洋書を読んで英語の勉強43 [転載禁止]©2ch.net

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1名無しさん@英語勉強中
英語学習のために洋書を読む人が英文を読むスレです。
たくさん読んで英語学習に役立てましょう。
ペーパーバック、雑誌、新聞、専門書、英文ならジャンルは問いません。
上級者の有益な解釈から初学者の英文の疑問質問までどんどん書いてください。

前スレ
洋書を読んで英語の勉強 42
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1416019566/
2名無しさん@英語勉強中:2015/01/17(土) 00:02:26.89 ID:aS6kE/lS
>>1
乙!!
3名無しさん@英語勉強中:2015/01/18(日) 22:58:51.39 ID:u/jeka5U
The Blue Jays re-signed infielder Munenori Kawasaki to a Minor League contract with an invitation to Spring Training on Friday afternoon.
http://mlb.mlb.com/mlb/fantasy/news/#player_id=493128

がんばれ川崎!!
4名無しさん@英語勉強中:2015/01/18(日) 23:13:57.50 ID:u/jeka5U
Kawasaki likely will begin the year at Triple-A Buffalo, but he'll also have an opportunity to compete for a job at second base.
Kawasaki is expected to be in the mix alongside Ryan Goins, Maicer Izturis, Steve Tolleson and prospect Devon Travis.Kawasaki began each of the past two seasons without a defined role,
but injuries to the big league roster led to rather substantial opportunities for the 33-year-old. Kawasaki spent part of the 2014 campaign as the starting second baseman, appearing in 82 games overall.
Kawasaki has played professionally in North America since signing with the Mariners in 2012. Kawasaki doesn't possess a lot of range in the field, but he can be used at second, shortstop or third base.
He's a career .235 hitter with a .315 on-base percentage in 584 at-bats.
5名無しさん@英語勉強中:2015/01/19(月) 13:56:33.63 ID:4JdjQcBe
Marlins open to two-year deal with Ichiro
MIAMI -- The Marlins have intensified talks with 10-time All-Star outfielder Ichiro Suzuki and are open to a possible two-year deal,
MLB.com has learned.Multiple reports on Saturday said talks between the two sides were progressing. Miami is searching for a fourth outfielder,
and the 41-year-old appears to be its primary target.Suzuki, a career .317 hitter, has 2,844 hits over 14 MLB seasons. Currently sitting 156 hits shy of the 3,000 mark,
a two-year deal could help him reach the milestone in a Marlins uniform.A member of the Yankees since midway through the 2012 season, Suzuki appeared in 143 games and batted .284 with a .324 on-base percentage in 385 plate appearances in '14.
His role with the Marlins would be as a fourth outfielder and a left-handed pinch-hitting option.Along with Suzuki, the Marlins have also had conversations with another left-handed-hitting, free-agent outfielder, Nate Schierholtz.
6名無しさん@英語勉強中:2015/01/19(月) 14:03:29.39 ID:4JdjQcBe
http://m.marlins.mlb.com/news/article/106741458/marlins-targeting-ichiro-suzuki-for-fourth-outfielder-role
ヤンキースと同じ使われ方みたいだな。
とにかく後156本打たないといかん。
2年あればなんとかなるだろう。
7OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/22(木) 08:27:31.73 ID:sPRO82tP
【D. H. Lawrence's "Women in Love" -- Chapter 29】

"The Rainbow" が前半で、この "Women in Love" が後半だけど、やっと
Chapter 29 の p.411 にまでこぎつけた。せっかく小説の世界の中にどっぷり
使って深く理解できたような気がするときがあっても、続きを読んでいると
下らない日常の雑事に紛れて、ついつい小説の世界から離れていったりして
いるうち、なんせ母国語じゃないから、ついついわからなくなる。何とかわかっても、
せっかくの美しい文章の醍醐味がわからないままにページをめくっていくことも
多い。

僕にとって目新しい言い回しを見つけた。

She (= Gudrun) thought of the wives and daughters of the pit-managers,
their tennis-parties, and their terrible struggles to be superior 【each to the other】.

(D. H. Lawrence, "Women in Love," Chapter 29, p.411)

このように each と "to the other" とが続く言い方は、あんまり見たことがないような
気がする。このようなことを表現するには英語ではどういえばいいのかと
ぼんやり頭の片隅で疑問には思っていた。

実は、これについては、フランス語文法では、初級のうちにさんざん勉強しなければ
ならない。でもこれに相当する英語表現は、初級や中級文法でそんなに前面に
押し出されているだろうか?

