舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。
【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。
テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】
前スレ【異能】黄昏の学園21【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1260616128/ 避難所【異能】黄昏の学園避難所54【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1262348381/
【名前】カタナシ
【本名】伊田 満 (イダ ミツル)
【年齢】17歳
【性別】男?
【体長】1〜200cm(175cm)
【容貌】
妖魔形態:もはや人としての原型を留めていない、もはや肉体のほぼ全てが黒いヘドロ状の物体。
何処から拾ってきたのか、常に白地に意味不明な紋様の書かれた仮面を被る。
人間形態:ヘアスタイルなど特に考慮していないようなボサボサの黒髪を持つ通行人A。
以前とは違いちょっとパンダ目気味なのが気になるご様子。
【能力】名称『ジョーズ』
自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何処に繋がっているかは謎。
無機質に憑けた場合射程距離は少し成長して半径20b程、
ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。
最近、成長して『口』の形状を自身で決められるようになったらしい。
そのヘドロ状の肉体は、体内を含めた、自身の腕が届く程度の範囲まではある程度操れる為、
壁にへばりつく、下水移動など更に人間離れした行動が可能。
『口』の中では蟲型の妖魔を飼育しており、自らの戦術に利用する。
【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】破魔・氷結・電撃に弱い。仮面を破壊されると一部の感覚が無くなる。
【備考】
人を信じる事が出来なかった、ある能力者の成れの果て。もう学園関係ないよねってツッコミは厳禁。
元々無気力で、植物のように平穏な人生を望んでいたせいか、
十分に自身の肉体の蓄えが出来た今では、現在では積極的に戦闘を行う事はせず、
ただ意味も無く路地裏や廃工場、不法投棄のゴミの山などで低級妖魔を貪り食らう日々を送っていた
が、今現在は人間の体を手に入れ、『伊田満』として学園生活に復帰中。
【折角立てたので、プロフを書き堕ち】
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 183p 83kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
紅いコートを好んで着る。 特に冬場。
【能力】
・珪素の支配…珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・体術…あらゆる格闘技の技を節操無く使う。
・感知…魔力の流れを漠然と感知できる。
(主に人間と人外の区別に使用するが完璧ではない)
・魔術・・・『Timewalk』自分自身の時間の流れを加速させる。
『Lunatic』相手の運動神経を一時的に混乱させる。有効射程は6メートル程度。
【武器】特注の鋼鉄製トンファー(銀メッキ加工済み) 重量15kg×2
【希望】戦闘・交流・その他
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】魔王の加護(魔力供給・再生能力など)を失っているので
肉体的には 鍛えた常人程度の強度しかない。
珪素の支配も以前より乱用できない。
【備考】
数多の矛盾を抱える、珪素を支配する異能を有する自称「悪人」。
魔王の契約者だったが様々な人間との出会いと戦いの末に今までの自分を見直し
新しい自分を作ることを決めた。 契約破棄の代償に「魔王の加護」と寿命を失う。
気さくで適当な態度は上辺だけ。ネガティブ思考かつ悲観的。皮肉屋で屁理屈好き。
素直に他人の言い分を認めないが、認めるべき部分はちゃんと認める。要するに天邪鬼。
※現状
《虚影会》の目的を阻止するつもりでいる。
能力の使用制限の関係で、最近は武器を使って戦うようになった。
兵部晶とはいずれ決着を着ける気でいる。
紫一久からある少女を救済するつもりでいる。
アンジェラ・トルーマンと契約し2種類の魔術を使えるようになった。
別に人殺しを止めたわけではない。
【
>>1乙だ。プロフ投下落ち】
【名前】黒上 いろは(くろがみ -)
【性別】女
【年齢】15歳・中3
【身長】142cm
【3サイズ】つるぺた
【容貌】人間時:童顔、黒のショートボブ
異形時:↑+頭に、前に突き出た一対の白い角。背に蝙蝠のような二枚の翼。背中の中ほどまで伸びた髪。
【能力】異形としての力と姿。任意のタイミングで異形化できる。
異形時には身体能力(特に五感と筋力)が大幅に強化される。
そこまで強力ではないが再生能力を持ち、一ヶ月ほどで片腕くらいなら再生可能。
因みに、角や翼にも痛覚があり、折ったり千切ったりできる。
【希望】雑談、戦闘 エロール可
【NG】スカ、ハードなSM
【弱点】中距離・遠距離戦(射程的に)、退魔武器(種族的に)
【備考】過去に喰った女の姿をとって学園に通う純正の異形。
日中は人として生活する一方で、夜では人・異形を襲い喰う。
無邪気な性格故に、他者を殺すのも、たまに異能者を手助けしたりするのも、遊びの内。
人間は今のところ、餌か玩具程度に考えているが、気に入っている人間には手を出さない。
やりたいからする、というような思考回路で行動することが多い。
因みに、頭が弱く補修・再試常連。
最近は機嫌がいいらしく、人を襲う頻度は微量ながら減っている。
異能者を手助けする頻度も上がっているようだが、やはり深い意図は無い。
【
>>1、もとい先輩っ!お疲れ様! そして、投下落ちー】
【名前】暮凪 沙叉(くれなぎ ささ)
【年齢】 16
【性別】 ♀
【身長】 155
【3サイズ】 B96W61H88
【容貌】
白髪、光の下では金色に見えるブラウンの眼、病的なまでに真っ白な肌。
顔つきは幼く、体を見られなければ年下に見られがち。
アルビノ系の容姿を持ちながらも体系はグラマスとかいうわけのわからない容貌。
【能力】
・生命力減退
存在するだけで周囲の生命力を著しく減退させることができる。ただし制御不能。
生命力は寿命のようなもので、一応機械など無機物にも通用し、沙叉の傍にいた時間だけ寿命が削れる。
どんなに小さな生命力でもどんなに大きな生命力でも生命力を減退させきる(=殺す)のに一つ屋根の下で一ヶ月暮らす必要がある。
特殊な例として沙叉から好意的な感情を向けられると減退が加速する。その場合最大で三日で減退させ(=殺し)きってしまう。
さらに敵意に近いものを向けられれば(最大で)生命力の減退が遅延するどころか寿命が延びる。
・不老不死
正確には年も取るし死ぬが、その後で復元レベルで体が16のころに再構築される。
繰り返し復元をしすぎて髪の色と眼の色が変ってしまった。
不老不死と生命力減退は沙叉が独占したいと思った存在に対して感染する。名付けて「ヤンデレモード」。
・身体能力
50mを10秒以上で駆け、20s前後の握力は割り箸を割るのにも苦労する。
水の中に入れば10秒ともたずに溺れるだろう。要は絶望的なまでに運動音痴。
【希望】
戦闘(という名の虐殺?)、会話、えっちも可。
【NG】
食糞、塗糞、火傷あたり
【弱点】
能力の制御ができない。そもそも対象を殺しきるまでに時間がかかりすぎて戦闘で使えない。
望んで戦闘をする場合相手の生命力が増えていく。
運動音痴な上に基本的に平和主義。表面上のことを疑わず、ブラフを見破れない。
【備考】
・高等部一年生。入学して早々に多数のクラスメイトを死に追いやる。
・その後紆余曲折を経てようやく学校側の意向で隔離病棟のような施設で沙叉一人のクラスに編入する。
・昼夜問わずその特別校舎の特別クラスで生活する少女。
・一部の生徒からは異形として畏れられ、何度か殺された経験もある。
・非常に温厚な性格。異形にも人にも異能者にも慈愛をもって接する――ゆえに彼女に近づくものは死期が早まる。
・自身の能力の危険性については充分承知していながらも、それでも人並みの幸せを願い、叶わないと理解しながらも夢を見続けている。
・人見知りはしないがどこか一線引いた人付き合いをすることを心がけている。
・炊事洗濯料理に裁縫と家事全般が得意だがやらかすタイプの人。
・基本戦法は「事態が好転するまで死に続ける」
【前スレは使用中ですのでこちらに投下して落ちです。】
【名前】霧原 朱音(きりはら あかね)
【年齢】享年17
【性別】女
【身長】178cm
【3サイズ】89/58/81
【容貌】切れ目に長い黒髪、夏に冬服、冬に夏服。あえて季節はずれな服を着込んだどこにでもいる浮遊霊
もちろん、足はない。
【能力】自分の存在の一部を液体状に変化させて撃ち放つ。基本的には生前と似たような攻撃
彼女が触れている対象から、相手の存在そのものを奪い取る能力。
【希望】面白いことならなんでも、いずれ生き返れるならそういうのも面白そうだ
【NG】つまらないこと。後、今のままじゃあ普通の人は私に触れられない
【弱点】生前もっていたシードの力は全て失っている。
今は伊織津綺子の身体を借りており、その身体がもっている力を借りる形で力を行使している。
そのため力の発現は不安定であり、直接触れなければ電撃を放つことが出来ない、
放電までに少なくないチャージ時間を要するなどの制約が課せられている。
幽体であったときにもっていた触れた対象の生命を吸収する能力は封印しており
本人ですら使えるのかどうか明らかではない様子である。
【備考】
かつて、この街を混沌の最中に叩き落した張本人。
さんざんっぱら暴れた挙句に壮絶な最後を遂げたが、何の因果か地獄から舞い戻ってきたらしい
舞い戻ってくることができたのには、何か理由があるはずだと考え
生前同様街徘徊していたが、とあることから伊織津綺子に憑依することとなった。
今は彼女の魂の奥底に潜んで力の回復を図ったり、時々人格を乗っ取って表に出てきたりしているらしい。
テンプレを投下しつつ、前スレからの続きといこう。
>>
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1260616128/450 そう、なんですか……。
(見たくもないこと、さすがに情事とは思わなかったけど、トイレはどちらの立場でも嫌だなぁと思う)
霧原さんは伊織先輩のこと、とても大切にしてるんですね。
(親友だったとか、親戚だとか)
(いつ亡くなったのか不明だけど、旧校舎の幽霊のことを思えば、もっと年齢差があるかもしれず)
(都の思いも寄らない関係とかだったりするのかもしれず)
霧原さんは迫水先輩のことあまり好きじゃないようですが、苛めたりしないでくださいね。
わたしのことはわたしだけで完結してるならいいですけど、先輩に派生させるのは困ります。
(同情してくれるらしいけど、それよりもその前に話したことの方が気にかかる)
(自分の立場はどうであれ、終わったことに波風を立てて欲しくない)
制御する方法……色々試してみてはいるんですが、さっぱりで。
料理の方はしなければいいので自粛中だけど、なんていうか、その、禁断症状が……。
(困った風に両手の人差し指をくっつけてくねくねさせて)
そっちは、わたしが応援したいとか、元気になって欲しいとか、そうゆう気持ちになるとプラスになるようです。
逆に怒ったり嫌な気分になるとマイナスになるみたいで。
運動部の応援に行って心から応援しないなんて無理だから、そんな時は差し入れは作らないってことになるんですが、さみしいです。
ただ、それはもう一つの方の力のヒントになるのかなぁ、とは思うんですが、思うだけで何とも進みようがなくて。
(はぁぁ、と肩を落としてばかりで)
わたし、こうゆうのって素人だから。
【前スレはやっぱり書き込みできませんでした】
……ああ、私の命に代えても、守りたい人なんだ。
(実際、そのために死んだようなものでもあるわけだし)
(その関係は、一言では言い表せないほど深く暗く、だからこそ口には出しはしない)
(全ては終わったことで、もう知る必要のないこと、知ったところで誰も得などしないものだから)
その思いが、何の因果か高じてしまって、こんな酔狂な身体になってしまっている。
……嫌ではないけど、色々と辛いね。
そればかりは、無理。いっそ離れられればこの気持ちも落ち着くけど。
あー四六時中、恋敵にうろちょろとされてはね、いい気がするわけないじゃないか。
だから、今度会えたらちょっとした嫌がらせをしてやるんだ。この子の身体をつかって、きっと効くぞぉ。
(都との関係がどうあれ、そのことを使うにせよ使わないにせよ)
(ちょっとした意趣返しくらいは、やっぱりやってやらないとね、と心に決めているようで)
力を制御する方法、か。……難しいね。私もそうだった。
制御できないってよりも、発現させる方法が分からなかったんだけど。
結局は、自分の心の持ちようってことで何とかひとまずは解決した。
(自分でも不思議なほどに、どうやら都の悩みに親身になって考えだしているようだ)
(似たような、とばっさり言うのは難しいが、そんな状況に、ちょっとした親近感でも感じているのかもしれない)
どういう理由かはさっぱりだけど、結局自分の中から出ている力なんだ。
それをどのように操るかといえば、それはやっぱり自分のありよう、心の持ちようが左右するような気がする。
(腕組みしながら首を傾げて考える、答えがすぐに出るとは思えないけれど)
……思春期故の不安定な感情、それがあるから、能力も不安定になっている、なんて仮説は立たないでもない。
それだと、成長にともなって能力も成熟していくことも考えられるけど。
近道としては、色々経験していい女にでもなってみるしかない、ってところなのかな。
(なんとも乱雑で、身も蓋もない結論ではあるけれど)
私に思いつくのはこんなとこ。なんなら一つ試してみるかね?
(どうする?なんて問いかけを顔に滲ませて、手を差し伸べた)
>>8 (命に代えても……とても大切な人なんだ、霧原さんにとって伊織先輩は)
(都の両親も都をかばうようにして死んだ)
(全部は守りきれなかったけど、両輪の体がクッションになっていなければ都の命はなかったらしい)
(そんな両親と同じくらいの思い、もしかしたら義理の姉妹とか、なんて思ったり)
無理って、きっぱり断られるとわたしも困っちゃいますが……って、恋敵?
(さらっと言われたけれど、その言葉に首をかしげてしまう都)
(迫水先輩のことは好きじゃないって、それで伊織先輩のことを大切に思ってて、それで恋敵って)
……あ。
(そっか、綾香お姉ちゃんと同じく、好きになった人が同性だったんだ)
(それなら大切に思う気持ちはすごく分かるし……たしかに複雑なのも分かるかも)
(好きな人の身体に同居してるのはいいけど、その人には恋人がいて)
(たぶん、手をつないでデートしたり、やっぱりキスとかしてるだろうし、嫉妬せずにはいられない、かぁ)
ええと、お気持ちは分かりますが、ほどほどにしてくださいね。
(都の勘違いの可能性もあるけれど、当たっていたらなら仕方ないなと思っちゃう都だった)
霧原さんも……心の持ちよう……
(自分の両手を見て、胸を見て、また両手を見て)
(正直、気持ちの持ちようと言われても具体的にどうすればいいかは分からない)
(座禅はできないけど、精神集中とかは何度も試してみた)
(そもそも相手がいてなんぼなので、結果を試しようがないのだけど)
アドバイス、ありがとうございます。
いい女になるのは、んーと、母に失恋することだって言われたから結構辛いんですが。
(あはは、と頬をポリポリかいて)
霧原さんと伊織先輩で試すのは止めておきます。
前に触った時は雷が落ちちゃいましたし、大切な伊織先輩の体に何かあるのは霧原さんにも不本意ですよね?
それに、まだ直接謝ることができてないのにこんなことはできませんから。
お二人に協力して貰うとしても、その後です。
(ちょんと、頭を下げて)
【そろそろ〆でしょうか、都的には色々お話しできて大満足ですが、やり残しはありますか?】
不思議だろう、でもさ、男だから女だからとかいうことじゃなくてね。
私は、この子が好きなんだ。本当に、どうしようもないくらいに。
この子も、私を好いてくれている。ただ、私は独占欲が強くてね。
(冗談めいて言ってはいるものの、その本心はいかがなものであろうか)
(ベンチから立ち上がって、すっかり暗くなった空を眺めて)
(零れ落ちそうになった何かを、空を眺めて隠してしまって)
大丈夫、殺しやしない。殺したって死にそうもない奴だしね。
……多分、ね。
何でそんな力があるのか、そして、それを何のために使うのか。
それがまずはっきりしないことには、ね。
そんな妙な力がある時点で、きっと何か理由があるはずなんだ。
自分ひとりでは意味がない、誰かと一緒になって初めて意味を持つ力。
……私には、それがどういう意味を持つのかは計りかねるがね。
(自分で自分の身を守ることも出来ないうえに、利用価値は山ほどにある力)
(不用意にさらせば、何に狙われるかも分からないだろう)
まだ、はっきりと乗り越えたって感じでもないしね、新しい恋でもできたら
ちょっとはマシになるのかもしれないけど、ね。
(そんなところまで考えられるわけもなし、さっさと下らない考えは放り投げて)
……そうか、なら私からちょっと伝えておくよ。都ちゃんから話がある、ってね。
次に会えたら、色々話をしてみるといい。
その力が何のためにあるのか、どこに向かうのか。興味があるんだ。
だから、またいつか会おう。そして、見せておくれ。この私に。君の全てを。
(す、と顔を近づけて、下げた頭にぽん、と手を乗せて)
話は尽きないが、そろそろ戻らないとまずい時間だ。
こんなところにいて、事件に巻き込まれたくもないだろう?
……送っていくよ、ほら、行こう。
(そうしてするり、と車椅子の後ろに回りこんだ)
【では、このあたりで〆としようか。私も楽しかったよ、ありがとう】
>>10 不思議だけど、なんとなく分かります。
同じ女子寮にすむ仲の良い先輩がそうだったから。
(姉と慕う北峰綾香は久遠ゆりかに玉砕してしまったようで)
(霧原朱音が伊織津綺子も好いてくれると言っても、それは違う意味で好きなのだろうと想像がつく)
(やはり、同性間の恋は実りにくいのであろう)
(寮に置いてあるBL本の世界はやっぱりファンタジーなのだ)
(で、)
うーん、たぶんってとこが不安かも。
(と、思ったりして)
自分一人では意味がない、一緒になって意味を持つ力……。
(そうゆうことは考えたことがなかった)
(確かに自分以外の誰かの力を左右するのだから、一人ではまったく意味の無い力だ)
すごいっ、目から鱗が落ちました!
そっか、そうですね、わたし一人だけじゃ、あってないようなものですもんね。
(両手を握りしめて目を輝かせる)
(問題は解決しないけれど、そのように捉えることはとても心を明るくして)
ありがとうございます、霧原さん。
伊織先輩に謝れなかったのは残念だけど、霧原さんとお話しできたのはとっても良かったです。
(ニッコリと笑顔を見せた)
はい、よろしく……ふぇ!?
(頭を下げようとしたところで急に触られてびっくりして身をすくませる)
……あ、何もない。
(落雷のような大きな音も稲光もせず、何も起きなかったかマイナスに働いたのかは分からないけど、どうやら無事のようで)
もぉ、またお会いするのはいいですけど、驚かせないでください。
心臓が止まるかと思っちゃいましたから。
(ほっと胸を撫で下ろすものの、いちおう文句だけは表現して)
んと、そうですね、もう暗くなりはじめてますし。
ありがとうございます、帰り道はあっちになります。
(来た時とは別の出入り口を指さす)
(この間の兵部晶といい、今回の霧原朱音といい、ここ最近はいつも以上に多くの人に力を貰っていると実感する都だった)
【では、都はこれで〆です】
【とっても楽しいロールで、ありがとうございました(ぺこり】
撤収
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 ・無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
発動している間は文字通り「呼吸するのも忘れるほど」過度に集中するため、無呼吸になる。
制限時間は3〜5秒ほど。
・不可避の直感
能力というより、体質。自身にとっての災いが降りかかりそうになる時に限って働く直感。
殆どの場合において、ほぼ100%的中し、能力と呼んでも良いほど。
ただし、直感は直感に過ぎず、とても曖昧なもので具体的な事象が分かるでもなく、
事前に回避することも出来ないので、役立たず。故に、不可避。
【武器】 偽式【切姫】 …… 破魔効果のある小太刀。貰い物。
夜逆(やさか) …… 無銘の短剣。ただしひたすらに頑丈。
【希望】 基本的には何でも。
【NG】 同性同士
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が縮まったり、
あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父 千市・母 百花・姉 十和の四人暮らし。
部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
性格はテンプレ的な正義漢。ただし、変なところで悩みやすく、結構打たれ弱い面も。
勇気と無謀を簡単に履き違える。無力なのに理不尽な不幸に逆らう。 そんな馬鹿。
【テンプレ貼り。ついでに少し待機】
【落ちーっ】
16 :
名無しさん@ピンキー:2010/01/23(土) 17:41:11 ID:DGHjn/Nm
おめでたい奴だな
もうお前はヒメナとエロールだけやってろ
喋るチンコがお似合いだ
連日だけど今夜も待機。
一度落ちるか
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】後遺症が残るような怪我、死亡、スカ系プレイ
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。
【よろしく頼むぜ。投下落ちだ】
【名前】水鏡 恭弥(みかがみ きょうや)
【年齢】17歳/二年次
【性別】♂
【身長】T180/W59(ライト級)
【容貌】スポーツ刈りというほどでもないが短め/不知火時は髪の毛は逆立つ
瞳は薄い茶色、体形はかなりのひょろ長、少し面長
【能力】戦装束「不知火」:左手の人差し指で唇をなぞることにより、
全身に揺らめく炎または人魂のような呪術的紋様が浮かび上がる
「不知火」時限定能力:「ハレ」と「ケ」
「ケ」の右手から放つ波動で物質・エネルギーを腐食・減衰させ、破壊する
「ハレ」の左手は逆に物質・エネルギーを活性化・賦活することができる
「不知火」時は霊的・物理的防御力が大幅にアップ、運動能力も常人を超えたものになる
気配や異形の臭いには敏感で、霊体や幽体を感じ、会話することも可能
発動時ほどではないが、不知火を纏っていなくても異形や妖魔、人の「匂い」を嗅ぎ分けることが出来る
【希望】 NG以外
【NG】理不尽な死
【弱点】「不知火」持続時間が短く、能力全開なら3分程度、全く「ハレ」も「ケ」も使わなくても30分程で霊的スタミナ切れを起こす
スタミナ切れ後は強制的に刺青状の文様は解除され、立っているのがやっとなほどに消耗する
また、連続使用も不可能、最低24時間は霊的スタミナを回復させないかぎり、再度「不知火」を纏うこともできない
遠距離・中距離攻撃の手段は皆無、接近戦オンリーに特化している
常態では平均的高校生男子よりは運動能力がやや上な程度
動体視力は発達していて、攻撃をかわす・いなすのだけは得意
【備考】アマチュアボクシング部所属、普段の性格は温厚で、誰にでも丁寧な言葉を使う
若干手足は長く、体重もあいまってガリガリ、筋肉はボクサーらしくそれなりに締まってついている
両親とは物心がつく前に死別、兄弟姉妹なし、現在は寮生活
不知火発動時は完全に別人格となり、恭弥自身の意思で言動をコントロールすることはほぼ不可能
近接戦闘技術・体術に長けた「オレ様」キャラになる。人を勝手に愛称をつけて呼ぶ癖がある
現在、紫一久から借り受けたオートマティックハンドガンcz75を所持。
【プロフ貼り落ちです】
少しばかり待機するか。
撤収。
【名前】 媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】 18歳
【性別】 女
【身長】 170cm
【3サイズ】 全体的にすっとした体型だが、胸もちいさめ。
【容貌】 腰下までのストレートな黒髪。漆黒の瞳。
見かけはどちらかといえば華奢。黙っていれば淑やかそうにも見ないこともない。
【能力】『 剣糸(けんし/ソードストリング)』
「日本刀」と「糸」などの様々な暗器を得物とし、組織内での名は『剣糸』。
異能はないが、運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
【武器】 弐式<にしき> … 深凪に伝わる特殊な霊刀。
暗器 … ダガーや糸を主とし、チャクラムや長針など様々を扱う
【希望】 雑談、戦闘、エロールなど相談内容次第
【NG】 スカトロ、切断、後に影響がでるもの・特殊なものは要相談
【弱点】 精神干渉(憑依、暗示、洗脳等)、魔術的攻撃、純粋な力比べや体力勝負にはあまり強くない
【備考】 ≪深凪(みなぎ)≫という非合法的な異形狩りの組織に所属。
幼い頃に組織に拾われ、深凪当主に「従うだけの猟狗」として生きてきたが、
当主相応に大切な人を見つけ、彼らと道を違うまで日向で生きることを選んだ。
≪深凪≫は表向きには異形殲滅型の狩り組織として通っているが、
実情は、当主の男を至上に置く、酔狂の集まりに近い部分もある。
主活動は異形狩りだが、各人の裁量で他種の仕事を承ることも許されている。
表向きには、学園の編入生。大人しく高等部三年に所属。
外見や丁寧げな口調は裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
時折ひどく奔放。幼いころから組織で育ったため常識からズレた考えをすることも。
現在、≪深凪≫は兵部晶こと「ガンスリンガー」の所属する警察の一機関に協力。
基本的には組織に忠実だが、今は組織以外の大切なものに余りに心が深く傾くことに戸惑いつつある。
【プロフィール投下。遅くなりましたが、
>>1カタナシさん、スレ立てありがとうございました(一礼)】
【再び規制にならぬうちに、プロフィール投下です】
【そしてひどーく静かな夜ではありますけれど、ものはついでということで、しばらくぽやっと待機させてください】
【相談次第で、日常でも戦闘でもエトセトラでも。気軽にお声をかけていただければ幸いです】
つ【熱いお茶】
つ【毛布】
風邪ひくなよ。
>
>>25 あら、こんばんは。名無しさん。
差し入れ――ありがとうございます、とっても嬉しいです。 あったかい……。
(いただいた毛布にくるまってから、ほう、と一つだけ息を吐いた)
熱いお茶まで……何やら、至れり尽くせりで、申し訳ないほどです。
(両手で湯呑みをとると、ふー、とさましながら)
名無しさんも、気をぬかれたりしてはだめですよ?
なんでも、インフルエンザに今頃かかった、なんていう知り合いがおりましたから。
ん……お茶、美味しいです。
こんな静かな日ですけれど、今だけでも待機した甲斐があったというもの。ありがとうございました、名無しさん。
【微妙に改変されてるプロフを拝見しつつ、こんばんは、です】
【思い切りノープランでお相手立候補してみます】
>>27 【こんばんは、水鏡さん。何だかこうして直接お顔を拝見するのは1週間ぶりくらいな気が致します】
【ノープランばっちこいっ、というやつであります。立候補ありがとうございます】
【もし、こういうことがやってみたいんだけどーというような希望があれば聞きますし】
【なければ、とりあえず……ほのぼのか、殺伐か、ごろごろ(?)かの
三択からお選びいただければ、何かしら簡単に考えてみようと思います】
>>28 【微妙に忙しい隙間に、お見かけしたものでつい声を掛けてみたはいいものの…】
【殺伐とほのぼの、はこの前なんとなく済ませている気がするので、直感でごろごろ(?)で!】
【一番得体の知れないものを選択する、今日の僕はチャレンジャーなのです】
>>29 【色々な意味でそれはチャレンジャーであります、水鏡さんッ。急用等あれば、ご遠慮なく仰ってください】
【……よし、ちょっと待って下さいね。ごろごろですね、ごろごろ。(こいつ今から考えている!)】
【1.一緒に泥棒猫を追いかけてみる
2.巷でよく出回っている都市伝説な事件を調査中の私のお手伝いをしてみる
3.一緒に高いところめぐり。高所恐怖症を克服しよう!編(←)】
【殺伐とほのぼのの真ん中くらいでいってみました。
お忙しいとのことでしたので、凍結出来るか出来ないか水鏡さんの都合があればそれも考えつつ
もし、上で興味がそそられるのがあったら……な、なかったら再考をッ】
>>30 【…それでしたら2番メインで、こちらも何か思いついたらつけたしてみようかと思います】
【ただし3番的なモノは天地がひっくり返ってもお断りです、ということで】
【可能であればチョイ役でも≪深凪≫のどなたかと顔合わせしてみる、とか考えましたが、
出すも出さぬも先輩にお任せします。夜の街ならいつものようにふらふらしてますから、
偶然鉢合わせしてしまって…なんてのも可能です】
【投げっぱなしで恐縮ですがごろごろ(?)な書き出しはお任せしますね】
【週末になれば再開は可能ですが、今週平日は難しいかも、な、大体のこちらの予定もお伝えしておきます】
>>31 【ちぇっ。】
【――冗談ですよ? 2番了解です】
【うちの、ですか…?そうですね――ん、と、今まで出したの以外にあまり考えていなかったりするので
女か男かどちらが良いか選んでくだされば、簡単に最初の方にでも出してみようかと思います】
【私もそのような感じになるかと思うので、十全と。眠気などリミットのときは遠慮なく仰られてください】
【じゃあ、次のレスを拝見してから書き出そうと思います】
>>32 【先輩が言うとちっとも冗談に聞こえません。もう少し自重してくださいよ…】
【ではランダム方式、この書き込みの秒数が偶数なら女性、奇数なら男性でお願いします】
【今日は…調子がよければ26時、おそらく25時前後リミットと思っていただければ】
>>33 【貴方をすごく観覧車とかに乗せたいとか、そんなこと思っていませんから、ご安心ください?】
【リミットも色々も了解です。それでは、しばしお待ちいただければ、と】
あーん。もう、あの子ったらあの一件以来完ッ全にへそ曲げちゃってるんだから。
まったく、子供よねえ。
こんなにか弱いお姉さんを置いて、さっさと行っちゃうなんてひどぉーい。
(月の綺麗な夜だった。静かな住宅街からは少し離れた人気のないその場所で、女は叫んだ。
近所迷惑にはならないが、こんなことしてみても女の声はむなしく響くだけ。
いや、むしろ彼女の目の前にある闇――ぽっかりと口をあけたトンネルの中に、吸い込まれている)
(そのトンネルは街の賑やかさからはちょっと離れたところにあった。
トンネルといっても事故か何かで途中はふさがってしまい通ることができず、今は誰も使ったりなどはしないが
そんな不気味な雰囲気はやはりそういう噂を呼び寄せるのか、
このトンネルには霊がいるなんて噂がたっている――まあ、いわゆる心霊スポットだ)
なぁによ、……まったくぅ。
(暖かそうなファーのついたコート、高いヒールに、ふわりと巻いてある柔らかそうな亜麻色の髪。
ルージュをひいた唇を不機嫌そうに歪ませながら、女は口のところに手をやって)
おねーさん、こんな怖いところに一人じゃいられなぁーいー!!はーやーくー!
(あんまり怖がっていなさそうな声で、トンネルの中にむかってそんなことを叫んでいる)
(傍から見たら何だこれな光景ではあったかもしれない)
【……と、まあこのような感じで。何か不都合がありましたら、遠慮なく】
【それでは、今夜は宜しくお願い致します】
>>35 (いつもの日課、ロードワーク、というよりパトロール、なのかも知れない。
裾の長いダウンのベンチコートを新調した甲斐があった。しっかりと暖めてくれるが、
それでも足りないと思えるぐらい、澄み切って冷え込んだ夜で――)
なんだか月の光に照らされて、余計冷えるような気がするよね…
(スポーツバッグを抱え、帽子をかぶって手袋も完全装備、でも冷え込むことには変わりない。
ひとりごちながら、いつもと違う道を選んで、なんとなく軽くジョグして体を温めていると――)
あのー…
(あたりが静かな分、余計に女性の声は響いて、引き寄せられるように近づいてみれば、
なんだか場違いな雰囲気の女性を発見してしまう。
最後の叫びはトンネルに反響したか、はっきりと聞こえて)
こんなところで、待ち合わせですか?
(正直声を掛けたものか、ものすごく迷った。それでも――)
このあたり、いろんな意味で安全とは言えないですから、
こんな時間に歩き回らないほうがいいですよ?
気味の悪い噂、とかも聞いたの、この辺じゃありませんでしたっけ?
(やや困惑を浮かべ、あえてあまり近づかないようにしながら、とりあえずそんな声を掛けてみる)
【こちらこそ、よろしくお願いいたします】
【それと、観覧車は色んな意味ででっどorあらいぶ、ですのでまたの機会に…させてください】
(声をかけられて、ようやく女は振り返った。
んー?と不思議そうに青年を見る女の年は、見た目20代中盤というとろこだろうか)
あー、待ち合わせっていうかぁ、置いてけぼりくらったっていうかぁ。
一人で行くからついてこないでください。邪魔ですって言われたっていうかぁ。
(よよよ、と芝居じみた風に口元を手で覆いながらそんなことを言う。
しかしながら、目の前の青年が心配の言葉をかけてくれたならば、
そのルージュをひいた唇が弧を描いて、楽しそうににんまりと笑った)
あらん。こんなところにおねえさん一人なのを心配してくれるのぉ?
(少しねっとりとしているような、もしくは間延びしているような話し方)
(青年の方を好奇心いっぱい、みたいな目で見つめながら――いや、後半は
不躾にも頭の先からつま先あたりまでマジマジと見つめたりなんかしながら)
うーん。悪くはないわねえ、元はじゅーぶんに良い方だわぁ。
(そんなことをひとり呟いてみたりして)
でも、心配しなくても大丈夫よぉ。お姉さんこうみえても結構強いんだからぁ。
貴方こそ、何でそんな気味悪い噂のたってるところに、こーんな夜中に来てるのかしらぁ?
……もしかして、その気味悪い噂の真相でも確かめにきちゃった、ヤンチャな子?
>>37 (この手の人に耐性が出来ることが、果たしていいことなのかどうか。
一度真剣に考えてみたほうがいいかもしれない、そんな風に思いながら、
やや演技過剰な仕草、場違いなファッションを、内心吐息をついて見定めて)
見かけによらない女性って結構いますからね。
そうおっしゃるならそんなに心配はしませんが…
でも、ヒールって立ち回りには不都合ありませんか?
慣れてなかったせいかもしれないですけど、僕、それ履いて一度ひどい目にあったことありますから。
(そういう言い方をするならおそらく「堅気」の女性じゃないのだろう。
こちらを探るような目つきも、それほど気にすることはなく、
それでも近づこうとはせず、5メートルプラス、ほどの距離を置いて)
別にここでなにか確かめたいことがあったわけじゃありません。
強いていえば、なんとなく「匂い」に引き寄せられたっていうか…
一番は、貴方の声が聞こえたから、ですけど。
あれだけ大声上げれば、僕に限らず不穏なモノも寄ってきたりするんじゃないでしょうか、ね?
(考え考え、言葉を口にする。探りあいってホント苦手だな、そんなことを思いながら)
そちらこそ、心霊スポットにデートに来て見れば、おいてけぼりとか、そんな感じですか?
(精一杯言葉を選んで、問いかけてみる)
>>38 んー、立ち回り?
慣れたら問題ないわよぉ?かかとの部分でキミの爪先グリグリ踏みつけたりもできるしぃ。
(指先で赤いルージュをひいた唇をなぞって、笑う)
それにしてもヒール履いたことあるなんてもしかして、
キミってそういう趣味があったりするのかしらぁ?ふぅん、人って見かけによらないわねぇ。
(会話だけなら、"夜"の気配を滲ませもしない。
それでも互いにとった距離の意味を確認すれば、その女は楽しそうにまたにんまり笑った)
あたしの美声に寄ってくるのはぁ、そーんな不穏なものじゃないわよん?
それにー、おねえさんおしとやからからぁ、大声なんてあげてないしぃ。
(と言いながら、女はふとトンネルの方に目を向ける。
ぽっかりと口をあけたその中は、光ひとつなく、何も見えなかった)
ま、そんなところかしらねえ。カレシを怒らせることしちゃったから、仕方ないんだけどねーえ?
(そして、改めて恭弥に視線を戻すと、少しだけ困ったような笑みを見せる)
に、しても。 「匂い」……ってことは。
あー、キミが、「ミカガミキョウヤ」くん?ちがうかしらぁ、報告書見たんだけどなぁ。
(相手が探り探りに聞いているのを知っているのか知っていないのか、
思いのほかすんなりと自分の手のうちをさらし、あっけらかんとした様子を見せる)
……ま、でもでも、
せっかくの男前が目の前にいるんだったら、本人に自己紹介してもらえば済む話よねーえ。
キミ、オナマエは?
>>39 それはすっごく痛そうですね…
(からかうようにルージュをなぞる、大分大人の雰囲気を漂わせた女性。
それだけじゃなさそうだ、なんて思っていると、名前を言い当てられてさすがに驚いて)
報告書…
(誰にそのこと話したっけ、と思い出そうとするも、多すぎてすぐには思い出せない。
しかし、報告書があるってことは、ある程度組織だったところのはずで…)
<<十三天梯>>?それとも≪深凪≫の方かな?
お察しの通り、僕が水鏡恭弥です。
(軽く頭を下げてみせる。かなり変わった人もいるんだな、そんな風に思ったあと、
人のことは言えないか、そんな風に、軽く苦笑いをしてしまって)
人に名前を聞くときは、自分から名乗るのが礼儀じゃありませんでしたっけ?
よかったら、お名前も教えてもらえますか?
(どうやら気にしているらしいトンネルのほうからは、いまのところ特に気配もない。
別に荒事には、今すぐどうこうということはなさそうだ、そんな風に感じながら、
どういう答えが返ってくるか、なんだかちょっと面白くなってきていたりして)
>>40 じゅー…? ああ、≪十三天梯≫。あれは厄介ね。
(あからさまに女が眉をひそめた。いつものように間延びした語尾でもなかった)
でも、残念ながら後者の方よん。
ま、外から見れば"組織"なんてどれも同じに見えるかもしれないけどぉ、ね?
(しかし、次の瞬間にはさっきと変わらぬ軽い様子に戻って、
礼儀正しく頭をさげた青年の苦笑いを見て、肩をすくめていたのだった)
あららん。
紳士ならレディよりも先に、むしろ促される前に名乗るのが素敵なんじゃないかしらぁ?
まあ、まだまだ若いものねえ。そんなところまで期待しちゃうのは酷よねぇ。
(意地悪な笑顔を見せながら、こつ、と一つかかとをならす。
周りが静かな所為もあって、いやにその音は響いたように聞こえた)
≪深凪≫(うち)のことをご存じならぁ、こっちの名乗りの方がいいかしらぁ。
―――≪深凪≫第十席、アゲハ。
「朱」色の「羽」って書いて、アゲハって読ませるのよぉ。どうぞ、よろしくねぇ?
じゃーあ、自己紹介も終わったところでぇ、ミカガミキョウヤくんにクイズを出しまぁす。
(さらりと自己紹介を終えると、唐突に彼女はぴしっと天を指差した。
そして、その指を次にピシッとトンネルの方へ向けて、楽しげに目を細める)
だぁーい、いちもんっ!
ここについて噂されている、悪い噂っていうのはいったいどーゆーものでしょう!
【内容は適当に作って下さっても、ただたんに幽霊が出るとだけ答えてくださっても構いません】
>>41 同じでもでもない、みたいですけど、あんまり知りたいとも思いませんね。
(紫の組織のしていることについて、本当に触りだけしか知らなくても、
媛先輩の言うこと・していることとは方向性が違うぐらいは分かる。
組織の「実験台」の少女にあったことがある、なんて話をしたら案外喜ぶかもしれない。
ちらっと思ったけれど、ひょいっと肩をこちらもすくめ返して、
少しだけ空気が変わった自称「レディ」の雰囲気を感じ取って、それは口にしないことにする)
若輩者でご期待に添えなかったようで、それは申し訳ありませんでした。
ミステリアスで大人の雰囲気に飲まれちゃって、うまく口から言葉が出なかった、ってことにしといてください。
(また軽く頭を下げてみせて、かつん、と月夜にヒールを打ちつける音が響いて――)
朱羽さん、ですか。あんまりよろしくしたいとは思いませんけど、以後お見知り置きを。水鏡です。
(第十席…ってことは、間が抜けてたりしなければ、けっこういるんだ、なんて思いながら、
うって変わっておどけてみせる朱羽の問いに首を傾げて)
えっと、ほんとに噂ですけど、このトンネル、通り抜けられないんですよね?
落盤だか事故だか知りませんけど。
何人で来ても本当にただの行き止まりのトンネル、のはずが、
二人で夜に確かめに行くと、何故か一人だけは帰ってこれない、死体も見つからない…
そんな怪談というか、都市伝説というか、「人から聞いたんだけど」なんて話を、
聞いたことがあるような、ないような…
あ、ちなみにひめせ…媛名葵さん、は第何席なんです?
てか、席次に意味ってあるんでしょうか?
(別に正直に答えてもらえるとは思っていない、本当になんとなく、聞いてみただけの問いかけをしてみたりして)
>>42 でもでもぉ、こんなとこで間接的なお知り合いに会えるなんて偶然じゃなぁい?
剣糸ちゃん――葵ちゃんと同じ学校の子っていうことで、いいのよねえ?あの変な学園の。
あはっ、そうそう。都市伝説ってそういうものよねえ。
「友達の友達から」とかー、「知り合いの知り合いから」とかぁ、発信源が結局どこか分からない。
だから、尾ヒレ足ヒレついて、いろーんな形でひろまっていっちゃうんだけどねぇ?
(クイズに答えてくれた水鏡の答えに満足したようにうんうん、と頷いてから、
もう一回トンネルの方に視線をやったまま、しばらくそちらを見つめて)
でもぉ、都市伝説に隠れてるシンジツっていうのも、あるわけよねぇ。
例えばキミタチみたいな存在とかぁ……ふふ、さあて、ここのは本物なのかしらねーえ。
(そして、少しだけ茶色がかったその目を改めてトンネルから、離す。
ちらりと自分の腕時計をみてから、そして、水鏡に視線を戻した)
んん?剣糸――葵ちゃん?
葵ちゃんは八よ。第八席。あたしより上なのは、うちは実戦部隊が上におかれてるから、かしらねえ。
ま、席ってのは簡単に強さっぽいのってことにしておいてくれるかしらぁ?破壊的な意味でのねぇ。
うちの≪当主≫って案外そこのところテキトーなのよねえ。
ま、それでも確かに四席以上はちょーっと格っていうか人格的な格が、ちがうんだけどぉ。
でもでも、そんなこと聞いてミカガミキョウヤくんは、どうするのぉ?
(あっさりと、というよりもペラペラとそんなことを話しながら、首を傾げる。
この仕草は誰かに似ている、というよりも、意図的に誰かに似せたような仕草だった)
>>43 変な学園、ほんとにそうですね…
(両手の指では足りないほどの異能者に出会ってきた。
しかも、ひとつとして似たような能力もない、そういう意味では特殊な環境に、
最近少しずつ慣れてしまったのか、変わっていること自体を忘れていることもある。少しかぶりを振って)
誰も正しいことがわからないから、噂や都市伝説なんじゃないでしょうか。
僕らの力だって――
(似たようなものだ、と呟く。聞こえたかどうか、特に気にすることもなくて)
葵ちゃん、ですか…
(単純に考えて、先輩より強い人が7人いて、しかも――)
人格的な格、ですか。いろんな意味で違いそうですね。
そちらの上の席次の方は、まだ「ヒト」なんですよね?一応の興味で聞いておきますけど。
(本当に待ち合わせでもしてるのか?時間を気にする様子の朱羽は、しかしトンネルのほうしか気にしていない。
誰かもう、確かめに行ってるんだろうか?)
組織自体には興味がなくても、そこにいる人はどうしても気になりますよ。
僕が先輩に言ったことは、あなたも知ってるんでしょう?
今のところ何もなさそうですけど、いきなり抹殺指令が下ったりしたら流石にイヤじゃないですか。
こんな会話から、ぽろっと思惑が見えたりしないかな、なんて思っただけです。
なんだか色々、朱羽さんは物知りなようですし。
もう一つ、ついでに聞いておくと、≪深凪≫の目的って何ですか?
その適当な≪当主≫さんが何を考えてるのかなんてことも、朱羽さんは実は知っちゃってたりして?
――情報収集とか、内偵とかだと席次が下だったりするのかなー、なんて。
あ、一応「知ったからといって今すぐ始末しようとは思わない」範囲で話してくださいね。
僕が言うまでもないとは思いますけど、本当に念のため、です。
(そういう言い回しもあるのか、と感心した言葉を借りて、
少し緊張気味の体の力を抜くように、腕をぶらっとさせたりしてみて)
【なんだか自分の44番レス、タイムスタンプもゾロ目かい、などと思いつつ、
先輩のレスを見届けて今日は凍結をお願いいたしたく…今のところ、土日どちらかは大丈夫のはずです。
日曜日ならほぼ確実に時間がとれます。金曜日まではほぼ全滅、なので少しお待たせしてしまいますが、
先輩の都合はいかがでしょうか?こちらの都合は分かり次第、伝言することにいたします】
>>44 ああ、べっつにぃ、当主次席――ま、つまり当主のすぐ下以外
第三席や第四席あたりなんかとんでなく人格破綻者って悪口いいたいだけでぇ、
だからって別にとんでもない化け物、ってわけじゃあ、ないのよぉ?
(「ヒト」かと聞いてくる水鏡に対して、おかしそうに小さく笑いながらウインクしてみせる)
それと、剣糸ちゃんにある報告義務は異能者の名前と能力だ・け。しかも大雑把な。
この街においての権限は一応だいたい剣糸ちゃ……葵ちゃんに渡されてるからぁ、ね?
あたしはキミの御察しの通りに、諜報担当よぉ?見た目より随分勘のいいミカガミキョウヤくん。
でも、だからってあたしが
葵ちゃんが知ってるキミの情報をー、全て知ってるってえ、わけじゃないのよぉ。
キミを抹殺するかしないかをぉ、今のところ決められるのは葵ちゃんと当主サマだけ。
いったでしょぉ? この街の狩りの権限は葵ちゃんにあるのぉ。ここは葵ちゃんの仕事場(テリトリー)。
当主命令で別の人間を介入させない限り……はね?
(面白くなってきた、とでもいうように、ルージュをひいた唇が弧を描いた。
悪戯っぽい光を湛えていた色が、いつの間にやら濃い夜の色を孕み始めていて)
ふふ、面白い聞き方ねぇ?誰からそんな"夜"の言いまわし習ったのぉ?
≪深凪≫の目的はぁ――そぉ、ねえ。 葵ちゃんから、聞かなかったのかしらぁ。
うちはただただ、異形を狩るだけの為に、存在しているのよぉ?
(ちらっと彼の腕に目をやってから、かるーく肩をすくめる)
んふふっ、当主と席って表現を混同して使っちゃうようなテキトーな私たちの当主サマ。
あの人の考えなんて、分かるわけないわぁ。 だいたい知って、ミカガミキョウヤくんはどぉするの?
(楽しそうに目を細めて、目の前の相手をみやった)
【十全と了解いたしました。私も、多分土曜・日曜はどちらもあけられるものと思います。
ですから、水鏡さんの都合が分かり次第、貴方の都合のいいようにしていただけますれば】
【先に言っていただいておけば、昼とか朝とか早いうちからも動けると思いますので。
何なら置きレスとかで少しづつ進めても構いませんし、そこはじゅーなんに、遊んでいただければ】
【何か展開的にこうしたいーとかあったら、再開前に打ち合わせても伝言でも大丈夫なので
まずはともかく、無事に水鏡さんがご多忙を抜けてくださることを――であります。(敬礼)】
【予定が固まり次第、連絡することにいたします。
かなり予想外のごろごろ(?)を楽しませてもらっていますので、
先輩もどんどんちゅうにってしまって構いませんから。僕は止めませんよ?無論。
それではお相手、ありがとうございました。今日はこれにて、お先に失礼いたします。
おやすみなさい、媛先輩】
【先輩も予想外のごろごろ(?)になっております。こんなこの人出っ張ってよかったのでしょうか。
ですけれど、楽しんでいただけおりますれば、何よりです。
水鏡さんもどうぞお好きなように。ふふ、十全に重畳、ドンと来いというものであります】
【はい、それではお疲れさまでした。おやすみなさい、水鏡さん。(一礼)】
【ありがとうございました。スレッドをお返しいたします】
【名前】兵部 晶(ひょうぶ あきら)
【年齢】14歳
【性別】男
【身長】152cm 42kg
【容貌】全体的に髪はショートだがアホ毛があり、もみ上げが長い。かなり童顔。
基本的に仏頂面でツンツンした様子。
【能力】接触した物体、及びそれに接触していた物体を回転させる。
また己の非力を補う為に、銃器の訓練を積んでいる。
能力と組み合わせ弾丸の貫通力の向上や、他に弾道を曲げたりもできる。
【武器】深紅色のサックスケース型ガンケース『ハーミット』
四丁の銃器を収納し、持ち運び易く様々な状況に対応可能。or
対異形用複合電磁兵器『ジムノペディ』+S&W M38
レールガンを始めとした高威力の兵器を備えるが、非常に大きく
持ち運びに不便。また充電に少し時間がかかる都合上、対多数戦には不利。
【希望】NG以外なんでも
【NG】スカグロ
【弱点】長期戦、打たれ弱さ
【備考】中等部二年に属する、鳶色の髪の少年。
以前は家族を溺愛し、また家族に溺愛された純粋無垢な少年であった。
しかし去年の夏に、異形の襲撃により家も家族も失ってしまう。
それから警察官であった父のもう一つの仕事、異形狩りを知り
復讐のためそれを受け継ぎ、訓練を受け『ガンスリンガー』のコードネームを得た。
その後死んだ家族に再開し、憎しみによる復讐ではなく、
同じ不幸を再発させない為には異形は危険だと考え、改めて異形狩りを続ける。
幾度となく繰り返す戦闘と亡き家族への想い、そして様々な
人間との出会いに揺れ、少年は心を閉ざし感情を殺し、
『ガンスリンガー』として任務を全うすることが全てと理解する。
しかし、そんな自分の頑張りや苦しみを理解し、
支えたいという言葉に感情を取り戻し、本当に正しい道を模索し始めた。
そのためそれを頼りに、もう一度『ガンスリンガー』の在り方を考え直している。
絵師さんに僕の絵を描いて頂きました。
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=493&type=jpg http://www.100gazou.com/sinzou/bbsdata/img/498.png 【カタナシさん、スレ立て乙です。投下しつつ待機しますね】
【待機解除しますね。お休みなさいっ。ノシ】
【名前】久遠 ゆりか (くどう ゆりか)
【年齢】16歳
【性別】女
【身長】147cm
【3サイズ】70/53/76
【容貌】
濃いブルーの瞳。少し癖毛のグレーにくすんだ金髪、背中中央辺りまでの長さ。
インサイドホルスターを隠す為、フリルやリボンの付いた長袖上着を着用。
制服のスカートの下にレースのペチコート、ドロワーズも完備で、私服はこってり甘ロリ服。
【能力】
MашинаАнгел マシンを掌握する者。 触れただけで、機械の操作方法や構造が解かる。
物質の構成・修理等が可能。弾丸を銃に装填した状態で、威力の加減加工等。
ただし、車両船舶等が上手に操縦できるかどうかは、別問題。
通常装備として、左脇インサイドホルスターに、ヘッケラー&コッホP7M13。
いつも持っているバイオリンケースの中は、ベレッタM93Rを一式。
他、自宅には複数の小型、中〜大型銃火器を所有。必要に応じて、持ち歩く。
身体能力は、校舎の2階ぐらいなら、通常装備品込みで飛び降りる事が出来る程度。
【希望】
日常 共闘 戦闘
【NG】
死亡 相談の無いエロール 後遺症
【弱点】
能力の行使に時間がかかるため、戦闘中において異能は役に立たないと思ってよい。
単純なメンテナンスや、弾丸のカスタムは、約3〜10分程度。
銃器を破壊されても再構成可能だが、数十分〜1時間ぐらい必要。
甘いものに目が無い。現在のブームは、キャラメル味のもの。
容姿は金髪碧眼だが、ロシア語の単語組み合わせ程度と日本語しか喋れない。
【備考】
父は旧ソ連の特殊諜報員で、日本の商社潜入任務中にソビエト崩壊、そのまま帰化する。
ゆりかが10歳の時、謎の怪事件に巻き込まれた父親が他界。 異形を退治しながら、父の仇を探している。
現在所持している銃火器は、すべて父の遺品。
生粋のスラヴ民族だが、生まれる前に両親が帰化している為、日本国籍。
家族構成は、母と弟。ロシアには、両祖父母健在。
父方の祖父から贈られたロシア名は、Julija=Alexeyevna=Kudryavtseva。愛称、ユーリャ。
父を亡くしてから、身体の成長を止めている。本人は止められていると思っているが、自己暗示みたいなもの。
最近、異形の作った空間に、お気に入りの赤いリボンとデザートイーグル(残弾1)を、落とした。
【カタナシさん、スレたてお疲れさまですわ。】
【プロフ投下落ち。】
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド、色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックスに隠された部分は傷跡や手術痕で覆われている
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.jpg 【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。
・旧校舎で両親の幽霊を目撃、少しだけ母に憑かれた。
・紫からプレゼントされた十字架のお守りはこっそり発信機内蔵。
・水鏡の協力で幽霊事件を解決したが、二つ目の能力を指摘されてショックを受ける。
【ということで時間ができたので待機です】
【天羽さん、こんばんはですわ。】
【もし、天羽さんに不都合がなければ、お相手していただけます?】
【わたしの希望としては、凍結無しでお願いできたら…と思いますわ。】
【リミットのお時間は、天羽さんにお任せですわ。】
【もしお相手いただけるとしたら、ネタは、どうしましょ】
【ずいぶん前に言っていた、発信機ネタとか?】
>>54 【こんばんは、久遠先輩】
【凍結は了解です、リミットは眠くなるまで、かな】
【ちょっとした雑談の中でお守りを出して、とかでしょうか】
【書き出しはどうしましょう?】
【眠くなるまで…(くすくす)】
【…あ、いや……天羽さんらしくて、可愛らしいな、と。】
【そうですわね。そんな感じが、流れとしてはやりやすいですわね。】
【場所はどこにします?今は、調理部に行っても、いらっしゃらないのですわよね。】
【おそらく、わたしのほうが自由に動けると思いますので、お任せいたしますわ。】
【書き出しも、どちらからでも。】
>>56 【あ、えと、、、あぅ〜】
【では、下校中に見かけて声をかける、な感じで書き出ししますね】
【少々お待ちください】
【了解いたしましたわ。】
【まったりと待っておりますので、ごゆっくりと】
(まだ料理部自粛中の都は帰りが早い)
(それでも少し先が見えてきたので、まだ帰りが遅くなるのは遠いことではなくなる予感があって)
(そんな中、学園内の道で車椅子を進めていると、見覚えのある派手な姿が目に入った)
あれは……久遠先輩だ。
(制服を着崩している生徒はそれなりにいるけれど、彼女はその中でもずば抜けている)
(個人的にお姫さま仕様と呼んでいる彼女の姿は生徒の中でもよく目立っていて)
えと、先輩も知ってる人なんだよね。
ならいい人を紹介して貰えるかも。
(今日の昼間、ちょっとした身近で怪異の話を聞いた都は相談相手を捜していたのだ)
こんにちは、久遠先輩!
(と後ろから声をかけて近寄っていって)
【では、こんな感じでよろしくお願いします。】
(本日、珍しく母の帰りが早いと、すでに帰宅している小学生の弟からのメールを見て)
(普段はまだ、夜までのヒマを潰す為に学校に居るような時間だったけれど)
(カチカチと、ピンクの薔薇や硝子のラインストーンで装飾された携帯を弄くりながら)
(制服のスカートの裾から見える、ペチコートのレースを揺らし、帰り道を歩く。)
(不意に、聞き覚えのある声が、背後から投げ掛けられる。)
(鈍く光る金色の髪を、まだ昼間の陽の暖かさが僅かに残る空気に揺らして、振り向く。)
(視界の下の方に、さらさらとした甘い栗色の髪と、赤いヘアバンドのコントラストが見える。)
(徐々に視線を落としていき、柔らかな輪郭、幼い表情、制服にエプロン姿、車椅子、と)
(順に、青い視線で捕らえて行き、声の持ち主と視線が合うと、にっこりと笑顔を返す。)
天羽さん、こんにちは……あれ?もう、こんばんはのお時間かしら?
(てってっ、と、天羽の移動距離を縮めるように、こちらからも駆け寄って)
(車椅子に座る姿の真正面に立ち、軽く腰を屈めながら、首をかしげる。)
今、お帰りですの?
確か、女子寮…でしたわよね。
押してお送りいたしましょうか?
【改めまして、こちらこそよろしくお願いいたしますわね。】
【眠くなった場合は、解凍が来週平日になってしまいますけれど、凍結も遠慮なく仰ってくださいませね。】
>>60 こんばんはじゃなくてこんにちはの時間ですよ。
わたし、ちょっと料理部を自粛中で帰りが早いんです。
(駆け寄ってきてくれたゆりかにぺこりと頭を下げ)
はい、お願いしちゃっていいですか?
ちょうど先輩にお話というか、知っていたらお聞きしたいことがあって。
(久遠ゆりかは夜を知り、夜を歩く人だ)
(プロか素人かと分ければ、都は素人で彼女はプロであるはず)
先輩は幽霊とか呪いの品とかそうゆうのに詳しいですか?
わたしの友達で、最近家で怪現象が発生して困っている子がいるんです。
(プロと言っても色々な人がいて、ナイフだけでどうにかしちゃう人もいれば二重人格的な能力者もいる)
(ゆりかがどんな能力かはよく知らないが、夜を歩くだけの力はあるはずだ)
(だから、そうゆうことにも詳しいかもしれないと聞いてみる)
自粛中?
(天羽の言葉を聞いて、軽く傾けた首を、ますます傾げさせる。)
(料理について、あんなに自信に満ちていたこの少女が、自粛中……)
(その理由が、まさか異能に関係するものだとは、夢にも思いつかずに)
(……成績でも、下がったかしら?)
(などと、失礼極まりない想像をしてしまい、それ以上は、突っ込まないようにして)
(勿論。と笑顔を向け、車椅子の背後に回って、グリップを握り締める。)
(ゆっくりと、天羽を気遣いながら、丁寧に道の小石を避けつつ、歩みを進める。)
わたしに、お話ですの?
(少しだけ視線を横に逸らし、困ったように眉を寄せる様子は、きっと天羽からは見えないはず。)
(天羽からの話……綾香のこと、だろうか。と、一瞬思ってしまう。)
(と、初めて天羽と会ったときの事を思い出しては、ほんの少しだけ苦笑。)
(この少女は、本当に優しくて可愛らしい、綾香の妹。)
(しかし、その可愛らしい少女の口から飛び出した話題は、想像もつかなかった内容で――)
幽霊?呪い?
……………うーーん、残念ながら。
あまり、そういったことには、詳しくありませんわねぇ…
ご自宅で、怪現象なんて、おちおちお昼寝もできませんわよね。
わたし、知り合いに頼んで、エクソシストでも探してみましょうか?
>>62 そうですか。
それじゃ、他の人にも聞いてみるかなぁ?
(久遠ゆりかの能力はそっち系ではなかったらしい)
(友達の話なので、できれば信頼できる人にお願いしたく、ゆりかなら合格点だったけれど)
友達のお父さんが遺産で日本刀を貰ったそうなんです。
だけど夜中に女性の声がしたり、ラップ音みたいな怪しい音がしたりとか。
極めつけは箱の中にしまってあったのに、鞘や箱から飛び出して壁に刺さってたとか。
(指と手のひらでその様子を示しながら聞いた話を伝える)
夜中のお話なので、昼寝どころか普通に睡眠不足で憔悴しちゃってて。
これから霊能者みたいな人を捜してお祓いしてもらうようなことを話してたんですが、
そうゆうのってお金がすごくかかりそうだし、インチキも怖いなぁって。
だから信頼できる人を紹介できればなぁ、と。
(やはりテレビででてるような人は本物に見えないし、と友達は言っていて)
なので、信頼できる人がいたら紹介して貰えますか?
わたしも他の人にも聞いてみるので。
紫先輩なんかは前に霊的な効力があるペンダントをプレゼントしてくれたんです。
だからそうゆう人を知ってるはずですが、なんか高そうで。
(首元から鎖を引っ張ってシンプルな十字架を取り出す)
まぁ、これ持ってても幽霊に取り憑かれたりしたので効力は微妙なんですが。
他の人に、聞いちゃうんですのっ!?
(思わず身を乗り出して、背後から天羽の顔を覗き込む。)
……………
(………なるほど。少々軽はずみだ。紫が、気遣っているのも、なんとなく頷けた。)
あの…それって、そう……信頼置ける人とか、ですわよね?
あぁ…紫先輩はダメですわよ。
……あの人の力は確かだけれど、ろくなことにならない気がしますもの。
あとは、ほら、そんな物騒な刀はお寺へぶちこんでおく、とか。
いくら遺産でも、そんなの家に置いとけないですわよ。
ね?ねー?
インチキかどうかは、ほら、ネットなんかで調べたりとかして……
(まるで、小さな子供を宥めるかのように、笑顔で話しかけながら、脳味噌フル回転で)
(心霊関係に強そうな人間は居ないかと、考えをめぐらせる。)
……っと、そうだ。
わたし、警察関係で働いている方、知っていますの。
その方にね、今度聞いてみますわね。
ほら、心霊捜査官なんて、もしかしたら居るかもしれませんわよ。
――――紫先輩、が?
(そこまで言って、眉を寄せ表情を曇らせる。)
霊的な効力とか、お守りとか、ロザリオとか。
そういうのって、その物の力よりも、それを護符として信仰する想いで、効力を発揮するのですわよ。
(胸元から十字架を取り出す天羽を見て、小さくため息を漏らす。)
(確かに、紫は聖別された銀などを自分の所にも持ち込んできたが、これもその類だろうか、と)
(手を伸ばして、何気なくその十字架に触れてみる。)
――――っ
…………なるほど、ですわね。
(単純な回路。意識せずとも、一瞬で把握出来た。)
ね。それ、ちょっと外して貸して下さる?
>>64 え、だって、こうゆうのでも信頼とか値段とか色々あると思うし。
お買い物と同じじゃないですか?
それに、選ぶのはえりりん……友達の家族になるはずだから。
(都は紹介して立ち会うくらいはできるけど、費用が発生して払うなら友達の家だ)
(だから選択は友達の家にして貰わなくちゃならない)
(そのための情報や選択肢はたくさんあった方が良い)
紫先輩はダメですか?
そう言えば前もそうゆうことを言ってましたよね。
(都的にはゆりかから紫に対して特別な感情があったりするのかな、なんて思ったりする)
(これも、少しでも紫を危険から遠ざけるために、なんて勘違いの想像をしちゃったり)
紫先輩はプロだから、その点は安心だと思うんだけどなぁ。
それに、お寺に預けるとしても確かなとこじゃないといけないと。
法外なお金を取られるかもだし、力がなくてお寺さんが困っちゃうかもだし。
(他人に押しつけておしまい、じゃ無責任すぎて、そうゆうことはできないし)
心霊捜査官って、もしいてもすごく忙しそうで相手にしてくれるかな?
(この街は怪しいことが多く、それに関わる人も多い)
(警察だけでどうにかなるなら、プロの異能者がこんなに集まるなんてないんじゃないか、と)
(そして兵部晶のことは半分冗談だと思っていたので、ゆりかの話を聞いても思い当たらなかった)
やっぱり信仰がないとダメなんですか?
