【前スレからの続きです】
洗脳…ですって?呆れたわ、まるで私達が、間違ったことを正しいと丸め込もうとしているような言い方ですわね。
(両親は小市民であり、敬虔な信徒だった。当然、自分も幼いうちに洗礼を受け、後に選考試験を経て巫女となり、さらに「大巫女」に選ばれた身の上である)
どういうことです?貴方、先程ガイゼルと名乗りましたわね。そして、元司祭だと…まさか、某国の孤児院の神隠しと関係があるのですか?
(ガイゼルの言葉の端々から、ある国で起きた、不可解な事件を思い出す。邪教によるものと疑われたが、証拠不十分のため迷宮入りとなったものだ)
きゃぁっ!離しなさい、このような馬鹿げた茶番劇にはつきあえませんよ!
(駆け出そうとしたところを力強い手に阻まれ、魔法陣の中心部に叩きつけられるように転ぶ)
>>2 その解釈は、私の言いたかったこととなんら違えることではありませんよ。
そう――あなたは疑問に思ったことはないのですか?
聖なる存在であるはずの人間が、なぜ罪を犯すのか。
人間が聖なる存在だと教える王国正教自身が……なぜ罪を裁き、異端狩りを行うのか…!
(王国正教の関係者に対する、決まり文句のような説法を繰り広げて)
(自然と熱が入り、重く険しい声が広間中に響いて)
フフッ……なかなか良い推理ですな。
はてさて…神隠しと関係ですか……。
(わざわざ名乗った時点で、過去の経歴に見当が付けられるのは当然だと考えていた)
(しかし…あえて肯定も否定もせず、彼女がどういう結論に至るのかを待って)
いいえ、貴女にこそ付き合っていただきます。
天使様の復活のためには、この儀式が必要なのですよっ。
(彼女の手枷をつかむと、ぐいっと引き上げ立たせて)
(その手枷を、天井から垂れた鎖に繋ぐ)
(彼女を、両手を上げて立ち上がった状態にさせて)
【アクセス規制に巻き込まれてしまいました…】
【ちょうど眠くなってきたところですので、】
【このまま凍結をお願い致します】
【かしこまりました、次はいつにしましょうか?】
【今週は火曜、木曜、金曜があいております】
>>4 【それでは木曜の夜でよろしいでしょうか?24時からになりますが…】
>>5 【では、木曜24時…金曜午前0時に、私のレスからですわね。「楽屋」で待ち合わせてからにいたしましょう。では、おやすみなさい】
【はい、その時間によろしくお願いします】
【今回もありがとうございました。おやすみなさいませ】
【スレをお返し致します】
【新しい方、と申しておきながら自分で迷ってしまったのは秘密です】
【しばらく、ロールに場所をお借りいたします。(一礼)】
【お借りする。それでは続きを……。】
>>549 それは別に私が悪い訳じゃ…弄る方が悪いと思う。
人聞きの悪い評価なんて言うなら、まず自分の周りの評価を聞いてみたら?
(まるで言葉遊びの様な返答に眉を僅かながら寄せて、再度視線を逸らす)
(自分がそうであることを認めたくないというよりも、葵の話を撒いて逃げたみたいに聞こえた発言に、
少しばかり真意を計りかねた部分はあるのだろう)
……ん、ありがとう……言われる気分は、悪くない。
(自分の指を唇に乗せて転がすように触って薄く笑い)
私にはきっとそんな器用なことは出来ない。
今の段階を超えて考えることではない…きっと、そうなのだろう。
こちらからそれに対して何かすることは、とても辛いと思うから。
全部忘れるなんて、私には無理だからこうして…身につけているけれど。
(できるだけ前向きには考えてはいても、それは自分に嘘をつくことにも成るのだろう
ただ、少しでも身につけて忘れないようにする事が、せめてもの、想い。
それが通じるか通じないかではなくて、想っていられるかそうでないかというだけ)
(綾香自身はそう割り切っているように、それが当然のように気持ちを固めていた。
視線には以前の遭遇のように意志が強い様子が宿っているだろうか、それとも違う様子に見えるだろうか)
自分の意志………か、そう……。
分からないままでも、そういうものが出来たのは良い事。
たいせつなもの………ふむ。
(一通り話を聞いてから頷いて、肯定する仕草を見せる。
考え込むように手を丸めて口元に当てて視線を伏せ気味に左右に泳がせ)
――それにより得た物もあると思うし、今は良いだろう…というのは先程の通り。
でも、それによって貴女の持っていた意志が揺らぐことはない?
闇で生きると決めていた人間が日向に当たる…日向は、貴女に合っているだろうか?
一度怖かった光に当たった闇は、――闇の方向へ、光を防御する力を持つ場合もある。
眩しすぎる世界は……浮かれて、心をかき乱す…さも、自分ではないかのように。
今の貴女はもしかしたら――………。
(心配するというよりも、葵の心を覗き見るようにそんな言葉を放り投げてみた。
以前の言葉も、葵の本当の心を知りたいのもあるが
――それ以上に葵の、目に見えない「ブレ」が余りにも大きく見えたからだった)
(今回のその幅は大きく見え、その反動が起きた時、とてつもない寄り戻しがあるだろう。
ふと浮かんだ疑問を、綾香は自分なりにオブラートに包んで艶やかな唇に乗せた)
【それでは続き…、今日もよろしくお願い。】
【何かあれば言って。所用は済ませてからでレスは大丈夫。】
>>9 (器用な事は出来ない、とそういう彼女の瞳をじっと見つめる。
きっと彼女の意志は、その一点を通過するまでどこかに寄り道することも許さぬのだろう)
(――それが、“間違い”だとは思わない。
ただ、その瞳の奥にある意志は綺麗にまっすぐな代わり、決してしなやかに曲がることもない。
きっと折れることなく揺れることはできそうにないほどに――儚げにも、見えていた)
(それから、綾香が投げかけてきた言葉に、ほんの少しだけ目をひらいた。
ひとつばかり息を吐きだしながら、何かを想うようにしてゆっくりと目を伏せて)
……揺らがぬかと聞かれたら正直なところ今とて揺らいでおります。
私は、日向でしばし生きることを選んでから、実際にはいくらか“弱く”なったかもしれません。
(自覚は、ある――どんなにさっきのように綾香の前で笑えて見せたって、
そうやって綺麗に心の奥を突かれたら、もう隠し続けているのも無駄だと思えてしまうほどに)
(ただ、逆にそうやって綾香が問いかけたことで、彼女はきちんと自分の心と向かい合った)
今の私は、もしかしたら―――。
(綾香の言葉を繰り返して、ゆっくりと視線をあげた。
こちらの心を覗き見るかのように、鋭い言葉を投げかけた彼女をじっと見返して)
実際、わたしにとって日向は少し、眩しすぎるのかもしれない。
ずっと前に、闇というより無に近い場所から拾い上げてくれた最初の光が≪組織≫ならば、
その≪薄闇≫に慣れている私にとって、正直この世界は薄雲ひとつなく光満ちる場かもしれない。
(この女がふっと口元に浮かべたその薄い笑みは、いったい何を意味したのだろう。
けれど彼女は、このまま自分の話を続けるでなく、ここで話の対象をぐるりと一回転させた)
……でも。
でも、あなたは、もともとは「日向」の人間で――ありましたはずでしょう?
奪われて辛いものだったから、復讐を望んだはずであります。
光を奪われたから、闇のなかを歩いて、その気持ちのやり場を探すのでありましょう。
もしも、全部終わったら――そのあとでも、構いません。
貴方は「日向」を望んだって、大丈夫なはずです。今近くにある光を、わざわざ跳ねのけなくったって。
(ただしそれを望むなら、ですけれど)
(綾香のつややかな唇が紡いだその言葉に対して、彼女は「いつも」よりもどこかゆったりと言葉を返した)
【所用は、大丈夫でありました】
【……とはいえ、結局長考でご迷惑をおかけして、なのです、けれどっ】
【お気遣いありがとうございます。それでは、このたびもどうぞ、宜しくお願い致します。(一礼)】
>>10 どうしても、いくつも守らないとならない物を抱えているとそれは弱さにも繋がる。
ただ、その分得られる物はある……と、いった所か。
それが表に出るか裏に出るかは、もう本人にはどうにもできない。
恐らくそういうものなのだろう。
(淡々と語るだけではあるが、視線は伏せた葵の瞳を追いかけて。
さも、全てを知っているかのように口に出すのは年齢に相応しく見えないかもしれない)
(視線を上げて瞳が見つめ合う形になる。互いに黒いものの片や漆黒、片や光のない―というようなものではあるが。)
(続いた言葉に、話題転換。これ以上話す気はないと言うことなのだろうか。
それとも、綾香を中心に今日は話しに来たということか、どちらかと判断して追求するのを思い止まり)
今の私はどうなのだろう…辛い物であったのは間違いないけれど。
光など、ただ目に見えるだけで、それ以上でも以下でもない、そんな気がする。
光は、触る事が出来そうで手で掴むことは出来ない。
そして、はね除けているのではなくて……ううん、なんでもない。
自分からそれを掴みに行くことは、今は無理。
(視線を伏せたのは、辛いからというよりも考えながら言葉に出しているから)
(自分が求める求めないというよりも、周囲の状況が許さない部分が大である以上、
前向きな答えは、差し控えるべきであったし、またそれにより言質を取られるのも癪に障った)
(そこまで言い切ると、幾分か氷の溶けてぬるくなった気がするお茶をグラスから一口飲んで)
(お互いに、これ以上探るような話はなくなってしまっただろうかと息を大きく吐いた)
(クーラーの温度を上げて、飲み込んだものよりも冷たく感じる空気を幾分か柔らげようとして)
(その稼働音と、僅かな夏虫の羽音とが部屋を支配して、言葉を発しないままグラスを左右に傾けた)
【そう、よかった。】
【私も大して…というか、私の方が長い…。】
【こちらこそ…よろしくお願い。】
>>11 ――それを、全部ひっくるめて。
(淡々と語ったその年相応ではない、彼女の言葉を汲み取って)
私は、やはり、しばし「日向」で生きることを決めたのだと思います。
(もしかしたら、綾香の言葉で揺れていたそれがどこか定まったのかもしれない。
それとも、ただ押し込め直しただけなのかもしれない――けれど、例えばどちらであったにしろ
たしかに綾香の言葉はこの女に何かをもたらしたのだろう。目元を柔らかく緩めたのは、“本物”であった)
……光、というのは、きっと比喩表現です。
どこかには触れられる光もあるのかもしれません――だから、今は十全です。
私は別に、あがいてでも掴みにいけと申しているわけではありません。
それも、ひとつの素敵な方法かもしれないけれど……「今は」無理なら、またいずれでも構わぬこと。
(それを貴方が望むのであれば、と。
そう、また付け加えて彼女はゆっくりと首をかしげた。視線の伏せた彼女の思考を追おうとするように)
(ただ、無機質ながらも硝子のような儚さと綺麗さをもった綾香の目を見つめている間
ふっと思うことがあった――そう、僅かに“あの少年”と面影が、重なった気がした)
……北峰、さん。
(グラスに口をつけて、この言葉を飲み込んでしまおうかしまうまいか、迷って。
結局は指先でグラスを弄ぶようにして触ったまま、彼女は喉まで出た言葉を、吐き出した)
――北峰さんが、欲しいものって、何でありますか?
こう、物質てきなものじゃなくて……いえ、モノで欲しいものがあるなら、
今日のお礼も兼ねて聞いておきたいですけれど、その……どうして、貴方は、“そう”しているのか、ということです。
(復讐のさきに、何を見出しているのか。
以前の復讐をすべてとしていた彼女とは、なんだか少しばかり変わっていたような気もした)
(自然とヘアピンとグロスに視線がいってしまう。不躾な質問と視線を投げかけていることは、重々承知していても)
>>12 そう、なら私から言うことはこれ以上何もないだろう。
もしまた迷った様子でもあれば聞けばいいことだと思うけれど。
それだけの覚悟が出来たということなら、特に触れることではないし。
聞かせてもらってありがとう。
(目線を向けたまま、頭を頷くくらいに僅かに下げて感謝の態度を示し、
目を細めた彼女を見上げて)
望むかどうかなんて、私にも分かりはしないから。
そもそも、今が私の終わりかもしれない…そう考えると余計に。
(その考え自体を、受け付けないように首を振りまた一口グラスの中身を飲んで)
………なに?
(躊躇うように、ゆっくりと口に出す葵に怪訝そうな表情を向けて)
――欲しい、もの………?
………何だろう、考えてみてもぱっと浮かぶようなものがない。
形になる物は、もらっても普通はきっと困ってしまうから。
そう、……って、これ……――……?
(葵の視線の先は、どうやら綾香の唇とヘアピンのようで指で触ると視線が合わせるように動いている気がした)
これは、忘れない為……と、私がここにいた、そしてくれた人に対する感謝の、印。
いつ私が…ここからいなくなってもいいように、と、せめてもの、償い。
(いくつも複合的なものがあるのか、断片的に口に出すものの、尻尾は掴ませないように)
(やはり、冷静さを保ちつつとなると探られるのは必要最低限にしたいと考えてしまう)
(普段から情報を扱っている人間としては、どうしても計算を入れてしまうようだった)
>>13 いえ、それも気になりますけれど――
私がお尋ねしたのは、復讐をもって、貴方が何をなしたいのか、です。
(復讐をもって復讐を成す。それもまたしかりであろう。
けれど、もし、綾香に他の言葉があるのであれば――と、
まるで、彼女は何か欲しいものも探るように、その漆黒の瞳を綾香に向けていた)
(けれど、せっかく彼女が話してくれた言葉だ。
いくつかちらつく彼女の何かを垣間見れた気がして少しだけ気が緩む。
しかも、それを隠そうとなおのこと考えているらしく見えて――思い違いかもしれないけれど、“らしい”と思った)
過ぎる前向きは、確かに拒むこともありましょう。
ですけれど、現実的を通り越した後ろ向きも、また宜しいとは申しあげられません。
(目をむけた。その漆黒に、確かな“日常”と“非日常”を一緒くたに孕ませながら)
……そのまま、いなくなる、おつもりでありますか?
それよりも、もっともっと、いい償いの方法は、あるのではないかと、思いますのに。
ですけれど、貴方がそれが一番だと思うなら、一番なのでしょう――
私も、傍目からみて最善の方法というものは、すぐに思いつけません。不得手であります。
(――息を、ついた)
―――この夜は、いくらか深くなってまいりました。
貴方に目をつけるのは、“私”だけではないかもしれません、北峰さん。
(それは、きっと≪剣糸≫としての言葉だったかも知れない)
>>14 何をなしたいのか………ふむ。
私は、新しい犠牲者を生まないようにとか、そういう正義的な視線はあまり得意ではない。
いないに超したことは、ないけれど……。
単純に、私のことは私がケリを付けたい…それが一番上位に来るかもしれない。
そうなった時、どうなるかなんて分かりはしないけれど。
(復讐する為の復讐という気持ちも全くないわけではないが、
それ以上に、自分がここまでしたのだから最後までという気持ちが最近は膨らんでいて。
葵の瞳を見つめ返しながら、首を傾けて)
最悪を考えた方が、物事が悪く行ったときに対応しやすい。
それ故の、こういう発言や考え方になってしまうのだと思う。
……いなくなるというか、不可抗力みたいなものではないだろうか。
生きていなければ、消えることと同義だと思うし。
良くて半々くらいの感じだと、私は思っているけれど。
――………。
私は、周りが思っているほど落ち着いてもいなければ、望み通りの行動も取れやしない。
結局、最後の何かと言える物は、他人任せなのだろう。
(どうやら、言えば言う程に「ボロ」が出そうで。
止まっている内容を言うには気持ちがまだ話すべきではないと告げていて。)
(首を切り揃えられた黒髪を揺らしながら振ると、葵の息を付くのに合わせて同じ動作をして)
…もう、そんな時間か。
夏だと思っていたのに、日が落ちるのが早く感じたな…。
――目を付ける、か…むしろ、願ったり叶ったり。
そう思うこと自体、もう私は終わっているのかもしれない。
わざわざ、ご忠告ありがとう…そろそろか。
(諦観したような笑顔を見せて、窓の外と時計を見て。
立ち上がると、パンツをはたいて格好を整え直してから、
葵を上から見下ろすように、じっと見つめ)
>>15 蹴りを、つけたい……。
(そうか、とでも言うように彼女は小さくつぶやいた。
それはそれとして納得できる答えであったのだろう。でも、それは“彼”には当てはまらない)
(きっと復讐にも色々なベクトルがあるのだと、葵は思った。
愛らしく首をかしげた綾香の瞳に宿るものは、きっとそれこそ口にしてくれた“その思い”なのだろう)
ならば、きっと今はその方がいい。
物事が悪く言った時に上手く対応していれば、切り抜けられる率も高くなりましょう。
さすれば、半々の率ももしかしたら――という、希望的観測は、嫌われましょうか。
(静かな拒絶に対して、これ以上踏み込むことはしない。
最初に言ったように「彼女が話してほしいこと」だけを、話してくれたらそれでいい)
(そもそも自分は踏み込むだけの位置にはいない――そして多分、それは、“適切”な距離だ。
少なくとも彼女はそう思った。その“指先”で、何かに罅を入れて、崩した感触が生々しく蘇ったから)
(それに、これだけ彼女が話してくれたのだから、個人的には重畳だとも感じていた)
……はい。飲み物も出していただき、シャツも貸していただき。
まったくと、とてもとてもお世話になってしまいました。夜が、来る時間まで。
(諦観した笑顔。それをきちんと目にとめてから、綾香を見上げる)
お礼と言っては何ですけれど、
目をつけられたら、それこそ上手くお使いなさい――“紫電の籠手”は、優良アイテムです。
(絡ませたのは情報だ。貴方に接触を図るかもしれない、
あの≪十三天梯≫の男を――紫電と述べたのは、暗闇で淡く鋭く爆ぜるようなイメージが苗字に被ったからか)
そうして、ここにおります粗忽者とて、貴方の使いようによっては、もしや上手く動くかもしれません。
貴方は決して、状況を下手にお使いになるような方ではありませんでしょう。
かといって、私などに協力を求めるような方でも、ないのかもしれません。
なれど、貴方に接触してきた人間を上手く使う術は、きっとご存じでありません。
(もしも、誰かが接触を図るなら、上手に対応すればいい)
(そんな言葉は、綾香にだからこそ言える言葉かもしれない。
彼女は彼女なりに、北峰綾香を――それができる人物だと、そう思っているのかもしれない)
……お話できて、楽しかった、北峰さん。
(そうして彼女は、そう締めくくって立ちあがった)
【否定してどうするのです、私……ッ】
【下から六行目の「〜使う術は、きっとご存じでありません。」⇒「〜使う術は、きっとご存じでありましょう」です。
私らしく、天の邪鬼な言葉にしておいてもいいのですけれど――脳内訂正をよろしくお願い致しますっ。(一礼)】
【あと、恐らくあと1、2で〆られるものと存じますけれど、
もしも何かやりそこねたことなどありましたら、仰られてくださいませ。(一礼)】
>>16 この気持ちを抱えながら生きて行くには私は器が小さいみたいで。
…そういうことにしておいて。
(葵が納得しているかはさておき、そう理解しておいて欲しいということを含んで締め)
楽観的になることはどうしても、苦手で。
嫌いはしないだろうけれど…私にも分からないことだから。
でも、期待されることは、すごくプレッシャーかもしれない。
心の中で思うだけにしておいてくれると嬉しい。
(距離を取り合うような状態にほんの僅かに可笑しさを感じて。
話し合いにしては、近況報告のようになった状態に肩をすくめて)
シャツは、学校の下駄箱に入れておいてくれてもいいし…任せる。
別に少し部屋を貸しただけだし、気にするほどでもない。
(首を振って、お礼を言われたことをやんわりと否定すると)
紫電の籠手――………?
(何らかの異名であること、そしてそういった何かであること…それはかろうじて理解したものの
それが何であるかまでははっきりと形には出てこずに)
そう、気持ちだけはありがとう…と受け取っておく。
もしどうしても力を貸してくれということになれば…その時は、もしかしたら。
…いつも、初対面の異能の人間には銃突きつけられたり、能力使われたり…そんなのばかりな気がする。
(思い出してみれば、それ以外ってあっただろうかと考え直してみて。
お礼を言いながらも、自分のことは自分でできるだけ何とかしたいという気持ちはそう大きく変わらなかった)
(ただ、自分を案じてくれることにだけは特に感謝をして)
こちらこそ、わざわざ色々ありがとう。
……出入り口くらいまでは、送ろうか?
他の寮生に見つかったら、色々聞かれそうだし。
(立ち上がると今度は見上げる形になって、首を傾げて。
見送りくらいはしようと部屋のドアに向かおうとする)
【という訳で、次辺りで〆……?】
>>17 【なんとなくは理解していたから。】
【やり残し…私はこれといって…ロールだけでいっぱいいっぱいだし。】
【媛名の人もなにかあったら。】
>>18 ええ、使い方によってはとても優良アイテムと存じます。
使い方を誤ると、使用者が使われるというビックリモノですけれど……底の掴めないアイテムさんです。
(それが何で、何者であるのか。
それを告げないのは、彼女の立場上の問題かもしれないし――彼女の言葉遊びなのかもしれない。
ただ、いずれ会うかもしれないことを考慮して、告げる。どんな形になるか、知れぬけれど)
……それは、まあ、
貴方の夜の行動が、もしくは出会うときの行動が危険に見えるからでしょう。
(小首をかしげて、そう告げた。
思い出せばあのときだって物騒だったとでも言いたげな様子で、彼女はそう言った)
シャツは、きちんと後日に何かしらの形でお届けいたします。
…そうで、ありますね。
不法侵入を疑われますも、困りものでありますゆえお願いしても宜しいでしょうか?
(見上げられると、小動物を想わせるようなしぐさに小さく笑って。
せっかくだからお言葉に甘えようと、自分の荷物と制服を手にドアへと向かう)
―――あと、“次”ですけれど。
(片手でパーをつくり、もう片手に二本の指をそえる。
添えている方の一本を折って、「7」から「6」へという数字を表しながら)
次を無難に片づけたいのなら、少しひらけたところのほうが戦い勝手がいいかもしれません。
(帰り際にさらっと呟いたのは、情報かもしれない。
数字は彼女が対峙する残り数を示し、舞台設定は恐らく次に会う相手に有利な場所)
(これを信じるか信じないかは、綾香次第。夜の情報なんて、めまぐるしく変わるから)
……いつか、色々と厄介事が片付きましたら、
今度はケーキか何かでも、食べに行きましょうか――今日のおもてなしの、お礼にでも。
(そうやって何事もなく、顎のあたりに指をやって考える素振り。
自分の知っているケーキ屋はどこが美味しかっただろうかと、考えてでもいるのだろうか)
(けれど、そのことに対して綾香の返事をこの女は期待しているわけでも、ないのだろう。
「それでは、宜しくお願い致します」、と。見送りをずうずうしくお願いして、嬉しそうに目元を緩めた)
【それでは、こちらはこれで〆です】
【長くのお付き合い、誠にありがとうございました。とってもとっても楽しませて頂きました。
いろいろ盛り込んでみたり削ったりを繰り返し長考ばかりでご迷惑をおかけいたしましたけれど――
不都合なところありましたら、今レスの部分も適当に蹴ってやってくださいませっ(一礼)】
【何はともあれ、改めまして感謝を。そちらのレスがあれば、それを見届けて、と思います】
>>20 使い方次第なんて、使いやすいのかどうなのか…。
とりあえず、その名前は覚えておくことにする。
(曖昧に濁されている理由は定かではないが、頷いてみせ)
危険に見えるからって…何もしてないのに先制攻撃されてばかり。
何でそうなるのか、私は不思議でしょうがない。
(しれっと言うものの、当然流している情報のせいやら色々あるのだが。
そんなこと思い浮かばないかのように呟いて)
早く返してね、返して欲しいと言うよりも忘れられるのが嫌だから。
ん、分かった…それじゃあ入り口まで。
(笑みを見せる葵に不思議そうな顔をしてから、後ろを歩いてくる葵をドアの外へと案内しようとすると)
次……?ふむ………。
(最初は何を言い出したのだろうという顔をしていたものの。
それがどうやら情報らしいと知ると、唇に指を当てて考える仕草を見せ)
ありがとう…参考にしておく。
(そもそもどうなるかなんて綾香自身も知ったことではなくて、頷くしかできないが。
それを受け入れようと思う程度には、葵のことを許容していた)
お礼なら、全部奢りで……バイキングなら逆に財布に優しいかも。
貴女がそうしたい時が来ればね…媛名葵。
(彼女なりのお礼なのか軽口なのか、判断は確かにというレベルではつかなかったが。
思った言葉をそのまま口に出して、大きく息を吐き出すと)
(見送りを求める葵を僅かに笑顔を浮かべて見てから寮の中を歩いていき。
無事出入り口に着くと闇の中へと消えていく葵をそこから見送った)
(――その後、ちゃっかり入りと見送りの一部始終を見ていた別の寮生達に捕まったのは、また別の話―。)
【私はこれで…お付き合いありがとう。】
【私は削ったりしてないのにこの速度で…ご、ごめんなさい。】
【貴女に楽しんでいただけたならそれ以上はないということで。】
【ケーキはまた今度機会があればということで…〆させてもらう、もう一度ありがとう、と。】
【私の場合、削って⇒遅くなる、盛り込んで⇒遅くなる、普通に考えても⇒やっぱ遅くなる、でありますから。(←)
ふふ、貴方が謝ることではありません。むしろ謝られるとすれば、お互いさまっ、であります】
【こちらこそ、少しでも楽しんでいただけたら、と思うのですが――
ケーキの件もいずれ機会がありますことをお祈りしつつ……お疲れさまでした、北峰さん】
【改めまして、お付き合いいただけて本当に嬉しかったです。それでは、またの機会に……(一礼)】
【スレをお貸し下さってありがとうございました】
【それは私の方が…お互い様で打ちということで。】
【私は楽しませてもらったから、ありがとう。
ケーキはまた、その時があれば……また、よろしくお願い。】
【スレをお返しする、ありがとう。】
【名無しさんを待って待機します】
【移動してきました】
【えーっと…もしかして返事を待ってます?】
【どちらから先に書き出しをしましょうか】
【あ、すいません、一応返事があってから相談しようかと】
【そうですね、さっきのシチュエーションで良いのでしたら、
コレットさんからお願いできますか?】
【えっと、どっちのシチュでしょうか?】
【人を殺した報復をされるもの】
【何らかの方法でこちらに攻め込んできて捕われるもの(これは昨日のシチュ)】
【どちらのほうですか?】
【報復の方です。後者のシチュでしたら、
こちらから書いたほうが自然ですし、どちらにしましょうか?】
恨むなら自分の罪の重さを恨んで
(剣についた血を布でふき取り、目を伏せながら男の死体を森の近くに寝かせる)
(森の動物達を無意味に乱獲し、虐殺を行っていた男を殺した)
(村人からの依頼もあり、あまり気は進まなかったが、こうするしかなかったのだろう)
(説得をしようとした自分にも剣の先を向けてきたこの男には…)
……何処かに埋めてやれれば良いんだけど、森だと動物が食い荒らすから…
(森の外までもって出たのは良いが、どうしたものかと悩む)
(そうしているうちにどこからか人の足音が聞こえ)
…任せればいっか
(近づいてくる足音に任せ、森の中へ姿を消した)
【たぶん0時までしか出来ないと思いますが、よろしくお願いします】
31 :
隊長:2009/07/24(金) 22:26:26 ID:kR5OXysL
【解りました、よろしくお願いします】
(ーー数日後、とある国の城にて、武装した一団が整列していた。
その集団の先頭で演説をする男が一人)
諸君も既に耳にしているかと思うが・・・・・・わが国の領内で、隣国のとある人物が
死体で発見された。しかも悪いことに、死因は剣で切りつけられたことによるものだ。
このままでは外交問題に発展する恐れがある。
そこで我々はこれより、「真犯人」を確保する任務に就く、全員出発!
(武装した一団は、この国の正規軍、彼らは死体が発見された近くの森へと向かっていった)
あれから森に近づく人間も少なくなったわね
(エルフの里では人間が付近に近づかなくなった事を喜んでいる者が多く)
(もともとあまり外と交流を持ちたがらない里の人々は人が来なくなって万々歳といった様子)
(のんびりと剣の手入れをしながら小さな体をぐっと伸ばす)
(未だに子供のように扱う人が多いけれど、この前のことでかなり株があがったようだった)
…?なんだか森のほうが騒がしいような…
(首をかしげながら家から外を眺め、いつもと変わらないように見える森を見つめる)
(遠くで鳥達の声が聞こえ、それを聞いた村人達も不振に思い広場に集まり始めていた)
33 :
隊長:2009/07/24(金) 22:44:47 ID:kR5OXysL
(出発してから数日、目撃証言や地元の人間への聞き込みでエルフの里を特定し、
部隊は完全武装で進軍していた。そして里の位置を確認すると)
全員、事前の指示通りに。気取られるなよ。
(部下に指示を出すと、少数の護衛と共に里の方へと進み出る。
村人が集まっているのをみて、一枚の紙を取り出し)
少し前に、この付近で一人の人間が殺害された!
目撃証言から犯人はエルフであることが既に判明している!
直ちに犯人を引き渡せ、これはわが国議会からの命令である!
協力しない場合、諸君らの身の安全は一切保障しない!
(高圧的かつ、里全体に響くような大声で通達を読み上げる。
それは実質的に、この里に無条件降伏せよとの通達であった)
うわ…あの人偉い人だったのかな…
(遠巻きにその様子を見ながら苦笑いを浮かべる)
(元々あまり争いの場に出ることのないエルフにとって武装した人間達は驚異的で)
(村人達が集まりどうするかと悩んだ結果…)
私がいきます、それで村が助かるなら
(責任は自分にある。それだけは確かで、これ以上里に何かあってはいけない)
(そう思い自分から名乗り出ることに決め、いつもの皮鎧と剣を担いで人間の前に歩み出る)
……。私が犯人、一緒にいくから里には手を出さないで
(特に言葉を交わそうともせず、相手を睨むように前に立ち、目を伏せるようにしていう)
35 :
隊長:2009/07/24(金) 22:59:45 ID:kR5OXysL
貴様か・・・・・・まだ子供のようだな。
(ジロリ、とコレットを睨み・・・・・・)
一応聞いておこうか、何故殺した?
(あまりにも素直に出てきたため、かえって不信の念を抱く)
【このまま拘束と、里蹂躙とどっちがいいでしょう?】
私は子供じゃない
(人間の言葉にすぐに噛み付き、じっと睨みつけ)
…森の動物をむやみに殺すから、それで殺した
肉を食べるわけでも、生活の為でもなく、娯楽のために生き物を殺すのが許せなかった。
ただそれだけ、他に理由はない
(突き放すような言い方をし、抵抗しないのを見せるように両手をあげてみせる)
【里蹂躙っていうのがよくわからないけど】
【好きにしていいですよ】
37 :
隊長:2009/07/24(金) 23:15:21 ID:kR5OXysL
ふん、許せなかったら殺すか。こっちに言わせれば、娯楽で殺すのも怒りで殺すのも
同類に思えるがね。・・・・・・拘束しろ!
(護衛がコレットの左右に付き、縄で手を後ろ手に縛り、
同時に、隠れていた部隊が次々里に侵入してくる)
ではこれより、殺人犯及び、犯人を匿っていた協力者を移送する!
(部隊は集まっていた里人を包囲すると、剣で追い立てるように)
なっ!?
(そういえばこいつは条件に賛同したような答えはいっていなかった)
(そのことに気がつき、里に進入していく兵士達をみて素早く体が動く)
(左右に付いた兵士を肘で殴り飛ばし、背中に背負っていた剣を両手で引き抜き)
…連行するのに武器を持たせたままなんて、甘いと思わないの?
(里の人を取り囲んだ部隊の一人を地面に倒し、首元に剣を当て)
……里の人に手を出すな。
(首を今にも切り落とそうとしながら指揮をとる人間を睨みつける)
39 :
隊長:2009/07/24(金) 23:30:04 ID:kR5OXysL
・・・・・・なるほど、少々侮っていたようだ。
だがやはり子供だな、良いことを教えてやる。
人質は最低でも二人取ることだ。さもないと、一人の人質を殺した時点で
貴様の盾はなくなる、殺せない人質など大した意味も無い。
(そう言いながら自分も剣を抜き、コレットに向ける)
付け加えるなら、二人以上で行動するのが望ましい。
さあ、人質に武器を突きつけたまま、これをどう防ぐ!?
(一気に踏み込み、コレットに突きを繰り出す)
…そう…。
(剣を抜いてこちらへ敵意を見せる人間にため息をつくと)
(人質となっている兵士に小さな声で「ごめんね」と囁き)
こう、するだけっ!!
(体長の繰り出してきた突きに人質を盾にするようにして前に出させ)
里の人に手を出さないと誓って
(それは誓わない限り兵士の命の保障はないと遠まわしに告げ)
(縛られたままの手で器用に剣を握り替えて周囲への警戒も怠らない)
41 :
隊長:2009/07/24(金) 23:47:29 ID:kR5OXysL
ち・・・・・!(すんでの所で剣を止め)
顔に似合わず中々えげつないことをする・・・・・・
殺したのは一人や二人ではなさそうだな?
・・・・・・何をしている、村人の移送を続けろ!
この村全員に反逆者の容疑がある。女子供といえど容赦するな、探し出せ!
(様子を伺っている兵士に改めて指示を出すと、ある者は村人を追いたて、
ある者は建物の中へと押し入っていく)
さて、この状況でそいつを殺せば・・・・・・どうなるかな?
【眠気が限界ですね…凍結か破棄にしたいです】
【次に来れるのは明日も一応大丈夫かなとは思います】
43 :
隊長:2009/07/25(土) 00:14:19 ID:De0d+Skv
【そうですね、明日も21時ごろにはこれると思いますので、
コレットさんが凍結でよろしければ・・・・・・】
【21時ですか、ちょっと予定がどうなるか微妙ですね…】
【来れないようなら早めに連絡するようにします】
【では土曜日の21時に待ち合わせスレで会いましょう】
45 :
隊長:2009/07/25(土) 00:25:27 ID:De0d+Skv
【はい、私もあくまで予定ですので・・・・・・
それでは、お休みなさい】
【おっと、念の為トリップを付けておきますね。
付け方、これでよかったんでしたっけ・・・・・・】
【了解です、ではおやすみなさい】
【とりあえず移動なのです】
【避難所の
>>299もまだご覧になっておられないようでしたら
目を通しておいて下さるとありがたいのです】
【移動してきたよっと】
【避難所の方も確認した。OK。とりあえず臨機応変にやってみよう】
【今書き出しを投下するから、そのままお待ちを…】
(夏を間近に控えた深夜。ネットリとした湿気を含んだ生暖かい夜気が、身体に纏わりつく)
(だが、不快なはずのその感触は、黒い装甲に阻まれて肌までは届かない)
(郊外にある廃工場。夜の道を歩む者にとっては、最早恒例となった狩り場)
(幾度となく駆逐しても、殲滅しても、しばらく時を経れば、またここを悽家とする夜魔が集まる)
(暴風のように暴れ回り、錆びた鉄の床が、赤く赤く塗装されていく)
(破れた天窓から照らしていたはずの月は、眼下で繰り広げられる凄惨な光景に雲間に隠れ)
(暗い建屋の中の闇色が、より一層濃くなって…)
【こんな感じでどうだろうか】
【やりにくければ適当に変えて貰って構わない】
【兎にも角にもよろしくお願い致します】
(郊外にある廃向上を、甲殻類のような生物に乗って疾走する)
(自分から戦闘を仕掛ける性質でもなく、このような場所に興味があるわけでもない彼女が
どうしてここにいるか。……単純に強力な異形に追われていただけである)
(それも単に逃げていたわけでなく、少し大きな一撃をかますために適した場所を探していただけのこと)
この辺が良さそう、ですね。それではアケルナル、きついのをお見舞いしてやって下さい。
(器用に多脚を使いブレーキをかけた仲間は彼から降りたひのわが
いつも通り、氷の礫で怯んだところに、額から発せられた火球をぶつけた)
(派手に窓を壁ごとをぶちやぶり吹っ飛ぶ異形、もちろん力のある敵なためこれだけで仕留めるとは思わず
新たな仲間を召還し、共に追撃しようと乗りこむ)
……これは、また。今日は厄日な感じなのです。
(乗り込んだ先の光景、生臭く不快な臭い。そしてそこに立ちつくす、異形としか思えぬ巨体に眉を顰める。
既に呼び出した二体は臨戦態勢に入っており、先ほど追撃しようとした異形ともども謎の巨体を敵と認識していた)
(先ほどの仲間は連続攻撃が出来ないため一旦外に待機させてあるのだが、また呼び出す必要があるのかもしれない)
【それではこんな感じで。よろしくお願いするのです】
(轟音。耳を聾する音とともに壁が砕け、一体の魔物が工場内へと飛び込んで来た)
(異形は、分厚い胸板からブスブスと立ち上ぼる黒煙を纏って立ち上がる)
(赤い目は爛々と輝き、自分に痛烈な一撃を加えた相手--壁の穴のそばにいる小さな人影--に向けられて)
(憎悪に狭窄した視界はすぐそばにいる、より禍々しい黒騎士には気付ず)
……………
(沈黙のまま、手を伸ばし、無礼な侵入者の頭部を無造作に掴む)
(捩じくれた角を生やす兜と面頬に隠された顔面。その目の位置に宿るのは青白い光)
(妖魔が瞳に宿す憎悪の赤い炎より高温の、鉄をも焼き溶かすほどの熱を秘めた、人ならざる者の瞳は)
(手に掴む妖などではなく、第二の侵入者「達」を睨み付け)
(ギシリと掌の中で骨の鳴る音が響く。妖魔は己の危機を感じ、目茶目茶に暴れるが)
(一向に気にした風もなく、壁際--ひのわ--を見つめたまま、指先に力を込めて)
……?
(飛び込んだ異形の頭を掴み上げ、こちらを睨む新手の異形と思われるもの)
(その姿に少し違和感を覚えたが……それも異形同士の攻防に向かったものと思い、霧消する。
それに異形同士で潰しあうことも珍しい話ではない。人間だけを襲う種類もいれば、
動くものなら見境ない凶暴なものだっている。目の前の甲冑のような新手も同様の存在だろう)
なにはともあれ……ロックオンは万全、ですか。
……ただでやられるつもりはない、のです。
(この誤解は甲冑の、青白く刺すような視線が拍車をかけた。
あの異形を軽くひねりつぶし、次のターゲットを自分に定めた……そう勘違いしたのだ)
(そうであるのなら先に敵を怯ませるまで、とけん制攻撃を繰り出す。
まず仲間達が電撃、レーザーを打ち出し、続いてひのわが氷塊を飛ばす。
怯んでる隙に火力に長けた、先ほどの甲殻類の仲間が復帰して懐に入るという寸法だった)
………っ!
(野性の勘か、戦闘生物の本能か、攻撃の気配を一瞬前に察知して)
(咄嗟に、片手に掴んだ異形を前にかざし、その巨躯を盾にして不可避の光線を受け止める)
(ジュッと肉の焦げる不快な匂いを立ち上ぼらせながら、妖魔の身体に穴が穿たれ)
(突き抜けた光条は肩の装甲をも貫いて、掴んでいた「盾」が床に落ちる)
(激しい雷鳴とともに電撃が、それを焼焦がす。瞬間に消炭と化した妖は、わずかに吹き込む夜風にボロボロと崩れて)
(その成れの果てを砕きながら、氷塊が全身へと降り注ぐ)
(頭の前でクロスさせた腕に弾丸のような勢いで礫を叩き込まれ)
(ピシリピシリと腕の装甲に罅が走る音を工場内に響かせる)
【忘れてた。一応リミットを聞いておこう】
【こちらは凍結も可。ではあるがそちらの都合もあるだろうしね】
(レーザー攻撃と氷塊の効力に脈はあったようだ。
降り注ぐ砕けた氷塊が視界をふさいでいるうちに次弾充電を済ませた)
(甲殻類が復帰、すぐさま火球を打ち出し、自分もそれを追うように
硬い殻を武器に突進をしかける)
……?
(先ほどの違和感が再び戻ってきた。
どうも相手の様子がおかしい。言うなればこちらと戦うことへ、僅かに抵抗があるような……)
人を襲わない、異形……でしょうか……?
(そんなものは見たことないが、仮にそうだとしたら少し問題だ。攻撃したのは早計だったろうか)
(とりあえず相手の出方を窺うため甲殻類を呼び戻し、仲間に威嚇射撃を行わせた。
そちらに戦う意思はあるのかと問うように)
【こちらは3:30ほどまで大丈夫ですよ】
(再び耳をつんざく轟音。巨体の異形を吹き飛ばした火砲に、100kgを超える重量が浮き上がり)
(背後に積み上げられた廃材の山に叩きつけられ、降り注ぐ破片に半身が埋もれる)
(もがき、手足を振り回し、埋もれた身体を引きずり出してようやく立ち上がったところへ)
(火砲を放った使い魔の突撃を食らい、再び廃材の山へ押しつけられて)
…………っ!
(身動きのとれないところへ二度目の弾雨。直撃はないものの抵抗の芽を摘み採られる)
(ピシリと腕の罅が大きくなる。火砲の直撃を受けた胸には更に大きな罅が拡がって)
(やがて、澄んだ音とともに腕に纏った黒い装甲が砕けて砂と化す。そこから現れるのは、紛れもない「ヒト」の腕)
【こちらは多分26時くらいだろう。俺のリミットとの勝負だな】
(連続攻撃に成す術がないように傷を重ねる敵。
その様子にますます違和感が募る。とどめを刺すか否か、葛藤が生じた)
……あっ……!
(と、敵の様子を窺ったひのわの表情に初めて変化が生まれた)
(砕けた敵の装甲。それが異形であればそこには何も無いただの空間、
あるいは人に在らざる肉が存在するはずだった)
……そんな……
(だがそこに見えたのは……間違いなく、ヒトの肉体だった)
(顔に青みが差す。襲って来た者なら問答無用で撃退するが、
相手は自分が異形を遣わす者とみなし、それを害悪として襲って来たものとは違う)
(誤解といえど、明確な意志をもって自分から攻撃してしまった――)
……ッ、イオニア! ベルスラン!
あの人に……滴を……
(我に返るやいなや、戸惑う仲間を制し新たな仲間を呼んだ)
(回復に長けた二匹は動けない敵……いや、人間に近寄ると
キバや爪の先から透明な滴を齎した)
(それは異形と思い込んでいた人間の傷を癒してゆく)
……う……っ……
(そんな光景を見つめるひのわは頭を垂れ、
どうしていいか分からないように立ちつくした)
くっ…はぁ………
(雨のように降り注ぐ射撃がようやく止んで、詰めていた息を肺から吐き出す)
(工場に棲みついた異形の殲滅。続けて襲われた苛烈な射撃)
(無限と思われた体力も限界に近付き、今は腕一本、指先に至るまで動かすことにひどい倦怠感を覚える)
…………っ!
(目の前の少女から指令が下された別の使い魔が近付いてくるのを目にして)
(なんとか身体を起こそうと瓦礫の下の身体を捩るが、わずかばかりに動いたのみで)
(牙や爪から雫をこぼす異形が目の前まで迫って)
……?
(雫の垂れた胸に、仄かな熱とともに清涼な感覚が拡がって)
(乱れた呼吸は落ち着き、手足にたまった気怠さが溶けて消えていく)
……?
(頭上に大量の疑問符を浮かべてはいるが、ひのわと目の前の使い魔とを等分に見ながら)
…ありがとう……もう大丈夫だ…
(まだあどけなさを残した少女が、後悔に苛まれ立ち尽くす様子を見て取り)
(できる限り安心できるようにと、穏やかに声をかける)
(甲冑を纏った異形……だと思っていた人間は、
どうにか仲間達の中では癒しの能力にかけて1,2を競う二匹の仲間によって力が戻ったらしい)
(それでも自分の手が染めた罪が消えるわけではない。重りをとりつけられたように身体が重くなったのを感じた)
……あ、……っ!!
(ふと、自分が人を襲ったことで自分に降りかかる恐怖のことだけを考えていたことに気づいた)
(彼を回復したことも助けたいという意志はあれど、人への敵意を無いことを言い訳するようなものであるも同然だ)
わ、たし……何て、……
……あ、あ……あ…………
(自己嫌悪と罪悪感が頭の中でひのわを攻め立てた。人と関わってこなかったからか、
他人に配慮するという感覚は彼女の中で薄くなりつつあった。そのことにも気づき胸が焼けるように苦しい)
(徐々に、顔の青白さが増して行く。事情を知らぬ人がいたらまるで病人のようで、
華奢な身体と併せて今にも倒れそうにも見えた)
(状況確認を怠った挙句がこの様だ。もしかしたら装甲を破壊するだけに留まらず
吹き飛ばしていたかもしれない。……いや、甲冑が砕け、露出した腕に気づかないなどすれば)
(最悪……彼を殺していたかもしれなかった)
ごめ……んなさい……ごめん、なさい……ごめ……なさい……
(最早頭の中は真っ白に近く、謝罪の言葉を繰り返すしか出来ない)
(するべきは謝るだけのことではないと分かりつつも考えは纏まる気配を見せず、
震える身体を仲間たちが不安そうに見つめあげていた)
(少女が、小さな小さな体躯に一杯の後悔を詰め込んで)
(病的なまでに青白い顔でひたすらに謝罪を繰り返すのを見て、ゆっくりと瓦礫を押し退けて立ち上がる)
もう大丈夫だから…謝らなくてもいいよ…
(ポンポンと頭に手をおいて、上に乗っかったベレー帽
ごと、髪をくしゃくしゃと乱して)
ほら、お友達(?)も心配してるよ
(震える身体、その頭頂部に温かい掌が乗る)
(少しだけ乱暴にに撫でられたその感触は少しずつ彼女の冷えた感情を溶かしゆく)
(言葉に出さずとも、彼がこちらに敵意が無いことも、
自分の非を責めようともしていないことは明白だった)
(殺しかけた自分、本来なら憎悪されてもおかしくないと言える。
そんな相手に優しい感情を向けるその様)
(もし自分がそんな目にあったとして……相手を許さないということは無いだろうが、
それでも弱い自分は相手に恐怖し、彼のような姿を見せられはしなかっただろう)
(そして――
どれだけ嗚咽が続いただろうか。時間はかかったものの、脆かった精神はどうにか取り戻すことが出来た)
(無様に泣くことしかできなかった自分を悔い、改めて気丈な顔で彼に向き直る)
(一瞬、殺しかけたという罪に追われ顔をそらしかけたが――なんとか踏みとどまった)
……申し訳、ありませんでした。全て自分の不手際です。
そして、もう少しで貴方を殺害してしまうところであったというのに
その寛大な対応……真に痛み入ります。この償いは、必ず……
(どうにかいつもの表情を取り戻してはいるが、どこか堅く……そして沈痛な面持ちだった)
…………
(細い肩が震えるのが、かけた手を通じて伝わってくる)
(押さえた嗚咽はしばらく続くと承知の上で、余計なことと思いつつ)
(小さな子供を慰めるように、少し乱暴な手つきに慎重さを加えて)
(自分がただの人ではないと分かっている。能力を解放すれば、相手にまるっきりの異形であると認識させてしまう)
(だからこそ、ひのわのとった行動は正しく、褒めしないが、謝罪など必要でなく)
(それを承知しているからこそ憎しみの心は生まれない)
(やがて、嗚咽の波が消え始め、完全に止まったかと思えば)
(こちらを見上げ、外見に似合わない冷静な声で改めて謝罪を申し入れてきて)
ん、今俺は生きているから、もう関係ないよ
それじゃあ、どうしても気がすまないなら…
一つだけ、お願いをきいて貰おうかな?
(しゃがみ込んで目線を合わせて)
君の、名前…教えてくれる?
関係無いなど……
私は……存在が害悪と取られ、無条件で襲われてもおかしい所のない存在。
そんな身であるからこそ、あのようなことはしてはならなかったのです。
(これはひのわが、たとえ異形であれ滅多なことがなければこちらから仕掛けることの無い性質の一因でもあった)
(だが……長いこと一人で異形と対峙し続けたがために生まれた
機械のような精神は、最近の不思議な人達との邂逅もあれど依然として僅かに残っており、
それが今回のミスを招いたとも言える)
私は貴方に命を救って貰ったも同然です。
この罪への償い、そして恩人へ報いるのは当然のこと。
(まるで軍人のような物言いに、いつものようは飄々さは無い)
(命を救って貰ったということは半ば、比喩ではないだろう。
彼が自分を赦さなければ、自分は本当に人を襲った害悪の存在になっていた)
……名前、ですか? 分かりました。
中等部所属……卯月、ひのわと申します。
しかし、名前を教えるだけなど……私があなたにしたことと釣りあいませんよ。
(自分の父がしたことは自分への改造だけではない。
狂気を宿したその手腕は、様々な所へ向けられていた。そしてそれらに向けた見返りは、一切無い)
(そんな父を見て来たからこそ、自分の犯した過ちは何としてでも責任を取らなければならないと思っているようだ)
(つい最近まで、仲間達が存在自体が悪と看做されたことから深く悩んでいた原因の一つでもある。
殺す寸前だった、という特異な状況もあっただろうが)
【んぁ…申し訳ない。そろそろ…と言うか、限界だ…】
【ここで一回凍結をお願いできるかな?】
【あと2、3レスずつじゃないかと思うのだけど…あとは置きレスでも構わない】
【一応火曜の夜ならばあいてるっぽいな】
【はい、凍結了解しました。お疲れ様です】
【火曜日夜はこちらも空いているのでその日に落ちあいましょう】
【ありがとう。では、火曜の…22時でいいかな?】
【一旦避難所で待ち合わせて、空いていればここに移動って感じで】
【何か予定変更があるなら、それも避難所に伝言をくれれば】
【んでは、すまないけどお先に失礼させて貰うよ】
【今夜はありがとう。おやすみなさいませノシ】
【それでは移動、なのです。この場をお借りしますね】
>>63 それは俺も同じだよ--そう、君のように慎重な行動を心掛けている者ですら、俺を異形として攻撃してくるほどに、ね
それに、狩りの対象にされるのも初めてではないし、こうしてその相手と話すのも…
(別段、皮肉でもなく、責めるでもなく、ただ淡々と事実を語る)
(妖魔憑き--暴走時の己の姿は正に「人間離れ」している。そのために誤解を受け、襲われても仕方のない姿。それは覆せない事実で)
(だからこそ、攻撃の手を止め、癒しまで与えてくれたひのわを恨む、憎むことなどできず)
(例えお人好しと呼ばれようと、和解への道を選ぶのにためらいはない)
それもおあいこだよ。君は俺を治してくれたよね…それこそ君は、俺にとって命の恩人さ
そんなに畏まることも、しなくていい
(堅苦しい態度のひのわに対して、あくまで対等であろうとする)
(対等なのだから、赦すも赦さないもないのだと、言外に伝えて)
うづき…ひのわ、さん…そう思うかい?俺としては、釣りあいは十分にとれているよ
考えてごらん、俺は君の名前を知った。これで君を探せる。学校のどこの教室にいるのかを知ることができる
君の油断している隙に襲うことができる…
(真剣な表情で物騒なことを言い、その後に「もちろん、そんなことしないけどね」と付け加えて肩を竦め)
人に名前を教えるには、その人を信頼、信用しなければならない。俺はそう思っている
(ひのわの胸元に指先を突きつけてから、その手を引き、そのまま自分の胸に掌を当てて)
俺も名前を教えておこう
高等部3年--迫水、直…覚えて貰えるかな?
【ロールの解凍にスレをお借りします】
【こんな感じでどうだろうか。今夜もよろしく】
ですが……。
……いえ、何でもありません。
あなたがそう仰るのであれば、お言葉にお甘えさせて頂く……のです。
(彼が向けた諭しの言葉から、これ以上頑なに畏まりすぎることを
向こうが求めてないことを悟る。固さは消しきれないものの、僅かにほぐれつつあった)
そういう、ものなのでしょうか。
でも何となく分かる気もしないことはないのです。
……それと、その言い方ではストーカーさんじみてる気がするのですよ。
いえ、そんなことをせぬ方であると信じていますけどね。
(物騒な物言いに、しかし恐怖心は訪れなかった。ゆえにいつもの調子が混じった冗談で返す)
(彼という人柄が脅迫目的でもたらした台詞でないことを教えてくれた気がしたから)
迫水……直さんですね。
忘れることなどあるはずが無いのです。
高等部、3年……私より5つ程も年上なのですね。
(胸の中で彼の名前を復唱してみる。恐らく意識などしなくとも、忘れ様が無いだろう)
【おっと途中送信……ともあれ、こちらこそよろしくお願いします】
(わずかに口調と、目元が柔らかくなったことを感じ取り、満足気に頷きながら)
俺はしないさ。ただそんな奴もいるかもってことだよ
まぁ、人目を気にしないで学校で襲ってくるなんて、そこまでぶっ飛んだ奴には会ったことないけどね
ただ、君も気をつけた方がいい。起こる訳ないって思っていることこそ、大抵起きる
それも、最悪のタイミングで、最悪の結果をもたらすんだ
(ストーカーと言われて苦笑い。ただその顔も一瞬だけ)
(すぐに引き締まった表情で警告する)
年の差は6才、だ。この体質のおかげで一回留年してね。まぁ細かいことだけど…
困ったことがあったら、いつでも相談に来てくれていいよ
それに、助けが必要だったら、すぐに呼んでくれたって構わない
(「携帯番号を教えておこう」と言ってから、現在の自分の姿を思い出す)
(雲間から顔を覗かせた月に照らされ、全身の肌をひのわに晒している)
(傷一つない均質な皮膚。その下にある硬く引き締まった筋肉)
(硬質な光に深く鋭角な影を身体に刻み、本来隠すべき部分まで余すところなく…)
肝に銘じておくのです。
……一応、万一のためにポケットにはアリウスとゲーテを護衛につけてるので
ぶっとんだ方がいらっしゃっても彼らの毒で何とか出来ると思うのです。
(アリウスは毒蜂型、ゲーテは毒蠍型の小型な仲間である。
何かあった時、かつ仲間を呼べない時に起動するよう、いわゆる「プログラム」されているのだ)
(今のところ、彼らがひのわの意志以外で働くことになった事態は起きてないが)
6つ……ですか。ふぅむ……何となく実感がわきませんね。
はい。僭越ながら、頼らせて頂くことになるかもしれないのです。
ですが……そちらも何かありましたらいつでも連絡を下さい。
携帯番号ですね、ええと……
(携帯を取り出そうとして、迫水の様子がおかしいことに気づく)
(月の光が彼の逞しい肉体を余す所なく晒しあげていたのを確かに気づいてしまった)
あ、う……。
(咄嗟にベレー帽を下げて顔を隠す。その後少し冗談めかしたようにぽつりと)
……セクシャルハラスメントですね?
………ゴメン………
(ベレー帽で顔を隠し、ポツリと呟かれた言葉に、慌てて後ろを向き背中を見せる)
(それでもむき出しになっている男の臀部は、純粋な少女に見せるには少々刺激の強いものかも知れないが)
(ひのわの冗談めかした口調がわずかな救いになる。激怒されて護衛をけしかけられなくてよかった、と心の中で安堵しつつ)
その辺に、着替えを詰めたカバンがあるはずなんだ、悪いけど探してくれないかな?
(照れ隠しに、苦心しながら平常な口調を繕い)
(ひのわに背中と尻を見せたまま、探し物を求めて広い空間を歩き出す)
……こほん。
(幼い頃の風呂は母とのものだったため、男の裸体を見るのはこれが初めてである)
(僅かに視界に入りかけた下半身の光景は、とりあえず記憶から消しておいた方が良いだろう)
あ、はい。分かりました。
アケルナル、アークシュルツ、リッド、イオニア、ベルスラン。貴方達もお願いします。
(その場に待機していた仲間たちにも指示して荷物を探させる)
(……数分程して、一匹の仲間がそこらに放置されていたカバンをくわえて戻って来た)
こちら、でしょうか?
(極力裸の姿を見ないよう目をそむけつつ、多少コゲがついたそれを手渡す)
(口に出さず、頭の中で恋人に謝る。不可抗力だったんだと言い訳する)
(とにかく、ひのわが全てを忘れてくれることを祈るのみ)
ん…あぁ、見つかったか、ありがとう
(背中を向けたまま肩越しに振り返り、自分の所有物であること確認して)
(後ろに手を伸ばして、手渡されたそれを受け取る)
すまないけど、もう暫く向こうを向いていてくれるかな?
(「見たいなら見ててもいいけど」などと本当にセクハラな発言をしてしまうのは、頭に血が上って真っ当な思考ができていないからで)
よっ、と…うん、もう大丈夫だよ
(最後の一枚を身に纏い、特に意味もなくTシャツの裾のシワを延ばしたりしながら)
(改めてひのわを振り返る。月の光が弱くて、赤くなった顔をはっきり晒さないで済むことに安堵する)
どういたしまして、なのです。
……またセクシャルハラスメントを……
(さすがに呆れたような色が顔に浮かんだ。そして即座に)
丁度いい所に携帯がありますし、通報しますか?
(少し意地悪そうにくふ、と微笑を漏らした)
……ああ、そうですね。
見ても良いというのであれば拝させて頂きましょう。
この子達が。
(自分はついっと後ろを向き、仲間達に注目させてみた。
ゴーレム的存在の彼らは性欲も何も無いから全くの無反応で着替えに注視する)
お疲れ様、です。
あの、………………?
(何かを言おうとして、ふと立ちくらみのような感覚に陥った)
(それから丸で力が失われたようにぺたりと倒れこむ)
(当の本人は無表情に何が何やら分かってない顔だったが、
(周りの仲間達の動きが鈍ってるのを見て原因に気づいた)
力……使いすぎましたね……
最近どうも戦い詰めだったようで……情けない、です……
(異形狩りの人間を始め、ハードな戦闘を含めた活動が
どうも多かったようだった。とりあえず仲間を集め、キーホルダーに戻して
手中に戻すだけはしてみるが、どうも身体が上手く動かない)
……すまない、忘れてくれ。どうにも調子が狂ってるみたいだ
普段なら絶対にこんなこと言わないんだからな
(本来の朴訥な性格が災いするのか、完全に会話のイニシアチブを握られて)
(あまつさえ、無表情・無感情の人形に見つめられ)
(19年間の人生で最大の居心地の悪さを感じながらの着替えとなる)
……ん?どうした?
(振り返って会話をする間もなく、ひのわがフラリと揺れ、へたりこむ様子を目撃すると)
お、おい、大丈夫か?
(慌ててその場にしゃがんで、肩を抱くようにひのわの身体を脇から支える)
力の使い過ぎ……本当に大丈夫か?
(額に手をあてて熱をみてみたり、顔色を伺いながら)
(抱いた肩の薄さ、小ささを手の平に感じ、腕にかかる体重すら、ひのわの小ささを強調していて)
(自分より一回りも二回りも小さな体躯で夜の闇を進む苦しさ、つらさを勝手に思い)
(そんなひのわの境遇に思わず同情してしまう)
……………っ
(ひのわが同情を求めないことは自明の理で、慌てて思い浮かべた考えを振り払い)
あまり大丈夫じゃなさそうだな、家まで送ってやるよ、おぶさりな
(そう言ってひのわの手をとり、腕を首に回させておんぶしようとする)
少し、許容量というものを忘れてまして……
貴方でなければおしまいなところ、だったのです……よ……
特に大したことは……このくらい、風邪をひいたときに……比べれば……
ノミのようなもの、です……
(不敵な微笑を無理に作りつつも、汗を額に浮かばせた様子は
誰が見ても調子が良いものとは思えない)
あ……いえ、すみません……ね……
何から何まで、ご迷惑を……けほっ……
(これ以上迷惑はかけられまいと自力で立とうとするも、
元より改造されて成長が遅くなっていた身体には
大きすぎる負担だったことに気づき)
(申し訳なく思いつつも迫水の首に手を回し背中に身体を預けた)
……あぅ……
(情けないことになってしまった恥ずかしさと、
心配無く身体を預けられる背中の心地よさからか、顔が少しだけ火照った)
意地張らないで…困ったら助けてやるって、さっき言ったよね
(ひのわ自身は不敵な表情を作ったつもりでも、不調は隠し切れずに読み取れて)
だから、謝らないでいいって、困った時はお互い様だろ?
(ひのわの年の割に小さな身体は見掛け通りに軽く、強化された己にとっては、負担にすらならない)
(その小さな体格が何によってもたらされたか等考えが及ぶはずもなく)
(ひのわを背負ったまま廃工場を後にして、外に出ると一層月明かりが清々に街路を照らしている)
で、どこまでいけばいいんだ?
住所だけ教えてくれれば、後は寝ちゃってもいいよ
近くに来たら起こしてやるよ
……失礼しました。お願い、しますね……?
(これ以上意地を張っても意味があるまいと判断し)
(大きなその後ろ姿に、顔を埋めた)
……あ、住所……教えてませんでした……えっと、ですね……
(覚束ない口調で何とか最低限の情報を伝える)
それではお頼みします……
もし、家についても私が起きないようであれば……
トランクに鍵が入ってるので……それを使って、下さい……
(誰かに見られて困ることもないだろう。この時間、父が家にいることは殆ど無い)
(大体は朝帰りで、職場に泊まって帰らないことも珍しく無かった)
ん、大丈夫だ。大体分かった
(フワフワと頼りない言葉遣いで、ひと連なりの住所を教えられて)
(その方向に向けて歩を進めると、数分もしないうちに背後から規則正しい寝息が聞こえてきて)
…………
(なるべく振動を与えないようにゆっくりと歩き出す)
(深夜の街路は、時折酔漢にすれ違い、珍しそうに見つめられる程度で)
(やがて告げられた住所にたどり着くと、背後を揺さぶり覚醒を促す)
おぃ、着いたぞ。大丈夫か?
【そろそろ〆かと思うけれど】
【やり直しがあれば遠慮なく言ってくれ
ん……はい……
(やがて限界が来たか、瞼が重くなり視界が暗くなる)
(その後も、心地よい背中で穏やかな眠りについた)
(暫くし、二人がひのわの自宅に着く。やはり家の明かりは暗いまま)
(それから身体を揺さぶられ、おぼろげながらに覚醒したが)
ふぇ……あ、ふ……?
まだねむいんれふ、おふとんつれてってくらはい……
(やはりまだ寝ぼけており、自分でも何を言ってるかは理解してなかったが)
…………あ!
(ゆっくりと頭が冴えていくにつれ、ようやく自分が何を言ったかを理解した)
な、何でもありません! それではまだ今度……ほきゃぅ!?
(慌てて降り、家に戻ろうとしたがまだ体調は回復してない上
そもそも鍵を開けてないので当たり前のように扉と激突した)
……失礼しました、おやすみなさい……
(赤くなった額を撫でつつ、朱に染まった顔で改めて挨拶した)
【それではそろそろ〆ますね】
(ものの見事に、絵に書いたような寝ぼけた言葉にくつくつと喉の奥を慣らして笑いをこらえ)
はいはい、分かりましたよ…お嬢様…って、おい?!
(完全に覚醒したひのわが、フラフラと、それでも最大限の速度で動き、慌てて扉にぶつかるまでの一部始終を目撃してしまう)
あ、あぁ、おやすみ…っ…また今度な……、っ!…
(必死になって笑いをこらえ、言葉をこらえながらの挨拶をして)
じゃあ、ちゃんと戸締まりするんだよ?
