずに聞いて)

―――桜の件につきましては、私も後日にでも調査をと思っておりましたが、
貴方が片づけてしまわれた、というのなら私の出番はない様子ですね。
……まあ、一応私も後日足を運んでみます。上に、報告書は出さなければならないので。
(大嘘。本当はもう報告書はさっさとあげてあったが、とりあえず現実感を深める為にそんなことを言って)
それにしても、貴方が私にわざわざ情報提供などとは珍しいこともあるものです。
女の子に懐かれたのが、かように嬉しかった、と――……ロリィタコンプレックス、というやつですか?
ご想像下さいませ。素直で良い子で優しい「媛名葵」ちゃんなど、気色の悪いだけでしょう。
――それに、私は主人の前では素直で良い子な≪猟狗≫ですから。
あと、だれが駄目なアホスですか。「な」と「あ」しか会っていません。後半は語呂合わせに無理しすぎです。
(少しだけ呆れたような目を向けつつ、わざとらしい溜息をひとつ)

……幻覚―――ね。
―――何でしょうか。言いたいことがあるなら言って下さいませ、煮え切らない。
(首をかしげてみせるが、何となく彼が言いたそうな事はいくつか見当がついていた)
(だが、言わないのならばそれでいい、と息をひとつつく。安堵にも似た息を吐きだし――)

私も、アイスが食べたいです。コンビニので構いませんよ?
(そして、表情ひとつ変えずに彼女は小首をかしげた)


【私も、すっかりと容量忘れており――であります。では、これにて〆で】
【こちらこそありがとうございました。いいえ、面白いネタをありがとうございました。
 私こそ楽しかったですっ。機会があれば、またご一緒していただければ嬉しく思います、感謝を】

【それでは、お休みなさい。二日にわたるお付き合いありがとうございました、お疲れ様です、紅裂さん。(一礼)】
5竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/07/19(月) 13:21:47 ID:eX8sPZu9
【名前】竜胆 凍(りんどう こおる)
【年齢】18
【性別】女
【身長】176cm
【3サイズ】計ったこと無い。身長相応。
【容貌】肩まで伸びた白髪、濁った灰色の眼。薄汚れた白基調のセーラー服着用。
身長相応に胸もあるし腰もしまっているが肩幅が広いため
グラマーと言うよりガタイがいい印象を受ける。
中性的な顔立ち。学園にいる間は黒のカラーコンタクトで目の色をごまかしている。
【能力】
魔刃:全長200cm、幅20cmほどの大剣。見た目通りの重量をもつが竜胆にとっては重くないらしい。
霊的武器で触れた相手の存在を吸収するという特性を持つ。外傷はつかない。
存在を喰らい尽くされたものは跡形も残らず消滅する
自我を持ち、他者の存在を喰らうために竜胆をあやつる。

呪い:「他者を助けてはならない」という呪いをかけられており
破った場合、魔刃の標的になってしまう。助かるためには他の存在を差し出さなければならない。

時間凍結:触れたものの時間を凍結させる竜胆本来の能力。
空間そのものを対象にはできず、必ず人なり物なり対象が必要。
永久的に対象の時を凍結させることも可能だが外部からの衝撃に脆く
「打ち破る意思」を持った衝撃を受けると容易く凍結状態が解除される。
主な用途は魔刃の封印。呪いの発現条件を満たしても凍結状態は解除される。
対象に触れている時間が長ければ長いほど長く時間を凍結させることができる。
【希望】戦闘、交流、エロ、長考遅レスの許容
【NG】特に無しだけどよくわからないものはわからない
【弱点】
・典型的なパワーファイターであるため、動きが鈍重で攻撃後の隙が大きい。
・凍結の対象にできるのは1つだけ。
・その為魔刃を封印している間は実質無能力。
・対象の時間を完全に凍結させるのには時間がかかる。(短時間なら一瞬触れるだけでも可能)

【備考】
・高等部三年生。魔刃遣い。
・他者を助けると呪いの条件を満たすため、それなりに頭も切れ、運動神経もいいが
成績は下の上。誰かと一緒にいるとたびたび足を引っ張る無能を演じている。
・容姿こそ変わっているが、他人の興味を引くに至らない人間。

・幼少の頃、魔刃と契約関係になり両親を殺める。その事件がきっかけで能力に目覚める。
・両親の死体は残っておらず、失踪扱いになっている。
・魔刃に封印されている存在の
「存在を一兆吸わせれば本来の姿を取り戻せるので、他者との契約は必要なくなる」
という言葉を信じて犯罪者や異形の存在を奪い、殺している。
・口数が少なく、物静かで冷静そうに見えるが
感情を表に出すのが苦手なだけ。実際は直情的で浅慮。
・否定を否定して肯定するしゃべり方をする炭酸飲料ジャンキー

【プロフ投下のみ……】
6紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 13:47:28 ID:dVJNi2I+
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 183p 83kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
      紅いコートを好んで着る。 特に冬場。 
【能力】
・珪素の支配…珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・体術…あらゆる格闘技の技を節操無く使う。 
・感知…魔力の流れを漠然と感知できる。
     (主に人間と人外の区別に使用するが完璧ではない)
・魔術・・・『Timewalk』自分自身の時間の流れを加速させる。
      『Lunatic』相手の運動神経を一時的に混乱させる。有効射程は6メートル程度。

【武器】鋼鉄製トンファー(銀メッキ加工済み) 重量15kg×2
【希望】戦闘・交流・その他
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】
・魔王の加護(魔力供給・再生能力など)を失っているので
 肉体的には鍛えた常人程度の強度しかない。
・魔術と異能の同時使用ができない。
・『Lunatic』は一度の戦闘に二度までしか使用できない。
 無理に使用すれば行動不能になる。
・『Lunatic』使用後に大きな隙が出来る。
【備考】
数多の矛盾を抱える、珪素使いの自称「悪人」。かつて魔王の契約者だったが
様々な出会いと戦いの末に今までの自分を見直し、契約破棄に至る。
契約破棄の代償に「魔王の加護」と寿命を失う。
普段は気さくで適当な態度。実はネガティブ思考かつ悲観的。皮肉屋で屁理屈好き。
他人の言い分を認めないが、認めるべき部分はちゃんと認める。天邪鬼で琴線に触れる
事象がかなり偏っている。尚、必要なら誰でも抹殺する性格は余り変わっていない。

※現状
《虚影会》に反旗を翻す。
兵部晶とはいずれ決着を着ける気でいる。
紫一久からある少女を救済するつもりでいる。
アンジェラ・トルーマンと契約し2種類の魔術を使えるようになった。
奏永久の兄探しを手伝う。

【改めてプロフ投下】
【スレ立て乙だ。とりあえず投下のみ】
7奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 16:38:00 ID:U3vPcpFq
【名前】奏 永久(かなで とわ)
【年齢】 16
【性別】 女
【身長】 162cm
【3サイズ】 B94(68)W58H86
【容貌】
艶やかで癖のない漆黒の髪(長さは膝裏まで達するほど)。同じ色の瞳。奏鬼眼発動時、睫毛のみ銀色、瞳が金色に。
奏鬼眼発動中、感情が極端に昂ぶると髪も銀髪になる。登校時は大き目の制服。普段着はゆったりとしたものが多い。
女子にしては長身だがかなりの細身、ただし胸は除く。黙っていれば凛々しい顔立ち。
【能力】
暗器・村時雨:ヌンチャク、棍、トンファー、ナイフ、剣をそれぞれ組み合わせた多節大鎌。分解して使うことも可能。
奏鬼眼:奏家後継者の証で額に現われる金色の眼。角状にオーラを立ち上らせるため奏鬼眼(そうきがん)と呼ばれる。
    永久は身体能力を上昇させるほか、体液に「癒し」の効果を付加させる。感情が昂ぶった時身体能力が急上昇する。
軽身功:気孔術。主に体を軽くすることに用いられ、こと移動に関してはかなりのスピードが出せるようになる。体重も落ちるため
     使用中は打撃力が下がる。水面に立ったり、空を飛ぶような動きはできない。

【希望】気分次第ですがまぁ、主に雑談戦闘などを望みましょう。
【NG】排泄物を強調したスカトロは勘弁してもらいたいです。損傷は治っちゃうこと前提なら。
【弱点】奏鬼眼(攻撃されると威力に比例して思考に霞がかかる。)、体液を失うような攻撃、物理攻撃の効果が薄いもしくはない相手。    
    多量の技術用いるため集中力を乱されると脆い。
【備考】
時に退魔師、時に妖魔として言い伝えられる家系の跡取りとして生まれる。性格は非常にマイペースだが
兄が自分の所為で出て行ったという後ろめたさ、当主としての才がないことから自分を低く、相手を極端に高く見る傾向がある。
自信で決着をつけるべき兄のことで他人の手を煩わせている事、≪深凪≫第八席との遭遇により自身が次期当主である事、何が足りていないかを
自覚し始める。
『従志浪』を名乗る鬼、もしくは異形狩りの手がかりを探し昼夜調査に明け暮れる。
最近足周り、腰周りが成長中。が、本人自覚しておらず、太ったという認識を持つ。指摘されると凹む。どうでもいいですね。
自身に足りないところを自覚しつつも全てを手に入れることを決意。

【プロフを貼ってお借りしますっ】
8紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 16:41:24 ID:dVJNi2I+
(夏は暑いものだ。勉学に身が入らないものだ。)
(昼休憩まであと10分。喉が渇いた。首筋に汗が浮く。)
(既に湿ったハンカチでそれを拭って―――。)

(残り5分。落ち付かない気分だった。)
(それでも黒板の内容をノートに書き写して。)

「起立、礼、ありがとうございました。」

(昼休憩の鐘が鳴り響く。解放された獣のようにみんなが食事に赴く。)
(赤い髪をした青年も席を立ち、食堂に向かうべく脚を向けたのだが。)



【それじゃあ、簡単だけどこんな開始で。】
9奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 16:51:15 ID:U3vPcpFq
(――駆ける。小脇に小さな包みを抱えて、リノリウムの床を蹴る。
 ――飛ぶ。軽身功により身軽になった身体を躍らせて、階段を数段すっ飛ばして
 あと二歩………一歩………届いた!)
(鐘が鳴り響いてから一分と立たずに、いま担当の教諭が出て行ったのが認識できたか位のタイミングで
 勢いよく教室の扉が開けはなたれる!)

すみませんっ!紅裂拓兎さんはいますかっ!!
この中に赤い髪の紅裂拓兎さんはいらっしゃいますでしょうかっ!!

(一息ついた後に声高に教室内を見渡しながら叫ぶ。
 ぶっちゃけなくとも迷惑だろうとおもわれる騒音の主、奏 永久。)
(それが小脇の包みを大事そうに抱えて、ちゃんと授業受けたのか?というタイミングで
 紅裂 拓兎の教室に乱入してきたのだ。)

【書き出しどうもでありますっ】
【お相手よろしくお願いしますねぇ】
10紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 17:01:46 ID:dVJNi2I+
やかましいわ馬鹿鬼。
大声で叫ぶな迷惑だ。
(無表情にスタスタと歩み寄って、反射的に小突く。)
(深夜の訪問者は迷惑だが、では昼間の訪問者が迷惑でないかと言えば否だ。)
通行の邪魔だから、こっち来い。
むしろあっちへ行け。外に出るぞ。
(有無を言わせず、ぐいぐいと押しやって教室の外に出る。)
(赤い髪の男――紅裂拓兎。迷惑訪問者――奏永久。)
(二人の関係は、この場では割愛する。)

(――突然の出来事に、ざわざわとクラスメイトが騒いだが。)
(あの紅裂拓兎の関わることなので、みんなすぐにスルーする事にした。)
(あの男の奇行や噂は、既に知れ渡って久しい。)

そうかそうか、その小包から察するに俺と飯食おうという魂胆だな。
事前にメールのひとつも寄こせ。別に逃げやしないんだからよ。
とりあえず、体育館裏だな。靴は履き代えろ。
(何かを説明する前に、大体の事情は察して廊下を歩く。)
(二人で食堂へ行くのは論外。屋上も暑いから却下。必然として体育館裏を目指す。)
11奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 17:27:26 ID:U3vPcpFq
なうっ!
な……それだと私が太いみたいじゃないですかっ!私がいても人一人くらいは通れるはずだもんっ!
(小突かれた衝撃で首がおもいっきり後ろにのけぞる。その勢いで入り口から数歩はなれ…)
(小脇に抱えた包みを前に抱えなおすと、むくれて見せる
 そのあとで拓兎の誘導に従うままに教室の外に出て行き――)
………そうですそうですそうなのです。この間デートしたときにお弁当作って来いって言ったじゃないですかっ
それの誓いを果たそうと思いましてケータイを開き、アドレス帳を開いたまでは良いんですけれど。
――――やっぱりこういうのはサプライズがいいと思いませんか?
(廊下を拓兎の三歩後ろから追うように歩く――狙うは右側、程よく力の抜けた右腕を狙い
 しなやかに手首を躍らせ、その腕を取り、横に並ぼうとする――が)
あ………うん、靴とってくるねぇ
(その前にその手は空を切り、一旦別れることになった。
 ちょっとだけ残念そうに呟くと空をきった手を頬の辺りにやり、長い髪を指に絡ませて弄ぶのだった。)

(――それから数分後、二度目の疾走で少しだけ息を上げながら肩を上下させる
 顔を下に向けて、思いっきり深く息を吐いた後にっこりと笑顔を向けて)
――………お待たせ。コレ、拓兎の分のお弁当です。
全開も前々回も結構食べてるような気がしましたので、ちょっと多めに作ってみたんですが……
多いようなら残しちゃって平気ですよ?
(そう言って少し大きめのお弁当箱を拓兎によこす。
 中はスタミナ弁当ということで、メインは牛焼肉。本当はガーリックを入れたかったが公衆が気になるだろうと
 おもったので胡麻をまぶしてたまねぎを絡める程度に止めておいた。
 後は焼きナス――シンプルではあるがそれなりにいいものを選べたし、上手くできたとおもう。
 それからオクラとひじきのサラダを別のタッパーに入れておいた。ドレッシングはワインビネガーをベースに
 あっさり目になるようにした。)
それじゃ、腰を落ち着けましょうかっ
(体育館裏、呼び出しの定番で、日光自体は防げるものの涼しいとは言い難いせいか
 あまり人気はない……それを学園側も理解しているからか、ベンチといった腰を落ち着けるようなものは見当たらず
 思わず手ごろな位置がないかきょろきょろしてしまう。ビニールシートくらい持ってくるべきだったかな、と考えて――)
12紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 17:41:54 ID:dVJNi2I+
(途中、自販機に寄ってお茶を二本購入してから体育館裏へ赴く。)
(他人との関わりが薄くなった頃から、彼はここで過ごしている。)
(直射日光は遮られる為、幾らか過ごしやすい場所でもある。)
(久遠ゆりかなども偶に此処へ来る。昔は野良猫の世話をしていた時期もある。)

へえ、結構奮発したな。
朝からこんなの作るの、大変だったろ。
ありがとな。残さず食べるから安心しろ。
(受け取った弁当の中身を見て、少しばかり驚き、そして感謝する。)
(これで突然押し掛けた分は帳消しとなる。本人としては軽い思いつきの言葉だったのに)
(ここまで真剣に誠意を見せられると――――その誠意に返せるものがない事に気づく。)
その辺に座ってろ。
いつも俺が座ってるのはここだ。
(言って石段――正確には小さな階段だが――の上に腰を据える。)
(その背後には鉄の扉。体育館の非常口だ。いつものポジショニングだった。)

凝ってるなぁ。ちゃんとバランスも考えてあるし。
ふふ、奏家の修行には料理も入ってたのか?いい嫁になれるだろうな。
(ペットボトルに入った緑茶を手渡してから、さっさと弁当を攻略にかかる。)
(牛肉、ナス、オクラとひじき。箸が踊るように進み、口に運ばれる。)
(もぐもぐと咀嚼し、ごくりと嚥下する。子供のように無邪気で、旺盛な食欲を披露して。)

13奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 18:08:29 ID:U3vPcpFq
女の子、ですからっ!
(そもそもそういう趣旨で言い出したことである。
 いわばプライドの問題というヤツだそれに――それに、だ。手を込めないわけにも行かない理由もある。)
……朝ごはん作るついででしたし、仕込みを夜のうちに済ませておけばそこまで大変でもないです。
ドレッシングとかタレなんかは前日に作っても問題なかったですし………
あ、知ってました?お肉ってスライスしたたまねぎと一緒に置いておくとおいしくなるんですよ?
――理屈は忘れましたけどっ。
(確かたまねぎに含まれる成分のうんちゃらがーとか何とか呟きながらこめかみの辺りをぐりぐりして)
それに………やっぱり拓兎のこと好きですから。
(ほうっ、とため息を漏らしながら少し顔を赤らめる………呟くようなささやかな声音で、だがしっかりとした意思を込めて。
 確かにある胸中の気持ちを言葉にしていく。)
――うんと…、アクセサリ。なんだか気にしているようですのでこの報酬はアクセサリの一つでも買っていただければと思いますっ!
まぁ……正直な話、拓兎は私のわがままいっぱい聞いてくれてますので?
別に気にする必要ないと一蹴することもできるのですけれど………言ううだけならただのわがまま再発であります。
(悪戯っぽく唇に手を当て、微笑む。片眼を閉じてウインクをして――
 なんだか何かを気にしている拓兎に漬け込むように我侭を発する。自分でもなんだかなぁとは思う。誠意の問題だし。
 けど、好きだから仕方ない、というヤツだ。)

(手馴れた感じで腰を落ち着ける拓兎を見るとなるほど、と眼を丸くして――
 手渡された緑茶を受け取る。)
(そうしてから、拓兎より一つ下のスペースに陣取って自分の分、拓兎に渡したものより小さめの弁当箱を広げる。)
お……おんなのこ………ですからっ
バランスをかんがえたというか………スタミナがつきそうなものを詰め込んだというか……
(いつもは自分から積極的にいくものの、彼からそういう――主に「嫁」とか、直接的表現が発せられると
 急に恥ずかしさがこみ上げてくる。
 ≪奏≫の修行というか、両親の教育の賜物であるところが大きい――栄養のあるものとかを教育の過程で
 しっかりと教えてもらったのだ。だからこういう時に生かせた、それだけだ。)
えっと………味、変じゃないかな?
脂っこいものが多くなるし、少し薄めに味付けしたから………
(そんな言葉を発しながら上目遣いに拓兎の様子を伺う。答えが出るまでの間にお茶も作ってくればよかったな
 などと思いながら、緑茶で喉を潤した。)

14紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 18:26:57 ID:dVJNi2I+
なるほどねぇ。流石女の子ってところか。
(彼女の説明にうんうんと頷きながら、箸を進める。)
(この牛肉はなかなかイケるなと思いつつ)
(味付けを真似してみようか、とか、自炊派らしい思考に浸っていると。)
果物の酵素は肉を柔らかくする時に使う。
タンパク質を分解するのさ。ステーキ肉を柔らかく食べたい時には、
パイナップルとか使うといいな。それと同じ理屈じゃなかったか?
(……と、以前テレビで紹介されていたうろ覚えの知識を捻り出して。)
アクセサリー?それくらいなら構わないけどな。
ただ、選ぶ時は着いて来てくれ。正直、自分のセンスに自信がない。
(好きだからなんでも出来る!なんて事を正面から言われると照れるしかないが)
(具体的に欲しいものを提示されれば、安堵する。少しは返せるものがあったからだ。)

オクラは夏バテに効くからな。
…ああ、悪くない。
(今度は向こうが照れて恥じらってしまったので、こちらは言葉を少なく返す。)
(嫁――という言葉が効果的だったらしい。いつもは彼女の方から積極的に攻めてくるのだが)
(攻め手が受け手に回ると弱いという話は、本当だったらしい。経験が少ないからだろう。)

そう言えば、最近兄探しの方はどうなってるんだ?
それ以外にも、何かあったら教えてくれ。俺、ちょっと忙しくて、な。
(具体的には魔刃遣いに斬られて動かなくなった左腕の治療に専念していたり)
(その後赴いた<終わらない桜>事件に首を突っ込んだりしていたのだが。)
あー、そうそう。ひとつ伝えておくことがあった。
白い髪の魔刃遣いには注意しろ。喋る剣を持ってる女だ。
斬られたら……多分、生命力か何かを吸われる。
(ぐるんと左腕を回す。今は完治しているが、治療は退屈で、しかも長く辛かった。)
(けれど、治っただけマシだった。ヘタしたら二度と使いものにならなくなっていただろうから。)
15奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 18:48:52 ID:U3vPcpFq
基本は醤油ベースです、それであとはしょうがとかお酢とか使って――
こってりしたのがいいだったらやはり味噌とかをオススメしますよぅ口臭が気にならないなら
ガーリックなんかも入れるといいと思います。
(褒められば嬉しい。それを素直に顔に出しながら箸を進める。)
そう、それですそれ!拓兎も知ってたんですねぇ……さすがですっ
ハイな、おそろいのものを選んでいただければ正直、一番嬉しかったりもします。
……なんちゃって
(最後に言葉を濁しつつ、ほんのりと染まった顔で。少しだけ落ち着きなく左手で首の辺りを撫でていた。
 口に合ってよかったとか、そんなことを考えながら食事を進める。)

………それが、あの時以来全然進展がないです。
その代わり、こちらもこちらで少々危なっかしい人たちのお手伝いをしようと思いまして………あはは。
自分にそんな余裕がないことはわかってるんですけれど、ね。
(進んでるなどと嘘をついて成果の提示を要求されたところで見せられるものはない。
 それゆえに本当のことを言う。
 水谷のこと、後輩が異形を保護したので≪奏≫として手伝いをしたことなど――)
瑞谷っていう子が中等部にいるんです。その子、いまは廃れてしまった"龍神の巫女"の血筋でして………
それだけならいいんですけれど、その力を誰かに狙われちゃってるんです。

――魔刃、遣い………斬られたん、ですか?!
(反射的に奏鬼眼――生命の流れを見れる眼を開いて身を乗り出す。
 生命力や何かを吸う剣を持っているものが徘徊している、そんなことよりもその被害に拓兎があったという事実のほうが
 重要だ。)
(忠告に頷く事も忘れてじっと奏鬼眼の視線を拓兎に這わせる………何か足りていないところはないか、正常な生命の流れをしているか。
 異常があるなら――と思いながら見て、何も異常がないことを確認すると)
(ほっとため息をついて胸をなでおろした――)

【そろそろ休憩挟んだほうがいいでしょうかっ】
【するようでしたらこちらは21時目安で再開できますけれど………】
16紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 18:51:27 ID:dVJNi2I+
【オッケー。俺も言おうと思ってた。】
【21時には用意できると思うので、また避難所でよろしく。】
17奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 18:54:50 ID:U3vPcpFq
【はいなっ、それでは一旦失礼しますっ】
【一度お返しします、以下空室になります〜】
18名無しさん@ピンキー:2010/07/19(月) 19:16:13 ID:80zAzHUd
灼熱地獄
19紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 20:44:36 ID:dVJNi2I+
>>15
やれやれだな。
(話を聞くに、彼女もまた厄介事を抱えているようだ。)
(特に気になったのが龍神の巫女の血筋というキーワード。)
それで、キミはその瑞谷って子を守る気満々なわけね。
止めはしないぜ。それがキミの選択ならな。
(誰だって何でもできる超人ではない。出来る事は限られている。)
(けれど、その事実を理解して尚、人は自分の選んだ道を進む。)
(それを良いとか悪いとか、論ずるだけ無駄だ。)

ああ、一回だけな。その前に殺した異形を吸収してたし、俺の魔力も
吸ってたようだから、そういうタイプの魔剣なんだろう。典型的とも言える。
最も、俺が斬りかかられたのは、自業自得なんだけどな。
俺が殺人者だった事、向こうは知ってたみたいだ。
(多分、人を介してその情報を得たのだろうと思う。そんな風情があった。)
(直接的な憎しみや殺意を向けられなかったのがその証拠だ。)
(――相手は悪人だから殺してもいい。私の為に死になさい。)
(彼女の思考の筋道は、多分こうなっているはずだ。)

≪虚影会≫の方は音沙汰なしだ。
多分、忘れた頃に突然やって来るだろうな。
(だからこそ、マイペースを崩しては駄目だと思う。不要に気負うと、そこを突かれる。)
(弁当の攻略も、終盤戦に突入した。残りを惜しみながら味わって食べる。)

ご馳走さま、美味かったぜ。
(最後にお茶を飲んで締めくくり、合掌した。)

【ロールの解凍に借ります。】
20奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 21:03:43 ID:U3vPcpFq
あはは、拓兎ならそういうと思った。
それに止めても愛華ちゃんのことは守るよ……それが正しいから。
(彼らしい言葉に肩をすくめて笑う。
 応援するでもなく、止めもしない――ただ好きにすればいいという言葉に
 コクリと一回だけ頷き)
………とにかく、頑張るよお兄ちゃん探しも含めて。

ん………そっか、恨まれてるよね誰かから。
(自分が拓兎の罪を知ってもこうしていられるのは拓兎に優しくされたという事実があるからだ。
 ではそれがなかったら?ただの人殺しとしての悪人しか残らないだろう。
 ――少しだけ哀しいと思う。他人がどう思っても、といったが
 実際にそれを聞くと、世の中は上手くいかないということを証明させられたようで……)
………とりあえず、異形の味方もする≪奏≫も狙われるかもってこと…ですね。わかりました。
そこはかとなく、注意はしておきます。

(いっそのことこの日みたいな平和な日々がもう少し続いていけばいいのにな、と思う。
 こうやってのんびりお弁当を食べて、もっと他愛のない話をして
 そして最後に――――)
…………はいな、おそまつさまでした。
(同じようにして頭を下げると容器をまとめて、再び包む。
 片付けを終えてから飲むお茶は少しぬるくなっていたが
 それなりに充実したランチタイムだと思った――――)

(――体育館裏より少し離れた位置、一つの影が蛍程度の燐光を手のひらの中で握りつぶす。
 握りつぶされた燐光はその大きな手の中で一枚の呪符に成り代わって……
 何かを確認していたその人影はいつの間にか消えうせていた。)

【同じく解凍にお借りします。引き続きよろしくお願いしますっ!】
21紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 21:15:39 ID:dVJNi2I+
(昼休みの後にも当然授業がある。うつらうつらしながら授業を聞き流して)
(掃除を終えて、HRも終了して、それぞれが部活したり帰宅したりする。)
(放課後には、紅裂拓兎もいい加減眼を覚まして、何をするか思案していた。)
(――帰ろう。結論づけて、鞄を持って席を立つ。)

(誰かに尾行されている気がしたのは、随分経過してからだ。)
(かつては、何度も尾行された経験はあるが、最近では珍しかった。)
(気付くのが遅れたのは、気が緩んでいた証拠だろう。)

マイペースは崩さない。注意は怠らない。
両方やらないとならないのが辛いとこだな。
(呟いて、少しばかり歩くペースを上げる。)
(歩道橋を渡り、電気街を通過して、繁華街へと足を運ぶ。)
(やがて建物と建物の隙間にある、四角い空き地に到着する。)
(人通りの絶えない繁華街にも、このような死角は存在する。)


【場面転換ということでよろしく。】

22従志浪 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 21:28:41 ID:U3vPcpFq
(その男を尾行するのは容易かった。
 簡単な話警戒されていなかったからだ。)
(あまりにも容易なものだったからひょっとしたら別人の無害な人間かと思った……が。
 その考えを払拭した、歩調がおよそ無害な一般人のものとは違うそれに変ったからだ。
 最低限、尾行に気づいたことを悟られないような迷いのない歩み
 そして尾行自体はしやすい道を選びつつ、どこか人気のない場所へ誘うような道順を辿っている。)
(――そして奏従矢こと現:従志浪はそこにたどり着く。)

――覚悟はいいな、テメェはできてる……ってか?

(迷う必要はないとっくに自分の存在には気付かれている。
 誘い込まれたのだ尾行しているつもりで。
 そういうことに慣れている存在なのだこの目の前の男は――予定通りにする。)
(そう考えた従志浪はその姿を見せる――基本的に黒で統一された服装。タンクトップの上にフード付のベストを着て
 目深にフードをかぶり顔を隠し、下は黒でこそあるが記事はそれなりに通気性のいいデニム生地。
 どれもポケットが複数ついているいわゆるミリタリー系と呼ばれる衣服だ。)
23紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 21:36:06 ID:dVJNi2I+
他人に恨みは山ほど買ってるが、一々覚えてない。
どういう理由があるのか、聞かせてくれよ。
口上を聞くくらいの余裕はある。
(待ち受けていた紅い男は、まず理由から訊いた。)
(如何なる了見でこちらを尾行していたのかと。)
(黒で身を固めた戦闘服を纏う男から発する気配は尋常ではない。)

……。
ま、言いたくないなら言わなくてもいい。
口下手な奴なんて世の中幾らでも居る。
(気軽な様子を装いつつ、脱力して臨戦態勢に移行する。)
(恨みを抱えた人間なら何か言うだろう。)
(仕事を頼まれた人間なら、何も言わずに始末する事が多い。)
(因果を含めた上で殺しに掛る殺し屋もいるらしいが、まだ会った事はない。)
24従志浪 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 21:53:06 ID:U3vPcpFq
はん………テメェに恨みなんかねぇよ。ダーティヒーロー気取り。
ちと妹が世話になってるようなんでな、そのご挨拶をしにきたってところだ。
(両脇でだらりと垂れ下がった筋肉質な腕を首に当てると軽く首を捻り
 ストレッチのような動作を行い)
お前……自分がどういうやつかわかってるのか?
まぁ、わかってようがわかっていまいが俺がテメェに喧嘩売るのには変わりないんだがな。
(風………ビルの間を通り強くなった風が二人の間を駆ける――その際にフードがまくれ
 従志浪の半端な長さの黒髪が舞う。
 そして鋭く細められた眼が露になり、紅裂拓兎と同じ顔立ちがそこに現われる。)

………テメェと永久のヤツのやり取りは見てた。コイツでな
(取り出すは一枚の呪符。それに力を入れると蛍くらいのサイズの燐光となり
 ふわふわと宙に浮き上がる)
≪奏≫の監視用の式だ。もっとも俺なりに改造はしているがな………
さて、話の続きだが――お前はどうだか知らんが……少なくとも永久は相当テメェに熱を上げちまってる
それが俺には気に食わんし、あいつが当主になるのにも邪魔だ。
(両の拳を合わせるとゴツッという重々しい音がなり響き――)
まぁ、何が言いたいかっつーとだな………永久のためにちっとばかしぶん殴られろ。
(半身を引きつつガードを上げ、構える徒手空拳の構えで対峙して――)
25紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 22:08:32 ID:dVJNi2I+
…妹、だと?
(ピキリと、そのワードに反応する。)
(建物の間を通り抜ける風がその顔を露わにして……。)
(毎日、鏡の前で見ている顔がそこにあった。)
(ただ、髪は黒くて、目付きは刃のように鋭いのが違う。)
(奏 従矢。奏 永久が探し求めていた人物であり、紅裂拓兎と関わり合う)
(事になったそもそもの原因である。奏 永久の、兄だ。)

…随分勝手な事を囀るじゃないか、このシスコン。
俺がどんな人間なのかは俺が一番知っている。
あの子が俺をどう思っていようと、そんな事はどうでもいい。
(やる気満々な彼――従矢に対して、珍しい程の敵意を抱く。)
お前が傍にいれば、あの子は悲しまずに済んだ。
お前に奏家の在り方を変えるくらいの気概があれば、あの子と一緒にいられた。
なのにお前は逃げ出すことしかしなかった。それがあの子を守る為だったしても、
大事な兄がいないのに、どうしてあの子が笑って過ごせると思ってるんだ。
(どうして兄妹一緒に戦って何かを変えようとしなかったのか。大事なのはその一点。)

その大事なこと放り出しておいて、保護者面するな、この野郎。
(怒りは燃えると表現されるが、これはドライアイスのように冷たい怒りだった。)
(殴り倒す。ボコボコにして彼女の元に引き摺ってでも連れてゆく。)
あの子の為を思うならっ―――!
(何かを言いかける――演技をして、突っかける。)
(爪先で土砂を散弾のように弾いて、サイドに回り込みながら殴りかかる。)
26従志浪 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 22:23:02 ID:U3vPcpFq
るせぇぞ!傍にいるだけじゃどうにもならねぇことだってある!!
俺が過保護に守ってるからアイツは堕落した………大海に石一つ投じたところで
津波はおきねぇんだよ!!
(降りかかる土砂の散弾をには目もくれない、最低限視界のみ確保して
 回りこむ紅裂に向かって振り向き様にクロス気味の拳を繰り出す――)
(紅裂の拳が従志浪の頬を捕らえる。それでも構わず、右の拳を突き進める。
 紅裂の左頬にそれをめり込ませて、顎を砕くべく。)
正論ばっか言ってんじゃねぇぞ!魔王なんぞに魂売り渡した大馬鹿野郎のくせにッ!!
(精彩を欠く拳――兵部といいコイツといい何でこう自分がやるべきだったことを的確に……
 そんなことにも気付かず、いや気付かない不利をして逃げた自分が悪いのか
 だが過去は変らない。自分がした事は変らない。)
(変わらないならそんなことで足踏みさせようとする戯言に耳を明日必要なんぞ1mmもない)
27紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 22:36:00 ID:dVJNi2I+
(目くらましなど問題にず、意地と根性でカウンター気味の拳を放つ。)
(拳と拳が交差して、脳味噌がシェイクされる。)
(顎を揺らされれば、どんな巨漢でも脳味噌は揺れる。)
(紅裂拓兎とて、例外ではない。その衝撃は脳味噌を揺らし、足元を揺らす。)

ぐっ!はっ…ハハッ!怒りやがった!
図星突かれたからって怒りやがった!ハハッ!
(だが、その拳には迷いがあった。拓兎の顎が砕かれることはなく)
(よろめいたものの、その手は従矢の襟首を掴んでいた。)
いいか!奏従矢!
何も変わらないなんて言ってる間はな!本当に何も変わらないんだよ!
(ぐいっと顔を近づけて、至近距離で正面から見つめて、言い放つ。)
(従矢が怒っているのは、自分の不甲斐なさを指摘されたからだろうか。)
(わかりきったことを、それでもやらなかった事を悔いているからだろうか。)
才能ひとつで人は世界を変えられない!
どんな祈りも願いもやがて歪んで醜くなる!
わかってんだよ、そんなことは!けどな!それでも守りたいもんがあったんだろうが!
(襟を掴んだまま、拳をひとつ、ふたつ、みっつと言葉と共に浴びせてゆく。)
(技術も異能も関係ない、子供の喧嘩のように感情をぶつける。)
28従志浪 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 22:53:01 ID:U3vPcpFq
笑ってんじゃねぇッ!!
(額が擦れる様な位置。
 どちらも一歩も引かない襟首を掴まれればこちらも相手の襟首を掴み返す。)
(脳が揺れようと、コレまでの自分を否定するようなヤツに屈してはならない、遅れをとってはならない。)
ドイツもコイツもアレをやれコレをやれ!俺はそいつらの期待全てに応えてきた!!
永久を守ってやるために!支えてやるために!!
あいつがどんなに苦しんでいても傍に居てやれるように!
そしたらヤツラはまだ足りない!今度はコレをやれ、挙句の果てに俺が当主だ?!
≪奏鬼眼≫は何のためにあるんだよ!!
俺だって躍起になって家を駆けずり回った!けれども誰一人として俺に求めることはかわらねぇ!!
守りたいものを守るための方法なんざ、限られてるだろおおおおおがあああああああ!!!!
(言葉を交わす間にも拳は飛んでくる。舌を切り、唇を切り、脳を揺らす。
 面倒になった従志浪は前頭部で拓兎の鼻を強打する。
 爆発した感情の一撃。揺れる感情の一撃――)
(襟首を掴む手は決して緩まない、口の中に鉄の味が広がる。気持ち悪いから拓兎向けて
 血反吐を吐く。)
テメェに言われるまでもない!守りたいものなんざいつまでもかわらねぇ!!
俺は兄貴なんだ……兄貴なんだよッッ!!!
(襟首を掴む手に力を込めて拳を繰り出す。自分が間違っていることを絶対に認めない。
 自分は間違っていないこの行動は永久の為になっていることを証明する様に拓兎の顔面めがけて
 思い一撃を放ち………)
29紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 23:10:04 ID:dVJNi2I+
かは!このっ!かはっ!
(殴る。殴り返される。殴る。殴り返される。)
(唇が切れる。鼻が潰される。瞼が腫れる。それでもやめない。)
(生まれ持った異能も、積み上げてきた技巧も、今だけは忘れる。)
(ありったけの感情を、儘ならない現実にぶつけるように、殴り合う。)
知ったことか!それはお前の請け負い分だろう!
家出したり、ストーキングしたり、俺に八つ当たりしたりする前に!
まだやることは!やれることは!がふっ、あるだろうがっ!
(負けじと叫び、咳き込みながら血の入り混じった唾を拭きかける。)
大体な!お前がどれだけ正当性主張しようが!
あの子が悲しんでたら!意味ないだろうがっ!
あの子はな!ずっと一人夜の中、お前を探し求めてたんだぞっ!
(彼がどれだけ頑張って来たのかなんて、勝手に推し量っていいわけがない。)
(所詮、拓兎は部外者に過ぎない。それでも、迸る感情だけは伝わってくる。)
(けれど、間違っている。ひとつだけ間違っていると言える事はある。)
(そんなやり方で奏永久は幸せにはなれない。それだけは確実だ。)

ガッ!
(重い一撃を堪え切れず、思いっきり顔を仰け反らせる。)
(空手家の拳は人間の顔を陥没させるに足りる威力がある。)
(二人の拳に宿った力も、似たようなことはできる。そんな拳を喰らったら――)

――兄貴だったら…傍にいて、やれよ…げふっ…
けふ…俺にはもう…姉ちゃんがいない、から……げふっ、けふっ…
わかるんだよ……一人ぽっち、は、寂しいって……だから、泣かすなよ。家族、ならさ……
(ずるりと倒れたくなるのを堪えて、必死に首の位置を戻す。)
(ガクガクと奥歯が揺れる。一本抜けかけているらしい。)
(――そして何もかも馬鹿馬鹿しくなって、ドンと従矢を突き離す。)
30従志浪 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 23:28:45 ID:U3vPcpFq
(現実はままならない………どう足掻いても、どんなに努力しても届かないものはある。
 それを思い知った。才能の問題じゃない力でも心でもない………どうにもならなかったんだ。)
(叫ぶたびに喉が焼ききれるように痛む。
 拳が身体を抉るたびに、視界が鮮血に遮られるたびに、相応の痛みと感情がぶつかる。)
うるせぇ!うるせぇうるせぇうるせぇうるせええええええぇっっッ!!!
人間なんていつまでもモノを覚えてられるわけじゃない!
当主にさえなればいずれ俺のことなど必要なくなるっ………ぐっっ!!
(自分は正しい、正しいことをしているんだ。何も知らない馬鹿に
 挫折したヤツに否定なんてさせない。同じ穴の狢だとしても絶対に!)

はーっ、はーっ………どーしたコラ。やめんのかこのチキンがぁ………
っせぇよ………一人じゃない、あいつは一人になるほど馬鹿じゃない。
助けくらい呼べる………それは………おれじゃなくてもいぃんだよ…………
(奥歯を噛み締めると口内の傷が広がる――痛みは着付けとして丁度いい
 とはいえ、どこがどう痛いのかあまりにも不明瞭だが……)
クソッ――白けた、テメェがくだらねぇことばっか言うからよ。
今日はこれくらいにしてやる。続きはテメェが気にくわねぇことしたときだ……
(何処までも意地を張ってそんな言葉を出す――「自分は負けてない、何も間違っていない」と
 今にも震え、折れそうな膝を立てて振り返る。
 ≪奏≫の武術も≪鬼眼≫も使わない泥臭い戦いに嫌気がさした。)
(一度だけ口内の傷から出た血を地面に吐き出すとそのまま振り向きもせずに歩き出す――)

【そろそろ〆に向かうわ】
31紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/19(月) 23:44:31 ID:dVJNi2I+
……お前が幾ら、正しいって叫んでもさ。
あの子が泣いてたら、意味ないだろう。
(吐き捨てて去る従矢の背中に、ぽつりぽつりと語りかける。)
(何となく、知った。自分は正しいと、間違った事はしていないと、彼は思いこんでいる。)
(自分の行動は妹の為なのだと、あの悲痛な叫びから聞き取れないはずもない。)
(けれど、同時に迷いも感じとれた。本当に正しいと胸を張って言えるなら、あんなに取り乱したりしない。)
(結局、あの男もまた苦悩して、葛藤して、矛盾を抱えているのだろう。)

本当に……
馬鹿馬鹿しいな、こんなのは。
(くだらない感情のぶつけあいだった。とても戦いなんて呼べる代物ではない。)
(――思えば、一番くだらないのは紅裂拓兎という人間だ。)
(自分は、人様に何かを偉そうに語れる人間ではない。)
(それでも、自分がどれだけくだらない人間でも――大事に想う人はいて。)

助けが欲しいのは、助けが必要なのは……
お前の方、なのかもな。
(もうそこにはいない背中に向けて。優秀だった彼は、しかし何も変えられなかった。)
(一人だったから。守る者を抱えつつ、けれど差し伸べられる手は何処にもなくて……。)
(だから、奏家という囲いを壊すことが出来なかった。独りだったから。)

……ったく。面倒だな。面倒なことしてくれる。馬鹿どもが。
しょうがねえから、俺がどうにかしてやるよ。
(やることはある。だが、他の事も投げ捨てない。永久の事も、従矢の事も。)
(とりあえず、今度会ったらもう一度殴り合って――そこからは、後から考えよう。)

(――それで、口の中を切りまくった拓兎は、当分美味しくご飯が食べられなかった。)

【では、俺の方はこれで〆だ。】
【泥臭い殴り合いがしてみたかったので満足だっ!】
【またよろしく、兄妹揃ってありがとな。】
32 ◆ONICNlGmhA :2010/07/19(月) 23:49:48 ID:U3vPcpFq
【こっちはさっきので〆でたのみますっ】
【綺麗に纏まってるのでっ!】

【泥臭くなっちゃってよかったのかなーとか思ってたくらいでしたので】
【よかったであります。】
【こちらこそ、お付き合いありがとうございました。】
【機会があればまた、ですっ。両方のお相手本当にありがとうございましたっ】
【こんなところでお先に失礼しますっ、お疲れ様でした〜】
33名無しさん@ピンキー:2010/07/20(火) 13:15:10 ID:5nYHlvpM
33
34アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/20(火) 21:40:31 ID:8fGbTqE6
【名前】アンジェラ・『ウィーク』・トルーマン
【二つ名】「ミス・ウィーク」「英国の焼肉提督」
【年齢】17歳
【性別】女性
【身長】165cm
【3サイズ】88:60:82
【容貌】肩までまっすぐ伸びる黒髪。肌はやや白め。
    細い眉と大きめの黒い瞳が少しきつそうな印象を与える。
    やや筋肉質で、体育や部活動等が得意そう。
【能力】魔法
    分厚い『呪文書』を手に持ちページを開くことでそこに書かれた魔法を使うことができる。
    本人の努力の甲斐(?)あってか、曜日による制限は無くなり、いつでも多種多様な魔法が使えるようになった。
    ただし魔力量による制限は健在。
    ・魔力量
     それぞれの魔法にはLV0〜3が存在し、彼女のその日の魔力量で使えるLVが左右される。
     (LV0=その魔法は使用できないという状態)
     未熟な魔女であるため、自身で十分な魔力を捻出できず、生物の体液や肉を摂取して捻出する。
    ・『魔女』
     呪文書を通じて、自身のオリジナルである『魔女』とつながっている。
     『魔女』は呪文書無しで多彩な魔法を使えるが、一度に複数の魔法を使えないのは同じ。
【希望】会話、戦闘等
【NG】グロ、スカ、リセットが必要となるもの
【弱点】多彩な魔法が使えるが
    ・どの魔法もそれほど強力ではなく、LV3でも生粋の「炎使い(火曜日)」や「超身体能力者(日曜日)」には数段劣る。
    ・呪文書を開かなければ使えない。
    ・一度に一つの魔法しか使うことができない(例:回復魔法使用中に身体能力強化魔法を使えない、時間魔法使用中に攻撃魔法を使えないetc)
【備考】イギリスからの留学生。
    英国営機関で作られた、魔女の髪の毛から作られた魔女のクローン。
    しかし、ほとんど独学で魔術を学びざるを得なかったため、期待されたほどの力を得られなかった。
    機関の他の実験体に比べて冷静で精神は安定しているが異能者としては最低レベルとされ、扱う魔法とかけて「ウィーク」と呼ばれる。
    本人もそのことを認め、留学先では「視察任務」と割り切り、異変や異能に積極的に首を突っ込まないが、
    冷静である以上に正義感が強いため、危機に陥ることも。
    現在は戦い方も確立し、それなりの結果も出している為「全権大使」となっているが、さまざまな点から不安は残る。
    また、人道を外れるのを拒み、肉(牛や豚など)を食べることで微量ながら魔力補給している。
    そのためかバーベキューや焼き肉には異常な拘りがあり、
    焼き肉パーティーなどが行われた場合、留学先に強烈な印象を与えている。

【状況】
     紅裂拓兎に対しては、少し整理がついた様子。
     『魔女』が前山馨に興味を持った様子。
     媛名葵と接触、『深凪』と不戦協定を締結。
     兵部晶と接触、『警察』と協力体制に。
     霧原朱音と協力体制。身体の用意と敵の正体を探る事を了承。但し彼女の現状を把握していない。

【プロフィール投下と待機をさせていただきます】
35瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/20(火) 22:01:52 ID:0zjF6ZRl
【名前】瑞谷 愛華(みずたに あいか)
【年齢】13 中等部1年C組
【性別】女
【身長】144cm
【3サイズ】71-54-77
【容貌】青みのかかったショートカット 優しい眼差し
【能力】〜水流操作〜
    空気中の水分を集合させ、それを自在に変化させて使用する
    基本的なイメージとしては鞭状にして攻撃する様なもの
    球状にすることも可能(現状は野球ボール程度)
    
    上達すればサイズの変更や硬質化(凍結)して(一例として剣や盾として)扱えたり、
    相手を丸ごと水の牢にして閉じ込めたり出来る模様
    
    最終的には人体の水分を操作できるほどになるがいつになるかは不明
    
【希望】NGを除いて基本的に何でも 但し、性格上戦闘は苦手
【NG】排泄や切断など、他にグロいことはダメです
【弱点】流行(特にファッション)・電子機器(授業で学ぶ程度まで可)・くすぐられること
【備考】基本的に明るいが、能力の発覚以後人付き合いが苦手に
    友達は別なクラスに数名いるが、自分からは声をかけず避けている
    (未熟な自分の能力で他人に迷惑をかけない為で、普通に話しかけられれば普通に返す)
    ただ、異性との付き合いが少なかったためか、男性と話すのはぎこちない
    
    家族を初等部卒業前に事故で亡くして現在一人暮らし 休みの日はバイト三昧との噂
    (あくまでバイト"三昧"というのは噂で、能力を制御しようとほぼ特訓に時間を割いている)
    住居は生活に困らない程度の小さなアパート 料理・裁縫など、家庭的なことが得意
    
    貧乏生活なので、制服やジャージ姿でいることが多い
    能力発覚後は戸惑いながらもそれを受け入れ、現時点で普遍的な生活を送る中でその能力を使いこなすべく、
    日々体力トレーニングや能力を使いこなすための特訓を行っている


【もしわたしでよろしければ、お相手お願いしますっ】
36アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/20(火) 22:08:42 ID:8fGbTqE6
>>35
【此方にお越しいただき、ありがとうございます。それではよろしくお願いします】
【そちらのプロフィールを伺ったところ、私は】
【「瑞谷さんが特訓しているところを私が偶然見つけてしまって、その後、会話or共闘」】
【というシチュエーションを思いつきましたが、いかがでしょうか】
【瑞谷さんの方で、何か希望するシチュエーションや展開はありますか?】
37瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/20(火) 22:13:21 ID:zjSBujBs
【了解ですっ】
【わたしの方も色々ありますが、一先ずファーストコンタクトが無いとという訳でー】
【今回は特にありませんっ】

【そうなると書き出しはわたしになりますかー?】
38アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/20(火) 22:19:04 ID:8fGbTqE6
【了解しました。】
【それでは、書き出しをお願いしてもよろしいでしょうか?】
39瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/20(火) 22:22:58 ID:zjSBujBs
>>38
【わかりましたー♪】
【しばしお待ちくださいませー】
40瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/20(火) 22:36:20 ID:zjSBujBs
(―夏休みに入った、けど、授業が無いだけでいつもと変わらぬ日々を送っていた)
(バイトを少し増やして、特訓もいつもより少し長く………)
(今日もそんな特訓の最中の出来事だった)

きゃあっ!!! バシャアッ
(縄状の水鞭を龍の様に動かそうとして力の加減に失敗、あっという間にびしょ濡れになる)

(あの日、葵先輩とひょんなことから異形と共闘する事になった)
(幸か不幸かあれ以来、奏先輩の課題を解いていっても、異形と出会う事は無かった)
(でもわたし自身、本当にそのままで良いのか………全くわからなかった)

うう………っ、どーして上手くいかないんだろ………、
(しょげながらも、辺りを見回す、馨先輩に見つかり、葵先輩には痕跡を辿られた)
(二度あることは三度あるとよく言われるではないか)
(今日は水辺のとある場所で、木の的を使わず単独で練習をしていた)
41アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/20(火) 22:58:39 ID:8fGbTqE6
(アンジェラの近況を、一言で表すのならば「停滞」だろうか)
(大した損失も無しに異形を狩り続けてはいるが、それは成果といえるようなものではなく)
(周囲の異能者や組織が変化しているにもかかわらず、アンジェラは何ら変わっていない)
(そんな事を焦っても仕方がないとは思っていたのだが、)
(隣のクラスの紅裂のところに元気な後輩がよく訪ねている、という話を聞いてからは)
(どことなくそわそわとした様子を見せ、何かと首を突っ込みたがっていた今日この頃)

……水。
水使い、ですかねえ?
(偶然通りかかった水辺で、水を操る少女を見た)
(とはいえ、形状を変化させて安定させることすら、満足に出来ておらず)
(せいぜい、「水使い見習い」といったところだろうか)

上手くいく方法といったら──
経験を積む。
コツをつかむ。
知識を得る。
そんなところでしょうかねえ。
(周囲を見回した少女と眼が合えば、軽く微笑んで近づいていく)
42瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/20(火) 23:15:23 ID:zjSBujBs
>>41
………っ!!!
(どこから出てきたのであろうか、目の前には日本人らしからぬスタイルの女性が現れた)
(だが、今は容姿などどうでもいい、肝心なのは"見られてしまった"という事実、)
(能力を目の当たりにされてはどうあがいても誤魔化しきれはしない)

わっ、わたしに………何か御用ですかっ???
(取り敢えず、慌てふためいていても何もならないので話をしてみる事にする)
(能力を見られた上でのこの対応ならば、何らかの形で関係している事は明らか)
(話くらいなら出来るかもしれない………単純に推測しただけではあるが)
えっと………、見られちゃったん………ですよねー?
(おそるおそる、聞いてみる)
43アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/20(火) 23:42:13 ID:8fGbTqE6
>>42
ええ、見ました。
(慌てふためく少女に軽く微笑みかけたまま、さらに歩を進めていく)
(飛沫となって散った水を軽く眼で追いながら立ち止まると、再び口を開く)

貴方が水、あるいは液体を操る能力を持っている事。
そして、それを使いこなせていない事。
私が知ったのはその二つだけです。

用は、特にありませんよ。
(反応からして、やはり異能を持つだけの一般人だろうか)
(だとすれば、行っていた異能の鍛錬も、異能に対する興味本位によるものと推測)
(水に映った自分の憂鬱そうな顔を見れば、小さく苦笑した後に真剣な顔を作って)

ただ、その力を使用することはお勧めしません。
半端な力は貴方にも、貴方の周囲にも害を呼びますから。
(異能を使うのは、兵部や自分のようなそれを定めとされた人間か)
(あるいは卯月や紅裂のような、それなしでは生きられない人間だけで十分だと、思う)

貴方は、どうしてその力を使うのですか?
(少女の瞳を真っ直ぐに見つめて問いかける)
44瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/21(水) 00:07:49 ID:1bnP8/wB
>>43
うー………っ、
(どうも自分は注意が足りないようだ)
(かといって、特訓をやめても上達する事はできない)

なら………なんで、わたしに………話しかけてくれるんですか?
(力を見てなお、話しかけてきてくれた彼女にその理由を聞いてみた)

それは………わかっています、
でも、わたしは知らなくてはいけないんですっ!
(見られてしまったのは仕方が無いが、こちらにもそれなりに事情はある)
(納得してくれるかはわからないが、声を上げて理由を話してみる)
わたしは………確かに見てもらえたように、まだまだ未熟です、
でも、だからこそ、この力を使いこなせるようになりたいんです!
迷惑をかけないように………誰も傷つけないように、この"力"を知らなくちゃいけないんですっ!!!
(こちらも真っ直ぐ、見つめ返す)
(初めて出会った人ではあるが、きちんと視線を合わせ、逸らす事はしない)
45アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/21(水) 00:20:45 ID:K7idNIPx
【今日はここで凍結させていただきたいです。】
【此方は明後日か、土曜の21時からならば都合がつきますが、いかがでしょうか】
46瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/21(水) 00:22:50 ID:1bnP8/wB
【では、明後日でよろしくおねがいしますー】
【21時でよろしかったでしょうかー?】
47アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/21(水) 00:27:11 ID:K7idNIPx
【はい、それでお願いします。】
【本日はありがとうございました。では、これにて。】
48瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/21(水) 00:28:32 ID:1bnP8/wB
【ではわたしもこれにてー】
【お相手ありがとうございましたー♪】

【スレをお返ししますねっ】
49名無しさん@ピンキー:2010/07/21(水) 02:14:15 ID:+BP99e4a
身代金を49する
50郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/07/21(水) 20:22:50 ID:yVdy7TRv
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
     髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 ・無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
      集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
      そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
      発動している間は文字通り「呼吸するのも忘れるほど」過度に集中するため、無呼吸になる。
      制限時間は3〜5秒ほど。

     ・不可避の直感
      能力というより、体質。自身にとっての災いが降りかかりそうになる時に限って働く直感。
      殆どの場合において、ほぼ100%的中し、微弱な未来予測と呼んでも良いほど。
      ただし、直感は直感に過ぎず、とても曖昧なもので具体的な事象が分かるでもなく、
      事前に回避することも出来ないので、役立たず。故に、不可避。       

【武器】 切姫(きりひめ) …… 破魔効果のある小太刀。貰い物。
     夜逆(やさか)  …… 無銘の短剣。ただしひたすらに頑丈。
【希望】 基本的には何でも。
【NG】 同性同士
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が更に短くなり、
     あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
     また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父 千市・母 百花・姉 十和の四人暮らし。
     部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
     性格はテンプレ的な熱血漢。ただし、変なところで悩みやすく、結構打たれ弱い面も。
     勇気と無謀を簡単に履き違える。無力なのに理不尽な不幸に逆らう。 そんな馬鹿。
     短剣(小太刀)と蹴りを主体とした戦闘スタイルで、スピードで勝負するタイプ。

+10年後のとある可能性の未来について+
・三千世界≠ニ呼ぶ組織を作る。目的は、異形とそれを狩る機関の排除。
・特定の人間を除き、必ずしも排除を最優先しているわけではなく、必要があれば共同戦線を張ることもある。
・警察ガンスリンガー≠ニはそういう関係。
・深凪現当主≠ヘその特定の人間のうちの一人で、最大の敵。
・魔女良き魔女≠フ協力にて、10年前の世界に時間跳躍している。
・現代(10年前)に跳躍しているメンバーは、歪ヶ崎、鳳、薄の三人。
 内、歪ヶ崎は奏家奏鬼眼=A鳳は深凪剣糸≠ニ遭遇している。

【待機してみるんだぜ】
【名無し・キャラハン関係なく、どなたでもお気軽にどーぞ】
51郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/07/21(水) 21:31:30 ID:yVdy7TRv
…と、場所も限られてることだし、
俺は引っ込むとしようかな。
ってことで、待機解除っ!
52水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/21(水) 21:40:23 ID:16AkK//L
>>http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1273681448/925
(予想外の反論に目をぱちぱちとしばたたいて小首を傾げて)
うーん、本当にそう思ったからそう言っただけなんだけど…
誰彼構わず、ってことはないよ?都ちゃんや久遠さんなら「可愛らしい」だし、
媛先輩なら「先輩のような佳人にお目もじ叶いまして光栄の至り」ってとこかな。
(からかってますよ?って軽い口調でふざけて見せてから)

それに今どきは下駄箱じゃなくて直接「私と付き合わない?」なんてアプローチの方が多いんじゃないかな?
僕もそんなに経験あるわけじゃないけど――
(第一、誰かと付き合ったりすること自体が考えられない。
 ほんの数回、こちらを気にするそぶりの女の子からの誘いは全てきっぱりと断ってきた)
僕の事情じゃ誰かとそういうことになっても漏れなくアイツがひっついてくるんだよ?
紫さんにも言ったけど、それじゃ僕は嫌だし相手にも失礼だろう?
(その当りはもう自分の中では割り切っていることなのでさばさばとこの話はお終い、と表情で告げて)

なるほど…自分みたいな「鬼」を見かけなかったかって僕は聞かれた。
それがお兄さんってことか…(戦う可能性については――)
なるべくならそんなことにはなって欲しくはないけど、何でも話し合いで片がつくわけじゃないからね。
二人とも対立するだけの確固とした理由がなければそうしないだろうし、
そうなった時は――(仕方ない、と言葉にはしないでかぶりを振って)

(少し自分の考えに沈んでしまい、ブラマンジェを食べ切ってしまうとタルトを手に取る。
 ゆりかの言うとおり、香りがすばらしい。さくりとした歯ごたえのクッキー生地、
 口の中にも広がる濃厚な甘みにちょっと驚きながら、二口三口でタルトを片付けてしまう)
確かに僕もほっぺが落ちそうとは思うけど、そういう仕草をされるとやっぱり可愛いなって思うよ。
(少しだけ微笑んで見せて)

そう、その魔女。だから彼女は魔法が使える。僕も実際この目で見たし。
力は強いと思うけど…本人の、なんていうんだろう、気持ち?性格かな…
少し不安定というか、完全に信を置けない、僕はそう思った。
(あくまで僕の感想だから、と断っておいて、それでも子供っぽく指を舐めてみせる仕草に、
 いちいち頬が緩みそうになるのを引き締めようとして微妙な顔になってしまい)

紅裂さんか…結構前になるけど、トレーニングしてるところに出くわしたことがある。
僕も付き合って二人でスパーリングの真似事みたいなことをしてね。
正直意外だったよ、本気で体を虐めてたから…ああいう側面もあるんだなって。
(何を思って自らを鍛えていたのかまでは踏み込まなかったが)
その辺、僕は体育会系なのかな、一緒に体を動かしたらやっぱり気になるっていうか――
(紫の妄執も分かる気がするし、気まぐれでも人に手を差し伸べる紅裂に少し興味を覚えているのもある。
 そっちもままならないな、と額に指を当てて考え込んだりしてしまって)

(気持ちを落ち着けるのにアイスティに口をつけてから)
――この間、屋上で手伝ってもらった一件についてはちょっとここじゃ話せないからもう少し後で。
きちんと説明するから待ってほしい。もう終わったことだから言うけど、その件は媛先輩と一緒に、
ちゃんと始末をつけてきた。
(顔の表情を消してそう言ってから)

その後でもう一度、先輩にはあったよ。その一件で先輩の方もいろいろあったけど、
今は割りと普通に見える。服装なんかも実用一点張りなのは相変わらずだけど、ね。
狩りで僕がヘマしちゃって、ちょっと怒られた。
(その場面を思い出してほんの少し、顔の表情が緩んだ)

【久遠さんへの置きレス、即撤退です】
53御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/21(水) 21:45:34 ID:mBTXXOP1
えええー、ほんとに話したとーりだよ?
(恋愛ゲームで慣れたゆえか、茶をかけられそうになっても動じず)
(反射神経のなさで、液体の形状変化を把握するのにも時間がかかり)
(結果として、刃に囲まれる中で返した最初の言葉がこれである)

伊織さんと交流してたらしいけど、中身は知らない。
君が山中に放置されてた理由だって知らない。
(3つ4つ数えたところでようやく現状認識とそれに伴う恐怖感が追いついて来るが)
(諸々の事情で遅れた分、リアクションを抑えようという思考も働かせることができた)
(恐怖しようと反抗しようと、霧原さんの顔色を見る限り良い結果は生まないだろう)
(ならばここは、"嘘を言わずに"正直な会話を心掛けるべきだと首も傾げず話し続ける)

機嫌が最悪でも……利用価値を捨てて命を奪ったりはしないってことはわかるくらいかにゃ。
(どうやら、彼女は水を自由に操れるらしい。量的にも、楽々操っている様子だ)
(本当に殺る気なら、コップ一杯ではなく風呂場から水塊を持ってくるだろう)

他は……ああ、そうだ。伊織さん絡みでもう一個。
最近妖気の憑いた怪しい日本刀の事件に巻き込まれてねん。
またしても僕は刀の事を何も知らなくてさー。
わかってるのは、異形を何が何でも狩るって強い残留思念だけなんだ。
(脅さなくてもちゃんと話すよ、というポーズをとりつつ殺人の記憶は話さない)
(アンバランスに溜めこんだNGワードを、他の部分で流して流して……)

霧原さんも目撃者って聞いてたんだけど、その様子だと忘れてる?
記憶喪失に関係なさそうなら、スルーしてもらってもいいよー。
(混乱させちゃまずいかなとイラつかせない程度にストッパは入れておく)

あとは……もう君に関係なさそーな話ばかりだからねえ。
僕は後天的な能力者だとか、幻術師だとか。
せめて怪しい異能使いにでも会ってれば紹介できるのにゃ。
僕が見かけた人は、ほとんどが自分の事で精一杯だったんだ。

【さーて今度こそ。霧原さんとのロールにスレッドをお借りするよ】
【バタバタしちゃってごめんなさい、今度こそよろしくお願いします】
54霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/21(水) 21:45:55 ID:Y5bGOujt
では、出戻りだ……と。
後はこっちで、相手を頼むとしようか。ね?
55霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/21(水) 22:11:54 ID:Y5bGOujt
……そこまで何も知らないで、よくここまで首を突っ込む気になったもんだよ。
お人よし、といえばそこまでだがね。目覚めていきなりであった相手がそういうのだと
状況把握もロクにできやしない……はぁ、面倒なことだよ。
(向けた刃はそのままに、呆れたように腕を組み)
(少なくともさほど動じているようには見えない。思いのほか場慣れているのか)
(それとも、本当に危機感のない奴なのか……いずれにせよ、これ以上粘ってもさほどのことが分かるとも思えない)

あぁ、そっちの話もさっぱり知らんね。
っていうか学校の中でそんなことが起こってたのかね。
……そんな面白そうなこと、私が知ってたら手を出さずにはいられなかっただろうさ。
そこに私が居たってことには、別段驚きはしない。私がそれを知らないこと以外はな。
(結局、それほどのことでしかない。たとえ以前の彼女にとってどれだけ重大なことでも)
(過去の彼女にとっては、あくまでも日常の中の一コマに過ぎない。拘るほどのことでもない)

実際、あんたからこれ以上ロクなことを聞ける気はしない。
だから、別にもういいっちゃあいいんだけどさ。……後はその能力とやらに
ちょっとばかり興味が沸かないこともない、ってなとこだ。
(だけれども、別段今それを追求するつもりはない)
(それよりも、するべきことはいくらでもあるのだから)

………ふぅ。
(しゅる、と音をたてて水の刃が形を作る)
(ぴ、と立てた指先で水の球を形成させて、一気にそれを飲み干して)
まあ、いい。あんただけに話をさせるのも何だ。私の方からも一つ、話をしておこう。
私が今感じている猛烈な違和感。それについて、もしかしたら何か分かるかもしれないからね。
………。むー………。
(なにやら、随分と言い辛そうにはしていたが、やがて)

正直に言おう。どうやら私はあんたを見て、目の前にして。食欲らしきものを掻き立てられている。
だが、普通の食事はご覧の通り。多分、私が食いたいものは他にいる。
……生憎と、人を食ったような性格といわれたことはあるが、本当に人を食いたいとまで思ったことはないんだが。
それも、ついさっきまでのことだったらしいよ。
(淡々と、何事もないような口調で告げながら)

私は、お前を食いたい。そう思っている。
(打ち明けた。一笑に付されるならそれはそれでよし、人喰い)
(その行為に禁忌を感じないわけでもないが、それでも体がそれを求めているのならば)
(恐らく仕方がないのだろう、でもできればそんなことはしたくもない)
(何とかできる方法があるというのなら、頼ってみるのも悪くはないかもしれない)
56御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/21(水) 22:43:17 ID:mBTXXOP1
ううん、美少女の期待に応えられないのはなんとも心苦しいけど。
とりあえず、霧原さんの消息が表だって語られたことはない。
人一人を消してどこにも騒がれないなんて一般人じゃー無理だ。
となると君はどっかの異能者か組織に狙われてることになる。
なら、放っておくのは心苦しいものがあるよ。
(表情から察するに、呆れられた。これがギャルゲなら涙ながらにBADENDを見ることになるが)
(命がけの状況から解放され、現実世界に生きる御木本正太郎は少なからず安堵していた)
(あまり力を抜くと隠し事を続けられなくなるので、表情筋の酷使は続いているのだけれども)

もっと力になれそうな人を知ってれば、連れていけたんだけど……。
ふむ、そんなに"楽しい"ことすら忘れちゃってるのか。
なら霧原さんに何かが起こったとして、その場にいた人も覚えてないかなん。
(伊織さんも伊織さんで切羽詰まった状況なので、できれば情報を得たかったが)
(記憶の欠落で混乱し、御木本自身は力になれないという少女が相手なのだ)
(いくら自由奔放な人とはいえ、いや気分屋だからこそか、これ以上は聞けまい)

そーだねー、その話はまた今度にでも。
記憶が戻って憂いがなくなったら、その水の力についても聞きたいなん。
(頼れと言った以上、求められれば幻術については必要な分を明かすつもりだったが)
(向こうから何かを切りだしたいようだったので、飲み込んで社交的な返事だけを寄こす)
(そこまでは我ながら大きな失態もなく、冷静な協力者として話せていたのだが――)

ふぇあ!?
(シリアスな雰囲気に似合わぬ間の抜けた声を上げ、御木本正太郎は手を後ろについていた)
(食べたいものを言って、の答えがまさかこんな形で返ってくるとは。本能的な恐怖が先に来る)

