【異能】黄昏の学園14【異端】

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1 ◆YJKujNK4t6
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。

【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。

テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】

前スレ【異能】黄昏の学園13【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1239637035/

避難所【異能】黄昏の学園避難所35【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1243508181/
2媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/03(水) 23:28:31 ID:bGLZjOxf
>>前581
【……すっかりと失念、であったのですよ。(額押さえて)】
【一応、避難所にもご連絡しておきましたけれど
 ……と、とりあえず此方側に連絡をさせていただきます】

【日曜の14時は多分大丈夫だと思うのですけれど、
 もしも不都合ができたときはあちらに当日の朝までに一報させていただきます】
【最後、本当にバタバタさせてしまってすみませんっ】
【こちらは十全と楽しませていただいております。
 むしろ、こちらが楽しんでいただいているのかが、不安なばかりです】

【というわけで、本日はありがとうございました、太一朗さん(一礼)】
【……お気づきにならなかった場合も考えつつ、一応これで一旦は失礼させていただきます】
3媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/03(水) 23:32:58 ID:bGLZjOxf
【名前】媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】18歳
【性別】 女
【身長】170cm
【3サイズ】全体的にすっと細めの体型だが、胸もちいさめ。
【容貌】腰下までのストレートな黒髪。漆黒の瞳。
     見かけはどちらかといえば華奢なほうなので、黙っていれば淑やかそうにも見える。
【能力】『 剣糸(けんし/ソードストリング)』
     「日本刀」と「糸などの様々な暗器」を得物にすることから、組織内で『剣糸』の名をもつ。
     異能はないが、その運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
     日本刀は≪弐式(にしき)≫という名の特殊な霊刀。暗器は糸とダガーを基本とする
【希望】雑談、戦闘、エロール などご相談いただければ
【NG】スカトロ、猟奇、特殊なものは要相談
【弱点】精神干渉、魔術的攻撃、遠距離戦、左の小指の動きが悪い
     両手が使えないような状況、純粋な力比べ・体力勝負にはあまり強くない
【備考】≪深凪(みなぎ)≫という非合法組織に所属している、異形狩り。
     幼い頃に組織に拾われてからずっと、組織に従うだけ猟狗として生きてきたが、
     今ではその自分に区切りをつけ、組織に属しながらも自分の意志を持って生きることを決めた。
     “内容次第”では、仕事の一環として外部からの異形関係の依頼もこなす。

     表向きには、学園の編入生。大人しく高等部三年に所属。
     外見や丁寧な口調とは裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
     どことなく奔放なところがあり、長く組織しか知らなかった所為かたまに常識からズレる。
     NGワードは控えめな胸に関すること。現代文と寒さが苦手。

     現在、≪深凪≫として警察の一機関に協力させてもらっている。



【ものはついで、であります……ちゃっかりと】
【それでは、これで投下落ちになります。(一礼)】
4名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 07:48:10 ID:u7BURzm6
郡太一朗氏は闘者の学び舎のブルーで同時進行している疑惑があります。
無実であるならlDの出る場所で証明してください
5名無しさん@ピンキー:2009/06/04(木) 09:18:46 ID:XetEvDCh
今時18歳以上で複数端末持ってない奴のほうが珍しいだろ。
ここは携帯識別子が出ないから、PCと携帯でいくらでも自演できる。
6兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/04(木) 22:19:09 ID:4etb79D7
【名前】兵部 晶(ひょうぶ あきら)
【年齢】14歳
【性別】男
【身長】152cm 42kg
【容貌】全体的にショートだがアホ毛があり、もみ上げが長い。かなり童顔。
    基本的に仏頂面でツンツンした様子。
【能力】接触した物体、及びそれに接触していた物体を
    中心から自由な方向に回転させる。ただし最大で自動車のタイヤまで。
    複数を対象に取れるが、同時に回転させられるのは一方向のみ。
    また己の非力を補う為に、銃器の訓練を積んでいる。
    能力と組み合わせ弾丸の貫通力を向上させたり、弾道を曲げたりできる。

※銃器は全て、身長並の特殊なサックスケースの中に入れて肩に掛けている。

【希望】NG以外なんでも
【NG】スカグロ
【弱点】身体能力が年相応以下で、またケース(銃)なしでは何もできない。精神的にも弱い。

【備考】中等部二年に属する鳶色の髪の少年。銃器使い。
    以前の幸せな普通の人生から一転、半年ほど前、何者かの襲撃で家も家族も失ってしまう。
    警察のとある組織に保護され、父親が異能者だったという事と、
    襲撃は以前父親が情けをかけ逃した異形の仕業だと知る。
    復讐に燃え、犯人を始末する為その組織に所属する事を誓った。

    その後犯人を始末した後も、憎悪に任せてひたすら異形を狩っていたが、
    死んだはずの家族に会い、しっかりと己を見据えることになった。
    そこから出した結論は、「一人の人間を守る為に
    善人と自称する存在を含む、全ての異形を始末する」というスタンス。
    行動自体はさほど変わらないが、冷静に己の行く末を見定めたと言える。
    ちなみに吹奏楽部に所属している。

    事件以来ずっと一人暮らしだったが、優しく自分を諭してくれた先輩から白猫を貰った。
    晶はそれに、その先輩の名前を一次もらって「うさぎ」と名付けた。
    また戦力に欠ける晶の組織は、異形狩りを効率的にする為に深凪と手を結んだ。

これは絵師さんが描いて下った絵です。
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=493&type=jpg
http://www.100gazou.com/sinzou/bbsdata/img/498.png
7兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/04(木) 22:23:07 ID:4etb79D7
【葵先輩、スレ立てお疲れ様です】
【若干の修正を行いならがら、プロフ投下を】
【ついでに待機しますね。プロフ投下だけしたい方は、どうぞ忌憚せずお願いします】
8兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/04(木) 23:25:41 ID:4etb79D7
【さて、今夜はこの辺りで失礼しますね】
9鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/05(金) 10:57:10 ID:NKv85aNh
【名前】鬼塚蝶子(おにづかちょうこ)
【年齢】18歳/3年生
【性別】女
【身長】162cm
【3サイズ】86/63/89
【容貌】髪は暗褐色。背の中ほどまでの長さで毛先に向けて緩くウェーブ。肌は不健康な白さ。瞳は真っ黒。
【能力】自身の肉体機能の強化、操作、変形、再生。戦闘は強靱な筋力を活かした素手の格闘メイン。
戦闘時は痛覚を自ら鈍らせている。専ら至近戦だが背中や脇腹からは
任意で数十本ほどの触手が生え、半径5m以内の的ならそれで対応も可能。
骨格や筋肉を変形させ自分の外見をまるっきり他人に造り変えることも出来る。
【希望】雑談、戦闘、エロール(要相談。同性も可)
【NG】グロ、スカ
【弱点】背中への攻撃、日中の戦力低下、遠距離戦、単純な殴る蹴るで対応出来ない相手
【備考】妖魔を自ら体内に取り込み力を得て魔を狩る一族の少女。
力を求めてより強力な妖魔『千手』を無理に取り込もうとした結果、人格が破綻。一族から追われて今に至る。
夜になると背の皮膚下に大きな蜘蛛のような妖魔のシルエットが蠢く。
昼間は妖魔の活動力低下の影響を受けて冴えない頭と怠い体を引きずり、眠そうにしている。
夜は好戦的で享楽的。時に倒した妖魔や人間の血肉を啜り喰う。
夜間の服装は足首まですっぽり包む黒いマント以外は全裸。

性格は嗜虐的。お気に入りほど愛でたくも壊したくもなる。
これは妖魔云々より本人の気性による部分が大きいらしい。

>>1乙です。まずはプロフ投下だけで失礼します】
10名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 16:58:05 ID:KTRdi8WG
こういう人なんですか?

    ∧_∧        .    ∧_∧
  O、( ´∀`)O       O、( ´∀`)O
  ノ, )    ノ ヽ      ノ,)    ノ ヽ
 ん、/  つ ヽ_、_,ゝ    ん、/ ∪ ヽ_、_ゝ
  (_ノ ヽ_)        (_ノ ヽ_)
11名無しさん@ピンキー:2009/06/05(金) 17:49:37 ID:yCNh3vPn
ID:KTRdi8WG
闘者スレ荒らすな
12久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/05(金) 17:49:55 ID:4djz/NJ0
【名前】久遠 ゆりか (くどう ゆりか)
【年齢】16歳
【性別】女
【身長】147cm
【3サイズ】70/53/76
【容貌】
濃いブルーの瞳。少し癖毛のグレーにくすんだ金色の長い髪。ポニーテールに赤いリボン。
インサイドホルスターを隠す為、夏でもフリルやリボンの付いた長袖上着を着用。
制服のスカートの下にレースのペチコート、ドロワーズも完備で、私服はこってり甘ロリ服。
【能力】
MашинаАнгел マシンを掌握する者。
物質の構成・修理等が可能。弾丸を銃に装填した状態で、威力の加減加工等。
触れただけで、車両船舶等の操作方法や構造が解かる。上手に操縦できるかどうかは、別問題。
戦闘では、基本的に銃火器を使用。
通常装備として、左脇インサイドホルスターに、ヘッケラー&コッホP7M13。
いつも持っているバイオリンケースの中は、ベレッタM93Rを一式。
他、自宅には複数の小型、中〜大型銃火器を所有。必要に応じて、サルサレッドのRIMOWAで持ち歩く。
身体能力は、校舎の2階ぐらいなら、通常装備品込みで飛び降りる事が出来る程度。
【希望】
日常 共闘 戦闘
【NG】
死亡 相談の無いエロール 後遺症
【弱点】
能力の行使に時間がかかるため、戦闘において、異能は役に立たないと思ってよい。
単純なメンテナンスや、弾丸のカスタムは、約3〜10分程度。
銃器を破壊されても再構成可能だが、数十分〜1時間ぐらい必要。
武器が無ければ、ただの人。
甘いものに目が無い。現在のブームは、シュークリーム。
容姿は金髪碧眼だが、日本語しか喋れない。
【備考】
父は旧ソ連の特殊諜報員で、日本の商社潜入任務中にソビエト崩壊、そのまま帰化する。
ゆりかが10歳の時、謎の怪事件に巻き込まれた父親が他界。
事件には、異形や異能者が関わっていると噂を聞き、異形を退治しながら父の仇を探している。
現在所持している銃火器は、すべて父の遺品。
生粋のスラヴ民族だが、生まれる前に両親が帰化している為、日本国籍。
家族構成は、母と弟。ロシアには、両祖父母健在。
父方の祖父から贈られたロシア名は、Julija=Alexeyevna=Kudryavtseva。愛称、ユーリャ。


【媛名先輩、スレたてありがとうございます。おつかれさまです。】
13久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/05(金) 17:51:34 ID:4djz/NJ0
【前スレ>>569より、鬼塚先輩との置きレスに、1レスお借りします。】

(その小さな機体に見合った、軽快なエンジン音。)
(バイクを、発進させようと、ハンドルを握った瞬間――――)
(がくん、と腕がひっぱられる。)
あれ……?
(がたがたと、何度かハンドルを力任せに動かしてみる。)
(泥にまみれたハンドルは、左いっぱいに切られたまま、そこで止まっていて)

……え。ちょ…なんでー?
(ハンドルロック――バイクに欠片も興味の無いゆりかが、そんな単語を知るはずも無く)
(とにかく、この、ハンドルを固定しているものを、探し出して、解除しなければ。)
(この小さくて、泥と埃だらけの――今の自分とそっくりな――バイクに、神経を集中させて)
(階段で打ち付けた足は、次第にずきずきと熱を帯びて、腫れあがってくる。)
(折れてなければ、いいけれど―――)

(頭上から、硝子の割れる音。)
……っ?
(目をやれば、そこには屋上に居た異形のものと、ゆりかに傷つけられた自身のもので、血まみれの姿。)
(所々に火傷を負い、レモンの破片が刺さり、右腕は吹き飛び)
(右脚は、ぶらぶらと、今にも千切れそうで――)
(そんな姿なのに、美しく嫣然とした笑顔で、語りかける表情は)
(熱のこもった視線の中に、滾る残虐な欲望の炎が揺らぎ)
(それで居て、どこかうっとりと恍惚しているように見え)
(色んな異形を見てきた、数々戦ってきたゆりかでも、充分にゾっとする光景だった。)
(ただ、なぜかその視線から、目を逸らすことができずに)
(青い瞳を見開いて、唇を震わせながら、真っ直ぐに鬼塚を見つめるばかりで)

わたしは、化け物なんかに、喰われたりしませんわ。
……それは、勿論、あなた相手にだって、同じこと。
どんなに、大事にされようとも、あなたにだけは、まっぴらごめんですわっ
(言い切った瞬間に、ぐいっと腕に力を入れ、ハンドルを真っ直ぐの位置に戻す。)

こんなもの―――要は、自転車みたいなもん、でしょっ
(急発進させた機体に、しがみつくようにして、必死でバランスを取る。)
(よくよくと考えたら、自転車にも乗ったことが無かったが、深く考えないことにした。)
(ミラーの中で、みるみる小さくなっていく鬼塚の姿)
(震える指先は、きっと初めて操縦するバイクのせい。)
(熱を持って痛む足と、ひりひりとする首の傷、しこたま打ちつけた肩の痛みのせい。)
(あの、女から与えられた、恐怖感でも、戦いへの喜びでもない。―――絶対に、違う。)

(ハンドルがブレないように、重心に気を配り、真っ直ぐ続く道路を見つめる。)
……痛覚鈍らせてるの…って、どういうこと?
もともと、あんなに強靭では無い、ってことなの…?

――――なんだか色々と、調べる必要が、ありそうね。
調べてから、それから、万全の準備で…あの女を、もう一度――――

(グロスがすっかり剥げ落ちた唇の端が、少しだけ、ほんの少しだけ、無意識に笑っていた。)


【それでは、わたしのほうは、これにて〆で。】

【とても、楽しませていただきました。】
【長い間お付き合い、ありがとうございました。】
【よろしかったら、またお付き合いくださいませね?】
14鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/05(金) 20:03:23 ID:NKv85aNh
>>13
【そちらのレスで綺麗に纏まっているので、こちらは先のレスで〆としようかと】
【こちらこそ楽しい時間をありがとうございました】
【機会がありましたら、また是非お願いします】

【では失礼します】
15北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 00:21:34 ID:sn5Xdvrh
【名前】北峰綾香(きたみねあやか)
【年齢】15
【性別】女
【身長】160
【3サイズ】81-62-82
【容貌】黒のぱっつんおかっぱに眼鏡
【能力】大地を操る能力
    地面に腕をつけることによって、相手を地面から縄状のものや、腕状のものを出して拘束したり、槍や剣状のものを出して攻撃したりすることができる。
    地面がアスファルトだろうが鉄だろうが関係はないが、その地面の硬度によって、体力の消耗が増減する。
    また、大地の力により若干ではあるが傷を癒すこともできる。
【希望】雑談、バトル ※エロールは相談の事
【NG】 今の所無し
【弱点】建物内の戦闘及び空中戦、水中
【備考】高等部一年。普通の中流階級の家庭で育っていたが、両親が異能者によって目の前で自らの犠牲になる形で殺害され、
    以後は親族の家庭に引き取られ暮らしていた。(現在は寮生活)
    目の前で現場を見てしまった為、一時は失語症にまで陥ったが、現在は無口ではあるものの若干は喋る事が出来る。
    能力は、両親の復讐の為に魔導書を漁り、見つけた大地の精霊と契約したもの。
    但し、それと引き替えに地面と接していない空中及び中空がある建物内等では生命力自体が弱体化する為、病弱と周囲に思われている。
    両親を殺害した異能者を探すのには異能者の集団に入った方がよいと考え、学園に入学し情報を求めるが―。
    目的のためには手段を厭わず、目の前の敵は全て叩きつぶそうとする固い意志の持ち主。
    尚、両親を殺害した者の一派と思われる者に常日頃から襲われているため、能力を使用することを躊躇わない。
    最近は若干性格は丸くなりつつある。また復讐を「未来へ向けて、過去への決別の為――」ととらえる心境的変化も。
    敵幹部クラスと当たることが多くなり疲労が溜まりやすく、情報流しも若干日を置く形になってきている。

【プロフ張り…。少しだけいてみる。】
16カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 00:58:22 ID:8Xd271vg
【名前】カタナシ
【本名】伊田 満 (イダ ミツル)
【年齢】17歳
【性別】男?
【体長】1〜200cm
【容貌】もはや人としての原型を留めていない、もはや肉体のほぼ全てが黒いヘドロ状の物体。
    何処から拾ってきたのか、常に白地に意味不明な紋様の書かれた仮面を被る。
【能力】名称『ジョーズ』
    自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
    本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何の口腔なのか、何処に繋がっているかは謎。
    無機質に憑けた場合射程距離は少し成長して半径20b程、
    ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
    裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。

    そのヘドロ状の肉体は、体内を含めた、自身の腕が届く程度の範囲まではある程度操れる為、
    壁にへばりつく、下水移動など更に人間離れした行動が可能。
    『口』の中では蟲型の妖魔を飼育しており、自らの戦術に利用する。

対NPC専用
『精神吸収』「仮面(仮称)」の能力。被った者の精神を己の物とし、その肉体を自在に操作する事が出来る。
      しかし、よほど弱っていない限り人間等、高度な精神を持つ人間・妖魔には効果がない。

【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】破魔・氷結・電撃・炎に弱い。(凍結・麻痺による『口』『体液』の機能停止)
【備考】
人を信じる事が出来なかった、ある能力者の成れの果て。やっぱり見た目はグロテスク。
路地裏に迷い込む人間や妖魔を喰らい、平穏に細々と暮らしていたが、
『仮面』を手に入れた時から性質が豹変し、積極的に退魔師・異能者を狩り、喰らうようになった。

行動は基本的に「仮面(仮称)」の意思によって行われており、
その概要は、多くの人間と妖魔の魂と肉体を『門』である(と、『仮面』は考えている)カタナシに喰らわせ、
肉体と能力を成長させる事によって異世界から邪神を召喚する、という三流悪役にありがちなもの。
カタナシ自身もその事は知っており、意識も残ってはいるがあえて止めようとはしていない。

【新スレの存在に気がついてなかった…深夜帯だけれどもプロフ貼り】
17北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 01:00:25 ID:sn5Xdvrh
>>16
【カ○ナシさん、お疲れ様。】
【TVやってたからあえて隠しつつ…。】
18カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 01:07:36 ID:8Xd271vg
>>17
【もう伏字が完全に定着してしまいましたね。】
【むー、ロールでも申し込もうかと思ったのですが】
【時間が時間ですので、無理そうでしたらそれで。】
19北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 01:11:11 ID:sn5Xdvrh
>>18
【むしろそれ込みでその名前じゃないのかなとか思ってた。】
【プロフ張りだけだと思っていたのだけれど。】
【凍結とかは次までが伸びて申し訳なくなるかも、さっくりならできるかな。】

【一つ気になっていたのだけれど、元というか原型にはもう戻らないのは確定?】
20カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 01:16:03 ID:8Xd271vg
>>19
【名前を付けたときにソレを狙っていたのは確かですが】
【まさか此処までそのイメージが定着してしまうとは。】
【それでは、軽く雑談程度にしておきますか。書き出しはどうしましょうか。】

【確定ですね、今のところ別に元に戻す理由もないですし。】
21北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 01:20:19 ID:sn5Xdvrh
>>20
【きっと日頃のなんとやら。】
【前回遭遇はしているから、会えば私は気が付くのかな。】
【と言っても…伊田の人は何かこうしたいとかある?】

【そう、ありがとう。理由も確かにないのかもね。】
22カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 01:26:07 ID:8Xd271vg
>>21
【これからは、もう少し日頃の行いに気をつけるようにしましょうかね。】
【気が付かれたら問答無用で閉じ込められるような気がしましたが】
【そこら辺は気にしない方向で。時間があればトラウマをちくちく責めたいところですが】
【時間もそんなにありませんし、特には。】

【ですし、そもそも元に戻る方法が考え付かないというのも…】
23北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 01:33:38 ID:sn5Xdvrh
>>22
【気をつけたら別の箇所を…と、さておき。】
【場所によると思うけど、また路地裏とかなら問答無用かもしれない。】
【もう肉とかああいうのはイヤ…キャラとしては対応するけれど。】
【私から何か吹っかけるとしたら、正体は誰か問い詰める、問答無用が大体。】
【細かく分けるならもっと分岐するけれど…説得パターンなんて意味があると思えないし。】

【サ○ーちゃんてきにテクマク…なんでもない。】
【戻し方としては本気で呪術的な何かとか、そういうのしか浮かばない…あとは浄化的に戻るとか。】
24カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 01:45:14 ID:8Xd271vg
>>23
【それでは場所は別のところにしましょうか】
【了解しました。それでは肉分は少なめで。】
【お互いにとって争う理由がないシチュエーションと言うと、】
【妖魔退治中に横から獲物横取り→雑談のパターンが一番でしょうか?】
【むしろそれ以外ですと問答無用で襲われそうな気がしますし。】

【…元祖魔法少女?また懐かしいものを。】
【他人の体を乗っ取るとかも考えたのですが、もうノリが完全に物体Xという。】
25北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 01:49:47 ID:sn5Xdvrh
>>24
【私は基本的には目的外の敵には手は出さない方針だけれど…いいか。】
【横取りはいいけれど、その後か…確か前、何か私に落としてたよね?】

【美少女の身体を乗っ取って好き放題ですね、分かります。】
【横取りされる方なら書き出しは私かな…場所指定はある?】
26カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 01:56:17 ID:8Xd271vg
>>25
【妖魔に襲われて〜というシチュエーションなら無問題…かな?】
【あえて妖魔の方を助太刀したくなるというのは黙っている方向で】
【そういえば落としていましたね、今思い出しました。】
【とはいえ…今回は別に、無理に出さなくとも。】

【何となく趣味は分かっていましたが、そっちのベクトルですか。】
【特にはありませんですかね。出来れば人気の無い場所の方がありがたいです】
27北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 02:01:48 ID:sn5Xdvrh
>>26
【むしろ襲われてたとしてもカタナシの人有利じゃないのか…?】
【気付かなかったと言うことで、そこは作っていく。】
【気がつけば、話に絡めるかもと言う事で。】

【こういうのって趣味出てるの?思いつきを……。】
【分かった、では書き出すから待っていてくれると助かる。】
28カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 02:07:35 ID:8Xd271vg
>>27
【ギクリ、そこは気にしない方向で。】
【了解しました、もう外見も大分変わってしまいましたからね。】

【無意識に出てくる思いつきだからこそ、その人の趣味が出るのではないでしょうか】
【打ち合わせだけで結構使ってしまいましたね…了解しました。】
29北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 02:13:41 ID:sn5Xdvrh
(湿っぽい空気が、夜になると一層濃密になる。例え雨は降っていなくても)
(如何にもこの国らしい湿気の高さは、ただでさえ落ち着かない胸をさらに不快にさせる)
(平べったく重たい髪が湿気を含めば、それは尚更不快指数を増して襲いかかり)
(蒸れるハイソックスは、今すぐにでも脱ぎたいと思いながら決めた周回コースを巡り寮への帰途についた)

(明るい場所は嫌いではないが、人の多いところもまた好みではなく)
(決まったように人通りのない、表から数本入った道を歩いていく)
(街灯はチリチリと音をさせて点滅し、嫌な濡れた風が通り抜ける)
(遠く、それも遠く、何か高速なものが眼鏡のレンズ越しに映る)
(車ならライトがあるし、自転車もそう、だとするともしかしたら)

(そう思い、手を一つ二つ握っていつでも術を施せる事を確認して)
(明らかに人型ではあるが人間ではないもの――に向かい中距離で矢を数本放つ)
(当たっても外れても、何らかの反応は得られるはず、どうせ既に相手の視野には入る距離だ)
(諦観と決意を持って、ローファーを短く速く踏みならしては距離を縮めていく)
(その相手の先にいるものの姿は、まだ暗くて見えない)


【とりあえず私の攻撃の効果はお任せ。】
【そういうものか…ともあれ、それじゃあ宜しく。】
【そちらで喰ってもいいし、流れに…何かあれば言って。】
30カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 02:38:18 ID:8Xd271vg
(雨が降っていない事こそ幸いだが、こうも湿度が高ければ)
(皮膚もない自らの汚泥の体も湿気を吸って、普段よりも動かし難いことこの上ない)
(それでも、内臓も無い筈のこの体に襲い来る空腹感、飢餓感は抑えきれずに)
(仕方なく濡れた壁面路面を這いずって、適当な妖魔でもふら付いていないかと獲物を探す)

(人ならざるこの体では、もはや人間の目のある場所に出る事は叶わず)
(明るい場所に出ただけでもチリチリと、体の表面が焼きつくようで)
(人間であった頃は疑問であったが、妖魔が自然と暗く、人通りの少ない場所に留まるのは仕方のない事なのだろう)
(ずるり、ずるりと、点滅する街灯のその光を避けて薄暗い路面を這いずっていると)
(唐突に、勢い良く踏みつけられて水溜りと同じように自らの体が回りに飛び散る)

(牛頭、それともミノタウロスとでも言えば良いのだろうか)
(屈強そうな人間の男性の肉体に、牛の首が乗っているような姿のその妖魔は)
(水溜り以外のモノを踏んだ事にすら気がつかない様子で、暗闇の先に居るのであろう獲物に向かって突進していき)
(その矢先、怪物の脚にその獲物が撃ったであろう石で出来た矢が突き刺さった)

……………。
(それなりの威力はあったのだろう、脚を射られて転倒し、目の前でもがく牛頭)
(空腹であった自分にとってはこの状況は、棚から牡丹餅、というべきなのだろうか)
(ぶわり、と体を広げ倒れた、今となっては自らが獲物となってしまった妖魔に覆い被さり―――)

(―――暗闇の中で、人とは思えぬ断末魔が響き渡った)

【一応、暗闇で見えない事にしてはおきましたが…】
【ちょっとお肉分が入ってしまいました、ごめんなさい。】
31北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 02:54:39 ID:sn5Xdvrh
>>30
(暗闇の中で、呻く声と地に叩き付けられる音)
(まずは相手に着弾はしたようで二撃目に備えて地に手を付け直す)

――――ッッッ!!?
(刹那、響き渡る人外の叫び声)
(耳を覆うことも出来ずに危険さを感じさせる本能に訴える音は警戒させるに十分で)
(僅かに見えるその先では、既にそのもの自体が消え去ってしまっているよう)
(明らかな違和感、人の気配がまるでないと言う事は別の何かがいる可能性を示唆していた)

(その何かが自分に攻撃を指向するのかしないかすらはっきりせず)
(頬にはじわりを汗が滲みそうになり、少量の痒みを神経に知らせる)
(ただ、その場にこのまま居てはじり貧なのははっきりしていて)

…攻撃意思の有無を確認したい。
(手を地に付けたまま、いつでも反応できるようにして)
(相手にも聞こえる声、というよりは静かすぎて小さな声でも通ってしまう路地)
(一体何が向こうにいるのか、レンズ越しにまだ知ることは出来ない)

【ありがとう、トラウマ回避。】
32カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 03:14:24 ID:8Xd271vg
>>31
(汚泥の体の中で、さながら蜘蛛の巣に囚われた羽虫のように必死に足掻く妖魔)
(その体に牙を―――――――――――――――――という、嗜虐的な快楽は)
(自らが妖魔であるという事実を満足させ、そして、もはやそれは目的にすらなっていた)
(けれども、時折去来する空虚感が、忘れてはいけない大切な事を忘れてしまった、)
(そうとでも言いたげな不安を生み出し、蝕んでいく。)

(獲物を十分に―――し、呑み込んだその時に、路地に小さな声が響く)
(察するに声の主はあの牛頭が狙っていた獲物、てっきりあの断末魔の時点で、逃げたかと思ったのだが)
(暗闇の向こうから発せられたのは、攻撃意思の有無をという問い。)
(少し前であれば襲い掛かっていたところだが、湿気の所為で粘つく体と)
(食事の直後である今の状況から考えれば、別に無意味に争う事も無い)
(別に無視をしてもよかったが、問うてくるという事は、向こうも攻撃する意思はまだないのだろう)
(数少ない、人間と話をする機会、向こうの問いに答えておく事にした。)

攻撃す 意思 ある であれば、も 既に行 て る。
逆 、明らか 人間で 無い 分か て る私 対してそ 問い 行 意味 何だ?
(攻撃する意思の無い事、人間でない事がわかっている自身にその質問を行う意図に対しての問いを相手に返す)
(自身の体を微妙に変形させ、言葉を喋る。すぐに崩れてしまうために、どうしても所々抜けてしまうし)
(『ジョーズ』を使えば、きちんと喋ることも出来るのだけれど)
(能力を使うのも、意外と面倒くさい事、そして、コミュニケーションなどとる機会など殆ど無い事)
(それらを考えれば、別に歯抜けても不都合は無かった。)
33北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 03:26:27 ID:sn5Xdvrh
>>32
…………そう。
問いかける意味など、こちらが貴方に攻撃するかと決める為に決まっている。
(聞き取りにくい、というよりも音が足りなく、しかもその間に感覚がある)
(人間が発する言葉とは違いを感じるのは、言葉を発する器官が違うからだろうか)
(脅しているというよりも冷静に言葉を選ぶと音にしてそれを空気に触れさせて)

(スカートにぶらさげたポシェットから携帯を取り出すとライト機能でその方向を照らし出す)
(曖昧な光の中には、蠢く何かは分かるもののそれ以上は分からない)
(分かるのは、簡単に人外の物を獲物にする力があるということだけ)

人間じゃない割には、人間の言葉を理解して話す事が出来る。
そして、その体を持ち能力がある………。
さしずめ、元人間か、人間の異能かどちらかか。
(推測のパズルは、何となく浮かんだ物を填めただけの簡単な物)
(ただ経験則に当てたというだけで、実際はどうなのかなど知らない)
(相手に会話の意思があると認識した上で、再び唇を開いた)
34カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 03:48:37 ID:8Xd271vg
>>33
相手 見定め から攻撃す 、か。ま、理由などど であろ が構わな 。
先程 攻撃 見 分に、逃げ 事 十分 可能だ   。
(冷静に返って来た「可能であれば狩る」という意味合いの言葉)
(虚勢か、本当に狩るつもりなのか、それはどちらでもよいけれど)
(闘う理由は今は無い、攻撃が来たとしても今の自分であれば簡単に逃げることが出来るだろう)

……グ…グ……。
(牽制か、それともただの確認か、不意に此方が明かりで照らされる。)
(弱い光ではあるものの、光自体、今は好ましいものではない)
(ほんの少し体を蠢かせると、ずるり、と近くの物陰へ姿を潜める)

言葉 理解す 程度 あれば、上等 妖魔で 可能で ある 。
妖魔=知能 低い 見る は人間 驕り いうもの 、足元 すくわれ よ 、気 つけ 事 。
…… が、勘 いいらし 。正解、だ。もは 人間であ た、とい 事しか覚え はいない な。
(妖魔になってから段々と、人間であった時の記憶は無くなっていった)
(その殆どは、辛いものばかりであったから、別に構いはしないのだけれど)
(もはや殆どの事を忘れた今、もうカタチを留めない胸が疼くのは何故なのだろう)
(他に何も音がしない中、人間の推測が路地に響く)
(少しばかりたどたどしい口調から、おそらく確たる証拠は無く)
(自身の経験則か、その辺りから導き出したものなのだろうか)
(とすれば、相手は異能者とも係わり合いがあるらしい)

…だ 、ソレ 知 てどうす ?
元人間であろ とも妖魔 妖魔だ、処分す 事 変わり ない だろう?
35北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 04:06:27 ID:sn5Xdvrh
>>34
不定形を持っているようだから、可能か不可能かと言われると何とも。
どの道追いかけるにしても、もう少し近寄らせてくれないと。
(とは言ってみたが、自分から近寄るような余裕はなく)
(相手が逃げに入った場合は、こちらから追いかけるにもその体からは困難と思われた)
(光が当たると蠢いたその形からも、その事が読取れる)

理解することと、話す事は違う。
本能や知性で理解することは出来ても、それを話すのはそれ相当の環境と教育が必要。
……自分の意思でそうなったのか、巻き込まれたのかは知らない。
ただ、自分の意思でとするなら貴方に人間の奢りどうこう言われる所以はない。
人間であることに絶望したり、人類より優位に立とうとする姿勢こそ奢りなのだから。
(人間であった事を話すものの、その頃の記憶はないと言う異形)
(頑なというよりも、凛とした姿勢で居るのは自分のプライドも少しは関わっているのかも知れない)
(どちらかというと、先入観寄りではあるが人間にはいい印象を持っていないような話には否定気味に話すと)

処分なんて言い方も、人間の奢りかも。
元人間であるなら知り合いも伝手もどこかしらにはあるかもと思っただけ。
その人達が貴方が身元不明で困ってるなら、伝えてもいいかと。
善意でもなんでもなくて、私もただの衝動に等しい。
その上で、貴方はどうするのかと知りたいだけ。
(饒舌ではない分、やはり若干のたどたどしさは抜けないものの)
(抑揚の少ない口調で淡々と話しては、首を傾けた)

【あと1〜2レスくらい…?伊田の人も眠かったりするだろうし。】
36カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 04:50:10 ID:8Xd271vg
…クク、なら 近寄 、か?私 別 構い しな 。
ま、敵意がな にせよ、近寄 ないの 賢明 。私 君 立場な そうす だろ な。
(ああは言っているが、近づく事はないだろう)
(此方の手が分からない以上、向こうも手を出すことはすまい。)
(頃合を見て、早々に逃げるのが上策だろうか)

元々話 とい 動作自体 人間の情報伝達手段故 、他 手段 持つ妖魔にと ては
そ 手段 取得す のも無駄 話、貴様 言う事 正し のだろう。
さて、ど なのだろ な。も やそ 記憶さ なくな て久し 。
驕り か…そ もそ だな。私 何故こ 姿にな たのか、
思い出 事 出来れ 、そ 事 反論 出来たのだろ が…ま 、いい。
(家族から放逐され、独りで生きる原因のなった自身の能力)
(人であった時には自らの能力を隠しつつも、その能力に頼らざるを得ない自身にも嫌悪を抱いていた)
(今では隠す必要も無い、ソレに頼る自分を嫌悪する必要も無い)
(原因を忘れ去った今、妖魔である事にある意味誇りを持っているのかも知れなかった)

既 犬猫 大量 『処分』してい のだ、そ 言葉を使う に抵抗 覚え 道理もあ まい。
私 人であ た時 事を忘れ ように、私 事 覚えてい 人間な 居ない ろう。
否、覚え いたとして 、もはや私 と てはどうでもい 存在 。
私 ?私 ただ私であ だけ 、欲望 まま妖魔 、人 喰ら のが私 、他 理由など存在しな 。
そして強大 なり更 多くの者共 喰ら て、最期に―――
(最期に。何故かその言葉で何か、とても大事であった筈の何かを思い出しそうになる)
(おかしい、私は生きるため喰らい、喰らうために生きる、その筈なのに、何故最期等と)
(混乱する思考と同調するかのように自らの体が激しく蠢き、ざわめく)

あ、れ?ちが、違う、私は、私は生き、最期、違ッ!何故最期等と違う違う違う違う違うッ!
こ、記憶はなんだ?私のもの、か?あ、ああぁ、嗚呼ああああぁああぁあぁあッ!?貴、様貴
様思い出し覚え我が記憶記録知識脳髄に刻み込まれ貴様貴様あの時貴様さえ貴様早く喰われ殺
しさえしていれば私私ワタシはこんなこんなこんな姿に私は妖魔に人外に汚泥になる事など
なななななななッ!!!!???
(暗闇の向こうにいる少女、自分がこうなった理由、蟲、自分の犯した罪、最期に自分は誰の手に欠けられるべきなのか)
(忘れていた記憶が一度に湧き出で、そして消えていく、その猛烈なフラッシュバックに混乱し、悶える)
(錯綜する情報を処理するために、発生した『口』から吐き出される、蓄えていた自らの肉体のストック)
(混じり合い、膨れ上がるドス黒い汚泥の肉体、暗闇の向こう側でもその様は十分に見えるだろう)
(いや、もうそんな事はどうでもいい、早く、早く安全な場所に逃げなければ)

【遅くなって申し訳ない、最後にちこっと暴走気味に。】
【放っておけば勝手に逃げ出しますが、一発かますなりトラウマをよみがえらせるなりお好きにどうぞー】
37北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 05:23:30 ID:sn5Xdvrh
>>36
十分にお互い認知した上での接近は危険。
ただでさえそちらの能力は厄介そうだし。
(動いた瞬間に襲われれば、どうなるかは分からない)
(こういう時、地に手を付けていなければいけないという制約は大きく作用した)

思い出すことが出来れば…本当は思い出すのを拒否してるんじゃない。
貴方の様子からは、むしろ人間であったことを忘れない意識が滲み出ている。
(尊大に聞こえる言動は自分を保つためのもの)
(意識はしていないにしても現在のその相手の人格というべきものはそのように聞こえて)

本当にそう思っているの?
貴方が貴方であったことを覚えている人間が居ないとでも?
どんな体になろうとも覚えている人は覚えているし。
もしかしたら、今でも思い続けているかも知れないのに。
盛者必衰、とは言うけれど…さいご……?
(相手が自己の存在理由について語り始め、それを聞いてかつての自分を脳裏に思い出す)
(自分とはどうでもいいものと思っていた頃と、今はやはり意識に違いがあるのかもしれない)
(不定形のものから吐き出される野望の言葉の終わりは「最後」にも「最期」にも聞こえて)
(もう一度聞こうと口に出した瞬間)

………………混乱、しているみたい。
貴方は貴方にあるべき形があって、その禁忌を犯したの。
本当はなりたくなかったとか言っても、今のその姿ではね。
少なくとも最低限の理性と知識と「口」はあるみたいだから……。
思い出せる記憶があるなら、それを拒否せず受け入れたら。
自分が何なのか、思いだして…それから「最期」でもいいじゃない。
(視線の先で不気味に膨れあがり蠢く相手)
(哀れむ視線を向けそうになるのを耐え、ぼそぼそと小さな声で言い切ると)
(携帯のライトを自分の体に向けて当てて、姿を見せ)

…私の事見覚えあるでしょう?
私は以前に貴方を見た記憶がある、形は違うけれど大体はね。
さっきから話してる間妙な既視感があって…そうだと思うんだけれど違う?
本当は、今すぐにでも殺し合いたいくらい恨んでる。
……でも、「これ」まだ持ってたんだよね。
(相手が前に遭遇したものと同じという確証はない)
(ただその可能性があるとしたら、反応すると判断して前回の遺失物を取りだして見せ)
今回はお互い不利だし見逃す方向で行きましょう。
でも……次会う時は貴方次第…また。
(手を地から離すのを見せると、そのまま後ろに下がっていき)
(蠢く相手が見えなくなる角まで行くと溜息を付き)

なんで見逃したんだろう……私の馬鹿…。
シャワー浴びて寝よう…。
(今まで緊張していた分が体から一気に抜け)
(コンクリートの塀にこつんと頭をぶつけてへたりこんだ)

(まだ夜は終わらず、空気は湿気を含んだようでより重たく)
(今日もまた新たな犠牲者を、また闇は生み出していくのだろうか――)

【トラウマがどれか分からない…とか、ごめんなさいごめんなさい。】
【少し思わせぶりにはしたけれど私はこれで〆…見届けるね。】
38カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/06(土) 05:58:32 ID:8Xd271vg
私にとっては人間であった事実など、私にとっては無意味無価値無意義ッ!
だが、糞、糞糞糞糞ッ?!私、私は、一体誰なんだ?この記、憶誰のモ、ノだ!?
在るべ、き姿等私には無ッ!糞ッ!?なんで、なんでこんな力、俺が望んでな、い!
私ワタシ私には人間であた頃の記憶など必要無ッ!?私は妖魔として人を他の妖魔の
骨を砕き肉を引き裂き血肉を啜る事こそがそれだけが私の喜び快楽こそが存在存在こそ
記憶など無ッ!私を思う人間など無ッ!そうで、そうでなければ私は
(段々と思い出す、大切な人を穢した、その事に耐え切れず人間をやめたその記憶。)
(そして、それを封じ込めようとする、妖魔としての自身の半身との葛藤)
(少女の呟きに呼応して苦悩するかのように、増大した体は奇妙に歪み、分離し、また混じりあう)

ぐ…ガ…やはり貴様貴様貴様貴様貴様ァ!
貴様さえ殺し喰らい砕きさえしていれば、こ、な体には
こんな体でさえなければこんな体では会うことさえもッ!!
こ、ちらとてそれは同、事今すぐに引き裂き噛み砕き血肉を――
――!?そ、れは待、て貴様、何か知って
(少女の手の中にあったのは、一つの壊れた携帯電話)
(アレで連絡を取り合ったのは、一体誰であったのか、思い出しかけるが後一歩のところで思い出せない)
(それは何か、とても大切で、忘れてはいけない誰かの記憶、アレさえあれば、思い出すかもしれない)
(自身の体の中で、意識と行動が分離し、制御できていない部分が暴走する)
(自らの記憶を取り戻そうと、必死に少女に追いすがる半身。)
(それをもう半身が無理矢理取り込み、近くにある排水溝へと引きずり込む)

待、て待て待、て!私、は一体誰なんだ!?
こ、の記憶は誰のも、の教え、貴様待―――……
(追いすがる声は、段々、段々と遠く小さくなって)
(そして、暗闇の中に誰も居なくなった)

【それでは此方も〆で】
【良く見てみたらもうこんな時間…orz】
【こんな時間までつき合わせてしまって申し訳ないです】
【少しどころかかなり思わせぶりですよね、次回のロールのネタは豊富そうで楽しみです。】
【それまでカタナシが生きていればの話ですが…。】
39北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2 :2009/06/06(土) 06:03:42 ID:sn5Xdvrh
【少し打ち合わせを長くしてしまった私も申し訳ない。】
【こんな遅くなのにお相手ありがとう。】
【カタナシαとして蘇る…言ってみただけだけれど。】
【次もまたあれば楽しみにしてる。それじゃあ、おやすみなさい………。】
40島田 六花 ◆Rikka6HNi6 :2009/06/06(土) 10:13:03 ID:UP/hZmTh
【名前】島田 六花(しまだ りっか)
【年齢】1歳/外見年齢15〜6歳
【性別】女
【身長】157センチ
【3サイズ】87/59/85
【容貌】軽く跳ねた腰までの薄茶色の髪に、童顔気味の色白な顔。全体的にぼんやりした雰囲気。
    左腕に銀の腕輪。普段着は学園指定のジャージ。
【能力】鉱物や植物を変化させ操ることができる(ただしあまり大規模な操作はできない)。
    対象物に直接手を触れない場合の有効範囲は約2メートル。
    多少の身体の損傷も魔力が足りれば治癒可能。
    また、腕力は並の人の範疇を超える強さ。
    主な武器は貰いものの古びたシャベル。
【希望】NG以外で、流れに支障がないものならなんでも
【NG】 相談なしの、先に大きな影響が出そうなもの
【弱点】上記の能力は自分の存在を維持する魔力を消費するため、使い過ぎると身体が崩壊する。
    それは生き血や肉を摂取しなければすぐには補えない。
    戦闘に関しては大した技術もなく、基本は力押し。
    本質的に人間に従属するものであるため、人間を相手にすると強く出られない。
【備考】外見は普通の少女であるが、その正体はヒトと見紛うほど精巧に造られたゴーレム。
    襲撃を受けた創造主の工房から一人逃がされ、流れ着いたこの学園に住み着き、
    人助けや妖魔退治に精を出しつつ過ごしている。
    度を過ぎた世間知らずで、しばしばズレた言動をとる。思考は幼く、良くも悪くも無邪気。
    人間に尽くすことを至上とし、妖魔を人間に対する害悪と見做して可能な限り駆逐しようと考えている。
    創造主から貰った腕輪は清浄な力から身を守るためのもの。
    工房にいた頃の記憶が一部混濁している。

【改めて、スレ立てありがとうございました(ぺこり)】
【…と、プロフを貼って落ち、なのです】
41天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 13:23:15 ID:2LnN1Tfc
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75(60C)/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド
色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックス
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.jpg
【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・二つ目の能力はまだ自覚していない。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。

【のっけからやらかしてorzですが、待機します】
42紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 14:50:09 ID:EW8yCP8s
【名前】紫 一久(むらさき かずひさ)
【年齢】17(高等部二年)
【性別】男
【身長】172
【容貌】
無駄のない体つきに、やや大人びた顔。昼間は笑顔、夜間は無表情が七割を占める。
右腕は義腕。ただし、肌の色と質感をした装甲をつけているので、一見して義腕とは分からない。
手ばかりは間接が多く誤魔化しにくいので、常に黒い革手袋をつけている。
【能力】
*身体能力
生身でも、訓練を受けた大人と互角以上に渡り合える程度の身体能力
ただし、若干足が遅い
*特殊能力関係
・ヴァルブレパス
右の義腕。上腕にはある特定の魔力に作用する機関が、二の腕には肘から杭を打つ小型のパイルバンカーが仕込まれている。
手首から右手を射出できる他、五指も別々に射出する事ができる。有線でそれぞれ10mほど。
・刺天
四年前、伊織 陽太郎から奪った日本刀を補強した物。現状の主武器。耐久性が高いため乱暴な運用にも耐え得る。
更に、電流を柄から切っ先に向けてでしか流さないという特製を持つ(限度あり)。
・ショックボルト(能力)
手から触れている対象に電流を流しこむ。使用には痛みを伴い、痛みは威力や相手の大きさに比例。
・他にも銃やワイヤーガン、ナイフや捕縛用ワイヤーなどを小器用に操る

【希望】基本的に何でも
【NG】グロ、ホモ、後遺症が残りそうな物
【弱点】
義腕の駆動に常時能力を発動する必要があるので、激しい動き(戦闘等)を長く続ける事ができない。
足が遅い。
勝利が見えると油断する(平時)。
【備考】
<<十三天梯>>という、対異能組織の構成員。異形の捕獲及び異能のスカウトを行っている。
もともと孤児だったのだが、身体能力の素養と異能の片鱗を見出されて教育を受けた。
ただ、結局異能としては開花せず、ある異能を模倣した電撃能力を、人工的に与えられる。
適当な性格に見えるが、使命感はかなり強い。でも不平不満は結構こぼす。割と感情的でもある。
基本的に異能に対しては友好的だが、必要とあらば敵意を向ける事も躊躇わない。
昼間は明るい性格だが、あくまでそれは情報収集のための仮面であり、夜の戦いの最中に現れる残忍・傲慢な性格が本性。
義妹がいるらしく、そのせいか、年下には甘い(自己診断)

紅裂 拓兎に右腕を切断されたが、能力を活かした強化義腕に換装した。
上腕の機関は、彼の物質変化系の魔力に対抗するもの。


【プロフ張りー、の、まだ待機してるか?】
【俺で良ければ……こちらから提供できそうなネタはないが】
43天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 14:52:46 ID:2LnN1Tfc
>>42
【まだいますです】
【こちらでもお久しぶりです】
【ネタとしては、前にお話しした両親の幽霊に会いに行く話かな】
44紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 14:56:00 ID:EW8yCP8s
【おう、そういえば久しぶり。ついでに年齢は17じゃなくて16だった……まあ良いか】

【両親の幽霊、旧校舎な。俺としては構わんが】
【何か、特に事前に打ち合わせておく事はあるか?】
45天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 15:02:38 ID:2LnN1Tfc
>>44
ちょっと【】なしで。

こんな感じで考えてますが、

・旧校舎に入る
・都の力の影響で(お腹に入っているようなものだから)旧校舎が異界化
・昔の出来事の幻影やお化けが出る
・彷徨っているうちに両親とご対面

下から2つめは色々やってると切りがないので、
紫先輩に何か希望があればそれ1つに絞りましょうか?

あと、異界化した旧校舎内はエッシャのだまし絵みたいに
床や天井があるけるようなのをイメージしてます。
46紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 15:09:22 ID:EW8yCP8s
>>45
ならばそちらに合わせて、と。

うむ……そうなるとそこそこ長丁場になりそうだな。俺は凍結でも大丈夫だ、が。
最近平日夜が不定気味だから(全く空かない訳ではない)、凍結するならそれを留意しておいて欲しい。
土日のこの時間帯ならほぼ確実に空けられる。

昔の出来事や幻影〜は、お前に任せよう。お前のロールだからな、これは。
内部構造については了解した。
47天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 15:15:25 ID:2LnN1Tfc
>>46
私も基本的に土日です。
昼型なので、夜は雑談くらいならともかくちゃんとしたロールできるほど頭回らないから。

分かりました。
では出だしを書きますので少々お待ちを。
ちなみに先輩は乗り込むとき、日本刀も含めたフル装備なのでしょうか?
48紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 15:19:18 ID:EW8yCP8s
>>47
……だから妙に遭遇頻度高いのか。時間は了解だ。
書き出し、頼んだ。

フル装備ではないな。小物は色々と用意して行くが。
少なくとも刀みたいな、明らかに目立つような武器は持っていかないつもりだ。
49天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 15:25:28 ID:2LnN1Tfc
(ある日の夕方、赤い夕焼けが空を覆う黄昏時)
(物好きな生徒しか近寄ることのない旧校舎前に二人の生徒がいた)
今日はわざわざ付き合って貰ってすみません。
お礼と言っては何ですが、お弁当も持ってきてますからあとで食べましょうね。
おにぎりでおかかに梅干し、紅鮭にたらことか色々つくってきたら、嫌いなものがあっても大丈夫だと思うけど。
(鞄に入ったお弁当箱を見せる都、両親とはいえ、これから幽霊に会おうとしている様子には見えない)
(絶対会える保証はないけど、もし本当に会えるならそれがとても楽しみなのだろう)

あそこの運搬口から入るんですよね?
鍵はかかってないのかな。
(都が指さしたのは荷物の運搬口)
(坂になっているので車椅子でも入れるが、ひびの入ったガラスの扉は閉められている)

【こんな感じで】
【よろしくお願いします】
50紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 15:38:40 ID:EW8yCP8s
(紫 一久は……少し困惑していた)
(もとを質せば、ちょっとした思いつき。気になるなら会ってみろ、という、簡潔で無責任なアドバイス)
(しかし、その実行補助を、まさか自分がする事になるとは)
(意外と異能の知り合いとか、少ないのか? などと、勘繰りの視線を向けてしまう)

いや……好き嫌いは、ない。あえて言うならおかかが好きだ。
……後で、な。
(自分の困惑も知らず、とても楽しそうにしている傍の少女)
(この日のために色々と用意してきた自分が、何とはなく間抜けに感じられてしまった)

ああ。あそこからなら一階への進入は確実に楽だろう。
階段は……任せろ。ちゃんと運ぶ。
(扉に歩み寄り、ひび割れたガラスを叩いて硬度を確かめる)
(鍵は確かめない。到底開いているとは思えなかったからだ)
このくらいなら問題なく壊せる。少し後ろ向いとけ。
(ちょいちょい、と手袋に包まれた指を動かす。あっち行け、ならぬ、あっち向け、のサインだ)

【では、こんな感じで】
【何かあれば遠慮無く誘導してくれ】
51天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 15:46:40 ID:2LnN1Tfc
>>50
紫先輩の好みはおかかなんだ。
覚えておくね。
でも、先輩は運動部に入ってないから、あまりつくる機会はないかなぁ?
(紫の困惑も知らず、無邪気に話す都)
(どの程度いれば異能の知り合いが多いと言うのかはあるが)
(それなりにいる異能者の中で色々な面でこんなことを頼めるのは紫ぐらいだった)

もしかして壊しちゃうんですか?
気をつけてくださいね、先輩も校舎も。
古い建物だし、建物ごと壊れちゃったら大変だし。
(車椅子を後ろに下げながら半回転する)
はーい、準備OKIでーす。
(念のため鞄で高等部をかばいながら)
52紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 16:00:58 ID:EW8yCP8s
あえて言うなら、だ。食べられるなら何でも食う。
足が生えている物なら、とまでは言わないけどな。
(屈託のない言葉に苛立ちそうな心を鎮める)
(……危機に直面した事のない一般人などこんな物だ、と自身に言い聞かせて)

建物ごと……って、お前な。
そんなに非効率な真似はしない。怪獣か、俺は。
(戯けるように言いながら、都が後ろを向いたのを確かめる)
(耳も塞ぐように言うか…と一瞬考えたが、どうせガラスが割れるのだから気にしなくても良いか、と思い直した)

……さて、本邦初公開。
(誰に言うでもなく、口の中で小さく呟き)
(装甲をずらし、肘部分の射出口をガラスに当て)
Fire.
(起動。数秒後、細長い鉄杭が肘から飛び出し、ガラスを砕いた)
(思った以上に大きい音が出たが、時間的に、誰も見はしないんだろう。そう信じ込む)
(……早く使い慣れないとな)

っと、まだこっち見るなよ。今扉開けるから。
(鉄杭を収納しつつ、冷却のために二、三度腕を振り、装甲を元に戻す)
(これでもう、少々熱を帯びている事を覗けば普通の腕だ)
(その後、ガラスに開いた穴から生身の左手を入れ、扉の鍵を裏から開く)
……よし、鍵は開いた。行けるぞ。
折角だから扉はお前が開けろ。冒険の第一歩だ。
(緊張感のない都に調子を合わせて、そう言ってみた)
(……なんと似合わない。知れず、小さく肩を竦めた)
53天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 16:15:16 ID:2LnN1Tfc
>>52
先輩って、どんな危険なことするか分からないし、なんとか爆弾とかでボーンってやりそうだから。
(小型爆弾とか秘密兵器満載のスパイ映画にでてくるスパイ、それが都の思っているイメージ)

んっ!

(耳に突き刺さるようなガラスの砕ける音に身をすくませて)
うっ、耳をふさいでおけばよかったかな。
ひっかく音よりはだんぜんマシだけど、分かっていてもびくってなっちゃうよね。
(紫の合図を待って振り返る)
ガラスがバリンバリンに割れてる……触ったら切っちゃいそう。
はーい、了解です。

(車椅子を進めて坂を上り、扉の前に)
(横にいる紫を見上げてうなずくと、取っ手をつかんで扉を開けた)
…………っ
(生暖かいような、ひやっと冷たいような、何とも言えない空気が開いた扉からもわっと吹き出してくる)
(中は暗く、明かりは窓から入ってくる夕焼けの赤い光だけで)
確かに、なんかいかにも出そうって感じ……肝試しに使われるのは分かるかも。
(そんなことで怯んでいては始まらず、都は中へ車椅子を進める)
54紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 16:32:11 ID:EW8yCP8s
爆弾か。滅多な事では使わないぜ。
後始末が面倒なんだ、アレは……火薬とか臭うし。
例えそれがなくとも、爆弾は好まない。制御の利かない物は基本的に信用しないタチなんだよ。
(暗に都の能力制御へと話題を移そうとしつつ)
(……はたして、浮かれてる彼女に、そんな含意が通じるだろうか)

あー……結構散らばったな。まあ、お前車椅子だし、靴に刺さったりはしないだろ。
そういう点、不幸中の幸いとでも言うべきか?
(服に付着したガラスの粉や破片を、都にかからないように慎重に払い落とす)
(ちなみに、靴はしっかりした強化靴だ。ガラスを踏むどころか、車に轢かれてもビクともしまい)

……確かにな。
(都に続き入った校舎内。なるほど、たしかに"いかにも"という雰囲気)
大丈夫か? 俺が先行しても構わんが。
(後ろをついて歩くのは、背後からの気配に警戒するためだ)
(自分たちが侵入したという事は、他の誰かが侵入できるという事でもある)
(後ろ手に閉じた扉が、いやに大きな音を立てた)

あ、ストップ。渡し忘れてた。
(進もうとする都を制し、差し出したのはネックレス)
(ご丁寧にも、小さな純銀製の十字架をあしらっている)
色々用意したら、なんかボーナスでついてきたんだ。妙な気を利かせてな。
俺は良いから、お前持ってろ。お守りだ、お守り。
55天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 16:52:21 ID:2LnN1Tfc
>>54
あー、花火の時の臭い?
爆弾も同じ臭いなんだ。
(爆弾なんて言葉とテレビ画面でしか見たことがない知らない物)
(解説されても右から左への素人で)
先輩みたいな人はそうゆうのは好きなようにどうにでもできると思ってたけど、そうじゃないんだね。
(しょせん映画とかでしか見た事がないし、爆弾より出てくる料理の方が気になる子だから理解もその程度)

あ、ガラス?
そんなことないよ、私は踏まないけど、タイヤは鋭いのを踏んだらパンクししちゃうし。
大丈夫かな、修繕キットはあるにはあるけど……。
(言われてから気がついて、ライトを付けて足下を気にしながら車椅子を進める)
(床は埃が積もっていて、長いこと人がいなかったことを示している)

(左右を見回して周囲を伺う)
(ある程度どう進むか考えてはいたが、実際に中へ入らなければどう行けるか分からない)
(何か障害物があれば、車椅子では進めないから)
ん、何ですか?
(後ろを振り向こうとした都の前に十字架が揺れていた)
わぁ、綺麗なネックレス!
ありがとうございます。
こうゆうの、男の人に貰うのって初めて。
(受け取ったネックレスを首にかけ、ライトに照らしてキラキラ光る十字架を見つめる)
これがこんな場所じゃなければなぁ。
ま、何にしろ、マリア様のご加護がありますように。
(傷が付かないよう、十字架を制服の胸元にしまって)

お父さんとお母さんの幽霊が出るのは、物理や生物室とか特別教室が集まっている三階の西側なの。
だからあっちの階段から上がると近いはず。
なのであっちの方に行きましょう。
(西側にある階段は数十メートル先で、都はそっちを指さして車椅子を進めた)
56紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 17:09:44 ID:EW8yCP8s
花火も爆弾と同じような物だからな。成分も、原理も。
……さすがに衝撃波を自由にできるほど器用じゃない。
(あっけらかんとした返答に小さく溜息。相当浮かれていやがる)

初めて? それは……悪かったな、俺みたいな奴で。
何だ、モテモテとは言わずとも、結構そういう物貰ってるとばかり思ってたんだが。
(口先と、心のほんの表面だけ小さな罪悪感を帯びさせた)
(こうゆうのって何だ。ただの防具だろうが……という本音は、まあ出さないでおく)
何かあれば早めに言えよ。一応、大抵の物ならどかすなり壊すなりできる。
(一応言葉をかけておくが、それとは別に、しっかりと後ろから目を光らせる)
(こと人間に限らず、生物の視覚は動く物には敏感だ。それは素人に任せても良い)
(だから逆に、視界に入る一つ一つの物を、紫は正しく認識して行った)

西側か。夕日が眩しそうだな?
(慎重に視線を走らせ、気を配りながら都に続く)
(そして、階段前。腕を組み、小さく息をついた)
……確認するが、壁伝いに歩く、とかもできないんだな?
覚悟は良いか?
57天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 17:30:59 ID:2LnN1Tfc
>>56
悪いなんて思ってもないよ、プレゼントは誰から貰ったって嬉しいもの。
寮のお姉ちゃんたちからはお下がりで貰うけど、ネックレスをくれる男の子なんて周りにいないもの。
応援の差し入れのお返しだって、みんなにだからアクセとかはないし。
(色恋沙汰に目覚めてからそうたってなく、それだって恋人な関係にまでなることはなくて)
はい、その時はお願いします。

足の付け根はまだ多少は動かせるけど、太ももから下はまったく駄目。
松葉杖も難しいから、何かに掴まりながら歩くのも無理。
特にここは今の校舎と違って手すりもないから。
(自室の中くらいならともかく、外では車椅子がなければ移動するのは不可能と言っていいほどで)
大丈夫、覚悟はできてるから。
(お父さんとお母さんに会えるなら、怖い事なんて何もない!)
(だから都は特に何も考えず、後ろの紫を単に振り返ってみようとしただけで)
(まったく意識せず腕が動いただけで、横の壁に手を付いただけで)


……あ、あれ?


(そこは階段の前で、壁が横にあって、天井の照明は全部切れていて、窓から茜色の光が差し込んでいて)
(そうだったはずなのに、瞬きもしていないのに)

(周囲すべてが変わっていた)

う、うそ……ここ、どこ?

(壁に手を付いていたはずなのに、手のひらは床を触っていた)
(階段前にいたはずなのに、そこはどこか上の階の廊下で)
(車椅子のタイヤは天井を踏みしめていて)
(茜色ではなく、うっすらとした青白い光が窓から差し込まれていて)
(埃まみれで、蜘蛛の巣が張って、あちこちがぼろぼろになっていた建物が)
(古いがそれなりに掃除されていて使われている気配があった)
(ロッカーも名札が付けられていて、壁には色々な張り紙がされていて)
(普段から使われている学校を夜にのぞいたような感じだった)
58紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 17:48:32 ID:EW8yCP8s
…………そうか、良かった。
(プレゼントではないし、アクセでもない!)
(……主張するだけ、手間と時間の無駄だろう。わざわざ機嫌を損ねる事もあるまい)


……!

(何の拍子か分からないが、突然に変わる周囲の風景)
(それは本当に、何の前触れもない事で、一瞬反応が遅れたが)
っち……!
(打たれたように前へ飛び出し、右の義腕で都を庇い、左手で短剣を抜く)
(今日のために……という訳でもないが、今日初めて抜く、聖別された銀の短剣)
(それを逆手に構え、異常に対する驚きを押さえ込み、あらゆる方向に気を配る)
(一秒、二秒、三秒…………心拍数を抑えながら、秒数を脳内で刻み)
(きっかり十秒経ち、構えは解かないながら、ようやく力を緩めた)

……殺意ではない、か。特に妙な気配もない。
血が頭に上る感覚もない……幻影の類か?
都、気分は? 何か変な感覚は……気づいた事はないか?
(矢継ぎ早、状況確認も兼ねて気づいた事を口にし)
(そして、ある物に気づいた)
……おい。
見ろ、これ。日付。
(短剣で指したのは、手近な壁に貼ってあった学級新聞)
59天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 18:06:08 ID:2LnN1Tfc
>>58
…………
(驚いて、驚くことしかできなくて、でも前に出た紫の姿をみて、悲鳴や戯言を口にするのをこらえる)
(何秒かして、やっと紫が言葉をはっしたのを聞いて、ふぅっとこらえていた息を吐き出して)
気分はびっくりだけど、平気。
ここ、どこなんだろ……夢じゃないみたいだけど。
(お約束のように頬をつねりながら)
ん、壁新聞ですか。
日付って……XX年6月6日がどうか……えっ、XX年って、昭和!?
(数十年も昔の、年号が違う日付だった)
そんな、だって今年は……あっ。
(エプロンのポケットから携帯を取り出すと、ディスプレイにはしっかりと今年の日付が表示されていて)
(しかし地下でもないのにアンテナ表示は圏外を示していた)
た、タイムスリップ……じゃないみたいだけど、でもここって昔の学校みたいだし。
それよりも!
紫先輩、私たち、天井にいますよ、天井!
床が上で天井が下です、なのに落ちないなんて。
あそこにあるバケツとゴミ箱は上の床にちゃんと置かれてるし。
学校が逆、それとも私たちがひっくり返っている?
(手すりをぎゅっと握り、身を乗り出して周囲を見回すけど)
(そこが二階で二年生の教室あたりだとぐらいしか分からなかった)
60紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 18:19:47 ID:EW8yCP8s
…………
(慌てている人間を見ると自分は落ち着ける、という俗話は本当なんだな)
(そんな事を考えつつ、分かる限り、視界が届く限りの周囲の様子を窺う)
(旧校舎である事には変わらないが、時間的には夜)
(ついでに、都の言った通り、現代の物ではなく、過去の旧校舎である事が見て取れた)
(それこそ、旧校舎がまだ"旧"などと言われる事がなかったであろう時代)
(そして最大の異常。天井が床で、床が天井になっている)

……ふん
(手にしていた短剣を手からこぼす。天井に落ちた)
慌てるな。多分だが、ただの幻影だ。
気を入れる事はない。ちょっとリアルな劇場だと考えとけ。
映画だ、映画。良いな?
(一つ一つ、半ば強圧的に言い聞かせながら、短剣を拾い上げる)

都、何かこの年号に覚えはないか? 俺はちょっと、関係がありそうな事は思い浮かばない。
何でも良いんだ…たとえば、お前の両親の事とか。
この年号の時、二年だったりしなかったか?
(これは、半ばあてずっぽう。思いついた事を言って並べただけだ)
(あまり騒がれるとこちらが落ち着かない。とにかく、都に何かを考えさせ、静かにさせる事が先決だった)
61天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 18:34:48 ID:2LnN1Tfc
>>60
あ、床……じゃなくて、天井に落ちた。
(紫が落とした短剣を見てつぶやく)
幻影……リアルな劇場、映画……SFにでてくるようなバーチャルリアリティのような?
(最近見た映画を思い浮かべる)
(あれはゴーグルを付けて手にグローブみたいなのを付けていたが)

何か覚えと言われても……お父さんたちが学生の頃より古いし。
そもそも、お父さんもお母さんも生まれは西の方でここの卒業生じゃないし。
先生になったのも平成になってからだし。
うー、思いつかない……。
(紫の思惑は当たったのか、静かに考え始める)
(でも、その目は何か手がかりを求めてきょろきょろと動いて)
ん……あ、あれ、あそこ、教室の壁のカレンダー!
平成のカレンダーで、あの頃ならもうここの先生になってる頃だよ。
(都の指さしたカレンダーは12月ので月も違っていた)
新聞は昭和で、カレンダーは平成って、なんてメチャクチャな。
まるで悪い夢でも見てるみたい……頬つねっても痛いのに。
先輩はどう思います?
(自分では整理が付かず、紫の考えを聞いてみることして)
62紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 18:51:04 ID:EW8yCP8s
そう、それだそれ。あと、授業でプロジェクターとか使ったことはないか?
あれの立体版だと考えても良い。
……別に俺たちがおかしくなった訳じゃないんだ。落ち着け。
(最後の方の言葉は、少しだけ自分に向けている言葉でもあった)
(――気づいてしまったのだ。退路を断たれた事に)
(何かあれば逃げ出せば良い、が通じなくなっている)

…平成?
(視線を向ける。確かに、カレンダーは都の言った通りの月を示していた)
どう……と、言われてもな。俺の意見は同じ。幻影の一種だ。
だが……
(言葉を止め、考え込む)
(初めての体験であれば、今までの体験を繋ぎ合わせれば答えは導き出せる。これが紫の信条だ)
(だが……だが、しかし)

……分からん。
正直、ここまで異常事態になるとは思ってなかった。
(素直に認め、肩を竦める)
(目の前に広がる光景は、異常すぎた。幻影にしたって、理由も意図も掴めない)
(的確な手は思いつかない)

とりあえず、動くぞ。立ち止まってたって何も変わらん。
(が、思いつかないなりに、行動せねばなるまい)
何の意味もなくこういう事態になるとは思えない。なら、何かしら意味があるはずだ。
それがお前の両親の導きか、はたまたそれ以外の悪意かは分からないが……
……どっちにしろ、引き下がれないんだ。前に行くぞ。
さっきのお守り、ちゃんと持っておけよ。自分で動けるな?
(都を、同時に自分を発奮するように声をかけ)
(そのまま天井を歩み、"平成"の教室に足を進めた)
63天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 19:01:23 ID:2LnN1Tfc
>>62
先輩も分からないのか……。
そうだよね、幽霊がうらめしや〜って出てくるならまだ分かるけど、
これじゃ、まるで学校が幽霊みたいだし。
(それはある意味、的を射た表現だったが)
動くなら、三階の特殊教室がある方に?
ここは二階みたいだから上の階、じゃなくて、下の階?
こんがらがる。
(制服の上から十字架を握りしめるのを見せながら)
それとも、ここで調べてみてから?
(紫の後ろを付いていきながら訪ねる)
こうゆうのって、どう調べたらいいんだろう?
霊感とかあるわけでもなし、ダウジングとかかなぁ?
(馬鹿なことを都が言っていると、かすかだが声が聞こえてきた)
(よく聞き取れないが、お経か何かのように聞こえて)
(そう遠くではなく、隣かその隣辺りの教室から)
64紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 19:14:18 ID:EW8yCP8s
学校が幽霊……
(都が漏らした、冗談半分の表現)
(しかしそれは、思わず紫の感じていた現状にぴったりとはまって)
……お前、もしかして校舎に触ったり、したか?
それこそ、壁とか……
(もしそうであり、なおかつ都の能力が働いたと考えると……非常にしっくりくる)

とりあえずここを調べる。手近にな。
それで何もなければ、目的の…
(三階へ行こう、と言おうとした瞬間、紫の聴覚が何かを捉えた)
…聞こえるか?
(念仏のような、奇妙な言葉の響き)
(近く。廊下ではない、教室かどこか)

……っくく。
(笑みを、夜、敵と相対した時に溢すような、冷たい笑みが喉から漏れた)
いや、いいな。何かあれば、向こうから教えてくれるとは。
それっぽくなってきたじゃねーか。
(ぽんぽん、と冗談めかして都の肩を叩き、短剣を構え直す)

………真面目に言うなら、何かあった時に背後だけは確保したい。
様子を見る。俺についてこい。
(きっと表情を締めると、短剣を構え直し)
(廊下を――天井を静かに歩き、そっと隣の教室を覗き込む)
65天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 19:27:47 ID:2LnN1Tfc
>>64
壁……あ、触ったかも。
(手のひらをみると、指の先が埃で汚れていて、それは校舎に触った証拠だった)
まさか、私の力で?
私の力が学校に影響を与えた?
それって、学校が異能を持っているってことになっちゃうよ。
学校は人間どころか生き物でもないのに……じゃぁ、学校が怪異なの?
まるでB級ホラー映画みたい。
(原因が自分かと思うと、どっと疲れて肩を落とす)
壁にも触れないなんて、う−、もう一度さわったら元に戻ったり……しないか。
(ぼそっと口の中でつぶやいて)

……うん、聞こえる。
お経?
ううん、違う、にてるけど、これって、ええと……えろえろえっさるむ?
(耳を澄まして聞こえてきた言葉を口にしてみる)
(それは漫画とかで読んだことのある呪文のようで)

……?
(肩をたたかれて、見上げると初めてあったときのような顔をした紫がいて)
(だまってうなづいた)

【ご飯とかはどうしますか?】
【私は用意済みなので先輩にあわせます】
66紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 19:43:03 ID:EW8yCP8s
学校が、異能か。ある意味間違ってはいないだろう。
要は、異能の捉え方の問題だ。人間の異能を、人間に起こった異常現象と考えるとする。
するとお前の能力が、異常現象に何かしらの影響を及ぼす物、と解釈できる。
(と、ここまで説明して、都をちらりと窺って)
……………分かるか? まあ、分からなくても良い。
あくまで、そういう可能性があるだけだ。
……とりあえず、可能な限り気をつけろ。だが逆に、いざという時は何でも良いから壁に触れ。
状況がまた変わるかも分からん。

お経…えろえろ?
…女子の間ではまた、妙に刺激的な念仏が流行ってるんだな……
(ぽつりと、どこか場違いな感想を漏らした)

……
(都の頷きを確かめると、全神経を前方に、声に集中させる)
(一歩一歩を慎重に歩き、その度に何か変化がないかを確かめ)
(ついにその声がもっとも大きくなる教室に辿り着き)
…………っ
(小さく息を吐きつつ、教室の扉を開け放った)


【あー……これから軽く終わらせてくる】
【もしかしたら少し遅れるかも知れないが、普通にロールを続行しよう】
【疲れたり、調子悪くなったりしたらいつでも凍結を申し出てくれ】
67天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 20:14:24 ID:2LnN1Tfc
>>66
何となくは。
ホラー映画や真ん中に出てくるホラーハウスなんかは、異能を持った家って考えればしっくりくるし。
学校がそうなちゃったって考えれば合点がいくもの。
気をつけるようにする。
(古い建物だからかな、古いものってなんとか神とかみたいに妖怪になるって言うし)
(……寮やいまの学校は大丈夫なのかな?)

