漫画キャラバトルロワイアル Part19

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1Classical名無しさん
このスレは漫画キャラバトルロワイアルのスレです。
SSの投下も、ここで行ってください 、支援はばいばい猿があるので多めに

前スレ
漫画キャラバトルロワイアル Part18
ttp://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1224671738/l50
【外部リンク】
漫画キャラバトルロワイアル掲示板(したらば)
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/9318/
まとめサイト
ttp://www32.atwiki.jp/comicroyale
漫画キャラバトルロワイアル毒吐き2
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1200415345/l50

1/4 【アカギ】○赤木しげる/●市川/●平山幸雄/●鷲巣巌
1/2 【覚悟のススメ】○葉隠覚悟/●葉隠散
1/3 【仮面ライダーSPIRITS】 ●本郷猛/●三影英介/○村雨良
1/4 【からくりサーカス】●加藤鳴海/○才賀エレオノール(しろがね)/●才賀勝/●白金(フェイスレス指令)
0/4 【銀魂】 ●坂田銀時/●神楽/●桂小太郎/●志村新八
0/4 【グラップラー刃牙】●愚地独歩/●花山薫/●範馬刃牙/●範馬勇次郎
0/4 【ジョジョの奇妙な冒険 】●吉良吉影/●空条承太郎/●ジョセフ・ジョースター/●DIO
0/4 【スクライド】●カズマ/●シェリス・アジャーニ/●マーティン・ジグマール/●劉鳳
0/4 【ゼロの使い魔】●キュルケ(略)/●タバサ/●平賀才人/●ルイズ(略)
0/4 【ハヤテのごとく】●綾崎ハヤテ/●桂ヒナギク/●三千院ナギ/●マリア
0/3 【HELLSING】●アーカード/●アレクサンド・アンデルセン/●セラス・ヴィクトリア
0/4 【北斗の拳】●アミバ/●ケンシロウ/●ジャギ/●ラオウ
1/4 【武装錬金】●防人衛/○蝶野攻爵/●津村斗貴子/●武藤カズキ
0/4 【漫画版バトルロワイアル】●川田章吾/●桐山和雄/●杉村弘樹/●三村信史
1/4 【名探偵コナン】 ●江戸川コナン/●灰原哀/○服部平次/●毛利小五郎
1/4 【らき☆すた】●泉こなた/●高良みゆき/○柊かがみ/●柊つかさ
計 7人 / 60人
2Classical名無しさん:08/12/05 22:26 ID:58Xa.5Hc
【NGについて】
・修正(NG)要望は、名前欄か一行目にはっきりとその旨を記述してください。
・協議となった場面は協議が終わるまで凍結とする。凍結中はその場面を進行させることはできない。
・どんなに長引いても48時間以内に結論を出す。
『投稿した話を取り消す場合は、派生する話が発生する前に』

NG協議の対象となる基準
1.ストーリーの体をなしていない文章。(あまりにも酷い駄文等)
2.原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている場合。
3.前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている場合(死んだキャラが普通に登場している等)
4.イベントルールに違反してしまっている場合。
5.荒し目的の投稿。
6.時間の進み方が異常。
7.雑談スレで決められた事柄に違反している(凍結中パートを勝手に動かす等)
8.その他、イベントのバランスを崩してしまう可能性のある内容。

上記の基準を満たしていない訴えは門前払いとします。
例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×

例.「このキャラがここで死ぬのは理不尽だ」「この後の展開を俺なりに考えていたのに」など
  ストーリーに関係ない細かい部分の揚げ足取りも×
3Classical名無しさん:08/12/05 22:27 ID:58Xa.5Hc
・批判も意見の一つです。臆せずに言いましょう。
 ただし、上記の修正要望要件を満たしていない場合は
 修正してほしいと主張しても、実際に修正される可能性は0だと思って下さい。
・修正要求ではない批判意見などを元にSSを修正するかどうかは書き手の自由です。
・誤字などは本スレで指摘してかまいませんが、内容議論については「問題議論用スレ」で行いましょう。
・「問題議論用スレ」は毒吐きではありません。議論に際しては、冷静に言葉を選んで客観的な意見を述べましょう。
・内容について本スレで議論する人がいたら、「問題議論用スレ」へ誘導しましょう。
・修正議論自体が行われなかった場合において自主的に修正するかどうかは、書き手の判断に委ねられます。
ただし、このような修正を行う際には問題議論用スレに一報することを強く推奨します

・展開予想、ネガティブな感想、主観的な意見は「毒吐きスレ」でお願いします。毒は溜め込まずに発散しましょう。
・議論スレと正式に分離したことで毒吐きでの感想は過激化している恐れがあります。見る必要性もないので、書き手は見ないことを推奨します。
4Classical名無しさん:08/12/05 22:28 ID:58Xa.5Hc
【能力制限】

◆禁止
・アーカードの零号開放
・武藤カズキのヴィクター化
・吉良吉影の“第三の爆弾バイツァ・ダスト”
・ギャランドゥ(ジグマールのアルター)の自立行動(可否は議論中?)

◆威力制限
・ゼロ勢の魔法
・空条承太郎、DIOの時止め
・スクライドキャラのアルター(発動は問題なし、支給品のアルター化はNG)
・アーカードの吸血鬼としての能力
・仮面ライダーの戦闘能力
・シルバースキンの防御力
・北斗神拳の経絡秘孔の効果
・激戦の再生力、再生条件

◆やや制限?
・グラップラー刃牙勢、北斗の拳勢、仮面ライダー勢、覚悟のススメ勢の肉体的戦闘力
・ジョジョのスタンド(攻撃力が減少、一般人でも視認や接触が可能)
・からくりサーカス勢の解体能力

◆恐らく問題なし
・銀魂キャラ、戦闘経験キャラなどの、「一般人よりは強い」レベルのキャラの肉体的戦闘力

【支給品について】
・動物、使い魔、自動人形などの自立行動が可能な支給品は禁止です。(自立行動を行わないならば意思持ちでも可)
・麻薬、惚れ薬、石仮面などの人格を改変するおそれのある支給品や水の精霊の指輪、アヌビス神などの人格乗っ取り支給品は禁止です。
・核金によって発現する武装錬金は、原作の持ち主の武装錬金に固定されています。
5Classical名無しさん:08/12/05 22:28 ID:58Xa.5Hc
【基本ルール】
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
 勝者のみ元の世界に帰ることができる。
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。

【スタート時の持ち物】
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給され、「デイパック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「ランタン」「ランダムアイテム」
 「デイパック」→他の荷物を運ぶための小さいリュック。詳しくは別項参照。
 「地図」 → MAP-Cのあの図と、禁止エリアを判別するための境界線と座標が記されている。
 「コンパス」 → 安っぽい普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「水と食料」 → 通常の成人男性で二日分。
 「名簿」→全ての参加キャラの名前のみが羅列されている。写真はなし。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「ランタン」 → 暗闇を照らすことができる。
 「ランダムアイテム」 → 何かのアイテムが1〜3個入っている。内容はランダム。
6Classical名無しさん:08/12/05 22:29 ID:58Xa.5Hc
書き手の心得その1(心構え)
・この物語はリレー小説です。 みんなでひとつの物語をつくっている、ということを意識しましょう。一人で先走らないように。
・知らないキャラを書くときは、綿密な下調べをしてください。
 二次創作で口調や言動に違和感を感じるのは致命的です。
・みんなの迷惑にならないように、連投規制にひっかかりそうであればしたらばの一時投下スレにうpしてください。
・自信がなかったら先に一時投下スレにうpしてもかまいません。 爆弾でも本スレにうpされた時より楽です。
・本スレにUPされてない一時投下スレや没スレの作品は、続きを書かないようにしてください。
・本スレにUPされた作品は、原則的に修正は禁止です。うpする前に推敲してください。
   ただしちょっとした誤字などはwikiに収録されてからの修正が認められています。
   その際はかならずしたらばの修正報告スレに修正点を書き込みましょう。
・巧い文章はではなく、キャラへの愛情と物語への情熱をもって、自分のもてる力すべてをふり絞って書け!
・叩かれても泣かない。
・来るのが辛いだろうけど、ものいいがついたらできる限り顔を出す事。
 作品を撤回するときは自分でトリップをつけて本スレに書き込み、作品をNGにしましょう。
7Classical名無しさん:08/12/05 22:29 ID:58Xa.5Hc
書き手の心得その2(実際に書いてみる)
・…を使うのが基本です。・・・や...はお勧めしません。また、リズムを崩すので多用は禁物。
・適切なところに句読点をうちましょう。特に文末は油断しているとつけわすれが多いです。
 ただし、かぎかっこ「 」の文末にはつけなくてよいようです。
・適切なところで改行をしましょう。
 改行のしすぎは文のリズムを崩しますが、ないと読みづらかったり、煩雑な印象を与えます。
・かぎかっこ「 」などの間は、二行目、三行目など、冒頭にスペースをあけてください。
・人物背景はできるだけ把握しておく事。
・過去ログ、マップはできるだけよんでおくこと。
 特に自分の書くキャラの位置、周辺の情報は絶対にチェックしてください。
・一人称と三人称は区別してください。
・ご都合主義にならないよう配慮してください。露骨にやられると萎えます。
・「なぜ、どうしてこうなったのか」をはっきりとさせましょう。
・状況はきちんと描写することが大切です。また、会話の連続は控えたほうが吉。
 ひとつの基準として、内容の多い会話は3つ以上連続させないなど。
・フラグは大事にする事。キャラの持ち味を殺さないように。ベタすぎる展開は避けてください。
・ライトノベルのような萌え要素などは両刃の剣。
・位置は誰にでもわかるよう、明確に書きましょう。
8Classical名無しさん:08/12/05 22:30 ID:58Xa.5Hc
書き手の心得3(一歩踏み込んでみる)
・経過時間はできるだけ『多め』に見ておきましょう。
 自分では駆け足すれば間に合うと思っても、他の人が納得してくれるとは限りません。
 また、ギリギリ進行が何度も続くと、辻褄合わせが大変になってしまいます。
・キャラクターの回復スピードを早めすぎないようにしましょう。
・戦闘以外で、出番が多いキャラを何度も動かすのは、できるだけ控えましょう。
 あまり同じキャラばかり動き続けていると、読み手もお腹いっぱいな気分になってきます。
 それに出番の少ないキャラ達が、あなたの愛の手を待っています。
・キャラの現在地や時間軸、凍結中のパートなど、スレには色々な情報があります。
・『展開のための展開』はNG
 キャラクターはチェスの駒ではありません、各々の思考や移動経路などをしっかりと考えてあげてください。
・書きあがったら、投下前に一度しっかり見直してみましょう。
 誤字脱字をぐっと減らせるし、話の問題点や矛盾点を見つけることができます。
 一時間以上(理想は半日以上)間を空けてから見返すと一層効果的。
 紙に印刷するなど、媒体を変えるのも有効
 携帯からPCに変えるだけでも違います。
9Classical名無しさん:08/12/05 22:31 ID:58Xa.5Hc
【読み手の心得】
・好きなキャラがピンチになっても騒がない、愚痴らない。
・好きなキャラが死んでも泣かない、絡まない。
・荒らしは透明あぼーん推奨。
・批判意見に対する過度な擁護は、事態を泥沼化させる元です。
 同じ意見に基づいた擁護レスを見つけたら、書き込むのを止めましょう。
・擁護レスに対する噛み付きは、事態を泥沼化させる元です。
 修正要望を満たしていない場合、自分の意見を押し通そうとするのは止めましょう。
・嫌な気分になったら、ドラえもん(クレヨンしんちゃんも可)を見てマターリしてください。
・「空気嫁」は、言っている本人が一番空気を読めていない諸刃の剣。玄人でもお勧めしません。
・「フラグ潰し」はNGワード。2chのリレー小説に完璧なクオリティなんてものは存在しません。
 やり場のない気持ちや怒りをぶつける前に、TVを付けてラジオ体操でもしてみましょう。
 冷たい牛乳を飲んでカルシウムを摂取したり、一旦眠ったりするのも効果的です。
・感想は書き手の心の糧です。指摘は書き手の腕の研ぎ石です。
 丁寧な感想や鋭い指摘は、書き手のモチベーションを上げ、引いては作品の質の向上に繋がります。
・ロワスレの繁栄や良作を望むなら、書き手のモチベーションを下げるような行動は極力慎みましょう。

【議論の時の心得】
・作品の指摘をする場合は相手を煽らないで冷静に気になったところを述べましょう。
・ただし、キャラが被ったりした場合のフォロー&指摘はしてやって下さい。
・議論が紛糾すると、新作や感想があっても投下しづらくなってしまいます。
 意見が纏まらずに議論が長引くようならば、したらばにスレを立ててそちらで話し合って下さい。
・『問題意識の暴走の先にあるものは、自分と相容れない意見を「悪」と決め付け、
  強制的に排除しようとする「狂気」です。気をつけましょう』
・これはリレー小説です、一人で話を進める事だけは止めましょう。
10Classical名無しさん:08/12/05 22:31 ID:58Xa.5Hc
【禁止事項】
・一度死亡が確定したキャラの復活
・大勢の参加者の動きを制限し過ぎる行動を取らせる
 程度によっては雑談スレで審議の対象。
・時間軸を遡った話の投下
 例えば話と話の間にキャラの位置等の状態が突然変わっている。
 この矛盾を解決する為に、他人に辻褄合わせとして空白時間の描写を依頼するのは禁止。
 こうした時間軸等の矛盾が発生しないよう初めから注意する。
・話の丸投げ
 後から修正する事を念頭に置き、はじめから適当な話の骨子だけを投下する事等。
 特別な事情があった場合を除き、悪質な場合は審議の後破棄。

【予約に関してのルール】

・したらばの予約スレにてトリップ付で予約を行います
・初トリップでの予約作品の投下の場合は予約必須(5日)
 ただし、予約せずに投下できなら、別に初トリでもかまわない

・予約時間延長(最大3日)を申請する場合はその旨を雑談スレで報告
・申請する権利を持つのは「過去に3作以上の作品が”採用された”」書き手
・修正期間は審議結果の修正要求から最大三日(ただし、議論による反論も可とする)
・予約時にはトリップ必須です。また、トリップは本人確認の唯一の手段となります。トリップが漏れた場合は本人の責任です。
・予約破棄は、必ず予約スレでも行ってください。

【MAP】
http://www5.atpages.jp/~parorowa/manga/index.cgi?page=mapgazou
11Classical名無しさん:08/12/05 22:33 ID:8k7WtigQ
 
12Classical名無しさん:08/12/05 22:34 ID:aaAdUx12
しえええええええええん
13漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:34 ID:.7rJ6qsQ
新スレありがとうございます! では引き続き投下致します!
14Classical名無しさん:08/12/05 22:34 ID:ONRLKnls
ナイスツッコミ支援
15 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:34 ID:hxYhCyGw
しえーん
16 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:34 ID:q9ihjX2M
>>1乙!  支援
17Classical名無しさん:08/12/05 22:34 ID:P0vpB80Q
18漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:34 ID:.7rJ6qsQ
中に入るとすぐに気付くのが、一辺が数メートルある長方形のブロックだ。
これが整然と何処までも何処までも並んでいる。
空調が効いているのか、少し肌寒い。
中に敵が居るかもしれない。そんな心配を二人共全くせず、ずかずかと奥へと進んでいく。
「他の二人はどないした?」
「桂は死んだ。エレオノールは単騎で奥に行かせた。ジョセフ・ジョースターは?」
「死んだ」
「……そうか」
二人の内心がどうあれ、この件に関してはこれで終わりだった。
最奥の操作盤の前でキーボードを叩き続ける白衣の男性。
足音に気付き、大慌てで振り返った彼は、服部と赤木を見て驚きに大きく目を見開いた。
「……何故君達が……」
服部が一歩前へと進み出る。
「服部平次や。伊藤博士……やな」
伊藤博士は感極まって大声を上げる。
「ああ……ああ、そうだとも! こんな奇跡があっていいのか! 信じられない!」
「御託はええ。俺達がどうやってここに来たのかもどうでもええ。俺が聞きたいのは一つ、大首領の正体。そいつを、アンタはもう突き止めてるんか?」
服部の言葉に再度目を大きく見開くも、すぐに頭を大きく横に振る。
「いや、そうか……君達はサザンクロスに乗り込むなんて奇跡を見せてくれたんだ……なら、私が何をやってるかに気付いていても不思議ではない……まったく、君達は何処まで……」
コンソールを操作すると、中空に数種類のグラフが映し出される。
「他にもやらなければならない事は山ほどあるんだが、今この時を逃しては大首領の調査など出来るはずが無いからな。途中報告だが是非聞いてくれ……」





19 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 22:35 ID:.MmntAuA


20漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:35 ID:.7rJ6qsQ
未だ煙が収まらぬ神の間。
エレオノールはパピヨンを守るようにその前に立ち、あるるかんを操る。
両腕から外側へと伸びる二本の剣があるるかんの主武器だ。
これを殻の無い部分目掛けて振り下ろす。
あるるかんの体当たりによりミサイル発射を邪魔された暗闇大使であったが、ミサイル発射などというバランスを崩しやすい事をしていなければ、この程度で倒れる事も無い。
念力の一撃であるるかん、エレオノール、パピヨンを大きく跳ね飛ばす。
咄嗟にエレオノールが庇ったおかげで、パピヨンはそれほどの怪我を負う事も無かった。
「……何故俺を庇う?」
「貴方がどう思っているかはわかりませんが、少なくとも私は貴方を共に戦う仲間と考えております」
暗闇大使は何故か追撃をしてこない。
その間に起き上がって体勢を整えるエレオノールであったが、それでも、暗闇大使は薄気味の悪い、邪まな笑みを見せるだけだった。
「私とした事が、ついワームごときにムキになってしまったか……反省せねばなるまい」
既に晴れた煙の先、三影が居たはずのそこには、ぐしゃぐしゃに砕け、数メートルのへこみとなった床面が見えるのみ。
又、村雨が居たはずの場所にある同様のへこみの中心には、こちらは原型を留めているゼクロスが居た。
思わずエレオノールは息を呑む。
両腕は完全に炭化しており、左足は膝から千切れ、右胸部が側面から大きく抉り取られており、胴正面の装甲板は見るも無残に剥ぎ取られ内部をむき出しにしている。
左上頭部から左目にかけての部位が千切れ跳んでおり、また右目に当たるレンズのような部分は半ばまで割れ砕け、残りの部分にも無数のヒビが走っている。
確認するまでもない、誰の目から見ても明らかだ。

仮面ライダーゼクロスは破壊された。死んだのだ。

それで暗闇大使の溜飲は下りたのか、余裕の表情を取り戻している。
何せ反逆者達の最強戦力の一人をいとも簡単に粉砕せしめたのだから。
ミサイルの余波を受けぬよう部屋の端へと避難していた四郎に、暗闇大使は命じる。
「こちらはもう良い。ふん、まだゴミ共が蠢いているようであるし、貴様はエネルギー物質変換装置を守れ」
初めて見る暗闇大使の圧倒的な力に気圧されながら、四郎は頭を下げ指示に従う。
21Classical名無しさん:08/12/05 22:35 ID:4VLKs7Po
 
22Classical名無しさん:08/12/05 22:35 ID:8k7WtigQ
   
23 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:35 ID:q9ihjX2M
     
24Classical名無しさん:08/12/05 22:35 ID:aaAdUx12
 
25 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:36 ID:hxYhCyGw
 
26漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:36 ID:.7rJ6qsQ
強化外骨格『霆』による分析によると、先ほどのミサイル集中打を受けた場合、『霆』とて破壊は免れえぬとの事。
タイガーロイドの火力とパピヨンの機転にも驚いたが、ここに来て更なる力を隠していた暗闇大使の奥の深さには恐れ入る。
暗闇大使はパピヨンとタイガーロイドの、予想以上の性能の高さが気になったのだろう。
大首領復活の為の手札の一つ、エネルギー物質変換装置は別室に置いてありこれを確実に確保しておく必要性があると考えたか。
四郎も同じ判断だ。
「しかし『凄』のボディ候補はまだ到着していない。こちらの確保が先ではないか?」
「ボディならそこにある。ここまで生き延びたのだ、どいつにもその資格はあるだろう」
倒れ動けぬパピヨン、その前に立つエレオノール。
確かにどちらもボディとしては悪く無い。暗闇大使が愚地独歩でなくても構わないというのであれば、逆らう理由も無い。
まっすぐ背筋を伸ばした姿勢のまま、四郎は剣を収める。
「承知した。エネルギー物質変換装置は私とその配下が守ろう。起動のタイミングが来たら連絡をくれ」
鎧姿のまま四郎は神の間から走り去る。

残されたのは暗闇大使、パピヨン、エレオノールの三人。
「さて、どちらがボディになるかだが……ここまで辿り着いた褒美だ、お前達に決めさせてやるぞ」
暗闇大使の言葉が酷薄に響く。
あれだけの戦力を見せ付けられては、エレオノールにもパピヨンにも打つ手など無い。
いや、パピヨンには幾つかのプランがあったが、どれも暗闇大使を黙らせられるような案ではなかっただけだ。
ここでパピヨンは一つミスを犯す。会話をかわす時間は、パピヨンの考える策を伝える時間に費やすべきだった。
「正義……って奴か、吐き気がするな」
エレオノールは緊張しきった面持ちで暗闇から目を離さない。
「いえ、そういう理由では無いと思います……おそらくですが」
「……なんだそれは、自分の事だろうが」
ちらっと、パピヨンに目線を向けたエレオノールの顔は、このような緊迫した状況でありながら、不思議とそれを感じさせない聖母のような笑みを浮かべていた。
「本当何故なんでしょうね。ふふっ、実は私にも良くわからないんですよ」
エレオノールは膝を曲げ、倒れるパピヨンの側に座り、赤子を抱くような繊細さでその顔に両手を回す。
27Classical名無しさん:08/12/05 22:36 ID:8k7WtigQ
 
28 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:36 ID:7n7xCXQY
>>1乙ゥ! >>1乙ゥ!
29Classical名無しさん:08/12/05 22:36 ID:aaAdUx12
   
30 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:36 ID:q9ihjX2M
            
31Classical名無しさん:08/12/05 22:36 ID:8k7WtigQ
    
32 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 22:36 ID:.MmntAuA


33漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:36 ID:.7rJ6qsQ
透き通るような肌の色、頬に触れると少しひんやりとするも、まるで不愉快さを伴わず、愛おしげに肌を滑らせる。
「おいっ……」
左手は頭の後ろに、右手は首の後ろ辺りに回してパピヨンへの負担が無いように。
肌と肌が触れ合うと、首の後ろに痺れるような感覚が走る。こんな風に他人と触れ合った記憶など数える程しかない。
エレオノールの指から伸びる銀の光沢を放つ糸が、波打つようにパピヨンの顔を覆い鼻腔をくすぐる。
決して焦らず、ゆっくりと持ち上げた顔に、エレオノールは唇を寄せた。
「……っ!!」
口の中いっぱいに鉄の味が広がる。
常ならば嫌悪感に身震いしたであろうその行為も、エレオノールの醸し出す穏やかで慈愛に満ちた世界にほだされ、ごく自然に受け入れてしまう。
自分がエレオノールに呑まれていると気付いたのは、既に口腔内の何かを嚥下した後であった。
「キサマッッッッ!」
動かぬ体で精一杯の虚勢を張る。
それも彼女には通用しなかった。
顔を近づけた状態のまま、最後の祈りを口にする。
「……体が回復し次第、この場から離れて下さい。カクゴと貴方なら、きっとあの男も倒せると信じております……」
パピヨンの手にエンゼル御前の核鉄を握らせ、エレオノールは立ち上がる。
こちらに背を向けているのでその表情はわからない。
「さあ、私が相手です! しろがねとして数多の自動人形を屠ってきた私とあるるかん、見くびると怪我では済みませんよ!」
口上を述べ、迷う事なく暗闇大使へと向かっていくエレオノール。

何故だろう、これから死ぬというのに、あの女の背中はあんなにも喜びに満ちていると感じるのは。




34Classical名無しさん:08/12/05 22:37 ID:aaAdUx12
       
35Classical名無しさん:08/12/05 22:37 ID:8k7WtigQ
       
36Classical名無しさん:08/12/05 22:37 ID:aaAdUx12
 
37Classical名無しさん:08/12/05 22:37 ID:8k7WtigQ
               
38Classical名無しさん:08/12/05 22:37 ID:JBunjHAs
 
39漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:37 ID:.7rJ6qsQ
伊藤博士は科学者らしい理路整然とした話し方で二人に説明する。
大首領とは意思を持つ莫大なエネルギーの塊である。
定型を持たぬ存在だが、ここは三次元である。物理的な影響を与える為には肉体に類する三次元的な何かが必要となる。
又、エネルギーが拡散しては存在しえなくなるので、大首領たるエネルギーの塊は一箇所に集中して存在し、分散させるような事は無い。
それがどの程度まで拡散してはいけないのか、全て同一座標に存在していなければならない程なのかは不明である。
現在、ツクヨミと呼ばれる同種の存在の作り出した牢獄に封じられている。
以前に、暗闇大使を使ってBADANを創設させ、見事ここから抜け出すも、十人の仮面ライダーの活躍によりBADANは壊滅、大首領は再度牢獄に封じ込められてしまった。
エネルギー総量は不明。予想される最低値と最大値を出してはあるが、最大値であった場合、大陸の一つや二つ一撃で消し去ってしまう程のエネルギー量となる。
そこで服部が口を挟んだ。
「ふむ。つまりここは地球なんやな。サザンクロスから離れた場所には人もおるんか?」
「我々で言う所の南アメリカという大陸のギアナ高地に結界を張り、そこでこの実験を行っている。もちろん他にもたくさんの大陸があり、人もそこに住んでいる」
赤木と服部の二人にも南アメリカという単語はわかる。
「そらええ知らせや。外の連中に救援頼むのは……やっぱ無理なんか」
「主力である仮面ライダーを失ったが、スピリッツというかつてBADANと戦った組織はまだ残っているはずだ。我々が最低限の事を成し遂げていれば、彼等が後始末をしてくれるだろう」
「その程度しか頼れんっちゅー事か。核鉄やらスタンドやらアルターやら改造人間やら吸血鬼やらみたいなごっついの無いん?」
「それを所持してるのがBADANだけだからこそ、BADANで改造を受けながら人類の為に戦う仮面ライダーのみが、彼等に対抗しうる切り札足りえたのだ」
服部は赤木を見て肩をすくめる。
そして伊藤博士の説明は大首領の復活方法へと移る。
一つはエネルギー物質変換装置を用いツクヨミの門を強引に開き、強化外骨格を纏った者に大首領を憑依させるやり方。
もう一つは大首領と99%のシンクロ率を持つ仮面ライダーゼクロスの精神と、幽閉されている大首領の精神とを入れ替えるやり方。
40 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:38 ID:q9ihjX2M
      
41 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:38 ID:Txjn.UKY
1乙! 支援ー
42漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:38 ID:.7rJ6qsQ
どうやっても99%止まりで100%にならぬシンクロ率と、ゼクロスの体内に埋め込まれたメモリーキューブの存在により、BADANは前者による復活を考えた。
大首領の元のエネルギー量の大きさのせいで、たった1%といえど無視出来る数値ではないのだ。
「……つまりゼクロスとエネルギー物質変換装置か強化外骨格を押さえれば復活は無い……と?」
「強力にこれを推進している暗闇大使の存在も同様に危険だ……が、奴は大首領の力により一度復活している。倒したとしても二度目が無いとは言い切れない」
頷いた後、赤木は更に尋ねる。
「では大首領を倒すにはどうすればいい?」
「それは現実的ではない……だが、理論だけで言うのなら、同量のエネルギーをぶつけてやれば消えてなくなるはずだ。正直それ以外の方法は想像もつかない」
「奴は魂の様な存在ではないのか? お前が用意した成仏鉄球で消せる、ないし弱らせる効果がある……と期待している部分があるんだが」
「霊的な存在に近いというのは認めるが、先人が成仏ではなく封印という手段を用いた事を考えるに、難しいと思う」
服部はうんざりだという顔で言う。
「つまり奴を張り倒すには、大陸ふっとばすエネルギーを用意するしかないってか? しかもそいつに指向性を持たせな意味無いんやろ?」
「だから現実的ではないと言ったのだ。世界中の電力を集めてもそんな量にはならないし、そもそもそんな量のエネルギーを貯めて置ける施設も、ましてや攻撃の為に変換する装置の心当たりも無い」
赤木は再度尋ねる。
「俺の世界には核ミサイルという物があった……そういう物はこちらには無いのか?」
伊藤博士は嘆息する。
「君の言う所の核ミサイルとは多分違うが、核融合はエネルギーとしては悪く無いと思う。それでも、それを含めての先ほどの話と理解して欲しい。大首領の規模でのエネルギーを扱うには技術レベルが足り無すぎる、そこまで辿り着くには後百年はかかる」
服部が伊藤博士の説明を補足する。
「色んな世界の技術を見た伊藤博士の判断や。これ以上は俺らにはつっこみようないで」
伊藤博士は決意に満ちた表情で赤木、服部に語る。
「異世界への移動手段は大首領以外操る事は出来ないが、BADANが既に入手している異世界の技術を研究出来れば、又別の選択肢も出てくるかもしれない。確実にモノにするには十年かかると思うがね」
43Classical名無しさん:08/12/05 22:38 ID:XUh66jR2
し・え・ん もっと愛を込めて
44Classical名無しさん:08/12/05 22:39 ID:8k7WtigQ
 
45 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:39 ID:q9ihjX2M
         
46Classical名無しさん:08/12/05 22:39 ID:aaAdUx12
   
47 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:39 ID:hxYhCyGw
             
48 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:39 ID:7n7xCXQY
 
49Classical名無しさん:08/12/05 22:39 ID:8k7WtigQ
          
50漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:39 ID:.7rJ6qsQ
ここが急所だ。自然と服部の視線も鋭くなる。
「前にBADAN壊滅させた挙句大首領封印した言うたな。そっからBADANが動き出すのにどのぐらい時間かかった?」
「……三年だ」
天を仰ぐ服部。
「封印何とかするなりでその期間伸ばせへんのか?」
「それもまた不確定だ。……が、それでもやるしかない。今各種研究データをまとめている所だ。これをスピリッツの科学者達に渡せれば、彼等ならきっとやってくれると私は信じる」
その他にも伊藤博士から、BADANが有する戦力や要注意人物の説明を受ける。
赤木が通信機から盗み聞いた情報と照らし合わせると、現在BADANの所有する戦力、そしてそれをどう運用してくるかの予測が立てられる。
この段になると、伊藤博士は黙って聞いていて時折注釈を加えるのみとなる。
彼は決して知能が劣っているわけではないのだが、物事を組み立て、推理する能力において、赤木シゲルと服部平次に及ぼうはずもなかったからだ。
敵戦力予測が一通り立て終わると、服部は髪をくしゃくしゃにしながら頭を掻き毟る。
「おし、ほならそのデータとやらは赤木、お前がもろうとけ。村雨はんは自力で何とかするやろから、俺はエネルギー物質変換装置ぶっ壊してくるわ。強化外骨格壊すよかそっちのが楽やろ」
事も無げにそう言い放ち、場所を伊藤博士に確認する。
最重要施設の一つであろうそこには、BADAN側もよりすぐりの護衛を用意しているだろう。
そんな場所に、服部は単身乗り込むと言っているのだ。
「服部」
「やかましい。俺よかお前のが弱いんやからお前は居残りや。伊藤博士は無事に外へ連れ出すんやで」
赤木は服部にシルバースキンの核鉄を放る。
「お前にはまだ先がある……ここで死ぬなよ」
「はんっ、死ね言うたり死ぬな言うたり、忙しいやっちゃで」
服部はつかつかと赤木の元に歩み寄ると、不意にその襟首を掴み挙げる。
「ええかよー聞け。お前は仲間が死ぬの当たり前みたいに言いよるけどな、俺はそんな風には絶対に考えん」
むき出しの感情を隠そうともせず、赤木を睨みつける。
51Classical名無しさん:08/12/05 22:39 ID:aaAdUx12
          
52Classical名無しさん:08/12/05 22:39 ID:8k7WtigQ
                 
53 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:40 ID:hxYhCyGw
   
54Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:8k7WtigQ
 
55 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:40 ID:q9ihjX2M
    
56Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:aaAdUx12
 
57Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:GlqyXV/k
支援
58漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:40 ID:.7rJ6qsQ
「せやからBADANの連中何人殺す事になろうとお前には絶対に死んで欲しない! お前がBADANのクソ共にぶち殺される所なんて想像するだけで胸糞悪いわ! 理屈なんて知るか! 人殺しになろうと外道呼ばわりされようと嫌なもんは嫌なんや! 文句あるか!」
赤木は、おそらく生まれてこの方一度もした事のないような顔をする。
服部は赤木の世にも珍しい表情を見れただけで、一応満足したらしい。
「ほなな、ここまで来てポカんなや」
伊藤博士が幾つか用意した道具を受け取ると、後ろも見ずに走り去る。
すぐにバイクの音が響き、少しづつその音が遠ざかっていった。
伊藤博士はこれまでにまとめた分のデータ、手の平大のディスクを二十枚、赤木へと渡す。
「良い友人を持ったようだね」
「……そうだな、ああいう男は滅多に居ない……気持ちの良い男だ……」
赤木シゲルは無感情な人間ではない。
本物を前にした時、素直に感動する心を持ち合わせていなければ、人の心の奥底に踏み込み、読みきるような真似も出来ないだろう。
彼の洞察眼ははっきりと、それが服部の偽らざる本心であると見抜いていたのだった。





バスターバロンはボディの大半を蒸発させ、破片が大地へと降り注いでいる。
しかしコマンダーには安堵している暇も無い。
被害状況を聞くのが、いい加減嫌になってきた。
そんな愚痴もコマンダーの立場では溢せない。
ありったけ引っ張り出した怪人達も、損耗率が35%を越えてしまった。
これ以上の損害を出す前に、一時撤退し新たな策を練るべきである。
葉隠覚悟の力は、コマンダーの想定の遙か上をいっていたのだ。
画面に映し出された覚悟の動きをコンピューターにて精査させているのだが、これだけの長時間BADAN改造人間による総攻撃を受け続けているというのに、まるで動きが衰えない。
「この資料作った奴どいつだ! くそっ! こいつの何処をどう見たら無改造の人間に見えるってんだよ!」
59Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:ONRLKnls
しえんだよ
60Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:8k7WtigQ
    
61 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 22:40 ID:.MmntAuA


62Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:8k7WtigQ
             
63Classical名無しさん:08/12/05 22:40 ID:aaAdUx12
       
64漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:40 ID:.7rJ6qsQ
覚悟の動作能力を監視していたオペレーターが怒りの声をあげる。
さもありなん、コマンダーとて同じ思いだ。
しかし指揮を執る者として、例え相手が人外、いや、この世の者ですらない大怪獣であろうと、対処せねばならない義務がある。
彼が考える最後の策、これをやってしまったら本気で暗闇大使に殺されると思う策が、遂に準備を終えてしまった。
自分で指示しておいて何だが、幾らなんでもやりすぎだろうと心底思う。
それでも葉隠覚悟を放置しておいては、これだけの能力だ、大変無礼な発想だとも思うが暗闇大使様ですら止められない可能性がある。
葉隠四郎から提供してもらった、強化外骨格に関する資料に乗っていた様々な武装。
葉隠覚悟はそんな武装すら使わず、己が肉体こそ誇るべき武器と言わんばかりに、格闘のみでこれだけの事をしでかしてくれているのだ。
コイツが強力な毒散布能力だの、射撃武装だのを使い始める前に、何としてでも仕留めなければならない。
「良しっ! 攻撃部隊撤収! 指定しておいた地点まで下がれ! 絶対に逃げ遅れるなよ!」
コマンダーの指示に従って怪人達が撤収を始める。
射撃能力を持つ者達が壁となり、全弾撃ちつくす勢いで必死に覚悟の足止めをする。
撤収口は一箇所のみ。複数作るには壁役が足りなすぎる。
残念だが、負傷して身動きの取れない者は見捨てるしかない。
思っていたより、追撃を行う葉隠覚悟の動きが鈍い。これなら……
「奇襲部隊攻撃開始!!」
コマンダーの号令が轟いた。

吹き抜けの頂上付近にある出口から、恐る恐るといった感じでコマンドロイドが戦場の様子を覗き見る。
彼の後ろには、がたがた震えている白衣の男達が五人。
「よ、よし。いいぞ。ここなら狙われる事もない……一人目、さっさと来い!」
順番は予め決めてあったようで、内の一人があからさまに嫌そうな顔をしながら進み出る。
コマンドロイドは緊張しきった様子で通信機に耳を傾けている。

『奇襲部隊攻撃開始!!』

通信機からコマンダーのGOサインが出る。
65 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:41 ID:7n7xCXQY
 
66 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:41 ID:Txjn.UKY
コマンダー!
67Classical名無しさん:08/12/05 22:41 ID:8k7WtigQ
 
68漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:41 ID:.7rJ6qsQ
「よしやれ!」
白衣の男はもうどうにでもなれと、ヤケクソ気味に声を挙げる。

「武装錬金! ……んでもってジェノサイドサーカスはっしゃああああああああああああ!!」

ミサイルランチャーの武装錬金ジェノサイドサーカス。本来はこのように密閉された空間で使うような武器ではない。
いや、まあ、彼等の大将暗闇大使はがんがんミサイルをぶっ放してはいたが。
男の周囲に無数の巨大なミサイルが出現する。
それらは男の指示に従って一直線に、吹き抜け下層に居る葉隠覚悟へとすっとんで行った。
一度に大量のミサイルを作りすぎたせいで、ぶっ倒れる白衣の男。
「良し次だ! もたもたすんな! 下手に間を空けでもしたらあの覚悟とかいうのがこっちに突っ込んで来るぞ!」
コマンドロイドの脅しだか自分が怯えてるんだかわからない言葉は結構な効果があったようで、白衣の男達は手際良く核鉄を手渡し、ミサイルを放ち続ける。
最初の男は気合を入れすぎであった。
残る四人は科学者らしい、計算された丁寧な精製と射撃を繰り返す。
最初の一撃で、下層の半ばは崩れ落ちている。
彼等は吹き上がる煙でロクに先も見えなくなったソコに向かって、何度も何度もミサイルを放ち続けた。