わたし、普通の日本人で初詣もクリスマスも何でもだから、効かなかったのかな。
紫先輩はあまりそんなこと言ってなかったと思ったけど。
(でも、シンプルだけど綺麗な十字架で、効果は別にして普段持っててもいいと思うものだ)
いいですよ、はい。
これを選んだのが紫先輩かはわからないけど、センスはなかなかだと思いません?
(ゆりかがなるほど、と言ったのもその辺かなぁと思って、首から外したネックレスを手のひらに乗せて差し出す)
えりりんちゃん……
(その年頃らしいネーミングセンスだけれど、一気に力が抜けてくる。)
そう、ですわね……お買い物と、一緒。
(危機感があまり感じられない割には、生活感はしっかりとしている。)
(こういう少女が、所謂『よいお嫁さんになりそうな子』と、言われるのであろうか。)
(自分には、全く縁の無い事だけれど、なんとなく不安を感じつつも)
(ついつい、唇の端に笑みが零れるのを、止めることができなかった。)
紫先輩は、プロよ。
プロだからこそ、危ないんですのよ―――
(―――あなたが、という言葉は、飲み込んだけれど。)
まぁまぁ。まず心霊捜査官が、いらっしゃるかいらっしゃらないかが、解からないんですもの。
その、お買い物の選択肢の中に、日本国の優秀な警察がもし入ったら。
それはそれは、頼りになることではありませんこと?
聞くだけはタダですもの、ね?
ま、そう聞きますわよね。
護符は、あくまでも効果を引き出しやすい媒介であって、本当の魔よけは心の中、ってね。
だから、紫先輩を信用しちゃダメですわよ。って、何度も……は、言っていませんわね。
とにかく、信用しちゃダメ。
(ぴし、と、天羽の鼻先に人差し指を突きつける。)
(ネックレスを受け取って、突然方向転換。グリップを握る手にぐっと力を入れて、前輪を軽く浮かせ)
(小さな、本当に小さな砂場と、隅の方には鉄棒、その向かい側にはベンチのある)
(僅か15畳程度ではないかと思われる遊戯広場に、車椅子を進めて)
(そしてベンチの隣に車椅子を停め、ブレーキを固定して、自分はベンチに腰を降ろす。)
(左の手のひらに十字架を乗せて、その中心を真っ直ぐに右の人差し指で上から下へと撫でる)
ぱき
(微かな音を立て、その銀色の十字架は真っ二つに割れてしまい)
うっわ……細かいですわね。
電波発信機と……燃料電池?よく、こんな小さいの作れましたわね。
さっすが組織力が違う、といったとこ?
(目を細めて、真っ二つになった十字架の中身を覗きこみ、その視線を天羽に移す。)
………アクセとして気に入っていらっしゃるのでしたら、中身捨てます?
それとも、首に鈴つけて歩くのが、ご趣味?
>>66 もし本当に心霊捜査官がいるなら、頼りに……なるのかなぁ?
聞くだけタダは同意ですけど。
(都と都の両親を襲った事故に関しては、警察はまったくの無力だった)
(それを責めはしないが、この手のことには向いてないと思うし)
(餅は餅屋、昼の世界で頑張って欲しいと都は考える)
は、はぁ……そんなに何度も念を押さなくても。
なんか紫先輩が気の毒になっちゃいます。
(なんでこんなに信用するなと言うのか疑問がふつふとわき上がってくる)
(もしかして前に付き合っていて浮気されたとか、彼女よりも仕事を選んだとか)
(どうも想像が恋愛方向に行ってしまうのは都の悪い癖だけど)
(突きつけられた指を見て、どうしても二人に何があったのか気になってしまう)
久遠先輩、何をするんですか?
(連れてこられたのは小さな公園で、いったい何をするのか見ていたら)
あっ!
く、く、久遠、先輩!?
(丸い目がさらに丸くなるくらいびっくりして)
(ゆりかの顔と、彼女の手のひらで二つに割れた十字架を何度も見比べる都)
え、えと……何が何だかさっぱりで……。
でんぱ? でんち? これって、機械式のお守り、とか?
(お守りの中に機械が入ってるなんてまったくの想像)
(鈴とか趣味とか、都にはまったくついていけず、解説を求めてゆりかをすがるように見る)
頼りになるかならないかは、そのわたしの知り合いの警察関係の方に聞いてみますわ。
わたしだって、居るのか居ないのか解からない心霊捜査官が、頼りになるかどうか不明ですけれど…
でも、もし居たとしたら、きっと頼りになりますわよ。
なんつっても、心霊を捜査しちゃう官なんですもの。
(わけの解からない事を必死で捲くし立て)
だから、とにかく、そういうことはむやみやたらに、人に言っちゃダメですわ。
気の毒だろうが、なんだろうが、紫先輩もダメ。
(天羽の丸い瞳が見開かれる。)
(あわあわと、背後に漫画のように書き足したくなるぐらいに、驚いた様子を見て)
(小さく微笑みながら、息を吐く。)
機械式のお守りなんて機能が出来るのであれば、とっとと売り出すがいいですわ。
これは、発信機。えっと、GPSみたいなものですわね。
これから電波が出て……あ、この丸い球みたいなの電池ね。
(細かな細工に眉を寄せながら、小指の爪の先で、十字架の内部を指差しつつ、説明する。)
機械の大きさからして、そう遠くは無いですわね。受信機の方は。
つまりは、猫に鈴。
これを身につけている間、天羽都は、今現在ここに居ますよーって
受信機に向かって叫びながら、歩いているってわけ。
表面の銀メッキは本物みたいですけれど、本体は絶縁体の十字架に、機械がみっしりですわね。
………ね?信用、出来ませんでしょ?
(天羽に説明しながら、器用に中身を取り出して、真っ二つになった十字架を撫でて)
(表面の銀が指先でゆるりと融け、二つのパーツをコツンとぶつけ合うと)
(十字架は、何事もなかったかのような顔をして、再びもとの姿へと戻る。)
>>68 わかりました、以後気を付けます。
(紫にもあまり人に話すなと言われたことがある)
(口が軽いつもりはないけれど、料理部で料理の話をするようにしてはいけないということなのだろう)
(何となくは分かるけれど、知られて困ることがあまりない都には実感が乏しかった)
……じーぴーえす、みたいな発信器……と受信機……これが叫んでる、と……。
(眉間にしわを寄せながら一生懸命理解しようとする都、で)
わわっ、くっついた……すごい、これが先輩の力なんだ。
(またまた目を丸くしてしまう都)
(都の目から見て、さっきまでこれが半分に割れていたとは思えず感嘆のため息)
って、こっちに驚いている場合じゃなくて。
つまり、これを持っていたわたしがどこにいたのか丸わかりってこと?
た、例えば、トイレとかお風呂の脱衣場とか……さ、さいてーっ!
ストーカーと一緒じゃない、信じらんない、なんで紫先輩はこんなことを!?
(見る間に怒り心頭で真っ赤になり、手摺りをぎゅっと握りしめる)
わたしがどこにいるかを知って何するつもり!?
紫先輩はそんなに暇人なの!?
(プンスカプンスカとそんな表現が似つかわしい)
(素直に、気をつけますと言う天羽の姿。)
(危機感は欠いていても、基本は素直で良い少女なのだ。)
どうしても、困ったことがあったらね。わたしに仰ってくださいませ。
わたしも、こう…そういう世界を知らなくは無い人間、ですもの。
可能な限り、お力になりたいとは思っておりますわ。
(丸く幼い額の中心に、その可愛らしい表情に似つかわしくない皺を眉間に寄せている。)
わたしの、能力っていうか………んん……
(十字架を天羽に返してやりながら、少し考えた表情をして)
………手品、ですわ。
ほら、未開封の硝子の瓶の中に、手に持ったコインが入っちゃうとか
……あれと、おんなじですわ。
(突然、怒り心頭!といった表情で、真っ赤になる天羽を見て)
(くるくると、よく表情が変わる子だ…と、少し感心すらしてしまう。)
(しかし、暇人とまで言われてしまっては、今度はこちらが紫に同情をしてしまう番で)
…う……ん。
まぁ、ひらたく言えば、そうなんですけれど……
別に、画像が見えるわけではないですし。
それに、これを渡したのは紫先輩でも…
実際に、天羽さんの位置確認をしているのは、紫先輩本人ではないと思いますわよ。
基地局で、一斉に管理するようなシステムでしょうし。
必要があれば、他にも配っているのではないかしら。
だからまぁ…そんなに、怒らない怒らない。あの方も、プロですもの。
だからね、天羽さんもプロとしての対応を、身につけるべきですわよ。
軽はずみに、信頼しないこと。ね?
(宥めるような声色を出して、にっこりと微笑み、手を伸ばして、ぽんぽんと天羽の頭を叩く。)
ね?この中身、わたし貰ってもいいかしら?
>>70 手品、ですか。
(何となく誤魔化そうという雰囲気はあるけれど、今は十字架の中身の方が主題で)
(久遠ゆりかの能力が分からなくて困ることはまったくないから横に流して)
けど、紫先輩じゃなくても今お風呂に入ってるって知られるのは嫌じゃないですか。
久遠先輩だってそうですよね?
うー、恥ずかしいし、今まで何もなかったけど、何かあったとしたら……。
(危機感がないと散々言われていても、防犯グッズは一通り持たされているし)
(一般的な防犯知識は教え込まれているのだ、ただそれが怪異とか夜の世界に応用されていないだけで)
えーと、わたしはプロじゃないですもん。
異能はあっても、その手のことを仕事にしてるわけでもしたいわけでもないし。
うー、でも悔しいな−、信頼しちゃいけないってのも嫌だけど、あー、もうっ!
(百歩譲って紫自身のことをまだ信用するとしても、その先にいる人のことは知らないから信用も何もない)
(当たり前のことだけど、人を信頼しちゃダメというのは、正直辛いし嫌なことだと思う)
んっ!
(頭の上に載せられた手にビックリして、首をすくめる)
中身をあげるのは構わないですが、そんな気軽にぽんぽん触っちゃダメですよ。
わたしの力のことは話しましたよね、触ったら何か起きちゃうかもって。
大丈夫ですか?
(見た感じでは何も起きてはいないようだけど、都自身には起きたのかどうか分からないから聞くしかない)
(そうですよね?と、強い瞳で言われても、諜報員の娘として育てられてきたゆりかにとっては)
(それが、夜の活動的に困る状況であれば、嫌だな、と思うぐらいで)
(GPSで居場所を環視されている程度の事であれば、風呂だろうがトイレだろうが)
(まったく気にならない性質で、何故天羽が激高しているのか、解からなくて)
だから、画像を見れるようなものじゃないから……
(曖昧な笑顔を浮かべつつ、同じことをもごもごと繰り返すことしか、出来なくて)
異能を持っている以上、それはプロなのですわよ。
仕事にしているとか、そういう意味合いじゃなくて。
自分の能力と、自分の身の安全に対して、万能に対処すること。
すぐに万全にしなさい、とは、言いませんわ。
自分自身で管理できる部分、対応できない部分。まずはそれを、きちんと見極めて。
それと、紫先輩にしても、そう。
天羽さんに親切にしてくれた紫先輩すべてが、嘘とは言いませんわ。
事実、紫先輩はあなたの能力の管理を、心配していると仰っていましたもの。
ちょっぴり不器用で、乱暴なところもあるけれど、優しい先輩。
わたしも、そういう紫先輩を見たこと無いわけじゃないですもの。
だけど……
(天羽が手に持つ、銀色に光る十字架をトンと、指で軽く押して)
これを渡したのは―――異能の組織に属する、プロの紫一久。
彼だけじゃない。他にも、この学校には……そういう人物が多すぎる。
(白い顎に、ピンクのマニキュアが施された人差し指を軽く添えて、ふむ、と考える。)
天羽さんって、中等部でしたわよね。
もし、困ったことがあれば…わたしは勿論ですけれど、2年の兵部晶を、訪ねなさい。
わたしの名前を出せば、きっとすぐに理解して、力になってくれるはずですわ。
(首をすくめる天羽を見て、安心させるように微笑みかけ)
大丈夫、大丈夫。
さっきのは……だって、手品ですもの。
(両手を広げ、ひらひらとそれを振ってみせる。)
>>72 異能を持っていれば、プロ……うーん。
(自分は素人だと逃げ道にしたいのではないけれど、その考え方にはあまり賛同できない)
(それだけでプロだというのなら、仕事にしている人に対して失礼な気がするからだ)
安全についてはわかります。
わたしの力は予想外のことが起こりやすいみたいだし、そうゆうのは事故の元だし。
自分なりに気をつけているつもりでも、先輩達からみたら甘いってことなんですよね。
(自分できることなんて多くはない、けどそんなことではなく)
(たぶん、できないことがたくさんある中、それをどうするかなのだろう)
…………。
(もしかしたら、発信器にも都を案ずる意味があるのかもしれない)
(携帯の親向け子供位置サービスみたいなものとか)
(それはそれで言ってくれればまだ受け止めようがあるのに)
(ちゃんとした理由があって説明されれば都も考えなくもない)
(今回のは微妙だけれども)
そうですね、わたしが知る限り両手で数え切れないくらいだし……。
(十字架からあごに向かう白い綺麗な指を追いながら)
へ、ひょうぶ、あきらくん?
兵部くんって、わたしのクラスの?
(彼も異能者で、本当かどうかは分からないけど、警察手帳を持っていたりして)
久遠先輩は兵部くんとお知り合いなんだ……世間って狭いんですね。
わたし、兵部くんにも異能があるって知ってました。
(兵部晶が警察関係云々なのは口止めされていたから話さないけど)
(もしかしたら、さっきゆりかが言っていた警察関係者は彼の事かもと想像して)
よかった。
でも気をつけてくださいね。
落雷で小火騒ぎになったこともあるし、怪我じゃすまないことだってあるかもだし。
(そんなことになったら、本当にどうしたらいいかわからないけど)
予想外、ね。
きっと、必ず……能力のすべてを、とは言いがたいですけれど
でも、その殆どを、天羽さんは自分でコントロールできるようになる。
―――そう、自分で信じてあげなきゃ、ですわよ。自信を持って。
自分の一番の味方は、自分自身ですもの。ね?
天羽さんにも、大好きな人たち、たくさんいらっしゃるのでしょう?
その方たちに、心配をかけないように頑張らなきゃって。
そんな原動力でも、異能者にとっては大きな力となるはずですわ。
だから、きっと、絶対、大丈夫。
(まるで、暗示にでもかけたいかのように、青い瞳でまっすぐ見つめ、ゆっくりと強く言い放つ。)
(天羽から視線を離して、ベンチの脇に置いたバイオリンケースをぱくんと開き)
(その内蓋の上に乗っかった、小さな宝石箱のように綺麗な黒い箱を取り出して、リボンを解き)
(その箱の蓋を開き、何か小さな紙――携帯の番号が書かれた紙を入れて)
(再び閉じて、リボンを結びなおし、天羽に差し出す。)
これ。この中には、魔法のチョコレートが4粒入っていますの。
悩み事ができたときには、これを一粒食べてみて?
カカオの苦みと、ミルクのまろやかさと甘さを感じられたら、きっと良い考えが浮かぶはずですわ。
わたし、ノーテンキで悩み事少ないですもの。天羽さんに、差し上げますわ。
(中身はなんてことのない、ショップから買ってきたままの、極上ショコラが4粒。)
(だけど、落ち着いて口の中で蕩けていく様子に集中すれば、恐らくは悩んだ気分も落ち着くだろうと)
(きっと、そんな子供だまし、天羽の年齢ではさすがに信じないだろうと、解かってはいたけれど)
(少しでも、この、まだ幼い表情をした少女の力になりたかったから)
あら?晶くんと同じクラスですの?
あの子、最近どうですの?学校で、ちゃんと皆と仲良く明るくやってる?
(同じクラスと告げられ、驚いた表情で問いかけながら、ベンチから立ち上がって)
(車椅子の背後に立ち、グリップを握り締めてロックを解除する。)
落雷……?
ということは、雷関係の異能者も居る、ってことですわよね?
>>74 それはもちろん、学校にも寮にもたくさん大好きな人たちがいます。
力になりたいって思ってるから、心配をかけるなんてもっての他だし。
(都の代わりに久遠ゆりかが北峰綾香の横に立って支えてくれるのでは、と淡い期待を持ったこともあったけど、それは過去のこと)
思う気持ち……これはまだ先輩には言ってなかったですよね。
わたし、二つの力があるんです。
二つめの力は、わたしの料理を食べた人に、わたしの気持ちで影響が出ちゃうんです。
料理部を自粛中なのはそのせいなんですが、どう思うかで影響があるんだから制御だってしやすいですよね。
(そもそもとして料理をしなければ問題なし、ではあるけれど、それはいずれ都自身がおかしくなってしまうかも、だ)
ありがとうございます、久遠先輩。
(ゆりかの青瞳は宝石のように綺麗だと思う)
(綾香お姉ちゃんはこの瞳に惹かれたのだろうか、なんて思って)
これは……魔法のチョコレート?
(それはゆりかに似合う、センスのある小箱だった)
(チョコという言葉に、料理が苦手らしいゆりかが作ったのかと疑問がわいたけれど、それはたいした問題じゃない)
(バレンタインだって近いし、もしそれまでに食べることがあればアドバイスだってできるだろう)
ありがたくいただきます。
悩み事なんてなければいいけど、そんなことなんてありえないから、帰ったら早速いただきますね。
(ぺこりと頭を下げる)
(目下のところは伊織津綺子のこと、自分の力も関係するし、バレンタインは料理部の一大イベントだしで)
一時期すごく暗くなってた時があったけど、今は明るくなってほっとしています。
兵部くん、女子の人気は結構あるんですよ?
今度のバレンタインだっていっぱい貰えるんじゃないかな。
(芸能人のような容姿だからだろう、運動が苦手な割にもててる方だと思う)
(暗くなってた時の影も人気の一つだったけど、それは今でもおさまっていない)
ええと、話しちゃっていいのかな……高等部でも有名な人だから名前くらいは聞いたことがあると思います。
その人とは色々あって……まぁ、わたしの初恋の人の彼女さんなんですよね。
そうゆうのもあって、ちゃんと話せていないんですが、その人はわたしに力があるなら異形や悪い異能者と戦わないといけないって言ってました。
たぶん比喩だと思うけど、どうなのかな……さっき久遠先輩は異能があればみんなプロだと言っていたし。
(その辺の感覚はよく分からなかった)
料理で、影響……
天羽さんの、気持ち次第、で?
(二つ目の能力のほうが、少々厄介そうだと思った。)
(能力自体の話ではなくて、あの日、調理室で出会った天羽の様子を見るに)
(かなり料理に自信があって、料理をすることが楽しくて仕方ないといった様子だったから)
(だから、自分の大好きなことに、自分がまだ完全に制御できていない異能が関わってるなんて)
(それは、かなり辛いことだろうと……ほんの少し眉を下げて、困ったように笑いかける。)
天羽さんは、強いですわね。
だから、本当に、きっと大丈夫。
えぇ、魔法のチョコレート、ですわ。
チョコレートの甘い香りと味と、仄かな苦味は、気分を落ち着けてくれますもの。
落ち着いて考えることが出来たなら、出口も見つけやすくなりますわ。
すごく、暗く……
(あぁ、やっぱり。と、思った。)
(なぜ、もっと早く気がついてやれなかったのだろうと、少しだけ後悔した。)
(だけど、今はちゃんと、真っ直ぐに戻ったのだから)
(きっとまだまだよろめくこともあるだろうけれど、あの真っ直ぐな瞳でいる間は、きっと大丈夫)
(天羽から兵部の話を聞いて、嬉しそうに口元を緩ませて、目を閉じて)
(聞こえないぐらいの小さな声で、呟く。)
………よかった、本当に。
異形や、異能者と戦わなければ……?
(ゆっくりと首を横にj振り、軽くかしげて)
そんなことは、無いですわよ。この能力をどうしようとも、天羽さんの自由ですわ。
能力者も非能力者も、みんな同じ……人間、ですもの。
わたしがプロと言ったのはね、仕事にしなければならないとか、そういう意味じゃないんですの。
さっき話したお話と、同じようなこと。
大好きな人たちに心配をかけないように、自分の能力は、自分が困らない程度にきちんと把握する。
たとえばね、学校のお勉強と同じって、考えてみるのはどうかしら?
(右手だけでグリップを持って、車椅子が傾かないように、より慎重に押しながら広場を進んで)
お勉強は、学生の本分、なんていいますもの。
本人が望む望まないはさて置いて、とりあえず周りに迷惑を掛けない程度、生活に困らない程度には
きっちりと基礎を身につけなきゃ、ですわよね?
異能者にとって、能力って、そういうのと同じものだと思いますの。
>>76 学校のお勉強、ですか……それはそう、基礎は大事ですよね。
(料理だって基礎がなってなくちゃ美味しい物は作れない)
(それとは少し違うのだろうし、どこまで将来役に立つ授業があるのだろうと思うものはある)
(古文なんか、父が生きていたら泣いてしまうかもな扱いだけど、それでもなのだろう)
その人には幽霊が取り憑いていて、幽霊さんはわたしにこんなことを言ってくれたんです。
わたしにある力は、「ひとりでは意味がない、誰かと一緒でこその力」だって。
基礎ができてなくちゃそもそもが駄目で、じゃないと誰かにも力どころか迷惑になっちゃう。
(頑張らないと、と思う)
(色んな人に迷惑をかけて、心配かけて、アドバイスも貰って、励まして貰って)
(自分のためにも、みんなのためにも、どこかで見守ってくれているはずの両親のためにも)
自分を信じて、頑張らないと。
久遠先輩、今日はありがとうございました。
紫先輩とは、お守りのことも踏まえて、やっぱり話してみようと思います。
どのみち、中身を先輩が持ってるんですから、いずれ分かっちゃうはずだから。
(女子寮が見えてきて、結構話し込んだせいか時間もたって冬の日差しがかげってきていた)
心霊捜査官のことも含めて、久遠先輩が信頼が置ける霊能者の方とか見つかりましたら教えてください。
今のわたしにできることって、こうゆうことくらいしかないから、そこからでも頑張らないと。
(異能も料理も役に立たない以上、頼れるのは人脈だけ)
それじゃ、また今度学校で。
(玄関でゆりかに手を振る)
(見た目は小さいのに、二つ違うだけでやっぱり随分とお姉さんなんだと思う都だった)
【ごめんなさい、急に眠気がきちゃったので前半ばっさりカット】
【とても楽しいロールでしたが、ここで〆させてください】
【今日はありがとうございました。】
幽霊?
(異能にも体質と言うものがあるのだろうか。)
(能力が身についてから、もう5年以上も経っているのに、幽霊類の怪異には一度も縁が無くて)
(もしかしたら、天羽は、そういったものを寄せてしまうのかも…と、怖い考えをしながら)
(器用に車椅子を押して、道を進んでいく。)
そう、自分を信じてね。
まずは、自分で信じなきゃ、始まらないですもの。
……紫先輩、と?
(困ったように眉を寄せて、んん…と小さく呻きながら、空を仰いで)
それ、もう少し待っていただけないかしら?
どうしてもって仰るのなら、話はともかくとして……
わたしと話したことや、中身をわたしが持ってるとか、秘密にしていただきたいんですの。
えっと……
(どうやって誤魔化そうかと、考えて―――考えて)
(やがて、夕陽が壁に反射する女子寮の前にまでたどり着いてしまって)
(車椅子を玄関先で停め、腰を軽く屈めて、天羽に耳打ちをする。)
――紫先輩と、わたし、喧嘩しちゃっていますの。
仲直りするまえに、先輩が仕掛けたものを壊したって知られたら…
わたし、ますます嫌われちゃいますわ。
大丈夫、電源は切っていますもの。わたしが持っているって、すぐにはバレませんわ。
(なんとなく、これで普通っぽかっただろうかと、不安そうな目で天羽を見つめて)
(お願い。と、念を押した。)
(玄関で無邪気な笑顔を見せながら、手を振る天羽に、こちらも笑顔で振り返して)
(来た道を、少し早歩き気味にして、足を進める。)
(角を曲がったところで、パーカーのファスナーを少しだけ降ろして、中を覗き込む。)
……っ、た。
(天羽の頭を、ぽんぽんと軽く叩いた直後に感じた、違和感と痛み。)
(ホルスターに仕舞われた愛用のP7は、全てのパーツが緩み崩壊寸前で)
(停め具は、なにか内側から弾けたように捲れ上がり、制服の脇を破いて肌に突き刺さっていた。)
………暴発じゃなくて、よかったですわ。
(小さく溜息を漏らして、ファスナーを上げ)
芯はしっかりしていそうですもの。いつの日か、きちんと能力を制御できる日がくるはずですわ。
それよりも―――学校の有名人の女性が、幽霊が取り付いている、雷系の異能者……
ほぼ、特定できるじゃありませんの。
お口の軽い、お嬢さんですこと……
(このままでは、能力を制御する前に、≪十三天梯≫だけじゃなくて、様々な組織から狙われ)
(利用されてしまいかねないと、少しだけ身震いをする。)
(やはり、兵部にでも連絡を取って、彼女を守る体制をとらなければと)
(兵部に送るメールの文面を考えながら、痛む右腕付け根に顔を顰め、夕暮れの帰路を急いだ。)
【……と、しまった。】
【先に休んでくださいませね、って、入れたはずが書き込めていなかったですわ。】
【本日は、長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございました。】
【こちらこそ、楽しいロールをさせていただきましたわ。】
【また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。】
【それでは、おやすみなさいませ。良い夢を……】
【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
【それじゃあ、撤収】
【卯月とのロールに少し借りるよーっ】
(休日の昼前。天気は良く、まだ寒い風が吹くもなかなかの青空が、
この中心街でも見上げることができた。)
(現在彼のいる場所は、駅前の喫茶店。大きなガラス張りがされてある一角に席を陣取り、
ぼんやりと外を眺めていた。休日だからだろうか、親子連れやカップルが多い)
…ふぁぁ、ホント、いい天気だよな。
『夜』とは大違いだぜ。
(欠伸。これだけの良い天気なら、異形の存在さえ忘れてしまいそうだ)
(しばらく、退屈だが平穏な時間が流れる。――待ち合わせをしているのだ)
(あの異形の人形を扱いこなすあの少女と)
異形を人形に……ねぇ。
(未だに信じられない。とは思うものの、彼女からは経緯を聞いたし、それが嘘だとも思わなかった)
(もっと詳しい話を聞きたい。それは、ただ闇雲に異形と戦い続ける自分にとって、何かしらのキーにはならないか)
(言ってしまえば興味本位だったのは否定できなかった)
そろそろ時間だな―――。
(ふと、腕時計に視線を落として、彼女を待った)
【それじゃ、よろしく頼むぜーっ】
(路上に転がり音をならす、いつものトランク。それを持つのは白を基調とした私服の少女)
(けれでもよほどのことが無ければ、この場でそれを開くはめにはなるまい)
(今日は知人からのちょっとした呼び出しで、それも夜ではなく午前のこと)
(話がしたいということで、特に予定も無いこともありすぐ了承した)
なるたけ早めに出たつもりでしたが、存外時間がかかってしまいましたね。
(指定された喫茶店に辿り付く。場所を再確認したから、扉を開いた)
(店内を見回し、やがて席で自分を待つ人の顔を見つける)
お待たせいたしました、郡さん。
それから、こんにちはなのです。
(テーブルに近づき、ぺこりとお辞儀をして挨拶した)
(話……恐らくはこの力か、あるいはそれに関することであろうが)
(しかしさほどの緊張も無く、一言告げてから席についた)
【では、宜しくお願いします】
>>82 いや、呼び出したのは俺の方だしな。
わざわざ来てもらって悪かったな、卯月。
(よっと軽く手を挙げて挨拶した後で、自分の目の前の席を顎で指して)
あ、ウェイトレスさん。コーヒー、ふたつよろしく。
…へへ、今日は奢らせて貰うぜ。わざわざ出向いてきて貰ったしな。
(通路を歩いていたウェイトレスを捕まえると、取り敢えずコーヒーを注文して笑い)
(昼も近いこともあってか、店内は賑わいはじめた)
ま…話ってのは、単純。
この間の話の続き……聞きたいと思ってさ。
あの力のことは分かった。ただ、あんたは何でその力で戦うのか。
そして――、その力で何をさせようとしているのか。……それが知りたいんだ。
(興味本位だと怒られても、それは仕方が無いと思う。ただ、彼女の複雑な背後がどうも気になる。
これは、直感だ。だから、彼女の気を害すだけに終わるかもしれない)
――あんたの知っていること何でもいい。あの力のこと。そして、その力を使おうとしている人間のこと。
答えたくないなら、いい。無理やり聞くってのも、性に合ってないしな。
(がりがりと頭を掻き毟りながら、申し訳なさそうに彼女を見据えた)
ありがとうございます。
では、失礼させて頂きますね。……っと。
(促された席に腰掛け、従業員が注文を取り去っていく様を
ぼんやりを見送ってから改めて視線を戻す)
……ふむ。
(彼の尋ねたいことは理解出来た。そしてそれを頭の中で少々吟味してから
返答に移り始める)
何故、戦うのか……といえば、止むを得ないからですね。
今は少々控えてますが、彼らのために夜、散歩によく出かけるのです。
なるべく安全なコースを取っていますが、時々どうしても戦いになってしまうことがあるもので。
私が、狙いをつけられやすい体質……なのかもしれません。
(そうだとすれば、元からということもあるかもしれないが、
どうしてもそうなるように「された」と考えてしまう。そうだと分かっても、どうしようも無いが)
(この質問は今までに何回かされたことがある。やはり自分のように、使命を持たず
戦いに身を投じることが多いというのは珍しいのだろう)
(――それよりも、むしろ大事なのはこちら)
……そして。何をさせようと……ですか。
正直に申しますと、ハッキリとした答えを出すことは出来ません。
私は父さまについてあまりにも無知でありますから。
恐らくは、異形についての何らかの研究を行っていると推測されますが……
(勿論そうだとは限らない。自分がこういう能力だからと、誰でも考え得ることだ)
(ただ、以前彼が言い放ったこと。御木本正太郎との接触)
(何かあったとしか考えられず、だが父との連絡は取れない。取りたく、ない)
私の時間は……本当に、あの日から止まり続けているのかもしれません。
(いつまでも成長しない身体。異形と戦い、仲間に加える日々)
(おともだちや、知り合いが出来て色々なことに関わるまで、そして今でもこれらは変わらない)
(その裏に何があるのか、何かしらに利用されているかもしれない自分に知る術は無い)
(注文したコーヒーが届けられる。砂糖とミルクを混ぜ、一口煽ると、ソファの背もたれにかかって)
なるほどな。
つまり、狙われるから止むなしに……自衛的にしか、戦ったことがないってことか。
(だとしたら、尚更分からなくなる。何か、矛盾している)
……ちょっと聞くが、その力っていつ頃から備えられたんだ?
というか……その『狙われ始め』たのと、力を使い始めた時期とでは、どっちが先だったんだ?
(どちらが先かで、『力』の意義が全く異なってくる。
もし、何度も襲われており、『力』を備えられたというのなら、それは防衛的な意味だろう。
だが、それでは、その『力』が備えられるまでに彼女が無事に生き抜いてきた…ということになる)
(逆だとするなら、そもそも、その理由が分からない。どちらにしろ、矛盾を孕むのだ)
異形についての研究か………。
(だとするなら、その疑問にも解決がつく。研究の一環という言葉で片付く。
もちろん、それらが何を意味するのかは分からないのだが)
……あんたを目の前にして言うのも、気が引けるけど、あまり良さそうな研究じゃなさそうだな。
(少なくとも――最小公倍数、娘の身体にそのような力を備えようとする考えは、理解できない)
……あの日から、止まり続けている?
(妙な言葉の選択だ。彼女とは何度かしか会ったことがない。故に、その言葉の意味するところが分からないが、
何を以って『時間が止まり続けている』と言っているのだろうか?)
狙われ始めたのは、夜の散歩を行うようになってからなのです。
七、八年程前には既に今のような状況だったと記憶しております。
力が備えられたのは、それより一年するかしないか、ほど前のことでした。
(異形に襲われる日々が始まったのも、仲間を気遣っての散歩から始まった)
(あるいは、そうなることを父達は予め予測していたのかもしれない。
自分に初めての仲間を与えたのは、そういったことも意味しているのか)
そう、ですね。
平たく言ってしまえば私は人体実験の、被験者ということになるのでしょうし。
(言葉にしても、感慨は無い。諦観に囚われていることもある。けど)
(仲間を増やし続ける日常が続き、それを気に入ってしまったこともあって
この状況を実験フラスコの中とは見られなくなったから、か)
あの日から、ずっと私は被験体です。
この身体も……全くと言うわけでなくとも、壊れた時計みたいに変わらないんです。
いずれ、本当に変わらなくなってしまうのかもしれませんけど。
(無意識に胸に手を当てる。年相応のコンプレックスでもあり、
被験体であり続けているという象徴。最後に口にした言葉も、後ろ向きな心故のみではなく
本当にそのような予感が、感覚が、自分にそう囁いている)
(いずれ成長は止まり、周りが年をとってゆく中、
自分だけがずっと少女の姿でいるのかもしれない)
時間が……止まり始めている、と表現した方が正確かもしれませんね。
>>86 ……アンタの親父さんが何を思って、研究してるのかは分からない。
それについて、アンタが何を思っているのかも分からない。
俺とアンタは別の人間なんだから―――、でも。
(コーヒーを啜りながら、視線を伏せる。ごく当たり前のように、少女は語る。
彼女にとっては、それが日常で当然のことなのだろう)
…アンタは、それでいいのか?
余計なお節介かもしれないけど…ずっと『被験者』のままでいいのか?
―――あんた。
(淡々と話す彼女に、開いた口が塞がらなかった)
それが、本当なんだとしたら………
(想像するだけでもぞっとする。いや、想像すら出来ない、したくないというのが妥当だろうか)
(変わらない身体。それは架空の物語でしか、存在しないと思っていた。けれども、さらりと彼女は口にした)
……世の中には、不治の病もある。けど、それは、そのままでいいのか?
さっきも言ったけど、そのまま『披検体』でいいのか?
さっき、あんた、当然の様に言ったけどさ―――、それって、つまり――…。
(変わらない身体。それが齎す結果。それらを承知の上で、今此処に存在しているということだ)
いや――、それはあんたが決めることだな。口が過ぎた、悪い。
(頭を振る。彼女の何を知っているわけでもない。でもなければ、彼女の友人と呼べるほどの間柄でもなかった。
故に、そのような言葉を軽く口に出すべきではない。――そう、分かっているはずなのだが)
あんたは……どうしたい?
……私は、今の生活に満足するようになっています。
たとえ被験者とあるためが故の結果としても、彼らは大切な仲間で、
私のおともだち、でした。そんな彼らとの生活は……好きなの、です。
(だから、父を忌避しても恨みを向けることは無かった)
(けど、向けることになったとしてもそれは届くはずも無い)
被験者であることを拒否するとして、私に何が出来るのでしょうか。
(それは自嘲だとか、そういった皮肉めいたものではなく
確かな疑問符を付随する言葉)
(実験体にすることをやめて欲しいと訴えて、果たして聞き入られるのか。
やめてしまうことで、仲間たちと今生の別れを経ることになるのではないか。
――やめたとしても。現状は、この身体は変わらないのではないか)
ひょっとすれば……父さまに、怯えてるのでしょうか。私は。
(逆らっても敵わない、逆らうことが出来無い、逆らっても意味が無い)
(逆らわない方が、今が壊れることは無いはずだ、と)
ずっと気にもしてなかった、せいぜいコンプレックス程度にしか
考えていなかったこの身体ですけど……悠長に構えていられる話でもないんですよね。
このまま本当に変わらなかったとして。
そしたら、私のおともだちが……私をどう思ったとしても。
(決めつけることは出来無いけど、自分の知る彼らがこの身体の真相を知っても
それを気味悪がって遠ざけるような人ではないと思っている)
(……だが、それでもどうしようもないことはある)
……そうだとしても、私はそのうち皆さんの隣にはいられなくなるのですね。
(永遠に姿を変えない少女が、普通に成長する人間と共にいれば
その不自然さ、不気味さが周りの人間が痛く感情に宿り着く)
(そして本人だけでなく、その近くにいる人物にも影響を及ぼす)
(だって、それはまるで人形が人間と共に過ごす様であるから)
(……ああそうか、と頷いた。自分が何者か、とするなら)
私……人間では無くて、人形だった、みたいです。
その人形は愚かにも、今までこんなに人形であることに溺れていておきながら
今更人間に戻りたいなんて考えるんですよ。
(その表情は、本当に人形であるかのように無を映していた)
今のままでいいのか、それとも変わるべきなのか――……、
俺には答えは出せない。出せるのは、卯月…お前だけなんだよ。
俺がどういう言葉を口にしても、結局決めるのはあんたなんだ。
(そう、結局のところ、最後の一歩を踏み出すのは、彼女にしか出来ない。)
……変わってしまえば、それはそれで色々なものを失うのかもしれない。
変化ってのは、いつも一定じゃないし、良いものもあれば悪いこともある。
ただ、変わらなければ失ってしまうものもある――、俺にはどちらがいいのかってことは言えない。
(コーヒーを飲み終えると、大きくため息をこぼして)
たださ。あんたのことを知ったなら、何とかしたい……そう思うんだよな。
いや、これが俺じゃなくて他のやつだったとしても、きっと。
(彼女のことを知っている友人がいるのだとしたら、おそらくは自分と同じ質問や話をしているだろう)
(それだけ、彼女の背負うモノが齎す結果は――、明白すぎるのだ)
ピノキオの話は知ってるか? 嘘をつけば、鼻が長くなる…ってヤツ。
アレの主人公は、ご存知の通り人形だ。
けど、人形でもピノキオは色々なことを学んでいく。そして、自分の意思を掴み取っていくんだ。
(これは自己流の解釈の仕方かもしれない。ただ、こんな形でしか、彼女には自分の言いたいことが言えないから)
人間になりたい―――、そう思った時点で、俺はそいつが『人形』じゃなくなると思う。
あとは、『人形ではない何か』になるまで、突っ走れるかどうか。
俺は、卯月のことを正直よく知らないから、こんなことを言えるのかもしれない。
……ただ、お前が一緒にいたい人間と付き合っていくには、
変わらなきゃいけないこともある……んだと思う。それが『人間』なんじゃねえかな。
(一般論でしかない。けども、少なくとも、個人的な観点から言えば、『このまま』でいて欲しくはない)
(そんなの寂し過ぎる――、そう思ったのだ)
私は……
(彼の言葉を受け、うつむけていた顔を上げる。
カップを掴んでいた両手は、今だ微動だにしないままだった)
まだ、仲間たちとも、みなさんとも一緒にいたい……です。
(答えは決まっていたらしかった。気づく前より、そうういう答えが下されることに
なっていたとでも言うべきだろうか)
……私は、変わらなければならないのです。
ずっとこのままでは、いけないのです。
(思いを言葉に乗せる。……自分は人形でありたくないと)
問題は山積み、なのでしょうけども。
それでもこれは、私がやらなくてはならないことなのでしょう。
今まで気づいてこなかった……いえ、目を背けてきた、これが……。
(人間でなくなったものが人間に戻る)
(先に言ったように、それが可能か不可能かは分からない)
(絶望の方が力強いようにも見える。それでも、諦めることは許されなくなった)
……私、よくばりですね。
(ぼんやりした口元が、久々に微笑んだように見えた)
……他人事だから、俺はこういうことを言えるんだ。
いざ、自分のことになると、俺も迷うだろうし目を逸らすこともあると思う。
でも、誰だってそうなんだろうな。
俺にしろ、お前にしろ――、諦めた方が楽なのかもしれない。
あるいは、目を逸らし続けていた方が、楽なのかもしれない。
(ふ、と軽くため息をついては、天井を見上げて)
それでも、乗り越えなきゃいけない時ってのがあるんだろうな。
自分の理想ってヤツに向けてさ。
……だから。
(そこで言葉を区切ると、にかっと笑みを浮かべて真っ直ぐ卯月を眺めて)
大変だったり、くじけそうな時には、俺が力を貸してやる。
問題は山積み――、その通りだ。でも、まあ……俺に出来ることなら手伝うからさ。
俺から話を振っておいて何だけど、あまり背負い込み過ぎるなよ?
(そう言うと、ぐっと背伸びをして)
欲張りぐらいな方が、今の世の中、生き残れそうな気がするけどな?
それぐらいで、欲張りなんて言ってたら、俺なんて貪欲だぜ?
(そうおどけつつ言葉を交わすと、軽く首を鳴らして)
さて、と――、これで俺の話は終わりだ。付き合ってくれて、ありがとうな。
お前と話をしていて、俺も考えないといけないことが出来たし―――。
(彼女に向けた言葉の数々、その中には自分にも当てはまることが幾つかあった。)
(具体的な彼女の話については、それなり聞けたことだし、それだけでも十分収穫があったと言えよう)
【さて、そろそろ締めにするか?】
諦めるのもまた、手なのかもしれません。
……けど、恐らく取り返しがつかない所まで来て、後悔することになるかもしれません。
私はそれが怖いから……変わるのでしょう。
(冷えていたようにも見えた表情が、いつもの調子に戻る)
ありがとうございます、郡さん。
今度は私から、何か声をかけることになるかもしれませんね。
(どこか遠くを見据えたような視線を戻して、カップから手を離した)
いえ、こちらこそ。私も考え無くてはならないことに気づかせて下さって。
それに助言の方も……改めまして、ありがとうございました。
……また今度お会いすることがあれば、宜しくお願いしますね。
(薄い微笑と、いつものお辞儀を残して彼と別れた)
(それを見計らったかのように、精算を済ませていた女性が郡に近づく)
(ワイルドで、女性からの人気が高そうな風貌の彼女はすれ違い様に小さく口を開いた)
「果たして人形は、人間の友と人間でない友のどちらを切り捨てるのか」
「君はどちらだと思うかな」
(それだけ呟くと彼女は流れるように喫茶店を出て、やがて人ごみに紛れて見えなくなった)
【では最後、このように若干後の含みを持たせてみます】
【思いもよらぬ所からかどうか、また一つ話が広がったのでした……なんて。
お付き合い、ありがとうございましたなのです】
……結局のところ、変わってみないと分からないんだよな。
怖かろうが何だろうが、変わると決めたのなら、それは立派な意志だと思うぜ。
決意なんて、簡単に出来るものじゃないしな。迷ったり悩んだり、躊躇っちまったりするから。
(自分だってそうだ。あれこれ試行錯誤しながら、時には迷うこともある)
だから―――、変わろうとするその意志は俺も見習わないといけないのかもな。
いや、こちらこそサンキューな。
……ああ、その時は遠慮なく声をかけてくれよ。
俺で力になれるのなら、いくらでも貸してやるからさ。
(任せておけ、と軽く肩を叩いて、にやりと不敵に笑みを浮かべて)
ああ、またいつでも連絡をくれよ。またなっ。
さぁて、俺は支払いを済ませなきゃ―――。
(レジに向かうと、見知らぬ女性とすれ違う)
………!?
お、おい、ちょっと待て! あんた!
(まるで今のやり取りをすべて聞いていたような、あるいは全てを知っていたかのような言葉に、
彼女を引きとめようとするが、既に遅く、姿を見失ってしまった)
今の………まさか……?
(そうだ。なぜ、考えなかったのだろう。『研究披検体』なら、当然のごとく何らかの形で監視されていてもおかしくない)
………雲行きが怪しくなってきたな。
(窓ガラスから外を覗いてみた。先ほどまで晴天だった空が、嘘かのように暗雲が立ち込めようとしていた)
【ああ、こちらこそどうもありがとうな!】
【こんな時間まで付き合ってくれてありがとうっ。お疲れ様ー!】
【また機会があれば、よろしく頼むぜーっ】
【名前】前山 馨(さきやま かおる)
【年齢】14歳(中等部三年)
【性別】男
【身長】168cm
【容貌】
茶色の長めの髪をしている。
前髪が長いため、時折気にしたりする仕草をする。
煩わしいと、止めていることも。
サッカーのスポーツマンなため、体つきはいいほう。
右の肩胛骨に、火傷の跡がある。
【能力】
・炎を操ることができる。
(ただし、大きさに比例して精神を消耗する。
たとえば、マッチの火程度なら、増幅するのは容易いが、家の火事を抑えようとすると倒れてしまう)
【NG】グロ、スカ
【弱点】
水に弱い。
泳げないし、水を被ると力が一時的に衰える。
【備考】
過去に自宅が火事になったことがあり、そのときに火傷跡がついた。
奇跡的に全焼した自宅から助け出されたが、そのときに生死の境をさまよう。
実は、火事で炎の精霊に遭遇し、魅入られてしまい、火傷跡と引き替えに力を得た。
しかし、それは4歳の頃で、もう記憶が曖昧。
【家族構成】母、義父、義妹
(実父、実弟は火事で他界)
【性格】
人懐っこい性格。
しかし、どことなく頼られるところもある。
(サッカー部中等部副部長)
【思ったらプロフ書いてなかったよの一言落ち】
【たまには早めの時間に待機してみますね。プロフは
>>49に】
【どなたでも、お気軽に声をかけて下さい】
つ【ブラックコーヒー】
砂糖は入れるなよw
差し入れのみで失礼だ
待機頑張れよ
>>96-97 わ、ありがとうござ………(中身を見ると、ピタリと止まって)
(山ほどのミルクを取り出し、色がほとんど白になるまでせっせと入れる)
砂糖は入れてませんからね?
うん、美味しいです。ありがとうございました、名無しさん(にっこりと微笑む)
【お待たせお待たせ】
【お相手していただいてもよろしいかな……?】
>>99 【こんばんは、前山先輩。こちらでは初めましてですね】
【それではよろしくお願いします。初遭遇ということで】
【こちらの案としましては、昼に遭遇、または夜に共闘辺りでしょうか】
【他に先輩にロール案がございましたら、遠慮なく仰って下さいね】
>>100 【そうですね、こちらでは初めましてですね】
【昼〜夜の流れでいいと思いますよ】
【とりあえず今はロール案がないので……】
【どうやって遭遇しましょうか?】
【学年が違うので、授業は一緒にならないでしょうし……】
【昼休みにサッカーをしていたら、歩いていた晶君の頭に当たっちゃったとか……かな?】
【両方となると、それなりに長くなりそうですね。
僕は二時頃までがリミットなので、それ以降となると凍結でしょうか】
【では、それで行きましょう。放課後僕が一旦帰宅しようとする途中に、ボールがブツかる、と】
【書き出しはどうしましょう。僕からしましょうか?】
>>102 【んと、自分のリミットが1時ごろなので……凍結前提でやらせていただけるとありがたいです】
【そうですね、では放課後にボールが当たって、ということで……】
【すみませんが書き出しをお願いします】
(放課後。チャイムの音が鳴り、帰りのHRが終わり、生徒達が教室を後にする)
(中には一目散に校門へ向かう、いわゆる帰宅部の姿も見られる)
(その中に一人、小さな体に深紅のケースを背負った、鳶色の髪の少年がいた)
(厳密には、帰宅部ではない。吹奏楽部に名は連ねているが、ほぼ幽霊部員だ)
(このケースを持ち歩く口実が必要なだけだ。部活動に、少ない体力を裂く余裕はない)
(この街の夜に紛れ、牙を向く異形を狩らねばならないのだから)
(普段は、よく別の場所で夜までの時間を潰す。公園や
体育館裏などだ。けれど、時折家にまで帰る日もある)
(おおよそ睡眠時間が足りない時や、『ジムノペディ』を取りに行く時など。今日は前者だ)
(昨夜も遅くまで、銃を握り夜を歩いていた。意識はあまりはっきりしていない)
………ん……。
(耳に届いた声に、チラリと横目に校庭を見る。サッカー部だ)
(どうやら練習に勤しんでいるようだ。健康的なことだ。
どうか、彼らが残酷な刃に切り裂かれることのないように)
(そんなことを思いながら、再び前を向き、校門へと足を進める)
【お待たせしました。それでは一時をリミットに】
【それでは、改めてよろしくお願いします】
(一方、サッカー部の副部長である馨は、放課後になるなり校庭に出てサッカーをやっていた。
早速軽いウォーミングアップにいくつかボールを蹴りながら、適当に体を温めていく。
最初のうちは二人でペアになり、遠くに離れてボールを蹴る。
そのボールは、時折蹴るところを間違えると、ボールはあらぬ方向へ行くのだった。
だが、今日はまだそんな失敗はしておらず、順調に進んでいた)
(ある程度、人が帰宅し始めたことに気づき、ちらりと横を見る。
その瞬間、ペアを組んでいた男子が「やっべぇ!」と叫んだ。
ふっと振り向いてみると、ボールは自分の元ではなく、帰宅している生徒の方へと向かっていた)
やっべ、危ない!
(注意を促すために、ボールが向かった方へ叫んだ)
【お待たせしました】
【それではよろしくお願いします】
(繰り返すが、やはりその日は眠気が強かった。
だから、飛来するサッカーボールにもまるで気が付かなかった)
(叫ばれた声。少年にしては緩慢な動作で振り向く。だが間に合わない)
(ボールは手を伸ばして防ぐより早く、少年の額部へ―――――)
……………っ。
(当たらなかった。正確には、触れたが直撃はしなかった)
(ボールが額に触れた瞬間に、そのベクトルを『回転』させずらしたのだ)
(幾ら寝ぼけた頭とはいえ、瞬時にそれくらいはできる。伊達に訓練を重ねているわけではない)
(遠目からは、少年が素早く頭を動かして避けたか、あるいは掠った程度にしか見えないだろう)
…………ああ。
(サッカー部の練習か、と地面に落ちたそれを見て、頷く。予想外の事態に少し意識が覚醒し始めた)
(そのボールのそばへゆっくりと歩きながら、それが来た方向へと視線を向けた)
(晶を掠ってその背後へと転がって行ったように見えたボール。
慌ててそのボールを追いかけ、晶に近づいてきた)
おいおい……大丈夫か?
怪我とかないか?
頭掠って行った様に見えたけど……?
(頭に当たって大丈夫なはずがない。
だからこそ心配になったが……もしかしてボールが当たってボーっとしているのか、と思い、肩を軽く叩こうと、右手を差し出した)
ごめんね、蹴る方向間違えちゃって……気をつけるからさ。
とりあえず、保健室行くかい?
(様子を見ていると、やはり心配になったのか、表情まで少し曇っている)
………ふぅ。
(軽く頭をふり、深呼吸する。やはり、酷使が過ぎたかもしれない)
(今度からは昼食を抜いて昼休みに睡眠を取り、
食事は家に帰り取るべきだろうか。友達には、適当に言い訳をしよう)
(心配そうにこちらを話しかけて来る彼に対し、明確な口調で否定する)
いえ、大丈夫です。少し寝不足なだけです。
(ボールを彼の方向へ蹴る。運動は不得意だけど、これくらいはできる)
……え?
(ため息と共に軽く頭を振っている晶を見て、随分あっさりしているので逆に拍子抜けしてしまった。
本当に大丈夫なんだろうか、と少し顔を覗き込み……)
……本当に大丈夫か……?
寝不足だったら……一旦保健室で寝て帰ったらどうだ……?
そうじゃないと、また帰りもふらふらするんじゃない?
(ボールを足で受け取り、それをペアの男子に蹴り返す。
少し強めに蹴り返した結果、ペアの男子の頭上を越えてしまった。
わりぃ、と大声で謝ったが、聞こえるだろうか)
>>109 …ふふ、ありがとうございます。でも僕なら、この通り、平気ですから。
(こちらの顔を覗き込むサッカー部の彼に、にこりと笑顔を作る)
(優しい人だ。あるいは罪悪感に苛まれているのかもしれない。
何にせよ、彼に余計な不安をかけるべきではない)
ですから、今日は早々に家に帰りますよ。ご心配をおかけしました。
(小さく会釈をすると、校門へと体を向ける)
(そして思い出したように、再び馨へと目線を合わせた)
ですが、気を付けた方がいいですよ。今回はともかく、
また同じようなことになった場合、怪我人が出ないとも限りませんから。
(最後にさようなら、と小さく呟き、少年は家路へと歩み出す)
>>110 本当に大丈夫か……?
(思わず心配になってしまうが、本人が大丈夫、と言うのなら、そう思うことにした。
そして、静かに去っていく晶をぼーっと眺めていたところで、自分を見られたので、思わず硬直する)
……え?
……ああ、気をつけるよ、ありがとう……。
(晶の不思議な雰囲気に飲まれたまま、呆然と晶を見送る。
なんだったんだ、あれは、と首を傾げながら、そのままサッカー部の練習へと戻っていった)
(しかし、その不思議な雰囲気が心にこびり付いたまま、その日の練習はロクに力を出せなかった)
(そして、時刻は移り夜。場所は奇しくも、夕方と同じ校庭)
(そこにいるのは、仮面を被ったピエロのような化け物。
そこだけ見れば、まだ人間の面影がある。だが、それが乗る足元の
球は、自身を半分に裂くほど巨大な牙を覗かせていた)
……………………。
(一人でにサックスケースが開き、中から二丁の拳銃が降ってくる。それを手に取る)
(仮眠は取った。万全ではないが、眠気はおおよそ取れている。昼間のようなミスは起こさない)
『ニィッ』
(球体の上に乗るピエロが、負けず劣らずの笑みを見せる。悪寒が走りそうなそれ。
ピエロが強く球を蹴り、飛び立った。同時に球体が猛烈に回転をし出した。
土煙を上げながら、少年へと素早い勢いで接近する)
>>112 っと……ここら辺かな……にしても、学校なんて、ねぇ……。
(一度家に帰り、食事をした後で再び出てきた馨。
既に外は寒いので、ウインドブレーカーを着込んで、走って学校までやってきた。
異形のものが出ると言うのでやってきたのだが……それは、もう姿を現していた。
少し遅かったか、と舌打ちすると、それの向かう先、何か影があることに気づく)
……ん……?
誰か、居る……?
(まだ校門を潜っていないので、少し校庭までは距離があった。
しかもこの夜。
真っ暗な中では目も利かず、誰が居るのかわからなかった。
とりあえず、様子を見るよりも加勢したほうがいいだろうと、また走って校門を潜った)
>>113 っ!
(巨大な球体は、引きつけてのサイドステップで回避。
横を通り過ぎたそれを、背後から弾痕を刻みつけようとし――――)
(圧力のようなものを感じ、またもや同じ方向へ回避する。
そして一瞬前まで少年が立っていた場所に、轟音を立てながらピエロが着地した)
(どのような力によるものか、硬いグラウンドの土が靴の形に抉れている。
振り向き、君の悪い笑みを見せ、またもやピエロは飛び立った)
(示し合わせたように、それは転がっていった球体の上に)
元は一体の異形だったのか………何にせよ、面倒だ。
(ピエロが仰々しく一礼をすると、それに構わず銃口を向け、引き金を引く)
(静かな夜の学校に銃声が響き、鉛玉が飛ぶ。しかし、道化の異形は
頭を下げた姿勢のまま、またもや跳躍。二つの牙が晶を狙う――――)
(と、方向的に、異形の向こう、校門の方からこちらへ接近する影が見える。
以前この場所で再開した、彼女―――ではない。長身。男性だ)
(そして接近するにつれ、それは鮮明になる。どこかで見た顔だ。
いや、間違いない。昼間のサッカー部の彼だ。何か忘れ物でもしたのだろうか?)
危険だ、こちらに来るなっ!
(二匹の異形へと視線を向けながら、少年が中性的なソプラノで叫ぶ。
それはこちらへと接近する、一般人らしき人影へと向けて)
>>114 (校門から校庭まで走ればすぐに辿り着く。
しかし既に戦闘は始まっているようで、ピエロが勢いよく校庭に着地すると思わず足を止めてしまう。
走っていても、軽く地震と間違えるくらいの衝撃があったのははっきりわかった。
こいつはまた面倒だなぁ、と考えつつ……)
ひゅう……。
(軽く、口笛を吹いた)
……こっちに来るなっつったって……お前こそ危ないだろうよ!
(ちらりとしか顔が見えなかったので、まだ戦おうとしている人間が誰だかわからない。
こりゃあまずいかな、と思い、常に持ち歩いているものをポケットから取り出した。
特殊加工が施されているライターで、通常より数倍の炎を出すことができる。
せめてこいつだけでもなければ自分の能力が使えないので、持ち歩いているのだ)
(さてどうしたものかな、と考え始めるが……考えるよりも行動した方が速かろう、と思い、ピエロに向かって走り出す)
おら、こっちにもいるぜー!
(ピエロの気を逸らそうと、わざと大声を出した)
>>114 (校門から校庭まで走ればすぐに辿り着く。
しかし既に戦闘は始まっているようで、ピエロが勢いよく校庭に着地すると思わず足を止めてしまう。
走っていても、軽く地震と間違えるくらいの衝撃があったのははっきりわかった。
こいつはまた面倒だなぁ、と考えつつ……)
ひゅう……。
(軽く、口笛を吹いた)
……こっちに来るなっつったって……お前こそ危ないだろうよ!
(ちらりとしか顔が見えなかったので、まだ戦おうとしている人間が誰だかわからない。
こりゃあまずいかな、と思い、常に持ち歩いているものをポケットから取り出した。
特殊加工が施されているライターで、通常より数倍の炎を出すことができる。
せめてこいつだけでもなければ自分の能力が使えないので、持ち歩いているのだ)
(さてどうしたものかな、と考え始めるが……考えるよりも行動した方が速かろう、と思い、ピエロに向かって走り出す)
おら、こっちにもいるぜー!
(ピエロの気を逸らそうと、わざと大声を出した)
【P2調子悪っ……】
【書き込みダブってごめんなさい】
>>115 (背中のサックスケースを床に倒し、その上に乗る。
その状態でケースの上に乗り、キャスターを回転させる)
(細かい砂利道ならともかく、ここは整備されたグラウンド。『レガート』は使える)
(その勢いで球体、更に上から飛来するピエロも回避する。
だが、回避の後に照準を定めたところで、奴らの動きは早い。また合流の隙を与えてしまう)
(そして同時に思考を進める。彼の言葉、お前こそ危ない。
つまり、現状を彼も把握している。なお、逃げない)
(それは、こちらよりも戦力が上回る自身があるか、
あるいは単なる熱血漢か。声に震えは見られない。恐らく前者)
(一般人は巻き込まない。だが、異能者ならば話は別だ。協力は断らない)
『ニタァ』
(観客が増えたのが喜ばしいのか、またもやピエロが微笑んだ)
(そして今度は馨へ向けて球体が走り出した。当然、それを追うようにピエロも夜空へと飛翔する)
(晶はその間に拳銃をサックスケースへしまうと、レミントン狙撃銃を取り出した)
>>118 っとぉ、来たか……!
(球体がこちらに向かってきたのを見て、しめたとばかりに走るスピードを上げる。
右手に持ったライターは、家を出る前に整備してきたのですこぶる快調。
そして、自分の体も快調。
それを確かめるかのように、球体が向かってきた寸前のところで左足に体重をかけ、ワンステップで横へと踏み出す。
常日頃からサッカーをしているのだ、これくらい造作ない。
左右すれ違いざまに、右手に持ったライターを着火させた。
左手がその火を払うように動くと、その動きにそってライターの火が燃え上がり、球体を追いかける)
(その間に、ちらりと晶の方を見遣る。
先ほどの避け、抱えている銃を見ると、どうも昼間の少年とは思えなかったが、近づいてきた今なら確証が持てる。
昼間の少年は、夜になるとこんなにも変わるのか、と)
>>119 (球体が、炎から逃げるように校庭を走り回る。その速度は早い。
だが、校庭は有限だ。やがて追い詰められたそれは、
炎に囲まれ、悲鳴を上げながら燃えていく)
(だが、敵はもう一人いる。回避したそこを狙うように、
気味の悪い笑みを浮かべたピエロが、馨の頭上を――――)
『パァン』
『ズサァ』
(小さな銃声が鳴る。遅れて、空中のピエロが姿勢を崩し、
グラウンドへと無様に叩きつけられた。その足からは血が流れている)
(やや離れた位置にいる少年のライフルからは、硝煙が登っていた)
………よし。
(静かに呟く。本来、上から下へと移動する物体は
狙撃主にとって、もっと狙いにくい標的だ)
(だが、晶ならば、この少年の異能ならば。スコープで距離感を把握し、
動きを予想できれば、その軌道上へと弾丸を曲げることができる。
『点』ではなく、『線』で標的を捉えられるのだ)
『ジャキッ』
(少年が、無表情にレバーを後退させる。次弾が薬室に装填された)
(精密性と信頼性に優れるが、次の発砲まで時間がかかるのが
ボルトアクションの欠点だ。これがPSG-1のようなセミオートライフル
なら、引き金を引くだけで連発できるのだが)
(何にせよ、足を打たれたピエロはもう跳べないだろう。
この引き金を引く前に、あの炎使いの彼が決着をつけるかもしれない)
>>120 (球体とすれ違ったことで、すっかりそちらに目を奪われていた。
夢中になってそれを追いかけ、通り道も残しながら徐々に徐々にと追い詰めていったので、自分の頭上には全く注意を払っていなかった)
よーし、これで追い詰めただろう……。
(そう言った瞬間、背後に何かが落ちた音がした。
何だろう、と思って後ろを振り返ると……球体に乗っていたピエロだった)
……ああ、そうだった。
こいつも居たんだっけ……すっかり忘れてたわ。
(それを見た途端、球体を追いかけるのをやめ、臥せって足から血を流しているピエロに向き直る。
そして、何度か右手のライターをかしゅっ、かしゅっと音を立て、火花を散らせる)
残念だったな……。
一人ならなんとかなったかもしんねーけど、流石に二人だときついっしょ。
連携にはちょっと不安はあったけど……ゴリ押ししちゃえば十分っしょ。
(再びかしゅっ、とライターの火をつけ、勢いを増した後でそれをピエロに被せた。
加速度的に勢いを増し続ける火は、ピエロを一瞬にして炎に包んだ)
ま、悪は退治する、ってことで。
(ピエロが炎に侵される様を、そのまま見つめた)
(レバーを戻し、狙撃銃もまたケースにしまい込む。
二匹の異形はどちらも炎に包まれた。後は土に、灰に、塵に還るだけだ)
(傍らに立つ少年を見ながら、彼の元へと接近する。
昼間に遭遇したサッカー部の彼。恐らく高等部。敵ではない)
(炎を扱う。手に持つライターに特殊な仕掛けがあるのか。
それともあれはただのキッカケなのか。それは分からない)
まずは、協力に感謝します。
(3mぐらいの距離で、彼に向けてそう呟く)
>>122 (灰まで燃やし尽くしたところで、右手を取り出し、指をぱちん、と鳴らした。
その一瞬で、先ほどまで火の海だった校庭は元通りになっていた。
――否、ピエロと球体があったところは、土が焦げてしまっていた。
こればっかりはどうしようもないな、と心の中で思うと、その場で立ったまま、晶が近づくのを待った)
……こちらこそ。
ピエロが後ろに迫ってたときはやばかったよ……あーれ全然気づかないんだもん……。
(ふいー、と言いながら肩の右と左をこきこき鳴らした)
……なんでそこで止まるの?