――んんっと、まずは勇気ある告白をありがとーだよ。
さすがにイエスとは言えないけど、ちょっと気になるんだ。
(が、幸か不幸か裏山で食らったアイアンクローがその衝動を抑圧した)
(冷静さを失って逃げ出しても、あの身のこなしから逃れるのは無理だろう)
(彼女の言葉を信じるならこの異常な食欲に本人が戸惑っているようだ)
(背中を見せて、人間にも眠る野生の本能を呼び覚ますのは愚かしい)

途中、僕らは通行人に出会ったよねん。
3人目のリーマンさんなんか、可哀想に鼻血を出しちゃってさー。
……その血の臭いを嗅いだ時には、似たような衝動は起こらなかった?
(演算を繰り返し、パターンをいくつか予測し。恐怖の第二波が到来する)
(本能のなせる単純な逃走指令ではない、時系列を扱った理性が鳴らす警報だ)

人を食べたいのか、僕を食べたいのかどっちだろう。
正ちゃんは……ヒトの中ではあまり肉付きの良いほーではないんだけどにゃあ。
(お腹を空かせた不審者に追いかけられ、逃げ切ったと思えば全裸の同級生がいた)
(罠かと散々警戒したが、特に騙されているとも感じず自宅にまで連れ込んだ)

(純粋すぎる欲求に操られた"不審者"と、理性のだいぶ勝っている霧原さん)
(おおよそ重ならなかったが、まさか……抑圧を獲得しただけの本人だとしたら?)
57霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/21(水) 22:57:17 ID:Y5bGOujt
ああ、流石にいきなり食わせろと言ってはいどうぞ、なんていわれるとは思ってない。
むしろ、言う奴がいたらひくぞ。命はもう少しくらい大事にしやがれっての。
(自分の行動の結果として投げ捨てることになるのなら、それはそれでいい)
(それに満足できるのならば、むしろ望むべくだとも思わないですらもない)
(ただ、自ら望んで他者に自分の命を預ける。それは、違う。許されない)
(自分の命、自分で決めなければ仕方がない)

ああ、会ったね。余計な詮索されるの面倒だからね、ぶっ飛ばした。
鼻っ柱くらいへし折れてるかも知れないが、死にゃすまいよ。
……別段、そいつらを食ってやろうとは思わなかった。というか、あの時はそんなことすら考えもしなかった。
(落ち着いて一つずつ振り返ってみる。そうしてみるとだんだんと分かってくる)
(恐らく、今彼女に起こっているのは人喰いの衝動、ではない)
(欲しているのは血でも肉でもなく、力。だとすれば力を持つものを喰らいたい)
(そう欲することに、なんら不自然なところはない)

自分のことだ、よくわかる。間違いなく後者だ。
私が喰らいたいのは、お前だ。常識から外れた力を持つもの。
私が欲しているのは、きっとそういうものなのだろう。……そう考えれば、納得できる。
(がたん、と椅子を倒して立ち上がる。流れる髪を一度払って、御木本の方へと振り向いた)
(その目には確かに理性の光は映っている、けれどどこか濁って見えるのは気のせいだろうか)

さて、どうしたものかね。……私はこのまま、欲求に任せてあんたを喰らうべきだと思うかね?
少なくとも、私の体はそう求めている、そう訴えている。
力を、欲している。……何故だかね。
(今まで生きてきた、彼女にとっての過去においては、彼女が自分の力に不足を感じたことはない)
(面白おかしくやるには十分すぎる力だし、そこまでがむしゃらに力を求める理由もない)
(だが、今はそれに迫られている。その理由が分からない。それが、ただ不満だった)
58御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/21(水) 23:15:52 ID:mBTXXOP1
うむ、心がけだけは空飛ぶアンパンを見習うつもりだけどねん。
本当に顔を千切ったら、笑顔どころか悲鳴と絶叫が待ってるわけだ。
(かつて雨の中置きざれにされていた少女に、お説教紛いのことをしたっけ)
(自己犠牲をしても喜んでくれる人はいない……というやり取りでふと思い出す)
(霧原さんほど長くはないが、消息の途絶えたともだち。島田六花はいま何処)

――あっはは、そんなに情熱的に迫られたら正ちゃん困っちゃうよ。
(全身の血が凍りつくような理詰めの悪寒が現実に成り変わり)
(はっきりと欲求の核を認識した霧原さんは、今こちらに迫っている)

君はもうちょっとこー、自分の魅力を自覚すべきといいますか。ね?
それに、今お腹に収まるとせっかく浮かんだアイディアが言えなくなっちゃうんだ。
(あの子に再び会うためにも、こんなところで終わるわけにはいかない)
(思考を鈍らせ肉体を活性化しようとするアドレナリンに逆らって)
(御木本正太郎の脳はフル回転を始め、まずは軽口を絞り出した)

(実際、気をそらすためだけの軽口ではなく霧原さんの湯上り姿はとても魅力的だ)
(もともと艶やかな髪は濡れ、メリハリの効いたボディーラインが小さめのシャツに浮かぶ)
(こんな状況でなければ鼻の下が伸びていたであろう。鼻っ柱を折られていたかもしれないが)

僕を追ってた不審者のことを考えてたんだけどねん、霧原さんとの関連性が急速に深まったよ。
アレも……どうやら僕を食欲で追いかけてたよーだからさー。
(どうせ身体能力的に逃げられやしない。いつもの三枚目な空気も身に纏った)
(あとは、舌先三寸で食欲に勝る利用価値を自らに付加させてやろうじゃないか)
(幸い理性はちゃんと残っている。話せばわかってもらえる可能性も低くない)

食欲に手足が生えたよーな人? もの? だったんだ。
それが消えて、今は理性的に僕に対する欲求を口にしてくれた霧原さんが目の前にいる。
ちょっと……比較させてもらえるかにゃ。さっき見せてもらった能力含め。
(失った記憶との橋渡しになるかもしれない照合役。急造の名札を自らに縫い付けた)
59霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/21(水) 23:45:28 ID:Y5bGOujt
……ふむ、なるほど。私に迫るこのよくわからない捕食の欲求。
それと近いものを持ち、あんたを追う何者かが居た。
あんたはそれから逃げていて、その逃げ込んだ先で私を見つけた。
(ひとまずはわかる限りの状況を羅列、確かに不思議な符号がみられる)
(無視するには、大きすぎる一致。否定したいことではあるが、可能性としては考えられなくもない)

私は、もしかするとその何者か、だったのかもしれないね。
私は私ではない何者かになって、知れず生きていたのかもしれない。
私ではない姿になって、私ではない意思を持ち。そうして、やっと今になって私が出てきた。
(ただ淡々と、淡々と。静かに思いつきを語る)
(語れば語るだけ、その話に妙に信憑性を感じてしまうのが困ったもので)

そして、私は今尚その残滓に苦しめられている。
具体的には、多分その私じゃない何者かが行なっていたこと。
異能を持つ奴を喰らうことだ。そのために、妙な飢えに苛まれている。
―――これで、ようやく合点が行った。
(ようやく、晴れ晴れとした顔を見せて、天井を見上げて)


っざけんなァっ!!!
(声を張り上げた。近所迷惑というやつは鼻から眼中にすらもない)
勝手に人の体と記憶と生活弄びやがってぇ、挙句余計なモンまで残していくたぁどういう了見だっ!
手前で望んだモンならまだいい、だがなぁ、どこの野郎とも知れない奴にブン投げられたこんな衝動なんぞに
この私が、素直に従ってやると……思うってのか、ぁァ!?
(誰とも知れない誰か、恐らく自分ではない何者かに向けて、あらん限りの怒声を放つ)
(それから、更に晴れ晴れとした顔で御木本の方へと振り向いて)

……と、まあそんなところだ。勝手に腹減らされて、人食わされるなんざ気分が悪い。
だから、私は徹底的に抵抗してやることにする。だから、あんたは安心していい。
(足早に距離を詰め、にぃ、と口を歪めて迫り来る)
だが腹は減った。……だから、さ。考えよう、一緒に。
あんたを喰わずに、私の腹を満たせる方法を、さ。
(妙に艶っぽく、それで居てどこか悪戯っぽく楽しげに、彼女は微笑んだ)
60御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/22(木) 00:13:59 ID:bRxlMITF
うん、まあ、そう考えていけば全てが一致するけどねん。
まずはその予想が当たっているか検証を……。
(可能な限り冷静に対処したつもりで、やはり御木本の頭は恐怖で鈍っていたらしい)
(先ほど思い知らされたばかりの、霧原朱音のキャラクターをすっかり忘れている)
(一つ一つの地道な比較? 長ったらしい作業の照合役? それを彼女が求めるだろうか)

のわああああう、タイムタイムっ
いま深夜、近所めい……わ……く……。
(突如湧きだした感情の奔流に、為す術などなかった。制する声もすぐに枯れ果てる)
(階上と隣室から、ごそごそと物音が聞こえた。音源がここだと特定されただろうか)
(こんな恰好の湯上り美人さんを部屋に連れ込んだと知られたら、非常にまずい)
(霧原さんは社会から切り離されていたが、今度は御木本が社会的に抹殺される)

――まあ、言い分はわかるよ。僕はこれでも人の頭の中を弄くり回す人間だからねん。
未知の根源的欲求を勝手に足されたら、気持ち悪いってのは想像に難くない。
(頭の半分でご近所さんへの言い訳を考えつつ、もう半分はこの場に残しておいた)
(自身の身の安全のためと同級生を記憶喪失から脱出させるための思考回路)
(社会からの排除を目前にしても"気を散らす"理由としては十分なものだろう)

そのほーが、"面白い"とゆーわけだねん。
おっけい……その話乗ったよ。
それから、どうすればいいかのヒントももらったところだ。
(どうやら、ゲーマー御木本のヘッドフォンが抜けたとでも思ってもらったのだろう)
(ゴンと壁を蹴る音だけで騒ぎは収束し、胸をなでおろしながら再び頭脳を集中する)

お聞きのとーり、夜は気が立ってる人が多くてね。
とゆーのも変死事件が後を絶たないからさー。
……その原因を食べに行くのは、どう?
常識外れの力を持つ人間が美味しく見えるんだ。
常識外れの力を持つ常識外れの存在ならどーかにゃ。
(滑稽だ。人探しに重きを置いた夜の散歩をしているもやしオタクが)
(自分が楽しいかどうかで動く美少女に異形狩りを提案している)
(嗚呼なんて素敵な正義のボランティアチーム)

ただー、僕以外にも夜の街には異能者が闊歩してるからねん。
間違って食べそうになっちゃったら、せっかく霧原さんが立てた誓いに反してしまう。
そのへんは、正ちゃんも協力して引き留めさせてよー。
(もちろん異形だからといって、絶対的な悪だとは限らないだろう)
(が、今この部屋には普通の食事で満たされることのないヒトがいる)
(ならば99.9%の敵意を持つ異形を食らうことを優先して)
(残り0.1%の"悪くない"異形は二次目標として保護する)

(それで良いじゃないか……と人間の側に立って考えた)
61霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/22(木) 00:17:40 ID:2MVfbnd/
【さて、では今夜はここら辺りにしておこう】
【次はいつにしようかな、都合のつくときを教えて欲しいね】
62御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/22(木) 00:20:52 ID:bRxlMITF
【んー、一昨日話しあった通りなら木・金・土は日程が合わないんだっけ】
【となると次は日曜の夜になっちゃうけど、それでもだいじょーぶかな?】
【週末までは置きレス、とゆーのもOKなんで霧原さんの都合で決めてほしい】
【休日のロールなら開始時刻もそこそこ融通効くと思うー】

【やーやー、物理的な意味で食べられなくて良かったよ】
【今日もありがとうございました】
63霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/22(木) 00:23:49 ID:2MVfbnd/
【はっはっは、展開によっては性的な意味で喰ってやろうかとも思ったが】
【ま、それはさておき】

【とりあえず、土曜の件だがなんとか都合がつかないこともなくなりそうだ】
【だから、土曜の夜あたりからやることにして、それまでは置きレスって形ではどうかな】
64御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/22(木) 00:27:47 ID:bRxlMITF
【ひぃぃ、正ちゃんお婿に行けなくなる!? へるううううぷっ】

【そう?最近忙しそうだったから無理させたら悪いかなーと】
【霧原さんのような美少女相手なら待つのも苦じゃないからー】

【でも、本人がそう言ってくれるなら喜んでお相手させてもらうねん】
【りょーかい。1〜2往復程度になるだろうけど置きレスも大丈夫】

【また21時から開始ってことにする?】
【19時〜23時あたりならずらせるよー】
65霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/22(木) 00:33:26 ID:2MVfbnd/
【時間については追々連絡する、今日のところはこのあたりで、だ】
【では、また近いうちにね。おやすみ】
66御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/22(木) 00:34:31 ID:bRxlMITF
【ん、それじゃあ避難所をチェックしとくねん。僕もこれで……おやすみい】

【スレッドをお返しします】
67名無しさん@ピンキー:2010/07/22(木) 01:14:50 ID:JK+SS4ht
ね、眠い…
68アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/22(木) 21:07:49 ID:EK+w9p+c
【解凍の為スレを借ります。レスはもうしばらくお待ちください。】
69瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/22(木) 21:11:08 ID:Kid7PWOa
【ロールにスレをお借りしますー】
【本日もよろしくお願いいたしますねっ♪】
70アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/22(木) 21:35:53 ID:EK+w9p+c
>>44
私も、貴方のように通常は人間が持ちえぬ力を持ち、その力を使役している身ですから。
ある意味では同類であり、後輩であるあなたと、あなたのこれからが少し心配になったといったところでしょうか。
私もどうやら、結構なお節介さんだったようですねえ。
(笑みを消して立ち止まれば、どこからともなく分厚い呪文書を取り出して右手で持ち)
(夏の日差しを左手で軽く遮りながら、余裕を持った態度で答えてみせる)

(容姿、立ち振舞いから察するに相手は中学生)
(それも兵部たちとは違う、戦いを日常としていない者)
(自分の知っている多くの者ならば、目の前にいる「水使い見習い」を)
(異能を使わずに、平和と平穏の中で生きるように諭そうとするだろうか)

(──けれどもそんなことは無理なのだと知っている)

知りたい、ですか。
なるほど、妥当な感情です。
(自分の持つ物から目を逸らす事など、そう簡単にできるわけがない)
(ましてや、夢と好奇心、そして不安を抱える学生ならばなおさら)
(真っ直ぐに見返す瞳を、どこか冷静な視線で分析しながら、次の言葉を考える)

ならば、そうですね……
私は、アンジェラ・トルーマン。英国から派遣された調査員です。
(内に眠る魔女は特に干渉せず、アンジェラはただ冷静に言葉を発する)
貴方がその力のルーツを知りたいというのならば、私が協力しましょう。
と、いうのも私は異能や異形について調査するのが仕事のようなものですから。
特にそれを悪用する気も、する手段もありませんのでご安心を。
(姿勢を正して、もう一度真っ直ぐに少女を見据えると、軽く微笑みを浮かべる)

ですから、まあ、あまり、能力を乱用しないでください。
貴方を襲う理不尽な危険が増大する可能性があります。
どれだけの手練でも、キレ者でも、一瞬にして灰塵になる可能性がある。
異能の世界はそういうところで、ここはそういう街です。
(頬笑みを消しながら近づいて、そのまま優しく手を取ろうとした)

【お待たせしました。ではよろしくお願いします】
71瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/22(木) 22:09:38 ID:Kid7PWOa
>>70
あなたも………「力」を………?
それに……後輩って………、それじゃあ、"先輩"も………あの学園の………???
(「力」に関わっているのみならず、本人が能力者)
(さらに、同じ学園の"先輩"ともなると、驚きの表情を隠せない)
(一体どれほどの能力者が、学園に潜んでいるのであろうか………)
………それは、一体…???
(なにやら分厚い書物を取り出した……あれは一体何なのだろう?)

英国………、そんなところからわざわざこの国に………?
(容姿から推測するに日本人ではなかろうとは思っていたが、まさかそんなに遠い国からとは)
(よもや尊敬に値する先輩である)
わたしは………瑞谷愛華……です、…協力して、頂けるんですか………?
こんな、見ず知らずの…わたしに………!?
(この申し出は素直にとればありがたい事この上ない)
(だけど、本当にそれでいいのだろうか………、不安は残る)
調査をするために………この国に、来たんですね………、
それじゃあ、葵先輩や……奏先輩も………、ご存知なんですか???
(少なくとも目の前の人は中等部の同級生・先輩ではない、ならば高等部より上の先輩…)
(目の前の"先輩"の交流関係を尋ねてみる)

は………、はい、
(全くの正論である)
(能力がそれなりに使いこなせるのであれば、自分もそれで良いと思っているくらいだから)
でも………それじゃあ、わたしは………
(特訓を辞めては「力」を知る事ができない、調べて知れる事など、指折って数えるくらいしかないからだ)
72アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/22(木) 22:43:59 ID:EK+w9p+c
>>70
偶然か、必然かは定かではありませんが、あの学園には異能者
──つまり、特異な能力を持った者が集まっているようです。
(おそらくは、さまざまな意図や思惑が絡まった上での必然)
(けれども、その根拠はまだどこにもない。故に語っても意味はない)
ああ、これは私の異能の媒介です。
貴方のそれとは、かなり体系が違う物なのですが、それはいずれお伝えしましょう。
(呪文書を軽く手でまわしすと、いつの間にか消えてなくなって)

だから、任務の一環ですよ。
貴方のその能力が、血統によるものなのか。
外的要因によるものなのか。それとも、違う何かなのか。
それだけでも、私と私のバックにとっては有益な情報です。
人間は、あまりにも異能の事を知らなさすぎますから。
(呪文書を消せば、今度は右手を胸ポケットへ入れ、手際良く手帳と携帯電話を取り出す)
(驚きっぱなしの少女に若干な呆れを感じながらも、)
(自分がすべきことをするため、そして少女を含む人類全体を守る為、自分が考える「すべき事」をしていく)

奏さん、葵さん、ですか。
ええ、存じていますが……ふむ。貴方とはどのような関係ですか?
(目前の少女と連絡先を交換しようとした寸前、思わぬ名前を聞く)
(二人とも悪意のある人間ではなかったが、この街のパワーバランスに影響力を持つ者)
(どちらかがこの少女を、迎え入れていたり、手厚く保護しているのだとすれば)
(深くかかわらない方が良いだろうとアンジェラは判断する)

ええ、あの、そうですねえ……
(乱用を咎めれば、明らかに意気消沈する少女)
(やはり、好奇心か。若さには理屈は勝てないのか)
(──いいや、それとももっと深い何かが有るのか)
(ともかく、少女のあからさまな態度はアンジェラを少し動揺させるには十分で)
人眼につかないところでの練習ぐらいなら……その、ギリギリOKかな、と。
(こんな、甘いことを言わせてしまう)
73瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/22(木) 23:20:40 ID:9VNKODLk
>>72
一体…あの学園には………、何が起こっているんですか………?
それに、この町も………???
(同じ中等部の馨先輩、兵部先輩然り)
(学園に異能者が多く存在するのも事実ではあるが、それ以前に、この町には異形が蔓延っている)
(おそらく、この町程の頻度ではないにしろ、市外も同様だろう)
………消えた?
(思わず呟く、これまで出会ったどんな「力」の持ち主とは違うようだ)
(しかし、そのからくりを今はまだ知る事はできない模様)
(なら、別な機会がきっとまたやってくる、その時に………)

任務………ですかー、
でも、それなら……今のわたしにも、力になってもらえそうです♪
(アンジェラ先輩は調べるためにこの国へとやって来たと言った)
(なら、わたしのこの力の事も知る事ができる、それに、わたしだけでは調べられない………過去の出来事も)

奏先輩は「夜の世界」を教えてくれて、わたしに、"課題"を与えてくれました………、
葵先輩には………、戦い方を教わりました、偶然の出来事だったんですけど……、
(葵先輩との一件を思い出して苦笑いする、その「力」を引き出そうとして今の"失敗姿"になったのであるから)
(気恥ずかしくなって顔を赤くし、頬をかく)

………そう、ですかー、
(意気消沈するアンジェラ先輩の姿を見て、呆気にとられる)
でも、今日も見つかってしまいましたしー………、どこか特訓にいい場所って無いのでしょーか…?
(実際見つかったのは三度目である、本当に、何処に行っても見つかるときはあっさりである)
(幸い二例とも、見つかったのは能力を持つ者であったのだが、誰にも見つからないに越した事はない)
(ううんと頭を捻って考えてみる、しかし、そう簡単に新しい場所など見つかりはしない)
(むやみやたらに山の奥深くに入れば、逆に自分が迷子になってしまう)
74アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/22(木) 23:23:55 ID:EK+w9p+c
【ちょっと体調がすぐれないので、本日はここで凍結させていただきたいです】
【解凍なのですが、明日か明後日でお願いしたいです。それいこうだと、来週の金曜になってしまいますので……】
75瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/22(木) 23:33:19 ID:9VNKODLk
>>74
【わかりました、どうぞ、無理をなさらずー】
【では、明日の同じ時間に、お願いできますかー?】
76アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/07/22(木) 23:38:29 ID:EK+w9p+c
【では、それでお願いします。それでは、今日はこれで】
【お相手ありがとうございました】
77瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/22(木) 23:40:38 ID:9VNKODLk
【了解ですっ】
【アンジェラ先輩、お大事にーです】

【スレをお返ししますー】
78名無しさん@ピンキー:2010/07/23(金) 18:24:06 ID:v0XieBS1
暑いな
79伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2010/07/23(金) 20:04:04 ID:zvJmTH+T
【名前】伊織津綺子(いおり つきこ)
【年齢】17 高等部2年E組
【性別】女
【身長】168センチ
【3サイズ】85−58−87
【容貌】ショートカット、切れ長で涼しげな目元、きりりとした大和撫子
【能力】電気を起こし、放つことができる。
    稲妻を起こして攻撃するほかに、微弱な電流で治療行為なども可能。
【弱点】放出する電力量に比例して、体力の消耗がある。
    大きい電力を発するためには充電が必要なので、短時間での連発はできない。
    逆に弱い電力は意思に関係なく発してしまうことも多く、しょっちゅう精密機械を壊す。
【希望】バトル 日常ロール エロール※・グロ展開は要相談 バトル以外は多少の確定はOK
【NG】相談なしのエロール・グロ:ROMの方への警告も含めまして事前のご相談をお願いします
    過度の確定:特にこちらの考えや反応までを強制的に決められるのはNGとさせてください
【ロール】 一行20〜40字で15〜30行前後 7〜15分ほど 日常動作レベルの軽度の確定あり
    背後があまりにも馬鹿なので長文レスが書けません…
    置きレスもできますので長文でやりたい方、お時間のない方もお気軽にお申し出ください
【備考】高等部2年。陸上部のエース。ハイジャンプの学生記録を持っている。
    一見淑やかな優等生であり、クールでストイックなアスリートとしても知られているが、
    素の性格は素直で恥ずかしがり。育ちはいいが謙虚で努力家。
    厳しくしつけられたので、少し頭が固いところもある。
    兄を異能に殺されており、それがきっかけで退魔の世界へ足を踏み入れた。

*現在の状況
・恋人である迫水直と組んで退魔を行っている
・武道家である祖父と叔父に迫水の能力と退魔のことを知られて
・妖魔にレイプされた記憶を御木本正太郎によって封印され、表面上忘れている。
 迫水と御木本の二人は真実を知っている。
・兄の仇である「仮面の電撃異能者」は実は紫一久であるが、そのことはまだ知らない。

※ロールの状況により、ご希望に添えないことがあります

【プロフ投下落ちです】
80久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/23(金) 21:06:58 ID:ok0+tqeJ
【水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7moさんとのロール解凍に、お借りいたします。】
81水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/23(金) 21:09:59 ID:3LXBenJ1
>>http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1276055907/358
君が出来が悪いっていうなら、僕は本当にどうしようもない先輩、ってことになるね。
(ゆりかの唇だけの微笑みに、ほろ苦く表情を崩す。
 こうまで率直に語ってくれる相手に、どうして自分は――
 忸怩たる思いはあったけれど、それでもゆりかにはっきりとした言葉を告げることはできない――
 今の自分では)

…あ、ああ、そうだね、別に今は減量とかは関係ないけど習慣で、甘いものとかはあまり…
(小食?の問いには言葉を濁して席を立って)
君のお陰でなんとかなったから。そのお礼だよ。是非ご馳走させて欲しい。
(チェックも済ませると、表に出る。
 さて、どこにしようか――近くの話に適した場所をざっと思い描いてから)

少し歩くよ、暑いところをごめん、でも着けば涼しくなるから。
(木陰を選ぶように、さりげなくすれ違う人からゆりかをガードし導きながら路地裏に入る。
 路地裏の先はこの街の危険地帯、住んでいる人間もほとんどいない、スラムの一角になる)
大丈夫、今のところ妖しい気配はしないみたいだ。
僕、そういうの敏感だからね。
(昼日中から異形がうろつくような事は、さすがにあまりない。
 それでも油断はせずに、人気のない公園に導いて――)

何もない公園だけど、あそこのベンチにしよう。
木陰で大分違うだろうし。
(人気もなく遊具もない、寂しい公園。見上げれば紫が電流で壊した街灯はまだ破損したまま。
 何もないが緑だけは豊富で、空気の温度も若干涼やか。
 枝をざわめかせて風があるのもあって、木陰なら汗を掻くこともなく、むしろ爽やかで)

色々話したいことがあるけどまずは――久遠さんはホルスターなんて手に入るかな?
普通に腰に下げるヤツで構わないんだけど。
もちろん代金…ってどのぐらいするか分からないけど、それはちゃんと払うから。
左利き用のがあればなお有り難いんだけど、どうだろう?
(最初に一番実務的なことで思いついたことを持ちかけて)

それと少し前、向こうの丘の麓の(指をさして見せるがビルにさえぎられて丘自体は見えない)
研究所が火災にあって一人行方不明者が出たのは知ってる?
ニュースにもなったと思うけど…それが久遠さんに手伝ってもらった屋上のあの件の、仕掛け人だった。
――僕の知り合いだった。

でもきっちりと、僕と媛先輩で「始末」してきたよ。
だからもう、あんなことは起きない。
(ベンチに座っても人ひとり分以上の間をおいて、それでも率直に話す。
 前かがみに膝に肘をついて、ゆりかの方は見ないで指を組んだまま、硬い表情でうつむいて――
 整理しきれていない感情が溢れそうになるのを、ぎゅっと指に力を込めて耐えて)

【今夜もよろしくお願いします】
82久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/23(金) 21:40:25 ID:ok0+tqeJ
減量……?
(見れば、十分細すぎるぐらいの体型に首をひねって、そしてようやく思い出す。)
………そういえば、ボクシング部でしたっけ?
そっか、部活でもきっちり減量とかなさるんですのね。
今は関係ないと言いますと、しばらくは大会とかに出られる予定は無いんですの?
(水鏡が休部していることを知らず、試合があるなら応援行っちゃいますわよ。なんて、笑顔で語りかける。)
じゃあ、お言葉に甘えてご馳走になっちゃいますわね。

(バッグの内ポケットから、レースの縁取りが付いた赤に白の水玉のタオルハンカチを取り出し)
(うだるような暑さと人ごみの熱気で、浮かぶ汗を拭いながら、水鏡について歩く。)

暑いのは、水鏡先輩のせいじゃありませんもの。
(優しい言葉、庇うような歩き方。)
(本当に、この人は優しすぎる。)
(そこが良いところであり、きっと弱点でもあるのだろうけれど。)

(たどり着いたのは、夜に時々訪れる公園で)
(寂しい場所には変わりなかったけれど、それでも昼間はこんなにも、緑が鮮やかに見える場所なのかと、目を細める。)
(水鏡が電灯を見上げる様子に、ついつられて一緒に見上げて)
……あ、壊れてる。
(小さく呟いてから、思案顔。)
(今はちょっと時間がもったいない。今度、夜にでも一人出来たときに修理しようと、心に決めた。)

ほんと、木陰は涼しいですわね。緑のにおいがしますわ。
風が、きもちいー…………ふぁ。
(ベンチに座って、小さく伸びのような姿勢をとる。)
(そして、大きく息を吐いて、脱力。)
(バッグにハンカチを仕舞いこみ、改めて水鏡を見つめる。)
……ホルスター?ヒップタイプの?
それは、構いませんけれど。
左利き用は、聞いたことないですわねぇ…
そもそも銃が、右利き用ばかりですもの。
でも、どうしてもとおっしゃるのでしたら、取り寄せますわ。
代金は結構ですわよ。
だって、紫先輩の銃に使うのでしょう?紫先輩に請求いたしますわ。
(そう言って、少しいたずらっぽい笑みを浮かべる。)

研究所の、火災…?そういえば、ニュースで見ましたわね。
前から、少し怪しい研究所っておも………
(言いかけた口を噤む。)
(――僕の知り合いだった。の、言葉。―――続いて「始末」)
(きゅ、と唇を噛んで。次の句を、どうしようか思い悩む。)
(早く、なにか言わなければ―――言わなければ、ならないのに)

(ぷるぷるっ、と首を左右に振る。)
せんぱ…い。
(一人分空いた、ベンチの隙間。)
(ぎゅっと握り締めた水鏡の手に向かって、自分の小さな手を伸ばしかけ、引っ込める。)
……………
(――たぶんきっと、彼は慰めの言葉やねぎらいを、自分に求めているわけではない。)
(つい、と水鏡から視線を背け、空を見上げる。)
ここ…涼しいですね。
誰も居ないですし、風も爽やか、見てくださいませ、空も綺麗ですわよ。
だから……
……がまん、しなくてもいいんじゃないでしょうか?


【こちらこそ、よろしくお願いいたします。】
83水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/23(金) 22:06:58 ID:3LXBenJ1
>>82
(指が白くなるほどに握ってから、ふっと力を緩める)
あの街灯ね、紫さんが壊したんだ。
苦労はしたけど、自分はなんとか力を制御する方法を覚えた、
だからお前も、諦めるなって、そんなことを言ってね。
(順にゆりかの言葉に答えようとする。
 まだ顔はどういう表情を浮かべたらいいのか分からなくて、硬いままだったけど)

もしあれば、ホルスターは左用をお願いしたい。
僕一応、両手が使えるからね。
せっかく基本を教えてくれたのに、射撃はそこそこうまくなったかな?って程度だけれど、ね。
(無理して少し笑って見せてから)

寮の部屋で、掃除をしてオイルを引いたあと、少しふざけて構えてみたりすること、あるよ。
銃ってやっぱり独特の格好良さっていうか、魅力があるじゃないか。
玩具じゃないのはわかってるけど、弾を抜いて変な格好で狙いをつけてみたり、ね…

でも銃は玩具じゃない。人を守るための道具でもあるし――
人を殺すための、道具でもある。
ここで待ち合わせて、媛先輩と僕で研究所に行って、その人を――
本城先生を、僕が銃で撃って、殺した。
あの時の引金、いつもと同じ重さのはずなのに、まだ手ごたえが残ってる気がしてね――
(手を差し伸べようか、ためらった動きを目の端に捉えて、それだけでも大分慰められた気がして、
 ようやく少し表情が解れて)

我慢してるわけじゃない。僕自身、整理がつかなくて、ね。
人を殺した人でなし、は一体何を感じるべきなんだろう?
どんな風に思うのがよくあることで、どんな風に考えるべきなんだろうか?
分からないよ…
(泣きそうな、笑いそうな微妙な表情のままで)

でも、僕が先生を止めなかったら、媛先輩が間違いなく殺してた。
それに先生のしてきた行為は、とても許せるようなことじゃなかった。
あの時もう、先生には先はなかったから…どうしようもなかったから…
(それでも言い訳めいてそんな言葉を呟いて)

こんな情けないことを言うつもりじゃなかったけど、そんなわけで、
久遠さんに協力してもらった件は、終わったよ。それが言いたかった。
そして、引金の重さが手に残ってるうちは、この手で部の仲間とボクシングする気にはどうしてもなれなくて――
今は、一応休部ってことになってる。
(そこは本当に寂しそうに、でも諦めたように小さく笑って)

…そういう久遠さんは、どうしてこの街の夜を歩くのか、よかったら聞かせてくれるかな?
今まで聞いてのとおり、僕じゃちっとも頼りにならないと思うから、
君が判断して話せないことなら、無理にとは言わないから。

(ざざっと枝がなって、涼しい風を運んでくる。
 少しずつ日も傾いて、遠く蝉の鳴き声が聞こえてきて…
 まだ、泣けない。穏やかな語り口とは別に、自分の中でドロドロと渦巻く感情をもてあまし、
 なるべく表には現さないように、ぐっとまた指を手の甲に食い込ませて――)
84久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/23(金) 22:44:15 ID:ok0+tqeJ
(握り締めていた指の力が、少しだけ抜ける様子が見えた。)
(ぽつぽつと話し出す水鏡に、あまりまっすぐな視線を向けないようにしながら、小さくうんうんと、頷く。)
お前も、諦めるな……ねぇ。かっこつけちゃって。
………紫先輩らしい、ですけれど。

えぇ。
わかりましたわ。少し取り寄せるのに時間が掛かるかも、ですけれど。
1、2週間のうちには。
普通のヒップタイプとバックサイドと、どちらがよろしいかしら?
使い勝手は、ヒップタイプのほうが慣れやすいかもですけれど
バックサイドだと、こうお尻の上で銃を横向きに収納するタイプですので、短い上着でも隠せますわ。
どちらがよろしくて?
好きな注文いくらでも付けるといいですわよ。
どうせ、紫先輩のお財布ですもの。
(無理に笑っている。それが解るからこそ、普段どおりの声色で、冗談めかして明るく言い放つ。)

あはは。わたしも子供の頃はやりましたわ。
マガジンを抜いた銃で、弟と一緒に撃ち合いごっことか。
そうやって、興味を持っていくことが、上達の第一歩ですもの。
触れば触るほど、肌になじんで、そうやって相棒になっていくのですわ。

(やっぱり、と、思った。)
(でも、それでもまだ、水鏡は銃を持ち続けることを選ぼうとしている。)
えぇ……人を殺すことができる道具、ですけれど。
でも、わたしは、人を守るための道具だと、そう思って毎日を一緒に過ごしていますわ。
わたし自身を、わたしの大切な人たちを守るための、道具。
あぁいう物って、持ち主次第だと思いません?

どんな風に、考えればいいか?
そんなのにいい悪いなんて、ありませんわよ。
水鏡先輩が想う事、それが真実ですわ。
ただね、わたしに言わせてもらえるのなら……
そりゃあ、人を殺すのは褒められたことではありませんわ。
正義のために殺すなんて言っても、あくまでも綺麗ごとにすぎない。
人を殺した重みを忘れないのは、大事なこと。
でも……
(ぐっと手を握り締め、顔を上げて、諦めたような笑顔の水鏡を見つめる。)
何かを、誰かを守るために人を殺した人間を人でなしと言うのならば
その銃によって守られたものは、守られた人間は、どんな顔をして、どんな思いで、その人を見ればいいの?

……わたし?
わたしは…父が探っていた、本当のことを知りたいから。
父が死んだ……殺された本当の理由を、知りたいから。
そして…こんななにも出来ない自分でも、父の代りに、誰かを守ることが出来るかもしれないと、思ったから。
……………水鏡先輩は、なぜ?どうして、戦おうと思ったの?

(蝉の声が聞こえる。)
(夕暮れのにおいがする風が、ドレスハットのリボンを揺らすから、そっとそのリボンを解いて小さな帽子を膝に乗せ)
(じっと、水鏡を見つめ続ける。)
85水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/23(金) 23:07:01 ID:3LXBenJ1
>>84
なら、なるべく隠れるようにそのバックサイドの方をお願いするよ。
(なんとか弱々しく微笑んで)
回りまわって、結局僕のところに紫さんからツケが回ってきそうではあるけれど、ね。
(こちらも冗談めかして言葉を返すことが出来た)

最終的に先生は十数人の人を殺害してたことになってた。
追い詰められてもまだまだ研究を続けるつもりはあったみたいだから、
僕が止めなければきっと同じことを何度でも、繰り返したと思う。
そういう意味では、僕も守るために先生を撃った、それは分かってる。
(誤魔化さず、真っ直ぐな言葉が体に染み入るようだ――
 条理を尽くし、気持ちの面でもゆりかの言葉が正しい、と思う)

これは差別かもしれないけど、都ちゃんにも休部のことで問い詰められてね。
でも、都ちゃんには僕は、わがままなのは分かってもこんな話、出来なかった。
守りたいと思う人に何も気づかれなくていい。
真っ直ぐ目を見れないのはちょっと残念でも――
都ちゃん、また料理を作れるようになったみたいだ。
そういう風に人を喜ばせることが出来る人を守れるなら、僕は何もいらない。
―― 一応僕も男だから、そういう格好をつけたくなるんだよ。
(見つめるゆりかを、様々に自分の中で揺れる感情を浮かべたまま、見返して)

久遠さんには甘えるようで悪いとは思ったけど、君ならひょっとしたら答えを教えてくれるかと思ってね。
僕も、同じだよ。時々自分が情けなくなるけど、他の誰かが辛い思いや悲しい思いをするくらいなら、
僕にも出来ることがあるはずだって、そう、思ってた。
思って、覚悟してた、そんな風に自分では思ってた。

(ポニーテイルの金の髪が揺れる。ファッションとあいまって、とても幼く見える彼女は、
 それでも逃げも誤魔化しもせず、正面から自分の言葉に向き合おうとしてくれている。
 分かったから、本当に自分は至らないな、といつもの感想と同時に、
 ふと手を伸ばしてしまって軽く髪に手をのせて、優しくぽんぽん、って叩いて)

なぜなのか、どうして戦うのか、まだ答えは出ない。
すごい苦しいけど――でも、こうやって僕みたいなやつでも気にかけてくれる人がいる限り、
僕がどう思うのか、何を考えるのか、その探してみることにするよ。
(とん、とゆりかの頭に手を置いて、感謝の気持ちを目線に込めて、慰めを求めるようにしばしそのままでいてから)

【1/2…いつものやっちゃった!です…2/2は少々お待ち下さい…】
86水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/23(金) 23:12:04 ID:3LXBenJ1
それと、今不知火にせっつかれてて――
あいつも何か話があるみたいだから、僕のほうはこれで。
その前に――
(目線を暮れなずむ空に上げて、少し考えてから)

可愛い、はダメなんだったね。
それじゃ、とっても久遠さんらしくていいと僕は思う。
(ボレロのアップリケが、少し風に揺れるのを見て目を細めて微笑んで)

いくらファッションには疎い僕でも、特にこの暑い盛りに見かける服装じゃないのは分かるけどさ、
それでも君はそういうコーディネートを選ぶわけだろう?
他の人がどうこうとかじゃない、かといって他人の言うことに耳を傾けないって頑なさじゃなくて――
自分で選ぶこと、それが一番なんじゃないかな。
そして繰り返しになるけど、僕は久遠さんにその服装、とても似合ってると思うから。
改めて、今日はばっちり決めた久遠さんを見れてよかった。
ケーキも美味しかったし、楽しいおしゃべりも出来たし、ね。

それじゃ「変わる」から――今日は本当にありがとう。
(軽く手を上げてまたね?と挨拶するとすいっと唇をなぞって――)

【2/2です】
87久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/23(金) 23:36:46 ID:ok0+tqeJ
回りまわって…それは、言えていますわねぇ。
(ふむ、とばかりに、わざとらしく感心してみせる。)
ま、わたしには回ってこないので、大丈夫ですわ。
(満面の笑みで、古めかしくブイサイン!を決めて見せたりする。)
(こちらがわざと元気に振舞っているなんて、バレていたっていい)
(いや、むしろバレていないほうが、おかしいのだけれど…だけれど、今は、笑顔を見せていたかった。)

ん……
(守るために撃った。その言葉に、微笑みながらこくんと頷く。)
天羽さんなら、問い詰めそうですわね。
あの子も、本当にいい子ですもの。
少し頑固な割には迂闊なことろもあったりしますけれど、でも、そういうのが普通の女の子って言うんでしょうね。
……ふふっ
(10歳の頃から全く変わらない姿かたちは、水鏡から見れば、恐らくずいぶんと幼なく見えるだろう。)
(その幼い顔立ちの上に、なるべく大人っぽい笑い声を被せる。)
男の矜持、ってやつですの?
わたしの父も、よく言っていましたわ。
(えへん、とひとつ咳払い。水鏡の目の前に人差し指を立て、懸命に声色を作ってみせて)
―――でも、そのいざと言うときの矜持を保つためには、時には誰かに弱さを見せて、甘えるのも必要だ。
とかなんとか言っちゃって、単なるラブラブ夫婦の言い訳でしたけれど。
(くすくすと笑ってみせる。)
(父の思い出を、こうやって誰かに笑顔で話せるようになったのは、それだけの時の癒しがあったということか)
(寂しくもあり、清々しくもあった。)
(そんな想いを悟られないように、偉そうに胸を張って)
まぁ。
同じ世界に生きる人間のよしみとして、水鏡先輩にそういう素敵な人が出来るまで
わたしが、水鏡先輩の愚痴を聞いてさしあげますわね。

………っ
こ、子ども扱い―――まぁ、今日だけは許して差し上げますけれど。
(大きな手で、あやされるように扱われるのは、悪くは無い。)
(目を閉じて、与えられる衝撃のままに、頭をふわふわと上下させる。)

じゃあ、さしずめその答えを見つける戦い、ですわね。
先輩の探すものを見つけるお手伝い、いつでもお誘いくださいませね。
(頭の上に置かれたままの手。見つめ返して、にこりと微笑む。)
(いつも通りと呼ぶには、まだまだ不安定な色だったけれど、真っ直ぐと見つめる視線は、優しくて)
(少しだけ、ゆりかの知る水鏡らしさを、取り戻しているように見えた。)

不知火、さん?
えぇ、それは構わないですけれど………
(その前に、と、言葉を区切る水鏡をなんだろう?と見つめていると)
(不意に服装の話になって、きょとん、とした顔を見せてしまい)
…えっ?あ…ぅ?
(並べられる言葉に、少し狼狽しながらも)
(自分で選ぶことが一番。と言われて、自然と笑みがこぼれてしまう。)

――――ありがとう。
(そして、心から、素直に出た言葉。)
わたしも、今日一日、とっても楽しかったですわ。
またいつでも、くだらないことでもいいから、わたしを呼んでくださいませね?
わたしはいつだって、水鏡先輩の………お友達、ですわ。

(唇をなぞる見慣れた仕草に、同じように軽く片手を上げて、ひらひらと振って見せた。)
88水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/23(金) 23:58:07 ID:3LXBenJ1
よーよー、ゆーにゃ、お久し。このクソ暑いのに甘ろりぃた、お疲れさんってやつだ。
(半袖にもかかわらず裾を巻くり上げ、胸元のボタンも外してジレもだらしなく着崩してベンチに脚を投げ出す)
うまいもん喰って今日は気分がいいからちろっとだけ、質問に答えてやることにすっから。
ゆーにゃの質問「不知火って、何?」に対する回答、こないだの礼、その1な?
(顔にも紋様を浮かべたままで、ニヤリとしてぴっと人差し指を立ててみせて)

全部ぶっちゃけるワケにもいかねーが、ちょいとだけ「オレ様101のヒミツ」の一端を話してやんよ。
この紋様な、別に伊達や飾りでくっついてるわけじゃねぇ。
(腕に絡みつくような紋様を指で示してみせて)
一つ一つが無念でおっ死んだヤツだったり、道半ばにして倒れたモノたちの、魂っつーか、力のエッセンスってやつだ。
まあオレ様自体が怨念っつーかタタリっつーか、どっちかってーとそっち寄りのごたまぜな感じだけどな。

「ヒトならざるもの」を半永久的に狩り続けるために作り出された自律型特殊霊的装甲・不知火――
に、なるはずだった失敗作の成れの果て、が今のオレ様ってところ。
ある特定の条件を持った人から人に渡りあるいていく、その目的は唯一つ、
一晩に千の異形が沸くなら一晩で千と一匹異形をブチ殺す、それだけだ。
(こちらは甘さの欠片もない、ぞっとするような笑みを浮かべたままで)

ま、それなりに上手くいく部分もあるが、一番の不都合は何か分かるか?
どうしたってオレ様にとっ憑かれるそいつは否が応でも戦い続けなくちゃならねーってことだ。
そうしないと――トリ殺されてこの紋様がまた一つ、増えることになっちまうからな。
(皮膚の上でじっとはしていない、ゆらゆらと燃える炎のように、人魂のように形を変えて紋様は揺らめいて――)

ホントはもう少し細かい事情や大事なことを伏せてたりすっけど、大筋そんなモンだ。
だからオレ様は異形の敵の見方だぜ?
それと、銃のマガジン、出してこっちによこしな。
オレ様からもこないだのパンツを見せてくれた、じゃねえ、
力を貸してくれた礼その2をしてやっからさ。
(ほれほれさっさとよこせ、と手を差し出して)
89久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/24(土) 00:28:02 ID:2GBcssuR
…………
(先ほどまでの、びしっとジレを着こなして涼やかにしている水鏡が紳士と言うのならば)
(これは――――なんだ?チャラ男?ちょいワル?……いや、ジゴロかな。)
(眉をよせながら、唇だけはちゃんと笑わせて)
ねぎらいのお言葉、ありがとうございますわ。

わたしの、質問に…ほんと?
(きょとんとした表情でで、同じ顔なのに水鏡とは全く違う不敵な笑顔の不知火を見つめる。)
101のヒミツって、ほんとーに101もあるんですの?
(語呂がいいからてきとーじゃないかしら?なんて疑ってしまうのは、不知火への気安さからだろうか)
(眉をひそめたまま、不知火の指す文様に目をやる。)
(いつもどおりの、ゆらゆらと曖昧な揺れを見せる、不思議な不思議な光。)

……たましい?ちからのエッセンス?
これ、一個が一人ぶん?
(霊的なことは全く持って範疇外のゆりか)
(まるで、子供が先生にでも問いかけるように、素直に素朴な質問をぶつける。)
一個一個が一人で、全部まとまって『不知火』なの?
(だとしたら、不知火の個性はどこからやってきたものなのだろうか。)
(それとも、もともとの不知火のベースの魂があって、そこに無数の魂を貼り付けたものなのだろうか。)
(いや、これ以上一人で考えるのは止めておこう。)
(今はただ、不知火が教えてくれたヒミツを、素直に受け止めて仕舞っておこう。)
………っ
(ぞくりと、背筋が冷えるような笑い顔。)
(恐怖を感じないと言えば嘘になるけれど、その言葉を信じているからこそ、頼もしい笑顔に見えた。)

………え。ちょっと待って。
じゃあ、水鏡先輩は事故でも寿命でも…とにかく、命を落とすまでは不知火さんと一緒、ってことですの?
(揺らぐ文様を見つめ、そしてまた不知火の顔を見る。)
―――そのこと、水鏡先輩は、ご存知なの?

確かに、敵の敵は味方…ですものね。
でもまぁ、そんなこと言われる前から、わたしは不知火さんのこと味方だと思っていますけれど。
(とーぜん。という顔をして、笑ってみせる。)
……マガジン?
ぱんつじゃないですわよ。ドロワーズ、ですわ。
別に不知火さんに見られたからって、どうとも思わないですわよ。
(甚だかわいくない発言をしながら、バッグからP7を取り出し、不知火の手のひらの上に差し出す。)
(マガジンキャッチを下げると、かしょん、と、金属の擦れる音。)
(きっちりと装弾されたマガジンが、不知火の手の上にすとん、と落ちる。)
90水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/24(土) 00:45:03 ID:EYicqwEJ
ま、そのへんの数はテキトーな。てかオレ様にもいくつあるのか、
正直数えるのがめんどーで覚えてねーや。
(からから笑って、あっさりとばらしてみせて)

中核にはいっとう最初にそういう風に作られるハズだった「オレ様」がいるけどな。
いっくらでも力を蓄えられるように、そーゆー仕様になってるってこった。
半永久的っていったろ?まったく人様の為とはいえロクでもねーこと考えるヤツはどこにでもいるもんだ。
(ふん、と鼻で笑ってから)

僕様ちゃん?つーか最初に脅した。協力しねーとおめーが死ぬぞって。
僕様ちゃんが嫌々ながらにも健気に夜を歩いてるのは、そういうこったな。
それだけって訳じゃねーが、これ以上は禁則事項。
(すとん、と手の中に落ちたマガジンを受け止めると、
 両手のひらに挟み込む。そのまま指で複雑に印を組んで)

鉛の弾か…ま、なんとかなるだろ。
(顔にも手にも、全身の紋様がぼんやりと、熱のない光を放って揺らめく)
ゆーにゃ、物理攻撃が効くヤローには強そうだが、実体がなかったり幽霊だったりすっとお手上げだろ?
オレ様の破壊の力を弾丸に込めとく。これならどんな相手もイチコロ――
ってワケにはいかねーが、霊体だったり、つかみどころがないヤツにも効果抜群だ。
(マガジンの弾数分、「右手」の力を込めていって)

ほらよ、もう触っても大丈夫だ。銃で撃たない限りは力は解放されねーようにしといたから。
足りなくなったらまた作ってやる、連絡よこしな。
(指の印を解いて、ゆりかにマガジンを手渡す)

さってと、どうすっかな…ん?
(公園の入り口に目をやると、一匹のミニチュアダックスの仔犬が、短い尻尾を振りながらぽてぽてと歩いてくる)
更夜(こうや)じゃねーか、なんかいいネタでも持ってきたか?
(不知火がこっちにこいよと、ベンチの前にしゃがみ手のひらを下に向けて差し出すと)
『そちらこそ、ネタはあるのだろうな?前回は初回特典でサービスだが、今回からは有償になるぞ?』
(低く渋い声で更夜が話す。それでも不知火の手のひらをぺろりと舐めて)

『ふむ?匂いも雰囲気も少し違うようだが、君も水鏡恭弥なのだな?』
(人くさく、まだ短い鼻づらのをくっつけてふんふん、と手のひらの匂いを嗅ぐ)
『そちらのお嬢さんははじめまして。私は更夜。見ての通り、人の言葉を話す犬だ』
(お座りすると首を傾げて挨拶をする。ブラックタンの垂れ耳がふわっと揺れて)

おう、オレ様もきょーやクンにはちがいねーぜ?
ブツは用意してきた。(そう言って、セカンドバッグからドッグフードの缶を取り出す)
で、ネタは?
(ぱかん、と蓋を開けてやる。大分蝉の声がやかましくなってきた。
 燃えるような夕日が空にかかって、公園を夕日の色に染め上げていって)
91久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/24(土) 01:06:24 ID:2GBcssuR
(なんだか冷静になって考えてみれば、かなりの悲壮なことを言っているが)
(からからとした不知火の雰囲気からか、なかなかそれが染み渡ってこない。)
(それは、救いでもあるし、ごまかされているようにも感じた。)

最初に脅した、って……………やくざまがい。
(ぽそっとん呟いてみる。)
(無論冗談ではあるが、不知火に脅されるまだ幼い水鏡少年のことを思うと、心底同情してしまう。)
不知火、は………人のために、作られたもの。
(マガジンが抜けて軽くなった銃をじっと見つめ、そして印を結んでいく不知火に視線を移し)
それを作った行為は許せない…許せないけれど………
……わたしの、大事なこのこと、いっしょ。
(聞こえないぐらいの小さな声で呟き、P7をきゅっと抱きしめた。)

(ふと目をやると、不知火の文様が揺らめき、輝いて)
(かけられる言葉に、こくんと頷く。)
実体の無いものは、銃では抵抗できないですわ。
わたし自身も、霊能力…?とか、無いですし……ちんぷんかんぷんで…
そもそも、そんなもの信じていなかったし……
(不知火の文様から目を離さずに、はっきりと言い放つ。)
でも今は、不知火さんがいる…から。信じてる。
ん……
(マガジンを手渡され、それをしげしげと眺める。)
(隙間から見える銃弾には、見た目なんの変化も無し……?)
(やっぱり、自分には目に見えないものはよくわからない…わからないけれど)
(不知火のことは信じているから、だからきっと「そういうもの」に出会ったとき、これはきっと役に立つはず。)
ありがとう。
(素直に笑って、ベンチに座ったまま小さくお辞儀をする。)

こーや?
………………っ!!!!
(見れば、100人に問えば100人ともが「愛らしい!!」と評価するような、可愛らしい子犬がこちらに向かって歩いてくる。)
なにあれ、なにあのこ!!不知火、の?かわいいっ
水鏡先輩の、飼いい――――
(不知火の手のひらを可愛らしい舌が舐めて、発せられる言葉は、人間、の)

――――――ッひ
ふ。ひ%ぉ’ぎゃ*@&##ぃ#!>!?

(何語かわからない音声が、ゆりかの口から飛び出す。)
ししし、しらぬ、いっ、いいいいぬいぬぬいぬいっ、がっ
(ドッグフードの缶を開ける不知火の腕を掴み、がくがくと揺らす。迷惑千万な行為。)
(異形を見慣れているゆりかでも、ごくごく普通の愛らしい小さな犬が、人語をさらさらと喋る姿は)
(驚愕の出来事だった。)
92水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/24(土) 01:22:27 ID:EYicqwEJ
道具はいくらПапаの形見でも、道具でしかないぜ。
でも、そいつに意味を見出す人の気持ちが、ただの道具を特別にするんだ。
大事に大事に使われた道具には神様が宿るんだぜ?この国じゃ。
九十九神っていってな。
(銃を抱き締めお辞儀をするゆりかに、更夜をあやしながら背中でいかにもてきとーに言って)

なんでもこいつ、この街のどっかの動物実験の被検体だったのを脱走してきたんだとよ。
別にオレ様が飼ってるわけじゃねえ、つか面倒だから後で本人…じゃねえ、本犬に聞いとけ。
で、ネタは?食い逃げしやがったらタダじゃおかねーぞ?
(うりうり、と更夜の胸のあたりの毛をつついては指で撫でてやり)

『この先3ブロックばかり行ったビルの3階に四足の異形が巣食っておるぞ。
 今は幸いほとんど寝ているが――
 あれは相当頭は悪い、が、獰猛で力は相当なものだ。
 放っておけば今夜あたり、犠牲者がでることになろう』
(簡単な特徴と場所を説明して)

んじゃせっかくオレ様出てきたし、ちょっくら片付けてくるとすっか。で、更夜は喰ってよし。
(わしわしっと更夜のお腹を撫で、胸をなすってから)
ゆーにゃは綺麗なおべべが汚れるし、寝ぼけ眼の腐れ異形なんざオレ様一人十分、ちょちょいっとぶっ殺してくっから。
(そう言うと立ち上がり、精悍とも獰猛ともつかない笑顔を見せてから、ふと表情を緩めて)

それと――ありがとよ。「友達」って言ってくれたな。
阿呆の僕様ちゃんが素直になれねーみてーだから、オレ様から礼を言っとく。
(ひらひらと手を振って別れの挨拶)
あばよ、ユーリャ。

(そのまま素晴らしい速さで公園の出口めがけて駆け出し、路地に入るとビルの壁を交互に続けざまに蹴って、
 屋上へと上がる。それで方向を見定めると――最後に背中を向けたまま、
 夕日を背景にゆりかに手を挙げて、ビルの向こうへと消えていった)

『なんとも落ち着きのない御仁だな』
(ベンチの前ではむはむっと缶を平らげてぺろり、と短い舌を出して口周りを拭って綺麗にすると、
 前肢で缶を持ちあげて「空き缶」と表示されたゴミ箱に、小さな体躯に見合わぬジャンプでことん、と中に落としてから、
 ぽてぽてとゆりかの足元に近寄ってくる)

『お嬢さん、お名前は?ゆーりゃ?ゆーにゃ?異国の血が入っているようにお見受けするが…
 今後ともお見知りおきを。私は更夜という。この街全体が私の庭のようなものだからな。
 今のように危ない場所や危険な異形、夜を彷徨う人間達の情報が欲しければ、
 いつでも犬缶一つにつき、いいネタを提供するぞ。是非ともご贔屓に』
(短いがふっさふさの尻尾を振って、ゆりかの靴にちょこんとお手をしてみせる)
93久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/24(土) 01:49:17 ID:2GBcssuR
つくもがみ?
それ…どこだっけ?えぇと、どっかで聞いたことありますわ。
意味を見出す気持ち…そうですわね。
大事に、いたしますわ。

………………
動物実験の?
(かわいい、可愛すぎる。どんな実験だ。動物を可愛くする実験か。)
(だとしたら、もっと可愛らしい声にすればよかったのに、渋すぎる。)
(脳みその混乱のあまり、的外れな感想を頭に思い浮かべながら)
(ぐりぐりと不知火に撫でられる仔犬を、じっと見つめていると)
(その仔犬は、淡々と、異形の居る場所や特徴を不知火に説明し始めて)

………うちの弟よりも、頭いいかも!!
(目を丸くしながら、ぽふっと両手を打つ。)
かわいー……
(よしの言葉を待ちかねていた様子で、はぐはぐと缶詰にがっつくのを眺める。)
……え?あ、今から行っちゃうんですの?
(付いていこうと、慌てて立ち上がりかけるが、不知火の笑顔を見て、再びすとんとベンチに腰を下ろす。)
(別に、服が汚れることは厭わないが、そう言ってくれている不知火の好意は受け止めたかったから。)
不知火さんなら、大丈夫だとは思いますけれど…それでも、気をつけてくださいませね?
油断はなさらないように。
えぇ…と……あなた一人の、身体じゃないのだか、ら?
(頬に人差し指をあてて、首をかしげながら)
……あれ?なんかちょっと違うっけ?

ん……こちらこそ、ですわ。今日は色々と、ありがとう。
胸が痛くなるぐらい優しいくせに、自分のことは素直になれないのも水鏡先輩ですし
口が悪くて下品なのも、不知火さんですし
わたしは、そのままのお二人が好きですわよ。
(こくり、と頷き。手を振り返そうとして)
…………っ、もう。
(ユーリャ、の呼びかけに、恥ずかしそうにしながらも、少し唇を尖らせてから、笑って)
気をつけてー
なにかあったら、わたししばらくは街にいますから、いつでも携帯にかけてくださいませねー
(ひらひらと手を振り、夕日に溶けていくような姿をまぶしそうに見送る。)
――――不知火さん、携帯の使い方ご存知なのかしら?

まぁ…落ち着きが無いのは短所ですけれど、素早い行動は長所ですわ。
(まぶしそうに目を瞬かせてから、更夜に視線を移す。)
……さっきは、ごめんなさいね?少し、びっくりしちゃって。
(器用に空き缶を始末する様子を、感心しながら見守って)
名前はゆりか、よ。久遠ゆりか。
ユーリャは、愛称ですわ。
………ゆーにゃ、は……不知火専用?
異国の血って言うか、いわゆる異人さん、ですわ。
国籍……って言っても、わかるかしら?書類的には、日本人ですけれど。
両親は、ロシア人になりますわ。
(赤い靴の上に、ちょこんと置かれる小さなお手。ふるふると揺れる尻尾の毛並みはふさふさで)
……ここ、ここ。
(淡いレモンイエローのワンピースの膝を叩いて、更夜を誘う。)
犬缶ひとつで、情報…可愛らしい情報屋さんですわね。
いつも、どこで寝ているんですの?誰かおうち?最近は暑いけれど、大丈夫?
94更夜 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/24(土) 02:08:04 ID:EYicqwEJ
『久遠ゆりか嬢。確かに覚えた。なるほど、ロシアの方なのだな』
(膝を叩かれればぴょん、と身軽に一度ベンチに跳躍、ちょこちょこと軽く体重を掛けて膝の上に乗って)
『知能だけはかなり強化されたからな。代わりにこれ以上体は成長できなくなってしまったようだが』
(ふみふみっと膝の上で脚を踏み替えたり、撫でて撫でて、と黒目がちの瞳で見上げながら、ちょろっと舌を出して)

『寝る場所は…その時々だな。それこそ、その裏側の茂みに穴を掘って丸まって寝ることもあるし、
 これでも少しは異形を追い払う術は心得ているのでね。
 この前はおねいさんを助けて、ついでにカットとノミ取りシャンプーもしてもらった。
 …やはり夏は暑くてかなわないのが難点だな。冬はちっとも寒くはないがね』
(短めに綺麗に整えられた毛並みは、確かに艶やかに光沢を放っている。
 可愛らしい外見とミスマッチの渋い声は、確かな知性を宿していて)

『少し話を聞かせてもらったが、人間は難しく考えすぎるとは思わないかね?ゆりか嬢は。
 人の言葉を操れるようになっても、私は犬だからね。
 食べるものがあり、寝る場所がある、それだけで充分だと思うのだが。
 それでも――こうして私を怖がったり捕まえようとしたりはせず、話してくれる人がいると、
 つい恋しくて尻尾を振ってしまうのは、私の性というものかもしれないが』
(つんつん、と濡れた鼻づらでゆりかの手をつついて)

『それでも、生きているだけでは足りないのだな、ヒトには。
 よりよく生きたい、その思いがあのように美味な缶詰を作らせる力の源になるのだろう…か?
 その当り、分かるようなら私に教えて欲しい――さて、と。
 どうだろう、腹ごなしに私と遊んでくれるかね?愛玩用の血が混じっているが、
 猟犬の血も流れているのでね。少しは涼しくなってきたし、私の遊びにお付き合いいただけるかな?』
(遊んで遊んで、とぴょんと前肢をゆりかの体について、期待に目をきらきらさせて見つめて――)

【と、これか次のレスで今回のロールの〆にしたいと思います。
 更夜くんとの全力戯れロールはまたの機会に…させてもらえるとありがたいかなー、とか】
95久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/24(土) 02:13:07 ID:2GBcssuR
【確認させていただきましたわ。】
【時間も時間ですし、わたしはゆっくりとこちらの〆を残しておきますので】
【もしよろしければ、お先にお休みになってくださいませね。】
96水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/24(土) 02:22:50 ID:EYicqwEJ
【ご、ごめん、実は限界で…それじゃお言葉に甘えて、僕はここで撤退させてもらうことにするよ。
 感想やらなんやらはまた後日、改めて。
 長々とひっぱったけど、色々できて本当に楽しかった。お相手、ありがとうございました。
 少し早いけど、おやすみなさい、久遠さん】
97久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2010/07/24(土) 02:34:16 ID:2GBcssuR
(愛らしい様子に唇を微笑ませ)
(顎をくすぐり、耳の裏を掻いてやり、そのまま背中の手触りのいい毛並みをゆっくりと撫でる。)

まぁ…野宿なんですの?
お座敷わんこに見えますけれど、わりと野生的な性質をもっていらっしゃるのねぇ…
ふふ…手触りいいと思ったら、シャンプーしたてなんですのね。
(ふむ、と考え込む様子で、マズルを擦ってやったりして)
確かに、純毛じゃ夏は堪えますわよね。
……そうですわ。
(更夜を撫でながら、簡単に自宅の場所の説明をして)
門から入ってすぐの庭の隅に、六角形の屋根の付いたスペースがありますわ。
夏場は睡蓮鉢を置いていますの。屋根の真下なら、一日中日陰ですし、かなり涼しいのですわ。
どうしても、陽射しがつらくなったらそこにいらっしゃい。
家族には、ちゃんと告げておきますわ。
更夜くんなら察しがついていらっしゃると思うけれど「異能」には、慣れている家族だから。
あぁ、それと…必ず、門から入るのですわよ?
塀を乗り越えたりとかしたら、トラップがありますから。それだけは、気をつけてね?