『覚悟! 敵が引くぞ! 一度お前も下がれ!』
もう何度目になるかわからない、退却の指示を覚悟は聞いていなかった。
しかし、殴るべき相手が周囲に居ないと気付くと、そこでようやく動きを止める。
流石の覚悟も激しく肩が上下し、荒い息を漏らしている。
周囲には覚悟が倒しに倒した怪人達の亡骸が所狭しと並んでおり、それらを踏みしだかなければ歩く事もままならない程だ。
ひたすら修行に明け暮れた日々、それが覚悟の命を救っていた。
激情に駆られ、闇雲に暴れ周りながらも、覚悟の体は零式の動きを決して忘れず、正確に、確実に敵を打ち倒していったのだ。
零はこの機会に覚悟の冷静さを取り戻すべく、更に大声を上げる。
69Classical名無しさん:08/12/05 22:41 ID:P0vpB80Q
70Classical名無しさん:08/12/05 22:41 ID:8k7WtigQ
         
71漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:42 ID:.7rJ6qsQ
『聞け覚悟! このまま戦ってはならぬ! お前は我を失っている! そんな様で戦いに望むなぞ戦士のやる事ではないぞ!』
漸く、本当に漸く覚悟の瞳に意思の輝きが見え始める。
「……零……俺は……」
『良い! 今は……』
そこで一度言葉を切る零。彼のレーダーに、突如危険極まりない物体が出現したのだ。
『馬鹿なっ! このような場所であの規模のミサイルなぞ! 避けろ覚悟!!』
僅かに冷静さを取り戻していた覚悟も、そのミサイルには気付く。
そして、そのミサイルの全弾を弾き返す事が不可能な事にも。
零の指示を再び無視し、覚悟は走る。
『覚悟! 何処へ行く! そちらに行っては逃げられ……』
零も覚悟の目指す物が何なのかに気付き、愕然とした。

「ヒナギクさんっ!!」

覚悟はヒナギクの遺体を庇うように覆いかぶさり、そのままぎゅっと抱きしめた。

『この愚か者がっ! 逃げろ覚悟おおおおおおおおお!!』

覚悟の周囲にミサイルが降り注ぎ、閃光と爆風が覚悟を包み込んだ。




俺は、皆を守りたかった……正義を、示して見せたかった……

それでも、俺には力が無くて、こうして抱きしめる事すら、出来なくて……
72Classical名無しさん:08/12/05 22:42 ID:aaAdUx12
   
73 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:42 ID:q9ihjX2M
  
74Classical名無しさん:08/12/05 22:42 ID:8k7WtigQ
     
75 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:42 ID:7n7xCXQY
 
76Classical名無しさん:08/12/05 22:42 ID:aaAdUx12
       
77Classical名無しさん:08/12/05 22:42 ID:JBunjHAs
    
78漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:42 ID:.7rJ6qsQ
何故貴女達が逝かねばならないのか……死すべきは戦士である私ではないか……

私は貴女を、いや貴女だけではない、皆を戦士として認めていた……

なのに何故だ。戦士が戦い倒れるは武門の誉れであるのに……


……どうしてこんなに悲しいんだ……



数え切れない爆風と衝撃に晒されているのに、それらが何処か別世界の出来事のように感じられる。
戦士として生きるべく積み重ねてきた心構えは、長い長い間覚悟の身を支えてくれていた。
零式の教えに従い、生き続けていれば必ずや正義は報われると、信じていた。
例え無限の悲しみ、苦痛であろうと耐え切ってみせると自負していた。
しかしそれは限りのあるもので。
葉隠覚悟の心には、自分でも知らぬ限度があって。
知らず積み重なった悲しみは、遂に教えを押しつぶしてしまった。
それとわかっていながら、零式の教えに背き、ただ心の赴くままに、動いてしまった。
他に、どうしようも、どんな事もしえなかったのだ。
いくら努力を積み重ねても、俺は絶対の存在なんてものにはなりえない。
どれ程強い心を持とうとも、どれほど強い信念に支えられていようと、より大きな悲劇に見舞われれば容易く崩れ落ちる。
痛い程思い知らされた。

二度と忘れない。

79Classical名無しさん:08/12/05 22:42 ID:8k7WtigQ
 
80Classical名無しさん:08/12/05 22:43 ID:8k7WtigQ
      
81 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:43 ID:q9ihjX2M
     
82漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:43 ID:.7rJ6qsQ

ミサイルの雨が止んでも、覚悟は瓦礫に埋もれたままぴくりとも動かなかった。
その体勢のまま、零にしか聞き取れぬような掠れ声で語る。
「零。俺はもうお前を纏う資格を持たぬ。見捨てるのならば恨みはせぬから、そう言ってくれ」
『覚悟よ、それは戦う意思を失ったという事か?』
腕の一振りで瓦礫を跳ね飛ばして立ち上がる。
「いや、俺はそれでも戦おうと思う……」
一度だけ、ヒナギクの遺体を見下ろし、心の中だけで別れを告げる。
「……それが、戦うという事だと、俺は思う」
歩き出す覚悟。
『……忘れるな覚悟。我等は一心同体。覚悟の過ちは、それ即ち我等の過ちである事を……』
あまりにも零らしい言葉に、覚悟は深い感謝と共に大きく頷いた。





「あるるかああああん!!」
自らを鼓舞するようそう吼えながら、エレオノールはあるるかんを暗闇大使へと差し向ける。
あるるかんとエレオノールが同軸線上にならぬよう、位置を考え斬撃を加える。
狙うは殻の無い下半身や正面だ。
暗闇大使は体を軽く振り殻を剣に当てるだけで簡単にエレオノールの攻勢を凌ぐ。
反撃とばかりに右腕を振るが、あるるかんはそれを両腕を交差させて防ぐ。
これを受け止めるぐらいの力はあるのかと、感心したように暗闇大使は笑う。

先ほどとは明らかに暗闇大使のパワーが違う。
では暗闇大使は手加減をしているのだろうか。
83Classical名無しさん:08/12/05 22:43 ID:ONRLKnls

84Classical名無しさん:08/12/05 22:43 ID:GlqyXV/k
支援支援
85 ◆vPecc.HKxU :08/12/05 22:44 ID:4Q7pJ2wY
支援! 支援!! 支援!!!
86漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:43 ID:.7rJ6qsQ
確かにそういう見方もある。
しかし実情は少々異なっていた。
暗闇大使は体内に自ら精製したエネルギーを大量に溜め込めるよう造られている。
これは時間と共に増加してくが、現在の総量は当然決まっている。
ならば精製速度以上に消費した場合は、この総量が減っていく理屈だ。
ゼクロス、タイガーロイドと二人を同時に粉砕する程のエネルギーを消費した直後である。
その総量も当然減っているのだ。
にしてもまだまだ全開での活動可能時間は残っているが、用心深い暗闇はこれを闇雲に浪費する事を嫌う。
先ほどの過剰とも思える程の消費は、頭に血が上ってしまった故の愚考であったと反省すらしているのだ。
怒りの余り一度に消費出来る最大値を後先考えずに振りまけば、そういう気にもなろう。
今までの力の限り暴れまわっても決してエネルギー切れなどにはならないような改造とは違い、
よりピーキーな改造を受けた暗闇大使にはそういったバランス感覚も要求されているのだ。
当初は余りに面倒なので、科学者達にエネルギー管理をさせようとも考えたが、他人が信頼出来ない故にほどこした強化改造で他人を頼りにするなど本末転倒も良い所だ。
これも大首領復活に必要な事と自分に言い聞かせて現在の状況を受け入れている。

「これが人形か。悪く無い性能だが……」
暗闇の鞭があるるかんをすり抜けてエレオノールに迫る。
エレオノールは運糸を止める事なく真横に跳んでかわす。
「本体がむき出しではな。それに糸も短すぎる、自動人形にすら及ばぬわ」
エレオノールに遊ばれている自覚もある、だがそれならば好都合。
時間稼ぎがエレオノールの目的なのだから。
パピヨンに与えたしろがねの血と核鉄は、遠からず彼の体力を蘇らせてくれるだろう。
相手は村雨をあのようにした悪漢、諸悪の元凶たるBADANの、おそらく高い地位にある者。
とても許せる相手ではない、この者と同じ空気を吸っていると思うだけで吐き気がする。

そんな相手でも、私は役目を果たしましょう。
87Classical名無しさん:08/12/05 22:44 ID:.QvmlbAw
支援だ!
88漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:44 ID:.7rJ6qsQ
「ではご自慢のミサイルでお試しになられてはいかがでしょうか」
芸人はまずショーの表情から習う物、きっと私は何時も通りうまく笑顔であれたと思う。
暗闇大使は興が乗ったとばかりに手を叩く。
「よかろう」
エレオノールの要望通り、背後の殻から十発のミサイルが放たれる。
すぐにエレオノールはあるるかんに飛び乗り、そのままあるるかんを大きく真上に飛びあがらせる。
「その程度でかわせるとでも思ったか?」
まだまだミサイルとの距離に余裕がある。
ミサイルはあるるかんを追って斜めに進路を変える。
空中で身動きすらままならぬ体勢。そこでエレオノールはあるるかんの肩に乗ったまま、全ての弾道を見極める。
『この数ならば……っ!!』
笑顔の仮面は被ったまま、真剣そのものの目で番組ラストまでの流れを作り上げる。
既に跳躍の頂点を達してしたあるるかんは、ゆっくりと下降するのみ。
エレオノールはあるるかんの腕の動作に集中する。
直撃弾のみに絞っても全部で七発。
同時に見えるミサイルも僅かだが着弾にタイムラグがある。
それに合わせて攻撃順を定め、二本の腕で、ミサイルの横腹を撫でるように強く押し切る。
押し切れなければミサイルは命中する、かといって一つのミサイルにかけられる時間もごく僅かだ。あまりに強く押すと今度は爆発の危険性もある。
精妙な技巧を要するこの作業を、エレオノールは淡々とこなしていき、遂に全てのミサイルを捌ききって着地する。
素早く攻撃的な動きではない、滑るようななめらかで繊細な挙動である。
そこには攻撃兵器では決してありえぬ優雅さと、美しさがあった。
暗闇はそれがどうしたと言わんばかりに鼻を鳴らす。
「ふん、では……」
それを、エレオノールが前に突き出した指先が遮る。
一本突き出した人差し指がゆっくりと左右に振れる。
89Classical名無しさん:08/12/05 22:44 ID:ONRLKnls

 えん
90 ◆SBR/CQ7kAA :08/12/05 22:44 ID:wvO89bWE
 鉄球支援!
91 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 22:44 ID:.MmntAuA


92Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:JBunjHAs
93Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:8k7WtigQ
 
94 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:45 ID:q9ihjX2M
         
95漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:45 ID:.7rJ6qsQ
「いけません。二倍や三倍程度では貴方はきっと驚かれないでしょう。ですから……」
両手を大きく広げ、大仰にアピールする。
「次は十倍! 百発のミサイルをお願いします!」
嘲笑や挑発とはまた違った響き、内容は噴飯ものだが、何故かそこから悪意は感じ取れない。
怒りからではなく興味から、暗闇はエレオノールの言葉に乗る。
「いいだろう。加減はしてやらぬぞ」
「得と御覧あれ」
言葉の語尾に重なるように、暗闇大使から無数のミサイルが放たれる。
エレオノールはあるるかんの両腕に乗ったまま、首を僅かに傾げ、まるで無邪気に駆け寄る子供達を相手にするかのように、笑い迎え入れる。
ここで間合いを計り損ねれば、次からの難易度が格段に跳ね上がる。いや、そもそも実行不可能となってしまうかもしれない。
集中して暗闇大使の発射タイミングを読みきらんとする。
一瞬、ここぞと見極めた間合いであるるかんを操る。
しゃがみ込んでいたあるるかんは、足、腰、腕、を順に勢い良く伸ばし、満身の力を込めて腕に乗ったエレオノールを天高く放り投げる。
自らも腕とタイミングを合わせて飛びあがり、あるるかんの腕から足が離れた瞬間に、両手にはめていた操り糸を抜く。
神の間の無意味(意味はあるのだが)に高い天井の頂点まで届かん勢いで跳ね上がったエレオノール。
ミサイル群は地上に残っていたあるるかんに命中。これを完膚なきまでに破砕。
残ったミサイル達は、爆煙の中を直上に向けて方向転換。あるるかんを犠牲にしただけでは三分の一も減らせなかった。
エレオノールが跳躍の頂点に達した頃には、残ったほとんどのミサイルが確実にエレオノールに狙いを定めており、あるるかんも無いエレオノールはただただ中空から落下するのみ。
初弾到達タイミングは、エレオノールの予測を大きく外れる事は無かった。
エレオノールの落下速度はぐんぐん上がっていく。
一発目、ここから下はミサイルの壁である。
足先をミサイルの表面を滑らせるように壁に差し入れる。
腰を捻り、飛ぶミサイルの横を撫でる僅かな軌道修正にて壁の僅かな隙間をすり抜ける。
不意に腰を折りたたみ、上半身を真下に、手先が足先に付く程に折り曲げるも、エレオノールの体の太さはまるで変わっていないかのように見える。
96Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:JBunjHAs
97Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:P0vpB80Q
98 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:45 ID:Txjn.UKY
エレオノール支援!
99Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:8k7WtigQ
  
100Classical名無しさん:08/12/05 22:45 ID:VVEp67HE
圧倒的支援っ…!!
101Classical名無しさん:08/12/05 22:46 ID:aaAdUx12
 
102Classical名無しさん:08/12/05 22:46 ID:JBunjHAs
退かぬ!媚びぬ!!支援する!!!
103漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:46 ID:.7rJ6qsQ
水が流れるように足先を天井へ、手を地面へと向けつつ大き目の頭部を捻り、ねじ込むようにミサイルの隙間に入れ込む。
目まぐるしくエレオノールの上下は入れ替わるも、それによって幅が広くなるような事はない。
あくまで針先を布に通すがごとく、細長く滑り込ませながら落下していく。
最後のミサイル壁は地上まで後二メートルと迫った位置。
ここで最後の回転。このタイミングで頭部を下にもっていっては、あの高い場所から落下している速度を受け止め切れ無いはず。
いや、そもそもあれだけの高度から落下して、着地など出来るものなのか。
出来る。エレオノールはそれまでに充分な減速を、ミサイルに何度も何度も触れる事で行ってきたのだ。
エレオノールの美しい銀の髪が地表を嘗めるように滑り、両手両足が大地に落着。
その姿は、一つの番組が終わり、礼をする芸人の姿に酷似していた。

目標を寸でにて失ったミサイル達は、上空で相互にぶつかりあって爆発を起こす。
着地したエレオノールにもその爆煙は降り注ぎ、彼女の姿を隠した。
暗闇大使は、煙のどこから飛び出すかと目を凝らす。
神の間の広大さ故、煙が全てを覆いつくす事も無く、暗闇大使の周辺にまで影響はなかったのだ。
10秒……20秒……エレオノールはまだ出て来ない。
薄くなってきた煙のせいか、その奥に人影がある事に暗闇大使は気付く。
あの場所はエレオノールの居た場所、ならばそこに居るのはエレオノール以外ありえない。

が、その場に立って、惚けた顔をしてみせている彼女は、先ほどのミサイルをかわして見せたエレオノールとはまるっきり別人に見えた。

ぶかぶかの衣服は、原色を主に目立つ事を考えて彩られ、かといって美麗かというと決してそんな事はなく、むしろ滑稽なイメージがある。
煙に隠れている間に何をしていたかと思えば、エレオノールは衣装を着替えていたのだ。
「ようこそようこそお客様、しばしお付き合い下さい。あたしはピエロのエレオノールです」
104 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 22:46 ID:.MmntAuA


105 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:46 ID:q9ihjX2M
                       
106Classical名無しさん:08/12/05 22:46 ID:P0vpB80Q
107 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:46 ID:7n7xCXQY
 
108Classical名無しさん:08/12/05 22:47 ID:JBunjHAs
      
109Classical名無しさん:08/12/05 22:47 ID:ONRLKnls
サーカス来た支援
110 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:47 ID:q9ihjX2M
       
111漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:47 ID:.7rJ6qsQ
丁寧にお辞儀をするも、さっさかと動き回る動作のおかげか、エレオノールの容姿でそうして見せてるにも関わらず、綺麗、という印象は受けなかった。
「ピエロのショーは本来パントマイムが基本ですが……あたしはおしゃべりが大好きでして。こうしてしゃべるのをお許し下さい」
両手を上に挙げてぽーんと跳ねながらそう言う様は、これが戦闘の最中でなければ思わず合いの手を入れてやりたくなる程親しみの持てる所作である。
「今日はちょっと珍しい、強く逞しいピエロを見てもらいましょう」
わざとらしすぎる動きで力瘤を作る真似をする。
「このピエロ。姿かたちは可愛らしい何処にでも居るピエロですが、何と何と、世にも珍しいつよ〜いピエロなのです」
腕を組んで三回大きく頷く。そんな様からも滑稽さがにじみ出てくるから不思議だ。
「そこで! その強さをお見せするべく! 今度は貴方様の強くしなやかな鞭にてピエロを狙っていただきましょう!」
口上の繋げ方がスムーズすぎて、暗闇大使が言動を挟むタイミングが極めて限られてしまう。
暗闇大使の鞭は、放った先である程度のコントロールが可能だ。しかも先端のみならず延びた鞭全てに効果的な打撃を望める。
ある程度の速度と回避能力を持った相手には、ミサイルの束よりよっぽど当て易い武器である。
しかも、当てるのみならず見事拘束してしまえば、ほぼそれで決着がつくと言っていい。
鞭を通して放たれる電撃は、ゼクロスですら動きを止めてしまう程の威力を誇るからだ。
一瞬、ここで不意打ちとばかりにミサイルを撃ったら愉快であろう、とも思ったが、この鞭でどうするつもりなのかも気になっていたので、やはりここは鞭で行こうと暗闇大使は鞭を振り上げる。
そういった思考が既にエレオノールの術中であったのだが、暗闇大使は気付けない。
「では、よーいどんでお願い……」
暗闇大使が鞭を振り上げるタイミングにあわせ、口を開き出すが、暗闇大使は既に鞭を振り上げ、振り下ろした後だ。
「わひゃあっ!?」
大慌てで鞭をかわすエレオノール。
みっともなく尻餅を付きながら抗議するエレオノール。
「よ、よーいどんって言ってからですよぅ! じゃ、じゃあ次はしっかりお願いしますね」
112 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/05 22:47 ID:wvO89bWE
 君が…投下を終えるまで…支援をやめないっ!!
113Classical名無しさん:08/12/05 22:47 ID:QCPTBELo
 
114Classical名無しさん:08/12/05 22:47 ID:GlqyXV/k
支援
115Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:8k7WtigQ
 
116 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 22:48 ID:.MmntAuA


117漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:47 ID:.7rJ6qsQ
それこそ暗闇大使の知った事ではない。というより、エレオノールの惨めな様を見ていると、むしろ言う事なんて聞いてやりたくなくなってくる。
「でででは、改めましてよーい……」
びしーっ。
「うわっひゃひゃ、ですからよーいどんの後ですってば!」
びしーっ。
「おっひょー! よ、よーい……」
びしーっ。
「はやすぎっひ! よー……」
びしーっ。
「いーわーせーてーくーだーさーいーよー」
暗闇大使は、既に周囲も憚らず大笑いしている。
彼の鞭をかわす事、それは見た目にも難しそうなのだが、それ以上に厳しい条件が多々あるのだ。
エレオノールはこれらを、滑稽にかわさなければならない。
楽な攻撃だなどと口が裂けても言えない。
鞭としての動き以外に、どうも暗闇大使の意思で鞭の先端が自在に操れるようなのだ。
更に時折混ぜてくる電撃を通した鞭は、かするだけで衣服が焼け焦げるようなシロモノ。
暗闇大使自身の能力の高さも相まって、これを何時までもやり続けられる自信はエレオノールとて持てない。

『だから次の一撃が正念場。しかし、私は見事やりおおせてみせます。何故なら……』

壁際へと追い詰められたエレオノール。
番組の流れは既に暗闇大使にもわかっている。次が最後の一発となろう。そういう構成でこの戦いは作り上げられていた。
エレオノールが動いた瞬間鞭を放って、それでフィニッシュだ。
最後の動きは少し意外であった。エレオノールは真上に大きく飛びあがったのだ。
だからといって的を外す暗闇大使ではない。これで終わりと、最後の鞭を放つ。
彼の鞭先は自在に操れる。だから、ギリギリまでかわす事は出来ない。
まっすぐにエレオノールの頭部目掛けて鞭が伸びる。
118Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:aaAdUx12
      
119Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:JBunjHAs
愛をこめて支援!
120Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:JnRt7.pY
支援
121 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:48 ID:q9ihjX2M
         
122Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:8k7WtigQ
        
123 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:48 ID:Txjn.UKY
ピエロ!ピエロ!
124Classical名無しさん:08/12/05 22:48 ID:aaAdUx12
          
125漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:48 ID:.7rJ6qsQ
これをかわしても、暗闇の反射神経ならば、かわした先に鞭の軌道を変えて追う事も可能だ。
だから、暗闇大使すら欺く程の速度で、当たったと確信し得るタイミングで動かなければならない。
顔をかするのも論外だ。血が噴出してはそれは最早サーカスではなくなってしまう。

ズドンッ!!

鞭の軽やかな動きに反して、重苦しい打撃音が響く。
暗闇大使の鞭は決して軽くはなく、その一撃は岩をも貫く威力を秘める。
現にこうして、鞭は背後の壁に深々と突き刺さっているではないか。
最後の一撃をかわして着地したエレオノールは、すぐさま鞭に手をかける。
目の前でやられてもどうやったのかまるでわからない挙動で、あっと言う間に鞭に上に立つと、そこでまた両手を真横に広げる。
その最中にピエロの衣装を脱ぎ捨てるなんて芸当までやってくれた。
細長い鞭の上にも関わらず、まるで体重など無いかのごとく、まっすぐに直立するエレオノール。
一転して張り詰めた雰囲気に満ちた空間。
見る者の意識が次の行動へと移行しかけるその絶妙の間合いを図り、エレオノールは動いた。
足を伸ばしたまま、ゆっくりと鞭に手を突き、着いた手を基点にゆっくりと足を持ち上げる。
鞭のたわみはほんの僅か、それだけでゆっくりゆっくりと足を振り上げ、逆立ちの姿勢を取る。
僅かな間の後、同様にゆっくりと足を鞭へと降ろす。膝も肘も伸ばしたままなので、ちょうど腰の所から折り曲げたような形だ。
二回、三回、繰り返す度に速度が上がって行く。
足を着いた位置と手を着く位置がほとんど一緒であった為、少しづつしか前へと進まないが、それでも、着実に暗闇へと近づいている。
五回転目で、暗闇大使ははたと気付いて鞭に電撃を流す。
それが合図だ。
突如速度を跳ね上げたエレオノールは、目にも止まらぬ回転速度で一気に暗闇へと回り寄る。
エレオノールの不意打ちに驚いた暗闇は、電撃を放ちつつ鞭を抜こうとするが間に合わない。
電撃が通る鞭の上、そこに一瞬とはいえ手や足をつかなければならないのだ。
それに僅かな接点から流れ込む電撃は、容赦なくエレオノールの全身を走り回り、動きを止めんと暴れ続ける。
それでも、エレオノールは止まらなかった。
126漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:49 ID:.7rJ6qsQ

『どんなに条件が悪くとも! 観客の見てくれている中、途中で芸を投げ出すサーカスの芸人など居ませんっ!』

暗闇大使の眼前まで迫ったエレオノールが不意にその視界から消え失せる。
慌てて周囲を見渡すが見つからない。当然だ。エレオノールの体は宙を舞い、暗闇大使の背後に背を合わせるように着地したのだから。
右腕を胸元へと引き、左腕は斜め下へと伸ばす。そして右足を左足の後ろに引きながら、深々と礼をする。
エレオノールの芸、唯一の観客へと向けて。
その姿勢のままエレオノールは首だけを上げ、これは演技ではない、満面の笑顔を見せた。

「いかがでしたでしょうかパピヨン。元気、出ましたか」



暗闇大使からのお捻りは即座に送られた。
背中を合わせるような位置に居たのだ、暗闇大使の背面から放たれるミサイルを、どうやってかわすというのか。
超近接距離での爆発も、暗闇大使は殻と溢れんばかりのパワーで防ぎ、動く事すらない。
しかしエレオノールは違った。
今まで神秘性すら漂わせる程、触れ得ぬ存在であった事が嘘のように容易く跳ね飛ばされる。
改造人間とは違う、血と肉を持つ人の身である。弾けた弾欠が皮膚を切り裂き、肉をそぎ落とす。
舞い散る木の葉のようにエレオノールは、パピヨンの眼前に落下する。
ゆっくりと身を起こしたパピヨンの目に、エレオノールの赤黒く抉り焦げた背中が映る。
その姿に、思い出したくもない彼女の最後をダブらせる。
「……お、おい、エレオノール……」
恐る恐る声をかけると、エレオノールは苦しそうに身を起こそうとする。
エレオノールには何の感情も持っていなかった。
むしろエサとしての活躍が望めぬのなら、害悪でしかない、そのぐらいに考えていた。
だが、パピヨンはそれが当然すべき事であるかのごとく、エレオノールの体を抱き起こす。
「おいっ! 死んだか貴様!」
127Classical名無しさん:08/12/05 22:49 ID:P0vpB80Q
128 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:49 ID:q9ihjX2M
       
129漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:49 ID:.7rJ6qsQ
「……パピヨン……良かった。もう動けるのですね……」
言われて気付く。確かに体力は回復している。

何故俺は後悔している。
あの時、エレオノールに核鉄の能力を説明しヘルメスドライブを渡していれば、こんな事せずとも二人共逃げられたはずだと。
エレオノールは信用の置ける人物ではないし、そもそもパピヨンは誰かを信じるつもりなぞ欠片も無い。
ならばあの行動は間違ってはおらず、コイツが勝手に動き回った挙句、自爆して死に掛けているだけだ。
だが、胸を締め付けるような想いは確かにココにある。
俺は何故、このロクに話もした事も無い女の生死を気にかけているのだ。



エレオノールの決死の時間稼ぎは、パピヨンの回復を待つ為のものであった。

『……女を……』

それは彼女の望み通り十全の成果を果たし、代償として彼女の生命を要求してきた。

『……俺の前で……』

だが、彼女がこの場で果たした役割はそれだけではない。

『……女を殺すのか……』

見た者誰もが死と断定した一人の男が、再び戦う力を蓄える貴重な時を稼いでいたのだ。

『俺の目の前で、お前は女を殺そうというのか』
130Classical名無しさん:08/12/05 22:50 ID:QCPTBELo
131 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:50 ID:7n7xCXQY
支援……俺はそれだけでいい
132Classical名無しさん:08/12/05 22:50 ID:8k7WtigQ
     
133 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:50 ID:hxYhCyGw
      
134Classical名無しさん:08/12/05 22:50 ID:aaAdUx12
                        
135Classical名無しさん:08/12/05 22:50 ID:JBunjHAs
ただまっすぐに支援
136漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:50 ID:.7rJ6qsQ

千切れたはずの四肢は元の姿を取り戻し、ひび割れ砕け散った体表は蠢きびきびきと音を立てて蘇る。

「……天が呼ぶ……地が呼ぶ……人が呼ぶ……」

体中から迸る真っ赤な閃光は、神の間に居る全ての者の目を大きく引いた。

「悪を倒せと、俺を呼ぶ!」

エレオノールの目から涙が零れる。彼は、死んでなどいなかったのだ。



「聞け悪人共! 俺は正義の戦士、仮面ライダーゼクロス!」





六角形の細長い通路の中で、秀は横たわるタイガーロイドに必死の呼びかけを続ける。
「兄貴! しっかりしてくれよ兄貴!」
暗闇大使のミサイル弾幕の最中、秀は咄嗟にアンダーグラウンドサーチライトの核鉄を使ったのだ。
この核鉄の能力、壁や地面に避難壕(シェルター)を作り出す能力を用いて、床の下部からタイガーロイドを避難させたのだ。
しかし、秀がそれに気付くのが遅れたせいで、タイガーロイドは少なからぬ損傷を負っていた。
「すまねえ兄貴! 俺が……俺がもっとしっかりしてりゃこんな事には……」
ゼクロスより被弾時間が短かったおかげか、辛うじて四肢を残しては居るものの、全身を覆う真っ白な毛並みは既に見る影もない程黒ずみ、抉り取られている。
過剰な程の強度を誇る皮膚は、Xライダーの真空地獄車やXキックを受けて尚破れる事すらなかった。
137 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:51 ID:hxYhCyGw
       
138漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:51 ID:.7rJ6qsQ
そんな強固な外皮も、暗闇大使の攻撃により引き裂かれ、内部への直接打撃を許す事となった。
核鉄を体に当てて治療に当てるも、再生は遅々として進まない。
それでも三影ならばまだ戦えるはず。活動限界だといわれていた時間はまだ残っているはず。
そう信じてひたすらに三影が目を覚ますのを待ち続けていた。

どれ程の時間が経っただろう、遂に三影に変化が現れた。
腹部から異音が轟いたかと思うと、口から何とも形容しがたい肉や鉄の欠片を吐き出す。
苦しそうな呻き声と荒い呼吸に、秀は意を決して、三影を引っ張りアレクサンドリアの元へ連れて行こうとする。
その腕を、意識すら定かでないはずの三影の手が力強く掴んだ。





葉隠四郎はエネルギー変換装置の間にたどり着くと、そこに常駐していた三人の科学者にこれの起動準備を始めさせる。
タイガーロイドの光線で神の間に居た配下は全て失ってしまった。
しかし、用心深い彼はここへ辿り着く前に増援の要請を司令部に打電し、渋るコマンダーを暗闇大使の名を出して黙らせつつ、数名の部下を借り受けていた。
戦力に余裕が無いせいか、ロクに知能も無いような奴等ばかりだったが、そいつらに部屋の外を守らせ四郎は作業を見守る。
ついでに戦況を確認したのだが、圧倒的に不利である。
だがそれも暗闇大使が動き出すまでの事であろう。あの力、例え強化外骨格を纏った覚悟とて抗しきれまい。
強化外骨格は四郎の誇りである故、少々気に食わぬ部分もあるが、それでもこの場では頼もしい事この上ない。
ようやく一息。戦闘態勢を解き、鎧を解除する。
てっきりすぐ強化外骨格装着者確保の連絡が来ると思っていたのだが、まだ暗闇大使からの連絡は無い。
おそらく遊んでいるのだろう。無駄な事をする、とも思うが気持ちもわからないでもない。
これだけの事をしでかしてくれた連中を、どうしてただ殺すような真似が出来ようか。
四郎の価値観では全く無意味なのだが、その価値観が暗闇大使達とは異なっている事は理解している。
139Classical名無しさん:08/12/05 22:51 ID:P0vpB80Q
140Classical名無しさん:08/12/05 22:51 ID:GlqyXV/k
支援!
141 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:51 ID:q9ihjX2M
       
142Classical名無しさん:08/12/05 22:51 ID:ONRLKnls
からくり支援
143漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:51 ID:.7rJ6qsQ
残る強敵は葉隠覚悟とジョセフ・ジョースターぐらい。どちらもゼクロスと比して圧倒的に優れているという事もない。
ならば、要衝さえ確実に押さえておけば、多少のお遊びも許容すべきだろう。
「これが我が配下ならば即座に処断している所だが、致し方なし。今は雌伏の時よ」
立場を弁える程度には社会性がある模様。それが社会性故なのか、彼我の戦力差を理解した故なのかは判断に迷う所だが。

不意に部屋の外が騒がしくなってくる。
先ほどの司令室との通信で得た情報によると、現在行方知れずな侵入者達は、服部平次、赤木シゲル、柊かがみの三人。
いずれも平凡な人間にすぎない、外の改造人間ならば余裕を持って迎撃出来るであろう。
そう思っていたのだが、数分と経たず開いたドアの前に立つ者を見た四郎は、自らの認識を改める必要があると考え直す。
「貴様、何者だ」
真っ白な襟の高いスーツと帽子のせいで顔の見えない男は、不敵に答えた。

「正義の味方キャプテンブラボー!! ただいま参上や!」



しょっぱなヘルダイバーで轢いて、弱った所でトドメを刺す方法はここのような通路幅だととてもやりやすかった。
一線級の連中と違って体力に限界のある服部は、出来るだけ核鉄の使用を控えた戦闘方法が望ましいので、こういうのは大歓迎である。
軍服の男が一人と、科学者のような男達が三人。
服部が当初予測していたより少ない戦力である。
『案外ヌルいな連中……いや、他に何か手があると見るべきか』
恐れおののく科学者達を他所に、軍服男は腕を胸元に当て、それを水平に振るった。
「憎き鬼畜米英を思わせるその名! 極めて不愉快なり!」
彼の背後に幽鬼のごとく、軍服をまとった兵士が現れる。その数二十人。
四郎の号令が下ると共に、全員同時に服部へと襲いかかる。
「……アホか」
二十本の刀が突き立てられるも、服部のコートを貫く事は出来ず。
144Classical名無しさん:08/12/05 22:52 ID:P0vpB80Q
145Classical名無しさん:08/12/05 22:52 ID:8k7WtigQ
 
146Classical名無しさん:08/12/05 22:52 ID:aaAdUx12
 
147 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 22:52 ID:.MmntAuA
エレオノールゥゥゥゥ!!!

148漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:52 ID:.7rJ6qsQ
「こいつはアミバはんの分! ブラボーダイナマイト!!」
入室時、シルバースキンと一緒に使っておいたニアデスハピネスにて展開した黒色火薬を自身の体を中心に爆発させ、まとまった全員を跳ね飛ばす。
ついでとばかりに煙に紛れて軍服男へと接近。
「そしてこいつはタバサの分や! ブラボーキック!!」
しかし強化外骨格を纏わぬといえど、曲りなりにも四郎は零式創始者。
飛び蹴りの軌道を瞬時に見切り、最小限の挙動でかわしながら拳を服部へと打ち込む。
決して軽くはないはずの服部が、弾かれたビリヤードの玉みたいに跳ね跳んでいき、壁面に叩きつけられる。
「愚か者が! この葉隠四郎にその程度の技通用すると思うてか! そして……」
彼の合図一つで、爆発で四散したはずの兵士達が蘇る。
「我が瞬殺無音部隊、既に生者にあらず。貴様の攻撃なぞ通用せぬわ」
しかし服部もまた、シルバースキンを装備している。並大抵の攻撃でその命を絶つ事は出来ない。
ゆっくりと立ち上がりながら、心の中でぼやく。
『後ろに立ってこっちをじとーっと無言で見つめてるタバサと大騒ぎしながら文句言うてるアミバはんのプレッシャーを感じるのは、
 絶対俺の気のせいや、うん。いやホンマ堪忍やて、ほら俺まだ正義の味方慣れしてへんから……えっと、つまり、そのやな……』
「今のは小手調べっちゅー奴や! ブラボーフラッシュ!」
懐から取りい出したるブツを掲げてそう叫ぶ。
地面と並行に、真横に向かって引かれた光の帯は、触れた兵士を一瞬で消滅させる。
「何っ!?」
「改めてこれがアミバはんの分っちゅー事で一つ」

赤木より無断で拝借した成仏鉄球。やっぱり役に立ったな。いやはや、まさかその後で核鉄くれるとは思わなんだ。
悪く思うな赤木! 俺がきっちり有効活用しといたからな!
力を使い果たした鉄球を、余裕の表情でそこらに放り投げる。すぐに気付いたが、よう考えたら俺の顔アイツに見えへんやん。
軍服男から余裕の表情が消え、憤怒の形に固定される。
「ぬうっ小癪なり! 日本軍壊滅時より付き従いし我が配下をよくも!」
日本軍? もしかしてこいつ同国人か? 頼むから嘘や言うてくれ。色々と絶望したなる。
149Classical名無しさん:08/12/05 22:52 ID:JBunjHAs
ブラボー!!
150 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:52 ID:Txjn.UKY
ブラボー来たー!!
151Classical名無しさん:08/12/05 22:52 ID:P0vpB80Q
152 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:52 ID:7n7xCXQY
 
153 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:53 ID:q9ihjX2M
       
154漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:53 ID:.7rJ6qsQ
手に持った鞄から気味の悪い触手がうねうね生えてきたかと思うと、覚悟のと同じ強化外骨格が軍服男に装着される。
軍服男改め、鎧男は服部にすら対応出来ぬ超スピードで接近してくる。
避けようにも後ろは壁だ。横にかわした所で逃げられる自信などない。
『いやこれそもそも反応すんの無理やんっ!』
大慌てで体を庇うべく、両腕を前に組み、左足を上げて防御を固めるぐらいが関の山である。

「螺旋!!」

足から浮き上がるような感覚の直後、力強く背面にあった壁に押し付けられる。
シルバースキンが悲鳴を上げている。この強度と鎧男の攻撃力どちらが上かなど、伝え聞いただけでは判別などつかない。
こうして実際にやってみない事には。
やらずに済ませられるならそれが一番だ。
しかし、強化外骨格を身に纏い、零式防衛術の創始者であると聞かされた葉隠四郎が、葉隠覚悟と比べて弱いなど楽観的にすぎる予測だ。
この時この場に葉隠四郎が居るであろう事は予め読めていたが、異世界の技術が混在するこの場で戦闘能力までを把握する事など出来はしないのだ。
サザンクロスの厚めにしつらえてあるはずの壁がぶち抜かれ、隣室へと殴り飛ばされる服部。
まともにやっては、絶対に勝てない事は承知している。
ならば策を持って対する他無い。
だが、そんな策も、服部が冷静で居られなければ行使する事も出来ない。
「ぐあああああああっ!!」
見も世も無い絶叫を上げる服部。
殴りつけられた左足が大きく膨らんだかと思うと、ぱんっと音を立てて爆ぜたのだ。
シルバースキンで覆っているせいで中がどうなっているのか、服部自身にも伺い知る事は出来ないが、それでも左足が致命的な状態である事ぐらい容易に想像出来る。



痛い! ごっつ痛いてこれ! いやもう話すとか絶対無理!
155Classical名無しさん:08/12/05 22:53 ID:QCPTBELo
156Classical名無しさん:08/12/05 22:53 ID:JBunjHAs
          
157漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:53 ID:.7rJ6qsQ
背筋に避雷針つっこんで、そこに雷落としたみたいな痛みは一体何事や!

足やろ! 痛いの足なのに脳髄が真っ白になってしもて何も考えられへん!

柊かがみは片腕斬りおとされて平気だったとかありえんて! こんなん身動きどころか痛すぎて死ねるわ!

俺今どないな声出してんねや!? もう訳わからん! お前等今までこんなん喰らって平気な顔しとったんか!?

アホやろ! 痛覚神経予め引っこ抜いたとかそーいうんやろ! 俺にも今すぐそれせーや!