(手を振りながら振り返り、自分の部屋への帰途につく)
【では、こんな感じでこちらは〆だ】
【申し訳ないけど、限界みたいだ。そちらのレスを見届けるまではいられそうにない】
【明日にでも確認させて貰うよ。じゃあ、すまないけど先に失礼するよ】
【おやすみ。お付き合いしてくれてありがとう】ノシ
う……く……笑わないで下さい……
う、討ちますよ……
(下げたベレー帽の影から涙目で睨むが余り迫力はない)
私、もう13ですから。子供扱いしないで下さい。
っ……また今度お会いしましょう。
(ふらふらした足つきで何とか鍵を開け、自宅に入った)
【お付き合いありがとうございました。長くなってすみません】
【お疲れ様です。お休みなさい】
【じゃあ今夜は使わせて頂くわ】
>>85 こんばんは。お待たせしました。
さて、昨夜かなり進みましたが今夜あと何を決めときましょうか。
一応、これまでの勇者と三人の肉体関係がどうなってるかは確認したいなと思いました。
なんか女戦士とはまだいたしてないような雰囲気もありますよね?
こんばんは。
そうね。
あくまであなたについて来ているのは
戦士(傭兵)稼業でビジネスのためだから。
権威的な男が嫌いで、ずーっと実力主義の傭兵を
やってきて男には勝っていたつもりなので
SEXなんて論外という感じかな。
もちろん今回はジャンヌもSEXするんだけど
何か口実が欲しいわね。
たとえばあなたと賭けをしていて負けたとか。
どちらが先に吸血鬼を倒すかを賭けていたとかね。
なるほど。
ますますいいですね、そういう女戦士キャラは好きです。
ただ処女だとちょっと…楽しむどころじゃない感じなので。
そうですね、ありがちですけど「賭けに勝った方の言うことを何でも聞く」とか。
賭けの内容はそれでいいですね。
あと細かい話ですけど、みんなのレベルはどうしましょう。
自分としては、勇者は生粋の勇者でちゃらけた態度に比して強い、という
感じにしたいのですが。
レベルね。
まぁアレフは最も強いキャラでいいわ。
それに比べればジャンヌはかなり劣る感じかな。
女性というハンディもあるし。
マリアは攻撃補助専門で戦わなくて
リリスは未知数でいいかしら?
魔族のハーフだから秘められた力があるということで。
ちなみにマリアとリリスはあなたとは
かなりSEXはしているということでいいわ。
はい、どうも、恐縮です。何か自分から強いキャラがいいとか言うのもアレでしたが(汗)
女性陣のレベル扱いも了解です。
ですね、リリスはレベル以外にも裏があるかも! というキャラですし楽しそうです。
そうですね、リリスとは普通にしてそうですし、マリアは2人して処女から開発してそうです。
あとはどんなこと決めましょう?
そうね・・・基本的なところはいいと思う。
後はプレイしてみて反省会でもしましょ。
じゃあ試しにプレイしてみる?
書き出しはあなたからお願いするわ。
そうですね。まぁ、途中で指摘してもらってもいいですし。
了解です。
では、少しお待ちください。
大丈夫?
もう少し話し合いましょうか
(血の森と呼ばれた魔の領域に聳え立つ古城。)
(そこに潜み数多くのモンスターを操っていた領主を征伐しにやってきた勇者一行は)
(激しく長い戦いの末、ついに領主――吸血鬼を倒すことに成功した。)
(さすがに魔王の側近でもある吸血鬼は強力で、その魔法攻撃に一行は苦戦した。)
(全員のHPが0に近づいたとき、女魔法使いの秘術によって吸血鬼の動きを封じたその一瞬、)
(勇者の会心の一撃が吸血鬼の心臓を貫き、灰へと還したのだった。)
(吸血鬼の魔力によって偽りの生を与えられていた城の兵士や使用人たちも主人の後を追い、)
(古びてはいるものの豪華極まりない城で動くものは勇者一行だけであった。)
いやー、スッゲーの。よくもまぁ、あんだけ貯めこんだもんだ。
(傷だらけの胸当てをつけた若者。世界を救うと予言された勇者が、実に気楽そうにいった。)
(主を倒した後、お約束どおりに城中を探索し、多数の金銀や魔法の道具を発見したのだ。)
(城中の宝箱をすっからかんにした勇者は、探索の途中で見つけた吸血鬼の寝室に戻るや、)
(パンパンに膨らんだ背負い袋を、五人は並べて寝られそうな天蓋つきのベッドにどさっと置いた。)
………。
さて、っと。あっちは浴室みたいだよ? みんな入ってきたら?
(吸血鬼に浚われ、眷属とされていた娘たちを救えなかったことを思い出したのか)
(沈んだ表情をした勇者。しかし一瞬でいつもの、暢気な笑みを浮かべると寝室から浴室へ繋がるドアを指差した。)
あ、俺は後でいいから。3人で身体ピカピカにしてきてなー?
リリスは一番いいところで頑張ってくれたし、マリアにも一杯補助してもらったから、たぁぁっぷりお礼、しないとな?
それに、ジャンヌには例の賭けの約束を果たしてもらわないと、だしね。
………逃げんなよー?
(これが勇者か?と疑問に思うようなにやけ面で、女魔法使いと女僧侶の労をねぎらい。)
(女戦士には、意地悪そうな笑みを浮かべ言った。)
>>93 【おっと、すいません。いきなりお待たせしてしまいました。とりあえずこんな感じで】
リリス: 「ふふ、ではではお言葉に甘えて」
マリア: 「えー、勇者様はお入りにならないのですか?
あっ、分かりました。外を監視して下さるのですね。
さすが未来の英雄です、はい。」
ジャンヌ:「馬鹿!あいつのことだ。間抜けツラさらして覗くつもりだろ!?」
(魔力で加熱された浴槽からもうもうと湯気がたちこめる)
(湯気の中、3人はいたわりあうように互いの豊満な体を洗い合った)
リリス:「ふふ・・いいんじゃない?どうせ後でお披露目するんだから、ねぇジャンヌちゃん?」
マリア:「そうでしたね。私達が証人ですわ。契約の通リ、夜伽に参加されると」
ジャンヌ:「うるさい!そんな娼婦のような真似だけは・・・」
リリス:「ふふ,あきらめたら?律儀なあなたらしくないわよ。
そ・れ・に、とっても楽しいわよね、マリアちゃん?」
マリア:「はい!私も多くのことを学びましたわ。×××の愛撫の仕方とか、×××の性感帯とか・・」
ジャンヌ:「もう黙れ!ほら先に出なさいよ。俺は・・・もう少し体を清めているから。
アルフの為じゃないぞ。吸血鬼の残滓が残っているかもしれないからな」
リリス:「はぁい、じゃあアルフ様〜、今いきますね」
>>96 フフ〜♪ フッフ〜〜ッ♪ た・の・し・み・だ〜♪
(豪華極まりないベッドの上で手早く鎧を外し、上着やブーツも景気良く脱ぎ散らす。)
(トランクス一枚になって胡坐を組んで、そわそわそわそわしながら浴室から響く黄色くも艶やかな、)
(女たちの声に耳を傾ける)
あー覗きてー。覗きたいーーー。
いやいやいや! せっかくジャンヌを丸め込んだ…いや賭けに勝ったんだ。
ここで激昂させて台無しになったら勿体なさ過ぎる!
(ジャンヌが思ったとおり強烈な欲求と戦っていたが、ブルブルっと頭を振った。)
おーー、でてきたでてきた。さっぱりしたかい?
(先に上がってきた女魔法使いと女僧侶)
(何れ劣らぬセクシー極まりないコスチュームとそれに相応しい豊満な肉体にいつものように鼻の下がデレーンと伸びた。)
リリスさん、お疲れー。マリアも良く頑張ったね?
んっ。んっ……。 んちゅ、じゅる、んちゅるるっっ……。
(さっそく2人をベッド上に招き両腕で抱き寄せ、さっそく唇を重ねていく。)
(マリアには軽く優しい触れ合わせるキスを何度か浴びせ。)
(リリスにはいきなり強く唇を押し合わせ、濃厚に舌を絡め合わせた。)
リリス:「あぁぁん・・アレフ様・・あんぐっ・・んんん」
(すでにレオタードをはだけさせながら猛烈に舌をからめる)
マリア:「んん・・んんっ・・あん・・こ、今夜はもう少し激しく願えますか?
ああん・・こんなはしたない私に罰を」
(法衣姿のまま豊満な乳房を生地越しに押し付けるように舌を求める)
リリス:「アレフ様・・ふふ・・慌てちゃだめ。今夜はゆっくり可愛がってくれるんでしょ?
ジャンヌちゃんも一緒に。あの子には優しくしてあげてね。
最初からアナルなんてだめよ」
ジャンヌ:「な、なんだよ、もうやってるのか?」
マリア:「あん・・ジャンヌ様、最初から裸はだめです。勇者様は着たままがお好きなのです」
(ジャンヌは憤然とした顔でレオタードの肌着をまとって現れる)
ジャンヌ:「これでいいのか?ばかばかしい。で・・・俺にどうしとろ?」
>>98 ふぁー、やっぱリリスさんのキス、エロくていいなぁ。
わかってるよ。今までジャンヌにはお預け喰らってたからなー。リリスさんもマリアもまとめて、
じっくりたっぷり可愛がってあげますよ?
で…。んー……不意打ち! んちゅ…ちゅぅっ!
(リリスとの濃厚な舌の絡めあいに顔を好調させ、首筋に吸い付き、チュルリと吸い上げて小麦色の肌に、)
(軽く痕をつけた)
おいおい、もう盛ってるのかい? ま、俺もだけど…。
罰はどこに欲しいのかなぁ? このイヤラシク実ったデカパイかい?
(処女を奪ったマリアが順調に自分好みの淫らさを発揮するのが嬉しいらしく、くしゃくしゃと髪を撫でてやる。)
(その手が法衣を盛り上げる大きなバストを掴み、グニュリ、と指を強く食い込ませた)
さすがマリア。俺の好み分かってるなー…あんまりはっきり言われるのも恥ずいが……。
お……。やっぱジャンヌはスタイルいーよなぁ。
(薄絹一枚で姿を表した女戦士に、素直に感嘆した視線を向ける。)
(それからヒョイヒョイと手招きして。)
じゃ、ここに座って?
(両脇にリリスとマリアを抱いたまま、あぐらを組み、股間を大きく膨らませた自分の膝の上を指差した。)
マリア:「ああん、左様でございます。今日は一段と敏感で」
リリス:「ふふ・・うらやましい。じゃあ私も触っちゃお、えい」
(けだるげにリリスに胸を愛撫され、マリアは更に甘い吐息をもらす)
(アレフの命令を聞いて)
マリア:「まぁ、ジャンヌ様、うらやましい。特等席ですよ」
リリス:「本当にね〜。大丈夫よ、怖くなんかないから、来て、来て。」
(横からリリスは股間の膨らみをなでながら口添えをする)
ジャンヌ:「・・・・そこか?そこに座ればいいんだな。まるで子供のようだ。」
(意を決して恐々、後ろ向きに股間部分に腰をおろす)
ジャンヌ:「!?」
リリス:「ふふ・・ジャストミートね。ちょうどジャンヌちゃんの敏感な部分に何か当たって・・・」
>>100 ふふ、森に入ったときからヤってなかったからな〜、マリア、野営のときこっそりオナったりしてなかったろうね?
(真ん中にジャンヌの大柄な身体を抱っこしても、勇者の身体の無駄な強靭さを発揮してビクともしない。)
(両腕はマリアとリリスの背中から胸へ回され、巨乳・爆乳であることは共通だがそれぞれ違った弾力を楽しむ。)
あひゃひゃっ。
リリスさん、俺がジャンヌの準備する間、マリアで遊んでる? それとも色々奉仕してくれる?
(ジャンヌが座る前に下着ごしの巨根を弄られ、背筋をヒクっとさせて慶ぶ。)
(ほとんどニップレスに近いビキニの上から乳首を軽く摘み、転がしながらリリスに囁いた)
そうそう、怖くなんかないからなー?
こいつがジャンヌのオマンコを思いっきり貫いて、気持ちよくなれるんだから、さ。
ほら、まずはキス、しようぜ? ん…ん……んちゅ、んじゅぅぅ…。
(ジャンヌのレオタード越しに股間んい押し付けられたペニスをうごめかし、ズリズリと摩擦する)
(女戦士の耳元をしゃぶりあげ、囁いてから顔を寄せ、やや強引に唇を奪い、舌を潜り込ませた。)
リリス:「ああん・・ううん・・・うふ・・それはもう・・いつもの陣形でお手伝いしますわ。
ここにいるとなにか魔族の血がたぎってきますの。
吸血鬼の怨念でしょうか・・・ああん・・・乳首がもうこんなに」
(たまらずに自ら生地をずらすと大きめの固くなった乳首を露わにする)
(一方をアレフの口に含ませ、もう一方を自ら舐める)
マリア:「ふぇ〜、そんな。オナニーは極力控えると神に誓いましたから。
だから・・だから・・我慢できないときはリリス様に・・」
リリス:「ふふ・・そうなのよ、この子。悪魔に弄んでもらうなんてホント罪深いのね。
こんな子許しちゃダメ。アレフ様も、苛めてあげて!」
ジャンヌ:「お前達・・何をくだらん話を・・ああ・・ああっ・・ばか・・やめろ・・あぐ」
(頑なに閉じた唇が開き唾液混じりに舌をからめる。)
(アレフの腕にしがみつきながら、下半身からくる衝動に身を震わせる)
>>102 お、スゲ、ほんとだ。リリスさんの乳首、いつもよりガチガチに勃起してますね?
いただきまーすっ! はむっ、ん、じゅ、じゅるる、れろぉ……。
(年上の美女が自分からさらした乳首を目を輝かして見詰め。)
(大きく口を広げて乳首を咥え込むと、ねっとりと舌を絡めころがしていった。)
なーんだ、我慢できなかったのかい?
マリアはホントにスケベな僧侶だなぁー。うん、リリスさんの言うとおり、虐めてあげないとねっ。
(ちゅ、と虐めるといいつつ可愛くて仕方ないというように頬にキスしてから。)
(マリアをベッドに仰向けに押し倒し、両手首を縄でベッドの飾りに縛り付けてしまう。)
さっきいーものみつけといたからなー。ほら、これで反省しなさい!
(バイブを取り出すとマリアの法衣をめくりあげ、レオタードの内側から、ズルリとオマンコに押し込み。)
(抜けないようにレオタードの布地を戻してフタをした。)
ああ、ごめんごめん、ジャンヌ。
お・ま・た・せ。
(女戦士の耳たぶをカプっと甘噛みしてから、両手でレオタード越しの巨乳を掴み。)
(指を食い込ませ力強く揉みたて、掌で乳首を磨り潰していく。)
ほーら、気持ちいいだろ?
リリス:「はぁん・・ああ・・気持ち良い・・母乳が出ちゃったりして・・ふふ」
(そのままトップスを脱ぎ落とし、いとおしげにアレフの顔に乳房をこすりつける)
マリア:「いやぁ・・玩具は怖いです。どうか生のペニス様を・・」
リリス:「こら!あなたはお仕置きされてるの。
何気におねだりしてはいけません。
怖いのは、湿り気が足りないからよ。」
(マリアのバイブの挿入部分に舌を這わせ、愛液の分泌を促す)
(マリアは我を忘れ、喘ぎ始める)
リリス:「ふーむ、いいわね。このバイブ頂こうかしら。
こういうの見るとふたなりに生まれてきたかったわ。
悪魔の叔母さんはそうなんだけどね」
ジャンヌ:「きゃっ!・・ああやめろ・・気持ち悪い・・ああ・・あん
なあ・・するなら早くしてくれ。そして終わらせてくれ」
(顔をそむけ懇願するようにつぶやく)
>>104 ひゃー、リリスさん厳しいなー。でもま、オシオキだもんな。
しっかりバイブ君に奉仕しろよ……それに、ペニスじゃーない。オチンポさま、だろ?
(バイブを入れられたオマンコをリリスに舐められ喘ぐマリアを見てにやにや笑う。)
ん?
気持ち悪いとはプライド傷つくなぁ…。でも…。
(女戦士の机上な答えに本気でがっくりした顔をするが。掌の下で乳首をレオタードを持ち上げるのに、)
(気付いてにこりと笑う。)
いやー、ほんと、ジャンヌは強情だな。…でもそこが可愛いーんだよなぁ…。ほりゃ!
(ジャンヌの大柄な身体を少女のように軽々抱き上げ、拘束されたマリアの隣に仰向けにする。)
(そのまま両脚を大きくV字に押し広げ、顔を股間に押し付ける)
リリスさん、どっちが先にイかせるか、競争しない?
(隣でマリアを責めるリリスに悪戯っぽく提案して。)
(はぐっと、レオタードをずらして露出させたジャンヌの股間にむしゃぶりつき)
(じゅるるるっじゅずずっと思い切り舌を暴れさせ、膣口とクリトリスをしゃぶりあげていく。)
リリス:「あん、ナイスアイディア!
でもアレフ様、舌だけじゃくて股間のロングソードもお使いになるんでしょ?
んん・・・でもマリアちゃんはイキやすいから大丈夫かな。
ふふ・・・じゃあ勝ったらどうします?私の体を・・って毎晩やってますもんね」
ジャンヌ:「きゃっ!やめろ・・・やめて・・お願い・・します
・・・・ああ・・・あああ・・・・・あああ・・・あああん・・あああ
そんな汚いところ・・・・恥ずかしい・・ああ」
(かすれるような声でつぶやきながら、次第に艶っぽい声を出すようになる)
(紅潮した頬には一筋、涙が流れる)
リリス:「ジャンヌちゃん・・本当に可愛い。汚くなんかないわ。
あんなに綺麗に洗ってたじゃない、アレフ様のために。
ふふ・・・それにアレフ様、少し汚れているほうが好みみたいよ
マリアちゃんを見てみなさい・・ほら・・・もうこんな濡れ濡れ」
マリア:「あああ・・あぐっ・・ああん・・頭がくらくらです・・ああっ」
(太ももを大きく開いたままバイブの振動に全身を振るわせる)
【丁度時間ですね…】
【明日は同じ時間で大丈夫ですが、金土は用事があるんです】
【次回の都合、いかがですか?】
【じゃあ日曜日の21時からにしましょうか】
【台詞ばかりでごめんなさいね】
【とても楽しいけど相当時間かかるわね】
【了解です。日曜の21時ですね】
【うーん、自分も遅いですから。今でも十分速いので、じっくりレス書いてもらっても大丈夫だと思いますよ】
【自分もとても楽しんでいます】
【すいませんがお先に失礼しますね。今度は一応、楽屋スレでの待ち合わせにしましょう?】
【では、おやすみなさい】
【そうね。今日のはテストの意味もあるから】
【はい、おやすみなさい】
【ロールに使用します】
【伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 さんの書き出し待ちです】
(この街の夜は昏い。その闇の深さを知る恋人は、両親よりもきつく夜の一人歩きを戒めてくれる)
(だが、日が落ちて、決して外を出歩かないと約束していては、忙しい日々の生活を送れない)
大丈夫、まだ宵の口…
(練習の後、母が経営する会社に顔を出し、髪を切ってもらった)
(母親はエステサロンや美容院、リラクセーション施設などを経営している)
(恋人は今頃、内なるものの求めに従って狩りに出ている頃だろう)
(彼を探しに行って、フォローすべきだろうかと考えた)
携帯かけてみようか…
(携帯電話を取り出し、相手の番号を呼び出したとたんに)
……何?!
(殺到する気配)
(その圧倒的な気配を放つ者は、しかしすぐには姿を現さなかった)
(不意に足もとから霧が這い登ってくる)
(液体を満たすように、どんどん嵩をまして増えていく白い靄……)
なんなの、これ!
(声に出してそう言った時には、もう周囲全部が霧に取り巻かれていて何も見えなくなっていた)
(その向こうから、光るものが二つ、こちらに向いている)
【すぐに適当なクリーチャーを思いつけなかったので、こんな感じですみません】
【そちらで何か敵キャラを出していただいてもいいですし、次レスでよければ、こちらで何か考えます】
【まずはこんなところから、よろしくお願いします】
――この霧ってのは、アレだ。普通の霧じゃない。
異世界の生き物がこの世界に出現する時に纏う・・・・・・なんだろうな。
「霧」って小説では、霧の中から怪物が現れたらしいが、生憎と読んでないんだ。
(場違いな役者が、棒読みの台詞を口にするような、そんな風情で言う)
(緊迫感は皆無。重みも皆無。暖かさも冷たさも感じられない、そんな口調が霧の中を漂う)
(それに反応したのか、カリカリという音が響いて――霧の中からぬぅ・・・とその巨体が現れる)
(頭部と牛に似ている。胴体は蜘蛛――巨大なタランチュラのようで、足も蜘蛛のそれだ)
(ブルルと嘶く声は馬に似ているが、牛にも馬にもない凶悪な牙を鮫の様に生やしている)
この街は――何なんだろうな?
まるで俺らの為に用意された舞台装置のようじゃないか。
(霧の中から這い出てきた「紅」が、何者かに問い掛けるように、確認するように宣言しながら)
(その光景に乱入してきた。その紅の男は、一見場違いな役者の様にも見えるが)
(少女を庇うように出て来て、バケモノと対峙している時に限って言えば調和していた)
(身に纏った流血と闘争の匂いが、この光景に映えるのだ)
よう、お嬢さん。
ここはセオリー的に俺に任せて逃げろ。
今日は出血大サービスで、正義の味方役をやってやる。
(冗談めかした台詞を言いながら、そのギラリと輝く眼は化け物から離れない)
(ベキベキと右手を鳴らしつつ、不敵な笑みを浮かべながら紅裂拓兎はそう言った)
【では、こんな感じで】
ひ…っ
(その巨体を確認した瞬間、呼吸がつまった)
(醜悪な牙を生やした牛のような顔、続いて霧の中から現れる、膨らんだ胴、折れ曲がった長い脚)
こんなものが、どこから…っ!
(掌が熱くなる。エネルギーを集中させ、そいつがどんな動作を取るのか見極めようと)
(腰だめの姿勢から、じっと見上げていると、不意に少年の声が聞こえた)
(俺らの為に用意された舞台装置のようじゃないか──と)
え、なに…まだ誰かいるの?!
(化け物から注意をそらさないようにしながら、周囲を見回す)
(こちらが探すまでもなく、声の主が赤い残像となって飛び込んできた)
あなたは……水晶使い!
お心遣いありがとう。こんな霧の中でどこへ逃げればいいのかわかれば、そうしたいわ
(同窓生である少年の赤い背中にそう答え、退かないと意思表示して充電し続ける)
(まずは、彼が何をするのか見てから、自分の行動を決めるつもりだった)
どうぞ。お手並み拝見。
――ん?誰だったかな?
悪い、俺、あんまり人の顔とか覚えないんだ。
(水晶使いと言われて、思わずそちらを見る)
(髪の短いくっきりとした顔立ちの少女がそこにいる)
(見覚えはないけれど、人間に対する記憶力が壊滅的なので)
(案外何処かで会っているのかも知れない。最近はこんな事ばかりだ)
やれやれだ。案外何処かで会ったかもしれないけど。
まーあ、正直守るのは苦手だから、巻きこまれても―――・・・・・・?
(それでも、自分で何とかできるだろうと目星をつける。肌で感じられる電気の圧力)
(呪文を唱えている様子はないので、魔術に起因するものではない)
(ならば答えはひとつ。電力を操る特異体質の持ち主。人はそれを異能者と呼ぶ)
(この街では、そんな人間がうようよしている。まるで命があらゆる可能性が試してるように)
(そのやり取りを遮るように、異形が嘶いて足を撓めて跳躍する)
(目算でも軽く200sは超えているだろう巨体が、重力を無視するように軽々と飛んで消える)
(そして落下。隕石の衝突を思わせる衝撃音が一帯に響き渡り、ぱらぱらとコンクリートの破片が散る)
おーお、なんて身軽さだ。
けどモーションがバレバレだから無意味だな。
(破格の破壊力を誇るボディプレスを避けた紅い髪の男は、指を鳴らす)
(煌めく粒子が集約して、水晶の剣を形成する。その数、三十本)
踊れ、剣千陣。
(ガトリング砲の如く水晶の剣がその巨体に次々と叩きこまれる)
(ひとつ叩きこまれる度に異形が嘶き、血煙りを上げるが、それでもその狂暴な眼光は精気を宿している)
(明らかに威力が足りない。このバケモノを殺すには、この程度の攻撃では足りないと、彼は感じる)
危ない!
(警告なのか悲鳴なのか、声を上げて飛びのいた)
(途方もない巨体が軽々と宙へ跳ね上がり、一瞬霧の中へ消える)
(一拍ほどの間があって、すさまじい破砕音と破片が降り注ぐ)
ここは異次元じゃないのね。単に視界を封じられているだけなんだわ
(降り注ぐ破片はコンクリート。歩道の上にでも落ちたのだろうか)
(とにかく現実の物が破壊されているということがわかった)
(少年が指を鳴らし、その周囲にきらめきが宿る)
水晶……
(息をのんで見守れば、きらめく刃が数十本と現れ、バケモノに突き刺さった)
(叫び声をあげて悶絶する化け物に、間をおかず稲妻を放つ)
くらえっ!
(雷鳴と同時に霧の中に閃く閃光)
(その時点で充電できたエネルギーを残らず叩きこんで)
(さすがに化け物が悶絶してひきつっている)
(ここでパートナーならすかさず物理的攻撃を加えているだろうと思いながらも)
(この水晶使いにそこまで求めることはできずに)
(その場で軽くふらつき、たたらを踏む)
(さらに掌に充電しながら)
(突き刺さった三十本の水晶の剣を追うように、少女の掌から放たれる)
(閃光と雷撃。それは雲の上から雷神が放つ裁きの一撃にも似ていた)
(膨大な電流を叩きこまれ、化け物が痙攣して悶絶している)
やるじゃねえか。
なんだかとっても楽勝モードだな。
(楽勝と言っている癖に、退屈そうに言って指を振る。怪物の身体に突き刺さった)
(水晶の剣が粉に戻ってキラキラと煌めく。自分の支配した珪素に新しい指示を出す)
――貪れ、腐霞・蝕。
(傷口から侵入した珪素が体内で結合して、血管や内臓を突き破って侵食する)
(異世界の生き物とは言え、ある程度物理法則には従うらしく、此処の生き物と同様に)
(内臓器官や心臓、そして思考機関も備えている。それらを念入りに珪素の刃で蹂躙する)
(ドスドスドスっと、身体の内側から水晶の棘を生やし、口から大量の血を吐いて絶命した)
本当に、呆気ない。
(遊びに飽きた子供のような顔を、一際濃くなった霧が覆い隠す)
(気づけば、霧と化け物の死体は消えていた。戦いの痕跡は、砕け散ったアスファルトだけだ)
【破壊の跡が残っていたら大事件になってしまうと思うんですが】
【次で修正していいですか?】
【あ、それもそうか】
【俺が見た幻覚ってことでお願いします】
(きらめく実質だった剣が瞬時に消え失せ、次の瞬間には化け物の体内から無数のトゲが突き出す)
(もう化け物は、化け物の死体になってしまった)
あんなことまでできるなんて……
お見事でした。
(あっけないと嘯いた少年に、丁寧に頭を下げる)
助けてくれてありがとう。
(ともあれ彼に救われたのだし、彼のしたことはお見事の一語でしかなかった)
(消えうせた霧と一緒に化け物の死体もすっかり無くなってしまう)
(あたりは、霧が現れる前と何も変わりはない、見なれた夜の街)
一つ聞いてもいい?
あなたはどうやってあの霧の中で私たちを見つけたの?
(砕け散ったコンクリートの破片もない、ということは、やはりあれは一種の異次元空間だったのだ)
(現実の世界じゃないところへ単に同時に取り込まれたか、あるいは彼に異次元空間を認知する能力でもあるのかと)
・・・ありゃ?視力が落ちたかね?
むう・・・それとも気のせいか。それとも・・・・なんでもいいけどな。
(霧が完全に晴れると、大破壊の痕跡が消えていた。眼を擦るが変わらない)
(何処にでもある、普通の道がそこに横たわっている。戦いの痕跡など有りはしない)
(重なった二つの空間が――なんて想像をしてみるが、実際はどうでもいい)
――あ、そりゃどうも。
どうにもいらんお世話だったようだけどな。
(丁寧に頭を下げられて、困惑したように後頭部を掻く)
(誰かを助ける為に戦った事もなければ、戦った事で誰かに礼を言われた経験も)
(少ないので、対応に困った。何より、この電撃使いに助太刀は不要だった気がしている)
(この背中が痒くなるような、この感覚は正直気分が悪くて仕方ない)
んあ?あー・・・通りすがりだ。ただの。
近くのコンビニから出て歩いてたら急に霧が出てきてさ。
なんかおかしいなって思いながら駆けまわってたら――ん?
ちょい待て、俺菓子を買ったはずじゃ・・・
(不意に、何かに気づいて周囲を見渡す。コンビニを出た時点では菓子の詰まった袋を持っていた)
(はずなのに、今の自分は何も持っていない。まさか、落としたのだろうか?重なった向こう側の世界に)
あ―――!?
くそ、絶対落とした!ヤバッ、まさかあっち側に落としたんじゃ!?
わ、悪い、俺ちょっと探しものだ。あばよっ!
(戦闘時ですら余裕を持って戦っていた彼が、我を忘れて慌てふためく)
(急いで踵を返して、来た方向と思わしき道を引き返してゆく)
(仮に向こう側に落としたのなら、見つかる可能性は皆無に等しいが)
ちなみに、俺は通りすがりの悪人だ、忘れていいぞ!
(一度足を止めて、振り返って決め台詞を叫ぶ)
(ビシっと特撮ヒーローを思わせるポーズでいつの間にか昇っている月を指差す)
(そして、もう一度探し物を求めて駆けてゆく。二度と振り返る事もなく、自分の為に)
【短いけど、こっちはこれで〆ということで】
そう……偶然通りかかって、同時に霧に取りこまれただけだったのね。
(どうしてこう、この街は…というより、自分は、こんなとんでもないものに次から次へと出会うのかと)
(ため息をつき、困ったように頭をかく少年を見やった)
って、え?あなた探し物って……?
異次元に落したものを探しに行く気なの?!
(あわてて引き返していく彼を、あっけにとられて見送る)
(買い物を落とせばあわてる気持ちはわからないでもないが)
(それは化け物を前に、遊びに飽いた幼児のような目をして)
(生きることに倦み疲れたかのような言葉を吐いて見せた彼とはあまりにも違う)
紅裂拓兎……何者なの、あなた…
(もう何度この問いを発してきたことだろう)
(異形のみならず、この街を覆う謎はさらに深い)
【こちらもここで締めにします】
【お疲れさまでした。お相手ありがとうございました】
【お休みなさいませ】
【見届けた】
【お疲れ様でした。またよろしく】
【以下空室です】
【出先からなので、トリップ違ってたらすいません】
【◆qDxP.SGUqAさん、今夜ですが、用事ができてしまいました】
【次は来週末が空いていますがご都合のいい日があれば教えてください】
【土壇場での連絡で大変申し訳ありません】
【わかりました。じゃあ来週の日曜日の21時にしましょ】
【この場所をお借りするのです】
【失礼して、場所をお借りいたします】
【それでは、どうぞ焦らずにごゆっくりとっ、であります。(一礼)】
これでも一応急いで帰ろうとしてたのですが、ね。
殺る気、まんまんのご様子で。
(明日使うレポート用紙切れに気づき、近所で買い物をした帰り)
(目の前にはグロテスクな異形が一匹。運悪く見つかり標的と看做されたようで)
(今にも自分を食いちぎらんと、剥き出しの歯をがちがちならしてこちらを見下ろす)
ところがどっこい、そうはいかの竜田揚げ……なのです。
ボルボロス、カッターマイン……今日は貴方達にお任せします。
(いつものようにトランクから出した二つのキーホルダーを放る)
(瞬く間にデフォルメされた二匹の仲間に敵は多少怯んだらしい)
(もちろん、とっとと済ませたい身としてはそんな隙も見逃しはせず)
このくらいで驚くようでは身が持ちませんよ……ね?
(猛禽類二匹の爪が異形の身体を切裂き、翻弄しながら飛びまわる)
(鈍重な異形はその動きに対応できず、噛みつこうとする顎も腕も宙をかするばかり)
所詮は猪突猛進……その程度で私を餌にしようなど、五十世紀ほど早いのです。
(とどめの氷槌による一撃、それに加えた二匹の同時攻撃であっさりと異形は沈黙した)
さて、毎度おなじみの時間です……と。
(敵を打ち倒した歓喜に飛びまわる二匹を微笑で迎えつつ、
息の根を止めた異形を新しい仲間に換えるべく倒れ伏したその躯に近づいた)
>>128 (日も暮れたころ――ようやく異形たちが蠢きだすようなそんな時間帯だった。
制服姿のまま、人のいない道を歩いていく。
学校の帰りにしては手に持っているものがバックではなく竹刀袋であったけれど、
こんなに人気のない、民家もないような道々だ。だれもそれを不審に思うものもいない)
(そう、例えば二匹のファンシーなそれらが、少女の命令で異形を襲っていても
誰も驚きの声なんてあげない。 たった一人の目撃者は、竹刀袋から“刀”を取り出しただけだ)
……こんな夜に、こんな人気のないところで、
貴方のような方が、“おつかい”をなさるのは少々危険かと存じます。
(改造した制服の腰元に鞘をさげて、刃を抜く)
(その「人形」の統制力にしろ、最後に加えた氷の一撃にしろ。
ただものではないことは、明らかだ。だとしたら見極めるべきは、自分の狩り領域なのか否か)
――何を、なされておられますか。
(今に、打ち倒した敵に触れるかという瞬間)
(一般人では有り得ない、静かな声にぴくりと身体を震わせた)
……これは、これは……。
(ケェーン、ギョォーッ、と。二匹の仲間達が個性的な鳴き声で威嚇するのを制し)
仕方がなかったのです。明日の授業に必要なものでしたので。
どうも忘れ物が多くて困ります。……今度、ホワイトボードの購入を検討してみますか。
(面倒そうに、かつ煙にまくような話し方で闖入者に言葉を返す)
(制服……自分も既に何人も出会って来た、異能の一人であろう。厄介なことになった)
(対峙した女が抜いた刀に、今度は大きく震えた)
(今までに出会った異能の中で、唯一戦うはめとなった女。彼女も刀を使っていた)
(思わず逃げだしそうになる衝動に駆られるが、そんなことをしたら後ろめたいことがあると公言するようなもの)
何……をしていると言われましても、ね。
ざわめく血に任せ、誰彼構わずの辻斬りなんてものでは決してないのですよ。
買いもの帰りに乱暴してきた不遜者におしおきを施していただけ、なのです。
>>130 ……私も、たまに忘れ物を致すことはあります。
手帳などに書き込んでおくと、よいのではないでしょうか?
忘れ物をするたびに、かような状態になってしまいましては、困りものですから。
―――あまり派手なパフォーマンスは慎んでくださいませ。
人目を引いてしまいます。 言うなれば、私のような余計な人間の目を。
(女がきちんと少女を見定めるように顔をあげると、つられて長い黒髪がゆられた。
漆黒の瞳で、その少女を見つめる。
普通はお目にかかることのないであろう、夜にきらめくその銀色の髪――それだけでも酷く目立つ)
(そして、自分の“従者”をきちんと御するその手腕。かなり幼く見えるのに、大したものだと思った)
もちろん、辻斬りをなさっているとは思っておりません。
不遜者へのお仕置きは正当な対応とは存じますけれど――正確には、そう、ですね。
私がお尋ねしたいのは、貴方が「何」であるか、ということであります。
私は異形を狩るものです。
例えば、異形を操るものがいたら―――異形狩り、はどうするべきであると、思われますか?
(まだ刀の切っ先は向けない。
うす暗いその路地で月の光をうけ、青く光る≪弐式≫の刀身は未だに下げられたままだった)
なるほど、手帳ですね。今すぐ買う……とまで行かなくて良いでしょうか。
二度手間は好みませんからね。色々と、です。
……そんなに派手にサーカスをしていたわけではないのですよ。
こんなことにならないために、早めに終わらせようとはしたのですが。
どうも速さが足りなかったようで、なのです。
(北国の血が混じる銀髪を夜風に靡かせる)
(昔はこの姿だけでも奇異の目で見られたものだ。今ではとうに慣れたことだが)
ふむ、私が何者か……ですか?
中等部所属、卯月ひのわ……こう見えて、改造人間なのです。
……正確にはちょっぴり違いますけどね。ライダー、とかではないのです。
(細かいことも話したものかと少し考えたが、そこまで説明することもないだろう)
(茶化すような自己紹介も、他の異能に出会ったことない頃なら声が震えまるで様にならなかっただろう)
面倒な……もとい、難しい質問であられますね。
前にも異形を狩る方に会ったことがあります。その時は元々異形であるからと……
異形という存在が害悪という理由で彼らを散々いたぶられたものなのです。
(余り思い出したくない記憶だった。そして今回を、その二の舞とするわけにはいかない)
私たちは向こうから仕掛けてこない限り、手を下しすことはありません。
ただの異形のように、害のある存在ではないのですよ。
……で、あるのに……攻撃を加えようというのは。
とっても迷惑だと思います。
(漫然としたような視線が、少しだけ凛としたものになる)
つまりお答は、その本質を量るべきといったところでしょうか。
見た所、あなたはそれを実行なさっているように見えますが?
>>132 (しばらく、女は少女の自己紹介を聞いていた。
「改造人間」という言葉に僅かに反応するも、それでも彼女の言葉をただ黙って聞く)
―――「で、あるのに攻撃を加えようというのは、迷惑」でありますか。
(しばらくして、楽しそうに目を細めた。その言葉がひどく、おかしいとでもいうように)
……お分かりでは、ないのですね。
そもそも、異形とは異質なる存在足るから「異」と呼ばれているのでしょうに。
それの存在を正当に語る言葉など、目の血走った“異形狩り”の前に通じるわけもありません。
貴方の扱うそれも、誰かの目に映ったら「異」になるかもしれぬ、のに。
一目みただけで、その害悪たるかたらぬか、分かるわけもないでしょう。
自覚なさってください。
貴方は、“そういう誤解をされかねぬもの”を振るっているのだと、いうことは。
―――貴方を襲った異形狩りにとって、もしや貴方のお仲間の存在が、迷惑だったかもしれない。
貴方にとってお友達であろうと、傍がそれをどうみるのか。
それも分からずに、貴方の正当性を主張なされるは……あまりにも貴方にとって良くないことのはずです。
(目の前の幼い少女の凛とした声に負けぬように、だろうか。
女も静かに声を響かせた――ものの、手に持っていたその刀はゆっくりと納め、
しまいにはかちんっ、という音がして鞘に刀身がすっかりおおわれた)
……少なくとも次に会う異形を狩ることを生業とするものが、
私のようにすんなり刃をしまうとは、限らぬのでありますから――自己紹介が、遅れました。
(とくに表情も宿さぬままに、空をみあげる。
綺麗に月が出ていて、その光が目の前の幼げな少女をより神秘的に見せているような気がした)
この街の異形狩りで担当させていただいております、媛名葵と申します。
高等部所属の三年生です。
(ともかく、この女はすっかりと戦闘態勢を解いたらしい。それを示すように、何も持たない手をひらひらと振った)
……。
(説教のような、それでいて軽くいなすような女の話に、僅かに眉を顰めた)
存在するだけで誤解されては、存在してる側はたまったものじゃないですね。
……私と彼らは最早切り離せぬ関係、ですから。
彼らを否定されて、私に生きる術はない……というのはそんなに冗談ではないのです。
否定されては、困り、ます……。
(存在を責められるような口ぶりに、どことなく虚ろな眼へと歪みゆく)
(そういえば、ここに来る前に向けられた否定の意は仲間よりも自分の方が多かったかもしれない)
(思い出したように、顔を僅かに俯けた)
すみません。
思慮が足りなかった、のですね……。……やはり世界は広い、というのは大げさですが。
(相も変わらないぼやけた言葉も、その顔色もどこか消え入りそうで)
(刀を仕舞ったこと、それを少なくとも彼女に敵意は無いことと理解する)
(特別なことがなければ自分にとってはそれだけで十分だった)
媛名さん、ですね。よろしくお願いします。
担当と言いますと。そのような部署があるのですね……?
(どうやらどこかには異形を狩ることを役目とする、組織か何かがあるようだ)
(自分よりも、異形と間違われる可能性のある男への心配が優先されてしまうのは
悪い癖か何かなのだろうか)
(ともあれ、どうも自分は己のことを考えなさすぎるのだなと考える)
>>134 ええ、たまったものではありません。
それでも、私たちはその力を“使って”しまっているのですから。
封印して、誰の目にも晒さなければ、かような誤解とて生まれません。
……すんなりと万人に認めていただけるような世の中、たれば、誰も苦労はしません。
―――幾度、否定をされたかは存じません。
ですけれど、貴方を襲うものとて自分の身を案じるので精一杯です。
(この女は狩りに関しては容赦がない。
自分が正しいと思ったことはなんでもスッパリと言ってのける、それが必要であると思ったなら)
でも、別に、貴方に存在するなと言っていたわけではなく、貴方を憎悪していたわけでもない。
……ただのすれ違いの誤解です。 そうして、誤解ならいつかは必ず解けるでしょう?
(刀を再び取り、竹刀袋のなかに入れていく。
多少、語調を和らげたのは言いたいこと言ったあとに、少し言い過ぎたと後悔したからだろうか)
(まあそれは、この女のあまり表情を宿さぬ顔からは、判別できそうなものではなかったけれど)
……そう、ですね。
立ち話もなんてでありましょう――それに、どうにも、初対面にしては口もすぎました。
(表情を暗くした彼女に、その漆黒の目をむけて。
竹刀袋を後ろに背負うようにしながら、少し思案するように指先を顎にやる)
近くの河原なら、人気も少ないでしょうか―――お時間、あられますか?
自動販売機のジュースをひとつ飲み終えるくらいの……もちろん、無理にとは申しません。
もう、こんな時間でも、ありますし……
一緒にジュースを飲む相手を選ぶくらい、誰にも許された権利で、ありますから。
(そんな風な言葉は、、気が進まなかったり時間がなかったするなら
遠慮なく言ってほしいというのを、遠まわしにしたものだった)
(ぼうっと、言葉を紡ぎ続ける彼女を見ながら)
なんと言うのも、私が言うのはおこがましい気がしますね。
誤解の塊のような存在ですから……あちこち、苦労が絶えないものです。
それを疎かにする程愚鈍のつもりはない、と思いたいのです。
(語調が和らぎつつある調子に、気を遣ってくれているのだと僅かに察する)
いえ、余りお気になさらず。大体は私の不始末なのですから。
時間……ですか? 私も結構暇を持て余していますから、構わないのです。
ジュース一つくらいに限らない時間もありますし。
(彼女の口ぶりからは、遠慮して辞退しても構わないという意が読みとれた)
(もちろんそんなつもりはない。断る理由も時間も、特にない)
(今日も家には自分一人しか残っていない日でもあることだ)
というわけで……お付き合い、させて頂くのです。
>>136 ……それは、実に重畳であります。
(申し出を受けてくれたひのわの言葉に、ようやく女は僅かに表情をゆるめた。
このところ、“傷つけてばかり”だからこの女も無意識に過敏になっていたのかもしれない)
(とはいえ、こんな小さな女の子がこんな夜に出歩いていて―――
まあ、家の近くまで送っていけばいいか、なんて結構短絡な思考をもって、前へ歩きだす)
(薄暗い河川敷が下に見える。
その上の土手の通りは、暗くなってきたからかやはり人気も少ないようだ)
(ベンチの近くにある自動販売機の前で立ち止まる。
夏仕様の内容がならんだそれを見ながら、その女は首をかしげた)
……ええっと、炭酸がだめ、とかあられますか?
オレンジジュース好き、とか、好みがありましたら何でも仰ってください。
そこのベンチに座っていていただければ、ジュース、持ってゆきますから。
もし、不審者に絡まれたら大声を出してください。お助けに参ります。
(薄暗いその先にある、ベンチを指差す)
(街灯のいくつか灯っているとはいえ、夏だから変な人でも湧くかもしれない、と付け加えて)
【と、ついつい長引くような展開にもっていってしまっておりますけれど、
卯月さんの方、お時間大丈夫でありますか?楽しませてもらっていると、いつもすっかりと、忘れがち、で……っ(頭下げ)】
(薄暗い河原も、頼りない街頭にも見慣れたものだ)
(とまあ、中学生の身分でそういう感覚であるのは問題なのだろうが)
そう、ですね……コーヒーや滋養剤の類でなければどれでも構わないのです。
(誰が来ようが来るまいが光を発する自販機を見上げ)
(平常の口調なのに眠そうな言葉で答える)
すみません。お手数、おかけするのです。
(丁重に頭を下げ、言葉に甘えさせて貰った)
怪しい人が来ても、私なら……
……いえ。助けをお借りさせて頂きます。
(ほんの僅かな微笑と共に首を傾けた)
(恐らくは助けを呼ぶより、ポケットに潜む者が追い立てるのが先になるだろうが)
【こちらはまだまだ時間ありますよ。長引くのも想定の内、なのです】
>>138 ……使わぬなら、使わぬ方がいいでしょう?
その子たちの労力を、考えた時にも――大切で、あるのであれば。
(手に二つほど缶ジュースを持って帰ってきながら、そんな言葉を吐きだす。
差し迫った身の危険ならまだしも、もし自分が払える程度のそれであるなら、と)
ということで、結構悩んだすえに
オレンジジュースが目について離れなくなってしまったので、それに致しました。
……でもこう、つぶつぶが入っているのって、美味しいのですが
つぶつぶが最終的にでてこなくって、困ったり――と、かような話ではありませんでした。
(彼女の隣に腰掛けて、缶ジュースを渡しながら小首をかしげる。
脱線したことにきちんと気付いたあらしく、改めてひのわの方を見た)
(銀色の髪は、光に照らされてまるで綺羅のように輝いて見えた。
幼くもきちんと整った顔立ち。そういえば、「改造人間」だなんて名乗っていたことも、思いだす)
部署というより――私が属しているのは、異形を狩る組織です。
この街を担当、というのは……ただたんに、この街の異形の活動が騒がしいので寄こされただけ。
一応、組織と銘打ってはおりますが……まあ、狩り人の集まりと言いますか、そんな感じで。
……貴方は、改造人間と、名乗られました、ね。
―――卯月ひのわさん。
(「卯月」という名を頭のなかで検索にかけながら、また小さく首をかしげた)
【十全でありました。なれば、時間のときはいつでも仰られてくださいませ。
あと、展開等にも要望があれば何なりと……それでは、もうしばし宜しくお願い致します】
ええ。そう……なのです。
(ジュースを持って来た媛名を微笑で迎え)
(その一つを受け取って何となくまじまじと見つめてみる)
大丈夫です。オレンジジュースは好きですから。
しかし、つぶつぶを飲むのは初めてなのです。
成程。組織……ですか。
今一つ実感が沸きませんが、言われてみればあってもおかしくありませんね。
ふむ……色々、気にする必要がありそうなのです。
(ふと、自分の事を尋ねられて少しだけきょとんとする)
改造人間……まあ、そういう言葉以外で端的に表しにくかったものでして。
その道については余り教えられる機会がありませんでしたから、
この力をどうやって埋め込まれたものかについてはさっぱり理解が及びません。
(ちら、と傍らのトランクを見やる。本当にあの時は、眠って次に気がついたらこの身体で殆ど説明は無かった)
(名前を改めて口に出され、それを値踏みするような様子に)
(ひょっとしたら彼女は自分の父のことを知っているのかもしれないと考えた)
>>140 ……教えられていない。
そうして、埋め込まれた―――さきほどのように、その「お人形」を操る力、を。
(オレンジジュースの缶をあけて、一つ口に含む。
キンッと冷えたそれは、少し火照っていた思考を冷静にさせてくれる気がした)
貴方のお力はそのお人形を操る力と、
さっきの氷塊などを操る力、であると、認識致しましても宜しいでしょうか。
もしも、間違い等ありますれば、ご訂正願います。
(ちらりとひのわがみやったトランクに目をむける。
もしかして、その中には先ほどのファンシーな「お人形」が沢山入ってでも、いるのだろうか)
あと、不躾だとは思うのですけれど……。
その、埋め込んだというのはもしかして――貴方の、ご家族、であられますか?
(「卯月」という名前を頭の中で検索にかけた結果、引っかかった一つのワード。
自分も詳しいことを知っているわけではないけれど、
異能を埋め込むこともできるほど、確かに高度な技量を持っていると噂に聞いた男の姓も確か――)
(そっと、缶を口につけた。初めて飲んだ粒入りジュースは、それほど悪くもない喉越しで)
(自分の言葉を繰り返し、その意味を推し量る様子を見つめる)
そうですね。正確には異形を人形に換えて操る力。
そして氷を操る力、の二つです。
……そういえば、さっきの彼を変えておくのを忘れてましたね。
(異形の骸はその内に消え去るから、今から起こすのも不可能だろうか)
……はい。
(少し躊躇う様子を見せたが、今更隠すことも無いと考える)
父です。……その様子ではご存じなのですね?
そこまで高名な科学者ではないようなのですが、知られるところでは知られてるようで。
(卯月不動――研究浸りの実の父。父親らしい一面が、無いことにはないのだが)
(個人的には好印象は無いが、今更憎んでいるわけでもない)
>>142 ……あのタイプは風化しやすいですから。
もう、世間様にご迷惑にならない塵となって、空気中におられるかと。
(彼女の力をきいて、納得がいった。
だからあの時、彼女は異形の亡骸に触れようとしていたのだ――と)
(しかしながら、目を見張るほどの統制力だと思う。
しかも、二体も――と思っている自分が、御する能力の程を詳しく知るわけでもないけれど)
それらを、貴方はお父様に、埋め込まれた、と。
(そして、仮説が真実に変わった。
夜の世界で仕入れた情報のなかに会った名前「卯月不動」の娘だと、彼女は言った)
お名前だけは、存じ上げております。
私が、貴方のお父様が知られているような世界寄りの人間で、あることもあって。
――そう、ですか。「卯月不動」さんの、娘さん。
(彼女がその異能を実の父に埋め込まれたことを、どう思うのかは知らない。
だけれど、研究熱心ときく例の男性が父たれば――こんな小さな子が、
夜歩きを許されている理由も、なんとなく分かる気がして)
……卯月、さん。
(ちらちらと光る灯りを見つめながら、また一口ジュースを口に運んだ)
もし、宜しかったら――貴方の大切なかた、少し、私に紹介していただけませんか?
(それから、次に口にした言葉は、実に突拍子もないものだったけれど)
考えてみても不思議な存在であるのですね。
幾人もの人たちが、彼らに躍起になるのもそうおかしいことではないのです。
そう、なりますね。詳しいことは聞かされていませんが。
何でも私が一番具合が良いとかどうとか……だ、そうです。
(初めてそのことを聞いた時、自分はどんな感情を得ただろうか)
(そういえばあの日までの自分は、もう少し爛漫だったような気もした)
そう、ですか。
研究者の娘という立場ではありますが、そんなに頭が良い方ではないのですがね。
(今頃も、やはり研究所で熱を入れているに違いはあるまい)
(異形に纏わる研究へ特にお熱だから、それを狩る存在が知っていたのもおかしくはないか)
はい。なんでしょう。
(ぽつりと掛けられた呼び声に、漠とした声で返し)
……私の、大切な人を……ですか?
(その言葉に少しだけ驚いたような顔を見せ)
(少しだけ首をかしげると、傍らのトランクを引き寄せる)
ご覧になりますか? ……少し、ショッキングですけども。
(その中身を僅かに開こうとしてみせる)
>>144 (実の父親に、具合が良いと言われたその気分――自分にはきちんと察することができない。
でも、決して心地が良いものではないだろうというのは分かって、複雑な気分になった)
(カゾク、というものは色々な形があるものなのだな、と。
血のつながりを持つ家族を知らない女は、そうも思う)
(なんだかとても、銀色の髪を持つ小さな身体が、儚いものに見えた)
はい、是非とも。
ショッキングな映像には、仕事柄いささか慣れている方ですし、
もし、今度お会いしたとき、確認より先に手が出ては困るので――特徴くらい、記憶を、と。
(そうやって髪をかきあげた女が口にしたことが、本当の理由かどうかは知れない。
けれど、ひのわが引き寄せたトランクを覗き込む彼女の、「見る」という言葉は本気らしく)
……もちろん、不都合なければ、ですけれど。
(それからもう一度ひのわの方に視線を戻して、右にゆっくりと首をかしげた)
そうですね。むしろある意味、壮観……かもしれません。
それでは……どうぞ。
(彼女の意志を確認した上で、トランクをゆっくりと開いた)
(そこに眠る、少し不気味なキーホルダー達の数は既に60にも昇る)
……で、実体化してあげるとこうなるのです。
(その中から二体ほど手に取り、軽く目の前に放ってやる)
(淡い光と共に小鼠型と、毛玉型の小さな二体の仲間が現れた)
(小さな体躯で、仮に誰かが通りすがっても気づかれはしないだろうが、
一応手元に呼び寄せてやる)
と、まあ。こんな子達なわけであるのですよ。
もちろん種族によって姿は違いますが。
見た感じの材質……でしょうか、そういったものは大差ないと思います。
(両手の中で二匹は大人しく、自分を見つめる存在と視線を交わす)
>>146 ………。
(じゃらじゃらと埋め尽くされているキーホルダーに思わず言葉を失った。
なるほど、確かにひのわの言うとおり「壮観」であると、そう思った)
(それから、目の前に放られて、実体化するキーホルダーを見てまた目を見開く)
……幾度も、異能の方の能力は目にしてきましたが、
電撃を扱うにしろ、無呼吸の世界を動くにしろ、物体を回転させるにしろ。
異能の方々の扱う能力には、驚かされてしまうばかりです。
(ひょいひょい、と近寄ってくる二体の「元異形」に目をやりながら、嘆息する。
少し不気味なれどデフォルメちっくで元のグロテスクさもきっと和らいでいるのだろう)
(そんなことを思いながら、指先を伸ばしてみる)
自我とか、あるのですね。
それでも、貴方は御されている……なれば、暴走については幾分安心していいでしょうか。
貴方、食費とかかからないのですか?
(そんな風に呟きながら、目の前にちっこいのに声をかけてみて)
私も少なからずですが、異能の方には色々出会って来ました。
……そう。色々おられるのですね。
結界を操る方や、鎧に身を包む方……
一見ナイフと己の肉体だけで戦ってるように見える方もいらっしゃいましたが、
あの方も恐らく何かあるのでしょうね。今度逢えたら伺ってみましょうか。
(そう言えばその男が、自分に似てる高身長の女性がいると言っていた)
(もしかしたら彼女こそがそうなのかもしれないと思いつつ、ぼんやり見つめてみたりなど)
ええ、ある程度は。動物に似ているかもしれないのです。
私が制御中に死にでもしない限りは、暴走については大丈夫でしょう。
(手を伸ばす彼女に敵意が無いことを理解した二匹の小さな仲間は、
ぷるぷると動きながらも問いに答えるようなそぶりをみせ)
(ほほえましさに目線を緩めた)
そう、ですね。微弱ながらですが……彼らの食料は私の力ですよ。
魔力のようなもの、と解釈して下さって問題ありません。
>>148 なるほど。なれば、むしろ暴走を憂うのであれば、
私は卯月さんをお守りした方がよい、ということでありましょうか。
……まかり間違って貴方を手にかけた方が、よほど大惨事、ということ。
(自分に言い聞かせるように、そう呟く。
異形狩りとして自らは先走ってしまう部分が全くないとは思っていないから)
(しかしながら、自分の指先の前でぷるぷると動く二匹はなかなか愛嬌があって
そんな真剣なことを考える最中であったけれど、思わずきゅんっとしてしまった)
こう、しばらく眺めていると愛らしいですね。憎めない感じです。
貴方のお力を餌に……彼らは動いておられる、と。
実質、相互扶助的な関係であられるので―――。
(そんなこんなですっかり目の前の二匹に心を奪われていたのだけれど、
少し前にひのわが口にした言葉が、微妙に彼女の心にひっかかっていたようで)
……あの、先ほど、ナイフと己の肉体だけで戦う方、と仰られましたか?
(急に話を戻して、顔をあげる。ぼんやりとこちらを見つめる、ひのわと目が合った)
実際に死に瀕したことが無いので、どうなるかは分かりませんが。
ひょっとしたら、トランクの中身が大暴走……かもしれません。
そんな事態を呼び寄せるつもりは、ないのですがね。
(小動物らしい姿を見せる彼らに、媛名もどこか感じるものがあってくれたようで)
(まるで下の兄弟が気に入られたことを喜ぶかのように微笑んだ)
もう彼らは、悪い子ではないのですよ。
持ちつ持たれつ……仲良くやっております。
……はい?
(ふと、何となく例に挙げた一人のことを尋ねられ)
ええ、確か。郡さん……という方でしたが、ひょっとしてご存じでしたか?
(と、そこまで言ってから彼女の顔色を伺い、かつデジャヴのようなものを感じて)
(先日、恩人のことを通りすがりの女子生徒に尋ねた時のことを思い出した)
(とにかく、ある程度を察したらしく一言)
……世界、狭すぎなのです。
>>150 私としても、かような事態が起こらぬことを祈るばかりです。
せっかくとわずかに警戒心を解いていただけた彼らを手にかけるのも、ですし。
……何より、貴方がかような状況になることは、好ましいことではありませんから。
(彼女はもしもそうなったら暴走した異形を迷わず全て手にかけるだろう。
それでも、彼女にとっても“好ましくない”ことは、確かに“好ましくない”のだ)
―――相互協力関係、いい言葉であります。
(なんて言ってられたのも、彼女の口から「郡」の苗字が出るまでの話。
いくらかきょとん、としたような様相をみせてから、ひのわの言葉にしっかりと頷く)
本当に、世界って狭いもの、であります。
あの方の、お知り合いであられましたか――全く、手にかけていたら私が怒られるところでした。
……って、あの、その、何でありますか。
(何となく察したようなそんなひのわの様子をみて、女はたじろいだように問う。
彼女が一体何を察したのか、この女には検討もつかない上に何だかちょっと居心地が悪くて)
結界を、という方は存じ上げませんが――鎧をまとう、というニュアンスには少々心当たりも。
(別に知ってるのは彼だけではないのだ、というアピールをする言葉を無意識に紡いでしまう)
いい言葉……ふふ、まったくもってその通りなのです。
媛名さんとも、これからも仲良くしていければとても嬉しいのですよ?
(何かを窺うように、首を傾けてみせる)
……やはり、ですか。
(考えた通り……彼と彼女は知り合いだったのだ)
ですが私の場合、あなたの考えるそれより狭いと言いますか……いえ何でも。
ふふ。怒られる、ですか。確かにそのような感じの方でした。
まあ一緒に異形を帰り討ちにしてみたりしたことがありまして
ちなみにこちらが実は、その時倒して仲間にした一匹なのですがね。
(小鼠の方を指し示す。当時はかなりの体躯があったのだが)
(ちなみに当の本人は何か深層に記憶が残っていたのが、
彼の話題になってから次第に震え初めていた)
……ふふ。神経衰弱、ツーペア達成なのです。
(先ほどまでの大人びた雰囲気とは違った、慌てふためく様子を見てからかうように微笑)
(その様子で何となくまた深みに気づいた気がした。その感情の知識が少ないからか、遠慮がやや無さげ)
私、とても仲の好さそうな男女の方に出会いやすかったりするのでしょうか。
ふむ……蚊帳の外にばかりいることになってしまいました。
(冗談っぽい口調で、顔に浮かぶ無表情さがどこかうさんくさくなっている)
その方が迫水さん、であれば。そちらもご存じでしたということになりますね。
(先日出会った女子生徒の反応からして……ある種、その人と彼は。郡と媛名とものと似たような関係か)
(なんとなく面白くない気がした。蚊帳の外にいるような感覚だから、だろうか)
>>152 おや。私は、異形以外には優しい先輩であると専らの噂ですのに。
(こっちを窺うようなひのわに、この女も飄々とそんな言葉を返す。
ちなみにそんな噂なんてもちろん立っていないことは、言うまでもない)
例えるなら、熱血バカ、でありましたでしょう?
なれば、震えていらっしゃるこの子は――あれには、会いたがらぬのでしょうか。
(次第に震え始めた子鼠の頭を撫でながら、ちゃんと記憶もあるのだと嘆息する)
(しかしながら、「ツーペア達成」なんていう言葉に、吐きだした息を今度は小さく吸ってしまうハメになる)
……仲は良いと思います。異形を狩るような仲ですから。
ですけれど――そうで、ありますね。
(もし、自分との関係が何かと問われたら『彼』は何と答えるだろうか。
何となくであるけれど「恋人」だとは言わない気がして――ちょっと面白くないけれど、納得はした)
(「恋人」なんて関係を名乗ってもいいものか、自身も分からない気がしたから)
あの方にもし、「媛名葵との関係は何ですか」と尋ねたら……
きっと甘い関係として表現はなされぬと思います。外れたらケーキ奢って差し上げます。
たぶん、「先輩と後輩」だと仰るのではないかと……今度、尋ねてみてください。
(そんな風に冗談まじりで、少し寂しそうに言葉をしめてみせる。
何だか分からなかったけれど、心の奥がじりっとした)
……ええ、迫水さん。
そういうわけで、実に世界は狭いことが判明であります―――さて、と。
(空になった空き缶。ゆっくりと立ち上がって時計を見れば、
缶ジュース一本で潰すにはあまりにも長い時間が、経過しているようであった)
――このたび、初めてお会いした私と貴方の関係は、「何」と示せそうですか?
(そんな言葉をかけて、竹刀袋を手に取る。少しだけ冗談めかして笑いながら)
優しい先輩との噂だったのですね。
初耳でしたが……なれば、これから更に広めた方が良いでしょうか。
(飄々とした軽口にまた、こちらも軽口で返してみたりする)
熱血……何か納得してしまいました。
(合点が行ったようにポンと手を叩いてみた)
……あ、失礼だったでしょうか?
ふむ、成程……なんともまあ、色々納得なのです。
しかしケーキは魅力的ですね。こないだ美味と評判の店の噂を聞いて……
……問い詰めてみたら意外と、だったりするかもしれません。
(くふ、と変な薄い笑が漏れた。本当にケーキ目当てなのか、それともか)
ふむ……。
(彼女の問いに、少しだけ考えるふりをして)
そうです、ね。最初は険悪でもありましたけども。
……今では仲が良いと言える関係と言いたいものです。
先輩であられる貴女をこう表現するのもあれ、なのですが……
……おともだち……と言えるような関係になれたら嬉しいです。
(荷物に手をかけた彼女を観て、二匹をキーホルダーに戻しトランクに眠らせてやる)
【もうそろそろ〆に入りましょうか?】
>>154 いいえ、別に失礼もなにも――実質バカでありますから。
まあ、半分褒め言葉ですけれど。
(この物言いほど失礼なことはないだろう、という物言いだが、
この女の預かり知らぬところで、あちらも胸がうんぬん言っていたのならお相子だろうか)
………ええ、評判のケーキだろうが、バイキングだろうが二言なく。
(くふ、と薄い笑いを零す彼女に目を細めてみせる。
変な約束をしたものだとも思ったが、興味があるのもまた事実だった)
……ええ、承りました。
今後、貴方が広めてくださる噂によると、異形以外には優しい先輩ですから。
その言葉、受け取らぬわけには、参りません。
(おともだち、と聞くと、何だかこの女自身も嬉しそうだった。
この女にとっても「おともだち」は実質二人目――どんなにクラスの人間と出かけたりしても、
彼女にとって、彼らはずっと「クラスの方」でしかないのであったから)
なれば、おともだちと呼べる関係になりますよう……今後ともよろしくお願い致します。
(そういって竹刀袋を後ろに背負ったまま、頭を下げての一礼)
じゃあ、ここまで振りまわしたお詫びといっては何ですけれど……お家前まで。
また、変なのに絡まれても、こまりましょう?