そうですわねぇ……特に、水鏡先輩は優しすぎるから……
それに、そうやって思い悩んでこそ成長できるのが、人間、ですもの。
わんこにもわんこにしか解らない苦労があるように、人間にも人間にしか解らない苦労があるのですわ。

それでも、こうやって更夜くんと寄り添っていると心が癒されるのは
理解できない部分があっても、お互いを補う気持ちと、理解し合える部分が十分に隙間を埋めてくれるから
ってとこかしら?
わんこ同士でも、わんこと人間でも、人間同士でも。
なんて、解った風な口をきいちゃいましたけれど、結局のところ単純明快。
――――一緒にいて、楽しかったらそれでいいじゃない。
わんこのかわいーお手てでは、美味しい缶詰は作れないから、人間に任せておけばいいのですわ。
そして―――
(更夜を抱き上げて立ち上がり、そのまま地面に降ろしてやって)
(近くに落ちていた木の枝を、手頃な長さにボキリと折り、埃をはたいて)

こうやって、人間と楽しく遊んでくださるのは、わんこにしか出来ないのですわよ。
(えぃっ、と、ベンチの前から小さな公園の真ん中辺りへと、その棒切れを投げた。)


【それでは、わたしはこれで〆ですわ。】
【こちらこそ、長い間お付き合いいただきましてありがとうございました。】
【新しい情報やアイテムも手に入りましたことですし、ほくほく、なのですわ。】

【また、よろしかったらお付き合いくださいませね。】
【更夜くんを、もっとわしわししたいですもの。】

【では、おやすみなさいませ。】
【良い週末を。】

【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
98名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 02:59:12 ID:MCvu68r6
三時
99名無しさん@ピンキー:2010/07/24(土) 18:52:34 ID:MCvu68r6
100↓
100天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:02:33 ID:P/ENfsjv
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド、色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックスに隠された部分は傷跡や手術痕で覆われている
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.jpg
【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。
・旧校舎で両親の幽霊を目撃、少しだけ母に憑かれた。
・紫からプレゼントされた十字架のお守りに仕込まれた発信機は久遠ゆりかに渡る。
・二つ目の能力を知ったショックで料理できなくなるが、伊織津綺子とのわだかまりを解いて再開。
・大怪我をしたお稲荷様の使いに憑かれている。
・はぐれ退魔刀の暴走に二度遭遇した。
・都の偽物が出現していたが、水鏡恭弥/不知火に退治された。
101天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:03:31 ID:P/ENfsjv
【プロフは↑、待機です】
102隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 20:11:55 ID:W5BqQ6kF
【名前】隙屋 量子(すきや・りょうこ)
【年齢】17(高等部2年)
【性別】女
【身長】161センチ
【3サイズ】78、55、80
【容貌】黒髪のおかっぱ、眼も黒。夜型なので、いつも眠そう。肌が白いのが自慢。
    夜間外出時には、黒いレインコートを着用。装備は刃渡り20センチの刺身包丁。
【能力】名前は『クオンタム』。
    連続で最大一分間、非実体化することができる。
    発動中は、目には見えるが触ることのできない、立体映像のような状態になる。
    何者の攻撃もすり抜けて受けつけないが、こちらからも何にも触れることはできない。
    一度使用すると、使用時間の倍の時間を置かなくては再始動できない。
    (一分使用なら待ち時間は二分、三十秒使用なら一分、一秒使用なら二秒、といった具合)
    非実体化中は、身につけているものも非実体化するが、手放せば実体化するようだ。
【希望】雑談、戦闘、エロール
【NG】スカ系、四肢切断、死亡、妊娠など。
【弱点】日光に弱い。非実体化中にこれを浴びると、頭痛とめまいを合わせたような苦痛に襲われる。
    月明かりや蛍光灯は平気。苦痛の原因になる波長の光が含まれていないためであろう。
    よって、能力を使用できるのは夜間に限定される。
    ただし、大きな炎の発する光や、ある種の電磁波兵器でも同じようにダメージを受けるようだ。
    また、精神系の魔術攻撃や、魔を払うような術にも影響を受ける。
【備考】普段は、物静かで読書が好きな普通の少女。
    一年前、他人の異能を目覚めさせることのできる能力者「ザ・リンクス」と遭遇し、異能に目覚めた。
    それによって自分が特別な人間だと思い込み、他人の命を虫けらのように扱うようになる。
    具体的には、夜な夜な強盗、殺人を繰り返し、能力を使って証拠を隠滅したりするようになった。
    また、唯一の特別な人間になるために、リンクスを探し出して殺害しようと計画していた……。
    ――が、最近、超常の世界に生きる人々と相次いで遭遇し、自分が特別な人間ではないことを痛感。
    さらに、リンクスが自分の目的のために、自ら生み出した能力者たちを殺して回っていることを知る。
    リンクスの正体は、宇宙からやってきたコンピュータ生命体で、永遠に存在し続けることを望んでいた。
    地球で異能者を作っていたのは、リンクスに無限の生命を提供できる異能者を見つけるためだったのだ。
    すでにリンクスは、殺害した異能者を洗脳した上で復活させ、味方にする手段を持っている。
    もしリンクスや、その部下たちに殺害されれば、自分も洗脳されて復活させられ、手先にされてしまう。
    そんな事態を防ぐため、今では街で遭遇した異能者に協力を持ちかけ「対リンクス」組織を構築し始めている。
    組織の目的はふたつ。まず、リンクスの襲撃からお互いを守り合うこと。
    そして、リンクスに先立って「無限に生きる方法」を手に入れること。
    組織名は『ホイル』で、複数の組織や企業と関係を持つことによって、じわじわと勢力を拡大している。

    なお、最近は組織運営と勧誘に忙しくて、強盗稼業はお休みしているようだ。


【にょきっと出現】
【天羽さんのお相手に立候補してみようかな】
103天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:15:43 ID:P/ENfsjv
>>102
【こんばんはです、隙屋先輩】
【立候補ありがとうございます】
【勧誘以来ですが、何かネタはありますか?】
104隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 20:19:43 ID:W5BqQ6kF
>>103
【はい、こんばんは】
【とりあえず、ネタとしては……】
【1、私がキミとの連絡を密にするために、高等部の料理部に入部。一緒にノンビリとお料理】
【2、黄昏時、学園内でリンクス一派の襲撃事件発生! 苦戦する私をキミの能力で助けてもらう】
【パッと思いつくのは、こんな感じかなぁ】
105天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:26:36 ID:P/ENfsjv
>>104
【どちらも捨てがたいのですが、強いて言えば2番かも】
【既に先輩が料理部に加入済みで、部活の帰りとかなら一緒に巻き込まれるのは無理ないし】
【ちなみにブラボー伯爵の世界に取り込まれるのでしょうか?】
【あれが能力者を無差別だと、一網打尽になっちゃう?】
106隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 20:30:19 ID:W5BqQ6kF
>>105
【では、2番でよろしくお願いしようかな】
【ふむ、そうだね。部活が終わった後、キミを寮に送っていく途中にでも襲撃してもらうことにしようか】
【うん、異能者というより、「知っている秘密」に対して反応する能力だから】
【異能や魔法、超能力、そういったものの実在を「知っている」人なら一網打尽だよ】
【私と天羽さんなら、確実に取り込んでもらえるね……あ、紅雲くんも込みで】
107天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:35:16 ID:P/ENfsjv
>>106
【とすると、昔のわたしは巻き込まれなかったってことなのかな】
【学園外に出ればまだ大量に能力者が巻き込まれるのはなくなりますね】
【書き出しはどうしましょうか?】
108隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 20:40:14 ID:W5BqQ6kF
>>107
【うん。能力を持っていても、知らなければ巻き込まれないね】
【まあ、他の人たちが異常に気付く前に始末してしまう、という話でも大丈夫だけど、校外脱出も悪くないな……】
【天羽さんの機動性は、私が車椅子を押すことで補うか……ま、その辺はやりながら展開を決めようか】
【んじゃ、私から書き出させてもらおうかな。少しだけ待っていてもらえるかい?】
109天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 20:41:29 ID:P/ENfsjv
>>108
【わかりました、ではよろしくお願いします】
110隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 20:56:46 ID:W5BqQ6kF
少し、遅くなっちゃったかな……。
でもまあ、今日はもう晩ご飯を作る必要がないし、その空いた時間を埋めてると思えばいいか。
ふふ、しかし、まさかあんな簡単なことで、オムライスをキレイに作れるようになるとはねぇ。

(放課後。私は、天羽さんの車椅子を押しながら、学生寮への道を歩いていた)
(放課後といっても、夕焼け空に白い月が昇っているような、だいぶ遅い時間だ)
(ふだんは、もっと早く家路についている私であるのに、今日に限って遅くなったのには訳がある)
(部活動を始めたのだ)
(天羽さんを我が組織『ホイル』に勧誘した後、私は料理部に入部した)
(天羽さんが、中等部の生徒でありながら、高等部の料理部にもときどき顔を出すという話を聞いたからである)
(彼女の協力をなんとしても取り付けたい私としては、彼女と懇意になるために、同じ部活を始めることにした)
(……もちろん、可愛らしい友人ができるのは大歓迎なので、打算を抜きにしても入部は悪くない選択だったと思っている)
(本日は、オムライスを一緒に作った。チキンライスを玉子でうまく包むのが難しいあの品だ)
(天羽さんや、他の部員たちにいろいろ教わりながら、何とか今日一日で上手く包むのができるようになった)

次は、何を作ろうかねぇ。デザートとかやると、私のテンションは大いに上がるんだが……。

(他愛も無い話をしながら、天羽さんを寮へ送っていく)
(その後は、私も下宿に帰り……何事もなく、平和に終わるはずだった)
(だが、その日は、敵さんも少しテンションが上がっていたらしい)
(薄暗い学園内の道を照らす夜間灯が……いっせいに、輝くのをやめた)

(一気に群青色に変わる世界。夕焼けは消え、もう太陽は視界から消えている)
(敵が来た。よりによって……この、学園の中で)

……天羽さん。ちょっとヤバイことになった。
これから、何かに襲い掛かられる可能性がある……だから、それを覚悟して、落ち着く準備をして欲しい。

(そう言って、辺りを見回す。できれば、敵が遠くにいるのであって欲しい、と願いながら)
(天羽さんが近くにいる上……今日の私は、いつも使っている凶器の包丁を持っていなかったのだ)

【じゃ、こんな感じで! よろしくお願いするね】
111天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 21:20:26 ID:P/ENfsjv
>>110
(「ホイル」という組織に都を誘っている隙屋量子が料理部に入った)
(裏の事情があるのかもだし、単純に料理が上手になりたくてなのか、どちらかは分からない)
(けれど料理部に人が増えるのは良いことだし、彼女がどんな人なのか知るよい機会でもあって)

あれが簡単だと思わない人もいるし、そうゆう意味では先輩は器用なんだと思いますよ。
(都からみて、量子の腕前はよく、飲み込みも早いしもっと早く入ってくれればと思うくらいで)
この季節だから冷たいのがいいですよね。
かき氷は簡単すぎるから、アイスケーキなら色々とできるし……?
(なんて彼女がどんどん料理部に熱中してくれそうな方向へと話を振る)
(もしも裏の事情で入ったとしても、純粋に料理が好きになってくれるように)
(そうじゃないなら、さらにもっと料理に興味を持ってくれるように、と)

「……?」

(だから話に夢中で、周囲がおかしくなったことにはすぐ気が付かなくて)
(その代わり、都の中にいる紅雲は気が付いていたが、量子の手前まだ正体を見せていないからおとなしくしていて)

あ……ええと、これって?
(旧校舎内での時ほどではないが、周囲の様子が変わっている)
(自分の手をみてみるが、手は車椅子の肘掛けの上、それ以外は触っていない)
何かおかしなことになってるみたいですけど、先輩は心当たりがあるってことですよね。
(季節柄お化けでも出てくるのか、痴漢対策のスタンガンはあるけれど、それが役に立つものならばいいが)

【のっけから遅いレスでごめんなさい】
112隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 21:42:01 ID:W5BqQ6kF
(アイスケーキは実に良い。ラズベリーとかで甘酸っぱい味付けとか、想像するだに美味そうだ)
(しかし、それも生きて明日を迎えられたらだ。もしかしたら今日のは……未曾有の危機かもしれない)

電気が消える。人の気配がなくなる。まるで、私たち以外の人間がこの世から消えたような感覚に陥る……。
我々の敵が襲ってくる時の前兆が、それらの現象なんだ。
複製世界……人のいない、現実そっくりの世界に異能者たちを取り込んで、襲ってくる敵……。

(校舎の窓からも、明かりが消えていく。間違いない)
(私は天羽さんに背を向けるようにして、しかし彼女に語りかけながら、辺りをうかがう)

……キミが、真夜中に出歩いたりするようなことはないだろうと思っていたから、あえて黙っていたんだが……。
我々『ホイル』には、公敵とでも呼ぶべき集団がいてね。『リンクス』という宇宙人と、それに従う異能者たちだ。
彼らは、異能者を殺しまくることを、目的にしている。
『ホイル』は、異能の力を研究する組織だが、力を合わせて『リンクス』から身を守ることも、組織の存在理由なんだ。
天羽さんは、私たちが守る。でも一応聞いておくけど……自分で、身を守れるアテとかある?

(あまり期待できないことを聞きながら、私は胸ポケットを探る)
(武器は忘れてきていても、これだけは手放していなかった……組織配布の、トランシーバー)
(同じ複製世界内に仲間がいれば、これで連絡を取り合うことができる)

――グラジーム、グラジーム! こちら《クオンタム》! ××学園にて複製世界に取り込まれり!
私の言葉が聞こえている人はいますか? グラジーム! グラジーム!――

(「全員注目」の合図を繰り返しながら、同じく取り込まれた仲間に向けて問いかける)
(ガー、ガーという割れたノイズと共に、返答が私のレシーバーに飛び込んできた)

――オーケイ、了解。では、応援をよろしくお願いします。
天羽さん、近くに何人か、仲間がいたよ。十分か十五分で、こちらに来てくれる。
もし悪い人が襲ってきても、これで安全だ。

(そう、安全だ……あと十分以内に、敵が襲ってこなければ、だが……)
(そんな私の危惧は、残念ながら、現実のものとなってしまった)

(――ゴドンッ!)

(鈍い音と共に、私のすぐ右に、何かが落下してきた)
(見ると、植木鉢が割れて、土と朝顔のツルとをぶちまけていた……あと数センチ左に落ちていたら、私の頭は……)
(ぞっとしながら、私は植木鉢の降ってきた上のほうを見やった。そして、さらにぞーっとしてしまった)

……逃げるよっ! 天羽さん!

(私は、天羽さんの車椅子のハンドルをつかんで走り出した)
(頭上には……植木鉢、プランター、自転車……さまざまなものが浮かんでいたからだ)
113天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 22:09:51 ID:P/ENfsjv
>>112
「複製世界……結界、か」
(紅雲が都の声でポツリという)
(何となく概念は分かるが、それよりも次の言葉の方にびっくりして)

う、宇宙人!?

(異能者や異形、幽霊がいるんだから、宇宙人がいてもおかしくないけれど)
(そのSF的な言葉は幽霊や異形のようなファンタジー的なものとは違う感じだから)

あては痴漢用スタンガンがあるけど、宇宙人に効くのかなぁ?
(何となく話から宇宙人が直接襲ってくると思い込んでしまっているが)
(異能者だとしても合法な小威力のものだから、相手を行動不能にさせるほどの力はない)

……あ、圏外。
(量子がトランシーバーを使っているのをみて、自分の携帯をポケットから出してみるが)
(やはりというか、アンテナは立っていない)
(ここは隙屋量子の仲間、「ホイル」に頼るしかないのだろう)
(疑い深いものであればヤラセも考えただろうが、そこまでの猜疑心は都にはなく)

きゃっ!
(そして、背後で何かが落ちてくる大きな音)
(見ようとした時には車椅子を押されていたのでよく見えなかったが、何か大きなものが落ちてきていて)
(さらに二人を狙ってもっと大きくてたくさんの物が頭上に浮いている)
「…………」
(紅雲は量子に気が付かれないよう、周囲の様子、特に臭いを探る)
(都の鼻は人の鼻だけれど、憑いている紅雲は人より強い動物の嗅覚を持っており)
(人のいない世界に残っている人間の臭いをかぎ分けるのはそう難しくはない)
114隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 22:35:56 ID:W5BqQ6kF
ん? ああ、そうだね、結界みたいな感じだと思う。
リンクスの部下の、ミラボー伯爵って奴の能力なんだ。
(都の口から出た言葉を、そのまま彼女の言葉と勘違いして相槌を打つ)
宇宙人……だけど、まあ襲ってくるのは、もっぱら人間の異能者だからね。
こいつらに関しては、異能力が使える以外は、普通の人間たちだ。スタンガンでも、効くかも知れない。
だから、それはキミがしっかり持っておいて。私が突破された場合は、それを使うんだ。

(痴漢用、というと、あまり威力は期待できないだろう)
(となると、何としても私が突破されるわけにはいかない。天羽さんを守らねば)
(武器はない、敵がどこにいるかもわからない)
(味方もすぐに来てくれるわけじゃない)
(それでも、何とかしなくては……二人揃って、生き残らないと!)

(私が車椅子を押して走り出すと、それを追うように宙に浮かぶ物たちも飛んでくる)
(そして、私たちの真上に来ると、吊ってある糸が切れたかのように、自由落下を始め……)

(ドゴンッ! ガンッ! ズズンッ!)

うわわわっ!? くっ、天羽さん、揺れるけど我慢して!

(色々なものが落下して、私たちを押し潰そうとする)
(コンクリートのブロックだったり、スクーターだったりという落下物を、蛇行しながら避ける)
(植木鉢が数個、避けきれないタイミングで落ちてきた時には……)

――クオンタム。

(慌てず騒がず能力発動。手でつかんでいる車椅子、それに乗っている天羽さんもまとめて非実体化)
(落下という、あまり速くない攻撃のため、タイミングを合わせやすい)
(しかし、敵の攻撃には際限がない。一度落下したものも、再び浮き上がり、こちらを追って飛んでくる)

ああ、もう! 仲間との待ち合わせ場所をどんどん離れちゃう……!
でも、逃げなきゃやられるし……このまま逃げてても、体力尽きたらやられるし……。

(文句を叫びながら、学校の裏門から校外に出てしまう)
(一番いい解決策は、この攻撃をしている敵本体を倒すことだが……)
(天羽さんをかばいながらそれができるだろうか?)
(そして、敵自体がどこにいるのかわからない)
(せめて、敵の姿を確認して、そいつがどうやって攻撃してきているのかがわかれば……)

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(その頃、リンクスの仲間であるその人物は、裏門の近くの川原の電線鉄塔の上から、××学園を見ていた)
(その人物が、男か女か、老いているのか若いのかはわからない。蜜柑箱のような、小さな木箱に収まっているからだ)
(箱には小さな節穴が空いており、そこに目をぴったりと当てて、外の様子を見ている)
(隙屋量子と、車椅子の天羽都が裏門から出てくるのも、そいつは見ていた)

「……《クオンタム》――ね――お友達と一緒に、出てきた、わ……」

(そのそばに立っているのは、黒髪の幼い少女。複製世界の主、ミラボー伯爵だ)

「…………こっちに、近付いて――来てる…………。
 ……私たちがいるのに気付いて――いるのか――偶然か……?
 …………わからないけど――二人の始末は、頼んだわ…………。
 ……大丈夫、ね――? ――《フライ・ミィ・トゥ・ザ》……?」

(箱の中の人物は頷く。《フライ・ミィ・トゥ・ザ》……それがそいつの名前であり、能力名だった)
115天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 23:03:30 ID:P/ENfsjv
>>114
は、はいっ……んっ、くぅっ!
(競技用ではない普通の型である都の車椅子ではトリッキーな動きに強くなく)
(場合によってはお尻が浮きかけることさえあり、放り投げられないよう車椅子にしがみつく)
(この状態では万が一があってもスタンガンは使えそうにない)
ととっ、わっ!
(時たま何かが背中の後ろを通り抜けた気配を感じたが、それが何なのか確かめる余裕もなく)
(けれど逆にすり抜けるところを目前で見てしまうよりはよいかもしれない)

「……っ」
(そして微かに漂ってくる人の臭いに紅雲が反応する)
(距離はまだ離れているが、二人が進んでいる方向から漂ってくる)

「先輩、こっちでいいの? 待ち伏せ、されたり、挟み撃ち、されたら?」

(この先に敵がいるとあからさまに言えば量子に疑問を持たれる、だから別の言葉で言い換える)
(都をよく知るものならこんなこと言わないだろうと分かるが、量子とはまだ付き合いは短い)
(だから怪しまれる可能性は低いだろうと都の声で)

こんな、動いてたら、先輩のお友達、場所、わかる?
(揺れる車椅子の上で舌を噛みそうになってちゃんと話せないけど、紅雲の言葉で連想した心配をつげる)
防犯ベル、あるけど?
(この状態でも、防犯ベルは紐を引っ張れば簡単に鳴らせられる)
(量子の仲間が二人を見失ってても位置を知らせられるはずだ)
(敵にも場所は知られるが、既に襲われているということは、もう知られているということだし)
116隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/24(土) 23:29:20 ID:W5BqQ6kF
(アスファルトの地面を、車椅子を押して疾走する)
(かなりガタガタと車輪が浮くが、天羽さんはしっかりしがみついてくれていた)
(車椅子に親しむと、腕力がつくというが、それが今役立っているのかもしれない)

……こっちでいいかは、わからない。だが、攻撃からは逃げなくっちゃいけないからね。
待ち伏せや挟み撃ちなら、むしろ望むところなんだ。それをされるってことは、敵の姿を確認できるわけだから。
(今困るのは、ずっと隠れたまま攻撃され続けることだ)
(敵を倒さないと、複製世界からは出られない。敵を倒すには、まず敵を見つけないといけない)
それに、私の能力は……前に話したっけね? 壁抜けだ。
待ち伏せ、挟み撃ち……どっちをされても、逃げるだけなら難しくない!
(ひと気のない街を走る。学校からは、どんどん離れていく)
(川原には近付いているが、そちらに敵がいるとは、まったく予想だにしていない)

……防犯ベル……?

(それは、もしかしたら救いのアイテムかもしれない)
(仲間との待ち合わせをしていた学園から離れて、正直少し困っていた)
(大きな音を鳴らせば……敵は、そういうのを鳴らしたりすることはないはずだから……仲間に気付いてもらえるかも)
鳴らして。今すぐに。
敵が寄ってくるデメリットは考えなくていい、すでに捕捉されてるから。
仲間も近くに来てるはず、この静かな世界でなら、音を聞きつけて、より早く助けに来てくれるかも……!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(《フライ・ミィ・トゥ・ザ》は、隙屋量子と天羽都の様子を観察し続けていた)
(能力で二人を攻撃し、観察し続け……このままでは二人をしとめ切れない、と結論する)
「最初っから、こうしとけば良かった」
(低く落ち着いた、しかし若々しい、女性の声が箱の中から響いた)

「《クオンタム》は、非実体化の能力なんでしょう? だったら、落下物で攻撃しても、避けられるわよね。
 倒すには、動きを封じなくっちゃ……落とすのはここまで。接近戦を挑むわ、ミラボー伯爵」
(《フライ・ミィ・トゥ・ザ》はそう宣言すると、ふわり……と宙に浮かんだ)
(箱ごと、青白い月と同じように空に浮かび、落下するような速度で、街を走る隙屋たちに迫る)
(そして、飛行しながら能力を使用する……狙いは、モノではなく、人)
(二人の逃亡者が、地面から離れる。ふわり、と宙に浮く)

「私の能力は、重力ビーム……ビームを照射した物体を、私に向かって引き寄せる。
 お空の月にビームを打てば……私は空も飛べる……」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

な、に?

(私の足が、急に地面から離れた。天羽さんの、車椅子のタイヤもだ)
(重みが消える。そして、宙に浮く雑多なものに混じって、私たちもふわふわと浮き上がる)

マズッ……捕まったかっ!? 天羽さん、車椅子から落ちないよう、気をつけて!

(多少の焦りと共に辺りを見回すと、遠くから、妙に速いスピードで飛んでくる何かが見えた)
(木箱、のようだ。それが、一直線にこちらに飛んでくる)
(アレがなんなのかはわからないが、宙を走って逃げることはできない)
(近くを飛んでいた園芸用のシャベルをつかみ、応戦すべく構える……敵を正面に、天羽さんを背にして)
(もちろん、守るつもりがあっても、彼女に直接は触れられない)
(今、クオンタムが暴走して、非実体化もできなくなったら、それこそ万事休すだからだ)
117天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/24(土) 23:53:24 ID:P/ENfsjv
>>116
くっ……んんっ!
(振り落とされないよう車椅子にしがみつき、指を防犯ベルのリングに引っかけて引っ張る)
(すかさずビビビビビッと大音量のベル音が鳴り響いた)
(鳴らしたことはあったが、やはり間近で聞くと本当にけたましい)
(これだけの音量であれば数百メートル離れていても聞こえるはず)
(だけど、救いの手は間に合わず、新たな攻撃の手が襲ってくる)

え、ふぇ!?
(突然体を上下左右に揺さぶる力が消え、逆に奇妙な感覚が全身を覆う)
(それは、つい先日幽体離脱した時の感覚に近いものがあった)
と、飛んでる!
(けれど、あの時のように自由に動くことはできず、乗り物酔いしそうな感じがして)
(とりあえず、言われるまま車椅子にしがみつこうとするが)
「…………」
(そんな中でも、飛んでくる木箱を都の視界から拾った紅雲がちょこっと制服に引っかかっていた葉っぱをつまみ、そっと放り投げる)
(その葉っぱは二人を襲っていた鉢植えのもので、ひらひらと宙を舞い飛ぶ)
(一見、それは《フライ・ミィ・トゥ・ザ》の重力ビームに捕らわれたような動きをしているが、そう見えるだけで紅雲の意志で動いており)
(飛んでくる木箱の方へ、正確に言うならば木箱に空いている穴の方へ、ゆっくりと漂っていく)
118隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/25(日) 00:24:04 ID:My3Og08p
(夜空を裂く、けたたましい電子音)
(味方は、これに気付いてくれるだろうか? 助けが来るまでが、私たちの正念場だ)

無重力か……? いや、上の方に引っ張られてる感覚があるな……。
重力操作ってとこか……それが、今回の敵の、能力……?

(不安定な空中で、かろうじて姿勢を保ちながら、敵と思しき「木箱」へ視線を向ける)
(蜜柑箱ほどの、小さな木箱だ。あの中に敵がいるとしたら、相当小柄な人物なのだろう)
(側面にひとつ、節穴が空いている……そこから、ぎょろりとした黒い目が覗いた)
(冷たい目だ。こちらを殺すことに、何の感慨もない、そういう目だった)
(そして、迫り来る木箱は……私たちから五メートルほど離れた位置で、急ブレーキをかけた)
(それは空中で停止した。それが次は何をしてくるのか、私は様子をうかがう)

「あなたたちに、物を当てようというのは、無意味だと分かったわ」
(木箱が話しかけてきた。目と同じで、感情のない、冷たい声だ)
「だから、あなたたちから『当たってもらう』ことにしたわ……絶対に、避けきれないものに……」

(言いながら、木箱は天に向かって上昇していく。それに引き寄せられるように、私たちも上昇する)
(一定の距離を保って……上に木箱、その下に私と天羽さん……連れ立って、昇天していく)

「今、私の能力で、月に向かって上昇しているわ。あなたたちも一緒に、空の旅行に連れて行ってあげる。
 でも、ある程度の高さまで達したら、そこでサヨナラ。あなたたちを浮かばせている力を切って、落下させる。
 絶対に避けきれないもの、それは地面……絶対に助からない高さから、転落死してもらうわ」

(下を見ると、すでに十メートル以上上昇している。さらに登り、十五メートル……二十メートル……)
(これは、落ちたらまず助からない……普通なら)
(《クオンタム》を落下の瞬間に使えば、地面に激突しても、非実体ゆえに怪我しないで済むが)
(それも一回だけ。もし、私たちが無事なのを確認したら、敵は別な方法で、私たちを殺そうとするだろう)

その前にっ!

(その前に、敵を倒す。私は、持っていたシャベルを振りかぶり、木箱を狙って投げつけようとした)
(しかし、その前に、箱に到達したものがあった。緑色の……小さな葉っぱだ)

「くっ……何っ!?」

(それが、覗き穴であるらしい節穴にぺたりと張り付く。偶然か、それとも……?)
(少なくとも、私はそれを天の助けと信じたかった)
(視界を封じられたせいで、方向を見失ったのだろう、木箱が揺れ動いて、こちらに少し接近したからだ)
(私は、思いっきりシャベルを投げつけた……命中だ! 木箱のフタにシャベルがめり込む)
(バリバリと箱が砕け、破られた居場所の中から、敵本体が飛び出してくる……)

(……それは、異様なものだった)
(まず現れたのは、流れるような美しい黒髪。そして、白い肌、切れ長の目、薄い唇の、純日本的な美しい顔)
(――そして、その下は、赤く焼け爛れていた)
(火傷だらけの裸体。その下半身には、両足がない。右腕も、肘から先がない。無事なのは、左腕だけ)
(どんな恐ろしい事故に遭ったらこうなるのか……そんな姿を、小さな木箱に詰め込んでいたのが、敵だった)

「……見たわね。せっかく……あなたたちに怖がられないようにって、隠していたのに」

(敵の女の声が、強烈な怨嗟の響きを帯びた)
119天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/25(日) 00:55:51 ID:fE/ueFDj
>>118
っ!!!
(絶対に助からない高さから転落死――それは都にとってNGワードだった)
(旧校舎の屋上に転落死した両親、その死体の上で泣き叫んでいたところを発見された幼い都)
(上半身は両親の体がクッションになって、しかし体からはみ出た両足は致命的なダメージを負い)
(その時の記憶はないものの、人伝に知った事実から何度も繰り返した想像が頭の中を渦巻く)
(だから紅雲が木の葉を操った術も、それにあわせて量子がシャベルを振るったのにも気が付かなかったが)

……!!!
(木箱から現れた女性の姿に我を取り戻す)
(彼女の姿は、もしかしたら都もこうなっていたかもしれないものだった)
(ちょっとした不運があったら切り落としていたかもしれない両足)
(腕や胴体も、両親のがんばりがなければ靴下で隠している両足の素肌のようになっていたかもしれず)
(彼女にとってあの木箱は、都にとっての太ももまで隠す靴下なのだ)

こ、怖くなんか……怖くなんかないよ!

(だからと言って、それがどうだというのか)
(結局はどう反応されようと、見られること、知られたこと自体が苦痛なのだから)
(もう見てしまった以上、目を背けられても、見つめられても、どちらも心を傷付ける)
(都が同じ思いを抱いていたとしても、向こうもそうだとは限らない)
(時間をかければ解決できるかもしれないが、その時間は――限りなく無いに等しい)
怖くないけど……痛い。
(彼女と話をしたい、自分たちを殺そうとしている相手だとしても)

(その間にも、紅雲は二人に気が付かれないよう、次の木の葉を操り始める)
(己の体にいて、傷も癒えていればまだ他にしようもあるが、今の紅雲にはこの程度の小手先の技くらいしかすべがない)
120隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/25(日) 01:28:05 ID:My3Og08p
(ざわざわと黒髪を波打たせながら、月を背景に女は漂う)
(左腕を、ぐっと高く上げる――その途端、上昇スピードが速くなった)
(百メートル、二百メートル……上昇し、肌寒さを感じるようになる)
(女の目には殺意。煮えたぎるような、憎しみの色)

(何もない空。星空と空気と、天と地への双方向の重力しかない空に)
(天羽さんの言葉が響き渡った)
(敵への、敵意でない言葉。私ならば、まったく想像もしなかったであろう、言葉)
(その声に、敵の目がすっと細くなる。天羽さんを、じっと見ている)

「そういえば、車椅子……あなたも、足を使えないのね。
 一緒なのかしら……なるほど、怖くないの……そう言ってもらえるのは、嫌じゃないわ」

(女の赤い唇が、ほんの少しだけ歪む。もしかしたら、それは笑みを浮かべたのかもしれなかった)
(同じ境遇の者に、他意のない笑顔を向けたのかもしれなかった。戦いの最中に……)

「痛いの? 心が? それとも、動かない足がかしら?
 でも、そんなことは感じなくていいわ。私が嫌うのは、この姿を見て恐ろしいと思われること。
 そう思われないなら、私は見られてもつらくない。この怪我は、私のお守り」

(澄み切った夜空の中、しかし敵意は、霧に包まれたように、曖昧になっていった)

「私は昔、事故に遭った。車で……家族もろとも……崖下に落ちた。
 体じゅうを潰されて、炎に焼かれて、死を覚悟した。
 でも、お父様とお母様が、助けてくれた。自分たちも焼け爛れながら、私を燃える車から引っ張り出してくれた。
 …………そして、私を残して死んだ」

(フライ・ミィ・トゥ・ザ・ムーン。月に向かって飛びながら、女の独白は続く)

「リンクスなら、こんな怪我は簡単に治せる。失った手も足も、元通りにできる。
 でも、この怪我はお父様やお母様と、私との絆。二人が私を守ってくれた証。
 だから、手放さず、そのまま残してる。私が、大事にしてもらえたんだってことの、証として。
 ……普通の人は、この怪我を見ても、痛々しいものとしか思わない。
 私は私の誇りを、嫌なものに思って欲しくないから、人の目から隠してる。自分だけが見れるようにしてる。
 あなたが、どんな理由でその怪我を負ったのかは分からないけど……」

(空中で、くるんと華麗に宙返りをして、女は逆さまに天羽さんを見つめた)

「私には誇りと、能力《フライ・ミィ・トゥ・ザ》がある。
 重力ビームを放つことのできるこの能力で、私は力をくれたリンクスに恩を返す。
 そして、私を生かしてくれた両親のために、無限の命を手に入れて……ずっと、生き続けてみせる」

(女が言い終えた時、私たちの体に感じる重力に、再び激しい変化が起きた)

「落ちていきなさい。遠い遠い下界へ……死んでからなら、私たちは仲間になれる……」

(がくん、と、体に重みが戻る。自由落下が始まる……真下、地面までは、数百メートルはある)
(クオンタムを使って、落下の衝撃を和らげないと。もちろん、天羽さんも一緒に……)
(振り返る。愕然とした……彼女との間が、数十センチ空いている)
(こっちから手を伸ばすだけじゃ、車椅子には触れられない)
(向こうからも手を伸ばして、こっちの手をつかんでもらわないと……でも、そうすると触れ合うことになる)
(それでもし、クオンタムが暴走したら……? 私は、一瞬判断を迷った)

【ごめんなさい、ここで一端、凍結をお願いしてもいいかな? 眠気さんが……】
121天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/25(日) 01:36:53 ID:fE/ueFDj
>>120
【はい、わたしもレスを確認してから凍結をお願いしようかと】
【再開できるのは、直近だと日曜日の午後3時くらいから】
【夜は日が変わるまではできないです】
【次に長くできるのは、金曜日になっちゃうかも】
【置きレスはできると思います】
122隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/25(日) 01:40:21 ID:My3Og08p
>>121
【うおう……じゃ、置きレスで何とかしようか……私、日曜の昼間はちょっと無理だから……】
【だいぶ展開できたから、多分、敵を倒すのはもうそんなにかからないと思うし】
123天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/25(日) 01:43:01 ID:fE/ueFDj
>>122
【わかりました。次のレスは時間かかりそうだから、置きレスの方が気楽だったり】
【それでは、お付き合いありがとうございました】
【おやすみなさい(ぺこり】
124隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/25(日) 01:44:30 ID:My3Og08p
>>123
【うん、じゃ、次のお返事を楽しみにしてるね】
【今日はどうもありがとう。楽しかったよ〜。おやすみ〜ノシノシ】
125奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 10:28:49 ID:321lOyj1
【お邪魔しますっ!ロールのためにお借りしますよぅ】
126葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 10:29:46 ID:G0kE8hmC
【奏さんとのロール解凍にお借りします】

(いきなり倒れる奏の顔を覗き込む)
 あははは……いきなり驚いてくれたようで何よりです。
(そのためだけに気配を消すなと言いたくなるような理由である)
 いやぁ、いい獲m……じゃなくて知り合いを見つけましたよ。
(もちろん、ネタ的な意味でである)

 はい、葛森さんです。
(とりあえず、また面白そうなことがあるのか。そのような意味で声をかけたのだが)
『うん、ある意味かわいい』
(とりあえず、膝を抱えながら転がっている少女に、「可愛さ」を認識)
(明日のコラムは女の子の色々な姿勢の可愛さについてにしようかと少し悩んだ。〆切り直前の思考である)
 いや、特にないけど〜。
 面白そうなネタを探していたら、つい見つけてしまったのですよ。
 膝を抱えながら寝転がる女の子を。
(けらけらと、笑いながらその格好を見ていたりする)

 特にあたしのほうは事件も何も無く平和なものです。
(本当に平和なんて無いのだが、妹の介入やら締め切りやらで)
 これと無く普通に暮らせていますよ〜。
 むしろ、君のほうが何かがあったんじゃないですか?
(先ほどの雰囲気。どう見ても、悩んでいるような寂しいようなそんな口に出せない雰囲気であった)
(そこを、ネタ翻意でつついてみるブン屋であった)

 こんな人気の無い神社で、膝を抱えながらナーバスになる女の子。
 写真的にはものすごく絵になるけど、実際に見るとね。
(ちなみに、実際にも写真を撮ろうとしたのは秘密である)
 どうしたのかなぁ? っておもってつい驚かせてしまったのです。
 人に話せない悩み事かな?ってね。

【それじゃあ、よろしくお願いします】
127奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 10:52:49 ID:321lOyj1
(あまりに聞き捨てならない単語が飛び出すと、困ったようにまゆをひそめる。
 それでも視界に移る活発そうなショートカットの少女を見つめ返して)
(そういえば記者だったなーなどと思いながら、膝を抱える手が緩んで……)
えっと………その、ですねっ………
(不躾に感じる視線に晒されると、もごもごと口ごもりながらそっと視線をそらす。
 とんでもない失敗をやらかしたものだ……前回、兄との再開現場に居合わせて
 自分の無力を明確化した要因のひとつである人物。)
(そんな印象がある彼女に「全てを背負う」といきまいたものの此処で挫折しかかっているところを見られた。)
…な、なんでも……ありませんよぅ?
いつか、ほら……葛森さんが毒盛ってくれたじゃないですかっ
そ、そのときの古傷が痛んで膝を抱えていて、ですね?
(よもや先ほどの呟きを聞かれてたら……などと思うと歯切れ悪く
 取り繕うような言葉しか出ていこない。
 姿勢を戻すのも忘れて、出来損ないの背泳ぎでもするかのようにぱたぱたと手を振りはじめて)
な、なやみなんかじゃないですっ………はい、その………うん、ちがいますから。
夏バテとかじゃないですようか〜…………
(態度を取り繕うまでにはいたれず、挙動は不審に、目は葛森さんの眼を見まいと必死で
 葛森さんの襟元やら、肩やら、視界の隅にある木の枝やら若干揺らめく葉っぱやらに
 いって――)
(とにかく、何か聞かれる前にその視線から逃げたくなった。)

【こちらこそよろしくお願いしますっ!】
128葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 11:04:44 ID:G0kE8hmC
 ふむふむ……
(とにかく人が困るのを見ると楽しいとは言わない)
(だが、面白いから仕方がない。最低の人間だろうと、だって、人間だもの)

 ほぉ……それは……
(そういえば毒を持ったっけ?でも、あれは事故だから仕方が無い)
(そんな風に割り切れるが、ここは先ほどの呟きもあり、あえて乗ってみようか思った)
 そうだったんですか……あたしのせいで……
 ごめんなさい……傷つけちゃったんだよね。
(部長達が見たら誰だお前?といわれること間違えないな悲壮な雰囲気を醸し出した)
 そんな格好でバタバタされても、説得力ないよ。
 やっぱり、何かに悩んでるんだ。
 やっぱり……うん、ごめんね。あたし役立たずで。
(内心ではその動作もかぁいいと笑っているが、外面はその雰囲気を出さない)
(ってか、本当に誰だと言われるような演技である)

 さっき、お兄ちゃんとか言ってたし。
 てっきり、あの人の事だと思ったんだけど、違ったんだね。
(そして、先ほどの呟きを聞いた事を止めとしていっておく)
129奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 11:21:01 ID:321lOyj1
ふ、ふぇ?!
(なんか以前の飄々とした雰囲気とも、体格がまるで違う兄に悠然と立ち向かって一歩も引かなかった
 そのどちらとも吐かない悲壮な雰囲気に、眼が丸くなり
 そして、彼女は諦めるしかなかったという「か弱い面」をもっていることを思い出して)
あ、ああ、いえっ!その………傷ついたとかじゃなくてっ!
その、ええと………あの後ちょっとしたら動けましたし、あんなのたいしたことなかったですってばっ
人気のないところで一人になったのが少し寂しかったものですからつい、恨みがましいことを言ってしまったわけでしてっ
そのことについてはべつにっ、特別気にしているとかはないのでご安心くださいませっ!
(ばたばたしているところを指摘されると縮こまるように肩を小さくして
 両手を胸の前あたりで合わせて――)

…………あ、はいっ!おにいちゃんのことですっ!!
ちがいませんですっ!
あんまり喋ったことないのにすぐにわかっちゃうんですねっ、頼りになりますっ
(この流れは若干おかしいと思う……けれどそんなことよりも珍しく意気消沈してしまっている
 葛森さんを何とかしてあげなくちゃ、と思って――)
えっと――葛森さん、なんかいつもと雰囲気が違うので………葛森さんのほうが何かあったような気がしますっ
あんまりお役には立てないかもしれませんけど、したいことがあれば言ってください。
私ができる範囲で協力しようとおもいますから…。
(そしていい加減身体起こせよといいたくなるような姿勢のまま、葱を背負うような言葉を出してみるのだった。)
130葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 11:31:07 ID:G0kE8hmC
 なるほどぉ〜。
(そうすると、先ほどの雰囲気とは違ういつもの雰囲気に戻る)
(口が「かかったなバカめ」と言いそうになっている)
 やっぱりお兄ちゃんのことですかぁ。
 いやぁ……やっぱりあの人に困っているとは、やれやれな兄だねぇ。
(お前が言うな。である)
 え? 別にいつもどおりだけど?
(あっけらかんと先ほどとは変わらない雰囲気で)
 話の雰囲気なんて、その時々で変えるし。

(キュピーンと目が光った気がする)
 じゃあですね、ネタをください。
 退魔の家の方ですからそう言うネタがたくさんありますよね?
(興奮度マックスである。鴨が葱をしょってきたら、鍋ごと独り占めがモットーである)
(こことばかりに突っ込み始めた)
 いやぁ、締め切りが近くてネタ探しが大変なのですよ。
 そこで、面白い話とか、家全体の出来事とか、色々とねたの補充をね。
(そして、最後に)
 協力っていうのは嘘なのかな?

 ああ、もし情報くれたら、代わりに何か手伝って上げてもいいよぉ。
 どんな無理なことでも、情報を手に入れろなら後日でもいいし、探し物なら探せるし、ドンと言ってみなさい。
(さっきのしおらしい態度はどこへ?)
131奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 11:57:57 ID:321lOyj1
あれ…………
(なんというかこちらが言うだけ言った後の彼女はまるで……だった。
 ひょっとしてだませてるんじゃないんだろうかと思う。ひょっとしなくても騙されてる
 否、完全にペースを握られてる感覚が確かにあった。)
………は、その…困ってるのは、わたいのせいですっ!
お、お兄ちゃんは………悪くないんです。だから、その、あまり、悪く言わないでもらえると………
(おかしいと思い始めたら、最後の一言………お腹のそこから「騙されたー!」と叫びたくなった。
 相変わらずこんなことをされても憎めないから困り者である。)

ふ、ふみぃ………え、えと………ええっと!
(背中は大地という強固極まりない壁というか床があり、上から迫るその視線から逃れようと
 後ずさりしようとしても、背中で地面を擦り、長い髪が僅かに乱れる程度のことにしかならなくて
 気分だけでも後ろに下がろうと、折り曲げていた足を空に向けて若干伸ばし始める。)
協力………というのは嘘じゃ、ないのです、けれどっ
けどけどっ、えっとですね………
(考える。家の事を話すようなうかつなことはできない。施設のことなどもっての他だ。
 水谷の少女のこと?確信がないのに調べさせても……却下。
 ああ、でも水谷の守護神についてくらいなら喋ってもいいかもしれないとかそんなことを考えつつ。)
お兄ちゃん………前に葛森さんも会ったあの人なんですけれど。
ええと、いまは従志浪って名乗っているんです………それで、ほら、私たちって額の辺りに眼が開くじゃないですか。
そのせいで「銀色の角を持つ鬼」って感じでうわさが広まってるんです。
多分、それで生計立ててるんだと思うんですけど、異形狩りの噂として広まっていまして…………
(此処に着てから集めた自分の兄に関する情報を少しづつ話していく。相変わらずその視線からのがれようと背中をもじもじと動かして
 落ち着きなく視線をそらしては、葛森さんに向き直るということを繰り返して。)
そのこういう神社みたいなところによく現れて、依頼を受けるみたいです………ですから、歩き回って探して……

………っていうか、何ですかっその妙に頼もしい態度はっ!
さっきまでと雰囲気違いますよねぇ?!
もっとこう、さっきまでは儚げで協力を申し立てたくなるような…………
ええと、ですね。
…………探すって、どうやって……ですか?あんまり無茶しなきゃならないようなら
その……手伝いなんてしなくてもいいですよ?
(じっと見つめる。)
(彼女がどんなに強くても、どんなに優秀だとしても――やっぱりあの時かいま見えたか弱さが忘れられない。
 できることならば無理などしてほしくない……そんなことを考えながら)
(彼女の用いる手段をしろうと――)
132葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 12:21:29 ID:G0kE8hmC
 へぇ……聞いたこと無いなぁ。
 ってか、調べてなかったし。
(基本的に噂で聞くようなことしか調べることはしない)
(だからこそ、知るはずも無い。ましてや、きっと表にならないように動いているだろうし)
 あたしは、そういうのは聞いたことないし。
(昔だったら別だけど、と心の中で付け足したりする)
 ふむぅ……なるほどねぇ。
 で、ここで待ち構えていれば、現れるかもしれないと。

 ふっふっふ……以前にも言ったはずです。あたしを信じていけないと。
(この悪魔が)
 人は嘘をつくものだから、信じたら負けな時もあるのですよ。
 特に、記者とか殺し屋とか、信用なら無い人なら特にね。
(そう言う問題ではないのだが)
 で、半分冗談は置いておいて、ふむ……どうやって?
 お話は簡単なのですよ。
(そう言うと、自信満々に言った)
 勘で進むのみ! 取材の基本は足なり!
(バカだこいつ。今までそうしてきたのは確かだが)

 まぁ、その前に……
(そうすると、彼女は永久のように地面へ仰向けになる)
 一休みかなぁ……
(そして、耳を地面につけてそのまま休んでいるような格好になる)
(服が相変わらず汚れるが、別にいつものことなので関係は無い)
 まぁ、ゆっくり探すには気力も必要だよね。
(こんなバカなことを言っているが、別に休んでいるわけではない。休むように見せたのはカモフラージュ)
(広域の虫の声を聞く。彼女の蟲使いの異能の一つだ)
(周囲2〜3`であれば、何が起こっているかが大体分かる)

(しばらくして、耳をつけているといきなり)
 ここから北西に1.2`くらいのとこなら、何か見つかりそうな予感がするね。
(そういいながら立ち上がった)
133奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 12:39:38 ID:321lOyj1
そりゃ……いわれました、けれど――むぅ
(納得がいかない。
 確かに騙されたし、信用そのモノはしてはいけない人物だということはわかる。
 けれどもそれとコレとは別問題。困っているのならば手をひっこめてはいけない気がしたのだ。)
………冗談、なのですか。むぅ…………
(――彼女の性格や性質が曖昧で、どこか憎めないところがあるから尚更である。
 これが本当にわかりやすい悪意やら、敵意があればやりやすいのだが
 そういうわけでもない、と感じるのだ。)
…………あー、ですよねー。
(実は勘と言うものは実体験や知識に基づくものから来るので
 こうやって彼女が何かを探すことを頻繁に行い、かつ成し遂げているのならば
 その勘は十二分に信用に値するものなのである。)
(――物言いや態度はいい加減に見えるからあんまり信用してはいけないような気がするけれど。)

………く、葛森さん?!
(よくわからないうちに仰向けになり、「一休み」をつげた彼女を横を向いて見つめる。
 彼女のやることは本当に予測がつかない。
 そのくせその言葉はなんだか確信をついているような気がして)
(自身もあせっても仕方がない、という気分になれた――が。)

え、えぇ?!
(何処から電波受信したんだあんたはといいたくなるような出来事にうろたえながらも身を起こす。
 お尻や背中の辺りからパラパラと砂粒が落ちて)
そ、それも勘………なんですか?!
(その背中や腰の辺りを払うと、今言われた北西のあたりをじっと見つめてみる。
 特にこれといったものがありそうにはない――当たり前だ、流石に1.2km先のことを見通せるほど
 視力はよくない。よくないがなにも見えないなか手を引いてくれるというのならばその手を握り締めようと思った。)
134葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 12:57:36 ID:14uRzQ2O
【ちょっとトラぶったので次もう少し遅れます】

【で、この後はどうします?】
【1・お兄ちゃんを発見→説得しようぜ】
【2・お兄ちゃんの戦い跡発見→残った妖魔出てきてピンチに→共闘】
【こんな流れが案がありますが】
135奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 13:03:13 ID:321lOyj1
【了解でありますっ】
【なんならお昼ですし休憩を挟んでも構いませんよ〜】

【とりあえずまぁ、略してとりま1番よりですが二番でいきますっ!】
【お兄ちゃんいままさに戦ってるところ→共闘しつつ説得的な流れでっ】
136奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 13:04:17 ID:321lOyj1
【×一番よりですが〜】
【○一番よりな〜】

【でおねがいしまするっorz】
137葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 13:11:14 ID:14uRzQ2O
 ええ、勘です。あたしの勘は意外と当たるんですよ。
(平然と嘘を吐くのは彼女の特徴だ)
(異能。彼女が蟲使いとしての能力を解放しただけの話)
(ただ、北西に「鬼」みたいなのが戦っているという事を話した虫がいた)
(ならば、そこに手がかりとかがある可能性も高い)
 それに、待つより突撃するほうがネタが見つかる確率が高いんですよ^。
(そうすると、彼女は永久の手を引く)
 じっとしているよりやる事をやるのが一番。
 これ、記者の基本です。

(そして、彼女は笑う。また、面白いものが見つかるかもしれない)
(そう思うと、メモ帳を握り締める。面白い)
(もし、何か別のものが見つかっても、それがネタになる。だから駆け出した)
 あっ、もし手がかりとか見つかったら、報酬の情報頂戴♪
(その辺はちゃっかりと、行きながら話したりするが)

(林の中を走る)
(普通の人間なら、夜の暗いところなど入りたくも無い)
(だが、蟲使いの彼女は別だ。むしろ、こちらのほうが色々とやりやすい)
 ん? もしかして。
(そこで音を聞いた。何かが戦っている音)
(耳を凝らすと鬼の男と大きなカエルのような妖魔10数体が戦っている様子が)
 さて、ビンゴみたいだけど……逃げたほうがいいなこりゃ……
(目視できる範囲まで来て、そんな事を言う)

【了解です】
【もし、お昼取りたいのであれば、一言くだされば大丈夫ですので】
【わたしは書き込みながら食べましたw】
138奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 13:35:34 ID:321lOyj1
(報酬……やっぱり家の事とか話さなければならないのだろうか。
 正直、あんまりやっていいこととは思えない。けれども目の前の少女がその情報を悪用するとも思えず
 眉間にしわを寄せながら頷く。)
りょ、りょーかいですっ
(有無を言わさずに走る葛森さんに手を引かれて走る。
 明らかに勘なんて闇雲な走り方ではない………がこれが彼女の流儀とあるならば
 そんな状態も納得できるかもしれない。)
(ものすごい行動力だと思った。)

(その好奇心に満ち溢れた笑みを浮かべた横顔についていきながら
 時折手を引かれている状況と、暗がりの中ということで何か枝のような者に足をとられて
 躓きかけたりするも、ソコへとたどり着く。)

「――ッハァアッ!!」

(気合の篭った声、聞き慣れた…………
 微細な振動がこちらにまで伝わってくる。拳撃のもの……声のもの。
 波長は様々。)
(そして、それを発している人物の額には銀色の角と思われる機関。≪奏≫に伝わる
 鬼眼と呼ばれるものが角状のオーラを立ち上らせていて――)

おにいちゃんっっ!!

(葛森さんの声を聞く前に自分の体は動いていた。
 カエルのような妖魔が半数近く永久と葛森さんのほうへと注意を向け、飛び掛ってくる。
 見た目どおり後ろ足の筋力はすさまじくその風体ににあわぬ速度の突撃が二人を襲い――)

「永久………?!なんだっつーんだっ!!」

(がっしりとしたまさに鬼のような身体付の男、従志浪はぼやくように呟く。
 呟きながらも襲い来るカエル型の妖魔の頭を潰し、振動する手刀で腹を裂き――)
(――震脚。地面全体を揺らすような強力なそれを行うと、視認不能に近いほどの速さで
 二人との間にはいる。)
(それでも数匹は取り逃がし、二人のほうに向かってしまったが――)

【それでは、軽く何かとってきますので次ぎ遅れるやも?】
【あんまり変らなかったら………精進シマス。】
139葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 13:54:45 ID:14uRzQ2O
 ネタゲット〜。
(にっこりとしながら、そんな事を言う)
(どうやら、次の締め切りには間に合いそうだと)

(目の前で繰り広げられている光景)
(これはネタになると思ったのは、彼女だけだろう)
(だが、隣の少女の行動で全てが狂ってしまう)
 って、ばかぁぁぁぁ! 声を出したらみつかるでしょーが!
 感情を少し抑えろぉぉぉ!
(カメラを構えていた少女が珍しく大声を上げる)
(だが、もう遅く半分の妖魔が彼女達に向かってきた)

(周りを見る。木々にべとついたものが沢山ついている)
 これは……嫌な予感。
(彼女の兄が取り逃がした数匹が飛び掛る)
(その内の自分に向かってきた数匹を投げ飛ばした)
 うう、嫌な予感がびんびんだよ……よく見れば増えてるし。そこの鬼!早く何とかしてよ!
(どんどんと仲間が茂みから出てくる。基を潰さないと駄目な存在らしい)

(妖魔たちの思考は簡単だ。「こいつらを食いたい」)
(どう思うと、カエルたちは距離をとり、口から吐き出したボーリングくらいの大きさのゼリー状の卵を持つ)
 こういう輩の思考は決まってるんだよね……
(それを、二人に向かって投げつけてくる)

【了解です】
140葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 14:18:08 ID:14uRzQ2O
【すみません。少し席を外しますね】
141奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 14:20:09 ID:321lOyj1
………ッッ!!
(葛森さんが数匹のカエルを投げ飛ばす横で永久が完全に取り逃がした一匹に取り押さえられる。
 気色悪い粘液に覆われた皮膚が二の腕辺りを締め上げる。
 そしてカエルの口が大きく開いたと思えば視界が闇に覆われて――)

「バカヤロウッッ!!」

(すぐに視界を取り戻す。視界に映るのは
 いままさに丸呑みにされようとしていたカエルの頭を切り裂いた従志浪の姿。
 遅れて気色悪い粘液でべっとりと髪と顔が汚れていることに嫌悪感を抱いた。)

「ちっ………なんとかできたらやってるっつの!かれこれ30分は無双してんだ俺だって!!」
「おかげで暑くてかなわんッ!しかも………」

(ちらりと永久のほうを見て「なんだって……」とぼやきをもらす
 葛森さんを珍しくあわてさせたこと、兄の手を煩わせたことに永久は完全に萎縮して)
「えーと名前わからん、ソコの柔術女。それともスタンバトン女?いやこの際毒女か。」
「何とかしてやるから永久のこと見ててくれねぇか?」
「永久!テメェもぼさっとしてねぇで、せめて鬼眼くらい開きやがれ!!」

ハ、ハイ!!

(怒気をはらんだ声で怒鳴りつけると振り向き様に飛んできた卵をハイキックで蹴り飛ばす。
 すぐそこで破裂したりしないように、近くの気に叩きつけるように加減をして)
(そしてその足が地に着くと同時に振動を操り頸力を生み出す。弾丸のように距離を開けたカエルたちとの距離をつめていき
 周囲を見渡す――どこに元凶があるか、この大量の化け物蛙は何処から現れるのかを探って。)

………くっ!!
(遅れて永久の額に金色の眼が輝く。睫毛からも色素が抜け銀色に、両目も金色に染まり
 そして取り出した村時雨の一部である三節棍を振り回して
 投げつけられた卵を時に叩き割り、時に打ち砕いていく――)
142奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 14:20:34 ID:321lOyj1
>140
【りょうかいでありますっ、ごゆっくり〜】
143葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 14:47:44 ID:0VYZ1VoV
【帰還です。しばしお待ちを】
144葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 15:02:50 ID:0VYZ1VoV
 君……マジで殺すよ?
(名前をわかんないからといって、その名前は無いだろと突っ込む)
 レディにはそれなりの態度を示すべきだと思うのですよ。
 それに、自分が逃げるので忙しいんだけど……まぁ、死なない程度にやるか。殺されるのも嫌だし。
(そういいながら、彼女は鬼を見る)

(次々と出てくる大きなカエル)
(どう見ても普通じゃない。なら、意味は一つ)
 こういうのって、どっかに原因となる祠とかご神体とか石とかがあるんだよね。
 林の中とか、もっと茂みの奥とか……はやく潰したほうが吉では?

 嫌な予感。あの、鬼さんも気付いてるのかな?
(飛んでくる卵を避けて気の陰に隠れる)
 奏さん……卵を叩き割ったりしないでよ!
(そう言う風に言おうとしたときに、永久に卵が投げつけられる)
(彼女が叩き割ると、中からゼリー状のものが大量に飛び散る。ぐちゃぐちゃと永久の腕や足に大量に降り注いで張り付く)
 って、ばかぁぁぁぁぁ! どう見ても動けなくしてからあたし達を食べる気なのにぃぃぃ!
(本日二度目の絶叫)
(そう言うと、彼女の目の前に立って、カエルを迎撃する)
 鬼さん……あたし、守れそうにないから逃げていい?
(ボソリと言う)
145奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 15:29:29 ID:321lOyj1
「あぁん?なんか言ったか?!」
(言葉と同時に巨大なカエルの腹に拳を叩き込む。
 轟音とともに波打ったカエルの腹に巨大な穴が開き、そのカエルは絶命する。
 まるで逃げようとしたら同じものを叩き込みますよ。といわんがばかりに力のこもった動作だった。)

「っらぁ!!」

(そしてもう一度震脚、影歩のさらに上の技術である歩方で飛び出す。
 走り出した従志浪の影が三つに分かれる。道を造るために前に1つ、身動きの取れなくなった永久のほうに向けて2つ。
 奏の歩行術の一つ"幻歩"気配を絶ち高速移動する影歩とは逆に
 質量を持つ残像をつくり、気配を増やし、攻撃方向を増やす歩行術だ。奏の鬼の体があるからこそ可能な業。)

「この騒ぎが終わったら謝ってやるし、名前も聞いてやるっ!!」
「だから逃げんなよな!」

(そして妖魔の気配が、瘴気ともいえるそれがもっとも濃い方向に向けて進軍を開始する。
 カエルのほうもあまり知能は高くないらしく、危機を悟ると全力で従志浪を止めにくる。
 それでも食欲を優先させた数匹が永久と葛森さんに飛び掛って――)


はぐっ…………けふっ
(頭から粘液をかぶった永久は全身どろどろのぐちゃぐちゃで、僅かに口に入ったものを飲み込んでしまって
 強い苦味と気管がつまる感覚に激しくむせながら、ぬるりと滑る三節棍を握りなおす。
 油断をすればすぐにでもすっぽ抜けそうなそれをふるって葛森さんがいないほうからくるカエルを叩き落す。)
ごめん、なさっ…………きゃうっ!!
(葛森さんを抜け、さらに永久の死角から長い鞭のような肉が永久の足に絡みつく――
 それが蹴るの伸びた舌だと気付いたと同時に景色が反転。
 足元に溜まった粘液溜まりに転ばされ、さらに上から数個の卵が投げつけられぐちゃぐちゃの粘液で
 身動きは愚か、視界までも閉ざされる――)
146葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 15:51:23 ID:0VYZ1VoV
 謝んなかったら殺すって言ったの!
(目の前で思いっきりカエルをあの世に送った鬼を見る)
(真面目のあたしの子と殺しそうだなと思いつつ)

 んなこといったって……
(中心がどこにあるか見つけるまではかなり時間が掛かる)
(その間に二人で切り抜けられるか……)
 逃げよっかな……
(本気で逃走を考える人である)

 だぁぁぁ、もう!
(数匹のカエルを投げ飛ばす。だが、体の柔らかいカエルにはあんまり効いていない)
(だが、それを無視して粘液たまりに、仰向けになっている永久に近づく)
 ごめんなさいじゃ無くて、早く解けって!
(だが、もがいても動けないのは知っている)
(利香も一緒に引き剥がそうとするがびくともしない)
 しゃーないか……
(一気に襲い掛かってくるカエルとそれにあわせる利香の口笛)
(そして、その体は利香に……届かなかった)

 拘束術を持ってるのは君だけじゃないんだよ。
(目に見え無いほど細いクモの糸。それがカエルの行動を邪魔する)
(そのまま、釘を打ち込む。毒入りなので1分経たずに絶命した)
 さて、どうしようか?
(襲ってきたカエルが地面に倒れ、糸を回収すると、再び粘液を引き剥がす作業が始まる)
(とりあえず、目を覆う粘液を取る)
(その間にもカエルが背中に襲い掛かるが)
147奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 16:21:27 ID:321lOyj1
(葛森さんの見事な体術、それと……何らかの捕縛術、それらに救われて
 その事実に身を縮こまらせて何度も頭を下げ)
ごめんなさいっ………ごめんななさっ…………
(呟くように言う謝罪の言葉――誰に対するものか?
 ひとつは目の前の葛森さんに対するものだ。そして結局何も変っていない自分に優しくしてくれた人たちの分。
 目頭が熱くなる………自分の情けなさに何処までも兄が正しいことを自覚してしまう。)
(――こんな自分なんかが…………)
…………!!
(葛森さんの背中へ脚力を生かしてカエルが飛び掛ってくるのが見える――からだが硬直する。妙に冴えた頭が
 ゆっくりと流れる景色を認識して、未来に訪れるであろう丸呑みにされて絶命する葛森さんの姿を想像させる。)
(体が動かない、粘液にとらわれて指一本動かせない――ダメだ、自分は何も、なにも………いやだ、イヤ、イヤダ)
っあああああぁぁぁっっ!!!
(叫ぶ、必死に唯一動く首を動かす。
 ヒュッと風うを切る音がしたかと思えば粘液を含み、重みを増した長い髪が葛森さんの背中を襲うカエルに鞭のように叩きつけられる。)
(――挫けるな、此処で膝を折れば死ぬのは自分だけじゃない。失敗した過去は覆らない。
 兄の手をわずわせたことも、葛森さんに迷惑をかけた事実も変わらない。けれども、それでもできることは在る。
 これ以上あしをひっぱらないようにやることが、できることがある。)
(ようやく片腕の分だけ粘液を取ると、髪に仕込んであった短刀を取り出す。相変わらずぬめり滑るが切れ味はそこまで落ちていない。
 最低限、粘液をそれで取り、奏鬼眼を覆う粘液を取り除き、両の眼を閉じて集中する。
 気持ち悪い感触が背中や胸元、関節の辺りにあるが無視してみるべきもの――――巨大なカエルたちが発生する、命が生まれている場所を探る。)

――…………見つけた!お兄ちゃん!!

(生命の流れを見ることにより、身体的以上を探る奏鬼眼の視力しての力
 それにより、カエルたちへ生命を送っている場所を探り当て、その場所に向けて短刀を投げつける
 その短刀は一つの石に突き刺さり――)

「あれか……」

(そっちに向けて視線を送る――確かにカエルたちはソコを守るように固まっているし、充満した瘴気も言われれば
 そこが一番濃いような気がする――)

「ったく、相変わらず仕方ねぇヤツだぜ、お前はな!!」
(もう一度震脚、そして駆ける――並居るカエルたちを蟻でも踏み潰すように蹴散らして
 その霊石とも呼べる石に向かって高速振動する拳を振りかぶる。
 当然それを邪魔しようと周囲のカエルは愚か、葛森さんの近くのカエルたちも動き始めるが――)
(自分はもう少し抗ってみるべきかもしれないな…………そんなことを思いながらその拳を叩きつけて
 元凶と思われる霊石を破壊する――)
 

148葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 16:34:57 ID:0VYZ1VoV
 うわぁ、痛そう……
(長い髪がうしろのカエルに派手に音を立てながらヒットする)
(そのまま吹き飛んだものを見ながら、ポケットの中にあったものから手を離す)
(黒い鉄の塊。火を噴こうとしていた拳銃の引き金から手を離した)

 ……へぇ、そう言うのもあるんだ。面白い異能かも。
(突き刺さった短刀、そして、打ち抜かれる霊石)
(それが砕けた瞬間に、カエルの化け物が消えていく)
(それは戦い終了の合図。近くに飛び散ったゼリーも蒸発していく)
(その様子を彼女は笑いながら見ている。ちょっと疲れたと思いながら)

(終わった。全てが、残ったのはただの静寂と3人の異能)
 さて、やっとお兄ちゃんとやらに出会った訳ですが。
(先ほどの化け物を無かったかのように喋りだす利香)
(ってか、この惨状でこういう精神を持つのは彼女くらいだろう)
 まぁ、色々あったわけで、あたしの勘は当たったわけだ。
 で、どうする? 今なら捕まえられるかもね。 ねぇ? 鬼さん。
(一番働いていない利香がニコニコとする)
149奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 16:59:23 ID:321lOyj1
………みんな、生きてますね。
(粘液も何もなくなってもなんだか身体を這い回る不快感が消えないのがいやだったが
 ひとまず安心。永久は胸をなでおろす。)


「はっ………あー、しんどいな。」
(計何分ぐらいカエルどもの相手をしていただろうか……がくっと膝を突き
 砕け散った霊石の傍らに座り込む。
 疲労が溜まったひざが悲鳴を上げているかのようだった。)
「そうだな、確かにもう逃げる体力も何も残っちゃいねぇや………」
(従志浪は思う、「傍にいてやれ」といった男のことを、「やれることがあるはずだ」という目を向けてきた少年のことを。
 ――もう一度、奏 従矢として、奏の仕来りと戦ってみるのも悪くない。
 永久を当主にするために走り回るのも悪くない、と………だから問題の人物を前にうろたえずまずは霊を言うべき人間に向き直る。)
「で、手間取らせたな毒女。俺は奏 従矢、ソコの粘液塗れになってたできの悪い妹の兄だ。」
(あんたは?と約束どおり名前くらい聞こうと思った時に周囲に変化が訪れる。
 否、従矢の周囲に謎の文様が浮かび上がる――)

『えぇ、正解ですよ………お嬢さん。今ならば≪奏≫最強の鬼たる彼を捕縛することができます』
(そこになかったはずの、第4の異能の声が響き渡る。いやらしい声音を響かせてその男は現われた。
 白のスーツを身にまとい、先ほどのカエルを飲む蛇を思わせる顔つきの男。
 這うような視線を葛森さん、永久、従矢の順にめぐらせて――)
『いやはや、乱入者の貴方達のおかげでとっておきの捕縛陣を使う羽目にはなってしまいましたが………』
『まぁ、目的のモノは手に入ったのでよしとしましょう。』
(くくっ、喉の奥から出すような笑い声を出して――)

「捕縛…だと?……くぉ………」
(従矢が苦しげに呻くと同時に彼の彼らの周囲が暗い闇色に染まる――――
 式が術を構成し、二人の身体を別の場所に移動させようと動き。)
(次の瞬間、3人だったはずの異能は2人になり静寂に取り残される………)

150葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 17:14:30 ID:dB5U2ldG
 毒女とかゆーなボケ。
(そう言うと、いらついたように頭をかく)
(まぁ、この状態なら捕まえるのも楽だろう。どっちでも自分としては構わないが)

 おや、更に来客かな? それも飛び切りの外道が。
(とりあえず、いきなり現れた男。それに間を待たず、その男に拳銃を向ける)
(が、その指は引かれることは無い)
 ……めんどいな。
(自分の領分でもないし、助ける義理も無い。それに、弾がもったいない)
(視線を向けられると、同じように視線を交わす)
(その目は、ご自由にお持ちくださいという店員もびっくりな無関心だったが)

(そして、しばらく問答があった後に静寂が訪れる)
 ……まぁ、死にはしないでしょ。
(とりあえずそう言って、永久の方へと向かう)
 どうする? 追いかける?
 なんか変な人が来て、君の兄をつれてっちゃったけど……。
(こういうときにメモに何かを書いている彼女は少し空気を呼んだほうがいいと思う)
151奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 17:26:26 ID:321lOyj1
(今、目の前で起こったことはなにか。永久はそれすらも理解できずにいた。
 カエルの異形と戦って、けどそれを発生させた人物がいて、その人物の狙いは自分の兄従矢を弱らせることが目的で
 また………何もできなかった。最後にやっと少しだけ役に立てたのに――また。)
(その思いに呆然として――両の頬を殴りつける甲高い音が鳴り響いた。)

………はい、ありがとうございます。
兄の力を利用するのが目的のような口ぶりでしたし、それには私も同意です。
(感情を抑えろ、慌てるな、まだ追える………そう自分に言い聞かせて
 さらに今の行われたものが何らかの術か能力であると分析。術ならば性質を解析して
 身元を割り出してやる…………)
今回は、コレで………お開き、です。けどあの男には……相応の覚悟をしてもらいます。
すみません、せっかく見つけてくれたのに………報酬のほうはいずれ機会をいただければお支払いしたいと思います。
(感情で乱れないように、冷静に深く、葛森さんにアタマを下げる。)

(彼らが消えていった場所の傍に夜としゃがみこみ、痕跡が残っていないかさぐる――
  何者が兄を連れ去っていたのか、何の目的に利用しようとしているのか探るために――)

【私のほうはコレにて〆になりますっ】
152葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2010/07/25(日) 17:41:37 ID:LCHXraHv
 ありゃりゃ……
(報酬は別の機会にという言葉で困ったような顔をする)
(出来れば、今もらいたいと思ったが、残念ながらそんな暇は無いようだ)
(気がつけば、先ほどまで鬼が立っていた所で懸命に何かを探ろうとしている姿)
 まぁ、しゃーないか……
(とりあえず、今回の騒動をネタに一本書くか)
(そうおもうと、彼女は林を去っていく)

(その場から立ち去りながら、彼女は一つの事を思う)
 今思えば、あのバカがあたしのネタを奪ったことになるのかな?
 となると、あのバカを殺すか?恩も売れるだろうし。
(そう言う風に彼女は思う。こういう呪術師や異能を探し出して殺すのには慣れている)
(だが、その言葉も一言で打ち消した)
 面倒だからやめるか。
(自分の突っ込むことじゃない。そう思うと、彼女は林の外の月の光を浴びた)

【それでは私も締めで】
【お相手ありがとうございました。また機会があれば】
153奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/07/25(日) 17:43:53 ID:321lOyj1
【ハイな、なんか妙な展開で申し訳ありませんっ】
【そんな展開に付き合っていただいてお本当にありがとうございましたっ】
【お疲れさまですっ】

【以下空室となりますっ】
154天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/25(日) 20:02:15 ID:+Gg432we
>>120
(やっぱり、彼女と自分はとても似ていて――違う)
(都には義母と女子寮の姉たちがいて、彼女にいたのはリンクスだったからか)
(都の周りにいる者達は、恩返しのために人殺しなんか望んでいない)
(亡くなった両親だって、そんなこと望んでいない)
(彼女の両親だって、人殺しをさせるために命をかけて娘を守ったとは思えない)
(都に断言することはできないけど、娘の幸せのために命をはったのだと思う)
(もちろん殺されたくないし、隙屋量子にも誰にも死んで欲しくないけれど)
(彼女が人を殺すことが――嫌だ)

むげ……っ!?

