舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、同じような『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら 力を合わせて様々な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。
【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが、きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開はやめましょう。(相手の了承なく妖魔を殺害など)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんは一般生徒、怪物で襲ったりなどがいいかもしれません。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです。
テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】
前スレ【異能】黄昏の学園12【異端】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1236033003/ 避難所【異能】黄昏の学園避難所31【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1238851287/
【名前】媛名 葵(ひめな あおい)
【年齢】18歳
【性別】 女
【身長】170cm
【3サイズ】全体的にすっと細めの体型だが、胸もちいさめ。
【容貌】腰下までのストレートな黒髪。漆黒の瞳。
見かけはどちらかといえば華奢なほうなので、黙っていれば淑やかそうにも見える。
【能力】『 剣糸(けんし/ソードストリング)』
「日本刀」と「糸などの様々な暗器」を得物にすることから、組織内で『剣糸』の名をもつ。
異能はないが、その運動能力・動体視力・反応速度は常人を大きく上回る。
日本刀は≪弐式(にしき)≫という名の特殊な霊刀。暗器は糸とダガーを基本とする
【希望】雑談、戦闘、エロール などご相談いただければ
【NG】スカトロ、猟奇、特殊なものは要相談
【弱点】精神干渉、魔術的攻撃、遠距離戦、左の小指の動きが悪い
両手が使えないような状況、純粋な力比べ・体力勝負にはあまり強くない
【備考】≪深凪(みなぎ)≫という非合法組織に所属している、異形狩り。
幼い頃に組織に拾われてからずっと、組織に従うだけ猟狗として生きてきたが、
今ではその自分に区切りをつけ、組織に属しながらも自分の意志を持って生きることを決めた。
“内容次第”では、仕事の一環として外部からの異形関係の依頼もこなす。
表向きには、学園の編入生。大人しく高等部三年に所属。
外見や丁寧な口調とは裏腹に、真顔で冗談や人を喰ったような発言もしばしば。
どことなく奔放なところがあり、長く組織しか知らなかった所為かたまに常識からズレる。
NGワードは控えめな胸に関すること。現代文と寒さが苦手。
【投下落ち、になります】
【名前】 郡 太一朗 (こおり たいちろう)
【年齢】 16歳
【性別】 男
【身長】 168センチ
【容貌】 はねっけのある癖の強い髪型。少々垂れ目。
髪・瞳とも黒。中肉中背。青と黒のチェック柄のバンダナを額に巻いている。
【能力】 無呼吸の瞬き −ゼロ・ブレス−
集中力を高めて、感覚を鋭敏に研ぎ澄ませる。
そのことにより、相手の攻撃を見極めたり、(他者から見れば)高速の連撃を与える。
発動している間は文字通り「呼吸するのも忘れるほど」過度に集中するため、無呼吸になる。
制限時間は3〜5秒ほど。 最近は徐々に使い方をマスターしてきた様子。
【希望】 基本的には何でも。
【NG】 ウホッ
【弱点】 能力発動時は無呼吸になるため、酸素濃度の低い場所では制限時間が縮まったり、
あるいは、能力自体が発動できなかったりする。
また、能力発動後は酸素を取り込むため、隙が大きくなる。
【備考】 高等部所属。家族構成は父 千市・母 百花・姉 十和の四人暮らし。
部活動は無所属、委員会は見た目に寄らず図書委員。
性格はテンプレ的な正義漢。ただし、単純で女にはペースを崩されやすい。
「正義のヒーロー見習い」を名乗って憚らない短剣使い。
勇気と無謀を簡単に履き違える。無力なのに理不尽な不幸に逆らう。
そんな馬鹿。
ちなみに、悪いときだけよく勘が働く。そして、よく当たる。
【プロフ投下。スレ立てお疲れさんっ!】
【名前】兵部 晶(ひょうぶ あきら)
【年齢】14歳
【性別】男
【身長】152cm 42kg
【容貌】全体的にショートだがアホ毛があり、もみ上げが長い。かなり童顔。
基本的に仏頂面でツンツンした様子。
【能力】接触した物体、及びそれに接触していた物体を
中心から自由な方向に回転させる。ただし最大で自動車のタイヤほど。
複数を対象に取れるが、同時に回転させられるのは一方向のみ。
また己の非力を補う為に、銃器の訓練を積んでいる。
能力と組み合わせ弾丸の貫通力の向上や、弾道を曲げたりできる。
※銃器は全て身長並の特殊なサックスケースの中に入れて肩に掛けている。
中にはグロック19やシグ・ザウエル P228など。
【希望】NG以外なんでも。同性とえっちいのもあり
【NG】スカグロ
【弱点】身体能力が年相応以下で、またケース(銃)なしでは何もできない。精神的にもかなり弱い。
【備考】中等部二年に属する鳶色の髪の少年。銃器使い。
以前は穏和な性格でいつもニコニコと笑い、幸せな普通の人生を歩んでいた。
また警察官である父は、人々を守る自分にとってのヒーローでもあった。
しかし半年ほど前、何者かの突然の襲撃で家も家族も失ってしまう。
警察のとある組織に保護され、そして話を聞き
父親が異能者だったという事と、襲撃は以前父親が情けをかけ逃した異形の仕業だと知る。
復讐に燃え、犯人を始末する為その組織に所属する事を誓う。
その後犯人を始末した後も異形殲滅主義として、人外の魔物を狩るスタンス。
そして現在は性格が変わり、他人に対してはやや冷たい態度を取る。
しかし幼さ故に、内には以前の心が殺しきれず残っており、精神的に危うい。
ちなみに吹奏楽部に所属しているがあまり部室は訪れない。
周囲に怪しまれない程度にはサックスを吹ける模様。
また戦力に欠ける晶の組織は、異形狩りを効率的にする為に、最近深凪と手を結んだ。
【
>>1スレ立てお疲れ様でした。プロフィール投下落ちです】
【名前】須佐乃 水琴(すさの みこと)
【年齢】17歳(高等部二年)
【性別】女
【身長】172cm
【3サイズ】B89/W64/H91
【容貌】セミロングの黒髪、切れ長の黒瞳。 メガネを着用。
左眼を過ぎる薄い縦一文字の傷があり、左眼球は視力を失っている。
均整の取れた細身の肉体を持つ。
【能力】自他を問わず、経絡を巡る「気」の操作に天分を持つ武道家。
一点に集中させる「勁」、全身に巡らせる「功」を使い分ける。
修めた武術と併せて実用レベルの異能。 得物は三尺刀「斑雪」。
能力の多用は内蔵に重い負担をかけ、戦闘も連続で数分が限界。
【希望】雑談 戦闘、エロールなどは応相談
【NG】 猟奇的なロールや排泄、特殊プレイ
【弱点】長時間の戦闘、多人数相手の戦闘、超自然現象の特殊能力
【備考】保健委員。 よくサボるが教育学部志望。
面倒臭がりでマイペース。 やりたくないことは言われないとできない。
しばしば極端な思考をし、後ろ向きに考えがち。 被所有欲で満たされる変態。
地主の父を持ち、それなりに長く続いた家系であるが、その実「須佐乃」とは
廃業して暫くの、人妖関わらず暗殺する卑剣を伝えた外道の家。
諸事情で数代ぶりに退魔剣を執るも、現在は狩りをせず平凡な日々を過ごす。
しかし人体研究の粋として武術の研鑽は怠っておらず、挑まれれば一切の容赦はない。
安息に執着し、異能との縁切りを夢観ている。
【おきにげー】
【名前】黒姫加奈恵(くろき かなえ)
【年齢】16
【性別】♀
【身長】160cm
【3サイズ】そこそこ。筋肉質。
【容貌】眼光鋭く凛々しい系の顔立ち。無造作に束ねた背中までの黒髪。腹筋は割れている。
【能力】戸隠系忍術+プロレス殺法。多数の下忍を従える。
【希望】主にバトル系を想定。エロールも可。
【N G】死亡、グロ、スカ(大)。
【弱点】異能に対しては抵抗力に劣る。下忍を使い切ると実質的な弱体化。
【備考】戸隠忍者の流れを汲む、とある忍軍の頭領の娘。ただしこの事は基本的に伏せている。
プロレス同好会会員で得意技はパイルドライバー(自称・飯綱落としの応用)。
気が付くと其処彼処に数名の下忍が潜んでいる事がある。
下忍達は基本的に雑魚。『超☆女王様伝説』や『ニニンがシノブ伝』がイメージソース。
とはいえ、何時でもいる訳ではないし、呼び出しても来られないケースもある。
みぎて:アイアンクロー
ひだりて:ラリアット
あたま:『闘魂』の鉢巻
どうたい:『生存+5』のTシャツ
こし:割れた腹筋
あし:バッシュ
アクセサリ(複数可):下忍
【スレ立て乙。プロフ投下です……今夜あたり来れるかな?】
【名前】迫水 直(さこみず ただし)
【年齢】19/3年生(2回目)
【性別】♂
【身長】185cm/78kg
引き締まった体躯は一見細身。だがしっかり筋肉がついている
【容貌】短く刈り込んだ黒髪、わずかにタレ目、日に焼けた肌
【能力】妖魔寄生体
体内に寄生する妖魔の力により身体能力が向上している
・増幅された新陳代謝による異常な回復力
・常人の数倍に達する筋力と瞬発力、持久力
・皮膚・骨格・筋肉が変質して西洋甲胄に似た姿(220cm/250kg)に変身、更に能力が増幅される
以上の能力にはエネルギーとして膨大な量の食料を必要とする
また食事は、寄生体の破壊衝動を満たす代償行為でもある
※イラストを書いて貰いました
http://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=465&type=jpg 【希望】NGに抵触しなければ
【NG】後遺症の残る身体的・精神的ダメージ、衆道
【弱点】
・直情径行
・能力の暴走
【備考】
3年次に妖魔感染の影響で留年した元野球部のエース。現在2回目の3年生
穏やかな性格だが、己の信条に合わない事を拒む頑固で狭量な部分を持つ
怪異の理不尽な暴力による犠牲者を一人でも減らしたいと考え、自ら進んで夜を往くと心に決める
夜毎の戦いを通じ、退魔師としての経験を積んでいるものの、
「肉を斬らせて骨を断つ」が基本の、勘頼り&荒削りな戦闘スタイルはパートナーに心配をかけっ放し
【スレ立て乙です。プロフ投下落ち】
【名前】伊織津綺子(いおり つきこ)
【年齢】17 高等部2年E組
【性別】女
【身長】168センチ
【3サイズ】85−58−85
【容貌】ショートカット、切れ長で涼しげな目元、きりりとした雰囲気
【能力】電気を起こし、放つことができる。
稲妻を起こして攻撃するほかに、微弱な電流で治療行為なども可能。
【希望】バトル 日常ロール エロールは要相談※
【NG】スカ、グロ、死亡、後遺症の残る怪我 相談なしのエロール
【弱点】放出する電力量に比例して、体力の消耗がある。
大きい電力を発するためには充電が必要なので、短時間での連発はできない。
逆に弱い電力は意思に関係なく発してしまうことも多く、しょっちゅう精密機械を壊す。
【備考】高等部2年。陸上部のエース。ハイジャンプの学生記録を持っている。
淑やかな優等生であり、クールでストイックなアスリートでもあるが、
素の性格は素直で恥ずかしがり。育ちはいいが謙虚で努力家。
厳しくしつけられたので、少し頭が固いところもある。
兄を異能に殺されており、それがきっかけで退魔の世界へ足を踏み入れた。
*現在の状況
・恋人である迫水直と組んで退魔を行っている
・天羽都の能力によって、ハイジャンプの新記録を出してしまった。
・妖魔にレイプされた記憶を御木本正太郎によって封印され、表面上忘れている。
迫水と御木本の二人は真実を知っている。
・兄の敵である「仮面の電撃異能者」は実は紫一久であるが、そのことはまだ知らない。
※ロールの状況により、ご希望に添えないことがあります
【スレたてありがとうございます】
【プロフ投下落ちですが、このスレでもよろしくお願いします】
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】十七歳
【性別】 男
【身長】 178p 80kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
半分齧られた林檎の意匠が刻まれたベルトのバックル
気分次第でサングラスやゴーグルなど
【能力】
・珪素の支配・・・珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・再生能力・・・ある程度の傷を負っても再生を開始する。祝福法儀済みの武器など
ある種の概念的武装に対しては若干回復が阻害される。
・魔力耐性・・・魔術を軽減する。
・体術・・・投げ、関節、寝技を主体とする。打撃は相手を崩す為に使用する。
【希望】戦闘・探索・交流・和姦 ・強姦
【NG】 猟奇・排泄・薔薇
【弱点】バックルの破壊→修復するまで再生能力・魔力耐性が消える。
破邪系統の攻撃・法術など→再生能力が阻害され、通常の肉体となる
【備考】
周囲からは変人として認定されている奇人。悪魔王サタンの契約者のひとりで、闘争狂。
先天的に珪素を操る能力を持っており、それを魔力の供給によって強化している。
性格は大雑把かつ軽薄で虚無的。いつもニヤニヤ笑って自由気儘、奔放に日々を過ごしている。
「己は悪人である」という型枠に縋って生きている面もある。戦っている時と悪いことをしている時
以外は案外気さくな青年だが、本質的には薄笑みを浮かべながら人を殺す殺戮者である。
絵師さまに頂いたイラスト
紅裂拓兎
ttp://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=466&type=jpg 虚影会のボス
ttp://www.100gazou.com/sinzou/bbs.cgi?check_img=467&type=jpg 【スレ立て乙】
【プロフ投下】
【名前】天羽 都(あもう みやこ) ※愛称はみゃこ
【年齢】13歳(中等部第二学年)
【性別】女
【身長】148cm(寝た状態での測定で正確ではない)
【3サイズ】B75(60C)/W52/H76、けっこう着痩せする方
【容貌】
栗色のさらさらショートに赤いヘアバンド
色白で目や鼻など顔立ちが全般的に丸く幼い感じ
制服に長めのエプロン、サイハイソックス
ttp://okms.h.fc2.com/uri/amou.htm 【能力】
・異能に分類される様々な力の増幅/抑制
都に直接触れている対象の【能力】が増幅したり抑制されたりする。
効果はランダムで強く発揮することもあれば何も起きないこともある。
例:魔法の制御が正確になる、機械の動作が不調になる
・生物が持つ一般的な力の増幅/抑制
都の手料理を食べた者は、異能に限らない様々な力が増減する。
胃に残っている間だけ作用し、効果は都の感情や意志に左右される。
一般的な範疇内であり、生物的限界を越えるようなことはない。
例:マラソンで自己ベストを出す、試験で暗算を間違える
※発動と効果はロール相手の方に一任です。
【希望】日常、怪異との遭遇 ※エロールと戦闘は要相談
【NG】猟奇凌辱、強姦、SM、グロ
【弱点】両足不随で車椅子生活、戦闘能力なし
【備考】
十年前、学園教師である両親と共にどこかから旧校舎の屋上へ転落、
下敷きとなった両親のお陰で命は取り留めたものの後遺症で両足不随となる。
引き取り手がなかったため学生寮の寮母に引き取られて学園へ通っている。
明朗活発、世話好きで少し頑固、まっすぐ真当な性格。
料理部所属で自称エース、義母(寮母)仕込みの料理は学内でも評判。
事件のことは覚えていないが両親の幽霊が旧校舎へ出る噂を知って調べ始めた。
【最近の状況や重要な出来事】
・つい最近まで能力を自覚していなかった。
・憧れていた迫水直と伊織津綺子が付き合っていると知って失恋。
・失恋時に一つ目の能力を自覚したが制御できないのは相変わらず。
・二つ目の能力はまだ自覚していない。
・綾香お姉ちゃんがとにかく無事でいることを陰ながら祈っている。
・正ちゃん先輩の自宅に下着を置き忘れた。
【まだ平日は待機が難しいです】
【なので今夜はプロフ投下のみ】
【名前】北峰綾香(きたみねあやか)
【年齢】15
【性別】女
【身長】160
【3サイズ】81-62-81…くらい
【容貌】黒のぱっつんおかっぱに眼鏡
【能力】大地を操る能力
地面に腕をつけることによって、相手を地面から縄状のものや、腕状のものを出して拘束したり、槍や剣状のものを出して攻撃したりすることができる。
地面がアスファルトだろうが鉄だろうが関係はないが、その地面の硬度によって、体力の消耗が増減する。
また、大地の力により若干ではあるが傷を癒すこともできる。
【希望】雑談、バトル ※エロールは相談の事
【NG】 今の所無し
【弱点】建物内の戦闘及び空中戦、水中
【備考】高等部一年。普通の中流階級の家庭で育っていたが、両親が異能者によって目の前で自らの犠牲になる形で殺害され、
以後は親族の家庭に引き取られ暮らしていた。(現在は寮生活)
目の前で現場を見てしまった為、一時は失語症にまで陥ったが、現在は無口ではあるものの若干は喋る事が出来る。
能力は、両親の復讐の為に魔導書を漁り、見つけた大地の精霊と契約したもの。
但し、それと引き替えに地面と接していない空中及び中空がある建物内等では生命力自体が弱体化する為、病弱と周囲に思われている。
両親を殺害した異能者を探すのには異能者の集団に入った方がよいと考え、学園に入学し情報を求めるが―。
目的のためには手段を厭わず、目の前の敵は全て叩きつぶそうとする固い意志の持ち主。
尚、両親を殺害した者の一派と思われる者に常日頃から襲われているため、能力を使用することを躊躇わない。
最近は若干性格は丸くなりつつある。また復讐を「未来へ向けて、過去への決別の為――」ととらえる心境的変化も。
敵幹部クラスと当たることが多くなり疲労が溜まりやすく、情報流しも若干日を置く形になってきている。
【こちらはプロフ落ち。】
【プロフ落ちだと気がついて貰えないかも…と今思った。】
【前スレで待機中、1レスお邪魔しました。】
【名前】御法川醍醐(みのりかわ だいご)
【年齢】 18 高等部三年
【性別】 男
【身長】 178センチ 75キロ
【3サイズ】 いらなくない?
【容貌】 短髪を軽く茶髪にしているほかは、一見品行方正。
【能力】召喚士。最近学園を騒がしている魔物の何割かは実はこいつのせいw
【希望】日常ロール、戦闘、エロール
【NG】後遺症が残るような怪我、死亡、スカ系プレイ
【弱点】呼び出す能力は超一流だが従わせる能力がイマイチ。
召喚には呪文と印が必要な為、口や手を封じられると召喚できなくなる。
敵が女だと、よほどひどい目に合わない限り反撃しない。
【備考】生徒会長。ケンカっ早いが親分肌で人望はある。
すべての女性は皆美しいと本気で思っているので、
生徒だろうが教師だろうが女に対しては挨拶代わりにくどき文句。
口が上手いので相手を言いくるめるのは得意だが、
軽いという評判も広まっているのでナンパの成功率が高いとは言えない。
現在は親元を離れて召喚士の師匠宅に下宿中。
師匠は人間国宝級の邦楽家。ちなみに同居している他の弟子は全員女性。
【名前】島田 六花(しまだ りっか)
【年齢】1歳/外見年齢15〜6歳
【性別】女
【身長】157センチ
【3サイズ】87/59/85
【容貌】軽く跳ねた腰までの薄茶色の髪に、童顔気味の色白な顔。全体的にぼんやりした雰囲気。
左腕に銀の腕輪。また学園指定のものなどのジャージ姿でいることがほとんど。
【能力】鉱物や植物を変化させ操ることができる(ただしあまり大規模な操作はできない)。
対象物に直接手を触れない場合の有効範囲は約2メートル。
多少の身体の損傷も魔力が足りれば治癒可能。
また、腕力は並の人の範疇を超える強さ。
主な武器は貰いものの古びたシャベル。
【希望】NG以外で、流れに支障がないものならなんでも
【NG】 こちらが回復できないほどの戦闘、妊娠(身体的に不可)
【弱点】上記の能力は自分の存在を維持する魔力を消費するため、使い過ぎると身体が崩壊する。
それは生き血や肉を摂取しなければすぐには補えない。
戦闘に関しては大した技術もなく、基本は力押し。
本質的に人間に従属するものであるため、人間を相手にすると強く出られない。
【備考】外見は普通の少女であるが、その正体はヒトと見紛うほど精巧に造られたゴーレム。
襲撃を受けた創造主の工房から一人逃がされ、流れ着いたこの学園に住み着き、
人助けや妖魔退治に精を出しつつ過ごしている。
度を過ぎた世間知らずで、しばしばズレた言動をとる。思考は幼く、良くも悪くも無邪気。
人間に尽くすことを至上とし、妖魔を人間に対する害悪と見做して可能な限り駆逐しようと考えている。
創造主から貰った腕輪は清浄な力から身を守るためのもの。
工房にいた頃の記憶が一部混濁している。
【プロフ貼り、と、次を1レスお借りします】
【
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1234829200/202 の続き、です】
はい、もちろん、なのですっ。
(彼に喜んで貰えるなら、来ない訳がない)
(それ以上に、六花自身が彼を祝ってあげたかった)
いーえっ、2倍でも、3倍でも……え、わたし、ですか?
……あゎ、そんな、わ、わたしがお返し、しに来たのに……
(彼の言葉に、ふるふると首を振る)
(けれど、知りたいと言っているのに教えないのも、きっと失礼なことだ)
(それに――六花自身、誕生日というものを祝われたことは、ないのだ)
(初めての誕生日を迎える前に、それを祝ってくれるはずのひとを、六花は失った)
(もし、彼が六花の2回目を祝福してくれるなら)
(それは、とてもとても、しあわせなことだ)
――じゅうがつ、むいか。
…………が、わたしのお誕生日、です。
(口をついた、その日付は)
(六花が土人形以上の意味を持った日)
……う、ぅ。
(綺麗にリボンをかけられた包装紙が、ゆっくりと丁寧に開かれてゆく)
(包装紙が立てる音が、一度は落ち着いた気持ちを一瞬で昂らせて)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ。
(かつてない緊張に、胸がぎゅっとなる)
(このまま、押し潰されてしまいそうなほどに)
(なのに、彼の表情から目が離せない)
(やがて、真っ赤な箱が顔を覗かせた)
…………そ。そう、ですか。
(告げられた感謝の言葉に、どうしてこんな素っ気ない台詞しか返せないのか)
(目の前が白いのか黒いのか、それさえも分からなくなって)
(何もかも初めての感覚で、いっそう戸惑う)
(それでもすべての感情の核は、“嬉しい”だった)
……あ、あっ。えと、お手紙は、恥ずかしいのでっ……
(不意に思い出した、紙袋の底の手紙の存在)
できれば、後で読んでいただけると、うれしいのですっ。
(目の前で読まれたら、確実に頭が沸騰してしまう)
(――それは困る。絶対に)
あ、はいっ。よろしくおねがいしますっ。
(エプロンと聞くとなんだか“本格的”なイメージで胸が高鳴る)
(お菓子作り、なんてほとんど経験がないから)
(不安もあるけれど、それより期待が遥かに上回っていた)
【待機解除っと】
名前】葛森 利香(クズモリ リカ)
【年齢】17
【性別】女性
【身長】149p
【3サイズ】禁則事項(本人談)
【容貌】
黒髪のショートカットで少し日に焼けた肌。。
靴下の代わりに足の甲と足首の辺りに布を巻いている事が多い。(地面に肌を触れさせたいため)
護身用の道具(暴力団から盗んだ拳銃やスタンバトン)やメモ帳、鉛筆を常にベルトにつけている。
【能力】
・小型の蟲を生み出し、操ることができる。
・虫の力を借りる事が出来る。(蜘蛛の糸や蝶の羽、毒など体に付属させる)
・逃げ足が速く、柔術もかなりの腕。(ただし、能力とは関係なし)
【弱点】鳥、トカゲ(これらが相手だと能力は一切使えない。彼女自身もこれらは怖いらしい)
【希望】NG以外
【NG】 死亡、グロ、スカ
【備考】
高等部の文芸誌同好会員。会が月1回発行する会誌のインチキオカルト部門を担当している。
ただし、ネタは近年発生している本物の異形であり、常にそれらを撮影や取材をし、それを改変して記事を書いている。
取材の域は、現場から警察や暴力団、退魔機関の一部など様々であり、いい意味でも悪い意味でも顔を覚えられる事がある。
本人曰く、「面白そうならそれでいい」と、はた迷惑な思考の持ち主。ただ、やはり一線は存在しているらしい。
元は蟲を祭る神社の娘であったが、姉殺しの為に妹によって家を追い出され、今でも妹の追手(蟲や殺し屋)に追われてるとか。
現在は友達の家の庭に居候している。
【プロフ投下&少し待機〜】
【撤退】
【さーて、待機待機っと。プロフは
>>3。
気軽に声をかけてくれよなー。】
【……久々にびっくりな時間に、人をお見かけ致しましたものです】
【おはようございます、後輩さん】
【……えと、もしも私でよろしかったら、のお話になるのですけれど、
もし、貴方にさえ不都合ありませんでしたら、立候補させていただいても、構わぬでしょうか?】
【おはようさんっ】
【そりゃもちろん、二つ返事でオーケー、みたいな。
それはそれとして、ロールはどうする? そっちに何かあれば優先させるけどー】
【ありがとうございます、幸いです】
【ロール、といえば……そうですね。今、絶対にこれをっ!というのはありませんから、
ずいぶんと前にお話いただいた、異能の強化とか、昨日お話いただいた過去ネタ……とか】
【もし、まだどちらもネタを煮詰めたい、とか、他にやりたいこととかありましたら、別のものを――ですっ】
【そーだなぁ、取り合えず特訓ネタで行こうか。
異能を伸ばすかどうかは別として。模擬戦みたいな形で。
過去ネタはまだ考えきれてないからさ。】
【承りました。ふむ……それでは、今回は模擬戦の形式や内容については、
後輩さんに設定をお任せしても、よろしいでしょうか?シンプルイズベスト、の模擬戦でも
貴方がやりやすいような形式の模擬戦でも、なんなりと――優しさを模した、丸投げなんかj(】
【こ、こほん……問題なければ、書き出しをお願いしたいと思います】
【問題があるようでしたら、私から書き出しますから、仰って下さい】
【それじゃ、こんな感じで行くぜ】
(休日の早朝の公園。雀の囀りが聞こえる中、ぐっと背伸びをする)
さーて、先輩。今日はよろしく頼むぜ。
人が来るまではまだ時間があるだろうし、ゆっくりやっていくか。
汗を流すには、朝が一番だよな!
(ぐっぐっと屈伸運動をしながら、ジーンズのポケットからナイフを取り出して)
(まだまだ力の無力さを感じた彼は、こうして彼女に頼んで
訓練を施してもらうことにした。こんなことを頼めるのは彼女しかいないし、
彼女であれば、実力が伸びる。…そんな気がしたのだ)
【取り合えず軽く、こんな感じで。シンプルな模擬戦でオーケーだぜ】
(公園――朝の清冽な空気を吸いこみながら、ふと少し前の出来事を思い出した。
無意識のうちに、ベンチの方へ視線が向いてしまったが――息を大きく吐き出し、そこから目をそらす)
(この青年と模擬戦とくれば、他に気を向けていては怪我は必至だ)
まあ、貴方とでしたら汗を流すのは別に朝でなくとも、構わぬのですけれど。
(口にゴムをくわえて、髪を結いながら小首をかしげてみせる)
(相変わらずの真顔であれども、長い付き合いならその言動も――であろう)
前回とは違って、すこし乱暴で構わぬのでしたでしょうか?
……あー、そういえば前回は負けたのに壱週間パシリをしていただけて、
実に十全で重畳な次第でありましたね――…ふふ。はい、こちらの準備は万端整いました。
(髪をゴムで高い位置に結い終え、次の瞬間にはその手にダガーを握った。
投擲用ではないが、それとて暗器――そうくれば、彼女にとって手品のように取り出すのは、造作ないことだ)
【承りました。それでは、改めまして宜しくお願い致します(一礼)】
ああ。基礎部分はみっちり扱いて貰ったからな。
あとは応用と実践ってとこかな――。
それに今の俺の力が、どこまで伸びているのか、実感したいからな。
(どこまで通じるかは分からないけど、と付け加える。
思えば、こうした形ながらも彼女と刃を重ねるのは貴重な体験かもしれない)
それじゃ、今回も何か賭けるか?
――その方がやり甲斐があるってもんだし。
(とんとん、と軽く跳躍するとナイフを順手に握り締めてにっと笑みを浮かべる。
凛と立ちはだかる彼女の姿は、見ていて清々しい。さて、どうしようか)
まっ………とりあえず、よろしくな。先輩。
(ひゅんっ――と、空を切ると同時に、地面を蹴りだし彼女へと向かって飛び出す。
先手必勝。兎に角、彼女に攻撃の隙を与えてはならない。
ナイフを振りかざし、体の捻りも加えて、遠心力で鋭く切り込んでいく)
【こちらこそよろしくなーっ!】
……強気ですね。なにやら、怖いことであります。
いいですよ。あなたが勝ったらなんでも、言うこと聞いて差し上げる。
(ナイフを順手に握り、笑みを浮かべた彼をいくらかきょとん、とした表情で見たものの、
そう言うならば、とでも言うように高らかに宣言する――負ける気はさらさら、ないらしい)
こちらこそ――…
(じり、とひとつだけ足を下げる。
言葉を返すよりもずっと早く、的確なタイミングで地面を蹴ったその姿を認めてから、
振りかざされるナイフから逃げるようにもう一歩、と後ろに退いて)
――宜しくお願いいたします、後輩さんっ。
(鋭く疾いナイフの残像に、心地よい寒気を感じながらも、
少しだけ横に飛んで彼の斜めに構えると、そのまま、すとんっと身体をかがめる。
地面に片手をついてバランスを取ると、片足を前方に突き出し、足を払おうとして――)
勝負する前から弱気っていうのも変だろ?
せめて、気持ちだけでも強気でいなくちゃ――な!
おっ――…っと!
(空振るナイフをそこで留め、放たれた足払いを跳ねて避ける。
急な対応が出来たのは、彼女がナイフを避けると踏んだからだ)
ま……、まともには触らせてくれないか。
んじゃ、次は手数で勝負っ――!
(一撃目、振りかぶり斜めに。二撃目、その刃を返し、
三撃目、身体を一回転させ、裏拳の要領でナイフを真一文字に放つ)
よっ――と、手数を増やして、隙を少なくする。
…先輩の反撃は怖くて、無防備じゃ受け取れねえな。うん。
触れるのは好きですが、
触れられるのはあまり好きでないもので――……っ、と。
(小さく目を瞠った。
一撃目の振りかぶりを身を引いてかわし、その刃が返ってきたところまでは良かった。
けれど、予想していなかった三撃目――ああ、なるほど。彼の成長は自分の予想を越えているらしい)
(真一文字に放たれた疾いナイフが、わずかに彼女の髪をかすめ、黒髪が一房落ちる)
――…っ、攻撃は最大の防御、とは。
確かにそうやもしれませんね、避けきるばかりでは、勝てはしませんから。
(少し面白くなさげな口調――彼女にしては珍しいことだが、
自分が防戦一方なのが気に入らないらしい。ならば、とでもいうように、大きく一歩距離を取ると)
(投擲用でないダガーを、前方に向かって投げる。
スローイングダガーとは違うため、そのスピード、勢い、鋭さもずっといつものよりは劣るが、
――彼女はその軌道を追いかけるように、ダガーを投擲したあとすぐに、彼へと突っ込んでいった)
先輩に勝つなら、僅かの隙も命取りだからな。
その隙は埋めていくさ。慢心はしない。
―――故に、一瞬一瞬に勝負をしかけていくしかないんだけどな。
(もとより全力。力を抜ける相手ではないし、そのような余力を残せない。
ならば、最初から全力を出していくしか他ない)
………シッ…!
(飛んできたダガーを開いている拳で叩き落す。手の甲が切れるが、
大した傷ではない。これが投擲用ならばまた話は別だろうが、
本命は、「これ」ではない。本命は―――これからだ)
あまり、こっちも触れられたくはないんだけどな。
……さて、そういうわけにもいかないか。
(ダガーを避けなかったのは次に来る攻撃に備えるため。
ナイフを順手に構えたまま、突撃してくる彼女の動きを見据える)
(自分の放ったダガーを、まさか拳で叩き落とすとは予想していなかった。
――僅かに飛び散った鮮血を視認するものの、勢いは止めない。
彼がそれだけの覚悟をみせたのだから、自分が動揺するなんて、失礼な話だ――
心配なら、あとでしっかりしてやれば――いや、それよりも、これに自分が勝てるか否か、だ)
……無理やり、はあまり好きではないのですけれど。
それでも、力でねじ伏せねばならぬとき、というのは、あるもので――…いやですね、もう。
本当に男の子の成長って、早いのですから――…ッ!
(走り込んだ勢いを殺さぬままに、放ったのは上段に向けた回し蹴り。
鞭のごとく足をしならせ、軸足で強く踏ん張り――狙ったのは頭部といった急所でなく、
彼がナイフを構えている、その片腕の方だった)
【……っ、本当に、本当に申し訳ありませんッ(深々と一礼)】
【のっぴきならない用事で、すぐに出なければならなくなってしまって……ああもうっ】
【こちらからお声をおかけしておいて、申し訳ありません。
凍結なり破棄なり置きレスなりっ、後輩さんのご都合のよいようにして頂ければ、と思います】
【今日ですと……多分、20時か21時くらいには、空くと思うので、一応、先にご連絡しておきますっ(一礼)】
―――何だと…こっちを狙ってきた!?
(武器を取り落とさせて、無力化させる気か。
その蹴りの軌道を察知すると腕をクロスさせその蹴りを受け止める)
(華奢な体から繰り出される強烈な蹴りはそれでは防ぎ切ることは出来ず、
僅かに身体を浮かせて、後ろへと弾かれる。だが、これでも緩和した方だ。
これがもしそのまま腕を直撃していたら、ナイフを取り落とすことは確実。
それ以上に、骨にひびが入ってもおかしくは無いぐらいの強烈さだった)
つっ………へへ…、まだまだぁっ!
(腕に痺れは残るものの、動かせない程ではない。
だから、攻勢に出る。このまま押し切られたら、勢いに流されてしまう。
それを食い止めるためにも、此処は一歩踏み出す!)
―――行くぜ、先輩。
(呼吸を整える。そして、呼吸の回数を落としていく。そう、車のギアを落としていくように。
それと同時に神経が研ぎ澄まされていくのが分かる。だが、ギアは落とし切らない。
そう、『無呼吸』になれば絶対的な速度で行動を起こせるが、その効力時間が短い。
だが、通常のスピードでは彼女相手に追いつかない。ならば。『その一歩手前』を行けばいい)
けど、上手く行くか……?
(呼吸を止めること自体は簡単である。暫く息継ぎを我慢すれば良いだけの話だから。
だが、『その一歩手前』となると、それが難しい。呼吸を調整しなければならないからだ。
それに伴い行動を起こすのならば、なおさら。だからこそ、神経も研ぎ澄まされる)
―――いや、やってみるさ。
(『無呼吸の一歩手前』――。最低限度の呼吸を続けながら、神経を研ぎ澄まし相手の動きを捉える。
そして、僅かに生まれるその針の穴のような小さい隙を、狙い撃つ――)
(時間にして15秒程度が限度か。今のままじゃ。
――自身の中で限度を想定しながら、最初の一歩を踏み出し、彼女へと肉薄する)
>>34 【りょーかーい! それじゃ一応それぐらいの時間には避難所に来てみるぜ。
それじゃお疲れ様!】
さて、トリップが崩れていないといいのですけど。
と、なんだかちょっとお久しぶりですねー。
ひとまずトリップをおいて、少し誰かを待ってみましょうか。
【名前】祈瀬 神野子(きせ かのこ)
【年齢】17
【性別】女
【身長】156cm
【3サイズ】84-59-79
【容貌】少し茶の入った黒髪、首元くらいまでのショートカット。
【能力】光を操る。光線や光刃の生成など、溜め時間に比例して威力が上昇する。
また、大量の光を集中させることで一時的に身体の一部を光に変換することも可能。
ただし力の源が日光や月光によるものであるため、曇りの日や新月の夜は力が減衰する。
また、夜間は月齢に応じて気性が変動、満月に近づくにつれ好戦的になり、満月の夜には所謂狂戦士状態となる。
能力行使時には全身から燐光を放つ。
とりあえず光さえあれば生きていける身体。光さえあれば、傷の治りも人より早い。
【希望】日常ロールから戦闘ロール、ちょっとけしからんロールまで
【NG】死ななければ大体
【弱点】とにかく目立つ。また溜めが必要になる場面が多い。
【備考】高校二年生。父母に姉一人という典型的な核家族。基本的にお気楽な楽天家。
しかしキレてしまうと途端にいけない言葉遣いをするようになってしまうことも。
極度の暗所恐怖症であり、ずっと夜を怖がっていたが、とあるきっかけで覚醒。
それがきっかけで暗所恐怖症を克服するとともに光を操る能力を得た。
現在は、その力を試すためにあれこれ画策している模様。
時間も時間ですからねぇ。
今日のところは、これで戻りますね。
【
>>11で待機。】
【軽い戦闘及び雑談程度を考慮にお願い。】
【この時間に長居もだし…落ち。ありがとう。】
まだいらっしゃるかな?
【こんばんは。まだいます】
へんじがあった、しかばねではないようだ。
と、冗談はさておいて、
軽く妖魔との戦闘ロール辺りをお願いしたいのですが、よろしいでしょうか?
【了解です。なにか事前にお申し出いただくようなことはありますか?】
【もしお差支えなければ、書き出していただければ合わせます】
特にはない、と思います。
それでは少々お待ちくださいませ〜
【それでは書き出しをお待ちしています】
【どうぞごゆっくり、お願いしますね】
………ククッ…クククッ………
(暗闇の中、ボンヤリと白く浮かび上がる『ソレ』が、小さくと笑う)
(妙な紋様が描かれた、目も口も無い奇妙な仮面)
(それを被った青年の姿は、周りの闇と同じように黒く、影のようにおぼろげなもので)
(『ソレ』が、この世にあるべきものでは無い事を示していた。)
クククククッ!『門』ガあって、後は『入り口』ガ開くのを待つばかり。
もうすグ、もうすグデすよ、まいろード!後、ほんの少しバかりデその御尊顔を拝する事ガ…
(興奮を抑えきれない様子で、手に持った得物で乱暴に足元の『肉の塊』を切り分ける)
(先程までは自分に向いていたその刃は、やはり死体を切り分けるように出来てはおらず)
(若干時間がかかってしまったけれど、それでも自分にしては上々の出来)
(小さく山となった挽肉の塊、これだけ切り分ければ十分食べやすい事だろう)
…さぁ、今日もたんとお食ベ。
早く大きくなって、あの方を御呼ビするに足る程に、立派に―――
(何かに向かって優しく話しかける、仮面の青年の声がピタリと止まり)
(そのまま、立ち尽くす。まるで、何かに気がついたかのように)
―――…嗚呼、今日は御馳走だよ。沢山、沢山食ベられる、ねぇ?
【遅れて申し訳ないです。】
【それでは、宜しくお願いします】
(場所は人気の無い夜の公園、時は草木も眠る丑三つ時)
(木々の葉が摺れるその合間に、湿った音が時折響く)
【コピペミス…】
【上の二文を上に付け足して置いてくださいませ】
(その夜、そこで悲鳴を聞いたのは全くの偶然だった)
(練習の帰り、ファミレスで新人や指導者たちと食事をして、すっかり遅くなってしまった)
(そしてあまり人気のあるとは言えないあたりを通りかかる)
人の…声?
(獣じみた叫びは遠く、人の声かどうかも判別できなかったが、全身が総毛立つ気配があった)
(民家と言っても住む人もなくなったらしいその家。家の後ろには鬱蒼と雑木林が茂っている)
(声はその奥から聞こえるらしい)
入ってみるしかなさそう……。
(意を決してきょろきょろと周囲を見回すと、錆びついた門戸を押して庭にはいりこむ)
(門柱のすぐわきにカバンを置き、そのまま家の裏手へ音もなく走った)
(照明もない雑木林に入り、すぐに開けた場所に出る)
(とたんに血の匂いが鼻についた)
そこに誰かいるの? 何をしているんですか?
(野犬か何かである可能性もあった)
(が、人や動物ではないと、本能…異能への感受性が告げている)
(そこにいるのは、おそらく異形だ)
【周囲の舞台設定はかなり確定してしまいました】
【やりにくいようでしたら変えてください】
【今夜もよろしくお願いいたします】
【場所は深夜の公園ですね】
【次のレスからそれでお願いします!】
………嗚呼、素晴らしい。
(背後からかけられた声に、ゆっくりと振り返る)
(足元には、もはや何とも分からない、紅い塊、手には紅く染まった日本刀が握られていて)
(その状況が、今此処で彼が何をしていたのかを物語っていた)
…クスクス…今日は本当についている。
二つも、一日に二つも上等な贄ガ手に入るダなんて。
(ぐにゃり、と面の紋様が歪み、幾つもの目を模したものへと変化する)
(興奮に比例しているのか、一つ一つ、その瞳は忙しなくキョロキョロと目の前の御馳走を観察し)
(そして、寸分たがわず一斉に、たった一つの例外なしにいやらしい笑みを浮かべた)
君は人間か?何故此処に来た?年齢は?何か今までに大きな怪我や病気を患った事はあるかね?
得物は持っていないようダガ、何か特殊な能力はあるのかな?
あったとすれバ凄く嬉しい、先程の人間は極めて普通の人間ダったからなぁ。
(立てた板に水を流すかのように、嬉しそうに問い、喋り、語る)
(もはや、足元の塊の元がなんだったのか隠そうともしない)
(それは余裕か、それとも相手が人間ゆえの傲慢か、いやどちらにしたところで、先の展開は変わらない)
………ま、ソレはコチラで語ってもらう事にしようか!
(言葉と共に、青年の懐から数本のナイフが飛び出し)
(少女に向かって一直線に襲い掛かった)
【遅レス失礼】
【すいません、無理矢理変更させてしまって】
【一応リミットは何時でしょう?】
ば…けもの…!
(こちらを向いた異形の面に、思わず悲鳴を上げかけた)
(つるりとした表面に書かれた紋様は、CG動画のようにめまぐるしく変化する)
ヒトなの? 単に知性を持っている魔物?
(面が立て板に水のごとく語りかけてくる間、返事をする間すらつかめず、内心で自問自答する)
やっぱり、それは人なのね?
だったら、こちらも手加減はしない!
(手をかざし、ありったけのエネルギーを集中しようとした瞬間)
…っ!
(飛んできたナイフをかわすが、一本かわしきれずにかざした腕にかする)
(ひりつくような痛みを顔にも出さず、面に向かって電光をぶつける)
(青白く空気を裂く稲妻、バリッっと一瞬鳴り響く破砕音)
(相手のダメージを見計らいつつ、すかさず充電を始める)
【こちらこそ、リロミス失礼しました】
【リミットは1時前後でお願いします】
化物とは心外ダな。これデも元は君と同ジものダったのダよ?
ま、今の姿の方ガズっと素晴らし…………ッ!!
(少女から膨れ上がる、殺気というべきなにか)
(電光が放たれる直前に、とっさに腕を上げ仮面を守る)
ふむ、ふむ、それガ君の能力か。異能と、
そしてその反射神経、身体能力、ドれをとっても素晴らしい!
(充電が十分ではなかったとは言え、十分な威力の稲妻を浴びながらも)
(先程と変わらない、軽い調子で響く喋り声と共に、べろり、と仮面が顔から外れ)
(ドサリと、電撃によって軽く焼け焦げた肉塊が地面に崩れ落ちた)
……いや、素晴らしいガ故に、非常に残念ダ。
今の一撃デ完全に宿主ガ壊れてしまったよ。全く、人間の体というのは不便で仕方ガない。
…ま、その分食事ガ増えた、よしとしようか。
(言うと同時に、肉塊の傍の地面がバカリと割れ、二つの御馳走を飲み込んでいく)
(いや、それは地面ではなく、薄く延びた、黒い、ヘドロのようなナニカ)
(それは裂け目ではなく、赤い舌と白い牙が覗く、見覚えのあるナニカ)
美味しいかい?沢山お食ベ、この街に御馳走はまダまダ沢山ある。
沢山食ベて、大きくおなり、そうすれバこの世界に、あの方を御呼ビする事ガ出来るのダから!
(死肉を貪るソレに向かって、子供に向かうかのように、優しく、優しく語りかける)
(だが、仮面が化物に語りかけるその光景には、傍目には非常に禍々しく映った)
……ふふ、すグに彼女も料理してあゲるからね、少しダけ、待っていておくれ…。
(仮面の回りを踊るように、空を斬りながら回りながら隊列を作る数十本の刃)
(例えどんなに身体能力が高かろうとも、これだけの数を避け切る事は不可能に近い)
(仮面の紋様が更に歪み、激しく動くナイフがピタリ、と止まった次の瞬間)
(少女に向かって一斉に―――)
(飛び出して、いかなかった)
効かないっ?!
(背筋を冷たい汗が伝い落ちる)
(電撃が効かないとあれば、この体だけで相手に立ち向かうしかない)
人間だったのなら、人間の心も持っているでしょう?
人間だったときには、人を愛したこともあるでしょう?
(必死で訴えながら、絶望的な思いで充電する)
(効かないのであれば、エネルギーを無駄に使うことはない)
(電力を下げ、それを一瞬のうちに高い電圧でぶつけることをイメージしながら)
お前が切り刻んだその人にも、愛し愛される誰かがいるのよ!
(妖魔に人の心があったとして、その言葉が届いたかどうか知る由もなく)
(突然、面が外れ、妖魔の姿が倒れ伏した)
効いて…いたの?
(次の瞬間に見えたものは…)
きゃああっ!
(思わず悲鳴を上げて飛び退る)
(地面にあいた"口”、飲みこまれていく肉塊と、焼け焦げた"妖魔だったもの”)
お、お前は……!
(まさかまさかまさか)
(脳内に何度も反響する自問と否定)
伊田…くん…?
(血まみれの生徒手帳の主)
(だが問いに答えはなく、おびただしい数のナイフが現れ、仮面の周りを激しく踊るように巡り)
(それらが止まった瞬間…)
ふむ…理解した、今君は愛に溺れて居る訳ダな?くダらん事ダ。
あの御方に比ベれバ、人間なド微細な存在にか過ギないよ。
…いや、比ベる事すらおこガましい、無礼な質問ダな。
……………もういい、終わりダ。
(勝負がつくと思われた、その一瞬)
(射出された直後、数え切れぬ『舌』に、そのヘドロ状の体に絡めとられ、止まる凶刃)
(突然の行動に驚いたように、戸惑ったように仮面が揺らめく)
『……ま……dコ、ロ … ナ』
???…ふむ、もう御腹は一杯か?ならバ、無駄に殺す事もない。
(無理矢理に納得させるように、左右に揺れる)
(…今の内に攻撃をすればいいものの、少女の方にその様子は無い)
(先程よりも少しはなれた場所に居る少女、怯えた目つきに、震える唇)
(そして放たれる、伊田という言葉)
伊田?一体誰の事を言っているのかな?そんな人間なド此処には…
…まさか、この『門』の事を言っているのかね?
(聞き慣れぬ人間の名前に、思わず無い首を傾げて思考し、無い目を泳がせる)
(少女の視線の先には、人間とは程遠い姿をした『門』の姿)
(ぐちゃり、ぐちゃりと、未だ咀嚼を繰り返す『門』を顎で指し、問う)
ま、元々コレガなんダったか、なんて事はドうデもいい事ダガ。
…今回は潔く撤退する事にしよう。まダ色々と準備も出来ていない。それデは、さらバ、ダ。
(言うやいなや、自ら下に発生した『門』に飛び込み、姿を消す)
(少女を横目に次々と消滅していく多くの『門』、そして、そのヘドロ状の体が完全に地面に染み込み消えた頃)
(もはや、そこには妖魔の存在を証明するようなものは何も残っていなかった。)
【無理矢理〆という事で】
【時間がとれるようになって来たので、その内新しいキャラクタで再参加するかもしれません】
【今回はその慣らし運転をば…迷惑でしたらすいませんです】
まって、待って伊田くんっ!
("門”となった同級生、その"門”に仕えている仮面の異形)
(どちらを留めるのか、手を伸ばしながら駆け寄るが)
人間だったのよ!
普通に学校に行って、みんなと勉強して、生活してた
人間だったのよーっ!
(地面に膝をつき、手を伸ばしても、すでにそこには冷たい土しかない)
どうして、どうしてこんな…!
(地面にこぶしを叩きつけ、プラズマ放電の火花を散らす)
(超自然の力がいともたやすく少年の、そして自分の運命を狂わせることに)
(理不尽な憤りをどうしても抑えられなかった)
【おかえりなさいー!】
【迷惑だなんてとんでもない、お相手できて嬉しいです】
【伊田くんでも新キャラでも、また一緒にやれるのを楽しみにしてますね】
【こちらもここで締めといたします】
【楽しかったです!】
【お休みなさいませ】
【待機しますね】
【どなたでも、気軽に声をかけて下さい】
【久しぶりの待機だ】
【誰でも気楽に声をかけて下さいな。プロフは
>>7を参照】
おっと、待機が被るとは……僥倖、と言うべきか
もしよければお相手をお願いできるかな?
まぁ、こちらは手ブラなんだが
>>60 こんばんは、迫水先輩。こちらこそよろしくお願いします。
ロール案は、日常の風景か共闘…もしくは敵対ですね。
迫水先輩が妖魔化した姿を見てしまったら、きっと戦闘になってしまうでしょうから。
ふむ…「剣糸」にはある程度お目こぼしを貰えたが、あっきゅんは許してくれないのか…
では、共闘してみよう
あっきゅんの苦手なタイプの敵は?
俺の苦手な敵をあっきゅんが、あっきゅんの苦手な敵を俺が
ってのを思い付いた
ちなみに俺の苦手は「小さくて数が多い」だ
>>62 ふふん、僕は先輩のように甘くないです。ビシバシ行きますよ。
そうですね…僕の苦手なのは「頑丈な敵」か「素早い敵」です。
ちなみに先輩は、異形化しなくても戦闘能力は備えてるんでしたっけ?
甘くしてくれ、とは頼まないよ
あまりにガッツリこられると困るけどね
ま、加減はあっきゅんに任せるよ
むぅ…ならば「頑丈な奴」は俺が相手しよう
俺のデフォは異形化無しだよ
異形化はオプションだぁね。自分の意思でも可能だが、今回は「なし」の方向で
よければ書き出してみようかと思うけど?
分からないことはロール中でも【】で聞いて貰えれば
あ、リミットだけ確認しておこう
>>64 そこは大丈夫です。先輩が異形化しない限り、問題ありません。
でもちょこっとだけ異形の片鱗を見せるのも、関係がぐちゃって面白そうですけどね。
ではお言葉に甘えて、書き出しお願いします。
リミットは二時前後までで。ただしキリが良さそうなら、ちょこっと伸びますよ。
了解。その辺りは少し考えておこう
では少々お時間を…
何か飲みながら、優雅にお待ち下さいませ
(細かい雨粒が街を覆う。煙った景色は全てが色彩を失って)
(夜ともなれば季節外れの冷えた夜気が加わって、人々を家屋の中に閉じ込める)
はぁ……はぁ………っ
(息を切らせて、濡れた路面に水飛沫を撒きながら路地裏を駆ける)
(すぐ背後には、ザワザワと波音に似た音を立てながら、黒光りする絨毯が迫っていて)
くっ…………
(一瞬だけ振り返っては、波の先端との距離を目測で計り、また走る)
(潰しても潰しても湧いて出る蟲の群)
(襲われれば骨まで残さずに喰い尽くされて、屍すらも残らない)
(この相手では巨獣を倒す一撃も役に立たず、ひたすらに撤退を続けるだけ)
(その足の向く先に何が待っているとも知らず、今はただ走る)
【お待たせ〜こんな感じでいかがかな?】
【そうだ、忘れてた。今夜はよろしくお願いします】
>>67 (暗い夜。小雨が降りしきる中、一人の少年と一匹の化け物が正対していた)
(化け物は、人型の鉄塊の上に黒い骨格を装着したような妖魔)
(両手に剣と盾を持ちながら、少年との距離をじりじり詰めていく)
くそっ………。
(少年が歯噛みする。次の瞬間、疾風のように滴を斬り駆け抜ける剣)
(同時に少年の足元のケースが動き、斬撃の回避には成功する)
(瞬く間に、少年の手の中にある拳銃が吠える。狙い違わずそれは異形の眉間を撃ち抜いた)
『ズガァンッ!』
…………っ。
(それは、少年の『異能』で威力を強化された銃弾だ。並の異形ならば容易く貫く威力を備える)
(しかし、不幸なことにこの相手は並ではなかった。僅かにへこんだ様子を見せるだけで)
(漆黒の頭蓋骨には穴を開けることすらできない。こんなタイプは弱点を探すのが戦闘の常だが)
(全身が鉄塊と骨格で構成されている異形――――そんな常識が通用する相手ではない)
(スピードはそれほどでもないが、持久戦になれば不利なのは人間のこちらの方だ)
(かと言って化け物を目の前にして見逃す?――――論外だ)
(眼前の敵の動きに集中し、策を巡らせていた少年は、背後の乱入者に気付くことはなかった)
【それではこちらは路地裏を抜けた先ということで】
【こちらこそ遅筆ですが、よろしくお願いします】
(前方から聞こえた破裂音。路地裏に残響を残すその雷鳴のような音は)
(普通に社会生活を営んでいれば決して聞くことのない、異質な音)
……っ、銃声?
(暗い路地の先は開けているのか、わすかばかりの街灯の光がこちら側を照らす)
(意を決し--他に行き場がないのも事実だが--その光に向かって飛び込めば)
(目の前に見えたのは、二つの人影。一方は大きく、もう一方は小さい)
(黒い異形を敵と判断するのに半瞬。その異形の手前いる背中をこちらに向けた人影--晶--については判断を保留する)
(上手くいけば味方。異形であればこの場で三巴を演じて貰う)
(そんな判断を下すまでに晶の脇を駆けぬけて)
はぁぁぁっ!!
(狙いは一番の大きな目標である腹部。一番に分厚く装甲されたその部分へと)
(走る勢いに自分の体重を乗せて、拳を突き出す)
『ザワ……ザワ…』
(少し遅れ、細い道から黒い蟲が溢れ出す。まるで路地の闇が漏れ出して地面を這うように)
(その場にいる全てを喰らおうと、絨毯が拡がったいく)
>>69 (晶の思考を遮るように繰り出される斬撃。しかし避けられない物ではない)
(しゃがみ込みながら、スケボーのようにケースの車輪を回転させ、回避しようとする)
(しかし、黒い骸骨の剣は目標の遥か前で空を切った)
(予想外のことにたじろぐ少年に、大地を蹴る音と共に片側の盾が迫り来る)
そんなっ!しまっ………
(急いで後退しようとするが、タイミング的にそれは不可能だった)
(恐らく異形の骨格より堅固であろうそれが、細い少年の体を捉える寸前)
(少年の脇を、一陣の猛風が通り過ぎた)
『ドゴオッ!!』
(鈍い音を立てながら、数mほど吹き飛ぶ骸骨)
(腹部を守る骨はない。モロに殴りつけられた鉄塊にはヒビが入ったようだ)
………あなたは………?
(突然の増援に驚く少年。だが、背後から迫る別の殺気に振り向く)
(地面を埋め尽くす黒い絨毯。その正体は小さな蟲が、群れを成して襲いかかってきているのだ)
(距離のある騎士の異形と、それを吹き飛ばした人間)
(そして背後の蟲。判断は一瞬だ。躊躇いなく絨毯に銃口を向ける)
『ガァン、ガァンガァンッ!』
(吐き出される鉛弾。それはあからさまに迫り来る蟲には足りない)
(だがしかし。昆虫の体程度なら、少年の銃弾は雑作もなく貫く)
(そして勢いそのままに、更に複数の獲物を求めて飛び交っていく)
君が人間ならば…俺は君の味方だ
(耳に届いた声には振り返らず、今吹き飛ばした異形を睨み付けたまま)
(すれ違いに垣間見た、まだ幼さの残る横顔。その細い手に似合わない武骨な凶器)
(晶がここまで辿ってきた道を一瞬だけ思い、そこで思考を切り換える)
コイツの相手は俺が、君はそっちを頼めるか?
(身体に染み込ませた経験は、迷いは死に繋がる、と語り)
(思考はシンプルに結論を導く。押すか引くか、受けるか避けるか…信じるか信じないか…)
(少年を信じることに決め、背後をためらいなく任せると)
(起き上がろうとする異形に相対するために、構えをとる)
『ギュギュ……ギリギリ……』
(仲間を屠られた蟲が、耳障りで奇妙な鳴き声を響かせる)
(群の端から発生した音はみるみるうちに群全体へと波及して)
(耳を聾する響きとなって周囲の空気を震わせる)
『ギギギギギギギッ』
(軋るような一際大きな音を立てて、怒濤の如く路地から這い出して)
(雨に黒く濡れた路面を更に黒く暗く染め上げていく)
>>71 僕は………僕は人間だ。
(ほんの少しの空白を置いて、少年が答える。何故間が空いたかは自分でも分からない)
(しかし自身の言葉を耳にして、それを再確認するように頷く)
(『仲間』。その言葉に、少しばかりの暖かみを感じながら)
(移動手段、盾、そして武器の鞘と様々な役目をこなすケースから降りた)
了解した。僕は今から動けなくなる。こちらへその敵を通さないでほしい。
(幼いソプラノで、しかし大人のような対等の口調でそう頼む)
(背後の彼は年上だろうが、今は背中を預ける『仲間』だ。仲間に敬語は使わない)
(そして仲間がいるこそ、できることがある)
『ガチャリ』『ジャキッ!』
(晶がケースに触れるとその蓋が開き、そして自ら望んだかのように一丁の銃が立ち上がる)
(89式5.56mm小銃。少年の小さな体にはますます持って似合わない無骨な得物)
(折りたたみストックを伸ばし、肩につがえると全長1m弱のそれを腰だめに構えた)
(少年の細腕では、これを移動しながら撃つことは不可能だ)
(だからこそ、命懸けだ。もし背後の青年が負けてしまえば、自分の命もない)
『ズガガガガガガガガガカッ!!』
(人気のない、雨音以外聞こえない空間に連続した銃声が響き渡る)
(30発の鉛弾を飛ばし、蟲の体を穿ちながら更に弾丸を操作)
(黒い絨毯を、陣を組んだ鉛色の尖った槍で押し返す)
(そして黒い骸骨が立ち上がる。痛覚は存在しないらしく、その動作に淀みはない)
(以前としてヒビは存在しているが、やはりその装甲は堅固だ)
(重々しく足音を響かせながら、直の元へ接近していく骸骨)
(飛び上がり、その切っ先を直の心臓めがけて突き出した)
任せろ。君こそ、そいつらをそこに押しとどめていてくれよ
(大人びた口調に微かに肩を竦め)
(今は顔を合せていないが、面と向かえばさぞ生意気な少年だろうと思い)
何を………?
(振り返り確認する間もなく、耳に響くのは連続した重低音)
(機関銃など見たこともなければ、その発射音ですら聞いたことのない)
(凶暴な、力強い音に身体は竦むどころか、ますます熱くなる)
(異質な音が、自分は今、非日常に生きているのだと)
(身体中の細胞がざわめくように目覚めていく)
ふっ………!!
(息を短く吐き出して、突き出された切っ先をわずかに体の軸をひねって躱し)
(踏み込んだ間合いを詰めると、剣を握った異形の拳に、自分の拳を下から突き上げ)
(同時に横なぎに振り回した裏拳をひび割れた異形の腹部に飛ばす)
(鉛の豪雨に晒されながら、それでも群は尽きることなく路地から溢れだして)
(そんな群の中、周りの蟲より一回りも二回りも大きく)
(アンテナのように枝分かれした大きな触角を指揮棒のように振り回す一匹の蟲)
(その身に降りかかる鉄火は周りに侍る蟲が自らの身を挺して守っている)
>>73 ………成る程な。お前が女王(クイーン)か。
(銃声が止み、カランカランと地面に落ち続けた薬莢も止まる)
(雨粒が落ち、湯気を登らせる小銃の銃身を見ながら一瞬だけ思考する)
(そして判断。マガジンを交換せずに、89式5.56mm小銃をケースに戻し)
(代わりに我こそは、と出てきた細身のライフルを手に取った)
お前を殺すのが、一番効率が良さそうだ。
(レミントンM700。ケースに収められた最後の銃器)
(アメリカの軍やSWATなどでも幅広く使用されている、優秀な狙撃銃だ)
(それを蓋を閉じたケースの上で構えると、迫り来る蟲を静かに見つめた)
(正確には、そこに位置する一匹の大きな蟲を)
(どこまでもどこまでも広がりゆく絨毯を目の前にしても、少年に動揺はない)
(あっと言う間に両者の距離は詰まり、それでも晶は引き金を引かなかった)
(そして、その群れが飛びかかり白い柔肌に牙を突き立てんとする)
―――――死ね。
『パアン』
(憎悪の込められた一言を呟き、殺意を込めた銃弾を放つ)
(弾丸の辿るルートを予測し、針の穴に糸を通すように)
(それだけに集中し、女王を守る蟲の隙間を縫い、鉛弾を当てんとする)
『…………ッ!』
(沈黙を守る黒の騎士だが、先ほどのフェイントからも分かる限り感情がないワケではないようだ)
(切っ先は肩をかすめたが、当然大事には至らない)
(拳を殴られ、剣を飛ばされたことに驚いたような雰囲気を醸し出す)
(そして連続しての腹部への打撃。ヒビは更にいびつに分かれ)
(骸骨は地面へとたたき落とされた。その状態から、黒の騎士は盾を投げつけてきた)
(また立ち上がり、直へと襲いかかる。避けようが防ごうが、その隙に殴りかかるつもりのようだ)
【ぬぅ…申し訳ない……】
【リミットまでは大丈夫かと思っていたのだが】
【睡魔さんのお誘いを断わりきれなくなってきた】
【あともう少し、だとは思うのだけど…】
【すまない、凍結をお願いする】
【こちらの直近の解凍可能日は土曜の夜、時間は…今日と同じくらいかと】
【その後だと、週明け火曜が空いている】
>>75 【すみません、反応が遅れました】
【土曜日の夜ですと、恐らくこちらは夜11時頃に】
【万が一早くても10時過ぎになってしまいますが】
【それでも宜しければ、お願いします】
【では、土曜の22時過ぎに避難所へ顔をだすよ】
【ま、お互い無理せず、もし遅くなるようだったら再凍結も視野に入れておこう】
【…限界だ…申し訳ないが今夜はこれまで】
【お疲れ様。お相手ありがとう。おやすみノシ】
>>77 【すみません、ありがとうございます】
【遅くまでお付き合い頂き、感謝します】
【それでは土曜日にまた会いましょう。お休みなさい、迫水先輩ノシ】
【ロールにスレをお借りします】
>>74 (殺気を感じたのかただの本能か、晶と女王の射線上に蟲達が立ち塞がる)
(が、薄いキチン質では銃弾を止めるに至らず、女王のはライフル弾に貫かれ)
(触角をわずかに震わせて体液を垂らしながら地に伏す)
(蟲が一斉に止まり、さざ波に似たざわめきが一瞬途絶える)
(やがて黒い絨毯は引き潮のように元の路地に引き返していく)
(その様子はまるでビデオの逆再生を見ているようで)
(一方の決着とほぼ同時に、他方の闘いも結末を迎えようとしていた)
『パキィンッ!』
(鋭い硬質な音とともに盾が砕け散る)
(騎士の異形に似た黒い腕が盾の中心を打ち貫き)
(その勢いのままに、異形の腹部に突き刺さる)
(その腕の持ち主は…)
【では、こんな感じでよろしく頼む】
>>79 ………ちっ。
(狙撃銃を構えたまま、射線から逸れた蟲の群れを見て舌打ちする)
(流石に全て消滅とは行かなかったか。撃退は出来たが、そんなものでは生温い)
(奴らという存在をこの世から完全に抹消するのが、自分の唯一にして最大の理由なのだから)
………逃げられた、なんて思うなよ。お前らに生きる権利なんかないんだ。
お前らの居場所なんか、一片たりとも与えてやるもんか――――。
(憎悪の塊のような言葉を路地裏に向けて吐き出しながら)
(レミントンを握ったまま、背後を振り返る)
(背後の『味方』が苦戦しているようならば、手助けをするつもりだ)
【はい。よろしくお願いします、迫水先輩】
>>80 【訂正です】
【七行目、唯一にして最大の『生きる』理由です】
(腹部を貫かれた黒い骸骨は塵埃と化し、足下に小さな山を作る)
(背後では乾いた音が少しずつ小さくなっていくのが分かる)
そっちも…終わったのかな?