Pour se prouver qu'ils sont superieur 【l'un a l'autre】,
https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#newwindow=1&q=%22superieur+l%27un+a+l%27autre%22&spell=1

上記のフランス語表現である l'un a l'autre を英語に直訳すると、まさにこの
each to the other になる。これと関連して、おそらくは each from the other,
each with the other, each toward the other, each from another, each against
the other (OR another) などという表現も可能なのだろう。(まだ確かめてはいないが。)
8OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/22(木) 10:05:18.73 ID:sPRO82tP
>>7
"l'un a l'autre" を直訳すると "each to the other" に相当するなんてことを言ってしまったが、
正確には、これを直訳すると "one to the other" になる。しかしこのフランス語の
言い回しは、英語の "each to the other" という意味で使われているはずだ。
ちなみに、"l'un l'autre" は、"each other (one another)" という意味。
"each to the other" にそっくりな言い方としては "chacun a l'autre" という
言いまわしがある。

ともかく、l'un l'autre にいろいろな前置詞を入れて、さまざまの言い回しができる。

  l'un avec l'autre --- one with the other
  l'un a partir de l'autre --- one from the other
  l'un de l'autre -- one from the other
  l'un comme l'autre -- one like the other

ただ、フランス語を相当に忘れているので、少し不正確な部分があるかもしれない。

それはともかく、僕が言いたかったのは、フランス語では文法体系がきわめて
緻密で、初級のころから学生に徹底的に教え込むという方式をフランス人たちが
取っているらしく、初級文法のうちから徹底的に、"l'un a l'autre" つまり
"one to the other" つまり英語の "each to the other" に相当する言いましや、
この中の前置詞をいろいろに変えたものも大いに練習しないといけないのだが、
英語文法については、少なくとも初級や中級の場合、こういうものを前面に押し出して
いるだろうか?どうもそうではないように思える。

だから今回、この Lawrence の "each to the other" という英語表現を見て、
これをしっかりと英作文でも使いたいと思ったのだ。
9OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/22(木) 12:27:44.73 ID:sPRO82tP
【会話文の文頭に目的語が来る例】

書き言葉においても文頭に目的語が来ることはそんなに頻繁には起こらないけど、
会話ならもっと珍しいと思う。いま読んでいる小説で、再びこのような貴重な例が
出てきたので、メモしておく。なお、原文でのイタリックを、ここでは大文字にしておいた。

Do you see, you MUST NOT confuse the relative work of action, with the
absolute world of art. 【That you MUST NOT DO.】

(D. H. Lawrence, "Women in Love," Chapter 29, p.424)
10OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/22(木) 16:10:44.70 ID:sPRO82tP
【Shall I die! Shall I die! -- D. H. Lawrence, "Women in Love"】

形は疑問文みたいだけど、これは疑問文ではないはずだ。
次に掲げる一節は、Gudrun という若い女性とその恋人 Gerald
とが抱き合って、おそらくは sexual intercourse の最中だと思う。
そのときに Gudrun が叫ぶ言葉が "Shall I die!" の連呼だ。

  'My God, my God,' she cried, in anguish, in his embrace, feeling
her life being killed within her, And when he was kissing her,
soothing her, her breath come slowly, as if she were really
spent, dying.
  '【Shall I die! Shall I die!】' she repeated to herself.

(D. H. Lawrence, "Women in Love," Captter 30,
Everyman's Library, p.438)

ここで anguish と言っているのは、おそらく快楽の極致にあることを
示すのだと思う。orgasm のときに "Shall I die! Shall I die!" と
言っているのではないかと思う。1920年の小説なので、決して
orgasm だとかそれに似た言葉を使っていない。すべてはぼかして
ある。だから僕としては、想像するしかない。

ところで、このような Shall I die! というような倒置は、たとえば Boy!
などという間投詞が最初についたときには現代でもよく使われる。
英会話の教材にさえ出てくるくらいだ。

  Boy, am I glad to hear that!

これはもちろん、疑問文ではない。これをパラフレーズすると、次のようになろう。
  Wow, I am really glad to hear that!
しかし、今回のように、間投詞も否定の副詞などもついていないのに
倒置になっている例は、初めて見たように思う。
11OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/22(木) 18:55:23.02 ID:sPRO82tP
【"in his paroxysms of suffering" の in の使い方
  -- DS. H. Lawrence's "Women in Love"】

次のような一節に出てくる in の使い方に注意したい。これについては、
すでに何度か触れたが、これからもこういう例が出てくるたびに
メモ書きしていく。

'I can be free of her (= Gudrun),' he (= Gerald) said to himself
【in his paroxysms of suffering】.

("Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30,
  Everyman's Library, p.439)

過去のスレの下記の URL においても、僕はこれに触れた。

http://2ch.log-for.me/read/english/1378544220/277-278
12OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 07:02:45.94 ID:ccosbqOn
【"like a bird gaping ready to. . . . -- "Women in Love" (DHL)】

途中で、実に簡単なことを言っているように見えて、僕には
なかなか意味のわからない一節があった。

  'I am not fascinated,' she said, with cold repelling innocence.
  'Yes, you are. You are fascinated by that little dry snake,
like 【a bird gaping ready to fall down its throat】.'

("Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30 の真ん中あたり,
  Everyman's Library, p.448)

一つ目の台詞は、女性の Gudrun の台詞。二つ目の台詞は、その
恋人である Gerald の台詞。Gudrun がドイツ人 Loerke に魅力を
少し感じているので、それに嫉妬して「あんな虫けらみたいな野郎に
なんで夢中になってるんだよ?」と Gerald が Gudrun をなじっている。

ちゃんと読める人なら簡単にわかったかもしれないが、僕にはすぐには
わからなかった。

僕なりの和訳
You are fascinated by that little dry snake,
  君はあのつまらん乾いた蛇に夢中になってるんだよ。

like a bird gaping ready to fall down 【its】 throat.
  ぽかんと口をあけて蛇に呑み込まれそうになってる鳥みたいにな。

(続く)
13OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 07:11:27.41 ID:ccosbqOn
>>12 の続き 【like a bird gaping ready to. . .】

つまり、a bird を "gaping ready to fall down its throat" が
修飾している。そして "a bird (who is) gaping" に
"ready to fall down its throat" がかかっている。こういうのを
準補語とでも言うのだろうか?文法用語は知らないけど、
たとえば次の文における【 】 の中の語句と似た働きをしている

  (1) He came home 【safe and sound】.
  (2) While they were talking, James went in 【unnoticed】.

だから、"ready to fall down its throat"の主語は "a bird" だ。
さらに、"its throat" とは "the snake's throat" だ。

したがって、今回のこの部分を別の英語で(くどくなってもいいから
説明的に)パラフレーズすると、次のようになろう。

原文
You are fascinated by that little dry snake,
like 【a bird gaping ready to fall down its throat】.

パラフレーズした文
You are fascinated by that little dry snake,
like a bird who is gaping, being ready
to be swallowed by it [= the snake].
14OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 10:25:28.17 ID:ccosbqOn
【会話調の文の中で、長い補語句が文頭に】

次のものもメモとして残しておく。女性の Gudrun が考えている
ことを綴った文章だが、書き言葉というよりもそのまま口に出して
言えるような言葉だから、一応は会話調の文だと言えると思う。
とても長い補語句(補語のような string of words)が文頭に来ている
例だ。

【Built out of the limitation of conceit】 they are, and nothing else.

(Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30,
  Everyman's Library, p.457)
15OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 12:10:15.09 ID:ccosbqOn
【Arthur Donnithorne という固有名詞を複数形にすると?】

Gerald という人名を使って "a Gerald" とすると「Gerald のような人」
となるが、「Gerald みたいな人」が何人もいるときは、Geralds となる。
さて、Arthur Donnithorne みたいな人が何人もいるときは、どう
言えばいいのか?それについては考えたことがなかった。
答えは、次の通り。Geralds という複数形と共に、Arthur Donnithornes
という複数形にも注意。

Ha -- the Arthur Donnithornes, the Geralds of this world.

("Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30,
  Everyman's Library, p.460)

このような問題は、英語を読むだけなら問題ない。でも、
英作文するときには途端に困る。いったい、こんなことを
きちんと書いてくれている辞書や文法書があるだろうか?
たぶん例の2冊の分厚い文法書 (Quirk et al. と Cambridge の
CGEL) になら載っているだろうけど、いちいち該当箇所を探す
のも面倒だ。こういうことはやはり、普段からこのように小説など
を読んでおいて、頭にインプットしておかねばならない。
もちろん、このような表現が思い浮かばなかったら、仕方がないので
"persons (OR people) like Arthur Donnithorne" というふうに
ごまかすけど。

ところで、上記の英文に出てくる Arthur Donithurne は、
George Eliot という19世紀のイギリス女流作家の書いた
"Adam Bede" に出てくる登場人物だ。まだ読んだことがない
けど、荒筋を Wikipedia で読んだだけでも、何とも言えない
気持ちになる。手元にちゃんと買って置いてある。近いうちに
是非読まねばならぬたくさんの本のうちの一冊だ。
16OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 12:32:06.29 ID:ccosbqOn
【日常性を極度に嫌う Gudrun
  --- "D. H. Lawrence's "Women in Love"】

"Women in Love" は "The Rainbow" の続編だけど、この二つは
一つの小説の前半と後半である割には、かなり様相が異なっている。
"Women in Love" は、最初から Gudrun が日常性を極度に嫌って
いる様子が描かれる。それは小説の続きを読んでいてもそういう
感じであり、小説の最後の方でもやはり同じである。

Gudrun は彫刻家だったか画家だったか忘れたが、ともかく芸術家
であり、海外での体験も豊富で、姉妹の Ursula が the Midlands で教師を
したり大学に行ったり、そのあとも the Midlands に留まっている
のとは違って、イギリス国内では田舎を嫌って London にしか
住みたがらない。