(無限の命、なんて突拍子もないことを彼女は言う)
(意味は何となく分かるけど、突然出てきたその言葉に戸惑う)
(漫画か何かファンタジー小説に出てくるようなその言葉)
(宇宙人の仲間なんだからそれくらい出てきても不思議じゃないのかもだけど)
(それと彼女の恩返しとの関係を把握する時間はなくなった――突如として落下し始めてしまったから)

せ、先輩!

(隙屋量子がこちらを見て、手を伸ばしかけているのが分かった)
(量子が何かしようと、都を助けようとしているのは分かったが、体一つの量子と車椅子の都との間は離れていて)
(その都とて、空中で車椅子から投げ出されようとしている)

(どうすればいい?)

これを!

(とっさに都は車椅子に取り付けてある長い棒を手に取り、両腕で背もたれを押して量子の方へ飛び出す)
(伸ばした手に持っているのは、落とした物をとるためのマジックハンド)
(運が良ければ量子に抱きつけるし、悪くてもマジックハンドの長さが二人の距離をつないでくれる)

【隙屋先輩への置きレスです】
155御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/25(日) 21:01:50 ID:7SKCK8jD
【これでよし……かな? 霧原朱音?さんとのロールにお借りします】
156霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/25(日) 21:24:49 ID:4sonnw27
っあー、すっきりした。まるで刺さった小骨が取れたみたいな気分だ。
(随分と控えめな表現であることは否めない)
(実際問題にして、一番重要な問題であるところの飢えは解決していない)
(だけれども、その原因と、それに対する自分のスタンスは固まった)
(これだけでも、随分と気は楽になるというものだ)

なるほど、あんたもそういう性質の悪い連中のご同輩、って訳。
……ま、私がぶっ飛ばしてやるのは私の頭を弄くりやがった連中だけだし。
今のところは手を出すのはやめておく、けどさ。
(軽く鼻を鳴らして、すぃ、と目を細めて御木本を睨む)
(なるほどそういう能力か、と心の中で合点する。とはいえあくまで自己申告)
(それを、どこまで信じるかはまた別の話であったりもして)

なるほどなるほど、確かにこの街の夜にゃ色んな奴がいる。
中には面白いのもいるが、とんでもなく性質が悪いのだっている。
私も、そういう奴を何度か見ている。
(それは一言で言えば、敵。面白い奴という言い方もできるが、結局は敵)
(だから倒すということも、だから殺すということも、ままあることではあるけれど)
(――だから、喰らう?どうもそれは違うのではなかろうか)

人じゃなけりゃあ、悪いわる〜い化けもんなら、食べられたって構わない、ってことか。
いや、うんまったく都合のいいアイデアだ。私は腹が満たせる、ついでにこの街の治安も守られる。
うーん、素晴らしい。非の打ち所もない。
(かっかっか、と大口あけて高らかに笑って見せると)
だが、嫌だね。よく考えてもみな。私が夜毎街を歩く、その理由はね。
何か楽しいことが、この退屈を紛らわす何かが、そこにあるかもしれないからさ。
何が悲しくて、飯の種探しに夜の街をうろつかなきゃならないんだね。
(あきれ返った様子でゆっくりと頭を負って、再びぎろりと視線を向けて)

喰うか喰われるかの命の取り合いなんてしたくないんだよ。
私は獣じゃない、人間なんだ。
(と彼女は言う。あくまでもまだ、彼女は自らを人間だと思っている)
(今、この時点では)

だから、ま。理想としてはなんとか私が満足できる食事を作る。
もしくは、誰かから力を分けてもらうってなくらいしか思いつかないね。
どっちも、具体的な方法論に至らないのが残念でならないけど。
157霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/25(日) 21:25:17 ID:4sonnw27
【と、まあこんな感じで参上だ】
158御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/25(日) 22:02:35 ID:7SKCK8jD
う、うん。納得行ったなら検証は省略でいーや。
正ちゃん自身具体的な情報はないからねえ。
能力のことも信じてくれるのん?
なら"僕は性質の悪い使い方を極力避けている"とゆーのも追加でっ
(態度から察するに、当たり前だが100パーセント信用してくれるわけではなさそうだ)
(気にせず、盲目的な信頼も絶対的な不信も芽生えていないありふれた知人として)
(霧原さんの頭の中に形作られているらしい敵の像との違いをアピールしておいた)
(これからもそうあれ、という自らへの諌めも兼ねての事だ)

あーらららん、こちらはすんなりと行かないか。
わかるけどね……毎日シカやイノシシを求めて槍を振りまわせって言ったよーなものだし。
狩りばっかりの生活で、類人猿さんはよく新しいことをして脳を進化させる暇があったと感心しちゃうよ。
僕だって、やれって言われたら考えちゃうかもしれない。
(実は、この決裂が知らぬ間に大切なともだちを危険から遠ざけていたのだが)
(妖と親しくしているという自覚のない御木本は、残念だという気持ちが先に立った)
(異形だから狩る、異種だから棲み処を追うという考え方には元から否定的なのだが)
("悪い"奴のほうが圧倒的に多い故に、霧原さんもすぐ満腹になると踏んでいたのだ)

けどほらー、僕らがそんな生活を営まずに済むのは食料が安定供給されるからじゃない。
異形が商店街に並んでないなら、多少面倒でも自力で手に入れないと。
(くるくる表情の変わる霧原さんを眺め、数人の二次元美少女を想い浮かべつつ)
(気性の荒い彼女たちとの画面越しの会話選択を思い出しつつ、言葉を選んでいく)
(ゲームの中での経験がなければ、こちらが目をそらしてしまいそうな鋭い視線だが)
(今視線を伏せれば好感度がダウンすると数多のシナリオが御木本に教えている)
(そうして何度も同意を挟みつつ、なんとか説得しようかと思っていたが……)

分けてもらう!
もしかして、物理的に齧ったりしなくても"食事"ができたりする?
そんなら正ちゃんがちょこっとくらい提供するけどにゃ。
スリルが足りないなら、賞金制にしたっていいよん。
僕に勝ったら生活に困らない程度に食べさせたげるーとかさ。
負けたら……そだね、どんな罰ゲームが面白いだろう。
159御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/25(日) 22:05:51 ID:7SKCK8jD
【むー、ごめん。負けたら〜の後を考えてたら半端なく時間を使ったよ】
【今のうちに考えておくので、消化しても投げ返してもらっても拒否してもらってもー】
160霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/25(日) 22:35:19 ID:4sonnw27
話半分、聞いておく。
生憎とそこまで人はよくもないからさ。ただそういう力に興味がないわけでもない。
いずれ折りあらば、見せてもらおうその力。
(にぃ、と不敵に笑って。視線は尚も逸らさずに)
極力、ってことは、いざって時にはそれを使うことを厭わないってことだ。
その時、見定めさせてもらおうかね。私にとってあんたが何者か、を。

むしろ、狩るからこそ、狩られるからこそ工夫を凝らす。
命がかかっているのだ、それに全身全霊をもって立ち向かわない理由はあるまい。
そういった戦いこそ、進化の傍らにあってしかるべきものだよ。
(大凡人が起こした戦争とかいうものも、ある意味それに近いものでもあろうし)
(命がけの戦いであるからこそ負けられず、負けられない戦いであるからこそ)
(負けないための工夫を凝らす。それも、一つの進化の形)
だけど、別に私はそんなもんのために戦うわけじゃない。
ご大層なお題目もなけりゃあ、崇高なる使命ってのがあるわけでもない。
ただ、生きるために喰らう。……まあ、ある意味コレも崇高なことかもしれないがね。
人間様みたいに忙しい生き物には、そのためだけに命かけんのは、ちょっと退屈も過ぎるのさ。

いーや、結局は直接喰らってやるしかない。私の上を満たすには、それしかすべはない。
だけど、別に命までとる必要はないんだ。
だからー、まあ。何だ。言い方はアレだけど腕の一本とか、そりゃ極端な例だけど
それこそ血液とかでいい。うまいこと説得して分けてもらえたりすれば
多分それでも、私の飢えは満たされる。そう思うんだ。
(それでも結局は相手を害する行為であることに変わりはなく)
(波風立たせずそいつを実行するのは、随分と骨なことであると思われた)

問題は、いかにしてそれを為すか。倒してうばってはいさよなら、でもいいんだけどさ。
それだとちょっと、面白みに欠ける。そうは思わないかね。
……だが、あんたが提供してくれるというなら話は早い。
(にた、と口元を大いに歪めて、顔面に喜色を浮かべてにじり寄る)

ちょっとばかり、味見をさせてもらおうかね。
人喰い自体に興味はないが、異能持ちがどんな味をしているのか
それにはちょっと。いや、大いに――

――興味がある。
(そしてその手をすらりと伸ばし、そして触れた)
161御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/25(日) 23:08:12 ID:7SKCK8jD
夜の世界に生きてれば、誰だって話半分になるさー。
"極力"の見極めもお任せするよ、もちろん。
(過去の自分は、本当に極みの極みまで回避に力を注いだだろうか)
(やましいケースが皆無というわけではないし、まずい結果だって生んだ)
(が、取り返しのつかない事例だけは逃げずに何度も思い起こしてきた)
(だから今、どこか妖艶さすら含むその瞳を真っ直ぐ見つめ返せる)

(4度目はないと、あってはならないと)

ああーいかんいかん、霧原さんのゆーとーりだよ。
良く考えたら最初は火も槍も落とし穴ももってなかったんだよね。彼ら。
正ちゃん文明に甘やかされすぎなのかにゃー。
(ぺちぺち額を叩きつつ、向こうから寄って来てくれたことにほくそ笑む)
(そのまま自己啓発して食事の楽しさを発見してくれればなどと考えたが)
(相手だってホモサピエンス・サピエンスなのだ、簡単にはいかなかった)

ちょ、崇高な狩りから一気に俗的な話になっちゃったよー!
植え付けられた欲望のままカニバリズムに染まっちゃうのは反対なんでしょっ
だったらここも話し合いの後にですねえ!?
(――そして、所詮はひ弱で女日照りなもやしオタクである)
(二次元の知識だけで平静を保つのも、限界になったようだ)
(話題が移ろい、身体の一部を己から渡すという話になると身じろぎ)
(のけぞって肘と尻を床につけ、手から逃れるようにかさこそと退く)
(協力するとは言ったし、少々の輸血くらいなら協力もするが)
(説明もなしに奪われるとあっては、中止を願う権利がある筈だ)

な、泣かすの?涙がほしいの?
古い肌めくっちゃうの?ひっ掻いて血を流しちゃうの?
ちょっとそれ以上は痛いから怖いといいますかー!
(インフォームドコンセプトを訴えながら、虫けらのように後退する御木本)
(背中がとんっと壁に触れると、震えながらずるずると横移動をしていった)

うぇいと、いや、そもそもどっから摂取できるか不明なんだよね?
なら異形でテストしてからでも遅くないんじゃあーりませんか。
正ちゃんだって協力はするからね、さっきの3つくらいならあげるから!
他がほしーんなら説明してからに……ひいいいいっ
(喜色満面の女王様と這いつくばる男の図)
(生命の危険自体はないとどこかで安心しているためか、思考も満足には働いてはくれず)
(この態度では状況を悪化させそう、などギャルゲから知識を引っ張ってくる暇もないようだ)
(命を懸けてこそ生命は進化する――喜色満面でにじりよる目の前の美少女の言うとおりだ)
162霧原朱音? ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/25(日) 23:38:31 ID:4sonnw27
文明、って奴のおかげで、人の暮らしは随分と変わったんだろうさ。
でも、肝心の人そのものは、一体原始の時代からどれだけ変われたろうね?
どれだけ進化できたんだろうね。……なんて、んなこと今気にしてどーするんだっての。
(難しい話はほいほい、と軽く手で追いやって)

はっはっは、話し合いも結構。だがそれで全てが解決するものかね。
こうして理性の仮面を被っていても、一枚めくれば化け物かもしれないぞ。
(随分とご機嫌そうに笑いながら、ゆっくりと距離を詰めていく)
(じりじりと逃げていく姿を楽しそうに追い詰める)
(こうして獲物を追う、という行為自体は純粋に楽しい)
(露骨に怯えてくれたり、逃げ惑ってくれると尚のことだ。雰囲気が出る)
(とはいえ、ホントにこのまま狩るわけではないのだよな、とちょっと自制)

いいや、私はそれなりに欲張りだ。
だから、全部まとめてもらってみようかなー。なーんて。
だーいじょうぶさ、死にやしない。ただ、ちょっと痛いだけ。
慣れれば大したこともない、意外と悪くないものだよ、血が流れるあの感触。
(果たして、自分はどれだけそれを味わっていないのかと考えて)
(今は、そんなことはさておいて、伸ばした手で御木本の横顔に触れた)

もの食べるなら口だろう。もっとも私の場合は普通とは違う。
だから、色々方法はあるだろう。それに、別に異形でも構わないんだったらさ。
別に、あんたでためしてみたって変わらないじゃないか。
(結局、彼女にとっての価値基準、それにのっとって鑑みるに)
(見知らぬ異形をつまみ食いするのも、目の前の彼をつまみ食いするのも)
(別段、変わったことはなかったようだ。多少会話を交わした程度で)
(手心の一つ二つも加えられるほど、彼女は優しくなかったようだ)

それじゃ、まずは血液から〜、っと。
(その手を、す、と首筋まで下ろした)
(そこにあるべき頚動脈、いきなりそこを狙っていく辺り、あまり命に対する配慮はないのかもしれない)
(だけれども、その指先が振るわれることはなかった)

ん……く、ん、何だ。これは。
(その指先が、その腕が、震えてそしてほどけていく)
(そして、崩壊していく)
体が、崩れ……っ、ぁぐ。
(気づいた時には足すら崩れ、その身を床に強かに打ち付けていた)
(そして、そこから一気に崩壊は始まった)
(ひび割れていく全身、それは、かつての崩壊にも似て)
どうなってんだ、こりゃぁ……。
(それに対する痛みも、恐怖も出すまもなく。ただ驚愕だけを残して)
(彼女の体は砕け散った。そして、後に残されていたもの)

(それは、この日彼を襲った捕食者の姿。それを彼が覚えているかはともかくとして)
(要するに、元の姿へその身を変えて、おまけにまたしても一糸纏わぬそんな姿で)
(彼女は、そこに伏していたのだった)
163御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/26(月) 00:11:29 ID:zNPg3LS5
さっさささっきまでの、衝動に負けたくないって理性的な会話はいずこ?
おおおおお助けーでも本当に助けが来ると僕が捕……っ!!
(生命が保障された大弱りな状況から一転、危険信号が発せられると表情が一変した)
(首筋へと伸びて行く手と血液という言葉から意図を察し、ぐっと上体を倒して指を避ける)
(忘れていた。霧原朱音は姿を見られまいとしただけで通行人を気絶するまで殴る人間だ)
(掻き切られてはたまらない、と体勢の変化と共に浮いてきた脚を曲げて防御に入る)
(そのまま彼女と壁の間から転がり出ようか、と青ざめながら考えていたのだが)

え……げほっ ちょ、えええ!?
(転がったところで何かが降って来て、余りの痛さに回避も忘れて起き上がる)
(と、目の前では某補完計画もびっくりな惨劇が繰り広げられいるではないか!)
(思わず叫びそうになり、口を手でふさぎ、人を呼んだほうが良いかと思い返し)
(人体崩壊現象なんて救急車を呼んだところでどうにかなるものではと考える頃)
(ひび割れた霧原さんの身体は無数の粒子となって、文字の通りに霧散していた)

……えっ え。
(ここで存在自体が失せていれば、トラウマ確定な光景だったが)
(美女の中から核?の美少女が出てきたとなればそんな暇すらなく)
(叫ぶ叫ばないの葛藤をカットしやっと思考を追いつかせると)
(しばし、この頭身の下がった女の子を前に目をしばたかせる)

(とりあえずはぁはぁしている暇はない。速やかに対策を講じよう)
(特に、悲鳴でもあげられれば今度こそ社会的な抹殺は免れない)
(いや霧原さんならそれはないかって霧原さんですか?縮んだんですか?)
(別人が中に入ってたらそれはそれでスプラッタではありませんか!?)

――なかみ、ね。
(などとぐるぐる考えた末に、思い当った)
(霧原さんの――さっきまでいたナイスバディな霧原さんの推測が正しいなら)
(彼女はいつの間にか拉致され、得体のしれない欲望を誰かに埋め込まれた)
(それを覚えていないなら、知らぬ間に他の改造もされていた可能性はないか)
(目の前に横たわっている少女もビフォアアフターのアフターの部分なのか)
(それじゃあ勝手に付加されたという、食人衝動だってお持ちなのではないだろうか)

ふ、服……服を持ってくるから。ね?
とりあえーずきゃーってゆーのはなしだよー。
(推論はした。が、論だけで人を殺せるほど御木本には覚悟もないし冷淡でもない)
(まずは何の変哲もない裸の美少女が部屋に現われたとして一連の対処をしよう)
(上着を被せ、タオルケットを被せ、枕を頭の下に挿し入れて距離を取る)
(もし食べられそうになったら……その時に考えよう。今はともかく人助けだ)
(パニック寸前になるあまり、ラノベの行動パターンになっているとは気付かない)

(何より、同級生である霧原朱音さんの安否が気になるのだ)
(目覚めて彼女の無事を語ってくれれば、という期待もいくらかあった)
164nameless ◆FdHN5Mb0fw :2010/07/26(月) 00:30:15 ID:76qxsz8w
どこだ、ここは。
(目覚めて最初に見えた光景、見知らぬ部屋、見知らぬ場所、そして)
お前……っ!?
(獲物として狙いをつけていた少年。だけれども)

う……っ。
(咄嗟に立ち上がり、過敏なほどに警戒心をむき出しにして)
(それは無理もないこと、実際はそうでないとしても、炎に焼かれ、雷に撃たれた記憶は現実)
(それだけの力を容易く使う相手に、おまけにコレだけ隙だらけの姿を見せていたということもあって)
(勝てない、そう判断するには十分だった)

(実際に、彼女の手は砕かれてはいない。傷一つ負ってもいない)
(それはこうして再臨したからではなく、もとよりそうであった)
(彼女はそんな事実にすら気付けずに、焦燥に身を焦がす)

うー………。
(ただ相手の出方を窺う、迂闊に手を出せば二の舞)
(だけれども、逃げ切れるかといえば自信もない)
(だけれども、その少年が背を向けてその場を離れた)
(服を取りに行くため、だったのだろうけど。それは彼女にとって格好のチャンスだった)

やぁっ!!
(もちろん、逃げ出すための)
(その手を変化させて、窓をぶち破る。それと同時にその縁に身を乗り出して)
………次は、狩る。
(敗北の記憶と、随分と惨めな様を晒した記憶が蘇ってきて)
(ちょっと涙目になりながら、ちょっと涙声も混ざりながら)
(そして、窓から飛び立った。きわめて近所迷惑なことだけれど、それを気にするわけもなく)


【さてさて、急ではあるがここいらで一先ず〆としよう】
【色々追求するべきことは、また次の機会で、ってなことにしてね】
165御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/26(月) 00:51:23 ID:4bzChvog
……はい、そうなんです。
(叫び声で目が覚めていたらしい近隣住人のみなさまのご厚意により)
(窓ガラスが盛大に割られた御木本宅には、今度こそ警察が呼ばれた)
(科学捜査の発達している現代において迂闊に嘘をつくことはできない)
(御木本は、真実を軸にしてとんでも展開を排除したお話を語ることにした)

夜、コンビニに行こうとしたら見知らぬ人に脅されまして。
声が高かったから女性なんじゃないかと思いますー。
お腹が減ったとか風呂に入りたいとか言われて言いなりになりました。
入浴中に料理ができてなかったら殴るだの蹴るだの言われて逃げられず。
反抗? した結果がこの痣ですよー。
("犯人"のあまりに突飛な行動と夜中の街では付かないであろう土埃に)
(当初制服姿のおまわりさんはこの供述を信じようとはしなかったのだが)
(丁寧に作られた手料理がひっくり返されずにテーブルに残っていたこと)
(怒声からガラスが割れるまでの間は特に争う声などは聞かれなかったこと)
(睡眠薬はじめ怪しい成分が検出されなかったことなどなど状況証拠が重なり)
(さらに哀れな負傷具合が加味され、御木本は完全に被害者扱いとなった)

はい、はい。やー大家さんもありがとうございました。
(不法侵入と脅迫の容疑で女性が指名手配されることとなったが、そこは幻術師)
(人それぞれどうとでもとれる特徴を伝えたので誰かが誤認逮捕されることもあるまい)
(深夜の散歩で痛くない?腹を探られないようにだけ気をつければそのうち沈静化するだろう)

(がしかし、これで霧原朱音の安否を確認する手段を失ってしまった)
(彼女と再会する機会はあるだろうか)
(願わくば、次は市民を巻き込まない時と場所でありますよう)

【しょーちしました、長い期間遊んでくれてありがとうだよー】
【かなり時間を取っちゃって申し訳ない、影響でてないといいけど】
【なんとか辻褄を合せてみました……合ってると思います。多分】

【少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。もし良ければ、またロールしよーねん】
166御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2010/07/26(月) 01:08:22 ID:4bzChvog
【あっとう、おやすみなさいだね】


【スレッドをお返しします】
167隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/26(月) 18:10:50 ID:TeOY+pwA
>>154
(空気の中を泳ぐようにもがきながら、私は天羽さんの方へ手を伸ばす)
(狙うは、彼女の着ている服。それをつかめれば、クオンタムを暴走させずに発動させられるかもしれない)
(落下のスピードが速すぎて、台風の中にいるような圧力で、空気が私たちの体にぶつかってくる)
(そのために私たちは揺すぶられ、彼我の距離は、落ちていく過程でさらに数十センチ開いていた)
(このままでは、お互いに手を伸ばしても、相手に触れることもできそうにない)
(……が、そこで天羽さんが取り出した秘密兵器が、状況を好転させた)

マジックハンド……! いいぞ天羽さん! 機転がきいたなっ!

(差し出された棒の端を、しっかりと握る。これで、お互いは接触し、安全にクオンタムを使用できる)
(しかし、ここで予想外のことが起きた……マジックハンドがミシミシと音を立て、折れそうになっているのだ)
(きっと、それは物を拾うためのものでしかないのだろう。暴風を受けながら、二人分の体重を支えるようには、できていないのだ)
(ここで私は、自分が賭けに出なければいけないことを悟った)

天羽さんっ、こっちにしがみついて!

(クオンタムの暴走を覚悟するしかない)
(どんな風になるのかは想像もつかないが、彼女に触れるのをこれ以上恐れていてはいけない)
(私はマジックハンドの棒を思いっきり引っ張り、天羽さんの体を引き寄せた)
(肩に手を回し、しっかりと抱き寄せる。落下の暴風によって、引き剥がされたりしないように)
(そして、次の瞬間――クオンタムは、暴走した)

(私は自分が、抱きかかえた天羽さんと一緒に、勝手に非実体化したことに気付いた)
(そこまではまだいい。普段のクオンタムの起こす現象と同じだ。だが、それ以上の何かが起こっていた)

(目が、よく見える)

(百メートル以上上空にいる敵《フライ・ミィ・トゥ・ザ》の表情が、よく見える)
(空気の流れが、渦巻き、流れ、南から北へ飛び去っていく風の姿が、よく見える)
(巨大な縞の姿をした地磁気が、月や星の光のスペクトルが、電磁波が、温度変化が)
(自分や天羽さんの肉体が、細胞の分裂や体内の血流や脳神経の電気信号の動きが、肉眼で観測できた)
(そして……)

……天羽さん……キミには、守護霊がいるんだね……きれいな、狐さんだ。
悪い霊じゃ、ないんだろうな……祈れば、きっと私たちを、護ってくれるだろう……。

(天羽さんにとりついている、狐のような何かも見えた。守護霊か、背後霊か、何なのかはわからないが)
(とにかく、天羽さんを落ち着かせるために、他愛もないことを言ってみる。そう、もう慌てる必要はない)
(クオンタムは、暴走した。暴走して、恐ろしく強化されたのだ)
(これの使い方が、わかる。今なら……空にいるあの敵も、倒せる)

(数百メートルの高さを、数秒で突っ切り、私たちは地面に激突した)
(しかし、非実体化している私たちには、怪我はひとつもない。衝撃も、叩きつけられた音もない)
(存在しないものが地面に落ちても、怪我などするわけがない……私たちは、無事に敵の攻撃を乗り切った)
(次は、私のターンだ。こっちの、攻撃の順番だ)

天羽さん、悪いけど、もう少しだけこうして、抱きしめさせてくれないか。
そして、よかったら目をつぶっていておくれ。ほんの数秒でいい……その間に、終わらせるから。

(天羽さんの顔を、私の胸に押し付けるようにして、私は天を見上げる)
(私たちの無傷を悟った《フライ・ミィ・トゥ・ザ》が、再び攻撃を仕掛けるため、ゆっくり落下してきていた)

【天羽さんへ置きレスだよ】
168伊田満 ◆JOEATxYv1A :2010/07/26(月) 21:22:38 ID:P9RFX6Rd
【名前】カタナシ
【本名】伊田 満 (イダ ミツル)
【年齢】17歳
【性別】男?
【体長】1〜200cm(175cm)
【容貌】
妖魔形態:もはや人としての原型を留めていない、もはや肉体のほぼ全てが黒いヘドロ状の物体。
     何処から拾ってきたのか、常に白地に意味不明な紋様の書かれた仮面を被る。
人間形態:ヘアスタイルなど特に考慮していないようなボサボサの黒髪を持つ通行人A。
     以前とは違いちょっとパンダ目気味なのが気になるご様子。
【能力】名称『ジョーズ』
    自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
    本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何処に繋がっているかは謎。
    無機質に憑けた場合射程距離は少し成長して半径20b程、
    ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
    裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。
    最近、成長して『口』の形状を自身で決められるようになったらしい。

    そのヘドロ状の肉体は、体内を含めた、自身の腕が届く程度の範囲まではある程度操れる為、
    壁にへばりつく、下水移動など更に人間離れした行動が可能。
    『口』の中では蟲型の妖魔を飼育しており、自らの戦術に利用する。

【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】破魔・氷結・電撃に弱い。仮面を破壊されると一部の感覚が無くなる。
【備考】
人を信じる事が出来なかった、ある能力者の成れの果て。もう学園関係ないよねってツッコミは厳禁。
元々無気力で、植物のように平穏な人生を望んでいたせいか、 妖魔となっても積極的に戦闘を行う事はせず、
ただ意味も無く路地裏や廃工場、不法投棄のゴミの山などで低級妖魔を貪り食らう日々を送っている。
今現在は死体の体を使い、『伊田満』として体の一部を学園へと復帰させている。

【プロフ投下落ちです。】
169水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 21:35:46 ID:Jf6gNGhE
【名前】水鏡 恭弥(みかがみ きょうや)
【年齢】17歳/二年次
【性別】♂
【身長】T180/W59(ライト級)
【容貌】髪はやや長め、癖毛が多少収まり悪く勝手に跳ねている
 瞳は薄い茶色、体形はかなりのひょろ長、少し面長

【能力】戦装束「不知火」:左手の人差し指で唇をなぞることにより、
 全身に揺らめく炎または人魂のような呪術的紋様が浮かび上がる
 「不知火」時限定能力:「ハレ」と「ケ」
  「ケ」の右手から放つ波動で物質・エネルギーを腐食・減衰させ、破壊する
  「ハレ」の左手は逆に物質・エネルギーを活性化・賦活することができる
 「不知火」時は霊的・物理的防御力が大幅にアップ、運動能力も常人を超えたものになる
 気配や異形の臭いには敏感で、霊体や幽体を感じ、会話することも可能
 発動時ほどではないが、不知火を纏っていなくても異形や妖魔、人の「匂い」を嗅ぎ分けることが出来る

【希望】 NG以外
【NG】理不尽な死

【弱点】「不知火」持続時間は少しずつリミット増大中ではあるが制限もある
 能力全開なら10分程度、全く「ハレ」も「ケ」も使わなくても1時間程で霊的スタミナ切れを起こす
 スタミナ切れ後は強制的に刺青状の文様は解除され、立っているのがやっとなほどに消耗する
 また、連続使用も不可能、最低24時間は霊的スタミナを回復させないかぎり、再度「不知火」を纏うこともできない
 遠距離・中距離攻撃の手段は皆無、接近戦オンリーに特化している
 常態では平均的高校生男子よりは運動能力がやや上な程度
 動体視力は発達していて、攻撃をかわす・いなすのだけは得意    

【備考】アマチュアボクシング部所属(現在自主休部中)、普段の性格は温厚で、誰にでも丁寧な言葉を使う
 若干手足は長く、体重もあいまってガリガリ、筋肉はボクサーらしくそれなりに締まってついている
 両親とは物心がつく前に死別、兄弟姉妹なし、現在は寮生活

 不知火発動時は完全に別人格となり、恭弥自身の意思で言動をコントロールすることはほぼ不可能
 近接戦闘技術・体術に長けた「オレ様」キャラになる。人を勝手に愛称をつけて呼ぶ癖がある

 現在、紫一久から借り受けたオートマティックハンドガンcz75(後期型)を所持。
 最近の事件の影響から「右手」の破壊力は増大、人程度の大きさまでなら「破壊」することが可能に
 ただし「右手」の能力を発動すると硬直の隙が出来るのは相変わらず

【プロフ貼り、そしてロールにお借りします】
170紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 21:41:00 ID:Nl2hA1og
(……直射日光はなくとも気温は高い。)
(時折吹きぬける風がせめてもの救いか。)
(夏場は、何処に居ても同じだろうけれど。)

うー……
(気温が下がるにはもう三時間は必要だろうなと考えつつ、厚めの本を読む。)
(読書なら教室でも図書室でもいいのだろうけれど、彼はここが好きだった。)
(放課後。好き好んで訪れる者も稀な体育館裏の、非常口の裏の、石段。)
(腰を下ろして読書に励む紅い髪の男が一人いる。)

羊、羊、羊…の…悲鳴……
(ぶつぶつと呟きつつ、残り少ないページを噛み締めるように読んでいる。)
(表紙に「羊たちの沈黙」。トマス・ハリス。菊池 光 訳と書いてある。)

あー……
(何か納得するような声を上げた時、誰かがここに来るのを察知した。)
(放課後、好き好んでこんな場所に来るのは大抵決まっている。)
(候補としては「久遠ゆりか」か「媛名葵」。しかし足音からするに………。)


【では、こんな開始でお願いするぜ。】
【よろしく。】
171水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 21:49:50 ID:Jf6gNGhE
(授業が終われば、バッグを抱えて部活に――いくのが今までの習慣だった。
 冷房なんて上等なものはないから本当に汗だらけになって、体を動かして――
 それでも終わった後に浴びるシャワーは爽快だったな、そんなことを思いつつ、
 クラスメートに背を向けて教室を出る)

(さすがにこの暑さの中、まだ夜の狩りに出かける気にはなれない。
 かといって今から一人でトレーニングする気にもなれず…
 文字通り手持ち無沙汰で、ふらふらして――
 だから、別に行く場所はどこでもよかった。
 どこの部活が使っているのか、声が響いてくる体育館の角を曲がって、
 本当に何の気なしに裏側まで行くと…思わぬ人物に遭遇して、虚を突かれた表情で)

…こんにちは、紅裂さん。
こんなところで読書ですか?
(そろそろ西日も差し始める、そのくせ夕立の気配もないうんざりするような夕暮れ時に、
 特に会いたいと思う相手でもなかったが、挨拶をする。
 おそらく近寄られるのは好まないだろう、とやや遠めに距離を保ったまま、それでも軽く腰を屈めて)

…今日は「鬼」さんと一緒じゃないんですか?
(なんとなく、そんなことを聞いてみることにした)

【それではよろしくお願いします】
172紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 21:59:55 ID:Nl2hA1og
………。
み、み―――みかがみきょうやっ!
(その人物を眼の前にすると、沈黙して左右の手を上下に動かして)
(次に左右に交差させて奇妙な踊りともパントマイムともつかない動作をする。)
(そして今更思い出したように――実際今思い出したのだけれど、名前を口に出す。)

ああ、ごめんすまない悪かった。
最近暑さで脳味噌の機能が低下しててね。
(お前寒い冬でも思い出せなかっただろ、とツッコミを入れられそうな台詞を吐いて)
(視線を手元に戻し、最後の数行を一気に読んで、ふーと満足した吐息を漏らす。)

鬼?なんのことかな。
こんな場所で何かするのか?告白の待ち合わせとかなら俺、退くけど。
(どうでも良さそうに言って、鞄に文庫本を仕舞い、もう二冊取り出す。)
(一冊はレイモンド・チャンドラー「長いお別れ」。)
(もう一冊はジェイムズ・P・ホーガンの「巨人たちの星」。)
(さて、どっちを読もうかなんか思案しながら問いかける。)
173水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 22:09:28 ID:Jf6gNGhE
…ひょっとして、今初めてフルネームを思い出したとか?
まあ、顔は覚えてもらってるようですし、いきなりこっちに襲い掛かってくるようなことがなければ、
どうでもいいですけど…
(肩をすくめて実際どうでもいいことなんだろう、と思いつつも、
 こちらは立ったまま、中途半端な距離を保って)

告白なら、されるのは僕じゃなくて紅裂さんのほうじゃないんですか?
とある筋から聞きましたよ。
お兄ちゃんに似てる紅い髪の男に入れあげてる、黒髪ベリーロングの永久とかいう美少女がいるとかいないとか。
そんなに従矢って人と似てました?

(当てずっぽうもいいところでいい加減なセリフを吐く。
 正直またか、と思わないでもない。反発するにせよひきつけられるにせよ、
 この男は激烈な反応を相手から引き出すのは得意らしい。
 そんな風に判断しつつ、自分がある程度距離を保っていられるのは、
 彼の物語には自分は傍観者だとなんとなく思っているから――
 ハッピーエンドでもバッドエンドでも、自分の出る幕はない、
 割りに様々なところで噂を聞く当人に、興味がないわけでもなくて)

僕も別に用事があるわけじゃないですから、折角ですから世間話でも、と思っただけです。
僕の方こそお邪魔虫なんだったら、今すぐ退散しますよ。
…海外作家が好きなんですか?
(ちらっと作者のカタカナが目に入って読んだことないな、とそちらには興味を引かれて)
174紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 22:22:24 ID:Nl2hA1og
いえいえ、そんなことは。
そんなことするわけないじゃないですか。はっはっは。
(あからさまなまでの愛想笑いを浮かべて誤魔化そうとする。)
(本当は割とどうでもいいのだけれど、一応「久遠ゆりか」の知り合いなので)
(上辺の愛想だけはサービスしておく。知り合いでなかったらサービスすらしない。)

…そんな馬鹿な子もいたね。まーあ、そこまで色めかしい話じゃない。
猪突猛進で狭窄視野になった女の子は怖いねって話さ。
(結局決め切れなかったのか、二冊とも鞄に戻す。)
(奏従矢との泥臭い殴り合いから三日経過していた。)
(顔の腫れもようやく他人に見られて恥ずかしくない程度になった。)
(彼は顔の腫れを氷水で冷やす傍ら、積んでいた本を読んでいたのだ。)

邪魔ではないよ。
俺に対して苦情や陳情があるなら適当に聞き流してやるけど。
…んあ?いや、好きってわけじゃないな。嫌いでもないけど。
まー。なんだ。物事を評価するには実際に触れてみないと駄目ってことだよ。
ちなみにこの作品は先に「レッドドラゴン」という映画を見ててね。
だから小説の方にも手を伸ばそうと思ったんだ。
少しでも気になると、一通り調べないと気が済まないんだ。
(もう一度鞄の中から「羊たちの沈黙」を取り出して表紙を見せる。)
(人間の唇に蛾が張り付いているイラストだ。)
175水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 22:32:56 ID:Jf6gNGhE
…まあ、視野狭窄は分からないでもないですが。
僕も会ったことありますよ。奏さんの場合、なまじ実行力がありそうなぶんだけ厄介そうでしたね。
僕の印象に過ぎませんけど、思い込んだらまっしぐら、みたいな。
(部では見慣れた打撲の跡についても、本人が言わないなら、と特に言及することはなく)

苦情も陳情も聞き流すだけでしょう?
それで痛い目にあったのも再三じゃないかな、なんて僕は思いますけど。
(それでも態度を変えないのはある意味あっぱれと言うべきか。
 これもまた、自分にはマネの出来ない生き方には違いなくて)


(鮮やかなイラストで人の口に貼り付いた蛾を見せ付けられて、やや眉を顰めて)
二つみっつ、軽く聞いておきたいことがあるんですが、いいですか?
この前も聞いたような気もしますけど改めて。

僕から見ると紅裂さん、あんなきついトレーニングを続けられるような人には見えなかったんですが
(そこは率直に、それでも特に皮肉を込めたようでもなく純粋に分からなかったから)
よほどしっかりした目的がないとあそこまで負荷を掛け続けるのって無理な気がするんですけど、
そういうストイックなトレーニングをする目的とか心境の変化とかあったりするんですか?
(どの程度真面目に返答するかで相手の真意も推し量れるだろう、そんなことを思いつつ、聞いてみることにして)
176紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 22:46:53 ID:Nl2hA1og
…そだね。
もーう、俺になんて構わず違う男探してればいいのにね。
(平坦な声でぽろりと本音めいた言葉が漏れる。)
(奏 永久。紅裂拓兎の平穏――でもない生活を更に混沌に)
(陥れた張本人。彼女の人柄は一度会えば大体わかるだろう。)

さあ、それは想像に任せるけど。
誰だって自分のやった事のツケは払うだろ。
そういうそっちは……どうなんだ?
(ツケを踏み倒す人間もいれば、素直に支払おうとする人間もいる。)
(最初からそんなモノはないと開き直る人間もいる。)
(この水鏡という青年は、ツケに対してどう対応する人間なのだろうか。)

んー…?いやいや、アレは、説明すると長くなるんだが。
なんだね。つまらない話だ。本当につまらない話だ。
ん。結論だけ言うと、必要だから、かな。
(トレーニングに対する目的に関して問われて、どうしたものかと首を傾げる。)
(本当に長い話で、その割にはつまらない話にしかならない。)
(語る本人が退屈だと思う話を、どうして時間を割いて話す気になるのか。)

アルプスの登頂に挑戦するならその前に国内の山を制覇する。
ドーバー海峡横断する前に日本の海で練習する。
そういう感じ…だと解釈してくれればなと思いマス。
(自分でもどう説明していいものかわからないので、語尾が謎のキャラになってしまった。)
177水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 22:55:18 ID:Jf6gNGhE
(なるほど、こういうところがゆりかや永久を惹きつけるところなのか?
 こちらをからかう様子もなく思わず漏れた言葉と、続く言葉に考え込みつつ)
紅裂さんの口からそんな言葉を聞くとは、僕はどうも貴方を見損なってたみたいですね。
(こちらも冗談やごまかしではなく、心底そう思ってぎゅっと眉根を寄せて真剣な表情で)

でも、トレーニングってそういうもんでしょう?
コーチによく言われましたよ。練習の時は本番のつもりでやれって。
どれだけ真剣になれるかが一流とそうでないかの境目だって、口をすっぱくして言ってましたっけ。
(それほど昔のことではないのに、今はもうその声は聞けない。
 ほろ苦く笑って)

それでも僕らみたいにちょっと転んだ先に闇がぱっくり口を開けてるような場合は、
どこまで鍛えればいいかなんて、よくわかりませんけどね。
(こちらも曖昧に言葉を濁して、軽くかぶりを振って)

僕もどうにも自分の甘い思い込みのツケを払わされてるっていうか…覚悟が足りなかったっていうか…
(ふと顔を上げて、すっと目を細めて真剣に相手を見つめて)
人を殺した後ってどんな気持ちですか?あるいは殺された後でもいいです。
どうでもいいその辺の人じゃなくて、自分にとって大事な人、の場合です。
(大事な人、と思わず漏れた自分の言葉に、自分でひくっと顔を引きつらせて)
…一般論で、いいですから。
(とってつけたように、最後に付け足して)
178紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 23:16:35 ID:Nl2hA1og
(真剣な顔をして言われたので、こちらもそれなりに真面目な顔を作る。)
(熱さ。冷たさ。取り繕った笑み。全て排除して、キチンと水鏡を見据える。)

強さもまた千差万別。俺たちの強さってのは、砲火が蹂躙する戦場でも
平和な世界のリングでも役に立たない、限定的な状況でのみ発揮される代物だ。
けど、だからこそ想像力を豊かにして、備えられる事態に備えて鍛えておくのが必要なんだろ。
(本当の戦争では殺人術も異能も魔術も兵器の前に蹂躙される。)
(そして殺人術も異能も魔術も平和な世界では披露できない。)
(この世界を変えるには、余りにも微小なる力だと思っている。)
(だからこそ自分だけの戦場ではその異才と技術を存分に振るう備えをしておく。)

覚悟が足りないってわかってるなら、それでいいと思うよ。
足りないものを埋めて進む。そうでなきゃ、その甘さを強みだと信じて突き進む。
どうすればいいか、なんて俺がアレコレ言うまでもないだろ。
(自分の甘さを自覚し、覚悟が足りないと言う水鏡に、慰めるでもなく叱責するでもなく)
(かといって見下すわけでもなく、ただ淡々と述べる。口出し無用だと思っているからだ。)
質問を質問で返して悪いけど。一般論を知りたいわけじゃないだろ、お前は。
ま、俺の主観と価値観で答えるなら「大事な人を殺すくらいなら自分が死んだ方がマシだ」かな。
生憎と大事な人を他人に殺されたことはないんで、そっちはパスだ。
(ジッと、その瞳を見つめてる。)
(その質問を問うた水鏡の真意を探ろうとするかのように。)

179水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/26(月) 23:37:29 ID:Jf6gNGhE
どんなことが起こっても、ですね。
(こちらも真剣な面持ちで応じる)
限定的で特殊すぎて、それこそ最後は頼れるものは自分しかないから…鍛えるわけですか?
(なんとなく自分なりの結論を伝えながらも首を傾げて、
 虚言とはったりと見栄っ張りばかりだと思っていた男から紡がれる言葉に、じっと聞き入って――)

「大事な人を殺すくらいなら自分が死んだ方がマシだ」ですか…
それはまた、意外な答えを聞きました。
(それは大事な人じゃないなら殺していい、ということじゃない。
 つい反発しそうになるのをぐっと堪えて)

殺すのも殺されるのも見たくなかったら、自分でするしかないでしょう?
(あえて説明する気もなく、それでも苦くぼそり、と吐き出して)

覚悟は足りなさすぎ、足りない部分を埋めてるつもりが穴を掘ってる、自分の甘さに嫌気は差してる。
それでも止まれない――そういう人も、中にはいますよね。
(自嘲に隠して、それでも止まらなくてそんな愚痴めいたセリフを口にして)

くどいですけど、貴方に「救われて、惹かれている」人がいるってことも偶には思い出してあげて――
いや、迷惑だろうが忘れないで下さい。
忘れた時は、僕が貴方の始末をつけてあげても構いませんから。
(こういう言い方しなくてもよかったかな、と思いつつも、ついつい感情的な言葉が止まらない。
 本当は気にかけてくれ、とゆりかに言われていたのに――
 きゅっと唇を歪めて、それでも殺気はなく、両手を大げさに拡げて見せて)
180紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/26(月) 23:55:41 ID:Nl2hA1og
そういう事かな。
まーあ、時間跳躍とか並行世界への移動とかドッペルゲンガーとか
特殊の中でも特殊過ぎる事態に巻き込まれたら潔く諦めるしかないけど。
(人間はこの宇宙に起きる全てのことを知っているわけではない。)
(時に人間はどれだけ備えていても無力だ。)
(異能者だろうと魔術師だろうと、それに関しては大差もない。)

意外でもないぞ。
何せ俺自身の経験談から言ってるからな。
アレは最悪だ。生まれてきたことを後悔するほどの痛みだ。
この世界の全てを呪いたくなるような気分になる。
(全く偽ることもなく、紅い男は本当のことを、言った。)
――誰か殺したのか。親しい人を。
(吐き捨てられた言葉から、漠然と察する。察したが、それだけだ。)
(それを背負うのか切り捨てるのか心の糧にするのか。彼が決めることだ。)

ああ、始まった理由がなんであれ、止まることはできない。
止まるには、今に至るまで犠牲にしてきたモノの数が多すぎる。
業(カルマ)ってやつだな、コレも。
(誰もが欲望の為に戦い、そして業を背負う。)
(特別なことではないが、夜に生きる者たちの業は特に深く重い。)
(紅裂拓兎も水鏡恭弥も、質の違いはあれど重い業を抱えて生きている。)

俺に殺された人間の数ほどじゃないよ、それは。
まーあ、それでも俺を殺すのは、お前じゃないけどな。
そこまでお前が背負う筋合いもないだろう。
(ニィ…唇の端を歪めて悪人らしく笑う。自分の業を背負うのに精一杯の癖に、こちらに)
(まで首を突っ込まれてはたまらない。だからお前はお前の道を行けと突き放す。)
181水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/07/27(火) 00:10:56 ID:rWCRZoWz
…やっぱり貴方とは、反りがあいそうもありません。
でもきっと、僕の場合は呪うのは世界じゃなくて、僕自身のほうでしょうね。
とっくに呪われてるから今さら一つや二つ――
(最後は淡々と、表情を消して答えていく。
 別に取り繕ったわけではなくて、どういう顔をしていいか分からなかったから――)

手ごたえって結構指や手に残ったりしませんか?
僕は一生、忘れられそうもないです。
(直接殺したのか?との言葉には答えずに、そんな風に口にして)

分かってても止まれない、少し前まで何ふざけたこと言ってるんだって思ってましたよ、僕は。
(この際だ、もう言いたいことを言うことにして、ある意味さばけた、乾いた笑いを浮かべて)
今は分かる気がするような、しないような…ほんの少し、だけですよ?
業を背負っても、止まれないんでしょうから。
自分のために生きるのもいいですけど、
「大事な人を失うくらいなら自分が死んだ方がマシかも知れない」、
そんな風に思う人がいるかもってことは、
迷惑でしょうけど、あくまで可能性として言っておきますね。

(そういって、スポーツバッグを抱え直して)
何が分かったわけでも解決したわけでもないですが、お話できてよかった。
出来れば、お互い生きてまたお会いしましょう。
――今度、海外作家で面白いと思った本、教えてください。
それじゃ、次に会うまでお互い息災で。
(ひらひらと手を振って、背を向ける。
 まだまだじっと街を焼くように、夏の太陽がようやく沈みかけるのを横目に見ながら、
 少し肩を落として歩み去っていった)

【もう少しやりとりしてもよかったのですが、スイマーさんの襲来がヤバい感じですので僕のほうはこれにて締めにいたします。
 短めでしたが割りに面白いことが聞けて充分楽しめました。お相手ありがとうございました】
182紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/07/27(火) 00:30:19 ID:CyE/nd2C
………は。同じことだ、それは。
自分を呪い、他人を呪い、そして世界を呪う。
人を呪わば、というが、自分を呪えば他人も呪われる。そういうもんだ。
(自分を呪いたくなる……と水鏡は言う。)
(けれど、行き着く果ては同じなのだと、紅い男は言う。)
(自分を呪う、なんて行為は四年以上前から続いているから。)
…忘れる必要もないだろ。
忘れる程度のことなら、最初から気にしたりしない。
(ああ、やっぱりなと、思う。何があったかは知らないが、水鏡は言葉通りずっと)
(それを忘れないだろう。誰かと過ごしてる時も、平穏な昼下がりも、それを忘れないだろう。)

…それでも人は、自分の為に生きる。
自分の為にしか、生きられない。
浅ましいとわかっていても、だ。
(水鏡に対する返事というより、自身に対して刻んでいるかのような声で。)
(紅裂拓兎と水鏡恭弥の会話は、会話ではなく自分の意思の確認作業に似ていた。)

ああ、達者で暮せ。
――自分で探してくれ、それは。
(その背中を見送って、ハーと息を吐いて空を見上げる。)
(背を預けた扉から部活中の声と音が聞こえてくる。)

鏡なんだ僕ら互いに それぞれのカルマ映す為の♪
(誰もが誰かに似ている。罪の形が似ている。)
(他人の中に自分の背負った業を見出す。まるで鏡を見ているかのように。)

そして誰も己の中の獣を殺すことはできない、か。
(誰がその言葉を言ったのか思い出せず、完結させて身体を起こす。)
(彼は戦う。彼女も戦う。そして自分も戦う。)
(それぞれの理由を抱えて、それぞれの長い夜がまた始まろうとしていた。)


【ああ、そうか。わかった。】
【俺の方はこれで〆だ。相手してくれてありがとうな。】
【以下空いてます。】
183前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 20:09:18 ID:TY520vut
【愛華ちゃんとスレを使いますねー】
【お邪魔しますー】
184瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 20:10:18 ID:d9AiEPKr
【ロールにお借りしますねっ】
【今から書き出しますのでしばらくお待ちくださいませー】
185瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 20:18:39 ID:d9AiEPKr
>>表好きスレ393
(時計を見る、後大体30秒程………)
(ある程度確認は終わった)
(そして先輩に向き直って一言告げる)
"準備"は………できましたか、馨先輩?
(まだ店舗に出る前の特売になる品を見据え、淡々と告げる)
(ここからが……正念場)

わかりました…、でも今はそれよりも"目的の品"なのでー………
(既に入っているペットボトルに目もくれず、店員が店舗裏から今出してきた"特売品"を見据える)

【では、今日もよろしくお願いしますねー♪】
186前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 20:34:32 ID:z9/HTEWa
ん、だいたいおっけー。
(自分のための飲料を何本かかごに入れると、嬉しそうな微笑みを浮かべる。
こういうのはいくつあっても足りないものだが、それが手に入るとなるとやはり嬉しいものだ)
準備出来たよー、さあいこうかー……。
(腕を左右に動かし、準備体操代わりの運動をする。
目の前にある過酷な戦場は、サッカーのボール争いよりも激しく、GKよりも硬い守りが必要だ。
それに挑むべく、身体を身構えた)

何がいくつ欲しいのかいってちょーだい、そしたら俺が奪取してくるから!
(今にもディスクに向かって走りだしそうな犬をその後ろ姿から醸し出しつつ、馨も店員に目を配る。
ここにも、負けられない戦いは存在するのだった。
主婦に負けないエネルギーを持っている愛華ちゃんに脱帽しつつ、目の前のライバル、主婦たちをけん制する)

【ごめん、家族が停電させちゃったのでレスがパァにorz】
【少し遅くなっちゃった、ごめんねー】
187瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 20:47:37 ID:wbkzWgTg
>>186
後10秒…………5、4、3、2っ!
……「只今より見切り品お野菜のセット、一袋150円で販売いたしまーす!」
(商品に駆け出す、と、同時に店員が"特売開始"の合図を告げる)
(他所の売り場では醤油、惣菜の安売りが始まる)

……馨先輩はお醤油を4つお願いしますっ、わたしはお野菜のセットを持ってきますからっ!
(安売りのお醤油は2棚程離れた場所、同じタイミングでは間に合わない)
(周囲に群がる主婦の山を潜り抜けながら馨先輩に声を届ける)

数分後に今度は精肉売り場前でっ!
(次の"特売品"なる牛肉の細切れ、これも目的の品である)
(集合場所に指定して主婦の山に消えた)

【大丈夫ですよー】
【どうぞ先輩のペースでー♪】
188前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 20:57:59 ID:z9/HTEWa
醤油ね、わかった!
醤油醤油……あれか!
(サッカーで培った華麗なステップを存分に発揮し、醤油の確保に回る。
ぱっぱと醤油を4つ手にするものの、それを横取りされそうになったので、必死にディフェンスする。
そして、なんとか醤油を4つ確保したまま、人の群れから這い出ることに成功した)

ええと、確か……次は精肉売り場って言っていたな……。
あっちか!
(長めの髪を振り乱しつつ、醤油を4つ抱えたまま精肉売り場へ回る。
そこでは、既に戦場になるための準備がかなり整っていた)
ああ、もう……!
俺もかご持ってくれば……って、かごあるじゃん……。
(ここで、空のかごを見つける馨。
しかし、かごを持っていることで防御がかなりおろそかになってしまう。
それに気付かない馨は、後々後悔する……かもしれない)
189瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 21:15:56 ID:wbkzWgTg
>>188
(数分も立たないうちに野菜売り場からは主婦(及び主夫)の山が消えていき)
(その中から野菜セットを4つ確保した少女がホクホクした顔で現れた)
ふぅー………、今日も無事にゲットですっ♪

(ここでサッサと精肉売り場前の先輩を見つけて)
先輩は………無事にお醤油、確保できたみたいですねっ
わたしもお野菜、確保できましたっ♪
(普段は独り身なので別な同時特売は諦めるしかなかったが、今日は先輩が味方にいるのである)
(これがご機嫌にならずにいられようか)

後、5分ほど…ですねー………、
この間にフツーのお肉も見ておきましょうかー………
(さり気に近づき、好位置を確保するためである)
(通常価格のお肉を購入するわけではない)
(よく見渡すと、売り場のお肉を"見ているだけ"のお客がちらほらである)
1パック、200グラム100円が一人3つまで、先輩も3つ確保お願いしますー
そうそう、かごの中身には………気をつけてくださいねっ♪
(表情は笑顔であるが目は笑っていない、………『経験者は語る』である)
190前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 21:27:19 ID:z9/HTEWa
俺も、無事にゲットした……。
ひー、戦争ってこんな感じなんだろうなぁ……。
(思わず悲鳴を上げつつ、愛華ちゃんにかごの中にあるものを見せる。
指定した醤油4つの重み以上の何かを感じつつ、愛華ちゃんにくっついて精肉売り場を歩いていく)

おお、お野菜確保できたんだ。
よかったよー。
今度はお肉ねぇ……。
(ご機嫌な愛華ちゃんを見て馨も少し上機嫌になりつつ、うろちょろと子供のように歩いていく。
そして、「立ち入り禁止」と書いてある扉の前、すなわち店員が出てきた直後を狙える位置に居た)

かごの中身?
ああ、わかってるけど……?
(そう言われたそばから、誰かがそっと手を伸ばしていた。
それに気がついて手をパチンと叩き、奪い去ろうとするのを拒否する。
やれやれと思いながらかごに気を配りつつ、ふむふむと愛華ちゃんの言葉に頷いた)
牛肉200グラム100円、で3パックかぁ……。
わかった、それを取ればいいのな。
(よし、と心に決めつつ、再び身構えた)
191瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 21:45:22 ID:wbkzWgTg
>>190
まだまだ………、今日は人が少ない方ですよ?
(まだ平日でしかも日中である、これが休日の朝方・夕方ならどうなっていたやら)

(そうして肉を見ている間に時間が来た)
後………30秒くらいで出てきますねー………、
(プラスチック窓から奥の様子を覗く、担当店員がパタパタ動き回っているのが確認できる)
取りあえず、今日の目的の品はコレが最後です
先輩………準備はいいですかっ?
それと、お肉に集中しすぎないでかごの中身にも注意していてくださいねっ?
(目つきが変わる、店員がパックの山の台車を押して出てくる………)
(そして、店員は告げる)

「只今より牛肉の細切れ、200グラム100円で発売しまーーーーーす」
(争奪戦、開始である)
192前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 21:51:46 ID:z9/HTEWa
そうだよねぇ……。
……でも、これだけ争奪戦があるってことは、ここも商売繁盛してるんだろうな……。
(そんなことをぽつりと漏らしつつ、再び準備にかかる)

……なに、愛華ちゃんの中にはコンマ数秒を正確に測れる時計でも持ってるわけ?
そんな秒数まで正確にならなくても……ねぇ。
(はは、と苦笑を浮かべつつ、準備にかかる。
愛華ちゃんに最後だと発破をかけられると、馨も馨で気合いが入り、かごと目の前を見比べつつ、肉に掴みかかろうとする)

うらあああああああああっ!
(店員の声を号砲として、肉に精一杯掴みかかる。
かごを使って無理矢理身体を押し込めつつ、自分の分だけではなく、愛華ちゃんの分の肉もブン取ろうとした)

とったりー!
(醤油を確保しつつ、6パックを掴むと、その半分を愛華ちゃんに手渡し、早々に外へと出ていった)
あー、これで最後だよね……御苦労さま。
(えへへ、と笑みを浮かべる)
193瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 22:22:20 ID:6ONAWc5M
>>192
(店員の掛け声で争奪戦が始まり、自分も確保しようと群集に対抗する)
んっ………、
(危うくバランスを崩して転倒しかけるも、そこは経験でなんとかカバー)
…やああああっ!!!
(何とか3つ分確保して、先輩と合流する)
(もう既に着ている制服はしわくちゃで、その凄さを物語る)

ありがとうございます、馨先輩っ♪
って、先輩?
(先輩の確保した牛肉6つをみて、ん、と思う)
(必要分は確保したのでどうしようかと迷っていると、波に乗り遅れた若い主婦が山の前でうろうろしていた)
ちょっと………、待っててくださいねっ
(そうして、若い主婦に向かって駆け出す)

【トラブルでお返事が遅れましたっ】
【本当にすみませんっ】
194前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 22:28:21 ID:z9/HTEWa
うへー、なんだこれ……。
愛華ちゃん、制服ぐちゃぐちゃだよ……。
(その騒動の盛大さを物語るそれ。
服の皺の数だけ経験があるということだろうか。
それすらも、いろいろと物語られているような気がした)

ん、気合いで6つ手に入れた!
逃したら悪いと思って!
でもちゃんと取れたんだねぇ……。
(小さな身体で主婦に負けないパワーがある愛華ちゃんに改めて脱帽する。
更に、余った肉を使って主婦に分けようとしている、その心意気にも)
うい、ゆっくりでいいからねー。
(そういうと、醤油を守りながら肉をかごに入れ、売り場から離れる。
やっと安全な場所へとたどり着くと、改めてため息が漏れた)

【ん、おっけー、大丈夫だからねー】
195瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 22:44:14 ID:6ONAWc5M
>>194
えへへ………いつもの事ですからー♪
(本人は至って平然とするが、何度も経験しているからこそのもの)
(並みの人であれば、飲み込まれた時点でK.Oであろう)

すみませーん………、
よかったらこれ、お分けしますよー?
(どうやら"特売"に慣れていない主婦らしい、見た目年齢から見て新婚だろうか?)
(若い主婦は目を輝かせると頭をぺこぺこ下げてお肉3つをかごへと入れた)
………お待たせしましたー、後ちょっと、他に買いたい物があるので休憩していてくださいー
(と、用を済ませて先輩の元へ戻り、一息入れるように進言する)

(そして数分後、豆腐・油揚げをかごに追加して戻ってくる)
お待たせしましたー、レジに向かいましょうかー♪
196前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 22:51:56 ID:z9/HTEWa
……ふむ。
(しばらくして、愛華ちゃんが戻ってくるまで少し暇を持て余していた。
また自分も少し鶏肉を買うと、いそいそと戻ってきた。
その途中で見えた主婦と愛華ちゃんのやりとりを見ていると、愛華ちゃんの方が経験豊富な主婦のように思えてしまったの、だが)

あいあい、じゃあレジに行こうかー。
えーっと……どれだけ買ったかわっかんねーからな……。
とりあえず出せる?
自分の分は、後でレシートを見て清算すれば大丈夫だと思うし、ね。
(周囲の人を見渡してレジへ一緒に向かう。
何だか人間不信になりそうな予感がしつつ、二人でレジへ向かう)

【んー、御免、そろそろ眠気がきそうなんだけど……】
【次、いつ頃空いてそうかな……?】
【こっちは明日と金曜日がちょっと無理そうなんだけど、ね】
197瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 22:58:03 ID:6ONAWc5M
>>196
【それじゃあ、無理せずここで凍結しましょう】
【明日と金曜日なら…木曜日はあいてますかー?】
【空いているのならその日20時に再開したいと思いますけどー?】
198前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/27(火) 23:00:35 ID:z9/HTEWa
>>197
【おーけい、それじゃあ木曜日にしよー】
【20時から避難所待ち合わせってことでー】
【よろしくね、今日もありがとうございました】
【多分もうちょっとで終わるだろうねぇ】
【がんばろー、といったとこでおやすみなさい】
199瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/27(火) 23:03:13 ID:6ONAWc5M
>>198
【はい、今夜もお相手ありがとうございましたー♪】
【また木曜日によろしくお願いしますー♪】

【スレをお返ししますねっ】
200天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/27(火) 23:49:23 ID:LPq0TAmK
>>167
(都の異能に与える能力には、現時点で発動するのに都の意志は介在しない)
(気まぐれに、自動的に、勝手に発動し、それは都の五感で得られる情報でしか判断できない)
(炎や雷のような分かりやすいものならともかく、《クオンタム》のような力はなかなか難しい)
(風を切る空気の抵抗がなくなるのは分かりやすいとも言えたが、それを感じる余裕がなければ気が付くことはできない)
(肝の太い都といえど絶叫マシンの経験はなく、この手のことは未知数なのだが、あるものに都は目を奪われて恐怖も余裕も何もかも吹き飛んでいた)

(あれは……旧校舎!)

(両親が亡くなった場所、旧校舎の屋上が、量子へ抱き着いた時に目に飛び込んできて、そこから目が離せなくなって)
(もしも本当に両親があそこへ墜落したのなら、父と母はこの光景を見たかもしれず)
(幼い都を抱えて墜ちる両親は、何を感じで、何を思って、何をしようとしたのか、抗ったのか、嘆いたのか、諦めたのか)
(そして、都は――)

(わたしは……)

……ふぇっ?

(何かを思い出したように思えたその時、量子に紅雲のことを言われて我に返ってしまう)
(紅雲は量子のことを警戒して隠れていようとしたのを知っていただけにびっくりしてしまい、見えかけたものは霧散してしまって)

えっ……あれ?