(晶の吐き出す異形への憎悪は、雨に流されて耳に届かなかった)
助かったよ。正直君がいなければかなりヤバかった
(晶の方へ振り返り、感謝の意を表す。その半身は人とは言えない異常な変化をしていた)
(右腕が黒い装甲で覆われ、肩からねじれた突起が突き出す)
(それは今しがた倒した異形に酷似した禍々しさで雨を弾いている)
>>82 ―――――――――。
『ガチャッ!』
(直の暖かみのある言葉も、少年には届かなかった)
(返答の代わりに聞こえたのは、レバーを引き起こす冷たい鉄の音)
(笑顔の代わりに見えたのは、暗い銃口を突きつける冷たい表情)
あなたは…………なんなんだ?
(問いかける。彼のその右腕を睨みつけながら)
(それの外見は、自分が憎悪し尽くす『奴ら』に酷似していたから)
(そんな彼は、さっき自分の『味方』だと言ってくれたから)
あなたは………『人間』か?
(引き金に指をかけながら、鋼のような声で答えを急く)
(Noと答えたならば、間違いなくこの少年は――――銃弾を放つだろう)
(だがこの距離。答えずに剛腕を振るえば、少年の軽い体は簡単に吹き飛ぶだろう)
(少なくとも、確実に直の命は助かる)
(晶の反応は、ある意味予想の範囲内だった。妖魔を宿す己について問い質されるのも)
(だから冷たい声も向けられた凶器にも焦ることはない)
君には、どう見える?
(銃口に対して、防御する素振りすら見せず)
(あくまで自然体のまま、穏やかな表情で問い返す)
(同時にこちらへ向けられる殺気と憎悪に背中に嫌な汗が伝うのを感じる)
俺は人間だ。君が人間であると同じように、ね
君がこの街の異形の敵である限り、俺は君の味方だよ
>>84 …………僕には。
僕が最も嫌悪し憎む、化け物の姿を一部模しているように見える。
(感じた事実を、ありのままに伝える)
(優しい言葉などない。異形かもしれない人間に優しくなどできない)
(―――俺は『人間』だ。)
(その言葉を聞いて、小さく体が揺れる)
………なら、その右手は何なんだっ!
(本当は、素直に彼の言うことを信じたい。彼の言葉に嘘偽りはないのだと)
(しかし、自分の父親は人を信じ過ぎるために殺された。その甘い考えのせいで)
(自分は違う。そんな化け物の言うことなど信用しない)
答えろ………。
(けれど、そんな思考の中でも彼を信じたい自分がどこかにいる)
(命を懸けて戦った彼が敵なはずがないと。彼を信じていいのだと)
(信じたい。疑え。信じたい。疑え)
(彼は味方だ。でも化け物だ。味方。化け物。仲間。敵)
(冷たい雨。硝煙の香り。穏やかな顔。欺瞞?)
答えろよっ!
(わからない)
正解、だ
(晶の答えをあっさりと肯定する。偽ることはしない。それが「味方」対する最大の誠意)
正直に話そう。
俺の体には化け物が住み着いている。この腕はそいつの力で作り出したものだ
それでも、俺は「人間」だ
(揺れる体。同時に揺れる心の様子が伝わる)
(相対するこちらは揺らがない。揺らがないことで、晶に対する信頼を伝える)
俺が答えられるのはここまで
あとは君が判断するんだ
どうする?その銃で俺を撃つかい?
それとも…この手を握ってくれるのかな?
(そっと、相手を刺激しないように左手を差し出して)
>>86 化け物……を……………。
(ほら見ろ。やっぱり化け物じゃないか。さあ引き金を引け)
(化け物が、ただ僕に信頼してほしいだけで命まで差し出すはずがないだろう?彼は『人間』だ)
(心持ちなんて関係ない。『異形』に善も悪もない。皆殺しにするだけだ、そう誓ったはずだ)
(『異形』は殺す。それは変わらない。でも、彼は『人間』だから)
(そういって、距離を詰める為の作戦だ。次の瞬間には僕の心臓をえぐり取るぞ)
(誰彼構わず銃口を向けて傷つけて、それが間違っていないと胸を張って言えるのか?―――父さんにも?)
はぁー………はぁっ……!
(震えているのは寒さのせいだけではない。荒くなる呼吸も、きっと)
(今にも泣き出しそうな、揺れる瞳で、青年の穏やかな顔を見つめる)
(そして歯を食いしばり、引き金を引いた)
―――――ああああああっ!!
『パァンッ!』
(叫び声と同時に吐き出された鉛弾は、直の頭部の数cm横を通り抜けた)
(棒立ちになり、その姿勢のまましばらく硬直する)
―――――っ。
(そして突然、崩れ落ちるように差し出された左手を握った)
(サイズの違う手が、握手と呼ぶには程遠い、少年が青年にすがりつくように)
……………あなたは……僕の『味方』なんですよね………?
本能のままにケダモノのように、人間を襲ったりしませんよね…………?
(訴えかけるような、掠れた声で。しかし片手には狙撃銃を握ったままで)
(直を見上げながら、懇願するように最後の問いかけをした)
君が、決めるんだ
(冷たい声と裏腹の幼いままの心。縋るような目にわざと突き放すように)
さぁ、どうする?
(銃口がじわりと持ち上がる。泣きそうな顔のまま、瞳に決意の光が宿り)
(銃声。頬に感じる風と熱と微かな痛み。傷跡は雨に流されたように薄くなり、消える)
(引き金が引かれる瞬間も身動ぎしない。晶が自分を撃つことなどないと信用しているように)
(次の瞬間には差し出した左手に晶がしがみついていた)
(問い掛けは「そうであってくれ」と自分に願うようで)
あぁ、俺は君の味方だ。俺は…人間、だ
(鈴の音とともに右腕の装甲が黒い砂を散らしながら崩壊する)
(人の形を取り戻した右手を晶の手に重ね、握られた左手と共に掌の中に包み込む)
>>88 ………よかっ……た………。
(側に横になっていたケースを、晶が踵でコツンと小突く)
(すると垂直に立ち上がったケース。そこに、レミントンを投げるように仕舞う)
(もはや戦意はない。他人に容易く懐かない野良猫のようなこの少年は、確かにこの青年を『信用』した)
………ありがとう。
(落ち着きを取り戻した少年は、その熱を確かめるようにこちらも両手で直の手を掴み)
(ぎゅっと握りしめた後、名残惜しそうにその手を離した)
それと…ごめんなさい。
(視線を外しながら、バツが悪そうに頭を下げた)
(あらぬ疑いをかけさんざん罵った上に、銃口を向け発砲した上で)
(許してもらおうなどと、都合のいい話であることは理解している)
(けれど、どうしても謝りたかった。彼は、大切な僕の『味方』だから)
中等部二年生、兵部 晶。…それが僕の名前です。
(今度はこちらが『信用』を見せる番だと言わんばかりに、名前と学年を告げる)
(この青年はその制服からして、恐らく同じ学園の生徒だと思ったからだ)
(一度、感触を確かめるように強く握られ、離れて行く小さな手を)
(引き止めることなく解放する)
(目線をそらし、頭を下げる様子は年相応の姿で、先程の冷たい態度と混じり、その態度は猫を思わせた)
(人を簡単に信用しない誇り高い狩人。そんな形容がピッタリだと)
いいんだ。もうすんだことだからね
(謝罪を受け入れ、穏やかに微笑む)
(銃口を向けられたことよりも、発砲されたことより)
(味方としての信用して貰えた、そちらの方が自分にとっては重要で)
高等部3年、迫水直
よろしく、兵部くん
(向けられた信用に対して等価の信用を見せる)
>>90 …はい、迫水先輩。
(真正面から穏やかな物腰で微笑む直に、晶はちょっとはにかんだ笑みで返した)
(のらりくらりと立ち回る媛名先輩のような人間も苦手だが)
(こんな威風堂々として、殺されかけた相手にも優しくできるような、強い人間もまた苦手だった)
(しかし、苦手であって『嫌い』ではまずない。むしろ憧れだ)
(細身のようで筋骨隆々としたその体つきや、自分にはない年相応の落ち着きなど)
(尊敬する父親の若かりし頃はこんな感じだったのかと、少し考えたりもし)
………は……っくちゅんっ。
(いきなりくしゃみをする晶。よく考えれば、雨が降る中二人は傘もささずにいたのだ)
(小雨とはいえ、あれ位の時間があれば一人の衣服を濡らすのには十分だ)
………そろそろ帰りましょうか。体調管理は、異形狩りとして当然のことですしね。
(ちょっと情けないくしゃみが恥ずかしかったのか、照れを隠すように)
(そっぽを向きながら、そんなセリフを口にした)
【それでは次で〆ますね】
【すまない。書いていた文章を消してしまった】
【もうちょっと待ってて貰えるかな?】
【了解しました】
【時間を気にせず、ゆっくりお書き上げ下さい】
おっと…大丈夫かい?
ちょっと待ってて…
(雨で体を冷やしたのか、小さなくしゃみをする晶に)
(近くに放り投げたバッグから大きめのタオルを渡して)
(ポケットから電子音が響く。別行動しているパートナーからの連絡)
(「失礼」と断わっておいて電話にでる)
もしもし……あぁ…うん……あぁ…そうか…
それで怪我は……?うん、うん……そう、よかった…
ん、了解…すぐ行くよ
(晶に語りかけるよりも幾分か優しく、表情も緩んで。電話を切ると)
すまない、急用だ。…また今度、ゆっくり話そう
(そう言ってもう一度晶の手を取り軽く握ると)
(再び夜の街へと駆け出していく)
【物凄く待たせてしまったね。申し訳なく】
【これでこちらは〆だ】
【そちらの〆を見届けるまでは残っているから、ゆっくりて仕上げてくれ】
>>94 …あ。えっと………ありがとうございます。
(タオルを受け取りながら、仏頂面で礼を言う。心なしか頬が赤いかもしれない)
(ただでさえ今は、優しくされるのは苦手だけれど)
(こうして手放しにされてしまうと、気恥ずかしくなる)
(携帯電話を取り出した迫水先輩。誰かと話している)
(異形との戦闘におけるパートナーだろうか。それにしては、必要以上に親しげだ)
(恋人だろうか?先輩ならばいない方が不自然なので、それだけなら気にも止めないが)
(しかし、彼女まで異能持ちとは珍しい。あるいは、異能や異形は惹かれ合うのだろうか)
あっ、先輩、これ…………!
(こちらの手を握ると、受け取ったタオルを返そうとするより早く駆け出した直)
(よほどその恋人が大切なのだろうか。らしい、と言えばその通りだ)
返さなきゃな………。
(タオルを頭に被りながら、自室へと戻ろうと歩く晶)
(時々思い出したように、その端をぎゅっと握りしめながら)
(こんな自分にも、二人も仲間ができたということを)
(晶は、もはや完全にあの青年を信頼していた)
(その力が例え憎むべき異形の物でも、先輩に罪はなく、ましてやそれが暴走するなんて考えもしなかったから)
【いえ、問題ないですよ。こちらはこれで〆ますね】
【数日に渡るお付き合い、感謝します。ありがとうございました、お休みなさい。ノシ】
【】無しで
見届けたよ
こちらこそお相手ありがとう
存分に楽しませて貰ってしまったよ
更に今日は、遅刻に加えラストでレス消しと、随分と迷惑をかけてしまったね
誠に申し訳なく
これに懲りずまた相手をしてやって下さいな
では、俺もこれで落ちるよ
お疲れ様&おやすみノシノシ
【ロールにスレをお借りします】
【津綺子の書き出し待ち】
(帰りのホームルームが終わるや否や、階段を駆け上がって3年生の教室に向かう)
(違う学年の教室が並ぶフロアに来るのは少々気遅れする)
(それでも目指すクラスの入り口まで来ると、中をうかがいながらも、あからさまに覗き込むのは気が引けて)
(やっと教室に入ろうとする上級生を捕まえて声をかけた)
あの…迫水先輩をお呼びしていただけますか?
(今日はできれば一緒に帰りたかった)
(確実に相手を捕まえたかったら、先に教室まで行くしかない、と焦っていたのだ)
(はたして、その青年の姿が目に入ったとたん、心臓が跳ねあがって急に耳元が熱くなった)
【まずはこんな感じでよろしいでしょうか?】
【夜の方がよければ、適当に変えてください】
【今夜もどうぞよろしくお願いします】
(HRが終わって帰り支度を整えたものの、級友達との話に興じる)
(大抵はどうと言う事のない話題。こんな雑談の中にも夜の世界が噂話として紛れ込んでくる時があり)
(さすがに下らない話として、少々わざとらしい笑いで誤魔化してみたりする)
「迫水さん、呼ばれてるよ」
(声をかけてきたクラスメートが指差す先、教室の扉の外に、恋人の姿を認め)
おっ、サンキ
じゃあ俺は帰るよ。じゃあな
(同じく津綺子の姿を認めた男子からの冷やかしのような)
(囃立てるような声を軽く手を上げて受け流し、待ち人の方へ向かう)
(恋人を前にすると自然に微笑みがこぼれて)
(隣りだって帰途に着く生徒で溢れる廊下を歩き出す)
津綺子がこっちの教室に来るなんて珍しいね。どうかした?
【では、こちらはこんな感じで】
【今夜もよろしく】
(直が冷やかされるのを見ると、少し申し訳ないような気がして)
ごめんなさい、お教室まで来てしまって。
昇降口で待っていたら、すれ違ってしまうかもしれないと思って…。
(一応、校内では携帯電話は使わないことになっている)
(守っている生徒などほとんどいない規則でも、あからさまに違反することができない)
直さんにお話ししておかなきゃならないことが…
(と言いながら、周囲を気にする)
(あの夜の闇を宿した瞳の主…媛名葵が、今にもそのあたりにいるのではないかと)
とにかく、急いで帰りましょう?
お話ししておかなきゃならないことがあって…
(気づかわしげな表情で、急いで言う)
(二人で「帰る」と言えば、それは直の自宅へ行くことを意味する)
(人に聞かれる気遣いのないところで、先日遭遇した異形狩りのことを話しておきたかった)
(恋人はいつもと様子が違って見えた。話しながらも、しきりに周囲を気にして)
(こちらの話にどことなく上の空で受け答えしているようで)
……分かった。話は、とにかく落ち着いてからにしよう
(口調すら早めて話す津綺子に話の重要性を感じ、歩く速度を早める)
(下駄箱の前で一旦別れ、校舎の入口で再び隣に並ぶ。校門を出て真っ直ぐ自宅へ)
(普段なら途中で食料を買ったりするのだが、今日はそれもせずに)
………何かあったんだね?
(いつものクッションを津綺子に手渡して、二人の前に飲み物を用意)
(向かいあって座ったテーブルに軽く身を乗り出すようにして、口を開く)
(ほとんど物も言わずに帰宅を急ぐ)
(その間、ただぎゅっと恋人の手を握りしめて…)
は…
(直の部屋について、背後でドアが閉まると思わず溜息がもれる)
(それほど、ここへ着くまで緊張していた)
(手渡されたクッションを抱え、ベッドを背にそこに顔を埋めるようにして、昨夜の出来事を思い出す)
(ヤイバと名乗った鎖使い、同じ異形狩りの≪剣糸≫……)
(ふと目の前に温かい飲み物が出され、顔を上げればテーブルの向こうに、こちらへ身を乗り出す恋人が見えた)
昨夜…異形狩りに襲われたんです。
鎖使いで…でも、そいつも異能だったわ。
(鎖はきらめきながら瞬時に現れたり消えたりしていた。あれは現実の物質ではないのだ)
そいつの仲間が同じ学校にいるの。
3年生の媛名葵という人を知ってる?
(必死の面持ちで、それでも口調が早くなるわけではなく)
(恋人を気遣うような口調ですらある)
………っ!
(恋人が襲われたと聞いて心拍数が跳ね上がる。しかもヒト--狩人に)
………知ってる……クラスが別だから、つい最近まで知らなかった
(気遣うのはクラスメートだったらとか、同じ三年の階にいる事であるとか)
(そう言うことに対してこちらの心情を慮ってのことだろうけど)
……津綺子には話していなかったね
(津綺子より先んじて《剣糸》に出会ったこと。自分が「妖魔憑き」であると知られていること)
(以前出会った「異形狩り」についてかいつまんで--彼女に切られたことを省いて--話していく)
(ゆっくりとした口調で、時折口元にカップを運びながら)
黙っててゴメン…
(直の話を聞けば、弾かれたように顔を上げ、身を乗り出す)
その人は、直さんのことを知っているんですか?!
それでも…あなたを狩らなかったのね…
(急に空気が抜けたようにペタリと元の位置に座りなおす)
よかった…。
それが一番気がかりだったの。
媛名先輩という人が、いつ、直さんのことを…
(ぽす、とクッションに顔を埋め、表情を隠して)
気をつけてくださいって、少しでも早く、でも誰にも聞かれないところで、って
朝からずっと…。
ヤイバという男は、残忍で情け容赦もないやつだった。
もし媛名先輩がいてくださらなかったら、どうなっていたか…。
(それから顔を上げて恋人を見返す)
その人に気を許さないで。
決して私たちを見逃してくれたわけではないんです。
今は、まだ、私たちがヒトの心を持っていると認定しただけで…
もし、少しでも彼女の基準に外れるようなことがあったら…いつでも敵に回る…。
(クッションを抱きしめる手に力が入る)
直さんに、もしものことがあったら…わたし…
(心配かけまいと話さないでいたことで、余計に心配をかけてしまったことに気付き)
すまない、津綺子に心配かけたくなくて…
そして、心配してくれてありがとう
(謝りながら手を伸ばし、クッションを抱える恋人の手をとると)
(手の平を合せて、指を絡め合せてそっと握りしめて、こちらを見つめる瞳を見返す)
俺も、媛名さんから同じような忠告されたよ
「ヒトの心を失えば狩る」ってね
……それでも彼女には感謝しなきゃね
津綺子を助けてくれたんだろ?津綺子に何かあれば俺は………
(恋人の手を絡めとり、空いた手で頬を撫でる)
(大きな手に掌を合わせて指を絡めとられれば、手の大きさが違いすぎて、こちらはほとんど指が閉じない)
(指先だけを辛うじて曲げて、直の指の間を指先で探るような手つきになってしまって)
私に何があっても、必ず直さんが来てくれるって信じてます。
でも直さんに何かあったら…
(頬に温かい手を感じ、優しく撫でられる感触に心に張りつめているものが少しづつゆるむ)
怖かった…もう、直さんには会えないかもしれないって…
もし命だけは助かっても……もう直さんに会いに行けないようなことに…なるかもしれないって…
そう思ったら死ぬよりも何よりも、直さんに会えなくなることが一番こわかった。
(頬に触れる手にこちらから頬ずりするように頬を押しつけて)
直さんのお顔が見たかったです。
今日、少しでも早く会いに行きたかったのは…本当は、お顔が見たかったから、なのかも。
…津綺子に何かあったらすぐにかけつけるよ…
(指先の拘束を緩め、津綺子の指が動くに任せて)
(緊張が原因だったのか、わずかに冷たかった指先が触れるたびに)
(身体のそこかしこがピクピクと震える)
大丈夫……もう大丈夫…
俺も津綺子もこうして二人でいる
怖かったね…頑張ったね…
(押しつけられた頬を撫でながら、労りの言葉をかけ)
俺の顔がみたい……?
(わずかに腰を浮かせて津綺子の隣りへ、じっと恋人を見つめたまま囁きかける)
(隣へ移動してくる直を目で追いながら、気持ちがゆるむのを感じる)
(紅茶のカップの中で角砂糖がたちまち溶け崩れるように)
(この部屋で直の近くにいると、自分の気持ちを固めているものが温かく溶け去ってしまって)
(べたりと甘えた気持になってしまいそうで…)
いつだって、直さんのこと、探してるんです。
学校に居ても、どこにいても。
近くにいてくれるって分かっている時でも、直さんのこと、見ずにはいられない…。
(クッションを抱きしめていた手を離して、恋人のあごのあたりに伸ばす)
(耳元から、男らしい顎の線、首の腱の形を確かめるように、そっと触れて)
初めてお会いした時から、ずっとそうでした…
(いつでもこの青年の姿を目で探していた)
(それでいて、視線が合えば思わず目をそらさずにいられなかった…)
(最初から、ずっと)
【レスを貰ったところで、今夜はこの辺りで凍結をお願いできるかな】
【もう少し…だと思うのだけど…】
【凍結了解です】
【解凍予定はいかがでしょうか】
【こちらはGWに入りますし、時間はとれますからご都合に合わせられると思います】
【直近は明日と明後日になるな。あ、28日と29日ね】
【どちらも22時頃からなら大丈夫】
【この後の展開に何か希望はあるかな?】
【聞かせて貰えればその辺を考慮してレスを作ろうと思うけど】
【甘めな展開だと嬉しいかな、と…】
【具体的になさりたいプレイがあればご希望に添いますが】
【お気が進まなければ、ご無理にとは】
【最後に、媛名先輩にどれだけお見せしたのかを知るようなエピを、ぜひ】
【了解、了解…っと。では、甘めを基本にレスを作っておくよ】
【……知りたいんだ…ビリビリは勘弁してね】
【えと、明日、で大丈夫かな?】
【放電はしないように気をつけますw】
【では28日の22時に避難所で】
【お忙しいとかお疲れでしたら、ご無理なさいませんように】
【是非ともお手柔らかに…w】
【ではその日時に避難所で】
【こっちも休みが近いし、昼間にタップリと休養するから大丈夫だよ】
【でもまぁ、お互いに無理はしないようにしないとね】
【じゃあ、今夜はこの辺で。お先に失礼させて貰うよ】
【お疲れ様&おやすみなさいノシノシ】
【明日を楽しみにしてますね】
【お疲れさまでした。おやすみなさい】
【ロールの解凍にお借りします】
【同じくスレをお借りします】
>>108 (恋人の隣りに寄り添えば心がほぐれ、言葉を交わすたびに愛しさが募る)
(夜毎に街を彷徨い行う退魔業)
(津綺子の兄の敵は虎視眈々とタイミングを計っているのだろうか)
(そして今、異能--異形を狩る組織に監視対象とされ)
(明日、あっさりと命を散らすかもしれない現状を想い)
(だからこそ余計に、今のこの瞬間、恋人の指先が顔の輪郭を辿るこの時がとても大切なものだと思う)
俺は、ここにいるよ…ちゃんと、確かめて…
(津綺子の手に手を重ね、頬に押しつけ、その掌に軽い口付けを落とす)
【こんな感じで…今回もよろしく】
(掌に熱い唇を感じ、その熱にあてられたように、まなざしを潤ませて)
これからもずっと、そばにいてくださるって、約束してください。
こうして…私の手の届くところに、ずっと…一緒にいるって…
(退魔をやめれば、彼の中にいるものが暴走するだろう)
(それは魔物を食らわねばならない存在)
(闇から遠ざかろうとしても、もはや体の内側から、夜の世界が自分たちを引きこんでいる)
(だからこそ…あがいて、あがいて)
どんなことがあっても、私の直さんでいてくださるって…約束して。
(心まで闇に売り渡すまいと、あがいて)
【こちらもこんな感じで、よろしくお願いします】
あぁ、約束する
俺は君のそばで、君の盾となり、剣となろう
ずっと一緒だ…
(重ねた手の平を返し、女王に忠誠を誓う騎士のように、細い指の先、桜色の爪に口付ける)
(たとえ夜の彷徨をやめたとしても、いずれ周囲は闇に飲み込まれるだろう)
(それほどに深く、引き返すことなど到底不可能な領域まで踏み込んでしまっている)
この胸の中、血の一滴まで…俺の全ては津綺子、君のものだ
君のものである限り、俺は闇に心を売り渡すことはない
君がいてくれるなら…
(だからこそ、人として、人であることを誇りとし、あがき、もがき)
(いつか力尽きるまであがき続けて…その瞬間までそばにいると心に誓う)
(指先に口づけを受けた瞬間、魔法をかけられたように身を震わせる)
(体中、その唇の知らないところはないと言っていい)
このまま夜の住人となって、ずっと魔物を狩り続けていたら…
私も、あんな眼をするようになるのでしょうか。
(媛名葵の、底知れない深淵のごとく深い闇を秘めた瞳を思い出す)
私がまだ、少しでも人を信じられるのは、直さん、あなたのおかげなんですね。
(手を恋しい者の手に預け、その指先を唇がもてあそぶままにして)
(そこから全身に広がる熱を感じながら)
妖魔がいても、決して屈しないあなたがいてくださるから…
私は、まだ人を信じられる。
人は無力だけれど、魔に屈することはないんだって…信じていられる。
俺が今の俺でいられるのは、津綺子のお陰だよ
津綺子がいてくれるから、俺の心は闇に飲み込まれない
君が俺の心に光を与えてくれるから…
(恋人の膝に置かれたままのクッションを二人の間に挟み)
(至近から津綺子の瞳を覗き込む。その眼には一点の曇りも闇も見出せず)
(夜の湖のように黒々と光り、微かに潤んで、さざ波のように感情が揺れて見える)
異形を相手にするには、もしかしたら、あんな眼が必要なのかもしれないね……
直さんは、はじめからずっとヒトでしたもの…
(ふと、初めて出会った時のことを思い出す)
(異形に変じ、妖魔を食らう彼を、なぜか同じく妖魔だとは思えなかった)
(砕け散る甲冑の中から現れたその笑顔に、胸が高鳴ったのを思い出して)
(今もまた、同じく心臓が激しく打ち始めるのを感じる)
(その時、彼が言ってくれた言葉は、津綺子が異性から初めて聞いた言葉だった)
あの人の目は、異形に対するための目じゃない…
ヒトも魔も、同じだとあきらめきったような…ヒトの一番醜い所を見てしまったような
そんな冷たい目でした…。
直さんにあんな目をしてほしくない。
あんな風に人を見るような…そんな思いをしてほしくないです…。
(クッション越しに直の胸に寄り添い、鎖骨の辺りに額を乗せて)
(津綺子の言葉に、記憶巣が刺激される)
(はじめて出会った夜の公園。その時の自分は何かを成そうと言う気力もなく)
(ただ体内の妖魔を押さえ、力の発揮を恐れ、逃げ回るだけだった)
(そんな自分に津綺子は目的を与えてくれた。力になると言ってくれて…)
(あの日、あの時に、もう心惹かれていた)
彼女はあんな眼になるまで、何を見てきたんだろう…
…津綺子にはそんな思いをさせたくない
そのためなら、俺は何だって受け止めて、君を守るよ
(軽く預けられた体重を肩で支え、寄ってきた頭を優しく撫でると)
(津綺子から漂う微かな甘い香りが鼻をくすぐり、鼓動がわずかに早くなる)
直さん…
(守る、という言葉を聞けば、全身が震えるほど嬉しい)
(けれど二人の間で守ると言えば、それは本当に相手のために命を捨て、その身を傷つけるということを意味する)
(それを…自分のために直が傷ついてしまうのを、どんなに恐れていることか…)
直さん…
(よりそう青年の体温、わずかに漂う清潔な男らしい匂い)
(もう十分になじみ、慣れているはずなのに、それを感じるといつも胸がドキドキする)
直さん…
(心の中に渦巻く思いを言葉にできず、ただ恋人の名を呼んで、その一言ごとに、血が沸き立つような欲望を感じながら)
(肉を求める思いばかりは、必死で押しこめて、じっとよりそうばかり)
(己の身すら犠牲に、愛しい人を守る…傍から聞けば美しい言葉)
(しかし、目の前で愛する者が傷つく姿を見せつけるのが、どれほどに相手を苦しませるだろうか)
(自分よりわずかに低いはずの津綺子の体が熱を持ったように温かくなる)
(息も乱れているのか、立ち上ぼる芳香は強さを増し)
(恋人が触れている部分から心臓の鼓動が伝わってしまうようで)
(沸き上がる欲を閉じ込めるが、無意識に空いたてが恋人のくびれたラインを捕え)
(引き寄せ、体の密着度が増す)
津綺子……
(様々な感情の入り混じった震える声に)
(震えそうになる声を制御して、呼び掛けに答える)
(腰を引き寄せられ、恋人の胸の中にほとんど全身包み込まれて)
(制服の首筋に、熱い吐息を吐きかけながら)
(窓越しに、春の日が暮れていくのを見る)
(夜までには、あともう少し)
(今はまだ、昼に生きる人々が憩いに過ごす時間)
(耳に恋人の呼びかけが届けば、さらに速くなる鼓動は隠しようもなく)
直さん、私を…愛して。
(初めてこの部屋で彼に身をゆだねたときに口にした言葉)
(今もそれを口にするのは、消えてしまいたくなるほど勇気がいる)
(これほど優しい恋人は、そう多くはないだろうと思いながらも)
(恥ずかしさに、彼の腕の中で一層身を縮めて)
まだ…外は明るいよ…それでも、いいんだね…
(要求が恥ずかしかったのか、一層身を縮こまらせた恋人を)
(包み込むように抱き締めて、体を密着させる)
津綺子…
(すぐ近くに見えた津綺子の額に軽く唇を落とす)
(うつむき加減の恋人の表情は伺えないが、おろらくは顔を真っ赤に染めているのでは)
(と想像の翼をひろげながら、腕に力を込めて)
(強く抱き締めながら、背骨やくびれのラインを撫で回す)
(津綺子の体内に眠っている欲望を引き出すように…ゆっくりと…)
夜になってしまったら…私たち、ふつうの恋人同士ではいられなくなってしまいます。
(恥ずかしさに身を縮めながらも、思いのたけを口にして)
昼間、学校に居ても、もう普通の高校生ではいられないように。
(額に唇が触れ、思わず顔を上げる)
(背中に、ウエストに、脇腹にと青年の大きな手が触れ、なでまわし)
(優しく温かいその手が、むしろヒリヒリするほどの刺激で性欲をかきたてて)
(彼のシャツの上に手を這わせ、体温を、心臓の脈動を感じ)
(それを独り占めにしているという悦びを味わう)
(はあ、と熱っぽい溜息が洩れる)
(待ちかねるように胸が膨らんで弾む)
そう、だね…昼も夜も……もう普通の学生で、恋人同士ではいられない……
(着実に夜の住人へと精神が成長しているのを感じていたのは自分ばかりではなく)
(パートナーもまた、闇に踏み込む狩人と成長を遂げつつあって)
(監視者との邂逅はその変化を加速することになるだろう)
(例えそうなろうと、後悔も後戻りもしないが)
(指先一つの動きに、正直な反応を返す恋人の体を試すように)
(手の動きに緩急をつけて、津綺子の背中を縦横無尽にはしり回る)
(スカートからシャツを引き抜き、裾から手を差し込むと)
(指に触れる素肌の感触を楽しみつつ、ゆっくりと捲りあげていく)
あ…
(脇腹に触れる熱い指先の感触に、ついにかすかな声を漏らす)
(まだ肌の表面を滑るように触れるだけで、むしろその眼に素肌をさらすために)
(白いお腹と同じく白いブラのアンダー部分がさらけ出される)
(ブラのカップの中には、愛撫を待ちかねて弾む果実がたわわに包まれている)
私が本当の私でいられるのは、もうここだけ…
この部屋で、あなたと二人でいるときだけ、私は…本当の自分になれる。
(熱っぽい吐息に混じって、直に独占されていることを告げ)
(震える指先で恋人の肉体を包むシャツのボタンを外す)
(熱い胸筋の上に、そっと唇を落して)
(自分の肌は、恋人の手にゆだねる)
じゃあ、本当の津綺子を全部見せてね
……は……ぁ………
(開かれ、眼前にさらけ出された皮膚に落ちる唇の感触に肌が粟立つ)
(処理された均一な質感の肌、恋人が「彫像のような」と評した皮膚に)
(脇腹から胸の中心近くまで、伸びた赤い筋)
(媛名葵に切り裂かれた体。彼女の持つ「弐式」から受けた傷は今だにうっすらと跡を残していて)
(制服のシャツを開き、鎖骨に唇を落して、手探りで胸板をなでる)
(胸骨からあばらを包む厚い胸筋、なめらかな肌に直の乳首を探り当て、そして…)
直さん、これ…!
(指先に触れた皮膚の違和感)
(こと、直の肉体に限っては、ありえない"傷痕”)
どうしたの?! なぜ、こんな……!
(長くその胴が切り裂かれたことを物語る傷痕)
(どれほどのダメージも、一晩以上残したことのない妖魔を宿す肉体に)
誰がこんなことを?
(直の眼を見上げ、必死で尋ねる)
(なぜか答えは知っているような気がした)
(深淵のごとき深い闇の持ち主…)
(傷自身は既に塞がり、痛みもなく完全に治癒しているが、痕跡だけが長々と消えずに残って)
(「弐式」の霊力が完治を妨げていた)
媛名葵…彼女に斬られた
あの時、俺は……
(必死な様子で尋ねる恋人に、あの日起きたことを話す)
(妖力の開放と異形化。青白い光を発する刀)
(襲いかかる妖魔から身を挺しえ庇ったこと……)
これがは、刀の力の所為なのか、彼女の力の所為なのかは分からないけど…
(指先で赤い線をなぞる)
ひどい…どうしてこんな…
(理由はわかっている。「異形だから」「ヒトではないから」)
いや…ひどいわ、こんなこと……!
(直の胸に顔を埋め、傷跡に触れて泣く)
私たち、何もしてないのに!
望んでこんな力を身につけたわけじゃないのに!
人を傷つける魔物を、命がけで倒しているのに…
それでも…それでも受け入れられないの?
私たちも異端として、葬られなくてはならないの?!
(絞り出すように、悲鳴のように訴えながら、その傷跡を涙で濡らす)
(理不尽な運命への憤り、怒り)
(愛する者を傷つけられたという、恨み…)
許さない。私、彼女を…≪深凪≫を、絶対に許さない!
(激しい嗚咽の声を上げ、青年の胴を抱きしめる)
(その中に息づく存在さえ、彼を傷つけた人間たちより、よほど愛おしいと思いながら)
(今まで思い悩んで、運命に弄ばれる理不尽さが恋人を爆発させたのか)
駄目だっ!津綺子、駄目だっ!
人を憎んじゃいけない。そうすれば心は容易く闇に墜ちる
そうしたらもう戻ってこれなってしまう
(恋人の悲しみは媛名葵への、《深凪》への憎しみへと変化して、憎悪の言葉が唇から溢れ出す)
(傷跡を流れる熱い雫が肌を濡らすのを感じながら)
(嗚咽に震える背中を撫でさする)
津綺子がこうして泣いてくれるなら…俺はそれだけでいいんだ
直さん…あなたは、媛名先輩を許せるの?
(力強い叱責に顔を上げる。こちらを見つめる曇りのない視線にぶつかって)
死んで…しまったかも…知れないのに…
(心の中を吹きすぎる嵐は、恋人の熱い胸に、優しい手に包まれて、次第に静まり)
(後はひたひたと押し寄せる悲しみに沈む)
愛してる…。
世界のすべてがあなたを排除しようとしても
私はあなたのそばにいます。
(舌を伸ばし、傷痕に沿って胸から脇腹へとそっと這わせてゆく)
(手探りでズボンのベルトを外し、ファスナーをあけて)
(その中に息づく、彼の生命の証を探り出す)
彼女には、彼女の使命がある
誤解は解けたんだ、もういいんだよ
それに、彼女には命を救われた
(霊剣によるダメージが大きくて、その後の戦いは全て葵が始末をつけた)
(結果として、彼女に命を救われるかたちとなったのだ)
(決して納得はできないだろう。それでも心を闇に墜とすよりもいい)
ん、津綺子…
(愛を語る津綺子の声には計り知れない悲しみが宿り)
(獣が傷を癒すように舌先が赤い痕跡をなぞると)
(胸に抱えるようにして恋人の頭を撫でると、指に短めの髪が絡まり柔らかい感触が手の平を包む)
(津綺子が手で探る器官は、わずかに硬くなって刺激を待ちわびて)
(恋人の手にはそれがまだ十分に盛り上がる余地があることを伝えている)
【きづけば、結構な時間になってしまっているね】
【今夜はこの辺りで凍結をお願いできるかな?】
【凍結了解です】
【思ったより手ごたえある展開で、ちょっと考えすぎてしまいました…】
【こういうシチュは好きなので、ついついやりすぎてしまいます】
【次回に、何かご希望はありますでしょうか?】
【やってみたいこととか、こんな雰囲気で進めたい、とか】
【ありがとう】
【こちらこそ、時間をかけて考えている割に短いレスしか返せずに申し訳なく】
【特に今のところ特別な希望はないけど…何か思いついたら避難所にでも書き込むよ】
【ではこのままの路線で】
【次回は明日…というかもう今日ですが、29日でよろしかったでしょうか】
【私は午後からかなり時間の都合はつきます】
【残念だけど休日じゃないんだ】
【だからいつものように22時頃に避難所で、でいいかな?】
【ごめんなさい、それでは今日も遅いと明日に差し障りますね】
【22時に避難所でお待ちしてます】
【では再開を楽しみにレスを用意していますが】
【お疲れでしたら、一言言っていただければ延期も気にしませんので】
【どうぞお気楽にお相手ください】
【今日も深いレスをありがとうございました】
【お先に失礼します。おやすみなさい】
【解凍のロールにお借りします】
【続きのレス投下待ちです】
【ロールにお借りします】
>>138 (禁欲的なデザインの制服を開けば、さらけ出される肉体に"男”を感じて)
(胸の奥に何かが膨れ上がってくる)
(なめらかな弾力をたたえた皮膚の表面に、わずかに固く盛り上がった傷痕が痛ましい)
(唇を寄せれば青年の体臭が胸の中に膨らむものをかき立て)
(舌に感じる肌の感触が愛おしくて、夢中で彼の下半身に手を伸ばし、求めるものを探り出す)
(髪をなでる恋人を見上げ、視線だけで許可を求める)
(じっと上目づかいに彼の意思をさぐりながら、唇を下着に寄せ、布の上からふくらみの形を唇でなぞる)
(指を下着の縁にかけ、そこで動作を止めて、一瞬、何かをのみこむような表情をすると)
…いい、ですか?
(何をどうしたいのか、一切口にせず、震える声で問いかけながら)
(恋人が許可を与える前に、もう下着を下ろし始める)
【改めましてこんばんは】
【今夜もどうぞよろしくお願いします】
(舌の先から特別な何かが放射されているのかと思うほど敏感に)
(胸板に濡れた感触が伝わるたびに肩が震え、息を飲み込まずにいられない)
(恋人の手に股間の自身が捕らえられると、全てを委ねるように自然と腰が浮き上がり)
(視線で求め訴える津綺子に、軽く頷いて答え)
ん……っ!
(温かく柔らかに押しつけられた唇が布越しでもはっきりと感じられて)
(思わず声が漏れるのを口を引き結んで堪えて)
いいよ…津綺子のしたいことして…
(何をどうしたいと言わなくても、続く行為は明らかで)
(その予想通り、許可を与える前に全てが恋人の目の前に露になる)
(まだ血液の集中が十分でないその部分は、力無く垂れ下がっていて)
(恋人の所作に応じて左右に揺れる)
【こんばんは】
【こちらこそよろしく】
(四肢を制服に通したまま、胴体をむき出しにした青年の姿は煽情的で)
(視覚から脳内の性欲中枢を直接刺激され、思わず呼吸が荒くなってしまう)
(愛しい恋人が欲情に視線を曇らせながら頷くのを見ると)
(お預けを許された飼い犬のように、夢中になって彼の中心を口に含む)
んぐ…ん…んむ…
(引き締まった青年の腰を抱え込むようにして、開いた前立ての間に顔を埋め)
(まだ柔らかな陰茎の感触をいつくしみながら、強めの吸引力を加え、舌で押しつぶす)
(それはたちまち硬度を増して膨れ上がり、もう口の中へすべてを収めるのがむずかしくなる)
ん、ちゅぷっ…
(半分ほどを吐き出し、根元をつかんでしごきながら、その動きに合わせて頭を上下させる)
ちゅう…んむ……あむ……ん…
(どんどん形を変えていく、その部分が一層、いとおしくて)
(夢中でしゃぶり、吸い上げ、舐めまわす)
(欲で満たして視線を恋人に送れば、同じく欲に濡れた瞳と目が合い)
は……ぁ…んん…
(あっという間に先端から飲み込まれ、恋人の口内へ吸い込まれる)
(巧みな舌での奉仕にたちまち血流がその部分へ集中して)
(硬直し、反り返り、欲望の象徴としての姿を現わしていく)
(膨らんでいく先端はカサを張り出し、幹はその表面に血管を浮き上がらせて)
(血液と情欲を充填した器官は、恋人の手と口内の中で力強く脈打つ)
つきこ……気持ち、いいよ…すごく、上手くなったね…
(股間に顔を伏せた津綺子の頭に手の平をおしつけて)
(快感に答えるように腰が持ち上がる)
(一舐めごとに太っていく陰茎を、この目で見たくなってゆっくりと吐きだす)
んぷ……はぁ……おいし……
(頭に押し付けられる手のひらが心地よい)
(眼の前にヌラヌラと立ち上がっている肉棒をしげしげと眺め)
(指をまとわりつかせてしごき、さらに硬く太らせようと)
(下着の中に手を入れ、ひやりとした球体を二個、探り出す)
直さんのこと、隅々まで全部好きなの…もっと、気持ち良くしてあげたいんです…
(唇を裏筋に這わせ、時折舌先でつつきながら、やわらかな袋のなかの胡桃の感触を楽しむ)
(赤黒く怒張してエラを張る亀頭を、絞りあげるように指先でしごけば、透明な樹液が滴り落ちて)
(思わず舌をのばしてそのしずくをすする)
(体を離し、制服の襟元を止めたまま、ブラウスのボタンを外し、ブラをずりあげる)
(上部を下着で絞りあげられた乳房が、張りつめて突き出す)
(両手で乳房を捧げ持ち、恋人の股間に近づけ、いきり立ったものを挟み込んで)
んっ…あぁ……
(敏感になった乳腺をゴリゴリ刺激される快感にゾクゾクしながら9
(乳房で直自身をしごき始める)
(恋人の口内から抜き出された男根は、唾液と先走りの樹液に濡れて、ヌラリと光る)
はっんっ……!
(少し冷たい手の平に二つの急所が包まれて、転がされれば)
(立ち上ぼる快感に声が漏れ、ビクリと震える先端の割れ目から透明な雫がにじみ出る)
あ…あぁ……
(柔らかな舌としなやかな指に攻められれば、腰が砕けてしまうほどの快感に襲われて)
(津綺子の言葉に答える余裕すらなく、ただ喘ぎを漏らすだけ)
あっ…つきこ………
(目を開き、さらけ出された恋人の乳房を眺める暇も無く)
(その豊かな谷間に自身がスッポリと埋め込まれてしまう)
(むき出しのカリが乳肉を抉り削りとるように食い込めば)
(敏感な部分が包み込まれ、谷間に樹液を塗りたくり)
津綺子…今日はすごく積極的だね…
あ、はぁ…ん……直さんの…すごく固い……
(乳房をえぐる陰茎の様子をあからさまに告げて)
(恋人への奉仕のはずなのに、自らに快感を与える行為になってしまっているのを教える)
とっても…気持ちい……
(積極的だと言われると、思わずカっと頬が染まる)
だって…ぁ……直さんのこと、が……んんっ…好き…だから……ぁん…
明日になったら、もう…会えないかも…知れない…から…
(より近くに正体を知る者が増えれば、明日はいっそう不透明になり)
(二人で過ごす一瞬一瞬はより貴重になる)
だから…欲しいんです…直さんのこと、全部……
(一層奉仕の速度をあげ、自分に与えられる快感がさらに強まり)
(思いを告げる声はせっぱつまって途切れる)
ちょうだい…直さんの…
(快楽に蕩けた顔を惜しげもなくさらし、一心に奉仕を行いながら)
(一方で自らの乳肉を揉みしだき、慰める行為に耽る恋人の姿をつぶさに眺め)
津綺子、俺も気持ちいいよ…
(愛の言葉に加えて、今を大切に貴重に思う恋人の心が垣間見えて)
(その言葉により一層愛しさが募る)
(溢れた粘液の助けを借りて、奉仕--自慰?--の速度が上がり)
は、く………津綺子……
(掴まるものを求めて、指先が床を引っ掻く)
今、あげるからね…津綺子の、好きなもの…
………イくよ……ちゃんと受け止めて………くっ!津綺子………っ!!
(強くなる奉仕に堪えていたものが一気に噴き出して)
(熱い白濁が深い谷間へと迸る)
(ぬちゃ、ぬちゃ、と卑猥な水音を立てながら乳房を揺すりあげ、肉棒をしごき立て)
(それが熱く固く緊張した、と思った瞬間、濃く熱い最初のエキスがほとばしる)
きゃ…あ……
(二度、三度と雄臭を放つ白濁が顔から制服へと大量に噴き出して)
(顔から制服を白く汚され、舌をのばしてぬめる口元を舐める)
ん…おいしい……
(舌先にしびれるような刺激を感じて、うっとりと眼を閉じる)
(やがてゆっくりと眼をあけ、まだ冷めやらぬ性欲を宿した視線をあげて)
ランドリー、お借りしますね……
(それは服を脱ぐ、という宣言でもあり)
(ふらりと立ち上がって、精液にまみれて張り付くブラウスを脱ぎ去り)
(もはや役に立っていないブラを外して上半身をむき出しにする)
(ブラが押さえつけていた部分が、乳房に薄赤い線となって残る)
(今更のようにそれらを直の視線から遮ろうと、胸のふくらみを手で覆って)
(恋人を誘うかのように背中を向けて部屋を出る)
【このあとは、お風呂でもベッドでも、他のところでも、お好きなところで…】
【レスを貰ったところで申し訳ない、急速に睡魔が来てしまった】
【少ししか進んでないけど、凍結をお願いできるかな?】
【直近だと…多分土曜には解凍が可能だと思う】
【凍結了解です】
【土曜日、お時間はわかりますか?】
【こちらは例によって午後でも夜でも】
【はっきりとしないけど、おそらく夜なら確実だと思う】
【確定したら避難所に連絡するよ】
【急な予定変更があれば、これも避難所に】
【んむぅ…すまない。限界みたいだ…このレスで落ちそうだ】
【今日もお付き合いしてくれてありがとう。お疲れ様】
【また次回を楽しみにしてるよ。おやすみなさいノシノシ】
【お疲れのところ、今日もお相手くださってありがとうございました】
【それでは土曜日の夜、お待ちしてますね】
【今日も楽しかったです。おやすみなさい】
さてと……実に静かな週末の夜、では望み薄でありましょうけれど、
ともかく――ということで待機させていただけると、幸いに思います。(一礼)
プロフィールは
>>2、です。
規制の方は別所にて一声あれば、移動なり何なりを、と。
【あら、嬉しいことにお呼び出し承りましたゆえ、こちらは失礼を。
ありがとうございました。待機、解除させていただきます (一礼)】
【書き込みできるかな?】
【できたら待機、プロフは
>>10です】
>>161 【こんばんは。お相手お願いできるかな】
【こちらのプロフは
>>4に】
>>162 【こんばんは、兵部君】
【こちらこそ同年代キャラは初めてなので喜んで】
>>163 【ありがとう。ロール内容はどうしようか】
【大まかに言うと、ただの中学生同士で接するか。初めから異能を持つものとして接するか】
>>164 【日常の最中、互いに異能者であることに気がつく、とかかな?】
【例えば同じクラスで、日直として教室に残っていて】
【みゃこの影響で兵部君が能力を発動させてしまうとか】
【同じクラスは嫌じゃなければだけど】
>>165 【大丈夫だよ。うん、じゃあそれで行こう】
【書き出しは…どうしようか。お願いできるかな】
>>166 【はい、それじゃ、ちょっと待っててね】
(新学年になってGWも明けた5月、席替えもして新しいクラスメートにも慣れた頃)
(まだ太陽はあまり傾いてはいないものの、授業が終わってから結構な時間がかかっていた)
そういえば、兵部君と同じクラスになったのは初めてだよね?
(人気のない教室で、アンケート用紙の整理をしながら、都は向かいに座っている少年に話しかけた)
(本来であれば学級委員が行う仕事だったが、盲腸で入院してしまったため偶々日直だった二人が担任の先生に指名されたのだった)
幼稚舎から数えると10年近く学園にいるのに初めての人がいるなんて、ほんとに生徒数が多いよね、ここ。
(手を動かして仕事はちゃんとしてるが、どうせするなら楽しくおしゃべりしながら、というのが都の気分で)
【では、よろしくお願いします。】
>>168 …そうだね。
(チラリと眼前の少女に視線を合わせ答えると、また俯き作業を続行する)
(そっけない態度だが、決して眼前の車椅子の少女、天羽都が嫌いなわけではない)
(自分が『こう』なってしまった時から、一般人への対応の仕方がどうにも難しくて)
(異形が関わるのであれば、最適と思える判断と言動をすればいい)
(しかし、所謂『他愛のない話』などを自然にできなくなってしまった)
(ましてや多少は気心の知れる男と違い、相手は女性である)
(話す言葉を一々頭の中で考えてしまう。嫌いではないが、苦手かもしれない)
巨大校だからね。人が多少増えたり減ったりしても分からなさそうだ。
(そう言葉を紡ぎながら、静かに彼女の車椅子に目をやる)
(明朗快活で、誰とも分け隔てなく接する。クラスでも人気のある方だ)
(しかし明るい笑顔から視線をずらすと、下半身付随という痛ましい現実を突き付けられる)
(なぜ彼女はこうなってしまったのだろう。異形が関係するのだろうか)
(興味はあるが、訊いたことはない。彼女の心を傷つけてしまう可能性があるから)
(せめて自分の異能が彼女にもあったなら、もっと生活は楽になっただろうに)
【うん、よろしくお願いします】
>>169 人が増えたり減ったり、かぁ。
初等部までずっと同じクラスで仲良かった子が急に転校しちゃったんだよね。
ずっと学校にも来てなかったみたいで、事件に巻き込まれたって噂もあって。
(少し表情を曇らせてアンケート用紙をめくる)
二つ隣のクラスで、優希ちゃん、有明優希ちゃんっていうんだけど、兵部君は知ってる?
背が高くてバレー部にいたんだけど、ずっとメール出しても返事がなくて。
(この学校だけじゃないけれど、近隣一帯は行方不明者が多い)
(その理由は異形や怪異やら特別な現象が多いからで、生徒の噂にあがることは多い)
(都はその手のことにあまり興味はなかったが、ここ半年ほどは両親のことや自らの能力がらみで何かと意識することが多くなっていた)
便りがないのは元気な証拠、なんて言うけど、悪い噂があったら気になっちゃうし。
(そう言えば楽しい話をしようと思っていたのに、とふと気がついて)
そうそう、チョコクッキーがあるんだけど、食べる?
ほとんど他の子にあげちゃったら少しかないんだけど。
(机の横にかけた鞄から包みを取り出して広げると、猫の顔をかたどった黒いクッキーが出てきて)
【優希ちゃんで拾ってくれてもいいし】
【クッキーを取るときに指が触れて発動とかはお約束かなっと】
優希ちゃん、今は二つ隣のクラスだけど。
【あ、よく見たら消し忘れがorz】
>>170 ……………。
(こんな時、どんな顔をすればいいんだろう)
(彼女は化け物に殺されました、なんて言えない。それも二重の意味で)
(有明優希。名は知らずとも、彼女の顔は覚えている。
時折廊下ですれ違い、その身長を羨ましがったりしたけれど)
(そんな彼女は、遺体となって発見された。駆けつけた時には、異形に殺された後だった)
(その化け物はすぐに撃ち殺したが、やり切れない思いは消えなかった)
(また理不尽に殺される命に。化け物への憎しみはより増すばかりだ)
…大丈夫だよ。きっと別れが辛くなるからだと思う。
またしばらくすれば、連絡が来るんじゃないかな。
(都とは視線を合わせずに。口先だけの、その場しのぎの嘘を言う。時が経てば、
少女もいつか被害者のことを忘れてくれるかもしれない)
(こんな自分の痛みを他人に分け与えるくらいなら、嘘の一つや二つ許されるだろう)
………ん?
(車椅子から視線を上げ、彼女が差し出したクッキーを見つめる)
(美味しそうだし、何より――――可愛い。食べるのがもったいない程だ)
(そう言えば、彼女は料理部だと友達が言っていたかもしれない。成る程、上手なわけだ)
頂くよ。………ありがとう。
(ちょっと照れくさい。でも彼女が勧めてくれたのだし、いい話題転換だから)
(机ごしに手を伸ばし、それを受け取ろうとする)
【じゃあ両方で】
【一番分かりやすいのは、勝手に車椅子の車輪が回って前進するとかかな】
>>172 ……そっか、そうだよね。
(アンケート用紙に顔を落としている兵部晶の様子は、何となく思い詰めているように感じられた)
(もしかしたら彼も友達と突然別れることになったことがあるのかもしれない)
(その言葉が経験から来たものなのか分からないが、都は優しさを感じ取った)
ありがとう、兵部君。
お別れ会なんてしたら、きっとメソメソ泣いちゃうだろうし、湿っぽいことは好きじゃない子だったから。
見た目ほど甘くないから、兵部君も気に入ると思うよ。
(甘さほどほど、カロリーもほどほど、美味しくて食べ過ぎてもお肉の元にならないように、が最近のコンセプト)
ちなみに女子寮の近所にいる黒猫がモデルで、左頬のひっかき傷が特徴なんだ。
(よく見ると左頬には×印があって)
はい、どうぞ。
(包みを乗せた手のひらを伸ばすと、ぐうぜんに都と晶の指先が触れた)
ふぇっ!?
(突然、車椅子が前に動いた)
(そのせいで都の体が机に当たり、傾いた机からアンケート用紙が落ちて床に散らばる)
あっ、あっ、お、落ちちゃう!
(片手でアンケート用紙を押さえようとしてバランスを崩し、クッキーも落としそうになって)
【こんな感じにしてみました】
>>173 ………む。
(クッキーとにらめっこしながら、細かく作られてる物だと感心する)
(そしてやっぱり可愛い。色は違うけれど、自宅に住む彼女のことを思い出して)
(よく眺めてから食しようと決め、手を伸ばす)
(そして刹那。互いの手が触れ―――)
―――っ!?
(間違いない。今のは、慣れ親しんだ『異能』を発動させた感覚)
(しかし、そこに自分の意志はない。こんなパターンは初めてだ)
(落ち着いて状況を考えたいところだが、しかしそんな余裕はなさそうだ)
(今にも横になりそうな机を蹴り、『回転』させ元の状態へ戻させる)
(これで彼女が転倒することはないだろうし、クッキーを落としても机の上だ)
(ただもしも、元に戻る机に彼女が当たりそうなら、手を伸ばし支える)
>>174 (ダンッと机を蹴る音が聞こえたと思ったら倒れかけた机が戻ってくる)
きゃっ!
(一瞬机がまた体に当たるかと思ったが、それはかろうじて防がれれた)
(しかりクッキーは机の上に散らばり、手のひらに残ったのは包みだけ)
……あ、ごめんなさい、散らかしちゃって。
(机に散らばったクッキーと、床に散らばったアンケート用紙)
(クッキーはともかく、アンケート用紙を拾うのに都はほとんど役に立たない)
うーん、何か滑るものを踏んじゃった訳じゃないみたいだけど。
(車椅子の車輪のあたりを見てみるが、バナナの皮が落ちてることもなくて)
ほんと、ごめんね。
これは何か埋め合わせするから。
>>175 君こそ机に体をぶつけたんじゃないか?………ごめんよ。
(端から見れば少年に罪はないはずだが、それでも謝る)
(自分の能力が暴発したのが原因であることは、自分だけはしっかりと理解していたから)
(足が動かない彼女の代わりに、落ちたプリントを拾う)
(その間に思考を進める。この能力と付き合い初めて五年以上経つが、暴発など初めての体験だ)
(能力の使いすぎで?否定だ。昨日の夜の探索では異形を見つけられなかった)
(心的動揺?なくもないが、さすがに手が触れた程度では有り得ない)
(―――つまり。この少女、天羽都が関係している可能性が高い)
(恐らく異形ではない。下半身不随の少女をわざわざ演じるなど、化け物の思考ではない)
(と言うことは、異能。他人の異能を暴発させる能力か?)
…………。
(黙してプリントを拾い上げると、少女の顔をじっと見つめる)
(何のつもりでこんなことをしたのだろう。ちょっとしたからかいのつもりか?)
(動揺を示せば、問いただす)
>>176 大丈夫、当たっただけだから……って、何で兵部君が謝るの?
(何でだろうと首をかしげるが、深い疑念ではなく、とりあえず机の上のクッキーを包みに戻す)
(都自身の力は目に見えて分かるものではないが、だからと言って今のは異能の影響だなんて思いつかず)
(その手のことに関して都は素人でしかない)
私も手伝うね。
(車椅子を後ろに下げ、ピンセットのようなものを取り出して思いっきりかがむ)
(物を落としたときに拾うための小さなマジックハンドのような物だ)
……?
ええと、実は怒ったりしてる?
(ほとんどは晶が拾い、都が拾ったのは数枚で)
(顔を上げればじーっと自分を見つめていたので、一番考えられることに思い当たって)
>>177 ………いや。
(そう短く答える。不思議そうな先程の表情も、今の少し怯えたような表情にも、嘘は感じられない)
(勘違い、ということはないはずだ。残る可能性は、能力の存在、または発動が無意識下なのか)
…………あむ。
(それならば、ここで銃を突きつけ詰問するような事は止めよう)
(元より、少しずつ他人に優しくしようと心に決めたばかりだから)
(真剣な顔で、机の上に広がったクッキーを一枚口に含む)
(少なくとも危険はない。それだけは確実だ)
………美味しい。君もどう?
(素直な感想を口にしながら、もう一枚のクッキーを指で挟み、差し出す)
(プリントを置こうにも、まずは机の上を片付けてからということだ)
(そして彼女が視線をクッキーに向けた瞬間、クッキーを人差し指の上で『回転』させる)
(どんな反応を示すかで、知らないのは能力か発動の瞬間かが分かるだろう)
>>178 そう、ならよかった。
(優しい男の子だと思うが、仏頂面なのが怖い、とは違うが取っ付きにくい)
(かといって避けるような都ではない)
美味しいでしょ?
自信作なんだよ。
(胸を張りながら差し出されたクッキーに手を伸ばそうとして)
にゃんこ大回転?
すごい、兵部君で手品できるんだ。
確か吹奏楽部だよね、楽器やってるから起用なのかな。
どんな種があるのかぜんぜん分からない!
(純粋に面白がっている都は、回転したクッキーをつかむ)
(その時にまた都の指が晶に触れて)
【何かしらまた回転してもらえれば都も気がつくと思う】
>>179 …………っ。
(また手が触れた。だがいい機会だ。少し恥ずかしいが、試すとしよう)
(やや顔を赤らめながら、ひとまずクッキーを都の口に押し込む)
…手品だと思うかい?
(改めて少女の指に触れ、『回転』させる。ただし『回転』させるのは『骨』)
(都の大腿部にある骨を回転させ、擬似的に都を立ち上がらせる)
気をつけて。すぐに止まるから。
(あくまで力が維持するのは、回転させている時だけだ)
(これを同じような要領で繰り返せば、歩く動作を模倣することもできる)
(以前はこれを利用して肉体強化なども考えたが、打撃に伴うダメージや
関節回転にかかる手間、ぎこちない動きで実戦向けではないとして諦めた)
(だが、彼女の能力が、暴発でなく完全に効果させることができたなら。
あるいは車椅子なしでも歩くことができるのではないか)
(都の能力もまだ判明していないが、ふとそんなことを考える)
【では、こんな使い方で】
>>180 ん、んぐ!?
(クッキーを口の中でかみ砕こうとした都はありえない視線の高さに目を見張る)
(背の高い人に抱えられないと見ることができない視線)
(都は立っていた)
(両手は開いていて何かに掴まっているのでもなく、誰かに支えられているのでもなく)
んっ、んっ……んくっ
(慌ててクッキーを飲み込んで、改めて晶を見る)
これって、手品なんかじゃない……PK、超能力、異能?