うおっ! あの鎧男こっち歩いて来よる! お前こっちはそれ所ちゃうんやからどっか行け!

ああ、いかん、どっか行かれたらアカンねん。でもやっぱ今はどっか消えや! 後ほんの数分でええから待てってこのドアホ!



葉隠四郎が服部の心の声に応えるはずもなく。
ただ、必殺の滅技をかわしたこの男に対する怒りがあるのみ。
それもすぐに終わるだろうが。
四郎の狙い通り、白いコートはその強度故、斬撃などの表層的な破壊行為は効果が薄いが、衝撃全てを殺しきる程の作用は持ち合わせていない。
それでも本来の螺旋ならば脳にまで達していたはずの螺旋の力が、当たった足のみで破裂してしまったのは、衝撃を殺す能力も高い事を示している。
「そのコート、支給品の核鉄のようだが、なるほど強化外骨格に及ばずともそれなりの能力はあるようだな」

カチンと来た。
アホか。お前のヘボ強化外骨格よかブラボーはんの核鉄のが断然強いわい。
くっそ、わかっとるわ! 俺なら無理でもキャプテンブラボーなら絶対動ける!
158 ◆uiAEn7XS/. :08/12/05 22:54 ID:58Xa.5Hc
支援
159 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:54 ID:hxYhCyGw
 
160漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:54 ID:.7rJ6qsQ
おしおし、落ち着いてきたらあんま痛なくなってきた。
けっ、油断マキシマムでこっち見下ろしてきよるやんか。
ちょうどええ、今ここでおどれの鼻明かしたる!
トドメの一撃とばかりに構える鎧男。さっきの強烈な打撃と同じ構えである。
そいつの目の前に、へへっ、この距離ならかわせんよな、俺は……


もう一個持っとった成仏鉄球をかざしてやったんや。


うははっ、めっちゃビビっとる。ドアホが、今更手遅れや!
伊藤博士がこんなおいしい切り札一つしか用意しとらんとでも思ったか間抜け。
いやまあ、それでも二つっきゃないんやけどな。
玉から放たれる光線は鎧男を直撃、すると、鎧がぶるぶると震え出した。
おえっ、気色悪っ。
何や触手みたいなん生やしながら、鎧がパーツごとにぼろぼろ落ちてきよる。
よっぽどショックなのか、鎧男再度改め軍服男は見てるだけでイラついてくる濁った目を大きく見開いている。
そんでな、最初にこれ使わへんかったのはや。
突然の事態に対応能力が効かぬ間に、最後のトドメまできっちりぶち込んだる為に決まっとるやろが!
俺はすぐさまニアデスハピネスで作り出した火薬を、自身の背後で爆発させ、全く動かん足を使わず跳ね起きる。
格闘技をやってるんなら尚の事、体に力を入れる事なく動くなんて動作、想像の外やろ!
「武装錬金!」
爆発のコントロールで自らの姿勢を操る。爆風によるダメージはシルバースキンが全て受け止めてくれる。
そして新たに現れたソードサムライX。お前生身の人間なんやろ。せやったら剣刺せば充分死ぬわな!
掟破りのトリプル武装錬金。
気が遠くなりそうな脱力感にも、全身を駆け巡っている激痛故、意識を失う事は無かった。
161Classical名無しさん:08/12/05 22:54 ID:8k7WtigQ
     
162Classical名無しさん:08/12/05 22:54 ID:GlqyXV/k
支援!!
163 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:55 ID:Txjn.UKY
服部いいいいいいいい!!
164Classical名無しさん:08/12/05 22:55 ID:P0vpB80Q
165漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:55 ID:.7rJ6qsQ
引き金を引くのとは全然違う、剣先を通して伝わる肉を抉り心臓を突き破るこの感覚は、多分一生忘れられないと思う。



全ての核鉄を解除し大の字に寝そべる服部は、今は亡き仲間達に想いを馳せる。
「……最後ので、タバサの分と劉鳳はんの分って事でどや。文句なんて聞かん、これで手打ちって事にしてもらうで。俺もうホンマ泣きそうなんやから……」
服部はBADANとの戦いに参加出来なかった仲間達の無念を、何としてでも晴らしかった。
自己満足なのは百も承知だが、それでも、そんな馬鹿な事でもやらなければ納得出来ない。そういう類の事もあるのだと服部は思う。
その中で唯一触れなかった誰かさんを最後に想う。
「お前、こういうの心底嫌いやしな……難儀なやっちゃでホンマ……」





暗闇大使は信じられぬといった顔で村雨を見ている。
彼のスペックを把握している暗闇大使は、その能力を超えるこの再生を、理解出来なかったのだ。
「パピヨン、エレオノールを安全な場所に連れて行ってもらえないか」
パピヨンの性格からすれば聞いてもらえないかもしれないが、今頼めるのは彼だけなのだ。
だが、パピヨンはエレオノールを抱きかかえたまま、逆に村雨に問うてきた。
「……お前で、勝てるのか?」
「二度も負けん」
「わかった」
暗闇大使にはさして興味も無さそうに、核鉄を取り出す。
「……後は、任せる」
覇気が失われた声、触れればそれだけで壊れてしまうそうなガラス細工を思わせる程、今のパピヨンはか細く見えた。
166Classical名無しさん:08/12/05 22:55 ID:QCPTBELo
167 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:55 ID:q9ihjX2M
      
168Classical名無しさん:08/12/05 22:55 ID:JBunjHAs
     
169漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:55 ID:.7rJ6qsQ
村雨はパピヨンにも大丈夫かと声をかけようとしたが、プライドの高いこの男にそこまでしてしまうのは、良くないと思い止めた。
パピヨンが核鉄を操作すると、二人は一瞬でその場から消えてしまった。

驚いたのは暗闇大使である。
完全に追い詰めていたはずの獲物が二匹、前触れもなくいきなり消えてしまったのだから。
とても残念な事だが、暗闇大使は全ての核鉄を頭に入れてはいなかったのだ。
アレキサンドリアの叛意に気付いていながら、彼女に渡してあった核鉄ヘルメスドライブに思い至らなかったのはそういう理由だ。
次から次へと起こる不測の事態に、一時盛り返していた機嫌があっと言う間にメルトダウン。
自分の感情に素直な人である。
ただ、同時に戦闘慣れもしているので、ゼクロスが戻ってきたのなら、全力を出して潰すべきとの判断も出来る。
今度は二度と蘇らぬよう、念入りに、徹底的にすり潰す。



ゼクロスはパピヨン達が姿を消すなり動き出す。
六体の幻影を生み出し、縦横から暗闇大使目掛けて襲い掛かる。
暗闇大使はこれに対し、先ほどゼクロスとタイガーロイドを屠ったミサイル弾幕を早々に展開する。
「同じ手を喰うか!」
幻影はそれらで全て掻き消えるも、本体は暗闇大使の真正面に飛び込んでいる。
『さっき見た。ミサイル発射孔が正面に無い関係上、お前の正面から数メートルはミサイルの届かぬ無風地帯となる事を!』
背後にミサイルの爆風を受けながら、一足飛びに踏み込むと、力強く大地を蹴り出しながら拳を放つ。
これを真後ろに向けてまっすぐ降りぬいてはゼクロスの目論見は果たされない。
少し曲げ、フック気味に降りぬいた拳は、暗闇大使の横っ面を斜め右上から右下方向へと向けて殴り倒す。
腰が曲がり、衝撃に視点をぶらせる暗闇大使。
更にゼクロスは左の拳を下から掬い上げるように振り上げる。
これは先ほどより強く大地を踏みしめながらだ。
ゼクロスの拳をボディに受けた暗闇大使は、その重厚な体から質量が失われたかのように僅かに宙を舞う。
170Classical名無しさん:08/12/05 22:56 ID:8k7WtigQ
 
171Classical名無しさん:08/12/05 22:56 ID:aaAdUx12
                        
172 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:56 ID:hxYhCyGw
   
173 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:56 ID:q9ihjX2M
          
174Classical名無しさん:08/12/05 22:56 ID:JBunjHAs
         
175 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/05 22:56 ID:wvO89bWE
 支援よ喃。
176Classical名無しさん:08/12/05 22:56 ID:8k7WtigQ
           
177漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:56 ID:.7rJ6qsQ
ここで蹴り飛ばしてやりたいが、それは悪手だ。
もう一度、今度は右の拳で下からアッパー気味に顎を打ち抜く。
落下しながらなので、より効果的であったその拳は、頭部のみを跳ね上げていた為、体自身は大地に足を着く。
ここで、蹴りだ。
顎が上がり、上を向いた暗闇大使の側頭部を、渾身の力を込めて回し蹴る。
びしっ、暗闇大使頭部の殻からヒビの音が聞こえる。
ここで止めるつもりは無論無い。頭部への強打を受けた暗闇大使はまだ動きが鈍るはず。このまま、近接格闘を続けて奴の消耗を待つ。

この場に呼び出された当初、ゼクロスは格闘技の技術など持ち合わせていなかった。
それがここまで磨かれたのは、散や範馬勇次郎やラオウとの戦闘経験故だ。
極めて高い学習能力は、実戦の最中で神経が研ぎ澄まされる事により、最早吸収と言っても過言ではない程の技術獲得を可能とした。
特に範馬勇次郎との戦闘において、今までに得た物を用いひたすらに考え、工夫し続けたノウハウはここに来て格闘家ゼクロスとしての昇華を見る。
何をどう組み合わせても通じなかったあの時の技達は、暗闇大使には回避不能の神業と化す。
本来ゼクロスの能力は、その武装を考えるに中距離から遠距離での牽制を含めた撹乱戦法を得意とするはずである。
もちろんそれも苦手ではない。
中、遠距離撹乱戦法に定評のあるジェネラルシャドウとの戦闘において、彼が対応しきれたのはそういった部分もあっただろう。
しかし、近接格闘戦闘も、その特化型である人物達との激戦を潜り抜ける中で、確実に進化を続けていた。
元々他ライダーと比してもそのスピード、パワー、装甲の厚さにおいてトップクラスであったゼクロスは、格闘戦にも向いていたのだ。
未だ経験不足の感あれど、それを補って余りある物を彼は既に持っていたのだ。

格闘の技術差が、ゼクロスの新たな戦術を生む。
近接し、ミサイルを放てぬ位置を維持していれば暗闇には為すすべが無い。
不可視の衝撃も、どうやら放つのに動作が必要なようで、この距離ならば拳をかわすのとさして差はない。
鞭はもちろん論外だ。むしろ片腕を鞭にしてしまっている事で、暗闇大使は格闘戦時に大きなハンデを背負ってしまっている。
パワーは暗闇大使の方が上であろう。スピードは若干ゼクロスが上。
178Classical名無しさん:08/12/05 22:57 ID:QCPTBELo
179Classical名無しさん:08/12/05 22:57 ID:P0vpB80Q
180Classical名無しさん:08/12/05 22:57 ID:8k7WtigQ
 
181 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 22:57 ID:.MmntAuA


182 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:57 ID:hxYhCyGw
        
183 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:57 ID:Txjn.UKY
ZX!
184漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:57 ID:.7rJ6qsQ
しかし技術に圧倒的な差がある為、暗闇はパワーを活かしてゼクロスを振り払う事も出来ない。
頼みの装甲をすら揺るがすパワーと強固な拳や足を持つゼクロス相手では、近接時対策としての装甲の厚さも重量も思った程効果を発揮し得ない。
怒りに任せて両腕を振り回す暗闇大使。
彼のパワーでこれをやられると、相手をする方はたまったものではないのだが、ゼクロスは冷静に、振られる腕を見切ってこれをくぐり、カウンターの拳を胴中央に叩き込む。
構うものかと腕を振り続ける暗闇大使。
ゼクロスは、その一つ一つを丁寧に処理し、確実にカウンターを積み上げていく。
そんな正確さも、動きの幅の広さも、暗闇大使には無いものであった。

傍目に見ているとゼクロスが圧倒的に優勢に見える。
しかし、実際はそうではない。それはゼクロスが一番良く知っている。
一つ受け間違えば、ゼクロスは容易く吹き飛ばされ、暗闇大使の好む間合いへと変化する。
暗闇大使は既に、ゼクロスがミサイル弾幕の隙を見つけた事に気付いているだろう。
ならば対応する方法はいくらでもある。
それをやられては、突如圧倒的に不利な体勢に逆戻りしてしまうのだ。
あの強力無比なミサイル群、あれは正に必殺の武器だ。
それに加え、縦横から襲い掛かる変幻自在の鞭。広範囲に及ぶ念力攻撃。
中距離以上の距離を取った暗闇大使は、天下無敵と言っても良い。
そうさせぬために、ゼクロスは全ての集中力を傾け暗闇大使との近接戦闘に望んでいたのだ。

しかし、戦闘とは流れる水のごとく展開していくものである。
ルールの決められたスポーツではない。
たった一つの武器のみで全てを決しうる事が出来るのは、一撃で決着を着けられる破壊力を持つ、そんな武器のみだ。
暗闇大使の反撃を、ゼクロスにとって良い体勢で対応出来る時もあれば、そうでない時もある。
そのそうでない時が極まった時、彼我の技術差を埋めるような展開が待ち受けている。
自身に当てる事を厭わず、ミサイルを放つ暗闇大使。
これをかわしつつ、敵の懐への出入りで対応するのがゼクロスの考えだったのだが、暗闇大使は、その上に鞭までを振るってきた。
自分の胴回りに捲き付ける勢いで、振るった長い鞭の先をゼクロスは完全にかわす事が出来なかった。
185 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:58 ID:q9ihjX2M
       
186Classical名無しさん:08/12/05 22:58 ID:JBunjHAs
               
187Classical名無しさん:08/12/05 22:58 ID:P0vpB80Q
188漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:58 ID:.7rJ6qsQ
次いで起こるミサイルの爆発に思わず動きを止めてしまった直後、暗闇大使からの前蹴りが入る。
大きく距離を取らされるゼクロス。
舌打ちをしている暇もない。
この間に暗闇大使は再度ミサイル弾幕を形成するだろう。これを再びもらっては、先ほどの再現となる。
急ぎ踏み込まんとしたゼクロスの眼前を、光の筋が走った。
驚き振り返るゼクロスは、そこに、純白の虎の姿を見つけた。
「三影! お前も無事だったか!」
「ふん、遊んでいる暇は無いぞゼクロス」
暗闇大使はタイガーロイドの光線をまともに受けたせいで転倒していたが、すぐに起き上がり二人へと牙をむいた。



秀の腕を取り立ち上がる三影。
秀は青白い顔のまま訊ねる。
「行くのか……兄貴」
「……ああ」
それ以上秀は三影の意思を問うような真似はせず、この核鉄の仕様を説明する。
アンダーグラウンドサーチライトならば、神の間周辺なら何処へでも飛び出す事が可能である事。
ここの出入りを使えば、うまく奴のミサイルをかわしながら攻撃出来るかもしれない事を。
しかし前者はともかく後者のミサイルをかわす、という点に三影は同意しなかった。
扉が開いた状態でミサイルが飛び込んできて、閉められなくなってしまった場合、隠れ家まで一直線の通路が出来てしまう。
それは今後の動きを考えるに得策ではない。
そう三影が諭すと、秀はそれ以上その案に固執したりはしなかった。
「暗闇大使とゼクロスを倒したら戻る。お前は先にアレキサンドリアの所へ戻って次のプランを用意しておけ」
「わかった。兄貴も頑張ってな」
もう秀も半人前ではない。一人前の男として三影は秀と接しており、秀もそれに応えるにはどうすればいいかを必死に考えていた。
神の間への扉を開く前に、三影は一度だけ振り返る。
189Classical名無しさん:08/12/05 22:59 ID:GlqyXV/k
支援
190 ◆vPecc.HKxU :08/12/05 22:59 ID:4Q7pJ2wY
支援!
191漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 22:59 ID:.7rJ6qsQ
秀の表情に常と違う何かを感じ取ったが、それ以上何も言わず、戦場へと戻って行った。

三影がこの場を去ると、秀は脱力したようにしゃがみ込む。
「はっ、ははっ、すげぇ俺。やれば出来んじゃん……兄貴、全然気付いてなかったぜ……」
ズボンの裏にまで滴って来た時はどうしようかと思ったが、自分はそれでも冷静に三影の相手を出来ていたらしい。
どんなもんかと、背中に触れると、べっとりと手の平にこびり付く真っ赤な血。
暗闇大使のミサイル弾幕による流れ弾に、秀は当たっていたのだ。
本当はここに辿り着くなり、すぐにでも三影をアレキサンドリアの元に連れて行きたかったのだが、そこまで体が持つ自信が無かった。
「……情けねぇよな。パピヨンが俺を頼りにしてこんなすげぇもんまでくれたってのに……俺ってばよぉ……」
傍らに置いてあるライダーマンのヘルメットが照明を照り返してキラリと光る。
これのパワーが泣ければ三影の重い体を一瞬で引きずり込むなんて芸当不可能であった。
「……せっかくよ、俺の力が、手に入ったと……思ったのによ……かっこ悪いよな、俺……」
徐々に姿勢が横へと崩れて行き、遂に床に寝そべってしまう。
「……俺に出来る事なんてさ、兄貴に気兼ねなく戦ってもらう、そんな程度なんだよな……ごめんな兄貴、不甲斐ない弟分でさ……」
もう目も開いていない。二度と開く事も出来ないだろう。
「…………俺さ、次に生まれ変わったら、今度こそ絶対……兄貴みたいに……強くなるから……また、一緒に……」
そこから先の言葉は、遂に声にはならなかった。





かがみの両目からとめどなく涙が零れる。
聞こえてくる音声は、もうそんなの聞きたくないと心が悲鳴を上げているのにも関わらず、無慈悲に流れ続ける。

かがみが辿り着いたこの部屋は、監視室と呼ばれる参加者達の動向を監視する為の部屋であった。
モニターと盗聴設備が備えられたこの部屋の用途に、ようやく気付けたかがみは、幾つかのデータフォルダを漁った。
192 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 22:59 ID:q9ihjX2M
        
193 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 22:59 ID:7n7xCXQY
 
194Classical名無しさん:08/12/05 22:59 ID:JBunjHAs
あっという間に一時間経過支援
195 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 22:59 ID:hxYhCyGw
    
196 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 22:59 ID:Txjn.UKY
支援!
197Classical名無しさん:08/12/05 23:00 ID:QCPTBELo
198 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:00 ID:.MmntAuA


199Classical名無しさん:08/12/05 23:00 ID:P0vpB80Q
200漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:00 ID:.7rJ6qsQ
その際、検索をかけていた別のウィンドウから結果報告がなされる。
柊かがみ、の名で検索をかけていたのだが、それにHITした幾つかのファイルが羅列されており、その中の音声ファイルがかがみの目に止まったのだ。
置かれているフォルダを見てみると、全参加者分の名前が付けられたファイルがある。
自身のファイルを聞いてみると、これが盗聴していた音声ファイルである事がわかった。
好奇心、そう呼ぶにはあまりに切実な想いから、かがみは柊つかさと書かれたファイルを開く。
総録音時間は24時間を越している。
ならばと、一番最後の記録を、どうやってあの子が死んだかの、その時の記録をと、かがみは音声用アプリケーションについているバーを後半へと、引っ張っていく。

結末がわかっていても、冷静に聞けるようなものではない。
それでもと必死に涙を堪えていたが、つかさがかがみの名を出した所で、もう我慢なんて出来なくなった。
そして音声が途切れ、ファイルが終了したと知らされる。
口元に手を当てながら静かに嗚咽を漏らす。
もう何もしたくなかった。

自動ループになっていたのか、再び音声が流れ出す。
恐怖に怯え、震えるつかさの声が聞こえてくる。
それがしばらく続くと、ある時を境につかさの声に明るさが戻る。
野太い声、聞いてるだけだと恐い印象のあるその声と会話をするつかさは、本当に楽しそうで、いつも自分にそうしてくれていた穏やかな日差しの様な声をしている。
耐えられずキーボードを叩く。
自分で考えていたより大きな音がして、音声は止まった。
涙を袖で拭い、ごんごんと額をモニターの角にぶつける。
何度もそうした後、顔を上げ、今度は両頬を思いっきりひっぱたく。
赤く腫れ上がった顔で、しかしかがみはようやく自分を取り戻す。
「……このデータなら、ここで起こってた事が全部わかる……みんながどんな目にあってたか、どれだけみんなが頑張ってたかが全部わかる!」
かがみは何かに取り憑かれたかのようにキーボードを叩き、カーソルをいじりまわす。
201Classical名無しさん:08/12/05 23:00 ID:8k7WtigQ
 
202Classical名無しさん:08/12/05 23:00 ID:aaAdUx12
                             
203Classical名無しさん:08/12/05 23:00 ID:8k7WtigQ
    
204漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:01 ID:.7rJ6qsQ
台座の側にあるスロットを確認し、空のメディアが無いかそこらを探して回る。
思いつく事全てを試し、確認し、これらのデータを外へと持ち出す手段を探す。
更に十分程経った頃、かがみの手には一枚のディスクが収まっていた。
中身の確認もした。ここに、全ての音声が記録されている。
他のパソコンで開けるか不安もあったが、これさえあれば、他の誰かにもここであった事を伝える事が出来る。
かがみは大事そうにそのディスクを懐にしまった。





一人の時より格段に安定感が増した。
格闘攻撃というのは、一息に放ち続けられる攻撃に限りがある。少なくとも今のゼクロスにとってはそうであった。
その切れ間を相手に悟られぬよう、最後の一撃を大きめに、もしくは動きを鈍らせるよう狙って次へと繋げる。
それを暗闇大使に繰り返していたのだが、タイガーロイドの参戦により、この切り替えの時に繋ぎを考えなくて良くなったのだ。
こちらが全力で最も効果的に打ち込める数の乱打を放ちきった後、身を翻せば、すぐにタイガーロイドが後を継いでくれる。
その間に間合いを取り直して再度攻撃開始。
ゼクロスが攻撃している間にタイガーロイドは光線をチャージし、次の機会により大きな打撃を狙う。
暗闇大使もこの流れを断ち切らんと、タイガーロイドへのミサイル攻撃や、ゼクロスを鞭にて捕縛せんと試みているが、
タイガーロイドへのミサイルや鞭は距離がある為、全て光線にて叩き落され、ついでに暗闇大使も被弾してしまう。
もし単騎ならば嵩にかかってミサイルを放てば、押し切れるかもしれないが、ゼクロスがそれを許さない。
ゼクロスへの攻撃は、タイガーロイドとの連携によりリズムが取れている事もあって、容易に命中させる事が出来ない。
回避が困難と思うとゼクロスはすぐに分身を使う為、狙いを絞れず、又タイガーロイドの狙撃により行動を阻まれ、追い詰める事が出来ない。

タイガーロイドの光線が、暗闇大使のむき出しの足を焼く。
205Classical名無しさん:08/12/05 23:01 ID:JBunjHAs
                      
206 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 23:01 ID:.MmntAuA
秀…
207漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:01 ID:.7rJ6qsQ
ゼクロスの拳が、既に数箇所に渡ってヒビの入った頭部の殻に更なる痛撃を加える。

振りかぶった鞭はタイガーロイドに撃ち抜かれ、当然再生は可能だが、そこにもまた力を使わなければならなくなる。

念力を放とうと集中して振り上げた腕は、ゼクロスの足に蹴り飛ばされ念力はあらぬ方向へと飛んで行く。

八方塞り、ただの一行動とてまともにとらせてはもらえない。

暗闇大使に焦りの色が見えてくるも、現状は何一つ変化してはくれなかった。



三影との連携は、特に考えて行っているわけではない。
ただ、何となくだが三影がどうしたいのか、どうされたら嫌なのかはわかるので、それに合わせて動いているだけだ。
三影とは以前に何度か一緒に作戦を行った事もあった。
ノーラッド、ガモン共和国、いずれも消し去ってしまいたい忌まわしい記憶だが、それでもそこで二人は共に戦ったのだ。
何故三影が暗闇大使と戦う気になったのかは良く知らない。
だが、そのつもりがあって、そしてその上で暗闇大使は俺達の戦いの邪魔をした。
だから三影は今はこちらを撃ってきていないのだろう。
確信があった訳では無論無い。それでも三影が現れた時、何故か三影はそう動くだろうと思った。
それがどういう事なのかは、後でも考える時間ありそうだ。そう思い村雨はその事を考えるのを止めた。
今は暗闇大使を倒さなければならない。
このかつてない強敵を今ここで仕留めねばならない。
それは村雨の役目だと、心の中で確信していた。


208Classical名無しさん:08/12/05 23:01 ID:P0vpB80Q
209漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:02 ID:.7rJ6qsQ
タイガーロイドもゼクロスも、無限に戦ったりは出来ない。
改造人間とて限界はあり、そもそも二人揃って重傷を負っている身なのだ。
遠からず限界が訪れる。それは二人共が良くわかっていた。
暗闇大使もいつまでもやられっぱなしではない。
徐々に、徐々にだが、ゼクロスに鞭が当たり、タイガーロイドにミサイルが当たり始めている。
本音を言うと、その一撃一撃が今にも倒れてしまいそうなぐらい効いているのだが、そんな事おくびにも出さない。多分三影も同じだろう。
しかし、まだまだ暗闇大使を倒すには至っていない。
奴は再生しながら戦っているが、それ以上の打撃を与え続ければ、奴とて消耗していく。
その見極めが難しい。それを見誤れば暗闇大使の反撃により、二人共先ほどと同じ末路を辿るだろう。
暗闇大使の限界を確実に見極めなければならない。
ゼクロスは集中的に頭部の殻を狙っていた。
一番硬い殻に隠された奥に辿り着いてこそ、暗闇大使を倒しきると、ゼクロスは見ていた。
その殻に、遂に大きな亀裂が走る。
側頭部から頭頂にかけて、まっすぐにヒビわれた傷は深く、これまでに無い程の深度まで至っていると思われた。
もう、ゼクロスにもあまり力は残っていない。三影とてそうであろう。
タイガーロイドの光線によりバランスを崩した暗闇大使に、ゼクロスはこれまでに無い大きな振りの蹴りを放つ。
その威力は大きく、暗闇大使を大きく蹴り飛ばすに充分であった。
彼が地に臥したのは、タイガーロイドとゼクロスとの丁度中間点の位置。
ゼクロスは叫び、構える。

「行くぞ三影!」

タイガーロイドは、当然そう来るべき、とでも思っていたかのように、体中にエネルギーを集中させていた。

「来いゼクロス!」

全身をわななかせ、タイガーロイドがゆっくりと口を開く。
210Classical名無しさん:08/12/05 23:02 ID:ONRLKnls

 え
  ん
211 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:02 ID:hxYhCyGw
          
212漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:02 ID:.7rJ6qsQ
口の前数十センチの場所に光輪が描かれたかと思うと、これまでに無い勢いで光線が放たれた。
輝きの直径は三メートルを越すだろう。
床を嘗めるように伸びる光の軌跡は、それでも足りぬとばかりに進路下の床を半円形に溶かし、蒸発させる。

赤き輝き、これを放つのもこれで最後とばかりにあらん限りの力を込める。
蹴り出す床は、ゼクロスの力に押しつぶされ、へこみ、潰れてしまう。
スピードは、おそらく範馬勇次郎をして反応しきれぬあの時をも越えている。首輪の制限が解かれたゼクロスのこれこそが全力である。
放つは穿孔キックではない。位置もタイミングも狙いもこの場には相応しくない。

三影と共に戦うのなら、俺にはこの技こそが相応しい!


「ゼクロスッ!! キーーーーーーーック!!」



そういえば、三影が俺を庇ってやられた時、頭に来た俺は仮面ライダー一号二号にこいつを食らわせてやったっけな。
何だよ、あの頃から俺充分怒ったりしてたじゃないか。



前面の殻が無い部分から、焼け焦げ、溶け出していく。
頼りの殻も度重なる攻撃によりひび割れ、歪んでおり、これだけの熱量をいつまでも防ぎきれるとは思えない。
顔全体が業火に焼かれる感覚というものは、思いの他厳しいものだ。
絶叫を上げる事すら出来ず、主要な感覚機が麻痺したかのように、何も感じ取れなくなる。

熱い、苦しい、あるのはそれだけだ。
213 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:03 ID:q9ihjX2M
      
214Classical名無しさん:08/12/05 23:03 ID:JBunjHAs
  
215漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:03 ID:.7rJ6qsQ

後頭部に衝撃を感じた。
その感じが、私はまだこの世に生きていると思い出させてくれる。
後部の殻は特に固い。そう信じてきたのだが、無敵の盾を名乗るには役不足であった。
殻全体が燃え盛る業火に押し付けられる。
気のせいに違いないが、そのせいで熱がより激しさを増した気になる。
灼熱の溶岩の、更に更に奥へと誘う衝撃は、突如失われる。
ほっとした。安心した。
同時に背筋が凍りつく。熱波に晒されながら、それでも確かに、冷たい何かが全身を貫いたのだ。
私の根幹を守る、絶対無比の最後の砦、殻全体が砕け散る音が響いたせいだ。
待ってくれ。その先には……



ゼクロスキックが遂に暗闇大使の殻を打ち破った瞬間、暗闇大使が大爆発を起こした。
ゼクロスキックの勢いそのままに爆発の中に飛び込む形になったゼクロスは、途中でその進路を逸らされ、斜め前に吹き飛んでいく。
神の間の三分の一を包み込む程の大爆発だ。三影とて影響を受けずにはいられない。
かわす暇すら無くもんどりうって後方に転がり倒れた。

煙が晴れる頃になっても、二人は倒れたままであった。
ゼクロスは首だけを上げ、暗闇大使が居たはずの場所を見やる。
そこには何も無い。彼が居た痕跡は、唯一爆発ですり鉢状にえぐられた床のみであった。
「……倒した……か」
これで、ようやく次が出来る。
首、胸部、腹部、腰、全てに力を込めるが、体は一向に起き上がってくれない。
ならばと体を捻り、左腕を大地に付く。
右の手の平と、左腕の力でぶるぶる震える体を力任せに持ち上げる。
216Classical名無しさん:08/12/05 23:03 ID:8k7WtigQ
 
217 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:04 ID:7n7xCXQY
 
218Classical名無しさん:08/12/05 23:04 ID:JBunjHAs
    
219漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:04 ID:.7rJ6qsQ
起き上がった腰、今度は膝を曲げ、体の下に滑らせる。
これで、後はこの膝を伸ばすだけ。

立てないなんて、動けないなんて、そんな所を、アイツには絶対見られたくない。

「くぅああああああああ!!」

まずは立て。全てはそれからだ。
足首を伸ばせ、膝を折ったままにするな、震えるな腿、俺は、立てる男のはずだ。
背筋を伸ばしながら一気に膝を伸ばす。

良し! 立った!
俺は立ったぞ三影! お前はどうだ! お前も立っているのだろう!

首だけを回して三影を探す。居た。
……何をしている三影。そうだ、そこから一気に膝を伸ばすんだ。

「どうした三影、俺は立っているぞ」

奴なら、こんな言葉を放っておけるはずがない。
果たして、雷に打たれたように三影の全身が震えたかと思うと、三影は一息に立ち上がった。

良し! 良し! そうだ三影! 俺達は暗闇大使なんて目じゃない! 奴の邪魔ごときで俺達が止められるはずがないんだ!

くそっ! 動け俺の足! 止まるんじゃない! まっすぐ進むだけだ! 三影が見ているんだぞ!

鉛どころではない、巨大なロードローラーでも引っ張っているかのように全身が重い、特に足の重さは尋常ではない。
220 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:04 ID:hxYhCyGw
       
221 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:04 ID:Txjn.UKY
さらば、暗闇大使……!
222Classical名無しさん:08/12/05 23:04 ID:JBunjHAs
       
223漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:05 ID:.7rJ6qsQ
おおおっ、三影が歩いてくるじゃないか。こちらに、一歩一歩確実に。
悔しくて溜まらない。あの男はどうしてこんなにも辛いのに、それを欠片も見せずに歩み寄って来れるんだ。
俺だって出来るさ。この程度、俺だってどうって事無い。見ろ三影、俺はこんな時でも笑って見せられるぞ。

アイツめ、笑い返してきやがった。
ちくしょう、こんなにお前が憎らしいと感じた事は無い。
いいさ、もうすぐだ。見せてやる。俺はお前に負けてなんてない。俺はこんなにも強くなったんだって事をお前に見せ付けてやる。



両者の足はがくがくに震えたまま。それでも三影は犬歯をむき出しにし、村雨は引きつった笑顔で、お互いの前に立つ。
言葉はいらぬ。もうそんなものに頼る必要なんて無い。

「うおおおおおっ!!」
「があああああっ!!」

二人は同時に拳を振り下ろす。
村雨の拳が三影の頬を打ち、三影の爪が村雨の肩を切り裂く。
先に立ち直ったのは村雨だ。
左の拳を三影の脇腹に突き刺す。
本来の村雨の拳から考えれば信じられぬ程に軽い拳、しかし、今の三影にはそれすら必殺の一撃となる。
脇腹深くに突き込まれた拳を、跳ね飛ばしながら三影は右の爪を振るう。
村雨の左頬が大きく裂け、衝撃に体が泳ぐ。
それを、村雨は足を踏ん張って堪えた。
『この野朗っ!』
もう声も出せないので心の中で吼え殴る。
同じ様に左頬を殴りぬけると、今度は三影の体がよろめくが、膝を落として転倒を免れる。
224Classical名無しさん:08/12/05 23:05 ID:8k7WtigQ
          
225Classical名無しさん:08/12/05 23:05 ID:hJzC1O.w
支援!
226Classical名無しさん:08/12/05 23:05 ID:JBunjHAs
                        
227Classical名無しさん:08/12/05 23:05 ID:aaAdUx12
               
228 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:05 ID:.MmntAuA


229漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:05 ID:.7rJ6qsQ
下から掬い上げるように村雨の顎を殴り上げる。
爪が喉を切り裂き、村雨の顔が大きく上に跳ね上がる。
村雨は、同時に跳ね上がった上半身に逆らわぬように右腕を振り上げる。
拳を握り、拳槌の形を作って三影の頭目掛けて振り下ろす。
狙いは外れて肩に当たった。
それでも体重を乗せたその一撃は、三影を大きくぐらつかせる。

どちらも最強を名乗れる程の強化改造を受けた改造人間だ。
スピードもパワーも耐久力も人の域を大きく越えた領域にある。
しかし、今の姿からはまるでその面影は見られない。
素人ですらかわせるような拳を必死の形相で交し合う二人。
用いるは拳のみ、蹴りを放ってバランスを保つ自信がないのだ。
一度でも倒れたら二度と起き上がれない。そう知っているのだ。
足はただ、体を保つためだけに使う。それ以上は望めない。いや、むしろ体を保つ事こそが最優先事項だ。
絶対に、奴より先に倒れてなるものか。
最早プライドだの善悪だのは二人の思考にない。
ただ目の前の男に勝ちたい。絶対に負けたくない。その一心で二人の男は限界を超えた体を酷使していた。

「うがああああああああっ!!」

三影が絶叫を挙げ、拳を振るう。
左腕で村雨の頬を薙ぎ、右腕で胴に爪を突き立て、返す左腕で斜め下より斬り上げる。
力を信じ、ただひたすらに力を求め続けていた、これこそが俺、三影英介だと言わんばかりに暴風のごとき力を振りかざす。
もう村雨の姿もロクに見えていない。だが、腕を振るえば当たる場所に居るのだ。ならば目なぞ不要。
ただひたすら残った全てを注ぎ込み、奴が倒れるまでこの豪腕を叩きつけるのみ。

強いのは、俺だ!
230Classical名無しさん:08/12/05 23:06 ID:P0vpB80Q
231Classical名無しさん:08/12/05 23:06 ID:JBunjHAs
 
232漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:06 ID:.7rJ6qsQ



反撃を……一撃返せ……腕を出すんだ……

……見えない……三影は何処だ……俺は、負けられないんだ……


真っ白になっていく意識、もう何もわからなくなっていく中、村雨は声を聞いた気がする。

何度も、何時だって、俺を支えてくれた声。

懐かしいとすら感じてしまうその声は、何時ものように、俺の名を呼んでくれた。


「村雨さんっ!!」


前に倒れろ、後ろに倒れるなんてザマを、見せられるか。
拳を出せ。一直線に、俺は、俺らしく、最後の瞬間まで、そうありたいんだ。

意識を失っていたのは、ほんの一瞬。
だから、その時自分がどうしていたのかはよくわからない。
最後に俺は何をした?
右腕がまっすぐ前に突き出されている。
その先には三影の顔、更にその奥には彼女が居た。
233 ◆uiAEn7XS/. :08/12/05 23:06 ID:58Xa.5Hc
 
234Classical名無しさん:08/12/05 23:06 ID:QCPTBELo
235 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:06 ID:q9ihjX2M
     
236Classical名無しさん:08/12/05 23:06 ID:GlqyXV/k
支援
237 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:07 ID:7n7xCXQY
 
238Classical名無しさん:08/12/05 23:07 ID:JBunjHAs
    
239漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:07 ID:.7rJ6qsQ
「……喜べゼクロス……」

伸ばした右腕に沿って、三影の顔がこちらへと迫り寄ってくる。

「…………お前の…………勝ちだ」

そのまま三影は倒れた。前のめりに、奴もまた腕を突き出した姿勢のまま。
糸が切れたように、俺もまた尻餅をついた。
横目に見る三影は、最早ピクリとも動かなくなっていた。

「バカヤロウ……嬉しい訳ないだろ……」

後ろに両手をついて、天を仰ぐ。
頬に一筋、涙が零れた。





仰向けに引っくり返っていた服部は、気は進まないが、怪我の治療を行う事にした。
武装を解除してシルバースキンを脱いだ後、実は恐くて自分の足をまだ見ていなかった。
恐る恐る覗き込む。
「うわっ! キモッ! 何やこれ、自分の足やと思うと余計気分悪いて!」
腿の半ばから下が粉々に砕かれ肉やら骨やらがぐしゃぐしゃにシェイクされている。
体をずらして、足を引っ張る。
すると腿の半分までが無事で、それから下はどうしようもない事がわかる。
出血は続いており、引き千切れた腿の先から骨が顔を覗かしていた。
240 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:07 ID:.MmntAuA


241 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:07 ID:hxYhCyGw
    
242 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:07 ID:q9ihjX2M
      
243漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:07 ID:.7rJ6qsQ
服部平次の頭脳は、瞬時にどうするべきかの判断を下すが、それは出来れば、いや出来ないけど、やりたくない。
「嫌やな〜。これ今度こそ俺発狂してまうで」
服の袖を食いちぎり、そのまま思いっきり噛み締める。
武装錬金、ニアデスハピネス、黒死の蝶が、患部をみるみる覆っていく。
「ホンマな、頼むからあんまり痛くしないでな、頼むで、痛いのもう堪忍なんやから」
誰に言っているのかよくわからない泣き言をほざきつつ、火薬の量を調整する。
あまりに量が多いといらん所まで吹っ飛ばしてしまう。
だがそれ以上に恐いのは、不十分な爆発のせいでもう一回やらなければならない事だ。
呼吸を整えると、すっと気が楽になる。
おし、男は度胸、何でもやってみるもんや!