【はい、私の方はこのあたりか、次で〆られたらなと思っております】
ふふ、その言葉。覚えておいて下さい。
あそこのチョコレートケーキは必ずや。
(真意が量りにくい顔で、にやりと口元を吊り上げた)
受け取って頂けるのであれば、幸いなのです。
ええ。……今後ともよろしくお願いするのですよ、媛名さん。
(とぼけた口調は、今回ばかりはどこか弾んだようで)
(心なしか嬉しそうな表情が垣間見えたようにも見える)
あ、はい。それではお願いするのです。
……くふ。
(トランクに手をかけ、立ちあがった)
【ではこの次で〆、ですね】
こちらこそ。末永くお付き合いいただければ幸いと存じます。
……くふっ、て。
そうやってお笑いになるの、癖なのであられますか?
(小さな身体でくふ、と笑う彼女をみてこちらまでつられたように笑う。
そして、トランクに手をかけた彼女をきちんと見定めると、足を進めた)
(暗がりの道を、二人で歩いていく。
人通りの少なかった場所から、少しは人気のある場所を選んで進んで行った)
(小さな身体と、まるで空の星葛みたいな銀色の髪が闇に溶けるのを見ながら、
彼女の現状を考えて、何だか複雑な気持ちになった――でも、その感情は言葉にできない)
(もし、自分が同じ立場だったら――≪当主≫に「お前が一番具合がいい」と言われたら。
きっと自分は、自分なら――そう思ってから、出た答えに自嘲するように一人小さく笑った)
……っと、ゆっくり、歩きますね。
身長的に歩幅の差とか、ありますものね……。
(可憐な銀の少女に、そんな風に要らぬ言葉をかけながら。
まかり間違って、道を知っている彼女を闇の中に置いてきてしまわぬよう、
きちんと歩調を合わせて道を進むのだった)
【では、こちらはこれで〆……になります】
【かような時間までとっても楽しいロールを誠にありがとうございました。
中盤の誤字脱字、急に激しくってすみませんっ……ですけれど、本当に楽しませていただいた限り、です(一礼)】
【また、機会などありましたら――宜しければ、その時も宜しくお願い致します】
くふ……そう、かもしれないのです。
(二人で微笑みながら、夜の闇に足を進める)
(ふと、彼女の不思議な横顔を見て)
(何か彼女にも、込み入った事情でもあるような気がした)
(それを訪ねることは当然ながら憚られる)
……大丈夫なのですよ。
(新しく出来た、友好な関係に目を細めつつ)
(何かあったとしたら、自分も彼女に何かしてあげたいなとぼんやり考えた)
【こちらこそ、お疲れさまでした】
【楽しいロールが出来て何より、なのです。いつかまた宜しくお願いしますね】
【はい、それでは今夜はこんな時間まで……誠にお疲れさまでした。
どうぞお体の方、労わってやってくださいませ。それでは、お休みなさい、卯月さん】
【ありがとうございました。スレをお返しいたします】
【兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M とのロールに使用する!】
【…俺は別に弟でも(削除されました)】
>>160 本スレ
>>339から
……………。
(静かに息を吐く彼を見て、少しだけ申し訳なく思った。
彼は自ら歩みよろうとしていたのに、それを拒絶したのだから)
(しかし、それでいいんだと自分に言い聞かせる。
もうあの人以外の、誰の手を取るつもりもない)
人捜し?
(オウム返しに答えながら、渡された写真を覗き見る)
(そこに移っていたのは、よく知った顔。沈みかけた自分に、
何度も優しい言葉をかけてくれた、紅い髪をした学園の先輩)
(ズキリ、と胸が痛んだ。恐らく、彼が拓兎先輩を探す理由は、いいことではない気がした)
(そして―――――予感は的中する)
……………ああ。
(深く、深く息を吐いた)
(想像していたより、ショックは少なかった。
『もう自分は戻れない』。そう言っていた彼の気持ちが、今の自分はよく分かる)
(あの人も、自分と同じく精神に酷く傷を負った。
そしてそこに差し伸べられたのは、果たして悪魔のような冷たい手だったのだろうか)
(今の自分も、一歩間違えればそうなりかねない。
明日には、彼と同じく狂気の道へと堕落してしまうかもしれない)
(――――止めよう。今は『公』だ。私情を考えるのは、後にする)
(小さく首を振ると、改めて顔を上げ言葉を紡いだ)
………事件はともかく、その人間なら知っている。
紅裂拓兎、同学園在学高等部二年。…他に何か、質問は。
(感情をことさら消したような、冷たい瞳で彼を見上げ
抑揚を失った平坦な声で、返答をした)
【ふふ…本気にしちゃいますよ?ただ、それで他の人の胸に手を伸ばしたら
もう片腕も切り落とす(ry】
【お待たせしました。スレをお借りしますね】
【それでは今夜も、よろしくお願いします、紫先輩】
……ふん?
(長く、深い溜息。ぷるぷると振った首)
(機械のような応対の中で、その行動は際だって感情的に見えた)
…知っている、か。
同学年、なんだよなぁ……やっぱり。まぁ、学校でコトを起こす訳にも行かんし、
お互い気付いてないのはかえって好都合とも言えるんだが。
(呟きながら頬を掻いた。果たしてあの狂人もまたそう思っているかは、自分の知った所ではないが)
(そんな自分を見上げるのは、ガラス球のような、透き通った冷たい瞳)
(あまり好きじゃない、そういうの)
じゃあ、その"知っている"の中身を教えてくれないか?
(廃れた壁に背中を預け、瞳を閉じて、腕を組む)
こちらとしては、そいつを"処理"するにあたって、少なくとも人のいない、可能なら夜に行動を起こしたい。
…学校なら接触も容易なんだろうがな。まあそれは抜きとして、どこか高確率で接触を図れる場所はないかどうか。
それと……そうだな。
(ゆっくりと片方の瞼を開き、晶を見遣り)
一応、お前と奴の関係も教えて貰って構わないか?
………以前の協力者は、コイツに悪からぬ感情を抱いていたらしくてな。念のため、訊いておきたい。
俺にしちゃただの狂人、討つべき外道だが、まだまだ他の側面もあるように思えてな?
【では、改めてよろしく頼むぜ】
【時間は…一時くらいまでは大丈夫そうだ。まあ、無理そうだったら遠慮無く言ってくれ】
>>162 それは、分からない。
学園の外で遭遇したのは一度のみ、それも偶然の出会いだ。
学校でならともかく、他に知る場所はない。
(機械のように、淡々と呟く。あの先輩に対して、不利な情報になろうとも)
(何故なら、彼はきっとそれを非難しない。むしろ望むだろう。
自らの罪を背負い、堕落しながら罰を望んでいるのであろう彼には)
(もし殺し合う時は、せめて苦しまぬように。
最後に安楽の表情を浮かべながら、逝って欲しいと願うだけだ)
(と、目の前の青年の言葉に、少し聞き咎めるべきものがあった)
…事象だけで述べるならば、ただ二回遭遇しただけの先輩だ。
けれど、抱くものはその人と同じだ。………あの人は、先輩であり教師だった。
(体育館裏での、初めての出会い。ひたすらに牙を剥き続けていた自分を諭し、
しかしそれだけでは幸せになれない、と道を見せてくれたあの人)
(夜の空き地での、二度めの出会い。傷心し、ただ異形を殺すことに
そのベクトルを向けた自分を戒め、道を示してくれたあの人)
(ところが、今の自分はどうだろう。あの人の努力を水泡に帰させ、
彼と同じ道を歩みかけている。理解していたが、本当に、最低だ)
(だがそれよりも、気になる言葉が一つ)
………以前の協力者、と言ったな。
その人も、警察の関係者なのか?
……そうか。
(少しだけ、落胆。そう簡単に尻尾を掴めるとは思っていなかったが)
(タガが外れた人間を追うのは、戦うよりも難しい。本当はもっと組織から支援して欲しい物だが)
…先輩であり、教師。
(先輩、教師。そのどちらにも抱いて然る感情は……尊敬)
(知らず、舌打ちしてしまう。忌々しい)
……素直に話してくれて結構。下手に隠されるとかえって疑わしくなるからな。
で、あの狂人から何を教わった? 殺人の技術か、心構えか何かか?
それにしてはお前の動きは妙にシステマチックだが。
(……何も、本気でそう思っている訳ではない)
(しかし、その関係は可能な限り明白にしなければ。いざという時に後ろから撃たれたりしてはたまらない)
(そのためには、この少年があの狂人をどのように思っているか、正しく認識する必要がある)
ん? ああ…違う。民間の、きわめて個人的な協力者だよ。
(視線を少しだけ、横に落とす。性格や雰囲気こそ違えど、この日本では目立ちすぎるくらい、
大切な人間に似た容姿を持つあの少女)
民間……というのも正確ではないかもしれないな。バックについているのはそれこそ国家レベルかもしれないし。
ま、そいつは女だがな。それに、持ってる感情は、尊敬…というよりもやや色めいているように思えたが。
(口にして、ふ、と息をつく。あの男、案外自分と似通った所があるのかもしれない)
>>164 おおよそ、あなたが理解できそうなものではない。
先程自分でも言っていただろう、狂人以外の側面があると。
ただそれだけだ。
(その内容は気安く話せるものではないし、容易く話すべきものでもない)
(そして語ったとしても、すぐには飲み込めまい。
同じような出来事に遭遇し、同じような境遇にならなければ)
それでも、殺さなければならない。
異能での殺人は、公的な裁判では裁けない。
だから、僕達が手を下す。そうだろう?
(眼前の男の訝しむような表情を見て、そう問いかける。
情に絆されることなど有り得ない。何故なら、
戦闘は彼が望むものだから。それを自分が否定することはない)
(あの紅い髪の先輩を尊敬しているからこそ、彼の味方をすることはないのだ。
もし逆の立場だったなら、きっと自分に向けて欲しいのは、優しさではなく刃)
…民間人を巻き込んだのか?
(言葉に非難の色が混ざる。仮にその人間が幾ら夜の世界に関わりがあっても、
やはり直接戦闘に必要でない人間を関わらせるのは気が進まない)
(そして―――――女性。色めいた感情。民間人。国家レベルの可能性)
(ほんの少しだけ、拳を握る手に力が入る)
金髪碧眼の、少女。
(呪文を唱えるように、独り言のように、ぼそりと呟いた)
(これで、彼の反応を伺う。願わくば、無反応であればいい)
…その側面を教えて貰いたいんだがな?
(理解できそうもない、というのは、果たして本音か、それとも隠匿の建前か)
俺にも武術の師というのがいるが、その人と戦えと言われたら、さすがに全力を出せる自信がない。
……そして、口頭で言われたことをああそうかと言って頷けるほど、こちらはシステマではないんだ。
更に言うなら、お前がそれほど強い人間にも見えない。
……精神というのは、驚くほど年齢相応に弱い部分がある物なんだぜ?
(軽く苦笑してみせる。かつて自分は、弱さ故に右手首を失った)
(弱くない、という事、強さという物を明確に意識し始めたのは、その後だ。
驚くくらい、人間は、自分の弱さに対して敏感なのである)
あぁ、巻き込んだ…というのも妙な話だ。一つの契約だな。
相互の利益が一致したから、同意の上でそういう契約を結んだんだ。どうのこうのと言われる筋合いはない。
……っふふ。
(笑った。その呟きを耳にして)
(全く、この世界はなんと狭い事だろうか)
何だ、お前も知り合いだったのか? その通り、彼女だよ。
久遠 ゆりか。機械の天使。
俺は彼女の求めに応じる事ができ、彼女もまた俺の求めに応じる事ができた。
だから契約した……同意の上で、な。何か問題があったか?
>>166 僕ならできる。
僕は、あの人の望むものが分かっているから。
あの人が戦いを拒否したり、生きたがり、懺悔の言葉を述べたりしたら、流石に分からない。
けれど、あの人は必ずそんな事をしない。誰かに殺されたがっている、拓兎先輩が。
(もはや憶測を超え、確信の領域で語る。恐らく彼には理解できないだろうが)
(きっと、誰にも理解できない。あの黒髪の剣糸や、
黒色の汚泥の異形などならともかく、純粋に復讐を望むこの青年などには)
(それでいいのだと思う。健全な人間は、そうあるべきではない。
特にあの剣糸などは、そうであれど生きたいと望んでいる。
己の境遇を疎み、罪の重さに耐えかね、その苦しみから逃れることばかり
考えている、愚かで、弱く脆い人間よりかは)
―――――。
(そして一久の返した言葉に、少年はただ、頭を押さえた)
(どうして。よりにもよって、彼女なんだ)
………何て、ことを。
(自分の愛する人が、何人も殺人を犯した犯罪者だと知った、彼女の心の傷はいかほどだろうか)
(そしてそれを犠牲にしてまで、彼女が求めるものが、
この男―――あるいはその組織にあったのか)
(いずれにせよ、夜は知れど闇は知らぬであろう彼女が
この負の争いに巻き込まれるのは、あまりに無残だ)
………望むもの、なぁ。
アレにそんなのがあるのなら俺が教えて欲しいくらいだ。
殺されたがってる? ……なら、とっとと出てきて欲しいが。
それとも、アレにも一応、美学的な物が存在しているのか?
(もし…もしもそういう物があるのなら、もしあの狂人にも、従う正義があるのであれば)
(可能な限りそれを踏み躙り、陵辱し、悲痛で凄惨な死を与えてやりたい)
――望む死など与えるものか。
(怨みに塗れた言葉が、自然と口から零れて落ちた)
……ふん。
(初めて自分に見せた……こちらが見たのではなく、相手が見せた、感情)
知り合いか、あいつと。確かに久遠 ゆりかも紅裂とは親しい様子だったが。
何てこと? ………具体的にどういう事だ、うん?
(垣間見せた感情を踏み台に、さらなる感情を引き出すような、挑発の言葉)
俺と彼女がどういう関係であろうが…とまでは言わないが。
そんなにゆりかに執心だったか? あんな小娘……と言っても、有能なのは確かだが。
…………コレか?
(ふざけたように、小指を立てて見せる)
>>168 …先に言っておくが、僕は対象の処理のみを優先して実行する。
私情でその他の行動をあなたが移ろうとも、僕は迅速に対象を射殺するつもりだ。
(復讐の念にまみれた人間が、どんなに常識から外れた行動を取るのか、よく知っている)
(あまりに残酷で、下劣で、非道な行為も厭わない。
そいつは正に、『化け物』と呼ばれるべき存在になる)
(目の前の彼の為にも、そして復讐されるあの人の為にも、
建て前は有りがちな理由を述べながら、本音はそうとして静かに確認する)
…あなたが紅裂拓兎を殺すために、有益になる情報ではない。
そもそも、それなら本人に訊ねるべきだろう。
(この場で彼女の気持ちを語るのは、あまりに無粋だ。
それにこの青年は、先程から他人の関係を気にする節がある)
(任務に忠実であると言えば聞こえはいいが、個人的には快く思わない。
人と人の関係など、こうして立ち話で簡単に理解できるものではないと捉えているから)
……………?
ああ、確かに約束はした。
公務員の一員として、困った時は力を貸すと。
しかし、やはり彼女は民間人だ。警察の視点からして、争いに巻き込むべきではない。
(立てた小指を見ながら、自分なりの解釈で言葉を紡ぐ)
(何やら彼女は警察に存在を知られたくないと言っていた。
祖国の関係かは知らないが、その点も考慮すれば、リスクが大きい)
ふー……。
(まるでロボットでも相手にしているのでは、と錯覚しそうになる。先程片鱗を見せた感情はどこへやら)
(年頃の少年に銃を持たせる、という時点で、やはり感情はある程度焼いておかねばならないのだろうか
…分かった、分かった。別にそれは構わない。
俺がこの手で殺せるならベストだが、そうでなくとも処理できれば良いんだからな、最低限。
……ま、アレに銃が通用するかはともかくとして、な。
(初めて出会った時に見た、肉を裂く無数の刃、兼、銃弾に対する無数の盾)
(思えばあの時から、接近戦に活路を見出すべく、刀を手に己を打っているのかもしれない)
(意識せず、左手が右の二の腕を撫でていた。あの魔人に対する、切り札)
分かってない、分かっていないな兵部 晶とやら。
こちらにはこちらの価値観があり、お前にはお前の価値観がある。有益か無益か決めるのは俺だ。俺が法律だ。
ちなみに何故奴の対人関係が有益かと言えば…それだけ、人の扱いを考えられるからだ。
信用問題、とも言い換えられるな。
(人間の行動原理は、理性と感情に分割される。半分は理性だが、半分は感情だ)
(その半分を正しく理解する事は、特に多数での戦闘を試みる場合、重要な要素である)
………素直に"教えたくない"と言ってみたらどうだ?
(そしてまた、誘い、挑発の一言)
(もっと感情を発露させてみろ)
(…小指の意味も分からんピュアボーイなのか、無視なのか。判断つけにくいな)
(そう心中で毒づきつつも、晶の主張に軽く頷いてみせ)
公務員が困った民間人を助けるのは当然だろう? …ってか、それ言ったら俺だって民間人だぜ?
そして、お前の言い方を借りるなら"争いに巻き込"まれる事は、彼女の望みだ。
……俺が望ませた、とも言うかな?
>>170 ともかく、あなたが一度彼と戦闘を重ねたというなら
その戦闘の詳細を知りたい。後でデータをS3に送ってくれ。
(S3。即ちspecial assault teamに置ける、Special Service Squad。
その和訳は特殊急襲部隊特務分隊。要するに、組織の略称だ)
(銃弾が効かない可能性を示唆する彼だが、水晶の楯程度なら
戦術次第で破る手段は無数にある。しかし、それ以外の能力をこちらは知らない)
協力関係とは言え、出す情報は互いが各々判断するものだ。
喋りたくない、であなたが納得してくれるのならそう言おう。
(妄執にも似た、この優男の思いを感じ取りながら、半年前の自分を思い出す。
家族を皆殺しにしたアイツを探し求めていた自分も、
このような姿をしていたのだろうか)
(いや、彼はまだまだマトモな方だ。理性も理論も持ち合わせている。
やはり、それだけ彼は大人なのだろう)
あなたは、あなたの組織と契約関係にあるだろう?個人の口約束とは違う。
…しかし、あなたやあなたの組織が彼女をどう扱おうが、基本的にこちらは関わらない。
国家間や個人の責任問題などもあって、彼女と警察は関わりたくない。
あなた達が民間人を起用しようが、あくまでこちらは存じない方向で行くが、構わないな?
(確認するように、問い訊ねる。事実、彼女が望んだなら自分にできることはない)
(唯一あるとしたら、彼女と警察の関係性を切り離すことくらいか)
【すみません、お待たせしています】
【紫先輩、もう一時を周りましたが、お時間は大丈夫ですか?】
情報……な。
(S3の正式名称をぼんやりと頭の中に思い浮かべる……砂糖酢醤油?)
(どちらにせよ、本体とは別に情報や支援を行う部隊なんだおる)
………喋りたくない、なんてな。
(ふざけたように口にしてから、再び真面目な語調に戻り)
それについてはしっかり協力するとも。アレを仕留めるためならば、な。
ああ、ああ、その方が助かるな。
(軽く手をひらひらと振って見せる。同意の意思表示だ)
彼女をどう使おうが存じない、な。言質、取らせて貰ったぜ。
それがそちらの意向という事で構わないな?
さて……と。
(一つ伸びをする。また一つ…有為かどうかは分からないが、新たな情報を得た)
(着々とあの狂人へ近づいているように思える。錯覚でなければ良いのだが)
一応、もしあいつを目撃するような事があったら、俺に連絡してくれ。
組織単位でも勿論だが、個人としてのお願いだ。……少なからず、お前もまたあいつに気に入られているようだしな?
(言いながら、懐から取り出した手帳に電話番号とアドレスを書き、破り渡す)
【ふむ…意外と大丈夫っぽい】
【あと少しだろうし、終わらせてしまおうか。勿論、お前が無理なら遠慮なく言ってくれ】
>>172 それが個人の意志であるならば。
しかし、仮に彼女の意志にそぐわぬことを強制した場合、
それが法律に触れるものならば、あなた達を犯罪者として取り締まる可能性はある。
その点は考慮して置いてほしい。
(破られたメモ帳を受け取り、内容にさっと目を通すと胸ポケットにしまい込んだ)
(後でこちらも送っておく、とそれだけ口にして)
もし可能そうであれば、こちらもその場で暗殺を検討しよう。
それを考慮するのも、やはり彼の戦闘能力を知ってからだろうが。
僕らでも適わない、実力の持ち主であれば。こちらには腕の立つ知り合いがいる。
正確には、そちらも契約を結んだ関係だが。
(ケースを背負い、来た道へと足を向ける。相談すべき事柄はほぼ話終えた)
(静かに歩を進めながら、ふと青年の方を振り向く)
………あなたは何を求めて、あの紅い男を狩ろうとするんだ?
(どうでもいい、些細な問い。それはただの興味本位で)
(彼の妄執がどのような種類のものか、何となく興味が湧いたから)
【ありがとうございます。僕はまだ大丈夫ですよ】
【それでは、僕は次で〆ますね】
意志にそぐわぬ事を強制、か。
(…正直、あの契約も半ば彼女を陥れるような物ではあったのだが)
ま、安心しろ。その辺りは弁えている。
どうせ意志を蹂躙するなら警察にも駆け込めない形で……冗談だよ。
(くつくつと笑うその瞳は、あながち"冗談"とも言い切れない色を浮かべていた)
あぁ、あと。
(壁から背を離し、もう一度小さく伸びをする)
………あまり警察を信用しきらない事だ。
罪を裁く者がいれば、罪を隠す者もいる。法の執行者にとっては、どちらも容易い事だ。
(事実、組織と警察の在り方にはそういう側面もある。犯罪の隠匿)
……お節介だったかな?
(やはり冗談めかした、どこか茶化すような言い方だった)
何を求めて……か?
仲間や自分に与えられた傷の復讐………というのも面白くないな。
(顎に手を当て、軽く唸り)
…いや、しかしそうとしか言いようがない。
復讐したいから復讐する。そうすれば、過去の怨みに少なからずケリがついて、ポジティブになれるようになる。
故の復讐だ。正直言って、秩序を乱す者への罰とか、そういう大義は二の次だな。
納得したか?
【ふむ、ではそちらのレスを見て〆るかどうか決めるとしよう】
>>174 ――――――。
あまり、生真面目な国家権力に対して冗談を言うことは推奨されない。
(ほんの一瞬だけ、鋭く射抜くような殺気を隠そうともせずに、その瞳を捉える。
が、それだけだ。小さく溜め息をつくと、再び前方に視線を戻した)
あなたが、こちらの知らないどんな情報を掴んでいるかは分からない。
が…忠告に、感謝する。
(裏の顔を抜きにすれば、口達者な優男、そんな表現が的確だろう)
(元から、いや、正確にはあの日から。警察など、仲間など信頼していない。
ただ、警察が己を切り捨てることは有り得ない。
自分の他にマトモな戦力などいないS3に、そんな余裕などないからだ)
(彼の言葉は何らかの予言のつもりか?だが、真意を問いただしたところで
徒労に終わってしまうであろうことは、想像に難くない。彼の性格なら、恐らくは)
……………いや、ありがとう。
それではまた後に、紫先輩。
(小さく手を上げながら、振り替えらずに宵闇へと消えていく)
(彼の言葉は、正しい復讐のあり方だ。過去を断ち切るために、
より正しい方向へと、前向きな方向へと自分を導くための行動なんだろう)
(それならば、復讐を果たしたところで心が歪むことはない。
彼、紫一久と共に戦場に赴き、久遠ゆりかの知らぬところで、
紅裂拓兎の望む通りに彼を始末する。これが、最上の結果だろうか――――)
………僕は、何を考えているんだ。
(帰り道の途中、ふと我に返った。どうしてこうも、他人のことを気にかけているんだ)
(もう他人がどうなろうと、知ったことではないと。
自分の手を取ってくれた、あの人のことだけを考えていればいいのに)
(全ては成るようにしか成らない。無駄なことを考えるのは止めだ)
(あの人と共に生きる術を探しながら、適当に異形を狩り続ければいい)
(それでいい。それが正しいんだと、道すがら何度も自分に言い聞かせていった)
【お疲れ様でした。それでは、こちらはこれで〆ました】
【長文長考にお付き合い頂き、ありがとうございました。楽しかったです】
【また今度、お会いしましょう。お休みなさい、紫先輩。ノシ】
【では、区切り良いのでこれで〆としよう】
【二日間も付き合ってくれてありがとう、楽しかったぜ。また機会があったらよろしく頼む】
【では、スレをお返しする。ゆっくり休め】
>>176 【了解しました。それではスレをお返ししますね】
【貸していただき、ありがとうございました】
使わせて戴きます
訂正、空いておりますので以下ご自由にどうぞ
【ロールのため、スレお借りします】
【水鏡さんへ、少し紅茶を片手にお待ちください】
【葛森さん、早すぎです…も、もう一度、使わせていただきますね】
【それでは麦茶を片手にお待ちしておりますね、よろしくお願い致します】
【あと予め、流れでコミカルになってしまったらごめんなさい、煮て食うなり焼いて食うなり、お任せします】
(異形の活躍する時間)
(世間では夜と呼ばれているが、その闇にまぎれて人ではないものたちが動き出している)
(だが、異形とは一種類ではない。人に危害を加えるものもいれば、いないものもいる)
(そして、これらも)
って! 何でみんなして囲みやがりますか!
(数十対のスライムに囲まれている記者が一人)
(言わずもがな、文芸誌同好会のパパラッチこと利香である)
い、いや、やめてって……落ち着いて話そう?口なさそうだけど……。
(だが、我知らずといった感じでスライムたちは近づいていく)
あうう……逃げなきゃ……餌にされて。
(そして、それらは着々と狙っている。彼女を……彼女の持っている原稿や今日のメモを)
うん、殺される……部長に。
(どうやら、紙を食べる異形のようだ)
(一般人には被害はなくとも、彼女には天敵らしい)
【じゃあ、こんな感じでよろしくお願いします】
【とりあえず、コミカルおkな状況を出してみました】
(こんな深夜でも、出前を受け付けている奇特なピザ屋はいる)
(学費の足しに、と部活が終わった後も特別に店長を拝み倒して、深夜便に回してもらったのが、そもそも今夜の間違いらしい)
これって、いつもの…
(特に時間制限に厳しいクレーマーの元に急いで原付バイクを走らせていたが、妖しい気配を感じて)
っちっくしょう…(毒づきながらも気配を辿ってみて)
君、そ、その…危ないから下がっていて?
(ブレーキ音だけは派手に鳴らして駆けつけるピザ宅配ライダーが一人)
(状況を見て取ると、ゆっくりとバイクを降り、ヘルメットを脱いで)
刺激しないように、そっと僕の後ろに回りこんで、それから逃げて、あんまり…
(首をかしげながら、じりじりとスライムに囲まれた少女をカバーするように動いて)
実害、なさそうだけど、ね
(手振りで逃げろ、と指示しながら、まずは少女の逃げ道を確保しようとする)
(あまり自分の能力を見られたくはない、少し微妙な色合いな意味で…)
(うっすらとそんなことを頭に思いながら、実は結構処理が面倒そうな、スライム状の妖魔をきっと見据える)
うう、無駄弾使いたくない。疲れたくない。でも部長に殺されたくない。
(ぶつぶつと我侭を言いながら、目の前のうっとうしい物体をみる)
ん?
(だが、そんな事を言っていると、原付に乗った青年が一人近づいてくる)
(ピザ屋のようだ)
逃げろって……
(そう言われてもどうしようもない。いや逃げたいのは山々なのだが)
(しかも、次の一言で彼女が…)
実害が……ない?
(彼女の言葉をえぐった)
何言ってるのかなぁ?
この原稿食べられたら、あたしの人生終わりだよ! 間違えなく折檻されるよ!
こんな気色悪い連中のせいで、また徹夜なんて嫌だって!
(だが、気色悪いという単語を発した時、空気が変わった)
(具体的には、スライムの様子が)
え?何?
(人間で言えば、額に青筋を浮かべてるような様子である)
もしかして、地雷踏んだかな? あはは。
(相変わらず、地雷を踏むのが得意らしい)
(そして、そのままスライム達は)
や、やばいって。
(彼女が警棒を握るのと同時に、一気に輪をつめて襲い掛かろうとする)
じじじ人生?折檻?徹夜?
(シリアスな状況に対処しようとする頭には、まったく想定外の言葉を聴いて一瞬フリーズしてしまい)
(一瞬不可解な表情を少女の方に振り向けたのが町勝ちだったようだ9
(不用意な動きを見せたとたんに表現しようのない不気味な擬音を発してスライムどもはどういう仕組みか、地を蹴って襲いかかろうとして)
だーーーーーーーーーーー!うぜぇ!
(一瞬にして「変身」を完了させると、いつものように戦装束「不知火」を纏った余波で、スライムどもをふっとばし)
(ついでに背後に守るはずの姿まで吹っ飛ばしてしまったのは、まあご愛嬌だ)
おっと、大丈夫か?ねーちゃん、オレとこの後つきあってくんない?
(緊張感ゼロで、薄いTシャツの下から「不知火」の異様な文様を浮かび上がらせ光らせて、へらへらと話しかけて)
あー……スライム?ゴールデンメタルぐらいだったら相手してやってもいいけど…
(髪の毛はつんつん逆立ち、先ほどとまるで別人の雰囲気をまとわりつかせたまま、いかにもつまらなさそうに全身の力を抜き、腕をだらりと足らして)
何で俺様がこんなレベル1ザコちゃんをいまさらまとめて狩るわけ?
それとも倒したら仲間になってくれる?よーよー、おねーちゃん、俺様に教えて?
(ふざけながらも後ろに庇うことは忘れていなかったが、スライムどもに露骨に背を向け、一体どうやってしゃべるのか)
(でろん、と伸びた舌をやたらひらひらさせて、少女の方に向き直って軽薄そのものの態度で話しかける)
(びくびくびくっとその辺中のスライムどもの青筋を立てさせるのを背中で感じて、それが余計に愉しそうに)
(隙だらけの背中で、顔中に不気味な文様を浮かび上がらせたまま、笑いかけた)
にゃ?
(とりあえず、片っ端に一撃加え、逃げようとした瞬間に)
(彼女の体を衝撃波が襲った)
にゃあああ……(ゴン)ゲフッ
(とりあえず、塀に頭をぶつける。一瞬意識が飛びそうになった)
へっ? 異能?
(そんな頭でも目の前の少年の変化を見ることができる。人ではない力。異能)
あー、どーしよ。
(頭痛いし、付き合うと面倒くさそうである)
なんというドラ○エじゃないんだから……。
(あくまで軽い雰囲気の少年に頭を抱える。二重の意味で頭が痛い)
とりあえず、仲間にはならないと思うよ。
まぁ、一撃やれば退散するような連中だけど。
(一発でも脅せば逃げるような連中だ。まぁ、拳銃や異能レベルでないと話にならないが)
とりあえず、怒ってるから、後ろ向いたほうがいいかなって……うん。
(有無も言わず、彼女が懐に手を入れて話してると、後ろの一体が襲おうとする)
(スライムの形がハンマーのようになって、それを打ち下ろそうとする)
あー、もう、遅いかもしれないね。
(とりあえず、射線上から自分だけ避ける)
とりあえず、レベル1の連中じゃないからね。そいつら。けっこー強いけど。
あー?なん…(避けることも、力を発揮することもなく、あっさりスライムまみれになり)
(ハンマー型のスライムに飲み込まれたかと思うと、次々とスライムをまとわりつかせて)
(ついには築山のように、こんもりとぶるぶる震えるスライムの山の中に埋没してしまった、とそちらからは見えたはずだ)
(ぶる…っとまるでプリンのような小山になったその中腹がいきなり派手に外側にはぜて)
(かと思うと次から次へ、まるで型を抜くようにスライムどもが無差別にはじき出されて)
(少女がいることをまるで構いつけもせず、まるでところてんのようにスライムたちが打ち出されて)
…うぜぇ
(ぽろっと、一言がこぼれると、身にまとわりついたスライムどもを全て、一瞬のうちに「腐食化」させ)
(Tシャツやジーンズはところどころボロけているが、身には一つの傷も負わない、相変わらずのそれなんて全身刺青?な姿を夜空の下に晒す)
まっずい…(べっと口からスライムの欠片を吐き捨てて)
なんだよー、こんだけ力の差を見せつけてやったら「スライムたちは逃げ出した!」になるんじゃねえの?
(しつこくネタにこだわりつつ、やる気ゼロで再び少女に向き直って)
俺様、水鏡 恭弥、高校2年ね、ん?たまに学校ですれ違ったりしない?なーんか、見覚えあるよーなないような…
(ビキビキ青筋を立ててるスライムたちの気配を全く無視して、なおもナンパしようとする)
あらら……フルーツゼリー
(透き通っているスライムの山の中に一人の青年)
(不謹慎ではあるがそんな感想を持ってしまった)
へっ?ってあぶなっ!
(そんな事を思いつつ打ち出されてこちらに飛んでくるスライムを避ける)
ウザイのはいいけど、人のこと考えろ!
ってか、あぶなっ!
(そして、さらに腐食によってスライムを退けたのをみると)
一応、大口たたく程度の力はあるわけね。
(と、聞こえないようにぼそりと呟く)
えっとさ……多分。
(彼が挑発してるから、しかも無意識にとは言えなかった。言ったら負けのような気がしたから)
うん、まぁ、プライドがあるんじゃないかな?
って、そりゃ同じ学校だし。ってか、何? ナンパ?
ナンパなら、今やるべきじゃ……
(そんな事言いながら青筋を浮かべている利香)
(普段とは立場が逆のためか、あまり心地がいいものではないようだ)
(そして、今度は利香に向かって怒ったスライムが襲い掛かる)
(だが)
やかましい! 人の話してるときに腰をおるな!
(いらつきながら、思いっきり電磁警棒で殴りとばす。瞬間に電流が流れスライムが飛ばされる)
だー、あたしが死活問題なのに、何でこんな不真面目かな! 君も!
(びしっと水鏡の方をさす。とりあえず、ほかの人がみれば「お前が言うな」の一言で終わりそうなツッコミだ)
(スライムたちもそろそろ逃げ出したくなってるし)
おめーら、ちょっと待ってろ
(いや絶対そんなこと言われて聞くやついない、と万人が認める突込みをものともせず)
(少女が叩き落す以外のスライムたちをまるでザコ扱いして、滅するでもなく面倒くさそうに蹴飛ばしたり弾き飛ばしたりして)
こんなザコどものプライドを斟酌するより、目の前の…
(改めて上から下までじっとスタイルを確かめて)
あー、なんつうか、ノーコメントな体型は別として、女の子と知り合いになるほうがギガ倍くらい重要じゃねぇ?
(ほれ、とっとと退場、と手でひらひら残ったスライム達に指示したつもりで)
(まったく取り合う気はないらしく、そのまま放っておいて)
で、話の腰を折ったのは俺が整体してやったから、名前教えてくれよ?
趣味じゃなくても一応ナンパリストのはじっこぐらいには書いておいてやるからさー?いいだろ?
(死活問題を全部スルーして、相変わらずのマイペースでへらへらとしまくる)
……(ブチッ)
(彼女の頭の中で何かが切れたような気がした)
(気にしてるのか?)
(普段なら気にしないくせに、今はいらつき度のせいか)
……(ブチブチッ)
(そして、もう限界に近い。そして堪忍袋の緒が口ごと破かれてる)
あはは
(そして、笑顔になった。何かが吹っ切れたらしく)
(その瞬間にもう一度襲い掛かろうとしたスライムも空気を読んだのか動きを止める)
ねぇ?
いつも、君ってぽかぽかの布団で寝てる?それともふかふかのベッド?
(そういいながら、彼の片手を、性格には手首の辺りを握る)
(顔は笑ったまま)
どっちにしても、ここにはどっちもないんだ。だからさ……
(そして、そのまま)
地面の上でごめんね! って、わけで、死ねぇぇぇぇぇ!
(思いっきり、体制を崩し一本背負いを仕掛けた)
(この言葉がきっかけか、いきなりスライムが逃げ出す)
(そこには、もう、付き合いきれないか、もう巻き込まれたくない意識か)
(どちらかが働いたのだろう)
あ?日本人なら布団だろ?死ぬときも寝るときも畳みの上って…
(まっとうに答えていると、いつのまにか手首を握られて)
(ついでに極められたまま、ニヤリと笑う)
地面の上ってのも、死ぬことを見つけちゃったりするんじゃねーの?
(そこだけはささやくように、力に逆らわず、かえって利用するように地に投げ飛ばされるよう、自分でも飛んで)
めんどくせー…力のコントロールか…
(正直スライムたちに害があるのかないのか、最後まで分からないまま、地に身体が触れると)
(それでも異形、とあっさり決断して、スライムたちだけを選別して「滅」の力を解放する)
(瞬間、地面がスライム覆われた所だけ発光し、儚く消えて)
(べたん、と地面に背をついて投げ出された瞬間には、魔物的な意味では全てが終わっていた)
あー、もう限界、もうちょっとナンパしてたかったな…
(そして限界が訪れて、ふっと「変身」が解除されて)
(少女の手の中に、顔色を失って真っ青になってオロオロとする少年が一人、取り残される)
さ、さっきのウソです、僕、逆十字学園の山田太郎ですから…
(あからさまな偽名を名乗りなおして、こそこそ様子を窺う正体不明の男子が一人)
な、なるべくならコロさないでいてくれるほうが、嬉しいかな?
(今動くと、多分極められたままの腕の関節を簡単にへし折られる、力を抜いて、ついでに力なく笑いかける)
……はぁ
(終わった。直接は見てないが、間接的にスライムたちが滅したのが分かる)
ってか、マジでやばいじゃん。
(相手が自分で飛んだのを確認する)
(体勢もきれいに決まってるから、怪我することはないだろう)
(そして、腕を決めたまま、変身が解けている)
(残ったのはおろおろした少年が一人)
ウソね。
(にっこりと笑いながら、先ほどの復習なのか一言)
あたしは、文芸誌同好会の記者で葛森って言うんだ。
人の名前を調べるなんてすぐにできるんだよね。うちの生徒なら。
(あははと笑いながら)
とりあえず、ウソを言う人には腕と足の骨を折って、学校に吊るしてもいいんだよ?
(目が笑ってない。どうやら、不知火に対してかなり切れていたらしい)
とりあえず、君の正体について聞きたいかな?
今の「異能」についても。
(そして、自分がこっち側であることも暗に示して)
えええ…こ、こういうのはコレをきっかけに追っかけになったり関わりができたりストーカーになったりするもんじゃ…
く、葛森さんですか、水鏡と言います
(バカ正直に本名を名乗ってから口を押さえて目を見開いて)
(…まあ、バカがつく正直ってことをモロバレにしておいて)
正体…僕、どっちが正体なんでしょうね?あ、もう乱暴したくてもできませんから
(玉の汗を流し、すっかり消耗しきった顔で笑いかけて)
無抵抗の人間の骨折っても、あんまり愉しくなんじゃないかと思いますよ?
(先ほどまでとまったく別人だが、どうやらまったく場慣れはしてないないようで、ぼそぼそと)
異能は…見ての通りです、言っておくと、一応あの時の『俺様」の記憶も今の僕にありますよ
でも、正直何なのって聞かれても分かりませんね、知ってたら逆に教えて欲しいんですけど、わかります?
(関節を決められたまま、逆にその二の腕に手を添えて)
いらないことに首をつっこんではトラブルに巻き込まれる、冴えない一高校生ですけど、他に何か?
(攻撃する意図は毛頭なく、でも、自分で抑えきれない「あの時」の何かが逆鱗に触れてしまったのだろう、と思いを致して)
(腕の一本ぐらいは覚悟しておこうかな…と冷や汗を浮かべて、それでもうっすらと笑って)
見逃してくれたら、今日みたいにピンチのときはいつでも駆けつけますよ
(冗談めかして言いながらも、目だけは笑わず、穏やかな中に動かせないものを秘めて相手を見返して強がる)
学籍名簿、市役所、口コミ。世の中いくらでも調べる方法があるからね。
からめ手を使うのが記者の仕事です。
しかも、自分で名乗ってるし……。
(一方で場慣れしている彼女は口を歪ませている)
楽しくなくても、確実な安全と正確な情報を確保するにはすることも必要だよ。
(本当だったらすでに足の一本を折ってるのだが、別に自分に危害を加えてないどころか一応助けられたから、そこまでする必要はない)
まぁ、その異能については分かったけど。質問してるあたしが正体を知ってるわけないでしょ。
ほかは……場慣れしてないところから、言ってることは間違えないと。
そして、能力の性格と反して青臭い正義感は保有っと。
(そういうと、彼女は腕を開放する)
(手にはバトンをすでに持っているが)
まぁ、見逃すことはしないけど、別にとって食べたりはしないよ。
取材もしたいけどさ。正直な話、あいつを取材するのは嫌な予感がする。
(あいつとはおそらく「不知火」のことだろう)
うん、あたしの手には負えないだろうし。ぶっちゃけ、次にいわれたら間違えなく腕を折ってる。
大体、ピンチの時に駆けつけられても、多分、何もできないだろーし。。
そう、ですね、楽しいとか楽しくないとかじゃ、やってられないこともあるし…
(肌に接する雰囲気で、どうやら乱暴はなさそうだと感じたものの、無防備に相手に腕を取られたままでいて)
そうか、誰に聞いてもこれは知ってる人はいない、のか…
(腕出を話されても脱力したまま、ぼんやりと天を焦点の合わないまままの目で見上げて)
ピンチになる前に、分かってるんだったら、さっさと何とかして欲しいですよね?
言っておきますけど、僕もそんなに便利な人間じゃありませんから
それに、とって喰ったりしないのはこちらも同じですよ、「あいつ」だって一応僕、ですから
(力なく笑って、大の字に地面に伏せたまま)
誰も信じてくれないでしょうから、こんな変身?変態のこと、書かないほうが身のためだったりしませんか?
恥をかかないほうがいいと思いますよ?
(まだこの町の異能・異形について知識は浅いのか、もうどうとでもいいと言葉を投げかけて)
折るなら、僕、でいられる間に、全身の骨全部砕いてくださいね?
そうしないと、多分次の日に同じ目にあってるのは、葛森さんのほうですよ?
(忠告なのか挑発なのか、身の程知らずにも言葉を投げ、「不知火」の脱力感もあって)
(地に身を伏せたまま、目を閉じてしまい)
ピンチになったら駆けつけるのも、僕、ですけどね…
(そのまま、力が戻るまで大地に体を投げ出すつもりで、あとはどうでもよくなって)
何か他に聞きたいこと、ありますか?
【ご、誤字脱字をチェックする気になれないくらい激しくなってきたので、次あたりで〆ていただけると…】
【身勝手ロールちゃんなところは相変わらずなのは反省しきりだったりします】
いや、そうじゃない。
多分、君の考えているピンチとあたしのピンチはずれてるから。
(笑うかのように言う)
今日見たいなのは本当に珍しいよ。写真とるのを邪魔したんで、あいつらの巣に煙玉投げ込んだらああなった訳で。
こんな日もあるんだな、って感じで。
はっはっは。
残念だけど、あたしはもっと信じられないようなものを記事として書いてるからね。
恥なんて書くわけないって。
(そもそも、いんちきオカルトは、信じさせないことを目的としている)
(つまり、ただの娯楽だ。その点では彼女の目的は隠蔽に近い)
いや、多分、そんな状態にするときには、君の命はないから安心してよ。
腕折らないのは、一応、まがいなりにだけど助けてもらったから。そこまで、恩義に反するよーな人間じゃないしね。
(まぁ、状況によるけどと小声で付け加えて言う)
他にね……じゃ、最後に。
(にっこりとしながら、もうひとつだけ)
この町で、君が知ってるネタになりそうな異能者、知ってる?
【そろそろ、〆に向かいますか?】
【ではあと一往復ぐらいでおさまるようになんとかして書いてみますので少々お待ちを】
【リロードし忘れました】
【申し訳ありません。もし、よろしければ次で〆られますので】
【置きレス的な形でも構いませんが】
(自分と違う意味のピンチ?想像もつかなくて)
そ、それは自業自得というものでは…
(はっきりツッコミを入れながら目を見開いて驚いて)
もっと信じられない、そんなこともあるんだ、僕だけじゃ、ないんですね?
(安心するような、不安を掻き立てるような言葉に一々律儀に反応して)
恩に感じてくれる方でよかった、この街は素敵な人ばかり、ですね
(数少ない出会った人の顔を思い浮かべるが)
あれ?今って…(突然がばっと起き上がると腕時計で時間を確認すると青ざめて)
ぴ、ピザ…(本来のバイトの目的を唐突に思い出し、おもむろにダッシュしながら)
すいません、また今度ゆっくり!それと、最後の質問は僕の一存じゃ言えませんから!
(ヘルメットを拾い上げると全速アクセルを原付にくれて)
また、縁があったら合いましょう、さようなら!
(ピザー○のバイクで情けない爆音を響かせて、唐突に立ち去る)
(その後、当然配達時間に間に合うはずもなく、店に帰ればクビを言い渡されて)
タコわさマヨネーズ、チーズあえかよ…
(泣きながら微妙な味の冷めたピザをかじって家路に着く)
(暖めればそこそこいけた、とかいけないとかいうのは後日の話であった)
【そんなわけで、こちらはこれにて〆であります、お付合いありがとうございました】
【また見かけたらイジってやってくださいね、おやすみなさい、とお先に言っておきます】
あたしにはよくあることだよ。
(適度に言っておく。だが、自業自得なのは間違えないだろう)
(ただ、反省しないだけで)
恩義を感じる人間か。
(そうすると笑う。そんな結構な人間ではない)
(ただ、そうすればもっと面白いことに出会えるから)
って、え? ちょ…
(だが、彼女が止める間もなく原付は行ってしまう)
やっぱ、足の骨、折っとくべきだったかな?
(最後に物騒な言葉をのこすが)
まぁ、結局のところ、原稿が無事でよかったか。
(そう思うと、彼女は持っていたはずの封筒を)
……あれ?
(と思ったが、持っていない)
あ、あれ?あれれ?……
(周りにも落ちていない。そして、出した絶望的な結論が)
失くした。さっき飛ばされたときに。
(その後、溝に落ちていた原稿を発見し、部室に怒号が響き渡ったのは別の話である)
【それでは、私の方も〆で】
【お付き合いありがとうございました。また、機会があればよろしくです】
【スレお返しします】
202 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/16(日) 10:56:10 ID:HUftVr4G
テス
おもむろにダッシュってどういう意味だよ。
【スレをお借りします】
【スレをお借りします。】
>>204 【次は明日香さんからですね。お願いします。】
【愛と正義の】等身大ヒロイン総合スレ【20人目】
>>426 はぁ……っ、はぁ……っ、調子に、乗らないで……。
(強気に言い放つが、流石に消耗しきっていて抵抗出来ずに)
やめ……お、犯すですって……!?
あなた、最低よ……っ!!
人の心は残っていないの!?
(必死にそういうが、聞き入れられるはずもなく)
>>207 (明日香を店の床にどしゃっと放り投げ)
人の心?なんだそりゃ、うまいのか?ハハハ!
まだ抵抗する気持ちだけはあるみたいだな……
隙を見て余計な事されるのは困る…
(ふとある物を思い出してにやぁりと笑いを浮かべる)
ちょっと待ってろ……これだこれこれ
(バッグから注射器のような道具を取り出して明日香に見せる)
数時間ぐらい一定以上の筋力が出せなくなる薬らしい。
人質とか捕まえたときに使う為のものなんだとよ。
ただ、副作用として、女の場合は凄い媚薬の効果が出るらしいんだよな、ハハハ
(そう言って明日香の腕にその注射器を突き刺して、中の液体を注ぎこむ)
ほら、これでお前は本当に何もできなくなるぞ。
気分はどうだ?ん?
>>208 きゃああっ!?
く……身も心も外道になり果てたのね……。
な、なによ……。
(嫌な笑いを浮かべた男に悪い予感を感じて)
な、何ですって!?そんな薬……うっ、うぅ……。
薬なんかに、自由にされて……はぁ……。
(薬を打たれると身体から力が抜けていく)
(同時に妙な衝動を覚えて熱い吐息をはいて)
【次ちょっとレスが遅れるかも知れません】
【それとこの場で犯されてから後の展開も少し考えてるのですが、大丈夫でしょうか?】
>>209 はは、どうした、少しずつ力が抜けてきたか?
少しずつオマンコが疼いてきたか?ん?
(さらに明日香の自由を奪おうと首輪を付ける)
(黒光りする鉄製の首輪が明日香の首にはめられ)
今日からお前は俺たちの精液便所だ、いいな?
(明日香を仰向けに転がすと)
(左手で乳房を、右手で股間を嬲るように弄び)
(左乳房がぐにゅうっ、と思い切り握り締められ、押し潰され)
(パン生地でも捏ねるようにして無茶苦茶に形を歪ませ)
(股間ではスカートをめくってその先にまで手を伸ばし)
(スーツの股間部を人差し指でぐりぐりと抉るようにいじくり回し)
(上下に激しい動きで擦りながら秘穴を解していこうとする)
【レスの遅れ了解しました。】
【時間的には24〜25時あたりが限界ですね…】
【その以内に収まるか、凍結して次に…というのであれば大丈夫ですが】
>>210 くぅぅ……こんな薬まで使って……。
う、疼いてないわよっ!
な……やめ、やめなさいっ!!
あぁ……。
(強気を装うが、身体はすでに薬の影響下にあって)
(首輪まで嵌められるに至って初めて愕然とした表情を見せる)
だれが、そんなのに……んああっ!!
くぁぁ……そんな、キツイの……はぁ……っ!?
んああっ!!激しく、しないで……っ!!
【強く揉まれても、秘所を弄られても身体の芯が熱く疼く)
(その感覚を怖れて、懇願する様に言って)
【私も時間はそれくらいですね】
【恐らく収まらないので、凍結前提になります】
>>211 激しくするな、もっと優しく揉んでくれないと気持ちよくない、そういう事か?
(にやにやと笑いながら手の動きがいやらしく這い回り)
(乳首を抓んでコリコリと捻ってみたり)
(スーツ越しにクリトリスの位置を掴んで指先で押し潰してみたり)
ほらもっと足を開いて喘ぎ声を出してみろよ!
(明日香の足をがばあっと拡げさせ、スカートがめくれ)
(M字開脚に近い姿で更に股間を弄り続け)
…このスーツって切れるのか?
(にやっと笑うと、小型ナイフを取り出して)
(スーツの股間部分を軽く摘み上げてそこにナイフを突き刺し)
(オマンコ周辺を隠す布地を切り裂こうとする。
【了解です。凍結前提ということで】
【再開は明日の21時くらいでどうでしょう?】
>>212 ち、ちが……んはぁっ!?
あぁ……んああっ!!!
(否定の言葉も愛撫の前にすぐに封じられて)
(乳首もクリトリスもすぐに硬くなって反応を返してしまう)
やめ……きゃああっ!?こ、こんな格好……んぁぁ……っ。
(身体には力が入らず、為すがままに卑猥な格好を取らされて)
(受ける愛撫に心はともかく、身体は正直に反応して)
(股間の布地は湿ってしまっていた)
そ、そんな事……あぁぁ……。
(エネルギーを失ってはただの布地に過ぎず、簡単にナイフが通ってしまい)
(悲痛な呻きを上げて、されるがままになってしまう)
【はい、ありがとうございます】
【そうですね、もしかしたら今日くらいの方が良いかもしれません】
>>213 おいおい、おまんこの汁が服に染み出してるぞ。
薬の効き目とはいえ、みっともない女だぜ、ハハハ!
へへへ、なんだこりゃ、簡単に破けるじゃねえか。
こんな服で戦ったらもっと破けてるもんだがなあ。
(エネルギーのなくなった今だから簡単に破ける事を知らずそんな事を呟き)
そうら、オマンコ丸出しだ!ははは!!
(股間部が切り裂かれ、秘所もアナルも完全に露わになり)
(濡れそぼった女の膣口が開かれ晒されてしまう)
どうだ、この中にぶっといもんぶちこんでみて欲しいか?
(指でくぱぁとオマンコを拡げながら、その中心に人差し指を近づけ)
(穴に入るか入らないかのぎりぎりのところで膣口を突いて弄ぶ)
【22時ぐらいですね、分かりました。】
>>214 う……うぅ、あんな薬打たれなかったら……。
それは……っ!?な、何でもないわ……。
(一瞬エネルギーの事を言い掛けたが止めて)
あぁ……こんな……。
やめ……あぁっ!?
(脚を閉じようとするが、ただの戦闘員である連中に抑えられただけで動けずに)
そんなの要らないわ……んぁぁ……。
はぁ……そんな事で満足ならいつまでもしてればいいわ……。
(いかに強気を装っても膣からは愛液がトロトロとこぼれていて)
>>215 はっ、馬鹿め、これぐらいで満足するか。
お前も女ならこの先があることぐらい分かってるだろう?
(にやりと笑って指を思い切り明日香の膣の中に突き立て、挿入する)
ちょっと触っただけでこんなにスケベ汁だらけじゃねえか。
中に指突っ込んでかき回しでもしたらどうなるかな?ハハハ!
(そして、指を思い切り前後にぐちゃぐちゃと激しく動かしながら)
(膣穴の中をかき回して水音を立てて嬲りたてていく)
ほら、クリトリスも一緒に弄んでやろうか?
(マンコに指を突っ込みながら、クリトリスも指先で軽く抓むようにして)
薬を打った上でマンコとクリトリスを一度に責めると大抵の奴は落ちるが
お前はどうかな?ははは
(クリトリスにマン汁をなすりつけながら包皮を剥いて)
(マンコをかき回すのと同時にクリトリスを根元から抓んで扱きあげる)
>>216 そ、それは……んはぁぁっ!!!
やぁっ!?ああっ!!!んぁぁっ!!!
(チュプッと音を立てて指が侵入するとそれだけで一際高く啼いて)
(掻きまわされると腰が跳ねてしまう程の快感を得てしまって)
そ、そんな……こんなに敏感になってるのに……。
やめて……ひぃぃぃっ!!!あ……はぁぁ……。
(強すぎる快感に軽く達すると潮を微かに吹いてしまって)
【一応この後ですけど、ここで犯された後にそちらの基地に連れていかれる設定を考えてます】
【その場で強化スーツの改変をされて、記憶も敗北した事を消されて戻されて……といった感じです】
>>217 うお、潮吹きやがってこの女!
相当気持ちよかったみたいだな、淫乱め。
(くぱああっとオマンコを拡げながら笑い)
さて、と。
そろそろ俺も我慢できなくなってきたぜ。おい、女を押さえてろ。
(仲間に明日香の手足を押さえつけてオマンコを広げたポーズで固定させ)
ほうら、お待ちかねのオチンポだ、ハハハ!
(人並みより二回りも巨大なペニスを見せ付けて)
さあ、いきなり一人目で壊れたりするなよ?
(明日香を犯そうとゆっくり覆い被さり、ペニスの先端を押し付けていく)
【了解です。悪の手先として洗脳する訳ですね】
【スーツをエッチな仕掛けも入れて改造しようと思ってますがいいですか?】
>>218 はぁ……はぁ……わ、私はそんなのじゃ……。
あぁ……そんな、拡げないで……。
あ、う……な、何そのサイズ……。
そんなの入れないで……や、やめ、離して……。
ひ……っ!?
(サイズの大きさに怖れてしまうが、宛がわれたペニスを秘所は飲み込もうと蠕動して)
【洗脳というか、完全屈服の為の種を仕込む感じですね】
【一応はこちらも考えてますけど、どういう仕掛けでしょう?】
>>219 大きさにびびってんのか?心配するな
女のマンコってのは伸びるもんなんだよ、ハハハ!
(そして、先端がマンコの中に飲み込まれそうになるのを見て)
ほら、お前のマンコも早くチンポ食いたいって言ってるぜ。
お望み通り食わせてやるよ!おら!!
(そして、一気に腰を突き出してメリメリと穴を拡げながら)
(極太のペニスが明日香の膣を押し広げて侵入していく)
【屈服の為の布石なわけですね。分かりました。】
【まず外観がおっぱい丸出しでピアスをつけてて】
【膣口の目の前の位置にユニットを仕込んで】
【リモコンで振動や媚薬や電流やバイブなど出てきて】
【様々な責めが行える…そんな感じのものを。】
>>220 そんな事言われても……。
んぁぁ……はぁ……っ。
(戦っている時はともかく、今は完全に素に戻ってしまって)
(その状態ではか弱い女に過ぎないと思い知らされながら)
ひぃぃっ!?ああああ……はぁ……っ!!
ふ、太い……こんなの……あぁぁ……。
(薬の効果と僅かに残っている強化スーツの補助機能で)
(情けないくらいにあっけなく男のペニスを飲み込んでしまって)
(太さと硬さを感じながら、膣はそれから快楽を得ようと締めつけてすらいた)
【そういう事ですね】
【えっと、おっぱい丸出しまで行くと、完全に屈服後の感じですね】
【私の考えてたのはスーツの機能はそのままだけど、エネルギーの消費に比例してギミックが働くもの】
【四分の一消費で、細胞レベルで淫乱マゾに変化させていき、これはエネルギー枯渇時に完全になる感じ】
【半分の消費で手足にベルト状の枷が嵌って動きが鈍くなって】
【四分の三消費で首輪とリードが嵌り、そのリードを取られるとその相手の言う事に逆らえなくなる】
【こんな感じでしたね】
>>221 ほらな、入るもんだろ?ハッハッハ!!
(がつん!がつん!!と子宮を思い切り突き上げながら)
(ペニスが出し入れされる度に膣内の蜜を撒き散らすように掻き出す)
ほらどうした気持ちいいだろ?薬が効いているはずだからな
(さらにスーツ越しに乳房を掴んでぐりぐりと揉みながら)
(乳首を抓んで押し潰し、乳肉をいやらしくこね回していく)
お前のマンコも締め付けてきてなかなかいい感じだぞ。
ほら、こうするとどうだ?ん?
(角度を変え、腹部を裏側から突き上げたり、膣の入り口付近の壁を擦ったり)
(様々な場所を刺激しながら明日香の弱いところを探そうとする)
【なるほど。ボーダーラインが理解できてきました。】
【そちらの方が凝っていて面白そうなので】
【そのスーツ機能に改造するということで。】
【手先にするわけでなく弄ぶ為ということなんですね。】
>>222 くああっ!?そんな……っ!!
んああっ!!!ひぃぃぃっ!!!
(最奥を突き上げられて嬌声を止める事も出来ずに)
(出入りする肉棒に膣壁をゴリゴリと擦られると悶えてしまう)
薬じゃなきゃ、こんな事には……んああっ!!!
はぁ……っ!?激しいのに、こんな……。
ひ……っ!?はぁ……っ!!あぁぁ……っ!!
(動きが変わるとその度に甘い声を出してしまう)
(入口付近と最奥を突かれると一際反応が激しくなってしまって)
【はい、そういう事になります】
【意図を汲んで頂きありがとうございます】
>>223 へへっ、ここら辺がお前の弱点だな?んん?
(思い切り大きなストロークで前後に出し入れしつつ)
(特に最奥に当たったときはゴリゴリッと擦り上げ)
(入り口付近までもどると、周辺の肉を抉るように擦る)
後がつかえているからそろそろ一発ヌカせてもらうとするか。
悪党の精液をたっぷり子宮に食らって妊娠しろ、ハハハ!
(高笑いを上げながら動きが激しくなり、ずんっずんっと深くペニスを子宮に叩き付け)
そうら、思いっきり膣で感じろ、この牝豚め!!
(ドクッドクッドクッ!!ビュルルルルッ!!!)
(激しい水音と共に精液の奔流が明日香の中に吹き荒れ)
(膣内の愛液を押し流すような勢いで満たしていく)
【では、明日はそのようなプレイということで】
>>224 ち、違うわ……んああっ!!!
はぁ……ああっ!!
(意地なのか、否定を口にしながら身体は正直に快楽に悶えて)
そ、そんな、中で出すなんてやめて……っ!!
ああっ!!んああっ!!出されてしまう、しまうのに……っ!
(抑えつけられたまま、強化人間のピストンに為す術なく昂ぶらされて)
いや……っ!そんなんじゃ……んあああああっ!!!!
(熱い奔流を胎内に感じて、それが膣から子宮にまで流れ込んで)
(悲鳴と同時に絶頂の叫びをあげて中出しされて達してしまう)
【はい、そうですね、お願いします】
>>225 いい声で鳴くじゃねえか、ハッハッハ!!
(びくんびくんびくっ!)
(精液を一番奥まで流し込むようにペニスを深く突きいれながら射精し)
(数分時間が経った後、ゆっくりとペニスを引き抜いていく)
腹の中が精液で一杯になった気持ちはどうだ?
精液でいっぱいに汚されて幸せだろ、この精液便所め、ハハハ
(拡げられた穴から精液が零れ落ちるのを見て笑い)
ほら、次いけ、チャッチャと一周させるぞ
(仲間の一人と押さえつける役を交代し)
(意気揚々と二人目が明日香の中に侵入してきて)
(強化人間よりも細いペニスがガツガツと明日香の膣内をかき回す)
全員が犯すまで気を失ったりするんじゃねえぞ、おら!
>>226 うぅぅ……私、こんな奴らに犯されて……。
あはぁ……っ!?中に、出されて……。
さ、最低よ……。
勝手に言えばいいわ……。
(せめて言葉だけは強気を保とうとしながらも)
(中出しで絶頂した事も事実で言葉尻は弱々しく)
そんな、一周って……はぁぁっ!!
んぁぁ……やぁぁ……っ!!
(交代した男のペニスが中を突きまくって)
(サイズによる快楽は得られるはずもないが、薬に冒された身体は)
(そんなセックスにまで感じてしまっていた)
>>227 (二人目の男も威勢よく「おらおらっ、もっと泣き喚け!雌犬!」)
(などと叫んでいたが、早々に射精してしまい)
(びゅるるる、と明日香の膣内に二人分の精液が流し込まれる)
ほら、次だ、一通り終わったら基地に引き上げるからな。
(三人目、四人目と次々に明日香の中に入って来て)
(これでもかとばかりに欲望をぶつけ、精液を吐き出し)
(明日香の中は精液袋になったかのような状態にまでどろどろに汚される)
さって、それじゃあそろそろ戻るか。
(全員に犯され終わった明日香の体を縛り上げて)
(軽々と肩に乗せて連れ去る準備をする)
証拠になるようなものは残すなよー
【次の明日香さんのレスで今日は凍結という事でいいでしょうか。】
【次回は連れ去られた後、基地の中から再開という感じで。】
>>228 あぁ……もう、やめて……。
中には……んあああっ!!!
(次第に弱々しくなりながら、精を吐き出される度に達して)
(数人の男に中に出され、ドロドロに精液で汚されてしまい)
(広がった秘裂からは常に精液が零れるほどでどれくらい)
(中に出されたのかもわからず、息も絶え絶えになって)
……ぁ……何を……?
くぅ……っ!?は、離して、どこに連れて……むぐぅっ!?