(超能力の本も色々と読んだので、触れずに物を動かす力があると知っていて、まずはそれが思い当たって)
兵部君、まさか……あ。
(あらためて晶が都の指に触れていることに気がつく)
私の力、また出てるの?
なら、兵部君は私のこと、知ってたの?
(いてもおかしくはないのだが、改めてクラスメイトに異能者がいると知って驚くほかはなくて)
(そして今気がついたのか、前から分かっていたのか、都には分からない)
>>181 …それはこちらのセリフだよ。
(回転の力を失い、ストンと都は椅子に戻る。一方、晶は今の会話で全てが納得できた。)
(彼女、天羽都は異能者。触れた異能者に効果を及ぼす。
自覚はある。だが、発動したかどうかは本人には分からない)
(少年が隣の席の椅子に優しく触れる。その椅子はサイコロのように転がりながら、いびつに遠くへ動いていった)
僕の異能は『回転』。間接的に触れたものまで、自由自在に回すことができる。
さっき君の車椅子が進んだのも、僕の異能が発動したせいだ。
(自分の胸に手を当てながら、そう説明する。異能の存在は知っているのだから、余計な手間は省けた)
………はぁ。
まさか、天羽さんも異能者だったとはね。それで、君の力は?
(溜め息をつきながら、彼女に問う)
>>182 きゃんっ
(車椅子の上に戻った都は靴下に包まれた動かない足をまじまじと見て、晶の方に視線を戻して)
回転……あ、それで謝ったんだ。
(たいして気にとめていなかったが、そう言えばさっき謝っていたな、と思い起こして)
私の力は、触ったときに兵部君のような異能の力を増幅させる、みたいなんだ。
必ず起きるんじゃないみたいだし、私も言われないと分からないから困ってて。
(苦笑いしながら頬をかいて)
類は友を呼ぶ、だっけ、そんなことわざがあったよね。
私もまさかだよ、兵部君が、同じクラスに異能を持つ人がいただなんてびっくり。
もしかして、今まで迷惑をかけてたりしなかった?
勝手に力が発動したりとか。
もしそうならごめんね。
(興奮しているのか、ハイテンション気味でまくしたてる都)
(それもそのはず、記憶にある限り初めて、松葉杖も何もなく二本の足で立ったのだから)
>>183 異能の増幅…?
(非常にレアな能力だ。組織のデータバンクには、公式に確認された)
(幾つもの異能の例が上げられているが、そんな種類は初めて聞いた)
(どの程度増幅されるかは分からないが、それにより彼女の存在は
あらゆる組織や化け物から狙われる存在になりかねない)
(しかし隠そうにも発動は無意識なのだから、困ったものだ)
え、いや、別に。
その、君に触れたのは、さっきが初めてだし。
(嬉しそうな表情を見つめながら、そのテンションに少し押されたように答える)
(普段はハンデのことをあまり口にしない彼女だが、
実際何よりもその苦労は彼女が身に染みているだろうから)
(だから、次の言葉が思わず口から出た)
…天羽さんが、その力をよりコントロールできるようになったら。
君は、車椅子なしでも普通に生活できるようになるかもしれない。
>>184 そうだっけ?
兵部君と日直するのも今日が初めてだし、でも通りすがりに手が触れることなんてよくあることだし。
迷惑をかけてなかったなら本当によかった。
(ニコニコと笑顔で胸をなで下ろす)
(足のことはわかりきっているが、異能については自覚がないから始末に負えず、悩みどころでもあるから)
えっ、それって、歩けるようになるって、こと?
私が、というか、兵部君がそうしてくれるの?
(さっき立ち上げられたのは兵部晶の力)
(回転させる力がどう作用したのか都にはさっぱりだが、晶が立たせたのは本人も言っていること)
(だから、同じように晶が異能で都を歩かせる、そう受け取った)
それって、その、どうゆうこと?
(興奮した顔に赤みが差し、ぐっと車椅子の上から晶の方に身を乗り出して)
>>185 ……………。
(何で彼女は、さっきから他人を気遣ってばかりなんだろうか)
(自分がこんな辛い状況にあるにも関わらず、他人を心配する余裕がある)
(同い年であるにも関わらず、それは自分にはないものだ)
(その捌け口がある今、化け物を狩ることにしか全力を費やしていなかった自分には)
(最近になってようやく変わり始めたが、それもまだまだで)
(彼女が特別強いのだろうか。それとも――――自分が弱いのか)
(悔しくなり、一瞬思い詰めた顔になるが、すぐに取り消す。というか、取り消された)
………っ。
待って、落ち着いて天羽さんっ。
(いきなり異性の顔が接近してきて、思春期の少年が動揺しないはずがない)
(こちらも頬を朱く染めながら、ちょっと上半身を仰け反らせた)
…僕の『異能』は、エネルギーみたいなものだ。
離れて回転させるには、触れてエネルギーを再注入しなきゃならない。
(触れているならば、晶の精神力が持つ限り回転させられるが)
(離れている物体には、最初に込めた量しか回転させられない。それが少年の異能の性質だ)
だから君がそのエネルギーを増幅できれば、僕が見ている限り君は歩ける。
そして、もし僕の異能をコントロールできるようになり、扱いに慣れてきたなら。
(体内に止まったエネルギーを増幅させ、一定量を保ちつつ
『骨』を回転させる。そして、少年は同時に一方向にしか回転させられないが)
(仮にこの車椅子の少女が、完全に扱いに習熟できたなら)
―――君は一人で歩ける。いや、もしかしたら走れるくらいにまでなれる可能性もある。
>>186 あ、ごめんね。
(ちょろっと舌を出して、背もたれに背中を付ける)
(それでも興奮を抑えきれないのか、太ももの上で握り拳をつくっていて)
…………。
(晶の話を聞いてじっと考え込む)
ええと、難しいことは分からないけど、兵部君の力と私の力を組み合わせれば、この力で足を動かすことができる、と。
(口元を手で隠し、目をつぶって、同じことを繰り返して)
なんか、途方もない話で、どう受け取ったらいいのか分からないけど、でも、一つだけは分かる。
(目を開き、晶の目を見つめて)
兵部君って、とてもいい人なんだね。
ありがとう、先の長い話でお婆ちゃんになってもできないかもだけど、私、すごく嬉しい!
(歩いたり、ましてや走るなんて、してみたいと思っていても、無理なものは無理と諦めていたこと)
(動かなくても、靴下で隠していれば形を保っている足が付いているだけ幸せだと割り切っていたから)
私、力を何とか制御できるようにならないと、って色々してはいるけどほんとにさっぱりで。
だけど、歩けるようになるって考えたら、もっと頑張れるかも。
(目を輝かせて、身を乗り出すのはこらえているけど、異能のことさえなければ手を握りしめているだろうくらいの勢いで)
【そろそろ〆にしましょうか?】
【時間が許すなら、もう一度立たせてほしいけれど】
>>187 ……………。
(ありがとうと礼を言われ、晶は何も答えずうつむいた)
(ベラベラと理論を並べ立てたが、それは大半が過程の話だ)
(それでも彼女は希望を持ち、明るい未来を夢み努力するつもりでいる)
(怨嗟と絶望を持ち、暗い過去に囚われている自分には、なんだか眩しかった)
…いいや、結局のところ努力しなければいけないのは君だから。
練習したい時は言ってくれ。都合が合えば、力になるから。
(自分はこのまま異形を狩り続けていくのだろう。あるいは、いつか奴等に殺されるのかもしれない)
(そんなただ落ちていくだけの自分だが、彼女は違う。
彼女にはこれからの目標が、彩るべき人生がある)
(異形を殺すだけの人生でも、他人に優しくできるのなら、優しくしたいから)
(だから微笑みながら、そう返す)
それと、その力はあまり他人に話さないように。
君の身に危険が及ぶ可能性があるからな。
(そして、釘を差しておく。彼女の異能を利用しようとする輩は、どこから現れるか分からない)
(車椅子で、その異能も自分一人では戦闘能力を持たない以上。襲われたら抵抗する手段はない)
【はい、すみません。そろそろ凍結か〆でお願いします】
【立ちたければ、晶にそう言ってくれればできるよ。僕は鈍感だから】
>>188 でも、兵部君の力がなければ駄目なんだもの、両方必要ってことでしょ。
兵部君につきあって貰うのは、何かしら制御できてからだと思うけど、その時はお願いね?
(そう言えば男の子の友達ははじめてな気がする)
(迫水先輩は初恋の人で、友達とは違うから)
うん、それは分かってるつもり。
このことを知っているのは、みんな自分で私の力に気がついた人ばかりだから、話さなくてもばれちゃうんだけど。
(幸い、まだ都を表立ってあくどく利用しようとする者はいない)
っと、そうそう、ドタバタしてアンケートの整理を忘れちゃってたね。
これを片付けないと帰れないけど、その前に、兵部君、一つお願いしてもいいかな?
もう一度、私を立たせて貰いたいなって。
(手を差し出し、上目遣いでお願いして)
【なら次あたりでしめましょう】
>>189 ―――それならいいんだ。
(ふと少女に見せる、鋼のような少年の怜悧な表情)
(有明優希と同じような道を、彼女にまで歩ませてたまるか)
(障害を持ちながら、必死で生きようとすりる彼女の命を、理不尽な暴力で失わせてたまるか)
(もし彼女にそのような目的で近付く存在がいたならば―――排除する)
(どうせ殺すことしか覚えさせていないこの腕だ。適材適所だろう)
(そんな決意を固めた晶に向けて、車椅子の少女が手を差し出した)
…いいよ。君が満足するまで、付き合うから。
(都を安心させるように笑うと、そっとエスコートするように掌を重ねる)
(すると独りでに、少女の足が意志を持ったかのように動き出した)
(油のさしていないロボットのようなぎこちない動きだが、
確かに彼女は今、自分の足で立ち上がっていた)
【ありがとう】
【こちらはこれか、これの次で〆るよ】
>>190 わぁぁ……、すごい、私、立ってる、立ってるんだ。
(太ももから下の感覚がないため、踏みしめているという感覚はない)
(それでも高い視線は新鮮で、みんなが普通に体験している視界は都の胸を躍らせて)
そっか、兵部君と私は同じくらいの背丈なんだね。
たぶん拳一つ分くらい兵部君の方が高いのかな。
(椅子に座れば同じ高さだが、後ろの黒板や机の位置が違うのが嬉しくて)
ありがとう、兵部君。
(都は満面の笑みを晶に向けて気持ちを示した)
【それでは、都もこれで〆です】
【見届けたよ、お疲れ様。キリよくそれで終わりにしよう】
【長時間のお付き合い、ありがとうございました(ぺこり】
【また機会があれば、お願いしたいな。それじゃあお休み。ノシ】
>>192 【こちらこそ夜遅くまでおつきあいありがとうございました】
【都を立たせるなんて予想外の展開でびっくりです】
【今後も色々と気になります】
【では、おやすみなさい】
【しばらく、待機してみるぜ。プロフは
>>3。誰でも気軽に声をかけてくれな。】
【落ちー】
【てった―い】
【改めてこんばんは、伊織さん】
【じゅ、十全なノープラン、で申し訳ないのですけれど……眠気や時間の方に問題がないようなら、
立候補させていただければ、と思いお邪魔した次第です。一応、プロフは
>>2、です(一礼)】
【こんばんは。よろしくお願いします】
【戦闘、共闘、日常での再会ロール、と、先輩とはどれも行けそうですが】
【ご気分的にはどうでしょう、殺伐とするかまったりとするか…】
【幸いです。それでは……不肖ながら、こちらこそ宜しくお願い致します】
【そうですね……伊織さんに希望があれば、それを一番にとは思います】
【まったりでも、殺伐でもどちらでもと――…迫水さんにお話を聞いた表の貴方の心境次第で、
共闘なら少し和解?路線かもしれません。
戦闘なら、獲物を殺すか殺さないか、などから発展して……と、少しいざこざ路線にももってゆけます】
【日常においてなら、物騒な言い合い、もしくはどちらかといえば和解気味のまったり…と】
【ふふ、名無しさんではないですが、どろどろぬまぬまでもまったりでも、十全と】
【では日常で少しばかりお互いについての理解を深めましょうか】
【成り行き次第で角つきあったり、あるいは和解したりで】
【お差支えなければ書き出させていただこうと思いますが】
【はい、承りました。それでは、その方向で】
【まったくと不都合ありませんので、宜しければ書き出しの方よろしくお願い致します。(一礼)】
【承諾ありがとうございます】
【では申し訳ありませんが少々お時間をいただきます】
(陸上の練習はほぼ連日、そろそろ試験の準備もある、その合間に格闘技の練習までしているとあっては、時間はいくらあっても足りない)
(その上級生と会わなくては、ちゃんと話をしなくてはと気がかりであったものの、クラスを訪ねて行ったのは)
(パートナーに彼女の話を聞いてから、かなり日が経っていた)
あの、媛名先輩はいらっしゃるでしょうか…?
(その上級生が重傷を負っていたとはつゆ知らず、心の中では強敵に対するように緊張していた)
【短くはありますが、まずこんな出だしで宜しくお願いします】
(たまたまそこにいた数人の生徒が不思議そうに、
津綺子――この学校のハイジャンプの花形として、知らぬ者の方が少ないだろう――を見てから、
その中の一人が「媛名さーん」、と教室の奥側へ声をかける)
……少し、お待ちください。
だから、ここにこう書いてあるから、このときの心境はこう?……あ、いえ、これがこ――……と。
(向かい側にいる同級生の温かな視線を受けながら、
休んでいた間の授業内容について教えをうけているらしい、長髪の女がふと顔をあげた)
(黒い瞳が津綺子を捉えてから……すっと、細められる)
――ごめんなさい、少し、席をはずします。
(前にいた同級生に声をかけて、呼ばれるがままに扉の方へ)
(零れおちた黒髪を髪にかけながら、扉のところで津綺子を見てから、頬に手をあてる)
ご無沙汰しております。
なにか、もしかして、私…――貴方と、お約束、忘れていましたでしょうか?
(「話があるのなら、適当に話を合わせろ」という意味だろうか)
(彼女は、いつもと特に変わらない表情のまま、まるで日頃の顔なじみのように首をかしげたのだった)
【それでは、このように……改めまして宜しくお願い致します】
【眠気、時間などなどのときは遠慮なく仰られて下さいね】
(媛名葵が呼び出され、こちらに気づくと心拍数が一気に跳ね上がる)
(人目のあるところで暴行に及ぶようなことはないだろうが、彼女は…異形狩りだ)
(紛うかたなき異能である自分としては、緊張せざるを得ない相手だった)
お呼び立てして申し訳ありません、先輩。
こちらから少々用件があって、お訪ねしました。
よろしかったら…少し、歩きませんか?
(こわばった表情で、それでも努めてさりげなさを装いながら)
(キャンパスを歩かないかと誘う)
(葵の挙措はゆったりとしていて、どこか痛めているとはとても思えなかった)
(広い学内には様々の施設が点在しており、それらをつなぐ道、広場、植え込みなども多々ある)
(裏山まであるキャンパスなら、人に聞かれずさりげない話をするのには好都合だった)
先輩に、お伺いしたいことがあるのです。
(そう切り出す視線には、夜を往く者の気配をにじませて)
――…承りました。
どうせなら、ついでに帰ってしまおうと思いますので、荷物だけ取ってこさせて下さい。
(津綺子が向ける視線の色に気づけば、ひとつ軽やかに頷く)
(それから背を向けて自分の席へと向かい、
かの伊織津綺子との関係を尋ねてくる男子生徒、女子生徒を軽くあしらいながら荷物をまとめる)
(「今度、食堂で何か奢りますから」だなんて、勉強を教えてもらっていた生徒に手を振って)
お待たせいたしました。
まったく、訪ねていただけるだなんて、身に余る光栄です。
(小さく笑いながら、教室を後にする)
(彼女が導くままに、キャンパスの方面へと歩きながら、
少しばかりズキリとする脇腹あたり気にしながら、「話」というのを幾つか考えてみた)
(――≪あの馬鹿≫がまたちょっかいかけたりしたのだろうか、と。
今の時点では、まったく違う想像が、頭をめぐっていたりしたのだけれど)
……で、お話、というのは何でしょうか。
わたし、ここらに来たのは3年になってからですので、美味しいお菓子の店とかには、疎いのですけれど。
お手数をおかけします。
(居心地の悪い思いをしながら自席に戻って帰り支度をする葵を見守る)
(設備の整った私学であれば、優秀なスポーツ選手も他の学校よりは多い)
(自分もその一人として、それなりに目立ってしまっているのを自覚するのは、少々落ち着かない)
こちらこそ、もっと早くにお伺いするべきでした。
先輩にはいろいろと伺いたいことと…少々、お願いがあるのです。
美味しいお菓子のお店…でしたら、のちほどご案内いたしますけれど。
(冗談の通じない性格らしく、頭の中でいくつか店の候補を上げたりしつつ)
…?
(媛名葵の挙動に、どこか不自然なところを感じる)
(最前には全く隙のない、なめらかな動きを見せていたものが)
(なぜかぎこちなく、必要以上にゆっくりとしているように見える)
(校舎を出てから思い切って尋ねてみた)
先輩、あの、どこかお悪いのでしょうか?
……あら、紹介して頂けるのですか?
それは十全です、それならば後ほどにでもお言葉に甘えてしまいましょうか。
(きょとん、と少しばかり驚いた様子を呈したものの、
この生真面目そうな少女がいかに律儀かを思い知れば、そのまま言葉に甘えることにしたらしい)
(この女とて、別に甘いものは嫌いじゃない)
――……。
(だが、津綺子が鋭い問いかけをひとつすれば、ぴたり、と歩みを止める)
(じっと整った彼女の顔を、真っ黒い目で見つめてから……小さく、息を吐きだして)
勘付かれるだなんて、私も、駄目ですね。
……少しばかり、身体を負傷しておりまして。
ですが学校の関係で、少々と早く退院を――別に、大したことではありません。
まあ、私が邪魔な人間からすれば、
―――いささか好機、として見る目も、ありますけれど。
(悪戯に零した言葉は、冗談か本気か。相変わらず、その貌は強い感情を宿さぬままで)
(じっとこちらを見つめる視線はメデューサのごとく、こちらをぴたりと石に変える)
(ジワリと背中にいやな汗をかきながら、指先一つ動かせない)
(やっと小さく息を吐きだすのを見れば、こちらは呪縛を解かれたように)
(だが次の言葉に目を見張った)
お怪我を?
(道理で見掛けなかったわけだと思った)
(わざわざ今日、クラスを訪ねて行ったのは、偶然にしろ学内で声をかけるチャンスがなかったからで)
(それは彼女が学校を休んでいたからだったのだ)
それは例の…お仕事で、ですか?
あなたを邪魔だと思う人間は多いのでしょうね。
この私だって…あなたが身近にいなければ、と思うのですから。
(ぐ、と拳を握り、本題を語りだす勇気を振り絞る)
あなたがいなければ、こうしてお願いにあがることもなかった…。
迫水直先輩をご存じですね?
あなたはあの方に怪我をさせた。
たとえ内臓をえぐられても数時間もすれば回復してしまうお身体なのに、
あなたに切りつけられた傷痕は、今だに残っていらっしゃるのです。
お願い、迫水先輩にこれ以上手出しをしないで!
(思いつめた声で、それでも周りを慮る程度には抑えた声でそういった)
>>211 (――私に言わせれば、異能なぞいなかったら、と思う)
(そんな言葉をゆっくりと飲み込んで、目の前の彼女の言葉に耳を傾ける。
いくらかの間や、拳を握った仕草を見て――それなりの覚悟を言葉で弄するのも、と思ったらしい)
(思いつめたような声を聞き届けてから、女は津綺子から視線を前に戻した)
三年生の方でしょう?留年なされた、元野球部のエースさん。
加えて、体内に当方もないものを抱えていらっしゃる……たいそう、難儀な方。
――「あれ」は、内臓をえぐられても無事でいらっしゃるのですか。
(その不躾な言い方は、話の対象自身か、話の対象が中に飼っている方に向けたのか)
……霊力なければ、太刀打ちできぬ性質のもの、ですか。
(いくらか考え込んで、独白のような言葉を吐きだし……たっぷり数秒分の沈黙をとって)
――それは、はいそうですか、とお受けできるようなお願いではありません。
(ただ静かに、そうとだけ告げた。津綺子の方は見ないまま、に)
(――多分、彼女が彼のいう、「彼女こそ、俺が人でいられることの最大の理由」であり、
自分の前で盛大に惚気をかましてくれたその対象なのであろうと、何となく感じ取っていた)
あ、あなたの組織は人を害する異形を狩っているのでしょう?
迫水先輩は妖魔に憑かれているとしても、人を傷つけたことはありません!
いえ、むしろあなた方と同じく、妖魔から人を守っている…
(夢中でそこまで話して、ふと気づく)
(媛名葵が属する組織は、何を目的にしているのか、はっきり聞いたわけではない)
(少なくとも八刃は、異能だというだけで自分を狩ろうとした…)
この街については、あなたの御担当だとおっしゃった…
あなたに、どうしてもわかっていただきたいんです
あの方は…直さんは、人間です!
(内臓をえぐられても平気な人間はいない)
(これほど説得力のない言い分はないだろうと自分でも思いながら)
(それでも媛名葵から、何とかして彼に手だしはしないという言質を取り付けなければと焦る)
(今のところ、彼女は確実に迫水直を殺せる力を持っているのだ)
―――≪我ら≫は異形狩りです。
ですが、異形という総称は、もともとがもともと、特定の≪怪物≫のみを指すわけではありません。
人によって、「ある何か」を異形と称するか称さないか、食い違いが生まれることもあるでしょう。
我らが異形と称する存在は、一部の例外を除いて――
……基本的には、≪害悪たりて人あらざるもの≫、と大まかにはなっています。
(それは、裏を返せば酷く抽象的な定義だった)
(――深凪において、≪当主≫の定めた例外を除き、
この定義に基づく異形判断の基準は、基本、狩人各人に委ねられている……と)
(そうも説明を付け加えながら、片手で自分の黒髪を梳く)
………確かに、迫水直自体は、もとは人間“だった”かもしれません。
しかしながら、彼は妖魔憑きです。
彼がたとえば人間であったとしても、彼の中には確実に妖魔が巣食っています。
――内臓が再生するのを、人間とするかしないか、そこの定義はひとまず置いておくことに致しましょう。
ですが、貴方は彼が人を傷つけたことがないと、仰られました。
……私は、それを丸々と信じ込むことは、できません。
(ゆっくりと、漆黒の瞳が前から津綺子に向けられる)
ですから、私は、あの方に刃を向けないという約束は、致しかねます。
(彼女は、迫水直の中に巣食うそれの暴走を、目の当たりにしている)
(――そうして、加えて彼と約束したことがある。
もしも、万が一、「彼が人でいられるの最大の理由」でさえ彼の暴走を止められなかったときは、
自分が異形狩りとして「それ」に刃を向けることを――これは、流石に目の前の少女には、話せなかったけれど)
(そう、こんなにも「彼」に対して強い思いを向けている彼女には、どうしてか、話すことができなかった)
八刃は、私を化け物だと言いました。
あの男の定義によれば、人ならざる力をもったものは、すべからく化け物…
ということなのでしょう?
もしあなたでなく、あの男がこの学園に来ていたなら、私も迫水先輩も……
(そこで目を閉じ、苦悩する恋人に思いを馳せる)
あの方は…妖魔に取りつかれてからずっと「それ」を追い出す方法を考えていらした。
「それ」は他の妖魔を食らうのです。
そうして…そのままだったら、いつか本当に心を乗っ取られてしまうかもしれない。
(そこで目を開け、葵を見返す)
そうなったら、私があの人を討ちます!
どんな目に合っても必ず私が止めますから、だから…それまでは…あの人に何もしないで。
妖魔がいても、それでも人間なんです!
妖魔を追い出しさえすれば元に戻れる。
人間である部分がある限り、あの方ごと妖魔を狩るようなことをなさらないで!
わたしのような…
私のような、生まれついての化け物とは違うんです──!
216 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/05(火) 01:39:45 ID:F+wZuhgR
すべからくの典型的な誤用
(「もし俺がこの力で、罪のない人を傷付けそうになったら
…それを止めてくれる人が側にいる、俺にとって掛け替えのない人がね」)
(――そんな妖魔憑きの彼の言葉を思い出して、深く息を吐きだした。
どうにも、その言葉は違えていないらしい。そうして、彼がああしていうのも頷けるような
強い絆、というものがそこにあるだろうと、なんとなくではあったが、そう感じた)
―――正直、私は、妖魔憑きが妖魔を追い出した事例、というのは存じ上げません。
私の存じ上げていた妖魔憑きは、大抵の場合、妖魔に食い散らかされるか、
あるいは、その妖魔自身に自分を売り渡し、最終的には自身も妖魔となり果てるか、です。
(漆黒の目は確かにまっすぐと津綺子を見つめたまま逸れることはなく)
……ですが、私とて、今のところはあの方にむやみに手出しをするつもりはありません。
そうですね、あの方が暴走なさらない限りは、手を出すことはしないでしょう。
――だから、自分を「化け物」だなんて言って、私を説得しようとするの、おやめ下さい。
自分で化け物だというのなら、私は貴方を狩ります。
……例え、本当にそうだとしても、自分を人間として生きようとしない輩は――好きではありません。
(――異能をひとくくりに、化け物と称するつもりは、「自分には」ない)
(それは、自分の考えに反するし――私的な感情ではあるが、何より『ある人』も化け物と呼ぶことになるから。
同僚に言わせれば“生ぬるい”と言われるだろうが、それも、少なくとも、譲れないところだった)
………私の勝手なのは存じ上げております、我儘を申しておるのも分かっています。
ですが、かような寂しい物言いはおやめ下さい……宜しいでしょうか?
(すっと手を伸ばして、頭にぽんと手を置くと、
言い聞かせるような声音でもって、彼女は小首をかしげてみせた)
妖魔に…食い散らかされる…
(媛名葵の語る妖魔憑きの行く末は、心の中にまた一つ絶望を積み重ねるのに十分だった)
(彼から妖魔が去って、自分たちを狙う者、夜の住人たちが関わってこなくなる──)
(そんなささやかに当り前な未来は、永遠に来ないのだと言い渡されたようで)
…?
(ぽん、と頭にやわらかな手の感触があった)
(暗い想像から我に返って見上げれば、手の主が小首をかしげてこちらを見ている)
あなたは…私を化け物だとはおっしゃらないのですか。
こんな力を持って生れた以上、人間とは違うのかもしれない。
それでも心はヒトなんです。人の心を持って、人の中で生きていこうとしている。
人間として生きていきたい、人を…愛したいのです。
この学校には私だけじゃなく、他にも異能をもった生徒がいます。
でも彼らも、普通の人間として生活している、そういう生活を望んでいるから!
(この学校で出会った何人もの異能者が脳裏をよぎる…バンダナを巻いた下級生も)
先輩が、すぐにはその人たちを狩ろうとなさらないのでしたら、安心しました…。
(温かな手のひらの感触が、のぼせた頭になぜか心地よく)
(迫水直と最初に会った時も、やはりこうして、頭をなでてもらったと思いだす)
>>218 貴方が人として生きるつもりがあるのなら、私は貴方を化け物とは呼びません。
……少なくとも、今のところ貴方の行動は、異形に準ずるものとは捉えていません。
もちろん、貴方が異形側に転べば、私の貴方に対する言動は180°変わりますけれど。
(この女はこういう点で、物言いに容赦を加えることはない)
(それでも、柔らかく触れた手はできるだけ優しく、と努めているようでもあって)
現時点では、この街に異常増殖している「異形」の狩りを担当させていただいておりますけれど、
――…私はもともと、此処の学園の異能の調査のためにここにいました。
むかし、その調査対象のひとりが、仰られておりました。
自分は自分だから、『――俺はそれ以上でもそれ以下でも、ましてやそれ以外の何者でもない』って。
(ぽつりと、思いだすように零した言葉はどこか懐かしそうに。
それでいて、ほんのわずかだけ愛しげな色を含ませて……空気中に溶けて消えた)
普通の生活を望むなら、人としてあろうとするなら……私はそれをどうこうする気はありません。
まあ、夜に出歩く異能に対しては警告を致しますけれど…ね。
貴方や、それこそ貴方の「大切な方」にしたように。
それ以上でもそれ以下でも…
(その言葉を口にするときの媛名葵は、それまでとは明らかに何かが違っていた)
(なんとも形容しがたいもの…あえて言うなら、初めて人間の肉声で何かを語ったかのような)
私たちが夜の世界から距離を置こうとしても、どうしても「そちら側」に引き寄せられているのです。
逃げることは──きっとできない。
だからこそ、せめて正しくありたいと……
(そこで言葉は続かなかった。何が正しくて何が誤りなのか、決める基準すらはっきりとはしていない)
異形の調査をなさっているのでしたら、もうひとつ、お願いがあります。
(今度は少し顔を赤らめつつ)
体内から異形を追い出せた人の話があったら、ぜひ詳しく聞いて、
そして、私にも教えていただきたいのです。
【そろそろ次あたりで締めようかと思いますが…】
(なんとなく、分かる気がしていた。
自分が会う人間の中には、もともと「光の下」に生まれたにもかかわらず異能があるがゆえ
「闇の奥に奥に」と、引き込まれているものが多い気がする――…それは、感じていた)
もともと、貴方がたは光を御存じなのです。
引き寄せられるからといって、「自ら」闇の“最奥”まで足を踏み入れる必要はありません。
――できる限り、明るい方にいられるように努めてください……お二人とも、です。
(正しくありたい、とその言葉に触れることはせずに静かに言葉を紡ぐ。
これが、自分が――異形狩りとして、場合によっては手のひらを返す自分が言える、精一杯)
………妖魔憑きについては、
このお話に関しては、私は実際に目撃したわけでないので情報だけ、なのですが、
――昔、完全に自分の中の妖魔を飼いならした人間が、いたといいます。
まあ、もしも他に何か有力な情報があったなら、そのときは……お教えできればと。
……あと、この前貴方を襲った輩の件ですけれど、
一応、手を出さないようにいいつけてはいます。ですが――基本的にあれの方が私より格上です。
………あまり、外で一人で力を奮うことがないよう、お気を付け下さい。
あれとて、力を使っていないところでは、貴方に手を出すことはしないはずです。
―――と、まったく随分と堅苦しい話を致しました。
さて、そろそろ……“参ること”、にいたしましょうか。
(すっと、夜の気配をその体から退かせるのは、仕事内の話が終わったという証拠)
(随分と緩やかな調子で――それこそ、クラスで見せていたような調子で、
女はすっかりと昔の話題になってしまった「美味しいお菓子のお店」を勝手に引っ張り出してきた)
【はい、承りました】
(闇の奥の奥、と聞けば、おそらく彼女はそれを見たのだと思う)
(光の一点すら返さない漆黒の瞳…そんな目をするまでに彼女の見たものは、いったい…)
光のあたる場所へ、常に自分の心を置いておきたい、と、そう思います。
(正しいか正しくないか、よりも、そう語るほうがしっくりくるような気がした)
(どんな力を持っていようと、その力ゆえに行動まで闇に落ちることはない、と)
(異形狩り自らが、たった今語った言葉が)
外で一人で力を使わないように、ですね。
ええ、気をつけます。
(まさにパートナーが常に自分に言って聞かせるのと同じ言葉)
(ふと口元に笑みを浮かべた)
(妖魔憑きと、異形狩りとが同じことを言うのが、なぜかおかしくて)
(媛名葵から夜の気配が失せ、そこには一人のたおやかな少女がいるばかりになる)
(普通の少女が"参る”場所と言えば)
美味しいお菓子の店へ、でしょうか。
(笑顔のままに、そう答えた)
はい、ご案内します。
ケーキが美味しい喫茶店か、思いが通じるという噂のチョコレートのお店もありますし…
(自分もまた、夜の世界から「こちら」の世界へ)
(しばし放課後を過ごすことにしよう、と)
【遅くなりましたが、こんな形でこちらは締めさせていただきます】
【そちらのレスを確認してから、お暇いたします】
……はい、十全です。
(「光のあたる場所へ、常に自分の心を置いておきたい」)
(それはとても素敵な答えだと思って、女は目元を緩めてみせる)
全てが全て、貴方のようであれば私も異能関連で苦労いたしませんのに。
……貴方のお知り合いの異能の方々に、厳しく申しつけておいて下さい。
夜道で背後からダガーをつきつけられたくなければ、異能で“悪戯”はせぬように、と。
(本気か冗談か、うんうん、と頷きながらそんな言葉を口にして)
(さきほどまで幾らか硬かった津綺子の表情が、笑顔に変われば、
随分と愛らしい年相応の少女がそこにいるだけ――美人の笑顔とは、貴重なものだ、と思った)
(なら、今まで彼女に気を張らせた分だけ「こちら」側の時間をお返しするべきだ、とも)
……そうですね。
ケーキが美味しい喫茶店に、思いが通じる――…チョコレート、ですか?
(しばし“個人的な理由”から逡巡し、結構長めに黙り込んだ後に)
―――ともかく、本日はケーキが美味しい喫茶店、に、致しましょうか。
(そうやって答えた彼女が、結局は後者の店の場所も聞いたかどうかは、また別の話)
【それでは、こちらはこれで〆、にさせていただきます】
【こんな時間まで長々とお付き合いさせてしまって……お疲れ様でした。
とても、楽しませていただきました限りです。お相手させていただけて、有難うございました。(一礼)】
【それでは、どうぞゆっくりとお休みくださいね。また、機会がありましたら……お休みなさいませ】
【十全と見届けさせていただきました】
【今日はお相手いただいてありがとうございました】
【和解方向へ向かったようで重畳な限りです】
【いずれまたぜひお話させてください】
【お疲れさまでした。おやすみなさいませ】
【名前】久遠 ゆりか (くどう ゆりか)
【年齢】16歳
【性別】女
【身長】147cm
【3サイズ】そんなの、秘密です。
【容貌】
濃いブルーの瞳。少し癖毛のグレーにくすんだ金色の長い髪。ポニーテールに赤いリボン。
インサイドホルスターを隠す為、夏でもフリルやリボンの付いた長袖上着を着用。
制服のスカートの下にレースのペチコート、ドロワーズも完備で、私服はこってり甘ロリ服。
【能力】
MашинаАнгел マシンを掌握する者。
物質の構成・修理等が可能。弾丸を銃に装填した状態で、威力の加減加工等。
触れただけで、車両船舶等の操作方法や構造が解かる。上手に操縦できるかどうかは、別問題。
戦闘では、基本的に銃火器を使用。
通常装備として、左脇インサイドホルスターに、ヘッケラー&コッホP7M13。
いつも持っているバイオリンケースの中は、ベレッタM93Rを一式。
他、自宅には複数の小型、中〜大型銃火器を所有。必要に応じて、サルサレッドのRIMOWAで持ち歩く。
身体能力は、校舎の2階ぐらいなら、通常装備品込みで飛び降りる事が出来る程度。
【希望】
日常 共闘 戦闘
【NG】
死亡 相談の無いエロール 後遺症
【弱点】
能力の行使に時間がかかるため、戦闘において、異能は役に立たないと思ってよい。
単純なメンテナンスや、弾丸のカスタムは、約3〜10分程度。
銃器を破壊されても再構成可能だが、数十分〜1時間ぐらい必要。
武器が無ければ、ただの人。
甘いものに目が無い。現在のブームは、ロールケーキ。
容姿は金髪碧眼だが、日本語しか喋れない。
【備考】
父は旧ソ連の特殊諜報員で、日本の商社潜入任務中にソビエト崩壊、そのまま帰化する。
ゆりかが10歳の時、謎の怪事件に巻き込まれた父親が他界。
事件には、異形や異能者が関わっていると噂を聞き、異形を退治しながら父の仇を探している。
現在所持している銃火器は、すべて父の遺品。
生粋のスラヴ民族だが、生まれる前に両親が帰化している為、日本国籍。
家族構成は、母と弟。ロシアには、両祖父母健在。
父方の祖父から贈られたロシア名は、Julija=Alexeyevna=Kudryavtseva。愛称、ユーリャ。
【プロフ投下とともに、特にネタは無いけれど、少々待機。】
【と、思ったのですが…そう言えば、最近は規制の方も多いのですわよね。】
【避難所での待機に、切り替えさせて頂きますわ。】
【一旦、こちらでの待機解除です。】
【よし、暫く待機してみるぜ。プロフは
>>3の辺りにあるはず!
気軽に声をかけてくれよな】
【待たせちまったな】
【ムサい男の俺でよければお相手をお願いしたいが?】
>>228 【もう落ちるところだったぜー。
んっと、それじゃどうするかな。
……やっぱり夜の街で偶然出会って共闘…ってのが妥当か?
何か腹案があればそっちに乗っかるぜー。】
めんど臭いから【】無しで失礼するよ
それについてはすまなかった…
簡単に邂逅ロールおば所望…するつもりだった
ま、選択肢はない気もするがね。シチュも妥当だな
さて、どちらが首を突っ込む?
それによって書き出し役も決まると思うけど
>>230 【いや、言ってみただけだからっ! 気にするなっ!
相手にしてもらっただけでもラッキーなんだしっ。
まあ、どっちでもいいとは思うけどな。
もしくは、偶然お互いに鉢合わせて、そこで戦うっていうのもありだと思うけど。】
んじゃ、偶然鉢合わせでいこうか
書き出してみるから適当に合せてくれたら幸いだ
もし返しにくければ、蹴るなり修正してくれて構わない、と先に言っておこう
では、茶でも飲んで待っててくれ
【りょーかいっ。それじゃ、よろしく頼むぜ!】
(夜ごとに街を彷徨う。人に仇なす異形を狩り出すために)
(パートナーとの定期連絡は、自分が夜の闇に溶けてしまわないための命綱)
っ!…………いる、な……
(胸の奥でザワリと逆毛立つ。体内に宿る妖魔が獲物を察知して蠢いた感覚)
(夜の空気に漂う、粘りつくような気配を頼りに)
(アスファルトを蹴って駆け出す。路地を更に奥深くまで)
見つけた……っ!
(ビルとビルの隙間。路地裏に取り残されたスペースに)
(蹲るような格好で地に手をつき、何かを貪り喰う異形を見つけて)
(駆けている速度もそのままに、一気に距離を詰める)
(最早、意識は完全に目の前の異形に集中していた)
(だから、他方から近付く新たな気配には気付かないままで…)
【お待たせだ。こんな感じでどうだろう?】
待ちやがれ、このっ―――!
(このまま野放しにしておけば、また誰かが殺され誰かが悲しむ。
そんな悲劇、物語の中で十分だ。目の前に掬えるものがあるのなら掬ってみせる。
この手のひらにどれだけのものが、残るかは分からないけれど)
―――絶対に止めてやるぜ!
(その意思は心に宿る強い意志から。闇の街を疾走する。
その視線は逃げる影を追い続ける。そして、その影は路地裏へと入り――)
そこかっ!
……なっ、ひ、人!? お、おい! そこのやつ、危ない! 逃げろッ!
(曲がり角を曲がったところで、完全に背中を向けて、走っている人影を見つけ声を上げる。
間に合うか、呼吸を整えようとしたその時――)
【それじゃ、こんな感じで返すぜ!】
(突然背後からかけられた声に集中が殺がれる)
(その隙を捕らえたか単なる偶然か、異形はその場から素早く飛び退き)
(自分の邪魔をするヒトに向けて威嚇の咆哮をあげる)
………くっ…このっ!
(声を敢えて無視して、駆寄り、乱れた体勢から無理矢理突きを放つ)
(だが、中途半端な勢いの拳は、難なく躱されて空を切り)
ちっ!
(反撃に繰り出された横なぎの一撃を地に転がってよける)
(それでも脇腹をかすめた鋭い獣の爪は、シャツと腹の皮膚を削りとっていく)
いきなり、大きな声を出すな
(膝をついた形で体を起こして異形を睨み付けながら)
(路地裏から駆け出してきた人物に声をかける)
【悪いっ、眠気が来てそろそろ危ないかもっ。
よかったら凍結してくれるか? こっちは明後日の夜とか開いてるけどっ】
【む、そうか。凍結了解だ】
【だがすまない。明後日は俺が都合がつかなくてな】
【そちらの眠気もある、今決めるのが難しいのなら】
【避難所で後日連絡を取り合うのはどうだ?】
>>238 【分かった。それじゃまた連絡するよ。避難所にでも。
まあ、となると今度は金曜の夜か土曜の夜か、だな。
それじゃおやすみーっ】
【金曜か土曜だな。了解した】
【じゃあ詳しくは後日避難所で。おやすみノシ】
【スレをお返しします】
【こんな時間ですが、今日は遅くまで活動できるので】
【待機します。どなたでも、気軽に声をかけて下さいね】
さて・・・久方振りとなりますが改めましてプロフを。
【名前】五百磐・舞・エスダート(イニワ・マイ・エスダート)
【年齢】16(高等部1年)
【性別】女
【身長】160cm
【3サイズ】83/58/84
【容貌】普段は野暮ったい黒縁の眼鏡をかけ、長い髪を三つ編みに結った地味な文学系少女。
しかしそれは世を忍ぶ仮の姿。外国人の母の血を色濃く受け継いだ波打つ亜麻色の髪と
紺碧の瞳を持つ年齢に似合わない妖艶な容姿が本来の姿。
【能力】魔女術。俗に黒魔術と呼ばれる類のもの。
箒に乗って飛行したり、下等な魔物を使役したり、四元素を操って敵を攻撃したり。
【希望】雑談・バトル・エロールは異性相手なら攻め受け両方、同性相手は受けのみ。
【NG】スカやグロ。死亡、妊娠など後に大きな影響を与えるもの。
【弱点】効果の大きい魔術を使うには、長い呪文詠唱などそれなりの下準備が必要で時間がかかる。
身体能力はごく普通の女子高生。魔術がなければてんで弱い。
性行為に関して、男が相手なら精気を吸い取り自分の力に変える事が可能だが
同性が相手だと同一属性(陰・月)の為それが出来ず、防戦一方。
【備考】北欧の魔女と日本人のサラリーマンの間に生まれたハーフ。
「舞」という名は隠し名である本名の当て字で、本当の字は魔女の習性として明かさない。
普段は魔術のかかった黒眼鏡で、瞳と髪の色彩と魔女の妖性を隠している。
大人しく温和な性格を装っているが本質は傲慢で皮肉屋でプライドが高く゛力゛を得るに貪欲。
学園一帯に感じる不可思議な「力場」を解明して、あわよくば自分の手中に納めようと
夜な夜な学園や街を飛び回っている。
>>241 お初にお目にかかります、闇夜に聲を震わす方。
お相手願えますか?雑談でもロールでも。
失礼。名を忘れるとはとんだお目汚しを・・・。
>>242 【初めまして。こちらこそ宜しくお願いします】
【僕はどちらでも構いません。舞先輩のお時間次第で、お好きな方を】
>>244 【では久方振りで拙いものになるかもしれませんがロールをお願いします】
【シチュエーションはどうします?平和的に学園の図書室や屋上でお会いするものか】
【あなたに使い魔を滅ぼされて因縁をつける゛夜゛のものか】】
>>245 【いえ、こちらこそ遅筆なのでお気になさらず】
【そうですね…では、夜の方でお願いします】
【書き出しはどうしましょうか?】
>>246 【案を出した方が書き出すのが筋というものでしょうか?】
【書き出してまいりますので、少々お待ちを】
>>247 【恐れ入ります。では、のんびりお待ちしています】
・・・鬱陶しい。
(日が姿を隠して夜の帳に包まれてもなお、街は粘つくような蒸し暑さに覆われていた)
(毒々しいネオンに輝く町並みと、真夏の夜の羽虫のように行きかう人を眼下に見下ろして)
(箒にまたがり夜空に浮かぶ魔女が眉を寄せる)
(蒸す暑さも羽虫のような人間達も闇に潜んでうごめくモノどもも)
(すべてが煩わしくてならないが、それでも魔女は今夜も夜空に舞う)
これは一体どうしたことなのでしょう・・・?
これまでになく゛力゛が満ちている・・・゛場゛が乱れている。
またもや混沌の鍋をかき回そうとする輩が台頭しているのでしょうか。・・・ん?
(街に満ちる゛力゛と゛場゛の乱れを調査するために各所に放った使い魔の一部から)
(送られてくる情報が乱れ――消えた)
・・・さて、ただの正義の味方気取りの愚か者にでも討たれたのでしょうか。
それとも獲物が゛網゛に掛かったのでしょうか。
(朱の唇を三日月に吊り上げると魔女は下僕とした下等な妖魔が)
(生命を絶たれた場所に向かい箒を駆ける)
(人気のない路地裏、数体の妖魔の死体が残る場を上空から見下ろした)
【どうぞよしなに・・・】
>>249 いい様だよ。―――化け物め。
(全身に弾痕を描かれ、既に物言わぬ死体の妖魔に向けて)
(少女のような甲高い声が、憎悪に彩られた毒を吐く)
(死体の中心に経つ声の持ち主は、未だ幼い顔立ちを残した学生服の少年だ)
(だがその白い小さな両手には不釣り合いな、ブラックとシルバーの自動拳銃が握られていた)
(周囲を見回し、改めて全員の急所を撃ち抜いたことを確認すると)
(背中の真っ赤なケースを開き、その中に銃をしまい込む)
…こんな所か。
(時間と遭遇率を考慮し、これ以上の散策は無意味と判断)
(最近できた、新しい家族の待つ自宅へ帰ろうとする)
【はい、よろしくお願いします】
>>250 非道いことをしますね?
(帰り道へと急ごうとする少年の頭上から冷ややかな女の声が投げかけられる)
(どんよりと雲って月も星も灯らない夜空に浮かんで)
(路地の合間から漏れる人口の光に波打つ金髪を輝かせ、空飛ぶ箒に跨った魔女が)
(声音と同じく冷たい瞳で、配下であった妖魔の死体がひしめく惨状と)
(それを作り上げた張本人である少年を見下ろしていた)
まったく・・・ひどいことを。
(溜息と同時に同じ言葉をもう一度呟くと箒に乗った魔女は高度を下げて地に降り立つ)
支配して使役するのに、どれだけの手間がかかるかご存知ですか?
血肉に飢えたこやつらが私の命を破りあなたに襲いかかったか・・・、
或いはただの正義感かは存知ませんが。
(少年の行く道を阻んで地に下りた魔女は、かつての下僕の血肉を踏みしめながら)
(一歩二歩と彼に歩み寄っていく――)
・・・償いは、していただけるのでしょうね?
>>251 ―――っ。
(油断、していた。頭上からかけられる冷たい声に、攻撃を覚悟し)
(背後のケースを楯にしつつ、頭上を仰ぐ)
……魔女………?
(紺碧の瞳。緩やかなウェーブのかかった金髪の髪。そして何より)
(彼女が空から現れた理由となる、空を飛ぶ箒)
(あまりのファンタジーさに一瞬眉をひそめるが、彼女が床に降り立つと、すぐに警戒の態勢を取る)
化け物を殺して何が悪い?こいつらは、『害悪』な存在なんだ。
…それよりも。化け物の味方をするってことは――――。
『ジャキッ』
(瞬間、楯にしていたケースが開き、中から先程の拳銃が飛び出てくる)
(接近する少女へ向けて、明確な殺意を持った瞳と暗い銃口を向け、呟く)
お前も、化け物か?
>>252 はい。魔女、魔術士、マグス、ヘクサ・・・。様々な呼ばれ方をしますが、
古き理を守り真理を求める゛魔女゛と呼ばれる胞輩の末席を汚す者です。
(驚きと警戒の目に見据えられた魔女は唇に描く三日月をさらに深いものとして笑う)
(夜の闇に沈む紺碧の瞳には、愉悦と皮肉と――怒り)
化け物、化け物、化け物・・・・。
(大仰に両手を広げ歌う様に囁きながら魔女は銃口に構わず接近を続ける)
(その足の下で゛化け物゛の死体が踏み躙られてさらなる血を撒き散らす)
さて、化け物とはなんでしょう?
ヒトとは違う姿形をしたモノのことを言うのでしょうか?
それとも・・・゛化け物゛の味方をする私が゛化け物゛だとしたら、
その゛化け物゛を死体に変える――・・・。
(ここでいったん言葉をきって、魔女はさらに笑みを深くし瞳に昏い炎を宿す)
――あなたこそが゛化け物゛そのものなのでは?
(蠍が毒を注ぎ込みように、剣士が刃を突き入れるように――)
(゛化け物゛に大して並みならない敵意と憎悪を向ける、この少年にとって)
(このうえなく心を抉るだろう皮肉と悪意を囁いた)
>>253 (魔女。大抵のファンタジー物に登場する、ありふれた存在だ)
(ただしそれは架空の話においての場合。それが現実に存在するなどとは)
(だが、そもそもこんな化け物の存在自体がファンタジーなのだ)
(あるいは、現実においては創作物と扱われている書物も、
その時代だったならば現実に起きたことを克明に記した本だったのかもしれない)
…………っ!
(銃口を恐れず進んでくる、自称魔女。予想外の反応に少年はたじろぐ)
(撃つべきか、撃たざるべきか。ひとまず、臑を撃ち抜き行動不能にさせる)
(そう思い、指に力を込めたところで晶の体は行動を停止させた)
(その原因は、目の前の少女が囁いた一言)
―――――僕は化け物なんかじゃないっ!!
(あらん限りの大音量で叫んだ少年。その声で、自分の心に浮かんだ疑念を隠すように)
(以前から、本当に少しだけ。優しかった少年の心にそれは芽生えていた)
(化け物を殺し、憎しみを晴らす度。その返り血を浴びる度に、自分が汚れていく感覚)
(そして何より、自分の最大の『罪』を記録したあの映像――――)
(偶然なのか、この魔女が心を見透かす術を持っていたのかは分からない)
(だが彼女の言葉は、誰よりも深く。この少年の、脆い心を傷つけた)
お前らがっ…お前らみたいな最低のケダモノが、人間みたいな口を利くなっ!
お前らなんか、死んで当然なんだっ!
(冷たく心を抉る魔女に対し、罵倒の限りを尽くし声を返す)
(同時に、抑えようのない感情から引き金を引く。その狙いは、少女の肩を)
>>254 (少年の叫ぶ罵倒の言葉と共に銃声が路地裏に響き渡る)
(魔女の放った言葉の刃に傷つけられた少年の心、その心の傷の深さそのもののような)
(悲痛な轟音――しかし、魔女の肩を抉る筈だった銃弾は)
我は復活なり、生命なり。我を信ずるモノはたとえ朽ち果てようと更に生きん。
我を信じ、我に生くるモノは、皆死すことなし――――。
(魔女の足元に横たわっていた゛化け物゛の死体が起き上がり、魔女の盾になって阻んだ)
(――聖書の一文を、その聖書を掲げる教義の゛敵゛とされて狩りの対象となった゛魔女゛が)
(口ずさむのは、この上ない皮肉であった)
そして地獄と死の鍵を持ちたり。
(魔女の口ずさむ経句に答えるように、路地に転がる妖魔の死体が次々に起き上がる)
(生き返ったわけではない、死体は死体のままさらに使役されるままに―――)
さて?あなたが゛化け物゛ではないと何をもって証明できますか?
形?言葉?それとも心?
そんなものに何の意味があるというのでしょう?
他の形を模した擬態など虫ケラにだってできます。
もっとも狡猾にして残酷な゛魔゛が言葉を巧みに操り人心に入り込むのは、
古今の伝承に枚挙に暇がありません。
では心?形にも言葉にも表せないソレに、どんな意味があるというのでしょう?
(死体の盾を周囲に侍らせ、安全な高みから魔女は獲物を嘲笑う)
あなたが゛化け物゛でないと、証明できるものなど何一つないのですよ。
だってあなたは゛化け物゛を殺す者・・・゛化け物゛と同等の力を振るう者、
゛化け物゛と同等の殺戮者・・・。
そう、あなたは゛化け物゛なのですから。
>>255 ………ああ。
『ガチャリ』
(楽器ケースが再び扉を開き。二丁拳銃をそこにしまい込む)
(代わりに取り出したのは、より無骨な89式5.56mm小銃)
(それを掴む少年の顔は、俯いたせいでよく見えない)
ああああ。
(何故即死しない肩を狙ったのか。彼女を殺すことに躊躇いが生じたのか)
(実に単純だ。彼女の言葉に、一抹の正当性を感じてしまったから)
(このまま彼女を殺してしまったら、自分は取り返しの付かないことをしてしまいそうで)
(銃弾を喰らいながらも少女が言葉を繰り返したなら、あるいは逃げ出していたかもしれない)
ああああああああああああっ!
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいんだよお前ぇっ!
(しかし、限界だった。彼女の言葉にこれ以上耳を傾けることは、自らの死を意味する)
(異形狩りを否定することは、今までの自分を否定すること。則ち、精神の死)
(傷つくのを恐れる少年の心は、相手を傷つけることを選んだ)
(狙いを魔女の体に向けるとしゃがみ込み、フルオートで発砲する)
『タタタタタタタタタタンッ』
最初に始めたのは、お前らのくせにっ!
あんなに優しかったみんなを殺しておきながら、被害者面なんてするなぁっ!
(その最中、視界がわずかに滲んでいることに気づいた)
(くそ―――泣いている。自分は間違っていないのに。そうだ、自分は正しいんだ)
はぁっ…はぁっ…………。
(銃弾を一マガジン分撃ち尽くし、標的の姿を確認する)
(5.56mmNATO弾の洗礼を受け、ボロ雑巾のようになった少女を見ようと)
>>256 (瞬き一つの間に人間を肉塊に変えることが可能な銃弾が)
(雨霰と魔女と魔女の周囲に侍る死体の盾に降り注ぐ)
(乾いた音と共に硝煙と血肉が路地と壁に巻き散らかされた)
――――痛いわ。
(撃ち尽くしたマガジンの落ちる音と共に止んだ銃撃に久方振りの静寂を取り戻した路地に)
(悲しげな女の声が響き渡る)
痛い、痛いの・・・。
(硝煙と路地から巻き上がった埃に遮られた視界が晴れてくると、そこに居たのは・・・)
―――ひどいわ・・・゛晶゛。
(体中から血を流し銃弾の跡を残す――兵部 晶の良く知る女性)
(殺された彼の゛身内゛の姿だった)
(もちろん本物ではなく、銃撃を゛盾゛に防がせる合間に魔女が作り上げた幻影である)
(魔女の言葉に塞がりきらない古い心の傷を抉られた少年が)
(゛優しかったみんな゛を強く心に思い出したからこそ、映し出すことができた)
(少年の記憶と心を映し出した幻影――)
晶。
晶。
――晶。
(女性だけではない。魔女の術式は次々と少年の記憶から彼の大切な存在の姿を映し)
(あらたな幻影を生み出していく)
非道いことを・・・。
私達を殺すの・・・?
(ボロ雑巾のようになったのは魔女ではなく、少年の大切な゛優しかったみんな゛)
(彼らは口々に嘆き、少年の゛罪゛を突きつける――そして)
――――゛化け物゛!!
(彼らは口を揃え、少年自身の記憶から取り出した、少年の記憶にあるとおりの声で)
(もっとも残酷な刃を突きつけた)
>>257 はっ、化け物がっ!なら―――――。
(ぼやけた視界に舞う塵芥。そこで動く影を確認する)
(ケースの中から新たなマガジンを装填し、撃ち込もうとして)
母……さん………?
(思考も動作も、完全に停止した。もはや魔女のことすらも頭から消え失せて)
(目の前に写る、優しかった母親の姿。そして彼女に穿たれた弾痕)
(間違いなく、それは今自分が放ったものによるそれで。自分は最愛の人に銃弾を撃ってしまった)
うそだ……父さん……兄さん、姉さんっ…!!
『ガチャッ』
(重たい音を立て、小銃が床に落ちる。少年の細く小さな体は震えていた)
(何だ。何なんだこれは。彼らは死んだ。それは、否定しようもない事実だ)
(それでも何度も、こうなって欲しいと願った。生き返って、また笑ってほしい。また抱きしめてほしいと)
違う…違うのっ!
ぼくは、母さんたちを、狙ったわけじゃないよ………。
信じて………?
(頬を伝う冷たい滴を感じながら、それでも縋るように『家族』へと歩み寄る)
(その表情は微かに笑っていて。最愛の家族に会えたことが何より嬉しくて)
―――――え?
(『化け物』。そう確かにみんなは言った。みんなの声で。みんなの姿で)
(頭が真っ白になる。こんなはずはない。みんなはいつだって優しかった)
(そうだ、こんなはずがない。だって、ぼくの家族はみんな仲良しで)
………ばけ……もの………。
(ぽつりと、晶が呟く。その理由は分かっていたから)
(善も悪も問わずに、ひたすら異形を狩り続けた。命乞いをする奴も、自分は無害だと主張する奴も)
(殺して殺して殺し続けて。苦しいと叫ぶ自分を抑えつけて)
(みんなの苦しみを味わわせる為に。そう、これはみんなの為に)
いやだ……いやだ、いやだ、いやあ、いやっ!!
(耳を塞ぎ、その場に崩れ落ちる)
(みんなの為だと?ただ自分の苦しみを他人に与えたかっただけだろう?)
(罪のない異形も、幾度となく狩ってきた。そんな薄汚れた体で)
(みんなに会えると思ったのか?触れられると?抱きしめてもらえると?)
(お前みたいな『化け物』が―――ふざけるなよ、『偽善者』)
(みんな、お前が『化け物』だと知らないから優しくしてるんだ)
(お前が『化け物』だと知ったら?そうだな、きっと嫌われる。憎まれる)
(自らの声が、自らを苦しめる。少年の心は―――『壊れた』)
>>258 (魔女の作り上げた幻影の術は、あくまで対象本人の記憶と心を映すもの)
(実際にその姿を投影するわけではないので、術者である魔女にも)
(少年が何を見て何を聞いているのかはわからない)
そう・・・。あなたは゛化け物゛。
あなたが憎み、あなたが殺してきたモノとまったく同じ゛化け物゛なのですよ。
(だが少年の態度と言葉から彼の見ているもの聞いているものは想像できる)
(涙を流し崩れ落ちた少年の肩に後ろから魔女の繊手が回される)
゛化け物゛である自分が嫌なら・・・放棄してしまいなさい。
罪も汚れも憎しみも・・・すべてそれごと捨ててしまえば楽になれます。
(―――少年が見ているモノは、少年の記憶の形)
(―――少年が聞いているモノは、少年の心の形)
(彼自身が心の奥底にしまって封じ込めていた、怖れと罪悪感そのもの)
(魔女は言葉でそれを掘り起こし、術で形としてあらわした――)
何も考えず、何も感じず・・・ただ命じられることに従う゛道具゛になればいい。
そうすれば罪も犯さない、汚れもしない・・・。
゛化け物゛を憎んで゛化け物゛を殺して゛化け物゛の血に染まって゛化け物゛と同じモノへと
堕ちていく・・・そんな矛盾を終わりにできます。
(塞いだ耳の隙間から、毒を混ぜた水を染み入らせるみたいに囁く)
さあ・・・かつてのあなたは゛壊れて゛しまうがいいでしょう。
一度゛壊れて゛・・・新しく生まれ変わるのです・・・。
(幻影と自らの心の声で疲弊した少年から、囁きでさらに抵抗力を奪い)
(背触れさせた手で呪印を描き、新たな術を紡いでいく)
――――っ!?
(―――少年に破壊された使い魔のかわりに、彼を使役する傀儡に貶める術が)
(完成する間際、電流に撃たれた様な衝撃を受けて)
(背に呪印を描いていた手を放し飛びのく)
・・・鬱陶しい!死者は大人しく死んでいればいいものを!
(魔女の術を弾いたのは少年を愛し、少年を案じた人達の゛念゛だった)
(想いを残して死んだ者の゛心゛は時に゛念゛となって生者の身を守ることがある)
(古今東西、先祖の守護や加護と呼ばれる類のものと同一のものである)
(魔女の術を弾いた死せる者達の加護は、そのまま少年の壊れた心に入り込み)
(呼びかけて伝える――魔女の作り出した偽りでも少年の心が生んだ罪の意識でもない)
(彼ら自身の゛真実゛を――――)
>>259 ………………。
(小動物のように頭を抱え、背中を丸め震えている弱々しい少年)
(そんな彼に、容赦なく魔女が堕落の誘いを囁く)
どうぐ、に………?
(何も考えなくていい。何も感じなくていい。命じられるがままに行動すればいい)
(精神的な死の縁に追いやられた晶には、それはとても魅力的な提案で)
(少女の魔術などなくとも、巧みな話術で十分に人形になれるだろう。そう感じさせた)
……………。
(少年は黙り、成されるがままになる。全てを諦めたのだ)
(疲れてしまった。何かをする度齟齬が生じる自分の心に)
(どうでもいい。何もかも。このまま死んでも構わなかった)
(だって、どうせ僕は『化け物』なんだから――――)
………?
(急に飛び退いた魔女に視線を向ける。気が変わったのか?)
(まあどっちでもいい。それならこのこめかみに拳銃を突きつけて、終わらせよう)
(返り血を錯覚させる、真っ赤なケースに手を伸ばしかけた、その時)
『―――晶』
………父さん。
(先程と全く同じ声で。ただ言葉に含まれる、穏やかな口調は、やはり自分の知る父親で)
(俯いたままで、自分の心から聞こえてくるような声に返す)
『どうした、晶。何を悩んでいるんだ?』
(父さんは、いつだって自分の心をよく分かっていて)
(悩んでいる時は、そっとこんな風に訊いてきてくれた)
ぼくは………ぼくは、『化け物』になっちゃったんだ。
違う。本当は違うのに。お父さんみたいな…お父さんみたいなヒーローになりたかったのにっ!
ぼくは、いっぱい殺した。人間じゃないってだけで、たくさんの生き物を…。
(警察官である父親は、ゆっくりと自分の言葉に耳を傾ける。そして、言葉を紡いでいく)
『少なくとも、それで父さんはお前を化け物だとは思わない。
母さんも、二人も同じ気持ちだよ』
…!でも、僕はっ!
(心の中が、ぽわっと暖かくなる。まるで、父親に抱きしめられたかのように)
『人間は、間違える生き物だ。だから、お前が仮に今の自分がおかしいと思うなら。
その間違いを直し、迷惑をかけた人のために一生懸命頑張れ。お前ならできるよ』
…………っ!