(てっきりもっと近づいてくると思っただけに、少しだけ間が開いたことに疑問を持った)
>>123 これは、警戒心からです。
(眉一つ動かさずに、淡々と述べる)
(敵ではない、そうは思った。だが、安心して近寄れる程信頼しているわけではない)
(異形の中には、人間とそう変わらない、また瓜二つな種類もある。
そんな姿で異形の特殊能力を使われると、異能との区別はできないと言っていい)
(そもそも自分がそこまで信頼できるのは、あの金髪碧眼の少女か、
あるいは契約で結ばれた深凪の剣糸くらいだろうが)
あなたは何故、このようなことを?
(単刀直入に訊ねる。やはり、能力を持つ者の義務感のようなものだろうか)
>>124 警戒心……?
(思わず首を捻ってしまった。
自分だって、一切警戒心を持たないというわけではない。
だけども、この距離だとはっきりわかるが、昼間会った彼が、どうしてここまで警戒するのかわからなかった。
それと共に、殺気も、少し感じられている気がした)
なんで、って……まぁ……なんとなく。
(はっきりとした理由があるわけではない。
だからこそ言葉を濁したが、かといってはっきり答えられるかと言われるとやはり“No”だった)
とりあえず今日はさ、ジョギング中になんか嫌な感じがしたから来たの。
ただそれだけ。
で、君はどうしてこういうことしてるの?
昼会った感じだと、全然そんな雰囲気なかったけど。
【そろそろ時間ですねー……】
【一応、明日は早めに来れる予定ですが……どうでしょうか?】
【明日でなければ、多分日曜日になってしまうのですが……】
>>125 あなたも僕も、その気になれば瞬き一つの間に人間を殺せるでしょうから。
あなたも夜の世界を歩くなら、警戒は怠らない方がいいかと思います。
(首を捻る馨を、それでも晶は野良猫のようにじっと見つめている)
(あまり場馴れしている雰囲気は感じられない。
だが、それも演技である可能性は否定できない)
(例えばあの義手の青年なら、必要があれば自分を
偽ることすら厭わないだろう。それに関しては、自分も同じだ)
なんとなく…………ですか。
(少々呆れた風な口調で、オウム返しに少年は呟く)
(何となく、で命を懸けられるものなのだろうか。
あまりこの行為を深刻には感じていないようだ。それが良いか悪いかは分からない)
(少し、少年の警戒心が溶けた)
…僕、ですか。
これは僕の仕事ですから。これの為に、僕は在るんです。
(そう言って、背中のサックスケース、それに偽装された
ガンケースを拳の裏でこつんと叩く)
(警察云々は、必要な時でもない限り言わなくていいだろう)
あなたのお名前は?
(彼の瞳を見たまま、訊ねる)
(学校にいる異能者を把握しておくのは、重要なことだ。
有事の際には何かと役に立つ可能性があるからだ)
【では、もうそろそろ〆にしましょうか?】
【もし前山先輩にまだやりたいことがありましたら、凍結に致しますね】
>>126 【すみません、気付かずレスを送ってしまいました】
【もう後一レスくらいで終わりそうですが、先輩が大変なようでしたら無理はなさらずに】
【その場合、水曜日は22時くらいになるかと思われます】
>>127-128 【そのくらいでしたら、終わらせてしまったほうがいいですね、ということで続きを】
ん……まぁ、やろうと思えば確かにできるかも知れないけど……俺はやろうとは思わないから、ねぇ。
(そういいつつ、頭をぽりぽりと掻いた)
誓って言うけど、そんなこと一度も考えたことないよ。
俺は人が死ぬ怖さを十分わかっているから、ね。
へぇ、仕事のため、ねぇ……。
そしたら……プロ意識、あるんだな……。
(それこそ感心してしまった。
軽く頷きながら、叩かれたガンケースを見遣る)
名前?
ああ、えっと、前山 馨って言うんだ。
中等部三年のサッカー部副部長。
よろしくな。
君の名前も教えてもらえないかな?
(少しだけ殺気が引っ込んだので、ん、と小さく呟いて微笑んだ)
>>129 ………やろうとする人も、多分、同じような事を言うと思いますよ。
(溜め息を吐きながら、そんな風な口を叩く。少々不躾だろうか?)
(とにかく思わずそんな反応を返してしまうくらい、毒気を
抜かれてしまった。相当な天然か、あるいはオスカー級の名役者か)
(ふと近似感を覚える。これと似たような状況が以前あった。
あれは――――あのバンダナの青年、郡太一郎と遭遇した時だ)
(当たり前のようにこちらを警戒せず、先程あったばかりなのに
仲間のように気さくに接する。嫌いではないけれど―――苦手だった)
(だが、決して悪人ではないだろう。むしろ善人だ。夜の世界では珍しい、純粋な善人)
前山先輩…ですか。了解しました。
僕は中等部二年、兵部 晶です。形だけの吹奏楽部部員をやっています。
(小さく頭を下げ、己のクラスを彼に伝える。それは天羽都と同じもの)
(何か化け物に関することで困ったことがあればと、彼に伝えておく)
(恐らく、馨はまだ夜の世界に足を踏み入れたばかりなのだろうという、推測からだ)
(彼のような人は、特に犠牲になるべき人間ではない)
それでは、さようなら。
………ありがとう、ございました。
(呟き、校庭の彼に背中を向ける。校門へ向け、少し歩き出す)
(小さく礼を述べると、それきり振り向かず少年は学校を後にした)
【ではこのような感じで〆にしますね】
【リミットを過ぎてしまい、申し訳ありません。
このまま落ちて下さっても大丈夫ですので】
>>130 (晶の言葉を聞いて、ぽん、と手を叩いた)
あ、そっか。
まぁ……信じてもらえるかわからないけど、俺はやるつもりはないからさ、絶対。
兵部、晶ね。
わかった、覚えておくよ。
(既に天羽都と話をしたことがあったため、クラスを言われると顔が反応した。
お辞儀をされると、こちらもお辞儀を返す)
うん、こちらこそよろしく。
俺も帰らないと、な……。
(晶を見送った後で、屈伸を始めた。
そして、周囲を見渡し、異常がないことを確認してから……)
おっしゃっ!
(馨は、自分の家に向けて走り出した)
【ではこちらも〆で】
【いえいえ、大丈夫ですよー】
【お相手ありがとうございましたー】
【またよろしくお願いします】
【すみませんが、今日はこれで失礼しますね】
【遅くまでお疲れ様でした】
>>131 【はい、遅くまでありがとうございました。またよろしくお願いしますね】
【先輩がこの先の出会いでどう変わっていくのか、またどう変えていくのかを楽しみにしてます】
【お疲れ様でした。それでは、スレをお返しします】
……あ、あれ?
(いったい何が起きたのか、都にはサッパリだった)
(とりあえず分かっているのは、自分が何も着ていないこと、とても大きな布に包まれていて真っ暗なこと、それくらいで)
(大きな紙袋を持った人が向かいから来たので少し道路の端によったところで、気が付いたらこんなになっていて)
(学園近くの比較的大きな邸宅が並ぶその道は普段からあまり人通りが少なかった)
これで五人目ッと。
ちょろいもんだな、車椅子なんてレアものなのによ。
(道の真ん中には車椅子と、その上や道路に散らばる中等部の制服とかエプロンとか靴、靴下等々)
(そして、それに手を伸ばそうとするごく普通のなりをした男子高校生)
(いや、少し普通ではないところが一つあった)
(なぜか片手に黄色いビニール製のピコピコハンマーを持っていた)
【では、こんな感じで】
【よろしくお願いします。】
(――こんな事をされたかったわけじゃない・・・)
(物事は常に予想や希望を裏切る。特に人間関係においては、だ)
(階段を飛ぶように駆け降りる。廊下を疾風のように駆け抜ける)
(まるで、迷路に迷い込んだような感触を味わいながら、それでも突き進む)
余計な真似しやがって・・・
(呟く自分は、無様だった)
(あの女だけはいずれ殺すと心に誓い、唇の端を釣り上げる)
(虚勢。誰の為でもない、自分を支える為の演技。或いは仮面)
あああああああ!!
(何処をどう走って来たのか。靴を履き変えた記憶だけある)
(人通りの少ない道。地面に散乱する衣服。車椅子。それに手を伸ばす「変態」)
(紅い髪の男――紅裂拓兎は突進する力を大地を蹴って跳躍力へと変換した)
(人一人を軽く飛び越える。飛び越えた時点で、正気に戻った)
・・・何してんの。お前?
(スタッと軽やかな着地を決めて、振り返り尋ねる)
(××学園高等部の制服を纏った男がそこにいた)
(片手にはピコハン。何者だろうか?前後の状況からして「変態」だと思う)
【はい、こちらこそ】
>>134 なっ!
(駆ける音に気が付いてそっちを向いてみれば、赤いモノが真上を通り過ぎて)
(一瞬呆けていると後ろから声がかかった)
(振り向いてみれば、上から下まで真っ赤な男が、そこにいた)
……ちっ。
(男子生徒は小さく舌打ちすると、持っていたピコピコハンマーを袋にしまう)
何って、何があったのか見てたんだよ。
車椅子に服だけ落ちてるなんて、どう見たって変だろ?
落とし物ったって、こんなの、ふつー落ちてるわけねーし。
(ペラペラとしゃべる男子生徒に怯んだ様子は見受けられないが、少々苛立っているようにも見える)
ふーん・・・なるほど。
大体わかった。
(男の説明は筋は通っている。だが通っているだけだ)
(何か苛立っている印象が伺えるのは決して気のせいではない)
(早くこの場を去りたがっているような、そんな風情だ)
(犯罪の現場を取り押さえられそうになっている犯人のようだった)
(車椅子に近づいて、ハンドルの部分を握ってみる)
(車椅子など何処にでもあるが、この学園で車椅子を見かけることはない)
(否――ずっと前に一度だけ、誰かの車椅子を押した記憶があった)
(地面に散らばった服をさっと眺める。中等部女子の制服。そしてエプロン)
(ふと、記憶の糸が繋がった。アモウミヤコ。あの子もエプロンをしていた)
それで、誰か見かけなかったか?
女の子を抱えて逃げた怪しい人物とか。
(ぐっと右手でハンドルを掴んで車椅子を持ち上げて頭上高く掲げる)
(嘘をついたらこれで叩きのめす、と言外に笑顔で告げながら)
(手っ取り早く尋問するには、時にこの手のデモンストレーションも効果的なのだ)
>>136 だから、これを警さ――わっ!
(警察を呼ぶのか、警察に持って行くのか、その様な事を言おうとしたのだろう)
(が、それは紅裂のとんでもない行動に中断させられた)
危なっ!
(持ち上げられた車椅子から落ちる制服を男子生徒は慌てて受け止めた)
(まるで、そこに落ちたら壊れてしまうようなモノがあるような行動だった)
(そして、受け止められた制服の中から「きゃぁぁっ!」と女の子の小さな悲鳴が聞こえる)
ったく、死んじまったら元も子もねぇだろーがよっ!
(男子生徒の暗い目が紅裂のことを見上げ、制服を抱えていない方の手が横ッかぶりに紅裂へと伸びる)
(その手には袋に入れられたピコピコハンマーがつかまれ、ハンマーは膝へと向かう)
ふみゅ〜
(都はというと、無茶苦茶に揺さぶられて目を回していた)
(状況からするに営利目的の計画的な誘拐ではないと判断する)
(天羽都の両親は死亡していると本人から聞いた)
(――この時点で営利目的の誘拐の線は低くなる)
(変質者が誘拐したと仮定して推理を進ませる)
(身体の不自由な人間なら抵抗も少ないし誘拐しやすい。それはわかる)
(だが、ここで服を脱がせる必要はない。犯行の証拠が残るだけだ)
(――変質者の線もこの時点で低くなる)
(状況だけ見れば突発的で、計画性のない犯行。典型的な通り魔的な行動だ)
(怪異。異能。神隠し。人間蒸発。明滅する単語と思考)
(通り魔的犯行ではあるが、ただの通り魔ではない。尋常ではないやり方だ)
(そして怪しいのは当然第一発見者のこの男、だ)
(車椅子から残っていた制服が落ちる。それを掴む男)
(「きゃぁぁっ!」と小さな声――ああ、そういう事かと納得する)
(次の瞬間には呪文を唱えていた)
『Timewalk』
(そして外側と自分の時間が切り離される。世界の動きがスローになる)
(相対的に自分の動きは速くなっている。これが魔女から授けられた魔術のひとつ)
(相手の懐に潜り込む。これで1秒。鳩尾にひざ蹴り。2秒。バックステップして車椅子を置く)
(3.5秒。タイムオーバー。時間の流れが合致する。その反動がズドンと身に圧し掛かる)
・・・なるほど。これがクロックアップか。
>>138 うごっ……!
(紅裂の膝は綺麗に男子生徒のみぞおちに決まった)
(ピコピコハンマーと制服が地面に転がり、そこから裸の小さな人形が転がり出る)
(大きさは十五センチ程度、か細い少女の形、着色に失敗したのか膝辺りから下は赤黒く変色していた)
げほっ、けほっ
(男子生徒はお腹を押さえてうずくまる)
(両肩が震え、反撃する余裕はなさそうだ)
……ん、うぅぅ
(小さな人形から呻き声が聞こえる)
(その人形は生きているかのように体を震わせる)
(少女の人形は、先日紅裂拓兎が出会った車椅子の少女、天羽都そっくりだった)
(袋からピコハンと人形がひとつ、零れ出る)
(その人形には見覚えがあった。それは天羽都だった)
(そんなバカなと、常識を持った人間なら言うだろう)
(だが、その常識の前提自体が違う人間である紅裂拓兎は揺らがない)
なるほど、察するにそういう力を持った人間か。
まーあ、そういう人間を差別する気もないがな。似たようなもんだし。
(異能。魔術。超能力。紅裂拓兎が慣れ親しんだ日常を構成する単語)
(きらきらと煌めく粒子が掌に集い、ひとつの形を作る)
(真っすぐな刀身を持つ水晶の剣である)
(右手から生み出したそれを、呻いている相手の額にピタリと突きつける)
人間が水晶に包まれて死ぬ事件は知ってるか?
どんな風にその人たちが死んだのか、味わってみるか?
(かつて、魔王の下僕としてこの男が活動していた頃の話である)
(この街のあちこちで、人間が水晶に包まれて死亡している怪事件があった)
(犯人は不明。犯行の目的も不明。やがてその事件もある時期を境に起こらなくなり)
(全ての真相は闇の中へと消えて行った。その犯人が、この紅裂拓兎である)
なんでこんな事をしたか、なんて問うまい。
自分の力は自分の判断で使う。自由とはそういうものだ。
ただ、お前の過ちは自分だけが特権を有する人間だと勘違いしたことだ。
(理由は問わず、ただ、この男の認識の甘さを指摘する)
(自分が特別な力を持っている。だったら他の人も特別な力を持っているかも知れない)
(そんな風に考える事ができたなら、この男ももっと慎重に行動したはずなのだ)
>>140 ぐ……ひ、ひっ!
(額に当たる冷たく尖った感触に男子生徒の顔が青ざめる)
す、水晶?
あれは……
(水晶事件に覚えがあったのだろう、男子生徒の顔には怯えではなく陶酔の色が浮かぶ)
(彼は水晶にされた人を見たことがあった)
(もしも警察が現場検証を始めようとしたところじゃなければ、きっと持ち帰っていただろう)
あれは、お前がやったのか?
す、すげぇ、あれをお前がやったんだ!
(剣を突きつけられているのに、男子生徒が紅裂を見る目には尊敬の色に染まっていた)
これも、あれと同じモノなんだな……すげぇ、すげぇよ、おい、こんなのどうやったらできるんだよ!
(最初こそ怯えた様子があったが、告げられた事実に興奮して恐怖は吹き飛んでいるようだった)
(都も肝が据わっている方だが、それとは別にネジが一本抜けているような雰囲気の少年だ)
んん……んっ
(都はまだ目をさまさない)
(けれど裸で外に投げ出されているため、寒さには敏感に反応しているようだ)
種も仕掛けもありはしない。
ただの力だ、これは。
(男の反応は、意外なものだった。まるで憧れの芸能人を前にしたファンの)
(ような興奮の色を隠すことなく発散している。この世界には連続殺人鬼に)
(傾倒する人間も一部では存在するが、この男のそのタイプらしい)
(バリンと音を立てて、水晶の剣が砕け散る。恫喝は無用だと悟ったのだ)
コレは異能とか超能力とか呼ばれているけどな。
呼び方なんてどうでもいい。ただ、それが出来るってだけの話だ。
ま、詳しく知りたければ、この子を元に戻せ。
話はそれからだ。服も着せろ。
まさか、元に戻せない・・・ってことはないよな?
(裸のまま地面に放置された人形――天羽都を顎で示して言う)
(展開としては、元に戻った彼女は全裸のままだろう)
(それを見たら、多分自分はテンパると思うので、先に指示を出しておく)
>>142 おーっ!
(砕け散る水晶の件に、小さな子供のように反応する男子生徒)
(その破片を手のひらで受け止め、持って帰ろうとでもいうのかハンカチを出してくるもうとしている)
ただの力のわけないじゃん、超能力だろ?
すげー、異能ってかっけーっ!
こんなことができるなんてすげーよ、羨ましい、俺にもこんな力があれば……。
(はしゃぐ男子生徒だったが、途中で押し黙ってしまう)
え、いやぁ……元にって言われてもなぁ……。
(狼狽えて紅裂を見ず、明後日の方に視線を惑わせる)
ちゃんとした服は家に帰ればあるけどさー。
とりあえずシャツかなにかで丸めとけばいいか?
(無造作に裸の都を掴みあげると、積み重なった制服をばらけさせる)
(黄色いセットのブラとショーツが転げ出て、後から落ちたキャミソールにくるもうとする)
足は元からみたいだけど、他は怪我してねーみたい。
小動物と一緒で小さくなると軽くなるから怪我しにくくなるんかな?
(慣れているのか、小さくても少女の裸を見ても動揺のかけらもない)
脳天気だな、お前。
世の中には悪い異能者を狩る人間だっているんだ。
要するに、俺やお前みたいな人間を狩る人間が、な。
才能ひとつで何でもできるような世界じゃないんだせ、ここは。
(はしゃぐ男を見て、ひとつだけわかった。この男自身は異能を有していない)
(だとすれば、袋から落ちたピコハン自体に何らかの力が込められていると)
(考えるのが妥当だ。異能を持つものは「こんな力があれば」なんて言わない)
(とりあえず、忠告めいたことを言って釘を刺しておく)
あん?
(視線を逸らして明後日の方向を向く男に眉間を寄せる)
はん・・・それにしても脚の不自由な子狙うとか、性根が腐ってるな。
どうせ初犯じゃないんだろ、お前。何人くらいやった?
小さくした人たちは、全員お持ち帰りしたわけか?
(思い出した。昨年末から女性が着ている服だけを残して人が消えてしまう事件が)
(いくつも発生した。犯人も犯行目的も不明。食われたのか、神隠しにあったのか)
(その筋に関わる人間なら幾つもの予想を立てただろう。その犯人は、恐らくこの男だ)
まーあ、アレだ。人様の事は言えないがな。
悪事はいずれ露見するんだ。命が惜しいなら自重しろ。狩られるぞ。
(男がそれこそ人形を着せかえるくらいの気軽さで作業するのを見ながら言う)
(やめろとは言わないのが、この男のこの男たる所以である)
>>144 へー、正義の味方って奴?
それとも秘密警察とかそんなの?
めんどいなー、世の中エロゲーみたいにゃいかないっか。
(脳天気さは変わらない)
(想像力がないのか、そんなことはどうとでもいいと思っているのか)
(普通の警察ぐらいは警戒しているのだろうが、そっちは怪異現象に対応できるはずないくらいには思っていそうだ)
この子で五人目。
高校生、大学生、小学生、社会人ときて今度は中学生。
この間逃げだそうとしたのがいたからさ、この足なら簡単には逃げれねーじゃん。
ま、ミニサイズの車椅子くらいは作れっからさ、そのくらいはするけどね。
こいつように特別なのを用意する必要がありそーだし、それがおもしれーんだよね。
(ペラペラと楽しそうにしゃべる男子生徒)
(たぶん、今までこんなことを話せる相手はなく、初めて話せる相手に心浮きだっているようだ)
そっかー、もう少し集めたいんだよなぁ。
せっかくのサンタのプレゼントなんだし、せめて二桁くらいはさ。
新妻とかもえっちぃし、ほんとはスポーツ系とかもそろえたいんだよね。
(これでよしっと、男子生徒は都をキャミソールで完全に包み込んでしまい)
で、俺はどーすんの?
あんたが欲しいってんなら譲ってもいいけどさ。
あ、そうだ!
もしも頼めるんならさ、これを水晶に閉じ込めてくれねーか?
俺、あんなきれーなもんはみたことなくてさ、警察がいなかったら絶対に持ち帰りてーってずっと思ってたんだよ!
【もしキャラにそぐわないと思ったら、無理に解決にもっていかなくてもいいですよ】
【次のロールで他の人に助けて貰うって手もあるから】
【ただ水晶付けは困っちゃうかなーだけど】
その全部だな。
(正義の味方、異形狩り、退魔士、死刑執行人・・・)
(異形と異端と異能の集うこの街では、そのどれもが見慣れた存在)
(この男は、そんな連中と関わった事がないらしい)
(今までよく生きて来られたものだと、逆に感心する)
ふぅーん・・・なるほど、な。
(その話を聞いて、納得する。犯行を初めてまだ日が浅いらしい)
(つらつらと語る男は楽しそうだった)
プレゼントねえ・・・大体わかった。
(この男なりに、楽しみを共有できる人間が出来て嬉しく思っているようだ)
(悪趣味だとは思わなかった。常識ではあり得ない出来事を前にして理性を)
(保てる人間は、少ない。ただ、この男はそういう方向にしか行けなかっただけだ)
(悲劇などというものかあるとしたら、多分、きっと「これ」が「それ」なのだ)
そうだな・・・『Lunatic』。
(呪文を唱える。対象の命令系統に一時的に干渉する魔術)
(具体的には、足を動かそうと命じたら腕が動く、前へ歩こうとすれば後ろへ歩く)
(など、脳からの指令を誤らせ、数秒から十数秒、相手の動きを阻害する魔術だ)
(天羽都を包んだキャミソールを奪い取り、もう一度膝を叩きこんで、ピコハンを取りあげる)
そこで寝てろ。
悪い夢に酔い痴れていたと思えば諦めもつくだろ。
(制服を纏め、車椅子に乗せて押す。別段、正義の味方を気取るわけではない)
(やってしまった事に関しては仕方ないし、罪の所在を求めたりもしない)
(ただ、今起ころうとしていることを看過するわけにはいかなかった)
(目に届く範囲での偽善と自己満足。それだけだ。踵を返して××学園へ戻る道を行く)
(元に戻すにしても、この場所ではまずい。それこそ自分が変質者扱いだ)
【一度学園に戻るなりして、元に戻す展開を想定したわけで】
【問題なければそのまま進もうかと】
えっ、おい、わっ!
(元々戦うとこには慣れていないのだろう、ふたたび思いっきり膝を食らう男子生徒)
(たまらず、その場に胃の内容を吐き出してのたうち回ってしまう)
(短い時間で仲間意識を持っていたのだろう、さっていく紅裂を裏切られたような目で見つめていた)
(その気配は急に現れた)
(元魔王の配下である紅裂拓兎だからこそ気が付けたくらいのささやかな気配)
コラコラ、ソノおもちゃハあなたニアゲタノデハナイデスヨ?
(学園へ向かうために曲がり角を曲がったところだった)
(目の前に突然大きなサンタクロースが現れた)
(季節外れのサンタクロース、高さも横幅も紅裂よりも遙かに大きく、二メートル近くある巨体がそこにあった)
オイタガすギルヨウデスネ、まおうノちごチャンハ。
(とても強い魔の気配をまとったそれは、都が目覚めていれば、または卯月ひのわがこの場にいれば気が付いただろう)
(二人が昨年末に出会った人を襲うサンタクロースだった)
ン?
ドウヤラきみガもッテイルノハ、いぜんたベそこナッタしょうじょジャアリマセンカ。
りょうほうトモおイテイケバいのちダケハのこシテさシあゲマショウ。
(にやりと嫌らしく笑うサンタクロースは、背中に背負った大きな袋に手を突っ込んだ)
【場面転換にさらに急展開】
(打出小槌という槌がある。大国様が持っている槌がそれだとか)
(一寸法師がそれを使って大きくなったとか、諸説ある道具だ)
(お伽噺に出てくるようなアイテムが、偶にこの世界に転がっている)
(西洋なら聖剣、聖槍、聖杯。或いはユニコーンの角や妖精の粉だ)
(八百万の神々が住まうと言われる日本なら、この手のものがあっても不思議ではない)
(不思議ではないが――ピコハンを見つめ、どうしたものかと首を傾げる)
(魔力の流れは感知できるが、精密な検査までははっきりと言って専門外である)
(この手の道具を扱う店へ行けばいいかも知れないが、時間がかかる)
・・・あのな・・・そういう落ちか。クリスマス後にも程がある。
慌てん棒のサンタクロースなら知ってるけどよ。
(曲がり角を曲がる前から気配は察していたが、実際に目の前にすると、色々と)
(落胆するものがあった。季節外れのサンタクロースもどきがそこにいる)
別に、こんなもんに未練はねえけどよ。
せめてこの子は見逃せ。なぁ。ついでだからこの子を元に戻す方法を知りたいんだが。
あ、やっぱりこのピコハン使わないと駄目って展開か?
(車椅子を押しつつ、嘆息する。先手必勝とばかりに背負った袋に手を突っ込むサンタもどきに)
(問いかけつつ迎撃態勢を整える。ずらりと宙を舞う十本の水晶剣。剣千陣と名付けられし術)
>>148 イイノデスヨ、わたしハせいじんニたいスルまじんナノデスカラ。
(ぽんとお腹を叩くサンタクロース)
(サンタクロースの元はキリスト教の聖人であり、それに対抗する存在なのだろう)
フム、アマリぶつよくハなイトイウコトデスカ。
デスガしょうじょハだめトハ、せいよくハあリあまッテイルヨウデスネ。
きイタトコロデハ、きみハろりーたナまおうニつかエタトカ、なるほどなるほど。
(サンタの袋がら飛び出したのは人の頭ほどもある人形だった)
(頭に布を巻き、眼帯をしたり、上半身が裸だったり、髭面だったり、どれも剣を手に持った海賊の人形)
(片手では数え切れない数の人形が一斉に紅裂拓兎へ襲いかかる)
(どれも動きは素早く宙を舞うように駆け、四方を囲むように飛びかかり)
もとニもどスほうほうナド、きみナラバすぐニおもイツクデショウニ。
かんたんナコトデスヨ、だいしょうナドトイウモノハきマリきッテイルノデスカラ。
(片手で髭を撫でながら、袋からはどんどん人形が飛び出していく)
大きく出たな、おい。
(聖人の一人であるサンタクロースに対抗する存在)
(魔人。なるほど、言いえて妙だ。だが、魔王も悪魔も聖なる存在に)
(倒されるべき役者でしかないと言う事を、このサンタもどきは知っているのか?)
誰がロリコンだコラァッ!
誰から聞いた、そんなデマは!?
(バスケットボールくらいの大きさの人形が四方から襲いかかって来る)
(それを迎撃するのは水晶の剣。一本、二本、三本、四本・・・)
(袋からはどんどん人形が飛び出てくる。更に迎撃)
(五本、六本、七本、八本・・・数が多すぎる)
(迎撃していたらこちらの魔力だけが削られてゆく)
だらっ!
(残りの二本が尽きた時、右手が閃く。銀色のトンファーで人形を叩き落とす)
(左手は天羽都が包まれたキャミソールを死守している。成り行きとは言え)
(これでは自己満足も偽善もあったものではない。手放す気にはならないが)
なんだと・・・?
(謎かけのような言葉を掛けられて、一瞬思考の渦に囚われる)
(代償はひとつ。自分ならそれを思いつく。それはどんな事だ?)
(タンッと大地を蹴りながら、弾幕を捌きながら接近する)
>>150 だれカラッテ、ちまたデハゆうめいデスヨ、ろりーたナまおうトけいやくシタおとこトイウノハ。
(どの人形も剣に迎撃され、中の綿を周囲に撒き散らして落ちていく)
(しかし、それを見てもサンタクロースはにやにやと嫌らしい笑みを浮かべたままだった)
ふつうハでルトコハでテひッこムトコロハひッこンデイルびじょトけいやくスルモノデス。
ナノニろりーたトハ、あ〜っはっはっははははっ
(おかしくてたまらないとばかりに大笑いするサンタ)
(馬鹿にしきってうすら涙さえ浮かべている)
(しかし隙は見せず、懐に飛び込んできた紅裂に対して背中に背負っていた巨大な袋を振り下ろす)
(サンタ自身がゆうに入れてしまうくらいの巨大な袋、中から出てきたのは軽そうな人形ばかりだが)
(だからと言って袋の中に人形しか入っていないようには到底見えない)
きみダッテはらッタデハナイデスカ、マァ、わたしノばあい、まるゴトデスガネ。
【今さらだけど、サンタの口調は失敗、遅すぎでごめんなさい】
お前の「普通」を押し付けるなよ。
その程度の価値観しかない愚物、程度が知れる。
(――挑発されている。だが心は揺らさない。揺らしている暇もない)
(怒りを力に変換する。苛立ちも力に変換する)
(衝撃。振るったトンファーと振り下ろされた袋が押し合う)
(この巨大な袋の中に、一体何が入っているのか知れたものではない)
てめぇ・・・
(何処まで知っている――と、言いかけて、口を噤む)
(魔王と契約した事を何故かこのサンタは知っている)
(それは保留。サンタの膝に蹴りを入れて距離を離す)
(けれど、魔王との契約の際に支払ったものなどひとつもない)
『Timewalk』
(そして時間を切り離す為の呪文を唱える)
(今日授かったばかりのこの魔術だが、既に慣れた)
(だからさっきの自分よりも早く駆け抜ける。誰よりも早く駆け抜ける)
(間合いを詰めて鈍器にて顎へと一撃。一秒。更に殴りつける。2秒)
(跳躍して脳天に15kgあるトンファーを叩きこむ。3秒。銀で加工した鈍器は)
(魔物にも効果がある。4秒。疾風迅雷の回し蹴りを側頭部に叩きつける。4.5秒)
(―――タイムオーバー。全ての時間が元に戻る)
【出かける時間になってしまったので、凍結を頼めるだろうか?】
【明日の午後からは空いてるんだけど】
【それ以降はまだ未定ということで】
避難所に天羽都さんからのメッセージあり
【スレを返します】
【置きレスです】
>>152 ふぅぅぅむぅぅぅぅ、まぁぁぁぁぁぁほぉぉぉぉぉでぇぇぇぇぇすぅぅぅぅかぁぁぁぁぁ。
(紅裂の時間が遅くなっている間、サンタクロースの言葉が遅く聞こえる)
(否、わざと遅く言っている、そうサンタの目が語っている)
(顎、頭頂、側頭と立て続けにトンファーはクリーンヒットし)
(サンタは背負い袋ごとゴムマリのように跳ねてブロック塀にぶつかった)
はハははハっ、はらニきタラたベテアゲヨウトシタノニ、ざんねんデス。
(頭の回りにくるくるといくつもの星を回しながら嘲笑うサンタ)
(サンタの腹が縦に割れて、巨大な乱杭歯を生やした口が開く)
デスガ、ソレヲたベタラオなかヲこわシテシマイソウデスネ、トッテモおいシソウデスガ。
(ぱらぱらと砕けたブロックの破片を撒き散らしながら立ち上がるサンタクロース)
(しかし足取りはふらついていて、巨大な袋の上にずとんと倒れかかってしまった)
ムムム、しょうしょうあなどッテシマッタヨウデスネ。
イイデショウ、コノまちハトテモおいシイしょくじハゴマントアルノデスカラ。
(巨大な背負い袋ごとサンタクロースの姿がアスファルトの地面の中へ沈んでいく)
つぎハモットおいシクナッテイルコトヲきたいシテイマスヨ。
ソノタメノちょうみりょうヲ、きみノじゅみょうハどのテイドささゲタノデシタッケネ。
ソレヲかれニぜんぶしはらワセレバイイノデスヨ!
(はっはははっはっはっ、と高笑いを立てながらその姿は地面へとけてしまった)
(後に残されたのは黄色いピコピコハンマーだけだった)
……ん……んと、あ、あれ、さっきより押し込められてる!?
(と、紅裂が手に持ったキャミソールの巻物から聞こえてくる)
(どうやら都の目が覚めたらしい)
>>153 【明日の午後は大丈夫です】
名前】アンジェラ・『ウィーク』・トルーマン
【二つ名】「ミス・ウィーク」「英国の焼肉提督」
【年齢】17歳
【性別】女性
【身長】165cm
【3サイズ】88:60:82
【容貌】肩までまっすぐ伸びる黒髪。肌はやや白め。
細い眉と大きめの黒い瞳が少しきつそうな印象を与える。
やや筋肉質で、体育や部活動等が得意そう。
【能力】魔法
分厚い『呪文書』を手に持ちページを開くことでそこに書かれた魔法を使うことができる。
本人の努力の甲斐(?)あってか、曜日による制限は無くなり、いつでも多種多様な魔法が使えるようになった。
ただし魔力量による制限は健在。
・魔力量
それぞれの魔法にはLV0〜3が存在し、彼女のその日の魔力量で使えるLVが左右される。
(LV0=その魔法は使用できないという状態)
未熟な魔女であるため、自身で十分な魔力を捻出できず、生物の体液や肉を摂取して捻出する。
【希望】会話、戦闘、エロール等
【NG】グロ、スカ、リセットが必要となるもの
【弱点】多彩な魔法が使えるが
・どの魔法もそれほど強力ではなく、LV3でも生粋の「炎使い(火曜日)」や「超身体能力者(日曜日)」には数段劣る。
・呪文書を開かなければ使えない。
・一度に一つの魔法しか使うことができない(例:回復魔法使用中に身体能力強化魔法を使えない、時間魔法使用中に攻撃魔法を使えないetc)
【備考】イギリスからの留学生。
英国営機関で作られた、魔女の髪の毛から作られた魔女のクローン。
しかし、ほとんど独学で魔術を学びざるを得なかったため、期待されたほどの力を得られなかった。
機関の他の実験体に比べて冷静で精神は安定しているが異能者としては最低レベルとされ、扱う魔法とかけて「ウィーク」と呼ばれる。
本人もそのことを認め、留学先では「視察任務」と割り切り、異変や異能に積極的に首を突っ込まないが、
冷静である以上に正義感が強いため、危機に陥ることも。
現在は戦い方も確立し、それなりの結果も出している為「全権大使」となっているが、さまざまな点から不安は残る。
また、人道を外れるのを拒み、肉(牛や豚など)を食べることで微量ながら魔力補給している。
そのためかバーベキューや焼き肉には異常な拘りがあり、
焼き肉パーティーなどが行われた場合、留学先に強烈な印象を与えている。
【状況】紅裂の血液&乾燥血漿のおかげで魔力充実。
同じ量の肉や血液からより多くの魔力を生成できるように。実質的パワーアップ。
ファーストキスの失ったことによる微量の精神ダメージ継続中。
【プロフィール投下、そして待機させていただきます。】
【…ということで、俺で良ければお相手するぜー?】
>>158 【こんばんは、先輩】
【よろしかったら、お相手していただけませんか?】
【あらあら?】
【太一朗先輩がお相手するようでしたら、引っ込みますね】
【あら、二人とも今晩は。お声をかけていただいてありがとうございます】
【ほぼ同時、ではありますがこの場合は時間の早かった郡さん、ということでいかがでしょうか】
【前山さん、もうしわけありません。またの機会に、どうかよろしくお願いします】
>>161 【あー、僅かな差だったな。別に俺が譲ってもいいけど…と、
まあ、此処はお言葉に甘えようかな】
>>162 【それじゃよろしく。ん、まー、妥当に共闘か遭遇ロールだよな。
何かやりたいこととかある?】
>>163 【ではよろしくお願いします。そうですね、特にこちらがやりたいことはありませんが……】
【戦闘ならば少し凝った敵(凍結前提)で、遭遇ならば適当にフラグや誤解を仕込めたらと思うのですが】
【どちらの方が都合がよいでしょうか】
>>164 【そうだなー…此処は遭遇で行ってみようか。
アンジェラ先輩から見た紅裂への感想っていうのもロール的な意味で知りたいし】
【ではそうしましょう】
【舞台は夜の街か、昼の学校か……】
【書き出しは、特に希望が無ければ私が書きたいと思うのですがどうでしょう】
【それじゃ、任せていいか?】
【そうだなー…舞台はやりやすい方で構わないぜ】
【では夜の街にしましょうか。書き出しを作りますので少々お待ちを。】
(肌寒い季節ではあるが、体感温度は日によって差がある)
(例えば雪や雨が降った後だったり、今日のように風が強かったりした場合)
(それはそれは寒い思いをしなければならないだろうことは、わかってはいたけれども)
──Thunder,Level3
(雷撃を放ち、低級の異形たちを一掃するアンジェラ)
(普段着の下にセーターとスパッツ、上にコートとマフラーを着用しているが)
(それでもまだ寒いのか、身体を縮めながらゆっくりと歩く)
終わりましたか……
さて、どうでしょうかねえ。
(こんな季節のこんな日のこんな時間に好き好んで外に出る人間は少ないだろう)
(ましてやこんな路地裏。暗くて、汚くて、何もない処)
(いるとするならば、自分と同じように目的や力を持った人間だろう)
(一般人には会いたくは無いが、異能者には積極的に接触しなければならないのがアンジェラの立場)
(故に、音と光の出る魔法「Thunder」と使用したのだが……)
また異形、だったら嫌ですねえ。
(強い風に髪を引っ張られながらゆっくりと歩き、あたりを見回す)
【お待たせしました。ではよろしくお願いします】
>>169 (天気予報のニュースによると、今夜は大寒波が来るらしい)
(ふと、今夜の寒さにそんなことを思い出していた)
やれやれ、上等なことで。
これで何匹目だ――? 誰かに連絡して、手助けして貰えば良かったか…?
(そんな寒空の下、やっていることと言えば『化け物退治』だった。
まあ、自分らしい時間の姿だ。苦笑を溢しながら、慰みに携帯を弄り、アドレス帳を開く)
(その周りには、死屍累々。小型の異形たちが流血し、血に伏せていた)
あらかた片付いたな――…他の誰かに見つからないうちに、帰るとするか。
(小太刀を鞘に納めながら、倒れる異形に一瞥をくれてから、路地裏から出ようとする)
(その瞬間。強い光と音――雷光のようなそれがほんの一瞬だけ、世界を覆う)
……なんだ?
雷……?
(反射的に夜空を見上げる。暗雲どころか、星や月がはっきりと見えるほどに、晴天だ)
……まさか、な。でも、まぁ…用心に越したことはねぇか。
(一人呟くと、踵を返し軽快な靴音を響かせて、路地裏を疾走する)
……ここか?
(発光があったと思われる場所付近まで辿り着く。物陰から様子を伺うと、
そこには女性がひとり、佇んでいた)
あの人が? まさかとは思うけど……尋ねてみるか。
(闇雲に接近することは、どこかの誰かに怒られそうな気もするが、
虎子を得ずんばなんとやらだ)
【それじゃよろしくなー】
>>170 ……人の形をした異形、でなければ良いのですが。
(風邪でページがめくられそうになる呪文書を構えながら、近づいてくる人影を見据える)
(動きからして人間らしくはあるけれど、まだ油断は出来ない)
先ほどの光と音は、私が異形を退治するために発生したものです。
この時間にこんな場所にいるということは……貴方も、異能者ということでよろしいですか。
(近づいてきた相手の顔を見ながら問う)
(性別は男性で、歳は自分と同じか、少し下。ひょっとしたら同じ学園の生徒かもしれない)
私、実は異能者を探しています。
私が属している機関としても、私自身としても、
この街と異形に理解の深い友人が必要なのですが……
(彼が異能者だとしても、快楽に任せて力を振るうような)
(言葉の通じない相手である可能性は、確かにある)
(紅裂のような粗暴さも水鏡のような妙な危うさも無く)
(安心して言葉をかわせそうな雰囲気ではあるが……)
貴方は、何のためにここにいるのですか?
何のために力を使っていますか?
(単刀直入に、問いた)
>>171 …やっぱりな。
まあ、そうでなきゃあの不自然さはないか……。
(ぽりぽりと頭を掻きながらのっそりと物陰から姿を現す)
(もっとも、本当に異形を倒すためだけのものかどうかは、まだ判断できないが)
異能者……、人とちょっと違う能力があるっていう意味でなら、肯定すべきだろうな。
(と言っても、それ以外は一般人でしかないのだが。軽く苦笑しながら答えた)
『機関』…、最近、そういうものと縁が出来ることが多くてな。
なるほど、この街には色んな人間が関わっているってわけだ。
(この力を得てから、知り合った人間でそう言った『組織』に関わる人間は少なくない)
(だから、今更驚きはしなかったものの、その『組織』側から接触を図ってきたのは初めてだった)
『目の前の悲劇を潰す為――、つまりは自己満足さ』
……それが、あんたに対する答えだ。
さて、こっちの質問にも答えてもらおうか?
対価交換――、俺ばかりが答えてちゃ面白くないだろ?
『あんたは何者だ?』
(シンプルな問いにはシンプルな答えを。単刀直入な質問には単刀直入な質問を)
>>172 (言葉が通じる事が確認できる)
(その上、精神的にも割と落ち着いている様子)
(内心でこっそりと安堵しながらも表情は変えず、話を続けていく)
ええ、人と違う能力「異能」を持っている人間を私は異能者と呼んでいますので。
(どうやら異能者同士の接触にはそれなりになれているらしいことが解る)
(ならばこそ、能力の内容を聞くのは不適切と判断)
(お互いに信用できる間柄にすることに力を注ぐことにした)
……『目の前の悲劇を潰す為』、ですか。
自分の持つ力を自己満足に使うことは、ある意味当然ですし
皮肉ではなくて、本当に素晴らしいと思いますよ。
(返された答えは、ストレートで純真な願望)
(「幸せに出来る人間を幸せにしたい」という自分の願望にも近く、かなり共感できる)
(ちょっと過剰に思える格好の付け方も、紅裂に比べれば普通に感じられるし)
(仲良くなれる可能性を感じて、少し嬉しくなっていたのか自然と表情が柔らかくなる)
私は、英国の機関より派遣された『魔女』アンジェラ・トルーマンです。
異能者と異形を調査しています。
とはいえ、実際には異形を退治していることが多いのですが……
(もうあまり時間に余裕はない。成すべきことを成す為には、手段は選ばない)
(ためらわずに自分の名前と素性を明かし、なるべく早く信用を得られるように努力することを決める)
貴方の名前も、聞かせていただけますか?
>>173 …ふぅん。そうあっさりと肯定するなんて、珍しいな?
大抵のヤツは馬鹿にするか、否定するか……だなんだけどな。
(軽く驚く。今の言い回しで、無条件に肯定できるのは果たして彼女の性格だろうか)
まあ、今はそれはどうでもいい話か。
(今の質問は、彼女の敵となるか味方となるか判断する為のものだろう。
具体的なことについては、この際は置いておくつもりなのではないだろうか)
魔女……。
成る程な。あんたの話を聞くと、俺の想像しているような『機関』と合致しそうだ。
取り敢えずは、あんたと俺が敵対するようなことにはならない……か。
(最悪の場合も考えていたが、今のところはそんな心配はしなくてもよさそうである)
(敵の敵は味方…とも限らないのだが)
ああ、俺は…郡太一朗。それ以上でもそれ以下でも、ましてやそれ以外の何者でもない。
正義のヒーロー見習いってとこかな。
(苦笑を浮かべる。あっさりと自身のことを口にしてくれるが、それが嘘かもしれない。
だが、疑うよりも、此処は素直に答えておこう。少なくとも、此方を騙そうという雰囲気はしない)
……とはいえ、だ。
俺も異形については詳しくはない。せいぜい、この街には異形もそれを斃す存在…
言ってみればあんたみたいな『機関』の人間や、俺みたいな『異能者』が集まりやすい…ってとこぐらいか。
(その自分の言葉に違和感を覚える…が、今は関係なかった。取り敢えずは彼女の話を続ける)
>>174 人間、否、生き物は自分のしたい事をするしかないのだと、私は思っています。
その自分のしたいことが、他の人も幸せに出来る事なら、素晴らしいに決まっています。
(驚く相手の顔をじっと眺めた後、にっこりと笑いかける)
(打算でも何でもなくて、ただ単純に行為を持てたからに他ならない)
貴方の言葉は、貴方が私の敵でないことを判断するのに充分なものでした。
が、それまた後ほどお話しすることにしましょう。
(本当はもっともっと訊いてみたいが、とりあえずはここまでだろう)
(一旦おいて、別の話を進めなければならないと判断した)
郡太一郎さん。正義のヒーロー、ですか。
そんなに斜に構えなくても、もっと胸を張っても良いと思いますけど。
(なんだろう。この年頃の男子はみんなこうなのか)
(方向性は全く違うはずなのに、妙に自虐的で恰好つけなところだけ紅裂と似ている気がする)
ベニサキ、キリハラ、ヒメナ。このあたりの名前に聞き覚えはありますか?
(せっかくなのでそのままつながりを尋ねてみる)
(出したのはトラブルに耐性のありそうな三人の名前)
なるほど。
知っていることは私と同じようなもの、ですか。
しかし、集まりやすいですか……。
いえ、おそらくは何者かの意図で集められている、と考えた方が自然でしょうね。
(手を顎に当てて思慮する)
>>175 ……そんなもんかな。意外と、やりたいことができないような気がするけどな。
(少なくとも、俺は。だいたいはいつも自分の無力さを痛感させられることが多い)
どうなのかな。そこのところは分からないけど、もし、あんたが言うとおりなら、
それはそれで、俺としちゃ好ましいことなんだけどな。
…意外と、すんなり信じるんだな。
もしかしたら、俺が嘘をついてる可能性だってあるんだぞ?
(もう少し疑うべきではないか、と言おうとしたところで、自分が言う台詞でもないと思い、口を噤む。)
『見習い』、な。
…さて、どうかな。まあ、そこら辺は俺なりのポリシーってやつ。
言うなら拘り。だから、別にいいんだよ。
(自虐だと言われようが、それはそれ。それをひっくるめての拘りなのだから)
紅裂? ……聞いたこと、どころか、何度か会ったことあるぜ?
(『彼女』の名前に反応する前に、彼の名前が先に出てきて反応できたのは幸いだろう)
(目の前の彼女が味方だと決まったわけではない。不必要な情報は手渡すべきではない)
……気に食わないやつだけどな。言ってることも、時々意味がわからねーし。
(ここぞと言わんばかりに、愚痴を溢す。少なくとも、彼女の意識を其方に向けることは出来るだろう)
【ごめんー、そろそろ寝ないと明日があるもんで…凍結か無理やりにでも締めて頂けたらと】
>>176 見習いにこだわったり……妙にネガティブですね。
自分のことを信じられない正義のヒーローでは、何も成せませんよ?
(斜に構えているだけとは少し違うのだろうか)
(「正義のヒーロー」はアンジェラにとっては現実的なものであるのに対し)
(郡にとってはもっと非現実な、万能の神様ののような存在なのだろうか)
(認識の違いがあるだろうことを感じながらも、少しだけ言わせてもらった)
やりたいことを出来るようにするのが努力だと、私は捉えています。
自分の志に、自分自身が追いつていきますよ。
(我ながら説教じみたことを言っていると感じながらも、そんなことを言って)
貴方の言葉が出まかせで、人間を害する者だとすればただ倒すだけですよ。
嘘でないと思いたいのは確かですが。
なるほど。
ええ、私も同意見ですよ。
それなりに頭は回るくせに、わざとナンセンスなことを言いますからね。彼は。
(ベニサキ、にやや過剰に反応)
(他の二人を知らない、とは言っていないこと)
(「ヒメナ」に微かに反応したことからおおよその事情は察するけれども)
(特に追求はせず、相槌を打ちながら彼の様子を観察していた)
では、今日はこのあたりで。
また、どこかでお会いしましょう、郡さん。
(軽く頭を下げた後、笑顔を向けてその場を去っていく)
【ではこれでこちらは〆で】
【お相手ありがとうございました。これからどうなるやら楽しみです】
>>177 ネガティブってわけでもねえけどな。
ただ、俺にはまだ力が足りない。精神的な強さも。
――そういう意味で、『見習い』だし、卑屈になってるってわけでもねえよ。
(心配しなくても、と軽く手をひらひらさせて、否定し)
努力か。
…まあ、努力はしてるつもりなんだけどな。
それが、結果を出さないとやっぱりそれは意味がないんだよな。
だから、結果を出してこそやっと胸を張って『努力した』って言えるんだと思うんだよ。
(そういう意味ではまだ自分は結果を出していない。ならば『努力した』と言えるわけもなく)
どちらにしろ、それも含めての俺のポリシーだ。
それについては、誰にも何も言わせないさ。
………ふぅん、あいつのこと、知ってるんだな。
(単純な感想。彼の名前を出した時点で、何となく分かってはいたことだが)
まあ、あいつのことについては、また今度じっくり話でもしよう。
色々と愚痴を溢したいことがあるからな。
それじゃ、またな。夜道には気をつけろよ?
(会釈し、彼女の背中を見送ったあと、小さくため息をつく)
上等。
……さて、あいつが何を思ってるのかは分からないけど、
用心しておくに越したことはねえか。
(完全に彼女を信頼しきったわけではない。敵ではないにしろ、
味方だと判断するにはまだ早計だった。じっくりと彼女についての情報を集めてから
判断しても遅くは無いだろう)
【それじゃ、こちらも締めで。どうも付き合ってくれてありがとうな!】
【また機会があれば、よろしく頼むぜ】
>>157 (ぶつんと、頭の配線が切れるような音が響いた)
(それは魔力の使い過ぎの反動とは似て異なる感覚だった)
(時の流れが戻った瞬間、全身から力が抜けて膝を屈する)
はっ・・・くっ・・・これは・・・
(異なる系統の力を行使した影響か。身体に上手く力が入らない)
(ガリガリと頭の中でノイズが鳴っていて、不快だった)
(超高速からの連続攻撃、その止めに放った改心の回し蹴りを喰らいながら)
(サンタもどきはまだ生きている。この手の存在を滅しきるには至らなかったらしい)
(もう一度『Timewalk』 は使えない。身体と脳味噌がそれを拒絶している)
(絶体絶命かと思われた時、サンタもどきは捨て台詞を残して地面の中へと沈んでゆく)
(――助かった、らしい。恥も外聞もなく地面に崩れ落ちる。もう限界だった)
かはっ・・・うぅ・・・ギリギリ、だな・・・
(高熱を出した時の頭痛を20倍にした程度の痛みを感じつつ、それが収まるのを待つ)
(それでもキャミソールの中の少女の事はきちんと守りきったのは、我ながら賞賛に値する)
(少しはマシな程度になった頭痛を意志力で堪え、包みを解く)
(ぱちりと、人形サイズになった天羽都と目があった)
ああ、アレだ・・・
説明に時間を要する事態なんで、出来れば冷静になってくれると嬉しい。
(言って、暫く黙ることにする。冷静さを取り戻させ、天羽都に現状を把握し受け入れさせる)
(為の時間を与える為であり、この事態を説明する適切な言葉を考える為でもあった)
【置きレス】
>>179 (ばさばさと揺すられて、自分を包んでいるものが緩んでいく)
(慌てて胸とか見られたくないところを腕で隠す)
(本当は足も隠したいけど姿勢的に無理で、下から覗かれたら泣くしかない)
……うわっ!
(幸いにも下からではなく上からだったけど、目の前に巨大な顔が現れてビックリする)
あ、赤鬼!?
……じゃない、えっと、紅裂先輩?
(赤い特徴的な髪は紛れもない、この間都を助けてくれた幽霊が見えるという男だった)
(それ以外にも色々と見えてくる)
(自分を包んでいるパステルイエローの布地は今日着ていたキャミソールのものだったりとか)
(紅裂の背後に見える電柱柱もとても大きかったりとか)
…………はぁ。
(どうやら、また怪現象に巻き込まれてしまったらしい)
(誘拐されて性的暴行とか、そっち系の最悪なことを想像していたので、ついついホッとしてしまう)
(それは間違いでなかったけど、詳しい状況を知らない都には分からない)
(何にしろ、この手のことだと肝が据わるというか、他人事っぽく受け取ってしまう都の性質は今回も発揮されていた)
【置きレスです】
181 :
名無しさん@ピンキー:2010/02/07(日) 10:33:37 ID:Y2tP1sLY
Wikipediaのプリウスに、ブレーキ障害の記述が書かれていない!!!
どこかのカルト集団が言論封圧している可能性が!
>>180 (緩く結んで首から下を隠してやる。人形サイズだからこちらは)
(平気だけれど年頃の少女としては、全裸とは精神的にもキツイだろう)
(もし等身大サイズだったらこちらの平常心が保てないだろうが・・・)
説明が必要だと思うが・・・とりあえず聞いてくれ。
質問タイムはその後だ。
(意外にも落ち付いた様子の天羽都に、事の始めから説明する)
(まず、ある男がピコピコハンマーを使い天羽都を人形サイズにしたこと)
(そこに通りかかった自分が成敗して、元に戻す方法を考えていたこと)
(そのピコハンは、サンタクロースの格好をした怪人が男に贈ったらしいこと)
(その男がある事件に関わっている事や、戦いの事は省略する)
で、何か質問は?
・・・俄かには信じられない話だろうとは、思うけどな。
(この手の事柄は、冷静に話そうとすればするほどに、常識から乖離してゆく)
(一般常識に凝り固まった人間には、納得できない説明だなと、他人事のように思った)
(それでも前言の通り質問を受け付けることにする)
【では解凍に借ります】
>>182 んんっ。
(こちらに向かってくる手にビックリしたが、どうやらずれたりしないようにしてくれたみたいだった)
(でも都がくるまって、彼が触ったのは都のキャミソールで、それはそれで恥ずかしく、顔が赤くなってしまう)
(それでも事態を把握しようと恥ずかしさをこらえて紅裂の説明を懸命に飲み込もうとする)
質問の前に、まずは助けてくれてありがとうございます。
(今の体勢だとちゃんと頭を下げられないけど、それでも会釈程度には首を曲げる)
わたしも色々と普通じゃないことに関わったりしたけど、こんなことは初めてです。
信じられはするけど、今までで一番とびっきりなので、これからどうすればいいのかなって考えちゃいます。
(ただでさえ都は足が不自由な身、これがこのままだったらと考えると不安がふつふつと沸いてくる)
正直、元に戻る方法ってあるんでしょうか?
こうゆう普通じゃないことを知っていて相談できる人はいるけど、こんな突拍子もないことだから……。
(紫一久と水鏡恭弥、久遠ゆりかに兵部晶、この辺りだろうか、紅裂に彼らのとこへ連れて行ってもらっていいものかどうか)
【では、よろしくお願いします。】
んー、多分ある。
断言できないのが辛いところだが。
(あのサンタもどきが言った事が本当とは限らない)
(だが、思いつく方法が幾つもないのだから、それを試すしかない)
俺も幾つか方法考えたけど・・・
天羽ちゃんの知り合いを頼るのは、それが駄目だった時にしよう。
まずは、これだな。
(まさかその相談できる相手が知己の人間だとは露とも知らない)
(彼としては、こんな突拍子もない事態は内密に処理するに限ると考えている)
(黄の衣に包まった天羽都を一度車椅子に座らせて、地面に落ちたピコハンを拾う)
(状況から察するに、このハンマーで対象を小型化させられるらしい)
これを壊すか、或いはこれを使って元に戻せるか。
若しくは・・・サンタもどきをkillするか。あの男をkillするか。
(或いは、命を削るか。あのサンタもどきの言っていた事を考慮するならそれもありだ)
(魔力を含んだ血を飲ませるという方法もある。だが、魔女であるあの女ならともかく)
(一般人である天羽都に飲ませても、大して効果はない気もしている)
(物憂げな瞳でピコハンを見つめ、掌で弄ぶ。強度を確かめると、多分折れる)
(ただ、この手のアイテムを迂闊に壊すと呪詛返しを受ける可能性もある)
うーん・・・これは、悩むところだな。
天羽ちゃんはどれがいいと思う?
(思わず放り投げたくなった)
(他人の命運が掛った選択肢など、関わるものではない)
>>184 そう、ですよね。
風邪ひいたとか、そうゆうレベルのお話じゃないし。
(どうしたものか、これは料理ができないとかそうゆうレベルの話ではない)
(学校どころか、みんなと一緒に暮らすことすら適わなくなってしまう問題だ)
(腰を据えて、ちゃんと考えなくてはならない)
えっ、キルって、殺すってこと?
(ごく普通の選択肢として物騒なことを言い出す紅裂きにビックリしてしまう)
犯人の人は悪い人だと思います。
悪いことをしたら、それなりの罰は受けないとと思うけど、わたしは誰かを死なせてまでっていうのは……。
(そもそも、どうやって殺すのか、言った本人はたぶんその手段を持っているのだろう)
(ただ霊感があるのではなく、危険な世界に住む人と言うことなのだろうが、だからと言って簡単にそうしていいというものではない)
(紅裂が行うということは、都も手を下したと同義だと思う)
サンタもどきというのは、とても大きくて変なイントネーションで話す、お腹がぱくっと縦に割れて口になるサンタですか?
それなら去年襲われて、たまたま居合わせた友達に助けて貰ったけど、とても強そうだったし、退治は難しそう。
(化け物なら殺してもいいのか、とかも思うけど、明確に強い抵抗感は小さい)
だから、まずは無難なところで、そのピコピコハンマーがどんなものか調べてみるかだと思います。
どう調べたらいいかは分からないし、間違って紅裂先輩も小さくなってしまう危険もあるから、ベストな選択なのかは自信ないです。
(助けて貰ったのに、そんなことになったら申し訳ない)
(都が選択することはできるけど、実行するかどうかの選択肢も紅裂にある)
というか、前に先輩は幽霊が見えると言ってたけど、その、プロの人なんですか?
霊能者とか、化け物退治とか、工作員とかスパイとか、そうゆう普通じゃないことの。
つまり、誰も殺さないし、傷つけない方法がいいってことだな。
いいよ、キミのその考えは尊重しよう。
(彼女自身の進退に関わる問題である。誰かを犠牲にしてまで結果を出せば)
(その犠牲を彼女自身も背負い続けなくてはならないという事だ)
(例えその相手が悪人や怪物だったとしても、彼女は割り切れないらしい)
(最もあのサンタもどきを倒すのは、現状では容易ではなさそうだった)
ふーむ、無難な線か・・・
とは言え、この手のアイテムの解析は門外漢なんだが。
生憎とロハでやってくれそうな知り合いにも心当たりはないし。
金を使うにしても時間はかかるだろうな・・・
(結局、この場でどうにかする必要がある、ということだ)
(この状態で長く放置していたらどんな悪影響があるか知れたものではない)
(まず、このピコハンを調べるという案を採用するとして、具体的にどうするのか)
(――回想。あの男はこれで叩こうとしていた。つまり、特別な起動方法は必要なく)
(ただ対象を叩けばいい、と判断してよいだろう。問題は小さくすることにのみ特化した)
(道具である場合だ。起動方法で両方の機能を使い分けられる――という便利な展開はないようだ)
なんかの魔力は感じるんだけどな・・・
(一人呟いて、チープな玩具にしか思えないピコハンを、軽く撫でたり触れたりする)
(魔力は感じられるが、それがどういった性質を有しているかまではわからない)
ん?俺?俺は、通りすがりの悪人さ。
間違ってもプロの人じゃないし、正義の味方でもない。、
そして全ての事態を解決できるスーパーヒーローでもないな。
(何者かと問われて、適当に答える。この場において自分の事を話す意義は感じられない)
(怪物退治をしたことはあるが、それだけで全てを語れるわけでもない)
>>186 すみません、我が儘言える立場じゃないのは分かってます。
(紅裂の言葉に感謝を述べる)
(甘いとかそう言われたっておかしくないのに、ちゃんと話を聞いてくれる)
あまり時間がかかると大騒ぎになっちゃう。
門限までに帰ってこなければ心配して捜されたりしちゃうだろうし、警察沙汰になったら元に戻れてもどう説明したらいいのか……。
(改めて自分が大変なことになってると思い知る)
(交通事故で大けがをおったくらいの大事件で、救急車を呼ぼうにもどこにも電話がない、そんな感じだろうか)
お金なら多少はどうにかなるけど、それも義母さんに話さなくっちゃ引き出せないし。
わたしの知り合い、は最後の手段なんですよね。
(都も門外漢以前の素人で、どう調べたらいいのかさっぱり、だ)
はぁ……
(紅裂が色々触っているのを見ているが、特に何かが起こったり何かに気が付いたりとかはない)
(魔力と紅裂が言っているが、都にはさっぱりだ)
通りすがりの悪人って、不良さんなんですか、紅裂先輩は。
バンドとかそっち系なんかなぁって思ってました。
(と、ここまで言ってそうじゃないと思い直し)
そうじゃなくて、ヤクザとかマフィアとかそうゆうの、とか?
あんまり、そんな感じには見えないですね。
(悪人と言うには親切すぎて、詐欺師なら親切でも自分が悪人だとは言わないだろう)
そうだ、えっと、すごい賭けで、もしかしたら何も起きないかもですが、一つ考えがあるんです。
わたしにも普通じゃない力があるんです。
私に触ると、異能の力が強くなったり弱くなったりする時があるんです。
必ず起きるのではないし、どっちになるかもその時その時でどうなるか分からないんですが。
けど、それで逆転して大きくなるとか……はないか。
(自分で言ってみて、この案はありえないなと恥ずかしくなり、キャミに顔を半分隠す)
(天羽都には両親はいないが、保護者はいる。その保護者が脚の不自由な彼女を)
(心配して警察沙汰にするのは容易に想像できる。もしそんな事になった場合事情が)
(説明できない。どうするにせよ、時間がないのだけは確実だった)
(このピコハンから解決方法を探るのは「現状では不可能」と断定する)
色々やってるぜ。
殺人、傷害、器物破損・・・あとは人類抹殺計画を実行してたり。
・・・ああ、営利誘拐と拉致監禁はやったことねえな。
(上の空で答えつつ、次なる方策を考えている。サンタもどきの言葉を思い返す)
(寿命――命――契約――あのサンタもどきはやたらとこちらの事情に詳しかった)
(遮断。それは関係ない。気が進まないが、もう幾つか具体的に考えられる方法もある)
(思考の渦に囚われていると、思い掛けない提案がされる)
・・・んぁ?異能の増大が出来る・・・って、マジ?