えろえろ……それは先輩の頭の中じゃ?
(紫の言葉で何となく力が抜けた都だった)
たぶん、エロエムエッサイム……悪魔召喚とかする黒ミサの呪文だと思う。
漫画で読んだことあるし。
あれはエコエコアザラクだっけ?

…………
(息を止めて、紫の背中越しに教室の中を覗く)
(教室内はカーテンが閉められていて、机は全部壁や窓際に積み上げられていた)
(中には目の部分だけ開いた黒い布地を頭からかぶった人が10人ほどいて)
(彼女らは―布地から覗く長いスカートは昔の制服で―教室の中央を囲むように円陣を組んでいて)
(紫たちからは上にある床の中央には大きな魔法陣が描かれていた)
……はだか?
(魔法陣には、四肢をひろげられて固定された全裸の少女がいた)
(その少女は猿ぐつわで口をふさがれていて、涙を流しながら呻いていた)
っ!
(その少女が、二人の方を見つめた)
(偶然か、二人のことが分かったのか、同じ方向の別なものを見ているのか)
(しかし少女の瞳は助けを訴えていて)

ガシャッ

(金属がこすれる音がいくつも教室内に響く)
(片手で蝋燭を、もう片手で剣を持った少女達が魔法陣の中へ足を進める)
(不気味な呪文を唱え続けながら)

【なら私は適当に食べてます】
【時間的には10時ごろかな、お風呂もあるし】
【このあとだけど、黒ミサをしている少女達と戦って生け贄の少女を助ける】
【助けは間に合わず、召喚された魔物と戦う】
【どちらで行きましょうか?】
68紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 20:35:57 ID:EW8yCP8s
(扉を開き、視界に飛び込んで来たのは、さらなる異常な光景)
(魔女とか黒ミサとか言っていた都の言葉を聞き流していた罰かと、一瞬思ってしまう)

……絶景だな?
(またも冗談めかして呟くが)
(口先に反し、頭は急速に回転し、損得計算をしていた)
(最善手は、何も見なかったことにして逃げる。関わり合いになってプラスを生むとは思えない)
(が、ここには都がいる。見逃した事でグダグダされてしまってはたまらない)
(ならば)
………絶景すぎてお前にはちょっと早い。
目を閉じろ。耳も塞げ。声も出すな。
すぐ片付ける。待ってろ。
(それだけ言い残すと、かっと床を蹴り)
(今にも完成されようという少女たちの儀式の輪の中に飛び込んで行く)
(その手には聖別された短剣。無力ではないと信じたい)

【十時だな、了解】
【一応、助ける方向で行ってみたい】
69天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 20:51:43 ID:2LnN1Tfc
>>68
な、絶景って。
先輩!
もぉ、お願いします!
(絶景発言にはちょっとむっとしたが、助けられるのは紫しかいないことは分かっている)
(都は言われるまま、廊下の真ん中まで戻り、目を閉じて耳をふさいだ)

「きゃっ! だ、誰!」
(物騒なことをしている割には可愛い悲鳴を上げる少女達)
(突如天井から降ってきた紫に混乱しているようで)
(紫から離れるようにして囲んでいる)
「見慣れない制服、他校の生徒?」
「誰でもいいわ、そんなこと。こいつも生け贄にすればいいのよ」
「でも、童貞じゃなかったら儀式を変えないと」
「大丈夫よ、こんなの童貞に決まってるじゃない」
(かなりひどいことを言っているが、すぐに手出しをしたりはしてこない)
(剣は構えているものの、紫の目から見て彼女たちは十分に素人だった)

【了解。なんとなく山羊の悪魔なら先輩的に面白いかも、とか思ったり】
70天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 20:52:58 ID:2LnN1Tfc
【書き忘れ、先輩は飛び込んだ時点で普通に床に立ってます】
【試せば壁も歩けます】
71紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 21:12:37 ID:EW8yCP8s
(最初は黙って様子を見ていた紫だが)
…………・・・
(キレた)
(その言葉にキレてしまった)
……キャピキャピうっざい雌豚どもが
誰が童貞だとあぁ――!?
(殆ど感情に思考を占拠され、しかし僅かな残りで計算を尽くし)
(もっとも近くにいた少女の、剣を持っている側の肩に短剣を投擲)
(怯んだ隙に首を捕えてすかさず短剣を抜き、そのまま後ろから首を押さえて拘束する)
この娘の命が惜しければとっとと失せ…残念嘘だッ!!
(狂っているのがどちらか分からないくらいの勢いでシャウトしつつ、少女の首を一気に締めて意識を奪う)
(そして少女の身を盾に攻撃を牽制しつつ、他の少女の剣を牽制し、阻み、)
(右手を射出したり、盾としている少女で他の少女を殴ったりして、次々と意識を奪って行く)
童貞で!
童貞で!
童貞で悪いか!
(怒りと怨みと、ほんのちょっぴり哀しみを交えて)

………さて、
(ぽい、と捕えていた少女を傍らに放る)
(最後の一人を残し、殆ど無血で少女たちを制圧した紫は、改めて銀の短剣を向けた)
聞きたい事がある。
さあ吐け。キリキリ吐け。さもなくば死なす。
良いか?

【……はっちゃけ過ぎた気がしなくもない】
【気にくわなければtake2取っても良いぞ、と言っておこう】
72天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 21:21:06 ID:2LnN1Tfc
>>71
「きゃっ!」
「な、こいつ」
「いたっ、痛い!」
(次々と紫に行動不能にさせられる少女達)
(黒ミサにはまっているだけで戦闘力のないのは明白だった)
(だが)
「……さあ、何を話せばいいのかしら、童貞君?」
「それも含めて素人じゃないようだけど、その割には切れやすいみたいね」
(最後に残した少女は不敵な笑みを浮かべる)
(リーダー格なのか、他の少女と比べて肝が据わっており)
(銀の短剣のことも見抜いているようだった)

【ううん、大丈夫】
73紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 21:28:44 ID:EW8yCP8s
………面白い事を言う女だな。
(少女の様子を見、あっという間に脳がクールダウンする)
(紫とて馬鹿ではない。今キレたのは、あくまで「キレても大丈夫だったから」キレただけだ)

とりあえず質問……の前に、予行演習と行くか。
(短剣を向けたまま、突き刺すような睨みも少女から外さず)
今日は西暦何年の、何月何日だ?
この学校の名前は?
お前の年齢は?
お前の名前は?
(何も知らぬ他人が聞いたら、冗談半分の正気チェックにしか聞こえないだろう)
(しかし今の紫にとって、それらは決して疎かにしてはいけない情報だ)

……では本題だ。
この場は、何の場だ? ……何を為そうとしていた?
74天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 21:42:12 ID:2LnN1Tfc
>>73
「ふーん、これでも昼間は堅物で面白みのない女って言われてるんだけど」
(クスクスと黒いフードの下から含み笑いが聞こえる)
(どこまで本当のことを言っているのか怪しかった)

「まるで記憶を失った人の質問みたい」
「それともお見合いの質問? ま、私はお見合いなんてしたことないけど」
(短剣を突きつけられていても動揺している様子はない)
「今日は199X年10月31日、ここはXX学園よ」
「私はジンアキラ、17歳の高校二年」
(小さく舌なめずりする音がして)
「何の場かって、見ればわかるでしょ? あなたが想像していたとおりの……えっ?」
(初めて少女の声に動揺が混じる)
(紫の右腕に何かが噛みついてた)
(少女がかぶっている布地の裾から忍び伸びていたそれは、虹色に輝く蛇だった)
「義手!?」
75紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 21:56:43 ID:EW8yCP8s
(……また前世紀。今度は秋か。時間軸に統一はないんだな。しかし場所は同じ)
(ジンアキラ……すげぇ名前)
(記憶喪失の人間さながら、与えられた情報を次々と飲み込んで行って)

……ふん
(少女の困惑を鼻で笑う。まさか本当に、気づかずに無視していたとでも思っているのか)
(右腕にかじりついた蛇を掲げ上げ)
少々ケバいが、可愛いペットじゃないか。名前は?
(尋ね、返答も待たずに短剣で薙ぎ斬った)
(二枚下ろし)

(そしてそのまま、掲げた腕から手首を飛ばし、少女の頭を掴んで)
…寝てろ。
(意識を瞬時に奪う程度の電流を流す)

……さて。
(周囲をぐるりと見回す。異状なし)
(教室の中心で、裸体で拘束された少女の方を見ず、言って)
ちょっと待ってろ。女、連れてくるから。
(教室を出、廊下の都の肩を叩く)
終わった。真ん中の娘、助けてやってくれ。
…さすがに俺がどうこうするのはマズいだろう。

【そろそろ時間か?】
76天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 21:59:27 ID:2LnN1Tfc
>>75
【それじゃ、今日はこれで凍結でいい?】
【次、直近なら明日の昼間だけど、その次は来週土曜の夜】
77紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 22:04:59 ID:EW8yCP8s
【凍結、了解だ。明日の昼……は、今日と同じ時間か?】
【そうなると、ちょっと直前まで予定が分からん】
【ドタキャンになっても構わないなら明日の昼、それが困るなら来週土曜の夜、で】
【どうする?】
78天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/06(土) 22:07:20 ID:2LnN1Tfc
>>77
【明日は今日みたいに遅くまでできないから、来週にしましょう】
【あと、来週土曜は夜は確実だけど、もしかしたらお昼も大丈夫かも】
【お昼からにするかは避難所で】
【それじゃ、おやすみなさい】
79紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/06(土) 22:09:12 ID:EW8yCP8s
【では、来週の土曜に。俺は昼夜共に空けられるはずだ】
【ああ、ゆっくり休め】
80媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 14:20:58 ID:uVsOaVlg
【ロールの解凍にお借りいたします(一礼)】

>>後輩さん
【どうぞ、ごゆっくりと書き出してくだされば十全です】
【……あと、えっと、内容につきましても、貴方のしたいことを、もう、なんでもしてくだされば、と…】
【それでは、リミットやご都合等のときは遠慮なく申し出る方式で――今日も、宜しくお願いいたしますっ(一礼)】
81郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 14:27:26 ID:Oewv1a0F
【スレを借りるぜ】

>>前スレ580
……そっか、俺もだ。
葵さんは俺のものだからな。俺だけが好きにしてもいいんだ。
(人が聞けば自己中心的な発言に聞こえるかもしれないが、
 無論、それは単純に欲望の話であって、彼女を実際にどうこうするつもりはない。ないが――)
これだけ、可愛い葵さんを誰かに奪われるなんて考えたくもないしな。
俺はずっと傍にいる。葵さんの傍に。
……一生を掛けてでも、葵さんを完全に俺だけのものにしてやる。

ふぐっ……! 葵さん、きつ、い………!
(だが、その締め付けと温かみは、過激な快感を送り、秘肉に打ち込んだ楔はさらに熱く硬くなる。
 それに満足しないのか、その奥まで犯さんとせんばかりに、湯船の中で大きく腰を動かして
 奥の奥まで突き上げていく)
あむ……んんっ……! 葵さんのおっぱい、美味しい……もっと欲しくなる。
(どこか陶然とした様子で呟き、ちゅぱちゅぱとまるで赤子が母乳を吸うように強く吸い付きながら、
 舌先で乳首を転がしてみたりと、貪欲に両の乳房に交互に吸い付いて求める)
おかしくなってくれよ。……俺は、おかしくなった葵さんが見てみたい。
俺は、とっくにどうかしてるけど―――
(このまま、彼女に溺れてしまいそうになるほど、思考は彼女で支配されていた)

【先輩こそ、幾らでも希望は言ってくれよ。
 毎回毎回、俺のわがままを聞いてもらってるしな。たまには、先輩のしたいこともしてみたいし。
 それじゃ、よろしく頼むぜ!】
82媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 14:44:00 ID:uVsOaVlg
>>81
…………っ、ん、ぅ。
(あまりにも力強い欲を孕んだ言葉は、それだけで彼女の背筋に寒気に似た快楽を走らせる)
(熱い吐息をこぼす唇をそっと彼に寄せて、そのまま唇を啄ばんだ。
 ――必要とされること、求められること――それが彼女に過度の快楽を与えていた)
(彼のその手が、声が、表情が全てが――理性と思考を破壊して、欲望だけを走らせる)

……っ、あぁっ、ぁっ……!
そんな、突き上げられたら……おくにっ……ぁ、あっ、熱、いの、……ぁんっ。
(湯船の水が零れるほどにお互いの体が揺れて、奥を突き上げられるたびに
 浴室に反響する彼女のものとは思えぬほどに甘い嬌声)
(彼の口の中に入り込んだ胸のいただきは、もうすっかり硬くとがり、その下にくりくりともてあそばれる)
……っ、ふっ……わたし、わたし……あぁっ、あなたの、前では、もっと、
ちゃんと……凛と、して――……っ、んぅっ、ぁあぁっ!ぁっ、ぁあっ…!
(口内に吸い込まれる乳房からの快楽も、奥を抉るように突き上げてくる甘い痺れも、
 耳に聞こえる彼の声も、全てがいとおしくて―――彼の首にぎゅっと、手を回す)
(彼の楔をとらえて離さないその内側は、限界を訴えるようにきつく締まりながらも、蠢き
 その中にある熱い精を吸い出そうとせんばかりに、貪欲にそれに食らいついていた)

……だめっ、だめ……っ、ぁあっ、もう、気持ち良すぎて、なにが、なにか……っ、
たいちろう、さん……あぁっ、あっ、全部、ください……ッ!
あなたの、ぜんぶ……っ、わたし、わたし――……まだ、貴方と、つながっていたい、のに、
ぁんっ、もう………だめ、なの……いっちゃ―――…ッ、ぁあっ、ぁあぁあっぁん―――!
(それこそ壊れたようにみずからも腰を使いながら、
 浴室に声を響かせることもいとわずに貪欲な懇願を本音を重ねたかと思うと、
 さきほど焦らされたこともあったか、彼女の体はそのまま絶頂へ押し上げられ、大きくのけぞった)
(自分の内部にある彼のそれが、今までで一番強い力で、締め上げられる)
83媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 14:49:27 ID:uVsOaVlg
【貴方の我儘というか……それに、私がいつも楽しませてもらっている、のでっ。
 ふふ、ありがとうございます。十全と……です。それでは、二度目になりましたけれど――(一礼)】
84郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 14:58:59 ID:Oewv1a0F
葵さんのすべてが欲しいんだ。
いつもの凛とした先輩も、今のエッチな葵さんも全部――。
だから、葵さんのすべてを見せて欲しいんだ………!!
(ぎゅっと身体を抱き寄せると、湯のしぶきをあげながら、激しく突き上げる。
 この目の前の女性が自分の占有物だと言わんばかりに、深く深く証を刻み込んでいく)

……俺だってもう、何がなんだか分からない…けどっ!
葵さんが傍にいてくれたら、それでいいんだっ…!
俺も、葵さんと、ずっとずっとずっと……繋がって、いたいっ………!!
(理性も倫理も既にそこには存在しなかった。ただただ欲望と快楽、そして相手の存在だけを
 求めて、唯ひたすら行為に走る。淫蕩にうごめく彼女の秘肉が、さらにその欲望をエスカレートさせる)
……はぁ、はぁっ……あおい、さんっ……!
きもち、よくて……おれ、もう……だめだっ……!!
あおいさん―――、で、る…! 出る、でるっ……出る―――!!
(彼女の絶頂と同時に此方も滾りを搾り取られ、その堤防が一気に瓦解してしまう。
 たがが外れた精液は、それすらも彼女の膣内を犯そうとせんばかりに、奥の奥まで叩きつけられる)
85媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 15:08:40 ID:uVsOaVlg
>>84
………っ、ッッ!
(熱い迸りが自分の叩きつけられるのが、ふわつく意識の中でも鮮明に分かり。
 もはや、声に出すこともできないほどの快楽に彼女は再びビクビクと体を震わせた)
(掠れたような声をあげ、そのまま脱力し全てを彼に預けてしまう)

(お互いの激しい息遣い、飛び散る湯しぶき、欲望と快楽のみを孕んだ叫び――。
 それらが響き渡っていた浴室に、ほんのわずか元通りに近い静けさが訪れる)
……はぁ、ん、ぁ………たいちろう、さん……。
(湯に濡れた髪を、そして肌を重ねながら、少し荒い息をつく。
 ぼんやりとしていた視界がハッキリと見えてくると、思考もだんだんクリアになってくる)
(あまりに動いた所為か、湯船の湯もいくらか減ってしまった。
 そんなことを考えながら、しばらくは彼の体に擦り寄って存在を堪能していたのだけれど、
 だんだんと――“正気”が彼女の頭に、戻ってきたようで)

…………わ、たし。
(彼の首元に顔をうずめながら、小さく呟く)
……もう、なんで、こんな――…太一朗さんが、わるいのです、こんな、
こんなに、私のことをおかしくなさる、太一朗さんが全て悪いのです。
(自分がどれだけの欲を言葉にし、どれだけの行動で彼を求めたかを自覚して、責任転嫁を始めた)
86郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 15:18:09 ID:Oewv1a0F
(逆上せるな、これは。まずい。
 絶頂を向かえて、余韻を楽しんでいたが、改めて体が熱くなっているのは、
 興奮と快感だけではなく、風呂の湯のせいでもあることに気づき)

………あおい、さん。

(だが、そんなことはどうでもよかった。あとで逆上せて倒れるかもしれないが。
 ただただ、目の前の女性が近くにいてくれる。それが大切だった)
(絶頂を迎えての気だるさを感じながらも、目の前の女性の体に触れるだけで、
 再びどきどきと胸が高鳴りはじめる。これは病気かも、と内心苦笑を浮かべながら)

ああ、俺が悪いんだ。
でも、俺はやめるつもりはないからな。
とことん葵さんをおかしくしてやるから。……逃げるなら今のうちだぜ?
じゃないと、戻るものも戻れなくなっちまうぜ?
(冗談めいた軽口を叩きながらも、彼女を手放す気はさらさらないらしく、
 繋がったまま、ぎゅっと彼女の身体を抱きしめる)
87媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 15:29:10 ID:uVsOaVlg
(ふわふわとするような快楽の余韻――こんなに快楽を得たはずなのに
 まだ体が熱くて仕方がない。彼女の場合はのぼせと快楽の熱さを混同していた。
 だが、触れる相手の体の熱さが、知っているそれよりも幾分か熱すぎるのは分かっていた)

………ん。
(自分の名を呼ぶその唇を、また一度だけ軽く啄ばむ。
 唇で食むように唇を愛撫して、ねっとりとした水音を残して、離れた)

……ばか、です。
――もう、遅いに決まっているではありませんか。私は逃げ損ねたのでしょう。
こんなに、気持ちいい、って思ったの……欲しいって思ったの、初めてです。
……ちゃんと手を握ってくださるなら、もう、戻れなくっても――わたし。
(彼の頬に手を置いたまま、水しぶきで濡れた長い睫毛を伏せ、
 まだちゃんと定まらぬ熱い吐息とともに、抱きしめてくれることを肯定する)
(――逃げ損ねた、のではない。むしろ自分から求めたということは、彼女とて理解している)

………あがらない、と。
貴方の体――すごく、熱い……。
(呼吸を乱しながらそう告げる。自分の体も大分熱くなっているけれど、
 それを解していながらも、このままだとまだ尽きぬ欲望が先行しそうで、彼の耳元で囁いた)
88郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 15:40:53 ID:Oewv1a0F
葵さんってさ……不器用だな、俺に劣らず勝らず。
(苦笑を浮かべる。何がとははっきり言葉に出来ないが、
 そんな彼女だからこそ、此処まで彼女に入れ込んでしまっているのだろう)
(唇を奪われると、今度は此方からも唇を啄ばんで、唾液の橋を切りながら唇を離す)

俺は――、葵さんが一緒なら、それで十分だ。
へへ…そこまで行ったらもう元に戻すつもりはないけどな。
これからも、とことん俺が先輩を占有するからさ、よろしくな?
(悪びれた様子も無く、にかっと笑みを浮かべて、細い腰を抱き寄せる)

………そうだな、逆上せて倒れてもいけないし。
それに……取り止めも無く、葵さんを貪ってしまいそうだしな。
(風呂から上がったら上がったで、その欲望に飲まれてしまいそうだが――それもいいかもしれない。
 たまには、こんな日があってもいいじゃないか。自分も彼女も聖人ではない。
 こんな爛れた一日を過ごしても、ばちはあたらないはずだ)
それじゃ一緒にあがるか、お風呂。
(そう言うと、挿入したまま、彼女の身体を抱きかかえてあがる。彼女をこんなはしたない格好のまま
 風呂からあげさせるあたり、まだ、自分は淫欲に塗れているらしい)


【さて、どうする? そろそろ締めにするか? それとも続けるか?
 締めにする場合、避難所でちょっと次のネタでも打ち合わせたいなーとか思ってるんだけど、どーかな?】
89郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 15:41:52 ID:Oewv1a0F
【ちなみに、このまま続けると、間違いなく変態さんコースに突入しまs(ry】
90媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 15:55:51 ID:uVsOaVlg
>>88
………そう、でしょうか?
(唾液の橋が切れると、その残滓を舌で舐めとりながら少し首をかしげた。
 彼女が不器用な面を見せるのは――おそらく、今まで知らなかったものを与えられたとき)
(恋だとか愛だとか、傍にいたいだとか。彼が全部、教えてくれたものではあるけれど)
……手を離したら、糸でその手を私に固定して差し上げます。
こちらこそ、その覚悟がおありなら、宜しくお願いいたします。
(何時ものような表情・物言いながらも、その目だけは気恥ずかしそうに伏せられて。
 腰を抱き寄せられると、まだ入ったままの滾りが動いて、彼女の体が震えた)

……っ、んぅっ。
あ、……ん、こんな格好で――……重く、なっ……ひゃっ。
(ようようと自分を抱き上げる彼に、必然的にしがみつくような形になりながら
 この体勢ではより奥にまた彼のそれが押し込まれて、唇から耐えきれない声が零れる)
(やはり女性として、自分の方が背も高いこともあるのだし重くないかと聞こうとするが
 ようようと自分を抱き上げるその腕に逞しさを感じて黙り込み――)
……もう、太一朗さん。
(こんなはしたない格好をさせられていることが恥ずかしいか、もどかしげに名前を呼び、
 責めるような視線を向けながらも、彼になされるがまま――)



【打ち合わせも、しておきたかったですし】
【……う、うう、物凄く、ものすごーくっ、悩んだのですけれど。
 私はどうにも自分の欲求に忠実みたいです――ええっと、お疲れでありませんでしたら、
 貴方のお時間と都合がよいだけ、もうちょこっと……お、お付き合いしていただけたら、と】
【――…変態さんを一回くらい経験して、次のに備えようという心意気です(という言い訳)】

【ただ、本当に長くお付き合いしていただいていますから、無理はなさらぬことっ、を。(一礼)】
91郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 16:06:25 ID:Oewv1a0F
>>90
大丈夫大丈夫―――。
葵さんは、軽いし、俺だってそれなりに力はあるんだぜ?
(抱きかかえるぐらいなんとも無い、そう言うと、その格好のまま浴室から上がる)
いいだろ、どうせふたりしかいないんだから。
――どれだけエッチになっても、構わないって。
(それにこんなに淫蕩に乱れる彼女の姿を見ることはなかなか難しい。
 ならば、とことんまで彼女を淫らにさせてしまおう)

葵さん、あとで掃除するから、このまま上がるの許してくれよ?
(ぽたぽたと湯の雫を垂らしながら脱衣所を抜けて彼女の部屋に戻る)
………その、俺、納まりが付かなくなっちまってさー。
付き合ってもらってもいい?

【それじゃ、そんな貴方に選択肢を用意しました!
 1.ベランダで露出エッチ
 2.姿見の前で淫語エッチ
 3.形勢逆転
 4.その他アブノーマル(上の3つよりレベルが高くなります)】
92媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 16:18:09 ID:uVsOaVlg
>>91
(室内ということもあり、この季節。肌寒さを感じることはなく、
 火照った体に当たる外気を感じながら、彼にされるがまま運ばれてゆく)
……別に、汚れたり、濡れたりするのくらい、
構わぬのですけれど――……っ、……おさまり、って……。
(髪は結っており、軽く絞ったこともあってそんなには濡れていなかったが、
 お互いの体から零れるその水を見ながら、熱い体をもてあますように彼に抱きついた)

………好きに、なさいませ。
(一言だけ、そう零す)
(ベッドとクローゼットに姿見の鏡――など、必要最低限のものがそろえられたその部屋。
 自分の生活空間だけれど、そこになんて格好で自分はいるのだろうと思うと、
 恥ずかしさからそうやって返すだけで精いっぱいだった)




【――――……避難所のノリだったら、5.殴る で決定ですが】
【というか、個人的に「3」>>>>「2」>>「1」>>>(多分越えちゃいけない壁)>>>>「4」
 なんていう構造図が浮かびましたけれど――…ッ!えと、3は今度じっくりやr(←】
【ですので、「2」で。最初は頑なに言わぬと思いますけれど……宜しくお願いいたしますっ(一礼)】
93郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 16:34:29 ID:Oewv1a0F
>>92
……葵さんに触れるだけで、俺、また欲しくなってさ。
あはは…俺も随分と病気かもしれないなー……。
(びくんといつの間にか滾りを取り戻した肉棒が彼女の中で跳ねて)
好きに………なんて、言うけど後で文句は受け付けないぜ?
本当、今の俺ってエッチだからさ。
(今ならばかとか言われても仕方が無い。欲望を包むはずの理性の鎧は既に砕かれ、
 今の自分たちの状態と同じように丸裸なのだから)

…ま、今の葵さんも随分とエッチだけどな。
おかげで、俺も収まりがつかないってわけで―――
(そう呟くと、そのまま姿見の前まで歩き――微細な揺れが彼女の中をノックしつつ――
 姿見の前で彼女をゆっくりと降ろし、姿見に向かせる。秘所からはどろりと精液がぽたぽたと零れて)
ほら、見てみろよ、葵さん。……葵さんのエッチな体が全部映されてるぜ?
(後ろから滾りを押し付けながら、彼女の身体を弄る。今日何度も揉み解した乳房を、まだ飽き足らないのか、
 今度は最初から強めに揉み解しつつ、鏡の中の彼女に注意を向けていく)

【それじゃ改めてよろしくなっ! 4についてはまあ……おいおい?】
94媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 16:46:41 ID:uVsOaVlg
>>93
……んっ、ぅ………っ。
――もう、どうせ手遅れなら、覚悟を決めるしか、ないでしょう?
(こつこつ、と自分の奥に熱く滾り始めたそれが当たるのを感じながら答える。
 「いや」や「駄目」――なんていう拒絶の言葉は、結局は羞恥が引き起こすもので)
(……気づいたら零れているようなそんな抗議。きっとまたすることには、なるだろうけれど)

……っ、だから――私のことはもう、言わな……っ、ぁ。
(濡れて熱くなった体からその滾りを抜かれると、中におさまっていたものが溢れだす。
 粘り気のあるそれが、とろりと零れ……彼女の部屋の床に、ぽたりぽたりと落ちていく)
……あなた、なんて、こと――……っ、な、ぁ。
――…やだ、太一朗さん………此処、ヤです……ッ!
(鏡に映る自分の姿は、後ろから小ぶりな胸を彼に揉みこまれながらも、
 秘部からはとろりとした白濁液をこぼし、それはいまや内股をつたってその足を穢している)
(彼に弄られ、その胸の頂は硬くとがり始め――…とんだ痴態をさらしていた)

(軽く身をよじり、やだと言って抵抗するものの、
 それは結局は「本気」には成りえず――臀部の割れ目で、押し付けられた滾りを刺激するだけだ)



【…………恐恐と楽しみにしておくことに致します。(矛盾)】
【はい。ともかく、もうしばらくお付き合いを――…お時間のときは遠慮なく仰られてください。】
95郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 17:08:25 ID:Oewv1a0F
>>94
葵さん、さっき言っただろ?
おかしくなったのは、俺のせいだって。
でもさ、俺だっておかしくなったのは葵さんのせいなんだぜ?
――こんなにいやらしい葵さんの姿を見たら、そういう気にもなるって。
(ほら、見てみろよ、と姿見の中の彼女を示しながら、小ぶりな乳房を揉み込んで、
 牛の乳搾りのようにいやらしく指を食い込ませて、その痴態をより引き立たせていく)

ほら――、乳首だってこんなに尖がってるし………。
嫌なことはないだろ? こんなにいやらしい葵さん、俺は好きだぜ?
此処からも、俺の精液を垂れ流しにしてるし……お漏らししてるみたいだぜ。
(秘所から溢れる精液を指先で拭っては、彼女の肌に染み込ませる様に擦り付ける)
ほら、しっかり見ろよ……な?
(耳元で囁きながら、臀部で刺激される肉棒はより熱く滾り、びくびくと震えて尻肉伝いに興奮を伝える)


【ぐ……言った傍からあれなんだけど、そろそろ一旦落ちさせてもらってもいいかな。
 葵さんの都合が良ければ、夜にでも。または別の日にでも。
 あるいは都合が悪ければ、さっきのところで締めにしておいてもいいし…】
96媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 17:11:20 ID:uVsOaVlg
【心配事は時間、でしたので十全です。
 わ、私の方が我儘を申したわけですし――…ということで、
 貴方さえ宜しければ、また夜にでもお願いして宜しいでしょうか?】
【別の日だと、最短で水曜……なら確実、であるのですけれど】
97郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/07(日) 17:18:19 ID:Oewv1a0F
【それじゃ、今日の20時半ぐらいにまた避難所に顔を出してみるぜ。
 また後で宜しくなっ! ………たっぷりとねちねちいぢめるかもしれないけど】
98媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/07(日) 17:21:37 ID:uVsOaVlg
【承りました。お返事は用意しておけると、思います。
 また後で宜しくお願い致しま――……いずれ形勢逆転させていただいたときに
 お返しさせていただきますから、十全です、と申しておきましょうっ】

【それでは、お返しさせていただきます。ありがとうございました。(一礼)】
99御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/06/08(月) 01:11:34 ID:naoc/poi
【名前】御木本 正太郎(みきもと しょうたろう)
【年齢】男
【性別】17
【身長】168cm
【3サイズ】計ってみたら83/65/84だったねえ
【容貌】体重50kg未満説が流れるひょろひょろ体型。
    瞑っていると間違われる糸目は自称チャームポイント。
【能力】言語や五感を用いた幻術を操る。
    靴底にガムがついていたり指の先を負傷していたりなど
    日常的に体験していそうな状態は一言で錯覚させられる。
    大出血や行動不能などの高度な幻覚も生み出せるが、
    それには元になる痛覚、話術などによる精神操作など
    いくらかの条件と確実な準備、多少の運が必要になる。
【希望】雑談、日常、戦闘
【NG】精神的に痛いこと・汚いこと
【弱点】相手が絶対の確信を持てば、比較的簡単に幻影は破れる。
    また、体型が示すとおり体力はあまりない。
【備考】余暇は漫画やアニメに費やすオープンオタク。他にも雑学に長ける。
    集中力は目を見張るものがあり、結果観察眼もそこそこ。
    生後突発的に現れた幻術能力もこれに関連していると思われる。
    本来一人静かに部屋で画面に向かっているタイプなのだが
    頼られると嫌と言えず、なし崩しで参戦させられる事多し。
    両親が海外出張で一人暮らし、とどこかで見たような生活を送る。

【プロフィール投下と、置きレスのためにもう1つ使わせてもらうねー】
100御木本 正太郎 ◆MikiUuyalc :2009/06/08(月) 01:12:14 ID:naoc/poi
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1239637035/15より

本当? ……それなら毎日が誕生日だったらなー。
幸せな代わりに365倍の速さで老けちゃうけどねえ。
(また平常心を失いそうになり、ちょっととぼけて自身を落ち着かせる)
(感動はしばらく――少なくとも今日一日ずっと残っているだろうけれど)
(日常会話に支障が出るほどの動揺をいつまでも引きずるわけにはいかない)

それくらい、一緒にいる時間が楽しみなんだー。
だから僕からも何か贈らせてほしいにゃ。
六花の誕生日……じゅーがつむいかにもね?
(しっかりとこの約束をするためにも)

……はふ?
(感謝を言葉にできないと言えば、そうですかという一語の返し)
(お互いにむず痒い雰囲気に呑まれて今の今まで気がつかなかった)
(紙袋の底には、白い封筒がぺたりと寝転んでいらっしゃる)

おおおおお、おおおーけーおーけーっ
びしょーじょが見ないでほしいものを開けるなんてダメな選択肢よね!?
(嗚呼、せっかく取り戻しかけた冷静さがまたも一瞬で失われていく)
(なんだか余分な単語を2、3口走ったが精神衛生上忘れたほうが良さそうだ)
(お手紙、ということはこの中には口頭では伝えきれないことが書いてある筈)
(父の日参観の作文を25倍に濃縮して年齢差を25分の1にした文章とでも言うべきか)
(だめだ、くすぐったすぎる。今読めば、下手すると二人とも行動不能に陥ってしまう)

(幸い、中身を気にする余裕をなくすための材料は目の前にある)
(六花に予備のエプロンを渡すと、スポンジの状態を指差し確認)
(楽しく手紙のことを先送りにするためにも、生地が焦げては困るのだ)

さてー、お料理の前ってことで手を洗おっか。
いっしょに作ったケーキなら、遠慮なくいーっぱい食べられるだろーし。
(真似っこしながら、洗面所へと連れ立ってハンドソープを手に取る)
(せっかくのケーキ作りで、六花のお腹を壊してしまっては大変だ)

砂糖を量って、生クリームと混ぜるところだったんだよ。
うまーく混ぜれば甘くてとろっとしたクリームができあがるからねー。
六花は秤とミキサーのどっちの係がいいかな?
(ぶくぶくと両手を泡立てながら鏡を覗く。六花は予想以上に目を輝かせていて)
(もっとこんな表情を見たいなーと微笑ましく思いながら、プランや完成図を披露する)

クリームの角が立つくらいになったら、フルーツも追加しちゃおう。
(そして泡を洗い流し、タオルで拭うと人差し指を頭上に立ててみせた)
101島田 六花@置きレス ◆Rikka6HNi6 :2009/06/09(火) 00:01:07 ID:CX1e8f1f
>>100
じゃ、じゃあ……はい、はい。
(『何か贈らせてほしい』――彼の申し出に、こくりと頷く)
わ、わたしも楽しみ、なのです……とても。
お祝いと、贈り物、なんて……あ、ぅ。な、なんだか……ぁの、その。
じゅ、10月なんて、8か月も先、なのに。待ちきれなくなってしまいそう、なの、です。
(両手で頬を覆う。自分は、なんてしあわせ者なのだろうか)
(冷たい手と熱くなった頬の温度差で、なんとか落ち着きを保とうと努めるけれど)
(きっと、それは簡単に弾けかねないぎりぎりのライン)

や、ぁ、べ、別にそんなにたいした内容、というわけではないのです、けれどっ……
(慌て気味の口調に、ついつられてしまうのはいつもの……むしろ、毎回のこと)
(そう、それ自体は六花にとってはさして特別な内容ではなかった。正直な気持ちを、書いただけだから)
……けど、ぅ……ん。
(悩んで、意を決して書いた「あれ」は、賭けであり、最初の一歩だった)
――――読んで、ください。あ、あとで、でっ。
(両手を胸の前でぐっと握り締めて、まっすぐ彼の顔を見上げ、告げる)

んっ、ありがとうございますっ。
(差し出されたエプロンを受け取り、わたわたと被る)
(紐のねじれを直して、背中できゅっと結べば、“らしい”お料理スタイルの出来上がりだ)
(素人なりに、役に立てるといいのだが)
……スポンジのほうは、もうすぐ、でしょうか。
(オーブンの様子を見る彼の横から、中を覗いてみる)
……わぁ……
(オレンジ色のランプに照らされた円形のスポンジは、もうだいぶ美味しそうに色づいていて)
(ここを訪れた時から漂っていた甘い香りも、だいぶ香ばしさを増していた)
(思わず唾を飲み込もうとして、しかしそれは少し恥ずかしくて、ぐっと我慢する)

そ、うですねっ。綺麗に、洗わないとっ。
それで、いーっぱい、なのですっ。ね。
(彼の言葉に、甘い空想から引き戻される。これを食べるには、作らなければならないのだ)
(けれど、その過程さえも、楽しいに違いない)
(頷いて洗面所についていくと、ふたり並んで念入りにハンドソープで手を洗う)

生クリームって、混ぜたらふわっとなるの、ですよね。
……混ぜるの、やってみたいのですっ。ん、わたしにも、できるでしょうか……?
(指の間を擦り合わせながらも、六花の頭の中は夢のような風景でいっぱいで)
(それを、自分で作ることができるのだ。期待は絶えない)
ふわふわのスポンジと、甘ぁいクリームと、きらきらのフルーツ……
わたし、がんばりますねっ。
(続いてタオルで手を拭いて、彼の仕草を真似てみせた)
102御木本 正太郎@置きレス ◆MikiUuyalc :2009/06/09(火) 02:04:38 ID:Xv/W0Ird
>>101
そんなに楽しみにしてくれるの? 色々用意しないとねー。
七色テープのクラッカーに、三角のパーティー帽子に。
(洋服の値段、洗濯マークやクリーニング。六花は色々な事に首を傾げていた)
(そしてこの反応を見る限り、祝われることにも慣れていないようだった)
(前者のような知識は困りそうになったらちょこちょこ勉強すれば良いけれど)
(こうした喜びのほうは少しでも早く長く、そしてたくさん味わってほしくて)
(ベタすぎるかと思われるくらいの"お祝い像"を組み立てていく)

りょーかい、もちろんだとも。
(普段幻術を操っていても、具体的なイメージを練り上げていると脳の容量を食うらしい)
(おかげで感情の振れるスペースが狭まったのか、今度はいくらか落ち着いて受け答えできた)
(ただ洞察力も鈍ったのだろうか。見上げた顔を覗きこんでも、照れてるのかと軽く考えてしまう)
六花がくれたお手紙なら、えーきゅーほぞんして10回は繰り返し読んじゃうよー?
(その瞳に込めた、重い決意も知らずに)

長さも問題ないみたいだねん。エプロンしてる六花も、とっても可愛いよー。
……じ自分で作った服でこんなこと言うのもなんだけどさ。あはは。
(小規模な自爆をして、思わず赤くなった頬を誤魔化そうと付け加えた)
(毎度毎度、誉め言葉がつっかえてしまう自分の情けなさに頭を抱える)
(普段やってるゲームと違って、現実ってこうも難易度高いのか)
ん、大丈夫大丈夫。ケーキは逃げないからねん?
あとで美味しく一緒に食べよう。
(かろうじて六花の無邪気な仕草に救われ、紙で唇の端にはみ出たものを拭い取る)

うん、もちろんだとも。じゃあ正ちゃんがお砂糖量るから少しずつ混ぜよっか。
ミキサーはこんなふうにぐわーって回転するから、動かす時は指に気をつけてね?
(あどけない口調で確認する六花に、ひとつひとつゆっくりと頷きつつ)
(キッチンへ戻ると、秤を読みながら甘い粉末をさらさら注いでいく)
(容器に盛られた砂糖は、生クリームと白さを競っているようで)

飛び散ると大変だから、液面に沈めてからミキサーを回すといいよー。
少しずつ少しずつ、ふわっと甘ぁいホイップクリームにしていこうねん?
(10代半ばの二人が向かい合って、頭に角を立てている)
(その様子に、どうしても頬が緩んできてしまい)
(笑顔でアドバイスしながら、ボウルにクリームを投入した)
(そして、ハンドミキサーを持ち上げ六花に……)

ああ、そういえばこれって重いんだよね。
もし疲れたら、正ちゃんいつでも代わるからねん?
(スコップを持って戦闘しているらしい六花。腕力もあるだろう)
(それでも、楽しみにするあまり無茶しないかと少し心配になった)
(今まで出会ってきた女の子の異能――人の側は、だいたいそうだったから)
103御法川 醍醐 ◆DaigoSmCh. :2009/06/09(火) 20:51:22 ID:XB6Yb0sR
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
スレ立てありがとうよ。
プロフ置かせてもらうぜ。

【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】後遺症が残るような怪我、死亡、スカ系プレイ
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
    召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
    敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
    すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
    生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
    口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
    軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
    現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
    師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。

じゃあ、このスレでもよろしくな。
投下落ちだ。またな。
104霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/09(火) 22:56:29 ID:iJ7j7gEy
アレから色々考えた、考えて考えて、まあ考えるのも面倒になって。
地獄から舞い戻ってきた。もちろんまだ身体はどこにも見当たらないがね。
まあ……そういうことだし、改めてよろしく頼んでおこうか。

【名前】霧原 朱音(きりはら あかね)
【年齢】享年17
【性別】女
【身長】178cm
【3サイズ】89/58/81
【容貌】切れ目に長い黒髪、夏に冬服、冬に夏服。あえて季節はずれな服を着込んだどこにでもいる浮遊霊
もちろん、足はない。
【能力】自分の存在の一部を液体状に変化させて撃ち放つ。基本的には生前と似たような攻撃
後、現在幽体ともいうべき存在であるため、通常の物理攻撃は効かない……はずが、喰らうと痛いようだ
【希望】面白いことならなんでも、いずれ生き返れるならそういうのも面白そうだ
【NG】つまらないこと。後、今のままじゃあ普通の人は私に触れられない
【弱点】生前と比べ力が著しく劣化している上、能力の行使=自身の存在の消費に等しい。
おまけに、能力を行使する以外に現世に直接力を働かせることができない。
【備考】
かつて、この街を混沌の最中に叩き落した張本人。
さんざんっぱら暴れた挙句に壮絶な最後を遂げたが、何の因果か地獄から舞い戻ってきたらしい
舞い戻ってくることができたのには、何か理由があるはずだと考えたり。
まずは、身体を取り戻したいなとか考えたりしながら、生前同様街を徘徊しているのだとか。
ちなみに学校でも、その姿は確認されているらしい。
105島田 六花@置きレス ◆Rikka6HNi6 :2009/06/09(火) 23:48:18 ID:Hlrj63RR
>>102
も、もちろんなのですよっ。
だって、パーティー、ではないですか。楽しみでないわけが、ないのです。
(自分のための祝い事など、そう――六花がこの世界に生まれた日の、)
(創造主や妹たちからのささやかな催しだけ)
(妹たちが工房を離れ、それぞれのいるべき場所へ迎えられてゆくまでには1年を要さなかったから)
(彼女たちの誕生日を祝ったこともない。あるのは彼女たちが工房を離れる前夜の――つまり、送別会くらい)
(それは寂しくもあり、羨ましくもあるものだった)
(だから、本当の”六花のため”の祝福ともなれば、それはまるで夢のようで)

じゅ、じゅっかい……ッ。
(笑顔でそんなことを言われたら、せっかく取り戻した落ち着きがまたどこかに行ってしまいそうだ)
……読むのは、一回で、良いのですよぅ……
(それでも、嬉しい。六花の思いを、彼はちゃんと受け止めてくれる)

はい、ちゃんと着れ……ん、ぅ。
(どうして彼はこうも、可愛い可愛いと連呼するのだろうか)
(嫌ではないのだ。むしろ、彼が誉めてくれると、とてもしあわせな気持ちになる)
(以前に比べれば耐性もついたと思うのだが、それでも六花の精神の安定性を悉く奪うわけで)
……お菓子も、エプロンも作れてしまうなんて、ほんとうにしょーたろーさんはすごいのです……ん。はいっ、
ふたりで分けっこ、ですねっ。
(ふわふわした頭は、あっさりと都合のいい方向へと引っぱられてしまうのだった)

ぐ、ぐわー……はい、気を、つけるのです。
(電動ミキサーなんて、確か料理番組で何度か見たことはあるけれど、現物を触るのはもちろん、見るのも初めてだ)
(アドバイスを守らないと、きっといろいろ汚してしまうかもしれない)
(なにせ六花はまったくの未経験のうえに、不器用なのだから)
こんなとろとろなのに、混ぜたらあんなにふわふわのクリームになるなんて、ほんとうに、ふしぎ。
(冷やされたボールに注がれてゆく真っ白な生クリーム)
(これを、『ふわふわのクリーム』にするのは六花なのだ。頑張らねば)
と……液に、沈めて、から。ですね。
(こくこくと頷いて、ミキサーを受け取る)

だいじょーぶ、です。力には、自信があるのですからっ。
(腕力は数少ない六花の抜きん出たステータスのひとつ)
(彼に心配はさせたくない。だから、精一杯の笑顔を向ける)
(有言実行となるかどうかは、また別だけれど)
……じゃあ、スイッチ、入れますねっ。
(言われた通り、ふたつのビータ―の先を真っ白な液に浸けて小さく息を吐くと、スイッチを押した)

……!わ、わっ。
(途端、ういぃぃんと低い唸りを上げて駆動し始めるミキサー。その勢いは相当なもので)
(一瞬大きく焦ったものの、ここで引っくり返しでもしたら台無しだ。集中して、両腕の位置を維持する)
106兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/10(水) 22:37:21 ID:aae3I9s1
【こんばんは。待機しますね】
【プロフは>>6に】
107媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/10(水) 23:33:36 ID:LEg/2GE2
【………何だかもう、いささか申し訳なさも漂ってくる限り、なのですけれど。
 こんばんは、兵部さん。(深々と一礼)
 もしも差し支えなければ、立候補させていただいても、宜しいでしょうか?】
108兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/10(水) 23:38:05 ID:aae3I9s1
>>107

【こんばんはです、葵先輩(ぺこり】
【いえ、僕はお相手してくださるなら、いつ何時誰とでも歓迎しますよ】
【今夜はどうしましょうか。こちらもネタはあるにはあるんですか、
 それは先輩の行動にて変化するので、先輩にネタがあるのであればお伺いしたいです】
109媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/10(水) 23:40:17 ID:LEg/2GE2
>>108
【幸いでありました。それではお言葉に甘えて、改めて立候補を。(一礼)】

【私は声をかけたわりには……一度もやっていない共闘でも、とぐらいしか……。
 貴方のネタというのを少しばかり聞かせていただけたら、と存じております。
 私の行動にて変化する、というのもとても気になるところでありますから】
110兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/10(水) 23:45:50 ID:aae3I9s1
>>109

【それでは共闘で行きましょうか。大抵共闘の後から書き始めることが多かったですからね】
【共闘なら、多数を相手にか、二対二、もしくは強敵一人に対してがオーソドックスでしょうか】
【ネタについては…秘密、です。その方が面白いでしょうから】
111媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/10(水) 23:49:18 ID:LEg/2GE2
>>109
【き、気になるのですよ、そのフリ……ッ。
 ともかく、承りました。うじゃうじゃ多数の小物を相手にしつつ
 その中で毛色の違う一匹の本体を――というのはいかがでありましょうか?
 貴方の考えてくださっているネタに差し支えなければ、このままの案でいきたいと、存じております】

【あとは書き出し……くらい、ですね】
112兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/10(水) 23:55:18 ID:aae3I9s1
>>111

【了解しました。トロルコングとシルバーバックな感じですね(←)】
【僕のネタは、先輩さえいれば問題ありませんので。大丈夫です】
【書き出しは…どちらでもいいですよ。先輩に具体的なイメージがあればお願いしますし】
【なければ、こちらで作らせて頂きます】
【ちなみに、こちらはかなり遅くまでロールできますので】
【眠たくなったら、無理をせず早めに仰って下さいね】
113媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 00:00:26 ID:LEg/2GE2
>>112
【そう、一匹のシルバーバックが。(←)
 それでは、書き出しの方を宜しくお願いしてしまってもよろしいでしょうか?】
【狐でも犬でもトロルコングでm(ry) 貴方の書き出してくださった世界に、全力で合わせようと思います(一礼)】

【お気遣いありがとうございます。兵部さんこそ、
 眠気ががっとこられましたときは、どうぞご無理をなさらず仰られてくださいね】
【それでは、先んじてになりますけれど――今宵は、宜しくお願い致します。】
114兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 00:15:27 ID:vLfPIL4J
(黒い雲に霞んだ月が、人気のない森を静かに照らす)
(不気味なほど静寂なその空間に響き渡るのは、二つの足音だけ)
(視界を確保させる光は、その月光と、片方の人間が手にするライトだけ)
(そのライトを持った、小柄な人間とは対照的に、隣を歩く人物は背が高かった)

…この辺り、ですね。異形の確認情報があった場所は。

(そこは、学園のある街の中心地からは離れた場所にある、一つの樹海)
(自殺の名所としても有名で、あまり人間の近寄る気配はない)
(そんな場所に、自殺を行うつもりで来た人間が、化け物を見つけたと警察に通報してきたのだ)
(結局のところ、死ぬ勇気はなかったらしい。
 いや、あったとしても、流石に得体の知れない化け物に殺されるのは嫌だったのか)
(何にせよ、それだけでは情報が少なすぎた。よって、大事を取って今回も深凪の人間と共同戦線を張ることになった)

……………。

(少年、兵部 晶は手元のライト――――正確には、拳銃に装着したシュアファイア―――を辺りに向ける)
(今のところ、何も変化はない。ただ木々の群れが、そこに存在し続けるだけだ)
(小さく息を吐くと、少年は何の意味もなく、隣の彼女、媛名 葵に視線を向けた)


【それでは、今夜もよろしくお願いしますね】
115媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 00:24:53 ID:H6GGqSwj
>>114
(深い樹海。自殺の名所として有名なそこに足を踏み入れたのはもちろん、死ぬ為ではない。
 ――異形の確認情報。それが警察から渡ってくるようになったのは少し前の事)
(自分よりも幾分幼い少年が、病室に来た時は少なからず驚いたことは今でも覚えている。
 だが、鋭い目をした彼はその見た目よりもずっと強い心と実力を持っていた。
 それこそ―――彼の年とは、不相応に)

………怖いですか?
ほら、異形というより何か他のものが出てきそうな、雰囲気でもありましょう?

(晶の視線を感じると、彼女は本気か冗談か分からぬような口調でそういった。
 小首をかしげたその顔には特に強い表情は宿っていない。これは、彼女の悪い癖だ)
(彼のライト――拳銃に装着したシュアファイヤーが木々の群れを、照らす。
 小さな風のせいか、森が少しばかりざわめいて……ふと、そこで彼女が足をとめた)
(さっきまでからかいの色を多少は帯びていた黒い瞳が、一気に色を失う。
 黒色のそれをまっすぐと自分たちの先の暗がりにむけて――彼女は、闇の中を睨んでいた)

――おそらく、獣型だと存じます。
数が、多いかもしれません…………目撃情報に、群れ、なんて言葉はありましたか?
116兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 00:37:20 ID:vLfPIL4J
>>115

…幽霊なら、怖くないですよ。
幽霊が生きた人間にできる事は、限られていますから。

(彼女が視線を向けた方向に、ライトを向ける。
 くぐり抜けた場数が違うだけあり、こんな時の反応は彼女の方が素早い)
(そこにいたのは、純白の長い毛を持った、綺麗な狼――――しかし、一匹ではなかった)
(その隣にも一匹。木を隔てて更に一匹。そうしてフラッシュライトを一巡させて理解する)
(単純明快な状況だ。自分達は無数の狼に囲まれている)

………いえ、有りませんでした。あなたを呼んで、正解でしたね。
『ガチャンッ!』

(勢いよくケースが開き、そこからもう一丁の拳銃、シグ・ザウエルを取り出す)
(こちらにはフラッシュライトは装着されていないが、一つあれば十分だ)
(深く、ゆっくりと息を吐くと、鋼を思わせる冷たい瞳で獣の群れを見据える)

―――怪我を、するなよ。

(憮然とした口調で、少年が傍らの少女に呟く。スイッチは入ったようだ)
(そして同時に。円を狭めるように、狼たちが迫り来る――――)
117媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 00:53:04 ID:H6GGqSwj
>>116
私としては警察にいくらでも恩を売っておきたいのです。
いくらでもお呼びくださいませ。貴方の手となり足となり―――

(饒舌に言葉を紡ぎながら、両手に数本ずつダガーを取り出した。
 ≪弐式≫は――少し前の仕事で力を使いすぎたということで、現在深凪で休養中。
 頼んでおいたとある小太刀と一緒に、数日後には帰ってくる予定だが――相手が霊でないなら、問題ない)

貴方の仲間として、≪深凪≫八席はこの牙をふるいましょう。

(わざとらしい口上。この状況であっても何ら案ずることはない、というように)
(彼が何時も通りの流れるような動きで拳銃を取り出したのをちらりと確認する。
 鋼のような冷たい目。異形を狩るときの彼の目は、自分とは違った冷たさをもっている)


貴方こそ、お怪我をなされませぬよう――……ッ。

(狼がこちらへ迫ってきたのを皮切りに、一気にダガーを投擲する。
 通常の狼とは異なり、彼らの皮はいくらか厚く、その牙は長く、そうして何より人を食らう)
(そんな獣の一匹の足に、額に、胴体にダガーが突き刺さった。
 ――自分は中距離で、そうして、彼はその弾丸でカバー出来る範囲で敵を薙ぐ)
(それならば、自分にできることは……彼の本体の身柄を守りつつ、多くを仕留めること。
 自分の持っている投げ暗器よりはきっと彼の拳銃の方が“威力”がある――そう、彼の異能であれば)

(狼が次々と咆哮をあげて襲いかかる。
 入り組んだ木の陰からであれば、仕留められないと知恵を働かせているのか。
 いくらかの狼が、木の陰からその目をぎらぎらと輝かせて、こっちを窺ってもいた)
118兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 01:06:36 ID:vLfPIL4J
>>116
『ジャキッ』『ガァン!』『ジャキッ』『ズガン!ズガン!』

(少年の二丁拳銃が、まるで意志を持つかのように、様々な方向へ瞳を動かし)
(目線を合わせ牙を剥く。次の瞬間には、血を流し撃ち抜かれる狼の体)
(背後を心配する必要は、全くと言っていい程ない。
 むしろ彼女が正確に暗器を当ててくれるからこそ、こちらの銃弾は一発で急所を射抜けるのだ)
(だから自分は、こうして彼女が当てた標的、もしくは接近する一番近い標的を撃ち抜くだけでいい)

………甘いよ。

(木の影に隠れた狼に向かって、正確にはその横を狙い、数発、発砲)
(そのまま木々の間を縫っていくからに思われた鉛弾は、急に角度を変え獣の体に食らいつく)
(少年の射撃に、死角は存在しえない。ただ、軌道を変える際は
 弾丸の推進力を高める回転が使えない為、威力が下がってしまうけれど)

…妙だ。
確かにただの獣より、幾らか強靭だろう。
だが、その姿を見ただけで、一般人が動物を化け物と呼称するのか?

(小さな手を突き出し、またもや銃弾が飛来する)
(そしてまたもやそれに撃ち抜かれる体。―――しかし刹那、その後ろからもう一体)
(死体となった仲間を踏み台にして、白銀の狼は跳躍。少年の細い首に、牙を突き立て返さんとして)

『ペザンテ』。

(少年が体勢を下げる。その肩から、カタパルトのように射出されたのは、深紅のサックスケース)
(タイヤを回転させ、自分の背中から押し出すように撃ち放った。
 直撃を食らった一匹の獣は木にぶつかり、それきり動かなくなる)
(そのままクルリと前転し、再び射撃姿勢を取る。
 だが、今の内に先ほどより更に二人を囲む円は、距離を詰めてきたようだ)

統制が、取れている。まるで群れ全体が、一つの意志のような………?

(あるいは、隣の剣糸なら感じ取れたかもしれない)
(この白銀のような、有象無象とは違う。ひっそりと二人を狙う、強い殺気を。赤い瞳を―――)
119媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 01:21:16 ID:H6GGqSwj
そう呼称はなさらないでしょう……それなら報告されるべきは「狼」です。
しかしながら、逃げ帰ってきた輩は「バケモノ」と申された。

(彼の弾丸は様々な軌道を描いて飛ぶ。的確な射撃が異形の体を貫き、
 確実にその息の根をとめてゆく――死角の存在しない狩人――敵にはまわしたくない)
(彼の背後を守りながらも、最初に仕込んでおいた「糸」でもってダガーを回収する。
 ――自分の武器は無数ではない、手数は尽きてしまう。
 手や糸をつかって巧みに暗器を回収し、また時に暗器の種類を使い変えながら、
 晶の撃ちやすい「的」を作っていた彼女が、途中で思わず息をのんだ)

――…兵部、さ……ッ!!
(仲間の死体を踏み台に晶に襲いかかっていく一匹を見つめて、そのままチャクラムを投擲
 ……しようとした手が、ギリギリでピタリと止まった。
 彼と仕事をした経験が「体」に蓄積されていた所為か、彼の邪魔することなくその「所業」を見る)
……本当に、つくづく敵にはまわしたくありません。
(ぽつりと呟いて、彼との距離をつめた。自分たちを囲む狼の群れは止まず――…
 それでいて、まるで統制のとれた一体のようにこちらを追い詰めてくる)

……以前、学園の旧校舎で戦った異形は、
一匹を殺せば、あとの残りが霧散して消える、ということがありました。
とどのつまり、貴方の仰る通りでしょう――群れ全体が、元々はひとつの意志。

(ゾクリ、と背筋を駆け抜ける殺気。
 指先が震えた、恐怖とは違った別の感情。たぶん、それは狩り人としての戦慄き)
(思わず、南西の方向に視線を向ける。刹那かちあった赤い瞳に、彼女は再度暗器を構えなおした)

――……弐式、休ませている場合じゃありませんでした。
(恐らく、自分の手持ちの暗器ではいささか火力不足。
 そう判断した彼女が零した言葉はつまり、トドメを隣の少年に頼りたい、とそういうことであった)
120兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 01:41:27 ID:vLfPIL4J
>>119

そういうタイプなら、僕にも心当たりがある。
こちらは女王を倒したら、後は逃げ帰っていったけれども。

(注意して見なければ、目に見えない程細い糸を器用に操り、小剣を手元に引き戻す葵)
(いささか場違いな感想だろうが、こんな時の彼女の動作は、特に美しいと思う)
(普段から一つ一つの動作がお淑やかな、独特の間を持つ彼女に似合うと思う。
 その細い指で、静粛に糸を弄う姿が)

(だが、その剣糸の言葉で少年の気が再度戦闘へと戻る)
(少年が、バッとそちらへシュアファイア付きグロックを翳した。
 瞬間、血のような赤い瞳と、闇夜に解ける、刺々しい黒い体が木々の間を疾走してくる)
(一瞬だけ捉えられたその姿は、まず巨大。人間並みの全長を有している。
 ―――――なるほど、十分に『化け物』だ)

………速い………!
『ガァンガァンッ!』

(少年が銃弾を放つ。漆黒の狼が木々の影に。銃弾が直角に曲がる。しかし既に、より近い木の傍に)
(捉えられない。その間にも白銀の群れは、その牙を二人の狩人に
 突き立てるチャンスをしたたかに狙っているのだから)

………頼む。僕はこいつらの相手をするから、奴に刃を突き立ててくれ。

(ボタンを押し、拳銃のマガジンを捨てる。そしてケースから飛び出てきた予備弾倉にグリップを向け、リロード)
(今まで彼女が守っていた場所も、こちらが担当しなくてはならない。長時間は、持たないだろう)
121媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 02:01:25 ID:H6GGqSwj
(刺々しい黒の巨体に、血のような禍々しい赤い瞳――“女王”のお出ましだ。
 晶がその漆黒の狼を狙う間に、隙もなく牙をむく群れの下々を、少し大きめのダガーで薙ぐ)

……貴方が、捉えられぬと仰られますか?

(切羽詰まったような晶の声に、食らいついてきた狼を、
 かなり勢いをつけて、体全部の重みを足先に集中させた特別の回し蹴りで吹き飛ばす)
(一緒になぎ倒される狼。致命傷にはならぬが、これで少し話せるだけの瞬間ができた)

――できれば、数分……3分ほど、お待ちください。
刃を突き立てるよりも、もっと効果的に30秒だけあれの動きをとめましょう。
(チャクラムと、長めのダガーをしまいこみ、彼女は皮手袋をキュッとしめ直した)
(隙のない動きで装填を終えた晶の顔を、漆黒の瞳で見据える。
 彼で、力不足だと思っているわけではない。彼の経験の積み重ねとその異能を使う発想は、
 年など感じさせないほどに「狩り人」として洗練されている――でも、彼はまだ、こんなにも、幼い)

……30秒の内に、あれにできるだけ撃ちこんでください。
その撃ちこむ30秒の間は、反対に私が、貴方に一匹も寄せ付けぬように致しましょう。

(つまり、一瞬のポジション交代がカギとなる。
 捕らえたのちに、晶が「女王」に撃ちこむのが遅れると女王は牙をむくであろうし、
 また、彼女が「女王」を捕らえても、その後すぐに晶に群がる獣を防ぐことに転じきれなければ、アウト)
(―――晶が群がる狼から女王へ、彼女が女王から群がる狼へと、標的を変えるその一瞬。
 その一瞬にお互いのズレがあったら、それが命取りになる)

――受けて、いただけますか?
(少しだけ、まだ不安があった。彼のその小さな身を、自分が隣にあるのに危険にさらすことに)
122兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 02:19:16 ID:vLfPIL4J
>>121

――――――当然だろう?