(やっと自分たちが単純に墜ちていないことに気が付く)
(もちろんスカイダイビングの経験はないけど、テレビで映像は見たことがあるし、風切り音や風圧がすごいことも知っていて)
(が、そこまで思い当たったときにはもう地上へ到達してしまっていたが)


(そして紅雲はというと、ただ都の中で観念していたということはなく、手を二つ打っていた)
(一つは飛行術、いまの紅雲では命を振り絞っても二人を浮かすのは難しく、命を賭して落花の衝撃をやわらげるくらいであったが、そのつもりだった)
(が、都の五感より何かが起きたこと、量子の言葉から彼女の力が働いたであろうことを察知し、術を発動させるまでには至らず)
(二つ目は墜ちる前から仕掛けていた術)
(いまの隙屋量子の視覚なら《フライ・ミィ・トゥ・ザ》の周囲にさりげなくいくつかの木の葉が舞っているのがわかる)
(木の葉を媒介として大量の《狐火》をつくり、彼女を威嚇して視界をふさぎ、都が逃げる、もしくは隠れられるだけの時間を作る)
(言動からして炎は克服しているとみていい、だから過度な期待はせず単純な壁になればいい)
(ただ、やはり量子を警戒している紅雲はそれを明かそうとはしなかったが)


(この事態をどう終わらせるのか、おめでたい都でも量子がどうしようとしているのか想像はつく)
(向こうが殺すつもりでいる以上、量子も最悪同じ結果を相手に求めるだろう)
(それはつまり――殺し合い)

先輩、わたし……あの人ともっと話がしたい。

(量子の背中に腕を回したまま、都は自分の意志を伝える)
(都だって死にたくないし、量子にも死んでほしくない)
(《フライ・ミィ・トゥ・ザ》が一度死んだ存在であっても同じ)
(どちらにも死んでほしくないし、殺し合いなんてして欲しくなかった)

【隙屋先輩への置きレスです】
201名無しさん@ピンキー:2010/07/28(水) 00:02:14 ID:3cmDwgoN
兵部さんに業務連絡。
媛名さんが規制中なので避難所に出戻り中です。
202兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/07/28(水) 00:02:45 ID:JKf7NZJU
【葵先輩とのロールに、スレをお借りしますね】



(時刻は放課後。しかし舞台は学園でもなければ、その近辺の施設でもない)
(そこは規則正しい形を描く、几帳面だがどこか物々しさを
 感じさせるような作りの建物。それがどういった種類のものなのかは、
 そこの駐車場に、自家用車の他に、何台も止まっている、
 白黒ツートーン、車上に赤いランプを乗せた車を見れば分かるだろう)
(人民の治安を守る警察の出先機関。警察での通称はPS。そう、警察署だ)

………。

(出入りするのは警官だけではなく、一般人もそれなりに多い。
 運転免許や遺失物に関することなどで利用せざるを得ないのだろう)
(その中に、一際異質な姿。中等部の制服に身を包んだ、
 幼い顔立ちの少年。赤いケースを背負ったまま、入り口の
 そばで、静かに門の方を見つめ佇んでいた)



【では、よろしくお願いします】
203兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/07/28(水) 00:04:41 ID:YmgZNrwW
【リロード、リロード、です……申し訳ありません】
【失礼しました、では避難所の方に移動しますね】
204前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 20:34:03 ID:uWy4ogun
【瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g ちゃんとロールの続きでお借りしますー】
【今日で終わるのかな?】

【とりあえず、よろしくねー】
205瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 20:35:07 ID:bhCNTtkm
【前山先輩とのロール再会にお借りしますっ】
【今から書き出しますのでしばらくお待ちくださいっ】
206瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 20:49:03 ID:bhCNTtkm
>>196
多分………、大丈夫だと思いますよ?
(レジでチェッカーを受ける商品を見つめつつ、お財布を持って支払いの準備をする)

「お会計、2580円になります」

えっと………、これで、お願いしますー
(3000円と小銭80円、500円玉ぴったりでおつりがくる計算である)
(そしてレジ係は3080円を受け取ると、500円のおつりを手渡す)

「レシートはいかがしますかー?」
あっ、お願いしますー
(もちろん、先輩の分と込みでの会計なのでレシートがないとわからない)
(レシートを受け取り、荷物を袋に入れるべく移動する)

えっとー…………、先輩の分は………720円ですねー
(まずレシートを確認して、先輩の購入分を請求、そして先輩がお金を準備している間に袋詰めする)

【順調に行けば今日で終わりですねー】
【今日もよろしくお願いしますっ♪】
207前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 20:59:19 ID:uWy4ogun
ん……おお、すげぇ安いなぁ。
もっとすんのかと思ったらすげぇ安い。
グラム当たりでいったら1g1円切ってるんだなぁ。
(そんなもんでスーパーがやっていけるものなのかと考えつつ、苦笑を浮かべた)

ん……あれ、そんなやすいのん?
(720円を差し出しつつ、ふむふむと頷いた)
はい……って早いねぇ……。
なんつーか……愛華ちゃんは主婦にも負けず劣らずというか……。
逞しいなぁ……。
サッカー部に勧誘したいくらい。
(あはは、と冗談を言いつつ、自分の分を袋に入れていく。
結構な重さになっているなぁと思いつつ、力を入れて持ち上げた。
ゲーセンのプライズを含めるとかさが凄い事になったが、それもいいか、と気にしないことにした)

……つか、これ、家族と一緒に食べるの?
一人で買い物って、偉いねぇ。
(事情を知らない馨は、そんな呑気なことを述べる)
208瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 21:20:52 ID:bhCNTtkm
>>207
ここがこれだけ安くなるのは月2回くらいですよー?
大丈夫なんじゃないですかー?
(いつもは学校でそんなにチャンスがないので、この時期に結構買い溜めするのである)

はい、丁度頂きましたー♪
(受け取った720円を財布に仕舞う)
(そして結構な量の袋を難なく持ち上げると、今度は"別のフロア"に向かって歩き出す)
残念ですけど、わたしは部活に入る余裕がないのでー、
お断りさせていただきますー
(ニコッと微笑む、わたしより先輩の方が大変そうだが、特に突っ込むことではないだろう)

………
("家族"という単語を聞いて表情を変える)
(まあ、馨先輩には話していないので仕方のないことかもしれないが………)
わたしは……、一人暮らしなんです……………、
(淡々と言葉を発する、ただ、先輩に状況を説明するだけ……するだけだ)
209前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 21:28:23 ID:uWy4ogun
……月2回でもこれだけ安くちゃ犯罪じゃないかな!?
っていうか安くて犯罪ってことはないな、瞑れちゃわないのかな……。
(うぬぅ、と呟きつつ、のこのこと歩いていく)

そっかー、部活に入る余裕はない、か……。
んー、愛華ちゃんはいいマネージャーになると思うのになぁ。
あ、プレイングマネージャーでもいいよ。
(あはは、と冗談を言いつつ、そんなことを本気で思っていたりする。
とはいっても、プレイをするには体力がおそらく足りないだろうと、そんなことを考えているのだけれど)

……あれ、一人暮らし?
寮にとか住んでるわけ?
俺も寮に住んでるんだけど……。
(しかし、若干いい反応ではないと感じて、それ以上追及しようか、それとも口を噤むべきか迷ってしまった。
それによって生まれた空白に、馨は口を出せないでいた)
210瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 21:46:22 ID:TC3KlmYh
>>209
ごめんなさい………、また余裕ができた時に、誘ってください♪
(ほぼ冗談であるが、内心それも悪くないとは思った)
("入れない"だけで、"入りたくない"わけではないのだから)

寮には住んでいませんけど………、知り合いのアパートに住ませてもらっています、
以前、お世話になったことがあったのでー………、
(これ以上は……やっぱり"辛い出来事"を思い出しそうで言えなかった)

(そしてほんの僅かな無言の時を過ぎ、次の目的のフロアへとやってきた)
………馨先輩、少し荷物を見ていてもらえますか?

(辺りは衣料関連のフロア、普段からそれなりに安く衣料を売っている)
(ただ、このフロアは男女問わず下着が揃っており、時期的に水着も売っているので)
(人によってはあまり居心地がいい場所とは言えないだろう)
211前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 21:56:43 ID:uWy4ogun
……ふーん……。
そうだね、余裕ができた時に、ね。
(社交辞令で断られたな、と苦笑をしつつ、愛華ちゃんの荷物を受け取る。
いつも元気な愛華ちゃんが言葉を濁すということは、よっぽど「何か」があるということだ。
ということは、自分が顔を突っ込んでいいことではないな、と瞬時に察す)

ん、いいよ。
それじゃ、行ってらっしゃい。
(話を切ろうとしてこうなったんだろうと察すると、それ以上は口を噤んだ。
そして、全力で腕を支えつつ、ゆっくりと右手を挙げて手を振った)

……はぁ。
愛華ちゃんの影、か……。
(ふぅ、とため息をつきつつ、目線をちらちらと向ける。
しかし、そこが微妙な位置だと気がつくと、馨はふらふらと男性用の下着や水着を見に行き始めた)
212瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 22:20:00 ID:TC3KlmYh
>>211
それじゃあ荷物、よろしくお願いしますねっ
(食料品売り場で買った荷物を先輩に預け、小走りで売り場へ走る)
(主に下着売り場を回って、あれやこれや探している)
(まあ、この辺りは成長途中の少女の姿だろう、先輩と一緒ではさすがに気恥ずかしい)

(手ごろで安い下着を店員に相談しつつ購入)
(残りのお金で、自宅ストックの少ない私服を探し始める)


(数点の衣服を持って、売り場⇔試着室を何度も往復する)
(自分はファッションのことは詳しくないが、それなりにシンプルにまとめるのは得意だ)

(そうして10分くらい過ぎたろうか、衣料の入った袋をもってようやく先輩の所へ戻ってきた)
お待たせしてすみませんー………、そろそろ帰りましょうかー?
213前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 22:25:05 ID:uWy4ogun
ん……あ、おっけー。
じゃ、そろそろそうしようか。
(愛華ちゃんが戻ってきたのを見て、小さく頷く馨。
自分も何か買おうと思ったが、財布を考えると流石に厳しかった。
なので、ただ買い物を終えた男の子がふらふらしているだけになった)

ん……結構買ったねぇ。
これ、大丈夫、持てるかな……?
(少し心配になりつつ、そっと買い物袋を手渡した)

【んー、もうそろそろ話すこともなくなってきたかも?】
【次当たりで〆ちゃう……?】
214瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 22:41:26 ID:TC3KlmYh
>>213
馨先輩はここでは買うものはないですかー?
(自分は下着や滅多に着ることはないであろう私服を手に先輩に一応尋ねる)
後はー………先輩の行きたいところとかー?
(自分も付き添えるのであればお礼に付き添う時間くらいある)

わたしは大丈夫ですけどー………、むしろ、馨先輩の方がー………
(元々持っていたぬいぐるみの山に加え、さっき買った食料品のかさが凄い事になっている)
(自分の荷物以上に不安である)

【そうですねー、】
【それじゃあ、〆に向かいましょうかー】
215前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 22:54:10 ID:uWy4ogun
ん、平気平気ー。
むしろゲーセンに行ったから、俺の身体よりも財布の方が不安、というか……。
ま、行きたいところとかそういうのもないかなー。
(いろいろなものに囲まれてほくほく顔になりつつ、よたよたと少しゆったりめに歩いていく)

さってと……。
(歩いていったところで、大きな通りに出る。
そして、曲がり道に来たところで一度立ち止まる)

俺、こっち曲がるんだけど……。
ここでお別れ、かな?
今日は楽しかったわー。
あんなんでもいいから、また俺も呼んでよー。
そうすれば、俺も戦力になるからさ。
それじゃ、またねー。
(そういうと、馨は角を曲がって歩き始める。
その先には寮があり、なおかつ馨の住んでいる場所があった。
今日のことが楽しい思い出だったようで、満面の笑みを浮かべつつ、全力で手を振った)

【こんな感じかなー?】
【こっちは〆っていうことでー】

【数日付き合ってくれてありがとう、愛華ちゃん】
216瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 23:06:59 ID:TC3KlmYh
>>215
………馨先輩、無駄遣いには気をつけてくださいね♪
(ぬいぐるみの山を見つめて、ニッコリ表情)

わたしは……こっちなので、そうなりますねー
(曲がり道まで並んで歩き、反対側を指差す、すなわちここでお別れなわけで)
それは心強いですっ、また是非、よろしくお願いしますっ!!!
(ペコリと一礼する、先輩には是非また、"戦力"になってほしい)
さようなら、馨先輩っ♪
(手を振り、寮の方向に向かう先輩を見送る)
(また、一緒に買い物ができたらいいな、そんな事を考えて笑顔になりつつ)
(対面方向となる、自宅のアパートへと向かう少女であった)

【これでわたしも〆にしますっ】
【数日の間、おあいてありがとうございました(一礼)】

【是非また、機会があればよろしくおねがいしますっ♪】
217前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/28(水) 23:08:38 ID:uWy4ogun
>>216
【はい、見届けたよー。】
【こちらこそ改めてありがとう】

【今度は共闘ロールしようねー】
【今回はちょっと戦闘ロール連続になっちゃうからってことで雑談にしたんだけど、それはそれで楽しかったなー】
【それじゃ、おやすみなさーい】
218瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/07/28(水) 23:11:32 ID:TC3KlmYh
>>217
【了解ですー♪】
【こちらものんびりと楽しませてもらいましたー】

【では、おやすみなさいませー、よい夢をー♪】

【スレをお返ししますっ】
219隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/29(木) 00:29:08 ID:5I+8/e7K
>>200
(私たちは落下したのは、浮き上がった場所から少しだけ離れた、川原だった)
(近くには巨大な送電鉄塔がそびえ、少し離れた場所に、旧校舎の屋根が見える)
(私は天羽さんを抱きしめたまま、上空から迫り来る敵を見つめていた――《フライ・ミィ・トゥ・ザ》)
(クオンタムが暴走し、奇妙な超視覚を手に入れた私は、敵が何をしているのか、よく見えた)
(肘までしかない右手から、月に向かって重力ビームを放っている。それによって、月からぶら下がるようにして空を飛んでいる)
(左手は、私たちに向けられ……これまた重力ビームによって、再び私たちを宙に浮かそうとしている)

「落としても無駄なら、落とさなければいい……次は大気圏外まで、あなたたちをご招待するわ。
 非実体化の能力、どんな衝撃でも無意味にするなら……衝撃のない、何もない真空の宇宙空間には、どう対処するのかしら」

(グググッと、私たちの体から、再び重さが消え始める)
(落下したことからもわかる通り、クオンタムで非実体化していても、重力の影響は受けるのだ)
(どんな超重力でも、潰されたりすることはないだろうが……「下」には落ちる。それが、私の能力の性質だ)
(そして、真空状態に連れて行かれては、最初は平気でも、いつか能力を解除した瞬間、即死してしまう)
(つまり敵の戦術は、見事こちらの弱点を突いていたことになる)

だが……向こうが、こちらを確実に倒せる手を打ってくるというのなら……。
それをされる前に、何とかすればいい……そう、殺される前に殺してしまえばいいだけだ……!

(天羽さんの想像は、的をど真ん中で射ていた)
(この暴走状態のクオンタムなら、離れた相手でも攻撃できる、それがわかっていたから)
(敵をしっかりと見据え、攻撃を開始……しようと、したのだが……)

……へっ? あ、天羽さん?
いや、ちょっと待って……ここでアレ倒さないと、私たちの命がまた再びピンチなんだけど!?

(天羽さんは、敵が死ぬことを望んでいないようだった)
(それどころか、話をしたいということは……説得する気だということか?)
(あの、リンクスの手先を? 宇宙人に洗脳された、準不死の暗殺者を?)
(私は正直なところ、彼女の意向など無視して、敵を葬りたいと考えていた)
(今は、最大のチャンスなのだ。敵の攻撃はまだ始まっていないし、クオンタムは暴走し、強化されている)
(敵と話なんかしていたら、その間に宙に浮かされるかもしれない。クオンタムの効果が切れるかも知れない)
(はっきり言ってリスクが高過ぎる。だから無理。無理……なんだけど……)
(……断り切れないあたり、私ってば、やっぱり可愛い子に弱いんだなぁ)

狐さん。天羽さんの守護霊の、狐さん。私の声は、聞こえているだろうか?
もし聞こえているなら、彼女の望みをかなえるのを手伝って欲しい。
……あの敵の回りに、何枚か植物の葉っぱが浮いているようだが、あれはあなたのしわざだね?
私は今、なぜかエネルギー的なものも見えるようでね……あの葉っぱが、何か特別な力で動かされているのが、目で見えるんだ。
手伝いというのは、あの葉っぱに関することだ……私が合図をしたら、あの葉っぱを、敵の目に貼りつけて欲しい。
奴の視界を、一時的にふさいで欲しいんだ。私が何をしても、避けることができないようにね。
断られたら、私がひとりでやるしかないが……協力してもらえたら、高い確率で奴を殺さずに捕まえられる……かも知れない。

(実際、捕獲は抹殺よりも難しい)
(それをやるからには、できる限り多くの手を打たなくてはならない)
(つい数秒前に存在を「視認」できた天羽さんの守護霊様も、使えそうなら使う)
(お姫様の望みを、叶えてあげるために……)

それじゃ、作戦開始だ……頼んだよっ!

(パチン、と指を鳴らし、狐さんに合図を送る)
(私が動くのは、葉っぱの動きを確認してからのことになるだろう)

【天羽さんへの置きレスだよー】
220天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 10:04:41 ID:JtVkdxIm
>>219
(事態を殺して解決するのは、やっぱり楽らしい)
(いや、楽と言うよりは、他の方法が大変だということだ)
(思いっきり攻撃できないし、反撃はされないようにしなくちゃだし)
(何よりも話ができる状態程度に無力化しも、素直にお話ししてくれるとは限らないし)

……ごめんなさい。

(けど、やっぱり彼女と話がしてみたい)
(都と同じような境遇で、復讐でもないのに、なんで人殺しをするのか)
(それとも復讐はもう果たして、新たなこととして殺人を行っているのか)
(都は検事でも裁判官でもないから罪がどうこう言えないけど、何を考えてその道を進んだのか知りたい)
(彼女を助けた両親が納得してると思うのか、そうじゃなくても進むべき道と考えているのか、とかを)

(それともう一つ、空を飛ぶ彼女なら見えているはず――旧校舎の屋上が)
(一瞬のことで都にはちゃんと見えなかったけど、なにかが見えたような気がした)
(この世界が普通じゃない人たちが取り込まれた世界なら、普通じゃないモノが取り込まれててもおかしくない)
(旧校舎の普通じゃない部分が出てきててることも考えられる)
(近寄るのは危険だけど、上空からなら、都と両親の事故に関係する何かが見えるかも知れない)

(「やれやれ、こ奴の素性は善とは言えぬが、甘いところもずいぶんとあるようじゃの」と紅雲はため息をつく)
(紅雲とて無用な殺傷は厭うし、なるべく都にも見せたくないと考えている)
(とはいえ、このような状況では何よりも都の安全が最優先なのだけど、事態を打開するには二人と一匹の協力が必要で)
(都が手を離すなんて言葉以外の我が儘をするとは思えないし、このまま倒しても割り切ろうとするはずだ)
(だから小娘の戯言なんか無視すればいいのに聞いてしまうなんて、面白い奴じゃと紅雲は思った)

(指が鳴ったのを合図にして、《フライ・ミィ・トゥ・ザ》の周囲を漂っていた木の葉が彼女の目に張り付く)
(手で引っ張る程度では取り除けず、彼女が異能を強くはっきしなければ引きはがせない)
(その時はその時で木の葉を媒介として狐火を燃やせばさらに視界をふさぎ続けることはできるだろう)

【隙屋先輩への置きレスです】
221前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/31(土) 18:27:08 ID:O9G7JkLJ
【はてさて、中途半端な時間ですがちょっと待機してみます】
【名無しさんでも規制中の方でもどなたでもどぞー】
222前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/07/31(土) 19:27:44 ID:O9G7JkLJ
【誰もいなーい、踊るならいまのうt】

【嘘です、待機解除します、お疲れさまでしたー】
223隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/31(土) 21:14:56 ID:gvKx5IU+
【天羽さんとのロールを再開します】

>>220
(宙を舞う葉が、吸い寄せられるように《フライ・ミィ・トゥ・ザ》の両目を覆った)

「くっ! こ、この葉は……いったいっ!?
 さっき、木箱の穴がふさがれた時のように……誰かに、何かをされているの!?」

(落下するのをやめ、空中でもがき始める《フライ・ミィ・トゥ・ザ》)
(目隠しをしているものを左手で剥がそうとするが、いくら引っ張ってもびくともしない)
(彼女の意識は今、完全に私たちから離れていた……いや、視認できないのだから、意識を向けられないと言う方が

正しいか)
(狐さんはうまくやってくれた。これならば私も、うまくやれる)
(向こうはもう、こちらの攻撃を避けることのできる状態にないのだから)

では、やるとしようか。……《クオンタム》の、もっとも強力な使い方を見せてあげよう。

(天羽さんの力で能力が暴走し、その結果、私は異常な視力を手に入れた)
(いや、それは正確ではない。視力が強化されたのではなく……認識力が高まったのだ)
(私の能力《クオンタム》は、自分自身と、身につけているものを非実体化する能力だ)
(だが、ここで言う「身につけている」とは、どういうことだろうか?)
(服やアクセサリーではないが、今触れている天羽さんも、一緒に非実体化させることができている)
(ただ触れているだけのものも、私の能力にとっては「身につけている」うちに含まれるらしい)
(だが、それをいうなら……私は常に、空気にも触れているのだ)
(そして、空気を介して、地球上のほとんどあらゆるものにも触れているのだ……となると)

(私は、すぐそばにそびえ立つ、巨大な送電鉄塔を見上げた)

(私が非実体化させられるものは……要するに、私が身につけていると「認識した」ものだというのなら)
(私が「自分は空気を身につけていて、空気に触れている他のものも身につけている」と認識したならば)

(イメージするのは、パネルだ)
(空間の中に、薄い板をイメージするのだ……厚さのない、二次元のパネル)
(そのパネルを、空想の中で、鉄塔に重ね合わせる。パネルを境界面として、鉄塔を上下、半分に分けるように)
(そして私は、認識する――)

――《クオンタム》。私は、パネルの下半分に触れている――。

(その瞬間、鉄塔の下半分が「非実体化」した)
(鉄塔の上半分は、非実体となった下半分に触れられなくなった……すると、どうなるか)
(空想のパネルを「境界面」として、巨大で頑丈な鉄塔は、上下に切断された。……ケーキのように、簡単に)
(その切断面は、水平よりやや斜めに設定してあったため、鉄塔の上半分は、斜めに傾くように滑り落ちる)
(そして、その頂上部分が、空中でもがく《フライ・ミィ・トゥ・ザ》を直撃した)

【1/2】
224隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/31(土) 21:17:23 ID:gvKx5IU+
「――がっ!?」

(巨大な鉄骨の塊に直撃され、悲鳴をあげる《フライ・ミィ・トゥ・ザ》)
(このままでは、倒れる鉄塔と地面とに挟まれ、ハエのようにプチリと潰されてしまうだろう)
(だが、わたしは彼女を殺すわけにはいかない。天羽さんとの約束がある以上は……)

《クオンタム》。再びパネルだ。パネルの接している面に、私は触れている。

(今度は、何百、何千枚というパネルをイメージする)
(それを、倒れ落ちつつある鉄塔の上半分に、複雑に重ね合わせる)
(そして非実体化)
(鉄塔は、《フライ・ミィ・トゥ・ザ》を押し潰さない程度の大きさに、切断されていく)
(鉄塔から、ばらばらの鉄骨へ。鉄骨から、粉々の鉄のサイコロへ……さらに細かく、砂鉄になるまで切り刻む)
(目に見えるものなら、どんなに固いものだろうと切断できる。それが《クオンタム》の、新たな力……)

素晴らしい……この能力。《デデキント切断》と名付けよう。

(私が、新しい必殺技に名前をつけた時、大量の砂鉄が降り注ぎ、川原を埋めた)
(その中には、墜落した《フライ・ミィ・トゥ・ザ》も含まれている)
(サラサラの砂鉄がクッションになっているはずだから、死んではいないだろう)
(案の定、砂鉄の山がもそもそと盛り上がり、右腕のない女が体を起こした)
(私は彼女を見つめながら、静かに警告を発する)

これ以上、攻撃しようとは思わないことだ。キミにもう勝ち目がないことはわかるだろう?
私たちは、キミを今すぐにでも輪切りにすることができる。もっと細かくすることもね……。
でも、キミが降参して、この複製世界から出してくれるなら……あえて何かしようとは、思わない。

(まだ、目に張り付いた葉っぱが離れないらしく、声の方向を探るように、向こうはこっちを見た)

「やられたわ……今のは、車椅子の子の力なの? あれだけ強ければ、リンクスもきっと欲しがるわ。
 今日の私はもう、ガス欠だけどね……骨も何本か折れたみたいだし……残念だわ」

(疲れた声で、彼女は言う。戦闘不能、と見ていいだろう)
(それでも警戒は怠らない。何かあったら、いつでも彼女を「切断」できるようにしておく)

【2/2】
225天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 21:36:19 ID:JtVkdxIm
>>223-224
(まるでハリウッドの超大作映画でも見ているようだった)
(鉄塔が上下に分かれ、それが粉々になって川を埋め尽くす)
(都の異能が量子の異能を増幅させてこんなとてつもないことを起こさせたのだ)

す、すごい……まるで怪獣が暴れたみたい、ううん、そんなのよりもっとすごい……。

(いつもどおり都にあるのは単に触れているというだけで、力がどうこうという感覚はまったくない)
(力が発揮されたかは、効果が目に見えるとか間接的にしか分からなくて)
(こんなにも激しくとてつもない効果は初めてで、どう反応したらいいのか分からない)

大丈夫、なのかな、停電とか……あ、元から付いてなかったっけ、けど、修理が大変そう。

(なので、半分になった鉄塔の下半分を見ながら、とりあえず現実的なことを心配してみたりして)
(けど、砂山から彼女が出てきたのを見て、元々したかったことを思い出す)

あ、あの、ええと、名前を教えてください、お話しづらいから。
わたしは天羽都といいます。
あなたにお聞きしたいことがあるんです。
あそこ、あの旧校舎の屋上、あそこに何かあったのを見なかったですか?

(一瞬だけ、何かが見えた気がした)
(ずっと空を飛んでいた彼女なら、もっと何かがちゃんと見えていたかもしれない)
(もしかしたら、十年前に天羽家の三人を襲った事故に関わるモノ)
(ここは普通の世界じゃなく、あそこは普通じゃない場所――旧校舎)
(だから、もしかして、と)
226隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/31(土) 21:57:15 ID:gvKx5IU+
>>225
(まったく、この力が使えるのが、天羽さんに触れている時だけというのが、なんとも悔しい)
(圧倒的なパワー……これが日常的に使えるなら、リンクスなど少しも怖くない)
(敵を目にした瞬間に、即斬殺できる……文字通りの見敵必殺だ)
(敵と同じことを考えるのも仕方ない……これほどのものならば、なんとしても天羽さんを手に入れたい)
(凄まじい異能とはアンバランスに、鉄塔の修理についてという素朴なことを口にする彼女は、実に微笑ましい)
(ここは敵の作った「複製世界」だから、ここで鉄塔が壊れても、現実世界の鉄塔には何も影響がないのだ)

(天羽さんは、砂の中から出てきた《フライ・ミィ・トゥ・ザ》に話しかける)
(今しがた、自分を殺そうとした相手に、こうも丁寧に話しかけることができるとか、案外肝が据わっているのかもしれない)
(向こうもそう思ったらしく、眉根を寄せたが――葉っぱはまだ目を覆っていた――素直に返事を返した)

「……本名は放棄したわ。私たちの仲間はお互いを、能力名で呼び合うの。
 だから私の名前は《フライ・ミィ・トゥ・ザ》。呼びにくいなら、フライとだけ呼びなさい」

(敵も、これ以上戦う気がないとなると、ざっくばらんなものだ)
(といっても、これは彼女に限ったことではなく、リンクスの仲間全員に言えることである)
(本気で殺しにかかってくるのに……殺意があまり感じられない)
(敵に対して、馴れ合い的な感覚があるのだ。……憎しみの心むき出しよりは、まだ付き合いやすいが……)

「旧校舎の屋上? 悪いけど、どれのことかわかんないわ。
 この辺の建物には詳しくないし……それに、どの建物かも見えないわよ。
 さっきからこの葉っぱがくっついて離れなくて……これ、あなたたちの仕業なら、どうにかしてもらいたいんだけど」

(目についた葉っぱを、痛そうに左手で引っ張るフライ)

「とにかく、建物の屋上に、何かあったかと聞かれても困るけど……何か、気になるものでも見えたの?
 もし、普段目にしないようなものが見えたのなら、それは異能や超常現象に関わる何かで、意思のあるものでしょうね。
 ここはミラボー伯爵の複製世界。意思のない物体や植物以外は、超常のものを『知っている』存在しかやって来られない場所なんだもの」
227天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 22:22:13 ID:JtVkdxIm
>>226
それじゃ、フライさんで。
(ついつい料理のフライを思い浮かべてしまったけど、言ったら気を悪くするだろうか)
(何にしろ呼びやすくて良かった、フルネーム?で呼ぶのは長いし、ザで終わるなんてなんというか尻切れトンボすぎる)

ええと、ごめんなさい。
それはわたしじゃないんだけど、たぶん、まだフライさんのこと警戒してるんだと思う。
紅雲くん、もういいんじゃないか?
怪我してるみたいだし、もう襲ってきたりしないと思うよ。
(フライには見えないことだが、都はどこの誰を見てるのでもなく話す)
(量子にはため息をついている真っ白な子狐の姿が見えているが、それはまだ迷っているようで)

旧校舎では色んな事件があって、たくさんの記憶が積み重なってるところなの。
それはどこもそうなんだけど、あそこは特に普通じゃないことばかりあった場所で。
思いが詰まったモノは妖怪になるらしいけど、たぶん旧校舎はそれ自体がそうなってしまったモノ。
(人とは違うあり方だけど、旧校舎自体にも意志みたいなものがあり、夢みたいなものをみたりする、らしい)
(だから、たぶん、旧校舎も複製じゃなく本物がここにきている、かもしれない)
十年前、わたしとわたしの両親は、旧校舎の屋上に墜落したの。
その日は上空に飛行機もヘリコプターも飛んでなかったし、竜巻みたいな異常気象もなくて。
わたしは、両親の体がクッションになって命は助かった……。
だから、わたしはその日その時、何が起きたのか知りたいの。
旧校舎に捕らわれている両親が望まなくても、復讐とかそんなのじゃなくて、ただ知りたい!
(知って何がどうなるじゃなくても、気がかりで、気になって、前に進んで行くには邪魔だから)
お願い、紅雲くん、フライさんなら、屋上を見られるから。

「……」

(何かあった時は頼むとばかりに、ちらっと量子の方を見た紅雲は、フライの目を木の葉から解放する)
228隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/31(土) 22:46:15 ID:gvKx5IU+
>>227
「警戒……まあ、されても仕方ないけどね。
 私も、あばら骨が折れてなければ、もう一回あなたたちに攻撃するつもりだし。
 月から重力ビームでぶら下がりながら、暴れるあなたたちを吊り上げようとすると、絶対すごい痛むもの。
 ……ベニグモ? 《クオンタム》の他に、誰かいるの?」

(私はそこで、天羽さんに取りついている狐さんの名前が「紅雲」だということを知った)
(名前を知っていて、話しかけるということができるからには、それはただの守護霊とかではないのだろう)
(くん付けしているからには、友達のような間柄なのだろうか?)

「ふぅん……? その旧校舎とやらに、そんな因縁があるの」

(天羽さんの話を聞きながら、フライはニヤリと口の端を歪ませる)

「だとしたら、リンクス側としても、その場所は大いに調査の必要があるわね。
 異能であろうと異形であろうと、幽霊みたいなものであろうと、役に立つ何かが手に入りそうだわ。
 建物自体が妖怪になる……魔力や霊力を素材に、リンクスのような情報知性化しているということかしら。
 その原理と構造を解析できれば……無限に一歩近づけるかもしれない……」

(そう考えていたのは、私も同じで)
(幽霊は死後の意識の存続を意味するし、建物の妖怪となると、空間に作用できる技術を開発できるかもしれない)
(ここから出たら、『ホイル』のメンバーに、ぜひとも調査させなければ。リンクスどもより先に)
(……この私の考えは、人より早く行動するという、成功の秘訣を体現したようなものだったと思う)
(しかし、上には上がおり……天羽さんは、私を越える先手を打つ天才だった可能性がある)

(天羽さんの最後の言葉に、私はすこぶるつきの嫌な予感を感じざるを得なかった)
(「フライさんなら、屋上を見られるから」)
(……それはもしかして。もしかしてなんじゃあるまいね、天羽さん?)

天羽さん。ちょーっと確認したいんだけど……もしかして、フライさんに一緒に飛んでもらって、旧校舎を見に行くつもり?
敵である彼女を、このまま地面に釘付けにしておかないで……その、身を預けたり、距離を取る機会を与えるつもりなの?

(狐の紅雲さんが、フライの目から葉っぱを取り、彼女の視界を解放する)
(黒い、まつげの長い目がぱちぱちと瞬き、天羽さんを見つめた)

「私は別に構わないわよー……その程度の距離を飛ぶパワーなら、まだあるし」

(紅雲くんが、フォローを頼む人の目で私を見る。……何とかする。何とかするけど……)
(これは、けっこう綱渡りかもしれないよ、天羽さん……)
229天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 23:01:04 ID:JtVkdxIm
>>228
えっと、わたしは一緒には飛ばないけど……

(フライは重力をどうこうして、空を飛んだり飛ばせたりできるらしく、それには月が関係してるようだ)
(量子だってこんなすごいことになってるのだから、彼女だってとんでもないことが起きるかも)
(例えばあの月が落ちてきたりしたら、みんなお終いになってしまう)

見てきてもらうのは、だめ?
あんまり離れるのが駄目なら、旧校舎の近くまで一緒に行くとか……。
あ、そう言えば、わたしの車椅子ってどこに落ちたんだろう?
(キョロキョロと付近を見回すが、近くに落ちてはいないようだ)
(近くだとしても、あの高さを落ちたのでは使い物にならないかもしれず)
(どっちにしても量子に抱きついたままなのもいい加減疲れてくる)

見てきてもらわないにしても、ここを出るにしても、このままじゃ移動もままならないし。
(量子は見た目体育会系には見えず、都を抱きかかえて移動するのは大変だろう)
(何にしろ、車椅子の代わりになる物を用意しなければ始まらない)
230隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/07/31(土) 23:19:26 ID:gvKx5IU+
>>229
あ、そ、そうか。そりゃ一緒には飛べないよね……。
……ふう、良かった……。

(とりあえず、もっとも危険な予想が外れていたことには、ホッとする)
(直接接触したりしたら、どんな手段で攻撃されるかわからない)
(異能とか関係なく、ナイフでざくり、とか……非実体化を解除した瞬間にやられたら、どうしようもない)

「見てくるだけ? それでも別にいいけど。
 人をぶら下げなくて済むんなら、むしろ楽なぐらいよ。
 旧校舎っていうのは……あの、デカイ古い建物かしら」

(フライが指差したのは、少し離れたところに見える、学園の一部)
(目に見えて古いそれは、確かに旧校舎だった)

……うーん、まあ、ひとりで見に行ってもらうのが落としどころかな。
でも、ちゃんと私たちから見える飛び方をしてもらわないと困るよ。
低すぎても高すぎても駄目だ。私たちから隠れようとしたら、即攻撃を飛ばすからね。

(本当は《デデキント切断》が、目に見えない位置にいる相手には当てづらいから言ったのだが)
(フライは肩をすくめ、「了解」と呟いた)

「車椅子に関しては、諦めてもらうしかないと思うけど……。
 まあ、それ一台で命を永らえたんだから、安いものとお思いなさいな」

(言って、ふわりとフライは、再び浮き上がる)
(月に重力ビームを放ち、空に向かって落下しながら……旧校舎の方へ飛んでいく)
(私たちは、それを見送り……)

さて、何か見つかるのやら、見つからないのやら……。
あ、天羽さん、疲れたなら、手を下ろしてもいいよ。私の方から触れていれば、能力は暴走し続けるようだから。

(とりあえず、奴が帰ってくるまでは、天羽さんを抱き枕にし続けなければ)
(手をつなぐだけでもいいのだけど、そこはまあ、可愛いもの好きの私にとっての役得ということで)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(フライは旧校舎に向かって飛びながら、リンクスに通信を送っていた)

「……ええ、今回は戦闘不能だわ。もうしばらくしたら、回収して頂戴。
 ミラボー伯爵はどこへ? ああ、『ホイル』の、他の連中に見つかって、交戦中?
 じゃあ、どっちにしろ、もう少しでこの複製世界は解除されるのね」

(星空と交信しながら、フライは旧校舎の屋上を見上げる)
(異能者と異形しか存在しない世界の中……その屋上に、本当に何かが存在しているのか……?)

【フライの目撃したものは、もちろん天羽さんに任せるよ】
231天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 23:36:29 ID:JtVkdxIm
>>230
ありがとうございます、隙屋先輩。
(量子が許してくれたのでちょこんと頭を下げ、今度はフライの方を向いて頭を下げる)
OKがでたので、フライさん、お願いします。
あそこは危ない場所だから、気をつけてくださいね。
(空を飛んでいくフライに手を振って)

何か見つかればいいけど、何が見つかるか考えるとちょっと怖いかも。
(知らなければ良かったと思うものがあったとしてもおかしくない)
(それでも、何があったか知るヒントがあれば何でも知りたい)
(怖いことでも、嫌なことでも、なんでも、とにかく片を付けたいから)
すみません、寮に帰るまでまだ先は長いから、待ってる間はお休みします。
あー、でも、今年になって車椅子を壊したのはひぃ、ふぅ、みぃ……うぅぅ、また義母さんに怒られちゃうな。
(車椅子はそれなりの値段がして、中古の車が買えてしまうほどで)
(両親の生命保険とかあるので新しいのを買うのに困るということはないけれど)
(日頃の素行不良という面は責められても仕方なくて)

* * 





232天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 23:37:01 ID:JtVkdxIm
【間違って送信ボタンおしちゃった!!!】
【これから後半書きますorz】
233天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/07/31(土) 23:54:31 ID:JtVkdxIm
* * *

(旧校舎の屋上、そこには確かに何かがあった)
(赤黒い大きな染みと、赤黒い何かの塊が三つ)
(重なり合うように倒れている男女は、手足や体が人形を壊したかのようにおかしな風に折れ曲がっていて)
(その上には、膝下がつぶれかかっている二つか三つかくらいの幼い少女が泣き叫びながら転がっていた)
(鳴き声は聞こえないものの、血だらけの顔を両手で押さえ、指の間からポロポロと涙があふれているのが見えた)
(それは――十年前、天羽家を襲った悲劇の現場だった)
(どう見ても人が高いところから落ちて死んだ現場にしか見えなかったが、フライは明らかにおかしい点に気が付く)
(それはフライだからこそ一目見て気が付いたことかもしれない)

(男女二人、都の両親は明らかに高い場所から落ちて死んだ死体そのものだ)
(だが、死体の破損状況から、幼い少女の両足だけが傷付いているのの説明がつかない)
(いっけん、両親の体がクッションになったように見えるが、両親の体の状態を見る限りは)

(それくらいでは――クッションになんかなりえない)

(人を空高く飛ばし、落とすという攻撃方法を持つフライだからこそ、すぐにわかることだった)


(そして、それを確認したフライがその場を離れようとした時――彼女を旧校舎の怪異が襲う)
(三階の窓から目に見えない何かが飛び出し、彼女を丸め込み、中へと引きずり込もうとする)
(そこは生物室の窓で、それを今の量子が見たならば、それが透明なカメレオンの舌だと分かっただろう)
234隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/01(日) 00:20:21 ID:CxkDRMS3
>>233
……まあ、今回は『ホイル』と『リンクス』の争いに巻き込まれた結果、という風にも見れるから。
キミさえ良ければ、なくした車椅子、こちらで弁償させてもらいたいんだが。

(まあ、それで何とかなるにしても、今後また襲われては、それも意味がなくなるかもしれない)
(車椅子が再び壊されるくらいなら問題ではない。天羽さん自身が殺害されることが恐ろしい)
(リンクスに殺されるのも……それ以外の、魔物やノラ異能者に殺されるのも、勘弁だ)
(この学園の周りには、その手の危険が多すぎる)
(やはり、我々の組織からボディーガードをつけて、さりげなく護るのがベターだろう)
(組織の一員になってもらえれば、最高だが……それはいまいち期待できそうにない)

やれやれ……安全というのが、お金で買えると一番いいんだが……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「……なに、あれ」

(フライはその光景に、目を瞬いた)
(旧校舎の屋上に、ふたつの死体。そして、怪我をしている幼い少女)
(少女の方は、フライにとってどこかで見たことのある顔をしていた)
(それもそのはず、それはついさっきまで見ていた天羽都の顔なのだ。ずっと幼いが、それは都の顔なのだ)
(それに思い至ると、これが過去の光景なのだと、フライには合点がいった)

「過去の光景……建物に、というか空間そのものに、情報が記録されているのかしら?
 それが立体映像として、何らかのきっかけで再生されているの……? 面白いわね。
 リンクス! 《フリーズショップ》に、この光景を記録させて。何が起きているか、細かく調べる必要があるわ」

(リンクスに通信し、異能を観察する能力者《フリーズショップ》に連絡を取らせる)
(天羽都に、見たものを報告はするが、それはリンクスに記録をさせた後でもいいだろう)
(フライは上空から、その光景を自分でも観察し……あることに気付いた)

「……家族三人が落ちて、両親が子供をかばって、下敷きになった……。
 子供は、両親の体がクッションになって、脚を怪我しただけで済んだ……そういう話よね?
 なのに……何なの? この状況?」

(詳細に見る。潰れた夫婦の死骸を。怪我をした都の状態を)

「怪我の度合いが変だわ……大人ふたりは、完全に潰れてる……轢かれたカエルみたいに、グチャグチャ……。
 でも、あの子は? どうしてあの程度で済んでいるの? 脚から上が無傷で済むわけないじゃない!
 脚だって……それこそ、もっとケチャップの詰まった袋が破れた……ぐらいの破損でもいいはずなのに」

(物理的に不自然だ。もちろん、三人が何もない空中から転落するというのも、物理的におかしいが)
(それだけではない……あの三人は、ただ高いところから落っこちただけではない)
(転落の他にも何か、別な何かが関わって、この状況は生まれたはずなのだ!)

(フライがその結論に達した瞬間だった。何か不可視の物が、彼女の体に巻きついた)

【1/2】
235隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/01(日) 00:22:09 ID:CxkDRMS3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

……なんだ? あれは……。

(私は、フライの身に起きたことに気づき、首を傾げた)
(普通の視覚では、フライが旧校舎に近付いているだけに見えるだろう)
(しかし私の強化視覚には、彼女が長い舌のような何かに捕まって、引きずり込まれているように見えた)
(新たなリンクスの使いが、仲間を回収しようとしているのか? それとも、それ以外のイレギュラー?)
(だが、どちらにしろ、このまま旧校舎に、フライを突っ込ませるわけには行かない)
(彼女には、戻ってきてもらわないといけないのだ。天羽さんへの報告のために)

――《デデキント切断》。

(伸びた「舌」に空想のパネルを重ね、能力を使う)
(それが形あるものであれば、これで切断できるはずだ)
236天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/01(日) 00:40:45 ID:AslxmM13
>>234
それは駄目ですって。
どうして弁償してもらったのか、誰に弁償してもらったのか、説明できないんですもの。
そもそも、今日帰った時にどう説明するかもあるけど、義母にはこうゆうこと、まったく話してないんです。
ホイルとかリンクスとか、空に持ち上げられて、車椅子だけ壊されちゃったとか話せないし。
(二年生になってから色々とあったから不審には思っているかもしれない)
(けれど異能とか異形とか怪異とか、さすがにそんなことは思ってもいないだろう)
説明するとしたら、先輩は車椅子がなくて困ってたところを助けてくれた恩人です。
そんな人から弁償してもらうわけにはいかないでしょ?
(仮にホイルに入ったとしても、そのことは話せないのだ)

* * *

(耳に聞こえないけれど、何かとてつもない大きな悲鳴が聞こえた)
(それは人の悲鳴ではなく、動物でもない、何か普通ではないモノの悲鳴)
(空中からブシュッと大量の青色をした液体が旧校舎とその周辺にぶちまけられ)
(異様な腐った臭いが量子と都の方にも漂ってくる)
(とりあえず、フライは旧校舎内へ飲み込まれずにはすんだものの)
(気色悪いねとっと粘着する目に見えないモノに包まれたままだった)
(念入りに体を洗っても、一週間くらいは景色悪い感触は消えそうになさそうなほど、フライを包む舌は気持ち悪く)
(青い液体が跳ねて多少は見えてきたが、見えない方がかえってよかったと思えそうなほどソレは不気味で)
237隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/01(日) 01:01:24 ID:CxkDRMS3
ふむ、面倒なものだね……。
でも、むしろそれが普通なのかな。そういうことを、知らない人の方が多いんだっけ……。

(当たり障りのない会話)
(遠くで、フライが捕まっているのが見えたが、それを話して、天羽さんに緊張を強いる必要もない)
(《デデキント切断》を放ち……効果があったのだろう、青い魔物の血のようなものが、空中に噴き出す)
(フライが大急ぎで、旧校舎から離脱していく。どうやらあれは、彼女の仲間ではなかったようだ)
(今、旧校舎には、何者かが存在している)
(リンクスでも、ホイルでもない、何かが……人を襲う、何かが)

(そして、フライが帰ってくるより早く、異臭がこちらに駆けつけてきた)
(腐臭としか言いようのない、酷いにおい……これはさすがに、天羽さんも気付くだろう)

どうやら、フライはビンゴで何かを見たようだね……。
どちらかというと、こっちに危害を加えるタイプの何かを……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「何よ何よ! 何なのよ! どういう役どころなのよ私は!?」

(最高速度で旧校舎から遠ざかりながら、フライは毒つく)
(その全身には、ねっとりとした舌と青い粘液がへばりついており、まったく剥がれる気配がない)
(柔らかく長い触手状の舌や、テカテカの粘液が女性の裸身に絡み付いている状態は、エロチックな雰囲気すら漂いかねないが)
(当人があまりの悪臭に、気絶寸前だということも考えると、あまり色っぽいことにはなり得ない)

「と、とにかく戻らないと。もう、あんなところに近付く気にはなれないわ。
 あそこを調べるのは……私より、ずっと強力な奴じゃないと無謀な気がするわね……」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

(とりあえず、フライは帰ってきた)
(ものすごいネトネトのヌルヌルの、触手とのカラミっぽい状態になって)
(しかもニオイがすごいので、私はつい天羽さんを、哀れなフライから遠ざけるようにしてしまった)

「ちょっとぉ……それはさすがにないわー……。
 せっかくこんな目に遭ってまで見てきたのに……せめて話聞くか、このヌルヌルどうにかしてよぉ……」

あ、ああ、すまない、なんかその、反射的に。
で、何かわかったことは? キミが遭遇したものが、あの舌みたいなのだけとは思えないが……。

(フライは、それはもうまくし立てるように話した)
(ふたつの死体と泣く子供。それらの怪我の状態がおかしいこと)
(それは詳細な情報だった……強い説得力を感じられる程度には)
(嘘は言ってない……少なくとも、ここまで酷い目に合って、嘘はつけないと思う)

……だ、そうだが。天羽さん、キミの求めていた情報は、フライの話の中にあったかい?
238天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/01(日) 01:27:20 ID:AslxmM13
>>237
こ、これは……すごい。
(世の中には「くさや」なんてものが存在するが、旧校舎から漂ってくるこの臭いに比べたら可愛いものだ)
(昼間の学園内でこの臭いが充満したら、きっと大パニックになるだろう)
(臭いで人が殺せる――という程ではないにしても、料理で重要な鼻が殺されてしまいそうだ)

お、おかえりなさい、フライさん。
わたしがあんなことを頼んだばっかりにすみません。
大丈夫……な訳、ないですよね。
(ちょっと戻しそうになってしまうのを、口元を押さえながら何とかこらえて)
(青く濡れた何か怪しいヒクヒクするものに包まれたフライみて、申し訳なさそうに頭を下げる)
先輩、フライさんに絡みついてるアレ、はがしてあげられますか?
(肝の太い都でも、生理的嫌悪感には特段強いということもなく、きっと自分だったら気絶していそうで)
(元々自分たちを殺そうとした相手だというのに同情して量子にお願いしてしまう)

(人伝に聞いた、都とその両親が発見された状況、それはまさしくフライが見てきた光景そのもので)
(ただ警察の検死結果とかまでは調べられないから、怪我の状態については初耳だった)
……はい、すべてじゃないにしても、知りたかったことが少し分かりました。
けど、もっと分からないことが出てきちゃったのかな。
つまり、フライさんの話しを聞くと、両親は単にクッションになったのじゃない、ってことですよね。
わたしの足は落ちた時の怪我じゃなくて、別の原因があるかもってことか……。
(フライを襲ったような異形が都の足をパクリと食べたとか、ありえない話じゃない)
それとも、普通じゃない力で……守ってくれた、とか?
フライさんと同じような力が、ほんの少しでもあったら、もっと強いクッションになれたりする、なんてことは考えられますか?
(空高く飛ばすことはできなくても、ほんの少し落下速度を遅くするくらいの力)
(自分のことはかえりみず、ただ一人にその力を集中させていたりしたら、と)

(それは、両親に助けられたという方が、何となく両親との絆を感じるという願望かもしれないが)
239隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/01(日) 01:57:04 ID:CxkDRMS3
>>238
「ううう、予定外よあんなのぉ……。
 こうなるってわかってたら、あなたたちを襲う前に、あの場所に火をつけとけばよかった……」

(情けなく呻くフライ。こいつ、最初はクールに気取っていたような気がするのだが……)
(いつのまに、こんなダメな子になってしまったんだろう……?)

ん、たぶんできるだろう……。手で触りたくはないから、能力を使うか。
その舌っぽいものを切り落とすから、絶対に動くんじゃないぞ、フライ。

(《デデキント切断》を精密に使って、フライの体からヌメヌメの舌を削ぎ落とす)
(ただ、液体は切断じゃどうしようもないので、ニオイはしみついたままだが)

(とにかく、それ以上どうしようもないフライのことは諦めて、情報の考察に移る)
(やはり不思議なのは、都と両親との、怪我の具合の相違だ)
(都への落下の衝撃を和らげた何か。それがあるとしたら、フライのような重力制御がまず思いつく)

「それは可能よ。私なら、自分だけでなく他に何人落下しても、衝突を回避できる。
 それが、あなたひとりだけ助かるということは、よほど弱い能力だったと考えるべきでしょうね」

(涙目で、大きく息をしながら、それでも真面目にフライは話す)

「他にもいろいろ、可能性はあるわ。私が見たのは、墜落した後の風景だから。
 逆に、落下の衝撃を強める異能者の能力から、両親があなたをかばった結果、ああなったという可能性もある。
 もっと単純に、あなたと両親が、まったく別の高さから落ちた可能性だってある。
 あなたがクッションにしたのは、両親じゃない別のものだった、という可能性もある。
 何が起きたかを知る、一番の方法は……あの校舎に、転落の瞬間の映像を再生してもらうことでしょうね」

(確かに、可能性は非常に多い)
(その中の、どれが正解なのか? それはわからない)
(正解は、もっと全然別のもの……という可能性だってある。超常の世界は、予測が不可能だから)

「リンクスは、さっき旧校舎で私が見たものを『録画』したけど……大して役には立たないでしょうね。
 それでも見たいって言うなら……私たちの仲間に入ったら、っていう交換条件で、データあげてもいいわよ?」

(さりげなく勧誘するフライ。リンクスはときどき、殺害以外にも、言葉の勧誘でも仲間を引き入れることを学んだらしい)
(これに関しては、私が思いっきり天羽さんを抱きしめて「渡しません」と意思表示をする)

「冗談、よ……あなたたちふたりは、たぶん殺害によってしか、私たちの仲間にはなりそうにないわ。
 何となく、そういう空気がする。洗脳でもしないと、仲間にはなってもらえない……」

(ふわり、と、粘液を滴らせながら、フライは浮く)

「駄目、もうニオイが限界。私はもう帰る。なんと言われても帰るわ。
 まだ何か言いたいことがあるんだったら、早く言っておくことね……次会う時は、また殺し合いなんだから」

【……この辺で、私はまた眠気さんだー……】
【残りは、置きレスで終わりに向かわせてもらっていいだろうか……?】
240天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/01(日) 02:02:17 ID:AslxmM13
>>239
【もうこんな時間、そうですね、わたしもレスが厳しいし】
【あと少しで終わりそうだから、置きレスで終わらせましょうか】
【たぶん2解くらいやりとりすれば、かな】

【今回もありがとうございました】
241隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/01(日) 02:04:52 ID:CxkDRMS3
>>240
【うん、また置きレスで頼むね】
【いやはや、時間の経つのが速過ぎていけない……まあ、楽しいからそうなるんだが……】
【それじゃ、今日のところはおやすみ〜……またね〜ノシノシ】
242天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/01(日) 12:36:54 ID:AslxmM13
>>239
う、うーん。
(都の質問に対して、フライが話してくれた推測は都のちょっとした想像以上のもので)
(天羽家を襲った事件が単純ではないことを示している)
(つまり、異能や異形、そういった普通じゃないことが関係しているのは確実だということ)
(そうだろうとは思っていたけど、改めて人から色々と聞くと胸が苦しくなる)
転落の瞬間、か……。
(それを見たら止めたくなるだろうけど、止めることなんて絶対にできないこと)
(両親が死ぬ瞬間を見て、平静でいられるかは、自身がない)
(フライが見た光景でさえ、たぶん泣いてしまうだろう)
(隙屋量子が警戒して都を抱きしめたけど、直接見る勇気は……どうなんだろう?)
(少なくともリンクスへの警戒はあるけど、単に見せてくれるんだったら、ちゃんとみられるだろうか?)

だって、フライさんたちは人を殺すんでしょ?
やっぱり、そうゆう人たちの仲間には慣れない……友達には慣れるかもだけど。
わたし、幽霊とだって友達になれるもの。
友達って、友達が悪いことをしようとしてたら止めるものでしょ?
(くだけてきた感じのフライとは友達になれるかもだけど、なるのは難しいだろう)
(フライには人殺ししても成し遂げたいことがあって、都はその手段には反対せずえない)
(都に異能がなければまだ可能性はあるかもだが、ある限り彼女は狙ってくるだろうし)

あともう一つ聞きたいこと。
わたしはあの旧校舎の中で両親の幽霊を見て、母の霊に憑かれたことがあるの。
だから、両親がいまも見守ってくれてると信じてる。
見守ってくれているから、両親に胸をはって言えないようなことはしたくない。
(これを言ったら、気を悪くするかもしれないけど、でも、聞かずにはいられない)
フライさんのしてることは、フライさんのご両親に胸をはって言えることなんですか?
わたし達を、わたし達以外もなのだろうけど、人を殺すことを、胸をはって言えるんですか?
(人を殺してまで成し遂げたいことって、なんだろう?)

【隙屋先輩への置きレスです】
243媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/01(日) 16:04:23 ID:s1qVXn4R
【兵部さんへの置きレスにひとつお借りいたします】

>>避難所826
―――承知。
(もちろん、耐えられないほどの異常が出れば即刻に報告させてもらうつもりだ)
(隠せば足を引っ張ることは分かっている。だが、耐えられる限度なら必要あるまい。
 ――という、所詮は猟狗的な思考でしかない彼女は、再び一対の剣を振るう)
あの首と肢体さえなければ、一気に甲羅を攻められるのですが、
四本全てかわしながら甲羅を割るだけの集中をしろと、言われるとキツいです。
………ッ、本当にこの図体で、どうしてかように早いのか―――ッ。
(大きな音をたてて階段を下ってくるそれを認める。
 このまま避ければ、彼の方に向かいかねない。そうなると困る。
 両手の剣を重ね合わせ、再び霊力を練り直す――そして、甲羅が体に触れる直前)
―――……ッ!
(紙一重の距離で、どうにか新たな刀を挟みこむ)
(平たく横にも幅のある刃は大きく、柄も合わせると2メートル程度であろうか、
 俗にはグレートソードあたりに分類されるであろう大剣でぶつかる甲羅を受け止めた、が)

(いくら霊力がその甲羅を地道に削ろうと、その大剣を支える女の力はタカが知れている)
(数秒ほど競ったであろうか。徐々に彼女の脚が後ろに押され、 次の瞬間にその体が大剣ごと宙に放り投げられる――構える時間があったおかげで
 壁に直撃はまぬがれたものの、競り負けたのは明らかだった)

……………斬り裂いて鍋にしてやるから覚悟しやがれ、です。
(ぼそり、と呟いた言葉は小さくはあったが明らかな負の感情を孕んでいた)
――――兵部さんッ!可愛い可愛い猟狗に、ご命令くださいませ!
私が「どう」したら、貴方が一番「やりやすい」か!
あれを手足ちぎって達磨にしろといえば致します、甲羅に亀裂を入れろといえば致します。

自由行動でも良いですが―――、ガンスリンガー、ご命令くださいッ!
244奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 20:01:16 ID:AzThKNCR
【ロールのためにお借りするでありますっ、書き出ししますので】
【少々お待ちくださいませっ】
245瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 20:04:36 ID:6d/fabZF
【奏先輩とのロールにお借りしますっ】
【これからよろしくお願いしますっ♪(一礼)】
246奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 20:11:51 ID:AzThKNCR
(そこにあるモノ………人でなきモノ
 人を喰らい存在を示す存在――異形。)
(姿は様々だ。いま目の前にいるものようによくわからないぶよぶよとした肌に
 どこが鼻でどこが目なのかわからない、ただ喰らうための口だけが頭と思われる場所に
 亀裂のような形で走っている。ソレの首の部分に大鎌を引っ掛け、切り裂く。)
(首のなくなったそれから盛大に奇妙な液体が吹き上がる――)

…………はぁっ、はぁっ!

(面妖な首が落ちる傍らで、荒く呼吸をする少女。奏 永久――
 機能性を重視した衣服は所々どろりとした液体でまだら模様を作っており
 また裂け目からは白い肌を覗かせている――明らかに消耗していた。)

――まだ、あの術の痕跡………「透拳」で見たばしょ………ここじゃ、ない

(ぶつぶつと呟きをもらすと頬にべっとりと付着した血のようなものを拭いとる
 くらくらするのは鼻奥にいつまでも残ってる死臭と両腕と両足を重くする疲労のせいだろう。)
(――続けて何かが湧き出る気配………まだ湧き出てくる異形のモノたち
 喰らうための器官以外は捨てさったかのような能面と影がそのまま
 醜悪な実体をもったかのようなその姿を晒して這い出てくる―――――数は1、2、3…………面倒だ
 全部倒そう。)
(結論がでると大鎌、村時雨を持ち直してその首を刈取るべく横薙ぎに振るう。)

【それではよろしくお願いしますっ】
247瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 20:27:27 ID:6d/fabZF
>>246
(家事も終えて特訓にはよい頃合の時間、わたしはいつもの通りにいつもの場所へと向かっていた―)

………?
(何だろう……奥のほうが何か騒がしい…)
(もしかして………異形?)
(そう思い立ったわたしはルートを変更して、奥の方へと駆けていった)

…!
(駆けつけて目にしたものは何かの飛沫を受けてそれを拭い取っている少女)
(そしてなにより、辺りに漂う死臭………)
(異形と少女が戦闘中であるのは、瞬時に判断できた)
……っ!
(で、あれば、彼女の"サポート"に徹すること)
(水でできた鞭を作り出し、影から異形を狙い打つ………)



【確認ですがー、場面は、以前先輩が葛森先輩とロールしていた場所を探っているー】
【ということでよろしいのでしょうかー?】
248奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 20:41:44 ID:AzThKNCR
(先日、兄を見つけた――その兄は妙な異形に襲われていて、自分がでてきたことでその邪魔をしてしまった。
 その場にいた葛森梨香の協力もあってその異形は撃退することができた。
 そこまではよかった、が。そのすぐ後に謎の男に見つけたばかりの兄を攫われてしまった………自分が不甲斐なかったばかりに。)

っあぁッッ!!

(傍に寄ってきた異形の首を切り裂く、伸びてきた腕を払って頭を潰す………)
(何もできなかった自分を振り払うように、自分を助けてくれた葛森梨香に礼を言うことすらできなかった自分の恥を拭い去るように。)
(一体、二体………際限なくソレは湧き出てくる背中にゾクリと寒気を感じる。
 考えるより先に振り向き様に背後に忍び寄ってきた影のような異形に大鎌を振るい………その切っ先の接続部分がばきん、と異音を響かせて落ちる。
 連日、ろくにメンテナンスもせずに振るい続けてきたツケが回ってきたのだと理解すると同時に
 今まさに背後から襲ってきた影のような異形を鞭のようなもの打ちつけた――影のような異形はソレを受けて、文字通り横殴りに倒され、転がっていく。)

――瑞谷、ちゃん………?
どうして、ここにっ?!

(刃の部分を失い、七節棍となった村時雨を振るい、周囲の異形を薙ぐ。
 新たな獲物の出現にそちらへと標的を変えたものを打ち据えつつ、水谷の末裔である少女の下へ駆ける――)

【私の現在の目的としては「兄を攫った男を探している」ということになりますっ】
【術の解析をして、と「天狗」の構成員の一人からソレに関する画像をもらって探りを入れているところです。】
【その途中で現れた異形を狩っているといったところですね。】
249瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 20:59:23 ID:6d/fabZF
>>248
………奏先輩っ!?
(少女の振るう大鎌に記憶をよみがえらせる………)
(それは以前、ひょんな事から見かけた異形を切り裂いた鎌………まさかと思った)
(その大鎌が………折れたっ?)
(わたしは標的を切り替えて襲い来る異形を水鞭で払いのけながら先輩の下へと駆け寄る)

何か………不自然な物音がしたので、ここへ……っ、
奏先輩は……異形狩り……ですかっ…?
(わたしと先輩に襲い掛かる異形を、水鞭で倒しきれないまでも、なんとか払いのけながら)
(水鞭は通常より太く作り出してはいるが、実際に異形にダメージを与えられているかは自分にはわからない)
(とにかく、夢中で次から次へと沸いてくる異形を薙ぎ払っていく)

【理解しましたー、了解ですっ♪】
250奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 21:16:33 ID:AzThKNCR
(狭い路地の中次々と湧き出てくる異形の中、新たな来訪者のことを考える。
 彼女の母親に守ってやってくれといわれたこも思い出す――けど、いくらなんでもタイミングが悪い。
 手の中の武器が悲鳴を上げる――遠心力と共に異形へ七節棍をたたきつけたと思えば
 ヌンチャク部分が外れてしまった。)
(薄気味の悪い出で立ちをしたそいつらは未だに出てくる――数は減っているのか?
 後何体倒せば良い?その問いに答えるものはなく、それどころかその問いをあざ笑うかのように
 次から次へと影の形をした異形は這い出てくる。)
(その能面は何の表情を映すことなくただ単純にこちらを襲ってくる。
 ――ぶよぶよとした身体を震わせると腕の様な部分を伸ばして瑞谷に襲い掛かっては水の鞭に叩き落されている。)

………そんな、ところ、ですっ!

(手近な異形に回し蹴りを入れるとそのままの勢いで五節になった棍からトンファーを抜き左手に、右手の手首を返すとヌンチャク部分を外して
 三節棍になったソレを右の手首と肘で背中に挟むと異形の脳天めがけて、左腕のトンファーを叩きつける。
 続いて息を吐く――いまは兄のことを考えるなと自分に言い聞かせる。冷静に、今度こそ誰かの足を引かないように異形を見る。
 数はまだ多いが確実に減ってはいる、大丈夫。瑞谷ちゃんは守れる。)

すみません!少しだけ手伝ってください………けれどあまり前には出ないで!!

(右手の三節棍で相手をいなし、トンファーで伸びてきた腕を受けて先ほど落ちた刃――剣を拾う。
 トンファーと三節棍を放棄、両手でしっかり柄を握り締め正眼に構える。
 ぶよぶよとした身体をしているだけあって打撃そのモノでダメージを与えることは難しいらしい。
 首を落としたものは立ち上がってくることはないが、頭を打ち据えただけのものは立ち上がってくる――)

瑞谷ちゃん!なるべく頭を狙ってください!!
そうすれば動きは鈍るみたいです………とどめは、私がきっちりさしていきますっ!!

(打撃の際の衝撃は効いているのか打撃を受けたもの、特に頭に打撃を受けたものは少なからずうごきが鈍っている。
 右の三体が瑞谷に向けて、その醜悪な腕を伸ばして――)
251瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 21:34:58 ID:6d/fabZF
>>250
(奏先輩の武器は……素人のわたしから見ても限界を迎えている………)
(このままだと、いずれ数で圧されて異形にやられてしまう―)

奏先輩……、及ばずながら…っ、わたしも、お手伝いさせてくださいっ………、
…くっ………!!!
(辛うじて異形の攻撃をかわす……、しかし、長い水鞭のお陰で体勢は何とか保っていられる)
(けど、戦いに慣れていないわたしが出しゃばるわけにはいかない……、足手纏いになってしまう)

…わ、わかりましたっ!
(水鞭に力をこめて更に集中する………)
…………………やあっ!!!
(水鞭が意思を持って異形を"討つ"というより"喰らう"形で向かってくる腕を切り裂く)
252奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 21:50:43 ID:AzThKNCR
ふっ………!!
(瑞谷の……水谷のつくりし水鞭が異形の腕を切り裂くと同時
 切り裂かれた腕側から異形に接近して喉元を剣で突く、切り上げて頭を裂く――)
(おそらく彼女もアレから訓練を重ねてきたのだろう、それとも夜に関わっていくうちに様々な出会いがあったのか
 力を行使するときの精度が素人のものとは思えない程度には上がっている。
 その攻撃のおかげで確実に隙を突き、懐に飛び込むことができる――――)

その調子です!けど………力を操ることばかりに気を取られないで!!
左からきてます!!そのまま左に向けて鞭を思いっきり振ってください!!

(瑞谷に標的を変えた異形を見ると鞭の斜線を邪魔しないように身を屈めて、指示を出す)

――――――――
(やがて先ほどまでの異形たちの増加がだんだんと少なくなり、目に見えて数が減っていくのがわかる。
 ――そのときに、更なる異変が起こった。
 コレまで倒してきた影の異形たちが中型犬くらいの大きさの異形だとするならば、ソレを上回る大きさ
 2mはありそうな巨体の異形が現れる――おそらく、いま自分たちを襲ってきているものの親玉と思われる。
存在がのっそりとソノ身体をおこして………)

………多分あれが最後、ですね。
もう少しですよ、瑞谷ちゃん…………

(半分以上自分に言い聞かせながら切っ先が震える剣を構えなおす――正眼では疲労が溜まりすぎてて無理と判断すると
 腰だめに引くようにして構えを取り直し………)
253瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 22:17:52 ID:oTBmNW4U
>>252
………凄い、
(先輩の様に異形に向かっていっての接近戦など、まだわたしではとても考えられない………)
(でも……距離を置けばわたしでもっ!)
(奏先輩の動きに驚嘆しつつ、異形を薙ぎ払っていく)

…はいっ!
(先輩のアドバイスに極力素早く反応し、水鞭を振るう)
(振るう鞭が先輩に接触しないよう、異形に勢いをつけて攻撃を続ける)
(そして、振るう水鞭は時が経つにつれ刀のように鋭く、異形を切り裂いてゆく)

―――最後……っ、
(最後となるだろう巨体の異形………、手を止め息を呑んで体勢を立て直す)
(先輩は………もうギリギリになるだろうか………)
(でも先輩なしに、立ち向かうことはできない、………先輩には、手を出させないっ!)
はあっ…、奏先輩……っ、あと、少しですねっ………♪
(若干楽観視はしているが、気を緩めるわけでもなく、改めて互いを鼓舞するように言って)
(水鞭をぐっ…と握りなおす、今一度の集中………)
(異形を………倒せるだけの………力をっ―――)
254奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 22:36:58 ID:AzThKNCR
これが…………
(……水谷の守護神の加護、その片鱗と思われる水鞭による一撃――頭上を掠めていったソレは
 鞭などと呼べるものではなく、最早一振りの洗練された刃のようだった。
 そして失敗ばかりだと聞いていただけに、この成長は目を見張るものだった。)
(実戦に強いタイプなのか、それとも実戦で着実に成長していくタイプなのか………
 後者だとすれば戦いを重ねるたびに力をつけていく、故に戦いが重なれば重なるほどに危うい存在になっていく。)
(そんなことを考えながら目の前の一際大きな異形に集中する。
 振るわれた腕を回転するようにしていなして、刃を振るう――が。)

……!!

