【第一部:ファントムブラッド】9/11
○ジョナサン・ジョースター/○ディオ・ブランドー/○ロバート・E・O・スピードワゴン/○ウィル・A・ツェペリ/
○エリナ・ペンドルトン/○ジョージ・ジョースター1世/●ダイアー/○黒騎士ブラフォード/○タルカス/○ワンチェン/
●ジャック・ザ・リパー
【第二部:戦闘潮流】9/10
○シーザー・アントニオ・ツェペリ/○シュトロハイム/●リサリサ(エリザベス・ジョースター)/○スージー・Q/
○ドノヴァン/○ストレイツォ/○サンタナ/○エシディシ/○ワムウ/○カーズ
【第三部:スターダストクルセイダース】15/15
○ジョセフ・ジョースター/○モハメド・アヴドゥル/○花京院典明/○J・P・ポルナレフ/○イギー/
○ホル・ホース/○ラバーソール/○エンヤ婆/○J・ガイル/○ンドゥール/
○オインゴ/○マライヤ/○アレッシー/○ダニエル・J・ダービー/○ヴァニラ・アイス
【第四部:ダイヤモンドは砕けない】12/12
○東方仗助/○空条承太郎/○虹村億泰/○広瀬康一/○山岸由花子/○岸辺露伴/
○矢安宮重清(重ちー)/○トニオ・トラサルディー/○川尻早人/○片桐安十郎(アンジェロ)/○音石明/○吉良吉影
【第五部:黄金の旋風】14/15
○ジョルノ・ジョバーナ/○ブローノ・ブチャラティ/○グイード・ミスタ/○レオーネ・アバッキオ/
○パンナコッタ・フーゴ/●トリッシュ・ウナ/○サーレー/○ホルマジオ/○プロシュート/○ペッシ/
○ギアッチョ/○リゾット・ネエロ/○ティッツァーノ/○チョコラータ/○ディアボロ
【第六部:ストーンオーシャン】 11/15
○空条徐倫/●エルメェス・コステロ/○F・F/○ウェザー・リポート/○ナルシソ・アナスイ/
○エンポリオ・アルニーニョ/●ロメオ/○グェス/○サンダー・マックイイーン/●ラング・ラングラー/●ケンゾー/
○ヴィヴィアーノ・ウエストウッド/○ミュッチャー・ミューラー/○ドナテロ・ヴェルサス/○エンリコ・プッチ
【第七部:スティール・ボール・ラン】 9/10
○サンドマン/○マウンテン・ティム/○リンゴォ・ロードアゲイン/○マイク・O/●オエコモバ/
○スカーレット・ヴァレンタイン/○ブラックモア/○フェルディナンド/○ミセス・ロビンスン/
○ベンジャミン・ブンブーン
【残り79人】
【基本ルール】
全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
勝者のみ元の世界に帰ることができる。
ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
ゲーム開始時、プレイヤーはスタート地点からテレポートさせられMAP上にバラバラに配置される。
プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
開催場所は、荒木のスタンドで作られた異次元世界であり、外に逃れることは不可能である。
開催場所は、杜王町ベースのJOJOワールド。
MAPはこちら>
http://rowvj6pbm.ame-zaiku.com/index.html 【首輪と禁止エリア】
プレイヤーは全員、荒木のスタンドで作られた首輪を取り付けられている。
首輪の爆弾が発動すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない。爆発後にC・ダイヤモンドで治す等は不可能)
この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、荒木にプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
また、プレイヤーには説明されないが、実は盗聴機能があり音声・会話は荒木に筒抜けである。
首輪が爆発するのは、以下の条件の時である。
* 荒木が放送で指定した禁止エリア内に、プレイヤーが入ったとき。(首輪が自動で爆発)
* 首輪を無理やり取り外そうとしたとき。(〃)
* 24時間で、一人も死者が出なかったとき。(全員の首輪が一斉に自動で爆発)
* プレイヤーが、荒木に不利益な行動をとろうとしたとき(荒木本人がスイッチを押すことで、手動の爆発が可能)
【主催者】
荒木飛呂彦。ジョジョロワ1stの荒木飛呂彦とはまた違う荒木である。
【参加者】
参加者は、上記の通りこれ以上の増員は絶対に認められません。
参加者の容姿、記憶、能力は、そのキャラクターを最初に書いた人に委ねられます。
(例:ディオ・ブランドー:ラグビー終了後 ジョルノ・ジョバーナ:ブチャラティに会う前)
そのキャラクターを最初に書く人はいつから来たのか明言を、
続けて書く人は前の話をよく読み時間軸の矛盾が起こらないように注意してください。
また、「作中で死亡したキャラクターが生き返った」は無しです。
あくまで死亡する前の時間軸から連れてきただけになります。
(例外として、殺されたのに永遠に死ねないディアボロがいます)
【能力制限】
スタンドは、スタンド使い以外でも視認可能。ただし、接触・破壊はできない。
柱の男は、頭を潰されれば死ぬ。
肉の芽、GER、バイツァダスト、メイド・イン・ヘブンは使用不可能。
カーズの究極生命体化も不可。
【支給品】
プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給される。
「食料(パン数個)」「飲料水」「懐中電灯」「開催場所の地図」
「鉛筆と紙」「方位磁石」「時計」 「デイパック」「名簿」「ランダムアイテム」
以上の9品。
【ランダムアイテムについて】
「ランダムアイテム」は『ジョジョ作中に登場するアイテム』『日用品』『現実の武器』等から選択。
猫草、ココ・ジャンボなどのスタンド能力を持つ支給品を登場させてもOK。
『参加者に能力を付与してしまう可能性』のあるアイテム、
つまり石仮面・弓と矢・聖人の遺体などは不可。
【予約】
キャラ被りを防ぐため、自分の書きたいキャラクターを予約することができます。
例 【予約】:空条承太郎、ディオ・ブランドー
期間:予約当日から三日間。予約期間後は、他の人が予約または投下してもOKです。
予約しなくても投下することはできますが、
その際は他に予約している人がいないか十分に確認してから投下しましょう。
予約制度
@期間→1週間。その後は他の人が投下してもOK(一言断って貰えると助かる)。
A権利→本編で2作以上採用されている作者のみ。新人はまず2回採用を目指そう。
B途中報告→2〜3日目に1回と、5〜6日目にもう1回。
C間に合わなかったときのペナルティ→次回だけ予約の期限が3日以内に。
{間に合わなくても、投下しても構わない。その代わり、なるべくお早めに。
その際も、途中報告をちゃんとする。}
【トリップ】
投下後、作品に対しての議論や修正要求等が起こる場合があります。
書き手は必ずトリップをつけてください。
【投下宣言】
投稿段階で被るのを防ぐため、
投稿する前には必ず議論スレで 「投下します」 と宣言をして下さい。
いったんリロードし、誰かと被っていないか確認することも忘れずに。
【キャラクターの参加時間軸】
このロワでは登場キャラクターがいつの時点から召集されたかは
「そのキャラクターを最初に書いた人」にゆだねられます。
最初に書く人は必ず時間軸をステータスにて明言してください。ステータスについては下記。
【ステータス】
投下の最後にその話しに登場したキャラクターの状態・持ち物・行動指針などを表す
ステータスを書いてください。
テンプレはこちら。
【地名・○○日目 時間(深夜・早朝・昼間など)】
【キャラクター名】
[スタンド]:『名前』
[時間軸]:ここはキャラの登場時間軸。できるだけわかりやすく
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(武器・あるいは防具として扱えるものはここ)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なものはここ)
[思考・状況](ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
複数可、書くときは優先順位の高い順に)
【作中での時間表記】
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
日中:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
「あんな所で隕石衝突か……荒木のやつ、何を企んでるんだ?」
「……エシディシ、あの流れ星が墜落したあたりに投下しよう」
「MM?まぁ悪くはないが何か心当たりはあるのか?
だとすれば進行ルートに気をつけろよ。この機械の鳥の騒音は夜でも目立つからな」
「ああ、君は知らなかったんだったな。いいかい? スタンドにはね、隕石も使いこなす能力もあるんだ。
もしやと思ったが、荒木は私のコレクションにも手を出しているらしい」
「確かホワイトスネイクというスタンドを抜き取る能力だったな。隕石を落とすスタンドを前に抜き取っていたのか?」
「まぁアレは手に余っていたしさほど問題じゃない。僕があの場を目指す理由は、自分の時代の人間心理を考慮したからだ」
アハハ……イヒヒ……ウフフ……エヘヘ……わかったぞぉ〜ダービーわかっちゃったぁ〜〜。
これは夢なんだよォ〜〜〜何もかもォォォだってェェェこのボクがァァァ賭けで負けるわけないもォォォォん……。
そうだァァァこれは夢なんだァァァバンザァーイッ!!
「野次馬根性という言葉を知ってるかい? 」
【?-?(C-10の森林奥の家のアブドゥルの隠れ家からどこかへ)-上空/1日目 深夜】
【純白の大蛇と炎の策士とカビ爆弾 in スカイ・ハイ】
【エンリコ・プッチ】
[時間軸]:JC6(69)巻、ヤドクガエルに“破裂する命令”をした直後
[状態]:健康 腕の辺りの服がちょっと燃えてる
[装備]:ヘリコプターで運転中 ※燃料には限りがあるが、C-10からD-2、D-3あたりまで飛ぶ量は充分にある。
[道具]:支給品一式、ヘリコの鍵(ヘリコプターはコミックス60巻でチョコラータが乗ってたもの)
不明支給品0〜2(確認はしてます)
[思考・状況]
基本行動方針:ディオ&ジョルノのもとへ、天国へ
1.ゲームへの参加方針という意味で無理に出歩くつもりはない。
が、面白そうなのでカビ爆弾(ダービー)を鉄塔付近(D-2、D-3あたり)に落としてみよう。
2.こいつ(エシディシ)は良い奴のようだ。しばらく一緒にいてみよう。もっと情報交換をしたい。
3.ディオとジョルノに会いたいが、時代が違いそうで不安。
4.ジョースター一族はチャンスがあれば抹殺(無理はしない)。
【エシディシ】
[時間軸]:JC9巻、ジョセフの“糸の結界”を切断した瞬間
[状態]:健康、ちょっとハイな気分。ヘリコプターの窓から手を出してる(ダービーを持ってる)
[装備]:ヘリコプターに搭乗中
[道具]:支給品一式、『ジョースター家とそのルーツ』リスト(JOJO3部〜6部コミックスの最初に載ってるあれ)
不明支給品0〜2(確認はしてます)
[思考・状況]
基本行動方針:生き残る(乗る乗らないは現段階では不明)
1.太陽に弱いという意味で無理に出歩く必要はない。
が、カビはウザイので移動しよう。燃やせばどうにかなるんだけど。
2.こいつ(プッチ)はなかなか面白い。しばらく一緒にいてみよう。もっと情報交換をしたい
3.鉄塔付近(D-2、D-3あたり)にカビ爆弾(ダービー)を落としてやろう。
備考
※二人ともお互い「気が合う、面白い」といった理由で手を組んでいるので利用する等の発想は現段階ではありません。
※時代を越えて参加者が集められていると考えています。
※ダービーさえ鉄塔付近で捨てさえすればそれでいいと考えてます。
日光から逃れれるのなら付近に建物、及びアヴドゥルの隠れ家に戻ってもいいと考えてます。
※C-10、特に隠れ家の周りはダービーの手足と周りの植物を基に繁殖したカビが広がってます(大体はエシディシに焼かれました)。
※時間帯が深夜なのは、2人とも情報交換をしただけでまだそんなに時間が経ってないからです。
どの程度情報交換したのかは、わかりません。空のどの地点で隕石を目撃したのかはわかりません。
※ヘリコプターの進行ルートのゴールは決まってますが、途中のルートは次の書き手さんにお任せします。
【ダニエル・J・ダービー】
[時間軸]:本編初登場前
[状態]:満身創痍。手足が無い。カビ侵食中。ヘリコプターの窓の外に出たエシディシの手にぶら下がってる。
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:これは夢なんだッ!バンザーイッ!
1、イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ
2、痛みでまともな思考ができない
※ダービーの傷は半日放置されたら死ぬ程度のものです
※自分以外の参加者はみんな死ねばいいのに、と考えてます。
※どうせ死ぬんだから誰かが死ぬためならなんだっていいと考えています。
※他の参加者がヘリコプターの通ったルートの真下を歩いてもカビに感染するとは限りません。
これはグリーン・ディのカビと地面の距離が充分離れている、つまりカビの媒介物であるダービーが空にいるからです。
逆に言うとダービーが地面に落とされた地点の周辺に誰かが近づいたらそいつは(ry
スレたて&投下乙
読めばわかるからいいんだが途中から鳥ついてないっすよ
乙です!
ダービー…せめてカビ爆弾として頑張ってください
あとテンプレ…
スージーQが生存になってるし、「ジョバァーナ」が「ジョバーナ」のままですよ
SS本文もジョバーナになってますね。
今更だけどさ、ブラックモアが大統領婦人の名前知らないって不自然だよね?
状態表見ると知らないみたいな感じなんだけど……
17 :
Classical名無しさん:08/06/09 17:32 ID:Gp/29oDM
いきなりですが、
【ホル・ホース】
ゲリラ投下して構いませんかっ!!!
予約無しは確認済みです。
済みません。
トリもsageもしてませんでした。
構わん 行け
投下します。
凄い短いですが。
題名「ヤバい支給品を手に入れたっス」
ったく、さっきから全く運がねえ。
適当な獲物が居たから狙ってみたら返り討ちにあっちまうし、
無様な叫び声を上げて、居場所を周囲に知らせちまった。
挙句の果てにみっともなく逃げ回るのかよ。
情けねえな、俺。
そう思い逃げ出したのが一分位前の事。
その僅かな時間の内に、俺は自分の考えを改めていた。
逃げた先に居た“ソイツ”を目にして。
何だ。漸く俺に運が向いてきたじゃねえか。
何たって…
「………」
目の前に承太郎が一人で佇んでるんだからよ!
何か、えらく年食ってるが、奴が承太郎である事だけは間違いねえ!
承太郎は俺に気付いていないみたいで、俺に背を向けたままだ。
何故か其処に在るスペースシャトルに、当り散らしている様に只殴りつけている。
あ〜あ、あんなにガンガン音鳴らしてちゃ、周囲の人間を引き寄せちまうぜ?
この俺みてえによ。
そう。俺はあの場から離れて直ぐ、途中から聞こえてきた音の方へ逃げ出した。
まさか、其処に居るのがあの承太郎とは思わなかったが。
て云うか、あんな隙だらけなんて、承太郎らしくねえ。
だが、これは又と無いチャンス!
承太郎は前後不覚に陥っているらしく、俺がこんなに近くに居ても気付いてねえ。
まさしく暗殺のチャンスだ!
だが、俺の“皇帝”だけじゃ頼りねえ。
パートナーが居ない以上、此処は退くか?
有り得ねえ。奴に気付かれずに此処迄接近したチャンスをみすみすフイにするのか?
何か、俺だけで斃せる方法が無いのか?
「!!!そうだ!」
俺はバッグの中を漁る。
承太郎を殺せる武器が無いかを探して。
探している間にも、殴りつけている音が止んだ。
ヤバイ!急げ!
そして………
「………あったぜ」
俺はニヤリとほくそ笑む。
俺の手の内にあるのは、“ボインゴの予言書”。
そう、少し先の未来を予め知る事の出来る予言書が、俺の中に入っていた。
前回はこれで文字通り痛い目に遭ったが、今回はそんなヘマしねえ。
“承太郎が死ぬ”と明記される迄、行動は起こさねえ。
そして、俺のスタンドと予言書さえあれば、俺は承太郎を間違いなく暗殺出来る!
DIOの命令とかそんなの抜きで、俺は奴に一矢報いてえ!
指を詰めろと言えば詰める!糞を喰らえと言われれば迷わず喰うぜ!
勝ちてえんだよ、俺は。
「…!!!」
その時、予言書の新たなページが現れた。
さあ、どう出る!?
どうすれば俺は奴を斃せるんだ!?
どうすれば………
『さあ、ホル・ホース!承太郎殺害の最大のチャンスがやってきたぞ!
其処を通り掛かる人にホル・ホースの薬指を切ってプレゼントし、その人が連れてる犬の糞を食べると………
ズガアアアァァァン!!!
承太郎の首輪が吹き飛んで承太郎死亡だあ〜〜〜っ!!!』
「………………………………」
【D−4 ジョースター邸周辺/一日目・深夜】
【ホル・ホース】
[能力]:スタンド“皇帝(エンペラー)”
[時間軸]:“皇帝”の銃弾が当たって入院した直後
[状態]:右手首と左腿に浅い切り傷。脇腹に深い切り傷(傷口には波紋効果による火傷)
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、ボインゴの予言書、不明支給品0〜2
[思考・状況]:
1.目の前に居る承太郎を何とかして殺したい
2.…でもやっぱ、俺は二人でチームを組んで倒すタイプかもな、うん。てか、何だよこの予言は!
3.てな訳で、このページを破り捨てるかどうか迷ってる
[ボインゴの予言書]
基本ルールは以下の通りです。新たにルールが判明したら、随時追加して下さい。
1.予言書は、少し先の未来を漫画として伝える。どれ位先を示すか、いつ新しいページが現れるかは、その時々に於いて誤差がある
3.そのページが実行される前に破り捨てると、その未来は無くなる。新たに現れるページは、破り捨てた物と同じ内容かも知れないし、違うかも知れない
投下完了です。
あ、あのままに起こった事を書きます。
“承太郎のピンチを書こうとしたら、ホルホースがピンチに陥っていた。”
何を言ってるのか解らないと思いますが、自分にも何が(ry
犬はジョルノが生み出した生き物辺りが考えられますが、次の書き手さんのアイデアに任せます。
ボインゴの予言書未だ出てませんよね。
ヘイッ!乙
…と言いたいところだけど、大まかな点を2つ指摘
・【ホル・ホース】じゃなくてこの場合は【ホル・ホース 承太郎】として投下するのが正しいと思います
・トト神の備考、1の次が3になってますよ
乙。
本当に今回は支給品がカオスだなあ、没OPで死んだテレンスも入れるとペットショップ以外の9柱神全員出演か、ペットショップも1stで出たしな。
猫草出したらジョジョの動物のめぼしい所は全部出るし
あるいはペットショップを支給品にして(ry
>>25 御指摘感謝です。
取り敢えず承太郎の状態表を追加します。
残りは修正スレに。
【空条承太郎】
[能力]:スタンド“星の白金(スター・プラチナ)”
[時間軸]:四部終了直後
[状態]:荒木に対する怒り、抑えきれないほどの悲しみ、“彼女”に対する罪悪感
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、ボインゴの予言書、不明支給品1〜3
[思考・状況]:
1.――――ッッ!!
2. 徐倫を自分の命に掛けても護る
>>27 旦那、ホル・ホースのコピペだな?ボインゴの予言書があるぜ。
29 :
Classical名無しさん:08/06/09 18:08 ID:pWeVvm3I
>>26 フォーエバーを忘れるな〜!
>>27 なんで承太郎がボインゴの預言書を持ってるんですかw
被ったしsage忘れたしもう俺マンモーニッ!
いや、これアリなのか?
展開強制アイテム以外の何者でもないと思うんだが
っていうか最近リレーってことを考えてない作品多すぎ
>>31 一応、予言は絶対って訳じゃなさそうだし、ページ破るのルールを使えばなんとかならないかな?
駄目だったら予言書の分をキングクリムゾンすればいいだけだし。
>>28 バレたwww
>>29 げっwww
それも修正します。
>>31 多分大丈夫です。
漢を見せない限り、ホル・ホースはそのページを破り捨てて
新たなる未来を開拓すると思いますw
予言書は別にいいと思うけど、この投げ方は酷すぎるだろう。流石に。
これが通るならロワ自体を見捨てるレベルだ。
35 :
Classical名無しさん:08/06/09 18:45 ID:Imu4oMKI
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 多分大丈夫です。
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / / バ
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バ ン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ン
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
お前らパープルヘイズでやるべきだぜ。
何か自分の所為で荒れそうなんで撤回しますね。
御迷惑をお掛けしました。
撤回って破棄?修正?
煽りじゃなくて確認のためにも教えて下さい
プッチの一人称ころころ変わってるけど
私で統一していいんじゃないかしら
スィませェん
昨日からの流れ見ててちょっと前々から思ってたことを今更いいでしょうか?
自分が書いた『一髪の幸運と不安(花京院典明、マライヤ)』 にて、
マライヤのスタンドを
>◎バステト女神は磁力のスタンドです。
>磁力の強さは、経過時間に比例し、標的と本体との距離に反比例します(これは原作のまま)。
>◎ バステト女神の磁力は本来(原作)よりも強くなるためには、やや時間が掛かります。
>(あくまで「やや」です。短時間でで磁力が強くなったアヴドルより、コンセントに触れて一晩経ってから
>徐々に磁力が強くなったジョセフに合わせる程度に考えてください)
>◎ マライアの首輪にバステト女神の制限が掛けられているので、有効範囲は"1エリア以内(マライヤがいる場所と同エリア内)"です。
>磁力を帯びた相手が隣のエリアへ移ってしまえば磁力は消えます。
ってな風に勝手に制限しちゃったんですが、他の書き手さんも勝手な制限を自重してますし、
この文面は削除させていただきますね。
勝手に制限してしまってすみませんでした。
予約スレにもお詫びを書きます。大変失礼しました。
41 :
予約リスト:08/06/09 20:22 ID:q83nc5sk
6/3(火)
◆PU9YxOvRdg氏 タルカス、サンドマン→廃棄&ペナルティ?
6/5(木)
◆Y0KPA0n3C氏 アヴドゥル、フェルディナンド、ギアッチョ
◆/N8q5ODajQ氏 ブラックモア、ウェザー、エンポリオ、川尻早人
6/5予約の2人は一応複数作投下者。
予約が減ってきてるが、俺の文章力じゃもうこれ以上書けねえんだよぉぉ〜〜。
>>16 “ヴァレンタイン”がいることには気づいてます。
ただそれが大統領ファニー・ヴァレンタインの妻であるかどうかは原作では描写がないので、次の書き手さんにお任せしました。
書き手さんが「スカーレットをこうして…」とか「いや、気づかないままこうなって…」
など可能性を広げられるのではないかと思いましたが…。
ブラックモアについてはもう予約が入っていますし、 ◆/N8q5ODajQ 氏が大丈夫のようならお任せしたいのですが…
どうしましょうか?
>>42 実はあのレスは私のものです。
“知ってる”という前提で書いてたのでそっちでよろしいでしょうか?
どうぞ、どうぞ
前の物語から自分の妄想を膨らませるのが“リレー小説”の醍醐味ですから。
それでは、がんばってください…。
エシディシの支給品(ジョースター家とそのルーツリスト)は有りなのか?
逆にナニが問題なのかがわからないな。
>>46 言われてみれば確かに問題ないな……ちょっと敏感に考えすぎてた
最近少しゴタついてるからね、敏感になるのもわかる。
だからこそ、オエコモバ並に落ち着かなきゃ…
落ち着いた結果がコレ(
>>29のsage忘れ)だよ!!!
落ち着いてねえw
したらばにて地図に関してのお手伝いさんを探しています
よろしくお願いします
52 :
Classical名無しさん:08/06/09 22:15 ID:jB5A1rxw
>>51 それはしたらばで説明させてもらっています
ありがたいことにもう名乗りあげていただいたのでその方々にお任せします
では私も作業に戻ります
ありがとうございました
先日はすみませんでした。
作品ごとの繋がりなど、よく考えもせずに、
自分勝手な考えで行動してしまいました。
他の書き手さん方々にも迷惑をかけたと思います。
本当にすみませんでした。
自分の書いたSSですが、個人的には、
ジョナサン・エリナパートを削り、
ブチャラティ・ミスタ・ワンチェンの部分を、
修正、焼き増ししたうえで再投下しようかと考えています。
みなさんが削除しろというのなら、それでも構いません。
全ては自分の未熟さが招いたことですから…
途中報告を
明後日の10時ごろには投下できると思います。
自分のSSを楽しみにしてくれている方、予約がかぶってしまった方、もうすこしお待ちください。
>>53 がんばってください。自分としては再投下に期待してます。難しいでしょうが、挫けづに励んでください。
これは試練だ…
◆PU氏は現れなかったな…残念だ
さて、砂男と樽なんとかさんはどうするの
樽なんとかだとwww
書きたい人がまた予約するんじゃない?
今日予約なかったら書いてみようかな・・・・
でも樽滓は書きやすいんだけど砂音弧は描写充分な癖にスタンスが微妙になるから書きにくそうな気もするな・・・
どっちか片方だけでもいいと思うよ
どっかで砂男使いたいって言ってた書き手さんいたし
http://rowvj6pbm.ame-zaiku.com/index3.html 現在位置地図を大幅に修正しました
地図の説明ですが、同ページにて簡単にさせていただいてます
目を通してもらって、改善点あればどんどん言ってください
シルバーチャリオッツv.s.パール・ジャム ◆wKs3a28q6Q氏 J・P・ポルナレフ、トニオ・トラサルディー、サンダー・マックイイーン
おかしな2人 ◆4TVCWBLT0c氏 オインゴ、虹村億泰
苦悩する者させる者 ◆flqW0mzZYI氏 パンナコッタ・フーゴ、チョコラータ
ママっ子☆マンモーニ! ◆5Nm.X290ko氏 シュトロハイム、カーズ、プロシュート、エルメェス・コステロ
引力即ち、愛!! ◆BRxsUzTn5A氏 ナルシソ・アナスイ、マウンテン・ティム
以上も追加しています
投下されたSSの議論が激しくなっているようなので
すぐには現在位置地図を更新はしないかもしれないです
議論の様子を見つつ編集させていただくので、そのつもりでお願いします
したらばで協力してもらった参加者状態一覧です
http://rowvj6pbm.ame-zaiku.com/memo.txt 協力本当にありがとうございました
いつもお疲れ様です。
とても見やすい地図を作る技術に尊敬しちゃいます。
これからもよろしくお願いします。
すみません、リアルが立てこんできたので
現在予約中の
ウェザー、ブラックモア、エンポリオ、早人を破棄します
一応書きすすめてますが、絶対に遅くなりますので他に予約が入ったらその人にお任せします
あんなに盛んだったロワが…
予約もパッタリ止まっちまって…
議論したい人、今のうちですよ
支給品についてききたい。
出さなきゃ後々「何故出さなかった」で出したら「豪華なの出し過ぎ」と言われる。
いったいどうしてほしいんだ?
自分たちの思い通りじゃないと気がすまないのさ。
もう疲れたよジョニィ・・・・
オリアイテム化したのを出すのが問題なんだろう
あと専用アイテムを一話目からキャラに回すとか
中盤でやりたい展開があるかもしれないし、無理して出さなくてもいいんじゃね?
1個も出してないならともかく、1個だけだして後はあるかどうか後続任せにしちゃえば
とりあえず強力支給品のオンパレードは死亡フラグということ
これは間違いない
でもよ、ある程度制限つけないと不味いってのもある、それをオリアイテム化と評すのは中々に厳しいと思うぞ。
その理屈でいくとおまえらはつまりアヌビスヨーヨーマッダニーその他生き物系全部やめて欲しいという訳だな?
さらにいえばハリセンみたいなハズレも嫌と?ふーん。
お前ってのが誰を指してるのかわからんが、俺の率直な感想を言えば「どうでもいい」
よほど大問題なのは嫌でも物言いがつくし、そん時が来るまで気ままにやりゃいいだろ
制限つけないと不味い物をなぜ出すのかと小一時間(ry
ヨーヨーマだのアヌビスだのはキャラ増えて次の書き手に負担かけるだけじゃん
イギーみたいにただの犬ならいいけどさ
イギーはダメだろwwwwww
ドルチがこちらを見ているようです
でも一切禁止ってのもなんだかなあ・・・
ちなみに俺は一切禁止とは思ってないよ
現実出典のものや荒木の知りうる情報を記載した紙(参加者情報とか)、ロワお約束アイテムなんかは全然いいと思う
基準が曖昧になりやすいが、「度がすぎたら駄目よ」ってのが一番いいと思うぜ
前回もそうだったし、原作ジョジョもいい意味でいい加減だし
>>73 論外、議論から読み直すことを推奨する。
俺も禁止は反対だな。オリキャラやオリ設定が嫌なら見るのやめればいい。
それよりブチャ・ワンチェン・ミスタの人の為にSSの矛盾点を挙げといてあげたほうがいいのでは?
俺がパッと思いついたのは
・人間より早く走れるワンチェンが何故一キロほど離れていた位置からブチャに追いつかれたのか?
・何故ブチャはスージーQの遺体を埋葬しに戻らなかったのか
くらいだが
ヨーヨーマッとアヌビス出した作者は後の書き手の事なんて考えてなかったんだろ
特にアヌビスはあれだけ議論されてたのに
個人的には当たり支給品…というか、そのキャラに縁のあるアイテムが最初から出ると、
いい意味でも悪い意味でも「フラグ立ったな」と意識してしまう。
名指しで失礼だけどシーザーに石鹸とか、ジョナサンにダニーとかがいい例。
「ハズレ支給品だな」と思いそうなキャラや無関係のキャラに持たせた方がいいかと。
早人にアヌビスは面白いと思ったけど、その他がちょっと豪華ですかね。
「なんでこれ出さないの?」ってのは特に思わないです。
余程インパクトが強かったり、使い勝手がいい物(ココ・ジャンボとか)が無いとちょっと物足りないけど。
あと、そもそも『現実世界の物』『ジョジョ関連のアイテム』を『支給品1〜3個与える』
ってルールがあるんだから、ネタ切れ防ぐために制限付き(オリキャラ?)出るのは仕方ない事だと思うんだけど…
しかも90人近くいるんだしさ
ワンチェン死亡SSは何よりブチャの台詞に違和感があった
なんか棒読みみたいな台詞多すぎ
まあこれは矛盾と言うか技量の問題か
>>77 ・前SSでスージーがジョセフ達の説明だけで50分も費やしてるというのに、時間帯がまだ深夜
・ウエストウッドが銃声を聞いてるのに、その後数十分してから隕石が降ってきている
後者はまぁアレッシーに落とした、でもいいが
ボヨヨン岬の岩(攻撃を跳ね返す)とかあったな
アヌビス問題は容易にマーダーを作るからやばいって事じゃなかったっけ?
だから氏はアヌビスの洗脳を無くすよう制限したのにそれをオリアイテム化ふざけんなという奴もいる、八方塞がりって奴か。
難しいなあ・・・
ブラックサバス
ヨーヨーマッ
アヌビス
意思持ち支給品を一チームに三つ取られた時はどうしようかと思った
マックイイーンにチープトリックつけてやろうかと思ったけど支給品捨てやがるし
ままならんものよ・・・
>>86 >マックイイーンにチープトリップ
かわいそうなことすんなwww
出てない意志持ちスタンドは
ストレイ・キャット
ラット(?)
ノトーリアス・B・I・G(?)
ベイビィ・フェイス
…だめだ、どれもロワぶち壊しそう…あと何かある?
使えるのは猫草ぐらいかな
ノトーリアス、幼女顔は本格的にマーダー不足になったらジョーカーとして使えそうだな
いつもロワ楽しく読ませていただいています。
ふと思ったのですが、グリーンデイのカビもそうでしたが、ノトーリアス
などもエシディシならすべて灰にしてしまうのではないでしょうか?
ちょろっと考えただけなので間違ってたらすいません。
>>71 イギーは一番ダメwww
>>89 幼女顔って約はどうよwww
ストレイ・キャットはジョーカーにはならないだろうね。
後のは荒木が勝手にポーイとかしそうだけど。
チープトリックは誰かの支給品に入ってると思う。
イギーとダニーを間違えたと予想
>>90 ノトーリアスは不死身のスタンド。
もう「死んでる」から「死なない」スタンド。
どんなに傷つけてもすぐに再生できる。
対抗できるのはヴァニラ・アイスか億安だけ。
危ういところで露伴、レクイエムジョルノ、プッチ神父。
柱の男でも敵わない。
マーダー不足とかおまえら鬼畜かwwwwww
マーダーが全体の半分占めてる上に対主催死にまくってんたぞwwwww
猫草は支給品でもいいんじゃね?
>>93
なるほどそうだったんですね。ありがとうございました。
まあ、サバスとアヌビスは気にならなかったな。個人的には。
ヨーヨーマッは1stの二番煎じ? パクリ? と微妙に気になったが。
いくら1stでいい味出してたといってもね。捻りなく同じだとね。
支給品枠でミキタカ(が化けたサイコロ)潜りこませるという外道な案をふと考えてしまった。
人間の姿でいられる時間に強烈な制限つき。常に何かに化けていろ、と。
あとはスタンドでない意志持ち支給品として、半死半生のグッチョ。触ると作動する肋骨の罠仕込み。
……本気じゃないからこそ、ここで明かしちゃうんだけどな!w
>>96 したらばの没ネタスレに行くんだ、そうすれば君はラクになる・・・
【現実世界】
木刀(アレッシー) サブマシンガン(エリナ) イタリア料理沢山(ジャック?) 加湿器(F・F)
一八七四年製コルト(ロメオ) 予備弾薬(ロメオ) コップ(ダービー) ビデオテープ(ダービー)
麻薬(ギアッチョ) 荒縄(ブチャラティ) スクール水着(スージーQ) エプロンドレス(スージーQ)
ベッド(サーレー) 青酸カリ(億泰) 輸血パック(カーズ) トラック(エルメェス) ジープ(シュトロハイム) 双眼鏡(アナスイ)
【一部】
LUCKとPLUCKの剣(ポルナレフ) ダニー(ジョナサン)
ジョナサンのハンカチ(花京院) メス(フェルディナンド)
タルカスの剣(ブラフォード) 巨大なアイアンボールボーガン(仗助)
【二部】
手榴弾(ミスタ) リサリサのタバコ(マライヤ) テキーラ(ダービー) 石鹸水(シーザー)
ネーロスパゲッティ(ダイアー) スーパーエイジャ(スカーレット) スージーQの指輪(ブチャラティ)
リサリサのマフラー(スピードワゴン) ストレイツォの波紋遮断マント(ワムウ) ダイナマイト(エルメェス)
【三部】
アヌビス神(早人) オレンジ爆弾(ジャック?) チャーイ(ディオ)
万年筆(ホルマジオ) 『ピンクダークの少年』3部までセット(サーレー)
【四部】
猫袋(マックイィーン) ボヨヨン岬の岩の欠片(リゾット) 重ちーが爆殺された100円玉(重ちー) 早人のランドセル(スージーQ)
カップラーメン(エリナ) ライフルの実弾四発(ドノヴァン) ベアリング三十発(ドノヴァン) 点滴(アナスイ) 鎌倉カスター(ロリコン)
【五部】
ナランチャのナイフ(ミスタ) ポルポのライター(エンポリオ) フーゴのフォーク(リゾット) メローネのマスク(F・F)
ディアボロのデスマスク(フーゴ) ミスタの拳銃(チョコラータ) チョコラータのビデオカメラ(チョコラータ)
角砂糖(吉良) フーゴの辞書(ミューミュー) 小型ボート(J・ガイル)
サブマシンガン(ラバーソール) ココ・ジャンボ(エルメェス) オレっちのコート(ロリコン)
【六部】
メサイアのDISC(エンポリオ?) 鳩のレターセット(早人?) ヨーヨーマッ(エンポリオ)
ノートパソコンの幽霊(ジャック?) シャーロットちゃん(ブチャラティ) エルメェスのパンティ(オインゴ)
ヘリコプター(プッチ)
【SBR】
ジャイロの鉄球(早人?) ローストビーフサンドイッチ(ホルマジオ) ジョニィのボウィーナイフ(リンゴォ)
アンドレの血痕付きの銃弾(ミセス・ロビンスン) エル・コンドル・パサ(ワムウ) 高級シャンパン(サーレー)
ギャンブルチップ(仗助) ヨーロッパ・エクスプレス(ラバーソール) クマちゃん人形(アナスイ)
【その他】
顔写真付き参加者名簿(ダービー) 首輪探知機(オインゴ) 『ジョースター家とそのルーツ』リスト(エシディシ)
スタンドがあるせいか重火器類は少ないな
チンポリオと早人は便利アイテムの宝庫
コップとか麻薬とか、イタリア料理とかビデオテープとか、出てくる部があった気がする
そっから出してるのかは分からないけど、ジョジョ無関係な日用品ってわけじゃないかと
>>96 グッチョのそれやろうと思ってたのにいいいいい!!!!
>>99 実際有効なのは3つだけだぜ?
刀とマッ!と鳩だけ。残りどうやって使えと…
爆弾は食べちゃったし。
荒縄はおそらくロリコンのかもしれんし、7部
ジープはシュトロハイムののってたやつだし、2部
他にこじつけるとこのくらいかなあ
>>100 その辺のグレーゾーンアイテムは作中で描写があるもののみ部アイテムに入れた
>>98-99 乙です。でも、ロリコンって表記はやめましょうよwww
雑談の場ならともかく、資料的なとこでは。
>>101 うわ失礼! 同じネタ思いついた人はいるかもしれないと思ったけど、真面目に検討してるとは思わなかった。
……でも実際、出すとしたらヤバ過ぎる支給品のような……。
>>101 ノーパソとかいかにも脱出の鍵になりそうじゃね?
でもチンポはエロ画像とwikipediaしか見てないイメージがあるな
支給品紹介スレで鳥付きで「これは何部のアイテムですよ」って言ってくれたらありがたいかもしれん
ビジュアルが分かってると読みやすくなったり書きやすくなったりするかもしれないし
あえてのトリつき書き込みで失礼します
議論が多い今、書き手としてどういう作品を書けばいいのかものすごく悩んでたりします
フラグが…、支給品が…、マーダーの数が…、などなど考えるとどうにも筆が進まず…
書き手として「こういう話面白そうだ」と勝手に書いちゃうのと、
読み手として「この作品の展開はないだろ」と言われることを優先させるのとでどちらを取るか…
書き手の本質とかリレー小説の意味を踏まえれば明らかに後者なんですが、単一作品ロワ故に読み手の方も詳しいために下手な作品が書けない現状…
パープルヘイズスレで聞いてもよかったんだけどこっちの方が意見の幅が広いと思ったもので。
賛否その他要求など書いてくだされば幸いです
>>107 書け!まずは書くことから始めるんだ!男は度胸!
マーダーの数は平気だよ、そこまで気にする事じゃない。
支給品?どうせならフリーダムにやっちまえ!
なに事もやらなきゃ始まらない!あしたっていまさっ!
自分のせいで皆さんに迷惑をかけてしまったようで本当にすいません。
パソコンが壊れてしまい、何とか予約の期限にも間に合うようにはしましたが、
間に合わず遅れてしまいました。
一応、今日中には投下できそうな状況ですが期限を過ぎていますし、
他に書きたい方がいるようなので、予約があればその方にお任せしたいと思います。
連絡も無しで、本当に申し訳ありませんでした。
>>107 逆に考えるんだ。
「投下した後で聞けばいいや」と考えるんだ。
アヌビスって首輪解除フラグじゃないの?
ジョセフのじいさんが首輪解析した時に外だけ傷つけず中の回路だけ切断云々言ってたからてっきり解除フラグの鍵なのかと
ドノヴァンをガキ2人に接触させて、
刀奪取→アヌビスinドノヴァン→アヌビス刀でアクア殺害→究極コマンダー誕生
という妄想を練ってた俺。
>>111 ブチャやリゾットで簡単に解決できるレベルだなそれ
>>107 どういう風に話が広がるか、の「可能性」があればいいんじゃないでしょうか。
「どう考えても対主催」だとか「(悪い意味で)展開が思い浮かばない」ってのは困るんじゃないですかね。
あと、個人的に「一時投下スレ」がその意味を成していないのが原因の1つでもあると思うんです。
なんていうか、ただの「SS修正スレ」になっているというか・・・
前に「あっちは人がいないから」と意見を仰ぎに本投下されてる書き手さんがいましたね。
(あのSSは特に問題なかったので良かったのですが)
既に仮投下として、使ってる書き手さんもいましたが、意見がほとんど付いてませんでした。
(問題ない、というレスすらも)
でも毒吐きスレの伸び具合から言って、人がいることにはいるんでしょうから、
一時投下スレを書き手さんも読み手さんも活用した方がいいのではないでしょうか。
あと関係ないですが
嫌味言ってる書き手さんや、「嫌なら見るな」と言っている人は、そういう態度やめてくださいね。
「強制じゃないんだから、書くのやめれば?」という意見が出始めたら不毛な争いになりますから。
>>111 盗聴に気付くフラグが立たないと荒木に爆破されてオジャンですよ
>>113 ブチャは違う手段じゃないか?ていうかリトルフィートで首輪だけ元の大きさに戻すとか・・
そうだ!いっそジョルノが首輪に生命を与えればいいんだ!
>>115 首輪だけ元に戻したら途端に爆発してちっちゃいままのホルホル爆死してしまいそう
117 :
Classical名無しさん:08/06/11 20:10 ID:5.oaJbVQ
いきなり減速?
ageんな、まだ慌てるような時間じゃない。
三ヶ月くらい何も無くても、FFDQは動じなかったなwwww
予約した アヴドゥル、フェルディナンド、ギアッチョのSSが完成しました。
ですが114で言われているのような意見もあると思うので、一時投下スレに投下したいと思います。
誤字、脱字、矛盾点、修正点、ご意見があれば、ばしばしお願いします。
正直感想だけでも随分と助かります。
傲慢だと思いますがよろしくお願いします。
よいようであれば明日、本スレに投下したいと思います。
そしてあえてトリ付きで勇気ある発言をした◆yxYaCUyrzc氏に感謝します。
氏の発言で書き手一同の気持ちがまとまったと思います。
そして自分自身、思い切って書くことができました。
ありがとうございました。
◇ ◆ ◇
私たちはとりあえずアヴドゥルの提案どおり、このB-7の周辺の捜索を行った。けれども、地図を見たときから予想していた通り、ここはこれといって目立った施設もなく、地図の端の方だ。私もアヴドゥルも猫一匹見つけることができなかった。
もっとも接触避けたがった私が適当に調べたのにも原因があったと思うがね。
「フェルディナンド君!君はこの地図を見てどう思ったかね?」
車内で今後について語るアヴドゥル。どうやら彼も最初からほかの人と合えるとは思わなかったようだな…。
「“奇妙”としか言いようがないな…」
「ああ、そこなんだよ。コロッセオ、ナイル川……ポンペイ遺跡にサン・ジョルジョ・マジョーレ島!あげくのはてにスペースシャトルの模型ときたもんだ!私が今何が言いたいかわかるだろうね、フェルディナンド君?」
…正直こうやって自分を馬鹿にされたような話し方をされるとイラッとくるというのが私の本音だ。このアヴドゥルという男はどうやら自分を聡明で賢いと思ってるらしい…。
できるだけ、なんの感情を込めないように努めて平常心で返答する。
「いや、わからないな」
「そうか、では説明しよう!このゲームは大きく分けて二種類の人間がいる。優勝を狙っている輩と我々のように打倒荒木を目指しているものの二種類だ。ここまでは大丈夫かね?」
「ああ…」
誤爆 orz
失礼しました
鼻水吹いた
モハメド・アヴドゥル、フェルディナンド、ギアッチョ 投下します。
唐突だが考えて欲しい。仮にあなたが今、彼らのように殺し合いに巻き込まれたとしよう。
積極的に殺し優勝を狙うにしても、地図の隅に隠れてなんとか漁夫の利を狙うにしても、主催者を打倒するにしても大切なのはどこに行くか?今自分がどこにいるか、ではないだろうか?
さらに大切になっていくのが周りの施設であり、建物である。
例えば病院には傷ついた弱者が集まってくる。学校という極めて利用性が高く、それでいてあまり注目されない建物は集合場所に使われることが多い。武器庫なんてものがあったらたちまち辺りに銃声と爆発音が響きわたるだろう。
つまり結論から言うとこの地図というものはたくさんの情報を持っていて、このゲームにおいて生死を分けかねないほど重要なものなのである。
それに早々と気づいた参加者はどのぐらいいるだろうか?少なくともここに一人、陽気で豪快なエジプト人、モハメド・アヴドゥルは気づいたのだ……。この地図の重要性に……。
◇ ◆ ◇
一筋の光が暗闇を裂くように刺している。エンジン音を響かせ走り去っていく車が一台。その車内に二人の男。
窓ガラスから入ってくる風が爽やかに彼らの顔を撫でる。その冷え冷えとした空気がまだ半袖で過ごすにはつらい季節であることを示している。
優雅に舗装された田舎道を走る車の中、フェルディナンドはのんきにもクラシック音楽がBGMに流れていたらさぞかし快適だろうな、と考えていた。
彼は頬杖をつきながらチラリと盗み見るようにアヴドゥルへ視線を送る。
キリッとした眉、ガッシリとしたアゴ、意志の強そうな目。彼の性格を忠実に表しているその顔を見ていると不思議と誰もが彼に説得されたら納得してしまうのだ。このフェルディナンドも例外でなく、うまいように納得してしまったのだ。
ところで彼は今車に乗ってどこへ向かっているのだろうか?
その答えは彼の意識と共に時を少しさかのぼってみればわかるだろう……。数十分前のことである……。
◇ ◆ ◇
私たちはとりあえずアヴドゥルの提案どおり、このB-7の周辺の捜索を行った。けれども、地図を見たときから予想していた通り、ここはこれといって目立った施設もなく、地図の端の方だ。私もアヴドゥルも猫一匹見つけることができなかった。
もっとも接触避けたがった私が適当に調べたのにも原因があったと思うがね。
「フェルディナンド君!君はこの地図を見てどう思ったかね?」
車内で今後について語るアヴドゥル。どうやら彼も最初からほかの人と合えるとは思わなかったようだな…。
「“奇妙”としか言いようがないな…」
「ああ、そこなんだよ。コロッセオ、ナイル川……ポンペイ遺跡にサン・ジョルジョ・マジョーレ島!あげくのはてにスペースシャトルの模型ときたもんだ!私が今何が言いたいかわかるだろうね、フェルディナンド君?」
…正直こうやって自分を馬鹿にされたような話し方をされるとイラッとくるというのが私の本音だ。このアヴドゥルという男はどうやら自分を聡明で賢いと思ってるらしい…。
できるだけ、なんの感情を込めないように努めて平常心で返答する。
「いや、わからないな」
「そうか、では説明しよう!このゲームは大きく分けて二種類の人間がいる。優勝を狙っている輩と我々のように打倒荒木を目指しているものの二種類だ。ここまでは大丈夫かね?」
「ああ…」
しかし一つ訂正させてもらおう。私のように表面だけ協力している人間もいるということを。
「では、その参加者がどこに行くか?考えてみたまえ…。荒木を倒すものは仲間を探しに、優勝を狙うものは獲物を狩りに…。つまり人が集まる所!それは中央部だ!そしてさらに私が注目したのが……ここだッ!」
いつのまにかデイバックから取り出した地図を指差し、アヴドゥルは確信を込めて言い放った。彼の地図をのぞきこむと留置所という文字が彼の指先で踊っていた。
「なぜ留置所なんだ?」
「逆に聞くが君はスペースシャトルというものがなにかわかるかね?」
質問に質問で返すなッ……。スペースシャトル?なんだろう?地図の中央にスペースシャトルの模型と記されているが…。
模型ということは実物もあるはずだな。しかし地図に記されるほどの大きさ…?
「さぁ、見当もつかない…。」
「私も実物を目にしたことがないのだが宇宙へ行くことのできる乗り物の一種だ。君の時代からおよそ90年後の1969年に実際にアポロ11号という宇宙船が月にたどり着いた。」
これには私も素直に驚いた。人間があの光り輝く月に!遥か空に浮かぶ星たちと同じ大地に!
あの月にもさぞ広大な大地があるのだろうとか、そのスペースシャトルというものを作るまでにどれだけ大地を汚したのかなど様々な感情が私の中に沸き起こる。
が、今はそんなことを考えている暇はない。アヴドゥルからまだ答えを聞いてないのだ。
「それが留置所の注目とどう関係してるんだ?」
「君は“何かわからない”場所に向かわないだろ?ところが、君の時代のものにも通じ、そしているかもしれない未来人にも通じる共通の場所が留置所だというわけだ!そして……」
「留置所と言えば武器、またはそれになりうるものが置いてある可能性が高い。それに立て籠ってしまえば大抵の襲撃者には対抗できる利用価値の高い建物。自然と人が集まりやすくなる、と……」
「その通り、さすがフェルディナンド君だ!それではさっそく目的地にむけて――――――――
◇ ◆ ◇
強烈なブレーキ音と共に自分の体が物理学の法則に従い前に動こうとするのを感じて彼の意識は途切れた。
なにがおきたのだろうと怪訝な様子を浮かべアヴドゥルを見ると彼の視線は固定されたかのように真正面を見続けていた。
「フェルディナンド、君は車内で動かないでくれ。」
かれは緊張した顔つきで言った。その声には、今までで一番強い有無を言わせない迫力があった。
一体なにがそこまで彼をこんなにも警戒させているのか?その答えは簡単であった。
いつのまにか入ったD-6の住宅街に1人、殺気を撒き散らしこちらを睨み付けている男がいるからだ。
―――優しい光りが彼らを包んでいた。遥か天から見守る月。彼が目撃者となる今回の闘い、一体どうなるのだろうか?次第に雲が月を隠し始めた……。まるでこれからおきる悲劇から顔を背けるかのように…。
◇ ◆ ◇
どうやらこの男、相当の手練れのようだ……。長い間占い師としてたくさんの人を、ジョースターさんたちと一緒に何人もの敵を見てきたから自分自身の人を見る目には自信がある。
だからわかる。この男には貫き通す意志の固さと数多の戦場、修羅場をくぐり抜けてきた臭いがする…。
車から降りてとりあえず説得してみよう。それでもだめなら…仕方がない。
「私の名前はモハメド・アヴドゥル!私たちはこのゲームに乗っていない!協力する気があるならばすぐに止まれッ!」
私の予想に反してその男はピタリと動きを止めた。しかし私の中の危険信号は以前回り続けている。嫌な汗が私の額を流れ、握りしめた拳が汗ばんでくる。
「あの男、イラつくぜェー!あいつのせいで獲物を逃したうえに、その逃したヤツも誰もが呼んで来ないってどういう事だああ〜!?ちくしょう、イラつくぜェー!待ちきれるかってんだ、チクショー!
それにあんた今、“協力”って言ったかァーーッ?だったらよぉ、この“協力”って漢字おかしくねぇか?せっかく三つの力が力を合わせて積み上がってるのに、ひとつだけでしゃばりやがってッ!せっかくのチームワークと絆が台無しじゃねェーかッ!
なめやがって、この漢字!クソッ、イラつくぜェー!くそ、くそッ!」
次の瞬間……正直に言おう。私は恐怖した。
ふと違和感を覚えた拳を開こうとするが開かないのだ。それどころか指が気味の悪い紫色になり、接着剤で固定されたかのように動かないのだ!
そして、気がついた。額にかいた汗をさわるとパリパリと音をたてて透明のものが落ちてくる。自分の両腕には鳥肌がたち、奥歯が自然と鳴り出す。
これは恐怖のためではない。私もスタンド使いのはしくれ、死を恐れて歯が鳴るほど縮みあがるやわな精神ではない。
では、なぜか?温度だ…。急激に気温が下がったのだろう……つまりこいつは温度を操るスタンド使い!
「ほんとはこうゆうのは嫌いなんだけどよォ、お前を“ぶっ殺す”前にひとつ聞くぜ…。お前とあそこにいる野郎はトリッシュって女のこと、知らねェーか?」
チラッと後ろに目を向けると心配そうな顔をしたフェルディナンド君が車から降り、こちらを見ている。目の前の男に注目を払いつつ、手の動きと目でもっと下がるよう指示する。
この男はその動作を見ただけで私の答えを察知したらしい。
「“NO”のようだな、アヴドゥル…。それじゃ、ブチわれな!」
ヤる気満々になりながらも、相手を冷静に見れるとは……。
こいつはなかなかヘヴィになりそうだ!
◇ ◆ ◇
こんな状況でなければ見とれてしまうだろう。それほどまでに月の下で光を反射し、アヴドゥルへと滑っていくギアッチョは美しい。舞い上がる氷がダイヤのように弾け、まるでスケートリンクをかけていく妖精かのようだ。
すぐさま距離を縮めるギアッチョに対し、アヴドゥルはどうするのか?彼の得意技、クロスファイアーハリケーンを放つのか?ジョースター一族伝統的戦法“逃げ”か?
しかしアヴドゥルは迷っていなかった。彼が選んだ選択肢、意外!それは直進ッ!
怪鳥を思わせるような顔、凄まじいほどの熱気をまとったマジシャンズ・レッドを出現させアヴドゥルはまっすぐギアッチョに向かって行く。彼は自分の力を冷静に推し量り、すべてを計算したうえでこの答えを出したのだ。
(スタンドは本体との距離が近ければ近いほど強くなる。やつの射程距離は私を大きく上回っているがスタンドのパワーだったら負けないはずだ!)
アヴドゥルの中にも自負があるのだ。火を操るアヴドゥルがこの“温度”という勝負で負けるわけにはいかないと。
二人の距離が一気に縮まっていく。
50メートル…25メートル…10…5…そして…ぶつかり合う拳と拳!
巨大な氷をフライパンでおもいっきり叩いたような音が周りに響く。均衡している互いの力。だが次第に二つの拳から徐々に、徐々に水滴が現れ両者の手を伝っていく。それはすなわち氷が溶けているということ。アヴドゥルの力が勝っているということ。
手首、ひじ、腕。水滴は重量に逆らうことなく、体を伝っていく。二人はいまだ動かない。まるでこの水滴が二人の勝負を決めると約束したかのように。その水滴が体を離れ、地面に落下した瞬間…、
「ッ!?」
ギアッチョの手を覆っていた氷が目でもはっきりとわかるほど溶け始めたのだ!
直接触れるだけで相手を凍らせ、一種の氷の芸術にしたてあげる“ホワイトアルバム”はアヴドゥルの悪を打ち砕くという心に負けたのだ!
自分の勝利を確信したアヴドゥル。この勝機を逃すまいとマジシャンズ・レッドが熱を強めていく。その強さ!
銃弾も刃物も通さなかった厚い氷が水溜まりとなって二人の足元を濡らすほど!ギアッチョの表情が焦りと恐怖に染まるほど!
もはやギアッチョがまとっている氷の鎧はわずかなもの。
―――しかし
「なッ……に…?!」
アヴドゥルの腹部を衝撃が襲う。
その時アヴドゥルはなにが起きたかわからなかった。ギアッチョが組み合ったまま繰り出してきた蹴りを同じく足でさばき、カウンターを叩き込む。そのはずだった…。ギアッチョの蹴りにはスピードも、キレもなく、パワーも感じない平凡な蹴りであった。
なのに…なぜアヴドゥルはその蹴りをくらってしまったのか…?
支援
ゴゴゴゴゴ……
「たまによォー、画ビョウを踏んづけちまったのに気づかないて靴下が血だらけになってることあるよなぁー?ムカつくよな、チクショー、なんでこんなとこに画ビョウがあんだよって思うよな。あれってつまり足の裏の神経がにぶいんだよなぁー?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「そう、にぶいんだよなぁ…。ところで寒さって切り詰めていくと痛みになるわけだ。だからだろうな、アヴドゥル…。だからお前の足を凍らせ、水溜まり固定してもお前は気づかなかったんだろうなァー!!」
固定といってもほんの僅かなもの。しかしこのギアッチョの前ではその僅かな隙は死に繋がる。ほんの数秒、足を無理やり引き離そうと思えば可能だ。しかしそれで戦えるほどこの場は甘くない。
追いつめたと思ったのは逆に追いつめたられていたのだ。勝ったと思った時には負けていたのだ。アヴドゥルのパワーが勝っていたわけではない。“あえて”パワーを抑えたギアッチョの作戦だったのだ!
ギアッチョが繰り出した蹴りは的確にアヴドゥルの内臓を揺らした。それはアヴドゥルがマジシャンズ・レッドのコントロールを失うには充分な一撃。
足元から次々と登っていく氷!!
考えてみてほしい!!自分の体が生きたまま氷付けにされていくことを!!痛みももなく、冷たさも感じず自分へ死が近づいていることを!!
「うおおおおおおッ!!」
「チェックメイトだぜ……アヴドゥル!」
◇ ◆ ◇
フェルディナンドは心の底から恐怖していた。絶望していた。
正直に言うとこう思っていたのだ。
自分のこの能力は最強だ、アヴドゥルと供に行動し、何人か仲間が集まったところをブスリ。あとはそいつを利用して恐竜化を伝染させていけばいい、このゲームで優勝するのは自分だ、と。
だがこのギアッチョを見て彼の心と自信はくだけ散った。
(こんなやつ…勝てるわけがない!)
それが率直な感想であった。
百獣の王、ライオンが史上最強の肉食恐竜、ティラノサウルスを相手にするようなものだと思った。
刀を通さない硬い鎧、遠く離れているにもかかわらず自分の息が白くなるほどのパワー、そして今まさに氷ついていくアヴドゥル。
(アヴドゥルが殺されたら次は自分の番だ…いやだ、死にたくないッ!)
しかし気持ちとは裏腹に体は動かない。まるでアヴドゥルと同じように体を凍らされたかのように。
そうこうしているうちに一歩一歩アヴドゥルへと確実に死は近づいている。
アヴドゥルはなんとか固定された氷を溶かそうと炎を燃え上がらせる。懸命に力を振り絞るマジシャンズ・レッド。それでも氷は溶けない、ヒビさえ入らない。
鋭く冷たい氷のような殺気がギアッチョのなかで燃え上がる。蒼白い炎かのように。
口をついてでる言葉と供にギアッチョの眼光がさらに厳しくなる。
ドドドドドド
「覚悟はできてるんだろうな?」
ドドドドドドドドドドドド…
「こいつは俺の仲間の受け売りだがなァ、俺たちギャングは…“ぶっ殺す”と思った時には…」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド…!
「すでにッ!ぶっ殺しているんだッ!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…!
「死ねェ――――ッアヴドゥル―――……ッ?!」
―――ギアッチョが倒れた。
フェルディナンドは思った。ギアッチョはただ転んだだけだ、すぐに立ち上がるだろう。そしてアヴドゥルと自分を始末するだろう、と。
フェルディナンドの脳裏に今までの人生が走馬灯のように駆け巡る。自分はここで死んでしまうのか、短い人生だったなぁ、とフェルディナンドはぼんやりと思った。しかしその走馬灯もひとつの“奇妙な疑問”の前に頭からふっ飛んだ。
“なぜギアッチョは転んだまま立ち上がらないのか?”
ギアッチョはまるで道端に落ちている犬の糞を避けようとし、足をくじいたかのようにそのまま動かないのである。転んだこと自体不思議なのだが、さらに不思議なのは倒れてから立ち上がるまで時間がかかりすぎているのだ。
まるで“立ち上がらない”のではなく、“立ち上がれない”かのように。
―――――答えは
「な…んだ?!肺…喉…かァ?呼………吸がで…きね…ェ…う…そだそ…んな…馬鹿…なッ!?」
「チッチッチッ…。このモハメド・アヴドゥルがなんの考えもなしに、ただ君のなすがままになっていたと思ったのかね?」
―――フェルディナンドはやっとわかった。なぜモハメド・アヴドゥルが“赤の魔術師”を名乗っているのか。
「火を燃やすには酸素が必要だ。そして火を燃やせば酸素が消費され、二酸化炭素が空気中に発生する。私がなにが言いたいかわかるだろうね?」
―――なぜ彼のスタンドが“火”を使えるのか。
「火事場で火を恐れてはいけない。人間の身体は案外丈夫に作られていてそう簡単に焼け死ぬことはないからね…。では逆にどのようなことに気をつけないといけないのか?それは二酸化炭素を吸いすぎ、酸素が足りなくなることだ。」
―――どうして自分は彼の言葉に説得されるのか。それは…
「今君はまさしく呼吸困難に陥っている…。私の作り出した火とその二酸化炭素によってね!」
―――彼が自分の心に希望という名の火を灯す手品師だったからだ!
「アヴドゥル!」
いつの間にか口をついて出た言葉。しかしその声はほんの数十分前とはまるで違う声。尊敬と感謝、その二つが込められていた。
「Yes I am!!チッ、チッ、チッ!!」
◇ ◆ ◇
ギアッチョが思いだしたのは自分たち暗殺チームが受けた屈辱。ボスの娘、トリッシュを奪うために死んでいった仲間たちのこと。そしてギャングとしての誇り。彼にとってこの状況は屈辱なのだ。勝利を確信している二人を前に、生殺しにされている今の自分が気に入らないのだ。
(なめやがって、クソッ!!俺たちは腕が取れようが、足をもがれようが相手に食らいつくという覚悟の元、ギャングをやっている…。そこらのゴロツキやチンピラとはわけが違うんだぜ…。相手にみすみすと勝ちを手渡すぐらいなら俺たちギャングは…!)