『ポフッ』
(頭を撫でられた感覚がして。俯きっ放しの顔を上げれば)
(そこには安心できる父親の笑顔と、大きな手があった)
『お前は、父さんの自慢の息子だからな』
>>260 ・・・っち!
(苛立ちを隠せずに舌打ちする。少年はいまだに放心していて隙だらけだったが)
(魔女が与えた影響は、魔女自身が利用しようとした少年の゛家族゛に破られた)
(おそらく魔女が攻撃しようとすればすぐに正気に戻るだろう)
(失敗だった。言葉で揺らがせ魔術で突き崩した少年の゛心゛は、既に元の)
(――もしかした元よりも強く織り直された)
これで・・・満足するしかないということですか。
(魔女から少年を守るために具現化した゛加護゛の力で、今は彼自身には近付けない)
(口早に呪文を唱える魔女の元に路地の影から黒い闇が集まっていき)
(手の中でバレーボール大の球形になった)
(それは妖魔達の死に際の恐怖や怒り、そして兵部晶の抱いていた憎悪と哀しみ等の)
(この場で発した負の感情を凝縮したものだった)
この程度では、あの゛大食らい゛の夜食くらいにしかならないでしょうね。
まったく割りに合わない・・・。
(数体の使い魔は殺された上に、銃弾の盾にしたことで)
(使いものにならないまでに破壊されている)
(その代償の結果がコレでは割りに合わないが、これ以上ここにいては危険だ)
(魔女は再び箒に跨ると夜の空に舞い上がった――)
・・・今回は死者の妄執に助けられたようですが゛次゛はありませんよ。
死者は所詮死者。
生きている者にかなう筈もないのですから。
(――――少年の意識が現実に戻った時、そこに魔女の姿はなく)
(路地裏には銃弾に抉られた妖魔の死体と血が残るだけであった・・・)
【時間がおしてきましたので、これで〆にさせていただきます】
【久方ぶりで拙いうえに、いろいろとやり過ぎてしまったかと心配ですが・・・】
【おつきあいに感謝しつつ、私はこれにてお暇いたします】
【またいずれにお会いできましたら、どうぞよしなに・・・】
>>261 ―――僕は、僕の道を行く。最善と思える道を。例え、見知らぬ人間に蔑まれようが。
『…それでいい』
(心から、さらさらと何かが薄れていく。恐らくそれは、彼らの最後の想い)
(けれど、失うことは恐れない。ここで恐れれば、彼らを不安にさせてしまうから)
『頑張るのもいいけど、自分の体には気を付けてね?
お母さんが今一番大切なのは、あなたの命なんだから。ね?』
『たまには運動しろよ?あと知らない人にはついて行くなよ?寝る前に甘いもの食べ過ぎるなよ?それとだな…』
『あーはいはい。全くもう、お兄ちゃんはうるさすぎ。
あたしからは…そうねえ…。うん、そろそろ彼女の一人や二人でも作りなさいよっ』
(以前のような、普段通りの何気ない会話。それを微笑みながら、幸せそうに聞き、頷く)
(そして目を閉じながら、そっと自分の胸に手を置いた)
―――――ありがとう、みんな。………そして、さよなら。
『『『『……ばいばい』』』』
(愛しい家族と最後の挨拶を告げ、再び目を開く)
(穴だらけの化け物の死体。落ちた薬莢。人気のない路地裏。現実世界だ)
(ただ一つ変化したことは、先程の魔女の姿が影も形もなくなっていたことだ)
…逃げた、か。
『クルッ パシッ』
(横たわる89式5.56mm小銃を蹴りつけ、回転させながら受け取り、ケースに入れる)
(そして蓋を閉めると、暗い夜空に煌めく月を、力強い瞳で見上げた)
………父さんたちを騙ったことは許せない。
けれど、みんなに会えたのはあなたのおかげだ。ありがとう。
(それだけ言うと、何も語らない月に背を向けしっかりと歩き出す)
(次に彼女に遭遇した時、自分がどう対処するかは分からない)
(けれど、今日のようにすぐに銃口を突きつけることはあるまい。
彼女の目的と、その理由を聞いた上で判断すればいいだろう)
(また彼女には遭遇する気がする。こんな静かに月が照らす日には)
……………。
空って……こんなに綺麗だったんだな……。
(満天の星空を眺めながら、呟く。それは毎夜出歩く自分には、いつでも近いところにあったのに)
(まるで初めて見たもののように、美しく夜空を彩っていた)
(手を伸ばせば、何となく星を一掴みできそうな気がして)
(ふとそんなことを考えている自分がおかしくなって、小さく笑った)
>>261 【いえ。長時間のお付き合い、本当にありがとうございました】
【闇堕ちルートに行きそうな流れだと思っていたら、まさかこうなるとは】
【予想外に、光ポイント大量ゲットです。今までで一番ですね。…舞先輩、いい人です】
【それではお休みなさい。またお会いしましょう。ノシ】
【こんばんは】
【名無しですが少しお相手してもらえませんか?】
【はい、別に大丈夫ですよ】
【シチュとかの希望ありますか?】
【@部活の部員として日常シチュ】
【A夜に妖魔に攻撃される】
【B記者として幽霊の存在を追っていたら・・・】
【考えたのはこのくらいですが何か】
【あればキャラハンに合わせたいとー】
【まぁ、3かなって感じがしますね】
【とりあえず、普通に3の方が色々出来そうなのでそっちがいいかなって感じがします】
【夜に、噂の幽霊の存在を追って取材中って感じでいいですか?】
【その後どうなるかは知りませんがw】
【書き出しはこちらからって感じでいいですか?】
【名無しさーん?】
【だいじょーぶですかー?】
【さっきからなんか急に接続悪くって・・・orz】
【再起動してました、待たせてすんません・・・・・・】
【こんな状態なんで、ほんとすいませんが】
【闇堕ちしちゃ悪いんで・・・なかったことにしてもらえますか?orz】
【あー、そうですか。分かりました】
【もし、PCが万全になったらまた遊びに来てくださいね】
【ってな訳で、落ちますね〜】
【ほんとすいません・・・orz】
【また万全で声掛けさせてもらいますー、ではノシ】
こんばんはぁ。久々ですけど、すこし待機させてくださいね。
テンプレは、
>>37にあったと思います。
潮時ですね。今日は、もう戻りましょう。
昨日はちょっと、遅すぎましたけど。
今日はどうでしょう。ちょっと早過ぎるかも。
でも、しばらく待ってみようかな、と思うんです。
>>276 【こんばんはです、私でもいいでしょうか?】
>>277 ええ、是非お願いします。
どのような感じにしましょうか。
私としては、今夜は月が綺麗なので、ちょっと暴れたい気分ですけど。
>>278 【】はずします。
都自身は暴れられない&暴れない人ですが、関われなくもないです。
祈瀬先輩がどう暴れたいかでしょうか?
>>279 そんな気分だ、というだけで、絶対な訳ではありませんからね。
他にも意見があれば、遠慮なく仰ってください。
多分、私がやりたいことは単に、持て余している力を振るうだけですから。
たとえば、ひょんなことからただでさえ持て余している力と、それに伴って少し危うくなっている私の意志が。
……「増幅」してしまったら、一体どうなるのでしょうね。
>>280 TPOですよね。
時は夕刻、場所は学園付近の裏山横の並木道とか。
あとは閉門ぎりぎりの学園内。
それより遅い時刻だとこの時期ちょっと外に出てる理由が思いつかなくて。
そこでどうするかですよね。
あと先輩の弱点の目立つというのは、能力が目立つと言うことでしょうか?
それとも先輩自身が目立つと言うこと?
>>281 そうですねぇ。その日たまたまそこにいた、というのも何でしょうし。
私の場合は、あまり理由もなく街を歩くこともあるのですけど。
ただでさえそちらは動き辛い状況ですしね。あまり遅くなると大変でしょう。
その両方です。能力を使うこと=強い光を放つこと。
昼であろうと夜であろうと、どうしてもそれは目立ちます。
そして、それを使う私自身も、いやおうなく目立ってしまいます。
>>282 何かイベントがないと通り過ぎるだけで終わっちゃいますね。
1.先輩が女子寮にいる友人の元へ遊びに行こうとしたら私を見かけた(人づてに私のことを聞いている)
2.ありきたりに妖魔や通り魔みたいな危ない人に襲われる
弱点は了解しました。
力を使わなくても目立つのかなって、ちょっと思ったので。
>>283 そして、その何か、がとても重要なのですよね。どんなことにしようかと。
どちらを選んでも面白そうなのですよね。悩みどころです。
ですが、もう少し捻って考えて見ましょうか。
たとえば、力を持て余した私がそれをぶつけようとした、この街ならばどこにでもいる妖魔。
それが、私の刃を逃れて逃れて、貴女のところまで逃げ込んできてしまった、と。
さすがに普段の生活ではそこまで目立ちませんよ。
きわめて普通の、ちょっと優しい先輩ですから。
>>284 先輩の好みによりますが、
・逃げてきた妖魔が子供に化けていて、先輩のことを通り魔だと私に言って助けをこう。
・私と先輩で言い争いみたいになったら、妖魔が正体を現して私を人質に取ろうとする。
・もみ合いになったら私の力の影響を受けて、
みたいのはどうでしょうか?
>>286 それは……とても。とても面白そうですね。
ええ、それで行きましょう。でしたら書き出しは私からさせてもらいますね?
よろしくお願いします。
>>287 (街の暗がり、何かが黒く蠢いている。闇より黒いその淀みから、小さな人の手が突き出ていた)
(それもすぐに、無数に生えた黒い触手に絡み取られて、淀みの中へと沈んでいって)
「………アぁ。美味しカッた」
(淀みから声が響く、掠れた声。耳にするだけで、怖気が走るような声)
(恐らく人を、丸々一人取り込んで。淀みが大きく揺らぎ始める)
(手が、足が。淀みの中から突き出して。とうとう漆黒の人型を象ると)
「こンなもの、カな?ドう思う?ヨシキ、クン?」
(問いかけたその名は、淀みが喰らった子供の名前。その姿もまた、喰らった少年のもので)
(身体を、記憶を、魂さえも喰らってその淀みは、今日も自らの飢えを満たしていた)
(喰らった記憶で、また新たな人を喰らう。そうしてずっと、喰らい続けてきた異形だった)
(しかし、しかしその日。異形にとっては不幸なことに。彼女にとっては喜ばしいことに)
(月は満ちていた。それ故に)
……光あれ。
(小さな呟きと、撃ち放たれた無数の光の矢。それは違わず異形の少年を貫いて)
(驚きと衝撃に振り向いたその眼前には、追撃の光。もはや銛と形容するほどのそれが迫っていた)
逃がしませんよ……もっと、遊んでくださいな。
(逃げる。それを追う。追ってまた光を放つ。戦いともいえぬほどに、一方的な)
(そして、それは苛烈な攻勢だった)
>>288 ん〜、遅くなっちゃったな。
(冬に比べればだいぶ日が落ちるのは遅くなったとはいえ、空は赤い夕焼けが夜の闇に飲まれそうになっていた)
(本当はもっと早く帰るつもりだったが、途中で高等部の料理部に所属する先輩と長話をしてしまった結果がこれである)
(時計をみると寮の門限は危ないかもしれない)
義母さんに怒られちゃう、先にメールでごめんなさいしておこっと。
(携帯を取り出してメールを打とうとしたその時)
えっ、花火?
(道の先に目映い光と、少し遅れて衝撃音が聞こえてきてきた)
(そこはよく利用する裏山の麓にある遊歩道である)
(いちおう舗装はされていて、意外と高低の差が少ないので都の車椅子でも近道として利用できる便利な道だった)
(ただ、人通りが少ないので多少物騒であり、前も野犬に襲われたりして警戒が必要でもあるのだが)
もしかして、悪い人たちが遊んでたりするのかな?
どうしよう、引き返したら完全に間に合わないし……あれ?
(かすかに悲鳴が聞こえたような気がした)
(小さな子供の声で、苦痛を訴えているような感じがした)
っ!
(車椅子のレールをつかんで走らせる)
(後先考えない、とっさの行動だった)
>>239 (空に上った真ん丸の月は、彼女に強い力を与えてくれる)
(苦し紛れの反撃とばかりに突き出された無数の黒い触手を、輝く刃が薙ぎ払う)
(そして、反撃に繰り出された鋭い蹴りが、見た目に比して相当の重量を持つはずの異形を、容易く吹き飛ばした)
ふふ……楽しいなぁ。本当に、楽しいですねぇ。
(茂みの奥まで吹き飛ばされた異形を、追う歩みはゆっくりと)
(薄い燐光を全身に纏わせて、ある種神秘的とすら思える姿で。大きすぎる力を背負って)
(幼稚な全能感すらも感じながら、ゆっくりと歩みを進めていた)
(そして、異形は考える。今まで喰らってきた人の、数多の記憶を繋ぎ合わせて、考えた)
(戦っても勝てない、逃げることもできない。どうすればいい、どうすれば)
(そんな思考を断ち切ったのは、道路に伏した異形にかけられた声と、その目に映った車椅子の少女の姿だった)
>>290 な、ひどい……。
(茂みから目の前に転がり出たかたまりは、ボロボロになった幼い子供だった)
(髪の長さや半ズボンをはいているところから、男の子だろうか)
ねぇ、君、大丈夫?
(男の子の側まで車椅子を動かす)
(生きているのが不思議なくらいの姿だが、震える体をみてまだ生きているとホッとする)
待ってて、すぐにお姉ちゃんが救急車を呼んであげるからね。
だから頑張るんだよ!
(今すぐに抱きかかえてあげたい、でも車椅子の都にそれは叶わない)
(だからできることをする、携帯に119を打って救急車を呼ぶことが都にできること)
んっ、光?
誰!?
(男の子が出てきた茂みの向こうから光が近寄ってくるのが見えた)
(犯人か、もしくは野良犬か何かか)
(都は車椅子を茂みと男のこの間に入れると、エプロンのポケットに手を入れて防犯用のスタンガンを握りしめた)
>>291 (異形は内心ほくそ笑む。子どもの姿を奪ったことは正解だったと)
(そして何より、自らの身を守るための盾ができた、と)
(逃げるにせよ、あの女を迎え撃つにせよ。この状況は利用できる)
「……恐い、人が来るの。助け……て」
(知りうる限り弱弱しい声で、異形は囁き少女へ手を伸ばす)
(少女を盾にするとしても喰らうにしても、そうする必要があったから)
さて、さて。なかなか面白かったです、けど。そろそろ飽きてきましたね。
(押さえきれない力は、全身を覆う燐光として顕現して)
(それすらも、触れれば焼けるような熱を持つ、エネルギーの塊であった)
(そんなものを無数にまとって茂みを抜ければ、当然茂みは焼け焦げて)
(赤く散っていく葉や枝を払いながら、彼女はその道へと足を踏み入れた)
(そして見つけた、倒れ伏す異形と、その傍らの車椅子の少女)
それから、離れてください。
(異形をそれ、と呼び。彼女は輝くその手を向けた)
【あ、聞くの忘れました、先輩は制服なのでしょうか?】
【あと妖魔は私の方でも動かしちゃっていいですか?】
>>292 待っててね、お姉ちゃんが助けてあげるから。
お姉ちゃんが合図したら、立って逃げるんだよ。
痛くても我慢して、男の子なんだから。
(ちらっと男の子を振り返り、光の方を睨みつける)
…………。
(草木の焼ける焦げくさい臭いが鼻をうち、スタンガンを握っていない手で目を目映い光から守る)
(……人?)
(出てきたのは人間だった)
(顔や姿は光でよく見えないが、声の感じから女性のようだった)
できません。
あなたこそ、ここから離れてください。
警察へはもう通報しています。
(ゆっくりと、はっきりと、相手によく聞こえるように返事をする)
(私に手を出そうとしたら、スタンガンを押し当てる)
(当たっても当たらなくても、男の子に合図して逃がす)
(もちろん怖いけれど、心は落ち着いていて、いつもながら肝の据わっている自分に呆れながら)
>>293 【そうですね、分かりやすいですし制服ということにしておきます】
【あ、それと妖魔のことですが、そちらの方で動かしていただいても一向に構いません】
【正直、一人で二体分考えるのはちょっと辛かったですので】
>>294 「ありがと……お姉ちゃん。でも、ね」
(こんなところで悠長にしている暇はない。早々に人質にでも取ろうかと考えた)
(そのときに、彼女はついに現れた)
……何を、言っているんですか?
(それは、当惑と言ってもいいかもしれない)
(人を喰らう異形、別にだからというわけでもないが、彼女にとっては力を振るうことのできる相手)
(もちろん、彼女以外の人間にとっても、親しむことのできる相手ではないはずなのに)
(ならば、目の前の少女もまた、異形?)
(力と狂気に駆られた彼女は、その異形が人の姿をしていることを、その意味を、考えてすらいなかった)
邪魔を、しないでくださいよ。……ね?
(無遠慮に、無造作に。歩みよる。距離を詰める)
(思ったよりも損傷が大きいのか、異形は動かない)
(それ故に、光を纏ったその腕を、無造作に異形へと伸ばしたのだった)
>>296 何って、警告です。
(人を見る目が無いわけでもないが、裏側のことについての経験は皆無である)
(瀕死の男の子と、その子を襲ったとおぼしき光をまとった女性)
(どちらが悪いか、危険に感じるか、判断する材料は祈瀬には不利なことばかりだ)
近寄らないで、あなたがこの子を襲うというなら、私は。
(光り輝く女性の腕が男の子の方へ伸びる)
(そのチャンスを都は逃さなかった)
逃げてっ!
(男の子に合図して、都はエプロンのポケットからスタンガンを握った手を抜いて女性の腕に押しつけようと付きだした)
【では妖魔が招待を表すのはやらせてください】
【次かその次辺りで】
>>297 あまり、煩わせないで欲しいのですけど。
(もう、いいだろう。彼女の中で、誰かがそう囁いた)
(邪魔をするなら、単なるお人よしであろうと、本当に異形の仲間であろうと)
(どちらでもいい、消してしまおう)
(と、熱に浮かされたような思考が結論付けた)
貴女も、運が悪かったですね。
……こんな月の綺麗な夜に。私に出会ってしまったんですから。
(突き出したその手に、交差するように突きつけられたスタンガン)
(その電光は、輝きに打ち消されてしまったが。突きつけたその銃身は、熱で変形してしまったが)
(それでも、予想外の痛みと衝撃は、彼女の動きを止めるのには十分だった)
く……あ、ぐ。
(よろよろと、2、3歩下がって膝を突く)
(それは、彼女にとってだけではなくて、異形にとっても好奇であった)
(もちろん逃げるため等ではなく、自分を苦しめた憎い女を、討ち取るための)
>>298 きゃっ!
(手のひらに感じた熱さに悲鳴を上げながら、都はふと思った)
(満月は人を狂わす、なんて話を聞いたことがあったような)
さあ、早く、今のう……
(後ろを振り向きながら叫ぶ)
(それを押し止める痛みが頬を襲う)
(黒い何かが頬をかすめて光の方へ飛んだ)
「ありがトウよ、オねえチャん! ぎゃハッ、ギャはははァァっ!!」
(バキッと何かが壊れる音が下からして)
(体中に何かが這い回る感触がして)
(何かが巻き付き、締め上げ、体が中に浮いて)
なっ…いっ…いた……つっ!
(バラバラになった車椅子、いくつもの黒い触手に中へ巻き上げられた都の体)
(触手は男の子の目や口や耳や喉や腹や手や足やら色々なところから伸びて)
(それらは都だけでなく、半分は祈瀬神野子の方へ向かった)
【何となく一緒に退治されてしまいそうな予感(汗】
【すいません、少々お返事遅れます】
【ごめんなさい、眠くなってきちゃいました】
【たぶん最後まで保たないので、凍結にしていいですか?】
【解凍するとなると日曜日の昼間になっちゃうのですが】
>>299 く……、ぁ。っは。
(全身を駆け巡った電撃に、一瞬目の前が白くなる)
(それはほんの一瞬で、それでも致命的なほどに長かった)
(弾けた異形の欠片が、一つ一つが刃となって彼女に迫る)
(それは違わず、彼女の体を貫いた)
く……ぁ、ごほ……っ。
(光を操るその身体でも、貫かれれば血は流れる)
(唇の端から、貫かれた腹部から赤い血が流れ、それは舞い散る燐光に触れて即座に乾いていく)
やって……くれますねぇ。くくっ。
(それほどの傷を負って尚、面白そうに笑う)
(月の狂気は、そこまで彼女を蝕んだ)
あはは……あーっはっはっは!!!
(高らかに、高らかに笑う。そして両手を振り上げる。その手はもはや人の手にあらず)
(巨大な光の塊が、刃となって)
諸共、消し飛びますかぁ?
(一歩、また一歩。人通りのない道をまばゆく染めながら、迫り来る)
(爛々と目を輝かせて、笑みをその顔に張り付かせて)
【お待たせしました】
【わかりました、日曜日は開くかどうか微妙なところですが】
【できれば明日のうちにまた連絡しようと思います】
>>304 【ごめんなさい】
【日曜日の夜だと、1,2時間ぐらいしか時間とれないので】
【では、おやすみなさい】
【名前】紫 一久(むらさき かずひさ)
【年齢】17(高等部二年)
【性別】男
【身長】172
【容貌】
無駄のない体つきに、やや大人びた顔。昼間は笑顔、夜間は無表情が七割を占める
右手は無骨な義手で、隠すために常に黒い革手袋をしている
【能力】
・身体能力
生身でも、訓練を受けた大人と互角以上に渡り合える程度の身体能力
ただし、若干足が遅い
・特殊能力関係
・グルネル
右の義手。有線で10mほど射出できる
飛んでいる間も指は普段通りに動かせるが、制御を失うと爆発する
・刺天
四年前、伊織 陽太郎から奪った日本刀を補強した物。現状の主武器
耐久性が高いため乱暴な運用にも耐え得る
更に、電流を柄から切っ先に向けてでしか流さないという特製を持つ(限度あり)
・ショックボルト(能力)
(ワイヤーや刀といった武器づたいにでも)手から触れている対象に電流を流しこむ
使用には痛みを伴い、痛みは威力や相手の大きさに比例
・他にも銃やワイヤーガン、ナイフや捕縛用ワイヤーなどを小器用に操る
【希望】基本的に何でも
【NG】グロ、ホモ、大きな後遺症(切断くらいならおっけー)
【弱点】
回避は一般的な回避のみ
饒舌・自信家すぎる
勝利が見えると油断する
【備考】
<<十三天梯>>という、対異能組織の構成員。異形の捕獲及び異能のスカウトを行っている
もともと孤児だったのだが、身体能力の素養と異能の片鱗を見出されて教育を受けた
ただ、結局異能としては開花せず、ある異能を模倣した電撃能力を、人工的に与えられる
適当な性格に見えるが、使命感はかなり強い。でも不平不満は結構こぼす。割と感情的でもある
基本的に異能に対しては友好的だが、必要とあらば敵意を向ける事も躊躇わない
昼間は明るい性格だが、あくまでそれは情報収集のための仮面であり、
夜の戦いの最中に現れる残忍・傲慢な性格が本性
電撃関係の異能を目の敵にしていて、四年前に誤解と先走りから伊織 津綺子の兄を殺害している
その伊織 津綺子とも(仮面を被った状態ではあるが)敵対の段に至った
どうやら義妹がいるらしい。そのせいか、年下には甘い(自己診断)
【ひっさしぶりのプロフ投下、アンド、しばし待機だ!】
【こんにちは】
【いきなり食いついてしまいましたが、お話できますか?】
【ノープランな上に、私たちだとのっぴきならないことになりそうなので】
【お気が進まなければ遠慮なくお断りを】
【ちなみに、「伊織津綺子」ではなく、ただの一発妖魔キャラをやってもいいですよー】
【おうおう、先に避難所見れば良かったな】
【お前さんに一発モノをやらせるのは流石に勿体ないな…】
【どちらかが異形と交戦中にもう一方が現れて一瞬だけ共闘でもしてみるか?】
【…こっちも特別なプランはないな。そっちの家族狙うとか一瞬考えたけど理由ないし】
【共闘だと仮面を脱いでいていただかないと、こちらは「仮面の男」を倒しに行ってしまいますが…】
【あとは学園の生徒同士として面識を得ておくというのもありますね】
【迫水先輩がらみで、そちらは私に揺さぶりをかけておきたいかも?なんて勝手な想像を】
【どちらでも、お好きな方で書き出していただければ合わせます】
【揺さぶり、良いなぁ。かけたいなぁ。まあ何も思いつかないんだがな!】
【………ふぅ】
【という訳で、共闘で行ってみよう。俺から書き出している。普段は仮面ないしな】
【何か希望があったら言ってくれ】
【書き出しによって合わせていきますので、今の時点では十全とお任せいたします】
【お待ちしてますので、どうぞごゆっくり】
…………
(紫 一久は、後悔していた)
(自分の聴力を呪ってもいた)
(夜、そこはちょっとした河川敷。昼間ならば草野球もできるであろうという、それなりの広さを持つ空き地)
(紫の眼前にあるのは、一見して分かりやすすぎるほどの、異形だった)
(大きさは人間よりも一回り大きい程度、ながら、その外見は、あまりにおぞましい)
(中心部には直径一メートルほどの灰色の核が存在、そこから五方向に、枝のような灰色の"骨"が伸びる)
(そして、それらを覆うように、無数の桃色の触手が蠢いていた)
(それらの触手はどれほど斬り、どれほど斬りしても、骨格となっている灰色の核と骨からまた新たに生えてきて)
(減る様子はなく、むしろじりじりと大きくなっているようにすら思えた)
(…そして、最大の問題は)
『……っひ、あ…ぁ』
『…すけ…て』
(核の中から、少女の声が聞こえるのだ)
(…それさえなければ、紫は右手に仕込まれた爆弾でもって核を破壊、今頃は帰路についているのに)
(はたして声の主が被害者なのか元凶なのかは分からないが……)
……少なくとも、これを何とかしないと、な
(距離を置き、刀を下段に構え直す)
(今まで打ってきた限りでは、この刀では核や骨を壊すには到底足りない。自分の電撃にしても同じくだ)
(幸いにして異形の動きは鈍重で、しばしば槍や鞭のように放ってくる触手も、紫の体を直撃するには至らない)
(しかしながら、それらの攻撃を何度となく捌いていれば、さすがに疲労も蓄積してくるというもの)
とりあえず…名前、つけるならデカラビアだろうな
星っぽいし
(自分の疲弊を誤魔化すように呟き、右手に力を込めた)
(これ以上戦闘が続くようなら……紫自身に危機が及ぶようなら、手段は選ばないつもりだった)
【待たせたな。よろしく頼むぜ】
【その夜も魔を退じるべく、パートナーとの待ち合わせ場所に急いでいた】
【こちらより拘束の少ないパートナーは一人でも夜を徘徊することも多いが】
【自分は必ず彼に同行すると約束している】
あれ…なに?
(街中を抜けて夜は人気のない川べりへと向かう)
(堤防を上り、街を貫く一級河川──その上流には、姉と呼んだ人を葬った水源がある──を一望すると)
(照明も届かない河原にうごめく物があった)
(堤防を駆け下りながら、パートナーへ携帯で連絡を入れる)
直さん、ごめんなさい、そちらへは行けそうもない!
河川敷に何かいるの!
(パートナーからは、そちらでも何かに遭遇したという返事)
今夜は二か所で!
(携帯を仕舞い、両手に充電しながらうごめく物に近づく)
(それが電気に弱いかどうかを見るために、まずはスタンガンほどの電流をぶつける)
くらえっ!
(バチッ、と大きな破砕音がして、灰色の巨体電流が流れて)
(その時、傍らにいる人影に気づいた)
あなた、離れて!危ないわ!
【では今日もよろしくお願いします】
【ちなみにリミットは17時でお願いします】
……ち
(にじりよる巨体を前に、遂に覚悟して右手を構えようとすると)
(その巨体が揺らぎ、殆ど同時に電撃の音。聞き慣れた音が耳に届いた)
(誰の? 自分の物ではない、となれば…)
――!
(よりにもよって、紫に向かって"危ない"などと言った声の主は…)
伊っ織…!?
(呻るように呟く)
(間が悪いと思ったのは一瞬。今の自分には仮面がない。一見しただけで正体は解るまい)
(が、楽観したのも一瞬。伊織にはよく使う戦法を見せてしまっている。戦闘が続けば、こんな所で気づかれてしまうかもしれない)
(それだけは避けなければならない。まだ足りない、まだ足りないのだ)
く…
(巨体が体勢を整えるほんの少しの間に考えをまとめて)
…俺の事は良い、から……
(逃げろ、と言っても、きっとこの女は聞くまい。ならば、)
その電気、全開で頼む!
何度斬っても再生するから、核を潰さないといかん!
(とっとと事を終えるに限る)
(その異形は突然の雷撃に身体を揺るがすも、すぐに体勢を整え)
(背後から現れた新たな"的"、そして前方の的に、同時に触手を振るった)
(一本を胴を狙い突くように放ち、そのまま横薙ぎに)
(さらに別の二本を、Xを描くように縦に振う)
(人影がこちらの名を呼んだ)
あなたは?!
(近くによれば遠くの陸橋から届く明かりに、見た覚えのある少年の顔)
たしか…同じ学校の人ね?
(名前をすぐに思いだすことはなかったが、同窓生ならばこちらを知っていることに不思議はない)
再生する…面倒な。
それにちょっとやそっとの電圧じゃ、堪えないみたい。
(両手にプラズマを閃かせ、時折バチッと放電音をさせながら充電する)
さっきは電圧だけかけて電力はそれほど使っていないけど…
今度は、ありったけお見舞いさせてもらうわよ!
(振り上げた両手の間にプラズマが走る)
(まさに放電しようとした瞬間)
『たす…け……』
『……ろさ…い…で…』
あの中に、人が…!
(瞳目すれば巨大な核の中から聞こえる人の声)
(瞬時に両手のプラズマが収束する)
(傍らの少年に振り向き)
あいつは、人をのみこんでるの?!
っ…俺の事はどうだっていいだろう。というか、お互いにっ!
(少しだけ慌ただしく、誤魔化すように、しかし本心から叫ぶ)
そうだ、同じ学校。それが分かって現状、良くなるか?
……ちっ
(気づかれたか)
(伊織の問いかけには答えず、代わりに異形に向かって駆けだし)
(いくつかの攻撃をいなして、刀の峰で核を打ち、更に左を軸に右の足を叩き込む)
(異形の巨体は再びバランスを崩し、その攻撃を止める)
(靴越しに少しの気持ち悪さと痛みを覚えた)
『いた……や………』
(救いを求める痛ましい声を上から押し隠すように)
人を飲み込んでるかは分からんが…今はこれを止めるのが最優先だろう
…お前が、こいつを撃てば何とかなるかも知れんだろう?
それとも他に何か有効な策でもあるか!?
(半ば責めるように、言外に"早く撃て"という思いを込め)
(更に刀をぶつけると、異形はついに倒れた。追い打ちをかけるように踵を落とし、翻って飛び、少しの距離を作り)
撃て早く!
一発で良いんだ!!
…っ…!
(飲みこまれているか否かはともかく、たとえ中から声の主を引きずり出しても、それが救出につながるかどうか…)
トリアージ…か…!
(最優先すべきことが、犠牲者の救出ではないこともある)
(限られた手段のなかで、最大の効果を得るためにしなくてはならない選択)
やるわよ、感電したら危ないから離れてて!
(瞬く間に両手に漲るエネルギーを、瞬時に魔物の核めがけて叩きこむ)
(バリバリっ、とすさまじい音を立てて空間が裂け、オゾン臭とともに稲妻が魔物を捕える!)
『あああああああああ───!!』
…く…ぅ…っ!
(魔物の内部から聞こえる悲鳴、目を閉じて顔をそむけ、声の主の苦痛から目をそらす)
(魔物の触手が燃え尽き、表面が炭化して時折けいれんするにびくっ、と動く)
はぁ、はぁ、はぁ…こっちは…すぐに動けない…から…
今のうちに、あいつを……
(その場にひざをつき、前のめりに手を付きながら、魔物を指さす)
っと!
(巨大な雷撃を認め、更に大きく飛び退き)
(その空間を引き裂くように巨大な稲妻の矢が飛ぶ)
(稲妻は異形を穿ち、一撃でその活動を完全に停止させた)
……ッチ
(舌打ち。相変わらず優秀な女だ)
ああ、分かってる
(刀の構えを解き、伊織の声に振り向く)
(その疲弊した様子を見て…本能が一瞬、それを狩ろうと動こうとしたが)
(瞳を閉じ、理性でもってそれを押さえつけた)
(そんなのは自分の本当の望みではないのだ)
……休んでろ
(甲殻が焦げ付く嫌な臭いに眉を顰めつつ、峰で二、三回核を打つ)
(目立つ罅がついたならば、次に右手でそれを打ち)
(入った亀裂に手袋越しの鉄の指を割り込ませ、貫き、剥がすように甲殻を開いた)
……っく
(姿を現したのは、十代半ば程の少女。異形のどろりとした半透明の体液に制服の殆どを穢されている)
(異形の残骸から引きずり出すより前に、左手をその白い首に当て……)
(脈がないのを確かめると、そのまま何度か電流を通す)
ん…
(手応えは薄い、が、なくはない。五分五分といったところか)
(一先ず本格的な処置を施すべく、少女の身体を持ち上げる)
…とりあえずこれで一件落着だ。彼女は俺が対処する
お前は……まあ、どっかいけ。色々あるんだ、俺にも
(ずるり、と少女の身体を取り出し、地面に横たえさせながら、言った)
(察せ、と強く―無意味と分かっていても、強く思念しつつ)
(魔物の表皮を破る少年を見ながら、呼吸を整え、リカバーするように手足をさする)
(電撃による消耗は、本当の筋肉疲労とは違って、回復が早い)
(これに体力の消耗が加わっていたら、とてもそうはいかないのだが)
う…大丈夫…?
(少年の動作を見定めようとし、手に何を持っているのかと眼を凝らしたが)
(暗い夜中では彼の手が尋常な人間の手ではないことまでは見極められなかった)
(魔物の体内に手を入れて、何をしているのかと思い、のろのろと近づくと)
(やがて一人の少女を引きずり出すのが見えた)
無事なの?
(問いかけに、少年は自分が対処すると答える)
(それでも生来の気性で前へ出ずにいられなかった)
人口呼吸しないと! 心臓マッサージも…私に任せてくれれば、やれるわ。
(緊急事態とはいえ、異性にそれらの措置を施すのはやりにくいだろうと配慮したつもりで)
(近づけば、どうやら彼の表情はむしろこちらの差し出がましさを迷惑がるようで)
【次のレスで締めるか、凍結をお願いしたいのですが…】
無事…な訳があるか。今にも死にそうだ
……まあ、お前がいなけりゃ、それこそ本当に死んでいた訳なんだが
(早くも回復したのか、寄ってきた伊織に向け、背中越しに声をかける)
………人口呼吸?
馬鹿かお前。喉に詰まってる粘液を肺まで押し込んで二度と呼吸できないようにするつもりか?
(事務的に、鬱陶しそうに言いつつ、制服を懐のナイフで裂いた)
(外傷は殆どなし。粘液に包まれていたのが功を奏したのか)
(胸は小さめ。形は結構整っている、将来有望のB)
お前が優等生なのは知ってる。が、その優等生の看板はどうせ昼の、世間での評価に過ぎん
夜の、ここでのお前は、異形をちょっと狩り慣れてるだけのただの戦士だ
雑事は雑事に慣れた人間に任せろ
(ここまで冷たく言い放つと、本格的に処理を始める。それこそ、事務的に、物でも扱うように)
(今は眼前の少女を生かす事が、伊織を追い払う事よりも優先された)
(――何故かって、今夜見たタイプの異形は、今までに見たことがない物だったからだ)
【一応、凍結でも〆でもできるようにした】
【どうするかはお前に任せよう】
あなたじゃなくて、その人のことなんだけど…でも、あなたも無事でよかった。
(死にそうだと言い捨てる少年に、律儀に誤解を正しつつ、彼をもねぎらって)
(淡々と少女の衣服を剥ぐ手つきに、思わず息をのむ)
気道を確保して飲み込んだものを吐かせるのね?
(少年の罵倒に真正面から答え、気づかわしげに少女をのぞきこむ)
(いくらやむを得ないとはいえ、こんな風に肌をさらすのは本意でないだろうと)
(少々気の毒に思いながら、彼が少女の頭を反らせるのを見守り、舌をかまないようにその頭を支えなどして)
(やがて少女が自発呼吸を始めるまで、手伝う)
後は…あなたにお任せした方がいいんでしょうね。
私では、今夜会ったことをうまくフォローして、その人をおうちへ帰してあげるのは難しいから。
(疲労困憊しながらも、よろけたりせずになんとか立ち上がる)
お先に…それじゃまた、学校で。
(彼のクラスと名前を調べておこう、と心にとどめつつ)
(よもや彼こそが仮面の男──兄の敵だとは思いもよらずに、その場を去る)
【ではこちらはこんな風に締めさせていただきました】
【そちらの締めを確認するまでいられないのですが…】
【夜にでも、ログを読ませていただきます】
【今日はお相手ありがとうございました】
【お疲れさまでした。お先に失礼します】
言われずとも分かってる。こいつの事だ
……死にそうというか、まあ基本死んでるな
(人間の生死を測るのは心拍だけではないとはいえ)
(果たしてどのような経緯で核の中にいたのか、そのような事が分からない限り、何とも言えない)
…ふん
(必要以上に退けるのも妙に考えたので、これ以上伊織を追い払うような事はしなかった)
(彼女の処置は"優等生"で、助けになったのも事実)
(伊織を無言の背中で送り、携帯で連絡を取って、暫し)
(少女がゆっくりと瞼を開いた)
……おはよう
(一切の邪魔な思考を排し、少女の瞳を真正面から覗き込む。睨むように、圧迫するように)
さて
お前は先ほど死んだ。本来ならば生き残らなかった。死んで、二度と目を覚ます事はなかった
だから今後、お前は死んだ物と思え
――そして吐け。記憶の限り全てを
というか、嫌でも吐かせてやろう
(再びその手を白い首筋に添える)
(それは、目覚めを促す物ではなく、むしろ少女を、また別の闇へと陥れる物で――)
【では、こちらも〆。お付き合いありがとうだぜ】
【時間迫っている所、わざわざつきあってくれて感謝する】
【また機会があったらよろしく頼むぜ】
【以下、空室】
【天羽さんへ、やはり今日の昼からは少々難しそうです】
【月曜日の夜からならばあまり遅くならなければできるのですが……】
【何はともかく、お返事をお待ちしています】
>>323 祈瀬先輩
【分かりました】
【今週の平日は帰りが遅くなりそうなのです】
【進め方も相談があるので、続きは避難所の方へレスします】
【さて、移動完了。待機っ】
(召喚の技を持つ者は、古今東西、圧倒的に女が多い)
(感性、特に霊的な部分で、女は男よりも優れたものを持っている)
(そして…召喚される方も、男よりは女になじみやすいものらしい)
水の本質、水の精霊よ、我に従い、我の意思に水を添わせよ
ウンディーネ!
(俺は川の流れを眺めつつ、その中から四大精霊のひとつ、ウンディーネを召喚する)
(ウンディーネは男を惑わし、水に引き込んで殺す)
(男の俺にとっては、従わせるのに修練の要る相手だ)
(川の流れの中から全裸の美女が現れる。見る者の性的欲求を具現化しているだけだとわかっていても)
(思わず生唾を飲み込みたくなるのは、こちとらも枯れてねえって証拠なわけだ)
我の呼びかけに答えたる汝、我に従い、我の意を迎えるや否や
(ウンディーネが川岸に近づく)
(俺を取って食らいたいのに、俺の呪文によって拘束されているのが気に入らないらしい)
(俺もどこまで彼女を使役できるか、真剣勝負だ)
(ざば、とウンディーネの向こうから、まだ何か現れる)
お前の仲間は置いておけ!
(ウンディーネに語りかけるが、ウンディーネも思い当たることがないらしく、背後を振りむく)
(あらわれたのは銀色の波……不定形で家一軒分ぐらいありそうな銀色のスライム)
くそ、何も今出てこなくてもいいじゃねえか!
ウンディーネ、そいつを凍らせろ!
(ウンディーネはむっとしたようにこちらをちらりと見て、スライムに冷気を浴びせる)
よし、固まったか?
(見守るうちに、凍りついた銀色の表面にひびがはいる)
くっそ、ダメかっ!
【長くてすまねえ、こんな感じで始めさせてもらったぜ】
(その魔物は不気味。まるで人間の「不安」の心を具現化したかのような、
不定形でありながら、何もかもを飲み込んでしまいそうなそれが、
ひとりの青年と美女と対峙している)
――――加勢するぜ、そこの兄ちゃん!
(急な草むらの坂を飛び降りるように駆けて、河原にたどり着く。
なるほど、距離を縮めたら、不安定とはいえ、その姿には圧倒感を覚える)
しかしまた、あんたも大物を相手にしてるな。
…ま、図体だけ、と考えられないこともねぇけど、
苦戦しているようだし、それだけじゃない…ってことか。
(名を名乗らず、その双眸はその巨大なスライムに向けられる。
―――さて、どう解体〔バラ〕そうか?)
…動きは封じてるみたいだけど、決定打はあるのかよ?
俺に出来ることなら、手伝うぜ。
もっとも、俺に出来るのは―――、切断(き)ることだけ、だけどな。
(そう言いつつ、ポケットから頑丈そうなナイフと、鋭利なダガーを取り出し両手に構える)
【それじゃ、よろしく頼むぜ!】
(人が近づく足音、続いて加勢するという若い男の声がする)
(ウンディーネが舌舐めずりしてそっちを向いた)
ばか、お前の獲物じゃねえ!
加勢してくれるってのか、ありがてえな。
正直俺には、こいつが何者なのかさえ見当がつかねえ。
(言ってる間に一気に銀色の表面のヒビが広がり、細かくなったと思うと…割れた!)
げっ!
(新手の男に気をそそられていたウンディーネがたちまち銀色に飲み込まれる)
ちきしょうっ、ウンディーネ!水底へ…
(俺の追難は間に合わねえ)
(水の精を取り食らったそいつはブルブルしながら岸に這い上がってきやがった)
(突然その表面が鞭のように伸びてくる!)
あぶねえっ!
(俺が)
(叩きつけられる触手にしたたか肩口を打たれて、俺はその場にひっくり返る)
ぐぁっ……くそ、こいつ、急所はどこなんだ…っ
……そりゃ困ったな。
とは言え、無駄に攻撃を仕掛けても通じそうにねえし……
よしっ、俺が時間稼ぎをする!
あんたは、その間にその急所を探してくれよ!
頼んだぜ!
(強制的に、そう声をかけると襲い掛かる触手をかわしながら、
その巨大スライムへと駆け走る。耳元を触手が掠めるが、怯むわけにはいかない)
仕掛けるぜ――、そらっ!
(さらに襲い来る鞭を、ダガーとナイフで切り裂く。
だが、すぐさまに触手は生え変わり、四方八方から襲い掛かる。
すべてを避けきれるはずもなく、強烈な打撃が体を掠めていく)
……いつっ……!
ったく…俺はダンスは苦手だっての!
へたくそなダンスを続けさせるなよな……よ!
急所を俺が…いて…おうっ、任せろ!
(とは言ったものの、そいつが何なのか見当がつかない以上、こっちから手だしして見るより他にねえ)
冷気が通じねえなら、電気はどうだ!
天の眷属にして大地の祈りを聞き届ける者
翼より、天の怒りを生ぜよ!
サンダーバード!
(ネイティブアメリカンの言葉を暗闇に捧げ、俺は印を描いて集中する)
(一呼吸ほどの間があって、遠い雷鳴が響き、バサっと大きな羽音とともに突風が吹きつけた)
サンダーバード、その銀色に稲妻を!
(夜空に姿も定かではない大鳥が、再び翼をはばたかせる)
(突風に足を踏ん張ると、至近距離で落雷の音とほとんど同時に閃光が走った。
(スライムがブルブルしながら悶絶している)
(その表面に、電光を走らせながら…だが、触手を伸ばすのはとりあえず止まった)
こいつ、帯電しやがった…金属なのかよ。
動く金属…水銀か?
(俺が考え込んでいる間に、スライムはずりずりとナイフ使いの方へ這い寄っていく)
気をつけろ!そいつ、電気をため込んでやがるから!
電気が地面に抜けるまで時間稼げ!
(もしかして俺、もっと事態を悪くしてねえか?)
(そんなことを考えていてもしょうがねえ、水銀ならどうする!)
うぁっと!? あ、あぶねー……
(飛び散る電気に、ひょいっと逃れながらスライムとの距離を図る)
す、水銀ん?! ……だとしても、どう対処するよ?!
悪いけど、こちとら理系には弱いんだ!
(電気を溜め込んでいたら触れることすら出来ない。
もっと安全な距離を図りつつ、注意を逸らさせずに距離を測る。
スライムもまた、様子を伺っているのかずりずりと距離を少しずつ縮めてくる)
まったく、変なことに首を突っ込んだ結果がこれか!
ああもう……ったく、正義のヒーロー見習いはつらいねっ。
(文句を垂れつつも、その表情には不敵な笑みが浮かんでおり)
本物の水銀だったら、気化したらえらいことになるが…
…気化したら、消えるのか?
(一か八か、考えてる暇はねえ)
いいか、俺が合図したら離れろ、そいつを加熱して地面に融合させてやる!
火と鍛冶の神ウエルカヌスの僕、溶岩の化身よ
現れよ、サイクロプス!
(ラテン語の呪文に召喚された一つ目の巨人が、地面から生えるように姿を現す)
そいつを溶かせ!
…いや、溶けてるんだけど、なんでもいい、地面に溶融させろ!
ナイフ使い、そこから離れろ!
(一つ目の巨人がスライムに組みついて、発熱する)
(スライムが赤くなったり黄色くなったりしながら巨人から逃れようとウネウネ動く)
サイクロップス、まだか!
(やがて、黒く変化して、固まったスライムから巨人が離れて消える)
(時折けいれんするように震えているのを指さして)
今なら叩き切れるはずだ。頼むぜ!
(スライムを凌駕するほどの大きさの巨人が出現する)
さっきから、雷の鳥といい、何でもありか!?
……けど、これでチャンスが作れるなら!
(何度かステップを繰り返して、一気に距離を離す)
(距離を離しても、熱風が頬を打ちその熱さがよく分かる。
スライムはようやく動きを止め、堅く黒ずむ)
―――よし!分かった。やってみせる……!
(勢いよく、地面を蹴り河原を一気に駆け抜ける。
スッ、と息を呑み呼吸を絶つ。そこに広がるのは停止された世界。
静寂と停滞が支配した世界を駆け抜ける。全神経が鋭く研ぎ澄まされ、今なら空さえ跳べそうな気がした)
(そして、何の迷いもなくそのナイフの切っ先をスライムへと突き刺す)
―――瞬きの間に、解体(ころ)してやるよ。
(裂く。裂く、裂く。裂く、裂く、裂く。
裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く裂く――――。
単純な作業。しかしながら精密な作業。それを瞬きの間に、それこそ息も付かせぬ程の速さで
繰り返し行う。研ぎ澄まされた神経が、その作業の狂いを許さない。
そこにあるのは、酷く繊細な破壊作業。―――そして、ダガーでひと薙ぎすると同時に離れ、がくりと膝をつく。)
タイムアップ………かっ………
(だが―――、作業の全工程はすべて終えた。苦しげながらも、にやりと笑みを浮かべると同時に
肺いっぱいに酸素を取り込んで、吐き出し)
呼び出すもんを間違えたら、えらいことになるのは最初のを見ればわかるだろう。
(俺自身、自分の手足で化け物と渡り合うわけにはいかねえ)
(相手を見極め、何を呼び出すか判断を間違えたら取り返しがつかねえこともある)
早え…
(けいれんするスライムが復活するのかしないのか)
(するとしたらできるだけ早くバラしちまうに限る)
(ナイフ使いの手さばきは…人間を超えていた)
(切り裂かれるたびにスライムが痙攣する)
早くしろ、元に戻っちまう!
(焦る気持ちでそいつを急かすが、今だって十分に早い)
(俺がそう言って手に汗握ったときには、スライムはほとんど細切れになって、ぴくりともしねえ)
どうやら、バラせたようだな。
(俺はナイフ使いに近づき、苦しそうな肩をポンと叩いた)
(細切れになったスライムは、端から崩れて消えていく)
大丈夫か、お前?
良かったら家まで送っていこうか。俺は御法川ってもんだ。怪しいやつじゃねえ。
(あやしいやつもそういうだろうが、一応自己紹介して、そいつに手をさしだした)
いや、少し休んだら大丈夫。
…サンキューな、少し此処で休んでから帰る。
御法川……? どっかで聞いた名前だな………
―――あ、アンタどっかで見たと思ったら、
うちの学校の生徒会長じゃねえか? あー、思い出した思い出した!
(先ほどまでは戦闘で、あまり気にしていなかったがよくよく見ると見たことのある人物で)
悪い悪い、すっかり忘れちまってたぜ。
俺は、一年の郡太一朗。ま、よろしく頼むぜ。会長さん。
(にっと陽気な笑みを浮かべると、手を掴み引き起こして貰う)
ま…折角だし、どっかで食べながら話でもしないか?
会長のこと、色々聞きたいしな。
【そろそろ締めにするか?】
お前、うちの学校の生徒なのか?
一年か。こっちは見覚えねえわけだ。
(俺を知っているというそいつの台詞に、俺も改めてそいつを見直す)
ふうん、なかなかの使い手じゃねえか、お前?
あれは練習してああなった、って言うんじゃねえよな?
(ほとんど消えかけたスライムの方へ顎をしゃくって見せる)
(こいつの早業は特技とか、そんなレベルじゃねえ)
異能のナイフ使いか。
面白え。じっくり話を聞かせてもらおうぜ。
(俺はにやりと笑ってそいつに手を貸す)
(面白い話が聞けるなら、野郎とサシで飯を食うのもいいだろう)
(絶対に割り勘だがな)
【それじゃ俺はこんなところで締める】
【見届けるからゆっくりやってくんな】
>>336 俺なんかまだまだだ。
あんたのフォローがなきゃ、近づくことすら出来なかっただろうしな。
ま……それはさておき、そうだな。
話すと長いから―――ファーストフード店にでも行こうぜ。
ああでも、女の子に見られると変な誤解を受けるかもな?
女好きの生徒会長さん。
(からからと冗談を言いながら笑い、軽く肩を竦ませる。)
ま、俺もあんたのこと以外に、さっきの化け物とかについて聞きたいからな。
さ、行こうぜ。また、化け物に絡まれたら厄介だしな。
(苦笑を漏らしながらナイフとダガーをポケットに仕舞い込む。その前に金があったかな。
――そんな財布の心配をしながら、歩き出した)
【それじゃ、こんな感じで締めってことで。つきあってくれてサンキューなっ!】
【おう、こっちこそ久々で色々もたついてて済まなかった】
【相手してくれてありがとよ。お疲れさん】
さて・・・せっかくプロフも落としたことですし久方振りに待機してみましょう。
私については
>>242をご覧ください。
今宵はこれにてお暇いたします。
ではまたいずれに・・・。
【落ち】
【少々待機させていただきますわ。】
【プロフィールは、
>>225】
>>343 【こんばんは、久遠先輩】
【それではお相手、お願いできますか?】
【兵部くん、こんばんは、ですわ。】
【勿論、よろこんで。こちらこそ、よろしくお願いしますなのですわ。】
【なにかやりたいネタは有ります?】
【とりあえずは初対面なので、軽く邂逅か】
【それとも偶然居合わせて、共闘か、といったところですわね。】
>>345 【最初はゆっくりお話ということで、邂逅でいかがでしょうか】
【僕がうさぎを連れて紅裂先輩に会いにいったけれどいなくて、
代わりに久遠先輩に遭遇したとかですね】
【他にシチュの提案などあれば、忌憚せずお願いします】
【特にプランも無く、ぼんやりしていましたので】
【兵部くんの、その案に、乗っからせていただきますわ。】
【じゃあ、放課後、体育館裏に居るという感じで】
【書き出しはどうしましょう?】
【兵部くんが決めておきたい背景とかありましたら、お願いします。】
【特になければ、わたしが適当に、書き出しさせていただきますわ。】
>>347 【特に書きたい背景などはないです。では、お言葉に甘えて】
【書き出しをお願いしても、よろしいですか?】
【承知いたしました、ですわ。】
【それでは、少々お待ちくださいませ。】
(今日も今日とて生活指導に呼び出され、帰りがすっかりと遅くなった放課後。)
(ほとんどの生徒は下校し、残るは、猛特訓する運動部員ばかりの校内。)
(そんな生徒すらも、後片付けを始めるような。そんな時間帯。)
…居ると思ったのに、な。
(あからさまに、つまらないーといった感じの表情。)
(人気の無い体育館裏、日中の陽射しで暖まった石段に腰掛け、ぽそりと呟く。)
せっかく、クッキー焼いてきましたのに…
(膝に乗せたバイオリンケースの上には、小さなピンクの紙袋。)
(見上げれば、東の空はほんのりと藍に染まり始め、風も、日中のそれとは違う)
(ひんやりとした心地よさで、頬を撫で、金色の髪を揺らす。)
どうしよ…帰ろうか…帰るまいか。
(桜色に染められた指先。人差し指を、顎に当ててしばし考え込む様子。)
(あと1時間もすれば、あたりは闇に包まれるであろう、この時間。)
(夜になるまで――ヤツラの活動時間まで、ここでぼんやりと過ごすのも、悪くない。)
(手を自分の頭にやり、ポニーテールに結ばれたリボンの輪の部分に触れ)
(気合を入れなおすかのように、そのサテンの手触りを掴み、きゅっと引き締める。)
【お待たせいたしました。】
【では、こんな感じで。】
【改めて、よろしくお願いいたしますわ。】
>>350 (放課後。部活動に勤しむバスケ部やバレー部がいる体育館を尻目に)
(大きなサックスケースを担いだ少年が、人気のない体育館を目指し歩いていた)
…この辺りなら大丈夫かな。
(そして彼はキョロキョロと辺りを見回すと、誰もいないことを確認し)
(普段戦闘の際に使う鍵穴とは別の鍵に手を触れると、それを回しケースを開いた)(サックスの形にくり抜かれたクッションの中で、一匹の白猫が丸くなっている)
…そんな顔しないでよ。君が来たいって言ったんだろ?
『うるるるる』
(不満そうに喉を鳴らす白猫に、少年が弁明する)
(朝家を出ようとした時に、今日に限って彼女が執拗に構ってきたのだ)
(かといってそのまま連れてくるわけにも行かず、苦肉の策として)
(カバンの中には収まらない猫を、サックスケースの中に入れて運んできたのだ)
まあでも、無駄に鳴かなかったのはエラいぞ。よく我慢したな。
『うにゃあー』
(晶が優しく喉を撫でると、気持ちよさそうに頭を伸ばす)
(そんな白猫を満足そうに見ると、少年は閉じたケースを再び担いだ)
(白猫は素早く少年の体を駆け上り、ケースの上で座り込んだ)
君も先輩のことが心配なんだろ?…いるかな、紅裂先輩…。
『にゃあ…』
(少年の問いに、不安そうに首を傾げる白猫)
(彼の力になりたくて。せめて話だけでも聞きたくて、ここまで足を運んだ)
(この前の石段まで、後は角を曲がるだけだ)
……………あれ?
(確かに、そこに人はいた。しかし、あの赤髪の軽薄そうな表情の青年ではない)
(金髪碧眼の、外国人のような顔立ちの可憐な少女だった)
(恐らく、同学年だろうか。しかし、同い年で留学生の話は聞いたことのない気がする)
【すみません、遅れました。それでは遅筆ながら、よろしくお願いします】
(人の気配。砂利を踏む音が、聞こえてくる。)
(数人が座れるような石段と、以前お尻をつっかえさせた、破れた金網しか見るものが無い)
(こんな場所に、こんな時間、やって来る物好きの心当たりは、ただ一人。)
先輩っ?
(嬉しそうな笑顔になって、顔をあげる。)
(しかし―――)
………?
(華奢な、という言葉が、本当にしっくりくるような、そんな少年の姿が、目に飛び込んできた。)
(思わず怪訝な表情になり、彼の姿を足元から順に眺めてしまう。)
(制服に包まれた細い足、細い胴)
(繊細そうな幼い顔だちが、まっすぐこちらを見つめている。)
(その澄んだ瞳は、ゆりかと同じく「アンタ誰?」とでも、問いたげで――)
(仕方ないので、こちらから、ゆっくりと口を開く。)
あの…どなた?
ここは、高等部の敷地ですわよ。
えっと……初等部…じゃないですわよね。その制服は…
(言いながら、視線をゆっくりと動かしていく)
(華奢な体に似合わない、大きなサックスケースが目に入る。)
(続いて、その上に、誇らしげに胸を張って乗っている、白い姿。)
しろ…?
その子、しろでしょ?
おいでっ
あー、どうしよ。今日は、にぼし持ってないのにー
(見覚えのある、そのふわふわの姿に、バイオリンケースとピンクの紙袋を脇に下ろし)
(思わず立ち上がって、満面の笑みで両手を伸ばす。)
>>352 ………。
君に言われたくはないんだけれど。
(まるで自分が高等部かのように話す少女に、呆れた口調で返す)
(自分がここにいるのが、さも当然のように話しているのが不思議だ)
(と、その少女が急に手を伸ばしてきた)
し、ろ…?
『にゃあっ』
(いきなりの意味不明な行動に目を白黒させている少年とは対照的に)
(彼の背中のケースに乗った白猫は華麗に地面に降り立つと、とてとてと地面を歩き少女の元へ寄る)
(顔馴染み?いや、もしかしたら―――)
うさぎの…飼い主、だったのか?
(やや沈んだ顔でそう訊ねる)
(もしや自分も紅裂先輩も知らなかっただけで、本当は彼女は飼い猫だったのでは)
(仮にそれが事実なら、彼女は飼い主のところへ返さねばならない)
(心が痛むが、それがうさぎの一番幸せな日常だろうから)
【そう言えば、久遠先輩は普通の高等部の制服なんでしょうか】
【原型が分からないくらい改造されてたりしますか?】
(眼前の可愛らしい顔が、些か、呆れたような色に染まる。)
(君に言われたくない、という言葉の意味が判らずに、小さく首をかしげる。)
(だって、自分は高等部の人間なのだから――)
(トン、と至って猫らしく、しなやかにサックスケースから地面へと飛び降りる白猫。)
(その姿を追って、制服のスカート裾から、ちらりと見える白いレースが汚れるのも構わずに)
(ぺたん、と地べたに座り込み、歩み寄る猫を待ち受ける。)
(ふわふわの手触りが、指先に触れる。)
(擦り寄る湿った鼻先を擽り、指を喉へと滑らせ)
(そのまま、白猫の脇に手をさし入れ、そっと抱き上げる。)
しろちゃん。また会えたね。
(飼い主だったのか?という声。そこでようやく、少年の姿を思い出す。)
(白猫を抱えたまま、立ち上がり。また視線をその少年に戻し、首をかしげ)
飼い主?
ううん、違いますわ。
わたしは、ここで先輩と一緒に、この子と、他の2匹とを、可愛がっていただけで…
あ――
(思い出した。)
『白いのは、中等部の子が拾って行ってくれたっぽい。』
(と言ってた、紅裂の、自分には、少し寂しげに見えた姿。)
あなたが、中等部の、子?
(なぜか沈んだ表情になってしまった少年を、青い瞳で、じっと見つめる。)
【制服自体には、改造は無いですわ。】
【ペチコートとフリル付き靴下、夏服なら、ウサ耳の上着を羽織っているだけです。】
>>354 『にゃうにゃう』
(抱き上げられ、甘えるように少女にヒゲをこすりつける白猫)
(そんな少女に、少しの間黙って様子を見ていた少年が口を開いた)
…もしかして、紅裂先輩のお友達なのか?
(飼い主ではない。しかし、度々ここに来ているのだとしたら、彼と知り合いであってもおかしくはない)
(もしかしたら、知り合った後にここを教えられたのかもしれないが)
(僕のことを少しだけ知っている。それも、恐らく彼から話を聞いたのだろう)
…僕の名前は兵部、晶。中等部二年だ。
この前先輩と出会った時に、飼い手がいなかったその白猫を貰ったんだ。
(傍らに置かれたバイオリンケース。奇妙な共通点だ)
(だが、吹奏楽部に彼女の姿はなかったはずだ。回数上、見落としていただけかもしれないが)
(学校とは別の、習い事で使用するのだろうか。そう言えば、彼女はお嬢様のような格好を――――)
………?
(見た目の雰囲気に騙され、よくよく見ていなかったが)
(彼女の制服は、中等部のそれとははっきり違うもので)
(先程の発言から省みるに、つまりこの少女は。)
………先輩のお名前は?
(強引に、先程からの発言をなかったことにする)
(幸い金髪碧眼の少女はこの間違いに気付いていないようだ。このままやり過ごそう)
(少年の口から発せられる、紅裂という聞きなれた単語に、猫を抱えたままコクリと頷く。)
(彼の着ている制服といい、紅裂から聞いていた話といい)
(確かに、間違いなく中等部の子のはずなのだが)
ひょうぶ…あきら、くん?
(小柄で可愛らしい彼は、兵部晶、中等部2年と答える。)
(その幼い顔だちの兵部から発せられる言葉は、なんとなく憮然とした態度で)
(ひらたく言えば、同じ学校の先輩に向けられるような、そんな口調ではなく)
(なんだろう?なんだろう?――と、首を捻った後に、気がつく)
(そっか、タメ口なんだ。と)
(気付いた瞬間、急に兵部の口調が変わる。)
………
(この反応。)
(クラス一、もしかしたら学年一背が低いゆりかにとって、それは慣れ親しんだ反応で)
…高等部には、見えなかったんでしょ。
(と、ムッとした表情で、見つめ返す。)
久遠ゆりか、高等部の2年ですわ。高等部、に・ね・ん。
(つかつかと、兵部の目の前まで歩み寄り、胸に抱く白猫を差し出す。)
名前――
あなたの、ではなく、この子の名前は?
つけたんでしょ、教えてくださいます?