すぐに後悔した。


「ひぃぎぐがあああああああああああ!!」
爆発によって患部を焼き、出血を止める。
意思によらず、全身がえび反りに跳ね上がり、体中の筋肉が悲鳴をあげる。
白目を剥き、涎を垂れ流しながら全身が痙攣する。
噛み締めていた布は最初の衝撃で吐き出してしまった。
「はっ……あふっ………おおぁが…………」
呼気なんだか、悲鳴なんだかわらかない言葉が漏れ出す。
何かを求めるように天に突き出された手は、何も掴み取れずただ宙を彷徨う。
痛みのあまり硬直した全身の筋肉が、疲労から痺れを生じさせ、遂には激痛さえ覚える程になる頃。
服部はようやくまともに物を考えられるようになった。

しゃ、洒落にならん…………見るとやるとじゃエライ違いやコレ…………
244Classical名無しさん:08/12/05 23:07 ID:JBunjHAs
         
245Classical名無しさん:08/12/05 23:07 ID:hJzC1O.w
支援
246 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:08 ID:Txjn.UKY
247Classical名無しさん:08/12/05 23:08 ID:P0vpB80Q
248Classical名無しさん:08/12/05 23:08 ID:JBunjHAs
        
249漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:08 ID:.7rJ6qsQ
俺どんだけ呆けてたんや、もうよーわからん。
ええか、俺は二度とこんなアホな真似せんからな。
これやるぐらいやったら、死ね言われた方が遙かにマシや。
や、多分必要になったらやるんやろけど。でもすぐには絶対やらん。
ちゅーかこんな真似せなならんよーなった原因もっぺんぶっ殺してやりたなってきた。
人間、痛いと好戦的になるってホンマやな。俺今ならアメリカ大統領でも蹴倒す自信あるで。
蹴る足のーなってしもーたけどな!

自分でつっこみを入れながら、ニアデスハピネスの飛行能力を使って立ち上がる。
細かな爆発の連続、そんな振動が大層体に悪い。というか痛いて、おいこら、ふざけんなこの野朗。
やはり誰に文句を言ってるのかわからないような悪態を付く。
実は、彼の感じている痛みは呼吸さえ整えば随分と緩和されるのだ。
それは、ジョジョが最期に贈った服部への波紋が影響していた。
服部の体内を駆け巡る波紋は、息を止めてしまうとその効果を得られないが、呼吸が落ち着いてくると力を発揮する。
当の服部はそれに気づいていない。少し照れ屋なジョジョらしい贈り物だった。
軍服男の他にも科学者が三人居たはずだが、彼等はとうに逃げ出した後のようだ。
操作盤の前まで辿り着くと、痛くてしょうがない飛行を止め、床に座り込む。
大きく息を吐いて足の先を見ると、飛び出してたはずの骨が消えている。どうやら火薬の量が多すぎたようだ。
再度聞くに堪えないような悪態をつきつつ、伊藤博士より預かった通信機のスイッチを入れようとした時、
操作盤に併設されていた、通信機が音を立てて鳴り出した。
「何や? ……これ、連中の通信機……か?」





パピヨンがヘルメスドライブを用いて向かった先は、アレキサンドリアの研究室であった。
250 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:09 ID:.MmntAuA
三影えええええええ!!!
251Classical名無しさん:08/12/05 23:09 ID:P0vpB80Q
252漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:09 ID:.7rJ6qsQ
突然血塗れの女性を連れてきたパピヨンに、アレキサンドリアは驚き、事情の説明を求めたが、
パピヨンは答えず、代わりに作業指示だけを出してエレオノールに向き直る。
驚いた事にエレオノールは、怪我した背中を壁面につけ、もたれかかるように床に座り込んでいた。
怪我を最初に見た時から、感じていた事が確信に変わる。
「……エレオノール。お前はもう死ぬ」
「そう……ですか」
エレオノールは落胆したように顔を落とす。
「ではパピヨン。心苦しいですが、後の事をお願いしてもよろしいでしょうか」
パピヨンは、エレオノールと視線の高さが合うように、すっとしゃがみこむ。
「……もう一度聞く。お前は何故俺を助けた」
エレオノールは、死に瀕しているとはとても思えない程、穏やかな表情で微笑む。
「それがそんなに不思議ですか」
「ああ、俺には理解出来ない」
エレオノールはまっすぐにパピヨンの瞳を見つめる。
「理解……するような事ではないのかもしれません。パピヨン、貴方には死んで欲しくない人は居ないのですか」
「居ない」
即答であったが、パピヨンの表情からエレオノールは彼の心中を察しえた。
「居た、のですね……でしたら貴方にもわかるはずです。目を逸らさず、その方を見つめてあげれば……きっと、見えるはず……」
激しく咳き込むエレオノール。
怒声を発して反論する、そんな気にはなれなかった。
この女には、そうしてはいけないような気がした。
頭が働かない、自分を形作っていたものが崩れ去っていこうというのに、麻痺したかのように体は動いてくれなかった。
「……ああ、どうして私は……もっと早く……こうしなかったのでしょう……」
意識が混濁してきたのだろう、聞き知った名を呼ぶ彼女、そんな声も、次第に擦れ、徐々に失われていく。


253Classical名無しさん:08/12/05 23:09 ID:8k7WtigQ
    
254 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:09 ID:q9ihjX2M
      
255Classical名無しさん:08/12/05 23:09 ID:GlqyXV/k
支援!!!
256 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:09 ID:Txjn.UKY
支援!
257漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:09 ID:.7rJ6qsQ
罪多き生を生きて参りました。

それでも、こんな私を見守ってくれていた人達が居て、そんな方々のおかげで、私はこうして穏やかに逝く事が出来ます。

迷惑ばかりかけて、そんな私が少しでも皆さんにお返し出来ればと頑張ってみましたが、

どうやらほんの僅かも返せぬまま、生を終える事になりそうです。

無念さや後悔は尽きませんが、どうやらここで本当におしまいです。



私の右手に触れる穏やかで暖かい手があります……ええ、わかりますとも。こんなお優しい手はお坊ちゃま以外おりません。

嬉しいです。私の最期の時に、こうして来て下さって。
こんな私の血で穢れた手を、厭う様すら見せず取ってくださるなんて……こんな私ですら、救われるのでは、そう思ってしまいます。


私の左手に触れる強く逞しい手があります……ええ、わかります。こんな頼もしい手はナルミ、貴方以外居ません。

嬉しいです。何も出来なかった私を、そんな事は無いと励ましてくれる。
何時だってまっすぐな貴方らしい、そんな温もりを最期の時に感じられるなんて、私は果報者です。


私の膝の上に腰掛ける小さく愛らしい方……ええ、わかりますよ。この気高い気配はナギ、貴女なのでしょう。

嬉しいです。ナギ、私は貴女の望むように正しくあれたでしょうか。強く居られたでしょうか。
258 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:10 ID:7n7xCXQY
 
259 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:10 ID:hxYhCyGw
波紋! 波紋!
260Classical名無しさん:08/12/05 23:10 ID:JBunjHAs
   
261 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:10 ID:Txjn.UKY
エレオノール……
262 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:10 ID:q9ihjX2M
                  
263漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:10 ID:.7rJ6qsQ
どうか泣かないで下さい。貴女には、笑顔が似合います。……でも、私の為に涙を流してくれる人が居るというのは何と幸福な事でしょう。


私の前に、雄々しい影が立っています……ええ、わかります。何も言わずひっそりと見守ってくれている貴方はケンシロウでしょう。

嬉しいです。私を救い出してくれた貴方が再び私の前に来てくれた。それだけで、歓喜に胸が張り裂けそうです。
ケンシロウ、私は頑張りました。うまく出来たかはわかりませんが、私は、パピヨンを守れたんですよ……



嬉しいです、嬉しいです、嬉しいです……みなさんが、迎えに来て下さいました。

……こんなに、嬉しいのは……生まれて、初めて…………





パピヨンの目の前で、エレオノールは幸せそうな顔のまま逝った。
エレオノールの正面に寄り、手を伸ばしてエレオノールの両手を取っていたその姿勢のまま、パピヨンは一歩も動くことが出来なかった。
彼女の膝の上では御前が泣き叫んでいる。

死を見取る。そんな感傷じみた真似をするつもりはなかった。
その手を取るなんて、する気は毛頭無かった。
御前だって必要があって呼び出した時、彼女の死を伝えれば良かったはず。

エレオノールは混濁した意識の中で、随分と都合の良い夢でも見たのだろう。
幸せそうに逝ったのは、そう自分が心の奥底で望んでいたからで、それ故死者の名を呼びながら、幻でも見ながら逝ったのだ。
264Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:8k7WtigQ
  
265Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:ONRLKnls
タイガーさん……
266Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:aaAdUx12
       
267Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:8k7WtigQ
                 
268Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:P0vpB80Q
269 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:11 ID:q9ihjX2M
       
270Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:JBunjHAs
      
271Classical名無しさん:08/12/05 23:11 ID:aaAdUx12
         
272漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:11 ID:.7rJ6qsQ

鼻で笑うようなそんな出来事を、その手助けが出来た事を、どうして俺は喜んでいる。
エレオノールの最期の笑顔を、どうしてこの上無い価値ある物と受け取っている。
そう出来て良かったなんて、俺は思っていない。俺が思うのはただ一つ。

アイツにそうしてやりたかった、それだけなのに。

石と化し、崩れ落ちたエレオノールに、御前は尚もむしゃぶりついて泣き叫んでいる。
パピヨンはその場を離れて、アレキサンドリアの目に止まらぬ場所へと向かう。
ふっと通路の先を見ると、あったはずの六角形の通路が消えて無くなっている。
秀が核鉄を解除しただけ、その可能性もあるが、パピヨンはそんな理由ではないと、そう思った。
「そうか、お前も逝ったか……」
研究室の壁にもたれかかり、大切な彼女を想う。

何の事は無い、俺がアイツを喰ったのは、いつまでもアイツを身近に感じていたかっただけだ。
今度こそ、俺だけの物にしたかっただけなんだ。
下らん、やってる事はまるっきりあの馬鹿女と一緒じゃないか。
相手が嫌がる事すら自分の為にやってのけ、それが相手の為だと公言して憚らない。
そんな愚かで哀れな生き物だ。
そこまで考えて、突拍子も無い考えが頭に浮かぶ。
アイツはこの事を知ったら何と言うだろうか。
『で? どうだった? おいしかった? いやぁ、自分がどんな味かって、ちょっと気になるじゃん』
想像の中のこなたは、そんな問いを真顔でパピヨンに発してきた。

全くあいつと来たら、死んでまで俺を笑わせてどうするつもりなんだ一体。

273 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:11 ID:Txjn.UKY
しろがねえええええええええ!!
274Classical名無しさん:08/12/05 23:12 ID:GlqyXV/k
支援
275Classical名無しさん:08/12/05 23:12 ID:QCPTBELo
276漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:12 ID:.7rJ6qsQ



葉隠四郎からの情報を得た司令室は、一時歓声に包まれた。
仮面ライダーゼクロス、そして反旗を翻したタイガーロイドを撃破。
更にエレオノールとパピヨンの二人も消耗し、暗闇大使の前にひざまづいているとの事。
既にあった報告により、侵入者の内、桂ヒナギク、ジョセフ・ジョースターの死亡は確認されている。
後一息、それでこいつらを黙らせる事が出来る。
そう信じていたのだ。

エネルギー変換装置は最重要拠点の一つ。
定期的に連絡をしていたのだが、それが何故か途絶えてしまった。
「おい! 応答しろ! 何をやってい……」
『ぎゃーぎゃー喚くな、やかましい』
コマンダーは心臓を鷲掴みされたような緊張感から開放される。
オペレーターは相手の言葉が気に入らないのか、喰ってかかっている。
「ふざけるな! 定時の連絡はどうした!」
『スマン、スマン。取り込み中やったわ』
「取り込み中? 敵が来たのか?」
『おお来たでー。ごっつい奴やったな〜、服部平次、又の名をキャプテンブラボー言う奴やけどな、こいつがまたエライ強いんや』
「そ、そうか……で、どうした。まさかエネルギー変換装置やられたなんて言うんじゃないだろうな」

『服部平次がどうしたかって? 今は通信機に向かってお話中や。おどれらが頼みにしとる強化外骨格野朗もぶち殺したったで』

通信を聞いていたコマンダーの表情が一変する。
「おい! 通信をこっちに回せ!」
すぐにオペレーターに代わってコマンダーが通信に出る。
277 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:12 ID:7n7xCXQY
 
278Classical名無しさん:08/12/05 23:12 ID:JBunjHAs
       
279Classical名無しさん:08/12/05 23:12 ID:8k7WtigQ
        
280Classical名無しさん:08/12/05 23:13 ID:8k7WtigQ
          
281Classical名無しさん:08/12/05 23:13 ID:aaAdUx12
                   
282漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:13 ID:.7rJ6qsQ
「貴様何者だ!」
『せやから服部平次や言うとるやろ。エネルギー変換装置は俺等がもろた。文句あるんならとっととかかって来んかい!』
「寝ぼけた事抜かすな! 葉隠四郎を貴様達が倒しただと!?」
コマンダーが目線で通信の出所を確認させると、確かにそれはエネルギー変換装置のある部屋と繋がっていると知らされる。
『達ちゃう。俺が、や。その辺踏まえてまともな奴よこせや。ヘボな改造人間寄越したって相手にしたらんからな』
それだけ言うと通信は一方的に切れた。
コマンダーの脳は高速回転を始める。
どう考えても挑発だ。しかし、エネルギー変換装置の部屋を奴等に奪われたのは事実。
確認の為葉隠四郎に連絡を取ってみたが、まるっきり繋がる様子は無い。
という事は、資料にあった普通の人間服部平次は、BADAN幹部とやりあえるだけの能力を持っているという事か。
そうこちらが考えるよう誘導している節もあるが、だとしても葉隠四郎との連絡が取れぬ以上、それを虚言と断言する事も出来ぬ。
同時に、第一ラボから悲鳴に近い通信が入った。
オペレーターが震えながらコマンダーに報告する。
「ら、ラボからの連絡で……く、暗闇大使様の……エネルギー反応が、き、消えてしまった……そう……です。一体、どういう事かと……」
暗闇大使が体内に内包したエネルギーは常の改造人間など比べ物にならぬ程の高数値を持つ。
それ故、ラボの各種機器で感知出来るのだが、どうやら戦況が気になった研究員達が勝手にその機器を使ってサザンクロス内の反応を探った模様。
コマンダーは怒鳴り返す。
「研究機器の無断使用は厳罰の対象だ! 寝言をほざいてないでお前達は戦いが終わるまで大人しくしていろと言え!」
声紋の確認を行っていたオペレーターがコマンダーに報告する。
「先ほどの服部平次の通信、声紋一致しました。98%の確率で当人です」
葉隠覚悟包囲網を指揮する怪人の撃破が報告される。
「ヒトデヒットラー撃破! 西側は総崩れです! 南側指揮官から撤退の申請が上がっていますが……」
コマンダーは報告事項を頭の中で整理しながら、遂に決断を下す。
「ここはお前達で仕切れ! 俺が出る! 服部平次は一時放置だ! あの様子ならエネルギー変換装置をすぐにどうこうするつもりもないだろう!」
283 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/05 23:13 ID:wvO89bWE
 支・支・支・支援!
284Classical名無しさん:08/12/05 23:13 ID:QCPTBELo
285Classical名無しさん:08/12/05 23:13 ID:GlqyXV/k
あれ? 目から汗が……
286漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:13 ID:.7rJ6qsQ
仰天したオペレーター達が大声で止めにかかる。
「待って下さい! そんな……」
「俺が前線で指揮でもしなきゃアイツは止められんだろうが! 暗闇大使様に伝令を送れ! そして暗闇大使様が来られるまで何としてでもお前達で堪えろ!」
最前線で今にも崩れ落ちそうな戦線を維持しているエリートコマンドロイドから同時に通信が入る。
『部隊の損耗率六割を超えました……これより三ブロック後退し、再度戦線を作り直させます』
「何だと!? 馬鹿を言うな! 今引けるはずがないだろうが! 一瞬で押し切られるぞ!」
『私が、行きます。初期改造型である私には、あの機能がついてますから……』
その言葉でコマンダーが硬直する。初期型コマンドロイドには、機能拡張の為最近は使われていない内蔵型の自爆装置が組み込まれている。
「……お前……」
『後はよろしくお願いいたします』
「バカヤロウ! お前が逝ったら誰が俺のフォローするというんだ! 勝手な事抜かすな!」
『……コマンダー、そしてオペレーター室の連中が残っております。まだ、BADANは負けてなどおりません。私は、そう信じております……』
それだけ言うと、エリートコマンドロイドは一方的に通信を切った。
呆然としているコマンダー。
古参のオペレーター達は、お互いの顔を交互に見回し、その意思が一つである事を確かめる。
すぐに代表格の男が立ち上がる。
「コマンダー、我等が出ましょう」
コマンダーが何かを言い出す前に、彼が順に十人を指名する。
名指しされた十人は、一言の反論もせず立ち上がり、隣のオペレーターに作業内容の引継ぎを始める。
「お前達が出てどうする! 俺の戦闘能力は幹部に劣らん! 俺が出ないで……」
「コマンダーが倒れたら誰がBADANを支えるのです!」
一喝すると、穏やかな表情に戻り出立の準備を整え出す。
「暗闇大使様に出陣を促せるのも貴方だけです。急ぎ神の間へお向かい下さい」
オペレーター室の皆は、笑いながらこっちを見ている。
冷汗流してる奴が半分だが、それでも、全員がコマンダーに行けと言っている。
287 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:14 ID:hxYhCyGw
 
288Classical名無しさん:08/12/05 23:14 ID:ONRLKnls
また犠牲者が
支援を続けよう
289 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:14 ID:q9ihjX2M
     
290Classical名無しさん:08/12/05 23:14 ID:JBunjHAs
それでも支援
291漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:14 ID:.7rJ6qsQ
葉隠覚悟の侵攻速度を考えるに、司令室まで辿り着くのにものの三十分もかからぬだろう。
下手をすれば、二度とこいつらに会う事は出来ない。
「……ばかやろう共、頼むから死ぬんじゃないぞ。お前等まで死んだ日にゃ、俺の仕事が増えすぎて過労死しちまうんだからな」
駆け出すコマンダー。
それを見送ったオペレーター達は、これが最期の仕事とばかりに、気合の篭った表情で自らの職務に向き直った。





戦闘の音が聞こえてこなくなった。
戦いは終わったのだろうか。なら、もう行っても構わない……かも、しれない。
柊かがみは部屋を出て、物陰に隠れながら神の間へと向かう。
入り口側まで来ると、今度は恐る恐る中を覗き込む。
あまりに広いその部屋は、一目で全てを確認する事は出来なかった。
ぐるりと見回して見つけた。
各所に熾烈な戦闘の跡を残すこの部屋の中心で、二人の男達が殴り合っていた。
邪魔だけはすまい、そう心に決めていたのだが、その様を見て冷静でも居られなかった。
「村雨さんっ!!」
そう叫んで駆け寄る。
追い込まれていた村雨良は、彼女が予想した未来を、見事打ち崩してくれた。
カウンターで拳を叩き込み、相手の男を倒した村雨は、疲れ切った様子でしゃがみこんでしまった。
部屋の広さが疎ましい、今すぐにでも側に行きたいのに、それが出来ない。
焦りすぎたせいで足がもつれるが、何とかバランスを保って立て直す。
ようやく、辿り着いた。
「村雨さん! 怪我は!?」
「……ありがとうかがみ。おかげで……助かった……」
292 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:14 ID:.MmntAuA


293Classical名無しさん:08/12/05 23:14 ID:8k7WtigQ
   
294Classical名無しさん:08/12/05 23:15 ID:aaAdUx12
             
295漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:15 ID:.7rJ6qsQ
息も絶え絶えにそう答える村雨。

この人はどうしてこんなに凄いんだろう。
どうしようもないぐらい危ない時でも、最期には絶対に勝利してくれる。
祈るような期待に、どれだけ条件が悪くとも応えてくれる。
きっと、それが正義の味方なんだ。

「私達は一度引こう村雨さん。みんなと合流しないと」
「ああ、そうだな……俺も、流石に……」
立ち上がろうとするが、今度こそ本当にぴくりとも動けない。
「無理しちゃ駄目よ! 大丈夫、私が運ぶから……核鉄借りるわね」
村雨の持つ核鉄、モーターギアを足に付け、自分は村雨を背負う。
この強度を誇る改造人間とはとても思えぬ村雨の体重78kg。
とはいえ一介の女子高生が背負うには少々荷が重いが、かがみは物凄い顔になりながら村雨を抱える。
「か、かがみ……俺は自分で……」
「いいの! いいから村雨さんは休んでて! ここは私が……」
完全に背負いきると、モーターギアを走らせる。
これならかがみの負担は78kgを背負い続ける事のみで済む。
「一旦外に出るわよ! 敵が来たら全力で逃げる! いいわねっ!」
村雨はかがみの剣幕に押されながら頷く。
体が動いてくれないのは事実なのだ。
「……わかった。すまない、君には何時も助けてもらってばかりだな」
かがみは憮然とした顔で何も答えなかった。
『……散々助けてもらってるのはこっちなんだけど……』


296 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:15 ID:Txjn.UKY
モブキャラがかっこいい!
297 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:15 ID:q9ihjX2M
          
298 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:15 ID:hxYhCyGw
  
299 ◆vPecc.HKxU :08/12/05 23:16 ID:4Q7pJ2wY
支援SPIRITS
300Classical名無しさん:08/12/05 23:16 ID:GlqyXV/k
支援ー!!
301漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:16 ID:.7rJ6qsQ


かがみ達が去った後、僅かに遅れてコマンダーが神の間へ到着した。
サザンクロス内を熟知していたコマンダーが、近道を通った為彼らに出会う事が無かったのは、どちらにとって幸運だったのだろう。
ようやく辿り着いた彼が見つけられたのは、タイガーロイドの遺体のみ。
いや、付近に転がり散っている、あの欠片は間違いなく暗闇大使のもの。
広い神の間の全域スキャンを行うと、点在している暗闇大使の欠片が至る所に散見された。
これで、勝利への道は全て閉ざされた。
断腸の思いで通信機を司令室へと繋ぐ。
『コマンダー! こちらは後十分は持たせて見せますからお気遣いなく!』
オペレーター達は今も必死に戦況を立て直そうとしているのだろう。
彼等の尽力に報いる事が出来なかったのが、無念だ。
「……避難所及び、全戦闘員に通達しろ。暗闇大使様は倒された。直ちにサザンクロスから脱出し、再起の日を待てと」
『そんなっ!?』
コマンダーの言葉が信じられないオペレーターはそう叫ぶが、コマンダーは淡々と必要事項を伝える。
「サザンクロス、及び会場を覆っている次元結界を開放し、飛行可能全機体のロックを解除。混乱は避けえぬが、落ち着いて行動させてる時間も余裕も無い」
『……司令室は、降伏……ですか』
「今更連中がそれを受け入れるとも思えん。死ぬのが嫌なら全力で逃げ切るしかあるまい。お前達も逃げ遅れるなよ」
『コマンダーはどうされるのですか』
「俺も暗闇大使の遺体を回収後、脱出する。使える科学者の二三人も捕まえれば、復活の手はずも整うかもしれんしな」
縁があったらまた会おう。
そう告げて通信を切る。
周囲はアマゾンのジャングルだ。逃げる先などありはしない。サザンクロスの所在を知られればスピリッツの迎撃部隊も出てくるだろう。
それでも、ここに残っているよりは、僅かでも生き残る可能性がある。
異世界より呼び出した者達に殺し合いをさせていた我等が、今度は自分の命を賭けて分の悪いサバイバルを行う事になるのだ。
302Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:JBunjHAs
支援支援
303Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:P0vpB80Q
304Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:QCPTBELo
305漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:17 ID:.7rJ6qsQ
そんな皮肉に苦笑しながら、コマンダーは神の間に散らばった暗闇大使のパーツを集めて回る。
一番大きな部品は左足、ここは足首より先だけが原型を留めたままで残っていた。
しかし、驚いたのは頭部が残っていた事。
左目周辺のみだが、そこから垂れ下がるように千切れた脳もほんの僅かだが張り付いている。
これなら、記憶領域を残したままの蘇生も可能かもしれない。
これらを袋に入れて回収すると、最大の収穫である強化外骨格「凄」を抱え上げる。
連中、どういう訳かこれには手をつけなかったらしい。単純にある事に気付かなかっただけか。何にしても僥倖である。
神の間には緊急脱出用のシュートが用意されている。
これを用いれば、あっと言う間にサザンクロス外部へと脱出が可能だ。
コマンダーは司令室があるはずの方向に目をやる。
『逃げ切ってくれよ……』
無線操作により現れた黒い穴に、コマンダーは迷う事なく飛び込んだ。



サザンクロス外壁の一部が開くと、鎧を抱えたコマンダーが飛び出してくる。
飛び出したすぐ隣には、無線操作で穴を開いたのと同時に備え付けのヘルダイバーが一台用意されている。
後は司令室が結界を解いてくれるのを待つばかり。
コマンダーは少しでも距離を稼ぐ為、ヘルダイバーに乗って結界付近まで予め移動しておく。
日本から丸々持ってきた街並みは、良いカモフラージュになってくれるだろう。
結界が解けた後は、テーブルマウンテンさえ抜けてしまえば、何処までも続く密林となる。
テーブルマウンテンの高さは2000メートルを越える。
荒地のテーブルマウンテン上を抜け、ヘルダイバーを操って山を下るまでが勝負。
結界を解いた事でこちらの存在が知れたとしても、スピリッツが動き出す前に密林に入ってしまえば、こちらの勝ちだ。
更にその先を考えると暗澹たる気分になるのだが。
「No more BADAN」のスローガンの下、世界各地で反BADAN運動が巻き起こった先の戦争後期を思い出す。
理性もぶっ飛ぶ勢いでBADANを嫌う連中だ。そんな中に隠れ住まなければならないのだから、気分も滅入るというものだ。
ビルの谷間に姿を隠し、袋の中身を確認する。
306 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:17 ID:hxYhCyGw
       
307Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:8k7WtigQ
                 
308Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:aaAdUx12
               
309Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:8k7WtigQ
              
310Classical名無しさん:08/12/05 23:17 ID:GlqyXV/k
支援
311漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:17 ID:.7rJ6qsQ

……心底驚いた。

とりあえず大きめのパーツを全部拾っておいたのだが、それらが全部くっついて、一つに集まっている。
暗闇大使、一応サザエの範疇だったはずなんですから、単細胞生物みたいな真似平然としないでください。と、心の中だけで思った。


『……良くやった……』

声? 何の声だ?

『目をかけてやった甲斐があったぞ……よくぞ我を拾い上げた』

この通信波は、まさか暗闇大使?

『……さあ、その体を……我に捧げよ……』

BADANの洗脳効果により、コマンダーはその欠片を袋から取り出し自らの頭部に当てる。
すぐに侵食が始り、コマンダーの意識は暗闇大使のそれに飲み込まれ、消えていった。
BADANに従い、BADANの為に有り余る才能の全てを注ぎ込んだ男は、こうして最期の時を迎えたのだった。



意識がはっきりと戻った暗闇大使は、最も重要な物がすぐ側にある事に気付き、喝采を上げる。
コマンダーよ、貴様はつくづく使える男であった。褒めてつかわすぞ。
これだ、これさえ残っていればまだ手はある。
コマンダーの記憶データを探り、全ての戦況は把握済み。
312Classical名無しさん:08/12/05 23:18 ID:aaAdUx12
          
313Classical名無しさん:08/12/05 23:18 ID:P0vpB80Q
314Classical名無しさん:08/12/05 23:18 ID:8k7WtigQ
                        
315漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:18 ID:.7rJ6qsQ
最早打つ手は一つのみ。
強化外骨格「凄」をその身に纏い、圧倒的な戦力を持ってエネルギー変換装置を奪取。
大首領を自らに降臨させるまで。
「凄」を身に纏った状態で自分の意思を維持出来るものかわからないが、暗闇大使はその危険性を矜持で笑い飛ばす。
「この暗闇大使が! たかが亡霊ごときに操られるものか!」
臆する事なく、全てのパーツを身につけた時、暗闇大使は自らの浅慮を悟った。

馬鹿な……これは、この凶悪な意思の奔流は……神ならぬ身に、制する事……など……不可能……

引き千切られそうになる自らの意識を、ギリギリの所で維持する。
時間が無い、このままでは遠からず意識を失い、後には物言わぬ「凄」が残るのみとなろう。
暗闇大使はふらつきながら、街並みをサザンクロスへと向かい歩き始める。
ヘルダイバーなぞ、この状態では操れるはずがない。

愚か者が……このように遠い場所まで連れてきおって……何と役に立たぬ男か……

もしコマンダーの意識が残っていたら暗闇大使の言葉をどう受け取っただろうか。
オペレーター室に居た面々ならば即答したに違いない。
何時もの事だと言ってコマンダーは苦笑しただろうさ、と。





総撃破数269体。
突入時にあったBADAN総戦力の実に8割をたった一人で粉砕した葉隠覚悟は、零の戦術予測により導き出した司令室に辿り着いていた。
彼の最も恐るべきは撃破数ではない。
316 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:18 ID:hxYhCyGw
  
317Classical名無しさん:08/12/05 23:18 ID:JBunjHAs
ゴキブリ並みの生命力支援支援
318 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:19 ID:q9ihjX2M
              
319漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:19 ID:.7rJ6qsQ
それだけの数を、たった一人で受け持ち続けたというのが恐ろしいのだ。
主戦力のほとんどは常時覚悟が迎え撃ち続けていた。
この際の撃破数が少なければ、他所へと戦力を向ける余裕を与えていただろう。
しかし、覚悟の一撃たりともおろそかにせぬ渾身の打撃は、たゆまぬ訓練により身に染み付いた零式の奥義は、
一撃必殺の名の通り、一打一殺を八割の打撃にて成功させていた。
これが、葉隠覚悟がこれだけの数を受け持ち続けた真の理由である。
既に人っ子一人居ない司令室の操作盤に、零の触手が伸びる。
異世界の技術であるこのコンピューター達も、零の対応能力にかかれば慣れ親しんだ端末同然。
現在サザンクロスがどのような状況に置かれているか、即座に把握した。
『覚悟、どうやらBADANは負けを認めここを撤収するらしい。それと敵首魁暗闇大使だが、既に誰かが倒したようだな。ふっ、先を越されたぞ』
「構わぬ、我等が勝利する事が第一だ。それよりも皆の所在は掴めたか?」
『少し待て。今一通り調べてみよう……』
零が調査を進める間、覚悟はこの戦いを振り返る。
感情に任せて闇雲に暴れまわっていた時には気付けなかったが、BADANにも勇者は居た。
仲間の為特攻をかける者、決死の覚悟で急所への一撃すら物ともせず戦い続ける者、覚悟を相手にたった一人で殿を務めんとする者。
最後に残った者達が、全てを賭けて仕掛けてきた特攻は、武人の最後に相応しい、見事な散り様であった。
悪鬼羅刹の中にも、覚悟が認める武人は居たのだ。
それが嬉しくもあり、また悲しいとも感じる。
「……信じる道を違えねば、主らもまた雄々しき正義の徒となれたであろうに……」
圧倒的な武を誇る覚悟が言っても納得出来るものではないかもしれない。
それでも覚悟は、散っていった仲間達を振り返って思うのだ。
武力の有無のみで戦は語れぬと。
迷う事無く信じぬく事が出来る信念は、より強大な武に勝る。
そしてその信念が正道を辿っていれば、いかなる事態に陥ろうともその信念を信じぬく事が出来るのだ。
何故なら人のあるべき心に従う道が正道であり、その正しさが人を惹きつけ更なる力となるからだ。

コナン殿、貴方の悪鬼をすら救わんとするその姿勢こそあるべき正義の姿であろう。
320 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:19 ID:Txjn.UKY
コマンダー……!
321Classical名無しさん:08/12/05 23:20 ID:JBunjHAs
    
322漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:20 ID:.7rJ6qsQ
私もまた、その道に惹かれる一人の徒にすぎぬ。
されど我は武人なり。常に向かうは戦場のみ。かの地にて正義を語るは言の葉にあらず。

唯一重に、拳にて我が正義貫かん!