(ほんの僅かな迷いすらなく、少年は即答した)
(彼女を信頼しているから。それもあるだろう。
 だが、もし仮に失敗したならば。自分は死ぬだろうが、彼女も死ぬ)
(自分のせいで彼女が死ぬのは嫌だけれど、それすらも可能性に考慮している。
 彼女と共に死ねるのなら、それも悪くないかもしれない)
(彼女は今、地球上にいる誰よりも、自分にとって大切な人だから―――――)

……………?

(―――――自分は今、何を考えていた?死ぬだと?)
(自分はともかく、彼女は死なせない。だって、彼女には『大切な人』がいるから)
(その人を残させて、こんな所で獣の餌にさせてたまるか)
(心の中に留まった、まるで自分の物ではないような異質な思考に少し驚きつつも)
(これからの作戦を確実に成功させる為に、より集中していく)

絶対に、三分、耐えきって見せる。
『ガチャッ』

(そう言って少年が取り出した、89式5.56mm小銃)
(5.56mmNATO弾を使用した、彼の持つ四丁の銃の中で最も制圧力の高い武器)
(幼い少年には、どうしても似合わないそれを構え、地面に倒したケースの上に乗り込んだ)
123媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 02:36:55 ID:H6GGqSwj
>>122

力強いお言葉、十全と承りました。

(迷う暇もない、即答。彼の瞳は一瞬も揺れることがなかった。
 ―――信義には信義をもって応えるのみ。
 唯一といっていい≪深凪≫で得たまともな教えを心に置く。彼は今はタイセツな“仲間”だ)
(ならばそれの信義には全力をもって報いる――彼は死なせない、そうして自分も死ぬつもりはない。
 ……この指先で糸を弄いぬいてみせよう、この少年がいつか砂漠で砂金を見つける、その日の為に)
(――そうして、自分の為に。だって、自分は、“生きていたい”から)

―――剣糸の名に、恥じぬ働きを。
(指先で弄う鋼の糸とスローイングダガー。
 四方に投擲されたダガーは木々のいたるところ、そうして獣の死体や生きる狼に突きささる)
(銀色の糸が薄い月明かりに僅かきらめいた。
 自分にだけ把握できるだろう、ダガーを投げた軌道にそって張り巡らされた糸の網)

―――…っ。

(それから彼女は、手元にあった一本のナイフで自分の腕を浅く切った。
 「ヒト」の血匂――嗅覚のいいあの獣なら、この血なまぐさい空間でもこれが何倍にも強く匂うはずだと)
(背後は見ない。仲間は信頼する――大丈夫、兵部晶はあんなにも力強く頷いた)
(――それからふと、顔がよぎった。
 大丈夫、自分はちゃんとあの人のところに帰る為に頑張れる。全く、酷く現金な女になったものだ)

(糸の把握して、それを上手くよけながら素早い「女王」の気をひく。
 薄い血しぶきを飛ばして、襲いかかってくる「彼女」を誘導する――牙が背を掠った)
(それでも、何ら案ずることはない。信じている、あの少年は自分のもとに他の一匹も寄せ付けないと)

――――…晶さん……ッ!!

(生い茂った木々。包囲網の中心まで女王を誘導したときに、彼女が大きな声を張り上げた)
(それは合図――要となる一瞬を示すための。
 晶の周りを敵を薙ぐために、再び片手に小刀を取り出して彼の方へと駆けていく)

(それを追いかけようとした「女王」が―――大きな咆哮をあげた)
(巧みにめぐらされた糸が、その首に、足に、顔に、耳に、巻きついている。
 逃げながら、そうして晶のもとへ駆けながらも、彼女のもう片手の指先が確かに糸を弄っていた)
124兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 03:07:46 ID:vLfPIL4J
>>123

(自分の得物を強く握ると、グリップ越しに冷たい感触が伝わってくる)
(純粋に他人を傷つける為の道具、銃。ナイフや斧とは違う、他人を殺傷する為だけに作られた武器)
(けれど、それも使い方次第だ。誰かを殺すことでしか救えない命だって、きっとあるから)
(それは例えば、傍に立つ彼女の命を。この人殺しの道具で、守ってみせる)

来い、ケダモノども。
『キュルキュルキュルキュルキュルキュル』

(ケースのタイヤが高速回転し、迫り来る白銀の群れに突っ込む)
(いかに統制が取れようが、やはり元は獣。ましてや本体は、今剣糸の相手に集中しているのだ)
(勢い良く近付いてきた獲物に、半ば本能的に飛びかかる。
 それを紙一重でかわしながら突っ切り、通り過ぎたところで反転。銃口を向ける)

『タタタタタタタンッ!!』

(トタンの屋根を、連続で雨粒が叩いたような音が響き、鉛弾の雨が降り注ぐ)
(丁度少年に飛びかかろうとして、団子のように固まっていた白銀は、血溜まりに伏し倒れていく)
(続いてセレクターレバーを三点発射に切り替えながら、葵の方を向く)
(彼女へと、静かに忍び寄っていた二匹の内、一匹に三連射―――そして弾切れ―――もう一匹には―――)

やらせないッ!

(銃身を回転させ、ストックを向ける。リロードする時間はなく、しかもケースは足の下だ)
(白銀の爪にも構わず、勢いをつけたままストックで腹部を突き飛ばす)
(カウンターのように伸びた爪が少年の肩を切り裂くが、狼の体を吹き飛ばすことには成功した)

>――――…晶さん……ッ!!

(己の名を呼ぶ声。姓ではなく、名を。少年は、即座に小銃を捨てた)
(時間が来たのだ。後は、己のやるべきことをやるだけだ)
(ケースを勢いよく開く。その勢いで、上に乗っていた自分も跳ぶ)
(こちらへと武器を構え接近する彼女とすれ違い、背中合わせに着地)
(遅れて落ちてきた二丁拳銃を掴み取り構え、静かに標的を見つめる)

『テンポ・ルバート』ッ!

(少年の両腕が、ありとあらゆる方向に拳銃を向け発砲する)
(端から見れば、乱射しているようにしか見えないだろう)
(しかし変化する弾道は、常に吸い込まれるように漆黒の狼へと向かう)
(それも、ありとあらゆる方向から。文字通り、360°から全身という全身を、鉛弾が食い破る)
125媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 03:25:47 ID:UPy09xuF
>>124
【申し訳ありません、兵部さん……っ!】
【急にパソコンがフリーズしかたと思いましたら、何かの更新プログラムまで動きだして。
 現在、携帯からのお返事なのですけれど……加えて、眠気が来てしまって。
 本ッ当にご迷惑をおかけしてもうしわけないのですが、
 宜しければ凍結、または置きレスなどをお願いさせていただいても、宜しいでしょうか?】

【一応、先にこちらの予定を述べておきますと、
 金、日、月、水、金、日〜のサイクルがしばらく時間があるはずですので、
 この曜日なら貴方に合わせられると存じます……重ね重ね、ご迷惑をおかけいたしますっ(深々と一礼)】
126兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 03:30:33 ID:vLfPIL4J
>>125

【了解です。
 どうしても機械の故障や背後のごたごた、というのは免れぬものです。
 のでので、気にしないで下さいね?】
【明日でしたら何時でも大丈夫でしたけど、となると明後日でしょうか】
【恐らく、十時以降には来れると思います】
127媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 03:39:01 ID:UPy09xuF
【しかた……って。予測変換怖いです】

【……もう、私ってば返す言葉もありませんっ、十全とっ。(顔を両手で覆った)】
【誠にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
 そうして、今宵はお付き合い有難うございました。共闘自体久々だったのですが、
 拙いものに本当にお付き合いいただき……ここまででも、とっても楽しかったです】

【すみません。明日は私が用事があるもので……貴方さえよければ、
 金曜の十時以降にお願いしたく存じます。金曜は遅くなっても私は大丈夫ですが、
 ご都合が悪い時は遠慮なく仰られてください。置きレスや、他の日の検討をさせて頂きます(一礼ッ)】
128兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/11(木) 03:43:09 ID:vLfPIL4J
>>127

【ふふ、噛んじゃいましたね。可愛いです】
【僕もそろそろ凍結を検討としていた所ですので、お気になさらず。むしろ渡りに船ですから】
【それでは金曜日の十時にまた。何かありましたら、避難所に書いておきますので】
【金曜日を楽しみにしつつ。お休みなさい、葵先輩。ノシ】
129媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/11(木) 03:51:28 ID:UPy09xuF
【違うのです、指先と眠気と予測変換的な問題でありまして……っ(←)】

【……お優しいお言葉、ありがとうございます。
 承りました。それでは、金曜の十時にあちらにてお会いできるのを楽しみにしております】
【今日は本当に有難うございました。
 そして、お疲れ様です……お休みなさいませ、良い夢を、兵部さん。(一礼)】

【誠に失礼いたしました。スレッドを、お返しいたします】
130名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:14:25 ID:ycbTRMnu
(黄昏の学園。そこの隅っこにて)
用務員としてここに潜入してからはや一月…
目立たずにやってきたが、どうやらここの全貌も見えてきたようだな…
(箒で校内を掃きつつ、生徒達の様子を覗いている。見た目はいたって普通の30台くらいの男)

ここはなぜかわけの分からん力を持つガキどもが入学している。
そいつらの能力を監視して、うちの組織に役立ちそうな奴を連れてくるのが俺の仕事なわけだが…
ま、気長に仕事をするとしよう。それに…
(下卑た笑みを浮かべて)
少しくらいは役得を得てもいいと、ボスが仰ってくれたからな。
もうしばらくはここの用務員生活を楽しませてもらおう。ククク…
131霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 21:24:45 ID:xz4W/tIV
さて、ようやく活動の方針もまとまったところだ。
そろそろ、軽く肩慣らしでもしておこう。

まあ、そーゆー訳だ。だれか暇なのがいたら、飛び切りたちの悪い悪霊の相手でもしてやってくれ。
しばらく、待機する。
132名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:32:12 ID:ycbTRMnu
>>131
ほほう、早速一人の生徒…かどうかは分からんが、見つけたぞ。
(物陰に隠れてじっと覗いて)

あの生徒は霧原朱音とか言うらしいな。
足も体もない幽霊だと言うが、この妙な学園ならさもありなん…か。
幽霊ならそれなりに役に立ちそうだが…
(メモ帳を開いて、外見や特徴を観察する)
133霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 21:39:02 ID:xz4W/tIV
>>132
なんだ、通りすがりかと思ったら……そういうわけでもないわけか。
(なんだかぼそっと呟いて)
しかし、幽霊暮らしってのはなかなか気楽なものだ。
(季節はずれの冬服を着こんで、汗ひとつかくこともないわけで)
(呟きながら、そのまま足早に去っていく。その姿が見えなくなった)

(と思ったら)
なーに見てるんだよ。お前。
(後ろの壁をすり抜けて、ぬうっと彼女は現れた)
134名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:39:56 ID:eaZv0yIT
そこの名無し
悪いこといわないから帰れ
ここはお前の考えてるような場所じゃない
135名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:42:37 ID:eaZv0yIT
霧原も相手すんな。
こんなのが居座ったらみんなの迷惑だろ。
136名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:44:07 ID:ycbTRMnu
>>133
ん…? 何かぼそぼそ呟いているようだが…聞こえんな。
幽霊になると性格も薄暗くなるのかもな…
ふむ…こうして見ると顔立ちはなかなか…だが、幽霊には手出しできんしな。
いくら俺の能力でもすり抜けてしまうんじゃ…
(やがて姿が見えなくなって)

ん? もうお帰りか。ちっ…情報は何も…
(そこにいきなり後ろからぬうっと現れて)
うわああっ! び、びっくりした…!
い、いえ。私はただの用務員でございますよ。何も怪しいところなどございません。
こ、この学園にはもう慣れてますから、幽霊でも何でも驚きませんよ。
(作り笑顔を見せてごまかす)
137名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:47:01 ID:ycbTRMnu
【分かりました。じゃ帰るね】
138霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 21:48:45 ID:xz4W/tIV
ったーく。何がなんやら。
(空を仰いでお手上げ一つ)

でもま、面白い状況じゃあないね。まったく。
……とりあえず待機は続行、今度こそ、何か面白いことにめぐり合わせて欲しいもんだよ。
139名無しさん@ピンキー:2009/06/11(木) 21:51:58 ID:wXJf1Nbc
べーつに帰れとは言ってないと思うんだが。
ただまあ、名無しとしてロールするにせよ、ちゃんと打ち合わせてやれって事だろう。
なし崩し的にやるのは良くない。というかそういう前例を作るのが良くない。

ま、良い相手に巡り会える事を祈ってるぜノシ
140鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 22:13:40 ID:jQ3Nihd8
>>138
初めまして。まだいらっしゃるかしら?
黄泉返りさんと遊ぶのも面白そうだなと思って…もちろん貴女次第ではあるけど、ね?
141霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 22:24:15 ID:xz4W/tIV
>>140
ああ、初めまして。
私はずっとここにいたともさ。
さて、それじゃどうやって遊ぼうかね、何かいいネタはあるかい?
142鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 22:31:48 ID:jQ3Nihd8
>>141
そうねぇ。声かけてノープランも少し申し訳ないし
・戦闘。説明不要ね。私はこんなだし、貴女が生前のままの性格なら大した理由もなく血が見られるかな、と。

・日常。これでも昼間はそんなに喧嘩っ早くはないから貴女に付き合えるかしら?
貴女が肩慣らしに当たってやってみたいことがあれば、その話題に乗るわ。

・エロール…うーん…貴女、まだ幽霊さんだし…ねえ?

と、あまりに大まかだけどこんな感じね。
143霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 22:38:36 ID:xz4W/tIV
>>142
そうだねぇ……どうやら私はいっぺん死んでみてさ、ちょっとは丸くなったらしい。
……っつーか、あからさまに弱くなったし。
だからね、そこまではっきりと血が見たいわけじゃあないんだ。

だからさ、ここはちょっと、新参者の学校の七不思議にでも付き合ってくれないかね?
季節はずれな幽霊と、さ。
144鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 22:45:21 ID:jQ3Nihd8
>>143
死んでようやく人間丸くなったなんて…くす、なんだかおかしいわよね?
新参…?私、貴女が変なものに感染して暴れてたのもぜーんぶ草葉の陰で見てたから、とても新人さん扱いは出来ないわ。
こちらこそ新入りですがよろしくお願いしますと言う立場だもの。

ええ、それでは季節外れの幽霊さんとの遭遇で。
状況設定もあるし書き出しは貴女に任せたほうが無難かしら?
145霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 22:51:10 ID:xz4W/tIV
まかされた、ではしばし待っていてくれ。
146鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 22:52:27 ID:jQ3Nihd8
ええ。
それではお待ちしてるわね。
147霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 22:58:08 ID:xz4W/tIV
(死んでみて、生き返ってみて。なかなか世の中というのは変わらないらしい)
(かつて、あれだけ自分が……自分に似た何物かが引っ掻き回したこの街も、今では変わらない佇まいを見せている)
(そこに立っていたのは、冬服を着た女。ただ、その姿は今にも消え去りそうなほどにおぼろげで)
(よくよく見れば、そこには足はない)

さて、と。とりあえず黄泉比良坂を駆け下りてみたのはいいものの。
何をどうしたものだかね。ま、見知った顔でも見て回ろうかね。とりあえず。
(屋上の貯水タンクの上、白昼堂々伸びを一つして、飛び降りて)
しかし、幽霊ってのも案外普通の人間と変わらないね。
空くらい自由に飛ばしてくれりゃあいいのにさ。
(一面の青空を仰いで、軽く目を細めて歩き出した)
148鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 23:11:27 ID:jQ3Nihd8
(その日、何時ものように屋上で何をするでもなく、うつらうつらと夢と現実の境を彷徨っていた)
(夜の闇では血にむせぶ修羅でも陽の光の中ではまどろむ猫のようで…)
(宿した千手も日中は力が弱まる為か、著しく攻撃衝動が失せ
代わりにぬるま湯に漬かるにも似た感覚に意識がたゆたう…それが昼間の自分。だから……)

(あれ…夢、かしら…足が……?)

(やや前方。貯水タンクから飛び下りてきた陽炎のような少女
ジッと目を凝らし…かつては魔を狩る一族にあったにも関わらずそれが《幽霊》だと判じるのにやや時間を要した)

――……珍しい…と言えば珍しいかしら
こんにちは…幽霊さん?

(緩い足取りで数歩、霧原の背景から近寄って。これが夢か幻か…まだハッキリはしないが)
(とりあえず素通りする気にもならず声をかけた)
149霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 23:24:38 ID:xz4W/tIV
(呼び止めたのは、声)
(どうせ見えるはずもないからと、気にとめてもいなかった少女が)
(彼女に声をかけていた……驚いた)
(そして振り向いた)

確かに、珍しいかもしれないな。今の私が見えるだなんて。
おまけに、一発で幽霊だって言い当てるだなんてね。
(なにやら、面白いことになりそうだ。忌まわしきシードが消えて尚)
(彼女の好奇心は、死して尚潰えることはなかったのだ)
ああ、こんにちは。こんなところでなにしてるんだい?
確か今、授業中じゃあなかったか……っと、ちょうど今、終わったところか。
(薄い笑みを浮かべて、話しかけたとたんになり始めるチャイムの音)

まあいいや、こっちに出てきたばっかりでね、どうにも手持ち無沙汰だったんだ。
ちょうどいいから、少し話し相手にでもなってくれるかい?
(そう言って、屋上のフェンスに身を預けた。すり抜けはしなかった)
150鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/11(木) 23:41:32 ID:jQ3Nihd8
ええ…わりと見慣れてるから。幽霊とか…。

(ただし戦い慣れてはない、とはさすがに言わなかった。
往々にして実体の無い相手とは相性が悪い。この幽霊が危険な類いなら今の状態で迂闊に弱みまでは見せたくない)

フフ…サボリよ。そんなの聞くだけ野暮でしょう?
幽霊にまでサボリを見咎められるとは思わなかったけど…。

――…あら?お話し…?幽霊に話し相手に誘われるなんて、何か妙な気分だけど
ええ、構いはしないわよ。どうせ私も時間を持て余してる身だし
来たるべき末期の刻に備えて、一度死んだ人間から話を聞くのも一興よね
…さ、どうぞ。血の池の湯加減でも教えてくれるのかしら?

(鳴り響く鐘の音を聞きながら霧原の後に従ってフェンス際へ
…足があって地面についてるとしたらかなり背の高い女性…そんなことをぼんやりと揺れる彼女の髪を見ながら思って)
(手持ち無沙汰の幽霊…なんだか傑作な話しだ。少なくとも退屈しそうな相手では無い)
(同じ様にフェンスに背中を預け、こちらは実体があるのでギシリと軋み
隣りのやや高い位置にある彼女の横顔を見てうっすらと笑みを浮かべた)
151霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/11(木) 23:54:59 ID:xz4W/tIV
あっはっは、幽霊を見慣れてる、か。そりゃあ対したもんだ。
そういう体質なのか、それともそういう連中が蔓延ってるところにしょっちゅう出入りしてるのか。
……私としては、後者の方を推したい気分だ。
(それはすなわち、目の前の少女がこの街のもう一つの顔を知るものであるということ)
(どうせ話ができるのならば、そういう相手の方が面白い。そして、そういう相手ならば)
(今の自分の姿が見えたことにも説明が付く。彼女はそう判断した)

何せね、ちょいと久方振りの現世なもんでさ。
なかなか勝手がつかめなくて困る。
おやおや、その言い方じゃあ地獄に落ちるの決定してるみたいだな。
っつーか、勝手に人を地獄送りにしてくれるなよ。
(冗談めかして小さく笑う。でも、もちろん彼女が落ちた場所は地獄だったのだけれど)
……ま、湯加減は言うほど悪くない。でも文字通り血の池だからね。
長いこと浸かってると、お肌に悪そうだったよ。
(本当なのだか冗談なのだか)

(純粋な興味もあったし、この少女のことをちょっと計ってみたい気分もあった)
で、さ。私が死んだのが……そう、去年の秋口くらいだったかね。
その頃からさ、今までに何か大きな事件の話とか、って聞いてなかったかな?
……たとえば、水を操る化け物の話とか。
(果たして、どんな反応を返してくれるのだろうか)
152鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/12(金) 00:20:07 ID:44gmxzAt
――――。
…ええ、私の行く場所は地獄でしょうね。私、結構悪い娘だから…。
…で。そんな私に見える霊なんて…やっぱり悪い娘…違うかしら?

(最初の質問には目を細めて黙し。スーッと指を上げるとおぼろげな霧原の顔を指して首を傾げる。
そうだ。今更地獄以外には行き得ない。
自分のかつての仲間も自分が嬲り殺した獲物も先に向こうで待っててくれるだろう)
(死んでもまだ続きがあるなんてウンザリする話だが仕方ない)

そっか…お肌に悪いか…一度自宅のお風呂であれやってみたかったんだけどなぁ…
(こちらも冗談か本気か分からない…いや。たぶん、本気。夜ならば)

――……去年の秋口…水の化け物……?そう、ねえ…

(目がますます細くなり眉間に皺が寄る。ズルズルと背中がフェンスを滑りペタリと尻をつく)
(あまり昼間に難しいことを考えるのも記憶を辿るのも得意ではないが)

ああ……居たわね。名前は忘れたけれど…感染に近い手段で仲間を増やし
…最後は水源に向かう途中を…たしか…錬金術士と遺跡荒らしに討たれた…だったかしら?
(ようやく記憶を手繰り寄せる。およそ一般人では知る事も信じる事も無い情報。
これは最初の問いへの答え代わりには充分だろう。まさに、そういう連中の直中にいるのだと。
その頃はまだ自分も一族の中にいた。
だからシードの引き起こした事件のあらましもおおよそ知ってはいて)

…それが?ああ…その化け物にでも殺されたとかかしら?
(ふっと横に視線をやるが、膝下辺りから消えている透けた彼女の脚しか視界に入らない)
(長い脚だこと…そう思いながら気怠そうに今度こそ顔を反らして霧原の瞳を見上げた)
153霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/12(金) 00:30:04 ID:WV/MZFfD
なるほど、同類相憐れむ……いや、こりゃ違うな。
類は友を呼ぶ……まあ、友達になった覚えはないが、そんな言葉が当てはまりそうだ。

しかし、そこまで自信持って言い切るかね。
いくら幽霊相手だからって、ちょっと大胆すぎるんじゃあないか。
(面白そうに空を仰いで笑い)
あそこはなぁ……なんだか退屈なところだぞ。
日々ルーチンワークをこなすことしか頭に無い獄卒どもに、生ぬるい責め苦。
……ま、たまたま私が落っこちたところがよっぽどぬるいところだったのかもしれないけど。
それでもね、あんなとこは二度と行きたくないもんだ。面白くもなかったし。
(まるで見てきたかのように話して、小さく肩を竦めて見せた)
(よくよく考えても見れば、死に至るまでの彼女の闘いの数々の方が)
(よほど地獄の責め苦よりも苛烈。そしてそんな地獄の獄卒どもよりも)
(よほど、この街に生きる異形異能、そんな奴らの方が厄介だったのだから)

……ふむ、ふむ。なるほど。
(忌まわしいような懐かしいような、シードの話を淡々と述べる様を眺めながら)
随分と、よく知ってるもんだ。やっぱりあんたも、ただの人間じゃあなかったか。
(言外に、もちろん自分も創であると匂わせて)

……ま、そんなところかね。
(嘘は無い。霧原朱音は、かつてシードに自我を喰らわれ。殺されたのだから)
(そしてその瞳は、死者には似つかわしくないほどに生き生きとしているのだった)
154鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/12(金) 00:53:20 ID:44gmxzAt
そうね…道端でとっ捕まって案外しょぼかった旅行先のグチを聞くぐらいの間柄、じゃない?
(ククッと小さく肩を揺らして笑い)

…なるほど。退屈、ねえ…ま、来た人を楽しませようなんてサービス精神旺盛な奴は皆無でしょうから。
こっちのが楽しいには楽しいんじゃないかしら?

(彼女の話しを聞くに、自分とベクトルは違うがやはり快楽主義者なのだろう)
(退屈を厭い、自分の望む刺激を求めて止まない…そんなものを彼女の話から感じ取った)

………ええ。鬼塚蝶子…かつては…この街の魔を討つ、なんてことをしてたわね
今はただの妖魔憑きだけど…。
(霧原の瞳を見上げたままですぅ…っと立ち上がる。
真っ直ぐ互いの顔の距離が縮まり、身長差分10何cmかの間を置いて止まり)

…いい目…綺麗で力強くて…
…貴女は?何者でこれからどうするのかしら…
(間近に見る霧原の瞳はとても輝いていた。不遜な程に。
(夜に会えば間違いなく歪んだ興味と関心を抱かせずにいない、強い瞳だった。
(ゆっくりと手を伸ばして彼女の頬へ…幽体の彼女に触れられはしないだろうけれど)
155霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/12(金) 01:05:03 ID:WV/MZFfD
言いえて妙だねぇ。しかし私は、地獄行きツアーなんて一切予約もしてなかったんだがね。
おまけに、いつの間にやら手渡されてた切符は片道のはずだった。
……ほんと、なんで戻ってきたのだか。まあいいけど。

まあ、ね。あっちはきっと人の堕ちるところだ。
只者じゃあない私らには、地獄だって生ぬるい。だからこそより苛烈なこの世界に
もう一度、叩き込まれたのかもしれないな。
(フェンスから身体を離して、軽く服の裾を引っ張って直し)

ふぅん……私は、そう。生きてる頃の私の名前は霧原朱音。
かつては、この街を勝手気ままに歩き回ってたよ。……まあ今も似たようなことしかしてないけどね。
あんたそういうツテがあるなら、私の名前でも調べてみたら面白いかもよ。
(目の前に近づいてきた顔に、にっこり笑って迎え撃ち)

私が何者であるか、この街にならきっと、その答えを知ってる奴がいるだろうさ。
私から明かしてしまうのは簡単だ、だがそれじゃ詰まらない。
興味があるなら調べてみるんだ。答えが分かったら、きっと私を追いかけてみたくなる。
(自身ありげにそう言って、伸ばしたその手をするりとかわして歩みでる)
(ちょうど、口づけするような形で身体と身体が交差して。もちろんすべてすり抜けて)

……きっとまた会える。そんな気がするよ。じゃあな。そろそろ私も出かけてくるよ。
(ひらひらと手を振って、ゆっくりと歩き去っていった)

【じゃあ、今日はここまでだ。楽しかったよ。久々の舞台にしては上々だった)
【ありがとね。また遊ぼうじゃないか】
156鬼塚蝶子 ◆WWl9wVZZQY :2009/06/12(金) 01:26:41 ID:44gmxzAt
(霧原朱音と名乗った陽炎との口付けは当然だが儚くすり抜けて何の感覚も残さない。
ただ、手だけが宙をかき抱くようにして。やはり何も腕に触れなかったのを知ると一瞬、口惜しそうに眉根を寄せて)

――……ええ。言われなくても…でもね?私を焦らして誘った事、きっと後悔するわよ。
地獄に返りたいって思うぐらいに…ね。
(すり抜けて背後に立つ霧原に聞こえたかどうか。
呟く吐息は体の奥で燻る暗い炎の熱を宿して微かに震える。
嬲り殺しにしてやりたい。地獄ですら生ぬるいと言って憚らぬ強く美しい女性。
存分に。泣きながら殺してくれと乞うまで…陽の光の中でこんな暗い幻影が頭に浮かぶのも久し振りだった)

……ええ。また会いましょう。必ず。それまで成仏しないでね?幽霊サン…。

(ゆらりと振り返ると立ち去る彼女の背にねめつけるような視線を送り、再びペタンと座り込む。
その顔に張り付いていた獰猛な笑みは、暫くすればまた消えて夢の狭間を漂う元の姿に戻った)

【はい。こちらも日常ロールは初でしたが楽しませていただきました】
【また、是非お願いいたします】
【ではこれにて失礼しますノシ】
157媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/12(金) 22:11:09 ID:YDHRfA+F
>>124
(―――tempo rubato(テンポ・ルバート).
 テンポが自由に揺れていようと、それら全てが最後に一つの曲を織りなすように。
 四方八方に乱射されたように見える弾の軌道は、
 全て向きを変えて一つへ繋がる――漆黒の狼に、弾丸の雨が降りかかった)

(――そして、咆哮)
(闇を切り裂くような獣の悲鳴と共に、葵が仕留めた一匹の狼が霧散した。
 まずは獣の死体が、そうして次に周りを取り巻いていたはずの狼が
 まるで、それらは夢幻であったかのように消えていく)
………Fine(フィーネ)、でしょうか。
(音楽になぞらえて、そんな言葉を呟けるほどの余裕ができたのも
 彼がしっかりとあの飢狼を捉えてくれたから。
 そして自分の為に時間を稼いでくれたから――糸は、もう切れた)
(弾丸に撃ち抜かれた漆黒の獣が、ゆっくりと鈍い音を立てて地面に倒れる)

―――…ご無事でありますか、兵部さん。
(視界の端に納める余裕すらなかった、彼の防衛戦)
(しかし終わったあとの様子――そして硝煙の匂い――をみれば、
 その凄絶さ、そうして彼の異能の計り知れなさ――彼の“強さ”を思い知る)
(その小さな体で、その小さな腕で彼は銃を弄うのだ)
申し訳ありません。
私が≪弐式≫を所持しておりませんでしたばかり―――に……。
(そんな事を考えながら、
 背中あわせになっている彼のことを振り返った彼女の言葉が途中で止まった。
 黒い瞳がみつけたのは、狼にやられたであろう彼の肩口の傷だった)


【どうか今宵も改めて宜しくお願い致します、兵部さん。(一礼)】
【えっと、お時間眠気、などのときは十全と仰られてくださいませ。無理は禁物、ですっ】
158媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/12(金) 22:12:40 ID:YDHRfA+F
【……と、もう、肝心なごあいさつをもうひとつ忘れておりました。
 失礼して、ロールに場所をお借りさせていただきます。(一礼)】
159兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/12(金) 22:26:35 ID:LMidhGVh
>>157

………演奏終了、と言った所でしょうか。
問題なく、Fine(ファイン)ですよ。

(軽く冗談を交えながらケースを開き、轟音を打ち鳴らす己が得物をしまい込む)
(と、背後を預けた、ピアノのように鮮やかに糸を扱う剣糸の、心配そうな声がかかった)
(そちらを見れば、彼女が見ていたのは僕の肩の傷。
 確かにそれほど浅くはないけれど、彼女が無事だったかどうかに比べれば、些細なことだ)

僕の傷なんて、どうでもいいでしょう。
…それよりも、あなたが自ら付けた傷の方が心配です。

(振り返り、少年が目敏く見つけたのは、あの漆黒の狼を捕縛する為に
 葵が自ら腕を切り、血を流させた時の傷)
(静かにその腕を取ると、傷口を見ようと袖を捲る)

診せて下さい。大したことはできませんけれど。



【ええ、了解です。それでは今夜も…よろしくお願いします】
160媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/12(金) 22:37:58 ID:YDHRfA+F
>>159
……どうでもよく、などありません。
(静かに腕をとり、自分の袖をまくって傷口をみようとする晶に少し咎めるように告げる。
 彼は自分のことよりもずっとこちらのことを優先してくれる。
 それは優しさ――それでも、何だかムッとした。あまりに彼が自分を大切にしていない気がして)

私のは、私が勝手につけた傷です。
ですけれど、貴方は他にやられた傷です……余計に手当てが必要です。
(漆黒の瞳でまっすぐと彼をみながら、静かに告げる。
 こっちもこっちで退く気が無いらしいところをみると
 ――彼女は割合、子供っぽい頑固さを持っているかもしれなかった)

……私は、貴方の手助けをするために貴方の傍にいるのに、
貴方に、結局、怪我をさせてしまっては、まったくと意味がないではありませんか――。
(その瞳に僅かな自己嫌悪をにじませる。
 自分が何の為にいるか、それは剣糸の名のもと攻撃力として警察の一つに協力すること)
(それなのに、自分の時間稼ぎの為に――もちろん、それが必要とは分かっていたけれど、
 それでも――その幼い体に傷をつけることを、どうしてもあまり快く思えなくて)

………大したことしてさしあげますから、
私にもちゃんと傷をお見せなさい。事の次第では家に連行致します。
――先輩命令、ですよ?
(最後の一言は冗談か本気か。それでもまっすぐに彼を見ながら、彼女は小首をかしげた)
161兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/12(金) 22:57:31 ID:LMidhGVh
>>160

別に、命を粗末にするつもりはありません。
…けれど、あなた以上に大切な人は、自分を含めて僕にはいませんから。

(自分を優しく叱責する少女に向かって、さも当然のように言い放つ)
(それは少年に取って当たり前のことだった。1+1が2であるように、太陽は東から昇るように)
(だから、彼女の言うことは間違いだと言わんばかりに)
(幼い顔立ちを強調する、大きな瞳が純粋に、真っ直ぐ過ぎる程黒髪の少女を見つめた)

それに、僕は男の子ですから。
だから、例えあなたでもその命令は聞けません。
…失礼、しますね。

(少年は彼女の腕を浅く切り裂いた傷を眺めると、静かに口を寄せた)
(小さな口から、ほんの少しだけ赤い舌を覗かせると、同じく赤く滲んだ血に躊躇することなく這わせる)
(ゆっくりと、壊れ物を扱うように。丁寧に、なぞっていった)

んっ………。

(戦闘も終わり、静寂を取り戻した森に、時折ぴちゃ、と水音が鳴る)
(端から端まで、綺麗に彼女の腕を汚す血を拭き取ると、ようやく顔を上げた)
(普段の仏頂面はそこにはなかった。ただ、本当に無垢な子供のように。
 やや緑がかった深い黒い瞳が、少女の、女性にしては高い場所にある顔を見上げている)

ねえ。………よくやった………かな。

(か細い、先程の水音より小さな声でそう訊ねる)
(その内容は、数多の獣をなぎ払った戦闘について語っているのか、
 それともこの幼稚な治療行為について語っているのかは、分からないけれど)
(確かに、少年は媛名葵を見つめ、そう訊いていた)
162媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/12(金) 23:15:18 ID:YDHRfA+F
>>161
(不思議そうに、彼女の黒い瞳がゆれた。
 彼がさも当然のことのように放った言葉に頭の理解が追いつかなくて。
 それでいて、こちらを見つめてくる彼の瞳が、余りにもまっすぐで透き通っていて――吸い込まれそうで)

……ん、ゃ……っ。
―――なっ、ひょう、ぶ……さ………なに、してっ。
(彼のやり始めたことをようやく認識して、慌てたように声をあげる。
 赤い舌が自分の傷口を這って傷を舐めて癒そうとする度、ぞわっとした感覚が体を走る)
(くすぐったいような、それでいて何か熱いような……奇妙な感覚に半ば唖然とそれを見つめて。
 止めなくては、と思うのに、体が動かない。色々な意味で、頭が混乱したのかもしれなかった)

……まったく、何をやってくださるのですか、貴方は。
(外気に触れて、彼の舌の感覚が残った傷のあたりが少しだけひんやりと感じた。
 綺麗に血を拭われたその腕を認めながら、彼女はその漆黒の瞳をゆっくりと細めた)
―――よくやった、なんて言葉じゃ足りぬでしょう。
(彼が慰撫してくれたのと反対の腕で、その小さな体をゆっくりと引き寄せる。
 いたたまれなくなった。小さな声も、無垢な子供のように向けてくるその大きな瞳の透明さも。
 彼がこの場所に身を置いていることが、どうしてかひどく、居た堪れなくなった――これはまだ、知らぬ感情だ)
……十全に重畳。
ありがとうございました。貴方のおかげで、私は大丈夫です。
それに、あなたのおかげで――貴方の力で、ちゃんと異形も倒すことができたのです。
………貴方は、よくやりました、晶さん。
(遠い記憶と重なる――≪当主≫も、こうしてよく仕事をやったときはいっぱい褒めてくれた。
 彼にはそんな人がいたのだろうか?自分にとって当主が寄る辺だったから、
 幼いころにだって狩りを辛いとは思わなかったし、彼のように自分の強い意志の下で狩ったわけでもなかった)
(――彼に、そんな人がいたのだろうか。
 復讐の為に、と言って誰にも知られぬ夜の戦いを、その幼い身に背負ってきた彼に)
(そう考えると、ぎゅっと胸が苦しくなった。
 だから、無意識のうちに、自分が昔≪当主≫にされたように、ぽんぽんとその頭を撫でた)
163兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/12(金) 23:42:35 ID:LMidhGVh
>>162

…うん。僕、頑張ったよ。痛いのも、怖いのも、我慢できるよ。

(少女に抱き寄せられ、暖かい言葉をかけられ。そして、頭を撫でられて)
(心の底から幸せそうな、満面の笑みをゆっくりと浮かべる。それはまるで半年前のように)

(かって、組織の仲間も同じように、自分を褒めてくれた。優しくしてくれた)
(ただし、それは一カ月という短い期間で終わりを告げた。それも、少年自らの行動のせいで)
(だから、少年はそれからずっと戦い続けた。孤独とも、痛みとも、恐怖とも。
 誰も頼れない、誰にも甘えられない、誰も理解してくれない状況でも)

………せん……ぱぃ………。

(彼女の体を、少年にしては力強く、抱く)
(少女のように甲高い、少女の名を呼ぶ声に、甘えるような音が交じる)
(よく見れば、少年はほんのり上気した頬で、18cmという高みにある葵の顔を見つめていた)


(病室で初めて遭遇した時は、油断ならない人物だと思っていた。
 ビジネスライクの関係でいい、そう思っていた)
(しかし、二度めの偶然の遭遇で。自分の身勝手な幼さのせいで。 彼女を傷つけてしまった)
(それでも彼女は、暖かく接してくれた。僕に優しくし続けてくれた)
(幾つもの夜を共にして。時折、彼女の家で、彼女の手料理を食べたりなんかして)

(――――異性としての好意じゃない、なんて嘘だ。少なくとも、この感情は)
(でなければ、こんな弱音なんて吐けない。子供っぽい所なんか、見せられない)
(自分の一番は彼女でも、彼女の一番は自分ではない。理解していた)
(そう、理解はしていたし、それでもいいと思っていた。自分にそう嘘をついた)
(けれど、我慢できなかった。自分のわがままだと自覚しながらも、感情は止められるものではなかったから)
164媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/12(金) 23:58:52 ID:YDHRfA+F
>>163
……我慢など、なさらなくともいいのです。
痛いなら痛いと、怖いなら怖いと仰いなさい。どうせ、私くらいしか聞いていません。

(子供が何をいうのだ、というように彼女は小さく苦笑して見せた。
 ――彼は自分とは違う。もともとは温もりも何もかも、光を知っていた人間なのだ。
 それならば、どうして痛みをこらえることがあろう。痛みしか知らなかった自分ならまだしも、彼が)

……兵部、さん?
(≪当主≫が自分にしてくれたように、名前を呼んで頭をしばらく撫でていたが、
 先輩、と少し舌っ足らずにも聞こえるような声で、熱に浮かされたようなそれで彼が呼ぶと、
 その異変に気づいて、小首をかしげる。20cm近くも下にある、彼の頬にそっと手を置く)

―――どうか、なさいましたか?
やはり、肩がいたむのでありましょう。
家までお連れするでも、貴方の組織の本部までお届けするでも何でも致しますから、
あまりご無理をなさらないでください――…傷から、熱があがりでもしたら。
(大きな傷から熱が出ることはある。でも、こんなに早く――何か、あの獣の牙に毒でもあっただろうか。
 ほんのりと赤くなった頬を不審に思って、思わず眉根をよせる)
(毒ならばマズイ、と思ってゆっくりと膝を折った。それから、その肩口を見る為に手をそっとのばす)

(彼のむけてくれている感情に、検討などついていなかった。
 一度あんなにも強く跳ねのけたそれであり――彼女にとって、「それ」はどうしても苦手分野だから)
(むしろ彼女はその様子を傷のものかと勘違いしたまま、その傷を探ろうと身をかがめて傷口に視線をやっていた)
165兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 00:18:40 ID:Fsh8UQdL
>>164

(ここへ来て、あの危険な考えの原因がようやく分かった)
(他者の命を奪わなければいけない、自分で決めた、それでも心に闇を落とす任務でも)
(あなたがいてくれるなら、少し好きになれた。普段は、誰かの為に向けられる先輩の心でも)
(少なくともこの最中だけは。あなたは、その彼のことより僕のことを見てくれたから)
(その時間を永遠にできるなら、殺されるのも悪くない。実に自分勝手で、最低な考えだ)
(けれど、それを異質と判断した嘘つきな自分はもういない。
 今の自分の思考を占めるのは、わがままで、子供で、自分勝手な自分だ)

………うん。えへ、ありがとう。

(弱音を吐いてもいい。そんな言葉に、嬉しくなる。
 頑張り続けた自分を、認めてくれた気がしたから)
(彼女の体を抱く手を放し、そっと上に伸ばして、葵の頬に伸ばす)
(さらさらと、触り心地のいい髪が己が手の甲をなぜた)

…………せんぱい。

(止めろ、とどこかで大人ぶった自分が言う。同じことを繰り返す気かと)
(大好きな彼女を、困らせたくはない。でも、有り得ない、同じでないことを期待してしまう愚かな自分)
(だから、止められない。それが、例え彼女を傷つけようとも)

…………すき。

(背伸びをして、もう片方の手も葵の頬に添える)
(彼我の差は、背伸びなどで埋まるものではなく。それには彼女の意思も必要だった)
(だからこそ、何かを期待するような、ただただ無垢な瞳で)
(じっと結んだ唇で。少年は、愛しい先輩を静かに見上げた)
166媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 00:41:12 ID:KxcjIQw6
>>165
(肩口に何かしらの兆し。例えば、青くなっていたりしないだろうかと、
 彼の体に毒か何かが回っていないことを確かめる為に、膝を折って身をかがめた彼女)
(傷口を見る――血まみれで見えにくくて、これは一度水で流さないと……と)

……もう、さきほどから、いったい
―――どう、なさったのでありますか、兵部さ………。
(長い髪と頬の狭間に、彼の手が触れて。
 何事だろうと思って、だいぶん縮まってしまったその距離の先の彼を見る)

――――…ッ。

(「すき」―――と、その一言がしっかりと耳に届いた)
(いつも「あの声」が自分に伝えてくれる、自分が一番弱いその一言が今、目の前で“違う声”で再生された。
 とくん、と心臓の跳ねた音が聞こえた気がした。でも、その言葉を囁いた声は――「あの人」のじゃない)
(もう片方の彼の手が頬に触れると、漆黒の瞳をこれ以上に無いほどに大きく見開いた。
 完全に、一度思考がフリーズしてしまった。その瞳の無垢さだけが、はっきりと分かって)
………ひょう、ぶ、さん……。
(唇が戦慄く。完全に思考が混乱して、名前を呼ぶだけで精一杯だった。
 まるで何かを期待するような無垢な瞳に、こちらの視線が固定されたまま彼女は身を固めた)

………わ、わた、し――…っ。
(膝を折って肩を見ていた状態で、頬を包まれ――思考はちゃんと働かない)
(でも、確かに――確かにそのとき、脳内で「あの声」でその言葉が、再生されて……――)
(らしくもない狼狽。ようやく少し働いた思考が、震えた声で言葉を紡ぐ。
 ――でも、まだそれで精いっぱいだった。まるで泣きそうな声を、彼女は発した)
167兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 01:00:49 ID:Fsh8UQdL
>>166

…そんな顔、しないで。

(分かってはいた。彼女はいつだって僕に優しくしてくれて)
(その優しさを逆手に取る、恩を仇で返すような最低な告白)
(何故なら、彼女には大切な人がいて。それは自分じゃないから)

(それでも、初めて見た、泣きそうな先輩の弱々しい表情)
(それを自分が作ったのかと思うと、やはり胸が苦しくなり、こちらも泣きそうになった)

………今度は、誰でもいいわけじゃないよ。あなただから、だいすきなあなただから。

(以前と同じ状況。自らの弱さを露呈して、彼女の同情を誘った過ち)
(その時は、きっと誰でもよかった。優しくしてくれる人なら)
(でも、彼女のことを深く知った今は、彼女でなければダメだったから)

(涙腺が緩み、視界を揺らす。彼女の顔を見たくて、沈んだその首に、手を回す)
(奔流する感情に任せ、言葉を紡いでいった)

(夜を過ぎて昼になれば、この人の思考は『大切な人』に向けられるから)
(夜を過ぎて昼になれば、この人の髪は『大切な人』に触れられるから)
(夜を過ぎて昼になれば、この人の唇は―――――)

………だめなら、拒否して。『あおい、せんぱい』。

(彼女の頭を、弱い力でゆっくり引き寄せると)
(目をつむり、小さな唇を、彼女のそれへと合わせようとして―――――)
168媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 01:30:37 ID:KxcjIQw6
>>167
(彼女は世界を知ってから―――きっと、ずっとずっと弱くなった)
(唇を重ねるのくらい、体を重ねるのくらいどうってこと無かった。いくら感情を向けられても、
 ずっとそれに無頓着でいた。彼女が気にしていればいいのは、それこそ「兄」の感情だけだった)

(でも、人を思うことを、他人の心に意識を向けるようになった今において、
 その言葉はあまりにも重かった――「その感情」を『あの人』に告げるだけでも、
 ずっと夜を生きてきた彼女には、随分な時間が必要だった)
(――悩んで、悩んで、悩みぬいて『あの人』に告げた感情と同じ、彼の思い。
 自分が悩んだ過程と勝手に重ねた所為で、彼の本物の真摯な言葉を前のように跳ねのけられなかった)

(首にまわされた手に、体がかっと熱くなった。
 ぐるぐると頭のなかを駆け巡る、まだ知らない感情――困惑に似て、それでも甘さのある感情)
(弱い力でそのまま引き寄せられて、目を閉じる事も出来ずに、
 唇が近付くまま、なされるがままに―――…吐息が触れ合うほどに、近づいて、それで――)

…………だ、め。
(泣きそうな声が、一言制止を求めた)
(指先ひとつが、彼の唇に押しあてられる――らしくもなく、そのまま泣いてしまいそうだった。
 でも、知っている。自分よりももっともっと、もっと、苦しくて痛いのは……痛いのは、彼の方だと)
―――…あの人が、私を見ていてくださる、あいだ、は
わたしは、あの人の、ものだから……いつ、愛想をつかされるか、分からないし、
いつ、嫌われてしまうか、他のヒトに、あの人の目が、うつってしまうか、分からない……分からない、けれど。

―――…でも、まだ、あの人が私を見てくれている間は、
………だめ、なのです。わたし、たいちろうさんじゃ、ないと……わたし――…っ。
(葵さん、と。その人が自分の名を呼ぶ声が、頭の中で響いた)
(この言葉がどれだけ彼を傷つけるか、想像もつかないほどの傷を負わせるのではないか、と。
 分かっている――…それでも、どうしても駄目だった。いたずらにこの想いに応えることも、出来ない)
………わた、し。
(――最低だ。こんな、こんな言葉で彼を傷つけることしかできない。それも、二度も)
(彼の心をこんな風に踏みにじるのだ、自分は。
 それが、どうして、そうだ――まず、『あの人』を想うこと自体、こんな自分に許されていいのだろうか)

(ずっと耳の奥で、何かが崩れる音がした)
(――ずっとずっと自分で蓋をしてきた疑問が、ついに表に表出してしまった)

……わたし、しあわせになって、いいはずがないのに。

(虚ろな目で、呟く。壊れかけのような、そんな風情で――…彼と指先一つ分の距離で、彼女は、呟いた)
169兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 01:46:35 ID:Fsh8UQdL
>>168

――――――――――。

(ぴたり、とビデオの一時停止のように。少年の動作が止まった)
(そして、ぱちりと瞳を開く。その瞳はただただ濡れていて)
(それでも、何かを堪えるように、涙だけは零すまいとしていた)
(何かを言おうとして、震える口が動き、結局の所閉じられた)

(また繰り返す、実に愚かな行為。何度他人を傷つければ飽き足りるのだろう、自分は)
(こうなるであろうことは、何度も予想した。何度告白しようと、断られるイメージしかなかったから)
(それでも、それでも、僕は―――――この人に、愛してほしかったから)

………分かり、ました。

(彼女の首にかけた腕に力を込め、無理矢理外す。そうでないと、己が心に押し潰されてしまいそうだから)
(ここで泣いてしまっては、余計彼女を傷つけてしまう)
(こみ上げそうな嗚咽を押さえ込むように、深く、何度か息を吐く)

(そのままよろめくように、数歩後ろに下がる)
(拳を握りしめながら、何かに耐えるように、しばらくそうしていて)
(うつむいた顔、震える体で、少年は、途切れ途切れに言葉を吐いた)

………それじゃあ、先輩に、最後の、お願いが、あります。
170媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 01:57:20 ID:KxcjIQw6
(自分はいつだってどこまでも我儘で勝手だった)
(――そうだ。深凪に入るまえも、あの時もずっと自分のことばかりを考えていたから、
 だから、兄が自分を見つけてくれるまで、自分はずっと闇の奥底の中に放り込まれた)
(兄に拾われたあともあの人は闇を渡らせてくれた―――そう、自分にとって、何よりも「相応しい」場所を)

…………ひょ、ぶ……さ。
(掠れるような声。真っ黒い瞳をゆらゆらと揺らしたまま、傷ついたその顔を見る)
(離れる温もりを引き留めることもできなくて、よろめいた体を支えることもできなくて。
 ―――最低だ。許されなければ良かった、誰にも、自分など、許されなければよかった)
(愛情なんて、知らなかったら。好きだなんて、感情を、知らなければ――)
(知らなかったら、自分はこんなに目の前の彼を傷つけることがなかったのだろうか。
 自分が、前みたいな猟狗だったら、誰も――
 目の前の彼も、『あの人』も、月の似合う彼女も、もっと幸せになれたのではないだろうか)

(好きになることを、はじめて知って。彼女は多分、今初めて、他人を想うことの苦しさを知った)

………教えて、ください。
わたしが、あなたに、できることを……教えてください、兵部さん。

(薄く、笑った)
(どこか壊れたような笑みを浮かべながら、ついにこちらが涙をこぼして尋ねかける)
(泣きたいのは彼の方なのに、と。おかくずほどの理性が訴えかけるのに、この涙は止まらなかった)
171兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 02:13:20 ID:Fsh8UQdL
>>170

―――――幸せに、なって下さい。その人と、ずっと。

(押し殺したような声で、呟く。きっと優しい大好きな先輩は、
 断ったことで自分を責めているだろうから)
(それにしても、何という呆れたセリフだろう。とても良好だった二人の関係に、それでヒビを入れたのは自分だと言うのに)
(自分勝手もここまで来ると、最早笑えてくる。
 涙を止めるのに精一杯でなければ、きっと自嘲していただろう)
(それでも、最大の希望をなくした自分が今最も欲するのは、彼女の幸せだ)

あなたの、過去は、知りませんし、あなたと、『大切な人たち』が、
どうやって、知り合ったのかも、知りません。
けれど、例え、そこに、どんな、暗い理由が、あっても。
絶対に、幸せになって、下さい。

もし、僕のせいで、あなたと、彼の仲が、悪くなってしまったり、
あなたが、僕のことを気にして、彼と、気まずくなって、しまったら。
きっと、僕はこんな場所で、自分のこめかみに、銃口を向けて、引き金を引いてしまうから。

(だから、そう自分を責める彼女に与える償いは、『幸せになれ』。
 どんな辛い過去があろうと、例え今夜のことを思い出そうと。
 全てを投げ出さずに、幸せになれ)
(十分過ぎる罰だろう。彼女には、あまりにそういうのが苦手だろうから。
 過去を引きずるタイプなのはよく知っている。僕と彼女は、似ているから)
172媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 02:27:56 ID:KxcjIQw6
>>171
(見開いた黒い瞳から、ぽたぽたと涙が零れ落ちた)
(まるで自分が今考えていたことをそのまま察したような彼の言葉が、苦しくて。
 あまりにも苦しくて――…茫然とした表情で、ぽろぽろと、ただ涙をこぼしている)

……でも、私は―――そんなこと、出来な……。

(多分、今まで「好き」でいることに精一杯だった)
(それが、苦しさを知って、まるで嫌いなものから逃げる子供のような言葉を、彼女は吐き出した。
 それはあまりにも彼女らしくない言葉。“普段の”彼女なら鼻で笑うような言葉)
(――それを、半ば茫然とした表情で、俯いていた彼女。
 それでも、「銃口を向けて、引き金を引いてしまうから」と、
 その言葉を聞くと、彼女はその長い黒髪を揺らして、跳ねるように顔をあげた)

………狡い。
そんなの、狡い。兵部、さん――……狡い、そんなの、狡い。
(頬を伝う涙を自分でぬぐう。彼の言葉を聞いて、壊れそうになった心を無理矢理押し込める。
 どうして、自分がこんなに弱っていていいだろう。
 彼の方が本当は崩れそうなのに、どうして彼を傷つけた自分が、こんなに弱くあっていいだろう)
(せめて、いましばらく――彼の目の前では、自分は強くあるべきなのに。
 毅然としていなければ、ならないのに――……ならない、のに)

―――それは、最上級に、難しい償いです。

(小首をかしげる。いつものように――そう、何時もの様子に、見えるように)
173兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 02:47:24 ID:Fsh8UQdL
>>172

僕の、先輩に対する、最後のお願い、ですから。
どうか、十全と、よろしく、お願い、しますね。

(そう言って、いびつな笑みを浮かべる)
(まるで、小学生が工作の時間に、セロハンとハサミで作ったかのような
 今にも壊れそうな、できの悪い笑顔だったけれど)
(それが、涙を堪える自分にできる、最後の行動)


………あの、深凪のことなら、大丈夫、ですから。

(自分はあの事件以来、組織に融通が効く。と言うよりは、効くようになってしまった)
(だから、仮に深凪からの戦闘援助がなくなっても、
 契約通りに動いてくれと頼めば、きっとあの女隊長は頷いてくれるだろう)
(更に数歩後退する。自分達が通ってきた、樹海が作り出す、闇の方へ向けて)

…………もう。あなた、には、会わないように、しますから。

(だからこそ、最後のお願い。これ以降、深凪に援護を頼むことはないだろう。
 学校ですれ違っても、知らないフリをするだろう。上手くできるか分からないけれど)
(それでも、お互いの為に。唯一で、最愛の先輩に、別れを告げる。告げなければ、ならない)

―――――さよ、ならっ。
『ポタリ』

(その言葉を口にした瞬間、とうとう涙がこぼれ落ちる。
 だから、それを見せないように、後ろへと振り向き)
(ずっと傍らに立っていた、赤色のケースに手を伸ばすと、そのまま走り去った)



【こちらは次で〆としますね】
174媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 03:04:01 ID:KxcjIQw6
>>173

(夜の空気を吸い込む)
(もう、こんなにいびつな笑みを浮かべる彼に手を伸ばすことは許されない。
 ―――それも、また、彼女に与えられた代償であるのならば―――)
(涙は止まっていた。いや、無理やりにでも止めていた。
 はっきりとした視界で彼を見送らなければならない――……ただ、一つ告げて)

……私は、私情で仕事を投げるようなことは、絶対にしたくありません。
私は、≪深凪≫の第八席です。
――ただの“色恋ごと”などで、仕事を放棄することなど、許されません。
(ただの色恋ごと、とそう云ったときに僅かに声が震えた。
 それでも、静かに言い切った。異形狩りである「媛名葵」ならば、そう云うはずだから)
………私とどうしても顔を会わせたくないなら、別の人間を貴方の元へゆかせましょう。
――≪深凪≫は、依頼人(クライアント)を投げることは、致しません。
(零れ落ちた一滴の涙さえ、ちゃんと見据えて。
 それが今の自分にできる――毅然とふるまうことだけが、今の自分にできる唯一だから)

―――お疲れ様。おやすみなさい、兵部さん。
……ちゃんと、怪我の手当てを、なさってください……ッ!

(闇の方へと声を張り上げる。赤いケースを持って走るその背中にかけた声。
 別れの言葉は紡がなかった。いつもと同じ挨拶を、いつものように告げて――それで――)
(彼の姿が闇に消えるまで、毅然とその闇を見つめて――ようやく、見えなくなったころに、
 がくんっと地面に崩れ落ちた。樹海の湿ったような地面に、へたりこむような形で空を仰ぐ――)

………――ッ。
(唇からこぼれそうになった名前を飲み込んだ。
 その名前を呼んだら、いつも少しだけ安心できた。でも、今日は呼べなかった。
 夜の深まりの中に溶けることさえなく、その人の『名前』は、陰った心と一緒に彼女の奥底に押し込められた)



【それでは、こちらはこれで〆で……】
【挨拶は貴方の〆を見届けましてから、改めての形をとらせていただけたら幸いに存じます(一礼)】
175兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/13(土) 03:31:17 ID:Fsh8UQdL
>>174

(彼女が視界から消えた瞬間、堰を切ったように溢れ出す涙)
(もはや視界はほとんど確保できない。それでもただただ走り出すことしかできず)
(やがてどの位走ったのかも分からなくなった頃、正面にそびえた木に、そのまま倒れ込んだ)

(中学二年生になってから、色々と夜の知り合いもできた。
 なかには、自分を支えるような言葉をかけてくれた人もいた)
(けれど、それも先輩と過ごした時間に比べればあまりに短く。
 そして彼女と過ごした時間は、大切な人たちを失ってからはあまりに長く)
(その時の胸を引き裂かれるような痛みではなく、
 胸を締め付けられるような痛みが己を襲った)

………うあっ、ああっ、あああっ!
ひっく…………うわああああああああんっ!!

(声を上げて、泣いた。とても、久し振りのような気がした)
(この無様な泣き声が、あの人の耳に届いてないことを祈りながら)
(あの人は悪くないのに、きっと自分を責めてしまう)
(悪いのは、どうしようもなく。卑しくて。
                  おまえ
 我が儘で。下劣で無知で子供で低俗な 僕 が)
(おまえは何回、他人を傷付ければ気が済むんだろう)
(おまえが分不相応に幸せを望むから。軽い魂で、人と同じような幸せを信じているから)

………っく………ああああああああああああああああああああああああっ!!