(青天の霹靂とはこのことか。ただの一般人かと思われた天羽都が「普通ではない力」がある)
(と自己申告している。確かに、こんな事態に巻き込まれたにしては妙に落ち付いているとは)
(思ったが、過去の経験と、自分のその力にその態度の根拠があったようだ)
ん・・・ちょっと待ってくれ。確認させてくれ。
そうだな・・・キミに触れた能力者はその力を増大させることができる。逆に抑制も出来る。
そしてその力の発動はキミの任意ではない――確率的で、偶発的、という事か、な。
えーっと・・・つまり、人間の能力のリミッターを解除する力と、リミッターを付ける能力が
ワンセットなわけ?そしてそれを選ぶこともできない・・・
(もしそれが本当なら、相当に厄介な能力――否、制御できないのなら、特異体質だ)
(方向性のない力の発散など自然現象に等しい。制御できない力など、安全装置のない)
(爆弾と同義である。更にややこしい事態になってきてしまった)
>>188 さつ、じん……まっさつ?
(人を殺したことがあって、今こうしてるってことは自首もしてなければ補導されたりもしていない、と)
(紅裂が親切すぎて、それが本当なのかどうかは都には判断がつかない)
(親切な悪人というのも矛盾しているようで成り立つのだろうが、多い例ではないと思う)
(人類抹殺計画って言ったのかな、なんかヒーロー物アニメの敵みたいだけど)
(最後の発言が微妙に悪人という告白を嘘くさく感じさせてしまっていて)
うん、本当です。
紅裂先輩の理解であっているはずです。
目に見えることが起きないと、わたし自身も何が起きてるのかさっぱりなので、教えて貰わないと分からないんです。
相手の人は普通自分の異能がどうなってるか分かるみたいですから、影響を受ければすぐに分かるみたい。
(そう言えば、とここまで言ってから)
先輩って、もしかして幽霊が見える以外にも何かあったりします?
幽霊がよく見えるようになるくらいならあまり悪影響はないかもだけど、他にあるなら気をつけてくださいね。
弱くなるのはともかく、強くなるのは暴走しちゃうことが多いみたいだから。
(力が制御できるなら解決の手助けになるかもしれないが、今は質の悪いギャンブルにしかなりえない)
困ったなぁ……その、犯人の人はほんとに解除方法を知らないのかな?
間違って自分が小さくなったりしたら困っちゃうだろうし、貰った時にそうゆうのって聞くものだと思うけど。
普通の家電なら取扱説明書とか付いてるけど、ピコピコハンマーだしなぁ。
(今さらだけど、ピコピコハンマーにこうされちゃったというのはシュールすぎる)
なんとも、それは厄介だな・・・
(彼女の自己申告によると、能力が発動している自覚すらないらしい)
(思わず顔を顰める。接触がない限りには安全だが、それだけの話だ)
(増大した場合は、能力者本人にも制御できず、暴走するとも彼女は言う)
(リミッター解除とは、制御する意思を放棄するのとほぼ同義なのだから、それも当然か)
俺のは、アレだ。そこまでは物騒じゃないが・・・
大した使い道もないのは確実だな。こんな感じで。
(指先に力を集約する。自転車に乗って漕ぐのと同じくらいの感覚で)
(きらきらと煌めく珪素の粒子が集って踊る。さながら妖精がばら撒く魔法の粉だ)
仮にこれが暴走したら・・・その辺が水晶漬けになるかもな。
某スペース怪獣の作ったクリスタルフィールドみたいに。
それにしても、本当に厄介だ・・・
(仮に紅裂拓兎が魔力を使うとするにしても、限界の何歩か手前でストップがかかる)
(それは深層意識の部分でこれ以上は危険だ、と理解しているからだ)
(天羽都の特質がそのストッパーすら破壊するものならば・・・)
(ふと、そこで考えが止まる。魔力と異能、そして生命力についての考察が浮かぶ)
さあな。知ってるとしても素直に教えるとは思えんし。
今頃家に帰って寝てる頃だろ。膝蹴り二発ほどくれてやったし。
(攻撃に関してはそれなりに手心は加えたので、歩けないほどの重症とは思えない)
(今頃は家に帰ってコレクションを眺めている頃だろう)
・・・アレだな。キミの体質は生命の神秘と異能と化学反応に過ぎない生命活動の境界を
あちこち跨いでいるような気がしてならん。個人的には厄介だけど、同時に調べてみたくもある。
だが、生憎と自分や周囲を危険に晒してまで知的好奇心を満たしたいとは思わん。
だから・・・ってのもおかしいが、とりあえず、コレを試してみよう。
(言って、自分の指先を犬歯で噛み切って、血を流す。真っ赤な血には魔力が込められている)
(魔力とは、生命力を製錬したものと紅裂拓兎は考えている。他の魔術師には他の意見もあるだろうが)
(紅裂拓兎にとってはその解釈で問題は生じていないのだから、その事は考えない)
これを、舐めてみろ。
魔力が詰まっているから、キミの力で増大したら、或いは変化があるかも知れない。
掛けられた呪いを突破できる力を得られるかも知れない。分の悪い賭けではあるが、な。
(あの日も、こんな感じだったなと思いながら、彼女に指先を突きつける)
(可能性としては、自分の能力が暴発するか、抑制されるか、何も起こらないか)
(魔力が減少した状態の今、リミッターを解除されたら、下手すると自滅する)
(抑制されるのは問題ない。何も起こらないのが一番いい)
(事態が好転する可能性は、極めて少ないが・・・胸中で自嘲する)
(結局、自分は彼女を救う気などなくて、ただよいことをする為に精一杯の努力をした、と)
(そんな満足感に浸りたいだけなのだと、気づいてしまった。それが紅裂拓兎という男だ)
【これで元に戻ろうと思うのですが、まだ外ですよね?】
【あと次レスは少し時間がかかると思います】
【了解したぜ】
>>190 うわぁぁ……光ってる、これって……。
(紅裂の指先がキラキラと光る)
(テレビで見たダイヤモンドダストのようにキラキラしたものが指先に集まっていって)
水晶って、このキラキラが水晶に。
(水晶付けになるというのは蔵王の樹氷のような感じだろうか)
(怪獣云々はわからないけど、大災害になってしまうのは何となく分かる)
(伊織津綺子の稲妻と同じく、簡単に触れないよう気をつけないといけない)
教えてくれない、ですか……仕方ないか。
(自分を小さくして掠おうとするような人だから、ひねくれてると決めつけてしまうのは偏見過ぎるだろうか)
(そんな人に下手に出たくはないけど、あまり暴力で脅すようなことはしたくない)
(警察に突き出せればまた別なのだろうけど、それはまた別の機会にだろう)
…………。
(正直、紅裂の言うことはちょっと難しく感じてよく分からない)
(もしかしたら簡単なことを言っているのかも)
【わわっ、てがすべっちゃった!】
>>193 の続き
…………。
(正直、紅裂の言うことはちょっと難しく感じてよく分からない)
(もしかしたら簡単なことを言っているのかもしれないけど、なんかすごく難しく感じてしまう)
あっ……え、血を、ですか?
(小さくなっている都には、指先にたまった小さな血の滴もとても大きなものに見える)
(こんなに出血したら大丈夫なのかな、と思ってしまうが実際には数滴に過ぎない)
…………。
(他にいまできる手段はなく、しなければとても時間のかかる方法をとるしかない)
(舐めるだけ舐めるだけ、と都は自分に言い聞かせて)
わ、分かりました。
(小さくうなづくと、首を伸ばして差し出された指に舌を出して顔を近づける)
ん……んんっ!
(目の前に近づく血の塊に少々怖じ気づいて、つい目をつむってしまったのがいけなかった)
(都は距離感を間違えて血の塊に思いっきり顔を突っ込んでしまう)
けほっ、けほっ、けほっ!
(舐めるどころか、かふっと血を飲み込んでしまってむせてしまう)
(それに拍車をかけて、全身が凍えてしまうような冷気に包まれた)
(都の体が、瞬きする程度の時間であっという間に元へ戻っていた)
(もちろん、巻き付けていただけのキャミソールは都のお尻の下で)
(ちょうど車椅子に座るような姿勢だったのは、それなりに運がよかったというべきだろうか)
けふっ、けほっ……あ…え、え、えっ、ええええっ!!?
【お待たせしてしまってごめんなさい】
(覚悟をひとつ決めると、彼女は血の玉に顔を近づける)
(だが、距離を間違えたのか、べしゃりと思いっきり顔を突っ込んでしまう)
(ピリリっと、身体に微弱な電流が流れたような感覚がした)
(――だが、それも一瞬。ビデオの早送りのように、彼女の頭身が元に戻る)
(当然、全裸のままで。舌打ちをひとつ。羽織っていた紅いコートを被せる)
ビンゴ、だったな。やれやれだ。
偶にはいい方の目も出るか・・・こういう博打は好かんね。
(正直、これで上手く行くとも思っていなかったが、彼女の体質が上手く作用したらしい)
(だが、問題は全て解決したわけではない。この場面を見られた場合、紅裂拓兎は)
(変質者のレッテルを張られて社会的に抹殺されてしまう)
(その場合、今度こそ世界の敵として生きるしかなくなるのだが・・・)
(そんな理由で魔王の下に戻るのも馬鹿らしい)
制服、着られるか?
手伝えと言われてもアレなわけだが。
(できるだけ平静を装って、しかし言葉を曖昧にぼやかす)
(ちなみに制服と下着とエプロンは車椅子の上に適当に畳んである)
(つまり天羽都の尻の下である。問題はそれを着なければならないことだが)
(人通りが少ないとはいえ、誰が通りかかるかもわからない状態だ)
(素早く的確にどうにかしてもらいたいものだった)
>>196 きっ、きっ……!
(大きな悲鳴をあげてしまいそうなのをなんとかこらえる)
(とりあえず被せて貰ったコートで体を隠す)
(胸の辺りは隠せるけれど、微妙に足先が見えてしまうのが辛い)
(せめて膝が動かせれば隠せるけど、胸と足先どちらを選ぶか悩ましくて、辛い)
きっ……あ、はい、大丈夫、です。
その、後ろを向いていて貰えますか?
(紅裂が向こうを向いてくれるのを確認してから、コートを頭にかぶって着替え始める)
(まず最初は何はともあれ靴下、下着、キャミソール、そして制服)
(いつもはベッドの上で転がるようにして着替えているから車椅子の上でだと着づらい)
(かと言って道路に寝転がる訳にいかず、何とか頑張るしかない)
(細かいとこはこの際横に置いておいて、なんとか見た目だけはどうにかして)
き、着替え、おわりました。
もう大丈夫です。
(エプロンの紐を結びながら紅裂に着替えの終わりを伝える)
(なんとか人が来る前に着替え終えて)
Mein Vater, mein Vater, und ho
rst du nicht,Was Erlenkonig mir leise verspricht?
(シューベルトの「魔王」を歌いながら、背を向ける)
(我が主サタンよ。どうか誰も来させないでください)
(契約を破棄したにも関わらず、平静を装いつつ内心で一生懸命に祈る)
(二つのトンファーは制服の懐を膨らませていて、不格好この上ない)
(その願いが通じたのか、着替えの最中は誰も通りかからなかった)
(もし誰か来たら、実力でこれを使って排除しなければならないところだった)
よし、よくやった。十字勲章ものだ。即座に撤退するぞ。
キミの家何処?送ってゆくのもやぶさかではないぜよ。
藪蛇かも知れないが気にするな、鬼よりはマシだ。
(終了宣言を聞いて安堵の余り、妙な事を口走ってしまう)
(紅いコートを取り戻し、トンファーを所定の位置に戻し、右手にハンドル、左手にピコハン)
(このアイテムは何処か安全な場所に封印しておくことにする)
アレだな・・・気をつけろよ。
(もし自分が通りかからなかったらどうなっていたか)
(他の誰かが助けたか。変質者の慰み者になっていたか)
(可能性だけなら幾つもある。だが、この世には注意しても防げない災害はある)
(自分がかつてやってきたことも、ある意味ではそれに近い)
(悪意を持った人間の起こす災禍は、時にどうしても防げない)
(だから、当たり前のことしか言えない)
(彼女の特異体質に関しては思う事は多々あったが、ここでは追及しない)
【そろそろ〆の段階だな】
【言いたいことや伏線張るなら今の内に】
>>198 ふぅ……よかった、誰も来なくて。
(完全に着替え終えてホッと一息つく)
(まだ頻繁に手術をしていた幼い頃は着替えさせてもらっていたし、今回が一番着替えに困ったかもしれない)
わたし、女子寮住まいなんです。
X丁目の真ん中辺りです。
(心なしか紅裂も慌てている感じがする)
(もし着替えを見られていたら、警察に通報だってされかねない)
(紅裂が都を助けたその人だとしても、だ)
(そうなったらとても申し訳なくて、本当にそうならなくてよかったと思う)
今日は本当にありがとうございました。
(車椅子の上でふかぶかと頭を下げて)
先輩は悪人だそうですが、わたしにとっては良い人です。
だって、わたしを助けてくれたんだもの。
ただ悪い人から私を守ってくれただけじゃなくて、元にも戻してくれた。
本当に、どんなお礼をすればいいのか分からないです。
(この間までだったらお弁当かだけど、今はそれもできない)
(異能に関することだから義母にも相談できない)
(何もできない自分が情けない)
本当に、本当にありがとうございました。
あ、そうだ。
そのピコピコハンマーですけど、先輩にお願いしちゃっていいですか?
預けられる人はいるけれど、一度は寮へ持ち帰らないといけないし、その間に何かあったら大変だから。
(誰かに見つかったら、必ず誰かが誰かに使うに決まっている)
(女子寮の中は騒がしくて、こんな滅多に見ない変わったものがあったらふざけて使われてしまう)
あと、犯人については異能を相談できる警察関係の人がいるので、その人に伝えておきます。
被害届とか出すことになるのか分からないけど、それがなくてもやっぱり怖いし。
その時に、先輩のことも聞かれると思うけど、話しちゃうとまずいですか?
【はい、もう1,2レスですね】
女子寮?
ああ、そう言えばそんなのもあったっけ。
(××学園にも遠方から通う生徒の為の寮もある)
(ただ、余りにも縁がない為半ば認知していなかったのだ)
(ハンドルを押してゆっくりと車椅子を進ませる)
礼は必要ないよ。俺が勝手にやったことだし。
目に届く範囲での偽善と自己満足さ。
極悪人でも気が向けば募金くらいはする。
(何でもないことのように言って、軽く流す)
(戦う理由は人それぞれだが、悲壮な顔をして戦う必要はない)
(必死に戦うのはわかるけれど、それでも余裕の態度は崩してはならないと思う)
別に構わないよ。
何処か適当なとこに封印でもしておくさ。
警察は・・・むぅ。どうしたもんか。
まーあ、アレだ。俺のことは出来るだけ穏便に言ってくれると嬉しい。
最低限度、能力のことは伏せてくれ。
(今更警察など恐れはしないが――異能を相談できると、彼女が言ったのが気になった)
(ガンスリンガーという法では裁けない対異能・対異形処刑執行人を、一人知っている)
(人間水晶化事件の犯人である紅裂拓兎は、能力からそれを辿られる可能性もある)
(・・・どうでもいいか、なんて、半ば諦念じみた気持ちもあったけれど)
(暫くして、女子寮の入り口に到着する)
そんじゃ、達者でやれよ。
(適当な挨拶をひとつ残して、その場を立ち去る。今日はさっさと寝るべきだろう)
(アンジェラのこと、天羽都の体質のこと、魔術を使った後遺症のこと・・・)
(考えるのは、明日でいい。うーんと背伸びして、再び「魔王」を歌いながら帰路を辿った)
【では、俺はこれで〆で。二日間ありがとう。お疲れ様】
>>200 でも、わたしの気持ちがおさまりません。
わたしが出来る事なんて少ししかないけど、もし何かできたらさせてくださいね。
(紅裂は偽善というけれど、都がしてもらったことが偽物なら、本物ってなんなんだろう)
(なら、都がお礼をしたいという気持ちも偽善になってしまうのか)
(やはり紅裂の言うことは難しいと思う)
はい、わかりました。
できる限り先輩がわたしにすごく親切にしてくれたって強調しておきますね。
力のこと、水晶のことは体が戻ったことには直接関係ないし、口外しません。
(まさか兵部と因縁があることなんて知るよしもない都)
(しかも殺す殺されるなんて想像もできない)
本当に今日はありがとうございました。
それじゃ、また。
(深々と頭を下げ、紅裂の姿が見えなくなるまで見送る都だった)
【二日間にわたってありがとうございました。】
【途中手間取ったりしてごめんなさいです】
【でも、色々とできて面白いロールができて嬉しかったです】
【スレをお返しします】
名前】伊織津綺子(いおり つきこ)
【年齢】17 高等部2年E組
【性別】女
【身長】168センチ
【3サイズ】85−58−85
【容貌】ショートカット、切れ長で涼しげな目元、きりりとした雰囲気
【能力】電気を起こし、放つことができる。
稲妻を起こして攻撃するほかに、微弱な電流で治療行為なども可能。
【希望】バトル 日常ロール エロールは要相談※ 多少の確定はOK(こちらからも軽度の確定ロールを打つことがあります)
【NG】スカ、相談なしのエロール
過度の確定。特にこちらの考えや反応までを強制的に決められるのはNGとさせてください
バトルの場合、死亡・欠損NGの方とのお相手は、こちらもその間だけ死亡・欠損NGとさせていただきます
グロ展開自体はNGではありませんが、ROMの方への警告も含めまして事前にご相談をお願いいたします
【弱点】放出する電力量に比例して、体力の消耗がある。
大きい電力を発するためには充電が必要なので、短時間での連発はできない。
逆に弱い電力は意思に関係なく発してしまうことも多く、しょっちゅう精密機械を壊す。
【備考】高等部2年。陸上部のエース。ハイジャンプの学生記録を持っている。
一見淑やかな優等生であり、クールでストイックなアスリートとしても知られているが、
素の性格は素直で恥ずかしがり。育ちはいいが謙虚で努力家。
厳しくしつけられたので、少し頭が固いところもある。
兄を異能に殺されており、それがきっかけで退魔の世界へ足を踏み入れた。
*現在の状況
・恋人である迫水直と組んで退魔を行っている
・武道家である祖父と叔父に迫水の能力と退魔のことを知られている
・天羽都の能力によって、ハイジャンプの新記録を出してしまった。
・妖魔にレイプされた記憶を御木本正太郎によって封印され、表面上忘れている。
迫水と御木本の二人は真実を知っている。
・兄の仇である「仮面の電撃異能者」は実は紫一久であるが、そのことはまだ知らない。
・霧原朱音の霊に憑依されている。意識のないときに朱音が勝手に身体を使っていることもある
※ロールの状況により、ご希望に添えないことがあります
【ようやく規制解除されました】
【久しぶりに待機させてくださいませ】
【こーんばーんは】
【お相手していただいてもよろしいでしょうか?】
【こんばんは。こちらでは初めまして】
【今日はどんな感じでお相手しましょうか】
>>205 【そうですね、こちらでは初めましてです】
【やっぱりまずは遭遇、といった感じになると思いますが……】
【雪が降って、限られた場所しか使えない校庭に、サッカー部と陸上部が場所に関して揉めてしまう、とか。】
【その後はまた共闘……と、いった感じですかね……】
【もしくは、学年入り乱れた長距離走の大会中に、多数の生徒が異次元へと放り込まれてしまい、】
【それの元を倒そうと二人で共闘する、とかでしょうか】
【何か他にアイディアがあれば、遠慮なく言って下さい】
【大がかりですね!】
【部活に関しては学部が違うのと、多分そういう話は顧問の先生同士で話をつけてしまうと思うので】
【第二の案でいきましょうか】
【中学部のマラソン大会のお手伝いをしていて、そういう事件に巻き込まれる、という感じでいかがでしょう】
【よろしければ、書き出しをお願いしたいと思います】
>>207 【すみません、大掛かりになっています(汗】
【わかりましたー】
【ではでは、次から書き出しを始めようと思います】
【それと、今日は何時ぐらいまで大丈夫でしょうか?】
【あわせられる様ならそれまで、無理なら凍結……を、早めに申し出ようと思いますので……】
【リミットはおよそ25時前後でお願いします】
【凍結も大丈夫です】
【では、書き出しお願いしますね】
(今日は、中学部のマラソン大会。
生徒からは凄く不評なこの大会だが、授業が一日取りやめ、そして学校外でのイベントとなれば、心躍らせている者も少なくなかった。
学外の、地域では最大規模を誇る公園。
そこに、中学部の生徒たちが居た)
パァーン!
(号砲が響くと共に、一斉に生徒たちが走り出した。
大方の予想通りではあるだろうが、運動部の連中が先頭集団を作る。
走る距離は、中学生にしては長いかもしれないが、男子は10km、女子は4.5kmとなっていた。
中学のサッカー部に入っている馨は、先頭集団より少し後ろを走っていた)
さって……どのくらいを狙おうか……。
(まだスピードを上げていない馨は、少しずつスピードを調整しながら走っている。
男子は男子の、女子は女子のルートを、別々に走りながら、途中で監視している人たちに挨拶をする)
【ちなみに流れとしては、馨がゴール → ある程度たったところから全く生徒が帰ってこなくなる → 捜索】
【という感じでいこうと思っています】
【それでは、よろしくお願いします】
「先頭集団、5キロ通過」
(中学部教師が持っているトランシーバーから、並走係の声が聞こえる)
(陸上部員は中学部のマラソン大会を手伝うのが慣習だった)
(一万メートルと言えば陸上の長距離走の中では一番短い種目だが)
(中学生、それも特に運動部員でもない生徒が走る距離としてはかなり長い)
(近年は教師だけではサポートしきれない行事となっている)
全員ゴールするまで、何時間かかるでしょうか
(先輩部員に訪ねると、2/3もゴールすればイイほうだ、との返事)
ということは、競技終了後に生徒たちを撤収させるのが大変ですね……
(そんなことを言いつつ、どのぐらい時間がたっただろうか)
(ゴール近くのテントの中にいて、ドリンクをそろえたりしていると、最初の集団が見えてきたと誰かが言っている)
【およその流れも了解しました】
【こちらもこんな感じでよろしくお願いします】
っしゃあああ!
(最後の数キロで全力疾走し、見事トップでゴールした馨。
ただ、ゴール直後は息がかなり切れていて、しばらくぐったりとしていた。
そして、次々と生徒たちがゴールしていく。
自分の順位を担任に告げた後、体を冷ますためにその辺をぶらぶらし始めた馨)
ふぅ……頑張ったなー、今年はまさか、トップ取れるとは思わなかったけど……。
(とりあえず、飲み物を、とテントの中に入ってドリンクを受け取ろうとするが……)
あっ。
(コップをひっくり返して、飲み物を零してしまった)
す、すみません……!
零しちゃった、何か拭く物ありませんか?
(やばいやばいと呟きながら、テントの中へ)
(次々生徒たちがゴールしていくが、とあるところでぱたっ、と生徒たちが途切れる。
大体、1/3がゴールした位だろうか。
既に、もう5分近く生徒たちは帰ってこなかった。
しかし、制限時間まではあと5分ぐらいある)
(それを聞いて、教師たちがおかしいな、と呟き始めた)
53分、一秒、二秒、三秒……
(学校行事なのだからタイムを表示する電光掲示板などはない)
(記録係が時間を読み上げ、ゴールした生徒が各自それを自分で教師に告げに行く)
(その一方で、脱落する生徒たちも続出し始め)
(途中のポイントでは人手が足りなくなり始めているらしい)
ドリンク、こぼしちゃった?
大丈夫?代わりのをどうぞ…
(ドリンクをこぼしたという生徒に代わりのドリンクを渡していると)
(先輩部員が呼ぶ声がする)
「伊織、5キロポイントへ行ってくれって」
はい。
(そう返事をしてふと周囲の空気がおかしいことに気づく)
(教師たちが、何事か怪訝な表情をしながら話をしていた)
「8キロポイントから誰も…」
「通過した生徒たちが見当たらない…」
「並走の人数を増やして、点呼を……」
何かあったんでしょうか…?
(誰にともなくそう問いかけながら、ジャージの上にトレーニングコートを着込んだ)
(毎年のことなのだが、手伝っている人たちは大変だなぁ、と思いながら、周囲を見る……)
あ……そうなんです。
すみません……。
(代わりのドリンクを受け取り、それを飲み干す。
もう一杯もらっちゃおうかなー、と思っていたところで、先生たちの話し声が聞こえた)
(……8キロから誰も? そりゃ……変じゃないか……?と、ちらっとだけ聞いた話だけでそう考える。
幸い、自分の体力はまだ余っているし、走ったばかりで体も温かい)
あの、俺も一緒に行きましょうか?
まだ走れるし、コースわかるんで……。
(一体何が起きているんだろう、と考えながら、自分で名乗り出た)
(コースは、5km離れた折り返し地点を往復するというルートを取っている。
今は、折り返し地点にいる先生方と連絡が取れるが、往路の先生たちは引き上げてしまっている。
一方、復路の先生たちは、8キロ地点から9.5キロ地点まで、連絡が取れなくなっていた)
水分補給は大事だから。遠慮なくどうぞ
(と言っても、入っているのはぬるい麦茶だ)
(スポーツドリンクは摂取のタイミングや量によって、体に良くないことも多いので)
(一般生徒にがぶ飲みさせる様なことはさせないらしい)
濡れると冷えるから、服にこぼしたなら着替えさせてもらったほうが…
あ、呼ばれてるから、ごめんね。
(途中のポイントへと言われて上着を着込んでいると)
(今ドリンクをこぼしたと言う生徒が声をかけてきた)
あなたは参加者だから、気を遣わなくて大丈夫。
先生の指示に従ってくださいね。
(これは授業の一環としてやっている学校行事なのだから)
(中学生たちにサポートの手伝いをさせるのは、自分の判断ではできなかった)
(一応断りつつ、自転車を借り、担当教師から説明を受ける)
「自転車でコースを逆行しながら、目に入った生徒の名前をこの携帯で連絡してくれ」
わかりました。
(中学部教師の指示を聞き、行事用のPHSを受け取って、行動を起こすべく教師に背を向ける)
(振り向いた途端、目の前にさっきの中学生がいた)
…っ!
あなた……
(どうやら今の教師の指示を一緒にきいていたらしい)
>>215 ああ、いえいえ、好きに飲んでますんで……。
(スポーツドリンクと麦茶を少しずつ飲みつつ、後ろで話を聞いている。
飲み物がかかったのは、先ほど、防寒用に着込んだウィンドブレーカーだったので、もう気にしないことにした)
ああ、はーい。
(そう呟きつつ、やはり後ろで話を聞いている)
えっ……いや、大丈夫なんですけど……。
(気を使わないで大丈夫、と言われても、やはり気になるらしく、食い下がる。
自転車に乗った伊織先輩を見つつ、周囲を見渡して……)
あ、はい、大丈夫です、行きます!
(話を聞いていて、教師に対して返事をした)
先輩、生徒の名前、わかります?
それに、コース知ってますから案内もできますよ。
一人で行ったら危ないですし。
ね?
(人懐っこい笑みをして、ほら、と屈伸を始める。
もう、自転車の後ろからついていく気満々らしい)
ほら、早く行きましょうよ!
困るわ。
他の生徒たちがどこへ行ったかわからないという状況なのに
居ると確認された生徒まで居るべきところから勝手に離れてしまったら
いつになっても人数確認ができない。
あなたは今日のマラソン大会の参加者でしょう?
仕事をしている人たちとは違うんだから、勝手なことをしていると、私が叱られます。
(厳しい表情を作って正面から言い切った)
(本当に叱られるかどうかはともかく、異変が起こっているらしいところへ一般生徒を連れていきたくない)
コースはわかります。
あなたはそこにいて。付いてきちゃだめよ!
(指をつきつけ、そう言い残してとにかく自転車にまたがる)
(自分のものではない自転車は漕ぎにくいが、それでもそれなりのスピードを出せた)
本当に誰もいない……?
(コースを逆行しながら、嫌な感じがどんどん膨れ上がっていく)
(広い公園内のコースは、行けども行けども無人だった)
(自分の他は……)
(いきなりブレーキをかけて全速力で走っていた自転車を止める)
(それから肩越しに素早く振り返った)
(背後の物音が、あるいはさっきの生徒が付いてきてしまった足音なのか)
(あるいは……)
>>217 え……ええー!?
(確かに先輩から言われたことは正論だ。
しかし、自分は人と異なった能力を持っているという点と、何が起きているのか興味があった。
そんなことを言ってもついて来させてもらえないということは明白。
だからこそ、どう出るべきか迷ったが……とりあえず従うことにした)
……わかりました……。
じゃあ先輩、気をつけて行ってきてくださいねー。
(自転車で颯爽と走り去る後姿を見送り、さて、と呟いて)
……先生、トイレ行ってきまーす。
(担任にそう告げると、トイレへ行くと見せかけて……走り出した。
トイレへ行くルートは、実はコースへのショートカットになっている。
それを知っていた馨は、トイレを経由してコースへと走っていく。
学年一、速いと先ほど認められた足は、自転車相手とて、ショートカットしてしまえば楽に追いつくことができた)
えっと……確かこの辺、なんだよな……。
(途中、わき道からコースに戻ってきた馨は、自転車を漕いでいる伊織先輩を見つける。
そのまま、声を上げずに後ろを走っていたが、後ろを振り向かれたところで姿を見られてしまう)
……あっ、やべっ!
(そう言うと、脇の草むらの中に逃げ込もうとする)
【すみません、共闘する敵NPCについては何も考えていなかったんですが】
【そちらが出してくださるんですよね?】
【それまでこちらは展開の進めようがないので、この状態を続けることになりますけど】
【よろしくお願いいたします】
>>221 【はい、大丈夫です】
【次で少し進めますね】
【ちょっと……展開が遅かったかもしれませんね、すみません】
……さっきの、あの子…?
(姿は確認できなかったが、脇道に飛び込んだ人影は見えた)
(状況からしてさっきの中学生が付いてきてしまったと考えるのが普通だろう)
……もう……。
(戻ってその草むらあたりにいる男子中学生を叱って追い返すべきか)
(それとも言われた仕事をこなすべく、先を急ぐべきか迷った)
もし、妖魔が関わっていたりしたら…急がないと、大変なことになるかも。
(それはさっきの男子中学生も同じことだと思いいたる)
(もし一人で放置していって、何かの犠牲になってしまったら大変なことだ)
ねえ、君、そこにいるなら出てきなさい!
何が起こっているか分からないけど、ついてきたなら、私から離れないで!
(そういいながらPHSを開いて教師に報告しようとする)
中学部の生徒さんが一人、さっきのトップでゴールインした子で……
……?
(通じない)
(いよいよまずいことが起こっていると確信して、声を張り上げた)
君、急いで出てらっしゃい!
>>223 (草むらの中に隠れていたが、ついてきたのがばれてしまったとわかると、仕方ない、と観念して外に出ようとする。
しかし、足に何か重石が乗っかったかのようになってしまい、動くことができなかった)
……あ、あれ……?
(自分の足に手を伸ばし、巻きついていた木の枝を隠れて燃やすと、やっと足が開放された)
……はぁい。
出てきました……。
(大人しく両手を挙げて伊織先輩へ近寄る。
しかし、どこか狼狽しているような様子が見受けられたので、疑問を持った)
先輩?
どうか、しましたか……?
「あれ、馨じゃん。何してるの?」
(突然、背後からかかった声に驚いた。
後ろを振り向くと、最後尾を走っていた生徒だった)
お前こそ……何してるんだよ?
みんなゴールしないから、迎えに来たんだよ。
「いや……途中で、変なところに案内されたんだよ。
先生がこっちこっちって言うから……コースから外れてたけど、みんな従ってたら、こんなとこに」
(生徒が、とある森を指差した。
公園内には森など存在しないはずだが、いつの間にか『それ』はあった。
自分たちはその脇を走るくらいに近い距離にいたはずなのに、それに気づいたのは今だった)
……で、みんなは?
「あん中。でも、さっきっから誰も戻って来ないんだよね……」
……先輩、どうします?
(くるり、と伊織先輩に振り返って尋ねる。
森からは、明らかに禍々しい雰囲気が流れ込んできている)
(早く先へ行かないと、とジリジリしながら男子生徒が出てくるのを待った)
早く!いつまでもそこにいたら、大変なことに……
(焚火のような焦げ臭いにおいがした、と思うと、男子中学生が出てきた)
どうかしましたか、ですって……?
(遊び半分で両手をあげて出てくる様子にいささか呆れて絶句する)
と、とにかく、早く先へ行かないと。急ぐから、絶対にはぐれないでね!
(そうは言っても、彼の足に合わせて走らなくてはならないのは、自転車に乗っている自分のほうで)
(彼がどのぐらい速度を維持できるものか、わからないことにちょっと焦る)
…!…
(その時声をかけてきたものがいた)
(同じ体操着の男子中学生だ。彼は今草むらから出てきた少年に「馨」と呼びかける)
ねえ、君、その違うコースへ誘導した先生、本当にうちの先生だった?
お名前はわかる?
(生徒を誘導したというのがニセ教師だったら犯罪だ)
(だが、生徒たちが見分けられなかったという点がどうしてもひっかかる)
この森へ……?
(そこはぞっとするほど嫌な気配を発していて)
(いわばその森そのものが、とてつもなく強力な妖魔ででもあるかのように)
ねえ、二人で元来た道を戻って、本部へ帰ってくれる?
そして今の話を、他の先生にもしてさしあげて。
私は……
(森の入口を凝視して、ぐっと拳に力を入れる)
(もしかして、焦げた匂いはばれちゃったかな、とひやひやしながらも、何もしてないことを装うことにした。
そして、先輩の話を聞いてこくこくと頷く)
わかりました、先輩から離れませんので。
安心してくださいね。
(矢継ぎ早に先輩から問い詰められると、馨の同級生らしき生徒はたじろいだ)
「え、えっと……コースに誘導したのは、○組の大森先生でした。
確かに……先生に誘導されましたけど。
あっ、でも先生は……後ろ見たら、居なかったんですよ」
(しどろもどろになりながら答えているが、嘘をついているようには見えなかった)
……へー……。
(と、丁度そのとき、一人の男子生徒が森から帰ってきた。
しかし、ふらふらと足取りも覚束無い様子で、立っているのもやっとの様子だ。
それを見て、慌てて近寄り、その生徒に肩を貸した。
男子生徒は、何事か、うわごとのように呟いている)
「森で……みんなが……」
…………先輩、先輩が帰って報告してください。
俺はここで見てますから。
二人一緒に連れて、応援を呼んできてください。
大丈夫ですから。
(男子生徒を、先ほど声をかけた生徒に背負わせ、あくまで伊織先輩を返そうとする。
まだ、自分の手の内を見せるつもり花井)
大森先生ね……
(その名前を脳裏に刻みながら、どうしたものかと思案する)
(一人で退魔を行うことはしない、とパートナーに約束している)
(この森自体が、この次元とは違う次元につながっていることは間違いない)
君!大丈夫?
(その時森から一人の少年が出てきた)
(馨と呼ばれた少年が駆け寄り、その子に肩を貸す)
森で、みんなが?
もう大丈夫よ、君、良く頑張ったね……
(その少年を労わりながら、馨もろとも森から散策路のほうへと連れてくる)
(そこで声をかけてきた少年に、今出てきた少年を背負わせる馨に)
何を言っているの。
お友達がどうなったか、見てわからない?
君も一緒にくるのよ。
こんなところに一人でいてはいけないわ。
(きっぱり言い切って、全員連れて元の本部へ戻ろうと決める)
さあ、先生方がいらっしゃる所へ戻るわよ!
そこから助けを呼んでこないと
大森先生が、ねぇ……。
(あの先生がそんなことするような人だったかな? と考えてみるが、やはり否定するしか頭に出てこない。
ううーん、と小さく唸るも、いい案が頭に思い浮かばない)
……俺、ちょっと見てきます!
先輩、お願いします!
(森で何か起きているということがわかるものの、それから先は自分で確認しないと駄目だろう。
そう考え、やはり人を巻き込むわけにはいかない、と、無理に一人で行くことにした。
そのまま、友達を置いて森へと走り出す)
先輩、お願いしますねー!
(そう叫びつつ、森の中へと潜っていく)
(森へ足を踏み入れたのなら、普通の森とは違い、地面が木の幹で覆われている箇所が多い。
また、その途中途中には何人か、横になっている生徒、先生方が居た。
どれも皆、気を失っていて、揺さぶっても起きる様子がない。
そして、昼間だというのに森の中は薄暗く、夕方を思わせる。
しかし、その先、突如として炎が現れた。
その炎に写った姿は先ほど見た馨の後姿そのままで、どこからか持ってきた松明に火をつけるところだった。
しかも、その火は馨の手から出ているように見える)
(森の奥からは『オォーン オォーン』という、不気味な声が聞こえる。
また、人間の声で『こっちだ、こっちだ!』とも)
君、ちょっと待ちなさい!
(一緒に帰ると言ったそばから、馨はこちらの言うことを聞かずに一人で森の中へと駆け込んで行ってしまった)
(思わず背筋に冷や汗が吹き出す)
(自転車を放りだし、二人の少年に向き直った)
君、これに乗って。
お友達を後ろに乗せてあげるから、急いで本部へ戻るのよ!
そして……
(そこで再び思案する)
(ここへ一般の人を呼んだりしたら、もっと被害は拡大するかもしれない)
(だが、組織的に異次元に対応できるような人間がいるだろうか……)
高等部1年の郡太一郎くんと3年の媛名葵先輩に、このことを伝えて。
(妖魔狩りの組織に何らかの形でつながっている人間、というと、この二人しか思いつかなかった)
(媛名葵のバックが動くかどうかはともかく、彼女は見に来るだけでも来るに違いない)
(郡太一郎のほうは全く読めなかったが、来てくれると信じていた)
それから…
(一瞬ためらい、やはり同じことを言う)
同じ高等部3年の、迫水直先輩にも。
伊織津綺子がここにいるって、伝えて。
(それから身を翻して森の中へ、馨を追って入ってゆく)
君、カオルくん、どこにいるの!
(馨と言うのが姓なのか、おそらく名だろうが、それしか知らないのでその名で呼びかける)
(どうか何事もなく、すぐに見つかりますようにと、焦る気持ちで森の奥へと踏み込んでゆく)
(待ちなさい、と言われて待つような彼ではなく、どんどん森の中へと進んでいく。
しかし、すぐに姿は見えにくくなった……)
「あっ、はい、わかりました!」
(自転車に乗せられた生徒は、伊織先輩の言葉を聞いて、自転車を漕いで行った。
二人乗りなので、よれよれになりながらも、自転車は走っていく)
(丁度、松明に火を付けているところで、その声は耳に入ってきた。
名乗ってもいないのに……何故俺の名前を知っているんだろう、と疑問に思いながら、松明を持って振り向く)
先輩……!?
なんで一緒に行かなかったんですか!
危ないって言ったのに……。
俺は大丈夫ですから、早く先輩は本部に向かってください!
(そう言って、手で伊織先輩を制す)
(地面には、ゴロゴロと野球ボール、ゴルフボール、サッカーボール、テニスボールなどが転がっている。
はたまた、フリスビーや空き缶、瓶、ラジコンなども落ちていた)
あ、あそこ……
(木々がうっそうと生い茂る森の中は、うす暗いが何も見えないというほどではない)
(足場も悪く、用心しながら倒木を乗り越え、けもの道を探して歩いていると)
(前方に灯りが見えた)
(果たしてそこに馨がいて、なぜか松明を持っている)
なんで一緒に行かなかったのか、ですって?
私がそれを聞きたいわ、カオルくん。
君はなぜ、私が一緒に来なさいと言ったのを聞かなかったの?
(怒りのあまり、ピシっと小枝が折れるような音を立てて、指先にプラズマが走る)
(オゾン臭がかすかに漂ってすぐに消えた)
あなたこそ言うことを聞いて!
戻るのよ、今すぐ!
(有無を言わさず馨の腕を掴む)
(強い静電気程度の電流が流れ込む)
(その時…)
…なに……?
えっ、ええっと……。
(伊織先輩の言うことを聞かなかったのは確かだ。
それを問い詰められると、思わず口ごもってしまう。
どうしようか、なんて考えていたところ、手を掴まれて静電気が走る)
痛っ、いったい!
(この時期、静電気が走っても確かに不思議ではないが、濡れている自分の体に流れているとは考えにくい。
となると……どうして? と、思考が巡る)
……先輩、電気……?
……そ、それはいいや。
……えっと、この現象を確かめて……何が起こっているか確かめた上で、そいつをやっつけようとしたんですよ。
先輩、先輩はだから、危ないから引き換えしてください……。
(言いづらいことであったし、言い難いことでもあるので、少し語気が下がる)
……えっ?
(何故か、自分の後ろの方を伊織先輩が見ている木がしたので、自分も後ろを向いた。
そこには……大きな樹が立ちはだかっていて、しかもそれが動いていた。
その樹には……先ほど、生徒が道を案内していたという大森先生の姿があった。
それは、二人に近づくと……『オオオオオオォォォォォォーン』と嘶いた)
……何これ……?
【すみません、書くの忘れました】
【どうやら25時までには収まりそうにないので、後一レス程度で凍結とさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?】
【ちょっと進行が遅かったようですね……すみません】
【ではここでいったん凍結にしましょう】
【結構大がかりなシチュだったから、凍結で何度かやることになるだろうな、と思っていたので】
【その点は大丈夫ですー】
【解凍のご予定などは、今わかりますか?】
>>234 【すみません、本当に大掛かりになってしまいまして……(汗】
【とりあえず、毎日23時ごろでしたら大丈夫です】
【ただし、水曜日はそれより早くも可、です】
【その場合、リミットは大体26時ぐらいまでになりますね】
【伊織先輩のご都合はいかがでしょうか?】
【明日、月曜日の夜が空いてますが、リミットが今日ぐらいまでなので、23時からだとあまりできないかも知れませんね…】
【それでもよろしければ明日でお願いします】
【もう少し長い時間を取れる日となると、11日か12日になります】
>>236 【とりあえず、ちょぼちょぼでもいいので進めたほうがいいかもしれませんね……】
【なので、明日またお相手をお願いします】
【すみませんが、よろしくお願いします】
【では8日月曜日の23時ということで、避難所にてお待ちしてますね】
【ロールを刻むのは私は平気なので、少しづつでもお相手できたら嬉しいです】
【ではまた明晩、よろしくお願いいたします】
【今日はお声かけ下さってありがとうございました】
【お疲れさまでした。おやすみなさいませ】
>>238 【いえいえ、こちらこそ応じてくださってありがとうございました】
【それでは明日、お待ちしています】
【お休みなさいませ】
【スレをお返ししますね】
【伊織津綺子 ◆IorinFNlA2さんとのロールの為にお借りします】
【ごめんなさい、スレをお返しします】
【名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
護身用の道具(昼は拳銃やスタンガン、夜は鹵獲したライフルや自家製の武器を所持)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・虫の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒や耐性など体に付属させる)
・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし)
【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
高等部の文芸誌同好会員。会が週1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。
元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出さている。 現在は友達の家の庭に居候している。
現在、一部で妹による工作が行われている模様。戸籍上も追い出した日に死亡、認識が異形で殲滅指定など、多岐にわたって活動してるとかしてないとか。そのため、武装を強化したとの事。
【プロフ投下】
【少し待機します】
【落ちますね】
【水鏡くんとの、ロールの続きに使わせてもらうよ】
「ちょ、おま(´・ω・`)」
(雄叫びとともに宙を駆けた不知火は、狙い違わず、14℃に襲いかかった)
(腕をひねって銃を無力化し、さらに背後から羽交い締めにして、持ち上げる)
(私を抱え上げられる不知火の力だ。小柄な14℃の体も、軽々と地面から浮き上がらせた)
(私の知るところではなかったが、14℃の能力は、本体にダメージがある場合にしか使えないものだった)
(最低限、痛みを感じるレベルの攻撃でないと、防御する必要がないため、能力は発動しない)
(そして、抱え上げられる、という状態は……まったく痛みすら伴わない)
(もはや、14℃は体のどの部分も水溜りに接しておらず、エネルギーを拡散することができなくなった)
「うわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp;(゜д゜)」
(不知火の膝蹴りが、きれいに14℃の腹に叩き込まれる)
(折れ曲がる体。苦悶の表情→(゜д゜)。奴の手が震え、拳銃が滑り落ちる)
(間違いない、効いている。敵は能力を使えていない!)
いいぞ、その調子だ、不知火! そのまま、止めを刺してやれ!
(これでもう片はついた、と思った。能力を無効化された以上、敵はもう戦えないだろうと思ったのだ)
(しかし、甘かった。向こうにも、少なからず根性というものがあった)
(弱点を突かれても、そこからさらに逆転すべく、あがく姿勢を見せたのだ)
「えい(`・ω・)ノ」
(ガシャーン、と、例の瓶が割れる音がした)
(私は忘れていた。14℃が、いつでも手の中に、瓶を生み出せるということを)
(そして、いつの間にか手の中に生み出した瓶で、奴は不知火の肩を叩いていた)
(瓶が割れ、中の液体が、不知火の体を濡らしている……)
「うん、今のはうまい奇襲だった(´・ω・`)
たぶん、あばら骨が五、六本折れたような気がする。でも、問題ない。
YAHOOな少年、キミの体に、僕のテキーラをご馳走してあげた。これでもう、キミは攻撃できない。
エネルギー伝達テキーラで濡れた体で、僕に触れて攻撃したら、そのダメージは全部キミに逆戻りするから。
そして今、ぶっかけたテキーラは、さっきの水溜りとは関係なく、僕とキミをつないでいる」
(胸の辺りを押さえながら、14℃は起き上がる)
(そして、不知火をつぶらな目で見つめながら、べっと舌を出した)
(そして……その舌を、思いっきり噛みしめた!)
「ダメージを波紋化できる僕が舌を噛んでも、舌は噛み切れない。痛みもない(`・ω・´)
でも、舌を噛み切ることができるような強いエネルギーは、テキーラを伝わる。そして、どこへ行く?」
(「不知火、逃げろ」……そう叫ぶ暇もなく)
(がりっ――と、不知火の肩の辺りに、思いっきり噛んだような歯型が生まれる)
(それは、徐々に深く食い込んで……)
>>244 よっしゃ任せて…って、やっぱそうなる、よなぁ。
うっひゃ、酒くせぇ…
(テキーラの香りに鼻を顰めながら、全身酒まみれになる。
ふんふん、と相手の口上を聞きつつ、それでもがっしりと相手を押さえるのもやめずにいると、
肩に痛みを感じる。ちらりと見やって歯型が喰いこんでいくのも確認して――
それでも、ニタリと14℃に歯を剥いて笑い掛けた)
これでも一応頭の中身はつまってるんでな、そこまでは考えた。
流石に銃をバンバン自分に撃たれたらやべーと思ってたんだよ、目的は…
こういうのはどーかな、とか思いついちゃったんだよな、これが。
(皮膚に食い込んだ見えない歯形は既に皮膚を破り、たらりと血が流れてくるのを感じる。
それでも相手の腕の関節を極めながら、すばやく後ろに回り込むとぐっと腕を喉に回して、
裸締め――スリーパーホールドをぎっちり極めて、頚動脈を締め付ける。
痛みにこちらが負けるか、相手が意識を失うか、あるいは更なる攻撃を喰らうか――)
おめーさんが締めくらって落ちるダメージをこっちに移しても、
血の流れまで変えられるかな?そして「恭弥」が落ちても、オレ様は残念ながら、
色々あって落ちないんだな、これが。
んじゃ、我慢比べといってみよーか。
(ぎちっと筋肉を緊張させて不可視の歯型が食い込むのを防ぎながら、
気管ではなく頚動脈一本に狙いを絞り、相手が人間であれば通用するはず――
の締めで、意識を奪おうとする)
あー、もし全部勘違いでマズったら、後ヨロシク頼むわ、りょーこちゃん。
(自分で自分の手首を握り、痛みを表情には浮かべずにオトリになった少女のほうを見やって)
なんだかべらべら喋ってるから弱点とか付け入る隙ぐらいは見つけられんだろ?
(真剣勝負の最中にも、ヘラヘラした軽い態度は崩さないまま、ニヤリとしてみせる)
【それでは今夜もよろしくお願いいたします】
(メシメシと食い込んでいく歯形。そして、不知火の体にべったりしみ付いたテキーラ)
(拳や蹴りは、もう通じない。向こうは逆に、不知火を攻撃し放題だ)
(一転し、大ピンチに陥ってしまった……こうなれば、私が何か次の手を……!)
(そう思って動き出そうとしたが、不知火の表情を見て、その足が止まる)
(まだ、笑っている。歯型をつけられてそこから血がにじんでいるにもかかわらず、焦っていない)
(まだ、何かやる気だ。この底知れない男は、更なる攻撃の手段を用意している!)
「うぼあー(;゚Д゚)」
(14℃の首に、不知火の腕がきつく巻きつく。裸締め――完全に決まっている!)
(某格闘漫画で言っていた。完璧に決まった裸締めは、絶対に抜けられない)
「こ、こうくるのか(;゚ω゚)……しかも、ダメージを移しても、君は落ちないと言ったのか?
それがっ、どういう意味かはっ、わからないんだっ、すまないっ……。
でも、この攻撃を受けた時、男として『負けられない』みたいな気持ちを感じたよっ……。
我慢比べと言ったの、かいっ……うん、いいだろうっ……!
じゃあ、我慢比べを始めようかっ…………!!!」
(ズババババババッと、不知火の表面に付着したテキーラが波打つ)
(それが、締めつけのエネルギーを不知火の首へと移動させているのだということは、私にもわかった)
(不知火のこの攻撃、14℃の能力を考えると、実のところ、大正解であった)
(気管を締め付ける場合は、苦しみが付属するため、能力が発動しエネルギーが移動できる)
(しかし、頚動脈を締められ、意識が失われる場合は、痛みも苦しみもありはしない)
(そして、本体が気を失った場合、14℃の能力が持続するかといえば……答えはきっと否だろう)
「うおおおお―――――(((((((( ;゚Д゚))))))) 負けないぞーっ、うん」
(14℃は、先に気絶してたまるかと、自分の舌を噛みまくる)
(首締めの力だけでなく、無数の噛みつきのエネルギーも、不知火に移動する)
(不知火の体のあちこちに、噛み傷ができ、血が噴き出し始める……)
(男の世界だ。女子供には入り込めない、男の決闘が行なわれている)
(私には、それを邪魔する権利などない。二人の勝負を、邪魔するなど、無粋の極みだ)
(だから、ここは固唾を呑んで、決着を見守るべきだろう……)
だが断る。
(誇りより勝利が欲しかった私は、二人に近付き、14℃の落とした拳銃を拾った)
(これで14℃を撃っても、そのダメージは不知火に移動するだけだ。奴には攻撃できない)
(しかし、奴の能力を聞く限り、これでも現状をどうにかできるのだ)
弱点……つけ入る隙ね。うん、わかった。なんとかしよう。
(言って、バンッと、二人の背後の繁みの中に弾丸を放つ)
(公園の木々……その中に隠された、植物に水をやるためのスプリンクラーを狙って)
(バシュッと音がして、壊れたスプリンクラーから、あたり一面に水が撒き散らされる)
(もちろん、14℃と不知火の体にも、雨のように降り注ぎ……テキーラを洗い流していく)
「ええ〜……(´・ω・`)」
>>246 てかいってえな!ここは君に上手く決められたとかカッコイイ捨てゼリフほざいて、とっとと落ちろよ三下!
(こちらも気力を振り絞り、意地でも裸締めは外さない、そして、地面の水溜りに触れさせない。
体のあちこちに噛み付きの痛みを感じるが――)
なんかコントロール甘くなってね?
(およ?と拳銃を拾った少女を見直して)
何する気だ…って、その手があったか。
(ぽん、と手を打ちたいところだったが、あいにくと裸締めの最中だ。
「ぱちぱちぱち」と、口で手叩きをして)
てか、この寒空にずぶ濡れになるオレ様のことは考慮してねーんだな、うん。
ま、今のうちっと…
(体を叩く水滴に緩むことのないよう、完全に頚動脈を極めて、あとは落ちるのを待つだけ)
テキーラ浴びて次は水浸しかよ…このベンチコート、高かったんだぜ?
(しっかりと締めながらも、ふざけてボヤいてみせ、器用に肩まですくめて見せる)
「え、あ、ちょ、タンマ、せっかくいい勝負できそうだったのにうぷす(゚ω゚)」
(完全に首を絞められ、そのエネルギーをもうまったく移動させることもできず)
(14℃は、えらくあっさり意識を手放した)
(奴が落ちた瞬間、公園中に広がっていたテキーラの水溜りが蒸発するように消え失せ、瓶の破片も消滅した)
(どうやら、無事に勝てたということらしい……14℃の顔を覗きこむ。間違いなく気絶している)
ふふ、命に比べれば安いものだと思いたまえ。
……と、言いたいところだが、私の命もまた、キミに救われたわけだからな。
私の所属する組織から、弁償をさせてもらおう。水浸しにしたことを償う分……銭湯代も合わせてね。
(最初に投げつけた包丁を拾い、拳銃と一緒に懐にしまう)
(そして、あらためて不知火の方を振り返り)
水鏡恭弥……そして不知火か。今日もまた、新しい仲間に出会えたことを喜ぶべきか。
戦闘が終わったら、ことの次第を詳しく話す、という約束をしていたね?
さっそく、話させてもらおう。いや、ぜひ聞いて欲しい。
(公園らしく、そばにあったベンチに、腰を下ろし、話し始める)
襲いかかってきたそ男の所属する組織……それが「リンクス」だと思ってくれ。
奴らは、こうやって異空間に、異能者だけを閉じ込めて、これを殺害して回っているんだ。
何でも、奴らはそうやって殺した人たちを生き返らせて、自分たちの仲間にすることができるらしい。
私が所属する組織は、主に異能者で構成されていて、リンクスの活動に抵抗することを、目的のひとつとしている。
……つまり、同じようにリンクスに襲われた異能者を見たら、仲間にならないか、と勧誘するわけだ。
(ぴっ、と不知火を指差し)
キミは強力な異能者だ。しかも、他者を回復させる能力を持っている。
我々のところに来ないかね。また襲われても対処できるよう、さまざまな情報を交換できる。
会費とかもないし、任務とかもない。特別な目的がない限り、互いに守り合うだけだ。
悪い話ではない、と思うが……。
(ざわざわ、と風が木々を揺らす。二人のいる場所は静かだ)
(なのに、公園に入ってきた第三者はもっと静かで、それに背を向けていた私は、まったく気付けなかった)
>>248 んじゃ、とりあえずっと…
(ぐったりして意識を失ったのを確認すると、そのへんに放り投げてあったスポーツバックを拾い上げ、
包帯を取り出すと目隠しに猿轡、両手に両足も拘束して自由を奪って地面に転がしておく)
ま、こんだけやっとけば大丈夫だろ。
代金うんぬんは置いといて、だ…聞くだけならタダだし、な?
(包丁と銃を平然としまいこむ仕草にも特に気にした様子もなく、
こちらはベンチに座らずに向かい合わせに立ったまま、とりえあえずぶるっと体を震わせて、
バッグから取り出したタオルで一応拭う仕草も見せながら)
(じっと不思議な話に聞き入りつつ、全身の文様がぼやぼやと輝く。
「左手」の能力で、とりえあず傷口を塞ぎつつ、ふんふんと話を聞き入って)
まあ、今更変わったヤツがいるのはこの街ならおどろかねーが…
中でも飛びっきり、らしいな?
仲間、ねえ…聞く限りじゃーそんなに悪い話でもなさそーだが
(くるり、と入口の方に体を向けて、闖入者を見つめて)
ひょっとしてそちらさんは、また違う話を聞かせてくれるんかな?
それによっちゃ、色々考えねーこともねーけど?
(腕を束ねて、ぐるりと首を回してニヤついた表情で、その人物を観察する)
あ、わりぃ、体冷えてっから、てっとり早くな?
(余計な注文までつけてみせて)
(傷を癒しながら、こちらの話を聞いてくれる不知火)
(自分の傷も治せる……「死ぬこと」を恐れる私たちには、回復能力というのは喉から手が出るほど欲しい)
(聞き終わり、考えている彼の表情から見るに、悪い印象は受けさせずに済んだらしい)
ああ。悪い話じゃない。この組織を組み立てることを立案した私が言うのだから。
誰だって、理不尽に殺されたくはない。そして、死後まで、誰かの駒として働かされたくはないはずだ。
リンクスの仲間につけば、死んでも生き返らせてはもらえる……だが、それじゃ駄目だ。
人間、やはり生きるなら自分の意思を操作などされず、自分のしたいことだけのために生きるべきだ……。
生きる……そう、我々は生存に大きな喜びを感じている。
生き続けていたい、それが我々の望みだ。
だから、さっき言った「特別な目的」も「リンクスに対抗すること」ぐらい重大にとらえている。
さて、その「特別な目的」が、何かだが……。
(それを言いかけたところで、不知火が私を見るのをやめた)
(後ろ……公園の入り口の方を振り向き、声をかける)
(真っ暗な闇だ。そこには、何もいるようには見えない)
(しかし、人がいた。新たなる登場人物が……)
(長い長い黒髪をたなびかせて、音もなく、私たちのそばに歩み寄ってくる)
(小学校4、5年生ぐらいだろうか。美しい黒髪を持つ、可愛らしい少女)
(しかし、髪同様に真っ黒なその瞳には、感情の色がなく、まるで精巧な人形のようだ)
……ミラボー……伯爵……。
(新たなリンクスの使いの出現に、私は立ち上がって身構える)
(彼女こそ、この複製世界の主であり、リンクスの異能者攻撃の際にいつも現れる、敵方の大物である)
(戦闘能力は未知数だが、回避能力、防御能力はほぼ無敵に近い)
(倒すことのできない相手として、仲間内でも知られている……)
(そんな彼女が、なぜ、ここに?)
「……不死には――我々の方が――近い……」
(少女の口が、間延びした、うつろな声を吐き出す)
「…………より生きていたいなら――我々の側に、来たらいい――わ…………。
……リンクスは――あなたの能力を、望む――14℃を倒し――傷を癒した――あなたを……」
>>250 そう…だな…「生きていることの喜び」には確かに、何物にも替え難い。
死んでまで働かされたんじゃ、そりゃたまんねーわ…
(思うところがあるのか、うつむいて目線を隠して、
沈んだ色合いを瞳に浮かべて量子の語りにしばし考えこむ様子も見せて)
ほー、大物さんのお出ましかい。
このへんてこりん空間作ったの、おじょーちゃんだっけ?
みらぼー伯爵、なぁ…
(じろじろと、遠慮なくその小さな人形のような容姿を見つめて、
ふむ、と顎に手を当ててしばし考え込んで)
生きてるのは、たしかに喜びだが、そりゃー前提だろ?
んで、リンクス?とやらは一体なーにが目的だったりすんのかな?
勧誘するんならきちっと説明責任ぐらいは果たしてもらわねーと。
クーリングオフ、とか効きそうじゃねーから、触りだけでも聞かせてみろよ。
こっちのりょーこちゃんは襲われるから自衛してるだけだって言ってっけど?
べっつに今のとこ、オレ様どっちでもいいし。
きっちり腹割って話せねーような相手と手を組むつもりは、さらさらねーな。
(両手を広げて、どちらにつくとも言わずに、じっと二人の出方を窺って)
(不知火と、ミラボー伯爵との間で視線を往復させ、私は考える)
(ミラボーが何をしに現れたのか……私に対抗して、彼を勧誘しに来たのか?)
(それとも単に、私たちを攻撃する前の、気まぐれで会話を切り出してみただけなのか?)
(どちらにせよ、不知火をこちらの味方としてひきつけておかなくてはまずい)
(彼の能力も魅力的だが、ミラボーと対峙して、彼が味方にいない状態で勝てるとは思えない)
「…………前提? ――生きて、することの方が――重要だと、言うこと…………?」
(不知火に見られながら、ミラボーは首を傾げて、問い返す)
(そして、彼を誘うように、自分たちのことを話し始める)
「……リンクスの――目的を、端的に述べるなら――計算を、すること……。
…………リンクスは――ある、複雑な数学問題を計算する、使命を持っている…………。
……リンクスの持つ計算速度では――宇宙の寿命が来るまでに、その問題の答えを出すことが、できない……。
…………そこで、異能者を集め――物理法則を超えた能力を組み合わせ…………。
……宇宙の寿命が尽き、この世が滅びたのちも――無限に存在し、計算を続ける方法を、模索している……。
…………異能者たちについては――肉体は破壊するが――悪くは、扱わない…………。
……いつでも、生き返らせることが可能だし――宇宙の終焉まで、生き続けられることも、保障できる……。
…………基本的には――殺された人たちは――リンクスの中の仮想世界で、平和に暮らしてる…………。
……コンピュータ・シミュレーション――プログラムとして「生きている」……。
…………理解、できる…………?」
(これまで、私はリンクスの「準不死」の正体を空想していたが、これで確信が持てた)
(それは「コピー」なのだ。人間の思考を、記憶を、コンピュータに取り込み、現実と同じように動かす)
(まったく同じ記憶を持ち、まったく同じように考えるなら、それは本人とまったくのイコールだ)
(コピー元が消滅……「死」……しても、コピーが生き続けるなら……生存と変わらない)
……リンクスの正体は、宇宙空間に存在する、人工知能プログラムで動くコンピューターだ。
(私が、横からミラボーの言葉を補足する)
ついでに言うと、奴らには嘘を言ったり、人と駆け引きしたりする知恵……というか、知性はない。
すべて、鵜呑みにして大丈夫だ。そして私たちは、奴らの勧誘に「NO」と言ったってことさ。
(今度は、私が不知火の方を向き、言う)
特に、腹を割って話すようなこともない。我々も、同じように、無限の生命を目指して動いている。
それが、さっき言った「特別な目的」だ。ただ、そこには、機械の都合は入り込んでこない。
我々が望むことのために、自分が自分でいるためだけに永遠の命を目指す。
意志を矯正され、リンクスのしもべになることを拒否する。
私たちの違いは、結局それだけだ。だが、決して相容れない、ドでかい違いなのさ。
>>252 (ミラボー伯爵と、隙屋量子と。
それぞれに、求めた以上の情報をもたらして――)
無限の生命、永遠の生命、ねぇ…
別にそっちの言うこと、信じねーわけじゃねえが…
(ガリガリ頭を掻いて、ほぅ、っと息を吐いて、天を一瞬、じっと見据えて)
結論からゆーと、わりーがどっちも、お断りだ。
オレ様にはオレ様なりに、今の自分気に入ってるんでな。
永遠やら不死やら、残念ながら興味ねーんだわ、これが。
ある意味オレ様もまあ、グダグダな時のわっかの中に閉じ込められてるみてーなもんだから、な。
(自分以外には意味不明の言葉を吐いて、それでもニヤついて)
それでも、ぐるぐる螺旋を描いて、ちっとは変わりつつ進んでる、気がしてるとこなんだよ、最近は特に、な。
だから、そっちの都合でコピーされたり保存されたりすのは、気に入らねー。
それが最大の理由、かな?なんつっても、オレ様の主はオレ様だけ、だからさー。
あと、誰かに負けるのもだいっ嫌いだから、殺されてやるのもNG。
(ごそごそポケットを探って、ミラボー伯爵を見つめて)
ほら、アメやるから今日は帰れ。
(実際キャンディを手で差し出して、この上なくおちょくった上で伯爵の誘いを断りつつ、
量子のほうにばっちり、気味の悪いウインクなんかして見せる)
……どっちも、か……。
(不知火の出した結論は、残念なことに、私の期待に沿うものではなかった)
(彼は、不死というものには、あまり魅力を感じなかったらしい)
(いや……もっと、なんというか、こう……変わることに、何か思い入れがあるようだ)
紅裂くんといい、御木本くんといい、不死はあまり人気がないなぁ……。
魅力的だと思うんだが……永遠に、思うままに過ごせて、何も諦めないで済むっていうのは……。
(ため息をついて、独り言のようにつぶやく)
(ミキモト、という言葉の時、ミラボー伯爵の白蝋のような顔が、ぴくり、と動いた気もした)
「…………螺旋――? 回り、回って――どこかへ行く…………?