モーターギアがあるので、何とかかんとか村雨を担いだままかがみは来た道を戻る事が出来た。
高速で移動するとかがみがバランスを崩してしまうので、本来の速度から考えればゆっくりとしたペースだったが。
途中何度か村雨を溢しそうになったが、その度ふんぬらばぁああああああ!! とばかりに気合を入れなおして持ちこたえた。
村雨は、かがみの新たな一面を見れたな、とちょっとだけ引いた顔で思っていた。
担いでもらっている手前そんな事口が避けても言えないが。
「待てかがみ、あの角の向こうから人の声が聞こえてくる」
ふと気付いた村雨はそう言ってかがみに注意を促す。
「あ!?」
三白眼になってそんな返事をするかがみ。
ひたすら村雨を抱える事に夢中になっていたせいか、かがみは人の声に気付かず、
又筋肉が引きつりそうな最中に声をかけられたので、不条理極まりない反応をしてしまったらしい。
「……す、すまん」
予想外すぎる返事につい謝ってしまう村雨。
かがみも自分のやった事に気付いて、急に立ち止まり真っ赤になって慌て出す。
「うわぁっ! ち、違うのよ村雨さん! これは、そういうんじゃなくて、えっと、あーそうなんだの略って意味! べ、別に怒ってるとかじゃ全然無いからっ!」
とりあえず言い訳の意味がわからない。
が、それを蒸し返すのもなんなので、村雨はわかった、と言って頷いておいた。
まだ赤いままのかがみと共に、村雨は角の先をそっと覗き見る。
323Classical名無しさん:08/12/05 23:20 ID:GlqyXV/k
支援!
324 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:20 ID:hxYhCyGw
 
325漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:20 ID:.7rJ6qsQ
そこには、様々な衣服を着た男女が我先にと通路を走る姿が見えた。
白衣やら、全身タイツやら、パジャマやら、シャツとトランクスのみやらとまともな服装の方が少ない。
「……サザンクロスでコスプレマラソンって結構斬新よね」
「……いや、普通にBADANの人間が逃げてるだけだと思うんだが……」
村雨の前でちょっとヲタクっぽい言葉をさらっと使ってしまった事を後悔するかがみ。
当の村雨はまるで気にしていないのだが、更に顔を赤くして俯いてしまう。
そんなかがみの女の子っぽい心の動きがまるでわからない村雨は、いつぞやの覚悟と同じ感想を持った。
『……女の子は謎だな……』

そんな馬鹿なやりとりはさておき、喧騒の最中から彼らの声を拾い取って状況を把握する。

「逃げろ! 早く逃げないと仮面ライダーがこっち狙って来るぞ!」
「逃げ遅れたらマジで見捨てられるぞ! 俺はまだBADAN万歳なんて叫びたくねえ!」
「サザンクロス放棄!? それもしかしてサザンクロス自爆って事かよ!?」
「絶対やるって暗闇大使様! 自爆とかすげぇ好きそうじゃん!」
「最近そういう派手な作戦やってなかったし! サザンクロス爆散とか暗闇大使様がそんなおいしい手見逃すはずがねえって!」
「あああ! それでアマゾン流域ふっ飛ばす為に結界解くって事かよ! ふざけんな! 俺らが逃げるまで待ってくれって!」
「くっそ! 幹部連中きっとエアフォースワンみたいなんでとっくに避難してんだろうぜ! やってらんねええっ!」
「あるある! そんでワイングラス傾けながらくっくっくとか笑ってんの! マジありえねえええええええええ!!」

彼等の間で、何故かサザンクロス自爆は既に確定事項の模様。
ちなみに村雨達の遭遇した一団とは別の集団では、復讐に猛り狂った仮面ライダーゼクロスがサザンクロスを爆発させようとしてる事になっていた。
正確な情報が与えられずにいる集団が混乱すると、斯様のごとくデマが横行するものらしい。
それをデマなどとは露程も思わないかがみは真っ青になる。
「どうしよう村雨さん! みんなを助けないと!」
しかし村雨は幾分か冷静で、かがみに肩を借りながら、歩いて集団に近寄っていく。
「すまない、一体何が起こっているんだ?」
326Classical名無しさん:08/12/05 23:21 ID:P0vpB80Q
327Classical名無しさん:08/12/05 23:21 ID:8k7WtigQ
         
328Classical名無しさん:08/12/05 23:21 ID:aaAdUx12
               
329Classical名無しさん:08/12/05 23:21 ID:8k7WtigQ
 
330Classical名無しさん:08/12/05 23:21 ID:ONRLKnls
すごいぞ支援
331漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:21 ID:.7rJ6qsQ
隣のかがみは今にも心臓が飛び出しそうな顔をしている。
しかし、平静そのものの態度で村雨が問うと、大慌ての男は特に不審に思う事もなく答えてくれた。
「お前聞いてないのか!? サザンクロスからの脱出命令が出たんだよ! さっさと逃げないと逃亡用の足も無くなっちまうぞ!」
脱出するという事は、サザンクロスを維持しきれぬ状態にBADANが陥ったという事。
村雨がジェネラルシャドウ、暗闇大使、タイガーロイドと戦っている間に、他の仲間達が暴れまわったのだろう。
ならばここは無理をするべきではない。自身が衰弱しているのもそうだが、村雨はかがみの命も預かっているのだから。
「自爆とかいっている声が聞こえたが、あれは一体何なんだ?」
「はっ! 暗闇大使様なら自爆ぐらい平気でやんだろって話だよ! おら、お前等もさっさと逃げろ!」
その男はこんな状況下で避難誘導を買って出ているだけあって、それなりに肝は据わっているようだ。
「わかった、ありがとう。お前も急げよ」
かがみに肩を借りたまま村雨はそう言って皆の向かう方向へ向かう。
「おい嬢ちゃんっ!」
背を向けた所で男から声をかけられ、かがみは飛びあがりそうになる。
「彼氏改造人間か!? だったら突き当たりを左に行け! そっちのヘルダイバーならすぐに無くなる事もねえだろ!」
村雨が負傷しているのは戦闘故と思ったらしい。戦闘に出ているのは改造人間のみだ。
かがみは顔が引きつらないよう全神経を顔面に集中させ、振り向きつつ全力全開スマイルを見せる。
「あ、ありがとう。そうさせてもらうわ」
それ以上男から声をかけられる事も無く、村雨とかがみは通路の奥へと向かった。

男はかがみの顔を思い出し、呟く。
「可愛いけどなぁ、やっぱ女の子は笑顔だよ。笑顔があれじゃ……ねぇ。俺の好みじゃねえよ」
努力の甲斐無く、かがみの顔はひきつったままであった模様。

何とか危地を乗り切った事でほっとしているかがみ。
村雨はその肩を借りながら、かがみの横顔を見つめる。
どう見ても普通の女の子だ。しかし、彼女は村雨にも信じられないような事を何度もして見せてくれた。
「かがみには色んな顔があるんだな、見ていて飽きない」
332 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:21 ID:hxYhCyGw
     
333 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:21 ID:7n7xCXQY
支援
334 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:22 ID:q9ihjX2M
         
335Classical名無しさん:08/12/05 23:22 ID:JBunjHAs
         
336漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:22 ID:.7rJ6qsQ
不意にそんな事を言われても、かがみはこの言葉をどう受け取ったものかわからない。
「飽きないって……人を百面相する怪人みたいに言わないでよ」
「ははっ、そういう意味じゃないんだ。さっきみたいに慌てたり驚いたり怒ったり凄い顔してみたり、
 かと思えば俺にはとても真似出来ない凄い事をやってのける。俺はかがみが笑ってくれる事で、随分救われたんだ」
真面目な話、そう思ったかがみは黙って村雨の声に耳を傾ける。
「さっきもそうだ。俺の名を呼んでくれる。ただそれだけで、俺は三影に最後の一撃を打つ事が出来た。
 おかげでアイツにも勝てたんだ。そんな事が出来るかがみが、不思議だって思って……な」
やはり、村雨さんと真面目に話すと何故かこういう照れる方向に行ってしまうー。と思いつつ、それで毎回照れるのも悔しいので赤くなるのを我慢してみるかがみ。
「私そんなややこしい事なんて考えてないわよ。普通にしてるだけだし、よっぽど村雨さんの方が凄いと思うけどなぁ」
「いいや、絶対かがみの方が凄い。かがみが居なければ今の俺はきっと無かった……はずだと思うんだが、当のかがみにはその自覚が無いみたいで、それが俺には不思議なんだ」
言葉に詰まって俯くかがみ。
「……あのさ、この際相手は村雨さんだから正直に聞くけど……」
「ん?」
堪えきれなくなったようで真っ赤に染まった頬のまま、上目遣いで恨めしげに村雨を見る。
「それ聞いた私は一体どんな顔すればいいのよ」
抗議の視線が、何故かとても愉快で、村雨は思わず噴出してしまう。
「あー! 村雨さんそこで笑うとかヒドくない!?」
「す、すまん……でも、くっくっく、はっはっはっはっはっはっは……」
笑いが止まらなくなってしまった村雨に、完全にヘソを曲げてそっぽを向くかがみ。
「もう知らないっ!」
そう言い放ちながらも村雨に貸した肩は決して外そうとはしないかがみが、村雨はとても愛おしいと感じたのだ。

敵地の乗り込んでる最中とはとても思えない程穏やかな時間を過ごした二人。
話しながらなので、すぐに目的地らしい場所に辿り着く。
男の言った通り、マシンのハンガーになっているこの周辺には、何処にこれだけの人間が居たんだという程の人でごった返していた。
337 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:23 ID:7n7xCXQY
電撃稲妻熱風 電撃稲妻熱風
338Classical名無しさん:08/12/05 23:23 ID:JBunjHAs
       
339漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:23 ID:.7rJ6qsQ
これでも指示通りに左に曲がっているのだ。右に行ったらどんな混雑であったか想像もつかない。
ヘルダイバーは操るには、せめてクラッチの意味を理解している程度は必要である為、それより円盤型の大きい飛行機体に人は集まっている。
改造人間はバイクの運転必須な為、ここには改造人間はほとんど存在しない事になるのだが、村雨達にそこまではわからない。
乗せろ、無理だ、そんなやりとりが各所から聞こえてくる。
村雨は、とりあえずヘルダイバーに向かう。
燃料も問題無いようだし、自身の調子に不安があるが、このままかがみの肩を借りて移動するにも限界がある。
そうやって計器をチェックしていると、一人の男が村雨達の側に駆け寄ってきた。
「お、おい! アンタヘルダイバー使えるのか!? だったら俺も乗せてってくれよ!」
円盤に乗り損ねそうなのだろう。男は必死に懇願してくる。そしてそれを見た他の男達も我先にと村雨達に群がってくる。
ちょっと困った事になりそうだ、そう思った直後、最初に声をかけてきた男は、一度訝しげに首をかしげた後、大きく後ろへと後ずさる。

「こ、こいつ村雨良だ! 仮面ライダーゼクロスじゃねえか!」

古参の者は村雨の顔を覚えている者も居たようだ。
すぐに少し離れた場所で円盤に乗り込もうとする男の足を引っ張っていた女が悲鳴を上げる。
「そうよ! こいつ参加者の仮面ライダーゼクロスじゃない! 突入してきたって……こんな所まで追ってきたっていうの!?」
そう叫んだ女と、最初に村雨の正体に気付いた男は、人垣を盾にしつつ脇目も振らず逃げ出した。
混乱は伝播する。
まるで地獄の悪魔が地の底から這い登ってきたとでも言わんばかりに、恐怖にかられ、誰もが我先にと逃げ出し始める。

ハンガーがすっからかんになるのに、三分もいらなかった。
仮面ライダーの名はBADANでは恐怖の象徴のようなものだ。
二三人でサザンクロスに乗り込んで来る者も居れば、幹部として圧倒的な力を誇る怪人達すらたった一人で倒してしまう者もいる。
どれだけ策を巡らそうと、どんな罠を用意しようと、その全てを食い破り、作戦開始当初は想像もしなかった大打撃を与えていく。
その内の一人が、逃げ出そうとしてる先に居れば、誰でも焦り慌てる事だろう。
340 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:23 ID:Txjn.UKY
341Classical名無しさん:08/12/05 23:23 ID:P0vpB80Q
342Classical名無しさん:08/12/05 23:23 ID:GlqyXV/k
支援!!
343漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:24 ID:.7rJ6qsQ
しかし、そんなBADAN側の事情など知った事ではない村雨は、戦闘せずに済んだのは幸運であるにも関わらず、少し傷ついた面持ちでぽつんと突っ立っていた。
「……面倒が無いんならそれでいいけどな」
「む、村雨さんふぁいとっ」
二人はとにもかくにも村雨が回復するまで、ヘルダイバーでここから一度離れる事にした。





服部は通信機にて赤木からサザンクロスの現状を聞いた。
「連中がサザンクロス放棄するて? それホンマか?」
『ああ、つまりはこれでBADANとの戦いは決着……という事だな』
安堵の余り、へたりこみそうになるのを、何とか堪える。
片足ではもうロクに戦えそうに無い。
ならばこちらに戦力を向けさせるだけ向けさせといて、エネルギー変換装置諸共に自爆してやろうと考えていたのだ。
死なずに済むというのなら、それがよろしいに決まっている。
「……となると後始末の話になるな。神社にある強化外骨格はこっちで確保しといた方がええかな」
『あまりあれもこれもと手を出せる程、こちらにも手数があるわけじゃない……が、強化外骨格だけは別……か』
赤木は伊藤博士に頼み、覚悟と連絡を取れるようにしてもらう。
伊藤博士は放棄されてるはずの司令室を乗っ取り、そこから覚悟の所在を確認しようとしたのだが、そこで侵入を果たした零とブッキングしてしまう。
両者共大慌てで互いの存在を確認せんと電子戦が繰り広げられる。
決着はすぐに着いた。
専門家ではない伊藤博士が零に抗する事は出来なかったのだ。
メインコンピューター室の内部カメラを奪い、零が中の映像を確認した所で誤解は解けた。
全身から冷汗をかきながら、伊藤博士は零の能力を褒め称えるのだった。
344Classical名無しさん:08/12/05 23:24 ID:JBunjHAs
          
345Classical名無しさん:08/12/05 23:24 ID:8k7WtigQ
          
346 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:24 ID:hxYhCyGw
  
347 ◆uiAEn7XS/. :08/12/05 23:25 ID:58Xa.5Hc
  
348Classical名無しさん:08/12/05 23:25 ID:JBunjHAs
   
349漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:25 ID:.7rJ6qsQ
赤木からの依頼で覚悟はサザンクロスを離れ、神社の強化外骨格を回収するべく外へと向かう。
通信回線の周波数を調べた零は、既にサザンクロス内部の伊藤博士や、服部の持つ通信機と通信が可能になっている。
不測の事態にもこれできっちり対応出来るだろう。
伊藤博士から出来るものなら破壊してしまえばいいとの話もあったが、破壊に手間取られて時間かかってもあまり良い事は無いと赤木に諭されるとそれ以上言わなかった。

司令室にて入手した地図により、最短距離にて外へと飛び出す覚悟。
外は、突入時とは随分様子が変わっていた。
サザンクロスを覆っていた黒雲が消えてなくなっていたのだ。円盤が数機空に浮いているのも見える。
気温が一気に下がり、零の報告によると2000メートル級の山岳地に居るのと同程度の酸素濃度になっているらしい。
又、強化外骨格「零」のバーニアで空へと飛びあがると、街並みのすぐ外側が荒れ果てた荒野になっているのがわかる。
「これほど急速な外気の変化などありうるのか?」
『今計測しているが、天体情報も変化している……ふむ、74%の確率で、異次元化していたサザンクロス周辺が元の状態に戻ったと出ておるが……』
「元の?」
『つまり、BADANが存在する世界と繋がった状態になったという事だ。ふむふむ、伊藤博士のメインコンピューターのデータを見れば実情はわかろうが、それは後回しでもよかろう。今は強化外骨格が先ぞ』
「了解した」
早速街の方へと向かうが、その時、覚悟の視界に見逃せぬ物が映った。
「零! あれはまさか!」
『うむ! まさしく強化外骨格! しかも……動いておるぞ! 誰かが装着したのかもしれん!』
即刻赤木に報告すると、覚悟は強化外骨格へと降下していった。





アレキサンドリアがパピヨンに報告を上げる。
350 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 23:25 ID:.MmntAuA


351Classical名無しさん:08/12/05 23:25 ID:8k7WtigQ
              
352Classical名無しさん:08/12/05 23:25 ID:aaAdUx12
            
353漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:25 ID:.7rJ6qsQ
パピヨンの指示通り、サザンクロス内部に飛び交う全ての通信を傍受出来るようにしていたアレキサンドリアは、覚悟から赤木へと伝えられた通信の内容を知った。
本来の通信量全てを傍受なんてしてたら、アレキサンドリアとてパンクしてしまう。
しかし、現状は既に通信を用いる者も無いこのサザンクロスで、それでも使用しなければならないのは、突入者達のみ。
そう読んだ上でのこの処置であったが、功を奏したようだ。
「パピヨン、既に大勢は決しました。かくなる上は、彼らと協力すべきなのでは」
「蝶今更だと思うがな。そうしたいんなら止めはせん、俺に気を使う必要な無いぞ」
御前は既に核鉄に戻してある。
「俺が出た後にでも連中に連絡を取れ。俺は最後の決着を見届けたら、後は好きにやるさ」
所々が醜く焼け焦げたタイツ、お気に入りの蝶のマスクも端が数箇所欠けている。
自身も集中して作業を行っていたせいかさして回復も出来ず、ある程度は戦える、程度の能力しか持ち合わせていない。
それでもパピヨンの表情に迷いは見られない。
不遜で、傲慢な態度が彼から失われる事は無かった。
「私は元の世界へ戻る事が第一です。彼等に協力を依頼する事にします。しかしパピヨン、貴方も見知らぬ世界に一人では……」
アレキサンドリアはそう言ってパピヨンの心変わりを促すが、パピヨンはその言葉を聞いていないのか、必要な装備をバッグに詰め込んでいる。
「しかし……強いな奴等は。あいつらならヴィクターもあっさり倒してしまうのではないか」
「人の夫を軽々しくそういう引き合いに出さないで下さい」
アレキサンドリアの言葉に、パピヨンは声を上げて笑う。
その笑い声が、以前とは違い澄んで聞こえるのは、彼の内面に変化があったと考えるべきなのだろうか。
後ろ手にひらひらと手を振って部屋を去るパピヨンからは、それ以上の何かを読み取る事が出来なかった。





「さて、そういう事なら俺も行くか……」
メインコンピューター室で赤木はバッグを肩に背負う。
伊藤博士は相変わらず端末に向かって作業を続けている。
354Classical名無しさん:08/12/05 23:26 ID:aaAdUx12
                                  
355Classical名無しさん:08/12/05 23:26 ID:8k7WtigQ
 
356漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:26 ID:.7rJ6qsQ
「葉隠君のみで充分なのでは? 君はここで待機していた方が安全だと思うのだが。村雨君達と連絡が付くかもしれないし」
「最後の決着ぐらいこの目で見届けたいのさ」
通信機のスイッチを入れ、服部と連絡を取る。
「赤木だ。まだ生きてるか?」
『勝手に殺すな。足の出血も止めたし、こないな怪我程度で死んでたまるかい』
「確かにな、ここで死んだらただの間抜けだ。強化外骨格が動いているらしい。俺はそいつと葉隠の戦いを見届けてくる。これが最後になるだろうから……な」
『ははっ、それでお前が死んだら大間抜け言うて笑い転げたるわ』
「服部……」
赤木はつい口をついて出てしまいそうになった言葉を飲み込む。
『あん?』
「……ここまで来てミスるなよ」
『大きなお世話や、とっとと行け』





葉隠覚悟が強化外骨格「凄」を纏った暗闇大使の前に降り立つ。
あまりに予想外、この男はサザンクロスの中で戦闘中ではなかったのか。
バイクに乗る事すら出来ぬ今の暗闇大使では、この男の相手をする所か戦闘行為そのものが不可能だ。
余りの絶望感に、辛うじて保っていた意識すら手放してしまいそうになる。
「……き、貴様、何故……ここへ……」
「強化外骨格『凄』の破壊が目的だ。そのような邪まな存在、この葉隠覚悟がこの世から消し去ってくれよう」
同時に零が勧告する。
『直ちに鎧を脱ぎ降伏せよ! さすれば命までは取らん! 無益な殺生はこちらの望む所ではない!』
既にBADANに戦力らしい戦力は残っていない。これ以上の戦闘は不要と考えているのだろう。
葉隠覚悟には、鎧の主がBADANの大幹部暗闇大使だとわかっていないのだ。
恐らくこの男ならば、鎧を脱げば本当に命までは取らぬだろう。
357 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:26 ID:Txjn.UKY
 
358 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:26 ID:hxYhCyGw

 
359漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:26 ID:.7rJ6qsQ
しかしここで強化外骨格を失えば、大首領復活の可能性は完全に消えうせる。
それにそもそも、この鎧、もう自分の意思では脱げそうにない。
完全に追い詰められ沈黙する暗闇大使。
『制限時間30秒! 疾く返答せよ!』
零の言葉が無慈悲に響く。

最早これまで……かくなる上は、自らの意思を手放し「凄」の衝動に身を任せ、当たるを幸い薙ぎ倒すのみ。

そう決意した暗闇大使の脳裏に、神の囁きが届く。


『暗闇大使よ。これが最後だ……我が力、貴様に授けよう……』


大首領は最後の最後まで屈する事なく仕え続けた暗闇大使を、見捨てるような事はしなかったのだ。
いつ途切れてもおかしくなかった暗闇大使の意思の糸が、見る間に太くたくましき柱へと強化されていく。
絶望の最中であったからこそ、この救いの手への感動は他に類を見ない。
歓喜に身を震わせる暗闇大使。
そうだ、私こそが大首領の寵愛を一身に受ける第一の配下。
感動の余り、とうの昔に失っていたはずの涙が頬を伝う。
大首領よ、私は貴方に生涯、いや、死しても尚忠誠を誓い続けましょう。

「フ、フフフフ、フハハハハハハハハハハーーーーーーーッ!!」

両手を天に掲げながら、哄笑を上げる。
この全身に満ち溢れるかつてない力を見よ! これが! これこそが絶対なる大首領の力!
それを一身に受けるはこの暗闇大使なるぞ! 貴様等! この私を良く見るがよいわっ!
360 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:27 ID:q9ihjX2M
       
361Classical名無しさん:08/12/05 23:27 ID:JBunjHAs
   
362漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:27 ID:.7rJ6qsQ
こうして完全に支配しきって初めてわかる「凄」のパワー。
葉隠四郎が技術の粋を集めて作り上げたこれこそが最強の強化外骨格。
そして、そして……大首領より賜りしこの無限の力!

「葉隠覚悟、我こそは暗闇大使。BADANの首魁にして大首領一の配下よ! 我が前に立ちふさがるならば、死は免れぬと覚悟せよ!」

驚き目を見張るは一瞬、不敵にして大胆にも葉隠覚悟は笑みで返す。
BADANを率いし最強の男、相手にとって不足は無い。

「正調零式防衛術、葉隠覚悟! 三千の英霊集いし強化外骨格零! その言葉宣戦布告と判断する!」

零頭部から突起が突き出し完全に戦闘態勢を整え、

「当方に迎撃の用意あり!」

零式防衛術、水鏡の構えにて相対す。


「  覚  悟  完  了  !  」



圧倒的なパワーを試すように豪腕を振りかざす。
そこにあるのはパワーのみではない、大気すら切り裂けそうな速度、そして精妙無比な正確さも備わっていた。
まっすぐに突き出される暗闇大使の拳。
これを、神速の体裁きによりいなし、蹴りを放つ。
これぞ零式防衛術の奥義、因果なり。
363Classical名無しさん:08/12/05 23:27 ID:P0vpB80Q
364Classical名無しさん:08/12/05 23:27 ID:GlqyXV/k
支援
365Classical名無しさん:08/12/05 23:28 ID:JBunjHAs
因果支援
366 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:28 ID:q9ihjX2M
      
367Classical名無しさん:08/12/05 23:28 ID:hJzC1O.w
支援
368漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:28 ID:.7rJ6qsQ
自らの力だけではなく相手の力をすら用いて敵を打倒する。
敵方に力があればあるほど、この技の威力は加速度的に増幅されていくのだ。
その為の術技は、零式防衛術秘奥の中の秘。
数多ある攻撃手段、人ですらない相手をもってしてもこの秘技から逃れえぬ程、無限とも思える程の返し技の数々。
因果とはその総称である。
また、これらは全て一撃必殺故、敵の打撃に向かい自らの身を投げ出す必要がある。
敵への踏み込み無くして強き打撃はありえぬ。
どんな攻撃にも恐れず立ち向かう勇気あってこそ、成り立つ極限の奥義なのだ。

そんな覚悟の因果を、「凄」の目は正確に捉える。
動き、速度、角度とか。
思考も体も即座に対応出来る速さを持っている。

それでも尚、覚悟の攻撃を暗闇大使はかわす事が出来なかった。

胴中央につきこまれた拳は、背中にまで突き抜ける。
強化外骨格の超展性により鎧砕ける事はなくとも、この拳は存分に暗闇大使を傷つけた。
「バ、バカなっ!」
覚悟が拳を引き抜くと、暗闇大使はたまらず右手を前に突き出す。
掌打ではなくここより放たれる飛び道具を頼りにしての行為だ。
あっと言う間も無く、暗闇大使の視界から覚悟の姿が消える。
右足に痛烈な蹴りをもらい、そちらに振り向くも、やはり覚悟の姿を捉える事は出来ず。
今度は脇腹に回し蹴りを喰らい、横くの字に体がへし曲がる。
更に頭部への拳の一撃により、ビルの壁へと叩きつけられる。
覚悟の拳の威力はビルの壁ごときに止められるものではない。
ビルの一階部分を完全に貫通し、更に後ろのビルの壁に当たってようやく止まった。
「な、何故奴の動きが見えぬか!?」
369 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:28 ID:hxYhCyGw
     
370 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:28 ID:7n7xCXQY
ドラゴン・ロードをとばせ ドラゴン・ロードをとばせ
371Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:8k7WtigQ
           
372Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:aaAdUx12
                    
373漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:29 ID:.7rJ6qsQ
速度とパワーに加え、反射速度も極限まで上がっているはずの暗闇大使は、この戦闘の推移にどうしても納得が出来ない。
葉隠覚悟の真骨頂は、得意技因果に代表される技術にこそある。
又、戦闘の機微にも長けており、間合いの取り方一つとっても暗闇大使との差は歴然としている。
相手の視界すら考慮に入れるその動きは、同じく戦闘の機微に長けた者でなくば、まるで魔法のごとき動きに見える事だろう。
もちろん暗闇大使とて数々の戦いを経験してきた男。まるで戦闘経験が無いとは言わない。
しかしその戦いのほとんどは持てる武力から比べれば遊戯の域を出ぬものばかり。
より強い敵との戦闘を想定した訓練をした事もなければ、そういった敵達との激戦を数多経験しているわけでもない。
暗闇大使の本質は、いわゆる核弾頭のような見せ武力であり、又より高い機能を求める科学者のそれである。
戦略的に勝利するべく、明快な戦力を求め続けた。
もちろんそれによって圧倒的な戦力を有し、戦う前に既に勝つ状態を作り上げるのは大切な事だ。
しかし実際の戦闘では、プラスアルファとして戦士の技術が存在する。
その術に長けたジェネラルシャドウを軽んじている時点で、彼の価値観が如何様なものか解るだろう。

それでも多用な武装を持っていれば、彼にも覚悟に対する事が出来たかもしれない。
しかし、強化外骨格に装備されている武装のほとんどは、同じ強化外骨格相手には用を成さない。
まるで効果が無いとは言わないが、威力は本来期待しているようなものではなく、暗闇大使が望むような隙を覚悟に生じさせる事も難しい。
肉弾戦闘を主な目的とするこの強化外骨格には、圧倒的な弾幕や、逃れる事すら困難な鞭は用意されていないのだ。
更に踏み込んでくる覚悟に、暗闇大使は昇華弾を放つ。
全力で放って十発。その程度の弾幕ならば、覚悟には隙間をすり抜ける事容易い。
同時に超脱水燐粉を放ち牽制とするが、何と覚悟は、雪の様に無数に舞い散る死の燐粉の隙間すらかいくぐって暗闇大使の眼前へと迫る。
かわしきれぬ数個が鎧に触れ、じゅっと嫌な音を立てるも、覚悟は委細構わず。
暗闇大使の顔面に渾身の拳を叩き込む。
かわす動作が駆け寄る速度を落とす事もなく、勢いの乗った拳の威力を余す所なく暗闇大使へと伝えきる。
374Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:8k7WtigQ
 
375Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:P0vpB80Q
376Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:VVEp67HE
  
377Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:aaAdUx12
                      
378 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:29 ID:.MmntAuA


379Classical名無しさん:08/12/05 23:29 ID:BTXdrGnM
地獄の陰 深い闇を裂け〜
380漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:30 ID:.7rJ6qsQ
これにはミリ単位での絶妙なボディバランスが要求されるが、葉隠覚悟の動きには一切の乱れは無い。
これこそが技術であり、又これを迷い無く行える精神が勇気なのだ。

頭部を強打され、再び真後ろへ跳ね跳んで行く暗闇大使。
これほどに覚悟の強打を浴びされながら、未だ戦闘能力を維持しているのは強化外骨格の能力と、
大首領により与えられたパワーが暗闇大使の体を支えているからに他ならない。
もちろん暗闇大使もやられっぱなしで次の手を考えていないわけではない。
巨大なパワーを使って、本来の体への再生を進めていたのだ。
それも作り上げた側から覚悟に叩き潰されていたのだが、ようやく形になってきた。
暗闇大使は本来の戦闘スタイルにさえ戻れれば、ゼクロスやタイガーロイドすら圧倒する力を秘めている。
パワーは以前よりも遙かに上がっている事を考えれば、その体勢さえ整えば葉隠覚悟なぞ恐るるに足らず。
先にゼクロス達に放ったミサイルの弾幕、その百倍の数により一撃で周辺一帯ごと瓦礫の山に埋めてくれよう。

ゼクロスとタイガーロイドの二人に破れ、今また圧倒的と思っていた覚悟に攻め立てられている。
いずれも暗闇大使には認めがたく、同時に理解出来ぬ現象である。
そんな戦闘が続いてしまったせいだろう。
本来の暗闇大使ならば絶対に気付けるはずの事を見落としてしまったのは。
こんな致命的で、愚か極まる行為を、勝利への確信を持ってやってしまったのは。

暗闇大使の頭部から背なにかけてを覆う殻、そこから無数のミサイルを放つこの武器こそが暗闇大使、必殺の武器。
それを、躊躇無く実行した暗闇大使は、直後その愚かさに気付く。
強化外骨格を纏った状態でそんな事をしたら一体どんな事になってしまうというのだろう。
強化外骨格の内側より放たれたミサイルは、超展性を持つ強化外骨格により外へ飛び出す事を阻まれ、暗闇大使のすぐ背後で爆発を起こす。
特に強化された鎧である「凄」はゼクロスすら破壊しうるミサイル群にも、数分の間は膨らむのみで堪えてみせる。
しかし力の逃げ場は必要で、衝撃は鎧の隙間を上へ下へと流されていく。
381 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:30 ID:Txjn.UKY
382 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:30 ID:hxYhCyGw
  
383 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:30 ID:q9ihjX2M
        
384Classical名無しさん:08/12/05 23:30 ID:P0vpB80Q
385Classical名無しさん:08/12/05 23:30 ID:8k7WtigQ
 
386漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:30 ID:.7rJ6qsQ
その間にも新たなミサイルは作り出され、放たれる。
風船が歪な形で膨らんでいく。
葉隠散の得意技、螺旋による攻撃もこのような状態に近しい形になるが、より醜く、歪な形で膨らんだ強化外骨格「凄」は、とうとうその限界を超えて爆散した。

それでも尚、人の形をとどめているのは、葉隠四郎の技術故か、はたまた暗闇大使の執念か。
各所が弾け、千切れとんだ強化外骨格は幽鬼のようにその場に立ち尽くす。
覚悟は、これが最後とばかりに腰部から超凍結冷却液を放つ。
既に案山子と化した暗闇大使にこれをかわす術もなし。
一瞬で全身を凍らせ、真っ白き彫像となる。



村雨とかがみの二人はヘルダイバーに跨り、戦闘の気配に引かれ近寄ってきていた。
「村雨さん! あれ!」
「おお! 流石は覚悟……強化外骨格相手に、よくぞ……」


戦闘が行われている場所からほんの十メートルも離れていない場所で、パピヨンは二人の闘いを見守っていた。
「ふん、間抜けに相応しい末路だ」


戦場近くにまで走ってきていた赤木シゲルは、疲れからか壁に手を付きもたれかかりながら呟く。
「……何とか、間に合ったな……」


覚悟の振り降ろした拳が、暗闇大使を捉える。
387Classical名無しさん:08/12/05 23:31 ID:8k7WtigQ
           
388Classical名無しさん:08/12/05 23:31 ID:aaAdUx12
   
389 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:31 ID:7n7xCXQY
命を賭けて誇りをまもる
390漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:31 ID:.7rJ6qsQ
「さらばBADAN! 悪行の報いを受けよ!」

一瞬で粉々に砕け散った暗闇大使と強化外骨格「凄」は、きらきらと陽光を照り返し、そこだけは、美しかったと覚悟は思った。





期せずして顔を合わせた葉隠覚悟、村雨良、柊かがみ、赤木シゲル、パピヨンの五人。
村雨はパピヨンの顔を見るなり、すがりつくように問いかける。
「パピヨン! エレオノールは……」
「死んだ」
衝撃を受けた村雨とかがみは言葉も無く立ち尽くすが、更に赤木が言葉を重ねる。
「桂ヒナギクもだ。生き残ったのはこの五人と服部、それだけだ」
眩暈を起こしたかがみを村雨が慌てて支える。
焦点の合わぬ目で震えるかがみ。
自身もまた動揺しているのだが、それを押し隠して村雨はかがみに呼びかける。
すぐにかがみは村雨を突き飛ばすようにしながら、自らの足で立つ。
「ごめんっ! ちょっとだけ! ちょっとだけ待って!」
荒い息を漏らしながらそう言い放つ。

今は決戦の最中なのよ、そんな時に二度も自分を見失うなんて出来ない。
さっき充分泣いたじゃない、なら今はまだやらなきゃならない事をしなきゃダメよ。
大丈夫、私はうろたえない、私にはやらなきゃならない事があって、それをすぐにでもやらなきゃ。
泣くな! 声も出すな! 他の人に震えてるのが知られないように! 私は強いんだ!

頭を一つ振った後、唐突に覚悟の方に向き直る。
「覚悟君怪我は!? どうせ覚悟君の事だから、ずーっと戦ってばかりだったんでしょ!」
391Classical名無しさん:08/12/05 23:31 ID:GlqyXV/k
支援!!
392Classical名無しさん:08/12/05 23:31 ID:JBunjHAs
   
393Classical名無しさん:08/12/05 23:31 ID:8k7WtigQ
        
394Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:aaAdUx12
 
395Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:P0vpB80Q
396漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:32 ID:.7rJ6qsQ
覚悟はヘルメットに当たる部分を外し、素顔を晒して答える。
「問題無い」
即座にかがみはつっこむ。
「額から血だらだら垂らしながら言っても説得力無いわよっ! 村雨さん救急箱借りるわね!」
村雨のバッグから救急箱を取り出し、覚悟への治療を行おうとする。
「覚悟君はまず鎧脱いで座る! 零はいっぺん引っ込んで!」
鬼気迫る剣幕である。
理に適った行為でもあるし、覚悟も零も逆らわず言葉に従う。
「あー! やっぱり脱ぐの待った! 上だけ! ズボンはダメ!」
いつぞや全裸で瞬着したのを思い出した模様。
『……いや、一応我等は上下一体であって……』
「零、俺の経験上から言わせてもらうと、今は逆らうべきではないと思うのだが……」
遂に覚悟も学習した様子。零も渋々だがかがみの言う通りにする。
激戦の爪跡は覚悟の体の至る所に見られ、かがみはそれらに片っ端から見様見真似の治療を施しにかかる。
脇で何とはなしにそれを眺めていたパピヨンは素直に感想を述べた。
「下手くそ」
「慣れてないんだから仕方無いでしょ! 文句言ってないでパピヨンさんも手伝ってよ!」
治療というより治療器具と格闘とでも言った方が良い様のかがみを、パピヨンは鼻で笑う。
「断る。俺はそもそもコイツが嫌いだ」
パピヨンのその言葉がかがみには不思議でならない。
「へ? 何でよ、覚悟君って嫌われるような人じゃないと思うけど……」
「偽善者は須らく嫌いだ」
かがみは治療の手を止め、じとーっとパピヨンに目で抗議する。
「……そういう友達無くすような事言わない」
「別に友達なぞ必要としていない」
かがみは治療を再開しながら、声のトーンを少し落とす。
「そう? でも私はパピヨンさんと友達になりたいわよ」
397 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:32 ID:hxYhCyGw
   
398Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:8k7WtigQ
 
399Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:aaAdUx12
                  
400Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:QCPTBELo
401漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:32 ID:.7rJ6qsQ
「俺と?」
かがみも今度はその気配を隠し切る事は出来なかった。
物悲しさを漂わせる声で、パピヨンではなく他の誰かに語るように。
「パピヨンさんがどんな人か、凄く知りたいなって、私は思う」
その理由に思い至ったパピヨンは殊勝な表情を見せるが、それも一瞬で、すぐにコケにするように笑い飛ばす。
「俺は蝶人パピヨン。お前が知るべきはそれだけだ」
かがみはこれを片手間にする話題ではないとでも思ったのか、それ以上は何も言わず黙々と治療を続けた。



赤木は村雨の隣に立つと、タバコに火をつける。
「これで終わりだ。決着が着いた感想はどうだ?」
「……良くわからん。あまり、実感が沸かないというのが正直な所だ……」
「クックック……だろうな。そういう顔をしている……」
実感させてやろうとでも思っているのだろうか、赤木は説明口調で話し始める。
「これは俺達とBADANのどちらが滅ぶかのデスマッチだった……そして敗北したBADANは滅亡。そこに歪みは無い」
「ああ……」
「首輪を付けられ逃げ出す事も適わぬ地で、殺人を好む者達が多数徘徊する地獄の底を彷徨わなければならない。
 外からの助けも期待出来ず、先も未来も見通せぬ闇の中、それでもと自身を信じて進まねばならない。
 今まで持っていた自身の価値観が全く通用しない、全てが手探り霧の中。
 そんな最悪と言っていい程のスタートにも関わらず、この企みを考えた者達を出し抜き、全貌を明らかにし、
 そして倒す。完膚なきまでに、二度と起き上がれぬぐらいに。
 そこまでやっておいて、六人も残った。それは奇跡に近い数字だと、俺は思うが……」
赤木の言葉に、村雨は素直に頷けない。
失ってしまった命達を、村雨はどうしてもそのように受け取る事は出来ないのだ。

「だが……」
402Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:JBunjHAs
熱い夜が終わった……?
403 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:32 ID:Txjn.UKY
支援!!
404Classical名無しさん:08/12/05 23:32 ID:P0vpB80Q
405Classical名無しさん:08/12/05 23:33 ID:JBunjHAs
    
406漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:33 ID:.7rJ6qsQ

村雨の前にずいっと顔を寄せる赤木。

「俺達はまだ、勝利しきっていない……」

そんな赤木に気圧される。

「どちらかが滅びきるまで、勝負は終わらない」

すっと村雨から顔を離し、彼に背を向ける。

「だから俺は……」

背を向けた赤木は、手の平から何かをぽんっと上に放り投げる。

「勝利し、得た全てを賭け……」

村雨はその正体に気付く。あれは村雨を大首領から守る最後の砦であると同時に、大切な記憶を収めた、メモリーキューブ。


「倍プッシュだ」


赤木は再び手の中に落下してきたそれを、躊躇無く握りつぶした。


407Classical名無しさん:08/12/05 23:33 ID:P0vpB80Q
408 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:33 ID:hxYhCyGw
    
409漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:34 ID:.7rJ6qsQ


「赤木! お前は一体何を!? メモリーキューブが失われたら、俺の記憶がまた……」
村雨の大声に一同が振り返る。
しかし赤木は微動だにせず、静かに語り続ける。
「強化外骨格が残っていればありがたかったんだが、他に選択の余地は無い。村雨良、お前はこれまでだ」
自分の記憶を確認するが、特に異常があるように思えない村雨は安堵の息を漏らす。
村雨と赤木の異常な気配を感じ取ったパピヨンが駆け寄ってくる。
「赤木、キサマ一体何をした!?」
「大首領を呼んだのさ。おい、体が気に食わんだの文句を言うな。お前がこちらに来れる、これが最後のチャンスかもしれんぞ」
突如村雨の体が変質する。
神々しいまでの輝きに包まれ、覚悟もパピヨンもかがみもその眩しさに目がくらみ正視出来ない。

「……我を脅して呼んだのは、貴様が始めてだぞアカギ……」

村雨の口から、村雨でない誰かの言葉が発せられる。
その声は、心なしか笑っているかのように聞こえた。



赤木は村雨の変化にも戸惑う事なく、飄々と話しかける。
「……クックック、こいつが正真正銘、最後のギャンブルだ……」
真っ先に村雨変質の理由に思い至ったのは、伊藤博士と情報交換をしていた零であった。
『まさか赤木よ……貴様村雨のメモリーキューブを奪ったのか!?』
「零! 村雨に一体何が……」
『村雨はそもそも大首領の器として作られた! そしてそのメモリーキューブは大首領降臨を防ぐ能力を持つ!』
かがみが悲鳴にも似た叫びをあげる。
「赤木さんがそんな事するはず無いじゃない! 村雨さん! どうしちゃったのよ! しっかりして!」
410Classical名無しさん:08/12/05 23:34 ID:P0vpB80Q
411Classical名無しさん:08/12/05 23:34 ID:2OGMgkC6
  
412漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:34 ID:.7rJ6qsQ
そう語りかけながら村雨へと駆け寄るかがみ。
村雨から禍々しき気配を感じていた覚悟が止める間も無い。
胸元にすがり付きながら、村雨に呼びかけるかがみ。
かがみも又、村雨の持つ気配が常ならぬ、いや、恐怖の対象としてのそれに変わったと察してはいたのだ。
だからこそ焦る。
大丈夫だ、そう村雨に言って欲しくて、その言葉のみを求めて村雨の名を叫ぶ。
そんなかがみの首を、村雨であった者は片手で掴み、軽々と持ち上げる。
「……こんな脆い生き物が、暗闇大使の罠を生き残ったというのか……」
さして力を入れているとも思えないのだが、吊り上げられているかがみの表情が苦悶に歪む。
「む、村雨さん……しっかり……わたし、よ、かが、み……」
「既に村雨は亡い。我の代わりに次元の牢獄に封じられた。女、無駄な事をするな」
大首領の説明を赤木が引き継ぐ。
「大首領は次元の牢獄に封じられていた。そこから脱出する為、BADANに自身と同一の存在あるゼクロスを作らせた。
 そして、同じ存在である為、リンクした二つの魂は、大首領の能力による入れ替えが可能だ。
 そうやってこちらに戻ってくる、それがそもそもゼクロスが作られた理由だそうだ。
 俺が大首領の入れ替えを防ぐメモリーキューブを破壊した為、こうして二人は入れ替わったという訳だが、
 大首領JUDO、お前達は入れ替わっただけか? それならばお前は村雨と同程度の力しか無いという事になるが」
村雨と同程度の力という段階で充分に凄いはずだが、少なくとも赤木が聞いた大首領の力はそんな程度ではなかった。
「我の力は我が意識と共にある。心配するなアカギよ、全ての力はこのJUDOの元に備わっている」
パピヨンは面倒そうに頭をかきながら、赤木に歩み寄る。
「なる程、理解した」
そして抜く間も見せぬ手刀を放つ。
赤木の胴体に深々と突き刺さった手を、パピヨンはゆっくりと引き抜いた。
「急所は外しておいた。だから……」
腹部から血を噴出し、膝から崩れ落ちる赤木。
「苦しんで死ね」
覚悟も又即座に動く。
413Classical名無しさん:08/12/05 23:35 ID:ONRLKnls
支援支援
414 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:35 ID:q9ihjX2M
      