自分の身体に鞭を打って立ち上がったギアッチョ。予想外といった表情をとるフェルディナンド。すかさず戦いの構えをみせるアヴドゥル。
今のギアッチョに付け込む隙があるとしたら、それは今だ凍っている足元の氷。動くことのできないアヴドゥル。そして、二人の油断。
(なんとかして、なんとかしてアヴドゥルの身体に直接触れる。二十秒…いや十秒で充分だ。触り続けることができたならやつを完全な氷像にできるッ!いや、やってみせるぜッ!)
もはやギアッチョに自分の身体を気にするそぶりなどない。もうろうとする意識、整わない呼吸、両手へのヒドイ火傷。
彼は覚悟した。そして別れを告げた。自分の命と死への恐怖に。
マジシャンズ・レッドの燃え盛る拳。左肩に走る激痛。倒れこんだ時に左手首に聞こえたいやな音。もう左手は使い物にならない。なんでもない肘打ち。それすらも止めることができない。
「………ドゥル!!」「…るな!!その…ま……そ……いるん…!!」
どうやら聴力まで失ってしまったようだ。目の前で騒いでいる二人の声がまったく聞こえない。
右胸にくらい再びぶっ飛ばされる。立ち上がる。顔面に左ストレート。立ち上がる。再びその場に倒される。
だが、歩みだけは止めない。一歩一歩確実にアヴドゥルへと向かっていく。自分の誇りを胸にギアッチョは立ち上がり続ける。
そうして何回跳ね飛ばされただろう?何度酸素不足で意識を手放しかけただろう?
しかしギアッチョは諦めなかった。
その執念が!その根性が!彼はついに掴んだのだ、アヴドゥルの手を!
瞬く間に凍り付いていくアヴドゥル。ギアッチョ最後のスタンドパワーの凄まじさと言ったら!
今度こそ仕留めてやる、その気持ちが乗り移ったかのようにホワイトアルバムのパワーは強まっていく。
彼自身の身体が凍ってしまうほどに。
ふたつの氷像ができあがっていく。その様は一種の絵画。一人の男にすがりつくもう一人の男。まるで自分の罪に許しを請う人間とそれに答える聖人かのような。
着々とできあがる氷像を前にギアッチョの表情は満足気であった。自分の信念を貫けた、ギャングの誇りを示すことができた。それだからだろうか、急に意識が遠くなる。身体が言うことを聞かなくなり、瞼がストーンと落ちてくる。
しかし…次の瞬間、彼の目に飛び込んだものは―――
(……!?…アヴドゥル……!!こいつ……ッ!!)
彼の目に映ったのは自分自身の身体を燃やしているアヴドゥル。自分の体に火を着け、なんとか体の凍結を食い止めているアヴドゥル。
人間が生きているということはそこにエネルギーがあるということだ。エネルギーがあるということは熱を持っているということ。熱があるということは凍らないということ。
凍ってしまった体や氷自体を溶かすことができないのはもうわかっていた。よってアヴドゥルは自分自身の身体を燃やしたのだ。その目にひとつの“覚悟”を宿して。
(……完…敗だぜ…。認めてやるよ…、アヴドゥル…。お前の…その光り輝く“黄金の精神”!)
ギアッチョは最後に無念の表情を浮かべ、氷と炎の狭間でその一生を閉じた。
◇ ◆ ◇
住宅街にはもはや戦闘の音は響いていない。ただ一人の男のかすれた声が聞こえるだけだ。
「アヴドゥル…」
死力を尽くしたその男をフェルディナンドは抱きかかえている。彼の腕は氷に包まれ、そして下半身は消し炭かのように真っ黒となり、周りに人間が焼けたときの独特の臭いを漂わせている。そしてそれが示している。もうこの男は助からない、と。
しかし何のいたずらか、彼はまだ生きていた。モハメド・アヴドゥルが必死に生きようと足掻いた結果、天は彼に少しの時間を与えてくれたようだ。
「どうして…こんな……。君がいなかったら…「チッ、チッ、チッ…」
その言葉を遮る。今彼が欲しいのは悲しみにくれる言葉でも、涙でもない。彼が生きた結果、それを新たなものに受け継がせなければならないのだ。
「フェルディナンド君…ここをすぐに離れろ。戦闘音を聞いたほかの凶暴な参加者がやってくるかもしれない…」
アヴドゥルの手がフェルディナンドの手を握る。その手は死を直前に控えた人のものとは言えないほど力がこもった手であった。
アヴドゥルの顔に笑みが浮かぶ。その表情は死を直前に控えた人のものとは言えないほど穏やかでやさしさに満ちている表情であった。
「ジョースターさん、承太郎、花京院にポルナレフにイギー…みんなに謝っといてくれ。“すまない、みんな…今度ばかりは本当に死んでしまうようだ”と…」
フェルディナンドはその手を握り返す。この尊敬すべき男に恥じないように、と。
「自分で言えばいいじゃないか、アヴドゥル…。と…ても…そんな…言…葉、言えない…」
目頭が熱くなる。胸元に熱いものがこみ上げてくる。しかし涙は見せない。尊敬すべき男、自分の命の恩人の旅立ちに涙はいらないだろう。ただ、ひとつ安心して旅立てるように取り繕うのみ。
しばらくして、心が落ち着いてから彼はアヴドゥルの目を見てはっきりと言った。
「アヴドゥル、君の意志は受け継ぐ。必ずやあの“荒木”を打倒して見せよう」
その力強い言葉を待っていたのだろう、満足したかのように目を閉じる。そしてかすれた声で言う。
「ありがとう、フェルディナンド君…。そしてもうひとつ……みんなに伝えてくれ……。」
「“つらいことがあった、いろんなことがあった…でも楽しかったよ。みんながいたからこの旅は楽しかった”…」
彼の目から一粒の雫が零れ落ちる。
彼の手から…力が…抜けた…。
そして…モハメド・アヴドゥルは…眠りに着いた。
永遠の眠りへと…。
フェルディナンドはアヴドゥルの身体を抱き、彼の身体が空っぽであることを理解した…。
そしてフェルディナンドは自分の心が押しつぶされてしまわぬように、声を殺し…泣いた…。
◇ ◆ ◇
D-6の民家の傍に一人の男が膝をつき、祈りを捧げている。その下には墓があった。とても簡素な墓で、木片にメスで「モハメド・アヴドゥルここに眠る」と彫ったものと十字架がさしてあるだけであった。
男は祈りを終えたのだろう、立ち上がり少しの間その墓を見つめた。
キリッと引き締まった口元、力強く握り締められた手、そして意志の強そうな目。
風が彼の顔をなでる。彼は風に背中を押されたかのように、その場を後にした。一人の男が成し遂げられなかった正義を掲げて。
月が雲より顔を出した。その光が氷と火の芸術を照らし出す。あまりに美しく、儚い芸術。幻想的な芸術。
その光が照らし出した。一人新たな道を歩みだした男の行く先を。
月が微笑んだ気がした。
【モハメド・アヴドゥル 死亡】
【ギアッチョ 死亡】
【残り77人】
【D-6 /一日目/黎明】
【フェルディナンド】
[スタンド]:『スケアリーモンスターズ』
[時間軸]:ロッキー山脈への移動途中(本編登場前)
[状態]: 固い決意、精神力疲労(中)
[装備]:メス(ジャック・ザ・リパーの物)、アヴドゥルの腕輪
[道具]:支給品一式 ×4、麻薬一袋、ダイアーの未確認支給品×0〜2個
[思考・状況]:
基本行動方針:アヴドゥルの正義の意志を受け継ぎ、この大地を汚す“荒木”を倒す
1.共に荒木と闘う仲間を集める
2.ゲームに乗る参加者は再起不能にする
3.ジョセフ・ジョースター、花京院典明、J・P・ポルナレフ、イギー、空条承太郎にアヴドゥルの最後の言葉を伝える
4.荒木に対する恐れ(なんとか克服しようとしています)
※フェルディナンドは、 『ジョセフ・ジョースター、モハメド・アヴドゥル、花京院典明、J・P・ポルナレフ、イギー、空条承太郎』 の姿と能力を知りました(全て3部時点の情報)。
※フェルディナンドがこの後どこに向かうかは次の書き手さんにお任せします。ちなみに彼は車を運転できません。よって彼が車をどうするかも次の書き手さんにお任せします。
※ギアッチョの支給品はスティックス神父の十字架でした。
※D-6の民家の傍に墓があります。十字架と木片が墓標として刺さっています。木片にはアヴドゥルの名前が彫ってあります。
投下完了しました。
誤字脱字、矛盾点、修正点、気になる箇所があれば指摘お願いします。
一時投下スレにて自分のSSを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
>>地図氏
いつもお疲れ様です。
フェルディナンドの位置ですがこのSSが通ったらD-4の“所”の真下辺りに書き加えておいてください。
これからもがんばってください。
乙です!
アヴドゥル……前回生存者のジンクスか……それにまたギアッチョ早期退場w
そして対主催フェルディナンドの今後に超期待!!!
さあて、死者スレのネタでも練るかな
ギアッチョはなんで毎回天敵の炎熱使いに挑んでしまうのん?
この状態でフェルたんが吉良に見つかったらやべえええ
投下乙
炎使いと氷使いのバトルはいいな
バトルの面ではグッドなSSでした
ステルスマーダー即改心
マーダー死亡
ハハ乙です
ギアッチョの遺体は路上に放置ですか?
熱いバトル乙です
ただ、博士が瀕死のアブにスタンドを使わないところが
腑に落ちません。恐竜化すれば死亡回避できるのでは?
確かに…これは博士チャンスだったんじゃあないか…?
もういいじゃないか
どうせ博士のスタンドもまともに把握してない作者だったんだろ
また下手に長引かせて有能な作者まで離れさせるのは止めてくれ
はいはいパープルヘイズパープルヘイズ
おまえらの高慢な態度のせいだと何故気づかない?
指摘=高慢ですか
ハハハ
もういちいち挙げ足取るなっての
リレーなんだからここが駄目でも次が上手く料理してくれるかもしれないだろ
フラグ折り程度にそんないちいち反応してたらロワは進まん
>>37 これは結局破棄でいいの?良いのなら
【空条承太郎、吉良吉影】
予約します。
どれが指摘?
煽ってるようにしか見えない
とうとうここにも「読み手様」が来てしまったか・・・・・
吉良\(^o^)/オワタ
ジョジョロワ住民は純粋すぎるんだよ
書き手の事を考えるあまり
前の書き手が出したフラグを次で即折りするようなのには全力で噛み付くんだ
他のロワではよくあることだから今回の書き手さんも気にしなくていいよ
まあワンチェンのとは違って今回は特に矛盾もないしな
感情論ばっかじゃ話進まんから通しが妥当だろ
別に矛盾がなければ糞展開でもいいって太鼓判押すわけじゃないけどさ
ある程度妥協は必要だと思う
っていうかギアッチョは隕石もスペースシャトルの崩壊もスルーしてわざわざ反対方向に進んだのなw
ギアッチョだから仕方ないwwww
>>165 その辺の出来事に反応する描写があればまだリレーしてる空気は出るんだけどね・・・
ギアッチョが吉良に逃げられたとか言ってるし
前の話に敬意を表してない作品は嫌いだ・・・
>>159 了解です、一応予約スレの方にも書きこんどいた方がいいですよ。
空気を読めって言葉があるよなぁー?
だがよぉー、空気ってのは透明なヤツでフツーは見えないよなぁ?
“見えない”のに“読め”ってどう考えてもおかしいじゃねーかッ!
なめやがって、この言葉ァ! クソッ! イラつくぜぇ〜〜〜!
うるせえ、ジョンガリAぶつけんぞ
ん?
時間帯が黎明に達してるのに隕石に対して何の反応も示さなかった点は修正しないの?
今後機会があったら後付けで理由つけていい?
後付けとかふざけんな
後付で補完SSとかよくあるだろうに。何言ってんだ
人間1人の脳みそじゃ気付かない点とか多々あるからな…
どんなに推敲してもダメな事が多い。
だから他人の意見を求めるんだ。
一時投下の時点で文句を言わなかった連中が悪い。これが結論だ。
>>174 「文句」じゃなくて「指摘」にしませんか?
別物なので
ちょっと話戻すけど、恐竜化しても死ぬのは止められないんじゃないか?
死んだ熊が恐竜化したことはあったけど、解除された後も生きてるかは分からないし、
恐竜化したら怪我が治るなんて描写はなかったと思うが?
ディエゴは?
いや、怪我が治るとかじゃなく単純に恐竜の方が生命力強いだろうし生き長らえたんじゃね?って事だと思うが
「恐竜化しても助からないほどの重傷だとフェルディナンドは判断した」
と脳内解釈でFA
尊敬してる相手を
尊敬の概念も持たないアホ頭に変えちゃうの?
いや死ぬにしても死なないにしても恐竜化すればとりあえず延命できるんだし普通ならやるだろう。
熊なんかどんだけ元気だよ。あいつ体丸ごとかじられてたんだぞ?ジャイロ達が殺ったから長生きしなかったわけで。
何が可笑しいって博士が対主催化しちゃったから恐竜化させないのがより変になったわけ。
>>180 アヴが死にかけなら話が変わってくるだろう。
どのみち死ぬとはいえ戦力強化だしとりあえず命が助かるんだぞ?
>>181 死に行く者への冒涜だとか、そういう風には考えないの?
(博士から見て)軽蔑する生物にしてまで生き続けさせるより、
尊い人間として死なせてやる方が良いとか、そういう風には考えないの?
>>181 的には、死にそうな恩人の延命のために、石仮面被せて吸血鬼にするのも 「普通ならやる」 のだろう。
いや屍生人は一度なったら人間に戻れないけどスケアリーモンスターズは元に戻れるだろ?
村人もクーガーも博士が死んだ後は元に戻ってたんだし。
恐竜化させて延命→どこかで解除して治療のコンボが出来るだろうに……。
屍死人から人間に戻れるんだったら
石仮面かぶせちゃうのん?
次回からはそのキャラに関わった書き手さん全員に了承得て、
問題点一つ一つに議論の対象とするか否かの投票して、
通すか通さないかの投票しようか
それ位やらないと、もうまとまらない気がする
>>186 何様のつもりだよwwwwww
まさかジャンプロワから流れてきた読み手様じゃねえだろうな?
>>187 ジャンプロワは読んでないよ。決め付けないで
だってこんなに荒れてるんじゃん
解決策あるなら出して下さい
>>187 じゃあ聞くが、自分の考えた投票方法が一番の解決法だと?
偉いねえーーー坊やお利口さんだねえーーー
議論と投票の違いわかるんだ?偉いねえーーー
仕切りやで偉いねえーーー
幼稚園児かよ
素数を数えるんだ。
そもそもなんで利用しようとしてた相手を次のSSでは尊敬してることになってるの
描写も薄いしホント勘弁してほしいんだが
まあどうせ読み手様呼ばわりで修正せずに逃げ切るつもりなんだろうけどさ
矛盾がいっぱい沸いてるのになんて作者は出てこないんですか?
なんだこの流れ
したらばで仮投下するって言ってただろ?
皆したらば見てないの?
仮投下の時点で指摘するべきだろjk
一時投下スレでも展開について苦言を呈してた人はいたよ
まあどうでもいい誤文だけ修正して投下を強行したみたいだけどね
展開が気に食わない奴が揚げ足取ってたらたまたま致命的な矛盾が発見されたって感じだな
まあ隕石と恐竜化関連だけ適当に修正すればいいと思うよ
>>193 仮投下してたった一日で全部議論し尽くされるとは限らんだろJK
今朝までたまたまネット見れない環境にいた俺みたいな奴だっているんだぞ。
恐竜化しても死んでしまったとかでいいんじゃあないの
恐竜って痛みを認識するだけでも数秒かかる位鈍い
瀕死のアブドゥルの自己治癒力を鈍くするとか博士マジ外道だと思うが
痛みを感じなくなるんだから恐竜化させて治療すればいいじゃん
何も考えずに擁護するのはやめろ
恐竜で延命できるって時点で相当な脳内補完だと思うが……。
本編でそれに類する目的で能力使ったシーンがあればともかく。
生命力強いとか漠然と言ってるけど、何がどの程度上がるのか本編見てもわかりゃしない。
パワーやスピード、皮膚の固さは明らかに上がってるだろうけどね?
ゲーム的にHP最高値が上がるくらいのイメージなのかな?
何点のダメージ受けて何点上昇するイメージなのかな、脳内補完的に?
死んでた熊が生き返ってパワフルに襲撃してるけど延命してないんですか?
作者さんは本当にSBR読みましたか?
もうこの作者には何言っても無駄
一時投下スレでも自分の都合のいい意見しか受け入れてないし
ほっとこう
糞オナニー書き手氏ね
リレーを考慮したくないなら個人サイトで書いてろ
単発多いな
そりゃ二人(今回書き手と誰か)での争いだろうし
ROMってると面白いなー最近
まったくなー。
ちょっと意見書いただけでその二人の一方に仕立て上げられちゃうw
で、恐竜恐竜言ってるけど隕石と思考の矛盾についての反論求む
今回の問題点
・ウエストウッドの隕石について触れられてないこと
・承太郎がスペースシャトルを破壊したときの音について
・ギアッチョの吉良に対する表現の誤り
・なぜフェルディナンドがアヴドゥルを恐竜化させなかったか
・マーダー不足の中、ギッアチョの早期退場
・ステルスマーダーが一話で心変わり
まず最初に自分の身勝手なSSでみなさんにご迷惑をおかけしたことを謝りたいと思います。
すみませんでした。
問題点について
まず上の二つについてです。なぜギアッチョが隕石にも破壊音にも気づかないのか、ですがウエストウッドの隕石も承太郎のスペースシャトルも“深夜”に起こった出来事です。同時刻、ギアッチョはダイアーと戦闘を行っていました。
よって自分の中では、身勝手であったと思いましたが“ギアッチョが気づかなかった”と解釈してしまいました。…あんなSSの後で傲慢でしょうが、この可能性はないでしょうか?
吉良に対する表現は自分の誤りでした。特に“ダイアーさんは砕けない”のSSを書いた◆wKs3a28q6Q氏、申し訳ありませんでした。
続いてギアッチョの退場と対主催者化についてですが、白状しますとギアッチョはどう転んでも退場させるつもりでした。このロワがリレー小説であることを意識していなかった自分のミスでした。すみませんでした。
そしてフェルディナンドの対主催者化。今のマーダー不足、対主催者の団結などをまったく考えていなく、結果的に自己満足の世界になってしまいました。地図氏があそこまで見やすい地図を作ってくれたにも関わらず空気を読めていなかった自分が悪かったです。
すみませんでした。
最後に“博士が瀕死のアヴドゥルにスタンドを使わない”点。
自分のSBRに対する読み込み不足に愕然としました。書き手としてあるまじき行為であったと思います。申し訳ありません。
ただ原作を読み直したところ
死んでいた熊→恐竜化→?
怪我したディエゴ→恐竜化→解除後全快 と死んだ熊のその後が描写されていないのですが、どうすればよいでしょうか?
解除したときにアヴドゥルは生き返るのでしょうか?
今回の修正点
・本スレ129と130の間にギアッチョの視点を追加、アヴドゥルたちに遭遇するまでの彼の思考を書き加える。
・吉良に対する発言を削除、訂正
・フェルディナンドの対主催者化を変更 ステルスマーダー、または危険な対主催者とする。
その際アヴドゥルが死ぬ直前に恐竜化させるパターン
死んだアヴドゥルを恐竜化させるパターン
そのままアヴドゥルを埋葬するパターン(この場合、例えばフェルディナンドが優勝狙いであることを描写する)
上の3つのうちみなさんが一番納得するパターンにする。
これらを修正、書き直して投下したいと思います。
最後にもう一度、自分のSSでこんなにも問題を起こしてしまい申し訳ありません。
一時投下し、一晩たった次の日に冷静に自分のSSを読み直し、推敲していれば今回おきたこのようなことは避けられたと思います。自分に落ち度がありました。すみませんでした。
また自分のSSのせいで投下しにくくなったであろう全ての書き手さんに謝りたいと思います。
すみませんでした。
特に今現在予約を取られている◆5Nm.X290ko氏、◆FoU.wbC/ko 氏、◆iDLLgR1TjY氏の三名、申し訳ありませんでした。
そしてなによりもこの“ジョジョの奇妙なバトルロワイヤル2nd”を楽しみにしているすべての方、すみませんでした。
>>210 誠実な対応乙。
まああまり気にしないで。
>>210 乙です。
厳しく指摘してしまったが、期待してます。
例のブチャ、ミスタ、ワンチェンの者です。
修正作品の方は一通り完成したのですが、
最後のチェックということで、少し時間を下さい。
明日の夕方までには投下できると思いますので。
では、失礼します。
>>215 投下はとりあえず一時投下スレにお願いね
すいません、承太郎、吉良のものです。
一通り書き終わって気づいたんですが、まとめサイトにある承太郎の位置、
j−3になってるんですが、これは…?
>>217 間違いじゃないですかね?
承太郎の現在位置はD-4のはずです。
>>217 スペースシャトルの模型ぶっ壊してるからD-4でおk
解かりました。では空条承太郎、吉良吉影投下します。
どれくらい歩いていたのだろう。
数秒だろうか、数分だろうか、数時間だろうか、あるいは一瞬だったのだろうか。
空条承太郎の思考は現実に引き戻された。
悲しみを乗り越えたではない。
雨が止んだわけではない。
空条承太郎の長年の戦闘経験と、本能が、思考を呼び戻させたのだ。
『誰かが近づいてくる』と。
瞬時にスタープラチナを出し、距離をはかる。
大体20m位だろうか。
それぐらいの距離にある左前方の家の影から人の気配がする。
息を殺し接近者を待つ。スタープラチナはいつ何が起きてもいいように、臨戦態勢で構える。
近づいてきた者の全容が、承太郎の瞳に映った。
それは死んだ筈の、杜王町の殺人鬼、吉良吉影。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
何と言うことだ。
この吉良吉影ともあろう者が。
ドデカイ音がしたもんだから、何事かと思ってきてみれば。
目の前にいるのはあの忌々しい東方仗助と双璧をなす、空条承太郎。
クソ、本当に、何と言う失態だ。音など放っておけば良かったのだ。
いや、そうじゃなくとももう少し慎重に進んでおけば……。
思えば迂闊すぎた。無用心に近づき過ぎてしまった。その結果がこれだ。
エエイ、ともかくだ。まずこの状況を……
「……ほう、何でテメエが生きてんのかは知らねぇが…」
!!
まずい!承太郎は"知っている"!私を、私の正体を!いやしかしまて生きてるのかとはどういうことだ。
私が一度死んだとでも言うのか。いや、それはともかく後回しだ。たとえ誰であろうと負ける気はしない。
そのための準備もしていた。
だが、今はまずい。
さっきの馬鹿デカイ音。あれを聞きつけて誰かが来たら。
そいつが広瀬康一達の様なただのお人よしなら問題はない。
しかし、このゲームに乗っていたら。あるいは私の正体を知っているやつなら。
いくら私のキラークイーンは無敵とは言え、連戦は避けたい。
しかも相手は空条承太郎のスタープラチナ。
無傷ではすまんだろう。良くて軽傷、悪くて相打ちといったところか。
あの靴のムカデ屋のような事は絶対にごめんだ。
今この状況で気絶でもしたら……。
だがコイツは私の正体を知っているわけで……
「…今の俺は最高にプッツンしてる……テメエに対しては慈悲なんてのはねぇしな。ここで…」
ヤバイ!
このままでは戦闘は避けられん!
とっさに私は叫んでいた
「待て承太郎!私はこのゲームに乗っていない。手を組まないか?」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
今、この男はなんと言った?
手を組むだと?コイツは今までテメーだけの都合のために、無関係の、ましてや女を何十人も殺してきた男だ。
それが発覚するからと言う身勝手な理由で、また何人も罪もない人を殺してきた男だ。
俺にとってはDIOと同じか、それ以上に吐き気を催す邪悪さだ。正に殺したいほどに。
それはコイツ自身、自分が俺にそう思われているのを知っているはず。
なのに手を組む?
イカレてるのか?……この状況で。
いや、そもそも何故コイツは生きている?
「……私は本来戦いを望まない。闘争は例え勝利しても次の闘争を生む。無益な行為だからだ。
それゆえに私は今まで、私の正体を知ったものしか殺さないし、戦わなかった。
だがこの状況は、私の望む平穏な生活とはまったくかけ離れたものだ。
こんな状況に私をおいやったあの荒木とやらは、断じて許せん。どうだ、共闘して荒木を倒さないか?」
224 :
Classical名無しさん:08/06/15 00:07 ID:L5hCKvsw
しえんしえんしえんしえんしえん
!荒木!
荒木の名が吉良の口から出てきた時点で、吉良が言っていたことや疑問が軽く俺の脳から吹っ飛んだ。
『荒木を倒す』
甘美な、一種の麻薬のように錯覚させられる言葉。そうだ、荒木を倒す。
徐倫は必ず守る。命に代えても。しかし、荒木も確実にぶちのめす。
俺が、この手で。
「…どうだ、承太郎?貴様とて荒木を倒すつもりだろう?
……貴様が私をどう思っているかは知っている。だが、その感情を優先させ、今私と戦えばどうなるか、
解からぬほど馬鹿でもあるまい?どちらが勝つにせよ、勝った方もただではすまんだろう。
その状態で、先程の音を聞きつけた奴とでも遭遇し、あまつさえソイツがこのゲームに乗る気だったら。
そんなことになれば、貴様の荒木打倒も困難を極めるのではないか?」
…そうだ。先程感情に任せスペースシャトルをぶっ壊してしまった。
おそらくコイツはその音を聞いてきたのだろう。このゲームにはおそらく乗っている奴もいる。
……クソッ何てことだ。ジジイも言っていた。
『決して逆上はするな』と。一時の感情に従い行動すれば、必ず後悔をする。
DIOとの最後の戦いで、それが解かったはずだった。
やれやれだ。
しかし、と。
俺はわいた疑問を口にした。
支援
「……それで?仮に荒木を倒して、その後テメーはどうするんだ?」
「…当面は『荒木を倒すための同盟』だ。奴を倒したその時は、改めて正々堂々戦おうではないか?
もちろん私は負けんがね」
……成る程。しばらくはコイツと一緒に行動してもいいかもしれない。
何故生きているのかも知れたいし、荒木をぶちのめすとしても、コイツは戦力になる。
だがしかし……
「いいだろう。荒木をぶちのめすまでの同盟だ。しかし、俺はテメーを信用しない」
吉良は肩をすくめ、嘲笑うかのように言った。
「それはこちらも同じこと」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
危なかった。
なんとか乗り切った。
しかし、やはり私は"運命"に、"強運"に守られている。
荒木の名を出したとき、承太郎の目つきが変わったような気がし、軽くカマをかけて言ってみたら、ビンゴだったようだ。
229 :
sage:08/06/15 00:25 ID:aoIenIZU
wktk支援ッ
支援ッ!!
理由は知らんが(まあ大方、下らん正義感なんだろうが)、承太郎は打倒荒木の考えがかなり強いようだ。
その部分を刺激しながら誘ってみたら、乗ったくれた。
正直戦闘は避けられんと思っていたから、ラッキーとしか言いようがない。
まあ、あながち私が言ったことも嘘ではない。このゲームはあまり乗りたくはないし、荒木も出来れば殺したい。
とりあえず、当面は様子を見よう。
おそらく、私が何かをしない限りは、承太郎からは攻撃してこないだろう。
承太郎とて警戒しているはず。今、下手に動けばこちらが危うい。
しかし、私の正体を知っている承太郎は、いずれ必ずブチ殺す。
勿論、正々堂々なんざクソ喰らえだ。
いや、承太郎だけではない。私の正体を知り、私の平穏を脅かすものは全てだ。
そのために、今はおとなしくしていよう。承太郎と組んで戦えば、大概の敵は倒せる。
場合によっては荒木打倒に本気になったって良い。
しかし最後は、この私が。この、吉良吉影が。
「承太郎、とりあえずすぐに場所を移動しないか?先程の音もあるし、情報を交換したいから、おちついた所に行きたい」
「…ああ、かまわねえ」
…今は、まだ…………
【D-4 スペースシャトルから少し南部/1日目 深夜】
【空条承太郎】
[時間軸]:4部終了後
[状態]:荒木に対する怒り、抑えきれないほどの悲しみ(若干回復)、“彼女”に対する罪悪感
[装備]: なし
[道具]:支給品一式不明支給品1〜3(本人未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:荒木をぶっ飛ばす
1.荒木をぶっ飛ばす
2.徐倫を自分の命にかけても守る。
3.吉良は信用しない(妙な真似をしたらぶっ飛ばす)
4.情報を集める
5.何故コイツが生きている……?
[備考]
※名簿はチェックしてません。
※スタンドが悲しみで一時弱体化してます。先程よりかは回復しましたが、まだ本調子ではありません。一時的なも
ので心の整理がついたらもとに戻ると思われます。
※D-4にあるスペースシャトルの破壊音は、少なくともとなりのD-5にいた吉良までは届きました。それ以上響くかは
ほかの書き手さんにお任せします。
※徐倫の姿は見てませんが、声を聞きました。またその声のちがいに違和感を感じてます。また妻の容姿の変化にも
気づいていますが今はそのことを意識していません。
【吉良吉影】
[時間軸]:限界だから押そうとした所
[状態]:若干のストレス、掌に軽度の負傷
[装備]:爆弾にした角砂糖、ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り5個)
[道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用・残り6個)、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用・残り8個)、
未確認支給品×0〜2個、支給品一式
[思考・状況]:
1.当面はおとなしくしていて様子を見る(まず情報の入手、場合によっては対主催に移っても良い)
2.自分の正体を知る承太郎は遅かれ早かれ必ず抹殺する
3.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する
4.危険からは極力遠ざかる(2と3を果たすためなら多少危険な橋でも渡るつもりではある)
5.私が「何故生きているのか」とは……?
[備考]
※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。
※これから二人がどこに向かうかは、他の書き手さんにお任せします。
投下終了です。
誤字、脱字、修正点、矛盾点がありましたら教えてください。
乙です
どこまで吉良が承太郎を利用できるのかワクワクします
しかし、承太郎死にそうだなあ
投下乙
なんかどこかで見たことのあるような展開だと思ったが
別にそんなことなかったぜ
投下乙です
吉良はステルス化すると思ってたけど、顔見知りと組むとは予想外
後、誤字です
.>何故生きているのかも知れたいし
238 :
Classical名無しさん:08/06/15 18:47 ID:fPzapAFw
乙です
細かいことなのですが気になったので一点言わせていただきます
>私の正体を知ったものしか殺さないし、戦わなかった。
吉良は殺人鬼なのでこのセリフの「殺さないし」というところに違和感を感じます
「私の正体を知ったものとしか戦わない」などに変更してみてはどうでしょうか
もっともな意見だがあまりageない方がいいと思うぞ
>>238 成る程。
解かりました、その部分だけ修正して、したらばに投稿します。
ジョセフとディアボロ、ジョルノとディオ、承太郎と吉良と
歴代ジョジョとラスボス勢のペアが3組もあるのな
ボス達が仲間を組むという展開!
うーん 読めん
よし!とどめに俺がジョナサンとプッチで・・・・いや徐倫とカーズで・・・・
420した
じょうすけのこと、時々でいいから(ry
やだなあ、じょうすけ(漢字めんどくさい)はラバーソールと相場が決まってるじゃないか〜〜〜〜〜
え?ボスじゃない?・・・・・・
,、,、、l|ll|lli
/ 7 ",,_ - -"!i
(0 ,, , '/"二ミ | 所長が
/;;; ,´//'" ',, !i 話してんだッ
, ノ;;;; , シ /: : : :"i} ー―――――
火´`i!i;; ,' シ /: : : : : :l{
, ," `y(V )、' l ,' / /: : : : : : :li 黙 っ て ろ ッ !!
i〃 l,,ノ八シリノ ,,/ /: : : : ; ; : : |}
l{ ' ,' )l゙"´ ヾ{: !、: : ; ; ; ; ; ;}{
\ッノノ: i 、 'ゞヽ>'、`゛く`<:ヽ
//,-‐"!iヽ :::` ミ 、 ; ;\,,、ノ;;;,\
( ;;, rTアヽ,,ヾ:: `` ==-、 ;;;;;;;,,\
丶( !( `゛丶2ニ丶 ゛` ミュ 、、,,\
\て〈 ,,, 7`` ‐ 、_"-_,`,"フ
じょう…すけ?
すみません、こちらに連絡するのを忘れていました。
アヴドゥル、ギアッチョ、フェルディナンドの修正版をしたらばに投下しました。
ご意見があればよろしくお願いします。
えー、俺も一時投下スレに投下したので報告を。
本投下は修正や指摘をある程度受けてからを予定してるので少し先になりそうですが。
何かありましたらよろしくお願いします。。。
さっそく指摘来てまっせ
最近更新されてないなぁ
前スレが要領オーバーで、ちょっと前まで荒れてたせいだろうか……
ほとぼりが冷めればみんな戻ってくるさ
というか、いま議論すればいいんじゃないかな
意見ある人は今のうちに言ってしまえ
パープルヘイズスレの
>>172の内容をテンプレに入れた方がいいといいと思うんだけど
賛成だが、フラグ云々は反対、逆に言えば展開が制限されるって事だし。
それにしても・・・読み手様・・・やってくれたな。批評家気取り共め!
いつまでも過去の事を責めるわけにもいかないし…
テンプレの修正案、つくろうか。
>>251 正直、そんな下らない事をルールに載せたくはなかった。
明記しなくったって当然の事だからね。
コーラの瓶に「このジュースを飲むとゲップが出ます」と表記するくらいアホらしい。
皆も自分の意見を言ってみてはどうかな?
ちょうど身の振り方を考えるのに丁度いい時期だと思う。
・本編をwikiに掲載した時、同時に書き手紹介、参加者名簿、死亡者情報、支給品情報を更新する事。
・wikiへの本編掲載は基本的に自分でやる事。
・修正を出して、更に修正要望がなければ三日後に掲載する事。
3は同意
それ以外は別に載せなくてもいいと思う
誰でも編集できるからwikiにしてるんだし暇な奴(俺みたいな)が編集やればいい
>>253 まあ、ね・・・
でもちゃんと書かないと、この前の件みたいに
本スレで平気でパープルヘイズ撒いたり、「都合が悪くなったら読み手様乙ですか」
なんていう人が来るかもしれないからさ・・・
したらばも見てない人がいるみたいだし
で、あなたが出した案の主語は「書き手さん」がってことかな?
確かに自分が書いたSSだから、他人が更新するより正しい情報だとは思うけど、
ちょっと負担が大きそうかな、と思う。
2番目と3番目は連動してるから特に。
とりあえず、独立した議論スレを避難所に立てるべきかと。
その上でテンプレに加えるべきは、「議論はそっちでやれ」の一言。
これで同じことが繰り返されるようなら、その時改めてその議論スレか何かで検討すればいい。
たしかに2の「自分で掲載」が=書き手だと負担かもな
俺個人の意見を言うなら、書き手がSS書いて、読み手がwikiで(もちろん例外はあるだろうが)
という役割にすればみんなで進行させてる、て感じが出て雰囲気も良くなると思う。
>>257 やっぱりそれが理想ですよね。
ただ怖いのは、「wikiにあげてくれる読み手」がいなくなる事なんですよ。
>>256 あっちに建てると議論を見てくれない人が出てくるよ。
実際、「このスレでの議論は見てなかった〜」なんて人もちらほらいたし。
このスレでやる必要…というより、ここでやらなきゃイケナイ事柄もあるだろう。
グリーンデイの効果範囲は〜?なんて議論ならしたらばでも問題ないと思うけど。
避難所に「SSが勝手に改編された」という情報がありました
書き手のみなさん、ご自分のも変えられてないかチェックしてください
ツェペリ、康一、ンドゥールを予約してたものです
今朝締切のところをギリギリまで粘ったのですが、まだ投下できそうにありません…
ペナルティを受け、予約については破棄という形にしたいと思います。投下数が減ってる中本当にすみません
>>258 テンプレに載ってない段階ではその言い訳も効くけど……
明らかに単発IDで議論引っ掻き回してる奴を排除するには、テンプレに明記した上で向こうでやるのが一番かと。
で、こっちで場違いな話をしてる奴は「向こうに行け」と誘導。従わないようならそれは荒しと見做していいだろう。
手間ではあるが、荒しに議論を「利用」される恐れは排除できる。
何、NG議論と修正議論だけ(要は本投下された作品への物言いだけ)だ。移転させようと言ってる議論は。
全議論を向こうに持っていこうって話じゃない。ここでやるべき話・ここで問題提起すべき話も確かにあろう。
前回のSSについてなのですが、修正版でいくとアヴドゥルは“第一回放送”で呼ばれるのか?
という問題があるので、アヴドゥルをそのまま埋葬するパターンのSSも書いておきたいと思います。
その後は皆さんと議論という形を想定してるのですが…、よろしいでしょうか?
かまわん、やれ
報告していいのか分からないけど、ここに・・・
まとめwikiの「書き手紹介」(投下本数&どの書き手さんがどのSSを書いたか)
を更新しましたよ〜。とりあえず、wikiに収録されている「引力即ち、愛!!」まで。
ほいじゃ、スピードワゴンはクールに去るぜ。
一時投下スレに投下してから5日、これ以上指摘もないようなのでこちらにも投下します
「それでね、彼ったらあの体重で玄の上をピョンピョン足で踏むのよ」
「――そうですか。彼は素晴らしい才能をお持ちなのね。」
この話題は何度目だっただろうか……
二人の間での言葉はすでに数え切れないほど交わされている。だが……そのやり取りは実に奇怪だった。
どんな床でも足音をたてない彼の話やみんなが大統領夫人と呼ぶ悩み。
図書館で取り寄せて読んだばかりの本の結末と感想。
好きな鼻や唇の形。プニプニという触感の気持ちよさ。
知り合いが待っているであろう政府公邸への移動の要求――
そう、会話は幾度となく繰り返されているのにその内容は“たったこれだけ”なのである。
その真相を知る人間はここには一人しかいない。そして彼女は考える。
(今更だが、本当にこれでよかったのだろうか……?
いや、“アレ”を目撃してしまった今はこれが最善か。
私はこんな所で死ぬ訳にはいかないのだから……)
* * * * *
話は数時間前に遡る。
今後の方針を必死に説明しようとするミューミューに対しスカーレットはそんな事にはほとんど関心を持たなかった。
“ファーストレディ”は自分から何かしなくても周りがすべてこなしてくれる。自分は何もしなくていい。むしろその自由がない。
彼女の根本にそう言った考え方がある以上は仕方のない事ではあるのだが今は状況が状況である。
せめてYESかNOか……それだけでも答えてほしかったミューミューは次第に彼女に対して怒りにも似た苛立ちを覚え始めていた。
「ですから大統領夫人、我々が今いる場所は地図のここで、政府公邸にはこんなにも距離があるのよ!?」
「距離はどうでもいいでしょう?とにかく私の行くあてはそこしかないの。
それに言ったでしょ!スカーレットって呼んでって!なじるようにッ!」
この問答も何度繰り返していた事か――質問を変えなければ話はいっこうに進みそうにない。
ふう、と息をつき……若干のためらいの後、重く閉じた口を開く。
「ス カ ー レ ッ ト ッ ! !」
「あぁ〜〜〜いいッ!とてもイイ感じだわッ!!」
……自分にはどうも理解出来ない趣味である。同じ女だとは思えないな、などと胸の奥で吐き捨てるミューミューをスカーレットは気にしていないようだった。
いや、気にするという以前にミューミューの表情を見てすらいない。今の叫びの余韻に浸っているのだろう。はぁはぁと肩を揺らし喘ぐように天井を見上げていた。
話の方向性を変えるならこのタイミングしかない。言葉を選ぶように切り出すミューミュー。
「それで……スカーレット。今後私達がその政府公邸に行くとして、そこに辿り着くまでにあなたが危険にさらされる事が無いとは言い切れないの。
私ひとりではあなたを守りきる自信がないわ」
呼びかけに答えるようにゆっくりと顔を正面に戻したスカーレットは意外にも冷静な目つきをしていた。そして、今までとは全く違う様子で言葉を返す。
「そんな事、私にも分かっているわ。あなたの力量と言う点でもそう。もっと言うと私は周りに警護を付けずに外出した事などないもの。
だからこそ彼らを必要としているの。お分かりになって?」
自分の方が立場は上である、と言う威厳と若干の侮辱が言葉に含まれていた。まさか先程までイカれているようにしか見えなかった女がここまでのものとは……さすがは大統領夫人と言ったところか。
「そ……それは勿論分かっているわよ。でも彼らも話に聞くところかなり優秀な方々じゃあないの?今あなたが動かなくても彼らがきっとあなたを探してるわよ」
表情を変えぬように落ち着いて説得する。だがその返答をも彼女はたった一言で切り捨てた。
「じゃあ……あなたが二人を探して、ここに連れて来てくれる?そうすれば私は動かず、護衛は付いて万々歳じゃあない?」
「なっ」
何を馬鹿な、そう言おうとした時だった。
ズゥン……という大きな振動に二人は全ての行動を一時中止せざるを得なくなった。
「何、今の!地震ッ!?」
スカーレットが立ち上がる。その勢いでドアの外に飛び出していきそうな彼女を必死で押さえながらミューミューが口を開く。
「私が様子を見てきます。あなたはここにいて。ドアに鍵をかけるのを忘れないで……」
自分も見に行く、そう言い張るスカーレットを説得する際にも何度か同じ振動が二人を揺さぶる。
その数と規模に恐怖したのだろう。スカーレットは程無くして力を抜きぺたりと椅子に座り込んだ。
それを見とどけたミューミューは踵を返しドアに走る。気をつけて……と背後から聞こえた、そんな気がした。
「なッ……何なんだあれは」
周囲を警戒することも忘れ弾き飛ばすようにドアを開け周囲を見回したミューミューが見た物は闇夜に光り輝く一筋の光だった。
それは少し間をおくと東から、また西からと何かに吸い寄せられるように空を走り抜ける。
自分で呟いた言葉の答えを探すように光の行き先を見つめるとそこから風に乗ってかすかに音が聞こえてくる。
「まさか、アレもスタンドが呼び起したって言うの……?」
冷静になってもう一度空を見上げる。だが――その光は止まってしまったようだ。静寂が辺りを包みこむ。
自分の推測に未だ確証が持てないミューミューではあったが、ホワイトスネイク――荒木のことだ、このくらいのスタンド能力者を用意している事は想像できる。
そして……スタンド使いである自分がこう言うのもなんだが、スタンドは超能力の一種。つまり『なんでもアリ』なのだ。威力や危険性は凄まじいものがあるがちっとも不思議な能力ではない。
「距離はそんなに遠くないみたいだけどその割には意外と目立たない……あんなに地面が揺れたのはきっと“ここ”が地下施設だったからのようね。
今の光……炎もこの距離じゃなければここまで鮮明には見えないでしょうね。まぁヤバイって事には変わりないんだろうけど……」
少し夜風に当たり頭を冷やしたミューミューは深呼吸をして地下室へ戻って行った。
「どうだったッ?何が起こったの!?」
少し外にいた時間が長かったせいだろう、心配なのか恐怖なのか、そこまでの意味は分からないが――うっすらと涙を浮かべていたスカーレットが飛びつく。
「えぇ……全て話すから落ち着いて。さ、そこに腰かけて」
それからゆっくりと順序を追いながら自分が見てきた事を伝えるミューミュー。
最初は震えながら話を聞いていたスカーレットも次第に落ち着きを取り戻していた。
「そう――そんな事があったの」
ひとしきりの説明を終えた後のスカーレットの第一声はその一言だった。まぁ、当然と言えば当然の反応なのだろう。
ミューミューも一呼吸おいて答える。
「えぇ。だから今、外はとても危険なの。ここは狙われてはいないようだけど……あれを見て、聞きつけて誰かがあの場に向かうかもしれない」
……言い終えてミューミューは後悔した。こんなことを言えばスカーレットの目の色が変わる事は想像できていたのに――
「それならマイク・Oやブラックモアもその場に向かうかもしれないッ!彼らに遭ういい機会だわッ!!」
「いえ、決してそういう意味で言ったわけじゃあ」
「私のためだったらなおさらよッ!早く彼らに会わないと私が危ないんでしょッ!!?」
会話を遮って叫ぶスカーレット。それに対し思わずミューミューも声を荒げる。
「危険な人間もきっと向かっているッ!」
「じゃあ私だけで行くわッ!これでも大統領夫人……アナタみたいなメスネコに頼らなくても行けるわッ!!」
―――ミューミューの堪忍袋の緒がプッツリと音を立てて切れた。
もっとも、堪忍袋の緒なんてものが存在して、それがそんな音を立てるのかなんてミューミューの知るところではないのだが。
「……行くとして、方法は?」
「そんなの外に出てから考えるッ!もうアンタには指図されないッ!!」
静かな怒りを込めたミューミューの言葉をピシャリと遮ったスカーレットはそのまま地上への階段に向かって駆け出す。
「行き先は分かっているの?」
「自分は知ってるって言うのかッ!こんのアバズレがあァァ――ッ!!」
足を止め振り返りそう叫ぶスカーレットにミューミューは愕然とした。目の前で叫んでいる女の本性はいったいどれなのだろうか……?
だがここで私が声を荒げる必要はない。再度質問する。
「私も知らないから聞いているのよ?あてもなく走ってどうするの?」
「走って、マイク・Oにブラックモアを探すのよッ!リンゴォ……だったかしら、アレだって仮にも夫が命令したスタンド使いだし来るかもしれないッ!」
――もう大丈夫だろう。しかしミューミューは油断しなかった。もう自分の言葉でスカーレットの感情を昂らせるような事をしてはいけない。
ここは自分の演技力がモノを言うのだ。出来るだけ感情をこめてダメ押しのもう一声をかける。
「それで?そこに向かった後あなたはここに戻ってくるの?私はもう用無しなの?寂しいわ……」
「そ、それはッ……」
スカーレットが言葉につまり立ち止まる。
よし、と心の中でガッツポーズをする。しかしそれを表情に出すことはなく、そして確実に“とどめ”を刺した。
「落ち着いて、スカーレット。さ、ここに座って深呼吸して。えっと、何の話をしていたんだっけ?そうだ、“四つの署名”よ。あれの結末って結局どうなったの?」
* * * * *
「そう。すごい才能でしょ?モーツァルトの曲を弾いてくれたのよ、マンドリンで。あたしにはそう聞こえたわ……ミューミュー?」
ふと自分の名を呼ばれて我にかえるミューミュー。心配そうな眼差しを送る目の前の女に対し彼女はこう言った。
「本当にすごい人なのね。ぜひお会いしたいものだわ。……あら、スカーレット。ちょっと眠いんじゃあなくって?声に元気がないわよ?」
「えぇ……わかる?なんでかしらね、色々話して疲れちゃったのかしら?」
あれから数時間こうして終わりのない会話をつづけていれば当然だ。と心の中で吐き捨てる。
しかし表面では彼女を気遣うように、ゆっくりと、やさしく声をかけた。
「そう、すごく眠そうだわ……私が見張りをしていますから、あっちの部屋で仮眠をとってきたらどう?」
「ありがとうミューミュー。あなたのそういうところすごく素敵――好きよ。それじゃ、お言葉に甘えてちょっとお休みするわね」
最後の一言にぞくりと鳥肌が立つような思いをしたが、とにかくこれでこの場は一人になる。えぇ、と短く答えてスカーレットを隣の部屋へ移させる。
そして――扉が閉まった事を確認し、大きく息をついた。
「はぁ……ああやっているのも骨が折れるわね。こういう時は“何故全ての記憶を消す能力じゃあないのか”と思いたくなるわね、私のスタンド。
それにしてもあの光……本当に私の推測通りなのかしら?隕石にしてはずいぶんと小さそうだけど。もっと映画みたいな大きなものじゃあないのかしらね?」
ぶつぶつと一人考察にふける彼女が仮眠を取るのはもう少し先になりそうである――
【ナチス研究所地下(F-2)/1日目/黎明(午前3時頃)】
【女看守と大統領夫人】
【ミュッチャー・ミューラー】
[スタンド]:『ジェイル・ハウス・ロック』
[時間軸]:幽霊の部屋から出た直後
[状態]:健康、ちょっと疲労・ストレス
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、フーゴの辞書(重量4kg)、不明支給品0〜2(本人は確認済み、武器ではない)
[思考・状況]
1:ゲームには極力乗らない。身の安全を最優先。
2:他のスタンド使いを仲間にして、アラキを倒したい。
3:スカーレットはこのままでいいか…
[備考]
※ジェイル・ハウス・ロックをスカーレットに仕掛けました。
※ジェイル・ハウス・ロックは制限されているかもしれません。少なくともミューミューが仮眠するまでは能力は維持できるでしょう。
※ジェイル・ハウス・ロックを研究所入口の扉に仕掛けています。
※荒木のスタンドを「ホワイトスネイク」だと思っています。
【スカーレット・ヴァレンタイン】
[スタンド]:なし
[時間軸]:ルーシーに眠らされた後
[状態]:健康、多少の動揺、仮眠中
[装備]:スーパーエイジャ(首飾りとして)
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0〜2(本人は確認済み、武器ではない)
[思考・状況]
1:眠っているので思考は一時中断。
2:政府公邸に行けば、誰か助けてくれるかも?
[備考]
※ジェイル・ハウス・ロックによって記憶に制限があります。
※ロック前の最後の記憶は「外に出て護衛を探す」ですが動揺もあったのでその言葉は能力のせいではなく単に忘れているかもしれません。
※ロック後の現在の記憶は「大統領の話」「四つの署名の内容と感想」「政府公邸に行きたい」「プニプニしたい」のループです。
以上で投下完了です。
かぐや姫=○○を取って来て、のわがまま、で。
・キャラの空気化防止
・隕石についての描写&考察
・「ダメだコイツ、早く何とかしないと…」という描写の前の作品を継いで(?)ジェイルしかけた、っていう展開
……とまぁ今まで議論されていた話題についてまとめたSSですので内容は皆無かもしれません。
誤字脱字等あればよろしくお願いします。
キャラの口調ももしかしたらゴチャゴチャして読みにくい箇所があるかもしれませんのでそれも指摘してくだされば幸いです。
と言って仮投下しましたが結局2名の方から誤字と表現訂正があったのみでその他指摘やら何やらが来なかったのでこちらに本投下です。
まぁ、まだ何かありましたら対応しますのでよろしくお願いします。。。
投下乙です。
スカーレット…駄目だコイツ…。
外に出たら歩く死亡フラグ化する予感。
投下乙ッ
前ロワのウェザーとセッコにならないことを祈るばかりww
だが施設が施設なだけにこのまま逃げつづけることは難しいか…
この後、ミューミューが同じ話を延々と聞かせれるかと思うと、哀れwww
ルーシーと・・・
ミューミューと・・・
マイク・Oが私を・・・
うん、これで3つだ。駄目だこの大統領夫人・・・早くなんとかしないと・・・
ブラックモアは『大統領』の為、リンゴォは自分の為。頼りのマイク・Oは気絶中…
駄目だこの大統領夫人…
ミューミューの精神を圧迫祭りだな
宿題地獄が終わったら新しいの書きたいな…
ジョジョロワの執筆してたらテスト期間まであと10日というポルナレフは俺以外にもいると予想
7月の中旬にはまた盛り上がるはず・・・!
もしくは試験からの現実逃避で投下がたくさんになるか
したらばにもうひとつのパターンをあげたおきました。
皆さんのご意見をお待ちしております。
>>281 試験そっちのけでしかも受験生のくせにプロット練り上げてる俺が糞みたいじゃないか!
勉学は大事だね!と思った15の夏〜ってか。
>>282 投下乙
今後の展開の楽さで言えばこっちの方がいいかな
只今停滞中?
パロロワではよくあること
パロロワ停滞中書き手減少中
しかし悪い事ではない。残った書き手はそれ故に洗練されておる
タルカス、サンドマン、投下させて頂きます。
「URYYYYYYYYYYYYY! 全て蹴散らしてくれるわ! 」
彼の名はタルカス、77の輝輪の試練を制覇した猛者である。
ディオの手により屍生人として蘇り血と闘争を好む彼が荒木のゲームに乗らないはずも無く。
「相手は87人! 77の輝輪の試練より10人増えただけのこと……しかも体を重くするする腕輪や足輪も無し! 楽な話よ……」
しかし彼には一つ、気がかりなことがあった。黒騎士ブラフォードとディオ・ブランドーの存在である。
「ヌウ……ブラフォードは共に戦場で戦った戦友……ディオ様はわしを蘇らせてくれた大恩ある御方……二人に会った時、ワシはどうすれば……」
しかし、短時間で彼が結論を出せるはずも無く。
「ええい面倒だ! そんな事は会ったときに決めればいい! 今は闘争を楽しむのみよ! UOHHHHHHHHHHHHH!」
そしてタルカスは支給品の大型スレッジ・ハンマーを振り回しながら雄叫びをあげた……
【D-5 中部/一日目 深夜】
【タルカス】
【時間軸】:ジョナサン達と戦う直前
【状態】:健康
【装備】:大型スレッジ・ハンマー
【道具】:不明支給品0〜2
【思考・状況】
1.殺し合いに勝ち残り優勝する
2.ブラフォードとディオに会ったら…
3.出来れば鎖が欲しい
【備考】
支給品を大型スレッジ・ハンマー以外確認していません。
どういう事だろうか、オレはジョニィ・ジョースターとの一騎討ちに敗れ死んだ筈だった。
それがいきなり東洋人――――――荒木飛呂彦と言ったか――――――――
に殺し合いをしろと言われ、気がついたらここにいた。
先に死んだレース参加者の名前も幾つかあった、つまりはそういう事だろう。
ではあの男の正体は何か、死者を蘇らせ、大勢の人間を一度に集めるあの男の正体は何か。
こんな馬鹿な事を言うのもなんだが、魔法使いとか、呪術師とか、そういう類の物かもしれない。或いは神?この世界の神が現状に退屈し刺激を求めて殺し合い
……
馬鹿馬鹿しい、この世にはカネという実体のない神はいるがそれだけだ。
神なんて都合の良い物はない。いたとしたなら祖先の土地は守られている筈なのだから。
さて、この殺し合いでどう動く?どちらにしろこれはチャンスだ。
手段を問わず元の世界に戻り祖先の土地を守る。ではその為にどうするか?
この殺し合いに乗り優勝する、しかし87人を相手に勝ち抜くのは至難の業だろう。
仮に優勝してもあの男が素直に返してくれるとは限らない。
もしあの男がただ単に流れる血、絶望の悲鳴、失われる命に愉悦を覚える猟奇趣味だったとしたら?
優勝者もまた殺されるかもしれない。駄目だ、確実に帰れなくては意味がない。
とすれば方法はただ一つ。荒木打倒を志す他ないだろう。
これなら余計な戦いを重ねる心配もないだろう、他に方法はない。
「気がかりなのはただひとつ、姉をひとり……故郷に残して来たことだけだ……幸せになってほしい……オレの祈りは……」
一人の男がいた。唯の女王の為に戦い、人ならざるものになってしまった男が……
一人の男がいた。唯の故郷の為に戦い、果ててしまった筈の男が……
【I-7 中部/一日目 深夜】
【サンドマン】
【時間軸】:ジョニィの鉄球を喰らった瞬間
【状態】:健康
【装備】:なし
【道具】:不明支給品1〜3
【思考・状況】
1.元の世界に帰る
2.殺し合いに乗っていない人物との接触
3.名簿にあるツェペリ、ジョースター、ブランドーの名前に僅かながら興味
【備考】
7部のレース参加者の顔は把握しています。
スカーレットが大統領夫人だと知っています。
投下終了致しました。
誤字、脱字。お前原作読んでないだろ、もういいからこのフォークの餌食になっちまいな!
その他ご指摘あるようでしたらお願いします。
投下乙です。
タルカスにはピッタリの支給品だな〜。
サンドマン、対主催か…サイレントマーダーになるかと思ってた。
ん?サイレントマーダーって違うな。
ステルスマーダーか。
ちょっと百科辞典で殴られて頭良くなってくる
>◆BGBx2CZJts氏
投下乙です
これで参加者全員揃いましたねー
>>287 >しかし悪い事ではない。残った書き手はそれ故に洗練されておる
プレッシャアーッ
ちょっと気になったんだけど、例えば
>>271の
>スカーレットが大統領夫人だと知っています。
とかは、そういう風に限定させないで、
そういった場面(サンドマンとスカーレットが出会うとか、サンドマンが知り合いについて聞かれるとか)
を書く作者に判断させた方がやりやすいんじゃまいか?
今回の作者さんに限ったことじゃないけど。
いちいち原作を確認しなくて済むという利点があるんじゃないかな
キャラの状態、備考は細かく書いた方がリレーしやすいと思う
確かにサンドマンとの戦闘、まだ読んでないからな…サウンドマンの意味がわからないから書けないや。
投下乙です。
予約に間に合わなかったので投下しない方がいいのか、
先に進めるためにさっさと投下したほうがいいのか
決めかねていたので良かったです。
これから書こうと思っているSSの事ですが、やはり作成に時間がかかりそうなので
これからは、確実に投下できるようになるまで
なるべく予約をしないで作っていきたいと思います。
OPの時といい色々と迷惑をかけてしまって本当にすみませんでした。
300 :
Classical名無しさん:08/06/24 23:59 ID:FL6Feb7g
過疎ー
>>300 死ね、あとageるな、それが嫌なら二度と見に来るな。
しねて・・・
平気でそういう言葉つかうな。
花京院典明、ゲリラ投下します。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
あの薄気味悪い街から一刻も早く出るために何時間歩いただろうか……
当然歩けば喉も渇く、花京院はデイパックの水に手を伸ばそうとしたが……
「ま……まてよ、毒が入っているかもしれないとさっき自分で言ったじゃないか……ひょっとしたら水を飲んだ途端に口から血を吐いて死んでしまうかもしれないじゃないか……ッ」
そう、つまる所花京院典明は疑心暗鬼に陥ってしまっていた。
殺し合いという異常な状況、首が爆発してミートパイのようにはじけ飛んだ女性、そしてここへ連れてこられる直前の眼前に迫る水のスタンド、その全てが花京院を恐怖という崖に追いつめていた。
当然。食料にも毒が入っていないかと疑う。当然、空腹になればそれ以外の事が考えられ無くなる。
一つの事を疑えば二つを疑う、二つの事を疑えば四つ……
ゆっくりとゆっくりと、しかし確実に疑心の連鎖は続く。
疑心の影がゆっくりと伸び、足を捕まえ引きずり込まれる。
そして全てを疑う様になる、旅を共にした仲間すらも……
花京院はまだその段階ではないが、いつそうなるかもわからない。
いつ落ちるかもしれない、殺し合いとは違う疑心暗鬼の無間地獄。
彼は恐怖を乗り越える事が出来るのだろうか、それとも……
* * *
落ち着け……落ち着くんだ……冷静になるんだ……考えろ……
何とか仲間と合流しなければ……ジョースターさん達ならどこへ向かう?
考えろ……考えるんだ……
しかし、思考を続ける僕に何かが話しかける、ドス黒い何かが。
オイオイ、ジョースタータチガゲームニノッテイナイトハカギラナインジャナイノカ?
――――――――違う――――――――
ホントニソウカ?ヒョットシタラオマエガナカマダトオモッテユダンシテイルスキニアヴドゥルガオマエヲモヤスカモシレナイゾ?
――――――――違う――――――――
ポルナレフニキリキザマレルカモシレナイゾ?ジョウタロウニナグラレルカモシレナイゾ?ジョースターニイバラデシメラレテコラサレルカモシレナイゾ?
「違うっ! 違うっ! 彼らがそんなことするものかっ!」
ドウカネエ……ジツハオマエハリヨウサレテルダケカモシレナイゾ?ディオヲタオスタメニリヨウサレテルダケカモ……
「黙れっ! それ以上僕に話しかけるなっ! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れっ! 」
ケケケ……オノゾミドオリダマッテヤルヨ……ダガオマエガココロニヤミヲモチツヅケルカギリオレハキエナイ、オマエハオレデアッテオレハオマエデモアル……ソレヲキモニメイジテオクコトダナ……
「ハァ……ハァ……ハァ……」
なんだったのだろうか……とても恐ろしいなにか……
ジョースターさん達が?そんな馬鹿な、彼らはそんな人間じゃない、そんな……
そんな事をする筈がない……決して……そんな筈は……
駄目だ、この考えに引きずられては駄目だ……引き込まれていく……
振り払わなければ……疑心の底なし沼にはまってしまう……
考えるな、考えるんじゃない、歩け、歩くんだ……そうすれば考えずに済む……
そうだ……デイパック……あのハンカチ以外にも何かが入っているかもしれない。
開けてみるともう一枚、さっきと同じ紙が入っていた。
さっきのハンカチの様な物が出てくるのだろうか、開けてみる。果たして中には……
悪趣味なケースが顔を出す、中を開けてみると……
「これは……トランプ? 」
開けると一枚目からジョーカーが入っていた。あの男、荒木飛呂彦が描かれている。
54枚全てに人物が描かれていた、ジョーカーは2枚とも荒木飛呂彦で、2枚とも同じ人間の筈なのに微妙に違う気がしたが気のせいだろう。
他のカードには承太郎、ジョースターさん、アヴドゥルさん、ポルナレフ、イギー、そして自分が描かれている物があった、自分のカードは何故か目に傷跡がある。
あの水のスタンドに目をやられた自分、という事だろうか。
他にも様々な人物が描かれていたが、僕が知っているのは自分を含め5人と1匹だ。
このトランプはいったい何なのだろうか? このゲームに参加させられている者達?