(ほとんどぐったりとしながらもどこかに連れ去られそうで)
(声を上げると口枷を嵌められて、縛られ声も出せなくなって)
(手際良く、現場を片づけた連中は証拠も残さずに去っていく)
(遅れて警察が来た時には散乱した現場が残るのみで)
(誰の犯行かも、ここに誰が居たのかもわからなくなっていた)
【では、この場面はこれで終わりという事で】
【次は基地での罠の仕込みから、ですね】
>>229 【はい、お付き合いありがとうございました】
【今日はこれにて凍結という事で】
【では月曜の22時に、ヒロインスレか楽屋スレにて待ち合わせということで】
【お疲れ様でした〜】
>>230 【はい、こちらこそありがとうございました】
【では明日の22時に宜しくお願いします】
【お疲れさまでした、おやすみなさい】
【スレをお返しします】
【ヒルダさん待ちです】
>>232 【こんばんは、引き続きお付き合いいただいてありがとうございます】
【今日は…昨日の続きで良いでしょうか?それともまた別の設定を組みなおしましょうか】
【そうですね、雑談なら引継ぎでもいいですし、エロールだと、
昨日の展開からはちょっと難しいのではないかと思うのですが…】
>>234 【それでは一旦仕切りなおしをした方が良いでしょうか…?】
【お時間などは大丈夫でしょうか?】
【…流れに任せてエロールの流れになったら、と言う感じになりそうなので一応はしておこうかと】
【設定についての案がありましたらどうぞ仰ってください】
【ヒルダさんのやりやすい方で構いませんよ〜】
【明日はちょっと早いので、できれば12時ごろで一旦区切りとさせていただきたいです】
>>236 【えー、それじゃ昨日のまた後日で】
【お時間了解しました。うーん…一応確認しておきたいのですが】
【任務が終わればすぐにお別れ、と言う設定なんですよね?…その頃で良いかな、と】
【そうですね、長期にわたって戦線に留まるほど、本社の体力がないですので、
当初の依頼が達成した時点で、引き上げとなります】
【また別の依頼でもあれば、留まるかもしれませんが】
>>238 【いつまでもダラダラと居るわけではない、そういう訳ですね】
【それじゃ任務が終わって引き上げた所からで良いですかね?】
【すみません、発想力が乏しくて他の状況やシチュが思いつきませんでした;】
【何か提案してくだされば合わせますので…】
【了解です】
【いえいえ、私もシチュを考えるのは苦手でして…毎回出していただいて助かってます】
>>240 【ではそれで…w】
【何か希望などがありましたら遠慮なくどうぞ】
【書き出ししますね】
(早朝からの待機に続いての一斉攻撃。)
(少々の苦戦はしたものの、最終的にはゲリラのアジトと思われる要塞を発見し、掃討に成功した)
(迅速な対処ができたのは、もちろん3機の敵機を撃墜した自分一人の手柄ではなく)
(普段から決して団結力の強いとは言い難い部隊の恐るべき集中力、それに尽きると一人で省みながら)
(自慢の部下を引き連れて意気揚々と、随分と見慣れたキャンプへと引き上げた所であった)
みんな、良く頑張ったわね!さすがは私の自慢の小隊だわ
(ひらり、と軽い身のこなしでコクピットを飛び降り地面に着地すると)
(身長や年齢関係無しに、手当たり次第に相手を見つけては頭を撫でたり手を握ったりして)
(彼女なりの労いの言葉をかけたり、感謝の辞を述べたりして)
(ヒルダ達に遅れて、キャンプに97式が戻ってくる)
(目だった損傷はないものの、主砲の砲身からはいまだ陽炎が立ち、
酷使されたであろう事を想像させた)
隊長さんは…おやおや、大喜びだな
(相変わらず軍人らしくない…などと考えつつ、機体を動かす)
(いつものハンガーではなく、こちらに来る時に使ったトレーラー、
そこに機体を載せ、今回の報告を本社に送る)
「業務報告、□月□日
派遣先部隊と共に敵要塞を攻撃、これを完全に沈黙せしむる。
これにより、当初の依頼を達成。これより出国、帰還の手続きに入る」
送信、と…さて、隊長さんの様子でも見てくるかな。
>>244 (数時間前に人を殺めてきたとは到底思えない表情で、部下や上司に囲まれて談笑していたが)
(視界に一人の青年の姿が入ると、子供の様な仕草で大きく手を振って)
新人くーん、お帰りなさーい!
(嬉しそうに呼びかけつつ駆け寄ると、一瞬戸惑いを見せたが思い直して軽く手を握り)
今日はありがとう、助かったわ。…貴方のおかげよ、感謝してるの
(にこり、と笑って他の隊員にしたのと同じように…くしゃくしゃっと髪を撫でて満足そうにして)
色々と…ね。頼らせてもらったから
(最後に小さく付け加えて)
ただいま戻りました、隊長殿。
出撃機全機帰還、隊のモットー通りですね。
(仕事が終わった安堵感を顔に出しながら、隊長に応え)
はは、まあ私など、後ろから弾撃ってただけですがね。
(事実、敵機は殆どこの部隊が撃破したので、自分は要塞の砲撃に集中できたのだ)
…そう、ですね。
(模擬戦を思い出しながら)
それはそうと隊長殿。こちらの書類に目を通して、サインをお願いします。
(そう言って、一組の書類を差し出す。そこには、依頼目標の完遂を確認したこと、
それによる報酬の支払いやや人員の引き上げに関する文章が並んでいた)
>>246 (自分達の華麗な活躍を頭に描きながら今日一日を思い返し、再び興奮の色を見せたりしていたが)
…ん?なに、これ?
(ぴら、と目の前に差し出された書類に首を傾げつつもぱらぱらと目を通して行けば)
(段々と表情が曇っていき、終いには唇を噛み締めて何とも複雑な表情を浮かべ)
ああ…そう言う、事ね。……ちょっと、忘れてたわ…
(努めて明るく振舞おうとしたが、その言葉は明らかに歯切れ悪く不自然だった)
分かった。…でも今は書くものが無いから、もうちょっと待ってくれない?
(申し訳無さそうに言って、書類をそっと押し返す彼女の心境はその言葉に表現された限りではなく)
(その眼差しにもどこか頼み込む様な必死さが滲んでいた)
了解しました。一応、まだ本社から正式な命令は来ていませんので、あまり急がれなくとも結構です。
(ヒルダの、つい先ほどまでの笑顔が消えていくのを見て、流石に心苦しくなる)
(自分にとっても、この部隊はとても良い派遣先だった。しかし傭兵である以上は留まるわけにはいかない)
ほら隊長殿、祝勝会が始まっているようですよ。
>>248 …うん、ありがと。ごめんなさい、気を使わせちゃって…
(ぺしぺし、と頬を軽く叩いて気持ちを切り替えようと努力をしてみる)
(おまじないの様に一度大きく深呼吸をすれば、普段の明るい笑顔を取り戻して)
宴会でお酒飲むのも良いけど、その前にもうちょっとだけ…話してくれる?
これは命令じゃないから、無理にとは言わないけど…
(「どうかしら?」と訊ねつつ小さく首を傾げ、慎重に様子を伺うのにも)
(どこかぎこちなさが抜け切れず、自分でも苛立ち始めて)
いえ…
(頬を叩くしぐさ、思えば模擬戦の時もこんな仕草をしていた。
彼女が少し無理に気持ちを切り替えようとする時の仕草なのだろうか)
話、ですか? ええ、構いませんよ。
(何だかんだで世話を焼いてくれた相手、最後に話し込むのもいいだろうと考えて)
>>250 ………ありがと。
(了承を得、軽く微笑み感謝の意を伝えると…慣れた様子でキャンプの中を進み)
(三人掛け程度のベンチが置かれている、粗末な休憩所へと向かう)
ああー!分かってはいたけど、寂しいものなのね。
やっぱり私みたいに変に気持ちが入っちゃうのは…向いてないみたい。
(どさ、と少々大袈裟にベンチに腰掛けると空へ向かって独り言のように呟いてから)
(相手も隣に座るように、目で促して)
(キャンプの中の休憩所にヒルダと二人でやってきて)
まあ、向いているか向いていないかで言えば向いていないのでしょうね。
ですが隊長の技量、人望はこれまで見てきた中でも最高級と言って良いと思いますよ。
(目で促されるまま、隣に座り)
あなたはいい隊長です。保証しますよ。
>>252 …最高級って食べ物みたいに言わないでよ。
(むっ、と眉根を寄せるが直ぐにまた口元を緩める)
でもそれだけじゃ勤まらないのよね。…皆には頼りっぱなしだし。
精神面が弱すぎるのよ、私は!……そこで、最後にっ
(上を向いたままであったのを勢い良く姿勢を戻し、きりりと表情を改めると)
貴方にそのドライというか、精神的な強さと言うか……それを教授してもらいたいのよ!
(相手の顔を覗き込む瞳は…真剣そのもの)
はは、すいませんね、いい例えが思いつかなかったもので。
それに隊長はまだ10代でしょう、精神面が強いほうが不思議で…最後に?
(きりっと表情を改めるヒルダ、そして真剣な目で見つめてきて)
精神的な強さ…ですか? 教授できるようなものでもないと思うのですが…
(予想外の言葉に戸惑って、どうしたものかと思案顔で)
>>254 ま、珍味とか言わないだけまだマシか…
(口を尖らせて呟く辺り、過去に身近な人物に言われたことがあるのだろう)
だって、吸収できるものは吸収しておきたいもの
今回貴方と会って吸収したいと思ったのは、その……人を頼らせる所
(気がつけば人を励ましたり慰めたりすることは日常であったが、逆の立場になったのは久しぶりだった)
(その立場の逆転に作用したものを、どうしても解明しておきたかった)
珍味…? まあ、それはさておき。
うーむ、人を頼らせるところ、ですか…特段意識したことはないのですが…
まあ、あえて言うなら人生経験でしょうかね?
(傭兵と言う職業柄、汚い仕事も沢山してきたし、日常であると考えていた。
そんな日常で、他人のメンタルをどうこうすることなどなかったし、されることもなかった)
(しかし、傭兵の自分も分け隔てなく接する彼女が、どことなく気に入ったから、
今回のように相談に乗ったりしたのかもしれない)
>>256 ………。
(じとーっとした目で言葉を反芻した人を睨み付ける)
(良くも悪くも珍しく、お腹一杯は食べられないと言う意味だったらしい)
人生経験……私も時間が経てば、そうなれるのかしら…
ちょっと心配ね…私のことだから。
(そう、人一倍身近な人間に固執してしまう上に、自分の存在意義を見出すのにも他人を利用しなければならない)
(他人に支えられなければ満足に自らの存在も感じることができない自分なのだ)
でもね、私があんな風に話しちゃったのは…貴方が最初。誇りに思っても良いわよ
(その事を吐露した時の事を思い出して苦笑する)
ごめんなさい、変なこと聞いて。
……そろそろ行きましょ、最後くらい他の子たちにも愛想よくしてあげて?
(立ち上がり、エスコートをするように…手を差し伸べる)
(勿論向かう先には、慣れ親しんだ皆が待っている)
…はは…(ジト目から視線を逸らし)
さあ、どうでしょうね。私としては、今のままでもよいと思うのですが。
(しかし、それも難しいのかもしれないと考える。
戦場で人が変わっていくのは、昔から変わらない法則だからだ)
はは、そうですか…とは言っても、誰にも秘密ですから誇る相手もいませんが、ね
でもあの時の隊長は可愛かったですよ。
(少し意地悪気味な口調で返して)
了解、では祝勝会に途中参加としましょうか。
(ヒルダの手を取り、騒いでいる隊員たちの下へ)
>>258 あら、向上心を忘れたらダメよ?青年!
(普段のどこか説教じみた、年長の人物が小さい子供に諭すような調子で)
人は向上心を忘れたら成長が止まっちゃうの。まだまだやれるって思わなきゃ
(彼女は彼女で自分の中での持論があるらしく、変わる事を歓迎している模様)
(しかし敢えてぐっと拳を握り締めて、おどけた様に振舞って)
……可愛い…?
(ぱちぱちと瞬きを数度した所で、初めてその言葉の意味を解したようで)
(ゆっくりと頬に赤みが差して行ったのも、面食らって隠すこともできずに)
い、行くわよ!……そう言う冗談は嫌い…!
(最初に会った時と同じように気持ち乱暴に手を引きつつ、聞こえるか聞こえない程度の音量で悪態を吐いた)
【そろそろ時間的にも〆ですかね】
いやはや、これは手厳しい。
(こういう性格は変わってほしくないものだと思いつつ、首をすくめて見せる)
ええ、かわい…おおっと。
(ヒルダに手を引かれて)
別に冗談ではないのですがね…
(耳はいいらしく、こちらもこっそりと返して)
【そうですね、連日に渡って、お付き合いありがとうございます】
>>260 【お疲れ様でしたー。こちらこそお付き合い頂いてありがとうございました】
【また機会がありましたら是非お願いします】
【それでは締めておきますので、落ちちゃってください】
【そうですね、その時はパラレルワールド設定で、
敵同士だったりと言うのも、面白いかもしれません。】
【それでは失礼します、またの機会に…】
>>262 【それではお休みなさい、こちらも失礼します】
【スレをお返しいたします】
【しばらく、ロールに場所をお借りいたします】
【書き出しますので、どうかコーヒー片手にゆっくりお待ちいただければ、幸いです】
【のんびりとお待ちしております、それと本人証明に最初だけ昔の酉で、まあ不要かと思いますが一応、です】
【改めて、よろしくお願いいたします、とお先に挨拶しておきます】
(休日といえども仕事が入っていることはある。けれど、今日は本当にオフだった。
学校へ行くこともなければ、組織からの仕事が入っているわけでもなく、していることといえば)
……どうにも、見覚えのない道に、出てしまいました。
(紙袋を抱えて立ちつくすこと、である)
(もちろん、それが目的で外に出たわけではない。
そもそもの目的は日用品の買い出しだったのだけれど、特に用事もないからと
いつもと違う場所へ行ってみたり、違う道を通ってみたりしたのが、間違いと言うものだ)
(とはいえ、やはり急ぐ用事があるわけでもなし。
あまり人通りのなく、静かな並木道をゆったりと歩いているだけだったけれど)
(夏とは言え、木の作る影もあるし、いくらか涼しい。
そういえば――アクセサリーショップとか、ないだろうか、なんてふと思ってから)
……らしく、ありません、ね。
(小さくかぶりを振った。まさか、近日出会った青年とまた出会うことなどこのときは全く、頭にはなかった)
【それでは、このような感じで】
【移動してから……の形になると思いますが、移動先はどこかしら適当に、と思っておりますっ(一礼)】
(バイトもクビになり、夏休みも終わり間近ではもう雇ってくれる所もなく
県大会で敗退した身では、部活も休みで、することといえばいつもの徘徊…
異形を狩ることが目的だが、それだけではない、より重要なのは新たな異形狩りに接触するためでもあって)
と、言ってもこんな昼間からじゃ、さすがにいないか
(肩に入った力を抜いて、木陰を選んでなんのあてもない散歩に切り替えて)
(スポーツ用品でもひやかしに行ってみようか、などと考えながら、特に急ぐでもなく歩いていた)
あれは…(何の気なしに角を曲がった、その先に見えるのは見覚えのある後ろ姿)
(声を掛けようとして、ふと思いついて、携帯を取り出して、メモリーを呼び出す
おそらく間違いはない、と思うが人違いということもあるし、夏の日差しの中の後姿に
一瞬だが、奇妙に場違いだ、とふと感じてしまったこともある
電話を掛けて、後ろ姿を見つめながら佇んで相手が出るのを待っていた)
【はい、これでイタ電は確定ということで。移動先はロールの流れで、そちらからでもこちらが誘導するのでも、なんとかしてみましょう】
>>267 (ふわっとしたスカートにブラウスなんて、思いっきり休日の格好である。
制服姿しか知らない人間なら少し違和感を抱くかもしれないが――黒髪は、下ろしたままだった)
(夏の日差しを木の間から浴びながら、まわりを見渡す。
「この先、立ち入るべからず。取り壊し予定地につき危険」という看板を発見した。
――視線をもっと奥にやると大きくも古びた屋敷があった。近所からお化け屋敷扱いされていそうだ)
……いずれ、仕事場になるかもしれません、ね。
(こういうところには、自分の仕事相手もよく“湧く”ものだ。
そんなことを考えて足を進めていたところ、バイブにしていた携帯が着信を知らせる)
(ディスプレイを確認。―――「水鏡恭弥」と、出た名前に真っ先に浮かぶのは「不知火」の三文字)
――はい、媛名です。 どうか、なされましたか?
(普段なら、気付いたかもしれない。
けれど、少しばかり目先の古びた館に目を囚われていたこともあって、意識は前だけにしか向いていなかった)
(一定距離まで近づけば。もしくは、声が聞こえれば気付くかもしれなかったけれど、
電話に出たこのときはまだ、完全に無防備な状態だった)
>>268 「おはようございます、先輩、水鏡です」
(どうやら先輩は目の前の屋敷に気を取られているようで、そんな中、携帯を手に取った姿に次第に近づいて)
「このあたりでは有名なお屋敷ですね、幽霊屋敷、なんて呼ばれていますよ」
(特に気配を隠すことなく、後ろから近づいて、携帯から、そして背後から生の声を届かせて)
「あ、とてもお似合いですね、その格好。こちらのほうが先でした、すいません」
(そこまで言うと隣に並んで一礼をして、携帯を収めて悪戯っぽく笑った)
先輩は、ええと、お仕事ですか?
(先日会った時と違って明らかに普段着だが、どのような装備がノーマルなのか、こちらは知らないし
きっとどこかに武器のひとつや二つ、護身のためにも隠しているんだろうな、などと想像を巡らせながら
自分も屋敷へと目をやって)
実際にこの屋敷になにか出た、なんて話は聞きませんけど噂だけはたっぷりありますよ
誰もいないはずなのに窓の明かりがついていた、とか、すすり泣きが聞こえる、とか、ありがちなやつですけど
(ポロシャツにジーンズのハーフパンツ、ひょろっと長いごく普通の高校生にしか見えない服装をしていて
今はなんの妖しい気配もなく、まったくの一般人にしか見えない、はずだ
事情を知っている、一部の人を除いて…そんなことを考えながら、ちらりと先輩を見やった)
>>269 (声。それがどこからとか重なったような気がして振り向こうとしたのだけれど。
その前に相手から「幽霊屋敷」という言葉が出て、合点がいく。だから、振り向かなかった)
……あんまり、お洒落したわけじゃないのですけれど、
そういった心づかいはプラス得点であると存じております。こんにちは、水鏡さん。
いえ、今日は買い物です……ここに来たのはたまたまです。
(自分も携帯を少し長めのスカートのポケットにしまうと、片手に抱えた紙袋を見せる)
まあ、いずれ仕事場になるかもしれませんけれど。
ですが、かような噂だけで留まっているようであれば――しばらく、様子見ですね。
中に人食いピアノがいるだとかいう噂を聞けば、少しばかり足を運ばねばならぬかもしれませんが。
(ふっと小さく笑って、隣をみやる)
……でも、下調べをするのは、いいかもしれません、なんて。
ところで、貴方こそこんなところで何をやっていらっしゃるのですか?ランニング、ですか?
(小首をかしげて青年らしい格好の彼を見た。休日も熱心だ、と勝手な解釈をしつつ)
>>270 僕は…いつものそぞろ歩きです、トレーニング中ではないですが、いつ実戦トレーニングになるか分からないから、似たようなものですね
この街は異形も異形狩りも何だか溢れかえっているみたいで、よく逢うんですよ、どちらにも、ね
(辺りに人気がないのをいいことに、日常ではあまり口にすることのない言葉をさらっと紡ぎだして
これまでに出会った人たちの顔を思い浮かべて、やはり先輩が適任のようだ、と心を決める)
(古びて錆びた門扉は蝶番が腐食しているようで、きっちりとは閉じておらず、少し隙間が空いていて
軽く押してやれば開きそうなのを見てとって)
じゃあ、中に確かめに行きましょうか?
こんな昼日中では幽霊も出てこれないと思いますし。あ、荷物、持ちましょうか?
先輩の場合は、手が塞がっていては都合が悪かったりするでしょうし、僕これでもフェミニストなんですよ
幽霊屋敷で先輩とデートだなんて、光栄だな
(特に緊張した様子もなく、冗談めかして誘いを掛けて、一転真顔になって)
先輩に聞いてみたいことも、少し聞いてほしいこともありますし…よかったら一緒に探検、してみません?
(女性を誘うにはかなり場違いには違いない、二人とも「昼間」の世界の住人であったなら
そんなことをちらりと思いながら、それでも目は真摯に先輩の返事を待っていて)
>>271 異常、ですから。
そもそも、異形が多々いなければ異形狩りも多々などいませんよ。
まあ、誰が何でどう、どこから自らを異形狩りとお呼びになっているかは、知りませんけれど。
(異形狩りなんて、そう名乗れば異形狩りなのだ。別に何か資格がいるわけでもない)
……それも、悪くはありませんね。
貴方が荷物を持って下さると言うのなら、なおのことであります。
――知っておりました?デートって、男女が一定の目的を持って会うこと、なのですよ。
(真顔で小首をかしげてみたりしても、その瞳には悪戯っぽい色が宿っていた。
しかし、その視線の先に彼の真摯な瞳をみつければ、なるほど、と納得の言った表情になって)
そうですね、散策ついでにお話をお聞きいたしましょう。
デートにしては、物騒なお話になりそうです。
(荷物は、持ってもらわないことにしたらしい。
どうせ、彼が持っていても恐らくいったん床に置く羽目になるだろう――自分の推測が正しければ)
(だから、荷物を持たない片手で門扉を押す。
ギィ……と嫌な音がして、散策への道は開かれたわけだ。ふう、と小さく息をつく)
……その誘い、乗ることに致しましょう。
(足を一歩前に踏み出す。行く先は、古びた洋館であった)
>>272 異常、ですね、確かに
(その中には無論自分も含まれる、かすかに眉を顰めてまだ拭いきれない嫌悪感を滲ませて)
それならこれ以上ない、十全なデートになりましょうか、ね
(口癖を真似してみせて、こちらも悪戯っぽく返した、なんとか返すことができた)
ありがとうございます、行きましょう
(するりと門扉の隙間に体をくぐらせて、隣に並ぶように雑草だらけの庭を屋敷へと歩いていく
レンガ敷きの隙間からも、レンガを持ち上げて雑草が生い茂ってすっかり荒れ果てた様子で)
ゴシックホラー、そのままですね、夏の日差しがミスマッチなのか、それともぴったりなのかな…
(特に怖気づく様子もなく歩んで、ちらりと隣の気配を窺って)
先輩の異形狩りは「仕事」なんですね?
(辺りに気を配りながら、先ほどの会話で確認したことをもう一度念を押して)
狩るのは、「異形」だけ、ですか?
(相手がどう答えるか、その反応も測りたくて曖昧な質問をぶつけてみる)
【先輩はランチはまだ、大丈夫ですか?一時中断でも凍結でも構いませんので、その時は遠慮なくおっしゃって下さい】
>>273 ……こう、床を這ってなにか出てきそう、ですね。
これはジャパニーズホラー、でしたでしょうか――貴方、怪談とか怖がりそうにないです。
(差し込んできた日の光をもろに受けて、少しだけ表情をゆがませる。
手をかざし、少し眩しそうな表情のままに、全く怖気づいた様子の無い恭弥を見て)
(黒い髪が邪魔なのか、少しかきあげながら、その先を進んで行った)
……仕事、ですね。私の場合は組織に属している異形狩りですから。
あ、そこらへん、割れた鏡があるみたいですから、お気をつけて。
(荷物を抱えたまま、荒れ果てた中を進んでいく。
周りの様子を確認していくが、やはり外で感じたように今は何かいる気配はないように思える)
(それから、続いた相手の質問に表情を変えることなく、ひとつだけ息を吐きだした)
――なれば、質問をし返しますが、
貴方にとってそもそも「異形」って、どのくくりをさす存在で、あるのですか?
(小首をかしげて、漆黒の瞳で真っすぐに相手の目を見てから、問うた)
【私の方はまだ大丈夫ですけれど、水鏡さんこそ大丈夫ですか?
もうしばらくしたら、少しだけ用事も入るのでその時に昼食ついでに中断を頼もうかと思いますが、
私の方は今からでも問題ないので、貴方こそ遠慮なさらないでくださいねっ】
>>274 植物の蔓が襲い掛かって来て、仲間の一人が攫われちゃったり、ですね
変わり果てたすがたで再会、とか…(肩をすくめて)
それは先輩も一緒なんじゃありませんか? 日常が日常ですから、怪談なんて…
(日差しに埃が舞って、ただただうら寂しいといった風情が続くばかりで、雰囲気だけはたっぷりだったけれど
何も妖しい気配は感じないのはこちらも同じで、もの珍しそうにきょろきょろと辺りを眺めていた)
質問に質問で返すのは反則ですよね、頭のいい人のやり方ですけど
(かすかに頬を緩めたが、目はそらさず、やや茶色のうすい瞳でまっすぐに見返して)
簡単です、人に害をもたらし、傷つけ、喰らうものが「異形」でしょう?
それに、臭いが違う
(すっと鼻を指差して)
これでも僕、鼻が効くんです、別に「変身」しなくてもそれくらいは分かりますよ
(女性にしてはかなり長身でも、自分のほうが背が高いために、向かい合って目を合わせても
こちらから若干見下ろすような形になる、相手の隙のない立ち姿に何故か微妙な緊張を覚えて
その必要はない、落ち着け…と自分に言い聞かせて、軽く汗ばんだ手を握ったり開いたりして体のこわばりをほぐそうとして)
前と同じ、順番です、先輩のターンですよ
(ぴっと指を立てて見せた)
【ではその時に、そのようにおっしゃって下さい、こちらは続行になんの支障もありません】
>>278 こう、鮫さんの映画さながらの効果音つきで引っ張られるのですね。
もしも、そうなったら助けてくださいね。荷物投げるのでちゃんとキャッチして頂ければ。
(割れモノ入っているのですよ、と、その場合の荷物の心配をする。
この様子をみれば、怪談が怖い怖くないというのは答えを返さずとも、であろう)
いいえ、質問に質問を返すのは卑怯者のやり方です。
(それでも素直に答えてくれるその青年に、わずかに微笑を浮かべてみせて)
……なるほど、人に害をもたらし、傷つけ、“喰らう”ものが「異形」ですか。
――鼻が、効く?それは、「妖魔」や「霊体」の類が判別ができるということですか?
(「異形」としてくぐっても構わないそれらを、別称で呼んで尋ねたのはわざとだ。
言いかえれば、この女はその鼻で“異能者”もかぎわけられるのか、と聞いている)
――っと、答えるのは私の番、でしたでしょうか。
(いささか身体をこわばらせている相手を少しだけ見上げるように見つめる。
その差、約10センチといったところだろうか。そういえば案外長身だ、なんて思いながら)
……異形を貴方のその定義でもって考えるのなら、
私は「異形」以外のものも“狩っている”ことに、なるかと存じております。
(ゆっくりと首をかしげる。光をあびた黒髪が、さらりと零れ落ちた)
【承りました。お気遣い、ありがとうございます、水鏡さん(一礼)】
>>276 分かりました、って助けるほうが先じゃないんですか?
荷物のほうじゃなくて、先輩を、です
(律儀に答えながら、その時はおそらく自分の助けはいらないかもしれない、と思う
自分よりはるかに場数を踏んだのだろう、本物だけがいい知れぬ雰囲気を先輩から「嗅ぎ取って」)
出来ます、それぞれ「ケガレ」の種類が違いますからすぐ分かりますよ
もっともその場にとどまり続けるのでなければ、普通の匂いと同じで薄まってすぐに消えちゃいますけど
学校なんてすごいですよ、混ざり合ってもう何がなんだか判別できないぐらいです
(あまりに「異能」が多すぎるためか、また自分自身の気配も混ざり合って、目の前で確かめるのでもない限り
学校では意図的に匂いを嗅ぐのを半ば諦めている、でもそれも学園にわざわざ入学した目的の一つには違いない)
(かつては書斎だったのだろう、今は本の一冊もなく、壊れかけた書棚が壁一面にしつらえてあり
がらんとした部屋にこちらも木が腐って斜めに傾いだ大振りのデスクがひとつ、ぽつんと置かれているだけの部屋の中)
そうですか…そうなんですね
(ある意味望んでいた以上の答えを聞いてすっと視線を外し、背中を向けてデスクの向こうに回りこむ
埃だらけの窓を通して荒れ果てた裏庭をみながら、背を向けたまま)
一つ飛ばして、先輩から何か聞きたいことがあったらどうぞ
その後、少し僕の話を聞いてもらいたいので…そうでなければ、変わります
(心構えが出来るように、正直に宣言した)
(助けてくれるという言葉には、「じゃあ、どっちも」といって女が目元を緩めた。
あまり、表情を強く浮かべない貌。それを、恭弥から前方へ映しながら彼の話を聞く)
……ケガレの、種類。
なるほど、貴方の鼻はそれこそ“異”を嗅ぎわけるというわけです、ね。
承りました――貴方の鼻、とっても“使えそう”、です。
(わざとらしくそんな物言いをして、足を進める。
壊れかけた書棚に手を伸ばしてみると、随分と埃やら何やらを被っているようであった)
(寂しい部屋。きっと昔は、主の憩いの場だったろうに、と――そんな事を思う)
私と貴方の、異形の定義は違うようです。
私にとって異形とは、人たらず悪害たりて秩序をそこなうもの、と言葉では表現していますが、
つまり、別に、人を喰らうようなものでなくても、それが社会適合性がないとみなせば、狩ります。
……人に害をもたらす、という辺りまでは、近かったのですかれど。
(彼の背中にむかって、言葉を発しながら、軽く書棚をあさってみた。
指先で棚の淵をなぞる――子供かなにかの悪戯だろうか、文字のようなものが彫られている)
(けれど、それをきちんと読み取ることは、難しそうだ)
さっき、嗅ぎ分けられるのかの質問にお答えいただいたので、貴方にお返しいたしましょう。
でも――
(そして、背中に再度向き直る。そしてその背中に見つけた何かしらの緊張めいたものを見つけて)
―――Take it easy on me ?(お手柔らかにお願いしますね?)
(左手を口元に、軽く唇をなぞると、ゆっくりと文様が全身に浮かびあがっていく
以前と違って辺りにやたらに威圧的な気を放つことはなく、静かに「不知火」を身に纏って)
よ、久しぶり、おヒメさん、オレ様もふぇみにすとだから安心していいぜ
(口調がうって変わり、人を食ったふざけたセリフをほざきながらくるり、と向き直る
その顔にも元の人相が判別できないほどの不気味な文様が浮き上がり
目の色は同じだが、そこには面白がるような、からかう様な色を写して)
ちょいと長くなるが、ある程度説明しないと「頼み」の内容がわかんねーだろうから、最後までしっかり聞いてから返事してくれるか?
これは「恭弥」からの頼みで、オレ様のじゃないんだが、このほうが分かりやすいだろうと思ってね
(両手を広げ害意はないことを示して、語り始める)
オレ様…てのもなんだな、一応名乗っておこうか
この姿の時は「不知火」と言う、「恭弥」とはまあ、別の人格だと思ってくれればいい
(そっと指先で朽ち掛けのデスクの端をなぞりながら)
で、「恭弥」が気にしてる問題は、記憶は共有できても、オレ様「不知火」のコントロールが出来ないってことだ
例えば…オレ様が人殺しをしようとしても、「恭弥」にはそれを止めることは出来ない、全く、完全に不可能だ
(にぃっと耳まで裂けそうなほどに、口の端を吊り上げて声のない笑みを浮かべる)
誤解のないようにいっとくが、そんなこと今までしたことないぜ、なんか質問ある?
都合の悪いことは教えてやらないが、分かることなら何でも教えてやるぜ
もっとも、オレ様が何者か、なんて質問は、「恭弥」にもおヒメさんにも、教えてやんない
(そこまで言うと、長い舌をひらひらと左右に振って悪ふざけをしてみせる
今なら「不適格」と判断され、襲い掛かられても何とかなると思っているのか、あくまで斜に構えた態度を崩そうとはしない)
>>279 ――ご無沙汰しております、不知火さん。
(そのように名前を呼ぶことにして、「彼」を見る。
禍々しい紋様をまとった彼は先ほどの恭弥でありながらも、恭弥でない存在)
(初めて会った時はわずか茫然としたものであったが、タネを明かしてもらえば免疫も少しつく。
だが、全く驚かなかったかといえば、答えはノーだ。からかいの色を帯びた瞳を、そっと見つめ返した)
……とどの、つまり。
二重人格的に申し上げれば、主人格が支配権を持っていない状態、でしょうか。
(少し考えてから、小首をかしげる。
そして、彼の前まで距離をつめる――つまりは、デスク越しに距離になるまで、足を進めて)
一応、貴方の仰られることは、信じることに致しましょう。
私としても、信頼できる情報か、主に現行犯じゃない限りは少し手を止めますから。
(埃にまみれたデスクの端に、あまり日に焼けていない手を置く。
それは、今は、“糸を弄う為の手”だ。漆黒の瞳は、先ほどよりも静かな色を湛えて不知火を見る)
(それこそ、獲物を見定めるかのような、そんな目)
貴方が何者か、というのは大いに興味がありますが、
(少しだけデスクから身を乗り出すように、相手との距離をつめて瞳をみつめる)
……興味深いものは、自分で暴いてこそ、ですから。
ゆっくりと、仲を深めていかせていただくことに致しましょう。出会ったばかり、ですし。
(斜めに構えた、挑発的な態度。彼には確かにそんな態度がとれるだけの実力が備わっている。
あの無駄のない動き、そうして敵を腐食させたその能力――はっきり言って、厄介以上、だ。
それはしっかりと認識しながら、その漆黒の瞳を細めて見せた)
――それで、ご用件は?
【っと、そろそろできれば中断にしてもらえればうれしいのですけれど、大丈夫、でしょうか?】
【こちらは恐らく15時か、どれだけ遅くても15時以降なら再開出来ると思います。
場所は、いったんここをお返しして、空いていればここ。いなければ避難所に集合、と考えますが
……不都合等、ありませんでしょうか?】
【15時か15時以降って……私。
15時半以降、でありますねっ。もう、ごめんなさい……増える、誤字脱字の恐怖です】
>>280 【了解です、では15時に、できればこちらで、使用中でしたら避難所にて再会いたしましょう】
【こちらも少し用事を済ませて、少し前からチェックしてみることにいたします】
【それでは行ってらっしゃいませ】
【スレをお返しいたします】
【改めまして、スレをお借りいたします】
【……少々遅れてしまって申し訳ないのですけれど、水鏡さんを待たせていただければ幸いです】
【せかしてしまいましたかね、こんにちは、です】
【15:30と思っていましたので、まだ用が済んでいらっしゃらないようでしたらお待ちしますよ?】
【準備万端、でしたら作成しておいたレスを投下、しますです】
【いえ、遅れなかっただけ……といっても、五分遅刻、なのですけれど。
用事の方はきっちりと終わらせて参りましたゆえ、お気遣いなく。ありがとうございます】
【それでは、改めまして。またしばらく、宜しくお願いたします。(一礼)】
>>280 主従で言うなら、オレ様の方が主、だな、どっちかってーと
オレ様が知識としてもっているものを「恭弥」のほうから引き出すことはできねーし
(とんとん、と指で頭を叩いて見せて、睨みあうようにかすかに顔を寄せて視線は外さずに)
逆に「恭弥」の知ってることはオレ様は全て認識し、記憶を引き出すこともできる、こうして「表」に出ていなくても、な
そしてそれ以上のことも出来るが、出し惜しみして今日のところはこんなもんだ、オレ様情報は
(距離を詰められても特に身構えることもなく、デスクの上の埃を指でなぞり続けて対峙し続けて)
いいねいいね、もっともっと仲良くなって一緒に深みに嵌ろうぜ?
(からかいの言葉にもペースを乱されることのない姿に目に喜色を浮かべて)
肝の据わった女は昔から大好物なんだ、これからもよろしく、な
(更に悪ふざけをして、ウインクをしてみせる)
おお、「頼み」の話だったな、「恭弥」の望みは、いざとなったら自分を止めてくれってさ
「恭弥」の考えでは「異形」を狩ってる限り、そんで人に害悪を及ぼさない限りにおいては、
自分は「異形」じゃない、「異形狩り」だと思っていられるわけだ
今のところオレ様にも異存はない、たっぷり暴れられるし、な
だがおヒメさんの定義によると、ちーっとまた話が違ってくる。果たしてオレ様が「秩序を損なうモノ」かどうかってのがポイントだ
あ、オレ様が「異形」かどうかも教えてやんない、それに自分で「異形」だのそうじゃないの言ったって説得力ゼロだろ?
ついでに言うと、その能力があるのと、それを実行するのは全然別のことだろう?
それがたとえ、あっさり人の一人や二人ぶっ殺せるような剣呑なものでも、さ
(そこはお互い様だろう、と含んだ視線を投げかけて)
ま、もしオレ様がこの社会に不適格だって判断したときは止めてくれ、殺して構わないそうだ
流石に自分じゃこんなこと口にできなかったらしくて、オレ様の出番ってわけだ
おヒメさんなら組織やらなんやらのツテで、オレ様も止められるだろ?
もっともその時はオレ様も抵抗すっから「恭弥」の時に始末するほうが楽だと思うけど、な
それが、「恭弥」の「頼み」だ
(平然と物騒な「頼み」を口にすると、額がつきそうなほどに顔を寄せてニヤけたまま返事を待つ)
【こちらこそ、よろしくお願いいたします(一礼返し)】
>>286 ……いえ、主人格は「あの方」です。
(その距離が近づいても、彼女は真っすぐに目を見つめたままに言葉を吐きだした。
それは、とても静かに。彼女は彼の事を詳しくなんて知らないくせに、それでも揺ぎ無く言葉にする)
まあ、表だろうが裏だろうが、結局は二人で水鏡恭弥だと個人では認識しておりますけれど。
別に貴方が悪いことしようが、「彼」が悪いことしようが、私はその一個体を見るだけです。
(「不知火」だろうか「恭弥」だろうが――変わりない、とこの女はそう言った)
まったくと、とんだ沼に足を踏み入れることになりそうですけれど。
今後、長い付き合いになるかもしれぬ以上、同意致した方が宜しいでしょうか。
(不知火のウインクに対して小首をかしげて返しながら、
荷物を置いた埃っぽいデスクをつかんでいる手に、ほんのわずかだけ力を込める)
(それでも、静かに、彼から目をそらすことなく、その話を聞いていた)
(そして全てを聞き終われば、ゆっくりと吐息を吐きだす)
……ええ、異能者=異形、とはしてはおりません。
だとしたら私は、学園のかなり多くの人間を「行方不明」にしなければなりませんから。
(額のつきそうな距離。少しだけ距離を退いて、
ニヤけた彼の顔を、一回だけ、ほんのちょっとだけ睨むように上目でみてから、身体を退いた)
―――私は、異形狩りです。
それ以上でも、ましてやそれ以下でも、ありません。
(荷物を持ち直す。
背を正せば、真っ黒くストレートな髪が、ふわりと揺れてから、落ち着いた)
………異形とみなせば、狩らせて頂きます。
(ほんの一瞬。何かを堪えるように、デスクの端に爪をたててから、視線を彼に戻した)
そう、お伝えくださいませ。 と、言わずとも聞こえて、いるのでしたでしょうか?
>>287 (ほんの少しだけ虚を突かれた顔をして、その一瞬だけは「恭弥」の目の色を浮かべて)
言ってくれるじゃねえか、そのあたりを、「恭弥」も理解してくれるとオレ様も助かるんだけどな
「みなせば」ってことは条件付で受け入れてくれたわけだ、それは重畳
(すぐに調子を取り戻し、こちらも屈めていた背を伸ばし、右手をすっと伸ばし
手のひらを上に向けて腰の前に寄せて、大仰に一揖してみせる)
それじゃこっちからのリターンその1、だ、ようく見てな
(両手をデスクの表面につけるとぼわっとした燐光が浮き上がり)
「右手」の力は知ってるよな、んー、こっちは負の力、マイナスだ
んで、左手は正・生・性、つまりはプラスの力、になる…
両方をこうやって調節してやれば…
(デスクの脇にぼんやりと、目鼻立ちも判別はしがたい「幽体」が浮かび上がる)
おっと、手は出すなよ、まあもっとも実害も実体もないけど、な
(声ではなく、ぼんやりとした波のようなものがかすかに空気を震わせて)
そうか、三代続けてずっとここにあったのか…この屋敷の主ってか、集合意識?無意識?そんなもんらしいぜ
(ふんふん、と相手の言葉を翻訳してみせて)
だな、滅びて崩れて誰もいなくなっちまうのは寂しいな、だが…
(右手の力を少しずつ強く解放して)
全てはいずれはなくなり、滅び去り、消え去る…この屋敷にも人が溢れて賑やかだった時代があったろう?
その思い出を抱えたまま、逝っちまいな、あばよ
(幽体が薄れていくのと、年代物のデスクが砂のように崩れていくのとほぼ同時で、静かに消え去っていく)
とまあ、こんなことも出来る、ぜ?
(最後にまたニヤリ、と口の端を吊り上げて笑うと、全身の文様が薄れて消えていく)
また逢おうな、おヒメさん
>>288 率直に思ったことを申したまでであります。
私は、「仕事」に手抜きは致しません。少なくとも、そのつもりでありますゆえ。
……ご相談は綺麗にまとめることができましたようで、こちらこそ重畳です。
(大仰なそれを、やんちゃな年下でも見やるような目でみて、小さく笑う。
そして、彼のいう「返礼(リターン)」とやらを見定めるために、荷物を持ったままデスクから下がった)
…………。
(目の前に現れた霊体。出そうになった小さな声を飲み込んで、
反射的にダガーに向かいそうになった手を、押しとどめる――ああ、なるほど、と思った)
貴方の能力は、異能というよりも。
……もしかしたら、術師的な方面を頼った方が案外早く結果がでるかもしれない。
(思念体との、疎通。それは霊体との会話と言っても構わない。
恐らく、霊媒師の類に似たものなのではないだろうか、と頭の中で考えながら)
(幻想的、と言っても差し支えないかもしれない。
相変わらず――何にしろ、「能力」を持つものに触れるのは、自分の心臓によくないと小さく笑う)
良いものを見せて、頂きました。
(少なくとも、ここにあるありきたりな噂も潰えることだろう。
この屋敷の取り壊しと共に――そうして、ここはまっさらな更地になってしまうのだろう)
……ええ、貴方がお望みになられますれば、いつでも。
(紋様の薄れていくさまを認めながら、目を伏せて挨拶を返す。
伏せた視線の先には、砂のように崩れたデスクだったもの――そして、ゆっくりと「恭弥」に目を戻す)
………お疲れの、ほどは?
>>289 (文様が全身から引いた、その途端に脂汗を流し、たたらを踏んだがなんとか踏みとどまり
深呼吸を何度か繰り返すうちに、次第に落ち着いてくる)
今日はあまり派手に力を使わなかったから、大したことはありません
(強がって力なく微笑んで見せて)
リターンその2、だそうです、あいつからですけど
(さも嫌そうに顔を歪めて吐き捨てるように言葉を紡いで)
もし必要になったときはいつでも呼びつけてもらって構わない、ただし一日一回限定、それも30分だけですが
だからいざその時が来たら、こういう直後のほうが簡単に始末、できると思います
…うるさい、黙れ…わかったよ、伝えます
「おヒメさんの猟犬になってやる、お呼びとあれば即参上」だそうです…あいつから、です
(ぶっすりと不機嫌なままぼそぼそと伝言して)
お手伝いしたい気持ちは僕も同じです、そのほうが監視もしやすいでしょう?
(これで万が一の時には止めてくれる人がいる、そのことに安心と不安を同じぐらい覚え)
頼みを聞いてくださって、ありがとうございます
(腰を折ってまたお辞儀をする、自分の内側の気持ちだけにかまけて、
止める役を一方的にお願いされた方の気持ちに思いを致す、そんな余裕は恭弥にはなくて
じっと頭を下げたまま、思いに沈んで固まっている)
>>290 ……男の子ってこう、どうして皆さん強がりでありましょう。
(小さく呟いて、差し出そうとした手をひっこめた。
ここで心配をかけず男らしく自分で立っていたいからこそ、
彼が強がって笑っているのだろう、とそう判断してのことだったのだけれど)
―――猟犬、でありますか?
(きょとん、としたような表情をして小首をかしげた。それはもう、不思議そうに。
それから少しだけして、口元に手をやると、ほんの僅かに肩を震わせて笑いだした)
っ、くっ……猟狗の、猟犬に、なるの、です、か……?
傑作、です。ふふ、趣味、悪い……もう少し、主人は選んだほうが良いかと。
ん、それでは、今度喚ぶときにはジャーキーとか、用意、して……っ、おかしい、です。
(よっぽどツボに入ったのだろう。ひとしきり肩を震わせて笑ったあとに、大きく息をついて)
ですが、私にはとっても可愛いドーベルマンが、一匹もういるのですけれど――なんて。
(とある誰かを、結構酷い扱いしたとかしてないとか)
ええ、そうですね。監視もしやすいですし、
貴方の能力は、正直なところ私には頼りがいのあるものでありますがゆえに。
もしも、お力をお借りしたいときはお呼び立てさせていただきたく、存じます。
――貴方を。 というよりも、「水鏡恭弥」を。
(「恭弥」と「不知火」の両方を見るように、真っすぐにその目を見つめる。
彼女にとってはどちらにしろ、やはり彼は「水鏡恭弥」なのだ。便宜上呼び名は変えるけれど)
それに、私は異形狩りですから。
……その場に遭遇できたのだとして、貴方を止めるのは、仕事です。
別に、貴方に頼まれるからじゃありません。それが――異形狩りの仕事です。
(下げて低くなった頭に、ぽん、と気易く手を置いて)
それに、貴方を「異形」とみなさないうちは、仕事がない限り貴方のお力になりましょう。
ギブ・アンド・テイクです。 そのときは、お呼びください。
【あと、数往復で〆かな……と思っているのですけれど、お時間等大丈夫ですか?】
【もちろん、やり残しがありましたら遠慮なく仰られてくださいませ】
>>291 (意地っ張りをあっさりと見透かされて気恥ずかしく、いたたまれない気持ちでもぞもぞして)
?(猟狗の、猟犬、そのあたりのニュアンスを把握しきれずに、曖昧に笑ったまま
こちらには分からないツボに嵌って笑い続ける先輩を不思議そうに見て)
鼻も効くから犬だって、あいつは言ってましたよ?
(追い討ちを掛けるように仕方なく呟いて)
(ふと頭の上に手のひらを温かみを感じて、こちらに投げかけられる言葉は、
とっさには何のことか、理解しかねる部分もあった、それでも…)
あ、あの…この前はハイタッチ、でしたけど
(すっと頭から手を外して、こちらも今度は視線を外すことなく目を見て)
いつでも僕を、呼んで下さい、パートナーシップの証に…
(この前と同じように、左手を差し出す)
媛先輩…って呼んでいいです、か?
(覚束なげな、かすかな不安を浮かべてじっと手を差し出したままでいて)
【時間的余裕はまだまだOKです、こちらのつもりとしてはほぼ消化完了です】
【そちらからリクエストなり追加要素があれば夕飯前まではロール可能ですし】
【このまま〆に向っていただいても構いません、です】
>>292 ……ん、いえ。
猟狗は―――まあ、いいです。うん、面白かったのです、とても。
(ひとしきり笑って落ち着いたように息を吸って。
自分は≪深凪≫の“猟狗”だ……そういえば、それは伝えていないのか、と息をついた)
(≪深凪≫第八席。 我が主人の為に、自らの意思で異形に牙をむく――式レベル“弐階位”の、狗。
でも、そんなこと説明したって彼にとっては意味不明だろうし何も楽しいことじゃないだろうから)
ありがとうございます、と言わせてくださいませ。
(ともかく、先に述べるのは「猟犬」になってくれるらしいことへの感謝だ)
ともかく、私は貴方に礼を言われることはしていない、と言いたいのです。
あとは、あまり気にやまぬことです、色々と――まだ、気に病むには時間が早い、から。
(ふっと息をついて、いつもの表情で首をかしげた)
……協力関係の証に、というのもおかしいですけれど、
お好きに、お呼びくださいませ。特に、呼び名は頓着する方ではありませぬ。
(荷物を持たない左手を差し出すと、それを軽く握った。
「ひめ先輩」と、そういえば昔に白髪の盗掘屋に呼ばれていたなと思いながら)
よろしく、お願い致しますね。水鏡さん。
(――パキリ、と。どこかで鏡に罅が入るような音がした。
そんな洋館のなかで、ここに協力関係が結ばれたのであった)
【私の方はしっかりばっちりと満足させていただきましたゆえ、ここらで、と】
【長らくありがとうございました。そちらの〆があればそれを確認してから……と、思います】
>>293 (言葉では分からなくても、「不知火」の影響で鼻だけは効く
匂い、という意味だけでなく、感情の波動も捉えることはできる、しかし、言葉にならないものは理解はできなくて
感じても、それをはっきりと自分で「理解」することはできない
複雑な波を感じて首をかすかに傾げて、でも忘れてはいけないような気もして、また落ち着かなくてもぞもぞとして)
礼を言うのは僕の方です、媛先輩
(単純にそこだけはにっこりと、澄んだ笑みを浮かべてこちらはぎゅっと手を握り返して)
こちらこそ、よろしくお願いします、これから
(乾いた音に気づくこともなく、そして「時間が早い」という言葉にも気をとられることもなく)
頼りないかもしれないけど、僕、頑張りますから
(無邪気な、それこそ子犬がじゃれつくような笑みを浮かべて感激して、また手を握って)
あ、痛く、ありませんでした?すいません…
(赤面して、強く握りすぎたかもしれない、とかすかに汗ばんだ手を、名残惜しそうに離した)
【これで〆、ということで、長々と、こちらこそありがとうございました】
【レスのスピードについていくのがやっとでした、こちらも満腹です】
【こちらこそ、ですよ。レスが安定しなかったり誤字脱字が途中で暴れ出したり(←)、と
ご迷惑をおかけしてばかりでしたけれど、また機会があったら宜しくしてくだされば、幸いです】
【ですがとっても、楽しかったです。ありがとうございました、水鏡さん。(一礼)】
【それでは、これにて。こちらからはスレをお返ししておきます】
【スレをお借りします】
【スレをお借りしますね】
(強化スーツの研究の為ベルトとブレスレットを奪い、全裸に首輪をつけて地下の牢獄へと放り込み)
(何日も何日も、怪人や戦闘員達が今までの恨みを晴らすかのように抵抗できない雌犬ヒロインを犯し続けた)
(精液好きの変態に育てる為に、時折出される食事も栄養のある白いドロドロとした液体のみ)
(そして今日…またあの時の戦闘員達が明日香を犯す為に牢獄へ入ってきた)
「よう。雌犬どころか精液便所みたいじゃねぇかクリムチェイサーさんよ」
「皆お前のマンコやアナルは絶品だって言ってたぜ?何度も中出しされて、孕んじちまったか?」
「だが、貴様は中々素直にならんらしいな。折角犯して貰ってるのに、有難いと思わんのか?」
(ニヤニヤと下種な笑いを見せつけながら、精液に塗れた豊満な明日香の乳房をいきなり揉みしだき弄び始める)
(あれから再び地球へと降り立ち、好き勝手に破壊活動を行ってきた彼らは、久しぶりに明日香を犯せる興奮を隠し切れない)
(怪人や他の戦闘員の話によると、まだまだ明日香の精神は屈していないらしく、反抗的な態度を取るというのだ)
「そんなお前を素直にさせる為に、今日はこんなもんを持ってきたぜ」
(そう言って明日香にカプセル状の薬のようなものを見せる)
(中身は強力な媚薬で、体内に入ればすぐに反応を示す特別性だ)
>>298 (敗残の身となって、輪姦され囚われてしまった日)
(激しい凌辱の後、気がつけば衣服は全て剥がれていた)
(首には大型犬に着ける様な首輪を嵌められ、鍵まで掛っていた)
(それ以外の拘束はないものの、変身出来ない今となっては)
(牢を破れるはずも、一戦闘員にも敵うはずもなく)
(連日犯され、精液を飲まされ、膣に腸に出しまくられていた)
(食事すら精液の様に見える白濁した液体を皿に入れて出されて)
(時間の感覚も失いつつあったが、それでも瞳から光は失われていなかった)
(そして、今日はあの時の強化戦闘員が牢に入ってきた)
……だれが、雌犬よ。
く……っ、知らないわ……。
無理やりこんな目に遭わされて誰が有難がるのよ……。
や、やめなさいよ……っ!!
(乳房を揉まれるとはっきりと拒絶の意志を見せて)
……な、何よそれ……。
>>299 「あんだけ犯されてるのにまだ反抗できるなんて…流石は正義のヒロイン様だ」
「くく、首輪して這いつくばって飯食って……それでよく雌犬じゃないなんていえるな」
「そんな生意気な口も、こいつを飲めばきけなくなるさ。んちゅ、んん!じゅろぉ、ぬちゅ!」
(柔らかな乳房の先端の乳首をこりこりと転がしながら、わざと正義のヒロインを強調し、捕まった身分をわからせようとして)
(グイッと首輪に繋がれている鎖を引っ張り、強制的に顔を近づけたかと思うと)
(媚薬を口に含んだ一人が無理やりに明日香の唇を奪った。舌で明日香の口腔を蹂躙し、媚薬を唾液ごと押し込んでいく)
「んん、はぁっ…お前の唇美味かったぜ。薬もしっかりと飲んだみたいだしな」
「じゃあ教えてやろう。今のは強力な媚薬でな、お前の性欲を極限まで引き出してくれる有難い薬だ」
「俺達からは何もしねぇ。お前が欲しいっていうまで、ずっとここで見ていてやるよ」
(口を離すと戦闘員達は明日香から一定の距離を置いて見物を始めた)
(だが股間からは肉棒をわざと露出させ、雄の臭いを充満させていく)
>>300 ……く……っ。
言いたければ勝手に言えばいいわ……。
な、何を……んんぅっ!?ふむ……ぅ……。
(乳首の先端は当初と違い、あっけなく硬くなっていき)
(虜囚の身、ままならぬ現状を思い知らされていると)
(首輪を引かれ、更にその感を強めざるを得なくて)
(何度目かわからないが唇を奪われると妙なカプセル状の薬品を飲み込まされて)
あなたのは不味いわ……。
一体何を飲ませ……媚薬?極限まで引き出すですって……?
そんな薬なんかで……。
それなら、ずっとそこに立っておけばいいわ……。
(飲まされた薬の効能を聞いて内心は不安だが、そう言い放つが)
(戦闘員が黒タイツの中から肉棒を出すとムワッとした性臭が牢内に立ちこめる)
(すると薬の効果かいきなり下腹部が疼き、胸が高鳴り始めて)
……はぁ……っ。
>>301 「ああ立っていてやるとも。お前が我慢できれば、今日は犯されずに済むかもなぁ」
「だが我慢できなかったら、前以上に激しく犯してやるよ」
「くくく、どうした?甘い息なんて吐いて、顔も赤くなってきていないか?」
(明日香の強がりともとれる発言に、ニヤニヤと笑いながら囲むようにして見つめ続ける)
(もしもこの媚薬に打ち勝てばその気力に免じて犯さずにするというが、負ければ激しく無残な輪姦が待っている)
(小さな吐息すら指摘し、明日香をその気にさせるように口で責めて)
「あぁそうそう。もしもこのチンポが欲しいならちゃんと言うんだぞ」
「それも、生意気な正義のヒロイン気取ってた自分を謝って」
「俺らのなにを、お前のどこに入れて欲しいのか…丁寧に詳しく、いやらしくお願いするんだぜ?」
(待っているだけなのは退屈なのか、負けた時のことを説明していく)
(美しさもプロポーションも一級品の明日香に、卑猥なおねだりをさせようとする姿はどこまでも卑劣で)
>>602 それは……ありがたいわ。
前以上って、あんなのされたら……。
う、うるさいわよ……変な、薬飲ませたのはあなた達でしょう……。
(次第に湧き上がる衝動を隠せなくなっていく)
(何度も犯された身体は反射的に雄の臭いに性感を高める様になっていて)
(それは媚薬によって飛躍的に効果と威力があがっていた)
(更に約束など期待できない連中であり、それが心のどこかで無駄な抗いを止めさそうとする)
あ、あなた達のなんか要らないわよ……。
そんな事出来るはずないわ……おねがい、なんて……。
はぁぁ……あぁ……。
(顔を染めながら必死に否定し、拒絶するが)
(身体は確実に反応を始めており、愛液がトロトロと垂れていた)
>>303 「本当に要らないのか?本当は欲しくて堪らないんじゃないのかぁ?」
「おいおい、要らないならそんな風に顔を赤くして言うんじゃねぇよ」
「ははは、マン汁垂らしながら言ったって説得力がないぜ」
(確実に媚薬に侵されているにも関わらず強がる明日香を煽る戦闘員達)
(気づけばさっきよりも明日香に近づいていて、肉棒が彼女の目の前に来るようにしていた)
(その大きさは前回の陵辱時よりも確実に大きくなっていた)
「お前の捕まえた褒美に、また少し体を改造して貰ってなぁ」
「近くだとよくわかるだろ?前よりも全然大きくて太いんだぜ?」
「貴様のような奴を犯す為だけだが、女にはこれほど効く武器もあるまい?」
(言葉にしてみれば間抜けな話だろうが、媚薬を飲まされた明日香にとっては性欲をそそる大きな材料となるだろう)
(巨大肉棒で明日香を取り囲み、無駄な抵抗を続ける精神を蕩けさせていく)
>>304 う、うるさいわね……。
これはそんなもの見せられて腹が立ってるからよ。
……う、くぅぅ……。
は、離れなさいよ……な、何それ……。
(弄う戦闘員たちに抗う姿勢を見せる事は忘れないが)
(確実に欲情して、身体は凌辱に備えているという事実に)
(内心、愕然とするが、それよりも接近する戦闘員たちの肉棒が)
(前回よりも更に太く長くなっている事に恐れを感じて)
なんですって……。
そ、そんな事……はぅぁ……あぁ……。
(雄の臭いに囲まれ、眼前に巨根を突き付けられると次第に意識が霞んでくる)
(乳首もクリトリスも硬くなり、愛液は太ももを伝って床を濡らしていき)
(明らかに自身の欲情を認識して、否定出来なくなっていき)
卑怯よ……あなた、たち……あぁ……。
ほ……し……い……。
>>305 「そらそら、口数も減ってきちまってるぞ?」
「ヒャハハ!なんだぁ?乳首が勃っちまってるなぁ」
「汁の量も増えていって、本当に正義のヒロイン様かお前は?ただの淫乱ヒロインじゃないのか?」
(最早見てもわかる程に勃起した乳首に、蕩けた表情)
(床を濡らす愛液の量に、もう性欲に抗える筈も無いと確信し)
(追い討ちをかけるように汚い言葉を浴びせ続ける)
「はぁ?何だって?」
「おいおい、さっきの話を聞いてなかったのか。どういう風におねだりするんだ?」
「ちゃんと言えなければ俺達は帰ってしまってもいいんだぞ」
(とうとう口から出た求める言葉に、戦闘員達は勝利の笑みを浮かべるが)
(ここですぐに与える訳にはいかない。自分から淫らにおねだりさせることで、正義のヒロインのプライドを粉々にしようというのだ)
(一人がその巨根でバシン!と明日香の頬を叩く。その大きさや熱さをわからせるように何度も叩き続け、明日香の次の言葉を待つ)
>>306 あぁ……こんな、凄い効果があるなんて……。
はぁぁ……ち、違う……違うわ……。
(すっかり余裕を失い、うわごとの様に言葉を吐いて)
(秘裂はすでにヒクヒクして男根を待ち望み)
(全身が激しい愛撫を欲しがる様で、限界はすでに超えつつあった)
あぁ……そ、そんな……。
んぁぁっ!?あぁ……熱くて固い……。
わ、私のおマンコにもお尻の穴にも口にもチンポを嵌めて下さい……。
(完全に性欲に塗りつぶされた様に霞み掛った瞳で戦闘員を見上げて)
>>307 「ははは!とうとう言いやがったぜこの女!」
「だがまだだな。何が欲しいのかもっといやらしく、もっと詳しく言ってみせろ」
(完全に媚薬に侵され、性欲に逆らえなくなった明日香を笑う戦闘員)
(一部は満足したようだが、それでも満足できない者もいて)
(乳首をギュッと抓ったかと思うと、明日香を突き飛ばし四つんばいにさせて)
「自分を雌犬ヒロインと認めて、いやらしく尻を振りながらねだってみせろ」
「いいねぇ。散々生意気言ってたクリムチェイサーが、自分で雌犬と認めるところ…見てみたいぜ」
「そら、さっさと言え!雌犬クリムチェイサー!」
(どれだけ自分を捨てて肉棒を求められるかというテストのようで)
(首輪で繋がれた明日香に強い口調で命令し、それができれば今度こそ本当に犯してやるわからせる)
>>308 あはぁ……。
そ、そんな……ひぃぃっ!?
きゃあっ!?あぁ……。
(必死に言ったのにお預けをくらい愕然として)
(乳首を捻られると中がキュウッと締まって異様な快楽を得て)
(突き飛ばされても起き上がらず、四つん這いにさせられて抵抗もせずに)
わ……私は雌犬ヒロインです……。
ですからこうして首輪で繋がれて、皆さんに輪姦されるのを待っています……。
雌犬のおマンコにもアナルにも口にも皆さんの逞しいペニスを突っ込んで犯して……。
(完全に薬の効果で自分を見失って、相手が望む様な言葉を吐いて尻を媚びる様に振ってしまう)
【…と、いいところなのですが、眠気がきつくなってきて…今日はここで凍結でいいでしょうか?】
【次回はとりあえず水・木・金の夜なら空いてますけど】
>>310 【はい、凍結しましょうか】
【次は木曜の晩が良いですね】
>>311 【ありがとうございます!】
【では木曜の晩で、時間は21時以降でしたら合わせられます】
【また楽屋スレで待ち合わせましょうか】
>>312 【はい、では木曜の夜で】
【時間は当日にならないとちょっとわからないですけど】
【出来るだけ早く入れる様にはします】
【そうですね、楽屋スレが良いと思います】
>>313 【わかりました。では今日のように待ってますね】
【では申し訳ないですけどお先に失礼します】
【今日もありがとうございました。お休みなさい】
【スレをお返しします】
>>314 【はい、お願いしますね】
【こちらこそありがとうございました】
【お疲れさまでした、おやすみなさい】
【スレをお返しします】
316 :
名無しさん@ピンキー:2009/08/27(木) 18:41:56 ID:7vArpnHa
ハァハァ
【スレをお借りします】
【スレをお借りします】
>>309 「へへへ…あのクリムチェイサーが自分からこんなこと言うなんてよ」
「媚薬の効果だけでなく、元から淫乱なのかもしれんな」
「はっ、どっちもいいさ!犯してくださいって言ってるんだ。望み通りにしてやろうぜ!!」
(あの憎々しいクリムチェイサーが、媚薬の効果があるとはいえ自ら尻を振り犯されることを望んでいる)
(それを見ると、無理やり犯した時とは別の興奮が戦闘員達を包み、明日香へと群がり始めた)
「じゃあまずは俺がこのデカチンポをアナルに突っ込んでやるよ!おら、嬉しいだろ!?戦闘員様のチンポだ!!」
「雌犬クリムチェイサーがどれだけ淫乱になったか、よく見せてもらおうか」
「我慢しないでいいんだぜぇ?俺達を楽しませる為にいくらでも喘いでくれよな」
(まず小手調べともいうのか、一人が明日香の尻に指を沈み込ませ強く揉んでいく)
(柔らかな尻の感触を確かめた後に腰をがっしりと掴み、ひくひくと震える尻穴を数度擦ると、巨大な男根を一気に突っ込んだ)
(獣のように激しいピストンで明日香の尻穴を拡張し、奥の奥まで犯し尽くしていく)
(数人は雌犬と化した明日香の目の前に現れ、肉棒を舌が届くかどうかというところで見せ付けていた)
【早速レスしますね。改めてよろしくお願いします】
>>318 あぁ……早く……。
淫乱でも何でも良いですから……。
(淫欲に急かせれ切羽詰まった精神はひたすら誘う事しか考えられず)
嬉しいっ!!嬉しいです……。
んあああっ!!ああああっ!!!んはぁぁっ!!!
