ここは地獄の一丁目

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559Carpaccio
>>524-525
ガリガリガリ、、、
立て付けの悪い扉は、異様なほどの大きな音を立てて開かれた。
やはり、ペナルティから免れることはできなかったようだ。まぁ、半ば諦めていたが。
湿度の高い風とともに、真横から冷たくも刺すような視線が投げかけられている。

もうはや、はじまっているとは、、、早足で歩けばよかったか・・・
ここで目をあわすと、話しかけられる・・・いや、虐められる。

そう思った俺は無視を決め込むと、視線を前方に固定し席を探すことにした。
こんな季節には直接に日の差し込まない廊下側の席がいいのだが、
遅刻した俺にそんな余裕が在ろうはずもなく、一つ残らず埋まっている。
まぁ、このことも半ば諦めていたが。
しかたなく、窓際の後ろから三番目の席が空いているのを見つけ、腰を下ろすことにした。

夏といっても、今日は曇り。そんなに暑いということはなかろう・・・
それにしても、廊下側に陣取る奴らは憎たらしい顔をしてくつろいでいやがる。