415Classical名無しさん:08/12/05 23:35 ID:P0vpB80Q
416漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:35 ID:.7rJ6qsQ
かがみを吊るしている腕を蹴り飛ばし、かがみを拾うと大きく飛んでJUDOから距離を取る。
「かがみさんは避難してくれ。あれは私が何とかしよう」
「で、でもあれは村雨さんで……」
言い募るかがみの言葉にパピヨンの声が重なる。
「葉隠! 三分間一人で持たせろ! その間に俺が策を練る!」
「了解した!」
かがみをその場に置いて駆け出す覚悟。
かがみには何が何だか理解出来ない。
とにかくどういう事か知りたいかがみは、全てを理解してそうなパピヨンの下に近づき、理由を問う。
「パピヨンさん! これ何がどうなって……」
パピヨンは何故か面倒がらずに説明をしてやった。
「赤木は一度大首領と直接コンタクトを取っている。その際懐柔されたか、洗脳されたか知らんが、ともかく奴は裏切って向こうについたという事だ」
「そんなっ!? ここまで一緒にやってきて……」
「いいからお前はさっさと逃げろ。勝つ算段は立ててやるが、それでも勝率は1割にも満たんだろう。村雨の事は諦めろ、赤木の言う事が本当ならもう打つ手は無い」
必要な事は全て伝えたとばかりに、それ以上かがみに声をかける事はなく、通信機片手に何やら話し込み始める。
真剣そのものな表情をしているパピヨンの邪魔は出来ない。
しかし自分の頭で考えるには、あまりにも事態が急変しすぎていた。
混乱し、どうやっても落ち着けないかがみは、腹を押さえたまま足をだらしなく伸ばし、座り込んでいる赤木を見つけた。
「赤木さん!」
落っこちていた救急箱を拾って赤木の側に駆け寄る。
そんなかがみを赤木は不思議そうに見返してきた。
「……何か用か? 恨み言なら、いいさ、聞いてやるから好きに言え」
「何言ってるのよ! ほらっ! お腹の傷見せて!」
赤木はすぐにかがみの状態を察する。
「柊かがみ、まずは落ち着け。俺が現状を説明してやる」
「そんな大怪我負ってる人前にして落ち着けるわけないでしょ! っていうか赤木さんも少しは焦りなさいよ!」
ちょっと理不尽な怒り方をするかがみ。
417Classical名無しさん:08/12/05 23:35 ID:GlqyXV/k
支援!
418漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:35 ID:.7rJ6qsQ
「俺はお前からすれば裏切り者、って事になる。だから気にしなくていい……それより、お前が今どうするべきか、そちらの方が重要だ」
「気にするなって言ったって……」
まだ文句を言いたそうなかがみを無視して話を続ける。
「俺は大首領との決着をつけたかった、それだけだ。その為に村雨には消えてもらい、お前達全ての命を勝手に賭けさせてもらった。そんな奴の傷がどうだろうと構う事は無いだろう」
苦しそうに眉をしかめながら、それでも赤木は皮肉気に笑う。
「まあいい、とにかくお前が今やるべき事は唯一つ。すぐにここを離れろ」
「で、でも……」
「それをパピヨンも葉隠も、ここには居ない服部も、おそらく村雨も望んでいる。それがわからんお前でもないだろう」
ここでも、やっぱりかがみは役には立てない。
それが心の奥底にのしかかり、身動きが取れなくなる。
「……柊かがみ。お前は脱出して、生き残った誰かの帰る場所を作ってやれ」
不意打ちに近い赤木の言葉に、かがみは呆気に取られてしまう。
「それが、今のお前に出来る一番の事だ……さあ行け、まだサザンクロスに行けば逃げる手段ぐらい残っているだろう」
ふと残る二人に目をやると、覚悟は村雨と殴り合っている真っ最中、パピヨンはパピヨンで忙しげに話を続けている。
かがみは赤木を見て首を横に振る。何度もそうして赤木に助けを請う。
他の手は無いのか、何か、何でもいいから役割を与えて欲しいと。
「仕方の無い奴だ……」
赤木は懐から銃を取り出す。
「行け。柊かがみ」
それを無造作に放つ。重量のせいかはたまた威力のせいか、まるで狙いの定まらない撃ち方だったが、
それが逆に赤木の意思によらぬ発砲となり、事と次第によっては命中もありうるとかがみに思わせる。
慌てて物陰に向かって走り出すかがみ。
幾度も危地を乗り切ってきたかがみならば、無意味に危険に身を晒し続ける事もあるまいと踏んでの赤木の行動だった。
「さて……俺の命、決着まで持ってくれるか……な」
服部辺りから文句の通信が入ってきそうだったので、赤木は自分の持つ通信機を銃で撃って粉々に砕きながら、戦いに目を向けた。

419Classical名無しさん:08/12/05 23:36 ID:JBunjHAs
   
420 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:36 ID:hxYhCyGw
何ぃぃぃいいいいいいいいいいいいい
421 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/05 23:36 ID:wvO89bWE
 ならば支援!
422漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:36 ID:.7rJ6qsQ



全ての打ち合わせと確認を済ませると、パピヨンは最後の場所へ通信を送る。
「おいアレキサンドリア! 聞こえるか!」
時間もおしているパピヨンは苛立たしげにアレキサンドリアの名を連呼する。
しかし、彼女からの返信は無く、通信機からは薄く雑音が聞こえてくるのみ。
「アレキサンドリア! 何をしている……」
唐突に気付く。
現状でアレキサンドリアが即答してこない理由など一つだけだ。
首を心持ち下に向け、誰に言うとも無く文句をつける。
「……馬鹿が、別れの挨拶ぐらいしていけ」
彼女が返答しない理由、既に返事が出来る状態ではなくなった。そういう事だ。
ならばもう残した仕事も無い。
「葉隠! 一度下がれ!」
そう大声を出すと、覚悟はパピヨンの側まで大きく飛び下がってくる。
JUDOは追撃をせず、こちらを首をかしげながら見ているだけだ。
「攻撃がまるで通用せぬ。零曰く、エネルギーの塊を壁にしているとの事だが、それ故か奴め、攻撃を避けようともせぬ」
「いいさ、時間稼ぎは充分だ……で、策を実行に移すに当たって一つ聞きたい事がある」
「む?」
パピヨンは覚悟の瞳をまっすぐに見つめる。
「お前は、俺を信じられるか」
零はパピヨンの言葉を即座に否定してやろうと思ったのだが、パピヨンの表情と、即答せぬ覚悟を見て思い直した。
覚悟もまたまっすぐにパピヨンを見つめ返す。

初めて会った時は、素晴らしき知恵を持つ人格者だと思った。
覚悟に出来ぬ事を、その心まで汲み取って成し遂げてくれる賢者であると。
423Classical名無しさん:08/12/05 23:36 ID:JBunjHAs
支援?  
424Classical名無しさん:08/12/05 23:37 ID:P0vpB80Q
425漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:37 ID:.7rJ6qsQ
しかしそれは当人の言葉で否定される。
あまつさえルイズに託された津村斗貴子を殺害し、その後の所業も悪鬼そのもの。
心寄せていた相手と聞く泉こなたを、あろう事か食してしまったと。
何処までも協力を拒み、ただ一人にて野心を果たさんと暗躍を続ける。
それでも、信頼を寄せてくる相手に覚悟が応える言葉は唯一つ。

「私は、貴方を信じよう」

初めて会った時からいけすかない人物筆頭だった。
こちらがひどく不安定な精神状態にあったというのもあるが、そんな俺を更に不愉快にさせてくれる男だった。
その後もパピヨンの最も気に入らない事を信念を掲げ、仲間を集って戦い続ける。
世界は善意で動いてると言わんばかりのぬるい思考で生きる間抜け。
脳の中にすら筋肉を詰めたようなただ殴る事しか出来ぬ馬鹿。
女子供は守るもの、って守れてないだろお前、全然。
心底気に食わない奴だが、きっとこいつは俺を信じると思っていた。

「ならば俺は、その信頼に応えてみせよう」

必要な道具を覚悟に押し付けるように渡す。

「詳細はそこに書いてある。わかったら黙って見ていろ。ここからは、俺の戦いだ」



パピヨンが戦闘前に起動した核鉄は、ニアデスハピネスではなくエンゼル御前だった。
「しゅわっち! 俺参上!」
「御前、今回の敵はあれだ」
426Classical名無しさん:08/12/05 23:37 ID:BTXdrGnM
ここぞというときで暗闇大使へタレたと思ったらこうなるかwwww
427漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:37 ID:.7rJ6qsQ
「おーおーあれねーって村雨じゃんあれ! うおっ! ちょっと見ない間に神々しくなっちゃってまあ」
「今はBADANの黒幕大首領だ。速やかにぶち殺すぞ」
「えー、それまたぱっぴー俺に嘘ついてねー」
覚悟はともかく、御前の信頼度は皆無らしい。
「やればわかる。行くぞ」
スピード&パワー、そこに頭脳をトッピングした戦闘こそがパピヨンのスタイル。
そのスタイルは相手によって変化する千変万化にして縦横無尽、だから、今回は何の策も講じずまっすぐに殴りつける。
腕に返ってきた反動から推測する、これは衝撃すら抜けてはいない。
こちらの力が圧倒的に足りていないのか、そういった特性の防御方法なのか。
「……ワーム、今のが攻撃か?」
JUDOは一歩たりともその場から動いていない。
それは覚悟が攻撃している時から変わっていなかった。
大きく真上へと飛びあがったパピヨンは、御前にJUDOの足元に集中打をかけるよう指示する。
未だいぶかし気な御前だったが、とりあえず当てろという指示ではなかったので、安心しつつ十数本の矢を放つ。
いかにJUDOとて体を支える大地が崩れれば、自身の体も揺れる。
バランスを取るつもりでJUDOは足に力を込めるが、その調整をしくじったのか真横に向かって全身がかっ飛んで行く。
「ん?」
ビルの壁に頭から突っ込む直前、手をついてそれを防ぐが、ビルの壁は大きくへこみ、振動にビル全体が大きく揺れる。
「……ふむ、まだ慣れておらんな。ちょうど良い、そこなワーム。我が調整に付き合う事を許すぞ」
大首領の持つエネルギーは極端に大きい。従来の備蓄方法なら東京ドーム何千個分というレベルだ。
それを人間サイズに押し込もうというのだから、正気の沙汰ではない。
先のかがみを持ち上げた事にしても、邪魔だからとりあえず持ってみただけである。
締め上げる意図などまるで無かったのだ。
とんとんと地面を足の裏で叩いて感触を確認するJUDO。
何せ数千年ぶりの肉体を持った上で接する外界だ、一つ一つの挙動全てが手探りと言ってよい。
「調整ね……そこから始めるというのは予想外だが……良かろう、付き合ってやる」
パピヨンの矜持から考えればおおよそ考えられぬ事を平然と受け入れる。
428Classical名無しさん:08/12/05 23:38 ID:8k7WtigQ
          
429Classical名無しさん:08/12/05 23:38 ID:JBunjHAs
   
430Classical名無しさん:08/12/05 23:38 ID:aaAdUx12
             
431漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:38 ID:.7rJ6qsQ
調整と言っても当然パピヨンの攻撃は殺意に満ちた、必殺の一撃ばかり。
しかしJUDOはそれらを紙一重で、あるいは大きく跳んでかわしながら全身が意思通りに動くよう合わせていく。
そもそも当たった所でかすり傷一つ付けられないのだ、回避の挙動にも余裕に満ちた気配が漂う。
それでも、パピヨンは全力で攻撃を続ける。
見下されているのがわかっていながら、コケにされるがままに。
御前もパピヨンの指示に従って射撃を繰り返すが、徐々に理解する。
あれは村雨ではない、もっと他の絶大な何かだと。
見ているこっちが痛々しくなるほど、パピヨンとJUDOとの差は歴然であった。

遂にパピヨンはその活動限界を迎える。
その証である吐血を見た御前は青くなってパピヨンに言う。
「ぱ、パッピーもういいって! あいつヤバすぎだよ! まともにやってちゃ勝てる訳ないって!」
既にパピヨンが肉弾で挑むいかなる攻撃も、JUDOには当たらなくなっていた。
「……ほお、お前も、ゴホッ! まともに戦力比を判断出来るようになったか、良い傾向だ」
「そんな事言ってる場合かよ! アイツが本気になる前に……」
御前の言葉には耳も貸さず、再びJUDOへの攻撃を再開する。
速度も力もまだ衰えていない。
肉弾戦闘は言う程不得手でもなし、またパピヨンの頭脳ならば、その攻め手はまだまだ残っている。
同じ攻撃の仕方は二度としない。
それ故、JUDOは効果的な調整を進める事が出来ていた。
同じ動きは一度やれば充分だ。
様々な動きに対し、どう反応すべきか、そして反応した際の力の入れ具合を確認する。
それをひたすらに繰り返しているのだ。
しかしそれでもまだ飽きは来ない。パピヨンのやってくる毎回違う攻め手が、JUDOを飽きさせないのだ。
「悪くないぞワーム。その調子だ」
一つの動きを学んだ事から、更に多数の動きを創造する。
首輪を通してこの戦いの様々な格闘をその目にしてきたJUDOは、この分野の動きに興味を持っていた。
432 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:38 ID:q9ihjX2M
          
433 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:38 ID:hxYhCyGw
         
434Classical名無しさん:08/12/05 23:39 ID:GlqyXV/k
支援
435漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:39 ID:.7rJ6qsQ
それも含めて、JUDOは久しぶりの世界で、はしゃいでいる、とでも言うべきであろうか。
常に無く高揚した状態であったのだ。
パピヨンの攻撃は、そんなJUDOの上機嫌を損なわぬものでもあった。

しかし、JUDOの学習能力はパピヨンのそれを吸収し、更なる物を要求しだす。
それは範馬勇次郎の野生や、ラオウの術技や、村雨の進化に匹敵するものを求めるといったレベルである。
そこまでの物に応える能力をパピヨンは持ち合わせていなかった。
既に体力も底をつきかけ、荒い息を漏らし続けながら動くパピヨンに、そんな芸当は不可能であったのだ。
「そこまでか。まあ良い、調整としては充分だ。褒めてとらす」
肩で息をしながら、パピヨンはそれでも尚不敵な笑いを崩さない。
「……はぁっ……そう、言うな……もう少し……はぁ……付き合って、いけ……」
意識を失う事の無いよう、舌を三分の一程噛み切る。
そして叫んだ。
「武装錬金!」
背後に黒色火薬の羽を背負う、これがパピヨンの最も得意とする戦闘形態。
「ば、馬鹿! 何やってんだパピヨン! 幾らなんでも今の状態でダブル武装錬金とか無茶だって!」
「そう、でも、無い……案外持つものさ……さあ、行くぞJUDO……次は射撃交じりの格闘戦……だ」



良く考えれば、すぐにでもわかる事だった。

そもそも俺が蝶人への変化を渇望したのだって、免れえぬ死に抗う為だ。
俺にとって最も大切なのは俺自身。
だからその為に他人を犠牲にしようと、知った事ではなかった。
所詮人間なぞ他人を食い物にし、蔑む事で自らを保つ程度の存在。
ならば、俺が奴等を食い物にし返して何が悪い。
436Classical名無しさん:08/12/05 23:39 ID:JBunjHAs
  
437 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:39 ID:Txjn.UKY
支援忘れてた!
438漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:39 ID:.7rJ6qsQ
それこそが人間の本質で、俺はそれをわかりやすい形で体現してやっただけだ。
同時に俺は、俺自身がそんな下らない存在である事に耐えられなかった。
だから俺は進化した。
人を超えた俺は、そんな些事に構うような事も無く。
誰かを食い物にする事も、蔑み矜持を保つような必要も無い。
何故なら俺は人を越え、絶対的な強さを身につけた蝶人だからだ。
今更人間に構う必要も無く、因縁として残った武藤に絡む程度だ。
後は、全て自由に、俺は最も大切な俺の思うがまま生きていけばよかった。

だが、俺の前にアイツが現れた。
高い技術を誇るでもなく、人並み外れた頭脳の持ち主でもない、圧倒的なまでに普通の人間。
そんなアイツは、どういう訳だかやたら俺に絡んできた。
キッカケは何だったのだろう。
俺の機嫌を取るでもなく、趣味を理解してくれたのが初めかもしれない。
アイツは頭に来て怒鳴りつけても、何故か俺の側に居続けた。
そうしている内に、アイツの側に居るのが心地よく感じるようになった。
ああ、そうだ。あれだ。
村雨との戦闘の後、あの馬鹿は俺を待っていたんだ。
その時のアイツの顔は、今でも鮮明に思い出せる。
くそっ、あの時俺は一瞬だが、完全に我を忘れたぞ。
そのぐらい衝撃的だった。何でそう感じたのかは未だに良くわからんが。
俺の人食いがバレた時は、もう終わったと思ったものだが、それでもアイツは引かなかった。
いや、引いてたなアレは流石に。
それでもアイツめ、俺の側に居ようとしやがった。
くそっ、くそっ、あの頃俺がおかしくなっていたのはほとんどアイツのせいじゃないか。
冷静沈着に全てを運ぼうとしてた俺の邪魔ばかりしやがって。
何で俺が目の前の仕事放り出してまで、お前の所に駆けつけるなんて真似しなきゃならんのだ。
439 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:39 ID:.MmntAuA


440Classical名無しさん:08/12/05 23:40 ID:P0vpB80Q
441漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:40 ID:.7rJ6qsQ
くそっ……後少し、俺が早く戻っていれば……

結局、俺はあの時既に、俺のそれまでやってきた事全てを自ら否定していたんだろうな。
今ならはっきりわかる。
俺は、俺自身よりもアイツの事を、大切だと思っていたんだ。
武藤や他の偽善者達がそうしてきたように。
あれ程頑なに避け続けていた偽善に類する行為、それをやってしまう事になっても、まあどうでもいいか。なんて思うようにもなってしまっていた。
それよりも俺自身が望む事を望むままにやる事が優先される。
ああ、何という事だ。
俺は俺自身の意思で、偽善者の真似事をしたいなんて思うようになってしまっていた。
村雨と三影の対決を大切な物と感じ、散り行くエレオノールを美しいと感じ、今またこうして……

ふん、誰に言われるまでもない。
俺は俺の思うように、生きたいように生きる。
だから、そう思ったのなら、全力でそうするまでだ。

俺はこなたが好きで、あいつと一緒にやってきた事を最後までやり遂げたい。

そうだ、俺はこなたが好きだ。文句あるか馬鹿共が。

俺はこなたが好きだーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!


うむ、爽快。
やはり自分の望むままに生きるのが一番気持ちが良い。
442Classical名無しさん:08/12/05 23:40 ID:qqBCM7rw
アカギは最後までアカギ……支援
443 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:40 ID:q9ihjX2M
ちくしょうwww やりやがったwwwww
444Classical名無しさん:08/12/05 23:41 ID:JBunjHAs
とんでもなく支援
445漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:41 ID:.7rJ6qsQ
頭が働かなくなってきたせいだな。
帝王とか覇道とか果てしない程にどうでもよくなってきた。
どの道、JUDOが出てきた以上、殺るか殺られるかしか無くなってしまったしな。
俺に残された道は、殺られるか殺られるかしか無い所が不満ではあるが、だからこそ出来る事がある。
俺はそこに向かって突っ走るだけだ。



パピヨンは幸運に恵まれていた。
それは序盤に出会った泉こなたの影響が大きい。
彼女の保護者である立場を受け入れたパピヨンは、赤木シゲルも認めるこなたの強運を共有する事になった。
保護者が倒れては、こなたの身が危うくなる為だ。
地力で劣るゼクロスとの戦闘に圧勝出来たのも、吸血鬼DIOとの戦闘で生き延びたのもそういった幸運が理由の一つだろう。
細かな幸運がパピヨンの命を拾っている場面は随所に見られる。
では、それはこなたが死んだ後、失われるのではないだろうか。
しかし、その後もプッチ神父に敗北した後やアレキサンドリア達との遭遇に見られるように、パピヨンの幸運は尽きない。
それは何故だろうか。
泉こなたが死亡した前後の状況にそのヒントはある。
彼女が死亡する直前、放送により彼女の友人が多数死亡したと知らされた。
その時の泉こなたの心理状況はどのような物であったろう。
仲間達が次々と倒れる中、何の力も持たぬ自身のみが生き残っている。
ようやく生還の目処が立ったにも関わらず、強い力を持つ者すら倒れていく。
これにより既にパピヨンに心惹かれていたこなたが、無意識にでも自身よりパピヨンの命を優先していなかったと、誰が言い切れるだろうか。
それは漠然とした皆で一緒に帰るといった望みより、明確で故に強い望みであったはずである。
その時のパピヨンの状況を見てみるとより理解しやすい。
446 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:41 ID:hxYhCyGw
        
447 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:41 ID:Txjn.UKY
パピヨンーーー!
448漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:41 ID:.7rJ6qsQ
この時パピヨンが居たのはD-3エリア。
このエリアには同じ時間、優勝を目指していたジグマールと、この頃はまだ優勝狙いであったエレオノールが居た。
そして何よりの恐怖は、この時E-4エリアに居た範馬勇次郎だ。
彼は西へと進路を取っていたが、梟に導かれE-3南部に移動している。
これは一歩間違えばパピヨンが遭遇していてもおかしくない距離だ。
そんな危険地帯に居たパピヨンは、しかしこなたとの電話によりC-4エリア学校へと直行している。
つまりこなたへの電話とその後の混乱は、パピヨンを危険地帯から避難させる事に繋がっていたのだ。
泉こなたの望みは、完璧な形で果たされていた。
そしてその望みがパピヨンの生存である以上、その後もパピヨンの幸運が失われる事は無い。
ではもし、パピヨンが泉こなたへの想いを失っていたらどうだろうか。
それは泉こなたとの関わり合いを拒否するといった意味である。
故にその時こそがパピヨンが幸運を失う瞬間となろう。
だからこう言い切れる。


こなたへの想いを忘れぬ限り、パピヨンは常に幸運の星(ラッキー・スター)と共にあると。



御前には強がったが、やはりダブル武装錬金は無理があった。
御前の弾幕に、黒死の爆薬による煙幕。
それだけ放っていても奴には通用しない、そんな変な確信があった。
この攻撃で、おそらく、限界、だ。

そして、俺は完膚無きまでに目的を達成する。

葉隠に戦わせ、策を練る間に、天啓のごとく脳裏を過ぎったもう一つの策。
449漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:42 ID:.7rJ6qsQ

俺は死ぬ。この策はそれが前提にある。

俺の最期の策は、全て俺の為の物。

JUDOを倒す、それはおまけのようなものだ。

俺の最も望む目的が、すぐ側にあるとエレオノールが教えてくれた。

未来もいらない。

帝王の道もいらない。

命もいらない。



俺は、こなたに会えるのなら、他の全てはどうでもいいんだ。



大首領の拳、光を纏ったその一撃に、体をばらばらに砕かれながら、俺は笑っていた。

感謝するぞエレオノール。

お前のようにやれば、俺は最期の瞬間、こなたに会えると確信出来たんだからな。
450 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:42 ID:7n7xCXQY
 
451Classical名無しさん:08/12/05 23:42 ID:qqBCM7rw
何か涙出て来た支援
452Classical名無しさん:08/12/05 23:42 ID:GlqyXV/k
支援!
453Classical名無しさん:08/12/05 23:42 ID:P0vpB80Q
454漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:42 ID:.7rJ6qsQ





「お疲れパピヨン」
こちらを覗き込むように見ているこなた。
随分長い間見ていなかったような、それでいてついさっき見たばかりのような気がした。
「ああ、疲れた。何だってお前に会うだけでこんな苦労しなきゃならんのだ」
こなたは笑う。愉快そうに。
「それはあれだよ。やっぱり、あ、あっ、愛には試練が付き物って事さ」
「照れるぐらいなら初めから言うな」
そんな事を言いながら、多分俺も照れている。
むぅ、これは何とも歯がゆいというか、こそばゆいというか。
「蝶野、お疲れ様だ」
何だこの声は。
「……何故お前まで居る」
「うおっ! 何か泉さんと俺で反応が違くない!?」
アホかお前は。こんな所にまでしゃしゃり出てきやがって。
「武藤、お前には別に用なんて無い。とっとと帰れ」
「ひでぇっ! そりゃ彼女とすとろべりってる所邪魔してるみたいになっちゃったけどさ!」
むぅ、か、彼女とな。
思わずこなたと目を合わせる。
はにかんだように笑うコイツは、やっぱり物凄く可愛い。
だから俺はしまらないにやけ顔のまま、武藤に言ってやったんだ。

「どうだ良い女だろ。羨ましいだろうがこいつは俺のだ。誰にもくれてやらんからな」
455Classical名無しさん:08/12/05 23:43 ID:JBunjHAs
支援bん
456 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:43 ID:hxYhCyGw
     
457漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:43 ID:.7rJ6qsQ





赤木の銃撃から逃れ、かがみはビルの谷間に駆け込む。
その場所からは覚悟の戦いも見えず、パピヨンの話し声も聞こえてこない。
わかっている。自分があの場に居た所で何も出来る事なんて無い事ぐらい。
それでも、自分だけが逃げる事なんて、納得出来るはずがない。
共に命を賭ける仲間でいたかったのだ。
みんなが死ぬのなら自分も一緒に死にたかった。
赤木の言葉を理解出来る程度には、正しいと思った事を我慢してやりとおせる程度には、強くなっていた自分が憎らしかった。
後ろも見ずに駆け出す。
嫌で嫌でしょうがないが、それでも走る。
誰か助けて、そう心の中で叫びながら。
この足を止めてくれるのなら、戻って良いと言ってくれるのなら、私はどんな事だってしてみせるから。

それが目の前に現れた時、かがみにはすぐにどういう存在なのか理解出来た。
姿は見えるけど、実際にそこには居ない。
形は変身した村雨に良く似ていた。
しかし胸が盛り上がっている所とか、腰のくびれとかから、それは女性であるように思えた。
表情を表す事もないマスクを被っているが、彼女が悲しんでいる様子が見てとれた。
自分がこれまでにやってきた悪い事全てを見透かされたような気になる。
言い訳をしたくなったが、彼女にそれは通用しないだろうという事もわかっているので、かがみは我慢した。
動けない。
戻りたいし、先に行かなければならないのに、体が言う事を聞いてくれない。
ただ魅入られたように彼女の姿を見つめる事しか出来ない。
彼女はゆっくりとかがみに近づいてきて、腕を伸ばしてくる。
458Classical名無しさん:08/12/05 23:43 ID:qqBCM7rw
ぱ、パピヨォォォォォォンッ!!
459 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:43 ID:q9ihjX2M
            
460 ◆1eZNmJGbgM :08/12/05 23:44 ID:XVCK9aDg
支援
461漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:44 ID:.7rJ6qsQ
抗う事すら許されないかがみは、目を瞑って首をすくめる。
彼女の指は、かがみの頬をゆっくりと撫でる。
その指の感触が全く感じられないと思った時、かがみの中で全ての事柄が繋がった。

『鏡餅の円は『鏡』をかたどってるんだけど、鏡には昔から神様が宿るって言われてるのよ。
 だから神の恩恵を受けられる子になりますようにってコトらしいわ』

私の名前の由来。そうだ、この人は神様なんだ。
ずっと不思議だった。
私みたいな普通の子が生き残ってる事が。
でもようやくわかった。私をこの人が守っていてくれたから、私みたいな何も出来ない子でも生きてこられたんだ。
涙が止まらない。
そうだ、ようやく私は役割を得た。
みんなの為に出来る事、私にしか出来ない、そんな事があったんだ。





パピヨンからの通信、その第一声はムカツク事この上無かった。
「おい服部、お前は死ね」
あんのドアホ。連絡寄越したかと思ったらいきなりこれや。
赤木といいコイツといい、必要最低限の社交性ぐらい身につけとけ。
それに俺らそもそも初対面(?)やろが。軽々しく呼び捨てにすな。
大首領が復活した事、それに対抗する為の手段、伊藤博士も交えての話し合いでこれらが纏まっていく。
その根幹を成すのがこのエネルギー物質変換装置。
伊藤博士がメインコンピューター室から目標を設定する。
462 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:44 ID:.MmntAuA


463 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:45 ID:hxYhCyGw
  
464 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:45 ID:Txjn.UKY
 
465漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:45 ID:.7rJ6qsQ
変換する物質の項目に入力された物。
これが俺の死を確定させていた。

『サザンクロス』

こいつを丸ごと一つエネルギーに変えようって話や。
雲みたいな薄い質量のものでも核爆発のようなエネルギーに変換してしまうコレを、巨大な固形物であるサザンクロスにかましたら一体どないなってまうんやろ。
考えてみればアホな話や。
エネルギー物質変換装置はサザンクロスの中にあるにも関わらず、そのサザンクロスを燃料にエネルギー作ろう言うんやから。
伊藤博士曰く、この機械にはむしろそういった形の方が望ましい。操作する人間は間違いなく死ぬが。だそーだ。
まあ片足の俺でも出来る事らしいし、それならそれでやったるわ。

赤木が裏切ったと聞いた。
すぐに通信したんやけど、アイツめ、通信機ぶっ壊しよったな。連絡繋がらへん。
何となく、赤木が考えていた事を想像してみる。
前回は仮面ライダー十人が大首領の元まで辿り着いた。
今回は俺達が、しかし、それは次回必ず大首領の元に誰かが辿り着くという事にはならへん。
封印強化にしたって、伊藤博士はそれしかないと思っていたからその案に縋り付いてたけど、実際に間に合うかどうか何て誰にもわからない。
それよりも、前回は次元を超える移動能力なんてもん持って無かった大首領が、今回はそいつを振りかざして来た事のがよっぽど重要や。
時間をかける事は必ずしも人間側に有利な事ばかりではない。
むしろ、不利になる可能性の方が高いかもしれん。
それでも一度体勢を立て直してからやればいい。
無理や。体勢を立て直すからにはひゃくぱー確実に大首領を仕留められる作戦が必要になる。
むしろそれが立てられるまでは、身動きが取れなくなる。
せやから、あいつ自身は何の策も持ち合わせてへんのに、大首領復活に踏み切った。
466Classical名無しさん:08/12/05 23:45 ID:QCPTBELo
467Classical名無しさん:08/12/05 23:45 ID:8k7WtigQ
         
468Classical名無しさん:08/12/05 23:45 ID:P0vpB80Q
469漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:45 ID:.7rJ6qsQ
俺達が何とかするやろ、そーんな事考えてや。
そないなアホみたいなギャンブル出来る奴居るか?
俺の知る限りでそないな真似出来る奴はアイツしかおらん。
人の命を何や思うてんねん。いや、それを踏まえた上でもあいつは同じ事が出来るんやろな。

もっとゆっくり話をしたいと思った。
他の連中はみんな文句言うやろけど、俺は赤木を凄い奴やと思うから。
どうせ俺もう大してやる事も無いしな。
作戦の詰めはパピヨンや伊藤博士の科学者でないと無理や。
俺に出来るのはここをきっちり確保しとく事ぐらい。

なあ赤木、俺はお前の事ホンマに凄い奴や思うてるんやで。


むちゃくちゃムカツク奴やから絶対面と向かってなんて言うてやらんけどな!





村雨良は荒涼とした砂漠のど真ん中で、膝を付き項垂れていた。
ここは次元の牢獄。
確たる風景を持たぬはずのここがこのような姿をしているのは、村雨の持つこの世界のイメージがそうであるからだろう。
JUDOと魂を入れ替える事により、ここへと封じられてしまった村雨には最早為す術が無い。
赤木にメモリーキューブを奪われ、その後、何と思う間すら無くここへと飛ばされてしまった。
戦う事も、抗う事すら出来ず、一瞬で。
口惜しさの余り、何度も砂の大地を殴りつけていたが、それも無益な事と、遂には諦めたように座り込んでしまう。
470Classical名無しさん:08/12/05 23:45 ID:aaAdUx12
          
471漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:46 ID:.7rJ6qsQ
何故こんな事になってしまったのかわからない。
そしてわからないままに、ここで永遠の時を過ごさねばならない。
残された皆が、どうなってしまうのか、それを知る術も村雨にはない。
大首領であったモノ、今の村雨を形作っている残された僅かなエネルギーに刻まれた記憶が、村雨の抗う意思を奪い取ってしまった。
大首領の全力をすら受け止める無限の牢獄。
そこは、神の力すら及ばぬ絶対の終焉なのだ。


「だーれだ」


もう無くなってるはずの心臓が飛び出しそうになった。

「なっ! なにいいいいいいいい!!」

両手で俺の目を覆ってきた相手、その声、忘れるはずがない。
驚いて振り返ると、その声の主、柊かがみがしゃがみこんでこちらを見ていた。

「やっほ、来ちゃった」
「ちょっと待てかがみ! お前どうやって!」
「うーんと……頑張って」
「頑張ったって無理だろ! お前一体何をやらかしたんだ!」

飛びあがって、そんな感じだったろう。俺は立ち上がったが、かがみはふいっと後ろを向いた。

「あーあー、村雨さんダメだなあ。ココって思う通りの風景になるんだよ。だから……」
472 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:46 ID:hxYhCyGw
 
473漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:46 ID:.7rJ6qsQ
ぱっと景色が変わる。
緑豊かな山の中、うららかな日差しの中、草花が生い茂り、鳥の鳴く声が響く。

「ほら、ね。ココも案外悪くないでしょ」
「……かがみ」

振り返ったかがみは楽しそうに笑っている。

「私、村雨さんはもう充分戦ったと思う。だから、ここでゆっくり休んでもいいんじゃないかなって」

村雨の手を取り、両手で握り締める。

「私も一緒に居るから。だから、ここで暮らそう村雨さん。きっと楽しいから」

かがみの気持ちが理解出来る。
この優しい子は、いつもこうして、俺の事を気にかけてくれていた。
だから即答出来た。
強くかがみの手を握り返す。

「かがみ、俺を元の場所に戻してくれ。俺はまだ、JUDOと戦っていないんだ」

かがみは少し拗ねたような顔になる。

「……凄い、苦しいわよ」
「耐えてみせる」

今度は困ったような顔をする。
474 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:47 ID:q9ihjX2M
           
475 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:47 ID:Txjn.UKY
 
476 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:47 ID:Txjn.UKY
村雨……!
477漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:47 ID:.7rJ6qsQ
「……きっと、戦いにもならないわよ」
「一矢でも報いられるのなら、その後に地獄に堕ちようと構いはしない」

「そっか……じゃあ、帰ろっか」

最期にかがみは残念そうな、それでいて安心しているような、複雑な顔をしていた。



かがみがそうあれ、と思っただけで、時空の牢獄は消えてなくなった。
どういう事か目でかがみに訊ねるが、かがみは答えてくれなかった。
二人は月のすぐ側におり、そこから、かがみに手を引かれて地球へと向かって行く。
凄まじい速度で落下しているはずなのに、不思議と恐怖は無い。
まるで夢の中に居るような、呆とした感覚が、地表近くにまで辿り着いた時、はっきりと目覚める。
村雨の目に映った一人の少女の姿が、そうさせたのだ。
驚愕し、確かめるようにかがみを見ると、彼女はいたずらをする子を前にした母のように、困った顔でこちらを見返すのだった。





すぐにかがみは祈りを捧げる。
神様、どうかお願いです。みんなを助けて下さい。
こんなに頑張ったみんなが、ここまで来て全部ダメになるなんて、ひどすぎる。
村雨さんに至っては戦う事すら許されないなんて、そんなのあんまりだ。
周囲も憚らず必死に懇願する。
もし触れる事が出来ていたのなら、その体にむしゃぶりついていたと思う。
478 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:48 ID:q9ihjX2M
             
479Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:JBunjHAs
   
480漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:48 ID:.7rJ6qsQ
声を限りに叫び、絶叫となっても願いを止めなかった。
しかし、神様は最初に現れた時のまま。
こちらを悲しそうに見ているだけ。
助けてくれていたのではなかったの、守っていてくれたのではなかったの。
なのに何故みんなを助けてはくれないの。
何故そんなに悲しそうな目で見ているの。

神様は顔を伏せる。まるでその瞬間が来るのをわかっていたかのように。
かがみがそれに気付く瞬間が。

突然目の前が開けた。
柊かがみでなければならない理由。
彼女が生を受けた時から積み重ねてきたもの。
みんながそうやって戦う術を身につけてきたように、かがみもまた資格を持っていたのだ。
神主の家に生まれ、神を敬う事をごく自然に受け入れていた。
普段の生活では別段気にするような事もない。
しかし、大きな選択を迫られる時、自然とその教えに従うような生き方をしてきた。
だから信じられる。
そのやり方が正しい事だと。
つかさも又資格を有していたはずだ。
でも優しすぎるあの子には少し難しい事でもあった。
だからこれは姉である自分の役目だ。

神様は自然と一緒だ。
ただあるがままに受け入れるしかない。
時に理不尽で、どうしようもない絶望をもたらすけれど、それは神様自身にだってどうしようもない事。
だからこそ私達は畏れ、敬い、信じる。
481Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:GlqyXV/k
支援
482 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:48 ID:hxYhCyGw
             
483Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:8k7WtigQ
                  
484 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:48 ID:7n7xCXQY
 
485漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:48 ID:.7rJ6qsQ
神様が、神様のままでありますように、と。
それでも、本当にどうしようもなくなった時、人は神様にお願いをする。
もう長い間そんな事をしなくなって久しいけど、それでも神様にそのあり方を少し変えてもらうようお願いするには、その方法しかないんだ。

「顔をあげてください神様。私は嬉しいんですよ、本当に……」

こんな私でも、私にしか出来ない事があった。

「みんなを助けられる。そんな私であった事が何より嬉しいんです」

私をすら悼んでくれる、やっぱり神様はお優しい人なんだ。だからきっと願いを聞いてくれる。

「だからお願いします。みんなを助けて下さい。代わりに……」



「……私を、貴方に、捧げます」



首筋から鮮血が舞い散る。
どんと体が揺れる音、少し驚いたけどあまり痛くなかった。
さあ、早く意識も無くなっちゃって。
みんな待ってるから、少しでも早く……みんなを……助けて……あげな……きゃ……



486Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:P0vpB80Q
487Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:aaAdUx12
              
488Classical名無しさん:08/12/05 23:48 ID:QCPTBELo
489 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:48 ID:Txjn.UKY
 