>>356 ……………。
(もう一つ、共通点を見つけた。彼女も幼く見られやすいのだ)
(ただ、彼女は自分のそれよりも深刻で。二つも年上な彼女が、同い年に見えるくらいには)
(ちょっぴり憐れみと同情をこめた視線を送っていると)
…えっ。いや、決してそんなことはっ。
(心中を言い当てられ、どきりとする。仏頂面が崩れ、思わず慌ててしまう)
(手を振り否定しようとするが、詰め寄られ、正直に告白した)
………すみません。同学年だと思っていました。
(実際彼女も気にしているのだろう。自分だって身長や顔のことはあまり言われたくない)
(素直に謝罪しながら、白猫を抱きかかえる。彼の肩に乗っかるように、白猫が上半身を伸ばした)
(すると、初めて少年が年相応の、穏やかな微笑みを見せる。そして、白猫の背中を優しく撫でた)
………。うさぎ、って言うんです。
紅裂先輩の名前から、一文字頂きました。
(ややはにかみながら、少年は嬉しそうに答える)
(それは、少年が口にしたその先輩に対する敬愛の心を如実に語っていた)
(その先輩の友人だからこそ、本来少年が、初対面の人間に必ず抱く警戒心もなく)
(こんな顔を見せられるほどには、少女と親しんでいた)
(明らかに、慌てている。)
(しかし、そんな様子も、なんとなく愛らしく思ってしまうのは。何故だろうか。)
(なんだろう。雰囲気や表情は全然違うのに、くそ生意気な弟を思い出す。)
(ムカつくけれど、大事なかわいい弟を)
(詰め寄ると、正直に白状し謝罪している様子も、なんとなく弟を彷彿させる。)
…やっぱりね。
ま、勘違いされるのは、慣れていますけれど。
仕方ないのですわ…
(小学生と間違えた紅裂よりかは、はるかにマシだろう。と、小さく溜息をつく)
うさぎ…かわいい名前ですわね。
紅裂先輩の名前からとったにしては、上々ですわ。
(白猫の背中を愛しげに撫でる兵部を見つめながら、スカートについた砂埃をはたく。)
(スカートとペチコートのレースをぐるりと、確認して、顔をあげると)
(先ほどの憮然とした態度とは、うって変わって、愛らしく微笑みを見せる兵部の姿)
あなた…えっと、兵部、くん。
……そうやって、笑っていると、すごく可愛らしいですわね。
(にっこりと微笑みを返して、表部に背中を向け、石段に置いた荷物に近づき)
(バイオリンケースの上に置かれた、ピンク色の紙袋を手にする。)
これ…クッキーですわ。
本当は、紅裂先輩にさしあげようと持ってきたのですけれど、今日はお会いできないみたいですし…
兵部くんに、差し上げますわ。お近づきの、しるし。
見た目は、あまりよくないですけれど…味見は、しましたから。
(そう、味は割りとまともに出来ていた。)
(焼きすぎて、少し端が焦げ、クッキーというよりも、煎餅に近い歯ざわりではあったが)
(初めて作ることができた「甘い」味のする、クッキー)
【クッキーの評価は、おまかせいたしますわ。】
>>358 ………っ!
いや、そんなっ。僕より、先輩の方が………。
(頬を染めながら、首を振ってゆりかの言葉を否定する)
(このお人形のように可憐な少女に言われるのもどうかと思うが)
(それでも嬉しい気持ちはある。思わず本音を口にしそうになるけれど)
(やはりそこまで言ってしまうのも恥ずかしい気がしたので、すんでのところで口をつぐんだ)
………いいんですか?
ありがとうございます、久遠先輩。
(クッキーは好物だ。と言うより、甘いもの全般が好きなのだが)
(ちょっぴり端が焦げているそれを目にしながら)
(あんまり料理、慣れてないのだろうかと思いつつ、それを口に含む)
あむ。
『バリッ』
(クッキーなのに、何故かサクッ、ではなくバリッと小気味よい音を立てる)
(少年は一時ビデオのように停止したが、もぐもぐと口を動かし咀嚼していった)
………ふふっ。
(クッキーを飲み込み終えた晶は、微かに笑うと口を押さえた)
【スゴいです。先輩、食べ物を作ったんですね】
【今夜はお赤飯です。評価は次レスにて】
(なぜか、急に照れだした兵部の様子は、益々をもって愛らしい。)
(自分のとこの弟も、このぐらい可愛げがあってもいいのに…)
(と、兵部の姿を、じっと見つめてしまう。)
(お礼を言いつつ、紙袋を受け取る兵部の様子を見て)
(受け取ってもらえて満足な気持ちと、クッキーの出来栄えの不安が交錯する。)
あの…あのあのっ
……お、美味しいかどうかは、わからないけれど…
(兵部がその袋を開くと、甘く香ばしい香りが、辺りを漂い始める。)
(―――見た目は、香ばしすぎる出来だが)
(兵部の指先がそのクッキーを捉え、唇へと運ぶ)
(ゆりかの目には、その様子がスローモーションに感じてしまうほどに、緊張して)
(文字通り、固唾を呑んで見守る、とはこの事)
(艶やかなグロスの唇を引き結び、コクンと小さく喉を鳴らす。)
……っ
(兵部が一齧りした瞬間。思わず、ぎゅっと目を閉じる。)
(瞼に浮かぶのは、必死の形相の…もはや死相すら浮かんでいた、紅裂の姿。)
(味見はしたはず。甘かった。大丈夫。大丈夫。味だけは、大丈夫。)
(心の中で、何度も呟く。)
(小さな笑い声が聞こえ、恐る恐る目を開き、兵部の姿を見る。)
……おいしく、無い?
>>360 …何でしょう。
ちょっと焼き過ぎて、歯ごたえがあるんですけど。ほんのりと甘い味はしますし。
(不思議な食感と味に、うーむと首を傾げる鳶色の髪の少年)
(マズいなら、晶は確かにそう言うタイプだ。そんな嘘は本人の為にならないから)
(うん、と頷くと、自分の中で言葉が見つかったらしく、ゆりかに向けてそれを紡ぐ)
―――――優しい、味でした。その、上手くは説明できないんですけど。
食べる人に美味しく味わって欲しいっていう、そんな気持ちが伝わってきました。
(以前、姉が作った料理を思い出した。年頃の乙女たるもの、料理の一つも作れなきゃと)
(自分と母親が見守る中、台所をメチャクチャにしながら出来上がったモノ)
(それは傍目にもあまり見栄えのいいものではなかったが、このクッキーと同じような味がした)
つまり、美味しいです。
………あ、後は焼き加減を調節できれば最高でしたけど。
『にゃにゃあ?』
(にっこりと笑いながら、少女に微笑みかける。が、それが少し恥ずかしかったのか)
(照れ隠しのように、視線を逸らしながら一言付け加えた)
(そんな彼の口元に、クッキーの欠片がちょっとついていて)
(肩に乗っかっていた白猫が振り向き、それを舐めとった)
きっと紅裂先輩も喜んでくれますよ。久遠先輩の、手料理。
『にゃう〜っ』
(晶の言葉に、口を動かしていた白猫も声を立てる)
(それが美味しい食事に対しての満足感なのか、少年の言葉を理解したのかは分からないが)
【このまま〆る流れならば、久遠先輩に部活動の誘いをかけつつ終わりの方向へ】
【より深いところへ行くならば、先輩のバイオリンケースに興味を示して、異形狩りバレへと】
【選択は、お任せしますね】
(何か言葉を捜している様子の兵部を、不安そうな瞳で見つめてしまう。)
(じっと見つめ、つられて首を傾げ――うん。という言葉に、弾かれたように姿勢を正す。)
はは、は、はいっ。なんでございましょう?
(―――緊張しすぎだ。)
……優しい、味?
(曖昧な表現だが、兵部の優しさが、自分の評価を導き出している。)
(そして、その真っ直ぐな様子に、嘘はついていないと、感じて)
(青い瞳を微笑ませ、嬉しそうに頷く。)
ありがとう。
…焼き加減、ね。うん、がんばりますわ。
(はたして、どうがんばればいいのかは、サッパリわからなかったが)
(とにかく、焼き加減をどうにかしなければ、ということだけは理解できた。)
(優しく微笑み、恥ずかしそうにしながら視線を逸らす兵部の頬を)
(その頼りなげな、小さな肩にちょこんと乗った、白猫が舐め)
(まるで、なにかの絵のように、可愛らしい景色だと、ゆりかは目を細めて見つめた。)
…っ
な、なんで、紅裂先輩が、そ、そそ、そこで出てくるのよっ
別に、先輩のために作ったわけじゃないですもの。
わたしの、料理の研究のため。
料理の腕前向上の為が故の、行動です、わっ
(特に、紅裂のことをどうこう――というわけでは、全くもってないのだが)
(何か勘違いされては大変と、焦ってしまい―ゆりかにとって―より悪い結果へと事態を導く。)
【では、異形狩りバレのほうは、別ネタに出来そうですので、また後日。】
【今回は、この辺で〆で。】
【わたしのほうは、これか、次回ぐらいで〆にしますわ。】
>>362 ………?
あっ………す、すみません。
(不自然に慌てるゆりかを見て、不思議そうに少女の小さな顔を見るが)
(その内少女の内心を察したように、突然謝った)
(特にそんなつもりはなかったのだけど、今の慌てようから考えると)
(もしかして、彼女はただの友人としてでなく、このクッキーを渡そうとしたのだろうか)
(そんな内に秘めた心を、わざわざ表に出してしまったのでは)
(そうだとしたら、あまりにも失礼過ぎる。彼女の気持ちを考えねば)
………。先輩、バイオリンを演奏されるんですね。
(何故だか少し心が痛むが、それは恐らく彼女を傷つけてしまったせいだろう)
(石段の傍らにあるケースに視線を送る。ひとまず、話題を変えよう)
僕、吹奏楽部なんです。
よかったら、入部とまでは行かなくても、一度見学にいらして下さい。
(本当は入部を進めたかったが、それにより彼女が技術向上に費やす時間や)
(彼女と紅裂先輩がいる時間を減らしてしまうのは、よくないことだ)
(自分といる時間は増えるかもしれないが――――そんなこと、彼女にはどうでもいいことだ)
………。
それでは、僕はそろそろ失礼します。
(また最初の仏頂面に戻ると、手元の腕時計に目をやり、そう告げた)
(そろそろヤツらが、『化け物』が跳梁跋扈する時間だ)
(今夜も今夜とて、ヤツらを皆殺しにする時間だ)
【了解しました。それでは次で〆ます】
バイオリン……
(話題を変えられてしまった。)
(なんだか気を使われてしまった気がして、いやな予感がしなくもなかったが)
(ここは、変わってしまった話題に乗ることにする。)
演奏…出来なくも、ないですわ。
(このケースの中に、素晴しい艶を持つ、美しい曲線の、あの楽器が納まっていたのは)
(遠い昔のような気もするけれど、今でもありありと思い出せる、素晴しい日々。)
(リビングには紅茶の香り。父が居て、ゆりかのその演奏に、家族全員で耳を傾ける夕べ。)
(今は、少なくとも兵部の前では、開けることの出来ない、このケース。)
吹奏楽部、でしたの?
(そういえば、彼の背負っているものは、何かの楽器のケースだった。)
(吹奏楽には、あまり詳しくないゆりかにとって、それがサックスケースである)
(というところまでは、理解できなかったが)
(この少年のパートは、なんだろうな?と、思いつつ)
…わたし、バイオリンしか出来ませんわよ?
吹奏楽部で、なにか出来ること、あるかしら……
でも、せっかくですもの。今度、見学させていただきますわね。
(にっこりと微笑みかけると、兵部は時計を見ていて)
(気がつけば、すぅっと、彼の表情から、先ほどまでの可愛らしい様子が、跡形も無く消え)
(その表情に、ただの仏頂面だけではない、何か、背中にゾクリとしたものが走る気がして)
(そんな馬鹿な―――思わず、首を左右に振って、もう一度微笑んだ。)
(きっと、あたりが夕闇になってきたせい。そうに違いない。)
(この可愛らしい後輩の表情が、無情な心無いものに見える、なんて。)
もうすぐ、暗くなってしまいますものね。
わたしも、もうちょっとしたら、帰る事にいたしますわ。
(それは勿論嘘。)
(このまま闇を待って、夜に紛れるものを見つけるため、このままここに座っているつもりだった。)
(帰り支度をしているようなそぶりを見せて、兵部にひらひらと笑顔で手を振る。)
(近く、夜の世界で、この可愛らしい少年と再会することになるのも知らずに―――)
【わたしのほうは、これで〆です。】
【見届けてから、落ちますね。】
>>364 はい。それではさようなら、久遠先輩。
(手を振る少女に、本当に小さく笑い返すと、少年は背を向け歩き出す)
(去り行く最中、その背中はゆりかの方を振り向くことはなかった)
『…にゃう?』
そうだね。二人とも、とてもいい人だったから。
きっと、いい関係になってくれると思うよ。
(コツコツと、夜道を歩く少年と白猫。白猫のうさぎはケースに乗らずに、平行して歩く形で横を歩いている)
(時折心配そうな鳴き声で隣の晶を見上げるが、少年は平坦な声で返すだけだ)
『にゃあ…』
そう―――――僕には関係ない。二人が幸せになってくれるのなら。
(既に、自分の人生を諦めたように語っていた赤髪の青年を)
(あの少女なら、救ってくれるかもしれない。少なくとも自分よりは役に立つ)
(今の自分が他人のためにできることなど、誰かに鉛弾をぶち込むことくらいだから)
(幸せそうに微笑み合う二人の姿が、何となく自然に浮かんできた)
『………に゛ゃあああっ!』
その為にも、平和を作らなきゃ。誰もが安心できるような世の中を。
(あの魔女との戦闘において遭遇した父との語らいで、導き出した自分の答え)
(同じクラスの車椅子の少女や、体育館裏で会った二人の先輩などを)
(その平穏な日常を守るためにも、危険要素は全て刈り取る)
(突如威嚇しだしたうさぎに対し、そっと背中のケースの蓋を開けると、脱兎のようにその中に入り込んだ)
…だから、お前らみたいな化け物は駆逐する。例え、僕自身が化け物になろうとも。
(ケースを横に下ろし、同時に飛び出てくるグロックとシグ・ザウエルを掴むと)
(それぞれを両手で正中線上に構えると、銃口を上下に向けた)
(少年の力強い瞳は、民家の塀や屋根の上に乗った獣のような異形を睨んでいる)
『ウガアアアアアアッ!!』
―――――来い、化け物め。
【こちらもこれで〆で。遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございました】
【別方向で、新たな泥沼発生の予感がちょっぴりしますね】
【それではお休みなさい、久遠先輩。ノシ】
【見届けさせていただきましたわ。】
【かっこいい〆、ありがとうございます。】
【こちらこそ、遅くまでのお付き合い感謝いたしますわ。】
【次回、お会いできる日を楽しみにしつつ……】
【おやすみなさいませ。】
【名前】鬼塚蝶子(おにづかちょうこ)
【年齢】18歳/3年生
【性別】女
【身長】162cm
【3サイズ】86/63/89
【容貌】髪は暗褐色。背の中ほどまでの長さで毛先に向けて緩くウェーブ。肌は不健康な白さ。瞳は真っ黒。
【能力】自身の肉体機能の強化、操作、変形、再生。戦闘は強靱な筋力を活かした素手の格闘メイン。
戦闘時は痛覚を自ら鈍らせている。専ら至近戦だが背中や脇腹からは
任意で数十本ほどの触手が生え、半径5m以内の的ならそれで対応も可能。
骨格や筋肉を変形させ自分の外見をまるっきり他人に造り変えることも出来る。
【希望】雑談、戦闘、エロール(要相談。同性も可)
【NG】グロ、スカ
【弱点】背中への攻撃、日中の戦力低下、遠距離戦、単純な殴る蹴るで対応出来ない相手
【備考】妖魔を自ら体内に取り込み力を得て魔を狩る一族の少女。
力を求めてより強力な妖魔『千手』を無理に取り込もうとした結果、人格が破綻。一族から追われて今に至る。
夜になると背の皮膚下に大きな蜘蛛のような妖魔のシルエットが蠢く。
昼間は妖魔の活動力低下の影響を受けて冴えない頭と怠い体を引きずり、眠そうにしている。
夜は好戦的で享楽的。時に倒した妖魔や人間の血肉を啜り喰う。
夜間の服装は足首まですっぽり包む黒いマント以外は全裸。
性格は嗜虐的。お気に入りほど愛でたくも壊したくもなる。
これは妖魔云々より本人の気性による部分が大きいらしい。
【参加希望です。今はプロフ投下までに】
【失礼します】
【さて。思わず時間が取れましたので参加希望出して早々ですが待機】
【プロフはすぐ上に】
【では今夜はこれで失礼します】
【今夜はこれで失礼します】
【待機解除します】
【ロールの解凍にスレをお借りします】
【郡君のレス投下待ちだ】
>>236 ………へぇ、随分と余裕じゃないか!
なら、俺に力を貸してくれよ……っ!
(追いついた、と追いかけていた異形に飛び掛り、
思い切り後頭部を蹴り飛ばす。蹴り飛ばした異形は派手に壁に激突して)
アンタも見たところ、やりあってるみたいだしな?
(背中合わせに、後ろの男に声をかける。
暗闇で顔も見ていないが、その冷静な態度にそれなりに実力のある人間ということは分かる)
―――ここで、こいつを逃がすと、どこかのだれかが悲しむ目に遭っちまう。
俺はそれを邪魔しに来た。人の悲しみは、俺は否定する。
自己満足だろうが、なんだろうが――、こいつは、俺が、ぶっ潰す!
(にっと不敵な笑みを浮かべながら、自分が対峙する異形に視線を定めてナイフとダガーを構える)
【よしっ、それじゃよろしくな!】
(暗くて顔はよく見えないが、声の調子から、同世代か少し年下、と判断する)
空元気でも元気ってな
余裕でもあるように見せないと、すぐに「向こう」に引き込まれっちまう
……っ!
(背後の男と話している最中に、目の前の妖魔が再び鉤爪を振りかざして飛び掛かってくるのに対して)
(こちらも一歩踏み出して迎え撃つ)
お前さんのその馬鹿正直なセリフ、気に入った
正義の味方、上等じゃないか。俺も一枚かませて貰うぜ
実はな、俺も自己満足が大好きなん、だっ!
(背後の男には見えないだろうが、ほんの一瞬だけニヤリと笑うと、最後の一言に気合を乗せて)
(大きな弧を描いて迫る妖魔の爪にタイミングを合わせ、突き上げた拳で弾く)
【こちらこそ改めてよろしく!】
(蹴りを頭に叩き込まれ、逆上し豪腕を振りかざす異形からの
一撃一撃をぎりぎりで回避しながら、隙を覗い)
ま、正義の味方と名乗るには、まだ未熟だけどな。俺は。
差し詰め――『見習い』ってとこか。
(苦笑。そう、今自分に足りないものは信念よりも実力。
――そう、理想を現実にするのはいつでも遥かに困難。
だが、あの人は教えてくれた)
それでもな、あの人は言ったんだよ。
自分の信念を貫くために、覚悟を決めろって。――自分を貫く覚悟を。
だから、俺はやるんだ。出来るか、出来ないかじゃない。やり抜くんだ。
(そう、自分に言い聞かせるように呟きながら笑う。)
そのためには、これくらいの壁は越えなきゃ、なっ!!
(ぶん、と豪腕をなぎ払われたと同時に屈みこみ、かわすと、屈んだ膝のばねを使い、
ダガーとナイフを巧みに扱い、異形の胸に突き立てて、素早く引き抜く)
はっ!いいセリフだ。ますます気に入った
(損得抜き、打算なし、感情むき出しのセリフが耳に心地よく響く)
(確たる意思に支えられた言葉がなんとも頼もしく思えて)
(妖魔との命のやり取りの真っ最中にも関わらず、自然と笑いがこぼれる)
「できる」と思えば、「やる」と心に決めれば、身体はそれについてくるってもんだ
お前さんなら、絶対になれるぜ「正義の味方」にな
(鉤爪を弾き上げ相手の懐に飛び込み首根を掴んで、反対の腕を踏み込まれた足の付け根に伸ばすと)
(全身の筋肉に力を注ぎ、そのまま地面から引っこ抜くように)
(熊のような妖魔の巨体を頭上高く持ち上げ)
うぉぉぉぉ!よけろぉぉっ!
(振り向くと同時に、獣のような雄叫びを迸らせて)
(抱えあげた妖魔を、男と対峙している異形に向けて投げつける)
へっ、ありがとうよ―――。
……あんたは何の為に戦うんだ?
誰にも評価されない、誰からも支持されない…
…そういうことだぜ、これは。
(その雄たけびに笑みを浮かべ、ひょいっとしゃがみ込んで異形に妖魔が叩きつけられ)
俺にしても、あんたにしても。
返ってくるものは何も無い。これだけ命を奪うか奪われるかの戦いしながらもな。
だから、俺たちはよっぽどの変人ってことになる。
――……でも、それなりの理由はあるってもんだ。
俺の場合は、さっき話したとおり。そして――、あの人の危険を少しでも払えるように。
(笑顔が見たい、との高望みはしない。ただ、せめて。あの人にかかる危険を減らせるように。
その背中を守りたいと願っているから)
あんたの場合は、どうなんだよ?
(―――そして、息を整える。)
俺は…俺はただ「人間」でありたいだけだ
この俺を「人間」だと認めてくれた人のためにも、な
だから、俺は戦うんだ
(言葉を紡ぐその脳裏に、パートナーの顔が浮かんで、消えて)
見返りなんて、いらない
俺はもう、十分に報酬を受け取っている
共に戦い、笑い、支え合って、生きていきたい人がいるんだ
(重なり合った妖魔と異形がもがきながらも身体を起こし)
(憎悪に満ちた目を向けて、牙をむき出しにして唸り)
(夜の空気を震わせて咆哮をあげ、互いの相手に向けて飛び掛かる)
【………?何かトラブルだろうか…】
【もう少しだけ待ってるよ】
【重大なトラブルでないことを祈りつつ、一旦落ちだ】
【>>郡君
避難所へ伝言を落としておくよ】
>>378 そっか――、そりゃ至極明快だな。
戦うには十分な理由だ。
(可笑しくなる。全くもって、この男と自分はよく重なるのだ。
何を以って良しとするのか、何を以って戦いとするのかが)
――馬鹿だよな、俺も、あんたも。
でも、俺はそんな馬鹿でいたい―――!
あの人が、信じてくれるような馬鹿でありたい!
(そして、呼吸を止める。―――すべての神経が研ぎ澄まされる。
そこにあるのは、無音の世界。四肢が命令する。
悲劇を止めろと。自分の意志を貫けと。自己満足を満たせと。――そして、ふと顔がよぎる。
それだけで、戦える。それが、郡太一朗だ)
――――――っ!
(息が途切れぬ間に、その刃を闇の中で煌かせる。
心の臓の上に思い切り弐本の刃を突き立て、一気に抜き去る。
的確に貫いたそれは、死刑を言い渡す裁判官のように冷酷で非常にシンプルだった)
【避難所にも書いたけど、本当にごめんっ。置きレスであともう少しだけ頼むな?】
【置きレスに一レスお借りします】
【鬼塚蝶子先輩へ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1239623259/476の続きです】
(『私たち以下』と聞けば眉を顰め、自分自身、何度自問自答したか知れないその問いに答えを発する)
生きものが他の命を食らうのは、生きていくためよ。
(妖魔を食らう恋人を思い浮かべ、一瞬目を閉じるが、次の言葉と同時にその眼を見開いて)
生きるために力を奮うものは、その必要がないときには無駄に他の命を傷つけない。
自分がまた、生きるか死ぬかの瀬戸際を生き抜くために、その力を温存するわ。
あなたはただ、楽しみのために力を奮って命を奪う。
あなたは自分がどんな修羅に堕ちたのか、考えたことはないの?
強さをもてあそぶ者は、別の強者にもてあそばれるのよ。
止めなかったらどうなるかわからないの?
あなたより弱いものがいなくなった時点で、あなたはこの世の最弱者になるだけなのに!
(蝶子の背後で、おそらくその種族の最後の生き残りであっただろう獣人の死体が崩れ始める)
(異能に倒された魔物があんなふうに崩れて消えていくのを何度も見た)
(必ずしもそうなるとは限らないようだが、なぜあんな風に消えるのかと、見るたびに思う)
(…自分も魔物の手にかかれば、あんな風に痕跡も残さずに消えるのだろうかと)
(今ここで、この女の手で殺されたら、パートナーはこちらの遺体すら見つけられずに自分を探し続けるのだろうかと…)
あなたよりも他者を傷つける能力が低いからって、あなたよりも劣っているわけじゃないわ!
ヒトは…誰も、ヒトの心を持つ限り大切な存在なのよ。
あなたが安心して暴力をふるえるのも、所詮はヒトの社会にいるからでしょう。
本当に魔の眷属が支配する世界になったとき、あなたは今みたいに魔物同士の弱肉強食に勝ち抜けるとは限らない。
(緊張に唇が渇く。言葉を切って唇を噛み、カサカサにひび割れた唇を湿らす)
【置きレスにお借りしました】
>>382 【同スレより、同じく置きレスの為にお借りいたします】
…………。
(ただ黙って問いの答えを聞いていた。
瞳は相変わらず笑みの形のまま、ただじっと見据えて。
どこまでもヒトたらんとし、その心を以て自らが持つ力を奮うべきか否かを律するのだ…と。
そう答える伊織はやはり眩しかった。口先だけなら言える人間はいくらでもいようが
彼女が例えた『魔の眷属が支配する世界』とそれほど遠くないこの夜の闇に
そんな理想で他者を救う為にまで力を使おうとして、今日まで生きて来た彼女の言葉は一笑に伏せぬ力が確かにあった)
そうね……フフ、結局は自分が望むだけ。
その欲が生きる為に必要なわけでも、ましてや世に許されるわけでもないわね。
―――でもね。いいじゃない?心が清かろうと欲に塗れていようと
この夜は…いいえ、この世界は理不尽なほど平等で…誰の平穏もある日等しく踏み躙られる。
獣以下の残忍な暴力を奮う修羅にも、ヒトの心を尊び救いの手を差し延べる貴女にも等しく…。
ならば望むまま奪い欲するままに喰らう…それとも良い子にしてたら、神様が天国への扉を開いてくれるの?
(しかし伊織の言葉は蝶子の中の修羅を討ちはしなかった。
風に散らされて、獣人であった塵が蝶子の足元を吹き抜けて。
マントの裾がはためいて白い素足が膝上あたりまで一瞬露になり
肌には乾いた黒い返り血がこびりついていて。マントの内から死臭を撒き散らし、風が二人の間を渡って消えた。
この夜の底に流れる殺意のうねりの中で、一度でもヒトとして戦わんとしたことがあれば
あるいは彼女の眩い光に救いを見たかもしれないが…蝶子にはそんな記憶はなかった。
魔を討つ為に身の内に魔を宿す…そんな歪んだ矛盾を抱えた一族に生まれた蝶子には、そんな人間らしい時間はなかった)
フフフ…ごめんなさい。別に貴女に宗旨変えさせたいんじゃないの。
貴女が甘いとか偽善だとか人の本性は悪だとか――そんなこと宣うつもりもないわ。
ただあまりに綺麗だから…クソとウジに満ちた掃き溜めに舞い降りて、ヒトの美徳を叫ぶ麗しきお姫様…。
この…クソかウジか知らないけれど…卑しい私にお嫌でなければご芳名をお教えくださるかしら?
(芝居がかった口調。この夜の闇に伊織の存在がどれほど滑稽に…滑稽なぐらい眩しく気高く自分には映っているか
皮肉を込めた言葉を囁いてゆっくりと伊織の顔に向けて両腕を差し延べる。
なにか大事な物を扱うように静かに。彼女の頬に白い指先が触れる手前で止まった。
マントがその動きに合わせて捲れ、晒される死人のように白い裸身に返り血のシミ。立ち上ぼる吐き気を催しそうな濃い血の香り…。
同じ夜の闇を往き同じく異能を得て魔を討てど、あまりに自分と違い過ぎる…。
そんな伊織に幾許かの興味を持って名を尋ねた)
【以上。置きレスです】
【再度置きレスにお借りします】
>>383 良い子にならなかったら、次の犠牲者は自分になると言ってるの!
(自明の理だ。強者もいつかは更なる強者に討たれる)
(よしんば最強の座に上り詰めたとして、その瞬間から他者に取って代わられるのを待つ日々になる)
(戦う生活、強さだけが正義足りうる世界というのは、そういう世界のことなのだ)
(だが、おそらく黒衣の少女にこちらの言葉は届かない)
(こちらの言うことを理解しても、もう欲求のままに弱者をなぶる生き方をやめることはできないのだろう)
天国の扉は、誰か一人の手で開けることはできないけれど、
きっとあけようとし続けることで、永久に閉ざされるのを止められるのよ。
そう信じてる。信じなくては。
(殺意に身をゆだねなくては生きていかれない者を、津綺子は他にも知っている)
(隻眼の同級生、水晶を生み出す少年、そして誰よりも愛する恋人──)
…ご謙遜を。
(自分をクソやウジとまで言ってみせる露悪趣味には、さすがに嫌みの一つも言いたくなった)
(だが妖しい裸身をさらしながらその手がこちらに伸びてくれば、思わず全身を固くする)
(その指は、こちらに触れる寸前で止まった)
私は伊織…伊織津綺子。
(死の臭いが濃く鼻をつく)
(夜の世界に足を踏み入れた自分にとっても、慣れた臭いではあったが、その白い裸身にはなおさらふさわしく思える)
どうかこれからも、人を害する者たちを討ってください。今夜のように。
あなたが力ない者を弄ぶのを、どうか私に見せないで。
(それを見てしまったら、我とわが身を持って彼女に対峙せざるを得ないと、言外に告げる)
【それではこちらはこれにて締めさせていただきます】
【続きをどうするかはお任せいたします】
【ロールのお相手ありがとうございました】
休日の遅めの時間では望みも薄い、でしょうけれど……。
ともかく、で待機させて下さい。プロフィールは
>>2、に。
置きレスの方は、待機中であれば、
どうぞお気になさらずばしっと投下してくださると幸いに存じます。(一礼)
>>385 【休日は時間が取れない僕には馴染みの時間ですけど】
【お相手、よろしくお願いします。プロフは
>>4に】
>>386 こんばんは、兵部さん。(一礼)
私ももうしばらく来られてもこんな時間で……お会いできて嬉しいです。
お相手、こちらこそ宜しくお願い致します。
シチュなど、どう致しましょうか……日常系でも、仕事での共闘からの会話、とかでも。
兵部さんにご希望がありましたらお聞きしたく、存じます。
もしなければこっちもシチュをいくつか考えますので、仰られて下さいませ。
>>387 はいこんばんは、媛名先輩。
うーんと…すみません、特に案はないですね。
ただ先輩にはちょっと恥ずかしいところを見せてしまったので、
光ポイントでレベルが上がったところをお見せしようかな、なんて。
つまるところ、日常でも戦闘でもなんでも遭遇できればオッケです。
>>388 ふふ、全くと問題ありません。
「光ポイントでレベルが上がったところをお見せしよう」、で十全な案です。
それでしたら……お仕事の共闘後、など如何でしょう?
獲物を片付けた辺りからの書き出しという感じ、で――…。
もし差し支えなければ、書き出していただければそれに合わせたく存じます。
こちらからの書き出しがよければ、少し時間をいただきますのでお待ちいただければ。
>>389 何だかよく書き出しを頼んでいて申し訳ないですけど、
書いて下さるのであれば、お言葉に甘えてよろしくお願いします。
(その日は、十三夜だった。
もう半分以上満ちた月は、あと幾日もすれば綺麗な満月になるのであろう)
…………。
(自らの得物であるダガーを、異形から引き抜けば鮮血が散る。
断末魔もなく、まるで夜の闇にのみ込まれるように異形が倒れる様を眺めてから、
音を頼りに、自らの『仕事相手』のいる方向へ振り返った)
―――そちらは、終わりましたか?
(目的の相手を視認してから、少しばかり間をおいて声をかける)
(≪深凪≫と契約している警察組織の中の異能者――幼い足で、深い闇に身をおく者)
(別に彼女は、仕事相手が誰だからといって気遅れするような性質ではなかったけれど、
それでも、わずかばかり態度がぎこちないようにも見える)
(彼女は今でも、あの時の少年の目を思い出せていた)
(自分がその心に罅を入れた、その時の――兵部晶の、その瞳を)
【それでは、このように書き出させていただきましたけれど……大丈夫でしょうか?】
【改めまして、本日は宜しくお願い致します(一礼)】
>>391 ―――問題、ない。
(未だ硝煙を上げる二丁拳銃を構えたまま、周囲を確認)
(全ての異形が沈黙し、死亡したことを確認した後、仲間である彼女に声を返す)
…………。
『ガチャッ』『ジャキッ』
(空になった弾倉をケースに入れ、また逆に飛び出てきた新たな弾倉を銃に入れる)
(勝って兜の緒を締めよ、とはよく言ったものだ)
(相手は化け物だ。死んだフリや騙し討ちなど、あって当然という心構えでなければならない)
(ただ、本当の理由はそれだけではなかった)
(彼女、媛名葵に見せてしまった心の弱さ。救いを求めてしがみついた自分の手)
(その時のことを思い出すと、いつでも後悔が襲ってくる)
(自分の恥を、弱さを垣間見せてしまったという事実。そして何よりも)
(仲間である彼女に無駄な心配をかけてしまった。彼女はそれに傷付いてはいないだろうか)
(無茶な要求をし、それを断ったことが彼女に自責の念を起こさせてはいないだろうか)
(が、そうは思っても、なかなか切り出せない。そもそも、こういうのははっきり訊ねるものではないだろう)
(目線を合わせる気まずさをごまかすように、異形の死体に警戒するように視線を送る)
【はい、それではよろしくお願いします】
>>392 ―――そうですか、十全です。
(ここでいつもの彼女であるなら、軽い言葉のひとつふたつ返すところであろう。
けれど、それを出来なかったのは彼に対しての接し方に戸惑っているからかもしれない)
(……依るものを求めていた目から、自分は目をそらした。
あの時の彼が昔の自分と重なって――その手を取ってしまえば、
彼が≪主人≫に依存していた頃の自分と同じようになる気がして、その手を取れなかった)
(そのことはずっと彼女の心の奥にひっかかって、残ったままだった。
何をしてもふとした拍子に思い出される―――
“人との関わり”で悩むことが少ない彼女にとって、
これはある意味初めての体験でどう処理すれば良いか分からぬ事項でもある)
(――それは、今までそんな風に≪当主≫以外の他人を気にかけて、生きてこなかったから)
……お怪我など、ありませんか?
(小さく首をかしげて、一歩そちらの方へと進む。
後ろの止めを刺した“はず”の異形に一応意識を配りながらも、つい考えは違う方へ向かう)
(――ああもう、全くらしくないこんなことで悩むだなんて)
……あったら手当を致しましょう。ないようなら、少し私のお話に、付き合って下さい。
(だから、ぶつけるのは変化球でなく直球ストレート。
解決策があるのにうだうだ悩むのは、どうにも自分の性には合わないような気がしていた)
>>393 (以前の自分なら。彼女に救いを求めた弱い自分なら、きっとこんな考えはなかっただろう)
(自分のことにいつだって必死で、周囲を見る余裕なんかなくて。愛されたくて吠えて、愛されることに怯えて)
(そんな自分が変わったのは、あの体育館裏の出会いと、
そして魔女と戦闘を行った一夜によるものが大きい)
僕は問題ない。…あなたこそ、大丈夫なのか?
(なるべく感情を出さないようにしながら、振り返り頷く)
(大丈夫だとは思う。彼女は手練れだ。時折その安否を確認しに視線を送ったが)
(まるで杞憂だと言わんばかりの、危なげない動き。蝶のように舞い、蜂のように刺すを体現するかのような)
(完成された、殺しの技。一体幾つからそれを覚え、磨いてきたのだろう)
(興味や質問は尽きなかった。だから、彼女の提案にも即座に頷いた)
ああ、構わない。…仕事の話か?
>>394 普段、あまり同僚からも心配していただけることがないので、
ご心配いただけて嬉しいですけれど、私の方は十全と――……ということで。
(ひらひらと手を振って自分の安否を知らせながら、小首を傾げる)
(夜の風にのってくる火薬の匂いと、静かな彼の声。
彼が怪我なく立っているという事実だけで、それだけで彼が夜を生きてきたことは分かる)
(警察の異形機関にまで身を置いている―― 一体いくつから、だなんて、
自分が彼に向けたかった問いを、彼も考えていただなんて考えもしなかったけれど)
……仕事、というよりも幾らかプライベートです。
(くるり、とダガーを指先で弄んだのち、それは闇に紛れるように消えていた。
手品のような扱いができるのも、彼女の獲物の多くが“暗器”だからであろう)
―――…仕事の話がいいというのなら、
とってもかたっくるしい今の夜事情というやつを淡々とお話いたしますが、
それでありましたら私は説明しながら眠ってしまう可能性があります。
(ゆっくりと目を細める。
それから、もう一度周りを注意深く見渡して、最後に彼に視線を戻して)
……立ち話も何です。
近くに、公園ありましたでしょう?ともかく、そこでも目指してみましょうか。
話の本題は、歩きながらでもできるようなこと、でありますから。
>>395 ………。
(ということで?少し、歯切れの悪い言葉にムッとなる)
(確かに傷跡や苦しそうな表情は見えないけれど。この戦闘の最中にでなくとも、傷はあるかもしれない)
(無事ならそれでいいのだけれど、そうでなければもう少し頼ってほしい)
(まあ最も、あんな情けない姿を見せた『子供』に頼れと言う方が無理かもしれないが)
…本当に無事ならそれでいいが。
『ガチャッ』『バタン』
(彼女の得物の一つが魔法のように消失し、その鮮やかさに内心感嘆しながらも)
(こちらもグロックとシグをケースに仕舞うと、それを担ぎ)
(視線を外しながら、そっけなく言う。過剰に心配するのも、それも何だか恥ずかしいものだ)
―――それじゃあ、行きましょうか。
(深く息を吐き、スイッチを切り替える。『異形狩り』から『一中学生』へと)
(これで端から見ても、こんな夜の争いとは無縁なただの先輩後輩になれるだろう)
>>396 ………あら、本当に怪我はありませんよ?
何なら、くまなく調べていただいても構いませんけれど。腕ひっぱったりとか。
(ケースにしまわれる銃、切り替わる彼の口調)
(学校では吹奏楽部に所属だという彼もまた、夜と昼の二重生活に慣れている。
それに倣うように、こちらもいくらか口調を緩めて、物腰も柔らかにして、一歩を踏み出した)
(もともと、この少年は優しい方なのだろう。
自分を心配してくれたらしい素振りを感じ取って、そんな事を思う)
(年齢の関係もあっていくらか身長差もある彼に歩調を合わせながら、夜の道を歩いた。
――目的の、大きな噴水のある公園――彼と夕暮れにあったそこは、そう遠いところではない)
………話、というか。
その、この間のことなのですけれど――…夕暮れ頃、公園でお会いしたときの、こと。
……謝らないと、と、思いまして。
(ぼんやりとした外灯に照らされる夜の道。
それを見つめながら、どう切り出したかと迷った末に、結局はそのままの言葉にする)
(ちらりと、黒い瞳をそちらに向けながら彼の様子をうかがって)
>>397 …いえ、遠慮します。『仲間』は信頼するものでしょうから。
(首を振り、先程までの自分の思考を否定する)
(仮にケガを負っていたとしても、それを黙っているのだとしたら理由があるのだろう)
(そこを無闇に詮索するのは『仲間』のやることではないだろうし)
(それに、本当に互いに無事に戦闘を終えられたのなら。それこそ『十全』だ)
………―――――っ。
(夕暮れ時、という単語にびくりと小さく体が震える)
(彼女からあの時の話を切り出してくるとは思わなかった。
いや、それだけ彼女もあの黄昏時のことを気にしているのだろう)
(自分は大丈夫だと。そう伝えればいいだけ)
…どうして謝るんですか?あなたは最も正しいことをしました。
あなたがあなたである限り、それは覆しようのないものです。
(だと言うのに。口から出たのは否定的な言葉、冷たい口調)
(揺らいではいけない。感情的になってはいけないのに)
(彼女の『謝る』という言葉が気に入らなかった。彼女は何も悪くないのに)
(悪いのは、それこそ幼くて自分勝手な行動を取った自分だと言うのに)
………それとも。否定するんですか?あの時の言葉を。
やり直しますか?あの時の言葉を―――。
(自嘲するように、薄く微笑みかける。街灯に照らされ、陰のかかった顔で)
>>398 …………。
(街灯に照らされ、影のかかった顔がいやに大人びた様子で薄く笑う。
それを視界に収めながら、目の前に見えた公園を目指して歩いていく)
(外灯の感覚によって、彼の顔から影が消えたり、陰ったりするのを見つめながら)
―――やり直して、甘い言葉を吐いて、
私にできる限りで貴方をとろとろに溶かしきることができるのなら、それもいい。
昔の私なら、そう思ったことでしょう……ですけれど、此度において、それは致しません。
………あの時の言葉の全てを否定するつもりは、ありません。
否定は、できません。最初の答えは、私が責任をもって吐き出した言葉だから。
(もうすぐ、公園が見えてくる頃だった)
(噴水の水音が聞こえてくる――…あの近くには、例のベンチもあるはずだ)
『……欲しいなら力づくで奪えば宜しいでしょう。
平伏させて――“虚しいそれでも”、手に入れたらいい』
私は、あのとき、最後に貴方にこう申し上げました。
……これは、感情的すぎたと、思っています。だから、謝りたい。
それと……もう一つ謝りたいのは、不用意に私が貴方に踏み行ってしまったことです。
(ぽつりと、そう零す)
(彼女がひきずっているのは、彼のあの時の目と、涙と――…壊れかけたような、その様相なのだ)
>>399 でしょうね。
(返答は簡潔だった。答えは予想できていたから。だって、彼女は優しい)
(彼女があの時甘い言葉を囁くだけで。きっと自分は操り人形になっていたから)
(自らの組織に刃向かえと言われれば、罪のない人間を殺せと言われれば。恐らくそうしていた)
(そして、今はそれに感謝している。そうならなかったおかげで、自分は家族に会えた)
(それなのに、彼女を安心させる言葉の一つも出てきやしない。むしろ困らせるばかりだ)
(ふう、と息を吐き、普段通りの仏頂面に戻ると改めて視線を合わせる)
問題はありません。
それが虚しいものであることは事実ですし、あの時の僕はそれでも良かったから。
だからあなたに否定の言葉を紡がせないように、自分の心を見せた。
例え同情を引いてでも、あなたの関心が欲しかったのでしょう。
(冷静に、一つ一つ言葉を吐いていく。まるで他者を分析しているかのように)
(少なくとも、以前よりは確実に視野は広がっている。自分を静かに見つめ直せるくらいには)
…ですから、先輩が謝る必要はないんですよ。
むしろ、それは僕の方ですね。…ごめんなさい。
(そう言ってややぎこちない、だが間違いなく自分の意志による笑みを浮かべ)
(小さく頭を下げた。同じことを繰り返さないよう。自分も彼女も傷付けてしまうことのないよう)
>>400 (彼が吐き出した言葉は、冷静だった。
けれどそれは冷たさを感じさせるような物言いというよりも、理性的な物言い)
(彼はもう、自分が見ていたような彼じゃない。
初めて会ったときにかまかけに揺れたような、二度目に会ったときに涙をみせたような、
そんな彼ではもうないのだ――…全く、自分はどうにも、彼をみくびっていたらしい)
(――男の子の成長なんていうものは早いものだ、と、内心で零した)
……貴方が、謝るのだってお門違いです。
(だけれど、その変わりようが嬉しいとそう思う。
だから、その貌に思わず釣られたような小さい笑みを浮かべて、黒瞳で彼を見た)
(あの日の公園、噴水の近くにあるベンチを一瞥してから
彼女はゆっくりと、ベンチではなく噴水の縁の方に腰をかけた)
…………だから、謝らないでください。
自分から謝っておいてなんですけれど、謝られるのに慣れていないのです、私は。
(――後ろでは水が断続的に流れている。
けれどそれは、二人の会話を妨害しない程度の音量の水音)
―――こう……変わられましたね、兵部さん。
>>401 変わった…か。そうでしょうね。
こういうのは、本来あまり自分では分からないものでしょうが。
僕も、何となくそんな実感がありますから。
(互いに謝らない、という葵のセリフに無言で頷きながら)
(彼女の隣に腰掛ける。座るのは、あの日と同じベンチではない)
(綺麗な水音が心を穏やかにさせてくれる、この公園の代名詞とも言える噴水のそばに)
二回、そんな出会いがありました。
まず学校で、とある先輩に出会ったんです。表面上は軽薄そうだけど、
中身はなんだか僕に似ているんです。そんな彼がかけてくれた言葉は、
知った風に僕の境遇を語るやつなんかとは比べものにならないほど、とても優しかったんです。
(今までも、家族を皆殺しにされた自分の境遇に同情をする人間は数多いた)
(それはいい。だが気に入らないのは、それで変わってしまった自分を説教する人間だ)
(「死んだ人間は返ってこない」?「復讐は何も生み出さない」?
自分は何かを取り返そうとしているんじゃない。ましてや生み出そうとしているんじゃない)
(けれど、彼はそれでいいと言ってくれた。自分を認めてくれた)
(それでありながら、幸せを諦めるなと自分を応援してくれた)
(だから、今度は自分が彼の力になりたい。そう今の僕は思っている)
(その件はあの少女に任せた方がいいかもしれないけれど。あの金髪碧眼の、可憐な少女に)
>>402 (後ろ手で、噴水の中の水をさらう。
波紋のやまぬ水面にさらに波紋を増やしながら、火照った指先を冷やしていった)
(彼の話を聞きながら。
水音ともに入ってくるその声は、穏やかで――こちらまで、いくらか落ち着いてくる)
……実感がおありになるのなら、特に大きな変化であったのでしょう。
――お優しい方、ですか。
(見た目が軽薄だといって、不意に頭のなかに刃を交えた紅の男が浮かぶ。
だけれど、それが彼の言う「優しい人」に直結することはない
――それは、彼が優しくないと思っているがゆえではない。
彼女にとって紅髪の彼は「夜」の住人だから、そこにすんなりと繋がることがなかったのだ)
貴方に似ていて、貴方に手を差し伸べてくれた方。
(彼をこういった風に穏やかに、そうしてしなやかに強くしてくれたのがその「先輩」なら、
自分もその「先輩」に感謝しよう――自分は、何の義理があるわけでもないから勝手だけれど)
(そんなことを考える彼女はゆっくりと彼に視線を向けて、
一つの目の出会いについて確認するように呟いて――次は? というように無言で首をかしげた)
>>403 …………。
(少しの間目を閉じ、かの赤髪の青年、紅裂拓兎の笑顔を思い出す)
(普段のあの顔は、まるで自分の仏頂面のように四六時中貼り付いているのだろうが)
(それが、心の底からの感情で笑ってくれる日が来るのだろうか)
(きっと来るだろう。あの直向きで、無邪気な少女、久遠ゆりかなら)
(二人が幸せになることを心より願いながら、ようやく口を開いた)
次は、学校の外です。夜、僕は魔女と名乗る少女に出会いました。
(警戒を促す意味で、彼女の容姿を可能な限り克明に告げる。ただし最後に、敵かは分からないと付けて)
(彼女がこちらを襲撃してきたのは、彼女が使役するらしい異形を始末したからだ)
(その行動の是非はともかくとすると、こちらの行動に非があるのだから)
(一方的に悪印象を植え付けることのないよう、留意する)
…その人は、僕のことを『化け物』って言ったんです。
僕が憎み、殺し続けてきた、化け物と。
(その時のことを思い出し、伝える。鋭すぎるナイフで心を抉られたあの時を)
(あわやのところで、自分の心は彼女に支配されてしまうところだった)
けれど、その時僕を助けてくれた人がいたんです。
そう―――――父さんが。みんなが、壊れてしまった僕を、守ってくれたんですよ。
(じっと先輩の目を見つめながら、真剣な口調でいう)
(ないとは思うが、僕の話を聞いて頭がおかしくなったなんて思われたら困る)
――――…魔女。
(その言葉に、ふいにいくつかの情報が頭をかけめぐる。
こんな時でさえ自分の夜に関する情報に、新しい情報を照らし合わせてしまうのは
愛らしくいえば彼女の癖であり、率直にいえば植えつけられた反射反応に近かった)
(彼の話を聞きながら、いくつかの内容を整理する。
彼のことを化け物と言ったこと、精神的なそれで彼を傷つけて、
彼が殺してしまった傀儡の代わりにしようとしたこと――どちらに非があるとは、思わない)
(晶が主観のない的確な説明をしてくれたおかげもあるが、
夜に是非を問うのは、好みじゃない――主観的な感情は、どちらかには傾いたけれど)
……お父さんが、みんなが――?
(しかしながら、静かに聞いていた彼の言葉にきょとんとした様相を見せる)
(黒色の瞳にいくらか思案の色が浮かんで、ゆっくりと右側に首をかしげて)
……思念や、霊体と呼ぶのでしょうか。
珍しいケースです。死霊を扱う者とているという話は聞きますから、
……あり得ない話では、ないのでしょうけれど――死者の、干渉……。
私はあまり詳しくないですが、よほど
――よほど、貴方は思われていたのでしょう。 大切な、家族に。
(自らで納得したように頷いて、そう答える)
(ふっと思わず笑みを漏らしたのは、半ば無意識の行動だったけれど)
>>405 ええ。みんなみんな、僕をとっても愛してくれましたから。
そして、そんなみんなを。僕も、大好きです。
(誇るように、笑みを浮かべながら最愛の家族を口にする)
(ただ、ほんの少しだけの切なさは隠しようもなく表情に現れてしまったが)
(顔と話題を先程のそれに戻し、再び言葉を紡いでいく)
父さんは、僕のことを『化け物』じゃないと言ってくれました。
僕のことを、自慢の息子だって…言ってくれました……。
(父さんの知る僕が、僕の全てではないけれど)
(自分が身と心を削りながらやってきたことを、父もまた認めてくれたのだ)
(あの、優しく常に他人のことを考えて行動する、警察の見本とも言うべき父が)
(幼い頃から何度もその背中に憧れ、しかし凄惨な道を歩むことを選んだ自分を)
(正しいと思うなら、その道を行け。間違いだと感じたならば、引き返せ)
…なので、僕は考えました。僕の道は正しいのか、間違っているのか。
もう化け物を、憎しみだけで狩ることはありません。
それでも―――――やつらは、危険過ぎます。
(視線を横に置いたケースに移しながら、自分の理念を確認するように)
(一つ一つ、言葉を選んではっきりと口にした)
だから、僕はやつらを皆殺しにします。
中には戦闘能力のない異形や、敵対する意志のない妖魔もいるかもしれません。
でも、それはそいつになってみないと分かりませんから。
全てを犠牲にして異形を信じるなど、僕にはできません。
ですから。僕は、一人の人間が殺される可能性が生じるよりは、何万匹でも化け物を殺します。
(父に憧れ、父と同じ道を歩もうと思った時もあった。しかし、それで家族は死んだのだから)
(父も、それは痛感していたのだろう。だから、僕を認めた)
(二度と同じ間違いは犯さない。二度と同じ気持ちを人に味わわせない)
(だから、例えこの身が血に染まろうが。化け物と呼ばれようが)
(この道は引き返さない。―――化け物は、殺すのだ)
(家族――その言葉で生じるであろう感情について、
彼女はいつも≪深凪≫を代用して考える。それが、彼女にとっての家族だから)
(そうして、僅かな切なさを孕んだ表情を見なかったことにして、再び耳を傾けた)
――私は、異能だからどうだから、ではそれを化け物扱いは致しません。
人型をしていても、人として生きようとしないものは――私にとっては、“異形”です。
貴方が自分はヒトだというのなら、私は貴方をヒトだと見るでしょう。
(強い信念に支えられた、彼の言葉)
(それは危うさを孕みながらも、暗い闇を纏いながらも確かに強いものだった。
だから、それに応えるようにひとつひとつ言葉を選んで、ゆっくりと返していく)
……私は、それが正しいとか間違っているとか、良く分かりません。
この夜において是非を問うことは、あまり得手ではないからです。
――“私にとって”是か、非か。私は、夜においてそういう判断基準しかもちません。
綺麗な信念だって、ときに暴力的な力には及ばぬことがあります。
自分が決めたことだって、この夜では貫けないことがあります。
自分が頼ってきたものが、折れてしまうことだってある。
――そんな夜の中に、貴方が立ち続けると仰られるのなら、
私はそれを否定はしない。ただ――自分を貫くだけの、覚悟をお持ち下さい。
この暴虐な夜で、自分の信念を貫くために、自分を貫く覚悟を。
そうすれば、私は――私の道に貴方が反さない限りは、≪深凪≫第八席としてお手伝いいたしましょう。
……貴方の手がいくら赤く染まっても、
貴方がそれを間違いだと、思わない限りは……私は、それを否定しない。
(ぱしゃり、と後ろで水が跳ねた)
(彼女の指先が、強く水面をさらったのだ)
――……昔、ある方に似たようなことを言った覚えがあります。
私が……少し、下手をしたときに、その言葉で言い返されてしまったことが、あるのですけれど。
(真面目な様相から少し態度を緩めて、ゆっくりと目を細めた)
>>407 …ええ。ですから、次にあなたに銃口を向ける時は。
恐らく…互いの道が分かれた時でしょう。
もちろん、そんな時など来ないに越したことは有りませんが。
(ヒトだから。ヒトじゃないから。彼女のその判断基準は、自分には分からないものだったけれど)
(彼女にも、彼女なりの理念があるのだ。自分と同じ、この夜に生きる為に、刃を振るう理由が)
(彼女の言葉は、仲間として確かに信頼できるものだ)
(ただ全てを肯定するのでなく、互いの倫理と信念に基づき行動する。
そしてその道が別れたならば、敵対もやむを得ない)
(そんな彼女だからこそ、こちらも安心して背中を合わせられるのだ)
…ある方?…先輩の、大切な人、ですか?
(適当な憶測を立てながら、首を傾げる)
(彼女にも、自分にとっての先輩や家族のように、支えてくれた人がいるのだろうか)
>>408 ……ええ、分かれないことを願っておきましょう。
――私は、銃弾で蜂の巣にされるのは勘弁でありますから。
(いつものように、小首をかしげてみせた)
(裏を返せば、道を分かたなければ彼と敵対することもないだろう。
そうしてできることならそれがないように願う――異形以外の血で、その手を濡れさせたくない。
……できるなら、茨の少ない道をと願うのは、自分の勝手なのだろうけれど)
(家族があったはずの彼が、こんなに暗い道を進むのだ。
こんなに冷たくて困難な道を――…願うのは、ただその道に光があるように)
貴方の強い覚悟は、その言葉で聞かせていただきました。
揺らがぬなどは、難しいことですけれど――その意志さえあれば、倒れてもきっと……。
(“立ち上がることができるでしょう”、と)
(そうやって続けようとしたところで、愛らしく首をかしげての彼の問いに、言葉が止まる。
ぴしゃりと大きな音をもう一回たてて水が跳ねたのは、彼女の手が大きくぶれた所為だ)
(自分の服にわずかに掛かるほどに水を跳ねさせたあたり、質問の効果は抜群だったらしい)
…………ええ、大切な方です。
(まるで、その一瞬の動揺など無かったようにゆっくりと息を吐きだす)
(――自分には、有難いことに大切だと呼べるものが≪深凪≫を含め二つ以上もあると、実感するように)
>>409 奇遇ですね。僕も刃物だらけのサボテンにさせるのは、好きじゃないです。
最も、そんな経験したことは一度もありませんが。
………さて。
(彼女の手が、途端に水面に落ちる。まるで動揺しているようだ)
(続いてその顔を見てみると。普段と変わらぬそれのように見えるが、何か違う気もする)
(最後に、その服にわずかに被った水しぶき。これは、まるで、ではない)
(彼女は、確実に動揺したのだ。それが分かった瞬間、新しいオモチャを見つけた子供のような笑みを浮かべる)
鋼鉄乙女の媛名先輩も、流石に愛しい彼には甘いんですか。
まるで借りてきたネコのようにおとなしくなっちゃうんですね。
(くすくすと口元を手で覆いながら、実に楽しそうにしながら)
(葵の反応を確認するように、好奇心旺盛な瞳で彼女を見上げる)
【時間的にも、流れ的にもそろそろ〆にしましょうか】
【こちらは次か、その次で〆ようと思いますね】
>>410 【念のため、訂正を】
【一行目、させる×→される○】
>>410 ―――…ちがっ……!
(新しい玩具を見つけたような笑顔に、本能的に危機感を感じた。
口元を覆って笑う彼に思わず言い返しそうになるが、ゆっくりその言葉を飲み込む)
(――自分は本当に、『その人』といると感情のセーブが利かなくなるが、
こういった間接的なことでまで利かなくなるのはよっぽど重症だと、今後気をつけることにした)
……別に、私はその方だからと言って何かしら手を抜いたり、
借りてきた猫のように、大人しくなどなることはありません。
(「……多分」と心の中で付け加えながら、ゆっくりと水の中から手を抜いて)
――第一、私は元が借りてきた猫のように大人しいですから。
それに、私の大切な方が「彼」だとは限りませんでしょう?
……貴方の「先輩」とやらが、彼か彼女かは、私には分らぬのと同じです。
(飄々とそんなもの言いをしだす頃にはいくらか、自分のペースも取り戻してきたのだろう。
ゆっくりと立ち上がると、彼にかからぬように手を払う。水滴が飛び散った)
……貴方がその「先輩」を語る時と、「家族」を語る時、
それに似た――と申し上げるとおこがましいかもしれませんが、そういう感情を抱いている。
そうやって言葉にすると、分かりやすいでありましょうか?
(それから、彼女は座らずに立ったまま、出口を見た)
(帰りましょうか、と、それを示唆するような行動)
――…ああ、そうです。
(だが、そんな言動をみせた後に、一言だけ思い出したように言葉を零す)
【はい、全てにおいて了解です】
【き、気付けばかような時間……私も、あと1、2レスで〆られるかと存じます】
>>412 なかなか上手いことを仰いますね。
先輩は元がネコを被っていると。…自覚、あったんですか。
(立ち上がった彼女に釣られるように、自分も席を立つ。ケースは忘れずに背負いながら)
(ただそれでも、イタズラ心を宿した、深い緑色の瞳は葵の顔を追いかける)
先輩なら、間違っていたらきっと訂正してましたよ。
まあ最も、先輩にそんな趣味があるとのカミングアウトと受け取ってもいいですが。
大切な人は一人ではないんですね。―――はぁ、やれやれ。全く、先輩は魔性の女ですか?
(わざとらしく溜め息をつくと、呆れたように手を振る)
(だがよく見れば、その顔は笑いをこらえるのに必死なようだ)
僕は『先輩』も『家族』も大好きですから。全く恥ずかしくないですよ。
…予想外なのは、先輩は意外と恋愛に対して純情なんだなぁって事ですかね?
(ようやく見つけた葵の弱点に、からかいの言葉を矢継ぎ早にかけていく)
(そして彼女の手の届かない、やや出口に近い立ち位置から晶は首を傾げた)
…?どうかしましたか?