(その刃は異形の腕を裂くことなく、皮膚………と呼んでいいものかはわからないが、とにかく表面に刃を立てたまま止まってしまう。
 疲労、度重なる仕様によって剣の切れ味が落ちている、原因はいくつも考えられた。そして――)
(ヒュゴ!と風が切る音が鳴る――胸元に感じた悪寒に従って剣を横にしていままでの
 異形の腕に比べれば大分大きいそれを受け止める。
 視界の隅には止められた方とは逆の手を振りかぶる異形の姿――まずい――そう思えば全身が妙に冷える。
 振るわれるそれに体が堅くなるのがわかる、ゆっくりと腕がこちらに迫ってくる――)

255瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 22:56:59 ID:o6UV8XH6
>>254
………!
(斬りかかりに行った先輩の刃は異形の表面に留まり、裂くことはなかった)
(そして先輩が片方の腕を受け止めるのを確認するや、その対面の腕の動きを見る)
先輩っ!!!
(このままでは先輩が、潰されてしまう………)
(そう思うが早いか、自身の両手が先輩に迫るもう一方の腕に向けて力を発する)
(すると……先輩を守るように厚さ30cm程の"水の壁"ができ、異形の攻撃を滑る様にかわした)

……………!?
(これには力を発揮した自分自身が一番驚いたが、状況はそんな隙を許そうとはしない)
(異形は体勢を立て直して、先輩を倒そうとしている)
…させないっ!!!
(水鞭はまるで幼い竜のごとく異形に絡み、締め上げる)
(もちろん、自身が操っているのもあるが、水鞭自体がまるで意思を持っているかのように―――)

先輩っ、今のうちにっ!!!
(わたしの力ではこれが精一杯………後は、先輩がきっと状況を変えてくれる…、そう信じて)
256奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 23:23:23 ID:AzThKNCR
(どうしようもなく受け止めるしかない一撃を目の当たりにして
 せめて最小限にダメージを止めようと全身から力を抜き、「凪」の状態をつくろうとする。
 後一秒、そう思っている間に腕はこちらに到達しようとしいて――)
(間に合わない――そう思ったと同時にばしゃんっと水面を叩くような音。目の前には揺れる水面。
 その現象に呆然としていると、体躯に似合わず、素早く身を立て直す異形、そして――――)

蛟竜………やっぱり!

(主に水神とされている竜のような面影を持つ水鞭のうごき――考えるのは後だ。
 決めなければならない自分が、これ以上他人の足を引っ張れない。
 ソレが大きな問題を抱えている人ならばなおのことだ。)
(額の眼を開く――金色の目が額に現われると同時に、これまでの疲労が痛みが引いていく………
 両の眼が金色に染まり、睫毛から色素が抜け落ちる。
 ――足りない、未だだ、いつもの力じゃまたあのときのように、兄が攫われるのを見ていることしかd系なかったあのときのようになってしまう。)
 
(異形が水鞭を振り払い、こちらに対して再び攻撃を仕掛けようとする――――充分だ、瑞谷ちゃんの足止めのおかげで充分に準備は整った。
 軽身功で軽くなった身を走らせて振りかぶっていた腕を払い、亀裂のような口の中に両腕を突っ込む。)

――ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!

(無駄にしたくない、またなにもできない自分は嫌だ、約束したんだ――だから!)
(咆哮……漆黒の髪が熱された鉄が赤くなるように色素が抜け、銀色に染まる――
 そうして極限までに強化された身体能力を持って、異形を口から力任せに引き裂いて――――
 血に似た何かが吹き出る。それらが降りかかり身体を汚していく。) 
(――――ようやく、訪れた静寂の中に少女が二人、ソレと異形たちの屍骸が取り残されるのだった)
257瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/01(日) 23:47:11 ID:slAJfm2d
>>256
…………!
(先輩の額から輝く金色の目が開かれる……そして両の目も同じように輝き、睫毛は色を消していく………)

っくう……!
(水鞭が振り払われる……今わたしのできることはここまでか………)
奏先輩っ………!!!
(後は…先輩の番、信じて先輩の様子を見守る)
(先輩の動きは今までと違って鋭敏に見える、そして、漆黒の髪が銀色に変わり――)


(異形は………どうやら倒されたみたいだ)
(何かが吹き出て、先輩を汚していく………わたしにも先輩ほどでないにしろ、飛沫が降りかかってくる)
奏先輩………大丈夫ですかっ!?
(そして、汚れる事も気にせず先輩に駆け寄る)
(訪れた静寂に………先輩の身を案じる少女の声と足音が響いた)
これで……、終わりなんですよねっ………???
258奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/01(日) 23:50:13 ID:AzThKNCR
【レスをしたいところですが眠気がっ】
【このあたりで凍結をお願いしたいでありますよぅ】
259瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/02(月) 00:00:51 ID:slAJfm2d
【了解ですっ】
【では、解凍はいつにしましょうかー?】
260奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/02(月) 00:04:29 ID:CEhLsIlC
【ありがとうございますっ】
【えーと、一応月曜日の22時辺りからいけるとおもますですっ】
【早めにいけるようでしたらまた連絡しますのでっ】
261瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/02(月) 00:09:44 ID:JsPx7BxI
【それじゃあまた、時間頃に避難所でー】
【これでよろしかったですかー?】
262奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/02(月) 00:14:09 ID:CEhLsIlC
【おーけーでありますよぅ】
【それではお先に失礼させていただきますですっ】
【ここまでのお付き合いに感謝します。おつかれさまでした】
【おやすみなさいませ〜】
263瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/02(月) 00:18:09 ID:JsPx7BxI
【はいっ、こちらこそお相手ありがとうございましたっ♪】
【また再開時よろしくお願いしますねっ】
【おやすみなさいませー】

【それでは、スレをお返ししますっ】
264兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/02(月) 00:25:41 ID:YXS3rJom
【奏先輩と瑞谷さんは、ロールお疲れ様でした】
【葵先輩への置きレスに、一レスお借りしますね】

>>243

(二本の小太刀がまたもや姿を変え、今度は盾のような、
 巨大な剣に姿を変え、突進を受け止める。どうやら
 変化できるのは日本刀だけに限らないようだ。サーベルにレイピア、
 果てはハルバードやジャマダハル辺りまで変化可能なのだろうか?
 仮にそれだけ多彩な変化ができるとしても、その武器を扱う
 技量がなければ、意味はないが。しかしそれを考慮したとしても、
 優秀な得物である事に代わりはないだろう。彼女の『切り札』、か)

(特殊なエネルギー体であろうその刀身が、甲羅を削り取っていく。
 しかし、異形は後ろ足を再び出し、地面を踏みつける。
 その膂力と質量に流石の剣糸も押され出す。やがて
 それは彼女の細い体を跳ね飛ばし、晶へと近付いてきた。
 ダメージは回避できた猟狗が何事かを呟くと、声高らかに、支持を求めてくる)

――――命じた事なら何でも成す、か。躾の行き届いた狗だ。
その牙、容易く折れたりはしないだろうな?
『バチチィッ!』『ズドン!』

(剣糸が稼いだ時間は、『ガンスリンガー』が狙いを定めるには
 十分過ぎる時間だった。五発分の電力を消費し、ライフルの
 五倍速、超高速の弾丸が頭部を収納する甲羅穴に叩き込まれた)
(その威力は容易く重い体を吹き飛ばし、踊場の壁へと叩きつける)

なら奴の懐に『牙』を突き立てろ、猟狗。力及ばず浅くともいい。
あなたの力が足りない分は―――――。

(再び長銃を棺桶に突き刺し、充電を開始し始めた。
 入れ替わりにイサカM37を右手で構え、リボルバーを左で握る)
(パラパラと、異形『ダウンフォール』がめり込んだ
 壁の破片が落ちる。まだ動けるのは間違いあるまい)

―――僕がその尻尾をひっぱたいて、補ってやる。



【お借りしました、失礼します】
265隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/02(月) 19:00:07 ID:6OtnzVBu
>>242
「幽霊と友達に? ……ふぅん……肉体の死後も、存在を維持できる人もいるのね」

(フライはゆらゆらと浮き上がりながら、意外そうにつぶやく)

「悪いことをしようとしてたら止める、ね……そうね。あなたの言う通りだわ。
 そういう『友達』の条件はいいものよ。そんなあなたを友達にできたら、きっと素敵でしょうね。
 ――――でも」

(月の光を反射して、青白く輝く瞳を天羽さんに向け、フライは笑った)
 
「私は、私のしていることを悪事だとは思わない。
 父や母にも恥じる気持ちはないし……そもそも、本当の意味で人を殺すつもりなんて、微塵もない。
 なぜ、リンクスが私たちに、異能者を殺させてるか、教えてあげる。
 死人を蘇らせることができるから、なのよ。
 殺した異能者を、自分の味方にして、生き返らせる能力者が、仲間にいるの。
 一度肉体を破壊するだけで、怪我も病気も寿命もない、何度でも生き返れる『準不死』を与えることができる。
 つまり、あなたたちを殺そうとしたのも、邪魔だとか憎いとかの理由で、排除しようとしたからじゃない。
 生き返らせて仲間にして、一緒の目的のために協力してもらうため。
 宇宙の寿命が尽きた後も生き続ける……無限を手に入れる方法を、共に探すためなの」

(フライは、私たちの手の届かない高さまで到達し……そこで赤い光に包まれ、消えていく)
(リンクスのもとに「回収」されているのだろう。――消え去る直前に、彼女はこう言った)

「天羽さん、だったかしら……次に私と出会う時までに、考えておいて。
 必ず復活できるとわかっている前提のもとで、殺人という罪は成立するのかしら?
 両親と死に別れた私が、もう誰とも死に別れないために『無限』を求めることは、罪深いことかしら?」

(ぱっ……と、赤い燐光を残して、彼女は消え去った)
(そして直後に、川原沿いの道に並ぶ街灯が、いっせいに灯り始めた……複製世界が消えた証しだ)
(もちろん、切断された鉄塔も元に戻っている。異世界での戦闘は、こういうところが便利だ)

ふむ、どうやら、今回も無事に……戻ってこれた……みたい、だね……。

(敵が去り、安心して天羽さんを抱きしめる手を緩めた途端……私の視界が歪んだ)
(目まいがして、鼻に熱いものを感じた……鼻血が出ていた)
(《クオンタム》は、やはり暴走していたのだ。強力になり、上手く使えても、やはり暴走は暴走だった)
(エンジンを、度を越えて回転させ続けたせいで起きるオーバーヒート……それと同じ状態に、私の体はなっていた)
(頭から湯気の出るような高熱を感じる。鼻血が口に入る。意識が朦朧として……全身から力が抜け、倒れ込む)
(まずいな……これじゃ、天羽さんを、寮に送っていけないじゃ……ないか……)
(そんなことを思いながらぐったりしていると、薄れかけた意識が、車の近付いてくる音をとらえた)

「おーいっ、そこにいるのは《クオンタム》殿でありますかーっ?
 校内におられなかったので心配したでありますが、やっと見つけたであります!」

……遅いよ……でも……助かった……。
天羽さん、あの人……こっちに、呼んで……運んでもらおうじゃ、ないか……。

(大きなジープに乗った、赤毛の女性が視界のすみに映った)
(それは、私がずっと待っていた、『ホイル』の仲間だった)

【天羽さんへの置きレスだよ】
266媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/02(月) 21:15:58 ID:7MtzWzDk
>>264
―――私の牙が、“折れる”?
笑わせないでくださいませ。貴方相手ならまだしも、
中ボスごとき相手にこの≪弐式≫が折れるなど考えもつきませぬ。
(見事に甲羅穴につきこまれた弾は、あの大きな体を壁へと叩きつける)
(少しも狙い狂わぬその腕はいまや凄いという賛辞も不要であろう。
 あの程度、おそらく彼に言わせれば序の口だ――逆に、彼なら外すはずない、と思うから)

(長銃を棺桶に突き刺し、充電を開始し始めたのを確認)
(それから、しばらく彼の「指令」に耳を傾けてから―――)

………御意。
(指令が下れば、嬉しそうに唇の端をつりあげた)
(ぱらりとはげ落ちる壁の破片。そしてその怪物を見据えながら、両手で握っていた
 大剣を握り直し、再び念じる――平べったい大剣の刃は鋭く細くなり、
 長さは変わらぬほど長い別の形状になる。クレイモア、と呼ばれる一回り小さな大剣)

――――――ッ、やぁああああっっ!

(両手で握り、右斜めに構えて声をあげる)
(強く強く握りしめるとそれに応じるように刀のまとう光が強く鋭くなり、
 壁にうちつけられているその怪物の「懐」。
 硬い甲羅めがけて、槍でもあつかうかのようにその大剣の切っ先を突き込んだ)
―――……ッ。
(最初はじりじりと削る程度だったが、
 その霊力の流れを切っ先に集中させ、さらに力を込めると――パキッ、と一気に甲羅に亀裂が走る)
(それは突いた場所を中心として徐々に全体にひろがってゆき……あとは、とどめのみ)


【兵部さんへの置きレス、です】
267アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/02(月) 21:17:48 ID:OF6640/A
【解凍の為スレを借ります】
268郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/02(月) 21:23:09 ID:lHUjIHC9
【スレをお借りします】

そっかー…俺は英語、あまり得意じゃないんだよなぁ。
海外旅行とかもあまり興味ないし…ただ、こうして実際の外国人を目の前にすると、
その人の故郷とか気になってくるんだよな。
(テーブルに頬杖をつきながら、店員が持ってきたオレンジフロートをストローで掻き混ぜる)
(ゆっくりと溶けるアイスクリームを眺めながら)
調査員……ね。日本に来て、その仕事は捗ってんのか?

ああ、生まれも育ちも此処だぜ?
…俺は、『他の奴ら』と違って、普通の一般学生だからな。
『そういう奴ら』と知り合ったのも、つい最近だし―――。
(そう、この『力』が目覚めたのもつい最近の話だ。それを覗けば、周りにいる学生と何も変わらないのだ)
(今でこそ、戦い慣れはじめているが、『力』に目覚めたばかりの頃は、ただ我武者羅に戦っていたような気がする)
……アンジェラさんは?
俺はそういう組織のこととかは分からないけど、自分で志願してそういう仕事をしてんのか?
それとも――――
(物心がついたときから『そうだった』のか。聞いてもいいところなのか、どうなのか躊躇して)

…まぁ、俺がああいう荒事をしてるのは、単に『自己満足』の為だけどさ。
アンジェラさんはその『調査員』って仕事は何の為にしてるんだ?
(ふと疑問に思ったことを、そのまま口に出して、何気なく尋ねてみた)

【それじゃ、よろしく頼むぜーっ!】
269アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/02(月) 21:58:13 ID:OF6640/A
>>268
日本人は、特にそういう方が多いと聞いていました。
実際、母国から一切出ずとも、多くの選択肢のある豊かな人生が歩めますからね。
(軽く眼を伏せた後、出来るだけ嫌味のないように配慮しながら言葉を返す)
(やはり敬遠されているのだろうかと考えてしまうが、考えたからといってそれが好転するわけでもない)
(相手がフロートに目を向けるのを見れば、こちらもゆっくりと眼を逸らし)
ええ、ある程度の結果は残せています。
何せこの街には、異常と言っていいほどの異形と異能者が活動していますから。
(事務的な口調で、回答を返した)

なるほど……。
此方の世界に足を踏み入れたのは割と最近。
そして個人の意思で戦っている、ということでよろしいのですね。
(もう一度軽く眼を伏せながら、得た情報をまとめる)
(「正義の味方見習い」と自称していたのだから、そんなところではないかと思ってはいたが)
(夜の街で出会った彼は、他のそういう異能者よりも幾分か場馴れしているように見えた)

それで──ええと、そうですね。
(そして、今度はこちらの番)
(あまりにもストレートな問いは、別にアンジェラ自身を傷つけることはなかったが)
(自分の答えに対する反応を見るのが、ただひたすらに怖い)
(自分と考え方がそっくりだと思っていた「彼」も、育ちや境遇が似ていると思った彼も)
(自分とはかけ離れていて──否、自分が彼ら「人間」とかけ離れていたから)

──生まれたときから、この仕事をしています。
その為に生まれ、その為に死ぬことを、私の作り手は望んでいるでしょう。
けれども、私はそれ以外に、「人を幸せにする」という目標をもって行動をしています。
私が「調査員」であり続けているのは、作り手の目的と同時に私の目標も達成できるから、でしょう。
(けれども、この事実を飾る言葉は知らない。相手の欲する言葉も解らない)
(せめて出来るだけ真実を、本質に近い言葉を発する事しかできなかった)

【大変お待たせしました。それではよろしくお願いします】
270郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/02(月) 22:11:34 ID:lHUjIHC9
>>289
他の国の事情はあまり知らないけどさ、そういうもんなのかね。
俺は単純に英語……というより、外国語を覚えなきゃいけないってのがあって、
それで興味は無いんだけどな。出不精っていうのもあるんだろうけどさ。
(苦笑を浮かべて、ストローでオレンジを吸って)
…それがおかしいと思わないか?
(彼女の言葉に、常々自分の疑問を切り出してみた)

『異能』『異形』……どちらも、本来ならイレギュラーな存在だ。
一人、一体居るだけでも、それは偶然の産物と考えるのが妥当―――なんだけど。
それが、この街には何人も、何体も見られるんだぜ?
それっておかしくないか?
(と疑問を口にしたところで、何の根拠もあるわけではない。本当に偶然が重なっているだけなのかもしれない)
(―――だが、偶然が重なっているには、あまりにも出来すぎているのだ)
………アンジェラさんは、何か知らないか?

なるほどな。……『作り手』、か。
アンジェラさんには聞きたいことがたくさんあるけど……、
アンジェラさんは、その目的には納得して――自分がやりたいから、やってることなのか?
(敢えて彼女に目線は合わせず、ジュースを啜ったまま、そう尋ねて)
俺としちゃ、折角日本に来たんだから、仕事とかはそういうの関係なく、
日本を満喫して貰いたいんだけどな。


【あ、もしかしてやりづらかったりするか?】
【文章もいらないと思ったところは省いていいからなー】
271アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/02(月) 22:46:27 ID:OF6640/A
>>270
確かに、おかしいとは思います。
何らかの原因が有ると考えて良いでしょうが、残念ながら今の私が言えることは何も。
仮説はいくつかあるのすが、
どれもこれも根拠が乏しく、とても「知識」や「情報」と言えた物ではありません。
(発せられた当然の疑問には、嘘をつく必要はないが出来るだけ慎重に答えなければならない)
(真剣な口調と表情で伝えれば、アイスティを口に含んで一度間を取る)

それで、どうしてあなたはそれが知りたいのですか?
何か明確な目的でも、あったりするのですかね。
(「正義の味方」ならば、原因の究明と根絶を目標にするのはある意味当然)
(けれども、彼は少し違う)
(彼は素人同然であるはずなのに、妙なところで鋭いことを言う)
(お人好しである様に見えて、妙に用心深いのも、場馴れしているのも)
それとも、誰かに頼まれて。
あるいは、誰かを助ける為、だとか。
(故に彼の非常に近く、親友、恋人、師匠などに)
(自分と同じように組織の一員となって活動している、いわゆる「プロ」の異能者がいる気配を感じる)

媛名、葵さんとか、だったり──
──したら、色々とお話は早いのですけど。

(根拠は非常に薄い。前回名前を出した時、気のせいとも思えるぐらいの反応を見ただけだ)
(あくまで、当たったら儲け程度。もう一度、彼と彼女の関係を探ってみるだけでも、多少の価値はあると踏んだ)


私の目的は、私が決めたものです。私のやりたいことです。
貴方が正義の味方になりたいように、私も人を幸せにする「良い魔法使い」になりたい、だけですよ。
(アイスティのグラスを空にすれば、店員を呼びとめてデザートを頼む)
まあ、日本の生活は楽しんでますから。現状に不満はほぼありませんよ、私は。

【いえ、御気になさらずに。こちらこそちょっと強引に進めようとしすぎているでしょうかねえ】
272郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/02(月) 22:59:13 ID:lHUjIHC9
>>271
そっか……何か手がかりがあれば、少しは、対策を練れるかなと思ってたんんだけどな。
まぁ、何かあれば、教えてくれ。
どんな小さな情報でも、この街じゃ後々役立つこともあるだろうしな。
(逆に言ってしまえば、それだけこの街がどれだけ異形や能力者に溢れているかということだが)

……単純な話だよ。
俺が嫌な想いをしなくて済む。そんな自分勝手な理由だ。
それに、幾ら『夜』の人間が、異形を狩ったところで、それじゃ根本的な解決にはならない。
…そう思って、もし何かあれば解決の糸口にならねぇかなって思ったんだけどな。
ま、所詮は、素人の考えってヤツさ。
(がりがりと頭を掻いて、溶け始めたアイスクリームをジュースと一緒に掬って、口に運び)

彼女に会ったのか?
(ふと彼女の名前が出てきて、思わず尋ねてしまう。口に出してからしまったと思ったが、
 彼女は不必要に名前を晒す人間でもない。面識はあるのだろう。そう考えて、曖昧に頷いた)
まあ…それもあるかな。異形がいなければ、あの人も危ない目に遭わずに済む。
……組織に属すること以外の生き方も見つけられるんじゃないかなって思うんだけどさ。
ま、俺がそれに口を挟むには、まだ色々と未熟なんだけどな。
少なくとも先輩は、俺より強いわけだし。
(俺が心配するにはまだ早いかも、と苦笑いを交えながら、そう口にして)

……そっか、それなら良いんだ。
(彼女の答えを聞いて、屈託無く笑う)
(もしかして、と一瞬暗い考えが過ぎったが、どうやら余計な心配だったようだ)
(だったら、もう一歩踏み込んで、聞き出しても良いだろう―――)

なら、聞くぜ?
あんたは―――、あんたたちは、何がしたいんだ?
調査するだけして―――その結果、目指すものは何なんだ?
(もう遠まわしな質問は止めだ。自分らしくも無い。彼女の目を見据えて、単刀直入に尋ねた)
273アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/02(月) 23:13:29 ID:OF6640/A
【申し訳ないですが、今日はここで凍結をお願いできますか?】
【今週の金曜までなら、どの日でも21時から可能です。】
274郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/02(月) 23:18:42 ID:lHUjIHC9
【それじゃ、水曜日の夜21時からでいいか?】
275アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/02(月) 23:21:18 ID:OF6640/A
【では、それでお願いします。では、今夜もありがとうございました。またよろしくお願いします】
276郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/02(月) 23:26:34 ID:lHUjIHC9
【ああ、それじゃよろしく頼むな。今日もどうもありがとうございました】
【スレをおかえしします】
277兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/03(火) 00:23:52 ID:Z4BQqcOz
【葵先輩への置きレスに、お借りしますね】


>>266

――――良くやった。

(立て直す暇すら与えずに、クレイモアへと変化した剣糸の
 《弐式》が、甲羅へと突き刺さる。膂力が足りない分は、
 大剣の持つ重量を活かした一撃で補った。的確な
 武器の選択もそうだが、それを小器用に扱う様は、見事だ)
(しかし、そんな感嘆はおくびにも出さない。そんな事できて
 当然だと言わんばかりに、傲岸不遜な言葉で形だけ労う)

無事に任務が終わったら、その頭を撫でてやる。

(軽口を叩きながら、充電を終えた『ジムノペディ』を再度構えた。
 狙うはクレイモアの石突、柄尻とも言う、持ち手の最も下の部分)
(その直径は、弾丸のそれとさほど変わるまい。しかも
 亀の異形は、まだ生きている。体を揺らして、抵抗している。
 ―――――が、何も問題はない。そんなもの、毎度のことだ)

(緩やかに息を吐き、全身から力を抜く。筋肉で支える
 イメージではない、骨を通して、地面に支えてもらうイメージだ。
 棺桶を銃座にして狙いたい所だが、今回は真後ろから
 クレイモアを叩かねばならない。そんな下から狙うわけには行かない)

(銃身を、微調整する。例えどんな無理な体勢でも、
 しっかりと銃を支え、反動を逃がせられるなら。
 薬室と銃口を結ぶ線の延長線上に、目標があればいい)

捉えた―――――。

(電力は九発分、弾丸がプラズマ化してしまわない、ギリギリの
 最高速だ。猟狗の言葉を信頼していないわけではないが、
 プラズマともなれば、《弐式》にどんな被害が出るかは分からない)

『バチバチッ!』『ガッ、ズドン!』

『ギッ…グァァァァァァ!』

(トリガー。青白い光が迸るとともに、弾丸は既に着弾した。
 それは狙い違わずクレイモアを捉え、金鎚が釘を押し込むかのように
 胴体をえぐり貫通、後ろの壁ごと、まるで昆虫の標本のように縫い止める)



【お邪魔しました、失礼します】
278媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 00:38:52 ID:LpkLXXHE
>>277

恐悦至極―――それは、楽しみに致しておきましょう。

(頭を撫でてやる、という言葉にひとつくつりと笑ってから差し込んだ大剣を手放す)
(あとは彼の狙う軌道の邪魔にならぬ場所に退避。
 離れていても弐式の強度は操作できる――もちろん、一定距離内でないといけないし、
 それはそれで確かに精神力をつかうのだけれど、無理ではない)

(――あとは彼のその腕を信じるだけ)
(もちろん、狙いを定める彼の気をちらすようなことがないように、
 異形の手足には細心の注意を――動き、彼の方に向かいでもすれば、すぐに止められるように)

…………ッ。

(そして、青白い光が迸る。強い光に部屋が照らされ、その力を前に息を呑んだ。
 ―――圧倒的な、力。
 それが彼の正確さを得れば、絶対的中の一撃となる。
 あの小さな柄をとらえ、少しも軌道はずれることなく真っすぐに、クレイモアが突きこまれる)
(霊刀は深々と異形の身体の奥深くまで突き刺さり、そして「それ」は壁にぬいつけられた)

―――あまり、綺麗とは言えない標本ですね。
(彼女がゆっくりと、右手を握る)
(その生死を確かめるように――≪弐式≫の霊力を放出させている、のだ。
 息の根があるのなら、内部から霊力で相手の肉を焼き、命を削り、トドメを刺すだろう)
(そうでなくとも、声をあげるかあげないかの確認ができる)
(じゅわ、と肉の焼ける嫌な音がして――、少しだけ彼女の息が、乱れて、大きくため息をついた)

………さて、彼も中ボス――なのでしたね。お怪我はありませんか、ガンスリンガー。
相変らずに、……ほれぼれする、絶対に敵に回したくはないお手並みでありました。


【置きレスにひとつ、お借りいたしました】
279名無しさん@ピンキー:2010/08/03(火) 12:12:18 ID:VaDYj9hi
あげないと相手こないよな〜
280前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/03(火) 19:52:47 ID:hdOSSQil
【予告通りちょっと待機ー】

【どなた様でもどうぞー】
281前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/03(火) 21:58:10 ID:hdOSSQil
【そろそろ場所開けますかっ】

【お疲れさまでしたー】
282天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/03(火) 22:02:17 ID:dr5xDiyn
>>265
……生き返れる?
(ずいぶんと大きな話で、本当のことならすごいことだけど、でも、それとここれとは違う気がする)
(生き返るといっても殺される目にあうのに、なんで先に説明がないのか)
(仮に殺人じゃなくても、傷つけようと暴力をふるっているのに、生き返ったって簡単にありがとうなんて言えるものか)
(生き返ったら全員が全員仲間になるように話してるけど、生き返っても仲間になりたくない人、生き返りたくない人はいないのか)

なんか、屁理屈をいわれてる気がする……。

(ちゃんと説明して、麻酔をするとかして、怖い思いも痛い思いもせずにできないものなのか)
(悪い大人には気をつけろ、甘い言葉には気をつけろ、なんて標語の見本みたいな感じで、まるで都合の悪いことは話さない押し売りみたいだと思う)

そんなの、考えるまでもないよ。
求めるのは勝手だけど、人を巻き込んで、人を傷つけるのは悪いことじゃない。

(タイミング的にもう聞こえてはいないだろうけど、かまわずに最後まで言い切る)
(生き返るんだからいい、元に戻るからいいなんて奇弁だ)
(されたことは消えないから、都合のいいことだけ覚えてるなんてありえない)
(フライの言うことは鼻について、都には受け入れがたい話だった)

(そして街の明かりが戻り、いつもの日常が戻ってきたことを知る)
(旧校舎のことや不死がどうこうで、いつもだけどあんまり危機感とか意識しなかったけれど)

……隙屋先輩、わたし…って、先輩!?

(後ろから都を抱きかかえる量子を振り返ると、様子が尋常ではなく、鼻血は出てるは顔が赤くなって朦朧としてて)
(慌ててハンカチを取り出して鼻血を拭い、今度は都が量子を抱きかかえるようにして)

だ、大丈夫ですか?
誰か人を呼ばなくっちゃ。

(たぶんもう携帯も使えているはず、都は救急車を呼ぼうとあの騒ぎでも運よく落ちなかった携帯を取り出そうとして)
(そこへどこぞのカエル型宇宙人のような話し方の女性が現れる)
(どうやら量子の知り合い、ホイルのメンバーらしい)

こっちです、隙屋先輩はこっち、早く、具合が悪いの!

(都は大声を上げ、大きく手を振る)
(量子に話したいことがあったけれど、緊急事態の前に頭の隅へ追いやって)

【隙屋先輩への置きレスです】
【ふと思ったのですが、鉄塔が元に戻るなら車椅子も無事に落ちていたりしないのでしょうか?】
283媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 22:07:00 ID:LpkLXXHE
【兵部さんとのロール再開に、スレッドをお借りいたします】
284兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/03(火) 22:08:10 ID:Z4BQqcOz
>>287

(内部から焼かれる痛みに最後に力を振り絞るような断末魔を上げ、
 やがてそれすらも聞こえなくなり、だらりと四肢が甲羅から這い出てくる)
『ギュイイイイ――――』
(鞘代わりの棺桶で、再度エネルギーを充電。キャスターを回転させながら、
 階段を一段ずつ登り、弐式を手の中に収めた剣糸の隣に立った)

どうせ処分するのだから、美しく飾る必要もあるまい。
………消耗したか?

(敵にトドメを差した瞬間、大きく息を乱した彼女に
 訊ねる。元々そういった仕組みなのか、あるいはダメージのせいなのか)
(もしそれなら、少々体を休めるのも厭わない。ラスボスを前に、
 準備は万全にするべきだ。体力回復は必要だろう)

よく出来た猟狗のおかげで、かすり傷一つない。
借りものである事が惜しくなる。僕とて、その牙に狙われたくはないものだ。

(そして、階段を昇り廊下を進んだ先にある、巨大な重々しい扉を見上げた。
 あの向こうは、研究所所長の私室になっていたはずだ)



【葵先輩とのロールに、スレをお借りします】
【それでは今日もよろしくお願いしますね】
285媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 22:18:58 ID:LpkLXXHE
>>284
―――それもそうでしょうか。
(処分するのだから、という言葉に仕事時の彼らしさを感じて僅かに笑う)
(それから、消耗したかと尋ねられればゆっくりと左右に首を振った。大丈夫というように肩をまわし、
 弐式から手をはなせば、その大剣は淡い光につつまれ、最後には光の粒となって弾け消えた)
(消えた、というよりも正確には彼女の体内に戻った、のだけれど)
………一度戻せば、すぐに楽になります。この通り、です。
(嘘か本当か。それでも、今の彼女の呼吸はもとに戻っているし、その貌に疲労の色はないはずだ)

そんなに褒められると、居心地がよくなってS3に居つくかもしれませんよ?
いいえ。肩とか、大丈夫でした? その、大きなそれの反動、とか。
それにしても、そのような得物を扱うだなんて、……私、存じ上げませんでした。
ああ、でも、≪弐式≫も貴方の前では初御目見え、になりましょうか。
(彼の視線につられるように、階段の先を見上げれば、そこには重々しい扉があった)

―――生きていると思いますか、死んでいると思いますか?

(あまり縁起でもなければ不謹慎な言葉だが、彼女は扉を見つめたままそんな言葉を投げかける)


【はい、こちらこそ今夜も宜しくお願い致します。リミットなどありましたら遠慮なくッです】
286兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/03(火) 22:33:00 ID:Z4BQqcOz
>>285

そう言うのなら、信じるさ。

(自由に出し入れ可能、様々な刀剣類に化ける、そして
 その刀剣は、折れず手入れの要らない特殊なエネルギー体で構成されている)
(それだけ強力な武器を扱うからには、それなりのリスクが
 伴うだろう。だが、彼女が大丈夫と言うならそれでいい。
 休息ならともかく、無駄な追求に使う時間はない)

その気などさらさらない癖に、言ってくれる。
大丈夫だ、火薬の爆発で飛ばしているわけではないからな。対物ライフルよりは、まだ扱い易い。
………『ジムノペディ』は、よほどの事がない限り使わないからな。
あなたのそれも、そうと見えるが。

(でなければ、日常的に使用していてもおかしくない。
 自分の兵器は重いし目立ち、かさばる。威力が過剰であり、
 一般的な異形であれば、89式5.56mm小銃までで片が付く)
(一方彼女の弐式は、自由に持ち運びができ形態も自由自在。
 それが何故あまり使わないのかと言うなら、やはりリスクがあるのではないかと推測した)

………さあな。人間である以上生きていればとは思うが、期待はしない。
それだけの業は抱えているだろう。

(感慨もなくさらりと言い放ち、その扉に向けてM37を構える)
(そして隣の剣糸を見上げ頷くと、彼女が先んじて扉を開けるのを待った)
287媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 22:46:27 ID:LpkLXXHE
>>286
『ジムノペディ』――その子はそういうお名前なのですか。
(へえ、というように彼の持っているその「武器」を眺める。
 じむのぺでぃ、と、名前を何度か口の中で転がしながら、何かの名だろうかと記憶と照らし合わせるが
 結局は彼女の知識にはひっかからなかったらしい。今度聞いてみよう、というように頷いて)
……まあ、私のこれは、こうして使うようになったのは近頃のことですので、
昔は、日本刀を用いておりました。
(竹刀袋でいちいち真剣を持ち運ぶのは、色々と面倒なこともございます、と目を細めてから)

――――では、参りましょうか。

(感慨のない言葉に、ふ、とひとつ息を吐きだす)
(左手に力をこめると、淡く青白い光が彼女の手を覆い――そして、出てきたのは最初の日本刀。
 鞘をベルトにつがえ直し、刀を引き抜く。それから、ひとつ息をついて―――ドアを、開けた)

(開けた瞬間に、一歩前にでて刀を構える)
(最大限に意識を研ぎ澄ませて、闇の中を睨みつけた―――)
288兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/03(火) 23:03:36 ID:Z4BQqcOz
(媛名葵が扉を開ける――――そこは、広大な空間だった)
(先程の階段と同じく、壁に取り付けられた窓から月明かりが
 差し込んでいる。いや、それだけではない。暗いが、部屋の中を
 見通すには十分なライトが設置されていた)

(それに照らされているのは、放置された異形らの死体。
 『グレムリン』や『ナイト・クローラー』のみならず、
 二人がこの施設では戦ってはいない異形の姿もある。
 全て、巨大な力に叩き潰されたように撲殺されていた)
(部屋の隅には、簡素なベッド。それすらも、剥き出しのコンクリートの
 上に無造作に置かれている。そして扉の反対側には、
 その広大な空間の半分近くを埋め尽くすほどの、巨大なコンピューターが
 存在していた。その中央にて、一組の男女がいた)

「………にん……げん………?」

(最初に声を発したのは、高校生ぐらいの少女。色素の薄い
 灰色の髪に、赤い瞳。左目には、ハート型の眼帯をしていた。
 それなりに起伏に富んだ体を、包帯でぐるぐると巻いて衣服代わりにしているらしい)
(白衣姿の男の方は、女が反応するまでもひたすらに、
 何かに取り付かれたように、コンピューターのキーボードを叩いていた。
 だが包帯の少女が人間と呟くと、初めて手を止め、後ろを振り返った)

「………ほう」

(晶と葵の容姿を軽く眺めた後、椅子を回して、改めて
 両者に体を向ける。胸に留められたネームプレートには、
 間 平〔はざま たいら〕と記されていた)

ほぼ無傷でここまで来たか。私ほどではないが、なかなか有能な人間のようだ。
289媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 23:16:14 ID:LpkLXXHE
(月明かりと、薄い人工光――冷たいコンクリートに横たわるのは、死骸)
(そしてその部屋を埋め尽くすのは機械だった。
 ちらりと脳裏をよぎったのは少し前の仕事。水鏡と共に、片付けた――都市伝説の裏の闇)

(足元の死骸を避けながら、もう一歩前へと進む)
(男女を確認。全身に包帯を巻いた少女と、『間 平』というネームプレートをつけた男性。
 個人的に、戦闘を警戒すべきは前者、だと思うのだが、
 その言葉からしてかなり矜持が高い、のであろう察することができるのは後者。もしくは――)

……言葉相応に、有能か。
(刀を構えたまま、思考の続きを小さく呟く)

―――いかが、致しますか?
わたし、どちらも始末をつけた方が良い気が致しますけれど、……ご命令を、ご主人様?
(そして、刃の切っ先はどちらかといえば少女の方にむけたまま)
(彼女は一組の男女の方をむき、振りかえることをせずに晶に尋ねかける)
290兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/03(火) 23:32:48 ID:Z4BQqcOz
>>289

………原則では、人間は逮捕を最優先だ。異形という確証はない。

(どうやら、晶も判断を決めかねているようだ。銃口だけは
 葵と同じく、返り血で包帯を赤く染めた少女の方に向けている)
(無精髭の生えた顎に手を当てながら、『ガンスリンガー』と《剣糸》の
 やり取りを注意深く聞いている男、平。納得したように頷くと、声を発する)

「その疑問に答えを与えるなら、私は人間、こいつは異形だ。
 そこの死骸も、全てこいつが作り出したものだ。
 だから君達が今すべき事はこいつを処分し、私に君達の思う罰を与えることだろう」

(異形、と呼ばれた少女がびくりと体を振るわせる。
 自分に向けられた刃の切っ先とショットガンを
 目にすれば、今にも泣き出しそうな表情になって)

「さあ、『キュクロープス』。さっきのように、こいつらを殺せ」
「で、でも………この人達は、人間、です…………」

(やれやれ、と平が首を振り、溜め息を吐く。胸の前で両手を組み、包帯の少女を見上げ)

「そうだな、彼らは人間だ。しかし、お前はもう化け物だ。
 彼らは化け物を殺しにやってきた。既に階下の異形は皆殺しに
 されただろう。お前もそうなりたくなければ、戦うしかないだろう?」
「……………!!」

(その言葉に、包帯の少女は涙目ながら二人を睨み付け、
 ボクサーのように構えを取った。踏みこんだ足が、床にひび割れを作る。
 彼女の両手には、赤色に染まった板状のメリケンサックが装着されている)


――――行くぞ!

(向こうの戦闘する意志を感じた晶も、戦う意志を持ったようだ。
 激を飛ばしつつ、ショットガンのトリガーを引く。ゴム弾が空気を裂き、少女の頭部へ飛来する)
291媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/03(火) 23:43:59 ID:LpkLXXHE
>>290
そうですね。
私が現在お仕えしているお方々の為すべきことは、『そう』だと存じております。
(≪深凪≫だったら違うけれど)
(そんな言葉が今の彼女の言葉の裏にはちらついていた。刀を握り、少女に刃を向ける)
(今にも泣き出しそうな少女を見つめる黒色の瞳は――、ただ何の感情もうつさず、少女を見ているだけ)

――――。
力押しタイプは、正直に申し上げれば苦手、なのですけれど……
(右下方に刀を構え、ちゃき、と持ち直す)
(月光がその刃に反射して、鈍く光を放ったのと――自分の後ろから、空気を切り裂く弾が飛んだのはほぼ同時)
(それと彼の檄を合図として地面を蹴り、懐に飛び込むようにして身をかがめる)

………ゴム弾じゃ、おそらく―――、無為、です。

(視線を鋭くさせながら、握り直す)
(晶が狙い狂わず頭部に放った弾――それを少女が処理しているあいだに、その身体に一撃を加えようと、
 長く結った髪をなびかせながら、かがめた身をすっと伸ばし、下から上へと刃を滑らせ――ッ!)

(だが、何を感じ取ったか、刀を振りあげた瞬間、彼女は叫んだ)

―――ッ、ガンスリンガー……ッ!!
(その叫びは、追撃を求めるものだったのか、それとも―――)
292兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 00:02:35 ID:7KTq+iKv
>>291

(ゴム弾では、無意味。そう感じ取った葵の判断は、正しかった)
(何故リボルバーでなく、戦闘力を奪うゴム弾にしたのか。
 瞬間的な判断だったため、晶自身もたまたま手にしていたら、そう答えるだろう)
(それはともかく、晶の放った弾丸に対する少女の行動。それは、単純な反射だった)

(ただ顎を引いて両目を瞑る、素人のような動き。
 不意に輪ゴム鉄砲を飛ばされたら、大体の一般人は取るであろうそれ)
(そして、プロボクサー級のパンチが頭に叩き込まれる――――それだけ、だった)

「痛い………っ!」

(鍛えた人間であっても、頭部というのはどうしようもない。
 本来なら脳震盪を起こし、即座に倒れ込む一撃。それを少女は、痛い、の一言で済ませた)
(右目から一粒の涙をこぼし、全く体制の崩れていない状態で、接近する剣糸を迎え撃つ)

(下から上へと、斬り上げる一刀。それを少女のメリケン
 サックが迎え撃つ。細い腕、媛名葵のものと、大差ないであろう華奢なもの)
(――――それでも。その一撃は、不可思議なまでに強烈だった。
 あたかも巨人の振り下ろした鉄槌のように、打ち下ろすかのような右の一撃が、日本刀を叩き落とした)

剣糸ッ!

(目の前の光景を、信じられないような目で見ていた晶が、
 剣糸の呼びかけで『ガンスリンガー』に戻る。少女が
 反対側の腕を構えたのに対し、スライドを動かし、次弾を装填させた。
 持ち返る時間も惜しい。左手に放たれた弾丸が、僅かに
 そのストレートの速度を落とす。それでも巨人の鉄槌は止まらず、
 猟狗の腹部目掛けて真っ直ぐに迫った)
293媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 00:14:04 ID:W5PoDulU
>>292
(ゴム弾の当たった反応は、ちょっと飛んできたボールが当たった程度の反応。
 ただ、その少女は「痛い」とそう涙目になっただけで、次の瞬間にはこちらを捉えていた。
 ――だから、叫んだ。
 だが、その叫びも、そして自己の反応もいささか遅すぎたようだった。少女の細い、華奢な腕が―――)
―――――…ッ!
(日本刀を、叩きおとした)

(耳に聞こえるのは、自分の識別名を呼ぶ晶の声)
(刀を拾っている暇などない。
 いくらか威力の落ちたストレートを、かわしきるだけの距離と時間と、身体能力も無い。
 ならば、彼女が取る行動はひとつ、せめて急所をかわし――その威力を少しでも下げること……ッ!)

ッ、ぐっ、ああっ―――ッ!
(鋭く深い一撃が、腹部に叩きこまれる)
(だが、その一瞬、拳と彼女の腹部に挟みこまれていたのは――ひとつの圏。
 しかしながら、少女の拳はその圏さえも曲げ、そうしてそれごと彼女の腹部に、真っすぐに入った、のだ)
(予想はしていたけれど、バケモノ――、そう思いながら、身体が吹き飛ぶ。したたか背を壁に打ちつけ、一瞬意識が飛んだが)

――――……ッ、はぁっ。
(少しだけよろめきながら、それでもすぐに立ちあがる)
(――ガンスリンガーに近づけさせるわけには、いかない。自分は前衛、――
 彼の身体に、あれがつきこまれてしまえば……それこそ、ひとたまりもないだろう、と)
………ッ、貴方をバケモノになさったの、そこの男ですか――? なるほど、有能なだけ、ありますッ!
(太腿のホルダーにあったダガーを数本引き抜き、少女の顔面めがけて投擲した)
(鋭い銀色の切っ先は、その瞳や口元めがけ、宙を裂きながら飛んでゆく)
294兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 00:33:29 ID:7KTq+iKv
>>293

媛名葵………ッ!

(仲間が吹き飛ばされ、思わずその名前を叫んでしまう。
 どうにか生命に支障がないことを確認し、再び眼前の少女、『キュクロープス』にに意識を向けた)
(もはやショットガンは何の役にも立たないと判断し、
 それを横へ投棄する。代わりにリボルバーをベルトから抜く、が)
(これも、恐らく急所にでも当たらなければ効かないだろうと理解した)

「ああ、その通りだ。天才たるこの私が生み出したシリーズの
 中でも、『キュクロープス』は『ヘカトンケイル』の次に
 並ぶほど、高い戦闘能力を持つ。だからこそ、こいつだけを残し他のシリーズを野に放ったのだよ」

(晶には、平の言葉に耳を傾けるだけの余裕はなかった。その意味を察することもできない)
(剣糸の投擲した刃が、空を裂いて少女を狙う。両腕を
 掲げ、包帯の少女はガードした。白い衣を容易く破り、銀色の刃が食らい、つかない)
(皮膚を破った刃は、しかし澄んだ音を立てて弾かれた。
 その下の筋肉に、まるでそれが鋼鉄の壁であるかのように)

いやっ………死にたく、ない………!!

(そして今度は、しゃがみながら大きく振りかぶったアッパー。
 当然のごとく拳はコンクリートの地面をえぐり、なおも進む)
(そのまま振り抜き、散弾のように晶に放たれたコンクリート片。
 すぐさまリボルバーを発砲、自分に当たりそうなものだけをなんとか撃ち落とす)

くっ………っ!?

(だが、その頃には『キュクロープス』は側へと迫っていた。
 繰り出された拳を、持ち前の反射神経で回避――――。
 しかし、そのあまりに速い拳の作り出す風圧が、当たらずとも小さな体の体勢を崩した。どさり、と背中から床に倒れる晶)
295媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 00:52:38 ID:W5PoDulU
>>294
(効かないことは、あのゴム弾が効かなかったことから、予想はできたはずだった)
(それでも、少しの時間稼ぎは出来ると思っていた。だが、それさえも叶わない)
(だがしかし、――あれは、何だと言うのだろう。ついこの間、似たようなものと戦った気がする)
(前に戦ったそれは、もっと無骨で、もっとむき出しの機械の――ソレでは、あったのだけれど)
………他を、野に、放、った―――?
(だが、今はその意味を問いだたしている時間も、ない)
(『キュクロープス』が放った拳が地面を抉り、その破片を打ち落とした彼に、再び、少女が迫る)

(――足は無意識に地面をけってはいたが、この距離じゃ間に合わない)
(あのまま、じゃ、彼の小さな身体が、拳に、潰される――ッ!?)
(いやな汗、いやなくらいに鼓動を早める心臓。気づいたときには、後先考えずに声をあげていた)

――――……ッ、……弐、式ッ―――!!
……夜乃刀(やのと)ッ、動いてッ――……、魔を討ちなさい、―――ヤノトッ!!

(声をからさんばかりの大声)
(彼女が声を張り上げたとたん、先ほど叩き落とされて地面に転がっていた弐式が光を放つ。
 そして使い手のいないはずの日本刀は、まるで自らが意思をもったかのようにゆらりと揺れると、
 その切っ先を少女の脇腹に定めたまま、勢いよく襲いかかった)

……ひょう、ぶさん……ッ、あきらさん――…!
(ズキズキする頭を押さえるような余裕も無い)
(少しつまりがちに彼の名前を呼びながら、背中から倒れたその身体を引き寄せて、立たせようと――)
296兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 01:08:57 ID:7KTq+iKv
>>295

――――。

(マズい。絶対的に不利な体勢。こんな小さなリボルバーなど、
 この少女の手にかかれば紙で出来た兜のように、簡単に壊されてしまうだろう)
(そして貫通した拳は、容易く己の体を砕く。『ジムノペディ』の
 ケースを挟める隙間もない。奇跡を期待して、次を回避するしか、ない)

「………………」

(あるいはそれは、一瞬だったかもしれない。倒れた
 晶を見る異形の少女、『キュクロープス』の単眼が、
 とても悲しげな瞳で、自分の手に生命を握られている少年を見ていたのは)
(震える体で、少女はそれでも拳を引き―――――)

「なっ………えっ………?」

(『ガンスリンガー』が初めて聞く、媛名葵の大声。
 それと同時に、異形の脇腹に、日本刀が刺さっていた。
 誰かが投擲したのではない。媛名葵が、遠隔操作をしたのか)
(一方『キュクロープス』は、完全に不意を突かれた形に
 なった。鋼鉄の強度を誇る筋肉でさえ、弐式の持つエネルギーには
 勝てなかったのか。段々と深く、刃が刺さっていく)
(痛みに狙いをそらされた拳は、少年から外れた床を殴る。
 小規模な爆発のようなそれが、『ジムノペディ』ごと
 その体を《剣糸》の方へと吹き飛ばした)

(右肩と右のこめかみから血を流しながらも、葵の手を借りて、
 なんとか地面に立つ。しかし彼の表情は命が助かった安堵ではなく、
 よく分からない、不安と迷いを宿すような表情になっていた)

………なんだ、あれは。

(『キュクロープス』は苦しみ呻きながらも、何とか
 その体から日本刀を引き抜くことに成功した。包帯を赤く染め、涙をただ流し、微かな嗚咽すら聞こえてくる)
297媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 01:20:58 ID:W5PoDulU
(ひとつの拳で、まるで小さな爆発が起こったようだった)
(ジムノペディごと飛んできたその小さな身体を、それこそどうにか、というように受け止める。
 怪我はないか、と聞こうとしたところで―――、ふと、地面に立った少年の表情に気づく)

(不安と、迷い)
(それらがないまぜになったような表情をして、晶が呟いた言葉――それにつられるように少女を見た)

………何を、ご覧になったのですか?
(視界が、霞んだ)
(左右に頭を軽く振って自分を立て直しながら、息を吐きだす。
 引き抜かれた刃を見れば、――力強く念じ、……すると、キュクロープスの手から日本刀が消えた。
 先ほどと同じように、光の粒子となってかき消え、その光の粒は彼女の元へと戻ってきた)

ああ、いえ。
それよりも、あの方に聞いた方が、早いのかもしれません。

―――間さん、でありましたでしょうか。
(ネームプレートの名前を思い出し、男の方に目をむける)
(一応は晶の前に立ち、改めて具現化させた――日本刀の刃は、嗚咽をあげる少女に向けたままに)

そろそろ、ネタバラシしてくださっても、よろしいのではないですか?
……彼女の人格は、元は、――いいえ、……“彼女”は、何、でありますか?
298兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 01:48:06 ID:7KTq+iKv
>>297

あれは、アイツは………。

(何を見たのかと聞かれ、説明をしようとし、言葉に詰まる。
 トドメの瞬間、目の前の異形が、拳を振るうのを躊躇った気がした。
 けれどそれは自分の見間違いや、思い違いの可能性もある)
(戦意が灯ったかと思えば、再び泣き出し戦意を喪失した包帯の少女。
 間 平はただ黙って両者の様子を眺めていたが、葵の問いにふむと頷いた)

「見所のある女だ、天才たるこの私の研究に興味を持つとは。
 隠すつもりもない。そこの異形は一年前は、ただの人間の少女だった」

(晶は平の言葉に耳を傾けながらも、リボルバーを取り落とした
 手に最後の武器、『ジムノペディ』を抜き出し持たせる)
(白衣の研究者はそんな行動など全く気にせず、自分の言葉に酔いしれるように語り始めた)

「階下に、他の被験者候補達もいただろう?君達さえ訪れなければ、
 彼らも栄誉ある私の研究に加われたと言うのに、残念で仕方がない。
 まあともかく、結論から言えば、私は遺伝子レベルで
 異形と人間を同一化させる事に成功した。それだけではない、
 人間の知能に異形の能力といったように、ありとあらゆる機能を
 選んで、備わらせることすら可能なのだ。天才たる私の技術によってな」

(とうとう椅子から立ち上がり、滑稽な劇団員のように両手で空を仰ぐ。
 もはや『キュクロープス』も、自分すらも眼中には入っていない。典型的な、マッドサイエンティストだ)

「これがどんなに素晴らしい事か理解できるか?人類の確信だよ。
 知恵という禁断の果実に手を伸ばした人間は、更にそれを持って
 異形の強靭な肉体、更には特殊な超能力までも手に入れる。
 不治の病や環境問題など人類が抱える物は、全て天才たる私の研究で解決する時が来るだろう」

(異形に知識を植え付けコントロールする事は難しい。
 ならば、知能ある人間に異形と同等の能力を与えればいい。
 偶然にも平が生み出したものは、闇の組織が求めていたものと一致し、取引に至ったようだ)

「人類は次のステージへと到達するのだ。そんな人類を導く
 役目を担う私を運命はどう扱うのか、見させてもらおう」
「さあ、戦え『キュクロープス』」

(ひとしきり満足したのか、男は椅子へと戻り、異形の少女へと指示を出す。
 しかし『キュクロープス』は、目元をごしごしとこすり、動かない)
299媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 02:06:13 ID:W5PoDulU
>>298
(自己の研究のためなら、周りなど顧みない)
(足元にどれだけの肉片が散らばろうが、その足元でどれだけのものが泣き声をあげようが、
 彼らが見えているのは、ただ目標のみ。陶酔的なまでに、それを求めて欲する。
 ―――だから、彼らは、決して振りかえらない。否、振り返っても……目標を諦めない。
 足元にある犠牲は当然で、到達すべき目標は、何物にも代えがたいと崇高なものと信じているから)
(本城冴子も、そうであったのかも、しれない)

(そして、それは――己も同じだ)
(信じるもののために、貫きたいもののために、他を、狩る)

――――それは、それは。
(リボルバーを取り落とした晶の方に、黒色のひとみをちらりと向けてから、その様子をうかがい)
……なんと素敵な、夢物語でありましょうや。
(刀を握り直しながら、ただ彼女は言葉を吐きだした。感慨もない、ただし彼に対する侮蔑もない。
 感想としてその言葉を吐きだしながら、ただ、黒髪を揺らして小首を傾げたのだ)

キュクロープス、でしたか?
本当はお名前があるのでしょうけれど、今宵は……そのように呼ばせていただくこと、お許しください。
(涙の零れる瞳をごしごしと擦りながら、命令に対して動かない少女をに声をかけて)

貴方は、どうしてあの方に従っておいでですか?
我らを殺すのは、我らに殺されるのが怖いから――、で、ありますか……、

なればもし、我らが貴方を保護すると申し上げますれば……、貴方は、どちらについてくださいますか?
貴方を殺さぬから、と申し上げたなら、貴方はどうなさいますか?
300兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 02:16:05 ID:7KTq+iKv
【すみません、今夜もまた凍結して頂いてよろしいでしょうか】
【明日水曜日もまた、僕は22時以降でしたら解凍できますので】
301媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 02:17:09 ID:W5PoDulU
【大丈夫、です】
【それと――明日、なのですが、ごめんなさい。予定がどうにも分からない状態で】
【たぶん、22時は帰られると思うのですけれど、また明日の夜に改めてご連絡する形で大丈夫ですか?】
302兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2010/08/04(水) 02:26:29 ID:7KTq+iKv
【はい、問題ありません。どちらにせよ、22時までには避難所を確認させて頂きますので】
【それでは、今夜もお付き合い頂きありがとうございました。
 何だか長引いているロールですけど、そろそろ終わりが
 見えてきそうなので、もう少しだけ付き合って頂ければ幸いです】
【お休みなさい、葵先輩。また明日以降、お会いしましょう。ノシ】
303媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/04(水) 02:30:56 ID:W5PoDulU
【ありがとうございます】
【いいえ、こちらこそ本当にいっぱい付き合っていただいたうえに、沢山楽しませていただいて】
【終わりが見え始めて、嬉しいような寂しいような何とやらではありますけれど、
 こちらこそ、またお付き合いしていただけるととっても嬉しい限りであります。ラストスパート、ですね】

【お休みなさい、兵部さん。それでは明日以降に――どうぞ、佳い夢を ノシ】

【それではスレッドをお返しいたします。貸して下さって、ありがとうございました】
304郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/04(水) 21:32:51 ID:IYpU1yR7
【アンジェラさんとのロールに借りますッ】
305アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/04(水) 22:01:00 ID:Aw1WnIWQ
>>272
了解しました、覚えておきましょう。
ただ異形や異能といった常識外れの者が関わっている以上、あまりにも雑多な情報が多いのです。
例えば、ある都市伝説がこの街の秘密の全てを語っていたとしても、
それの誤った部分やかけている部分を正しく補完し、真実にたどりつくのにどれだけの手間と時間がかかるやら。
(炎天下の大通りへと視線を移しながら、言葉を紡ぐ)
(得た情報から情報を集めるのもまた自分の仕事)
(未だ山のように残る謎のキーワードや事件を抱えている事を思い出せば、少し憂鬱な気持ちになるが)

ああ、なるほど。確かに貴方は『正義の味方見習い』さんなのですねえ。
(自己満足であることを認めながらも、不特定多数を守る)
(アンジェラや『魔女』の好むタイプの思考の持ち主)
けれども、異形や異能が無くなっても、そう簡単に行かないとは思いますよ。
異形や異能のおかげで生活出来ている人も、確かにいるのですから。
──私も含め。
(がりがりと頭をかく様子をどこか愛おしげに見ながら、ウエイターからティラミスを受け取る)

ええ、一度お会いしました。優秀で、美しい方でした。
一応はお互いがお互いを認識しながらも、不干渉でいきましょうという形の協定を結ばせて頂いたのですが……
(敏感な反応から察するに、やはりある程度深い関係である可能性が高い)
(それがすぐに役に立つわけではないだろうが、一つのつながりを知れたので良しとする)
なるほど。彼女はかなりの修羅場をくぐってきたようでしたからねえ。
どのような未来に進むとしても、ともかく望んで、あがいていくしかないのかもしれません。
(ただの先輩と後輩、という感じではない気がするが、そこを詮索しても仕方がない)
(郡の言葉に頼もしさと少しの可愛らしさを感じれば、微笑みのままスプーンを口に運ぶ)


(その後に問われるのは己の目指すもの)
(スプーンを置いて向き直れば、真面目な表情で彼の瞳を見る)
私も、私の所属する機関も目指す先は人類の幸福です。
その為に、機関は異能や異形を調査して、無理のない異形や異能の管理方法を模索し、
私は、私自身のやり方で人類の多くを幸福にする方法を模索しています。

【お待たせしました。では、よろしくお願いします】
306郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/04(水) 22:15:43 ID:IYpU1yR7
>>305
だな。俺は情報を扱う分には素人だけど、その情報を取捨選択して、
整理し、そして真実を掴むことの難しさぐらいは分かってるつもりだ。
でも、まぁ…情報ってのはないよりはマシだと思うぜ。
何もなければ、判断することさえ出来ないんだからな。真実へ辿り着きようもない。
(アンジェラにつられて、視線を大通りへと向ける。外は熱気が伝わってきそうなほど、
 照り返しが強く、通行人の表情も暑さで辟易しているものが見受けられる)

……それでもさ。誰かが目の前で理不尽に殺されるよりはよっぽど良いと思う。
もちろん、それって俺の無責任な価値観でしかないんだけど。
それに、人の生き方ってひとつじゃないだろ?
大変なことだけど、不可能なことじゃないと思うんだ。
(勿論、これも無責任な価値観でしかないけど、と付け加えて苦笑を浮かべる)

まぁ、あの人に手を出したら、それがたとえ人であろうと異形であろうと、俺には関係ないけどな。
『正義の味方』である前に、俺はあの人の『後輩』なんだから。
もちろん、それはあんただって例外じゃない。
(もっとも、そんな心配はないだろうけどと言いつつも釘を刺すような言葉を投げかけて、ジュースを啜る)
そうだな。未来なんて誰にも分からないもんさ。
占い師だって、『占う』だけで、その未来を『確定』しているわけじゃない。
確定されていないのなら、幾らでも変えることはできるはずだ。

………なるほどな。嘘はついてないみたいだ。
そのあんたたちの目指すものが、正しいのか間違っているのか、俺には判断できない。
けど、あんたの真剣な気持ちは分かったつもりだ。
(そこで、視線を上げて、彼女へと向ける。その真摯なまなざしに答えるように)
…まあ、そういうことなら、何か知りたいことがあれば、俺も調査に協力するぜ。
その代わりと言っちゃなんだけれど、そっちの情報も貰いたい。…ま、相互扶助ってやつだ。

【こちらこそ、よろしく!】
307アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/04(水) 23:06:00 ID:Aw1WnIWQ
>>306
無責任な価値観だとしても、それを善と捉える人間は多いでしょう。
どうやら、私は少し無粋な事を言ってしまったようです。
貴方はそれを、『正義』を信じたままでいいのだと思います。
(苦笑にはしっかりとした笑みで答えながら、彼の言葉を聞く)

なるほど……
私が想像していたよりもずっと深い関係のようで。
(夢や大義よりも上にあるのは、『先輩』媛名葵への想い、らしい)
(本当に恋人同士の可能性すらある)
ええ、まだ何も決まっていないのですから。
これから皆で作っていくべきなのだと思います。

正しいのか間違っているのかなんて、私たち自身も解ってはいません。
ですが、そう言っていただけると私としては嬉しい限りです。
(眼を逸らさずに、そぞ視線を真正面から受け入れて)
今のところは、特に調査を依頼することはありません。
が、そうですね。何かありましたら、お願いしましょうか。
ただし、情報という報酬を出すのなれば、こちらも貴方を素人とは扱いません。
それで、よろしければ、その内に同行をお願いすると思います。
如何ですか?

【大変お待たせしました。ちょっと、応対していまして……】
【とりあえずそれは終わりましたので、続行できますが】
【他に何か発展させたい話題等がなければ、私は次の発言で〆に向かおうと思います】
308郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/04(水) 23:23:32 ID:IYpU1yR7
>>307
さて、どうだろうな。ま、想像する分にはどうぞ勝手にしてくれ。
(そう嘯きながら、苦笑し、ジュースを飲み干して)

何にしろ、今のところ話を聞いた限りじゃ、敵対する理由はないみたいだしな。
それなら、お互いに利用したほうが有意義だろ?
ただでさえ、この街は異形に絡む組織が多い。もちろん、そんな奴らと手を結ぶのも手だけど、
何かとしがらみもあるかもしれない。……まぁ、そういうときに俺を利用してくれたらいいさ。
(要するに、気軽に利用してやってくれと申し出て。)
(ただでさえ、異形・異能に纏わる情報の多い街だ。それを効率よく収集するには、少しでも手が多いほうがいいだろう)
(それは彼女にとってもそうだし、彼にとっても同じことだった)

ああ、もちろん。上等だ。
―――蛇の道はなんとやら。そこはお互い様ってやつだ。
俺も、情報という点ではあんたをカードとして手に入れることが出来るんだ。
その代償なら、その条件も呑むさ。
(―――と、そこでふいに携帯のメールが着信する)
おっと……早く帰らないと、用事があるんだった。
暑いけど、この中を帰らなきゃなぁ。
(辟易とした表情を浮かべながら、ちらりと照り返しの強い大通りを眺めて、席を立ち上がる)
コイツは、今日の『情報料』として払わせて貰っておくぜ?
(彼女のテーブルの伝票をひょいと摘むと、ひらひらと揺らして)

【ん、それじゃ俺も次のレスで締めるとするよ】
309アンジェラ ◆rdAV3DcvpI :2010/08/05(木) 00:06:39 ID:5/NmroLu
>>308
利用し合った方が得策ではありますが……・
(あくまでも一人の異能者である郡に、そこまで負担をかけていいものか戸惑う)
(だが、彼は『正義の味方』)
(一般的な利主義など、唾棄すべきものなのだろう)
いえ、了解しました。
それなりに重要な案件を回させていただく事もあると思いますので、
ある程度の覚悟と、鍛錬をしておく事をお勧めします。

ええ、では。
ただ、くれぐれも気をつけてくださいね。
(携帯を開き、席を立つ郡を眼で追いながら)
(スプーンでティラミスを少し削って口に運ぶ)
……
……ま、まあ貴方がそういうのならば、それで。
(つままれた伝票の数字は約1500)
(さすがに悪いと思う自分がいながら、合理主義な自分がそれを承諾してしまう)
(ただ、自然にそういう行為ができる郡は、やはり女性にもてるんだろうなあなどと)
(勝手に感心しながら、ティラミスを少しずつ食べていく)

(彼女が喫茶店を出るのは、もう少し後の事らしい)

【お待たせしました。此方の状態が不安定で、色々とお待たせしてしまい本当に申し訳ありません】
【それでは、此方はこれで〆とします。お相手本当にありがとうございました】
310郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2010/08/05(木) 00:31:45 ID:Y5pDLpMi
>>309
覚悟はもとより、鍛錬は心得た。
……ま、素人の俺がどこまで、あんたたちに協力できるかは分からないけどな。
俺で役立つことがあれば、十二分に使ってやってくれ。
俺もそれなりに見合った報酬(きょうりょく)をいただくことにするからな。
持ちつ持たれつってやつだ。

ああ、でもそれはお互い様だ。
異形もだが、此処は色んな組織が絡み合う街だ。
当然ながら、あんたはその思惑の渦中に飛び込もうとしてる。勿論、俺もだ。
せいぜい、謀略の駒や被害に遭わない様にな。
…もっとも恐ろしいのは、異形なんかじゃなく、人間なのかもな。
(そんな捨て台詞を破棄ながら、レジで会計を済ませ、そのまま店を出て行った)


さて、と―――。
(店を出た途端に、緊張感が抜けてしまった)
(どうにも、こういう話をすると力が入ってしまう)
(折角の夏休みなのだ。もう少し楽しいことに有意義に時間を使ったほうがいいな、と苦笑を漏らしつつ)
(彼女との出会いは、新しい自分の力になるのではないかと予感めいていた)


【それじゃ此方はこんな感じで締めということで】
【状態が悪いのに付き合わせて悪かったな。言ってくれれば後日でもよかったのに】
【ま、それはさておき、お疲れ様。お付き合い頂いてありがとうございました】

【それではスレをお返しします】
311隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/05(木) 00:44:33 ID:Z9e05wem
>>282
(高熱に苛まれながらも、私は天羽さんがフライの言い分を拒絶したことに、安堵をおぼえていた)
(フライと会話を始めた時点で、私が最も恐れていたのは、フライと天羽さんが、友情を持ってしまうことだった)
(天羽さんが、リンクス側の考え方を受け入れてしまったら? それでなくても、フライに情が移ってしまったら)
(『ホイル』としては、非常に具合が悪い……リンクスと敵対し、天羽さんを仲間にしたい側としては)
(でも、これならきっと安心だ。天羽さんは、リンクスに協力しようという考えは、きっと起こさないだろう)
(殺されて、洗脳されて復活させられない限りは……)

(土手にジープを停めて、運転していた人物はこちらへ駆け寄ってくる)
(二十代後半ぐらいの、背の高い白人女性だった。目が水色で、鼻が高く、そばかすがある)
(ニンジンのように赤い長い髪を、後ろで太めのみつあみにしている……まあ、日本人離れした美人である)
(某警備会社の警備員の制服を着ており、それが彼女の職業を説明していた)

「あややや、《クオンタム》殿! なにやら現在進行形で、血まみれになりつつあるではないですか!?
 相当な強敵に遭遇したのでありますな!? 何たる不覚っ、私が速やかにあなたを見つけてさえいればー!」

いや、待って、慌てないでマギーさん……これは敵のしわざじゃないんだ。
ただの体調不良、だと思うよ……。一応、病院で検査を受けたいから、運んでくれないかな。

(年齢や見た目に反し、大げさな子供っぽい仕草で悔しがる彼女に、私は諭すように言う)
(天羽さんに拭ってもらった後も、鼻血はドロドロ出続けていたから、見た人が慌てるのも無理ないかもしれない)

あ、そうそう、こちらの彼女も、車で学園の寮まで送ってあげてもらえないかな。
前に話した、天羽都さんだよ。今回の敵は、彼女の能力のおかげで撃退できたんだ。

「おおっ! するとこちらが、あのグレートな力をお持ちだというお人でありますか!?」

(「マギーさん」は、水色の目をキラキラ輝かせて、私を抱く天羽さんを見つめ)
(そして、軍人のように背すじを伸ばし、堂々とした敬礼をしてみせた)

「アマウ・ミヤコ殿、お目にかかれて光栄でありますっ!
 私、『ホイル』第四グループに所属しております、マグダラ・ハートレッシィと申します!
 当方異能持ちなので、握手は控えさせて頂きますが、どうぞご容赦を!」

(「アマウじゃなくてアモウだよ」とツッコんではみたが、マギーさんには聞こえてないようだった)
(とにかく、彼女は私たちふたりを送迎することを快く引き受けてくれた……まず私を小脇に抱えて、ジープまで運び、助手席に乗せてくれた)

「私は、アマウ殿を背負うわけにも抱きかかえるわけにもいかないでありますが……。
 実は、さっきちょっと良い物を拾ったので、それを使わせてもらうであります」

(そう言って彼女が、ジープの後部座席から引っ張り出したのは、なんと、車椅子ではないか!)
(しかもそれは、見覚えのある車椅子だった……確か空中で離れ離れになったはずの、天羽さんの車椅子だったのだ)
(数百メートルの高空から落ちたはずだが、それには傷ひとつないように見える)

「なんか、ここに来る途中の道に落ちていたであります。
 おそらく、乗っていた人が複製世界に飲み込まれた時、こっちの現実世界に置き去りにされたのでしょうな。
 もしかしなくても、これはアマウ殿の車椅子でありますな? いやはや、拾っといて良かったであります」

(マギーさんは、できるだけ触らないように、天羽さんが車椅子に乗る手伝いをして)
(車椅子におさまった天羽さんを、そのまま後部座席に運び入れて、無事にジープを発進させた)
(私は一息をつき、後ろの天羽さんを見た……私が体調を悪くする直前に、彼女が何か言おうとしていた気がしたからだ)
(病院についたら、そこで彼女とはお別れになる……その前に、何を言おうとしたのか、聞いておきたかった)

【天羽さんへの置きレスだよ】
312媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/05(木) 10:24:20 ID:1jeDLUus
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1278212316/655より、続き】

(そのとき、彼女の意識は完全に闇の中だった)
(深く深く体が何かの底に沈んでいくようなそんな心地。
 沈めば沈むだけ、握っていた何かが手から零れてゆく――自分は何を握っていた?)