小説の最後の方では、Ursula も Gudrun も二人ともドイツなどの
海外にいるが、Gudrun は、ドイツにいてもやはり気が狂うほど
日常性を心の底から憎悪している。本当に気が狂いそうになる
らしい。そのような気分は、僕にも少しはわかるような気がする。
Chapter 30 の後半において、その気分を雄弁に語ってくれている。
この部分は、これからも何度も立ち返って、熟読吟味したい。
以下、いくらか引用するけど、この小説を読んでいない人がいきなり
文脈から離れてこの一節だけを読んでもわかりにくいだろう。
かといって、この小説のプロットなどを前回の "The Rainbow" の
ときみたいに詳しく語り続ける気力が今はない。

(続く)
17OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 12:47:26.51 ID:ccosbqOn
続き 【日常性への嫌悪】

It WILL be amusing to take part in German Bohemian life.
And Loerke (ドイツ人。Gudrun はこの男を敬愛している。この
男も、Gudrun のことを愛しているらしい) IS an artist., he is a free
individual. One will escape from so much, that is the chief thing,
escape so much hideous boring repetition of vulgar actions,
vulgar phrases, vulgar postures, I don't delude myself that
I shall find an elixir of life in Dresden. I know I shan't. But I
shall get away from people who have their own homes and their
children and their own acquaintances and their own this and
their own that. I shall be among people who DON'T own things
and who haven't got a home and a domestic servant in the
background, who HAVEN'T got a standing and a status and a
degree and a circle of friends of the same. 【Oh God, the wheels
within wheels of people, it makes one's head tick like a clock,
with a very madness of dead mechanical monotony and
meaninglessness. How I HATE life, how I hate it.】 How I hate the
Geralds, that they can offer one nothing else.

("Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30;
  Everyman's Library, p.458)

この直後にも、Gudrun による日常性への嫌悪と、日常性から
何とか離脱して生きていきたいと切望しながらも、生きている限りは
それが不可能なのだという絶望感のあまり気が狂いそうになる
思いを雄弁に綴っている。

このような思いを抱きつづけながらこの退屈きわまりない日常に
満ち満ちたこの世界に耐えながら生き続けている人は、この2ちゃんねるの
住民の中にもおられることと思う。そういう人たちと共に、ごくたまにでも
いいからこのようにコミュニケーションできることは、ほんの少しだけど慰めになる。
18OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 13:36:30.21 ID:ccosbqOn
【nights of horrified watching the hours
  -- D. H. Lawrence's "Women in Love"】

たかが100年前の小説なのに、僕にとってはまだ少し難しいというか、
少なくとも僕には絶対に書けない、思いつきもしないような言い回しが
たくさん出てくる。20世紀最大の小説家かもしれない人の文章だから
当然だとも言えるが、こんな形の英文もあるのか、と思えるような
ものがある。

He [= Gerald] knew that this would be too much for him,
to have to face nights of sleeplessness and of 【horrified
watching the hours】.

("Women in Love," D. H. Lawrence; Chapter 30;
  Everyman's Library, p.461)

上記の【  】の中に焦点を置いてみる。これは、
  
  nights of horrified 【watching the hours】

という形をしている。"watching the hours" という string of words
の全体を horrified という形容詞が修飾している。この horrified は、
"a horrified look" という場合の horrified と同じような使い方を
しているのだろう。

(続く)
19OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 13:39:59.45 ID:ccosbqOn
>>18 の続き

この horrified は、もしかしてもともとは次のような文を念頭に置いて
使っているのだろうか?

  (1)  He was watching the hours, horrified.

つまり、"watching [the hours]" という string of words の全体を
horrified が修飾しているとか、horrified が分詞構文になっている
とも言えるかもしれないが、他の説明の仕方をすると、horrified が
He の主格補語というか準補語みたいに修飾しており、
"He was horrified." なのだ。だから、無理やりに

上記の (1) をパラフレーズすると、次のようになる。

  He was watching the hours in a horrified state.

なお、ここでも、あるいは他のところでも、僕が文法用語を使うときには、
理解の助けのために仕方なく使っているのであって、文法用語を
正確に使うことには興味はない。文法用語に詳しい人から見れば
不正確きわまりない文法用語の使い方をしているだろうから、
その点は突っ込まないでほしい。要は、僕にとっては、全体の意味が
正確にわかればそれでよいのだ。
20OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 18:35:41.81 ID:ccosbqOn
【D. H. Lawrence の "Women in Love" を読了】

洋書を読んで英語の勉強42 の 430番
http://yomogi.2ch.net/english/kako/1416/14160/1416019566/430

上記のスレの430番にて、2014年12月30日に D. H. Lawrence の
"The Rainbow" を読み終わったことを書いた。そのあとゆっくりと
その続編である "Women in Love" を読み、今日、やっと読み終えた。
この二冊は、もともと Lawrence が一本の小説として書いたものだ。
だから、この二冊の原文の合計 1,000ページほど(日本語版の
文庫本版では 2,000ページ)は、少し長いけど一本の小説だ。
長いから途中で挫折するかと思ったけど、なんとか読み終えた。