…………うるさいです、お黙りなさい。
別に純情とか、そういうのじゃなくて、そういう感情の扱いが不得手なだけです。
(手の届かない位置にいる彼を、彼女にしては珍しく
余裕のない様子で「そのあほ毛引っ張りますよ」と言わんばかりの目で見ていた)
(傍にいたいとか、声が聞きたいとか――求めがあふれることが恋愛なら
これは恋愛感情なのだろうといえる。それに振り回される自分は、癪だけれど)
(そんな風にいささか不服気な様相の彼女は、ゆっくりと彼の方に歩みを進めて)
――否定は、しないと申しました、貴方の道を。
……ですけれど、もしもそこを歩むのに疲れたときは、休んでいいと思います。
一人で生きていく必要はなくて、不安になれば、誰かを頼りにすればいい、って。
………『私の、大切な方』が、昔において私に言って下さったから。
(からかわれぬようにだろうか、今度はちゃんと『大切な人』という言葉を使って、
彼女が遠い回しに告げたのは――つまり、自分でよければ頼ればいい、ということだろう)
(自分は、深凪の“異形狩り”だから誰かの傍に「ずっと」いることはできないけれど、
こちらにいる間に、自分に出来ることがあれば手伝うから、というような――彼女なりの、親愛表現)
>>414 ……………。
(ふと真面目な表情になり、彼女の、正確には彼女の『大切な人』の言葉に耳を傾ける)
(何だか熱さを感じるような言葉だ。いつだって困った時は、自分を頼れ。
昔の彼女を知っているワケではないが、相当ガツンと頭に来ただろう)
(疲れても、弱音を吐くつもりはない。途中で止めたら、それこそ何の為に異形を殺してきたのか分からなくなる)
(休むつもりもない。ただ異形を狩ることが人生の最終目標であるのは、今も前も変わらないから)
(けれど――――)
………葵先輩。
(とことこと、『名前』を読んだ彼女のそばに移動し、その顔を見上げる)
(そしてしばし迷うような顔を見せていたが、意を決してその腕を取った)
(本体はダメだ。それは『大切な人』の居場所だから。ただ少しだけ、その片腕だけなら)
(ちょっと貸してもらっても、その人は許してくれるだろうか。
きゅっと、彼女の腕を両手で抱きしめると目をつむり頬を寄せ、そしてそっと小さな声で呟く)
………うん、ありがとう。
(ほんの少し、永遠と一瞬のような時間そのまま先輩の暖かさを感じていたが)
(最後にほんの少し強くその腕を掴むと、そっとそれから静かに離れた)
それでは。お休みなさい、葵先輩。
(ちょっと恥ずかしそうに。しかしにっこりと、彼本来の幼気な笑みを浮かべると
小さく手を振り、足早に公園を後にした)
(帰る最中、その温もりがまだ残る胸元に手を当てながら)
(少年はそれを糧に、また己の選んだ道を進んでいくのだ)
【ではこれでこちらは〆ますね】
【お疲れ様でした。レスを見届けてから寝ます】
(歩むことが生きる意義なら、彼は疲れても歩みを止めないだろう。
けれどもしも、他のことに意義を見出したのなら
――その時は、自分でも他でも誰かを頼ればいい)
(前に自分が貰った大切な言葉を少し変えて吐き出したそれの大筋は、こういうことだった)
(だけれど、何か自分は間違ったことでも言ったのだろうか、と。
真剣な表情や迷ったような表情で、名前を呼んで自分の腕を取ってきた彼に首をかしげる)
(――また何か、自分は間違えただろうかと、一抹の不安がよぎったものの、
腕にあるぬくもりと、小さな声でありながらも確かな言葉に、その不安も解消されて)
………十全です。
(小さく笑ってから、腕のぬくもりに向かって言葉を返す)
(それから、挨拶とともに引き止める間もなく帰っていく小さな背中。
年下、という概念から送っていかなくていいだろうかとも思ったが――強さは、警察の折り紙つき)
はい。おやすみなさいませ―――どうか好い夢を、見て下さい。
(男の子の成長は早いと認識したばかりだし、お節介を焼くこともないだろう)
(だから、彼が見せてくれた本来の幼げな笑みをしっかりと記憶に刻みながら、
彼が行く先でまたあの笑顔を浮かべることがあればいいと、そう願って背中に挨拶を返す)
(月は明るい――満ちる前の少し歪んだ月を見つめながら、
ふと、やはり『名前』を呼ばれるのは心地がよいものなのかもしれないと、そう思った)
【こちらは、これで〆になります】
【かような時間まで、お付き合いして下さってありがとうございました。とても楽しかったです。(一礼っ)】
【ともかく、ぎくしゃく(?)な関係からも抜け出せて、
兵部さんの成長っぷりも十全と拝見できまして、十全でした限りでありました】
【また機会があれば、宜しくお願い致します……本当にお疲れ様でした】
【どうかゆっくりと、お休みになって下さい。それでは、おやすみなさいませ、兵部さん】
>>416 【いえ、こちらこそ度々のお付き合いありがとうございました】
【関係も良好なものに落ち着きまして、じゅうじゅうです】
【お疲れ様でした。お休みなさい、葵先輩】
【置きレスに1レスだけお借りします】
【郡君へ
>>381の続き】
(彼の言う「あの人」は、きっと好きな女の子なんだろうな、と直感で察する)
(その「あの人」が黒髪の異形狩り--媛名葵であることには、さすがに考えは及ばないが)
あぁ、根が単純なんでね。善とか悪とか、難しいことはさっぱりだ
ただ、彼女の笑顔を守れるのなら、俺は、馬鹿で結構だ。
(詰まるところ、彼も自分も、ただ一人の人のために戦っているのだ)
(その人が傷つく姿を見たくないから、その人を守りたいから)
(ただそれだけで、己の命を賭けて戦える人種なのだ)
(一方の戦いは一瞬で--誇張なく、一瞬で決着する)
(刃の閃き、否、それ以前の異形の懐に飛び込む動きすら見せず)
(気がついた時には、急所を貫かれた異形が地に倒れ伏そうとしていた)
(そして他方では…)
(耳を聾する獣の咆哮と共に襲いくる凶暴な一撃を、長身を屈めて避ける)
(頭髪を数本散らしながら、頭上を颶風が吹き抜けて)
(身体を起こすと同時に、右の貫手を相手の胸板に向けて突き出す)
(人ならざる腕力と、身体が伸び上がる勢いを乗せた指先は)
(硬い獣皮を易々と貫き、妖魔の急所を深々と抉る)
…………終わり、だな…
(腕を引き抜き、妖魔が再び動きださないことが確認できると)
(ふ、と息を吐き出して構えを解く)
怪我は…ないな?
【こんな感じでよろしく頼む】
【伊織さんへの置きレスに1レス借ります】
>>384 そう……伊織…伊織、津綺子…いい名前ね。
覚えたわよ…お姫様。
(人を信じていれば…その想いに支えられた伊織の真摯な言葉はついに蝶子の心には届かない。
蝶子の纏うマントと死の香りに遮られたように…しかし全く何も感じなかった訳でもなく。
伸ばした腕、細い指先の向こうに見える彼女の強い意志を宿した瞳を美しいとは思った。
ただ…彼女が興味を抱いた対象に向ける関心や執着はかなり歪んでいて。
この時も『この清く強い心が苦悩と失意に汚れて堕ちる様を見たい』などと考えてはいたのだけれど)
さぁ、どうかしら?貴女も薄々分かっているでしょ…私がそんなに聞き分けのイイ子じゃないって。
それにどうせいつかは死ぬのなら…醜い化け物ではなく美しいお姫様に殺される…ってのも悪くないわ。
くす……じゃあ…また、ネ?
(これもまた…伊織の言葉の意味が理解出来はしたし、そう口にするだけの強さは充分にあるのだろうとも感じる。決して侮ってなどはいない。
しかし、それでも今更選んだ道を変えはしない。口にしたのは挑発でもなんでもなく
事実、自分の命を奪うのが伊織ならばそれも悪くないかとぼんやりと思ったから。
『また』と耳元に囁いた再会を期する言葉は、やがて必然的に訪れるだろう
二人の決別と対峙の瞬間を望むようで。そのまま伊織の脇を抜けて歩み去る姿は闇に溶けこむ様にすぐに見えなくなった)
【ではこちらもこれにて】
【長い時間のお相手をいただきありがとうございます】
【楽しませて貰いました。改めて初ロールの相手をして頂いたことに感謝を】
>>418 あぁ、結局のところ、自分が信じるものの為に
戦うしかねぇんだよな。
俺にとっての善が誰かの悪になることだってあるだろうし。
(ぜぇぜぇと荒く呼吸をしながら、苦笑いを浮かべて呼吸を整える)
だから、迷ったらそこで終わりなんだ。
――いや、実際に迷った俺が言える台詞でもないけどさ。
でも、俺はこの『自己満足』を終えるつもりはない。さらさらな。
(ふぅぅと大きく呼吸すると、にっと笑顔を浮かべてナイフとダガーをポケットにしまう)
ああ、おかげさまで、大した怪我はねえよ。
あんた、名前を聞いておこうか。
俺は、郡。郡太一朗だ。
(簡単に名乗る。名前を聞いたのは単なる興味本位。あまりにも自分と良く似た彼に
興味を持ったのだ。だが、そこまで深く追求するつもりもなかった)
これからどこかで会うかもしれないしな。名前ぐらい、聞いておいてもいいだろ?
(そう、また何処かで会いそうな、そんな気がするのだ)
【置きレスに借りたぜ】
【名前】青江 結(あおえ ゆい)
【年齢】 17
【性別】 ♀
【身長】 166cm
【3サイズ】 87 58 89
【容貌】
硬質なセミロングの黒髪と同色の瞳。
常に穏やかな表情を崩さない。
【能力】
結界の構築、修繕、破壊。
戦闘に用いる一時的なものの強度は精神状態に左右され、動揺している時には酷く脆い。
【希望】 日常ロール 戦闘 エロール
【NG】スカ
【弱点】動揺を誘う言動や存在(半妖、元人間の異形など) 人質
【備考】
高等部2年 水泳部所属。
家は退魔師の名家の分家。
家の物は皆刀と結界を扱う。
【参加のプロフ投下】
【待機はまた後日に。よろしくお願いします】
年の離れた兄や姉に懐いている。
各地に点在する結界のメンテナンスを日課としている。
仕事にやりがいを感じているため異形や妖魔に対しては冷徹。
趣味はスキンダイビング
【名前】 久住 透也(くすみ とうや)
【年齢】 17 (高等部2年)
【性別】 男
【身長】 176cm
【容貌】 普通に下ろした黒髪に、優しげな紫苑色の瞳を持つ。
【能力】 格闘術、煙幕や毒ガスの噴霧、憑依
【希望】 戦闘、交流など
【NG】 排泄、同性
【弱点】 空気の流れを操る相手や、風の強い場所での戦闘。
【備考】 本体は、この地で倒された怪異・妖魔の成仏できない魂が融合したガス生命体。
妖魔に理解を示し、その身を捧げてくれた男子生徒に憑依している。
普段は男子生徒本来の性格が強く、物静かで控えめ。
憑依することで、対象の身体能力や頑丈さを飛躍的に向上させる。
毒ガスを生成したり、他の生命体に乗り移ることも可能。
妖魔を排除する人間に対しては敵対的で、彼らを倒すためなら手段を選ばない。
【参加希望です、よろしくお願いします】
【プロフ投下落ち】
【連続ですみませんけど、時間もあるので待機します】
【プロフは
>>4に。どなたでもウェルカムです】
【名前】カタナシ
【本名】伊田 満 (イダ ミツル)
【年齢】17歳
【性別】男?
【体長】1〜200cm
【容貌】もはや人としての原型を留めていない、もはや肉体のほぼ全てが黒いヘドロ状の物体。
何処から拾ってきたのか、常に白地に意味不明な紋様の書かれた仮面を被る。
【能力】名称『ジョーズ』
自身の体と、それに直接触れた固体・液体に対して『口』を憑ける能力。
本体が『口』を操作できるものの、その『口』が何の口腔なのか、何処に繋がっているかは謎。
無機質に憑けた場合射程距離は少し成長して半径20b程、
ただし、生命体に憑いた場合は対象のエネルギーを吸収して活動する為その限りではない。
裂傷等の外傷に対しては、傷口を『口』と化す事によってダメージを軽減する事が可能。
そのヘドロ状の肉体は、体内を含めた、自身の腕が届く程度の範囲まではある程度操れる為、
壁にへばりつく、下水移動など更に人間離れした行動が可能。
『口』の中では蟲型の妖魔を飼育しており、自らの戦術に利用する。
対NPC専用
『精神吸収』「仮面(仮称)」の能力。被った者の精神を己の物とし、その肉体を自在に操作する事が出来る。
しかし、よほど弱っていない限り人間等、高度な精神を持つ人間・妖魔には効果がない。
【希望】戦闘
【NG】汚いもの
【弱点】破魔・氷結・電撃・炎に弱い。(凍結・麻痺による『口』『体液』の機能停止)
【備考】
人を信じる事が出来なかった、ある能力者の成れの果て。やっぱり見た目はグロテスク。
路地裏に迷い込む人間や妖魔を喰らい、平穏に細々と暮らしていたが、
『仮面』を手に入れた時から性質が豹変し、積極的に退魔師・異能者を狩り、喰らうようになった。
行動は基本的に「仮面(仮称)」の意思によって行われており、
その概要は、多くの人間と妖魔の魂と肉体を『門』である(と、『仮面』は考えている)カタナシに喰らわせ、
肉体と能力を成長させる事によって異世界から邪神を召喚する、という三流悪役にありがちなもの。
カタナシ自身もその事は知っており、意識も残ってはいるがあえて止めようとはしていない。
【プロフ投下と、もしよろしければ立候補をば。】
>>424 【こんばんは、形無し先輩。よろしくお願いします】
【先輩とは…戦闘ロールになるでしょうか。他に案があれば、どうぞ仰って下さいね】
【こちらこそよろしくお願いします。】
【お互いのスタンス的に日常や雑談という訳にもいきませんから、ここは戦闘でしょうか。】
【書き出しはどちらからにしましょうか。】
>>426 【たまには僕がやりましょう。シチュエーションにご希望はありますか?】
【なければ、最初から正対しているのか、他の異形を倒した後に現れるのかだけでも】
>>427 【お心遣いありがとう御座います】
【どちらかと言えば他の異形を倒した後の方が嬉しいです】
(そこは、郊外に位置する廃工場)
(錆びた鉄クズや、もはや用途不明な機会などが辺りに散乱していた)
(静かな闇が支配する退廃的な空気、だがそれを一瞬の光と騒々しい轟音が切り裂く)
(それは、小型の拳銃と、その銃身に付随されたフラッシュライトによるものだ)
(幼い顔をした、学生服を身に纏った少年。彼が持つ拳銃は、闇の中の獲物めがけて鉛弾を吐いていく)
(今夜の標的は、爬虫類と人間を足して二で割ったような人型の妖魔だ)
(複雑な障害物の合間をするすると抜け、銃弾をかわしながら少年へと接近するその異形)
『―――があっ!』
(だが、あわや少年へと後一歩というところだ。急に弾道の曲がった銃弾が妖魔の体を貫く)
(それに怯んだところへ、リロードを終えた拳銃を構えた少年が、冷たい瞳で見つめる)
………。
『ドン、ドンドンッ!』
(頭へ一発、心臓へ二発。異形の体が呆気なく倒れ、動かなくなった)
(始まりも唐突であれば、終わりもしかり。再び廃工場は静寂を取り戻す)
(妖魔の死亡を慎重に確認した後、終始無言で少年はそこを後にしようとする)
【お待たせいたしました】
【それではよろしくお願いします】
(其処にあるのは、真っ赤に錆びた鉄屑と何が混じっているかも分からない原色の廃液)
(其処に居るのは、異形と呼ばれる人間とは似ても似つかない夜の世界の住人達)
(人間が作り出した、もはや、人間の世界ではないその場所、生命を感じさせないほどの静寂の中)
(ぐちゃり、ぐちゃりと、どことも分からぬ陰から幽かに響く、湿ったような物音。)
…………………。
(唐突に静寂を切り裂いた轟音と激しい光、そして、それと共に響き渡る人間のものとは思えぬ断末魔)
(魑魅魍魎の跋扈する、人が入ってはならないこの場所でそんな音がする理由は一つ)
………………退、魔師。 異能 か?
(再び響き渡る数発の銃声。確実に退魔師が此処に来ている。)
(…しかし、今日はもう十分に餌を食らった、無駄な戦闘などして体力を消耗してもつまらない)
(それまで食んでいた獲物を放り出すと、ずるり、とその汚泥と変わらぬ体を引き摺り、人の目につかない物影へと)
『助………て』
…………………ッ!?
(その瞬間、幽かに、だが確かに響いた、助けを求める声)
(どうやら先程の退魔師の連中の中、『食べ残し』が居たらしい)
(すぐに、機械の陰に隠れていた『食べ残し』を絡め取り、その場から逃げようとする)
(その先に、異能の少年が居るとも知らずに)
【遅くなりました…】
【こちらこそよろしくお願いします。】
>>430 (普段通りの仏頂面で、廃工場を去ろうとする晶)
(ここを根城とし、時折興味本位で訪れる人間を主食とした妖魔。組織に届いた情報はそうだ)
(生ける者の気配は等しくない。恐らく、みな食われたか)
(幾ら異形を殺したところで、死せるものは生き返らない。
それは痛いほど分かっている。だからこそ、足早にここ去ろうとする)
『助………て』
(その時聞こえた、隙間風に飛ばされそうなほど弱々しい微かな声)
(だがそれは、確かに人間の声だった)
………っ?!生存者…いたのか。
(ほっと、心の中に暖かいものが混ざる。足の向きを変え、そちらへ向かおうとする―――刹那)
(黒い、ドロドロとした『何か』。もはや化け物かどうかも分からない)
(そんな何かが、人間らしいものを抱え、機械の影から飛び出してきた)
―――動くな化け物。動けば殺す。
(判断は早急に。銃口とライトを向け、そう呟く。眩しさに怯めば即座に撃つ)
(動けば殺す、など嘘だ。動かなくとも何をしても、しなくても殺す。ただ時間さえ稼げればいい)
(妖魔の巣窟となっているせいか、此処に訪れる人間達はどれも退魔師か、異能者ばかり)
(大して足も使わず、優秀な餌を捕食出来たので重宝をしていたのだが)
(最近はどうも退魔師の来るペースが早い、自分としてもゆっくりと食事が出来ず体力だけを消耗するのは避けたい)
(今回は逃げる事にしようと急ぎ向かった先で、出迎えたのは銃口と、それを持つ冷たい目をした少年だった)
………グ グ…。
(明かりに照らされて、黒色の汚泥が若干ひるんだ様子でさざめく)
(その表面に浮かび上がる『口』も、苦悶するようにどれも奇妙に歪んでいて)
(自身の手の中に人間が居る以上目の前の少年は、自分を撃つ事は出来ない)
(もし、生存者などどうでもいいのであれば既に人質毎蜂の巣にされている筈だ)
(…ならば、こうするのが一番良いだろう。)
(素早く、自らの体から『仮面』を外すと、抱えた『食べ残し』のその顔へと重ね合わせ)
死に く、ない、逃げ逃げ逃げ逃げ逃げ逃げ逃げ逃げッ!!
(少年に向かって突き飛ばし、物影へと逃げようとする)
(どうせ逃げられないのは分かっているが、先を考えればこうせざるを得なかった)
>>432 (仮面を捨て、逃げ出す異形)
(憐れみを覚えないと言えば嘘になる。それでも、奴らに殺された人間の無念に比べれば)
(静かに目標を見据えながら、突き飛ばされた人間を避け、引き金を引く)
(助けるつもりはあるが、足を引っ張られては困る。共倒れなど、愚かな真似だ)
「『ピッツィカート』」
(再び轟音が鳴り、二発の銃弾が雑多な工場を駆け抜ける)
(障害物に当たる前に、計算された軌道で弾かれたように動きを変える鉛の死神は)
(本来なら夜の狩人であるはずの異形を追い詰め、その命を刈り取ろうと背後から迫る)
>>433 (此処で逃げられるのであれば、なるべく逃げ出しておきたかった。)
(ここから先に至るのであれば、また体力を消耗してしまうから。)
(見えたのは自らに向けられた銃口、聞えたのは廃工場に響く二つの轟音)
(それらを認識した時には既に、生ける者の命を奪うであろう銃弾が自身の体を貫いて―――)
…『ジョーズ』。
(貫いた、だけだった。もはや肉体と呼べる部分無い、醜い汚泥と化した自らの体)
(一般の妖魔であれば致命傷を与える弾丸も、自分にとっては池に投げ込まれた小石程度の意味すらなく。)
(『ジョーズ』、その呟きを合図にして、妖魔が触れた部分を埋め尽くすようにして『口』が発生する)
(即ち、先程まで抱えていた『食べ残し』―――「仮面」によって精神を乗っ取られた、その人間に。)
…自、らが守 べき者 、喰 れ堕ち、ろ。
(その姿は、まるで昔の自分。人々を助けたところで恐怖と否定しか返されなかったかつての自分)
(少年は、そんな化物のような人間を見てどうするだろう?やはりその凶器で撃ち殺すのだろうか?)
(そんな思いをめぐらせているうちに、カチカチとその体に発生した口を鳴らし、操り人形と化した人間の牙が少年に襲い掛かった)
>>434 ………やはり無事か。
(死神の鎌は、確かに標的を切り裂いた。しかし、『それ』だけだ)
(いかに鋭い刃でも、水を斬ることはできない。汚れてはいるが、あの異形も水と同じ性質を持つのだろう)
(それでも、どこかに意志を司る何かがあるはずた。相手は無生物でないのだから。殺す方法はある)
(しかし、妙なのは相手の行動だ。こちらの武器が銃であることは理解しているはず)
(それなのに、何故わざわざ背中を見せるような真似を?そんな知識すらない可能性もあるが)
(訝しみながらも、相手の姿をよりよく見ようと、シュアファイアを汚泥の異形に向け――――)
『カチッ』『カチッ カチッ カチカチカチカチ』
…………っ!
(思わず動きが止まる。危うく妖魔の餌になりかけて、衰弱しきっていた人間)
(そいつが、急に立ち上がり襲いかかってきたのだ。しかも全身に奇妙な『口』を生やして)
(とっさに臑を狙い発砲しようとするが―――――近すぎる)
『ペザンテ』ッ!
(背中のケースのキャスターを地面に下ろし、同時に回転させる)
(キュルキュルと小気味よい音を立てたそれは、ケースの頭を人間の方へ向けると同時に、勢いよく突っ込んだ)
>>435 無駄無意味無価値無意義ッ!
貴様貴様 得物で、は殺す事 愚か傷つけることさ も不可 !
(銃が自らの体に通用しない事などは、とうの昔に分かっている)
(最初から襲い掛かってもよかったのだが、あの時点で相手の手の内が読めない以上)
(一旦距離を置いた方が有利かと思ったのだが)
(…得物、は銃のみ、異能、h?…ま、だ分からな 。)
(考える、相手の手が銃だけであるとしたら、楽ではあるが)
(この場所に来る以上、手の内が銃だけの者であるとは考えにくい)
(…ま、いい、力、見せ もら う。)
(『喰い残し』の事を無視する事は出来ない事ぐらい分かっている)
(少年は、襲い掛かってくる妖魔もどきに対してケースを向け―――)
(―――次の瞬間、少年を襲うはずだった牙は、無力に吹飛ばされ、工場の壁に叩きつけられた)
(まさに瞬殺、しかし、一瞬ではあるがそこに生まれた、隙。)
挽肉にな てしま ッ!
(その隙にあわせるようにして、自らの一部を噴出すように勢いをつけ、上に跳ねる)
(幕のように体を伸ばした内側に『口』を発生させ、包み込むようにして襲い掛かった)
>>436 …狙いはこれか。
(吹き飛ばした『元』人間を見ながら、そう判断する)
(逃げ出したのは、相手の注意を汚泥の方へと向かせるため。
その隙に、口の方で一撃―――そういうシナリオだったのだろう)
……………。
(汚泥の異形の姿を探す。だが、周囲にあいつの体は見当たらない)
(少年が上、と判断したのと、化け物の声がかかるのはほぼ同時だった)
(今から迎撃は不可能。ましてや銃弾が通じないのだ。抗うべきではない。)
―――――『レガート』。
(ケースの吹っ飛ばした勢いそのままに、キャスターを更に回転させる)
(床に倒れたケースは、ショルダーストラップで繋がっている少年を引っ張り、その背中へと乗せた)
(そして先ほど吹っ飛ばした口の異形の後を追うように、高速で汚泥の幕から逃れようとする)
………ぐっ!
(回避には成功する。口の異形が到達した壁のそばまで移動した)
(しかし、紙一重だった。その証拠に、鋭い牙にやられたものか、
制服が数カ所切られ、うっすらと血を滲ませていた)
(だが、これで時間はできた。今のうちに異形と化した人間の様子を確認する)
(先程と、ほとんど変わるところはない。ただ、その頭に被せられた悪趣味な仮面を除いては―――)
…やる価値は、あるな。
>>437 ……な、に!?
(口、そして鋭い牙の幕が少年に触れるようとしたその瞬間に)
(『食べ残し』を吹飛ばしたケースがさらに勢いを増し、少年を引張り汚泥の幕から引き離した)
(普通であれば不可能である筈のその動きに、喰らいつく獲物を失って勢いはそのままにべちゃり、と床に落下する。)
(考える。ケースが特別なのか、それとも異能の能力か。)
…助け つもり、か?
(助けるつもりなのだろうか、何時の間にか壁際の『食べ残し』の元に移動した少年)
(彼に向かって静かに、まるで呟くかのように話しかける)
(その言葉には戦意はおろか、何の感情も篭っていない、機械で作られたもののようで)
(淡々と、言葉を続ける)
……やめ おく事を推奨す 。
も 、貴様ワタシを殺 たい であ、れば犠牲に目を瞑る事も必要 。
元々、貴様 闘う理由 ど無い。そ 餌を渡せ、ば見逃 。
(本当は、このまま逃げてもいいのだけれど。)
(見れば、少年の方も若干ダメージを受けていて、戦況から見れば此方の方が有利のはず)
(目の前の少年の存在は完全なイレギュラーだ。見知らぬ者を守るために、あえて自ら不利な戦闘をする訳もないだろう。)
(ならば、体力を消耗せず餌を確保しておくのも悪くは無い。)
(もし、断った時には―――)
…もう一度、言 う。ソレ、は見捨て ろ。
>>438 ………お前は重大な勘違いをしているよ。………『ピアニッシモ』。
『ズガッ、ズガァン ズガァン!』
(少年は手元のグロックを悪趣味な仮面へ向けると、無造作に弾丸を放つ)
(装填されている9mmパラベラム弾は細く鋭い、貫通力の高い弾丸だ)
(だが、着弾する瞬間に『逆回転』させることで貫通力を減らし、ストッピングパワーに変えることができる)
(つまり『点』での衝撃をずらし、『面』での衝撃による破壊に、疑似的に変換できるのだ)
―――――僕はお前を殺す為にいるんだ。彼を助けるのは、それのついでだよ。
(異形の譲歩案を一蹴する。元より化け物と交渉するつもりもない)
(背後のケースを開けつつ、マガジンを取り出す。そろそろ弾倉が空になる頃合いだ)
(この行為の意味が分かるだろうか。言葉だけでなく、動作でも暗に示している―――――退くものか、と)
【申し訳ありません、そろそろ眠気が…】
【〆が見えて来ませんし、カタナシ先輩がよろしければ凍結でいいでしょうか】
【今夜であれば、先輩の好きな時間に始められます】
【こちらが遅いばかりに、申し訳ありません】
【そちらが宜しければ凍結の方をお願いします】
【今日は夜の九時半からならあいていると思います、申し訳ありません…。】
>>440 【いえ、こういうスレですと、文章凝りたくなってしまうのも分かりますから】
【それに、慣れればきっとその内早くなりますよ】
【それでは本日夜九時半に。お休みなさい、カタナシ先輩。ノシ】
【一応、到着報告しておきます】
>>439 (妖魔の精神吸収を行う際の抵抗も考えてはあるため、それなりの強度はあるものの)
(流石に、銃弾を何度も浴びて無事なほど強固な訳はない。仮面ごと人質の脳髄を吹飛ばして終わる筈)
(で、ある筈なのに、その筈なのに。)
(衝撃は来る、だがそれは銃弾のものではなく、まるで巨大な拳で殴られたようなもので。)
(次の手を考えているその合間にも、段々と仮面は砕け、その欠片が少年の足元に落ちてゆく)
(…当て馬とは言え、此処で戦力を削がれるのも都合が悪い。)
………チッ。
(舌打ちをすると、仮面が人質の顔から外れ妖魔の体へと戻り、張り付く)
(今の攻撃で大分砕けてしまった、完全に再生するまでには時間がかかるだろう)
(次の手を考える。この場を終わらせる為の最善の手段を。)
(逃げる?…いや、殺すと名言している以上、みすみす逃す事はしないだろう)
(取引?…意味が無い、そして、もはや取引を行うための材料もない。)
「―――――僕はお前を殺す為にいるんだ。彼を助けるのは、それのついでだよ。」
………………………………………。
(幽かに金属音が薄暗い廃工場に響く。それと共に此方に向けられるのは殺意に満ちた少年の瞳)
(その行動が意味するのは、戦闘の続行。どうやら、少年の方には退く気は毛頭無いらしい。)
(ならば、もはや残された道は一つしかない)
………ぁあああぁぁアあぁぁあ亜アァッ!!!!
(返答の代わりに自らの体を体内で圧縮し、少年に向かって水鉄砲のように打ち出す)
(もはや、自分か少年、どちらかを行動不能にしない限りこの場は決して収束しない)
(相手が退かないと決めた以上、此方も引き下がるわけにはいかなかった)
【遅くなってしまった…】
【えーと、兵部君に対しての解凍、もしくは置きレスです】
>>444 ……………。
(まるで意志を持ったかのように、宙を舞い動き出す仮面)
(あれが奴の本体だろうか?いや、汚泥が単独で思考し行動できたことを考えると)
(二匹一組の妖魔か、あるいは何らかの意志を持った呪具と考えるのが妥当か)
『カン』『ガチャ ジャキィッ!』
(兵部 晶にしては珍しく、マガジンを捨てると新たに手動で弾丸を装填する)
(普段から二丁拳銃をメインに扱う彼は、『回転』のパワーとスピードを調節し、
ケースから飛び跳ねるマガジンで直接リロードすることが多いのだ)
(装填と同時に放たれる水弾。水圧カッターのように、圧縮された汚泥が少年へ向けて撃たれる)
無駄だ。
(だが、少年はかわさなかった。ただ拳銃を構えながら、まばたき一つせず目標を見つめる)
(少年の体に、汚泥の弾丸が触れる。あわや、彼の細い体を貫くかに思われたそれ。
しかし、突然軌道が変わったように、その水弾は向きを変えた)
(彼の肌を軽く掠めるに止まった弾丸は、ダメージを負わせるには至らない)
飛び道具は、僕には効かない。
『パァン、パァンッ!』
(飛来した弾丸を『回転』させ、向きを逸らしたのだ)
(流石に銃弾ほどの速度なら浅く体には食い込むが、それでも不意打ちでない限り致命傷にはならない)
(そして晶は、二度銃弾の引き金を引いた。だが、それはまるで検討違いの方向だ)
(夜の闇に吸い込まれるように、異形のはるか隣を鉛弾は通っていった)
『カンッ』『ゴロゴロゴロゴロ』
【こんばんは、カタナシ先輩】
【それでは、今夜もよろしくお願いしますね】
>>445 (少年に体に食い込むかと思われた汚泥の凶弾、だが、それも何かに弾き飛ばされたかのように方向を変え)
(少年は、さも当然と言わんばかりに平然とそのまま此方に向かって銃口を構える。)
………。
(最初に放たれた銃弾と、仮面の件で予測はしていたが、この時点で確信した)
(少年の能力はある種の念動力、それも、操作できるのはその体に触れた物のみ)
(飛び道具での直接の攻撃は、向きを変えられていなされる。いや、直接攻撃でも望みは薄い)
(思考する間に放たれる二発の銃弾、しかし、それは自身の体に掠りもせずに背後の闇に消えた)
(相手の異能を考えれば、何か策があるのだろう、銃弾が効かない我が身にも通用するような何かが)
…ダメージは受けていな と、も無効とい 事で ない。
貴様は既 、ワタシの肉体の一部 『触れた』。
(相手の策も気にはなったが、悠長に待っていられる余裕は無い)
(相手の能力―――例え弾かれ、少年の体にダメージが全く無くとも。)
(『触れなければ相手の能力は発現しない』それは即ち、弾かれたという事は自身の肉体に少年が『触れた』という事を意味する)
(思わず心の内でほくそ笑む、無論相手の能力に晒されるだろうが、少しくらいはもつだろう)
(ほんの少し、たったそれだけでいい。)
…『ジョーズ』。
(呟きと共に、少年の水弾に触れた部分に『口』が発生し、大きく開く)
(その端から零れるのは唾液ではなく、黒く、腐臭を放つドロリとした液体)
(そう、それは少年にとっても見慣れたものだろう、目の前の妖魔を構成するのと同じようなソレは。)
咀嚼し、吐 出せ我が身 。
貴様を殺す為な ば、この身削 ても惜し は無い。
(言葉と共に。)
(大量の妖魔の体とも呼べる液体が少年に憑いた『口』から噴出した。)
>>446 ―――――。
(少年の体に、そばに倒れている男と同じ口が生じる)
(そしてそこから噴出された黒い液体。そう、眼前の異形と同じ汚泥)
(それが少年の白い体を黒く汚す。だが、少年の表情は変わらなかった。
ただ、相手を殺すことのみに意識を向けた瞳で、カタナシを見つめる)
………『触れたもの』に『口』を発生させる異能。
成る程、お前と僕の能力…類似点があるようだな。
『グチャアッ』
(突如、少年への視線を逸らさなかった汚泥の体に何かが直撃する)
(それは灰色の筒のようなものだった。当然ダメージはない)
(ところどころに錆びの見えるその筒には、何か文字が書かれている。その内の一つは、『LPG』と)
(そう。これは、溶接作業に使用するバーナーのガス燃料、『液化石油ガス』だ)
―――僕がさっき、弾倉を装填した時。弾丸に直接『触れて』おいたんだ。
(少年の能力は、何も直接触れたものだけではない。間接的にも可能なのだ)
(普段は『銃』に触れ、『銃弾』を操作する。だが『銃弾』に触れたなら、それを当てた物体にも適用できる)
(恐らく、この一撃の間にもあの異形は何かをしでかす。あるいは自分の命を奪いかねない何かを)
(だが、それがどうした?自分は『自分を守るため』でも『誰かを救うため』でもない)
(『異形を殺すため』に、ここにいるのだ。あまりにも危険極まりない、こいつら化け物を)
(自分の体など、そのための消耗品でしかない。死んだらそれまでだ)
(だからこそ。我が身を犠牲にしても、この化け物はここで殺す)
爆ぜろ。―――――『フォルテッシモ』
『ズガンッ!』
(一発の銃弾がガスボンベめがけて放たれた。とは言えガス漏れを想定して、こういう物は頑丈に作られている)
(先程これを狙った弾丸も、少々凹みを作っただけに留まっていた。普通の弾丸ならば)
(しかし、晶の能力、『回転』で回転数を飛躍的に増した弾丸ならば、話は別だ)
(鉄板に鋭く食らいついた鉛弾は、その甲殻を穿ち、火花を散らせる)
(そして―――――爆発)
『ドガァァァァァァァァァァンッ!!!』
(今夜最大の閃光と轟音が廃工場を揺るがした)
(ケースを楯代わりに構えた晶も、思わずその影に隠れる)
【適当な落としどころでは、ここで先輩に逃走か死んだフリをしてもらっていいでしょうか】
【余程でないと、退かないキャラでして…申し訳ありません】
>>447 腐り崩れ朽ちて溶けろッ!
(吐き出され少年に付着した己の体が、その肌に鋭く細かい牙を突きたてる)
(何か策を弄している以上、防御は必ず疎かになる筈だ。そうである以上今しかチャンスはない。)
(早く、相手の策が完成する前にその体を八つ裂きに―――)
…ッ?
(突如、体に衝撃が響いた。見れば、自分の体に突き刺さる見覚えのある灰色の円筒。)
(そういえば忘れていた、此処は使われなくなったとは言え元々は工場、危険物が無い訳はないのに。)
(向けられた銃口、そして自身の体に突き刺さったガスボンベ、まさに『ジョーズ』の最期。)
――――――!?やめやめやめやめッ!!!!
(可燃性ガス、そして銃弾。その二つから予想出来る事は限られていているにも関わらず)
(それでいて自身にとって回避不能にして、最悪の結果。)
(完全なる敗北、一矢報いようとももはやどうする事も出来ないその状況に絶望した直後)
(響いたのは一発の銃声、その瞬間、自身の体は閃光と爆風に包まれて――――)
(―――爆風が吹き去った後。)
(爆発の所為か、床には大穴が開いていて、辺りにはまだ焦げ臭い匂いが漂い)
(時折、吹飛ばされた欠片がたてるのか、闇の中で響く金属音。)
(そこはもう、元の退廃的な空気の漂う廃工場。)
…勝った、つも 、か?
(唐突に、少年の懐から声が響く。その主は、先ほど付けられた『口』の一つ)
(本体が居なくなったせいか、その大きさは先程より小さくなっていて)
この私を殺しても貴様のその目的無き手段は所詮無意味な運動であり滑車を回すネズミ
のように何処へも行けず何も生み出すことは無いそして大抵の場合その行動派方向性を
見失い己の最も望まぬ方向へと変質し収束するそれ、が俺の存在であり貴、様の貴様貴
様 の みら
(みるみる内に縮み、消滅しつつも、それはまるで呪いの言葉のように、抑揚無く早口で言葉を紡ぐ『口』)
(段々と掠れ、小さくなる声は、最後まで言葉を言い切る前に途切れて消えた)
(妖魔の最期の片鱗が消えて、もはや此処には誰も居ない、退魔の少年以外は、誰も。)
【捨て台詞は三流悪役の美学なのです】
【いえいえ、こちらは非常に楽しめました。時間ばかりかけてしまって申し訳ありません】
【今回は余り闇ポイントを稼げなかったので、次は頑張る事にします】
>>448 ……………。
徒労かどうかなんて、知ったことじゃないよ。
お前らが涌き続けると言うのなら、こちらは殺し続けるだけだから。
(誰も聞くもののいない廃工場で、一人独白する)
(制服は爆破前に噛みつかれた口により、所々が破け、白い肌と醜い傷を晒していた)
(浅い傷ではあるが、本来であれば致命傷になっていた。この細い体では)
(理想を求めるなら、無傷だ。だが、今回は相手が相手だ。むしろ上等だろう)
…少し、疲れたな。
(大きく息を吐きながらケースを横に倒すと、生存者の体をその上に引っ張った)
(少年のか弱い力では、少々苦労したが、何とか乗せることには成功する)
(自身も端の方に乗り、そして車輪を『回転』させながら携帯電話を取り出した)
(廃工場の外へと進路を向けながら、アドレス帳からとある番号をひっぱり出す)
兵部晶です。………はい。一○九○、『ガンスリンガー』。
………目標は処理しました。その際生存者と別の異形を確認。
別の異形も処理しましたので、生存者の処置をお願いします。
(簡潔にそれだけ述べ、向こう―――組織の了承の確認が取れると、通話を切った)
(後はここで待っていれば、組織のパトカーがこちらへ来る。彼については、それに任せればいいだろう)
(命は惜しくないと言った。それでも深く息を吐きながら、今夜も無事だったことに安堵する)
【いえ、むしろカタナシ先輩に関してはそう言うのあった方が魅力的ですし】
【こちらは次かその辺りで〆ましょう】
【お付き合いありがとうございました。また次の案も考えておきます】
>>449 (少年が立ち去った後。もはや何も動くものの無い廃工場にて)
(先程のガス爆発によって床に開いた大穴の底から、グジュリ、と幽かに湿った音が響く。)
(蠢くのは腐臭を放つドス黒い汚泥、ただ、その大きさは先程の三分の一程度になっていて)
(まともに爆発を身に受けた以上、被害が体の三分の二程度で済んだのは幸運というべきだろうか)
(それでもこれは甚大な被害だ。早々に餌を食べ、補充をしなくてはならない。)
…………。
(餌、で思う。…最後に、一瞬だけ味わった、少年の血液。軽く牙が突き立った時の、あの肉の弾力。)
(男性の退魔師でありながら、華奢で簡単に折れてしまいそうなその体は、今まで喰らった異能者とはまるで別の風味を醸し出していて)
(珍味にして美味なその肉体を思い出しながら、体に憑いた『口』の端から流れ出る唾液はその欲望の業の深さを物語っていた。)
(ああ、あの体を、肉体を、まるまる咀嚼し、飲み込むことが出来たならば)
…………………。
(静寂を打ち破る何かの足音、先程の騒ぎで隠れていたのがおこぼれを預かりに戻ってきたらしい)
(大穴に近づいてきた、先程少年が退治したものと同じ半人の妖魔を引きずり込むと)
(必死に抵抗するその四肢を、噛み砕き、その体で原型を留めない程に溶かしてゆく)
(あの至上の御馳走に比べれば、他の人間の肉など霞み、異形共など残飯に過ぎないが)
(それでも、今は、今在る者を喰らうしかない。)
…………あ、の制服 見覚 がある。
俺、 元居 、学園の キヒ、キヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!
(ぐちゃり、ぐちゃりと響く、妖魔を噛み砕くしめった水音を掻き消すように)
(暗闇の中、もはや心身ともに妖魔へと堕ちた男の哄笑が響く。)
(最高の餐を見つけた歓喜と、敗北した事に対する憎悪に満ちたその笑いは)
(廃工場の静寂に、溶けるようにして消えていった。)
【最後までお待たせしてしまってすいません】
【こちらは、これで〆という事でお願いします。】
【お付き合いありがとうございました。次回も宜しくお願いします】
>>450 『キキィッ』『バタン』
(廃工場の傍に、一台のパトカーが到着する)
(ケースに腰かけ、体を休めていた晶は顔を上げ、そして少し驚いた様子を見せた)
(車から出てきたのは、一般の警察官の姿に身を変えた組織の人間と、
スーツに身を包んだ、いかにもキャリアウーマンといった感じの女性だ)
…隊長自ら、どうしたんですか?
『別に。ただ、後処理にどう指示を出すべきか考えに来たのよ』
(少年が隊長と呼んだ女性は、チラリと暗闇に包まれる工場内を見た)
(そして、制服に血を滲ませる幼い銃器使いに視線を移し―――呟いた)
『もう少し、ダメージは抑えられなかったの?』
二匹目の化け物は、今までの妖魔とは訳が違いました。
これで済んだのが重畳なくらいです。
(両者が会話を続ける間にも、屈強な体つきをした二人の男が倒れた男性を担ぎ、パトカーに運び込む)
(もっともその程度筋肉など、腕の立つ異形と戦う際にはあまり役に立たない)
(それだからこそ、こんな幼い少年が自ら銃を取り戦っているなのだ)
(その様子を横目で確認すると、少年は立ち上がり、ケースを起こし担いだ)
『……家まで、送らせましょうか』
いえ、結構です。そこまで遠くでもありませんから。
…何より、隊員の方々の気が休まらないでしょうし。
(少年が呟いた一言に、気まずそうに車内の男達が沈黙する)
(本来、同じ組織の人間であるのだから、彼に労いの言葉をかけても不思議ではない)
(しかし、彼らはまるで少年に関わろうとはしない。むしろ、まるで彼を恐れているかのようだ)
(自嘲するように、歪んだ笑みを見せる晶。そんな彼に、隊長は苦汁を飲んだように声を出した)
『…私は、あれは間違ったことだとは思っていない。止めて正解だったわ』
別に、そのことで今更あなたとどうこう言うつもりは有りません。
死んだ者は生き返りませんから、仕方ないでしょう。『映像』は取ってあります。
(最後にそう口にすると、ケースを担いだ少年は廃工場に背中を向けた)
(所々血が滲んではいるが、制服の黒と夜の闇がごまかしてくれる。騒ぎにはなるまい)
『………お疲れ様、晶』
…………。
(少年は、女性の声に何の反応も見せずにその場を後にした)
(そんな彼の後ろ姿を隊長は暫く見守っていたが、やがて頭を振ると、車に乗り込む)
(パトカーが去ると、廃工場は完全なる静寂を取り戻す。一つの戦いが幕を閉じた)
>>450 【二日間に渡るお付き合い、ありがとうございました】
【純粋なバトルロールは初めてだったんですが、楽しかったです】
【また機会がありましたら、よろしくお願いします。お休みなさい。ノシ】
>>420 自分が信じるものの為に、か…その通りだな
信じるものがあれば、信じてくれる人がいれば、それだけで強くなれる
力を恐れ、逃げていた時期が俺にもあったよ
だが、そこから引き上げてくれた人がいた
逃げ惑っていた俺に光を与えてくれた人がね
その人の為に、今以上に強くなる必要があるんだ
だから、俺は逃げない。目を背けない
全てに真っ向から勝負する
(夜の街を彷徨う怪異だけでなく、己の内に宿す妖魔からも)
(パートナーから引き取った悲しい記憶からも逃げずに立ち向かうと)
(自分と良く似た青年を前に、決意を新たにする)
迫水、迫水直。よろしくな、郡君
お互い、こんなことをやっているんだ、必ずどこかで会うだろうさ
その時はまた、頼りにさせて貰うよ
(彼の息が落ち着くのを見計らって、ゆっくりと手を差し出す)
【郡君への置きレスにお借りしました】
【北峰綾香 ◆mwgFZHH8O2さんとのロールに、お借りいたします。】
画面に向かって歌って踊って……?
(今の振り付けをテレビにして、見た事もないゆりかの弟が面倒そうに対応している姿が浮かんで)
(少しだけ弟さんが可哀相と思ったのは心の中に伏せて)
ゲームに集中したいんじゃないかな…多分。
私は一人っ子…今は寮の人達が姉妹みたいなものだけれど。
音楽的…感性…ええと…?
(言われた事がよく分からなくて、覗き込む蒼い瞳に漆黒の瞳を向け返し)
ユーリャは色々、私を買いかぶってるんじゃないかな…って。
聞くのは構わないけれど…あまり期待はしないでね…。
(もじ…と視線を泳がせ、左のボーターの長袖を右手できゅっと掴み)
ありがとう…あまりこういう格好しないから…ホッとした。
色は…んぅ…擽ったい……。
赤…は赤で私が着るなら覚悟が入りそう…普段そんな色調着ないもの…。
(つつかれている頬寄りの瞼を半分閉じて安堵したようにその手をじんわり包み込み)
見えない…そうなのかな………、……?
(手が離されるとぱたんとそのまま腿に落として仕草をきょとんと眺め)
なんていうか…それ、別の意味で危ない気がするの。
大体、私がそんな事しても似合わないよ…ユーリャならともかく。
(視線が重なったままだったのにそこまで言って気がつき、慌てたように瞳を揺らし)
(チークを入れている訳でもないのに頬を若干赤らめながらドリンクを一口飲んで大きく息を吐き)
(ゆりかの視線にも気がつかず、綺麗に並べられた物を取っては丁寧に戻して)
(こういうのをユーリャが使ってるんだ…と思うと同時にバッグにこんなに入ってたんだ…と「らしさ」にくすりとして)
(自分色をしっかりと持っているユーリャを羨ましげに思い実はかなりの時間が流れていたのも気付かずに視線をゆりかに向け)
うん、ありがとう…これ、なんだね?
(前に並べられたのは綾香にとっては口、睫毛、瞼にするものくらいの認識しかない)
(それだけ無頓着とも、興味を持つような環境に余りなかったとも言える)
分かった…それじゃあお願いね……。
(体を正対させるようにして、瞼をゆっくり閉じて)
(胸が期待と不安にとくとくと鳴るのを感じ、落ち着くように胸元に手を乗せて)
(睫毛が震わせながら、呼吸をなんとか整える)
(シャツに皺が寄り指が曲がっているのが、緊張もそれとなくゆりかに伝わるのだろうか)
【お借りします。】
【私からも何かあげた方がいいのかなとか考えたけれど】
【そういうもの、実は私持っていないんじゃないかと…】
【ユーリャがいらないっていうなら必要ない話だから、流して。】
【それでは、宜しくお願い致します。】
一人っ子!?羨ましいですわー
(あーぁ、と溜息混じりに羨望の眼差しを、じっと綾香に向けて)
だって、弟に背が低いとか、料理で下手くそとか、女らしくないとか
色々いろいろイロイロっ、言われなくて、済みますものね。
どうせなら、優しくてかっこよくて素敵な、お姉さんとかが、良かったですわ。
(わざとらしく、ぶーっとむくれて見せては、綾香と視線を合わせ、クスッと笑って)
真っ赤じゃなくても、ポイント使いに赤とか。
絶対に、かわいいと思いますの。
別の意味で、危ない?
そうかしら…?
(軽く握った拳を解いて、カチャカチャと化粧品を整頓しながら)
でもこれで、お茶とかおごって貰えたりしますわよ?
お得。
(ゆっくりと閉じられていく瞼が、震えているのが見て取れた。)
(心持ち、息遣いも、普段とは違うような気がする。)
(視線を落とすと、指にきゅっと力が入っているようで)
(そんな、些細な仕草からも、綾香の緊張の空気が滲み出ていた。)
(かわいらしい……)
(思わず、ビューラーを握り締めて、その様子を微笑んで見つめる。)
(金属の冷たさで驚かせないよう、手のひらでビューラーを暖め、そっと瞼にあてがう。)
大丈夫。じっと、しててね?
(囁くように言って、カチャカチャと、軽めにビューラーをかける。)
睫毛…やっぱり、長いね。お人形さんみたい、ですわ。
(初めてあてるビューラーは、こんなものでいいだろう。)
(いわゆる、「くるりんデカ目効果睫毛」ではなく、ゆるりとした曲線で)
(その長さと艶やかさを強調するだけの、ほんのりとしたカール。)
まだ、目を開けちゃだめですわよ。
(そう言いながら、ビューラーを机に置いて)
(細筆にアイシャドウを、ほんの少しだけ取って)
くすぐったがらないでよ…?
(目尻と目頭に、ちょいちょいと、その控えめなパールをほんの少しだけ乗せて)
(きっと、瞳を開いたら、そのパールが微かに光を躍らせて、瞳に柔らかな潤みを与えることだろう。)
…ん。目、開けてみて。
グロスがまだだけど、見てみる?
(と、薔薇の造花やラインストーンで、みっしりとデコレーションされた手鏡を、差し出す。)
【何か、面白いものがあれば。】
【あとは、綾香からなら】
【お着替えしてお出かけのときに、何か服に使えそうな、おそろいのものを】
【ってのも、面白いかも。】
羨ましいのかな……そんなことないと思うんだけれど…。
(首を傾げて、肯定はせずに不思議そうにして)
でも誰にでも取り繕っていたら疲れちゃうから…二人とも好きにしているならいいんじゃないかな…?
弄られないならそれはそれで寂しいと思うよ。
優しくてかっこよくて素敵なお姉さん…なんか欲張り…いるのかな、そんな人。
(視線を合わせて頬を小動物のそうに膨らますゆりかに眉根を寄せてくすり、と笑い返し)
ポイント…うぅん…そういうの、あったかな…。
私みたいな子に赤は派手だし、こう大人か子供極端な感じ…。
(綾香の感覚では少なくともそうらしく、唸ってみせ)
お茶をおごってって…そんなことしてもらってるの?
なんか違う世界…だね、私だったら逃げちゃう…。
(能力関係無く怖かったりしないものだろうか、と視線を逸らして)
…………?
(目を閉じてから、何もされずにただ部屋の外から漏れる音が微かに聞こえる時間)
(順番から言えば睫毛にされるのだろうから目を開ける訳にもいかずに指の力は服の皺を大きくして)
ぅ、うん…分かった……。
(擽ったさのような、そんな感覚が瞼を襲って目を開けないように平常心を心掛け)
そうなのかな…あまり、気にした事なかったから…他の人を見て思う事はあったけれど…。
(喋ると思わず開けてしまいそうになりまた閉じ直して、その間も睫毛を整えられ)
んっ……まだ開けない、よ……ん、ふぅ………
(また少しの時間、ゆりかが次の作業をしようとしているのが音と言葉で理解して)
(注意をかけられてから瞼に落ちる擽ったさは息を乱れさせ、肩を我慢するようにいからせて)
(自分で予期しないものに対しては余計にそれが過敏になってしまうよう)
開けていいんだね…うん……ちょっと、怖いかも…。
(ゆっくりと瞼を上げて目を開いてゆりかを見てから、渡されたキラキラと装飾された手鏡を受け取って)
(恐る恐るという感じに鏡の中に徐々に視線を落としていく)
なんだか目が少し大きく見える…かも、あと…なんていうのかな、ふくよかな感じ…になったかも。
(専門用語やそれらしい言葉では説明できずに、自分の言葉にかみ砕いて鏡の中の自分を覗き込み)
(まだ唇が素である分上下のアンバランスさは感じるものの、顔の雰囲気がちょっと変わったのに胸の鼓動が早まって)
(鏡からゆりかに視線をずらして、彩られた目で見つめて長く伸ばされた睫毛は瞬きするごとに強調されて)
ずっと、こうしてるのも変だよね…それじゃあ、グロスもお願い…。
(多分塗りやすいだろうと唇を開いて、ゆりかを正視するのは恥ずかしく視線を伏せ気味に続きを待ち)
【服に使えそうなお揃いのもの…ちょっと考えてみる…。】
【例えばなんて聞くとつまらないかな…。】
欲張りで、結構ですわよ?
望まなきゃ、手に入らないですもの。
そりゃあ、望んでも手に入らないものだってあるけれど、まずはね、望んでみなきゃ
やってやれない事は無い、やらずにできるはずが無い。ですわ。
(にこっと笑いかけ、そして視線を外し、絶望的な溜息で最後の言葉を締めくくる。)
でも…「お姉さん」は、望んでも手に入らないもの、ですわね。
まず、姉って無理ですわ。妹だったら…
(そこまで言いかけて、口を噤み、誤魔化したような笑顔を浮かべる。)
…ふふ、うちはもう、父が居ませんもの。妹も、無理でしたわ。
街中を歩いていますとね、不思議な方と出会いますの。
綾香は、会ったこと無い?
突然、お茶を一緒に飲まないか?って、訊いて来る方々。
お茶をおごりたい、だなんて、最近は変な慈善事業が、流行していますのね?
わたしは、お茶を飲みたい。あちらは、お茶をおごりたい。
えっと…需要と供給?
(少し間違った用法を話しながら、その行為が「ナンパ」であるということを)
(まったく理解していない様子で、まばたきをしながら、首をかしげる。)
(くすぐったそうに震える体、一生懸命おさえている様子の、息遣い。)
(小さく漏れる、戸惑うような声も、なにもかもが、ゆりかにとっては新鮮に見えて)
(妹が居たら、こんな感じ…?などと思いつつ)
(瞳をぱちぱちとさせ、確認するように、鏡を覗き込む様子を見つめて)
じゃあ、グロスね。
(赤いとろりとした液体が入った、グロスの蓋をねじりながら引くと)
(きゅぽっと、小気味良い音を立て、瓶の中から、赤いグロスを纏って)
(細く白い棒と、先端のふんわりとした肌触りの部分が現れ)
(ビューラーで綺麗にカールされた睫毛に縁取られた瞳を、恥ずかしそうに伏せ)
(軽く開き気味の柔らかな唇に、その先端を触れさせて)
ん…っと、初めてだし、少なめで…
感触とか、慣れないと思いますもの…
(囁くように言いながら、つっとその唇の上を滑らせて、蜜の様に透ける艶と)
(ほんのりとした上品な赤味を乗せて行き)
これで、仕上げ…っと。
(唇にふくらみを持たせるように、その中央部分の上下に、ぽんぽんと、もう一度グロスを重ねる。)
出来ましたわ。
…あとは、そうね。髪の毛も、弄っていい?
【たとえば…おそろいの、指輪…は…】
【ふふ、それじゃ、恋人同士みたいですわね?】
望まないと…それは分かるけど、ね。
望みと本当の事の差が分かる人が叶えられるんだって…今回のは関係無いと思うけれど。
(大きくため息を付くゆりかに宥めるような笑顔をみせて)
姉は無理だけれど妹は………?
ん、ん……そ、そうなんだ…妹だったらどんな子がいいの?
(諦めたような、そんな風な笑顔に見えてしまったゆりかに首を不思議そうに傾げて)
そ、それは…えっと………。
ユーリャ、それはあまりついていったらだめだよ…?
心配ないと思うけれど、変な事されたりするらしい…。
美味しいのは入れられないけど私が出れる時なら呼んでもいいから。
(どう聞いてもそれはナンパ行為であり、説明をどうして良いか困り)
(できるだけお茶を濁しながら注意を促し、首を傾げるゆりかに「ね?」ともう一押ししてから)
(視線が重なれば反応に困り目の瞬きが余計に増えて)
(結局恥ずかしくて視線を逸らしてしまう)
ん………ぅ……。
(顎は心持ち引き気味にして、これから塗られるのに合わせ見るに堪えないのか伏せたままの視線は恥ずかしさに泳ぐ)
(唇に触れた先端から塗られる感触に口から息をするとラインもおかしくなってしまいそうで)
(鼻からほんの少しだけの声混じりの息をして、塗り終わりを待ち視線を上向けて)
(唇の扱いに困り、声を出すのも閉じるのも大丈夫なのかとか、よく分からない事を考えている間も)
(ゆりかの恐らく好みも含む、薄く唇を開けた自分が見られているのに指をふとももでせわしなく動かして)
ありがと……。
(どこか夢見心地に、それでいて恥ずかしさは現実的でアンバランスな状態で微笑みを柔らかく向けて)
いいよ、今はユーリャ相手のモデルさんだから…。
(ほんのり上気した表情で頷くと、頭を体ごと少し寄せて弄りやすいようにして)
(うなじの下くらいで揃えられた重たく、黒い艶を持つ髪を捧げるようにしてから指で軽く横の髪を捻るように触って)
【おそろいの指輪……?】
【したいなら、私は…でも、なんかそう言われるととても恥ずかしい…ぅぅ。】
妹だったら?
…んと…、かわいい子がいいですわ。これは、基本…でね…
(言いかけて、綾香に目をやって、その視線を頭の先から爪先へと、順に落として行き)
とっても恥ずかしがりで、控えめ。おとなしくて物静か。でも、ちゃんと芯が強くて。
綺麗な黒髪と、儚そうな象牙の肌色。そのくせ、意志の強そうな黒い瞳の。
そんな、妹が欲しいですわ。
……まぁ、惜しむらくは、妹というには、わたしより背が高いのが…むぅ。
ついて行ったら、だめ、ですの?
(不思議そうに目を見開き、ますます首を傾げていく。)
変なこと?…どんなことかしら?
…?綾香が、いれてくれるのっ!?
(納得の行かなさそうな表情は、すぐさま消え去り)
(嬉しそうに輝く笑顔で、まっすぐ綾香を見つめて)
(「ね?」と、一押ししてくる、綾香のその様子に、こくんと大きくポニーテールを揺らして頷き。)
綾香が、来てくれるのなら、お茶に、どんなに素敵なケーキやパフェをつけてもらっても、敵わないですわ。
(恥ずかしさの残る、それでもふんわりとした、微笑みを向けられて)
(ゆりかは、満足そうにしながら、カーラーに簡易発熱剤を入れて、それを暖めはじめ)
(黒い髪の毛に触れている、綾香の指先を捕らえて)
そう。今日の綾香は、わたしのかわいいモデルさん、ですのよ。
(なにかの合図でもするかのように、きゅっと握りしめ、その手を膝に降ろさせて)
(小さなピンク色の携帯スプレーを、片手に持ち、)
えっと…薔薇の香り、嫌いじゃないといいですけれど。
(その艶やかな髪に、軽く薔薇の香りのヘアウォーターを吹きつけ、ブラシで整えて)
熱かったら、言ってね?
(熱さを避け、器用にカラーの端を指先で持って、それを綾香のおかっぱの裾にあてがい)
(毛先に、ふわりとしたラインを描かせるように、何度もカーラーを撫で付けていく。)
(前髪にも、同じような作業ををして、そのすとんとしたラインに、柔らかなふくらみを与えて)
こんな感じかな。
せっかくの、綺麗な黒髪ですもの。あまり弄らずに、シンプルに。
でも、メイクも少ししたことですし、柔らかい雰囲気でね。
(言いながら、綾香のこめかみの上あたりの髪を一房かき上げて、ぱちん、ぱちん、と音をさせ)
…緑と赤の、ワンポイント。
(鏡を手渡すと、そこには、おかっぱの清楚さは失わずに顔の輪郭のまわりを、ほんの少しだけ柔らかいカーブで飾り)
(左サイドには、赤いストライプと緑のストライプの、小さな髪飾りが行儀よく上下に重ね付けされてる。)
【その、恥ずかしがっている様子を見るのが…わたしの目的だったりして。】
かわいいが基本……
(それなら私は入らないかなと心のどこかで考えていると)
(ゆりかの視線は綾香の体を確認するように動かされていて)
ぁ…………ま、待って…それ…。
(特徴、好みを視線を追いかけるみたいに言われると薄々何かを感じ取り)
(全て自分がその通りとは思わなくても、ある程度の部分は一致していて唇を震わせて
だからその、警察が出てきてもおかしくないようなとか…。
(ゆりかには流石にこの方面の重たい話はする気にならず、ここで区切りを付け)
私、人並みにしかできないし、茶葉の種類とかもなんとなくしか…それでも美味しくいれるようにはするから。
私の部屋は寮だから、ユーリャが来たら見学会に最初はなる事請け合いだけれど…はぁ。
呼んでくれたら行ってもいいし。
(過去経験から言って、恐らくゆりかが来たのを他の寮生が知ればネットワークであっという間にばれて)
(訪問される、部屋に入られるなど予想がつく分、ため息も深くなって)
ケーキ、後で買いに行くか食べようか…お茶は場所次第。
ユーリャの思うとおりに、私がなるといいんだけれど…ううん、して…。
(膝に下ろされた手の指は、やはり緊張はあるのか折り曲げられて)
(ゆりかの望み通りに変えられる事を求めて全てを預け)
薔薇…ん、好き………。
(薔薇の香りを仄かに感じ取り、効果が別にもあったのか体の力が徐々に抜けていって)
(熱いというよりもじんわり暖かさを感じる撫でつけを瞼を伏せ気味のまま感じ取り)
(ほぼ自分ではしたことのない髪への処理方法にも違和感を覚えるどころか安心感まで覚えてしまう)
柔らかい……ん……。
(髪を挟まれてちょっと突っかかりとあまり飾ったことのない部分への飾りを指先で撫でて)
(自分が今ゆりかによってデコレートされている事をもう一度改めて認識し)
これ…私…なの?
(鏡を渡されて覗き込めば、自分でも地味とは言い切れない少女の顔があって)
(嬉しさだったり、恥ずかしさだったり、色んな物が混ざり合って瞳をうっすら潤ませて)
あの、こんな私でも妹にしてくれる?
でも…本当は妹とかじゃなくて…あれ…?
(はっ、として何を考えて口走ってるのかとグロスで艶めく唇を慌ててつぐみ)
(泣きそうな顔になるのを抑えて、柔らかい笑顔を再び向けて)
【ユーリャがいじめる。いじめる為にそんな事言うなんて…ロールで少しやり返すんだから…。】
待たないですわ。
(なぜか震える綾香の唇を、制するかのように、ぴしゃりと言い切り)
かわいい、という基本もクリアしていますもの。
ぜんぜんおっけー、ですわ。
(満面の笑みを向けて、うんうん、と頷く。)
警察…は、まずい、ですわ。色々と、面倒……
(バイオリンケースは置いてきたものの、綾香と一緒に居る気のゆるみからか)
(体にしっくりと馴染んでしまって、どうしても手放せない物がある、左脇を軽く撫でて)
じゃあ、そのときは、わたしは美味しいお菓子をお土産にいたしますわ。
(ちょっと溜息をもらす綾香の様子が気になったものの、ケーキという単語は)
(あっという間に、この小さな脳味噌は支配して、とろける様な表情を生み出し)
自慢じゃないけれど、美味しいケーキ屋さんには詳しいの。
この街だけの、スイーツカタログでも出版できそうなぐらい、ですわ。
薔薇の香りはね、リラックス効果ばつぐん、なのですわよ。
(ゆっくりとであったが、肩の力がじわりと抜けて、声も落ち着いた感じになってくる様子を見て)
(カーラーの熱で乾燥させてはいけないと、もう一度スプレーを一吹きさせ)
わたし、大好きなんですの。綾香も好きで、嬉しいですわ。
(鏡を覗き込む綾香の表情を見て)
(そういえば、自分も初めてグロスを塗ったとき、カーラーで髪を巻いてみたとき)
(こんな表情で、鏡と見詰めあったっけ。そんな懐かしさに想いを馳せると)
(本当に、妹を可愛がっている、そんな甘い香りがするような気持ちが沸き起こり)
妹…?
わたしが、お姉ちゃんでよければ、ね?
(嬉しそうな、恥ずかしそうな―――そして、なにかを抑えているような)
(複雑な笑顔を向ける、綾香の頭に手を伸ばし)
(その髪に、触れるか触れないかぐらいで、ふわりと撫でる。)
【ユーリャの成分の半分は、優しさで出来ているのです。】
【……そして残りの半分は、意地悪で出来ているのですわ。】
だから、あんまり知らない人にお茶って言われても付いていったらいけないの。
気をつけないとだめだからね……?