ひぃっ!!ああっ!!!
んぁぁ……あぁ……おチンポ下さい……。
(怪人も含め開発され尽くした身体は容易に戦闘員のペニスを受け入れて)
(苦痛もなく、ただ快楽の中で善がり狂って、眼前のペニスに舌を這わそうと必死になっていく)
【はい、こちらこそ宜しくお願いしますね】
>>317 「久しぶりだがあの時よりも随分いい感じだぜ!?」
「へへへ、正義のヒロインもこうなっちゃお終いだな」
「ほら、雌犬らしく舌を這わせて舐めるんだ。チンポはいくつもあるんだからな」
(快楽に染まる明日香に気分が良くなり、更に激しさを増すピストン運動)
(覆いかぶさるようにしながら揺れる乳房を鷲掴みにして、荒々しく揉みその柔らかさを楽しんで)
(顔の前に現れた数人は、咥えさせずにあくまで舐めるようにと命令し)
「そらそらっ!全く、淫乱なクリムチェイサーのアナルは最高だな!!」
「ほら、欲しいんだろ?だったらしっかりと舐めないとな」
(秘所は全く無視した、尻穴のみを責める戦闘員は調子に乗って、明日香の桃尻を何度も叩き始めた)
(他の戦闘員達は正義のヒロインである明日香が、舌を伸ばして肉棒に奉仕する姿を楽しんで)
>>318 あっ、あっ、あっ!!
(ピストン運動に声を上げながら尻穴性交に感じていって)
んぁぁ、ぴちゃ……れろ……れろ……。
んふぅん……ちんぽ……ああ、前にも……。
ああっ!!んぁぁ……舐めます、舐めますからぁ……。
(哀れなくらいに媚を見せながら男根を舐めて、尻穴を穿たれて善がって)
(それでも前を埋められていないと本当に達せられないのか何もされない秘所から愛液だけ流して)
>>321 「おいおい、こいつマン汁垂らしまくってるぜ?」
「よっぽどマンコも突いてほしいみたいだな。おい」
「わかってるよ。そら、これならいけるだろ」
(惨めなヒロインを笑い者にしながら、秘所から愛液を恥ずかしげもなく垂らしているのに気づくと)
(バックから犯していた男が明日香を持ち上げたかと思うと仰向けになり、その上に明日香が重なる形となった)
(改造された戦闘員にとっては多少態勢が変わったところで突き上げが弱くなることは無く、いまだ激しく尻穴を貫いていく)
「じゃあお望み通りにマンコも犯してやる。嫌だって言っても聞かねぇからな」
「輪姦してもらいたいって言ったからには、もっと大勢でやっちまおうぜ。俺はこのでけぇ胸でやらせてもらおうか」
「ほら、両手が空いているぞ。しっかり奉仕しろ雌犬クリムチェイサー」
(そして秘所を穿つもう一つの巨根。前回よりも太く熱く大きい肉棒が、子宮口をこじ開けるかと思うほど強く叩きつける)
(明日香の上に跨った一人が、豊満な乳房の間に肉棒を挟みこみ勝手にパイ擦りを開始し)
(空いた手に二人の戦闘員が無理やり握らせ、奉仕させようとする)
>>322 言わないでぇ……。
んはぁっ!?あぁっ!!んんっ!!!
犯してぇっ!!全部、雌犬の全部使って下さいっ!!
(全身が性感帯になったかの様な火照りに身悶えながら)
(望まれる全てで受け止めるかの様に叫んで)
んっひぃぃぃぃぃっ!!!!んあぁぁっ!!!
ひぅぅぅっ!!!あはぁぁっ!!!んぅぅっ!!
(前後の穴を太く長く熱く硬い肉棒で埋められ、膣壁も腸壁もゴリゴリと擦られて)
(その度に嬌声を上げながら、乳房を使われ、両手で擦って快楽のなか叫んで)
(膣も尻もその逞し過ぎるペニスを締めつけて互いに十分な性感を得ていく)
>>323 「チンポに囲まれて幸せかクリムチェイサー!?」
「全部使って欲しいんだったなぁ!じゃあその口マンコに入れてやるぜぇ!!」
「ははは!クリムチェイサーのこんな姿、地球の奴らに見せてやりたいな!!」
(改造された肉棒での激しい突きこみに喘ぐ明日香に、前回よりも激しくするという言葉通りに穴を滅茶苦茶にするかのように犯し)
(仰向けになる明日香の口に、普通のフェラと逆の体勢のまま無理やりに肉棒を突っ込み味あわせる)
(そして媚薬に侵された明日香に、地球の人々のことを思い出させるようなことを言い、どこまで淫欲に染まっているかを確かめようとし)
「そらイクぞ!雌犬ヒロインのアナルにザーメン注ぎ込んでやる!!」
「改造されて量も濃さも前とは比べ物にならねぇぜ!もう孕んじまうかもなぁ!?」
「またその体をドロドロに汚してくれる!」
(何度も犯されていた明日香の膣も尻穴も、前回よりも送ってくる快感は大きく)
(戦闘員達の絶頂も思ったより早かった。夥しい量の精液が中も外も犯し尽くしていくが)
(腰の動きは止まらずに、精液を噴出しながら犯し続けていく)
>>324 幸せです……。
口マンコも使って下さい……っ!!
あ……あぁ、それは……あぁぁ……っ!!
んむぅっ!?んぅぅぅぅっ!!!じゅぷっ!!じゅばっ!!
(淫欲に浸りきって口まで犯される事を願うが)
(自分が守ってきた人たちの事を思い出して、一瞬瞳に理性の火が灯るが)
(容赦なく突っ込まれたペニスにたちまち、淫欲に囚われて口腔性交にも励んで)
んふぅっ!!んん……ん……っ!!
ふぅぅっ!!ふぅっ!?ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!
(前後の穴を犯すペニスから灼熱が放たれると一気に高みに昇って)
(腸と子宮、膣を埋め尽くしながら、それでも抽送が続き、その度に両穴から精液が吹きこぼれて)
(文字通りに全身を白濁に染めて、更に犯されていく)
>>325 「おらおら!何度でもイっちまえよクリムチェイサー!!」
「精液に塗れてよがり狂う。捕まった正義の味方に相応しい姿だな」
「だがまだ終わらないぜ?媚薬の効果は約一日。お前は一日中俺達の相手をするんだよ!」
(白濁に塗れる姿は淫らで美しく、戦闘員達はその姿に更に欲情し明日香を犯し続ける)
「そら、今度は自分で動いてみろよ」
「しっかりとその淫乱オッパイで奉仕も忘れんな」
「じゃあ俺は髪で奉仕してもらうか」
(明日香の体を起こすと今度は騎乗位に代えて、明日香自身に腰を動かさせ)
(一人が肉棒で乳房を何度も押して、自らパイ擦り奉仕をさせようとする)
(残りの戦闘員達は思い思いの場所に肉棒を這わせ始め、髪の毛、へそ、その柔肌を余すことなく肉棒で埋め尽くしていって)
>>326 んぁぁっ!!また……来ちゃうっ!!
はぁぁ……わ、私……んああっ!!!
い、一日……犯され……あぁぁ……。
(抜かずに責められる秘所も後ろも更に感じてしまって)
(それでも一度達して微かに残った理性は現状を哀しんでいたが)
(すぐに一日犯される事への欲情が塗りつぶしていく)
は、はい……あぁぁっ!!!こ、ここグリグリすると良いのっ!!
ああっ!!!んふぅっ!!!あぁぁ……。
(白濁に染まりながら、戦闘員の上で腰を振りペニスを膣内を抉る様にして)
(乳房もペニスが触れると期待感なのか、異様に腫れぼったく感じて)
(触れる事の出来る箇所は全て戦闘員たちへの快楽の具となっていく)
>>327 「こんなに乱れやがって…ここか、ここがいいのか!?」
「へへ、お前のオッパイ最高だぜ!そら、出てきたチンポを舐めるんだよ!」
「いいか。お前の体は全部俺らのもんだ!俺らに犯される為にお前はいるんだよ!!」
(淫らに腰を振る明日香の求めることがわかると、腰を掴みより強く抉るようにして)
(乳奉仕をさせる一人は乳房の中で肉棒を上下させ、突き出る亀頭を唇に当てていく)
(そして正義のヒロインの体の全ては組織のものだと、犯される為にいるのだと覚えこませようとする)
「さぁまた出ちまうぜ!お前の中が気持ちよすぎるからなぁ!!」
「クリムチェイサーの顔をザーメンだらけにしてやるよ!!」
「髪の毛も何もかも真っ白になっちまうな!はははは!!」
(そして訪れる絶頂。まだ二度目の中出しの筈なのに子宮が破裂する程の量の精液が埋め尽くしていく)
(明日香の顔面に発射した精液は、その美貌を余すことなく白く染め)
(同時に放たれる精液の雨によって、明日香の何もかもが真っ白になっていく)
「お前が欲しいって言ったんだからな。最後まで付き合ってもらうぜ!?」
「まだまだいるんだ。一緒にイキまくっちまおうぜぇ?」
(犯していた戦闘員達が離れたかと思うと、またすぐに群がり全ての穴を塞いでく)
(クリムチェイサーを倒し輪姦したあの日を思わせる光景がそこに広がっていた)
(だが唯一違うのは、媚薬に侵された明日香が自ら求めているということか)
>>328 はひぃっ!!ああっ!!!んひぃぃっ!!
(自ら性的弱点を晒し、突き上げに高く啼いて)
(知らず、唇に当たるペニスに舌を這わせ、舐めて)
(心よりも身体が組織の性奴隷である事を刻んで)
んひぃぃぃぃっ!!!あぁぁぁ……。
さいご、まで……んあああっ!!!はぁっ!!あぁっ!!
(すぐに替わりの戦闘員に犯され、交代の度に穴から白濁を零して)
(だが、媚毒に冒された身体はそんな事にすら感じてしまっていた)
>>329 (そうしてほぼ一日中…戦闘員達による明日香の輪姦は続いた)
(改造された肉棒は衰えることなく明日香の穴という穴を犯し、媚薬の効果が消える頃には明日香の腹が妊娠したかのように膨れていた)
「へへ、今日も楽しませてもらったぜ。お前も最高だったろ?」
「次からは媚薬無しで自分から誘ってくれよな」
(明日香の意識が戻りだしたところで、わざと乱れよがっていたことを指摘し)
(次々と笑いながら部屋を出て行くが、最後の一人が振り返ると)
「そうそう、もうじきお前の変身装置の解析が終わるらしいからな。
その時は返してやるよ。変身したクリムチェイサーを犯したい奴は山ほどいるからな」
(それは明日香にとっては希望の言葉となるだろう)
(クリムチェイサーになる為の装置が返ってくるというのだから)
(白濁に塗れた明日香を残して、戦闘員は全員去っていった)
>>330 ああ……あぁぁぁ……。
(媚薬の効果が消えれば、身体は激しい性交のダメージで重くて)
(疲労困憊で動けず、戦闘員たちの言葉だけを聞いて)
(返事も返せずにいると閉じる事を忘れていた脚の付け根から精液が零れていく)
はぁ……っ、はぁ……っ。
……う、うぅ……。
(呻きながら最後の戦闘員の言葉を反芻する)
(変身さえ出来れば、逃げる事が出来るかも知れない)
(もう一度仕切り直して、強化戦闘員を倒す術も探せるかも知れない)
(凌辱に慣れ、雌奴隷の立場に馴らされた心に再び希望の灯が灯っていった)
【済みません、眠気が激しくて……】
【凍結をお願い出来ますか?】
>>331 【はい、こちらは大丈夫です】
【今週でしたら金・日が大丈夫ですけど、どうでしょうか?】
>>332 【ありがとうございます】
【明日はちょっと無理っぽいので、日曜日はどうでしょう?】
【時間は今日くらいになると思います】
>>333 【いえ、こちらこそ付き合っていただいてありがとうございます】
【では日曜日のその時間にお願いします】
【この後変身して逃げ出して、人々の前で強化戦闘員に敗北して犯されて…】
【っていう流れで最後になるかと思います】
>>334 【はい、では日曜日にお願いします】
【流れはそうなりますね】
【仕掛けなんかも次回までに案があれば考えて頂ければ、と思います】
【では、ちょっと限界っぽいのでお先に落ちますね】
【お疲れさまでした、おやすみなさい】
【スレをお返しします】
>>335 【わかりました。何かあれば考えておきますね】
【遅くまでお付き合いありがとうございました】
【お疲れ様でした。お休みなさい】
【スレをお返しします】
【青江さんをお待ちしながら、書き出しておりますので、お飲み物を片手に少々お待ちを…】
【はい、よろしくお願いしますね】
(その日は某スポーツメーカーのTシャツ、ハーフパンツにトレーニングシューズ、いつもの格好で
暮れなずむ街に、日課のロードワークに出掛けていた。
ルートを毎回変えて、ロードワークも目的の一つだけれど、それだけではなくて
むしろ嫌な「匂い」を嗅ぎつける日のほうが多いくらいで―――最近では「そちら」が目的になっていた。)
まったく、今日も、みたいだね…
(かすかに眉を顰めると、あえて嫌な匂いを辿って道を外れ始める。
甘ったるい腐臭、というのか胸が悪くなる匂いというのか、何度嗅いでも当てはまる表現が見当たらない、それでも見知った匂いを嗅ぎながら。
今までに来たことのない道を辿って、どんどん人気のない方へと道を分け入っていけば
そこは小さな山の上の祠があるらしく、崩れかけた石段がそれほど長くもなく、頂上の方へと続いている。)
混ざり合ってよく、わからないな…
(独り言を呟くのが癖になっていて、もう残照はほとんどなく
おぼつかない半月の灯りだけが辺りを照らして、視界はほとんど利かない。
軽く両手をぶらぶらとさせて、それが恭弥の「準備運動」で、
恐れる様子もなく、だらりと全身の緊張を解いたまま、石段を踏みしめていった)
【それではよろしくお願いいたします、何かありましたら随時【】にて】
(安物の白いシャツにジーンズ)
(およそ普段のイメージとはかけはなれた格好で『作業』に没頭していた)
(つまるところは結界の綻びの修繕及び群がる魔の退治である)
(妖魔の発生が予想され、かつそれが低級である場合)
(――最もよく遭遇するこの場合、正装はもったいなく、制服を汚すのも嫌で)
(このような作業着?に落ち着いたのだった)
――潰れなさい。
(壁による包囲が完了し、徐々に妖魔達の存在し得る空間を狭めていく)
(ついにはその空間は妖魔の体積を下回り、妖魔は消滅せざるを得なくなる)
(それが彼女がもつ術の中で最も得意で、最も残酷な退魔の業)
逃さない。
(白い光が逃げ出した魔の胸から這出る)
(刀身はすぐに引き抜かれ、妖魔の首が宙を舞った)
……あら?
(人の足音を聞きつけお世辞にも善人と呼べない笑みを消して、穏やかな顔に戻る)
(その間にも手は休まず動き、逃げ惑う魔を追い詰めているのだが)
【おまたせしました。了解です、よろしくお願いしますね】
(ふと感じた気配と、断末魔の波動、のようなものを感じて首をひねりつつ
石段を最上段まで登れば、見たことのないような、すっかり見慣れたような情景が広がっていて)
取り込み中、でしたか?お邪魔しちゃったみたいで…
(目が慣れてくれば、こちらに微笑む余裕さえあるラフな姿の少女が妖魔どもを斬殺している最中だった。
そんな日常からすれば異様極まりない情景に、かすかに眉を顰めて、まずはあたりの気配と目の前の情景を等分に確かめて)
結界がちょっとおかしくなってます?なんだか由緒だけはありそうな祠ですし…
(最上段にしつらえられた鳥居の下にぼーっと佇む自分の下へも、妖魔は押し寄せて
逃走か、闘争か、どちらともつかない本能にままにこちらに襲い掛かってきた一体を軽くステップバックとスウェイバックで避けて)
ええと、お手伝いしたほうが、よろしいですか?
(もう少女に目をやることもなく、襲い来る妖魔の攻撃をひたすらいなしながら)
あっと、僕、一応人間なんで派手なことするときは巻き込まないでほしいのと
(ひょろながい背丈でも意外に身のこなしは軽くしなやかに、防御に専念しつつ、声だけは掛けて)
ちょっと変なことが起こっても、あまりびっくりしないでくれると、ありがたいんですが
(あまり手助け、必要ないかも知れないと思いつつ、「作業」そのものの手順で妖魔を屠る気配だけは、感じていた)
>>341 ……。
あら、ここに辿り着ける方ですか。
自己責任でお願いしますね。
(一瞥して、悪気のある人間ではないと判断し)
いえ、ほんの少しの綻びがあったので直しました。
この妖魔達は掃除のために、半分私が誘い出したようなものです。
……ちょっと出すぎましたけれども。
(妖魔を倒す快感、恍惚とした表情を出さないように我慢して、作業を進める)
(なるべく血を纏わないよう、余計な気配を出さないよう注意して切り刻む)
あら、それはそれは助かります。
あまりご無理をなさらないで下さいよ。
(妖魔が結界に囚われて灼かれる)
(悶え苦しみ、体の組織が解れる彼らいトドメを刺す)
ええ、実は妖魔でしたとかでない限りは驚きませんよ。
こんなつまらない――ではない、小物しかおりませんので……。
早めに片付けましょう、か。
(剣を振るう早さ、結界の生まれる早さ閉じる早さ)
(それらに比例して魔の悲鳴が増え、個体数が減っていく)
>>342 (またほんの少しだけ、眉根を寄せた。結界を使い、刀を振るう少女に対してか、
あるいは自分自身に対してか、ちらりと感じたモノはもう体の裡を通り過ぎていて)
僕は…人間、です…
(かすかに呟くと、最後はうつむいて、いつもの発動の合図、左手の人差し指で唇をなぞって)
は―――ひふ―――へHo――――――――――――!
(隙を見逃さず群がり来る、少女の言う小物、動物霊やら憑依霊が実体化した妖魔を「変身」の余波で吹き飛ばし)
んだよー、ほーんとザコばっかじゃんか、オレ様が出てくるまでもなかったんじゃねーの?
(ニタリ、と口が避けたかと耳元まで吊り上げて笑って見せて)
そっかそっかー、結界維持も楽じゃねーなー、このへん要石やら地脈やらあるの?
(もう戦闘には集中せず、それでも本能のままに襲い来る下級妖魔達を迎撃するに留める。
一撃で顔面を背後まで打ち抜き、面倒くさそうに手を捉まえては二つに無造作に、血しぶきを浴びながら引き裂き
戯れにくるりと背後を振り返り、素早く妖魔の足首を捉まえると、そのまま目の前で股裂きにしてみせて)
よーよー、年頃の少女がそんな血も涙もないぷっ殺しかたしちゃいけないんじゃねーの?
(血飛沫やら臓物を浴びたまま、全身に異様な文様を浮かびあがらせ、不規則に不気味にそれらを光らせてたまま
先ほどまでとは打って変わった表情で、朧な月明かりの下で、いかにも楽しそうに問いかけ、高らかに笑いを夜空に解き放った)
>>343 そうですか。
ならば結構です。
(視線を前に戻し、作業に没頭する)
(如何せん数が多く、そう油断も出来ない)
……はい!?
(――にも関わらず即、奇声に振り返る羽目になった)
(あまりにも先ほどまでの男と異なる雰囲気、声色)
(まあ、そのような人もいるか、と自身を納得させるまで数秒必要だった)
……さて、何があるのかは私も知りません。
何があるのかは、お兄様がご存知でしょうけれど。
(凄まじい速さで魔を斃す彼の気勢に飲まれたまま、無意識的に刀を振るう)
さて、何のことでしょう?
必要最低限の事をしているまでですよ?
(にこりと笑って迫り来る魔を串刺しにした)
(小さな痙攣が止まる前に、全身を結界に焼かれ、灰となる)
――あと数匹ですね、そちらの物はお任せしますよ?
>>344 なんだよー、あんまりビックリしてくれないからオレ様がっかりだよー
(戦闘中の緊張感など欠片もなく本当にしょぼん、と肩をすくめて、すっと裡側に「力」を溜める
それを油断と見たか、残りの妖魔達は一斉に、殺意をむき出しに襲い掛かってきて)
…やっぱり、こうでなくっちゃな
(残忍な笑みを浮かべて顔を上げると、軽く右足を引いて)
よっく見とけよ、そこのポン刀少女
(そんなセリフを口にする余裕さえ見せながら右の肩から指先まで、一瞬全ての力を抜いた)
ペガ○ス流星け――――――ん!てか?
(そう言った時には、全てが終わっていた、4体の妖魔を一瞬で、右手の「ケ」の力を解放したままの拳で背まで打ち抜いて)
一瞬後には、現世に痕跡の一つ残さず、肉も霊も同時に「破壊」して
再び自然体で立ち尽くして、へらへらと軽薄に手を振って見せる)
いっちょあがり、あんたすげーな、そういう一族なの?結界師?つったっけか
(一足一刀の間合いには入らずに、それでもじりっとすり足でにじり寄って)
それと、体もすげーなー、でもちょっとお尻のが大きい?
(無遠慮な視線を舐めるように肢体に這わせるのは、挑発か否か、余裕一杯の態度を崩そうとはせず、ふざけたセリフを投げかけた)
驚いていますよ。
――あまり、大げさに驚く余裕もありませんので。
(先に、彼に任せた妖魔以外の全てを片付ける)
(極普通に。一瞬の隙も無駄もなく。)
……はい、どうぞ。
(毒気を抜かれたという体で素直に獲物を譲る)
(彼の力を見るのも一興ということにしておいた)
あなたの方が凄いですよ。
私は、その通りそういう一族ですから。
ああ、警戒は大丈夫ですよ。仕舞いますから。
(鞘の、不可視の結界に覆われてすっと刀の姿が消える)
体ですかは、さて、どうでしょうか。
……凄い眼力ですねえ。
(少しだけ睨み付けて)
貴方は……さっきの彼の何でしょうか?
同じ方ですか?
>>346 そんな手妻も出来んだ、すげーすげー
(子供のように喜んで刀の消えた辺りを見つめて)
ありがとよ、信用してくれたみたいだな
(居合い抜きで襲いかかられたら避けられるかどうか、微妙な間合いに踏み込んで
それでも全身の力を抜いて構えずに、身長の関係でやや上から見下ろすようにして)
ナンデスカー?って言われてもなあ、今もさっきもオレ様には違いない、んだけど、んなこと言っても分かんねーよな?
(思わせぶりな言葉を吐いて、またニヤニヤと不真面目に笑って)
オレ様と同じで、あんた、殺すの楽しそうだな?
(すっと目を細めて、さらにウインクなんかしてみせた後で)
ああ、悪い、自己紹介が後れたな、オレ様、水鏡恭弥、2年、ボクシング部の補欠してる
(大仰に両手を広げて挨拶して)
で、ないすばでーのおねーちゃんの名前、教えてくれる?
(そう問いかける顔にも不気味な文様が浮かび上がって、異様この上なく
どこまでもふざけた態度を貫いたままで)
そんなに警戒しなくても襲って喰ったりしないから安心しろって、な?
(ケケケ、と下品に笑ってみせた)
【さて、お時間大丈夫でしょうか? 明日なら夕方〜夜は空けられますので、目安を聞かせてもらえれば合わせますが】
>>347 ちょっとした応用――だそうです。
私の技ではないのですけれど。
あらあら。
確かに居合いは得意ですけれど、大丈夫です、やりませんよ。
(軽く笑って答える)
あら、そうですか。
明らかに別人のような気配でしたので。
失礼しました。
……さて、何のことでしょうね?
(誤魔化すように視線をそらした)
これはどうも。
私は青江結と申します。
水泳部に所属しています。
あら、人を食べるのですか?
そういう人もいるとは伺っていますけれども。
(なるべく相手の顔を見ないようにして、澄まして応答する)
【もうすぐ終わるようでしたら1時間程度は大丈夫です。】
【凍結なさるのなら明日ならば8時頃お願いしたいです】
>>349 あおえ、ゆい…ゆー、あー…あーたん、にするかな
(名前を聞くとしばし勝手なことをほざいて、一方的に愛称を決めて)
オレ様のことも好きに呼んでいいから、これからよろしくな?
(それ以上は深く踏み込むこともない、今のところは、だけれど)
そっちも事情があるんだろーが、まあオレ様的にはぷっ殺しの軽い運動ができれば文句いうことはないな
どうせ今夜で終わり、ってわけでもないだろ?結界なんてこの街じゃ、すぐ綻びて手入れも大変そうだしな?
(目をそらした結を面白そうに眺めて、今夜はそれ以上のアクションに出ることはなく)
助けが要るようならいつでも呼んでくれていいぜ、もっとも
(またからかうように、含み笑いをして)
必要ないかもしれないし、あんまり見られたくもないのかも、知れないけどな?
(くくっと堪え続けた笑いがついには、すっかりと暮れて半月が浮かぶ夜空に高らかに笑いを爆発させて)
そんじゃあばよ、あーたん、また会おうぜ?
(その挨拶を最後に、全身の文様が薄れて消えた途端、膝をついて荒い呼吸を何とか整えようとしている、
まったく不適な雰囲気を失った恭弥だけが取り残された)
【では後1往復ぐらいにて〆といたしましょう、お付合い願います】
可愛らしいですねえ。
なんといいますか。センスといいますか。
それでは私は水鏡さんと呼ばせていただきますね。
(口を手で隠して微笑み)
あらあら。
(それだけ呟いて黙り込む)
(咎めようにも自分も同じような気持ちだったからだ)
(彼ほど素直に考える事が出来ないもどかしさを感じた)
……ええ、定期的に修繕が必要ですから。
ここはしばらく――まあ一月程は大丈夫かと思います。
はい、その時は是非お願いしますね。
あら、それはお互い様では?
(あわせる用にふふっと黒く静かに笑う)
ええ。またお会いしましょうね。
……って大丈夫ですか?
(優しげな口調と裏腹に去り際の挨拶といい、この様子といい)
(やはり別人格と観るべきかと、冷静に考えつつ、水鏡を見下ろす)
すぐ、おさまりますから…
(脂汗を垂らし、膝をついて呼吸を整えていたのもそれほど長い間ではなく)
無様なところをお見せしました、なんだか恥ずかしいですね…
(まったく別人の、はにかんだ表情を浮かべて立ち上がって、頭を下げた)
青江さん、ですね、これからもどうぞよろしく、水鏡です
(頭を下げたまま、見えないように少しだけ複雑な表情を顔に浮かべて)
力になりたいと思うのは本当です、異形や妖魔なら僕も容赦はしません、しませんけど…
(目をそらして、男らしくもなくそこで言葉を飲み込んで、顔をつくろって、体を起こした)
困ったことや僕の力が必要だったらいつでも、呼んで下さいね
(全く違うことを脈絡なく繋いで、弱々しく笑って)
あ、このまま帰ったら職務質問されちゃいますね、僕、少しどこかで洗って帰りますから、それじゃ
(手を振って、別れの挨拶をして、鳥居まで歩むと
最後にもう一度だけ、結の方を肩越しに見やって、そのまま軽くジョグで走り去っていった)
【こちらはこれにて、お付合いありがとうです、〆までは見届けます】
は、はあ……。
なんというか、お帰りなさい?
いえいえお気になさらず。
(別人格の形成、記憶や言葉の混乱?)
(面白い能力だなあと考えつつ微笑み続ける)
あ、ああ、はい、是非よろしくお願いしますね。
頼らせていただきます。
(大丈夫か、と手出そうとして、止め)
ああ、それでしたら――。
いえ、ごめんなさい、何でもありません。
どうも、今日は有り難うございました。
(礼儀正しく礼をし、水鏡が視界から消えるのを待つ)
(見届けて、神社の奥の泉へ向かった)
……ふう。
(安物の服を脱ぎ、肢体を水で洗う。)
(昔は禊に使われていたのだろうか)
(滾々と水が湧く泉は、心と体の穢れを洗い流すかのように清らかに冷たい)
……お尻、大きいのかなあ。
(その場に相応しくない俗っぽいことを思わず口にしてしまう。)
(気を取り直して体を清め、帰路に着いた。)
【こちらも〆ますね。お相手有り難うございました】
【見届けましたです、こちらこそありがとうございました】
【それではお休みなさいませ】
スレをお返しします、ご自由にどうぞ
お借りします。
名前忘れていました。
【では再開しましょう。先ほどの続きから、お願いします。】
楽しむ程の時間はあげないけどね
(男の態度にひるむ様子もなく)
さっさと終わらせて帰りたいし……行くわよっ
(ゴングと共に軽快なステップで間合いを詰めていく)
まずは小手調べに…ふっ、はっ、せやっ!
(様子を窺いながら牽制ののジャブとローを放ち、相手の反応を見る)
ずいぶん威勢がいいな。だが、それも今のうちだけだ。
(そして、ゴングが鳴り、ティファのジャブが飛んでくる。)
ずいぶん遅いパンチだな。(信じられない事に、男はティファのジャブを余裕でかわしている。しかもポケットに手を入れたままという格好で。】
ふんっ、ちょっとはやるみたいね
でもまだ本気じゃないわよっ!
(更にステップインするとジャブの連打にショートフックを絡めたコンビネーションを駆使し始める)
はぁっ、はぁっ、なんなの、こいつのスピード…
だったらっ……ふっ…せえいっ!
(手技に固執すると見せかけて何度もジャブを放ちながら、突然奇襲のハイキックを相手の側頭部めがけて叩き込もうとする)
【あまり遅レスだと時間の問題もあるので続けるのは難しいかも知れません】
【じゃあ、もういいです。あなたとロールなんかしたくありません。ていうか最初からやる気なかったんだろ?とっとと帰れ、雌豚!】
スレ汚し失礼しました。
以下空きです。
多分携帯なんだろうが、これは酷いw
さすがの携帯クォリティー………
【鬼塚先輩とのロールにお借りします】
【同じくロールの再開にお借りします】
【ではレス貼りますのでお待ちください】
ぐっ…!
(ガツリと嫌な音がして視界が明滅する。
頭突きで鼻か口の内側が切れたかしたらしく鉄錆の味がする。
そのままよろめいたところを怒濤の肘と膝の連撃。
天才と自称していたが言うだけあり、精緻な技巧と荒々しさを併せた体術。
戦う相手としては充分な力量…だが相変わらず戦意も興味もわかない。
だからか、痛みの無い振動としか認識出来ない攻撃をガードもせずくらい続け。
体のそこかしこに違和感。骨が軋まされヒビの一つや二つは入ったか。
攻撃をくらう度に右に左に体が揺れる。ブレる視界。ガンガンと頭に鳴り響く打撃音。
何度目か分からぬ打撃で体を押され、背が先程まで腰掛けていた車に当たり、いよいよ逃げ場もなくなり)
………いい加減…鬱陶しいわね…。
(…小さく呟いた。倦怠感と苛立ちの混じった声。
背後にあった車体を両腕で掴み、力を込める。
女性として相応に華奢な腕が男性のそれのようにビキビキと筋張り、更にハッキリと筋肉のラインが露になる。
千手の肉体操作能力の一つ、筋肉の一時的な増強。普段の筋量でさえ異形を撲殺しえる腕力がなおも増す)
ふっ……ゥンン!!!
――…もう、いいわ。アナタ…飽きちゃったもの。
…挽き肉にでもなってちょうだい…。
(地中に半ばまで埋まったスクラップ状態の車体を引っこ抜く。
土砂が崩れ落ち、無理に抜いたせいかドアが一枚、ガランと剥がれ落ち。
その巨大な鈍器がわりの鉄塊を肩溜めに構え数歩踏み込み、渾身の力を込めて恭弥へと叩き付けるように振り下ろした)
>>367 (顔はへらへらとした薄笑いを浮かべたままで常人ならとっくに戦闘不能になる打撃を叩き込みながら)
美人をボコるのも結構楽しいもんだな?そのキレイな顔を二目と見られないようにしてやんよ
(相変わらず相手はガードする気はないらしい、無造作にこちらの攻撃を受け止めるのを冷静に分析して)
打撃系はあんまり好きじゃないみたいだな?オレ様悲しいよ
(いよいよ相手を追い詰めた、そう思った時に)
おお、すげえすげえ、そんな芸当も出来るんだ
(目を丸くして、あまつさえ拍手さえして見せて、攻撃の手を止めてしまい)
映画みてーだなー、いい芸、見せてもらったぜ
(そのまま車を振り下ろされれば、質量であっさりとミンチになっていただろう、その一撃を避けようとせず
かろく右手の拳を開いて、僅かに肘を曲げて貯めて、構える)
お返しだ、いいモン見せてやるよ…
(振り下ろされる車体の底、鉄の塊を舌なめずりして待ち受けて)
不知火式戦闘術、奥義―――黄泉比良坂
(迎え撃つように右手の掌底を振り上げ、車体に触れた瞬間に「ケ」の力を解放した)
(それこそまるで映画のように、廃車を宙に静止させる、運動エネルギーを一瞬にして減衰させ
ずん、と能力を車体全体に浸透させると、砂が崩れ落ちる様に全体のシルエットが崩れて
後は鉄錆と化して、風に流されてさらさらと、10秒と掛からずに廃車は全て、跡形もなくなっていく)
と、これがこっちの芸だ、満足してもらえたかい?お蝶さん
(ぱんぱん、と手についた鉄錆を払い落とすように手を打ち合わせて、ニタリとまた、笑い掛ける)
かかってこいよ、5秒でこの世から跡形もなくしてやるから、さ?
【それでは本日もよろしくお願いします】
――…つまんない。ていうか…イラつくわね。
私が死ねって言ってるんだから…サッサと死ねばいいじゃない…。
(腐蝕。あるいは物質の分解か?
攻撃を避けられるか、最悪受け切られるかまでは予想していたが、恭弥の繰り出した一手は想像を越えた。
手に持った廃車の質量が軽くなり見る間に鉄錆と化して風に消える。
一瞬であの質量の対象を風化させる能力ならば蝶子の体など一溜まりもないが…。
しかし口をついて出た言葉は相変わらずの、少々身勝手で理不尽な呟き)
…嫌いなタイプの特徴、その2。
私ね、アナタみたいなの嫌なの…戦うのが楽しくて仕方ないみたいな…何て言うの?戦闘狂?
…虐めても楽しくないんだもの。怯えも悲しみもしない。
死ぬ時だってそう。せいせいしたように、満足そうに死んでいく…興ざめもいいとこよね…。
(恭弥の不敵な笑顔に何度目かの溜め息が漏れる。
これだ。これだから、こういう人種は嫌いだ。
疲れた表情で己の歪んだ嗜好を吐露しながら辺りを見回す。
ブルドーザーでもぶつけてやろうかと思ったがそれだけなら、結果はたぶん同じだろう)
基本的に、手に触れなければいいのかしら…?
じゃ…っ!!
(一応は考えて出した答え。
ドンッ!と地がはぜる音がし、蝶子の姿が消えたかに見えた。
高速。足の筋力を高めたか、夜の闇もあいまって少々では目に追い切れぬ速度で恭弥の周囲を乱れ飛び。
細い風切り音を上げて数本の触手が闇の中から恭弥に襲いかかった)
【はい。改めてよろしくお願いします】
そっかー、お蝶さんはSだったか、そりゃ残念、確かに女王様がお似合いかもな
オレ様もSなんだよね、しかもドがついちゃう、ドS
(どうでもいいことをわざわざ言いなおして、肩をすくめて見せる)
オレ様を殺すって?そりゃいい、是非死ぬところが見たいもんだな
(最後の台詞には、腹を抱えてバカ笑いをしてみせる怪人)
そうだな、今の「恭弥」じゃ、この右手が触らない限り、さっきの力は発動しない
(嘘か真か、自分の手の内をあっさりバラして、触手を避けようとするも完全には回避できず
速度も乗った触手に肌を切り裂かれ、打撃を受ける)
それともう一個、こっちの力は―――
(寸前で避けたつもりが頬を裂かれてぴっと血が飛び散る、その傷跡に左手を当てて
すっと一撫ですれば、傷跡も残らずに治癒してしまい)
奥義、黄泉返り、こういう使い方も―――出来る
(自分の水月に手を当てて、全身に力を行き渡らせると、蝶子と同じように加速して目の前に回りこむ)
奥義連激――― 千枚通し
(大きくステップインして懐に踏み込むと、もう触手や多少のダメージは覚悟の上で、左の掌底をボディに叩き込む―――
滑らかな白い肌の上に掌がびたり、と貼り付いて、衝撃を全て相手の体内にに浸透させる技、
通背拳とも呼ばれる、外部への打撃ではない、内部破壊の奥義を放って、衝撃を背中まで突き抜けさせた)
『―――――ッッ!!!』
(俄かに名状しがたい叫びが夜の闇をつんざく。
蝶子の喉から出たそれではない。
突き抜けた衝撃が直撃した千手がダメージを負い悲鳴を上げた。
内臓へのダメージも決して軽くは無かったが極端な話し、四肢の動作に支障がなければ無視して戦い続けられる。
しかしその力の源。彼女の体に根を張る妖魔が傷めば話しは別だ。
一瞬、蝶子の人間の範疇を遥かに越えた身体機能が静止する。
全身の毛細血管の隅々まで走り抜ける苦痛。痛い。戦闘中に痛みを感じるなど、ついぞ無かった。
口から血の塊を吐き、ドサリと地に倒れ伏した体がビクビクと痙攣する。
今までの鬱積していたダメージも痛覚と共に吹き出して、ついに力尽きようかに見えた)
(地に倒れ伏した蝶子を追って、宙に舞う。
拳を開き、右の掌底で止めを刺すべく、踊りかかる。
車の破壊、さらに治癒・加速と「力」を使いすぎたために、もうリミットはそこまで来ていたが
最後の一撃、頭部を完全に破壊する「ケ」の力だけは、残っていた)
あばよ、お蝶さん
(体を跨ぎ、上から見下ろして必殺の右を、蝶子の額へと振り下ろす―――
その軌道は明らかに不自然に逸れ、蝶子の頭の右側に髪の毛数本と共に、
ちょうど人間の頭部ほどのくぼみを残して、地をえぐったに留まる)
何しやがる、「恭弥」…
(一瞬、自分自身の裡に問いかけるように黙り込んだかと思うと)
分かったよ、後はどうなってもシラネ
(左手をかざし、腫れてやや内出血も見える蝶子の顔の上をすっと掌がなぞって、顔のダメージのみを全て拭い去り)
(そこまでが「不知火」の限界時間、全身の文様がすっと薄れて消えていき
拳を引くと数歩後ずさりして、そこで何とか踏みとどまったものの
膝は震え、右の二の腕に残る触手に刻まれた傷跡を左手で抑えて脂汗を垂らして
超常の力を失った恭弥が、能力の反動のとてつもない脱力感に捉えられたまま、逃げ出すことも出来ずに
力のない目で、蝶子を見下ろして、荒い息をついている)
(――意識の全てが黒く塗り潰されてゆく。
その意識の外で何が起きたかを知る由もない。恭弥の取った行動も、その意味も)
(……殺、す…)
(何かが囁いた。蝶子の意識なのか、はたまた千手の意識なのか。
混沌とした黒い闇の中にポツリと浮かんだ紅い光点が、炎のように広がり意識を鮮紅に染めてゆく)
殺…す…ころす…コロス…コロス…コロ…っ!!グ、ァァガアァァァ!!!
(殺意。敵意。それだけが膨れ上がってゆく。
殺す。ありったけの力で。
千手の死ぬまいとする防衛本能か、筋肉が加速度的に肥大化してゆく。
ボコボコとまるで別の生き物のように歪に膨れ上がる破壊的な力の塊。
まだだ。まだ足りない。もっとだ。体に乗り切らぬなら体自体を造り替える。
ベキ、ゴキ、と蝶子の四肢があらぬ方向に曲がり骨格が形を変え、手足が膨れ上がる筋繊維を支えられるまでに巨大に…)
――…ゴォォッ!!アァァァアァァ!!!!
(そこに現れたのはさながら巨大な鬼。
破壊の力を宿した筋繊維を支えるために無理矢理に成長させた骨格。
上背は4m近くあろうか。異様なまでに膨れあがり歪な成長を見せた筋肉。
額からは角が生え、牙が伸び、表情筋までが暴走したその顔はまさに鬼としか形容しがたい。
のたうつ触手は人間を楽に一飲みにしそうに太く、大蛇さながらにガチガチと牙を鳴らして涎を撒き散らし)
――……グルルル…
(恭弥が憐れみか戸惑いか、ともかく情をかけた『人間』などそこにはいなかった。
しかし、そのあまりに発達した攻撃本能は眼前の彼を…力を失い霊的な息切れを起こした彼を…まだ敵と認識していない。
場所が場所。闇に潜む魔の匂いが漂うこの一帯は意図せず目眩ましになり
低く喉を鳴らして辺りを見回す)
【と、無茶に暴走して蘇生してみました】
【これ以上の戦闘は打つ手がこちらも切れてきましたので】
【蝶子は放置して頂ければそのまま〆かと】
(よろよろと、無意識に後ずさる…自分のしでかしたことの結果に、信じられない思いで目を見開いて
あとは恐怖が体の疲れを無視して突き動かして、脱兎のごとく駆け出していく。
無我夢中で走り、気がついたときには路上に倒れ伏している自分を、恭弥は発見する)
そんな、そんなつもりじゃなかったんだ…僕はただ…
(裡なる『不知火』の声が恭弥に聞こえる)
『だから言っただろ?半端な情けなんか通用しねえ、って。
「敵」は即殺す、この世界の鉄則だぞ?』
だってあれは、人だったんだ!僕は人殺しじゃないんだ!出来ない、出来ないよ…
(悲鳴を上げるように叫んでだん、と地に拳を叩きつける恭弥)
『もう人じゃない、アレはもう手遅れだろ?全てお前のせいだ』
違う違う違う違う違う違う違う違う違う!
(恐怖と絶望に体をガクガクと痙攣させ、胃の中のものを全て嘔吐して、それでもえずきは治まらない。
胃液しか出るものがなくなっても吐き続けて)
僕のせいじゃない、違うんだ、そんなつもりじゃ…
(意味のない言葉を呟いて、冷たい夜の底に胎児のように体を丸めて震え続ける…)
【ではこちらはこれにて…や、やりすぎちゃったでしょうか?】
――――……ぅ…ン…?
(夜が明け。恭弥が苦悶と後悔に苛まれ、逃げ出した後のゴミ処理場。
その一角はまさに屍山血河といった様相を呈していた。
異形…と思われる動物や人間に似た肉塊。
凄まじい力で引き千切られ叩き潰されたそれらの中に横たわっていた蝶子がむくりと起き上がる。
…あの後。異様な鬼気を嗅ぎ付けた妖魔と見境なく戦い、殺し。
しかし所詮は火事場の何とやら。長続きはせず体は夜明けを待たずに元に戻った。
曙のうすら白い陽光がそれらを照らすとたちまち屍は風化し、あたりはただのゴミの山。
そこにポツンと佇む蝶子はボンヤリと記憶を手繰る)
…二度目ね…一族を出奔した時以来かしら…。
加減も利かないし醜いから…あんまり好きじゃないけど。
(どうにか覚えている。恭弥との戦いも事の顛末も。
一族を裏切り逃げた身の上。相手を嬲り殺すのが楽しみな性格。
どちらを鑑みてもあまり合わぬ能力ゆえ滅多に使わない、蝶子の最期の本気。
もっとも出し惜しんで、使う間もなく死に兼ねないが、それはそれと割り切っている。
ともあれ、人に産まれなかった彼女は恭弥が最初から気にかけるほどにマトモな存在ではなかった)
――…ええと…マント…どこかしら…こんな場所に裸じゃ…。
…いっ…つぅ…!…あぁ、もう…晶くん呼ぼうかしら…?
でも…怒るわよねぇ…きっと…はぁ…。
(とりあえず何か身に纏わねばとノロノロ動き出して、骨が悲鳴を上げて苦痛に顔が歪む。
暴走の代償かダメージの蓄積か、体中が痛む。痛くない場所を探すのが難しい程だ。
地に倒れて『大事な人』に助けを呼ぼうかとも思ったが
事態を説明したら、あのあどけない顔の少年から小煩く文句を言われそうで。
それもどうかと思い、結局、近くの繁みに潜り込み日暮れを待つ事にした)
【ではこちらもこれで】
【見た通り取り返しつかないとかではないので問題ありませんよ】
【お相手ありがとうございます。楽しませていただきましたー】
【こちらもなんだか緊張しながら楽しませていただきました、よかったです】
【初対面ロールにも関わらず、濃い内容が出来て満足というかお腹いっぱいにさせて頂きました】
【お相手ありがとうございました、それではこれで失礼いたします】
【こちらはかなり待たせる時間が長かったので次回こそは…と反省しつつ】
【ではこちらも失礼します】
【以下、空室です】
>>171 (外れた――――――)
(半ば直感でそれを察する。この腕を掴む力は衰えず、
握り続けるその力は死後硬直といった部類ではない)
(突如、男の口から小さな赤いものが飛来する。
認識するより早く目にぶつかったそれは、血混じりの唾か)
(本能的に片目をつぶる。しかし防ぐことはできず、晶に一瞬怯みが生じた)
(その隙に、ぐっと手首の方向が返される。
本能的に、腕に走る痛みから逃げるように体を動かす)
(それに紅裂拓兎自身の力が加わり、呆気なく少年の体は地面に叩きつけられた)
か………はっ……!
(耐えきれず息を吐き出す。未だ腕は掴まれたまま。
更にこちらは床に倒れた状態。圧倒的に不利な状況)
(だが、しかし。この場合腕を掴まれたまま、と言うのが逆に幸いした。
殴打など一瞬の接触では、少年の異能では精々触れたものは一回転させる程度)
(けれどこうして触れ続けていれば、銃に触れ銃弾を回転させるように、
内部の物体にまでエネルギーを送り込めるのだ)
…………っ……!
(紅裂拓兎の手の骨に始まり、腕、肩、首と経由し
全てを回転させ、関節を脱臼させる)
(そして力の緩んだその隙に腕を離し、己のケースの傍に俊敏にバックステップ。
自分がエネルギーを込めた物の場所は分かる。片目でも不自由はない)
……………。
(両手は今すぐには使えない。拳銃は一つ壊れ、また一つは反対側へと転がった)
(戦闘続行は不可能と判断。ケースの蓋を閉めると、無言かつ無表情に、その上に乗り込む)
(全力を賭して戦うということは、即ち全力で勝ちに行くということだ。
勝ち目がないと知りながら勝負を続けるのは、それに合致しない)
【お待たせいたしました】
【それでは今夜もよろしくお願いします】
(――眼潰しから小手返しの連携が綺麗に決まった)
(そして兵部晶は転がされ、無防備な状態を晒している)
(ここで更に寝技、絞め技に移行すれば勝負は決まる)
なっ――?
(だが、脳裏を横切った勝利のビジョンが現実となることはなかった)
(見えざる何者かの手が、手首、肘、肩を捻ってゆく。回転させてゆく)
(――脱臼だった。力が緩んだ隙を突いて兵部晶は安全圏まで離脱した)
何とも、まあ、多芸多才だな・・・
その歳で、よくそこまでやれる・・・・・・
(物質の回転を操作の異能。恐らく、神技とも言える銃技も、こちらの飛び道具を逸らしたのも)
(腕の関節を外した得体の知れない力も、そう考えれば説明がつく。無論、それを活かすだけの)
(訓練、実戦をこなしている事が根底にある。この年で、その領域に到達するには、異能なんて)
(言葉だけでは足りない。多分、切り捨てたのだ。あらゆることを。愉しい事を)
全くよ・・・
苦しくて眠れないから化け物狩って。
哀しくて堪らないから修業して腕磨いて。
疲れ果てるまで戦い抜いてようやく眠りについて・・・
本当に幸の薄い人生送ってるな、お前は。
(腰を落とし、腕を振りかぶって、振り下ろす。腕が真っ直ぐに突き出される)
(その勢いで、ガチリと外れていた関節が嵌った。強引だが、手っ取り早い方法だろう)
仕切り直しだな。さて、こっからが本番だぞ?
まさか逃げるとは、言わないよな。
(敵の能力の把握は大体済ませた。ならばそれを踏まえて戦うだけ)
(再び珪素の粒子を集約して、いつでも放てるように準備を整えておく)
【こちらこそ、よろしく】
>>380 …それまでが、とても幸せな人生だったから。
僕は、その代償を今になって支払っているのかもしれない。
(腕をはめ込む様を見ながら、小さく呟く。本来なら激痛のはずだが、
それを造作もなくやってのける眼前の男。やはり彼は、痛みを感じていまい)
(まさか逃げるとは、言わないよな。そう彼が言う。
その姿勢は正しい。勝てる勝負をみすみす逃すなど、有り得ない)
(拓兎が力を集中させる。目には見えないが、次の攻撃を放つ準備をしたのだろう)
(それを見ながら、少年は変わらずの淡々とした口調で答えた)
―――逃げる。
(宣言と同時に、足元のケースのキャスターが猛烈な回転を始めた。
まるでハリウッド映画のように華麗なターンを決めると、その上の晶の体も反転する)
(背中越しに紅い髪の男をちらりと見ると、ほんの少しだけ、笑った)
勝てない勝負はしないから。もう一度、さよなら。
(キャスターが猛回転。弾かれたように加速したケースは、
その小さな直径からは想像もできないスピードで紅裂拓兎から遠ざかっていく)
(その速度はゆうに時速60kmはある。短距離走の世界代表でも、追い付くことは不可能だ)
――阿呆。
いい加減そのネガティブ思考を捨て去れ。
(ああ言えばこう言う。どこまでも前向きになれない思考回路)
(それはやはり何処か自分に似ていて、悲しかった)
逃げるのか?
(意外だとは、思わなかった。この少年は狩人であって血に狂う戦士ではない)
(武装と体調を整え十全の状態で戦う事の重要性をよく知っている)
(負けてはならない戦いをずっと繰り返してきたのだろうか)
(死ぬために戦っている自分とは、そこだけが違う)
・・・ったく・・・しょうもない・・・ぐっ・・・!
(どういうトリックか――多分例の異能を活用し、ケースを滑走させて自動車並みの)
(速度で走らせ、逃走に移る少年を紅裂拓兎は見送った。追撃は不可能だったし)
(何より脳内麻薬が切れた影響で、身体のあちこちが痛みを訴え始めた)
・・・ってえな・・・しこたまぶちこみやがって。
(ここまで銃弾を浴びせられたのは、久し振りだった)
(再生が可能とは言え、それ相応の痛みと代償は常に付きまとっている)
(まだ微妙に違和感のある肩をぐきんぐきんと嵌め直す)
(ぶすぶすと肉体が勢いよく修復されてゆく。体熱が異常なまでに上昇しているのは)
(細胞がエネルギーを生み出している証拠で、副産物だ。これにはもう慣れた)
(見渡せば、壊れた拳銃の破片と零した血が闘争の痕跡を伝えている)
(それにしても困った。この状態では碌に歩く事もできない)
(携帯電話を取り出し、迎えに来てもらうように連絡する)
(連絡を終えると、道端に崩れる様にして座り込んだ)
(何も知らず、無邪気に先輩と慕ってくれる金髪碧眼の少女のことが浮かぶ)
(己の願いを知り、それでも生きていて欲しいと笑ってくれたあの人の顔が浮かぶ)
(己の内面を知り、それを断罪し、救済してくれると断言した少年がいる)
(それはとても幸せなことではないだろうか。だとしたら、これからの自分は――)
壊すしか、ないか・・・
(他人ではなく。世界ではなく。今までの自分自身を壊す)
(罪は償えないけれど。これで許されるとは思わないけれど)
(少しだけ願いが叶って幸せになった自分は、今までの自分ではいられないと感じる)
(だから――)
――また会おう、兵部晶。待ってるぜ、俺を殺してくれる日をな。
(満ちゆく月を眺め、紅い髪の男は幸せそうに笑った。それは狂気の存在しない透明なそれだった)
【と、これ以上は蛇足かな、と思うのでこっちはこれで〆る】
【ありがとう、楽しかった】
>>382 (背後を確認する。追っては来ない。飛び道具が無駄だということは、当然理解しているようだ)
(殺すと言っておきながら、さようならと言っておきながら、
あまりに無様な逃走だろう。ましてや相手は無傷、こちらは
片腕を骨折、そして右肩の周辺に浅い傷を負っている。『スタッカート』の傷だ)
(だが、それでいい。こうして生き延びられた。それはつまり、
対象を殺すチャンスをまた得られたということだ)
(自分の持てる全ての力で、紅裂拓兎を殺す。その為には、決して
死ぬわけには行かない。死んでしまえば、そこで救済は不可能だから)
(泥を啜るような真似も、あらゆる汚い手段も厭わない。
彼を殺す為なら、なんだってしよう。彼もまた、僕の大切な人だから)
『キキイッ』
(裏路地を抜け、人通りの少なくない道に出る。
その手前でケースを止め、立ち上がろうとし―――思わず壁に手をついた)
(折れた腕がズキズキと痛んでいる。とにかく、病院で処置を受けなければ。
それには組織づてでないとマズい。こんな子供が負うには、あまりに珍しいケガだ)
く……う………っ。
(震える右手で携帯を取り出し、組織と連絡を取る。そう言えば、
紅裂拓兎の水晶事件を黙っていた理由も訊ねなければなるまい)
(激闘の後、全身を襲う倦怠感に負け、ケースの上に倒れ込む。
幾ら夜とは言え、通りを歩く人間はゼロではない。
血に染まった私服で歩く姿は、嫌でも目に付くだろう)
(今はただ、体を休めてパトカーが到着するのを待とう。
それは次の戦いへの前に必要になる、休息の時間)
………次こそ、殺すから。待っていて、拓兎先輩。
(実際に手合わせをしてみて分かった。確かに彼は強い。
人間をやめた報酬は、かなり大きなものだったようだ)
(しかし、無敵ではない。あれだけ短時間で体を修復するには、
どこからか魔力を供給してもらう必要があるだろう。
でなければ、肉体修復とガラスの生成、二つの能力を同時に行使すれば
すぐにガス欠になってしまうだろうから)
(それならば、アレと、もう一人誰かがいてくれればいい。
その供給機さえ分かれば、あの銃なら一瞬で破壊できる)
(同時に一人が、拓兎へと致命傷の一撃を繰り出してくれたなら。
ようやく、彼の命を奪ってあげられる)
(目の端から一滴、零れ落ちた滴を手の甲で拭うと、少年は静かに両面を閉じた)
>>382 【お待たせ致しました。三日間に渡りお付き合い頂き、ありがとうございます】
【こちらもとっても楽しめました。また次は、更に追い詰められるよう頑張りますね】
【それではスレをお返しします。お休みなさい。ノシ】
【ロールにスレをお借りするのです】
【同じくロールにお借りします】
【書き出し、ゆっくり待たせて貰います】
んー……十円が一枚、足りませんでしたか。
(ふぅ、と軽微なミスに溜息をつきながら)
(紙袋を抱えた少女が、手芸店の出口へと足を進めている)
糸は補充しましたし、ボタンと生地に綿も揃ったのです。
ゆっくりと、進めて行くことにしましょうか。
(中身はいつもの、仲間達の修復に必要な糸)
(それから、個人的な趣味で挑戦しようと思っている
ぬいぐるみ作りのための材料を購入した)
(本格的な裁縫など、学校で少しだけやって以来なので
上手く行かないかもしれないが)
(折角本も借りたのだ。やれるだけで良いからやってみようと考え、現在に至る)
さて、何を作りましょうか。
やはり、ベターに添って……犬や、猫……?
(そんなことを思案しながら店から出ると)
……あっ……
(見知った顔の中でもある意味特別な位置の、いわゆる恩人)
(そんな人物の姿があって、思わず目を細める)
【それではこのように。よろしくお願いしますね】
ん、分かった…先に帰って待ってるよ
じゃあ、またあとでね。練習、頑張って
(部活の練習で遅くなると言う恋人と携帯での連絡を受けたのが十数分前)
さてと…どうするかな…
買い物はこの前したばかりだしな……
(そうなると、あっという間にやることがなくなってしまい)
(特に目的もなく、街中をブラついていた時に)
ん……あの子……
(ふと、目の前の店から出てきた小さな人物が目に入る)(ベレー帽を頭に乗せ、両手で大きな紙袋を抱えた、その少女に、確かに見覚えがあった)
(否、つい最近彼女のことで、恋人と一悶着あったばかりなのだから、見覚えがあるどころではない)
こんにちは、卯月さん、…んん…こんばんは、かな?
(日が暮れかかっているものの、まだ明るい時間帯)
(挨拶の言葉に迷いながら、無難な表情--穏やかな微笑み--を浮かべ)
(少し小走りに、その少女へ近付く)
【うぉっと…書き忘れてた】
【こちらこそ、よろしくお願いします】
くふ。こんばんはなのです、迫水さん。
いえ……むしろごきげんよう、でしょうか。
(他人から見ても、もしかしたら本人としても何てことは無かったのかもしれない)
(それでもひのわは、あの一件で彼に対する恩義を十分過ぎる程に感じていた)
(加えて親しくなれた人と、また会えたこと。自然と頬が緩むというもの)
お買いものの途中、でありましたか?
……あ、そういえば。
(ハッとした様子で顔を上げる)
あの……こないだ渡したものは……いかが、でしたでしょうか……?
(少し前、彼と親しいと思われる女子生徒……伊織に出会ったことをそれとなく思いだす)
(あの後日、今度こそはと忘れずに持ってきた『お礼』の品。彼女に教えられた通りの
教室に出向き、きちんと渡せたのであった)
(中身を改めてもらう前に予鈴で戻ってしまったので、中に入っていた小熊の携帯ストラップの感想は
あれ以来に聞く機会が無かった)
ふむ、そうか…ごきげんよう、卯月さん
(ひのわからの返事に対し、一瞬だけキョトンとして)
(自分だけにしか分からない何かに納得した様子でひとつ頷くと)
(こちらも頬を緩める)
いや、特にやることもなく、夕暮れの散歩ってとこかな…
ちょっと予想外に予定が空いちゃってね
卯月さんこそ、随分たくさん買い物したみたいだね
(軽く肩を竦めて見せると、ひのわの細い腕に抱えられた紙袋に目をやり)
(「荷物持つよ」と、そちらに向けて手を伸ばす)
あ、あぁ…あれね。使わせて貰ってるよ…ほら…
(ポケットから携帯を取り出して、そこからぶら下がる小さなストラップを)
(ひのわの目の前に持って見せる)
(貰ったその日のうちに、ちゃんと津綺子に相談して)
(純粋な感謝の品なのだから、と使うことに納得して貰っていた)
クラスメートにも、カワイイって評判だよ
そうでありましたか。
……あ、これは……その。
趣味で、ぬいぐるみ作りをしようと思いまして。
材料をそこのお店で、取り揃えていたのです。
(ややバツが悪そうにそこらの説明をしていると)
(荷物を持つ、ということばに少し不意をつかれたようにきょとんとしてしまう)
(軽い品物が多く、見た目程の重さではないが、
しかし彼の好意を疎かにはしたくないために迷い)
(ややあって申し訳なさそうにその手に添うことにしようとする)
あ……。
(携帯に下がる、自分の渡した品に嬉しそうな顔が出た)
(俗に言う密かなな好意とは違い、慕っている兄に構って貰っている妹のような様子で)
くふ……。選ぶのに時間をかけた甲斐がありました。
喜んで頂けて、何よりなのですよ。
時に……伊織さんはお元気ですか?
(少しだけいつもの表情に戻りつつありながら、何となく気になっていたことを漏らしてみる)
以前、お会いしたのですが……随分迫水さんの心配をされていたようなので。
お友達、ではないかと思ったのですが……
(しかし彼女のあの時の口ぶりから、そういった範疇に収まらないことは薄々であるが感づいている)
(そういえば、伝言も頼んだなんてことも思い出しながら)
手芸かぁ…いい趣味だね
卯月さんにはピッタリだ
(受け取った袋は大きさの割に軽い。ひのわの話通りなら、中身は糸やら布やらで軽いのは当然で)
(むしろ、紙袋の大きさが思っていたよりも小さいことに気付く)
(ひのわの小さな体躯との対比で、大きく見えただけなのだと思い至るが、敢えて口には出さず)
(どこへと、目的地をひのわに聞かないままに)
(商店街を二人だって歩き出す)
あれま…随分しっかりと選んでくれたんだ…じゃあ、改めてありがとうって言わないとね
(ひのわの、どちらかと言えば無表情な顔に、フワリと浮かんだ喜色を見て)
(妹がいる気分はこんな感じなのかな…などと思いつつ)
ん?そっか…津綺子にも会ってたんだっけ
あぁ。彼女も元気にしてるよ
今日は生憎と部活で遅くなるらしいけど
(恋人に詰め寄られたあの日のことを思い出しつつ)
(チラリと隣りのひのわの顔を眺めて)
…友達、よりも、もっと仲はいいけどね
(何となく素直に関係を告白するには恥ずかしい気がして)
(曖昧な表現で誤魔化しておいて)
あ、そうだ。ちゃんと伝言受け取ったよ
丁寧にありがとう
お褒めに預かり、光栄なのです。
上手く出来上がりましたら、迫水さんにもお見せしますね。
それと……裁縫とは別に、クッキー作りもしているのですよ。
そちらもいずれ、持ってきてみようかと思っております。
(何だかその日がとても待ち遠しい)
(あげられる人が何人もいることを思い出して、また頬が緩む)
(そういうことって、きっと幸せなことなんだと噛み締めながら)
(彼の隣で商店街の道を歩み続ける)
そうですか。それは何より、なのです。
……くふ、もっと……ですか?
(名前を呼んだことに加え、この様子では)
(自分が懸念していたことが、大体その通りであることを知る)
それでは、あの場で惚れていなくてだいせいかいだったのですね。
……くふふふふ。
(棒読みちっくで、面白い反応を待ち遠しそうにしたからかい口調と妖しい微笑)
(最近ではなりを顰めつつあったこの調子も時折こうして姿を見せる)
そうですか。……ええと、その……わ、分かりました?
(そこまで伝わったかどうかは知らないが、
あの時に自分の血を分ける片割れの国の言葉を混ぜて伝えていた)
(ありがとう、くらいの基本的な単語なら知っているかもしれないが)
(まあ分からなかったとしても、気持ちを込めた合言葉のようなものだ)
へぇ…クッキーを…お菓子作りも趣味なのか
大したものだね。俺は、人に何かできる趣味なんかもってないからさ
普通に「すごい」としか言えないよ
(素直に心からの感心をひのわに向けて発しながら)
そうだね…ぬいぐるみも、クッキーも楽しみにしてる
あ、クッキーはたくさんお願いね?たくさん
(二度繰り返し強調する)
(そのときだけは表情が緩み、ひのわと同世代のようになる)
い゙?そ、それは、なによりだね、うん
だいせいかい、だよ。あははは…
(性格の悪そうな含み笑い。からかいの口調)
(年下の少女に弄られて、素直に焦る)
(そのことで恋人に心配をかけたのはつい最近のことなのだから、効果はバツグンだったのだ)
ん、分かったよ
「すぱしーぼ」…ロシア語で「ありがとう」だったよね?