(無性に自分で自分を殺したくなった。彼女との約束がなければ、
 あるいはこの場で自殺していたかもしれない)
(それでも、彼女が幸せになるのを見届けなければ。
 どんなに苦しくても、彼女がその人と幸せになるようにしてもらわなければ)
(それが、最低の人間である自分に与えた、償いの一つ)

………ぐすっ…………う、うっ。

(今は、この場でしばらく泣いていよう。そして、泣くのは今日で終わりにしよう)
(自分に必要なものは、理解できた。幸せに憧れる心などではない)
(ただひたすらに、無感情であること。ひたすらに異形を狩り続けること)
(感情を露わにするのは、今日で最後だ。だから、今夜だけは―――――)
(肩の傷にも全く気付かないほど。夜が開けるまで、鬱蒼とした樹海の中で、ひたすら少年は泣いていた)



【ではこちらはこれで〆とします】
【またもや二日間お付き合い頂き、本当にありがとうございました】
【…それではお休みなさい、葵先輩】
【スレをお返しします
176媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/13(土) 03:36:31 ID:KxcjIQw6
【見届けました。こちらこそ、何よりも何よりもこんなにも期間よりも時間的に、
 長時間にわたりますお付き合い、誠にありがとうございました。(深々と一礼)】

【……全力で、全てのポイントを闇側に覆した気が、して、なりませんけれ、どっ】
【本当にお付き合いくださったことに感謝しております。お疲れ様です、ゆっくりお休みください…。】

【改めまして、こちらからもスレをお返しさせていただきます】
177天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 13:20:42 ID:YpxPp+Qp
【これから紫先輩とのロール再開でスレを使わせていただきます】


>>75
「あ、ジャンヌ!」
(それは蛇の名前だろうか、ジンと名乗った少女は顔に血吹雪を受けながら叫ぶが)
「ぎゃっ!」
(紫の電流を受け、白目をむいて床に倒れた)
(この少女達が幽霊なのか別の存在なのか、それとも本当の人間なのか判断付かないが)
(少なくとも物理的なダメージは有効のようだった)

「んっ、んーっんんっ」
(猿ぐつわで四肢を拘束された少女が何かを言おうとしている)
(目に涙がにじんだ表情は、危機を脱してほっとしているように見えた)

……あ、紫先輩。
大丈夫ですか、これ、血ですよね?
(ほんの少しだが、上着の裾に血が付着していた)
(蛇のものだろうが、ちょうど都の目線のあたりで気がついたのだろう)

そうですね……あれじゃぁ……。
(改めて教室を見上げれば生け贄にされそうだった少女は全裸で四肢もひろげられていて)
(少し頬を染め、複雑な目で紫を見る)
(見てないということはないだろうけど、助けたのは先輩だし、不可抗力だろうし)
(なんてことを思っているようだ)
それじゃ、先輩の上着を貸してもらえますか?
それをあの人にかけて……ええと。
(廊下の天井にいる都は、横にいる紫と教室の床にいる少女を交互に見上げて)
私はどうやって行けばいいんでしょう?
(首をかしげる)
(紫に言われて見ないようにしていたから、横の壁も上にある天井も歩けることを知らない)


【では、今日もよろしくお願いします】
178紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 13:33:04 ID:+3gTn7la
ん? …ああ、血だな、確かに。
安心しろ、人のじゃない。人間はみんな適当に無力化しておいた。
(目聡く見つけられた血痕を軽く拭って)

…あー、大丈夫だ。壁も床も、この天井みたく素直に歩ける。
車椅子が駄目だったら、俺が何とかしてやるから。
(都の疑問に答えながら上着を脱いで、軽く全体を見る)
(……年代を知らせるような物は、なし)
もし何かあったら、何でもいいから大声出せ。
意識は奪ったが、万一という事もある。

………あと、この教室の中は九十年代の、秋だ。
はたしてこれが幻かタイムスリップかは分からんが、妙な事は口走るなよ。
どんな影響があるか分からん。彼女を解放して、この上着渡したら、すぐに戻ってこい。
(厳しく押さえつけるように、言い聞かせるように一言一言重要な事を伝えると)
(扉の側、壁に背中を預け、再び周囲を警戒し始めた)


【ああ、よろしくだ】
179天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 13:42:31 ID:YpxPp+Qp
>>178
人じゃない……妖魔とか?
(それらしきものは教室の中に見えなかったが)

壁も床も歩けるって、そうゆう不思議な絵があるよね。
だまし絵だっけ。
(上着を受け取って脇に抱え、車椅子を壁際に近づけて)
んー、壁は歩けても、90度の角度は超えられない、か。
紫先輩、たぶん前輪を上げて壁に当てればそのまま移れそうだけど、押してもらえますか?
(壁にエプロンのポケットに入れていたペンを置くと、そのまま壁にくっついていて)
……不思議。
(またペンを取ってエプロンの上で離すと膝の上に落ちて)
180紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 13:51:30 ID:+3gTn7la
妖魔…だったのか? 確かめる前に斬ったからよく分からんが、外見は蛇っぽかった。
……別に、お前が気にする事でもない。
中は安全だ。多分な。
(少なくとも、首謀らしき少女は排除した。十中八九安全だろう)
(もし危険があったとしても、この距離ならばそうそう処理しきれない事はあるまい)

だまし絵……あーあー、美術の教科書で見たな。
無限に階段上ってたり、水が上に流れてたりするやつだろ?
何て言ったか……エイジャのだまし絵?
(なるほど確かに、様々な物理法則を外れたこの空間を表現するには的確な表現だ)
(……はたして、そのだまし絵とこの空間とには、何らかの関係があると見て良いのだろうか)

ん、任せろ。
(言われた通り、持ち手を軽く引き下げ、前輪を壁につけてやり)
……そうなると、床まで行った方が良いか。
(できるだけ中央の少女を見ないように――ポーズに過ぎないのだが――壁を歩いて降りて)
(今度は床に車椅子を移す)
では、武運を。できるだけ迅速に頼むぜ。
(それだけ言うと、自身も床に移って、都と少女に背中を向けた)
181天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 14:06:11 ID:YpxPp+Qp
>>180
ううん、当てずっぽだけど。
床に書かれてるのが魔法陣だし、悪魔とか魔物とかそうゆうのかなって。
でも、そんなのだったらもっとすごいことになってるよね。
(退治される妖魔を見たことがあるが、同じことが教室内で起きていたら中は原型をとどめていなかっただろう)

そう、それ。
エイジャとかエッシャとかいうの。
天井や壁が歩けるくらいならいいけど、どこまで行っても無限に廊下や教室が続くようだと困っちゃうね。
(あまり深刻じゃなさそうな声で言う)
(危機感がないのか肝が据わっているのか判断に悩むところだが)
(単に浮かれているのが続いているだけなのかもしれない)

わっ、ほんとに壁を歩いてる……あ、ポスター。
(環境美化のポスターをずかずかと車椅子の車輪が跡を付けていく)
(それを見て、ごめんなさい、と誰かに頭を下げる都)
これでやっと普通の状態なのかな?
ずっと逆さまだったから変な感じだけど。
(廊下の床に降りて、さっきまでいた天井を見上げて)
うん、それじゃ行ってきます。

(教室の中に入った都は、倒れている怪しい格好の少女達を避けて生け贄の少女の元に向かう)
(少女は口に猿ぐつわされ、四肢もひろげるように教室の四方へ紐で引っ張られていた)
(ずいぶんと暴れたのだろう、手足首は擦れて赤く血がにじんでいた)
ひどい……まっててね、今助けてあげるから。
(都では解いてあげられそうにないし、紫にはすぐ戻ってくるように言われている)
(ごめんね、と言いながら紫の上着をかけて上げて廊下に戻る)
紫先輩、早く。
あの人、怪我して血が出てる!
182紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 14:22:04 ID:+3gTn7la
………というか、そんなのが召還されていたら、あの娘、生きていないだろう。
(半ば呆れたように呟く)
(……やはり全体的に危機感が欠けているか…あるいは、よほど度胸があるのか)
(そういえば初めて会った時も、随分と自分に順応するのが早かったし)
(もしも五体満足なら、きっと大した女になっていただろうと思う)
(それとも、これは足がない故の強さなのだろうか)

…そりゃ、俺だって怪我したら血が出る。お前もだ。
そんなに慌てるな。別に珍しい事って訳じゃない。
(慌てる都に、少し冷たすぎるくらいの言葉を返す)
(自分を冷静にするのと、都を冷静にさせるのとが目的だ)

…ふん
(少女の傍らにしゃがみこみ、一先ず四肢を縛るロープを器用に断つ。ほどくよりもずっと楽だ)
(次に猿ぐつわ。これも難なくほどけた)
(しゃがみこんだまま少女の目を見て)
……とりあえず、立てるか。歩けるか。
大丈夫なら、保健室に……分かるか? 保健室に行け。
俺たちは残念ながら、お前に付き合ってやれない。他に行く所があるからな。
183天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 14:38:26 ID:YpxPp+Qp
>>182
うっ……でもあんなにされるのは普通ないと思うけど。
(落ち着いた態度を見せる紫に少し頬をふくらませる)
(裸にされて手足を縛られるなんて珍しいことだし、女の子としてはとても嫌なこと)
(都もそうだし、あの少女もそうゆう趣味には見えないから、早く助けてあげたくて)

「んん……んっ……ん」
(長い間縛られていて、解放されても痺れが強いのか、手足はぎこちなくしか動かないようだった)
「……ぁっ、けほっ、けほっ」
(胸元を上着で押さえながら咳き込む少女)
(口の中にたまっていた唾液が床に垂れ、その中に赤いものが混じっている)
(頬に痣があるので、捕まったときに殴られでもしたようだ)
「けほっ、けほっ……ぁ……ぁ、ありが…とう……」
(咳が治まった少女は紫の手を握った)
(ぎゅっと、震えながら、もう放さないとばかりに)
「あ、ありがとう……わた、わたし、関係ないのに、ないのに……ずっと……」
「あなたが助けてくれた、あなただけが、私、やっと……いける」
(涙があふれて頬を伝う)
(助けるまで恐怖でゆがんでいた表情は、とても嬉しそうに微笑んで)
「……ありがとう……ありがとう……」
(だんだんと少女の体が薄まって消えていく)
(この少女だけでなく、紫が倒した少女達も)
「ありが…う……あ……とう……あり………う……」
(床が透けて見えて、手を握られる感触が薄まって、やがて上着が床に落ちた)
184紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 14:47:09 ID:+3gTn7la
……落ち着け…喋るな。
口の中の物を吐け、それからで良い。
…関係も何も……
(自分の言葉を目の前の少女は聞くことはなく)
(握られた手をそっと握り返し、もう片方の手も添えて)
…………
(静かに消えて行く様を、最後まで見届けた)

…ふん。
(手を解き、肩を揺らし、息をつく)
(床に落ちた上着を羽織り直し、軽く周囲を見た)
(霊感というものは自分には殆どないが、それでも何となく、さっきよりも教室の空気が軽くなった……気がした)
さて、都。
(短剣を鞘に収め、背後の車椅子の少女に向き直った)
今の一連の現象を見て、何か分かったことはあるか?
(その口ぶりは、まるで人を試すかのよう)
185天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 15:05:12 ID:YpxPp+Qp
>>184
うそ……消えちゃった……やっぱり、幽霊ってこと?
でも、上着は掛かっていて、消えて、下に落ちて……。
(口の中に唾液がたまっていたのに気がつき、飲み込む)

わかった、こと?
ええと……。
(紫と、魔法陣は残った教室内を見回して)
まず、さっきの人。
あの人は助かった、紫先輩が助けた。
私たちが来なかったら、きっと殺されていたから。
だから、成仏したんだと思う。
成仏したから、消えた。
(首筋を撫でると、冷や汗で少し濡れていて)
旧校舎は私たちだけでなく、色々な事件が起きてたから。
確か、集団失踪事件とか、殺人事件とかもあったし。
もしかしたら、今あったのは、その過去にあった事件じゃないかって。
さっき、先輩は90年代の頃って言っていたし。

……って、これは分かった事じゃなくて、私の推測だよね。
だけど、地縛霊とかの幽霊話って、昔の事が目の前で起きたりって、よくあるパターンだから。
186紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 15:18:48 ID:+3gTn7la
……いや、推測で構わない。正解なんて分かるものではないし。
そしてお前の言っている事は大体当たっている…と、俺も思う。
(一瞬、ふっと表情を緩めたが、すぐに元の固い表情に戻って)

恐らくあのまま放っておけば、俺たちの目の前で、かつてあったように彼女は殺されただろう。
だが、俺が介入した事によってそれは阻まれ、その結果あの娘は成仏した。
どうしてだか分からないが、俺たちはそういう、ある種の霊的なフィールドに来てしまったんだな。
それなら、ある程度ではあるが物理法則が無視できるのも頷ける。
(――どうしてだか分からない、というのは、嘘だ)
(やはりこれも都の能力による物なのだろうとアタリをつけている)
(本来の世界から押し隠されていた霊的な世界が、都の手によって引きずり出されたのだ、と)

そしてここからが一番重要な事なんだが……
(ふぅ、と少し息をつく)
…これから、お前の両親に会いに行く事になるが……恐らく、そこでもこういう事が起こるだろう。
死の再現。いかにしてお前の両親は屋上に墜落死することになったか。
そして、今回みたいに俺がそれを止められるとは限らない。無論、努力はするがな。
(つまりそれは、下手を打てば眼前で両親が死ぬかもしれない、という事だ)
………それでもお前は、両親に会いに行くんだな?
187天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 15:32:10 ID:YpxPp+Qp
>>186
どうしてって、私のせい、なんじゃないの?
だって、私が壁に触ったから、いきなり廊下の天井になったんだもの。
幽霊だけ原因が別って考えにくいし。
最初にそのことを言ったのは紫先輩だよ。
(そこで、あれ、と首をかしげ)
でも、結果的にさっきの人が成仏したんだったら、私の力が役に立ったってことなのかな?
もちろん私だけじゃ駄目で、先輩がいたからこそだけど。


…………。
(紫の話すことに静かに耳を傾け、その問いには)

行く。

(と、即答した)
お父さんとお母さんが成仏するのか、さまよったままになるのか分からない。
だけど、もし事件のことが分かるなら、私は逃げるわけにいかない。
私は知らなくちゃいけないんだもの。
どうして死んだのか、どうして、私の足がこうなったのか。
(力強く、強い意志で)
最初は単に会いたかっただけだけど、事件のことなら、必ず。
188紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 15:46:39 ID:+3gTn7la
…あれはあくまで推測だ。確証じゃない……って、それ言ったら今も同じか。
(少々気まずげに頭を掻く)
そうだな、確かにお前がトリガーになったんだろう。俺もそう思う。
……それは、確かに…役に立ったのかもしれないが。
(物は捉えよう。たしかに、現世に縛られた霊を解放する事にはなったのかもしれない)
(なったのかもしれないが)
………俺にとってプラスにならねーんだよな。
(小声で、気取られないようにぽつりと呟いた)

…そうか。
(強固な意志が滲み出る声)
(以前言った、別に知る必要がある訳でもないとか、そういう誤魔化しの言葉も、少女の表情は受け入れそうになくて)
(少しだけ言葉を探し――諦めた)
なら、良い。もう聞かん。
(止めたい訳ではない、止めたい訳ではないのだが……しかし、心苦しかった)
(あくまで推測、あくまで予想。しかしそれが当たっているのなら、はたして彼女が耐えられるのか)

行くぞ。
(背中を向け、歩き出す)
真っ直ぐだ。寄り道してあまり俺も消耗したくないし、お前も早く両親を助けたいだろう。
階段の所では手を貸してやる。ついてこい。
(ぶっきらぼうに言って、しかし速度は都に合わせて、階段へ向かう)
189天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 16:04:50 ID:YpxPp+Qp
>>188
(何が起きたのか知りたい、知らなくてはならない)
(このことを言えば、誰も彼もが知らなくていい、知らない方がいいと、都をいさめる)
(それでも都は逆らうようにそれを求める)
(何も知らずにいたなら知りたいと思わなかった)
(少しでも知ってしまった今、知らずにすませることはできなかった)

特別教室があるのはこの上の三階。
(階段の壁に書かれた文字を見ながら)
お父さんとお母さんの幽霊を見かけた話はどれも特別教室の辺り。
泣いている私と……両親が見つかった屋上で見たって話はなかったの。
だから、何かあるんだとしたら、やっぱり特別教室の辺りだと思う。
(やはり階段は車椅子で昇れそうにないが、階段の壁なら段差がないので行けそうだった)
社会科資料室があって、お母さんは日本史の先生だったから、もしかしたらその辺りじゃないかな、って。
お父さんは古典だから、生物室とか美術室とか他の教室は関係ないし。
先輩は何か怪しそうな特別教室は思い当たりますか?
190紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 16:17:59 ID:+3gTn7la
さあ……何か思いつくかと言われてもな。
(階段の入り口で、先程よりは慣れた手つきで車椅子を動かす)
(垂直に壁へ、角を曲がり、角を曲がり、三階の床に到着)
そういう事なら、やはり社会科資料室か…屋上に続く階段、というのもアリかもしれないが。
あるいは、屋上はまた校舎とは違って、外部からだと何も見えないという可能性もある。

(持ち手から手を離すと、再び短剣を抜き、左手に持つ)
………お前が前に行け。
何かあれば俺が前に出て守ってやる。だから、お前が先行しろ。
お前が自分の意志で前へ進め。
……それに、そうすればお前の両親も出やすいだろうしな?
191天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 16:33:06 ID:YpxPp+Qp
>>190
校舎の中だけじゃなくて、外も同じように不思議な状態になってるなら……。
(いまの屋上に何かあるかもしれない)
あ……外もって、それって外に出ても元に戻らないってこと?
それは困っちゃうな、まだ宿題やってないし。
(肝が太いのは事実のようで)

書道室……生物室……地学室……地学準備室……
(扉の上の掲げられた教室名を読み上げながら三階の廊下を進んでいく)
……社会科準備室。
(そして目的の部屋の前)
(扉は閉まっていて、扉にはめ込まれた曇りガラスの向こうは暗い)
(一度後ろの紫を振り返っているのを確認してから、扉に手をかける)
お父さん、お母さん……。
(いるかどうか、いるなら、どうしてるのか、何があるのか、すべては開ければ分かること)
(腕に力を入れて扉を開ける)
(古い割には建て付けがよいのか、すんなり開いて、中には)

……いない。

(机やテーブルの上に書籍や地図などが散乱した部屋の中に人の気配はなかった)

あ。

(人も幽霊もいなかったが、都の視線の先、机の上には写真立てがあり、赤ん坊を抱えた若い夫婦の写真がいれてあった)
192紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 16:43:46 ID:+3gTn7la
どこを"外"とするかはなかなか曖昧な所だな……
言ってみれば、屋上というのは学校と外の境界線上のような所だ。
空間的には外だが、観念的には間違いなく学校で………
…ま、もし準備室が外れだったら、向かってみる事にしよう。
……宿題は済ませて来いよ、学校に来るんだったら。
(都のペースを諫めることは諦め、逆にリズムを合わせてみる)
(紫個人としては、果たしてここから出られるのか、という不安をちょうど抱いてきた所だった)
(都の能力が不安定である以上、入って来た時のように出られるのか……)

…………
(扉が開かれた瞬間も、意識は全ての方向へ隙間なく向ける)
(部屋の中だけではなく、周囲で何が起こっても決してそれを見逃さないように)
…いない、な。
(これがゲームならロッカーからゾンビが飛び出てきたりするんだが)
(……とは、さすがに言わなかった。リアルすぎる)

ん?
(都の声に、その視線の先に目を向ける)
…写真か。
お前の両親で間違いないか?
193天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 16:55:59 ID:YpxPp+Qp
>>192
うっ、なんか紫先輩に宿題のことを言われるなんてショックかも。
先輩って宿題なんか関係ないぜって感じなのに。
(かなり失礼な発言であるが、中等部の都からは紫の普段の学生生活なんて腹空かせているくらいしか知らないから)

そう、お父さんとお母さんの写真。
私も同じのを持ってるから。
というより、たぶんこれそのものだと思う。
ちょっと新しいし。
(部屋の中に入って机に向かい、写真立てを手に取る)
(小柄なスーツ姿の男性と、赤ん坊を抱えたスタイルの良い派手目な女性)
(女性の髪は短めで、都と同じように赤いヘアバンドをしていて)
……ん、あれ?
先輩、外……またひっくり返ってる。
(机の横には窓があり、その位置からは並木道と中庭が見えるはずだったが)
(窓の下には星が散りばめられた夜空が広がっていて)
なら、上は?
(上を向いた都の表情が固まる)

194紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 17:09:14 ID:+3gTn7la
……失敬な奴め。
今はともかく、俺がお前くらいの頃は、学校の宿題を忘れた事なんてなかったぞ。
(嘘ではない。そもそも中学校に行ってないのだから)

という事は……まず、アタリだな。少なくとも、時間は合ってる。
(言って、後ろから写真を覗き込む)
………へぇ。
都は父親似なのか。やっぱり、子供は異性の親によく似るっつーのは本当なのか……
(どこか的外れな意見を述べて)

…………どうした。
(本当は、待て、と制するつもりだったのだが)
(既に都は上を見上げていてしまっていて)
何があった。
(上げかけで行き場をなくした右手を都の肩に置き、彼女の視線を追った)
195天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 17:14:15 ID:YpxPp+Qp
>>194
私だって、忘れたんじゃなくて、後回しにしただけだもの。
夏休みの宿題だって、完遂率100%なんだから。
(毎年夏休みは手術を受けていたのでやることがなかったから、というのもある)

そ、そと……あそこに……。
(空が下にあり、地面が上にあった)
(窓から見上げると並木道があって、黄色い銀杏の葉が舞っていて)
(そこには二人の男女がいた)
(スーツ姿の小柄な男性と、赤ん坊を抱いた派手目な女性が)
(男性はぶつぶつと横の女性に何か文句を言っているようで)
(女性は赤ん坊をあやしながら笑って文句を受け流しているようで)
お父さん……お母さん……?
(都がつぶやく)
(写真とそっくりな風景、写真とそっくりな人物)
(女性は男性に赤ん坊を押しつけ、さらにがみがみと捲し立てている)
(怒っているのではなく、我が儘か何か無理難題を言っているようで男性は困って顔をしていて)
(片が付いたのか、女性は捲し立てるのをやめると、こちらを向いて手を振って)

え?

(突然、女性だけが姿を消した)
196紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 17:26:32 ID:+3gTn7la
……だな。
お前と、お前の両親か。
(ついさっき見た写真の姿と大差ない、家族の姿)
(父親と、母親と、赤子。本当に、それは幸福な家族のテンプレートのようで)
何か、言い争って…いや……何だ。
くそ、せめて唇さえ読めれば……
(目を細めてみても、二人が話している内容はよく分からず)

……!
(姿を消した女性を探して、まず真っ先に下――夜空の方へと視線を向けた)
197天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 17:32:44 ID:YpxPp+Qp
>>196
(夜空は星が瞬くばかりで)
(しかし田舎でもないこの街ではあり得ない位の星空は普通ではないことを示していて)

「……安物だったのに、まだあったなんて随分と安い買い物だったわ」
(都の手が、頭の赤いヘアバンドを撫でた)
「私たちと会うための験担ぎだったみたいだけど、我が娘ながら良い判断よ」
「ま、そもそもここへ来て欲しくはなかったのだけど」
(車椅子を動かし、紫と相対する)
「ね、紫一久君?」
(紫を見上げ、にっこりと笑う都)
(顔も声も都のものだったが)
(人をからかうような大人びた表情は都のものではなく)
(子供っぽさのない口調も都のものではなかった)
「あまり時間がないの、質問があるなら手短にね」
198紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 17:44:43 ID:+3gTn7la
――ぁ?
(思わぬ所から、思わぬ言葉が向けられ、間抜けにも声を漏らし)
(状況の理解に少しだけ時間を食われ)
………あー。
(それが理解に至り、思わず都から二、三歩離れる)

……憑いたな?
俺の名前を知っている…記憶もある程度引き出せるのか。
(冷静に、冷静に。状況を確かめながら、推測の部分を質問という形で相手に投げかけ)
それなら、都――っと、俺は誰相手でも下の名前呼び捨てで呼ぶんだ。変な誤解するなよ。
とにかく、お前の娘が知りたいと思ってる事が何なのか、分かるんじゃないのか?

……質問か。
(正直言って、かなり難しい所だ)
(自分の好奇心に拠る質問は多すぎる。都の疑問を代弁しても構わないが、それは少し…本当に少しだけ、躊躇われる)
(だが、時間がない、と言うのであれば)
時間がない……というのは、どういう意味だ?
(まずはそれを尋ねるべきだろう。案外、解決できる要素かもしれない)
199天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 18:01:37 ID:YpxPp+Qp
>>198
「ええ、憑いたの。所謂憑依現象というものね」
「あなたがこの子に電気ショックを与えたこともちゃんと知ってるわ」
「ある程度ではなく、この子が忘れたもの、しまいこんだものも全てよ」
(人差し指でこめかみをとんとんと叩く)
「だから、もちろんこの子の思いも分かる」
「けど、だからと言って何でもかんでも適えてあげるのが親というものではないわ」
(今度は人差し指を左右に振る)
(どうやら都の母親の癖なのだろう)
「このままだと、あなたたちはこの校舎に食べられてしまう」
(指先が口から喉を通って胃の辺りを指し示す)
「この子が眠ったままだった校舎を起こしてしまったのよ」
「触れていなければ働かないこの子の力だけど、校舎の中に入ってしまった今は常に触れてしまっているのと同じなのよ」
(胃の辺りをぐるぐるしていた指先が腸の辺りにまで降りて)
「だから、ぐずぐずしてたら消化されてあなたもこの子も旧校舎に出没する幽霊になってしまう」
(うらめしや〜、という感じで両手首をぶらぶらさせる)
(授業の時もこの調子だったとしたら微妙かもしれない)


【ごめんなさい、夕食の時間になっちゃった】
【30分ほど抜けさせて】
200紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 18:20:42 ID:+3gTn7la
…………ふん。
(どちらかと言えば純朴で子供っぽい都に対し、大人っぽく軽い都の母親)
(その母親が都の身体を借りて動く事に、奇妙な違和感を感じた)

……親、ねえ。
どんな理由であれ子供を一人にするような奴が親ヅラするな、と、俺は言いたい所だが。
(それは、かつてもし自分を捨てた実親に会えたら言ってやろうと、そう思っていた言葉)
(今となってはそんな事を考えもしないが、気楽な様子の都の母親には、文句の一つもつけたくなる)
(…なるほど。肝が据わっているのは母親似なのか)


【了解だ。俺も、七時頃に一旦抜ける事になると思う】
ん………なるほど。お前じゃなくて、俺らの問題か。
忠告には感謝する。歩いて出れば大丈夫なんだな?
(階段を上る時間を試算する。ここは三階だが…まあ、間に合わない事はないだろう)
(もし駄目だったら、都の手に懸ければ良い)

…悪いが俺は、全面的にお前の娘の味方、という訳ではない。
勿論、特別敵対したり、危害を加えたりするつもりもない。それは、都の記憶の中から判断してくれ。
(そうなると、最悪の……焦っていた頃の第一印象も覗かれてしまうのだろうけど)
その上で、尋ねる。今の俺はお前の娘の味方だからだ。俺自身の興味以外に、都の意志を守るためにここまできた。
都の意識が今ここに無い以上、俺は都を代弁し、都に伝える必要がある。
(たとえ彼女が"理解"していたとしても、質問という形で突きつけられる必要がある。義務がある)
(だから、突きつける)
…家族の間に割り入るような真似をするのは悪いと思うがな。
いっそ俺に憑けばよかったものの。

……何故お前たちは死んで、都はこうなった。
屋上で何があったんだ。
201紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 18:21:14 ID:+3gTn7la
【……ひどい所に【】が入った】
【と、とにかくそういう事で頼む】
202天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 18:50:42 ID:YpxPp+Qp
>>200
「手厳しい意見ありがとう、今後気をつけるわ」
「もしかしたら、今回のことで一人にさせないようにできるかもしれないし」
(ふたたびヘアバンドを指先で叩く)
「でも訂正しておくけど、私たちがいなくても、この子はいつだって一人ではなかったわ」
「感謝しても感謝しきれないくらい、ね」
(両手で胸を押さえ、真剣な面持ちで頭を垂れる)
(都の記憶が分かるという以上、それはある程度本当のことなのだろう)

「歩いて出て行くのは難しいわ」
「あなたたちを刺激物として吐き出させる、嘔吐させるくらいの勢いでないと抜け出せないでしょう」
(喉元から口へと手を動かして戻す仕草をしながら)
「荒事に関して私は素人だし、あなたはプロのようだから、具体的な方法はあなたに考えてもらった方が良さそうね」
「もちろん、娘を守るためだもの、できる限りの助言はするわ」

(ふむふむ、と紫の言葉に耳を傾ける都の母親、と自称する存在)
(教師が生徒の回答を聞いているようでもあるが、外見は都なので、生意気な態度に見えなくもない)
「若い男子に憑くのも楽しそうだけど、残念ながら無理ね」
「今だって私が買ったヘアバンドがあったから、縁ある物があったからだもの」
(胸を強調するように腕を組む)
(写真に写っている都の母親の姿なら様になる仕草だが、今の都では少しボリュームが足りない)

「で、何があったかだけど……この質問には答えられないわ」

「答えられる質問には答えられるけれど、これは無理」
「私としては、できれば知って欲しくないと思っているけれど、この子自身が見つけるのは止められない」
「答えはこの子の中にある、都は何が起きたのか知っている」
「ただ、今は忘れているだけ、記憶の奥底にしまいこんで、知らない事にしているだけ」
(手ではこの形を作り、その中に何かを入れるように手を動かし)
「これだけでも大きなヒントになるわ」

【遅れちゃいました、先輩の方の時間も了解です】
203紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 19:09:50 ID:+3gTn7la
……ふん。
確かに、それはそうだろうな。そいつは周りの環境に恵まれていたらしい。
羨ましい限りだ。
(ひとつまみだけの本音)
(もっと普通の人生を歩んでいた自分を想像したのは一度や二度ではない)
(そしてそれはきっと、少なくとも今よりは穏やかな物だっただろう)
(だからどう、という事はない。どうせ自分の眼前には自分の人生しかないのだから)

プロ、な。正直、あまり買いかぶられても困る。
(軽く周囲を眺め、苦笑)
異形の口に手を突っ込んだことはギリギリあるが、異形に喰われたのは初めてだ。
努力はするが…俺の頭では、それこそ徹底破壊ぐらいしか思いつかない。
それとも全部の地縛霊、成仏させてみるか? 無理矢理にでも。
(ちらり、と左手に握った銀の短剣を見せた)

………だろうな。
(彼女の言葉に、かぶりを振る。想像はしていた)
忘れているだけ、知らない事にしているだけ…か。
催眠術か、自白剤でも使えば引きずり出せそうな物だが……親としてはそういうのは嫌だろう?
ま、決めるのは俺ではなく、お前の娘だがな。

…あー、その、何だ。一つ聞きたいんだが。
というか、俺の勝手な想像、妄想だ。ズバリ答えを聞きたいとも思わないが、教えて欲しい。
(温めていた考え、発想。少なくとも、もしそうなら整合性が通りそうな物だが)
(いざ答えを知っている相手に尋ねるとなると、なかなか躊躇が拭い去れない)
(が、意を決して尋ねる)
………婉曲的に行く。
天羽というその姓に、姓以上の意味があったり……する、のか?


【では、席を外させてもらう。そんなに時間はかからないと思うが……】
204天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 19:45:46 ID:YpxPp+Qp
>>203
「成仏は無理ね」
「私や外にいる旦那、さっきの子達もだけど、広義では幽霊だけど狭義では違うわ」
「私たちは校舎が覚えている記憶、夢の中の住人なのよ」
「旦那が抱っこしている赤ちゃんは誰? 都はここにいて生きているのに、死んだ旦那が抱えてる赤ちゃんは何なのかしら?」
(赤ん坊をだっこしてあやしているように上半身を動かし)
「だから、さっきの少女もまた機会があれば剣に串刺しにされ、呼び出された魔物にオイタした子たちも食べられてしまうの」
(目を伏せて、悲しそうに首を振る)
(本当の魂は悪魔に食われたまま、ただ記憶だけが再生され続けていく)
「どう破壊するかはわからないけど、そうね、煙でくしゃみをさせるでもいけると思う」
「ここを破壊しても実際の校舎は大丈夫だから、都が巻き込まれなければ平気よ」

「そんな思い出しても、心が壊れて思い出した意味が無くなりそうなのはねぇ」
「一番良いのは、思い出しても大丈夫なくらい強くなることよ」
(うんうんとうなずき)
「三歳の時は無理でも、十四の今なら、もっと大きく成長すれば」
「その結果、思い出す必要なしと思えるようになってくれれば一安心だし」
(結局は、思い出さなければその方がいいと考えているようだ)

「…………まぁ、それは良い質問ね」
「私が憑いていられる時間も少なくなってきたけど、生徒のために答えましょう」
(出来の悪い生徒が頑張ったのを見て喜んでいる、そんな感じで)
「あるわ、天羽は旦那じゃなく私の家だけど謂われのある家名よ」
205紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 20:05:22 ID:+3gTn7la
……なるほど。
これは校舎の記憶、か。あの娘も助けられた訳ではない、と。
(別に、格別助けたいと思った訳ではない。ただ、自分がした事が無駄だったと思うと、少し肩が落ちた)
煙でくしゃみ…か。
(右手を確かめるように閉じ、開き、表面に軽く電流を帯びさせる)
ちょっとくすぐってやれば良い訳だ。……任せろ。

…………そうか。
(彼女の返答に、少し満足そうな表情を浮かべた)
それだけ分かれば、十分だ。俺としてはな。
……都は恐らく、それがいつになるかは分からんが、近いうちに、その家に辿り着くぞ。
それまでに果たして、お前の言う成長、を得られるかは微妙だがな。
(そこまで言って一旦言葉を切り、腕を組んで何か考え)
………俺の勝手な推察なんだが、こいつは何かしら、拠り所を求めてるんじゃないか、と思わなくもない。
(自信なさげに呟いた。以前の自分……今も続く以前の自分と照らし合わせた、これも推測)

あ、ちょっと待て。
(時間が少ない、という言葉を聞いて、胸ポケットのペンを、さながらマイクのように差し出す)
録音機だ……声が同じだから微妙かも知れないが。
何か娘に伝えてやれ。言いたいことぐらい、あるだろう?
(それだけ言って、彼女の反応も見ずにかちり、とペンの頭を捻った)


【一応確認しておくが……どこかしら、それこそ壁か、あるいはコンセント辺りに電流を流せば脱出できる、という解釈で良いだろうか】
206天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 20:35:20 ID:YpxPp+Qp
>>205
「微妙だとしても、可能性はゼロじゃないわ、この子は頑張ることを知っているもの」
(愛しそうに、自分の娘、都の体を自分で抱きしめ)
「そうね……私だって三歳の頃の記憶なんてあってないようなものだけど、この子は親の記憶を封印してしまったのだもの」
「そして、私たちは死んでしまっている……忘れた記憶の中に私たちの匂いを嗅ぎ取ったのかもしれない」
「写真の中でなく、あのように抱かれていた時の感触を取り戻そうとしているのかも」
(まだ十三なのだもの、と続けて)

「それはレコーダー? また記者かスパイみたいなものを持って」
(面白がって差し出されたペンをつつく)
「そんなのを持っているなら最初から録音しておけばよかったのに」
「まぁいいわ、みゃこ、聞いてる?」
「私は剛くん……みゃこのお父さんね、剛くんと結婚するまで三度大失恋でフラれたわ」
「あなたはまだ最初の一回、どんどん恋して、どんどんフラれて、いい女になって剛くんのようないい男を捕まえなさい」
「これが可愛いみゃこにしてあげられる今一番必要なアドバイスよ」
(話し終えると、ぺろっと舌を出して勝手に録音のスイッチを切る)
「もう時間ね……この子をお願い……あ、娘は上げないわよ?」
「じゃなくて、最後に一つ、この子の今の力は…んの……らのぶ…んてき……くめん…にす……いわ……」
(突然、スイッチが切れたようにガクッと都の体が車椅子に崩れ落ち)

……お父さん!お母さん!

(きっかり2秒後、夢から覚めたように手を伸ばして起き上がった)
(似ているようで似ていない、本来の都だった)

【どかんとぶっ飛ばすくらいで考えてたので、それの方が先輩らしいのでそっちにしましょ】
207天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 20:36:39 ID:YpxPp+Qp
【レス遅くてごめんなさい】
【疲れてるかもだけど、もう少しだから頑張ります】
208紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 20:48:58 ID:+3gTn7la
なんというか、お前の人となりが良く分かった気がした。
(お茶目な彼女の動作に、参ったように苦笑して)

………ほんの部分的な、側面。
(崩れ落ちる直前に零れかけた言葉を拾い上げ、口に出す)
(現時点でもまだたくさんの可能性を秘めた力なのに、まだ尚他にある、というのか)

…………よ。目は覚めたか?
(口の端にどこか楽しげな笑みを浮かべ)
お前の母親に会ったよ。お前に似ず、なかなか楽しい女性だったな。
メッセージも預かった……が、それはとりあえず全部後だ。
脱出する。目を閉じろ。


【そろそろ〆に向かうか? 何かやり残した事はあるだろうか】
【少なくとも俺的には、話した事全てをお前に教えることはないが、
それは行間で処理するか、ロールにするか?】
209天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 20:57:02 ID:YpxPp+Qp
>>208
……って、え? むらさき、せんぱい???
(窓の外を見ていたはずが、なぜか突然目の前に紫がいて)
えっ、えっ、えっ、な、なにそれ、なんで、えーっ!
(いきなり母と話したと言われても合点がいかず)
何で私じゃなくて先輩がなんですかっ!
(何が納得いかないってそれにつきるのだが)
(とりあえず荒事になるのを察知して言われたように目を閉じる)
ちょっとしか見られなかった……でも、見れた、見れたんだ……。

【やり残しはないです】
【メッセージはロールでしたいな】
210紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 21:09:52 ID:+3gTn7la
俺に言うな、俺に…俺だってそう思ったぜ。
(にじりよられ、苦笑を返すしかないが)
そのヘアバンド、らしいぜ。そもそもお前に取り憑けた理由は。
……ま、俺は知らんがな。

(都が目を閉じたのを見届けると、こんこん、と壁を叩いて回り)
…………ここだな。
(空洞を見つけ、入ったときと同じ要領で肘のパイルバンカーで壁に穴を空け)
(そこに右手を突き入れる。手探り……発見。導線だ)
(直接的にではないにしろ、この旧校舎全てに繋がっているだろう)

…ふぅ。
ま、なかなか刺激的な体験だったが……幻は幻だ。現実と繋がっているべきではない。
――夢に還れ、一時の未練よ。
(言って、意識を失うぎりぎり直前までの電流を流す)

【……疲れてるか?】
【どうする? どうせメッセージもロールでするなら、ここで凍結という事にしても構わないぞ】
【と言っても、次に空けられそうなのは、また来週の平日夜か、土日になってしまう訳だが……】
211天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 21:13:04 ID:YpxPp+Qp
>>210
【なら置きレスでいい?】
【三週連続同じ組み合わせで土日使うのも占有みたいで良くないし】
212紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 21:15:29 ID:+3gTn7la
【うむ……ま、お互いそれが一番都合良いだろうしな】
【そちらがそれで良いなら、こちらも構わん。今日の所は引き上げとするか?】
213天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/13(土) 21:18:21 ID:YpxPp+Qp
>>212
【ありがとう】
【もし余裕があって、本スレが開いてたらレスするかもだけど、たぶん明日になると思う】
【先週に続いて今日もお疲れ様、お休みなさい】
214紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/13(土) 21:22:22 ID:+3gTn7la
【ああ、そちらこそ長いことお疲れ様だ。気にせず、ゆっくり休め】

【スレをお返しする】
215霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 22:17:44 ID:O3KtKzhu
さて、では今日もしばらく待ってみよう。
今日は、あまり夜更かしはしたくはないがね。
216伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 22:26:51 ID:pshT77Qe
こんばんは。お久しぶりです。
私でもよろしいでしょうか?

このキャラでなくても、一発キャラでコテンパンにされるのでも。
217霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 22:28:01 ID:O3KtKzhu
や、久しぶり。
まあ、何だ。折角きてくれたんだ、わざわざその姿を脱ぎ去る必要性は全く無い。
と、私は思うんだがね、どうだろうか?
218伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 22:31:16 ID:pshT77Qe
色々と因縁のある間柄ですので、そちらがよろしければ、このままでお会いしましょう。
今夜はどんなご気分ですか?
普通に出会うのであれば、こちらは相当驚きますけど、会話は弾みそうです。
バトルは……共闘も敵対も難しそうですが、アイデアがあれば乗ります。
219霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 22:36:09 ID:O3KtKzhu
そうだなぁ……そうだ、いいことを思いついた。

実体はなくとも、私はこの世に蘇った。
しかし、その力はひどく脆弱なものだったんだ。
ゆえに、生前ならば他愛なく片付けられるはずだった相手にさえ、ひどく手こずっていた。
そこへ現れた、雷を科し、獲物を追い続けるスレイヤー。

……とまあ、そんなノリでも面白そうだ。
220伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 22:37:52 ID:pshT77Qe
こちらがお姉様を見つけて後入りですね。
その案に丸ノリしてしまいましょう。

ではお差支えなければ書き出していただけますか?
お姉さまがどんな風に見えるのかも描写していただければありがたく。
あとは合わせていきますので。
221霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 22:38:47 ID:O3KtKzhu
では、任せてもらおう。しばらく待っていてくれ。

……ちょうど220で220kbか、今回も容量切れ確定だな。
222伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 22:42:39 ID:pshT77Qe
もう次スレ?!と一瞬焦ってしまいました。
一レス一KBぐらい、ですか。

お待ちしてますので、ごゆっくりどうぞ。
223霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 22:48:59 ID:O3KtKzhu
(幽霊になったこの身体。昼でも夜でも変わらないらしい)
(……まあ、それでもどちらかといえば夜の方が落ち着ける。昼はどうにも眩しすぎる)
(そんなわけで、いつものように夜の街を行く。だが、しかし)
(夜は、同じく無数の異形が跳梁跋扈する時間。それゆえに)

……襲う相手、間違ってないかね?私なんざ、食うところないぞ?
(一言で言うなれば、人狼とでも言うべきか。夜の闇よりなお深い漆黒の毛並み)
(そしてその中で、ひときわ輝く銀色の瞳が、うっすら夜闇にただよう彼女を捉えていた)

まあ、いい。こっちに降りてきてからしばらく、荒事はご無沙汰だったんだ。
やっぱり、昔の感覚を思い出すにはこれが一番だ。……行くよ。
(月夜をバックに跳び来る人狼。それに向かって、彼女は立ち向かう)



……いや、参った、な。
(一言に言えば、戦況は最悪だった)
(こんな身体じゃ、攻撃なんか喰らうはずないと高をくくった)
(するとその人狼の顎は、一瞬で彼女の右手を食いちぎって行った)
(その人狼は肉だけではなく、魂までも喰らう異形であったらしい)
ここまで、力が落ちてるとは……っつーか、よく考えたら今の私はシードじゃない。
(それに対して、彼女が文字通り命を削って放った攻撃はいくつか人狼を捉えたものの)
(その圧倒的な再生能力の前に、ほとんど意味をなしていなかった)

こうなると、後は相打ち覚悟で叩き込むしかないか……流石に、赤ずきんの真似事なんてのはごめんだしね。
(命からがら逃げ出してきたものの、どうやら奴は鼻も利く)
(死人に匂いがあるのかどうかは不明だが、かぎつけられるまでそう時間はかからないようだった)
224伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 23:04:24 ID:pshT77Qe
(週末であれば、まだ宵の口と言ってもいい時間。練習や勉強を済ませ、恋人の元へ急ぐ)
(その空き地に通りかかったとたん、背筋がそそけ立つような悪寒を感じた)
……なに、今の……

(予知能力や気配を感じる能力があるわけではない)
(それでも夜を往く日々の間に磨き抜かれてきたある種の感性が、その場に漂う異変の気配を嗅ぎつける)
何か、居る……
(手入れされていない生垣の切れ目、竹ざおでいい加減にくくられているだけの隙間から中へはいる)
(そこには何も居なかった。そのときには)
居たんだ……異能が。

(血の臭いがするのに血は一滴も見当たらない)
(すさまじい悪意と殺意とが、残留思念のようにその場に焼きつけられていて、異能のないものでも近づけば嫌な気分になるだろう)
何かがあったんだ、そして今でも、何かが起こってる!

(気配をたどり、空地を抜け、休耕地を駆け抜ける)
(雑木林と畑の間に昔ながらの粗末な家々がポツリポツリと見える界隈にまで気配をたどってきて)
……オオカミ……?!

(何かを追っているらしい異形を目にする。何を追っているのかはまだ見えない)
(両手に充電しながら近くに駆け寄り、なるべく異形の獣から見えないようにあとを追って行った)
何を探してるの……?
225霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 23:19:22 ID:O3KtKzhu
(やるべきことが決まれば、覚悟が決まれば、もはやうろたえる事も無い)
(ただ静かに立ち尽くし、やがてやってくるであろう敵を迎え撃つ)

(そして、それは当然のようにやってきた)
(獲物を見つけて、血肉のこびり付いた牙を覗かせニタリと笑う)
「カ……んネン、しタ、カ」
(低く声を漏らして、爪を振り上げ牙を剥き。襲い来る)

ああ、ようやく当面の目標が見つかったところだよ。
(その黒い姿を睨んで呟いた。力を取り戻すこと。今の自分は、弱い。だから強くなる必要がある)
(目的を成すには力が要る。何よりも、彼女はそれを知っている)
だからな、お前みたいなのに手間取ってる暇は、ないんだ……よぉっ!!
(ありったけの力を込めた左腕。それを大きく開かれた人狼の顎の中へと打ち込んだ)
(当然食いちぎられて、激痛が体中を走る中、追撃の爪が彼女の体を引き裂いた)

が……っ、く。は……じ、けろぉぉぉっ!!
(刹那。人狼の頭が弾け跳んだ)
(どうと倒れ伏した人狼にひとまず安堵の吐息を漏らし、その場にへたり込む)
……どんだけ、タフなんだよ。
(それでも起き上がってくる。頭を失い、ふらふらとおぼつかない足取りで)
(それでも、歪んだ本能に従って、彼女の存在を喰らおうと迫っていた)
226伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 23:30:00 ID:pshT77Qe
(人狼はようやく探していたものを見つけたらしい)
(立ちつくし、何事かを言った……もしくは吠えただけかもしれないが、獣じみた声を上げて、前足とも腕ともつかぬ器官を振りあげる)
(その先には、どうやら人型の何か)

待ちなさい……!
(警告を発した時には、人影が人狼に向かって何かを振り下ろし、狼がそれを苦もなく食いちぎるらしい動作を見せた)
離れて、あなた、もっとそいつから離れて!
(両者が近づいていて、しかも動きっぱなしでは両方感電させてしまう)
(なおも警告を発しながら、両者が離れたすきを見計らって、電撃を人狼に向ける)
(バチッ、と爆竹がはじけたような音が一度だけして、人狼に稲妻が走る)
227霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/13(土) 23:36:57 ID:O3KtKzhu
(夜闇を切り裂き、人狼へと走る稲妻)
(それは、手負いの人狼の動きを止めるには十分なものであったらしい)
誰かは知らないが……助かるね。
……しかし、動こうにも動けん。全部搾り出したわけだしな。
(ありったけの力を使い果たして、もはやその場にへたり込むのが精一杯)
(いっそ寝転んでしまいたかったが、それはあまり見栄えがよろしくなかったわけで)

しかし電撃、か。……色々と思い出されるね。
(しみじみと呟いた)
228伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/13(土) 23:55:43 ID:pshT77Qe
(のけぞる人狼は、半身黒こげにしてもすぐに倒れることはない)
しぶといっ!
(さらに近づき、のろのろと振り返る獣に、間髪を入れず、もう片手分のエネルギーを放つ)
(バリバリッとトラックがひっくり返ったような音を立て、ようやく人狼が動かなくなる)

そこに、誰かいる?
(人影らしいものを認めた…と思いながら、手に充電しつつ闇の中に目を凝らす)
(どうやらへたり込んでいるように見えるシルエットは、しかしどうにも影がうすく、暗い所ではなかなか視認できなかった)

あなた、大丈夫? けがは……
(どうやら両腕を失っているように見える、そこまで近づいた時……)

おねえさま………?
(その人影は、昨年の最後の日に見送った、あの少女の面影に酷似していた)
229霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 00:01:14 ID:O3KtKzhu
ふふふ……はは、あははっ。
(手を額に当てて……と思ったが、そんな手はなく、身体を反らせて笑い出す)
(その声の主が、見知った相手であったから)

まったく、偶然というのは恐ろしい。
……いいや、もしやするとこれは必然なのかもな。
いつか会いに行こうと思っていたが、こんな形で出くわすなんて。
(相対する少女へ振り向き、そしてまた笑う)

やあ、津綺子。相変わらずよくやってるようだね。
何の因果か知らないが、戻ってきてしまったようだよ。
(変わらぬ言動変わらぬ姿で、霧原朱音がそこにいた)
230伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 00:22:06 ID:klJd8FX1
また…戻っていらしたの?
(姿形こそ薄れているものの、張りのある笑い声はいささかも変わっていない)
(腕を失った無残な姿に見えたが、現実の肉体ではないのだから、本人はどれほどの苦痛を感じているのか、見当もつかなかった)

ええ、偶然に。
どうも私は異形の者に、どうしても出会ってしまうようにできているようですわ。
(最前出会った時とは、多少は心構えもできているのか、霧原朱音の霊に際してもパニックを起こすようなことはなく)

おねえさま、やはりまだあなたは異界にいらっしゃるのですか?
それとも……また、何かを現世で……?
(複雑な表情を見せていただろう)
(朱音を信じ、敬愛してもいる一方で、彼女は人類の敵なのだと叫ぶ声もある)
231霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 00:32:40 ID:/a7qW5+P
ああ、何故だか知らんが戻ってきていたよ。
(こんな身体でも痛みはある。不思議なことに)
(ただ、こういう派手な怪我には慣れてもいたし、血が流れるわけでもないこの身体では)
(少なくとも、これ以上状態が悪化することはないようで)

だがまあ、こんな時間にこんなところにいるんだ。
それはきっと、半分くらいは必然だと思うよ、私は。
(もっとも、そのおかげで命拾いしたのではあるが)

いや、どうにも今度は本格的に、こっちも戻ってきてしまったらしい。
かといって、なにをなそうかというわけでもなくてね。
とりあえず今は、新たな力を手に入れること、ってのが目標なんだけど。
……ったく、なんて顔してるんだい?
(言葉を切って、呆れた様子でそう言うと)
シードは死んだ。残念ながら、あのときの力は、私にゃ欠片も残ってないよ。
まあそのおかげで、あんな奴にまで思いっきり苦戦してたんだけど……さ。
(とうとう力もつきかけて、座っていることすら億劫になって、ふらりとその身体が倒れ)
232伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 00:47:37 ID:klJd8FX1
夏の終わりにも、去年の終わりにも、何度もあなたを失ったと思いました。
その度に、私は……いつも、悲しい思いをした。
(恐れ、忌むべき存在であった時でさえ、結局は彼女を失う度に悲しみを感じた)
そうですね、必然だったのでしょう。
今夜こうして出会うことも。何度もあなたとお別れしたことも。
(静かに一度溜息をつき、それで心の整理をつけて)

新たな力?
(その言葉を聞けば、警戒心も少しは萌して)
どうやって、そんな力を手に入れるの?
まさか誰かに取りついて、新たな身体を………
(そもそもシードが霧原朱音にしたことがそれだったのだ)
(本質的に、この少女はそのような資質を備えていたのではないかと思い始めたところへ)
(朱音がぐらりと傾いた)
おねえさま!

(駆け寄り、抱きとめる。だが、霧原朱音はこの体をすりぬけてしまい)
(人狼が食いちぎることのできた肉体(?)は、ヒトの体をすりぬけるというのか)
233霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 00:57:24 ID:/a7qW5+P
……すまないことをしたね。
よくよく考えれば、あんたがそんな思いを抱かなければならなくなったのも。
シードの、ひいては私の責任だ。
だが、ね。そのおかげで私とあんたは出会うことができたわけだ。
おかしな話だけど、私はちょっと感謝しているよ。
(そして力なく笑う。その身体は、今にも消えてしまいそうなほどに薄く霞んでいて)
だが、流石にそう何度も何度も出会いと別れを繰り返すのも体裁が悪い。
そろそろここらで、いったん落ち着いて欲しいとも思うよな。

……さて、ね。だが、それがないと私はいずれ死ぬ。死ぬ、って言い方もおかしいけどさ。
なるほど、そういうのもあったか。それはそれで面白そうだ。
(言われて気付いて、小さく笑った)

さっきのアイツに、ちょっとやられすぎてね。このままじゃ、ちょっとまずいかも。
私が、弱かった所為さ。だから、こんなことにならないために力が要るんだ。
(誰かを傷つけるためではなく、自分の興味を晴らすためでもなく)
(ただ、生きるために今力が必要だった)
まあもっとも、このままだったらそれこそ遠からず消えてしまいそうだけど。
補給のあてでも、あれば話は別だがね。
(弱弱しく、それでも肩を揺らして笑っていた)
234伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 01:03:56 ID:klJd8FX1
(弱っていく様子の朱音を見れば、その側へ膝をつき、どうしたらいいのかとうろたえて)
補給する方法があるのですか?私にできることなら……
(何をすればいいのか知りもしないうちから、無責任だとは思ったが、そう言わずにいられなかった)
(妖魔を食らって己の血肉とする、妖魔に憑かれた恋人を思い)
何か……人とは違うものなら食べられますか?
それとも、人の血や生気が必要なんでしょうか?
(よわよわしいながらも、なぜか尊厳を失わないように見える主音に、血でも生気でも分けて与えられるものなら、とまで思い始めている)
235霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 01:20:05 ID:/a7qW5+P
そりゃあ、まあ。この身体自体さ、きっとどこかからもってきたものだ。
そういう元があるなら、継ぎ足す方法だってあるはずだ。
……と、思いたい。

そうさね、確かに普通の方法じゃあどうにもならなさそうだが。
……血なんかもらったって、多分意味はなさそうだが。
生気、ね。なるほど、それならいけるかもしれないな。
(ようやく一つ頷いて)

まあ、何でも試してみるものか。
……津綺子。ちょっとこっちにきておくれ。
(手招きしようにも、差し伸べる手がなくて、ちょっと困った)
236伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 01:34:40 ID:klJd8FX1
【すいません、コピペミスって消してしまいました】
【書き直すのでもう少しまってください】
237伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 01:39:15 ID:klJd8FX1
持ってきたもの……? もの、なのですか。
(見えるのだからそこに何らかの実体はあるのだろうが)
(今しがたこの体を通り抜けてしまったことを思えば、現実の物質だとは思えずに聞き返す)

もし精神とか、魂とか、そういうものだとしたら
その形もあなたの意思次第なのではないかと思いましたが……
(手がある、と朱音自身が念じれば、あるいは手のある状態に戻れるのでは、とも思った)
(しかし朱音はこちらを呼ぶ。怪訝な顔をしながら近寄り、手を触れようとして、やはり体をすりぬけてしまって)

お姉様、ここにいます。
(やっとそれだけをいい、その場で次の言葉を待った)
238霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 01:54:46 ID:/a7qW5+P
そりゃあそうだろう。無から有は生まれない。
だとしたらこの私は、多分何処かから来たものだと思うんだよ。
その場所が分かればもっとましな身体も用意できるのかもしれないけど。
(悩んだところで答えは出ない。ならば今は今できることをやるだけだ、と)

……ああ、なんとなくそれは分かる。
今の姿を象っている理由はきっと、私がそういうものなのだろうと思っているからだ。
でもね、どうやらこの姿を作っているものには限りがあるようで。
嵩を増せば、それだけ中は薄くなる。これ以上薄くしたら、私は霞と消えてしまいそうだよ。
(そうこうしているうちに身体が重なって)

多分、な。今お前が言っていたのと同じことだ。
できると思えば、できることなんだろうね。
……少しだけ、あんたの力、もらうよ。
(自分と重なっている存在を感じて、そっと目を伏せて)
(そして奪い取る。相手の存在そのものを、この世に存在たらしめている源のようなものを)
(流れ込んできたのは、膨大な命そのもののようなものだった)

うう………っ!くぁっ!!
(そして、はじき出されるようによろめいて)
……はぁ、はぁ。いや、驚いた。
(息も切れ切れにそう言った。気付けば失った身体は戻っていて)
(異形の力を持った少女。それがもつ生命力は非常に大きく)
(ほんの僅かな生命しか残していない体には、あまりに刺激が強すぎたようだった)
239伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 02:03:18 ID:klJd8FX1
あの狼には、そのお身体を食いちぎることができたのだから
やっぱり何か、現実の物質が……
(手をかざすように朱音の身体に触れてみる。何も感じない)
(朱音の方から、その体をこちらへ重ね合わせる)

私の、力…?
(そう尋ね返したときには、胸がむかつくような、急激に血圧が下がるときのような不快感が全身を襲う)
ふ……くっ……
(思わずその場に座り込み、前のめりに手をついて、突然重くなった身体を支えようとしながら、それでも倒れこんでしまい)
うううっ……!

(不意に身体が軽くなる。朱音が離脱していた)
(その腕が戻っているように見える)
おねえさま……治ったの……?
(貧血の後のようにぐっしょりと冷や汗をかきながら尋ねた
240霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 02:14:47 ID:/a7qW5+P
>>239
多分、だけどね。……あいつはそういう、霊的なものも含めて食っちまうような。
そういう、質の悪い奴だったんだと思う。だからこそ、私を狙ってきたんだろう。
(復元されたその手を軽く握って、また開いて)

すまなかったね、津綺子。
あんたから少しだけ、命を分けてもらった。
おかげで助かったようだ。……でも、多分これは、あんただから上手く行ったんだろうね。
(跳ね除けようと思えば、用意に跳ね除けられるようなものだったのだろう)
(それこそ、少しでも心得のあるものであれば)

(津綺子のそばへと歩み寄り、心配そうにその顔を覗いて)
……ああ、私はどうやら助かったらしい。それにあんたも。
そこまで、ひどい状態じゃなさそうだね。よかった。
(と思う反面、少し複雑な思いもあった)
(死に瀕した自分の存在を、一気に完璧な状態にまでもっていくほど、それほどの量の命を奪ってしまったはずだった)
(なのに、実際の生じたのはちょっとした貧血のようなもの)
(つまりそれは、今の自分がそれほどまでに小さな、取るに足らない存在であることの証拠であった)

……いきなりで悪いが、歩けるかね?津綺子。
少し場所を変えよう。今のまま襲われるとまずい。
241伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 02:23:08 ID:klJd8FX1
命…なんて、分けたりあげたりできるものなんでしょうか?
(クラクラするのをこらえながら、座り込んだ姿勢で、どうにか体を起こし)
ええ、私は大丈夫です。どこも……怪我は、していませんし……
(だが体が泥か何かでできているように感じる)
(重くて不定形で、動かそうとするたびにグニャグニャと形を変える)

立てます……
(ふらつきながら足を踏ん張り、どうにか立ち上がる)
どこへ行けばいいのでしょう?お伴します。
(静かにそう告げて)
242霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 02:33:29 ID:/a7qW5+P
>>241
正確には、私が奪ったようなもんだが、ね。
(ようやく起き上がってきた様子に、小さく安堵の吐息を漏らして)
できる、と思ったら。できた。どうにもこの身体は、色々不便にできてるらしい。
(なまじ、生前の常識が残っていることがまずかったのかもしれない)
(だが、それさえ捨て去りこの身体の本能に身をゆだねれば)
(それはもはや、人の命を啜り蠢く悪霊の一匹に過ぎないのだろう)

何処か落ち着ける場所。人目のないところにしよう。
あれから何があって、どうなったのか。たくさん、聞きたいことはたくさんあるんだ。
(薄く笑って、先を歩き始めた)
(こんな状況ではあったけれど、珍しく心は安らいでいた)
(この夜に再び降り立ってから、それは初めてのことだったかもしれない)

【と、こんなところで一度切る事にしようかと思うんだが、どうだろう】
243伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 02:37:28 ID:klJd8FX1
【凍結でしょうか、それとも締め?】
【締めるのであれば、こちらは次レスで締めますし】
【凍結なら、月曜日の夜に再開できます】
244霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 02:46:06 ID:/a7qW5+P
【ここで〆としよう。その後二人で色々話し合ったってことでね】
245伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 02:57:42 ID:klJd8FX1
奪ったにせよ、あなたは私の命をすべてむさぼるようなことをなさいませんでした。
きっとそうしていれば、あなたはもっと………
(もっと強く、実際の肉体をもちうるほどに)
(だが、なぜかそのようなことはなく)

お話してください。あの日から何があったのか。
そしてこれから……私たちのことを話し合いましょう?
(霧原朱音に手をひかれゆっくりとついてゆく)
(二人に何がおこったのか、おこらなかったのか)
(まずは混乱する心のまま、それでも霧原朱音のことは心より信じて)

【ではこちらはこんな風に締めてみました】
【短すぎてごめんなさいです…】
246霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/14(日) 02:59:45 ID:/a7qW5+P
【いや、こちらもなかなか手間取ってすまなかったね】
【とにかく今日はありがとう。またいつか会おうじゃないか】
247伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/14(日) 03:02:32 ID:klJd8FX1
【こちらこそ、お相手ありがとうございました】
【おねえさまの今後に期待しつつ、今夜はお疲れさまでした】
【お先に失礼します。おやすみなさい】
248天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/14(日) 16:00:49 ID:IYkXYMKJ
>>210
ヘアバンド……あっ。
(同じ型や色のはいくつも持っていて、でもこれは古い物で)
(自分で買ったものではなく、母の遺品の中にあったもので)
(験担ぎ、もし両親の幽霊に会えたら、都が都だと分かるように)
お母さん……。
(それが役に立ったことに、胸が熱くなって)


(校舎内に血管や神経のように張り巡らされた導線に電流が流れる)
(血管に血が流れるように、神経伝達で生物電気が流れるように)


(ビクッ)


(旧校舎全体が震えた)
(寝ていた者が、深い夢を貪っていた者が、強い刺激で無理矢理覚醒させられたように)
(布団を跳退け、ベッドから投げ出され、床を転げ回っているかのように)

きゃっ!

(都が悲鳴を上げる)
(見えない手に全身ごと掴まれ、上下左右に揺さぶられて)
(心地よい眠りを妨げられた不満がこもった不快な叫びが鼓膜に突き刺さり)

ひゃぁぁぁぁっ!

(そのままどこかに投げ出される衝撃が二人を襲う)
(ぬめっとした粘性ある液体が体を覆い、それが穴という穴から染み込んでくるようで)
(全身を犯されるようなおぞましい感覚に都は悲鳴を止められなかった)


(気が遠くなりそうな、でも一瞬の目眩)
(それらがおさまると周囲に静寂が戻る)
(割れた窓から入り込む月明かり)
(埃とカビの臭い)
(遠くからかすかに聞こえる夜鳥の鳴声)

(そこは都が壁に触れる前にいた階段前だった)


【紫先輩への置きレスです】
249迫水 直 ◆W7jpcu/rVE :2009/06/14(日) 20:17:15 ID:/IgPJeHm
【名前】迫水 直(さこみず ただし)
【年齢】19/3年生(2回目)
【性別】♂
【身長】185cm/75kg
引き締まった体躯。一見細身だがしっかり筋肉がついている
【容貌】短く刈り込んだ黒髪、わずかにタレ目、日に焼けた肌
【能力】妖魔寄生体
体内に寄生する妖魔の力により身体能力が向上している
・増幅された新陳代謝による異常な回復力
・常人の数倍に達する筋力と瞬発力、持久力
・皮膚・骨格・筋肉が変質して西洋甲胄に似た姿(220cm/150kg)に変身、更に能力が増幅される

以上の能力にはエネルギーとして膨大な量の食事が必要
また、その食欲は寄生体の破壊衝動を満たす代償行為でもある

※イラストを書いて貰いました
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=465&type=jpg

【希望】NGに抵触しなければ
【NG】後遺症の残る身体的・精神的ダメージ、衆道
【弱点】
・直情径行
・能力の暴走
【備考】
3年次に妖魔感染の影響で留年した元野球部のエース。現在2回目の高校3年生
穏やかな性格ではあるが、割と頑固で己の信条に合わない事を拒む狭量な部分もある
怪異の理不尽な暴力から一人でも犠牲者を減らしたいと考え
パートナーであり、恋人でもある伊織津綺子と共に夜毎退魔業を行っている
幾度もの戦いで経験を積んでいるもののまだまだ荒削りで
「肉を斬らせて骨を断つ」的な戦闘スタイルはパートナーに心配をかけっ放し

【今更な>>1乙】
【で、プロフ投下&待機】
【こちらが待機中なら置きレス投下は遠慮しないで構わない】
【解凍予定があれば言ってくれ、すぐに退避する】
250迫水 直 ◆W7jpcu/rVE :2009/06/14(日) 21:04:05 ID:/IgPJeHm
【避難所から声がかかったようだね】
【ここは一旦落ちた方がよさそうだ】
【スレをお返しします】
251カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 22:00:07 ID:RlMWpjOa
【もう少し早ければお相手できたのですが…残念。】
【そういう事で、久方ぶりに待機をしてみたり。】
【プロフィールは、多分>>16
252媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 22:30:40 ID:yp8wsSmx
【こんばんは。こちらでは、初めまして、カタナシさん(一礼)】
【もしも、私で不都合ありませんでしたら、
 お相手いただければと思うのですが……大丈夫でありましょうか?】
253カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 22:31:50 ID:RlMWpjOa
【そろそろ30分経過するので、お暇をば。】
【それではー。】
254カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 22:32:41 ID:RlMWpjOa
【って、何時の間に。】
【前言撤回です、リロードはきちんとしなければ…】
255媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 22:34:16 ID:yp8wsSmx
【さっきの、間に?(小首かしげて)】
【私も避難所で出ようか出るまいかうだうだしておりましたから……申し訳ありません】

【と、もしも宜しければ……ですけれど、改めましてお相手、大丈夫でしょうか?】
256カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 22:39:19 ID:RlMWpjOa
【いえいえ、元々空待機覚悟でしたから。大丈夫です。】

【是非とも喜んで、お相手させていただきます。】
【シチュは…と、言っても戦闘あたりになってしまうのでしょうけれども】
【何かご希望がありましたら、遠慮なくどうぞ。】
257媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 22:43:10 ID:yp8wsSmx
>>256
【幸いです、良かったです。(ほっとしたように一息ついて)】

【それでは、不束者でありますが……改めて、宜しくお願い致します。
 戦闘、十全です。大分前にも申した気がいたしますけれど……再生不能でなければ
 怪我は大丈夫ですし、ぐろなのも、いくらか耐性あるので――内容は、十全と】

【考え付く場面としては、普通に貴方を発見して異形として狩ろうと……でしょうか】
【貴方の方も何か絡めて欲しいことがあったら、遠慮なく仰られてくださいませ】
258カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 22:48:39 ID:RlMWpjOa
>>257
【いえいえ此方こそ宜しくお願いします。
了解しました。…よく考えてみれば、戦闘のプロフェッショナルを相手にするのは初めてですね…
今更ながら、何だか新鮮な気分です。】

【やはりそれが王道ですよね、了解しました。】
【それでは書き出しは、久方ぶりに此方からでよろしいでしょうか?】
259媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 22:52:39 ID:yp8wsSmx
>>257
【ふふ、プロフェッショナルといえども攻撃は基本物理攻撃。
 弐式による効果は貴方に一任させていただけたら、と存じております。(一礼)
 ……こちらも、ギリギリまで行ったら多分命を取って全力逃亡する、と思われますので、
 落とし所に困りそうな時は、そこら辺を突いていただけたら、十全と存じます】

【こっち、ちょっと病んでるかもしれませんけれど……ふふ、宜しくお願い致します】
【書き出しも、失礼してお任せを。どうぞ、ゆっくり書き出してくだされば、十全です。】
260カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 23:03:37 ID:RlMWpjOa
(場所は、郊外の元空き地。時は丁度満月が頭の上に上る頃)
(その場所の歴史は、さかのぼれば悪徳リサイクル業者が集めたゴミが置いてあったのが最初の事)
(一度ルールが破られてしまえば後は雪崩、あらゆる人間があらゆるゴミを捨てていき、)
(それこそ空き缶から廃車まで、様々な不法廃棄物が大量に貯め置かれた、巨大なゴミ捨て場へと変貌を遂げた)
(いまや、昼間でもゴミを捨てる人間ほどしか人影は無く、溜まりに溜まった廃棄物の怨念故に)
(その場所が妖魔のたまり場となったのも、別に不自然な事ではなかった)

『……………………………………。』
(一段高いゴミのステージ。空に浮かぶ丸い月は、まるでスポットライトのようで)
(月光のライトに照らされて、闇から浮き上がるのは倒れ付す数人の人影)
(死んでいるのか、生きているのか、いや、例えどちらにしようとも)
(そのまま放置しておけば、この場所に蔓延る魑魅魍魎の餌食となる事は間違いない)

『………ぅ……………ぅ…………。』
(ぴくり、と一つの影がわずかに身じろぐ)
(それは生きているという事をあらわすものだが、この時、この場所でそれは幸福な事かどうかは分からない)
(微かな物音に反応し、物陰から飛び出すのは、怨念に当てられ妖魔となった器物達)
(姿は千差万別なれど、目的は一つ皆同じく、人間の新鮮な血肉を欲する事のみ)
(ただ、本能のままに動く、この妖魔共は知らなかった)
(既に、この場には退魔の少女がいた事を。)

【お待たせしました。それでは宜しくお願いしますね。】
【あ、後、助けるかどうかは先輩の判断にお任せします。】
261媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 23:14:29 ID:yp8wsSmx
>>260
(ゴミの山。人によって作りだされた、不毛の場――そうして、自分の仕事場所)
(≪弐式≫は休養から戻って、今や自分の腰元に吊ってある。
 闇と同じ色の服をまとって、漆黒の瞳を闇の中で凝らす――どうにも先客がいたらしい)

(倒れていることを考えると、しくじったのか。
 もしくは手に及べぬほどの何かがいるのか……考えられることは幾つかあるが、置いておこう。
 どうせ自分の仕事場は此処なのだ――どうして、引き返すようなことが、あるだろうか)

―――……っ。
(月の光にその刃が煌めく――投擲用のスローイングダガーが血肉を欲する魍魎へと飛ぶ)
(生きているのはあのうちの一つであろうか。
 もう、遺体と化したそれまで助ける余裕はない。だけれど、一人くらいなら)
(特に動きを見せた人影に寄ってくる魍魎へその刃を投擲しつつ、ゴミの山を飛ぶ。
 倒れた人のところにつくと、跪き、その様子を窺おうと――して、僅かに嫌な予感がした)

……生きて、おられますか?
(それでも、声をかける)
(昔の自分だったら見捨てていたかもしれないけれど――…今は、と)


【こちらこそ、宜しくお願い致します(一礼)】
【それでは……たまには、珍しい行動にうってでてみようと、存じます】
262カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/14(日) 23:37:10 ID:RlMWpjOa
>>261
(少女の白刃がひらめき、蹴散らされ、散り散りになって逃げ惑う妖魔)
(全ての妖魔がその場を逃げ出した後、倒れた人間の傍にいき、その生死を確かめるために、しゃがみこむ)
(その時だった)

『…………………………全く持っテ、困った事デス。』

(ボソリ、と顔を下にしたままで、倒れた「人々」が一斉に呟く)
(何故か、先程まで大量に居た妖魔共も、既にそこには無く、あるのはただただ静寂のみ)
(ゆっくりと立ち上がる。うつぶせの状態から、まるで糸に釣られるかのように不自然に)
(一人一人、しかし、一人残さず顔が見えないように少女の方に背を向けて)

『何事においてモ、例外だとカ、偶然というのは存在するもの、
この世界ガ全て必然にて動いていたならバ、さゾかし楽になったデしょうニ。』

(ピクリとも動かず、ただ、少女に背を向けて佇む)
(本来なら異常に映るであろうなこの行動も、何から何まで異常なこの世界では、やけに調和していて)
(もう少し明るければ、この場をてらす明かりが月光だけでなければ少女にも気がついただろう)
(目の前に立つ人々の、その全ての人間の袖から覗く肌が、この場所に捨てられた、マネキンのものだという事を)

『マ、ドんなに無礼で野蛮な者デあろうガ、客は客。歓迎はいたしまス。
……方法ハ、人によって違いますガ、まズは前菜から御賞味いたダくといたしましょうカ。』

(キシ、キシシ、とマネキン達の関節がぎこちなく、不気味に軋んで)
(一斉に、一体を除いた全てのマネキンが、背中を向けたまま首だけを少女の方へと向ける)
(眼球のあるべき場所から黒い体液を流しながら、少女を睨みつけるマネキン達)
(他の部分に比べて、その、顔の部分だけは非常に精巧で、ともすれば本物の人間とも見間違えるほど)
(いや、それは見間違えなどではないのだろう、何故ならばその全ての顔が、本物の―――)

『Bon appetit.』

(その言葉を皮切りに、一体を除いて一斉に)
(異形となったマネキン達が少女に向かって襲い掛かった)
263媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/14(日) 23:55:36 ID:yp8wsSmx
>>262
(自分の嫌な予感に、従っておけばよかった。
 ――らしくない。こんな自分はらしくない、とそう分かっているけれど、今はそれを考える場合じゃない)
(今は狩りだ――どんなことでも心を揺らしてなるものか。そう、自分は“毅然”としていなければ)

……困ったのは此方のほうで、ありますよ。
(それは実に不気味な光景だった。夜の闇に紛れたその体は全てがツクリモノ。
 それでいて何処からか響く声――おそらく、それこそ後ろで「糸」を操っているモノがあるはずだ)
(ふらりと、まるで幽鬼のように自分を取り囲んだ「それら」を睨みつける。
 闇に全部身を任せろ、全てのざわめきを体で感じて――そうだ、猟狗の時代だった頃と同じように)

歓迎してくださるのは――十全に重畳、でありますけれど。
(自分が立っているゴミの山を蹴り、靴中にあった隠しナイフを出現させる。
 爪先のあたりに鋭い刃が煌めき、このぞっとする状況の中心で、彼女は大きく足を振り上げた)
(眼球の部分からどろりと黒い何かを垂れ流し、こちらを“見る”異形。
 顔は精巧なツクリモノではない。そう、それは本物の――貌だ、それも、ニンゲンの)