490 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:49 ID:.MmntAuA


491漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:49 ID:.7rJ6qsQ


JUDOの拳がパピヨンを捉えようとした時、覚悟は危うくパピヨンとの約定を忘れ、飛び込んでしまう所だった。
パピヨンに対し一切の攻撃を行わずただ避け続けるだけだったJUDOは、最初のその一撃のみで、パピヨンをあっさりと倒してしまった。
それでも、まだ動く事は出来ない。
組んだ腕が震える。力は温存せねばならぬとわかっていても、腕に篭る力を止める事は出来ない。
「……零、状況を報告してくれ」
『サザンクロスのエネルギー化46%。我々の方もまだまだ予定数値には時間がかかる』
「乙作戦への移行を。これ以上は隠し切れぬ」
『了解した。……覚悟、堪えろよ』
二度も同じ失敗をするものか。そう覚悟の表情が語っていた。

JUDOは調整を終えると、ふと周囲の風景に変化が生じている事に気付く。
少し夢中になりすぎていたのか、今までそれに気づけなかった。
霊体に近い存在であった以前とは異なり、今は五感にて外界の情報を得なければならない為、
もっと視覚や聴覚に意識を配っていなければならないな、と他人事のように考える。
サザンクロスの巨体が、その半ばまで光の粒子と化し渦を巻いている。
緑や青色の輝きは、サザンクロス全体を覆いつくし、まるでこの世のものとも思えぬ幻想的な一枚絵を描く。
「あれは……一体何の真似だ?」
JUDOの問いかけに覚悟は答えぬ。
口を開けば、それがきっかけで怒りが噴出してしまうかもしれない。
それでも口にせずにはいられなかった。

「あの光こそが、我等の怒りだ」

492Classical名無しさん:08/12/05 23:49 ID:8k7WtigQ
 
493Classical名無しさん:08/12/05 23:49 ID:VVEp67HE
 
494Classical名無しさん:08/12/05 23:49 ID:aaAdUx12
  
495Classical名無しさん:08/12/05 23:50 ID:JBunjHAs
 
496漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:50 ID:.7rJ6qsQ

「何いいいい!! やっぱ甲作戦じゃあかんかったか!」
『変換に時間がかかりすぎた! やはり同時進行で行く! 服部君、精製と誘導は君にやってもらう事になる! よろしく頼むぞ!』
「やるしかないんやろが! 俺科学者でも何でも無いんに、こないにややこしい機械操作させよってからに……」
伊藤博士と通信をしながら、エネルギー物質変換装置のコンソールを確認する。
服部は簡単なレクチャーのみで、これを操らなければならない。
当初のプランでは、サザンクロス全ての変換を終え、操作室が吹っ飛ぶ寸前、一気に送り出す手はずだったのだが、そんな時間の余裕は無いと前線の覚悟は判断したのだ。
コンソール上にある入出力計と変換効率を示す数値を確認後、変換後の流出先座標を再入力する。
「げー! 何やこれ! 伊藤博士! 何か赤いランプついてぎゃーぎゃー喚き出しよった!」
『それでいいんだ! そもそも規定されてる使用法を逸脱してるやり方なんだから!』
「そーいう事は先に言えやああああああ!!」

服部の操作に従い、サザンクロスを覆っていたエネルギーの渦がその方向を定め流れ出す。
それは天を流れる天の川のように煌き、美しき大河を思わせるが、より近づいてこれを見るとその姿を180度変える。
荒れ狂う大海原のように波打ち、その先にある全てを飲み込む濁流はうねり、蛇行しながら目指す目標に襲い掛かる。
その先にあるのは一人の人間。
三千の英霊を宿しし鎧を纏う、人類最強の戦士、葉隠覚悟。
その胸の内ではパピヨンより託されし、狂気の核鉄が黒き力を解き放つ。
黒の核鉄。
それを体に取り込みし者、周囲全ての生命エネルギーを強制的に吸収してしまうヴィクター化を引き起こす。
光の奔流はそんな覚悟を包み込み、押し流さんと試みるも適わず、比するには余りに小さすぎる存在であるはずの覚悟に吸い込まれていく。
『ぐっ……おっ……この量は……』
「堪えろ零! まだまだこの程度ではないぞ!」
エネルギー物質変換装置を基点に、物質はサザンクロス、エネルギーの送り先はヴィクター化した葉隠覚悟、
そして変換後のエネルギーを生命エネルギーにする事で、覚悟とのパイプを繋ぐ。
これが天才パピヨンの組み上げたプラン。
497Classical名無しさん:08/12/05 23:50 ID:P0vpB80Q
498 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:50 ID:q9ihjX2M
       
499 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:50 ID:hxYhCyGw
  
500漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:50 ID:.7rJ6qsQ
膨大なエネルギーを誇る大首領JUDOに対抗するべく、この場で用意しうる最大のエネルギーを集め、それらを攻撃エネルギーに変換する能力を、と考えたパピヨンが打った手であった。
エネルギー物質変換装置のキャパシティもサザンクロス程の質量に耐えうるかわからない。
何より覚悟と零がヴィクター化したとしても、これだけのエネルギーを支え、更に攻撃を行うなどという真似が出来うるものか。
全てがぶっつけ本番。
成功率一割未満の理由はこれであった。
何とかと紙一重と言われても仕方が無いこのプランを、伊藤博士も服部も受け入れた。
相手は神様、こっちも紙一重を越えてやるぐらいでないと釣り合わないと言って。

さしものJUDOもこれだけの大足掻きを見せられるとは思いもよらず、呆気に取られたままエネルギーの流れを見送っている。
体の限界を全く考慮に入れていないエネルギーの奔流をその身に受け続ける覚悟は、拳を握って前へと進む。
「さあ、次は俺が相手だJUDO!」
踏み込む覚悟が真正面から拳を振るう。
それだけならば簡単にかわせる、そう思うかも知れないが、受けた方はそう簡単にはいかない。
目線、踏み込みの位置、振るうタイミング、信じられぬ間合いから伸びてくる拳。
全てが超一流の拳を、かわせる者など一握りなのだ。
それでもJUDOは圧倒的に勝る反応速度と体速度にて腕を上げてこれを受ける。
エネルギーの塊であるJUDOは、体組織もその力にて強化している。
これを破壊する事は、地上の何人たりとも適わず。
JUDOは片足を後ろに引き、覚悟の拳を受け止めきる。
後ろ足を支える大地が割れ砕け、足首までを地面に埋め込む。
「おおおおおおおおおっ!!」
覚悟は吼え叫びながら拳を振り抜かんと全身の力を振り絞る。
両の足首から膝を伝い腰を通し、胴の捻りに加え肩を入れ、肘を突き出し拳を振り切る。
限界を超えんとする体を支えるのは、必勝の信念のみ。
JUDOはまだこの体での全力の出し方を知らぬ。
それでも、これほどの力を向けられ黙っている事など出来ない。
「フ、フハハハハハハッ!!」
501Classical名無しさん:08/12/05 23:50 ID:GlqyXV/k
支援!
502 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:51 ID:7n7xCXQY
 
503 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:51 ID:q9ihjX2M
          
504Classical名無しさん:08/12/05 23:51 ID:JBunjHAs
    
505漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:51 ID:.7rJ6qsQ
パピヨンとの調整で得たゼクロスのボディへの理解を一時捨て去る。
覚悟の拳を受けし右腕はそのままに、体内を荒れ狂うエネルギーの赴くまま左腕を振り上げて覚悟を殴り飛ばした。
額でそれを受けた覚悟は、衝撃の余り意識を失いかける。
『覚悟! 着地だ!』
零の声に呼び戻され、自らが宙を舞っている事に気付くと、空中で体勢を立て直して足から綺麗に着地する。
見ると、JUDOの左腕が肘の先から消滅していた。
「カクゴ、だったか……いいぞ、こうでなくては我が復活の宴に相応しくはないっ!」
その部位に一瞥をくれただけで、腕が再生する。
今度はこちらの番とばかりにJUDOが覚悟に襲い掛かる。
エネルギーの流れ、輝きは今も継続して覚悟に降り注ぎ続けるも、恐れる風もなくJUDOは飛び込む。
お返しとばかりに、JUDOもまたまっすぐに覚悟へと拳を振るう。
如何に速度が速かろうと、覚悟の因果にそれのみで立ち向かう事など出来はしない。
肩をかすめるように外されるJUDOの拳と、交錯しながら放たれた覚悟の拳。
外れたはずのJUDOの拳は、その衝撃のみが飛びぬけて行き、大地を大きく抉り取った後、背後にあったビルを粉々に砕く。
方や覚悟の拳は、JUDOの突進を完全な形でカウンター出来たにも関わらず、JUDOは微動だにせず。
むしろ拳を支える覚悟の両足が大地を滑り、大きく後退する事となる。
かつてない難敵、覚悟はJUDOをそう認める。
同時に湧き上がる衝動、それに素直に従った覚悟は、笑い言った。
「村雨よ、これ程の剛の者。お主も戦いたかろうがこれもめぐり合わせよ。この男、JUDOは俺が倒す!」



服部は伊藤博士から戦況を確認しながら作業を続ける。
「覚悟の奴ようやっとるやん! こっちは後一分もかからん! 伊藤博士! そっちはどや!」
『こちらは既に完了している! 先に消えるのはこちらになりそうだから言っておくぞ!』
「おう遺言か! 聞いたるから言ってくれや!」
『最期の最後で、君達と共に戦えて本当に良かった! ありがとう、私は……』
506 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:51 ID:Txjn.UKY
ヴィクター化ー!?
507 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/05 23:51 ID:wvO89bWE
 なんという支援。
508 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:52 ID:q9ihjX2M
        
509Classical名無しさん:08/12/05 23:52 ID:JBunjHAs
支援
510漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:52 ID:.7rJ6qsQ
通信機からの雑音に紛れ、伊藤博士の最期の言葉は聞けなかった。
服部は、通信機を投げ捨てる。
「最後だけちゃう。アンタはずっと、俺達と一緒に戦っとったで」
モニターに全ての作業が完了した旨を伝えるメッセージが表示される。
もう通信も繋がらないだろう。
部屋の外壁を光の粒子が覆い、服部の全てはここで終わる。
それでも服部は、今までの何かを振り返る事に僅かな時間を費やすことなく、未来への願いを込めて叫ぶ。
この声は、アイツに届くと信じて。


「やったれや覚悟おおおお!! JUDOだろうと神様だろうと俺達に勝てる奴なんざ居やしないんやああああああ!!」



サザンクロスが完全に消滅し、光の潮流はうねり、踊りまわりながら円を形作る。
一所に固まり、それによって勢いを付けた流れは、無数の濁流と変化し、覚悟へと一斉に降り注いだ。
この量はさしものJUDOも無視出来ず、覚悟から大きく離れ、距離を取る。
まるで龍の群が一斉に覚悟へと襲い掛かったかのような錯覚に捉われる。
その全てを、覚悟は一欠けらすら漏らさんとばかりにその身に引き受ける。
零が今やっていることはたった一つだけ。
絶大なエネルギーに耐え切れず弾け飛ばんとする覚悟の体を外側から全力で押さえつけるのみ。
『か、覚悟! い、意識は残っているか!?』
「無論! 我が身は牙持たぬ人の剣なり! その一心あれば例え五体砕けようとも問題など無い!」
零にはわかっている。
ぶちぶちと音を立てて千切れているのは、覚悟の皮膚であり、筋肉であると。
しゅーしゅーと気が抜ける音は、覚悟の体細胞が消滅していく音であると。
体液は沸騰し、強化外骨格の隙間から蒸発し、宙へと消えていく。
511Classical名無しさん:08/12/05 23:52 ID:.QvmlbAw
どうなる!?
512Classical名無しさん:08/12/05 23:52 ID:QCPTBELo
513Classical名無しさん:08/12/05 23:52 ID:JBunjHAs
どうなる!?
514Classical名無しさん:08/12/05 23:53 ID:ONRLKnls
告白支援w
515漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:53 ID:.7rJ6qsQ
「ふはははは、零よ! やはりこれほどの戦い、俺一人で満喫するにはちと惜しいぞ!」
自らが消えていく、そんな中でもなお笑うが葉隠覚悟よ。
『何かをする気か!?』
「然り! 見ていろ零!」
覚悟は右の拳を高々と掲げる。


「此方を流離う英霊達よ! これより我大首領JUDOに一撃を加えん! 我こそはと思わん者はこの拳に集え!!」


粉々に砕けたはずの強化外骨格「凄」の欠片達が即座に応える。
無数の青白き魂が飛び出し、覚悟の拳へ馳せ参じる。
彼ら一人一人はまるで違う想いを持っている。
国籍も性別もその望む事も何もかもが違う魂達。
今回集められた魂だけではない、それ以外にも無数の魂が込められている「凄」から放たれた彼ら。
しかし、たった一つ、皆に共通する想いがある。


『あいつを力いっぱい殴らせろ!』


その一心のみでまとまった、脆い、余りにも脆すぎる絆。
しかし、その想いの強さが絆の脆さを凌駕する。
主義も主張も用を成さぬ、ただ、一重に、あいつをぶん殴ってやりたいだけだ!
覚悟の拳は輝きを増し、一つの意思に纏め上げられる。
強化外骨格の魂の座としての機能は、ここに来て新たな使用法を確立したのだ。
516Classical名無しさん:08/12/05 23:53 ID:GlqyXV/k
支援
517 ◆PLcGiaKdqI :08/12/05 23:53 ID:.MmntAuA


518Classical名無しさん:08/12/05 23:53 ID:JBunjHAs
    
519Classical名無しさん:08/12/05 23:53 ID:aaAdUx12
  
520漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:53 ID:.7rJ6qsQ
「はははははっ! そうか! 皆も奴を殴りたいか!」

振り上げた拳を降ろし、目の前で力強く握り締める。

「俺もだ! だから俺に任せろ! 孤拳一撃! ぶち決めるぜ!!」





赤木シゲルは静かに死を待ちながら、戦いの趨勢を見守っていた。
その隣に、柊かがみが腰をかける。
少し驚いた顔でそちらを見た後、赤木は嫌味の無い笑みで迎える。
「えへへ、ごめん。死んじゃった」
照れくさそうにそういうかがみを、責めるつもりは赤木にはない。
体を持って生きているように見えるかがみが、自身を死んだと表している事にも何も言わなかった。
「クククッ……そういう事もある。気にするな」
かがみも二人の戦いに目を向ける。
「ねえ、どっちが勝つと思う?」
「俺は一番最初に賭け終えている……勝つのは俺達さ」
「でも今の私の目から見ても、難しいと思うのよ……信じてるけど」
赤木は、今度は明らかに人を喰った顔で、含むように笑い出す。
「クックックックック……それでも、だ。俺の仕掛けは後二つ、残っている……」
呆れた顔でかがみは赤木に問う。
「本当、最後まで良くわかんない人よね……ねえ、一つ聞いていい?」
「何だ?」
521Classical名無しさん:08/12/05 23:53 ID:8k7WtigQ
           
522 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:54 ID:q9ihjX2M
                
523Classical名無しさん:08/12/05 23:54 ID:8k7WtigQ
 
524 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:54 ID:Txjn.UKY
覚悟おおおおおおお!!
525 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:54 ID:hxYhCyGw
  
526漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:54 ID:.7rJ6qsQ
「何で最後の支給品、使ってないの?」
赤木の手元に残った支給品の紙は、後一枚、手付かずで残っていた。
かがみがどうやってその内容を知ったのかわからないが、赤木は、そういうものだとあっさり受け入れる。
「こいつか?」
懐にしまっていた最後に一枚。そこには『水の魔法薬』と書かれており、その効果は怪我の治癒であった。
これを使って怪我を治し、かがみに言ったようにサザンクロスにある乗り物を奪えば、もしかしたら脱出する事も出来たかもしれない。
しかし、赤木はそうしなかった。
「服部と顔合わす機会があれば……と思ったんだが、いいさ、あいつももう生きてはいまい……」
かがみの見ている前でその紙をびりびりに破く。
「他人の命を賭けておいて、自分は傍観じゃ筋が通らない……だろ」
「案外律儀なのね」
「……さあ、もう行け。今度は、あいつらの元へ……」
仕掛けの為に、アカギは死力を振り絞って立ち上がる。

バランスを保ち、倒れたりしないように、例え、この体から俺の魂が抜け出そうとも……





全身に満ちたエネルギーは、その余波だけで周囲の空間を歪ませる。
漏れ出す輝きは青白く、付近一帯を染め上げている。

「JUDO! これより我が最後の一撃を放たん! 見事受けきってみせよ! さすれば貴様の勝ちだ!」

高らかと宣言する覚悟、既に体の大半を失いながら、強化外骨格の中で、覚悟は、覚悟のままで存在していた。
527Classical名無しさん:08/12/05 23:54 ID:P0vpB80Q
528Classical名無しさん:08/12/05 23:55 ID:JBunjHAs
    
529 ◆03vL3Sy93w :08/12/05 23:55 ID:Z9ujqmYg
支援
530 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:55 ID:.MmntAuA


531Classical名無しさん:08/12/05 23:55 ID:JBunjHAs
支援
532 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:55 ID:q9ihjX2M
            
533漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:55 ID:.7rJ6qsQ
「ハハハハハハハハッ!! こんなにも、こんなにも愉快な時は我が生涯にも無かった! お前は! お前達は素晴らしいぞ!」

JUDOの心に、新たな波紋が加わる。
その波は、ほんの僅か、そうJUDOの全エネルギーから比すればほんの1%程度だったが、心の中の異物を放置する事も出来ぬ。
「お前はムラサメか……ふん、どうせツクヨミが又何か……」
「JUDO、俺はお前の1%にすぎない。だが同時にお前自身でもある。その俺が命ずる……」
「愚かな……残る99%が否定するだけだ」
「俺の技を使え! 俺の最も強力な技を! それにより、今のお前に出し得る最大の攻撃が可能となる!」
村雨の提案は、それが本心からの物である事は、同化していたJUDOにも理解出来た。
「……何を?」
「覚悟の最大最後の攻撃を! お前は適当な技で迎え撃つ気か!」
そこに企みがある事も同時に知れる。
だが、それでも、JUDOは村雨の挑発を真っ向から受け止める以外術を知らなかった。
何より、それはJUDO自身の望みにも適った行為だ。
あそこで立ったままこちらを見ているアカギにも、我の最大の力を見せ付けたいと思っていた所だ。
「ハハハハハハハハッ!! 良かろう! 貴様の技! ゼクロス穿孔キックをこのJUDOの力で用いてやろう! 言っておくが貴様のそれなぞ比べ物にならんぞ!」
「当然だ! そうでなくばわざわざ俺が戻った意味が無いだろう! タイミングと技の使用は俺に任せろ!」



満を持して攻撃に移らんとする覚悟の既に失われたはずの耳に、かがみの声が響く。

「覚悟君、村雨さんの想いに……応えてあげて」

村雨がやろうとしている事、それを理解した覚悟は全身が震えるのを止める事が出来なくなる。

「はははっ! やはり来たか村雨よ! お主もこのままでは済ませられんか! そうだろうとも! このような大戦! 二度とはお目にはかかれぬぞ!」
534Classical名無しさん:08/12/05 23:55 ID:GlqyXV/k
支援支援支援
535Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:QCPTBELo
536Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:P0vpB80Q
537漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:56 ID:.7rJ6qsQ
両足を肩幅から少し広めに構え、右足を大きく後ろに引く事で半身になる。
全ての魂はこの腕に、これ以上無い晴れ舞台。
ここで外すは男に非ず!

「来いJUDO!! 当方に迎撃の用意あり!」

JUDOもまた膝を落とし、両腕を大きく広げ構える。

「このJUDOを前に良くぞ吼えた! 行くぞカクゴ!」

大きくその両腕を振るうと、JUDOを中心に空気の渦が発生する。
それはあっと言う間に勢いを増し、渦から竜巻へ、そして真空の刃を伴う死の音速竜巻へと変化する。
竜巻の中心に居るのはJUDOと覚悟の二人。
しかしこれを放っているJUDOはともかく、覚悟はその疾風の刃に身動きが取れなくなる。
尚も強力になっていく嵐は、距離が開く毎にその効果範囲を増し、街並みを破壊し、更に奥にあった殺し合いの会場全てを巻き込み吹き飛ばす。
後方に吹き荒れる暴風は、しかし前方のそれと威力においては比較にならない。
その暴風ですら建物全てを消し飛ばす威力を持つのだ。
遙かに近しい距離にあり、最中にて舞い上がる事を堪える覚悟にかかる重圧はいかほどの物であろうか。
それでも、覚悟は動かない。
まるでその位置にしか存在しえぬがごとく、不動の体勢でひたすらに待ち続ける。

『覚悟! 最早我等も意識を保つ事能わず! されど戦士の誇りに賭け最後のその瞬間までお前を守ってみせようぞ!』
「頼むぞ零! お主のような戦士達と共に戦場を駆けれた事! 例え死すとも俺は忘れん!」

遂にJUDOが動く。
両足に込めたあらん限りの力で、大地を力強く蹴り出し、全ての力をこの一撃に込めんが為に。
この技は村雨でなくば間が計れない。
そのほんの一瞬、村雨はJUDOの意識の表層に飛び出す。
538Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:JBunjHAs
支援支援
539 ◆1eZNmJGbgM :08/12/05 23:56 ID:sp196YGg
支援
540Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:JBunjHAs
支援
541Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:8XKdNB1o

542漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:56 ID:.7rJ6qsQ
「行くぞ覚悟!」

その言葉の響きに、村雨の強い魂を感じた覚悟もまた、胸を張って返礼する。



「来い村雨! 覚悟……完了っ!!」



何と安心出来る、頼もしい言葉だろう。
この男ならば、一度見ただけの、しかもその後に改良を加え、完璧に仕上げたこの技すら、

見事打ち破ってくれるに違いない!

「これが俺の最高だ! ゼクロス穿孔キーーーーーーーーーック!!」



村雨ならば、あの時の欠点を必ず克服してくる。
そう信じタイミングを合わせていた。
流麗にして華麗な技の繋ぎ、全ての力を一点に集中していくその様の何と見事な事か。
最早村雨は未熟な戦士などにあらず。
一流の中の一流。
だからこそ、これこそが最強の一撃であると確信出来る。
単体で放ちうる最強の技、村雨の穿孔キックに対し、相手の攻撃力が高ければ高い程威力を増す覚悟の因果で迎え撃つ。
考えうる最大の破壊力を生み出すこれこそが、知恵を絞り策を組み上げた知恵者達の努力に応える戦士の一撃。
543Classical名無しさん:08/12/05 23:56 ID:P0vpB80Q
544 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:57 ID:hxYhCyGw
        
545 ◆VACHiMDUA6 :08/12/05 23:57 ID:7n7xCXQY
 
546漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:57 ID:.7rJ6qsQ



「そしてこれが俺達の最高だ! 因果あああああああああああああ!!」







JUDOは疲れた体を横たえ、満足気に目を閉じる。
その隣に座り、頬杖をつきながら見下ろしているのは柊かがみだ。

「……ツクヨミか?」
「今は柊かがみ。同じだけどね」
「ふん、人の意思を残したまま同化したか……面倒な事をする」

柊かがみはその身を神に捧げる事で神格を得、ツクヨミと同化する事で意識を保つ事が出来ていたのだ。
ツクヨミの能力もまた引き継いでいるかがみだからこそ、次元の牢獄もあっさりと開く事が出来た。
薄目を開けてツクヨミの姿を確認する。
ゼクロスに似たあの姿ではなく、元の人間の姿そのままになっている。

「あまり見目良くはない。元に戻せ」
「……いきなり感じ悪いわね、貴方」

友好的とは程遠い会話をかわすも、かがみは赤木に頼まれていた言葉を紡ぐ。
547Classical名無しさん:08/12/05 23:57 ID:VVEp67HE
 
548Classical名無しさん:08/12/05 23:57 ID:GlqyXV/k
支援!
549 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:57 ID:q9ihjX2M
              
550Classical名無しさん:08/12/05 23:57 ID:P0vpB80Q
551Classical名無しさん:08/12/05 23:57 ID:QCPTBELo
552Classical名無しさん:08/12/05 23:57 ID:JBunjHAs
支援
553漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:57 ID:.7rJ6qsQ
「で、どうだった?」

その話は、自身もしたかったせいだろう。見た目に文句をつけながらも、すぐに乗ってくる。

「ああ、素晴らしい時を過ごせた……これからもまた、このような時間が過ごせるかと思うと胸が高鳴る。ははっ、まるで人のようだ」
「そっ。良かったわね」

まだまだ話足りぬと、感動を言葉に変え続ける。

「我をも滅ぼし得ると思えた時、そこには確かに恐怖があった。そしてそれを乗り越えた時、
 今まで想像だにしなかった程の喜びがあった……これは何物にも変えがたい。
 アカギは宣言したとおり、素晴らしい時を我に与えてくれたぞ。ああいう人間も居るものなのだな……」
「じゃあさ、今貴方は人間が要らないなんて思う?」
「思わぬ。そのような暴挙、我が許しはしない」

赤木の最後の策。
例えJUDOを倒せずとも、JUDOとの共存が出来ればいい。それをJUDOに認めさせられれば、倒す必要すら無くなる。
それこそが、赤木の考えた最後の策だった。
倒せればそれで良し、例え倒せずともそこまで持っていければまた良い。
赤木シゲル人生最後のギャンブルは、そんな二段構えであったのだ。

「私も最後の爆発抑えるのに、随分力使っちゃったし……まあ貴方に比べればマシだけど」
「頼んだ覚えは無い」
「ええ、そうでしょうとも。でもね、もう一つだけね、貴方に用があるのよ」
「何?」

かがみは立ち上がって肩を鳴らす。
554 ◆c7qzxSVMQs :08/12/05 23:58 ID:.MmntAuA
 
555Classical名無しさん:08/12/05 23:58 ID:P0vpB80Q
556Classical名無しさん:08/12/05 23:58 ID:JBunjHAs
      
557 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:58 ID:hxYhCyGw
  
558漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:58 ID:.7rJ6qsQ
「これついさっき気付いたんだけどね」

神様や赤木さんには悪い事するなーとも思うが、もう止まらない。

「私まだ……」

恨みつらみは何時までも引っ張るものではない、そう思っても、やっぱり我慢出来そうにない。



「貴方を一発も殴ってないのよっ!!」



神様同士が殴りあったらどうなるかですって?
そんなの両方共がエネルギー浪費するだけの話よ。
どっちが殴ろうと単純にエネルギーがぶつかりあうだけの話。
だから私みたいな下手くそが殴っても一緒なのっ。





いずれも計測すら困難な程のエネルギーを持つ両者が、その全てを叩き付け合った一撃。
ぶつかり合う二つのエネルギーは相互に反発し合い、ぶつかり合って瞬間的に放出される。
いわゆる、爆発と言われる現象だ。
あっと言う間に周囲全てを巻き込み、BADANが用意した会場全てを、そしてそれらが乗っていたテーブルマウンテンを丸々一つ消滅させる。
その時の光は、遠く北米ですら観測出来る程の強力な輝きで、周囲の生態系すら壊しかねないと危惧されている。
559 ◆KaixaRMBIU :08/12/05 23:58 ID:q9ihjX2M
             
560Classical名無しさん:08/12/05 23:59 ID:GlqyXV/k
支援
561 ◆40jGqg6Boc :08/12/05 23:59 ID:Txjn.UKY
 
562 ◆hqLsjDR84w :08/12/05 23:59 ID:hxYhCyGw
 
563漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:59 ID:.7rJ6qsQ
周りを人の住まぬジャングルで覆われていた事が幸いした。
人的被害はほとんどなく、たまたまそちらに目をやっていた幾人かが輝きに目をやられた程度だ。
元々調査していたおかげか、すぐにその異常に対応する事が出来たスピリッツは、滝を隊長とする調査隊を編成。
即座に現地に飛ぶが、テーブルマウンテンであった物が、巨大なクレーターに変化しているさまは、上から見ると最早唖然とするしかない。
これじゃ何も残っていないだろうと思うも、調査隊は調査がお仕事。
隊員達を引き連れ、緑一つ無い荒地と化した大地を進む。

ここが爆発の中心部、そう思われる場所で遂に発見があった。
部下達が止めるのも聞かず、滝は駆け寄る。

「お、おいお嬢ちゃん! あんた無事なのか!? 怪我はないか!」

へぇ、いきなり私の心配してくれるんだ。普通怪しむ方が先じゃない?

「ええ、大丈夫よ。貴方は?」

時間は残り少ない。あいつめ〜、へろへろかと思ったら結構力残してたんじゃない。

「俺はスピリッツの滝だ。その、あんたは……」

もう後少しで消える事になる。あいつも消してやったけど、こっちももうほとんど出涸らし状態よ。
564Classical名無しさん:08/12/05 23:59 ID:JBunjHAs
   
565 ◆03vL3Sy93w :08/12/05 23:59 ID:Z9ujqmYg
 
566Classical名無しさん:08/12/05 23:59 ID:8k7WtigQ
            
567漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/05 23:59 ID:.7rJ6qsQ
「はい、これ」

巫女服の懐から一枚のディスクを取り出し、彼に渡す。良い人みたいだし、きっとこれの意味わかってくれると思う。

「おい、これは……なあ、一体ここで何があったかあんたにはわかるか?」

本当に時間が無い。とりあえず結果だけ伝えて消える事にしよう。

私は、胸をそらして片手を突き出し、彼に向かってピースサインをしてやった。




「私達が、勝ったのよ」








      漫画キャラバトルロワイアル       完
568Classical名無しさん:08/12/06 00:00 ID:F88nGyjw
569Classical名無しさん:08/12/06 00:00 ID:mDpSOPu.
           
570Classical名無しさん:08/12/06 00:00 ID:KhNTDTRg

571Classical名無しさん:08/12/06 00:00 ID:.WBXdJNk
 
572 ◆hqLsjDR84w :08/12/06 00:00 ID:2oJIOb6c
 
573 ◆KaixaRMBIU :08/12/06 00:00 ID:ZrPcaInI
      
574 ◆40jGqg6Boc :08/12/06 00:00 ID:MVakv1Vk
 
575漫画ロワ最終話「拳」 ◆1qmjaShGfE :08/12/06 00:00 ID:kJUjnk.U
以上です! みなさん長時間(丸々二時間かかた)のご支援本当にありがとうございました!
576Classical名無しさん:08/12/06 00:00 ID:2YT4Azhs
 
577Classical名無しさん:08/12/06 00:01 ID:UZeFuTnA
支援を続行する
578Classical名無しさん:08/12/06 00:02 ID:1MhtaJxs
   ∧_∧
    (・ω・)
.  ノ/  /ゞ ゴソゴソ
  ノ ̄ゝ

          .o゜*。o
         /⌒ヽ*゜*
   ∧_∧ /ヽ    )。*o  ッパ
    (・ω・)丿゛ ̄ ̄' ゜
.  ノ/  /         おめ!
  ノ ̄ゝ
579Classical名無しさん:08/12/06 00:03 ID:uGbW73jE
なんという全滅エンド(^o^)b
とりあえず乙
580Classical名無しさん:08/12/06 00:03 ID:IexHSnDQ
 
581Classical名無しさん:08/12/06 00:03 ID:xhK8dQBk
投下お疲れ様でした!
もう何から言っていいのかわからないけど……
とにかく泣けたよ! 心がガンガンに揺さぶられたよ!
こんな最終回を読めてよかったと、心から思えました!
全身全霊を込めて、GJ!!!!!!
582Classical名無しさん:08/12/06 00:04 ID:UZeFuTnA
しえーん
583Classical名無しさん:08/12/06 00:04 ID:PKUYKo2A
乙!
最早言うことは一つ…面白かった!
584Classical名無しさん:08/12/06 00:05 ID:S3YqRKSs
投下お疲れさまです。
色々と言いたい言葉はありますがとりあえず凄かった!面白かった!

585Classical名無しさん:08/12/06 00:06 ID:nakw2B46
ああ、ああ!
もう言葉を飾ることもない!
ありがとう! 面白かった! それだけ!
586Classical名無しさん:08/12/06 00:06 ID:9GPNhBSs
お疲れ様です。

……感じている事は山ほどあります。
ですが、どうも言葉でそれを表すことが出来ません。
だからここはあえて、この一言を送らせていただきます。


ブラボーだ
587Classical名無しさん:08/12/06 00:06 ID:XuQ3xNUs
何て言えばいいかわからんが
おもしろかった
588Classical名無しさん:08/12/06 00:06 ID:F88nGyjw
……投下乙っ! もう参った! GJっ!
589Classical名無しさん:08/12/06 00:07 ID:KhNTDTRg
職人さん達に一言、お疲れ様でした!
590Classical名無しさん:08/12/06 00:07 ID:kStq9ZI6
投下GJです!
兎に角その一言に尽きる。
というか今は他に言えない…
591Classical名無しさん:08/12/06 00:07 ID:2YT4Azhs
色々言いたいがとりあえず、

書き手のみなさん
読み手のみなさん

完結おめでとうございます。

そして最終話投下した◆1qmjaShGfE 氏、
とにかく乙です!!面白かった!!
592 ◆KaixaRMBIU :08/12/06 00:09 ID:ZrPcaInI
投下乙……


ああ、漫画ロワ書き手していてよかった……
最高だ。最高の締めだ。もう、この言葉しかない。捻れって、無理!

GJだ。相棒よ!
593Classical名無しさん:08/12/06 00:10 ID:5hHKoWDY
投下乙ですー
冷静な感想は直ぐには掛けそうに無いので、今は感情を殴り書きで
熱い、凄い、面白過ぎる……w
私が今まで見た中で、最も面白い作品でした
どいつもこいつも良過ぎる死に様です
それぞれのキャラをらしく動かし、またモブキャラ達の描写も非常に見事
非常に長い作品だったけど、全く目を離せず、ずっと引き付けられ続けた
どんでん返しに何度も予想を裏切られ、熱い展開に何度も心を踊らされ……
凄過ぎて、冷静な感想が出て来ないw
最高の最終回をお疲れ様です
594Classical名無しさん:08/12/06 00:14 ID:ydZ1njXw
とりあえず乙です
ただ…いまはそれしか言えない

いやぁ、本当にやられた…面白い、狂気の沙汰ほど面白かった!
本当にお疲れ様でした!
595Classical名無しさん:08/12/06 00:14 ID:4rva/Qes
お疲れ様でした!
最後の一撃で皆が集まった所が見たかったなぁ
596 ◆hqLsjDR84w :08/12/06 00:18 ID:2oJIOb6c
感想が纏まらないww 鳥出した以上、普通の文章にしたいが無理っぽいwww
とにかく、GJです!
なんていうか、熱くて、面白かった!
スゲェ面白かった!
参加者も、BADANも、伊藤博士とかも、JUDOとかその辺も、あとモブキャラも、生き生きとしてて、ああ、こういうの書いてみたい!
しょっぱな、もう震えが止まらなくてなんか! なんか!
ZXとタイガーロイドの一騎打ち辺りから、wktkが止まらなくて!
倍プッシュで、全滅で、ツクヨミで……『スゲェ』!!

あああ、漫画ロワの書き手でよかった…………!!
597 ◆40jGqg6Boc :08/12/06 00:21 ID:MVakv1Vk
投下超GJ!!
凄い……兎に角凄すぎる!!全てのキャラの生き様がもう凄くて、凄くて……目立たないキャラなんか一人も居なかった!
生き残りメンバーは勿論の事、モブやBADAN陣まで……これはとても真似出来ない!
終わってみれば二時間だけどそんな時間の流れをこれっぽちも考えなかった!凄い、ただただ凄いとしか言葉が出ない!
特に最後の村雨と覚悟の相打ちなんて……かがみんの拳で興奮がクライマックスでした!
最後の締め方も凄い……本当はもっと言いたい事が一杯あるはずなのに上手く言葉に出来ないのは仕方ないですよね!・
書き手だからもうすこし気の利いた感想を書きたかったけど……すいません、無理でしたーorz

そして祝!漫画ロワ完結!! 此処で書けて蝶・最高でした!!
598Classical名無しさん:08/12/06 00:21 ID:DyopSFb.
乙です。完全燃焼、素晴らしい作品でした
599 ◆vPecc.HKxU :08/12/06 00:24 ID:/WmNq.n6
ああ………全部終わっちゃったんですね……
でも全部、全部見られてよかったです!!
三影も、エレオノールも、服部も、パピヨンも、かがみも、村雨も、覚悟、ここまでこられなかったみんなも……誰もが最高に、熱くて、強くて、輝いてた!!!
今私はSPIRITSを感じてる!
600 ◆VACHiMDUA6 :08/12/06 00:38 ID:A/sXuZ7M
熱いッ! 熱かったッ! 超ッ!
コマンダーだとか、ヒトデヒトラーだとか、ピエロだとか、ジュクの秀……小島秀紀だとか、殴り合いだとか、ブラボーだとか、倍プッシュだとか、
パピヨンの告白だとか、幸運の星(ラッキー・スター)だとか、かがみと鏡だとか、自刃だとか、覚悟のヴィクター化だとか、伊藤博士の生き様だとか、服部の生き様だとか、みんなの魂の拳だとか、綺麗なアカギだとか、
村雨の呼びかけだとか、JUDOのZX穿孔キックだとか、覚悟……完了っ!!だとか、
JUDOと共存だとか、滝さん登場だとか、録音をここで使うかだとか、てめえさりげに全滅じゃねえかッッッッてのも全部、すげえッッ!!!

言葉にならねえッッ!!
クソックソックソックソッ! 涙が出てきた! 鼻水もだ!
クソッ! あなたと同じロワで書けて良かったよッ!
ありがとう! 感謝いたします! 最高ですッ!
そして、超ッ! GooooooooooooooooooooDJobッな最終回ッ! GJッ!