(ああ、手綱だと思い返す)
(何の手綱だっただろう。自分は何を、しっかりと制御していなければならなかったのか)
(思い起こそうとするけれど、体がだるくて動かない。
 手の中からさらにそれが零れてゆく、かろうじて指先にひっかかっていたそれさえ
 外れて、そして――「それ」は自分の制御外、に……)



(がくがくと大きく揺さぶられて、先に意識を取り戻したのは女の方だった)
(覆いかぶさっていた少女の身体に手をつき、顔をあげる。
 一つに結われた長い髪が肩もとから前へ零れ落ち、まだ虚ろな瞳は周りを見回す)
……………。
(手に柔らかな感触を覚えたのか、ん?というように下を見て、
 羨ましい柔らかそうな体つきをした少女を自分の下に引いていることを視認すると、
 確かめるように何度か指を動かしてその柔らかさを確認。
 それからややあって、ああ、というように納得した表情をみせた)

――――ようやく、……。
(少しだけ乱れて零れている髪と前髪を一緒にかきあげて溜息と共に言葉を吐く)
(ため息に混じった小さな言葉だった。他者に聞こえるか聞こえないか程度の、言葉)

(それから改めて立ち上がると、ぶるるるっと獣か何かのように頭を振る)
(それに応じてひとつ結びの黒髪が左右にびょんびょんと尻尾のように揺れて振られる)


【ありがとうございました。兵部さんへの置きレスにひとつお借りいたしました】
313奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 21:10:45 ID:+myMRM+m
【>>ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1276055907/459より続きとなりますっ

(シャワーの蛇口を捻った自分に降りかかってくるのは
 細かな吹き出し口から出るそれではなく、文字通り洗面器をひっくり返したようなそれで………
 纏め上げたはずのそれが乱れ、二、三房ほど背中に胸にと水を含んだ髪がかかって)

…………

(呆然とした表情でいること数秒。少し遅れて細かなお湯が胸元を打つ
 肌に弾かれたそれが首や鎖骨のあたりで珠のような水滴になる。
 此処でようやく自分の身に何が起きたか、誰の仕業かを理解して
 ちょっと厚めのお湯を吐き出すシャワーを手に取り――)

やぁったなっ!!

(楽しげに微笑みながら愛華ちゃんの顔を狙いシャワーを向け、じゃれあいを始めて――――)

――――あははは、ば、馬鹿なことしてないで……早く、身体流しちゃいましょうかっ
風邪を引いてしまいます……っ

(――暫くじゃれあった後にようやく進言。
 下半身がほとんど動かないために、また狭いお風呂場で暴れまわるわけにもいかず
 的と変わらない状態になっていたため、纏めていたはずの髪は乱れ、肌は濡れて、その上を水滴が滑ってく)

ささっ、お背中流しますよぅ、家主様〜………スポンジとかどれ使ってますかねぇ?

(にっこにこと笑みを浮かべると、椅子勧めて)

【それではロールのためにお借りしますっ】
【本日もよろしくおねがいしますねぇ】
314瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/05(木) 21:33:33 ID:TwmpaMk4
>>313
〜♪
(さっきのお返しと言わんばかりにニコニコ笑顔で呆然とする先輩を見ていると)
………きゃっ♪
(先輩はシャワーを浴びせてきた)
(プルプルと顔を震わせて水気を振り払う)
お返しですっ♪
(ならばとわたしもさっきと同じように風呂のお湯を掬って先輩に浴びせ返して―)

あっ……、そうでしたね、すみませんっ
(先輩の言葉でようやく治まる、そして、ひとまず髪を伝って滴る水気をタオルでふき取り)
それじゃあ………お言葉に甘えさせていただきますー♪
スポンジは無いのでー…、タオルを使ってくださいー
(促されて椅子に座り、背中を先輩に預ける)
(先程の浴びせ合いで水が滴って、浴室の灯かりが反射して見えるが、さっきいたずらされたままの背中だ)

【ロール再開にお借りしますっ】
【今夜も、よろしくお願いしますね、先輩♪】
315奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 21:45:48 ID:+myMRM+m
ふむ、了解でありますよぅ
…………となりますと――

(説明されたとおり、タオルをとってそれで石鹸を包み込み泡立て始める。
 程よくあわ立ったところで、小さな背中に優しくそれをつけて
 くすぐるような繊細さで撫でてていき――)

ああ、痛かったり力が足りなかったりしたらいってくださいねぇ、調整しますので〜

(などと言いながら肩や首のあたりをマッサージするようにゆすって
 愛華ちゃんの様子を伺いながら力加減を調整しようとして)
(……何度か悪戯したい衝動に駆られつつ背中から腰にかけてのラインが中々将来有望そうだったり
 するのを見て、手の動きがなんだかくすぐるような感じになったりして――
 ――本格的にくすぐるのは何とか我慢できた。)
316瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/05(木) 21:59:44 ID:TwmpaMk4
>>315
………気持ちいいですー♪
(わたしの背中を撫でる先輩の手はとても優しく、予想以上に気持ちのいいものだった)
いえいえー………今のままでとっても丁度良いですよー
(肩や首まわりをまるでマッサージされているような感覚になり、その気持ち良さに目を閉じて和む)

(ともすれば寝てしまいそうだったが、時折先輩が悪戯しそうになる気配を感じ取ったので眠らずに済んだ)

(先輩に背中を洗ってもらうこと数分、キリの良さそうなところで振り返る)
………それじゃあ、後は、自分で洗いますのでタオルを貸してください
(背中を洗ってもらった後は前を自分で洗うのみ、その後に先輩が控えているので、できるだけ早めに…)
317奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 22:11:50 ID:+myMRM+m
はいな、ごゆっくりー

(泡に塗れたそれを手渡すと、前を洗い始めた愛華ちゃんから目を背けて
 手についた泡を軽く洗い流す――そうしてから大分感覚が戻ってきた手を何度か握って開き
 そうしてからふくらはぎのあたりを揉み解す。)

…………………

(本日の反省点、自分その力を過信しすぎない。休息はちゃんとする――etcetc
 後は術の性質と、「透見」でえた情報の整合…………ゆっくりと愛華ちゃんが身体を洗っている間に考える)
(湯船の淵に腰をかけて張ってあるお湯の面を軽く指先で弾きながら――――なんとなしに苦笑がもれた)
318瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/05(木) 22:25:42 ID:ASoVZD1H
>>317
(先輩からタオルを受け取る)
(直ぐに胸を洗おうとして、一時手を止める)
………
(先輩の胸元を見る………、わたしだってこれからだもんっ!)
(そしてすぐ目線を自分の体に戻し、手を動かす)
(これからーな胸から、次に脇、そして太ももまで洗い、一旦タオルをゆすぐ)
(そしてシャワーで体中の泡を洗い流してサッパリする)

(そして、改めて石鹸をタオルに包み、泡立ててから)
……今度は、わたしが先輩を洗う番ですね、座ってください♪
(タオルを抱えて立ち上がり、先輩に椅子を譲った)
319奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 22:36:12 ID:+myMRM+m
(――いくつか候補を頭の中で洗い、そうしてから
 水谷についての情報を考えることにして……軽く身体をゆすって体勢を整える。
 今しがた受けていた視線を挑発するかのように、たゆん、と豊かなふくらみが揺れた。)
(――と何か決意表明のような妙な対抗心というか………そんな感じの視線と気配を感じ取って
 何故か胸の辺りを丹念に洗ってる気がする愛華ちゃんを見て――気のせいですね、何が私にそう思わせたのでしょうか?
 などと胸元を支えるように腕を組むと小首をかしげる。)

あ、はいなー、体は丈夫にできてますのである程度ならば力が強すぎても大丈夫ですよぅ
でもベちーんとかは勘弁してくださいねっ?!
とか何とか言いつつおねがいしますよぅ。

(にこーっと笑みを浮かべながら無防備に背中を向けて――特にコレといって特徴はないが
 少し汚れてしまっているかもしれないそこを晒して
 やりやすくなるように少し前かがみになってみせる。)
320瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/05(木) 22:51:29 ID:ASoVZD1H
>>319
(…何か先輩が考え込んでいるように見えたのは気のせいだろうか?)
(何はともあれ、椅子を譲るのに先輩に向き直ると、やっぱり気になる先輩の胸元)

はーい、準備はいいですかー♪
(わたしより一回りくらい大きい先輩の背中はやっぱり少し汚れている)
やっぱり肌が出ていた所は汚れていますねー………、
(首筋辺りのことである、先輩ほど上手くないかもしれないが、こすこすと入念に汚れを落としていき)
(まだ汚れのついてない部分で背中、横腹あたりを洗う)
(後ろから見ていても………やっぱり先輩の胸元が気になる)
(男の子ではないが、同姓として触ってみたくなるのは何故だろうかー?)

後はー………、
(前部を残すのみだ、手を止めて先輩にタオルを差し出す)
321奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 23:08:06 ID:+myMRM+m
ですねぇ………もうちょっとスマートに戦えてればここまでにはならなかったんでしょうけれど。
んっ………はふぅ………いいかんじ、です………なんかマッサージしてくれてるみたいですねぇ

(背中や首筋に当たる柔らかな泡の感触と繊維が肌を撫でていく感触が心地よく
 幸せそうに吐息を吐いて目尻を下げる。
 横腹の辺りにタオルが差し掛かると、邪魔にならないように腕を上げて見せる。
 ちょっとだけくすぐったくて何度か身震いをしたが――)

………えぇと、なにか気になり、ましたか?

(何か妙な視線を感じ取り、すこしちくちくする首のあたりを揉み解して――実際に視線を向けられているのはもっと下だが――
 手渡されたタオルを首の辺りに当てて顎、首のあたりを擦り、そこから胸、お腹、脚………と洗っていき――)

――・――・――・――

(それから興味の視線が降り注ぐたびに首をかしげて愛華ちゃんを伺って
 交代で湯船につかり、髪を洗い、今日の出来事によって生じた疲れを流す。
 入浴は命の洗濯とはよく言ったもの。
 それになんだか嬉しそうだった愛華ちゃんを見るとこっちも嬉しくなってきた。)

――………ふぅ、気持ちよく、はいらせていただきましたっ
こういうのってなんだかいいですよねぇ。
また厄介になりたくなってしまいましたよぅ……

(そんなことを言いながら"大家"にだしてもらった浴衣に手を通し、ゆったりとした着心地の涼しげなそれ
 の肌触りと入浴後の脱力感から呼気を吐き出して……)
322瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/05(木) 23:32:59 ID:UqbYYrzS
>>321
お互いに、もっともっと頑張らなきゃ…ですねっ!
(先輩が自分を未熟というならわたしなんかまだまだである)

あ………、いえっ、なんでもないですっ……、
(結局その場のみ、視線を背けてお風呂に浸かるもたびたび視線は胸元へ向かい、先輩が気にかけるたびに何も無いと首を振る)
(そして長い髪を洗う先輩を少し手伝い、順番に湯船を楽しむ)
(湯船に浸かる度、今日一番ののんびり気分が味わえた、その瞬間がたまらなかった)

* * *

(お風呂からあがるなり、わたしは薄手のシンプルなパジャマを着る)
先輩がよろしかったら、いつでも歓迎しますよ?
いつもは一人なので………とっても楽しくなりそうですし♪
(湿気取りにタオル一枚頭に被せたまま流し台横の冷蔵庫をあけ、麦茶を取り出す)
(食器棚から2人分のグラスを取り出し、麦茶をそれに注ぐ)
よろしかったら、麦茶は如何ですかー?
(浴衣衣装がピッタリ似合う先輩に少し見とれながら、テーブルに置いた麦茶を勧める)
(そして、夜風にあたるべく、窓を開いて夜空を眺め)
323奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/05(木) 23:53:23 ID:+myMRM+m
ふむり……ではそのときは、なにかお土産でも持っていくことにしますねぇ
近いうちにまたくることになりそうですし……。

(大家が何処まで知っているのか、なにをしているのかある程度知っておかなければならない。
 あれほどの男がよもや、愛華ちゃんが夜何をしているのか知らないはずがないとは思うのだが。
 ………愛華ちゃんは夜のことを知らず、夜の外出を止められているわけでもない。)

あ、いりますいります。ご馳走になります………そういえばいつかゆっくりご馳走になる予定でしたしねぇ。
あの時は一気に飲みましたけれど、今回はゆっくりとご馳走になれそうでありますっ
(そうして麦茶の入ったグラスを取り、ちびちびと飲み始める。
 シンプルなつくりの寝巻きに身を包む少女……案外無理やり着飾るより、こういった格好をさせたほうが似合う女の子なのかもしれない。
 現に、夜空を眺めるその姿としぐさはとても愛らしいものに見えたし……)

愛華ちゃん………ちょっといいですかー?

(その後姿に声をかける――用意するのは村時雨を収めたバッグのなかに入っていた
 一冊のノート……以前愛華ちゃんに渡したものと同じつくり、ただし今回は半分ほどしか埋まっていないノートだ。)

私が前に出した課題、どれくらい進みましたかねぇ?

(そうしてからなんとなしに切り出す。)
324瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/06(金) 00:11:06 ID:7uDnlKWF
>>323
………?
(何故また来ることになるのだろうと思いつつも)
…楽しみに待ってますねっ♪
(それが自分に関わる事だとは露にも思っていない為か特に気にせず歓迎して)

どうぞ、夜空を眺めながら………ゆっくり飲んでくださいませー♪
おかわりはそこにありますのでー、ご自由にー
(そういってテーブルの麦茶ポットを指差す)
(お風呂上りに夜空を眺めて麦茶を飲む、一人でいるときのささやかな楽しみなのである)
(時間上、町の明かりも程なく消えていき、星の瞬きがよくわかる)

(夜空を眺めて気を安らげていると、先輩から声をかけられ振り向いて)

………はい、半分とちょっとですけど、夏休みになって結構進められました♪
(やっぱり摩訶不思議なことが度々起きたが、なんとか自力でやってこられた)
(けど、やっぱり今日先輩と偶然会うまでに全部終えることはできなかったわけだが)
(あと数日あれば全て終わらせることも出来てたかもしれない)
(自分の通学用かばんからノートをすっ、取り出して)
自分なりにまとめてみたんですけどー………、どうでしょうかー?
(先輩に"追記"したノートを差し出す)
325奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/06(金) 00:32:10 ID:WsZZLlGf
夜空………ですか。
そういえばこのところゆっくり空を見上げる余裕もありませんでしたねぇ

(そんなことを呟きながら言われたとおりに夜空を見上げてみる――排気ガスやスモッグなんかで
 もともと星なんか見えるわけが無い、ましてやいまの時代には街頭というものがある。
 それらを踏まえると夜空なんて見上げても意味が無いなんて思っていたところもあって………)

………まだ街中でも星が綺麗に見れるところってあるんですねぇ

(そんなことを言いながらゆっくりと麦茶をかたむけて、そこに満ちた涼しげな味と思いのほか
 輝いて見える夜空の風景に目を細める――)

…………
(以前渡したものを丁寧に見る――渡してからさほど時間は掛かっていないはずだ。
 自分が聞き込みからはじめたことをさしい引いてもそこまで悪いペースではないと思う。
 けれども、コレをやった張本人が満足いっているわけではないのでそのことには触れずに
 とにかく内容を確認する。)
(――なかなか綺麗にまとめたもので、独自の解釈は感心するところもあり、よくまとめられていると思う。
 多分、勘がいいのだろうと思う)
………なかなか悪くはないです。――あまり危険な目にあうこともないみたいですねぇ………。
……うむり、それでは、次のステージにいってみましょうか。
同じことばかりしていても、あまり知るいことに繋がりはしないでしょうし……… 
(愛華ちゃんらしい字が刻まれたノートを閉じると、新たなノートを愛華ちゃんに差し出して――)

ええと、これは私なりに調べた、百年ほど前に廃れたしまった"水流使い"の一族に関する情報を書き記してあります。
愛華ちゃんの力と似たり寄ったりな面もありますし――――ひょっとしたら愛華ちゃんの力のルーツがわかるやも知れません。
コレに関することを調べるのが次の課題、ということでっ

(もちろん、水谷に関する記述で
 関連のある場所や、そこで行われたことについて簡潔に書いてあるものだ。
 愛華ちゃん自身が狙われているため、詳しい説明はできない。
 自覚するしないは別として、ここで自分の力について知ってもらおう。そんなことを考えながら――)

【もうそろそろ〆に入るとは思うんですけれど………眠気がッ】
【すみませんっ、再度の凍結をっ………時間はまた金曜の例の時間前後でお願いしたくっ】
【あ、もしなんでしたら置きレスで進めてくださってもかまいませんです〜】
326瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/06(金) 00:38:48 ID:LqkTerdx
>>325
【では、後ちょっとなので明日一気に進めて〆にしましょうかー………】
【例の時間で了解ですっ】

【それでよろしければ今夜はこれでー】
327名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 00:39:42 ID:VdLISb1h
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
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  ●            ●            ●
    ●         ●           ●  しっぽのある女の子には命令したって無駄だよ
      ●       ●         ●           _( "''''''::::.
        ●    ● ●      ●__ ____,,,... --‐'''^~   ヽ   ゛゛:ヽ
         ●  ●    ●  ●:::::::::....:""""  ・    ・  . \::.   丿
          ● ●    ● ●:::::::::::::::::::       ・  ....:::::::彡''ヘ::::/
           ●       ●:::::::::::::::::::::::::::::;;;;;,, ---‐'' "^~
            ●●●●●-‐‐ ''^~
328奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/06(金) 00:40:38 ID:WsZZLlGf
【はいなー、よろしくおねがいいたしますっ】
【それでは本日はコレにてー】

【お疲れ様でしたっ、此処までのお付き合いに感謝ですよー】
【おやすみなさいませっ】

【以下空室となりますっ】
329須佐乃 水琴 ◆MIKOmMxFxI :2010/08/06(金) 04:05:20 ID:lA4OcVCb
【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17歳/高校二年生
【性別】女
【身長】172cm
【3サイズ】87-64-88

【容貌】背迄の黒髪 釣り目がちの瞳 細身の肢体 姿勢が良い
    色白 左瞼を過ぎる薄い縦傷と、メガネが特徴

【能力】経絡を巡る気による発勁法を用いて、自他の身体能力を高める
    兵法須佐布都流・免許皆伝 得物は長刀・斑雪(はだれゆき)

    異能「封魔刃」――あらゆるもの≠ノ癒えぬ傷を与える
    裂傷は時の流れにまで及び、時が正常に戻るまで癒えることはないからくり
    発動は任意。未完成。完成までには数年は要するであろう

【希望】雑談 エロール 戦闘(異能の効き具合はお任せします)
【NG】 度が過ぎる確定 エロールに関する特殊プレイは事前に相談を
【弱点】自然現象の能力に対応する術が少ない・能力の多用は負担が大きい

【備考】若き天才剣士にして、警察組織に雇われている殺し屋。
    強力だが卑しき退魔師一族の出身であり、
    いずれ自らが平穏を得るため、依頼を受け周辺の異能異形を狩り殺している。

    マイペースで打算的。本性は寂しがり屋で後ろ向き。
    敵に対しては冷酷非情。卑怯を卑怯と思わない冷血女。
    学校では、出席態度が悪いという意味の不良生徒。帰宅部・保健委員。


【投下落ちにて御免】
330前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/06(金) 20:55:37 ID:HfAFcMEu
【名前】前山 馨(さきやま かおる)
【年齢】14歳(中等部三年/8月26日生まれ)
【性別】男
【身長/体重】168cm/58kg
【容姿】
茶色で髪の毛が長い。
サッカー部の副部長で、体つきはいい方。
右の肩胛骨に火傷の跡がある。(能力最大発動時は熱くなる)
微笑むと人懐っこく(犬っぽく?)なる。
【能力】
・火を操ることができる。[常時]
(火の大きさに比例して精神または体力を消耗する。
例えば、マッチやライターの火程度なら増幅するのは容易だが、大火事を抑えようとすると倒れてしまう。
現在、アンジェラ先輩によって一時的にパワーダウン中)
・着火[能力最大発動時]
(自分の両手から火を出すことが可能。
炎は数百度〜数千度の火を出すことができる)
・耐火[能力最大発動時]
(炎の熱から身を守ることができる。自分のみに適用)
・無呼吸[能力最大発動時]
(呼吸をしなくても済むようになる。自分のみに適用)
[※能力最大発動時は長くて30分。その後は一日動けなくなる]
【希望】日常、エロール(要相談)、雑談
【NG】グロ(要相談)、スカ
【備考】
過去に自宅が火災にあい、その際に炎の精霊に見初められ、火傷跡と引き替えに力を得た。
その後、奇跡的に助け出されるも、しばらくは生死の境をさまよう。
そのときはまだ四歳で、当時の記憶はもう曖昧になっている。
なので、何故火傷跡がついているかと、何故泳げないかは、本人は知らない。
日課としてランニングを行っているので、たまに異形と遭遇することも。
【家族】母、義父、義妹:菫(実父、実弟は火事で他界。実父と実弟の面影は既にないため、本人は覚えていない。義妹も、実妹だと思って接している)
【性格】
人懐っこい性格で、どことなく頼られるところがある。
正義感がやや強く、平和のためなら犠牲になってもいいと思っている。
たまに頑固なところが見られる。
最近は自己を犠牲にするところが見られるが、奏先輩にキツく言われたので考え直し中。

【現在の状況】
・アンジェラ先輩に「修行」と称して異形と戦うことを課せられた。
その代わりに、アンジェラ先輩の力で少々パワーダウン中。(能力の最大発動は可能)
・いろはちゃんと同じクラスに在籍中。
・異能として、その手の人にはだんだん認知されはじめてきた。
・久遠先輩、葛森先輩と遭遇した時に大怪我をしたことをきっかけに、寮生活を満喫中
・異形の少女と出会い、奏先輩の支配下の人に保護してもらっている
・最近風邪をひき、妹(菫)に看病してもらった

【プロフ投下ついでに待機です】
【共闘……できればいいなぁ】
331前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/06(金) 22:23:48 ID:HfAFcMEu
【またまた(ry)空ぶりでござりまするorz】

【お邪魔しましたー】
332天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/06(金) 22:47:58 ID:v07unHeJ
>>311
(ずいぶんとテンションの高い女性だった)
(外国の人だからグレートと言ったっておかしくないのだろうが、グレートなんて、やっぱり面白くて)
(でも都は自分の異能がグレートなんて評価していいものとは思えなくて)

マグダラさんですね。
はじめまして、天羽都です。
(アモウって発音しにくかったりするのだろうか、アモーなら言いやすいと思うけど、ネイティブの人からしたらそんなことないのかも)
(都の知ってる外国の人は、アンジェラにしても久遠ゆりかにしても日本語が達者で、間違われるのは新鮮というかちゃんと外国の人っぽくて)
(国籍が日本であるゆりかにそう思うのは失礼かな、と思いつつもちょこんと頭を下げて)

それ、わたしの……不思議、どんな理屈なんだろう?
(鉄塔が元に戻って車椅子が戻らない理由はないのだろうけど)
(異能に理屈なんてなくて、あったとしても理解できるとは思えないけど)
(そんなことを言ったら、量子には向上心がないなんて言われかねないが)
(携帯だってテレビだって、理屈がわからなくても使えるのだ、よしとしよう)
でも、便利なのか使いどころがないのか微妙な感じ。
(大地震が起きた時に被害を防ぐなんてのは難しそうだし、日常でも使い道がなさそうで)
(火災の再現実験――なんてのがあればだけど――には引く手あまたかも)

(無事車の中におさまって、三人が乗ったジープは病院へと向かう)
(都はもうそれで今日はおしまいと思っていたけど、こちらに向いた量子に見つめられて話しかけていたことを思い出す)
(心残りとはまた違くて、間があくと話すべきかどうか悩んでしまう)

…………。

(寮に戻って、紅雲とこっそり話をしてもいいことだろうけど、それでも話したいことは一人でかかえるには大きくて)
(都合のいいことを言ってもらいたいだけとしても、そう思ってしまうほど悪い考えがこびりついていて)

今日は運よく助かったけど、いつもそうならいいけど、運が悪いなんて言っちゃいけないかもだけど……。

(切り出してみたはいいけど、どう言葉を選べばいいか悩んでしまう)

先輩の具合が悪くなったのはわたしのせい、なんだと思う。
こんなことは、きっと今までもたくさんあって、きっとわたしが気が付いていないだけで。
わたしの力が悪いことを起こしたのは、きっと、もっとあったはず……。

(不思議と涙はでず、ただ血の気が引いていくのはとてもよく分かって)

フライさんのような力が両親にもあったなら……。
それをわたしの力が押さえ込んじゃったとしたら……。

わたしが、両親をしなせちゃったことになるのかな。

(都には当時三才と幼かったとはいえ、事故より前の記憶はない)
(事故のことを知りたいと思う気持ちが、忘れてしまったことにあるのなら)
(真相を追い求める欲求はすごく腑に落ちて)

【隙屋先輩への置きレスです】
333名無しさん@ピンキー:2010/08/06(金) 23:15:23 ID:/cqPIwqk
333
334御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2010/08/07(土) 20:18:15 ID:0Iy519TG
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】スカ、汚系、死亡、洗脳
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
    召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
    敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
    すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
    生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
    口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
    軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
    現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
    師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。
335紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/07(土) 21:38:31 ID:vlpm3EaA
【それではちらりと待機してみる】
【プロフは>>6で】
336紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/07(土) 22:16:05 ID:vlpm3EaA
【眠くなってきたので待機解除】
337隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/07(土) 23:58:17 ID:6GccY9Lc
【天羽さんに置きレスだよ】

>>332
(天羽さんに怪我をさせることなく、リンクスの襲撃を撃退し、犠牲になったと思われた車椅子も無事に戻ってきた)
(上々の結果を出すことができたと言っていいだろう)
(痛む私の頭だけは例外だけど、これくらいで済んで御の字とすべきかもしれない)
(マギーさんの操るジープの揺れに身を預け、リラックスしている私とは対照的に、天羽さんの言葉は暗かった)

(彼女はどうやら、私の体調悪化について、責任を感じているらしい)
(確かにこれは、天羽さんの能力で私の能力が暴走した副作用だ)
(まあそれだけなら、それは私たちの命をつないだ原因でもあるのだから、むしろ誇って欲しいと言うところなのだが)
(天羽さんは、それよりさらにネガティブな方向に、思考を向けてしまったらしい)

……ふむ……ま、制御できない能力というのは、やはりその辺が厄介だねぇ……。
正直なところ、私にはキミの疑念を否定することはできない。
キミと接触した結果、能力が暴走して、何らかの不利益をこうむった人がいない、と断言することはできないだろう。
ご両親に関してもそうだ。あの事故が、異能の暴走によって引き起こされたという可能性を、否定することは難しい。

(私の《クオンタム》を、あそこまでパワー・アップさせた彼女の異能)
(接触という単純な条件で発動してしまうそれが、これまでどのように働いてきたのか、私には想像もつかない)
(だが……)

……だが、キミの異能が原因だと決まったわけではない……ということも、否定することはできない。
「〜なら」、「〜だとしたら」という仮定の話で思い悩むのは、あまりいいことではないと思うね。

(そう、それらは全て、可能性に過ぎないはずだ)
(とても嫌な可能性で、酷く目についてしまうけど、起きたかどうかわからない……可能性)
(私は、運転席にいるマギーさんに声をかけた)

マギーさん。帰ったら、『ホイル』のリーダーたちに……『ビッグ4』に連絡してもらえないかな。
××学園の、旧校舎を探検する調査隊を編制すべし、とね。
あそこはどうやら、怪奇現象の溜まり場であるようなんだ。魔物に幽霊、過去の映像……。
うまくすれば、我々は非常に有用な資料を、大量に手に入れることができるだろう。

「ほほう? それは耳よりな情報でありますな! 了解、報告しておくであります。
 しかし、そんな隠れ家的パワースポット情報、どこのるるぶで手に入れたでありますか?」

……とりあえずマギーさん、ワイドショーとかで日本語の勉強をするのは、中止した方がいいね……。
情報源は、天羽さんだよ。ちょっとばかり因縁があるらしくてね……そうそう、重要なことを言い忘れていた。
十年前に起きたという、学園教師夫妻墜落死事件に関係ありそうなデータを、優先的に探し出すようにと注文して欲しい。
何が原因で、どのようなことが起こったのか? この事件の真相を暴くべく『ホイル』の調査能力を集中させるんだ。

【1/2】
338隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/07(土) 23:59:08 ID:6GccY9Lc
(マギーさんへの指令を終え、私は後部座席の天羽さんに話しかける)

どんな風に思うにしろ、それは「全部が明らかになってから」にすべきさ、天羽さん。
ただし「本当にキミが原因で悪いことが起きた、キミの両親の死もキミの異能が原因だった」と確定したとしても……。
キミがすべきことは、自己嫌悪に陥ることでも、責任を感じることでもないと私は思う。
何かしなければならないとしたら、それは「どうにかすること」だ。
異能を暴走させる異能が、人に迷惑をかけてしまう……それが恐ろしいなら、それを解決してしまえばいい。
制御できない異能であれば、制御してしまえばいい。わかっている問題があれば解決し、懸念を解消してしまいなさい。
私はこの体調不良を、パワーアップできたからといって調子に乗ってはいけない、という教訓として受け止めている。
再びキミに触れ、《クオンタム》を暴走させたとしても、起きるであろう出来事を覚悟して、対処できることだろう。
後悔や罪悪感といった気持ちは、その原因を改善し、再び失敗を犯さないようにするためにのみ存在すべきだ。
そう……過去は全て、より良い未来を選んで歩くための明かりであるべきなんだ……。

(天羽さんの能力が、十年前の事件の原因であるにしろ、ないにしろ)
(天羽さんの能力が、彼女の知らないうちに、他の異能者に迷惑をかけているにしろ、いないにしろ)
(天羽さんの能力が、私の体調を悪くした原因であるにしろ、ないにしろ……ひとつ確実に言えることがある)
(天羽さんの能力は、制御されなければならないということだ)
(周りへの安全のためにも……彼女の異能を技術として、役立てるためにも……)

(――やがて、車は病院へと着いた。学園から少し離れたところにある、《ホイル》の息がかかった病院だった)
(私は自分で車を降りる。マギーさんには最後の指令として、天羽さんを学園寮まで送っていくよう言っておく)
(そして最後に、天羽さんに言った)

あらためて、お礼を言わせてもらうよ。今日は、キミがいてくれたおかげで生き延びることができた。
キミの能力、私とキミの命を救うぐらいの働きはしてくれたってことだ……役に立ったんだ……だから……。
キミの生まれた時に授かった力を、少しだけ、好いてあげてくれないか。

【2/2……とりあえず、これか次ぐらいで〆にいこうかな?】
339竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/08(日) 11:11:11 ID:AE/cWm0Y
>>5がプロフィールで待機】
340竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/08(日) 12:13:59 ID:AE/cWm0Y
【落ちる…】
341名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 12:34:04 ID:PxyVzuJd
一行待機されても声かけにくかろう
342名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 13:06:38 ID:Z/FDPiZr
曇天
343奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 17:45:20 ID:EDVC8kIM
【待機いたしますです!プロフは>7ですよー】
【あんまり凝ったシチュエーションでなくとも普通に会話とか、共闘とか戦闘とかでも問題なく対応しますですっ
 ――むしろ凝ったシチュエーションはお兄ちゃん関係しか出せなかったり……】
344奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 18:30:05 ID:EDVC8kIM
【おじゃましましたー】
345前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 19:14:52 ID:hK54laqD
【ちょっとの差でしたなぁ……】
【今度は誰か来てくれるものと期待しつつ、待機しますー】
346前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 21:00:48 ID:kLE7YwW4
【そろそろ撤退です】

【お疲れ様でしたー】
347奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 21:34:11 ID:EDVC8kIM
【こっそりもう一度待機してみましょーかー】
348前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 21:40:30 ID:kLE7YwW4
【こっそり顔を出してみましょーかー】
【ということでお相手希望です】
349紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/08(日) 21:41:10 ID:7RD+4CYm
【もう夏休みに突入してたっ!】
【というわけでそんなロールでもしてみようかと】
【凍結前提になるけど】
350紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/08(日) 21:44:13 ID:7RD+4CYm
【おやー、前山君ではないか】
【どうしたものかこれは】
351奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 21:45:04 ID:EDVC8kIM
【わーわたしもてもてー】
【そんなことを言っているばあいでもなくっ】

【三人……とかやってみます?】
352前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 21:46:44 ID:kLE7YwW4
【これはこれは紅裂先輩ですね、こんばんは】

【三人……も、いいですが難しいとかいう話がちらほらと】
【どうしよっかなぁ……】
【奏で先輩の希望を聞いてからにしますかー?】
353紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/08(日) 21:48:39 ID:7RD+4CYm
【いやいや、三人でやるなら時間合わせないと無理でしょ】
【俺今夜日付変更くらいまでしか居られないわけで】
【凍結は可だけど解凍の日時も合わせないとならないから】
【はっきり言って面倒過ぎるよ】
【ここはすっぱりと前山くんにお譲りいたしましょう】
354奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 21:50:41 ID:EDVC8kIM
【いやまぁ……奏 永久的には拓兎のほうが嬉しいわけですが】
【異形少女のことも放置してられませんしねぇ】

【というわけで前山君でよいですよぅ】
【拓兎には何度もお相手してもらっていますしねぇ………前山くんも数的には変わりませんけど。】
【拓兎も、次回機会がありましたらよろしくお願いしますっ】
355奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 21:51:46 ID:EDVC8kIM
【あえて私が身をひくという選択肢もありますけど?】
356前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 21:52:50 ID:kLE7YwW4
【んー、すみませぬ、紅裂先輩】
【またの機会にお願いします……】
【紅裂先輩ともロールしたいですねぇ】

>>355
【募集している人が身を引くのは本末転倒かと……】
357紅裂拓兎 ◆upSAKE287c :2010/08/08(日) 21:53:39 ID:7RD+4CYm
【いやいや。ここは前山くんでしょ、やっぱり】
【というわけで俺は今回は見送りつつ落ち】
【がんばるのだぞ二人とも。ふははのはー】
358奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 21:56:44 ID:EDVC8kIM
【というわけでお話は纏まりましたー】
【声かけてくれたのは嬉しかったですよぅ、拓兎は避難所を】
【濃厚なBL空間にする作業でも…………しないって?】

>356
【てなわけでよろしくですっ】

【んーと、異形少女編でもしようかと思うのですけれどよろしいでしょーかっ】
【ちなみになにか希望とか聞きたいこととかあります?】
359前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 21:58:44 ID:kLE7YwW4
>>358
【こちらこそよろしくです】
【そうですね、異形少女編その3でもやる感じでしょうか】

【希望……とは言われてもとくにねーですよー】
360奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:02:34 ID:EDVC8kIM
【んー、じゃあこっちから質問をいくつか、です。】

【前回のことで異形少女は一度見捨てられたと思っております。
 ですので、不信感を解く所から始めるか
 それとも「そんなことはなかったぜ!」といった具合に別に前回と懐き具合は変わってない状態ではじめるのがよいか、とか。】

【あ、あと名前とかつけてもらえます?私がつけるより前山君がつけてくれたほうがよさそうですので。】
361前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:04:00 ID:kLE7YwW4
【えーと、妹が来たときのロールの雰囲気だと、不信感を抱いている方が自然だと思います】
【あと、名前ですが……それはちょっと待っていただけませんか?】
【今言われて今名づけられるほどネーミングセンスねーので……orz】
362奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:08:59 ID:EDVC8kIM
【んーそこは不審感解く場面を暗転場面転換しましてですねぇ
 どちらかというと「不審感を解くロールをまともにしても大丈夫か?」といったところですか。
 端折らないと厳しいよーというのであれば始めにちょっと不審感持ってるところ描写して、場転して
 色々ありましたが仲良くなりましたー的にしようかと。】
【そっちのほうがよいですかねぇ?】

【ネーミングセンスなど……センスないならないでそれをネタにあの外道が笑い飛ばしてくれるでしょうから。
 適当に決めてくださいませ〜】
363前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:12:23 ID:kLE7YwW4
【そういう意味でしたか】
【それなら……ううーん、どうやって解いたらいいか】
【コミュニケーションがまともに取れないわけですし、それは端折っていただけるとありがたいです】

【ああー、そうですか……】
【それじゃあ……「リル」ってことでお願いするです】
364奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:16:39 ID:EDVC8kIM
【りょーかいでありますっ】
【そしてなんだかんだできっちりお名前考える前山君でしたっと】

【書き出しはこっちからですかねぇ?】
【とりあえずあの外道(奏 清二)が貴方を呼び出すところです】
【いいから診療所来い――的に。】

【ということでよろしければ書き出し始めますけれど?】
365前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:19:11 ID:kLE7YwW4
【そうですね、書き出しはお願いします】
【多分、そうでもしないと用事がないので……】

【あ、あとですね、お伝えしたいことが一つ】
【竜胆先輩に関してなのですが、前回異形と遭遇した時に、治療をあの外道さんのところに任せました】
【それをお伝えすることをすっかり忘れていましたよ……】

【ということを踏まえてお願いします】
366前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:20:42 ID:kLE7YwW4
【なーんかわかりづらくなってるな?】

【竜胆先輩と共闘したのですが、その際竜胆先輩が負傷したので、病院(清二)のところへ運び、そこで治療をお願いしました、ってことです】
【それに関して何か聞きたいことありましたら、そちらも遠慮なく仰ってください】
367奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:24:54 ID:EDVC8kIM
【あーそれに関してですけれど
 ロールのほう拝見いたしました………あの状況なら警察にご厄介になっても大丈夫な気がしましてね?
 喧嘩の際に刺されたのと変わらないわけじゃないですか。それに前山君も同席したわけじゃないですし。
 タクシーの運転手さんが良識ある人だったら大きい病院に連れて行っちゃいそうな気がするんですよぅ】

【なのでそのあたりは今度竜胆先輩と話し合おうかと思いますので、その辺りには触れていただかないでおけますと
 ――彼女の怪我の状態を勝手に決めるのも悪いですし。】

【そういう方向でよろしいでしょうか?】
368前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:28:36 ID:kLE7YwW4
【それに関しては了解です】
【その時の話し合いの結果は、後で追っかけたいと思います】

【ではでは、本日はよろしくお願いします】
369奏 清二 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:35:46 ID:EDVC8kIM
【さて、それではお嬢に代わって僕がお相手しよう。よろしく頼む】

(コツ、コツとペンがデスクを叩く音が鳴り響く。
 とある診療所――≪奏宗家夜叉筆頭≫という役職で呼ばれる医師、奏 清二はいくつかの
 書類を纏めて待ち人を待つ………)

めんどくせぇなぁ………お嬢め、僕はもうアイツには協力しないといったのに――

(ぼやくように言いながら背もたれに体重をかける。ギシッと金属が軋む音が鳴り
 秒針が時を刻む時計を見上げて、次に診療所の入り口を見る。)
(遠出をするので早めの時間に待ち合わせをしておいたが――)
370前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:40:27 ID:kLE7YwW4
(恐る恐る、馨は診療所の扉を開いた。
ギギギッと錆びた音を盛大に立て、扉をくぐる。
そして、大きな声でこんちは、と声をあげた)

あの、呼ばれて来たんですけど……。
……あってるよな……。
(前回来た時もそうだったが、かなり静かなこの診療所に「生活」の二文字を見いだせず、
何故か困った顔をしてしまうが、そのまますたすたと廊下を歩く)
371奏 清二 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 22:47:32 ID:EDVC8kIM
なんでそんなおっかなびっくりなんだ、キミは。
だが待ち合わせの十分前に来るその姿勢は評価してやる………
もっとも厄介ごとを送り込んできた君の評価は変わりないがな。
さぁ、こっちだ

(カウンターの奥から顔を覗かせると事務室への扉を開き、さらにその奥裏口の扉に案内して)

これから少し遠出する。
キミが保護した異形だが………とある施設に入れておくことにしてね、ああ、勘違いするなよ
決して不自由な暮らしをさせるためではない。そのあたりは≪奏≫の名に誓い不自由はさせていないと
言わせてもらうぞ。
外に車を用意してある。それに乗り込んで待っていろ戸締りをしたら僕もいくからな。

(そういうと今前山が通ってきた扉のほうに向かい戸締りを始めて――)
372前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 22:52:55 ID:kLE7YwW4
……だっていい印象ないじゃないですか、俺に対して……。
ほら、今だってなんか……まぁいいや。
(これ以上ぐちぐち言っても、単なる言い合いにしかならないので、そこで言うのをやめた。
素直に奥へ案内されつつ、小さくこくりと頷いて)

……ああ、あの子ですか?
まぁ……ここで生活できるとは……。
(軽く周囲を見渡しつつ、顔を少し顰めて)

じゃ、素直にそこで待ってます。
(そういうと、裏の扉を開け、すぐそこにあるであろう車に向けて歩き始める)
373奏 清二 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 23:04:22 ID:EDVC8kIM
互いに、特に僕がキミに媚び諂う必要性はないからな。
嫌なものは嫌だといったほうがいいだろう?
僕はそんな「NO」といえる日本人に憧れているんだ。お嬢は「イエス」といわせる日本人に
憧れているようだがね。


その言い方だとまるで君自身誰に会いに行くのかわかっていないかのようだな。
説明が必要か?
今日の用事は「キミ」が様子を見たいといった異形の元へキミ自身を送り届けてやり
ことがすめばキミをまた此処につれてくることだと。
………いや、なんだかんだで何とかなるものだぞ?たいていの物は≪宗家≫のものがそろえてくれる。
大体人間、湯が沸かせればどうとでもなるものさ。

(そうして数分後、いくつかの封筒とアタッシュケースを持って裏口から出てきた清二が
 裏口の鍵をかける。そうしてから)
………ちなみに鍵は開けておいた。
先に乗り込んでいるか?それとも外で待っているのか――
(と独り言を呟きつつ運転席の扉を開き)
ちなみに助手席に座るのならば覚悟はしておけよ?そこはナビシートだナビするための席だ。
故にそこに座ったからにはこの退屈な道のり、何もすることがなくても眠ることは許さない
374前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 23:13:55 ID:kLE7YwW4
……それはそれでいがみ合っているようでなんか……ううん。
(いざ言われると言葉に詰まってしまうが、そんな対照的な二人だからこそ、なんとかやっていられる気がした。
仲がいい二人は、そんなことが時たまあったりする。
この二人……奏先輩のこの医者は、そんな関係ではないかと思えた)

いえ、一応わかっている、つもりですけど。
……まぁいいか。
(それでは自分の無能具合を露呈しているのではないかと思ったが、それ以上言うのをやめた。
ここで口論してもいいことは何もない。
というか、そうまでして人を怒らせたいのだろうか、この男)

……なら後ろに居ます。
そしたら即効寝ますから。
あとは任せましたよ。
(そういうと、さっさと後ろに乗り込み、シートに深く座り込んで自分の場所を作る。
その直後、すーすーという寝息が……)
375奏 清二 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 23:25:52 ID:EDVC8kIM
まったく、年頃の男というものは気難しいものだね。
僕はただ車に乗るときの常識を披露しただけだというのに。
(ヤレヤレ、と言いたげに肩を竦めると
 シートに身を沈めてシートベルトを締める、鍵を捻りエンジンをかけるとサイドブレーキを上げて
 車を発進させ………)

――・――・――・――

(それから数時間後、気がつけば車は止まっていて
 緑の多い何処かの山の中にいた、時折吹く風がささやかなはずれの音を響かせて――)

さて、着いたぞ。
これから手続きをするからな。離れずついてきてもらえると助かる……何せここは広い。
勝手にほっつき歩いていたら遭難してました。などということになってもおかしくない場所なんだ。
(声がするほう――清二のほうを向けばその方向に階段、そしてさらに向こうに建物があるのが見える。)

起きているか?長時間同じ姿勢でいた痛みは?
ないならとっとといくぞ?
376前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 23:30:28 ID:kLE7YwW4
……ん。
(寝ぼけ眼な目を擦りつつ、むくりと起き上がる馨。
話を聞いているのかいないのか曖昧になりつつ、大人しく清二についていく。
そして、ぐるぐると腕を回して)

……ちょっと痛いかも。
でもいいっす……。
ふあ。
(あくびを一つ、間抜けな顔を露呈しつつ、清二の歩くがままについていく)

手続きとか……大変ですなぁ……。
(他人事のように、ふわふわとした物言いをする)
377奏 清二 ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 23:39:45 ID:EDVC8kIM
とんだ間抜け面だな、冷水があれば引っ掛けてやりたい顔だな。
ああ、どうでもいいが彼女と出会うまでに気は引き締めて置けよ?
いきなり食いつかれる可能性もあるのだからな。

(そういうと先導するように奥へと足を進めていき)

(着いた先は何かの施設。
 そこを運営するスタッフらしき人々が行き交う――とはいえ、さほど人の数は多くないのだが。
 入ってすぐにあるカウンターに向かうと
 清二は何か手続きを済ませて、すぐに前山の下に戻ってくる。)

さて、待たせたな。
右に行ってすぐの扉だ――さっきも言ったが、気を抜くなよ?

(脅しなんかではない警告を前山に与えると、口で言った場所を顎で指し示した。)
378前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 23:44:11 ID:kLE7YwW4
ん、もう起きました。
遅刻寸前とかいろいろ慣れてるので……起きてからスイッチ入るまでははえーんですよ。
(そう言いつつ、のこのこと歩いていく。
すぐに顔は目が覚めたそれになり、歩く様子も変わっていった)

食いつかれるってのは、大げさですよね……。
って言っても、そうはいかないかもしれませんが……。
(渋い顔をしつつ、戻ってきた清二を見る。
そして、ちらりと右の扉を見て)
ええ、大丈夫ですから。

……行きますよ。
(そういうと、今度は先導するかのような歩きを見せた。
冷や水を被ったような顔をしつつ、そっと扉へ近づいていく)
379??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/08(日) 23:54:08 ID:EDVC8kIM
(部屋の中にはいると中央に佇む異形の少女が見える。
 あの時と同じオレンジがかった長い髪。衣服は施設のものだろうか?
 白いワンピースを身に纏っていて――隠れてはいない二の腕から先は
 あの時と同じく痛ましい虐待のあとが露出していた。)

――――…………!!

(来訪者を見やるとその髪が炎のように揺らめき、燃え上がるように逆立って
 出会いがしらの、衰弱していた時とは違って
 素早い動作で部屋の隅に逃げ込む――――)

(部屋の中には何もない――彼女が壊すから。
 食器の類、特にフォークを彼女は嫌がった――彼女にとってそれは自分を指すものだったから。
 コップを嫌った――中身は自分の皮膚を焼く熱湯であると思われたから。
 パイプを組んだベッドは自分を何度も叩いた武器を連想させた。)
(――――故に、がらんどうな部屋の中、一度自分を裏切ったものの姿を見て部屋の隅に逃げ込む。
 こんなところに閉じ込められる原因になった人間に非難の目を向けながら――)
380前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/08(日) 23:56:13 ID:kLE7YwW4
【ちょいと疲れているようで、今日はこの辺で区切っていただけないでしょうか?】
【ロールの解凍でしたら、明日の昼〜水曜の昼ぐらいまで、いつでもおっけーでございます】

【先輩の予定はどうなっているでしょうかー?】
381??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 00:01:39 ID:Bn+4U3Yt
【リル………それがわたしのなまえ。
 かおるのあいては、とわじゃない、わたし。】

【うん、わたしひるまには、じかん、とれないから
 「月曜日の22時目安」でいい?
 はやめに、これるなら、はやめにくるから。】

382前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 00:02:57 ID:kLE7YwW4
【それじゃ、それを目途に避難所へ、っということで】

【お疲れ様、リル】
【それじゃ、おやすみなさい】
383??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 00:05:33 ID:Bn+4U3Yt
【うん、ありがとう、またね】

【おつかれさま、おやすみなさい。】
【すれを、おかえしします。】
384前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 21:35:42 ID:YjAX9y+f
【えーと、ロールの解凍に使わせていただきます】
【ではでは続きから】

ああ……あの子だ……。
(自分も、心の隅で待ち望んでいた異形の少女との再会に、思わず涙を零しそうになる。
しかし、ここで泣いては隣に居る男が何を言うかわからなかったのと、男としてのプライドが許さず、出てきそうになった涙を飲み込んだ。
怯える様に隅に逃げ込んだことを少し悲しく思いつつ、ゆっくりと歩いていく)

わかる?
僕なんだけど……。
……大丈夫、もう何もしないからさ。
(コミュニケーションがうまく取れなかった前回の反省が生きるのかどうかわからないが、声をかけてみる。
だが、睨むような眼をされると思わず口籠ってしまう)
385??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 21:44:11 ID:Bn+4U3Yt
(あの時と同じ優しい声、けどだまされてはいけない。
 あれは自分を此処に追いやった声なのだから――あの手は暖かかったあの手は
 自分を此処に引きずり込む手だから――。)

…………ッッ!

(そう、何もしなかったのだ。「助けてくれたくせに」、「枷を解いて自由にしてくれたのに」、「力をくれたのに」――
 不の感情が蠢く、何もせずに自分を手放した彼に向けて敵意を向ける。
 なんも言わない、何も言わなくなった。この調子だこの調子で同じ眼をしていればきっとこの男も何処かへ行く。)

【よろしく、おねがいします(ぺこり)】
386前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 21:52:38 ID:YjAX9y+f
……参ったなぁ……。
(やはり言葉は通じていないのか、懐いてくれる様子はない。
それもそうだ、自分は一度彼女を見放した、と言われても反論できないのだから。
こうなったら何されてもいいか、と捨て身の覚悟をしつつ、ゆっくりゆっくり歩を進めていく。
逃げられても無理に追うことなく、歩くスピードで距離を詰めていく。
そのうち、再び心を開いてくれると願いつつ)

ほら……ね?
何もしないから、さ。
だから……こっちにおいで?
(効果があるかどうかわからないが、手招きを加えつつ、まだまだ近づいていく)

【こちらこそ、よろしくお願いしますー】
387??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 22:00:24 ID:Bn+4U3Yt
(ゆっくりとした歩みでこちらに近づいてくる………威圧的な歩調
 靴が床を捕らえ、踏みしめる音が耳に響く。
 心臓が跳ねる――耐え切れずに後ろにとびだ…………そこには既に壁があって
 振り返り際に左肩が擦れて赤くなる――)

………!

(じりじりと、近づいてくる。大きな手が振りかざされ、ゆらゆらと揺れている。
 何もしない、何もしてくれない手がこっちに近づいてくる。
 ぼわっと腰まで伸びた髪が揺らめく炎のように翻る。
 ――もうダメだ、つかまってしまう。そう思った少女は両の足に力を込めて
 前山に飛び掛って――)

【ちゃんとわたしが、なつくまでやる?】
【ばめんてんかん、してほしいなら、すぐにする、から】
388前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 22:05:59 ID:YjAX9y+f
(飛びかかってきたのを感じ、馨は必死に踏ん張って少女を受けとめようとする。
それくらい、サッカーで鍛えている足にはなんてことはない。
――と言いたかったが、それでも耐えられるくらいの脚力はあるはずだ)

ん、っと……!
ほら、俺なんもしないからさ。
だから……大人しくしてくれ。
一度、置いていったのは悪かったと思ってる。
だから……また仲良くなろう?
(そうして、少女にそっと手を差し出して……仲良しをアピールする。
怖くならない様に、とにっこり微笑んで)

【んー、やっぱり場面転換してほしいかも……】
【流石に厳しい、かな、このままするのは……】
389??? ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 22:17:21 ID:Bn+4U3Yt
(倒れない、倒れない倒れないたおれないたおれないタオレナイ………
 爪を立てても歯を立てても、決して倒れない。
 この距離はまずい、倒れない上体でこの距離はまずい――もっと深く、鋭利に爪を
 歯を食い込ませなければ。)

……ッ……ッッ!!

(必死な、それでいて優しげな声が、顔が。
 再び自分をだまそうと向けられる………ダメだ、いけない。だまされてはいけない。
 けどけど、けどっ……!)

――・――・――・――

(――アレから彼女は何度も爪をつきたてた、歯を食い込ませた。
 怖かったから。また裏切られるのが嫌だったから………だから、彼女は彼を拒もうとした。)

(そして彼女はまた笑った。彼を受け入れて、彼を信じて。
 ――――そして、名前をもらった。)

(前山の説得が功をなしたのか、再び彼女は前山になつくことになった。
 今いるのは施設外のちょっとしたハイキングコース。
 そこを二人で歩く――彼女は前山を、名前を呼んでほしそうな眼で見上げた。)

【いいわすれてた……ここ、やまのなかって、せーじがいってた。】
390前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 22:26:44 ID:YjAX9y+f
【場面転換後から書きますね】

あー、よかった、また懐いてくれて……。
(リルと手を繋ぎつつ、あははと苦笑する。
すっかり服はビリビリ、肌は爪や歯の跡が目立つようになってしまったが、それでも懐いてくれたことが嬉しかった。
どこかしら、心の奥で安心感を持ったが、それよりも充実感でいっぱいだった)

ん……どうしたの、リル?
(物欲しそうな眼をしていたリルを見て、何だろう、と疑問を持った馨。
何か欲しいのかな、と疑問を持ちつつ、リルに合わせて山の中を歩いていく)

【了解ですよー】
391リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 22:40:45 ID:Bn+4U3Yt
…………っ

(髪の毛がぽぅっと淡い光を宿す――喜んでいることをあらわすように。
 それを確定するかのように笑顔になっていく……
 小学生低学年くらいの女の子の無邪気な笑顔――)

(名前を呼んでほしかった。何度でも、何度でも……だからじっと見つめ続ける。
 物欲しげな瞳をしていれば、彼は何度でもその名前を、彼が自分を一つの存在とした
 証であるそれを呼んでくれる。そんな学習をして……)

…………

(きゅ…と小さな手に力を込めて前山の親指をしっかりと握り締める。
 そうして多少整備されたその道を行くと
 開けた広場にでる――――清二曰く「みっともない格好だが丁度良いだろう、彼女と遊んでこい」だそうだ。)
392前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 22:45:29 ID:YjAX9y+f
ふむ……。
(髪の色が変わったことはわかった。
しかし、それがどんな感情を表しているのかは、わかりづらかった。
やはり、喋れないということはコミュニケーションにとってここまでマイナスになるものか。
そう痛感しつつ、喜んでいるのだろうと予想してにっこりほほ笑んだ)

ん……どうしたの、リル?
なんか喋ってくれればわかるんだけどなー。
リルにはまだ無理だよな……。
(手を繋いでいない手をリルの頭に近づけつつ、そっと頭を撫でようとする。
そして、やがて行きついた開けた場所におお、と歓声をあげる)
すげぇな、こんな場所あったんだなぁ……。
さて、何して遊ぶか……。
(はてさて、とやることに迷いつつ、やったー、と両手を挙げた)
393リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 22:54:53 ID:Bn+4U3Yt
………?
(何か困ったような顔をしながら頭を撫でられると、きょと、と首をかしげて
 とりあえず困っているんだと思うと、前山の体をよじ登って
 小さな手を伸ばして頭を撫で返す。
 自分はこうされたらとても嬉しかったから。)

…………

(にこっと笑みを浮かべるとずるずるとずり落ちるように前山の身体から降りて)

(感嘆する前山の横で頭を撫でられて、くすぐったそうに肩を竦める
 迷った様子から手を上げるのを見ると、まねっこして同じように手を上げる。
 脇の下の傷跡が少し見える――しかしリル本人にはそんなことよりも
 前山の傍にいることが重要らしく、楽しそうにまねっこをしている。)
394前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 23:04:12 ID:YjAX9y+f
うええええ!?
(まさか自分によじ登られて頭を撫でられると思わず、びっくりした表情をする。
しかし、やはり嬉しい事に変わりはなく、苦笑にも微笑みにも似た表情を浮かべた)

おおう……。
木登りの木なのかい、俺は……。
ま、いっか、俺を登る分には安全だから……。
(たはは、と苦笑を浮かべつつ、リルを見遣る。
隣には、自分と同じ格好をしてるのを見て、なんだか微笑ましくなってしまった)

さって……どうしようかなぁ……。
真似をするってことは……何かやり取りするようなものはできないし……。
(いざ遊ぼうとすると何をしていいかわからなくなったが、その周辺にあった木の枝を取り出し、はい、と渡した。
そして、木の枝をふいっと上へ向けてみる)
395リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 23:15:02 ID:Bn+4U3Yt
(手渡された枝を見つめる――齧ってみる。まずいし硬かった。ぺぺっと舌を出して
 苦い顔をする。そうすると再び前山のほうに目をやって)



(勢いよく前山の真似をして枝を振り上げる――)
(――とそのときに二人以外の気配。リルは枝を取りこぼして前山の後ろに隠れ
 その気配のするほうに気を配る。)

「ん?これは珍しいものにあったな……」

(そこにいるのは金髪を逆立て、派手なワイシャツに皮のパンツに身を包んだ男。
 その男がリルと前山、交互に見つめる。)

「それは、キミの精霊か?」
396前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 23:21:32 ID:YjAX9y+f
あっ、これ食っちゃだめだって!
食べるもんじゃないのに……。
リルは腹減ってるのかなぁ……。
(まだまだ成長の余地がありそうなこの子を見て、苦笑を浮かべる。
自分もそうだが、食べざかりなんだろうなぁ、と想像した)

お……何?
(いきなりリルが隠れたのを見て、びっくりした表情を浮かべる。
そして、腕をあげてリルの顔を追いかけようとしたが、かけられた声に眉を顰めた)

……ふむ。
……ふむ?
(まるで鬼か雷様か、とも思えるような格好に、眉間にしわを寄せた。
そして、携帯を取り出して通報しようか、それともまともに話をしようか、天秤にかけてみる。
結局……)
……精霊って何ですかね。
俺はそんなもん、連れている覚えないんですが……。
あ、この子、親戚の子ですよ。
(ぺらぺらと嘘を並びたて、男を説得しにかかった)
397リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 23:31:24 ID:Bn+4U3Yt
「おいおい、とぼけるなよ。俺は天才だ、その天才の眼をごまかせるわけがないだろう」
「お前もなんだろう?」

(ド派手な格好をした男はカシャンと金属が擦れる音を立てるとジッポライターを取り出す。
 それの蓋部分をとって何度か振ると、それに火が点り――)

「お前はわからなかったのか?俺が炎使いだと!」

(――その炎はやがて不自然に球状になり、楕円状になり、炎の華を咲かせる。
 色は黄――揺らめく炎の華は薔薇。)

…………っ

(リルはその男の眼にいやなものを感じ取って
 ささっと、男の視界からかくれるように前山の後ろに隠れて………)

(その姿を男は異常に嫌味な表情で追う……まるで欲しいモノが手にはいった、手にはいる寸前のような
 欲望に塗れた顔で、異形の少女、リルを目で追い――)
398前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 23:37:38 ID:YjAX9y+f
…………。
(目の前でいろいろと爆発した男を見て、目を閉じたまま、眉間に皺を寄せることしかできなかった。
自分で自分のことを「天才」と言うとは、どこまでナルシストなんだろうか、と。
更に、一瞬で自分のことを見抜かれた事に、微妙に機嫌を悪くせざるを得なかった)

わかんねーっす。
っていうか、俺が炎使いである証拠は?
とりあえず、この子は親戚なので手ぇ出さないでくださいね。
(そういうと、さっさと男から離れようとする。
しかし、リルの表情を見ると、これ以上の何かがあるな、と更に険しい顔になった)

……行くよ、リル。
(そういうと、小さなリルを抱えて逃げようと、リルの手を引いた。
男の視線に嫌悪感を抱きつつ、即座に走りだそうとする)

【ちょっと次レスは事情により遅れますねー】
399リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/09(月) 23:49:38 ID:Bn+4U3Yt
「俺がお前に引かれた、いや、お前たちが俺が来るであろうこの場所に惹かれたのだ」
「それにその精霊の髪、天才のこの俺の眼はごまかせんぞ!フフフ」

(いやに自信たっぷりに言うと、腕組みをしてふんぞり返る
 ジッポライターの蓋を閉じると辺りに薔薇の花弁のような形をした炎が舞い――)

「――ふむ、ではそこの精霊にだけでも留まってもらうとするか。」

…………ッ!!
(手を引かれたリルの身体に変化が起きる。
 髪が淡いオレンジ色をしていたのが、だんだんと黄色みを帯びてくる――
 揺らめくように何度も翻ってから、がくりとリルは膝をついてその場に蹲る)

「んん?ん〜?何だ抵抗をしているのか?無駄なことを」
「俺の火炎操作から逃れられるはずもあるまいに――」

(侵食――そう呼ぶに相応しい状態の変化をリルが受ける。
 揺らめく炎のような髪はいまやすっかりと黄色く染まってしまっていて………)
400前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 23:56:14 ID:YjAX9y+f
(手を引こうとしたリルの様子を見て、何かが起きていると感じ、更に嫌悪感をあらわにする。
そして、逆に男に近づいて)

こんの……何してんだ、変態親父!
おめーがいろいろややこしくしてんじゃねーよ!
(まっすぐな怒りを男に向けつつ、走り込んだ勢いと、サッカーの丈夫な脚を利用して蹴りつけようとする。
はっきりと怒りが浮かんでいたその表情には、青筋すら浮かんでいた)
401前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/09(月) 23:57:05 ID:YjAX9y+f
【なんか中途半端になっちゃった……?】
【しかし追加しようにもあんまり追加できなさそうなのでそのままいきます……】
402リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 00:11:38 ID:g6e6oXsd
「馬鹿め!俺は天才だ、ドイツもコイツも俺を理解しようとしない!」
「――見るがいい!!」

(男は余裕の笑みすら浮かべて高らかに腕を広げて前山の行為を受け入れる――否、迎え撃つ。
 ただし男は何もしない、するのは…………)

…………。

(蹴り足が上がるか上がらないかのところで二人に割ってはいるリル。
 男を庇うように前山に立ちふさがる――
 先ほどまで無邪気な笑みを浮かべていたのが嘘のような虚ろな目で
 前山を映し両手を広げ、立ちふさがる。)
(髪の色は黄、瞳の色もそれに伴い金色に揺らめいていて――)

「どうだ、天才であるこの俺が新たに発見し、修練し習得した火炎操作の次の段階」
「俺はコレに焔霊操作と名付けた!!」

(リルの後ろでしたり顔で前山を見つめ、逆立った金髪を整えるように頭に手をやり
 背筋を伸ばす、次に自らの身体を誇示するかのように腰を捻り、流し目でリルを見て――)
403前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 00:14:37 ID:GA/sPGrQ
【やっぱりこの時間だと調子でねーです】
【なので、今日はこの辺で凍結していただけないでしょうか?】

【ええと……次どうしましょうか?】
【次はちょっと予定が変わって、水曜夜なら大丈夫です】
404リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 00:19:47 ID:g6e6oXsd
【きに、しないで】
【とうけつ、へーき、だから】

【ええ、面倒なので永久登場です。
 正直リルちゃん口調難しいです、喋んないけども!】

【凍結のほうありがとうございますですっ!えーと次の予定のほうも了解いたしました。
 水曜日の夜ですと、やはり同じくらいが妥当ですかねぇ?
 22時目安……本日のように早めに来ることもありますけれど。】
405前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 00:24:06 ID:GA/sPGrQ
【っていうかわざわざ【】内でもそうせんでも!って思うのですが!】
【それと、表でも先輩は先輩なんだなぁとか思ったらなんだか安心しました】
【特に>>389とか(×上体 ○状態)】

【ではでは、水曜日の22時ごろに】
【こちらも早く来るかもしれませんが、よろしくお願いします】
【ではでは……おやすみなさい】
406奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 00:26:49 ID:g6e6oXsd
【心と神経が削れっぱなしだよ!!(どう見ても逆切れです。)】

【というわけでおつかれさまでありますっ】
【おやすみなさいませっ】

【スレをお返ししますねぇ】
407名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 12:52:12 ID:8G7wC53x
アツイ
408リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 19:08:18 ID:g6e6oXsd
【ろーるに、おかり、する。】
409前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 19:11:34 ID:GA/sPGrQ
【ロールの続きにお借りしますねー】
【もう少々お待ちをー】
410前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 19:18:08 ID:GA/sPGrQ
(馨は急に飛び出してきたリルに構うことができず、そのまま蹴り飛ばしてしまう。
いきなりの出来事であったため、強く自分を悔みつつ、舌打ちをした)

ちょっと待ってよ……。
こんなん聞いてねーからっ!