いや、数が足りない、88人の参加者に対し54枚のトランプでは足りない。
荒木が推している者、期待を掛けている者、と言った所かもしれない。
いくら考えても埒があかない、一旦このトランプの事は置いておくことにしよう、それよりさっきのハンカチだ、もう一度デイパックの中身を調べている時にハンカチになにかが刺繍されている事に気づいた。
Jonathan Joestar、ジョナサン・ジョースター、名簿の一番最初に記されていた名前、ジョースターの性を持つ者、しかしそれだけでは無かった筈だ。思い出せ、ジョースターさんが言っていた事を……
支援!
そもそも旅の目的、ホリィさんを救う為の旅、何故彼女が倒れた?
DIO、ディオ・ブランドーがジョースターさんの祖父、ジョナサン・ジョースターの肉体を奪って生き延び、100年の歳月を経て復活した。
承太郎とジョースターさんのスタンド能力もこの影響で発現したらしい。
しかし、スタンドは本体の精神力で操るもの、闘いの本能で操る者。
その為闘争心がない平和を好む性格のホリィさんにとっては害としかならず、数十日でとり殺される。
その呪縛を解くには元凶であるDIOを倒す事、それしかない。
ホリィさんの命を救うため僕らはエジプトまでの旅を始めた。
話は逸れたが、何故その首から下を奪われたジョナサン・ジョースターの名前が載っているのか?更に言えば何故その次にDIOが本名のディオ・ブランドーの名で載っているのか?
つまりこうは考えられないだろうか?ジョナサン・ジョースターは殺される、ディオ・ブランドーは肉体の大部分を失う前からこの地に呼び寄せられているのではないだろうか?
これなら死んだ筈のJ・ガイルやエンヤ婆の名前がある事も説明できる。
つまり荒木飛呂彦は"時を操る"スタンド使いではないだろうか?
名簿の名前の並び方はグループ別ではなく、時代別という事になる。
ジョナサン・ジョースターからジャック・ザ・リパーまでのグループを時代Aとする、恐らくは19世紀の末、ジャック・ザ・リパーは有名な殺人鬼だ、彼の出没した時期と一致する。
次に、シーザー・アントニオ・ツェペリからカーズまでのグループを時代Bとする。
これは旅の途中でジョースターさんが話してくれた内容と合致する。
次に、ジョセフ・ジョースターからヴァニラ・アイスまでのグループを時代Cとする。
時は1989年、僕の連れてこられた時代でもある。
次に、東方仗助から吉良吉影までのグループを時代D、ジョルノ・ジョバァーナからディアボロまでのグループを時代E、空条徐倫からエンリコ・プッチまでのグループを時代Fとする。
僕から見れば未来の人々、という事になる。とするとこの空条徐倫は承太郎の子孫なのだろうか?
しかし、一概には言い切れない。雲を掴むような話だ、ひょっとすれば同姓同名の別人かもしれない。しかし、幾つかのグループに分けてある事は事実。
この仮説を信頼できる人物に話す必要がある。それも100%信用できる人物にだ。
出来れば承太郎、ジョースターさん、アヴドゥルさんが望ましいだろう。
しかし贅沢は言っていられない、兎にも角にもまずは他の人物と接触することだろう。
僅かながら希望が沸いてきた、この一縷の希望を胸に歩き出すとしよう。
【G-5 中部/1日目 黎明】
【花京院典明】
【スタンド】:『ハイエロファントグリーン』
【時間軸】:ゲブ神に目を切られる直前(目、顔に傷なし。恐怖を乗り越えていない)
【状態】:とても喉が渇いている。周囲を警戒。慎重になりすぎて、疑り深くなっている。
【装備】:なし
【道具】:ジョナサンのハンカチ(ジョナサンの名前入り)、ジョジョロワトランプ、支給品一式。
【思考・状況】
1.自分の仮説を信頼できる人物に話す。(承太郎、ジョセフ、アヴドゥルが望ましい)
2.仲間と合流しなければ…
3.安心して飲める水が欲しい。
※水のスタンド(=ゲブ神)の本体がンドゥールだとは知りません(顔も知りません)
※ハンカチに書いてあるジョナサンの名前に気づきました。
※水や食料、肌に直接触れるものを警戒しています。
※4部のキャラ全員(トニオさん含む)を承太郎の知り合いではないかと推測しました。
※荒木のスタンド能力は時を操る能力か大勢の人間を一カ所に集め特定空間に閉じこめる能力ではないかと推測しています。
【ジョジョロワトランプについて】
前回の参加者51人に見せしめの重ちー、主催者の荒木飛呂彦が描かれているトランプです。
2枚のジョーカーはそれぞれ荒木飛呂彦(1st)と荒木飛呂彦(2nd)です。
またポルナレフがハブられてるwwww
そしてトランプだけど問題なさそうかね?
前回のロワの事はあまり触れないというルールだけど、
この程度なら問題ない気もするし。
考察に使わず、ただのお遊びアイテムとしてならアリじゃないかな
名前が載ってないならある意味、顔写真として当たりアイテムになりそう
>◆BGBx2CZJts
乙です。いつもペース早いですね
指摘という程ではないのですが、
>>306のカナ部分がちょっと読みにくいです
スペースを入れてはどうでしょう?
1stのジョセフは二部バージョンだぜ?
>>312 う〜む、確かにその方がいいですね、でもどうもド低能なもんで、どんな感じがいいですかね?
>>313 サーセン、修正しときます。
短編ばかりですが定期的に投下する予定です、物足りないかもしれませんが、よろしくお願いします。
>>314 1〜2個の文節や句読点で区切るといいかもしれません(昔のひらがなだらけのゲームみたいに)
例えば
>>306の最初のカナ部分を
オイオイ ジョースタータチガ ゲームニノッテイナイトハ カギラナインジャナイノカ?
という感じで
あと、今気付いたんですが
>他にも様々な人物が描かれていたが、僕が知っているのは自分を含め5人と1匹だ
ホル・ホース(ポルナレフを助けた際)、DIO(3部開始以前)にも会っているので、
>>313の指摘を入れて「6人と1匹」が正しいと思います
投下乙
トランプはなかなか面白い発想だと思うし、ありかなと思う
前回を読んでなきゃサッパプーな代物でもないし(最悪名簿だけ確認すればトランプの把握が終わる)
>>315 ありがとうございます、いいかもしれません。
あと、今気付いたんですが
>他にも様々な人物が描かれていたが、僕が知っているのは自分を含め5人と1匹だ
ホル・ホース(ポルナレフを助けた際)、DIO(3部開始以前)にも会っているので、
>>313の指摘を入れて「6人と1匹」が正しいと思います
/(^o^)\喰らっちまう〜ウィルスのカプセル〜
>>319 いや本当に、前回の参加者の数が成した偉大なる偶然ですよ、当初の目論見ではこれをダービーに渡して引きこもり勝負マーダーとか画策してたんですが・・・
では皆様に指摘された分も踏まえて、
>>306と
>>307の修正版をしたらばに投下しておきます。
投下乙
まさかの支給品に驚き びびってる花京院ダサいwww
そして指摘をひとつ
グループCまではまだしもその後はどこで区切れて行くか、わからないんでないでしょうか?
ジョースターを目印にしてると仮定しても、東方、ジョバーナ、空承と三名も苗字が違うJOJOが続くため難しいとおもうのですが…。
漢字と英語(カタカナ)で区切ってるんじゃね?
Dは横文字続きの中ヴァニラから一気に東方と日本人の名前の名前になっていますし、
Eはイタリア人の名前が続きますし、Fは空条を境目に・・・駄目ですかね・・・
投下乙。
細々したところは上で皆さんが指摘してるとおりだけど
ゲリラ投下でもとにかく過疎化防止になったのが一番の収穫では?
トランプもなかなかいいアイディアだし。
ホル・ホース、ロバート・E・O・スピードワゴン投下します
繁華街へ向かう途中に、何かが破壊される雷のような音が遠くで響いた。
「誰だかが喧嘩おっ始めてやがるな……」
スピードワゴンは低く唸った。チンピラの縄張り争いなら無視できるが、
もし弱者が一方的に攻撃されているのなら、黙って見過ごすつもりは無い。
「ちょいと様子を見に行っとくか……」
進路を変え、【D-4】へと足を向けた。
* * *
ホル・ホースは、ズキズキと痛む脇腹を押さえながら逃げていた。
非常に走りにくいが、荒く息を吐きながら体を引き摺るように前へ進む。
なぜ彼がここまで必死になっているのか。それは先程、鈍く重い金属音が背後で轟いたからだった。
(あの音からすると、きっと近くだ。このまま留まるのはマズイ!)
けれど、さっきから体が重く、だるい。
呼吸に合わせて傷口が脈打っているのを感じる。
「んがッ」
とうとう、足を縺れさせて転倒した。
(は……早く、ここから離れねえと……)
焦る頭とは裏腹に体は休息を求めていた。
地面に両手をつき呼吸を整えていると、地面が濡れた。
それは彼の額から滴った脂汗だったが、ホル・ホースは雨が降ってきたのだろうか、
とぼんやりと考えて空を見上げた。
キラリ。
(ン……?)
光を伴った岩が、あちらこちらから、どこかへ降り注いでいる。
(な……なんだ、ありゃあ……!?)
ホル・ホースは上を向いたまま怯えた猫のように身を縮め、一歩後ずさった。
(ヤバイ。ヤバイ、ヤバイ……とにかくヤバイ!)
ホル・ホースは体に鞭打って、再び疾走し始めた。
(隕石だか、胆石だか知らねェが、なんであんなもんが空をブッ飛んでんだ!!
それに、あっちでもこっちでもビルの取り壊ししてるみてーに、スゴーンバゴーンって派手な音出しやがって!)
彼は腹の中で毒づきながら、内心は怯えていた。
もしあの隕石や轟音の原因がスタンドだったら……。
その本体であるスタンド使いがこのゲームに乗っていたら……。
そして、うっかり鉢合わせしてしまったら……。
果たして、自分はこの先も生き残れるのだろうか、と。
* * *
「おいおい……」
スピードワゴンは冷や汗を流した。
空を流れていったのは、隕石だろうか。
それらが向かった方向から、かすかな地響きが聞こえた。
珍しい物を見られたと喜ぶべきか、天変地異だと危惧するべきか……。
(ジョースターさんは、無事なのか……? あの音と隕石が落ちた場所にいないでくれよォ……)
そう思いながら少し進むと、1人の男が倒れているのが見えた。
「おい!」
小声で呼びかけ、肩を叩いたが、反応は無い。
しかし脈はあるし、呼吸もしている。気絶しているだけのようだ。
男は手足と脇腹に、刃物で切られたかのような傷を負っていた。
(これは……“刺した”傷じゃあなく、“斬られた”傷……?
しかも、傷口には火傷がある。普通、刃物でこんな風に傷が付くのか?)
一瞬、“波紋”の文字が頭に浮かんだが、彼はそれを振り払った。
(とにかく、どこかで手当てをしてやらねえと……)
辺りを見回し、民家を見つけた。奇妙な建物だが、今はそれに注目している場合ではない。
スピードワゴンは、気絶している男を抱えた。
* * *
「う……」
ホル・ホースは目を開けた。
天井に消えた電灯が見える。ちょっと混乱したが、状況が理解できた。目を瞑ってニヤリと笑う。
(なあ〜〜〜〜んだ夢か……それじゃゴロゴロしようっと……
…………………………いやいやいやいやッ!!??)
今度は飛び起きた。電灯は、彼が普段見慣れているものではなかった。
いや、電灯だけではない。辺りにあるもの全てが知らない物だらけ――つまり、他人の家に自分は寝ていたのだ。
「お。やっと起きたな」
顔に傷がある男が、ひょっこりと顔を出した。
ぽかーんとしているホル・ホースに、男は言った。
「『誰だ?』って聞きたそうな表情してんで自己紹介させてもらうがよ。おれぁ、おせっかい焼きのスピードワゴン!
怪我したあんたが心配なんでここまで連れて来た!」
自分の脇腹を弄ると、包帯がしてあった。
「ああ、それかい。包帯はこの家で見つけたんだけどよ、薬はあんたの支給品を使わせてもらったぜ。
この家で薬箱を見つけたが、包帯しか入ってなかったんでな」
スピードワゴンが示したテーブルの上に、チューブ入りの薬があった。
「そ、そりゃあ面目ねぇ……」
(なんだ……やっぱり現実なのかよ……)
ホル・ホースは手探りで自分の帽子を見つけ、頭に被りながら言った。
「ホル・ホース。おれの名前だぜ……。助けてくれて、ありがとうよ」
「いや、礼にはおよばねえさ」
スピードワゴンは腰に手を当て、辺りを見回した。
「しっかし……この家にはランプがねえんだ。明かりを点けるのは得策じゃあねえが、
蝋燭の一本くれえあっても良さそうなのによ……」
(ランプ……? ランタンって事か? 確かデイパックの中には懐中電灯があったはずじゃあねーか。
それに、これだけ小さな明かりならバレないんじゃあねえの?)
ホル・ホースは、目に付いた傍らのベッドランプのスイッチを押した。
しかし、電気は点かない。
(ああ、なるほど……。電気が来てないのか)
納得するホル・ホースをよそに、スピードワゴンは言葉を続ける。
「食料もねえし、果物ナイフさえもありゃあしねえ。いかにもサバイバルゲーム、って感じだな」
ホル・ホースは心の中で頷いた。そう、これはサバイバルゲームだ。
1人しか生き残れないはずなのに、怪我人である自分を介抱するとは……。
本当にこの男はおせっかい焼きなのか、それとも別の狙いがあるのか……。
「なあ、あんた」
「あ……、ああ、何だ?」
スピードワゴンに声を掛けられ、ホル・ホースは顔を上げる。
「あんた、その怪我からすると誰かとやり合ったんだろ? どんな奴にやられたんだ? 顔は覚えてるか?」
こいつ人を探しているな、とホル・ホースは直感した。能力や場所よりも先に相手の容姿について聞いているのが、何よりの証拠
だ。
「ああー、それがよォ、不意打ち食らったんで、相手の顔どころか姿すら見えなくってな。命からがら逃げてきたのよ。
……ったく、ヨソ見している隙に攻撃仕掛けてくるなんて、卑怯なヤローのする事だぜ。なあ?」
「……だな」
ため息交じりに相槌を返された。何か考え事をしているようだ。
つられて自分も考える。今後の身の振り方について、をだ。
死ぬつもりは無い。絶対に死にたくは無い。こんなので死んで溜まるかってんだ!!
……かと言って、1人で87人に対抗できる訳も無い。
だが、自分はコンビを組んで初めて能力を発揮できる。こういう命を脅かすような状況下では、
どっちが上だ、下だという意見がぶつかるのはよくある事。
(まずは下手に出てリーダー気取りの奴にヘーコラしておいてから、隙を突いて寝首を掻く)
そして、チラリとスピードワゴンを見た。
(こういう世話好きには協力する振りをして、いざとなったらポイ……もしくは殺せばいい。ま、盾くらいにはなるだろうよ)
自分を助けたくらいなのだから、仲間集めをしたいと思っているのだろう。だが、人数が多くなればなる程、殺すチャンスは減る
。
それを念頭に置いておかねえとな……。
ホル・ホースは帽子を目深に被り、ほくそ笑んだ。
* * *
(チッ……丸腰だったから助けてみれば、こいつぁ一癖も二癖もありそうな奴だぜ……)
「不意打ちを食らった」というホル・ホースの話を聞いて、スピードワゴンは彼の言葉の中の嘘を嗅ぎ取っていた。
(不意打ちだったら、手足や腹なんて狙わず、まずは急所である頭部を狙うはずだ。
嬲り殺すのが好きな奴に攻撃されたのだとしても、逃げ切れるほどの軽い怪我だしな……。
威嚇の攻撃でもないだろう。深い傷を負うまでこの男が引き下がらなかった、ということになる)
そこまで考えて、スピードワゴンはすぐに何かに引っかかった。
(だとしたら、なんでこいつ、丸腰なのにすぐに引き下がらなかったんだ……?)
ホル・ホースを見やると、ちょうど彼も顔を上げたところだった。
「大変な事になっちまったけど、まっ、仲良くやろうぜ……スピードワゴンの旦那」
彼はニッと笑うと、右手を差し出した。
「だ、旦那ァ!?」
「おうよ。あんたが1番、おれが2番。それでいいだろ? 命の恩人だもんよ。指揮はあんたに任せるぜ」
スピードワゴンはホル・ホースの手を見つめた。
(ジョースターさん、おれぁ、あんたに顔向けできねえことはしねえぜ)
スピードワゴンは、ホル・ホースの手を握った。
彼もまた、手を握り返してきた。
力強く、しっかりと――
【E-4 民家/1日目 黎明】
【No.2と解説役】
【ホル・ホース】
[スタンド]:『エンペラー(皇帝)』
[時間軸]:「皇帝」の銃弾が当たって入院した直後。
[状態]:シーザーとの戦いで負った怪我は応急処置済み。
[装備]:なし。
[道具]:チューブ入り傷薬、支給品一式(不明支給品0〜2。本人未確認)
[思考・状況]
基本:生き延びるために誰かに取り入り、隙を突いて相手を殺す。
1.ひとまずスピードワゴンと行動を共にし、利用する。
2.女は見殺しにできねー。
[備考]
※先刻の【D-4/深夜】にてホル・ホースの悲鳴が近くの参加者に聞こえた可能性があります。
※スピードワゴンにシーザーとの戦闘の事を隠しています。
【ロバート・E・O・スピードワゴン】
[スタンド]:なし
[時間軸]:コミックス五巻「悪鬼の最期」にて、ジョナサンとエリナを発見した直後。
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:支給品一式(不明支給品×2)、リサリサのマフラー、民家で見つけた包帯。
(※時計と方位磁石は、ジャケットのポケットに入っています)
[思考・状況]
基本:ジョナサン一人に負担をかけぬよう、自分も弱者を守る。
1. ホル・ホースを警戒しつつ、共に目的を同じくする者との合流を図る。
2.とりあえず繁華街に向かい、食料・武器の調達をしたい(……が、無理かもしれない、と考えている)。
3.地図が正確か確認する(現在も、それほど疑っているわけではない)。
4.あの隕石は自然現象か、それとも……?
[備考]
※ホル・ホースの気絶中に名簿を確認したかどうかは不明。
しかし、ホル・ホースが戦ったのは波紋使いではないかと薄々考えています。
※スタンドについてはまだ知りません。
※ホル・ホース、スピードワゴンの両者は、隕石を見、鉄塔とスペースシャトルの破壊音を聞きました。
投下終了です
誤字脱字、問題点あったら遠慮なくDO☆U☆ZO
投下乙です。
, -──- 、
/:::::::::::::: ::\
/::::::::::: ::∨ト、 こいつはくせえッー!
:::::::::: :: レ'ノ
:::::::::::::: ::: レ'⌒ヽ ゲロ以下のにおいが
ヽ-───i===i─-}ァ' ノ プンプンするぜッ─────ッ!!
、` ー-===-゚---゚==‐' /
、`¨フ>;''ニニゞ,;アニニY´; ) こんな悪には出会ったことが
_、;;)¨´,ニ=゚='" ,.ヘ=゚:く {ッリ' ねえほどなァ────ッ
i1(リ r;:ドヽ K
ヾ=、 に二ニヽ `|; ) 不意打ちでわからなかっただと?
_,ノ| i. {⌒゙'^ヽ.{ i;; ヽ ちがうねッ!!
_,ノ!i ヽ、 ヾ二ニソ ,';;; ;;冫=:、
_;(|.!. \ ‐っ /!;;; ;;/ 、''"\__ こいつは生まれついての悪だッ!
'ト、\. ,ゝ、.二..イリ\ / ー1\'ニゝヽ_
:ヽ `ニア ,. -┴‐‐' ー-:l :=ゞ=ソ」=ヽ 荒木さん
:::::\ ニ=ト、.i___`ー-┴-、ノ . l __l| ,ニト、くヽ
l::::::::::\ー:ト __}/ト、゙ ー-‐| ,ニ|ゞ=ハ `¨´ー- 早えとこ
;ニ=ー:::::::ヾト、._  ̄ ノ|::ヽ ニ._‐-ゞ=' .ノ ::|::::::::::: 首輪爆破しちまいな!
:\:::::::::::::::ヽ  ̄ ̄ !:|:::::  ̄ ̄ ::::|::::::::
投下乙です。
ホルホル君とスピードワゴンがコンビですか。
波紋もスタンドも無いけど頑張れ!スピードワゴン!
勝手にwikiの方で「銃はシャボンよりも強し」の修正をしてしまったんですが、
仮投下スレに投下してからの方が良かったですかね・・・。
一応、修正したのは石鹸水についての部分です。
ご指摘などありましたら、よろしくお願いします。
投下乙
このコンビって何気に二番手にあたる奴だったんだなあw
全レス失礼します
>>333 笑いましたwww
実はその台詞入れようと思いましたが、やめて良かったですw
>>334 いま拝見しました
歴史には疎いので良くは分かりませんが、
「あの時代にプラスチックは普及していたのか?」という疑問があります
別に本編に関わるところではないので、どうでもいいのですが・・・
>>335 タイトルの「sub」はそこから取ったのですが、うまく使えずダッセータイトルにorz
投下乙 亀だが感想を
さすがスピードワゴン!俺たちが気づかないようなことに平然と気づいてみせるッ!
そこに痺れる、憧れるゥ!
スピードワゴンの鋭い観察力とホルホースの狡猾さがうまく表現されたSSだと思いました。
僕はッ!このSSにッ!敬意を表するッ!
Shout at the Zombie◆iWsXXvK.9U【ワンチェン】【ブチャラティ】【ミスタ】(一時投下スレ192-216)
死刑執行中パニック進行中◆DadLy2ezXI【エシディシ】【ダービー】【プッチ】(前スレ859〜現行スレ
>>12)
The answer to our life◆Y0KPA0n3C.【アヴドゥル】【ギアッチョ】【フェルディナンド】
(
>>126〜129、一時投下スレ218-219、
>>131-142、一時投下スレ220)
静かな二人 ◆iDLLgR1TjY【空条承太郎】【吉良吉影】(
>>221-222、一時投下スレ235、
>>226-233)
かぐや姫 ◆yxYaCUyrzc【ミュッチャー・ミューラー】【スカーレット】(
>>266-273)
気がかり ◆BGBx2CZJts【タルカス】【サンドマン】(>>289-
>>291)
深まる疑心 ◆BGBx2CZJts【花京院典明】(
>>305、一時投下スレ251-252、
>>309-310)
sub、sab、serve、survivor ◆4TVCWBLT0c【スピードワゴン】【ホル・ホース】(
>>323-331)
現時点でwiki未収録のSSをピックアップしてみたよー(間違えあったらスマソ)
地図の人の降臨を待ってから収録した方がいいのかな
お久しぶりです
ssの議論が増えてから、どの作品が通るのか通らないのかというのを
判断しかねていたので静観しておりました
>>338さんが挙げている作品のぶんを地図にかきくわえても
問題ないようでしたら今からでも編集します
>>339 お久しぶりです。
特に問題ないと思いますよ。
結局ギアッチョとアブドゥルはどれにするか決まったのかね?
そんな偉そうに・・・したらばくらい見ようぜ。
やっぱり、したらば見てない人いるのね
サーレー、投下します。
サーレーは"宙に浮いている"漫画のページを捲りながらシャンパンを飲んでいた。
『へへ……本当にラッキーだぜ、殺し合いなんて言われた時は焦ったけどな……』
今の彼には先程の火傷以外に外傷が見当たらない。
ここへ連れてこられる直前、グイード・ミスタに額を始め様々な箇所を銃弾で抉られた筈なのに。
『まさか傷まで治してくれたうえにこんな気の利いた差し入れまで用意してくれるとはなあ〜っ、荒木様々だぜ』
彼の読んでいる漫画、ピンクダークの少年の作者はこのゲームの参加者でもある岸辺露伴である。
漫画は現在(と言っても1999年時点でだが)3部まで連載されていて、既に本人の頭の中では9部までの構想が既にあるらしい。
更に驚くべきはその執筆速度で、1晩で19ページ書き上げた事もあるという。
そしてその異常さから実は古の仮面を被って人間を超越したとかしないとか。
実はその岸辺露伴がすぐ近くにいるのだが幽霊部屋に籠もって漫画を読んでいるサーレーが気づくはずもなく。
そして、数時間が経過する……
* * *
『読み終わったッ! 第1部完! 』
日本の漫画ってのは面白ぇな。今まで知らなかったぜ。
最後はハッピーエンドだと思ったんだがなあ、まさか生首と心中するとはな……
予想の斜め上だぜ、次は第二部か、早く死なねえかな〜。このままじゃ退屈だぜ。
今頃何人死んでるんだろうな……
そういや、ズッケェロの奴はどうしてんだ?俺がミスタに襲われたところを見ると捕まってゲロしたか或いはブチャラティ達のスタンド能力か……
確かブチャラティ達でこの場で呼ばれてないのはナランチャだけだったな……
マズイぜ、ズッケェロのスタンドソフト・マシーンでナランチャ一人から遺産の隠し場所を吐かせるのは無理だ……せめて二人……ブチャラティ辺りが居ればナランチャを人質に取ってブチャラティに喋らせるってのが出来るんだがなあ〜。
俺のスタンド、クラフトワークなら拷問する事も可能だ。まぁここでブチャラティ共を探して吐かせるって手もあるが……すぐ見つかるとは限らねえし、さっきの肉ダルマを見るにどうやらこの場にはスタンド使いが大勢いるらしいからな。
リスクがデカ過ぎる、やっぱ人数が減るまで待つしかねえな……
かと言って漫画読んでるだけってのもな、仕方ねえ、こんな高級そうなベッドも貰っちまったし、寝るか。ま、せいぜい殺し合ってくれよ……
* * *
突然だが、皆さんはウサギとカメという童話をご存知だろうか、ウサギが鈍足の亀を馬鹿にし、腹を立てた亀がウサギにかけっこの勝負を挑むという話である。
かけっこは途中までウサギが勝っていたのが、余裕綽々のウサギは居眠りを始めたのである。
そして目を覚ましたウサギが見たものは、ゴールして大喜びのカメだったそうな。
そしてサーレーをウサギ、命を奪う死神をカメに例えてみよう。
殺し合いの状況で隠れられる安全な場所を見つけたサーレーは余裕綽々で眠り始める、そして眠っている間に放送が始まってこのD-2が禁止エリアになるとする。
それでもサーレーが眠っていたのなら、サーレーは首輪が爆発して死んでしまうだろう。参加者の一人、J・P・ポルナレフのセリフを借りればこうなる。
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
『俺は余裕ぶっこいて眠っていたら、いつの間にか首がブッ飛んでいた』。
な…何を言っているのかわからねーと思うが、
俺も何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…切断面をカビで包むだとか敵の攻撃を受けただとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしい首輪の片鱗を味わったぜ…
と、こうなる訳である。果たしてサーレーはウサギとなって死んでしまうのか、それとも……
『zzzzzz……』
そしてサーレーは考えるのをやめた。
【D-2 幽霊部屋/1日目 深夜】
【サーレー】
[スタンド]:クラフトワーク
[時間軸]:ミスタ戦直後
[状態]:背中に軽い火傷、睡眠中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(懐中電灯以外)、ベッド、『ピンクダークの少年』3部までセット、高級シャンパン
[思考・状況]
1.しばらくここで待機する。
2.優勝してポルポの遺産を奪う
3.出来ればブチャラティ達を探して遺産の隠し場所を吐かせたい
[備考]
※幽霊部屋の中にも荒木の放送は聞こえてきます。
※D-2が禁止エリアになった時は、幽霊部屋もその例外ではありません。
※ピンクダークの少年の1部を読破しました。
投下終了致しました、誤字、脱字、その他ご指摘あるようでしたら
お願いします、でもウィルスのカプセルはやめて欲しいんだZE!
投下乙です
早速指摘ですが、漫画を読んで時間が経っているでしょうから、
時間帯は黎明の方がいいと思います
投下乙です
これはボスに続く第二のギャグキャラ誕生ですね
>>351 すいません、直し忘れました、wiki掲載時に直します。
>>352 空気フラグ?引きこもり?何の事です?
>>354 乙です。ヘwwwwwリwwwwwコwwwwwプwwwwwタwwwwwーwwwww
乙です。ギアッチョは死んでますよ。
マトモにボスキャラとして行動してくれそうなのはカーズだけか…
ディオ様はツンデレだし吉影は静に暮らしたいしボスは既にボロボロだし
頼りのプッチはエシディシと遊んじゃってるよ!
うわあダービーも忘れてた
ダービーが置き去りにwwwwwクソフイタwwwww
この流れ、携帯なのが悔やまれるwww
ヘリ吹いたwwwwww
チクショー時間あったら書きてえなあ
投下あると刺激されるよね
地図の人毎度乙です
今ふと気づいたんだが
サーレー気絶してるwww
>>363 サーセンwww俺の犯行(執筆)ですっ!
ただいまサーレー氏はお昼寝中というかお夜寝というか・・・
きっと地図氏も混乱したと思います・・・。
サーセン!
365 :
Classical名無しさん:08/07/07 23:59 ID:DtYPJGLQ
>>363 >☆現在位置地図の見方☆
>水色→健康、もしくはバトルにあまり支障の無いケガ
>赤色→下手したら死にそう、バトルに支障のあるケガ
>灰色→気絶、睡眠中、意識が無い
>黒色→死亡
灰色であってる
さげわすれごめんんんn
◆Y0KPA0n3C氏・・・今日が期限なのに・・・
その人って遅刻とかしてたっけ?
してないなら期間は一週間だけど、途中報告の義務はある。
すみません、遅くなりましたが報告を
現在予約中のSSですが、月曜日には何とか間に合わせるのでしばしお待ちください。
報告が遅れ、もしわけありませんでした。
お待たせしました。ワムウ、カーズ、J・ガイル投下します。
柱の男カーズ、エルメェス・コステロを無惨にも殺した彼が今考えているのは"拠点の確保"、柱の男、これは吸血鬼や屍生人にも言えることなのだが、彼らは日光に弱い。
自然、夜しか行動できない、彼らにとって太陽光に当たる事は即ち死を意味する。
その為柱の男、吸血鬼、屍生人等はこのような状況ではまず拠点を確保しなければならないのだ。荒木飛呂彦がわざわざ深夜からこの殺し合いを始めたのも彼らへの配慮だろう。
殺し合いに放り込まれたという事に関しては配慮と言える筈もないが。
カーズは考える、どこへ向かうかと、中心部へ行くのは無謀だ、人間共が多く集まる可能性が高く、拠点を破られでもしたたらそれは即ち死を意味する、それではあまりにも無策だ。
ならば自分の位置から近い食屍鬼街か果樹園へ行くのはどうか?これも駄目だろう。
主要施設もまた拠点として集まる可能性が高いからだ、特に後者は果物があるかもしれないと食糧確保に向かう者達が来るだろう、
人間の体内に入ってやり過ごす事も考えたが先程のやつらのようにくだらん友情ごっこで自らの体を爆破するような輩がいるかもしれない、これもまずい。幾重にも思考を張り巡らせ、カーズが出した結論は……
『南へ向かうか……かつ主要な施設は避けなければならん……このカーズは必ず勝たねばならん……赤石を手に入れ、仲間と合流し、アラキの力を奪う……その為ならば……結果や過程なぞ……どうでもいい……どんな手を使おうが……最終的に……』
次に何を言うかはもはやわかりきっている事なので割愛させて頂く事にする。
そしてしばらく歩いている内にI-6へと辿り着いたカーズ、その彼を、不気味に見据える影がいた……
■
支援
ボードで周辺を移動しながらJ・ガイルは想像していた、先程の美しい女性、それを自分がもしも自由にしていたなら、あのまま服を全て引き千切り、彼女を裸にし……
(ひひひひ! あの女はよさそうだったなあ〜っ! あはははははははは!
いいだろうなあ……あの女が裸で泣き叫ぶんだ……助けてくださいってなあ〜、それでその口を塞いでよ……あの女の体をたっぷり味わう……
それで飽きたら殺すっ! あの女は泣きわめく……絶望に顔を引きつらせてなあ〜っ、あの顔がたまらねえ!
自分が殺されるとわかった時のあの顔っ! 絶望に身をよじらせるあの顔っ! ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、あははははははははは、いひゃひゃひゃひゃひゃひゃ! )
この時、彼の下腹部の一部が異様に盛り上がっていたのだが敢えて触れないことにする。
(女と言えば、ポルナレフの妹、シェリーって言ったかな……ひひひひ! あいつも良かったなあ……泣きわめくのがうまかったぜ……
そういやポルナレフもいるんだったか……あいつを嬲って殺す前に妹の事を言ってやってよお……ポルナレフの奴を絶望の淵にブチ込んでやるのもいいかもなあ……
哀れなポルナレフは青春を犠牲にして俺を追い続けたのにあ〜あ情けない、無惨にも返り討ちにあって死んでしまいました、そしてこの俺J・ガイルはカワイイ女の子をたくさんはべさせて楽しくくらしましたとさ……メデタシメデタシ……うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ! )
下劣な笑みを浮かべ悦に浸るJ・ガイル、しかし、その表情は一変する。
(それにしてもワムウの野郎! あとちょっとって所で邪魔しやがって糞っ! 『吊られた男』で刺しても死なねえしよお! 吸血鬼を越えた存在だぁ? つまるところ不死身じゃねえか! あんなの殺せるか畜生! )
そんな事を考えていると、J・ガイルは獲物を見つける、長髪で至る所に傷跡、そして何故か大胆に露出している服、と呼べるかどうかも怪しい物を着ている男だった。
(変態野郎じゃねえか……頭大丈夫かあいつ? まあいい、それよりもついさっきまで戦ったばかりのようだな……血だらけだぜ〜っ)
J・ガイルの顔が邪悪な笑みに染まる、そして自らのスタンド、『吊られた男』を出現させる。
(『吊られた男』は光さえあればどこへでも入れる……鏡の中でも、水面の中でも、血の中でもな……死にやがれ!)
男の背中に付いている血に『吊られた男』が出現する、そして男の頭部を後ろから刺し貫く! 男は悲鳴もあげずに倒れた。
『ははははははははは! あっけなく死にやがった! さてと、支給品を頂くとするかなあ〜』
J・ガイルは川から上陸し支給品を奪おうとする、しかし、その場には男もデイバックもなかった。
『ど、どこ行きやがったんだ? し、死体が動くわけねえ! きっと死体のある場所を間違えただけに違い』
その時、J・ガイルは気づく、自らの首筋に剣が突き立てられている事に。
『馬鹿め、気づかないとでも思ったか? 』
ついさっき殺したはずの男が、背後で剣を突き立て、笑みを浮かべていた……
■
カーズは気づいていた、J・ガイルの姿に気づいていた。J・ガイル本人は全くわかっていないが、ボートのエンジン音、一人で危なげにニヤついているJ・ガイル……
まさに見つけてくださいと言っているような物。更に相手が悪かった。
相手は柱の男の一人であるカーズ、人間のソレを遥かに上回る身体能力、視覚や聴覚とてその例外ではない。そのカーズが、J・ガイルの姿に気づかない訳はない。
もちろん背後から自らを刺した『吊られた男』には多少驚きはしただろう、だが驚くだけだ、後頭部を刺された程度では彼には何のダメージにもならない、
せいぜい頭に穴が一つ開くだけだろう、もっともその穴もすぐに塞がってしまうのだが。
後は死んだふりをし、男の背後を取る。カーズはここで殺してしまおうと最初は考えた。
しかし、ここで彼に一つの考えが浮かぶ。
(私を後ろから刺した異形の何かは……この人間から浮かび上がるように出て高速で移動し、私を刺した。
やはりこれも先程の人間共が持っていた力……『スタンド』と言う物なのだろうか……波紋とは異なる"力"……あの人間のスタンドを攻撃しようとしたらまるでそこに何もなかったかのようにすり抜けた……どういう仕組みなのか……どの様な力なのか……少し興味が沸いた……)
『人間、貴様はスタンドという存在を知っているか? 』
『ひ、ひいいっ! 』
J・ガイルは地べたにへばりつき、この怪物から離れようとするが……
何故か左耳が熱い、どうなったものかと左耳に触れようとするが……無い、左耳がどこを触っても見当たらない。何事かと思って海で自分の顔を見てみると……
『ぎゃあああああああああああああああああ! 』
左耳が、頭と泣き別れになっていた。しかしカーズは手を休めはしない、再びJ・ガイルに『質問』する。
『知っているのかと聞いたのだ、人間、これ以上このカーズの手を煩わせるな……もう一度聞く、お前はスタンドという存在を知っているか? 二度目は耳だけでは済まんぞ』
『知ってる! 知ってるよ! スタンドについてて俺が知ってる事を全部話すから命だけは……ぎゃああああああああああああああああ! 』
カーズはJ・ガイルの左手、いや、左側の右手の小指を何事もないように切り落とす。
「ん? 間違ったかな? 」
「話します! 話しますから……もうやめてくれよお……凄く……痛むんだよお……」
「んん〜実にナイスな返事だ、では喋って貰おうか、スタンドとやらについて、貴様の知っていること全てだ、もし嘘をついたり隠し事をしたら……わかっているな? 」
「はい……話させていただきます……」
そしてJ・ガイルは話し出す、スタンドには様々な種類があるという事、原則として1人に1体という事、弓と矢についての事、その他諸々、包み隠さずカーズに話した……
「それで全てか? 」
「はい、これで全てです……これで……助けてくれるんですよね!? 殺さないでくれるんすよね!? 」
縋る様に騒ぎ出すJ・ガイル、しかし……
「んん〜? そんな約束をした覚えはないが? 誰が素直に話せば助けてやると言ったんだぁ〜? 」
「そ、そんな……ひいいいっ! 」
「せめてもの礼だ……苦しまずに一瞬で殺してやろう」
カーズが腕から出した剣をJ・ガイルに向けたまま近づく、一歩一歩とJ・ガイルの首を両断しようと近づいてくる。さながら死神の鎌のようだった。
J・ガイルは死にたくなかった。その本能が、叫んだ。
――貴様はこれから川でこのワムウの決闘を邪魔したものを探し出し、見つけ次第私に報告しろ。
面倒ならば始末しても一向に構わん。いいか、包帯を巻いた男だ。
……なに、心配はいらん。困った時はこのワムウを呼べ。力を貸してやろう。
――――困った時はこのワムウを呼べ。力を貸してやろう。――――
――――力を貸してやろう――――
「ワムウ様ァ!!!! 助けてくださいワムウ様ァ!!!! 包帯を巻いた男に襲われています!!!! 助けてくださいワムウ様ァ!!!! 」
「ワムウ……だと……フフフ……」
カーズの顔に邪悪な笑みが広がった。
■
ワムウはエル・コンドル・パサに乗り、小道を進んでいた。
強者に巡り会うため、戦いを愉しむため、エイジャの赤石を手に入れる為。
声が聞こえてくる。拠点の確保のため、今日者を見つけるため、ゆっくり馬で歩を進め、尚かつ柱の男の身体能力の2つの条件が重なり、通常では聞こえないであろうその声がワムウには聞こえた。
「ワムウ様ァ!!!! 助けてくださいワムウ様ァ!!!! 」
「ヌウ!? あの男の声……まさか! 」
ワムウの予感は的中することになる。
「包帯を巻いた男に襲われています!!!! 助けてくださいワムウ様ァ!!!! 」
「見つけたかっ! 包帯の男! よくも決闘を邪魔してくれたなっ! 貴様はこのワムウが始末する! 」
ワムウは馬から降りると、声が聞こえた方向へ常人では視認できないスピードで走るっ!
ワムウは戦士としての誇りを重んじる、そのワムウの決闘を邪魔した者、それをワムウが許す筈がない。怒りっ!その感情がワムウを行動させたっ!
「死体は欠片も残さん! 完全に消して償わせるっ! 」
■
現場へと辿り着いたワムウ。その彼が見た物とは……
「カーズ様!? 」
「ワムウか……まさか本当に会えるとはな……」
「そいつは!? 何故カーズ様がその人間と? 」
ワムウは怯えるJ・ガイルを一瞥するとそうカーズに言う。
「この人間か? なに、襲ってきたので返り討ちにしただけだ」
「我が僕が失礼を……申し訳ございませんカーズ様」
「謝る必要などない、この殺し合いの場で利用するコマを作っておくなど当然の事だ……それよりワムウ、この人間が包帯の男がどうの言っていたが……何のことだ? 」
「私と波紋戦士リサリサの決闘を邪魔し、殺した男です、あの男だけは許すわけにはいきません、我々の戦いを見ていたこの人間に捜索を命じたのですが……まさかこんなに早く見つかるとは……包帯の男はどこに? 既にカーズ様が始末を? 」
ワムウの言葉を受け、カーズは笑う、最強の波紋戦士が早くも死んだ事と、発覚した一つの事実に。
「実はなワムウ、この人間が包帯の男の正体だ」
カーズは出せと言わんばかりにJ・ガイルを睨み付ける、J・ガイルは怯えながらも「吊られた男」を出現させる。
「こいつは!? 」
「詳しい説明は後でするが……この包帯の男はこの人間の分身のようなものだ」
「お前だったのか! 決闘を邪魔した者は! 人間! 只で済むと思うな! 」
ワムウが両腕を素早く回転させる、闘技、神砂嵐の体勢だ。
「待てワムウ! 」
「!? カーズ様! 」
J・ガイルはワムウにとって最低の男、ワムウは必ず始末するだろう、しかし主であるカーズの命には逆らえない、昂ぶる気持ちを必死で抑え、ワムウは腕の回転を止める。
379 :
Classical名無しさん:08/07/13 22:12 ID:djURX.X.
しえん
「人間、貴様の名はなんという」
「J・ガイル……で……です……」
カーズの問いにJ・ガイルは素直に答える、答えざるをえない、逆らったが最後、自分の運命が決まってしまうからだ。カーズが再び口を開く。
「ではJ・ガイルよ、私をワムウと引き合わせたこと、スタンドの詳細を教えてくれた事、この2つに免じ、貴様をこの場限りだけ生かそうと思う」
「ほ、本当ですか! 」
己の命が助かる頃がわかるとJ・ガイルは歓喜する。しかし、カーズの話は尚も続く。
「しかしだ、貴様はこのワムウの決闘を邪魔した、ワムウは戦士としての誇りを重んじる男でな、貴様を生かしておく気などない筈だ、
このカーズの命がなければワムウは貴様を殺していることだろう。そこでだ……このカーズに提案がある、貴様を見逃し、尚かつワムウを納得させる方法をだ……」
そう言うと、カーズはいきなりJ・ガイルを捕まえ、真上に放り投げる。
「やれワムウ、最もお前はこれだけでは収まらんだろうがな、次に会ったら殺しても構わん」
「MUUUUUUUUUUUUUUUUU…………」
ワムウが落ちてくるJ・ガイルに向けて、大きく足を上げる。
「OHHHHHHHHHHHHHHHHH!!! 」
そしてその足を振りぬくっ!J・ガイルの胴体目掛けっ!
「ぎゃあああああああああああ……」
J・ガイルは何度目かもわからない悲鳴をあげ、夜空の彼方へと消えていった……
【場所不明/1日目 黎明】
【J・ガイル】
[時間軸]:ジョースター一行をホル・ホースと一緒に襲撃する直前
[能力]:『吊られた男』※射程距離などの制限の度合いは不明。
[状態]:左耳欠損、左側の右手の小指欠損、ワムウの蹴りによるダメージ、カーズに絶対的な恐怖。
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]基本行動方針:
1. ぎゃあああああああ!!
2. 痛えよおおおおおお!!
3. 適当に殺す(痛みと恐怖で忘れかけています)
[備考]
※デイパックと支給品一式をカーズに奪われました。
※ワムウの蹴りによるダメージがどの程度なのかは次の書き手さんにお任せします。
※J・ガイルがどの方向へ飛んでいったかは次の書き手さんにお任せします。
「さて、ワムウよ、行くか」
「ハッ! しかしカーズ様、何故エシディシ様やシーザーの名が? 」
「話は後だ、それよりも拠点の確保だ、もうすぐ夜が明けるぞ」
こうして、早くも合流を果たした柱の男、カーズとワムウ、それは果たして幸運なのか、。それとも……
【I-6 北部/1日目 黎明】
【柱の男達】
【カーズ】
[時間軸]:リサリサとJOJOにワムウと自分との一騎打ちを望まれた直後
[能力]:柱の男、『輝彩滑刀の流法』
[状態]:全身に裂傷、中ダメージ、中疲労
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、輸血パック(残量0ml)、不明支給品0〜2(未確認)、首輪(エルメェスの物)、不明支給品0〜2(J・ガイルの物)
[思考・状況]基本行動方針:荒木を殺して力を奪う、スーパーエイジャを手に入れる
1.エシディシ、サンタナと合流する。
2.エイジャの赤石を手に入れる。
3.とりあえず参加者の数を減らす。
4.首輪を解析する。
[備考]
※血を吸った際の回復力に制限がかけられています。
【ワムウ】
[時間軸]:ジョセフとの戦車戦のちょっと前
[流法]:風
[状態]:健康
[装備]:ストレイツォの波紋遮断マント
[道具]:基本支給品×2、不明支給品0〜3個(リサリサの分)
[思考・状況]基本行動方針:人類殲滅、特に波紋戦士とその一族
1.わからないことだらけなので、調査してみる。
2.逆らうもの、波紋戦士は問答無用で殺す。
3.再び会ったならJ・ガイルを殺す。
4.カーズの命に従う。
[備考]
※ ボートが川沿いに放置されています、燃料はもう殆どありません。
※ I-5にエル・コンドル・パサが放置されています。
投下終了致しました。誤字、脱字、その他ご指摘あるようでしたらお願いします。
乙!初めてリアルで見た
しかしJガイル柱の男にエンがあるな
投下乙
Jガイルざまあw
そしてワムウとカーズ、柱の男の2強がチームを組んだかこいつはやっかいだ
ガイルwww
リサリサはあんたが思ってるほど雑魚じゃないww
>>384 乙です。指摘をいくつか
1.ところどころ読点(、)が多くて文がだらだら続いている印象を受けます。
例:
>>371>自然、夜しか行動できない、彼らにとって太陽光に当たる事は即ち死を意味する。
→読点の位置に違和感があります。
「自然、夜しか行動できない彼らにとって、太陽光に当たる事は即ち死を意味する。」ではいかがでしょうか。
>カーズは考える、どこへ向かうかと、中心部へ行くのは無謀だ、人間共が多く集まる可能性が高く、拠点を破られでもしたたらそれは即ち死を意味する、それではあまりにも無策だ。
→どこかに句点(。)があった方がいいと思います。
上の2つ以外にもありますが、全部挙げると超レスになるので省きます。
2.
>>377>今日者を見つけるため
→「強者」ですか?
まとめて420
>>385 J・ガイル、柱の男を結ぶ絆の巻とかいう怪電波を受信しましたどうしてくれる。
>>386 当初は達磨にする予定だったのですが、諸々の事情であんな風にしちゃいました。
>>387 そのパート書いてるときになんていうか……その…下品なんですが…フフ……勃起………しちゃいましてね…………
>>388 1はすみません、wiki掲載時に直します。
2もすみません、強者です。
ちょっと神砂嵐喰らってきます。
390 :
385:08/07/14 19:18 ID:3hoDl2WI
>>389 実を言うとエンヤの息子だけに柱の男にエンがあると言うギャグだったんです
すみません、投下は今しばらくお待ちください。
必ず今日中には投下します。申し訳ない…
ちなみに一時投下スレに投下しますので、ご了承ください。
>>390 HAHAHA!!最高ですよ!まさかギャグだったとは!最高っ!
だからカタカナだったんですね、いや〜気づかず気づかず。
ところで・・・バッド・カンパニーの一斉射撃とスティッキィ・フィンガーズのジッパーでバラバラになるの、どっちがいいです?
アハハ、なんちゃって!
>>391 了解です、したらばちょくちょく覗いて待ってます。
>>392 いいや…『音』は消さないその逆だ音を出す!信じて!
>>393 信じるか信じねえか心の中を読んでみりゃあいいじゃあねーか
>>394 り…りょうほーですかあああ〜!!
つかそろそろ自重した方がいい予感
ではこの辺で。
「バッド・カンパニーッ!!全隊、一斉射撃用意――ッ!!」
「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ!!」
そろそろいいかな
お 前 ら 自 重 し ろ w
サーセンw
ヤッダアアアアバアアアア!!
ごめんなさい
あ、言い忘れてた。
アリーヴェデルチ!(さよならだ)
今度は鳥も消して、久々に読み手として楽しむんだぜ!
一時投下スレにて投下完了しました。
誤字・脱字、矛盾点、修正点、そのほか納得のいかない点があればご指摘ください。
こちらの本スレでも、一時投下スレに直接でもどちらでもかまわないので、感想・意見、なんでもいいので一言書いていただけるとありがたいです。
どうかよろしくお願いします。
あと、報告の遅れと投下の数時間の遅れについては申し訳ありませんでした。
今後、このようなことがないように気をつけたいです。
駄目だ、こつこつ一週間頑張っても30kが限界でしたorz
今週中にゲリラ投下するからよろしく
予約されたら……ドンマイwww
>>402 よし、先に予約してやるから任せろ
うそうそ。待ってるよ
>>402 「君は・・・書き手は滅多にしない特別な投下法をするそうだね?
ひとつ・・・・・・・・・どのパートを書くかわたしに教えてくれるとうれしいのだが」
ピジュルピジュルピジュルジュルジュル
ところで書き手紹介にコメント欄を立ててみた、これからみんなでどんどん書いてこーぜっ!
全員にコメしてやる!
でも自分に書くのは恥ずかしいw
いっぺんにやると更新履歴が潰れるのが難だね
>>405 やれっ・・・やってしまえっ・・・
wiki覗いてなんも更新なかったからしょんぼり・・・
>>405 そんなことしてもらえたら、その、下品なんですが(ry
俺もがっくりしちゃったさ、しちゃったともw
逆を正せば書いてもらえさえすればやる気を出す書き手が最低3人はいるってことだぜ、さあ書くんだ!
過度な期待されると、逆に意地悪書いてガッカリさせてやろうと目論んでしまうではないか
(中傷はしないけど)
でもテスト書き込み&某パロWiki参考だから、多分がっかりするだろうと先に伝えておく
(「どんな事でもいい」と言いつつ長文の感想欲しがるのが書き手だから)
感想職人超乙
俺もいつか書いてもらえるようになりたいなあ
義理チョコさえも・・・貰えな・・・か・・・グハッ!
>>404 乙ッ!!
あんたの行動、書き手さんたちのやる気向上につながると思うぜッ!!
と、いうことで大量に書いてきた。やたら長文で悪いが書き手として、読み手として両方の立場から書いてきたぜ。
書き手さん、ぜひ読んでやる気を出してくれよな!!
そして、だれか俺にも感想を書いてくれ………orz
書いてきたぜ
みんなが急かすからこれからやっと飯だ
喰らえ!
半径20メートル乙の結界!!
お前がどんなレスをしようとも俺からの乙が飛んでくる!!
ちちちちがうんだ決して感想が欲しいわけじゃないんだだだだあのときの俺はどうかしてたんだだだだ
さてさて、投下の時間が始まりますよ。
スト様、サンタナ、ブンブン、音石、ロビンスン投下します。
ジジレイツォ支援
荒木を殺して帰り吸血鬼となる。
そう決心した後、再び持ち物の確認を進める……
ストレイツォは歓喜した。
最初はハズレと断定した支給品の釣り針と糸、そしてメガネ。
しかし、よくよく考えればこれほどの当たりアイテムは無い。
彼の能力―波紋―これを使う上で糸という武器は非常に有効だからだ。
肉体を武器とする波紋。
対吸血鬼用の技とはいっても人間を気絶させる位なら朝飯前であるこの能力の最大の弱点はリーチの短さにある。
通常は波紋というのは己の手や足から流し込む物だ。
つまり、吸血鬼の気化冷凍法等といった一部の技には非常に弱い。
だが、道具を介して波紋を流せれば?
それも糸のような長くて変化に富む物であったら?
――敵に接近せずに戦える上に暗殺や罠を仕掛けることも可能となる。
しかし荒木もそんな万能な武器を無条件で渡すわけが無く、一つだけ悩みがあった。
それは―――
(この糸は波紋が通りにくい…)
そう、ナイロン製の釣り糸は波紋を通し辛く現状では武器としての用途を果たせないのである。
だが、そんな致命的な弱点をあっさりと解決できる裏技が一つだけ存在した。
(仕方ない、油でも探す事にするか)
油等の液体を塗る、こうする事によって本来波紋を通さない物質からも波紋を流す事が出来る。
彼はバッグの確認が終わったらひとまず油を探す事を決定した。
次にストレイツォは驚愕した。
ジョナサン・ジョースター、ディオ・ブランドー、ウィル・A・ツェペリ、ダイアー
この四名の名を名簿に見つけてしまったからだ。
(荒木は吸血鬼で彼らは屍生人なのか?)
こんな疑問が脳裏を掠めてすぐに消えた。
(ありえん話だ。彼らの他にこの名簿に載っている黒騎士ブラフォード、タルカスは波紋で塵も残さずに消えたはず。
又聞きではあるが、波紋で消えたのは事実。
いくら吸血鬼であろうともカスすら残っていない残骸を屍生人にはできまい。)
荒木は吸血鬼では無い。そんな結論を自らの脳内で導いたストレイツォ。
(しかし、吸血鬼でもないのにこんな事ができるとは。
荒木…貴様の素性に興味が湧いてきたぞっ!!)
荒木の存在に好奇心を抑えられないストレイツォ。
だが、ストレイツォは絶望した。
リサリサこと“エリザベス・ジョースター”の名を見つけてしまった事によって――――
☆ ★ ☆
何故だ!何故あの子を巻き込んだ!?
吸血鬼となり、人間としての自分を捨てようとした自身の最後の心残り。
自分の愛弟子であり、娘でもあった彼女。
二十年、人生において四分の一以下ではあったものの彼女と過ごした年月はこれほどまでに無く長く充実していた。
初めての赤ん坊の世話に戸惑いながらも、手探りで進み続けたあの頃。
幼い彼女の一挙動にもはらはらしながら過ごしたあの日々。
波紋の厳しい修行にも文句も言わずに取り組んでいた彼女。
確かにあの素晴しい才能には嫉妬してしまう事はあったが、むしろ親として誇らしく思っていた方が多い気がする。
そして結婚した彼女は私の下から飛び立って行った。
私には弟子がいる、だから私は孤独ではないはずなのだ。
なのに、彼女が去ってからは日々に魅力を感じなくなっていた。
確かに、数年もすれば彼女がいない生活に嫌でも慣れたものだ。
ただ……時々物足りない気分になってしまうだけ……
これから吸血鬼となる私は永遠を手に入れる事ができる。
それでも彼女と過ごした年月に勝るような時間を手に入れることはできないのだろう。
私はそう考えてしまうほどに深く彼女を愛してしまっていた。
しかし、人としての愛や幸せを捨ててしまうほどに若さを欲した。
支援
いや、違う。
こんな事になってやっと理解する事ができた。
確かに若さが欲しかったのは本音であり、矛盾した表現であるが今までなら若さを手に入れたら死んでもよかったはず……
だけど、その若さを求めようと思った最大の原因に気が付くことは無かった。
いや、私は気が付いていたのだろう。
私の頭がそれを無かったことにしようとしてるだけ。
私が若さを求めたのは逃避、なまじ幸せな時間を過ごしたせいでその快感を再び得ることが出来ない現実からの逃げであった。
手に入るのは空白の時間だけだというのに……
ただ、彼女の変わりに永久を求める決意をしても彼女を殺す決心がつくことはなかった。
吸血鬼になる上で彼女のような優れた波紋使いは生かしておいては厄介すぎる。
なのに吸血鬼になってからのプランに彼女の殺害を入れることが出来なかった。
いくら彼女が優れた波紋使いでも、私なら不意を突いて殺せるにも関わらずだ。
そんな彼女がこのゲームに参加させられている。
ゲームに乗るということは自分の命と彼女の命を天秤に掛ける事。
私にそれができるのか?
―分からない
彼女は生き残る事が出来るのか?
―分からない
彼女に仲間はいるのか?
―分からない
だが、彼女に仲間が出来たら私の事を間違いなく紹介するはず……
そんな中で私がゲームに乗ったことがばれたら?
当然彼女は信用を失ってしまうはず。
いや、それどころか誰かが彼女に危害を加える可能性まである。
人殺しの娘の評判がいいはずがない。
最悪、暴走した仲間に殺される可能性も……
ならば私はゲームに乗るべきではないのか?
―分からない
分からないことばかりだが、唯一分かった事。
それは自分と彼女が助かるための手段はただ一つ、荒木を殺して脱出するしかないという事だった。
……その答えを出した彼の瞳は濁っていた。
自分の心の中で結論を出したのはいいが、彼はまだ吸血鬼になる事を諦め切れていない。
実際、このゲームを脱出した所で彼はあの幸せな時間を忘れる事が出来ないであろう。
だから彼は逃避の手段として吸血鬼になる事だけは変えれない。
ストレィツオの目の色は濁りきっている。
先ほどまでの澄んだ邪悪の色に愛といった不純物が混じった事によって、純粋な正義でも、純粋な悪でもない曖昧な色に――
★ ☆ ★
「おい、そこにいるお前!ちょっと止まりな!!」
ベンジャミン・ブンブーンが自分達の前方二十メートルほどを歩いていた男を止めようと声をかけた。
そして立ち止まった男であったが、非日常的な会場に置いても彼の格好は異様と思わざるを得ないものであった。
具体的に言えば全裸、腰に布が〜〜〜とかそういうレベルじゃなくてまさに全裸。
しかも、男はそれを気にした様子がなく、少なくとも三人の目には堂々としているように見えた
殺し合いの会場で堂々と闊歩する全裸の巨人。
それは殺人の経験すらある現代日本に置いては重犯罪者の音石明でさえ、コイツとは関わりたくねぇ……と思わせる圧倒的破壊力を持つ。
「殺し合いに乗ってないなら荷物をこっちに投げろ!」
そんな音石の考えをあっさりスルーしてブンブーンは全裸の男に話しかける。
一見すれば、人のいい対主催。
相手に完全に猶予を与えてしまう甘ちゃんの行動にも見えてしまうかも知れない。
だが、口では相手と仲間になりたいと言ってはいるが、実際はこれっぽっちも彼のことを信用していなかった。
ブンブーンは保険を掛ける為にミセス・ロビンスンにこっそりと耳打ちをする。
「おいロビンスン」
「どうしたんだブンブーン?」
「オメェが最初に俺たちに攻撃したあれがあんだろ?
保険のためにいつでもそれでアイツに攻撃できるようにしときなっ。
万が一の時は……殺してもかまわねぇ」
「承った。だが俺の力はお世辞にも殺傷能力が高いとはいえないからあんまり期待すんなよ?」
「その辺は分かってる。足止めさえ出来れば……ってやつだ。
で、ちぢくれボーズ。お前の出した変な像、アレの能力は遠くの敵に有効なのか?」
「いや…俺のスタンドは戦闘向けじゃない……」
「かぁ〜使えねぇなぁ、本当にLAのほうがまだマシだぜ」
(だからLAってだれだっつーの!?)