今回のような純文学(古典的あるいは準古典的な作品)はやはり
そんなに楽には読めないので、原文 1,000 ページはさすがに
読み続けるのが辛かった。しかし、娯楽小説とか通常の歴史書なら
以前に1,000ページくらいの英文の、それぞれのページに字がぎっしり
詰まった本を3冊ほど読んだことがある。

  (1) "Gone with the Wind" (Margarette Mitchell), 1,050ページくらい
  (2) "The Brothers Karamazov" (Penguin Books など), 900 ページくらい
  (3) Paul Johnson 書いたの歴史書、1,000ページ前後

しかし、(1) はただの娯楽小説だから読みやすかった。(2) は、
すでに日本語版で読んだあとに英語版に取り組んだから、
読めないことはなかった。(3) は、歴史書とはいえ、素人向けに
書かれた読みやすい本だった。

でも、今回の D. H. Lawrence の 1,000ページは、さすがにしんどかった。
21OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 18:47:03.53 ID:ccosbqOn
>>20 で挙げたリンクが、うまく機能していないから、訂正したものを
貼りなおす。

http://yomogi.2ch.net/english/kako/1416/14160/1416019566.html

上記のリンク先の >>430 だ。

さて、この長大な小説についても、何度も読み返したり、重要な
場面を何度も思い返したり、いろいろと評論を読んでみたりして、
考えをまとめたり反芻したあとに、プロットや人物の心理や
作者の世界観などについて、おいおい解説していきたい。
やはり、20世紀最大の小説かもしれないと言われるだけあって、
読み応えがあった。それだけでなく、やはり Lawrence は
僕向きだという感想をますます深くした。

さて、"Women in Love" の最後の方のプロットを少しだけ紹介する。
主な登場人物は、前半の "The Rainbow" に出てきた主要な人物
である女性 Ursula とその恋人である Birkin、そして Ursula の
姉妹である芸術家の Gudrun とその恋人である Gerald だ。

4人はイングランドを離れてドイツの雪山で時を過ごしている。
Ursula はその場所が嫌になって、Birkin と共にそこを離れて
イタリア(だったと思う)に向かう。そこに残った Gudrun と Gerald
だが、Gudrun は最初は Gerald にうつつを抜かしたし、そもそも
Gudrun が Gerald を口説いたようなものなんだけど、だんだん
Gerald が嫌になってくる。二人の間は少しずつぎくしゃくしてくる。

(続く)
22OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 18:57:08.03 ID:ccosbqOn
>>21 の続き 【D. H. Lawrence の "Women in Love" の結末】

そもそも、Gerald は基本的に女性を愛することができないタイプらしい
というふうに Gudrun は思うようになる。自己愛性の性格らしい。
Gerald は、たくさんの女性の歓心を引いて、主人公でいるのが
好きなタイプであるらしいのだ。Gudrun は、そういう自惚れた
Gerald がとことん嫌になる。さらには、実業家の Gerald
と芸術家の Gudrun とでは、根本的に相いれないものがある。
Gudrun は日常性が大嫌いであり、憎んでさえいる。その反対に、
Gerald は日常の生産活動こそが最も重要だと考えるタイプだ。

そんな中で、Gudrun は同じく芸術家であるドイツ人の Loerke に
出会う。Gudrun は彼に魅かれていく。Loerke も彼女の美しさと
聡明さ、芸術的な感性に魅かれていく。それに嫉妬した Gerald
は、徹底的に Gudrun をなじる。Gudrun はますます Gerald に
愛想を尽かす。そんな Gudrun を、内心で殺してやりたいと
強く思う Gerald。

Gudrun はついに Gerald と別れて Loerke と時を過ごすようになる。
そこに現れた Gerald は、Loerke を殴り倒して気絶させ、そのあと
Gudrun の首を絞めて殺そうとする。彼女を殺さないと自らの
identity が守れないというか、存在を存続させることができないと
いう感じの Gerald だったが、もう少しで Gudrun が窒息死する
というところで彼女の首から手を放す。そして Gerald は立ち去る。

そのあと、Gerald は雪山を歩き回り、雪の中で遭難して死んでしまう。
Gudrun は Birkin と Ursula を呼び出す。3人は出会っていろいろ
話をする。Birkin と Ursula との対話でこの小説が終わる。
23OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 19:05:03.16 ID:ccosbqOn
【目的語が文頭に来る例など】

(1) Biscuits there are still.

ここで、Biscuits という補語が文頭に来ている。

(2) And this he [= Gerald] he crushed, this he could crush.

ここでは、this という目的語が文頭に来ている。

この二つの文の出典。
"Women in Love," D. H. Lawrence, Chapter 30;
  Everyman's Library, p.465

面白い例文が、この小説の終わりから10行目あたりに見つかった。

You are enough for me, as far as woman is concerned.
【You are all women to me.】 But I wanted a man friend,
as eternal as you and I are eternal.