……私とて好み、というものはあります。
どうにも、貴方の悪趣味なそれと私のそれは――――……

(長身に見合った長さの足が描く軌道は、人の首を刈る死神の鎌の軌道に似ていた)
(その動作には、一片の迷いもないように見えた。彼女はヒトのものである顔を狙った)
(先端の刃が、一つのマネキンの首に突き刺さり、
 そのまま回し蹴りの勢いに従って、だんだんと深く深くへ突き刺さっていく)
(このまま首が吹き飛ぶかどうかは、このツクリビトの強度次第)

―――…どうにもあわぬので、『Je refuse.』、です。

(例え一匹を仕留めたとしても、次が来る)
(精神を集中させて、頭の中で暗器の種類と数を数えながら、腰につってあった日本刀を抜いた)
(鈍色の刀身を敵にむけながらも、これ以外の気配を探る――一体、何処に)
264カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/15(月) 00:25:03 ID:d8vuaTdp
(拒絶を意味する言葉と共に、少女の回し蹴りによって吹飛ばされるマネキンの首)
(返り血の代わりに飛び散る何をとも知れぬ黒い液体が、周りのマネキンの汚れた体を更に黒く汚していく)
(日本刀を抜き、辺りを窺う様子を見るに、この凶事の本体を叩こうというつもりらしい)
(けれども、それではきっと、誰一人として見つからないと心の内でタカを括る)
(この場所で「異常」を、他と違うモノを見つけようとしても、何故ならば、この場所はもう既に)

『お気に召さないとは残念至極、皆様前菜デも大体の方にご満足頂けたというのニ。
―――ならバ、彼に代わりに食ベさせましょウ』

(突如、足元に巨大が『口』が開く)
(絡みつくのは、『口』本体の大きさに見合うだけの太く、そして人間のソレより遥かに長い舌)
(それだけでも、巻きつかれた体からは、断続的に何かが折れるような鈍い音が響く。)
(やがて口内に引き摺られた後、腕を噛み千切り、脚を捻じ切り、首を噛み潰し、原型を留めぬ程に噛み砕き―――)
(―――吐き出され、降り注ぐのはバラバラになったセラミックと金属の入り混じった欠片)
(多くのマネキン達がそんな事は意に介さず、無傷の少女にわらわらと集う中)
(たった一体だけ呆然とその光景を眺めるのは、奇妙な仮面を被ったマネキン人形)
(しばらくそのまま立ちすくんでいたが、その内何かに納得したかのように、ポンと一人手を打った)

『……「餌」を精巧に作りすギたせいカ、本物の人間と見分けガつかないとはなんたる不覚。
全く持っテ、コレダから不測の事態というのハ―――ッ!』

(地団駄を踏むマネキンの様子は、無論少女の方から見ても丸見えで)
(わざととも思えるその隙は、余裕があるせいか、それともこの妖魔のそもそもの気性であるのか)
(見方によっては、挑発を行っているかのようにも見えた)
265媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/15(月) 00:43:25 ID:m18AOuQy
>>264
……深凪の異形狩りは、これでは物足りませぬ。
(せめて、その唇には強気な言葉を吐きださせた)
(皮手袋をした右手が特に汗がにじんで気持ち悪かったが、それでもぐっと日本刀を握り直す)
(チャクラム、数本のダガー、そうして鋼糸。
 今の霊力解放していない弐式を大きく横に振り、マネキンの腰元から上と下を両断しながら、
 脳内でしっかりと自分の武器を確認する――だが、まずは敵を見つけ出さねば)

―――……ッ、なっ……!!?
(だが、そんな思考が足元に絡みついた嫌悪感によって遮断される。
 思わず飛びのいて事なきを得たものの、自分が視認した光景は凄まじかった)
(自分に群がっていたマネキンの一部を――「口」が舌をもって呑込み、そうして噛み砕く。
 この足のぞわっとした寒気が走るのを感じながら、降り注ぐ破片を一薙ぎで振り払う)

(本体は口か、それとも――)
(そう必死に頭を働かせようとしたところで、沢山に群がるマネキンの中で異質な一体を見つける。
 まるで子供のように地団太を踏み、明らかな隙をこちらに見せつけてくる、「仮面」)

……不測の事態、とはいつもつきものです。
今度からはもっとしっかりとお考えになってください。私もよく不測の事態で後悔致します。
(まるで、挑発のような相手の素振り)
(――これだけ狡猾な手を使う相手だ、罠がないなどとは限らない。
 だけれど、あまりにも周りが見えないこの状況で尻ごみしていても仕方がない)

――…まあ、「次」なんてもの、貴方に与えるつもりは、毛頭ありませんけれど。

(目の前のマネキンを蹴飛ばし、よろめいたところでその体に足をかける。
 それから、その敵の群れを踏み台にした跳躍――
 マネキンの頭部を渡りながら、弐式の切っ先をただ仮面の妖魔へ向ける。
 漆黒の瞳で「ソレ」を睨みつけ、まるでまるでそれこそ獲物を見定めた獣のような疾駆)
(――罠を疑っても、飛び込むしかない。自分は今、動くことしかできないのだから)
266カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/15(月) 01:16:22 ID:d8vuaTdp
(少女が跳躍した瞬間に、積まれたゴミの隙間から周りのものと同じツクリモノの腕が伸び)
(その刃掠った瞬間に、着いたマネキンの体ごと仮面を地中へと引き摺り込む)
(罠にかけようとも思っていたが、あの、殺意しか見えない瞳を見て気が変わった)
(見たくなったのだ。あの闇に染まった目が恐怖に怯える様が、どうしても。)

『……人を欺キ、惑わすのは仮面としての理想の姿デ御座いまス。
いやはヤ、罠があるかも知れヌというのニ飛ビ込みに来る貴女の胆力には感服しましたヨ。
ならバ、きっト、大皿のフルコースを出さなければきっと貴女は満足しますまイ。』

(仮面の言葉の間にも、次々と、同じように地中に引きずり込まれるツクリモノのヒトガタの群)
(同時に、少女の立つゴミで構成された山自体が蠕動し、黒い汚泥を吐き出しながら段々と崩れ始める)
(その詰まれた廃棄物の隙間から黒い液体に塗れたツクリモノの腕が何本も何本も、突き出し、捻じ曲がり、伸び上がり)
(覆っていたものが崩れると共に段々と現れる、黒い汚泥にとゴミによって形作られた歪な外殻、何本も不規則に突き出し継ぎ足され)
(もはや人間のソレとはかけ離れた何本もの腕、頭部と思われる場所は、まだ使えるのであろう粉砕機がそのまま据えられている)
(例えるならば、それはゴミ一山程巨大で、そしてなによりも醜悪な、蛇のようにも見える、百の足を持つ蟲の異形)

『Principal plat!』

(頭部の、粉砕機に取り付いた仮面の掛け声と共に、体をうねらせ、足を器用に扱いながら、退魔の少女に向かって疾走する)
(それは疾走というよりももはや、暴走する機関車にもにた爆走と言った方が近いもので)
(その勢いは、もはや自らでも制御出来ない程に、強大なものとなっていた)
(そう、例えば目の前に他のゴミ山があったとしても、止められないほどに))

【色々と失敗をば…遅くなって申し訳ないです】
【何か凄そうですが、華麗に避けるなり仮面を狙撃するなりで自滅しますので、宜しくです…】
267媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/15(月) 01:40:04 ID:m18AOuQy
―――…ッ。
(ひゅうっ、と掠れた音が唇から洩れた。
 呼吸が呼吸にならぬほどに驚いて、心臓がいやな具合に早く鼓動している。)
(山々から伸びる、ツクリモノの腕、腕、うで――まるでその塊自体に新たな腕が生えたように、
 様々な腕が何本も何本も“生えて”、そうして目の前に一つのカタチを形成した)

(蛇のような、それでいてムカデのような――大きく禍々しい異形)
(ゴミを突き破り、こちらへ疾走してくるそれを見据えて、思わずグッと刀を握る手に力を込めた。
 ぞわりと背筋に駆け上がる寒気。確かに感じた恐怖、そうして――甘く痺れるような、陶酔感。
 理性では何か壊れかけていると分かっていた。それでも、恐怖と狂気が入り混じったカンカクが止まらない)
(『あの日』から、あの樹海での出来事から――ひたすらに、狩りにうちこんで、
 ようやく、自分が向かうのに「怖い」と思える存在に出会えた――そんなことを悦ぶ、倒錯)

………っ、ぁあぁぁ――――っ!!
(ゴミの山を蹴り散し、こちらへ向かって走り寄ってくるそのバケモノに飛び付く。
 疾駆してくるその体に、足をかけて、その腕を蹴り飛ばし、体に刃を突き立てながら、登って行った。
 ――目指すのは粉砕機の頭につく、その仮面。
 ≪弐式≫を突き立てては抜き、突き立てては抜き、を繰り返し上へ上へと登っていく)

(そうして粉砕機の近くまで上り寄り、その仮面へ弐式を突き立てようとした体が、くんっと傾いた。
 振り上げた弐式をつかむ、その腕――足にまとわりつくその、腕、腕、腕――…)
………ちぃっ!
(わずかにもがきながらも、真っ黒な瞳に殺意を孕ませたまま、
 キッとその仮面を睨みつけて、弐式を持たぬ手を仮面を伸ばす)
……お前は―――…ッ。
(あまりにも狡猾で、それでいてヒトの心をまるで知っているような物言いをするその仮面。
 ――人を欺き、惑わすのが彼なのならば、その仮面の下にあったのは、何なのであろうかと――)

―――…、お前はっ、何ですかッ…!!
(武器を持たぬ指先を、まるで飢えた獣の牙のように必死に伸ばしながら、問いかけた)




【こっちが勝手にあえてひっかかってみました。
 か、勝手に捕まっておりますので、問題があればバスッと蹴ってやってください】
【レスはこちらこそ、ですからどうぞお気になさらず――この程度待ったのうちでは、です。
 とりあえず、捕まってみましたが痛めつければ退きますし、それでもどうやってか逃げると思いますから】
【こっちに隙を与えて攻撃させるなり、こっち痛めつけて解放するなり――流れ次第で十全と、です。(一礼)】
268カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/15(月) 02:55:58 ID:d8vuaTdp
――――――――ッ!!!!!!!
(意味どころかもはや音すら失った咆哮をあげ、ゴミ山を突き破り、妖魔を蹴散らし、全てを粉砕してゆく大ムカデ)
(強大な力、数多くの妖魔を食らい増大した宿主に、数多の怨念の篭るゴミを取り込ませて完成させた巨大妖魔)
(当初の目的とは若干違うが、この力さえあれば、元々の目的も簡単に達成出来るだろう)

『…ト、その前ニ…。』

(汚泥に塗れ、鬼気迫る形相で腕を伸ばし、我が身に得物を突きたてながら此方へと上り来る少女の姿)
(その姿は普段の退魔師としての彼女からは考えられないほど無様で、野蛮で、そして、美しかった)
(腕に絡めとられて、さながらマリオネットのように宙吊りになった少女に向かって、仮面が囁くようにして言う)

『…私ハ、タダの仮面デス、それ以上でもそれ以下でもなイ。
人間ガ、己の身の精神の安定と保身の為作り出す自らの分身…貴女ダって持っているデしょウ?
ダから、故ニ。私は宿主が望む事しかしなイ、望む事しか出来なイ』

(腕の一本が仮面に伸びると、ベロリ、とそのまま体から離し、少女に突きつける)
(これが、この化物が、お前の中にもいるのだと言わんばかりに。)

『…貴女が猟犬デあったなラ、そのような疑問は抱こう筈もなかったものヲ。
……もはヤ、その「仮面」もボロボロになって使えないようですガ、ネ。』

(最後に哀れむように呟くと、そのまま適当なゴミ山に向かって少女の体を投げつけて)
(自らはそのまま、空き地から飛び出し、草木をなぎ倒しながら進んでゆく)
(最後に一度、また声にもならない咆哮をあげた後、夜の闇へと消えていった。)

【ストーリーをちゃんと建てておかないと破綻する良い例が…orz】
【申し訳ないとしかいいようがありません、ああ、もうこうなったら腹を掻っ捌いてお詫びをば。】
【うう、無駄に仮面でまわすんじゃなかった…。】
269媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/15(月) 03:13:12 ID:m18AOuQy
>>268
………ただの、仮面?
―――宿、主……が、望む――精神の安定と保身のための……宿主の、分身………。
(息を荒げながらも、その答えを繰り返すように呟く。
 ベロリと剥がれた仮面が目の前に突きだされて、まるでこれが自分の中にあるのだと言われた気がして)
(全身が、ざわめいた――考えるな、そんなこと、と頭の中で激しく警鐘がならされる)

………っ、私は、猟犬、です。
わたしはっ、私は――…お前みたいな、もの、内側に飼ってなんか――ッ!
(初めて、その漆黒の瞳が全て恐怖で塗りつぶされた)
(それから導き出される結論――言い換えれば、彼は元は人間であったという、可能性。
 それが此処まで転じてしまうような何かがあって、自分もそれを心に飼っているかもしれない)
(余りにも禍々しくて、それでいて深い闇を持った「仮面」の言葉に必死に体を動かし、もがく。
 しかし、彼女の体はいとも簡単に投げすてられ、そのままゴミの山の中に無残に埋まった)

(ぶつかってしなった体はしばらく動かなかった。
 それでも、どこからか聞こえた声にならない咆哮――それだけはしっかりととらえたようで)
(もう一度そっちに向かって、届くはずのない刃を振り上げ―――刀が宙を斬った)
………っ、ははっ、はっ―――…違う、わたし、あんなの……。
(日本刀についていた鈴が、彼女によりそうように響いて――その“異形”を見送った)



【いえいえいえっ、む、むしろこちらにばっかり非が非がっ……!】
【随分と返し辛いことを、してしまったのではないかと……こ、こちらこそノープランすぎてもうっでし、てっ!】
【……ですが、おんぶにだっこ状態で言うのもあれですが、本当に本当に楽しませていただきました!(一礼)】
【もし、もう1レスあれば見届けてから。これで〆で問題なければ、ご挨拶をしてお暇を、と存じます】
270カタナシ ◆JOEATxYv1A :2009/06/15(月) 03:21:48 ID:d8vuaTdp
【いえいえいえ、本当に此方の方が、むしろ此方が悪いという事にしておいて下さい、お願いします】
【待機していたのですから、此方が筋道を立ててリードをしなくてはならないというのは当然の事ですし、
もっとレス速度が速ければ展開だって…楽しんでいただけた事だけが幸いです…。】
【一応、綺麗に収まっているようなので、先輩のレスで締めという事でお願いします】
【今日は本当に有難う御座いました。】
271媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/15(月) 03:25:30 ID:m18AOuQy
【いえっ……と、これ以上申し上げますと、あれですから――ともかく、私は物凄く楽しませていただきました。
 十全と、筋道立ったロールを貴方のおかげで堪能させていただきました、と存じます】
【次にもしもお会いできるようなことがあれば、もっと精進していたく存じますので、
 もし呆れておりませんでしたら機会がありましたときには……その頃には、伊田さん、やもしれませんけれど】

【こちらこそ、こんな時間まで本当にありがとうございました】
【お疲れ様でした。どうぞ、ゆっくりとお休みになってくださいませ……それでは、失礼いたします(一礼)】
272青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/15(月) 23:07:44 ID:ssgLpeYE
【名前】青江 結(あおえ ゆい)
【年齢】 17
【性別】 ♀
【身長】 166cm
【3サイズ】 87 58 89
【容貌】
硬質なセミロングの黒髪と同色の瞳。
常に穏やかな表情を崩さないに心がけている。
【能力】
結界の構築、修繕、破壊。
戦闘に用いる一時的なものの強度は精神状態に左右され、動揺している時には酷く脆い。
【希望】 日常ロール 戦闘 エロール
【NG】スカ
【弱点】動揺を誘う言動や存在(半妖、元人間の異形など) 人質 
【備考】
高等部2年 水泳部所属。
家は退魔師の名家の分家で刀と結界を扱う術に長ける。

兄弟は兄一人、姉二人。年の離れた兄や姉に懐いている。
各地に点在する結界のメンテナンスを日課としている。
仕事にやりがいを感じているため異形や妖魔に対しては冷徹。

趣味はスキンダイビング

【規制解除テスト】
【及びプロフ投下及び少々待機を】
273青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/15(月) 23:49:26 ID:ssgLpeYE
【待機を終えます】
274春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/16(火) 00:39:45 ID:llZSPV+k
【名前】春日井 蜂子(かすがい ほうこ)
【年齢】17歳(高2)
【性別】女
【身長】158cm
【3サイズ】78/57/80
【容貌】肩下まで伸ばした、細く柔らかな毛質の明るい茶髪。
    少し幼く見える丸顔に赤縁眼鏡かけて背伸びをしている(つもり)。
    撫で肩細身と、少し頼りなく見える体型だが、至って健康。
【能力】《錐使い》
     常に数え切れない程の錐を装備し、これを相手に投げて攻撃する。
     1本を投げるのは勿論のこと、数本を一度に投げることも可能。
     また、雀蜂の毒成分のある液体を小瓶に入れて持ち歩いており、錐に塗布することも。
【弱点】武器の喪失。体の動きを抑制される。幻術や魔術。熊。
【希望】軽めの戦闘。日常。エロール。雑談。基本、楽しめることには積極的に参加したいなぁと。
【NG】大スカ。大怪我〜死亡。
【備考】蜂を神として崇め、生きるための武器として用い、古くから妖魔や異形と戦ってきた一族の子孫。
    とはいえ本人は戦う相手を探すわけでは無く、相手が現れたら戦うタイプ。
    普段は生徒会で淡々と書記を担当している、落ち着いた性格の普通の女子高生。


【はじめまして。新参者です。よろしくお願いします】
【本日は時間も時間ですから待機は控えさせて頂きます】
【ではでは〜っノシ】
275久住 透也 ◆G2FH3lFgUU :2009/06/16(火) 03:01:18 ID:RV+Bjwwg
【一度ロールしたきりですが、実生活との兼ね合いで続行が厳しくなったため】
【このレスをもって活動を停止致します、ありがとうございました】
276紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/16(火) 20:37:09 ID:EnGuWStx
>>248 【都への置きレスだ】

……ぐっ?
(電流を流す痛みに次ぎ襲いかかったのは、妙な感覚…としか言いようのない、何か)
(叫びにも嘆きにも、憤りにも取れる、大気の波浪)
(痛覚に軋む身体に降り注ぐ衝撃に、思わず意識が途切れかけるが)
っく………あぁぁぁ!
(痛みからではなく、己を発奮するために絶叫した)
(ちゃんと元に戻れるまでこの電流を止める訳には行かない。夢と現実の狭間に何があるか分かったものではない)
(そうは思っても、身体はついぞ耐えきれず、電流が止まり、半ば意識を失う形になって崩れ落ち)

(膝をついたとき、そこは既にもとの旧校舎だった)
…………、は。
(息をつき、だくだくと流れる汗を拭い、周りを見渡す)
(先程の階段前とは少し離れた所に着地した…一方の都は、先程と同じ場所にいた)
(少し、身体をひきずるように都に歩み寄る)
……大丈夫か。
(割と本当に済まなそうな表情をして)
済まん。まさかこんなになるとは思いもしなかった。
入る時みたく、ぽいっとなる物だとばかり…本当に悪かった。


【スレをお借りした】
277天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/16(火) 23:15:29 ID:bvnRE0kp
>>276 紫先輩
……っ!
(目を開けて最初にしたのは身体が濡れてないかの確認)
(まるでモズク酢に全身浸かったような感触に鳥肌が立つ)
濡れて、ない……。
(あれが夢とは思えないが、寮に帰ったら隅々まで綺麗に洗おうと誓った都だった)

あ、紫先輩。
大丈夫、ちょっと気色が悪いけどケガはないです。
先輩こそ具合い悪そうですよ?
(何だかんだで目を閉じていろと言われてばかりで、紫がどれだけ荒事をしたのか目にしてない)
(だが今の姿を見ればかなり無茶をしたのは容易に想像がつく)
謝らないでください。
先輩は十分以上のことをしてくれてるんだし、すまないのは私の方。
細かいことは分からないけど、予想できなかったってそれが先輩の落ち度にはならないですって。
(付き合わせたのは都の方、だから何かあったら申し訳が立たないのも都の方だから)

(窓の外はもうすっかり夜空になってて)
もうこんな時間、やっぱり裏口からこっそり入れてもらわないとダメそう。
紫先輩、とりあえず外に出ましょう?
聞きたいこともあるし、先輩がお母さんとお話ししたとか。
(都の口ぶりからは、憑依されていた間のことは覚えていないようだった)
(記憶に残っていないのか、忘れさせられているのか、そこまでは専門家でもないと分からないだろう)


【置きレスです】
278紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/17(水) 00:08:31 ID:NE3sCMAS
>>277
あ……いや、俺の方こそ大丈夫だ。案ずるな。
(心配そうな声に、慌てて居住まいを正し、額の汗を拭って)
いや、しかし俺の方もこのくらいは予想できて然りだった訳だし…
……ま、別にどちらが済まないという訳でもない。気にするな。
(そう勝手に結論づけると、視線を逸らして背中を向ける)
(謝り合いなど不毛の極みだ)

………こんな時間か。意外と長くいたんだな。
(背を向けたまま、窓の外に視線をやる)
(塗り潰された夜の色と、点々と浮かぶ星の点)
ああ、分かった…と、足下、気をつけろよ。
一応、来たときと同じ道を行けば、何もないとは思うが。
(そう言うと、とっとと先に歩き出してしまう)

(旧校舎を出たあたりでようやく足を止め、周囲の様子を窺う)
…特に人はいないな。
(呟くと、都の方に向き直り)
時間も遅い。途中まで送ろう。
お前の母親と話した事は、歩きながらで良いな?


【レス置くだ】
279天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/17(水) 21:10:55 ID:g0jvAHLj
>>278 紫先輩
……もしかして。
(ふと頭をよぎったのは昔話の浦島太郎)
(都の感覚では30分から1時間くらいだが、元の世界では数十年数百年立っていた)
(なんて、絶対ないとは限らない)
そんなことないか。
(そんなに時間が経っていたら、この旧校舎自体が壊されているだろう)
(都はライトをつけて紫の後に続く)

うん。
時間も時間だし、でも聞かずに帰ったらきっと眠れないだろうし。
あ、そうそう。
(思い出してカバンから弁当箱を出す)
(中身はおにぎりである)
大丈夫、つぶれてない。
たしかオカカがすきんんですよね……はい。
(おかかを取って差し出した)

【置きレスです】
280兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/17(水) 22:02:39 ID:gxjPvlha
【待機します。プロフは>>6に】
【なお現在攻撃的な傾向にありますので、扱いにご注意下さい(注意書き)】
281紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/17(水) 22:06:10 ID:NE3sCMAS
>>279
…………
(都が取り出した物を見て、しばし言葉を失う…というよりも、言葉に迷う)
(確かに、おにぎりを持ってきたとか言っていたが、ここで出すか。出すのか)
…大した胆だよ、お前。
(ぽつり呟き、差し出されたおにぎりを受け取る)

好きっつーか、好みに合うんだよ。
(一口かじりつき、もくもく…飲み込む)
……美味い。
俺日本人だからな。醤油の匂いと魚の出汁が好きなのは、血に刻まれた本能なんだよ。
(そう言って残りもほんの二、三口で腹の中に収めてしまい)
………ご馳走様。
美味かった。
(わざとらしく、手を合わせてみたりして)

…で、母親との話だな。
(腹が膨れたからか、幾分か機嫌よさげに歩き始めて)
結論をあっさり言えば…、お前が望む答えは、得られなかった。


【待機中のところ済まないが、これだけ置きレスさせてくれ】
【良い相手に巡り会えるよう祈ってるぜ】
282 ◆Juli/dituo :2009/06/17(水) 22:17:04 ID:rnvI2AIb
>>280
【そこのかわいい男の子っ】
【紅裂先輩からの、お誘い状をお持ちいたしましたわ。】
【避難所へ来ませんこと?】
283兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/17(水) 22:19:40 ID:gxjPvlha
>>282
【わざわざありがとうございます。でもそれは、あなたに言われたくありません。ふしゃー!(威嚇】
【それでは避難所に行ってきます。がるる】
284 ◆Juli/dituo :2009/06/17(水) 22:22:23 ID:rnvI2AIb
>>283
【威嚇しても…あほ毛が、ぴこぴこしていますわよ。】

【スレをお返しします。】
285天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/17(水) 23:24:27 ID:g0jvAHLj
>>281 紫先輩
あー、私のこと、何かバカにしてません?
欠食児童な先輩のために作ってきたのに、ぷー。
(馬鹿にされたように感じて頬をふくらます)
(ちなみに都自身は寮へ戻れば食事があるので食べない)

お粗末さまでした。
そのおかか、高知から取り寄せた土佐醤油に土佐鰹でつくったの。
お母さんがあっちの出身だから、つてというほどでもないけど、送ってもらえるんだ。
(血縁は絶えているが、お墓もあるのでお寺や実家のご近所など知り合いがいる)
(ほとんど行くことはなくても、年賀状や暑中見舞いとかを欠かさないでいると以外と縁は切れないもので)

私の望む答え?
……あ、事故のこと、か。
(それを聞いても落胆した様子はなかった)
一瞬だけどお父さんとお母さんを見ることができたんだし、今回はそれで満足しなくっちゃ。
そう簡単に解決するようなものじゃないんだし。
(「今回は」というのが都の考えなのだろう、元から長期戦の心構えでもあったのだ)
それより、紫先輩がなんでお母さんと話をしたのかですよ!
私が気が付いた直後にはもう話しただなんて意味わかんないし。
(ウソをつかれているとは思っていないが、キツネにつままれたような感じみたいで)

【置きレスです】
286紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/18(木) 00:08:11 ID:zXBxEcd/
>>285
馬鹿にしてはない。少し……少し、感動しただけだ。
…まあ、俺のために作ってきてくれた事には素直に感謝するぜ。ありがとうよ。
(口ではそう言うも、特に頭を下げたりはせずに)

今回は……なぁ。
(またあの幻の空間に都が乗り込む気でいると知って溜息をつく)
………また行く気なんだな。それはつまり、またあの訳分からん空間を移動して、嫌な感覚味わう事になるって意味だぞ?
まあ、行きたいという気持ちは分からんでもないが……

何で、と言われても…な。俺だってそう思ったぜ。
本人の言葉を信じるなら曰く、そのヘアバンドをお前がつけていたから、なんとか取り憑けたらしい。
(とんとん、と軽く都のヘアバンドを手の甲で叩いてやり)
声も見た目もお前のままなんだが、表情や言葉遣いとか、あと仕草なんかも大人っぽくて、妙な気分だったぜ。
……難だったら俺がそのヘアバンドを着けてやろうか。お前の母親、俺に憑くかもしれないぜ?
(くつくつと意地悪な笑みを浮かべる)
(勿論、本当にそんな事はしない。赤の他人に記憶を探られたりしてはたまらないからだ)
(……できるとも思えないが)

そうそう、一応証拠もあるぜ。
(歩きながら、都めがけてボールペンを横に投げ)
…声はお前のだが、お前の母親の言葉だ。
何やら、憑いた時にお前の記憶を掴んだらしくてな。
今のお前に必要な事、だそうだ。

【置きレスだ】
287天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/18(木) 21:52:57 ID:72Pjyi4X
>>286 紫先輩
感動とまで言われると照れちゃうかも。
私としては、こんなことに付き合ってもらったんだからこれくらい普通だし。
(料理をすること自体も好きだけれど)
(自分で食べるより誰かに食べてもらうために作るのが楽しいから)

あ。
(不味いものでも食べたように不快な顔をする都)
それはあんまし考えてなかった……。
でもあんなふうにならなくても目撃してる人はいるんだし、触らないように気をつければ大丈夫じゃないかな?
(希望的な観測で本人もあまり信じてない様子)
(それでも諦めてはいないようで)

私に取憑いてたんだ……それなら私が会えないのも当たり前かぁ。
これ、お母さんの遺品の中にあったものだから。
選んだのはたまたまだけど、そうゆうことってあるんだね。
(大事そうにヘアバンドを撫でて)
大人っぽい私……うーん、あんまし想像つかない。
お母さんに追いつくにはあと10年は先だもん。
って、ぜーったい嫌!
(手でヘアバンドを隠して舌を出す)
(汚れるとまでは言わないけど)

えっ、証拠?
(取り損ねたボールペンがエプロンの上に落ちる)
(その拍子にスイッチが入って)

>「それはレコーダー? また記者かスパイみたいなものを持って」
>「そんなのを持っているなら最初から録音しておけばよかったのに」
>「まぁいいわ、みゃこ、聞いてる?」
>「私は剛くん……みゃこのお父さんね、剛くんと結婚するまで三度大失恋でフラれたわ」
>「あなたはまだ最初の一回、どんどん恋して、どんどんフラれて、いい女になって剛くんのようないい男を捕まえなさい」
>「これが可愛いみゃこにしてあげられる今一番必要なアドバイスよ」

…………。
(自分の声だけど、自分の言葉ではなく、留守電のメッセージとも違う、とても不思議な感じで)
(車椅子を止め、声に聞き入って、終わってからもすぐ反応できなくて)
(そして)
え、えと……あんな想い、もっとしろだなんて、辛いよ、お母さん。
(泣けばいいのか、笑えばいいのか、困った顔でボールペンをぎゅっと握り締めて)
いい女になるのって、大変なんだ…………ふぅぅ。
(意気を一気に吐き出して、背筋を延ばし、そして深々と頭を下げた)
紫先輩、親子共々なんかとってもご迷惑をおかけしたみたいで、ごめんなさい!
(友達に親を見られると恥ずかしい、前にそう言っていた友人の気持ちがよく分かった都だった)

【今回も置きレスです】
288伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 22:01:36 ID:29R/YBIH
遅くなりましたが、プロフの投下を

【名前】伊織津綺子(いおり つきこ)
【年齢】17 高等部2年E組
【性別】女
【身長】168センチ
【3サイズ】85−58−85
【容貌】ショートカット、切れ長で涼しげな目元、きりりとした雰囲気
【能力】電気を起こし、放つことができる。
    稲妻を起こして攻撃するほかに、微弱な電流で治療行為なども可能。
【希望】バトル 日常ロール エロールは要相談※
【NG】スカ、グロ、死亡、後遺症の残る怪我 相談なしのエロール
【弱点】放出する電力量に比例して、体力の消耗がある。
    大きい電力を発するためには充電が必要なので、短時間での連発はできない。
    逆に弱い電力は意思に関係なく発してしまうことも多く、しょっちゅう精密機械を壊す。
【備考】高等部2年。陸上部のエース。ハイジャンプの学生記録を持っている。
    淑やかな優等生であり、クールでストイックなアスリートでもあるが、
    素の性格は素直で恥ずかしがり。育ちはいいが謙虚で努力家。
    厳しくしつけられたので、少し頭が固いところもある。
    兄を異能に殺されており、それがきっかけで退魔の世界へ足を踏み入れた。

*現在の状況
・恋人である迫水直と組んで退魔を行っている
・武道家である祖父と叔父に迫水の能力と退魔のことを知られている
・天羽都の能力によって、ハイジャンプの新記録を出してしまった。
・妖魔にレイプされた記憶を御木本正太郎によって封印され、表面上忘れている。
 迫水と御木本の二人は真実を知っている。
・兄の仇である「仮面の電撃異能者」は実は紫一久であるが、そのことはまだ知らない。


※ロールの状況により、ご希望に添えないことがあります
289伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 22:02:22 ID:29R/YBIH
【折角ですので少々待機させていただきます】
290伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 22:12:22 ID:29R/YBIH
今日はお約束があったようなので、ここで待機を解除いたします。
このスレでもよろしくお願いいたします。
291伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 22:50:25 ID:29R/YBIH
【青江結さんをお待ちしつつ、書き出しのレスを作っています】
【青江さん、もう少々お待ちくださいませ】
292伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 23:06:09 ID:29R/YBIH
こんな昼間から……街中へ出てこられたら大変なことに!
(学校は終業ホームルームや掃除でごった返している時間)
(そのどちらにも出ず、部活も放り出して津綺子は学校を抜け出していた)
(旧校舎を過ぎ、裏山へ駆け込み、木立の中へ分け入ったと思うと、また開けた場所へ出て)
(追っているのは黒い獣……翼のある黒ヒョウ)

「我は魍魎なり」

(時折立ち止まっては、それだけ言ってまた飛んでゆく)
(翼があるというのにそれほど速くもなく、高く飛ぶこともできないらしい)
(津綺子が走って追いかけることができるほど)
(時折地上に足をついて走っては、また翼をバサバサさせて低く飛ぶ)

逃がさないわ!
(片手分のエネルギーを幻獣に向かって放つ)
(どかん、と自動車事故のような音がして、一度魍魎が落ちる)
(だが追いつく前にまた魔獣は駈け出して)
(休耕田の奥にある小さい神社へと駆け込んでいった)

「我は魍魎なり」

(そう言って、その社の床下へ消える)

くっ……!
(木の建物に放電したら火事になってしまう)
(床下をのぞき込みなどしながら、ひとりごとを言った)
どうやったらおびき出せる……?

【お待たせしました。結界が元からほつれていたのでも】
【あるいは、私が踏み込んできたことで破れたのでも、そのあたりはお任せします】
293青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/18(木) 23:28:46 ID:NM4o92sv
(プールへ向かう途中でそれは起こった。)

……あら?

(鞄から僅かな振動が伝わり、不思議そうに中を覗く)
(結界を形成しているガラス球のペアが割れていた。)
(それは結界が破られた事を意味していた。)
(慌てて神社に向かって駆け出す。)
(泳ぐ楽しみを奪われた怨み、どうしてくれようかと考えながら神社へ走る。)

ここ……。
(近づけば、見覚えのある、古びた神社だった。)
(土行の結界を張るしかない土地で苦戦した覚えがある。)
(即ち、木行に非常に弱く、落雷によって何度も結界が破れていたので)
(避雷針が周囲に複数設置して事なきを得たはずだった。)

あなたは……?
(同じ制服の少女が一人。)
(考えにくいことだったが、落雷に匹敵するほどの物をもっていれば)
(或は結界を無意識に破ってしまうこともあるだろう。)
(悪意をもって結界を破ったのでなければ、其れしか考えられなかった。)
294伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 23:34:59 ID:29R/YBIH
いったいどこへ消えたの?
(ためらわず社の床下へはいる。高さは地面から150センチほど。中腰にならなくては歩けない)
(それでもまだ明るい時間であれば、向こう側まで見通せる)
いない……

(土埃にまみれて反対側へ出てきたところで、人の気配がした)
まずい、人が…!

(鳥居の方を向くと、そこに同じ制服。同じフロアで会う顔で)
(だがクラスメートでもなければ、同じ中学でもなかったために名前までは覚えていなかった)
あなた、ええと、ごめんなさい、同じ学年だと思うんだけど
お名前が思い出せなくて。
……とにかく、今ここへは来ない方がいいわ。
早く帰って。

(きつい言葉にならないように気をつけながらも、どうしても焦りがにじみ出る)
(今、あの魍魎が現れたらと、気が気でない)
(指先に、ぱちぱちと火花が散る)
295青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/18(木) 23:49:30 ID:NM4o92sv
あら、あなたは……。
伊織さん、でしたか。
(陸上部のエースで、ちょっとした有名人だった。)
(彼女も――異能者だったのかと思えばなんとなく納得がいった。)

そういうわけにも、行きませんね。
私も仕事ですので。

(視線の先、鳥居の脇にガラスだまの破片が転がっていた)
(つまりは、彼女か、ここに逃げ込んだ妖魔のどちらかが)
(非常に強い木行の異能者、ということになる。)
(――そして直感だが、それは彼女だろうと想像してた。)

火花……火の異能者……?
いや……高圧電流ですか。

(――予想は確信に変わる)

あなたこそ、早く帰ってくださいな。
あなたのその気が、せっかくの結界を破壊してしまいます。
中の妖魔なら……私が何とかしますから。

(すらりと刀を抜く)
(夕日をを反射して、刃が不吉に赤く光る)
296伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/18(木) 23:58:14 ID:29R/YBIH
お願い、あなたのお仕事も大切でしょうけど、今は……
(ボランティアなのか、氏子ででもあるのか、仕事だという少女に焦って食いさがる)
(その少女が火花に気づいた様子を見れば、指先を握りこんで)
なんでもない、ちょっと静電気が。

(冷や汗をかきながら言いつくろえば、その少女が刀を抜き放つのを見ることになる)
あなた、何を……!
(それがただの刃物だったとしても驚くに決まっている展開)
(その抜き身が放つ妖気に当てられては、なおさら衝撃は深く)

「我は魍魎なり」

……!……
(人ならぬ晦渋な声を頭上に聞く)
(振り仰げば、社のてっぺんに黒いヒョウが座っていた)
(その表情は泣いているような笑っているような……獅子舞の面のような顔)
297青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/19(金) 00:13:08 ID:piNTPjZM
仕事というのも、あなたが、ここの結界を破ったから発生したのですよ。
その電気を、放ったようなことをしませんでしたか?
それに、静電気でそんなに大きな火花は立たないかと。
(少々あきれたような物言いになりつつも、微笑を崩さない)

何を、と申されても。
決まっていましょう。
(――視線の先に黒豹が居る)

あれを、討つのです。
(妖しく微笑みつつ刀を豹に向ける。)

急々如律令。
分かります……か、そこの魍魎さん。
意訳すると……アレです、あなたはさっさと滅びてくださいね。
――結界。

(妖魔の存在を拒絶する見えざる壁が)
(ゆっくりと黒豹を挟みこもうとしていく。)
298伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/19(金) 00:23:22 ID:+0f0ZEtr
結界…ここに……?
(思わず周囲を見回す。もちろん、そんなものは感じなかった)
電気……ええ、発生したみたいね。
静電気は、結構エネルギー量は大きいのよ?
雷だって、水蒸気が起こす静電気なんだから。
(自分が放ったとは言わず、慎重に相手を見極めるような視線を送る)
(もはや彼女が夜の世界の側面を見知っているのは明白だ)

(夜の住人に、うかつに自分の能力を晒すことは得策ではない)

(抜き身をもった少女は、おっとりした物腰ながら、そこはかとなく妖気を放ち始める)
(はたして、津綺子には何も見えないながら、魍魎に何かが迫る様子を感じる)
(握りこんだ指先にエネルギーを集めながら、次に少女が何をするのかを、固唾をのんで見守った)
299青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/19(金) 00:34:13 ID:piNTPjZM
ええ、ここに。
鳥居とその周辺。
あなたは気づかなかったでしょうね。
あなたにとっては壁にもなりはしない。
強すぎる異能の困ったところでしょうか。

(雷についての薀蓄を無視して)
(完全に相手を異能者と確信して話を進める)

警戒なさらずとも結構です。
不可抗力ならば致し方ありませんから。
ただ、今後あなたの様な方は土行の土地へこないで頂きたいものです。
(表情を変えずに魍魎に向き直り低く呟く)

潰れなさい、化け物。
擦り潰れてせめて土地の肥やしになりなさい。]

(――壁が、閉じていく)
(豹の側面が白く輝く。妖魔の妖気を拒む結界が触れて、熱を伴って消滅している)
(一枚の結界が消滅すれば2枚、3枚とゆっくり現れては徐々に閉じていくのだった)

……時間がかかりそう、ですね。
とどめ、さしますか……?
ここの結界を破るほどの能力なら、一瞬でしょう。
さ、さ、ご遠慮なさらずに。
(向き直って無垢に笑う。)
(苦悶の表情を浮かべる豹と対照的に一点の曇りもなく。)
300伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/19(金) 00:49:18 ID:+0f0ZEtr
私はあの化け物を追いかけてきただけよ。
ここへ来るつもりはなかったわ。
あれ(と目顔で社の上の魍魎を示し)は最初からここを目指してるみたいだった。
(その時、頭上の化け物に異変が起こる)

(魍魎は叫んでいるのかもしれないが、その声は聞こえなかった)
(妖魔の体に恐ろしい圧力がかかり、その体が平たくつぶされていく)
(発光しては砕け散るエネルギー、それがこの少女のいう「結界」なのだろうか)
あれが、結界……?
(少女がこちらを向いて笑った)

私に?
(彼女は少なくとも、異能を持つことをもう隠してはいない)
(次にペチャンコになるのは自分かも知れないと嫌な気分になりながら)
(少女を横目で見つつ、両手にエネルギーを集めていく)

(掌が熱い。指先からプラズマが閃く。十分に充電したと感じると、その手を頭上に差し上げた)
(バリバリっと遠い雷鳴が轟き、白い閃光が午後も遅い神社の境内を洗う)
(黒豹の体が跳ね飛ばされるように宙に浮き、そのまま社の屋根に落ちる)
落ちてくるわ!
(ゴロゴロと屋根を転がってこちらへ落ちてくる)

(どん、と地上に落ちた瞬間から、魍魎の体は黒い煙のようにすーっと消えはじめた)
(最後に、ほんの一粒の黒曜石へと変ずる)

あれが正体かも知れない。
結界に封印されていた、あの化け物の正体よ、きっと。
301青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/19(金) 01:06:16 ID:piNTPjZM
あら、そうなの。
ここは……何かあるのかしら。
そういう知識をくれないでただ結界を守れと言うのも変なものよね。
(疑問を口に出すも、最後のほうはただの愚痴と化してた。)

あら?
何か叫んでいるけど、聞こえないわね。
早く楽になればいいのに。
存在が強すぎるのも苦よねえ。
(次々に妖魔に圧力を加えては消滅する壁を生み出して笑う)
(存在の、力の強い妖魔に対しては何枚も何枚も必要な弱さの結界。)

ええ、正確には結界の一種で、妖魔を拒絶する壁ね。
人や物にとってはないのと同じ。

ええ。
あなたの獲物でしょう?
ですから、あなたが。
(結界を気づきもせずに破るほどの力。その片鱗を見てみたいがために)
(妖魔への止めを譲る。)

……強い。
これは、無理だわ。
(強大なイカズチの能力に呆れたような声をだす)
(これほどの能力相手に、相性の悪い結界など何の障害にもならなかっただろう)

黒曜石……?
(拾い上げて繁々と見つめる。)
(空中に投げて叩き割った)

さて自己紹介しないといけませんね。
青江結と申します。このあたりの結界の保持を仕事としています。
この土地はあなたの持つ能力に非常に弱く、あなたは無意識に結界が破ってしまったようですね。
(一瞬現れた冷酷な表情を速やかに消して、微笑みかける)
302伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/19(金) 01:18:00 ID:+0f0ZEtr
ふう……
(ほこりまみれの制服の袖で額をぬぐう)
(全力疾走してきたような息切れを数回、あとは呼吸の深度を元に戻せた)
(それほど体力を使っていたわけではない時に一度だけの放電なら)
(リカバリーするのはさほど辛くはない)

あ……!
(少女が黒曜石をたたき割った)
(何より驚いたのは、その瞬間にあらわれた表情)
(冷酷な、無慈悲な視線はいったい何を意味するのだろうか)

雷に相性の悪い土地、ね。
そんなのがあるなんて、知らなくて。
気づかないうちにお邪魔をしていたみたいね、ごめんなさい。
(この土地の結界を守っていたという青江結に詫びる)

私は伊織津綺子。
夜になると、ああいうの(と黒曜石が砕かれたあたりをしめしつつ)を狩っているの。
あなたのお仕事にも、これから関わることが多くなると思う。
できるだけ穏便に、できれば協力しながら、事を進めていきたいわ。どうぞよろしくね。
(自分も自己紹介して、青江結の笑顔に応え、口元を笑ませる)
(握手の手を差し出して)

【こちらはこんな感じで締めようと思います】
【そちらのレスを確認するまではいますね】
303青江結 ◆1TsjQVwL82 :2009/06/19(金) 01:31:25 ID:piNTPjZM
お疲れ様です。
……流石ですね。
(結界を無意識に破るほどの力)
(それを行使してなお余力を残している姿をみて感嘆する。)

いえ、一般的に知られることではありませんから。
仕方の無いことです。
こちらこそ、失礼しました。
(頭を軽く下げて同様に詫びる)

ああ、陸上部の方ですね。
お名前は存していますが、会うのは初めてですね。
なるほど、退魔の専門の方ですか。
納得しました。
はい、よろしくお願いしますね。
いつか、お力になれる事を願っています。
(握手に応えつつ笑い返す)
(殺伐としがちだった妖魔狩の中で、癒されたのは始めてかもしれない。)
(良い出会いに思えた。)

【こちらもこれでしめますね】
【お相手ありがとうございました】
304伊織津綺子 ◆IorinFNlA2 :2009/06/19(金) 01:34:23 ID:+0f0ZEtr
【見届けましたー】

【今日は声をかけてくださってありがとうございました】
【おかげさまで楽しく過ごさせていただきました】
【またちかいうちに、ぜひ】

【それではここで失礼します】
【お疲れさまでした。おやすみなさい】
305紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/19(金) 20:56:48 ID:Sua4/V61
>>287
…………
(そういうニュアンスではない、と否定しようかとも思ったが)
(曲がりなりにも喜んでいるようだし、無理に否定する事もないだろう)
…ま、あまり気にするな。俺としても貴重な体験だった。

触らないようにって、お前だって意識して触った訳じゃないだろう?
建物の中を歩……移動するのに、建物に触らないようにするのって相当面倒だぞ。
(ましてや、あのような危険な目に遭った後では尚更だ)
(本能レベルの意識を理性で押さえ込むのは難しかろう)
それこそ、お前が自分の能力を制御するなり、抑えるなりできれば話は別だろうが。
(釘を刺すように、一応、本来の接触目的を果たしておく)



306紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/19(金) 20:57:23 ID:Sua4/V61
【ハイパー操作ミスだ! とりあえず置きレスを書いている】
307紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/19(金) 21:13:37 ID:Sua4/V61
……ま、そうだな。
(具体的に言うのであればあれは霊体ではなく幻影だから、取り憑くというのもまた妙な感じではあるが)
(別に説明する必要もないだろう。口を噤む)
大丈夫だよ、俺もそんな事する気はない。
女言葉で女振る舞いする俺を誰かに――たとえそこに母娘感動の再会があろうがだな。
誰かに見られたら俺は悲嘆で死ぬぞ。ちなみに餓死。
…お前だって、俺の中身に母親入ってますー、なんて絶対に嫌だろう?
(本来の理由は隠しつつ……別に隠す必要もないのか? と思い立ったりもしたが)
(逆に言う必要もないので、言わない)

……ー。
(あんまりに一方的で唐突な母娘の会見)
(戸惑った様な都の表情から視線を外し、肩を竦めて)
あーいや…別に、迷惑ではなかったぞ。面白かった、うん。
……っと、別に変な意味じゃない。純粋に、知的好奇心的観点から、面白かったと言ったんだ。
(誤魔化すようにひらひらと手を振り、慌てて付け足した)

ま、何だ……少しはすっきりしたか?
お前の母親が、お前の頭の中を見て、そのわだかまりを取ろうとして、残したのがその言葉だったんだろう。
その通りになれば、お前の母親もちょっとは浮かばれる筈だ。
(これは本心。自分の取った行動に、何らか以上の結果が出れば、それほど良い事はない)

…ま、とりあえず返してくれ。
(都へと右手を差し伸べる)
これ、どうする? ……ちゃんとした形式に変換して、携帯にでも送っておくか?

【あらためて、都への置きレスだ】
【あー、嫌な汗かいた……】
308霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/19(金) 22:46:24 ID:BFJSgLvC
今夜もふらりと私が現れ。
ま、しばらくゆっくりと待たせてもらうとしようかな。
誰かが来ることを。
309葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/19(金) 23:01:45 ID:Yyt/pcCN
【名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
 黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
 靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
 護身用の道具(暴力団から盗んだ拳銃やスタンバトン)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。    
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・虫の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒や耐性など体に付属させる)

・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし) 

【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
 高等部の文芸誌同好会員。会が月1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
 ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
 取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
 本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。ただ、やはり一線は存在しているらしい。
 元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出され、今でも妹の追手(蟲や殺し屋)に追われてるとか。
 現在は友達の家の庭に居候している。

>>308
【こんばんは。幽霊がいると来たので写真を撮りに(ry】
【という事で、お相手よろしいでしょうか?】
310天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/19(金) 23:02:53 ID:iJt5Yexw
【ごめんなさい、1レスだけ置かせてください】

>>305>>307 紫先輩
それはそうだけど、意識してれば触っちゃうことも減るだろうし。
それに触ったら絶対ああなるってことはないと思うから。
(外からなら触ったことは今までだってある)
(人に対してと同じなら弱まることもあるし、何も起きないことの方が多いくらいだ)
あぅっ、それを言われると困っちゃう。
(最近あれ?と思うことはあったが、それはまだ人に言えることじゃない)

先輩に餓死されたら凹んじゃうよ、料理部のエースとしては。
これは何があっても防がなくっちゃ。
(軽口に笑いながら答える)
そうそう、先輩に泣きながらお母さん!って抱き着きたくなんかないもん。
(それはとってもシュールなシーンに感じて)

いいよいいよ、私も他人事なら面白いって思うもん。
私だって部屋に戻って思い返せば笑えるようになるから。
(なんか疲れちゃった、と肩を落とす)
(けして嫌ではない、だけど想像の斜め上で戸惑っただけ)
(きっと生きていれば何でも相談できる仲の良い親子になったと思うから)

どうかな……思い返せばまだ胸がチクチクするし。
だけど誰かを好きになれるって良いことだなって、今日お父さんとお母さんを見て思ったんだ。
お母さんがお父さんと出会うまで三度目じゃなくて四度目の正直だったなら、私もがんばらなくっちゃだね。
(差し出された手にボールペンを置き)
うん、義母さんにも聞かせたいし、お願いします。
あ、でもお母さんに憑かれたなんて話したら危ないことしてって怒られちゃうかな。
(信じてくれるかどうかは心配してなくて、心配をかけてしまうのは気が引けて)
311霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/19(金) 23:03:40 ID:BFJSgLvC
>>309
おーけーだ。お手柔らかに頼むよ。
さて、それじゃあどういった遭遇の仕方がお好みかな?
312葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/19(金) 23:06:43 ID:Yyt/pcCN
【どーもです】
【えー、とりあえず夜の学校を生気なく、ネタを探してさまよっているあたしが、夜の学校で見つける的な展開が自然かなあと】
313霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/19(金) 23:12:27 ID:BFJSgLvC
>>312
よし、それじゃあそういうことにしよう、書き出しは……そうだな。
任せてみてもいいかね?
314葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/19(金) 23:13:29 ID:Yyt/pcCN
おkです。
じゃあ、しばし午後ティーを片手にお待ちください。
315葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/19(金) 23:20:19 ID:Yyt/pcCN
(夜の薄暗い学園の廊下)
(静寂な故に、廊下に不気味なほど響く足音)
(夏も近いというのに、夜ともなれば、肌に冷たい感覚が流れている)

 うう〜。
(そんな中に彼女はいた)
(目は虚ろで、手に握られているカメラに取り付かれているかのような生気のなさ)
(足取りさえもおぼついていない)
 し、しし……
(一見すれば幽霊のように見えるが、彼女は生きている立派な人間である)
(それが、こうなっている理由は、いつもどおり、〆切りぎりぎりであるからだ)

 はやく、ね、ねねねネタを探さないと。
(もはや、脊髄反射のように呟きながら、廊下を歩き、階段を上っていく)
(彼女にとってのネタ、この学校での異変が見つかる事を祈って)

【それではよろしくお願いしますです】
316霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/19(金) 23:31:46 ID:BFJSgLvC
ん……んぁ。くー……っ。
(夜の屋上を、肌寒い風が駆け抜けた)
ふぁ、ぁ……は、っきしゅっ!……んあ?
(くしゃみをひとつ盛大にして、霧原朱音は目を覚ました)
あー……いかんいかん、ずいぶん寝てたらしい。っつーか幽霊になっても睡眠がいるのかね。
まったく、因果な体だこと。
(そういいながらも、立ち上がってから伸びをひとつ)
(体の具合は、すこぶる快調なようだった。死んでいるにもかかわらず)

寝すぎて逆に体ダルいや。少し体、動かしてくるかな。
(といっても、さすがにこの身ではそうそう物騒なこともできず)
(夜の学校を、うろうろぶらぶら彷徨っているのであった)
(ちょうど階段のある曲がり角を曲がった、そのとき)

……ん?
(一人の少女とすれ違った。正確には、一人の少女が彼女の中をすり抜けていった)
317葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/19(金) 23:41:28 ID:Yyt/pcCN
 ん〜、ネタ〜。
(もはや、その足取りはゾンビのようである)
(もう、ネタを探す為の生ける屍と化した彼女がゆっくりと会談の角を曲がる)
(だが、そこに違和感があった)

(一瞬目の前に人が現れた)
(だが、次の瞬間、には廊下と階段の風景が広がる)
 あれ?
(不思議に思い振り返ると、確かにそこには少女がいる)
(少しクマが出来た虚ろな目で少女を見ながら考える)
 あれ? あの人は避けてない。あたしも避けてない。
 でも、二人はすれ違った。ぶつからない。
(ぼそぼそと呟き、最終的に出た結論は)
 ……もしかして、すりぬけました?

(その結論が出ると、途端に目に光が戻ってくる)
(今までゾンビであったような振る舞いが、光あふれる笑顔になっていく)
 あ、あの! すみません! 今、擦りぬけましたよね!
(手には、カメラを構え、いつものブン屋モードい移行している)
 もしかして、異能者か何かの方ですか!
 少し、取材をお願いしたいのですが!
(何か、対応が間違っているような気がするが、ブン屋だから仕方がないだろう)
318霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/19(金) 23:53:08 ID:BFJSgLvC
驚いた、まだこんな時間に学校に人が残ってるなんてね。
人のこと言えた義理でもないんだろうけど、まあそれはおいといて……っとぉ?
(こんな時間のこんな場所、いったい何しに来たのかはいまいち予想がつきそうでつかない)
(でももしかしたら、面白いことになるのやもしれない。そう考えて振り向くと)

(そこには、目を爛々と輝かせ、こちらを見ている少女の姿)
そうだね、まあ。すり抜けたんだろうね。
(いまいち予想外な反応だった。未知への恐怖に驚くもよし、もしくはこの街に多くいる)
(このような状況に慣れきってしまったものたちのように、何事もなく話しかけてくるのもよしと、そう思っていた)
いや、異能も何も……見りゃわかるだろう?ほら。
(足元を指差して見せた。そこにはもちろん足はない)

って、取材ぃ?バケモンの記事でも書くのかい?あんた。
(思わずあきれ返ってしまうも、せっかく久々に話すことのできる相手に会えたのだ)
(荒事になりそうな様子もなし、ならばこのまま返してしまうのももったいない)
(というよりも、そんなつまらない答えは彼女の望むものではない。だから)
まあいいや、ちょうど暇してたところだ。私に答えられることなら答えてあげようじゃないか。
でも、こんな廊下のど真ん中でインタビューをおっぱじめる気かね?
319葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 00:05:41 ID:SSQjoI1K
 へ? 足?
(言われて、彼女の足を見てみる)
(確かに、そこには存在しない。となると、考えられる理由は一つ)
 こ、古典的な……でも、それでもいいかも。
 ネタにはなるし、面白そうだから問題ないです。
(目の前にいる、このブン屋に比べれば確かに問題はない)

 いやぁ、これこそ神様がいたとしたら、まさに巡り合わせ!
 その通りです。 あたしは怪奇とかオカルトについて記事を作るのが仕事なもんで。
(最も、ガセである事が多いが)
 だから、実際にネタを見つけたら、即取材が正義なのです。
 そして、取材を受けてくれることに感謝しますよ。っと、確かに殺風景ですね。
(朱音の言葉に気付いたのか。教室の扉を開ける)
 ここでやりましょう。あ、お茶とか飲みますか?……飲めるのかな?

 というわけで
(メモ帳とカメラを手に取り、取材する気満々である)
 インタビューって言っても、世間話みたいなものですから。
 まずは、お名前と、生きてる時に何やってたのかとか。
 そう言う事を聞かせてほしいです。
320霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 00:15:54 ID:U0wPBZ9A
あっはっは、そうだろうそうだろう?幽霊から話聞ける、なんてそうそうあるもんじゃあない。
私も、死んでから取材を受ける羽目になるなんて思ったこともなかったけどね。
(肩をすくめて小さく笑う、なんだか、面白そうなことになってきた)

そりゃまた難儀な仕事だが、確かにそんな仕事をするにはこの街はうってつけかもね。
何の因果かわからないが、ここじゃ山ほど不思議なことが起こってる。
もちろん、私もその一員なわけではあるが。そんな危ない仕事、よく今まで続けてられたね。
(もしかしたら、彼女もまた唯の人ではないのかもしれない)
(なんてぼんやり思っていても、まあそれはそれで面白い。あっさりと割り切って)

残念ながらお茶については遠慮しとこう。この世のものは口に合わない。
っつーか、やっぱりすり抜けるんだな。んじゃあ、はじめようか。
(適当な机の上に腰掛けて、腕組みしながらにやりと見据え)

ん、そうだな。私の名前は……。
(ほんの僅かに考えてから、軽く目尻を上げて)
私の名前は霧原朱音。もっとも、死んだときの名前はまた別もんだったけどね。
生きてるときにやってたこと、か。……いろいろありすぎて困るけど。
一番でっかいことといえば、人類の敵、ってやつをやったことかね。
(そして、彼女は妖しく微笑んだ)
321葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 00:26:00 ID:SSQjoI1K
 ええ、うってつけですよ。
 最近は、結構あたしも幽霊になりかけるようなことが多いですけど。
(あんまりシャレになってない事を言う)
(常に妹から狙われる立場と取材を邪魔に思う化け物に挟み打ちの状態にあるのだから、仕方ないと言えば仕方ないのだが)
 まぁ、逃げ脚だけは速いですから。
(結果として、それで誤魔化す)

 なるほど、霧原さんですねぇ。まぁ、人の事情は色々ですから。
(うんうんと頷きながらメモを取っていく)
(どんな情報が聞けるのか、そう思った瞬間であった)
 じ、人類の敵?
(思わず、ペンを落としそうになる)

 そ、それは一体どういう事なんですか?
 正直、復讐だとか高みを目指すとかなら理解できますけど……。
(あまりにも大きすぎる言い草)
 もしかして、ただ悪い子ぶってただけとかってオチじゃないですよね?
 あははは。
(少し、茶化すかのように笑う)

 それとも、本気で人類に喧嘩を売っていたとか?
 そうだとしたら……どうでした?その時の気持ちとか。
322霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 00:36:43 ID:U0wPBZ9A
おやおや、やっぱりそんな仕事をしてるとね。
荒事の一つや二つ、十や二十は当たり前か。
(若干いいすぎな感もあるが)
果たして、本当に逃げ足だけかね?ふふっ。

(驚きあわてるそんな様子に、面白そうに肩を震わせ)
あっはっは、驚いたかい。そりゃあ驚くよな。こんなところで出会った幽霊がそんなこと吹いて回ったら。
だけどね、こいつは事実さ。紛れもない、私の生前の記憶なんだ。
(目を伏せ、思い出すようにしながら)
ずいぶん前からね、私の体は人間じゃあなくなってたんだよ。
力を蓄え仲間を増やす、そんな、途方もなくしょうもない生き物だったのさ。
でもって、そいつが本格的に動き出すのに、やっぱり人間ってやつが邪魔だったんだ、これが。
おまけに、人間に取り付いて仲間を増やすようなやつだったらさあ大変。
(まるで、芝居の口調か何かのように言う。あまりに現実味のない。突拍子もない話)

気分は悪くなかった。思う存分やりたいことをやって、暴れて。
結構上手くいってた。だがね、今も街はこうして廻ってる。そして、私はこうしてここにいる。
とどのつまりは、その化け物は負けたんだ。人間ってやつにな。
(内心悔しいような、でも反面、ざまぁみろと言ってやりたいような。そんな不思議な気持ちを抱え)
その化け物の名前は、シード。私が、死んだときの名前だよ。
323葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 00:51:57 ID:SSQjoI1K
 そりゃ、逃げ脚だけですよ。
 あたしはそんな荒事が似合う体じゃないですよ。
(嘘つきだ。彼女は平気で嘘をつく。それが、この世界で培ってきた技術だ)
 多少、柔道が出来る好奇心旺盛な女の子。だから逃げ脚が速くなったのです。

 そりゃ、驚きますよ。
 世界征服ーとか世界統一ーとかなら分かりますけど、「敵」ってのはねぇ。
(疑いたくなる話だ。何の結果も生み出さない)
 本当に大変ですね。
 まるで、映画のような話ですよ。寄生生物みたいなものですかね。それは。
(自分の額をペンでコツコツと叩きながら、考える)
(彼女の言っている意味を)
 まぁ、普通ならまたまた御冗談をで済まされるんですが。
(この街では、何が起こってもおかしくない)

 シード、種ですか。また、難儀な。
(あはは、と笑う。本当にどこの映画だか)
 化け物ねぇ。あたしに言わせてみれば、人間の方が化け物ですからね。
 その境界は曖昧ですから。
 まぁ、多分、その人間もただの人間ではなかったみたいですけど。

 しかし、楽しかったのか、悔しかったのか、悲しかったのか。よく分からない言葉ですね。
 まるで、芝居を見てきたような。そんな感じの言葉ですよ。あなたの言い方は。
(笑う。別に同情する訳でもない。感情を移入した訳でもない)
 どうでした? 自分がころされるって確定した時の気分は。
 たとえ、その時は化け物だったとしても。
324霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 01:02:18 ID:U0wPBZ9A
……ああ、そうかい。
(生前ならば、その力に興味を持ったのだろう)
(そして、それを暴くためならば力の行使も厭わなかっただろう)
(その結果痛い目を見ることになったとしても、どちらかが命を落とす羽目になったとしても)
ま、いいさ。逃げ足だけで逃げ切れなくなったとき、あんたが何をするのか楽しみではあるけどね。
(幸か不幸か、そんな気質も、死んでる間は少しは収まっているらしい)

はっはっは、まったく持ってその通り。よくあるSF映画のような話だ。
……実際、その終わりは映画がごとく予定調和であったかのように、きれいに終わったわけだからね。
(とはいえ、今ここに彼女という“続編”がいるのだから、まだまだこの映画は終わらないのかも知れないが)
そいつらがいったいいつからこの街にいたのか、それとも、この街以外の場所にも
まだひっそりと生息しているやつらがいるのか。私にゃさっぱりわからない。
(だがしかし、いまさら自分が関わることもないだろう。そう考えて)

そんなこと言ってると、この街じゃあ出会うやつ出会うやつ、みんな化け物になっちまいそうだ。
もっとも、あのときの私が相手にした連中は……ずいぶんととんでもないことばかりやらかす連中だったよ。
(炎を操る魔眼を駆る者、超常の獣へと変貌した者。数え上げればキリがない)
そんな楽しい街だからこそ、私はあんな騒動を巻き起こしてやったのかもね。
(そんな化け物だらけの街を指して、彼女は楽しいと。そう評したのだった)

悪くはなかった。というより、人として向かえ得る最上の死だったと我ながら思う。
(人でなかった化け物は言い、笑う)
この世で一番大切だった人の腕の中で、死ねたんだからね。
325葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 01:15:40 ID:SSQjoI1K
 むぅ……信じてくれない。
(だが、彼女には言及する気はない。だから、わざわざ話をややこしくすることもないだろう)
(それに、彼女は興味を持っていないようであるし)

 本当に映画のようでしたか。
(彼女の話を聞く限りでは、終幕も映画のようであったのだろう)
 まぁ、その辺は調べても面白そうですけど、あたしが今更調べてもつまんないだろうし。
 何より、面倒くさいしね。
(昔のその時だったらば十分なネタになるだろうが、今更彼女の過去を掘り返しても意味はない)

 人と化け物の境界ってのは曖昧なものですよ。
 あたしに言わせてみれば。
(自分自身もその境界にいる。人としての理性と化け物の過去と認識を持っている自分が)
 しかし、そうだとしても迷惑なことこの上ないですねぇ。あはは。
(だが、今だからこそ言える)
(どんな状況でも楽しい事はある。そして、彼女もその時はきっと)

 大切な人の腕の中か……
(そこで彼女のペンが再び止まる)
 多分、それが最上の幕引きですよね。そう、本人にとって最高の。
(何かを考えるように)
 うらやましいかも。
 その大切だった人の事、教えてもらえませんか? 君がよろしければですけど。
326霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 01:31:55 ID:U0wPBZ9A
信じるも信じないも私のさじ次第。
でも今しばらくは、あんたのことを離すつもりはないからね。
……ま、やっかいな幽霊にでもとっつかれたと思って、あきらめることだね。
むしろ、いいネタになるよ?
(悪戯っぽくにやりと笑って)

まあ割りと散々暴れたからね、話を聞くのも調べるのも、結構簡単だと思うけど。
……あんまり興味はなさそうだね。こういうのは、最新の情報を仕入れてこそ、か。

確かに、人と化け物の間ってのは案外遠いようで近いのかもね。
きっかけみたいなものはきっと、この街中どこにでも転がってる。
私はそう思うよ。それを拾うかどうかはそいつ次第なんだろうけど。
望めばきっと、人間止めるのもそうそう難しいことじゃあないだろうね。
(事実、彼女がシードと化したことに、そしてあれだけの大騒動を起こしたことにさしたる原因はない)
(ただ、彼女のすんでいた場所の真下に、その忌むべき水源があったというだけで)

迷惑だって?何言ってるんだ。こんな楽しい事があるかね。
昨日まで、いや、ついさっきまで仲のよかった友達が。朝、自分を見送ってくれた親兄弟が。
次にであった時には笑顔でお前の首を狩る。はは、なんとも面白そうなシチュエーションじゃあないか。
(物騒なことを平気で言い放ち、さも面白いコメディー映画を見ているときのように笑う)

……妹、だよ。たった一人のね。
この間会ってきた。相変わらず元気そうで何よりだったよ。
(割とあっさり、ずいぶんと軽くそんなことを言い出した)
一度は私と同じシードとなりながら、人間に戻った女さ。
327葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 01:45:55 ID:SSQjoI1K
 ネタにはなりますが、取って食べられそうになったら、自前の逃げ足でスタコラサッサ−ですよ。
(悪戯には茶化して返す。彼女なりの流儀なのだろう)
 ネタは新鮮なのが命ですから。厄介事で新鮮なのを逃したら元も子もありませんし。

 まぁ、あたしは逆ですね。
 化け物って境界は傍から見れば存在しない。異能だって、いや普通の人間だって他の視点から見れば最初から化けものでしょ。
 所詮は、人が作り出した概念。それを認めるか否かはその人次第。
(人はいつだって化け物になれる)
(その機会が多いか少ないかは、人によって異なるだけ)
 あたしだって、こんな事してるんですから、一般人から見れば変人、狂人、化けもの。どんな言い方だって言えますよ。

 ……
(朱音が笑うが、彼女は笑わなかった)
 面白ければ、どれだけ良かったか。
(彼女は……姉を手にかけた時に)
 面白ければ、楽しいという「動く感情」があればどれだけ良かったのか。
 それだけでも、君は幸せだと思いますよ。

 ……!
(妹という単語に彼女はついペンを落としそうになる)
(先ほどの驚愕とは違う感情、動揺)
 そ、それは……また……
(何か言おうとするが上手くいかない)
(どんな感情なのか?義憤?同情?妬み?)
 ずいぶんと複雑な事情で。
(やっと、声を出した。だが、その単語は彼女を動かす)
328霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 01:57:45 ID:U0wPBZ9A
幽霊から逃げられるものかね、ましてや、この私から逃げられるとでも思うのかね?
私とであったときから、こうなることは決まってしまっていたんだよ?
(冗談なのやら本気なのやら)

解釈の違いだけど、結局は人も化け物もそう違ったもんじゃなくて
どっちもどっちで、それなりにくだらなくて、それなりに面白いってことだ。
私にとっては、それで十分だね。

何を言ってるんだ、あんたは。
(あきれたように彼女は笑う)
私が幸せじゃないわけがあるか。私は常に、私の楽しみだけを追及しながら生きてきたんだ。
私にとって面白いものを、楽しいことを、行動原理はいたってシンプル。
そして、それを追求するだけの力もあった。そんな私が、幸せでない道理がどこにあるというんだね?
(ずい、と顔を近づけて。愉悦の中に狂気が滲む表情で、嗤う)

(耳元すれすれまで、その顔を近づけて。目を伏せて)
たった一人の妹だった。大切にしてやりたいと思った。
あの子のために、生きようとすら思った。世界を変えてやろうとすら思った。
だからこそ私はその子を殺すことができなかったのさ。
(血のつながりも何もない、ある日突然生まれた姉妹であっても)
(彼女にとってそれは、唯一つかけがえのない、同類だったのだから)

(唐突に、ふいと体を離して)
しかしね、それは私がシードだったときの話。
あの子が、シードだったときの話。今の私らは違う。
だから、この関係は改めるべきなんだ。と私は思っていたりする。
329葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 02:12:30 ID:SSQjoI1K
 ふっふっふ、異形から逃げ切った陸上選手にも劣らないこの足。
 その速さに驚いて成仏しないでくださいよ。
(彼女も面白いのかますます乗ってきている)

 ほぉ、確かにシンプルですね。
(なぜか、調子が狂う。動揺が隠し切れてないのか)
 あたしと同じです。自分の楽しい事を見つける。面白い事を見つける。
 それがすべてであり、それ以下の汚れ事は却下する。
(また、嘘。ただ、今回は半分だけ)
 でも、それでも……幸せじゃない事は存在する。君には存在しなくても。

 一人の大切な妹。
(耳元でささやかれた言葉。彼女に響いた言葉)
 正直に言えば、その気持ち、分からなくもないかも。
 大切な物の為に、すべてを捻じ曲げてもいいと思ってしまう。
(妄信。自信過剰。そんな単語が頭に浮かぶが)
(思わず左腕を右手で強く握る。爪が刺さり、血が出てくる。痛い)

 ……
(もはや、ペンは動かしていない)
 関係は変わらない。たとえ、どんな月日が経ったとしても。
 どのように思っても、時間は風化させるだけで、無に帰することはない。
 あたしは、そう思います。それが、いい事か、悪い事かは知りませんが
330霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 02:29:36 ID:U0wPBZ9A
ほぅ、そりゃあ楽しみだ。言っちゃあなんだが、私も足は速いほうだ。
化け物の体になってからは、なおのこと速くなった。そんな私から、逃げられるものなら逃げてみればいいさ。
(だが残念ながら、今の彼女に足はなく)

だーけどね、目先の楽しみだけを追ってても仕方ないのさ。
それじゃあいつかは何もなくなって、退屈に押しつぶされる。
刺激的に、かつ楽しい毎日を過ごすには、時には傷つき、泥にまみれることも必要なんだよ。
(そんなことを考える程度には、彼女は手の込んだこともする化け物だったらしい)
そうかい、じゃあそいつも幸せなことにしちまえるようにすりゃあいい。
(突きつけた指が、額を僅かに刺しぬいて)
だから、そんなしけた顔してるんじゃないよ。嫌なことも、笑って話せば楽しくなるさ。
(どこまでも前向きで、どこまでも明るくて。恐ろしい一面も見せる)
(果たしてそのいずれかが、もしくはそのすべてが、彼女という人間なのだろう)

違う違う。これは私なりのけじめなんだ。
私があの子に抱いていた感情はきっと、あのときだからこそ抱けたものだ。
一度抱いた思いは確かに消えないけど、いつまでもそれに引きずられているのも面白くない。
(小さく頭を振って)
また下手すると、自分を省みないでその子のために命まで放り投げそうだ。
だから、どうにかこうにか区切りをつけてやるんだよ。そっちのほうが、気が楽だ。
331葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 02:40:27 ID:SSQjoI1K
 目先の事しか考えられない。
(いや、利香は考えられないのではない。考えない)
 何もできなくなる
(いや、利香は何もできないのではない。何も動かしたくない)
 そう言う事を見通せる器用な人間にあたしはなりたかったなぁ。
 まぁ、あたしみたいなひねくれ者には無理な事で。
 君しか出来ないんじゃないですか?