能力が戦闘向きで無いと嘘を付いた自分が悪いのだが、使えない発言みイラッときて、早々と同じ突込みを心の中でする音石であった。
けれども心中のツッコミが通じるはずが無く、ブンブーンは会話を打ち切って再び全裸に話しかける。
「おい!もう一回言うぜ?荷物をこっちに投げな!!」
残念な事に全裸こと“サンタナ”はブンブーンの警告を受ける気がなかった。
彼は完全にゲームに乗っていて既に一人を『食って』いる。
しかし、長い間の絶食生活が開けたと思いきや再び絶食生活を送る羽目になった彼は非常に餓えていた。
一応さっきの女で体力は回復したものの彼の欲求は止まらない。
食べたい、人を、吸血鬼を、生き物なら何でも良かった。
そして腹をある程度満たしたら“ナチス”とやらの基地から脱出したように、ここからも脱出するつもりであった。
ここにいる、仲間のカーズ達と共に―――
リーダーが脱出派の集団と脱出する気の個人、ある意味では彼らは志を共にしているのかもしれない。
だが彼ら全員の認識は全くバラバラだった。
サンタナは目の前の三人を仲間や敵ではなく『餌』とみなしていた。
ブンブーンは脱出派だったが、息子の救出を参加者の命より優先している。
音石は意志が弱く、自分のスタンスすら明らかになっていない。
ロビンスンに至っては優勝する気が満々である。
ブンブーンの警告を完全に無視して三人の下に走ってくるサンタナ。
この姿を見た三人の意識は共通していた。
――やつは、ゲームに乗っている――
ロビンスンが虫で攻撃する
飛ぶ小さなゴミ
全弾命中
気にせずに向かってくるサンタナ
虫に目潰しをさせようと飛ばす
全てをキャッチするサンタナ
驚愕するロビンスンを他所にスタンドを発動するブンブーン
立ち向かう黒い蜥蜴
それは一瞬、一瞬であったがサンタナの動きを止めてみせた。
だがサンタナがその手足に力を込めて抵抗すると、爆発するかのように蜥蜴の姿が崩れて辺りに砂鉄が飛び散る。
磁力によって再結合を図るも、柱の男の瞬発力には敵わない。
そしてサンタナは三人の目の前で腕を薙いだ―――――
★ ☆ ★
町一つの電力を使えば敵はいない…そう考えていた時期が俺にもあったよ畜生!
あんな化け物に勝てるわけねぇだろうが……
半泣きの俺は涙を拭ってこれからの事を考えることにした。
さっきの怪物、アイツは正真正銘の怪物だ。
確かに力やスピードのみなら恐らくフルパワー時の俺のスタンドのほうが上だ。いや、そう信じたい。
だけどヤツには勝てる気がしねぇ。
あの得体の知れない能力に関わるのはもう懲り懲りだ!!
全速力で走ったおかげで荒れまくっていた息が少しずつ整っていく。
しかし未だに足の震えは止まらないし、心臓も痛いほど鳴っているのが分かる。
初めて人を殺っちまった時もここまでは焦んなかったぜ…
いや実際、問題は切実だ。
この殺し合い、もしかしたらヤツよりも強いやつがいるのかもしれない。
そんなヤツがいた時に俺はどうやって生き残ればいい?
大体電気すらない会場で俺はどうすればいいんだ?
―――これからの方針は案外アッサリと決まった。
荒木飛呂彦、ヤツの能力は底が知れなさ過ぎる。
承太郎やあんな化け物を一度に連れて来る能力。
多分、ヤツは時を止める以上に凶悪なスタンド能力を持っているのだろう。
そんなのに対して、ちょっと仲間がいる程度で勝てると思うか?
俺は絶対に思わねぇ……
かといって、この殺し合いで次々と殺していって優勝できる気もしない俺に残された方法は?
………やっぱり仲間は必要だよな。
多少落ち着いた俺の頭が導き出した答えはそれだった。
承太郎や仗助ならあの化け物をぶっ殺してくれるかもしれない。
それに承太郎の判断力は異常だし、仗助の能力も仲間になったら頼りになりすぎる!
億泰の野郎も頭はあれだが一応スタンドは強いしな。
だが、奴らが俺の仲間になってくれるんだろうか?
億泰の兄貴をぶっ殺して、ついさっきまで仗助の親を殺そうとしていた俺が…
そんな都合のいい話がある訳ねぇよな〜
それどころか俺を危険人物として広げてるかもしんねぇ……
ブンブーンのおっさんみてぇな人がいいヤツもまだまだいるだろうしな。
あいつらがチームを作ってたってなんら不思議はねぇぜ。
と、なると俺は承太郎達と接触してないヤツを探して仲間になるのが先決ってやつか?
兎に角信用を得なければどうにもならねぇ。頼むから乗ってないやつに会わせてくれよ……
まぁ、俺は乗っているんだけどな
ジャリッ
「ヒッ!!」
自分で踏んだ砂利の音にビビリまくる彼。
ヘタレな彼のステルスマーダー道は険しい?
【現在地不明/一日目・深夜】
【音石明】
[時間軸]:チリ・ペッパーが海に落ちた直後
[スタンド]:レッド・ホット・チリペッパー(ほとんど戦えない状態)
[状態]:健康、酷く焦っている
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品
[思考・状況]基本行動方針:優勝狙い
1.優勝を狙う
2.とりあえず仲間が欲しい
3.チャンスがあれば民家に立ち寄ってパワーを充電をしたい
4.ミセス・ロビンスンをスタンド使いだと思っています
5.サンタナ怖いよサンタナ
★ ☆ ★
しえん
クソっ!
どうなってやがる!!
俺の虫を全て潰された時点で俺はアイツとの間にある絶望的な力の差を感じてしまった。
ジャイロ・ツェペリが使ったチャチな鉄球なんかじゃねぇ純粋な身体能力。
それは高速で飛ぶ虫、しかも1匹2匹なんて数字じゃすまねぇ数、それを全て捕捉した上に掴みとりやがった!
しかも、こちらへ走ってくるスピード。
これもまた人智を超えたものであり、野生の獣でも出せないような圧倒的な速さであった。
つまりヤツは動体視力、反射神経、脚力がずば抜けてるってことだ。
……だけど“それだけ”なら俺らが負ける事はなかったかもしれねぇ。
ここからが本当の地獄ってやつだった…
こっちに走ってきたあいつが何かやったのは分かった。
ただ…理解できたときはもう完全に手遅れってヤツだ……
ブンブーンの足が消し飛ばされたって分かったときにはな……
そっからの記憶?
んなもんねぇよ!
こちとら自分一人を守るので精一杯だったってのによ〜
あ、これだけは見えたぜ。
音石の野郎が一目散に逃げる姿だけはな。
まぁ、俺も人のことが言えないがな……
【現在地不明/一日目・深夜】
【ミセス・ロビンスン】
[現在地]:不明
[時間軸]:チョヤッを全弾喰らって落馬した直後
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本行動方針:優勝してレースに戻る
1.アイツはやばすぎる!
2.何とか生き残って優勝したい
3.サンドマンやマウンテン・ティムなどの優勝候補を率先的に潰す
※虫の数が激減してます
★ ☆ ★
オトイシとロビンスンの野郎共が逃げていくのが、半分薄れていく意識の中でやけにクッキリと見えた。
畜生!ワシはここで終わっちまうのか?
ヤツにやられた時、自分が“食われた”のだと理解する。
無くなった右足に不思議と痛みは無い。
ただ、自分の足から命が流れて行く実感だけがあるのみだ。
意識が少し遠のいてゆく、そんな中でワシは無意識の内に“銃弾”を掴んでいた。
―――銃弾?アンドレの血がついた銃弾?
遠のいた意識がハッキリとしてゆく。
目の前にはあの化け物が俺に覆いかぶさろうとしているのが分かった。
食われる!?いや、食われるわけにはいかない!!
アンドレがワシの助けを待ってる以上諦めるわけにはいかねぇ。
とっさに自分の能力“スタンド”だったかを発動する。
再び現れる砂鉄製の大蜥蜴、さっきはパワー負けしちまったが今回は勝つ!
それは、気合でも根性でも奇跡でもねぇ。
俺“達”の能力が成し遂げることなんだ!!
地面から湧き上がるように出現する大蜥蜴。
先ほどよりも遥かに機敏な動きで化け物に組み付く。
さっきの様に化け物は俺のスタンドを振り払おうと力を入れる。
だが、離れない。
明らかに先ほどより力を入れているようで、全身に血管が浮いているのが見える。
それでも離れない。
一部が弾け飛んだが、俺の呪いに嵌った今ではその程度なんでもない。
弾け飛んだ砂鉄が銃弾の様な勢いで化け物に張り付いていく。
これは…いけるんじゃねぇか?
しえ〜ん
いや、現実はそんなに簡単に物事を解決させてはくれない。
「MMMMMMMMM!OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」
雄たけびを上げた化け物が更に力を入れて、衝撃で砂鉄を吹き飛ばそうとする。
ちっ!ちょっと厳しくなってきやがった。
黒い蜥蜴のあちこちに罅割れが生まれてくるのを見てワシは焦燥感に狩られた。
一部であったらすぐに再生できるが、一気に吹き飛ばされたら再生前にあの瞬発力であっという間に間を埋められて即アウト!本当にふざけた化け物だな畜生ッ!
本当ならこの隙に逃げてぇ所なんだけどよ、この足の所為で逃げらんね〜んだよな。
だから生き残る為にはここでヤツをぶっ殺すしかねぇ!
俺は切り札であった銃弾をヤツに投げた。
血液が飛び、ヤツの脇腹辺りに付着して一瞬で吸い取られるかのように消えた。
だが、それでもアンドレの分はキッチリ発動したらしい。
再び力の増した大蜥蜴にヤツは為すすべなく取り押さえられる。
さて…傷口でも塞ぐか。
顎のプロテクターの一部を使って傷口を完全に覆う。
当然一時的な処置であって長持ちするとは思えねぇ、だがなっ!こいつを倒すまでには余裕だぜ!
★ ☆ ★
ブンブーン一家の能力は磁力。
更に一人より二人、二人より三人といった形で人数に比例して強くなってゆく。
その特性ゆえに、べンジャミン個人での発動、支給品であったアンドレの分の発動と徐々にサンタナの磁力は増していった。
磁力が増す。
つまり鉄を引き寄せる力が強くなり、砂鉄でできた蜥蜴がより強い力でサンタナに張り付こうとすると言う事だ。
大蜥蜴との格闘を続けるサンタナ。
振りほどこうとしても振りほどけない。
だが彼は気が付いていた。この蜥蜴が目の前の男によって生み出されているということを。
何も身体能力と触れるだけで人間を食う事が柱の男の能ではない。
多彩な技、これも柱の男達の真価の一つである。
だが、彼らが人間の上の存在である所以をブンブーンは知らない。
唐突なことだった。
サンタナの体を突き破った肋骨が蜥蜴を易々と貫通しブンブーンを襲う。
あくまでもサンタナから発生する磁力を力としている大蜥蜴にはそれを止めるパワーは無く、
更には右足が無い彼にそれを避ける術がある筈もなく、胴体に二本突き刺さった。
サンタナが吸っている所為か突き刺さった腹部からの出血は少ない。
だが内臓の一部をやられて倒れたまま痙攣するブンブーン。
この怪我ではきっと長くは持たないはず…
しかし、ブンブーンの抵抗はまだ終わらなかった。
それは生への執着?それとも息子を助けるため?
重症の彼を動かしたのがどっちであるかは本人にしか分からない。
兎に角、彼は自分の死という結果には納得する気が無いらしい。
蜥蜴をサンタナの後ろへ回りこませて再び取り押さえさせる。
纏わり付く砂鉄にバランスを崩してそのまま後ろへ倒れるサンタナ。
半分無理矢理抜けた肋骨により広がった傷口に顔をしかめながらも、砂鉄でサンタナを覆い地面に貼り付けにする。
(畜生!この怪我は流石にヤべーんじゃねぇか?
でもよぉ、ついさっきアンドレに“あんな”事言っちまったからな…弱音を吐くわけにはいかねー!)
貼り付けにしたサンタナにこれ以上近寄りたくもないし、かといって放置し続けるのも辛い。
しかも止めを刺すにも、自分の能力で直接的な殺傷能力を持つ技は一つもない。
つまりは完全に詰んでしまったというわけだ。
いや、正確に言うと一つだけ方法はある。
彼に回ってきた支給品の一つ拡声器、これを使って助けを呼ぶ事だ。
確かに、誰が来てもサンタナの始末をするのを手伝う位はやってくれるだろう。
この会場に来てから出会った参加者が二人とも異能を持っている上に、
おかしな能力を見せたマウンテン・ティムまで参加している事から彼はこの殺し合いに参加するメンバーが常人ではないことに薄々勘付いていた。
だから、動きを封じたコイツを安全に殺せる連中はいると確信している。
だが、そのメンバーがサンタナを殺した後どうするか?
その懸念がブンブーンに拡声器を使わせる事を躊躇わせていた。
しかし、彼は使う事を決心した。
自身の体力が限界に近づいている事を悟ったから。
もぞもぞと砂鉄が動きだしているのがハッキリと視認できるようになったから。
そう、その後を考える余裕など彼には残っていないからだ。
★ ☆ ★
「すまねぇっ!誰くぁッハーハァ助けてくれ!人をハァ人を食う化け物に襲われちまったんだ!!
まっ、まだ俺が食い止めてるが状況は最悪だ!誰でもいい!助けに…グッ」
明らかに中年男性のものであろう大声が聞こえた。
方角から察するに恐らく南西。
内容によると助けを求めているようだったが行くべきか否か?
あの声から察するに嘘を付いている様子は無い。
それに、人を食ったのが本当なら相手は吸血鬼か屍生人であろう…
ならば私が行くべきなのか?
いや……しかし、私はこの殺し合いでどう生きていくか決まっていない。
だが、吸血鬼達は私の方針がどうなろうとも敵として立ちはだかるだけなのでは?
あいつらは殺し合いに抵抗を持つどころか嬉々として乗るだろう。
ならば、私が万全な今の内に仕留めておくべきなのでは?
助けを求める事が出来る時点で、その男はある程度抵抗出来ていると言うわけだ。
つまり、多少なりとも吸血鬼は消耗している!
この千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかない!
もしかしたら石仮面の手がかりを握っている可能性もある。
いや!それどころか支給品が石仮面だった可能性だって十分ありうる!!
どっちにしろ、私の野望への第一歩にはなるわけだ。
さて、向かわせてもらおうか。
★ ☆ ★
ストレイツォがたどり着いた時、既にブンブーンは限界であった。
だが、彼は賭けに勝ったのである。
息も絶え絶えになってしまっているが、その瞳からは希望の色が見えた。
しかし、彼のそれはぬか喜びに終わる。
「あんた…逃げな……ここにいるやつは危険すぎヒュッ。
この足を見ろよ…あいフー、あいつに触れられただけでこの様だ。」
老人が来たことに落胆しながらも、ストレイツォに逃げるよう促すブンブーン、
しかし、ストレイツォは引いたりしない。
「逃げろ?私は君が生まれる前から化け物の退治を生業としてきた。
安心しろ、ここは私が引き受ける」
そういって構えを取るストレイツォ。
彼の口から流れ出る呼吸音を聞いてサンタナの反応が一変する。
先ほどまでの抵抗とは違うまさに必死の抵抗が見られた。
そう、彼は覚えていた。
絶対的強者であった彼に初の敗北をもたらしたジョセフ・ジョースター。
彼の使う波紋と呼ばれる技の存在を。
当たったらダメージは必至。
そんな極限下で彼が下した判断は
しえん
上が駄目なら下。
この一見シンプルな考えは実際には実現が難しい。
何故なら、地面と言うものは意外と硬くて掘りづらい物だからだ。
ただし、これには普通の人間だったらいう条件が付属する。
そう、サンタナの柱の男の身体能力は重し付きでそれを成し遂げる位の力は優にある。
手足や肋骨で少しスペースを作り、その後はドリルのように体を回転させて掘り進む。
ある程度離れた所為かブンブーンの能力も解除されたようで、体に纏わりつく砂鉄は消えていた。
だが彼は引かない。
自身のプライド、食事を邪魔された怒り。
このドス黒い復讐心が彼の体を突き動かす。
突如、ストレイツォの後ろから飛び出すサンタナ。
ストレイツォはそれに反応して蹴りを繰り出す。
「爺さん、アイツに直接攻撃は止めろっ!!」
……ブンブーンの助言は空しく響くだけ
ストレイツォのキックは止まらない。
これから起こる惨劇に目を背けそうになるブンブーン。
しかし目を背ける前に、失血やスタンドの酷使で気絶してしまったが……
だが、彼が恐れていた事態は一向に訪れなかった。
普通にヒットするキック。
成人男性と比較しても、遜色が無いどころか遥かに鋭いであろうその蹴りを食らったサンタナは倒れこむ。
が、立ち上がった彼に致命傷を負った気配は全く無い。
いや、キックを喰らった箇所が多少融けてはいるが動きに支障は無さそうだった。
(なにぃ!?波紋を直撃で喰らって死なないだと?こいつは吸血鬼じゃないのか?)
しかし、それではさっき見た異常なスピードでの地中堀りが納得できなくなる。
それに、波紋が全くノーダメージという訳でもない。
つまりこいつは吸血鬼の上位の様な存在なのでは?と推測するストレイツォ。
その推測をろくに考える間は無かった。
サンタナの猛攻が始まったからだ―――
ストレイツォは焦っている。
先ほどからヤツの攻撃をさばき続けているが一向に隙が見えない。
いや、隙はある。
ただ、自分の体がそれを突いていけないだけだ。
本当に醜く老いたこの体が憎い。
早く吸血鬼となって若さを取り戻したい。
そんな邪念が災いしたか、強力な一撃を脇腹に貰う。
「ぐっ!」
内臓がやられたか、自分の血が口から垂れてゆくのを感じた。
この身体能力……
接近戦でやりあうには相当キツイ……
先ほどの釣り糸に己の血を垂らして波紋の伝導率を上げる。
打撃よりは威力には劣るものの仕方あるまい。
不慣れな武器でどこまでやれるか……
まぁいい。いざという時はこの男を犠牲にして逃げればイイだけだ。
★ ☆ ★
ワシは……寝てたのか?
目の前でジジイと化け物が戦っている。
糸で戦ってるジジイ。
化け物にもその攻撃が効いてるというのが驚きだが、やはり致命的ダメージにはならねぇ。
あっ!一撃喰らいやがった!!
吹き飛ぶジジイ。
俺は見た。やつの持っている糸の先に付いた小さな針を。
それが夜の闇のなかで金属特有の光の反射を見せた事を。
(゚∀゚)o彡゜スト様!スト様!
どうやら……俺の出番ってヤツか?
既に俺の体はボロボロで、能力一つでも致命傷になりかねない。
だがそれがどうした?
さっきもいったが、あそこでジジイが負けたら俺は死ぬしかねぇ。
ならば一か八かでも生き残るほうに掛けてぇに決まってるじゃねぇか。
渾身の力を振り絞った能力発動。
今の磁力はブンブーン一家勢揃い並みには出てるんじゃね〜のか?
★ ☆ ★
急に釣り針の軌道が変わった。
まるで引き寄せられるかのように、サンタナの元へと飛んでゆく針。
さっきまで飛ぶ方向が微妙で苦戦していたストレイツォは思わぬ援軍に驚く。
(これは……あの男の能力なのか?
いや、今はそんな事を気にしている場合ではないな)
くっ付いた針を支点としてサンタナを簀巻きにするかの如く糸を操作するストレイツォ。
全身の力をフルに使って抵抗するサンタナ。
軍配はストレイツォに上がった。
ナイロンの頑丈さ、波紋。
この二重の縛りから逃げることはたとえサンタナの力を以ってしても不可能である。
そしてストレイツォは呼吸を溜める!溜める!!溜める!!!
「このストレイツォ!容赦せん!!」
ベストの時に限りなく近付いた波紋。
それがサンタナの体を焼いてゆく。
「UOOOOOOOOOHHHHHHHHHH!!」
苦悶の表情を見せるサンタナ。
既に彼の上半身と下半身は泣き別れていて、更にそこから波紋がサンタナの体を蝕んでゆく。
これを見て、決着は付いたものだと思い、ストレイツォはブンブーンの元へ行った。
「おい、まだ生きてるか?」
息遣いが非常に危ういがギリギリの状態で生きているブンブーンは弱弱しく頷いた。
「すまないが、一つだけ聞かせてもらいたい――――」
ストレイツォは本当は
「今のはお前の能力だな。あれは一体なんなのだ?」と聞きたかった。
しかし、明らかに能力の所為で弱ってしまっているブンブーンを見て、口から思わず出た言葉はこれであった。
「お前は何で命を懸けるんだ?今の能力はお前の生命力を削って出したんだろ?」
「そりゃあ…爺さんが負けたら……俺も死ぬからじゃねぇか」
安堵したか、苦しそうながらも軽口を叩くブンブーン。
ストレイツォにとってブンブーンの返事はある程度予想の範囲内。
それでもストレイツォは質問を続ける。
「だが今のお前は相当辛そうではないか?そこまでして生に執着する理由があるのか?」
相当な愚問であるとストレイツォは自覚していた。
吸血鬼になるために、どんな思いをしても生きようとしているのは自分なのに……
何となく、本当に何となくの質問であった。
「あぁ…おクハッ、俺の息子が荒木に……利用さ…されててな……
絶対に…助けに…行かなきゃならねぇんだよ……」
雷が落ちた。
このような表現はよく聞くが、実際に体験する羽目になるとは夢にも思っていなかった。
息子がいる。
つまり、この中年男性は父親なのだ。
自分と同じ父親。
その上、自分の息子が荒木に利用されているらしい。
彼になら、この胸の内を打ち明けられるのでは?
別の父親からの意見が聞きたい。
そんなストレイツォの望みが叶う事は無かった。
上半身から肉片を飛ばして来るサンタナ。
波紋を帯びたストレイツォにとってはその程度問題にならず、一瞬で肉片を塵へと変える。
しかしブンブーンは?
波紋使いではない彼は、当然肉片の餌食となる。
徐々に侵食されてゆく感触を感じとりながらも、限界を更に超えてブンブーンは自らのスタンドを発動させた。
グジャア
二人には何が起こったのか分からなかった。
特に、磁力によって肉片を引き剥がそうとしたブンブーンにとっては予想外すぎる結果である。
引き剥がそうとしたら飛んできた。
この超常現象の答えを説明するために少し前に戻ろう。
上半身と下半身が真っ二つになった状況でサンタナは考える。
人を食って回復しなければ死にかねないと。
しかし、波紋使いであるストレイツォの所為で接近はできない。
それに肉片を飛ばしてもブンブーンの能力で引き離されてしまう。
ならば、その能力を逆手にとればいい。
サンタナの知能がその策を即座に生み出す。
下半身をこっそりと二人の裏へと移動させる。
奴らは会話をしているのか、サンタナの下半身に気が付く様子は無い。
ちゃんと目的地に着いた下半身を確認して、サンタナは自らの体から肉片を飛び散らせる。
肩の下辺りまでを犠牲にしたこの攻撃をストレイツォはあっさりと塵にしてしまった。
が、ここまでは計算内。
問題のブンブーンの方は能力を発動させて――――
予測通りに引き付け合う上半身と下半身によってプレスされた。
★ ☆ ★
サンタナはブンブーンの体に入ろうと、右足の切断面を狙う。
止血に使っていた鉄を軽々と引き剥がし、痛がるブンブーンを無視して体内へともぐりこんだ。
「!?」
ストレイツォは完全に出遅れた。
気が付いた次の瞬間にはサンタナに操られたブンブーンの拳を喰らって吹き飛んでいる。
サンタナに食われてゆくブンブーン。
彼の執念が最後に一言残すのを神に許させた。
しえん
「なぁ…爺さんよ……息子を………アンドレをた……」
途中で途切れた遺言。
だが、その意思は確かにストレイツォへと届いた。
そしてそれはかつて彼が持っていた黄金の精神を揺り動かす。
(名も知らぬ男性よ!お前の遺言は波紋戦士ストレイツォが確かに受け継いだ!)
自らを波紋戦士と呼んだストレイツォ。
彼の瞳に迷いはもうない。
若き日に持った、吸血鬼から人々を守るという決意。
コイツを倒す、その熱き思いが彼に再び力をもたらす。
接近戦。
人の皮を被ったサンタナには釣り糸からの波紋は通じにくいと判断したストレイツォの唯一取れる手段である。
波紋を帯びたパンチ。
それを普通に手で受け止めるサンタナ。
やはり波紋が中までしっかり通らないらしく、怯んだ様子すら見られない。
だけどもストレイツォは焦らない。
掴まれた手を支点にして――唯一むき出しの部分である右足に波紋を帯びたドロップキックを叩き込む。
「GUUUUUUU!」
効いた。
ブンブーンの顔をしたサンタナが苦痛に悶えている。
追撃として足に蹴りの嵐を食らわせるストレイツォ。
そこでサンタナが取った行動は、波紋に蝕まれた足を切り離す事だった。
支援
足を失って、互いのハンディは無くなる。
いや、サンタナは右足が無いとはいえ十分な戦闘能力はある。
しかしストレイツォは波紋が効きにくい今、常人より上程度の能力しか残ってない。
片足で器用にバランスを取りながら両腕、肋骨と計十本の攻撃をしかけるサンタナ。
まず右手を左手で受け止める。
続いて飛んでくる左手を次は右手で受け止める。
肋骨の内四本は足でガードする。
残りの四本の内三本は胴体で止めた。
だが残りの一本が―――――
肺に突き刺さった!
「がっ、がはっごほっ」
先ほどの喀血よりも酷い流血。
そして、肺へのダメージ。
波紋使いにおいて肺へのダメージは致命的なものである。
ジョセフとの戦いでそれを学んだサンタナは迷い無くストレイツォの肺を狙ったのであった。
バリッ!バリバリバリ
裂けたような音を出して、脱皮したかのようにサンタナがブンブーンの中から出てくる。
抜け殻となったブンブーンの体がシナシナと崩れ落ちる。
弱点となる柱の男の部分をさらけ出した理由。
そう、それはもうストレイツォは波紋を練れまいと見切ったからだ。
一歩、また一歩。
徐々にサンタナが近付いてくるのがストレイツォも理解できている。
(ここで俺も食われるのか?すまない!すまないッ!!)
心の中で名も知らぬ男に心からの謝罪を繰り返す。
だが、最期はやって来ない。
サンタナの警戒心。
ジョセフにしてやられた経験が、彼に慎重さを与えてくれた。
取り込む前に確実に息の根を止めるっ!
これが苦い敗北で得た、波紋使いへの対処法であった。
重い蹴りが一発、ストレイツォの胴体へと食い込む。
ギリギリで練り上げた波紋により致命傷は防いだものの、肺が一つ潰れている状態で練った波紋では碌な防御になるはずも無く、木の葉の如く吹き飛ばされていった。
致命傷。
ストレイツォさーん!
この攻撃で死なないとしても、彼にはもう体力も気力も残っていない。
嬲り殺しにされるのは秒読みかに思えた。
駆け寄ってくるサンタナ。
その姿はほぼ完璧のフォルムを保っていて、美しくも見えた。
そして後五メートル、四メートル――――
美しいフォルムを維持したまま見事にサンタナは後ろにずっこけた。
同時に宙を舞う黒い粒子。
ストレイツォは理解した。
ブンブーンの砂鉄に足を取られてサンタナが滑ったと言う事を。
★ ☆ ★
これが偶然の産物であると言う事は分かっている。
だけど、私はこれをあの男からの贈り物だと思いたい。
――あの最期まで息子の事を思って死んだ男からの。
そう考えると不思議に力が湧いてくる。
それは、残った肺が生み出している波紋の力なのだろうか?
いや違う。
私には波紋を練るだけの力は既に残っていなかった……
あの男が教えてくれた力。
大事な何かを守るための力。
それが私に再起を促す力となったのだ。
そうだ、私も命を懸けなくては。
ここで逃げたら自分をエリザベスの父親と誇れなくなるではないか。
よろよろと立ち上がる。
相手も立ち上がったが問題ではない。
深仙脈疾走(デイーパス・オーバードライブ)
呼吸すらままならない私が唯一使える切り札。
当然、これの行使は命懸けとなるがやる価値はある。
ヤツがこっちへ近寄ってくる。
私は自らの生命エネルギーを右腕へと集中させた。
老いぼれの上に死にかけてる体にもここまでの力は宿るのだな……
これを見ると、若さを求めた自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。
いや、無駄な考えは止めよう。
ヤツが目の前に立った。
「究…極ッ!深…仙……脈…疾……走ッッ……!」
私は足に力を入れて右手をヤツに叩きつける。
型もへったくれもない、乱雑な一撃。
それがヤツの肩をブチ抜いて―――
しーえん
★ ☆ ★
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
傷口から体の肉が蒸発してゆくサンタナ。
それを霞んだ目で見つめるストレイツォ。
悶え苦しもうが、一部の傷口を切り離そうが波紋の勢いが途絶える事は無い。
そして、波紋傷が頭部へと昇り……サンタナは消滅した。
カララァン
金属音を放ちながら持ち主を失くした首輪が落下する。
この戦闘に勝ち残ったストレイツォ。
しかし、彼には足りていなかった。
生きてゆくために必要な力が。
生命を保つ上で必要不可欠なものを使ってサンタナを倒した彼には余力など微塵も無い。
だが彼は歩いてゆく。
もう一人の父親、ブンブーンの元へ。
「子供とは……いいものだな……」
そう言い残してストレイツォはブンブーンの傍らへと倒れこんだ。
★ ☆ ★
あぁ、私はもう駄目なのだな。
しかし、今では一欠片の後悔も私の心には無い。
今思えば、中々の人生でなかったのではないか?
空を仰げば……エリザベスが迎えに来ている?
いや、見間違いだろう。
彼女は強く、そして私の様に道を踏み外すはずもない。
この殺し合いでも生き残って――――
幸せになってくれエリザベス。これが父親としての最期の願いだ。
★ ☆ ★
二人の父親は元の世界で目的のためには殺人すら厭わないような人物であった。
それでも彼らはこの殺し合いの場で子供の為に命懸けで戦い、散っていった。
彼らの精神は何処かへ繋がれて行くのだろうか?
この会場に残る親達は彼らの様に子供の事を思う者ばかりである。
彼らの意思はきっと何処かに受け継がれてゆく。
【アンドレ・ブンブーン 死亡】
【サンタナ 死亡】
【ストレイツォ 死亡】
※戦いはE-6でありました
※二人の死体のすぐ傍にサンタナの首輪があります
※ブンブーンのデイバッグも落ちています。支給品は拡声器、その他不明支給品が0〜2個です
※アバッキオの現在地は不明です。
もしかしたら、決着を見たのかもしれないし、全然追いついて無いのかもしれません
※ストレイツォの支給品は拷問セット(5部)でした
投下完了です!支援に感謝!!
ふぅ〜初めて(ロワ内で)人をやっちまったぜ。
でも思ったよりたいした事……
ありまくりですねorz
これからもっと精進したいと思います。
投下乙!
ストレイツォにブンブーン・・・あんた達は立派だったよ・・・
最高の父親だったよ・・・
最後にもう一度GJ!
川川川川リヾヽ川 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
彡川川/// ノ人l|| 子供とは……
/彡/// ,. -‐=||
'<テテ‐ヾi'イテテ||| いいものだな……
l l /||
,._-〉 /|||_____
、 _,.- ニ、 /川川川
:\ """" /川川川_
`''――――'――‐‐' ノ
>>464 うわあああん!
私が好きなキャラばっか酷い目に遭わせる氏なんか大嫌いだあああ
でも二人の父親に感動しました
明日はお父さんに優しくしたいと思います
なんという男、ジジレイツォ
まさかの対主催においての死亡!これは予想外
投下乙!
う……スト様構想練っていたが先を越されたか。。
しかし俺の考えていたものよりはるかにいい書き方をしてくれたのでスト様も本望だろう
誰も突っ込まないからこっそり修正するぜ
【アンドレ・ブンブーン 死亡】
↓
【ベンジャミン・ブンブーン 死亡】
息子の名前書くんじゃねえええええええええええ
そういやLAって死んでるかどうかわからないから参加できないんだよね。
Shout at the Zombie◆iWsXXvK.9U
死刑執行中パニック進行中◆DadLy2ezXI
The answer to our life◆Y0KPA0n3C.
静かな二人 ◆iDLLgR1TjY
かぐや姫 ◆yxYaCUyrzc
気がかり ◆BGBx2CZJts
深まる疑心 ◆BGBx2CZJts
sub、sab、serve、survivor ◆4TVCWBLT0c
鉄塔から出たら負けかなと思ってる ◆BGBx2CZJts
自業自得 ◆BGBx2CZJts
せめて、父親らしく ◆/N8q5ODajQ
ここまでのSSをWikiに収録しました。書き手の方は確認してください…
修正箇所は
>>338を参考にさせていただきました。
また、「せめて、父親らしく」は投下されたばかりなので修正があるかな?と思いタイトルのみの追加です。
紫病スレの方でも話題になってましたが、収録は誰でもできるので時間に余裕のある人はぜひやっていただきたいです。
基本的にコピペするだけなので、1話だけなら10分程度で済むと思います。
実は、いまWikiに載ってるSSの半分以上が自分が収録したものです。今回もまとめて更新したので2時間くらいかかってしまいました。
いつまで経っても載らないと書き手の方のモチベーションにもかかわるかと思いますので…
面倒な作業かもしれませんが、よろしくお願いしますm(_ _)m
wikiまとめお疲れ様です
誰かがやってくれるだろう……
こんなふざけた考えはこれまでにして
これからは積極的に編集を手伝いたいと思います
wiki編集一段落着いた!
初めてだから四苦八苦しながらの編集だったなww
あれ?もしかしてSS書くより面白いk(ry
>◆FoU.wbC/ko
ありがとうございます。そして、ごめんなさい
向こうのスレで「私が収録したる!」と威張り散らしていた者です(ちなみに
>>338でもあります)
さっき帰宅して急いでwiki見たらSSが収録されていたのでこっちに飛んできました
お時間を取らせてしまい、申し訳ありませんでした
本当にお疲れ様でした
あああああ「氏」が抜けたorz
>>475 いえいえ、とんでもないです。
これを機に編集に参加する、という方も増えているようでなによりです。
本当は自分も書き手として貢献したいのですが、なかなか時間が取れず^^;
俺、この試験期間が終わったら故郷に帰って新しいSSを書くんだ…
478 :
Classical名無しさん:08/07/19 18:48 ID:ogJILrYM
あーん!スト様が死んだ・・・
>>472 感謝の言葉が遅れて申し訳ありません。
忙しい中お疲れさまです…。そして、いつもありがとうございました。
これからは私もお手伝いさせていただきたいと思います。
そこで、とりあえず自分のSSは自分で収録し、氏の負担を少しでもなくすようにします。
それではグイード・ミスタ、ブローノ・ブチャラティ 投下します。
ザッザッザッ
慎重でそれでいて大胆に歩を進める人物が二人。
ブローノ・ブチャラティとグイード・ミスタ。
今、二人の間に会話はない。敵に気づかれる可能性があるというのもあるが、なによりこの二人の間に会話なんて必要だろうか?有能な上司と幸運な部下。彼ら二人の間には確固たる信頼があるのだ。
それにこの状況下でなにか話をしないと不安になるほど柔な精神を持っている二人ではない。
彼らが目指しているのはB-3の船。そこを目指してかれこれどのぐらい歩き続けているのか?わからない、わからないがただ着実にそこへ近づいてはいる。
船に向かう目的はブチャラティのけじめ。彼の希望によりこうして二人は歩いているのだ。
暗闇と音のない世界が彼らを包み、沈黙が辺りを支配する。
そんな沈黙はブチャラティに“それ”を考えさせる充分な空間であった。自分のこと、ミスタのこと、先ほど始末した男のこと、そしてスージーのこと。
左手に握りしめている指輪にふと目をやる。銀色に輝くシンプルな指輪だ。一ヶ所にだけ小さな宝石がついている。きっと彼女の手にさぞ美しく映えたに違いない。彼女の夫はこの指輪を苦労して見つけたことだろう。
指輪がキラリと輝いた。星の光を浴び、月の輝きを反射して。
ブチャラティは思った。空を見上げ自嘲的な笑みを浮かべ思った。
(ネアポリスじゃ星なんてめったに見なかったのにな…ギャングが星を見てセンチになるなんて笑われちまうな…)
静寂は彼を落ち着かせた。そして平静は反省への時間を与えるには十分だった。
彼の中で怒りは去った。そう、彼女を直接殺した相手には、だ。しかし“間接的”に殺した相手への怒りは収まらない。間接的に、それは誰か?
それは自分自身。ブローノ・ブチャラティへの怒り。
(…彼女はもうこの美しい夜空をみることはできない…。もう星の数を数えたり、綺麗なまん丸のお月様を見上げたり…。そして、夫と一緒に暮らし、供に歩き、子供を授かることもできない…)
『ヒョッとして恋人ですかァ〜〜〜!? ……まさか婚約者とか! キャ〜♪』
『はぁ〜い、説明ですねッ!? まずJOJOは婚約者で……きゃー、恥ずかしいっ♪』
思いかえすのは彼女の笑顔。自分の過ち。
ぐっと手に力を込める。爪が手のひらに食い込み、傷をつける。
(…この俺のせいでッ…!!)
ブチャラティはうつむいた。自分のしてしまったことにうつむき、地を、泥を見つめ歩く。
満天の星空の下、一人の男は孤独だった。月も星も風も仲間でさえも今の彼には映らない。
男、ブローノ・ブチャラティは囚人なのだ。一人の女を殺したという罪を背負った囚人。
「…スージー……」
誰にともなく呟いた言葉は風にかきけされた。
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めた。
一人は泥を見た。一人は星を見た。
◇ ◆ ◇
「それにしてもでけぇ船だなァ――ッ!湖にこんなもん浮かべるなんて荒木のヤツ、なに考えてんだ?」
「“なにも考えてない”んだろう。ヤツにとって面白いからだろ、強いて言うならば。力があるやつは自分の力を誇示したがるものさ。」
気が重い、ブチャラティの気持ちを表したらまさしくこの一言に尽きるだろう。
およそ十分後、彼らはついに目的地にたどり着いた。船へと。
船のデッキの上で靴音を立て、ミスタと供に歩く。人の気配はないが念のため船内を捜索することにした二人はついに問題の地下室の前に立つ。
「ここか……?」
「……ああ…」
部屋は惨劇の跡がいまだ生々しく残っている。ミスタは眉をひそめこの光景に驚きを示し、ブチャラティは顔を背けこの惨劇に嫌悪感を示した。
ゆっくりと部屋に足を踏み入れる。二人の目に部屋の大部分を占めるように置いてある棺桶が嫌でも目に入る。ブチャラティはピタリと立ち止まり、スタンド能力を発動。ジッパーにより棺桶の中に彼女の手をそっと横たえた。
その時ブチャラティを襲ったのは激しい自責の念。
彼女の変わり果てた遺体を見た時彼の中でまたもや湧き出てくる押さえきれない感情。
(……ッ!)
やり場のないこの気持ちをどうしたらいいのだろう?それは誰にもわからない。正解なんてないのだから。
(俺があの時…いや、しかし…)
彼は沈んでいく。いくつもの仮定の世界へ。彼の目が死んだ魚のように暗くなる。
(クソッ…俺は……スージーッ!)
こんな姿のブチャラティを見たらミスタはどうするのか?彼ほどの男がブチャラティをそのままにしておくのか?いや、そんなわけがない。
だが…
「動くんじゃねぇぞ、ブチャラティ。少しでも動いたらよォ、どうなるかわかってんだろうな?」
ブチャラティの後頭部に手榴弾が突きつけられていた。
◇ ◆ ◇
「…なんのつもりだ?ミスタ…」後頭部に感じる冷たい感触。ピンひとつによる生への停滞。
「なんのつもりも、くそもないぜ…ブチャラティ……」流れ落ちる汗。焦り、疑問、そしてなにより驚き。
「落ち着け、ミスタ…ここで俺を殺「あまりお喋りが過ぎると舌噛んで死ぬぜ。黙って俺の言うことを聞きなッ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!
瞬間、頭に触れていたモノがなくなる。振り向くと真剣な目付きのミスタが立っていた。その右手には武器。たが今の彼には殺気がない。
あるのはまるでPKを外したサッカー選手を向かい入れる監督のような目。
厳しさ、優しさ、疑問を含んだ目であった。
「ブチャラティ…いつものあんただったらこんなこと、俺にはとてもじゃねぇが出来ねぇぜ?
いつものあんただったら俺が手榴弾を取り出そうとした瞬間、その気配に気づいて言うだろう、“どうした、敵か?”ってな。
もしくは手榴弾のピンが“抜かれるより素早く”ステッキィ・フィンガーズを俺に叩きこむ。その“後”にこう言うはずだ、“…なんのつもりだ?ミスタ…”ってな。」
ブチャラティは黙ったままミスタの話を聞いている。その顔を見たミスタは彼の胸ぐらを掴む。なぜならその顔は彼が知っているブローノ・ブチャラティの顔ではなかったからだ。ひとり、ふぬけた脱け殻のような顔をした男がそこにいたからだ。
「俺が言いたいのはたった1つのシンプルなことだぜ…ッ!俺は今まで単純に生きて来たから難しいことはわからねぇ…。でもよォ、そんな俺でもわかることがあるッ!それは、いまのあんたはいつものあんたじゃねぇってことだ!」
無反応。ブローノ・ブチャラティはこの言葉にもなんの反応を示さない。それがミスタのイライラに拍車をかける。
「ブチャラティ……いつまでも失敗をひきずってんじゃねーよ、このスカタン!てめえがフラフラしてたら俺たちチームはどうすりゃいいんだよッ!」
だから殴った。ミスタは殴った。
鈍い音と供に吹き飛ばされるブチャラティ。壁に背をつけ彼は反射的に殴られた頬を押さえる。奇しくもそれはスージーがひっぱたいた箇所と同じ。
「てめえはブローノ・ブチャラティだろッ!俺が知っているブチャラティは少なくとも現実を見る男だ!去ってしまった者たちから受け継いだものを先に進めることができる男だ!そのスージーって女の意志はなんだ?
その女の望みはなんだ?そいつはいつまでもあんたにここでうじうじ悩んで欲しいと思ってるのかッ?!答えろよ、ブチャラティッ!」
しえん
ミスタ格好いい!支援!
スージーの意志。
その大きな言葉がブチャラティを行動させた。
ヨロヨロと生まれたてのバンビかのように、だが確かに自分の足でブチャラティは立ち上がった。
「違う…いや、違うッ!」
彼の唇から言葉がつむぎだされる。その言葉は力強い。
「なら、どうするんだ?あんたは彼女にどう示すんだよ?」
ブチャラティが次にとった行動は再び棺桶に向かうこと。一瞬彼の目に影がさす。目を閉じるブチャラティ。カッとその目を開く。そして彼はじっと彼女の亡骸を見つめる。輝きを取り戻したその目で。
「…行動で示す。俺たちギャングはそれしかないだろう。“やる”と思ったときにはもうすでに“やって”しまっているんだ…。だから、彼女にもッ!!」
ブチャラティはしばらくそうした後棺桶よりなにかを取りだした。
「この俺のッ!行動で示すッ!この俺がッ!必ずやこのゲームをぶっ潰すと!」
ミスタは安堵した。なぜなら現実と向き合う彼の目はまさしくブローノ・ブチャラティの目であったからだ。
「ミスタ、外に出よう。相談したいことがある。」
扉を出て行く男の背中。やけに眩しく、頼もしく見えた。
彼が手に持っていたもの、それは銀色に輝く輪。
指輪…?いや、違う。
荒木によってつけられた呪われた結婚指輪。二人が死を分かつまで。
首輪であった。
◇ ◆ ◇
「休息?」
「ああ。理由は3つ。ひとつに身体にダメージ負っていることもあるがなによりこの特別な状況では精神が先にやられる。これから先、休息の時間など取れる機会なんて滅多にないだろ。ならば休める時に休んでおくべきだ。
ふたつに、この時間帯、視界がきかないこと。俺のスタンドや、今現在銃を持っていないお前では遠距離型スタンドに対しての対抗手段がない。昼間なら敵の居場所がわかれば二人いるこっちのほうが有利だ。だがこの暗闇じゃ敵の居場所を戦闘中に突き止めるの厳しいだろ。
そしてみっつめ、現在地にも問題がある。がむしゃらに動いてもこの地図の端であるここで大した情報が手に入るとは思えない。しかもお前はより中心部に近い南よりやってきたにもかかわらず俺以外には会ってないんだろ?今ここらに、参加者が多く集まってるとは思えないな…。
よって朝、日が昇るまで、つまり第一回放送が流れるまでここで休息をとることを提案する。納得か?」
「まぁ、確かに筋は通ってるぜ…。でもよォ、ブチャラティ、ひとつだけだ。ひとつだけ言わせてくれ。」
「なんだ?」
「もしかしたらたった今この近くで俺たちチームの誰かが危機に陥ってるかもしれねぇ…。殺戮者によってあんたが救えなかったスージーと同じようなただの女が殺されてるかもしれねぇ…。トリッシュが面倒なことに巻き込まれてるかもしれねぇ…。」
「……………」
「仮にそんな出来事が起き、あいつらが死んでもあんたはこの行動が正しかったと言えるのか?ここで休息をとっていたことを誇れるのか?あとで“やっぱりこうしておけば…”なんて後悔しないのか?」
「………言えないだろうな。後悔するだろうな…」
支援って規制解除にも役立つのねと知った週末の夜支援
「!?」
「後悔するだろうし、落ち込むし、自分自身を責めるだろう。だが俺はやつらを信じてる。トリッシュも信じてる。正しい行動をとる俺たちに未来があろうことを信じてる。
「…………」
「そして覚悟した。誰一人犠牲になることなくこのゲームを終わらせるのは難しい。だけどな、この俺の目の前で誰か犠牲になりそうになったら俺が守るッ!無謀かもしれない、難しいかもしれない。けどそれがスージーを殺してしまった俺の決意だッ!」
「…やっぱりブチャラティ、あんたは俺たちのリーダーだぜ…。それほどの覚悟があるなら、俺はやっぱりあんたに付いていこうって思うぜ!」
「納得か?」
「ああ、納得だ。」
「なら先に寝ろ、ミスタ。見張りは俺がやろう。考えたいこともあるしな。」
「ならお言葉に甘えてよォ、おねんねさせてもらいますか―――ッ!おやすみ、ブチャラティ!」
◇ ◆ ◇
随分と強烈に殴ってくれたようだな…。この様じゃ青アザでもできてるんじゃないか?…だが有難い一撃だった。この痛みがなかったら今でも俺は過去に囚われ、悩んでいたことだろう。
俺も良い部下に恵まれたもんだ……。ありがとう、ミスタ。
さて、それよりこのゲームについて考えなければならないな。そのためにも荒木のことを知らなくては…。
孫子の一説にもあるな、“敵を知り、己を知れば百戦百勝”ってな。
とりあえずデイバッグに入っている中で重要そうなものを取り出してみる。名簿、首輪、地図そして紙と鉛筆。
メモしとけば後々ほかのやつらに俺の考えを伝える上で楽になるだろう。
まず考えなければならないことを大まかにわけて3つ書いてみよう。
@荒木飛呂彦について
A首輪について
B参加者について
このゲームの大元となる@はとりあえず後で考えよう。思うに、AとBについて考えれば@については自ずととわかってくるだろう。よってまずAからだ。
…首輪を持ち上げ様々な角度から見てみるが、この首輪、ものすごい技術で出来てるな…。繋ぎ目がなく、ツルツルしている表面。銀色に輝き、重さは信じられないくらい軽い。まるで指輪のようだ…。
隣に寝ているミスタのものと比べてみたところ、唯一気づいた違いは首輪の正面についている電球の点滅があるか、ないかだ。
スージーの首輪は今現在この点滅がない。よってこの首輪が活動停止状態にあると考えて良いだろう。
だが活動停止と言っても中に火薬は入っているはずだ。それにヤツがパフォーマンスで見せたように手動起爆装置あるだろう。
スティッキィ・フィンガーズを発動し、中を覗こうとする行為はリスクが高いな…。何らかの手段、それこそヤツのスタンド能力でこちらの状況を把握してる可能性がある今、首輪を二つにした瞬間首輪が爆発、なんてこともあるだろうからな…。
とりあえずまとめるとこんな感じか?
・繋ぎ目がない→分解を恐れている?=分解できる技術をもった人物がこの参加者の中にいる?
・首輪に生死を区別するなんらかのものがある→荒木のスタンド能力?
・スティッキィ・フィンガーズの発動は保留 だか時期を見計らって必ず行う
続いてBについてだ。名簿を取り出し、今一度上からざっと目を通す。
…やはり気になるのが“ジョースター”が四人、“空条”が二人、“ ツェペリ”も二人いることだ…。親子か、兄弟か、あるいは従兄弟か。それはわからないが彼らが少なくとも血縁上の関係を持っていることは間違いないだろう。
やつから見たら家族が互いを案じ、苦渋の決断をし、そして死を知って絶望することは“楽しみ”なんだろうな…。
その歪んだ思考、家族の運命を狂わすこのゲーム、吐き気がする…ッ!!
荒木はこの三つの一族に何らかの恨み、こだわりをもっているのではないか?いや、もしかしたらこのうちどれかひとつだけで、ほかの二つはそのひとつの一族に巻き込まれただけという可能性も…?
わからないが、ジョセフ・ジョースター、エリザベス・ジョースター、シーザー・ツェペリ、信頼の置ける彼らに会ったら聞いてみよう。荒木と一族について。
もうひとつ、気になるのが“ジョースター”“空条”“ツェペリ”供にバラバラに乗っている点。一番上にジョナサン、近くにジョージ、少し間をおいてエリザベス、すぐ下にジョセフ。
続いて空条承太郎。名簿の終わりには空条徐倫。ツェペリは上のほうにふたつ別々に並んでいる。
…この名簿はなにを基準で並べられているんだ?スージーの話と俺自身の仲間たちの名前から知り合いが固まっていることはわかった。だがそれ以外にはなにか法則があるのか?
…強いていうなら国別か?英国、米国、日本、イタリアの四カ国の人間がそれぞれ分けられているのか?しかし“カーズ”“ワムウ”“サンドマン”…。いったい何人だ?まぁ、これはこじつけか?
…待てよ、知り合い同士を固めているのならば家族はなぜ固めない?それこそこれほどたくさん血縁関係をもっているであろう人物がたくさんいるのに。
やはりなにか法則性が…?
…まぁそこまでこだわらないでいいだろう。ともかく“ジョースター”“ツェペリ”“空条”この三つの一族については注意せねばならない。
次に名簿を見ていて俺が思い出したのは先ほどの男のこと。そう、スージーを殺したあの男だ。
動機などはないに等しいだろう。この状況、あの殺害方法、残虐性。荒木の立場から言ってあの男には積極的にこのゲームを促進する“良い”参加者なのだろう。やつもそれを買って参加者にしたんだろうな。
…だが腑に落ちないことがある。やつは武器を持っていなかった。そしてどちらかといったら小柄な体格。そして特別身体を鍛えたようにも見えなかった。
おれが腑に落ちないこと、それは
やつがどうやってスージーをあのように“バラバラ”にできたのか?
俺との戦闘での異常な耐久力とスピードはいったいなんだ?
しかもあの短時間で。…武器を隠し持っていた?いや、俺との交戦中、武器は使わなかった。自分の力で?いや、不可能だ。そんな力、人間では不可能…。
服の下に何らかの防御服?だがあの敏捷性はどう説明する?
…もしやヤツはスタンド使い?そう思えば納得できる点はある。スピードと耐久力はスタンド能力なのだろう。そういえば身にまとうタイプのスタンドがあるとなにかで聞いたことがあるな…。
しかし逆に疑問が出てくるのも事実。俺のスティッキィ・フィンガーズに対して何らかの反応を示さなかった、それがおかしい。
ならば…やつの正体は?
今更ながらやつを尋問しとけばよかったな…。痛みつければなにか吐いただろう。もっとも後悔はしてないがな…。
そういえばスージーもスタンドが見えていたな…。そのとき思った空間自体に、スタンド能力がという推測は案外当たっているのかもしれない。
とにかくやつから学んだこと、それはこのゲームは簡単にはいかないこと。一般人から見たら未知の能力であるスタンド能力のように、なにか未知の能力がある、ということだろう。
ではまとめよう。
・知り合いが固められている→ある程度関係のある人間を集めている。なぜなら敵対・裏切りなどが発生しやすいから
・荒木は“ジョースター”“空条”“ツェペリ”家に恨みを持った人物?→用確認
・なんらかの法則で並べられた名前→国別? “なんらか”の法則があるのは間違いない
・未知の能力がある→スタンド能力を過信してはならない
・参加者はスタンド使いまたは、未知の能力者たち?
・空間自体にスタンド能力?→一般人もスタンドが見えることから
名簿についてはこれぐらいかな…。ほかに、気になる点としては…。
……ちょっと待て。少し引っかかるものがある。ほんの少しだが、なにかひっかかる。俺がこの名簿をはじめて見たときからの違和感。それは、
“ナランチャの名前がないこと”
これだ。俺が感じた違和感はこれだ。
俺たちチームはナランチャを除き全員いる。新入りのジョルノも、ボスから命じられ守るよう指示されたトリッシュの名前もある。ではなぜナランチャがいないんだ?これにはなにか理由があるのか?荒木にとって不都合になることでも…?
仮にナランチャが参加した場合、荒木にとって結構な利点があるのだと思うが…。
あいつのスタンド、エアロスミスはこのゲームにおいて―――-―――-
!!
そうだ、エアロスミスだッ!ナランチャが参加しなかった理由、いや参加できなかった理由ッ!それはやつのスタンド、エアロスミスの能力ッ!
もしかしたら俺の考えすぎかもしれない…。荒木の気まぐれでべつに理由などないのかもしれない…。ただの偶然かもしれない…。
だが俺の仮定、それはこのゲームにおいて一筋の希望に見える!俺の推測、それは
『荒木飛呂彦がナランチャを参加させなかった理由、それはやつがエアロスミスの射程距離内にいるから』
エアロスミス、その能力は二酸化炭素を察知する能力。きっとそれによって自分の位置がばれてしまうからではないか?
取り出した地図を手元に引き寄せじっくりと観察する。この巨大なゲーム、主催者にとって不都合なことが起きる可能性は非常に高いだろう。誰かが首輪をはずす、荒木を倒すほどの力をつける、参加者が一致団結して荒木に立ち向かう。どのことも起こりうるだろう。
そういったことが起きた場合、どうするか?やつが直接“ケリ”をつけるしかあるまい。ならばやつは自ずとこの舞台に参加できるようになっているはず……!!
北・西・南は陸、禁止エリアで封じられている。東は海、その向こうはどうなっているかわからない。
ならば俺がやるべきことは…。
地図の向こう側、その謎のエリアを見にいくしかあるまい!!そこに荒木がいるかもしれないのだからなッ!!
幸いここは地図の端。北と西の禁止エリアで区切られた箇所を見に行くとしよう。それでも何も見つからなければ海の向こうへ…。
荒木、待ってろよ…。貴様はただそこで高みの見物を決め込むつもりだろう…。しかし俺がさせないッ!!
かならずこのゲームをぶっ潰すッ!!貴様を引きずり出すッ!!俺の誇り、覚悟、そして命さえ賭けてッ!!
そしてなによりスージーのためにッ!!俺はこのゲームを潰すッ!!
◇ ◆ ◇
ブローノ・ブチャラティが立てたひとつの仮説。
それははたして真実にたどり着く正しい意志なのか?それとも全て荒木によって計算された遊戯なのか?
はたしてブローノ・ブチャラティがなるのはどっちだ?英雄か、ピエロか?
ただひとつかれはこのゲームにおいて希望を持ち始めた。それだけは収穫といえるだろう。
空を見上げる彼の目には光り輝く星が映った…。彼は笑みを浮かべた。彼女に届くように。
そして彼女にはブローノ・ブチャラティが輝く星に見えただろう。このゲームを希望という名で照らし出す大きな星に。
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めた。
一人は泥を見た。一人は星を見た。
【B-3/船の上/1日目 早朝】
【ブローノ・ブチャラティ】
[時間軸]:護衛指令と共にトリッシュを受け取った直後
[状態]:肩に切傷(血は止まりました) 左頬がはれている
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、荒縄、シャーロットちゃん、スージーの指輪
[思考・状況]基本行動方針:打倒主催、ゲーム脱出
1.ミスタが起きたら自分の仮説について意見をもらう。その後 第一回放送まで休息をとる。
2.とりあえず北・西の地図の端を見に行く。南・東は機を伺い見に行く。
3.絶対にジョセフと会い、指輪を渡す。彼にはどう詫びればいいのか…
4.チームの仲間に合流する。極力多くの人物と接触して、情報を集めたい。
5.ボスの娘、トリッシュを護衛する。その為にも早くトリッシュに会わなくては。
6.“ジョースター”“ツェペリ”“空条”の一族に出会ったら荒木について聞く。特にジョセフ・ジョースター、エリザベス・ジョースター、シーザー・ツェペリには信頼を置いている。
[備考]
※パッショーネのボスに対して、複雑な心境を抱いています。
※ブチャラティの投げた手榴弾の音は、周囲一マスに響きわたりました。
※ブチャラティが持っている紙には以下のことが書いてあります。
@荒木飛呂彦について
・ナランチャのエアロスミスの射程距離内いる可能性あり
A首輪について
・繋ぎ目がない→分解を恐れている?=分解できる技術をもった人物がこの参加者の中にいる?
・首輪に生死を区別するなんらかのものがある→荒木のスタンド能力?
・スティッキィ・フィンガーズの発動は保留 だか時期を見計らって必ず行う
B参加者について
・知り合いが固められている→ある程度関係のある人間を集めている。なぜなら敵対・裏切りなどが発生しやすいから
・荒木は“ジョースター”“空条”“ツェペリ”家に恨みを持った人物?→用確認
・なんらかの法則で並べられた名前→国別? “なんらか”の法則があるのは間違いない
・未知の能力がある→スタンド能力を過信してはならない
・参加者はスタンド使いまたは、未知の能力者たち?
・空間自体にスタンド能力?→一般人もスタンドが見えることから
【グイード・ミスタ】
[時間軸]:とりあえずイルーゾォ戦の後。どれくらい後なのかは不明
[状態]:健康
[装備]:ナランチャのナイフ、手榴弾4個
[道具]:不明支給品残り0〜1(あるとしたら武器ではないようです)
[思考・状況]基本行動方針:ブチャラティと共に行動する。ブチャラティの命令なら何だってきく。
1.おやすみ………
2.エリナの誤解を解きたいな
3.アレッシーうざい
4.あれこれ考えずシンプルに行動するつもり。ゲームには乗らない
備考:二人がした情報交換について
※ブチャラティのこれまでの経緯(スージーとの出会い〜ワンチェン撃破まで)
※ミスタのこれまでの経緯(アレッシー、エリナとの出会い〜ブチャラティと合流まで)
投下完了しました。
誤字・脱字、矛盾点、修正点、その他おかしい点があればご報告ください。
一時投下スレと一部変更した点がいくつかあるので矛盾があるかもしれないので、注意して読んでくださると助かります。
投下乙。
ブチャラティかっこいいですね。
考察の内容も面白いし、GJです。
あと、二人が死を分かつまで。
は
死が二人を分かつまで。
じゃないですか?結婚式のアレなら。
>>501 投下乙です!ミスタかっこいいぜ
491の最後は手動起爆装置「が」あるだろう。
ですね。
ところでまったく関係ないけど、このスレFirefoxからだと書き込めないんですが…
なぜでしょう?いまは久ぶりにIE立ち上げて書いてますが
ブラウザによって負担が大きいモノはシャットされる事があるぜ!
専用ブラウザをオヌヌメします。
GJ!
思考欄のブチャとミスタの差に吹いたwミスタシンプルすぎるw
>>503 普通のブラウザは2ちゃんに負担がかかるから専用ブラウザ使ってあげて
506 :
503:08/07/20 12:14 ID:DTwpRHDs
>>504-505 なるほど、それが原因か…サンクスです
でもアドオンの2chビューアーなんですがねぇ…無効化したら書き込めるようになりました
>>502 >>503 指摘ありがとうございます。wiki収録の際訂正いたします。
そのwiki収録についてなのですが、どのぐらい待って収録すればいいのでしょうか?
一応“投下順”の所にすでに題名だけは欄をつくったのですが…。
あ、あと題名は「Shining Star」です。
>>507 全然オッケーじゃないですか?
問題点さえないならそのまま載せればいいかと。
>>508 ありがとうございます
一応あと2日程度様子を見てこれ以上指摘がなかったら収録したいと思います。
http://rowvj6pbm.ame-zaiku.com/index3.html >>381 自業自得 ◆BGBx2CZJts氏
【J・ガイル】【カーズ】【ワムウ】
>>430 せめて、父親らしく ◆/N8q5ODajQ氏
【音石明】【ミセス・ロビンスン】【ベンジャミン・ブンブーン】【サンタナ】【ストレイツォ】
>>499 Shining Star ◆Y0KPA0n3C.氏
【ブローノ・ブチャラティ】【グイード・ミスタ】
以上を現在位置地図に追加しました
なんかまたミスがあったら指摘お願いします
現在位置が不明になっているキャラクターは、
行方がわからなくなる前にいたであろう位置に名前を表示させています
誰かがやってくれるだろう、じゃなくて
自分がやれることはすすんでやるって大事ですね
スレの活性化を祈りつつ、地図をいじくってます
地図氏更新乙です
ごめんなさい、現在地不明とかやっちまって(´・ω・`)
追記で、明日【せめて、父親らしく】をwikiに追加しますね〜
>>510 乙です。
地図職人殿!ストレイツォが分身しておりますっ!
あと・・・その・・・絵は忙しくて描けないんですか?