(眼下で風に揺れるひのわの髪を見る)
(異国の言葉。銀糸のような髪)
(ひのわのルーツに一瞬だけ思いを巡らせて)
お菓子はまだ、趣味というわけでもないのですけどね。
ぬいぐるみの本と一緒に借りてみて……作ってみようかなと思ったのです。
そんな、些細な動機ですから。迫水さんも……何か気づくことがあれば、
試しに手を出してみるのはいかがでしょうか。
(クッキーを欲しがる、子供ような姿に小さく笑い)
分かりました。なるたけ沢山用意しておきますね。
何せ色んな方に差し上げようと思っていますから。
伊織さんと、二人で食べることになるかもしませんし、ね。
(自分よりも、他人が幸せになることの方が好ましい)
(だから言われた通りに、本当にたっぷり用意しようと心に決める)
(……からかったりすることは別だけども)
……くふ。
(改めて言われると、何だか照れる。回りくどい言い方をしたからか)
その通り、なのです。……それがあの時の。
そして今もあなたに抱いている、素直な感情なのですよ。
(先ほどの性質が悪い笑みが嘘のように穏やかな微笑)
(オーバーとも言えるくらい、彼には感謝している)
(その頃の自分は、丁度異能の人を知り始めた頃で、
精神的に不安定だったからかもしれない)
ですから……手が足りない時はいつでも仰って下さいね。
ん……いや、やめとこう…
大事な資源を無駄にしちゃうのは勿体ない
それに、料理はあまり上手くないからね
(ひのわの薦めに少しだけ考えて…諦めたように首を振る)
(料理ができない訳ではない。ただ作る量を考えて…そこで考えるのをやめた)
あぁ、よろしくお願い…たくさんたくさんだよ?
もちろん、貰ったら津綺子と一緒に楽しませてもらうよ
(もう一度確認と、念押しするとにっこりと笑い)
(そこには照れもなく、ただ恋人への感情が、落ち着いた雰囲気を漂わせる)
…こちらからも、ありがとう
(夜の街をあるくと、改めて信用されることの大事さを思い知らされる)
(その大事なものを、目の前の少女から寄せられて)
(自然に微笑みがこぼれ)
あぁ、頼りにさせてもらうよ
そのかわり、困ったことになったら…連絡をくれ
【すまない。スイマーさんがやってきてしまった】
【凍結をお願いできるかな?】
【次回は解凍は、水曜になら可能】
くふ。でしたら迫水さんの分まで、
沢山作ってきてみるのですよ。
もしよろしければ、伊織さんにも感想を伺ってみて下さい。
(助けて、くれた人だからこそ。その人の幸せを願う)
(願わくば、彼と彼女が末永く続きますようにと)
お互い、助け合い……ですね。
分かりました。もしもの時は。
……頼れる人が増えたことって、嬉しいものですね。
(彼だけではない。他にも色んな人が、彼のような言葉をくれた)
(それを遠慮するのはむしろ失礼だから)
(けれども、反対に彼らに手を貸すことは勿論厭わない)
【そうですね……私もちょっと睡眠の悪魔さんが。
それでは水曜の、22時頃……でしょうか。】
【それとも、区切りも良いですからここか次のレスで〆にも出来ますよ。
その後は置きレスでも構いませんので。どちらでもお好きな方をお選び下さい】
【ん…確かに丁度区切りも良さそうだね】
【では、次か、その次で〆にしよう】
【なので、本スレに置きスレするよ】
【ではでは、今日のところはお相手ありがとう】
【あと少しだけお付き合いをお願いね】
【お先に失礼させて貰うよ。お疲れ様&おやすみなさいノシ】
【了解しました。それではその時に確認致します】
【お疲れ様なのですよ。ゆっくりおやすみなさいませ】
【ロールに使用します】
【書き出すので少し待っててください】
【しばし、場所をお借りいたします。
ゆっくりと待っておりますので、どうぞゆっくりとお書き出しくだされば、幸いと存じます(一礼)】
・・・我が主。少しお願いが・・・
暫く、契約者としての活動を休止したいんです、がっ!?
(最後まで言わせず忠実なる部下をドつき回す上司は問題があり過ぎると思う)
(それでも、約一時間の拷問の末に承諾の返事を得た紅裂拓兎は、夏休みの間を)
(普通の学生らしく過ごすことになる。朝起きて食事を作る。部屋の掃除と洗濯を済ませる)
(読書に没頭し、鍛練に励む。ゲームとDVDで時間を潰す。誰とも戦わないし、誰も殺さない)
(日々が続く。まるで平穏な人間のように過ごす。理由はひとつ。焦燥が消えたからだ)
(自分を殺しに来てくれる人間ができたからだ。だから、彼はその時を待つ)
(古い自分を壊し、新しい紅裂拓兎を再構築しながら、その時を待つ)
(その日は補習だった。朝から昼までみっちりと問題と向き合う)
(昼休み、食事を摂る為食堂へと向かう。同様に補修していた人間や部活の人間などが)
(集い、それなりの人数が食堂に集まっていた。普段は滅多に来ないので辟易しながら)
(トレイに白米と豚汁、焼き鮭とプリンを乗せて空いている席を探す)
・・・ったく。
(窓側を背中に、椅子に座る。奇異の視線が集まる理由はひとつ)
(紅いフレームのサングラスを掛けて、両目を隠しているからだ)
【では、こんな感じで】
>>403 ………今日のラッキーアイテムなのですか、それ。
(サングラスをかけて食堂につくのは、目立ちたがり屋か変人かどっちかだ。
まあ、つまりあんまり周りを気にしないような人ということだけれど。
そんなこんなで――ちらりと、他学生が遠巻きに目をやっている中で、踏み出すのは少し気が引けたけれど)
(すこし、気になったこともあったから……そういう理由でこの女は話しかけた)
(いくらかの食べ物が載ったトレーを机の上に置く)
(なんとなく、この前もこんなことがあったなとは思いながら、彼女は許可も取らず席に着いた。
これも、同じことがあったな、と思う。 担当は、まったくの逆ではあったけれど)
ごきげんよう、紅裂さん。
少し、お話しておきたいことがあったので失礼させていただいたのですけれど、宜しいですか?
(まあ、宜しいですかもなにも、この女はこの席で食べる準備万端であったけれど)
【はい、宜しくお願い致します。あと、リミットなどありましたら遠慮なく、です】
(白米をよく噛んで食べる。味は特筆するほどのものではない)
(豚汁を啜る。材料の個性が調和していて、なかなかよい)
(鮭の身を箸で崩してひょいと口に運ぶ。焼き過ぎだ)
(微妙に顔を顰めつつ、それでも栄養補給の為に箸を進めていると)
(誰もいない対面にわざわざ座る酔狂な女子生徒がいた)
・・・媛名葵か。
どうぞご自由に。プリンは渡さないがな。
(見覚えのある顔と、記憶に残った声がそこにある。サングラスに隠された眼が)
(どんな色を宿していたか、知る者はいない。媛名葵。《深凪》の猟犬)
(紅裂拓兎にとっては、どう定義していいのかよくわからない相手の一人である)
(もう一人定義出来ていない相手は、「久遠ゆりか」という金髪碧眼の少女だが、今は関係ない)
どうした犬っころ。補習か何かか?
都合のいいことに、俺も少し用事があるんだが・・・
まーあいいや。先に話せよ。遠慮すんな。但しつまらん話なら聞かないぞ。
(とりあえず、犬扱いという線で納めておくことにしたらしい)
(その声は平時と同じで、プラスもマイナスも存在しない、そんな声だった)
【リミットは24時前後でお願いされたい】
>>405 ……プリン以外を取っていいというのなら、鮭がいいです。
(プリンを渡さないという言葉をそういう風に解釈したのか、首をかしげてみせる。
目の前に並んでいる和食+プリンという彼の食事――少し、プリンが浮いて見える不思議だ)
(しかも、目の前の男とそういう可愛い甘いものが合わない気がして、失礼ながら更に首をかしげる)
犬っころは現代文の強化クラスに放り込まれまして。
毎日毎日、センター試験の小説と睨めっこを繰り返している、そんな夏です。
(箸を手に取りながら、自分のものを口に運んでいく。
やっぱり、既視感があるな、なんて思いながらゆっくりとご飯を飲み込んだ)
……というか、私は貴方に犬っころと呼ばれる筋合いは、ないのですよ。
(そうして、飲みこんでからその呼び名に対しての不満を述べたのだった)
たぶん、面白くない話でありましょうから、
貴方のあまりある忍耐力でもって、根気強く聞いてくだされば、幸いと存じます。
(何事もどうでもよさそうな、そんな声に対して勝手な言葉を返し、
いったん箸を休めるように置いてから、サングラス越しの彼の目をじっと見ようとする)
――貴方、どこかの組織に喧嘩をお売りになりませんでしたか?
【了解っ、であります】
あんたの言語翻訳機能が壊滅的なのは理解した。
先に言っとくが、大して美味くないぞ。焼き過ぎだ。
俺としてはもう少し生っぽい感じの焼き方が好きだな。
・・・とは言え、だ。生焼けがいいってわけじゃない。
ちゃんと火を通しつつも僅かばかりに水分を残す。
そのラインの見極めが肝心なんだ。
(個人的な見解を述べつつ、一口食べただけの鮭の乗った器を)
(スッと媛名葵のトレイの前に差し出す。未練はないようだ)
・・・時間差でツッコミとは、やるな。
ノリツッコミというんだったか。生憎とお笑いには疎いんだが、な。
(パチパチとやる気無さそうに手抜きな拍手を贈る)
(犬っころ呼ばわりに関して改めるつもりはないらしい)
あっそう。じゃあ忍耐と辛抱をモットーに。
――あん?別に、そういう事、は・・・・・・アレ?
・・・ああ、『ガンスリンガー』のことか、もしかして。
(ぐるりと記憶を紐解く。そう遠くないあの日に戦った少年の顔を思い出す)
(確かに『ガンスリンガー』と、あの少年は名乗った。忘れるはずもない)
(受けた銃弾の熱さを思い出すと同時、あれが己の転機だったのだと、確信する)
>>407 あ、ちょっとだけで、いいのですよ。
(彼の話しを半分聞きながら、未練の無いらしい鮭を差し出されると、
ズレてはいるものの一応の礼儀のつもりなのか、
自分の箸の反対側で彼の鮭をひと欠片ほぐし、口の中に運ぶ)
……ん、ちょっと、焼きすぎ、でありますね。
貴方に料理させたら美味しいものが出来そうだと思います、何となく。
(そうして、そういう結論に至ったらしく、しっかりとひとつ頷いて見せた)
ノリツッコミは、いったんノらなければいけないのでは……
ああ、一応、さっきのも私、ノってしまったことになるのでしょうか。不覚であります。
(いつもと変わらぬ表情でそんな言葉を返してはいたものの、
目の前の彼から「ガンスリンガー」という言葉が出たなら、首を左右に振ってみせた)
いえ、あれが貴方に目をつけるのはどうせ時間の問題と、思っておりましたから。
なんだと貴方、大きく動いておられましたし……警察機関と戦わないわけが、ありません。
(彼が記憶しているということ、そうして、今言ったような言葉を吐いたということは、
少なくとも自分の知らない間に、兵部晶と彼との間で何かしらが、あったということ)
(少しだけ心の水面が波立つ。けれど、それを押し込めながら、さらに問いかけた)
そっちじゃ、なくて、他に。
組織につけ狙われるくらいに、喧嘩を売ったような覚えは、ありませんか?
まーあ、そこそこはな。自分好みの味付けにできるんだから。
逆に言えば、不味くても自分の作った物はちゃんと食っておけってことだ。
そうでないと、いつまで経っても上達しない。
・・・なんて、そんな話はどうでもいいか。全部食え。それがマナーだろ。
天然か。天然に勝るものはないな。
(そんな他愛のないことはさておき――)
(『ガンスリンガー』の名前を出して首を横に振られて、顔を顰める)
・・・なんだ、違うのか?あのなぁ・・・俺が知ってるだけでもこの街じゃ相当な数の
組織や組合があるんだぞ。《緋色の雫》みたいな傭兵の組合。フリーの退魔師や異形狩りに
仕事斡旋してる組織。お前みたいな余所とはあまり提携しない集団だってある。
そんな事一々気にして把握して行動してるわけが――ぁ・・・・・・
(その時、反射的に思い出したのは港での戦いと、ツインテールの少女の怯えた顔だった)
(次に思い出したのは、ある男の憎悪に満ちた顔だった)
(人身売買。組織。変質者?否、あんな変質者はいない。日本刀とワイヤーと電流)
(あの男の所属している組織は把握できなかった。その話題の事である確率は低いと思うが)
(この件については彼女に尋ねるつもりだったので、手間を省いた)
・・・異能開発してる組織から逃げ出してきた少女を保護したことがある。
その時、この男とちょいとばかりやり合った。逃げられたけどな。
かなり非人道的な実験を繰り返してきた組織らしいが、名前まではわからなかった。
(スボンのポケットから折りたたまれた紙を取り出して、机の上で広げる)
(それは精密に描かれたある男の似顔絵。憎悪に身を焦がした顔は、笑えばそれなりに)
(整っていると評価できるだろうが、この顔から感じられるのは執念深さだけだ)
(紅裂拓兎は知らないが「紫 一久」という名前の男の似顔絵である)
>>409 どれだけ組織に喧嘩を売っているのですか、貴方は。
……別に、貴方の知っている組織の名を上げろと申しているわけでないのです。
ただ、貴方が喧嘩を売ったぶんだけ教えていただければ、それで―――。
(さりげなく鮭の皿を押し戻そうと指先でちょっとづつ追いやりながらも、
しばらくして目の前の男が思い出したかのように小さな声をあげたので、そっちを見る)
(確かに、この男ならかなりの数の組織とぶつかってはいるのだろうが、
壊滅させていない限りは、追手が来るだろう。なら、ひとつふたつくらい記憶してくれていてもいいはずだ)
(そんな風な勝手な期待のもと、彼の唇が紡いだことばを、注意深く聞いた)
異能開発……をしている組織。
あなたがそっちを保護するだなんて、珍しいことでありますね。
(どうせ世界を滅ぼすつもりで動いているなら、とまでは口には出さなかったけれど。
彼がポケットから出して広げた紙に目をやって、少しだけ驚いた)
その経緯だけ聞くと、十全に貴方が悪者から少女を救った、という美談が出来上がりますのに。
そうして、この男が属する組織に喧嘩を売ってしまった、ということ、ですか。
(けれど、それにしては――それだけにしては、随分な執着に見えた。
確かに組織から奪還命令が入っているのなら、分かるけれど……と、思考を巡らせる)
(そうして、結論付ける。これ以上聞きだそうとするのは、きっと得策ではないだろう、と)
――十全です。事実確認ができれば、それでよかったのです。
ありがとうございました……その似顔絵、ご自分でお描きになられたのですか?
(不思議そうに首をかしげた彼女は、すっかり自分の用は終えたらしかった)
俺から喧嘩売った事はないな。
恨みなら結構買ってるけどよ。傭兵始めた頃に色々あってな。
それでも、組織単位ならひとつしかないけどよ。
まーあ、それにしたって最初は向こうが妙なことしてきたのが原因だし。
俺は常に潔白だ。
(押し戻される器をズイっと押し返す。未練がないどころか)
(食べたくないらしい。ズズっと豚汁の濃厚な味付けの汁を啜る)
(無論、潔白云々は冗談でしかない。自分の穢れは自分がよく知っている)
「助けて欲しいか」って聞いたら、うんと言ったからな。
誰かを敵に回す理由なんて、所詮その程度のことだろ。
(元々世界を敵に回して戦う覚悟はできているのだから、理由はそれだけでいい)
(代償は、ささやかな満足感が得られるという点である。彼には十分過ぎる報酬だ)
(あの子は今、偽りの記憶と家族を与えられ、欺瞞に満ちた人生を歩んでいるはずだ)
(それが実験動物としての生活よりマシなのか、紅裂拓兎にはわからなかった)
別に売っちゃいねえけどな。大して関心もねえし。
・・・こいつとは二回やり合った。最初の時は、コイツ山羊の仮面つけてたけどな。
動きも似てたし、ワイヤーなんぞ射出して身軽に木に昇って戦う人間が何人もいるとは思えん。
その時は大量に電撃喰らって死ぬとこだった。恨みがあるってんなら俺の方だぜ。
(それに、二回も取り逃がした事を考えれば、三度目は確実に殺すべきだった)
(大した理由はない。単なる拘りで、つまらない意地だ)
(もっとも、その意地も最近は薄れつつあるのだが・・・)
いいや、ボスが俺の記憶から直接読み取って――
そんなことはどうでもいいが、コイツと知り合いか?
組織の名前だけでも知ってるなら教えてくれよ。
(似顔絵を見せた時の反応からするに、かなりの確率で知った顔であろうと予測できる)
(うっかりとボスに関する話題を口に出してしまって、慌ててそれを糊塗したのは内緒である)
>>411 ……そう、ですか。
(とんだ矛盾。それを彼の中に見た気がしてそうとだけ答えた。
他人の矛盾だなんて、深く突っ込んでしまったら自らまで深みにはまってしまう。
抱えているものは人それぞれだろうとも、思っていたから――ただ、その矛盾を見て目を細めるにとどめた)
組織のモノを奪ったのなら、喧嘩を売ったも同然でありましょうに。
山羊の仮面のこの方と貴方が戦っている場面を、少し想像してしまいましたが、
とりあえず、居合わせたくないな、という結論に至りました……ワイヤーを射、出?電流?
(どんな武器なのだろうと、どこか不思議そうに瞬きをしてみせて)
あなたの魔王さまとやらは、ずいぶんと十全な技巧をお持ちであります。
……組織の名前なんて、知って、どうするのでありますか?
貴方が、それに興味を示すことだなんて、珍しいことだと、存じております。
……取り逃がしたから執着しているにしては、私のところに聞きに来るのが遅すぎましょう。
(きっちりと魔王さまのことに言及しつつも、後の内容にも容赦はない。
彼女が今話しているのは、“仕事”の領域だから――彼女の目も自然と、そうなる)
それに、知り合いだとしたら、私があなたにタダで話せるわけ、ありません。
(ゆっくりと細められるのは、漆黒の瞳)
知るか。
俺の眼が届くところでうろちょろしてた方が悪い。
――ギミック満載の玩具みたいな野郎だったな。
もっとも、潰すのはそれなりに楽しそうな玩具ではあったが。
(話す内容に反して、声の色は淡泊だ。対象に関する興味の薄さが滲んでいる)
(玩具は何処まで行っても玩具でしかない。消耗品でしかないと言外に語る)
――放っておけ。追及すんな。不自然な事故で死ぬぞ。
・・・別に。ちょっとした暇潰し程度のことだ。
夏休みはそれなりに長いしな。
可能なら、そいつの首を掻き切って保存してやろうと思ったまでだ。
(彼は本当のことを話した。それは読書やゲーム、DVDなどで時間を潰す)
(という程度の意味合いしかない。どうしてもやらなくてはならない事とは違う)
(出来るならそれでいい。出来ないなら違う事をする。その程度の価値しかない)
知らないならそれでいいし、言いたくないならそれでいい。
俺の方の本題はそっちじゃない。『ガンスリンガー』のことだ。
お前が傷つけて、俺が裏切ったあの子のことだ。
(向けられる漆黒の瞳をサングラスで防御して、共通の知り合いの事に話を移す)
(――兵部晶。彼と彼女が知る、純粋であるが故に儚い少年のことだ)
【んと、ではそろそろ凍結でいいだろうか?】
【解凍に関しては打ち合わせ通りに】
>>413 それは子供さんの論理であります。まあ、お互いに未成年ではありますが。
ギミック搭載――ワイヤー射出のうえに、電撃を流すだなんて……です。
(ワイヤー射出の点については、少しばかり疑問は残るものの。
彼の異能は恐らく電撃だ、という目星はついた。これは有益な情報だ)
(それにしても随分と淡泊に語るくせに似顔絵を持ち歩くのだから――この男は、いまいち分からない)
(そんなことを考えながら、彼の言葉を聞いていた。
まあ、つまりのことは暇つぶしにしたい、ということなのであろうと自分なりに解釈して)
そうでありましたら、別に私は何か貴方に申し上げるつもりはないです。
組織の名前なら自分で御調べになると、いいかもしれません。
……せっかくの遊びなら、手間をかけてみては?
(小首をかしげて彼を見る目は、まるで、暇で仕方ないという子供を見るように。
その暇つぶしの相手がこの男の全部を囲って包囲網を立てていることなんて、
きっと知らないのだろうな、と――それは、心の奥にしまいこみながら)
これでも、今のところこの組織と敵対はしておらぬのです。
私が、敵対もしていないその組織の人間を殺そうとしている他者に
その情報を流したなんてことになると、厄介なもので……すみません、仕事でありますから。
(緩やかに首を振れば、黒髪が揺れた。
この女の言うことは半分だけしか本気ではなかったけれど、決して嘘はついていない)
(けれど、彼が「兵部晶」のことを出したとき、彼女の目がほんのわずかに、揺らいだ)
――内容次第、になりますけれど。
(そうして、そう短く、静かに答えを返したのだ)
【了解、です。21時で大丈夫だとは思うのですけれど、
最悪22時半ごろまで、遅れてしまうかもしれません。なるべく、早く帰るように致しますね。
私が土曜日にロールのお約束をさせていただいているので、と
ちょっと強行めな都合に合わせていただいて、本当にありがとうございました。(一礼)】
調べてもわからなかったから聞いてるんだよ。
まーあ、なんでもいいや。つまらないゲームに用事はない。
向こうから来るのを待つとしよう。来るかどうか知らないけどな。
(がりがりと紅い髪を掻き毟る。古い自分を壊すのも簡単にはいかない)
(精神の奥まで染み付いた考え方は、そう簡単には捨てられない)
(故に、混乱する。どうしても反応が淡泊になってしまう)
(物事に対してドライな男になってしまうのも、つまらない気がした)
(それでも興味があまり湧かないのだから、苦労する)
いいよ、別に。
そっちだって仕事なんだろうしな。俺に対する義理や恩があるわけでもない。
(この件に関しては、これで一段落した。本題はここからだった)
(今の自分に興味が湧く事があるとしたら、古い自分を壊す転機となったあの少年の事だ)
――あの子が俺の素性まで辿り着いた。それは別にいいんだがよ。
・・・あの子が、何かを決断した。その内容までは知らない。
だが、堕ちかけてる。よくない道に行こうとしている。昔の俺みたいに。
俺にはわかる。あの子は、俺に似てるからな。
(自分の声が沈んでいるのがわかる。結局、自分はあの日の自分を救えなかった)
(結果的には少年の信頼を裏切り、敵対し、殺し合うことになった)
(だが、それはいい。それはずっと待ち望んでいたことだからだ)
(けれど、あの少年が堕ちてゆくのは認められない。自分と同じ存在に堕したのなら)
(そんな人間に狩られてやるつもりは毛頭なかったからだ)
俺にはそれが許せないが、止められない。その権利がない。
だからお前が止めてくれ。お前があの子を傷つけた事を少しでも悔いているなら、な。
(サングラスを外し、さっき少しだけ揺らいだ媛名葵の瞳をじっと見つめる)
(その眼差しに宿るのは、静かな祈りと微かな希望)
(兵部晶が堕ちるのを止めたいと、真摯に言う)
(彼女が付けた傷を、彼女が治すことを――治せる事を期待している)
【了解です。お疲れ様でした】
【お相手感謝します、またよろしくっと】
【以下空室です】
【スレをお借りします、紫さん待ちです。本日もよろしくお願いします】
【移動してきた!】
【では、今夜もよろしく頼むぜ】
(ようやく痙攣が治まってくる、口をすすぎながら、恭弥は考える。
紫に命を救われた借りがあるのだから―――それはきっちり返さなくてはいけない。
恐怖から逃避しようと、少しでも別のことを考えようとして、顔を洗い、
深呼吸をして、なんとか話ができるまで自分を落ち着けることに成功して
一番話しやすいことから口にすることにした。)
今ちょっと頭がぐちゃぐちゃなんで順序が前後するかもしれませんが、お答えします。
最初に、媛せんぱ…媛名さんについてですけど、今日の紫さんとほとんど同じです。
その時はまだ僕は恐怖を知らなかったから、今夜のような無様なことはありませんでしたが。
異形狩りしているところに鉢合わせをして、話をして…
(二人とも同じようなことを仕事にしているのだろう、仕事なら手順が似るのも当然か、と話しながら思いつく)
とても感情が深い…情が濃い人だな、と思いました。そして強い人だな、と。
『自分の願いの為に戦っている、願いは強ければ強いほどいい。みんなそれぞれ望むベクトルが違うだけ』
(ベクトル、という言葉にふと初めての邂逅で彼女の口にした言葉を思い出し)
『≪当主≫の為にと思う“自分”の為に、異形を狩っております』とも。
(言葉を思い出そうと、ぴっと指を立てた会話の時の仕草を真似して考え込む)
ボクシングの練習でもそうですけど、言われたままにトレーニングするだけの人は強くなれないって教えられました。
自分の意思と目的をもってボクシングをしてない奴は結局三流のまま終わってしまうって、コーチの受け売りです。
あ、僕ボクシング部なんで、つい馴染んだ言葉で表現してみましたけど―――媛名さんのことでしたね。
自分を猟狗だと言っていたし、命令されるまま異形を狩るとも言っていましたが―――
言いなりの人形ではない、自分の芯のある人だと思いました。
(言葉を選びながら彼女の印象を述べた。相手が欲しがっている情報かどうか、判断はつかなかったけれど
それほど彼女の仕事について知識を持っているわけでもなく、自分で感じた彼女像を話すことしか出来そうになかった。
二度目に会った時の彼女への依頼については、予想が正しければ今、あえて口にする必要はないだろうと、思った)
………ふん。
(恭弥が語る媛名 葵の人物像は、自分の直面していたそれと随分違っていた)
(…が、自分が想像していた人物像とは、遠からずといった所だ)
感情が深い、情が濃い、か。確かに、心は強い人間なんだろうな。
理屈っぽく人間の根源的な活動欲求を言い表しているだけではあるが、それ故に迷う人間にとっては的確な道標だ。
(その深謀な言葉には、きっと多くの人を引寄せる力がある事だろう)
(…彼女の関係の幅についても、追々調べを進める必要があるかもしれない)
…結構というか、よくよく俺に似た女だ。
(やれやれ、という風に肩を竦めてみせた)
ボクシング部? ……へぇ。
(じろじろと、やや不躾に恭弥の身体を眺める)
………………
(そして、その次に顔をじぃっと見つめて)
………お前、弱いだろ。
(にべなくばっさり、切り捨てた)
俺はボクシングに関する知識はないが、肉弾戦に関しては人並み以上に知識と経験がある。
お前、速さで勝負するタイプの人間だろ? ……それが、そんな自信ない顔して、どうするんだよ。
本当にそのコーチとやらの話、聞いてるか? 今のお前からは、意思も目的も何も感じられないぞ。
(ずけずけずばずば、感じたことを容赦なく言葉にして叩き込んで)
………何がそんなに恐ろしいんだ?
(媛先輩に対する紫の言葉は、すこし乱暴で二人の関係をつい想像してしまう。
最後の言葉が特に気になる。 「俺に似た女」。
得体の知れなさと底がうかがい知れないところは似ているかもしれない、と自分で思うに留めておいて)
よくわかりますね、補欠とレギュラーを行ったり来たり、補欠のほうが多いです。
(苦笑いして肯定してみせて、言いにくいことを正面から突きつけてくる、その遠慮のなさは似ているな、と確かに思った。
まっすぐ本質に迫ることをためらわない真剣味も、夜の現実に立ち向かう強さの一つだろうか、と考える。
「何が恐ろしいのか」の質問にはこちらも真顔になって)
それじゃ次は戦闘のこと、です。妖魔を取り込んだ?妖魔に取り込まれた?ヒトと戦闘になって、
こちらの打撃がなかなか通用しなくて…すごいパワーでした。
あの時は決して調子が悪いわけじゃなかったけど、純粋な力比べでは向こうが上だったと思います。
(話を始めた途端、顔から血の気が引いて膝が笑い始めたが、なんとか立ち続けて)
それでもこちらの技が決まって後は止めを刺すばかりの時に…
(ここで言葉を選んでも仕方ない、ためらいながら口にする)
「人殺し」になりたくなくて、僕が狙いを外してしまって、相手が暴走しました。
鬼のような姿に変わってしまって…○日の町外れのゴミ処理場です。
(日付と場所を口にして、ぎゅっと拳を握って恐怖に耐える)
名前も鬼、と…鬼塚蝶子、と名乗っていましたよ。僕は鬼塚蝶子の殺人を目撃しました。
ああ、正確には彼女が生首を抱えているところ、でしたけど、本人が殺害を認めていました。
話が前後してますね、すいません…
鬼塚蝶子はそうとうタフでしたけど、最後は肉体のダメージが限界を超えたんだと思います。
巨大な鬼のような姿に変わってしまって…彼女の体の中の妖魔が暴走したんだと、感じました。
そんなふうに人が異形や能力にとりこまれたり、逆だったりしたケースも、紫さんの仕事の範囲に入ってるんですか?
(あの時の恐怖も感じたが、やはり人に話すと楽になるものらしい、と自分で得心する。
夜を往く人だけにしか、こんな話は出来ないから…たとえ仕事の上でも、
自分の恐怖に対して力になってくれようとする紫の気持ちが、嬉しかった。)
……異形か。
(異形、と断じた。妖魔に取り込んだ、取り込まれた、という表現をされても)
さて…恐らくは共生体か、人間優位だろうな。
実際にその場を見た訳ではないから何とも言えないが、妖魔は生首を抱える、なんて事はしない。
一片残らずごちそうさま、だ。恐らく自分が殺した人間を眺めて、恍惚でもしてたんだろう。
鬼塚蝶子、か。覚えて置こう。
仕事の範囲……か。
(生えてもいない顎髭を撫でるかのようにして、考え込む)
(彼に自分の仕事を明かして、不便するかどうか)
(…不便はないな。別にやましい事をしている訳ではない)
(少なくとも、この町では)
………まず、言葉の話をしたいんだが。
俺が"異形"と言った時、それは二つの意味があるんだ。
(右手を肩の辺りまであげ、ぴ、と指を一本立て)
一つは、人間とは本質的に異なるもの。さっきみたいな、山犬が突然変異したような、そういうタイプ。
(更に指をもう一本立てる)
もう一つは、仮に人間だったとしても、異能を持ち、かつそこに倫理が存在しないようなタイプ。
話を聞く限りでは、鬼塚蝶子はこちら側、二つめの異形だ。
便宜的に異形と言ってはいるが、実の所は異能を持った犯罪者に過ぎないな。
そして、俺は……こいつらを捕まえる仕事をしている。
(左手を広げ、ぱくりとその右手の二本指を握りしめた)
勿論、捕まえきれなければ殺す事もある。ハンティングだ。
…そういう意味では、媛名 葵は商売敵と言えるな。ありゃ生粋の狩人だ。
……ともあれ、お前はその、鬼塚蝶子にさんざビビらされてブルってる、という認識で良いんだな?
なるほど、よく分かりました。それなら僕の目的にぴったりだ。
(媛先輩もほとんど同じことを言っていた。でも、「その」話は最後でいい、今はすがりつくように恐怖のことを話したくて)
アマチュアボクシングはポイント制なんです、ダウンを奪ったパンチも、軽く相手に当てたパンチも同じポイントです。
だからひたすら手数を出して、そしてルールに守られて、自分も相手もなるべく傷つかないようなシステムになってます。
(命の取り合いとはどういうことか、自分が本当にアマチュアだと思い知らされた夜のことを思い出して)
自分が相手を殺そうとすれば、相手も必死になって自分を殺そうとしてくる、そういうことですよね?
そんな当たり前のことを、その時僕はようやく分かったんです。
少し考えればすぐに気がつくはずなのに……
(なまじ不知火が強力だっただけに、これまで命の危機を感じたことはなかった。
異形を叩き潰すのも半ばゲームのように感じていた。が、生身の「ヒト」の殺気を肌に浴びて、
死に物狂い、という言葉を始めて理解し、戦慄し、そして恐れた、その感覚にまた身震いをして)
止めを刺す寸前にためらってしまって…
あれはもうヒトじゃない、異形なんだって自分に言い聞かせても、どうしても拳を振り下ろせなくて…
それ以来、僕の体が戦いを拒んで、かつての強さを僕は失いました。
「不知火」の影響か、僕は少し鼻が効くんです。だから、紫さんのその右手、普通じゃないのも分かります。
…鉄の匂い、かな。右腕はほとんど、生身じゃありませんね?
…あいつにも、人間と妖魔と、両方の臭いがしました。僕はしつこくお前は人か、と聞いたけど、
鬼塚蝶子は「そんなことはどうでもいい、意味のないことだ」と言っていて…
それでも混ざっていたのは間違いないんです。
…僕は、殺したくはない。そして、死にたくない…異形は手に掛けても、人殺しなんてまっぴらだ!
(組織に属したこともなく一人で戦ってきた自分に抱いていた甘い自信を粉微塵に打ち砕かれて、
それでも譲れない一線を口にする。闘いのたびに、腕がすくむ。なにより心がすくむ。
自分で口にしても愚かしいと思う言葉を、それでも今の真実の思いを込めて、呟いて)
へぇ…そんなルールがあるのか。
何、別に恥ずかしい事じゃない。スポーツとはそういうものだ。
広く広めるのに、危険を残すわけには行かないからな。
そうでなければ、お前もライトボクシングなんてしていないだろ?
………ふふ。
(恭弥の悲痛な叫びを聞き、薄く、しかし不自然に口角を歪めた)
そうか、人殺しはまっぴらか…そうだよな。
人間の断末魔とか、死に際の表情とか、血肉の感触なんて知らないに越した事はない。
その志は臆病だが、高潔とも言える。
お前は間違っていないぜ。そして俺にとっても好都合だ。
(ごとん、と左手の力を抜いた。刀を地面に落としたのだ)
(そして代わりに、懐から銀色のナイフを取り出す)
……あの"不知火"とやらは限界、とか言って消えていったからな。どうせ呼べないだろう?
(ぽん、ぽんと軽くナイフを弄ぶと、逆手に固定)
――ならば黙って俺に殺されろ。
義腕の事を知った人間を生かしておく訳には行かん。
(御丁寧に宣言した上で、恭弥に向けてナイフを切り上げる)
(ただし、恭弥がギリギリで回避できるような間合いを狙って)
話はまだ、終わってませんよ。せめて最後まで聞いてからにして下さい。
(殺気はそれほどでもない攻撃だ、今の自分にはそれが分かる。
多分相手が手加減してくれているのだろう、その軌道を「見て」皮一枚切らせておく。
かすかに、シャツを切り裂いて薄く血が流れてくるのを感じて、相手の目を見る)
最後に僕の能力、異能って言うんでしたね、それについて。
その通り、一日一度、30分程度しかあれは使えないんです。
そして素の人格が僕、という言い方は正しくありません。「不知火」も僕です。
自分でもうまく説明できないけど、ジキルとハイドみたいに裏表があるわけではありませんから。
だったらお前は何なんだ、という質問は答えるのを拒否します。
ポイントは、僕が完全に「不知火」の行動を制御できるわけじゃない、という一点です。
(「仕事」にしている人ならば、きっと分かってくれると思う、熱を込めて)
この間、鬼塚蝶子をしとめそこなったときのように、ほんの少しだけ体の自由は利きます。
でも、基本的に「不知火」の時には振る舞いは自由・無制限なんです。
必ずしも僕の思う通りに行動してくれるわけではありません。
唯一つ、僕が異形や妖魔や――(不自然に口をつぐんで)
それらを僕が狩りし続ける限りは少しずつ「不知火」のことを教えるし、僕の意思に反して体をのっとるようなことはない、と。
そういう約束をしてます、アレとは。
あなたが黙っていろというなら、その右手のことは誰にも言いません。
僕に話せる範囲なら、これまで会った人のことやこれから会う人、異形に関すること、つまりは仕事には協力しますよ。
今の僕じゃ、たいして役にも立たないかも知れませんが。
(馴れ合いはしない、対等ではないかもしれないが、一方的に従属するつもりもない、と宣言する。
言いたいことだけ言うのは案外気持ちがいいものだ)
(長い前置きの後で、本題に入る。これが最後だ。せめて強がることにした、目を正面から見据えたまま)
紫さん、あなたは異能を見てきたって言いましたよね?
それなら能力に飲まれたり、能力が暴走したり、なんて例も、ありましたか?
小説みたいですけど、制御された能力じゃなければそんなこと、よくあることじゃないんですか?
その時になったら僕を始末すればいい。立派な理由が出来ますよ。それまで僕を生かしておくメリットは、ありませんか?
(そのときには恐らく「倫理が存在しないようなタイプ」に自分はなっている、と思う。
すぐさま危険対象として狩られる可能性も、もちろん考えたけれど、
観察対象として生かしたまま「調査」をする可能性もある。正直分が悪い自分の勝率は、計算しないことにする。
あとはここまでのこちらの言動を相手がどう判断するか、完全に下駄を預けてしまって
楽になりたい気持ちと死にたくない気持ちのどちらが強いのか、もう自分でもよく分からなくなっていた。
恐怖から逃れるために死を選ぶ、これほど矛盾して愚かしい行動もないなと、妙に冷静に考えた。
親身になって話を聞いてくれた相手に殺されるのも、悪くはない、と)
…………
(淡泊な反応。振り上げたままの姿勢で目を細め)
………俺、演技下手なのかな。
(ちょっといじけた口調で、ナイフを懐にしまう)
(やはりこういう気配には敏感なのか。まだまだ自分も修練が足りない)
……なるほど?
(ぺらぺらと能力の事を話すのは、信頼されているのか、性分なのか)
(案外、押さえつけられた自尊心のようなものがそうさせるのかもしれない)
質問を拒否、とは大きく出たな。自分でもよく分かっていないだけだろ?
分かっているなら話して置けよ。能力を考えるのにあたって大切な事だ。
………………
(恭弥が言う"約束"だって怪しいものだ)
(もしも体を乗っ取られたら、約束を破ろうが何しようが、それを咎める事はできない)
(その辺まで考えて信用しているのだろうか)
…仕事に協力はありがたい話ではあるが。
その様子だと、媛名 葵の方にもそんな事を言ったんじゃないか?
(仕事に対しての察しが良すぎると思い、念のため確認しておく)
………
(正面から睨むようにこちらを見てくる恭弥の顔をまじまじと見つめる。先程とは違い、何かを見極めようとする、真摯な目)
(たっぷり一分は眺めていただろうか。再び懐に手を差し込み、取り出したのは拳銃)
………これがセーフティで、ここを引けば撃てる。反動でかいからな、しっかり両手で構えて撃てよ。
あと、弾倉はこれ。こうすれば入れ替えられるから。
(何の前触れもなく、いきなり銃の使い方を軽く教えると、それを差しだし)
…余裕がある時だけでいい。余裕がある時は、お前がこれを使って異形を倒せ。
とにかく、異形をお前の手で殺す事を覚える事だ。不知火はピンチになった時だけにしろ。
……言っておくが、能力の暴走なんてのは実によくある話だ。
俺も昔はそうだった。散々痛い目に遭って、今は自在に操ってるがな。
(何が、とは言わなかった。恭弥が媛名 葵とも接点を持つ以上、過信は禁物だ)
そしてお前の場合、その不知火が暴走したら…まあ、恐らく俺や、あの女も排除しに来るだろうよ。
だが少なくとも、現状でお前を殺すような事はしない。不知火とやらも、多少は話が通じるようだしな。
(その辺り、理性があるのかないのかよく分からない、あの獣のような男とは違う所だ)
良いか。人格があろうがなかろうが、不知火はお前の力だ。
そして人間、誰しも自分の力を最初から制御できる訳じゃない。生まれたときから歩ける人間なんていない。
だが、何度も転んで、痛い目にあって、時には道具や他人の力を借りて、人間は歩けるようになる。
不知火だって例外ではない。お前の身体に宿る力である以上、それは絶対に制御できるものだ。
(……実際にそうとは限らないが、少なくともここではそう言っておく)
(肝要なのは、その気にさせる事だ)
何度でも痛い目に遭え。試行錯誤して苦悶しろ。誰かに頼って、迷惑をかけても構わない。手段を選ぶな。
自分の全てを、その能力を制御する事に注力しろ。そして屈服させてやれ。
不知火をお前の物にするんだ。そうすれば、俺のような人間に殺される心配はない。
そしてこれは、お前が能力を制御するために、お前が強くなるために必要な物だ。
(ぐ、と拳銃を押しつける。黒光りする、他者を殺すための道具)
貸してやる。
(銃を使う少女を、見たことがある。それでも自分で武器を使わなかったのは、使いたくなかったからで――
銃や刀は、殺傷力が強すぎる。だから、それは今まで選ばなかった。思わず両手を背中に下げそうになる)
媛先輩ともほとんど同じ約束をしましたよ、僕が「人でなし」になったら、仕事だから始末すると。
僕に頼まれたからするわけではないと、僕を睨んで、そう言っていました。
(そして続く言葉は、予想と全く違って、不意を突かれて思わず硬直する。
現に今、自分は相手を利用することしか、自分のことしか考えていなかった。
それでも、相手は何故かまるでこちらを気遣うような、勇気づけるような言葉を与えてくる。
…だから、渡された銃を、しっかりと握り締めた、握手の替わりに)
こんなもの、使ったことがないからうまく当たるかどうか…その辺で試すわけにもいきませんし。
でも、好意はありがたく受けとっておきます。これっきりじゃないでしょうから、お借りします、紫さん
(暴力の象徴そのままの銃を、とりあえず銃身を握って胸に当てる)
演技があまりうまくないところも、媛先輩と似てるかも知れません。
(思い出して少し笑った、笑えた)
じゃあ取引成立ですね、これからもよろしくお願いします
(そういって、腰を折ってお辞儀をした、どんな顔をしていいか、分からなかったから。
そしてそのまま、もうひとつ)
鬼塚蝶子の弱点は背中です。そこに妖魔が巣食った核かなにか、中枢があります。それは間違いありません。
ただし半端なダメージは逆効果で相手が暴走するだけですから、仕留めるなら一撃で。
通常の肉体的な損壊は彼女にとって大した痛手じゃないようです、そこは気をつけて。
僕が戦ってみたときの感触なので、参考にして下さい、紫さん。
【遅くてごめん、てのはお互い様なのでなしで、こちらは後1レスぐらいで〆ようかと】
何、よく見て、しっかり足を踏ん張って撃てば、案外当たる。
俺なんかはそれ、片手で扱ってるからな。慣れれば楽なもんだ。
……借りパクすんじゃねえぞ?
(ポケットに手をつっこみ、キシ、と笑った)
(実際にこの方法で恭弥が能力を制御しきれるかどうかは分からない)
(いや、可能性はむしろきわめて低いだろう)
(それでも、異能が制御できず苦しんだ過去を持つ紫は、そういう境遇にある人を手助けしてしまう)
(もちろん、仕事としてのメリットデメリットも計算した上で、だが)
ああ、これからよろしくな。
(そんなに気負うな、と、ひらひらと手を振った)
………背中か。解った。
(コアさえ分かれば、自分の電流を使えば、生身の相手ならばどうにかなる場合が多い)
(最も、十分量を叩き込むためにはそれなりのリスクがかかる訳だが)
ま、そいつに関しては心配するな。
明確に悪と分かってる異形相手なら、動かす手はいくらでもある。
(媛名 葵や、あの無愛想な"ガンスリンガー"の少年の顔を思い浮かべた)
(地面に落とした刀を拾い上げ、背を向けかけ…)
……っと、一応番号、教えておくぜ。
何かあったら遠慮せずにかけてこい。暇だったら相談に乗る。
(手短に電話番号とメールアドレスを教える、今度こそ背中を向ける)
じゃあな。帰り、気をつけろ。
…頑張れよ。自分の物にするためにな。
(後半の方は、聞こえるか聞こえないかくらいの声量で告げ、その場を立ち去っていった)
【では、こちらはこれで〆としよう】
(最後まで、頭は上げない、上げられない)
ありがとう、ございました…
(なんとか相手の呟きを拾って、そのまま気配がなくなるまで、お辞儀をしたままでいた)
(ようやく相手がいなくなると、携帯を取り出してメモリーに登録する。
それが済むと、ぼんやりと銃を手にとって、その重みをずっしりと感じて)
『オトモダチができそーだったのに、残念だったな?』
(いつものからかうような、不知火の声、自分の声が聞こえる)
黙れよ、どっか行けよ…
『なんだよ、今日は珍しくお前を褒めてやろうと思ったのによ?
最後に生き残るのは、臆病で卑怯なヤツに決まってんだぜ?
オレ様が出なくてもなんとなりそうな武器も手に入ってサイコーじゃねーか?』
黙れ!そういうことじゃない、そうじゃないだろ…
『黙らないし、どっか行くこともできねー、何しろオレ様はお前だからな?
自分自身から、どうやって逃げられるってんだよ、オレ様に教えてくれよ』
(そうしていつもの高笑いが恭弥には聞こえる、恭弥にしか聞こえない。
唇を噛んで、ベンチに腰掛けていつまでも夜の底で、座ったまま動けずに…)
【ではこちらはこれで〆です、こっち都合ロールにお付合いいただいてありがとうございました
おかげでキャラも固まって思わぬプレゼントも頂いて、えらい楽しかったです】
【んむ、見届けた。こちらこそ楽しかった】
【いやいや、これでお前のキャラクターの一助になれば幸いだぜ。それこそ、お互い様だ】
【それではまた、機会があったらよろしく頼む】
【充実したロールをありがとうございました、ということで〆ます】
スレをお返しいたします
【ロールの解凍に使用します】
【少し打ち合わせたい事が>媛名葵】
【このまま食堂で会話を続けるパターンと】
【屋上に移動して少し殺伐しつつ会話するパターンを考えてあるんだけど】
【そちらとしてはどちらがいいだろうか?】
>>415 ……つまらないゲーム、ですか。
(白いご飯に箸を伸ばす作業を再開しながら、小さく彼の言葉を繰り返してみせた。
その視線は白米に向いていたし、相変わらずの表情。そして、そのまま昼食を片づけていく。
鮭はやっぱりそっとそっと、向こう側に追いやりながら、である)
ん、そうですね……義理も恩もなければ、実際は仲良くしていい関係でもありません。
そもそも、仲が良いなんて申したら全力で拒否をされて、しまうのでしょうけれど。
(口元に手をやって、首をかしげてみせる。少しばかりわざとらしい仕草だった)
…………。
(彼の話を聞きながら、無言でお茶に手をかける。
少しばかり視線を下に落とし、相槌を打つこともせずに、昼食をとっていたけれど)
(彼がサングラスを外したのには気付いたようで、そこでふっと視線を上に戻した。
女の漆黒の瞳が、祈りと希望――彼に“似つかわしくない”と思う――を込めた目を見返す)
貴方の仰られていることが、私には理解ができない。
私は貴方の過去についてを詳しく、存じ上げません。
聞いて抉るつもりもまたありません。
(淡々と、言葉を紡ぐ。その様は少し、転校初期の彼女のに似ていた)
貴方がそれを許せないのに、止められないのも、その権利がないと仰るのも……
貴方が今までの経緯を幾分と知っておきながら、私に頼むその理由も。
――全く、理解ができません。
(漆黒の目は、色んな感情をない交ぜにしたように、刹那、わずかに揺れた。
戸惑いや、疑問や、不安や、不可解さ……ぜんぶ、ぐちゃぐちゃに混ぜたような色を、孕んで)
【しばし、ロールに場所をお借りいたします。(一礼)
お待たせいたしました、紅裂さんっ。 今夜も、お付き合い宜しくお願い致します】
【…っと、リロードミス寸前、でした……貴方の、好きなようにしてくだされば、と思います。
話が殺伐になりそうであれば、連れ出してくれればいいですし、というところ、でしょうか……】
>>432 (白米に豚汁の残りをぶっかけ、雑炊風にして食べる)
(ざくざく、ざらざらと流し込むようにして食べる)
(三秒くらいで空にして器を置く)
(改めて対面した時、そこにあったのは熱の存在しない無機質な瞳だった)
(けれど、それは錯綜し混沌とする内面を整理できぬが故の混乱なのだと)
(何故だか、そう思ってしまった。媛名葵という女性も、不器用な人間なのだと感じた)
お前は俺じゃない。俺はお前じゃない。
だから理解できない。そんなことは不可能だ。そんなことは知っている。
けどな、だからこそお前にしかできない事がある。
(それを見据えつつ、彼も柄にもなく神妙な声音で静かに語る)
(分かり合えないことを理解しつつ、それでも出来るだけ言葉が伝わるように)
あの日、お前言ったよな。だから貴方が手を差し伸べて、と。
最初は馬鹿げた話だと思ったさ。もう語ることなんて何もないと思ってたさ。
けど違ったんだ。俺が兵部晶に伝えたいことはいつだってひとつしかなかったんだ。
――俺と同じ道を歩むな、と。俺の様になるな、と。
俺にはそれしか言えなくて、けどそれを止める為の手段がない。言葉がない。
けど、お前にだって言える言葉があるはずだ。
(紅裂拓兎にしかできなかったこと、言えなかった言葉がある。近い傷を持つが故に)
(しかし、近い傷を持つが故に出来ないことも、言えない言葉も沢山あった)
(対して、媛名葵には言えない言葉があるはずだ。出来ないことがあったはずだ)
(けれど、媛名葵にしか言えない言葉があるはずだ。彼女しかできないことがあるはずだ)
俺はお前らがどんな風に知り合って、心を寄せあって・・・
そして擦れ違って、どんな風に傷つけあったのかは知らない。
けど、そんなお前にだからこそできることがあるはずだ。だから頼んでるんだよ。
(傷つけあう程に近寄った二人だからこそ、解ける問題もあるはずだ)
(そうでなければ、誰も救われない。あの少年も、今ここで心を揺らしている彼女も、どちらもだ)
・・・頼む。この通りだ。
(トレイを脇に寄せて、机に両手をついて静かに頭を垂れる)
(未だかつてないほどに、紅裂拓兎は真摯な気持ちで頼みこんだ)
【こちらこそよろしく】
【では流れ次第ということでよろしく】
>>433 ……貴方は、あの方が何を望んでおられるか、ご存じないのです。
(特に何を感じたでもなく、彼が頭をさげる様子を見つめる。
いつもならまず、こちらを見る周りの方が気になったけれど――今はそうじゃない。
そんなことはどうでもよかったし、彼の言っていることが、本当に理解ができなかった)
私だって計り間違えているかもしれません。
――それでも、貴方は私を見誤っているのも確かです。
……貴方は、私の話、ひとつも聞いておられないのでは、ないのですか?
(静かに、ただ前を見ていた。
彼が頭を下げるなんてことは、確かに貴重なことであろう。けれど、心ひとつ動かない。
それはこの女のそもそもの性根の話であったかもしれないし、そうでなかったかもしれない)
あの方にかけられる言葉を見つけられているのなら、とっくにそうしている。
(小さく口をあけて、白米を運ぶ)
だいたいそれを、貴方が頼むのは、お門違いです。
(ひどく、冷やかな声だった。
真っ黒の瞳から感情の揺れが消えるように、ゆっくりと落ち着いていく)
どうせ、全て(せかい)を壊すつもりなのに……もう一回、築き上げようとするの?
貴方と同じ道に進む人間を、みたいくないから?なら、さっさと全部壊してしまえばいいのに。
それとも、貴方が、きちんとしたあの人を壊したいからですか?
(静かに、ただ言葉を紡ぐだけ。
その目には怒りも戸惑いも湛えていなかった、あるとしたら不可解さを解消したいという欲望。
無機質な目が、まっすぐと彼をみた。自分ごときに、頭をさげるなんて行為をしてくれた、彼を)
……分からないのに、救うなんてできるわけありません。
おこがましいでしょう、「救う」だなんて。
…………私は、少なくとも、あの方の望むものを、あげられないのに。
それなのに、また中途半端に手を伸ばして、それでどうなるというのですか――苦しむのは、あの方でしょう?
だとしたら……それこそ、私に、何が言えるとそう思うのですか。
(こうやって言えたのは、もしかしたら今、彼女が兵部晶の現状を把握してないからかもしれない。
それに、自分自身に酷い苛立ちを覚えていたことが、無意識のうちの影響していたのかもしれない)
貴方は、私が何を言えると、思われるの、ですか。
――捜しても、捜しても、ひとつも、みつけられないのに……貴方はもう全てを申されたのですか?
貴方だって、まだ捜せば、いくらでも言葉を、かけてあげられるとは、思わぬのですか。
(きゅっと、手を握った。爪が、手のひらに食い込むまで)
>>434 ――あの子の望んでいるものはひとつだけ。
それは、愛だ。もう一度、幸せになりたいんだよ、あの子は・・・
(静かに頭をあげて、もう一度対面する)
(媛名葵は――ただ理解できないと、そんな顔をしていた)
お前がそれを与えてやれないってのは、何となくわかってる。
惚れた相手が悪かったとしか言いようがない。
歯車の噛み合わせが悪かったんだろ。世の中はそう事が多々ある。
(兵部晶は求めた。変わらない愛、裏切らない愛、消える事のない愛を)
(ただ、愛が欲しかった。ただ、もう一度幸せになりたかった)
(喪った何かを補うだけの幸せを、手に入れたかった)
(そんな少年の想いを否定できるだろうか?笑い飛ばせるというのか?)
(媛名葵がどんな人間なのかは知らぬ事だが、それは別の話だ)
――誰もが旅の途中だと、そう言っただろ。
終焉に向かってたはずの俺の道も、どうやら他の道に繋がる可能性があったらしい。
笑いたきゃ笑えよ。今更だが、信じてみたくなったらしいぜ。人間の、その心を。
(自分の抱えた矛盾を的確に突いてくる媛名葵に、しかし彼は自嘲気味に笑っただけだ)
(無論、完全にその道を進めると信じたわけではないし、人間の心の愚かさも、自分自身の)
(どうしようもなさも、きっと未来永劫自分の中から消える事がないと、何処かで悟っている)
(けれど、それが皆無に等しい可能性だったとしても。もう少しだけ、生きてみたくなった)
(だから契約者としての活動を一時休止して、自分を見つめ直そうと思った)
・・・あのさ。それは俺に対しての苛立ちか?違うだろ?
何も出来ない自分が嫌か?本当に何も言えないと思ってるのか?
もう一度向き合うのが怖いのか?あの子を傷つけるのが怖いだけじゃなくて、
自分が傷付くのが怖いのか?だとしたら、お前も相当に臆病だな。
あの子はちゃんと向かい合おうとしただろ。お前に対して。
(表面や見かけほど、この女は冷静でも平静でもない。静かな苛立ちは兵部晶を傷つけた)
(自分に対するものが噴出したものだと察する。つまり、それだけ悔恨が深いということだろう)
(そんな彼女に言えるのは、指し示せる道は――)
俺はな――何も欲しい物を与えてやれって言ってるわけじゃない。
ずっと消えない傷痕にならないように、ちゃんと幕を引けって言ってるんだ。
あの子の恋に、な・・・・・・
(多分、拗れたのだろうと、そんな風に思う。二人とも不器用で、その辺の機微に疎いとしたら)
(互いに傷つけ合うような、そんな終わらせ方しかできなかったのだろう。だからその疵が疼くのだ)
そうしないと、多分一生後悔し続ける事になるぜ。お前にしろ、あの子にしろ。
>>435 貴方は、ばかじゃないのですか。
(笑いたきゃ笑え、そう言われてむしろこの女は真っ向から彼に罵声を浴びせた)
さきほども「つまらないゲーム」に興じようとした貴方のセリフとは思えません。
貴方はいつも、矛盾だらけですね。
他の道を見つけたのなら、ひとつひとつ何かしらセーブして生きていったらどうですか。
その間にひとつも、自分に都合の良いことは止めようとなさらないのですね。
中途半端な道、歩かれる方が迷惑です。
(そうして、この女が吐いた支離滅裂なその言葉は、真っすぐに彼女自身に跳ね返ってくるのだ)
貴方の立ち位置は、もう貴方だけのものじゃない――貴方がはだかった、すべての人間に関わってくる。
……まあ、こうは申しましたが私は別に、それならそれで構わない。
狩る対象が減れば減るだけ好都合ですから。
(さっきの罵声にも怒気は無かったし、それこそ侮蔑さえなかった。
ただ、冷やかなだけだったけれど、それと同じような、どこか事務的にも思える「狩人」の言葉)
――知らなかったのですか?私は、随分と臆病者でありますのに。
(それから、首をかしげたのだ。それこそ、いつものように)
向かい合う……?
これ以上、どう向かい合えと、いうのですか……何を、言えと言うのですか。
私は「貴方じゃ駄目だ」って、既に申したのですよ?
そのうえで、確認まで致しました。「本当に彼がもっていたそれが恋愛感情だったのか否か」まで。
(そうしてこの女はまた、あの少年を傷つけた)
言葉で言うのは、簡単です。
……幕は、ひいた、はずなのに。
あの方はもう、私に対して何一つの感情をお持ちにならないはずです。
………あの方が戦うのは、「誰か」の為です。自分が戦わないことで傷つくかもしれない、誰かのため。
(ここまで饒舌になって、それでも彼女の口調は淡々としていた。
それゆえに誰かが喧嘩かとおもってこちらを気にすることもなかったし、
また、食堂のそれなりの騒がしさにまぎれて、そのまま消えることができていた)
それを妨げることが、できますか?
貴方が傷つくのが嫌だと申しても、あの方は自分は自分より他の人間が傷つくのが嫌だと言う。
なら、私ができることは「力」としてあの方の仕事仲間でいることだけでしょう?
(恋愛感情は、この女にとっての、一番の苦手分野。
人を好きになることだけでも、まだ、精一杯なのに――だから余計に、扱いが酷く、下手だ)
……もう、後悔している。
あの方が欲しがっているものを、私、知っていたのに。
恋愛感情と異なる、それに似た――家族に向けるそれじゃ、駄目なんだって言われてしまいました。
(ただ、代わりに確かな事があった。
彼女が傷つけた少年に対する想いがどうでもよいものだったら、ここまでこの女が悩みはしなかったということ)
どうやって、これ以上終わらせたら、いいと仰られるのですか。
(溜息を、ついた。できるならもう、やっているのだと、言いたいかのように)
>>436 そういうお前は阿呆だな。
(真っ向から罵られていっそ気分が良い。それでも言い返すのだけは忘れない)
(矛盾だらけの自分なんて、指摘されるまでもなく知っている)
(古い自分を壊したつもりでも、新しい自分は急造の継ぎ接ぎだらけの)
(不細工な、見るに堪えない醜悪な人形に過ぎないのだろう。それでも構わない)
勘違いするな。それでも俺がこの世界を気に入らないってのは変わらない。
だから、邪魔なら踏み潰す。目障りなら叩き潰す。
今は、その対象をちゃんと見定めてる最中ってだけのことだ。
(それでも尚、自分が悪人で世界の敵であることに変化はない)
(兵部晶と戦うつもりの自分と、もう少しだけ生きるつもりの自分と、世界を壊すつもりの自分)
(それらもまた新しく生まれた矛盾。平行線なそれらが噛み合うことは、きっとない)
・・・本当に阿呆だな。
ついでに言えば馬鹿だ。付け加えるなら不器用だ。
けど、納得できた。その言葉を聞いてな。
(まるで懺悔のように紡がれる言葉に、怒りより何より呆れてしまう)
(それでもその言葉を聞いて、理解した。兵部晶に何があったのか。何を決断したのか)
(傷ついた心をどうやって修復し、立て直したのかも。それはきっと――)
――お前、夏休みになってからあの子に会ってないだろ。
多分あの子は、得られなかったモノの代わりの何かを見つけたんだと思う。
それも――とてもよくないモノを、だ。
(あの日の■■■■が少女の姿をした魔王に出会った時のように)
(名前を捨て契約し、紅裂拓兎と名乗って世界の敵になった時のように)
(兵部晶も何かを見つけ、それで傷口を修復して、もう一度歩けるようになったのだろうと)
・・・俺の考え過ぎならそれでもいいんだが、もし本当にそうなら、面倒なことだ・・・
(魔王に生きる為の方針や、何もかもを与えられた時のように、あの少年もよくないモノと)
(出会い、生きる為の何もかもを与えられたとしたなら、兵部晶は既に堕ちているも同然だ)
【意図せず長文合戦になって来てるので、大分割愛してます】
>>437 ……阿呆じゃなかったらこんなに苦労して夏場に補修など受けておりません。
(真顔でいつものように返すその言葉は、
少しばかりこの女の平常が戻ってきた、ということを示すようでもあった)
なら、………。
(男の言葉を聞いて、呆れたように呟く。
ただし、「それなら変わりなんてない」と、最後まで言葉を、呟きはしなかったけれど)
……仕事の要請を、受けることが、あまりありませんから。
(基本的に≪深凪≫とガンスリンガーの組織の関係は、≪深凪≫が彼らに協力している、だ。
≪深凪≫は簡単に言えばオマケのような立ち位置だと思っている。
彼らに不足したところを補う――だから、個人的な狩りが続くと、彼に会うことがない)
(一人か、同僚か、たまたま居合わせた人間か……もしくは、自分の大切な利用及び相互協力関係か。
要請がなければ、それらとともに行う狩りが必然的に多くなる)
……よくない、モノ?
(この男は幾分、憶測でものを語りがちな気がする。
けれど、自分だってそうじゃないかと言われれば否定できないし、この男が近日彼に接したのは確かだ)
でも、だったら――何、なのですか。
あの方が幸せなら、私は決して、それを奪う権利はありません。
ただ、もしもあの方が見つけた代わりの何かが、私にとっても良くないものであるなら……
(つまり、見逃す余地もない異形であるのなら)
私は、それを狩る。 それだけ……それが、私の、仕事だから。
(また、彼の幸せを奪うことになると分かっても。
今のこの女は、少なくともそれを止める気はないだろう。もし庇えば、彼が自分の道を妨げたことになるから)
【いえ、むしろ助かったばっかりです……っ。
と、それはそうと、お時間など、大丈夫であられますか……?】
>>438 ――お前の成績表の数字なんぞ興味はないが・・・
もう少し賢く生きられたら、誰かを傷つける回数も減るんだろうな。
(いつもの自分を取りつくろえる程度には立ち直ったらしい彼女に)
(そんな、到底不可能だと思われる事を言った。心にしろ身体にしろ)
(誰も傷つけずに生きられるはずもない。人と関わる限りに於いては)
ふん・・・お前の都合よく変わるつもりもねえよ・・・
ただ、こんな世界でも少しは大事にしたいと思える相手もいる。
だから、もう少しだけ俺は俺を試す。もう少しだけ、懸命に生きる。それだけだ。
(呆れたような彼女に、ニヤリと笑ってやる。それは刃物のように鋭く、けれど)
(煮え滾る生命力に溢れる、いつも浮かべていた退廃的なそれとは違うそれだった)
――ふん、そうか。
そうやって、またあの子を傷つけるわけか。
そうやって、傷ついたあの子を見て、お前もまた後悔し続けるってわけか。
・・・馬っ鹿野郎共め。どいつもこいつも、だな。
(椅子に背を預けて、呆れたように天井を見つめる)
(全ては憶測に過ぎないけれど、完全に的外れだとは思わない)
(あの少年が何かを見つけて、それを支えに心を立て直したのは間違いないはずなのだから)
最後に聞いておくぞ、媛名葵。お前の幸せはなんだ?
そんな生き方の何処に、幸せがあるんだ?
(もう一度サングラスを掛けて、体勢を立て直して向かい合う)
(彼女がどう生きようが知ったことではないが、不毛だった問答に締めには丁度いいだろう)
【こちらはもう少し平気だけど、そちらが限界なら〆る方向に】
>>439 なら、貴方の大事なものを奪われないようにもっと丸くなられたら?