(ゆりかの武器所持も、ナンパ相手への注意も言い含め)
美味しいお菓子……んっ、期待しておくね。
私は美味しさもだけれど、量も……私は聞いたり見たところ少ししか。
なんかそんなお話してると、食べたくなってくる…。
(お腹を撫で、唾液を飲み込み想像に胸を膨らませて)
リラックス…そうなんだ。
シトラス系とかつけてる人が回りには多いから…新鮮かも…。
(これ以上力が抜けたら寝てしまうかもとそうならないようにしていれば)
(ゆりかの手によるメイクアップが終わり)
…ん……ありがとう。
(髪に触れる手に首を傾け瞼を閉じて)
(ゆりかの首に手を回すと少しずつ体重をかけていき)
(しなだれかかるみたいに体を寄せて)
(ゆりかの体を確かめるように肩に頬ずりしてから顔を至近距離であげて)
【そんなお薬みたいな…。意地悪な悪魔っ子。】
【なんだか…ごめんね?私…】
いけない、ですの…?
(叱られた子供のような表情になって、困ったような眉で綾香を見て)
気をつけないと、だめ。
(全ては理解していないものの、大切な友人が口にする忠告に、こく、素直にと頷く。)
美味しいお店の案内は、まかせてですわ。
期待してて、かまいませんことよ?
(自信大有りといわんばかりに、満面の笑みで、小さくガッツポーズを見せて)
薔薇の香りはね、妊婦さんには良くないんですって。
効果が、高すぎて…
そのぐらい、リラックスできる香りなんですのよ。
眠る前とか、落ち着きたいときに、お奨めいたしますわ。
シトラスも、わりと好きですわ。朝一番は、元気になれますものね。
ん…?
(首に手をかけられて、ゆっくりと、凭れるように体重を預ける綾香の体を)
(ズリ落としてしまわないように、慌てて頭からその手を引いて、綾香の肩を押さえ)
ど…しましたの?
疲れた?眠い?
(なんだか本当に力が抜けた綾香の様子に、心配するような表情で)
(至近距離で上げられる顔を、小さく首をかしげながら見つめて)
……だいじょうぶ?
【意地悪な悪魔っ子…?】
【よかったですわ、極悪な天使よりかは、まだ可愛げがありますわよね?】
ユーリャが決めることだから、私は言うしかできないけれど。
できればそうしてくれると私も怖くなくて済むかと……。
(頷いたゆりかに微笑むと、身を案じた言葉が通じたようで胸をなで下ろし)
私のケーキ用の胃袋にもき…なんでもない。
つい食べ過ぎちゃいそうだから、気をつけないと…。
(お腹を撫でて眉根を寄せては、ため息を付き)
うん、期待してるね…。
そうなんだ……リラックスしすぎて、ふにゃってならないようにしないと。
あまり匂いとか、臭くなければ気にした事なかったから…。
シトラスはすっきりっていうか、そんな感じがするかな…清潔。
(こく、と頷きながら髪を取ってローズの匂いをゆっくり嗅いで)
んーん…違うの………。
あのね、ユーリャがいけないんだよ…?
(分かるはずもない、ただ一言を呟いて)
(頬に手の平をあてると、綾香は唇のグロスをゆりかの唇に落とすようにして数秒、もしくはそれ以上寄せたまま)
(そっと離れると、「ごめんね」と言って立ち上がってふわりとローズの香りを含んだ髪が揺れ)
(行き場のない自分でも分からない気持ちが、じんわり瞳を水分で覆って)
【そっちの方が近いかも…。】
【時間、もうすぐ2時…〆た方がいいかな…?天使さん。】
けぇきようのいぶくろ…?
(聞きなれない単語に、きょとんとそて)
(口に出して反芻してみるものの、なんのことだか、イマイチわからず)
(とりあえずは、聞かなかったことにして、にこっと笑いかけ)
食べすぎ上等!なのですわ。
女の子はね、甘くて美味しいものを食べるときは、全力でとりかからなきゃならないのですわ。
全ての甘いものは、かわいい女の子のために、存在しているんですもの。
わたしたちには、美味しく、たっぷりと、こころゆくまで、堪能する義務がありますのよ?
……そして、次の日から、だいえっと…なのですわ。
違うの?わたしが、いけない?
え…なにか、いけないこと、した?
ごめんね、えぇと…どうしよう。やっぱり、メイクとか、嫌でしたの?
(いけない、と言われて、あわあわと慌て)
(頬にあてられる暖かい手や、近づいてくる綾香の様子は意に介さず)
(気が付けば、慌てふためく唇が、なにか、柔らかいもので塞がれ)
……っ
(ローズの香りが、鼻先をくすぐって)
(それは、普段自分も使っているものにもかかわらず、いつもよりも、濃く甘いものに感じて)
(ごめんね、と言って、泣きそうな表情をしている綾香を、ただ驚いた表情で見つめ)
あ……
(そう、今にも泣いてしまいそうに、瞳から透明な水分をじわりと膨らませる綾香に気が付き)
あ…うん。あれ、だよ。えっと、その、あれ。
(自分の驚きと混乱、それに加えて大切な友人の涙を零させてはならないという焦りが)
(すっかりと口調を、油断しきったものに戻していた。)
気にしなくても、そゆ時って、あるじゃん。
やっぱさ…あの、好意を持ってなきゃ出来ないってことで。
あぁ…わたし、何言ってんのよ…ったく、もぅ……
(ポニーテールを揺らしながら首を振って、綾香を追いかけて立ち上がり)
あの…そーゆー事って、好きな人と…ここ、こ、恋人、とか?
したほうがいいと、思うけど…
でも、嫌いだったら、しないよね?
えっと…だから………ありがとう。
(綾香の両手を握り締め、なだめるようににっこりと笑いかける。)
【天使って…綾香も、やっぱり意地悪ですわ。】
【じゃあ、わたしはこれか、この次ぐらいで〆。】
【やりのこし…あったら言って?】
【あ…アクセサリー、出せなかったけれど。】
な、なんでもないから…カロリーなんて無くなればいいのに。
甘い物だけ感じて、太らなければ…。
一緒に食べて、苦しみを共有しようね?
(なにやらさらりと恐ろしい事を言っている気がするけれど)
(甘い物が織りなす感情はかくも複雑なものらしい)
(整えられた毛先が首を振るのに合わせてふわりとして)
(だだっ子のような状態になってしまったのはローズの香りで蕩かされてしまったせいか)
(何らかの感情の回路が発露してしまったのかは自分にも分からなかった)
(メイクされた自分を見た時に少し変になってしまったのかもしれない)
(一つ言えるのは、一緒にいたいと思った事だけだった)
……そういう時って何?
私はキスしたいって思った…よく分からないけれど、思ったの。
変だよね…ただ一緒にいて、遊んで…そうしていただけなのに。
(立ち上がったゆりかの蒼く澄んだ瞳を見つめながら)
(近づいたらいけないと自制をかけて奥歯を噛み)
もし…もし、私がユーリャの事がその意味で好きになってしまった、のなら…。
もう私に近寄ろうとは思わないでしょう?
そんなの嫌なの…、でもこれが「ほんもの」なら…私は…。
私から会うことなんて…きっとできない、から…ごめんね。ありがとう。
(手を握り微笑みかけられるのがとても辛くて)
(微笑み返しながらも、一筋涙が零れて)
(部屋を飛び出すみたいに、出て行ってしまった)
(自分で梯子を外した状態でどうしていいのか分からないまま)
(街を彷徨い、何を考えているのか…今はただ、沈むだけ)
【すごく支離滅裂に…時間のせいと…思っておくね…】
【私はこれで…やりのこしは、ヘアピン持ってるからそれを…ユーリャが良ければ。】
【意地悪なんかじゃないと思うけれど…私。こんな終わりでまた相手してくれるか分からないけれど。】
【ちょっと闇堕ち的な気分を味わいつつここで…。お相手ありがとう。】
【もう遅いから、もし眠かったら見届けは明日でも、大丈夫よ?】
【わたしは、次を入れて落ちるから、ね。】
【とりあえず、前もって。】
【おやすみなさい、綾香。微妙に闇落ち的になってるけれど、良い夢を…】
【お気遣いありがとう…できれば生で見届けたいけれど…。】
【うとうとし始めてるから、明日になったらごめんなさい。】
【先におやすみなさい、を言っておくね。】
【闇堕ちするかはともかく、そんな感じに落としてみたつもり…。】
【私ばかり楽しんでたらごめんなさい。ユーリャも良い夢を…】
カロリー…
(その台詞に、ぴくりと反応して、全くもって同感だと、こくんと力強く頷き)
苦しみを、共有ですわね。
甘いもののあとだし、綾香と一緒だし、わたし頑張れますわ。
(いつものまっすぐなそれとは違う、柔らかくカーブを描く黒髪が)
(綾香の動きに合わせて、ふるふると揺れては、甘い香りを漂わせ)
(そんな様子を、ぼんやりと、どこか窓枠の外から眺めているような気分に、なって)
(自分を呼び戻すように、ぎゅっと目を瞑って、また開き、綾香を見つめ)
その意味で、すき?
(一瞬、なにを言われているのか解からなくなり、またぼんやりとしかけたが)
(それはすぐに、綾香の台詞で引き戻されて)
…近寄ろうとは、思わないって?どういうこと?
(どうして、そんな悲しいこと言うの?とばかりに、綾香の手を握り締める力を強くする。)
(こんなに、仲良しになれた、大切なお友達なのに、なんで?)
(綾香の言う「ほんもの」の意味が、どういうことなのか知らないほど、子供でもなかった)
(だけど、その「ほんもの」の想いが、実感できるほど、大人でもなかった)
(ただ目の前の悲しそうな友人を、どう宥めていいのか解からずに)
(とにかく、不安がらせないようにと、青い瞳とピンクの唇に微笑みを絶やさず)
(指先に、少し痛いぐらいの力を入れて、ただ見つめるだけ)
わたしは、別にそんな…
……綾香が、あやまることなんて、なにも…
(微笑んだ綾香の顔は、今まで見た、どの表情よりも、悲しそうに思えてしまって)
(今までで、一番笑っている表情に、見えるのに)
……っ
(その黒い瞳から、一筋流れた涙を拭おうと、握った手を少し緩め)
あ…待ってっ!
(緩んだ手から、大切な友達がするりと滑り落ち)
(引きとめる間もなく、部屋を飛び出て行ってしまった綾香を、なぜか追いかけることも出来ず)
……待ってよ。ねぇ…なんで?
(掃除が少々怠慢なのか、スナック菓子の屑がこびりつき、お世辞にも綺麗といえない床に)
(純白のワンピースの裾が触れるのも気にせずに、その場で膝を抱えてしゃがみこみ)
待ってって…言ったのに……綾香。
(そのまま、フロントからのコールが鳴るまで、ひたすらに肩が震えるのをじっと耐えていた。)
【それでは、これで〆。】
【綾香、お相手ありがとうですわ。】
【うん。ヘアピンは、持っててね。】
【では改めて、おやすみなさいませ、ですわ。】
【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
【見届けられた…みたい。】
【ヘアピン、持っておくね…ありがとう。】
【こちらこそ改めてありがとうございました。】
【それではおやすみなさい…。】
【スレをお返しします、ありがとうございました。】
【呼ばれず飛び出た!】
【そんな訳で待機と行こう。プロフは
>>306だ】
473 :
名無しさん@ピンキー:2009/05/23(土) 15:05:49 ID:tIHyNthc
【一旦避難所に引き下がる】
>>453 ま…これからも迷うことになるんだろうけどさ。
それぐらい乗り越えて行かなくちゃな。
俺たちのしてることは、そういうことだろうから―――。
(苦笑交じりにポケットに手を突っ込み、薄く目を細めて空を見上げ)
ああ、よろしくな。迫水さん。
ははっ、そうだな。その時にはまた力を貸してもらうぜ。
(がっちりと握手を交わすと、ふっと軽く息をついて)
さーって、いつまでもこんなところにいるわけにもいかないな。
帰ってシャワーでも浴びるとすっか!
迫水さんも早く帰れよ? それじゃ――、また、どこかで。
(笑いながら、そう告げると足軽にその場を立ち去った)
【置きレスに(ry とりあえずこれで締めかな。
迫水さん、長いこと付き合ってくれてありがとうな!
また、機会があればよろしくな。お疲れ様っ!】
【短時間だけ誰か来ないか待ってみる。プロフ
>>422】
【こんばんは。よろしかったらお相手を】
【プロフは
>>8です】
【こんばんは。立候補、痛み入るよ】
【さて、どのようなロールをお望みかな?】
【そちらが退魔業を行っているとこちらが知れば殺伐系か戦闘】
【そうでなければ、普通の同級生として会話するか、腹を探るか…になりそうだが】
【そちらはデビューロールですし、ご要望があればこちらが合わせます】
【能力を見せるような形でしたら、直接対決もありますが、誤解したままで共闘もできそうです】
【もちろん、まったりと日常シチュでも、互いに「何か」を感じあうような会話でも】
【そちらで書き出していただけたら合わせますけど、どうでしょうか?】
【それなら軽く手合わせ願えるかな?】
【そちらの主張次第では、ボロクソに貶す可能性があることを先に詫びておく】
【こちらは、そちらを知っていることにしておく。有名人なようだから】
【そちらにも何か要望があれば、適宜リロードするから言ってもらいたい】
【しばらく時間をもらうから、待っていてくれよ】
【こちらがご立派なことを言うのは、ある意味突っ込んでいただくためのフラグですから】
【そこはもう、ご存分に】
【既知設定も了解しました】
【書き出しをお待ちしております】
(怪異が跋扈する街の路地裏、人通りも静まった時間帯)
(街灯も月明かりもほとんど届かない闇で)
(異形が今まさに退魔師に倒されようとしていた瞬間だった)
(某学園の制服を着た影が乱入し、とどめの一撃から異形を逃がし去る)
(次の瞬間、周囲は白い霧に覆われていて――)
(呆気にとられていた退魔師の首を、制服の袖から伸びた手がへし折っていた)
・・・フン、ざまあみやがれ、クソの退魔屋が。
(物言わぬ屍と化した退魔師を足蹴にしながら、救った異形に一瞥して)
危ないところだったな。今すぐ解放を…と言いたいところだが
まだ何かいるようだ。お前を巻き込まずに戦う自信はない。さっさと逃げろ。
(命を救われた中型の狼の異形は、感謝を告げるように振り返り、一声高く吠えて)
(そのまま走り去っていき、闇へと消えていく)
この気配、普通の人間じゃないみたいだが。
さて・・・どう出てくるか。
(無事でいることを願いながら、接近しつつあるもうひとつの気配に意識を向けて)
(その気配の主の動向をうかがっている)
【それじゃあよろしく】
(祖父の道場を出たのは深夜近く)
(自宅はほとんど離れていないとはいえ、一度敷地の外に出なくては帰れない)
(都市計画で分断された敷地は、家族の溝をそのまま物語っているようで)
(県道を渡るときには気持ちが沈む)
(遠くかすかに、何かの声?音?を聞きつける)
(それは生きものの声…人なのか獣なのか、咆哮のようでもあり)
…悲鳴…?
(そう聞こえなくもない)
(県道を渡らずに、道に沿って屋敷街を走る)
(広い敷地に高い塀が続く界隈は、また複雑な法的問題を抱えた敷地も多く)
(無人の屋敷や空き地のまま放置されている区画も少なくない)
オオカミ!
(声を辿って道を曲がったとたん、眼の前を大型の犬のようなものが走り去った)
(それは…津綺子の乏しい知識ではどう見ても狼だとしか思えないもの)
(それを追おうか、それともそれが出てきた方へ行ってみるべきかと一瞬、逡巡する)
(自分が夜を往く者の気配を発しているという自覚もなく…)
【そちらが察知している「気配の主」は私でいいのですよね?】
【まずいようなら、適当に蹴ってください】
なるほど、なかなか慎重な性格みたいだな・・・
(気配の主がなかなか現れずにいることに業を煮やす)
(冷静さを欠いた行動かもしれないが、何もせずに待ち続ける柄でもない)
(麻痺性の毒ガスを発生させ、風に乗せて漂わせて)
(それを盾に牽制しながら、気配のほうへ近づいていく)
【お察しの通りだから、ご心配なく】
私では追い付けない…か…。
(オオカミの走り去った方向を見てつぶやく)
(もし犠牲者がいたら救助すべきだと、オオカミがやってきた方へ歩を進める)
(朽ちたくぐり戸は鎖と錠でがんじがらめにされていたが、蝶つがいが外れていた)
ここから来たのね…
(狭い隙間をくぐって敷地に入り、携帯を取り出す。呼び出すのはパートナーの番号)
もしもし、津綺子です。
今、うちのちかくの××町へ来ていて…ええ、そのお屋敷の裏手。
何か居そうなんです…まだわからないけれど、
オオカミのような…
(そこで言葉が途切れる。甘ったるい刺激臭を感じ、口元を覆って周りを見回す)
あ…なに…いったい…?
(指先の感覚が鈍りはじめ、携帯を握っていられなくなる)
(携帯を取りおとして、それを拾うためにしゃがみこむと新鮮な空気に意識が戻った)
直さん、すぐ来て!
(警告を発するが、通話はそこまでしかできなかった)
チッ!
(近づいていくと、眉根を寄せて舌打ちする)
(相手が電話で連絡を取っている、内容からして助けを呼んだのだろう)
(状況が厄介になる前に片付けることにした)
あの狼を追わせるわけにはいかない。
そこの女、悪く思うな!その命貰い受ける!
(宣言するや、白い霧を広範囲に展開させる)
(それによって自らの気配を消しつつ、相手の視界を奪って)
(建物の壁を蹴りつつ高く飛んで)
(空中で落ちていた空き瓶や石ころを地面や壁に投げて)
(音で居場所を悟られないようにしながら、相手の背後へと着地し)
(昏倒狙いの手刀を首筋へと繰り出す)
誰かいるのね!
(男の声で話しかけられ、声の方向へ体を向けるが、方々から物音が押し寄せる)
(だが、気配はない)
いるのは…一人。
(周囲の霧が瞬時に濃くなる)
(有害だと知った今ではまともに吸い込むことをせず、その場に這いつくばり、地上近くの新鮮な空気を吸いながら)
(そのすぐ傍らに着地したのを見れば)
喰らえっ!
(スタンガンほどの電圧を足の主に向けて放つ)
(その為に上げた手に、鋭い手刀が撃ち込まれ)
…っ!
(図らずも初撃を受けた形になった)
くっ…これじゃ立ち上がるわけにいかない…!
(低い姿勢のまま口元を覆って、その掌にエネルギーを集中する)
(最初の電撃は電圧こそ高いものの電力は小さく、致命的なダメージにはなり得ない)
(大きな電力を放つためには、ある程度の充電時間が必要だった)
(瞬時に地面へと伏せるような姿勢を取った相手の判断力に)
(少々感服したような吐息を漏らすが)
・・・ぐ・・・あッ。おお・・・が・・っ!
(足元に強力な電撃を受け、苦悶でうめき、怯みながら後退)
(霧は晴れないが、ダメージを受けたせいでその毒性は弱まった)
強いな・・・だがひとつ解せない。
あの狼、お前に害を為したわけでもないのに、なぜそう首を突っ込みたがる?
さっきの様子だと、こういう戦いに慣れている・・・
それも、複数でこんな戦いに身を投じている。何のために?
(お互い、次の一手には時間が必要なようだ)
(顔も見えない電撃を操る少女に、時間稼ぎの目的も兼ねて問いかける)
あれが本当に狼だとしたら、なぜこんな街中にいるの?
あれは…生きた動物の狼じゃない。
もし人を襲うような魔獣なら、その前に人の世界から消えてもらいたいから。
(霧を吸い込まないように、極力注意しながらしゃべる)
(口の中に埃が入ってくるのが不愉快でしょうがない)
こちらが魔を退じなくては、自分が魔に取り込まれる…あるいは倒される。
もしかしたら、死んだ方がマシだとさえ思えるような目に会うかもしれない。
(手に集まったエネルギーが、時折バチッとプラズマを放つ)
(いつもなら酸素が化合してオゾン臭が立ち上るが、今日は毒ガスが変質するいやな臭いが立ち込める)
この霧は何なの?
そしてあなたは誰? なぜ私を襲ったの?!
(霧にかすむ相手に向かって、こちらからも質問を浴びせる)
あれは狼の姿をとった魔物。
俺は同族として彼を助けた、それだけだ。
(さも当然であるかのように淡々と答える)
(実際に、その口調にはてらいもけれんもない)
・・・ほう。この世界はヒトだけのものだと。・・・暴戻恣雎。
ヒトが尊くて魔が卑しいとそういうのか、小娘ッ!
(徐々に怒りを露にしつつ、高く吠えた)
(憑依している男子生徒の人格よりも、妖魔の無念としての意識が強くなる)
(別に、質問することで霧を吸引させようという意図はない)
(今の毒性は、彼女ほどの使い手ならばほとんど影響がないほど微弱になっている)
お前にとってのヒトとは何だ、お前にとっての魔とはなんだ?
死んだほうがマシだと思うなら、お前の退魔業の幕をこの場で引いてくれる!
(矢継ぎ早に問いかける。質問というより、怒りをぶつけているだけかもしれない)
この霧は、俺の体の一部・・・のようなもの。
俺はお前のような者に倒された、成仏できない魔の残留思念といったところ。
お前を襲う理由は、お前があの狼を追おうとしていたから。
・・・そして、もうひとつ。お前が、魔を祓う者だからだッ!
(言い終わると同時に、大きく右手を水平に振る)
(ありったけの憎悪と共に、集約させた毒ガスを少女めがけて噴射した)
(毒霧として広範囲に拡散させるよりも範囲は狭まるが)
(その毒性は比べ物にならない)
正当防衛だと言ったはずよ!
(激昂して声を上げる男に向かって、思わずこちらも顔を上げて声を張った)
(毒ガスのいやな臭いをまともに吸い込んでしまうが、先ほどのようなしびれは感じない)
世界がヒトだけの物ならば、真っ先に私は存在理由を失うわ。
まして魔が卑しいなどと…
(妖魔を宿す青年を愛する身であれば、それは認めるわけにいかない言葉であり)
(夜を往き退魔を行うものであれば、魔性を容認するのは極めて狭い限定が必要で)
(自ら内包する矛盾に引き裂かれ、一瞬言葉に詰まる)
生きものは、みんな自分が生きるために他の命を奪う。
それを否定することはできないけれど…ただ殺すために殺す者を、私は許せない。
ヒトにあらざる力を持っていようと、その力を奮うためには理由がいる。
私にとってヒトだろうと魔だろうと、その理由を超えた暴力は認められないというだけのこと!
(自ら拠って立つところを告げ、足を踏ん張って立ちあがる)
(毒ガスを吸うとかなり気持ちが悪くはなったが、体の自由を失うほどではなくなっている)
この霧が、残留思念!
(話にしか聞いたことのない存在に、初めて触れているという緊張に体がこわばった)
ヒトを超えた力を持って、ヒトを害し私を襲うというのなら…お手向かい致します。
(言い返したとたん、男が手から何かを放った)
う…っ!め…目がっ…!
(圧力を感じるほどの強さで吹きつけられた毒ガスを目に浴びて、視力が奪われる)
(呼吸しないことにばかり気を取られて、目を保護していなかったミス)
(片手に集まっていた電力を、中途半端なエネルギーのままあたりに放った)
(あたりを洗う閃光とともに、ばちん、ばちん!と乗用車のドアを思い切りたたきつけたような音が二度響き渡る)
確かに、今のお前が俺と戦う理由は正当防衛・・・か。失礼。
(霧を吹き飛ばさんばかりの叫びに、わずかに気圧されたような動きを見せる)
魔を卑しいと思わぬなら、なぜ魔を狩る!?
あるものを魔と認定し、魔という鋳型に押し込めるのはお前達ヒトだ!
(魔として、鬼として。彼女に負けんばかりの勢いで咆哮して)
(答えに詰まる彼女に明らかに苛立ちを覚えている)
(その体が帯びる毒性はさらに猛威をたずさえていき)
・・・なるほどな。それがお前の中での魔か、魔でないかの違い・・・
ならば、お前は生命維持のためにヒトを喰らう異形を容認するのか?
自分の享楽のために異形を倒すヒトを倒せるのか!?
口だけなら何とでも言えるぞ、小娘がァッ!
(毒ガスでふらつく少女を残忍な目つきで見据えたまま、さらに叫び)
(彼女が口にした言葉を真っ向からへし折らんと、呪詛の文言じみた不吉な言霊を乗せて)
そういうことだ。退魔業をしていて、怨霊の類に驚くとは思わなかったが。
フン、憎むべき敵ながら、その意気や良し。
お前の信念も存在も否定してくれよう!
(滾らせた邪念を纏いながら、毒ガスを噴霧し急接近)
ククククク、油断したなァ・・・小娘――
(うずくまりそうなほどに目を押さえて苦痛に悶える少女)
(追い討ちをかけようと、振りかぶった手がその首を狩ろうとするが)
・・・・・・ッ!が、ぐあァッ!
げふ、かはァァ・・・この、小娘ッ・・・!
(中途半端な電力ながら、勝利を確信して接近したところへの一撃は)
(通常以上のダメージを与えるに十分で、両の腕が痺れてしまい)
(またも、距離を離すことを余儀なくされる)
(先刻、噴霧した毒ガスはたちどころに消失し、少女は目へのダメージだけで済んだ)
ぐッ・・・油断大敵、か・・・・
・・・!ほう。ならば、これはどうかな?
(毒性のない霧を、さらに濃く、さらに広範囲に展開して時間を稼ごうとしたところ)
(何か企んだような声を発して、気配が消える)
(気配が途絶えた十数秒後、殺意を備えた気配が再び少女へと突進していく)
(その気配は、手刀を繰り出したよりも遥かに弱弱しい勢いで腕を彼女に振り下ろした)
(まるで、倒されることが目的であるかのように)
【あと数レスで〆ようと思うからよろしく】
なぜ魔を狩るのか…知れたこと。
悪人ならば人が捕えて人が裁く。
悪魔は…異能を持たなければ退じることはできない。
こんな力を持って生れたのは、たぶんそのため。
(プラズマを放つ指先を握りこみ、その掌に集まるエネルギーを凝縮して)
正当防衛だと言ったでしょう!ヒトを食らうなら、ヒトである私はそいつを倒す。
そしてもし、異形であろうと命をもてあそぶ人がいるなら、そいつを捕えて人の裁きにゆだねるわ!
(一瞬、恋人が魔に変じる時を思い浮かべ、いつか彼をこの手で討つ日が来るかも知れないと)
(暗い想念にとらわれて、目をあける)
やった…?
(電撃に相手が苦悶し、周囲の霧からいやなにおいが薄れる)
(霧が薄れ、あたりは廃屋と荒れ果てた庭の風景となった)
…!こんどは…消えた!
(気配が途絶え、戸惑ったように周囲を見回し、すぐに相手を探し始める)
逃げられた…?
(そう思い始めた矢先、殺意が向かってくる!)
そこなの?!
(振り向く瞬間にはもう、"気配”はすぐそばにいてこちらへ何かを振り下ろす)
同じ手を何度も食うもんですか!
(言い終えたときにはもう、振り降ろされた腕を交わしてつかむ)
…っ…!
(初撃を受けた手の骨がメリメリと痛み、思わず手を離してしまう)
このっ!
(片手分の電力をぶつける)
(プラズマの閃光と雷鳴が響き渡り)
【了解です。次のレスをいただいたら、その次でこちらは締めます】
ほう・・・言ったな。言易行難だというのに。
ならばその言葉、せいぜい最後まで貫き通してみせろ!
(ヒトも魔も関係なく、己を貫くと言い切った彼女)
(憎むべき相手ながら、その心の強さだけは認めざるを得なかった)
(透也が残した捨て台詞だけが空しく響く)
・・・ククククク、やっちまったなァ、小娘。
今、お前を襲ったのは俺じゃない。
(攻撃はヒットしたが、その声の主はピンピンしている)
(その言葉と同時に種明かしするように霧が晴れて、伊織が電撃をぶつけた正体が明らかになり)
(拙い身のこなしで彼女を襲ったのは、一般人)
(偶然にもそれは学園の生徒であった)
(ガス生命体として、体の一部を通りすがりの女子高生に憑依させて襲わせたのだ)
(その目的はダメージを与えることではなく)
(攻撃を誘発し、伊織自身に「罪のない一般人を傷つけさせる」ことで)
(「ヒトを傷つけないこと」を掲げる少女に因業を背負わせるのが狙い)
(彼女の心を揺るがすことを目的とした、悪しき企てを仕掛けた)
轍鮒之急だな。今お前の一撃をくらったその小娘、まだ生きてはいるが
早く病院に運ばなきゃ、あの世逝きだ。
無辜の民を見殺しにするかい、退魔業の娘さん?
・・・・・!
(意地悪く問いかけながら、霧が晴れた闇の中で一瞬見えた顔に目を見開いた)
(向こうはこちらを認識しているかどうかはわからないが)
(こちらはその顔に覚えがあった。同学年の陸上選手として有名な女子生徒)
(顔を見られたかどうかわからないが、この場は離脱したほうが得策だと考えた)
用事を思い出した。今回はここまで・・・だ。
お互い、命拾いしたな。
(してやったりな状況にも関わらず、憎憎しげな響きを残して)
(そのまま踵を返し、闇へと消えていく)
【そちらに人殺しをさせることはしなかった、が】
【これで良かったかな?ここまで書いて、今更ながら不安だ】
【嵌められたとはいえ、人を傷つけるのがNGなら強引に変えてもらっていい】
【こちらはこれか、この次で〆にする】
違う!
(こちらの電撃を浴びた相手は、細い声で悲鳴を上げる──少女だ)
(霧がはれ、囮のトリックが見えれば憤りは一層深く)
よくも…ひきょう者!
(相手から目を離さないようにしながら自分が倒した女生徒のそばへ屈みこみ、心音を聞く)
生きてる…
(街灯も届かない暗い空き地に、月明かりだけを頼りに相手の風貌を見定めようと目を凝らす)
(とたんに相手は踵を返して闇へと紛れていき)
待てっ! 待ちなさい!
(片手分、半端な電力を見定めがたい夜の闇に向かって放つが)
(対象を視認できないために、それは稲妻となって空気を裂くことはなく、単に爆発音とプラズマを周囲に響かせるだけになる)
逃がした…っ!
(悔しそうに口の中でつぶやき、すぐに自分の電撃を浴びせた女生徒に向かって)
あなた、大丈夫?しっかりして!
(その頃にはパートナーが駆けつけてきたかもしれず)
(彼と二人で感電した少女を病院へ運んだだろう)
(だがそれは二人だけが知る事実──夜の闇には、何の痕跡も残らない)
【こちらはここで締めさせていただきます】
【人質や盾となった一般人を痛めつけてしまうことは過去にもあったので、お気になさらず】
【そちらのレスを確認してから落ちますね】
フハハハハッ!卑怯で上等。
勝たなきゃ意味がない・・・クリーンファイトなど、泥車瓦狗。
(目論見が成功したことにより、邪悪な高笑いをあげる)
(その瞬間の笑みは、まさに勝ち誇った者のそれだったが)
(少女の顔を視認することで、渋い表情へと変わる)
待てと云われて、律儀に待つ者がいるとでも?
俺を倒すことより、その小娘を心配することだなァ!
(最後の捨てゼリフを残して、その場を去る)
(最後は完全に嵌めたのに、心は晴れないままだった)
『トウヤ。気づいたか?あの女・・・』
ああ。別のクラスの伊織・・・アイツの前では迂闊な行動を取れないな。
深追いは危険だ。学校では引っ込んでいてくれよ。
(帰り道。男子生徒と、その身を借りる魔の怨念の集合体が静かにやりとりを交わしていた)
(そのヒトと魔が共通して感じていたのは、伊織津綺子を脅威と認定したことと)
(彼女の、揺るぎない心の強さだった)
【お気遣い、重ね重ね痛み入る】
【こちらもこれで〆で】
【いささか強引な展開だったが楽しかった】
【デビューに付き合ってくれてありがとう、では】
【念のため、強引な展開にしてしまったのはこちらだ】
【そちらにはうまく合わせてもらって感謝しているよ】
【見届けましたー】
【こちらもしっかりバトルさせていただいて、楽しかったです】
【これからどうぞよろしくお願いしますね】
【お疲れさまでした。おやすみなさい】
>>497 【何度もお気づかいいただいて恐縮です…】
【こちらこそ、拾いきれないレスもあったりでごめんなさい】
【では私も落ちますね。おやすみなさい】
>>475 壁があれば乗り越える
もしかしたら回り道が早いかもしれないのにな…
(「損な性格だな」と苦笑いすると、太一朗の動作につられ、空を見上げる)
(ビルの壁に遮られた小さな四角い夜空には、黒々とした雲の隙間から欠けた月が見え隠れして)
(暗い中を微かな明かりが照らしている様子が、自分たちの進む道のようだと)
(そんな考えが、ふと、脳裏をよぎり、軽く頭を振って気を取り直す)
そうだな。今夜は俺も引き上げるとするか
ああ、また、どこかで。じゃあな
(ん、と伸びをして息を吐き出し)
(立ち去る太一朗の背中を見送ると、反対の路地へと駆け出す)
【置きレスに(以下略)】
【簡単だが俺もこんな感じで〆だ】
【こちらこそありがとう。お疲れ様!】
静かな平日でありますから、微妙なところです、けれど……
何時も通りとりあえず!で、待機させてください。
プロフィールは
>>2。
規制の方は、別所でお声があれば失礼して移動させていただきます。(一礼)
……と、お声かけていただけたようです。
ふふ、まったくと重畳です……失礼して移動をさせていただきます。(一礼)
それでは待機解除。
今夜はこれで失礼するわね。
【鬼塚先輩こんばんは、ですわ。】
【特にネタは無いのですが…】
【もし、鬼塚先輩がよろしければ、お相手願えます?】
【わたしのプロフは、
>>225ですわ。】
【と、思ったら…】
【すっごく、すれ違いですわー】
【えっと…待機、しようかな…】
っ…と。すれ違い防止の為に数分後に確認する。
うん、我ながら自分を褒めてあげたいわね。
こんばんは。お声かけてくれてありがと。もちろんお相手するわよ?
良かったー、戻っていらして。
ん…っと、どうしましょう。
日常
共闘
先輩を異形と見間違えて、戦闘
この、いずれかですわね。
先輩の方で、何か細かいご希望や何かネタとかはございます?
そうね…細かいネタや希望を出すにはまだ私自身の引き出しが在庫不足だし。
ここは久遠さんの提案に素直に乗らせて貰うわね?
日常は今の段階では難しいでしょうし共に闘うには何か理由が欲しいところ…
となると戦闘がベターかしら?見間違えるも何も背中からニョロニョロしてたら
間違いなく異形だもの…ふふ…
じゃあ、先輩が夜にナニカしてるとこに、わたしが遭遇…?
というのは、伊織先輩とされていましたわねぇ…
あと、異形と見間違えて、となりますと
これ以降、わたしは先輩を、敵視することになりますわ。
それは、OK?
それとも、和解するコースで?
その手の邂逅にそんなにパターンがあるわけでもないしベタでもいいんじゃないかしら、ね?
異形退治に行ったら一足先にそこにいた私も異形に見えた…ぐらいでも。
ええ、敵視大いに結構。この先に和解する可能性がゼロとは言い切れないけど
あまり、そういうのも似合わないタチだしね。だからその辺りは気にしないでも問題ないわよ。
ふふ…じゃあ、そのベタなコースで、お願いいたしますわ。
それでは、今回は先輩の事、敵視する方向で。
仰るとおり、これから先、どうなるかわかりませんものね。
もしよろしければ、書き出し、お願いしてもよろしいかしら…
時間帯や場所とかも、先輩の好きなように設定しちゃってくださいませね?
了解したわ。
それでは書き出すので少し待っててちょうだい。
『――グ、ガ…ぁば…ゴボ……ッ…ぁ…』
…ふふ、くくく…っふ、ハァ…!ねえ?ほら…どうしたの?もう鳴かないの?
…ほらっ!…っはぁ…ホラァ!?
(日付も変わろうかという深夜。月の白い光りが降り注ぐ廃ビルの屋上。
そのフェンスに釘付けにされた一体の異形。
鰐とも猪とも取れる顎の張り出した顔が筋骨逞しい人間の体に乗り。
しかし、その四肢は全てが半ばほどから切断されて、幾重にも巻き付いた触手に昆虫標本よろしく金網に縫い付けられ。
片や蝶子。マントすら脱ぎ捨て裸身にベッタリと浴びた返り血の紅。
腕を振り下ろす度に異形の肌を裂き、肉片が飛び散り血飛沫が跳ね。
それらを心地良さそうに受けて、一心不乱に息を荒げてなおも耽る)
――いいわよ?もう鳴いてくれないのなら…殺しちゃうから
(ニタリと笑うと異形の拘束を解き。半ば血まみれの肉塊になりかけたそれを頭上に掲げて
一息に引き裂く。血と肉が弾け、骨が捩じれ…そんな不快な音が屋上に満ちて)
――くくっ、フフフ…アッハハハハ…アハ…キャハハハハハ…!!
(ついで狂喜にむせぶ蝶子のうわずった笑い声が夜の闇にこだました)
【お待たせしました。こんな感じでー】
(今夜は、月も明るくて、何か予感めいたものは感じていた。)
(血の、臭いがする。)
(普通の人間ならば、きっと気が付かないであろう)
(人間のそれとは、また少し違った生臭さを放つ、異臭。)
ん…どこ……?
(くん、と鼻を小さく鳴らし、きょろきょろとあたりを見渡す。)
(これだけの臭いを、放っていれば)
(もしかしたら、もう死んでいるのかもしれないけれど、それでも確認のためにと)
(ローヒールのストラップシューズで、ぺたぺたと歩きながら、あたりを警戒する。)
………
(不意に、頭上から声が聞こえた。)
(声…というよりも、笑い声。そして、かすかに聞こえる、呻き声。)
(慌てて見上げるが、月の光だけではさすがに、廃ビルの屋上の様子まで伺えず)
…っ
(フェンスに、何かシルエットが―――)
(目を細めて、見ようとした瞬間に、びちゃっと音を立てて、頬に生臭いものが張り付いた。)
(咄嗟に拭ってみると、指先には、べったりと赤黒い、生臭いものが付着して)
やっぱり……誰かが、異形と、戦ってる?
(予感が確信めいたものになり)
(壊れかけた、ビルの裏口のドアを蹴り開けて、バラバラと頭上から落ちてくる)
(砂埃や鉄錆が、淡いピンクのワンピースを汚していくもの気にせずに)
(階段を駆け上がり、屋上へ入る直前に、足を止める。)
(血と、肉の、海。)
(生臭さに、眩暈を感じるほど。)
(フェンスに貼り付けられたものは、見紛う事なき異形の姿。)
(それと、すらりとしているが、肉感的な女性のシルエット。)
(固唾を呑んで見守っていると、その女性は、崩れ落ちた異形を手にとって)
………っ
(あまりの出来事に、小さな声が漏れた。)
(普段、自分が殺した異形や、その異形が殺した人間の死体など、飽きるほどに見ている)
(それなのに、この光景は異常としか取れず)
(思わず本能的に、バイオリンケースを開けて、ベレッタ93Rを取り出し)
(折りたたまれているメタルストックを伸ばし、構える。)
【それでは、こんな感じで。】
【何か希望があれば、途中でも遠慮なくおっしゃってくださいませね。】
…っふ…は…ぁ…くふ、フフフ……あぁぁ…。
(ズタズタに成り果て原型を止どめぬ異形の体躯から降り注ぐ血、肉、内臓。
腕を大きく、引き裂いた時のまま左右に開き、顔は頭上の月を見上げる。
血と肉のこびりついた赤い顔。瞳は恍惚として濡れ、息を弾ませて肩が大きく上下し。
加虐の熱に浮かされて吐いた吐息は甘ささえ帯びていた)
………?
――あら…?フフ…随分と可愛いお客様ね…こんばんは。
そんな物騒なもの構えて…いったい何のご用かしら?
(興奮故に。久遠の存在に気が付くのに僅かの時間を要した。
殺戮の宴の余韻に浸る最中に聞こえた物音にゆっくりと顔を向けて。
視界に捉えたのはとても可愛いらしい少女。まるで人形のような…それがこちらに銃を構えていて。
まだ暴虐の熱の退かぬ潤んだ瞳が久遠を見据える。次の獲物を見つけた悦びを隠そうともしない表情。
血溜まりをぴちゃぴちゃと無造作に歩を進める。一歩、また一歩…)
近寄らないで…っ
(歩み寄る女性のシルエットに声を張り上げ、安全装置を解除する。)
…物騒なもの、と仰るからには、これがどんなものかは、ご存知ですわよね?
(一呼吸置いて、あたりの血溜まりに目をやって、また視線を女性に戻して)
あなたが、これを…やったの……?
全部?…一人、で?
近寄らないで、って、言ってるでしょう!?
(尚も歩みを止めない彼女に、少し焦りを覚えながら)
(また、吐き捨てるように言い放つ。)
(近づいてくるうちに、徐々に月明かりで、彼女の様子が見て取れ)
(まず、はっきりと見えたのは、甘い雰囲気さえ感じる、熱っぽい瞳。)
(美しいともとれる、整った顔立ちは、残虐味を帯びた笑顔を浮かべて)
(豊かな胸元、柔らかそうな腹部、すらりと伸びた四肢は細く長く、しなやかで)
(そのすべてが、紅黒く、生臭い異臭を放つ、異形の体液で汚れていた。)
――――パンッ
(威嚇するかのように、彼女の顔の横の空間を打ち抜く。)
(引き金を引くのに、躊躇いは無かったとは言えない。)
(ただ、引き金を引くのを諦めるほど、正常な状態ではない。異常すぎる。)
見た目で、判断しないでくださる?
こんな至近距離で、あてられないほど、お馬鹿さんじゃなくってよ。
―――これ以上、近寄ったら、本当に、撃つわ。
ええ。ぜーんぶ、私。私がしたの。だとしたら?
くす…そんなに嫌わなくてもいいじゃない…そういう顔も可愛いとは思うけれど―――。
(苛立ちを隠さぬ久遠と対照的に弄するような口調で彼女の問いに答える。
会話それ自体が持つ本来の意味が目的では無い。ただ、少し知りたかった。
突如現われたこの可愛い《ごちそう》がどんな声で、何を語るのか。
壊されゆくものが、壊される前はどんな存在なのか?
それは蝶子にとってはとても興味深く、彼女が奮う理不尽な暴力の中に見られる数少ない一貫した傾向だった)
―――そう。可愛いだけじゃなくて…強いのね?勇敢で…ふふ、ふ…
(乾いた音と同時に顔の僅かに横を弾丸が駆け抜ける。
銃弾が髪を掠めて、血に濡れたその細い束がハラリと落ちた。
血の香りに混じる火薬の刺激臭。ズキズキと鼓動が早くなる。俯いてまた僅かに乱れ出した息を深く吸って吐く。
胸の中心、煮え滾るように熱くなるそこに血が滲むほどグッと爪を立て)
もう少し…おしゃべりを楽しもうかと思ったけど限界…ね…我慢出来ないわ。
――貴女が悪いのよ?…そんなに可愛いから…っ!!
(再び上げた顔。瞳は先ほどと入れ替わりに獰猛な色が満ちていて。
限界。人形のように端正で可愛げな容貌に似合わぬ凜とした強さを見せる久遠はあまりに食欲をそそった。
蝶子の背や脇から突き出た数十もの触手の群れがあるいは蛇のようにうねり、あるいは鞭のようにしなり
それぞれ別個の意思を持つ生き物のように久遠に襲いかかる)
(苦しそうに俯いた彼女を見て、一瞬、威嚇射撃に怯えたのかと、思った。)
(だがそれは間違いだと、次の瞬間悟って)
(邪悪な、獰猛な、表情。それでも、彼女は美しくて――――)
(その変化が無ければ、そのまま見とれて殺されていたかもしれないほどに)
…………っ!?
(彼女の、しなやかで美しい肢体から、人間ではありえないものが伸びてくる。)
(叫び声を上げることは、無かった。)
(異形ならば、話は早い。いや、むしろ話は、必要ない。)
(正体を見せてくれて、ありがとう。と言いたくなるぐらい。)
遠慮は、要らないってこと、ねっ
(襲い掛かってくる、そのおぞましい触手の群れを見るや否や)
(ぎゅっと足首に力を入れて体を捻り、階段の手すりに片手をついて、階下に身を躍らせる。)
(ふわりと広がる、レースで過剰装飾されたスカートの裾。)
(たんっ、と両足を付いて、ポニーテールを靡かせながら振り向き、すぐさま体勢を整えて)
(ベレッタを構え、セレクターを、ぱちんと親指で弾く。)
ずいぶんと、お美しい身体を、していらっしゃいますけれどっ
これを撃ち込んだお姿は、もっと美しいかもしれませんわよ?
(なんとなく、笑みを浮かべてしまう。)
(こんな戦いの場でも―――戦いの場だからこそ)
(この場でしか楽しめない、火薬と鉄の匂い、銃の重さ、冷たさ、高揚感。)
(あの広い屋上では、何本も伸び、自由に動く触手相手では、とうてい勝ち目が無い。)
(でも、この狭さなら、小回りが利く自分にも分はあるはず。)
さあ、―――来なさいっ
(触手の束が久遠が数瞬前まで居た空間に押し寄せて引き裂く。
もちろん手応えは無く、羽が風に舞うような軽さを持って階下へと身を踊らせる彼女のスカートの裾を蝶子の視線が追う)
―――いいわね。ますます楽しくなるわ…。
(今や蝶子の頭の中は殆ど久遠への暴力的で残虐な欲求で塗り潰されてはいたけれど
それでも久遠がたまたま通りがかった少し気の強い可愛い少女などで無いことは充分に認識している。
自分や異形の屍を見た久遠の反応、銃の扱い、見のこなし。明らかに異形と戦い慣れている。
なればこの場合も考え無しに階下に逃げたのではないと見る。
あくまで冷静に。戦術として自分に有利なフィールドを選択したのだ。
それに対するにはこちらも冷静に…が一応の常識ではあるが…)
――ドゴォォッ!!
(階段の出入り口。その建物の壁…久遠から見れば頭上の一角…が崩れて夜空が覗く。
壁を割って建物内に飛び込んで来たのは蝶子。
崩れた壁面の瓦礫を撒き散らし、反対側の壁を蹴るとそのまま上方向から久遠へと飛び掛かる形に)
アッハハハ…!さあ、いくわよ?楽しませてちょうだい…!!
(既に触手は体内に引っ込んでいて。久遠の読み通り、この状況ではあまり使えぬと判断した。
しかし異形を容易く引き裂き、壁を打ち抜く腕力。
意表をつき距離を縮めさえすれば戦うには充分。空中から無造作に振り抜いた腕は猛然と風を巻いて彼女を薙ぎ倒さんと奮われる)
ひゃわ……っ
(まったく、微塵も考えてもいなかった場所からの出現。)
(意表を突かれた―――おそらく、彼女の思惑通りに)
(壁が崩れる音がしたほうへと視線を移して)
(瞬時に、呼吸を整え、銃口の狙いを――)
……っ
(上から落ちてくるものに狙いを定めるのは、あまりにも不利すぎる。)
……チッ
(眉を寄せ、小さく舌打ちをして)
(銃口を下ろし、振り下ろされる腕から逃れるように)
(右足から踏み込んで、後ろへ跳び、5歩ほど素早く下がり)
(それでも、その不意を突いた登場と、大きな力の腕の圧力は、ゆりかの足をよろめかせて)
(階段の踊り場から抜けた、廊下の窓に背中を押し付けるのに、充分な威力で)
お…重そうな胸で、素早いです、ことっ
(背中を付いてしまったからには、横に移動するのも、動作が鈍る。)
(憎まれ口を叩くのも、忘れない。)
(次来られると、後ろは無い。)
(ここから、狙うしか―――)
(目を細めて、彼女を見据え。)
(一瞬で狙いを定め、その素早い動きを封じる為、足元を狙う。)
――タタタッ
(鼻をつく硝煙。)
(セレクターの切り替えによる、三連バーストの軽快な銃声。)
【もしよろしければ、凍結頂ければと思いますが…】
【解凍の予定は、おそらく…金曜日になるのですわ。】
【お付き合いいただけますでしょうか?】
【あと、発砲いたしましたが、避けるなり、当たっても治癒するなり…】
【はい。凍結了解いたしました。ええ、我ながら我がレス速度には感心出来ませんね(汗】
【もうこちらこそお付き合いを頂く立場ですのでお申し出嬉しく。金曜日で問題ないですよ】
【あ、わりと頑丈な子なので発砲に遠慮はいりませんよ。とは言え、もちろんダメージは入りますからそこも安心して攻撃してください】
【レス速度は、わたしも、かわらないぐらいですもの?】
【わたしは、夜の8時ぐらいから大丈夫、ですわ。】
【他に希望時間や変更がございましたら、避難所にでも伝言をお願いいたしますわ。】
【わたしも、なにか変更があったら、あちらへ伝言させて頂きます。】
【頑丈な子…うけました。】
【まぁ、発砲はそこそこに。】
【それでは、本日はお付き合いいただきまして、ありがとうございます。】
【次回も、よろしくお願いいたしますね?】
【おやすみなさいませ。】
【スレをお返しいたします。ありがとうございました。】
【はい。夜8時でこちらも問題無く。変更があれば随時連絡いたしますね】
【では夜遅くまで楽しませていただきありがとうございました。次回も楽しみにしてますね】
【おやすみなさいませ】
【これにてスレをお返しいたします】
【今日も今日とて待機します。プロフは
>>4に】
【どなたでも、お気軽に声をかけて下さい】
あらあら、一仕事終えて戻って来てみれば……であります。
……わ、私、貴方との遭遇率が異様に高い今日この頃、なのですけれど
もしも私で宜しければ、お相手お願いできますでしょうか?
時間上や、他にも不都合なときはご遠慮なく仰られてくださいませっ。(一礼)
>>526 今夜は誰もいないかな、と思ってました。
…べ、別にちょっと寂しかったとか、先輩が来てくれて嬉しいとか
そんなんじゃないですからねっ(ぴこぴこ←?
改めまして、こんばんは、葵先輩。こちらこそよろしくお願いしますね。
今夜の内容は、先日先輩が仰っていた料理のロールにしましょうか?
>>527 誰もいなさそうなところに良く表れると評判なのです、先輩は。
……まあ、そんな評判はいましがた拵えたものでしか、ないのですけれど。(←)
ふふ、あほ毛さんはとても素直でありますよ?
そう……ですね、ちょうど良かったでしょうか。
それでしたら、あとは時間帯と書き出しをどうするか……くらいですけれど、
問題なければ書き出しますし、書き出してくださるならそれに全力で乗ろうと存じます。
>>528 神出鬼没ですからね、先輩は。
おかげで社会の勉強中に「平野」という単語が出る度、背後を確認してしまいます。
…これは風です。ものすっごい突風が吹いたんです、急に。
僕の方のリミットは二時前後ですね。
書き出しは、どういった状況で誘われるのかが分かれば、僕が書き出します。
先輩が書き出して下さるのなら、僕がそれに応じてく形になりますね。
>>529 ……私も、このごろよく関東平野という単語がテレビでよく聞こえるような気がいたします。
――ええ、分かっております。ふふ、凄い風で、ありましたものね。
リミットも、承りました。……そうですね。
ともかく、仕事が終わったあとにご飯時だからついでに食事でもしていかれませんか?と
かような感じでありましょうか……普通に、お隣のお家にご飯食べにくるイメージ、で十全なのですよ。
(小さく笑って)
それでは、お言葉に甘えて書き出しをお願いしようかと思います。
もうすでに作っている(もしくは作り終わりかけ)ところからでも、それ以外からでも十全なので
お任せしてしまっても、宜しいでしょうか?
>>530 …………。
(時は夜。組織からの連絡で、とある異形の情報が入った)
(その異形はなかなかの手練れで、三人ほどの退魔師を返り討ちにしたらしい)
(組織の判断で、今回も援軍を要請することになった。即ち『深凪』の人間にだ)
先輩って、どんな料理作るんですか?
(こんなくだらない質問を隣の剣糸にぶつけるのは、それが既に終わった後だから)
(確かに戦闘慣れはしていたが、それだけだった。彼女とは比べものにならない)
(轟音を響かせ発射される鉛弾に注意を引きつけさせ、無音の刃で首をかっ切る。あっけないものだった)
(他愛もない雑談をした後帰ろうとしたところで、
彼女、葵先輩がこんな提案をしたのだ)
(『宜しければ、ご飯時ですからついでに食事でもしていかれませんか?』、と)
僕は、なんとなく和食が得意そうなイメージがあったんですけど。
(家に帰っても、自分の為に食事を作るだけだから)
(決して下手ではないだろうけれど、以前いた母親の料理に比べると)
(何故だか見劣りしてしまい、そこまで好きにはなれなかった)
(だから、先輩の提案にはすぐ頷いた。先輩の家を訪れるのは、初めてだ)
…ここが先輩のお家ですか?
(隣の彼女が足を止めたのを気付き、こちらも足を止める)
(そして、前を見上げた)
【と言ってみたら、先輩の家の様子やらどんな料理を作るのやら分からなくて】
【須佐乃先輩とのロールを見返すか迷い、結局ここからに】
【申し訳ありません。それではよろしくお願いします】
>>531 (返り血の一滴さえ浴びるような仕事でもなかった。
血の匂いにはもう慣れたけれど、どうせならその匂いを嗅がないでいられる方がよっぽどいい。
彼にも硝煙の匂いなど沁みつかぬ方がいい。
――そんなことを考えていれば空腹が、自分の思考を阻害したので
……ものはついで、とは言わんばかりの様子で彼女は軽く提案したのであったが――)
……それなりに、色々は。
ただ、期待なさらないでください。そんなに上手でもなんでもありません。
私のご友人の方が、とても料理がお上手です――甘い卵焼きなんて絶品なのですよ。
(とあるマンションの一室。それなりのセキュリティが備え付けられており、
女子高校生が一人暮らしするには十分あろうその部屋の鍵を取り出して、彼女は応えた)
(かちゃり、という音とともにドアのロックが解除されたことが告げられる)
――…あ、得意料理は肉じゃがです、とか。
そういったようなことを申した方が、好感度あがりやすいでしょうか。
(ドアを無造作にひらきながら、小首をかしげてそんなことを言う)
(靴を脱いで玄関にあがると、ようやく後ろにいる彼を振り返ってから――手招きをする)
(玄関も綺麗に片付いていた。そこからリビングへ続く廊下も。
白を基調としたその一室の空間は、確かにしっかりと片付いてはいたが、
どちらかというと片付いているというよりも「物がない」という表現がしっくりくるような感じでもある)
この先がリビングです。
……こっちが、洗面所――…どこか汚れていたら、そちらで綺麗になされてください。
(リビングに続く廊下の途中で、ひとつあいている扉がある)
(その先に見えるのは、洗面台と仕切られたバスルーム――もし、さきの仕事で“汚れたなら”ということらしい)
(なければ、そのままリビングにいらしてください、と。彼女は簡潔に客人への案内を終えた)
【………それに気付かなかった、私の失態は大きいです】
【お気になさらないでくださいっ、こちらこそ宜しくお願いいたします。(一礼)】
>>532 ふふ。肉じゃがで好感度を上げる相手は、別にいるでしょう?
(微笑みながら、先輩の言葉にそう返す)
(そう、彼女には恋人がいるのだ。それは二回目の遭遇の時に、直に彼女から聞いた)
(それでも、彼女のことは好きだから。恐らく、それは先輩のような恋愛的な意味ではないけれど)
(傍に居てくれると、安心できるから。母親に似た安堵感を彼女は与えてくれるから)
(だから、好き。それだけでいい)
それでは、お邪魔します。
(手招きされ靴を脱ぐと、とことこと室内に入る。
必要以上に物がない。綺麗に整頓された部屋だ)
(自分の家も彼女と同じマンションだけれど、その中身は何だか似ていた。組織が手配したものだろうか)
(そういえば、先輩の彼氏は自分を部屋に入れてどう思うのだろう。知れたら問題になるだろうか)
(――――いや、ならないだろう。こんな子供、そういう関係だと疑う方がおかしい)
いえ、大丈夫です。先輩のおかげで、『十全』ですよ?
(くすりと笑いつつそのまま先輩の後をついて、リビングへと進む)
(遠距離武器を主体とする自分は、近距離で戦うことはあまりない。よってあまり返り血は浴びない)
(そこまで接近された場合、浴びるのは返り血でなく己のそれだろうから)
>>533 ……そういうこと、全く考えたことありませんでした。
貴方のご想像されているような、あまーいことなどした覚えがありません。
(相手の揶揄に気づいて、ひらりと片手を振る)
(――だが、正直そう言われても心の中にもやもやしたものがある。
自分は彼の何か、と聞かれたら――あの人は『先輩』だ、と彼はそう答えるだろうと思う)
(だから――晶が前回に揶揄したような、あの時に水琴に尋ねたような「彼氏」というのが、良く分からない。
……むしろ、それでは駄目なのでないかと、この頃思うほど。
そんな甘い関係を、自分が名乗るのは……おこがましい気がしてならなかったのだ)
(たまに、不安になる――自分は「相互利用及び協力関係」以外で、彼の傍にいていいのかと)
……十全ならば、重畳です。
この口癖、なんだかんだと伝わっていくのですから――…面白いものですね。
(とことことまるで愛らしい小動物か何かのようについてくる少年。
さきほどまでは怜悧に銃器をふるっていたそれとは少し離れても見える様子に安堵する)
(それと同時に何かしらのもやもやもどこかに押し込んだ。今は、ご飯を作ること優先だ)
――さて、食べたいものはおありですか?
といっても、冷蔵庫の中身とか昨日の残りの処分とかと相談しなければいけないのですが
とりあえず、リクエストなどありましたら、仰られてください。
(そんなことを言いながら扉をひらく)
(リビングダイニングは広い――ソファやテレビ、ノートパソコンと設備も十分に整っている)
(この部屋は彼女の≪当主≫が彼女の為に用意したものだが――広すぎる。
一人暮らしの為に何故こんなに広い部屋を貸し与えたのか、
その理由はごくまれに同僚がホテル代わりに此処を使い始めたことではっきりしたけれど)
(そこ、お座りください、と)
(ソファでなく、申し訳なさ気に椅子が二個ちょこんと置いてある少し大きめのテーブルを指す。
キッチンに近いそれで彼女はいつも食事をするのだろう)
>>534 意外…と言えば意外ですね。ああ、でも先輩はこう見えて純情なんでした。
(以前、噴水公園の前で話した時のことを思い出した)
(あそこで彼氏について言及した時、彼女にしては珍しく狼狽していた)
(先輩の意外な一面が見れて、ちょっと可愛かったな、なんて、ふと思い出し笑い)
先輩の口癖、少し特徴的ですからね。面白くて、ついつい真似しちゃうんです。
(ゴトッ、と音を立て、椅子の近くにケースを置くと先輩の方を振り向く)
(食べたい物なんて、あまりなかった。ただ「なんでもいい」
そう言うと作り手が困るのは、以前から身に染みていたから)
(うーん、と声を出しながら、腕を組んで考える)
………ありましたら、ハンバーグで。
(ちょっと小声で、先輩の方を上目遣いで見ながら訊いてみる)
(本当は、こういう子供っぽいのは、あまり外では頼まないのだけれど)
(先輩の前なら、別に無理をしなくていい。他人を寄せ付けないように、警戒して威嚇する必要もない)
あ、僕、何か手伝えることありませんか?
>>535 ……十全とか重畳とか真似してくださっても構いませんけれど、
からかうのは年上の特権と存じておりますよ?
(軽く咎めるような眼をむけるも、それは冷たさを孕むようなことはない。
むしろどちらかといえば気恥ずかしさとかバツの悪さを孕んだような視線だ)
(――それから、手をしっかりと洗い、キッチンの近くに置いてある冷蔵庫をひらく。
野菜があるからサラダはできそうだ――あと、お肉をそろそろ使ってしまわないと)
(頭の中で一応のバランスも計算してしまうのは、そういう癖をつけられているからだ。
だが――「ハンバーグ」という愛らしい声が聞こえると、その声の先を振り返る)
………ひき肉もありますし、玉ねぎもありますから
おそらく他の材料もありますので、お好みでありましたら。
(―――あ、愛らしいッ)
(思わず口に出そうになった言葉を飲み込みながら、その上目遣いに応える。
――ずっと、組織にいる間は自分よりも年下の人間と関わりを持つことは少なかった。
基本的に全部が年上なうえに、一筋縄ではいかない奴らばかり――いうなれば、兄や姉だった)
(だけれど、弟がいたらこんな感じなのだろうか――そんなことを考えると、
食事のバランスくらい今日はどうでもいいか、と思えてしまう。付け合わせはサラダとポテトにしよう)
……ええと、そうですね。
でしたらたまねぎのみじん切りという大役を宜しくお願いしてもよろしいでしょうか?
あとは――嫌いなものと、食べれないものがあれば。サラダとポテトを付け合わせにしようかと思っております。
(エプロンは、と――自分のだと身長的に大変なことになりそうだ)
(小さいのあっただろうか、あ、短いのがあったはずだ――そんなことを思いながら、それを取り出した)
>>536 普段はからかわれてばかりですからね。
たまには弄ばれてあげる優しさも、年上に必要なものではないでしょうか?
(そんな軽口を叩きながら、ひとまず学生服の上を脱ぐ)
(ワイシャツに黒いズボン、という夏服のような格好になると)
(冬服であるが故の長袖をまくり、先輩からエプロンを受け取った)
ありがとうございます。…えへへ。
(彼女がOKを出してくれて、満面の笑みを見せる)
(お母さんの作るハンバーグはとても美味しくて、事ある毎にねだったりもしていた)
(先輩製のハンバーグはどんな味がするんだろうと、ちょっぴり胸を踊らせる)
よいしょっ…と。
嫌いなものは、特には………。苦瓜とかじゃなければ。
(ギュッと紐を結んで、先輩の隣で台所に立つ)
(元々が子供っぽい顔つきだから、こんな格好だと女の子に間違われかねない)
(そのことを家庭科の調理実習の時に、友達にからかわれたりしたなぁ、なんて思い出す)
ふふん、任せて下さい。その程度、僕に取っては朝飯前ですよ?