乙であります。
自分も現在地不明なんてやってすみません・・・ガイル爆弾がやりたかっただけとか決してそんな事は・・・
>>512 スト様修正しておきます
/:::;':::::i::::::::::::';:::::::::::',:::::::::::::::!:::::::ヽ
/i:::::::i:::::::l:::::::::::::i:::::::::::;'::::::::::::;':::::::::::i .iヽ-'
::::::';::::::';::::::l:::::;ヘ:ノ::::/ヽ:::::;.、:::/:::::::::::/ ,. l
::::::::'::i丶、:::::/ ヽ' ';i':', ヽヘ:::::ノ<´ .l
:_::::::::l ` .i:!l:i i ヽ!ヽ`l:l l この地図の人が
i  ̄ l:!l::l l. l ノ、ノ .l スレ住民にちやほやされるために
ノ i ,.、/ l:;!、 _! l ,゙i / 地図を作ったり絵を描いていると
l ,.ヘ / ゙ソ _.. ∨:l ;' .l 〉. 思っていたのかァーーーーッ!!
l /\/ i `' . r‐ ニ-‐v ヽ!i: l__/
i i丶i -‐._ .._', _;! / iカムイ l/./ ヽ.. 私は『いいSSを読ませてもらうため』に
', トiヽ、__/¨rゎヽミヽ‐ ヽ`¨ l/ ̄ヽl 地図を作り、絵を描いている!
ヽト:i^ `丶┴'"´i ', 、 i u lヽ,.、 l
∧\!、 U 丶、i. ,!' _ l 〈 〉' 『いいSSを読ませてもらうため』
∧ ', ,.--‐'´ノヽ l ヽ ただそれのためだ
/`ヽ_',\ / ¨,. ̄-‐、._', lヽ \ 単純なただひとつの理由だが
/ / l l ',. ヽ. i;、i i i ! ', ヽ. それ以外はどうでもいいのだ!
/ / l. l. ヽ. \. !; ',. l l. / /
l ', \ '\.'--一" ノ i /l /_ というわけで皆さんよろしくお願いします
l ヽ \ 、ヽ、... イ ノ// く あと現在地不明は、一応今の形をとりましたが
! \ ', 丶、 ヽ -‐ ¨ // i 地図だけ見たとき、行方不明ってことが
_\ `丶' 、_ヽ__ノ / / まったくわからないので、どうにかしたいなーと
/¨ ヽ\ f / /
途中から妙に低姿勢になる露伴wwww
いまwikiに載せる「支給品情報」を整理しているのですが、ちょっと質問
・前ロワ見ると「支給品以外のアイテムデータ」ってのがあるんですが、どのページに作れば良いでしょうか?
(「メニュー」の一覧に作るか、「支給品情報」をクリックしたページに作るか)
・『せめて、父親らしく』で登場した拷問セットは「バラバラに項目を作る」か「3つで1項目」のどちらが良いでしょうか?
・エンポリオが「オレンジ爆弾の幽霊」を持っていますが、
支給品としての「オレンジ爆弾(幽霊でない)」はどうやって表記すればいいでしょうか?
(赤字? それとも「オレンジ爆弾の幽霊」という項目?)
それから◆7d53oKGJP2氏、もしいらっしゃいましたら
『早人の奇妙な冒険〜愉快な人外達with野球帽』の支給品は誰が誰に渡ったか教えてください。
こちらに書いて頂ければ私が編集します
すみません
>>516で「オレンジ爆弾の幽霊」云々書いてますが、
「幽霊アイテム全般について」ということでお願いします
支給品に関してですが拷問セットで一つにしといてください
ウィキの方も、拷問セットと不明支給品0〜2に訂正しておきます
519 :
Classical名無しさん:08/07/24 20:19 ID:WwtNtjms
みんな、今すぐ絵板に行くんだwwwwww
面白いモノが見れるぞwwwww
520 :
Classical名無しさん:08/07/24 20:19 ID:WwtNtjms
sage忘れゴメン orz
訊かれなかったので書かないほうがいいかと思いましたが…
オレンジ爆弾に関しては使用済み(破損?)として、
その下に「オレンジ爆弾の幽霊」(エンポリオが作成)みたいに書くのかな〜?
って思ってました。完全に他人任せですみません。
当時支給品欄はなかったもので、そのまま忘れてました。
早人の初期支給品
アヌビス神、ジャイロの鉄球、ノートパソコンの幽霊
エンポリオの初期支給品
ヨーヨーマッ、ポルポのライター、メサイアのDISC
ジャック・ザ・リパーの初期支給品
オレンジ爆弾、鳩のレターセット、イタリア料理
です。早人は全て道具、エンポリオは微妙なもの、リパーは食品です。
Shining Star ◆Y0KPA0n3C. 【ブローノ・ブチャラティ、グイード・ミスタ】までの支給品をwikiにまとめました
>>98-99を参考にして書きました。(でもいくつか間違ってたぞコラー\(^o^)/)
SS内で特に明記されていないものについては「不明」「思われる」と予測として書いています。
書き手の皆様、お暇な時にでもご確認ください。
「荒縄」、「麻薬」などのグレーゾーンアイテムは「その他、現実世界からの出典 」にあります。
(ジョジョの固有名詞が入っているものは各部出典リストにあります)
個人的な意見ですが、もし「これは○部アイテムのつもりで出した」という書き手さんがいらっしゃいましたら、
トリ付きでその旨を書いてくださると後に混乱が起きなくていいと思います。(
>>106という意見もありますし)
編集したはいいものの、見にくくてすみません。ひょっとしたら見落としがあるか・も。
ベース程度のものですが、情報整理、またはみんなで編集する楽しみとしてお役に立てれば幸いです。
>>523 破損ということで赤字にして、「幽霊化」と表記しました
好きでやったことですのでお気になさらず〜
>鳩のレターセット
>リパーは食品です
なんと
まぁ某ロワでは無差別に食べ物にするという能力で猫が行方不明になったくらいだし…w
ピンクボールのあいつですね、分かります
スレ読んでからwikiでその話見た時はちょっとビビッた……
>>524 超乙です
膨大な量で大変だったでしょう
ペッシ、矢安宮重清、東方仗助、ラバーソール 投下します
満月の下で怪しく動く謎の飛行物体!速いぞ!
謎の飛行物体を追う少年!捕まえれば世紀の大発見か!?
夢を掴むために走れ少年!飛行物体との距離は近い!
(って感じだな、今の俺の図は…)
むかつくラバーソールをぶっ飛ばすために俺―東方仗助―は走っている。
そして俺の目の前を飛行する謎の物体X。いや謎じゃねーけど。スライムだけどさ。
こいつは速度をあげることなくラバーソールを追跡している。速度をあげないってことは要するにだ…
(ラバーソールはわざと追跡させてやがる…とことん嘗めた野郎だぜ!)
もしもラバーソールが本気で馬をとばせばその分スライムも追いつこうと加速し、俺は見失うはず。
それが未だ起こらないって事は要するに俺に見失わせたくないって事だ。
(いや、俺の能力を完全に把握してるわけねーしそこまで計算はしてないだろうな。
馬のスピードをわざとほどほどに制御して着かず離れずの位置を維持してるのは事実だが)
ともかく俺は走る。ここで見失ったら次があるかどうかはわからねーしな。
必ずぶん殴ってやるからな!ラバーソール!
◆
ヒヒヒ!最高に俺はラッキーだとは思わんかぃ?
殺しの手段も騙しの手段もある上に移動の手段もある!
結局の所殺し合いで最後に物を言うのは『運』なんだよっ!
そういう意味じゃ俺はツキまくりだな!ヒヒヒ!
チラリと後ろを振り返ってみるが俺のスライムの欠片もジョースケの姿も見えない。
まぁ、どうせ追ってきてるだろう。ジョースケは間違いなく甘ちゃんだからよぉ!
しばらく俺は馬を走らせていると遠くに人影が見えた。外灯の灯りが弱くて顔はわからねーが、二人だな。
グッドタイミングってやつだぜこいつぁ!俺は馬の速度をあげ、仕込む事にする。
つまんねー結末にだけはなってくれるなよぉ、ヒヒヒ!
馬の上で『仗助』がニタリと笑い、二人組へと近づくために速度を上げた――
◆
「ペロ…すげーな、今の見たか重ちー。ペロ…隕石がいくつも落ちてったぜ!」
「なんだか遠くの方でペロ、大きな音がした気もするど…ペロペロ、やっぱりペッシやオラみたいに
殺し合いに乗らないっていう方がペロ…珍しいのかもしれないど」
ペッシと呼ばれた男は呼び捨てにするなと隣の少年を小突きつつとぼとぼと歩いている。
パイナップルのような髪型の青年、ペッシ。
彼は暗殺チームの一員であり、本来ならこの殺し合いには乗ってもおかしくはない存在だった。
そんな彼が殺し合いに乗らないという判断を下した理由は二つ。
一つは隣を歩くドリアンがそのまま人になったような少年、矢安宮重清(通称重ちー)。
ペッシがこの地で初めて出会った参加者が重ちーであり、その重ちーが殺し合いには乗っていなかったのだ。
その重ちーに流されるように、彼は殺し合いに乗らないことを決意した。
そして大事なもう一つの理由。彼には覚悟が足りなかった。足りなかったからこそ流され、こうして重ちーと歩いている。
彼が覚悟を決め、マンモーニから卒業できる日はいつの日か…
ちなみにこの二人。現在アイスを舐めながら歩行中である。
重ちーがエニグマの紙を破き出現したストロベリー&チョコチップアイス。
不運にも地面に落としてしまったが何故か袋に入っており中身は無事だった。
ペッシはストロベリーを、重ちーはチョコチップを舐めている。
「…ん?ちょっと待て重ちー」
ペッシが重ちーの肩を掴み歩みを止めさせ、耳を澄ませる。
規則的で躍動的な音が暗闇の方から聞こえてくるのだ。その音はどうやら――
「馬だ、馬が走って『こっち』に来てやがる!」
「う、UMAだどっ!?ど、どこだどっ!」
きょろきょろ重ちーが辺りを見渡し、やがて暗闇の一点を見つめる。
馬の足音はもはや馬鹿でも気付くほどハッキリとしてきていた。
くっ、先を越されたか!
しかし爽やかな敗北感なのがバトルロワイアルというものだ支援
「ング、重ちーよぉ…」
残っていたアイスを平らげたペッシが【ビーチボーイ】を発現させ、プランと糸を垂らしている。
「モグモグ、わかってるど…」
重ちーもアイスを平らげ、【ハーヴェスト】を自分とペッシを守るように配置する。
パカラッ、パカラッ、パカラッ
外灯のすぐ近くまで来て、馬は歩みを遅くし、ついには止まる。
影になって顔はわからないが体格からすると男のようだ。
「おめー、一体なんのようだ!あぁ!?」
外灯を丁度境にして馬の男とペッシ&重ちーは対峙している。
ペッシの質問に男は何も答えず、こちらの様子を窺っているようだ。
「おめーが殺し合いに乗ってるっていうなら、容赦はしねぇ!ぶっ殺す!」
「そ、そうだど!容赦しねーど!ぶっ殺すっていうは…う、嘘じゃないど!オラ達は強いんだど!」
ペッシの剣幕に流されるように重ちーも男を威嚇する。
観念したのだろうか男は馬から降りさり、ゆっくりと外灯の下へと歩き出す。
外灯が照らし出す男の顔は――
「じょ、仗助っ!仗助じゃぁないかどっ!」
まさかの知り合いとの再会に重ちーは興奮し駆け寄っていく。
仗助と呼ばれたリーゼントの男は重ちーの姿を確認するとこちらも再会の喜びからだろうか、笑顔になった。
「よう、久しぶりだな。無事だったか」
「仗助まで参加してるなんて夢にも思わなかったど!さ、参加しちゃった事は喜べないけど…オラは会えて嬉しいど!」
重ちーは安心したのか【ハーヴェスト】を解除し仗助にペラペラと話し続ける。
その様子にペッシも一息吐いて【ビーチボーイ】を解除し、二人に近づく。
「なんだなんだ。重ちーの知り合いか。よかったじゃねぇか」
「あ、紹介するど!こいつペッシだど!」
「チィース、よろしくっス…ペッシさん」
ペコリと頭を下げた仗助につられるようにペッシも頭を下げる。
メキャァッ
下げられたその頭目掛けて仗助の回し蹴りが炸裂し、ペッシがゴロゴロと転がっていく。
「…え?」
突然の出来事に反応できない重ちー。
仗助は振り上げた足をゆっくりと下ろし、重ちーと向かい合う。
傍から見ると高校生の不良が小学生か中学生を脅しているようにも見えるその光景。
「重ちー…よぅ」
「理解不能!理解不能!理解不能!理解不能!な、なんでだどっ!ペッシは悪い奴じゃないど!
そ、そりゃ見た目は怪しいけれどいきなり蹴るなんてひどすぎるどっ!」
「重ちー」
慌てふためく重ちーに対し仗助はまるで大人が子供を叱り付ける時の様な低く、威圧するような声で話しかける。
支援不能!支援不能!支援不能!
あっ……支援『可能』
「重ちー…俺達は、友達だよなぁ?」
「と、友達?友達だどっ!?そ、そうだ、そんな事を言うならペッシはオラの友達だどっ!
友達の友達は友達だどっ!ペッシに謝るど、仗助!」
「友達ならよぉ…」
無表情だった仗助の口の端が吊りあがる。
それは重ちーが今まで生きてきて一度も見たことが無いほどの邪悪な感情が込められた、笑み。
「俺の為に死ねやっ!」
顎を蹴られ、ゴムマリのように重ちーが宙を舞う。
浮かんだ重ちーの身体を強引に掴み取り、頭の上で反りあげる。
「ゲボーッ!!」
「友達の邪魔をする友達なんてよぉ…こいつはメチャゆるせんよなぁぁぁ!」
メキメキやベキベキといった音が重ちーの身体から奏でられる度に所々から血が噴出す。
その頃ペッシはうんうん唸りながら頭を押さえ、未だ意識が朦朧としていた。
(理解不能!理解不能!で、でもこのままじゃ…殺されちゃうど!?仗助に!?)
人間橋を描きながら重ちーは必死に考える。一体仗助に何があったのだろうか?
よほどの理由が無い限り、あの仗助が自分にこんな事をするはずがない。
(と、ともかく今はこの現状をなんとかするどっ!)
「【ハーヴェスト】!」
再び発現した【ハーヴェスト】が仗助の身体に纏わりつき、それぞれが抉る様なパンチを繰り出す、が…
「な、なんでだどっ!?」
思わず驚きの声を重ちーはあげる。
全身を攻撃しているにも関わらず仗助の力は抜ける事無く、バックブリーカーの体勢を崩さない。
「理解不能!理解不能!理解不能!」
体勢が体勢だけに重ちーは状況を見ることができず、自分の攻撃がただ効かない事に焦りと絶望を感じていた。
【ハーヴェスト】による決死の攻撃で普通の人間ならば皮と共に肉まで抉られる痛みが全身を襲っているのだ、バックブリーカー等してられない。
だが、今バックブリーカーをしている仗助は普通の人間ではない!
全身をスーツのように【イエローテンパランス】で覆い、仗助に変装しているラバーソールなのだ!
【ハーヴェスト】の攻撃で抉られても出てくる物は黄色いスライムばかり…その抉られたスライムもすぐに元に戻っていくので、いつまで経ってもラバーソール本体を傷つける事は叶わない。
もしも重ちーが自分の目で確かめながら攻撃できたのならば、或いは攻略の糸口はあったのかもしれないが…
ゴキャリ
「ゲブッ!」
一際鈍い音が響き、重ちーが血反吐を吐き散らす。折れてはいけない骨がついに折れてしまったようだった。
人が壊れるその音を、クラシックを聴いてるかのようなうっとりした顔でラバーソールは聞いていた。
投下の邪魔をするさるさんなんてよぉ…こいつはメチャゆるせんよなぁぁぁ!
その音を聞いたのは重ちーとラバーソール、そしてもう一人…
「重ちーぃぃぃぃっ!」
ペッシがようやく意識をハッキリとさせた時、目にしたのは血反吐を吐く重ちー。耳にしたのは一際大きい鈍い音。
わけの分からない声をあげながらペッシは走る。その間に【ビーチボーイ】を発現させ、振り上げる!
「そんなにこいつが大事ならくれてやるぜっ!」
仗助の顔をしたラバーソールはさして慌てる事も無く、頭上の重ちーをペッシへと投げつけた。
【ビーチボーイ】を振り上げていたペッシはその横に大きい身体を受け止める事も避ける事もできずにもろに食らってしまう。
再びゴロゴロと転がっていく二人。ペッシはなんとか起き上がるが、重ちーはピクリともしない。
「ふん、次はてめーだぜペッシちゃんよぉ」
「てんめぇっ!」
距離を詰めようとしたラバーソールの背中にピトリとスライムの欠片がくっつき、融合していった。
欠片がこうして自分と合流したという事はつまり――
ラバーソールは放置していた馬の元へと走り出す。
『支援』をすると思ったら既に行動は終わってるんだね兄貴!
てっきり距離を詰めると考えていたペッシはその行動に咄嗟に動けず、吠える事しかできない。
「てめぇ!逃げる気か!逃がすかよ!」
「はん、逃げるかよ。『いいもん』持ってきてやるからちょっと待ってやがれ!」
ラバーソールは馬に跨り、再び駆け出す。ペッシは【ビーチボーイ】を使おうとするが、重ちーの呻き声がその動きを止めさせた。
今この一瞬の隙に重ちーを連れて逃げるべきだ!そう判断し、重ちーの元へと駆け寄っていく。
「重ちー!俺が必ず助けてやるからよ!だから今は逃げるぞ!」
ペッシは重ちーを背負い、先ほどラバーソールが移動したのとは真逆の方向へ歩き出そうとして、止まる。
何故なら目の前に…ついさきほどまでいた男が立っていたのだから――
◆
急に闘志がわいて来たぜ
野郎〜〜〜〜必ず支援してやる
「まさかその背中の奴は…重ちーか!?」
突如加速したスライムの欠片を必死に追いかけた先にいたのは怪我をしてる重ちー、そしてパイナップルみてーな髪型をした男だった。
男の顔色も悪い。どうやら重ちー共々襲われたのか!?ラバーソールの野郎に!
「おい、大体事情はわかってる!奴は…あんた達さっきまで戦ってたんだろ?その相手の男はどこだ!?」
「それ以上近寄るな!」
近づこうとした俺を怒声が止める。何でだ?このパイナップル野郎とは初対面のはずなのになんでそこまで俺を敵視するんだ?
「なるほど…『いいもん』ってのはその背中の武器か…けっ、むかつく野郎だぜ!」
「おい、さっきから何言ってんだ?とりあえず落ち着いてくれ、怪我してるんならアンタも治してやるからよ」
錯乱してやがるのか…しかし重ちーの怪我は結構深刻そうなんだよなぁ。あんまり無駄な時間を掛けるとラバーソールも見失いそうだし…
ヒュンッと風を切るような音が聞こえたのはそんな事を考えていた時だった。
みればパイナップル野郎は重ちーを地面に降ろし、いつの間にやら釣竿のような物を持っていていた。
釣竿からは糸が俺の右腕の方まで延びていて…
「く、食い込んでやがるのかっ!?」
「何ボサッとしてやがる!このまま、釣り上げてくれるぜぇーーっ!」
パイナップル野郎が釣竿をグンッと振り上げるとそれと同調するように俺も吹き飛ばされ…
「たたきつけてやるっ!」
地面に叩き付けられたっ!
くそっ、わけがわかんねぇ!何でこんな事になってるんだ!?
「もういっぱぁっ!」
再び振り上げられる釣竿。やばい、見た目以上にこの釣竿はやばい!まともに逆らう事もできず俺は先ほどと同じように吹き飛ばされる!
そして再び叩き付け!ダメージだけじゃなくパイナップル野郎が釣竿を動かすたびにものすげー体力を消耗していく、マジでやばい!
「この糸は、切らせてもらうぜ!【クレイジーダイヤモンド】!」
クレイジーダイヤモンドで糸を掴み、引きちぎっ…
「あぐぅぁっ!?」
違う!引き千切られたのは、俺だっ!糸は健在で俺の身体全体に引き千切られる様な痛みが走った!
「馬鹿が!俺の【ビーチボーイ】の糸は獲物以外は水のように通過する!切断なんかできやしねぇ!
だが、その衝撃は伝わるんだぜ!ねっとりと絡みついたお前の神経によぉーっ!」
痛みに悶える俺をあざ笑うように再び釣竿が振り上げられ、俺の身体は叩き付けられる。
左手は支援でもしてな
さてどうしたもんかと必死に頭を動かす俺の目に、嫌な物が飛び込んできやがった。
針がさっきよりも、食い込んでやがる!
というか、針が見えない!糸のような盛り上がりが既に俺の肘よりも上に来ていた。じゃぁ、針はどこに…
「今頃気付いてもおせーんだよ!針は既に胴体に進入した!心臓に食い込ませて、反吐ぶちまけさせてやるぜ!」
「じょ、冗談じゃねぇ!」
どうする!?自分の身体に穴開けて直接針を掴むか!?いや、針も糸と同じみてーに反射するように俺に全て返してくるのかも…
本体を、パイナップル野郎を気絶させるしかないかっ!?
そう判断し俺は走り始めた、【クレイジーダイヤモンド】を振り回すが…どうやらこの土壇場でこの判断はあまりにも遅かったらしい…
「がふぅっ…!」
身体の中の、大事な何かを貫かれような、そんな感覚が全身を駆け巡る。
奴の糸が俺の心臓に…到達……
◆
吉良吉影は支援に暮らしたい
ペッシが【ビーチボーイ】を解除すると支えが無くなったかのように仗助は倒れこんだ。
「初めて…人を殺っちまったなぁ…でも想像してたより大したことないな」
心臓をつらぬいただけなので仗助の死体は血反吐や叩き付けの際についた汚れなどを除けば綺麗な物だった。
そんな仕留め方のせいなのだろうか?ペッシには人を殺す事は驚くほどあっけなく感じられた。
「くそっ…こんな事になるならもっと早く、いや、それよりも重ちーだ!」
駆け寄り、重ちーの脈を診る。トクントクンと、弱弱しくも確実に脈は動いていた。
だが無論急いで治療しなければ危険な状態だと言うことはペッシにもわかる。
「どこにいきゃ、治せる?繁華街にいきゃ薬局くれーはあるかなぁ…くそっ…」
「どこにも…行く必要はないっすよ…」
ペッシが驚きで振り向くと、そこには血反吐を袖で拭きながら…仗助が立っていた。
「な、何でだ!?心臓を貫いたんだぞ!死なないわけがねーっ!ま、まさかおめーゾンビなのかよぉーっ!?」
「ゾンビか…そりゃ俺のダチの事だろ…まぁ、億泰の事はどうでもいいか…」
事情が飲み込めず、尻餅をついたままのペッシにゆっくりと仗助は話し始める。
仗助ええええ!!!――――シエエェン――
支援したいんですが構いませんねッ!
「あんたの釣竿のせいで死に掛けたが…その釣竿、いや糸のおかげで俺は助かった。
針が俺の心臓を貫いた時、俺は咄嗟にあんたの糸の特性を利用したのさ。『釣り糸に攻撃するエネルギーは釣られた者に帰っていく』って所をな。
俺のスタンド【クレイジーダイヤモンド】は何でも治せるが、唯一俺自身は治す事が『本来なら』できないんだ。
だから、あんたの糸を治させてもらった。もっとも、しっかりと攻撃と見なされるように殴った上でだがな。
殴る事によって、あんたの糸は勤勉に俺に反射してくれたぜ。殴る衝撃と、治すエネルギーをな…
おかげさまで、俺の心臓は治された。自分で自分の心臓を治すなんて体験俺くらいだろうな、多分。もうやりたくないけど」
仗助は話し終えるとゆっくりと歩き出す。
「こ、こっちにくるんじゃねぇ!訳の分からない事言いやがってお、俺をビビらせようって腹なんだな!俺がこ、この程度の事で…っ!」
口では何とでも言えるがペッシは未だ尻餅の体勢のままガクガクと震えている。
心臓を貫いたはずなのに、治した?とても信じられるものではない。
「別に何もしないっすよ…あー、後で腹いせに一発殴るかもしれないけど…それより今は重ちーの治療だ」
「し、重ちーに…」
触るんじゃない、そう言葉にしようとしても口が、舌が思いの通りに動かない。
仗助はそんなペッシの横を通り過ぎ、重ちーの近くにしゃがみ込んだ。
「ひでぇもんだな…誰がこんな事を…」
「ど、どの口が言ってやがる!おめーがやったんじゃねーか!」
仗助の意外な言葉で恐怖よりも怒りが勝ったペッシは立ち上がり、仗助を怒鳴りつける。
仗助はそんなペッシの態度に疑問を持ったが、すぐに答えは見つかった。
「クソッ、そういうことか…ラバーソールの野郎…なぁ、さっきまでの『俺』はどこ行ったかわかるか?」
「てめーふざけた事ばかり言いやがって!今度こそ確実にぶっ殺してやる!」
「…まぁ説明は後で良いか。今は重ちーの治療だな…」
「聞けよ人の話!」
仗助は【クレイジーダイヤモンド】で重ちーの身体に触れていく。触れただけで、重ちーの傷だらけの身体が綺麗な姿に戻っていく。
魔法のようなその力にペッシはただポカンと見守る事しかできなかった。
「本当に…治しやがった…」
「とりあえずこれで当面の心配はいらねーだろ…後は重ちーの意識が戻るのを…」
―仗助は、気付くべきだった――
―この事態を引き起こしたのがラバーソールであると気付いていたのだから―
―ついさきほどラバーソールに何をされたかを思い出すべきだった―
―そうすれば、避けられた―
治療を終えたすぐ後に…重ちーの腹部が爆ぜた。赤黒い液体や黄色いスライムが仗助とペッシの目の前で広がっていく。
「あ…」
すぐに仗助は自分のミスに気付く。まず治療の前にスライムが重ちーの身体に紛れ込んでいないか確認すべきだったのだ。
ラバーソールに新たな怒りを覚えたが、その前に身体が動く。今すぐ治せば重ちーは大丈夫、そう信じて。
クレイジー・ダイヤモンド!!『十又援』→『支援』
だがそんな仗助よりも早く動く者がいた。ペッシだ。
ペッシは仗助を蹴り飛ばし、重ちーから離れさせる。新たな怒りを覚えていたのは、仗助だけではない。
「仗助、てめぇ…重ちーの友達だろうが…てめーがどう思っていたかは知らねーが、少なくとも重ちーはお前の事を『信頼』していた…」
蹴り飛ばされた仗助はすぐさま立ち上がり、異様な雰囲気を纏ったペッシと対峙する。
「てめーは!重ちーの『信頼』を、二度も『侮辱』した!償いは必ずさせるぜっ!」
「ま、待ってくれ!というか、どけっ!重ちーは急がないとやばいんだぞ!」
ペッシは【ビーチボーイ】を振り上げ、針を仗助へと投げ込む。
仗助はその針をすんでの所で回避し、重ちーへと向かう。
「これ以上近づかせる物かよ!」
再び攻撃しようとするペッシの眼前を黒い何かが覆い、その攻撃を一瞬遅らせる。
仗助は最初の攻撃を避けた時点で学ランを脱ぎ去り、ペッシへと投げつけていたのだ。
重ちーまであと5メートル、あと3メートル。そこまで近づいた仗助の首に、何かが巻きつく。
その正体は、糸っ。
「うぐぅっ!?」
「俺の【ビーチボーイ】は周りの振動を感知してある程度ではあるが獲物の場所はわかるんだよっ!このまま絞め殺してやる!」
ギリギリと【ビーチボーイ】の釣り糸で仗助の首を絞めつつ、ペッシは重ちーから少しでも離れようと後ろに下がる。
仗助も目を血走らせ、顔を赤くしながらもその動きに歯向かうように重ちーへと近づこうとする。
(だ、駄目だ…先にこいつをどうにかしねーと…重ちーの治療ができねぇ!)
【クレイジーダイヤモンド】を発現し、自分の背にいるペッシを殴りつける。
怯ませた隙に首に食い込んだ糸を取り外し、お互い距離を取って再び向かい合う。
「あんたとはやり合う理由は本当ならねーんだ!だが、悪いが少しの間眠っててもらうぜ!」
「うるぜぇ!今度こそ仕留める!ぶっ殺す!直線だっ!」
ペッシが【ビーチボーイ】を振り上げ、再びその針を仗助へと向ける。その動きは腕ではなく、直接心臓を狙う…直線!
仗助は背中に背負っていたアイアンボールボーガンを構える。これなら針が自分に到達する前に相手の動きを封じる事ができるはず。
だがその狙いは頭や心臓など致命傷となりえる所ではなく腹部。これは誤解が招いた戦いなのだから、殺す必要は…少なくとも仗助にはなかった。
針が迫る。仗助はボーガンの引き金を引いた!
だが、鉄球が打ち出されることは無かった。ビン、と弦の緊張が解かれる音がむなしく響く。
鉄球は落ちないよう完全にセットしていたはずなのに、何故?仗助のその疑問はすぐに解消された。
『ミツ…ケタ…ゾッ!』
足元を見ると…重ちーの【ハーヴェスト】が、鉄球を持っていた。
◆
重ちーは幸か不幸か…イエローテンパランスの罠による衝撃で意識を取り戻していた。
自分に何が起こったのかわからない。怪我の状態が微妙に違う気もしたが、少なくとも自分はもう長くはない事を重ちーは悟った。
物音や怒声が重ちーの耳に入り、朦朧とした意識の中で仗助とペッシが戦っている事がわかった。
悲しい事に仗助は戦いに、殺し合いに乗ってしまい、友達であるはずの自分にさえこのような仕打ちをした。
(こんな…思いをするのは…オラだけで充分だどっ…!仗助は…ここで…っ!)
死力を振り絞り【ハーヴェスト】を発現させる。丁度ペッシと仗助が向かい合い、仗助は背中のボーガンに手を掛けていた。
(弾を…弾を取るんだどっ!【ハーヴェスト】っ!)
普段では考えられないような速度で【ハーヴェスト】は動き、鉄球を持ち去る事に成功した。
『ミツ…ケタ…ゾッ!』
(仗助…人を殺すなんて悪い事なんだどっ…悪い事は嫌いだど…ペッシ…頑張る…ど…)
重ちーはそこで意識を手放した。あとほんの少し意識が持っていたら、見たくないような出来事を目にしていただろう。
そういう意味では、重ちーは幸運だった…
◆
支援は力なり!!
(嘘だろっ!?な、なんで【ハーヴェスト】が…)
信じられない出来事に呆気に取られた仗助はボーガンを構えたまま動けずにいた。
当然、そのような獲物を逃すはずも無く、【ビーチボーイ】の釣り針が仗助の胸から心臓に喰らいつき、釣り上げた。
「がはぁっ!」
心臓を抉られる激痛。仗助は血反吐を吐き、膝をつく。
ペッシは先ほどの二の舞は踏まぬよう、すぐに釣り針を自分の元へと巻き上げていた。仗助の心臓ごと。
仗助は胸を押さえながら、悟る。
(こりゃ…駄目だな…せめて…せめて重ちーだけでも…)
仗助は身体を強引に動かし、四つんばいになりつつも重ちーへと近づく。
視界の隅で鉄球を持っていた【ハーヴェスト】が塵のようになって消滅し、鉄球がゴロンと転がるのが見えた。
それでも尚、もしかしたらという期待を込めて仗助は重ちーへと近づく。
「重…ちー…」
ヒュンッと音がなり、喉元に熱い何かが通過したような、そんな気がした。
ペッシの【ビーチボーイ】の釣り針が、仗助の喉元を背中側から抉ったのだ。
仗助はペッシの駄目押しの一撃でついに事切れる。伸ばされた手は、ついに重ちーに届く事はなかった…
◆
「今度こそ…初めて人を殺しちまった…」
ざくり、ざくりとペッシは穴を掘っている。
「…殺すってのは…悲しくて…めちゃくちゃ覚悟がいるんだな…」
丁度人一人が入れそうな穴を掘り終えると、ペッシはその穴の中に重ちーの死体を放り込んだ。
「ちくしょう…なんでこんな涙を流すんだよ…重ちーを殺した奴を殺した…いうなれば仇討ちなんだ!なのになんで、ちくしょう!」
重ちーの身体の上に土を被せていく。その間にも涙はポロポロとこぼれていく。
「俺は…暗殺チームの一人なんだ…人殺すのが仕事の人間だ…そんな人間がこう思うのは…おかしいはずなのに」
ペッシは重ちーを埋めた隣に再び穴を掘り始める。
「殺し合いなんて…馬鹿げてる、重ちーの言うとおりだ…」
出来上がった穴に、自分が殺した…仗助を放り込む。
「こんな殺し合いがなけりゃ…重ちーとこいつもずっと友達でいられたんだ…っ!」
UGYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
しえん
仗助の身体の上に土を被せていく。簡素ではあるが、重ちー、仗助の二人の埋葬を終えたペッシは…空を見上げた。
月はほんの少し傾き、時間が確実に進んでいる事を物語っている。こうしている間にも、殺し合いが進んでいる。
「俺は、この殺し合いをぶっ壊す…正直、心細いし、今も兄貴に頼りたい気持ちがある…
それでも!殺し合いをぶっ壊すって覚悟だけは、絶対に曲げねぇ!」
ペッシは自分のデイバックを背負うと、ペッシは二人の墓を後にする。
「重ちー、見ててくれ…俺は必ずやり遂げて見せるからな!
仗助、てめぇが乗っちまった殺し合いが壊される様を、あの世でじっくり見てやがれ!」
ペッシはもう泣いてはいない。泣いてはいないが、その目にはキラリと光る物が秘められていた。
【G-3北部・1日目 黎明】
【ペッシ】
[時間軸]:ブチャラティたちと遭遇前
[状態]:頭、腹に多少のダメージ。悲しみと決意。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品(数不明)
重ちーが爆殺された100円玉(爆弾化しているかは不明。とりあえずは爆発しないようです。)
[思考・状況]
1.この殺し合いをぶっ壊す
2.チームの仲間(特に兄貴)と合流したい
3.荒木をブッ殺す
4.ブチャラティたちを殺す…?(或いは協力するべきなのか?信頼できるのか?)
5.娘(トリッシュ)を手に入れる
【2人のマンモーニ】 【解散】
【東方仗助 死亡】
【矢安宮重清 死亡】
◆
重ちー、仗助が眠る墓の前に男が立っている。男の顔は、地の下で眠っているはずの『仗助』。
『仗助』はしばらくすると、大声で笑い出した。
「ヒィーヒッヒッヒッ!お間抜けな奴らだぜぇ!見てて最高のショーだったぜ!ヒヒヒ!」
『仗助』の顔に亀裂が走り、中からハンサム顔が現れた。
「面白いくらいに引っかかりやがって!馬鹿じゃねぇの!?ヒヒヒヒヒ!!!」
ラバーソールは散々暴れ、馬で離脱した後…少し離れた所でひっそりと様子を窺っていたのだ。
本来ならもっと離れたかったができなかった理由が二つ。ショーを間近で楽しみたいという気持ちと、重ちーに仕掛けた罠を確実に作動させるためだ。
しばらく様子を見ていると案の定仗助が現れ、一悶着あった後に重ちーを治療しはじめた。
治療が終ったのを見計らい、重ちーの内部に潜ませていたスライムを動かし、血肉とスライムによる花火を打ち上げた。
「ヒヒヒ、その時のジョースケやペッシの顔ときたら…本当、楽しませてくれたぜぇ!ジョースケ!」
ひとしきり笑い終えると、ラバーソールは二つの墓を発き出した。
月明かりの下に、重ちーと仗助は晒される。
「ジョースケェ…あっけなく死にやがって…もっと楽しませてほしかったぜぇ、ヒヒ!
まぁ、楽しんだ後は後片付けもキッチリしなくちゃなぁ!俺の糧になりな!」
【イエローテンパランス】を重ちー、仗助の死体に被せ、うじゅるうじゅると溶かし、消化していく。
その様子を見ながらラバーソールは考える。
「さぁて…次は誰の姿で暴れてやろうか…承太郎か花京院か…仗助の姿であえて暴れるのも面白いかもな…ヒヒヒ!」
月明かりの下、黄色い悪魔はヒヒヒとこれからの事を考え、笑っていた。
【G-3中央部・1日目 黎明】
【ラバーソール】
[時間軸]:承太郎と戦闘中、ザリガニ食べてパワーアップした辺り。
[状態]:健康。仗助、重ちーを食べてパワーアップ!?
[装備]:サブマシンガン@小消費(ヴェネツィア空港警備員の持ってたやつ)、ヨーロッパ・エクスプレス(シュトロハイムの愛馬)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本行動方針:勝ち残り、優勝。溺れるほどの金を手に入れる。
1.誰かの姿で好き放題暴れるつもり。
2.状況によっては承太郎、仗助、花京院に化ける。
3.ディオからの報酬よりも美味しい褒美だ!ディオなんてどうでもいい!
[備考]
※ラバーソールは承太郎、仗助、花京院に化けれます。偽のスタンド像も出せますが性能はイエロー・テンパランスです。
※ラバーソールは仗助が自分自身の怪我も治せると勘違いしています。
※仗助、重ちーの死体はラバーソールが美味しく頂き、消滅しました。
※仗助と重ちーの支給品がG-3中央部に放置されています。ラバーソールが回収するかどうかはわかりません。
※ラバーソールがこれからどこへ向かうかは次の書き手さんにお任せします
投下終了です。支援してくださった方々、ありがとうございました。
うおああああああああ重チイイイイイイイイイイ
ラバーソールてめえこのやろう!
しかしまさか仗助だけでなく重ちーまでおくたばりあそばすとは……
やっぱジョジョは頭脳戦メインだからおバカ二人じゃ厳しかったということか……
これがバト(ry
しかしバトル描写がうますぎる
本当に乙でしたっ!
やっぱラバーソールつええなぁ
ラバーソール、もしかしたらラスボスになるんじゃねえのかこれは?
対抗できるやつも限られてるしね
投下乙!
ラバーソウルの外道さ&強さにビビッタワ
ビーチ・ボーイなら相性がよさそうだからペッシの復讐フラグに期待
乙!やばい、ラバーソウルのキャラが凄くいいッ!承太郎にオラオラされそうだけどw
重ちーが爆死なのはお決まりなのかw
仗助を殺したのは良い展開だと思う。上位のチートキャラだし。
緊張感みたいな殺伐とした雰囲気が、より一層増した気がする。
ダービー終了のお知らせwwwww
カビに侵食された部分はクレDで治せるのかな
とりあえずジョルノに期待
じょおおおおおすけええええええ!
◆Y0KPA0n3C. 氏どうしたかな?
一応今日なんだが・・・
>>577 地図の人、今夜は飲みましょう・・・
重ちー・・・重ちー・・・うあああああああああああああんんんんんんんんんんんn!!!!!
ああ、本投下遅れたからペナルティ発生してるのか…
>>579 一週間だけど、それは延長した場合。
3日経ってまだだったら報告しないといけない。
>>578 そうだね飲もうか…
じょうすうううけえええええええええええーーーーん!!
ID:jXTwAlXo = ◆Y0KPA0n3C. 氏ぽいけど…
かぶっちゃったし、「連投すると感想が書けない」って話があったから遠慮したのかな?
>>579 一週間だけど、それは延長した場合。
3日経ってまだだったら報告しないといけない。
すまん間違えたorz
>>583 残念だがID:jXTwAlXoはゲリラで繋ぎでも投下しようとしてただけだぜ
まあ気長に待とう
サヴェジが・・サヴェジが間に合ってればこんなことにはぁぁぁ!!
ところで3行状態表があれば便利だなと思うので
したらばで作ってきます
すみません、またしても報告を忘れてしまった…。
駄目だ、やはり自分はマンモーニなのか… orz
と、いうことで途中報告です。すみませんが一週間ください。
一時投下って期限内なのでしょうか…?わかりませんが予定は金曜日です、すみません。
うまくいけば木曜日に投下できるかもしれませんが駄目なようなら予約破棄ということでお願いします。
報告が遅れた上に予約期限もあいまいで、申し訳ありません…。
そして最後に一言
うわああああああああああああああ仗助ええええええええええええ
重ちーが倒れた時点でペッシ対仗助で誤解が解けるかな?と思ったのに…。
最後の最後で仗助を信じられなかった重ちー、同様に最後まで重ちーを治そうとしたやさしさの男仗助、
覚悟を決めたペッシ、そしてなんという外道ラバーソウル…
初SSにも関わらずこの投下ッ!!僕は◆ndtKINSUNc 氏にッ!!敬意を表すッ!!
>一時投下って期限内なのでしょうか…?
これどうなんだろう
やっぱ「一時」ってくらいだから間に合ったことにはならいんじゃあないですかね
でも完成はしたんだしペナルティは無しにした方が……
普通に延長だから1週間以内で良いでしょ。
一時投下でもおkでしょ。
大丈夫ですよ、一時投下でもセーフだと思います。
この前一時投下に落とした書き手さんだって1週間は過ぎてるのにまだ本投下してないですし。
したらばの問題議論用スレに今回の問題について書き込んでおきました。
皆さんのご意見をどうか、お願いします。
お待たせしました。
徐倫・イギー・アバッキオの本投下です
打倒荒木。
そう心に誓った彼女の名は空条徐倫。
だが……目的こそあれど“そこ”に至るまでは果てしなく遠い道のりである。現状では何も解決出来なかった。
固く握りしめた拳を開いてその場にぺたりと座りこみ、自分に支給されたデイパックに手を伸ばしたのは彼女が立ち上がってからゆうに五分以上は経った後の事である。
「とにかく、まずは現在位置の把握からね……」
そう言ってごそごそと地図を取り出す徐倫を見かねてか、イギーも自身のデイパックを咥えてきて彼女の横に座り込み地図を眺め始めた。
そうしている間にも徐倫は地図を右から左からと眺めながらあーでもない、こーでもない、とぼやいている。
やはりと言うか――どうも現在位置の把握ができていないようだ。
(やれやれだぜ、まったく)
イギーはそう呟くと現在地の把握のために周囲の状況を観察し始めた。しかし人間の行うそれと違い、イギーの場合は目印になる建物や道でなく彼が感じる匂いや風そのものを観察する。そして――
(ずいぶんと潮の匂いがするな……海が近い、と。んでその潮風は東から……しかも何か妙にゴミくせーな。NYにいた頃を思い出すぜ。あーやだやだ。
……ってぇと、大体このへんか。それで?この女は把握できたのかねぇ?)
イギーの導き出した結論は見事なものであった。まさしくG−7その位置だったのである。一方の徐倫はと言うと……未だに地図をこねくり回していた。
もう溜め息をつく労力も惜しい。イギーはスッと立ち上がり徐倫から5メートルほど距離をとった。
「……?どうしたの?」
徐倫はポカンとしている。だが、その表情はすぐに真剣なものになった。イギーの背後に立つ【愚者】を確認したからである。
「ワンちゃん、あなたもスタンド使いなの!?」
(おいおい、これで「違います」って言う訳ねーだろがッ!)
そんなツッコミを胸にしまい、コクリとだけ頷いたイギーは、そのままゆっくりと徐倫の方に歩み寄り、そして何事もなかったかのようにスタンドを消し座り込む。
この無意味とも思える行動は実際にはとても大きな意味を持っていた。徐倫の持つ地図に一点だけ砂粒が残っていたのである。イギーは【愚者】の前足で地図に一瞬だけ触れていたのだ。
「これはッ……!?まさか現在位置を教えてくれたの?」
(だからよォ〜これで「違います」な訳ねーっての……やれやれ)
もうキリがない。イギーは考えるのをやめ、尻尾を振って徐倫の機嫌をとることにした。
「有難うワンちゃん。あなた頭イイのねっ!」
そう言って徐倫はイギーの頭や体を撫でる。一方のイギーも何だかんだ言いつつ雄である。先の“谷”の一件もあり、抵抗することもなくいい気分で体を預ける事にしたようだ。
――が、二人はすぐにその行為を中断することになる。イギーの鼻と勘が何か“違和感”を感じたからである。バッと飛びあがるイギーに遅れて立ち上がる徐倫。
そして一瞬の間も開かないうちに風に乗って彼らの耳に聞こえてきたものは―――
「すまねぇっ!誰――てくれ!人――化け物に―――んだ!!まっ、まだ俺―――悪だ!誰でもいい!助けに――」
助けを求める声だった。
* * * * *
闇夜を歩き続ける青い髪の男がひとり。レオーネ・アバッキオである。
彼は用心深く“尾行”を続けていた。
“ある時間に、この場所にいた者の再生”を繰り返し繰り返し行う事でサンタナを見失うことなく確実に追い詰めてゆく。
「余裕ブッこいて歩いてやがる。ムカつく野郎だな。こんな奴に護衛対象を殺されたとは……
こいつはブチのめして……そしてまたブチのめすッ!そうでもしないとこの“傷”は癒せないッ!」
思わず吐き出す罵倒。それはサンタナに向けたものか、それとも任務を遂行できなかった自分自身に向けたものか―――
アバッキオは与えられた任務に対してはそれがどんな内容であれ仲間に、自分自身に失敗を許さなかった。
任務の失敗が死を意味していると言う事もあるが、彼の気高い“誇り”が失敗を許さなかった、いや、許せなかったのである。
つまらないプライドだと言われるかもしれない。過程や方法などどうでもよいと罵られるかもしれない。
だが、何を言われようとアバッキオは自分自身の正義に背く事は出来なかった―――レオーネ・アバッキオはそういう人間であると言う事を彼自身がよく理解していた。
そして……その“誇り”と“正義”が今、間接的にとは言え任務を失敗した自分自身に重くのしかかる。深い深い“傷”をその“誇り”に負ってしまったのだ。
さらにはトリッシュの“遺言”と、聞いてしまった未来……悩みが思考を埋め尽くし、頭がぼんやりする。
だが―――そんな状況にあってもアバッキオは“任務に忠実な体”を持っていた。
どんな些細な行動も見逃すわけにはいかない、警官時代からそう刷り込まれてきた身体の方が意識を現実に引き戻したのだ。
監視対象であるサンタナは立ち止まりある一点を凝視していた。
とりあえず“一時停止”をしてドカッと腰を下ろす。
【ムーディー・ブルース】は対象の脈拍や呼吸までも把握できるスタンドだが、思考はその管轄外である。その点は自分自身の頭で補う他ない。
これまでの状況と記録から考察を始めるアバッキオ。その目は未だに光を持たないくすんだ色をしていたが、それでも真っすぐにサンタナを見据えている。
「コイツはどうも野生の塊みたいだな――何キロ先を見てるんだか。美味しい御馳走でも見つけたってか?……けッ」
思わず愚痴る。考察とは言ってもそんなのは愚痴るためのこじつけだな、と自嘲した時だった。
「すまねぇっ!誰くぁッハーハァ助けてくれ!―――」
悲鳴が聞こえてくる。機械を通したような声だ。そしてそれは“視線の先”からの声。さらには“人を食う化け物”と言う単語まで。
今までの“観察”とこの“現状”。アバッキオの推測と行動方針はすぐに結論に至った。
罠かもしれない、罠でなくとも何かあるかもしれない。一瞬頭をよぎったその考えを振り払うかのように―――アバッキオはほとんど無意識に声の方向に駆け出していた。
* * * * *
「こんな……ッ!いったいここで何が……」
(うっわ……こりゃあひでぇな。どうにも“事後”みたいだが……)
凄惨。
駆け付けた徐倫とイギーの頭によぎった言葉は表現の違いこそあれどその一言に収束した。
二人ともいくつもの修羅場をくぐり、生死のやり取りを通して多少の免疫は出来ていたはずだった。しかし――
胴体に大小の穴が開けられた老人。片足を失った上、アジの開きのように腹を破られた男性――だろうか、それすらも判別しにくい。塵の中に不自然に転がる首輪。いくつもの血痕。それらはどれも真新しく……
流石に二人ともこんなものを見せられて平然としていられるほどタフではなかった。
イギーは思わず後ずさりし、一目散に駆け出そうとする。駆け出そうとする……駆け出すはずだった……駆け出したい……だが、出来なかった。
目の前で徐倫が膝をつき、人目もはばからず泣き出したからである。とは言ってもその泣き声は、声と呼ぶには程遠く嗚咽を漏らすばかりであった。
(そっか。このコ、俺と会った時も泣いてたな……やっぱ、今は人の死に敏感になってんだろうな)
ゆっくりと歩み寄る。だが徐倫はイギーが近づいた事さえも気付いていないようだった。
それほどに、この見ず知らずの人間の死を悲しんでいた。荒木の、ゲームの非道さに怒っていた。自分の不甲斐無さを悔やんでいた……
イギーの目には徐倫の涙がそれらの感情を混ぜ合わせた――しかしとても美しいものに映った。
何も口に出さず目を逸らし辺りを見渡すイギー。せめて今くらいゆっくりと泣かせてやろう、と言う彼なりの優しさだった。
とはいえ、好んで死体に近付くような趣味は持っていない。
行き場の無い視線をどうにかしようと、何気なく左のほうを見やった。
(―――げっ)
男が駆け寄って来ていた。
これがニューヨークの野犬狩りだったら迷わず逃げ出していた……自分の命こそ大事なものはない。危険に首を突っ込むような冒険はしない。そのはずだった。
だがイギーはその後の行動に、自分自身驚く事になる。本能とはかけ離れたその行動―――
気がついたら徐倫を庇うように―――相手を見据えて立ち塞がっていたのだ。
―――――徐倫は、まだ、泣いていた。
良いSS書きは……見捨てられねぇぜ!支援
* * * * *
アバッキオが見たもの。
死体の山は別に問題ではない。ギャングの世界に身を置く以上そんな事でギャーギャーと喚いてはいられない。もちろん、抵抗が無い訳ではないが――
それよりも目を引いたのはその死体の山の少し奥。
立ちはだかる様に身構えている犬に泣きじゃくる女。
直感では“違う”が油断は出来ない―――アバッキオがゆっくりと口を開く。
「おい、てめぇら何故ここにいる?ここで何をしていた?」
……返事がない。
女は声に気が付いていないのか、まだ泣き続けている。犬の方は生意気にもガンを飛ばして来ている。
敵ではないにしてもここまでの扱いを受ければ誰であれ怒りの感情を持つだろう。アバッキオもその例外ではなかった。
「おまえら……ここでやる事がなければとっとと失せな。俺の方はお前らと違って“やる事”があるんだよ」
再度口を開く。二人をを無視して“再生”をすることは不可能ではないが危険すぎる。他人に自分からスタンドを見せる事ほど愚かな事はない。ましてや“再生中”は防御も回避も不可能ときている。
出来るだけ早く行動に移りたかったのだが―――
……やはり、返事はない。
女の方は相変わらず。犬は“空気を読め”と言わんばかりに歩き始め、アバッキオとの距離を詰めてくる。
―――ぷちん
「いいだろう、相手してやるよ、犬っころ」
* * * * *
お前はよく支援したのだよアバッキオ、そう私が誇りに思うくらいにね。
どのくらい涙を流したのだろうか。
徐倫がようやく泣き止み、顔をあげたときに見たものは見ず知らずの男性と対峙する仲間。スタンドは両者とも発現させていない。生身でやりあっていたのだ。
真っ赤な目を凝らしてよく見ると、目の前のワンちゃんはずっと自分に対して背を向けていた。
それが意味するもの。自分を庇っていたという事実。その身体は傷こそ見当たらないが泥で汚れ、疲弊の色が見えていた。
「ワンちゃん……」
思わず呟く。その一瞬後だった。
長髪の男が放った前蹴りが狙いすましたように目の前の仲間の腹に食い込む。
宙に浮く身体――男が構える左拳。あれを食らったらただでは済まないだろう。
味方を危険に晒して放っておく訳にはいかない。ましてや原因は自分にあるのだ。つまり、彼が追う傷は本来自分が負うべき傷。負わなくて済むはずだった傷。
あの拳を受けたら彼は自分のために命を落とすことになるかも知れない―――
そう思った瞬間、徐倫の身体は彼女自身も信じられないほど速いスピードで地面を駆けていた。スタンドも使わずに。
―――訓練されたボクサーは相手のパンチが超スローモーションで見えるんだっけ?
事故に遭った瞬間って一瞬が何秒にも何分にも感じられるってどこかで聞いたなぁ―――
走りながらそんな場違いな事が徐倫の頭に浮かんでいた。
* * * * *
この場にいる者の中にその後の一部始終をはっきりと説明できる人間は誰一人いなかった。
ブチャラティのチームで一番と言われた腕っ節が放った左をもろに受けて崩れ落ちる徐倫。
受けるはずだった攻撃を身体に感じず、そのまま受け身も取れない体勢で地面に叩きつけられたイギー。
思わぬ乱入に拳を止めることもできず茫然と手ごたえのあった拳を見つめることしかできなかったアバッキオ。
だが――奇しくも彼らが次の挙動を始めたのはほとんど同時だった。
お互いがお互いを見つめ合う。彼らの間に殺気はもう感じられなかった。
やがて……誰からともなくディパックを拾い上げ、手近な民家への移動を開始した。
ふらふらと、だが確実に三人、いや……二人と一匹はその足を動かし続け、休息の地を得るために―――
愛=支援
* * * * *
「さて―――あそこで何があったか話してもらおうか。お前らが全てを話すまでは謝罪はしてやらないぜ」
全員の呼吸が落ちついた頃、真っ先にそう口を開いたのはアバッキオだった。
とは言ってもその会話が成立するまでにはかなりの時間を要した。
状況をより把握しているのはイギーの方だが人語を話すことはできず、一方の徐倫は混乱と恐怖で未だ固く口を閉ざしたままだったからである。
再び沈黙が辺りを支配する―――約十分。痺れを切らしたアバッキオが再度口を開こうとしたところでようやく徐倫がその口を開いた。
「いいわ……私達が見た全てを話すわ。ありのまま、あの場所で起こった事を―――」
全てを話す、とは言ったものの徐倫が状況を説明し終わるのは意外にも早かった。
当然である。“駆け付けた時には既にあの状況だった”という事以外に彼女たちも何も知らなかったのだから。
「……ふーん。そうか」
そして、アバッキオも意外にもあっさりそれを聞き入れたのだ。
「分かってくれて嬉しいわ。ありがとう」
だが、そう感謝する徐倫にアバッキオは冷徹に言葉を返す。
「俺は“お前らが嘘を言っているか確認すること”が出来る。もしお前らが嘘を言っているようなら迷わずブチのめす」
(おいおい、マジで言ってんのかこの―――)
「構わないわ。あなたにはそうする権利がある」
抵抗しようとするイギーを遮るように徐倫が言い切った。これにはさすがのアバッキオも多少の驚きを見せる。
「開き直るのか?」
「いいえ。私は嘘はひとつも言っていない。こんな事に嘘を言う程私の誇りは安っぽいものじゃあない」
誇り。
徐倫が放ったその何気ない一言がアバッキオの胸に深々と突き刺さる。
先程まで泣き喚いていた女と同一人物なのだろうか、と疑いたくなるほど力強い言葉と眼差し。
アバッキオは彼女を見て自分を呪う。
なぜ、こんな女でも確かな誇りを持って行動しているのに、なぜ自分は迷っていたのだろうか―――
自分は先の一件を期に“誇りを持つこと”から逃げようとしていたのではないか……?
そんな思いが脳裏を駆ける。
「………すまなかった。とりあえずお前らを信用しよう――レオーネ・アバッキオだ」
ギャングと言えど任務の遂行中は“仕事人”である。仕事に関係ない人間を傷つける事は“プロ”として恥ずべきことだ。
それを自己への戒めとし、素直に謝罪するアバッキオ。それを聞いた徐倫の顔は見る見るうちに笑顔に変わっていく。
「ありがとう。私は空条徐倫。ジョリーンと呼んで。そしてこの子は―――」
アバッキオの手を半ば強引に握りそう強く口にしたのだが語尾に詰まる。徐倫はまだイギーの名を知らなかったのだから。
「おいおい……相方の名前も知らないで一緒に行動してたのか」
そういうアバッキオを手で制し徐倫は冷静に名簿を地面に置く。
「お願いワンちゃん、名前も知らないでいたことは謝るわ……だからもう一度“あれ”を見せてくれない?」
軽く手を合わせ上目遣いでイギーを見る徐倫。年頃の男性が見たら十人が十人とも発狂しそうな“おねがい”の表情である。
(おいおい……人にもの頼む態度じゃねーだろ。まぁ――これで“だが断る”って訳にもいかねぇわな)
徐倫の置いた名簿にポンと前足を置き、そして持ち上げる。そこには徐倫の希望したように砂の線が引いてあった。
「―――イギーね。やっぱり頭いいわこの子」
「だが俺には懐こうとしないな」
(あんだけケリ入れられた奴にそうそう懐けるかってんだッ!)
それぞれの思考と会話が入り混じる中、ふっと思い出したように徐倫が話し出した。
「と言うか……私達お互いの情報を全然知らないのね。あなた―――アバッキオ、って呼ぶわよ?アバッキオが今まで見てきたものの情報も知りたいし」
「良いだろう……だがスタンドについてはタブーだ。お前らが勝手に話す分には構わないが、俺はスタンドの話をする事は自分の弱点を教える事だと思っているからな」
もっともな意見だ。“フェアにいこう”と言う考え方もあるが、このゲームでは疑う事が鉄則だという事くらい徐倫の頭でも理解出来る。
「いいわ。間違ってはいない意見だし。でも、もしもの時にはスタンドを使ってくれるんでしょうね?」
思った事を素直に伝える。アバッキオを既に守るべき仲間だと認識している徐倫は同時に“自分が彼らを守らなければならない”と心に決めていた。
空条承太郎の娘として他人を、仲間を見殺しにするような事は出来ない。父もきっとそうするだろう―――そう考えての事だった。
しかしそれにも当然限界はある。イギーのスタンドは二度ほど見たがアバッキオのものはまだ確認していない。スタンドの存在は知っているようだが実際はどうなのだろうという疑問は少なからずあったのだ。
「もしもの時が来ない事を祈りたいな」
そうアバッキオが流す。どうやら本当にタブーにしたいようだ。彼の今までの生き方がそうさせているのだろう。徐倫も深く問いただすことはせずに話を切り替えた。
「じゃあ、まずは支給品のチェックからかしら。あなたずいぶん持ってるみたいだし」
言いながら視線をアバッキオの脇に置かれたデイパックへ向ける。
「先に断っとくが他人のものを拾っただけだ。俺が殺してブン盗ってきた訳じゃあないからな」
言葉の意味を察したアバッキオがそう前置きをする。徐倫もアバッキオの言っている事に嘘はないと感じていた。
根拠はない。だがこの人は悪い人ではない。他人を信用する理由なんてそんなもので十分だと思う。そして、口を開く。
「そうね、あなたはそんな目をしていないし。血のにおいとかもしないし……ね、イギー?」
イギーにも話題を振る。イギーは相変わらずアバッキオを警戒していたがそれでもちゃんと話し合いには参加しているようでコクリと頷いた。
「いちいち順番に開けていたらキリがない。全部ぶちまけて必要なものだけまとめればいいだろう」
両者の納得を得た所でアバッキオがそう切り出した。
「そうね。その辺の指揮はあなたに任せようかしら」
年上だし―――そう続けようとして、やめた。いくら緊迫感は減ったと言えどそこまでの冗談を言い合うほどではない、と思う。
イギーも渋々と言った感じではあるが抵抗はしていないようだ。ふてくされているイギーの頭をそっとなでてやる徐倫。
その間にもアバッキオは全員分の支給品を床に並べていく。
「さて、と。これで全部だ。共通しているのはこのへんの食糧やら何やらか。その他はこっちだな」
荷物を整理したアバッキオがそう言って徐倫とイギーの注意を床に向けさせた。
そこに並べられたものは―――
歪な形をした鉄製のボールが二つ。
“二人が死を分かつまで”とメモ書きが添えられたデザインの違う指輪が一つずつ。
恐らくアメリカ大陸を書き表したであろう古ぼけた地図。
ボーリングのピンをあしらった爪切り。
テレビゲームの中でしか見ないような鉤爪のついた手袋が一組。
缶ビールが二本に共通支給品であるペンとは異なるデザインのそれ。そして“知ってるか?缶ビールの一気飲みの方法”と書かれたメモ。
重さの感じない不思議な拳銃。
少々古臭いデザインだが、とても美しいドレス。
メーカーのマークだろうか、表面に十字架が刻まれた折りたたみナイフ。
“ガラスのシャワーだッ!”と乱暴に書かれ、折り畳まれている紙。紙の内側にはガラスの破片が映っている。
狩りの時にでも使うのだろうか、鋭い歯のついたモリ。
―――以上だった。
「これは……どう解釈するべきだ?」
アバッキオが口を開く。その声は支給されたものに落胆してか若干重い。一方の徐倫は知り合いの所有物を発見したことで否が応でもテンションが上がる。
「武器にならなくはない、ってものばかりね。でもこの拳銃の持ち主を私は知ってるわ。この地にいるのかしら?いてほしくないけれど……」
「拳銃使いなら俺にも一人心当たりがある。この場にいるかは知らんが……名簿も見ておくか」
そう、まだお互いデイパックを開けてもいなかった。つまり参加者がどのような顔ぶれかも知らなかったのだ。
二人と一匹で1つの名簿を囲む。そして……全員の表情が険しくなる。お互い、知り合いが何人も参加させられているようだった。
誰も口を開く事はなかったが――しばらく後、徐倫とアバッキオが手分けして支給されたものを食糧、武器、その他、と三つの分類に分ける作業に取り掛かる。
イギーはと言うと……すっかり疲れたのか、それとも面倒なのか、床に伏せて眠っているようだった。
「じゃあ食料は必要最低限にまとめて……これでいいかしら」
一通りの作業を終え、肩を回しながらそう話す徐倫に対しアバッキオはその先をすでに考えていたようだ。
「そうしたら次の行動方針だ」
一人の住人は荒らしをした。もう一人の住民は支援をした。私は最期まで『支援』をしていたい
「何か考えがあるみたいね」
「俺は先の“現場”に行こうと思っている」
徐倫の問いに即答するアバッキオ。そしてその内容は徐倫を緊張させるには十分だった。
叫び声をあげたり掴みかかるような事はしなかったものの、若干の動揺を見せ、そして問う。
「……まっとうな理由がなければ反対するわよ」
だがその質問にもアバッキオは即答する。
「俺の“探していた奴”がどうなったか知りたい」
「……それだけ?」
「お前と同じだ。そんなくだらない事に嘘を言うほど俺の誇りは安くない」
自分の放った言葉をそのまま返されて少々照れくさい気分になる。
そして最初からそれを目的にしていたかのような迷いのなさ。その姿に兄のように慕っていたエルメェスを思わせる。
その事が徐倫の考え方を少しだけ変えさせた。もっとも、徐倫はエルメェスがもうこの地を去ってしまった事を知る由もないが――
「いいわ。それなら同行するつもり」
アバッキオは同行と言う単語を聞いて少々渋ったような表情を見せたが、徐倫の真っ直ぐな眼差しに負けて頷く。
「そこに行けば支給品の追加も手に入るしな」
第二の目的とも言ってよいその内容にも徐倫は驚愕を隠せない。
「死者の持ち物を拝借する気なの?」
若干の憤りを含ませて、それでも怒りを押し殺し……そう尋ねる。一方のアバッキオはそれを意に介さず、
「もちろんだ」
と即答した。
「気にくわないわね……」
考え方に共感した相手の異様な発言と行動方針に若干混乱する徐倫。そんな徐倫を諭すようにアバッキオが話し出す。
「だが、その支給品の中に今後の行動のきっかけになるものがあるかもしれない、とは考えられないか?