……そう――残念――気に入らない――というのは――よく、わからないけど……」
(首を傾げるミラボー。その手に、小さなあめ玉がひとつ渡される)
(何でそんなものを持っていたのか、はどうでもいい。とりあえず、これはそれなりに面白い挑発だ)
(ただ、残念なことに、特別リンクスと近しいこの少女は、皮肉も挑発もこれっぽっちも理解できていなかった)
(じ――っとあめを見つめて、不知火を見て、ぺこりと頭を下げた)
「……わかった――今日は――帰る――『今日は』……。
…………あなたには――勧誘より、強制力の方が――有効…………。
……リンクスは――諦めない――それは、リンクスが制作された時から――変わらない、特徴……。
…………帰る。――14℃は――回収する…………」
(彼女がそう言った途端、縛られて転がっていた14℃が、ぼんやりとした赤い光になって、消えた)
(その現象に効果音をつけるなら、まさに「ティウンティウン」だろう)
(そして、その赤い光から目を離した時には……ミラボーの姿も、消えていた)
(――街灯が灯り始める。遠くからは、人の声も聞こえてくる)
(複製世界は解除され、私たちは、現実空間へと帰ってきた)
(私は軽く背伸びをすると、不知火の方を見やった)
……キミが、我々の仲間になる、と言ってくれなかったのは残念だ。
だが、キミとはつながりを持っていたいものだね。いつかは、気が変わるかもしれないし。
それに、キミ本人でなくとも、キミの周りに、我々に協力したい人がいるかもしれない。
(レインコートのポケットから、小さな手帳を取り出す。それを、彼に押しつける)
我々がこれまでに遭遇した、リンクスの刺客たちのデータだ。能力や、弱点が書いてある。
読んで、身を守るのに使うんだ。キミが守りたい人たちにも、読ませてやってくれ。
そして、我々に興味を持つ人がいれば……隙屋の名を教えてあげてくれ。
待っているよ。私の組織――『ホイル』は。
(自分の組織の名を告げ、私は不知火に微笑むと、公園を出て行った……)
【とりあえず、こんな感じでこちらは締めようと思うのだが、どうだろうかっ?】
>>254 永遠に異形を狩り続けるのがオレ様の目的の一つ、だからな。
今更他人の都合でどうにかされたくないってところ、かな?
(自分のことなのに疑問形で答えつつ、知り合いの名前には眉を跳ね上げて反応したが、特には何も言わずに)
ありゃー…
(平然とキャンディを受け取られて、なぜか敗北感に打ちのめされつつ)
はいはい、今度はお手柔らかに、な。あばよ、らぼちゃん。
(勝手に、中途半端に省略して、ひらひら手をふって、伯爵に別れの挨拶)
(「回収」されて倒したはずの14℃の姿も消えると――
どうやらいつもの現実の側に戻ってきたらしい。
そろそろ自分のタイムリミットでもあったが、少女が差し出す手帳も大人しく受け取って)
ん、まあ、気が向いたら、な。
今日は悪くなかったぜ、りょーこちゃん。また、な。
(去り行く姿にもひらひら手を振って見送ると、もう限界。
すうっと全身の文様が薄れて、一瞬がくり、と膝をつく。
見渡せば、街頭が灯ったなんということもない、いつもの公園の風景で――)
なんだかまた、えらい人と知り合いになっちゃったみたいだな…
(正直唐突過ぎて、量子の言うことも伯爵の言うこともにわかには、受け入れ難い、というのが本音で。
手帳の重みを手に感じながら)
でもきっと、これで終わり、じゃないんだろうなぁ…
ま、面倒の一つや二つ、今更増えても、おんなじだよね…
(どっちも諦めてくれそうにないし…ふぅ、っと息をつくと立ち上がり、バッグを抱えなおして――
ひとつくしゃみをすると、足早に帰路を辿りながら、今日の出来事を思い返す水鏡だった)
【では、こちらはこんな感じで。水鏡バージョンでお話するのは、また次回のお楽しみにしておきましょう。
こちらの我儘リクエストも聞いていただいて、お腹いっぱいになりました。
途中、レスが安定しなかったりで反省もしつつ、たっぷり堪能させてもらいましたよ。
こちらはこれにて締めます。お相手、ありがとうございました。懲りずにまた、よかったらお相手してくださいな】
【ん、見届けた!】
【なかなか濃厚なバトルを楽しませてもらったよ。恭弥くんの方とも、またのんびり話し合いたいものだね】
【いや、こちらも、キミのリクエストのおかげで、予定したところ以上に話を進められたし、満足だよ】
【お相手、どうもありがとう。また縁の合った時にやるとしようね】
【それじゃ、おやすみなさーい。ノシノシ】
【はい、それではおやすみなさいませ。
これにてスレッドをお返しします】
【兵部 晶 ◆oWbpNIMs9Mさんとのロールにお借りします。】
【ゆりか先輩とのロールに、スレをお借りしますね】
(今日は休日。本来ならば、『ガンスリンガー』たる自分は
朝から警察の機動隊などが使用する訓練施設に出かけ、また昼からは
これまでの情報を統計し、異形の出現するポイントへ赴いたりもする)
(時折休みを勧められたりもするけれど、殆ど断ってきた。
必要ないと思っていたし、一人になったところですることもないから)
(だから、今回隊長に初めて自分からそれを求めた時、
彼女はあからさまに驚いていた。けれど、すぐ後に、嬉しそうに頷いてくれた)
『にゃー』
分かってるよ、急かさないで…。時間はまだあるだろ?
(自室のマンションで、鏡とにらめっこしている晶は、
訴えるように足元に寄り添ってくる白ネコに、そう返事した)
(今日は、久遠ゆりかの家へ遊びに行く約束をした。
場所はメールで訊いたら教えてくれた。番地が分かれば、問題はない)
(寝癖などついてはいないか一通り確認して、頷き、深紅のケースを背中に背負った)
『にゃっ』
うん、じゃ、行こうか。
(当然のようにそのケースの上に乗り込んだ白猫、うさぎを確認すると、
ドアを開き、エレベーターを経てマンションの外へと出る)
(真上に登った太陽から守るように、目元を隠す。いい天気だ。
自然と笑みがこぼれる。あるいは、期待かもしれない)
(普段より更に幾ばくか早い歩調で、頭の中に地図を描きながら、彼女の家へと向かう)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
………………………。まあ、予想してなかったわけではないけれど。
『にゃあ…………』
(一人と一匹が、目的地の前で揃えて口を開く。
薄いピンクの壁、灰色の屋根が特徴的な洋館)
(大きくはないと言っていたけれど。普通の一個人が、あまり所有するものではないと思う)
(あのレストランでの食事の様子からして、何となくそんな気はしていた。
中には、あの初老の男性のような使用人とかいるのだろうか)
(ここでまごまごしていても仕方ない。門のところに置かれたインターフォンを押してみる)
(もし持ち物チェックなどされたらどうしようか。
サックスケースの二重底に騙されてくれたらいいのだけど)
【遅くなりました。それでは、よろしくお願いします】
(今回は3日も前から弟に言い聞かせ、客が来るからとトラップをすべて取り除かせた。)
(掃除もばっちりで、家の準備は万全。)
(だから朝起きて、まずしたことは、出来上がったばかりの漆黒のワンピースの最終チェックと)
(台所から自室用の小さな冷蔵庫に、ミルク味のムースと苺のソースを移動させる。)
(手作りできたらいいけれど、来訪者にとっては幸か不幸か、駅前のケーキ屋で求めたもの。)
(味は、ゆりかお墨付きの、最近一番のお奨めショップだ。)
(冷蔵庫を覗き込んで、満足そうに頷くと、窓の外微かに猫の鳴き声が聞こえたような気がした。)
(続いて、訪問を告げる軽やかな電子音。)
(リビングまで受けに行くのがもどかしく、そのまま目の前の窓を開けて、門の所を見下ろす。)
晶くーん、こっちこっち。
ちょっと、待っててねー
(淡い桃色のレースのカーテンを揺らし、窓を全開にして、門の前に立つ一人と一匹に)
(大きく手を振って見せて、まだ冷たい空気に肩を震わせると、そのまま窓を閉め)
(自室のドアを開け放ったままで、階段を駆け下りる。)
(吹き抜けになった玄関の照明をぱちんと点けると、素敵なお客さまを歓迎するように)
(玄関のタイルに、柔らかなオレンジ色の光が降り注ぐ。)
(お行儀よく揃えられた、ゴブラン織り調の生地に、艶やかな紺色のサテンリボンをあしらったスリッパ)
(自分が、この来客用のスリッパを出すのは、これで2回目だった。)
(ピンクの、ゆったりとしたハイウエストのワンピースはパニエも無しの、休日くつろぎ仕様。)
(それでも、玄関先の姿見で、くるりと一度確認をしてから、ドアを開け)
(リボンのついたつっかけを履いて、門の所へと駆け寄る。)
お待たせ、ですわっ
(門を開き、やや強引目に兵部の腕を引っ張りつつ)
(早く早くといわんばかりに、暖かな室内へと招き入れる。)
迷わなかった?大丈夫?寒かったでしょう?
(矢継ぎ早の質問は、少女がこの日を楽しみにしていたことを、如実に語っていた。)
【こちらこそ、よろしくお願いいたしますわ。】
【時間の事は…お互い様なので、言いっこなしですわ。】
>>260 (投げかけられた声に、目線を上げる一人と一匹。
そしてにこりと微笑むと、小さく手を振り返した)
(やっぱり彼女のお部屋は、内装も、彼女らしいんだな、なんて思う)
(やがてドアが開き、ピンク色のワンピースに身を包んだ彼女が現れる。
自分の彼女に対する特別な感情を抜きにしても、充分に可愛らしいと思える)
(ちなみに自分はタイトなストライプズボンにブーツ、
白いシャツに黒いベストとネクタイ、その上にコートとマフラーを着ている)
(このような家であることは予想して、少しばかり普段より上品な
ものを選んできた。とはいえ、元からそう選択肢が多いわけでもないのだけれど)
こんにち、はっ!?
(腕を引っ張られ、なされるがままに玄関へと庭を駆けていく。
驚きはしたけど、不快ではない。むしろ心地よい)
(背中のうさぎが振動に耐えかね、ケースから降りた。
少女に並列するように、隣をとてとてと早足で歩いていく)
…ふふ、先輩がしっかり教えてくれましたから、大丈夫ですよ。
寒さはまだ抜けませんけど、今日は天気がそれなりによくて。
ん、心地良い冷たさ、くらいでしょうか。
…では、お邪魔します。
(玄関の中に入り、一旦ケースを下ろしてブーツの紐を解くと、スリッパを履いて中に上がる)
(ひょっとして、彼女も今日をそれなりに楽しみにしてくれていたのだろうか。
なんて考えるのは、はたして驕りかもしれない)
(でももしそんな事を言われたら、自分はこういうだろう。
「僕の方が、先輩よりもっと楽しみにしていましたよ」、と)
えぇ、ずいぶんと暖かくなりましたわね。
もうすぐ春、かな。
わたし、一年の中で春が一番好きですわ。
そうそう。今日のおやつは、ミルクのムースですのよ。
苺ソース付き。晶くんは、苺お好き?
(ブーツを脱ぐ兵部の姿を嬉しそうに眺めながら、足元の白猫を抱き上げる。)
うさぎちゃんにもね、ちゃんとささみとにぼしのおやつ、用意していますわよ?
(白猫の鼻先を指先でつんつんと突き、ぷるぷると首を振る様子を見て笑いながら)
(玄関のホールに、そのしなやかな白い身体を降ろしてやる。)
入っちゃダメなとこは、ちゃんとドアを閉めていますから、好きなトコで遊んでいいんですわよ。
(少年が担ぐケースを運んでやろうかと、手を伸ばしかけ、止める。)
(兵部の明るい表情に、忘れかけそうになっていた。)
(このケースの、あまりにも "重い" 中身のことを―――)
(自分だって、あのバイオリンケースを兵部が運んであげますと言っても、断るだろう。)
(それは、彼を信用しているしていないの問題ではなく、じゃあ何だ?と問われると、困るけれど)
(自身の性根に染み付いた、習慣に、近いようなものだから。)
(ケースへと伸ばそうと出した手の行方を失って、思わずなんの脈絡もなく、兵部の頭を撫でてしまう。)
……よ。……よしよし、迷子にならず、よく来れました。
(部屋に案内して、コートを脱いで苺の形をしたラグマットの上に座るよう、兵部を促す。)
(8畳ほどの部屋の中には、アラベスク模様が描かれた白いベッドに、カーテンと似た色のベッドカバー)
(ベッドサイドにある小さな引き出しの上には、クラッシックな薔薇柄の傘を被ったスタンドランプと)
(その古金色の足元には、硝子のケースに入れられたクリスタルの薔薇。)
(ラグマットの中央には、しつこいぐらいに苺型テーブル。その上に、ポットとティーセット。)
(先程ゆりかが顔を出した窓の下には、白いソファーと小さな冷蔵庫。)
(窓の横には、ゆりかにしては珍しい、黒いワンピースがかけられていた。)
(……恐ろしいぐらいに、勉強の匂いがしない部屋だった。)
(ポットからカップへ紅茶を注ぎながら、兵部に話しかける。)
わたしね、このお部屋にお客さまが来るの、初めてですのよ。
ふふ……子供っぽいかな?
わたし、昨夜は楽しみで、あまり眠れませんでしたわ。
>>262 ですね。春になったら、お花見とかもいいかもしれません。
…あ、すみません、わざわざ気を遣わせてしまって。
いちご、大好きです。とっても楽しみにしてますねっ。
『にゃっ、にゃっ』
(そういえば、それは彼女は手作りなのだろうか。
どちらにせよ、嬉しいのは変わらないけれど。なんて事を考える)
(床に降り、くしくしと自分の鼻をかくうさぎ。そしてそのまま、ゆりかの足元に移動してきた)
(おやつの話を聞いて待ち切れなくなったか、あるいは
久し振りにあった少女にもっと構ってほしいのか。両方かもしれない)
―――――――。
(彼女が、自分の得物が何丁も入ったガンケースに手を伸ばす。
返り血のように色の濃い、深紅色のケースに)
(善意だろうし、ここは甘えておくべきか、とも考える。けれど、少年の表情は明るくはない)
(彼女の家系についても教えてもらったし、それの扱いに手慣れているのも
分かる。けれど、やはり自分にとって『銃』は人殺しの道具でしかなく)
(頭では理解しているつもりだけど。彼女だけには、触れてほしくなかった)
………あ。
(ぽふ、とそんな手が、頭の上に乗せられる。暖かくて小さな、彼女の手)
(嬉しくて、顔がほころぶ。そうだ。自分のエゴでしかなくとも、
あんな道具を持って生き物を殺しに行くより、こんな風に使ってほしい)
えへへ、ばっちりだよっ♪
(頭を撫でられ、子供のように無邪気な笑みを見せる晶。
こうしている時だけは、彼は一年前の自分を取り戻せるのだろう)
(そのまま小動物のように、とてとてと彼女の後をついていく一人と一匹。
部屋に案内され、コートとマフラーを脱ぐと、ちょこんとラグマットの上に座った)
……………。
『にゃあにゃあ』
(膝の上のうさぎ共々、落ち着かないように、部屋の中を見回す)
(いかにも可愛らしい、少女趣味な部屋だ。今までに
入ったことのある、どの女性の部屋とも似つかない)
(けれど、それが彼女らしいんだと考えると、段々と慣れていけるような気がした)
へえ…意外ですね。………とっても嬉しいですけど。
僕もちょっとドキドキしてますけど、先輩といっぱい遊びたいから、頑張って寝つきましたっ。
(お茶を注いでくれる彼女に「ありがとうございます」と
小さく一礼し、にこにこしながらそんな返答をする)
(足元にまとわりつく白猫の姿に和みなつつ、兵部の頭に手を乗せたまま無邪気な笑顔を見つめる。)
(ずっと、見せて欲しいと思っていた表情が、目の前にある嬉しさに、自然と顔が綻ぶ。)
(自分の我が儘でしかないとは解かっていても、大切に思う人はいつも笑顔で居て欲しい。)
(みんなみんな、笑顔で過ごしていて欲しいと、思う。)
(ぼんやりと、様々な人々の顔が過ぎっては消えていく。)
『にゃあにゃあ』
(うさぎの鳴き声で、ハッと我に返り、琥珀色の紅茶が注がれたカップを兵部に差し出す。)
お砂糖とミルクは、これね。
(自分のカップにも手早く紅茶を淹れ、ティーセットの脇に置いてあったタッパーを開き)
(中から茹でささみを取り出し、うさぎの鼻先にちらつかせる。)
(部屋を見回す様子に、少しだけクスッと笑って)
女の子の部屋、珍しい?
晶くんって、モテるんですわよね。聞きましたわよ、晶くんのクラスの子に。
今年のバレンタインは、チョコが殺到するみたいですわよ?
今から、慣れておかないとね。
(そういえば、あの車椅子の少女。天羽都の事も、相談したいところだったが)
(今日はまだ、この"普通の休日"を、楽しんでいたかった。)
意外?そう見えますの?
晶くんは、予想通りですわね。きちんと睡眠をとってそうな感じ、ですわ。
真面目、ですもの。……あ、もちろんこれは、純粋なる褒め言葉ですわよ。
(言いながら立ち上がって、壁にかけてあったワンピースを手にする。)
(漆黒の、柔らかそうなそのワンピースは、胸元が黒のサテンリボンで編み上げられ)
(袖は透け感のあるシフォンのマトンスリーブ、スカートも、同じ素材を何枚も重ねて作られている。)
(袖口や三段ティアードのスカート裾には、上品な黒のレースが飾られていて)
(ハンガーに引っ掛けられている、リボンが付いたゾウリムシ状物体には)
(少年のケースを思わせるような、紅い紅い薔薇の花が一輪。)
……これ、わたしが作りましたのよ。
(ふわりと黒いスカートを翻し、身体にあててみせる。)
(ゆりかの服にしては、少しスカート丈が長めの様子で……)
晶くん、着てみない?
>>264 はい、ありがとうございます。
『にゃにゃあ♪』
(差し出された紅茶には何も入れず、ストレートに飲む。
少しだけ冷えていた体が暖まり、ふう、と息を吐く)
(一方うさぎは、上半身を伸ばしてテーブルの上をつぶらな瞳で見つめていた。
そして今か今かと開くのを待ちわびた様子で、ゆりかの挙動を眺めている)
『あむ、あむ』
………相変わらず、行儀が悪いなぁ…。
(そして鼻先にちらついたささみに一早く口を伸ばし、嬉しそうに咀嚼する)
(そんな隣で、正座しながらカップを両手で支えている晶が、呆れるような声を出した)
え…ええっ?!どこ情報ですか、そんなの…。
………あるわけないでしょう。
(以前は、友人はかなり多い方だったと思う。けれど、
私生活を放棄し、異形狩りに打ち込むようになってからは
人付き合いはそれなりに減った。未だに友達でいてくれるのは、
昔からの長い付き合いの、少数だけだろう。いい人達だ)
(だが、女性の友達ともなれば更に少数だ。こうなった後も
気軽に話せる同学年の人間と言えば、天羽都くらいしかいない)
(そもそも親しさを好意と変換する少年にとって、
それほど話したこともない人間が自分に好意を抱いているなど、信じられない話だった)
クラスメートで、あなたにそんな冗談を言いそうなのは…光二かな。後は洋次郎とか。
(思いついたクラスメートの名前をぽつりぽつりと挙げていく)
(妙なことになった。いつ彼らと遭遇したのかは分からない
けれど、彼らならその事で自分をからかいかねない)
(僕は一向に構わないけれど、万が一それが彼女に迷惑をかけるような結果になったら、困る)
ええ。先輩はたくさんお友達がいて、みんなの人気者なイメージでしたから。
(彼女が手に取る黒いワンピースを眺める。これまた意外だ。
自分と違い、彼女が黒い服を着た所は見たことがない。
でも、それはそれで一味違った雰囲気があるかもしれない。
説明を受けながら、そんな事を考えていると)
………え?
(そういえば、以前のレストランで、そんな話をしていたことを思い出す)
(あんな小さなことを本気にしてくれたことも、何より彼女が自分のために
わざわざ時間を割いて、手作りしてくれたことが嬉しくて)
着ますっ。
(気付いた時には、色々と重要なことをさし置いて、返事をしていた)
猫ですもの。
このぐらい、お行儀が悪いほうが、可愛いですわ。
それに、この子たぶん去年生まれでしょう?
そのうち、2、3年もたてば落ち着きますわよ。きっと、ものすごく美人猫に育ちますわよ。
(言葉が通じていたのなら、きっと『旨い旨い』と言っているに違いない、お行儀の悪さに微笑み)
(続いて、にぼしを取り出して、開いた口の中に放り込んでやる。)
その、コージヨージさんが、どんな方かは知らないですけれど…
これは、冗談なんかじゃなくて、信頼置ける情報ですわよ。
だって、晶くんのクラスの女の子が、仰っていたんですもの。
バレンタインが、楽しみですわねー
ちゃんと受け取って、ちゃんと全部自分で食べなきゃダメよ?
(床でにぼしにがっついている白猫顔負けの行儀の悪さで、きしきしと笑ってみせる。)
(まだ幼い表情ではあるけれど、かなり整っている顔だちの彼は、きっと本当にモテるのだろう。)
(なによりも、天羽都が適当なことをしゃべるとは思えないし)
わたし、が?
(きょとん、として兵部を見つめ、そしてプッと吹き出す。)
…ふふっ、ごめんなさい……そうですわよね、晶くんは中等部ですものね。
わたしが……いつも一人でいる、なんて…知らないですわよね。
普通のお友達は、今は居ませんわ。……あまり、作らないようにしていますもの。
……………
(自分が作ると言ったとき、恥ずかしそうにしながらも、喜んでいた兵部の姿を思い出す。)
(だけど、いざとなったら、さすがに断るだろうと思っていた。)
(まさか、ここまで即答で、どちらかと言えば元気良く『着ます』の返事が、返ってくるとは)
(全く想像していなかった出来事で……)
あ…ほんと、に?
(ぱぁーっと笑顔になって、ワンピースを抱き締めたまま、兵部の隣にすとん、と座る。)
えっと…これ、自信作ですの。
背中がシャーリングになっているから、多少サイズが違っていても、大丈夫だと思いますわ。
そうだ!コレを着て、一緒におやつ食べましょうね。
ティーパーティみたいで、きっと素敵ですわ。
………っと…着替えるには、脱がなきゃダメですわよね。
(そこまで捲くし立てて気が付き、兵部にワンピースを渡して立ち上がり)
わたし、もう少しお湯を沸かしてきますわ。
(そう言うと、兵部を残して部屋のドアを閉め、ぱたぱたとスリッパの音をさせながら1階へと降りていく)
>>266 『う゛るるる?』
そうなんですか………?
(次のにぼしを口の中で噛みしめつつ、不満そうに喉をうならせる。
どうやら、自分は今でも充分美人だ、そんな主張をしたいらしい)
(晶はそんな彼女を、うさん臭そうな目で見つめる。
確かにお利口だし、手のかからない方だけど、こと食べ物に関しては
意地汚い方だと思う。それは実際にこの猫と言葉を交わしみてて、深く思った)
うん…まあ肝に銘じておきます。
どちらにせよ大変なのは、覚悟してますから。
(まさかとは思ったけれど、今年に至っても当然のようにチョコを要求してきた級友。否、悪友たち)
(父や兄に作るついでだし、喜んでくれるから構わないと
去年までは思っていたけれど、自分がこうなってからも頼んでくるとは思っていなかった)
(よほど自分の作るチョコがお気に召したのだろうか。
カレーと同じく、誰が作っても味なんて変わらないと思うのだけれど)
(また女性から貰ったら貰ったで、1ヶ月後には返さなければいけない)
(そういえば、目の前の彼女は自分に作ってくれるのだろうか。
ちょっと期待した眼差しで見つめてみる―――が)
(そもそもこんな手作りの洋服を作ってくれた時点で、
自分には過ぎた幸福だ。これ以上求めるのは、罰が当たるだろうと、微笑みながら両目を瞑る)
(そこに、珍しく若干声のトーンが下がった彼女の声がかけられた。
らしくないと思う。その裏には、自嘲するような意志が込められていそうで)
…どうして。
(だから、そう訊ねた。彼女なら、容姿的にも性格的にも
クラスの人気者にならないはずがない、そう自分は考えるから)
(もっとも、呟きは小さく、もしかしたら聞き取れなかったかもしれない。
それ程には、彼女の告白が自分にはショックだった)
『にゃあ〜』
(彼女からワンピースを渡されるままに、頷き、彼女が去り行く
姿を見送る。一通りにぼしを食べ終えたうさぎも、ゆりかの後を追っていった)
(少し呆然としていたが、やがてその疑問を後に回すことにして、服を脱ぎ始める)
(よく考えれば、奇妙な状況だ。意中の女性の部屋で一人、着替えることになるなんて)
(心臓の鼓動がより早くなるのを感じながら、脱いだ服を綺麗に
折り畳みつつ、ワンピースを被り袖を通していった)
【ち、ちなみにお訊ねするか迷ったんですけど、
ゆりか先輩のお部屋に姿見ってありますか?】
そうですわよ。体育館裏に居たときから、あの3匹の中では一番綺麗な子でしたわ。
他の子も、なかなか愛嬌があって可愛らしかったのですけれど
目と鼻の位置、耳と頭の輪郭の大きさ、素晴しいバランスの子だわ。
(にぼしを飲み込んだ白い喉を、そっと撫でてやると、ぐるぐると微かな振動が伝わってくる。)
ふふ…いくつ貰ったか、こっそり教えてね?
わたし、可愛い弟がたくさんチョコを貰うの、ちょっと自慢ですもの。
(まさか、受け手としてだけでなく、チョコの作り手としても、兵部が大人気であることなど夢にも思わず)
(にっこりと笑って、首を傾げてみせる。)
(聞き取れないほどの小さな声で、兵部が何かを呟いた。)
………?
(変わらず、笑顔のままで兵部を見つめた。)
(普通の友人なんて、作れるはずが無い。)
(親しくすればするほど、長く付き合えば付き合うほど、友人の頭には疑問符が浮かぶであろう。)
(その疑問符から逃げる為に、父の友人の勧めもあって、この町のこの学園にやってきたのだから)
(階段を降りきったところで、小さく溜息。)
(ふと足元を見ると、小さな白い塊が、足元にちょこんと座って見上げていた。)
…あら?
ふふ、台所に一緒に来たって、美味しいものは無いですわよ。
『にゃ』
(笑いながら白猫を抱えあげて、お湯を沸かすべく、台所に向かった。)
(がちゃ)
(ノックの予告の欠片もなく、ドアが開く。)
なー、ユーリャ。
2階のシャワールームにある、ドライヤーだけどさぁー
(そんな事を言いながら、開け放たれたドアの間から、無遠慮にのそりと部屋に入り込む。)
(ぱっと見、170センチ近い長身の姿。)
(目を惹き付けるのは、明るく輝くプラチナブロンド。まるで宗教画の天使の如く、美しい巻き毛。)
(その毛先からは、ぽたぽたと雫が落ち、床を濡らしている。)
(白いコットンシャツの前を肌蹴て、胸元には片羽モチーフが飾られた無骨な銀のネックレス。)
(ジーンズに突っ込んだ裸足を2歩ほど進めて、その足が止まる。)
(青年の青い瞳に映ったのは、いつもの金色の髪ではなく、鳶色の髪の小柄な姿。)
・・・……あんた。だれ?
【しまった、それを書いていなかったですわ。】
【一応、三面鏡になるドレッサーがあります。】
【少し離れて見れば、全身が映ると思いますわ。】
>>269 よい、しょっと…。
(背中の部分の紐を締め、袖をもう一度しっかり伸ばす)
(上質な素材が使われているのだろうか。着心地がいい。
あるいは彼女が丹精を込めて作ってくれたからかもしれない)
………♪
(ドレッサーの前で、洋服に乱れがないか確認する。そこに写る、
彼女の手作りのワンピースを着た自分を眺め、満足そうに微笑んだ)
(女性の服を着ること自体に、抵抗感はほとんどない。
姉がいた頃は、兄が喜ぶなど、様々な名目で色々着せ変えられていたから)
(その度兄に、「もっと男らしくしろ」と言われていたけど、
でも「似合ってはいる」と言ってくれていたし、満更ではなかったと思う。自分も好きだった)
♪ ♪ ♪
(だからこうして彼女が作ってくれた洋服に関しては、とても光栄に思う)
(ふわりと体を回し、シフォンのスカートを揺らしてみる。
可愛いけれど、どこか大人っぽく、とても好き)
(彼女に上げるプレゼントを用意してきて、本当に良かった。
こんな貴重なものを貰っておきながら、手ぶらでなんて来れなかったから)
………それにしても。
(鏡に写る自分の姿をまじまじと眺める。白い肌、大きな瞳、長いまつげ。
自分で言うのも何だけれど、本当に少女的だと思う)
(いつぞや、姉がこんな風に己の顔を見て、「神様ってショタコンだったのねぇ…」
と、溜め息混じりに呟いていたのを思い出す。その時意味は分からなかったけど)
(段々と男らしく、カッコよくなっていくクラスメートを見て、
時々自己嫌悪に陥ったりもした。でも、こんな特典があるのなら、
もうしばらくは、こんな幼い顔立ちでもいいかもしれない。そう思っていたその時――――)
【了解しました、ありがとうございます】
【長くなりますので、二レスに分けますね】
>>271 ………っ?!
(呼びかけられた声に、思わず振り向く。その声は彼女のものではない、男性のもの)
(ラフな格好に身を包んだ彼は、まるで外国人のモデルのように
美しく、はだけられている胸から恥ずかし気に目を逸らし、自分の胸の前に手を重ねた)
(そうして戸惑いながら、思考を巡らせる。
ゆーりゃ、その名は恐らくこの部屋の主のもの。そう呼ぶ彼は、家族だろう)
(父は亡くなったと聞いた。弟がいると聞いたが、
この見た目はどうあがいても小学生には見えない。となると、兄か?)
(彼女以外にも、今家族が家にいたのか。よく考えれば、
あってもおかしくない。さて、どうしようか)
(素直に素性を明かすか。巧妙に異形、警察の部分を隠せば不可能ではない。
だがしかし、この格好はどう説明したものだろう。
少々面倒なことになる。それならば―――――)
――――もう、レディの部屋に入る時はノックするのが礼儀でなくて?
そういうあなたは、お姉様の…お兄さんかしら?
(いつもより更にトーンを上げた、やや甘ったるい声が
彼の耳朶を打つ。目の前の、鳶色の髪の『少女』は
不機嫌そうに頬を膨らませると、不思議そうに首を傾げた)
(少女にしてはほんの少し張った肩と、少年特有の細いウェスト。
そこの背徳的な箇所に気付けば、あるいは見破れるかもしれない)
【2/2】
(驚いた。)
("あの姉"の部屋で、見知らぬ美少女――姉の友達?――が、機嫌良さそうに鏡を覗き込んでいた。)
(―――驚いた。)
(別に、大事なことだから二回思ったわけではなく、自分の思考を反芻してしまうほど驚いていた。)
(目の前の美少女の、長い睫毛が恥ずかしそうに伏せられる。)
(顎に拳をあてて視線を落とし、あぁ、と小さく声を漏らして)
(シャツのボタンを、3つほど留めてみせる。――3つでは、あまり意味は無かったかもしれないが)
お姉様?
(この少女の体格にしては、僅かハスキーかもしれない声が、甘く告げる)
(この上なく、素敵な単語が、耳に飛び込んできた。)
(眉を寄せて、少しだけ首をかしげる仕草は、ゆりかと似ていると言えなくも無い。)
(そして、一つの結論が彼の中で勝手にまとまったらしく、薄い唇の口角が上がり、笑顔になる。)
ナニナニ、そういう趣向?趣旨?
なんつーのかなぁ?ユーリャも、やるじゃん。
俺?
お兄さんに見える?
(彫刻のような見た目と反して、軽い口調でへらりへらりと兵部に笑いかけながら、部屋に入り)
(ベッドの上に、どっかと腰を降ろす。)
(まだキラキラと雫の落ちる髪の毛を、肩に引っ掛けたタオルで乱暴にごしごしと擦りながら)
マァマァ、そんなに膨れないでさぁー。ちょっとこっち来なよ。
折角、かぁいい服着てんじゃん?AKBみたい。
(兵部に向かって手招きをして、ベッドに座った自分の隣を示す。)
俺はね、ゆー…あぁ、久遠ゆりかね。
ゆりかのオトコ。
俺、この家で囲われてんの。
(ゆりかよりも色の薄い青の瞳を細め、クスクスと笑いながら、兵部に話しかける。)
じゃあ、今度は俺からの質問、な?
黒いドレスがお似合いの、この麗しいレディのお名前は?
>>273 (―――――よし。)
(表向きは無害な少女を演じながら、内心頷いてみせる。
昔取った杵柄とでも呼ぶべきか、いやそこまで昔でもないし
杵柄っていうほど誇れるものじゃないよなどセルフツッコミが
多数心の中で飛んできたが、全て黙殺することに成功する)
あら、違うのかしら?
(そして、軽薄に笑うゆりかの兄(仮)。兄は愉快そうに、
笑いながら、部屋へと侵入してくる。少女は怯えたように、少しだけ後ろへ下がった)
(――――が、正確には違う。姿見のそばの、
足元に折り畳まれた男物の服に気がつかせないためだ)
(その場にしゃがみ込み、じっと純粋な瞳で兄(仮)を見つめている。
が、やがて手招きをされると、少しの間考える仕草を見せ――――隣に移動した)
(それでも警戒はまだ解けていないと主張したげに、間に人間一人ほど感覚を開けている)
……そん、なっ………。
(「ゆりかのオトコ」。目の前の兄(仮)は確かにそう言った。
冷静に考えれば、有り得ない。有り得ないはずなに、
彼女のこととなると、冷静に判断ができなくなる)
(恐らく、これは兄(仮)の悪ふざけだ。そうに違いない。
そう思いながら、やや潤んだ目で、隣の美しい青年を睨み返す少女)
………お姉様は、そんな汚らわしいことをするようなお方ではなくてよ。
(それだけ言うと目を閉じ、ぷいっとそっぽを向いた)
(そして、ぼそりと小さな声で兄(仮)の質問には答えてやる)
アキ。名字は教えてあげないわ。
(少女はご立腹、といった様子で彼に視線すら向けないようだ)
(なんだろうな?)
(と、部屋に入りながら、怯えた様子を"見せている"少女から、わざと視線を逸らしてやる。)
(仕草は愛らしく、恐怖と好奇心に彩られ、まるで生まれて初めて人間を見たような小鹿のよう)
(―――完璧。)
(だからこそ、瞳の奥にある、冷静な色が際立って見えた。)
(まぁ、姉の部屋に一人で居るような少女だ。只者では、無いのだろう。)
(少しだけ、その澄ました顔をくすぐってやるかと、かけた言葉に、意外なほど反応を見せた。)
(冷静な色を保っていた瞳が一瞬揺れて、声が震える。)
(しかしすぐに、完璧すぎる表情に戻って、可愛らしく拗ねた表情で睨み上げてきた。)
(―――この女、面白ぇ)
汚らわしい…か。
アキちゃんから見たら、そういう風に映る?
(少し寂しそうな表情で、そっぽを向いた少女に手を伸ばす。)
……汚らわしい、ってことはさ。
ゆりかのオトコって、どういう事なのか、アキちゃん知ってんだ。
へぇー…
(少女の白い頬に触れるか触れないかのところで、長い指を滑らせる。)
アキちゃんって、意外と大人だね?
(低く掠れた声で、そっと囁き、微笑みかけ)
(不意に頬から手を離して、素早い動作で、少女の小さな肩をグッと抱き寄せ―――)
(―――て、みたら、意外と骨ばっていた。)
(華奢なの?痩せてんの?)
(それにしても、身体の大きさにしては、肩が張り過ぎている気がしないでもない。)
(頭の中が、?でいっぱいになったところで、上半身を屈めて兵部の顔を覗き込む。)
(長い睫毛に縁取られた、大きな瞳をじっと見つめ)
……………男?
>>275 ええ、全くよ。わたしとお姉様は、そんな関係ではないもの。
(頬を弄う彼の指を、目を細めて煩わし気に見る)
(耳元で囁かれ、ひゃっ、と小さな声を上げながら、
さらに距離を取ろうとする―――が肩に回された手がそれをさせなかった)
いや……や、めっ、………!
(怯えたような声を出しながら、それでも抵抗する素振りを見せる)
(―――――ここまでは、予想通りだ。後は、
彼の名前を聞き出す流れに持っていけば――――)
(そう打算していた少女の目が、驚きの色に満ちる。
悟られた。よほど女性を抱き慣れているのか?この兄(仮)の腕は)
(恐らく弁明は不可能だろう。生半可な自信では、
今まで女性だと思っていた人間に訊くような言葉ではない)
――――ちっ、仕方ない。
(その瞬間、少女だった少年のトーンが変わる。やはり甲高い声には
変わりないが、甘ったるさの代わりに凛とした響きを持つ、中性的なそれに)
(そしてずっと手の下に置いておいた携帯電話―――ボイスレコーダー起動中―――
それから手を離し、肩に回された彼の手をぐっと掴む)
(脱いだ服のそばから立ち上がる時、考えているフリをして
取っておいたが、全く大したものだ。無意味に終わってしまった)
(だが、触れられた瞬間からエネルギーは送っていた。後は自分の意志で発動するだけ)
計画変更だ。
(そして、彼の腕の骨を『回転』させる。もちろん威力は
加減して、脱臼や骨折などさせない程度に、ひねり上げる)
(そして兄(仮)の背後に回り、腕を極めながらベッドに
叩きつけよう。これなら、幾ら力があろうが関係あるまい)
――――っ!
(少女の愛らしい瞳が、一瞬驚きで見開かれ)
(確かに、小さな舌打ちと男の――少年の声が、漏れた。)
(――ゆりかの部屋に、男が居る。)
(目の前の少女に負けないほど、驚いた表情で青い瞳を見開いた。)
(数ヶ月前に、留守にしていた時間の防犯カメラを確認していたら、紅い髪の青年が映っていた。)
(それだけでも、死ぬほどたまげたのに…今度は、またあの紅い男とは違う男――)
(――いや、少年?……コドモ?)
(とにかく、この町にやってきてから、姉が少しずつ変わり始めている。)
(続いて、少年の口から、計画変更の台詞が聞こえる。)
(直後、腕に走る鈍痛。目の前の少年は、然程力を入れてそうにもない動きなのに)
(まるで気で動かされているかのように、自身の意と反する方向へ腕が捻られ始める。)
ッゥ―――
(眉を顰め、鋭い視線を兵部に投げつける。)
―――そ……そういう、趣向っ?
俺…わりと、好き―――ッ
(予期せぬ腕の痛みで、額には微かに脂汗が浮かんでいたが、唇をにやりと笑わせる。)
(上半身は、腕が捻られるままに逆らわず)
って言っても、SM趣味ってわけじゃ――無いけど、ねッ!
(ジーンズの脛を、兵部のワンピースの腹部に叩き込もうと、腰を捻り右足を大きく振り上げ)
(自由に動く腕の方で、銀のペンダントの羽の下を指で弾き、小指大のナイフを取り出す。)
どこまで、やりあう?
どっちかが死ぬまで?
ねーちゃんのベッド、血で汚したら、俺が怒られちゃうんだけど?
(楽しそうに笑う表情は、ゆりかの笑顔に、よく似ていた。)
〜♪
(ポットに新しい湯を入れて、鼻歌なんかを歌いながら、階段を登る。)
(足元をうろちょろしていた白猫が突然、ぴくんと弾かれたように反応して、残り数段を駆け上がっていく)
『にゃっ……フーッ…ッ、シャァーーーッ』
(ドアの隙間から聞こえる、うさぎの威嚇する声。)
(そんなにまでも、兵部の見た目が変わってしまったのだろうかと、首を捻りつつ2階の廊下に到着。)
―――っ
(ドアの向こうからは、聴き慣れた声が聞こえてきた。)
>>277 (腕をひねり上げることに成功、このまま背後を――――)
なっ!?
(だが金髪の男は逆らわずに体をひねり、更に蹴りを繰り出してきた)
(とっさに極めた腕を離し、両手を交差させて受け止める。
少年の骨が軋んだような音を立てながら、軽い体が少しだけ吹っ飛んだ)
(地面に手を付き、スカートの裾を翻しながら素早く転がり、ケースのそばへ移動する)
(そしてすぐに立ち上がり、自分の体を見る。ダメージではない。
彼女の作ってくれた、この洋服が傷付いていないかどうか、だ)
(幸い、どこも破れたりはしていないようだ。安堵の息を漏らしつつ―――)
『ガチャン!』
(勢いよく、ケースの蓋が開く。中に収められたグロック19&
シグ・ザウエルP228、89式5.56mm小銃、レミントンM1100の四丁が姿を見せた)
(頭に血が昇っていたのかもしれない。少年はその内、二丁の拳銃を取り出し、両手に構える)
…落ち着いて、話を聞いて欲しかっただけでしたのに。
いえ、あそこで何も知らずに帰ってくれれば、一番それが良かった。
(彼女の家で戦うなんて、有り得ない。こんな部屋に、
血も、弾痕も、硝煙の香りも持ち込むべきではない)
(ましてや相手は、ゆりかと親しい男性。間違っても傷付けるわけには行かないのに――――)
(普段なら、そんな思考はできていただろう。
だが、この時ばかりは少年は、確かに冷静さを欠いていた)
>『にゃっ……フーッ…ッ、シャァーーーッ』
…………!
(だが、白猫の威嚇する声にはっとなる。彼女はゆりかと共に降りていった)
(即ち、彼女がそばに来ている。思わず銃を投げ、即座にケースに収納させる)
(小さな身体が蹴りを喰らって、軽く吹っ飛んでいく。)
(捻られた腕はまだ痛んだが、謎の拘束からは逃れたようだった。)
(柔らかなレースが翻って、部屋の片隅に置かれていた紅いケースが開く。)
(しまった、と思った。)
(あのケースは、自分の知る限りでは、この家の中には無かったもの。)
(だとすれば、この可憐な美少年の持ち物であり―――予感的中。)
(中からは、様々な銃火器の姿がお目見えし始め、ヒュゥと小さく口笛を吹いてみせる。)
だって、アキちゃん可愛いじゃん?仔猫ちゃんみたいで。
これが、落ちつけますかっての。
(この距離で、銃とやりあうのは、あまりにも無謀。)
(ベッドを蹴り上げて盾にしたとて、レミントンや小銃などをぶっ放された日には)
(盾の意味なんか、蝋燭の火の上に掲げた、うすっぺらいティッシュよりも儚いものだろう。)
(これ以上の後方は、窓。)
(蹴破って、戦闘を庭に持ち越すか……いやいや、そんな派手な音をさせてしまったら)
(姉に叱られるどころか、ご近所さんから、苦情が来てしまうではないか。)
(………苦情だけじゃ、済まねぇか。)
(そんな考えをめぐらせ、万事休すか、と思った直後に、猫の威嚇する声が聞こえた。)
………いま、の。
アキちゃんの声じゃないよね?
(見れば、兵部の足元には白い猫が毛を逆立てて、こちらに牙を向け)
(戦いの情熱に染まっていた兵部の瞳が、すぅと醒めたかのように、冷静さを取り戻している。)
………?
(そのまま視線をスライドさせ、部屋のドアを見る。)
――――っあ
な に を してるのかなっ!?
(このピンクとホワイトにまみれた、少女趣味な部屋の主が、わなわなと唇を震わせつつ)
(それでも笑顔で、ベッドの上に乗った金髪の青年を見つめていた。)
「ゆ、ユーリャ…これは、その…あの、な?つまり……っ」
アリョーシャ!ちゃんと、おねーちゃんと、呼べえぇぇっ
(叫びながらベッドまで駆け寄ると、青年を蹴倒して、その身体の上に圧し掛かり)
(サイドテーブルの引き出しから、小さな手のひらサイズの銃を取り出して)
(アリョーシャと呼んだ青年のこめかみに、その銃口をぐりぐりと押し付ける。)
……で?
喧嘩を仕掛けたのは、どっち?
【いつのまにやら、こんな時間に……っ】
【うぅっ……なんだか目茶苦茶長引かせてしまって、申し訳ないですわ】
【晶くんがよろしければ、本日はこの辺で、凍結をお願いしたいのですが、如何ですか?】
【はい、了解しました】
【八時間弱…うん、びっくりです。楽しい時間は早く過ぎるもので】
【僕は、明日以降はしばらく夜10時くらいから確実になりますね】
【問題なければ、先輩の都合のいい日の夜10時以降でいかがでしょうか】
【え…そんなに?わお。】
【わたしのほうは、その時間帯ならば大抵が大丈夫な日ですわ。】
【それでは、明後日にでも如何でしょう?】
【もしなにか用事が入れば、お互いに避難所に伝言で】
【はい、それでは13日土曜日の22時によろしくお願いします】
【長時間お付き合い頂き、本当にありがとうございます。
僕は最後にレスだけ投下していきますので、お先に落ちて下さって大丈夫ですので】
【はい。ではまた、土曜日に】
【こちらこそ、こんな長い時間お付き合いいただいて、ありがとうございます。】
【では、先に落ちさせていただきますわね。】
【また後ほど、確認させて頂きますわ。】
【それでは、少々早いですけれど、おやすみなさいませ。良い夢を…】
>>279 ―――――っ!!ゆりか、先輩っ…。
(彼女の烈火のような怒りに思わず身をすくめる。
隠した二丁拳銃はバレていないだろうか?)
(少女はナイフを構えた男に躊躇することなく接近すると、
動揺しているらしい男を足蹴にして、伸しかかった)
(そして鮮やかな手つきでテーブルから小型の拳銃を取り出し、彼のこめかみに突き付けた)
(…………いや、待て。「お姉ちゃんと呼べ?」)
…………………。
(目の前のこれは、兄(仮)なんかではなく、彼女の弟だった。
ゆりかに弟が二人いる、なんていうサプライズがない限り、
しかも、小学生。どちらかといえば、この方が、そちらよりサプライズだ)
(そして何より、小学生相手にムキになり、銃口を向けた自分の浅はかさが嫌になった)
(「喧嘩を仕掛けたのは、どっち? 」彼女が問う。
やはり、構えていた拳銃は見られてしまったようだ。
武器を構えた男と素手の僕なら、傍目には、あちらの方が加害者に映るだろう)
(ただいずれにせよ、攻撃を加えたのは自分から。
口でやり合うとしつこそうだからと、さっさと退いてもらう
ために、高圧的に事に望んだのは自分からだから)
(ただ、理由はそれだけではないだろうけど。彼のあの発言が閉める割合も、少なくはない)
……………僕です。僕から始めました。
(静かに息を吐き、直立不動の状態から小さく手を上げる)
(もし彼から始めたとしても、相手は小学生なのだ。
こういった責任は、常に年上が取るべきだろうから)
【はい、それでは土曜日にまた。お疲れ様でした、ゆりか先輩】
【とっても楽しかったですよ。お休みなさい。ノシ】
【待機、させていただきます】
【プロフィールは
>>158です】
【リミットは24:30ぐらいです。バトル等ならば凍結前提でお願いしたいと思います。】
【待機を解除しましょうか。スレをお返しします。】
【待機、するよ!プロフは
>>4を見てね!】
【リミットは25時くらいかな。もしかすると凍結前提になっちゃうかも】
>>287 【こんばんはー】
【お相手をお願いしたいのですが、よろしいでしょうか?】
【全然大丈夫ー。路線はどっち方向にしようかな】
【初対面だし、そこで大分変わってくるからね……ふむ】
>>289 【どうもー】
【こちらでは初対面ですがー】
【雑でも戦闘でもエロでもどれでもいけるんですがー】
【今回は特にシチュとかも考えていないので……】
【そうだねぇ……日常系でも戦闘でもいいし…】
【クラスが同じなら日常もやりやすいけど、そこんとこどうしよっか。】
>>291 【同じでいいんじゃないかな?】
【こんな学園だし、個人的にはあんまりクラスも多くないんじゃないかな、って思ってたし……】
【シチュ等々はお任せするよん】
【うん、了解。じゃあクラスは一緒ってことで。】
【1:いつも通り玩具探し中のあたしと戦闘
2:クラスでのレクリエーション中に異能的な事件発生、二人で解決しようとする
3:廊下の曲がり角であたしがぶつかっちゃって、そこからちょっとした雑談(?)】
【と、まあこんな感じのを思いついたけど…他に案が浮かんだなら聞きたいな。】
>>293 【あ、案ありがとー】
【そうだなー、同じクラスだから、班の振り分けで一緒になって、ってのも考えたけど……】
【……ぱっとしないかな?w】
【どれでも好きなシチュで決めていいよー】
【ん、それもいいね。内容的にも軽めだからリミットに間に合いそうだし。】
【それじゃあ、書き出しはそっちにお願いして良いかな?】
>>295 【じゃあのんびり目だね、了解】
(月が代わり、恒例となった掃除当番入れ替えの日がやってきた。
今日は、クラスでくじ引きをして掃除当番を決める日だ。
みんながみんな、逃れたいと思っている掃除当番。
それを、みんなが固唾を呑んで見守っている……)
「はい、というわけで、今月は教室の掃除当番と、廊下の掃除当番、先生の研究室の掃除当番を決めてもらいます」
(帰りのHRになって、悲しみは通り過ぎるのかと思っていた最中。
担任がその言葉を告げると、みんながえー、と嫌そうな顔をする)
(教室の掃除当番は6人、廊下は4人、研究室は2人の定員になっていた。
そして、名前の順でみんなが前に出て、くじを引き始める)
こういうとき、名前が後ろのほうって便利だよなー……。
掃除当番は前が引いちゃって、後ろが引く確立って少ないから……。
(後ろの方の席に座り、のんびり馨は構えていた)
【というわけでよろしくお願いします】
【時間的には掃除の開始〜終了までの短い時間になるので、多分リミットに間に合うと思いますよー】
【掃除場所は好きにどうぞ!】
(クラスメートが何やらそわそわしていたその一日)
(彼女はその日もいつもと変わらず、人間の生活を満喫していた)
(掃除当番、というやつらしい。)
(正直、何がそんなにイヤなのか未だにわかっていない。)
(周りからは「めんどくせー」という声が多い。何故だろう、と思う。)
「いろはー、聞いてるー?いろはの番だよー?」
…あ、うん。おっけー!
(そんなことを考えていたら、自分の番がやってくる)
(いくらか箱の中で手を動かして、混ぜてから一つ掴む)
(紙に書いてあった言葉は、)
研究室……もしかして、当たり?
「残念ながら、当たりよ。」
(胸を撫で下ろすクラスメートの様子を眺めつつ、紙を手渡して)
(自分の席に座る。横の女子に残念でした、なんて言われたり。)
「男子とだったらいろんな意味で都合いいわよねー」
(言われてもよくわからないのだが。)
【それじゃ、こんな感じで。】
【久しぶりだからちょっと時間かかるけど、とりあえずよろしくね!】
>>297 (そして、「黒上」に続いて「前山」の番となる。
前に出て、箱の中に手を入れてくじを引く)
……うん、なんだこれ?
(紙を開くと、「研究室」と書いてあった)
……俺も!?
研究室か……当たっちまったなぁ……。
(ううーん、と唸りながらも渋々黒板に名前が書かれていく)
えっと、一緒なのが……黒上か……。
(そういえば、クラスメイトなのに話した事があんまりなかったな、と考えながら、HRを無難に過ごす)
(HRが終わると、当番は掃除の時間になる。
礼をした後、周囲を見渡していろはの姿を探す)
黒川〜?
研究室行くぞー?
(自分としては、部活に早く行きたかったので、いそいそそわそわしながらも急かす)
【すっげぇ名前間違えた……】
【「黒川」じゃなくて「黒上」だった……】
【ごめんなさい】
(友達と色々喋っていると、肩を叩かれて前を向くように言われる)
(どうやら、自分の相方には男子が選ばれたらしい。)
(前山くんってなかなかのイケメンよねー、とよくクラスメートから聞く)
(彼のことはよく知らないのだが、どうやら少しは人気があるようだ)
(今日はいい玩具見つけられるかな…)
(なんて、物騒なことを考えつつ、ぽけーっとしていると声がかかる)
(鞄を整理してから机の上に置き、小走りで彼のところへと向かう)
うん、おっけー。えーと、研究室ってどこだっけ?
(授業でたまに使う教室、あまり覚えていないために一応質問しておく。)
(そういえば、彼をなんて呼べばいいのだろう。)
【気にしない気にしない、そこは脳内変換ばっちりだからねー】
>>300 (黒髪で大人しい子だなー、と見た目の印象。
まじまじと見るのが初めてだからかもしれないが、少しお人形さんのような印象を受けた)
うん?
ああ、研究室ね……確か、職員室の横だったような気がする。
とりあえず行くか。
(まだまだ自分でも呼び方に迷っているが、とりあえず後でどう呼ぶかを考えることにした)
(……そういえば。
一度、高校を案内してもらった先輩に、黒上によろしくと伝えてくれ、といわれたことを思い出した。
切り出すべきかどうか、迷ったけども……いい機会だから、言っておこうと決めた。
迷わず、すたすたと研究室へ向けて歩いていく)
そういえばさ。
俺、この前高校の校舎に行ったんだけど。
媛名って先輩が、中学の校舎を案内してくれてありがとう、って言ってたよ。
(ふと、後ろを振り向いて笑顔を向けた)
(こちらを見つめる彼。同じく自分も視線を向ける。)
(……何故、こんなにじっと見つめているんだろう?)
あぁ、そういえばあそこだったね!
すっかり忘れちゃってたよー、あはは。
(にこにことした笑顔でそう言って後を追う。)
(教室からは少し遠い場所、この機会に仲良くしておこうと思った。)
ふぇ?
(前を歩いていた彼が、笑顔でこちらに話しかけてきた)
(意外だったのか、間抜けな声を出してしまって)
ひめ、な?………媛名?
……あぁ、あのプリント落とした髪の綺麗な先輩。
(記憶を引っ張り出すのに少々時間をかけてしまった。)
(そういえば、あのときの先輩は遊びがいがありそうだったな)
(と思い出す。とにかく髪の毛が綺麗なことがよく思い出された)
覚えててくれたんだね、先輩。あたしは忘れちゃってたのに。
また会えたらいいなぁ……別のときに。
(小首を傾げて、ね?と付け加えて)
>>303 ……なんか俺の顔についてる?
(こちらもじっ、と見つめられたので、思わず自分の顔に触れて何かを探し始める。
多分……何もないとは思うのだが)
あっちとか、全然行く機会ないからなぁ……。
確かこっちだったよな……。
(後ろで何を考えているかいざ知らず、研究室の前に来ると扉にノックして)
失礼しまーす。
(がらりと扉を開け、中に入って扉を押さえていろはを迎える)
ん、そうそう。
髪の綺麗な先輩。
プリント落としたのは知らないんだけど……。
珍しいから、って覚えてたみたいだよ。
俺も、その先輩に高校の中案内してもらったんだけどね。
……別のときに、って、何かあったわけ?
(可愛い仕草を見て、ちょっと微笑みつつ……なんだかそこに引っかかったので思わず尋ねた)
【ぁー……ごめん、ちょっと眠気が予想以上に食いついてきてる。】
【凍結、お願いできるかな?】
>>305 【いいよー】
【解凍は、都合いいときでいいからねー】
【わかるようだったら、避難所に書いてくれれば、置きレスするからね】
【眠いようだったら、寝た方がいいよ?】
【いい夢見ることを願って】
【おやすみなさい】
【ん、りょうかいー。】
【明日の朝ぐらいに書いとくねー。】
【それじゃあお相手ありがとー、おやすみー】
>>307 【うん、おやすみー】
【スレをお返ししまーす】
【兵部 晶 ◆oWbpNIMs9Mさんとのロールの解凍に、お借りいたします。】
>>284より
(デリンジャーを突きつけ組み敷いた、弟の顔を見下ろすと、へらりとした、いつもの笑顔と視線が合う。)
(続いて、立ったままの兵部のほうへと視線を向ける。)
(その小さな姿が少し動いて、柔らかなレースを揺らしながら、片手が小さく上げられた。)
…………本当に?
(兵部の告白を聞いて、小さく溜息。)
ま、だいたい解かりますわ。
コレが、晶くんにくだらんチョッカイを、かけたんでしょう?
(こめかみ当てた銃口を、さらにぐりぐりと動かす。)
「痛っ、いたっ……ちょ、あぶっ…」
(ゆりかの下敷きになっている大きな身体が、じたばたと暴れる。)
(体格差から言って、ゆりかの小さな身体など、すぐに跳ね除けられそうな様子だが)
(ここの姉弟にとって、姉のほうが若干精神的に優位に立っているのか、力技では抵抗しないらしい。)
気持ちは、解かりますけれど……っ
コイツ、生意気だったでしょー?
(ぐりぐりぐり)
「いだだだっ、だっ。ちょっ、暴発する、暴発!」
(いい加減、笑顔の端に涙がにじんできた弟を解放してやり)
(拳銃を片手に持ったまま立ち上がって、ゆっくりと苺テーブルへと移動してマットの上に座り)
(先程、カップに残した紅茶を、一口啜る。)
(…冷めている。冷たくなったストレートティほど、最悪な飲み物は無い。)
(少しだけ眉を顰めて、テーブルの上にカップを置いた。)
……晶くん。
それ、すっごく似合っていますわ。
ふふ。徹夜して作った甲斐があったってものですわね。
レースもシフォンも、着た時の揺れ具合に拘りましたの。
だから、特別柔らかいのを、問屋さんから取り寄せましたのよ。
んと…あとは、これも。
(ハンガーに残っていた、ゾウリムシ状のものを持って、兵部に手招きをしてニッコリと微笑む。)
ヘッドドレス、これを付けなきゃ、ですわね。
「なぁ…………俺、無視?」
(もそっとベッドから起き上がり、明るい青の瞳が二人を見つめる。)
(へらへらとした笑いは消えて、少し拗ねたような幼い表情を向けていた。)
………無視じゃないですわよ。
ただ、晶くんに言う事あるでしょう?
そしたらね、晶くんも同じ言葉を返すはずだから。
(振り返り、ベッドに腰掛けている姿を、じっと諭す様に見つめる。)
(大きな溜息、迷うような視線。)
「…………………ご…めん。アキちゃん……」
(ようやく唇から漏れた台詞は、先程とは全く違う、少し頼り無さそうな子供っぽい表情と一緒に)
【それでは、今夜もよろしくお願いいたします。】
【名前】迫水 直(さこみず ただし)
【年齢】19/3年生(2回目)
【性別】♂
【身長】185cm/75kg
引き締まった体躯は一見細身。だがしっかり筋肉がついている
【容貌】短く刈り込んだ黒髪、わずかにタレ目、日に焼けた肌
【能力】妖魔寄生体
体内に寄生する妖魔の力により身体能力が向上している
・増幅された新陳代謝による異常な回復力
・常人の数倍に達する筋力と瞬発力、持久力
・皮膚・骨格・筋肉が変質して西洋甲胄に似た姿(220cm/150kg)に変身、更に能力が増幅される
以上の能力にはエネルギーとして膨大な量の食料を必要とする
また食事は、寄生体の破壊衝動を満たす代償行為でもある
※イラストを書いて貰いました
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=465&type=jpg 【希望】NGに抵触しなければ
【NG】後遺症の残る身体的・精神的ダメージ、衆道
【弱点】
・直情径行
・能力の暴走
【備考】
3年次に妖魔感染の影響で留年した元野球部のエース。現在2回目の3年生
穏やかな性格だが、己の信条に合わない事を拒む頑固で狭量な部分を持つ
怪異の理不尽な暴力による犠牲者を一人でも減らしたいと考え、自ら進んで夜を往くと心に決める
夜毎の戦いを通じ、退魔師としての経験を積んでいるものの、
「肉を斬らせて骨を断つ」が基本の、勘頼り&荒削りな戦闘スタイルはパートナーに心配をかけっ放し
【随分と遅くなったけど
>>1乙でした】
【プロフ投下&少し待機】
【はにゃわっ!すすすまないっ!】
【リロードって大事だね、うん。撤収〜】
【ほんとに申し訳ない】
>>309 …いえ。僕がもっと冷静な対応を取っていれば良かったんです。
(親しげに声をかけてきたり、接触をしてきたのは確かに
彼、アリョーシャの方だが、それが腕を捻る理由に繋がるかと言われれば、ノーだ)
(生意気と言うより、受けた印象は大人びている。
少々軽薄ではあるけれど、偽りを見抜いた観察眼や
あの回転を利用した蹴りなど、個人的には高い評価を下している。だが。)
…もう、止めてあげて下さい。
(涙目になりつつある彼を見て、ゆりかにそう嘆願する。
だが、どんなに見た目が大人びていようと、所詮小学生なのだ、彼は)
(非は自分の方にあるのに、小学生の彼だけが責任を被り、
虐げられているのは胸が痛むし、何より――――カッコ悪すぎる)
(その声が届いたのか、あるいは偶然タイミングが一致したのか、彼女は手を離してくれた)
(そしてゆりかは机の上にある紅茶をすする。一旦冷静になるためのスイッチだろうか)
(次に自分の格好を見る。少しドキドキする。彼女の期待には
沿えられたかな。イメージを壊してなどいないだろうか)
(でも、彼女は笑顔で「すごく似合ってる」、そう言ってくれた)
(吐息と共に肩から力が抜け、にっこりと笑顔を浮かべる)
ありがとう、ございます。
とっても綺麗で、可愛くて、でもどこか大人びてて。
僕、とても気に入りました。
(彼女の隣に移動して、横に座ると、少し屈んで頭を差し出した。
付け方はよく分からないから、彼女任せだ)
(そこへ、アリョーシャの拗ねた声がかけられた。
舞い上がってしまい、すっかり忘れていた。まず彼に謝らなければ)
(だがその前に、お姉ちゃんの声がかかった。
それが彼女の教育方針ならと、しばしの間、口をつぐむ)
>「…………………ご…めん。アキちゃん……」
(そして、彼の言葉に笑顔で頷き、言葉を返す)
いいんだよ、アリョーシャ君。………いえ、いいのよ、アリョーシャさん。
(そう言えば、アキちゃんと呼称を変えない彼にはこの方が
いいだろうかと、声を甘ったるいトーンに戻した)
荒事にしようとしたわたしの方こそいけないの。…ごめんなさい。
アリョーシャさんは、こんないけない子、許してくれるかしら?