上記は、Rupert Birkin がその恋人 Ursula に対して言う台詞。
【  】の中は、「君 (Ursula) は、僕にとって女性の全体だ」というか、
「僕にとっては、女性と言えば、君だけでいい」ということであり、
他には女性は必要ないという意味。ここで、you という単数が
主語となっているのに、その補語が women というふうに複数に
なっているが、このような英文は、とてもじゃないけど僕は自力では
考えつかない。そのまま暗記するしかない。
24OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/23(金) 19:45:31.83 ID:ccosbqOn
【D. H. Lawrence's "Women in Love" の映画化作品】

Lawrence の "Women in Love" に基づく映画化作品が有名らしい。
そのごく一部が YouTube 上でも公開されている。

(1) Women in Love (Ken Russell, 1969) -- 5'30"
https://www.youtube.com/watch?v=fYCQok8xVbo

(2) The Fig - Ken Russel's Women in Love (1969) -- 2'10"
https://www.youtube.com/watch?v=b3iL8euEvO4

(3) Women in Love (1969) Trailer -- 3'40"
https://www.youtube.com/watch?v=ARDQeNzXCXU

(4) Women In Love (1969) - Blinding
https://www.youtube.com/watch?v=cXz3lGBubhk

この映画はまだ見たことがない。ただ、その断片を YouTube で
見ていると、他の Lawrence に基づく映画と同じく、せっかくの
Lawrence の作品の雰囲気を壊してしまっていると僕は感じる。
Lawrence の作品の中では、こんなに安っぽく sex and love を
描いてなぞいないと言いたくなる。そもそも、sex and love を
視覚化すると、安っぽくならざるを得ないのかもしれないとも
思う。かくいう僕は、決してヌードが嫌いなのではなく、それどころか
ポルノをときどき見ている。しかしそれは単にトイレに行くのと同じで、
生理現象でしかない。Lawrence の世界は、もっともっと精神的
というか清らかで美しい。sex and love を宇宙と結びつけている。
25OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/24(土) 11:16:53.88 ID:KVERjDjs
【my Elizabeth, our Willy -- D. H. Lawrence の短編集】

The way she said "Here is 【my Elizabeth】!"--that annoyed him. Why
not "Here's Elizabeth" simply? It was insincere. And Elizabeth
didn't like it either.
("Mrs. Dalloway," Virginia Woolf, Project Gutenberg)
http://gutenberg.net.au/ebooks02/0200991.txt

上に掲げた一節では、主人公 Clarissa Dalloway が昔の恋人である
Peter Walsh に対して娘の Elizabeth を紹介するときに
"Here is my Elizabeth!" と言ったのだが、わざわざ my をつけること
なかろうと Peter が内心で気分を害している。娘の Elizabeth も
嫌な思いをしている。

これを見ると、固有名詞に my をつけただけで特別な意味合いを持つ
のだということがわかる。

これと同じように固有名詞をの前に my や our をつけた例を
D. H. Lawrence の小説でも見てきたが、いま読み始めた Lawrence
の短編集にも、さっそく出てきた。

   She's courting 【our Willy】.

("Her Turn" という題名の短編より、
"Collected Stories," D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.42)
26OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/24(土) 21:21:49.48 ID:KVERjDjs
【目的語が文頭に出る例】

いま手元にある Lawrence 短編集があるけど、62編の短編が
収められていて、1,400ページもある。日本語訳して文庫本に
収めると、2,800ページくらいになるだろう。こんなに大きな本を
読み切れるだろうか?短編だから、読みたい分だけを読めば
いいとも言えるが、できればすべて読み通したいもんだ。
できるだろうか?すでに3本ほど読んでみた。

短編だから気楽に読めそうな気もする。よくわからなくても
気にしないで次の作品を読み始めれば、まったく新しい
物語が始まるから、やり直しが何度でもできる。長編になる
と、途中がわからなければ、その続きもわからない。
長編ではさらに、途中までわかっていたのに、途中で疲れてしまって、
そのあとはまるでわからなくなるということもある。

ただし、長編の場合、途中までわかっていたら、その続きの文章が
かなり難しくても、それまでの流れによってその難解な部分の
意味が推測できることもある。だから、長編も短編も一長一短。
決してどちらかが読みやすいわけではなさそうだ。結局は、
長編も短編も、差し引きすれば難しさは同じということになるだろう。

いま、特に短いものばかりを先に読もうとしている。長いものは
後回しにする。

目的語が文頭に来ている例を、また見つけた。

A few papers were blank; several had 'I suspect nobody' -- 【these】
I threw in the paper basket; two had the name of an old thief, and
【these】 I tore up;
("A Lesson on a Tortoise" という短編、
"Collected Stories," D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.180)
27OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/25(日) 07:50:42.63 ID:uDetiZkB
【courage -- 「勇気」だけではなく、「精神力」
  -- "Collected Stories," D H. Lawrence】

courage と言うと、ついつい「勇気」という訳語を思い出してしまう。
そして反射的に連想するのは、危ないことをやり遂げる勇気だ。
現に、ある有名な英英辞典を引いても、courage にはそういう定義
しか与えていない。

courage
the ability to do something that you know is difficult or dangerous
(以下、たくさんの例文があるけど、すべて「危ないこと、困難なことを
行う」勇気という意味で使っている例文ばかり。)
(Merriam-Webster's Advanced Learner's English Dictionary)