新たなる情報や武器を手に入れ、それをさらに“先”へ進める、と言う事は間違っているのか?」
なんとも的確な意見である。徐倫は反論できなかった。いや、その言葉を聞いて反論することは間違っていると感じたのだ。
「―――いいえ」
「なら文句は言わない事だな」
若干ぶっきらぼうに答えられて、次の質問をするまでに少々の間が開く。
「それで……すぐに行動するの?」
「まさか。俺たちも疲労があるし先の拡声器で他の連中が集まる可能性がある」
「じゃあいつ行動を開始するの?このままおびえて行動しなければ何も始まらない」
「……第一回放送の十五分後」
To Be Continued ...
【E−6南東の民家/1日目 黎明】
【誇り高き者たち】
【レオーネ・アバッキオ】
【時間軸】:トリッシュ護衛任務を受けた後。ナランチャがホルマジオの襲撃を受ける前。
【状態】:健康。呆然(少し落ち着いた)
【装備】:なし
【道具】:ランダム支給品の入ったデイパック(ランダム支給品に関しては後述)
【思考・状況】
基本行動方針:トリッシュの仇を討つ。それ以外のことは仲間と合流してから考える。
1:“現場”で何があったか知りたい。出来れば自分の手でサンタナを倒してトリッシュの仇を討ちたいが……
2:現場から支給品、リプレイともに出来るだけの情報を集めたい。
3:1,2の行動をする予定だがとりあえず休息。
4:エシディシ、ワムウ、カーズにも警戒。ただし、近距離パワー型スタンドのラッシュは効きそうにないので、上の4名に対する対抗策を模索する。
5:チームの仲間、あるいは、組織のメンバーの誰かと合流して協力を要請する。
6:サルディニア島で自分が死んだ? ボス=ディアボロを倒した? ボスに警戒?!何のことだ?! (とりあえず置いておく)
※名簿に目を通しました。
※サンタナの名前と容姿、『露骨な肋骨』『憎き肉片』の2つの技の概要を知っています。
※参戦時期の関係上、まだディアボロを敵と認識していません。
※トリッシュの遺言を聞き若干混乱しています。
【空条徐倫】
【時間軸】:「水族館」脱獄後
【状態】:健康。アバッキオに殴られた腹が少し痛い(戦闘、生活には支障皆無)。人の死に少々敏感(今は落ち着いている)
【装備】 :なし
【道具】 :食糧類の入ったデイパック(残り5人分)
【思考・状況】
基本行動方針:打倒荒木!
1:これ以上自分のような境遇の人を決して出さない。
2:次の行動まではとりあえず休息。
3:アバッキオとともに“現場”に行き情報収集はするつもり。
4:あいつ(空条承太郎)、他の協力者を捜す。
5:仲間たちが参加しているなんて……
※名簿に目を通しました。
【イギー】
【時間軸】:エジプト到着後、ペットショップ戦前
【状態】:健康。アバッキオに蹴られた所と落下の衝撃で少々痛い(戦闘、生活には支障皆無)。疲労が少々。
【装備】:なし
【道具】:地図、その他共通支給品の入ったデイパック
【思考・状況】
基本行動方針:とりあえずこいつらに付き合うとするか
1:とりあえず休息をとる。
2:二人についていく。ただしアバッキオは警戒(疑っていると言うより蹴られたから、と言う理由です)
3:承太郎たちも参加してるのか……
※空条承太郎と空条徐倫の関係はほとんど気にしていません。気付いてないかも?
※名簿に目を通しました。
※不明支給品について※
1.歪な形をした鉄製のボールが二つ
・・・レッキングボール2個。出典はSBR。もとはサンタナの支給品。
2.“二人が死を分かつまで”とメモ書きが添えられたデザインの違う指輪が一つずつ。
・・・死の結婚指輪。ワムウ、エシディシ両名のもの。解毒剤のピアスが誰かに支給されたかは不明。出典は2部。もとはアバッキオの支給品。
3.恐らくアメリカ大陸を書き表したであろう古ぼけた地図。
・・・アリマタヤのヨセフの地図。この地は杜王町なので関係ない。出典はSBR。もとはイギーの支給品。
4.ボーリングのピンをあしらった爪切り。
・・・ボーリングの爪切り。今どき無いダサいもの。出典は4部。もとはサンタナの支給品。
5.テレビゲームの中でしか見ないような鉤爪のついた手袋が一組。
・・・ワンチェンがジョナサンを襲撃した時につけていた武器。出典は1部。もとはトリッシュの支給品。
6.缶ビールが二本に共通支給品であるペンとは異なるデザインのそれ。そして“知ってるか?缶ビールの一気飲みの方法”と書かれたメモ。
・・・2本と言うのは3部で承太郎が飲んでいたものとSBRで大統領が飲んでいたもので銘柄が違う。ペンはSBRのもの。出典は3部&SBR。もとは徐倫の支給品。
7.重さの感じない不思議な拳銃。
・・・拳銃の幽霊。弾丸(の幽霊)はとりあえず銃にフル装填されているがその他に予備があるかは不明。出典は6部。もとはトリッシュの支給品。
8.少々古臭いデザインだが、とても美しいドレス。
・・・ディオの母親が来ていたドレス。ディオの父がディオに売らせたもの。出典は1部。もとはアバッキオの支給品。
9.メーカーのマークだろうか、表面に十字架が刻まれた折りたたみナイフ。
・・・透明の赤ちゃんを見つけるためにジョセフが自分の手首を切った時に使用したもの。出典は4部。もとはトリッシュの支給品。
10.“ガラスのシャワーだッ!”と乱暴に書かれ、折り畳まれている紙。紙の内側にはガラスの破片が映っている。
・・・ジャンケン小僧が自分の運を試すためにやったもの。紙(エニグマの紙)を開くとシャワーが出る(当然一度きり)。出典は4部。もとはイギーの支給品。
11.狩りの時にでも使うのだろうか、鋭い歯のついたモリ。
・・・C-MOON戦の際、承太郎&エルメェスが移動に使ったもの。出典は6部。もとは徐倫の支給品。
不明支給品はこれ以上はありません。全部開けました。
支給品は【食糧の入ったデイパック】【地図など情報交換用のもの及び共通支給品が入ったデイパック】【上記の不明支給品の入ったデイパック】
の3つです。食糧は全部(5人分)を一つのデイパックに詰め込んでいます(水も入ってます)。共通支給品も全員分を一つにまとめています。
空になったデイパック2つは放置していく予定です。
また、便宜上道具欄に一つ一つ割り振りましたが現在は民家内にまとめておいてあるので【共用している】という感じです。
以上で投下終了です。
物々交換を続けて良いものを得ていく、と言うのがタイトルの由来です。と言ってもこれは物々交換なんだろうか??
また、不明支給品をすべて開けました。これは後々の伏線として面白い道具を出すにしても現在参加者の中で【不明支給品】を所持している人があまりにも多いので少し減らそうか、という試みです。
一時投下の段階で問題になった【イギーの読み書きスキル】に関して若干修正しました。たぶんこれで大丈夫だと思いますが……
繋ぎSSなのに妙に長い、死者が出ない上にチーム増やす、文章の表現が稚拙(特に文末がワンパターンorz)
・・・などなど読みにくい点や気にくわない箇所あると思いますのでその点の指摘もしてくだされば幸いです。
最後になりましたが支援してくださったに感謝。ありがとうございました。
ではでは。。
投下乙です。
処理仕切れてない支給品のまとめに僕は敬意を表する!!
三人組みに関してですが、全く問題ないと思いますね。
感想書くのが苦手なんで上手く言えないんですけどとにかくGJでした!!
投下乙です。
ヌウ・・・そんな考えがあったのか・・・
支給品大放出ですね。
イギーの名前関連は・・・
イギーって字読めますかね?
人間の言葉がわかる事ははっきりしてますが・・・
>>619氏
迂闊でした……orz
初期は鳴き声が「いぎー」だったのでそれをもとに修正しましょうかねぇ。。
いずれにしても数日はその他の意見も待って、その上で修正する予定ですがね
>兄のように
「おいおいちょっと待て徐倫てめーっ!!」
一時投下スレに投下完了しました。
一時投下がもんだいになってるのに申し訳ない…。ただ内容が不安だったので…。
誤字脱字、矛盾点、修正点、なにか気になる点があればよろしくお願いします。
>>◆yxYaCUyrzc氏
投下乙
アバッキオのかっこよさに嫉妬。そしてイギー、色々と羨ましいぞコラッ!!
べ、べつに徐倫のことなんか好きじゃないんだからねッ!!
徐倫の周りに心強い仲間ができてホッとなんかしてないんだからッ!!
時間軸纏めてみたよ〜、一部憶測があるけどごめんね。
第1部 ファントムブラッド
ジョナサン・ジョースター エリナとのハネムーンでワンチェンに遭遇する直前。
ディオは死んで蘇ったと思ってる。
ディオ・ブランドー 大学卒業も目前にしたラグビーの試合後
人 間 や め て な い っ ! ラガーマンの格好かと思われたが違うらしい。
ロバート・E・O・スピードワゴン ハネムーンの見送りにてジョナサンとエリナを発見した直後
名簿をジョナサン以外全く確認してないのでツェペリさんやディオの存在は知らない。
ウィル・A・ツェペリ ブラフォード直前
荒木は吸血鬼で死んだ人達は正気を保ったゾンビ化されてると思っている。ブラフォードは敵と認識している。参戦時期からして人間エスキモーの後のようなのでスピードワゴンを甘く見ていない。
エリナ・ペンドルトン ジョナサンと結婚後
ディオ、ジョージさんの名前でどのような反応をするのだろうか。
ジョージ・ジョースター1世 ジョナサン少年終了後。
ご存知1stのほぼ主役、この紳士は再び若人達を導いて荒木打倒を果たせるだろうか。
ダイアー 作中の描写から察するにジョナサンを試した直後?
1stでは大活躍したダイアーさんだったが・・・
黒騎士ブラフォード LUCKの剣に血文字でPを足した直後。
前回と同じ、高潔な人間の魂を取り戻した状態での参戦、ジョージをこの地での主と認め、行動を共にする。
タルカス ジョナサン達と戦う直前。
ブラフォードをまだ戦友として認識している。ディオとブラフォードに会ったときの事は考えていない。
ワンチェン ジョナサンを襲撃してズームパンチを喰らう直前。
下 道 死 す べ し !
ジャック・ザ・リパー 不明、少なくとも屍生人になった後。
虫ケラのように・・・
シーザー・アントニオ・ツェペリ ワムウから解毒剤ピアスを奪った直後。
首を撃たれて息切れ状態、石けんを民家から調達。スージー・Qにストレイツォ、エシディシの名前を見たときどの様な反応を見せるのだろうか。
リサリサ(エリザベス・ジョースター) ジョセフが赤石を取りにホテルから退却した直後。
最強の波紋使いも第3の存在には・・・
ルドル・フォン・シュトロハイム スーパーエイジャを貨物列車から奪取した直後
BA☆RA☆BA☆RA 現在修理中・・・(予定)
スージー・Q ジョセフの墓で皆に声を掛ける直前。
夫や主に会いたいという少女の願いは無惨にも散った・・・
ドノヴァン ジョセフに膝蹴りを入れた瞬間。
洗脳中、どう動くかは考えていない。
ストレイツォ 2部開始直後。
父親として意地を通し、誇り高く死ぬ。
サンタナ 敗北して捕まり、スピードワゴン財団に紫外線照射を受け続けていた状態
トリッシュを無惨にも殺すが、ストレイツォの命を賭した一撃の前に消滅。
ワムウ ジョセフとの戦車戦のちょっと前。
早々にカーズを見つけ共に行動、J・ガイルをキックオフ、次は必ず殺す。
エシディシ ジョセフの糸の結界を切断した瞬間
プッチと共に行動、カビをも燃やし尽くす熱血パワーっ!
カーズ リサリサとジョセフにワムウと自分との一騎打ちを望まれた直後。
ワムウを早々に見つけ共に行動、J・ガイルを拷問し、絶対的な恐怖を植え付けている。
ジョセフ・ジョースター DIO討伐後の日本に帰る飛行機の中。
荒木は時間を操るのではないかと推測、ポルナレフをハブナレフ!なんちゃって☆HAHAHA!!!
モハメド・アヴドゥル DIOの館突入直前。
誇り高き男が託した遺志は踏みにじられることになる・・・
花京院典明 ゲブ神に目を切られる直前。
疑心暗鬼、荒木は時を操るのではないかと推測、ポルナレフは(ry
J・P・ポルナレフ 3部終了後。
トニオを敵と認識、気絶中、死んだはずの仲間達の名前に違和感。
イギー エジブト到達後、ペット・ショップ戦前。
徐倫と行動。犬好きの奴は見捨てられない。
ホル・ホース 皇帝の弾丸で自爆して入院した直後。
女は見捨てられない、スピードワゴンを騙し切れてると思ってる。
ラバーソール 承太郎との戦闘中、ザリガニ食ってパワーアップした辺り。
ま さ に 下 道
J・ガイル ジョースター一行をホル・ホースと共に襲撃する直前。
滑空中、耳やら指欠損、カーズ怖いカーズ怖い、2ポイントいう名の見えないゴールはどこにあるのか。
エンヤ婆 聖痕で全身に穴が開いた直後。
穴ぼこだらけで隠れんぼ〜プッツン女に殺されたら一等賞〜 DIO、J・ガイルを守る、ジョースター一行とホル・ホースは皆殺し。
ンドゥール ジョースター一行と戦う直前。
もうなにがなにやらさっぱり、DIO様がいるのならDIO様の為に全身全霊を尽くす。
オインゴ ポルナレフから紙を受け取って走り出した直後。
ボインゴがいなくて安心している、とにかく生き残りたい。
マライア ジョセフとアヴドゥルに押しつぶされる直前。
花京院を目撃するが見逃す、殺し合いを有利に進めるため繁華街へ向かう、タバコは逆さには吸ってない。
アレッシー 不明
気絶中。弱い者をいじめたいのに・・・
ダニエル・J・ダービー ジョースター一行と戦う直前。
手足がもげる。うつーじんの襲来を予知。
ヴァニラ・アイス 不明、吸血鬼になっているかなっていないかで今後の展開に大きく影響。
DIOの為に皆殺し。ナントカ爺さんは・・・粉みじんになって死んだ・・・
途中だけど取りあえずここまで、需要があったら続きを書くか・も
おつ。
お礼にウジュルウジュルしてあげましゅよぉ〜!
すげえええええええええ!!
ジョジョロワって何気に支援がすげー充実してると思うんだ
支援が丁寧だとは思う。
流石にニコロワみたいにMADで支援とかは無いけど。
>>623 したらばに「三行状態表作成スレ」ってのがありますよー
いや、参加時期まとめというより、そっちっぽく感じたので
遅くなったけど続きーーー
ち違うんだ本当は30分くらいでやるつもりだったんだ決してやる夫のジョジョスレを見たかったからとかそんなんじゃないんだ
チャリオッツレクイエムが攻撃してきたんだ信じてくれえええええ
第4部 ダイヤモンドは砕けない
東方仗助 4部終了後
死んだはずの友人の為に少年は必死に手を伸ばしたが、ついにその手が届くことはなかった・・・
空条承太郎 4部終了後
諸々の理由で吉良と組んでしまう、あくまで利害関係だけでの徒党なので今後どうなるのだろうか。
虹村億泰 4部終了後
オインゴが化けている承太郎と知らずに行動を共にする、夜が明けるとオインゴは非情にマズい。
広瀬康一 吉良に腹をブチ抜かれた直後
ツェペリさんとコンビを組むが屍生人だと思われている、しかし1stといい2ndといい主人公サイドは揃って4部終了後なのに康一君だけ中途半端な時期から来るという謎のジンクスでもあるのだろうか。
山岸由花子 4部終了後
康一以外皆殺し、ご老体をストーキング。
岸辺露伴 4部終了後
い・ん・せ・き?隕石だとおおおおおおお!!!取材だあああああああああ!!
矢安宮重清(重ちー) 重ちーの「収穫」終了後。
少年は全てを守りたかったが、現実は残酷だった・・・
トニオ・トラサルディー 4部終了後。
傷多数、死ぬなーっ!マックイイーンッ!
川尻早人 吉良吉影撃破後
エンポリオと行動、はやとはけんしになった!
片桐安十郎(アンジェロ) ゴム手袋ごと子供の体内に入ろうとした瞬間
ナチス洗脳中コマンドー運転中。
音石明 チリペッパーが海に落ちた直後。
優勝する、逃げるんだよおおおおおーッ!
吉良吉影 限界だから押そうとした所。
訳あって承太郎と行動、隙をみて殺す。
第5部 黄金の旋風
ジョルノ・ジョバァーナ メローネ戦直後。
仲間と共に行動、手のかかる大人一人連れ。
ブローノ・ブチャラティ 護衛指令と共にトリッシュを受け取った直後。
ジョセフに指輪を渡して謝罪する、仮説をミスタに話す。
グイード・ミスタ 取りあえずイルーゾォ戦より後、描写から察するに謀反前なので最高でもギアッチョ戦後まで。
取りあえず寝る、シンプルが一番良い。
レオーネ・アバッキオ トリッシュ護衛任務を受けた後。ナランチャがホルマジオの襲撃を受ける前。
トリッシュの敵の柱の尾男の打倒、仲間の捜索。トリッシュの言葉に混乱。
パンナコッタ・フーゴ ブチャラティチームとの離別後
板挟みで覚悟が揺らいでいる、他のメンバーの参戦時期上、一番混乱するのは彼だろう。
トリッシュ・ウナ 5部終了直後。
サンタナと遭遇し殺されるが、アバッキオに遺言を残す。
サーレー ミスタ戦直後。
寝る、引き籠もる、漫画を読破する。
ホルマジオ ナランチャ追跡の為車に潜んでいた時。
仲間を援護する。臭っ!オッサンのケツ臭っ!
プロシュート ブチャラティに列車から引きずりだされた直後。
カーズを殺シマンモーニを卒業する。
ペッシ ブチャラティたちと遭遇前
荒木をブッ殺して重ちーの敵を討つっ!
ギアッチョ サンタ・ルチア駅でDISCを手に入れた直後。
ダイアー殺害後、アヴドゥルと交戦、アヴドゥルの捨て身の覚悟の前に敗れ去る。
リゾット・ネエロ サルディニア上陸前
つまり荒木はパッショーネのボスだったんだよ!
ティツァーノ ナランチャのエアロスミスの弾丸を喰らって死ぬ直前。
つまり荒木は地獄の閻魔様だったんだよ!
チョコラータ ブチャラティ達と戦う前
優勝して荒木にロワの記録を貰いセッコと共に「88の人の死に方」のビデオを観賞する。
ディアボロ レクイエムジョルノに殺された後
ディアボロは静かに暮らしたい。過去と素顔を知るもの、平穏を乱す者を始末する。死ねるなら別にそれでもいいや。
続きはまた。もう駄目だ。またチャリオッツレクイエムの攻撃が俺を襲ってき・・・・・・
ロワの活性化にもし繋がったらいいなあ・・・なんて・・・アハハ・・・
えー、すでにSSがwikiに掲載されているようで作者としてはありがたい限りです。
wikiに掲載してくださった方、ありがとうございます。いつも他力本願で申し訳ありませんorz
と言っても、作者が自分から言うのもなんですが即通しでよかったんですかね?
いずれ(したらば又は直接wikiで)イギーのスキルは編集、修正するつもりではいますが。今のところ予定なしですが。
まぁ掲載に関して問題がないのなら構わないんですが一応確認のほどよろしくお願いします。。。
地図氏いらっしゃいますか〜?
現在スカーレットは眠っているので、灰色の表記がいいんじゃあないでしょうか
ミスタやサーレーも眠っているキャラは灰色なので・・・
10本の指で慎重にコンクリートを触り、意識を地中に集中させる。
廃坑堀が金脈を探すように、盗掘者がピラミッドの中を移動するように、ゆっくりとなぞる。
狙いは地下に埋まる電線ケーブルを探し当てること。
音石明にとって、電気を探すことは命の次に優先したい事項だ。
電気をエネルギーとした彼のスタンド、『レッド・ホット・チリ・ペッパー』の復活には電気が必要不可欠だからだ。
「どういう事だ!? わかるんだが……わからねぇ!」
しかし彼は地面に両手をかざしながら、困惑していた。
この町にはいたるところに電気があるのに“見つからない”。
街灯も明かりも電線もひととおり見つけているのに、その供給元である発電所の位置がわからないのだ。
「確か……電気ってのは電線があるから流れるんだ。で、全ての電気は発電所から流されている。
だが、あの街灯は電線に繋がっているが、先に……発電所に進めねぇ。行き止まりが出来てるみてーに進めねぇ!
電線に電気は流れているのに、その電線が途中で繋がってない、こんな感覚は初めてだ! 」
電線は発電所から伸びている線路みたいなもの。
だから電線をたどっていけば大元の発電所もわかるし、芋づるで全ての電線経路もわかる。
しかしこの世界は杜王町ではない。荒木の生み出した様々な世界の融合体。
地中ケーブルという技術が存在する世界と、存在しない世界が混ざりあう非現実的な事実。
この町には電線が網羅されていないのに、電気の供給が成立してしまっているのだ。
「電気は流れてるが、街灯程度のボルトじゃ完全復活は出来ねー。
この途切れた電線に流れつづける電気は本物のようだが……この電線は何か知らんがヤバイ気がする。荒木の罠かもしれねぇ。
四の五の言ってられねー状況なのはわかってるんだが、このファンタジー電線で死んじまったら意味がねぇよ。
これまで俺は慢心で何度も敗北してんるんだからな。慌てる乞食は“もらい”が少ねーって言うし。
電気はホンのちょっぴりだけいただくが、電線に潜って完全回復するのは町を調べるまで止めとこう。
頭の良い承太郎たちに情報をタレコめば、ちょっぴり俺を信頼するかもしれねぇ……多分」
音石はため息を吐きながら立ち上がり、首をかしげながら散歩を始めた。
「となると、次はバッテリー探しだよなぁ……」
◆
くるくると鏃を揺り動かす探知機を片手に、億泰とオインゴはE-7の駅に向かって歩いていた。
行き先を決めたのはオインゴ。
これまで山道を南下していったとき、矢は何度か東や北を指していたのだが、彼はそれらを出来る限り無視してきた。
それはなぜか? 彼の狙いは他の参加者との遭遇の回避だった。
現在、オインゴは承太郎に変装している。
億泰1人を騙すのに予想以上の気苦労がかかっていたので、彼の心は限界だったのだ。
これ以上余計な仕事は(億泰の知り合いや承太郎の仲間を騙せる自信は多少あるにしても)増やしたくなかったのだ。
「承太郎さん、もうちょっとで駅につくぜぇ〜っ。誰か1人はいるといいッスね」
「ああ」
「その矢、スタンドなんスかね。形は俺の兄貴や吉良の親父が持っていた矢にそっくりなんだが……」
「どうだろうな」
「スタンド使いはスタンド使いに惹かれあうし、本物の矢はスタンド使いになれそうな奴を導きそうな気もするし」
「ああ」
「でも、な〜んか違うんだよなぁ〜」
「どうだろうな」
オインゴは、もう何度目になるかわからない相槌にうんざりしながらも、ぐっと堪える。
(さっきから“ああ、と“どうだろうな”だけで会話が成立しちまってるぜ。何も思わねーのか?
承太郎のヤツ、普段はここまでツッケンドンな野郎だったのかよ……友達いなさそうだ。
今にして思うと、やっぱりポルナレフとジョセフにはバレてたのかも……キャラ違いすぎたよな。下調べが甘かった)
「承太郎さん!」
「うおッ!?」
「………………」
「な、なんだ、お、億泰」
「………………矢が駅の方を指してるぜ」
「な、なにィィィ!? 」
「すげえなぁ。あの駅から誰かにいたら、いよいよこの矢は本物だぜ」
「(しまった……ついうっかり目を離したスキに!)ここには80人はいるんだ。矢の反応はそれだけ正確なんだろう」
「調べてもらえませんか?」
「は?」
「いや、だから、スター・プラチナで」
「おいおい、俺のスタンドの射程距離は」
「この前聞いたんスけど、承太郎さん昔ノミサイズのスタンドが不意打ちで耳に入るの防いだそうじゃないッスか」
「(おいおい冗談じゃねぇよぉ〜〜)だからなんだよ」
「いや、気配察知とかすごそうだなーって」
「さ、先に様子を見に行けっていうのか?」
「承太郎さん、いつも肝心なところは自分でやってったじゃないッスか」
「そ、それはたまたまだぜ。俺のスター・プラチナはそこまで完璧じゃない。物のはずみだ」
「………………」
「そ、それにだな。こんな状況で迂闊に自分のスタンドを大っぴらに見せるなんてダメだ」
「………………」
「こ、この殺し合いには非スタンド使いもいるんだぞ? 川尻早人のような弱者が隠れて見てるだけかもしれねぇ」
「………………ふーん」
「(何だよそのリアクションはッ!)俺たちの仲間だったら向こうから接触してくるぞ」
「……そりゃそうッスけど」
「(やりィ! 今のはちょっと冴えた反論だぜ)いいからまずは様子を見よう! な!」
「………………」
沈黙。沈黙。沈黙。
時間にしてみれば数秒だが、オインゴはこの時間を恐ろしく長く感じていた。
スタンドを出せば――いや、出す状況に追い込まれてしまえば、間違いなく再起不能にされるに違いないデスロード。
「承太郎さんがどうしてもっつーんなら代わりに俺が行くッス」
「ゲェッ!」
訂正、どの道再起不能にされるに違いないデスレース。
「ま、ま、ま、待てよ。(ヤベェゼ〜〜〜このままじゃ戦闘開始だよなぁ! )」
「……今度は何スか?」
(億泰の野郎を置き去りにしたいところだが、まだアイツのスタンド見てねぇしなぁ。逃げ切れるかどうか……あ!)
オインゴは右手に持っていた矢を明後日の方に向け、大げさに走り出す。
まるで何かに引かれているかのように体をギクシャクさせて。
「矢だ! 矢が急に俺を引っ張り出したぞ! 多分駅にいた奴がこっちに気づいて逃げ出したんだ! 」
「既に気づかれてやがったのかッ!? 」
「やれやれだぜ……(よぉ〜〜っし、これで戦闘+億泰置き去りは防いだぜ! 逃げた先に誰もいませんよーにッ! )」
2人の珍道中はまだまだ続くようだ。
投・下・宣・言・し・ま・しょ♪支援
【E-7 駅前の道/1日目 黎明】
【ダブル"O"ブラザーズ】
【虹村億泰】
[スタンド]:『ザ・ハンド』
[時間軸]:4部終了後
[状態]:健康
[装備]: なし
[道具]: 青酸カリ、支給品一式。(不明支給品残り0〜2)
[思考・状況]
基本行動方針:味方と合流し、荒木、ゲームに乗った人間をブチのめす(特に音石は自分の"手"で仕留めたい)。
1.承太郎さん、やっぱ変なものでも食ったのかあ?
2.なんで重ちーや吉良が生きてるんだ……!?
※オインゴを承太郎だと思っています。暗いので、彼が知っている承太郎よりも若いことに気付いていません。
※ 名簿は4部キャラの分の名前のみ確認しました。ジョセフの名前には気付いていません。
※首輪探知機を「矢に似ているだけで、スタンドが発動するあの矢ではない」と認識しました。
【オインゴ】
[スタンド]:『クヌム神』
[時間軸]:JC21巻 ポルナレフからティッシュを受け取り、走り出した直後
[状態]:承太郎の顔に変身中。胃が痛い。
[装備]: なし
[道具]: エルメェスのパンティ(直に脱いぢゃったやつかは不明)、首輪探知機(※スタンド能力を発動させる矢に似ていますが別物です)、支給品一式。(不明支給品残り0〜1)
[思考・状況]
基本行動方針:生き残れそうに無いが、変身能力を活かしてバトルを避けたい。
1.このまま誰にも見つかりませんよーにッ!
2.とりあえず億泰以外の奴と接触はさける(矢が反応したら、演技でごまかして人のいない方向に逃げる)。
3.億泰のスタンド能力を聞き出したい。(とりあえず戦闘型ではないかと推測)
4.承太郎じゃないってバレたらどうしよう……でもこいつ馬鹿そうだから大丈夫かな……。
※ 名簿を確認しました。
※現在は承太郎の顔ですが、顔さえ知っていれば誰にでも変身できます。スタンドの制限は特にありません。
※億泰の味方、敵対人物の名前を知りました。
※億泰が矢の反応に気がついたのはE−7の「ごみ捨て場」の「て」のあたりです。
そのままオインゴと一緒に駅前をスルーしました。
※オインゴたちがどこに行くのかは次の書き手さんにお任せします。ただし、E-7の駅には何が何でも寄らないようです。
◆
億泰たちの姿が闇に消えていった後、静寂が戻った駅に男が一人。
「あっ……」
へこへこと猫背になりながら、みっともなく回りを確認すると、ほっと一息。
体中から冷や汗を噴出し、恐怖で体はまだ強張っている。
「ぶっ……」
男にとって虹村億泰は絶対に遭遇してはいけない地雷。
男にとって空条承太郎は絶対に遭遇してはいけない核爆弾。
男にとってその2人に同時に会うことは一切無常の六道地獄。
「ねぇえええええええええええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
バッテリー探しに着目していた音石明は、この町の乗り物に目をつけた。
バイク、車、ボート、ラジコン……そして電車。
幸い自分の現在地に近かったので、彼は手始めに駅の調査に向かったのだ。
電車が無くとも駅には電気を使うものも沢山あるのだから。
「し、しばらくはここに隠れてよう。せめて電車が来るまでは」
ギリギリの所で九死に一生を得た彼の運命は……?
【E-7 駅構内/1日目 黎明】
【音石明】
[時間軸]:チリ・ペッパーが海に落ちた直後
[スタンド]:レッド・ホット・チリペッパー(姿形は完全修復。しかし激しく動いたら消滅するレベル→JC34巻の黒ずんだ状態)
[状態]:健康、滅茶苦茶焦っている
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品
[思考・状況]基本行動方針:優勝狙い
1.優勝を狙う(駅を調査、出来れば電車に乗ってみたい)
2.危ねーッ!! とりあえず仲間が欲しい
3.これからもどこかで少しづつ充電したいが、電線に潜ったりパワーを極端に使うのは自粛
4.ミセス・ロビンスンをスタンド使いだと思っています
5.サンタナ怖いよサンタナ
6.電線が所々繋がっていないのに電気が流れているこの町は何なんだッ!? あやしすぎて怖えー!
※バトルロワイアルの会場には電気は通っているようです。
しかし様々な時代の土地が無理やり合体しているために、電線がつながっていなかったりと不思議な状態になっている?
スタンドが電線に潜ったら、どうなるかわかりません。(音石は電線から放電された電気を吸収しただけです)
投下終了しました。
投下乙
偽者に気が付かない億安
いつバレるか冷や冷やしてるオインゴ
偽者にビビリまくる音石
登場したのが全員間抜けだから困るwww
ところであなた◆2YJV.XkANs氏ですよね?
一応確認させてください
はい、その通りです。
どうやらトリ間違いをしてしまったようです……。
あれ、これで大丈夫かな。
あと、タイトルを「おかしな3人」にしてくださいorz
投下乙です。
駄目だこいつら・・・早く何とかしないと・・・
どいつもこいつもアホばっかで面白かったです。GJ。
ところで・・・とっておきのっ!だめ押しと言う奴だっ!
空気が読めないんじゃないっ!読まないんだっ!フハハハハハハハハハ!!!!!
第6部 ストーンオーシャン
空条徐倫 水族館脱獄後。
打倒荒木、仲間を捜す。これ以上死者を出したくない。
エルメェス・コステロ 描写から察するにスポーツ・マックス戦直後?
ヘイッ!捕食されちゃうっ!
F・F DアンG抹殺後。
リゾット疑わしい。記憶DISCの奪還。
ウェザー・リポート 水族館脱獄直後。
ロメオの敵を取る。ゲームには乗らない。
ナルシソ・アナスイ 水族館脱獄後。
徐倫を守る、ロリコンじゃ!ロリコンがおるぞ!
エンポリオ・アルニーニョ 一巡後の世界、アイリーン達と会った後。
早人と行動。なんで徐倫達が・・・
ロメオ 描写から察するに徐倫達が脱獄したあと?
裏切ってしまった彼女に贖罪をする為に歩き出した、その願いが叶うことはなかったが、その遺志はきっと誰かが受け継ぐだろう・・・
グェス 脱獄に失敗し徐倫にボコられた後。
死にたくない。ヴァニラ・・・アイツはやばいっ!危険すぎるっ!
サンダー・マックイイーン エルメェス戦中。
トニオさんの為に死にたがるはやめる、ポルナレフうざい。
ラング・ラングラー ウェザーを知らないから徐倫達と戦う前?
わけもわからず死にましたが何か?
ケンゾー 不明。
教祖消滅じゃあああああああああああああああああ!!!!!
ヴィヴィアーノ・ウエストウッド 徐倫戦直後。
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す・・・
ミュッチャー・ミューラー 幽霊の部屋から出た直後。
自分の身を第一に考える、駄目だこの女・・・早くなんとかしないと・・・
ドナテロ・ヴェルサス ウェザー・リポートのDISCを投げる直前。
絶対に生き残って降幸福を掴んでやるっ!
エンリコ・プッチ ヤドクガエルに破裂する命令をした直後。
天国へ行く、エシヂィシ良い奴。
第7部 スティール・ボール・ラン
サンドマン ジョニィの鉄球が直撃した瞬間。
元の世界に帰る、手段は選ばない。
マウンテン・ティム ブラックモアに銃を突き付けられたところ。
アスナイの仲間を探す、ジョースターやツェペリの姓の参加者は彼らの親戚なのだろうか・・・
リンゴォ・ロードアゲイン ガウチョに挨拶する直前。
ようこそ・・・男の世界へ・・・
オエコモバ 不明
バトルロワイヤル3rd主役・・・の・・・はず・・・
スカーレット・ヴァレンタイン ルーシーに眠らされた直後
ミューミュー・・・ハァハァ・・・誰か助けてくれないの?
ブラックモア ジャイロの鉄球が当たって吹っ飛んだ瞬間。
大統領の為に全身全霊を尽くす。
フェルディナンド ロッキー山脈への移動途中。
優勝する。アヴドゥルの仲間に彼の最期の言葉を伝える。
ミセス・ロビンスン チョヤッを全弾喰らって落馬した直後。
優勝してレースに戻る。サンドマンやマウンテン・ティムまでいる、こいつはチャンスだっ!
ベンジャミン・ブンブーン ジャイロに足を切られる直前。
彼もストレイツォと同じく、父親として散ってった・・・元の世界では息子に銃を(ry
全部終わったああああああああああああ
三行状態表と若干被ってますかね?勝手に一言二言のつもりで書いたんですがね・・・
655 :
Classical名無しさん:08/08/05 01:28 ID:CwtaZS2Q
http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/net/1217249486/ 475 :無冥 蹟怜:2008/07/22(火) 20:35:49 ID:???
またヴァカが全然解ってない。
「原作が好きだから」二次創作を始める者と
「原作に不満があるから」二次創作を始める者と
「書き手」が作品を書く「理由」には様々なパターンがあるのをしらないのか。
ワタシはシャナ「原作」で
余りにも人の生命が軽視されてるのは違うと想ったし、
フレイムヘイズがジョジョキャラみたいな高潔な精神を持ってないのもイヤだったし
それよりなにより悠二があまりにも「男」として情けなさ過ぎるのが非常に不快だった。
(正直自分が悪だと気づいてない悪よりもっと悪い「最悪」にしか「ワタシ」には見えない)
でも設定や世界観、キャラや能力は面白いと想ったから、
そしてジョジョキャラと絡ませたら実際面白かったから(少なくともワタシは)
こうしてSS書き続けてるの。(ドミノと教授は大好きだし)
>>654 うわあああああああああああああああ
マイク・Oおおおおおおおおおおおお
ごめんなさいいいいいいいいいいいい
違うんだ、スタンドも存在もぷかぷかとか決してそんな事はうわあああああああああ
マイク・O 大統領の寝室に向かう途中
気絶、大統領夫人を守る、個室トイレに一人きり・・・昔こんないじめがあったようななかったような・・・
今度こそ!本当にっ!第7部まで補完!
>>635 ワオ、指摘ありがとうございます
2、3日のうちに修正しておきます
よーしこの際だから言うっ!
地図氏っ!マライヤじゃなくてマライアですっ!(現在の単行本や文庫本で修正されてるそうです)
>>634 亀ですがyx氏、思い切ってイギーの名前関連を削るというのはどうでしょうか。
修正をつづけるよりはぶった切った方が早いと個人的な思います、出しゃばりすぎてすみません。
>>656 三行状態表・・出来ればあなたに手伝ってほしいぐらいです
私一人じゃ上手くいかないと知りました
>>660 途中でさり気なく誘導したんだがスルーされてしまったよ
◆zQyD4guRRA氏が仮投下スレに投下されました
修正点があればよろしくお願いしますとの事でしたのでお気付きの方がいたらお願いします。
本人じゃないのにでしゃばってゴメンナサイ。
とりあえず報告はしたほうがいいと思ったので書き込ませていただきました。
広瀬康一 ウィル・A・ツェペリ サンドマン ンドゥール 投下します。
風に揺られ木の葉が舞う。木が揺れ、森が揺れ、光が揺れる。虫の声もなければ都会の騒音もない。ただ風に揺られ、擦れ合う木の葉の柔らかなメロディだけが辺りを包む。静かな夜、月見には最高の夜だ。
そんな静寂の中に独りの男。ヒラヒラと舞い落ちる葉を親指と人差し指で的確に摘まむ。一枚、二枚、三枚、四枚………。人が見たらびっくりするだろう。この月明かりだけのなかどうやって?
しかし男には月明かりだろうが太陽の光だろうが関係ない。
光を必要としないその目。杖を当て、周りの情報を集める耳。
その男の名はンドゥール。
◇ ◆ ◇
550…いや、600メートルほど離れた位置に二人。一人は歩幅から見て身長160前後。歩幅が変わらないにも関わらず時々リズムが狂うことからケガ、またはなんらかの理由で足元がおぼつかない。踏み込みが乱れないことから年老いてはなさそうだ。
もう一人は実に奇妙。身長が170…180?同行者を気遣いスピードを合わせているが、その歩き方が奇妙。その場を舐めるように動くかと思えば跳び跳ねるように歩きまわる。若者のように力強いと思えば、弱々しい老人のようになる。
実に奇妙…。
さて、この俺はどうすべきか?このままなにもしなければこの二人は俺に気づかずそのままどこかに行ってしまうだろう。俺が音を頼りに奴らに近づけばこちらに気づかせることは可能だろう。情報がほしい俺としてはまたとないチャンスだ。
しかし奴らが「ゲームに乗った」者だったら、どうなる…?二人組の時点で可能性は低いが、絶対ではない。もしかしたら実は表面だけの協力関係にあるのかもしれない。
その上俺のスタンドは接近パワー型ではない。遠くにいるこちらに気づかない者たちを一人一人殺していく、言わば暗殺向きの遠距離型のスタンド。接近したらそれだけ危険は増す。それにどうしたって目が見えない俺には近距離の闘いが向いてない…。
こんな俺が未知の者たち、そのうち一人が“奇妙”な人物である二人組に接触してよいものか?
………………。
試しにどちらかを始末するか?同行者が死ねばもう一人もなんらかのアクションをとるだろう。それで乗っているか、否かわかるかもしれない…。しかしこちらのスタンドを明かすのは…。いや、だからこそだ。俺のスタンドを見て互いにスタンド使い同士だと勘違いすれば……。
…よし、やってみるか。このままここにいてもラチが明かない。なにより早く情報を集めなければ――――――
!
後方600メートル…いや、待て。550…540…500…なんだこのスピードはッ?!確かにこれは人間の“走り”の音。しかし本当に人間なのかッ?!時速50kmは出ているぞッ?!
450…400…マズイ、まっすぐこちらに向かってくるッ!!この迷いのない走り、まるで俺の居場所を知ってるかのような…!なにか手を…380…我がスタンド、ゲフ神で…350…しかしこのスピードを捕らえるには…300…クソッ…250…
200…
逃げるか?いや、逃げ切れるはずがないッ!
150…
このまま身動きをせずにいれば俺に気づかず…。
100…
踏み切り音…!?
50…
月を背に、木の枝にものすごいスピードで捕まる男。その男、“人”ではない。例えるなら妖怪。例えるなら天狗。大地を蹴り、木を掴み風のように森を、砂漠を駆け抜けていく。背中に背負うは民族の誇り。目に宿すは純粋なまでの欲望。
その男の名はサンドマン。
◇ ◆ ◇
二人の男の間に沈黙が流れる。互いの緊張は高まり、辺りに異様な雰囲気が漂い始める。そのまま5分はそうしていただろうか?何が合図となったか、わからないがこの沈黙を先に破ったのは木の上の男だった。
慎重に選んだ言葉をもう一人に投げ掛ける。
「お前はこのゲームに乗っているのか…?」
ンドゥールがわかったことは三つ。相手が男であること、自分からその男までの距離と方向、そして相手は今のところこのゲームに乗っていないということ。
「どっち付かず…ってとこだ。生憎俺には情報がなくてな。がっつくようだが色々と教えてくれないか?」
サンドマンがわかったことは二つ。相手が用心深い男であること、相手は盲目であるということ。
サンドマンはこの殺しあいに乗るつもりはないし、かといって積極的に荒木を倒そうともしない。なぜなら彼の最優先事項、それが脱出することだからだ。脱出して最終的には故郷を取り戻す。それが彼の目的。ただ、今は荒木が信頼できない。
だから殺し合いには乗らない。ただそれだけのこと。
従って今の彼にとってンドゥールは“どうでもいい”存在なのだが、彼はなにか感じとったのだろう、ンドゥールに情報を与えてやることにした。
何か荒木について知らないだろうか、そんな期待を持って。
ルール、首輪、デイバッグの中身、支給品、地図、現在地、そして参加者。淡々と感情を込めずにそれぞれのものについて説明していった。 サンドマンが喋り終わると、しばらくの間ンドゥールは黙ったままであった。
それまで左耳に当てていた杖を手放し、腕組みをし、考え込む。
もっとも、その杖を思わず倒してしまったのある参加者の名前が読み上げられたからなのだが流石のサンドマンもそこまで気づくことはできなかった。
頭を悩ませたンドゥールの口からひねり出された言葉は意外にもサンドマンに対する問いかけであった。
「お前の目的はなんだ?お前はこの殺し合いにおいてなにを目的に、どのように行動する?」
「…どっちつかずってとこだ。このゲームに乗る気もないし乗らない気もない。ただ目的ははっきりしている。一秒でも早く故郷に帰る。…ただそれだけだ。」
「俺に話しかけた理由は?」
「情報収集だ。特になにか荒木についてなんらかの手がかりでも、と思ったのだが…お前はなにも話さないようだな…。」
木の上でサンドマンはこの場を立ち去ろうとする。この男はもう何もしゃべらないだろう、そう思ったからだ。その物音に気づいたンドゥールはさりげなく杖を元のように左耳にあてる。
そして呟く。
「600メートルほど離れた位置に二人組…。先ほどまで歩いていたが今は立ち止まりなにかをしている。一人は身長160前後、小柄でなんらかの理由から満足に歩けなかった。もう一人は170から180。足音を消し去り、悟られないようにするほどの猛者。」
振り向きいぶかしげな表情を浮かべるサンドマンに対し、ンドゥールはなんの感情もこめずにただ自分が聴いた事実だけを教える。
「俺はある人物に尽くすことにした。先ほどお前が読んだ参加者名簿の中にその方の名前があったからだ。もしお前が教えてくれなかったら俺はここで何も貢献できずにただ座り続けていただろう…。」
「……」
「今の情報にうそはない。お前がどう動くかは自由だが、お前は俺に情報を、俺も同じくお前に情報を。これで貸し借りはなしだ…。」
「…感謝する。」
ふたりの間に風が吹く。そのさわやかな風がサンドマンの体には心地よかった。
「最後に盲目の男よ、お前の名を教えてくれ。俺の名はサンドマン…いや、わが部族の言葉で音を奏でるもの、“サウンドマン”。」
「……ンドゥール。サウンドマンよ、いずれまた会おう」
言葉と共に木が揺れ、風は走り去っていった。舞い降りてきた木の葉をつかむンドゥールの顔には笑みが浮かんでいた…。
【I-7 リンゴォの果樹園前/一日目 黎明】
【サンドマン】
【時間軸】:ジョニィの鉄球が直撃した瞬間
【状態】:健康
【装備】:なし
【道具】:不明支給品1〜3
【思考・状況】 基本行動方針:元の世界に帰る
1.ンドゥールが教えてくれた二人組みがいるであろう場所へ行き、接触する。
2.荒木は信頼できるのか?
3.名簿にあるツェペリ、ジョースター、ブランドーの名前に僅かながら興味
【備考】
※7部のレース参加者の顔は把握しています。
※スカーレットが大統領夫人だと知っています。
※ンドゥールに奇妙な友情を感じています。
※ふたり組みの位置は正確に把握してません。もしかしたらどこか見当違いの方向へ向かっているかもしれません。
◇ ◆ ◇
どうも皆さん、広瀬康一です。ノストルダムスの大予言から無事に逃げ切った1999年。けれどもなにがどうしてこーなったかわからないけど、僕はノストルダムスの予言以上に奇妙な運命に巻き込まれてしまったようです。
空条承太郎さんと東方仗助君との出会い、スタンド能力と虹村兄弟、数々の愉快なスタンド使い(別にみんながみんな愉快ってわけじゃーないんですけどね)
杜王町は僕が思っていた以上に奥深く、謎めいていて、不気味で恐くて、それでいて温かい町だったようです。
それにしても僕のこの奇妙な運命、本当に奇妙です。だってそうでしょ?僕は吉良吉影に殺されたはず。なのにどうして僕は今こうして生きていて、重い荷物にアップアップしないといけないんだろう?
さっきから時々立ち止まったり、危うく転びかけたりしながら必死でツェペリさんの後をついて歩いています。
どこに向かってるか、ですか?目的地なんてないですよ、はっきり言って。強いて言うなら先ほどまでいた場所から離れる、ですかね。
なぜなら先ほどまでいた場所の近くに小屋があったんです。すこし古びれていたけどなかなか立派で、オシャレな感じの小屋が。
この状況で小屋があったらみんな小屋に入ってくるでしょ?これからツェペリさんと話をしなければならないのに突然違う人が入ってきたら困るでしょ?
だからこうして重たい荷物を我慢してるんだけど…それにしても重い…。
「ここらでディナーにするかね、康一君」
いっそう多い茂った場所でツェペリさんが口を開き、近くの切り株に優雅に座る。僕はそれにならい、同じように近くの切り株に腰掛け背中の荷物を降ろす。ツェペリさんはペットボトルをくるくると回し、時折ワインを見定めるかのようなうっとりとした目で眺める。
「さて、康一君。君はこのゲームにはもちろん乗っていないだろう…。それは先ほどの発言と、こうして私についてきてくれたことからもわかる。」
「はぁ…」
「ということは私たちに目標は一緒だ。荒木を打倒する、それが目的であると思ってかまわないね?」
「はい、そーいうことになりますね…」
……どうやらツェペリさんは僕が思ったよりちょっと回りくどい人だなぁ…。どことなくこの話しにくさが承太郎さんに似てなくもないかも。
そんなことを考えているととふと思い出した。そいうえば承太郎さんはあの熱爆弾に襲われた後なんだ。僕のせいで傷ついていたけど大丈夫かな…。
「…しもぉ〜し、康一君、もしもぉ〜し。ねぇ、わしの話し聞いてる?」
訂正。やっぱり承太郎さんには似てないや。こんなふざけた人じゃないもの。
「オホン、では本題に入ろう。正直わしたち二人で荒木に挑むのは無謀じゃ。のみが人間に挑むようなもんじゃな。無謀と勇気を履き違える、そこがポイントじゃよ。よってまず仲間と合流を目指す…といいたいことじゃがまずは、君が先ほど言った“蘇らせた”についてだ。
とりあえず君のことについて詳しく話してもらえないかね?」
「いいですけど…僕話をまとめるのが苦手何ですよねぇ…。国語の教師でもないし、長くなっちゃうかもしれないですけどいいですか?」
うなずくツェペリさんを見て僕は自分について、知り合いについて、そしてあの吉良吉影について話し始めた。
でも僕はその時ひとつのミスをしていたんだ。
ツェペリさんと一緒に小屋から離れる時間があったらすぐにでも情報交換をすればよかったんだ。どっしりと切り株に腰を置いて話している暇なんてなかったんだ…。
僕がしでかしたミス、それは“スタンド使いは惹かれあう”、この大前提を忘れてしまっていたことなんだ…。
【I-7 中央部/1日目 黎明】
【チーム・ザ・ウェーブ】
【広瀬康一】
[時間軸]:吉良に腹をぶち抜かれた直後
[状態]:健康 疲労(小)
[装備]:紫外線照射装置
[道具]:支給品一式
[思考・状況] 基本行動方針:仲間を集めてゲームから脱出する
1.とりあえずツェペリさんと情報を交換する
2.由花子さんを探さなくちゃ!
※広瀬康一は自分が一度死んで荒木のスタンドで復活したと思っています。
※康一の叫び声がどこまで届いたかは後の作者様にお任せします
【ウィル・A・ツェペリ】
[時間軸]:ブラフォード戦直前
[状態]:健康
[装備]:飲料水
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3
[思考・状況]基本行動方針: 仲間を集めてゲームから脱出する
1.とりあえず康一君と情報を交換する
2.屍生人なのに正気を失ってない康一君に興味有り
3.ディオとその手下に警戒
※広瀬康一は屍生人であり荒木は吸血鬼だと思い込んでいます
※参加時期上、当然ブラフォードも敵として認識しています
※ジョージも康一のように正気を保ったまま屍生人化したのではと疑っています
◇ ◆ ◇
ンドゥールは考える。そして耳をすませる。口元に醜い笑みを浮かべながら。
なぜか?それは彼が今実感しているからだ。あのDIO様のために今時分は役立っていると、実感しているからだ。
なにがDIOのためになるのか?今、彼はなにをやっていて実感しているのか?
正確に言うとこれから役に立つのだが、彼の考え、それは先ほどの男をふたり組みに接触させてそこをゲフ神で襲う。そして三人に殺しあってもらう。
(いくらDIO様でも80人ほどの者たちを相手するのは苦労するだろう…。自分が協力するのはもちろんだが、こんなくだらないことにあの方の手を煩わせてはならないだろう…。
ならばどうする?勝手に殺しあってもらえばいい…。なにも自分は動く必要はない、殺し合いをする人物をどんどん増やせばいいだけだ。)
サンドマンとの間に友情など彼にはない。いや、仮にあったとしてもその小さな友情と愛しのDIO様への奉仕、どちらが大きいだろう?どちらを優先すべきか?答える必要はないだろう。
ンドゥールは待つ。サンドマンが到着するのを、そしてそこで惨劇が起きることを。
舞い降りてきた木の葉をつかむンドゥールの顔には笑みが浮かんでいた…。
【I-7 リンゴォの果樹園前/一日目 黎明】
【ンドゥール】
【時間軸】:ジョースター一行と戦う直前
【状態】 :健康(目は見えないが、聴覚は常人以上)
【装備】 :聴覚補助に用いる杖
【道具】 :不明支給品1〜3
【思考・状況】 基本行動方針:DIO様のために行動する。
1.現在地で待機し、サンドマンがふたり組みと接触したら襲撃する。
2.DIO様に会いたい。
3.身の安全と有力な情報の確保。
4.なるべく参加者の数を減らす。
【備考】
※目はスタンドで治療可能です。
※支給品は他の書き手さんにおまかせします。
※ジョースター一行の情報は一通り理解しています。
※イギーについては何も分かりません。
※サンドマンからこのゲームについて基本的なことを聞きました。どれぐらい聞いたかは後々の書き手さんにお任せします。
※現在地を把握してます。
※参加者についてはディオ・ブランドーの名前が出るまではしっかりと聞いていました。その後の参加者についてどれぐらい覚えているかは後々の書き手さんにお任せします。
※ディオ・ブランドーをDIOと勘違いしてます。
投下完了です。
誤字脱字、矛盾点、修正点、なにか気になる点があればよろしくお願いします。
それと本スレに投下が遅くなって申し訳ない…。
投下乙です。
これならいいんじゃないですか?問題点と言えばゲブ神がゲフ神になってるくらいですかね?
なんかゲロ吐きそうな名前だwwww
そして愛しのDIO様への奉仕wwwwなんだが危険臭がwww
すみません、一番最初にいうべきことを忘れていました
一時投下で指摘してくださった方、ありがとうございました。
>>674 なんてこったい、ごめんよンドゥール…
>そして愛しのDIO様への奉仕wwwwなんだが危険臭がwww
勢いでやった、反省はしていない
投下乙
やばいよやばいよ
ンドゥールが外道になっちまってるよ
逃げて、三人ともマジでにげて
((((((((゚Д゚;))))))))
ガチホモフラグktkrとか言ってる場合じゃないですよね
ンドゥールとヴァニラでディオの奪い合いか
ジョルノも加えて四角関係だなw
ゲブ神ってact3の超重力効くのかね?
水だし効かないような気がして康一ファンの俺涙目のルカww
でもアヴドゥルの炎でフィードバック受けてたからききそうな気もする
とても遅くなって申し訳ないです。イギーの読み書きについて修正しました。
659氏には申し訳ありませんが、結局鳴き声論で行くことにします。
wikiを直接編集したので修正投下等はしていません。
ただ、以前【知らない人に自分のSS改編された】という事があったので、もしその点に関して(それ以外の内容などでも)問題点ありましたらご一報ください。
あと、ゲブ神議論ぶった切ってしまってすいませんorz
ジョルノとディオのSSの中間報告です
完成はしていますが、最近投下ラッシュのようなので控えています(文句ではなく報告なので、投下された皆様、お気を悪くしないでくださいね)
問題があるっちゃーあるのですが、様子見てこっちに投下するかもしれません
ヴァニラとンドゥールの後なのでプレッシャァーッ
1回目の中間報告忘れてたorz
看守と露伴のSS完成しました〜
仮投下スレに落としたいのですが、投下が相次いでるので◆4TVCWBLT0c氏に習ってしばらく待たせていただきます
結構ツッコミどころがある感じなのでよろしくお願いしますね
シーザーのSS、したらばの指摘を元に修正しました。
かなり早漏な上に空気を読まず投下するっ!
(呼吸が……)
殺し合いの舞台の一部であるD-4、そのエリアのど真ん中でシーザーは首を押さえながら荒々しい呼吸をしていた。
先程のホル・ホースとの戦いで首を負傷し、呼吸困難に陥ってしまったからだ。
一息一息に苦痛が伴う、それは波紋使いであるシーザーにとって致命的であった。
ここで付近に殺し合いに乗った参加者が来ていたならばそれはシーザーの最後を意味していただろう。しかし幸か不幸か、シーザーの近くにはゲームに乗った参加者どころか人一人来なかった。
苦しみに包まれながらシーザーは考える。
(仕方ねえ……これ以上苦しくなるのは嫌だが……波紋で負傷箇所を治す……
一時的に呼吸は更に苦しくなるだろうが……しばらくすれ治まるはずだ……)
覚悟を決めてシーザーは呼吸を始める。
「コォォォォォォォォォォ…………」
その呼吸は闇夜の化け物を倒す呼吸、全治の三ヶ月の怪我を一瞬で治療してしまう呼吸。
「うっ……」
予想以上の苦痛がシーザーを襲う、しかし波紋を錬り出すことには成功した。
(これを……指先に集中させ……)
シーザーの指に山吹き色の光が宿る。
(負傷箇所を突く! )
そしてその光を首目掛けて放つ。首の負傷が和らいでいく。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
それと引き替えにシーザーの呼吸の間隔が短くなる。少量とはいえ波紋の呼吸はやはりきつかった様だ。そして……
「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」
時が経つにつれて呼吸の感覚もだんだん長くなっていき……
「ハァ…………ハァ…………ハァ…………ふう……」
平常時のそれに戻る、こうしてシーザーは窮地を脱することに成功したのである。
■
一段落ついた所で俺はもう一度デイバックを開けていた、さっきの紙切れを調べるためだ。
恐らくは荒木の言っていた支給品という奴だろう、折り畳まれた紙切れの中身なんてたかが知れてるがな。
デイバックの中身は食料、水、余計や地図、ここまではさっきと一緒だ。そして折り畳まれた紙が2つ、他にはないようだな。
中身はメモか何かだろうな、荒木飛呂彦直伝48の人の殺し方とか書いてそうだな。さっそく一枚目の紙を開く。中からは……
明らかに紙の大きさを超えた物体が出てくるという現象に俺はそこまで驚きはしなかった。
波紋や柱の男といった存在が日常にあったからかもしれない、これもまた荒木の力だろうと納得してしまった。
中から出てきたのは何の変哲もないダセー帽子だった、使えないと思い紙の中に戻そうとしたのだがどうやら無理らしい。仕方なくデイバックの中にしまおうとしたのだが……
「ん? へりが外れて……」
その帽子には刃物が仕込まれていた、仕込み杖ってのは聞いたことあるが仕込み帽子とはな……
こんな所に武器があるとは誰も思わねえ、この帽子の持ち主は自分の身に常に危険が迫ってる奴か、ただ喧嘩の為に作ったチンピラかもな、丁度昔の俺みたいに。
どうやら外れたへりは取り外しが出来るらしい、外す度に縫ってちゃ世話ねーしな。
どうやら投げてブーメランみたいに使うようだ、波紋を込めて投げれば使えるな。
取りあえず刃の部分に石鹸水をほんの少し流し込む、これで普通に投げるよりはましだろう。
刃が錆びちまったら持ち主に悪いかな、かといって謝る気はねーが。
取りあえず刃を出したままだと警戒されるのでへりを戻して頭に被っておくことにする。
2つ目は……女の子が持ってそうな人形だ、俺のストライクゾーンよりは低いがね。
見たところ何の変哲もなさそうだ、そっちの趣味だと思われるのが嫌なのでディバックに仕舞っておこう。持ち主が現れない限り永遠に……な。
支給品の確認が終わったのでもう一度名簿の確認をする、気になる名前が幾つかあったからな。
ジョナサン・ジョースター、ウィル・A・ツェペリ。
何故か俺とJOJOのじいさんの名前が載っている、50年も前に死んだはずなのに。
ロバート・E・O・スピードワゴン。
俺やJOJOの祖父のかつての友人、スピードワゴン財団の創立者だが殺し合いの場ではただのじいさんだ、無事だといいが……
スージー・Q。
リアリサ先生のもとで働いてるとはいえ彼女自身はただの女の子だ、一刻も早く見つけてやらないとな、それに……どういうわけだかJOJOの事が好きらしいからな……
ストレイツォ
リサリサ先生の育ての親、JOJOの話によれば波紋の呼吸で自らの命を絶ったはずだが……
吸血鬼の再生力ならば生きていてもおかしくはない、リサリサ先生の育て親だからなるべく殺したくはないがゲームに乗っていたらやるしかないだろうな。
エシディシ。
これはおかしい、エシディシは確実に倒した、太陽の光で欠片も残さす消滅したはずだ。
しかし生きているなら倒すしかない、死人が出る前に。
ワムウ、カーズ。
怒りがこみ上げてくる。とうさんの敵、マルクの敵、必ず倒さねばならない。
奴らにシャボンランチャーを叩き込むまでは絶対に死ねない。死ぬわけにはいかない。
知っている名前は他にはないようだった。デイバックに名簿をしまい、どちらへ向かうか考える。
北、巨大な館が遠巻きから見え、破壊音がした。
西、高い塔が見える。轟音と光と共に何かが落ちてきた。
この2つは柱の男の仕業だろうか、或いは超能力かなにか……どちらにせよさっきまで戦闘が起こっていたことには間違いない。
南、繁華街があり、人が集まる事は間違いない。
東、近くに目立った建物は存在しないが、何故か端の方にイタリアが関係する建物が密集している。
俺はどこへ向かえばいいのだろうか……
【シーザー・アントニオ・ツェペリ】
[時間軸]:ワムウから解毒剤入りピアスを奪った直後。
[状態]:首に若干の痛み(戦闘には支障無し)
[装備]:スピードワゴンの帽子。
[道具]:支給品一式、エリナの人形、中性洗剤。
[思考・状況]
1.荒木やホル・ホースの能力について知っている人物を探す。
2.ゲームには乗らない。
3.リサリサ先生やJOJOと合流する。
4.スピードワゴン、スージー・Qの保護。
5.エシディシ、ワムウ、カーズの殺害。
6.ストレイツォは出来れば殺したくない。
7.女の子がいれば助ける。
【支給品紹介】
【スピードワゴンの帽子】
スピードワゴンが被っていた帽子。
鋭利な刃物が仕込まれている。
【エリナの人形】
エリナが幼少の時に持っていた人形。
"あそこ"は本物と一緒じゃありません。
乙!!