(強い怒りを感じつつ、ポケットに手を伸ばしてライターを持つ。
そのライターを取り出して、火をつける。
それに手を翳して強い炎を生み出しつつ、男を狙おうとした。
しかし、間にリルが入ってしまっているため、むやみやたらと炎を繰り出すことは出来ない。
どうしようかと、一瞬の迷いが入る。
男の言葉は、既に聞いてはいない)
411前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 19:18:29 ID:GA/sPGrQ
【書き忘れた……今日も宜しくお願いしますっ】
412リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 19:29:41 ID:g6e6oXsd
(強い力で放たれた蹴りがリルの腹部を正確に捉える。
 明るい黄を宿していた髪の色がすぐさまに暗くなっていき)

……が、ごほっ!げ、ぇ…………

(響く苦しげな声、下を向き何かを吐き出そうとする……
 男はその肩をそっと抱き、背中をさすりながらいやらしい笑いを前山に向けた。)

「おやおや、親戚の子にひどいことをするじゃないか。」
「そしてお前は人の話を聞くといい。言わなかったか?俺も炎使いだと!」

(自信に狙いをつけた炎が男の手によって黄色く燃え上がる。
 前山の操作していた炎の操作を奪おうと侵食を始めて――――)

【こちらこそ、よろしく。】
413前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 19:37:22 ID:GA/sPGrQ
ちょっ……お前、何すんだ、このっ!
(リルを蹴ったのは自分だったが、それを介抱している男を見ると、虫唾が走って仕方なかった。
リルに近づき、男を押しのけてリルに近づこうとする。
ボロボロの服からすると親戚と言うのは説得力がなかったが、今はそれに関係ない。
男を押しのけて、リルを助け出す方が先だった)

あんた……ごちゃごちゃうっさいんだよ。
天才なら普通、言葉で語らずに他のもので語るもんだ。
なんならそんなもん使わず、他のもんで証明して見せろよ。
(馨の眼が、怒りによってだんだん紅く染まっていく。
そこに見えるのは、鮮明で鮮やかな、紅。
更に、抑えられていた力以上の炎を生み出すと、炎は酸素を食らい、赤を含んだ炎から青へと変わっていく)
414リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 19:53:46 ID:g6e6oXsd
「おや、お前が蹴り飛ばしたのだろう?」
「俺は精霊型の異形の貴重さを知っている。お前のようなことはできんよ、くくく」

(さらに挑発するように笑い、素早くリルを抱きかかえつつ飛びずさる。
 火炎操作により、リルの「炎」にあたる部分を操作しているのか
 だんだんと顔色がよくなり、髪も燃え上がり先ほどまでの黄を取り戻していく。)

「単純な出力では天才であるこの俺すらも凌ぐらしいな――だがそれだけでは勝てぬ!」
「見せてやろう、焔霊操作の真髄を!」

(抱きかかえたリルを放すと、腰を捻り頭上でバッテンを作るようなポーズをとる。
 それから格好つけた流し目を送ると
 リルの髪が爆発的に燃え上がり、逆立つ。)

「俺と貴様の差は悔しいがほんの僅かの差、本当に僅かな差で貴様のほうが上だろう」
「だがその差は俺の天才たる技術と才能で埋めてくれる!」
「さぁ、燃え上がれ!そしてヤツの炎を喰らえ!!」

(言葉通り、リルが人型の炎のように燃え上がる。
 小さなその体は大量の熱を帯びて、四肢は炎を宿し、金色の炎の魔人となって――)
(男がクロスさせた腕を大げさで格好つけた動作で振り下ろすと前山向かって炎の魔人と化したリルが突っ込んでいく。)
415前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 20:04:02 ID:GA/sPGrQ
くんの……!
(口惜しさから、強く歯を噛みしめる。
奥歯が何度もギリギリと鳴ったが、それにも構わず、怒りに身を任せていた。
まるで、暗黒面[ダークサイド]に落ちた暗黒卿[ダース・ベイダー]のように)

だからごちゃごちゃうっさいって言ってんだろ……。
技術と才能があんなら、それを見せてみやがれってんだ!
(まだまだ、馨の生み出す炎は強くなる。
それも、ほんのわずかと言っていた差が大きく開いていくように。
リルに炎を食われても、むしろ力が増していき、周囲を炎で埋め尽くさんばかりでもあった。
そのうちに、青い炎よりも温度がましていき……人間の目には炎の色が更に濃くなっていくように見える。
それこそ、更に温度が高くなる印だった)

リル、どくんだ。
危ないから……ひっこんでなさい。
(優しく諭す様に語りかける馨。
燃え盛る炎で馨の髪の毛は逆立ち、いつもと違う雰囲気を呈していた)
416リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 20:18:28 ID:g6e6oXsd
(脇を強調するようなポーズをとって)
「フ………技術と才能なら――」
(気障ったらしく髪をかきあげてから)
「既に見せているぞ!!」
(クロスさせた両腕を振り下ろし、意味なく背中をのけぞらせる。)

(周囲を埋め尽くさんばかりの炎も、いや、だからこそなのか
 周囲に垂れ流される濃いだけの強大な炎――その自分に向かってくる分だけを操作
 男に向けられた炎だけが黄色く変色して、金髪の男にまとわりつき
 炎の衣となって、気ざったらしい仕種を彩る。)

「そうかそれが彼女の名前だな――――ありがたく使わせてもらおう!ゆくがいい、リル!!」
「この俺の手足となりヤツを喰らい尽くせ!!」

(前山がつけたその名前を呼ぶと、優しく諭されたリルが目を虚ろにしたまま腕を振り上げ
 炎を纏った右拳を前山の右頬めがけて打ち込む――
 周囲の温度差であたりの大気を歪ませて、炎が風邪を切る音を響かせた)

「しかし、大した出力だな。その出力だけは認めてやろう。」
「ライターのオイル代が浮くというものだな、ハハハハ」 

(さらに男が右手を天に向かってあげ、左腕を右の脇の下辺りに向かって伸ばす
 反時計回りに両腕を回転させると、周囲の炎の一部から黄色い炎が鋭くレーザーのように伸びてくる。)
417前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 20:28:03 ID:GA/sPGrQ
はん!
俺からすれば、それは才能でもなんでもないね。
(男に対して悪態をつきつつ、炎の出力を弱めずにいる馨。
眼の前の男の一挙手でさえ憎い今、それは力を注ぐということには最高の燃料だった)

ふん……。
(リルに殴られても、身じろぎひとつしなかった。
確かに痛みはあったものの、それはまだ避けるに足りないと思ったからだ。
燃える実感のある皮膚に痛みを感じつつ、今度はそのリルの腕を取り、抱き寄せようとする)

ライターのオイル代?
はっ、車のガソリンすら必要ねーよ。
(伸びてきたレーザーに対して自分の炎を握りしめると、それに対して強く拳を打ちつけた。
そして、自分の炎でそのレーザーを打ち消そうとした)
418リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 20:47:36 ID:g6e6oXsd
「ふっ…天才とは僻まれてこそ!」
「凡夫の鳴き声が耳に気持ちいいぞ!はっはっはっ!」

(リルの攻撃を避けないのを見ると男はニヤリと口の端を吊り上げる。
 本物の外道が見せるいやらしい笑みをうかべ)

「リル!手を休めるなよ、避けないというのならば都合がいい!さらに追撃を決めろ!!」

(男の声に呼応するかのように掴まれようとしたリルの腕が燃え上がり、胸の位置まで引っ込む。
 そこから背筋の力を借りて、次々と炎の拳の連打を前山の額を、頬を、肩を鼻っ柱を狙って打ち込み続ける。)

「ばかめ!」

(貫通力を増した黄色い炎は強く打ち付けられた拳を焼き、貫く。
 肉の焼ける一般人にとっては不快な匂いが辺りに立ち込める――男は鼻歌でも歌いそうな表情で
 次々と炎を操り、周囲に火球を作っていき――)

「貴様のただ強いだけの垂れ流しの炎とは違うのだよ!」
「我が炎は天才的な才能と技術により、何者も貫き通す光の刃と貸したのだ!!」
「喰らえイッ!!必殺ウ…………」

(一点集中の強力な貫通力を身につけた火球がレーザーとなり、前山の周囲からその身体を切り刻まんと放たれる。
 腕の中にはリル、そのリルも拳を繰り出し続けていて――)

「………灼焔業裂閃(タイラントハーデス)ゥッ!!!」

(相変わらず大げさな身振り、痛々しい叫び声――ただし技の威力だけは本物のそれが右から4、左から2、
 正面から3ほど伸びて――)
419前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 20:59:51 ID:GA/sPGrQ
つっ! ぐはっ! ぶっ!
(何度も何度も受ける拳に鼻っ柱を打たれつつ、懸命にリルを捕まえにかかる。
ボコボコに殴られ、顔が腫れようとも懸命に手を離さなかった。
そのまま、何度か話しかけていればわかると、そう言った調子で)

リル、俺だよ、馨だよ。
もうリルを傷つけたりはしない……だからやめるんだ、こういうこと。
(絡め取っていた腕を解き、頭に手を伸ばして、撫でようとする。
熱い感触は伝わっていたが、それはまだ耐えられるほどだった。
その熱さと、頭を撫でる感触で、思い出してほしいと、切に願いながら)

必殺ってのは、相手を倒す時に言うもんだよ……。
残念だったな、そんなんじゃ俺を倒せない……。
(俊足を生かしてバックステップを踏むと、即座にレーザーが少ない左へ切り返し、フットワークを生かしていく。
そこに居るのはフィールド上のファンタジスタそのものだった)
これでもくらえっ……!
(大きな火の玉を作ると、リルに構わず、そのまま男に向けて青いまま、放つ。
どうにでもなれ、といった気持ちも含みつつ、馨は必死に炎を吐き出した)
420リル ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 21:19:59 ID:g6e6oXsd
(――こえが、きこえる。
 なんでだろう、てが、いたい……みみが、いたい……むねが、いたい……)

(何度も何度も前山の拳を捕らえていた拳の雨が止む。
 さらさらと黄色い髪が額をくすぐる感触を虚ろな意識でリルは捕らえる。
 目から熱いものが流れ出て、頬を伝っていく。
 虚ろな目から、熱い気持ちが流れ落ちて頬をぬらし、ぽたぽたと地を濡らす。)
(かくん、と全身から力が抜けていき――)

「む、異常か?理論上ありえん………まぁいい、ならば、もう一度喰らえイ!」
「殺すまでが必殺だ!!灼焔業裂閃(タイラントハーデス)ゥッ!!!」

(避けられようと燃料そのモノは前山が作ってくれる。故にそれを借りればいい。
 回避行動をする追う様に炎のレーザーを何本も放ち
 フィールドのファンタジスタを追い詰めようと追いすがりに行く――)

「ありがとう、これはお前の止めに使わせてもらおうか」

(放たれた方向性の定まっていない炎。破れかぶれに吐き出された
 自分を倒す意思も、リルを救うという意思も込められていないそれのコントロールをあっさりと奪うと
 同じように巨大なレーザー砲とする。)

「断・罪!超必殺ウ!!聖魔悪滅焔(エグゼキュートジャッジ)!!!」

(いろいろ叫びつつ、自分に酔いしれたポーズをとって前山に狙いをつける金髪の男。
 その視界の隅でかくり、と糸の切れた人形のように脱力していた
 リルがピクリ、と体を動かす。髪の色は未だに黄、カクカクと震えながら緩慢な動作で身を起こして)
421前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 21:21:05 ID:GA/sPGrQ
【すみません、明日早いんでこの辺でいいでしょうか?】
【続きは、約束していた通り明日の夜ということで】
422奏 永久 ◆ONICNlGmhA :2010/08/10(火) 21:23:32 ID:g6e6oXsd
【ハイな、お疲れ様ですっ】
【楽しかったですよー】

【それでは失礼しますっ】
423前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/10(火) 21:24:04 ID:GA/sPGrQ
【はいー、こちらこそどうもです】

【ではでは、失礼しますねー】
424媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/10(火) 23:12:32 ID:v4YH5KIQ
【異形さんとのロール再開に、場所をお借りいたします】

http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1281377555/5より続き

っ、あぁっ、ぁん、やめっ、ふぁぁあっ……!
あぁあっ、離れろ、触らないで、いやだっ、嫌、いや……っ、ぁああ――っ!
(剥かれた肉芽に吸いつく舌。ただでさえ敏感なその体は貪欲にその快楽を受け入れ、
 前のめりになったかと思えば激しく体をのけぞらせたりと、反応を見せる。
 長い髪を散々と揺らし白い首をのけぞらせて、上からは唾液を下からは淫液を滴らせた)
――ひ、っ……あっ、入って、くるな、いや、です……い、や……ッ、ひぅあっっ。
(ただでさえ激しく体を刺激するそれに咥えて、ずぶ――とまたそれが入り込んでくる感覚。
 少し柔らかく溶けたその入り口はゆっくりとゆっくりとその大きなモノを咥えこんだ)
(外からみれば、ただ勝手に彼女のその穴が広がっているように見えただろう)
はっ、っ――…り、せ…い? あっ、そんな。だった、ら……ッ、あんっ!くっ、ぁんっ!
(ガクガクと激しく体が揺れるほどに激しい突き)
(絶望的な宣告を耳にしながら、本来感じてはならないはずの器官で快楽を感じる。
 気を抜けばそのまま溶けてしまいそうだった。ちゅぷっじゅぷっ、と本来聞こえないはずの音が激しく耳をつく)
(大きなモノが入り込み引かれるたびに、いやらしくそこはめくれあがり――)
ひとの、あたまに、入ってくるな――、
仲間に手をだしたら、殺して、殺してやりま、す……八つ裂いてっ、――ひっ、…はぁんっ。
(最後の力を振り絞り、吠えるように声をあげる)
(しかし全身の性感帯を責め続けられ、しかも狂わされた感性は全ての刺激を快楽を受け取った。
 加えて――、抵抗は無駄だと、悟らされた。自分が狂わねば、終わらぬという事実を突きつけられる)
(ならば、どうしたら――どうしたら、いいのだ……、喘ぎながら、頬に何かが伝ったのが分かる)

………っ、ぁ―――。
(濡れた秘部に、くちゅりと何かが触れたのが分かった)
(何かを考える前に耳の中に入りこんでくる言霊。ぞわり、と全身が震えたが、
 それが恐怖からなのか期待からなのかもはや自分には分からない――目を見開きか細い声を漏らす)
あっ、あ、……嘘、です――違う、あんなの、もうやだっ、……ぬい、抜いて……ッ、
(がたがたと体を震わせながら黒色の瞳は何とも言えない色でそれを見ていた)
(何もない何も見えない、なのに徐々に割りひらかれていく秘部。ちゅぷっと沈んでゆく先の先っぽ)
―――――っ、ぁぁああ、ぁああっ……―――!!
(そして一気に入り込む、杭のような雄。じゅぶ、と彼女の秘部を無理に割りいっては
 中から蜜を染みださせる。そして奥へ奥へと侵入して、そのいやらしい場所を埋め尽くしていく)
(初めてを散らした――それは獣のもの。犬のような獣のものだった)
(人のように先端にでっぱりはないが――深く結合したのち、根元が膨らみ……相手が満足するまで抜けない)

(女はびくんっと激しくのけぞった。見開いた瞳から涙を流し、口は半開き――あとは……)
――……っ、……――…っ…、し、て……ください…――、して……。
(うつろな声で何事か呟く。唇はわずかに笑みを象っていて)


【ということで、今日ももうしばし、お相手宜しくお願い致しますね】
425霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/10(火) 23:27:24 ID:kJkZaM0X
快いぞ、心が歪み濁って混ざり行く
主らの言う美酒にも勝る潤いよ、呵々、美味也――
なにを云う、このような極楽を味わえるとならばお主の同胞も悦ぼうというもんぢゃてな
(ありとあらゆる場所を犯される)
(肉体だけではなく精神にも異形の魔手が伸びて這い回る)
(葵が考えて恐れ、期待して乱れること自体が異形の糧になってしまっていたのだ)

――
(凶暴過ぎる大きさ、汚らわしい異形の肉がついに秘洞を犯す)
(なのに内部を満たし押し広げる狗の剛直の味は)
(純潔を散らされたときとは趣を違えていた)

――
(霧の異形の声が途切れる)
(葵が呟いた言葉がそうだったのかもしれないが追及することはできない)
(代わりに聞こえてくるものはかつて葵の背に手をついて腰を振った狗の荒々しい呼吸)
(姿勢は違っても霧の中にはその姿が見えるだろう)
(肩にのしかかる腕も肌に触れる獣毛の感触も現実のように認識できるだろう)
(幻から実像になった途端)
(あるいは葵の声に応じるように)
(股を割り突き混み始める狗)
(その唾液が葵の顔に上から降りかかり濡らし始める)
【よろしくお願いいたします】
426媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/10(火) 23:41:18 ID:v4YH5KIQ
っ……っ、ははっ……っ、ぁあっ、ぁんっ―――!
ふ、あ……っ、すごい、大きくて――ッ、あぁあっ……っ、ァン……!ふ、あ、ははっ。
あのときは、あんなに痛かったのに……っ、ふふ、ぁあっ……んぅっ、狗の、すごい、です……!
っ、わたしの、なか、いっぱいに、なってる、熱くて……お、おっきな、の――っ、あぁんっ!
(目の前にいたのは、あの時の獣だった)
(どれだけ月日が経っても、どれだけ記憶の奥の奥に鍵をしめてしまっていてもなかったことにはできない経験。
 あのときの痛みも、恐怖も何もかも全て覚えている――覚えているというのに)
(今の彼女は享楽に溺れたような笑みをうかべ、仰向けにされた体をゆらしてその獣の雄を受け入れる)

(彼女の頭の中をもし相手がさぐったのだとしたら)
(きもちいい、もっとほしい、もっとついて、もっと激しく、きもちよくして、ヘンにして―――と、
 淫らな言葉ばかりを見つけられただろう。まるで、無理やりにそればかりを考えているかと思えるほど
 むしろ、他のことを一切考えないように、その考えで他の考えを覆いかくすように―――)
(だが、相手の前に伝わる気持ちは、性的な快楽をもとめる気持ちばかりであるはずだ)

(べっとりとした唾液が顔にかかっても、うつろな瞳が笑った)
(大きな獣の肉棒を突きこまれて体をがくがくゆさぶられながら、唇から洩れるのは甘い声)
(まるで狂っておかしくなったかのように喘ぎ、そして、――あろうことか求めるように舌を突き出す)
もっ、いたくないからぁ……きもちいい……からっ、あんっ、
異形とシてるのに……――感じるなんてだめなのに、もう、止められなっ……っ、ふぁんっ。
(体を支配する性感覚は既に相手に狂わされている。全ての痛みすら快楽と受け取るほど、にだ)
(彼女の感じている快楽は尖りきった乳首や、突くたびにあふれ出る蜜が、しっかり示していた)
427霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/10(火) 23:56:49 ID:kJkZaM0X
(前後の孔をいっぱいにされ全身にいたるところに存在する性感帯を苛められる)
(恐ろしい、これをずっと味わっていたら本当に狂い死にしそうな程の悦楽地獄)
(はしたないにも程がある音が立ち、その音に似つかわしい甘い声が霧の中に反響する)
(降りかかる獣の唾液が突き出された舌に流れ落ちる)
(喉奥へ流れ込む)
(血なまぐさい不快感があるばかりだったものもいまは違う)

(異形は油断か静観か言葉による干渉は行われていない)
(もう十分と判断したのかそれともなにかを企んでいるのか)
(目に見える形であるものは二頭の雄と無数の手と舌、そして一匹の牝だけ)

(ぐちょっと音を立てて狗が奥に押し込むとそのまま唸って痙攣する)
(狗は早い)
(そして量が多く、精を吐き出す間が長い)
(腹部が膨らむほど灼熱の精液が注ぎ込まれる)
(その間にも背後の獣の剛棒が動きだす)
(磯巾着に飲まれたような全身責めも絶え間なく続く)
(そしてまた獣は動き出す、かつてのように満足行くまで葵を犯すつもりだ)
(だが言い返せば葵は獣が満足する姿を知っている)
(一度二度ではないにせよ、ある――まだ訪れないが必ず――)
428媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 00:09:35 ID:7MsFVG8H
(気が狂いそうになるほどの快楽。全身あますところなく、責め立てられる)
(しかもその責め立てられる体すべて、性感帯を狂わされているのだ。
 どんな嫌悪も痛みも快楽へと代わり――そして、体から精神を苛み、蝕み、壊そうとしてくる)
(後ろを犯すひとつの獣と、前を犯す忌まわしい狗)
(後ろをつかれ、前をつかれ、胸をまさぐられ、肉芽を弄られ、太腿、足先、腋、全てを手と舌がまさぐる)

(快楽は苦痛をともなうものになっても、それでも求めることをやめられないほど激しい)
……っ、ふえぁあっ、
あんっ、ふあっ……あ、ふっ、全身、しゅご……っ、凄い、あっ……ヘンに、ヘンになってしまいます…
もう、わたし、あたま、おかしく……ッ、ゃんっ…――あっ、あ、後ろも、前も、おかしくて……!
(細められた黒色の瞳からは雫がこぼれ、舌の上にのっかった唾液をその喉が飲み下す)
(そして、獣の唸り声――、奥へ突きこまれ、なかの根元のこぶが膨らみ、そして抜けなくなって)
っ、あっ、あ、なか、なかでてる、なかに、異形の、精液……でて、るっ――!!
異形狩りのナカ、に、異形のせいえき……っ、ふ、ぁああっ、……ぁあっ、ぁあっ――!
(体をよじってもどんなにあがいても抜けない。射精は長く続き、おかしくなるほどにその精を注ぎ込まれ)
(快楽だけで全身を攻め立てられて、彼女は二度目の絶頂を迎えた。
 激しく痙攣させ、甘い声をあげ、きゅっと膣を収縮させながら――その右手は、制服の上から何かを握っていた。
 いつも胸元にしまっている何かを、ただ彼女の右手は強く強く握りしめ――そして、達した体を犯される)

ふあぁあっ、いってる、のに、
後ろっ、やだぁぁっ……そんなに、しないで、うしろで、またっ、いっちゃ――っ、ふっ、あああっ、
異形ので、イかされる……ッ、獣の、けがらわしいので、イかされて、精液、なかに、いっぱ……ぃ、――ぁああっ!?
429霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/11(水) 00:32:26 ID:vABif1y7
(人間には想像もつかない境地に何度も何度も押し上げられる)
(あってはならないほどの場所、その先には死さえありそうな絶頂)
(本能と醜悪な異形の精神は人間をいたぶり愉しむ習性のほうが珍しくない)
(背後の獣は人間のように巧みに心地よい場所を揺さぶって擦り上げる)
(全身を責めるものどもも甘さで狂わせようとする動きをしている)
(ただ目の前の狗だけは葵にとっても特別な意味を持っているのだ)
(激しく貪欲に獣欲に任せて腰を振る)
(技巧もない筈なのに女を獣にしてしまうかのような快楽が溢れ出す)
(いまこの場で一番、葵をよがらせているのは間違いなく克服も忘却もし様のない過去の汚点)

(長大な獣が内部を入り口から奥まで、隅々まで大きく行き来している)
(背後から尻を揉まれ抱え上げられると)
(それだけで肉棒を受け入れようとするようなはしたない姿勢を強いられる)
(そして出入りする光景を、愛液と精液が飛沫を上げて音を立てる光景が目に焼き付くだろう)
(瞬く間の闇にはよがり狂う己の姿が葵の脳を焦がし)
(いまもまた獣の穢れた精と絶頂が葵の肉体を焦がしていく)
(絶頂の数は十か二十か、ごぼぽっと股から大量の液体が逆流する音が響く)
(奇しくもかつてとまったく同じ回数と、幼い身体を壊れかけまで玩んだ獣の満足は同時)

(後ろの孔、全身、と順番に解放され引き抜かれ、余韻と火照りが自己主張をする)
(そして最後に獣が腰を引いた)
(牝孔から雄棒が重たく緩やかに引き抜かれる)
(全身を唾液と精液に塗れさせられたまま葵は地面に転がされる)
(その鼻先に雄臭、それだけで発情を誘いそうなものが突き付けられる)
(まざまざと見せ付けられる雄根、過去の傷が奉仕せよと訴える)


呵々ッ
なぁにが見えたぁ――?
(そこで締めくくる)
(悪夢の終わりを見届ける霧の異形が随分と久方振りに声をあげた)
(霧は未だに晴れない――)
430媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 00:48:20 ID:7MsFVG8H
(きもちいい、ほしい、もっと深く、もっと激しく、おかしくして、ヘンにして、きもちよくして
 なぶって、しゃぶって、いじって、ついて、―――ずっとずっと、やめないで……ずっと、繋がっていて)

(そんな卑猥で淫らな叫びが喘ぎに混じって夜の公園にこだましていた)
(達した数など覚えていない。目の前で自分のそこが犯され、淫液が飛びちる様。
 精液と愛液の溢れる結合部。闇の中にうかぶ、まるで鏡にうつっているようなよがり狂う自分の姿、
 黒色の瞳でただそれらを見せつけられながら、女の体はもう数え切れないほどの絶頂を迎えた)
(右手だけは強くつよく、制服の胸元を握ったままに。
 ――制服の中に隠れている、チェーンに通された銀色のリングを服の上から握りしめていた)
(そして、股から溢れる精液と蜜の混ざり合った淫液が、下に小さな水たまりを作る。それは実体)
―――あ、ぁ、あ……。
(後ろの穴から引き抜かれる雄、体から離れてゆく舌と指先)
(いいようもない喪失感。その快感と刺激を常であると覚え込まされた体が、激しく疼いているようだ)
(うつろな、何もうつしていない瞳。液塗れで転がされ、目の前に激しい雄の匂い――)
………。
(わずかに唇をひらく。何かを握りしめている手が躊躇うようにぎゅうと握られたが、それでも――、
 目をつむり、自分の散々犯したそれを口に含む。唾液を交え転がし、しゃぶり、獣臭いそれに奉仕して)

(そこで、全てが――)

…………。
(口を半開きにした、粘液まみれの女の瞳がその声の方に瞳を動かした)
(もはやその瞳には何もうつっていないように、異形には見えただろうか。その頭の中は何も入っていないように感じられただろうか?)
(彼女はただ、つよくつよく、右手で大事なものを握りしめ、そして虚ろに笑う)
……いやらしい、……牝。
昔おかされた獣によがらせられて、そのえっちでかたいのに奉仕して、感じる……浅ましい、メス、です。
431霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/11(水) 01:08:25 ID:vABif1y7
(あらぬ噂が立ちそうな夜に木霊した淫夢は終わる)
(霧が晴れるよ)
(葵は霧にのしかかられたときと変わらず制服を着たままの姿であった)
(だが汗だけではない湿り)
(全身の火照りと双孔のひくつきとぽっかり空いている事実)
(あれが現実だと裏付けかねない現実味を持っていた)

呵々、ほうかほうか
つまりありのままのお主がそこに在たというわけぢゃな?
善哉、善哉――まこと美味なる御魂であった、耐える様までわし悦ばせてくれよる
お主も良き夢がみれたであろ?決して忘れがたき夢をな
(霧の猿が背を向けて翔び街灯の上に着地する)
(先程までの葵の痴態をレコーダーのように反唱して謳いながら)
(止めはない、牙はないと霧の狒々が言った通りに、直接人間を害する術は持たないのだ)

狗に似合いな乱れ様だったぞよ、呵々
四方や生き延びるとは予想せなんだが、まあ良し、満腹ぢゃ
(霧の中の赤点二つが高みから笑って歪む)
(道ばたの狗の死体でも眺め遣るような様)
(狡猾ではあったが決して高等な異形ではない)
432媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 01:21:49 ID:7MsFVG8H
>>431
――――…そう、似合い、でしたか?
(街灯の上にいる異形を見つめる黒色の瞳。その瞳にはひとつも光は宿っていない)
(自分の体が精液にも唾液にもまみれていないことが分かると――、そっと握っていた手を離した。
 指輪、汚れて、ない……もう、汚れない。大丈夫、大丈夫……。瞳から、ひとすじ涙が溺れる)

似合い、でしたか……。
だって、私――狗、ですから……ごぞんじ、でしょう?
(乱れた髪、高ぶる体。ぬるぬるに濡れて――否、はいていたものと思えないほどにぐっしょり濡れた下着。
 そして、そこには自分のもの以外の青臭いそれが、確かに、溜まっていることが自覚できた)
(だが、それ以外は何も、何も変わりない体。制服は乱れておらず、押さえつけられた痕も無い)
(彼女はゆっくりぐっしょりとぬれて絞れそうなほどの下着をぬぐと、地面に放った。そこから何かがあふれ出る)

………でも、私――狗は、狗でも……。
(それからの動きは、早かった)
(異形が心を読むというのなら、きっとその行動は読めなかっただろう。
 実際、彼女は「動く」ということを考えも意識もしていなかったのだ。俊敏な動きで、糸をあつかうと、
 近場のものにまきつけ、その糸をつかって上空に飛び上がる。
 皮手袋をしていない手にどれだけ痛々しく糸が食い込もうとも、彼女の体は行動をやめなかった)

―――――私は、猟狗、であります。

意識を先読みされるならば、私は……何も考えなければいい。
(右手に宿る、光。いつのまにやら小太刀のかたちを象ったそれは、彼女の手に握られている)
(そしてその異形の脚をしとめようと、霊力の刃が足を狙い―――)

……私以外の「≪弐式≫(そんざい)」が、私の体を動かせば、いい。

≪弐式≫―――逃がさないで、でも、………楽に殺すな。足先一本分ずつ、殺りなさい。
(―――その刃が牙をむく。弐式に体を使わせたその一撃は、その異形に届くのか――)
433霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/11(水) 01:40:23 ID:vABif1y7
呵ッ
(笑いが途切れる)
(赤い光が瞳孔の拡散のように広がった――驚愕)
(葵が飛んでくることは先読み出来た)
(考えてしまう口に出してしまうことは読めた)
(しかし悟れたのはそこまで)

嗚ッ
(葵の手に手応えは無い)
(空を切る刃と間の抜けた霧の吐息だけ)
(一瞬後)
嗚――嗚呼ぁァァァァァァっ!
が、ぎぁが――!がひっ、ひ!
(声は同じでもその根が違うだけで趣きはあまりにも異なる)
(静かに押し殺した怒りと殺意に彩られた葵の声とはまるで逆)
(無様な叫びとともに片脚を失った霧が地面へ落ちた)
(斬った手応えは無いが葵に斬られたのだろう)
(街灯の一部ごと地面に落ちると塗料をぶちまけたように霧が弾けた)

――おのれ!
おのれオノレ己ONOREEE!
牝狗めが!獣の魔羅によがり狂う淫売めがぁ!
(霧だまりが地面でうごめきながら罵声を浴びせる)
(こんなものだ)
(こんなものでしかなかった)
(葵を散々辱め玩んだものはこんな)
(刈り尽くしてきた異形と同じように猟狗を恐れて逃げ惑う程度のもの)
口惜しや!狩られぬ狩られてなるものか!おぬしの手にだけはかかるまいぞ!
悔しさに臍を噛めい!忘れられまいぞ今宵の宴は!
呵々呵呵呵呵呵々ッ!
(逃げ足は速い)
(霧は流動体のように猿の姿すら捨てて地面を這い回る)
(台所の油虫もかくやという素早さで蓋を閉められた側溝のなかへ逃げ込む)
(砂をひっかけたつもりか――)
(戦いはこんな幕切れで終わってしまう)
434媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 02:01:23 ID:7MsFVG8H
(―――仕留め損ねた)
(≪弐式≫に体を操らせることができたのは、一撃分。それ以上は自分の体が危うい。
 故に、――追いつけなかった。
 人外の動きでしか追いつけぬ速さを、自分は得ることが出来ず、自力で振ったもう一撃は
 その異形をしとめることは出来ず、――夜の闇の中、立ち尽くし、ただ己の力不足を問われるのみ)

……――――ッ。
(地面に降り立った女は、強く手を握りしめた)
(小太刀は光となって霧散し、――強く握りしめた逆の手からは、赤い雫が滴る。
 皮手袋無しに糸を使った結果、糸が食い込み、切れたのだ――地面には血と共に糸が落ちていた)
(そして、その両足の間から伝うのは……、どろりとした白い白濁の――)
……っ、あ、ぁぁあああ、あ……ッ。
(噛み殺したような叫び。夜の闇の中に響く事は無く、ただ痛々しさだけを伴っていた)

(―――獣の魔羅によがり狂う淫売)
(それは決して嘘ではない。抗えば抗うだけと告げられたのち、今の一撃を悟られぬ為に身を堕とした。
 快楽の中に自分の体を放りこんで、頭の中をそれで埋め尽くそうとした。
 ……それは事実。だが、一方で言い訳だった。
 快楽の中に身を沈めて感じてしまったその快楽は、いいようもない本物。感じさせられ達したのも本当(リアル))
(かくん、とまるで操り人形の糸がきれたようにその場に膝を折る。地面に何度も何度も血まみれの手を打ちつけた)

(悔しかった、あんな、あんな――あんな風に逃げ惑うあれに、あんなに、感じさせられて、
 よがって、くるって、さけんで――あれは確かに自分だった。言い訳できない、自分だったのだ。
 もしも最後仕留められたなら、もっともっと――だが、現実はどうだ?あれだけして、仕留められなかった)
(自分はただ、いいように体を弄ばれ、そして喘がされよがり、もっととねだるただの淫売でしかない)
ああああっ、っ……くっ、…――わたし、最低、です……なんで、こんなに、弱い……っ、くっ、ぅ――
わたし、よがって、た……確かに、快楽を、かんじ、てっ――ひぐっ……っ、う……。
だいっきらいなのに、いまでも、思い出して……、いやに、なるくらい、――あのときの、こと……
なのに、あの、あの異形の、で、あの狗畜生ので、わたし、……わ、たし――、
(何度も、何度も、何度も手を地面に打ちつける。悔しくて、不甲斐なくて、そして――合わせる顔が無かった)
(震える右手で、改めて制服の中に手をつっこむ。そして取り出した銀の指輪)

(――――わたし、最低だ)
(こんなの、持っている資格なんてないのに。さいてい、さいてい……)
っ――くっ……、…――うっ、………ッ、。
(ごめんなさい。その言葉はかたちにならないまま、ただ嗚咽が夜の公園に響き渡った)
435霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/11(水) 02:09:02 ID:vABif1y7
【丁度切りの良いところですのでここで締めになりますでしょうか】
【とりあえず持っているネタは全部出し切りましたがなにかお望みがありましたら】
436媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 02:13:22 ID:7MsFVG8H
【了解、であります。異形さんの方に何もなければ、十全と〆にしていただいて―――と】

【げどー、きちくー、へんたーいと罵ったところで、「葵」の心にそれは大きな傷を残していただき
 感謝というのも変なのですけれど――お付き合いいただいたことには誠に深く深く感謝です】
【す、少しでも楽しんでいただけたら幸い……なのですけれど、色々慣れぬことで粗相もあったと存じます】

【最後お言葉に甘えてバッサリさせてもらおうか、いやしかし、とか色々悩んでいたのは内緒です】
437霧の異形 ◆ANJNJ55mzY :2010/08/11(水) 02:16:15 ID:vABif1y7
【目の前で逃げるところまでがネタだったんだぜ(・ω・)】
【あとで見つけて復讐したひめっちとか朱羽さんの囮プレイとか想像させてくれると名無しがよろこぶ】
【わがままから始めてもらったロールですけど楽しめてもらえたならなによりです】
【私のほうも楽しませていただきました、ありがとうノシ】
【こんなロールしといて言うのもなんだけどこれからの活動も応援しています】
438媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2010/08/11(水) 02:29:06 ID:7MsFVG8H
【ちくしょう、やっぱり外道です名無しさんッ。……逃げられるのが多分「私」に一番効きました】

【復讐するなら、私は徹底的です。同等の屈辱を味あわせようと、半分闇落ちモードかもしれません】
【朱羽が囮になるなら、――そりゃ、もう、えっちいことになると存じます。彼女の経験半端ないので
 とせめてものお礼(になっているのやら)に名無しさんに妄想のネタをお送りしつつ】
【朱羽:あはん?あたしもなんだかんだ剣糸ちゃんが大事だしぃ? 深凪の仕返しは怖いわよぉ?
     でもぉ、最期の最後にあたしのこと、嘘でも弄んでやらしーことして、喘がせるんだからぁ……十分よねえ?うふふ】
【とのことであります(←)】

【それにしても――、名無しさんの文章力展開力に脱帽し、ひっぱって頂いた二日間でありました】
【楽しめていただけたなら、何より嬉しいです。良かったです、十全。本当に本当に感謝いたします】
【もし、また別の形でお会いできたらその時も宜しくお願い致します。
 お、応援していただけるのに見合うようなキャラハンになれるようにこれからもがんばります、十全とッ(深々と一礼して)】

【二日間のお付き合い、誠にありがとうございました。それでは、どうぞゆっくりお休みくださいね】
【めいっぱいの感謝しつつ、これにて失礼を――お疲れさまでした、おやすみなさい、名無しさん(一礼)】
439前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/11(水) 07:41:49 ID:TMR/L3na
【置きレスに使用します。 >>420 からの続き】

リル……もうやめなさい。
こんなことをしても楽しくないでしょう?
(自分に対する攻撃が止み、馨が一安心する。
出力も限界になってきたためか、馨の意識も朦朧としてきてしまった。
ちゃんとリルを回収せねば、と心に決めつつ、今は眼の前の脅威に立ち向かう)

(再び身体に力を入れ、迫ってくる炎の矢を避けようとしたところで……くらりと、立ちくらみがした)
うっ……。
(男が再び自分を狙ってきているのがわかった。
しかし、それを避けるための体力、そして気力がガリガリと削られ続け、粉々になろうとしていた。
逆立っていた髪の毛も力が抜け、へばってしまっていた。
がくりと膝をつき、礼拝者のような姿勢になる馨。
大口を叩いていた表情はどこへやら、すっかり力を失ってしまっていた)

やべ……時間切れか……。
(視界の端に映るリルを見て、もう駄目かもしれない、とも感じた。
更に濃く暗くなる意識を恨みつつ、ぐらりと身体が傾き始めた)

【お邪魔しましたー】
440名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 16:06:47 ID:xGK6W1+r
台風
441天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2010/08/11(水) 19:40:59 ID:BhoZYt8T
>>337,338
(都の異能が事故に関係した可能性はあるし、関係しない可能性もある)
(だからまだ確定していないことで悩むのはよくないと、量子は言う)
(関係なければ取り越し苦労ということになるし、関係あればこんなのじゃなすまい、そうゆうことだろうか)

……努力、してみます。

(同じ努力でも、もっと能力の制御を頑張った方がいいのだろうけど、こんな気持ちで進展があるとも思えない)
(けれど、だからこそ、頑張ってどうにかしなくちゃいけないことだから)
(体の芯が重く凍ってしまいそうな気分だけど、辛い気持ちに負けちゃ――両親が心配してしまう)
(そうこう思っているうちに、量子とマギーが旧校舎を調べる云々の話をし始めていた)
(都があそこへ入ったことを言ったら紅裂拓兎には怒られたけど、量子も怒られないだろうか)
(量子は都と違って危機に対処できる異能があるし、戦い慣れているようだし、心配なんてことはないのか)

…………。

(違う、そんなことじゃなくて、量子が旧校舎に実利目的で関わることに抵抗があるのだ)
(都のように両親があそこで死んだのでなく、西陣貴子のように事件の張本人でもないのに)
(金儲けしようとか、肝試しをする生徒たちとは違うとは分かってても、納得しきれない自分がいて)
(この気持ちは我が儘なのか、飲み込まずに伝えるべきなのか悩んで、その間に二人の話は終わって)
(量子がふたたび異能について話をしてくれる)
(それは、とてもまっとうな言葉で、都の心に届く言葉で、そして安心させてくれる言葉だった)

隙屋先輩、わたしの方こそありがとうございました。
前にこう言ってくれた人――人というか、幽霊だけど――がいて、わたしの力は誰かがいることで意味があるモノだって。
だから、わたしの力を役立たせてくれたのは先輩です。
わたしが自分の力を好きじゃないかは分からないけど、嫌いにはなりたくない、のかな、うん。
(嫌っていたら、仲良くなれなかったら、制御どころか付き合うことだって大変かも)

あの、先輩が旧校舎に行くなら……花を持っていって貰えますか。
あそこは、わたしの両親だけじゃなくて、たくさんの人の思いが眠っているから。
(車が出る前に、窓からそれを伝える)
(先輩なら、きっと分かってくれるだろうと思うから)

【都はこれで〆、隙屋先輩への置きレスです】
442前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/11(水) 22:02:27 ID:TMR/L3na
【ロールの解凍にお借りしますねー】

【今日も宜しくお願いします】
443前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/11(水) 22:14:35 ID:TMR/L3na
【了解です、戻りますねー】
【お邪魔しましたっ】
444名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 00:23:06 ID:zusbtiMn
445隙屋量子 ◆zlYDW7WYY6 :2010/08/13(金) 20:50:33 ID:++3ZghiJ
【天羽さんへの置きレスだよー】

>>441
誰かがいることで意味がある能力――か。

(病院の待合室で、私は天羽さんの言葉を思い返していた)
(確かに、彼女はひとりでは、ただのか弱い少女に過ぎない)
(だが、私の《クオンタム》が成長し、《デデキント切断》を発現させる原因となったのは、間違いなく彼女だ)
(この成長は、私だけではまず到達できない境地だっただろう)
(個人としての限界を突破するには、他者とのつながりを持つことだ……と言ったのは、誰だったか)
(つながり……つながり。天羽さんは能力という形で、この世の誰よりも、その大切さを表現している)
(成長にも発展にも、他者とのLinksが必要なのだ)
(人類は有史以来、そうやって今日の栄華を築いたのではないか)
(そうだ。つながり、広がり、より成長していかねば。それが我々の目標を達成するために必要だ)
(無限に至るため……どれほど手を広げても、広げ過ぎるということはないだろう)

(待合室の公衆電話で、私はマギーさんに連絡を取った)
(彼女には、学園の寮まで天羽さんを送るようにと指示してある……もう、その役目は終えたはずだ)
(実際、彼女はすぐに電話に出た)

『――こちらハートレッシィ。《クオンタム》殿でありますか? 
 いかがでありましたか、検査の結果は?』

うん、「風邪に近いが、詳しくはわからない」との診断を頂いたよ。
どうやら、この病院の設備では、うまく調べられないみたいだね……まあ、異能が原因なんだから、仕方ないが。
あとで、我々の研究施設で、あらゆる角度から検査してもらうつもりさ。
……ところで、天羽さんはちゃんと、送り届けただろうね?

『もちろんであります! ちゃんと寮の入り口まで……最後は敬礼で見送らせて頂いたでありますよ。
 あれはいい子ですな――……親や死者の気持ちを汲めるのは、優しい証拠であります。
 そういえば、我々が旧校舎を調査する時には、花を用意して欲しいと言っていたでありますな?
 そこで私、さっそく用意したであります。いやはや、鉢植えで朝顔を育てていて本当に良かった!』

……その鉢は、八月三十一日まで観察して、日記につけるといいと思うよ。
お供えは、花屋さんで切り花を買っていこうね。――調査隊のメンバーは?

『学芸班五名。護衛役は、私と《クオンタム》殿がいれば、まずたいていの危機には対処できると思われるであります。
 あとは、案内役がいれば言うことなしでありますが……我々の仲間には、そういう人はおりませんでしたな……』

(天羽さんに頼む……というのが、一番いいのだろうが……旧校舎の中に「既知の人」もいるみたいだし)
(他に誰か、旧校舎の中に入ったことがあって、しかも怪異に対処できる人……そういう人がいないものか)
(天羽さんか、他の人にも、聞き込みをしておくとしよう)

ともかく、今日はいろいろあった……我々は困難を乗り越え、収穫も得て、未来への希望もいくつか知ったのだ。
あとは、手に入れたもの……手に入りそうなものを、ひとつひとつ組み合わせて、いい結果につなげればいい。
さまざまな接続点を通過し……我々は近付いてるぞ……「無限」に、ね!

(望むものを手に入れるべく進む。その決意と共に、私は受話器を置いた)

【という感じで、こちらも締めだ】
【意外な長期ロールになってしまったが、付き合ってくれてありがとう! 楽しかったよ】
446水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/14(土) 22:06:04 ID:W5cnJq/V
【迫水先輩とのロールにお借りします】
447前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/14(土) 22:37:57 ID:ZNJDdfas
【水鏡先輩、迫水先輩は規制中だそうですよ】

【一言、お手伝いだけっ】
448名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 00:00:28 ID:VWwZqn10
w
449前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/15(日) 21:08:13 ID:lSIbb7vd
【こんな時間ですが、募集してみますー】
【避難所も見ていますので、どなたでもどうぞー】
450前山 馨 ◆KAORUResv. :2010/08/15(日) 22:15:01 ID:lSIbb7vd
【ちょっと避難所行ってきます】
【ではでは ノシ】
451伊田満 ◆JOEATxYv1A :2010/08/16(月) 00:05:43 ID:8G+5GGHd
【名前】伊田 満 (イダ ミツル)
【本名】カタナシ
【年齢】17歳
【性別】男?
【体長】1〜200cm(175cm)
【容貌】
妖魔形態:もはや人としての原型を留めていない、もはや肉体のほぼ全てが黒いヘドロ状の物体。
人間形態:ヘアスタイルなど特に考慮していないようなボサボサの黒髪を持つ通行人A。
     以前とは違いちょっとクマがひどいのが気になるご様子。
【能力】名称『ジョーズ』
    自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
    本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何処に繋がっているかは謎。
    無機質に憑けた場合射程距離は少し成長して半径20b程、
    ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
    裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。
    最近、成長して『口』の形状を自身で決められるようになったらしい。

    そのヘドロ状の肉体は、体内を含めた、自身の腕が届く程度の範囲まではある程度操れる為、
    壁にへばりつく、下水移動など更に人間離れした行動が可能。
    『口』の中では蟲型の妖魔を飼育しており、自らの戦術に利用する。
【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】破魔・氷結・電撃に弱い。仮面を破壊されると一部の感覚が無くなる。
【備考】
人を信じる事が出来なかった、ある能力者の成れの果て。
「伊達三月」への想いの為、妖魔と成り果てたその一部が分離、独立し、学園生活に復帰。
元々無気力で、植物のように平穏な人生を望んでいたせいか、
妖魔となっても今現在も積極的に戦闘を行う事はせず、たまに低級妖魔を貪る日々を送っている。

【名前】『jaws fin』(ジョセフィン)
【本名】仮面型異能保管試作器「face」
【年齢】不明
【性別】不明
【体長】着けた者の顔の大きさ
【容貌】基本は白い無地の仮面。
    気分によって柄をつけたり、変形する事も可能。
【能力】「単体時」
     単体の仮面の状態。変色・変形・再生能力を持つ。
     人体操作の為弱電流を発生・操作する事が可能。
    「寄生時」
     脳に弱電流を流し、自らを被った者の行動を操作・制限している状態。
     今までに装着した者の異能力を記録・再生する事が可能。
     ただし、異能力を使用する際はその人間の人格まで自動的に再生してしまう為、
     再生する能力によっては混乱・自滅する場合がある。
【弱点】単体時には戦闘能力皆無。
    正義感の強い人間の異能を再生してしまった場合、自滅。
【備考】
どこかのだれかが、異能の複写・保存という目的で造り出した人工妖魔。
しかし、人間の人格まで自動的に再生してしまうという欠陥を抱えていたために廃棄処分となった…
…はずだったが、どういう顛末かたまたまうろうろしていた「カタナシ」に寄生。
宿主に当てられ自我が発生した挙句、その肉体を乗っ取り自ら『jaws fin』(ジョセフィン)と名乗り始めた。
発生した自我は、「カタナシ」の心の影から形作られたために歪んでおり、
人を破滅・混沌・絶望に陥れる事を至上の喜びするナチュラルボーン嫌な奴。
そして、自らもそれに巻き込まれ消滅する事を「救済」と信じている破滅主義者だったりもする。

【プロフ投下落ち?です】
452名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 22:32:06 ID:AFgNSkRi
453竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/17(火) 19:18:09 ID:I9cLg8gF
【待機…………プロフは>>5。】
【基本は、私の狩りの最中に出くわしてもらえるのが望ましい……】
【それ以外は、何かきっかけがないと、話したりしないから……】
454竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/17(火) 21:12:25 ID:I9cLg8gF
【おじゃま、しました……】
455名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 21:53:38 ID:qs0GRnD6
来てたのか
456竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/18(水) 19:07:53 ID:I+m1YrUX
【保守代わりの待機……】
457名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 19:50:15 ID:6XExCSzy
……
458竜胆 凍 ◆5komEqYA0I :2010/08/18(水) 21:13:49 ID:I+m1YrUX
【落ち…………】
459瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 20:08:18 ID:e3j9i99G
【待機してみますねっ】

【プロフは>>35ですー】
460水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 20:29:30 ID:mDd+hKMd
【はじめまして、瑞谷さん。僕のプロフは>>169になるんだけど、お相手お願いしてもいいだろうか?】
【僕の特殊性からなんだけど、苦手なバトルロールでお知り合いになる、あたりになると思うんだけど】

【それと次スレも立ててきた、一応案内です】

【異能】黄昏の学園30【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1282217179/
461瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 20:36:21 ID:LGghjg+f
>>460
【はじめましてー♪】
【了解です、であれば先輩から書き込みをお願いしてもよろしいでしょうかー?】

【あと、次スレ設置お疲れ様ですー】
462水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 20:41:17 ID:mDd+hKMd
>>461
【その前に少しだけ確認を。学園の裏山でのトレーニングは夏休みも続けてるのかな?
 特に要望がなければ瑞谷さんは、そこでトレーニング中に僕が追い立てた異形に襲われるというか、そんな感じでいこうと思ってる】
 で、実際的な攻撃力としてはどのくらいあるんだろう?
 雑魚からほんのすこし手こずる程度のあまりランクの高くない異形さんにヤラレ役になってもらう予定だけど、
 その程度なら一人で倒せるかどうか、が知りたかったり。
 それを教えてもらえば、僕から書き出しでかまわないから】
463瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 20:47:51 ID:LGghjg+f
>>462
【トレーニングは鋭意継続中ですよー】
【異形を完全に倒せないまでも、今のわたしでもそれなりのダメージを与えられるかとー】
【本当に弱い異形でしたら一人で何とかなっちゃうかもしれませんー】
464水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 20:56:07 ID:mDd+hKMd
(なんとなく気になって、学園の裏山のあたりを今日はうろついてみる。
 Tシャツにハーフパンツにランニングシューズ、学園のエンブレムがついたボクシング部のバッグを肩に掛けて――)

(当りと言うべきか、外れというべきか、見かけたのは妖猿だった。
 低級な動物霊が憑いているのか、身のこなしはそこそこ素早いが、大した脅威ではない。
 ただし、一匹を相手どった場合のことで――
 気配で感じたところでは7、8頭というところか。
 すでにセイフティを解除するばかりの拳銃を引き抜いて…
 気取られないよう、慎重に狙いを定め、トリガーを引く――)

(この程度なら「変わる」までもない、立ち木を盾に迫り、引いて妖猿を幻惑し、
 一頭一頭、銃で仕留めていく。ほとんど通常の猿と姿形は変わることはないが、
 唯一、その目だけは瞳がなく、ただ深紅一色に塗りつぶされていて――
 たじろぐことなく処理していると、不利を悟ったか怖気づいたか、一斉に逃走に掛かって――)

逃がすわけ、ないだろう?
(銃の残弾も充分ある。妖猿を追って、山道を駆け出していく)

【それではこんな感じでよろしくお願いします。敵の数は3,4匹程度ってことでお願い】
【ピンチになったら「変わる」から、片付けられてもそうでなくても、そこはお任せします】
465瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 21:17:09 ID:LGghjg+f
>>464
(――今日も夕刻、いつもと変わらず裏山で特訓を続けていた)
(わたし自身はまだまだ未熟、だからこそ、特訓を欠かすことはできない)
(懸命な想いで水鞭に力を込める、あの時、葵先輩・奏先輩をサポートしたときのように………)

バッシャアン!
(と水をひっくり返したような音が響く)
(力の加減を違え、集中を切らして失敗したのだ)
なんで………上手くいかないんだろう………っ、
(実戦で上手くいけばいいというわけではない、それは自分が良くわかっているのだが………)
(水浸しになり、タオルで顔を拭く)

………?
(と、向こう側から何事か音がする)
(こんな時間になんだろうかと思って身構えた)
………あれはっ!!!
(猿………がこんなところにいるはずが無い、であればたどり着く答えはひとつしかなかった)
(手に再度水鞭を作り出し、自分なりに倒しに掛かった)


【了解ですっ】
【それでは、よろしくお願いしますねっ♪】
466水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 21:27:18 ID:mDd+hKMd
>>465
(かすかになにか、妙な音がしたような…?
 眉を顰め山道を駆け上がる。すこし開けた場所、向こうに少女の姿を認めて、息を飲んで――
 妖猿が少女に襲い掛かるのと、少女がなにかで迎撃するのがほぼ同時だった)

(しなる鞭のようなものに驚いたのか、とっさに妖猿たちは左右に分かれて慎重に間を取った。
 見かけほど知能は低くないようだ、そんなことを思いつつ、牽制で妖猿に銃口を向けながら、
 相手が様子を窺っているうちに、少女の前に一気に駆けていく。
 背中に庇うようにすると――)

君はあの手の異形と戦う力がある人かな?
そうでないなら、僕がひきつけておくから、合図をしたらそっと後ずさってそのまま逃げるといい。
(低く、囁くように少女に声を掛ける)

もし戦えるなら――僕に手を貸してほしい。
さあ、どっちかな?
(まだ襲い掛からず、こちらを取り囲むように、広がりつつもじわじわと間合いを詰めてくる妖猿たち。
 一人ならそれほど手こずるとも思えないが、人ひとりを庇いながらでは戦い方も違ってくる。
 さて、どうしたものか――少女の返事を待ちながら、異形たちを睨みすえて)
467瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 21:45:17 ID:LGghjg+f
>>466
(水鞭で数度猿の異形を薙ぎ払うと、わたしを挟み込むようにして間合いをとる)
………、
(これは…時間が掛かるかも知れない………)
(と、ここで一つの影がわたしを庇うようにして前に立つ)
え……あなたは………???
(いきなり現れた少し年上の少年に驚きつつも妖猿からは目を逸らさずに)

………、
(いきなりにもかかわらず、逃げるか手を貸すかの二択を突きつけてきた)
(だが、今この場では迷っている場合ではない)
戦います、………わたしは、どうすればいいですか?
(水鞭を後方で構え、臨戦態勢を整える)
(そして、準備を整えると同時に少年に何をすべきか、尋ねる)
468水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 21:58:21 ID:mDd+hKMd
>>467
実は僕、あまり銃を扱うのが上手くなくてね。
君がいると誤射が怖くて、銃は使えない。
僕が突っ込んでかき回して、なるべく君を庇うようにするから、
君は隙を見て攻撃するか、難しいようなら自分の身を守ることに専念してほしい。

それと――
(かすかに言いよどんで)
今から僕、「変わる」から、それだけ心掛けておいて。
きっとびっくりするだろうけど、なるべく隙は見せないように。
(そう言うと銃を腰の後ろに回したバックサイドホルスターに収めて、いつもの「変わる」仕草――)

…はぁ、ダリぃわ。
(むき出しの手に脚に、揺らめく炎のような人魂のような紋様が揺れ動きながら妖しく鈍く光り――
 一斉に襲い掛かろうとした妖猿たちも戸惑ったか、動きを止める)

何がかなしゅーて、こんなザコ相手に、こんなちんちくりんを守るのにオレ様出てこなくちゃなんねーのよ。
(ちらっと背後の少女にも目をやって、手をだらりと垂らしてやる気ゼロ――

 と、見せかけておいて、いきなり右端の妖猿に襲い掛かると地をすくうようなサッカーボールキックで、
 宙に妖猿を跳ね上げ、蹴り足を地にひきつけながら宙を飛んで後ろ回し蹴り、のコンボで一匹を瞬く間に仕留める)
ぼさっとすんな、ちんちくりん!
(獰猛に笑ってちらと少女を見ると、残り3匹の妖猿に手を広げて地を蹴り襲い掛かっていき――)
469瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 22:15:57 ID:LGghjg+f
>>468
………はいっ!
(言葉から察するに、少年は接近戦タイプのようだ)
(なら、水鞭を扱う遠距離タイプの攻撃で異形を撃退すればいい)
…「変わる」???
(さすがにその意味を瞬間的に理解するのは不可能だったが)
え………!?
(異形のが戸惑うとほぼ同時にその「変わる」意味を理解できた)
(目の前の少年の体からは幾何学的な模様が浮き上がり、口調も変わった)
(これが………彼の持つ「力」なんだろうということは経験から察知できた)

って、そんなこと言ってる場合じゃ―――
(変わった彼の言葉と態度に文句をつけようとしたその時、)
(右に構える妖猿を瞬く間に仕留めていく)
っ………、
(やむを得ず言葉を飲み込み、すぐさま左側の妖猿を水鞭で薙ぎ払い宙に舞わせ身動きを止めて―――)
470水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 22:29:29 ID:mDd+hKMd
>>469
ナイス!当たらなくてもいーから、そうやって引っ掻き回してくれや。
そーすりゃ…
(ぞっとするような殺気を一瞬込めて妖猿を見つめ、酷薄に口の端を吊り上げ――
 宙に舞いじたばたとする猿を膝でかち上げ、同時に肘を振り下ろして無残に仕留める。
 仕留めた獲物には目もくれず、残り二匹…パニックに陥ったか、突然こちらに襲い掛かってくる。
 一匹は不知火に、そして不知火を迂回するようにもう一匹は少女に――)

…ふん?小ざかしいってゆーんだよ、サルが。
(こちらに突っ込んでくる妖猿を抜く手も見せぬ右ストレート一発、「右手」の力で塵に返してしまい)
さってと、ちんちくりんちゃんはどうなったか、なっと。
(わざと見逃した猿がどうしているか、いざとなったら助けてやっか、
 そんなそぶりで振り返り、様子を見定めようとして)
471瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 22:40:54 ID:LGghjg+f
>>470
……!
(妖猿がこちらに向かって攻撃を仕掛けてきた……)
(今のしとめ方を見る以上は彼の方はおそらく大丈夫だろう)
(だったらわたしは―――)

やあああああああぁぁぁぁっ!!!
(水鞭はまるで竜の如く妖猿取り囲み、締め上げる)
(そして、締め上げたと認識できたその時、異形はまるで塵のように消え去っていった)
………もう、いない……ですよね?
(水鞭を収縮させて手元に収め、異形がいないかどうか辺りを確認する)
472水鏡恭弥@不知火 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 22:46:29 ID:mDd+hKMd
>>471
おー、そんな便利なことできんのかー、すげー水芸だなー。
(感心してるのか馬鹿にしているのか、腕を組んでうんうん、と頷いて)
ああ、もう辺りに何の気配もねーよ。
オレ様、ここが効くから
(とん、と自分の鼻を指さして)
あやしー気配はすーぐわかっちゃうから。
(ヘラヘラと軽薄な態度を崩さすに)

で、どこの誰子ちゃん?
オレ様、水鏡恭弥。あのガッコの
(後ろにはるかに見える校舎を指さして)
高校2年な。不知火って呼ぶやつもいる。
…まだまだ、おこちゃまか。
(聞こえるようにぼそっと呟いて)
473瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 23:01:37 ID:LGghjg+f
>>472
……?
("犬"?とも思ったがそういう事じゃないだろうというのはわかる)
それが…、貴方の力なんですか?
(辺りにもう何も無いことを確認すると水鞭を消して訊ねる)

あ、わたしは中等部1年の瑞谷愛華…ですー、
中等部ですけど、多分、同じ学校かとー?
(自分も校舎の方向を見るが、中等部の方角を見て)

不知火さん………ですか?
(「不知火」が能力の呼び名とは知らないわけだが、この人のあだ名か何かだろうと思ってそう呼んでしまう)
確かに………まだまだわたしは子供ですよっ!
でも、初対面なのに失礼じゃありませんかっ!?
(事実ではあるのだが、初対面でそんな事を言われてムッとして)
474水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 23:08:09 ID:mDd+hKMd
アイちゃんか、わりーわりー
(ちっとも悪いと思っているようには見えず、身長差もあってまるきり子供扱いで、肩を震わせて笑いながら)
他にもすぺっしゃるなパワーや不思議な力も使えたりすっけど、まあ、「オレ様101のヒミツ」はおいおいに、な。
んで、知らない人にあっさり名前しゃべったりすんじゃねーぞ?
最近は物騒だからなー
(気分を害した少女の様子にもペースを崩さず)

ま、なんかあったらまたよろしゅう、ってことで。あばよ、アイちゃん。
(ひらひらと手を振って、別れの合図。全身を覆う紋様がすうっと薄れていって――)


(今日は疲労はそれほどでもない、それとはまた別の、居心地の悪い思いに身をもぞつかせて)
ありがとう、助かったよ、瑞谷さん…
(安心させるように軽く微笑んでから)
それと、あいつが失礼なことばっか言ってごめん。
(身を折るように、深く頭を下げて)
こんど馬鹿なこといったら、しばいていいから。
(身の置き所がない、そんな様子で身を縮めて頭を下げたままで)
475瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 23:23:33 ID:LGghjg+f
>>474
101ってー………、
(そんなにあるとはとても思わないが、悪びれもせずしゃべり続ける彼を見て呆れて)
わかりましたー、しゃべりませんからー………
(模様が消えていく……まだ会ったばかりなのに失礼な人だと思いつつも、とりあえず手を振って)

………
(このままお別れと思いきや、"元の鞘に戻った"だけだった)
あ、あのー、
(不安視しながらも彼を見つめ声をかける、もしかして二重人格なのかと思い当たって)
気に…していませんからっ、あ…頭をあげてくださいっ、、、
貴方のおかげで、異形を退治することができましたしー………
(頭を下げる彼を擁護しつつ、駆け寄る)
476水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 23:29:00 ID:mDd+hKMd
>>475
本当に失礼なことをいったら遠慮はいらないから。
怪我とかしてないと思うけど、大丈夫かい?
(頭を上げて、軽く微笑んで)

君も変わった力を持ってるんだね?異能、っていうのが通称みたいだ。
(じっと、気ぜわしげな、それでいて観察するように少女を見下ろして)
でもあまり、戦いには慣れてない、のかな。
そんな感じがしたんだけど。勘違いだったら、ごめん。

その力、どうしても使わないわけにはいかない理由が、きみにはあるのかな?
(何気なく問いかけて、はかるように少女をじっと真剣に見据えて)
477瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/19(木) 23:53:09 ID:LGghjg+f
>>476
あー、はい、その時はその時にー、
怪我は…ありません、大丈夫です♪
(自分の身を確認して、先輩である少年に笑顔を向ける)

どうも………そうみたいですね、
(奏先輩に教えてもらったとおりだ、この人も異能者で間違いは無い模様)
……はい、異形と戦ったのは、まだこれで3回目………です、
(大体一月前に葵先輩に助けられて一度、そして数週前に奏先輩と実戦経験は無きに等しかった)
今のところ、実戦で力は発揮できているようで、何とかなっているんですけどー………
(トレーニングでは実戦ほどの力が出せない、それでさっき異形と出会うまで悩んでいた)

………わたしは、できればこの力を使わずに済めばと、思っていました
(問いかけられた言葉を聞いて困惑する、最初はやはりこの力は使いたくは無かった)
けど、このまま放っておいたらいけないような気がしているんです………、
(まだ異能者となってから数ヶ月、これまでの様々な出会いや経験をしてきて)
(自分の「力」を知らなくてはいけないと思い至ったのである)
誰も傷つけないように、その命を奪わないように…………
478水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo :2010/08/19(木) 23:59:50 ID:mDd+hKMd
>>477
その力を使おうとする限り、誰も傷つけず、命を奪わずにいるのは難しい、かもしれない。
僕はもう…
(首を振って、後は言葉を口にせず、うつむいて)

それでも君が、どうしてもそうしなければならない事情があるなら…
僕でよければ、困ったことがあれば相談して欲しい。
でもなるべくなら、そんな力を眠らせたまま、何も知らずに平和に穏やかに過ごして欲しいと思うけどね。
(そう言いながら携帯を取り出して、番号にアドレスも告げて)

僕みたいな異能者に、きっとまた君は会うと思うよ。
誰を信じて誰を頼りにしたらいいか、誰も教えてくれない。
自分で考えて、判断するんだ。それだけは、忘れないようにね?
…夜の世界のルールは自分で学ばないと、君自身の身を危うくするから。
それは本当に気をつけて、ね?
(最後に、薄く笑った)

【このあたりでファーストコンタクトは締めにしようかと思います】
【瑞谷さんのレスを見て、僕もレスするかどうか考えようとおもってるけど、やり残しとか何かありそうかな?】
479瑞谷 愛華 ◆kO59iqwB7g :2010/08/20(金) 00:16:29 ID:kwW4uEjP
>>478
………先輩?
(暗い様相で首を振る水鏡先輩に首を傾げつつ)
(どういう事か訊ねたくはなったがぐっ、と堪えて)

あ、はい、何かあれば………相談させていただきますねっ、
ええっと、あのー、携帯が無いので、これをー………
(メモ書きに自分の家の電話番号を記入して渡して)
でも、わたしは………知らなくてはいけないんですっ!
(自分の決意を告げる)

わかりました………、ご忠告、本当にありがとうございますっ
(奏先輩と聞いたことは同じ、けど、本当に心から心配してくれての言葉だ)
(さっきの傍若無人な態度から出てきた言葉とはまるで違う)

………よかったら、お飲みになりますか?
(帰り際、一息つくために水筒から麦茶を注ぐ)
(それを先輩に差し出して)

【そうですねー………】
【わたしもファーストコンタクトはこの辺りで十分かと思います】
【後は…雑談ロールくらいしかないので、〆に向かってもいいかとー】
480水鏡恭弥 ◆kyo/P7P7mo
>>480
ありがとう。いただくよ。
(麦茶を貰うと、ほっと息をついて)
その強い思いを忘れないように、ね。
もう暗くなってきたから帰ろうか、送っていくよ。
少なくとも山を降りるまでは一緒に行こう。ここ、けっこう異形も出るからね。
(新たに知り合った水使いの少女と話をしながら、学園の裏山を立ち去った)

【それではこれで締めにしてしまおう。お付き合い、ありがとう。
 またの機会があったらよろしくね。容量的にレスできないようだったらこれでお終い、で構わないから。
 おやすみなさい、瑞谷さん】