有名な英英辞典でさえこうなのだ。しかし、実際の courage の使われ
方を見ると、そういう「勇気」とは違った意味に思えることが多い。
有名な「ジーニアス英和」は、ただの学習辞典に過ぎない小さな
辞書だけど、見事な和訳を載せてくれている。

courage
(苦痛・反対・不幸などに耐える)精神力(bravery)
(反対語:cowardice)
His courage rose up [almost failed him].
(彼は元気が出てきた)(彼の勇気はほとんど尽きた)
(ジーニアス英和、第5版、2014年)

Oxford はさすがであり、「ジーニアス」よりもさらに小さく、ページ数は
半分以下であり、情報量は4分の1くらいじゃないかと思うが、
それでも実に簡潔に courage の二つ目の意味を載せている。

courage --- (2) strength in the face of pain or grief
(Pocket Oxford English Dictionary, 11th, 2013)
28OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/25(日) 08:02:33.93 ID:uDetiZkB
>>27 【「精神力」という意味での courage】

「ジーニアス英和」の第4版以前はすべて手放したので、courage を
どのように訳しているかは知らないけど、少なくとも第5版の和訳は
見事だ。(ただし、これくらいの和訳は、他の学習辞典でも載せている
かもしれない。)僕は、自力ではこのような和訳は考え出せなかった。
「やる気、元気、悲しみなどに負けない心、気をしっかり持つという
意味での「しっかりした気持ち」」などという和訳しか思いつかなかった。

courage はもちろんフランス語からの直輸入の単語であり、
フランス語の辞書を見ると、小さな学習辞典でも、英語の courage
以外の意味がはっきりと載せてある。

courage
(2) 熱意、やる気
  perdre courage やる気をなくす、意気阻喪する、屈する
  travailler avec courage 熱心に働く(勉強する)
(3) (間投詞的に)
  Courage! = Du courage! 頑張れ、しっかりしろ。
  Bon courage! 頑張って

courageux (英語の courageous に似たフランス語)
  (2) 熱心な、精力的な、勤勉な
   Il n'est pas tres courageux pour l'etude.
    彼はあまり勉強熱心ではない。
(プログレッシブ仏和、第2版より -- これは、「ジーニアス英和、第5版」
の情報量の半分くらいと思われる小さな辞書)
29OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/25(日) 08:11:56.72 ID:uDetiZkB
>>28 【「精神力」としての courage】

「精神力」という意味での courage に僕が初めて出会ったのは、
若い時にフランス語を勉強していたときだったけど、英語の
courage をそういう意味で使っているのを最初に意識したのは、
20年くらい前に CNN で有名なアメリカの Larry King Live
の中で、もともとスーパーマンの役者として有名だった
イケメンの役者が首から下が不随になっているのに、その
不幸にめげない様子を "his incredible courage" と
言って賞賛していたときだった。

そして今日も、Lawrence の小説の中で、「精神力」という意味で
courage を使っている場面に出くわした。小説の主人公の男性が、
愛する恋人に死なれて悲しんでいるときに、その女性が死んだことを
知らせた修道女が "Courage!" と男性に対して言っているのだ。
簡潔な日本語訳をすると、さしずめ次のようになるだろうか。

  (1) しっかり。
  (2) しっかりしてね。
  (3) 気をしっかり持ってね。
  (4) めげないでね。

(出典: 短編の題名は "Smile"
"Collected Stories," D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.1034)
30OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/25(日) 20:11:32.61 ID:uDetiZkB
【D. H. Lawrence の "Strike-Pay" という短編】

それぞれが6ページから8ページくらいの特に短い短編から
読み始めている。このように短いものを、今まで5-6本くらい読んで
きた。しかしあまり面白いとは思えなかった。退屈なので "Wuthering
Heights" を再読しようかとも思ったが、我慢して読み続けたら、
少しだけ面白くなってきた。

"Strike-Pay" という8ページの短編を読み終わった。短くて他愛ない
話のように見えて、単語が見慣れないものがたくさんあり、おそらくは
19世紀終わりあたりと思われる時代を背景にした the Midlands
の炭坑町を舞台にした話であり、方言もじゃんじゃん出て来るし、
方言以外のところでも、アメリカ英語とは違ってイギリス英語独特の
言い回しも多く出てきて、さらには古めかしい単語も多い。だから
辞書を引きまくらないと読めなかった。それでもやはりわかりにくく、
完全には理解できていないかもしれない。