最後に、お疲れ様でした。楽しかったです。
601Classical名無しさん:08/12/06 01:02 ID:0jR4if1c
全滅ENDの筈なのに勝ったとしか思えない。
欝どころかむしろ清々しい余韻すら残っている。

漫画ロワを締めくくるのにこれ以上無い最高の作品でした!
GJ
602Classical名無しさん:08/12/06 01:11 ID:8Ns10J1k
ああもう、乙としか言えない!
素晴らしい最終回をありがとうございました!
603Classical名無しさん:08/12/06 01:17 ID:a1UmCrzk
                          γ⌒/^^/^-
                         ,ゝ`/~ /~ /~  /⌒ 
                        〈(_|  | |~  |~  /^ )
                       (/~ /~ /~ /~ ~ /~ /^\
                      ()/)/~ /~ |~    .|~ |~ |~ /)
                     へ^〈,|,,、,,|,,、,,,,,|~,,,,、〈~,, 〈~ /⌒|)\
             r‐、'" )     i';∴::",,''o∴;◎;;;",,;"::",,''o∴ヽ、
             / ̄\____i_∴",'O∴,;∴;;",,;;∴;:∴;;;:∴::::\______/ ̄\
          r‐、 | ●)) .:. .:. ;;: ..:..,∴;;\,;; ;.o.'::.;:∴,,";∴゙◎∴:;;::::/∴. ...:.. ;;,,. :.:.. ((● |
         /  ノ \_/ ̄ ̄ ̄ ̄\;;;∴";;,,";:`,,∴ ∴:,,::;;∴;:;; ;;::::/i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_/
        /ヽ、/ヽ/ヽ/ /    ,┴、;∴;:゙o,;;:・∴,,''∴:◎゙,,゙;;;>>1;∴,,''∴ ゙i
       /ヽ、/  / /、_/     |l |ヽl∴,,",,∴";;∴;/;",,i,,゙;;●●;",,i,,゙;;i;∴ i
      /   /--/、/_ /     \|lノl)∴,,゙・;;;:∴/,,,,;i゙,,-'ニニニヽ",;i゙;;i,∴ i
     / ─'''"    ''、/       l、 ゙|∴O・;;゙∴;;/゙..:.i,,;;//□□| |゙..:.,,;∴;;..o,.|
    /          /        ヽ-i::;∴",;:,i',".i, //||!!'""!||| |O・;;゙∴ /
   ./ ─-、__,,-- /          ヽ、∴,;∴,,ヽ //□□□□| |◎;;..;;:;/、
  /        / ̄ヽ          ,,,,\;::.;:∴,,ヾニニ二二二ン;,," / ヾヽ、
 /        /    ゙\____,,-''''"   \∴O・;;゙∴;;;:::∴o・;;゙;;;:::∴;/ )
./        /     l'"      ヽ、    \ヽ、-::、_゙,,∴◎;;..;;:;,,..;;../ /
        l      l    __,,,,ノ      \ ゙''ヽ 、,,,__,,;-'" /
604Classical名無しさん:08/12/06 01:19 ID:sKpZfSP.
感情殴り書くしかできないが、俺は今、言葉に表せないほど興奮して感動している!
GOOD JOB!!
ありがとうございました!本当にありがとうございました!
この熱い完結は漫画ロワの最終話にふさわしかったです。
まさか出てきたキャラクター誰一人生き残らないとは……!
だが不思議と悲しくはない。
みんながみんな、やるべきことをやった!こんなに価値ある人生があるだろうか!!

乙!
いや、略すことなど失礼か。
全ての書き手様方、及びこのロワにかかわった皆様、お疲れ様でした!

そして最後に、
参加者もBADANもそれ以外も、漫画ロワで散ったすべての英霊に敬礼!!
605Classical名無しさん:08/12/06 01:20 ID:9bvB9GQQ
胸がいっぱいです
最高の最終話をありがとう
606Classical名無しさん:08/12/06 01:28 ID:VFs/XMyo
最高に熱かったぜ。
冬なのに体が興奮で芯から暖まった。
コマンダー、ありゃいい男すぎた。
人気投票あんなら、俺は奴に入れたい。
607Classical名無しさん:08/12/06 01:30 ID:Oe4QBc3M
ほんの1ヶ月ほど前、このスレに出会った。
失敗した他のロワしか体験したことのない自分にとって、これほど根幹がしっかりとしたロワを見れて感動している。
いくつか知らないマンガもあったけど、それをまるまるカバーできるほどの面白さで楽しく見れた。

ここまで面白い作品を読ませてくれて、本当にありがとう。
短い間に全ての話を読んできたばかりだけれども、全ての作者さんに御礼を言いたい。
したらばのスレもおいおい楽しませてもらいます。

感無量。
言いたいことはたくさんあるけど、これ以上言葉が出てこない。
ありがとう。
608Classical名無しさん:08/12/06 01:38 ID:MDWZeUVo
某所であったように優勝や全滅エンドではなく、「勝利」エンド。この言葉が最もふさわしいと思います。
本当に有難うございました!僅かでも、支援という形だけでも協力できたことに感謝したいです!!
609Classical名無しさん:08/12/06 01:38 ID:3lHaNvaE
よっしゃあああッッ THE ENDォオ!!
そういやリアルで一年以上続いてたんだよなこれ・・・。
途中参加だけど何と言うか凄い万感の思いが・・・。
リアルで遭遇できて感無量です!
感動の最終回をありがとう!!!
610Classical名無しさん:08/12/06 01:41 ID:E82vPbo6
GJ乙かれ様でした
途中から読み始めたただの読み手ですが
全滅エンドなはずなのに、凄く清清しいのは
全ての登場キャラも道具も精一杯をだしきっていったからなんでしょうね
素晴らしい最終回でした!!
611 ◆d4asqdtPw2 :08/12/06 01:52 ID:xby4AaEQ
最終回、G・乙!
完全に遅刻だッ! 俺のド畜生!
何か書きたいけど、色んな想いがごっちゃになって上手く言葉が出てこないです。申し訳ない。

とにかく漫画ロワのいい所を詰め込めるだけ詰め込んだ傑作! お見事としか!
ラストは全員死亡ですが『皆殺し』というよりは『皆活かし』という感じでしょう!
みんなガチでカッコよかったのですが、特にかがみが素晴らしい!
チート決戦の最中、かがみんをこれほどまでに活躍させるとは……。

なんか、軽い気持ちで参加したはずなのに、振り返ってみると最高に楽しかったです。
それでは、またどこかで。
612Classical名無しさん:08/12/06 01:58 ID:IX.vipmc
最高だった!!漫画ロワにはいつも驚かされてきたが、まさかこれほどまでとは
予想も出来なかった。全てのキャラが輝いていて、活躍して、色々ありながら
全てに納得出来て、叶わないと思っていたようなことまで実現して、
そして勝利。もう、まさに言葉はいらない。

・・・そして、完結おめでとう!!!お疲れ様!!!!
613Classical名無しさん:08/12/06 02:02 ID:d6VCcfjo
もういろんなことが多すぎて何が何だか感想を表現しきれない!!
ものすっごく濃すぎる!!
だけどこれだけは言えるぜ。


「何だかわからんが、とにかくよし!!」
614Classical名無しさん:08/12/06 02:07 ID:cWK007Rg
乙です!!!
感動しすぎてもう何が何だか。
リアルタイムで追っかけるのがこんなに感動的なことだなんて。
615Classical名無しさん:08/12/06 02:16 ID:GhtVegAM
乙です!最高だぜ!もう一回最高だぜ!
「勝利」エンド……若干の虚しさを覚えつつも感動で一杯だぜ……

完結、本当におめでとうございます!
616 ◆HGBR/JBbpQ :08/12/06 02:24 ID:8Tl.AYm.
 勝利エンド。まさにその通りだ!
 素晴らしい最終話、有り難う。
617Classical名無しさん:08/12/06 03:52 ID:O.cHWlko
全員が何もかも出し切って最後の最後まで自分を押し通した……!
これを勝利と言わずしてなんて言うんだッ!!
誇り高い人々の生き様と死に様をありがとう!!
この素晴らしい高貴な戦い(バトル・ロワイアル)を描き切った書き手の方たちに祝福をッ!!
618Classical名無しさん:08/12/06 04:00 ID:qhkZva2Y
乙。

ロワ卒業するか。
619Classical名無しさん:08/12/06 04:10 ID:2Vf0jTpc
もう何を言うべきかすら頭に浮かばないけれど、読み手書き手のおまいら、ジャイアント乙なんだぜ!
620Classical名無しさん:08/12/06 04:51 ID:WtEWz9hw
おめでとう。おめでとう。おめでとう!
陳腐な事しか言えないが、勝利を見たという感動が有る。
621Classical名無しさん:08/12/06 06:02 ID:qhkZva2Y
あと一つだけ。

書き手の皆さん、そして一緒に楽しんだ読み手の皆さんお疲れ様でした。途中色々とあったけどようやく終わって感無量です。
読みはじめてから一年、今日という日を迎えられて幸せでした。

じゃあお前ら元気でなノシまたどこかで会おうぜ。
622Classical名無しさん:08/12/06 08:05 ID:6gs/cpJU
全くどいつもこいつも好き放題に輝いてくれちゃって、カーテンコールを万雷の拍手で迎えたい気分です。
正直、大首領を完全に滅ぼすのは無理だろうなとか思ってたら、本気で神殺しかましたこいつらに痺れました。
最初から最後まで反逆を貫いたトリーズナーなキャラクター、書き手、住人の皆さんにジャイアントさらば!!
623Classical名無しさん:08/12/06 08:57 ID:q0ERTwmk
凄かった、もう本当凄かった。
上手く言葉で言い表せないが、とにかく最高に熱かった! GJ!
624Classical名無しさん:08/12/06 10:38 ID:cWI6e16o
完結おめ!
GJ…色々感動したり笑ったりと言葉がない
エレノールやパピヨンで特に泣いた。
倍プッシュで特に笑ったw

胸がいっぱいだGJ。
625Classical名無しさん:08/12/06 15:01 ID:stl2TYXM
みんなおつかれさま! 面白かった!
途中参加だったけど、次の話へのwktkなんてここ数年忘れてたから感無量なんだぜ!

ところで、からくりサーカスの最終話みたいなカーテンコールとか、誰かやってくれないかなw
絵柄の違いが大変なことになるだろうけどさw
626Classical名無しさん:08/12/06 15:23 ID:LEAFh.5c
完結おめでとう!
みんなかっこよすぎて何を言えばいいか分からねぇ!!
キャラクターも書き手も住人もお疲れ様でした…

そして最後に、ありがとう!!
627Classical名無しさん:08/12/06 16:00 ID:QqEL.6WU
u5ン軼ヘト ・Mイu・Y#ヒS尋隍ァ{x洟`y"O・ユ4オ・・ク
・&ノBェW\DツY/・・?・ ヲ・セtミS.ルッg?TQノ0愉?・r
紡ク,゙・゚?oPワnVーB
^ア*・?p彌zyィcワ蟯~wョネネ?チェワョ?ケ檸?倨
フリ_・オfQ稈[ァロレzQ娉?・q・・jEウQ・n mXcB+?・Bモ・ヌキFq・F゙DR
$?2・`'#たミ吐セ?h・bムンッ縵♂綏^アクCDh、廚A\iNクqz カ?
628Classical名無しさん:08/12/06 16:04 ID:.WBXdJNk
日本語でおk
629Classical名無しさん:08/12/06 16:32 ID:QqEL.6WU
t [t・逐・準・・H
630Classical名無しさん:08/12/06 16:34 ID:QqEL.6WU
u5爵瘤ヘ柴 。ヲM軸u。ヲY#射Sソメヲ
而{x゙ヲ`y"O。ヲ遮4七。ヲ。ヲ失
。ヲ&・B蒔W\D篠Y/。ヲ。ヲ?。ヲ 示。ヲ疾t社S.勺識g?
TQ舎0フ・。ヲr
ヒツ失,酌。ヲ釈?oP灼nV鴫B
631Classical名無しさん:08/12/06 16:36 ID:QqEL.6WU
やっとなおった
632Classical名無しさん:08/12/06 20:29 ID:BbZjH/z.
ただ伏線の張ってあり独歩も使命を受けたので、内面の脱落者達の戦いがなかったのが
少しだけ心残り、ですがとことんまでの力作、お疲れ様でした。
633Classical名無しさん:08/12/06 21:27 ID:mKw26UH6
みんなお疲れ様w
634 ◆33iayeGo/Y :08/12/06 21:38 ID:2nlSvGsI
おい……完結乙だ……

もうなんていうか何を言えばいいのかわかんないですが、とにかくこのAAを。

             /
    ,l lヽ,\ /   |
    / |. / Y △l"|
  ././ . ∨ヽ. | |/ |/''
 / \ l.| ゝ,| ’              ,,,,,
 ~"/ ’ヽ|                ,--s'~ ~l
  /                  ./'ヽ |::;';::::!∧     
                    | |  ^';'''".|;:;|
                    / ./Vヽr-,7-w
                   ./ ./  );;'-';-i"
                  /,.,イ ;-'^ヽ;;;--!,,,,,,__      
                   V /'" ;;;;;;;;:::::::::::::::::~~"ヽ
                ,,,,,-|. |,,i-'"  """~''-/ lノ
               ,-'~ ,.-'| .|       ::丿 /
             / /  |,,,ヽ      / ,ノ
            .::ゝ,ノ   ||.|.レ    /"';ノ
                  .^~~    "''-,,"'i
                           ~~
        執筆者◆1qmjaShGfEーー!!
635Classical名無しさん:08/12/06 21:50 ID:M4vwjOjE
お疲れです…

サイコーでした!!
636 ◆O4VWua9pzs :08/12/06 23:54 ID:H/Fl3/2.
卒論を書いている間に終了していたとは・・・
まあともあれ本当にお疲れッス
さて、自ロワに精を入れるか
637Classical名無しさん:08/12/07 00:22 ID:hE4W1Vlw
卒論書いた後は別の勉強してろ
638Classical名無しさん:08/12/07 02:29 ID:NSnxBi4M
いやー一年以上もお疲れさんです!!すっごくおもしろかったです!
これで漫画ロワも数少ない完結ロワの仲間いりですね!
639Classical名無しさん:08/12/07 17:39 ID:fOfDgxYc
640Classical名無しさん:08/12/07 21:55 ID:Ccl0gQWQ
PC復旧!!
早朝まで深夜から読みました!!
なんだこの漫画ロワ全開の熱さと、意地と、拳に溢れた最終回は!!
エレオノオオオオル!!泣いた、蝶泣いた!!
続くパッピーの心情にもホロリ。
秀、おめえは強かったよ。強者だったよ!!
三影と良の殴り合いに心が震えた!!
ちくしょお、なんて無様で、そしてかっちょいいんだ…
覚悟、泣いていいんだ。それでも進んだお前に敬礼!!
コマンダアアアアア!!モブキャラ達いいいいい!!
やっぱモブでみせるよ、あんた!!1qm氏、最高!!
暗闇、ざまあw
服部のブラボーにはもう燃えた!!
エレの時といい、絆を感じさせてくれてもう…
ちょ、赤木、やりやがったよwww
伊藤博士、あんた、博士だったよ。今までサポートありがとう!!
パピヨン、告白きたああああああ!!よかった、ほんと、よかったよ。こなたの愛もさ!
ヴィクター化、サザンエネルギーに、零にみんなの力を…驚愕のクロスオーバー!!
いっけえええええええええ、覚悟おおおおおおおおおおおおお!!
赤木の策、すげええwww
ちょ、覆しやがったw
かがみ、よくやったあああああ!!

もう伏線も設備も縁も能力も完全燃焼!!
ツクヨミ降臨には驚きつつも方法に納得w
おもしろかった。すんげえおもしろかった!!蝶おもしろかった!!
全滅?いや、みんなの想いを滝に託して残せたのだからビックバン!!
かがみの笑顔が似合う爽やかな最終回だったぜええええ!!
641Classical名無しさん:08/12/07 23:00 ID:ZsSuJasY
土曜までずっと仕事で今日、やっと読めた・・・。

アカギも、服部も、覚悟も、エレも、かがみも、パピヨンも三影も村雨も、
みんならしくてサイコーだった。

アカギの「倍プッシュ」宣言、服部の金星と最後の絶叫、
ヒナギクの遺体を庇う覚悟。そしてと最後の究極の因果、
エレのステージ、パピヨンへの慈愛。
村雨の三影の殴り合いと最後の穿孔キック、
パピヨンのこなたへの告白、覚悟への信頼。
そしてかがみのピースサイン。

名場面が多すぎた。なのにどれひとつ霞むことなくすべてが最高だった!
創作物で久々に最高に燃えた!!
こんなにストーリーにのめり込んだのは久々だった。
最初から最後まで陳腐な言葉だけど、
ハラハラしっぱなしだった、感動して涙が出た、血が猛った。

キャラ達のロワでの邂逅を最大に生かし切ったか作品だと心底思った。
1m氏に心からの拍手を送りたい。
本当に、本当に最高の最終回でした!!
642Classical名無しさん:08/12/08 17:50 ID:3Td3R..6
643 ◆KaixaRMBIU :08/12/08 20:27 ID:KstDWQEM
こんばんは。

漫画ロワ完結記念、打ち上げチャットを開きたいと思います。
12/13(土) 21:00 を予定したいと思います。
チャット場所は、当日本スレにて。

書き手、読み手問わず、語気軽に参加してください。
644Classical名無しさん:08/12/09 14:56 ID:3wu7bnN2
>>643
おぉーチャットですか。
了解です。
645Classical名無しさん:08/12/09 19:07 ID:reGrxh6.
うむ、面白そうだ。
予定を空けとかねば
646Classical名無しさん:08/12/09 22:19 ID:.krgwQPU
ぎりぎり参加出来るかも・・・・・
647Classical名無しさん:08/12/10 00:50 ID:BW6S7ItY
648Classical名無しさん:08/12/10 12:56 ID:Zyafb/.I
完結したのか・・・!?
オレはまとめサイトで一気に読む派だから後でゆっくり楽しませてもらいます
皆様、お疲れ様です
649Classical名無しさん:08/12/13 20:00 ID:pz.e3P7.
さてあと1時間
650Classical名無しさん:08/12/13 20:08 ID:Wc.8xZJQ
ワクワクすっぞ
651Classical名無しさん:08/12/13 20:30 ID:pz.e3P7.
残り三十分となりました
652Classical名無しさん:08/12/13 20:47 ID:ecaaqvRU
ちなみに場所は……?
653Classical名無しさん:08/12/13 20:49 ID:pz.e3P7.
え?
たぶん9時になればわかるんじゃない?
654Classical名無しさん:08/12/13 20:52 ID:ecaaqvRU
ああ、確かにそれもそうか。
どもども。
655Classical名無しさん:08/12/13 20:56 ID:Wc.8xZJQ
こいこい
656Classical名無しさん:08/12/13 20:56 ID:WRFab4lE
軽く点呼でもしたい気分だ…
一体何名集まっているのか
657Classical名無しさん:08/12/13 20:58 ID:pz.e3P7.
点呼
いる人は全裸の感想を
658Classical名無しさん:08/12/13 21:00 ID:CK2vKhiU
完結おめでとう、おつかれさま、そしてありがとう!心からありがとう!
659Classical名無しさん:08/12/13 21:00 ID:Wc.8xZJQ
下半身を露出することによってなんか興奮することに気が付いてしまった
660 ◆KaixaRMBIU :08/12/13 21:00 ID:JhI2weFM
http://orison.geo.jp/pc1/

それでは、漫画ロワ完結記念打ち上げチャットを始めたいと思います。
661Classical名無しさん:08/12/13 21:00 ID:p5ybgCgc

室内だから何とか平気
662Classical名無しさん:08/12/13 21:01 ID:WRFab4lE
ではチャットへゴー!
663Classical名無しさん:08/12/13 21:01 ID:MPWoYIis
ひよっこ読み手でも参加して大丈夫だろうか?
ほぼロムになるだろうが漫ロワのいろんな四方山聞いてみたい
664Classical名無しさん:08/12/13 21:02 ID:nD.gsEQc
>>663
読み手さんとも話したいんだぜー
さあ、入るかな
665Classical名無しさん:08/12/13 21:19 ID:MPWoYIis
おkありがとう
666Classical名無しさん:08/12/13 22:27 ID:pz.e3P7.
このチャットが終わったら、実質漫画ロワの終焉か……
667Classical名無しさん:08/12/14 00:27 ID:rEDPaNZE
チャットってまだやってるのかな?
668Classical名無しさん:08/12/14 00:28 ID:P5iu1Bws
余裕でやってるよー
669Classical名無しさん:08/12/14 02:05 ID:9FcHziYk
ふぅ、ロムだけど楽しかったし、思い入れ深くなったわ
暫くネットから遠ざかるけど漫ロワ2が成功する事を心から祈る!
670Classical名無しさん:08/12/14 07:09 ID:8.yjMnsA
お疲れしたー。
死ぬほど眠いので、ログは今日明日にうpるからちょい待っててください。
671Classical名無しさん:08/12/14 10:57 ID:yskU3Dqc
>>670
チャット、乙でした〜
10時間もなにやってたんですかwww
672Classical名無しさん:08/12/14 18:23 ID:dFOZaPPQ
はい、どーも。昨日(?)やってたチャットのログです。
十時間近くやってたから当然といえば当然ですが、370Kbとかいう凶悪な容量だったので、分割しときました。
最初から最後までいたから、おそらく全部のログを拾えてるはず……
みんな六時半くらいから、十時間連続チャットに挑戦するため、意地張って七時まで起きてたからその辺りのログはちょっと意味分からないかもですw

part1
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0100.txt
part2
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0101.txt


レスごとに行空けるとか編集するべきだったかもだけど、めんどいのでこのままでw
一時期ROMの方を含めて、四十人越えしててスゲェ楽しかったです。
では、またいつか、どこかでw
673Classical名無しさん:08/12/14 18:25 ID:dFOZaPPQ
追記
ちょっと深夜のノリで微エロトークになってたりしますが、編集するのがめんどいのでそのままにしt(ry
674Classical名無しさん:08/12/14 19:15 ID:.6lMpCSo
アカギの出現率がww
675Classical名無しさん:08/12/14 20:41 ID:P5iu1Bws
>>673
逆にありがとう!w
本当にお疲れまでした。
676Classical名無しさん:08/12/14 21:58 ID:1EKwwmOs
コピってテキストで読むのをオススメします
677Classical名無しさん:08/12/14 22:12 ID:dnhiGgUA
ログまとめ人ありがとう!10時間お疲れさまでした。
一部取り逃して諦めてたんだ
ほとんど挙がらないだろうと思いつつも好きなキャラの名を書こうとしたら
他の方とかぶりまくって嬉しくもあり驚きでもあり
678Classical名無しさん:08/12/15 20:12 ID:pBszocDI
誰かに倣って登場人物ごとに読んでるが
全貌を臨める覚悟、パヒヨン、服部、アカギの各々の物語は、もう秀逸の一言だ
同じ舞台にいるのに見えてるものがまるで違う、体験も違う、感情も全く違う
キャラの数だけバトルロワイアルはあるんだな
すごいな
679Classical名無しさん:08/12/16 00:25 ID:P2JuT0AE
2ndやるんですか?
680Classical名無しさん:08/12/16 00:26 ID:3cnqODPs
やりまくるよ
681Classical名無しさん:08/12/16 00:27 ID:Tps4rJHM
同じ作品でキャラだけ変えた漫画ロワ1.5とかやっても良いかもな
682Classical名無しさん:08/12/16 00:36 ID:3cnqODPs
短期間でやるんだったら賛成
683Classical名無しさん:08/12/16 13:35 ID:FSKbeZjo
やりたいって人が大勢いて、その為に色々してくれる人がいれば始まるんじゃないの?
自分では何もする気ないのに、「2ndやってよ」って人ばっかりじゃ無理だけど
684Classical名無しさん:08/12/16 16:53 ID:fbw0Kgvo
面白かった
685Classical名無しさん:08/12/17 21:22 ID:1IalMge.
wiki死んでね?
686Classical名無しさん:08/12/17 21:33 ID:zebshu4c
ちょっと前にwikiが消失する事件があって、今は↓が新生漫画ロワwiki。
ttp://www31.atwiki.jp/mangaroyale/pages/1.html
687Classical名無しさん:08/12/17 23:56 ID:VzuVebcs
ビックリしたぜ新wikiまで死亡かと思った
688Classical名無しさん:08/12/19 20:59 ID:tzGPD1r2
したらばで、作品投票やるみたいだよー
689Classical名無しさん:08/12/19 21:11 ID:VmL.3HdE
690Classical名無しさん:08/12/23 11:25 ID:ja19ICR2
691Classical名無しさん:08/12/23 22:05 ID:N/DJlRgw
どこ?
692Classical名無しさん:08/12/28 22:42 ID:Oy2DBfhg
すっかり誰もいないな…祭りが終わった後って感じだよなあ
693Classical名無しさん:08/12/29 01:57 ID:l1UgCp9g
後は埋めるだけだし、のんびり雑談でもするか
という事で一番好きだったチームやコンビを挙げてみる。
俺は中盤に壊滅した病院組みすげー好きだったんだよね、ステルスマーダー抱えたまま銀さんが馬鹿やっててマリサさんが突っ込んで
吉良が巻き込まれておいってあれ。美形が暴れた時に見れた銀時吉良コンビ本当好きだったな〜
694Classical名無しさん:08/12/29 02:03 ID:YktH23Kc
やっぱりこなたとパピヨン。
コンビを越えた最高のコンビだよ。
ロワ中でもすっごく安泰だったし。
最後の最後での告白。
死後も中睦まじくやってて、見てて楽しいったらありゃしない
695Classical名無しさん:08/12/29 02:36 ID:l1UgCp9g
こなパピはビビるぐらい王道だったかんな〜。お前等ロワって事忘れてんだろっつーぐらい少年漫画的イベントが盛りだくさん
ぱぴよーんの叫びに応えて現れるとかお前どんだけwwwwwwwww
696Classical名無しさん:08/12/29 02:42 ID:2trzSTfo
こなたとパピヨンはなあ…
恋愛感情に発展しちゃったのが残念だった
あくまで友情であって欲しかったのに
697Classical名無しさん:08/12/29 03:02 ID:P88Uy5cc
漫画ロワ総合投票やりたいな。キャラとかチームとかの。
票が分散しまくって集計人が死ぬだろうけどw
698Classical名無しさん:08/12/29 03:15 ID:cfyBwgXk
今見終わった。
何これすげえっぇぇえぇ
好きなキャラが複数でてることもあって、時間を忘れて読んでしまった・・
699Classical名無しさん:08/12/29 22:56 ID:l1UgCp9g
年頃の男女なんだ、恋愛の一つや二つさせてやれやw
こなたも最初はハヤテと愉快なコンビで通すかと思ってたんだが。いやあれはあれでおもろい組み合わせだったけどね
>>698
面白かったっしょ。俺もすげー楽しかった
700Classical名無しさん:08/12/29 23:59 ID:QFkkucFo
俺が好きだったのは、
劉鳳・ブラボー・桐山のブラボートリオ
劉鳳・服部・アミバのトリオ
かな。ああ、劉鳳が大好きさ!
>>698
ようこそ、漢の世界へ。
701Classical名無しさん:08/12/30 01:51 ID:ukw31kxk
>>699
そういう問題じゃなくて…
まあいいけど
702Classical名無しさん:08/12/30 03:45 ID:j87S6u.Q
連中は序盤の主人公チームだったよな。アーカードに木っ端微塵にやられたけどw
散や村雨も含めた地図南部でわいわい騒いでたあいつら、すげー良かったよな。序盤だったもんで対主催全然勝てなかったけどw
というかそこにタバサ入れてやれよ!w 結局魔法使えないまんまだったもんで、食ってばっかだった気もするがw
703Classical名無しさん:08/12/30 21:10 ID:MAtSci/.
>>699
年ごろっていうか、漫画ロワで恋愛描写多かった
パピヨンとこなた、つかさと川田、覚悟とヒナギクって
考えたら全員高2周辺だな・・・。本当に年頃だわw

個人的には村雨とかがみのコンビ? 割と好きだったな。
村雨はかがみより年上で精神年齢もそれなりだけど、
少し天然入っててシスコン気味だからつかさっぽっくて、
そのアンバランスさとかが好きだった。
704Classical名無しさん:08/12/30 21:29 ID:7/1xXep.
こなたとパピヨン、かがみと村雨、つかさと川田……
らき勢全員ラブラブじゃねーか! ちょっとは自重しろw
705Classical名無しさん:08/12/30 22:50 ID:KEh0LfZc
みゆきさん……
706Classical名無しさん:08/12/30 23:37 ID:FwQ.oW4o
ハブられるのはパロロワでも変わらんなw
707Classical名無しさん:08/12/31 03:28 ID:0N3uptLE
みゆきさんには灰原がいるじゃまいか。ビジュアルでイメージするととっても不思議な気持ちになれるが
708Classical名無しさん:08/12/31 03:39 ID:a82BEEb.
>>696
途中までは友情として描かれてたけどね
恋愛厨によって、唐突に恋愛感情ってことにされちゃったんだよ
709Classical名無しさん:08/12/31 04:05 ID:hbvfot5w
君がキャラにどんな幻想を抱いていたのかは知らんけど、パピヨンは人間用の物差しじゃ測れないのが魅力なんだよね。
つーか愚痴は毒吐きで。
710Classical名無しさん:09/01/01 20:36 ID:RrnSHc6A
チームではないけど個人的にはハヤテの復活に震えたな……。
絶対にマーダー化すると思ったのにあれは凄かった。
あの時の暗闇大使は威厳あったしw
711Classical名無しさん:09/01/01 23:06 ID:BMP/lpck
>>709
恋愛云々はどうでもいいけどパピヨンは怪物なのに人間用の物差しで測れるのが魅力だろ
712Classical名無しさん:09/01/03 01:50 ID:WsGF6h3U
元人間の人外は変に人間にこだわるからかえって逆に人間臭いんだよね
自分が人間じゃないことに必要以上にこだわるのも元人間だからみたいな部分もある
713Classical名無しさん:09/01/03 17:16 ID:edymvKqg
 パの字は、旦那が言うところの 「人間であることの弱さに耐えられなくなって人を辞めた」 典型だから、
良くも悪くも人間臭さ (中二臭さ) 全開なのよね。
 本人が 「人間を超蝶越した」 を連呼すればするほどに、あー、まさに典型的な踊るダメ人間、という感じ。
 さすが、筋少の曲をモチーフにしただけはある。

 こ の 世 を 燃やしたって 一番駄目な 自分が残るぜ 3.2.1.0!
714Classical名無しさん:09/01/04 22:05 ID:znNYFnhg
○ASRACから来ました

こなパピ以外ではナギと承太郎、コナンと神楽が好きだったな。ニヤニヤはしないが楽しかった。特に後者。
あと村雨と零に、服部とアカギ。こういうのキャラ相性がいいって言うんだろうか
715Classical名無しさん:09/01/06 18:20 ID:TzburmDo
よし、そいつらに俺がコンビ名を付けてやろう
ナギ+承太郎 「幼女誘拐」
コナン+神楽 「見た目子供、頭脳と力は宇宙一」
村雨+零 「人外師弟コンビ」
アカギ+服部 「ずのうは 〜Mighty brain〜 Cool×hot」
716Classical名無しさん:09/01/06 21:38 ID:j0V5Noy6
>>715
^^;
717Classical名無しさん:09/01/07 19:58 ID:hodxznyk
終わったと聞いて飛んできました。いや…ビビった。
全滅で勝利なんて普通じゃ考えられんて。
すごい。すごいよお前ら。本当によくやってくれた。書いてくれてありがとう。
718Classical名無しさん:09/01/07 21:56 ID:RiXsmWPI
>>717は滝
719Classical名無しさん:09/01/09 01:15 ID:cOXTvGC.
すげー
720Classical名無しさん:09/01/10 14:19 ID:KlkwaMRY
漫画ロワって描き手は居ないんだな。見たいぜ
721Classical名無しさん:09/01/10 14:58 ID:YR8Cb8Js
絵板は前にあったんだけどなぁ。
あと、昔は贋辺露伴って人がロワのシーン再現漫画描いてた
アップロードできたらなぁ、でも今のウィキじゃ無理っぽい
722Classical名無しさん:09/01/10 21:51 ID:1xgMbqc6
始めから最後まで一気に読んだ
おい、なんだこれ、このばかやろう。何回泣かせば気が済むんだこのやろう
このロワのおかげで服部とパピヨンの魅力を知ったわ
723Classical名無しさん:09/01/10 22:55 ID:IKEfBzz.
>>722
ふっ、俺はリアルタイムで読んでいたぜ!
そしてパピヨンと服部が素晴らしかったのは同意だーw
724Classical名無しさん:09/01/10 23:04 ID:DTGSibj6
服部は序盤からは考えられないくらい化けたよなw
パピヨンは書き手に愛されてるのがよく判った
幸せに逝けてよかったぜ
それなのにカズキは死んだ後の扱いが酷すぎだ・・・orz

酷すぎて笑ったけどw
725Classical名無しさん:09/01/10 23:08 ID:GjrB/p52
服部は、割かし序盤から頑張ってたと思うがなーw
いや、あそこまで生き延びたり、いいキャラになりやがるとは思ってなかったがw
726Classical名無しさん:09/01/10 23:10 ID:1c/uoJPc
カズマ→アミバ→服部と遺志が受け継がれていく流れが好きだなあ。
727Classical名無しさん:09/01/10 23:13 ID:GjrB/p52
アカギに対して開き直った時も言ってたけど、服部はいろいろ背負うことになったからなぁ……
728Classical名無しさん:09/01/10 23:15 ID:IKEfBzz.
まあ、個人的には序盤は少し影が薄かったかもと思ったw>服部
最終的にトリプル武装鎌金にはびっくりするしかないw
あと二代目ブラボー宣言は単純に燃えたなぁ。

>>724
カズキは……いかん、何か苦笑いが出てくるw
いやーまあ、あれもリレーの一つの結果としては面白かったさ……
729Classical名無しさん:09/01/10 23:18 ID:GjrB/p52
ていうか、◆1q氏がまた服部書くのうめーんだよなぁw
730Classical名無しさん:09/01/10 23:20 ID:9Jfzyx86
冷静に考えればド外道もいいところなんだが、
ラストのあっつい展開のおかげでラスボスのあいつもすきになった
731Classical名無しさん:09/01/10 23:25 ID:IKEfBzz.
>>729
上手かったなぁーw
既出だろうけど「二人の探偵」は普通に凄い。
それと1q氏に限らず他の人もそれぞれ得意なキャラが居て、良い感じにキャラが立ってたから良いロワになったような気も。
732Classical名無しさん:09/01/11 04:52 ID:9iKxo6co
 服部の場合、序盤は劉鳳、アミバと、異様にアクの強い面子に挟まれていたってのがあるからね。
 そりゃああの2人に挟まれれば常識人やらざるを得ない。

 他にも、「いまいち空気っぽいかな」 な流れがあっても、良いタイミングで良い書き手がついて、良い
感じにキャラを立てて、方向性を示してくれたりするケースが多かった。
733Classical名無しさん:09/01/11 05:01 ID:8wTrD0yg
特殊能力のない一般人な分、精神面の魅力を前面に押し出せたのが服部人気の秘密かもね。
服部以外だと、いい兄貴キャラだったはずの川田の堕ちっぷりと、スタンス不安定だったエレオノールの対主催化がよかったな。
734Classical名無しさん:09/01/11 11:11 ID:p/d.a1ec
服部に比べてコナンは……w
小五郎も灰原もあっさりいっちゃった分、服部はよくやってたな
735Classical名無しさん:09/01/12 03:15 ID:SB5CZf9o
いやバーロも頑張ったろww最初はウザいまま特段出番なく逝くと思ってたし。
原作だと気付けない魅力を発見できた漫画ロワで。
服部はアカギがコンビとして合ってたかな。性格は合わなくても相性が良いって感じだった。
736Classical名無しさん:09/01/12 11:14 ID:ExCWIWpk
>>735
> 服部はアカギがコンビとして合ってたかな。性格は合わなくても相性が良いって感じだった。

この二人が組むことなるとは一体誰が予想できたか…
だってこいつら少し前まで殺し合いしてたんだぜ?(主にアカギだが)
737Classical名無しさん:09/01/12 12:59 ID:aYtspNqA
その後の切り替えの速さは異常。首輪解除のくだりとか初対面とは思えぬ連携だよな。
最終話に探偵キャラとはいえ、アカギを理解してやれるあたり合性よかったんだろう。

しかしアカギは誰も殺してないっていう不思議。TQNも同意しただけで学校に待機してたし。
アカギのせいで、ていうのは沢山いるけどなww
738Classical名無しさん:09/01/12 15:37 ID:29xrJlkE
しかし最初は浮いてたらきすたがここまで大化けするとは思わなかった
特に対人関係で深く他のキャラと絡んでどんどん話が転がった
739Classical名無しさん:09/01/12 19:24 ID:2SkOHsEA
こなた、かがみ、つかさとピンク長髪女子高生は、漫画ロワを代表するヒロインに化けたよな
740Classical名無しさん:09/01/12 21:48 ID:lPG4NtRQ
みwikiも生き延びてりゃなんかいい感じになってたのかな
741Classical名無しさん:09/01/12 23:37 ID:JOVrbwEA
みwikiさんも生きてれば輝いた可能性があったと思うな。
だって漫画ロワだしw
742Classical名無しさん:09/01/19 15:49 ID:6Xlz6xrQ
みWikiさん、某新ロワでもふるわなかったみたい…漫画ロワでの逝き方は良かった方だよな
大首領が最後まで大首領で嬉しかったライスピ好きの俺がいる。暗闇?なにそれおいし(ry
ある意味特撮世代には原作通りだ暗闇
743Classical名無しさん:09/01/19 15:51 ID:05XSz63A
まあ、暗闇だしな。
ライスピの最新巻と、マガジンZ二月号のジェネラルシャドウの凄い大物オーラ
744Classical名無しさん:09/01/19 16:00 ID:MAkeYGzQ
漫画ロワ暗闇は、特撮版ZXよりかっこよかったw
745Classical名無しさん:09/01/20 02:12 ID:lNSyP1d2
ライスピって意外と知られてるんだな
746Classical名無しさん:09/01/20 09:31 ID:IWKBKyi6
確かにミサイル暴発やらかしても特撮版よりは格好良かったなw
747Classical名無しさん:09/01/21 19:13 ID:fqXvv1h6
GEOでバイトしてるんだが、今日
アカギ・ライスピ・ゼロ魔・からくり・武装錬金・ハヤテ・銀魂・ヘルシングを
一冊ずつ買ってった客がいるんだ…漫画ロワ読むのかと聞きたかったぜ!
748Classical名無しさん:09/01/21 19:32 ID:Xy2kSx/s
それは間違いないwww
749Classical名無しさん:09/01/21 19:39 ID:oa.OCLQw
他所で此処からも数人参加してるロワが稼働してるせいかもなw
まあ、何にせよ読む人が増える事はいい事だー。
750Classical名無しさん:09/01/21 23:46 ID:gMn.X70g
からくり・武装錬金・ヘルシングは漫画ロワがきっかけで読んだ
覚悟のススメも探してるんだが、中々見当たらんw
751Classical名無しさん
>>747
もしかしたらこのスレも読んでるかもしれないぜ