投下数が増えてスレが賑わうのはいいことだよな!
すいません、時間帯と場所を忘れてました。
【D-4/1日目 黎明】 です。
>>◆BGBx2CZJts氏
投下乙ッ!!
支給品をあけたシーザー、これからどちらに向かっていくのか…
それより、スピードワゴンの帽子かぶったシーザー…さぞかし似合わないことだろうなwwww
それとエリナの人形wwww
最後の一行に吹いたwww
ジョー・モンタナのような華麗な繋ぎのパスッ!!僕は敬意を表するッ!!
それと以前投下した康一とツェペリさん、サンドマンとンドゥールのSSなんですが
サンドマンがゲームについて説明する箇所で、説明する彼自身が不明支給品について何も言わないのは不自然だと思ったので
不明支給品1〜3は本人確認済みにしておきました。
なにか不都合があれば報告お願いします。
したらばに露伴×看守のやおry
SSを投下しました
色々不安のある感じなので指摘をお願いします
投下乙
まぁヘブンズドアーはこれくらいはいいと思うぜ
1stでも普通に思考変化はやってたし、
看守は性格変えずに「ぶん殴りたいけど、なぜか殺せない。おかしいな?」
って感じにすればいいと思うよ
ヘブンズドアーの制限に関しちゃ、「書き手が決める」で合意のスタートだから気に病まなくておk。
◆zQyD4guRRA氏が修正版を投下される予定のようですが、自分は今日が期限なので投下させて頂きます
ごめんなさい
ネズミが石に戻ったのを見届け、ジョルノは口を開いた。
「ところで」
「ッ……!!」
「気付いていますか?」
「……な……にがだッ!」
ゴールド・エクスペリエンスの治療には、激しい痛みが伴う。目の前のディオは必死に痛みに耐え、さらにそれをジョルノに気取られないようにしている。ジョルノは溜め息をついた。
「何が、お、可笑しいッ!!」
さっきの溜め息を、ジョルノが噴き出したと勘違いしたようだ。
「別に笑ったわけではありません。……さ、治療は済みましたよ」
ディオは嘘のように消えた傷口に驚きながら、試しに左肩を動かす。痛みは全く無い。傷口も引きつらない。
ちらり、とディオはジョルノを盗み見た。ここでジョルノが得意げな顔をしていたら、きっとディオはプライドを傷つけられたことによって彼に殺意を抱いていただろう。しかし、ジョルノは何の表情も浮かべずに、自分自身を治療し始めた。
「……さっきの話の続きですが……気付きましたか? あなたと彼――リンゴォでしたっけ――が戦っていた時に一回、さっき治療中に一回、地響きが起きました」
「……いいや」
嘘ではない。そもそもディオ自身、そんなことに気が付く余裕などなかった。
しかし、ジョルノの言葉にピンときて顔を上げた。
「その地響きも、スタンドとやらの仕業だと?」
「おそらく」
ジョルノは頷いた。ディオは言葉を続ける。
「……おれが思うに、スタンドというのは使う人間によって能力が違う。例えば、あの男は時間を六秒戻す、そして、お前は生命を生み出すといった具合にだ。……違うか?」
「その通りです」
再びジョルノは頷いた。
「そして、お前もあの男も、霊体のような物が側にいたな」
「見えたのですか?」
今度は、ジョルノは目を丸くした。
「なるほど……スタンドを持たない人間にも見えるのか……」
「どういう事だ?」
「これから説明しましょう。まず、スタンドというのは……」
***
(つまり、おれはこのゲームでは"一番"になれない、と……!?)
ジョルノの説明を聞きながら、ディオは腹の中がムカムカしていくのを感じた。
(ジョナサンらの名前を見たときは、少なからず、奴らはこのディオの"引き立て役"になるだろう、と考えた。だが実際はどうだ。おれはスタンド使いどもや荒木にとってのオードブルどころか、その付け合せのパセリにしか過ぎんッ)
「……一つ聞きたいが」
煮えたぎる気持ちを押し殺し、ディオは平静を装ってジョルノと向き合った。
「スタンドは誰でも持てるのか? 例えば、試験に合格するとか、何らかのショックで操れるようになるという事は?」
「ショック……ですか。方法が無いということはありませんが、その手段がここにあるとは思えません。あの荒木とかいう男は、コップの水で溺れそうな顔をしていますが、油断は出来ない人物でしょう。自分に降りかかる危険因子を増やすような真似はしないかと」
"危険因子"。
(なるほど、良〜く分かった。スタンドを持っていないと、貴様らと同じ土台にすら立てない、そういう事か。え? おまえもそう思っているのだろう? ジョルノ・ジョバァーナ)
ディオは奥歯をギリギリと噛み締めた。
(フン!! 面白い……。人間の能力には限界がある。だが、こうなったからにはスタンドを持たない"人間"として……だが、普通の"人間"よりも徹底的にあがいてやろうではないか!!)
「今度はあなたの番ですよ。参加者の中に知り合いはいますか?」
情報を寄越せ、と言いたいらしい。ディオは名簿を取り出し、初めて確認するかのように振舞いながら考えた。
(ジョージは保護する必要があるから知らせた方がいいな。エリナは……フン、強情とはいえど、所詮は小娘。真っ先に襲われて死んでいるのがオチだろう。
問題はジョジョだ……奴をどうするべきか……)
早すぎず、遅すぎないタイミングを見計らい、ディオは名簿から顔を上げた。
「いるな。ジョージ・ジョースター、それにジョナサン・ジョースター。おれの義父と義兄弟だ。
世話になっている義父だけは何としても助け出したい」
「ジョナサン……という人は? 義理の兄弟なんでしょう?」
「いや、こいつはきっとこのゲームに乗っている。昔から嫌な奴でね。仲間内からもあまり信用されていない。
坊ちゃん育ちだから見てくれは小奇麗だが、騙されるな。
子供の頃からカラスに石を投げ付けたり、カエルを引きずり回して喜んでいたような奴だ。
無法地帯のこのゲームで何を企んでいるか……なんとなく想像できるだろう? 用心した方がいい」
義兄弟との戦闘の可能性を思い、ディオは苦痛に顔を歪めた――ようにジョルノには見えただろう。
しかし、ディオは笑いを堪えていたのだ。
「……覚えておきます。では、今後の方針について話しましょう」
ジョルノが立ち上がり、服の埃を払った。
「単刀直入に言うと、僕はさっきの地響きの原因を調べたいと考えています」
「あなたも来ますか?」とでも言うように、ジョルノの瞳が揺れた。ディオはわざと気付いていない振りをして言う。
「地響きは二回あったと言ったな。同一のものなのか?」
「……いいえ、一回目はこの近く、二回目は遠くから。僕は遠い方を調べようと思います」
「なるほどな。近くだと、そのスタンド使いと鉢合わせする可能性がある。それに、遠くなら我々が到着する頃には既に事も終わっている。
……無駄足にはならないだろうな? 無駄な事は嫌いだ」
「僕も無駄は嫌いです。戦闘の痕跡を調べてスタンド能力を推測でき、僕のように原因を調べに来た他の参加者と会えるだろうという点を考えれば、赴く価値は充分ある、と僕は思います」
「その参加者がゲームに乗っていたら?」
「むしろ好都合です」
「ほお、自信満々ということか」
ディオは腕を組んで鼻を鳴らした。それを無視し、ジョルノは話を戻した。
「近い方は、微かですが南から音が聞こえました。遠い方はあなたの治療の途中に石をネズミに変えて観察したところ、ネズミは東に逃げました。つまり……」
「震源は西……か」
ジョルノは無言で大きく頷いた。
***
(どこまでおれを馬鹿にする気だ。これじゃあ、"同行"ではなくまるで"保護"ではないかッ!!)
ジョルノはディオに「変わったことがあったら、すぐに知らせてください」とだけ言って先を歩き始めていた。
(それにしても妙だ。こいつには奇妙な安らぎと懐かしさを覚えるが、そうかと思うと虫唾が走る程の憎悪を感じる。……一体、何者だ……)
考えながら、ジョルノの背に射るような視線を送る。
(まあ、そんな事は今はどうでもいい。スタンドの存在によってますます立ち回りが難しくなったが……おれはおれの思考で、そしておれのプライドで以て行動する!
ジョルノォ! このディオのプライドを傷つけた貴様の罪は重い。とことんこのディオのために働かせてやろうではないか!)
(不思議だ)
ジョルノはディオの前を歩きながら、顎に指を添えて考えた。
(僕の考えていることが、ときどき彼に知られているような気がする……。ただ単に彼の勘が良いだけなのか、それとも……)
いや、そんなはずはない、とジョルノは首を振った。このディオと名乗る青年には、あの痣が無い。きっと気のせいだ。
(それに、"ジョナサン・ジョースター"。僕は彼を知っているような気がする……)
ディオの口からその名前が出たときに、その名に強く惹かれた。
(一体、何者なんだ……。ニュースに出ていた凶悪犯か何かだろうか? 警戒するに越したことは無いだろうけれど)
――会えば何か分かりそうなものだが。
しかし。
――この人数に、この広さだ。会える確率は低い。
(考えるだけ無駄だ)
ジョルノは思考を断ち切り、再び周囲を警戒し始めた。
【C-4 DIOの屋敷の前左側の路上/1日目 黎明】
【チーム『無駄無駄』】
【ジョルノ・ジョバァーナ】
[スタンド]:『ゴールド・エクスペリエンス』
[時間軸]:メローネ戦直後
[状態]:健康(ゴールド・エクスペリエンスで治療済み)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品0〜3
[思考・状況]
1.西(鉄塔の方)へ向かい、地響きの元凶を調べる
2.仲間を捜す
3.ディオに変な違和感
4.ジョナサンの名前が引っ掛かる
[備考]
1.ギアッチョ以降の暗殺チーム、トリッシュがスタンド使いであること、ボスの正体、レクイエム等は知りません。
2.このディオは自分の父親とは同姓同名の他人だと今のところ思っています。
3.ディオにスタンドの基本的なこと(「一人能力」「精神エネルギー(のビジョン)であること」など)を教えました。
仲間や敵のスタンド能力について話したかは不明です。(仲間の名前は教えました)
4.彼が感じた地響きとは、スペースシャトルが転がった衝撃と、鉄塔が倒れた衝撃によるものです。
方角は分かりますが、正確な場所は分かりません。
5.ジョナサン、ジョージの名前をディオから聞きました。ジョナサンを警戒する必要がある人間と認識しました。
【ディオ・ブランドー】
[時間軸]:大学卒業を目前にしたラグビーの試合の終了後(1巻)
[状態]:健康(ゴールド・エクスペリエンスで治療済み)、プライドがズタズタ、スタンド使いへの激しい嫉妬、ジョルノ(と荒木)への憎しみ
[装備]:なし
[道具]:チャーイ(残量1.5g)、基本支給品 不明支給品1〜2
[思考・状況]
基本行動方針:なんとしても生き残る。スタンド使いに馬鹿にされたくない。
1.このディオが、スタンド使いにむざむざと殺されるために呼ばれただとッ!?
2.ジョルノが憎いが、借りを返すまではジョルノと行動を共にする。返した後は不明(現在は腹を立てているので借りについては保留)
3.勿論ジョルノとの行動の途中でジョナサン、エリナ、ジョージを見つけたら彼らとも合流、利用する
4.なるべくジョージを死なせない、ジョナサンには最終的には死んでほしい(現時点ではジョルノにジョナサンを殺させたい)
5.ジョルノに変な違和感
6.自分もスタンドが欲しい……
[備考]
1.見せしめの際、周囲の人間の顔を見渡し、危険そうな人物と安全(利用でき)そうな人物の顔を覚えています
2.チャーイは冷めません
3.着替えは済んでいます
4.ジョルノからスタンドの基本的なこと(「一人能力」「精神エネルギー(のビジョン)であること」など)を教わりました。
ジョルノの仲間や敵のスタンド能力について聞いたかは不明です。(ジョルノの仲間の名前は聞きました)
5.ジョナサン、ジョージの名前をジョルノに教えました。
エリナは9割方死んでいるだろうと考えているので教えていません。(万が一見つけたら合流するつもりではいます)
投下終了です。今回は台詞が長ったらしいので、読みにくくなってしまい、申し訳ありませんでした
ディオのスタンス変更にちょいと不安が……
ブチャラティとミスタは彼らの西・北を捜索する、とあったので遭遇する事はないんじゃないかなーと思って鉄塔に向かわせました
一部丸ごと差し替えた部分があるので、矛盾など変な所があったら指摘をお願いします
なじるようにッ!
乙
エンヤ婆が近いぞw
それと、タイトルの元ネタは肉球ですか?w
肉球かもSIREN
>>704-705 そう(そう) かも そうかもしれない〜♪
・・・失礼しました
御察しの通り、SIRENの『私の彼の左手に肉球』が元ネタですw
ヴァニラ・アイス 川尻早人 ウェザー・リポート エンポリオ・アルニーニョ ブラックモア 投下します。
ごめんなさい、トリップ付け忘れました。改めて、
ヴァニラ・アイス 川尻早人 ウェザー・リポート エンポリオ・アルニーニョ ブラックモア 投下します。
……ぽつり。
エンポリオ・アルニーニョは、サンタ・ルチア駅の窓の奥から、小さな音を聞いた。
そして瞬く間に、その音の大きさと、音源の範囲は広がって行き――駅全体の『屋根』を満たした。
ほぼ同時に、隣の椅子に腰かけていた川尻早人も、降り始めた『それ』を認知する。
だが、最初に『それ』について言及したのは、二人の少年のどちらでもない。
『『雨』……ですね』
エンポリオの傍らに屹立する、異形の召使スタンド――『ヨーヨーマッ』だった。
――話は少しだけ、過去へと遡る。
二人の少年がこの駅に到着したのは、今より一時間半ほど前の事だった。
照明の光に満たされた広大な駅の構内で、エンポリオたちは探索を開始した。
この死と隣り合わせの『ゲーム』において有用に成り得る道具や、機材を入手する為であった。
また、周囲から目立つこの駅に、自分たちと同じスタンスの人間――
殺し合いに反抗する『味方』がいる可能性も、彼らは微かに期待していた。
だが、その小冒険は単なる徒労に終わる事となる。
静寂が支配するこの巨大建造物からは、他の『参加者』はおろか、
本来なら保管してあるはずの各種の道具や、食料の一片すら見つからなかったのだ。
この世界の支配者たるあの魔人、荒木飛呂彦が『不要物』を事前に消し去った――
そうエンポリオたちは判断した。
結局、二人は駅の出入口近くの待合室に戻り、
他愛の無い会話を交わしながら、椅子の上で待機していたのである。
『旦那様方……申し訳御座いませんッ』
――時は、現在に戻る。
怪スタンド『ヨーヨーマッ』は、目まぐるしく周囲を見渡しながら、
慇懃無礼な言葉を少年たちに浴びせ続けていた。
『その機会さえあれば、外に出る際の為に、雨水避けの傘を作って差し上げるのですが……。
残念ながら、この駅内に使えそうな素材はありませんね』
「…………ッ!」
そんな『ヨーヨーマッ』を、『主人』であるエンポリオは完全に無視していた。
数十秒前から構内全体に鳴り響いている、その淡い雨音を認知した瞬間から、
彼の思惑は遥か遠い場所に飛んでいた。
眼を見開き、窓先で照明光に輝く雨粒の存在を改めて確認する。
「……『雨』……『雨』だ……ッ!
きっと、そうだ――この『雨』はッ!」
エンポリオは、この異常なる世界――
謎の能力者、荒木飛呂彦が造り出した戦闘空間――において、
この有り触れた気候現象……『雨』が降り始めたという事実が示す、
ある一つの可能性を早々に導きだしていた。
「……どういうことだい――エンポリオ?」
川尻早人が、エンポリオに疑念の視線を向けてくる。
――過剰な反応と思われても仕方が無い、とエンポリオは思う。
早人はこの『雨』の意味を、まだ知らないのだから。
「この『雨』……『ウェザー』――『ウェザー・リポート』だよッ!
きっと、彼のスタンドが降らせているんだッ!」
「それは……確か、さっき君から聞いた名前だ。
確か、"死んだはず"の、君の仲間の一人――」
「ウェザーのスタンドは、"天候を操る"能力!
彼を知っている人間を集める為に、周囲一帯に雨を降らせているんだッ!」
エンポリオは椅子から勢い良く立ち上がり、早人に力説する。
「きっと、この駅の近くにいるッ! ……いや、必ずいるに違いないんだッ!
早人、外に出よう! ウェザーを探すんだッ!」
「で……でも、仗助さんに、『鳩』を送って――」
早人は、駅の外部に出る事に気後れしているらしい。
相手の同意を求めようと、さらに言葉を重ねるエンポリオ。
「ウェザーはすぐに見つかる!
僕は雨音を聞いていたんだ――雨が降り始めたのは、駅の『南』側からだったッ!
『南』の方角から、ウェザーは北上しているんだ!」
『それは、私も聞いていました……確かに、雨雲は『南』から訪れました。
ですが、それが必ずしも旦那様の、結局のところ、単なる推測を――』
「君は黙っていてくれッ!」
『――は……ハイッ』
『召使』を忌わしげに睨み付け、エンポリオは早人への説得を続ける。
「雨の強い場所……より多量の雨粒が降る場所へと向かっていけば――
きっと見つかる! ウェザーがいれば百人力だッ!
行こう! 付いて来てくれ、早人ッ!」
「で、でも……」
早人の返答を待たずして、エンポリオは駅の表口に向けて駆け出す。
自分が動けば、相手も付いて来ざるを得まい、と彼は考えたのだ。
「本当に行くよ! 早く来てくれッ!」
――エンポリオ・アルニーニョは、内心焦っていた。
『雨』の発生が、ウェザー・リポートの接近を完全に保障するものではない事は、彼も理解してはいた。
だが、少年は抑える事ができなかった――自らに巣食う、死への恐怖を。
荒木飛呂彦が作り出した、奇怪で残虐なる『ゲーム』――
この奇妙な世界には、目的の為なら手段を選ばぬ、あの『エンリコ・プッチ神父』や、
川尻早人の知る殺人鬼――『吉良吉影』を始めとして、危険人物が多数存在する。
列車内に現れた、あの『怪人』もその一人なのだろう。
あの男の時は偶然も重なって撃退に成功したが、いつまでもあのように都合良く行くはずがない。
そして、この周囲から目立つサンタ・ルチア駅に、
彼のような――悪意と殺意に満ちた『参加者』が来ない保障は皆無だった。
このまま早人と、あまり有意義とは言えない会話をしながら待ち人を続けるだけで、
戦力も疎かな自分たちが、これから予想され得る異常事態を突破できるだろうか?
……それは難しい、と考えざるを得ない。
エンポリオ少年は、理解しつつあった――
自分たちが"生き残る"為には、こちらからも積極的に行動を起こすべきなのだ、と。
川尻早人はまだ理解していないのだ。
『天国』への階段を登り切り、無敵の存在と化したプッチ神父さえ打ち倒した、
天候制御スタンド『ウェザー・リポート』の凄まじさと、
その本体である、あの寡黙な青年を味方に付ける事の心強さを――。
『ま、待って下さい、旦那様……!
本当に行かれるのですかッ……!?』
駅の内部から、出入口に向けて疾走を始めたエンポリオ。
地面に置いていた『アヌビス神』を取り上げ、椅子から立ち上がるも、
性急な移動を懸念しその場を動かぬ早人。
『雨中の移動は、体力を消耗し――』
二人の少年の間の地点で、『ヨーヨーマッ』が、
『主人』であるエンポリオを追う速度を上げようとした、その時――。
ガ オ ン ッ ! !
突如轟き渡った、奇妙な音。
その聞き慣れぬ音色は、広大なサンタ・ルチア駅構内に、二重にも三重にも響き渡る。
「…………!」
「…………ッ!?」
不意に鳴り響いた、異常音の正体を見極める為に――
エンポリオ少年と川尻早人は、その発生源と思われる地点に視線を向けた。
そして……二人の少年の頭上に、『理解不能』の四字が躍り出す。
「…………な……ッ!?」
彼らの視線の先には――何か、得体の知れない形状の『物体』が存在していた。
「…………これ、は……ッ!」
数秒間の凝視の末に、少年たちは理解する。
――それは、『足』なのであった。
奇怪な轟音が駅構内に鳴り響いたその瞬間まで、
雄弁に語り続けていたあの怪スタンド『ヨーヨーマッ』の、
『両足』だけが、地面にへばり付いているのである。
まるで、鋭利な刃物に切断されて、残りが全て持ち去られたかのように。
切断面は肌と同じ色の肉が覗くだけで、それが二人の判断を遅らせていた。
あの異形の存在の内部には、血液や骨、臓器などの生体は存在しないらしい。
「……『ヨーヨーマッ』……ッ!?」
「……い、いったい、なにが……!?」
異状の正体を、少しでも把握する為に――
既に表口の扉を大きく開き、外部へと出ようとしていたエンポリオ少年は、
咄嗟の判断で、奇妙なる『足』に近づこうとした。
その時、彼は気付いていなかった。
彼の頭上――サンタ・ルチア駅表口上部の壁面が、奇妙な形状に"抉り取られ"、
自身の野球帽に、落ちるはずの無い雨粒が付着していた、その事実に。
ガ オ ン ッ ! !
二度目の破砕音が、空に染み行くのを、エンポリオは聞いた。
――自分の、左腕から。
★ ★ ★
「――――うぅぅああああああああああああああああアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアァァァああああぁぁぁッッ!!」
突如襲い来る衝撃的事態に、更なる衝撃が続く。
『雨』の到来と、それによる仲間の気配に歓喜し、
駅の表口に向けて移動を始めていたエンポリオ・アルニーニョ少年が、
突如、苦悶に満ちた絶叫を始めたのである。
「な、なに――――!?」
前方の『ヨーヨーマッ』が、『足』のみを残して消滅した時点から、
既に川尻早人の思考は緊急停止状態に陥っていた。
その少年の心中に、更なる『問題』が投げ込まれたのである。
しかし――次の瞬間、視界に刻まれる光景に、彼はその『回答』を理解する。
いや……理解せざるを得なかった。
絶叫を続ける、エンポリオ少年の『左腕』は、
袖から覗く、僅かな『余り』を残し――
――完全に、消失していた。
「――――――ッ!?」
声を上げる事すら、できなかった。
――五秒間? それとも、十秒間?
悲痛な叫びを止めぬまま、無惨に転倒したエンポリオを、早人は呆然と見つめていた――!
★ ★ ★
……サンタ・ルチア駅の屋根から、緩急の無い雨音が鳴り響き続けている。
その下方――駅構内の床上に、二つの影があった。
衝撃と苦痛に崩れ落ち、なお叫喚を続ける少年と、
唖然として、その様子を眺めているもう一人の少年。
混沌の境地に飲まれていた彼らの十メートル程上方、屋根近くの空中。
その照明の当たらぬ陰の地点に――突如、一つの男の顔が出現した。
悪鬼のような顔面――『そいつ』は、たった今襲撃を開始した『敵』――
エンポリオ・アルニーニョと川尻早人の姿を凝視する。
幼き被害者たちは、『そいつ』の存在に気付けなかった。
陰の闇と絶え無き雨音は、些細な理由に過ぎない。
彼らが『そいつ』の所在を認識できぬ、何よりの原因は、『そいつ』自身にあった。
そう――『そいつ』からは、『気配』なるものが、一切発たれていなかったのである。
まるで、前人未到の存在、魔妖の住人であるかの如く。
「――まずは……あの訳の分からない人型のスタンドから――」
ぼそぼそと、『そいつ』は独りごち始めた。
どこまでも低く、重く、暗い声は、陰の闇に実に良く馴染んでいた。
「次に――何故あそこにいるのかは分らんが――『アヌビス』の刀。
あれは――確実に消し去らねばならん」
囁きは、『そいつ』自身の耳にさえ、届いていないのかも知れなかった。
「そして、最後に――残った小僧共」
その両の瞳に穿たれているのは、底の無い、虚空の漆黒。
「ひとりひとり……順番に順番に。
『クリーム』の暗黒空間に放り込み、この世から消し去ってやる――。
この場において、DIO様以外のあらゆる存在は死すべき『敵』。
例えそれが子供であろうと、容赦などせん――」
『標的』の位置を確認し終えた"そいつ"は、再度ダイヴする。
純粋なる亜空の瘴気が支配する、ヴァニラ・アイスの世界へと。
★ ★ ★
「――絶対に、戻ってくるからッ!」
それだけを言い捨てて――少年は、疾走する!
『足』だけを残し、この世から消滅した『ヨーヨーマッ』。
地に身を転がし、鮮血を撒き散らしながら悶絶するエンポリオ少年。
そのあまりに壮絶かつ異質な状況に、ふと我を忘れ、立ち竦んでしまっていたが、
やはり川尻早人はただの小学生ではなかった。
杜王町に潜んでいた悪魔――『吉良吉影』との絶望の対峙を経験したこの少年の直感は、
たった今、起こり始めた事態の本質を導き出していた。
……これは『スタンド攻撃』ッ!
荒木の思惑に乗った『参加者』に、襲撃されているッ!
彼が走るのは、サンタ・ルチア駅前の広場。
濡れた路上を駆けながら、攻撃された瞬間の情報を、趣味のビデオのように脳内で再生する。
――奇妙な轟音と同時に、消し飛んだ『ヨーヨーマッ』。
数秒後に、同様に消滅したエンポリオの左腕。
『抉り取る』、いや、『削り取る』と表現すべきか。
空間を指定し、その内部の何もかもを消失させる能力。
早人は、この攻撃に近い性質を持つ『スタンド』を知っていた。
東方仗助の友人であり、共に吉良と決戦した虹村億泰。
彼のスタンド――『ザ・ハンド』の能力に、今の攻撃は類似している。
「――ァァァァアアアあああああああああぁぁぁぁッ――!」
背後より、苦悶の声が聞こえ続けている。
エンポリオを取り残したのは、薄情さからの行動ではない。
あの少年は既に戦闘不能だ。敵から見れば、もう何時でも"始末できる"存在なのである。
だから次に狙われるのは、未だにダメージを与えられていない自分だ。
――行動不能の二人が集まり、同時に『消される』のが最も回避すべき状況。
そう判断した早人はあの場所から距離を取る事で、打開策を練る時間を得ると同時に、
行動不能のエンポリオ少年を"逃がしている"のだ。
『な、ナニが起こっているんだァッ!? あのガキの――!』
頭の中に鳴り響く、驚嘆の色を隠さぬ高声。
右手に握られた『アヌビス神』は、全く状況を把握できていないらしい。
ちらりと見やるが、今は相手をしている場合ではない。
背後に、視線を投げかける。
――『停止』の意の道路標識。美麗なデザインの街灯。石造の椅子。ライオンを模して作られた像。そして路面。
早人の背後のあらゆる物体が、あの奇怪な破砕音と同時に消滅して行く。
破壊されたものは、全てが円状――いや、球状に削り取られていた。
『ヨーヨーマッ』とエンポリオも、この手段で攻撃されたのだろう。
『アヌビス神』は頼もしい武器だが、何もかもを『削り取る』この敵に、
果たして単なる刀――斬撃が通用するのだろうか?
削り取られた建造物の破片と粉末が、彼の長髪に降りかかる。
左手の一閃で振り払うと同時に、一つの推測が、早人の心中に浮上した。
――もしかして、この敵……僕の姿が見えていない――?
敵は『透明の丸い膜』を被り、出鱈目に遮蔽物を破壊しつつ自分を追跡している。
その驚異の破壊力に慄きながらも、早人は疑問に感じていた。
――何故、この敵は自分に向けて一直線に攻撃を行わず、
滅茶苦茶に周囲の壁や地面を削り取っているのだろうか?――と。
その行動パターンから、少年の明晰な頭脳は一つの結論を導き出した。
こちらから"敵の姿が見えない"のと同様に、恐らく、敵からも"こちらが見えない"のだ。
『早人、一体どうして走っているんだッ!? 攻撃されたのかぁッ――!?
振るなぁ、振るなあァッ――!』
右手の内の『アヌビス神』が延々と喚いている。
効力こそ不安だが、それでも自分の唯一の武器なのだ。
早人は決意する――例えこの先、自分に最期の瞬間が訪れるとしても、
この刀だけは持ち続けてやる、と。
雨が、一層強くなっていくのを感じる。
『ウェザー・リポート』と近づいている証拠なのだ――少年は、そう祈らずにはいられなかった。
★ ★ ★
「――ふん……小僧如きが、どこまで逃げられる――?」
か細い脚を絶えず動かし続け、時たま後方を窺いながら雨中の街を逃げ惑う少年。
その哀れな姿を、一人の男の顔が、空中から覗いていた。
男の表情は、獲物を付け狙う獣のそれであった。
この世の全ての存在を亡きものとする『暗黒空間』を自在に操る、
恐るべきスタンド使い――『ヴァニラ・アイス』は、
厚い唇を歪め、幼き敵を嘲笑う。
左腕を失った仲間の少年を置いたまま、その標的は駅から逃げ去った。
サンタ・ルチア駅の上部から、ヴァニラは少年の行動の全てを見ていた。
「――あの『橋』の方に行くつもりか……? フンッ、面白い――」
……ヴァニラ・アイスの目的は、極めて簡潔かつ単純だった。
"DIO様に尽くす"――それだけが、この男の行動原理。
その主人の館にて、忌わしきジョースターの仲間共――
モハメド・アヴドゥルを殺害し、イギーを瀕死の状況に追い込み、
あと少しでポルナレフに引導を渡せると確信した、あの追跡の中途。
ヴァニラ・アイスは、謎の男、荒木飛呂彦の手によって――
未知なるこの世界へと連れ去られていた。
この異質な空間に飛ばされた直後こそ、多少の動揺はあったが、
即座に彼の精神は、『元の世界』と一切変わりない強靭な冷徹さに回帰する。
……彼はひたすらに、主の為に尽力するだけの存在なのである。
――まず、自分とDIO様の二人が、他の八十六人を殺害。
その後に自身は死に、最終的にあのお方が荒木飛呂彦を始末する――。
この殺戮『ゲーム』における彼の具体的な行動計画は、そのようなものだった。
ヴァニラ・アイスは、それが最も彼の主にとって効率的かつ安全なプランと確信する。
何の躊躇いも不安も、この狂徒は一切感じていなかった。
"DIO様を生かす"。
その最終目的を、極力素早く完結させる為に――
ヴァニラ・アイスは、開始時より延々と"適当に移動していた"。
この戦闘世界の地図を確認した時から、ヴァニラは確信する――
元々、自分が存在していた場所――『館』に、主人も必ず向かうと。
そう、彼の目指す場所は、【C-4】の『DIOの館』だった。
しかし、主人との合流は急がなくとも良い。
彼の主――DIOは、他の誰かに警護される必要がある程度の、
貧弱な存在などでは断じてないからである。
今、自分が館から離れた場所にいる事実を逆に利用する。
つまり、自主的にある程度『参加者』の数を減らし、
その後に『館』へと赴いた方が、DIO様の為になる――と、ヴァニラは考えた。
そして彼は『館』を目指すと同時に、この戦闘空間を迂回し『参加者』の『削除』を行っていた。
その手順は、以下の通りである。
――『クリーム』を使い、適当な方向へと直進する。
数十メートルの移動を終えたら一度スタンドを解除、周囲を確認し、
特に何も見つからなければ、再び『クリーム』に入り、移動を続ける。
もし『参加者』を発見した場合は、隙を見て接近し『始末』する――。
このルーチンワークは、『クリーム』の持つ隠密性、高速性も相まって、
非常に効率的に『参加者』を消し去る事ができた。
因みに、ヴァニラが最初に『始末』した、
あの老人――ケンゾー――も、その犠牲者の一人である。
それは非常に大雑把な『掃討』だった。
『クリーム』の鎧に守られている間、ヴァニラは周囲の様子を見る事ができない。
その為に、彼が移動中に発見を逃した『参加者』がいる可能性も十分に存在した。
しかしこの男に取って、そんな事象は瑣末なものであった。
何故か? 答えは簡単である。
――結局のところ、DIOという存在の前に、全ての人間は絶命するしかないからだ。
彼は、自身のスタンド能力――『クリーム』の無敵さを確信していたが、
それと同時に主人たるDIOを、自らよりも遥か高き場所に君臨する存在と見なしていた。
どのような相手と戦っても、あのお方は絶対確実に勝利する。
自分が行っているのは、DIO様が直接に手を下す『手間』と『時間』の軽減。
この忠実なる部下は、主の手間を少しでも省く為に、
『館』に辿り着くまでの時間を利用した、簡単な『掃除』を行っているだけなのであった。
そのヴァニラが、二人の『参加者』を発見したのが二十分ほど前。
周囲の街並みに明かりを照らす巨大な『サンタ・ルチア駅』に、
潜む『参加者』の可能性を感じた彼は、駅の裏口から『クリーム』で侵入した。
思惑通り、『参加者』の少年たちの存在を確認し……ヴァニラは彼らを襲撃したのである。
まず、少年たちに対して異常に恭しい態度を取る謎のスタンドを『削った』。
『そいつ』がどのような特殊能力を持つか、彼には計り知れなかったからだ。
もし、逃走などに利用できるスタンドならば、『掃除』が少々厄介となってしまう。
同時にヴァニラは、『ダメージのフィードバック』を期待していた。
一つのスタンドを『削る』事は、その本体を『削る』事と同義なのである。
ヴァニラは、『そいつ』をどちらかの少年のスタンド能力だと認識していた。
つまり、『そいつ』を殺せば、二人の内の一人を同時に殺せるはずだったのである。
だが、結果としてその戦法は失敗に終わる――『そいつ』を消し去った際に、
どちらの少年にも『フィードバック』が発生しなかったのだ。
思わぬ状況に、少々の奇妙さを感じはしたが、
『本体に影響を与えるタイプではない、特殊なスタンド』なのだとヴァニラは解釈した。
そして、その代わりに――ヴァニラ自身も意図していなかった事だが、
『クリーム』は少年の一人――エンポリオ・アルニーニョ――の腕を奪い取っていた。
突然の襲撃に怯え、逃走を始めたもう一人の少年を追跡し始めた時点で、
既に『片腕の少年』の存在は、ヴァニラの思考の対象外となる。
――ショックと出血多量で、あと半時間と持つまいと彼は考えていた。
そして今、少年は自分の攻撃から逃れ続けている。
恐らく『スタンド使い』なのだろうが、今の所その片鱗を見せてはいない。
ヴァニラは思考する。何にせよ――
あの少年が『スタンド使い』である事に、どれ程の意味があるだろうか?
この世の全ての存在を消し飛ばす『クリーム』に勝てるスタンドなど――
勿論、主DIOのそれを除いて――存在しないのである。
「それにしても――」
少年が右手に持つ一本の刀に視線を合わせ、そのヴァニラの眉が、微かに歪められる。
「腑に落ちんな……。
『アヌビス』の刀は、それを握る者の精神を例外無く支配すると聞く。
小僧のあの様子を見る限り、正気のままであるように思えるが――」
いや――ヴァニラは首を振り、思考を整理する。
結局のところ、それも些細な問題に過ぎない。
大いなる目的――DIOという究極存在に対しては、圧倒的に『無意』。
「……いずれにしろ、確実に消し去るべき相手なのに変わりは無い――」
ヴァニラ・アイスは、思索と独り言を終えると、
雨に満ちた夜空に……再び消えた。
★ ★ ★
深夜の闇の中で、複数のライトが照らし出すその場所は、一種の異世界に見えた。
「……ぜぇ……ぜぇっ……!」
息を切らし、『南』に向けて疾走を続けていた、
川尻早人が到着したのは――河に跨る巨大な橋。
――『『南』の方角から、ウェザーは北上しているんだ!』
――『それは、私も聞いていました……確かに、雨雲は『南』から訪れました』
『サンタ・ルチア駅』でエンポリオと『ヨーヨーマッ』は、確かに言っていた。
そう、早人が向かっている方角は――サンタ・ルチア駅の『南』だった。
仲間たちの言葉を信じ、エンポリオの仲間――
天候を操るという、『ウェザー・リポート』と出会う可能性を上げる為に、
早人は『南』に向けて逃走を続け――この、『橋』に辿り着いたのである。
支援
「ぜぇ……はぁっ……はあ……ッ!」
堅牢かつ荘重な雰囲気を醸し出すその橋梁は、欧風建築の香りを図らずとも漂わせていた。
早人は記憶していた――この場所は地図の【H-3】と【I-3】の境界付近。
このおぞましき『ゲーム』――その早人にとってのスタート地点である列車と同様に、
イタリア共和国の海上都市、ヴェネツィアの一部を模して造り出された場所なのだ。
エンポリオを含めた、他の参加者――異邦人たちは、
もしかしたらこの『違和感』に気付かないかも知れないな、と彼は思う。
だが、杜王町の住人であり、何度もこの場所の本来の姿を目にしていた少年には、
その『橋』は明らかに不自然で、異常な景観なのであった。
――馴染みのある街の姿を、勝手に変えるなんて――。
荒木飛呂彦の歪な趣に、どす黒い嫌悪感を覚える。
不気味な場所ではあったが、今の彼に取っては好都合だった。
早人の推測通りならば、『敵』は自分の大まかな位置しか分からない。
この橋の上は広大で、さらに見通しが良い。
殺意に満ちた猛敵に追われている事実に変わりはないが、
逃げ回るチャンスが生まれたのは確かだった。
巨大橋の隅に転がり込み、座り込む。
両脚に走る強い痺れと疲労感。知らぬ間に、全身が雨水と汗でぐっしょりと濡れていた。
『やっと……止まったかッ……!』
右手の刀――『アヌビス神』が忌々しげに呟く。
早人は、彼がこれまでに走ってきた経路――
謎の攻撃から逃走を続けた道――を覗き、『敵』の動向を確認する。
『敵』は、周囲の建造物を適当に『削り取り』ながら、この橋に近付いていた。
その様子を見て、早人は先の推測を確信する。
敵は『標的』の大体な位置を予測し、その周囲一帯を大雑把に攻撃しており、
自分の姿が完全には"見えていない"のだ。
手負いのエンポリオから離れ、逃走したのは正解だった。
破壊力こそは何よりも凄まじい『スタンド』だが、能力の精密動作性は決して高くない。
「はぁ……はぁっ……!」
敵の特徴を知ったにしても、自分が危機的状況に置かれている事には変わりはない。
相手の次なる手を見極めるために、息を潜ませている早人に向けて、
驚きの情を含んだ声が放たれた。
少年の右手に握られ続けていた――『アヌビス神』から。
『……やっぱり、そうだッ!
あれは、『ヴァニラ・アイス』の能力じゃねぇかッ!』
思いがけぬ『支給品』からの情報に、早人も驚嘆する。
「……まさか、『アヌビス神』ッ!
君は奴について、何か知ってるのかい!?」
『知ってるも何も、俺の仲間――DIO様の配下の一人だッ!
俺たち――『九栄神』連中の誰よりも、あのお方を慕っていた側近で――』
『アヌビス神』が解説する間にも、
身を屈め潜む早人の右手、一本の街灯の側面が『削られた』。
ガラス造りの電灯が地表に落下し、耳障りな音を上げ砕け散る。
その不快音と同時に、早人の表情がぱっと明るくなった。
何か、素晴らしい案が閃いたような様子で。
「待てよ、あいつと君が仲間なら、説得できるんじゃ――」
ふと湧き上がった、少年の希望に満ちた提案を、
『アヌビス神』は哀れみを込めた言葉で早々に断ち切る。
『……いや、それは無理だろう。
あいつ――ヴァニラ――は、DIO様を『優勝』させる為なら、
他の参加者全員を抹殺してから、最後に自害するような野郎さ――それも平然とな。
……ハナから俺も『標的』なんだよ』
淡々と刀が語る間にも、コンクリート造りの底面が抉れ、
橋の基部を支える鉄骨が削れ、側面の歩道が消滅していく。
襲撃者は、この巨大橋を"根こそぎ"破壊するつもりなのかも知れなかった。
「……じゃあ、どうすればいいのさッ!?」
頼りの刀による、あっさりとした否定に、焦る早人はつい声を荒げてしまう。
「敵に僕たちの場所が見えていないからいいものを――
きっと、もうすぐ奴は僕らの場所を特定するッ!
このままじゃ、どうしようも――!」
『落ち着け、早人……一度だけ、チャンスがある』
「――ッ!?」
透明状態で敵を追跡し、更にあらゆる攻撃が一切効かない。
この無敵の『スタンド』に、一体どのような対抗手段があるというのか?
『お前の推測通り――奴は、能力発動中に周囲が"見えない"。
今、橋の上から下まで暴れまわってるが、これは『当てずっぽう』さ。
恐怖したお前を、目立つ場所まで"炙り出す"為のな。
いいか……下手に動かず、ここで待ち続けるんだ』
『アヌビス神』が説明する間にも、新たなる轟音が早人の耳へと響き行く。
橋の上から下までを縫う大穴が次々と開き、それを見る度に彼は傷心した。
『奴はお前の姿を確認する為に、必ず亜空間から這い出てくる。
その瞬間だけならば……奴は生身と同じだ。
俺様の剣速を使えば――ダメージを与えられる』
早人は納得しそうになるが、理性が即座にそれを否定した。
「で、でも――あいつは『透明』!
この広い橋の上の、どの場所で姿を現すかなんて、分かりっこないッ!」
早人の年齢などよりも、遥かに永き歴史を刻むその剣――
『アヌビス神』は、やはり冷静に回答した。
『だから、落ち着けって言ってるだろうが……。
いいか、ヴァニラの能力は――その軌道上の『何もかも』を消し去るんだ。
奴が進む先の、建物も、人体も、液体さえも……何もかもだ。
分かったら――良く周囲を観察してみろ』
「……!?」
――いや、待てよ――!?
稲妻に近い速度で、早人の頭脳にある推察が駆け巡る。
それは、一つの閃き、一つの可能性……!
「……そうかッ、『雨』ッ!」
眼を凝らすと、自分でも驚く程に簡単に見つかった。
車道を照らし出す街灯の光が反射し、煌めく雨の中で――
確かに、雨粒すらも飲み込み行く『軌跡』が、存在している!
なぜ、今まで気づかなかったのだろう――とさえ感じた。
それ程までに、直径一メートル程度の『軌跡』は、夜の闇の中で目立つ存在だった。
削られた『痕跡』だけに、早人の注意は向けられてしまっていたのだ。
『見つかったな、『雨の中の軌跡』が……!
ヴァニラ・アイスは、これから必ず橋の上に姿を現す。
『軌跡』の移動経路から出現場所を予測して、この俺を使って叩き斬れッ!』
「…………ッ!」
早人は、『アヌビス神』が提する『作戦』に慄く。
経路の全ての存在を飲み込み、消滅させる『球体』。
それにギリギリまで接近し、一瞬だけ出現する『本体』に一撃を与える――
何と危うい『作戦』なのだろうか!
『いいか早人――最初で、最後のチャンスだと思え。
お前から積極的に奴を狙うのは、
奴にお前の場所を教えるのと同じ事なんだからなッ――!』
――しかし、この現状を突破する為には――やるしかないのだ。
早人は、溢れる恐怖心を隅に追いやろうとする。
その時……『軌跡』の動きが、変化の兆しを見せた。
徐々に、速度を落とし――橋の上のある地点に、止まろうとしているのだ。
『――来たぞッ! 奴が現れるッ!
行けッ、行くんだ、早人ッ!』
「……あ、あぁ……ッ……!」
少年は、刀を両手に握り締め、おもむろに立ち上がる。
それは、とても頼りない、ほんの僅かな勝機。
だが――確かに、見え始めた『光』でもあった。
彼は、剣の達人でも何でもない。
ただ、刀を上段に持ち上げた適当な構えで――
『停止地点』と思われる場所に、歩み寄る。
「……はぁ……はぁ……ッ……!」
早人が見ている間に、『軌跡』――
ヴァニラ・アイスという名のスタンド使い――は、路上の空間に……停止した。
『軌跡』の停止地点……その傍らで、早人は。
空中から出現する――『何か』を見た。
「――うおおおおおおおぉぉぉぉおおおあああぁぁぁァァァァッ!」
『何か』に向けて、全力で振り下ろされる『アヌビス神』。
刃先が、食い込もうとした瞬間――『何か』の姿は立ち消えた。
「…………!」
『アヌビス神』が橋の路上に食い込み、辺りに金属音を発散させる。
……一秒。二秒。三秒。
遅々と時が過ぎていくも、敵からの攻撃は無い。
「…………ッ!?」
早人は、咄嗟に周囲を見回す――橋のどの場所にも、
敵の移動による、新たな『削除』は見当たらない。
「……やった……のか……ッ!?」
結局のところ、今の剣撃は当たったのか、当たらなかったのか?
攻撃を繰り出した早人自身にさえ、その最も重要な点が分からないでいた。
しかし――持ち主が知らずとも、『刀』それ自体が、
攻撃の成否を自らの感覚で認知していた。
『――やったッ! 斬ったぞッ!
間違いないッ! 叩き斬った感触が残ってやがるッ!』
『アヌビス神』が発する、歓喜の声。
それを聞いても、まだ早人の心中には疑念が渦巻いていた。
「……本当、に……?」
『ああ、大マジだぜッ!
現に、奴は出てこないッ! 致命傷を負ったのさッ!』
――ここでようやく、彼は大きく息を付く。
まだ完全に終わっていないとはいえ、
この絶体絶命の状況で、無敵と思われた『スタンド使い』への決死の一撃が成功したのだ。
早人の摩耗し切っていた精神に、大いなる自信が満ちる。
『きっと奴は逃げたッ――俺様の威力に恐れをなしてなッ!
早人、お前も『駅』に戻るなり、隠れるなりして――』
しかし――刀の語る通り、本当に奴は……逃げたのか?
どこまでもしつこく自分に追撃を続けていた、あの『スタンド使い』は……?
再び、周囲を確認する。
……やはり、橋の上には一切の気配が無く、雨中の『軌跡』も存在しない。
少年の全身に漲っていた緊張が、解けようとした――その瞬間。
ガ オ ン ッ ! !
――右足。その先。苦痛。
早人は、恐る恐る、自らの感覚上に発生した、
異状の発生箇所――自分の右足先――を見た。
五本の指を完全に巻き込み、足の前半分が"やられ"ていた。
「――――う、うぅぅ――――」
――自分は、攻撃されてしまったのだ。
その認識と同時に――肉体の全感覚が、右足先の切断部に奪われる。
「――うぅぅぁぁああああアアアアアアアァァァッ!!」
身体の均衡は崩れ、『アヌビス神』を取り落とし、
涙腺からは、意識せずとも涙が溢れ出す。
痛みのあまり絶叫を上げた早人の眼前に現れる、一つの男の影。
異次元スタンド『クリーム』で、早人を狙い続けてきた追跡者――『ヴァニラ・アイス』。
紫煙(パープルヘイズ)
「……まず、足を奪った……」
涙に潤む早人の瞳からでも、その顔面の左半分に跨る、巨大な裂傷――
それは、彼の左眼を完全に破壊していた――が、はっきりと認識できた。
絶えぬ血流が、その首から下へと伝っていく。
「これ以上、ちょこまかと動いたり逃げたりできなくする為にな……!」
片眼の男――ヴァニラ・アイスが、つかつかと早人に向けて歩み寄る。
その顔面からは、隠しきれぬ激甚なる憤怒が容易に見て取れた。
「……ぐ……うぅ、ぁ……ッ!」
早人は――動けなかった。
彼の身体を路面の上に縛り付けたのは、苦痛ではない。
それは、圧倒的な恐怖心だった。
余りの衝撃と畏怖に、身体に全く力が入らない。
自分でも信じられない位に、足腰が動かないのだ。
「ぐ……う、うぅ……う……ッ!」
早人が、路上でもたついている間に――。
「……この、糞餓鬼がああぁぁあアアァァァァァ――――ッ!!」
怒れる男、ヴァニラ・アイスから出現したスタンド像――
『クリーム』の拳が、早人の顎を下から強打した。
「――――っ!」
全く容赦の無い一撃は、小学生のちっぽけな身体を、面白い位に軽々と吹き飛ばす。
肩からしたたかに路面へと突っ込んだ少年が、
『クリーム』が作り出した孔に落ちなかったのは、幸運か不幸か。
尖ったコンクリートの破片が、薄い背中に食い込み傷を刻む。
「――よくも……よくも、よくも、私の眼を……ッ!
許さん……許さんぞ、小僧オォォ……ッ!」
怒りの形相を剥き出しにした鬼人から、
憎悪と呪詛の言葉が、早人に向けて吐き出される。
「……はぁ、はぁっ……うぅぅ……ッ!」
腕の力を使い後ずさろうとするが、やはり力が入らない。
緊張と恐怖のあまり、呼吸すら困難となっていた。
「だが――」
怒涛に満ちていた男の表情が、突如平静なそれに変貌する。
「まず消すべきは……貴様からだ……!
私から左眼の光を奪った、もう一つの存在――『アヌビス』」
ヴァニラ・アイスの狂気の視線が注がれたのは、
彼の足元に落ちる一本の刀、『アヌビス神』。
『アヌビス神』の声は、それを手に取る者のみに聞こえる。
早人が足を抉られ、手放した瞬間から、
もう奇妙で頼れるスタンド剣は、単なる一本の刀に過ぎなかった。
――早人の眼前で、その終わりは実にあっけなく訪れた。
「フンッ!」
ガ オ ン ッ ! !
一瞬だけ、男の足元からその姿を表した異次元スタンド――『クリーム』。
この牛型の怪物に、『アヌビス神』は、橋梁の表面を大いに巻き込んで――"喰い千切られた"。
『処刑』は一瞬で、あまりにも機械的だった。
「……さてと、小僧」
早人の側に向き直る、恐るべき怪人ヴァニラ・アイス。
――その表情こそ平静を装ってはいたが、
残る右眼は、やはりどす黒い悪意と殺意に充満していた。
「元々、私が狙っていたのは『アヌビス』だった。
無力な小僧など、我が『クリーム』の暗黒空間に飲み込む価値すら無いが――今は、別だ。
極めて異常なる、この世界において――全ての人間は、DIO様の『敵』」
……一歩。さらにもう一歩。
優雅とさえいえる足取りで、隻眼の男は早人に接近する。
「DIO様以外の存在は、全員このヴァニラ・アイスが抹殺し……。
最終的に、あの荒木とやらも、我が主たるDIO様が始末するだろう――!」
ヴァニラ・アイスの背後より、再び現出する『クリーム』のヴィジョン。
「……う、うぅ……ぁあッ……!」
一対の角を生やすその頭部が、動けぬ早人の目前に肉薄し……。
人間大だった口の穴が、大きく、大きく、開けられていく。
「小僧――私の出現地点を見破り、攻撃を与えた事は褒めてやる。
貴様の、その無謀な勇気に敬意を表し……一撃で、苦痛無く消し去ってやろう」
大きく、更に大きく――。
『クリーム』の口は際限の無い拡大を続け、
その『内部』を早人の視覚へと露にした。
「…………」
早人は、確かに見た。
そこには、"なにもない"のだ。
夜の空の漆黒も、海の底の静寂も、"なにもない"。
それは、存在という概念を否定する存在。
無限の証明であり、同時に有限の代弁者。
この『スタンド』によって『削られた』無数の建造物の、その痕跡を想起する。
なるほど――"ああ"なってしまう訳だ――早人は完全に理解した。
――何もかもは、この場所で終わるのだ。この場所で。
「……死ねええええええええぇぇぇぇぇぃぃぃいッ!」
ヴァニラ・アイスが上げる、渾身の叫び。
『クリーム』の口腔が、早人の頭に喰らいかかろうとした、その時――!
――ヴァニラの頬が、見覚えの無い『スタンド』の拳により、大きく歪められていた。
★ ★ ★
ヴァニラ・アイスは、しばらく理解ができなかった。
――何故、自分の顔が殴打されているのか?
――何故、自分の身体が宙に浮いているのか?
――何故、自分の背が路面に叩きつけられているのか?――と。
「…………」
仰向けの姿勢で、呆然と、上空より降り注ぐ雨粒を見つめていた。
彼の聴覚が、『敵』の小僧――川尻早人とは全く違う響きの足音を捉える。
そう――新たなる『参加者』が、この橋の上に到来したのである。
「……『DIO』――聞いた覚えのある名だ。
『ホワイトスネイク』――『プッチ神父』に、『天国』への道を託した男。
徐倫の父、空条承太郎の宿敵であり、彼女の闘いの全ての元凶……。
非力な子供を、容赦無く始末しようとするお前は――その配下の者か」
「…………」
来訪者は、訳の分からない事を延々と喋り続けていた。
ヴァニラ自身の知識として、男の語る情報の内、
"自らがDIOの部下である事"しか彼は知らなかった。
「あ……あなたが――『ウェザー・リポート』さんッ!?」
ヴァニラの追撃から逃れ続け、
最終的に彼に反撃を食らわせた少年――川尻早人が、来訪者に問う。
長身の男は、無表情のまま頷く。
「その通りだが、君は一体何を知っている……?」
「よかった……ッ! ウェザーさんッ! エンポリオがッ!
エンポリオが、駅で『こいつ』にやられて、それで――!」
来訪者――ウェザー・リポートは、その手で早人の顔を遮った。
「ああ……もういい。
大体の、事情は分かった――」
「…………フンッ!」
ウェザーと早人の傍らで――ヴァニラ・アイスは跳躍した。
全身の筋肉をバネのように脈動させ、脚力のみで路上に屹立したのだ。
「貴様も『参加者』――DIO様の『敵』か。
ならば、始末するまでだッ――!」
その声は、『獲物』を狩る邪魔をされた獣の怒りに満ちていた。
獰猛な眼光が、新たなる『敵』――ウェザーに突き刺さる。
「……手荒な真似は、遠慮したい所だが……。
相手がこれでは、仕方が無いな――」
ウェザー・リポートが、この凶暴で残忍な『参加者』――
ヴァニラ・アイスと、自らの視線を向き合わせる。
し えん?支援だとおおおおおおおーーーーッ!
襲撃者……ヴァニラ・アイス。
来訪者……ウェザー・リポート。
対峙する、二人の『スタンド使い』。
静寂の風が一瞬だけ、その間に吹き荒んだ。
「…………」
「…………」
――最初に動いたのは、ヴァニラ・アイスであった。
ヴァニラは……先程とは逆に、後方に向けて跳躍した。
その背後に控えるのは、彼のスタンド『クリーム』の大口。
ヴァニラ・アイスの精神は、既に本来の冷静を取り戻していた。
何も直接、敵とスタンドをぶつけ合う必要など無い。
ただ、自分は『クリーム』の中に入り――
全存在を飲み込むこの無敵の鎧で、敵をこそぎ取ってしまえばいいのだ。
――二秒以内に始末してみせよう――ヴァニラは心中で宣言した。
だが……起こり始めた奇妙な事態に、彼の感覚は揺らぐ。
残存した一つの瞳に拡散する、微かな混迷。
ヴァニラは……"スタンドに入れなかった"。
「…………ッ!?」
確かに、背後にスタンドを出現させ、そこに向けて完璧な跳躍を行ったはずなのだ。
それなのに、自分と『クリーム』の位置が重ならない――?
ヴァニラ・アイスは、状況を理解し始めた――
自分の背中が、『何か』に押されている。
それは、固体では無かった。
『風』だ――『突風』が、自分の背中を圧迫しているのだ。
(なんだ、これ……は……ッ!?)
ヴァニラが自らの異変に気づいた時には……もう遅かった。
『追い風』が向かう方向に――敵の男のスタンド、
『ウェザー・リポート』の眼前に――ヴァニラは近付き過ぎていた。
額に突き刺さる、最初の一撃。
続けざまに、超高速の連撃が、
ヴァニラの胸、左頬、鎖骨、右腹部、右大腿骨上端、左鎖骨、下顎骨――。
彼のありとあらゆる個所に、淀み無く打ち込まれていく。
「『ウェェェェザァァァァァ――――――――――』!!」
ラッシュを浴びせながら、敵が上げる、咆哮。
その一撃一撃が重く、激烈だった。だが――拳はヴァニラを逃がさない。
後方から、ヴァニラを吹き上げる猛風――
相手のスタンド、『ウェザー・リポート』が生み出した気流――が、
彼の位置を中空に固定していたのである。
今や、この恐るべき能力者、ヴァニラ・アイスは――
空気という名の紐に束縛された、一体の『サンドバッグ』であった。
「『リィィポオオオォォォォォォ――――――――』!!」
――鼻骨、右大胸筋、左胸骨、右上腕骨、左第六肋骨、横隔膜、
左肩甲骨、下腹、前頭骨、左第二肋骨、右上腕二等筋、副直筋――!
ヴァニラ・アイスの肉体が、怒涛の勢いで破壊されていく。
拳が『クリーム』の頭角の一本に食い込み、容易に爆ぜ折れる。
本体のヴァニラの頭頂部から、黒い血飛沫が吹き上がる。
「『トオオォォォ―――――――――――――――』ッッ!!」
一陣の突風と化した最後の一撃が、ヴァニラの鳩尾の奥底に食い込む。
同時に、逆転した風の方位が、彼の全身を襲う。
DIOの狂徒、ヴァニラ・アイスの肉体は、数十メートルの彼方へと吹き飛ばされ――
落下した河の水面に、激しい飛沫を巻き上げて……沈んだ。
「…………」
勝負は、一瞬で決した。
このスタンド戦の勝利者――ウェザー・リポートは、
自らのスタンドヴィジョンの拳を前方に向けた恰好のまま、
しばらくの間、路上に佇んでいた。
「…………や、やったッ……!」
その様子を見守っていた川尻早人が、ウェザーに向けておずおずと口を開く。
……不安を含んだ声で。
「……で、でも……本当に……奴は……死んだ、のかな……?」
早人の瞳は、鬼人ヴァニラ・アイスの沈んだ水面に向けられている。
彼は恐怖していた――これで、本当に終わったのだろうか?