(ちょっと得意げな表情を浮かべながら、冷蔵庫から玉ねぎを取り出すと)
(まな板と包丁を借りる。まずは半分に大きく切ると)
(丁寧に小さな角を作っていく。その動きはなかなか手慣れている)
>>537 年上にあればいいのは年下を守るための力と、
困った時に甘えさせてあげられるようなしっかり感だそうでありますよ……と、重畳です。
―――お似合いになりますね、エプロン。
さて、かように申されますなら――十全とお任せしてしまいましょう。
(少し長めだが裾が床につくことはなく、程よい長さで安心する。
上から下までみて不備がないことを確認すると、愛らしく感じられる姿に小さく笑った)
(他の材料や、道具を準備しながらたまねぎを切る音を耳にする)
(手を切ったりしないものだろうか、と思ったが――彼とて今は一人暮らしだ。
料理もやっているのだし、このリズム感のいい音からしても手慣れているのだろう)
……あら、言うだけのことはあるのですね。
お上手です、兵部さん。将来はきっといいお婿さんになられますよ。
(ひょい、と横から覗き込んで感想を漏らす。
いつもなら零れかかる黒髪はちゃんと束ねられているので、彼の頬あたりをくすぐることもない)
(中学生の男の子にしては、十分な包丁さばきを見ながら隣にハンバーグのタネを入れたボウルを置く)
あとは、それにタマネギを入れまして、えいっとこねる過程であります。
(しっかりちゃっかりと手伝ってもらいながら、自分は他のを用意する)
(流石一人暮らしというか、どこに何があるかはちゃんと把握しているようで、動きは速いが
――彼女の場合、主婦のそれというよりも器械的、な動きともとれた)
【と、作る過程……どういたしましょう?この部分をしっかりやるならこのまままったり】
【食べる過程に重きをおくなら、少し早くまいてしまおうと思いますが】
【どちらもまんべんなく、でしたらそれでも十全ですっ(一礼)】
>>538 うっ……ぐすっ……。
と、言うわけで……完成品はこちらに……。
(誰かに説明するような独り言を言いながら、料理をテーブルの上に運ぶ)
(張り切って水に浸けておくのを忘れたせいで、
さっき玉ねぎをみじん切りしてから、涙が止まらなかった)
(とは言え、これでも大分マシになった方だ。
ちょっぴり赤くなった鼻をすすりながら、イスにすとんと着席した)
ふう…うん、美味しそうです。
(テーブルの上に並んだ二人分のご飯とハンバーグ、サラダ、ポテトを眺めて、素直な感想を漏らす)
(テーブルの下で見えない足をぱたぱたとさせながら、先輩が座るのを待っていた)
ぐす…そう言えば、さっきの話ですけど。
先輩は年上は年下を守るものって仰いましたけど、
年下も年上に守られるだけの存在じゃないんですよ?
(先輩が席につくまでの間に、そんな言葉を口にする)
(あれだけのセリフだと、守られてばかりになる気がして、嫌だった)
(確かに自分は先輩に比べればまだまだ子供だけど、
全く頼りにならないってことはないはずだ、多分)
…先輩の『大切な人』って、先輩よりも年上なんですか?
(ふと興味がわいたので、訊いてみる)
(彼女を夢中にさせる人物とは、いったいどんな人間なんだろう)
(男は女を守るもの、と兄さんが言っていた。その知識と、先程の応えを合わせ、こんな予想を立てながら)
>>538 【書き忘れ、ですっ】
【と言うわけで吹っ飛ばしました。会話は食事中にもできますから、ね】
>>539 ……できたのは十全でしたけれど、ゴーグルでも渡しておけばよかったでしょうか。
(彼女の場合水にさらすというよりも、荒っぽい解決法が頭に浮かんでいた)
(ぐずぐずと涙をながす彼の後ろから手を伸ばし、ティッシュを置く。
――向かい側へと進みながら、彼の顔をみると
鼻先がちょっと赤くなっていて、そんな鼻をすすってみせる様は年相応に見えた。
……常日頃、このくらい気を抜いていればいいのに、という願いは我がままだろうか)
そのくらいは存じ上げておりますよ。
私とて、貴方に助けられたことがだいたい何度かあるのであって――……
(すとんと彼の向かい側に座ると、結われた髪が小さく跳ねる)
(だが、次の質問には思わず表情を崩してしまった。
いつもの無表情に近いそれでもなく、薄く笑みを浮かべたそれれでもなく
――意外な質問をぶつけられて、きょとん、としてしまったようなそんな顔だ)
……私にとっての『大切な方』は、“お二人”とも年下です。
ただ、もう一人は――我が当主は、もちろん私よりも年上でありますけれど。
(こほん、とひとつ咳払いをして何か他に用意するものがないのかと視線を走らせる)
(彼女に『大切な人』と聞けば、彼女は一人でなく複数の人間を挙げる――
もちろん、それは大切のベクトルが違う。友愛であったり恋愛であったり信義や忠誠であったり)
(だけれど、感情の細分化が苦手な彼女は――これらの特別を全て、「大切」で片付けるのだ)
【十全です、ありがとうございました(一礼)】
>>541 くちゅんっ。…ありがとうございます。
(情けなく鼻をかみ、ティッシュをゴミ箱へ捨てる)
(ここまで気を許したのは、大切な家族を失って以来、初めてかもしれない)
(何だか胸がすっとしたような、肩が軽くなったような気持ちがしていた)
(外に出れば、またケースを担いで戦う血なまぐさい日常が待っているけれど)
(時々は、あの家族がいた頃のように、こんな感情を味わってもいいんだろうか)
へえ…と言うことは、二人とも高校生なんですか。
ひょっとして、同じ学校なんですか?
(二人、いる。そう言えば以前そんなことを言っていた)
(二人、恋人がいるのだろうか?先輩にしては珍しいと思ったけれど)
(特に軽蔑などはしない。三人が幸せなら、それでいいのだろう)
(子供の頃〈とは言えまだ子供だけれど〉、自分も姉や兄、三人で結婚するなんて言っていたから)
………?…あ。
(一旦質問を中断させ、先輩同様に食卓を眺める。箸は既に用意してある)
(後は―――そうだ、飲み物がない)
(椅子から降りると、再び冷蔵庫の前へとてとて歩いていく)
先輩は、何飲みますか?
(振り返りながら、訊ねる)
【レスをお返ししておりますと、すっかりリミットを過ぎてしまいそうでありますね……】
【申し訳ないのですけれど、凍結――をお願いしてもよろしいでしょうか?
凍結といわず、都合が合わぬようなら置きでも構いませぬので十全と仰られてください】
>>543 【すみません、お気遣い頂きありがとうございます】
【凍結の申し出、ありがたく受けさせていただきますね】
【明日は久遠先輩と、鬼塚先輩とのロールがありますので】
【出来るとしたら、土曜日の夜十時半以降でしょうか】
>>544 【貴方にお時間があるなら、明日は場所を改めるという手もありますが、
土曜日でもまったく構いません。明日も、同じく夜なら……でありますから】
【なんともこう、色々な面で助けてもらってしまって……十全と有難うございました(一礼)】
>>545 【あ、成る程。ちょっと見づらいかもしれませんけど】
【では明日、一応十時半頃に避難所に来れると思います】
【万が一来れなくなってしまった時は、避難所に書いておきますね】
【…?何も助けた記憶がないんですけど、とにかく気にしないで下さい?】
>>546 【私は大丈夫ですから、貴方さえ宜しければ明日の夜でも十全と】
【それでは、その時間にあちらでお待ちしていることに致しましょう】
【ふふ、こう……入りとかっ、途中のすっ飛ばしとかっ、で十全とご迷惑を。
……と、気にしないでと言われたのにこれ以上はヤボでありますね】
【まだ〆は前ですが、何よりとても楽しかったです。今宵はありがとうございました(一礼)】
【時間もすっかりさっぱり過ぎてしまいましたので、どうぞお眠りください】
【連絡があれば避難所を拝見しておきます――それでは、問答無用で(←)こちらから、スレをお返しいたします】
>>547 【全然迷惑なんかじゃないですよ?と言うより、入りは安請け合いしてしまった僕のミスでして】
【とこう謝りループに突入する恐れがありますので、流れを断つっ】
【はい、今夜もありがとうございました。僕も楽しかったです】
【それではお言葉に甘えて。お休みなさい、葵先輩。ノシ】
【久遠さんとの置きレスに1レスお借りします】
>>521 (久遠の見せた対応はここでもまた冷静。
刹那に彼我の体勢の優劣を判断して、引き金すら引かずに迎撃から回避に切り替えて躱すとは思わなかった。
もしあのまま不十分な姿勢で迎撃してくれていたら…
一手で戦闘不能にされなければ容易くは攻撃の手を止めぬ自信がある。
撃たれようが久遠に飛び付き組み伏せて…
そうなる瞬間を夢想していたが、実際には獲物は鼻先からスルリと逃げ
しかしそれは返って更なる攻撃衝動を呼んだ)
―――これ?フフフ…羨ましい?でしょうね…だって…今夜、貴女はここで死ぬのだもの。
(膝をついて着地した姿勢からユラリと起き上がる。
久遠の憎まれ口に応えて自らの乳房を細い指でふにりと押して口角を持ち上げ)
もう、貴女のその可愛い胸が膨らむことも…そのあどけない顔に大人の色香や憂いが漂うこともない…
でもね、安心して?…あなた、とっても可憐でまるでお人形さんみたいに魅力的よ…ええ、本当に…だから―――ッ!!!
(距離、およそ5m弱か?直線上、遮蔽物無し。
久遠の武器を考えれば慎重に攻めるべきだが、そんな冷静さは微塵も無かった。
グツグツと血が沸騰する感覚。銃?それがなんだ!?
あの少女の細い腕を引っ掴んで捩じり上げ、それからゆっくりと苦しませて――それから――それから…あぁ…っ
めくるめく嗜虐の甘い宴。もうこれ以上、一秒たりと我慢出来ない。
――が。久遠の体に爪を穿って引き裂かんと駆け出したとほぼ同時に銃声が響き)
………えっ…!?
――…ッ!!…ぅ…ぁ…あ…アアァアァ!!ァア゙ア゙ァ゙ァ゙ーーーッ!!!!
は…ハッ、ハァ…ッ!あん、まり…焦らすんじゃないわよぉ!クソガキがぁぁぁぁッ!!!
おとなしくっ!さっさと…!殺されなさいっつってンのよっ!!
(狙い違わず3連速射の鉛弾は右膝に命中。肉を削ぎ、膝関節の骨を粉砕して貫通し膝が半ば千切れかけて。
駆け出した勢い余って前のめりに倒れ、冷たい床に転げる。
壁に手を支えて起き上がり久遠を睨むとギチリと歯噛みする。
上げた咆哮は苦痛故ではない。またもお預けをくらって、とうとう自分勝手な苛立ちが抑え切れなくなった。
髪を振り乱して罵詈雑言をブチまけ、辺りの壁を拳がベコベコとヘコませる。何のことはないヒステリー女の八つ当たりそのもの)
>>542 ……さて。たとえ、同じ学校の生徒であろうと
私たちの通う学園は人が大勢といらっしゃいますから。
――その中でお会いする確率だなんて……とても、
(公然二股疑惑をかけられた上にそれを認許された事など露知らず。
自分の大切に思う『友人』と『後輩』が学園にいようがいまいが、
逢う確率なんて低いのだから――と、説こうとして止まった)
(たとえ確率論でそう言えても――夜の人間同士は、何故か惹かれあいやすいから)
(そんなことを考えていれば、目の前の敏い少年は
テーブルの上に飲み物がないことに気づいて、いつの間にやら席を立っていた)
……あ、はい。
そうですね……そこに入っていますものからお好きなのを。
私はお茶が冷やしてあるとおもうので、それをお願いできますか?
(多分、冷蔵庫の中にはペットボトルのお茶とジュースと、紙パックの牛乳があった)
(振り返って尋ねてきた彼の姿は
もはや、勝手知ったる他人の家という様子――というのは言いすぎだが、
なんとなく、自分の生活空間になじんでくれた気がして、少し嬉しかった)
……一家に一人、兵部晶さんであります、ね。
かように機敏にお手伝いくださるなら、貴方をお家に帰し辛くなります。
(いつものように小首をかしげて、目を細める)
(一家に一台欲しい、と云うような物言いをしてしまうほどに、
彼は先ほどの料理についてに何についても、よく気のきく少年だった)
【兵部さんとの解凍に失礼して、スレをお借りいたします】
【それでは、改めまして今夜も宜しくお願いいたします、兵部さん(一礼)】
>>550 むう。…何ですか、その電化製品みたいな売り文句。
(お茶と牛乳を片腕で抱えると、コップを持ちつつジト目で見つめる)
(そしてテーブルにつき、コップにそれぞれを注ぐと、片方を先輩に差し出した)
…兄さんも姉さんも少しだらしない所があったので、
小さい頃から色々と母さんの手伝いをしていたんです。
それで余計二人とも僕に任せっきりになっちゃったんですけど、それも嬉しかったりして。
(過去を振り返るように、遠くを見るように、虚空を見つめる)
(半年と少し前までは、当たり前にある日常だったのに)
(何年も前のようであり、つい昨日会った出来事のようでもある)
(けれど、こんな辛気臭い話を食卓に持ち込むのは無粋だろう)
…それでは。頂きます。
(だから、それを吹っ切るように微笑んだ後、両手を胸の前で合わせる)
(彼女に無駄な気遣いはさせたくない。折角の、久し振りに楽しい晩御飯だから)
【葵先輩とのロール解凍に、スレをお借りします】
【それではこちらこそ、今夜もよろしくお願いしますね】
>>551 牛乳は飲むと身長が伸びますよ、先輩が体で実証済みです。
(科学的な根拠でなく、ただ自分の背の高さでもってなされた証明。
そんなことを口にして、適当に話題をそらしながら――コップを受け取った)
(そうして、少し過去を振り返る彼の瞳が宙をみたのを見つける)
(――正直、自分には「家族」というものは、良く分からない。
けれどもしも、≪深凪≫の人間が自分を除いて皆殺しにされたならば、
自分はそれこそ、狂った獣よりもみっともなく、敵を殺すためだけに生きる自信がある)
(それに、例えばあの人が殺されたなら――と、よぎった顔。
『彼』がいなくなると思うと体の芯から凍りついたような気分になる)
(目の前の少年は、それを経験したのだと思うと――…少し手に力がこもった)
……はい、お食べください。
ご飯が冷めてしまってはもとも子もありませんから、せっかく貴方が手伝ってくださったのに。
――貴方の手際のよさは、きっとお母様がしっかりと教えてくださったからでしょう。
貴方のお姉さまとお兄様がつい、任せたくなるのも分かる器量のよさ、もおありでしょうけれど。
……愛されて、いたのですね。
(ハンバーグに箸を伸ばしながら、彼を見る)
(それこそ、彼こそ気遣わなくていいのだと――思い出を語るならば、自分はそれを聞きたいのだと
そういうかのように、黒い瞳はゆっくりと細められていた)
>>552 僕もそう信じてます。
その内、先輩も僕を見上げる位になりますよ。ふふん。
(こちらは更に根拠のない自信を見せつけながら、食器に箸を伸ばす)
(それは勿論、ハンバーグ。わくわくと子供のような瞳で、一口サイズに切り分けた)
(少年の小さな口が開き、それを中に放り込むと、口を閉じて咀嚼する)
(味わうような、ほんの少しの静寂の後。年相応の笑顔を見せながら、少年は呟いた)
――――美味しい、です。葵先輩。
(本当に幸せそうな、無邪気な笑顔)
(この部分だけを切り取れば、何の変哲もないただの中学生のようだ)
(あの日以来、初めて彼が、あの日以前の自分に最も近くなった瞬間だろう)
(しかしそんな笑顔も、すぐに綻びが生じた表情に変わる)
………みんな、とても僕を愛してくれてました。
本当に、とても、とても幸せだったんですよ………。
(僅かに震える、止まった箸。いつだって、家族といた時を思い出さない日はない)
(その度、心臓を槍で貫かれるような、全身を炎で焦がされるような感覚に襲われる)
(その度、狂いそうな衝動を声に変え。心が感じる激痛を銃弾へと変えてきた)
(――――でも、それは今までの話だ。もう僕は、あの時の僕じゃない)
…いいんです。
あまり話し込み過ぎると、またみんなに心配をかけてしまいますから、ね。
(目の端から少しこぼれ落ちた、小さな滴。それでも少年の笑顔は消えることなく)
(何事もなかったかのように、もきゅもきゅとサラダをはむ)
それに、僕は先輩の話を訊きたいです。
先輩は、あまり自分のことを話さないですからね。
先輩の『大切な人』のこともそうですけど。
他にはいつから、どうしてこの仕事をしているのか、とか。
(無理に話題を切り替えたのではなく、それは純粋な興味から)
(自分の『大切な人』のことだから、もっと知っておきたくて)
(無邪気そうな年相応の笑顔をみれば、味の評価をもらったとともに、
その笑顔を浮かべてくれたことにひどい安堵をおぼえて、思わず息をついた)
(――だが、家族のことになればそれも一変する。
だけれど、今回は、「間違った」とは思わなかった。
だってそれは、彼がそれ程のものを抱え込んでいる証だから、吐き出してくれればいいと思った)
……幸せを知っていれば、生きていけます。
貴方が自分よりも大切に思う人がいるなら、それだけで生きる理由になる。
――貴方の仰られた、「先輩」さん然り、です。
(けれど、彼は自分が心配する必要もないくらいに強かった)
(だからそのこぼれおちた滴を見なかったふりをして、自分の作った飯を口に運ぶ。
――何時もよりおいしく感じたのは、レシピ通りにしか作らない器械的な自分の他に
ちゃんと人のぬくもりの傍で料理の術を覚えた彼と、一緒に作ったからだろうか)
……私のこと、でありますか?
(そこで、彼女の顔がほんのわずかに表情を孕んだ)
(行儀悪く少しばかり箸をくわえて思案した後に――…小さく息を吐き出した。
確かに自分のことはあまり話す方ではない――だけれど、自分は彼に話させたのだから)
(自分だけここでかわすのも不義理な気がしたし、彼の気持ちは素直に嬉しかった)
――なら、前者を話しましょうか。私の大切な方について。
仕事のことは、まだいずれで良いでしょう。
一気に話してしまうと貴方と次にお話する話題がつきて、貴方とゆっくりする口実がなくなります。
(真顔でさらっとそういう言葉を吐くのは、彼女の特性だ)
(それから、今度はサラダに手を伸ばしながら)
一人は、我が当主です。私が、≪主人≫として仕えた唯一の方です。
彼は、私の世界に光をくださいました。
もう一人は――ひどく月の似合う綺麗な女性です。
彼女は、私の世界に温もりをくれました。
とても料理がお上手です……彼女の卵焼きは絶品ですから。
もう一人は――…向う見ずな馬鹿、ですね。
彼は――…私の世界に、「色」をくれました。
私は、今まで当主の為に、「死んでもいい」と思っていた。
だけれど、私は生まれて初めて、誰かの傍にいる為に「生きていたい」と思いました。
そんな風に思わせてくださった――正義の味方見習いが、最後のおひとりです。
(あまり、彼女は自分の心のうちを語ることはしない)
(それはただ単にそういう機会がないだけなのかもしれないし、彼女が意図的に避けているのかもしれない)
(――だけれど、彼に促されるままに彼女は話した。それは、信頼の別の形でもある)
>>554 話題なんてのは、前もって用意しておかなくていいんです。
会って話せば、自然と出てくるものですから。
(先輩がよく口にする、そんな思わせぶりなセリフにも段々と慣れてきた)
(少なくとも牛乳を飲みながら、笑ってさらりと受け流せる位には)
それでは、お願いします。
(そして、彼女の言葉に耳を傾ける。あまりこんな機会は多くないから)
(忘れないように、心に刻み込むように)
…『当主』と、『月の似合う女性』。そして『正義の味方見習い』。
…何だか先輩に負けず劣らず、個性の強い方々ですね。
(彼女は、それらの人物を評する時に名前を語らなかった)
(それはきっと、先輩にとって重要なものではないからだろう)
(光をくれたこと。温もりをくれたこと。そして『色』をくれたことが、その存在が何よりも重要なのであって)
(名前はそんな存在を呼ぶ時に必要なもので、
自分に対して説明する時には不要なものだと判断したのかもしれない)
………生きていたい、と。
(先輩の言葉を、オウム返しに繰り返す。)
(異形狩りは、危険な業だ。それは常に死と隣り合わせ)
(だから、『死』を覚悟しなければマトモな人間には行うことなどできない)
(それ以外となると、それから目を逸らした、あるいは飲み込んだ狂人か)
(かく言う自分にも、それはある。死を恐れていないと言えば、話は別だが)
(いつ死んでもいいとは思う。願わくば、この世の異形を全て処理してからだが)
(それが果てしなく困難で遠い道であることは、幼い自分にも分かる)
(だから、死ぬ前に一人でも多くの危険な異形を道連れに)
(でも、彼女は生きたいと願っている。それも自分でなく、他人の為に)
(その感覚は、まだ分からなくて。『大切な人』に死んで欲しくないのは理解できる)
(けれど、『大切な人』がいるから自分が死にたくない。その答えにはまだ辿り着けなくて)
(だから、少年にはただ言葉を繰り返すことしかできなかった)
(彼女にとって「名」は大切なものだった。
――だけれど、『大切なもの』とは裏を返せば彼女にとって明確な弱点だった。
だから、タイセツナモノを語るときには、「名」を告げない癖がついた)
(自分の弱点を、誰にも知られてしまわぬように――自分のせいで、それに刃が向かぬように)
(ただ、彼女はそれを意識して行ってはいなかったけれど)
……あら、それは私も加えて褒められたと解釈してもよろしいのでしょうか?
(個性の強い方々、といわれて小さく笑う。
確かにそうだ――夜に出会う人間はみんな特徴的だとそう思う。
絆でもって暗い夜を歩く凛々しい恋人たちしかり、先日屋上で会った彼然りだ)
………ええ、生きていたいと。
私は、深凪の異形狩りだから、≪当主≫の為に命を投げ出すことは厭わなかった。
≪あの方≫はそんなことをさせなかったけれど、≪あの方≫の為ならいつ死んでも良かった。
――でも、「そう」としか考えていなかった。
だけれど、どうしてかは存じ上げません。
私はいま、誰かの傍にいるが為に「生きていたい」と、思うようになりました。
……まあ、つまり。
(両手でコップをもち、お茶を口元に運ぶ)
(ゆっくりと冷たいそれを飲み下してから――彼女は少し困ったように、それでも少し嬉しそうに。
たぶん、今まで見せたことないような顔で、綺麗に笑った)
――私は随分と、強欲で我がままになってしまった。それだけのことです。
>>556 ―――……幸せ、なんですね。
(今までで、一番『笑顔らしい』笑顔を見せた先輩に、そう言う)
(その内容は、やはり理解できない。他人の為に、命は投げ出せる)
(こんな非日常とは縁のない、昼を生きる人間。
あの車椅子の少女や、赤茶髪の先輩、金髪碧眼の少女など)
(彼らの為なら命など惜しくもない。自分と同じ憎しみの連鎖に携わらせない為にも)
(しかし、それらの為に生きたいとは?生きる為に、他人を殺すのだ)
(他者の生命を奪っておきながら、自分の死は覚悟しない。生にしがみつく)
(それは彼女の言う通り、強欲で我がままだ。自分よりも、更に子供染みた駄々のようにも聞こえる)
(―――けれど、それが人間なのだろう。人間らしい有り様なんだろう)
(幼かった自分には、十分の一も分からなかったけど。
父親は、そんなことをよく言っていたような気がした)
……………僕には、少しだけ理解できます。…けれど、共感はできません。
(眉をひそめながらしばらく黙り込み、そして静かに首を振った)
(考えても結論は出なかったらしい。諦めて、ポテトを口に送る)
(より多くの異形を殺す為に、生きる気力はある。その為の技術もある)
(幸せも感じている。例えば今がそうだ)
(しかし、それが生存の理由にはならない。異形を狩る為に人生を歩んでいるから)
(だから仮に全ての異形を狩り終えたなら、きっと自分は自殺するだろうと、そんな確信はあった)
…でも、先輩が幸せそうならいいと思いました。
(最終的に、そう結論付けた。『それ』の意味も姿もあまり分からないけれど)
(彼女が微笑んでいるなら、それでいいだろう。自分には不明瞭でも、先輩には大切なものなのだから)
>>557 ……軽蔑、してくださっていいのですよ。
貴方が見ていたものの本当は、こんなものなのですから。
――私が自分のことを語らない理由が、お分かりになられたでしょう?
(彼女は知っている、自分がどれだけ強欲で我儘なのかを。
漆黒の瞳に闇を湛えた時とは違う自分は、無欲なんてものとは無縁だということを)
貴方は大事なものを守るために死ぬことができる。
だけれど、もしも――もう守る必要がなくなったら、もしくは目的を果たしたのなら。
ゆっくりと眠らせてほしい、そうは願ってはおられませんか?
貴方を大切に思う方がいらっしゃることを、貴方はご存じなのに、
それでも自分を大切にしようとは、なさらないでしょう。
――生きたいと思って、生きてなどおられないでしょう?
本来はそれが正しいあり方なのかもしれません。
貴方は復讐の為に何かの命を奪う、私はみずからの仕事の為に何かの命を奪う。
それなのに、自分が「生きる」ことを求めるのは、つり合いがとれていないのかもしれない。
最終的に死ぬために生きてこそ、十全なのかもしれません。
(彼の瞳を見る――自分がこんなことを云うのは、きっと自分の過去に彼を重ねているから)
(彼の深い瞳にはもっと自分の知れない闇がある。
自分が誰も――そう、未だ当主以外知らない闇あるように、きっと深い闇がある)
(彼はもともと温もりを知っている人間だ。もしかすれば、自分の闇より深いそれを飼っているかもしれない)
――私は、今まできっと自分が死ぬために生きていた。
だけれど、ふと考えました。私は結局のところ、死ぬために生きて誰の言葉も聞いていなかったと。
自分のことを案じる声も何もかも、聞いていなかった。
だから――…思ったのです。赦された時間だけ、大切な人を大事にして“生きよう”って。
(彼にはきっと肯定はできない感覚だろう。
自分のように傲慢で我儘じゃなく――…彼はこんなにも純粋で、歪んでいても、強く立つから)
(それでも彼は「いいと思いました」と云った。それはきっと、彼が優しいからだ)
……貴方はひどく、お優しい方です。
>>558 いえ。貴方のそれは、自分勝手に私利私欲を貪るそれではありません。
生きることそれ自体に希望を感じ、そうでありながら
成さねばならないことがある故の、それですから。
(羨ましいと思うことこそあれど、軽蔑などするはずもない)
(しかし、その言葉は口にできなかった。自分がそんな姿になることを恐れていたから)
…命を奪うと言うのは、そういうことだと認識しています。
あれだけの命を奪っておきながら、死にたくないなんて。
―――許されない。許されていいはずが、ない。
(しかも、自分は命を奪うばかりではない。命を愚弄した。
あんな残虐で、おぞましい光景を描き出した)
(間違ったとは思わない。思いたくない。けれど、その『映像』は未だ自分の心を蝕む)
(だから、生きたくないのかもしれない。幸せになりたいと叫びながら、幸せになるのを恐れている)
(汚れた自分が、目の前の彼女のようになるのは間違いだと、そう認識している)
(異形狩りへ赴くのにも、そんな意味合いがあるのだろう。緩やかに死へと向かう為に)
(ひょっとしたら、誰かが自分の命を奪うのを期待しているのか?
あるいはこんな命で誰かの為に、何かを成し遂げたと証明したいのか?)
(分からない。答えは出せない)
…僕のことを優しいと思うのは、先輩が優しいからですよ。
そしてこの理論を知る僕には、この理論は適用されませんけど。
(小さく笑うと、お茶碗を抱えご飯をゆっくり味わって食す)
(気付けば料理も残り少なく、そろそろ少年も食事を終える頃だ)
>>559 …………帳尻は、何においても合わせられる。
私にも対価を払わなければならない時が来る。
――だから私は、誰かの傍に“ずっと”いることはできない。
(許されないと、許されていいはずがない、と)
(そう語る彼の目に、いつもと違う何かを感じた――……それが、何かはわからない。
だけれど、突き詰めてはいけないものなのではないかと思った。少なくとも、まだ)
――…貴方が望むように、生きたらいい。
私は、私の生き方が最善だなんて思っていません。
……私はもう、取り返しのつかないくらい許されてはいけないことをしてきました。
それは理解しているのです――…だけれど、駄目だった。
どうしても、望んでしまうのです。
理性で間違かもしれないと思うのに……ただ、傍にいたいと。
――たとえ、どんな対価を払うことに、なったのだとしても。
(ぽつり、とこぼす。漆黒の瞳にわずかにだけ――闇が宿った)
だから……――もしも、いつか、貴方が、「本当に」幸せになりたいと望むのなら。
忘れないでください。
(もしも、幼い心に秘めた闇が――解かれるときが来るのなら)
私は貴方の幸せを祈るのだということを、動かせる手があれば、貴方の望みの為に動くかもしれないことを。
(前回言ったように、できることがあれば手伝う、と)
(復讐でも、幸せになることでも――彼が、正しいと思って選んだそれなのならば)
……と、かような物言いはあまり愛らしくありません。
まるで私のような屁理屈ではありませんか――かようなところ、“賢く”なってはなりません。
(ふっと、まるで空間が変わったような一瞬だった)
(小さく笑う彼に対して、こちらも小さく笑い返す――そう、“いつも”のように)
(最後の一口をおさめてから、箸を置いた。
すっかりと食べ終わったようで――時計を見る。もうそろそろ、ちゃんと彼を帰さなければならない)
>>560 ……………。
(あなたと僕は、よく似ている。それはつまり、僕の大切なあの先輩とも)
(皆が皆、闇を抱えながら。それでも幸せを求め、あるいは自虐的になり、または罪を償おうとする)
(誰が正しいかなんて、一概には言えないし、分からない)
(一番幸せそうに見える彼女も、このままで人生を送れないことは知っている)
(いつか、自分が死ぬより酷い目に合うかもしれないことを)
(それでも彼女は『生きる』為に生きている。それらと戦う意志があるから)
(『I kill』為に生きている自分とは違う。―――彼女は、強い)
(元より力なんて、自分の我が侭を貫く為のもの。ならば、後はその意志次第だろう)
………ありがとう。
(そう言うしかなかった。自分にはそれらと戦う強さがない。ありのままに罰を被りたい)
(いや、そもそも抗うことが正しいのか分からない。幸せなんて、求めたくない)
(それはすぐに齟齬が生じる。彼女といるこの時間を否定することになる)
(こんな噛み合わない心で、いつか答えなど見つけ出せるのか)
(あまりにも無謀な、広大な砂漠の中で、一粒の砂金を探すにも等しい試み。
だから、彼女の心遣いに感謝するしかなかった)
何となく、好きな人のことは真似したくなっちゃうんですよ。
…それでは、ごちそうさまでした。
(再び両手を合わせ、小さく頭を下げる。卓上の食器には何一つ残されていない)
(晶の満足そうな微笑みが、彼女の料理に対する満足感を雄弁に語っていた)
>>561 (どういたしまして、という代わりに小首を傾げた)
(もとより礼を言われることではない――これは、ただの自己満足なのだから。
『……幸せを願っちゃいけない人間なんてこの世にはいない。
それが、幸せになって欲しいと願っている相手ならなおさら』)
(昔、「あの人」に云われた言葉を、思い出す。自分を立たせてくれる、言葉の一つを)
――大丈夫、貴方はお強い方です。
(幸せは押し付けられても仕方がないと、知っている。
自分にできることがあれば、
助けを求められたときにこの手を貸すことだけなのだ)
(罪があるならそれに対する贖いの術を、道があるなら幸せへの道を、「彼」が見つけなければ)
あら、好きだなんて言われてしまうと舞い上がってしまいますよ?
……かように綺麗に食べてもらえますと、なんだか嬉しく存じます。
――今度までにはもうちょっと、こう、美味しいもの作れるようになっておましょう。
(次があるかなど、彼がまた来てくれるかなど分からないのに。
それでも彼女は平然とそう口にする。まるで、彼がまた来ることは決定事項のように。
確かに、彼女はこういうところにおいても、“我儘”だった)
……ご飯食べたあと、でありますから。
ゆっくりされていかれても十全ですけれど――お帰りになるならお送りいたします。
(満足そうな彼の微笑みは自分を満足させるに十分すぎるものだった)
(過分な対価だと思う――いずれ、彼にきちんと返さなければと思いながら、席を立つ)
【と、お時間の方大丈夫でしょうか…?】
【リミット聞き忘れておりまして…っ……もう、貴方にやりのこしがなければ、
〆にできると思いますので、どうぞお時間など辛い時は遠慮なく仰られてください(一礼)】
>>562 (本当の所は、自分など全然強くない。特に彼女ならば、僕のそんな所は熟知しているだろう)
(けれど彼女は、そんな自分を強いと言った。こんなにも滑稽で脆い、僕を)
(だからこそ、強くあらねばと思う。彼女の期待を裏切らぬようにも)
(ふともしかしたら、これも彼女の狙いなのかと思った。
仮にその通りだとしたら、彼女は大した策士だ)
ふふ、楽しみにしていますね。その為にも、しばらくは死ぬ訳には行きません。
(そんな心地良い、優しい我が侭に頷きながら)
(カチャカチャと食器を重ね、席を立つ。そして向こう側のそれも同じように)
(彼女の動作は目線で制する。食事の大部分は作ってくれたのだから、これくらいはさせてほしいと)
大した量ではないですけど、のんびりこれを終えたら帰ります。
(食器を洗いながら、思う。先ほども言った通り、答えを探すのは容易ではない)
(それでも、人数が増えれば。一緒に砂金を探してくれる人が、傍にいてくれたなら)
(それはきっと不可能じゃない。闇を、心の砂漠を他人に見せるのは勇気がいる)
(嫌われてしまうかもしれない、そんな恐怖がある。かく言う自分も、他人にそれを伝えるなど、とてもできやしない)
(でもいつか、それを吐き出せるような、そんな人物ができたなら)
(彼女に取っての『正義の味方見習い』のような人間が傍にいてくれたなら)
(そんな日が訪れることを願おう。どう生きるのかを決めるのは、まだ時間があるから)
(そんな日が訪れたなら、きっと彼女にも手伝ってもらおう、そう心に約束して)
………ねえ。あなたに会えて、良かったよ。
(直に伝えるのは照れくさいから、小さな声で)
(そんな小さな感謝の言葉は、きっと水音にかき消されただろうから)
【むぐぐ…今日は何だかレスがまとまらなくて…普段より更に遅くなって、すみません】
【今回も二日間に渡るお付き合い、大変ありがとうございました】
【先輩の〆を見届けてから、落ちますね】
>>563 ………あらあら。
(席を立ち、自分の分の食器まで重ねて、それを洗い場に持っていく)
(彼を送ってからでもいいと優先順位を下にしていたものにまで、彼は気を配っていた。
目で制されれば、そんな情けない呟きをこぼしてもう一度椅子に座りなおす)
……まったくと、良い“お嫁さん”になられるかと。
――なんだかむしろ、私の方が女性としていかがなものかと思ってしまいます。
(わざとらしく机に肘を立て、頬杖をつく。
後ろを向いている彼の背中に視線を送りながら、ゆっくりと自分の髪を下ろした)
(――彼はきっと、彼なりの答えを見つけるはずだ)
(その幼い心に負った傷も、深くまで秘めた暗い闇も……そう簡単には取り払えないだろうけれど、
彼にまとわりつく硝煙の香りが、いつか彼を死に追いやる為のものだけでなくなることを)
(自分は祈ろう。めいっぱい……許された時間の限り)
(誰かが理不尽に傷つくのが嫌いな「正義の味方見習い」からの感化だろうか。
――いや、自分の場合はただのお節介かと、唇の端に笑みを刻んだ)
……のんびりそれを終えたら、私ものんびりお送りいたしましょう。
―――きっと今日は月が綺麗ですから。
(彼の呟きが聞こえたのか、聞こえていないのか)
(水音を聞きながら、彼女は閉めたカーテンの隙間へ目を向けて柔らかにそう言ったのだった)
【それでは、こちらはこれで〆……です】
【私こそ誤字脱字などなどと、沢山の拙い部分があり――ッ(一礼)】
【本当に、二日間とも遅くまでありがとうございました】
【しっかり楽しませてもらいながら、貴方の「闇」の一端にも触れさせてもらって、
まったくと十全な二日間でありました……お疲れ様です、兵部さん】
【また、機会などありましたら宜しくお願いいたします……おやすみなさいませ、良い夢を。(一礼)】
>>564 【はい、見届けました。ありがとうございます】
【こちらも非常に楽しませて頂いた二日間でした。予想外に光ポイントが溜まっていって】
【これからの展開も、予想より色々と変化していきそうです】
【またよろしくお願いします。お休みなさい、葵先輩。ノシ】
【鬼塚先輩との置きレスに、1レスお借りしますね。】
>>549 (闇夜を割くような咆哮。)
(背後の窓ガラスが、びりびりと音を立てたと、錯覚してしまうほどに)
(戦闘能力は、かなり高い。真正面からぶつかれば、きっと即死そてしまうほどの力を感じる。)
(戦闘のセンスも悪くない。)
(むしろ、かなり知能が高い異形……その豊かなバストへの、憎まれ口にも、応える程に)
(ただ、銃撃の耐性は、異形にしては、些か脆弱と言っていい程で)
(そして、触手をその身に収めた彼女は、その滲み出る邪悪な存在感以外は、本当に、普通の女性そのもので)
(正直言うと、話を聞いてみたかった。)
(彼女ほどの知能なら――なんせ、現段階では、鬼塚の事を異形だと思い込んでいるので――)
(なにか、異形なりの情報を知っているかも。―――父の事件の、真犯人も……)
(ただ、ほんの微かな隙でも見せたら、一瞬でやられる――そんなこと、話しかけている場合ではない。)
(足を負傷させられたことによって、向こうは、さらに滾る殺意を隠しもせず、こちらを、ぎらぎらとした瞳で、睨みつけている。)
(いや、一瞬で殺ってもらえるなら、幸いなもの。)
(彼女の手にかかれば、屋上に居た、先の異形のように)
(四肢を引き裂かれ、臓物を引き摺り出され、舌なめずりする彼女の笑顔を、絶望の瞳で見つめながら)
(苦しんで苦しんで苦しんで、苦しみ抜いて)
(―――――殺される。)
(なにやら叫びながら、壁を強靭な拳で叩く彼女からは、目を逸らさず)
(ショルダーにしていたバイオリンケースを、後ろ手で背後の窓にたたきつけ)
(皹が入り、脆くなっていた窓ガラスは、いとも簡単に乾いた音を立てて、砕け散り)
(開かれた窓枠から、バイオリンケースを、廃ビル前の小道に投げ落とす。)
(このビルから出るときに、拾えば良い。)
(―――出ることができれば、の、話。)
(ワンピースのウエストにぶら下げた、小さな白いくまのぬいぐるみを、スカートのギャザーが引き攣れるのも構わずに、毟り取り)
わたしの手作り、くまのレモンちゃん、って言いますの。
(その「レモンちゃん」を手に持ち、口元に持ってきて、そっと背中にキスを――)
(ぬいぐるみが離れた唇に残された、鈍い光沢の小さなリング。)
お近づきの印に、プレゼント、ですわっ
(ピンを吐き捨てると、にっこりと笑って、ぬいぐるみをポンと投げて渡す。)
(白いくまちゃんの中に入っているのは、Ф-1。古典的だが、典型的な、対人用手榴弾。)
(ぬいぐるみの皮に覆われて、若干威力が落ちているものの、もともとの有効範囲は半径20mほど)
(それでも強靭な肉体の彼女には、致命傷には遠いかもしれないが、体力の差を感じるこの戦闘では)
(退路を確保するほうが、最優先だった。)
(投げるとほぼ同時に、ゆりかは鬼塚の横をすり抜け、階段を駆け下りる。)
>>566 【同じく置きレスにー】
(――くま?れもんちゃん?)
(募りに募った欲求不満を、手当たり次第にブチ撒けてる最中に投げられたクマのぬいぐるみ
久遠の手作りだというそれを反射的にキャッチして、きょと…んとする)
……ちぃ……っ!!
(久遠が唇に咥えていた小さなピン。そしてにっこりとした笑顔。この状況。
全てが頭の中で繋がるも対処する為の残り時間はごく僅かだ。そして…)
(跳んだ。背から触手を伸ばして階段の手すりを掴み、それを支えに体を引き寄せ空中に体を放り投げ
脇をすり抜け階段を駆け降りる久遠の後を追うように。
しかもれもんちゃんを手に持ったまま。
この狭い空間。階下に逃げた久遠ならともかく自分では
受け取った手榴弾をどこに投げ捨てても、その威力は充分に味わう事になりそうだ。
ならば…選んだ手段は道連れ)
ふふ…プレゼント、ありがと。
(宙に身を踊らせ手榴弾が爆裂する寸前。久遠を見て、笑いながら呟いた言葉はすぐに轟音にかき消えた)
―――……ぅ…あ…っぐ!…ゲホ…っ
(爆発が止み。階段の踊り場の隅に叩き付けられ蹲っていて。
全身ところどころを爆炎が赤黒く焼き。手榴弾の破片が肉を抉るも爛れた傷口からは血も流れず。
ゆっくりと顔を上げて片目を開け、咳き込むと同時に血を吐いて。
まず最初に探したのは可愛いお人形…久遠の姿)
(…壊れてなきゃいいけど)
(それが気掛かり。爆発でこっぱみじんなど味も素っ気もありはしない。
彼女は自分がこれからゆっくり苛めるのだから…。
たぶん…れもんちゃんが爆ぜた瞬間。あの爆発が久遠の命を奪い得るまでは距離を縮めてはいなかった筈だ。
何せまだ手に持っていたし――そう言えば右腕の肘から先が無い。…まあ、再生すればいいが時間はかかりそうだ…)
ネェ……お人形さん…まだ生きてるかしら?
(そして幾分か、はっきりとした声でそう呼び掛けた)
【さて月曜となりましたが】
【このまま久遠さんが離脱を計るなりであと僅かで終わりそうでしたら、このまま置きレスで〆まで持っていくのも可です】
【ロール再開でしたら今夜は22時頃から空いていますので】
【都合のよい方を避難所にでもお返事いただければと】
>>567 【鬼塚先輩とのロールの置きレスに、1レス使わせていただきます。】
――――楽しませて、くれますわね。
(背後に迫る気配を感じて、窮地に立たされながらも、ゆりかの胸中の片隅に、微かな喜びが沸き起こる。)
(もちろん、死ぬのは後免蒙りたい。)
(それに戦闘は、勝利の声を上げて終わるのが良い。楽勝だと、尚良い。)
(自慢のワンピは砂埃でくすんで、ウエスト部分の縫い目は、一部ほつれている。)
(どこかで擦り剥いたのか、袖には血が滲んでいる。)
(息が上がって、胸が痛い。)
(頭上には、触手を持った女が迫ってくる。絶体絶命。)
(それでも、なぜか、グロスの艶やかな口元は、微笑んでしまう。)
(息が止まりそうになる。)
(それでも、楽しい自分がどこかに居る。)
(戦う者の本能が、手応えのある戦闘に、その小さな胸を堪らなく躍らせた。)
……っは
(手すりに手を付いて、ふわりと、それを飛び越え)
(――直後、聞こえてくる炸裂音。)
(破片が一つ、僅かに頭を逸れて、首筋に、灼けるような熱さが走った。)
(階下に、着地する余裕は無い。受身で転がって、その体は階段を数段落ちていき)
(鬼塚の居る踊り場から見て、真下の踊り場の壁に、ぶつかって止まる。)
っつぅー……
(足をどこかにぶつけたのか、鈍い痛みで顔を歪めるが、そこで止まっている時間は無い。)
(呻き声と、咽る声が聞こえる。)
(首筋から零れ落ちる、赤いもの。出血量からして、たいした傷ではないと判断し)
(よろめきながらも立ち上がり、階段を全力で下りていく。)
(背後から、お人形さん、と、自分を呼ぶ甘い声に、振り向くことは許されない。)
(1階まで、一瞬たりとも立ち止まらず、一気に駆け下り)
(歪んだ非常口を蹴り飛ばし、強引に開いて、落ちているバイオリンケースに駆け寄って)
(それを引っ掴み、また駆け出そうとしたときに、視界の片隅に、あるものが見えた。)
…ばいく………
(乗ったことがあるのは、一度だけ。しかも、後ろに乗せてもらっただけだ。)
(操縦方法は、判る。………たぶん、バイクなら、どれも似たようなもの。)
(判らなければ、今、判ればいいだけ。)
(足を止め、指先でバイクに触れる。―――ガソリンは、まだわずか入っていた。)
(乗せてもらったあれよりかは、はるかに小さい。これなら、自分の身長でもなんとかなるはずだ。)
(廃ビルを見上げる。悩んでいる暇は、無い。)
одна
(問題は、間に合うかどうか。)
две
(賢そうな彼女の事。ゆりかが、もうビルの中に居ないことは、すぐに気付くだろう。)
три
(もう気が付いて、今すぐにでも、あのドアから美しく血塗れた体と笑顔が出現するかもしれない。)
―――おねがい。
(カチリ……と、小さな音。続いて、エンジン音。)
(ひらりとスカートを広げて、その乾いた泥が付着した、古いバイクに跨る。)
【避難所のほうに、伝言入れさせていただきます。】
【久遠さんへの置きレスにお借りいたします】
>>568 ――……っ、くふ…ふ、ふふ…うふ、アハハハ…
(まだ蹲ったまま。喉奥から血に湿った笑い声が漏れる。
遠ざかる、軽くせわしない足音。良かった。可愛いお人形さんは無事だ。
歩調が少し乱れていたけれど、どこか怪我したのかしら?
でもアレだけ動けるなら平気よね。良かった…ホントに…ホントに…っ)
《…ガシャーー…ンッ!!》
(久遠の頭上。ビルの窓ガラスが割れ、赤と黒の斑模様の物体――蝶子が降ってくる。
真っ逆様。その瞳は闇の中に煌めく久遠の美しい彩りの髪に覆われた小さな頭を見つけ
嬉しそうに…心底嬉しそうに笑って見せた)
……もうお人形さん遊びはお終い?私はレモンちゃんだけじゃ遊び足りないんだけど…仕方ないわね。
(この足では追うにも間に合わないと見て、先程と同じく
触手を支えに自らの体を運び窓の外に放り投げ、地面に激突する寸前に壁面を這うパイプに触手を絡ませて
地上から2m程の高さ。久遠から数歩離れた壁面に沿い
逆さ髪を垂らして焼け焦げた肢体をぶらぶらと左右に揺らしながら、舐めるような視線を投げ
くるりと体勢を変えると着地して右足を引き摺りながら一歩、二歩…)
ねぇ………また、遊んでくれるわよね?嫌だって言っても押し掛けちゃうけど
約束して。また会ってくれる…って。その時までに貴女とどんな風に遊ぶか…私、一生懸命考えるから。
本当よ?今日、帰ったら朝までこの傷の痛みを味わいながら
…ああ、今、痛覚鈍らせてるの…コレ、戻したらきっと痛いんでしょうね…
暗い部屋の隅で泣きながら苦しみながら…貴女の顔思い出すから…。
(滔々と。まるで恋い焦がれる乙女が想い人に胸の内を語るような口調で。
歪みに歪んだ嗜虐の欲は甘くドロドロと瞳を濁らせて久遠の碧眼を見据える)
だから…約束よ。その辺りの醜い化け物に一山幾らの肉塊みたいに喰われたりなんかしないで。
私が大事に大事に…愛でて殺して上げるから、ね?
(暗に今夜の遊びは終わりだと告げる。久遠の残る戦力がどれ程かはわからぬが自らの傷も決して浅くない。
このまま続ければ殺すも殺されるも一瞬になりかねぬ。
さっきの爆発を聞き付けた邪魔者が入らぬとも限らない。
元より戦闘の高揚に踊る戦鬼でも、相手の息の根を絶つ使命があるわけでも無い。
気が済むまで獲物を虐めればそれで満足。だから野暮なことになるぐらいなら
いっそ愉しみは後でゆっくりと…それでも構いはしないのだから)
【失礼して、解凍にお借りさせていただきます。(深々と一礼)】
(好きスレ
>>106の続き)
本当…独り占めしたいんだよ。
……ああ、もう! 今はこういうことしか考えられなくて!
(今はただ目の前の彼女しか目に映らない。ただ彼女さえ傍にいてくれたら、
それでいいとさえ、思えてしまう。それぐらいに、今の彼は彼女に溺れていた)
それじゃ、期待させてもらおうかな。そのお返しとやらを、さ。
(これだけ強気に出れるのは、やはりその彼女の反応だろう。
普段では決して見ることの出来ない、彼女の一面。その一面をもっと見てみたいという
欲求に駆られてしまう)
(つぷりと、指先をその間に埋没させながら、その肉壁をぐにぐにと押しやる。
そこを解し、さらに拡張させようとせんばかりに強く円を描くように、指を動かして)
………どう? 葵さんの中、暖かくて気持ち良いな。
指が溶けて吸い込まれそうな…そんな感じ。
【それじゃ、今日もよろしくなっ!】
>>571 こういうこと、“しか”―――ふふ、それでは、
今の貴方は私が独占している、ということで宜しいでしょうか……?
(胸を執拗に揉みこまれ、ぴんっと淫らに尖りきって色づいた乳首をさらに弄られ、
だんだんとふわふわしてきた頭で、その言葉を聞いて思わず微笑む)
(――目の前の鏡が曇っていて良かった、と思う。どんな緩んだ顔をしているか分からない)
――…っ、ぁあっ……んぅっ、は、……ぁんっ!
(更に奥に指が入り込んで、自分のその秘め所を拡張するようにかき回されると
まだ、たった指一本――そう思っているのに、爪先まで電流のような快楽が駆ける)
(彼の指が動くたび、その内壁は反発するように狭まりながらも、
彼女が甘い声をあげて体を震わせるたびに、だんだんと甘い液がその指に絡まる)
……っ、あ――き、聞かないで……くださいっ……
そんな……口に、ださなくても……ぁうっ、ん……んっ、ぁっ。
(自分の中の様子を口に出され、その快楽の程を聞かれれば、
顔を赤くして、言わせないでと恥ずかしげに目をつむる――しかし、小刻みに震える体、
快楽を与えられて涙でうるんだ瞳――他の全ても、その快楽のほどをみせつける)
(彼が内側をかき乱すたびに、浴室にくちゅり、と淫らな水音が反響して)
【それでは、リミット前でも何かしらの時は遠慮なく以下略、で】
【こちらこそ、今夜もお付き合い宜しくお願いいたします(一礼)】
>>572 少なくとも――、葵さんがそう思ってくれているなら。
(淫猥ながらも、どこかいつもの凛々しさを残す微笑みに一瞬どきりと胸を高鳴らす。
出来ることなら、カメラで写真に残しておきたいとさえ思うほど、心を奪われる。
思わず、言葉すらも呑み込んでしまう)
……胸も、此処も、俺だけのものだ。
(ずぶずぶと彼女に溺れていくことを自覚しながら、ぎゅっと控えめな乳房を揉む。
もっと彼女の声が聞きたい。そう思えば思うほど、愛撫する手つきは荒くなりはじめて)
口に出さないと、伝わらないだろ?
どれだけ、葵さんが魅力的かってことが。
ただでさえ、葵さんは自分のこと過小評価するきらいがあるからな。
(どうして、そんな彼女が自分のことを評価してくれるのか、未だに分からなかった。
それこそ、自分自身を過小評価しているのかもしれない。だが、今はただ、彼女の秘所を求める)
(水音をより響かせるように、より掻き出すように、内壁を掻き乱す。
指を動かすたびに、彼女が反応するのが可愛らしくて、ついつい強く掻き混ぜてしまう)
………葵さん、どう?
(そして、再度尋ねる。もっと彼女の声が聞きたい。彼女の口から快感を聞きたい。
そんな欲望がエスカレートしていく)
>>573 (後ろから聞こえた肯定の言葉が、耳にくすぐったくも心地よかった)
(自分の小さな胸を揉む手に荒々しさが加われば、
浴室に響かせていたその声も高まり、大きくなり――より熱っぽく成り変わる)
……っ、ん……ぁ、ああっ……。
そんな――……だからって、そんな恥ずかしいことを、
わざわざ、口になさらなくったっ、て…………ば、か―――。
(これ以上反論できないと思ったか、乱れた呼吸とともに吐き出された言葉が、
そんな稚拙な罵り言葉で止められてしまう。
耳の後ろでそんなことを囁かれると背筋がゾクゾクして仕方なくて、もっと体が熱くなる)
(指の動きに乗じてだんだん大きく激しくなっていく、淫らな水音。
指先が内側を強くこすり上げ、かき乱せば、それこそ思考も一緒に乱されていく)
………っ、ぁあ、……ぁう、ん……ッ!
(かたかた、と小刻みに足が震え、その快楽に耐えるかのように手をぎゅっと握った。
感想を求められれば、それを発することがどんなに恥ずかしいか分かっているのに――)
……す、ごく……気持ち、いい……で、す。
っ、……わから、ないの――確かに、私は、貴方が、初めてじゃ、ないのに、
こんな、指先ひとつ……で……っ、ぁあっ……っ、ぁあぁっ…!
たいちろうさんの……ゆびだと……っ、んっ……――なんで、こん、な……感じ、て……っ。
(快楽と羞恥に苛まれながらも、濡れた唇で喘ぎとともに言葉を吐き出した)
>>574 …葵さんの声が聞けるなら、どんな恥ずかしいことでも言うし聞くさ。
(彼女の耳たぶを食みながら、恥ずかしげに呟く。
今更だが、彼女にこんなことをしている自分が恥ずかしくなってきたのだ。
欲望のままに彼女に触れていることに気づき、気恥ずかしさがこみ上げる)
まあ、この状況が既に、その恥ずかしいんだけど―――、でも、それでも、俺は葵さんが欲しい。
(そう、だからといってその欲望が留まることはなかった。むしろ、もっと求めるようにエスカレートしていく)
(水音を響かせ、その液体を指に絡ませると、一度引き抜き、その指をしゃぶる)
……これが、葵さんの味、か。
(もちろん、これが初めてというわけではないが、改めてその背徳的な味に恍惚となる)
ありがと、…っていうのもへんかもしれないけどさ?
こんなにも悦んでくれるなら、俺も嬉しい。 ………俺が葵さんにとって一番になれるなら、
俺が初めてじゃなくてもいい。俺が葵さんだけのものになるなら。
(照れ笑いを浮かべながらも、愛液を彼女の肌に擦り付けながら体を離し)
……そろそろ、風呂に入る?
いい加減体も冷めちまうしさ。
(それは暗にふたりで風呂に入ろうという誘い。むろん、その先がどういうことなのか、
邪まな期待も持ちつつ、彼女にそう問いかける)
もう………はっ、ん。
(小刻みに震えていた足は、もはや立っているのも精一杯な様子。
ともすればそのまま崩れ落ちてしまいそうになりながらも、後ろから耳を食まれると
熱い吐息を吐き出し、耐えきれなかったように声をあげ、その顎をのけぞらせる)
―――…ッ、ぁ。
(大きく中をかき乱されたあと、ふっと自分の内側からその指が抜ける。
鮮烈な快楽が掻き消えて、その切なさに思わず顔を泣きそうに歪めてしまうが、
ふらつきながらも後ろに首をまわしたところで、自分のそれの絡んだ指をなめる光景を目の当たりにし)
………そんなの、舐め――…っ、もう。
……私ばっかり、悦ばせられて悦んでいる――いつも、実際は、私ばかり……。
(顔を赤くして、疼きが最高潮のところで愛撫を止められた体を持て余す)
……貴方が私だけを見てくれているあいだは、私も、貴方だけを、見るから。
その間だけでいいのです、ちゃんと私の――私のもので、いてください。
(相手の言葉につられるように独占欲をさらけだしながら、誘いに頷いた)
………っ、ん。
(その湯船は十分に広かった。温かなお湯をすくって、体を泡を流してから
ゆっくりとその湯船に体を疼かせながら足を入れる――どうせまた、“汚れる”のを分かって、
なおかつ期待していながら。)
―――…たいち、ろうさん。
(つかの間も耐えきれず、切なげな声で求めるようにその名前を呼んだ。
いつの間に、こんなに弱くこんなに甘えるような女になったのだと、どこかで苦笑をしながらも)
(彼女の入った後で、自分も湯船に足を沈ませていく。
ぴりっとした熱さを感じながら、彼女と向き合う形で、湯船に浸かり)
……俺はずっと葵さんのことを見ていたつもりだけどな。
あの日、葵さんが転校してきた時から―――。
それを言うなら、俺は、ずっと、君のものになる。
(自分には似合わない歯の浮くような台詞だ。でもまあ、たまにはこういうのも悪くない)
俺も、そろそろ、限界だったんだ。
(何が、とは言えないぐらいにはまだ羞恥心は残っていた。だから、こうして改めて向き合う
彼女の体を直視して、恥ずかしさを感じていた。だが、此処まで来たら――)
だから、葵さん、もう良いよな?
(彼女の体を抱き寄せて、自分の伸ばした脚の上に跨るように引き寄せる)
(触れるか触れないか、その間には欲望に滾るそれが湯船のなかでも
はっきりと分かるぐらいに物欲しがっているように硬く勃起していて)
>>577 ……わたしは、高望みは致しません。
(ずっと、という約束に恥ずかしそうに目を伏せてそんな言葉を返してしまう。
それでも、そうは言いながらも引き寄せられた体を離さぬように、そっと擦り寄って)
(――口とは裏腹に、素直じゃない彼女はその柔らかい肢体を彼の体に押し付けた。嬉しそうに)
――申し上げましたでしょう?
(自分と彼の間にある、その隆起。お湯の中で手を伸ばしてそれを撫で上げて、
恥ずかしそうに赤らんだ顔で、それでもちゃんと彼の顔を見据える)
………私は、今は、貴方のものです。
だから、ぜんぶ、ぜんぶ……好きになさってください。
(硬く逞しく滾ったそれに手を触れ、その雄々しさに思わず恍惚めいた吐息を洩らしながら
意を決したように、手をそえてそれを支えたままに、ゆっくり腰を浮かせる)
………“めちゃくちゃに”、してください、太一朗さん。
(いつものように目を細めて、それから嫣然と笑った。
その笑みとは裏腹に唇は卑猥な欲望ばかりを込めた言葉を紡いで――
ゆっくりと、先ほどいじめられた自分の割れ目に彼を沈み込ませてゆく……)
(秘肉に熱く雄々しいそれが食い込んでいく感覚に、思わず彼に体を預けながら)
……後悔しても知らないぜ?
俺なんかに捕まって…それこそ、もっと良い男がいるかもしれないのに。
でも――、さらさら、葵さんを手放すつもりはないけどな。
(そう、恥ずかしげにしながらも、はっきりと断言して)
っつ………そう、させてもらうさ。
(湯のなかでもはっきりと彼女の指先の感覚がそれに伝わり、ぴくんと跳ねる。)
へへっ……今更だろ?
俺は最初から全部…葵さんの全てが好きなんだぜ。
でなきゃ、…此処もそうならないだろ。
(恥ずかしそうにしながら、彼女の中に埋没していくそれを示しながら、
飲み込まれていく感覚に、眉を寄せる。それこそ、腰が砕けてしまいそうな快感に
堪えるかのように、強く彼女を抱きしめる)
あ、ああ………うん。そう、させてもらう。
(その艶かしい笑みに、心を奪われ思わず言葉を忘れてしまう。
この笑みが、今自分だけに向けられているかと思うと、俄然欲望は募っていく)
……葵さん……、すご、い……!
葵さんの此処が締め付けてきて、暖かくて………んっ…!
(あまりにも甘い快感に、すぐに射精してしまいそうになるのを堪えながらゆっくりと
腰を動かしていく。最奥――、子宮までその快感を伝えようとせんばかりに強く奥まで突き上げつつ)
(小ぶりな乳房にしゃぶりつき、舌と唇で貪欲的に食んでいく)
>>579 ……十全です。
貴方が私を見てくれている間は――……後悔なんて、致しません。
――貴方は私のものです。私のものを占有して、どうして後悔することがありましょう?
(明らかに快楽に揺られ、あまりしまりのない表情になりながらも、
それでも挑発的に嫣然と笑う――こちらとて誰が離すものか、とでも言いたげに)
……っ、あ……ッ、ぁ、ぁあっ…!
(硬く熱いそれが自分の内側を広げながら進んでいく。
先端が中を抉るたび、秘肉がぎち、と絞めつけながら蠢いて、それを締め上げて――)
……っ、なか、えぐれちゃ……っ、ぁ、ん……ッ、
凄い……おくっ、とどいて…っ……あ、ぁ……熱い…あつ、いの…っ。
(体をのけ反らせて、その快楽に耐える。
最高潮にまで高められていた体は、あまりにも貪欲に彼を飲み込んで食らおうとする)
(のけぞったことで、胸元がつきだされ、
小ぶりな乳房の先端が彼の口の中に呑みこまれ、それにしゃぶりつく様を目の当たりにし)
……むね……っ、ぁんっ……。
――…っ、そんな風に、したら……ぁ、ああっ、
感じちゃ……やっ、おかしく、なってしまい、ます……ッ。
(あの狩りの時に見せる姿は、どこへ行ったのであろうか。
もはやそこには快楽に揺られるだけになり下がってしまった姿しかない――)
(雄々しい肉棒に奥を突き上げられ、貪欲な愛撫に水を跳ねさせながら体を震わせるだけ。
ぎゅうっ、と強い締め付けは、彼女の限界の近さを彼に感じさせてゆく)
【と……お時間、でありましょうか】
【――毎度毎度と、終わらせられなくて、本当に申し訳ありません…っ(一礼)】
【いやいや、こちらこそ、毎回毎回都合に合わせて、
ごめんなー? 楽しんで貰えてたらいいんだけど】
【それで次回だけど、日曜日の14時ぐらいからどうかなと思ってるんだけど…】