阿部「三橋、オレは…三年間お前に大根おろす!」

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308叶×三橋
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微流血注意


俺と廉が繋がったままの部分がギチギチと音を立てた。
廉が、ひっ、と息と詰まらせる。
俺を見上げる瞳には怯えしか見えない。
後退ろうとする廉の腰を掴んで力任せに捩じ込んだらまたそこから真っ赤な血が流れ出した。
俺の頭は冷め切っていた。
さっきまでの怒りが嘘のように。
あぁ、俺はこんなにも廉のことを欲していたんだ。
唐突に気付いた。
廉のため、なんて事を大義名分にして俺は廉を縛り付けたかったんだ。

「廉。」

三つの赤い線が走ったその頬に手を伸ばした。
廉の瞳には涙。
必死に首を振って俺から逃れようとしている。
それがどうしようもなく寂しかった。
涙の廉はいつも俺を頼ってくれていたのに

「廉。」

名前を呼ぶ度に廉の肩が跳ねる。

「そんなにあいつが好き?」

廉の動きが完全に止まった。
さっきまで青白かったその顔が桃色に染まる。
泳ぐ視線。
何かを言いかけては閉じるその口。
それだけで十分だった。
俺は持っていたカッターを放り投げると少し震える廉の唇にそっと自分のものを重ねた。