【異能】黄昏の学園21【異端】

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450霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw
なるほどね、それじゃあ改めてよろしく、都ちゃん。
(流石に握手をするのは憚られたけれど、うっすら笑みながら会釈を交わして)

こっちも大体似たような感じだよ、この子は、私が出ている間の記憶はないみたい。
私は……それでもそれなりに覚えてはいるけど。完全ってわけでもない。
覚えていたくもない、見たくもないことばっかり……見聞きしてしまうものだけどね。
(軽く目を伏せ、小さく嘆息)
……私は、できればこの身体を、この子を大事にしてやりたいのさ。
取り憑いてる身で、言えた話でもないような気もするけどさ、ふふ。

ったく、流石そういうところでルーズな奴じゃあなかったか。
これで、うっかりそれっぽい素振りの一つも見せてたら、それでたっぷり苛めてやろうと思ったのに。
(残念で仕方がない、といった感じを滲ませつつも、その顔に浮かぶのはサディスティックな笑み)
なるほど、完全に片思いの挙句に撃沈、か。……切ないね。割と身につまされる。
おまけに、その好きな相手に触れることすらできない、とはね。
(女性である自分が言うのも何ではあるが、自分が津綺子に対して抱いている感情は)
(義姉妹の情だとか、親愛だとかというものとは、違う)
(そんな思いを消しきれないまま、触れることも出来ずにずっと、恋人との逢瀬を眺めているしかないのだから)
(普通に考えれば、嫉妬に狂っておかしくなっても不思議はない気がするけれど)
(ある程度は、割り切っているのだ)
気持ちはわかるな……なーんだか、放っておけない気分、そんな感じがするよ。
その力、制御するあては本当にないのかね?
もしもできるなら、そんな悲しい気持ちになるこたないんだろうけどね。
(隠し切れない思いが、ちょっとだけ寂しげな笑みに映っては零れ)

【多分容量一杯、次からは次スレ、かな?】