私がいつ、情報を売るか分からぬといいますのに……。
勝手に、生きれば宜しいです。私の道に入ってこない限り、妨げる気はない。
貴方の担当は、私ではない。勝手に狩ったら、怒られてしまうから今は手を出さないだけです。
(首をかしげてみせながらも――珍しい、と思った。
彼が浮かべたその笑みが、だ……生き生きとしている。
ゼロとイチの狭間を彷徨うようなそれではないと気付いて、少しだけ、内心驚いた)
何の幻想を抱いておられるか存じませんが――私は、そういう人間ですから。
(とどのつまり、自分は「異形狩り」であるから、と)
……しかし、かの方が誠に敵に回るとしたら、それは厄介です。
(その言葉を吐きだした彼女の目は、確かに「狩人」の目だったし、無様に揺れもしなかった)
(ただ、目の前のこの男に確かに話していないこの件に件に関する想いは、あった)
………わたしの、しあわせ?
(もうすっかり食べ終わった昼食――空の皿に目を落としていたが、
彼のその言葉を聞いて、弾かれたように顔を上げた。それも、ひどく不思議そうに)
(そうして考えた――自分には、自分を好きだと、そう言ってくれる人がいる。
……そうして、彼が言ったのは「ただ、自分に幸せになってほしい」という言葉だったと、
霞がかりながら記憶している。 熱に浮かされていても、心を震わせた言葉は、覚えている――)
――貴方が、貴方を試して、結果が出たら、教えて差し上げる。
(答えの代りに、その女は、ただわずかに細めた目で、男を見ただけだった。
この男が本当に答えを欲していないのも知っているし……それに――)
【私も、明日は昼前に少し用事があるだけで、あとはオフなので十全、です。
続けられそうでしたら、眠気まで続けてくださって十全、でありますし、
それこそ話が続かなそうだったら、どうぞ〆に向かって下さい。やり残しあれば、遠慮なさらず、です】
>>440 そういう時に使える便利な言葉を教えてやろう。
「それはそれ。これはこれ」だ。少なくとも、あの人は
生き抜く事に関しちゃ俺より聡い。俺に心配されるような人じゃない。
(何故なら、隙屋量子の求めているものは「永遠の存在」なのだから)
(そんな彼女が、危機に対して備えていないはずもない。そう思いたい)
(――とは言え、少しだけ嘘をついた事に違いはない)
(あの人がほんの少しの傷を負っただけで、自分は他愛なく狼狽し)
(傷つけた相手に対していい知れぬ憎悪と怒りを抱いたのだから)
ふん、そうか。なら宣言しておく。
俺の邪魔するなら誰であれ叩き潰す。
正義だろうが悪だろうが狩人だろうが退魔師だろうが宇宙人だろうが、な。
いや、もう少しマシな人間だとは思っていたがな。
本当に犬っころ並みのオツムしか持ち合わせてないとは。
見上げた忠誠心――とでも言った方がいいもんかな。
(誰かに対する忠義を否定するつもりはないけれど、あれだけ少年の事で揺れておいて)
(今さら取り繕われても、やはり滑稽だとしか思えない。依存――浮かんだ単語はそれだった)
(彼女が自分の主に依存していようと、やはり関係のないことだったけれど)
・・・・・・ああ、確かにな。
一度やり合ったからわかる。あの子は強い。本当に死ぬかと思った。
(あの日の戦いを思い出す。彼自身にしてみれば事前に交わされた会話の方が比重が重かったが)
(あの少年の卓抜した技術と巧妙な異能の扱いに、感嘆と驚異を感じたのは紛れもない事実だった)
そうか。まーあ、アレだ。その時が来て世界が残ってたなら、教えてやる。
これは、つまらん問答に突き合せたお詫びの印ってことで。
(いつもの物言いに戻って、軽薄な笑みを浮かべて、プリンのカップを媛名葵のトレイに)
(そっと差し出す。食事を楽しめる精神状態は、とうに消え去っている)
ついでにもうひとつ。お前の仕事を増やしてやろう。
――二学年に『魔女』がいる。外国から来た留学生だ。
名前はアンジェラ・『ウィーク』・トルーマン。綽名はアン子だ。
髪も眼も黒いが、肌の色は日本人と違うから会えばすぐにわかるだろうよ。
夏休みの前に『魔女』に色々邪魔されてな。そのアンジェラも『種族・魔女』と名乗ってた。
警戒だけは、しておいて損はないと思うがな。
(対人関係の関して壊滅的な記憶力を有するこの男が二回会っただけの魔女の事を覚えていたのには)
(それなりに理由がある。ある紅い月の夜に、空を舞って七首の龍を使役していた魔女と出会ったからだ)
(その龍との死闘で限界を超え死に掛かった記憶が『アンジェラ』のことを強く焼きつけたのだ)
【では、もう一レスずつ返して締めるように】
>>441 ………そう。なら、別に私は申し上げることなど、ひとつもありません。
(あの時の凄みを覚えていたから、彼女はそれ以上深く突き入れることはしなかった。
こういう件に関して突っ込まれたら痛いのは、こちらも同じなのだから)
貴方は一面しかご覧になられない方、でありますね。
確かに、私はあの方を「愛して」おりますし「べったり」でありますよ?
(過度な忠誠と依存、なんて言葉を日常らしく言い変えながら、目を細めてみせる)
ですが――いいえ、これ以上申しても、貴方に私自身のことなど、関係ないこと、ですね。
(しかし、途中で言葉をきった。彼の興味がない自分のことなど、話しても意味がないのをしっていた。
ただ、きっと、男の「思った」それとは異なるのだろうということは、自分が分かっていれば、いい)
太っ腹、であります。
(目をしばたかせてみせながら、首をかしげる。
とりあえずと手を伸ばしていれば、彼が紡ぎ出した言葉に、ぴたりとその手が止まる)
……承りました。
ただし、そのあだ名は……苛めに近いものだと、思うのです。
(そして、異形狩りとしてその言葉をしっかりと記憶した。しっかりと気になったところも触れた。
二人の、「魔女」――魔女と名乗る輩は、扱いなど、基本的にどれにおいても厄介なのは確かだ)
それでは、ごちそうさま……ありがたく、いただいていきますね。
(空になったトレーを持ち上げる。プリンはきちんと確保しているので、受け取りはしたらしい。
軽く礼をしてから、立ち上がった。
やっぱり、この前と立場が逆だな、と思いながらもう人も大分少なくなった食堂を、進んで――)
………良く、言ったものです。
(「愛する」なんて、あの人にも、言ったことないのに。
むしろ、意識したらあの人には余計言えないだろう。その言葉を紡いだ唇をなぞって、そんな風にも思う。
その想いを向ける唯一の青年を思い出して――自分の「深凪らしさ」に、そっと息をついた)
【なら、こちらはこれで〆、になります。
貴方の〆を確認して落ちますが、先にご挨拶だけ……計2日に渡るお付き合い、本当に有難うございました。
長文になる癖にはまったくとご迷惑をかけまして――精進、していきたいと思います。(一礼)
何はともあれ貴方のフラグとか色々なものも見れまして、十全と楽しませていただきました限りです】
【改めて、ありがとうございました、紅裂さん】
愛なんて言葉は一夏の幻想さ。
心底どうでもいいって事だけは言っておく。
深まる秋の中で育んだ愛が本物の愛だって偉い人が言ってたよ。
(媛名葵が察した様に、最早どうでもいいのだ、彼女自身のことは)
(ただ、気になっていた兵部晶に深く関わった人間だから――)
(だから話しの流れとしてこうなっただけだ。他意はなかったはずだ、今のところは)
(何せ自分は自己愛だけが増長した我儘な子供なのだから、あの猟犬がどう生きようと)
(本当に興味の範疇外なのだと――今は、そうとしか思えなかった)
綽名なんてのは基本的に嫌がらせだろ。
あんな魔女に興味ないし反りも合わないから、お前に任せる。
(プリンひとつで懐柔したような格好になっているのはマヌケだろうが)
(それでも、厄介事に媛名葵を巻きこむことには成功した)
(関わる人間が多ければ自分自身の負担は減るはずだから)
ああ、精々頑張れよ。
(プリンを受け取って立ち去る彼女を横目で見送って、空になった自分のトレイを見つめる)
(何を食べたの少し思い出せないほどに、無駄に濃い会話だった。その割には途方もなく)
(不毛な時間だった気もするが、それも結局は――)
・・・ったく。どうにもトークは苦手だわねっと。
(不器用なのはお互い様で、そんな二人が不得手な事で矛を向け合って会話していたのだ)
(要するに、ダメだこりゃ、な状態である)
(もう少し賢くなりたいものだと、新しい自分を構築している悪人は、ふと、そんな風に思った・・・)
【いえいえ、こちらこそ・・・闇ポイントを供給されまいと必死だったので(何】
【はい、お互いもう少し自重した方がいいっすね、長文・・・】
【お疲れ様でした。またよろしく】
【ふふ、貴方に関しては悪人なのだから供給される方がおバカさんなのですよ。(!?)
………誠に、誠に精進致そうと、思います。(ふかーく、頭を下げる)>長文】
【お疲れさまでした。長らくありがとうございました、スレッド、お返しいたします】
【ロールにお借りします】
【水鏡恭弥くんをお待ちしています】
【媛先輩の444を眺めつつ、伊織さんとのロールにお借りします】
(紫一久との出会い以来、少しは戦闘恐怖症も持ち直し、ようやく自分で出掛ける気になって、夜のロードワークを再開する。
Tシャツにトレーニングウェアの上下、スポーツバッグを抱えて、とぼとぼとジョグを始めて走り出して――
恭弥は正直困惑していた。ボクシングのグローブに挟んで隠して持ち歩いている、拳銃がその原因で…)
こんなの見つかったら言い訳できないな、どうするか…やっぱお巡りさんから逃げないとマズイかな…
(かといって留守の部屋に置きっぱなしにするわけにもいかず、常に持ち歩くことにしていた、もっと深刻な問題は―――)
畜生、今日もか…
(異形の匂いを嗅ぎつけて青ざめる、戦いへの恐怖は克服には程遠く、
それでもギリっと歯を噛み締めると、河川敷の土手を降りて気配を感じた河原へと降りていった。
橋の下の陰、そこから濃厚に異形の気配が漂って)
マジ、ですか?
(のっそりと橋梁の陰から姿を現した異形は、3メートルはあろうかという巨躯を月明かりに浮かび上がらせる。
足は極端に短く、腕は極端に長く、やや屈んで立ったまま、拳が地についていて
一見ゴリラを思わせたが、四ツ目のゴリラなどこの世に存在するはずもなく、
こちらを認めたのか、緩慢に地に交互に拳をついて歩いて近づこうとしていて)
こ、これだけ大きければ…
(スポーツバッグから大振りの拳銃を取り出すと、へっぴり腰で構える。
一応打ち方は教わったものの、勿論今まで発砲した経験などなく、映画ではこうだった、なんて思いながら構えるが
腰は据わらず、肘も曲げたままいかにも素人くさい構え方で、なんとか震える両手で構えて狙いをつけようとして―――)
BANG!
(派手に音はしたものの、反動に煽られて思い切り銃口は上を向いてしまって、当然のごとく外れて)
やっぱりダメか…
(的は大きかったが一度も撃ったことのない恭弥には荷が勝ちすぎたようで、あっさりと銃の使用を諦める。
スポーツバッグに銃をしまうと放り出して、悠然と何事もなかったように近づく異形を改めて睨みつける。
銃声にたじろぐでもなく、どんより濁った知性の欠片も感じさせない四つの目がこちらを見据えて、
目を合わせてしまった恭弥は今すぐ逃げ出したい恐怖と戦ってガチガチと歯噛みしながら怯えて、
つい後ずさりしてしまい、膝が震えて)
に、逃げちゃダメだ…
(思い切り唇を噛んで、かすかに切れたところから口の中に鉄の味が広がるのを感じて、かろうじて踏みとどまり
地を揺らして鈍足で近づいてくる、その四つ目が笑ったように見えて、ますます逃げ出したくなる)
【こんな出だしでよろしくお願いします。毛がごっそり体表に生えて、電撃はアースしちゃう異形ということで】
(まだまだ宵の口、と思っていながら、ついつい帰宅が遅くなる)
(パートナーに一人で夜の狩りには出ないと固く約束しているが、それは夜間の外出をしないという約束ではない)
(記録会の帰り、土手沿いに差し掛かる。いちいち自宅から車を呼ぶのも面倒で)
(夜風が気持ちいい、と思いながら歩いていると)
……爆竹?
(一度だけ聞こえた爆発音は、まさかと思うが銃声のようにも聞こえ)
(いやな気配を感じ、国道が川を横断する橋へと走った)
いた…!
(影となる巨体が緩慢な動きで人影に近づく……まぎれもなく妖魔だ)
(周囲の暗さもあって正体を見定めがたいが、ヒトは今にも襲われる寸前で)
あなた、逃げて!
(叫びながら土手をかけ下り、生い茂る夏草も構わず駆け寄る)
(同時に両手にパワーを集めながら)
【異形については了解しました。四つ目のゴリラですね】
【今夜はどうぞよろしくお願いします】
(相手の動きは遅い、はっきり鈍足といっていいが、両腕のリーチは長そうで
懸命に吐き気を堪えていると、声を掛けられて驚いてちらりとそちらを見やる、まだ少しだけ間合いに余裕はありそうで)
君こそ逃げろ、僕一人なら何とでもなるから!
(そう叫んでよろよろと後ずさる、そのくらいで距離を取れるほど異形はのそのそと、圧倒的な質量で近づいてきて
知性を感じさせないどんよりと濁った目に、どうやらこちらを目標にしたらしいと見定めて)
こいつは足が遅いみたいだ、走れば振り切れるから早く!
(あまり他人に自分の「変身」した姿を見られたくはない、銃声を聞きつけられたか、とちらりと思い、
他に人気もないのを気配で感じて、今、不知火を使うか、とためらって、
ほんの少しだけ、戦いへの恐怖を忘れて、それでも体はすくんで、
傍目には怖気づいて後ずさっているようにしか見えないことには、気づかない。
このときは、声を掛けてきた相手の姿も確認できず、それでも近づいてくるのだけは察して、
それでも巨大な異形から目を離すこともできずに、一瞬思考が停止する)
接触はしていない…!
(人影と巨体の間は数メートルは離れている)
どうか電気で活性化するようなヤツじゃありませんように!
(まずは相手が電気を得意とするかどうかを見定めるために)
(それほど高くない電力を、思い切り電圧を上げてぶつける)
行けっ!
(バチン!と思いきり車のドアをたたきつけたような音がする)
(同時に異形の巨体をプラズマの光が包んだ)
(その一瞬に見えた姿の醜悪さにぞっとする)
(プラズマが消えて一拍ほどの間があった)
……効いた?
(のそり、と巨体が向きを変えた)
くっ……効かないっ? 大きいから?それとも……
(大きすぎて出力が足りなかったのか、それとも電力に耐性があるのか……)
(それを確かめるためにもう一度充電し始める)
しまっ……!
(魔獣の前足がこちらへ振り下ろされた)
(それをよけた瞬間、中途半端に発電してしまい、前足に電流が走る)
(倒れた瞬間、携帯がどこかへ落ちた。それがなければパートナーを呼ぶことはできない)
え?(何が起こったのか理解できないうちに、雷?のようなものが異形を包み、
さらに大きな音もして、初めて声を掛けてくれた相手を見やる。
異形を包んだ光に照らされた顔に、かすかに見覚えがあるような気がして)
(そんなことを思っていると異形が向きを変え、少女の方に襲い掛かって、もはや猶予もなく)
危ない!
(異形がゆっくり片腕を持ち上げ、ハンマーでも振り下ろすように少女に向って振り下ろされる、
その寸前に「不知火」を纏って、少女を掬い上げて風のように走り)
おおおおおおおおお!
(顔にも腕にも、さらにトレーニングウェアの下にもぼんやりと、全身に光を放つ文様が浮かび上がる、
いつもの「変身」姿で、伊織の背中と膝に手を回したまま感動の声を上げる)
ねーちゃん、いい体してんなー、あんなゴリラに潰されちゃったりしたら人類学的損失ってもんだ
(ニタニタ笑いながら、両手で掬い上げた体を地に下ろし、背後に庇って)
そこで見てろ、隙があったらさっきのビリビリ、ぶつけてみな
(少女と異形の距離を取ろうと、猛然とダッシュして異形の注意を引いて)
てめーの相手はオレ様だよ、こっち向けやゴリラ!
(シャドーボクシングをしてみせ、フットワークを踏んで相手を挑発する、
鈍重にこちらに向き直って、なんとかの一つ覚えのように腕を振り下ろしてくる、
その攻撃を余裕をもって回避してみせる)
つーかビリビリ、効くかな?さっきは平気そう、だったみてーだな?
(へらへら話しかける余裕さえ見せながら、異形を観察していく)
【そちらは今、制服姿でよろしいでしょうか?】
いけない、携帯…!
(初撃をかわして草むらに倒れこみ、携帯を手探りする間に再び獣の手が振り下ろされる)
くっ…間に合わないっ!
(直撃を避けようと身をよじった瞬間、体が浮き上がった)
な……
(雄たけびとともに、何ものかが自分の体を持ち上げて、高速で移動している)
(全身から鬼火のようにぼんやりとした光を発している……こちらも異形なのか?)
(だが異形は人の言葉を話した)
なにを、あなた……!
(とっさに抗議するべきか、礼を言うべきか混乱してしまう)
(地面に自分を下ろし、そのまま巨体に向かって走ってゆく)
私が声をかけたら離れて!
あなたまで感電しちゃうから!
(声を張って光る少年に警告し、再び両手にエネルギーを集める)
(その間、少年のシルエットがボクサーのように動くのを見つめ)
ファイターなのね……彼の攻撃力が、あのゴリラに通用するといいんだけど
(独り言を言いながら、ゴリラの腕をかいくぐる少年を観察し、掌に意識を集中する)
(重いものを無理やり持ち上げるように、全身の力を使って掌にパワーを集めて)
離れて……!
(ありったけのエネルギーが稲妻となってゴリラに向かう)
今度こそ、効いた……?
(思わずガクリと膝をついてゴリラを見守るが……)
(危なくて近寄れない、それほどの電撃が異形の全身を包むが
バリバリと空電の音を立てて、むなしく地に電流は流れていき)
ありゃー…ダメみたいだな、そんじゃ…オレ様の出番、だな
イィィィィィィィヤッHO―――――――――――――――!
(奇声を雄叫びのように上げて思い切り夜空に解き放つと、身を屈めてダッシュして距離を詰める。
右左と軽やかなステップでフェイントを掛け、注意を引くためにわざと隙を作るよう一瞬静止して見せ、
異形がぶん、と長い腕を振り回すのをふん、と鼻で笑って回避すると、その回避の動きの流れのまま、
たんたんたん、と異形の腕、胸を蹴って宙に飛び、顔面に回し蹴りを叩き込む)
って、こっちもダメージなっしんぐ?
(すぐさま再度異形の肩を蹴って派手に後方宙返りをして着地する。
宙では踏ん張りが利かず、腰のバネと振り回す力でしか相手に打撃を与えられずに
相手が小揺るぎもしていないのを確認する。
顔を拭うこともせずに、愚鈍な表情を貼り付けたまま馬鹿にしたようにこちらを見やる四つ目に、カッと頭に血が上り)
ゴリラ風情がざっけんじゃねーよ!
(それでも自分のほうに異形をひきつけようと、周囲を動きまわり、
腕を振り回してこちらを捉えようとするのを余裕で回避して
今度は背後に回り、脇腹にフックを叩き込んでみる―――が)
ガチガチ装甲、トロくさいけどパワーは売るほどあるってか、やっかいだな…
(パンチの力が厚い表皮に吸収され、全くダメージがないのを手ごたえで感じた。
蚊に刺されたほどのダメージしかなくてもこちらが疎ましいのか、力任せに腕を振り回すだけの攻撃を繰り返して
それでもその拳は地にめり込み、どぼりと派手に土くれを掘り起こすほどめり込んでおり、
一撃でもくらってしまえばこちらはお終いの、分が悪い戦いに舌打ちする)
おい、女、バナナあったらそのへんに投げてくれ!
ゴリラっていえばバナナだろ?喰い始めるか、皮で転ぶかもしれねー
(それなんてニ○テンドー?と、あくまで真剣にボケをかまし、
ほとんど嫌がらせにしか過ぎない攻撃をし、的になってこちらに異形を引きつける)
あとビリビリ中止!ちっと考えるから待ってろ!
【なんか無駄に長くなってしまったので、はしょってもらってかまいません、以降も同じことで】
効かない……!なんてこと……
(ありったけの電力が、何の影響も与えずに地面にアースされてしまう)
(身を噛まれるような無力感に、気力も萎えそうになる)
でも、電気でパワーアップすることもないのね……
(少しでも気を取り直し、今はリカバリーに専念しなくてはと自分を叱咤して)
こんな時、直さんがいてくれたら…!
(パワーがあるが鈍い相手は、パートナーの絶好の餌食だった)
(だがうっかり制服のポケットに携帯を入れっぱなしにしていて、パートナーへの連絡手段を絶ってしまった…)
(狩りに出ているわけではないという気の緩みに、後悔してもしきれない思いで)
本当にバナナでもなんでもいいから、何かできることは……
(ピンチだというのに、あくまでへらへらした態度を崩さない少年に)
(単に危機感を感じてないのか、それとも驚くべき胆力の持ち主なのか測りかねて)
【こちらも、せっかくいただいたレスに見合うだけの文章量を返せなくて申し訳なく…】
いやバナナはどっちかってーと、ツッコミ入れて欲しかったんだが…
(半ば自動的に相手の攻撃を回避し、合間に効果のない打撃を異形の体へと撃ち込んでいく。
手ごたえから、今の右手の能力にパンチのスピードを加えれば、内部まで打ち抜けないことはない、と感じた。
それでも急所を捉え、しかも一撃で倒さない限りは技を放った隙に固まったこちらを、
無造作に相手は押しつぶすだろう)
オレ様ミンチ、なんてマジ洒落にならねー…
(相手にパンチを打ち込むと返ってくる手ごたえ、少女の電撃、今の手持ちの要素を整理してみて
どうにか考えをまとめるが、ものすごく気が進まなかった)
覚悟を完了、しとくか…
そこのねーちゃん、もっとドでかいパワーのビリビリ、溜めときな
(もう半ば自棄でお尻ぺんぺん、なんか異形にかまして、少女に声を掛ける)
(それなりにプライドが傷ついたのか、恭弥に向って風車のように腕を振り回すのをまた余裕で回避して、
ゴリラにあっかんべーをしてみせる)
(次第に悪くなる足場にも関わらず、円を描くようなステップで相手を巧みに誘導して引きつけて)
んで、合図したらごっついの撃ってくれよ、頼んだぜ
(慎重に相手を見据えて、こちらの攻撃のタイミングを計り
ちらりと少女の気配も探って、雷の気がどんどん膨れあがっていくのを感じて)
こりゃすげえ、気合いれねーとマジやべーわ…
(自分の作戦とは言え、無茶だったか?とヒヤリとしたが今更他の手立てもなく、覚悟を決めて)
オラァ!こいやぁ!
(それまでの回避から一転、地に両足を踏みしめて両手を広げて挑発し、
異形がぶん、とすさまじい重さのある、ただし単純なぶん回しパンチを放つ、その軌道を見切って、、
すれすれでかわし、自分の脇に太い手首をがっちりと抱え込みもう片手でロックすると)
いち!思い知れや、ゴリラ!
(力任せに腕を捻り、肘関節を靭帯ごとねじり切って破壊して)
にい!
(流石に苦痛に身を反らせ、重低音の叫びを放つ相手の懐にステップインし、神速の右ストレートを放つ。
さらにその右に「ケ」の力を乗せて、人間の「へそ」の位置に正確に拳を叩き込んで、
体表を腐食させ、分厚い筋肉を抜けて右手がごぶり、と肘までめり込んで――そこで能力が切れる。
だがそれも計算のうち、両足でがっちりと相手の腰を挟みこみ、自分が地面へのアースへとならないよう相手に組みついて、
残る左手を伊織の方に差し出して叫ぶ)
さん、だ!オレ様を撃て!さっさとやらねーと体重大声で叫んじまうぞ!
(そして電撃に備えて体内に「気」を溜めて、防御力を高める。
自分が導管になって、相手の内部に直接電流を叩き込めばあるいは――
耐えてみせる、とぎりっと歯を食いしばってその時を待つ)
【こちらのプランに乗ってもらってるので、お気になさらず】
もっと大きいパワー、ですって?
そのバケモノには効かないわ!
(声を上げるのも辛いが、膝立ちになって両手を胸の前で開く)
(天からこぼれおちるものを受け止めるような仕草で、再び充電し始める)
う……く…ぅ……っ
(辛い)
(心臓が口から飛び出そうなほど鼓動が早くなり、肺が焼けつきそうなほど)
(身体じゅうの筋肉が酸欠になって悲鳴を上げる)
(掌が熱い。指先がぴりぴりと痛み始める)
う……ううっ……
(耳鳴りがしてきて、視野が狭まる)
どいて、くれないと……放電できない……っ
(俺を撃て、と叫ぶ少年に、かすれる声が届くだろうか)
(さっさとやらないと、というからには、勝算があるのだろうかと)
体重、私に教えてよーっ!
(叫んだ瞬間、あたりの空気が振動し、落雷の轟音が鳴り響く)
(閃光が周囲の光景を漂白し、あとは一層深まったように感じる闇が戻ってくる)
(オゾン臭が立ち込める河川敷に、ふらりと倒れこんで)
このごろ……測ってないの……体重……
(完全に気合を入れれば「不知火」の防御力を上げることが出来る、
しかしそれでは目的を達成できないので、体内の重要な器官・神経を守るに留めて、
あえて体表に近い部分は防御力を落として――その一撃が来た)
――――――――!
(口から泡を吹いて声にならない叫びを上げて全身を走る激痛に耐える。
勝手に身体がガクガク暴れるのをなんとか押さえ込んで、右手を伝わってゴリラの内に電撃が流れていくのを感じ)
(何秒そうしていたか、分からない、ふいに電撃が途切れると、
四つ目は煮え、口から耳からしゅうしゅうと煙を吐き出し、妖魔が息絶えたのを、
相手の中にある右手ではっきりと、感じ取って)
た、体重はオレ様の秘密コレクション、だ…
(右手を引き抜きとん、と相手の胸を突いて、倒れるに任せて、
自分は左手の治癒能力を全開にして、どうにか歩けるようにまで回復する、
それでもヤケドのあとは体表に残って)
そっちも力使ったのか?へんなことしねーから、大人しくしてろ、深呼吸して
(左手を背中に触れず、背骨にそって上下に動かして軽く力を注ぎ込む。
異能にどう作用するかわからず、軽めに体力が回復する程度に留めて)
ねーちゃんの顔、どっかで見たことあるな…オレ様、水鏡恭弥、ガッコの2年な
(ようやく火傷の治療に取り掛かる)
【お時間が大丈夫なら少しお話でもする流れで続けてみたいのですが】
【スイマーさんが来ているようなら遠慮なくそのように伝えて下さい】
(全く立ち上がることもできず、それでも意識を失うほどではなくて、眼の前で異形が倒れるのを見た)
(少年が何事かをいい、歩きだすのを確認する)
……よかった……怪我、してなくて……
(彼はやけどを負っていたのだが、それを回復したとはわからなかった)
う……なに……?
(一瞬気を失っていたらしい)
(深呼吸して、という声がして、ゆっくりと深い息を吐きだした)
(背中が温かい。湯につかるような開放感と、不意に疲労感が消えて)
(ようやく身体を起こし、髪をなでつける)
あなた、やけどしてる…!
(少年が自己紹介するのを聞けば、みるみるうちに表皮が回復していく)
あ……あなたが、回復させてくれたの……?
(あの温かい感触と不意に消えた疲労感は彼のおかげだったのだと)
(水鏡と名乗る少年を改めて見直す)
私は伊織津綺子。同じ学校の同じ2年生……でも、あなたに見覚えが……
(一年以上も毎日同じ学校にいれば、名前は覚えきれなくても顔ぐらいはたいてい見憶える)
(ところが、眼の前の髪の毛を逆立たせた容貌には、一致するような記憶がなかった)
【リロミスごめんなさい】
【まだ眠気の方は大丈夫ですよ】
【辛くなったら申し出ます。お気づかいありがとうございます】
おー、そうそう、いおりんだ
(勝手に愛称をつけて、なんとか治癒を終える、そろそろ限界で、最後にニヤリと笑って)
あとは僕様ちゃんに聞いてくれ、そろそろお別れだ、それと…
84…いや、85、もっと揉んでおっぱいデっかくして貰いな、あばよ、いおりん。
(全身の文様が薄れて、消えていった)
(いつもの疲労とは違う汗をどっと掻いて、とっさに腰を折る)
す、すいません、失礼なことばっかり言って…
(きっちりと丁寧に謝って、消え入りたいような情けない表情を浮かべて頭を掻く)
アレになってるときは、僕自身の意思じゃ言動がコントロールできなくて…
ホンット、すいませんでした
(もう一度、きっちりと頭を下げているうちに「変身」の疲労も薄まって消えていく)
それにしてもすごい力ですね、伊織さんも異能を持ってるんです、ね?
僕の力は、まあ、その、あんな感じで…癒す力と、破壊の力です。
(思い切りバツが悪かった、実はしっかり体重の数値も覚えてるが言わないほうがよさそうだと、
さすがの恭弥も黙っていることにして)
死ぬかと思いましたよ。
(戦闘への恐怖も、今日はそれほど感じず、また新たな異能持ちと出合ったことに内心考え込んで、
でもあまりそれを悟らせないように、自然に穏やかに微笑んだ)
いおりん……
(部員やクラスメートの中にはそう呼ぶ者もいないではない、だから気を悪くすることはなかったが)
お別れって?そんな状態でここからすぐに帰れる?
は……ちじゅう…って……あ!
(突然紋様の男が口にした数字が、何のことなのかすぐにはわからず)
(それがバストのサイズだと気づいたときには、彼の全身の文様が薄れていた)
どうしてわかるのよ!
(直接バストに触られたわけでもないのに、彼が口にした数字はぴったり当たりで)
(眼に見えて少年の様子が変わり、セクハラへの憤りが薄れる)
失礼…ええ、ものすごく失礼だったけど……アレになっている、ですって?
(背中にジワリと汗が浮いた)
(この少年もまた、何ものかに取り憑かれているのだ)
ソレは癒す力と破壊の力を持っている…あなたとは別の存在なのね?
あなたも…自分の中に、自分とは違う存在を……
いくら癒しの力があっても、あれは無茶だわ。
癒す前に死んでしまったら、癒しようがないのでしょう?
あれが私の最初の電撃だったら、もっと電力も電圧も高かったところだもの。
(穏やかな水鏡の笑みに、今更のように心配してみせる)
はい、僕の中に違う僕がいるというか…基本的には、いいヤツなんですよ?
(ぼりぼり頭を掻いて弁護を試みる、自分自身のことをくさす訳ににもいかず、
この辺りはどうも説明に困るところで素直に表情に惑いを浮かべて)
それにアレ、不知火って呼んでますけど、あれの力がないと、僕は妖魔や異形を相手に出来ませんから。
いつか完全に制御するか、追い払いたいと思って僕は戦ってるんです。
その前に自分が喰われて異形になり果てないために。
(正直に話すことにした、自分には駆け引きは向かないようだと、前回の経験から思っていたから)
(落ち着いて改めて見ると、可愛いというより美人顔だな、なんてふっと思って、頭を一つ振って)
不知火の時はかなり体も頑丈になりますし、傷は直せばいいですから。
でも、心配してくれて、ありがとうございます。
(もう一度頭を下げた。媛先輩と同じか、少し低いぐらい、伊達さんとほぼ同じ背丈か。
戦う女性はやはり背丈がある人が多いのかな、なんて考えて)
もう2度としませんよ、あんなに威力があると思わなかった、もう少し防御の加減を間違えたら、
あいつと同じ、あの世行き、でしたね。
(ぐずぐずと崩れていく妖魔を指し示す、知らない人が見たら異様な光景だろうが、
もう何度も経験したことなので、それでどう思うこともなくて)
「あなたも」…僕のような人を他にも知ってるんですか?
(もし同じような存在があるなら、一度話してみたい、そんなふうに思った)
この街は異形も異能も本当にたくさん、いるんですね…
(華奢に見える少年の体躯には、もうひとつの存在が潜んでいる)
(それは一つ間違えば大きな悲劇をもたらすような力を持っていて)
(それを完全に制御したい、あるいは追い払いたい)
(自分が異形になり果てないために……)
(聞けば聞くほど、「彼」に似ていた)
ええ、もう一人、知っている……妖魔を宿す人を。
(誰よりも大切なその存在を心の中に思い浮かべ、それだけで全身に何かが満ちるようで)
(固く閉じていたものが、やわらかくほころび、開いていくような気もちになる)
その方もすさまじい力をもった妖魔に取り憑かれていて、でもその力を制御していらっしゃる。
とてもお気持ちが強くて、まっすぐな方だけれど……妖魔の力はそれはそれは強力で……
(実際、彼はとても危ういところでバランスを保っているだけで)
(もう何度、妖魔の力を暴走させたことか)
本当なら一生に一度も出会わないような異能に
こんなに何人もであうのだから、やっぱり多いんでしょうね。
でも、本当にたくさんいるのは異形も異能も関係ない、普通の人たち……
私たちはどこまでも、異端なのよ。
(こんな力を持って生れたことで、あまりにも長い間孤独だった)
(今はその孤独を分け合える恋人がいる)
こんな力を得たことに何か意味があるのなら、せめてこの街の夜を明るくするためであってほしい。
今はそう思ってる……
そうですか…
(きつい顔だちだな、と思っていた、その容貌に穏やかに花開くような表情を浮かべている。
大切な人なんだな、と思った。そういう人がいる、それだけで力づけられるのだろう、と。
うらやましさと、危うさを同時に感じたけれど、口にはしないことにして)
異端、ですよね
(改めて現実を突きつけられて、胸に棘が刺さる。
自分のような人間は確かに今まで見たことがなかった、この街に来るまでは)
とても素敵な考え方です。僕もそう思えたら…
(後半は口の中で呟くにとどめる、伊織ほどまっすぐには、自分はなれない。
一番信用できないのが、自分だから。顔をうつむけて、表情を隠して)
(それでもなんとか取り繕って、いつもの仮面、穏やかな表情を浮かべて頭を上げる。
人に嫌われないようにするために身につけた、嘘の顔も慣れれば瞬時に顔の筋肉を調整できる)
ハイジャンの記録保持者でも、夜の一人歩きは危険ですよ。
増して貴方は女性なんだから、気をつけて下さい。
それと困ったことがあったら、僕でよければいつでも力になりますから、ケータイの…
(そこまで言って、気がついた)
あ、そういえば携帯、落としませんでした?
(はしっこく、それが落ちたのは見えたが、場所まで分からなくなっていた。
すっかり異形の拳で掘り起こされて様子が変わってしまっていて)
教えてもらえば掛けてみますよ、女性に電話番号を聞くにはあんまり気の利いたやり方じゃないですけど、ね
(放りだされたスポーツバッグを拾い、携帯を取り出してみせる)
私もその方も、希望は捨てないつもり。
もともとヒトであったのなら、誰も傷つけずにヒトに戻れるはず。
だから水鏡くんも、自分を信じて……なんて、私が言うことじゃないかもしれないけど
あなたもヒトである自分を信じてるって、私は信じたい。
自分の使命を信じることと、自分の力を過信することは別にしないと。
(そこで目を閉じ、静かに深呼吸する)
私の兄は、自分を過信して異能に嬲り殺された。
(その一言を口にするのには、まだ大変なエネルギーが必要だった)
素敵な考え方……ね。
そう信じていなければ、とても生きていけないの。
(ゆっくりと眼をあけ、胸の痛みをできるだけ早く追いやろうと)
ただね、おとぎ話でも理想論でも、本当に信じることは……信じるからこそ、
常に検証していかなくちゃならないと思う。
自分一人の正義になってしまわないように。
携帯?ええ、さっき転んだ時に。
(少年がそれを探そうとしてくれれば、素直に携帯の番号を口にして)
(やがて先ほどいた草むらの中に、鈴虫のような呼び出し音を聞き分ける)
あった!ご協力感謝します、水鏡さん!
【そろそろ締める方向へお願いできますでしょうか】
【まだやりたいことがたくさんあるのなら、凍結可です】
(本当にどこまでも伊織の言葉も気持ちもまっすぐで、槍のように自分の心を貫いていく。
兄を殺された、と口にしたときの心の叫びまでこちらに届くようで)
僕は…
(とてもではないが、嘘でも自分を信じる、とは口にできない。
だから、とりつくろった笑みを浮かべて、そこには返事をせずに)
伊織さんは、とても強い人なんですね。
(一人よがりではない、あえて辛い道を選び、自分を省みる。
その芯の強さはなんだか、あの人に似ている気がして)
大丈夫、伊織さんならきっと出来ますよ。
(そのための覚悟、それでも迷うだろうこと、色々考えたけど、きっとこの人の底はもっともっと深い。そう思った。
だから、励まして、応援してあげたいと、思った)
伊織さんなら、過信じゃない本当の自信を、自身を見つけることがきっと…出来ると、僕は思います。
(それは本当の思いだったから、心から穏やかな、自分の笑みを浮かべることが出来た)
それが僕の番号です、困ったことがあったら、えっと、アレとセットになっちゃいますけど
(またぼりぼり頭を掻く)
お力になりますよ、僕も「夜を往くモノ」ですから。
(モノ、物、者。少しだけ考えて頭を振った)
送っていきましょうか?知ってのとおり夜は物騒ですからね。
最後に、その妖魔つきの人のお名前だけ、教えてもらえますか?
(表情を改めて、真剣な目で、問いかける)
【全開シリアスロールだったので、ものすごく遊ばせていただきました…お付合い、ありがとうございました】
【こちらはこれでやり尽くしましたので、あとは先輩からのラブコール、ぐらいで〆ていただければ、と】
【レスした頂いた時点でスイマーさんと相談してもう1レスつけるか、そこで〆にするか考えます、です】
【えと、【】内一行目は、全開→前回で、ございます・・・】
(強い、といわれると、少し照れ笑いを浮かべ)
私一人で細々と魔物を退治していたときは、それでもいっぱいいっぱいで
すぐにでもどうにかなってしまいそうだった。
(そこでもう一度目を閉じる)
(二人で退魔を繰り返す日々は、それをせずにはいられなかったとはいえ)
(辛くないわけがなく、愛する者を傷つけたくなくて、傷ついてほしくないと訴えたこともあった…)
「君が傷つくなと言うなら、俺はもっと強くなる」
その人が、そう言ったの。
私たち、今は一人じゃないから……支えてくれる人がいて、
私もその人のことを、支えてあげたいと思うから。
だから二人して強くいられる。
(そこで目を開けて、水鏡の笑みをもう一度見つめて)
ありがとう。
あなたも、もう一人じゃないから。
今夜、あなたがいてくれて私が生き延びたように、あなたも一人で戦わなくていい。
(頭をかきながら力になると言ってくれるのを、心から嬉しい思いで聞く)
こちらこそ。何かあったら私を呼んで。
協力していけば、この街の夜も、あなたの中にいる者も、恐れることはないと思うの。
(まとわりつく草を払い、軽くふらつきながら立ち上がって)
送って行ってくれるなら、その人のことを教えてあげる。
妖魔と共存している黒騎士
迫水直さん──
(その名を口にした瞬間、それに応えるように携帯が鳴る)
(表示されている名を、見るまでもなく誰がかけているのか、わかっていた)
【こちらこそ、最後の最後で語ってしまって(汗】
【そちらのレスを確認してからおちますので、ご存分に】
(勝手なことを言うな、暴れださないって保障、誰が出来るんだ!全身で危うくそう叫ぶところだった。
聞けば聞くほど、自分と似ていると思う。その人は、それでも全然自分とは違っている)
『だから二人して強くいられる』
(心の底から、うらやましいと思った。そして──)
『あなたも一人で戦わなくていい』
(違う、僕は一人じゃなくちゃいけない。僕が僕じゃなくなったときのために──)
(協力を申し出るのは、そのほうが都合がいいから、相手を利用できるから。
だから、僕は一人で戦う、誰にも寄りかかりたくは、ない。
『時には道具や他人の力を借りて』どうにかしろ、制御しろ、と言ってくれた人もいた)
黒騎士、迫水直さん…
(こちらが何か言葉を返すまえに、電話が鳴る、どうぞ、と手で示して
礼儀上ではなく、何を言っていいか分からなくて、距離を置いて背中を向けて、電話が終わるのを待った)
協力、していけば…
(でも今日貰った言葉は覚えておいて、あとで考えてみようと、そう思った)
【送っていくエンドではなく、ここでお別れにしていただければと】
【水鏡君的にもう、いっぱい一杯になっておりますので…重ね重ね申し訳ない】
【すみません、
>>469でこちらは締めのつもりでした…】
【なので、そちらのレスをいただいて、今日は締めとさせてください】
【なんだか無理させてしまっていたらごめんなさい】
【こちらは気持ちよくお話させていただきました】
【楽しかったです】
【今日は時間の都合もシチュの提供も書き出しも】
【何もかもそちらにおんぶに抱っこで、すみませんでした】
【これに懲りずにまた、ぜひお願いします】
【お疲れさまでした。お先に失礼します】
【おやすみなさい】
【それはすいませんでした。ではそのまま今日のところは(送らずに)分かれた、ということでお願いします】
【なんとなく締まっているので、
>>470ラスということで】
【お付合い頂いてとても楽しかったです、機会がありましたら是非また、ということで】
【ありがとうございました】
スレをお返しいたします
【しばらく、ロールにお借りいたしますね。
なんだか、移動ぐだっとしてしまってごめんなさい、御木本さんっ……改めて、宜しくお願い致します】
【眠気やリミットありましたら、どうぞ、遠慮なく仰ってください。(一礼)】
(いつの間にやら降り出した雨はすっかりと身体を濡らしてしまっていた。
………水気を吸った髪が、随分と重い。
ぽたぽたと、毛先から雫が垂れているが、雨に混じってそれも分からなくなる)
…………困り、ましたね。
(今は荷物――通学カバンと竹刀袋――は濡れた地面に置かれ、手にあるのは暗器。
彼女はつい先ほどまで、この公園で異形狩りを行っていたのだけれど、
その獲物をきちんと仕留めたがいいは、ひとつ、その戦闘の最中に無くしものをした)
この雨の中で、捜すのも……。
(狩った異形は、どうにもすぐに地面に還るそれではなかったようでもあって。
形の残るそれはそのまま残しておけず、時間稼ぎに公園の茂みの中に入れた。
少しばかり見えているが、この雨でこんなところわざわざ捜しにくる者も、いるまい。
あと、数時間もすれば恐らく、闇の中に還るだろう……手についた土も、すぐに雨に流された)
(けれど、どうしたものか、と空を仰いでみる。
どうにも、降り出した雨はやまないらしい――傘をさして捜そうか……でも、これだけ濡れているのだし――と)
(捜さない、という選択肢は、どうにも導け出せそうになかった)
さーてと、そろそろ気分転換しゅーりょーかな?
(凡ミスによりCGコンプリートを逃がして、コントローラーを取り落としたのが半刻ほど前)
(集中力が切れたままのコンティニューを嫌って、御木本正太郎は長めの散歩に出ていた)
(休み時間を潰してまで提出課題を終わらせて捻出した、貴重な時間ではあったが)
(だらだらと作業のようにプレイしていては成功率も悪くなるし何より楽しめないのだ)
もーちょっと早めに切り上げるべきだったかー。
(しかし、ちょっと小雨が降る程度だろうと油断していたのは失策だったかもしれない)
(ゲリラ豪雨にしては長く、秋の長雨にしては大粒な水滴を折りたたみ傘で受け止め)
(鉛色の空を薄いビニール越しに仰いで、重たい雲につられた深いため息をつく)
(夏ということでやや薄着、メッシュの入っているスニーカーの中も湿ってきていた)
(どうせなら虹でも見ようかという未練で続けていた散歩だが、ここいらで打ち切ろうか)
……あ。ど、どうかしましたか?
(そうまとまりかけていたところで、一人の女性が視界に入った)
(茂みの近くを歩いたり何度も辺りを見渡したりと、様子も変わっていたし)
(何よりこの雨の中で、傘もささずに立ち尽くしているのが気にかかる)
(近づいていくと、カバンらしきものも地面に置いてあるようで)
入ります? 冷えると良くないですよー。
(手にも何か持っているな、とぼんやり認識できる距離まで来たところで声をかけた)
【いえー、移動のことは本当にこちらのミスですので】
【シチュエーションから書き出しまで、誠にありがとうございました】
【よろしくおねがいします、どうか先輩もご無理なさらずー】
>>474 (水気を吸った髪が、わずかに水滴を飛ばしながら揺れた。
幸いその水滴は、自分に近づいてきた彼にまで飛ばなかったようではあったのだけれど)
(まさか、こんな凄い雨の中、自分に気づいてわざわざ近づく人などいないと思っていて)
いえ……お気遣い、ありがとうございます。
きちんと、傘、持っているので――大丈夫です。どうも、ありがとうございます。
(仕事に必死で、傘なんて取り出している暇ありませんでした、なんて言えない。
そんなことを思いながら、優しい気遣いをくれた青年に向かって緩く首を振って見せる)
(とはいえ、傘をもっているのにささない方が怪しまれる、と気付いて)
その……少し、探し物を、していて。
(まだ、本当は探し始めていないのだけれど、と。
どうにも補習で遅くなったらしい制服姿の女は、そう付け加えて周りを見回してみせた)
(その間に、そっと手に持っていた暗器を、しまいこみながら)
大したものじゃ、ないのですよ……。
だから、そろそろ打ち切って帰ろうと、思っていたところです。
(大したものじゃない、なんて嘘だ。
でも、このご時世珍しい優しい青年にこれ以上気遣いをかけるわけにもいかず、
そのうえ、後ろの茂みのものに万が一気付かれたりしたら困るので、という理由でそう述べた)
【っと、三段目の三行目最後、
「そう付け加えて周りを見回してみせた」、というのは
「“心の中で”そう付け加えて周りを見回してみせた」の間違いですっ
――ごめんなさい、脳内訂正してくだされば、幸いです(一礼っ)】
(空から降る雨粒とは違う軌道を描いた水滴が、足元に落ちた)
(水玉を宝石に見せてしまうほどの緑なす黒髪に目が吸い寄せられ)
(その持ち主がずぶ濡れであることを思い出して、いけないと首を振る)
そう、なのですか?
(相手は制服姿であったが、丁寧な言葉遣いにつられて自身も敬語で話し続ける)
(そして冷えから庇おうと傘を傾けかけるも、持っているという言葉に首を傾げた)
(雨具があるにもかかわらず使用しないなんて、よほどの理由があるのだろうか)
(ずぶ濡れになるのが好きという極少数派を除けば、おそらくは両手を使う作業)
(考えているうちに手の中にあった恐ろしいものを見逃したが、そちらは取り落とさず)
……そういうことでしたら、手伝いましょうか。
風邪を引いたらいけませんから、着替えてこられてからでも。
どんなものか教えてもらえればその間僕が探しますよ?
(任せてください、と少々コミカルに胸を打って提案してみる)
(本当に大したものじゃないなら、片手で傘を持って探すことだってできるだろう)
(濡れるのも厭わず、両手を常に地面に向けていたかったとなればよほど大事なはず)
(口で確認することはしなかったが、はいそうですかと立ち去る気にもなれなかった)
あまり手間取ると、暗くなってしまいますー。
一人より二人のほーが、すんなり見つかりますよ。
【すみません、危うく
>>476を見逃がすところで……!】
【遅くなってしまい申し訳ない】
>>477 ………手伝いを、ですか?
(思わず、目を少しだけ見開いてしまった。
まるで軽いことのように言う彼だけれど、とても面倒なことをやろうとしているのだ)
(もしもこっちと目があったとかならまだしも、
向こうから声をかけてきてくれて、あさつまえ探し物を一緒にしてくれるという)
……いいの、ですよ。
貴方こそ、こんな雨の中、捜しても見つからないかもしれないような作業ですし。
このくらいの――小さな、鈴なので……代わりだって、いくらでも、あるもの、で――
(そして何より、足元の物騒なものを見つけられたら困る、物凄く困る。
自分の探し物は諦めるつもりはないけれど、あとで探しても大丈夫なものだ)
(けれど、畳みかけるかのように、
それでいて柔らかい口調で「一人より二人のほーが」なんて言われてしまうと、
その優しさに何だか甘んじたくなってしまったし、何より、その優しさを無下にはできなくて)
(降参、というように手をあげる)
なら、10分だけ、捜すの、手伝っていただけますか?
――……あの、貴方、「お人よし」って、よく他の方に言われたりするでしょう。
(ひょろりと細く、糸目の奥の瞳は覗き込むことができなかったが、
どこか温和な雰囲気を感じる、彼をまじまじと見つめてから、首をかしげてみせた)
(もちろん、捜すにあたって私はこっちを――と言って、異形の残骸側を確保するのは、忘れない)
【いえ、こちらの思いっきりミスで……!】
【全然、待っていないですから十全、ですよ?むしろ、しっかり内容返していただけ、嬉しいほどです】
鈴ですか……でも、それなら余計に放っておけませんよ。
この雨と泥で傷んでしまったら、大変ですからー。
(代わりはある、という部分は頷くだけに留めて残りにだけ返事をする)
(淑やかそうな印象が先行したけれど、あからさまに動揺する姿を見るに)
(とても微笑ましい部分もあるようで、ますます世話を焼きたくなってきた)
わかりました……身体のほうは、冷えていませんか?
物がわかれば一人でも探せますから、寒くなったらどうぞ休まれてくださいねん。
(しかし、立ち上がっていざその身長を目の当たりにすると)
(背丈に関してはむしろこちらが可愛いがられそうな勢いだ)
(すらりと背の高い黒髪美人さんは、首をかしげてこちらを見)
(それから、遠慮でもしたのか茂み側を探そうと言ってくる)
いえいえー、僕はじぇんとるまんなだけですとも。
レディーに植え込みのほうを探させるのも気が引けますけれど……。
(あまり畳み掛けすぎては、逆に協力を断られてしまうかもしれない)
(役割分担を変えるところまではせず、気持ちだけは口に出しておく)
あ、でも闇雲に探して泥にでも埋もれさせたらいけません。
すこーしだけ、傘の中で落ち着いて思い出すことにしませんか?
(しかし、10分といえど雨に打たれた彼女をそのままにしておいて良いのか)
(ふと考えて、傘に入れるという口実で近づくと細い目を薄くうすーく開く)
(鈴を見つけたいという相手の強い思いを利用すれば、記憶を辿れるかもしれない)
(一般の人に能力を使うのは気が引けるが、平和利用ということで許してもらおう)
【ありがとうございます。なるべく、なるべく早、く。】
>>479 (どうにも温和そうに見えても、彼をきっちりと口で負かすのは難しそうだ。
上手に自分の言葉を拾い、嫌みなく協力を申し出るその口上に
少し、感嘆も覚える――そんなことを思いながら、茂みの方へ少し歩みを進めた)
(片足でさりげなく――行儀は悪いがそんなことも言ってられない――その残骸を奥に追い込みつつ、
彼のことを改めて、見てみた。柔らかそうな物腰……身長は、『あの人』と同じくらいだろうか)
その身体が冷えるかもだなんて、
お優しいお気遣いから、ジェントルマンだということは十全と分かります。
こんな得体のしれない女の探し物付き合うくらいです……
物好きと申しても、あまり差し支えないものかと――思い、ますけれど……。
(ふっと、自分の上に滴り落ちてくる雨がやんだ。
何事かと思って、言葉を切りつつ、かがんで下に向けていた視線をそのまま上に向ける)
……そう、ですね。
もし、これ以上分からなくしても、困ってしまいます、し……。
(うぅん、と小さく唸ってから、頷いて見せた。
確かあのときは異形を片づけていて、その刃が刀についていた鈴の紐をきってしまって。
そのまま、飛んで行って――でも、目の前の異形から、目をそらすわけにも気をそらすわけにもいかなくて)
(飛んでいった方向を、思いだそうとしながら、少し俯いた)
物好きだなんて、そんなご謙遜をー。
一声かければ10人はメロメロになった男子が集まります…………ねん。
(少しでも気遣いを和げてもらおうと、舌を酷使するうちに)
(ぽろりと二次元の感覚で褒め言葉を口にしてしまった)
(ゲームと違い、現実世界では奥手で経験のない御木本)
(自分で言っておきながら、たまらず一つ咳払いを挟む)
(手近に頭を打ち付けるものがなかったのがせめてもの救いだ)
ええ、悪戯に長引かせては身体にも障るでしょうから……。
そういえば、色や形を聞いておりませんでしたね。
どのようなものなのか、教えていただけませんか?
(記憶とは、関連性の深いものどうしが結び合って収納されていることが多い)
(その一端だけでも掴めれば、芋づるのように引き出すこともできるかもしれない)
(口調を少しずつ相手に似せて鏡となりながら、声量をだんだんと絞っていく)
(性の違いの一つ、声の高さを誤魔化して名も知らぬこの女性になりきるために)
(記憶を映す面になるだけなら、頭の中を深く読み取ってしまうこともあるまい)
(不必要にプライバシーを侵すようならば、ジェントルマン失格である)
鈴が落ちた瞬間は、ご覧になられましたか?
始点と方向さえわかれば、行き先も見えるやもしれません。
(上手く、もう一人の自分と会話しているように錯覚してもらえるだろうか)
(会話を振り返ると、どうにも全てを語りたくはないらしき様子のあった彼女)
(ならば、得体の知れぬ男よりは自分自身に問いかけられたほうが安心かもしれない)
大切なものですから、じっくり思い出すのが十全かと……。
>>481 おや……案外、口説きなれていらっしゃいますか?
(目を細めてそんなふうにからかってみせながらも、
きちんと彼の言葉に耳を傾けて、しっかりと記憶を呼び起こそうとする)
……小さい丸い、金色の、鈴。
昔のものですから――もう、大分古く、なってしまっているのですけれど、
赤い、紐の……私にとっては、たいせつな……もので―――。
(少し、妙な感覚がした。まるで、自分がもう一人いるような感覚。
この女は精神的な作用に弱いこともあり、また暗示等には気をつかわないとかかりやすい。
今この状況は、決して「異形狩り」として気を張っているような場面でないので、なおのことだ)
(するりと、言葉が、出てくる。
記憶が、繋がって――でも、思いだせない。どうして、それが、大事なもの、だったのか。
まるでその記憶だけが、封でもされているように、繋がらない。
だけれど、今は必要ないはずだ。だから、彼の言葉を耳にしながら、記憶をさぐっていく)
たし、か……あっちのほうに、むいて私が立っていて。
(自分の思いだしたいことが、まるで鏡にうつされているかのように、
鮮明に映し出される――そうして、彼の言葉と共に、綺麗に記憶がよみがえった)
……たぶん、あの、ベンチの、下の、方に。
(そこまで言いきって、ひどく不思議な感覚に気付いた。
顔をあげて、自分に傘をさしている彼を、漆黒の瞳が僅かに不思議な色をたたえ、見つめたが)
……とりあえず、そちら、捜してみますね。
(まるで何もなかったようにそう言いなおし、傘から出て、そのベンチの下を探そうとする。
ベンチの足のかげに、小さく光る、丸いものがあった)
いえ、その。ど、どうかお忘れください。
(危うく平常心を失いかけて、口調を崩さないよう心を砕く)
(身長や相手言葉遣い、幻術のこともあり丁寧な言葉のままだが)
(精神的な立ち位置からしても、タメ口をきこうとは思えなかった)
(三年生であってくれたら、大人な先輩にからかわれたと言い訳しよう)
小さい丸い、金色の、鈴――大分古く、赤い、紐の。
"私"にとっては、たいせつな……もの。
(大事な部分だけ抜き出して、抑揚や間合いも真似つつ繰り返す)
("私"は今は鏡なのだ。像の主と同じ動きをすればよりなりきれる)
(が、何かにつっかえたかように途中でつるが引けなくなった)
(頭痛を起こさない程度に軽く探ってみるものの、お芋は出てきそうにない)
(何か強いショックでもあったのか。それとも人為的な封がしてあるのか)
(いずれにせよ、探し物に必要ないなら今は時間をかけることではないが)
……おやー、では一緒に行きましょう。
これ以上濡れることはないですからー。
(仕事が終わったとわかるなり鏡は融けて、元の間延びした口調が顔を出す)
(幻術師から自称じぇんとるまんへと戻った少年は、傘と共に女性の後を追いつつ)
(視線が己から切れたことを確認すると、思案顔をして彼女の後頭部を見つめた)
(不必要な記憶を覗くことはなかったが、蓋をされた記憶があるという事実を暴いてしまった)
(申し訳なく思いつつも、心配になってついつい視線を固定したまま考察を始めてしまう)
(あれがトラウマから来る記憶の封印なら、階層が浅くはないか)
(何かのきっかけに思い出して、苦しまないと良いのだけれど)
(逆に人為的なものなら、かなり力のある術者によるものではないか)
(本人の意に反して頭の中を弄られたりしていないと良いが……)
(異能を使ったことは伏せているわけだし、お節介だとわかっているので)
(それ以上踏み込むことはしなかったが心配には変わりなかった)
(雨がしたたってくる前に、彼の傘がついてきてくれる。
心の中にあるもやもや――前から、昔のことが思い出せないのはあったけれど、
それを今みたいに深く意識したことはなかった。でも、べつに、それを思いだせなくたって――)
(昔の自分については、≪当主≫との記憶だけ、あればいい)
(彼の巧みな口上とその異能のおかげで思いだせたとは露知らず、
心の中でそんなことを想いながら、重たい髪をかきあげつつ、ベンチを覗き込む)
(転がっていた、小さい鈴。泥だらけになってしまっているけれど、間違いない)
………あり、ました……っ。
(思わず、似合わずに語尾が跳ねあがってしまった。
それほどまでに大切なはずなのに、どうして、自分は覚えていないのだろう)
(そう思ったが、今は見つかったことへの安堵、そうして――)
ありがとう、ございます。
……貴方の言葉を聞いていたら、すんなり、思い出せて。
凄いの、ですね――こう、なんと申せばよいのでしょう……カウンセラー向き、でしょうか?
(大切そうに鈴を握りしめながら、僅かにその顔に微笑を浮かべる。
この温和な彼がいてくれたからこそ、見つかったのだろうとこの女は思っていた)
ああでも、さっきの口説き上手も含めて、全体的に口が上手い、と称すべきやも。
(だから、そんな言葉を真顔で首をかしげながら吐きだしてみせた。
悪戯っぽい色を瞳に宿したまま……歪んだ感謝表現である)
どーいたしまして、良かったですねん。鈴もきっと喜んでますよ。
泥が詰まってるといけないのでよかったら見ましょうかー?
(以前招いた車椅子の女の子や、先日共闘した銀髪の少女が相手ならば)
(美人の持ち主の手に戻ってとでもさらりと頭につけていたのだろうけれども)
(大人っぽい雰囲気を持つ彼女に言えるような慣れは、このオタクにはなかった)
(要するに、可愛いがれる相手限定の口上である)
い、いえいえいえいえ!? ほんとにそんな、口説く……なん、て。
(それだけにからかわれると、ぜんまい仕掛けの玩具のようにばたばたと手を振った)
(片手が傘で塞がっていなかったら、もっと大きなリアクションをしていたところだろう)
は、ははははは。そそれよりお身体のほーは大丈夫ですか?
いやー正ちゃん……カウンセラーでは風邪は治せませんからー。
(なんとかかんとか、口にすべき話題に持っていって被害拡大を防ごうと画策する)
(次は放り出されているカバンのことや、竹刀袋あたりに話題を振って……)
(夢中になっていて、そろそろ気づいてもよさそうな異形の気配は察知できそうにない)
そうだ! 自己紹介を忘れていましたねー。
同じ高校、みたいですね。二年の御木本正太郎と言います。
(さあさあ荷物を取りにいきましょう、なんて誘いつつもう一度方向転換)
(こういう場合は、とにかく色々振って興味の対象を分散させるに限る)
【すみません、そろそろ疲れが出てくるかもしれないのですが】
【あと数往復で〆または凍結ということでも良いでしょうか?】
【今はまだまだ大丈夫なのですが、念のために】
いえ、もう十全です。
これ以上に紳士な方の手を煩わせますれば、私も流石と心が痛みます。
(ぐっしょりと濡れた制服の胸元に手を当てて、首を振ってみせる。
本気か冗談か分からぬような素振りだったが、
濡れ犬状態なので少し格好はついていないといえば、ついていないかもしれない)
私の方は、大丈夫です。
スカート、ちょっと搾れそうな感じですけれど……家もそう遠くありませぬし
――嬉しい言葉をいただけて、つい、舞いあがってしまっているのやもしれません。
(こてん、と首をかしげてみせてから……「なんて、冗談です」と付け加えた。
まるで玩具のように動く彼の動きが面白くって、どうにもこの女のツボを刺激したらしい)
御木本、正太郎さん、ですね。
(彼の誘導されるままに向かい、鞄と竹刀袋を手に持つ。一応、濡れにくい場所に置いたので被害は少ない)
高等部三年、媛名葵と申します。 以後、お見知りおきを。
(そうして、自分のカバンから折りたたみ傘を取り出すとさして)
……お付き合いいただいたうえに、先ほどまでずっと、傘に入れて頂いて。
流石はじぇんとるまん、です――いいえ、本当に、助かりました、ありがとうございます。
(しっかりと頭を下げて一礼する。
この女にとって、その鈴にも、彼の優しさにもそれだけの――否、それ以上の価値があった)
同じ学校なら、今度お会いしますれば、お礼は必ず。
……考えておいて、くださいませ。
(それに、まるで彼と話していてもう一人の自分と対峙したように思えた、あの感覚。
思いすごしなら構わない――そう、きっとただの、優しいカウンセラー向きな青年だ)
私、帰るのあっち、なのですよ。お帰り、どちらですか?
【っと、ご無理、させませんでしたか?
私の方はすっかりと御木本さんわーるどを堪能させていただきましたので、
貴方に他にやり残しがなければ、私は貴方のレスを見てこれか次かで、にさせていただきたく思います】
【もし、もうお疲れがでてきたようなら、置きでも構いません。
私もどうせ、今週はあまり時間がとれませぬし、あと1,2レスくらいなら明日以降でも十全、ですから】
そうですかー、淑女さんがそう仰るならば。
(二枚目や紳士と自己紹介することのある御木本であるが、あくまでそれは自称)
(他者から認めてもらえば、わかりやすく喜んで調子に乗ってしまうきらいがある)
(ずぶ濡れの相手を長く話しこんで引き止めるのは、できれば避けたいところだ)
っ!? あ、あは、ちょっとでもあったまっていただけたなら幸いです。ええ。
おお一人でも大丈夫ですか? 遠くないようでしたら、送り、ます、けれどもー。
(何より、こうも弄られてはこちらのほうが頬やら耳やら赤くなってしまう)
(不用意に賛辞を送って、相手も自分も照れてしまったことなら何度かあったが)
(こうして、どういう話題を出してもからかわれるというのは最近ずっとなかったことだ)
(この女性の癖らしき、首をかしげてのからかいが始まると全身がくすぐったくなる)
媛名先輩ですかー。こちらこそ、よろしくですよー
(黒髪でその言葉遣いで剣道部なんて、大和撫子な方と知り合えて嬉しいです)
(画面越しならば確実にそう言っていただろう。そしてヒロインの反応を想像するのだ)
(しかし、現実にはこんなカウンター使いもいるのである。御木本は深く心に刻み付けた)
お役に立てて何よりです。
(僕としても、先輩と相合傘なんて嬉しいですよー)
(と普段よく回る口をなんとかかんとか制御する)
(とりあえず、先輩で良かった。これで自分に言い訳できる)
(この人は僕より長く生きているのだ。成熟しているのだ。大人なのだ)
(ちょっと遊ばれても仕方ない……そう思わないと確実に黒歴史に入る)
これくらいならお安い御用ですよー。
でも、先輩とまた会えるなら嬉しいですねん。
……ああ、反対側ですねー。でも、僕の家も少し歩くだけなので。
(再会したいというのは本音だけれども、傾向と対策を練らないとまた笑われそうだ)
(そのことに夢中になるあまり、彼女が夜の世界での戦闘経験も遥かに多いことだとか)
(そんな相手に気づきの機会を与えてしまったことはまるっと気づいていない御木本であった)
【いえー、早めにとレスさせていただきまして。紛らわしかったようならばすみません】
【では、僕はキリが良さそうなのでこのレスで。楽しんでいただけたようなら幸いです】
【何度もお待たせしてしまい、書き出しやら場所についてもすみませんでした】
【楽しいロールと温かいお気遣い、ありがとうございました】
【折角綺麗なので、貴方ので、と……。
ごめんなさいっ、私がその「早め」を見過ごしていて……(顔を覆った)
ですけれど、どちらにしろもう〆かなーと思っていたので、私としては十全に重畳、でした】
【こちらこそ、とっても楽しませていただきました。
場所はお互い様なうえ、貴方の言うほど待つなんて感覚もありませんでしたよ?