 まぁ、関係を変えるってのは悪いことではないかと。
 すべてを無にすることは無理だけど、変える事は出来ますからねぇ。
(自分には関係ない話。この幽霊が何を考えてるか)
(まぁ、ネタになればいいのだが、するのは失礼な気がする)
 区切りをつけるのはいい事ですけど。
 もう、放り投げる命もないっぽいですけど。
(そんな事を言いながら、あの徐は笑う)

【すみません。そろそろ眠気が来たので、〆に向かうか凍結をお願いします】
332霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/20(土) 02:50:46 ID:U0wPBZ9A
人生、何でもやってみるものさ。
って、言うのは簡単だけど、誰にでもできることじゃあないんだよな。
悲しいことに。
(突如机から立ち上がる、そして)

さて、と。いろいろ話過ぎたね。まあいいネタになってくれるとうれしいけど。
できれば、大々的に宣伝してもらいたいもんだよ。
かつてこの街を恐怖のどん底にたたき落とした最悪の怪物。
霧原朱音は今ここにあり、ってね。
(それを知れば、きっと誰かが彼女に接触しようとするだろう)
(敵もいるだろうが、きっとそうでないものもいる)
(だから今一度彼女は、この世界にその存在を知らしめんとしたのだった)

今日、あんたには飛び切り厄介な幽霊が取り付いた。
だから、きっと私らはまた会えるよ。そのときを楽しみにしてる。
せいぜい、いい記事書いておくれよ。
(そのまま、振り返らずにドアをすり抜け去っていった)

【それじゃ、今日はこんな感じで終わりにしよう】
【また次があれば、そのときはよろしくね】
333葛森 利香 ◆eOqEZEQIEE :2009/06/20(土) 02:57:32 ID:SSQjoI1K
 まさに、悲しき事ですなぁ。
(うんうんと誤魔化すかのように頷く)

 まぁ、ネタにはなるでしょ。
 あたしも〆切り間近なんで、嫌でもネタにして見せますよ。
 まぁ、多少脚色はしますがね。
(その脚色が問題なのは、きっと彼女は知らないだろう)
 それなりに書いときますよ。
 故人ですからプライバシーを気にすることもないし。

 うわぁ、お祓いしてもらおうかな。
(冗談交じりに言った言葉)
 まぁ、また神様が合わせてくれたら、会いましょうか。
 記事については保証できないけど。
(最後に、そのような言葉を残して、彼女は朱音の背中を見送っていった)

【じゃ、あたしはこんな感じで〆で】
【お相手ありがとうございました】
【また機会があればよろしくです〜】
【それじゃ、落ちます】
334春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 20:14:52 ID:E4HuLsMd
>>274から参加させて頂いたものです】
【これから待機、してみますね】
335久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 20:42:12 ID:H4J98mS7
【春日井先輩、こんばんはですわ。】
【わたしのほうは、のーぷらんのーあいでぁ、ですが】
【もしよろしければ、ロール、いかがですか?】
【プロフは、>>12ですわ。】
336春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 20:54:08 ID:E4HuLsMd
【こんばんは、はじめまして久遠さん】
【相手の方次第で内容も変わってきますから私もノープランでしたが、雑談ロールなどいかがでしょうか?】
【うーん……、どうしようかな】
【学園内でこんにちは、若しくは街中の喫茶店などで相席に、という有りがちな
 出会いしか浮かんで来ないレパートリーの少ない自分に絶望中です……(苦笑】
337久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 20:59:19 ID:H4J98mS7
【そういえば、初めましてでしたわね。】
【どうぞ、よろしくお願いいたしますわ。】

【わたし、学園内だと、校則違反ぶっちぎりな服装をしていますわ。】
【お粉とグロス程度ですが、メイクも、していますし。】
【あと、街中で私服でも、眉をひそめるような服装だと思います。】
【その辺を、つついてみますか?】

【そういえば、春日井先輩って、初ロールですか?】
【わたしでよろしければ、なんでもお付き合いいたしますわよ。】
338春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 21:06:38 ID:E4HuLsMd
>>337
【それは良いことを聞きました。それでは生徒会の役員として、久遠さんの服装に釣られてみましょうか】
【時期的に衣替えも落ち着いたところだし、身嗜みチェック強化週間中(?)の
 学園内で、素晴らしい格好の久遠さんを見かけて注意する、なんて流れで……】

【えぇ、実は初ロールなのです】
【なので今回はロールを回す流れを掴めれば良いなと思っています】
【何卒よろしくお願いしますね】

【それではどちらから書き出しましょう?】
339久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 21:09:33 ID:H4J98mS7
【では、そんな感じでお願いいたしますわ。】

【春日井先輩に、なにか欲しいシチュエーション時間帯等があれば】
【書き出し、お願いいたしますわ。】
【特に無ければ、わたしが適当に…】

【あと、わたしのほうのリミットは、午前2時ぐらいまでですの。】
【雑談なので、そんなに長くはかからないとは思うのですが、念のためお伝えいたしますわ。】
340春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 21:16:17 ID:E4HuLsMd
【時間帯としてはお互いが学園内にいる時間であれば問題無いです】
【う……む、ではお言葉に甘えて書き出しお願いしても良いでしょうか?】

【すみません……、こちらは0時前後が限界です】
【軽めなので間に合うかとは思いますが、もし間に合わないときは
 置きレス等に切り替えさせて頂くやもしれません……。】
341久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 21:21:04 ID:H4J98mS7
【それでは、お昼休み、でしょうか。】
【場所は、どうしましょう?】
【自販機の置いてあるフリースペースか、学食みたいな場所。】
【特に、人目を気にするような会話もしないでしょうから、その辺でお願いしても?】

【リミット、了解いたしましたわ。】

【では、書き出しさせていただきますわね。】
【もし、何か他にご希望の場所があれば、仰ってくださいませね。】
342春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 21:25:32 ID:E4HuLsMd
【ふむ……、学年も違いますからね】
【学年問わず集まることができる場所として、学食や購買は最適かと思います】

【えぇ、了解です】
【久遠さんも何かありましたら、遠慮なく仰って下さいな】

【ではお待ちしております(ぺこ】
343久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 21:38:41 ID:H4J98mS7
すさまじく、出遅れ感ですわ……

(学食の食券売機の前で、久遠ゆりかは立ち尽くす。)
(昼休みも、もう中程)
(そんな時間帯に、のこのこ来たところで、飢えた野獣のような高校生がひしめき合う、この学食)
(めぼしいものは、すべて売り切れていて)
(うぅん……と、首を傾けつつ、悩み、選び、コインを投入して)
(野菜サンドとミニサラダ、豆乳のボタンを押す。)

なんだか、野菜だらけですわね…嫌いじゃないですけれど、好きですけれど……
(なんとなくボリューム不足を感じながらも、受付に居るパートのおばちゃんに、チケットを渡して)
(制服のスカートの端から、ちらちらと見える上品なアイボリーのレースを、誇らしげに見つめながら)
あ…サラダのドレッシングは、無しでいいですわ。
お塩、貸してくださる?
……ったく、おべんとう、忘れてきちゃうなんて、失態ですわ。
(豆乳と野菜サンド、ミニサラダ――本当にミニサイズの――が、乗せられたトレイを受け取って)
(ハイソックスのレース部分に飾られた、ピンクのサテンリボンをひらひらとさせながら)
(小さめの手には些か大きいトレイを抱えて、窓際の席に着く。)

(女の子とは言え、小柄とは言え、それにしたって、育ち盛りの高校生。)
(少々切ない内容の昼食を眺めて、少しだけ溜息。)
(せめてもの救いは、豆乳が、パックに結露が付いてしまうほど、冷え冷えだったこと)
(そのパックにストローを差し込んで、唇にくわえる。)
(その艶々の唇は、先日買ったばかりの、新色グロス。)
(いつもより少し濃い目のピンクには、シルバーのラメがちらちらと光る、夏派手仕様が、とても気に入ってた。)


【それでは、こんな感じで】
【改めて、よろしくおねがいいたしますわ。】
344春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 22:00:31 ID:E4HuLsMd
(昼過ぎの日差しが少し眩しいが、ぽかぽか暖かくて過ごしやすい窓際の席)
(宿題や生徒会の書記録をまとめる為に一人で訪れるのには、結構お気に入りの席だ)
(周りの賑やかな声はまぁ、さて置き――――)

……ご馳走さまでした。
(プリントの束を脇に置いて日替わり定食を食べ終えたところで、一息つかずに席を立つ)
(食器を返却口に戻そうと、辺りをくるり見回した時――)
……な……なに、あの子?
(リボンにフリルに洒落たお化粧、日本人とは思えぬ髪の毛の色)
(所謂ゴスロリといった方が早い姿の少女が、自分とさほど遠くはない席に腰掛けたところ)
…………校内であんな格好して、一体何者なの?
(持っていた食器をテーブルに戻して、ゴスロリ少女のもとに足早に近寄る)

ちょっとごめんなさい。
貴方、一年生?
その制服は一体どういうつもり?
(こほん、と咳払いをしてから声をかける)
(眼鏡の奥の目できりりと見つめて、少女の答えを待つ)

【お待たせしました】
【馬鹿みたいにお堅い性格ですが勢いだけで押しには弱いので……よろしくお願いしますね】
345久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 22:20:21 ID:H4J98mS7
(サンドイッチの袋を開いて、野菜サンドを取り出し、あむっと頬張ろうとしたところで)
(突然、頭上から声が振ってくる。)

………?
(サンドイッチを両手に持ったまま、怪訝な表情でゆっくりと振り向き、見上げる。)
(ビューラーで、お行儀良く、くるんと持ち上げた睫毛を揺らして、何度かまばたき)
(見れば、理知的な赤縁眼鏡を身につけて、その奥から、キリリとした視線を投げ掛ける少女が一人)
(口調だけは、しっかりとしていたけれど、その身は、ほっそりとしていて、どちらかというとか細い印象を受け)
(少し幼い印象を受ける丸顔を縁取る、柔らかそうな髪が、さらに彼女を可憐な雰囲気で包む。)
(それは、この学園の生徒ならば、生徒総会などで何度か目にしたことがあるであろう少女で)
(ただ、生徒総会なんぞ、念入りにお化粧直しをする時間、としか思っていないゆりかにとっては)
(本当に、なぜ、突然、こんな見も知らぬ少女に話しかけられるのか、さっぱり解からなくて)

えぇ…1年生ですわ。
……中等部が、紛れ込んでいるわけでは、なくてよ?
せい…ふく……?
(きょとん、と、彼女を見上げて、続いて、自分の制服に視線を落とす。)
(別に、ペチコートのレースは汚れていない。)
(裾から、下に履いたドロワーズのリボンも、はみ出していない。)
(靴下のレースもヨレていない。淡いピンクのサテンリボンだって、きちんと可愛い形で結ばれている。)
(上に羽織ったピンクパーカーの、レースの縁取りつき垂れウサ耳だって、可愛いはず。)
(―――――完璧。)

別に…おかしなところは、無いと思いますけれど。
あなた…えっと………
…………………何様?
…あ、違いますわね。
えっと…………ど…どちらさま?
346春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 22:38:28 ID:E4HuLsMd
………………。
(彼女がこちらを見て、瞬きをするほんの数秒の間)
(改めて近くで姿見てみると、完璧な化粧と整った衣装がはっきりと理解できる)
(こういう類のファッションに無縁の自分にとっては、彼女が可愛らしい瞳で
 こちらを見ていても、総合的に奇抜の二文字でまとめられてしまう)

――……やっぱり、あまり見ない姿だと思ったら、一年生だったのね。
そう、制服よ。せ・い・ふ・く。
(もはや、若干制服と離れ掛けている服に目をやり頷く)
(ここまで派手な格好をしているのだから、自覚があってそれでも
 拘りを捨てられないのか、或いは無自覚なのか――)

…………え?
い、いや、どう見てもおかし……っ
(どうやら彼女の答えは後者だったらしい)
(彼女の答えに、眼鏡がかくっと少しだけ下がった)
私は二年の春日井蜂子。生徒会執行部、書記担当よ。
えっと……貴方、名前は?
今月から身嗜み強化月間だってことは知ってる?
(眼鏡を直して困ったような顔をして尋ねる)
(恐らく彼女には、何を言っても通じないのではないかという不安を抱えながら)
347久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 22:52:36 ID:H4J98mS7
(いくら、生徒総会に、欠片も1mmたりとも興味の無いゆりかでも、生徒会の存在ぐらいは知っている。)
(にっこりと微笑んで、ちょこんと頭を下げてお辞儀をして)
わたしは、久遠ゆりか、ですわ。
……えっと、所属は……帰宅部?

えぇ、もちろん。知っていますわよ。
身嗜み強化月間なんて、学園も粋なことやるじゃありませんの?
やっぱり、女の子は、身嗜みが一番大事、ですわよね。

(困ったような表情を浮かべる、春日井を見て)
(たぶん、自分の姿がよく見えないのかな?眼鏡かけているみたいだし。)
(なんてことを思い、椅子から立ち上がり)

だから…ね?
きちんと、身嗜み、してきましたわ。
ペチコートは、少し大人っぽく、アイボリーのレースですの。
これ、フランス製のリバーレースですのよ。
(笑顔で、柔らかなレースを翻し、くるりと一回転)

お見せ出来ませんけれど、ドロワーズにも、おそろいのレースが使われていますわ。
身嗜みは、下着から…なんて、言いますでしょ?
それから、靴下もおろしたてですの。
わたし、今まで制服には赤か紺のリボンの靴下を、合わせていたのですが……
夏っぽいかなって、ピンクにしてみましたわ。
それに合わせて、ウサ耳パーカーもピンク。
意外に、制服の色と合いますわよね。
(説明をしつつ、その箇所を指差しながら、嬉しそうに春日井を見上げる。)
あとは、グロスも。
(にこっと笑って、唇を指差し)
夏の新色ですのよ。季節に合ったものを身につける。これも、大事ですわよね?
348春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 23:23:03 ID:E4HuLsMd
【ぐ……うう、書き込もうとしたら文章が消えてしまいました……。】
【今急ピッチで書き直していますので、もう少しお待ちをっ……】
349久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 23:23:40 ID:H4J98mS7
【慌てなくて大丈夫ですわよ。】
【ゆっくりと、ね?】
350春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/20(土) 23:41:37 ID:E4HuLsMd
久遠さん、っていうの?珍しい名前ね。
そう、夏服への衣替えが落ち着いた時期だから、っていうのが先生方の意見よ。
えっ?あ、えぇ、そうね、私も大事だと思うわ。
…………?
(身嗜みが大事という久遠に、やけに素直だなと首を傾げる)
(すると突然立ち上がった彼女に今度は自分が驚いて、ぱちぱち瞬きをする)

――――えっと、あの、ちょっ……待っ、そうじゃな……、久遠さんっ……?
(まるで練習でもしてきたかのような、スラスラ流れていく説明を聞いて、言葉に詰まる)
……………………、……ま、負けたわ。
(気づいた時には、小さく可愛らしい桃色の唇を指差して微笑む久遠が、こちらを見上げていた)

……あ、あなたの身嗜みが整っていることは、その、よく分かりました。
私から言う事はもう何も無いわ……。
食事中に急に話し掛けたりさて、ごめんなさいね。
(肩を竦めて苦笑混じりに言うと、くるりと自分の席の方に向き直り)
あ、一つだけ。生徒指導の○○っていう先生には、捕まらないよう気をつけて。
あの人、怪物並みに強い人だから。
(一度だけ久遠の方に振り向いてそう告げると、食器を片すために自分の席へと向かう)
(昼食をとったばかりなのに、今日はもう沢山エネルギーを使った気がした)


【お待たせしてごめんなさい。私はこれで〆とさせて頂きますね】
【初ロールのお相手ありがとうございました】
【久遠さんのレスを見届けてから落ちたいと思います】
351久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/20(土) 23:58:19 ID:H4J98mS7
ん……
(珍しい、と言われて、少し視線を落とし)
(一瞬だけ、暗い表情をして―――でも、それは本当に、見落としてしまうぐらいの、一瞬の出来事で)
(すぐに、笑顔になって、また春日井を見上げて、小首をかしげ)
まぁ……父が考えた、アテ字ですから。
(と、答えになっているような、なっていないような返答をする。)

(一生懸命になって、話せば話すほど、春日井の様子は、先ほどの凛とした雰囲気から離れていくみたいで)
(時折、待って、などと言っているような気がしたが)
(一旦入ってしまった、ゆりかのお喋りのスイッチは、そう簡単には途切れず)
(新色のグロスのアピールまでして、満足いくまで言い切り)
(にっこりと微笑みかけたときには、すでに春日井はなぜか諦めたような表情を浮かべ)
(続いて、苦笑して、ごめんなさいと、謝罪の言葉を述べていた。)

……?
(まったく以って理解できない春日井の振る舞いに、ゆりかは少々気になるものを心に残しながら)
(すとん、と、椅子に腰を下ろして)
別に…食事といっても、サンドイッチとサラダだけですもの。
おしゃべりできて、楽しかったですわ。
(一方的な捲くし立ては、決して「おしゃべり」とは、言えないものなのだが)
(そんな繊細な事に気がつくはずも無く、満足いくまで喋ったゆりかは、ふぅと息を吐いて)
(トレイに戻したサンドイッチを、手に取る。)

生徒指導の○○先生……?
(その名前には、聞き覚えがあった。)
(そういえば、その先生に、一昨日も呼び出しをくらったんだっけ?)
(生活指導室で、よくわからないことを喚いていたので、右から左へと聞き流しておいたのだが)
(そうか、そんなに強い人なのか。それなら、今度はきちんと話を聞いてやろうか)
(なんて気持ちになりつつ、春日井のほうを向いて、コクンと頷き)
(ようやくありつける、些細な食事に向かって)

……いただきます。
(と、小さく挨拶をして、ぱくん、とサンドイッチを頬張った。)


【こちらは、こんな感じの〆で】
【純粋に日常生活で、とても楽しませていただきました。】
【しかし…わたしが初ロールのお相手で、よかったのかしら?】

【本日は、お付き合いいただきまして、ありがとうございますわ。】


【スレをお返しいたします。】
352春日井 蜂子 ◆gMVWNwUZlg :2009/06/21(日) 00:01:46 ID:E4HuLsMd
【私も楽しく回すことができました。】
【日常でしたので気持ち的にも落ち着いてできましたし】
【また今度、機会があったらよろしくお願いしますね】
【今日は本当にありがとうございました】

【では見届けましたので私も落ちます(ぺこ】
353郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/21(日) 17:52:40 ID:9H6NG4Vt
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
     髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
     集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
     そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
     発動している間は文字通り「呼吸するのも忘れるほど」過度に集中するため、無呼吸になる。
     制限時間は3〜5秒ほど。

     神速−ゼロ・ミッション−/抑呼吸の間隔−ワン・リズム−
     無呼吸の瞬きの強化版と簡易版。前者は『時間』という感覚を凝短縮させるほど神経を集中させ、
     自身の行動を最大限最速で起こすことが出来る。ただし、『無呼吸』の延長線上なので、
     起こす行動はシンプルな一行動に限られ(突撃しナイフを一薙ぎする程度)、負担も大きい。
     対して、後者は速度こそ『無呼吸』より落ちるものの、持続して俊敏に判断し行動することができる。

【希望】 基本的には何でも。
【NG】 ウホッ
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が縮まったり、
     あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
     また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父 千市・母 百花・姉 十和の四人暮らし。
     部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
     性格はテンプレ的な正義漢。ただし、単純で女にはペースを崩されやすい。

     「正義のヒーロー見習い」を名乗って憚らない短剣使い。
     勇気と無謀を簡単に履き違える。無力なのに理不尽な不幸に逆らう。
     そんな馬鹿。

     ちなみに、悪いときだけよく勘が働く。そして、よく当たる。

【そう言えば、プロフを落としてなかったので。ついでに待機っ】
354郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/21(日) 18:35:57 ID:9H6NG4Vt
【んー…時間が悪ぃかな。落ちるぜ】
355霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 20:59:25 ID:9q3HRNvw
さて、昨日の今日……というわけでもないが。
まあ、一時くらいまではゆっくりさせてもらうとしようかね。

誰か来るなら相手になろう。楽しみにしてるよ。
356迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 21:31:45 ID:UxX+JGF3
さてと…よければお相手をお願いしたいな
こちらのプロフは>>246。そちらのプロフは確認済だ
希望があればそれに乗るし、無ければ無いで何か案を捻り出すけど?
357霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 21:36:57 ID:9q3HRNvw
ふむ、その顔を見るのもなんだかんだで久々だ。
いろいろと面白いことが期待できそうだな。
ふーむ、無難に再会と行きたい所だが、そうそう簡単には行かなさそうだな。
いいんじゃないかね。ある日偶然街中で、死んだはずの女の姿を見かけたってことでも。
358迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 21:46:10 ID:UxX+JGF3
確かに久々だな
まぁ、そんなとこが無難だろう。こちらが話しかける側になるのかな?
それなら場所時間なんかも含めて、そちらの状況説明から書き出して貰えるだろうか
359霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 21:47:20 ID:9q3HRNvw
了解だ、んじゃあしばし待っていてくれ。
360名無しさん@ピンキー:2009/06/21(日) 21:52:48 ID:Io8evorn
ちっとも上達しない迫水くんは
いい加減身の程弁えたら?
361霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 21:56:20 ID:9q3HRNvw
はー………っ。
(夏も始まり日は高く、燦々と日の光が降り注ぐ)
(そんな中、街中の公園。噴水を眺めて大きく大きく息を吐く)

まったく、いい天気だな。なんだか恨めしくなってくるよ。
(その眩しさに目を細めて、そんなしぐさにやはり幽霊らしくもないなと笑う)
だがまあ、私みたいなやつにはこれくらいおかしな位がちょうどいいさ。
しかし、なんだかこうしていると……眠くなってきそうだな。
なんかこっちに降りてきてからというもの、ふぁ……はふ。寝る時間が長くなった気がする。
ああ、っつーかあれ以降は寝る必要もなかったんだっけか。
(ひとつ大きくあくびをしてから、思い出す)
(そういえば完全なシードの権化と化した彼女には、睡眠などは必要なかったと思い出して)
362迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 22:11:24 ID:UxX+JGF3
(最初は自分の目が信じられなかった。悪い夢ではないかとも疑った)

(ロードワークの途中に立ち寄った公園。休日も中途半端な時間のせいか、憩いの場であるはずの噴水の周辺には他に人影はなく)
(そう、その人物の足下には落ちるはずの影がない)

シード………
(口から無意識に漏れた呟きは、爽やかな初夏の風に溶けて消えるか)
(それとも、かつてその名を名乗り、街を混沌の渦に巻き込んだ張本人の耳に届いたか)

(見つけた以上は確かめる他に道はなく、その人?に向けて歩を進める)
(日差しの照り付ける中、背中を濡らす汗は奇妙に冷たく感じられた)

こんなところで何をしている。お前は滅んだ筈だろう?霧原朱音…
…いや、シードと呼ぶべきか?
363霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 22:16:09 ID:9q3HRNvw
(頬杖をつきながら、時折姿を変えながら水を吐き出し続ける噴水を眺める)
(流れる水の間を吹き抜ける涼しい風と、温かな日差しは実体なき身体にとっても心地よいもので)
(なにやら眠くなりやすいこの身体にとっては、それはずいぶんと強力に眠気を誘発するもので)

………。
(声が聞こえた、何か聞き覚えのあるような声)
(その声は彼女の名を呼んで、そしてシードの名を呼んだ)

………。
(そんな声に対しても、彼女は頬杖ついたまま。目を向けはしない)
(無視をしているわけでもない、答えたくないわけでもない。ただ単に)
……すー、くーっ。
(眠っていやがった。一歩間違えば即座に戦闘になりそうな、こんな状況で)
364迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 22:32:43 ID:UxX+JGF3
(こちらの呼び掛けに振り向きも、答えもせずに、ただ噴水を眺めているだけの姿を)
(出方次第で戦闘になる覚悟で、距離をおき警戒しつつ観察する)

……………
(二人の間を風が吹き抜ける。そのまま時計の秒針が一周ほど周り)
(微かに規則的な息遣いが聞こえてくるに至って、事の奇妙さに気付く)

おい、聞こえているのか…?
(さすがに焦れて頬杖をついた朱音に近付き)
(間近で様子を伺えば………この女、寝ていらっしゃりやがった)

………………
(絶句。その安らかで穏やかな寝顔に、今まで抱えていた敵意やら警戒心やらを根こそぎ持っていかれて)
俺にどうしろって言うんだ?あー、…おい、起きろ
起きろって………
(このまま一人言を呟いていても空しいだけ)
(揺さぶり起こそうと肩に手をかけようとして)
(そして、その手がすり抜けた)
365霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 22:40:43 ID:9q3HRNvw
んー……んぁっ!?
(ぞぶり、と彼女の中に何かが入ってきた)
(わかっていれば何のこともなかったのだろうけど、完全に無防備なところに差し込まれたその手は)
(思いがけず、彼女を驚かせるものであったようで)

何だ何だ一体全体いきなりにっ!
(一気に覚醒。その手の主に向き直りそして)
って……なんだ、あんたか。こんなところで何してる?
(よくよく見れば、それはかつて激しく戦った相手)
(もっとも、だからといって今の彼女に再び戦う理由があるわけでもなし)
(気の許せる相手でもないわけで、微妙に距離を置きながら尋ねてみた)
366迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 22:58:09 ID:UxX+JGF3
おっ?おぉっ……
(自分の行為は本人にも思いがけず絶大な効果を表したようで)

その質問は先に俺がしたんだ
どこかの誰かさんは寝惚けていらっしゃいましたがね
(驚きと共に覚醒し、距離まであけた朱音に対して)
(思いがけず皮肉を口にしながら、距離を保ったままベンチに腰掛ける)

俺はロードワークの途中だ
ちょっと立ち寄った公園にかつての敵を見つけてね、こうして問い詰めてやろうと思ってたところだ
(「そいつは寝惚けていらっしゃいましたがね」と繰り返して、苦笑いを浮かべる)

(完全に毒気を抜かれ、緊張感なく、まるで級友にでも話しかけるような気楽に)
(一瞬も油断ならない相手なのは百も承知だが)
物騒なことはなしにしておこうぜ
少なくとも、今の俺はやり合う気分じゃなくなっちまった
(腕をぐっと頭上に上げ背筋を伸ばすと、初夏の空気を肺一杯に取り入れる)
367霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 23:08:10 ID:9q3HRNvw
ああ……そういや、何かそんなこと言われたような気がするな。
(眠気は一気に吹き飛んだとはいえ、寝起きの頭は地味に回転が鈍い)
(そのため、なんだかぼーっとした感じの表情で見つめていた)

あー、まああまり気にするな。久々に会ったんだ。
(ようやく落ち着いた様子で、ベンチに座りなおして)
ロードワークねぇ。とんでもない化け物のあんたが、そんな普通の人間らしいことしてるなんてね。
意味があるとは思えないけど、でもま、人間意味のないことだってたまにはやりたくならぁね。
(くっくっく、と肩を震わせながら笑って)

ふむ、ずいぶんと殊勝な態度じゃないかね。
だが、私がやりたい気分になったらそこはいつでも戦場なるんだよ?
(ずい、と顔を近づけて。常在戦場とまでは行かずとも、彼女はずいぶんケンカっぱやい)
(だけれども、こんな身体になってまでそこまで無性に戦いたいわけでもない)
……ま、今はそんな気分じゃないってことだけは、同じかもね。

しかし、元気そうだねあんたは。あの子も同じく元気そうだったし。
私一人、あんなにぼろぼろになったと考えると、なんだかちょっと割に合わなさそうな気がするよ。
(吐き出したため息は、風すら起こすことはなく)
368迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 23:32:00 ID:UxX+JGF3
ったく、そんなんだからやる気が殺がれちまうんだ
(寝起きなのか微妙にボンヤリとした朱音の表情を見て溜め息をひとつ)

俺は人間だよ
(くつくつ、と皮肉な感じの笑い声に、ついっと顔を背けて)
(拗ねた子供のように、さりとて真剣な声色で)
人間だからこそ、例えどんなわずかでも鍛えておかなきゃな
本物の化け物になんか勝てやしない

(その横顔に、ずいっと朱音の顔が近付いて、思いがけない近距離に詰められた距離だけ身体ごと退く)
それならいつでも相手になるけどな
気分屋なところは相変わらず、か…大概にしてくれよ
(大袈裟な溜め息を零して、真顔で向き直る)

おかげさまでね。元気にやらせて貰ってる……津綺子もな
(二人が知っているその名前を出す時、少しだけ声に迷いが混じる)
(この女はいまだに「妹」を諦めていないのだろうかと)(名を出すことでそのことに話が及べば、この奇妙に空々しい穏やかな雰囲気は一変するのではないかと)
(相手が相手だけに、戦闘は避けたかった)

あれだけ好き勝手絶頂で暴れ回ったんだ、割に合わないってことはないだろう
それにボロボロになったのは因果応報ってヤツだな

(ふと手を伸ばしてもう一度肩に手を
369迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/21(日) 23:34:49 ID:UxX+JGF3
【途中で切れた。最後に追加だ】

(ふと手を伸ばして、もう一度肩に手をかけようと試してみる--すり抜けた)
(肩ではなく黒髪を生やした頭部へ手を伸ばし--やはりすり抜けた)
(何の抵抗も感じないまま、スカスカと手の平が空気を掻く)
本当に透けてるんだな…
(自分の手のひらと目の前の少女を等分に見やって)
(ベンチに乗ったスカートの下、ボンヤリと木板の色が判別できて)
370霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/21(日) 23:43:54 ID:9q3HRNvw
>>368
はっはっは、別によかろうよ。
顔を合わせた瞬間殺し合い、だなんて芸がない。
そういう殺伐とした関係になれるのは、もっとお互いこう……どろどろとしたものを溜め込んだ後だけさ。
(それこそ、彼女の最後の戦いの時のように)

嘘つけぇ。あんたが人間ってタマか。私よりもよっぽどバケモンしてるくせに。
それに、人間も化け物もさしたる違いはないんだってよ。だから、私にとってはあんたは十分バケモンだ。
そんなバケモンが、人間の振りして毎日過ごしてるんだ、こんな面白いことがあるかね。
(顔を背けたそんな様子に面白そうに、ぎらりと歯を見せ鋭く笑う)

ああ、この前会ったばっかりだからね。元気にしてそうだってのはわかった。
……なんて言ったらいいかね。あの子。今の私を見てもまだおねえさまと呼びやがった。
嬉しくないわけもないがね。
(目を伏せ、なぜだか困ったような顔をして)
あんまり懐かれると、またなんだか妙な気になっちまう。

あんたのところで、しっかり捕まえといておくれよ。
でないと、また奪いに行くぞ。
(半分冗談、半分本気で)

透けて悪いか。これでもいろいろ不便してるんだ。
身体を取り戻したいところだけど、何かいいネタでも知らないかね?
371迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/22(月) 00:06:39 ID:tH91Idwo
少なくとも俺と君との間には何もないな、今のところは
(彼女の言う「ドロドロ」は先の戦いで全てリセットされていて)
(それがまた、戦いの気分を起こさせない一因ではあるのだが)

五月蠅い。黙れ
誰が何と言おうと、俺は人間だ
人間は、人間であろうとしているものだけが人間でいられるんだ
バケモノと違いがないだって?冗談じゃない
人と化け物の間にはれっきとした違いがある
君にこんなこと言っても理解はしないんだろうけどな
(挑発のような言葉にカッとなって振り返る)
(朱音の言葉は、己やパートナーの心の奥底にいつでも湧き上がる葛藤で)
(図星をつかれたからこそ、ムキになって否定の言葉を連ねる)

会ったのか…?
(パートナーの口からは何も語られていない事実を耳にして)
(津綺子だけに許した呼び名で朱音が呼ばれたことを聞かされ)
(心の中に冷たいものが流れるのを感じるが)
君に言われるまでもない。津綺子は俺の大事なパートナーだ
もう誰にも--例え津綺子の「姉」であろうと、渡しはしない
(半分冗談のセリフに100%本気で)
(奪いにくるならきてみろと、むしろ挑戦的な視線を送る)

その透ける、さわれない体のくせにベンチには座れるのか…
一体どうなってるんだ?
(答えを聞かされたところで理解などできないだろうけど)
生憎と、そんなネタは知らないな
君が体を取り戻す?知ってたって教える訳ないだろう?
372霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/22(月) 00:20:00 ID:iChNPlsG
さーてどうかね、もしかしたらまた何か、面白いことがあるかもしれない。
そして、私とあんたの間にまた何か因縁ができるかもしれない。
(小さく肩をすくめて)

人間、ね。どうしてそんなことにいつまでもこだわるんだか。
別にいいじゃないか、化け物でも。知性を持った化け物として人の中で生きればいい。
都合のいいことに、あんたには同じく化け物みたいな連れ合いもいるじゃないか。
(もはや半ば煽っているような様子すらみせつつ)
(とてもとても楽しそうな笑みを浮かべて視線を投げかけていた)
そもそもにして、あんたが周りの奴らと同じだと思うのかい?
認めてしまえば楽じゃないか、自分は化け物。だけど人の中で生きているってさ。
何だって、そこまで人間に執着するのかね。……どいつもこいつも。
(完全に人間止めてしまって、それでいて人に近いアイデンティティを持つ彼女だからこそ、そんなことも言えるのかも知れない)

ああ会ったとも。久々に交わした会話も格別だったよ。いい気分だった。
だからこそ、どうにも危うい感じがしてしまってね。
(突然に立ち上がり、二三歩歩いて振り向いて)
……ならいいね。それだけがっしり捕まえるつもりがあるなら。
いつ本気で奪いにこられても、きっと何とかできるはずだ。
(自分ですらも思うがままにならない心、それはおそらく、色恋に絡むようなもの)
(そんな心がままならぬのは、人も幽霊も同じらしい。むしろ幽霊のほうがそういう思いは強いのかもしれない)
(それこそ、化けて出てくるほどに)

簡単なことだ。ベンチは座るもの。ドアは通り抜けるもの。
だから私はベンチに座れるし、ドアをすり抜けることができる。
だけど、私に空は飛べないし、壁や床をすり抜けることはできない。
……結局、私も生きていたころの常識ってやつに引っ張られてる。
(それがひどくつまらないことであるかのように顔をしかめて)
いつか、そんな鎖は解き放ってやりたいものだけどね。

ま、あんたにゃあんまり期待はしてなかったさ。
373迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/22(月) 00:44:17 ID:tH91Idwo
冗談じゃないな…また厄介事の種が増えるのか
(おどけた態度の朱音に対して、自分はただ空を見上げるばかりで)

俺も、津綺子も人間だ
人間であることに拘り、化け物であることを否定しなければ
人間の中で人間としては生きられないよ
化け物は化け物だ。人の中では生きていけない
それに、自分が化け物であると認めれてしまったら、闇は容易く、そこから侵入する
(空を見上げたまま、声だけは真剣に)
(心を闇に呑まれたものの末路を頭に思い描きながら)

危うい…?津綺子がか?
(視線が下に降りて、立ち上がり歩く朱音の背中を見つめ)
………もちろんだ
俺が、彼女を守る。俺から津綺子を奪うなんて誰にも不可能だ

………そう言うもんなのか?
(もちろん幽霊についての詳しい知識なんてあるわけもなし)
(生前の常識に拘束されるなどとは聞いたこともない)
なら君が強く思えば、人間にだって触れるんじゃないのか?
生きてたころには、人をすり抜けてた訳じゃないんだろ?
374霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/22(月) 00:54:36 ID:iChNPlsG
あきらめな、それもあんたの運命だ。
(愉快愉快といった様子で気楽に笑う。ただ、何をするかなんて考えているわけもなく)

さてどうかねぇ。人間でなければ人間の中では生きられない、なんて。
ずいぶんと狭い了見してくれてるじゃあないか。
自分がバケモンだって認めた上で、それでも人の中で生きてるやつも居る。
そして、そんなやつらすべてがいつか友人を隣人を、恋人を。食らってやろうと思ってる。
そんな風にでも思ってるわけ?……私からすれば、そんなあんたはやっぱりバケモンだよ。
(意見は交わるはずもなく、ただただ延々と平行線をたどるばかり)
(そんな、どうしようもない議論をいつまでも繰り返すのは、とても退屈なことだった)

危ないのは私だよ。私の気持ちは、とっても移ろいやすいから。
どう転ぶかなんて、わかりゃしない。気をつけろ。せいぜいな。
(そして歩き出し、往く。公園の出口へと向かって)

どうして私が私の姿をしてると思ってる。
それは、私の姿はこんな姿だと私が覚えているからだ。
そして私は、幽霊ってのは触れないもんだと思ってた。別に不思議はあるまいよ。
じゃあね、次に会うときまで、せいぜい人間らしく振舞っときな。
(一度振り返ってそれだけ言うと、もう二度と振り返ることはなく、マイペースな歩みでその場を去っていった)

【じゃあ、今日はここまでだ】
375迫水 直 ◆/RSeGX6m/EEf :2009/06/22(月) 01:16:05 ID:tH91Idwo
運命…運命ねぇ……
不幸な星の下に生まれたもんだ
(運命なんてものをあまり信じる質ではない。だからといってまるっきり否定する訳でもない)
(今の恋人に出会えたのは運命だったと思いたいから。はっきりとご都合主義の運命論者だった)
(だから、笑いながらつげられた朱音の言葉に微苦笑いを浮かべるしかなかった)

………止めておこう
君は俺をバケモノと言う。俺は自分を人間だと主張する
こんなのいつまで経ったって平行線だ
(軽く手を振り議論打ち切りの意思を伝え、公園の出口へと向かう朱音の背中を目で追う)
……君が、俺達の敵に回らないように祈っているよ
何が起ころうと、変わりはないけどな

幽霊は触れないってのも常識だった。全く厄介なものだな
(ベンチから立ち上がる。去り行く朱音とは反対へ歩き出す)
(背中にかけられる言葉に、右手を上げて答える)
じゃあな幽霊。次に会う時にも敵でないことを祈っておこう


【じゃあ俺もこんな感じで〆にしようか】
【お疲れさん&おやすみっとノシ】
376紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/22(月) 07:00:11 ID:sa6W/Ymh
【――済まん見逃してた! 俺が避難所に来た時に誰か教えてくれれば良かったのに、とちょっと愚痴ってみる】
【都への置きレスだ】

>>310
…そこまで言うなら俺も無理に止めはしないさ。
(親に会いたい、という気持ちは分からなくもない。自分は既にずっと前に置いてきてしまった気持ちではあるが)
また、どうしても会いたくなったら俺に言え。暇だったら手伝ってやる。
(本当は、紫としてもあの奇妙な異空間に興味があり、また調査したいとは思っていた)
(が、それは火急の事でもないし、それならばそれを素直に伝える必要もない)
(今はほんのささやかな恩を売るに留めておく)

……料理部は慈善団体か何かか。
(肩を竦め、苦笑。頻度こそ下がったとはいえ、まだまだしょっちゅうスパイラルしている身でどうこう言えないが)
まー、取り憑けた要因はヘアバンドだけでもないだろうし…お前の義理の母親なら、何とかなるかも知れないぜ?
勧めはしないけどな、俺は。

………その、何だ。俺は何も言えないが。
(色恋の事など、本とゲームと、ちょっとした雑談で仕入れた程度の知識しかない)
(そんなだから微妙に言葉に迷い、誤魔化すようにこめかみを鉄の指で掻く)
お前がそういう風に思えるなら、お前の母親も、わざわざ顔を出した甲斐があっただろう。
良かったな。
(何が、とか、どう、とか、そういう具体的な意味を欠いた言葉の通り、曖昧に呟いて)
…………お前、義母に今日の事を伝えるのか? 正気か?
(義母さんに聞かせたい、という言葉を聞くなり、いきなり普段通りの紫に戻り)
どうやって旧校舎に行ったとか、どういう経緯でそうなったかとか聞かれたら、誤魔化せるか?
止めとけ止めとけ。気持ちは分からんでもないが、今日の事は秘密だ。誰にも言うな。

あと、これはよく分からん、些細な事なんだが…
(物のついで、勢いとばかりに言葉を継ぐ)
お前の母親曰く、お前の今のその能力は、まだ一つの側面に過ぎないらしい。
言葉が消えかけていたから、もしかしたら聞き間違いかもしれないが……留意しとけ。
(どうやって都の母親がその事を知ったのか、現在既に発動している能力なのか)
(気にかかる事もあるが、こればかりは本人にしか分かるまい)
もしも何か気になる事があったら、お前の周りの異能なり…つーか、俺で良い。俺に相談しろ。
これでもそこそこの数、異能は見てきた。ズバリド真ん中とは行かずとも、そこそこ的確なアドバイスはくれてやれるさ。
まあ、それが抵抗あるなら他の、お前が信用できる奴でも良いが。

………っと。
(角を曲がると、小さいながらも暖かな灯りが視界に入る)
もう寮だな。さすがに俺は入り口までついて行かない方が良いな?

【と、こちらはそろそろ〆られそうだ】
【何かやり残した事はあるか?】

【という訳で、スレをお借りした】
377名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 10:16:10 ID:etwu4KyL
>>360
順序が逆だな
身の程弁えないからいつまで経っても下手糞で上達しないんだよ、彼は
378名無しさん@ピンキー:2009/06/22(月) 12:41:43 ID:FpadoRUJ
上手なロールの見本キボン
379天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/22(月) 19:21:54 ID:x/g/Ytuc
【置きレスです】
>>376 紫先輩
うん、先輩が暇だったらお願いしようかな?
忙しい時に無理やりお願いすることでもないし。
(今回会うことはできたが、なんで両親の幽霊が旧校舎にいるのか分からない)
(二人が会ったのが両親の幽霊そのものというのは微妙であるが)
(都にそれを理解するための知識も経験もない)

趣味と実益を兼ねた集まりだよ。
おすそ分けを期待してお昼代を遊びに使ってるようなら問題だけど、先輩はそうじゃないんだし。
(そこは一応信用している)
どうかなぁ?
義母さんは幽霊とか信じてるけど、霊感みたいのはないと思う。
月命日の献花も義母さんの勧めだけど、両親が成仏するようにってことだから、いてくれない気がする。
うん、きっと今日のことを言ったらこっぴどく怒られると思うし、紫先輩のことは微妙だし。
うん、義母さんには言わない。
でも誰にもは難しいかな、前にも言ったけど相談できる人がいるから。
(姉と慕う北峰綾香は都以上に危険なことに積極的に関わっている)
(彼女の行っていることに旧校舎の怪が関わっているのかは分からない)
(だけど知らないより知っている方が役に立つはずだから)

側面に過ぎない……ええと、私の力に別の効果みたいのがあるってこと?
(都自身、まだもう一つの力、料理にまつわることは意識していない)
(だから母の発言が示すものについて思い浮かべたのは別のこと)
(予知夢かどうか分からないが、綾香が出てきた夢のこと)
うん、気をつけるけど……うーん、何をどう気をつければいいのやら。
それが今の力をどうにかできるってことならいいんだけど。
(期待してないけど、希望的観測を言ってみたり)

(寮の窓はどこも明かりがついていて、その中にいるのはみんな学園の女子生徒で)
表からも入りづらいから、電話して裏口からこっそり入れてもらう。
(エプロンのポケットから携帯を取り出す)
誰かに先輩が見つかると大事になるから、ここまでで。
紫先輩、今日はありがとうございました。
(車椅子の上で深々と頭を下げる)
(今日は早く寝よう、もしかしたら声付きの夢をみられそうだから)

【先輩のレス次第ですが、これで〆でも大丈夫です】
380御木本 正太郎@置きレス ◆MikiUuyalc :2009/06/23(火) 00:17:37 ID:FmC1rYOF
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1239623259/842 より】

……指きった。
(普通の人より少しだけ低く、けれどちゃんとそこに在る六花の温もり)
(ケーキとカップを撮影範囲に近づけ、チョコのラッピングを整え)
(少しでもこの"あったかい"気持ちを分け合えないかと撮影を手伝い)

それじゃーチョコも最初はゆっくり食べよっかにゃ。
こんな撮影さんのモデルになれるなんて、光栄だよー。
(構図やら光量やら、撮影テクニックのことはわからないが)
(被写体への思いで見るなら六花は間違いなく名カメラマンだ)
(幸福感が大きすぎて、言葉まで大げさに響くのが残念だけど)

うわ、うわあ。やっぱり恥ずかしいよー。
でもそんなに褒められると、先生自信を持っちゃうねえ。
(賛辞と自分の写真を一緒に出されて、くすぐったさが倍倍になる)
(逃げ出したいくらいなのに、このまま浸りたい。そんな不思議な感覚)
(そして六花の表情が緩むのを見ると、針はあっさり留まるほうへと振れた)

ふっふ、もちろん遠慮しないともー。
なんたって六花との合作ケーキだからねん。
食べつくされないように、気をつけたほうがいいよー?
(もし彼女の胃袋が、文字通りの意味で底なしだと知っていても)
(食べてほしいという気持ちは、やっぱり変わらなかっただろう)
(そのあどけない仕草に、つい初等部の子を相手にする調子で)
(悪戯に競争心を煽ったりしながら、からからと笑う)

でもほら、慌てると口が汚れちゃうから注意ー。
(それがエスカレートしてしまったのだろうか)
(気が付くと、左手がティッシュを引き抜いていて)

…………………………。
(いかん、ここまで行くと幼等部を超えればせくはらになるではないか)
(六花の口元を拭おうとしていた手を含めて、全身がカチコチと硬直する)

はい、これ。
(脳内の熱暴走が回復してすぐ、手渡しで誤魔化す.exeが起動する)
(でも、不自然な間ができたのではという不安は拭えなかった)
(異常を起こした電子機器が、時を刻むのをやめてしまうように)
(どれくらいで行動を再開できたのか、定かではないのだ)


381郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 21:19:46 ID:bOYhcuXT
【プロフは>>353。暫く待機ー】
382媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 22:12:06 ID:VtLiUk8B
【こんばんは、です】
【……ええっと、もう、本当に私で良かったら、なのですけれどっ、
 眠気や都合等など大丈夫でありましたら、と存じているのですが…いかがでしょうか?】
【ちょっと眠いなーというときは、遠慮なく言って下さいませ(一礼)】
383郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 22:22:31 ID:bOYhcuXT
【うおっ、気づかなかったぜ。
 ……そりゃもちろん、相手してくれたらありがたいけど。
 ロール自体はどうする?】
384媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 22:25:35 ID:VtLiUk8B
【まてがきかないこなのですよ、わたしは。(←) 】

【んーと、そうですね……】
【1.過去話
 2.電車とか………い、犬?とかとりあえず、そっち方面
 3.むしむしする夜に、公園の噴水あたりで涼んでみる
 4.事後とか朝とかにたまにはいちゃついてみる】

【3、4とか待ってる間にとりあえず4択にしようと頑張った感が否めませんけれど、
 さらっとできるシチュではあるかなーと、思ってということで……貴方の、お時間等々次第、でしょうか】
385郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 22:30:08 ID:bOYhcuXT
【……最近、色々とこっちの我が侭を聞いてもらってるからなぁ。
 本当先輩の希望優先で構わないぜ。たまには、ってやつ。
 過去話だとある程度道筋が立ってるから、話自体はやりやすいと思うんだけど、
 まぁ――凍結前提だよな。
 2だと、欲求的な意味で、時間内に終わりそうも無いので、これも凍結前提。
 時間的には3か4か、だな。 …凍結込みなら1、2も含んでもらって。

 5.その他
  
 てのもあるぜ?】
386島田 六花@置きレス ◆Rikka6HNi6 :2009/06/23(火) 22:34:52 ID:wPS8HA5B
【ごめんなさいごめんなさい、お話し中申し訳ありませんが、1レスだけ割り込ませてくださいっ】

でもでもっ、ほんとうに、そうなんですもの。わたし、嘘はつかないのですよっ。
そうなのです、もーっと自信、持ってしまってくださいっ。
(画面の中の彼と、目の前の彼)
(表情は少し違うけれど、どちらも六花の大切な笑顔)
(同じものはきっと、ふたつとない。だがらすべて、かけがえのないものなのだ)

はい、遠慮なんてだめ……って、
む、それは、困るのです。わたしだって、いっぱい食べたいのですっ。
(にこやかに競争心を煽られれば、慌ててケーキをひと口ぱくり)
(そのひと口のたびに、心は蕩けそうになるのだけれど)
おいしー……
(“こども扱い”されても、六花は全く不快には思わなかった)
(それだけ六花は“こども”だったのだ)

んっ、そんなに慌てたりしませんもの。
(それでも、ささやかな意地はあって)
しょーたろーさんこそ…………ん?
(ふと目の前に――いや、口元に差し出されていた一枚のティッシュ)
……え、え?
(きょとんとした顔でティッシュと彼の顔を交互に見比べる)
(そして、数秒経ってそのティッシュの意味するところに気づき、慌てて顔にぺたぺた触れて)
も、しかしてもう、顔にクリーム、ついてます……?
(確かめた手には何もついていないけれど、つい不安になって彼の顔を見上げる)

んぅ、ありがとう、ございます……
(恥じらいと「?」がない交ぜになったまま、六花はティッシュを受け取って)
(とりあえず、自分で口を拭っておくことにした)

……じゃあ、あ、チョコレートも、開け、ませんか?
(ケーキを3分の1ほど食べたところで、未だリボンの解かれぬままのチョコレートに目をやり)
(続けてその視線を彼のほうへと移す)
(六花が開けてもいいけれど、やはり最初は、彼の手で開けて貰いたい)

【と、では、失礼しましたっ(ぺこり)】
387媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 22:34:54 ID:VtLiUk8B
【……私はこれでも貴方に結構沢山の希望を叶えてもらっていただいているの、ですけれど。
 ただ、私が明確に希望を口にしていないから、叶ってないように見えるだけで。(小さく笑って)】
【凍結でも、私は構わぬのですけれど……
 5、というのがちょっと気になるのですよ。私が他に思いつくシチュといえば、
 互いの現状を絡めてみる、くらいなのですけれど、です――あるなら、お聞きしても?】
388郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 22:40:57 ID:bOYhcuXT
>>386
【いやいや、気にせずに。お疲れさん】

>>387
【そうだなー……特に考えてはなかったんだけど、
 お互いの近況を話しあうってのはどうかなと。
 あと――異形って、明確なボスっていうか、大物っていう大物がいないから、
 その大物が噂では暴れているーとか、伏線的な何かを貼り付けてもいいかも、とは思ったかな】
【ま、飽くまでも、一選択肢なんで。最終的な決定は先輩に任せるぜ。】
389媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 22:46:55 ID:VtLiUk8B
>>386
【っと、うにゃっと(?)話し合いの途中でしたので全然お気になさらずっ、ですよ】
【今なら1レスと言わず何レスでも……って、なんか、おかしいのですけれど、
 ともかく、お疲れ様です、島田さん。(一礼)】

>>388
【……じゃあ、思いつきました、希望、今し方。
 今、私ちょろっとぐらついているので――…お互いの近況を話し合う、という名目で
 どうしても会いたいから貴方を呼び付てみるとか……真夜中に、公園に、とか】
【5に場所が公園になっただけ、なのですけれど……問題なければ、電話なりなにするところからでも描きだそうかと】
390郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 22:49:46 ID:bOYhcuXT
>>389
【よし、了解。電車とか犬とか、過去話については、また今度ということで。
 それじゃ、よろしく頼むぜっ!】
391媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 22:57:17 ID:VtLiUk8B
>>390
………今から、です。
(もう夜中の12時を回った公園。この時間ともなれば少し蒸し暑さも和らぐが、
 噴水の淵に腰をかけて、片手を水に浸しながら、彼女は電話越しにそう告げた)
(近況報告、なんていつでも出来る。学校でもいいし、だいたい電話でもいい。
 それに少し変な噂が入ってきたからって、そんなものやっぱり電話で報告すればいい)

―――…会って、直接が、いいのです。
明日、学校休みだから、夜更かししたって困らないでしょう?

(それでも、彼女は頑なにそう電話越しの相手に告げた)
(近日、自分が仕事にすごく打ちこんでいたこともあったし、何より自分からあまり電話する方で無い。
 ――だから、正直声を聞くのも久々だった。
 ずっと、「あの日」から我慢していたのだけれど、どうしても我慢できなくなって、それで――)

情報が欲しいなら、足を運んでください。
………正義の味方見習い、でありましょう。情報が必要なら、先輩の我儘に付き合って下さい。

(――情報を餌にして、電話を一方的に切った)
(静かになる公園。水音だけが聞こえるなか、流石にちょっと自己嫌悪する――…何やっているんだろう、自分)
(でも、情報が入ったのは本当であるわけだし、と……来るかどうかも分からぬ待ち人に言い訳しながら、空を仰いだ)




【……私、そういえば、電車とかにこんなに積極的じゃなくていいような気がしているっ】
【まあ、それは別として……今日は、なるべくサラッと終われるものを、ということで、ですね。
 それでは、眠気等のときは遠慮なく、の方式で、です】
392郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/23(火) 23:09:07 ID:bOYhcuXT
(久々に早く寝れるな――、入浴を済ませ就寝しようとしたその時に、
 彼女からの電話がかかってきた。緊急の連絡かとも思いきや、会いたいと言う)
まぁ、そりゃ別に構わないけどさ。
今からじゃなくても、また学校でもいいんじゃないか?
(彼女が自分から何かを求めてくるというのは珍しい。ふと詮索したい気持ちに駆られるが、
 深く追求することでもない。正直に言えば、情報など二の次でもよかった)
あれ……切れた。
ったく…、何なんだ? まっ……行ってみれば分かるか。
(あれこれ考えることは苦手だ。行動して分かるのなら、取り敢えずは行動する。
 それが自分の性格だということは自覚している。苦笑しながら、半袖のパーカーを羽織り、玄関を出た)


で―――、来てみたけど……
(時間にして、そんなには掛かっていない。先ほどの電話がいたずらでもない限りは、
 まだ帰ってはいないはずだ。もっとも、彼女の場合、その辺りはきっちりとしているので、
 勝手に帰るという心配もないわけだが)
……おっ、いたいた。先輩、こんばんは。
(考えてみれば、こうして直接会うのは久しぶりだったかもしれない。軽く目を細めながら笑って)

【了解っ。それじゃよろしくっ】
393媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/23(火) 23:18:17 ID:VtLiUk8B
(仕事帰りだった――怪我はしていない。でも、他のいろんな部分が摩耗していた。
 あの日から、そしてあの仮面の異形と出会ったあの日から……何だか、ずっと擦り切れそうで)
(でも、だからってすぐに「この人」に甘えられはしなかった。
 自分が振り払った手は、きっと自分みたいに甘えられる人がいないに、と思ったら、どうしても)

………こんばんは、後輩さん。
(――それでも、こうやって結局はこの人に会いたいと願う自分は、本当に我儘だ)
(噴水の淵に座って、弐式を包んだ竹刀袋をぎゅうっと胸に抱きしめたまま、彼女は軽く会釈した。
 ……今日は、情報を告げるだけ。甘えるために、呼んだんじゃない)
(もう一回ぎゅっと弐式を抱きしめて、姿勢を正し、久々の彼の姿をゆっくりと認めた)

――で、どれから聞きますか?
この街レベルのお話か、個人的に会った異形レベルのお話か――学園的異能者の、お話か。
(いつものように、小首をかしげる。何も変わらぬ仕草で、こちらも小さく笑った)
394郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 00:00:28 ID:T4UtOPlr
【ごめん! 待たせちまったかなー……まだいる? 本当ごめんっ…】
395媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 00:03:19 ID:uFf5sr0I
【……ちょうど、今文章を考えていた、ところなのですよ】
【このごろ、いっつも文章を考えている途中に、です……(小首かしげて)】

【眠気やご用事等でしたら、いいのですよ……行き倒れていないだけ、安心です】
【もし、これ以上続けるのがちょっとお辛い、というのであれば……遠慮なく。
 ただ、ほんの少しだけ、お話に時間をいただきたいのですけれど、いかがでしょうか?】
【もちろん、大丈夫だというのなら、その御言葉を信じさせていただきます。(一礼) 】
396郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 00:08:48 ID:T4UtOPlr
>>393
………ん、まあ、どんな話でもいいけど。
(がり、と頭を掻く。いつも通りには見えるのだが、どうも釈然としない。
 特に根拠があるわけではない。だが、少しだけいつもより声が硬かった…気がする)

そうだなぁ……俺は、欲張りだから、
一番最初に、大きい話を聞くとするかな。――学園的異能者なお話で。
(おどけた様子で、軽く笑う。さて、彼女の持ち出した話だ。それが吉か凶にしても、
 単なる『おしゃべり』というわけではなさそうだ)
ま、結果的には全部聞くことになっちまうんだろうけどさ。
欲張りすぎか、なんてな。
(笑いながらも、やはり彼女の話が気になるのか目は真剣みを帯びており)

【大丈夫。奈落の淵に立ってたけど、おかげさまで目はそれなりに冴えたし。
 迷惑かけるな】
397媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 00:19:23 ID:uFf5sr0I
>>396
………まあ、貴方ならいくらかご存じとは存じておりますけれど、
学園にいるうちの異能者の擦り合わせ、ですね――大分、告げておりませんでしたから。
(そうやって弐式を抱きしめたまま、んー、と上を向くようにして思い出す)
――大きいところで、生徒会長の御法川醍醐さん。
有名どころやもしれぬので、貴方もご存知かもしれませんけれど、彼もこっちの人間です。
ただ、彼とはいざこざを起こさないでください。私、組織的にあちらに肩入れしなければなりませんから。
あとは、学園におけるハイジャンプの花、伊織津綺子さん。
加えて、高等部三年にいらっしゃる迫水直さん――…このお二人も、貴方に近い方々です。
(手を出されぬようにしてください、と。小首をかしげて告げる彼らが、まさか既知とは知らなかったけれど)
(そんな風にいくらか学園における異能者の情報を流しながら、
 行方不明者として扱われている数名は“始末済み”ということも彼女は淡々と告げていった)

……あと、危険なのが、「紅裂拓兎」という赤い髪をした男です。
結構目立つので、こちらもご存知かもしれませんけれど――…彼には、ご注意くださいませ。
(そうして数名あげていく名前のうちに、その男の名をあげる)

………この程度、でしょうか。
もしもひっかかったような名前がありましたら仰って。なければ、次に行きましょう。
(いつでも済ませられるような情報交換。
 それでも、彼女はわざわざここに呼び出して、ずっと彼の目を見て語っていた)



【承りました……戻ってきてくださったので、許して差し上げる、なんて】
【本当にご無理はなさらないでください。さらっと〆る、もしくは〆たことにする、というのも、アリなのですから】
398媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 00:21:35 ID:uFf5sr0I
【あっと……一応、貴方の既知の方のお名前を出させていただいたのですけれど、
 情報を事前にもっておきたい、という場合は――ひっかかった名前として、誰かの名をおあげください】
【情報を渡せるのは、私が表的に会ったことのあるひと、だけになるのですけれど】
399郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 00:34:09 ID:T4UtOPlr
>>397
生徒会長に、伊織さん……迫水って人にはこの間、会ったな。
まさか、同じ学校だとは思わなかったけど。
(実際にお互いの素性については、言葉を交わしてはいない。
 暗がりだったため、服装も見ていない。そこでようやく同じ学校なのだと理解して)
今のところ敵対する理由は俺には無いし、な。
まあ、何かあれば、協力もして貰えるかもしれないな。
(実際のところ、彼女以上に彼らについての情報はあまり手に入れていない。
 だが、悪い人間ではないことは、接触した時に分かっていることであるし、あからさまに断ることもしないだろう)

紅裂…………。
(彼女が口にした名前に、ぴくりと眉を動かす。彼の名前を聞くと、
 どうしてもあまり思い出したくないことばかり思い出してしまう。だが、彼女が忠告するぐらいだ。
 少なくとも、危険な人物であることには間違いない。―――勿論、自分の苦手とするタイプだという
 主観も入っているのだが)
……ん、先輩が持っている以上の情報は、特には無いかな。
ただ、先輩も知ってると思うけど、この街は異形以外にも妙な事件が多発してる。
――何が起こってるのかは、分からないけど、不気味だ。
嫌な予感がする――、だから、先輩も気をつけろよ。
(こういうときに限って、自分の勘というものはよく当たるものだ。最近の状況を顧みて、拭いきれない不安が
 漠然と胸を支配する。杞憂であれば、それに越したことはないのだが)

ん、そうだな。ま、何かあれば、また連絡でも入れるさ。
…それで、他の話っていうのは?
(どうも今日の彼女の様子には、首を傾げたくなる。情報交換、という目的以外の何かを思っているのは
 分かっているのだが、どうもそこがはっきりしない。どうしたのだろうと首をかしげながらも話を促す)

【悪いなー、本当に。 あぁ、無理そうだなって思ったら、先に断りを入れておく】
400媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 00:45:31 ID:uFf5sr0I
>>399
承りました。
(彼が既知である存在はこれで確認できた。
 「紅裂」という言葉に反応した彼に、もう一回だけ気を付けてくださいと念を押して)
――私も、気を付けることに致しましょう。
それでは……貴方の言葉を承ったうえで、二つを絡めてお話いたしましょうか。
……異形以外にも妙な事件が多発している、というところについて、ですね。

………まず、先日、奇妙な異形に遭遇致しました。
(弐式を腕に抱いたまま、何かを思い出すように小さく唇を噛んで)
大きなゴミ置き場で、ですね――そもそもが不定形なのか、ゴミやマネキンなどを操り、
それでもって退魔師数人を葬っているらしい、――仮面の、異形です。
(先日遭遇した「仮面のカタナシ」についての情報を、できるだけ細かく告げていく。
 戦闘スタイル、知能があること―――などなど)
……私が、仕留められれば良かったのですが、すみません、あっさりと逃がしてしまって。
(きゅ、と弐式の袋をつかみながら、首を横に振って)

……まず、それらが普通の異形ではありません。明らかに「質」が異なっている。
――そうして、貴方の言う事件の多発。
もしかすれば、さまざまな「ヒト」と「異形」の思惑が蠢いているだけ、かもしれません。
ですが、うちの組織の情報では、なにかしら大きな「異形」がこの街に紛れ込んだ可能性がある、と。
だから、特に近日はご用心ください。まだ、噂程度で何もつかめていないのですが

ですが、情報はつかめていませんけれど……深凪の、獲物ですから。
――― 一人で突っ走ったら、貴方ごと斬りますよ。
(黒い目で、脅しをかける)
(実質は深凪の獲物だから、なんて理由じゃない。
 彼が彼の想う正義のままに走って、その命を一人で散らすような危険に立ち向かうのが嫌だから。
 それでも、そう言ったら聞きはしないだろうから。そんな脅しをかける彼女は、素直な人種ではない)
401郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 01:08:02 ID:T4UtOPlr
>>400
……まったく、いつの間にこの街はこんなに物騒になったんだか。
気がついてみれば、この街に安全な場所なんて、ないのかも、な。
(異形がそうそう頻繁に出歩いているわけでは、ない。
 それに加え彼女のような『狩る』人間がいるからこそ、仮初めの平和はなんとか保たれている)
別に先輩のせいじゃないだろ?
俺が相手をしたとして、仕留められるかと聞かれたら、YESとは断言できねーしさ。
まっ……新しい犠牲が出る前に仕留めたい、とは思うけどな。
返り討ちに遭ったら元も子もねえしな……。
(がりがりと頭を掻き毟りながら、小さくため息を溢して)
実力不足で、やられちまったら、笑うに笑えないし。


……用心しておくよ。
けど、情報を集めておくに越したことは無いな。
噂とはいえ、何も知らずにいるのとは大違いだし。
それに、もし……そいつがこの現状の原因だとするなら――――
(そいつを斃せば、不条理な悲しみは生まれずにすむ、とは安易に口には出来なかった。
 それが容易いことではないことぐらいは、分かっているつもりだからだ)
……分かってるよ。でも、その言葉、そのまま先輩に返すぜ。
俺だって、先輩が……葵さんが、俺の知らないところで倒れたら、気が狂いそうだからな。
(一人で突っ走る。そのベクトルは違うが、一人で抱え込みやすいのは彼女も同じだ。
 自分の知らないところで、彼女が失われるのが怖い。柄にも無いな、と内心苦笑しつつ)
402媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 01:17:50 ID:uFf5sr0I
>>401
……いえ、仕留め損ねたは私の責任です。
「猟狗」として、日々の鍛錬を怠ってきた結果が、ここに出てきたのでしょう。
(多分、無意識だった。彼と約束をしてから、彼の前では絶対に言わなかった「猟狗」という名の呼び名)
(それを淡々と口にして、目を伏せる。異形を仕留め損ねたことは、異形狩りにとって恥だから)
――実力不足でやられちまったら、笑うに笑えないという意識がある、
ということについては褒めておきましょう。それは、成長だと存じますよ、後輩さん。
(小首をかしげる。前だったら熱い激情に任せて突っ走りそうだと思っていたけれど、
 こういう面でも、彼は大分成長したのではないだろうか。そう思って、少しほっとした表情を浮かべた)

………現状の原因たれば、近日高まりつつある混沌もいくらか収まりましょう。
(しかし、それも一瞬でまた黒い瞳で彼を見つめる。
 彼が飲み込んだ言葉は理解できていた。それでも、言わなかったのはまた成長だと思う)
――貴方は、私を心配するくらいなら、他を心配なさ……い、
といって、そういえば大分前に窘められましたね。気をつけます、だから大丈夫、です。
………葵さんは、ちゃんと毅然と立っていますから。
(だから、大丈夫。そう言う彼女は、どこか自分自身にそれを言い聞かせつつあるようでもあった。
 それでも、いつもと変わらぬようにふるまえるのは、彼が目の前にいてくれるから。声を、聞かせてくれるから)

―――…現状報告は、以上です。
夜分に、御呼び出しして、申し訳ありませんでした、後輩さん。
(そういって立ち上がる。少し汚れた服を軽く払って、彼女は恭しく一礼した)
403郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 01:29:58 ID:T4UtOPlr
>>402
……そんなことないって。
それこそ、無茶をされて大怪我でも負ったら、目も当てられないしな。
今度は俺が先輩の見舞いに行かなくちゃならねえだろ?
(いつか怪我を負った時、見舞いに来てくれたときのことを引っ張りだしながら、
 おどけた様子で肩を竦める)
命がけの仕事なんだろ? 功を焦って、命を失ったら意味がねえよ。…だろ?
そういうもんかな。ただ……目の前で人が襲われていたら、その時はやっぱり分からないけどな。
少なくとも、無謀に飛び込んでいくことだけは、ない、と思う。

それなら、いいんだけどさ。
………先輩は、『猟狗』である前に、『異形狩り』である前に、
ひとりの女の子なんだぜ?
(はぁ、と軽く呆れたようにため息をついて)
たまには俺も頼ってくれよ? まぁ――、戦闘面ではまだまだ先輩には遅れを取るけどさ、
少なくとも……葵さんが、『向こう側』に戻らないように手をつなぎ止めておくことぐらいは出来るからな。
(苦笑を浮かべる。此処で背中を守る、と断言することが出来るなら、男らしいのだろうが、
 今の自分にはこれぐらいが、精一杯の言葉だった)

404媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 01:48:06 ID:uFf5sr0I
>>403
―――目の前で人が襲われているときでも、冷静にいてください、と
申したいですけれど、貴方にそこまでは要求しない……いいですよ、無謀に飛びこんで行っても。
私がフォローしてさしあげる。だから、無謀に飛びこんでいってもいいから、私を呼んでください。
……放っておけるような、貴方じゃないのですから。
…………。
(「女の子」扱いされて、思わずぱちくりと目をしばたかせてしまった)
(特に自分の夜を知っている人間は、それこそ自分を「女」扱いすることなど少ないというのに、と――
 異性として交わったことがあるにも関わらず、そうして求めているにも関わらず、
 仕事が入ったときに彼女の思考はやはり淡々としていたらしい)
(それでも、ふっと小さく笑って。彼の言葉を、嬉しそうに――本当に嬉しそうに、聞き届けて)


………じゃあ、何も聞かないで、キス、して?