(頬に人差し指を当てながら、首を傾げて彼を見る)
【それでは、今夜もよろしくお願いします】
>>311 【あっ。ごめんなさい、迫水先輩】
【せっかく待機しようとしてらっしゃったに、すみません。
場所を譲って頂き、ありがとうございます】
(屈んだ兵部の頭に、ヘッドドレスを乗せて位置を調整し)
(ズレないように、そっと両脇から伸びるリボンに指を滑らせ、顎の下できゅっと軽く結んだ。)
苦しくない?
(聞きながら、少し身体を離して、改めてすっかり出来上がった兵部の姿を見る。)
(自身のドレス作りへのこだわりも勿論だったが、なによりも、モデルの素材が素晴しく良い。)
(女の子のような容貌、少年の華奢な身体、そのどちらとも取れないような、深い眼差し。)
(肌理の細かい色白の肌も、漆黒に透けるシフォンと素晴しいコントラストを描いている。)
(我ながら、満足のいく出来栄え、と。大きく頷いて見せた。)
………はい、よく言えました。
(兵部の姿を笑顔で見つめながらも、耳はしっかりと弟へも向けていた。)
(頼り無さそうな声が聞こえてきたとき、兵部に向けたのと同じような笑顔で振り返る。)
(そして、兵部の声)
…………か、かわいい……
(愛らしく甘い声色に、目を丸くして、再び視線を兵部へと戻す。)
(黒いドレス姿、共布のヘッドドレスには、紅色が際立つ薔薇の花。)
(頬に当てられた細く白い指先に、小首をかしげる様子。)
「…………やば」
(ゆりかの台詞とほぼ同時、弟が片手で自分の口元を覆い、首を傾げる兵部から目を逸らす。)
「かわいい……」
(この姉弟、かわいいのツボが一緒らしい。)
「許す許す!じゃあさ、今度デートしてよ。そのドレス着てさ。俺、なんでもおご……ぅぐっ」
(弟の言葉の続きは、頭上から降って来た、ゆりかの拳骨で遮られる。)
あんた、ねぇー
(はぁー、と大きく息を吐いて)
じゃ、これで二人とも仲直りね。
喧嘩、しゅうりょー
(テーブルに置いたデリンジャーを再び手に持ち直し、その銃口を天井に向ける。)
パァンッ
(軽快な音と共に出てきたのは、小さなパラシュートの玩具。)
……弟に、銃を向けるわけないでしょ
(拳骨を喰らわせた頭をひと撫でして、冷蔵庫からミルクムースを取り出す。)
ごめんね、晶くん。驚いたでしょ?
なんだかゴタゴタさせちゃって、ごめんなさい。
アレ、わたしの弟ですわ。名前はもりや、久遠守弥ですわ。
アリョーシャでも、あっていますけれど。
(弟は、名前を言われたとき、チィーッスとでも言いたげに、兵部に向かって軽く会釈を見せる。)
(紅茶を淹れなおし、真っ白なミルクのムースに赤いソースをかけながら、守弥へと振り向き)
あんたも、食べる?わたしの、あげよっか?
>>315 うん、大丈夫。
(頷き、首を回して三面鏡を見る)
(そこには漆黒の服に身を包み、深紅のヘッドドレスを
被って、柔らかい笑みを浮かべたお淑やかそうな少女がいた)
(自分で言うのもなんだけれど、自分で言いたくはないんだけれど、やっぱりかわいい、とは思う)
(動く自分に合わせて、鏡の中の少女も動く。
可愛い仕草を取れば、彼女もそのように)
(なんだろう。上手くは言えないけど、すごくドキドキする――――)
(今までにも女の子の服を着たことは何度もあったけど、
特に今日ほど変なカンジを覚えた時はない)
(まるで、自分が本当の女の子になってしまったような感覚。
これも、彼女が一生懸命作ってくれた、この服のおかげかもしれない)
(ほう、と肺から空気を出し、トリップから戻ってくる。
すると、金髪碧眼の二人がこちらを見ていた)
(「かわいい」――――それは、僕のことだろうか。
そうだとしたら、とても嬉しい。何だか胸の中が、くすぐったくなる)
ありがとう。アリョーシャさんは、とっても心の広いお方なのね。
(胸の前で両手を合わせ、微笑んで上目遣いに彼を見る)
(やや少女的演出が過ぎる動作。好き嫌いがはっきりと分かれる
ものらしいけど、二人とも嫌ではないようで、良かった)
(ちなみに少年のこういった仕草は、生来の物と姉の教育による物が半々らしい)
(天井に向けられたデリンジャー、正確にはそれを模した空砲がパラシュートを吐き出した)
(だろうとは思っていたけれど、いや実は彼女なら実弾でも
あり得るな、なんて推測もほんの少しあったけど)
(彼女の本当の弟、久遠守弥の殴った頭を撫でるゆりか。少し羨ましい)
ええ、少々。
お姉様に、弟さんがいらっしゃると言うのは聞いていたけれど…
まさかこんなに立派なお方だなんて、思ってもみなかったもの。
(彼女が冷蔵庫から出したムースに視線を移す。甘くて、とても美味しそう)
(かわいい、かわいすぎる)
(性別、見た目の年齢は違えど、同じような顔が二つ、ポカンとアホ面さげて、兵部を見つめていた。)
(少女よりも少女らしい仕草で、長い睫毛を瞬かせる様子を見て)
(思わず、ほぼ二人同時に胸に手をあて、感嘆の溜息。息ぴったり。)
「いや、アキちゃんみたいにかわいい子に、そんな風に見つめられちゃったらさ
誰だって、なんでも許しちゃうよ。ほんと、ガチで。」
(上目遣いに見つめられ、もうデレデレといった様子で、金色の巻き毛の頭をガシガシと掻く。)
立派?
まぁ、確かにね。
わたしたちは日本人ですけれど、でもやっぱり、身体は紛れも無いロシア人ですもの。
どうしても、兵部くんたちみたいな純粋な日本人よりも、早くに大きくなって………
(言いかけて、口を噤む。)
…………ま、ロシア人でも個人差はありますわよ。個人差は。
(苺のソースをたらりとかけて、柄に薔薇のモチーフが付いた銀のスプーンを添える。)
(一皿は兵部に差し出して、もう一皿はベッドの上で胡坐をかいている守弥に渡そうと、視線を向ける。)
「いやー、いらない。俺、お邪魔みたいだしさ。部屋戻るわ。」
(顔の前でひらりと手を振って、ベッドから降り、立ち上がる。)
(ドアへ向かう途中、兵部の隣で軽く屈みこみ)
(耳元に唇を寄せて、囁く。ゆりかには、聞こえないように、ごくごく小さな声で)
「…手、出したら…………殺すから。」
(ニコッと、ゆりかによく似た笑顔で笑いかけ、ヘッドドレスのリボンが結ばれた顎を指先で擽る。)
「お姉様とごゆっくり、アキちゃん。……っと、そうだユーリャ」
(兵部の元を離れ、続いて、ゆりかの隣にしゃがんで)
(結ばないままの長めの髪に触れながら、じっと、顔を覗き込む。)
なに?
「2階のドライヤー壊れてる。あと俺、またしばらく留守にすっから……」
(髪の毛を一掴み、そっと自分の口元に寄せ、兵部の場所からゆりかの顔が見えないようにして)
………っ
(兵部の視界では、きっと、くすんだ金色の緩いウェーブに隠された二人の顔が近づき)
(額が触れ合って………守弥の腹部に、ゆりかのパンチが入るまでが見えただろう。)
な――――な、なっ、なに、すんじゃいっ!!!
「あはは。行ってきます。」
(揺れる金色の巻き毛に笑顔、パンチを喰らった腹部を擦りながら、ひらひらと手を振って)
(部屋のドアを閉める隙間、一瞬兵部と視線を合わせて、いたずらっこそのものの表情で、小さく笑った。)
………アホでしょ、アイツ。
(少し赤く染まった頬を右手で押え、眉を下げ困ったような顔をして)
(カチャカチャと、あまりにも不必要に音を立てて、紅茶のカップにミルクを入れてかき混ぜる。)
ごめんね、バタバタして……こ、このムースね、お奨めのケーキショップのなの…ですわ。
カフェもついてるから、今度一緒に行く?
>>317 (守弥の喜んでくれている反応を見て、見えない尻尾をぱたぱたと振る晶)
(一時はどうなることかと思ったが、仲良くできそうで、良かった)
(彼女の言葉に頷く。確かに外国人は、生まれつきや食事などの
環境から、日本人に比べて体格の大きな人が多いらしい)
(ただそんな中にも、彼女ほど体格の小さな子もいるようだ。
目の前の可愛らしい少女が、年を偽ってでもいない限りは)
ありがとう、お姉様。
(幸せそうに微笑んで、スプーンを手に取り、ムースを掬う。
とても柔らかい手応え、赤いソースのかかったそれを、口に運ぶ。
ムースの甘さと苺の酸っぱさが交わり、濃厚な甘酸っぱさを作り出す。その美味しさに、自然と顔が綻んだ)
(金髪の青年が巻き毛を揺らしながら、こちらに近付いてくる。
なんだろう?と、口からスプーンを離した)
―――――っ!
『カチャンッ』
(少年の手から落ちたスプーンが皿にぶつかり、小さな音を立てた)
(―――どうして。せっかく仲良くできると思ったのに、どうしてそんな事を)
(だが、しかし、けれど。それは当然だろう。去り行く彼の背中を
見つめながら、思い出す。僕は彼女の恋人ではない。
僕は彼女の『弟』だ。普通、姉弟はそんな関係を築くものではない、らしい)
(こんなプレゼントを貰って、勝手に盛り上がっていたらしい。
彼が話してくれたのは、当たり前のこと。何も、動揺する必要なんか――――)
………ぅ…………ぁ………っ!
(テーブルを握りしめる手に知らず知らずに力が入る。
彼女から顔が見られる位置でなくて良かった。今の自分は、
きっとすぐにも泣きそうな顔をしているだろうから)
(―――『そういう』、ことなの?あの警告は。彼女らも、過去の『ぼくたち』と、同じだから?)
(でも、だから、関係ないだろう?彼女に恋人ができようが、
その相手が弟だろうが、もう干渉しはしない、と)
(浅ましく、欲深い。身の程知らずな、愚かな子供は卒業したと言ったくせに)
(守弥と視線が合うも、力なく俯く。細い体が、僅かに震えていた)
…ええ、そうですね。
(彼女が何かを言っている。言葉を返さなければ。
でも、前は向けない。今は、彼女に顔を見せられない)
(いつの間にか、少年に戻った声は、途切れ途切れだった)
………………仲、よろしいんですか。
ムースの一個ぐらい、食べていけばいいですのに。
(守弥に差し出そうとしたムースを、自分の手元に戻し、スプーンを手に取る。)
(白くふんわりとしたムースに銀のスプーンを差し込んで、一口大に掬い取り唇に運ぶ。)
(苺とミルクの香り、優しい甘さ。)
(目の前の少年……いや、少女と同じように顔を綻ばせて、微笑みあう。)
(弟が、兵部に何かを囁いて、顎を擽っている。)
(くすぐったかったのだろうか、かちゃんと小さくスプーンの音。)
(不思議そうに兵部を見つめていると、今度は自分の隣にしゃがみこんで来る弟に気が付き、見上げ)
…………っ
(ふわりと髪を撫でられたと思うと、突然、信じられない出来事が起こった。)
(頬に押し付けられる、柔らかい感触。)
(確かに、両親が向こうで生まれ育っているから、一応は、そういう習慣があった。)
(だけれど、ゆりかが中学生ぐらいになった頃には、弟も、すっかりマセてしまっていて)
(今でもお互いに、母親にはしていても、日本育ちの姉弟同士では、しなくなってしまったこと)
(おはよう、おやすみ、行ってらっしゃい、おかえりなさい。)
(ことある毎に繰り返される、そっと頬へ触れる、親愛のキス。)
(ただ、髪を引っ張られた意味が、全く解からなかったけれど。)
(少しだけ乱れた髪を撫でつけながら、兵部を見ると、なぜか視線を逸らされてしまい)
(少年の小さな声が、ほんの少しだけ、震えているように感じた。)
(しまった、と思った。)
(日本人は、世界でも有数のシャイな民族だと思っている。)
(自分だって、日本で生まれ育ったからには、その常識の影響を多大に受けている。)
(だからこそ、恥ずかしいと思った。)
(小さな子供でもないのに、いい齢をした姉弟が、ほっぺにちゅー、なんて)
(ありえない。恥ずかしすぎる。)
(きっと、兵部も呆れているに違いない。だから、自分と目を合わせてくれないのだと……)
え、えぇ…仲は、悪くはないですわね。
顔を付き合わせれば、喧嘩ばかりですけれど。
晶くんとこは、どうでしたの?仲、良かった?
(落ち着け。落ち着け落ち着け落ち着け。ゆっくりと息を吸い、吐く)
(体の震えは、止まってきた。声は出せるか?多分、大丈夫。
笑顔は作れてる?これも、問題はない、はず)
(俯いた状態から顔を起こし、微笑みを返す)
仲は、良かったですよ。それはもう、とても。
(ムースと口の間でスプーンを往復させながら、時々美味しい、と口にする)
(美味しい、はずなのに。何故か今の自分が口にする言葉は、空っぽに聞こえた)
(そう、この少年は、とても兄や姉と仲が良かった。
他人が見れば、仲が良いでは済まされない程。恋仲とも言えるほど)
(キスでは終わらないほど。それ以上に、互いを求め合うほどに)
(外界から隔離された、創られた箱庭での、倒錯的な愛情。
聡明な姉を除き、実直な兄や、純粋な弟は気付くことすらない)
(避けられぬ血の流れ。それは奇しくも、晶の代で強制的に経たれることになったけれど)
(だから、少年にとって姉弟とは、それほど強固な繋がりを持つものであった。
他人が容易に踏み込むことなど有り得ない。絶対的な領域)
(そこに踏み込むことは、かっての――――いや、今の
自分すら殺しかねないこと。それは不可能だ)
(あの幸せを、彼女から取り上げるなんて。それは、自分があの化け物と同列になる)
………ああ、先輩。僕、先輩にプレゼント持って来たんです。
よかったら、受けとって下さいますか?
(スプーンを置き、深紅のケースを引き寄せる。
そして取り出した鍵を使い、能力を使用せずにそれを開いた)
(サックスの形に切り取られた中身、しかし肝心の楽器はそこにない。
代わりに収められた数枚の紙と、ラッピングされた小さな袋。
他には手錠や警察手帳などがチラリと見え隠れしている)
(そのうち袋を取り出すと、すぐに蓋を閉め、彼女へと差し出した)
(美味しい、と、時折小さく呟くように言いながら、ムースを口に運ぶ様子を、じっと見る。)
(ようやく視線は合わせてくれたけれど、きっと子供っぽい姉弟だと、思われたに違いない。)
(少しだけしょんぼりとした様子で、兵部と同じようにスプーンを口に運んでは)
(相槌のように、美味しい、と、小さく鸚鵡返しをする。)
(子供っぽいと思われているだけなら、まだマシだ。)
(アメリカのホームドラマや映画を真似ている、アホな姉弟だと思われでもしたら……)
(恥ずかしさで、死ねそうだった。)
(ロシアにも、ハグしてキスする習慣があるのよ。なんて、言ってみようかと思ったけれど)
(弟が部屋から出て数分たった今では、言い訳のタイミングも。すっかり逃してしまっていた。)
(結局、口をついて出てくる言葉は、同じ繰り返し)
……美味しい。
(すっかりと、困ったようにしょげかえった表情が、一転して、きょとんと兵部を見つめる。)
……プレゼント?わたしに?
おみやげとかじゃなくて、プレゼント?
(下がった眉が活き活きとして、瞳がキラキラと輝き始める。)
うそ…わたし、家族以外からプレゼントなんて……なんだか、恥ずかしい…
ううん、嬉しい…
もちろん!
喜んで、受け取らせていただきますわ。
(珍しく、兵部が手を使ってケースを開いていた。)
(それだけで、なんとなくドキドキしてしまう。)
どうしましょう。なにか、お返ししなきゃ、ですわね。
(頬を薔薇色に紅潮させ、ラッピングされた小さな袋を、丁寧に両手で受け取る。)
(受け取る前に、ちらりと視界の端に見えたもの。)
(何かの紙と、部屋の照明を銀色にチカッと反射した…おそらく手錠。)
(あとは、ドラマやゲームでよく見る、解かりやすく警察の証である、黒い手帳状のもの。)
(なんとなく、きゅっと、胸が痛んだ。)
(本当は、こんなにかわいい笑顔の似合う兵部には、戦って欲しくなかった。)
(だけど、それは自分の我が儘でしかないし、ましてや兵部は、それを仕事にしている人間。)
(簡単に、止められるようなことではなかったけれど、それでも―――)
>>321 いえ、こんなご洋服を着せて頂いただけでもとても嬉しいですのに。
先輩には、他にも色々と頂いてますから。こんな物で、少しでもお返しになればなと。
(そう、これはこの服のお礼だから。何ら深い意味はない。
彼女への愛情なんて、僕にはあるけれど、彼女には気付かれないはずだから)
(求めない。自分にとって彼女が特別だから、そばにいてくれるから。十分だ。過ぎた幸せだ)
(心の中で、何度も何度も繰り返す。自分を戒め、縛りつけるように)
ふふ、開けてみて下さい。
(袋の中には輪状の髪留め、いわゆるシュシュが入っている)
(黒を基調とした薄手の布には、半分程に赤とのチェック、
そしてもう半分に、ところどころ縫い合わされたような、少々不気味だが、
どこか愛嬌のある猫のキャラクターがプリントされていた)
(普段の彼女のイメージならば、白やピンクといった
愛らしい色が似合うのだろうけど。それらは普通に持っているだろうと判断し、これにした)
そんな…
この服は、わたしがやりたくてやったこと、ですもの。
他にも……?
あ、ハンバーグとか?
それだって、わたしが晶くんと一緒に食事したかっただけ、ですのに…
晶くんって、本当に優しくていいこ、ね。
(嬉しそうに微笑みながら、頷く。)
(こんないいこが、辛い戦いに身を投じている。)
(笑顔だったけれど、心はズキズキと痛んだ。)
ん…じゃあ、遠慮なく開けさせていただきますわ。
(ラッピングを解いて、中身を取り出す。)
(小さなかわいい袋からは、黒をメインに赤いチェックの挿し色が入ったシュシュが、ころんと出てきた。)
わ……
(輪の中に指を入れて、ぴよん、と伸ばしてみると、面白カワイイ猫のキャラクターと目が合った。)
…かわいいっ
わたし、こういうの大好きですわ。
(袋をテーブルの上に置き、シュシュを手に持って三面鏡のドレッサーの前に膝立ちになる。)
(ピンクのブラシで、軽く髪を整えて、高い位置で纏めて)
(鏡の中には、手で押えてはいるけれど、見慣れたポニーテールの姿が映っている。)
ん…と、一度ゴムで縛ったほうが、いいかしら……
ねぇ、晶くん。この髪、持っていてくださる?
こう……落ちないように。
(頭の高い位置で片手で掴んだ髪の毛を、ふりふりと振って見せて、兵部へと顔を向ける。)
【…っと、そろそろお時間ですわね。】
【どうしましょう?】
【このまま髪の毛を結んで見せて締めに向かうのでしたら、何度か置きレスでも大丈夫だと思いますし】
【もし、晶くんにやりたいことがあるのならば、喜んで凍結させていただきますわ。】
【そうですね、ありがとうございます】
【ひとまずはこれで、晶的には先輩にプレゼントを
渡し終えたら着替えて撤収しようと思っていたので】
【置きレスでも大丈夫ですし、時間の合う時に一気に進めちゃっても問題なし、です】
【着替えて撤収!】
【……なんか、可愛いですわね。】
【では、わたしのほうはちょっと明日か明後日にならないと、今後の予定が解からないので…】
【もしよろしければ、一旦置きレスで進めさせていただいて】
【それで終わらなければ、解凍ということで、いかがでしょうか?】
【長くお付き合いさせてしまっておりますので、なんとか早く終わらせるよう、頑張りますわっ】
【そして今回は、晶君ストーリーの読者視線としても】
【もしかして…と思っていたことが、やっぱり!になって、とっても読み応えありましたわ。】
【すごーく楽しませていただきました。】
>>325 【てっしゅー!(ぴゅーっ)】
【はい、ではそれで行きましょう】
【いえ、お誘いしたのは僕の方ですから。むしろ、
先輩を長時間拘束してしまい申し訳ないです】
【なるべくこまめにレスを返して、頑張りますっ】
【どこかな…?まあ何でもっ、楽しんで頂けてるなら、すっごく嬉しいです】
【先輩のお洋服も着られましたし、弟さんにも会えましたし、僕もとっても大満足でした】
【もう少しお付き合い下さいね。それでは、お先に失礼します。 お休みなさい、ゆりか先輩。ノシ】
【ぷぷぷっ】
【わたしはなんとなく、うさぎちゃんに向かって】
「ヤロウども!撤収だぜぃ!」
「にゃっ」
【というのを、想像。】
【いえいえ。わたしのほうは、楽しませていただいていますもの。】
【全く、問題なしー、ですわ。】
【はい。それではおやすみなさいませ。】
【まだまだ寒いので、暖かくなさってくださいませね。】
【よい夢を…】
【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
【迫水さんとのロールに借りるぜ】
【迫水さん、ゆっくりやってくんな】
んむぅ…一人で悩んでも仕方ない、か…誰か相談できる奴は………
………あ、そうだ…彼なら……
(ある日の放課後、真冬の屋上で寒風吹きすさぶ中、物思いに耽る)
(今にも泣き出しそうな曇天の空を見上げ、思うのは一人の少女について)
(恋人--伊織津綺子に憑いた霧原朱音の件は頭を悩ませる種のひとつだが)
(これについては、人に話したくない、と言うのが正直な思いだった)
(なので、今はもう一人…年下の車椅子の少女、制御できない異能に苦しむ天羽都について、考える)
(だが悲しいかな、己自身はこの件に関してはズブの素人で)
(考えたところで大した結論が出る訳ではなく)
(結果、天羽都を知っていて、かつ信頼できる人物に相談してみよう、と言うことにして)
(屋上から離れ、階下の一室のドアを遠慮気味にノックしてから)
(少しだけ扉を開け、中にいるはずの、その人物を目で探す)
会長…ちょっと相談があるんだが…今、いいかい?
【っと、初っ端からお待たせしちまったかな?】
【まぁ、こんな感じでよろしく頼むよ】
【あ、前半部分はズバッと蹴ってしまって構わないからね】
……おまえら、生徒会費を何だと思ってんのよ。
(俺は生徒会室にきっちりと積み上げられた書類の山に嘆息する)
(一番上には会計のメモが「承認お願いします」と一言)
予算ってのはさ、努力目標じゃねえって何度言ったら……
(部活動の生徒会費増額を認めろと、年度末近くになるとごっそり申請が出される)
(うちの学校は比較的、学校から出される部活動費は潤沢なはずなのだが)
……足りねえってか。それでも。
「ないものはない」
(大きく書いてサインしてやろうかと思ったが、思いとどまる)
(そこへノックの音が)
はいどうぞ。生徒会費の増額はできねえからな
(入室してきた奴の顔も見ずにそう言ってやる)
(それから顔をあげて相手を見たら)
迫水さん。最近リア充だって噂は聞いてるが、俺に相談ですか?
伊織くんを怒らせちまったとか?
(陸上部の花とラブラブだという同級生だ)
(同級生と言っても年上には違いねえ。一応先輩の礼は取るのが俺の流儀だ)
ま、座ってくんなよ。
……俺としても、ちょっとばかし聞いときたいこともあるしな。
【こっちもこんな感じで、よろしく頼むぜ】
…忙しいところに申し訳ないね
(会長の机の山と積まれた書類にチラリと目線を送る)
(年度末恒例の「金よこせ!」の要望書--野球部もよく出していらしい)
(会長の苦労も思いやられると言うものではあるが…)
まぁ、そんな場合だったら是非とも相談したいがね
(我が学園の生徒会長殿の噂はよく耳に届いて来る)
(男女の諍いならこれほど頼りになりそうな相談相手もいそうにないが)
順風満帆とはいかないがね、ありがたいことに順調にいっているよ
(薦められるまま、デスクを挟んだ向かい側の椅子に腰を落ち着けて)
さて、前置きは苦手でね、単刀直入にいこう
都……天羽都を知ってるよな?
彼女について、ちょっとばかり相談にのってもらいたくてね
あぁ、先に言っておくけど男女関係についてでは、ない。もっと色気のない相談だ
あんたと伊織君がうまくいかなくなるのを、
手ぐすね引いて待ってるやつがどれだけいると思ってんですか。
そんな相談されたら、俺が伊織君をいただきますよ
(100%冗談だとも言い切れねえ冗談を言って、にやりとする)
(あっさり惚気られりゃ、そのぐらいは言ってやりたくなるじゃねえか)
天羽都たあ……あんたターゲット広すぎませんか。
色気のない相談ねえ。
都ちゃんはそう思ってねえかも知れないぜ?
(中学部の料理上手。けなげなハンディキャッパーだ)
(彼女からも迫水さんのことを聞いていた身としちゃ、少しは都ちゃんに肩入れしたくもなるじゃねえか)
まあ、まずあんたの話を聞かせてもらおう。
俺の方からは、ちょっと警告と確認させてもらえりゃいい話なんで。
で?いくらなんでも、わが高等部の品行方正な学生が
よりによって中学生に手をだすたあ、俺も思ってませんがね。
相談てのはなんです。
(会長の冗談話で頭をよぎったのは、とある組織に属する男の話)
(津綺子と別れさせ、その後釜を狙うらしい…これは100%誤魔化しのセリフなのだろうが)
ダメ、あげないよ。いくら恋敵が我が学園の名物会長でもね
…名物会長だからこそ、かな?
(軽く肩を竦めて応じる。この辺はいつもの世間話の延長で)
だから、色気のない話だって最初から言っているだろうに
それに、どちらかと言えばシリアスなんだぜ?
(相手の軽口を受け流し、少し声を落とす)
………彼女、異能を持っている
それに、本人がその能力を制御できないそうだ
(デスクに身を乗り出して、目の前の相手から目をそらさずに)
会長の力ってのは、確か訓練で身に着けた能力だったよな
その力の制御方法、訓練のやり方ってのは、彼女の助けにならないかな?
【待たせちまってすまねえ】
【もうちょっと待ってくれ】
【ん、大丈夫だ】
【慌てずにゆっくりやってくれ】
異能たぁ、またずいぶんとシリアスな話ですね。
いきなり聞かされて、はいそうですかと飲み込める話じゃねえ。
なんでそんなことになっちまってんです。
(俺は額を押さえ、その手でつるりと顔をひと撫でしてため息をついた)
召喚術は生まれついてすぐにできるようなもんじゃねえ。
代々師匠から弟子へと受け継がれ、磨きあげられてきた人の技だ。
そもそも異能じゃないんですよ。
都ちゃんに召喚の才能があるなら召喚の術を教えることはできる。
だが召喚術を教えて異能を制御できたなんて話は聞いたこともねえ。
目の見えない人間にピアノを教えたってピアノがうまくなるだけで
目が見えるようになるわけじゃねえのと同じだ。
(ひとしきり説明したが、どこまでわかってもらえるか)
(俺はいたってシリアスな表情で、悩める好青年を見つめる)
で?天羽都は何もんなんです。
あの子が制御できねえってのは、どんなヤバい能力なんですか?
【遅くなって済まなかった】
天羽都の異能は、触れた者の異能を増幅する。もしかしたら、減衰もできるのかもしれない
天羽都はその力が制御できない。時に危険なレベルまで人の異能を暴走させる
前に校庭の木に落雷があったのを覚えているかい?
晴れた日だったのに突然雷が落ちてボヤ騒ぎになった、アレだよ
あれは、津綺子の力だ。彼女は電気を扱うことができる
その力が天羽都に触れることで暴走したそうだ
(彼女の手料理については今は話さない)
(話せない、と言った方が正確かもしれないけど)
力を有効に活用するためなら訓練は不可欠だろう?
それが技術だろうが異能だろうが、違いはないじゃないか
俺はピアノを弾けない。そもそも楽譜すら読めない
だが、会長なら、君ならうまく弾くコツを彼女に教えられるんじゃないか?
(もしかしたら全然お門違いな期待かも知れない。だがそう簡単に引き下がるつもりもない)
【いやいや、俺も遅いので気にせず気にせず】
【遅くなったうえに申し訳ないが、ここでいったん凍結にしてもらいたいんだが】
【早ければ今夜22時には再開できる】
【始まったばかりで申し訳ない、破棄でもいいんだが、できれば続けたい】
【都合はどうだろうか】
【おっと、ちょうどよかった】
【今俺の方から一旦中断を申し入れようかと思ってたところでね】
【では、今夜22時に。まずは避難所に顔を出すよ】
【済まん。凍結ありがとう】
【それじゃ22時に避難所で】
【一度落ちるぜ。またな】
【では俺も落ち】
【スレをお返しします】
【会長とのロールにスレを借りるよ】
【続きの投下待ち】
【
>>337の続きを投下するぜ】
それじゃ相手が異能者かどうか確認しないと、うっかり握手も出来ねえってわけか。
そんな面倒な能力が存在するたぁ……
(俺はデスクに両肘をついて頭を抱え込んだ)
(もしも悪意で異能を使おうとするやつが都ちゃんを取りこんだらどうなるか?)
(考えただけでもぞっとする)
(頭を抱えた両手でわしわしと髪をかきむしる)
訓練して異能がどうにかなるもんなら、俺より伊織君に聞いた方が早いじゃねえか。
伊織君はどうやって電気を制御してるってんです?
あんただって、自分の力をどうにかこうにか、うまく使っているんでしょうよ。
それはどうやってるんで?
(俺は少し乱れたヘアのまま、立ちあがってデスクを回り込む)
(迫水さんのわきに立ち、デカい迫水さんのほうへ、少し前かがみになって顔をのぞき込んだ)
俺は異次元から何かを召喚する方法を知ってる。
教えてほしけりゃ教えてやるが、誰にでもできるこっちゃない。
練習も必要だ。
同じ方法で異能が制御できるようになるってことなら
───都ちゃんの場合は、誰か異能のある奴が練習台になってやる必要がある。
あんた、付き合ってやれますか?
【待たせて済まない】
【再開よろしく】
(目の前の男が面倒そうに髪を掻き毟る)
(異能を利用しようとする輩の存在を心配しているのだと)
(口には出さない考え事がそのまま読み取れた気がした)
退魔を生業とする奴等には、彼女の能力は魅力的過ぎる
(だが敢えて、危険性を口にする。自分自身にも言い聞かせるように)
……津綺子は、成長とともに自然と制御できるようになったと、言っていた…
俺は…なんとか折り合いをつけているだけだ
一年、人でなかった時期もある
(真っ直ぐに、ある意味挑発するような視線と目を合わせながら)
分かるかい?俺達には人に教えるだけの蓄積がないんだ
会長、君にはそれがある。師匠から弟子へ、連綿と受け継がれてきた技術、その蓄積が
俺が彼女にできることは、こうして手掛かりを探してやることだけだ…
(初めて彼女の力の一端に触れた時の衝動を思い出す)
(自身の制御を外れ暴れそうになった怪物。その指があの細い体に触れただけで…)
………俺は、彼女を傷つけてしまうかも知れない
(蘇った暗い記憶は、意思の力を弱め、その色は目の前の同級生を見つめる瞳に表れて…)
【うぅむ、ゴメン。お待たせしちまったな】
【とにかく、よろしくお願いします】
俺は異能者ですらない。俺なら都ちゃんを傷つけないと、どうして言い切れる?
(ついさっきまで、簡単には引き下がらないという態度だった迫水さんの表情に、ふと弱気の影が差す)
(俺はデスクに手をついて、上から迫水さんを見据えた)
召喚術は長い歴史と多くの人間たちが作り上げてきた技術だ
だから学ぶことも訓練することもできる。
異能ってのは、そういうもんじゃねえんじゃねえかと思うぜ。迫水さん。
俺は異能者じゃないが、あえて言うなら召喚の才能はあった。
異次元を感知したり、この世のものじゃない連中への感応力ってのは、
そんじょそこらの連中より優れていたから、この技術を身につけることができた。
芸術やスポーツと同じなんですよ。
同じ野球選手だって投げるのが得意な奴、打つのがうまい奴といるでしょう?
だがそもそも、どうやって走るのかとか、そんなことを悩んでるやつに野球は教えようがない。
都ちゃんの能力が、そもそも制御できるような性質のもんなのかどうか、誰にわかるってんです。
都ちゃん自身、他の異能者がいなけりゃ自分の力がどう発揮されたのかわからねえんだ、
訓練のしようがないでしょう、そんなんじゃ。
(そこで俺は体を起こし、迫水さんから離れて電気ポットへ向かう)
(ティーバックを二つ紙コップに入れて、湯を注いでから、その一つを迫水さんの前に置いた)
長々としゃべって喉が乾いちまった。
あんたもひと口飲んだ方がよさそうな顔してるぜ?
(そう言いながら自分の席に戻り、茶が出るのを待つ)
都ちゃんについちゃ、俺もあんたもどうしようもねえし、どうする義理もねえ。
……だが、あんた自身については、ちょっとばかり聞きたいことがある。
…それは…っ!
(突き放すような物言いに非難するような目付きで睨んでしまう)
(だが何も言い返せない、正当な意見に感情の矛先の向ける場所を見失い)
(今の自分よりずっと大きく見える相手の背中を見つめるだけしかできなくなる)
………すまない……
(何に向けての謝罪なのか、自分でも明確でないまま)
(机の上に置かれた紙コップの中、じんわりと拡がって行く茶の色を見る)
(だが脳はその色を見えていない。ぐるぐると様々な感情が渦を巻き)
(デスクの向こう側からかけられた声で我に返るほどに、自分の内部へと没入して…)
………俺自身について…?
(改めて顔をあげ、目の前の青年の目を見る)
(迫水さんがこっちへ注意を向けたところで、俺はゆっくりと茶を飲んだ)
(うまくもねえが、とりあえず熱いし喉の渇きはそれで治まる)
俺には師匠がいる。この人はおそらく今の日本じゃ、最高の召喚士だ。
召喚士にゃ、召喚士のネットワークってもんがある。
師匠から弟子へ、連綿と受け継いだ技術はそのまま人脈作りでもあるわけだ。
……そして、召喚士同士をまもる仕組みにもなっている。
(茶のカップを目の前に置き、そこへ手を組んで改めて迫水さんを見返した)
あんた、まだ異形狩りをやってるんですか?
だとしたら、異能を狩る連中もいると聞いたことはあるでしょう。
≪深凪≫って名前に覚えはないですか?
でなけりゃ、片手が義手の電気使いのことは?
俺は異能じゃねえが、異能の持ち主ならそいつらには気をつけるに越したことはない。
あんたも、伊織君も、都ちゃんも。
三年の媛名葵、二年の紫一久、この二人は、異能狩りの組織につながってる。
………ネットワーク、ね
(召喚師同士で横の繋がりがあって、お互いに情報を行き来させる)
(人が行き交う時もあるのだろうか?)
(話を聞いた部分だけでは、青年が自分に何を伝えたいのかよく分からない)
(立ち上ぼる茶の香りを感じながら、目で続きを促して)
《深凪》第八席‘剣糸'--ソードストリング…媛名葵
《十三天梯》構成員…紫一久
俺は双方から監視対象として見られてるよ
(深く椅子にもたれ、溜息を吐き出す)
津綺子も、《深凪》には睨まれてる、おそらく《十三天梯》も気付いているだろう
都ちゃんは…まだ知られてない、と思いたいね…特に紫一久には、な
しかし、義手の電気使いは知らないな…どこかの組織の奴なのか
(それが紫一久だと、恋人の兄の命を奪い、恋人の命すら狙う仮面の男と知らず)
(また既に天羽都と接触しているとは思わぬまま、紙コップの熱い茶を啜る)
だから!
その紫の片手が義手なんですよ!あんたあいつのバックまで知ってて
なのにあいつの能力を知ろうとしなかったのか?
(のんびりと茶をすする迫水さんに、こっちは思わず中腰になる)
監視されてるなら、そいつらのことをできるだけ知ろうとするもんじゃねえのかい。
(そして俺は、とすん、と力なく元の席に座りなおす)
……あんた大物なのか鈍いのか、わからなくなってきたぜ……
≪深凪≫──媛名葵のバックに関しちゃ、俺の師匠もわけありでね。
あちらの組織とは不戦協定……ってのも妙な話だが、とにかく俺には手出しはされないことになってる。
異能でもないのに異能狩りに目をつけられるたあ、どういうことだと言いてえが、その、なんだ
媛名葵はそんなに安心して信用できる相手じゃねえ。
(それについちゃ、師匠も媛名君も、自業自得だと言うだろうが……)
≪十三天梯≫の方は、召喚士の組織としちゃ全くのノータッチだ。
向こうも召喚されたものに興味はあっても、呼び出す連中なんざ眼中にないんだろう。
連中は異能を撲滅しようとしてるんじゃない、研究しようとしてるのが、ある意味タチが悪い。
……あんた、監視対象ってより観察対象、いや、研究対象なんじゃないか?
知ってるなら、気をつけてもらいたかっただけだ。
あんたも、伊織くんもな。
今となっちゃ、都ちゃんのことも心配しなきゃならなくなった。
連中に気をつけろと、あんたから伝えられるなら伝えてやってくれ。
俺もあの子に会うチャンスがあったら、そう言っとくよ。
(俺は椅子をぐるりと回して、生徒会室の窓から外を見る)
(キャンパスの並木道が見え、その中には伊織君が黒こげにしたという木も見える)
……とんでもねえエネルギーだな。
都ちゃんには転校を勧めてえよ。それが一番あの子のためなんじゃないかと思うぜ
今となっちゃよ
向こうから接触してきたんでね。まさか昼飯時の学食でドンパチ始めるわけにもいかないだろう?
……それに、アイツがそう簡単に手の内を見せるような男とも思えない
調べるったってどうやって調べればいいのか皆目検討がつかない
会長みたいなネットワークに属してでもいない限り、表にはでてこないだろう?
(だからと言って調べない理由にはならない事は重々承知している)
(こうして心配してくれる同僚がいるからには、自身にできる限りの備えは必要だろうと、反省して)
ありがとう…
(謝罪と感謝とを綯い交ぜにした言葉を、力なく椅子に座り込んだ親友へ送り)
《深凪》は条件付きで見逃してもらっている感じだな
俺には津綺子というストッパーがあるから取りあえずは、ってなところだ
まぁ、できるならお近付きにはなりたくない、怖い女の子だよ、俺にとってはね
紫は……
(そこまでで、ふと、言葉が途切れる)
(津綺子を襲った奴が電気使いではなかったか?)
(しかし津綺子は異能であって、妖魔憑きの自分と違い「処分」の対象からは外れるのではないか?)
(いや、しかし、奴は津綺子を失った自分がどうなるのか興味を示していて…)
(意味もなく掌の中で紙コップをクルクルと回して思考を巡らすが)
都ちゃんはここから離れたがらないだろうね
寮母さんが育ての親だし、なにより、彼女の両親は旧校舎で亡くなったそうだよ
(話の対象が心悩ます少女に移れば、今までの思考は脳の片隅に追いやられて)
(背を向けた会長から、紙コップの中身へと視線を落とす)
うんうんうん。怖えーよなあ、あの人。
俺は異能でも異形でもねえが、俺らが呼び出したものは、連中の基準からして狩りの対象なんだ
万一使役に失敗したなんてことが知れたら……
(媛名くんに関しては、思いきり頭を振って迫水さんに同意しておく)
(もしまた召喚獣を暴れさせたりしちまったら、師匠の説教だけじゃすまねえ俺としては)
(マジで怖い女の子だ)
ふうん、あんたは自分に憑いてるヤツの制御に、伊織君の力を借りてるってことですか。
だとしたら……
(そこで俺は懐手をして考え込み、窓際から迫水さんに視線を送る)
都ちゃんにも、誰かそういうストッパーってか、上位自我的存在があればいいんじゃねえか。
俺の師匠の一番弟子は、世界で最も危険な召喚士だ。
好戦的な召喚獣の扱いにかけちゃ、おそらく師匠もかなわねえと言われる。
世界のどこかで紛争が起こるたびに、その人へいろんな陣営から接触があるが、
師匠がそれをブロックしている。
その人は、自分の召喚能力を師匠に預けちまった。
精神的なロックをかけて、師匠の命令なしに召喚ができないようにしちまったのさ。
上位自我、というんだとよ。心理学上の用語では。
都ちゃんのことは、そういう解決方法もあるんじゃないか?
あんたが伊織君によって、妖魔を押さえこんでいるように、自分以外の誰かにコントロールを預けることはできる。
(俺の脳裏に、もう一人、面倒な異能の顔が浮かんだ)
御木本正太郎ってのを知ってるかい?二年生だ。
そいつなら……都ちゃんか、あるいは他の誰かにそういう暗示をかけることができるかも知れねえ。
……そいつも、異能だよ
(全くなんて学校だ。俺は頭を振って迫水さんの答えを待つ)
【そろそろ締められそうか?】
【急がなくてもいいが、このあたりで片をつけようじゃないか】
俺にとって、津綺子は闇夜を往くための灯台みたいなものだ
彼女の存在があるからこそ、俺は今こうして、一応なりとも学生として生きていられる
精神安定剤…みたいなものだな
だから、会長の言うその…上位自我?とはちょっと違うかも知れないな
(相変わらず掌で紙コップをクルクルと弄び、中で揺れる液体を見るとはなしに見ていたが)
御木本、正太郎…彼と知り合いなのか?なんてこった…
(信じられないと言う風に首を振る)
(石を投げれば異能異形に当たるんじゃないかってくらいに、学園の中は混沌としているらしい)
しかし、そうか…彼なら、心理的なロックをかけられるか…
【では〆に向けていこうか】
【もしリミットがきたなら遠慮なく言ってくれて構わないよ】
【後は置きとかでもそう長くはかからないだろうし】
あんたにとっての伊織君が、俺の姉弟子と師匠のような関係だとは言わねえが
自分の異能を抑え込むために伊織君が必要だってところは変わらないんじゃねえですかね。
こんな言い方はしたくねえが……あんたは伊織君に依存している。
自分の力を他人にコントロールさせるのは危険なことだ。
師匠に何かあったら、あの姉弟子がどうなっちまうかわからねえ。
あんただって、伊織君にもしものことがあったらどうするつもりです?
都ちゃんが誰かに力をコントロールしてもらったとしても、同じ危険は付きまとう
だが───コントロールも出来ずに、あんな危険な事故を起こすぐらいなら
それもアリじゃないかと思いますがね。
(窓の外へ顎をしゃくって見せる。一か所だけ並木が欠けた並木道)
(俺の言わんとすることは通じるだろう)
御木本は…まあ、なんていうか、どうしようもねえ野郎だが
(二度もどうしようもない成り行きになっちまったのを思い出し、俺は苦虫を噛みつぶしたような顔になっちまう)
悪い奴じゃない。信用してくれていいですよ。なにしろ、あいつは俺の弟子なんだから。
(そう言って、俺は目いっぱいの笑顔を見せる)
(話が終われば迫水さんは部屋を出て帰っていくだろう)
(家族のもとへか、もしかしたら自分の異能をゆだねている恋人の元へ)
(そして俺はそんな迫水さんを見送り、山積みの書類に向かってこう書くのだ)
「もってけドロボー」
(会計の子が呆れながら予算のやりくりをしてくれるだろう)
(誰だって、自分にできないことを誰かにフォローしてもらってるのさ)
(ようやく俺も、生徒会室を出ることができる)
【ちょっと確定入っちまって済まねえ】
【これで締めさせてもらうが、気に入らなかったら蹴ってもらって構わねえぜ】
【そっちのレスを見るまでは居る】
ん…そうだな…
(彼の言葉は真っ直ぐに、こちらを思うからこそ、歯に衣を着せることなく)
(痛いくらい心に突き刺さる。それはかなり真実に近い)
俺は津綺子がいなければ、もう生きては行けないだろう
もしも彼女に何かあれば、その時は暴走する異形が一匹誕生する。それも飛び切り厄介なのが
だが、それでも、彼女とともに日の当たるところを歩くために
俺には、彼女が必要だ
(聞こえ方によっては本日最大の惚気を浴びせながら)
御木本君の能力も万全じゃないけど、それでも多分、ないよりはましだよ
(そう、少なくとも、会長に話していない天羽都の力)
(手料理に力を込めてしまう能力だけでもロックできれば)
(彼女はためらうことなく、心置きなく大好きなことを楽しむことができるようになるだろう)
そうか、会長の弟子か…
(二人に何があったのかは、また別の機会に語り合うときもあるだろう)
(会長の太鼓判がなくても、御木本には信頼を寄せることができる)
(彼は恩人で親友で仲間なのだら)
(晴れ晴れとした表情を作り、紙コップに残った茶を飲み干すと)
(クシャッと掌の中に握り潰して椅子から立ち上がる)
ありがとう…機会を見つけて御木本君に相談してみるよ
(そうして来た時よりも幾分か心を軽くして生徒会室を後にするのだった)
【では俺もこんな感じで〆にしよう】
【今日は一日お付き合いしてくれてありがとう】
【楽しく、充実したロールだった…満腹満腹】
【お先に失礼させてもらうよ】
【お疲れ様です&おやすみなさい〜ノシ】
【途中、何度も待たせちまって済まなかったな】
【こっちも久々にいいロールさせてもらったぜ】
【ありがとう。またやろうな】
【俺も失礼するぜ。スレを借りた。ありがとよ】
【名前】御木本 正太郎(みきもと しょうたろう)
【年齢】男
【性別】17
【身長】168cm
【3サイズ】計ってみたら83/65/84だったねえ
【容貌】体重50kg未満説が流れるひょろひょろ体型。
瞑っていると間違われる糸目は自称チャームポイント。
【能力】言語や五感を用いた幻術を操る。
・靴底の汚れなど、日常的に体験していそうな状態は一言で錯覚させられる。
・行動不能などの高度な幻覚には元になる痛覚や話術による精神操作、多少の運が必要。
・記憶については、対象の心からの同意がなければ深層を読んだり操作したりすることはできない。
【希望】雑談、日常、戦闘
【NG】排泄物、肉体的または精神的に後遺症が残るロールは要相談
【弱点】相手が絶対の確信を持てば、比較的簡単に幻影は破れる。
また、体型が示すとおり体力はあまりない。
【備考】余暇は漫画やアニメに費やすオープンオタク。他にも雑学に長ける。
集中力は目を見張るものがあり、結果観察眼もそこそこ。
人と関わりたがる一方戦闘にはあまり積極的ではないが
頼られると嫌と言えずなし崩しで参戦させられる事多し。
力を持ちつつ何もしないというのは居心地が悪く、見回りを兼ねての散歩も多い。
両親が海外出張で一人暮らし、とどこかで見たような生活を送る。
【プロフをぺたんと貼ってと。卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQwさんとのロールに使わせてもらいますよー】
【名前】卯月ひのわ(うづき-)
【年齢】 13
【性別】 女
【身長】 135cm
【3サイズ】 64-49-66 まないた。
【容貌】 小学生のような体型。
ややぶかぶかな制服を身に纏い、ベレー帽をつけている。
銀髪で腰ほどまでの長さ。常に眠たげというか無表情で掴みどころがない
【能力】 異形遣い:倒した異形の邪気や何やらを取り除き、
使い魔として操ることが出来る。元人間などの一部の異形には効かない。
仲間の異形はデフォルメされた人形のような姿になり、
いつもはトランクの中にキーホルダーとして納められている。
多数を操る時はタクトを仕様するが、そもそもそんな機会が滅多に無い。テスト運用はする。
氷使い:補助的または異形の力が遣えない時の戦闘手段。あられをガンガン飛ばしたり、でかい氷塊をたたきつけるなど
意外に攻撃的な使い方をする。
【希望】雑談・戦闘・エロール
【NG】 スカ、グロ、後遺症、死亡
【弱点】 所詮近接戦闘等には弱いうえ、身体能力も乏しい。ロリだからしかたない
【備考】 中等部所属。能力と雰囲気の所為で周囲からは敬遠されている。
傷ついた仲間の異形は裁縫で修復しているらしい。
ちなみに異形遣いの能力は、いわゆるマッドサイエンティスト的な気のある父によって
強制的に組み込まれたもので、そのおかげか身体の成長が遅い。
更に寿命が大幅に縮められ、残り20年の命となっているが、本人は知らない。
感情の変化が薄い。ただし他人との関わりで少しずつ変わってきてはいる。
これには過去のトラウマから来るところが多いが、その記憶には現在鍵をしてしまっている。
氷の方は遺伝と自らの鍛錬で出来上がっている。 北の広い国の血が混じっているようだ。
他人との繋がりが薄かったからか、学園に来て出来た繋がりを大切にしたがる傾向にある。
ちなみに向こうの国での名前はファイーナ・アナトリエヴナ・ウルィヴィン。亡き祖母が与えたと聞いている
父親も知らない、というか覚えてない可能性が高く現在は本人と久遠ゆりかのみが知っている。
最近、料理部に入部した。
対人関係としての変化として、久遠ゆりかと擬似的な姉妹関係になったり
御木本正太郎への淡い恋心に気づいて混乱したりなどしている。
【私もプロフを投下しまして……それでは、ごゆっくりとお書き下さい】
(学園の正門から出てくる学生の表情は三種類に大別できた)
(友人同士で菓子の交換を楽しみ、笑顔を浮かべている者)
(異性に思いを伝え、頬を染めたり男女対になって出てくる者)
(そして、夢破れたか孤独に打ちひしがれて少々影の差した者)
うん、僕らには画面越しのチョコでじゅーぶんさ。それじゃーまた明日ー。
(人生の大半を3番目として過ごしつつ、去年2番目に昇格した御木本は)
(今年になって、3グループどちらにも属さない微妙な表情を浮かべていた)
(バレンタインデーに手に入れるチョコの数は、例年どおりにゼロに戻った)
(が、活気を失っているのはオタ友達と交わした負け惜しみ風の冗談のせいではない)
……僕、なにしてたんだろう。
(1年前にその唯一のチョコをくれた相手、島田六花との連絡が途絶えた)
(脚で探しても成果は上がらず、彼女の事情ゆえにおいそれと名前も口に出せない)
(また、探している最中に知り合ったもう一人の放っておけないともだち――卯月ひのわ)
(彼女の寿命の問題についても、解決の糸口を見いだせないまま月日が過ぎている)
(二人のことで、誕生日やバレンタインへの関心は頭の片隅に追いやられていたのだ)
【とーお待たせしました、改めてよろしくだよー】
【すみません、ロール中に失礼します。お二人は、どうかお気になさらず】
【ゆりか先輩との置きレスに、一レスお借りしますね】
>>323 …それだけでは、ありませんよ。
(鈍感な彼女の言葉に小さく笑いながら、改めて思い出す)
(あの日の夜を、彼女の言葉を。自分の心に深く刻まれた、
己にとっては聖句にも等しい価値を持つ、それ)
(けれど、彼女にとってはさほど大したことでもないのかもしれない。
「わたしは聖人なんかじゃない」、そうあの黒髪の剣糸は言ったけれど)
(分け隔てなく親身に接し、手を取るどころか、こうしてそばに
まで居てくれる彼女は、自分にとっては聖人すら凌駕している、と思う)
(懐かしいゆりかの後ろ姿を見ながらそんなことを考えていると、
彼女に名前を呼ばれた。笑顔で頷き、いそいそと少女の背後に移動する)
(そして、可愛らしい子馬の尻尾のようなそれを持ってあげた。
鏡の中に、黒とピンク、それぞれの色に身を包んだ二人の少女が映る)
(どことなく嬉しそうなゆりかの表情に、こちらまで心が踊りそうになる)
…きっと、お似合いになりますよ。
(――――やっぱり、少し眩しい。)
(彼女はまたこれからも、誰にでも手を差し伸べていくのだろうか。
手放しには喜べない。僕はワガママだ。けれど、それは正しいことだとも思うから)
(今だからこそ思う。こんな彼女を好きになって、本当に良かった)
……暖かくなるにはまだまだ……なのですね。
(学園の正門前。門壁に背を預けながら、正門より出てくる生徒を
ちらちらと横目に見つつ冷たい息を吐く)
……いつもとおなじこと、してるだけ……なのです、よね。
(言い聞かせるように、そんなことを呟いた。
おともだちに、お菓子を上げるのは今にはじまったことじゃない)
(今日はそういう日だから、いつもより特別なだけ。
敬愛する義姉や部活の友人たちにもあげるものだ、なんて考えて)
(それでも、そういう日だからこそ会いたい人のことを考えてしまうのは否めない)
……!
(色々思索を巡らせ、再び出てくる生徒たちの方を見やる。
するとその中からまさに今考えていた人物の顔が目に飛び込んできた)
(動悸に胸を弾ませるのを何とか抑え、少々固まった後。
僅かに頬を紅潮させながら彼の元へと近づいた)
あの……こんばんは、なのです。
お元気、でしたか? ……みぃさん。
(緊張を平常心に塗り替える努力と共に、おずおずと声をかけた)
(贈り物のこともあるけど、彼とは話したいことがある。
あの日のことや、大切な友人のこと。そして自分という存在についても、あるいは)
【こちらこそよろしくお願いします、なのですっ】
――!
(頭に思い浮かべていた銀髪の少女の声が、急に再生された?)
(否、考え事をしているうちに本人に声をかけられたようだ)
(その特徴的な配色に可愛らしいベレー帽と大きなトランク)
(見まがうことなどあるはずもない、卯月ひのわさんその人だ)
こんばんは、お久しぶりだねー卯月さん。
(途端に戻ってきた明るさは、決して作り物ではなかった)
(この愛くるしい少女には、これまでも笑顔をもらってきたのだから)
(それだけに、力になれていないという事実が余計心苦しいのだが)
はっはー、正ちゃんは元気が一番の取り柄だからねん。
そっち方面はどーんと任せちゃってくれたまへ。
お礼したいって言ったのに、ずっと連絡できなくてごめんね?
(誕生日に再会できた幸運と、以前いただいたクッキーに感謝しつつ視線を下げる)
……あれ。
(そうして彼女のコンパクトな身体に高さを合わせようとしたところで、ようやく気付いた)
卯月さんのほうは、なんだか顔赤くなってない? 寒かったかな。
(2月半ばの冷えた空気と肌色の組み合わせを見て、気遣いが優先される)
(声音から察するに、もしかしたら自分に何か用事があったのかもしれない)
(まさか長時間自分を待っていたせいで、熱を出してしまったのだろうか)
上着、なにか持ってる?
いちおー羽織っといたらどーだろー。
(と提案してはみるものの、ここは正門の前。都合よく鞄に入っているとは限らない)
(彼女の特大トランクはそうした普通の荷物ではなく、おともだちが詰まっているのだから)
【よろしくー、ロール中もなにかあったら遠慮なく言ってねん】
くふ……もうすぐ季節の変わり目ですから、
健康管理には気をつけて下さいね。
いえ。だいじょぶ、なのですよ。
みぃさんが元気でいて下さるのが一番……なのですっ。
(聞きたかった声と、相変わらずの温かさを感じられる調子に自然と頬が緩む)
(特別な感情を別としても大切な友人。彼も、他の皆のこともそう思っている)
(そんな人達と元気を分け合い続けるためにも、と身体のことについて
思考を移しかける。が、少なくとも今この場で考える内容ではないだろう)
え……あ、その、い、いえっ。
(と、半ば無意識に顔に出ていた色を指摘され軽く慌てかける)
そ、そうですね……まだ2月も半ば、なのです。
自分でけんこうかんり、なんて言っておきながら……お恥ずかしい限り、なのですっ。
(寒さに強いわけではないんだし、あながち嘘でもない……
とか、頭での言い訳と共に、顔の赤らみを寒さからということにした。
冬がまだ終わっていなくて助かった、のであろうか)
いえ、そんな。ちょっと冷えただけですしだいじょぶなのです。
みぃさんが冷えるといけませんから。……でも、お気遣い頂き、ありがとうございます。
……あ……そうでした。
(そんな会話を続けている最中、
ポケットに入った、今日のための特別な贈り物のことを思い出した)
その、みぃさんにお渡ししようと、持ってきたものがあるんです。……んと。
(再び顔が赤らむのを何とか抑え、まごつかないよう努めて精神を落ち着かせながら
動物の包装紙に包まれたそれを取り出す)
えっと……カレンダーはきのう、なのですけど……日曜日、でしたから。
こっ、これ……フォンダンショコラ、というチョコレートケーキ、でして。
みぃさんに……バレンタインの、プレゼント……なのです。
(いつも友人に渡しているように、ふつうにしようと思っても
やはりこのイベントを意識してしまえばどうしようもない、話だった)
(うつむき加減になってしまっていることも含め、避けられないことか)
ふふふ、ありがとう。
お礼だけじゃなくて僕自身、卯月さんに何かあげたかったからさー。
(相手は、寒さが堪えている中でもこちらのことを気にしてくれる優しい心の持ち主だ)
(御木本正太郎に内蔵されているお世話焼きスイッチも、ついつい入りっぱなしなる)
(普段は眠たげにしている彼女の顔に浮かんだ笑みはやる気の炎を早速大きくした)
ありゃりゃーこんなことならもっと早く教室を出るべきだったにゃー。
そーだ、卯月さんには僕のクラス教えてなかったよねん。
2年のE組だから、もしも正ちゃんによーじがある時は遠慮なく来てねー?
今日みたいに寒かったり、逆に夏に日射病にでもなったら大変だからさ。
(立ち止まっていたら余計に寒そうなので、相手の小さな歩幅に合わせて脚を動かす)
(相手の様子に待っていたことを半ば確信したが、切りだしてくる様子はないので)
(仮定の話としてつなげていって、次から校外で待たないで良いように居場所を示す)
(相手は秘密の多そうな年頃だし異能者でもある。こちらから掘り出すのはためらわれた)
へあ?
(おちゃらけが言動の陰で、頭の中では何か真面目な話が来るのかと思っていたらしい)
(包みが差し出されるなりすらすら動いていた舌は止まり、間抜けな息が洩れ出した)
(頭の中にカレンダーを思い浮かべ、指差し確認し、口にされた言葉を反芻する)
バレンタイン……わ、わ、これ僕に?
(心配していた二人のうち片方に会えた安心感も手伝ってか)
(隅っこに圧縮されていたイベントへの感想が一気に溢れだした)
(子どものように大きなリアクションを取りつつ、手はしっかりとチョコを保持)
(初対面では人見知りの強そうな印象を受けた卯月さんのプレゼントなのだ)
(今だって、年の離れた相手に慣れていないせいで口籠ってしまったのだろう)
(衝撃で割ってしまおうものなら向こう一週間懺悔して後悔してもまだ足りない)
ありがとう! とっても嬉しいよー。
なんだか僕ばっかり食べさせてもらっちゃってるにゃあ。
もしかして、自分で作ってくれたの?
いやーこれはホワイトデーにうんと気合をいれなきゃー。
(普段とのギャップを顧みて振り絞ってくれた勇気を考えたり)
(いつも兄妹のように接している様子と対比して、微笑んだり)
(そういったことが次々思い浮かぶ一方、御木本は大事な事を忘れていた)
(このプレゼントは本命チョコなのか、義理チョコなのかという判断である)
(生まれてこの方前者をもらったことのないため、自動で振り分けてしまったか)
と、いけないいけない。つい自分のことばっかり。
卯月さん、上着がないんだったら少し家であったまってかない?
けっこー近くだから、よければ二人でチョコを楽しめないかなーって。
風邪ひいたら大変だからさ。
(にもかかわらず女性をすんなり自宅に招くのは、特異な経験をしてきたからだろう)
(異形で疲弊しきった少女を保護したり、血濡れてしまった同級生を匿ったりと)
(能力に目覚めてからというもの、変な形で女の子を招くことが多かったのだ)
【なんだか急に眠気が強くなってきた……】
【申し訳ないけれど凍結お願いしてもいい?】
【寝ておいたはずなのに、ごめんね】
……は、はいっ。ありがとうございます、なのです。
すみません、重ね重ね心配をおかけしてしまって。
あ……それでは私のクラスも。えと、2年のA組です。
みぃさんからも何かあるようであれば、ご遠慮なくどうぞ。
(気遣わせてしまったことに申し訳なさそうにしながらも)
(彼の言葉の端々から見られる心遣いに心を暖かくする)
(だから出来るだけ心配かけないように、もっとしっかりしなきゃ、
なんて思考が心の隅に生まれたりした)
(手渡したチョコを取り、わたわたとする彼の前で)
(次にその感想が出るまでの時間がとても長く感じられた)
(緊張しなくても大丈夫であると、頭では分かっていても
そうはいかないのは、やっぱりバレンタインのチョコたるもの)
(特別なイベントにおけるプレゼントがもたらす魔力と共に、その時を待つ)
わ……。えと、喜んで頂けて何よりです。
(チョコを手に喜ぶ姿を見て、表情に隠せない幸せが滲みでた)
(たとえ杞憂だったとしても、贈り物に相手が喜んでくれるというのは
贈り主にとって、言うまでもなく至上の幸福なのだ)
は、はい。あの、最近料理部に入って……料理部のひとに色々レシピを教わったりしまして。
えへ、料理部に入ってなかったら今日のプレゼントもまた、
いつものクッキーになってしまうかもしれませんでした。
(落ち着きを取り戻し、照れながらもチョコに纏わるエピソードを口にする)
……え、みぃさんの……おうちに?