少しも気にすることなんて、ですっ。ふふ、すっごく、たのしいばかりでした。
私こそ、ご迷惑を。次の機会までにはもっと精進していようと思いますので、
気がむいたらまた遊んでやってください――それでは、誠に感謝を。おやすみなさい、御木本さん。(一礼)】
【スレッドお借りいたしました。こちらからは、お返ししておきます】
【いえいえ、わかりにくい書き方でした。気をつけないと】
【いやーでも先輩のどじっこ属性は萌え(】
【ああ、本当にいつもお気遣いありがとうございます】
【……しかし本文ではまるっといじられる正ちゃんでした】
【良いのです、美少女にお楽しみいただけたのでしたらー!】
【こちらこそまた機会があれば、ぜひともお相手させてください】
【おやすみなさい、媛名先輩。こちらこそ感謝感謝です】
【それではこちらからもスレッドをお返ししますー】
【島田 六花 ◆Rikka6HNi6さんとのロールにお借りします。】
>>405 はいっ、間違いない、のですっ。
(六花の突然の行動に、少女は一瞬戸惑いを見せていたけれど)
(光の逃げた先を見てすぐにその意図に気付いたのか、頷いてくれた)
絶対に、逃がさないのですっ。
(右手にシャベル、左手には少女の小さな手)
(急速に光を失ってゆく回廊をひたすらに走る)
(滑るように先を行く『それ』は小さく、今にも見失ってしまいそうで)
……は、ふ……だいじょぶ、ですか……?
あっちこっち、引っぱってしまって、申しわけない、の、ですっ……
(ともに走る彼女を気遣うけれど、それでも速度を緩めるわけにはゆかなかった)
『ぐぁおぉぉぉぉぉ……!』
(絶えることなく吠え続けるあの影の様子を伺えば)
……あぁッ!あれも追っかけてくる、のですか……!
(追いかけっこは六花たちと白い光だけではなかった)
なん、で、こう……!
(影の移動速度はさほど速くなさそうとはいえ、何が起きるか分からないのだ)
(――そして、どれだけ走ったのか。『それ』がゆく回廊の先に見えたものは)
……は……か、階、段……?
(傾斜は緩やかながら、終わりの見えない階段だった)
【スレをお借りします】
【では、今日もよろしくお願いします(ぺこり)】
(手を繋ぎ、走る、走る、走る。)
(窮地に立ちながらも、汗ばんできた自分の手のひらが、少し恥ずかしくて)
(もそもそと動かしては、自分もその『なにか』を見ようと、目を凝らしてみるものの)
(その光は、少女の言うとおり、本当に小さくて些細なものなのか、自分にはなかなか見つけられず。)
(大人しく、手を繋いで少女についていくしかなくて)
……っ、は……はぁ…っ
(次第に、息が上がってくる。)
(その瞬間、ほんの少しの違和感に気が付く。)
(触れる手のひらは温かくて柔らかくて、少女そのものだったけれど、その本質から伝わってくるもの。)
(ただ、それに意識を集中させ異能を発動させるほど、余裕も無く。)
(そして、特に興味も無かった。)
(あの男のように、わかりやすくメカニカルな義手ならともかく、本当に僅かな些細な違和感だったから。)
――――っ?
(少女の叫び声で我に返り、振り返る。)
(あの巨大な影が、こちらへ向かって移動し始めていて)
……はぁ…はぁ………
かい、だ……
(弾む息をおさえながら、ゆるやかな上昇線を描く、階段を見上げる。)
…ど、どこまで、続いているんですの……?
その…『なにか』は、これを登っていきましたの?
(問いかけ、再び背後を振り返る。)
……どちらにせよ、登るしかなさそうですわよね。
(ゆっくりとではあるが、確実に追いかけてくる巨大な影を見て、また前方の階段を見上げ)
(少女と繋いだ手を、きゅっと強く握り返す。)
【こちらこそ、よろしくお願いいたします。】
【あと、六花さんの体についてですが…】
【あくまでも、わたしが出来ることは「機械を読み取る」で、霊力は無いですので】
【人間ではないけれど、機械でもない六花さんの体については】
【なんとなく違和感を感じた程度で、本質については何も気が付いてはいませんし】
【改めて、じっくり腰をすえて読み取りなおしても、気が付きません。】
(直に触れあう少女の手は、六花とは比べ物にならないほど暖かかった)
(数日前に、卯月ひのわに触れた時も感じた。これが、本物の『女の子の手』なのだ)
(右手の血はだいぶ乾き、今見れば、きっと「泥だらけ」のはずだ)
(何度だって思い知らされる。思い出してしまっては、苦しい)
……はぁっ、は……
(持久力にはいくらかのアドバンテージがある六花でも、少し息が上がり始める)
(ましてや、彼女はもっと辛いかもしれない)
……あのっ、走るの、辛かったら。
おんぶでも、なんでもしますからっ……とにかく、いっしょに。
(言ってはみたけれど、彼女はきっと断るのだろう)
(そう思うけれど、彼女が六花から何かを読み取ろうと思索しているのを察する余裕は、なかった)
はいっ……それは、間違いない、の、です……たぶん。
(微妙に矛盾した回答を吐きつつ、途方もない階段の見えない果てを見上げる)
見えなく、なっちゃった……
(とうとう、見失ってしまった。けれど、ここまで一本道のうえに、遮蔽物もほとんどない)
(この先にいると考えるのが自然だろう)
……ほんとうに、もう、うんざりなのです。
ぜーったいに、見つけたらこてんぱん、なのですッ。
(六花の手を力を込めた少女にひとつ頷いて、階段へと踏み出した)
(緩やかな階段でも、終わりが見えなければ心理的な負担も大きい)
――っ、また、いた……!
(それでもめげることをしないのは、ともに『それ』を追う少女の存在と)
(挑発するかのように姿を見せる、『それ』自身だった)
【能力については了解しています】
【好きに判断していただいて構いませんので】
お…おんぶっ!?
(ビックリした。)
(―おそらく―同年代であろう少女に、「おんぶします」なんて、言われたのは)
(さすがに小柄とは言え、生まれて初めてのこと。)
あ…いや……いい、いいですわ。
は……走れますもの。
(この愛らしい顔をした少女におんぶされた自分を、ちらりと想像してみては、首を横に振って)
(恥ずかしいなんて一言では、言い表わせない程の恥ずかしさに襲われ)
(先ほど感じた違和感なんてものは、吹き飛んでしまった。)
(些か、げんなりした表情を見せて、階段を見上げ)
そうですわね。
もう、見つけたら、こてんぱんのぐっしゃぐしゃの、ぎったんぎったんにっ!!
(階段へと踏み出す少女に向かって、少し冗談めかして言い放ち、にこっと笑う。)
(先の見えない回廊、階段、追いかけてくる巨大な影。)
(手を取って、先導しようとしている少女を見ていると、心に何か重たいものを抱えているように見えて)
(大丈夫、平気だから。)
(なんていう言葉なんかよりも、自分を始終心配している少女の心を和ませるのには、一番効果的な気がしたから)
え…どれ?どこですの?
(少女の言葉に、きょろきょろと階段の前方を見やると)
(確かに、『なにか』ちかっと小さな光を放ちながら、滑るように移動をしているものが視界に入る。)
見え…ましたわっ
あれ――捕まえればいいのかしら?
銃で狙っても、いいけれど……潰れてしまいそうですわ、小さすぎて。
……で、すよね。あは。
(当然のように返ってきた辞退の言葉に、声だけで笑う)
(彼女どころか、自分より頭ひとつ大きい男性をおぶったこともあるけれど)
(あのときとは状況も違うのだ。それに彼は『変なひと』だったし)
……そ。そう、なのです。ぎったんぎったん、なのですっ。
(この西洋人形のように愛らしい少女のグロスに彩られた唇から、そんな過激な言葉が出ることに)
(わずかに面喰らったけれど、それもまた頼もしく)
(そして、きっと彼女は勇気づけようとしてくれているのだろうと)
(まだ六花に優しくしてくれるひとがいることを思うと、複雑な気持ちになる)
はい、あの、白いの……
捕まえればいいのか、倒せば、いいのか。分かりません、けれど。
(どちらにせよ、わざと六花たちに追わせようとしているあの挙動)
罠が、あるかもしれないのです。
それでも……追っかけるしか、ないのです。
(呟いて、光を見据える)
……って、あんな小さいの、狙えるのですか?
(あんな、掌よりも小さそうな的を狙うことが、彼女には可能なのか)
(ひたすら、感心するしかない)
(1段50センチほどの、やや奥ゆきの広い階段を、六花と少女はひたすらに駆けてゆく)
(少しずつ、距離は縮まっているように感じた)
(ぎったんぎったん、と自分の台詞を、少々ビックリしたような顔で返してくれる。)
(しかし、見れば見るほど、可愛らしい顔をしている。)
(くるくると大きな瞳、柔らかな輪郭。)
(手足もすらりとしていて、背が高いわけでもなく、低いわけでもなく)
(なんというか、全体のバランスが良くて、年頃の可愛らしい女の子そのものの姿に)
(こんな状況に置かれながらも、思わず羨望の眼差しを送ってしまう。)
罠…ね。
(まるで挑発するように、現れては消え。見失ったと焦らせては、また現れ。)
(ちらちらと、白く小さな輝きを見せ付けては、階段を滑っていく。)
確かに、わざとらしいですわよねぇ……
でも、虎穴に入らずんば…なんて、言葉もあるぐらいですもの。
あたって砕けろ、ですわ。
(たったっ、と、リズム良く階段を駆け上がっていく二人の足音。)
(幅広の段のせいか、少々階段としては登り辛いけれど)
(緩やかな傾斜のおかげで、普通の階段よりかは幾分楽で)
ん…?狙えますわよ。
この大型銃だと、ちょっと難しいかも、ですけれど
もう一丁の方なら、まずまず狙える範囲内、ですわ。
まぁ…慣れ、ですわね。
(前方に小さな光。後方に闇色の影。)
(輝く硝子の、長い長い―――)
(うんざりするほどの、永遠とも思えてくる、追いかけっこも、一緒に走る人がいるのならば、まぁまぁ悪くない。)
(なんて足がふらつき始めた自身への慰めを考えながら、ひたすら右足左足と、順序良く進めていく。)
……っ、あ
(一瞬、集中力が途切れた。)
(足が縺れて、かくん、と階段を踏み外す。)
(このままでは、少女を巻き込んでしまうと、繋いだ手の力を緩める。)
はい、どう考えても、なにかある感じ、なのです。
(今も、壁面を垂直に上って、くるりと回って見せた)
(ただ逃げるだけなら、逃げればいい)
(そもそも。こんなところに、六花たちを閉じ込める必要などないのだ)
当たって……ん、砕けるのは、あっちなのです。
(ナチュラルに、攻撃的な発言を返した)
そ、そう、なのですか……
(銃というのは、物語の世界だって扱いに難しいものとされている)
(実際に触ったことはないが、腕力で抑え込めば反動というものはどうにかなるかもしれないけれど)
(慣れ、とはいってもあんな小さいものを狙えるなんて、到底思えなかった)
(彼女は、すでに3種もの銃を使い分けていた)
(それだけ、撃ち「慣れ」ているのだろう)
(縮まれど追いつけない、彼我の距離に苛立ちを覚えてきた頃)
…………っ。
(くんっ、と腕が軽く後方へ引っぱられた)
(そして、それは一瞬。反応できたときには、六花の左手から彼女の掌の感触は失われていた)
――――――ッ!!
(全身の血の気が引いた)
(振り向くと、少女の身体が後方へと傾いている)
(フリルも華やかなワンピースの裾が、ふわりと揺れた)
あ……!
(喉から、引き攣ったような声が漏れる)
(彼女が。彼女を。助けなければ。)
(その思考が形になるより早く、六花の手は彼女へと伸ばされて)
だめ……!
(掴もうとする、指先が触れた)
……っぷ。
(思わず、吹きだしてしまう。)
(当たって砕けるのは、あっち、なんて。そんな攻撃的な台詞を、可愛らしくさらりと言ってのける様子を見て)
…あなたって、面白いですわよね。
あぁ…もちろん、褒めていますのよ?
(いいかげん麻痺していたけれど、それでも走り詰めの足には疲労が溜まっていた。)
(そして、単調な景色の階段を、ただひたすら登り続ける。)
(油断は命取りだけれど、集中力が途切れても、仕方の無い状況だった。)
………っ
(少女の驚いた顔が振り返る。)
(伸ばされた、しなやかな腕。)
(一瞬だけ、恐怖に歪んだ顔を見せたが、すぐに安心させるように、微笑に変えて)
(指先が触れたが、それを、トン、と弾き返す。)
(手放された銃が硝子の床に落ちて、その美しく滑らかな面を罅割れさせ)
(両腕で頭を庇い、そのまま4、5段ほど転げ落ちて)
った……ぁ
(緩やかな傾斜のおかげで、転んだダメージは殆ど無く)
(起き上がり見上げれば、その目の前には巨大な影が立ちはだかっていた。)
(息を飲み、それでもホルスターからP7を取り出して)
(すぐさま、少女の方を振り向いて、叫びをあげる。)
―――大丈夫、気にしないで!
あなたは、あれを追いかけて。
わたしも、すぐに―――!
(ゆらりと、些か緩慢な動きで、振り上げられる闇色の両腕。)
(先ほどまでの影達とは比べ物にならない大きさ、どこまで効くかは解からなかったが)
(立ち上がり、狙いを定めて、引き金を引く。)
(――触れた、はずだったのだ。だから、頬笑みを見せたのだと、思った)
(――――なのに)
……あ……ッ。
(先に聞こえたのは、鋼の塊が鏡を砕く、無機質な音)
(続けて、とさりと。ヒトが落ちたにしてはあまりに軽い衝突音が、聞こえた)
(そのまま、彼女はごろごろと階段を数段転げ落ちた)
(声にならなかった)
(少女はすぐに上半身を起こしたけれど、それそころではなかった)
(あの影が、すぐそこに、迫って――)
やっ……!
(慌てて駆け寄ろうとするが、少女はそれを制するように声を上げた)
(「あれを追いかけて」。自分を置いて、六花に先に行けと、そう言った)
でも、でも……
(また、誰かを置いて、逃げろと言うのか)
(その相手は、六花の守るべきヒトだというのに)
(少女が構えるのは、掌に収まりそうな小型の拳銃)
(彼女は、凛と顔を上げているのに、自分は。)
――――――――!
絶対、追いついて!!
(それだけ叫んで、彼女に背を向けた)
『おぉぉおぉぉぉぉ…………』
(ぱぁん、と銃声が谺した)
(腕を撃ち抜かれても、振り下ろされる速度がわずかに緩むだけ)
(さらにその後ろから、崩壊が迫る――)
(こちらを見下ろす少女の顔が、悲痛な眼差しで見つめてきて)
(もごもごと、何かを呟きながら、戸惑いの表情を浮かべていたが)
(それでも、自分を信用してくれたのか、絶対追いついて、と強く言い残して、背中を見せて走り出す。)
(ただ、それを悠長に見送っている暇は無い。)
(巨大な影の右腕(そもそも腕なのだろうか?)に、弾丸を撃ち込む。)
(その強大な腕は変わらずに振り下ろされるが、わずかに出来た揺らぎの隙間と緩んだ速度を見逃さず)
(咄嗟に体を左側の壁に押し付けて)
(靡くリボンが、闇を掠める。)
(艶めく赤いリボンが闇色の腕に引っかかり、引きちぎれ)
(結われていた金色の髪が、はらりと背中に落ちる。)
(そしてそのまま、その両腕が硝子の地面へとリボン諸共叩きつけられて)
(もう…お気に入りのリボンだったのに。なんて、少し考えながら)
(身を翻して、階段を駆け上り始める。)
(すぐ真後ろには、暗闇の姿が、再び腕を振り上げる仕草を見せながら、追いかけてくる。)
(15メートルばかり離されただろうか、少女の懸命に走る背中が見える。)
(自分が追いつくことを信じて、走り続けるその姿に、応えなければならないと)
(そのためには、まずはこの影に捕まるわけにはいかない。)
(思いっきりダッシュして、変わらず緩やかな動きの影を少し引き離し)
(走りながら、ウエストに縫い付けられた白いクマのぬいぐるみを引き毟る。)
(これだけ離れれば、あの少女は射程外だろう。自分は…なんとか、なるに違いない。)
(ピンを引き抜き、影の僅か後方に投げつける。)
(同時に大きく息を吸い込み止めて、跳躍し、壁に体を張り付け、地面へ伏せる。)
(巨大な炸裂音と共に、大量の硝子の破片が降り注くなか)
(髪がほどけていて、丁度良かったかも…なんて、ポニーテールのむき出しのうなじを思っていた。)
【でかぶつ影が、これで消えるか、しばし遅れてふたたび追いかけてくるか】
【はたまた、違う手を打ってくるか、は】
【六花さんにお任せいたいます。】
(『あなたが■■な■■■に■■られる■■、■■■■■■■■、■■■■■■、何も■■したら■■』)
(走りながらふと、ノイズのように意識に浮かび上がった、言葉の断片)
(これは、なんだろう)
(――――『あのとき』の、記憶――――?)
(それはまた、ノイズのように一瞬で消えてしまった)
(それに、今考えるべきものではない)
……はぁっ、くっ……!
(どこまでも続く、同じ景色。しかし六花の目が捉えるのは、あの光だけ)
『キキキキキキキッ!』
(金属が軋むような音が聞こえた。これが、あの光の鳴き声か)
(まるで六花を嘲笑うかのようで、ひどく不快だった)
(しかし、これはその声が届くほどに、近づけた証)
(彼女とはどれくらい離れてしまっているのだろう。不安になるも、振り返るのが怖い)
(それで光をまた見失うのも、振り返った先に彼女がいないかもしれないのも)
(その時だった)
…………ッ!?
(ごぅん、と轟音が響く。同時に、爆風と破砕音もわずかに届く)
(何が、爆発したのか。彼女の得物か、あるいは――)
(吹き飛ばされた影は、全身を千々に引き裂かれた)
『……ぐぉ……ぉ……』
(弱弱しくも唸りを上げて、ちぎれた身体を再構成しようとするも)
『…………ぉ……』
(自らが起こした崩壊によって、濁った色の硝子の破片とともに、闇に飲まれた)
【おっきいの、制圧完了、なのです】
【横スクロールから逃げ切ってください…?】
(硝子の雨が落ち着くのを待って、むくりと体を起こす。)
……っつ。
(幸いにも、手榴弾の破片には当たらずに、大きな怪我は無かった。)
(しかし、頭を庇っていた手の甲には、爆風で飛ばされた、いくつかの硝子の破片が刺さっていて)
(とりあえず、両手を軽く振って、細かい破片を飛ばしながら、あまり触れないようにして)
(振り返り、影を姿を確認する。)
(あたり一面には、散らばった硝子の破片に、まるで海岸にたどり着いたタールのように)
(黒い影の残骸のようなものが、僅かにこびりついていて)
(その殆どが、崩壊している濁った硝子の闇に飲み込まれていた。)
(初めて見るタイプのものだけに、完全に安心は出来ないものの、ひとまずは安堵の溜息。)
(そして、まだまだ予断の許さない、崩落の危機に、ふるっと体を小さく震わせて)
(フリルやレースの隙間から、ふわりと肩にかかる髪の間から、パラパラと硝子の輝きを零しながら)
(幾つもの硝子の破片が刺さった傷からは、血がにじみ始めても)
(P7のグリップを、ぐっと握り締めて、再び階段を駆け上り始める。)
(崩落に巻き込まれないために、でもあるけれど)
(今は何よりも、悲痛な表情で背中を見せて駆け出した、あの少女に、笑顔を届けたくて)
(爆発の後、あの影の咆哮が聞こえなくなった)
(彼女が、アレを倒したのだろうか)
(しかし、崩落の音は未だ止まず。やはりあの光をどうにかせねばならないのだと拳を握り締める)
はあ、は……ッ……
(呼吸もだいぶ辛くなってきた。もう、どれだけ走ったかも分からない)
(それでも、あともう少し。もう少しで、届くのだ)
『キキッ!』『シシシシッ』
(相変わらず挑発するような声で鳴き続ける光の主)
(蚤か何かのように、階段を跳ね回る)
このッ……!
(絶対に、捕まえてやる)
(捕まえて、『こてんぱんのぐっしゃぐしゃの、ぎったんぎったんに』してやるのだ)
(シャベルを振りかざし、前方の地面に叩きつける)
(ぐしゃりと鏡が割れ、砕けて飛び散った破片が六花の怒りの表情を様々な角度から映す)
(――こんなひどい顔、誰にも見せられない)
(しかし構わず、砕けた地面を飛び越える)
『キキキキキャキャキャッ!』
(ひときわ甲高い声が、ひどく近くから聞こえた)
――――――え?
(そこに、足がつくはずだった)
(しかし、そこには何も“なかった”)
(階段の、その段だけがすっぽりと抜け落ちたかのように“なく”)
(――あぁ、これが罠か)
(そう気付いたときには、もう遅かった)
(――――だが)
くッ……!
(身体が完全に落ち込む前に、シャベルを振り上げて)
(寸でのところで鏡の床に先端を突き立てた)
はぁっ…はぁっ……
(苦しげに短い呼吸をしながら、小さな背中をまっすぐ視界に捕らえ、走り続ける。)
(体育の授業だって、こんなに長距離を走った事は無い。)
(こんなダッシュでこの長距離。もしかして、もうそろそろ街の外へ出てしまったのでは、なんて思いながら)
(小さな背中との距離が、じわじわと縮まりつつある。)
(何を言っているのかは、まだ遠くて全く解からなかったが)
(なにやら声を発しながら、しゃべるを振り上げ、地面に打ち付けていた。)
はぁ…っ……っく、けほ…っ
(喉の奥で呼吸が引っかかって、咽る。)
(涙が滲み、目を擦ろうとして、自分の手が硝子まみれなのに、気が付いて)
(ぎゅっと目を閉じて涙を振り切って、そしてまた瞳を開くと)
(なにか、甲高い耳障りな音が聞こえた。)
――――?
(ずっと追い続けていた、小さな背中が、視界からストンと消えた。)
そんな…ばかな……っ!?
(あと、もう数メートルだったのに。)
(あとちょっとで、あの娘を安心させてあげられたのに)
(心臓が破裂しそうになるのもかまわずに、その背中が見えていた場所まで急ぐ)
(前方に、あの小さな光が見える。)
(小馬鹿にしたような動きで、くるくると回っている。)
……っく、馬鹿にして……なんなの、もう……っ
(苛立ちに任せて、その姿を銃で狙おうとしたとき、足元に気が付く)
(ぽっかりと空いた暗闇。)
―――、……あなた…っ
(名前を呼ぼうとして、初めて、お互いに名前を知らないことに気が付いた。)
(目の前の光を、見失うかもしれないけれど、そしたら、また二人で追いかけて探せばいいだけのこと)
(床にしゃがみこみ、シャベルが抜け落ちないように膝でおさえて暗闇に手を差し伸べる。)
……追いつきました、わよ?
(まずは、にっこりと、少女に届けたかった笑顔を見せて)
(迂闊にも、程があった)
(こうして挑発して、疲弊させて。何かの罠だとも、気付いていたはずなのに)
(こんな、子供だましもいいところの古典的なトラップに、引っかかるなんて)
ぐっ……!
(片手懸垂にしても、ただの鉄棒なら造作もないことだが、今にも傾きそうなシャベルでは具合が悪すぎる)
『キキキ、キキッ!』
(上からは楽しげな声が、耳触りに響く)
(下は――見てはいけない。底なし沼でも、そこに『何か』があったとしても)
(どうせ六花にとってはろくなものではないのだ)
(シャベルの柄を固く握り締めた手に力を込めると、ぐらりと傾きかける)
あ…………!
(唯一の支えであるこれが抜け落ちたら、一巻の終わりだ)
(恐怖に目を見開いた、その時)
(シャベルの傾きは、ほんのわずかなところで止まった)
(そして、鈴を鳴らすような、声)
……あ……
(笑顔の少女が、そこにいた)
(髪や服は乱れ、酒やわずかながら出血もあるようだ)
(赤いリボンでひとつに結わえられていた髪は、いつの間にか下ろされていて)
(肩のあたりをさらりと流れ落ちた)
……よ、かっ……
(自分が助かったことより先に、彼女が無事だったことに)
(そして、彼女の笑顔が見られたことに安堵する)
ふ……んッ。
(差しのべられた彼女の手を取って、どうにか身体を引き上げ)
……は、ふ……ありがとう、ございます。
(這い上がって、彼女へのお礼と、ひとつ息を吐いて――)
アレ。今ここで。仕留めるのです。
(散らばる硝子片を魔力で浮き上がらせると、『それ』へ向けて一斉に放った)
(見開いた瞳が、ゆるりと溶けるように安堵の色に染まる。)
(追いついてよかった、間に合ってよかったと。)
(自身の無事よりも、この健気な少女を安心させてやれたこと)
(そして、少女の落下に間に合ったこと)
(きゅっと握り締めると、柔らかな指先が握り返してくること)
(何もかもが嬉しくて)
(少女を引き上げるのに、力を入れた指先に引っ張られ、手の甲の傷が引き攣れても)
(不思議と、痛みは感じなかった。)
いいえ、どういたしまして。
(暗闇の隙間から帰還した少女が吐いたのは、自分へのお礼と、小さな息を一つ)
(そして、あれを仕留める、と。強い意志で言い放った少女に、こくんと頷いて)
(周りに飛び散った硝子の破片たちが、きらきらと光を反射させる。)
(何事かと、見渡すと、それはあっというまに浮き上がって)
―――っ
(新手の出現かと、一瞬たじろいで)
(少女の様子を見て、それが、少女の能力の一つであることに気がつき)
(ほぅ…と、小さく感嘆の吐息を漏らす。)
(目の前の、愛らしい少女からは想像も出来ないような力強さで)
(硝子の破片たちは、その一点へ集中して)
(もし何かがあれば、すぐに援護できるように、と)
(グリップを握り締め、P7の銃口を、硝子の行く末に向けた。)
あ……
(六花を引き上げてくれた彼女の手に、傷があるのに気付く)
(ヒトの傷はふつうすぐには治らないし、治っても傷が残るかもしれないのだ)
(こんな、綺麗な手に。六花は唇をかむ)
(いっぱい走って疲れた。怖い思いもたくさんした)
(忘れたくはないけれど思い出したくない記憶まで、引きずり出された)
(彼女に、怪我をさせた)
(ふらりと立ち上がる。大股で、落とし穴を超える)
(シャベルで鏡面を叩き割ると、その破片全てを『それ』へと飛ばす)
――――ぎったぎた。
(六花にしては、ドスの利いた声で――つまるところ、六花はキレていた)
(すばしこく光は跳ねまわる。けれど、何か仕掛けてくるわけではない)
(あの影も出してこないのは、もう時間切れなのか、魔力切れなのか)
もう、なにも、できないの。
(六花はすぅ、と目を細めて呟く)
――――壊れろ。
(一層弾の密度を上げて、打ち込む)
『キィィッ!!』
(そのひとつが、とうとう光を撃ち抜いた)
(がっつり、といった感じで、大股で硝子の隙間の闇を越えていく少女。)
(手に持ったシャベルを、乱暴に地面に叩きつけ、がしゃん、と硝子の割れる音をさせて)
………ひっ
(不覚にも、少し怯んでしまった。)
(サイトに捕らえていたはずの、小さな光から目を放して)
(通常なら、それは絶対にしてはならない油断なのに)
(それでも、愛らしい少女から発せられた、ドスの効いた声は、思わずその少女を見つめてしまうに充分すぎて)
そ…そうね、ぎったぎた………
(ひょっとして、この純粋そうな少女に、自分が悪い言葉を教えてしまったのではと)
(少しだけ、ほんの少しだけ――あのちかちかと光る小さな光よりかは、少し大きめに後悔した。)
(激しく射ち込まれる硝子の破片たちの威力は、凄まじいもので)
(それでも、あの光も負けておらずに、素早い動きでそれらをかわしていく)
(銃を持った右腕を掲げて、ブレないように肘を左手で支える。)
(ゆらゆらと揺れる光を、再びサイトに捕らえて)
(一撃を、与えようとした瞬間)
(少女の冷たい呟きが聞こえて)
(沢山の光の粒が、小さな光に襲い掛かり、その眩しさと動きの素晴しさに、目を見張った。)
すご……っ
(なんだろう、念動力の類だろうか。)
(素晴しいと思った)
(刹那――小さな、あの耳障りな音が、悲鳴を上げる。)
や…やった、…の?
(一応は、まだ警戒態勢で、銃を構えサイトを覗き込んだまま、少女に問いかける。)
(ぱたぱた、と紫がかった血飛沫が鏡の床を汚す)
…………つーかまーえた。
(どこか底冷えのするような声で、六花は床にへばりついた『それ』を拾い上げた)
(硝子片を埋め込んで腹から血を流し、ぴくぴくと痙攣しているのは)
(小さな鏡の断片をアルマジロのように背に纏った、小さなネズミのような異形だった)
……せめて、うさぎさんだったら、良かったですのに。
(それで、彼女がアリスで、六花が――こんな、ジャージ姿の人形に相応しい役はないか)
はい、たぶん、やったのです。まだ、生きてます、けれど――
(異形を持ったまま、振り返って――彼女の構えた銃口が、六花のほう――)
(――正確には、六花の持った異形に向けられているのに、過剰に反応してしまった)
――ひっ。
(思わず、手を離してしまう。そして、べちゃりと1メートルほどの高さから墜落させられた異形は)
(とうとうぴくりとも動かなくなった)
(――ぴしり)
(ぴしりぴしり。ぱき)
…………?
(回廊のあちこちから、ガラスが罅割れる音が響き始める)
(最初は小さな罅割れだったのが、広がり、繋がり)
(やがて、まだ光を残していた鏡すべてが蜘蛛の巣のような亀裂に覆われて)
あっ……!
(ぱぁん、と、すべてが弾けた)
(銃身の向こうで、床に手を伸ばし、何か小さなものを拾い上げる少女の姿が見えた。)
(握りこんだ白い指の間からは、異形の血だろうか)
(たらたらと、怪しげな色合いの体液が流れ落ちて)
(なんとなく、ぞくりと背筋を凍らせてしまい、銃口を下ろすことをすっかりと失念して)
(振り向いた少女が、小さく悲鳴をあげる。)
(その驚きの原因が、自分が向ける銃であると気がつき、慌ててその手を降ろすものの)
(もう手遅れで、少女は怯えているのか、先程よりも顔色が少し青ざめて見え)
(若干過剰な気もしなくも無かったが、そもそも一般人からすると、銃が同じ空間にあるだけでも、異常事態で)
(少女の過剰な反応も、致し方ないと思い、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。)
(少女の手から、キラキラと光る背の小さな異形が零れ落ち、べちゃっと床で音を立てる。)
―――っ?
(その直後、硝子の割れる乾いた音が、壁面から地面から頭上から)
(あらゆる方向から、響き始めて)
(沢山の亀裂、二人の立ちすくむ姿が、幾重にも映って)
……っきゃ
(小さく悲鳴をあげて、身を竦ませる。)
(それでも「しまった、わたしのデザートイーグル、どこへ行ってしまったのだろう」)
(なんて、余裕なことを思いながら。)
(放り出されたのは、真っ暗な空間)
(あるのは、六花と彼女と、無数の鏡の欠片)
(もう、鏡はほとんど濁ってしまったものと思っていたけれど)
(六花たちの周りをくるくると回りながら落ちてゆくそれらは、無色透明な光を放っていた)
――――きれい。
(手を伸ばすと、指先に触れたやや大きめの破片が六花の姿を映す)
(そこには怒りの色の消えた、いつもの薄ぼんやりとした表情があった)
んっ…………
(そして、少女のほうへと手を差し伸べる)
(それは右手で、彼女がハンカチを巻いてくれた手だった)
(もう少しで届くかというところで――ぐんっ、と下方向に重力がかかった)
――――痛ッ。
(落ちた。したたかに、腰を打ちつけた)
い、たぁ……あ、れ?
(頭を振って顔を上げると、そこは最初の路地裏だった)
も、どれた……?
(ぽかん、とした顔で、とりあえず愛用の得物の所在を確かめる)
(不思議な空間だった。)
(真っ暗闇なのに、たくさんの鏡の破片が、どこの光を反射しているのか、きらきら光って)
(その向こうには、あの愛らしい顔をした少女が、自分と同じように、きらきらと輝く様子を見つめながら、ふわふわ浮いている。)
(自分達が落ちているのか上昇しているのか、わからないまま)
(少女と同じように、鏡の破片を見つめつつ、ぼんやりと過ごして)
(少女が、ハンカチの巻かれた手をこちらに伸ばしてきた。)
(それに応えて手を伸ばし、ふと気が付く。)
((破片を受けて傷ついた手は、依然血が滲んだままだったけれど)
(刺さったままの硝子の細かな破片が、すぅ…と、溶けるように消えていく。)
…あ、あなたの……な……
(名前は…と、問いかけようとして、手が触れ合う直前――)
(がくん、と、全身に衝撃が走る。)
――――っ!!
(まるで、遊園地の落下遊具に乗ったときのように、体に急降下の重力がかかる。)
(みるみるうちに、小さくなっていく少女の姿。)
名前――は――っ!?
(懸命に声を張り上げるが、その姿は、遠く小さく)
(どすん、と、どこかに落ちた。)
…い……ったぁいっ
もう、どうして今日は、こんなによく、落ちる日なんじゃーっ
(不平不満をたらたら垂れ流しながら、周りをきょろきょろと確認する。)
(そこはどうやら、もとの路地裏の様子で)
(手に持っていたP7はそのままだったので、慌ててホルスターに仕舞いこみ)
(崩落の闇に飲まれてしまった、デザートイーグルはどこにもその姿が見えず)
(やっぱり、あの崩落から逃げて正解だったな。と考えながら、少女の姿を探す。)
【そろそろ〆、かな。】
【落ちた場所は、お互いスタート地点で。】
【そこが同じ場所でも、違う場所でも、どちらでも六花さんの面白いと思ったほうで】
(少女の手は、傷を受けて血に汚れていた)
(そして、顔を見ると――何か、喋っているようだった。けれど)
――ん、聞こえない、のです……
(声が聞こえないほど、離れてはいないはずだ。現に、こうして触れ合えるほど、近いのに)
(そして、再度放り出された路地裏に、少女の姿はなかった)
あれ、あれ……?
(きょろきょろと見回しても、立ち上がって周囲を歩いてみても、あの金色の髪を見つけることはできなかった)
(まさか、彼女だけ戻れなかった、ということはあるまい)
(もともと離れた場所から来て、六花同様にスタート地点に戻されたのだろう)
――名前、聞けなかった、な。
(そう。名前を聞きたかったのだ)
(もう、ヒトには関わりたくないと。二度と関われないと――その資格はないと)
(そう思い込んで、この半年を過ごしてきた)
(けれど、ヒトに尽くすゴーレムたる六花は、どうしたってヒトに関わらずにはいられないのだ)
……きっとまた、会えるよね。
(ひとつ頷くと、少し晴れやかな気分になって、六花はその場を後にしたのだった)
【お待たせいたしました】
【こちらはこれで〆、です】
【了解です。】
【わたしのほうは大丈夫ですので、ゆっくりと〆を書いておきます。】
【もしよろしければ、時間も時間ですので、もうお休みなってくださいね。】
【最後の確認は、また今夜にでもしていただければ。】
【せっかくのお休みが急なことで潰れてしまった上に、こんな時間までお付き合いいただいてしまって】
【申し訳ございませんと同時に、すごく楽しくて、ありがとうございます、なのですわ。】
【あぅ、ありがとうございます…】
【手際も悪く、ずるずるひっぱってしまったのに最後までお付き合いいただけて】
【とても、うれしかったのです】
【次の機会には、ちゃんとお名前が聞きたいです】
【では、お先に休ませていただきます】
【数日に渡って遊んでくださり、ありがとうございました(ぺこり)】
【おやすみなさいませ、良い夢を(もう一度、ぺこり)】
……居ない…
(あの少女は、いったいなんだったんだろう。)
(まさか、あの少女も含めての、あの現象だったのだろうか。)
(もしも、少女込みの現象であれば、なんと気の利いた異形なのだろうか、なんて思って)
(いや、そんな筈は無い、と。首をぷるぷると横に振ると、長い髪の毛がふわふわと揺れる。)
(失ったものは、お気に入りの赤いリボンと、初めて持ち出してみたデザートイーグル、手榴弾1個に弾丸数発。)
(得たものは、握った手の、少しだけひんやりとした柔らかさ)
(笑顔、困った顔、怒った顔。自分の事を、信じてくれた暖かさ)
(すべてきっと、現実のもの。)
……名前、知りたかったな。
(立ち上がり、ぽふぽふとスカートの埃を払い落とす。)
(くるりと回ってみて、全身を確認。)
(手の傷は残っているけれど、あんなに沢山あった硝子は、もう一片も無く)
う…ん……
(とか声を漏らしつつ、解けた髪を撫でつけて、くるくると指先に絡め取って)
きっと、同じ空の下に―――
(バイオリンケースを、ぱんぱんと軽く叩いて、夜空を見上げる。)
(秋の匂いが混じる夜風が、頬を撫でる。)
また、会えるよね。
(保障は無かったけれど、なぜか不思議と確信していて)
(誰に見せるでもなく微笑んで、くるりと踵を返し、路地裏を抜け)
(いつもの、普段どおりの帰路へと、その足を進めた。)
【以上で、〆です。】
【こちらこそ、数日に渡ってお付き合い感謝、なのですわ。】
【六花さんの出してくださる舞台が、本当に楽しくて、ついお任せしっぱなしで。】
【楽しく遊ばせていただきました。】
【また今度、名乗りあえる日を楽しみにしつつ…おやすみなさいませ。】
【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
【紅裂拓兎 ◆upSAKE287cさんとのロールに、お借りいたします。】
【では、書き出しますので、少々お待ちくださいませ。】
【ロールに使用します】
【書き出しを待っている】
【そして業務連絡】
【ああ、悪い。スレ立てに失敗した】
(見上げる空は、すっかり秋の気配。)
(まだまだ日中の陽射しはきついものの、確実に感じる、季節の移り変わり。)
……ふぁ…ーぁ……っ
(両腕をあげて、気持ちよさそうに伸びをしながら、行儀悪く大欠伸をする少女。)
(誰に見られるでもない、人気の無い昼下がりの体育館裏。)
(すっかりと油断した様子で、コンクリート階段の一番下段に腰掛けて)
(制服のスカート裾から見えるペチコートのレース、そこから生える足を、地面に投げ出して)
(行儀が悪い、極致の姿。)
ーぁ……っ…は…ぁ……
(そして、欠伸と繋がるように、大きな溜息。)
……ふ…にゅ……
(バンザイをするように高く掲げて、欠伸でぷるぷると震えていた両腕を、今度はぺたんと降ろして)
(欠伸で涙目になった視線を、しぱしぱさせつつ、モコモコとした羊雲を見上げる。)
(暇を見つけては、ここに通うようになって、どのくらい経っただろう。)
(少なくとも、2学期になってからの昼休みは、毎日々お弁当を持ってきては、ここで広げ)
(嫌いなおかずに悪態をつきながら、フォークで小突いて)
(脇に置いたバイオリンケースを眺めて、色の薄れていく草木を眺め、高くなっていく空を眺め)
(この間、銀色の髪の可愛らしい少女との出会いもあったりしたけれど)
(概ね、同じ退屈な日々。)
―――あれ…あの雲、なんて言いましたっけ?
ハムスター…ヤギ…ウサギ………モルモット……ネコ?
(一つ一つ口に出して言ってみるものの、どれもしっくり来ない。)
【それでは、こんな感じで】
【よろしくお願いいたしますわ。】
【次スレ、出来ましたわ。】
【わたしも作れなかったら、どうしようかと思いました。】
【良かったです。】
好きに使うスレinオリキャラ板5
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1252755436/
(これは夢だと思いつつ夢を見る事がある)
(それは明晰夢と呼ばれるものだ。今、紅裂拓兎はそれを見ている)
(それは、金髪碧眼の少女と料理を作っている夢だった)
(何度言っても独創的な解釈をする彼女にチョップを叩きこむ)
(恨めしそうに見上げてくる彼女に、大事なことを二度も三度も教え込む)
(出来あがった合作料理は酷い出来で、それを二人で食べた)
(それは、そんな夢だった)
(目が覚めると、午前中の授業がちょうど終わっていた)
(机に突っ伏して寝ていた紅裂拓兎は、ごきごきと首を鳴らしつつ、席を立つ)
(熾烈な争奪戦が終わった後の購買へ赴いて、残っていた惣菜のパンと飲み物を購入する)
(屋上に出ようかと思ったが、今日は久しぶりに体育館裏へと行くことにした)
(夏も終わり、涼しげになってきた気温を感じつつ体育館裏へと赴くと、そこに見知った顔がいた)
(出会える予感がしていた、なんて言うと嘘になるけれど、いつか会える気はしていた)
よぉ、久遠ちゃん。
久し振りだぁな。元気してた?
(「久遠ゆりか」日本育ちのロシア人。綺麗な金色の髪と蒼い瞳は深く異国の血を感じさせる)
(北欧の少女は妖精のように愛らしいと伝え聞くが、彼女を見れば誰でも納得するだろう)
(もっともそれが事実なら、もうひとつの噂も高確率で真実だろう。民族的遺伝とは恐ろしいものだ)
んー?なんか夏休み前と違う感じがするな。
どうした久遠ちゃん。一夏の経験でも積んで、大人の階段を登った?
(いつもの場所に腰を下ろして、ふと違和感を感じる)
(けれど、その原因がわからなくて、もう一度横目で久遠ゆりかをじーっと観察する)
【こちらこそよろしく】
【っと、そっちの件もありがとう。】
(ぼんやりと、空を見上げていたところで、突然降って来た声。)
(嘘だと思いつつも、自分は、それをここで待っていたのではないかと、思い直して)
(ゆっくりと、見上げていた顔を下ろして、声のするほうに視線を向ける。)
(一番会いたかった――― 一番、会いたくなかった。)
(赤い髪に、どこかふざけたような軽いような笑顔を浮かべる、その姿に、小さく溜息。)
(目を細め、視線を地面に移動させる。)
(唇を、きゅっと噛み締めて、右手でバイオリンケースの口金に触れ)
(そして、その蓋を開けることを止めて、そのまま右手はスライドさせ、膝の上に乗せる。)
紅裂、先輩……
(困ったような嬉しいような、そんな気持ちのままに表情を作って)
(バイオリンケースを持って立ち上がり、紅裂の隣に座りなおす。)
なんですの?その…一夏の経験って……
(少しだけ、唇に笑顔を作って、眉を顰める。)
(視線を紅裂の方に向けると、こちらを伺うような観察するような視線に)
(今度は、自分の視線のやり場を失って、宙を泳がせる。)
大人の階段の意味、まったくわからないのですけれど…
もし、感じが違うとすれば……今日は、髪を結んでいないから、ですわ。
いい男っていうのは、レディーの髪型が変わったら、目ざとく見つけて褒めるものですわよ。
……先輩、モテないでしょ?
(今度会えたら、話したいことがあった、聞きたいこともあった。)
(でも、口を付いて出るのは、くだらない憎まれ口でしか無かった。)
彼氏が出来たとか、失恋したとか。
勢いで大事なものを喪失したとか、そんなノリで。
(一夏の経験とは何かと聞かれて、思いつくものを列挙する)
(彼女がどんな経験をしていようが構わないのだが、それにしても違和感が拭えない)
(嬉しさと困惑が入り混じったような、以前の久遠ゆりかが見せなかった表情が)
(外見的要素とは違った意味での違和感を、彼に抱かせたのだろう)
・・・・・?
ああ、そうか。なんか違うと思ったんだ。
(こちらの視線を感じると、向こう視線が泳ぐ。これも前にはなかった気がする)
(いつもの無邪気さ、奔放さがなりを潜めている。外見的な違いなどそれに比べれば)
(些細なことだ。蕾だった花が開花する寸前のような微細な変化だが、気になった)
(何となく、彼女の頭を軽く撫ででやった)
コラそこ、思った事を口に出さない慎み深さは身に付けてないのか?
淑女なら、もう少しモテない先輩に気を使うもんだぞ。
(頭を撫でていた手を手刀の形に変形させて、夢の中でしていたように)
(軽くチョップを食らわせる。この男なりの親愛の表現であり、スキンシップのひとつだ)
(近所の子供たち相手に、こんなことをした事もあった)
523 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/12(土) 21:32:51 ID:ttcM50Tm
。
そんな、ノリって……
(少し呆れたように、息を吐く。)
だから…彼氏とか、要らないし。したがって、失恋も無し。
大事なものは……あー、頭のリボンを失くしましたわ。
あー…あと……
(少しだけ、口に出すのを躊躇って、周りを少し見渡し、誰も無いのを確認し)
……デザートイーグル…どこかに、落とした…
(ぽそり、と、物騒なことを呟いてみる。)
(落としたというか、異空間だか亜空間だかに、飲み込まれて)
(あの晩、帰還した場所もくまなく探した。)
(けれど、どうしても見つからず…行方不明になってしまったのだった。)
………っ
(不意に、頭に触れる感触がして、ビクッと肩を竦める。)
…あっ
(すぐに気が付いて小さく声を漏らし、表情を取り繕って、にっこりと笑い返す。)
(一瞬、感じたのは、恥ずかしさと―――恐怖。)
……った!
ちょ…なんですの、いきなりっ!!
(冗談交じり、大げさすぎるぐらい、痛そうな顔を作って、紅裂を睨みつけ)
(そして、クスッと、これもまた大げさすぎるほどに、悪戯っぽい笑みを浮かべ)
…あらー?聞こえまして?先輩、すっごいですわっ
人の心を読む力を、お持ちですのね。
(サラリと言ってのけ、一呼吸。)
(一変して、真面目な顔で、紅裂をじっと見つめて)
…先輩。
先輩って…その………えっと…
………本当に、モテないんですの?
(…………言いたい事は、これとも違う。)
(―――先輩は――本当に、人を――人間を―――)
(どうでもいい話をしながら、頭の中は、ひとつの事でいっぱいだった。)
リボンくらい、また買えばいいだろ。
それともアレか?大事な思い出が詰まってたりするのか?
・・・デザートイーグルって、あの自動拳銃でマグナム弾を七発くらい打てるゴツイのだっけ?
(リボンならまだわかるが、それと大型の自動拳銃を同列に語る感性は理解できない)
(そもそもからして、この小さな少女が拳銃を握っている理由すら、彼は知らない)
(他の人間に対するのと同様に、そこまで踏み込む気はなかったからだ)
(少なくとも、以前の彼ならば)
(撫でた手にやや過剰な反応が手から伝わってくる)
(年相応に、異性との接触に照れたのか。或いは他の意図があったのか)
(その表情は渾然としていて、読みとるのが難しい)
可愛い後輩に対する、愛のない鞭だぁね。
(いつも通りの、夏休み前にもあったような、いつも通りの会話)
(その素直な喜怒哀楽の表現は、彼が好ましいと感じたいつもの彼女のそれだった)
モテモテならこんな場所に来てないさ。
今頃素敵な彼女と素敵な高校生活エンジョイしてるっての。
(じっと見つめてくる真剣な顔は、いつもの彼女とは違った)
(違う。こんな会話は本意ではない。聞きたい事は別にあるのだと、訴えているかのようだった)
それで、何か聞きたい事でもあるのか?美味しいオムライスの作り方なら、まず卵を溶かす時に
牛乳とバターを入れるとふんわりと・・・そんな話じゃないか。
どうした?俺に質問があるならドシドシどうぞ。但し勉強の相談には乗れないなぁ。
(当然、こんな話をしたいわけではないのだろうと感じつつ、冗談めかした言葉で空気を緩和させつつ)
(同時に探りを入れ、彼女の言葉を引き出そうとする。出来れば力になってあげたいと、思ったからだ)
思い出……
(そういえば、あのリボンは、父が買ってくれたものだった。)
(でも、その事を抜きにしても、お気に入りのもので)
(あれから、何度かアクセサリーショップや手芸店などに赴いては、リボンや髪留めを物色していたけれど)
(気に入ったものは見つからずに)
リボンくらい…って、言いましても。あれ、お気に入りだったんですのよ?
あのリボン以上に、気に入るものが見つかるまでは、このままで過ごすことにいたしますわ。
それにほら…
(肩を覆い、背中まで垂れる金色の髪を、顔の左右に、ばさっとさせて俯き)
……………これって、居眠りしてても、バレないと思いません?
(また、ばさっと背中に髪を戻して、顔を上げ笑う。)
ん…12.7ミリで、50口径AE弾使用。
秒速約420メートル、威力はAK47のライフルに匹敵、ですわ。
(淡々と、まるで数学の公式でも答えるかのように、銃のスペックを説明していく。)
なんだかよく解からない、鏡の間みたいな場所で…闇に飲まれて…
見つからないのですわ。
あと、1弾、入っていますのに……
可愛い後輩には、愛のある接し方をしてくださいませ?
(拗ねたように目を細めて、むぅ…と、わざとらしく唇を尖らせて見せる。)
高校生活をエンジョイする、紅裂先輩………なんか、キモ…ッ
(眉を寄せ呟いて、一呼吸後にペロっと舌を出して見せたりしてみる。)
オムライス!オムライスなんて、大好物ですわよ。
んー…なるほどなるほど。
牛乳とバター…牛乳…500ミリリットルぐらい入れたら、さらに美味しくなりますわよね。きっと。
(なぜか根拠の無い自信で、ふふんと、得意げな様子を見せたりもした。)
(これでなんとか、普通の、今までの、夏休み前に、何も知らなかった頃の会話に、戻れた。)
(なんとなく、そんな気がした時―――)
………っ
――質問。……それは…
(言いかけて、口を噤む。唇を噛んで、あの男の言ったことを思い出す。)
(お前は、普段どおりに接していろ、と。もし、何か喋ったら―――)
な、なんでも、ありませんわ。
………本当に…なんでもないの。
(最後の一言は、なぜか、涙が零れそうになった。)
まーあ、そっちの方が大人っぽく見える・・・気もするし。
・・・ああ、それもそうだね、居眠りには最適だよね・・・・
って、寝るな。
(寝ぼけた事を言う後輩にポカリとまたチョップをする)
(最も、誰を気にする事もなく平然と居眠りしている彼の言うべき台詞でもない)
・・・この拳銃マニアめ。
(ぽつりと呟いて、彼女の体験した事に耳を傾ける)
あらら。またまた面倒な事に巻き込まれたみたいだぁね。
なんつーか・・・この街の夜は危険が一杯だぁな。
あんまりうろうろしちゃ駄目だぞ?わかった?
(彼女が何を求めているかは知らず、だから止めろとは言わない)
(誰にも侵されざる理由を抱えて夜を徘徊しているのは、彼女だけではない)
(だから、軽い忠告をするだけに留めておく)
よし馬鹿弟子。
お前には一晩かけて料理の基礎を叩きこんでやろう。
ちなみにこれは愛のある鞭だから悪しからず。
(けしからんことを言う少女にもう二発ほどチョップを叩きこむ)
(段々「遠慮」という単語が彼女に対して消えつつある前兆だった)
(紅裂拓兎にとって「久遠ゆりか」は定義のできない対象だったが、それでも)
(「大事な存在」になりつつあることは否定できない。それ故の遠慮の無さだった)
(だから、そんな顔をして言われても、引き下がれるはずもない)
あのな、久遠ちゃん。そんなこと言われてはいそうですかって納得するわけないだろ?
まーあ、俺じゃあ頼りにならないかも知れないけどさ。けど・・・
(あの日に――あの少年との戦いを契機に今までの自分を見つめ直して、それを壊し)
(新しい自分を作ろうと思った。それで何かが償われるなんて都合のいいことは考えてはいないが)
(それでも、新しい自分はもう少しだけ他人に対して関わる人間でありたいと思った)
(だから・・・)
けどさ、まーあ・・・久遠ちゃんは俺にとって大事な後輩だし。
だから、その、俺に出来る事があったら遠慮なく言えって。
(その細く小さな手を取って、きゅっと軽く握る。我ながら恥ずかしい台詞だった)
(こんな事をシラフで出来る人間がいるとしたら、相当の変態だろう)
(それでも、まるで泣きそうな顔をしている彼女を力づける言葉が、他に思いつけなかった)
でしょっ?
(得意げな顔をしたところで、また頭上にチョップが降ってくる。)
った!!………また、チョップした。
(恨めしげな視線で見上げて、自分の手で頭を撫でる。)
あほなったら、どうしますの?
ったく、もぉ……先輩、責任とってくれますの?
……別に、マニアじゃないもん。
(軽く、言い聞かせるようにする紅裂を見て、ぷいとそっぽを向き)
また、そんなПа……父親みたいな、ことを言う……
先輩って、オヤジ臭い、とか言われません?
(そういう類の心配をされて、悪い気になるはずがない。)
(心配をしてくれているという事は、その心配の分だけは、大事に思われているということ。)
(そう思って解釈しているからこそ、照れ隠しに、また悪態めいたことを口の中で、もごもごと呟く。)
ば、ばかじゃないも……った、いたっ!
(2発連続でくらったチョップに、涙目になって再び睨みつける。)
(それもまた、先輩と後輩という立場の、じゃれあいだと、解かっていたから)
(遠慮無しに、思いっきり睨みつけてやってみたりもする。)
(心のどこかで、いつまでもこの時間は続かない、と感じながら―――)
頼りにならないなんて!!
(いきなり、声を張り上げる。)
(頼りにならないはずは無い。今まで、何度、紅裂のことを頼りになると思ったことか)
(なにがなんでも、そこは否定させて頂きたいと)
(首を、この上なく激しく左右に振って、じゃれあいとは違う睨み顔を見せてみる。)
(柄でもない台詞を吐かれ、きゅっと手を握られる。)
(目を見開き、唇は半開き、眉は幾分かハの字に垂れ下がって、一瞬、時が止まってしまった。)
――――っひ!?
(そして、再び動き出す。)
(人種的な肌の色の白さから、顔全体が茹でた蛸のように真っ赤になって)
(握られた手を振りほどき、力の限りつき飛ばそうと手を伸ばす。)
安心しろ、キミは間違いなくアホの子だ。
オブラートに包んで言うと、アフォの子だ。
だからこれ以上アホになっても今と大差がない。よかったな。
(余りと言えば酷い台詞だったが、普段からこの男がどんな風にこの少女を)
(見ていたのかを、これ以上なく明瞭に察せられる台詞だった)
どっかの誰かさんが子供染みたことしなけりゃ、な。
俺だってこんな説教臭いこと言わずに済むんだけど、よ。
まーあ、止めろとは言わないさ。それだけはな。
(彼女を心配しているのは間違いない。けれど、その心配の根底にあるのは)
(「彼女が居なくなったら寂しいだろうな」という利己的な考えと心情である)
(結局、自己愛だけが増長した子供の考えなんて、そんなものである)
(純粋で綺麗な部分が存在しないエゴで、彼女の理由を止めるわけにはいかない)
(チョップ二連打に対して抗議をして睨んだかと思えば、声を張り上げる)
(そんなことはないと、頼りにしているのだと、彼女が言っているようにも感じる)
(毎度のことながら、自分の気持ちに素直な子であった。大人になってもこの素直さは)
(無くさないでほしいと、それこそ父親のような気持ちでぼんやりと思う)
(そして――素面では言いたくない台詞に対して真っ赤になった彼女は・・・・・・)
っと、すまんすまん。
(罠から逃れようとする獣みたいに暴れる彼女の手を解放してやる)
(それにしても傑作な表情だった。眼が見開かれ、眉はハの字に垂れ下がって、硬直していた)
(・・・あんな愛の告白染みた台詞を言われ、手を握られればそうなっても無理はないだろうが)
あー、落ち着け。ブレイクブレイク。
夏の陽気に当てられて妙なこと口走った気がするが素直に流すのが大人の態度だ。
オーケー。俺たちは愛と正義の使徒で世界を平和に・・・いやまて。今のノーカウント。
(むしろお前が落ち付けと言われそうな台詞を捲し立てて、はっと正気に戻る)
(うーと唸り、がりがりと前髪を掻き毟って、気持ちを落ちつけようとする)
・・・あのさ。俺、今までキミがどんな理由で、どんな気持ちで戦ってたのか知らないし
知るつもりもなかった。その理由を知っても、多分協力できないことはわかってたし。
けどさ、少しくらいなら手助けできるかなって、そんな風に思って・・・それだけなんだ。
(それは「隙屋量子」の件に関しても同様だった。彼女の目的を知っていても、それに対して)
(直接的な協力ができるわけでもなく、そして同じ道を共に行く事もできないと確信していた)
(否――確信ではなく、当然だった。自分にも目指すモノと進む道があるのだから)
(それでも、他の道が見えた気がした。もしかしたら、と)
(それは中途半端で傍迷惑な道だと、媛名葵にも非難されたが、それでも欲したのだ)
(誰かと関わってそれを手助けするような、まるで善人のような、正義のヒーローのような道を)
紅裂先輩に、残念なお知らせです。
(神妙な面持で、見つめて)
せっかく、オブラートに包んで頂いたのですが…
ちっともっ!これっぽっちもっ!!1ミリたりともっ!!!
マイルドになっていませんわ。
(はぁ…と、大きく溜息。)
別に、子供染みてなんか……
よしんば、子供染みていたとしても、それが気になるのは、先輩のオヤジ臭さ由縁。
どーせ、わたしの他にも、そんなこと言ってるんでしょ…
(そんな姿を見たわけでもなかったが、紅裂の普段の軽さから、なんとなくそんな思い込みで)
(最後の台詞は、小さく、呟くようにして、拗ねるような口調になって零す。)
(そんな自分の態度は、ちょっと子供っぽいな。と、思いながら)
す、すすすなっ、すなおに、なな、流すっ!!どしゃーって!!滝のよぉーにっ
そそ、そうよ、ねっ、おおぅっ、お、おとなっ、ですものぉっ
(紅裂が、ますますもってよくわからない台詞を捲くし立てていて)
(それに釣られるように、焦った口調で、負けじとよく解からないことを返答し)
(真っ赤な顔のまま、こくこくと、何度も何度も頷く。)
………?
(一瞬、まるで普通の少年のように見えた。)
(いつも軽薄で、ふわふわしてて、掴みどころ無くて、心が読めなくて、読めそうで)
(紫が言ったことも、最初は到底信じられなかったけれど、よくよく考えてみれば)
(彼は、どこか、普通と、違う。と。)
(納得してしまう点が、あまりにも多すぎる。)
(信じられなかったのではなかったのだ。信じたくなかっただけなのだ、と。)
(それが、その紅裂が、まるで普通の少年のように、心配する表情を浮かべたり、何故か焦ったような様子になったり)
(一夏を越えて何かが変わったのは、彼の方ではないのかと)
―――手助けなんて……
(もう遅い。――――と、口を付いて出そうだったけれど、それは飲み込んで)
いつも、先輩には助けていただいてますわ。
今までだってじゅうぶん、頼りになる、大切な先輩ですもの、ね?
(首を傾げて微笑む顔を見せる。柔らかな、拒絶の顔を――)
(神妙な顔で吐かれた、怒りに満ちた台詞)
(これはこれで効果があったようだ。悪い意味で)
あ、酷いな。人の親切心を無碍にするとは。
俺たちは支え合って生きているんだぜ。
まーあ、俺の人間関係に関して語るのはまた後日としてだ。
(拗ねたように語る彼女は、外見通りに幼い)
(彼女の表情はくるくるくるくると騙し絵のように変化する)
(真赤になって慌てふためき、次に向けられたのは笑顔と明確な拒絶だった)
・・・まったく、しょうがない子だ。
ああ、最初に会った晩も虎のバケモノに追われてたっけ。
本当に困った子だ。そんなキミを放置しておけるはずもない。
(欲したのは誰かと関わって、一人一人と繋がって手助けするような道)
(最も、誰かを助けることが出来たとしても、今までのことが帳消しになるはずもない)
(贖罪などしない。断罪をしてくれる少年は既に存在する)
(新たに欲した道もまた自己中心的で身勝手な道であることは、間違いない)
(けれど、それがどうしたというのか。元より自分は悪人。利己的に生きて何が悪いのか)
キミがいなくなったら、多分俺は寂しくなると思う。
多分、泣いたりしないとは思うけど・・・
それでも、キミのことで寂しい気分になるのは嫌なんだよ。
(だから告げるのは自分の偽らない心情。他に言える事もない)
(これもまた自分のエゴを押しつける行為だと思ったが止められない)
(何処まで行っても、自分は自分のエゴを捨てられないのだど、内心自嘲する)
【そろそろ容量が一杯かな?】
先輩の、人間関係……
(なんとなく、思い込みで発してしまった言葉だったが)
(よく考えてみれば、紅裂が誰かと接しているのを、直接見たことが無くて)
(あの、可愛らしくも悲痛な瞳を持った中学生の後輩とは、面識があることぐらいしか知らず)
(己の考えの無さの発言に、さすがに少し反省したのか、少しだけ項垂れた。)
………?
(困ったような、そして少し訝しく思いながら、自分のことを『キミ』と呼ぶ紅裂を見た。)
(軽薄で、いつもふざけたような紅裂も、きっと本当の彼だけれど)
(けれど、今、目の前に居る少年も、間違いなく紅裂の心の一部であるのだろう、と)
(あまり鮮明な写真ではなかったけれど、きっと美しくも残酷な笑顔で、夜を歩いている姿も、)
(きっと、あの写真で見た彼も、本当の紅裂の一部。)
(彼を構成するものは、なんと複雑なのだろう―――)
わたしが、いなくなったら?寂しい?
(どういう表情を見せていいか解からずに、無表情で俯いて、繰り返す。)
わたしだって……
(くっ、と、唇を噛み、息を吸い込んで)
――わたしだって、先輩がいなくなったら、寂しい。
だけどいつか、先輩は、わたしの前から居なくなる…かも、しれなくて。
わたしは、それを止めることができなくて。
先輩のことを、認めることもできなくて。
わたしは――、わたしは、何も出来ない子供で―――っ
(自分でも、泣いていないのが、不思議だった。)
―――っ
(口走ったことに息を飲み、小さく深呼吸して)
………ご、ごめんなさい。意味、わかんないですわよね。
(顔をあげ、これ以上、自分に聞いてくれるなとばかり、笑顔を向けて)
ね、先輩。今度、あの…甘いの――なんでしたっけ?
なんとかミルクと、オムライス。一緒に作って食べましょう。
わたしと約束、してくれます?
(右手の小指を立てて、紅裂の目の前に差し出した。)