(目を細めてそんな事を言ってから――…またいつものような表情に戻って)
なんて、冗談でした。
私はいつも貴方を頼っていますよ?だから、貴方なら我儘を聞き届けてくれると思って呼んだのです。
ただ、貴方の困った顔が見たかっただけですのに、笑顔で私の呼びに応じるのですもの。残念です。
……あ、あと小太刀。
少し威力が落ちるのですが、伸縮自在と言うか持ち運び時には小さくできるマジカルなタイプと
破魔の力を伴っていますが、形はなんら変わらぬ正統派タイプの小太刀……お好きな方を選んでください。
目星、いくらかつけておきました。次に仕事関係でお会いする時には、お渡しできると思います。

……ほら、帰りましょう。
(まるで先ほどの一瞬のねだりごとなど無かったように、小首かしげる。
 自分の用件を言うだけ言って、いつもより饒舌になるのは――彼女の、とある状態のときの、癖)
(……今日は、甘える為に来たんじゃない。
 だから、そんな風に声をかけて、帰りを促した。自分が、勝手に呼び寄せたにも関わらず
 相変わらずの、勝手な事の運びだったけれど、ある意味ではそれこそ彼女らしいふるまいだった)



【というわけで……時間も、あれ、でありましょうから、続けるのもアリ、ですが
 次で〆てくださっても大丈夫、な形にしてみました……
 ごめんなさい、後輩さん、こんな時間まで付き合わせましてっ(一礼)】
405郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 02:03:19 ID:T4UtOPlr
>>404
ああ、もちろん。
ま、俺はどうしても実力から言って片手落ちになることがあるかもしれないからな。
(苦笑いを浮かべながら、くしゃりと彼女の頭を撫でて)
頼りにさせてもらうぜ、先輩。

……え゛。

(その後の冗談、という言葉に顔を赤らめたまま、引きつった笑みを浮かべ)
そっか、まぁ、大したことじゃなくて良かったぜ。
……まったく、呼び出せる身にもなれよなぁ。
ま、久しぶりに先輩と話が出来たのは嬉しいし。それでチャラってことで。
(にっと笑みを浮かべながら。彼女の言葉が本気なのか冗談なのか、久しぶりに戸惑ってしまった。
 だが、こうしたやりとり自体、久しぶりなのかもしれない)
ああ、小太刀な。悪いな、わがまま言ってさ。
それじゃ……そうだな、やっぱり後者かな。
シンプルであればあるほど、分かりやすくていいし――、また頼むぜ?

…………。
……ん、そうだな。でも、先輩も明日は学校は休みだろ?
なら、少しぐらい夜更かししても大丈夫だよな。
(そう悪戯っぽく笑うと、彼女の手を取って引き寄せると、さっと唇を奪って)
へへ……冗談は、通じないぜ?
(照れ笑いを浮かべながら、嬉しそうに微笑む)

【それじゃこんな感じで――続けるか、締めるかは先輩次第ってことで!
 時間的には明日は休みだから、余裕はあるけど。眠気も冴えたし。】
406媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 02:17:36 ID:uFf5sr0I
>>405
……いま、本気になさったでしょう?
(赤い顔でひきつった笑みを浮かべた彼に、にっこりと微笑んだ。
 冗談とも本気とも取れぬような言葉を吐きだすのはいつだって彼女の仕様)
そういうわけで、承りました。
なれば、とっておきの破魔をお渡しいたしましょう――ツテが、ありましたので。
(そういってそのまま帰り道へ進もうとしていたところ、手をとられて、
 何事かあるのかと振り返ったそのまま引き寄せられて、唇に触れるその感触)

――……っ。
(指先で唇を押さえて、大きく黒い目を見開く)
……少しだけ、ならば、大丈夫ですけれど。
………貴方は眠たいお時間ではありませんか?寝る前見計らって呼び出したのに。
(甘えるために、来たんじゃない。
 そう思って自分を自制しようとするのだけれど、駄目だった――…ずっと、押さえ込んでいた分が
 まるでこぼれ出るように、そのまま、言葉となって零れ落ちて)

………もう、一回、太一朗さん。
(甘えることなんて、本当は許されないのかもしれないけれど)
(今だけだから、とそんな言い訳をして……もうちょっとだけだから、と自分に言い訳して、ねだる)



【じゃ、じゃあ……も、もうちょっとだけ。眠くなったら、そのまま〆てくださいねっ】
407郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 02:28:48 ID:T4UtOPlr
>>406
へへ……まっ、夜更かしするのは慣れてるからさ。
それに先輩の唇に触れたら、あっという間に目は覚めたし。
…何だかんだ言って、やっぱり先輩と会えたのが嬉しいんだよ。
こうして、言葉を交わすことで、先輩と一緒にいるっていうことが実感できる。
(ふっと息をつくと、目を細める。その目に彼女の姿を焼き映すかのように)
危険な場所に身を置いているだけに、さ。

ん。分かった、葵さん。
(そして、再度唇を重ねる。彼女の唇は柔らかく弾けた。それは、お互いの存在を
 確かめるだけのキスとは呼ぶには程遠い口付けだったかもしれないが、それだけで
 彼女がそこにいることを確認できる。そして、彼女を捕まえていられる。それが実感できて)
………………。
ふ……やっぱり、葵さんの唇、柔らかいや。
(照れ笑いを浮かべながら、赤くなる頬を冷まそうとぱたぱたと手で扇ぎ)

【了解っ、そちらこそ付き合ってもらってありがとうなっ。】
408媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 02:42:51 ID:uFf5sr0I
>>407
………貴方はとんだ本能で動かれているのですね。
言葉を交わすよりも、そういうことする方が嬉しそうに見えますけれど?
(小首をかしげて、目を細めてからかいの言葉を紡ぐ唇。
 それでも、ゆっくりと彼のそれが近付けば、おとなしくそれは閉じられていた)

(唇を重ねられている間は、彼女はひどく大人しかった。
 たぶん、それはいつものこと――ねだる事をしても、自分からキスするときよりも、
 されるときは彼女はきゅっと目をつむる。“される”ことにはいつになっても慣れていないのだ)

………あの、ですね、太一朗さん。
(そろそろと目をあけ、熱くなった彼の頬を両手で包んで、じっと彼を見つめてから
 少しばかり躊躇ったように、視線をさまよわせて、それから熱っぽい息を吐きだして)
――私は、貴方に向けている、こういう“好き”は、
貴方が私を見てくださる間は、どうしても、他の人に向けることが、できません。
別の好きなら、むけられても……私は、貴方に向ける「好き」を他人には向けられぬのです。
(長い睫毛ごと目を伏せて、どこか困ったような表情をする。
 彼に向けたというよりも、自分に向けたような言葉を吐きだして――…
 自分の意志はどうしてもぶれないのだと。ぶれるような意志で、あの手を払ったのではないと、確認するように)

………。
(こちらからまたそっと唇を重ねる。参度目のキスをしばらく味わってから、
 そっと唇を離すと、名残惜しそうにその手を頬から離して、弐式を持ち直す)
――――…夜更かし、しすぎると、大変ですから。
それに……こんなところで、狼にでもなられたら、困りますがゆえに。
(どこか穏やかな表情で、そう告げて。
 いささか硬かった声にも、このときにはもういつもの柔らかさが戻っていた)
409郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 03:02:08 ID:T4UtOPlr
>>408
………俺は。
(彼女の手が頬に触れて、大きく深呼吸して)
俺は、正直葵さんに俺なんか勿体無いと思う。俺よりもいいヤツはたくさん世の中にいる。
でも―――、葵さんは俺を選んでくれたんだ。なら、俺はその選択を肯定する。
もしも、葵さんが迷ったなら、俺が背中を押してやる。
葵さんが俺を信じてくれたんだ。なら、俺も葵さんを信じる。
(彼女が迷うことのないように。彼女が自分自身の選択を常に信じられるように。
 それは、彼女が自分を好きでいてくれるという卑怯な前提の上でかもしれない。
 その前提があるからこそ、そんなことを言えるのかもしれない。だが―――)
……それぐらいなら、俺にも出来るからさ。

……っ!
(そして、彼女からの接吻。自分でも分かるほどに顔が赤くなっており)
はぁ……そっか。
でも、狼ってのは、獲物を捕まえるためなら、どこまでも追いかけるもんなんだぜ?
(少しだけ残念そうに呟きながら、おどけて)
……へへ、でも、それってこういう場所じゃなかったら狼になってもいいってことだよな?
(最近、こういう面に関しては積極になってきてるなぁと自分自身情けなく思いながらも呟いて)
410媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/24(水) 03:21:16 ID:uFf5sr0I
>>409
私が勝手に選んだ、選択肢です。
どんなことをしてでも、貫くと決めて、選んだ選択ですから。
………傍にいてください。そうしてくれたら、私はこの選択が正しかったって、実感出来るから。
(目を伏せて、小さく笑う)
(――高望みはしない。例えばこの人の心が、いつか他を向いても構わないから。
 生きていてくれたら、いい。そう口にすると、反論が来そうだから口にはしなかったけれど)
……それに、貴方とて私なんかを選んだのですから。
私だったら、絶対に自分のような女は、選びませんのに。

………近頃、貴方のストッパーの緩みについて論じる必要がある気がしています。
こういう場所じゃなかったら、いいですけれど、
なれば、本当に今後一切、こういう場所ではなさらぬと誓えますか?
(たまに垣間見せるその本能的な彼の目を、目を細めて見返してやりながら、
 ふっと表情を緩める――…こんなこと言ったって、どうせ折れるのは自分なのだから)
(――本当に自分は彼に弱い。でも、今だけだ、いましばらく自分は“甘んじていてやる”のだ、なんて言い聞かせて)

………帰りましょう、たいちろうさん。
(きゅっと手を握る。それはそれぞれの家じゃなくて、一緒に場所に、という意味)
―――狼に、食べられて差し上げる。
(唇をつりあげて、挑発的に笑った。
 ただし、もちろんそのあとに「なんて、冗談ですけれど」と付け加えるのは忘れない)
(それでも、手は握ったまま――“一緒に”“同じ場所に”帰ろう、というのは、本気らしかった)




【というわけで……でしょうか――このごろちゅーをねだりっぱなしですが、それは気にせぬ方向で】
【えっと、まことにかような時間までお付き合いありがとうございました。(一礼)】
411郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 03:31:29 ID:T4UtOPlr
【どうもお付き合いありがとうなーっ。
 眠気の関係で、レスの返しは明日にでもさせてもらうぜ。
 ちゅーに関しては幾らでもどうぞ、ということで。それじゃ、おやすみなさいっ】
412名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 12:20:44 ID:06+893AC
また同時進行か
413名無しさん@ピンキー:2009/06/24(水) 17:55:10 ID:kHznvnl+
よくあること、騙し騙され誤魔化しあって付き合うものさ。
414紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/24(水) 21:15:10 ID:2LFgY+Yj
【都への置きレス、だ】
>>379
……ま、まーな。遊ぶような金銭的余裕はない。それは安心しろ。
(――その、節約した食費が武器や義腕の武装に消えてると知ったら、彼女はどんな表情をするだろうか)
(それが別にどうした、という訳ではないのだが)
んー…まあ、お前もそこまで無茶はしないと思うが。
あまり俺の事は喋るなよ。あまり情報が広まるようなら、最悪お前を処断せねばいけなくなる。
(さらり、と恐ろしい事を口にする。どうも緊張感が欠けるようだから、脅しは適当にすべきだろう)
(万に一つそんな最悪の事態になったら、個人を処断する暇などない。皆殺しだ)

ああ、お疲れ……ゆっくり休めよ。
気にすんな、俺もそこそこ楽しかった。
(ぴっと軽く手を挙げてみせ、そのまま背を向け、歩き始める)
(角を一つ曲がり、背後、次いで周囲に誰もいないのを確かめると、懐から携帯電話を取りだした)


はい、俺俺。例の調子、どう?
……ああ、やっぱり消えてたか。いや、なんでもない。後で書類を出しておく。
…………犯罪者? 待て、俺は別に何も…あー、女子寮の中入ったのな。オーケーだ。
…ん? ああ。他人に渡した。そうじゃなきゃわざわざ俺がネックレス型なんて指定する訳ないだろうが。
良いだろ、確かにあれほど小型であの性能はすごいが、型落ちなんだし…四六時中見張れって訳じゃないんだ。
少なくとも平日昼間はアイドルモードで構わない。夜と、あと俺が指示した時に着けられるように。
今夜はもう消して良いぞ……何だよ、そんな人を軽蔑しきったような。
俺が意味なく女の位置をマークさせると思うか? しかねない? 殴るぞ、義手で。
――"カタリスト"だよ。今日確信したが、あれはマジモンだ。やばすぎる。
(そのコードネームは、他でもない天羽 都を指す言葉)
常に身につけてるとは思い難いが…ま、ないよりマシだ。
………分かってる。その辺もまた書類出すから……っと、じゃな。

(帰路の途中、差し掛かったのは先程までちょっとした冒険を繰り広げていた、旧校舎)
(知れず、機械の義手を壁につき、見上げる)
…たとえ、それが学校という環境で、感情が特に蠢く場であったとしても…お前ほど古い建物なんて、いくらでもある。
……………なら、他にもお前のような………
(ふぅ、と心中で小さく溜息。何をしているんだ、俺は)
……ふぅ。
(心中で捌ききれなかった溜息を口から抜き、また歩き始める)
(その思考はもう、今夜の行動に関する事に移っていた)


【っと……こちらもこれで、〆られるか】
【長々と付き合ってくれてありがとうだ。また、機会があればよろしく頼もう】
415兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 22:21:30 ID:Os9zVA+r
【こんばんは、待機しますね。プロフは>>6に】
416郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 22:31:21 ID:T4UtOPlr
>>410
ま……、そうだな。
葵さんが……どういう道を選ぼうと、それが葵さんの道だ。
俺が葵さんの力になるなら、何でもやってやるさ。
(自分の力ではどこまで出来るかはわからない。けれども、力になりたい。
 その気持ちだけは、本物だと信じたくて。静かに言葉を紡ぐ)
お互い様ってわけか。まだまだ、俺は未熟で力不足だけど―――
いつか、きっと、先輩の背中を守れるような男になるから。

……さあ、約束は出来ない、かな。
(あははと引きつった笑みを浮かべながら、すっと視線をバツが悪そうに逸らして)
最近どうも、葵さんにペース飲まれてる気がするぜ。
あぁ……やれやれ。俺ってホント、単純だよなぁ。
(ポケットに手を突っ込んで、深い夜闇を見上げながら苦笑を溢して。
 好きだ。それが、表現するに正しい言葉かどうかは分からないが、そういう人物なのだ。彼女は。
 だから、無条件で彼女を求めてしまう。これは悪い癖になったな、と内心呟き)
…………あはは、俺が食べられる、の間違いじゃないか?
でも―――、ありがと。
(照れくさくて、その言葉だけを返し、きゅっと握り返す。この温もりを少しでも感じていたいから)

【ということで、締めレスの置きレスってことで、ひとつ借りたぜー】
417郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/24(水) 22:33:32 ID:T4UtOPlr
>>415
【って、ごめんっ。レスを作ってたらリロミスしてたっ!】
418久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/24(水) 22:38:41 ID:oPLxgK4G
【兵ー部くんっ、あーそびーましょー】

【冗談は、ここまでにして】
【もしよろしければ、ロールお誘いしたいのですが…】
【しかしながら、ノープランなのですわっ】
【兵部くん、なにかありまして?】
【わたしの希望としては、さらりと終われるものが良いですわ。】
419兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 22:40:08 ID:Os9zVA+r
>>417

【いえ、お気になさらず。ロールお疲れ様でした、郡先輩】
420兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 22:44:40 ID:Os9zVA+r
>>418

【こんばんは、久遠先輩。喜んで、では遊びましょうか】

【一応先輩とのロールで、考えてたものはあります。それでよろしければ】
【内容としては、夜の世界で会合と、久遠先輩のスタンス確認といったところでしょうか】
421久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/24(水) 22:48:04 ID:oPLxgK4G
>>420
【では、兵部くんのプランに、図々しく乗っからせていただきますわ。】

【なにか、打ち合わせごとや質問があれば。】
【そういえば、結局のところ、わたしの正確な能力を知る方は居ないのですわ。】
【紅裂先輩が、それとなく解かっている感じで】
【あとは、葛森先輩が、機械好きの子と認識している程度ですわ。】
422兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 22:52:37 ID:Os9zVA+r
>>421

【成る程。では少し伺いたいことがあります】
【取りあえず共闘は確実として、どちらがいいですか?】
【僕が戦ってるところに現れるか、あなたが戦ってるところに僕が現れるか】

【それと、戦闘自体は簡単なものにして、先輩の異形に対する考え方を訊くのと】
【戦闘を困難なものにして、あなたの能力を利用して敵を倒すものと】
423久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/24(水) 22:58:38 ID:oPLxgK4G
>>422
【兵部くんが、戦っているところに現れましょう。】

【わたしの能力は弱いものですので、利用して勝てる…というのは、考えづらいですわねー】
【前者のほうが、良いかな。】
【でも、兵部くんにやりたい場面があれば、どちらでも。お任せいたしますわ。】
【……なんだか、おんぶにだっこですわね。】
424兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 23:02:04 ID:Os9zVA+r
>>423

【銃を強化できれば十分かなと思いましたけど、では前者で】
【いえ、僕もどちらでも良かったので、お気になさらず】
【…たまには男らしいところ、見せなきゃいけませんからね】
【それでよろしければ、書き出しは僕がします】
425久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/24(水) 23:03:46 ID:oPLxgK4G
>>424
【了解いたしましたわ。】

【それでは、よろしくお願いいたします。】
426兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/24(水) 23:22:49 ID:Os9zVA+r
(そこは、学園の校庭だった。もはや夜を超え、深夜という他ない時間帯)
(本来なら不気味な静寂をたたえ、昼の明るさとは打って変わって
 誰も動くもののいない世界を形作るはずだった)

(しかし今日は、まるで昼間のようにグラウンドを走る人間がいた)
(その後ろから、更に短距離走のレースのように、先行するそれを追う三つの影―――ただし、こちらは人間ではない)
(黒豹を更に禍々しくしたような、三匹の獣。そいつらが、まるで狩りを楽しむかのように、獲物の後を追いかけている)
(先行する人間は、高等部の制服に身を包んでいる。その形相は、当然ながら必死だ)

………はあっ……はあっ…!何なんだよアイツラ………っ!

(高等部の青年は、そのまま学校を囲むフェンスに向かう)
(身を隠すには心もとないが、校舎にはすでに鍵がかけられている。
 そのまま逃げ込む以外に道はない)
(だが、それを三匹の狩人は許さなかった。急にその体が加速すると、瞬時に獲物の前方へ回り込む)

………ひっ。

(思わず青年は逃げようとするが、そちらにも二匹の黒豹がいる。どうやら狩りには飽きたようだ)
(つまり、これからは遊びではない。単なる栄養摂取、『食事』の時間――――)



【すみません、お待たせ致しました】
【それではよろしくお願いします】
427久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/24(水) 23:44:16 ID:oPLxgK4G
(学園の、体育館裏。)
(フェンスの上に座って、ぼんやりと空を見上げている、シルエット。)
…別に、穴からにじり出なくても……最初から…登ればよかった……
(誰に言うでもなく、ゆっくりと言葉を区切りながら、もうそろそろ帰路につくために)
(フェンスから飛び降りようと、手にぐっと力を入れて)

――――?
(その手の動きを止めて、耳を澄ます。)
(なにかの、気配がする。)
(脚を振り上げて、くるりと方向転換する。)
(そのまま飛び降りたのは、学園内。)
(たったっ、と軽快に走り出し、体育館の角を曲がり、渡り廊下を横切り)
(見えてきた校庭の様子に、目を丸くする。)

あれは―――?
…豹のような…生き物?
(そこで、思考を断ち切る。考えているヒマは無い。)
(なぜなら、先頭を走る青年の姿が、目に飛び込んできたから)
(ほぼ条件反射的に、パーカーのファスナーを降ろして、左脇に手を突っ込み)
(インサイドホルスターのサムブレイクホックを、ぱちんと弾く。)
(目にもとまらぬ一連の動作で、手にしたのは、ヘッケラー&コッホP7M13)
(一番、お気に入りの愛銃だ。)

(幸い、三匹はこちらに気がついていない様子。)
(狙いを定めるには、些か暗い校庭の隅で、目を細め、銃身のサイトに、その姿を捕らえる。)

(鈍い銃声。)
(対異形用に装填したホローポイントが、一匹の後頭部に命中し、小さな穴を穿つ。)
(末期の声をあげる事も、許さずに――――)


【こちらこそ、よろしくお願いいたしますわ。】
428兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 00:02:02 ID:oVVPKJUO
>>427

(暗い夜に、鳴り響いた低い銃声。倒れた黒豹―――その数、『二匹』)
(一匹の死に様を模倣したかのように、もう一匹も頭部から血を流し、倒れている)
(最後の一匹は、突然見えない刃に貫かれた仲間の死に様に、動揺を隠せないでいる)


……………。

(組織から、また異形の情報が手に入った。学校の周辺に出る、黒豹を模した異形の話だ)
(行動パターンから出現場所を割り出し、校舎の二階に陣を構えた)
(予想通り、異形は現れた。何やらこの学校の生徒に狙いを定めたようだ)
(愛銃の一つ、レミントンを校舎の窓から構え―――獲物が止まる)
(引き金を引く。自らが狩られる側となったことにも気付かずに、その異形は命を落とした―――『二匹』)

…………どうして。

(瞬間的に見えたものは、銃弾。勿論自分のものではない)
(スコープから目を外し、飛来した方向を辿る――――そこには、一人の少女)
(彼女も自らと同じく、銃器を構えている。それだけならまだいい。けれど、その顔は見知ったもので)
(見つけたくなかった、三つ目の共通点。彼女も同じく、夜の世界に生きる者―――奇しくも、武器も同じ)

どうして………あなたが………。

(向こうもこちらに気づいたかもしれない。だがそれは一先ず後回しだ)
(再びスコープを覗き、最後の一体に狙いをつける)
(そいつは悪あがきと言わんばかりに、一番手近な高等部の青年へ飛びかかるが)
(その背中に、無情な銃弾が飛来する。鉛色の牙は、正確に心臓を射抜いた)
429久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 00:24:27 ID:/+Qzw4pX
(ずっと暗い夜空を見上げ、体育館裏フェンス外の藪を見つめ)
(すっかり闇に慣れた眼は、難なく一匹を仕留めて―――)

………っ!?
(すぐさま、残りの二匹、どちらに狙いを定めたほうが有利であるか、判断しようとした瞬間)
(思考が、ブレた。)
―――ありえない。
(小さく呟く。)
(後頭部から、血を溢れさせ、倒れているその異形は、二匹。)

(くらくらする。なにが起こったのか、わからない。)
(頭が混乱して、残り一匹に狙いを定めることを忘れ、狼狽する。)
(ハッと、我に返ったときには、もうすでに、その一匹が青年に踊りかかって)
…っ、まず……っ!!
(慌てて、もう一度銃身を持ち上げ、狙いを定めて)
(―――間に合わないかも、しれない。)

(その直後、黒い大きな体は、ドサリと宙から地面へと落ちる。)
(その厚い胸から、先の二匹と同じように、だくだくと血を流しながら)

(頭上から、聞こえた銃声)
(幼い頃から、馴染んできた、その音と、淡い硝煙の香り。)
(誰かが、狙撃している。)
(そのとき初めて、気がつく。異形を狩る者としては、判断が遅かったかもしれないが)
(まさか、自分以外にも、銃を扱う者が居るとは、想像もしていなかったから)
(ポニーテールを揺らし、その音と香りが指し示す場所を、見上げる。)
(校舎の2階窓際に、小さな姿が見えた。)

だ………
(誰、と言いかけて、息を飲む。)
……ひょう…ぶ、くん………
430兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 00:36:37 ID:oVVPKJUO
>>429

………。

(標的の生命が停止したことを確認し、ひとまず息を吐く)
(だが、まだ安心はできない。レミントンをケースに仕舞い、代わりにグロックを取り出すと)
(ケースを足元に置いたまま、窓から飛び降りる。
 壁に触れたケースのタイヤが逆回転し、落ちる勢いを減速させた)
(そのまま地面に着地。再び正回転に戻し、加速。青年の側へと近寄る)

『………き、君がこいつらをやっつけてくれたのかい?』
……………。

(そこで停止。ケースを蹴り上げ肩に背負うと、フェンスの方に視線を向けた)
(少年は、青年の問いに何も答えない。ただ、H&Kを手に持つ少女を、じっと眺めている)
(本来なら、もう一発引き金を引いてそれで終わりだった。
 でも、こんな場所で彼女を見てしまった以上、それだけでは終わらせたくなかった)
(だから、わざわざ降りてきた。恐らく、彼女も同じ気持ちなのではないだろうか)
431久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 00:52:25 ID:/+Qzw4pX
(思考が、再び停止しかけていた。)
(じっと見つめる瞳を、ただ唇を震わせて、見つめ返すことしか、出来なくて)
(そんな自分に気がついて、ぷるぷると、何度か頭を振って)
(様々な思考が駆け巡ったが、今はとにかく、あの青年を、帰さなければ……)
(素早い動作で、ヘッケを左脇に仕舞い、何事もなかったかのような、笑顔を作って)

あきら、くーん。
(甘い声を出しつつ、兵部の元へと駆け寄る。)
……この人、誰?
あなた、この学園の、生徒?
(青年を、不遜な態度で見つめる。)
(早くこの場から、去れ。とでも言いたげに、ピンクパールのグロスが光る唇を尖らせて。)

(青年の場所から見たら、自分は暗がりに居たはず。)
(手に持った銃は、見られていないに違いない。)
(とりあえず、倒れている豹たちの事は、気にしない。)
(この青年が、何かを追及してくるのなら、それはそれで、あとから考えよう。)
(とにかく、こんな異形退治をしていることを知られるのは、兵部にとっても、本意ではないはず。)
(なぜなら、この日本では、銃を持っているというだけで、罪になる。)
(いくら、ゆりかの若干ゆるやかな頭でも、そのぐらいは理解していた。)
432兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 01:12:48 ID:oVVPKJUO
>>431

……っ………。

(予想外の声に、少しだけ心臓がドキリとするが)
(続けられた言葉で、その意味を理解する。話をするには、この青年は邪魔だということだろう)
(しかし彼に帰られては困る。何故なら、この青年は―――)

『…な。なんだかお邪魔みたいだね。とにかくありがとう。
 オレ、これで帰る――――』
『ジャキッ』

(青年の言葉を途切れさせたのは、掲げられた黒い銃口)
(少年の手の内のグロックは、狙い違わず、人の良さそうな青年の眉間に向かっている)
(今すぐ引き金を引けば、間違いなく彼の命は消え失せるであろう距離)

………そうだね。話は、これを始末してからにしようか。
『なっ……何を言ってんだよ!なんで化け物だけじゃなくて、オレまで殺しにかかるんだっ!?』

(青年は当然抗議する。しかし少年は、年に似合わない
 硬質さを帯びた瞳で、冷徹に目の前の人間―――だったモノを見つめる)
(そして、その唇が淡々と言葉を紡ぎ出した)

個体識別名称『レプリカ』。触れた生物への変身能力を持つ異形。
…お前が化けたその生徒、徳永幸次は、既に死亡が確認されている。

(その顔は、以前組織の死亡者リストで眺めた顔だった。
 異形に襲われ、死亡したのを組織の情報網が捉えたのだ)
(であるのに、その死んだ人間が当たり前のように
 登校している事には気付けなかったらしい。元からかなり人数の多い学園故に、
 一々一人一人の動向にまで気を使ってられないのかもしれないが)

『………っ』
…これで死ぬ理由は分かったろう?

(青年が、言葉に詰まった。それは即ち、無言の肯定)
(少年は、静かに引き金に指をかけた)
433久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 01:30:29 ID:/+Qzw4pX
そうですよー、だ。
あなたなんて、お邪魔なんですからっ
(なんとなく、調子に乗ってきたとき)

………っ
(兵部の手の中のグロックが、青年の方に向けられた。)
(あまりの出来事に、ゆりかは数歩下がって)
(まさに、本能といったところ)
(気がつけば、ホルスターからヘッケを取り出して、その狙いを兵部の銃を握る手に、向けていた。)

始末って……
兵部くん、何、言ってるの?
その人は―――
(兵部の冷たい眼差しに、背筋に寒さを感じる。)
(優しい声で、白猫の名を呼ぶ彼。)
(優しい瞳で、クッキーを食べてくれた彼。)
(その姿は、幻だったのだろうか……)

―――れぷ…りか?……異形…?
(変身能力のある異形。)
(聞いたことがあるが、ここまで人間に、似せることが出来るとは……)
(青年を見つめる兵部の瞳を、見つめる。)
(そして、怯えたような表情を浮かべる青年に、視線を移して)
(どこからどう見ても、人間にしか見えない、その姿を―――)
わたしは……
……兵部くんのほうを、信じます、わ。
(ヘッケの狙いを、兵部の手からスライドさせ、青年の胸元に向ける。)

(たとえ、今は、無機質な冷たい瞳をしていても)
(始末する。などと、非情な言葉を、青年に投げ掛けようとも)
(その手に、自分と同じ、無情な武器を携えていようとも)
(あの日、体育館裏で、優しそうに微笑んでくれた、その瞳を、ゆりかは信じていた。)
(―――信じる、ことにした。)
(あの微笑みが、嘘だとは、思いたくなかったから。)
434兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 01:50:41 ID:oVVPKJUO
>>433

(素早い反応。少女、ゆりかが素早く拳銃を抜き、少年の手に向ける)
(その瞬間、鋼のような色を見せる瞳が、一瞬揺れたのは気のせいだろうか)
(しかしすぐにその色は、手の中の銃と同じ様子を取り戻す)

(沈黙する青年。引き金に指をかける。そして、拳銃を青年を向けたゆりかの一言)
(下手をすれば、殺人になりかねないこの状況で。
 彼女は、ただ一度会っただけの自分を信じると言ってくれた)

……………ありがとう。

(そして、引き金を引こうとした――――刹那)
『オレが何をしたってんだよ!』

(青年が、グラウンドに響き渡るような大声で叫んだ)
(その顔はまるで本物の人間のように。沈痛な表情で、頭を抱え込んだ)

『ああ、確かにこいつは死んでたぜ。でも良いじゃないか!
 別にオレが殺したわけじゃない!死体にたまたま出会っただけだ!
 オレだって、普通の人間みたいに暮らしてみたかったんだっ!』

(次々と、己の感情を吐露していく『レプリカ』)
(その言葉は迫真の演技のようで、嘘か本当かは、少なくとも二人にはまるで分からないほど)

『家族も友達も先生も、みんなオレをあいつだって思ってる。
 このままなら、誰も悲しまなくて済むだろ?!
 ただオレは平穏に暮らしたいだけなんだ!見逃してくれれば、全てが上手くいく!』

……………。

(晶は、黙って最後まで彼の話に耳を傾けた。しかし―――銃口が下りることはなかった)
(ただ、ちらりと傍らの少女の方を見ると、再び『レプリカ』へと言葉を紡ぐ)

お前が本当に、彼を殺していない証拠はない。
そんなお前がその気になれば、一般人のクラス一つでも、一分足らずで血の海にできるだろ?

諦めろ。お前は、危険過ぎる。

(決意の瞳で、射抜くような鋭さで。まるで銃そのもののように、少年は青年を見た)
(間違いなく、このままでは彼は引き金を引く。少女には注意を払っていない)
(『何か』―――するとするなら、今が最適だろう)
435久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 02:10:54 ID:/+Qzw4pX
(青年の叫びに、戸惑った表情が生まれた。)
(それはまるで、真っ白な布の上に落ちたインクの染みのように、じわりと広がり滲む。)
(―――それは、微かな迷いとなって、心をちくちくと、刺激する。)
(それでも、銃口は下ろさずに、頭を抱え激高し、言葉を吐き出す青年―――『レプリカ』を、見つめ)

あなたの言う事は、もしかしたら、本当なのかもしれない。
あなたが居ることで、その人の家族は、まだ、その人が生きていると信じて
死んだなんて、疑いもせず、幸せに生活できるのかもしれない。

………でも。
その人が、死んだ、という事実は、誰にも変えられないの。
死んでしまったその人の事を、だれが想ってくれるの?

あなたの言う事が、本当なら……
それは、あなたにとって、とても幸せな生活なのかもしれないけれど

でも、自分の生徒が、自分の友達が、自分の家族が
死んでいると気がつかずに、生活を送るなんて―――まるで、道化だわ。

(まるで独り言のように呟いて、銃口は下ろさないまま、視線を兵部に移す。)

―――これは、あなたの獲物。
必要ならば、援護いたしますわ。
(自分の方には目を向けず、今にも、引き金を引きそうな兵部の姿。)
(その鋭く鋭利な様子を見て、どうしてか、胸が痛んで)
この方の、おっしゃる事を信じて、見逃すのも……
このまま殺してしまうのも、兵部くん、あなたに任せますわ。
(思わず、溜息をつきながら、銃を握る手の力を抜いてしまった。)
436兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 02:27:04 ID:oVVPKJUO
>>435

『………くそおおぉぉぉっ!』

(地面を蹴りつつ、少年へと飛びかかる男)
(その顔が黒い毛に覆われ、爪が伸び、すぐに全身が獣の姿になった)
(どうやらいつの間にか、近くに倒れていた黒豹に触れていたらしい―――が)

『パンッ』

(映画のように派手ではない、乾いた音が鳴り)
(一拍遅れて、額から血を流した黒豹、徳永幸次――否、『レプリカ』が血に倒れた)
(その毛皮は剥がれ、黒子のような人型となり、やがて霧散するように、その姿は闇に消えた)

……………。

(その散り行く様を見つめながら、一瞬だけ正当性について考え、首を振った)
(殺すのは、いつだって簡単だ。ただ照準を合わせ、引き金を引くだけでいい)
(人間が人間を殺める為に生み出した、殺人への最短距離へと誘導する武器)
(個人で携行する種類の物で、それはあまりに危険な得物。
 故に、この国では基本的に民間人では所有できないはずの銃。それを)

どうして………あなたが、そんな物を持っているんだ………。

(戦場で感慨に浸るなど、愚か極まりないことだ)
(だから、話は最初へと戻る。既に敵は全て始末したから)
(あの校舎裏で遭遇した、無邪気で、可愛らしい先輩のあなたが)
(何故、そんなものを持ち、こんなところにいるのかという問い)



【…申し訳ありません。先輩の希望より、全然長くなってますね】
【僕は大丈夫ですから、眠たくなったらすぐに仰って下さい】
437久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 02:45:12 ID:/+Qzw4pX
(兵部の放った銃弾が、青年の――今は豹の姿となった、『レプリカ』の額を、迷うこと無く射抜く。)
(正体をあらわにした、その闇よりも黒い姿が、淡く闇に溶けるように消えていった。)

(その様子を最後まで見届け、ようやく、銃を構えた腕を下ろし)
(瞳を閉じて、深く、息を吐きだす。)
(―――まるで、人間のようだった。)
(わたし一人なら、迷って迷って迷いぬいて……もしかしたら、やられていたかも、しれない。)
(自分は、まだまだ甘い。)
(そんな事を考えつつ、改めて兵部のほうに向き直った。)

……どうして?
それは、こっちの台詞ですわ。
(兵部の言葉に、すこし呆れたような声色で応える。)

わたしのは……まぁ、いろいろあって……親の形見、みたいなもんですわ。
(新しく買い揃えたものも沢山あるが、いつも持ち歩いているヘッケとベレッタは、実際父親の形見で)

兵部くんは……なぜ?
どうして、あんなに………
(そこで、言葉に詰る。)
(兵部の、冷たい瞳を思い出す。)
(異形を見つめ、銃を構える、その銃よりも冷たく硬質な視線。)
(何故、あんなに可愛らしかった、あんなに優しかった、そんな存在の、この少年が)
(こんな、夜の世界に身を投じているのか。)
(その優しさに似合わない、冷たい瞳と、冷たい金属の塊を、その身に抱えて。)
(聞きたい事は山ほどあったけれど、今はその冷たく寂しげにも見える視線に、ただ、口を噤むことしか、出来なかった。)


【大丈夫ですわよ。】
【眠たくなったら、ちゃんと言いますわね。】
【兵部くんも、その辺は遠慮しないでくださいませ、ね?】
438兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 03:09:39 ID:oVVPKJUO
>>437

(彼女の言葉がなくても、少年は確かに『レプリカ』を殺しただろう)
(しかし、彼女の言葉が、言いようのない自責の念から彼を救ったのは事実で)
(であるが故に、こんな風に彼女を詰問するのは心が痛むが)
(私情に惑わされるわけにはいかない。組織の一人として、異形狩りの一人として)

…父親の。

(そう言えば、彼女の名前は日本人だけれど、その外見から
 純粋な日本人ではないだろう。帰化しているのかもしれない)
(外国なら、場所にもよるが、一般人が銃を所持していても問題ではない。
 しかし、それを形見にするほど日常的に持ち歩く仕事となると、数は限られる)

…CIA、MI5、SVR…いずれかに所属していたのか?
あなた…あるいは、あなたの父親は。

(ここでまず出てくるのは、諜報機関。国外にまで出張るとなると、
 真っ先に出てくるのはこの辺りだ)
(後々諸外国からのエージェントと知れば、面倒なことになる。
 こちらの組織は正式に登録されているそれらと違い、秘密裏に存在するものだから)

…僕は。
そうすべきだと、思うから。誰かがやらなきゃいけないと、思っているから。

(どうして、あんなに。その言葉の後は分かる)
(あんな冷たい目をして。あんな冷たい言葉で、殺しができるのか)
(彼女には見せたくなかった。こんな汚い顔も。彼女には関わってほしくなかった。こんな汚い世界も)
(何故、こうも上手くいかないのだろう。彼女のような人こそ、この世界に生きている事実)

―――――退けない、の?

(少年の瞳から硬質なそれが抜け、体育館裏のあの時と同じものになる)
(本当に彼女の身を心配するからこそ出てしまう、
 特殊部隊の人間が外国の諜報員に対してするには、望ましくない弱腰)
(白くキレイな彼女には、そんな無骨な人殺しの道具は似合わないから)
(無駄とは知りつつ、問うしかなかった)


【ありがとうございます。それではこちらも眠くなったら言いますので】
【もう少し、お付き合いくださいね】
439久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 03:28:01 ID:/+Qzw4pX
父の所属は……そう、はっきりとは言えませんわ。
ただ、今のわたしが兵部くんに教えることが出来るものは……
…そうね。

(少し考えるように首を小さくかしげ、そしてにこっと笑う。)
わたしの、本来名づけられるはずだった名前は―――
(がさがさと、ポケットから小さな紙片を取り出す。)
(そこには、独特の丸っこい文字で)
(ゆーりあ・あれくせいえぶな・くどりゃふつぇわ、と記されていた。)
………父と母は、ロシア人ですわ。

(これでは、白状したも同然に思えるが、それでも良かった。)
(自分自身は、未だどこにも所属していないとは言え、そう易々と身の置き場を白状できる身分ではない。)
(ただ、目の前の兵部には、嘘は付きたくなくて)

そう、すべき……?
それは、なぜ?
誰かがやらなければならないことだけれど…でも、どうして……
(言いかけて、やめる。)
(ここに居る二人、同じ気持ちで同じことを問いあっているのに、気がついたから)
……まぁ、わたしも、そこに「何故?」と問われても、困りますけれど…

(兵部の瞳が、ふと柔らかいものになる。)
(硬く冷たい瞳は、まるで雪が溶けるように、ふわりと暖かさに満ちる。)
(優しくて、可愛らしくて、そしてどこか寂しそうな、そんな兵部の表情に)
(笑顔を崩さないまま、ただ黙って首を横に振って見せた。)
(退くわけには、いかない。)
(父が死んだとき、自分自身が、Kudryavtsevaの一員としてのプライドが、そう決めたのだった。)

兵部くんは、わたしがそう訊ねたら、退けるものなの?
……それだけの気持ちで、こんなことを、しているの?
440兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 03:50:59 ID:oVVPKJUO
>>439

ユーリア・アレクセイエブナ・クドリャフツェワ。
………そう。

(もうこれで、大体のことは分かった。どんな組織にせよ)
(他国の組織に、自ら素性を話すことはまずない。共同作戦などの例外があればともかく)
(最悪国際問題に発展しかねない以上、名乗るメリットはない。それでも話してくれた彼女になら)

特殊急襲部隊、特務分隊所属、コードネーム『ガンスリンガー』。
…僕は、日本の警察が作り出した対異形組織の人間です。

(自分の胸に手を当て、正々堂々と正面から話す)
(このことが警視総監にでも知れたら、間違いなく隊長は左遷だ。自分も無事では済まないけれど)
(彼女にだけ話させておいて自分はだんまりなんて、フェアじゃない。そもそもカッコ悪いから)

僕には力があるから。
力がある者が、ない者を守るのは当然だって…そう、父さんは言っていた。

…僕は、退けない。
これはもう、僕にとっては人生と同義だから。
異形を狩ることを止めた時は、きっと僕が死ぬ時だ。

(余計なことを言ってしまっただろうか。彼女にも、関わるだけの理由があるのだ)
(自分が家族を失った時のように。それを二度と誰にも再現させないように)
(仮に自分が言われたら、勿論断る。それでありながら、退くのを望むなど)
(自己中心的な考えだ。しかし、彼女が傷つく姿は見たくなかったから)

『ガチャリ』

(サックスケースが一人でに開き、その中にグロックをしまう。ちらりと覗く、銃器と弾丸)
(そして蓋を閉じると、改めて深紅色のケースを担ぎ直した)

…それなら。僕にできることは、可能な限り手伝うから。
だから、………死なないで。
441久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 04:10:18 ID:/+Qzw4pX
ガンスリンガー……
……っ、警察…の、方でしたのね。
(その単語を聞いて、少し顔色が変わる。)
(警察の人間から見たら、他国から侵入してきた諜報部員など、犯罪者に過ぎない)
(まして、その娘が、夜な夜な銃を持って、街を歩いているなどと知られたら)
(それでも、兵部がどこの組織の人間だろうとも、自分は信用をして、名を明かした。)
(その自分の信じる心に、自信と誇りを持って、大きく息を吸い込み、そして吐き出す。)

死ぬとき…だなんて。
そんなこと、言わないで……
(さらに話しかけようとすると、兵部に背負われたケースが音を立てて、開き)
……あ
(中に覗く銃器たちに、小さく息を飲み。)
(それ以上に、ケースがひとりでに開いたことに、驚きを覚えて)
(そんなギミックのケースなのだろうかとも、少し考えもしたけれど)
(それにしては、なネらかなその動きに、ひとつの可能性を口にしてしまう。)
………異能者…
(力がある、というのは、銃器を扱えることだけでは無さそうだと、ゆりかは軽く頷いて)

わかりました、わ。
大丈夫、わたしは死んだりしませんもの。
少なくとも、今は、まだ死ねない。
だから、大丈夫、ですわ。
(なるべく、目の前の小さな少年を安心させるかのように、にっこりと笑いかけ)
(近寄って手を伸ばし、そっと頭を撫でてやる。)
(自分より年下のものを、子ども扱いしているわけではなく、本当に心から)
(この少年の力になりたい、そう感じて)
わたしこそ……
あなたが銃を持つ限り、いつか、きっと、あなたの役に立つ日が来ると思いますわ。
ちゃんと死ぬ前に、わたしを呼んでくださいませ。
そんな悲しそうなお顔したら、ダメですわよ?
せっかくの、かわいらしいお顔ですのに。
442久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 04:11:49 ID:/+Qzw4pX
【うーん…まだ、眠くは無いはずなのですが】
【なぜ、気がつかなかったのかしら…っ】
×なネらかな→○滑らかな
443兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 04:30:45 ID:oVVPKJUO
>>441

ああ…あなたの事は、組織の誰にも伝えない。安心してくれていい。

(何となく目の前の少女の不安が感じ取れ、言葉を付け足す)
(家族は国内にいるようだし、組織の人間に依頼すれば
 彼女の所属かも分かるかもしれない。だが、そんな信頼を踏みにじるような真似をするつもりはない)

…誰かを殺すんだから、殺される覚悟は持たなきゃならない。
殺されてやるつもりはなくても。

(それでも、少女の『まだ死ねない』と言う言葉に、微かに笑う)
(自分は退けない、死ぬ覚悟をするといいながら、
 彼女には退け、死なないでなど身勝手なセリフの数々だけれど)
(自分が負う傷は大して痛くない。他人が負った傷こそが、最も痛いのだから)

………それじゃ――――。

(そう言って別れを告げようとして、頭を撫でられ)
(思わずきょとんとしてしまうが、その手は暖かくて、
 差し伸べられたそれを、引き寄せそうになる――――)

………っ……!!

(そして思い出す、『あの日』の出来事)
(甘えちゃいけない。甘えられない。三度同じ結末を繰り返すわけにはいかない)
(だって、彼女が好きなのは自分じゃない。あの、軽薄そうで、その実心、優しい先輩だから)

……だ…め………。

(俯き押し殺したような声を出しながら、彼女の手から逃げるように数歩後ずさる)
(そして少しの間の後、にっこりと笑みを浮かべながら少年は顔を上げた)

……もう、子供扱いしないで下さいね?
先輩の方が、女の子で、しかも僕よりちっこいんですから。
444兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 04:35:31 ID:oVVPKJUO
>>442

【大丈夫、脳内変換ばっちりです】
【というか僕も、その実心、優しい→×
        その実、心優しい→○です】
445久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 04:46:50 ID:/+Qzw4pX
……ありがと。
(誰にも伝えないと言われて、少しだけ安堵の息を漏らす。)
(勿論、兵部の事は信用していたが、それでも、実際口に出して約束してもらえる安心感は大きい。)

(目の前の少年が、少しだけ笑って)
(殺すのは、殺される覚悟を持つこと。と、語る。)
(そういえば、同じようなことを言われたな、と、小さく笑顔を返す。)

(手を伸ばして、その柔らかな髪に触れ、ゆっくりと撫で付けるようにして)
(手のひらに感じる、兵部の存在が、少しだけ反応する。)
(それは、拒絶の言葉となって、搾り出されて、気がついたときには、数歩下がられ)
……っ
(腕の中で、一瞬硬直した、暖かな体を思い出す。)
(どうしてこうも、自分は空気を読まないのだろうと、後悔の念に駆られる。)
(誰にも求められていないのに、その癖それに気がつかずに)
(他人の中に、ずけずけと土足で入ろうとしてしまう。)
(そんな自分に、軽く嫌気がさして)
(今夜一番の笑顔を浮かべて、顔をあげる兵部の言葉に視線を逸らした。)

…子供扱い、しますわよ?
だって、わたしのほうが、年上ですもの。
ちっこぃ…
(その言葉に、少し拗ねたように唇を尖らせて、視線を兵部に戻して)
わたし、こう見えても、ほんとーは、そんなにちっこくないんですからねっ
(言っても仕方の無い事を口走りながら、ふわふわの水色のスカートをぱふぱふと叩いて、居住まいを正し)

本当に、よ?わたしを、呼んでくださいね。
もし、兵部くんが、嫌じゃなければ、ですけれど……
446久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 04:51:18 ID:/+Qzw4pX
>>444
【まったく気にならなかったですわ。】
【脳内変換って、意外と偉大ですのねぇ…】
447兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 05:10:50 ID:oVVPKJUO
>>445

たった三歳の差じゃ、大人も子供も変わりませんよ。ましてや久遠先輩ですから。

(くすくすと笑みをこぼしながら、内心を悟られないように取り繕う)
(本当は、その手を引き寄せたかった。抱きしめてほしかった)
(けれど、それは許されない。望んではならない禁忌。
 『あの先輩』すらまだ立ち直ってもらってないのに、
 この状況で彼女にまで同じような展開にしてしまったら、きっと自分は死んでしまうから)

逆シークレットブーツでも履いてるんですか?
じゃあいつか、本物のちっこくない先輩に会えたらいいですねー。

(彼女の冗談に笑いつつ、真面目な表情になる)
(本来、彼女を危険にさらす機会が増える、こんな申し出は受けたくなかったけど)
(そうすれば先輩は僕の申し出も受け取らないだろう)
(だから、少年はゆりかの言葉に力強く頷いた)

ふふ、頼りにしてます。
困った時は、僕を助けて下さい、ね?

(そして、爪先を校門へと向ける。任務は終えた、長居は必要ない)
(甘えてしまわぬように。彼女の幸せを願いながら、去るとしよう)

………それじゃあお休みなさい、久遠先輩。
帰り道にも、気をつけて下さいね。

(手を振りながら、小さな影は校庭の庭を静かに分割していき)
(そのまま鳶色の髪の少年は、学校を後にした)



【それでは、何もなければこちらは次で〆ますね】
448久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 05:30:27 ID:/+Qzw4pX
なによ…その「ましてや」って
(むぅ、として兵部を見るが、そのくすくすと無邪気に笑う様子に、思わずつられて笑みを零す。)
(その笑顔に、なんとなく、少しは救われた気がしたから)
(誰かに向けて、すぐに手を差し出してしまうのは、きっと誰かに受け止めて欲しいから)
(だけど、そんな弱さは、自分にとって手が届かない、贅沢な物なんだと)
(そう言い聞かせて、胸の痛みを、この聡明な後輩に見破られないよう)
(そっと、心に笑顔で蓋をする。)

ふ…ふん!
その時が来たら、たっぷりと謝罪させてさしあげますわよ?
(本当に、そんな時がくるのか、その前に死んでしまうのか)
(そればかりは、ゆりか自身にも、解からなかったけれど)

勿論ですわ。
(と、小さく拳を握り締め、兵部を見つめて笑顔を見せる。)
だってわたし、兵部くんの「先輩」だもの。
先輩は、後輩の面倒をみるものですわよ?