不安を隠せぬ少年を宥めるように――
遠い水面を見つめながら、ウェザー・リポートは呟いた。
「もう上がっては来まい」
★ ★ ★
――以前、本で読んだ事がある。
血液は、ヒトの体重の八〜九パーセントを占め、
その内の四十パーセント程度の欠乏が『致死量』である、と。
体内の成分循環という、生物の根幹を担うその液体の漏洩は、
真の危機的状態であり――そのものが『死』と直結する。
少なくとも、ヒトの生命活動は――
それこそ"人間を超えた者"でもない限り――確実に停止する。
「…………」
エンポリオ・アルニーニョ少年の左腕から、絶え間無く、その血液が漏れ続けていた。
赤黒い液体は、地表に満ちた雨と混じり合い拡散し、いわゆる『血だまり』を作り出す。
しえん
「…………」
彼が何よりも強く感じていたのは、どうしようもない寒気だった。
――とはいえ、決して左腕の痛みが途絶えた訳ではない。
ただ、苦痛は時の経過と共に鈍麻するもので、その代わりに、
この寒気――体内の熱の大部分が保存される血液の欠乏による、体温の低下――が、
少年の肉体と精神を支配しつつあるのだった。
サンタ・ルチア駅の出入口で、訳の分からない攻撃を受け、地に崩れてから十数分。
既に、痛みが感覚の主役である時期は終わっていた。
体の奥底から、生命の源である『熱』が、根本の部分から消失しているのだ。
――本に書いてある情報からは、手に入らない『知識』だな――。
エンポリオ少年は、蓄えるべきデータとしてのそれでは無く、
肉体の実感として『死』の存在を認識しつつあった。
「…………」
腕を一本切断した程度で身体が動かせなくなる自分を、少年は情けなく感じた。
彼は考える――この程度の怪我を、『彼女ら』は一体何度経験したのだろう――?と。
――ジョリーンおねえちゃんにエルメェス……そして、ウェザー――。
彼女たちは、本当に良く戦ったものだ――と、エンポリオは切に思う。
一本の腕の消失が、こんなにも苦痛と絶望に満ちた事だったなんて。
自分は、こんな単純な『現実』すら知らず、ジョリーンたちと共に神父と闘っていたのだ。
また新たな一滴が、少年の涙腺から溢れ、頬を流れ伝う。
上空より降り注ぐ雨が――ウェザーの雨が、その肌を洗い、清めていく。
「…………」
精根尽き果て、指一本すら動かせず。
それでも、左上腕より漏れ出る血液だけは止まらず。
少年の瞳から、生命の光が失われていく――その中途。
「……あっ――いました、いました」
遠くから、『声』が聞こえた。
――誰だろうか? 全く知らない声質だった。
「……駅に入るのは個人的に嫌だったので、助かりましたよ」
エンポリオ少年が倒れているのは、扉が開け放たれていた場所。
駅の内部と外部を分ける、その境界線の上。
自分に語りかけている、その声の主の男は、
どうやら駅の外――周囲の市街地――から、自分の元へと来たらしい。
それにしても――エンポリオは不思議に思う。
声の主の位置を推測する限り、
その男の居所は、恐らく――彼の数メートル程上の『上空』なのだ。
「……すいませェん……。
あの――まだ、生きてらっしゃいますよね?」
エンポリオは、眼球の方向のみを動かし――相手の姿を確認した。
「生きてらっしゃいましたら……少しだけ、
私の『質問』に答えて下さい――」
闇色のレインコートを羽織り、仮面型の『スタンド』を被った男が、
やはり中空に屹立して、自分を見下ろしていた。
空中に立つ人間――それは本来なら驚くべき光景なのだが、
瀕死のエンポリオから見ればどうでもいい事だった。
恐らくこの男の『スタンド能力』なのだろう――彼はそう解釈する。
「……しかしその腕、見るも無惨な怪我ですねェ――」
男が、その言葉を発するや否や。
エンポリオは、自らの肉体に発生した一つの現象を自覚した。
謎の襲撃後から、延々と続いていた左上腕の出血。
その血液の漏洩が、突然止まったのである。
「――とりあえず、私の『能力』で止血しておきますよ。
これで『雨』が降り止まぬ限り、
その出血による『致死』の可能性は無くなりました」
「…………!?」
なんとか首を動かし、自らの左腕の傷を見る。
何か――透明の薄い『膜』のようなものが、切断部を覆って血液を完全に止めていた。
――つまり、どういう事だろうか?
エンポリオは、鈍り切った頭脳で思考する。
「…………」
「あの、喋れますか? 喋れますよねェ……!
私の声が聞こえているみたいですし、意識もある」
この男の『スタンド能力』は、"『雨』を使い、物体を停止させる"といった類の能力なのだろうか?
傷口を包む透明の膜が、固定された『雨粒』の塊なのだと仮定すれば、
男が空中に佇んでいるのも、ある程度納得が行く。
「これからあなたに質問をします――あなたはその全てに、正直に答えて下さい。
暴力を振るう予定は今のところありませんが、
もし質問に答えなかったり、万が一にも私に逆らったりした場合は――
その『止血』を終わらせます。
あなたもまだ子供、このまま死にたくはないでしょう……ねぇ――!?」
「……うぅ……ッ!」
男が愉快げに吐く、その言葉に――エンポリオは理解する。
こいつは、タダで人の傷の手当てをしてくれる『お人好し』なんかでは無い。
むしろ逆だ……自身の目的の為には極めて冷徹に行動し、
状況によっては平然と残虐な行いができるタイプの人間――!
「……う、ううぅッ……! ぐっ……!」
エンポリオ少年は、残った右腕を動かして、
空中の男の仮面と自らの顔を向き合わせる。
全身の悪寒と震えが止まった訳ではないが、会話程度はできそうだ。
「なんだ……まだまだ力が残っているではないですか?
流石にお若いですねェ……良い事です」
上空に佇んでいた男は愉快げに頷くと、
まるで階段を降りるような動きで、路上に着地する。
「あなたの正体やその腕の傷など、色々と興味はありますが……。
やはりまず、この質問からさせて頂きます――」
一呼吸置き、レインコートの男は尋ねた。
「私の『面』が、見えますか――?」
★ ★ ★
――その場所は、冷たき河の底であった。
一筋の光も無く、僅かな音響も無く、
唯一存在するのは、この空間に満ちた液体が形成する、大いなる流れのみであった。
その死と静寂の世界で、揺らぐ一つの巨躯。
満身創痍で、四肢をだらりと投げ出したそれは、河に打ち棄てられた死骸の様相であった。
だが――その残る右眼は見開かれ、曖昧な、しかし生の光を宿す眼光を水中に投げ掛けていた。
(スタンドによる、連撃……即死しても、おかしくはなかった……。
だが……私は……生きている。今も、確かに思考している……)
水中を漂いながら、男は追憶していた。
彼自身にさえ不思議に思えた事実なのだが――
この暗き水の底から上昇し、大気を呼吸する、その必要性を感じなかった。
(……そうだ、あの時……ッ!)
彼の、頬の筋肉が、僅かに緊張する。
過去への思索が、ある一つの『可能性』に到着したからだ。
それは、彼の脳髄の隅に残存していた、微かで曖昧な記憶の断片。
(DIO様の寝室で、あの時に――私は、"何をされた"……!?)
彼の瞳が、驚動に見開かれたのと同刻。
その頭頂部に存在する、一つの傷口から、水中に漏れ続けていた血液の流れが――止まった。
(ジョースター共を始末すべく、私が館の階下へと赴く……その直前。
私は……あの時……DIO様に血を捧げる為……自ら首を……切断し……。
その後……DIO様の……その尊き『吸血鬼』の血液を……)
いや、頭頂部だけではない――額、頬、胸、腹、脚、肩、腕――彼の肉体の全ての裂傷が、
微々とした速度ではあるが、確かに塞がりつつあった。
妖刀『アヌビス神』の剣光に断ち切られ、完全に破壊されたはずの左眼球さえも。
彼が敵の執拗なスタンド攻撃を受け、水中に叩き込まれたのが十数分前。
本来の『吸血鬼』のものには及ばずとも、
それは常人の生体再生機能の速度を遥かに凌駕していた。
(つまり……私は……今、"どう"なっている?
朽ちぬ肉体……力の再生……DIO様の血液と、それがもたらす――)
男――ヴァニラ・アイスは、自らの肉体に起こりつつある変化を、理解し始めていた。
――その場所は、冷たき河の底だった。
死と静寂が支配するその場所で、一人の男が、
今や確固とした、しかし底無き邪心を含んだ視線で、淀みの奥の闇を見つめている――。
支援
★ ★ ★
(……何が起きたのか、さっぱり分かりませんが……。
どうやら"足から上が、丸ごと消滅していた"みたいです――)
サンタ・ルチア駅内部、表口付近のフロアにて、
一体の奇怪な生命体が、自らの頭をボリボリと掻いている。
(流石に、回復までに時間が掛かりましたね……。
その際に旦那様に勝手に移動されたりしたら、
『三十メートルルール』で殺されていた所です。
そう思うと、危なかった、本当に危なかったッ……!)
そいつは、召使スタンド『ヨーヨーマッ』だった。
彼が掻いている頭部の肉は、ゆっくりと肥大化し、『欠損部分』を埋めていく。
(しかし、今も私はこうして生きている。
つまり旦那様は、この場所――駅からあまり移動していないらしいですね。
あれ程までに"駅から出る!"と、楽しげにはしゃいでおられたのに……)
彼の驚異の再生力は、ヴァニラ・アイスの先制攻撃による、
あの"足以外が全て消滅した"状況から、肉体を元の姿に完全復活させようとしていた。
(こうして私が再生するまでに、数十分は掛かった実感があるのですが。
さて……何が起こっていたのでしょうか……?)
『ヨーヨーマッ』は、頭を掻く手を止める。
そこでは立派な『アンテナ』が聳え立とうとしていた。
周囲を見回し、主の居場所を探り始め――
思っていたよりもずっと簡単に、目的のものは見つかった。
(旦那様……?)
旦那様こと、エンポリオ・アルニーニョらしき脚を『召使』は発見した。
どうやら、扉のある場所――駅の外部との境界線上に倒れているらしい。
しかし、今の『ヨーヨーマッ』の位置からでは彼の全身が見えない。
『ヨーヨーマッ』は素早くフロアを移動し、主の状況を確認する。
(えーと……なんだ、この状況は)
エンポリオ少年は、降り続ける雨に満ちた路上に倒れ伏していた。
そして……その左腕は、上腕部より欠損していた。
周囲には、その傷によるらしい広大な血だまりが広がっている。
(旦那様も、『攻撃』を受けたんですかね……?)
『ヨーヨーマッ』はエンポリオの奥に、"空中に立つ"黒衣の男を見た。
一瞬見間違いかと思えたが、確かに足場の無い空間上に男はいた。
(……あの方は、一体――?)
『ヨーヨーマッ』が見ている間に、その男は地上へと降り立った。
倒れ伏しているエンポリオに、何か語り掛けている様子だったが、
その声は雨音に紛れて聞こえない。
そして、偶然にも――
どうやら、黒衣の男は自分の姿を見つけていないらしい。
支援・・・甘いの3回支援か・・・?三回・・・イヤしんぼめ!
……状況を整理する。
駅の構内で、復活した自分。
大怪我をして、路面に崩れ落ちている旦那様。
それに問い掛ける、空中に立つ男。
(えーっと……つまり、私は……何をすればいいんだろう……!?)
この奇怪な『召使』は、思索に耽り始めた。
――主の命、そして自分の命を最大限に長引かせる為には、
この状況の中で、どのような手段を取れば良いのだろうか――?
To be continued...
【ヴェネツィア運河橋(I-3)/一日目/黎明(2:30頃)】
【川尻早人】
[時間軸]:吉良吉影撃破後
[状態]:右足前部欠損、疲労
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本行動方針:荒木を倒したい。殺し合いにはのらないけど、マーダーは仕方ない。
1.ウェザーに事情を伝え、共にサンタ・ルチア駅に戻る
2.他の知り合いにも会いたい。でも一応警戒
3.吉良吉影を最大限警戒。ディオ・ブランドーとプッチ神父も警戒
4.死んだ人達にはどう接すればいいんだろうか?
5.エンポリオを信頼する
6.ライターを警戒、緊急時には仕方ない?
7.荒木の能力を解明したい
※早人は、ヨーヨーマッが死んだ(消滅した)と思っています。
【ウェザー・リポート】
[時間軸]: 12巻、脱獄直後
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3(本人は確認済み)、黒い糸数本
[思考・状況]
基本行動方針: とりあえず殺し合いには乗らない。
1.少年(早人)から情報を聞き出す
2.『雨』を降らせ、仲間に自分の存在を伝え合流する
3.男(ロメオ)を殺したやつを探す。相手次第で始末する
4. 襲ってきた相手には容赦なく反撃する。
5.エンリコ・プッチ、ラング・ラングラーの二名に警戒
6.ラング・ラングラーは再起不能のはずだが…?
※雨はウェザー・リポートが降らせています。
雨が降っている領域は【I-3】の周囲一マス程度です。
※名簿はチェック済みです。一通り目を通しました。
※黒い糸はブラックモアの服からちぎりとったものです。
【サンタ・ルチア駅出入口(H-3)/一日目/黎明(2:30頃)】
【エンポリオ・アルニーニョ】
[時間軸]:一巡後の世界、アイリーン達と会った後
[状態]:首筋に怪我(止血済み)、左腕が上腕部から欠損(止血)、極度の貧血と疲労(立ち上がれない程度)、強い恐怖心
[装備]:オレンジ爆弾の幽霊(攻撃力無し)、ジャイロの鉄球、ナイフ&フォークの2セット。
[道具]:デイバッグの幽霊、支給品二式、ノートパソコンの幽霊、鳩のレターセット、メサイアのDISC、ポルポのライター、イタリア料理の幽霊
[思考・状況] 基本行動方針:仲間を集めて荒木を倒す。
1.男(ブラックモア)に対する恐怖
2.ウェザーに会いたい
3.早人は死んだのだろうか?
4.皆に会いたい。でも一応警戒
5.プッチ神父を最大限警戒。ディオと吉良吉影にも警戒
6.死んだ人達にはどう接すればいいんだろうか?
7.ライターを警戒、緊急時には仕方ない?
8.荒木の能力を解明したい
※バーニング・ダウン・ザ・ハウスの能力で、デイバッグの幽霊、イタリア料理の幽霊、オレンジ爆弾の幽霊を作り出しました。
エンポリオが死亡もしくはスタンドを封じられた場合、これらは消滅します。
ノートパソコンの幽霊は支給品ですので普通に使えます。
※幽霊の武器では参加者を傷つけられません。
※メサイアのDISCを頭に挿すと、CDコンポのようにハレルヤを歌います。
死体にも有効らしいです。ふつうのCDとして使う事もできます。
ホワイト・スネイク製なので柔らかく、壊れません。
※ポルポのライターに点火するとブラック・サバスが出現します。
ブラック・サバスは再点火をみた人物全員を殺害しようとします。
石の矢ではなく普通の弓矢が口内に入っています。スタンドにも刺さります。
※エンポリオは、ヨーヨーマッが死んだ(消滅した)と思っています。
【ヨーヨーマッ(支給品)】
[時間軸]:徐倫に会う前
[状態]:肉体再生中
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]基本行動方針:だんな様を守る。しかし攻撃は行えない。
1.だんな様(エンポリオ)を守りたいが、この状況は一体……?
2.だんな様には絶対死なれたくない
3.死にたくない
4.だんな様の世話をする
5.爆弾をまた食べたい
6.切り刻まれたい
7.串刺しにされたい
8.削られたい
9.DアンGには絶対死なれたくない
※頭にアンテナがついてますが、DアンGと交信できません。
※ヨーヨーマッは攻撃できません。能力も完全に封じられています。
※主人の命令には絶対服従します。しかし、命令を曲解して受け取ることもあります。(ヨーヨーマッなりの善意かもしれません)
※ヨーヨーマッを殺すような命令には従えません。
※ヨーヨーマッは常に主人の半径20メートル以内にいなければなりません。
※主人変更の命令があれば主人は変わります。ただし変更対象人物の同意が必要。
※主人変更の命令をされた時、次の主人候補がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化されます
※ヨーヨーマッの主人が死んだ時またはヨーヨーマッが規則を破った時ヨーヨーマッは消滅します。(荒木によってDアンGが殺される)
【ブラックモア】
[時間軸]:ジャイロの鉄球が当たって吹っ飛んだ瞬間
[状態]:左腕にかすり傷
[装備]: 一八七四年製コルト
[道具]:支給品一式×2(デイバッグ二つ)予備弾薬(12/18)不明支給品1〜3(本人は確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:優勝する。
1.少年(エンポリオ)から極力情報を聞き出す
2.優勝する為の味方が必要
3.遺体を捜す
4.名簿にある“ツェペリ”“ジョースター”“ヴァレンタイン”の名前に注目
5.傘が欲しい…。
※名簿はチェック済みです。一通り目を通しました。“ツェペリ”“ジョースター”“ヴァレンタイン”の名前に警戒と疑問を抱いてます。
※ブラックモアがほかの七部の参加者をどのぐらい知っているかは不明です。
※『キャッチ・ザ・レインボー』を使い、エンポリオの左腕の傷を雨粒で『止血』しています。彼が自由に解除できます。
【川底(I-4南東)/一日目/黎明(2:30頃)】
【ヴァニラ・アイス】
[時間軸]:回転しながらポルナレフに接近する途中
[状態]:全身に怪我(回復中)、朦朧、吸血鬼化
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜3(本人は確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:ディオ(DIO)様以外の全員を殺害し、優勝させる
1.自らの肉体の変化に戸惑いを感じる
2.他のディオの部下も含め、参加者は見つけ次第殺害する
3.ディオ様と『DIOの館』(C-4)で合流する
※ヴァニラ・アイスは、自らの肉体の『吸血鬼化』に気付きました。
※『吸血鬼化』はまだ完全ではありません。
[補足]【H-3】のサンタ・ルチア駅前広場と【I-3】のヴェネツィア運河橋は、
ヴァニラ・アイスの能力で所々が破壊されています。
【アヌビス神 消滅】
投下完了です。
支援ありがとうございました。
投下乙です
血尿ピンチ!ジュニア組早くも暗雲か
そしてさらばアヌビス神、お前のこと嫌いじゃなかったぜ
両者共投下乙
>4TV氏
ディオ様ww
ツンデレから吐気を催す邪悪にランクアップなされて…… 近くに火種がヤバイほどあるので二人のこれからに期待
>zQy氏 やべえウェザーがまじでカッコイイ
しかし、クリームは本当に怖いよな……
死者を出さずに死闘を書ききった氏に僕は!敬意を表する!
アヌビス……
2人とも投下乙です
ジョルノとディオはオワタか?
人間で頑張ろうとする姿がカッコいいです。
ウェザーとヴァニラ強すぎワロタwww
ヴァニラとウェザーたちの戦闘、とっても面白かったです!!
アヌビス……お前はよくやったよ……
すみません
昨日から実家に帰っていて、16日までパソコンが使用できません
なので本投下は少し遅れそうです
本当に申し訳ない……
両者投下乙ッ!
ディオ様、可愛すぎwww
拗ねたり、向きになったりお前は帝王じゃないのかよwww
ジョルノともあんま仲良くないし、大丈夫かなこの二人
ヴァニラKOEEEEE
そのヴァニラに果敢に挑んだ早人の勇気に感動 やっぱお前はグレートだぜ…
そしてブラックモアとエンポリオ、かなり不安…
なによりヨーヨーマッという不安要素がいるだけになぁ… 頑張れ、エンポリオッ!
話は変わりますがwikiに三行状態表を作っておきました。
したらばで地道に作った方のを元に三部までは載せておきました。
色々とぶっ飛んでるので、だれか協力してくださると嬉しいです…。
地図氏、早くこないかなぁ…(ボソッ)
乙乙乙乙乙
投下乙ッ!
一作一作投下される度に湧き上がるワクワク感最高
>>770 三行状態表乙ッ!
見に行って吹いたw
ハァハァしてる奴ら自重しろよwww
>◆zQyD4guRRA
遅ればせながら乙です
双方の不安要素がむしろwktkしますね
大人数を華麗に書けて羨ましいです
ところで、皆様ディオとジョルノのSSの感想をありがとうございます
嬉しくて「ナ」で始まる生理現象が止まりません。大変励みになります
投下したばかりですが、予約していたフーゴのSSを仮投下しました
問題ありまくりんぐなのでご覧になってください・・・
三行状態表、やっと終わったぜ…
色々と引用してきたので「俺の書いたの勝手に使うんじゃねぇええ」って方は教えてください…
775 :
623:08/08/14 21:11 ID:JLFZRQXI
乙です。だが言わせてもらうっ!
「俺の書いたの勝手に使うんじゃねぇええ」
なんちって☆
スルー扱いされたのかウザかったのでいつかやろうと思ってたが先を越されたとか別にそんな事はなかったぜ!
乙乙乙乙!
ところどころでクソワラタわwwww
>>613わらしべ長者 ◆yxYaCUyrzc氏
【レオーネ・アバッキオ】 【空条徐倫】 【イギー】
>>642おかしな3人 ◆2YJV.XkANs氏
【虹村億泰】 【オインゴ】 【音石明】
>>667 Larger than life ◆Y0KPA0n3C. 氏
【サンドマン】 【チーム・ザ・ウェーブ】 【広瀬康一】 【ウィル・A・ツェペリ】 【ンドゥール】
>>688 品定め ◆BGBx2CZJts氏
【シーザー・アントニオ・ツェペリ】
>>701僕の父の左肩に星痣 ◆4TVCWBLT0c氏
【ジョルノ・ジョバァーナ】 【ディオ・ブランドー】
>>759僕らの肩に降りそそぐ ◆zQyD4guRRA氏
【川尻早人】 【ウェザー・リポート】 【エンポリオ・アルニーニョ】 【ブラックモア】 【ヴァニラ・アイス】
http://rowvj6pbm.ame-zaiku.com/index3.html 以上を現在地地図に追加しました
あと雨ふらせてみました
>>770毎度遅くなってスイませェん
>>774 乙!
三行状態表だけ見ると駄目な奴にしか思えない者が多過ぎるwww
>>地図の人
いつも乙!
雨www
開始2〜3時間で18人くらい死んでるのか
ジョジョとバトロワってホントに相性いいな
ホントだ、雨だwwww
乙
>>778 相性がいいっつーか、積極的に殺す奴が多いんだろうか
それに原作でもあっさり死んでいる奴が多いから進行がスムーズなんだよね
「本体狙えばすぐ死ぬよ」って奴が多いし、『倒し方の分からないスタンド』はいても『殺し方の分からない参加者』がほとんどいないのが大きいな
>>777 乙です。
マライ「ヤ」じゃなくてマライ「ア」ですよ。
ややこしいからグンバツorビチグソでいいやって気がしてきた
昔っから読んでると間違えるよね
ごめんね
マライア修正した
地図氏wwwwww
マライア修正したって、あんたwwwwwwwwww
これはティムの表記をロリコンにするフラグと考えておk?
マウンテンティムの後にポを繋げるとなんかエロい法則だな
お前らにロリコンロリコン言われてるけど
ティムポジションはおいしいだろ?
ナルシソ・アナスイの一番最初にア、ナとスの間にルを入れるとエロいな。
○ナルシソ・アナ○スイ
>>788-789、いったい何事だッ!
男子たるもの下ネタのひとつも言うだろう!
しかし
>>789ッ!今のは抵抗できなくなった私の腹筋を一方的に崩壊させたようだッ!
紳士のする事ではないッ!
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
(.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
|i i| }! }} //|
|l、{ j} /,,ィ//| 『おれは書き込むのを止めたと
i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ 思ったらいつのまにか書き込んでいた』
|リ u' } ,ノ _,!V,ハ |
/´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何をやっているのか 厨房と思うだろうが
/' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をやっているのかわからなかった…
,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉
|/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった…
// 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
/'´r ー---ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 催眠術だとか超スピードだとか
/ // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんな大層なもんじゃあ 断じてねえ
ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恥かしいものの片鱗を味わったぜ…
>>792 他意は無いんだ、ごめん
>>地図の人
冗談だったのにホントにグンバツにしやがったwww
でも分かりやすいし間違えにくいしで丁度いい名前だよな、グンバツ
西木看守と露伴ちゃん投下します
深夜の路上で荒々しい足音を立てながら歩くウエストウッド。
肉の抉れて白い骨が覗いている左肩が痛々しいが彼は気にする様子を見せなかった。
応急処置すらせずに彼は銃声の聞こえた方向へと突き進む。
目は異様にギラつき、荒立つ息を押さえようともしない。
荒々しい足取りは怒りによって生まれているのではない。
興奮しきった心身を制御できずに自然と出してしまうのだ
銃声があったという事は戦闘があったという事。
彼が望む新たな戦闘が行く先にあるのだ。
この殺し合いで自分の最強を証明したい彼にとっては是非も無いチャンスである。
手傷を負わされた上にまんまと逃げられたサーレー戦の鬱憤。
ウエストウッド看守は次に会う相手で存分にストレスを発散するつもりであった。
その真後ろから彼を観察する露伴。
音を立てない様に慎重に、かつウエストウッドに追いつくように早歩きで来たので少々息が乱れている。
そこそこの距離はあるものの気配を隠したりはしていないので気付かれるのは時間の問題だろう。
が、ウエストウッドは露伴に気が付いていないのか、振り向く様子すら見えない。
スケッチの為に握っていた鉛筆を額に当てて男の印象を率直に出す。
(この男の雰囲気……普通じゃないな………)
漫画家、スタンド使いとして様々な物を見聞きした彼はこの男の只ならぬ雰囲気を一瞬で察知した。
一言で言えば殺気。
ゲームに乗ってるのか荒木に怒っているかは分からないが、とにかく男の背中からは殺気が感じられた。
だが、その殺気も彼の知るのとは少し違う。
(しかし……この男…何と形容したらいいのか……恐らく僕が初めて見るタイプの人間だろう…
ふふふ『取材』がますます楽しみになってきたぞ)
歩く男の後ろ姿をジッと眺める事数分。
結局、露伴が察知できたのは男が常人ではないという事だけだった。
数え切れない程の人間と出会い、取材してきた彼は色々なタイプの人間を知っている。
寡黙な人、馬鹿な人、馬の合わない人、気の合う友人。
杜王町で暗躍してた殺人鬼を追いかけたことすらある。
確かな経験と、鍛錬により鍛え上げた観察眼は間違いなく超一流のもの。
その観察眼を以ってしても男の本質を見抜くことは出来なかった。
これは男が、露伴にとっては初めて出会うタイプの人間であるという事。
恐らく、露伴は彼の様な人間を漫画で書こうとしたはずだ。
が、露伴にとってそのキャラは満足の行く出来にはならなかっただろう。
元々は温厚な人柄であったウエストウッド。
しかし、特別懲罰房での経験が心の底にあった彼の本性を表面に引きずり出した。
その本性は戦闘狂。
快楽殺人者達とは違って、結果よりも過程に比重を置く者。
極々僅かにしか存在しない人種であるが、確かに実在はする。
ただ、岸辺露伴が出会った事がないだけで―――
(あぁ、好奇心がツンツン刺激されるぞ!出会った事が無いタイプの人間!
コイツを取材すべきかもう少し泳がせるべきか……
まぁ、どっちにしろ面白い結果になりそうだね)
内心ほくそ笑む岸辺露伴。
(それにさっきの隕石はコイツのスタンドかもしれない!
もし違っても、目の前に隕石が落ちてきた体験は興味深い。
殺し合いに乗ってたら動機が気になるし、荒木に歯向かう気ならどんな考えを持ってるか知りたい!)
隠し切れなくなった笑みが顔中に広がってゆく。
本当は高笑いの一つや二つやりたいのだが、微妙に残った理性がギリギリの所で押しとめた。
念のためにフォローしておくが、岸辺露伴はこの殺し合いには否定的だ。
誰も殺す気はないし、目の前で誰かが殺されそうになったら止めるつもりではある。
当然、最終的な目標は打倒荒木。
なんだかんだ言ってはいるものの彼は悪を許す気は無い。
吉良吉影の捜索中に抱いていた正義の心は心の中で燃え続けている。
ならば、何故彼は現在取材を優先させているのだろう?
理由は至ってシンプルなものであった。
“どうせ康一君達も呼ばれてるんだろ?情報が少ない序盤は彼らに任せて、僕はある程度情報が集まったら動き出すよ”
彼の判断が当たりか外れか答えを出せる者は誰も居なかった。
が、彼は知らない。
乗り越えたはずの因縁の相手、吉良吉影がこの会場にいる事を。
かなりの信頼を寄せている相手、空条承太郎がその吉良吉影と手を組んでいる事を。
表面上では毛嫌いしながらも、心の何処かでは信頼を寄せていた東方仗助がこの世の者で無くなった事実を。
★ ☆ ★
支援したなら使ってもいいっ!
(そろそろ声をかけるかな?)
露伴が観察を止めて『取材』に移ろうとした。
現在の位置からだと、ヘブンズ・ドアーをかけるには距離が離れすぎている。
ゆっくりと、かつ確実に距離を詰めてゆく露伴。
しかし、射程圏内に入ったもののウエストウッドは未だに気付く気配すら見せない。
(こいつ……無用心すぎないか?
一般人でもそろそろ気付く頃だろ?)
あまりにも鈍すぎるウエストウッドに疑問すら感じ始める露伴。
罠の可能性も疑ったが、疑いだしたらキリがないのでその可能性は考えない事にした。
彼は過信していたのかもしれない。
自分のヘブンズ・ドアーは無敵とは言わないが強力な部類に入ると。
罠を仕掛けてようが、一瞬あればヘブンズ・ドアーを使って解除できると。
「おい、そこの君。ちょっと待ってくれないかい?」
普通の口調で呼び止める露伴。
彼の言葉に従って歩みを止めるウエストウッド。
そして、そのまま振り返ろうとして―――
「ヘブンズ・ドアー!」
露伴のスタンドが現れたのをウエストウッドは理解する。
白い線でできた様なビジョン。
だが、それを見た瞬間に彼の意識は完全に途絶えた。
★ ☆ ★
轟音と光を伴って“それ”は落ちる。
大気圏外から猛スピードでやって来て、順調に着弾地点を目指す。
丁度岸辺露伴の背後にあったので彼は“それ”に気付かない。
★ ☆ ★
ここで、ウエストウッド側の視点から少し前に戻ってみよう。
さっきから後ろでコソコソやってる奴は何なんだ?
隙を突いて俺を殺す気か?
いや、それにしちゃ殺気も感じないな……。
気配すら殺せてねぇって事は完全に一般人か。
どうする?
結構距離がありそうだから隕石は当たりそうじゃないよな。
こっちから出向いてやってもいいが、逃げられたら時間を食っちまいそうだし、
万が一何もできないカスを追いかけてぶっ殺してる内にこの先でやってる戦いが終わっちまってたら最悪だ。
後ろから感じる気配に苛立ちを隠せないウエストウッド。
殺したくても、目前にある戦いを見逃したくないから簡単に手を出す気にならない。
そんな彼にとって、露伴が自分から近寄ってきた事はかなりの幸運であった。
ノコノコ近寄ってきやがってこのマヌケ野郎。
さぁ、もっと近くに来い。
射程に入った途端に隕石の餌食にしてやるぜ。
そして、露伴が数メートル後ろに来たとき、彼は自分の能力を発動した。
同時に呼び止められたので振り向こうとした時、肩に何かが触れるのをハッキリと感じる。
そのまま疑問を感じる暇もなく彼の意識は完全に途絶えた。
★ ☆ ★
「さて、『取材』を始めようか」
ウエストウッドがスタンドを使用した事に気付かないまま傍に近寄ってゆく露伴。
本になった彼の体を掴んで、ご機嫌な様子で最初のページを開いた。
「名前はヴィヴィアーノ・ウエストウッド。
ふ〜ん、アメリカのグリーン・ドルフィン刑務所で看守をしてたんだ」
ウエストウッドの個人情報を読み始めた露伴。
彼の簡単なプロフィールをジッと眺める。
「28歳で元はマイアミの税関で働いてた……えっと、転職の理由はっと――」
ここで露伴は気付いた。
何かがここにやってきていると。
(やっぱりコイツが隕石を落とすスタンド使いなのか?)
頭上をキョロキョロと見回して、隕石らしき光を視認する。
視認した後とっさにペンと紙を取り出した。
(ふん、僕を攻撃しようとしてたのか。無駄になって残念だったな)
露伴は誤解している。
ウエストウッドのスタンドは、狙った地点に隕石を落とすスタンドであると。
だから数メートルも移動した自分には隕石は当たるはずがない。
衝撃も本体が近くで使えるということは大したものではないはず。
隕石が落下した瞬間を見届けてからその様子をスケッチしよう。
そう考えていた露伴は完全に出遅れた。
自分の方に隕石が来ていると理解した時には既に手遅れ。
猛スピードで迫るそれにパワーの無いヘブンズ・ドアーがどうにかできるはずも無く……
隕石は露伴の右肩を大きく抉り取った。
一瞬意識が飛ぶ。
その一瞬はヘブンズ・ドアーを解除させるには十分すぎる隙。
復活したウエストウッドは露伴とは真逆の方向に起き上がり即座に距離をとる。
(コイツの能力は何だ!?肩に触られた途端に意識が飛んだぞ!!?)
何をされたか全く理解が及ばないウエストウッド。
唯一分かった事は目の前にいる男の能力が危険すぎるものであるという事だ。
(クソッ!ここで引くのか?いや、それだけはNOだ!!
俺は最強なんだ!これ以上カス共を見逃すのは我慢ならねぇ!!)
さっきの現象を必死になって思い出すウエストウッド。
本能で戦う彼には思考は向いていないが仕方がない。
気付いたらやられていたのだ。
特攻した所で再び気絶させられるに決まっている。
(コイツの能力の射程は恐らく数メートル。
じゃなかったら俺に近寄ってくるメリットがねぇよな。
そして、恐らく発動条件は相手の体に触れる事だ)
露伴のスタンド能力を推測するウエストウッド。
大まかな予測であったが、全く分からないよりはマシだ。
ここで出てくる対処法は二つ。
相手の射程外に一旦引く事か、絶対に相手に触れられない様にするか。
既に最初に下した一般人という評価は撤回済みとなり、
対策を真剣に考え込むほど彼の中で露伴は大きな敵となっていた。
(距離を置くのは……駄目だな。相手の射程外に出ても、俺の隕石が届かないんじゃ馬鹿馬鹿しい)
露伴の位置を確認。
傷口を抑えながらこっちを睨みつけてくるがスタンドを発動させる様子はない。
それを見届けた後、体中の筋肉に力を入れる。
スタンドを出して不意打ちに備えた後、思いっきり大地を蹴った。
一蹴り毎に増してゆくスピード。
両腕を少し開いて、露伴を絶対に逃がすまいと構える。
その様はまさにラグビーのタックル。
筋肉質な肉体を武器にしたそれは凶器の域に達した。
パワー型のスタンドでないと止められないであろうスピードとパワー圧倒されて引き倒される露伴。
地面に思いっきり叩きつけられる羽目になったが、頭は庇えたらしい。
痛みに顔をしかめるも、意識はハッキリとしているようだ。
だが、ウエストウッドにとってはここからが本番。
突然の出来事に露伴が対応出来ないうちに少し目を開ける。
一瞬見えた情報を頼りに体勢を変えて、後ろへ回り込む。
手足をからめて四肢の自由を完全に奪い取り。
「プラネット・ウェイブス!!」
己のスタンドの名を高らかに叫んだ。
(これは…流石に不味いんじゃないか?)
露伴も焦りを感じ出した。
必死に抜け出そうとするも、がっちりロックされてる上に筋力の差が大き過ぎる。
「俺は毎日のようにクサレ囚人どもを押えつけてきたんだ!
なめるなよこのカスがっ!!」
間接が悲鳴を上げだした。
露伴の顔が苦痛に歪む。
だが、ウエストウッドはサブミッションで止めを刺す気など毛ほどもない。
彼の本命は当然――――
自分に迫ってくる隕石の存在を知りながらも、何も出来ない露伴。
そして、炎をまとったそれがハッキリと目の前に映ったとき、彼は行動に出た。
「ヘブンズ・ドアー」
露伴の体から浮かび上がるスタンド像。
右手を突き出しながら、どこぞの変身ヒーローと同じポーズでウエストウッドの顔へと飛び掛った。
が、彼もそこまでマヌケではない。
体を本に変えようとするヘブンズ・ドアーを本体と同じような体勢でプラネット・ウェイブスが固定する。
両手首をガッチリと握られているので、手を自由に動かす事ができない。
「俺が最強だああああああああああああああ!はらしてやる!!」
叫ぶと同時に落ちてくる隕石は露伴の左腿を持って行った。
スタンド能力のおかげで本人に衝突する手前で隕石は消滅。
ウエストウッドには傷一つない。
トドメの一撃を放とうとスタンドパワーを再び開放するウエストウッド。
「これがとどめだあああああああ!!喰らえ、プラネット・ウェイブス!!」
このまま隕石を落とそうとしたのだが、何か違和感を感じる。
熱いのだ。
燃え盛る石が落ちてきた事や、露伴と密着している事を考えてもこの熱さは異常。
危険を感じた彼は自分の体に視線を向ける。
そこで見えたものは燃え盛る自分の服。
「な、何をしやがった!?」
突然の事に驚きを隠しきれないウエストウッド。
動揺はスタンドにも伝わり、一瞬拘束が緩んだ……
支援
「後にでも自分で考えるんだな。大丈夫、殺しやしないよ殺しはね。ふふふ」
パワー型にも引けを取らないスピードでスタンドの腕が動く。
その指がウエストウッドの視界に入ったとき、彼は再び意識を失う事になった。
「ふぅ、上手く燃えなかったらどうしようかと思ったよ」
口調からは余裕が感じられるが、本人はかなり重症だ。
隕石の熱によって死なない程度に出血は抑えられているとはいえ、右肩と左腿の大半を失ったダメージは深刻すぎる。
「あ〜あ、この辺はもう読めないか……非常事態とはいえ惜しい事しちゃったな……」
先ほどの攻撃時に、残った左手でコッソリと本に変えておいた右腕の一部。
隕石の熱で完全にコゲ滓となったそれを見ながら露伴は心底残念そうに呟く。
自分が勝つためだったとはいえ、貴重な資料を焼失したのは彼にとって大きな痛手。
下手したら、自分が負ったダメージよりもこっちの方が痛かったかもしれない。
「まぁ戦闘狂に会ったり、隕石にぶつかる体験も出来たんだし我慢するかな」
ブツブツ呟きながら、弱弱しい足取りでウエストウッドに接近してゆく露伴。
本となった顔を眺めつつ、彼の生い立ちについて読みながら貧血気味の頭を無理矢理フル回転させる。
(コイツになんて書き込むべきかな?仲間にしたって、コイツといる事がデメリットになりかねない……)
今までの言動の全てが彼の好戦的な性格を表していた。
と、いうことは恐らく仲間はいない。
いたとしても間違いなく、ゲームに乗るような奴だろう。
ならばコイツを洗脳して仲間にするのは得策とはいえない。
「とりあえずコレだけ書いておくか」
そういって露伴が書いた文字は『人を殺せない』
この一文でウエストウッドは人を殺すことが不可能となった。
フラッ
不意にバランスを崩す露伴の体。
平然としているように見えても、二箇所に大穴が開く怪我を負ったのだから無事なはずがない。
朦朧とする露伴はウエストウッドの体にもう一文だけ追加する。
『岸辺露伴を治療ができる安全な場所へ運ぶ。なお、その際岸辺露伴の身を守るためならスタンドを行使する事を許可する』
書き終わった直後に気を失った露伴。
彼の体が地面に横たわるのと同時にウエストウッドは起き上がって露伴を背負う。
そして、月が薄く照らす道を歩き始めた。
【C-2南部/1日目 黎明】
【岸辺露伴】
[スタンド]:ヘブンズ・ドアー
[時間軸]:四部終了後
[状態]:気絶、右肩と左腿に重症、貧血気味
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品0〜3
[思考・状況]
基本.色々な人に『取材』したい。打倒荒木
1.気絶中
2.怪我を治したい
3.あとで隕石を回収しに来よう
[備考]
※まだ名簿・地図・不明支給品を確認していません。
※傷は致命傷ではありませんが治療しないとマズイです
※プッチ神父と徐倫の情報は得てません
【ヴィヴィアーノ・ウエストウッド】
[スタンド]:プラネット・ウェイブス
[時間軸]:徐倫戦直後
[状態]:左肩骨折、ヘブンズ・ドアーの洗脳
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品0〜3
[思考・状況]
1.露伴を治療する
2.露伴の命令に従う
3.出会った人間は迷わず殺す(自分が人を殺せない事にまだ気が付いていない)
[備考]
※支給品を一切確認していません。
※自分の能力については理解しています。
※現在、意識があるかどうかは後の書き手様にお任せします
※どこへ向かうかも後の書き手様にお任せします
※ヘブンズ・ドアーの命令は
1.『人を殺せない』
2.『岸辺露伴を治療ができる安全な場所へ運ぶ。なお、その際岸辺露伴の身を守るためならスタンドを行使する事を許可する』です
投下完了!
支援をくれた皆さん、ありがとうございました
wiki収録は2、3日後ほどにやっておきますね
投下乙!
露伴が地味にやばいよね?俺の好きなキャラばかりイジメる氏が大好きですww
裏殺害数ランキング〜
一位 三名殺害の◆Y0KPA0n3C. 氏(ロメオ、ギアッチョ、アブドゥル)
◆/N8q5ODajQ 氏(サンタナ、ストレイツォ、ブンブーン父)
三位 二名殺害の◆5Nm.X290ko 氏(スージー、エルメェス)
◆deggScNisI 氏(ラングラー、オ何とか)
◆ndtKINSUNc 氏(仗助、重ちー)
六位 一名殺害の◆4TVCWBLT0c 氏(承り妻)
◆wKs3a28q6Q 氏(ダイアー)
◆iWsXXvK.9U 氏(ワンチェン)
◆flqW0mzZYI 氏(ケンゾー)
◆7d53oKGJP2 氏(リパー)
◆DadLy2ezXI 氏(リサリサ)
◆DjrxstNlbk 氏(トリッシュ)
個人的MVPは◆/N8q5ODajQ 氏
彼(彼女?)の死神っぷりを列挙してみると
・フラグのおかげでトニオさんとポルナレフが重症
・マーダーのチョコラータを登場時からクライマックスにさせる
・対主催に転向させたキャラを早々と殺し、スタンス不安定をマーダーに
・最新SSで露伴に見事なまでの重症を負わせる
更に康一君とツェペリさんも地味にピンチで彼の書いた対主催のほとんどが碌な目にあっていない
ジョジョロワの現在の死神は彼の物に違いないだろう(◆/N8q5ODajQ さんゴメンナサイ)
あれ?ギコナビで確認したのにずれてる…
すいませんね〜
>>オ何とか
オエ…モコバ?さんと握手してこい
いやオコエモバさんだろ
トリップは違いますが、死刑執行中パニック進行中を書いた◆DadLy2ezXIです。
時間軸を深夜から黎明に訂正することをこちらで報告します。
ナンテコ・・・違った
パンナコッタ・フーゴ投下します
(――はっ)
フーゴは慌てて起き上がった。
人を見下した態度のあの男と会話した後の記憶が抜け落ちている。いつの間にか眠っていたようだ。
(こんな精神状態でよく寝られたな……)
ぼんやりと他人事のように考え、時計を見る。1〜2時間ほど経過していた。
(遅れを取ったんだろうな。もう既に何人か参加者が犠牲になっているのかもしれない)
しかし、焦りは感じなかった。周りに人の気配が無いからかもしれない。
人どころか、生物の気配すらないが。
(一人……か)
さっきの男の言葉が耳元で甦る。
――「いいかフーゴ、断言してやる。
『もうお前は、この世で誰からも信頼されてない』」
フーゴは空を見上げた。
(ブチャラティ達には会いたくない。組織の人間にもだ。たが、彼らは簡単にやられはしないだろう。それは僕自身が良く知っている。
このまま、あちこちをウロつけばきっと鉢合わせしてしまう)
無意識にフーゴは海のすぐ近くに来ていた。
(そうか、海! 脱出……は、無理か)
船も何も無い。支給品といえば、あのマスクのみだ。
水面を見つめていると、遠ざかるブチャラティ達と、そのボート目がけて泳ぐナランチャの姿がフラッシュバックした。フーゴは海に背を向ける。
ふと、地図の存在を思い出し、バッグから取り出す。眺めながら、フーゴは眉をひそめた。
(荒木とかという男の悪ふざけだろうか、これは?)
あり得ない地図が記されている。ナイル川にネアポリス駅、タイガーバイムガーデン。
「あれも、これも」と見境無く料理を乗せた欲張りな皿のようだった。
馬鹿馬鹿しい、と地図を閉じようとしたが、思い当たって再び目をやる。
(この地図が本当なら、こんな混沌とした世界が存在する訳が無い。ひょっとすると、これらは荒木が実際に各国から集めた、もしくはコピーしたものでは……?)
ありえる。この時間に鳥や虫の泣き声すらしないのは不自然だ。参加する人間と土地だけを集めた、彼が作り出した箱庭か何かに自分たちはいるのかもしれない。
だとすると、もし手段があったとしても、安易に脱出は試みない方がいい。
結界か何かを破って“外”に出られるかもしれないが、ブラックホールのような空間に閉じ込められないとも限らない。
一瞬、“身投げ”という言葉が頭を過り、首を横に振った。
死ぬのは怖い。そんな覚悟があればとっくに自分はこの世にいないだろうし、ボス達の制裁を恐れる必要もない。
(“永遠の逃亡”か“死”。僕にはこの2つの選択肢が残されている)
――「さあ! どうするフーゴ!?
仲間からもボスからも信頼を失ったお前は!
お前は一人だ! これから先、誰もお前を信じちゃくれない!!」
(そうさ、誰も僕を信じてはくれないだろう)
フーゴは目を瞑った。
(だから僕も、誰も信じない)
誰にも遇いたくない。
今後、もし誰かが自分の前に現れた場合、「自分に構うな。あんたが背を向けて立ち去れば何もしない。
だが、一歩でもこちらに向かえば攻撃を開始する」と忠告する。
従った場合は、放っておく。だが、無視した場合は迎え撃つ。
(例えそれが、ブチャラティ達やボスだとしても……?)
ブチャラティ達を始末しても、フーゴ自身が“ボスを裏切った人間の仲間である”という事実は変わらない。
かといって、すんなりとブチャラティ達の元へ戻れるほど、彼は強い人間ではない。
(僕は1人なんだ……)
フーゴは再び空を見た。
あの向こうに、“本当の世界”があるのだろう。
(勝者は1人。僕がここで突っ立っていても、必ず勝ち残っている人間が僕を探しに来るはず)
攻撃は最大の防御。
逃げ切るには、立ち向かわなくてはいけない時がきっと来る。
(どうすればいいんだ、僕は……。その時までに、結果が出せるのだろうか……)
夜が明けたにも関わらず、フーゴの胸の中には深い闇が渦巻いていた。
【B-10 /1日目 早朝】
【パンナコッタ・フーゴ】
[時間軸]:ブチャラティチームとの離別後(56巻)
[状態]:苦悩と不安、軽い鬱状態、傷心、人間不信
[装備]:なし
[道具]:ディアボロのデスマスク、支給品一式
[思考・状況]
基本行動方針:「近付くと攻撃する」と警告をし、無視した者とのみ戦闘する
1.僕は1人なんだ……誰も信じられない……
2.ブチャラティたちを始末する……のか?
3.ティッツァーノ、チョコラータ、ディアボロは組織の人間だろう
4.3に挙げた人物とは出来るだけ敵対したくない
[備考]
※ 結局フーゴはチョコラータの名前を聞いていません
※荒木の能力は「空間を操る(作る)」、もしくは「物体コピー」ではないかと考えました(決定打がないので、あくまで憶測)
※ 地図を確認しました
※プッチ達のヘリコの音には気付いていません
※フーゴがここに居続けるのかどうかは、後の書き手さんにお任せします
投下終了ゥ〜ッ
>>818 集計乙です
そーいや承太郎妻以降、誰も殺してないや
投下乙!
しかしフーゴ孤立しすぎww
他の仲間とかぶらないように配置した結果がこれだよ!!
容量的にもうすぐ次スレかな? 先に1000行くか?
>>831 1000は無理だと思う
ゲリラ来るか、新しく予約されたら立てた方がいいかも
保守
保守
新しいの立てようか?
取りあえず保守と言う名の容量を減らしてる馬鹿共を何とかしてくれ。
そもそもsageで保守って意味あんの?
予約した 空条承太郎 吉良吉影 のSSですが7割がた完成しています。
明日か明後日には投下できると思います。
それで相談なのですがその際投下はここでよろしのでしょうか?
OKだと思いますよ。
>>838 いいと思いますよ。埋め的な意味でも
ただ、長いと跨ぐ(場合によっては氏に新スレを立てて頂く)事になると思います
>>837 あるよ
最後に書きこまれた時間で落ちるか判定してるから
すみません、ちょっと内容に自信がなくなったので一時投下スレにて投下しました。
誤字脱字、矛盾点・修正点、その他気になる点がありましたら指摘お願いします。
自分としては今回のSSは“冒険”したという意識なので読みにくかもしれませんがご指摘お願いします。
ここってどうやってスレ落ちになるの?
1週間書き込みなくても大丈夫だったら保守いらないと思うけど
落ちたら面倒だから保守は一応必要じゃない?
ロワスレは新SSが来ないとすぐに過疎るからねぇ…
いらない。クラウンは1ヵ月放置しても落ちない最果ての地だぜ?
懐かし漫画版辺りと一緒にするなよ。
>>843 別に落ちても問題ないよ
どうせ1000には届かないだろうし
とりあえず一週間は書き込み無くても余裕だよ
んじゃ雑談でも。
アヌビス神死んじゃったし、いつも通り死者名鑑に入れてあげたいけどAAがねぇ。
誰かアイツの載ってるAAサイトを教えてくださいってヤツだぁ!
AAが無ければ作るか或いは代理のAAでいいじゃないか
オエなんとかのAAなんてジョジョすら関係ないぞ
エジプト神話のアヌビスでいいんじゃね?
ジョジョの奇妙なAA集も見たか?
AA集にはなかった
今見てきたから間違い無いはず たぶん
アヌビスなら適当な日本刀のAAで代用したら?
矢印で これ→
みたいにしたらどうだw
そもそもアヌビス神は支給品だったような…
馬鹿者!支給品だって命だ!それとも君は参加者としてアヌビス神に投票したのかね?
やべえwwwクラウンから追い出されるwww
規制とか来たらどーしよー…
うろたえるんじゃあないッ!ジョジョロワ住民はうろたえない〜〜〜ッ!
確かにここの板ロワ多めだけど、あそこはまだローカルルールとかはっきりしてないし
ここのスレはこの板の趣旨にあってないというわけじゃないからいいと思うんだよね
サブカルとかにあるロワならともかく
空条承太郎 吉良吉影 投下します。
―首輪についている盗聴機能により、音声の傍聴を行いますか?
→ はい いいえ
ピッ
―傍聴する首輪の登録番号を入力してください
[ ]
ピッ
―首輪番号38 「空条承太郎」、首輪番号48 「吉良吉影」の音声 午前02時08分32秒です
◇ ◆ ◇
キイィ――…… ガチャン コツコツコツコツ……
「…お前、なにしてやがる………」
「見てのとおり、スリッパを探してるんだ。私からしたら土足のまま家に上がっていく貴様こそ『なにしてやがる』ってとこなんだが…」
「これは殺人ゲームだ。いつ、どこで、誰が襲ってくるかわからない。そんな状況でこの家にくつろごうとするお前の神経はどうかと思うが…」
「……フン。最強のスタンド使い、空条承太郎と我がスタンド、キラークイーン。この二つをもってしてもこの家から“逃げ”の一手を打たなければならないほどの脅威があるとでも?」
「…」
「フム…緑色はあまり好きじゃないんだが、仕方ない。これで我慢しよう」
コツコツコツコツ…… パタパタパタパタ……
ガチャ――
「…」
「庭に面した大きな窓。他にも二箇所の窓。庭には外からは見えないくらいの高さの壁。そして二階へと通じる階段。ここでかまわないだろ、承太郎……」
「ああ…」
ガダッ ドサァッ ガサゴソ…
「…情報交換をするのではなかったのか?」
「お前とおしゃべりする前にこっちにもやることがあるんでな…」
「まさか今の今までデイバッグの中身を確認してなかったとでも言うのか・・・?」
「………………」
「やれやれ、だな」
「………………」
ガサゴソガサゴソ… グシャ、バサバサ…
「現在地はE-4ってところか……?」
「貴様がスペースシャトルをめちゃくちゃにしていた音は隣のエリアであるD-5までにも響いてたぞ?八つ当たりをするにも時と場合を考えたほうがいいぞ。なにせ『これは殺人ゲーム』なんだからな…」
「………………周囲1マスずつには聞こえたと思って間違いない、ということか…」
「すくなくとも私には聞こえていたんだ。おそらくそうだろう。」
―――― ガダンッ!! グシャァ…ッ
「…・…!!」
「参加者名簿…。どうしたのだ、承太郎?お人よしの仲間を見つけて嬉しさに飛び上がったのか?見慣れた殺人鬼の名前に怒りでも覚えたか?」
「…………」
「……それとも、愛娘の名前でも見つけて驚愕しているのか?」
「――ッ!!」
「フフフフフフ…。空条徐倫…名前からして女だと思っていたがやはり、だったか。そんなに驚くことでもないぞ、承太郎。簡単な推理と観察力、後は貴様がブラフにひっかかるかどうかだったが…。“空条”なんて苗字、そんなにたくさんないしな」
「………………だからどうした?確かに俺の娘が参加しているが、だからなんだ?」
「そう殺気立つな、承太郎。その娘がいるから私と同盟を組む気になった、荒木を倒す決心をした。図星だろう、承太郎?」
「てめぇ…」
「…私としては別にここで闘ってもかまわないんだぞ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「わがスタンドキラークイーン。一度は貴様に敗れたが二度は負けん…。この私の平穏を乱した罪をここで償わせてやる…!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
「…」
「…」
「…そうか、お前が闘る気であるって言うんなら俺が気づいた『荒木のスタンド能力』、それから『何故生きている』についての話は無しってことだな」
「………」
「なら仕方ないな…。かかってこいよ、吉良吉影」
「………」
「都合が悪くなったらだんまりか…やれやれだぜ…」
「………」
「荒木のスタンドは時間を操作するスタンドだ」
「…………!」
「お前も持っている名簿を見直せばわかることだがお前が殺した重清君の名前がある。そしていくつか俺の知った死んだはずの名前も載せられている…。ひとつだけじゃねぇ…。十はあるだろう…。それこそ十年前、いや何十年、何百年前に死んだはずのな…。」
「………」
「名簿がウソ…って可能性がないわけじゃないが、あいつとしては俺たちが殺しあうのを楽しんでいるはずだ。だとしたらこの名簿がニセモノの可能性はほとんどないだろう…。それに時間がたてば裏が取れるしな…」
「………」
「それと俺が言った『何故生きている』についてだが…逆にお前の記憶はどこで……、いや、お前は『いつから』呼び出された?」
「…貴様には関係のないことだ。」
「………そうか」
ガサゴソガサゴソ… ピラッ―――ゴトッ
「……!」
「…荒木も言ってたがが私たちにはそれぞれ“ランダム支給品”とやらが配られてるらしい。」
「…」
「貴様に支給されたのは…“携帯電話”か…」
とおるるるるるるるる とるるるるるるるん
「…だめか。110番、スピードワゴン財団、自宅…。通じないどころかコール音すらかからない…」
「つまり“ここ”は完全に切り離された杜王町である、と…」
「…おそらく」
「貴様の予想した荒木のスタンド能力、外れてる可能性もあるな…」
「ただ単に時間を操作するだけじゃ、この奇妙な杜王町も作ることはできないからな…」
「と、なるとやはりやつのスタンド能力は…」
「………」
とおるるるるるるるる とるるる――― とおるるるるるるるる とるるる―――
「?」
「…すでに登録された番号が二つあった。音声も残せそうだったが、“声”を利用される可能性もなくはない……」
「それで?」
「両方、ワンコールできった。これで向こうには着信が残るだろう。殺し合いに乗ったやつでも乗ってないやつでも向こうからの電話は無条件で情報が得られる」
「…」
「まぁ、いい。それより今早急に考えなければならない話題に移ろう、承太郎。“これからどうする”?」
「…名簿を見る限り殺し合いに乗るやつらは半分ってところだ。ともかく動かないことにはなにも始まらない。なにより情報が足りなすぎる…。とりあえず行動すべきだ」
「…私の生き方は知ってるだろう、承太郎。植物のように平穏に生きる…。たとえ今殺し合いに巻き込まれても私のこの生き方は変わらない」
「…つまり吉良吉影は動かない、と?」
「ああ」
「…」
「…」
しえ〜ん
「承太郎、今貴様はこう思っている…、“一刻も早く行動したい。しかしはたしてこの吉良吉影を一人にしていいものか?こいつはあの殺人鬼だ、俺が見ておかなければ何をするかわからない”と…」
「…」
「お前が取れる選択肢は二つしかない。ここで私と戦うか、私と一緒にいるか、だ。」
「…」
「さぁ、どうする空条承太郎?優先すべきはどっちだ?娘の命か、それとも見ず知らずの参加者の安全か?」
「…」
「別に私は急ぎもしない…。優雅に紅茶でも飲みながら貴様の決断を待つとしよう…。」
「…俺は――……」
◇ ◆ ◇
引き続き音声の傍聴を行いますか?
→ はい いいえ
ピッ
【E-4とD-4の境目の民家 リビング /1日目 黎明】
【空条承太郎】
[時間軸]:4部終了後
[状態]:荒木に対する怒り、抑えきれないほどの悲しみ(若干回復)、“彼女”に対する罪悪感 吉良に対して若干のストレス
[装備]: なし
[道具]:支給品一式 携帯電話
[思考・状況]
基本行動方針:荒木をぶっ飛ばす 徐倫を自分の命にかけても守る
1.どうする…?
2.吉良は信用しない(妙な真似をしたらぶっ飛ばす)
3.情報を集める
4.仲間と合流する
[備考]
※名簿をチェックしました。
※スタンドが悲しみで一時弱体化してます。先程よりかは回復しましたが、まだ本調子ではありません。一時的なも
ので心の整理がついたらもとに戻ると思われます。
※D-4にあるスペースシャトルの破壊音は、少なくともとなりのD-5にいた吉良までは届きました。それ以上響くかは
ほかの書き手さんにお任せします。
※支給品は携帯電話でした。他の二名の参加者の支給品の携帯電話に着信が残っています。
※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。
※吉良の参加時間軸を知りません。
【吉良吉影】
[時間軸]:限界だから押そうとした所
[状態]:若干のストレス、掌に軽度の負傷 承太郎を言い負かせたことで少し愉快
[装備]:爆弾にした角砂糖、ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り5個) 緑色のスリッパ
[道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用・残り6個)、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用・残り8個)、
未確認支給品×0〜2個、支給品一式
[思考・状況]:
基本行動方針:植物のような平穏な生活を送る
1.承太郎の決断を待つ。
2.当面はおとなしくしていて様子を見る(まず情報の入手、場合によっては対主催に移っても良い)
3.自分の正体を知る承太郎は遅かれ早かれ必ず抹殺する
4.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する
5.危険からは極力遠ざかる(2と3を果たすためなら多少危険な橋でも渡るつもりではある)
6.緑色はあんまり好きじゃないんだけどなぁ…
[備考]
※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。
※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。
※ふたりはリビングのテーブルを挟んで座り、向かい合っています。
※この音声の傍聴は荒木が気まぐれで行っています。どこまで行うかは次の書き手さんにお任せします。
代理投下終了〜
流石に次スレが必要だね。
投下乙!
承太郎はまだイマイチ本調子じゃないから今後どうなるか気になるね
近くには火種がたくさんあるしwww
新スレはどうする?
創作板は最大行数とか容量がこっちよりいいらしいから出来れば移転したいんだけど……
何よりも規制が怖い。
忘れがちだけど、この板の最大の特徴は「規制に巻き込まれない」事だよ。
USENとかすぐに規制されるからなぁ〜…
遅くなって申し訳ない。
代理投下して下さったID、IZbg2ieo氏、したらばで指摘してくださった方ありがとうございました。
誤字・脱字、矛盾点・修正点、他気になる点があるようならばよろしくお願いします。
>>871 ディオン軍も危険だなぁ
まぁ、規制されなかった人に代理投下してもらえれば問題ないと思うけどねえ
やっぱり長短があるから書き手の意見が欲しいよな……
したらばの議論スレに問題提示してこようか?
そうだね、そろそろここも危なくなってきそうだしなあ容量的に
IDが違いますが
>>870です
したらばの議論スレで問題を提起したのでご意見よろしくお願いします
後、傲慢な意見になってしまいますが容量が危険なので結果が出るではこのスレへの書き込みを控えていただけると助かります
現在予約中の◆FoU.wbC/ko 氏には非常にご迷惑を掛けてしまう事になりますがよろしいでしょうか?
それが気がかりではありますが次にスレを立てるとその次が数ヵ月後になるので一応の決着をつけようとやらせてもらいました
氏には今この場で謝罪する事しかできません
お目汚し失礼しました
877 :
870:08/08/31 12:31 ID:TM4gDLFc
>>877乙、そして埋め
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