(これまでに独りの時間が長かっただけに、他人の家へ入ったことはない。
友人たちとの間ですら無かったことで、ましてや男性の家になど)
(タイミングがタイミングなだけに、思わず顔が真っ赤に染まるのをすんでのところで堪える。
表情の変化が希薄なことをよく自覚していれば、今だけはそのことに深く感謝しただろう)
え、あ、あのっ、良いの……ですか?
……あ……えと……それでは、みぃさんさえよろしければ……
お邪魔、させていただいても……よろしいでしょうか……。
(それでも思いがけない誘いへの嬉しさや照れなどといった感情がないまぜになり、
落ち着きを取り戻していたのはつかの間のこととなったのであった)
【あ……と、りろーど重要なのです】
【こちらこそ時間をおかけしてしまい、すみませんですっ
解凍はいつ頃に致しましょうか?】
【んーん、たくさん書いてくれてありがとー】
【僕もたっぷり待たせちゃったからね……】
【次回はお互いがんばろーってことでー】
【僕は今日(火曜日)でもOK。木曜もいけるね】
【卯月さんの予定になるべく合わせるよー】
【わかりました。それでは火曜日、昨日と同じく21時に致しましょうか。
ご都合がよろしければその時間に、避難所の方に顔を出しますね】
【わかった、火曜日の21時に。今度こそよく寝ておくよ―】
【今日はありがとう、久しぶりのロールだから変にならないか緊張してたけど】
【卯月さんと過ごしてたらそんな悩みはあっという間にふっとんじゃったよー】
【それじゃー僕はこれで。感謝感謝だよー】
【スレッドをお返しします】
【兵部晶くんへの置きレスに、1レスお借りいたします。】
>>359 それだけじゃ、ない……?
(小さく笑いながら返す兵部を見て、はて、と首を捻る。)
(まさか、うさぎちゃんのニボシ?とか考えながらも、折角笑ってくれているのだから)
(あまり深くは追求しないことにして、鏡のなかに映る優しい瞳に、笑顔を返す。)
(肌や髪の色、瞳の色は違えど、こうやってふわふわのお洋服を着て、並んで鏡に納まっている姿が)
(仲の良い姉妹のように、優しく微笑みあっている。)
(お洋服の効果もあってか、自分で思うのも、なんだか図々しい気がしたけれど)
(まるで何か、素敵な絵本の挿絵のような光景だ、と、思った。)
(ここに、あの銀色の髪の美しい少女が加わると、三姉妹のようになるのでは?)
(などと楽しい想像をめぐらせつつ、髪の毛の束を兵部に押えてもらっている間に)
(目の前のドレッサーの引き出しを開けて、色とりどりのマニキュアやグロス、小さなコロンの小瓶)
(それらが玩具箱の中身のように、きらきらと煌めき納まっている中から、薄茶の髪ゴムを取り出し)
(兵部から髪の束を受け取り、くるくるとゴムでそれを縛って)
……っと。
シュシュって、ふんわりと結んだほうが、カワイイんですわよね。
(とか言いながら、あまりきつくなり過ぎないよう、赤と黒のシュシュをふわりと2重に巻いて留める。)
(指先で、シュシュの皺を整えて、後れ毛を指先で撫でつけ)
……どうかしら?
(鏡越し、黒いドレスの少女に向かって、小さく首をかしげ髪を揺らしてみせる。)
わたしは、とっても気に入りましたわ。
今日は本当に、ありがとう…嬉しい。
わたしの我が儘で、こんなお洋服着てもらっちゃった上に、こんな素敵なプレゼントまで。
それなのに、弟が無礼を働いてしまって…気を悪くしないでね?
あの子、本当はいい子だから……
【お借りいたしました。ありがとうございます。】
【名前】紫 一久(むらさき かずひさ)
【年齢】17/高2
【性別】男
【身長】172cm
無駄のない体つきに、やや大人びた顔。昼間は笑顔、夜間は無表情が七割を占める。
右腕は義腕。ただし、肌の色と質感をした装甲をつけているので、一見して義腕とは分からない。
手ばかりは間接が多く誤魔化しにくいので、常に黒い革手袋をつけている。
【能力】
*身体能力
生身でも、訓練を受けた大人と互角以上に渡り合える程度の身体能力。ただし、若干足が遅い。
*特殊能力関係
・ヴァルブレパス
右の義腕。上腕には、周囲のある特定の魔力を無効化する機関が、二の腕には肘から杭を打つ小型のパイルバンカーが仕込まれている。
手首から右手を射出できる他、五指も別々に射出する事ができる。有線でそれぞれ10mほど。
・刺天
現状の主武器。耐久性が高いため乱暴な運用にも耐え得る。電流を柄から切っ先に向けてでしか流さないという特製を持つ(限度あり)。
・ショックボルト(能力)
手から触れている対象に電流を流しこむ。使用には痛みを伴い、痛みは威力や相手の大きさに比例。
・他にも様々な武器を小器用に操る
【希望】事前に相談あれば、基本的に何でも
【NG】グロ、ホモ、大きな後遺症(切断くらいならおっけー)
【弱点】
義腕の駆動に常時能力を発動する必要があるので、激しい動き(戦闘等)を長く続ける事ができない。
足が遅い。
勝利が見えると油断する(平時)。
【備考】
対異能組織<<十三天梯>>の構成員。異形の捕獲及び異能のスカウトを行っている。
もともと孤児だったのだが、身体能力の素養と異能の片鱗を見出されて教育を受けた。
ただ、結局異能としては開花せず、ある異能を模倣した電撃能力を、人工的に与えられる。
適当な性格に見えるが、使命感はかなり強い。でも不平不満は結構こぼす。
昼間は明るい性格だが、あくまでそれは情報収集のための仮面であり、夜の戦いの最中に現れる残忍・傲慢な性格が本性。
自身がかつて苦しい思いをして能力を物にした経験から、能力を制御しきれない異能に対してはかなり甘い。
紅裂拓兎に右腕を切断されたが、能力を活かした強化義腕に換装した。
また、兵部 晶とは情報的に、久遠 ゆりかとは情報的・物資的に協力関係にある。
【投下落ちだ!】
/二二ヽ
| .|
| _, ,_ |
|( ).|
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/ └──┘ \
|´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ソ
ソ::::::::::::::::::::::::::::::::ソソ
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【ゆりか先輩との置きレスに、一レスお借りしますね】
>>370 (あなたのことを、あなたの言葉を、あの時の夜を思い出すと、
揺れかけていた心が、月を映す水面のように静かになる)
(僕は本当は弱くて脆くて、自分勝手な人間だけど。
あなたが僕を、「強い子」だって言って、それでいて支えてくれるから)
(僕はまた、夜の道を歩いていける。名も知らぬ誰かの為に、
命だってかけられる。自分の思う、正しいことを貫いていける)
(――――そう。誰に何と言われようと、それでも僕が彼女を愛していることに、変わりはない)
(その事実を再確認すると、不思議と力がわいてくるような気がするから)
(そうして髪の毛にシュシュで束ねたゆりかに、晶は満足そうに頷いた)
うん、とても可愛い。
(鮮やかな金髪に対する、引き締めの効果を持つアクセントとしての黒。
普段の可愛らしい少女の一面とは別の、ほんの少しだけ大人っぽい色)
(そこに赤を挟んだのは完全に自分の趣味だけれど。
そう考えると、この服に使われている色とシュシュの色との共通点が、少し嬉しい)
…いえ、いいんですよ。無礼なことをしたのは、僕も同じですから。
(やり合ったのは、こちらから仕掛けたのが原因だ。
先ほどまで自分を揺らしたあの「発言」も、冷静に考えれば、なんてことはない)
(自分が一方的に彼女を襲うなんてことは有り得ないし、
別に彼、守弥が姉を異性として愛していようが構わない)
(ただ、それで彼女がどうするかは、彼が干渉する部分ではない。
そこで無理にでも彼女を拘束するようなら、それなりの対処をするだけだ)
(僕は自分の思う正しいことを曲げない範囲で、彼女のために、自分ができることをしよう)
………ありがとう。
(後ろから、そっと彼女の肩に手を回し、弱い力で抱きしめる。
恐らく今の自分が、生まれて一番、兵部家の人間らしくいられているだろう)
(きっと鈍い彼女は、この言葉の意味も、胸に落ちた想いも分からないだろうけど)
【それでは、お邪魔しました】
【兵部晶くんへの置きレスに、1レスお借りいたします。】
>>373 (かわいいと、言ってくれる優しい瞳に、恥ずかしげに視線を伏せる。)
(そういえば、どんなにドレスが似合っていようとも、目の前に微笑む姿は、年下だけれど紛れもなく男の子で)
(弟みたいな存在であっても、一緒に暮らしてきた家族とは、また違った)
(そんな存在に、面と向かって言われた台詞は、なんともくすぐったくて恥ずかしいものだった。)
………ありがとう。
(普段に多く見られる元気で明るい様子とは少し違う、小さな声でお礼を言う。)
いいえ。
いつもの晶くんから考えると、理由もなしに喧嘩をしかけるなんて、考えられませんもの。
あの子、見た目ばかりが大きくなっちゃって……
色々と…ませたとことかもありますけれど、まだまだ子供ですもの。
言い訳にしかならないけれど、その辺で大目に見てくだされば、と思いますわ。
…ったく、同じ弟でも、晶くんとは大違いですわね。
(クスッ、と笑って、鏡のなかを覗く。)
(でも、そんな困ったところを持つ守弥のことも、とても愛おしく、かわいい弟だとは思っていたけれど)
(いわゆる、出来の悪い子ほどかわいい、と言ったところだろうか。)
(目の前の鏡に映る、少し生真面目が過ぎるぐらいの、もう一人の弟を見て)
(守弥ほどに…とは、さすがに言えないけれど)
(せめてその半分ぐらいは、我侭を言える性格であれば…と、小さくため息を漏らす。)
(守弥は守弥で、色々と我慢をさせてしまっているところもあるけれど)
(それでも、目の前のこの小さな少年よりかは、遥かに自由な心を持っている。)
(そんなことを、ぼんやりと考えていると、鏡のなかの姿が、ふわりと繊細な黒いレースを揺らして、腕を伸ばしてくる。)
(ありがとう、の、優しい声の響き。)
(柔らかく包み込む腕を、ぽふぽふと叩いてやる。)
お礼を言うのは、わたしのほうですわ。こんな素敵なプレゼント、頂いちゃったんですもの。
ふふっ……変な晶くん。
(ふと、鏡に映る反転した時計を見ると、もうすっかりとよい時間で)
(いくら兵部が一人暮らしでも、あまり帰りの時間が遅くなると、心配になってしまう。)
(―――たとえ、夜を歩きなれている人間であっても)
(今日だけは…いや、こうやって一緒に過ごしている時間だけは、普通の少年でいさせてやりたかった。)
(もしかしたら、"いて欲しかった"というのが、本音だったのかもしれないけれど。)
もう、こんな時間ですわ。
さすがに、着替えて帰る?似合っているから、誰も気がつかないとは思いますけれど。
(クスクスと笑いながら、ソファーの隣を指差す。)
(そこには、黒いドレスを入れて帰れるよう準備した、白のシンプルな紙バッグ。)
(中には、黒のドレスをトータルコーデで着れるように、肌触りのよい黒の綿で作られたドロワーズと)
(履き口を黒のレースとリボンで飾った、黒のハイソックスが一組。)
(そして、それらのレースとフリルで隠れるようにして、一番底に、小さな手のひらサイズの白い小箱が一つ。)
【この後、着替えられるのであれば、遠慮なく確定で、わたしをお部屋から追い出してくださいませね。】
【別に…お着替えを見学させていただいても、いいですけれど。女の子同士、ですものねっ】
【お借りしました。ありがとうございます。】
【ゆりか先輩との置きレスに、一レスお借りします】
>>374 ん…それは、遠慮しておきますよ。
せっかくのあなたが作ってくれたお洋服、変なところで汚したくありませんから。
(腕の中の、彼女の暖かさを一通り感じた辺りで手を離す。
少しだけ、名残惜しいけど。彼女を困らせたくはない)
(時刻は、太陽が沈み、夜の帳がこの街を包んでいく頃。
確率的には低いとしても、いつ何時、異形に遭遇しないとも限らない)
(もしこのワンピースに傷が付いたら、返り血がついたらと思うと、
やはり悲しい気持ちになるから。そこは命をやり取りする場所、
何が起ころうとも覚悟しているつもりだけれど)
(彼女が指差した方向に、白い紙バッグを見つける)
(あれにこれを入れていけば、という意味だろう。こくりと頷いた)
(彼女とうさぎが部屋を出ていくのを確認して、ゆっくり服を脱いでいく。
そう言えばうさぎも一応は女の子なのだから、心得ているのかな、
なんて考えると小さな笑みがこぼれた)
………おや?
(そして綺麗に畳んだワンピースとヘッドドレスを袋の中に入れようと
すると、中に入っていたドロワーズとハイソックスに気付く)
(あまり知識はないけど、こちらは彼女がよく穿いている、
ズボンと下着の中間のようなもので。こっちは、ちょっぴりファンシーな靴下だ)
(少し申し訳なく思う反面、やはり嬉しい。どんな形であれ、
これも彼女から自分への想いには違いないだろうから)
(普段通りの格好になると、ケースを背負いながら、両手で紙袋を抱えて、外に出た)
(その更に奥深くに置かれた小箱には、きっと家に帰るまで、少年が気付くことはないだろう)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
それでは、お世話になりました。
『にゃーにゃあ』
(久遠家の玄関で、ゆりかに対し笑顔で深く一礼する)
(昼は日差しのおかげで暖かかったものの、夜が近付けば流石に寒さが増してくる。
白猫は寒気から逃れるように少年の懐に潜り込み、マフラーの中から顔を覗かせていた)
【それではと、お言葉に甘えさせて頂きました】
【…ふふ。僕の女の子になりきれない所を見たら、先輩はどうするんでしょうね?】
【そんな冗談はさて置き。ありがとうございました、それでは、失礼しますね。ノシ】
>>365 はっはー、謝らない謝らない。
待っててくれたおかげでこんな素敵なプレゼントがもらえたんだ。
正ちゃん先輩はすっごく感謝してるんだよ?
て、あれー2年生どーしだったー。
(発行した"フリーパス"が使われた回数は、まだ手で数えられるほど)
(年齢に言及して、もう少し甘えても良いよとぼんやり伝えようとする)
(もどかしいが、実際の言葉にしようものなら逆効果になるだろうから)
うんうん、ただ喜ぶだけじゃー罰が当たっちゃうくらいの幸福だよー。
飛んだり跳ねたりしたいところだけど、チョコが割れると大変だから自粛しとこう。
(自らの語彙だけでは、この喜びを伝えきれそうになかった)
(せめて声に出して発散しないと、本当にやってしまいそうだ)
……料理部のひと、ということは天羽さんにも会ったのかな?
前に道端でお話したことがあってねー。
いやー、あのクッキーも美味しかったから選び難いんだけどねん。
新しく覚えて作ってきてくれたなら、ありがたみが更に増すよー。
(このまま自分のテンションばかり上がると、相手を置いて行ってしまう)
(楽しみにしているらしい部活の話を聞いてあわよくば一緒に盛り上がろう)
(以前服を貸したことのある、面倒見も良さそうな後輩の名前を出してみる)
――あーいや、もちろん気が向いたらでいーよ?
卯月さんにもよーじがあるだろーからさ。
(というところまで考えてから、その車椅子の少女と出会った日のことを思い出す)
(そういえば、彼女にははじめ警戒された。というかそっちの反応が多数派だろう)
(こんなに簡単に異性を招くもんじゃないと自省しつつ、慌てて二言三言付け足す)
ん、もちろん。正ちゃんは大歓迎さー。
ほんとに卯月さんが良ければだけれどねん?
(案の定戸惑わせてしまった卯月さんに心の中で詫びつつ、一応確認)
そんなに硬くならなくてもだいじょーぶ、王宮にいくわけじゃないんだからー。
とゆーよりせまーいアパートなんだけどねん。その代わりうんとあったかくしよう。
飲み物は何がいいだろー、チョコだしホットミルクにする?
(いつもより小さな歩幅でゆっくりと帰路を辿り、緊張気味のお客さんを案内した)
【卯月ひのわ ◆9vjG6ykfQwさんとのロールの解凍に、スレッドをお借りします】
そうですね、中学と高校の2年……ちょっと楽しい偶然なのです。
くふ、そこまで喜んで頂けたらやはり冥利につきるというものなのですよ。
もしまた食べたくなったら、遠慮なく仰って下さいね。
(彼の嬉しそうな言動に心が暖まるのを感じながら、小さく笑う)
ええ、都さんとは以前おともだちになりまして。
彼女のお誘いで料理部に入部したのですよ。
みぃさんともお知り合いだったのですね。
これからもっと引き出しを増やしますから、楽しみにしてて下さいですっ。
(都との出会いや料理部への加入を経て、料理が自分のステイタスの一部となったか)
(小さな胸をはって、そこのところに珍しく意気込みを見せたりなどしていた)
いえ、私は特に用事はないので、だいじょぶなのです。
……それではお言葉に甘えさせて頂きます、です。
(恥ずかしそうではあるが、やはりそこに嬉しさは潜んでおり、余り隠しきれていない)
飲み物、ですか……そうですね。まだ寒い日が続いていますし、
ホットミルクならチョコと味も合うでしょうし。
では、ホットミルクをオーダーでよろしいでしょうか?
(なんとか緊張を解きながら、彼の隣で歩みを勧めいつもと違う道を歩みゆく)
【それでは今晩も、よろしくお願いします、なのです】
一貫校ならではの楽しみだよねえ。
おかげで卯月さんとも会えたんだから、マンモス校にしてくれた理事長さんに感謝しよっと。
(卯月さんの温もりがこっちにまで伝わってきて、寒さにもめげず舌がよく回る)
そんな頻繁に作ってもらったら、それこそ幸せメーター振り切れちゃうよ。
たまには僕からも、卯月さんにごちそうしたいしねん。
……でもこんなに張り切ってるなら、またお願いしちゃおーかな。
するなって言われても楽しみで仕方ないくらいだー。
うん、天羽さんはしっかりしてそーだったからねえ。
良いお師匠を見つけたって感じなのかなん?
(初めて会った日に比べると、卯月さんの表情もかなり明るくなった気がする)
(決意表明をした後輩さんに頷いて見せながら、自身も口元を緩めてしまった)
(一方で変わりない愛嬌のある仕草もまた、表情筋の弛緩を加速させてくれる)
良かった。それじゃ一緒に、優雅なミルクタイムと致しましょーか。
(歩みまで速くならないよう気をつけつつ、アパートを指さして)
(御木本とプラスチックの表札のついたドアまで先導する)
(建物の外観はお世辞にもえれがんととは言えないけれど)
暖房は苦手じゃない? こたつもあるよー。
(顔を赤くしていた相手に手洗いうがいを勧めると同時に)
(寒さや冷水に晒された身体を温めようとスイッチを入れて回る)
(そして、大事なチョコを溶けないように敷物の上へと安置すると)
(台所のほうへ引っ込んで行った)
(中央にこたつのあるリビングは、最低限の家具のある他はすっきりしている)
(わずかの戸の隙間から見える奥の個室は、対照的に物が多いようだ)
(棚には、埃よけらしい即席の天幕の中にふくろうのぬいぐるみが鎮座する)
【ん、こちらこそよろしくだよー】
お任せ下さい。まだまだ修行中、とも言える身ですから
都さんにはまだまだ及ばないかもしれませんが……
もっと料理部で頑張って、バリエーションを増やしてみせるのですよ。
でも、みぃさんのお料理も……一度、味わってみたいのです。
どんな料理がお得意なのですか?
(どこか、一端の料理人見習いかのような振る舞いを笑顔と共に乗せる。
主に勤しんでいるのは菓子だから、どちらかといえばパティシエ見習いとでもいったところか)
ここが……みぃさんのお家、なのですね。
んと……お邪魔します、なのですっ。
(初めて来る、おともだちの家を前にどこか感慨深いものを感じながら)
(どこか恐る恐るといった様子で主に続きその敷居を跨ぐのであった)
あ、はい。お世話になりますです。
(促しに従ってから、改めてリビングに踏み入る)
(反射的に台所へ行った彼を手伝おうと続こうとしたが、
今は自分が招かれている立場。むしろ気を使わせすぎてしまうだろうと、
その場に踏みとどまった)
(戻るのを待つ間にぼんやりと部屋を見回していると、奥の部屋の棚が目についた)
(そこは自分が送ったぬいぐるみが腰をすえている。
それを見て少し恥ずかしげに頬を緩ませつつ、自宅で留守番をしているフグメダカを思い出していた)
比べるのは、大会みたいなのの中だけでじゅーぶんだよー。
卯月さんが一生懸命作ってくれるってゆーだけで待ち遠しくなるんだから。
そーだ、レパートリーが増えたら僕にも教えてよー。
こっちは煮物が主だからねえ、シチューに肉じゃが煮魚お鍋……。
(さっきは先輩として頼ってもらえるように願っていたけれど)
(料理に関しては自分も必要最低限のことができるくらいだ)
(笑顔とやる気を見える見習いさんと一緒に勉強するのも楽しそう)
うん、寒かったり暑くなりすぎたりしたら遠慮なく言ってねん?
こんな体型だから、冷えるのは苦手でさー。
(己の細い腕を苦笑いしながらさすってみせる)
(鍋で温めたホットミルクの湯気がありがたいくらいだ)
(カップに二人分を注ぎ、小皿と一緒に運んできて)
〜〜〜〜〜っ!
(奥の部屋=趣味の詰め込んであるスペースが微妙に見えていることに気づく)
(液体で両手が塞がっていたのは幸いだった。ドアに飛んで行くのは避けられた)
(急な動きで戸を閉めては、卯月さんを驚かせてしまうだろうし余計に怪しい)
(がしかし、無防備に開けていてはこんなイラストやあんなゲームを見られてしまう)
……おっとう、暖房入れるのに冷気が入ってきちゃうねえ。
(テーブルに一式置いてから、もっともらしい理由をつけてシャットアウト)
(その際、卯月さんの視線の先に気づいてそれだけを持ちだしてきた)
ブラウニーは、あったかいほうにいたほうがいいよねん。
(チョコやミルクで汚れないように、少々距離を開けてふくろうを着地させ)
……えっとその、開けても。いいかにゃ。
(いよいよ、本日の主役である手作りチョコレートを手に取る)
あ、はいですっ。主に勉強しているのはお菓子なので、
美味しそうなレシピを覚えましたらみぃさんにもお教え致しますね。
煮物ですか、ぶり大根とかおいしいですよね。そちらのレパートリーは少ないので、
みぃさんからも教わってみたい……です。
(料理で話を弾ませながら、そんな台所で教えあうイベントも楽しそうだと考える)
(長く一人で生活していたけど、最低限の分をこなしていただけで特別得手という
わけでもない。教わることは多いだろう)
くふ、私も寒いのは苦手なのです。
生まれだけは北の国なので、それを考えると自分でもちょっと以外なのですが。
(かの国は生まれの地であり血が混じっているという事実を頭で知るのみ)
(だからずっと気にもとめていなかったが、いつしか姉と慕うようになった人の存在で
最近はそうでもなくなってきているものだ)
ブラウニー、おひさしぶりです。
みぃさんのおうちは楽しいですか?
(自分が命を込めたぬいぐるみの再開に微笑ながら、そっと語りかける)
(どうやら奥の部屋を見た時も、彼にしか注目していなかったため私室だったのだろうと
推測するぐらいにしか至っていないらしい)
え、あ……はい。どうぞ、ご覧下さいなのです。
(改めてチョコレートの出番となり、若干照れてしまうもののおずおずと主役に注目を寄せた)
いいねー、主食とお菓子でちょーど助けあえそーだ。
和食も好きだったりするかな?
焼くより煮ることのほーが多いからそーなるのだよねん。
いちじゅーさんさい伝授できるように、僕も頑張っちゃおう。
(もともと、雨に打たれて疲弊していた女の子に振舞ったところから始まった料理の勉強)
(他のお客さんにも出したり、お弁当を企画したりと思っていた以上に使う機会が多かった)
(今また見習い仲間の卯月さんに喜んでもらえるなら、いっそう励みたくもなるものだ)
おや……生まれもそーだったの?
もしかして、オーロラなんかにも出くわしたことあるのかにゃ。
いやー、一度でいいからこの目で見てみたいんだよねえ。
(表情にこそ出さなかったものの、生まれと聞いて湧いてきた胸の痛みで少しだけ間が空く)
(彼女の出生や養育について知っていることは、かの男から聞いた冷たい話がほとんどだ)
(非人道的な研究だけでない、例えば綺麗な風景の記憶でもあればと半ば願うように問うた)
「うん、みぃさんは優しくて面白くて最高だよ」
(ふわふわのぬいぐるみを手にとって揺らし、裏声でそんなことを言ってみる)
(不適切な物品たちを見られずに済んだ安堵からおどけているのが半分)
(もう半分は、これからもこの思い出の品を大切にしていくという宣言だ)
ありがとう。五感全部使って楽しませてもらうよー。
(ご覧くださいというからには、見栄えにも注意を払ってくれたのだろう)
(卯月さんがどれだけ真剣に作ってくれたか、改めて伝わってくる)
うわあ……。
(包みを開けるなり、それらの予想は実際の形となって現れた)
(チョコレート色をしたプリン形のケーキを見て、思わず感嘆の声を上げる)
(お菓子の名前には疎いので、聞いただけでは特定できなかったけれど)
(しっかり混ぜてくれたのであろう均一な外観やチョコとバターの香りで)
(早くも外気の乾燥でぱさついていた口内には潤いが戻ってきた)
ありがとう。本当にって何個つけていーかわかんないくらい、ありがとう。
これってたしか、ちょっとだけあっためたらとろっとなるケーキだっけ?
良かったら、柔らかくしてから一緒に食べよー。
(せっかくここまでしてくれたのだ、最高の状態で分け合おうと提案してみる)
生まれだけ、なのですけどもね。育ちは完全に日本なのです。
ですから食事の好みも若干和食よりなのですよ。
オーロラ、私もいつか見てみたいです。日本でも見れるものなのでしょうか。
(ロシアというもう一つの自分たらしめる国。その国の名を授けた祖母。
記憶に残らぬ母。もう一つの故郷は、自分をどう構成しているのだろう)
(あるいは、その謎こそが人形から人間に戻るための一つの鍵たりえるかもしれない)
くふふ、それは何よりです。
今度はフグメダカさんの感想もお伝えしなければなりませんね。
(腹話術的な演出に笑顔になりながら、自分が生んだ他のぬいぐるみらと
肩を並べる彼の様子を思い起こし)
(また、彼のともだちを増やしてあげようなどと考えるのだった)
(御開帳となるとやはり胸は高鳴らずにはいられない)
(けれどその緊張も、感嘆の声により嬉しさで塗り替えられた)
……えと、外はふんわり。中はとろーり、なケーキなのです。
前に頂いた時、この食べ心地が素敵だなって思いまして
みぃさんにも是非差し上げたいと思ったのです。
(その様子を前に、チョコに纏わるエピソードを解説する。
相変わらず照れを隠せていなかったりするのだが)
え……あ、はい。あの、プレゼントなのに申し訳ないですけども……
でも、折角こうしてお招き頂いたのですからね。
それではまたお言葉に甘えさせて頂いてもよろしいでしょうか……。
(遠慮はしようとしたが、折角誘いも貰ったのだ。
迷ったものの、その提案に乗らせて貰うことにしよう考える)
そかそか、なら安心してレシピを交換できるねん。
でもオーロラのほーはよほど日本ではなかなか見られないんだ。
パスポート作って見に行きたいなー。
(まずは日本育ちを歓迎して見せ、浮かんだ暗い影はオーロラのせいにしておく)
(母国の風景は覚えていないというだけで、別の明るい記憶だってあるかもしれない)
(決めつけるのは良くない……と思いつつもあの研究者が父親では期待もし辛かった)
(せめて、これからは楽しい時間を一緒に過ごしていければ――)
おおー、わくわくするよー。
卯月さんと過ごしてるんだから、きっと賛辞の嵐でだろーにゃ。
話し過ぎて、フグメダカさんがしぼんだりしないといいけど。
(ぬいぐるみのことでにこにこできる彼女なら、きっと大事にしてくれているだろう)
(この優しい笑顔を守るには、もっと夜の世界でも繋がりを広げていかねばならない)
(心強い異能の仲間が増えて行けば、彼女の寿命の問題だって解決するかもしれない)
(フグメダカを思い浮かべているらしいうちに意志を固めなおすと、すぐにふにゃりと笑顔が戻る)
その気持ちだけでも、心がぽかぽかしてくるよー。
美味しいものや綺麗なものは、みんなで分け合うとより素敵になるからねん。
実際に食べたら、正ちゃんまで全身とろとろになっちゃいそうだ。
(口に広がる感触に目を見開いた卯月さん。ううむ想像するだけで萌えである)
(頬を染めながら語る様子も可憐で、体中を内側からくすぐられるような感覚だ)
(糸のような目が完全に瞑られ、うんうんと一言一言に微笑みながら耳を傾ける)
あはは、そーだね。
じゃあ一口目だけは僕がもらうことにしよっか。
そのあと、はんぶんこするってことで。
(カップが冷めないうちに、と手早く電子レンジにかけ20秒にタイマーをセットする)
(固まっていたフォンダンショコラがふんわりとした外観を取り戻したのを見計らい)
(10秒強でつまみを戻すと、ちょうど飲み頃になったホットミルクの横へと持っていき)
崩す前に、写真だけ撮らせてもらってもいーかい?
せっかく卯月さんが作ってくれたんだから、形も残しておきないな。
(くすりと笑って携帯カメラを構え、データを送る用意も整える)
いただきます……ん。
(二つ持ってきたフォークの片方を手にとり切れ目を入れれば)
(とろりとろりとバレンタインを祝うチョコレートが流れ出てきた)
(その様子を目に焼きつけながら、バターたっぷりの生地を掬う)
ん……美味しい。甘くって、とっても。
【とー、今日もここらへんで凍結お願いしてもいい?】
【長くなっちゃってごめんね、嬉しくてついつい】
【了解しました。解凍の方ですが、明日以降では土日火水ならだいじょぶなのです。
それ以降であればみぃさんの都合の良い日を仰って下されば】
【ごめんね、続けたいけれど寝落ちしちゃうともっと悪いから】
【それじゃー土曜と、終わらなかった時のために火曜にお願いしても大丈夫かな?】
【火曜日は夜なら何時でも大丈夫だと思うけれど、土曜は遅い時間は厳しいかも】
【日曜に用事があるんで、少し睡眠とっとかないといけないんだ……】
【分かりました、火曜に回った場合は今日と同じ時間ということで、
土曜の方ですが……申し訳ありません、こちらは余り早い時間は難しいかもです。
19時頃からであれば大丈夫なのですが】
【いやいやー、正ちゃんが我儘言ってるんだから謝らないでほしいにゃ】
【土曜はどうしよっか……19時から日付が変わる頃までなんて予定でもいい?】
【食事やお風呂もあるだろうから、無理そーならば火曜日に再開ってことでも】
【と、ごめん。本当に寝落ちしそうなので今日はこれで】
【都合が悪そうだったら、また避難所に書いてくれると嬉しいな】
【今日も楽しい時間をありがとう、卯月さん】
【途中に休憩を挟むことになるかもしれませんが、それでよろしければということに致しましょう】
【他に何かあれば、やはり続きは避難所、ですね】
【お疲れ様でした。こちらこそ楽しかったのです。次にお会い出来る日を楽しみにしています】
【スレをお返しします、です】
【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17(高等部二年生)
【性別】女
【身長】172cm
【3サイズ】87-64-88
【容貌】黒髪は肩までの長さ。
釣り目がち。学校では眼鏡を着用。
左瞼を縦に過ぎる薄い傷痕。左眼の視力はほぼゼロ。
制服は着崩しが基本。姿勢が良く、細身の引き締まった身体つき。
【能力】得物は長刀「斑雪」。体内に巡る「気」を操って「勁」を成す。
勁は身体能力の活性化や、自他の治癒速度を上げることができる。
だがその真髄は治癒にあらず、斬った敵の治癒能力を奪い去る「封魔刃」にあり。
【希望】雑談 戦闘 エロール
【NG】度が過ぎる確定。 エロールに関する特殊プレイは事前に相談を。
【弱点】自然現象を操る能力 遠距離攻撃 長時間の戦闘
【備考】もって生まれた類稀なる才を見初められ、数代振りに「お役目」を授かった魔剣士。
須佐乃家は、いまは大地主であるが、明治時代までは退魔の家であった。
時代により達磨のように主を変え、現在の平成では警察組織の傘下にある。
警察の要請があれば出動、伝えられた標的に天誅を加える。
常の飄々とした振る舞いに反して、内面はネガティブシンキング。
マイペースで面倒臭がり。出席態度も悪く、学校では浮いた存在。
【書き落ちだよ、と】
【兵部晶くんへの置きレスに、1レスお借りいたします。】
>>375 (廊下の壁にもたれかかり、しなやかに尾を揺らしながら見上げてくる、白い躯を抱き上げる。)
(鼻先に指をちらつかせれば、こしこしと額をこすり付けて、にゃぁん、と可愛らしい声をあげる)
(そんな様子に、微笑みかけながら、ゆっくりと話しかける。)
ふふ…似合っていましたわね、うさぎちゃんのご主人様。
(腕の中の白猫は、まるで言葉でも理解しているかのように、一言一言にふんふんと鼻を鳴らし)
(ふたたび、額を擦りつけながら、ふにゃ、と一声。)
…………でも、やっぱり男の子、だね。
(まだ、撫でられ足りなさそうにしている白猫を、すとんと床に降ろし、小さく溜息。)
(背中に緩く押し付けられた、硬く平らな胸板)
(小さな肩、廻された華奢な腕は、まだまだ子供と少年の間を彷徨うように柔らかだったけれど)
(それでも、自分のものとは随分と違う感触に思えた。)
男の子同士……弟同士、守弥と仲良くなってくれたら、いいけれど……ね?
(愛らしく小首を傾げて見上げる猫に、同じように首を傾げてみせて話しかける。)
(ゆりか、守弥、兵部、其々の気持ちを知ってか知らずか、白猫は)
『にゃぁーん』
(と一声鳴いて、ぺろりと舌なめずり。そのまま、丁寧に顔を洗い始めた。)
いつでも好きなときに、遊びに来てくださいませ。
わたしが喜ぶのは、勿論ですけれど、きっと、守弥も喜びますわ。
あの子、割と留守がちで…だから、あまり友達も居なくて……
『にゃーにゃあ』
うさぎちゃんも、ね。今度は、おかかのおやつを用意してあげる。
(マフラーから顔だけをちょこんと覗かせて、自己主張する猫の頭を撫でてやる。)
(ふと、視線を落とせば、少年の手元には、自分が用意した白い紙バッグ。)
(ドロワーズとハイソックスの下には、3粒のチョコレートが入った小さな箱を隠してみた。)
(それは手作りではなく、お気に入りのショコラティエのショップで買ってきたチョコだったけれど)
(ありがとう。の気持ちをこめて、一生懸命に選んだ、ミルクチョコに包まれた砂糖漬けの洋梨。)
(気が付くだろうか?驚くだろうか?喜んでくれるだろうか?)
(もしかしたら、このドレスは、これからずっとこの紙袋に入れられたままで)
(底に潜んだ小さな白い箱は、ずっとずっとこのままかもしれない。)
(どちらでも、良いと思った。)
じゃあ…気をつけて。
(どうしても、暮れ行く空に不安を感じてしまう。思わず目を細め、声をかける。)
前にも言いましたけれど、何かあったら、必ず呼んでくださいませね?
呼んでくれなきゃ…拗ねちゃいますわよ。
【それでは、晶くんのレス次第ですけれど、わたしは次ぐらいで締められると思いますわ。】
【長々とお付き合いいただいておりますが、もう少しだけ、よろしくお願いいたしますね。】
【お借りしました。ありがとうございます。】
【名前】奏 永久(かなで とわ)
【年齢】 16
【性別】 女
【身長】 162cm
【3サイズ】 B94W56H84
【容貌】
艶やかで癖のない漆黒のロングストレートの髪。同じ色の瞳。奏鬼眼発動時、睫毛のみ銀色、瞳が金色に。
登校時は大き目の制服。普段着はゆったりとしたものが多い。
女子にしては長身だがかなりの細身、ただし胸は除く。黙っていれば凛々しい顔立ち。
【能力】
『暗器・村時雨』
ヌンチャク、棍、トンファー、ナイフ、剣をそれぞれ組み合わせた多節大鎌。
もちろん組み立てなくとも単体や、半端に組み立てた状態でも運用は可能。
体のいたるところに仕込んである隠し武器。
『奏鬼眼』
奏家後継者が代々受け継ぐ金色の眼。額に現われ、そこから立ち上るオーラが鬼の角に見えることから奏鬼眼(そうきがん)と呼ばれる。
もつ力の強さで数が変るが、永久は眉間の上辺りに一つ現われるのみ。
永久の奏鬼眼は「癒し」。自身の体液に治療効果を付加することによりかすり傷だろうがなんだろうが「舐めとけば治る」を地でいく力。
外傷以外にも体内に取り込むことにより、状態異常などにも対応可能。そのほか、傷や悪いところを見ることができる。
『身体能力』
奏鬼眼発動時は人のそれを遥かに上回るまさに鬼のような身体能力。発動していないときは反応速度や勘が若干鋭い運動のできる一般人程度。
【希望】気分次第ですがまぁ、主に雑談戦闘などを望みましょう。
【NG】排泄物を強調したスカトロは勘弁してもらいたいです。損傷は治っちゃうこと前提なら。
【弱点】構造上、村時雨が非常に脆いしジョイント部分が磨耗すればすぐに外れるため継戦能力が非常に低い。
奏鬼眼使用中は何かと妖魔などに間違われやすい、しかも奏鬼眼に刺激を受けると思考に霞がかかる。(威力に比例)
【備考】
時に退魔師、時に妖魔として言い伝えられる家系の跡取りとして生まれる。性格は非常にマイペースで時期頭首の自覚はまるでない。
危機的状況にでも陥らない限りのんきに振舞う。高等部一年。
歌うことが好き。あくまで歌うことが好きなので適当な歌詞とリズムを口ずさむ程度。どちらかというと保守的。
行方不明になった自分以上の力を持つ兄を探して、深夜の町等を徘徊するとともに銀色の角を持つ鬼に関する噂を調査している。
大抵「知らない」なので別の異形や異能の調査に摩り替わってたりもする。
好きなものは牛、嫌いなものは蟲。
【書き落ち〜、よろしく〜っと】
【名前】伊達 三月(だて みつき)
【年齢】15(高等部一年)
【性別】女
【身長】167cm (147cm)
【体型】82/58/82(77/57/78)
【容貌】太めの眉、大きめの瞳、一見凛々しい
肩を越える髪を、首根で軽くまとめている
【能力】伸縮自在:触れた物の大きさを2割変化
「梵天丸」を通しても使用可能、巨大化した物質の質量は増加
能力は重複せず、放置すれば5分で元に戻る
【希望】日常、戦闘ロール、などなど
【相談】スカ、グロ、エロール、重度の肉体損傷
【弱点】武器頼りの格闘術
【備考】普段は体を「伸縮自在」で大きくしている
薙刀部所属の幽霊部員で、薙刀袋に「梵天丸」を入れて持ち歩く
お守りと称して下げている三角形の皮袋には「鬼切り」が納めてある
商店街の外れにある伊達骨董品店の一人娘、誕生日は1月12日
梵天丸:元は骨董品の150cmの金属製の棍
鬼切り:梵天丸に装着可能な霊力を帯びた正三角形の退魔の刃
【久々のプロフの投下落ちです】
【ゆりか先輩への置きレスに、一レスお借りします】
>>393 そう言って下さると、僕も嬉しいです。
僕も今度はゆっくり、彼とお話をしてみたいですから。
(久遠守弥。彼に訊ねたいことは、色々とある。
彼女への愛情やその家柄を含め、ゆりかには訊ね辛いことだ。
素直に答えてくれる可能性は、あまり高くないだろうが)
(それにしても、小学生にして家をよく留守にするとは、
よほど遊び呆けているのか。もしくは――――彼は、実は自分と同じような立場にいるのか)
(例えばそれが彼女らの祖国だとする。自ら望んでや、家族を人質に取られたなど、
理由は幾らでも想像できよう。小学生にして、あの身体能力だ。
更に、彼が異能を所持している可能性も否定できない)
(真実は前者で、杞憂に終わるならばそれがいい。いいのだけれど――――)
『にゃにゃあ〜♪』
(胸元から聞こえた和やかな声に、シリアスに展開していた
思考が一時打ち切られる。恐らく、おかかのおやつに反応したのだろう)
(本当に、美味しい食べ物が大好きなのだ。きっと、彼女から
見る今のうさぎは、さぞ幸せそうに目を細めて喜んでいることなのだろう)
(頬に両拳を当てて、ぐりぐりこする。特に意味はないけれど。
うにゃにゃ〜と、頭をよじる仕草が上から見れた)
ええ、それでは。
(彼女が美しい碧い瞳に不安そうな色を混ぜて、少年を見る。
晶は小さく笑って、大丈夫ですよ、と答えた)
僕は死ねません。僕が死ねば、より多くの人間が犠牲になりますし。
…そして何より、あなたがそばに居てくれるんですから。
(家族を失う辛さは、誰よりもよく分かっている。
彼女にとって、そこまで自分が大切だとまでは思い上がっていないけれど)
(優しい彼女は、例え誰が死んでも悲しむだろう。だから、死なない。死ねない)
さようなら。また会いましょう、ゆりか先輩。
(門の外まで歩いて、振り返り、大きくゆっくりと手を振る。
うさぎもそれを真似するように、マフラーから手を出し、くいくいと手招いてみせた)
【では、僕は最後に自宅での一レスを書いて〆にしたいと思います】
【スレをお借りしました。ありがとうございました、失礼しますね】
【兵部晶くんへの置きレスに、1レスお借りいたします。】
>>396 わたしからも、守弥に言っておきますわ。
晶くんみたいな素敵な子が、守弥のお友達になってくださったら、わたしも安心ですもの。
(弟は、訳あって、家にいないことが多い。)
(故に、学校も休みがちで、ついたあだ名は『見掛け倒しの病弱くん』な、ぐらいで)
(当の本人は、同年代なんて子供っぽいからさ。なんて言いながら、気にしていない風ではあったけれど)
(それでも、姉として………守弥に、色々と我慢をさせてしまっている身として)
(一人いつも、自室にこもっている姿を見て、胸が痛んでいた。)
じゃあ、守弥と仲良くなった暁には、わたしとは、あまり遊んでくれなくなっちゃうかな?
寂しいけれど、二人ともいつまでも、お姉ちゃんにベッタリでは、恥ずかしいですものね。
………わたしは、ベッタリでも嬉しいですけれど。
(白猫が、この上なく幸せそうに目を細め、愛らしく鳴き声を上げる。)
ふふっ、そのお顔は『おかかも大好き』って、仰っていますわね。
でも……あんまり食べ過ぎると、太っちゃいますわよ?
……うん。
(真っ直ぐな瞳が、優しい声が、『死ねない』と、告げる。)
(だけど、人間生きている以上、どこでなにが起こるかなんて、誰もわからない。)
(まして、夜を歩く者にとっては、明日はもう居ないかもしれない。なんて言葉がより身近に存在する。)
(そんな人生を歩んでいる――――彼も、自分も。)
(だけど今は、今の自分が出来ることは、目の前のまだあどけない表情を残した少年の)
(その真っ直ぐな瞳と、その言葉を信じて、微笑みを返すことだけ。)
うん………また、ね。
(手を振る少年に向けて、小さく手の平を振り返し、背中の紅いケースが小さく小さくなって)
(門から身を乗り出して、角を曲がって、紅い色が見えなくなってしまうまで、じっと見送る。)
(久々に結った髪が揺れて、うなじに夕暮れの寒い風が沁みた。)
(今日一日過ごした、楽しかった思い出と、その一日が終わってしまった寂しさを胸に、踏み石を歩き、玄関へと入る。)
(階段を上り、ひっそりと廊下の隅に伏せて立て掛けてあった額縁を持ち、階段の踊り場まで引き返して)
(背伸びをしながら、壁に刺さった真鍮色の留め金に、その額を引っ掛ける。)
(額の中には、父の姿と今より少し若い母の笑顔。)
(その二人の手前には、今の兵部よりもずいぶんと幼く、恥ずかしそうな表情の、薄茶色の髪の少年。)
(そして、今と寸分違わぬ澄ました顔をして微笑む、柔らかそうな金色の髪を垂らした少女。)
(幸せそうな4人が並ぶ写真を眺め、満足そうに笑うと、自室へと戻っていった。)
【それでは、わたしのほうはこれで〆で。】
【長い間、お付き合いいただきまして、ありがとうございます。】
【とってもとっても、楽しませていただきましたわ。】
【よろしければ、また遊んでくださいませね。】
【お借りしました。ありがとうございます。】
【落ちま〜す】
【ええと、もう一度待機】
【いったん落ちます】
【あえてこんな時間に待機】
【プロフィールは
>>2です。】
>>402 【こんばんは〜、わたしでも構わないでしょうか?】
【何時の間にやら人がっ!?】
【気付くのが遅くなって申し訳ありません、勿論大丈夫です】
【ロールとしては、どのような趣向にしましょうか?】
>>404 【ぱっと思いつくのが、急な地震、手抜き工事で陥没する道路、穴から下水道へ落ちてしまう都、そこにはカタナシ形態の先輩が、感じです】
【食べられちゃうのは困りますが、驚かそうと多少弄ばれるくらいはOK、なぜか仲良く……はどうかな?】
>>405 【了解しました。最後に仲良くなれるかどうかは、正直ちょっと分かりませんが…。】
【…多分、食べようとはしないとは思います。……多分。】
【書き出しはどちらからにしましょうか?】
>>406 【多分が二回あるのは気になっちゃう】
【書き出しはわたしがしますので、少々お待ちください】
お、落ちる、止まらない!
(たいして大きい地震には思えなかったが、道路が陥没して車椅子がずりずりと穴の中へずり落ちていくのは事実だった)
(道路工事を注意する看板はもう暗い穴の底へ落ちてしまっている)
くっ……きゃっ!
(ブレーキは思いっきりきかせたけれどきつい傾斜には逆らえず、転げ落ちるように車椅子は穴の底へ落下した)
(投げ出されなかっただけマシだが、腰辺りまで下水と思われる水の中に浸かってしまう)
(臭いはきつく、天井は開いてそんなに暗くはないけれど、手を伸ばしても届きそうにない)
……つっ、どうしよう。
(汚水は冷たくて、このままでは風邪を引いてしまうどころではすまないかもしれない)
(地震があった時、通りを歩いていたのは都だけだったが、大声をあげれば近くの家の人が気づくだろう)
すぅ〜……ん?
(だから臭いのを我慢して息を吸い込んで声を出そうとした、けれど)
(暗がりの奥、下水口の向こうに何かがいる気配がして)
【では、こんな感じで先輩の登場をお待ちします】
【よろしくお願いします】
【先輩、トラブルかな?】
【いったん落ちますね】
>>408 (暗がりの奥から響く水音と、カチカチという何か石を打付けるような音が響く)
(差し込んでくる光の中に現れたのは、蟹のような、蜘蛛のような、節足動物に似た手の平大の妖魔の群)
(目の前に居る生物が何者なのかを見定めるかのように)
(回り込みながら、威嚇するかのように棘だらけの鋏を床に打付け音を鳴らす)
(妖魔にとっての肉、人間であろうとも同じ妖魔であろうとも等しくそれはご馳走だ)
(そんな滅多に手に入らない獲物を、絶対に逃がすものかとじりじりと、その輪を狭めてゆく)
(カチッカチッカチッカチッと、妖魔が刻む床の音は、少女に残された時間を表しているようで)
(次第に増えていく音、徐々に狭まりつつある間隔、その最後の一瞬)
(妖魔の棘だらけの鋏が、少女に触れようとした瞬間)
(号令でも受けたかのように、ピタリと、一瞬動きが止まった後)
(蜂の巣を叩いたかのように、右往左往しながら走り回り、逃げ惑う)
(カチカチカチカチと、まるで狂った時計のような騒音)
(その中で、二つ異質な音が微かに響く、一つは何かを引き摺るような音)
(もう一つは、何か硬いものを噛み砕くような音)
(ずる、ずる。バキリ、バキリと、それらはゆっくりではあるが確実に此方に近づいていて)
(不意に、暗がりで何かが動いた。)
…………?…先、客?
(カチカチという騒音の中でも、異質さゆえにそれははっきりと聞き取れる)
(くらがりの中から何か、洞窟に吹く風のような、奇妙な声が響いた)
【大分遅くなってしまいました…申し訳ない。】
【宜しくお願いします】
>>410 ……!
(そこにいたのは異形だった)
(それも一匹ではなく、たくさんの群れ)
(元から腹の据わっている少女であり、普通じゃないことの方が驚かない質が幸いして恐慌に陥ることはなかった)
(とはいえ、それで簡単に事態が解決するものでもない)
(護身用のスタンガンはあるけれど、腰まで汚水に浸かっているこの状況では自分もただではすまない)
(それに自分よりも大きな人間に対してならともかく、小さくてすばしっこそうな存在には当てられそうにない)
(どうしよう、義母さんに電話して遺言でも言った方がいいのかな?)
(でも携帯は水に浸かっちゃってそうだしなぁ……うーん、困っちゃったな)
……?
(それは、声だった)
(声だったけど、どこか歪で、普通ではない声だった)
(年末に出会ったサンタの怪物のような、普通の存在ではない声)
(どうやら、どうやってか、最初に出てきた異形はソレに追い払われたらしい)
(小さな肉食獣が強い肉食獣に獲物を取られたかのような、そんな雰囲気だった)
えと……お邪魔、してます。
(黙っていればいいのに、つい言葉が出てしまった)
(ソレが言った言葉、「先客?」というのがとてもおかしく聞こえてしまったからだ)
(普通じゃない声なのに、なぜかのほほんと感じられて)
(たぶん、都自身もそれなりに普通じゃない心理状況だからだろう)
>>412 …………………………。
(少女の声が聞こえないかのように、無言のまま、ただうねうねと暗がりで動く何か)
(きっと、捕まえた妖魔を喰らっているのだろう)
(バリボリという音と共に、何かが軋むような音が絶え続けに鳴っている)
…………。……………ッ!?
(一旦、音が落ち着くと、また獲物を探しているのだろうか)
(ゆっくりと、汚泥のような、腕のようなものが暗がりから伸び)
(日の光に触れた瞬間、驚いたかのように勢い良く引っ込んだ)
………日光?……?……?…?通れな、い?
(何度か腕を伸ばし、光に触れる度に引っ込める動作を繰り返し)
(不思議そうに、半分息をつくような、声にならない呟きを漏らす)
(先程の蟹妖魔の群はもうとっくに散ってしまっていて)
(最後に、残念そうに溜息を大きく吐いた)
…………………グ…………グゥゥ………。
(ずるり、ずるりと、細い腕を何本も生やした黒い汚泥の塊のようなものが)
(ゆっくりと、這いずる様にして日光の下に現れ、少女の目の前を通り過ぎていく)
(細いながらも沢山の腕は、ワシャワシャと器用にバランスを保ちながら巨体を運んでいく)
(そして、丁度腕の一本が少女の目の前を通ろうとした時―――微かに車椅子に触れた)
(妖魔の体がピタリ、と止まる。他の腕が車椅子を中心に辺りを探り始める)
(下水道という狭い空間の中、動けない少女が見つかるのも当然の事で)
(腕の一本がその体に触れ、そこに何があるかを確かめた後)
………?車、椅子?人間?…………獲、物?
(ボソリと、そう呟いた)
>>413 …………
(食べてる、アレ、食べちゃうんだ……すごいな、美味しそうには見えないけど、栄養はあったりするのかな?)
(なんて、ゲテモノ料理は好きではないけれど、食事のこととなるとついついそんなことを考えてしまう)
……っ!
(ソレが近寄ってくる)
(最初は日の光の中に出てこれないそぶりを見せたが、何か方法があったのかやがて都の前に姿を現す)
(あれに似てる……えっと、そう、カオナシがとっても大きくなった時みたいな感じ)
(黒くて大きくて、もしゃもしゃ足がたくさん生えてて……あれ、カオナシは足たくさんあったっけ?)
(アニメだとあまり怖い感じはしなかったけど、リアルで見ると怖いと言う以前に臭くて汚い)
(鼻がどうにかなってしまいそうで、汚水の冷たさも相乗効果を増して背中を嫌な汗が流れ落ちる)
(たぶん、臭いとか言ったらガブッとされてしまいそうだけど、顔が歪んでしまうのは我慢しようがなかった)
そ、そう……車椅子で、人間、だけど……でも、獲物にはならない、よ?
わたし、やせて肉付いてないし、だからあんまり食べるとこはないと思うし。
(でも美味しいかもしれない、何しろ五つ星クラスの腕前である義母の料理を毎日食べているのだから)
(でも、さすがにそれを馬鹿正直に言うほど嘘が嫌いということもないので、そこは黙っておく)
というか、あんなに食べちゃったみたいだけど、まだ食べるの?
(話をそらそう、と思って、けど食べることから離れられなくて)
(思わず言ってしまってから自分の頭をこづいて)
(自分は美味しくなどない、という少女の言葉に答えるかのように)
(一本の腕の先がバクリ、と割れて、間から頑丈そうな歯が覗く)
(先程蟹妖魔を噛み砕いていたのもこれなのだろう、カチ、カチと歯を鳴らした後)
(長く伸びた舌がベロリ、と少女の頬を撫で、汗を舐め取った)
…美、味。
…キヒヒッ!貴様貴様、肉、も柔らか、そ。
美味そう美味そう美味そう美味そう美味そうィヒヒヒヒヒヒヒッ!
(味に満足したのか、美味そう、と少女の問いに叫び、答える)
(予期せぬ獲物がよほど嬉しいのか、体のところどころが裂け、口へと変じ)
(それぞれが口々に、目の前の獲物に対してバラバラの歓喜の声をあげた)
キィヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!!
叫び嘆願し泣き怯えるその姿を切り裂き引き裂き噛み砕き咀嚼し嚥下するまでにおいて全てが至福
その喜びは海よりも深く山よりも高く何よりも何よりも何よりも何よりも得難く故に故に故に故に
どのような命乞い嘆願情に訴えかけようとも無駄無意味無価値無意義貴様の現時点で可能な最も楽観的
客観的有効にして相応しい行動はこのまま引き裂かれ切り裂かれ叫び泣き怯えそして咀嚼される事にあると知れッ!!
(よほど精神が昂ぶっているのか、それともこの獲物を最大限に楽しみたいのか)
(要するに、黙って喰われろという趣旨の言葉を、濁流の如く少女に浴びせかけ)
(もう我慢できない、とでも言いたげに少女を、多数の腕で押さえつけた)
いた、だきま―――
(頂きます、その言葉と共に)
(細かく口が発生していた黒いノッペラボウのような体に、大きく一本の線が入り)
(間から鮫のような細かく、鋭い歯が顔を覗かせる)
(幾人もの人間の肉を引き裂き、骨を絶って来たであろう凶暴な顎)
(そして、今までやってきたようにそのまま、大きく開いて少女の体を―――)
(―――場所は、丁度少女の落ちた穴のすぐそばの道路)
(居るのは、ちょっと顔色が土気色をした学生と、何故だか酷く汚れて倒れ付している少女の二人)
…………もしもし?…大丈夫ですかー?もーしもーし?
(何処までも他人事なような感じの台詞と共に、とりあえず、目の前に倒れた『吐き出したばかり』の少女の頬をペチペチ叩く)
(折角の良い餌場であったのに、いきなり潰された。その悔しさで少しばかり八つ当たりをしてしまったけれど)
(まぁ、良く考えれば少女も被害者であるのだから、仕方のない事ではあるのかもしれない)
(とりあえず、夢でも見たのかしらと言ってくれるとこっちとしても助かるのだけれど)
(そんな事を考えながら、ペチペチと少女の頬を叩いてみる)
>>415 ひっ!
(頬で感じるぬめった異形の舌の感触に、ぞわぞわっと背筋が凍る)
(大蛇の異形に巻き付かれた時と比べて、いいや、比較にならないくらいに――気持ち悪い)
(ゲテモノは苦手で、虫とかも嫌いで、両生類も爬虫類も、好きかと聞かれれば嫌いな方と答える)
(ソレは、とにかくそっち系で、汚水の中で凍えてしまいそうなのに、そんなの感じないくらい嫌な感触で)
いや、柔らかく…ない…し……
(異形の言葉を否定しようとして、どんどん増える口に、「あ、駄目かも」とか思い始める)
(命を諦めたのではないけれど、とにかく生理的に目の前の異形が駄目だった)
(気持ち悪くて、吐いてしまいそうで、吐いたものを黒くしたら目の前にいる異形にそっくりになるとか思ってしまって)
や…いややややややぁっ!
きたないっ、触らないでっ!!!
(都を取り囲むバッチイ異形が何か興奮して言っているけれど、一言も耳に入ってこなかった)
(Gが自分の方へ飛んでくるよりも生理的に嫌なことはないと思っていたけど、これはそれのさらに上を言っていた)
(震えも悲鳴も止まらない)
(腕だか触手だか分からないものが都に触れる度に鳥肌が立ち悪寒がして血の気が引いて真っ暗なものが都を覆い被して)
やあああああああああ〜〜っ!!!
(誰かが頬を叩いている)
(何だか寒くて、全身がねとねとして、とても気持ち悪い)
(なんだっけ、ええと――)
……っ!
(エプロンのポケットに手を突っ込んで何かを取り出す)
(それは紐を引っ張ればけたましい音を立てる防犯ベル)
(隣に誰がいるのか、誰が頬を叩いたのかも確認せず、防犯ベルの紐に指をかけて引っ張ろうとして)
―――キュイキュイキュイキュイキュイキュイキュイ!!
(気がついた時には既に遅く、防犯ベルの出すけたたましい騒音が響き渡った)
(っていうか落ちた時に使えよコレッ!と心の中で突っ込みを入れつつ思考をめぐらせる)
(とりあえず、何が今最善の行動なのか、どうすればいいのか)
(すごい危機感を感じる。今までにない何か切実な危機感を。)
(指・・・なんだろうひっぱられてた確実に、着実に、彼女の人差し指が)
(事を荒立てるのはやめよう、とにかく最後まで何も無かった事にしてやろうじゃん。)
(地下の下水道には沢山の俺の肉体がある。でもソレってやっぱり一人だよね。)
(逃げよう。そして俺は此処にいなかった事にしよう。)
(警官や退魔師が飛んで来るだろうけど、絶対に見つかるなよ。)
(にア 『にげる』)
………………とりあえず逃げよ……ッ!
(言うが早く、少女に背を向け明後日の方向に向かって走り出す)
(なんというか、先程までのギャップが自分でも激しすぎる気がするけれど)
(一応今は昼であるから、本来こっちのノリが正しいのだろう)
(そんな、自分でも良く分からない理屈で無理矢理自分を納得させながら)
(そのまま通りを曲がって消えた)
【こんな感じでこちらは〆、でしょうか】
【いやはや、こんな時間までお付き合いいただき本当に有難うございます&申し訳ない】
【こんな事を、いつも言っている気がしますが…。】
【そして、楽しいロールを有難う御座います。】
>>417 ……あ、あれ?
(防犯ベルの音で気が付いたら、自分は全身ずぶ濡れのネトネトで)
(下水に落ちたはずなのに道路に横たわっていて、辺りを見回せば走って曲がり角に姿を消す人影が一つ)
えっと……
(よく分からないが、穴に落ちたのは事実、そして誰かにそこから引き上げて貰ったらしい)
(どうやら反射的に防犯ベルを鳴らしてしまったけど、それに驚いて逃げてしまったのだろうか?)
(でも、助けてくれたのなら逃げることなんてないのに)
何なんだろう?
(防犯ベルは防犯対策、痴漢対策で義母が持たせてくれたもの)
(それで逃げると言うことは、実は痴漢だったのだろうか?)
(痴漢するために異形がいる下水道から都を引き上げるなんて考えられないし)
(そこまで肝が据わってるなら逃げはしないはずだ)
でも、逃げるってことはやましいことがあるってことだよ。ね?
(なら、助けてくれた人じゃなくて、単なる通りすがりの泥棒だったりするのかも)
……くちゅん!
(くしゃみをすると、陥没事故の連絡を受けて駆けつけてきたパトカーのサイレンが聞こえてきた)
ちゅんっ、くちゅんっ!
(どうやら風邪を引いてしまったらしく、くしゃみが出て悪寒がする)
(早く全身をおおうネトネトを洗い落としたい)
うっ、ぶるぶる……!
(今まで異形の恐怖は実感があまりなかったけど、今回のことで恐怖より強い不快感を知ってしまった都だった)
【都もこれで〆です】
【こちらこそありがとうございました】
【わたしもカタナシ節が堪能できて楽しかったです】
【では、おやすみなさいませ】
【ゆりか先輩への置きレスに、一レスお借りします】
>>397 (帰宅する前に、異形の出現率が高いポイントをチェックして回る。
だが珍しく、今夜は特に化け物と遭遇することはなかった)
(マンションに帰り、自室のドアを開ける。真っ暗で、静かな部屋だ。
夜目の効くうさぎが、一足先にマフラーから抜け出し、とてとてと歩いていく)
『パチリ』
(スイッチを入れ、入り口から居間までの明かりを点けた。
アウターを脱ぎハンガーにかけながら、周囲を見回す。異常は見当たらない)
(晩御飯の支度に銃器のメンテナンス、明日の学校の準備など
色々することはあるけど。まずは、彼女から頂いた荷物を整理しよう)
(鍵を使ってケースを開け、中から数枚の紙を取り出す。
これは貰ったものではない。何てことはない。この前の、期末テストの結果だ)
『にゃ〜ん…?』
うん……いいんだよ。独り占めするわけには、行かないから。
(軒並み90点以上という高得点が刻まれたその用紙を、机にしまう。
本当は、褒めてもらおうと思っていた。頑張った仕事の報告も、したかった)
(けど、守弥のあんな言葉を聞いた後では、そんな気分にはなれなかった。
それに彼にとっても、ゆりかは大切な『お姉ちゃん』だろうから)
(僕も、彼女の弟かもしれない。ただそれならば、守弥もまた
僕の弟ということになる。彼は小学生――――まだまだ子供だ)
(僕は、あの子より大人であるべきだから。不当に『お姉ちゃん』を、独占すべきじゃない)
………あれ?
(箪笥の中に、大切に彼女から貰ったワンピース、ヘッドドレス、
ドロワーズ、ハイソックスを入れた所で、底に置かれた小箱に気付く)
(以前に紙袋に入れたまま、取るのを忘れてしまったのだろうか?