はい、おやすみなさいませ。
また、学校で、ね?
いつでも、遊びに来て下さいませね。
(夜を歩き、すっかり埃っぽくなってしまった、スカートの両端をつまみ)
(腰を軽く屈めて、ちょこんとお辞儀をする。)
兵部くんこそ、気をつけてくださいませね?
………まだ、夜は続いていますもの。

(藪を抜けるという手間があったが、それでもこちら側の方が、自宅には近道で)
(兵部の後姿に、ひらひらと手を振って、体育館裏へ向かって歩き出す。)

誰にも求められないのなら…欲しがらなければ、いいだけのこと、よね。
(渡り廊下を抜け、体育館の角を曲がり、無人の体育館裏を見つめ、そう小さく呟いた。)


【それでは、こちらは、これで〆ですわ。】
【こんな時間まで、ありがとうございます。】
【これに懲りていなければ、またお付き合いくださいませね。】

【それでは、見届けてから落ちます。】
449兵部 晶 ◆oWbpNIMs9M :2009/06/25(木) 05:53:00 ID:oVVPKJUO
>>448

………危な…かったな……。

(あの瞬間、ぐらついた心。拓兎先輩の言う通り、確かに感情をなくす必要はないだろう)
(しかし、同じことの繰り返しだけはダメだ。
 あの惨事を繰り返すほど、自分は愚かじゃない―――そう言い聞かせる)

……………。

(久遠先輩は、拓兎先輩のことが好きらしい。
 拓兎先輩は気付いているのか、あるいはどうだか知らないが)
(そこに関しては自分はどうすることも出来ない。
 ただ本当に二人のことが好きなら、何も言わずに何もせずに、見守ろう)
(それが、少なくとも久遠先輩にとっては、最善の道だろうから)

………そのはず、なのに。

(頭を撫でて欲しくて。抱きしめて欲しくて)
(頑張ったなって。よくやったって褒めてほしくて)
(求める気持ちが、押さえきれずになりそうになる)
(どこが本当に彼女のことを思っているのか。呆れ果てる)

――――っ!………大丈夫、だから。

(自分の肩を抱き、囁くように、自己暗示するように言葉を呟く)
(もっと感情をコントロールできるようにならなければ、また迷惑をかけてしまう)
(本当に口先ばかりで、自分勝手な子供ではいたくない。耐えきらなければ)

………卑しい奴だな、僕は。

(校門の外へ出たところで、ふと無意識に彼女がいた方角を見て)
(あまりの未練がましさに、自嘲混じりの一言)
(再度歩き出すと、少年の姿も闇に飲まれるように消えていった)


【それでは、こちらはこれで〆としますね】
【こちらこそ長時間のお付き合い、大変ありがとうございました。ゆっくりお休みなさい】
【ええ、久遠先輩がよろしければ、またお願いしますね】

【キレイにすれ違うまま、夜明けも遠いですね、これは】
【それではお休みなさい、久遠先輩。ノシ】
450久遠ゆりか ◆Juli/dituo :2009/06/25(木) 05:56:34 ID:/+Qzw4pX
【素晴しいすれ違い、見届けさせていただきましたわ。】
【お疲れさまですわ。】

【それでは、おやすみなさいませ。】
【良い夢を見てくださいませね。】
451御木本 正太郎@置きレス ◆MikiUuyalc :2009/06/25(木) 07:20:07 ID:vq9lbVtK
>>386
くす、確かに嘘は苦手そうだねー。
(なんて意地悪を言ってから、ひと呼吸置いて続ける)
(何も挟まず答えるには、あまりにも眩しかったから)

だから、六花が心から言ってくれたってストレートに響いたんだー。
おかげで恥ずかしさも当社比2.5倍になったけどねん?
(17年生きてきた中で、写真を撮られたことも写り具合を褒められたこともこれが初めてではない)
(が、御木本正太郎は他者の頭を覗くこともある能力者なのだ。言動と感情の不一致は多く見ている)
(それゆえに、島田六花という純粋で真っ直ぐな存在が有難くて……愛おしくて……)

ごめんごめん、六花の分までとったりしないよ?
だからリラーックスリラーックス、気管に入れちゃったら大変だー。
(特に、こうした無邪気な面を見せられると"お世話スイッチ"は入りっぱなしだ)
(紅茶を勧めるのももう1片を装うのも、ほとんど条件反射で手が動いている)

 あ、ああ。ちょっとおひげさんになってただけだからー。
(彼女の異性の部分を意識した時の発熱量は、他の美少女と比べても相当なものだが)
(もしかして、この幼子のような所作から女性への落差というのも原因なのだろうか)
(砕いて言うならギャップ萌えである。頭はどちらかというと燃えそうなんだけど)
(いくら子どもっぽいところがあるとはいえ、相手は確かに乙女だった)
(顔を確かめる六花嬢に安心してもらおうと痺れかけの舌を必死で動かす)

そ、そ、そだったね。六花と一緒に食べたいなー。
(甘いもの同士打ち消しうかも、と開封を先延ばしにしていたのが幸いした)
(会話を再開するきっかけとなったチョコに感謝して、リボンに手をかける)
(が、女の子として意識する後までご対面していなかったのが災いした)
(ケーキ作りでほのぼのしていたのに、結局顔を赤くして開けることになって)

わ、さすが職人さん……。
(形の話をしても脈拍は正常に戻ってはくれないようだった)
(どちらかといえば、造形美により気分が高揚した気もする)
(せっかくのチョコ味を殺すことのないように、と紅茶を挟むと)
(気恥ずかしさに耐えられず、ついに細目から完全に瞑目した)
(六花も自分と同じように目をそらしているのだろうか)
(それともチョコの行方をじっと見守っているのだろうか)
(まさか、こんなところをカメラに収めようとしているんじゃ)

(目を閉じていたほうが精神的に疲れる、と気づいたのはチョコが口に到達する直前で)
(結局、焦げ茶色の甘いプレゼントを食す頃には耳までもが真っ赤に染まっていた)
――おいひい。
452島田 六花@置きレス ◆Rikka6HNi6 :2009/06/26(金) 00:42:31 ID:OwjgKy96
>>451
で、ですよね。しょーたろーさんが、そんな意地悪、しませんよねっ。
(以前、自分がここで全く同じ冗談を言ったことは、六花の頭から綺麗さっぱり抜け落ちていた)
それは、困りますし……それに、すぐなくなってしまうのも、嫌なのです。
(そう言って紅茶のカップを手にしたところで、彼がもうひと切れをお皿に乗せてくれた)
(ゆっくり味わって食べれば、このしあわせな気持ちはもうしばらく続きそうだ)

ん、じゃあもう、きれいになってますでしょうか。
(ティッシュを畳むと、再び顔を彼のほうへと向けて)
(そこで、もしまだ汚れていたら恥ずかしいなとふと思う)
(……そもそも、口の周りにクリームをつけている時点で恥ずかしいことではないか)
(それに気づくと、自分のはしたなさに少し落ち込む)
(同時に、そんな自分をあれこれと気遣ってくれる彼は、本当に「おとな」だと)

え、でもでも、わたしはもう、自分で食べましたから。
これは、これだけは全部、しょーたろーさんのもの、なのです。
(そんな彼のことだから、プレゼントさえも分け合おうと言ってくれることは予想できた)
(けれど、これを六花が貰ってしまっては意味がないのだ。箱の中身は全て、彼のもの)
チョコレート、全部種類が違うのです。わたしが食べてしまったら、しょーたろーさん、
その味のが食べれなくなってしまうですよ。
(それだけは、はっきり宣言しなければならない)

(彼の手が蓋を開けると、中から艶やかなチョコレートのアソートが現れた)
(六花が自分の意思で選んだ、初めての贈りものだ)
ですよね。これなんて、絵が描いてあるのです。
(と、表面にピンクのチョコレートで、小さな花が描かれたものを指差す)
わたしは、これとこれと、これ……を、食べました。
(続けて指差すのは、オーソドックスなトリュフ、ミルクたっぷりのガナッシュ、アーモンドのプラリネ)
どれも、すごく甘くって口の中でふわっとして、ほんとうにおいしかったのですっ。
(あの美味しさを伝えたいのに、自分の語彙の貧弱さが恨めしい)
(しかし、その味を伝えたいものは目の前にある。実際に食べて貰ったほうがずっと早そうだ)
おすきなのから、どうぞ。

…………ん。
(六花の行動は、ふたつ目が正解だった)
(ひと粒選んで食べようとする彼の動向を、瞬きもせずにじっと見つめている)
(穴があくほど見ているのに、彼の顔が耳まで紅潮しているのに気付かないのは)
(いつの間にかそれだけの精神の余裕を喪失していたからか、あるいは)
(自分の心臓の鼓動が速すぎて、視界全体に霞がかかっていたからか)

(そして、彼は『おいしい』と言ってくれた)
(もちろん、そのチョコレートがおいしいのは分かっていたけれど、それより何より)
…………良かった。
(六花の想いが、ちゃんと届いた。そんな気が、したのだ)
453迫水 直 ◆mkbuDdznjc :2009/06/26(金) 15:25:15 ID:rycqZson
【トリップ変更】
【以後はこれでよろしく】
454霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 21:38:33 ID:wZ01UMj6
さて、さて。今宵もまた、孤独な幽霊の出番というわけだ。
そろそろ身体の一つや二つほしいものだと思いつつ、今日も待機としゃれ込もう。
455天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 21:41:41 ID:KeBXMSk9
待機しようと思ったら霧原先輩がいらっしゃいました。
お相手していただいてもいいでしょうか?
456霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 21:49:24 ID:wZ01UMj6
おっと、なかなか丁度いいところに来てくれたね。
ああ、それじゃあぜひお相手願おうじゃあないか。
……しかし、どういうネタにしようかね。私相手じゃ、なかなかあんたの能力も活かせない気がするし。
何せ、幽霊が飯を食うなんて話はとんと聞かないからね。
457天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 21:56:17 ID:KeBXMSk9
>>456
お供えを実際に食べるのは人間ですもんね。

先輩は雨が振っている時は傘を差してるんでしょうか?
さしていないなら、偶然見かけて傘を貸そうとしたり、とか。
なんとなく雨の時はぴちぴちちゃぷちゃぷ踊ってるイメージが。
458霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 21:59:12 ID:wZ01UMj6
>>457
まあ、動物って場合もあるだろうけどね。
結構、カラスなんかが狙ってきそうだ。

んー。まあ、まず第一にだ。私に持てる傘があるならいいんだけどね。
それに、私は雨の日が嫌いなんだ。いろいろとあってね。
……だが、そういう話なら面白そうだ、それでいこうじゃあないか。
459天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 22:04:59 ID:KeBXMSk9
>>458
雨の中に傘をささずにいる先輩を私が見つけて、となると、
先輩に出だしを書いてもらった方がいいような。
私が言い出したシチュですが、書き出しをお願いしてもいいでしょうか?
460霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 22:08:21 ID:wZ01UMj6
ああいいとも、ではそういう話ではじめよう。
少し、待っていてくれ。
461天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 22:09:45 ID:KeBXMSk9
>>460
お願いします。
462霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 22:16:25 ID:wZ01UMj6
……ふぅ。
(と、風すら起こさぬ吐息が漏れた)
(現世に再び戻ってきてからもうどれだけが過ぎたか。いささか彼女は退屈していた)
(誰に触れることすらもできぬ、そして生前と比べればあまりにも弱弱しい身体)
(そんな身体を持て余して、彼女にしては珍しく、物憂げな表情で立ち尽くしていた)

雨の、所為かねぇ。
(空からはいくつも雨粒が降り注ぐ。それは一つとして彼女を濡らすことなく地へと落ちていく)
(雨は、ずっと嫌いだった。水を操る異能であった彼女には、雨は天敵だった)
(死してなお、そんな思いは彼女を支配しているのかもしれない)
まったく、気が滅入るね。
(ガラス張りの壁に背を預けてつぶやく。そのガラスは、彼女の姿を映しはしない)
463天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 22:28:46 ID:XxLxrJhj
>>462
ぴちぴち、ちゃぷちゃぷ、らんらんらん♪
(幼稚園のお遊戯で歌うような童謡を歌っているのは天羽都、御年13歳)
(何となくベタな歌を歌いたくなる季節だった)
(雨は嫌いじゃないけど何かと不便だし、じとじとべとべとするから)
(気分だけでも明るくしようと、そんな感じで)

……?
(雨の中を傘もささずに立ちすくんでいる女性がいた)
(とても困っている様子で、雨の中、傘を持っていないのだから当たり前だろうが)
雨宿り、しないのかな?
(もう少し先へ行けば雨をやり過ごせる場所があるのに)
(もしかしたら地元の人ではなく、この辺は不慣れなのかも)

あの、大丈夫ですか?
(車椅子を女性の方に進め、背もたれに固定していた傘を差し出す)
(雨合羽をしてるから、傘がなくてもなんとかなるから)

(まだ都は背後のガラスの様子に気がついていない)

【と、長くなっちゃった。ではよろしくお願いします】
464霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 22:36:47 ID:wZ01UMj6
>>463
(濡れないとはいえ、いつまでも雨に降られ続けるのは気分が悪い。どこか、雨宿りできる場所でも探そうか)
(そんなことを考えながら、行動には移せずぼんやりと空を眺めていたそのとき)
(降りしきる雨粒の音にまぎれて、声が聞こえた)
ん……。
(そんな声に僅かに目を細めて視線を下に下ろすと)

(そこには、車椅子の少女が居た)
あ……ああ。大丈夫だよ。少なくとも濡れて困っちゃいないから。
(それでも、と心の中でつぶやいた)
(こういう面白い出会いがあるから、外を歩くのは止められない)

そもそも、私には唯の傘でさえ持て余してしまうんでね。
この手につかめるものは、とてもとても少ないんだ。
(そう答えた彼女に足はなく、よくよく見れば、降りしきる雨粒は彼女の身体をすり抜け水溜りに跳ねていた)
465天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 22:45:41 ID:XxLxrJhj
>>464
え、でも……。
(濡れて困らないというのは、何か濡れていたい気持ちなんだろうか?)
(傘をもてあますというのがよくわからないが、もしかしたら手を怪我してるのか)
……ん?
(女性の後ろに傘を差し出している都が映っている)
(何だろう、と不思議そうな、ちょっとマヌケな顔をした自分の顔)
あれ? あれれ?
(顔を上げれば、都を見下ろす女性の顔があって)
(下を向けば、ちゃぷちゃぷと雨粒が跳ねているが、それが濡らすのは都の足と車椅子だけ)
……えっと、幽霊さん?
(この間、旧校舎で見た両親の幽霊はちゃんと足があったな)
(とぼんやり思い返しつつ、思わず確認してしまう)
466霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 22:51:46 ID:wZ01UMj6
>>465
ははは、あっはっは。
(なんとも抜けた調子で尋ねてきた様子が面白くて、ついつい笑いを漏らしてしまい)
ああ、そうともさ。正真正銘まごうかたなき幽霊だ。
しかしあれだな、こうして幽霊ってやつと面と向かって出くわしたにしては、存外冷静なのだね。
肝が据わっているのやら、それとも、幽霊の知り合いでもいたのかね?
(もしくは、単に能天気なだけなのかも。そんなことを考えながら)
(でも、できれば面白いやつであって欲しいものだと思いながら)
467天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 23:00:00 ID:XxLxrJhj
>>466
あ、うぅ〜。
(思いっきり笑われている)
(マヌケ面してる自覚はあったけど、そんなにマヌケな顔してたかな)
肝が太いって、それはよく言われます。
ちゃんと驚いてるつもりなんですけど……。
(男子と一緒にお化け屋敷に行ってもあまり面白くないタイプ、らしい)
(怖がって抱きついたりしないから、と言われたこともあって)
(お姫様抱っこしてくれるならちゃんと抱きつくもん、と言い返したこともあった)
それに、この間、お父さんとお母さんに会いました、ほんのちょっとだけど。
(話しながら不要らしい傘を引っ込める)
(幽霊さんらしい女性は背が高くて、車椅子の都ではどのみち届かない)
468霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 23:09:34 ID:wZ01UMj6
>>467
まあ、兎にも角にも驚きあわてるようなやつよりかはずっといいだろうさ。
それに、驚いても顔に出にくいってのは長所でもある。
落ち着いて、どんと構えていたほうが。それがポーズだったとしても、物事うまく行くんだよ。
(うっすら笑ってそう言った)
……へぇ。里帰りでもしてたのかい?ちょっと時期が早いけど。
(その言葉と、目の前の車椅子の少女。なんとなく事情は察するものがあった)
(ただ、同情じみた感情を覚えない程度には、彼女は冷たかった)

両親か、そういや、私にもそんなもんが居たんだっけな。
(記憶はすでにおぼろ。どんな人間であったのか、どんな顔をしていたのかすら定かではない)
(まるで、最初から記憶になかったかのように)
向こうに言ってる間に、顔くらい拝んでくればよかったね。
469天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 23:25:37 ID:XxLxrJhj
>>468
火事でも地震でもその方が安全に行動できるから良いことだとは思うけど、
でも、かわいげがないって友達が言うし。
(かわいくない、と言われたらやはり面白くないから)
里帰りじゃないけど、会いに行ったんです。
噂になるくらい見かけてる人たちがいて、でも月命日はちゃんと献花しに行ってるのに見られないのが悔しくて。
色々あったけど、ほんとに会えたら苦労した甲斐があったな、って。

向こうがどんなとこか分からないけど、こっちよりは簡単に会えそうな気がするけど、違うんですか?
(物理的なことに縛られないんだから、どこにでも簡単に行けるんじゃないんだろうか)
(専門家でもない都はそんなふうに簡単に思う)
今からでも間に合いそうな気がするし。
怒られちゃうかもだけど、きっと喜ぶんじゃないかな?
470霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/26(金) 23:34:27 ID:wZ01UMj6
>>469
いやいや、違うって。そっちのことじゃあない。
(なにやら勘違いをされたらしくて、手を軽く振りながら)
あんたの両親が、こっちに里帰りでもしてたのかね、と思ってね。
盆時期には、ちょっと早いような気がするんだが、とさ。
……まあ、よかったんだろうね。会えたって事は。

よくよくも考えてみたら、ね。どうにも会うのは無理そうだった。
(軽く額に手を当てて、考える)
きっと、私の家族は普通に生きて、普通に死んだ。
そんなやつらが行くところは、あっちだ。
(親指を天に立て)
そして、私が行ってたところは、こっち。
(そして今度は地を指して)
会いにいけるわけがなかったのさ。それに、喜ばれるとも思えないからね。
(身も心も異形と化した彼女を、きっと家族は受け入れないだろう)
(だからといって、別段心が痛むわけでもないんだけれど)
471天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/26(金) 23:45:28 ID:XxLxrJhj
>>470
はい、良かったです!
(きっぱり、笑顔で断言)
(詳細を知る人から見れば小言の一つでも言われかねないことだったけど)

ん?
(無理という彼女の言葉に首をかしげる)
(指の差す方向、空を見て、そして地面を見て)
(天国と地獄、なのだろう)
お姉さんは悪い人、だったのですか?
でも、今、ここにいるんですよね。
こっち……が私の思うとこだったら、脱獄みたいなことは無理な気がするし、
だとしたら、刑期……というのか分からないけど、それが終わって、
お勤めご苦労さん、になったんですよね?
(地獄の沙汰も金次第、なんてことわざがあるけど、目の前の人はそうは見えなくて)
って、私、失礼なこと言ってますね、ごめんなさい!
(地獄に落ちたんだろ、なんて失礼にも程がある、と顔を青くしたり赤くしたり)
472霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 00:00:22 ID:uV8+cPQd
>>471
ああ、悪人だった。
今でもまあ……善人だとは思っちゃいないがね。
(ただ、どうしようもない空虚感を抱いて街をさまよっているだけの)
(そんな、どこにでも居る浮遊霊なのだ、今の彼女は)
(そして彼女にとって、そんな状況はやはり耐え難いものでもあった)

そして、私はそんなふるい時代の人間じゃあない。
しっかりばっちり、地獄の獄卒どもの目をかいくぐってね、逃げ出してきたわけだ。
だから、別に罪を償ったわけでもないし、そんなことを言われる謂れもないんだよ。
(それゆえに、彼女はいまだに危険な存在……なのかも知れない)
おまけに、地獄に落ちて当然なことを私はやったんだ。
それをどうこう言われたところで、いまさらなんとも思わないよ。
そもそも、私は一回死んだ身だ。生きてたときのことなんて、いちいち構いやしないのさ。
(身をかがめて顔を近づけて、満面の笑みを浮かべて見せた)

【容量オーバーになるかと勘違いして次スレ立ててしまったのも私だ】
【うっかり!orz】
473天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 00:14:32 ID:91o4aoqB
>>472
…………。
(自分を悪人と言い、地獄から逃げおせたと言う彼女の笑みはとても自信満々な感じで)
(だけど、最初に見かけたときはそうは見えなくって)
悪い人、なんだ。
また、悪いことをするの?
それとも、別の生き方……って、幽霊さんに言うのも変だけど、他の事をしたい、とか?
最初、とても困ってるように見えたけど、それは違うの?
(それは単なる勘違いで、生け贄を誘い込むための罠なのか)
(ただ、そうは思えなくて、聞いたからって、どうにかできるなんて思い上がりだと分かってるけど)
(気になってしまったから)
474天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 00:16:09 ID:91o4aoqB
【うっ、ごめんなさい、ちょっと眠くなってきちゃったです】
【スレは落ちたら落ちたで、残ったなら残ったで使えばいいと思うです】
475霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 00:23:32 ID:uV8+cPQd
>>473
さて、ね。私は私のやりたいことをやるだけだ。
それが人にとって悪いことになるかもしれないってだけのこと。
……でも、この身体にできることってのは、思ってたより少なくてね。
(ため息一つ吐き出して、じっと手を見る)
(珍しく、弱音なんてこぼしたりしながら)
困ってた、ように見えたか。……ああ、確かに困ってたのかも。
こっちに出てきて、あっちこっちふらついてみたけど、どいつもこいつも相変わらずで。
面白そうなことはいろいろあるけど、今の私じゃ手が出せない。
触れることすら、できないんだからね。
(なぜか物悲しくみえるような笑みを浮かべて、そっと少女の頬に手を伸ばした)

(伸ばしたのだけれど、その手は当然すり抜けて)

【ここで、そっちの能力をちょっと発動するような演出をしたいんだけど、大丈夫だろうかね?】
476霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 00:31:00 ID:uV8+cPQd
【っと、眠くなったならしょうがないね】
【凍結ってことにしようかな。そうなると私は、明日か来週末くらいしか空きはなさそうだけど】
477天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 00:33:06 ID:91o4aoqB
>>475
触れられない……んだ。
(旧校舎に影響があるくらいなんだから、幽霊にだって何かあってもおかしくないけど)
(すぽっと手はすり抜けて、顔に手が入ってるのは、感触がなくてもなんか変な感じで)
ポルターガイスト、だっけ?
物を飛ばしたりする幽霊って。
あれは外国のお化けさんだからお姉さんとは違うのかな。
(都の能力はプラスだけでなくマイナスに働くこともある)
(幽霊さんが消えてしまうことだってあるかもしれない)
…………。
(だけど、とても寂しそうな笑顔を見てるとたまらなくって)
(頬を触ろうとしている手のひらに、自分の手のひらを重ねた)

【明日は大丈夫ですが、もう2,3レスなら頑張れる、かも?です】
478霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 00:44:12 ID:uV8+cPQd
>>477
お互いに触れることができない。
なのに、痛みだけは容赦なく襲い掛かってくる。
なんとも、因果な身体なんだよ。ほんと。
(それはおそらく、あまりに無理やりに現世に舞い戻ってきてしまった代償)
(だからといって、いつまでもそれに甘んじているのも癪なもの)

ほら、こんなもんさ。
(すり抜けてしまった手を、そっと引き抜こうとしたとき)
(その手に、少女の手が重なった。文字通り重なったのだ)
まあ、別に対して気にすることじゃあな……っ。
(言いかけて、言葉がとまる。感じたのは強烈な違和感)
(少女に触れているその手が、まるで別の何かに置き換えられていくような)

(少女が持つ能力は、増幅。そして彼女が持つ力は)
(自らの存在そのものを、武器に変えそして放つ。その力が増幅されて、無条件に放たれたのなら)
う……ぐ、ぁぁっ!っっってぇぁぁぁっ!!
(重なるその手を引き抜いて、ほぼ反射的に上めがけて振るう)
(そこから飛びだしたのは、淡く輝く液状の刃。それは真上の建物を切り裂いた)

……何を、したんだね。あんた。
(とっさに2,3歩離れて距離をとる。彼女の力は、自らの存在そのものを消費する)
(これだけの力を振るった後、たっていることすら困難なほどに、彼女は力を失っていた)
479天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 01:04:04 ID:91o4aoqB
>>478
……痛いんだ。
(幽霊なのに、幽霊だからこそ)
(苦痛から逃れるために死を選ぶ人もいるのに)
(死んで幽霊になったのに痛いなんて、それこそが地獄じゃないのか?)
(それこそが、この人に与えられた罰なんじゃないのだろうか?)

……!?
(もしや、とか、まさか、とか、色々なことがいっぺんに頭の中を駆け巡って)
つっ!
(すぐに都からも手を離したけど、それはどうやら遅くて)
きゃっ!
(ぱらぱらと石やガラスの破片が雨とともに落ちてきて)
(幸いなことに傘のおかげで直接受けることはなかったけど)

ご、ごめんなさい。
したというか、したつもりはないけど、たまにこうなっちゃうの。
たぶん、お姉さんが幽霊だからだと思うけど。
(申し訳なさそうに、頭を下げる)
みゃこの、馬鹿……分かってたのに、旧校舎でなって、幽霊さんにならないなんて、甘い考えなのに。
(唇を噛みしめ、傘を痛いくらい握りしめ)
ごめんなさい、大丈夫、ですか?
離れてれば、これ以上はないと思うけど、どうしたら……お線香とかお供え物、とか……?
(救急車を呼んでも意味はないだろうし)
(このようなことに強そうな人物というと、あの錬金術師くらいだけど)
480霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 01:18:00 ID:uV8+cPQd
>>479
はぁ……は、ぁく。うぐ、ぅ。
(全身を襲う虚脱感、このまま眠ってしまいたくなるような疲労感)
(そんなものが、完全に全身を支配していて。彼女はその場に崩れ落ちた)

吸収されたわけ、でもない。
むしろ、使わないようにしてた力を、無理やり引っ張りだされたみたいな感じだ。
はは……自分ですら、抑えがきかない能力、ってわけか。
まったく、どんな身体になっても……この街は、私を飽きさせないね。
(実体なき身で、なぜか感じるこの寒気。それはおそらく、彼女の存在自体が尽きかけている事の証明)

んなもんで、この状況がよくなるもんかね。
いったい、その発想はどこから出て来るんだか。……おかしな子だ。
(そんな状況だとしても、あわてていても、どこかおかしな言葉が出てくるそんな様子がおかしくて)
(力なく笑って顔を上げ)

……このままじゃ、私はそのうち消えるだろうね。
まあ、私はもとより悪人だ。消えたとしても、さほど気にするやつも居ないだろう。
だけど、あんたが助けてくれるなら……私はきっと生き延びる。まあ生き延びるって言い方も変だが。
こんな悪人を、助けてくれるかね?あんたは。
(静かに問いかける。見捨てられたならそれはそれでいいだろう)
(このまま、無為にか弱い一幽霊としてあり続けるのは、彼女にとって苦痛だったから)
(それに、少し疲れてしまっていたから)
481天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 01:34:07 ID:91o4aoqB
>>480
だって、御霊前にできるものって、それくらいだし、お経だと成仏しちゃうかもだし。
あ、あれ、成仏できた方が幽霊さんは幸せなの?
どのみちお経なんてできないけど。
(都的には真剣に考えているのだけど、微妙に方向がずれていく)
(素人の浅はかな考えなんて、浅知恵に他ならないのだから)

消えちゃう!
そんな、そんなの駄目だよ。
それって、成仏じゃなくて、何もなくなっちゃうってことでしょ?
(正義の味方に倒される妖魔と、悪人を自称する幽霊のお姉さんにどんな違いがあるのか)
(難しいことは分からないけど、ただ消えるなんて、そんなことは駄目なんだと思う)
(これは悪いことをした罰なんかじゃなくて、単なる交通事故のようなものだから)
お姉さんがどんな悪いことをしたか分からないけど、このまま消えちゃうなんて逃げだと思う。
悪いことをしたら、謝って、罰を受けて、罪を償わなくっちゃいけないんだよ。
だから……。
(一度、言葉を句切り、大きく息を吸って)
どうすればいいの?
どうしたら、お姉さんを助けたことになるの
482霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 01:49:55 ID:uV8+cPQd
>>480
さて、ね。私は私以外の幽霊なんぞ知らないし。
別に……成仏したいとも思っちゃいないんだよ。
っつーか、そんな発想がまず出てくる時点でおかしな話だよ、本当に。
(小さく吐息を吐き出して)

別に、消えてなくなるならそれでもいいのさ。
私は、所詮それまでの存在だったってこと。でもま、できれば人生楽しみたいだろ。
人生、って言えるのかどうかわからないけど、この場合。
(少女が諭すその言葉は、彼女にとっては的外れなことこの上ない)
(まったく持って、聞くに堪えない言葉ではあったけれど、それでも)
(たった一つの言葉が、再び彼女を揺るがした)
……でも、そうだね。確かにこのまま消えたんじゃあまるで私が逃げてるみたいだ。
だからこそ、生き延びるためには何だってしてやろうじゃないか。

簡単な話だよ。今の私は、力を出し切って衰弱してる。
なら、どっかから補充してくればいい。
簡単に言ってしまうと……あんたの命を、ちょっともらおうかとね。
(涼しげな顔で、さらりととんでもないことを言ってのけた)
……やめるなら、今のうちだよ。
483天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 02:04:04 ID:91o4aoqB
>>482
ちょっと、って、ほんの少しってこと?
輸血みたいなもの?
それとも……?
(ちょっと行ってくる、みたいな意味で、全部持って行くのか)
それは、とても良くない話のように聞こえる。
たぶん、誰にもばれないってことはないだろうし、そうなると悲しむ人がいるから。
そうなったら、私の大切な人たちがお姉さんを退治しようとするかも。
そうゆうのは見たくないし、見えないところでも、あって欲しくない。
(胸に手を当てて、守るように)
やっぱり、命はあげられない。
私の命は、お父さんとお母さんが命がけで守ってくれた大切な物だから。

【次くらいが限界かも、です】
484霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 02:11:52 ID:uV8+cPQd
>>483
ちょっと、貧血になるくらいだと思うけど。
……まあ、あの時は相手が相手だったしね。微妙なところだ。
(かつての相手は完全なる異能。だが、今の相手はどうだろう)
(少なくとも、生命力に満ち溢れた、超常の力の使い手……には見えづらい)

だろーね。人から奪ってまで生き延びようだなんて、見苦しいにもほどがある。
別にすぐに生き死にに関わるようなことにはならないだろうけど、面倒ごとは増えそうだな。
……だが、まあ。そうしなけりゃ誰の手にかかることもなく、私は死ぬわけだ。
消えると言っておいたほうがいいかい?
(力の入らぬ身体を無理やり引き起こして、立ち上がる)
一度死んでみて、大分いろんなことへの執着ってのが薄れた気がするけど。
それでもね、私は自分の存在ってやつへの執着は、まだまだ捨てきれないみたいだ。

……だから、あんたが拒むなら。私は。
(その目に、久しく宿すことのなかった狂気を宿して)
あんたから、奪うことにするよ。
(そして、迫り来る)

【凍結するか、そのまま〆るかはそっちで決めてくれ、私はどっちでも対応できるからね】
485天羽都 ◆oB0aPf5pqI :2009/06/27(土) 02:19:19 ID:91o4aoqB
【まともにレスできなさそうなので、とりあえず凍結で】
【車椅子の都でも逃げられる/見逃されるのなら、朝に1レスして〆にできますが】
【護身用のスタンガンで隙をつくれるなら、とか】
【では、限界ぎりぎりなので、お先におやすみなさい】
486霧原朱音 ◆FdHN5Mb0fw :2009/06/27(土) 02:21:34 ID:uV8+cPQd
【逃げようと思えば、いくらでも逃げようはあるだろう】
【今の私は非常に弱っているし、何せ痛みだけは元のまま存在する】
【どうとでも逃げてくれて構わないよ】
【それじゃあ、お休み】
487郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/27(土) 21:23:21 ID:AoYHmqyr
【待機っ! プロフは>>353の辺りに。気軽に声をかけてくれよー】
488名無しさん@ピンキー:2009/06/27(土) 22:27:14 ID:bOG3h5hl
壁|ω・) いつもROMの名無しからの伝言なんだぜ

規制中の紅鮭が避難所でよんでるよー
489郡 太一朗 ◆gphCpRvXtQ :2009/06/27(土) 22:33:07 ID:AoYHmqyr
>>488
おっ、サンキューっ。
それじゃ行ってみるかな。
490媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 14:25:49 ID:wYXTn6s8
……休日の静かすぎる昼下がりなので、望み薄ではありましょうけれど、
ということには目をそむけながら、失礼してしばし待機させてください。(一礼)

プロフは>>2です。
シチュは相談次第で、ということで……参考にしてくだされば幸いです。
491紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 14:38:50 ID:A2nrHOA6
残念、お前のプロフは>>3だ!
そして俺のプロフは>>42だ。一つ、お相手願えるか?
一応、シチュ案としては、以前話してた、お前がこっちを探って逆に…というのを提案しておこう。
492媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 14:43:34 ID:wYXTn6s8
>>491
……プロフ間違えるって私は一体何なのですかっ。(額押さえた)
とりあえず、訂正とお声掛けありがとうございます……ふふ、お会いできて嬉しいです。

それでは、せっかくなのでお話していたそのシチュでいければ、と思います。
こちらについてどの程度知っているかは――お任せ、ですね。
えっと、他に書き出しの場面とか……何か、お話しておきたいことは、ありましょうか?
493紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 14:52:51 ID:A2nrHOA6
>>492
ああ、俺も会えて嬉しい。ようやく組織分が補充されそうだ(←)。

ふむ、そうだな…そちらの情報収集の方法が気になったが、それはお前の書き出しを見れば問題ないか。
そっちについては、存在と、ある程度の組織目的を知っている程度に留めておく。
それで特に問題がなければ、そちらから書き出してくれ。
情報収集中に俺が割り込むというか、直接出向いて…という形で良いだろう、多分。
494媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 14:58:04 ID:wYXTn6s8
>>493
ええ、私もそれが拝見できそうで十全に重畳です。(←)

そうですね……私は情報ツテとかそういうの手繰ったりするのだと思いますが
とりあえず、「仮面の男」=貴方であるという情報だけつきとめて、
それを見つけて尾行――してみたものの、途中で見失うというか、反対に見つかる、というのを考えました。
↑みたいな感じで宜しかったら、見失ったところから書き出してみようと思います。
495紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 15:02:19 ID:A2nrHOA6
>>494
オーケイだ…まあ、ぶっちゃけしっかり密着してれば俺=仮面の男なんてすぐ分かるしなぁ。
では、そちらから書き出してくれ。適当な所で背後を取らせてもらう。
……まあ、戦闘にはならない方針で。
496媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 15:08:48 ID:wYXTn6s8
(「紫一久」――迫水という青年から貰ったその名前をもって本人を突きとめるのは容易かった。
 彼はごく普通に学園の生徒として生活していたからだ。
 問題なのは、どれだけ調べても彼が“ごく普通に”しか生活していなかった、ということ)
(もちろん、彼の挙動を一秒たりとも見逃さずに観察できるわけでない。
 ただ、校内で得られた情報では迂闊な言動はないとのことで――どうにも、厄介な相手だと思った)

(校内で尻尾を出さないのなら、結局自分が頼るのは夜の人間。
 深凪でよく世話になる情報筋にいくらか頼んでおいたが、彼らも夜の情報屋――
 そこで得られたのは「仮面の男」についての情報。情報筋は、伝えられるのはこれだけだと言った)



…………けど。
(夜も深まった頃の、とある裏路地。明らかに異形を“狩った”あとがあるその場所で、
 黒い服に身を包み、帽子をかぶった一人の人間がポツリと呟いた――
 服で隠れているのか元々の体形に凹凸が少ないのか、
 パッと見れば長身も相まって青年に見えないこともない)

―――見失った、か。

(厄介だとでも言うように浅く息をついた)
(自分の暗器の位置をさっと脳内で確認する――本当に“見失った”ならまだいい方だ。
 そんなことを考えながら、“彼女”はその狩りの形跡を確かめ始めた。手掛かりを、探すように)



【それではこのような感じで……け、結構描写に確定が入っておりますので】
【不都合なときはどうぞ申し出てくださいませ。それでは、宜しくお願い致します。(一礼)】
497媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 15:10:29 ID:wYXTn6s8
【あ、あとどうでもいい補足なのですけれどっ……
 こちらですが、帽子かぶっているので髪はその中にしまっているかと思います。
 だから長髪には見えないですね……たまにする、仕事スタイル、です】
498紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 15:32:34 ID:A2nrHOA6
(嫌な感覚があった)
(尾けられる、というのとは少し違う、ふと見られるような感覚)
(たとえば腕時計のように、常に注視する訳でもないが、時間の節目節目に確かめるようにこちらを窺うかのような)
(しかし、紫 一久は腕時計ではない。だから、その感覚は決して無視できるものではなかった)

(そしてある日、情報屋が売ってきた「お前に関する情報」)
(日々の食費と、武器代と睨み合い、ちょっと値切りつつ、得た情報)
「あんた、狙われてるぜ」
(…それだけか、と軽くそいつを小突いたりもしたが、予感が確信に変わっただけで十分とも言えた)

(そして、その情報を得てからいくつかめの夜)
(自分を狙う誰かを捉えるべく、ある程度の痕跡を残しての狩りを続けて、いくつかめの夜だ)
(そいつは、果たしてそこに姿を現した)


…………
(先程まで狩りをしていた裏路地…に、面した建物の、屋根の軒下)
(普通の人間が本来潜むべきではないそこに、紫 一久は張り付いていた)
(右手から伸ばした"指"でしっかり身体を固定すれば、割と造作もない事なのである)
………ふん
(一見して細身の男かとも思ったが、猫を連想させるかのような、丸みのある柔らかな動きは女のもの)
(きっと彼女は、俺が残した痕跡を検分しつつも、周囲に気を配っているに違いない)
(――さすがに、上にまでは気は向かないようだが)

――っと。
(静かに、静かに、気づかれるぎりぎりまで身を降ろしつつ、小さくかけ声一つ)
(軒下から路地裏、その影の背後に飛び降りる)
(右手のワイヤーをやや急いで巻き戻しつつ、左手に構えた銃――実は空だ――を、構えて)
…とりあえず、動くな、とか言ってみるか。
(軽く、きわめて軽く、まるで挨拶のように、言葉を掛けた)

【っと……待たせたな。よろしく頼むぜ】
499媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 15:43:18 ID:wYXTn6s8
(多分、彼女は「紫一久」について少しばかり甘く見すぎていた)
(校内で情報収集して得た情報によれば、昼間は明るい生活の青年、でしかなかった。
 だからこそ本来なら気づくべきだった。それこそ、そんな「仮面」をつけられる手練なのだ、と)

……―――っ。
(―――だから、背後に声がしたときに後悔した。
 加えて思った、あの情報筋を一回殴っておこう、と――…
 まあ、大したことはないかもしれないと、お金を積まなかった自分が悪いのだけれど)

………なら、とりあえず動かないことにするが、
動かなかったら動かなかった、バンッとかそういう展開はあまり好ましく思わない。
(ひらり、と片手をあげながら、昼間とは違うぞんざいな口調。
 自分の事をどこまで知られているか知らないが、学園での「媛名葵」と結びつけられないなら
 結び付けられないことにこしたことはない――…と、そう思ったのかもしれない)

――で、振り返るくらいは許してもらえるのか?

(ワイヤーを巻き戻すような機械音を背後で聞きながら、後ろ向きのまま首をかしげる)
(余裕を装ってはいた。それでも、内心まったく動揺がないわけではない。
 つまりのこと、自分は尾行していたはずがいつの間にか後ろをとられているのだから)
(極めて軽い彼の挨拶も、緊迫して焦ったような声よりずっと、怖いものに思える)
500紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 16:03:17 ID:A2nrHOA6
……ふん。
(人の声とは当てにならないもので)
(澄んだ声を聞くと、果たしてそれが男の物か、女の物かを判断するとき、その内容に依拠してしまう事が多い)
(それは今ですらも例外ではなく、一瞬、声の主が男かもしれない、という疑念を抱いてしまった)
(……まあ、男とか女とか、別に何も、これからする事に影響がある訳ではないんだが)

…安心しろ。
別にお前を撃ち殺す事が目的じゃないんだ。これでも無用な殺人は嫌いでな。
(少々、声に重みをのせてやる。一言一言、相手に押しつけるような語調で)
ただ、分かるだろう? 何とも知れない奴が自分の事を見ている、自分を尾けている事が、不快な事であることぐらい。
別にお前がただのストーカーのような可愛らしい奴なら、電話のボタン三つで解決してやるんだが、そういう訳でもあるまい。
(少なくとも、仮に本当にただのストーカーであれば、何かしら目に付くアプローチもあるはずだ)

振り返る前に、ちょっとお互いの事を知っておくことにしようじゃないか。
自己紹介だよ、コミュニケーションの第一歩。互いを知らずして有益な会話は成り立たない。
(話しながら姿勢は変えず、一歩、影へと歩み寄る。わざとくさいくらいに足音を立てて)
(あと四、五歩で影の後頭部に銃口がキスをする事になるだろう。そのくらいの緊張に耐えられる相手でなければ、それまでだ)
……まず、所属。それと名前。
本当は俺を尾け回した理由も知りたい所だが、まあそれは何となく分かるから後でで良い。
――俺もお前と同じ立場だったらそうするさ。
(ちょっと肩を竦めてみせて、更に一歩、距離を詰める)
501媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 16:18:56 ID:wYXTn6s8
そういえば、そっちは「狩る」以外にも「捕獲」も請け負っていたか?
――無益な殺人とはいうが、こっちは残念なことに何の異能も持ってないタダビト。
そっちの素性、知られたら困るんじゃないのか……夜にほっつき歩く身としては、さ。
(ストーカー発言にあたりに、普段だったら思わず小さく笑ってしまうところだが、
 流石に今の状況では笑えるはずもない。でも、あとでちゃんとそこのところは弁解しておこう)
(だなんてそんな思考をしながら、後ろから聞こえる音に耳を立てる)

個人的には、どうせならフェイストゥフェイスでコミュニケーション取った方がいいと考えるが
……どうにも、そこらの考え方は違うらしいな。
(近づいてくる声、足音――確かに、威圧感を持ったその存在)
(ダガーを取り出そうとした片手を途中で止めた……多分、気づかれると思った。
 それに、あまり厄介なことにする必要はない。今のところ敵対する理由は無いのだし――
 組織間での軋轢を生むような行為は、自分の≪ご主人様≫は快く思わないはずだから) 

―――≪深凪≫第八席、剣糸。
たまに違う呼ばれ方もしたりするが、基本的に戴いているのはこの所属名。
(後頭部に銃口があと三、四歩くらいのところに来た時。
 彼女は諦めたように一息ついて、降参とでも言わんばかりにひらり、と手を振って告げた)
(これさえ告げてしまえば、あとはあっちが高等部三年「媛名葵」まで結びつけるだけの
 時間を得るのも時間の問題――なら、手っ取り早く話してしまった方がいいはずだ)

ムラサキ、カズヒサ――とか、そういった呼び名の方をご所望なら、さ
(銃口が近付いてくる、なんだかうすら寒い感覚に帽子の上から軽く後頭部を掻く。
 あんまり偽っても、後ろからじりじりとまるで獣の牙に似た威圧感を漂わせる、
 この“ムラサキカズヒサ”には通用しなさそうだと判断したか――帽子を取って、その黒髪を晒す)
―――ヒメナアオイ、って名前もありますけれど、どちらがお好みですか?
502紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 16:37:44 ID:A2nrHOA6
……いや? そんな事もないぜ。活きのいい人間はいるに越した事はない。
(異能を持っていない、という言葉に、心中で小さく首を傾げつつ、言葉を続ける)
異能でない、たとえば医学でも、いまだに生体実験は合法的に行われている。
一般的には、治験、とか言うがな。
(それに自分だって、素養があったとはいえ元は"タダビト"だ)
そういう意味では、いくらでも使い道があるんだよ。全ての人間にはな。
――その結果死ぬことがあれば、それは実に有益だと思わないか?
(言葉の端に、ほんの少しだけ愉悦を浮かべる)
(それは間違いなく、紫 一久という男の、傲慢な一面がもたらすもの)

……《深凪》。
(聞いたことはあった。異形狩りの組織……いや、組織と言うよりは、集団と言うべきか)
(凝り固まった遺物の集まり、と、上司の研究者が愚痴をこぼしていたのを思い出す)

(そして告げられた自分の名前に、図らずとも緊張する)
(どこから自分を追ったのか、とは思っていたが、まさか名前から――)
(もっと言うなら、名前から裏の情報を辿り、ここに行き着いたとは)
……ふん。くく。
(小さな頷き、そして笑み)
(銃から手を放した。かたり、と音がする)
脅迫用の道具はあまり必要なさそうだな。
…お互い、十分に身分が割れた。次につきつけるべきは本物の刃だろう。
(言って、たんたん、と軽く三歩ほど後じさり、壁によりかかり)
こっち向いて良いぜ。えっと……アオイ。
呼び捨ては気に食わんならアオイさん、でも良いが。
(艶やかに流れ落ちた黒髪を見て、笑った)
503媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 16:51:41 ID:wYXTn6s8
ご許可いただけまして光栄であります、「ムラサキカズヒサ」さん。
(カタリ、と音がして、そうして彼の小さく笑う声。
 それに少しだけ全身の緊張が抜けた気がした――もちろん、決して気を許していい相手ではないが
 それでも少なくとも、一気に戦闘に持ち込まれることは……恐らくないと思う)
(自分の後ろにいる彼は、少なくともそんな“無益”なことはしない人間に思えた)
……お好きに、お呼びになって。
あまり呼び名には頓着致しません、アオイでもヒメナでも、犬っころでも、
ストーカー……は、ちょっと矜持的に無理があるので、無難に名前が望ましく思います。
(頓着せぬは少し語弊がある――名前を呼んでもらいたい、と思う人はいるから。
 それでも、年上だから年下だからで呼び方を気にするような女でも、彼女はなかった)
(そうやって振り向いた彼女は、ようやく初めて「彼」を真っ正面から黒い瞳で見た)

(無駄のないしなやかな体つき。そうして、昼間見たときには見せなかったような表情。
 やや大人びた整った顔が闇の中にあると、昼と随分違うものに見えるものだと、ぼんやり思った)

さて、ここで生きのいい人間には質問があります。
それこそ“治験”にでもまわされて、“私じゃない誰かにとっての”実益になる前に――
(彼の夜の一面がさっき零した言葉を、そんな風にもって使い回しながら
 自分もまっすぐと、壁に背を預けた男を見据えた――多分、場合によってはこの男、
 それこそ「ヒト」を治験に回すことなど、そう躊躇わずやってのける残忍さがある、ような気がしながら)

次は、私が貴方のことを、じっくり知る番ではないでしょうか?
貴方の言うほど……私は貴方の身分を割っていない。
私ばかりが焦らされるなど、実にわりにあわぬと、私は存じております……意地悪、です。
(甘やかめいた囁きが言葉面通りに甘いはずもない。
 真っ黒の瞳は明らかに彼を警戒するように、笑みを浮かべた男を見据えていた)
504紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 17:16:03 ID:A2nrHOA6
……犬っころは矜持的に無理、ないのか。すごいなお前。
ふん……なら、アオイ、にしよう。
漢字と発音は、一文字のアレで良いか? くさかんむりに、何か変な奴。
あ、俺の事は紫、でも一久、でもどっちでも。フルネームは少し煩わしいな。
(呼び名をエサにペラペラと口を回しつつ、それとなく媛名 葵を観察する)
(年の頃は…同じか、若干上程度、だろうか。年下の可能性もなくはないが、薄い)
(動かすには実に適した体つき。少々女性らしさには欠けるが、可能ならば貰いたいくらいの身体だ)
(首から上は、大人しめ。口調にも落ち着きがあり、育ちの良さと隙のなさを両立させている)
(――武家の娘のような女だ)

…ふむ。理には適っているな。
(壁にもたれかかりながら腕を組み、ぴ、と指を一本立てる)
とりあえず一つ、安心しろ。別にお前を実験に回す気はない。
(隠し立てなく、ストレートに、実験、と言ってやった)
組織同士の対立は実によろしくない。相手に被害を与えたら、同時にこちらも被害を受けるからだ。
少なくとも考えなしに先手必勝! なんて真似はしない。

(次に立てた、二つ目の指)
……俺の身分か。ふむ。
名前は紫 一久。パープルの紫に、漢数字の一、久しぶりの久。
お前の名乗りに則るなら――≪十三天梯≫対異能実働部隊。二つ名は"ガントレット"。
…ま、活動内容は知っての通り、異形を捕まえたり異能を捕まえたり多岐にわたる。
(躊躇なく、組織名まで明かしてやった)
(組織名だけでどうこうできる訳でもなし、ついでに言うなら……彼女の口から、まだ聞きたい事もあった)

さて、今度はこっちが投げて良いかな?
(自分の名前を彼女が言った時から、もっとも気に懸けていた事項)
――どこのグズだ、俺の名前を漏らした奴は。
思い至る限り、候補は結構少ないんだが。うん?
505媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 17:35:09 ID:wYXTn6s8
凄い、だなんて。かように褒められると照れてしまいます?
(最後に疑問符をつけながら、何事もなく小首をかしげる。
 愛媛県の「媛」に名前の「名」、向日葵を漢字で書いた時の「葵」で――ヒメナアオイ、と告げながら)
……因果応報。
目には目を歯には歯を――…ええ、我々も組織間の軋轢はあまり望みません。
我らの道を邪魔するもの以外の足を、わざわざ踏みたくはありませぬ。
(饒舌にその口を回す男を観察する――多分、実質その口ほどに軽い男なのか否か、
 それはまだ自分の目では見極められそうにないと、思いながら
 彼女は、その「高等部二年生」にしては大人びた顔を見ていた。そして、その瞳を)
(「生体実験」――行うなら大人よりも、きっと子供の方が良かったはずだと、思いながら)

紫、一久。
―――≪一三天梯≫の、“ガントレット”……。
(彼の言葉を大人しく復唱する。思い至る噂は幾つか手に入れていた。
 だとしたら、あまり“優しい”相手ではなさそうだ。尾ひれ足ひれのついた噂の中にも真実があるなら)
(昔、自分の当主は呟いた――「≪一三天梯(アイツら)≫はいつか異形を作り出すだろうぜ」と……酷く、楽しそうに)

(だが、そんな回想からも引き戻される)
(それは、目の前の彼が情報源を尋ねてきたからだ――自分は基本的に立場は中立なつもりだ。
 もちろん、それは、明らかに依怙贔屓している人物とて数名いるのだけれど、
 あの妖魔憑きの彼に格段の義理があるかといえば多少首をかしげるところだ――だけれど、)

紫さんのお名前なら、貴方の素性を探らせていただく段階で
何度も何度も、沢山の方々から学校でお聞きいたしました……明るい方だとのご評判で。
ときに料理部にも出入りされているなんて噂もお聞きいたしましたけれど、あれ本当ですか?

(彼女は不思議そうに、首をかしげた)
(簡単に話すつもりはないのか、それとも目の前の男がどんな風に反応するのか見たかったのか。
 それでも――その黒い目にはどこか悪戯な色が孕んでいる。
 「聞きだしてみろ」とでも、言いたげに――もちろん、彼にとってそこまで重要な情報とは、思えぬのだけれど)
506媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 17:42:39 ID:wYXTn6s8
【とんだ、とんだ誤字ばかりでっ!「十三」でありますね……誠に申し訳ありませんッ。
 と、あとですね……18時以降、少し夕食に抜けさせていただけたら、と思うのですけれど
 ご都合等、いかがでありましょうか?】
507紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 18:02:20 ID:A2nrHOA6
…そういう事だ。お互い、方針はそれほど違ってはいなさそうだしな。
世界平和のために異形を狩る。我ながら、いや我々ながら崇高な使命じゃないか。なあ?
(――未知を討つ事しか知らん、旧体質の野蛮人どもめが)
(胸中で毒を吐き出しつつ、気楽な笑顔を浮かべたまま応える)

……
(自分と、組織の名を聞き、少しばかり思案に耽る葵の顔)
(さすがに表情までは読み取れないが、何かしらの噂程度は掴んでいるようで)

………っふ。
(とぼけたような葵の言動に、口の端から息が漏れた)
(隠し通そうという表情ではない。とぼけてやろう、試してやろう…そういう表情をしている)
(非常に気に食わなかった)

…そうだな。
こういう仕事は印象第一だからな。特に、異能に関わる噂なんぞ、大体は話半分の与太話だ。
そうなると、そういう情報をあつめるには、そういう関係を築く必要がある。
料理部は……美味いし、無料だしな。食費を切り詰める足しにはなる。よく利用させてもらってるぜ。
(彼女の打ち出した質問には、軽く返答を返し)

だがな、お前だって何のきっかけもなく俺の事を知りたいとは思わないだろう?
例えば走る姿が素敵だったとか、ちっちゃくて可愛いとか、胸が大きいとか……いや、まあ、具体例はともかくだ。
(何となーく、相手が気にしていそうな所を軽く煽ったりもしてみつつ)
それが何か、俺は知りたい訳だ。結構俺、汎用で目立たない男を装ってるつもりだからな。
そうなれば、俺の"汎用じゃない"面を漏らした奴がいた、という訳だ。
そうすると、そいつとの関わり方を考え直さなきゃいけなくなるだろう? そのために教えて欲しいんだよ。
……ま、活動協力の要請だと思ってくれ。
(何とか、詰まる事なく理屈を捻り出す)
(――こういう理屈っぽい事は、どうにも苦手なのだ)

【うむ、ではここで一旦中断か】
【俺は多分、今夜中なら八時半か九時か……そのくらいに再開できると思う】
508媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 18:21:28 ID:wYXTn6s8
……料理部に出入りされておられますは、実質であられましたか。
食費を切り詰めるとお聞きいたしますと、実に逼迫したご生活をなされらおられますようで。
(彼曰く「旧体質の野蛮人」は、もう一度、反対側に小首をかしげる)
(多分そこらあたりは本当なのだろうな、と思うと、少し愉快な人間なのではないか、
 と、そんなことを考えていた矢先――彼が続けざまにした言葉の数々に、僅かに眉根が寄った)
………ええ、そうですね。
(多分、此処でイラッとしたら負けだ。負けなのだ、と。
 自分を落ち着かせながら息を吐く――ちょっとだけ、彼という人間がつかめた気がした)

ですけれど、もしかすれば、
たまたまお見かけして一目惚れってことだって、あるやもしれません。
―― 一目見かけたその日から……という? さすがに、これはうすら寒くなりましょうけれど。
(頬に手をあて、小首をかしげながら小さく笑う。
 隙のない理屈――あまり得手ではないのだろうけれど、それでも捻りだした言葉は的確だった)
(恐らく自分の意図に感づいていながらも、それでもこうスラリと乗っているのだろう。
 だとしたら、ただ単に「狩り」と「捕獲」を行うだけの男じゃない……きっと、確実な狡さ(かしこさ)を持つだろう、と)
……協力要請、など申されましたけれど、
私が貴方に協力して、なんのご褒美をいただけましょう?
それに本来、貴方がたは私たちをきっと快く思われないないのに――貴方がたの餌を、よく狩ってしまうから。
そうして我々も敵視することはせずも、快くなぞ思っていない――我々の獲物を生け捕りになさるから。

………関わり方を考えるにしても、
物騒な事件が起こりますは、私はあまり快く存じません。
それに加えまして、貴方はそんな細かな情報をうっかり洩らされたくらいで、
目くじら立てるようなちっちゃい男ではあられませんでしょうに。
(頭の片隅で、どうして自分はあの妖魔憑きを庇っているのだろう?と冷静な自分が問いかけた。
 きっとこの男ならそんなことすんなり見つけ出してしまうだろうし、
 下手すればこんな会話ですら感づかれてしまうかもしれない――…ただ、ふとよぎったのが、
 妖魔憑きの青年よりも、「あの人に手を出さないで」とそう懇願した、高嶺の花の方であった)




【とりあえず……これだけ、お返しいたしましてから。
 こちらのご都合に合わせていただき、申し訳ありません。そして、ありがとうございますっ(深々と一礼)】

【その時間でこちらは問題ありません……その頃に覗きますので、
 その時にレスをいただいて再開でも
 次に返していただければ、それに私が時間までにお返ししてから再開でも、どちらでもです。
 ――それでは、少し失礼させていただきます。(一礼)】
509紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 18:57:25 ID:A2nrHOA6
……一目惚れか? いや、なかなか悪い気分ではないが。
しかし、お前は一目惚れするというより、されるタイプじゃないか…と俺は思うぜ。
黙っていればまあ美人だしな、お前は。
(内心、そののらくらとした態度に焦れつつも、それを悟らせぬように言葉を絶やさない)
(心が乱れることは構わない。だが、それを表に出した時点で、こういう対話においては負けになるのだ)

――細かな点をしっかりできない奴に、大事は為せんよ。
なるほど確かに、そういう意味では俺たちの仲は決して良くはないかもしれない。
…だがな、お互い、こういう活動を表沙汰にしたくないという点は共通してるんじゃないか?
何、実力行使には及ばない……ただ、そいつとの関わり方を考える。言葉通りだ。深意はない。
(そう言いつつも…彼女の言にはどこか奇妙な物が感じられた)
(言ってみれば、機械が予期せぬ動きをするような、震え、乱れ……情? のようなものが)
(あくまで直感レベルの話だ。まだ、それを使って踏み込める程の強い確信ではない)

……言い方を変えてみようか。
例えば、「異形は動物の進化であり、それを狩るのは自然の摂理に反する大罪だ!」とかほざく組織があった、としよう。
(実際、そういう組織もまた少なからず存在していて、その相手をする事もなきにしもあらず、である)
その組織は無視しきれない程の軍事力を持ち、散発的にお前たち組織、<<深凪>>に攻撃をしかけていた。
そしてその組織に対し、例えば俺が、お前の情報…普段どこで活動し、どこに住み、どんな生活をしているか?
名前や容姿、その能力…等々の情報を漏らされたら、お前は困るだろう?
(と、腕組みを解き、壁に背中を預けるのを止め、媛名 葵の真正面に立った)
(正面切っての対決姿勢)
この世界において、口が軽いことは罪だ。
だから、そういう奴の事は知っておくべき――知識は共有しておくべきだ。

確かに、今この時点でお前にメリットはないな。
(ここでまた、ぴ、と指を立てる。話を印象づける手法であり、クセでもあった)
だが、こういう形でお前は俺に"恩"を売る事ができる訳だ。
俺だって恩義を感じる。人間だからな。
つまり、長い目で見れば……これは双方の利益になる。
いがみ合う所はいがみ合い、協力できる所は協力する。賢い在り方だろう。
実に社会的だ。
(そこまで喋り、口を噤み、瞼を降ろす)
(余計な感情は漏らさないように……正直、自分でもこれ以上理屈をこねられるか、自信がなかったのだ)


【と……返事をさせてもらって、俺も落ちるとしよう】
【それでは、後ほど】
510媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 20:30:35 ID:wYXTn6s8
(「何、実力行使には及ばない……ただ、そいつとの関わり方を考える。言葉通りだ。深意はない。」)
(そう言われても、彼女はいつものようにすんなりとは信じることができなかった。
 彼は「組織」に属する人間だから――夜にある組織がどういうものか、彼女はよく知っている)
(もちろん、あの妖魔憑きが簡単に堕ちるとも思えない。
 それに、彼から「紫一久」という名前を聞けたということは、つまりそこまで関わったことがあるということ)

……別に、構いません。
そうなれば私を囮にすればいいだけの話。私が切り捨てられても頭が残れば、
我が≪深凪≫は存続できる――あとは、≪深凪≫総出で「鏖戦」が行われるだけです。
(微笑んで、また首をかしげた)
(こんなの自分でも無茶な言葉だと分かっている。確かに、個人情報の流出は痛い。
 しかし、自分の情報であれば――≪深凪≫自体に差しさわりないと告げるように、続けた)
(――それは事実でもあり、実質はゆっくり思考する時間を稼いでいるだけ、でもあるのだけど)
…………。
(くしゃり、と疲れたように前髪をかきあげた――だから、何で自分は、「彼ら」に情など。
 奇妙な感覚に襲われるのは、それこそ目の前にいる男が、言葉を巧みに紡ぐからでもあった)
(近づいた距離――……少しだけ、彼に呑まれかけているような気がした)
ですが、貴方が自らの名と幾らかの素性をバラしておきながら、
口止めもしなかったような輩――それが、夜の人間であるはずがないでしょうに。
少なくとも、それこそ我々のように夜を本職としている人間ではない――…それでも、情報は必要か?
(髪を仕舞わぬまま、もう一度帽子をかぶりなおした。まるで正面の彼の顔を見ないように)
(導き出さなければならない。
 この男の言葉に呑みこまれずに、自分にとってより良い立ち位置に立つ方法を)

……この場にはいらっしゃいますでしょう?
若くして異なる力をもちながらも、まだ夜に入ったばかりの扱いやすい輩が、ごろごろと。
(息を吐きだす。元の口調に戻してから、今度は帽子の中から一久をしっかりと見つめた)




【お返事を返させていただきつつ、紫さんとのロール再開のために
 またしばらく、失礼して場所をお貸しくだされば、幸いに存じます。(一礼)】
511紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 21:02:16 ID:A2nrHOA6
【っとー、今から書かせてもらうぜ。暫しお待ちを、だ】
512媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 21:09:06 ID:wYXTn6s8
【……っと、時間ができましたのでこちらが勝手に早めに来ていただけですからっ】
【どうぞ、慌てることなくごゆっくり書いてくだされば十全ですっ、でありますよ?
 先んじてのご挨拶になりますけれど、もうしばしのお付き合い宜しくお願い致します。(一礼っ)】
513紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 21:48:21 ID:A2nrHOA6
………っ。
(やはり、共謀せよの言葉には乗らないか。果たしてその原因が何かは分からないが)
(まあ、もし逆に提案されたとしても、やはり自分は乗らなかっただろうし…少し考えれば、然る結果でもあった)

(細かな動作がもたらす音に、右目を開く)
(彼女の凜とした雰囲気、寂々とした佇まいからはやや連想しがたい、やや無駄な動作)
(相手が普通の少女であれば気に留める程でもない事だが、洗練された者には似つかわしくない)
(…これでも、少しは動揺しているのだろうか)

――ふむ。
(己の表情を隠す手段なのか、他にも意味があるかは、さておき)
(帽子の向こう、視線、心を遮るにはあまりに薄い防壁の向こうの媛名 葵の瞳を、半ば睨むように覗き込む)
………まず、一つ誤解を解いておきたいんだが。
組織の事を話してまで口止め…という行為は、当然にする事だよな? 俺もする。当然する。
少なくとも、俺の記憶にある限り、そういう話をした相手には必ず、口止めはした。
たとえそれが、夜の人間でなかろうとな。
(実のところ、記憶が曖昧な所もあるのだが…問題はそれが事実であるか、ではない)
(何故目の前の少女がそこまで感情を揺らがせているか、だ)
(そこに鍵はあるだろう)
……だから、そういう事を漏らす奴は……少なからず俺に、敵意か、悪意か、警戒心か。
その類の感情を持っていたことになるわけだよ。もしくは利益の匂いをかぎつけた、でも、構わん。
そういう意味では、俺はそれこそ、裏の情報筋、の人間を疑っていた訳だ、が。
(――ここまでは本音。最初は、本当に、その筋の人間が流した物だと思っていた)

(肩を竦める。口の端に小さく笑みを浮かべ、小さく首を振る)
(芝居めいた仕草。事実、半分くらいは芝居の気分だ。が、もう半分は本気だ)
……なるほどな。
"この場にいらっしゃる""若くして異なる力をもつ""夜に入ったばかりの扱いやすい輩"か。
それだけ分かれば、十分すぎるくらいだ。
(言いつつ、ゆらりと左手を肩の高さまで上げてみせる)
(しかし視線は、媛名 葵から外す事はなく)

………ふむ。
(少し考え、立てた指は三本)
……いや。
(その後すぐ、指を一本降ろす)
二人、二人だ。候補に挙げられるのは二人。
(――組織に関して話し、かつ、夜に身を投じ…そのテの事に疎そうな人間は二人だ)
(片方の名は瀬尾 司と言い、もう片方の名は迫水 直と言った)
(あとは、博打。相手の反応から、どちらなのかを図るしかない)

(考える。答えを引き出すには、果たしてどうすれば良いのか)
(要は、相反する性格の二人のうち、どちらかを答えとして、引きずり出せば良い)
(そして、そういう情報を交換するということは、ある程度、互いを知っている、という事)
(……かつて、ただ情報をよこせと殴り込みに行って、何も得られず帰ってきた苦渋の過去)
(あれを思えば、そういう判断を下すのも容易い)
(――鎌をかける、か)

(指を一つ、降ろす。立っている指は、ただ一本。紫としても、可能性が高い一本ではあった)
……ま、時期的に考えたら、こちらだろうな。
(声色に、いや表情にも、半ば本心からの嘲りを含ませて)
――大食らいの異形は、口一つ閉じられない、という訳だ。
(しかしその目は、確と相手の表情を捉え、些末な変化も逃すまいとしていた)


【済まん、長くなった……っつーか書いてて俺も微妙に――ッ!】
【問題あれば遠慮無く言ってくれ。もしかしたら微妙に履き違えてたりするかもしれんッ!】
514媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 22:21:23 ID:wYXTn6s8
なら、口止めしてもしきれていなかったのでしょう。貴方がよほど酷い扱いをした、など。
もしくは――その人にとってなんら、貴方との約束は効力のあるものでなかった、などなど。
(彼と同じように指をたてたりしながら、目を細める。
 情報は信頼の価値で決まる。信頼できない人間からの口止めなど、あまり意味をなさぬ)
(敵意、悪意、警戒心。それらを抱かせた理由は自分にあるのじゃないかと、言っているのだ)
――もしくは、私が無理矢理に割らせた、とかですね。
(もちろん、彼女自身も常日頃そういうことをしていないこともないから、そう言えるわけだけれど)

……三人、いえ、二人でありますか。
まったくと、敵の多いこと。初対面の私まで、心配に至ってしまいます。
(あまり表情の宿らぬその貌で一久を見つめながら、彼のたてた指に注目する。
 自分が零した言葉を的確に読み取ってきたその男。
 その言葉を聞きもらさぬように最大限の注意を払いながら、必死にその唇が紡ぐ言葉に意識を向けた)
(この付近のもので、若くして異なる力をもち、夜に入ったばかり。
 つまり、根っからのあの「学園の生徒」―――そのうち、彼の脳内に引っかかったのは、二人)

(多分、それは「本命」も含まれているはずだ。
 そうして、この聡い男であれば必ず本命を当てるであろう。この短時間対峙しただけであるが、
 そんな奇妙な確信があった。彼は狡い(かしこい)はずだと、勝手な断定にも似た思いがあった)

(ならば――)

………どうでしょう。もしかしたら、そうかもしれません。
(穏やかに小首をかしげて、そう伝えた)
(どこか“嬉しそうに”肯定して見せる。でも、その嬉しさはまるで必死に押し隠しているように見えるよう、
 きちんと無表情を装いながら――……。
 彼はきっと自分の反応をみるはずだ、それなら――こうやって応えれば、どうなる、か)

(驚くでなく、まるで狙いがそらされたことを安堵するような表情を浮かべれば、
 ―――どこまで通用するかは分からない。だから、賭け――最も、最初から一人に絞られていたらすぐに賭けは負けたのだけど)



【こ、こっちこそっ……遅れてすみませんっ。長くなった、と思って削っていたら更に時間を……】
【いえ、問題は全く……も、もしこちらこそ履き違えていたらバシンッと言っちゃってください。
 ……ひ、久々の駆け引きなもので、手に汗を、です。】
515紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 22:44:44 ID:A2nrHOA6
(――読めなかった)
(その表情が、嬉しさを押し隠しているのか、押し隠しているように、見せているのか……)
(…ここで表情を、まっすぐに乱しはしないか)

……そうか。
(残念そうな表情を作り、手をポケットにつっこんだ)
(まっすぐだった姿勢も解き、相対も崩す。視線だって、どこか別の方向へ向けてしまう)
("もう問いかけは終わった"という姿勢を"作り出して"しまう)
…ったくよ。少しは動揺して見せろよ、可愛げのない奴だ。
可愛げで異形が狩れる訳でもない、が。

――ま、結果的には変わらん。
どうせ片方叩けば、もう片方も釣れる。仲睦まじいからな、あの二人。
知ってるか? クリスマスも二人で過ごしたらしいぜ。
どっちも一人暮らしって訳でもないだろうし、っつーか高校生だってのに、よくやる。
(くつくつと、愉快そうな笑みを浮かべて、反応を窺う)


【いや、問題はない、が…ちょっとこっちも時間、余計に食ってるかもしれんッ!】
【こう、何だ……気にしない方針で頼む!】
516媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 23:01:08 ID:wYXTn6s8
(つかの間の、安堵――それは彼が、残念そうな表情で自分と相対する格好を崩したからだ。
 質問は終わりだと。そう告げるようにこっちに対して軽口を紡いでくる彼に対して……)
……可愛い、だなんてそうそう言われるような容姿でもありません。
愛らしさで異形が揺らぐのでしたら、私も頑張って磨いてみせようと思いますけれど。
――紫さんは、愛らしい女の方が、お好みでありますか?
(彼女は小首をかしげてから、少し考え込むような仕草を"とった"。
 そのまま話をそらしこんでしまおうと、したのかもしれない。彼が気を変えないうちに――と)

(しかし、その想像はいくらなんでも甘すぎた)

………。
(彼は、食い下がった)
(僅かに出そうになった動揺はどうにか表に出す前に押し込めたものの、
 困ったことに彼が当てはめた二人は――実際は「瀬尾」と「迫水」なのだが――よりにあの二人。
 これならば、どっちに転んでも一緒の事でないか――…だから、何で自分がこんなに彼らに、情を…っ)
(そんな風に頭の中はぐっちゃぐちゃになりかけているくせに、表面はきちんと凪いでいた)

……よほど、その仲睦まじい二人、とやらにご執心のご様子です。
その何処かにいらっしゃるカップルらしきお二人の片っ方に……横恋慕でも?
(距離を一気に、二、三歩つめた。
 2cmほど高い彼の瞳を覗き込むようにしながら、小首をかしげて見せる。それから――)
――ねえ、教えたら、貴方に“恩”を売れると、貴方はそう申しましたよね?
私の愛らしいお願い、ひとつ聞いてくださるなら、教えて差し上げますよ。
(埒が明かない、早く帰らせてほしい、とでも言うように。
 ふっと瞬間的に考えを変えたように、彼女はそう言って小首をかしげた)



【いえ、全く気ならないくらいです……ふふ、全く楽しませてもらっておりっですね】
【ではお互いに気にしない!の方向でッ……何だか妙なテンションですが、眠気等の時は遠慮なくです。(一礼)】
517紫 一久 ◆aYx5IIasQU :2009/06/28(日) 23:24:58 ID:A2nrHOA6
――ふ。
(脈アリ)
(焦り、そして迫るような動作)
(もし本当に、"これ以上相手をしていられない"なら、そもあの軽口を、あの風に流す事はない、はずだ)

おいおい…何をそんな、"焦って"いるんだよ? 媛名葵。剣糸。
(意外そうな声音を作り、たしなめるように言ってやる)
まるで、そのカップルとお前が知り合いみたいじゃないか。……まあ、ありえないよな。
片や異形と、それに落とされて、庇い続ける馬鹿な女。…異形狩りなら、どちらも生かしておく理由、ないよな?
(もはや、言外に断定する勢いで、挑発するような言葉を紡ぐ)
(落ちるならあと一押し、のはずだ)

…誤魔化すな、その瞳から考えが透けて見苦しいレベルだ。
(鼻で笑い、受け流すように背を向ける)
(……どちらにせよ、その"お願い"を聞く事はありえない。恩とは押しつけるものであり、売り込むものではないからだ)
それに、たった今用事が出来たんだ。目が覚めるまで放って置こうかとも思っていたが……
(携帯電話を懐から取り出し、背後からも見えるようにディスプレイを――周辺地図が映されたディスプレイを、ちらつかせる)
ここからだとあいつの家、は……っと。
あっちだったらさすがに如何ともできなかったが、腕力がないこっちなら、どうとでも………
(呟きながら、携帯電話を操作し続ける)
518媛名 葵 ◆YJKujNK4t6 :2009/06/28(日) 23:39:11 ID:wYXTn6s8

―――はい、頑張られてくださいませ。

(携帯を弄う彼を見て、彼女は鮮烈な微笑を浮かべた)
 少し色の白いその指先を自分に唇にあて――微笑を浮かべたまま、反対に首をかしげた)

どうぞそのまま、携帯を弄りなさい――私のことなど、お気になさらず。
そのあっちがどっちであいつがどっちかは、まだ見当がつきかねますけれど、
貴方までのお方がこんな風な些細なことで駒を動かすほどの存在なら――知っていて損じゃない。

………かようにも、貴方にとって脅威たる存在がおられるのですね?

そうして、それはカップルであり、
片方は異形、そうして片方は……それを知りながら匿っている。それは罪に足ります。
……ええ、異形ならば生かしておく価値はありません。
そうして貴方がそんなにも執拗にも狩ろうと求めるような存在であれば――
私は、貴方がたにそれを「捕獲」させるのは、あまり好ましくない――もちろん、貴方は狩るつもりかもしれませんが。

……貴方がたが大きく動いたとき、その先にきっと、大きな獲物がある。
つまりそれを、あなたは私に吐露した――狩るなら、私が横取りしても、全くと問題ないと、取ってよろしいでしょうか?
(酷く毒のある微笑だった。
 たぶん、それこそ近しい人間に垣間見せすらしなかったような――蜘蛛が巣に掛った獲物を見るような)

(――ただ、問題なのがこれが彼女の全身全霊のハッタリであるということだ)
(別に本来なら認めてしまってもいい。こんなやりとりをしてまで、彼らを庇っている自分の意味が分からない。
 でも、彼女はここでたぶんかなりのハッタリをかました。無理は、ある……ありあまるほどに)
(それでも、最後のあがきには違いなかった。これを破られたら、こっちの負けだ)
519紫 一久 ◆aYx5IIasQU
……ん、んー、と。
(媛名 葵の毒を背中で受け、誤魔化すような言葉を並べる)
(仮に――もし仮に、本当に、彼女の言う事が本当ならば、自分ならどうしようか)
(……ここまでは言うまい。わざわざ狙うなどと、宣言する理由が見あたらない)
(しかし、証拠としては弱い…何かもう一揺すり、ほしい物だが)
(――たった今、携帯を取り出すときに気づいたのだ)
(手汗が、凄い。凄まじく緊張をしていた)

……そうか。助かる。
(緊張に気づき、ギリギリと喉を絞られるような感覚に苛まれつつ、言葉を捻り出す)
いや、俺たちとしてもな…アレばかりは始末に困っていてな。ああ。
そういう事なら都合が良い………そうだ。都合が良い。
(電話のボタンを操作。電話帳を開き、目的の番号を呼び出す…音はたったの三つ)
………
(耳に当てた携帯電話から、コール音が漏れ聞こえ、すぐに相手が出る音がした)
…俺だ。紫 一久――ガントレット、だよ。コードD-330を要請する。
ああ。今まで野放しにしていたが、正直言って目に余ることをしてくれた。これ以上生かすと俺にもダメージが来る。
……ああ、その事なら安心してくれて構わない。実は強力な助っ人がいて、な。
<<深凪>>の、娘だよ。そこそこできそうだ。……ああ。
(少し、不自然なくらいに声を上げて話を続けて)
(ふと、媛名 葵に半分ほど向き直り)

………うちの上司だ。
共同戦線を申し込みたい、らしい。…今、代わるか?
(ちらり、と横目を窺った)
(――繋いだ相手は、177……天気予報な訳だが)