いや、では衣類を入れた時に分かるだろう。ひとまず開けてみよう)
【2レスに分割します】
……あ………。
(晶の小さな口が、丸く開く。その中には、三つのチョコレート。
彼女と今日話したように、日付はもうすぐでバレンタインだ)
(ゆっくりとそれを口に運び、咀嚼した。ふんわりとした甘い味が、口内に広がる)
………ずるいなぁ。
(ポツリと呟く。以前のように、素直に好きと言えない、
愛情表現のできない歯がゆさ。こんな事をして貰っても、全力で彼女に嬉しいと言えないのだ)
(でも、そんな贅沢を思う余裕があるくらい、今が幸せなのだろう。
床にごろりと転がり、白猫を手招きする。不思議そうに首を傾げ、こちらへ来るうさぎ)
(油断したところを、むぎゅっと抱きしめる。
じたばた暴れる小さな体だったが、すぐに大人しくなった)
美味しいよ、とっても。…君にはあげないけどねっ。
『にゃう〜〜〜!』
(ピクリと耳を動かし、小箱へ向けて手を伸ばすうさぎを、
しっかりと抱きしめて離さない。不満気に見るうさぎに、満面の笑みで返す)
(本当に、本当に、こんな幸せが、いつまでも続いてくれたなら――――)
(既に、そんな儚い願いも一度は壊されてしまった自分だけれど。
それでも、あるいはだからこそ、願わずにはいられないのかもしれない)
(いや、願うだけじゃない。実現するんだ。自分の幸せも他人の幸せも、全て守れるように)
(それが、きっと自分が選ぶべき最善の道だと思うから)
【…2レスになってしまいました。それでは僕もこれで〆ますね】
【こちらこそ、長時間のお相手ありがとうございました。
とってもとっても、楽しませてもらいました】
【では、またお会いする日まで。ありがとうございました、ゆりか先輩】
【スレをお返しします】
【紅裂さんとのロールにスレをお借りいたします。ゆっくり待っていますので、書き出しをお願いいたします。】
(街外れに位置する寂れた神社の階段を、息の続く限り登り続ける)
(軽く1000段以上はある石段を汗を流しつつ登る)
(往復する回数が20を超えた頃、足に乳酸が溜まってくるのを感じる)
(白い吐息を零し、薄らと汗を流しつつ身体を叱責して登り続ける)
(背負ったリュックサックが肩に食い込むのを感じて、往復した回数が22を超える)
はっ・・・はっ・・・く・・・なんつーか、いよいよ、アレだ・・・
ふっ・・・負けて、たまるかっ・・・!
(紅い髪の男が歯を食いしばって、足を振りあげる。一段登る)
(重力の鎖に逆らうように、上へ上へと登り続ける)
(常日頃浮かべている薄笑みはない。過酷な修行を己に課した僧侶の如き)
(ひた向きさ――否、それすら超えた何かが宿っている)
(背負ったリュックは大きく膨らみ、その中身の重さを物語っている)
だ、ああっしゃっ!
(雄たけびを上げつつ、ラストスパート。最後の10段を一息に上り詰める)
(そして頂上にある神社の境内に、ドサッと倒れ伏す)
(そこは既に祭祀者すら見捨てたかつての神の社だった)
【では、こんな開始でよろしく】
>>422 (いつものように、街をふらつく。今日はまた違う道、知らない道を選んでいるうちに、
どうやら寂れた神社に行き着いたようだ)
けっこうこの街、こういうの多いよね…
(一体何段あるのか、相当な長さの階段を見上げると)
ま、たまにはいいか。
(ロードワークは最近、狩りで忙しくてほとんど時間がとれなかったこともあり、
スポーツバッグを背負いなおすと軽くジョグで階段を登り始める)
(半ばにも達しないうちに汗を掻き始め、ベンチコートをバッグにしまい、
バッグを背負って登り続ける。運動に体もほどよく温まって、リズミカルに息を吸い、吐きながら、
久しぶりに流す純粋な汗と運動に、軽く微笑んで…)
3、2、1…!
(ようやく上りきって、ふぅ…っと息をついたところで、先客に気がついて)
紅裂、さん?
(まだ息が整わない中、倒れ伏した相手も荒い息をついているのを見て)
トレーニング、ですか?
(なんとなく、バッグからペットボトルを取り出して、水を差し出して)
【それではよろしくお願いいたします】
【書き込みが消えたー?】
【悪い、もう少し待ってくれ】
【今日は時間あるから大丈夫ですよ、待ってます】
(背後から軽快な足音が聞こえてくる。ジョギング愛好家だろうか)
(この周辺に危険な魔物がいないことは確認している)
(神社がある場所だけあって、その手の魔物は棲みにくいのだ)
誰かと思えば、かがみんか。
おお、すまんね。
(声を掛けられ振り返ると、見知った顔がいた)
(水鏡恭弥。紅裂はかつて二度、この青年と出会っている)
(長身痩躯と言える体型。顔立ちは爽やかとも言えそうだ)
(髪型も相まってスポーツマンという単語がよく似合う青年だ)
(反射的に差し出されたポットボトルを受け取って、一気に飲み干す)
(ごぼぉ、ぐぼぉ・・・ものの数秒で中身が空となってしまった)
・・・ぷはー、生き返る。
あ、悪い。全部飲んじった。コレ、お前にやる。
(背負ったリュックを肩から外して中から同様にペットボトルを取り出す)
(運動するときの必需品とも言えるスポーツドリンク(450ml)だ)
(ちなみに他の中身はタオルと、負荷を掛ける為の重りが50kgほどだ)
お前も修行か。
ここ、結構キツイぜ。20も往復したら足がパンパンだぜ。
(噴き出た汗をタオルで拭い、問いかける)
(次に疲労を駆逐する為のストレッチ。筋肉を解してゆく)
>>426 かがみんって…
(そう呼ばれたのは御木本についで二人目だが、なんだか違和感ありまくりの呼称なのには変わりない。
すごい汗を掻いてるな、なんて思ってると、一気に水を飲み干されてしまって)
あ、助かります、いただきます…
(素直にペットボトルをこちらも開けて飲みながら、20往復と聞いて目を丸くして)
なんか、すごい重そうに見えますけど、そのリュック…
一体どんなトレーニングですか?
負荷の掛けすぎはかえって体に負担になるばかりだって、コーチに前聞いたことあるような…
まあ、精神的に自分を追い込むのも、トレーニングの一つですけど。
(「修行」と言う言葉と、今までの紅裂のイメージとはミスマッチだったが、
かなりハードなトレーニングなのは聞くまでもない。
意外な一面を見た気がして)
まあ、ロードワークっていうか、異形を探してふらついてるっていうか…
どっちも、ですね。別に修行じゃありません。
僕にとってはこれが日常ですから。
(スポーツドリンクをこちらも飲み干して、タオルで汗を拭いながら、
しっかりとストレッチをする様子を見る。
運動部所属の水鏡にとっては見慣れた光景で)
クールダウンの後は体を冷やさないように…って言うまでもなさそうですけど。
(こちらは1度上っただけ、だったが、自分も用心のため、軽くストレッチをして)
紅裂さんでも、トレーニングとかするんですね。
スパーやなんかも?
ツンデレツインテールの姉と被るからノーグッドか?
候補としてはカッガーミとか、恭の字とかもあるんだが。
(水鏡が考えたことなど知るはずもなく、ただ反応からダメだったんだろう)
(なぁと察しつつ次なる候補をあげてゆく。普通に呼ぶという選択肢は除外された)
個人差だよ、それは。
俺はこれくらいやらないと成果がでないんだ。
どんな鍛錬も慣れれば効果は薄れる。
どんどんハードルあげないとな。
(汗を拭いてすっきりした顔で、彼は言いきった)
(魔王の加護を得た後も、失った後も、身体を鍛える事だけはやめなかった)
ふぅん・・・
妖魔だの異形だのが憎いってわけじゃなさそうだけどな。
いやいや、的外れな見解だったら謝罪するけど、な。
(何故異形を探して狩っているのか、と尋ねようとした)
(けれど、興味本位で聞くべきことだろうか)
(だから敢えて迂遠な問いかけをして探る事にした)
ああ、身体鍛えるのは嫌いじゃないんだ。
スパーは相手に事欠いてね。だからその辺のチンピラとか不良相手に技試したりしてる。
・・・あー、言っておくが俺から喧嘩売ったこと殆どないぞ。
単に喧嘩売られやすいように振舞っていただけだから。
(かつて死にたがり屋だった自分が、身体を鍛えていた、その理由)
(それは、身体に負荷を掛けている間は、何も考えずに済むからという理由が大きい)
(今では、生き延びる為の力を蓄える為の行動となっている)
そういうそっちはなにかやってるのか?
多分、ボクシングかキックボクシングのどっちかだと思ったんだが。
(かつて二度、この青年が戦っているシーンを見た事がある。もうひとつの人格が現れて)
(好戦的な態度となり、拳や蹴りで魔物と戦っていた。そのベースとなっている技術は恐らく・・・)
>>428 なんですか?そのつんでれ、とかいうのは?
ミッキーも同じ引き出しからそう呼んだのかな…
(ガリガリと頭を掻きながら呟いて眉を寄せて)
まあ、もう、何でもいいです。紅裂さんのお好きなように。
(超マイペースな人間には、悲しいことに慣れてしまっている。
そういうときは、一々目くじらを立てていては話が進まない。
もうどうにでもなれ、と匙を投げてしまって)
まあ、パワーアップには負荷を強くしていかないといけないのは、分かりますけど…
(異形うんぬん、の話には微妙な顔つきで眉を顰めて)
妖魔や異形が好きな人なんて、誰もいないでしょう?
僕、というよりあいつのほうのメインの目的ですよ、狩りの方は。
(「不知火」のほうだ、とだけ匂わせるに留めて、答えをはぐらかすようにして軽く目を逸らす)
でも、売られた喧嘩は全部買って3倍返し、なんでしょう?
そのほうがよっぽどタチが悪いですよ。相手のほうが気の毒です。
(殺人犯相手に今更とは思ったが、性分で口に出さずにはいられず、そんな軽口を叩いて)
アマチュアボクシング部所属です。
小学生のころからだから…それなり、ですね。
そちらは…見ただけじゃ何をやってるのか分かりませんでしたけど、自己流ですか?
(倉庫の上から飛び降りた身のこなしを思い出す。
身のこなしからして常人ではありえなかった。
そんな体では確かにあのくらいのハードトレーニングは必要なのかもしれない、そんな風に思って)
ツンデレと言うのはだな、アレだ。普段ツンツンしてて素っ気ないのに、何かの拍子に
それが崩れてデレっとしてしまう属性のことだ。大多数の人間に素っ気ないのに特定の
相手にだけデレっとするのもツンデレ属性だな。ツンツンしてる人間が長い時間を掛けて
軟化してゆく様もある意味ではツンデレの王道か。
一言にツンデレと言っても色々パターンがあってね。
ちなみにハルヒくらいのツンが9割デレが1割で、
しかも大してデレてないキャラもツンデレと呼ばれることもあるな。
実に多種多様で、奥が深いぜツンデレ道。
(などと、ぐっと拳を握りしめて熱く語る)
(そんな説明を求められているわけでもないのにつらつらと、つらつらと)
・・・色々語ってしまったが、まーあ、詳しくはそのミッキーとやらに聞くといいよ。
(まさかそのミッキーが自分の知っている人物とは露とも知らない)
ふーん、もうひとりの方の・・・ねえ。
あのさ、俺、知り合いに人外な女の子がいるわけだが。
その子のこと結構好きだぞ、素直で愛らしいし。
坊主憎ければ袈裟まで憎いって考えは嫌いだな。
お前らが何しようが俺の関知するとこじゃねえけど、最低限度、相手はちゃんと見ろよな。
(その少女は「島田六花」と名乗るゴーレムである。人間に似た身体と、人間のような心を持った)
(あの少女も分類としては「妖魔・異形・人外」である。だが、こちらに対して牙を剥くならともかく)
(その理由だけで彼女を排除するつもりはない。そんなことに意味は無いと思っているからだ)
言い値で買ってるつもりだけどな。
まーあ、最低限度の手加減はしてるよ。場合によっては。
(ぽりぽりと頭を掻く。性質の悪さに関しては反論の余地もないので素直に認める)
(今思えば、人間を殺すのは、契約者としての使命を果たそうと思った時だった)
(時には、復讐者を返り討ちにしたこともあった。今は、自分からはやっていない)
おお、やっぱりボクシングか。蝶のように舞い蜂のように刺すのか。
拳闘の歴史ってマジで100年程度なのか?
(ヘッドギアをした水鏡がリングの上で軽やかなフットワークで舞い、鋭いパンチの)
(コンビネーションブローを繰り出すシーンを想像してしまった。アマチュアなので)
(当てた回数を競うだけなんだろうなと、漠然と察しているのだが、イメージとは自由だ)
俺は・・・まーあ、適当に。決まったスタイルはないなぁ。
やりたいことやってるだけだし。
(殴る、蹴る、極める、投げる。武器を使い、異能を使い、屠る)
(そこに流派もなく、宿る思想もなく、使う技に対する自負もない)
(紅裂拓兎個人の見解としては、「極論するなら戦場で使う技は全て殺人術」である)
>>430 (頼んでもいないのに…じゃなくて、聞いたのは自分だったが、
圧倒的な熱意を持ってどうでもいいことを説明されても、正直困る。
困惑をありありと顔に浮かべたまま、長い長い説明を聞いて)
特定の相手にだけ、ですか…
(ちらっと脳内にとある人の顔を思い浮かべたりして)
はあ、まあ、丁寧な説明、ありがとうございます…
(それでも律儀に、礼は述べて)
人外な女の子?なら僕も…
(素直で、愛らしい。ちょっと考えて)
背はこのくらい、髪は薄茶色、学校の裏山あたりで会いませんでしたか?
島田さんなら僕もお話しましたよ。穏便に、ね。
これでも相手は見ているつもりです。
僕が嫌いなのは…人ならざる、ってところじゃなくて
(ここでははっきり、相手を見据えて)
他人に害をもたらすかどうか、です。気まぐれに人を殺してみたり、ね。
(細かい内心までは読み取れない。それでも、そういう事実があったことをゆるがせにはできない。
今すぐ敵対するとか命を奪うとか、そういうことではない、こうして会話もする。
それでも、水鏡にとっては譲れない部分で、貴方とは相容れない、とそれだけは明確に告げて)
それに僕、自分だって人かどうか、他人のことを言えた義理じゃないですからね。
(最後は緊張感をごまかすように、肩をすくめて見せて)
確かそのくらい、のはずですけど。近代的な技術とルールが確立されたのは…
(そのへんはあいまいな記憶しかない。
なんとなくもやもやした気持ちのまま、とっさの思いつきで)
少し、僕と遊んでみますか?マスボクシングで。
ああ、つまりは寸止めです。そっちはボクシングじゃなくて何でもありでもいいですけど、
腕を振り抜いたり、リアルにダメージを与えるように殴ったりするのはなし、最悪でも体に触れるだけ、です。
3回相手に触れるか、寸止めクリーンヒットを入れたら勝ち、でどうですか?
遊びですから、いろいろ話しながら出来るでしょう?
これは、相手と自分の間合いや腕の振り方・ウエイトの乗せ方、
ディフェンスの仕方なんかを反復練習するためのトレーニングなんです。
たまにはそういうのも、悪くないでしょう?
(もやもやしているときは、体を動かしたほうがすっきりするのはこちらも同じ。
それに、相手を傷つけないやり方なら、試してみたいこともある。
こういう遊びにはあまり向いていなさそうな相手だとは思ったが、話を持ちかけながら
軽くとんとん、とステップを踏んで、まだ冷え切ってはいない体をウォーミングアップし始めて)
なんだ、島田ちゃんと知り合いか。
(なら安心だ、と断定できないのが辛いところだった)
(それでも、ある種の覚悟と信念を自分のやり方を語る水鏡の言葉に)
(偽りも誤魔化しもない。だからすっと言葉が深い部分にまで素直に通って来た)
(少なくとも、正義だの悲劇だのと語る人間よりは、数等マシな言葉であった)
なるほど、よい言葉だ。
(フッと微笑する。いつもの軽薄なそれとは根本的に異なる笑みだ)
(その言葉に秘められた決意も合わせて、聞き取る)
(紅裂拓兎とは相容れないと、水鏡恭弥は語っているのだ)
(それを知りつつも、その言葉はよい言葉だと認め、そして称賛する)
大体わかった。お前は人間だよ。
人間でないものがそんな事語るかよ。
まーあ、ぶっちゃけ人外だろうが知ったことじゃないけどな。
(次の瞬間にはいつものように適当に答える)
(それは、水鏡恭弥という人間を認め、受け入れる為の儀式だ)
ああ、そういう遊びはやってことねえな。
いいよ、身体が冷えたらマズイし。
(流石に気温が低いせいか、さっきまで熱かった身体も冷えかかっている)
(大体ルールを把握して「要するに軽く撫でればいいんだよな」と解釈する)
いつでもいいぜ。
(特に構えることもなく、悠然と立ち尽くしている)
>>432 (とんとんとん、と軽く跳ねるようにステップを踏み、バッグを地面に投げ捨てると)
それじゃ遊びですから、あっという間に終わらせたりしないで下さいよ?
そっちが本気になったら僕なんか、あっという間にお終いでしょうから。
(そういうと、まずはオーソドックススタイル、ほぼ口の辺りまで軽く握った拳を上げ、
左手を若干前に、右手を若干後ろに引いて肘を閉めた、やや窮屈にも見える右利きの構えをして
基本に忠実に遠目の間合いから、当たらないジャブを打って見せる。
まずは目を慣らしてもらうよう、と見せかけて)
そちらもいろいろ顔が広そうですね。
なんでも外国からもわざわざこの街に調査に来た人もいるとか――
しかも女性でしたね、知ってますか?
(不意にステップインして、握らない拳を鋭く振ってワンツーを顔面に、
スリーフォーをボディに、上下に意識を散らしてから、顔面に右フックのコンビネーション、
勿論寸止めのつもりで軽く仕掛けてみる)
【確定も嫌なので細かいレス応酬になるかもですが、こんな感じで進めてみます。
回避も反撃も、そちらの気分でお任せです】
そうでもないだろ。
手技の競い合いなら、ボクシングに勝る格闘技はないって話だし。
(スタンダードな構えから軽いステップワークで回り込む水鏡に対して)
(極力脱力しつつ相手の出方を伺う。力むのは攻撃に移る一瞬でいい)
(無駄な力みは迅速な対応を不可能とするのだから)
外人ねぇ・・・繁華街じゃ結構外人見かけるけど。
黒いのも白いのも。ああ、うちの学園にも一人いたっけ?
(軽い牽制のジャブ)
(そこからステップイン。ワンツー。基本的であるが故に洗練された動き)
(半歩分だけ退いて避ける。次にボディ。反射的に掌を差し出して防御)
(更に意識を散らした攻撃から襲いかかる顔面への右フック)
一回目だ。
(これは防ぎきれないだろうと認め、宣言する)
(が、重心を僅かに後ろへ移したのを契機として左足を跳ね上げる)
(最短距離を突き進む蹴りが顎を打ち抜かんとして――当然寸止めだ)
【了解了解。】
>>434 でも、テレビで見るとおりルールの中では強いですけど、
ルールの幅がある場合はちょっと、ね…特に下半身への攻撃とか、そもそも想定してませんし――
(かなり場慣れしている、こちらのパンチを見られているのを悟って、
それでもまずはワンポイント――と思ったところに下から跳ね上がる蹴り――)
相打ち、ですね、こちらもワンポイント、ロストです。
(一応本気ではないのを見て取るが、パンチを当てにいっている最中に防御はできない。
すっと顎の直前で止まった足をいなすように、一度こちらもステップバックすると)
アンジェラ・トルーマンさん、同じ学年ですよね。
(今度はスイッチして右手を前に、左手をやや引いたサウスポースタイル。
軽くステップを踏むように、自分の右、相手の左に左に回りこむ動きをしながら、
リーチを生かした遠目の間合いからのジャブ、反応して踏み込もうとすれば牽制の右のボディブローを
ちらつかせて、単調なリズムで相手の間合いに出入りしながらの、
握らない拳ならではのスピードに特化したパンチで相手の目を慣らしておいて「罠」を仕掛けようとして)
彼女を知ってるなら、少し様子がおかしいのも気がついてますか?
(何の気なしに、口で三味線を弾くつもりで、
その言葉に反応しようと息を吸った、その瞬間に仕掛けるつもりで言葉を投げかける)
最強の格闘技が決められないのは、そのルールがあるからだな。
とは言え、だからこそヘヴィ級ボクシングのタイトルは地上最強の代名詞と言われるんだが。
まーあ、殺し合い想定して技練ってるモノとスポーツ競技を比べるのは不可能だ。
(結果は相討ち。蹴りは顎に届く寸前で止める。そしてわかったことがある)
(やる前からある程度想定していたことだが・・・)
(このルールではコンビネーションブローを基本として戦っているボクサーに勝てるはずがない)
(近代格闘技がコンビネーションを発達させたのは、急所への攻撃を禁止にしたからだ)
(逆に言えば、急所に当てる事を想定した武術では、その攻撃を凌ぎきるのは困難だ)
・・・アイツか。
(出された名前に思わず苦々しげな表情が浮かんでしまう)
(ついこの間のことが思い浮かんで――遮断遮断遮断。何も考えるなと言い聞かせる)
(思考を散らされて、対応が遅れる。ボクシングならでの、そして遊戯ならではの手数と速度)
(でコンビネーションが繰り出される。余裕を無くしつつサイドステップで避け回り込む)
(慣れれば、単調なリズムだと看破できる。それが伏線であることも)
(単調な攻撃で眼を慣らしてリズムを突然変える――恐らくそれだ)
知らないな。
イギリス人なんてみんなあんなもんなんじゃないか――ねっ!
(真正面から突っかけて掌を突き出す。掌打。拳より威力は低いが命中率は高い)
(いつもならもう少し捻った攻撃をするのだが、リズムを狂わされて真っ正直すぎる)
(攻撃になってしまった。あ、ヤバイと思った時には行動に出てしまっていた)
>>436 (突き出された掌打を、くるりと背中を見せて回避しつつ、バックブローから――
ボクシングでは、ましてルールに厳しいアマチュアでは絶対に許されない行為を――
もう右も左も、オーソドックススタイルも構えも何も関係なく、
回りこんでの背中や後頭部への攻撃、ローブロー(ベルトラインより下への打撃)、
地を這うようにぐっと足を拡げて踏ん張った姿勢からの無茶な打撃、
間合いを出入りしながらの速さに特化した攻撃と、
絶対に試合では使えないスタイルを解放する)
(もうポイントも何もなく、そして相手にダメージを与えることなく振るう拳に、
ただ技術として、自分の覚えた限りを振るう悦びに顔を輝かせて、
変幻自在に無茶な体勢からでも構わずに、ルールの枠に捉われることのない攻撃を、
ただひたすらに握らない拳を振り、寸止めしては自在にステップを踏んで舞うように、
また飛び込んでは当てない拳を繰り出して――
結局10秒あまりしか、その無茶はもたない。
あまりに回転を上げすぎて、そして階段登りの疲労も来て――
踏ん張りきれずにぐらり、とステップアウト、背中を向けたままたたらを踏んで一瞬隙だらけになって)
そういうことじゃないです。彼女、僕と同じっていうか――
何か、中に別のモノがいる気配を感じました。
心当たり、ありませんか?
(らしくもなく、というか、これが彼らしいのだろうか?
人くさく動揺した表情を思い返して、背中を向けたまま、ちらりと視線を向けて)
僕じゃこの辺が限界みたいなんで、そちらが物足りなかったら「変わり」ますけど?
もう少し本気モードでお相手は出来ると思いますが、その時は手加減具合は僕じゃ保障できかねるんで、
悪しからず、ですけど。
(ただの「水鏡恭弥」としてはここまで、と告げるように、無防備なまま動きを止めて)
【回避するつもりで確定バリバリですが、やりすぎましたが、もうどうにも止まらなくなっちゃいましたので、
受け・払い・回避、存分に。こっちはガードなんか考えないで、攻撃オンリーモードになってます】
(ボクシングという名の競技から外れたバックブロー)
(そして舞踏、舞踊を思わせる動作から繰り出される拳、拳、拳)
(それはもうボクシングのパンチではなく、「突き」だ)
(その動きは既にボクシングという枠から解放されている)
(ただ、相手を効率よく、そして気持ちよく殴る為の動き)
ちっ!
(舌打ちひとつ。相手はボクサーだという前提に捕らわれ)
(何よりルールに捕らわれていた己が腹立たしい)
(避ける、弾く、避ける避ける、触れる。これで二回目だ)
(だが、無茶な機動が祟ったのか、水鏡の動きが乱れ、そして止まる)
知らんな。
アイツに他の人格はないだろうし、憑依されてる気配もない。
心配ならお前が直接聞いてみろ。俺は関知しないけどな。
(嫌悪感の滲み出る口調でぶっきらぼうに吐き捨てる)
(タンタンとこちらもステップを踏んで仕切り直す為に距離を置く)
そうか。
なら俺も意識を切り替えてやってやるさ。
(殺し合いではない。ただの競い合いなのだと自制する)
(だが、だからこそ真剣にやると、意識レベルを切り替える)
(命を賭けていない=真剣ではないという考えは、ここでは封じる)
(限定条件の中で精一杯のパフォーマンスを発揮する。それがスポーツなのだと)
(一度呼吸を整えて、正中線を守る半身の構えを取る)
【あんまり気にせずやってくれていいぜ】
【あと、18時30分位に一度落ちて風呂飯済ませたいんだが、構わないだろうか?】
【再開は20時過ぎ頃になりそうなんだけど】
【すいません、もう少し時間あるはずだったのが、ここで離脱で…
再開20時過ぎは問題ありません、遅くても20:30には大丈夫ですが、ここで緊急離脱します。
避難所にて目安20時過ぎで合流でお願いします、重ねてすいません】
【あ、了解】
【その時間に一度避難所に】
【お疲れ様でしたっと。こちらも落ちますねっと】
【再びロールに使用します】
【では書き出し待ちという事で】
>>438 (スパーリングやマスボクシングでの練習に慣れている自分にとっては、
以前見た動きとは比べ物にならないほど精彩を欠く紅裂の動きに首を傾げざるをえない)
僕は結局無茶な動きで背中を無防備にしちゃいましたから、じゃあ2対2のタイスコアってことで。
あとはまあ、あいつと遊んでやってください。
(不思議そうな表情のまま、唇を指でなぞって――)
よう、タッキー、久しぶり、でもねーか。
(ぼんやりと、顔にも手にも全身にも呪術的な文様が人魂のように、炎のように揺らめいて輝いて)
ひょっとして、遊びでこういうの、あんまやったことなくて慣れてねーか?
いきなり魔力全開、水晶バリバリでヤラれたら、ちっとまずいが――
(こちらはだらり、と両手を垂らして構えない、自然体でつっ立ったままで)
タマの取り合いじゃねーんだから、もっと気持ちによゆーを持ってだなー、
自分の体がどう動くか、相手の体がどう動くか、こういう遊びってのは、
言葉のない会話のキャッチボール、なんだぜ?
寸止め苦手だったら死なねー程度に打っても極めても投げてもかまわねえ、
アリアリルールで、やってみよーか。んじゃ――
(そんな前フリをしつつ、半身に構えて体の軸を守るように構えた紅裂に、
無造作な前回し蹴り――明らかに間合いが遠すぎて当たらないところから一撃、
そのまま後ろ回し蹴り、さらに前回し蹴り――風車のように振り回す腰の入っていない蹴りを、
遊びがてら、一歩ずつ踏み込むたびに近づいてもぎりぎり当たらない間合いで放って、
まずは蹴りの三連撃で様子を見て)
【それでは再開、よろしくお願いいします】
(がりがりと頭を掻く。勝手が違う遊びはなかなか楽しめないものだ)
(それでも気分を切り替える。どんな事柄でも、楽しみを見出そうとする)
(心構えは大事だ。そして、真剣にやらないと、楽しみを見出せないだろう)
――また会ったか、お前に。
あんまり会いたいツラでもないけどな。
(水鏡の姿が変わる。顔に紋様を浮かび上がらせて、形相も変える)
(声のトーンも、存在性も、何もかもが反転したように変わってゆく)
(手技、足技だけで何処まで抵抗できるか。手数、拳速では向こうに軍配が上がる)
(今の水鏡は先ほどよりも早く、鋭いという事は以前の戦いを見た事でわかっている)
生憎と、そういう相手の事欠く・・・ってさっきも言ったけどよ、もう一人のお前に。
関節極めて寸前で力抜けるほど器用じゃないんだ。
まーあ、折りを見て適当にやっておく。
(もう一人の水鏡は、前と会った時と同じく軽薄な声だった)
(何より好戦的で、意欲に満ちている。主人格より気安い性格だろう)
(けれど、不思議な事に自分のことを嫌っている主人格の方が、好感が持てた)
(確かに投げ、関節、飛び技を使えばもう少し拮抗できるだろうと考えるが)
(それは無粋と言うものだろう。殺し合いではなく、ゲーム)
(そしてその上で全力を出す。限られた手札で最善を尽くす)
(それがこのゲームの妙味で、楽しさなのだと考える)
(繰り出される風車の如き回転蹴り。まるで出来そこないのパフォーマンス)
(様子見で繰り出される三連蹴り。拳を使った攻撃より精度に欠けている)
シュッ!
(細く吐息を吐いて間合いを詰める。三回目の蹴りが放たれた足を手で払って――これは防御)
(行動なのでヒット判定にはならないだろう――反対の手で握っていない手を閃かせる)
(掌で水鏡の視覚を阻害した上で放たれる膝蹴り。膝は鍛えた腹筋すら貫く凶器となる)
(――勿論、寸止めを想定した上での攻撃だが)
【こちらこそ、またよろしく】
(
>>443 こっちだって出てきたくて出てきてるわけじゃねーんだ、そのへんお互い様だろ?
ま、どこまで遊ぶかはお任せで、っと…!
(蹴り足を払われて、更に踏み込まれて、目隠しがてらに放たれる掌打――
も、オトリにした接近しての膝蹴り)
そうそう、ナイスコンビネーションじゃねーか、その調子その調子。
(とことん遊ぶつもりか、ぱしっと膝を両手のひらで受け止めて、その蹴りの勢いに乗っかるように、
後方に身を躍らせて、更にぐんと背を反らせ、必要のないバック宙を極めてひらり、と着地)
魔女っこちゃんに関しては、そんなふーに思ってるわけだ。
何?他人の事情なんて面倒だし他人のことなんかだからどうでもいいって?
(握った左拳を腰だめに、右手は軽く開いてやや半身、足を割って空手のように腰を低く構えると)
感知しねーわりに、いろんなとこに首つっこんでるみてーじゃねーか?
殊勝にトレーニングしてんのも、なんだ、心境の変化ってやつ?
(一転、ウエイトの乗ったローキックを紅裂の前に踏み出した足の内・外と繰り出す。
不知火に変わってからは、完全に使う格闘の技術も別者で、
隙あらば正拳突きをお見舞いしようと、むしろ近い間合いに踏み込みながら)
いつか僕様ちゃんに言ってたな?
「自分の為に力使う人間ほどあっさりと力尽きる。」ってな。
そっくりタッキーにお返ししてみたり、してみたり、な!
(ローと突きを見せた後に、その場の宙でくるり、と前転して浴びせるような、回転胴回し蹴り――
ことさら予備動作を大きく、派手に見せつけるためだけの蹴りを放って、ひたすらに「遊んで」、
ニヤリと紋様が浮いたままの顔で、笑いかけてみせて)
・・・やれやれだな。
お前のことは何て呼べばいいんだ?
やっぱり区別は必要だと思うんだが、な。
(捌きから目隠し、そして膝蹴りへと繋いだ連携も柔らかく受け止められる)
(更に余裕を誇示しているのか、アクロバティックな動きを披露される)
(動体視力、反射、そして勘。それらを高水準で兼ね備えているようだ)
他人だからじゃねえ。あの女だからだ。
あの女はなぁ・・・ちっ、なんでもねぇよ。
(噴き上がる激情をギリキギリで自制する。アンジェラの事を突かれるとペースが)
(乱れてしまう。口調が自然と重く、暗くなってしまう。時間が経過したとは言え)
(例の件はまだ引き摺っている。その他諸々の事も含めると、感情が荒ぶのだ)
知らないな。俺の進む道に色んな人間が勝手に転がってるだけだ。
邪魔なら蹴散らすし踏み潰す。気が向けば手助けくらいはしてやるさ。
ただのお節介程度だけどな。
(勢いのある蹴りが繰り出される。ある程度抑えてあるとは言え、本気の蹴りだ)
(しかし解せない。それを避け、捌きながら訝しむ。間合いがどんどん詰められる)
(人格転移に伴い戦闘スタイルまで変わってしまっていた)
はん・・・
(それに対して答えを言わず、ただ鼻を鳴らす)
(ローキックをカットして、正拳突きをパーリングして)
(そして繰り出される回転胴回し蹴りに対して、こちらはブレイクダンスするように)
(倒立して足を揃えて足の裏でそれを弾く。どうにも真剣になれない――というよりは)
(この会話に対して興が殺がれている。やる気が凄い勢いで減退していった)
(マスボクシングを提案したのは、この会話の為だったのではないかと疑う)
>>445 なんだよ、ノリわりーなー?
(きっちりと正確に、こちらの攻撃をガードされる。
寸止めの手加減が加わっているとはいえ、なんでもありと言う割には、
正当な技術を過不足なく使いこなしているようで、
お返しのように、見世物まがいに倒立で突き出された足、その足の裏にとん、と
こちらの足裏をあわせるようにして、無理矢理宙で身をひねって着地して)
おめーさんにとっては気まぐれでも、向こうにとってはそうじゃねーこともあるみてーだな?
カズ…紫のヤローはぶった切られた腕のこと、えらい恨んでるし――
(再び自然体で距離をとったまま、両手を大仰に広げて)
ゆーにゃ…ゆりかちゃんは関わっちまった以上、誰も不幸にしたくないって思ってるみてーだぜ?
そっちがどうこう思わなくたって、ちょっかい掛ければいろんなしがらみに絡めとられていくんだ。
好むと好まざるに関わらず、な。
で、何が言いてーかっていうと…
最後の一撃、本気で行くぜ?
(再びボクシング、オーソドックススタイルに戻すと、けれん味なし、フェイントなし、
駆け引きなしの一発右ストレートをステップインしざまに鋭く放つ――
殺気のこもった一撃のみに全てを込めた、相打ち上等の渾身の拳が真っ直ぐに顔面を狙って――)
反りが合わないんだろ、多分。
気にするな、偶にあることだ。
(先ほどの水鏡が見せた――魅せた十秒間の動きに比べれば)
(今の水鏡には余裕がありすぎて、真剣に応じる気が微妙に起きない)
(動きの質にしろ何にしろ高水準なのは間違いないが――それはわざとアクロバティックな)
(動きをしている事から十分以上に察せられるが――遊びが過ぎて、真剣になれない)
・・・そんな重要っぽい伏線とかその他諸々をあっさりバラすな。
微妙にタイミング悪いぞお前。あのアフォの子はともかく、だ。
肩抉られた程度でガタガタ言うなって伝えとけ、ロリコンの義手野郎には。
(最後の一撃――ようやく真剣になってくれたらしい。こちらもバネ仕掛けの人形のように勢いよく)
(立ち上がって再び無構えに戻る。それは決闘場に立ち、その時を待つガンマンのようでもある)
(そんな事は、今更言われなくてもわかっている)
(わかっている事を言われるのは、面白くもないし、楽しくもない)
(けれど、今はそれの思考は捨てる。本気の度合いが肌で伝わってくるからだ)
―――――!
(全身全霊。乾坤一擲の拳。仕掛けは無い。フェイントもない)
(その穢れのない一撃が、真っすぐに顔面へと打ちこまれ―――)
―――シュッ!
(上半身を限界まで反りかえらせて、その一撃を避けつつ手は動く)
(飛び付き十字固め。相手の腕に絡みついて関節を破壊する技)
(組みつけば極める。組み付けなければ――次の一撃で終わりだ)
>>447 んだよ、打撃オンリーかと思ったのによー…
(最後の一瞬に、だらりと拳から力を抜く。本気を出した途端、ケタ違いの集中力で、
パンチをかわされ、しかも回避される動作のままに腕を取られて――
折られないよう、こちらも体を倒れこませて、仰向けに地面に転がると、ぽんぽん、と相手の体を叩いて)
タップする、オレ様の負けだ。
(本気だったら組み付いた瞬間に、肘関節は破壊されていたはず、その鋭さに内心舌を巻きながら)
よっ、っと…いい運動になったな、てか、タッキーも難儀な性分してんなぁ…
殺気がこもらねーと、マジの動きができねーか?
もちっと肩の力抜けよ、相手に当てるまでは全身はリラックス、てのは打撃の基本だろ?
(割と楽しそうにニヤニヤしながら、足の動きと体のバネで体を起こし、スポーツバッグを拾って)
人付き合いもそーだぜ?かたっくるし考えねーで、そっちの思うままで別にかまわねー。
が、向こうが思ってる分ぐれーは相手に返してやれよ、それがお互い様ってやつだ。
良くも悪くも、な。
だから、魔女っこちゃんのこと、押しつけられるのはお断りだ。
なんの引っ掛かりがあるのかしらねーが、てめーのケツモチぐらい、てめーでしろや。
あー、僕様ちゃんだとまた違うかもしれねーが、オレ様はお断りってことな。
(ぱんぱん、とホコリを落として、バッグを抱えなおし)
今日はこんなもんだな、また会おうぜ?お互い生きてたら、な。
(ひらひらと手を振って、別れの挨拶)
使わないとも言ってないだろ。
まーあ、そっちが最後の一撃だ――なんて言ってなければ
練習みたいにこうも綺麗に決まってないだろうけどな。
(体重を掛けて腕に足を絡みつかせる寸前で力を抜いて技を解除する)
(ここまで綺麗に決まるのは、事前に打ち合わせた練習くらいだろう)
(タップに合わせて腕を解いて立ち上がる)
お前のニヤケ面が気になって興が乗らなかっただけだ。
俺はいつだって好き勝手生きてるよ。
(ぐるんと肩を回す。緊張が解けると汗が一気に噴き出てきた)
(口ではああは言ったが、出せる範囲で本気を出していたつもりだった)
(本気であれゲームであれ、気を抜けばマズイと言うのは肌で理解していたから)
あー、そうかそうか。大体わかったからもう黙れ。
(五月蠅そうに手を振ってその言葉を適当に退ける)
(どちらの人格もお節介なのは大差ないらしい。根は同じ場所にあるのだろうか)
・・・ってオイ。
話し振っておいて逃げるとかマジあり得ねえぞコラ。
(愕然として、口舌を鋭くして抗議する)
(そもそもからして、あの魔女の話を持ってきたのは水鏡の方だったはず)
(あの女が二重人格だろうか悪霊に憑依されていようと知った事ではない)
(けれど、それに取り合わず水鏡は挨拶をしてその場を立ち去ろうとしている)
(呼び止める言葉を探したが、何もないことを気づいて口を噤む)
――ったく、お節介だな、どいつもこいつも・・・
(一人、夜の中取り残された紅い髪の悪人は、収まりの悪い髪をガリガリと掻く)
(そろそろ散髪した方がいいか、なんて現実逃避気味に考えた)
(夜空を見上げると、細く鋭く、そして朧な月が輝いていた)
【じゃあ、俺の方はこれで〆で】
【長時間相手してくれてありがとう、楽しかった。また遊んでくれ】
>>449 【綺麗に締まっているので、そちらのレスにて終了にいたしましょう。
大分好き勝手やらせてもらって、楽しませてもらいました。また、機会がありましたら、ということで。
それではこれにて失礼します、お相手ありがとうございました】
【と、いうわけで参上!】
【早速書き出しはやらせてもらおうかな】
【というわけで、続いて参上っ】
【それではお願いしますね。僕は時間に余裕がありますので、ごゆっくりどうぞ】
…………ったく。どこの誰の仕業だよ。
(夜のしじまに不機嫌な呟きが漏れた)
(その身に纏った黒い服は、なにやら得体の知れないものでぐっしょりと濡れて)
(ぽたり、ぽたりと地面に雫を落としていた)
(それは夜の闇の中でも静かに赤く、地面に痕跡を残していた)
(無数の屍を積み上げてできた玉座の上に、悠然と腰掛けて)
(伊織津綺子の顔立ちを、べっとりと朱い化粧で染めて)
っざけやがって、なあ?私に何の用事があるんだよ。
もう少し、頭か口の回る奴でも連れてこいよなぁ、あぁ。
(踵を乗せてゴリゴリと踏みつけていた異形の頭を踏み潰して、またその体を朱に染めて)
(いつのころからか、彼女の戦いは続いている)
(敵の正体は依然知れず、戦いだけが激しさを増す)
(それゆえの苛立ちは沸々と煮えたぎっていき、それに比例するようにまた)
(その身に宿した力も増しているのであった)
(そんな、ある夜のこと)
>>453 (今夜も今夜で、警察機関の異形・異能専門処理部隊、
正式名称、特殊急襲部隊特務分隊の『ガンスリンガー』は暗い街を歩く)
(そんな物騒な肩書きには似合わない、小柄な体と幼い瞳。
だがその背中には、その身長を超えるほどの大きな黒いケース)
(そして少年の大きな瞳は、獲物を探す猫のように、油断なく辺りを見回している)
………?
(そんな彼の視界に、とある痕跡が侵入した。
赤い斑点のような生命の痕跡が、点々と路上に連なっていたのだ)
(色が変わるほど、時間は経っていない。距離もそう遠くない。
もしかしたら異形も異能も関係ない、ただの事故による怪我かもしれないけど)
(取り越し苦労ならば、大いに構わない。本当なら、引き金なんて引かないにこしたことはないのだ)
(―――――もっとも、今回はそんな儚い願いは容易く打ち破られることになったが)
………何をしている。
(血痕を辿った先にあった、異形の死骸でできた玉座。
あたかもそこが本来の自分の居場所であるかのように、殺戮の女王は腰掛けていた)
(あのショートカットの少女は、以前遭遇した。
雷を落とすなどいう桁外れの異能を持つ、要注意人物だ)
(その異能だけならまだ、そこまで問題にはしない。
危険なのはその中身。少し行動をともにしただけだが)
(享楽的とも言える、不安定な爆薬のような危険性。それが何より問題なのだ)
(異形のみならば許される。少なくとも、自分らは問題にはしない、が)
(それがいつ人間に向くか分からない、彼女が危険と認識される理由がそれだ)
何を、してるか、って?
(ぐるり、と首を巡らせ声の主へと視線を向ける)
(その目は、全身を染める朱よりも、夜の闇よりも深く暗い光を宿して)
殺した、だけさ。このバケモノ共を。
(ぐちゃ、と嫌な音を立ててまた、異形の亡骸を一つ踏み潰した)
この、連中がっ。何度も、何度もっ!懲りずに、向かって……来るからっ!
(声には隠し切れない苛立ちが混ざり、その苛立ちはそのまま異形を踏み潰す音へと変わって)
何か、問題でもあったかな?このいけ好かないバケモノ共を殺すのは、何かいけないことだったかな?
(ゆらり、と深く腰を下ろした屍の玉座から腰を上げた)
(ぽたりぽたりと落ちるのは、血液だけではなく、何かよくわからない肉片も)
(そして、その体がぐらりと揺れて、崩れた)
(戦って闘って、これだけの数の異形を殺して、無傷でいられるわけもないのだ)
(力を使うだけでも消耗する。その上にこの数)
(こんな趣味の悪い玉座の上に座っていたのは、そうするよりほかなかったことでもあったのだ)
今日は、疲れてるんだ。……黙って見過ごしてくれないかね?
(地面に膝をついたまま、揺れる視界を押さえようと額を押さえながら、そう告げた)
>>455 ………いいや。全く。
(口調は平坦だ。けれど、痛ましい視線は彼女に。やがて、足元の異形に向けられた)
(異形ならば、例え何万体殺そうとも問題にはしない。
『未知の危険物は迅速に除去する』。それが警察の大まかな思想だ)
(自身もそれに賛同している。だが、それでもこのような悲惨な光景を望んでいるわけではない)
(『あの頃』の自分を見る、隊長ら仲間の目にも、きっと僕は
こんな風に映っていたのだろう。何となく、分かる気がする)
(―――と、彼女の体が揺れる。思わず手を伸ばした。当然届かなかったが)
…大丈夫か?
(訊ねながら、彼女のそばへと歩みを進める。背中のケースの
キャスターが回転する音が、静寂が支配する空間に響いた)
(彼女が異能の出力を調整したところは、見たことがない。
全力で常に放たねばならないのだとしたら―――その疲労の度合いは、想像に難くない)
今日はもう、自宅に帰った方がいい。
戦える力がないのなら、僕が自宅まで送ろう。
(膝をついた彼女にそう勧める。肉体的にも、精神的にも、相当消耗しているようだ)
……なら、いいだろう。もう、放っておけ。
(追い払うように、ひらひらと手を振った)
(弱っている姿を見られるのも、そもそもにして、この体で闘っている姿を人に見られるのも)
(どちらにしても、あまりいいことだとは思えなくて)
(おまけに闘い続けて疲れた体も魂も、今はただ静かに休んでいたかった)
寄るな、触れるな。
(近づいてきた少年に、振りかざしたのは強い拒絶の言葉)
私は、一人でも闘える。一人でだって、やれる。
……こんなに、弱いはずがないんだ。私は。
(たった一人でこれだけの異形を屠って、まだ力を求め力のなさを嘆く)
(彼女は知っているから。かつて自分が持っていた力がどれだけ強大であったかを)
(そして、今扱うことのできる力がそれはにははるかに及ばないということも)
私は一人で闘えるんだ。一人で、この子と、一緒に。
(その言葉の真意がいったいどれほど理解されるだろう)
(そんなことにさえ気が回らないほどに、今の彼女は追い込まれていたのだ)
言われなくとも、帰るさ。……私には、帰る場所が。
(帰る場所は、ある。だけれどもそこはこの体の持ち主が帰るべき場所で)
(いまだ彼女には寄る辺となるべき場所はない、だから告げる言葉の途中で、表情が不意に消えて)
……ない、や。もうそんなもの。
(呟く言葉、生前の家ですら得体の知れない敵の手に落ちた)
(ならば今、いったい何に寄る辺を求めればいいのだろう。わからなかった)
>>457 そうか。
(返ってきた少年の言葉はまたも、抑揚のないそれ。
そして彼は踵も返し、この場を後にする―――はずだった)
(今までの彼だったら、間違いなくそうしていただろう。
けど、今の少年には他人を思いやる余裕があって。
しかも、それをあまり快く思わない人間に向けられるほどには)
(だから晶は立ち去らずに、その場に佇みながら、言葉を続けた)
………家族は?心配している、以前にそう言っていただろう。
(普通の人間ならばある、絶対の心の拠り所となるもの。
ただ、こんな世界に足を踏み入れるのは、大抵がどこか『普通じゃない』人間たちだ)
(彼女もまた、両親や兄弟などとケンカした、のような単純な理由ではない気がした)
っ、ははは。……家族、ね。
いるよ、確かにそう言った。きっと心配してる。
よくわからないけど、あの人たちはいい人だよ。
でもね、違うんだよ。
(乾いた笑いに掠れた声とが小さく響く)
(そして、ふらふらと立ち上がり、両手を広げて漆黒の空を仰いで)
私は、この子の体を借りているだけなのさ。この子の体を借りて、闘い続けている。
だから、私のことを心配する家族なんていやしない。私はもう死んでいる。
家族だって、みんなとうの昔に死んでいる。
(いつもならば、だからなんだと笑い飛ばすだろう)
(家族がないこと、寄る辺がないこと、そのすべてを笑い飛ばして、自由なのだと言い出すだろう)
(だけれども、一人でずっと戦い続けて、心も体も消耗していて)
(そんな孤独に疲れた心は耐えかねて、声なき悲鳴を上げていた)
>>459 ………違う?
(違うんだよ。確かに彼女はそう言った)
(何が違うのか、そう訊ねる前に彼女は自らそれを暴露した。
自分は人成らざるものだと。既に一度死んだ身なのだと)
(幽霊の存在を否定するわけではない。組織のデータバンク
によれば、それと類似する性質を持つ妖魔もいるようだし)
(何より自分は一度だけ、亡くした家族と言葉を交わせたから。
だから、彼女の言葉を否定することはできない)
………あなたの名前は?
(疲れ切り、消耗し切ったような彼女の言葉は、静かな悲鳴を滲ませていた)
(だから、なおさら放っておけなかったのかもしれない。
孤独がどれほど辛いのか、自分は痛いほどよく分かっているつもりだから)
朱音。霧原、朱音。
(それは一人の異形の名。かつて、この街を混沌と恐怖の災禍に叩き込んだ元凶)
(はたして警察という組織に属し、この街の異形を屠る者達がその名を知らないことがあろうか)
一人で、ずっと一人で戦って。戦い続けて。
やっと寄る辺ができたと思った。だけどそれは、決して触れ合うこともできない。
言葉を交わすことすら用意ではない。……いまさらながらに、辛いよ。
この子は、私の妹。実の妹ではないけど。
私にとっては、この世でたった一人の、そして何よりも大切な子だよ。
(我が身を抱きしめるように腕を回して呟いた)
(今となっては、この身の存在だけがこの世界における、たった一つの彼女の寄る辺)
(だから、それを傷つけながらも戦わざるを得ないこの状況)
(それは、あまりにも耐え難いものだった。故にまた、心はじわじわと蝕まれていった)
>>461 霧原、朱音。
(その名を復唱する。しかし、そこに明確な意図はない。
ただのオウム返しのように。何故なら、彼はその騒動に直接関わっていなかったから)
(その頃晶は、ただただ平穏な幸せを噛みしめていた。
大好きな両親と、愛おしい兄姉と共に、その幸福は永遠に続くと信じて疑わなかった)
(その後組織に入り、かってこの街を混沌と恐怖の災禍に叩き込んだ異形がいると聞いた)
(かって。過去系で語られる通り、その異形―――狂った異能者はもう死んだ。
だから、その影に怯えるようなことはない。そのはずだ)
(だが、ここに彼女はいた。新たな体を持って。
どうしてそうなったかは分からない。ただ朱音にとって
体を借りているこの少女が、並々ならぬ存在であることは理解できた)
(血の繋がっていない、妹。それは自分にゆりかを連想させるには、十分なセリフだった)
(僕の場合は弟なのだけれど。それ程までに、彼女を愛していたのだろう)
(なのに、そんな彼女に触れられない。言葉すら容易に交わせない。その苦痛は、計り知れないだろう)
………そこまで、その少女が大切なら。
もう、自分から彼女を危険に晒すようなことはしないだろう?
(漆黒の棺桶のような武器、『ジムノペディ』をそこに置き。
ゆっくりと、朱音のそばへ少年は歩いていった)
……危険になんて、晒すつもりはなかった。
だけど、せっかく外を出歩くことができる、人に触れられる、そんな体を得た。
この子の体を借りることができた。……それがうれしくて、ちょっとはしゃいでいたのかもね。
いろいろやった、街に出たりした。そして、敵に出会った。
(ぽつり、ぽつりと語りだす)
(一体いつから敵は彼女を捉えていたのか、その敵はただの異形)
(だけれども、その背後にいる何者か、その行動は、十分に狡猾さを感じさせるものだった)
最初はただ、振り払う火の粉を払うだけだった。
いつからか、連中の狙いが私だとわかった。……それからは、もう戦い通しだ。
戦わなければ、この子の体がこの子の知らない間に、死ぬことになる。
家の中に閉じこもっていても、きっと奴らはやってくる、それは嫌だからね。
(そんな戦いの日々が、新たな年が始まったあたりからずっと続いていた)
(戦いつかれて家に戻り、眠る。そしてまた夜の闇の中に目覚めて戦う)
……なんだか、疲れちゃってさ。
わかってるんだ。私がいるから、この子の体が危険に晒されている。
出ていけるなら、すぐにだって出て行くのに、それができないでいる。
……いつ私が、この子が力及ばず倒れたら、そんなことを思うだけで、やりきれなくなるよ。
(ため息と同時に言葉を空に投げ捨てて、震えそうになる手に手を重ねて止めて)
>>463 …事情は、掴めた。
(違和感は感じていた。この不自然なほどに積み上げられた異形の山を)
(彼女は体を手に入れて、街を歩いて、いつしか存在を悟られたのだろう。
この異能者はかって、一つの街すら潰しかねない程の力を持っていたのだから)
(怨恨の線か?あるいはその力を求めてか?それは分からない。
ただ、何者かが組織的に彼女を追い詰めようとしているのは、感じ取れる)
…それなら。あなたがその力を、彼女を守るためだけに使うと言うなら。
(片膝を立て跪き、朱音と視線を合わせる晶。
その瞳はただ真っ直ぐに。その中性的な声ははっきりと、凛として)
僕は、あなたの力になろう。その少女を守る為に、協力しよう。
(疑問はないわけではない。この少女の中身は以前に
この街をズタズタにした、トップクラスの犯罪者だ。
もし生きていたならば、発見と同時に殲滅を命じられるであろうほどに)
(そんな凶悪な異形に手を貸すことが正しいのか?
即座に肯定することはできない。それ程に、彼女の罪は重いはずだ)
(だがそれでも、その寄り代となった少女に罪はない。
また以前のように凄惨な事件を引き起こしたならば別だが、
そうでもなければ、無関係な一般人である彼女を犠牲にしていいはずがない)
(―――――そして、何より。愛しいものを守ろうとする、
生き物としての当たり前の感情。それを否定することは、誰にもできないはずだ)
(既に一度死んだ身となった彼女が、意図せぬ所で蘇り。
そこで、不意に犠牲にしてしまった少女の為に、彼女を守ろうと力を振るう)
(恐らく。確証はない。でも恐らく、ここで彼女に力を貸すことは、正しいことだと思ったから)
【すまないが、そろそろこっちのほうが限界みたいだ】
【今すぐ次の予定は決められないが、しばらく凍結を頼む】
【私も、本当に寝込んでしまう前に、伝えてこの場は去るとする、すまないね】
【了解しました。では凍結にしましょう】
【解凍は先輩のご都合に合わせますので。一応僕は今日、月曜日ならば大分融通は効きます】
【こんな遅い時間まで、ありがとうございました。お休みなさい、霧原先輩。ノシ】
【解凍ロールに使用させて頂ます。こちらが埋まり次第、次スレで移動しますです】
【それでは、本日もよろしくお願いします……なのですっ】
そのようですね……。北海道ほど北のほうであれば
日本でも見れることがあるとは聞いていますが、それでも日食のように
稀なことであるようですし。
かの国では、やはりいっぱい見ることができるのでしょうか。
(戸籍と流れる血のことを除けば、あの国の認識は一般人のそれと違わない)
(広い北方の土地を持つ大国。義姉に会うまでは現地の料理すら知らなかった)
くふ、フグメダカさんのもこもこさは生半可なものじゃないから大丈夫ですよ。
何せみぃさんが命を吹き込んで生まれた子、ですから。
またお会いする時までに伺っておきますので、楽しみにしてて下さいなのです。
(ふくろうのブラウニーをつついて久しぶりの感触を感じながら、
どこか充実したようにそんなことを呟いた)
(紛れもなく、幸せな時間だった。この時間をくれた彼はもちろんのこと、
比べることなど出来ないけれど一緒に素敵な時間を過ごせる友人たちにも
心のなかで感謝を捧げる)
(だからこそ、その時間に限りをつけない為に自分は人に戻らねばならない)
そうですね。作ったものを分けあって楽しむのも、料理の楽しみ方の一つなのです。
……写真ですか? くふ、分かりました。どうぞお撮りになって下さいなのです。
その……何だか照れてしまいますね。私が撮られているような気がします。
(カメラの前に佇むケーキを見て、くすぐったくもやはり心地よい感覚が込み上げる)
それでは、お召しあがれ……なのです。
(フォークによって裂かれ、甘い味を感じさせるブラウンの液体となったチョコが姿を見せた)
(それをふんわりとした生地と共に口へ運ばれていく様子をまじまじと見つめ)
美味しかった、ですか?
……えへ……。ありがとうございます。
(その感想を聞くことで、今日一番に幸せそうな表情を浮かべた)
(丹精込めて作り上げた菓子への賞賛の言葉。作り手にとって最上にも近い喜びである)
うん、中緯度オーロラっていってねー。
太陽からやってくるオーロラの素が、たまにこっちに流れてくれるんだ。
一番頻度が多いのは、もーちょっと北だったっけか。
他のもの……例えばダイヤモンドダストなら日本でも見られるんだけどねん。
(実際の記憶がないとなれば、僕ら渡航歴のない日本人と同じような感覚なのだろうか)
(ならば、簡単には行けない生まれ故郷の話を長々するのも酷ではないかと思うのだが)
(いったん始めた話題をすぐに打ちきるのも不自然かと思い、持っている知識を出してみる)
……そーだ、北海道といえば前に天体観測の話をしたことあったっけ。
北に行った時の楽しみが増えたねえ。
(そして、極寒の地に代わりうる選択肢のことを思い出した)
あはは、卯月さんがそー言ってくれるなら安心して待ってるよ。
ブラウニーも楽しみにしてるんじゃないかなん。
(特徴的な眉のふくろうを抱っこして、お母さんとのスキンシップを手伝う)
("これから"の楽しい時間とは、ひとつひとつの"いま"を重ね合わせること)
(この幸せを余すことなく噛みしめたい、一瞬だって無駄にはしたくなかった)
ありがとう、データ送るけどサイズにリクエストはある?
それとも印刷したほうがいいかなー。
せっかくだから、料理といっしょに写真も分け合いたいなって。
(はにかんでいる可愛らしい表情も写したくなって、手招きしてみる)
(一緒に入ればより愛着も湧くんじゃないかと自分にもレンズを向けた)
(二次元のデータからは隔離して、しっかり保存しておこう)
うん、とっても……ささー卯月さんもどーぞ?
チョコもそうだしバターがふんわりしててねえ。
僕ひとりで食べてももったいないよー。
(満面の笑みを浮かべられれば、こちらも心の底からの笑みを返す)
(寿命のことについては、まだ一歩も前に進めていないのだけれど)
(こうして笑ってもらえたのなら、自分を責め続けることもあるまい)
(それで、一番悲しむのは卯月さんなのだろうから)
【ごめん……! 大幅に遅れたね】
【削る作業に手間取って、こんな時間に。申し訳ない】
【改めて宜しくお願いします】
ダイヤモンドダスト、ですか……。
寒いのはちょっと苦手なのですが、そういった綺麗な自然現象ですと
我慢しても見たくなりますです。日本でも気軽に見られたらよかったんですけど。
でもそうなったら、寒くて過ごしにくくなってしまうかもしれませんね。
(天体や自然現象といったジャンルには、菓子作りやぬいぐるみ程ではないが
ちょっとした興味がある。幼い頃は家に残された本で用語を覚えたりしたものだ)
あ……そういえば、そんな話もありましたね。
すぐに北海道へ行くというのは、流石に難しいかもしれませんが……
機会があれば、近場の天文台を探して小さな観測会をしてみたいですね。
くふ、北海道に行く前の予習……のように。
(かつての会話を思い起こしながら、街中とは違う眩いばかりの星空を頭に浮かべ、
それを大切な人らと眺める様を想像した)
その……すみません。余り画像のやり取りとか、したことなくて。
サイズのこと、分からないんですけど……
(ちょっと申し訳なさげに頭を小さく下げた。
ここで友人たちを見つけるまで、携帯電話は殆ど無用の長物)
(メール等には慣れてきたものの、その他の機能には今でも少し手を焼いている状況だ)
あ、でも……きっとそのままでもきっと大丈夫なのですよ。
どんな形でも、宝物になると思いますから。
(手招きに頷き、恥ずかしそうにしながらも近寄りながら)
(携帯のデータとして残ったとしても現物の写真として残ったとしても、
それは変わらず大切な思い出の宝物になるだろう)
はい。いただきます……です。
(フォークでフォンダンショコラの半身を削り、小さな口に運ぶ)
(作った時にした味見で感じたものとは違う味わいが口に広がった気がして)
ん……。美味しい、です。
この味、ちょっと気にいってしまいました。くふ……やっぱり、また作りたくなってしまうのです。
(自分の作ったものの味を褒めるのは、何だか自画自賛のようで恥ずかしいけど)
(誰かのために作ったものの味が良かったということが嬉しいことには違いない)
(それとは別に、この菓子を気に入ったというのも若干含まれていたりする。
ひのわの得意メニューのレパートリーに加わるのはそう遠くない話かもしれない)
我慢せずとも、色々と対策のしようはあるさー。
寒い寒いって震えながらだと、せっかくの景色を楽しめなくなっちゃうからねん。
オーロラだけなら、地磁気さえ移動してくれればあったかくても見られるのになあ。
さすがに、地球にそんなお願いをするのは難しいかー。
(茶目っ気を出して、カーペットを敷いた床に向け手を振ってみせる)
(ロシアから地球や宇宙に話が膨らんで、安心したせいもあるだろうか)
あの時は、行けたらいいなって話までだったねー。
卯月さんが気に入ってくれたなら、チョコ食べてから検索してみる?
天文台も遠すぎるなら、いつもの裏山ってことになるだろうけど。
予習のよしゅーまでしたら本番はきっとばっちりだよ。
(夜の散歩のおかげで、天井の開けている場所はいくつか見つけている)
(幻術を使う際の、地形を活かしたトリックに用いるつもりだったけれど)
(こうした平和利用ができるなら、それに越したことはないだろう)
なら、ひとまずデフォルトのままで送るよ。
赤外線にも慣れてないかな? よかったら手伝うよー。
他にも加工したくなったら、いつでも相談してねん。
謝ることないさー、卯月さんとメールできる機会が増えるならむしろ大歓迎だ。
(へらっと笑って恰好つけたことを言ってみる)
(彼女にとってどうこうを勝手に決めたりはせず)
(あくまで、自分は嬉しいのだと)
うん、クッキーもこのショコラもまた作ってみたら違う発見があるかも。
こっちのほうは、試作第1号を料理部のみんなが食べたのだよねん。
羨ましいなあ……ぜんぶ僕が一人占めしちゃいけないからねえ。
(ぬいぐるみを見る限り、同じことに取り組み続けるのも得意そうな卯月さん)
(この調子で練習を重ねれば素敵なパティシエさんの卵になるだろう)
(お菓子を分け合う温かい時間を、彼女が多くのともだちと共有できたなら)
(今目の前に浮かぶほんわかする笑顔も、たくさん見られるのだろうか)
(もっともっと、幸せを感じてくれるだろうか)
(あの男の話がなくても、同じことを願っていただろう)
(それくらい、この子は純粋な笑顔を見せてくれる)
レシピ交換の前にも、また試食にお邪魔しちゃっていーかな?