どうやら、炭坑労働者がストライキをしている日の物語らしい。
方言丸出しの炭坑労働者である Ephraim が9マイルも歩いて
事務所に行って、給料を受け取った。その事務所に
集まるたくさんの労働者たちを一人一人呼び出して、経理担当者が
現金で給料を払っていく。給料を胸ポケットにしまいこんだ労働者たちの
多くは、その町で行われるスポーツ大会を見に行く。どういう種目の
スポーツなのかは、読み取れなかった。現代では、たとえば野球を
見に行くとなると日本では電車などで気楽に身に行けるが、この当時の
イギリスの片田舎では、往復で18マイルも歩かなければならなかった
ことが伺える。これは、29 km だ。早歩きしたとしても往復で6時間
くらいかかる。

(続く)
31OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/25(日) 20:13:21.77 ID:uDetiZkB
>>30
スポーツ大会を見に行ったあとに自宅に戻ると、妊娠5か月の
若い妻や姑たちが待っている。姑が徹底的に男をなじる。
家族や妻を放っておいて、自分勝手に遠くまで遊び歩いて
どういうつもりだ、というわけだ。この男はいつも真面目に働いて
いて、今日だけは気晴らしをしただけなのだが、それでも姑は
許せないようだ。姑は若妻に対して、「お前のロクデナシの旦那に
紅茶なんか出すんじゃないよ。もしそんなことをしたら、お前は
ただのアバズレだからね」と言うが、若妻は、母親よりも夫を
取り、紅茶を出し始める。

実に他愛ない話だけど、炭坑町の労働者たち、そしてその家族の
生活ぶりがリアルに描かれている。これらの短編は、Lawrence の
長編を理解する上での基本資料としての役割を果たすものとして
利用できそうだ。

なお、荒筋を書いてはみたが、僕が読み違えや記憶違いをしている
こともあるだろうから、厳密には考えないでほしい。なんせかなり
辞書を引かないとわけがわからなくなりそうだった。こういう文章も、
辞書なしですいすいと読めるようになりたいものだ。
32名無しさん@英語勉強中:2015/01/25(日) 23:00:33.77 ID:NP0aWi5F
>>31
Deflation and secular stagnation are the threats of our time.
The risks are enormously asymmetric,” said Larry Summers, the former US Treasury Secretary.
“There is no confident basis for tightening. The Fed should not be fighting against inflation until it sees the whites of its eyes.

OEDさんくらいになると until it sees the whites of its eyesが何のもじり
か見た瞬間分かるものですか?

自分は浅学で結構調べました。
33OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 07:03:25.66 ID:0urG5l64
>>32
それは "The Telegraph" という新聞か何かにあった記事ですね。
僕は、時事問題にも経済にも無頓着で、その記事を読んでも
文字面の意味しかわからず、背景の社会情勢がまるでわかりませんが、

The Fed should not be fighting against inflation
until it sees the whites of its eyes.
これは、次のような意味でしょうか?
「FRB は、インフレを徹底的にやっつけてしまうなどということは、
しない方がいい」
(インフレが白目をむくまでそれと闘うなどということは、しない方がいい)

ともかく、"sees the whites of its eyes" という言葉は、初めて見ました。
だからそれが何かのもじりだということも知りませんでした。でも、
何かのもじりだとすれば King James Version の The Bible だろう
と思って見てみれば、それに似た言い回しが見つかりました。

King James Bible
His eyes are as the eyes of doves by the rivers of waters,
washed with milk, and fitly set.
http://biblehub.com/songs/5-12.htm

(続く)
34OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 07:05:22.38 ID:0urG5l64
>>32 への返答の続き
【"the white of the eye"】

上記のページではさらに、この言い回しについて次のように詳しく
解釈してくれています。

Sanctius thinks the allusion is to the humours in which the eye
is enclosed, and, as it were, swims in; hence the eyes are called
"natantia lumina", by Virgil (h); but it denotes eyes like 【those of
doves, quick and lively, as clean as milk white doves, as if they
had been "washed in milk"】; clear and perspicuous, sharp sighted,
and behold all persons and things, in all places, and at once; and
as doves look only to their mates, so Christ's eyes of love are
only on his church; he looks to none but her with his eye of
special and peculiar love.

もともとは "the white of the eye"(白目)は、ハトの目を連想させ、
あたかも乳で洗ったかのように清らかで、あらゆるものを的確に
見通すことができる能力を連想させているわけですね。そして
キリストの目も同じだというわけです。しかし今回の "The Telegraph"
の記事では、「白目をむく」つまり「徹底的にやっつけられて参ってしまう」
というような意味で使っているのではないかと思います。もし間違って
いたら教えて頂けますか?

なお、上記の聖書の一節は、"Song of Solomon 5:12" ですね。
35OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 07:48:41.23 ID:0urG5l64
>>32 への返答の続き(その3)

現代英語を作っている土台は King James Version の The Bible
と Shakespeare だと言われるので、次に Shakespeare を調べて
みたら、eye(s) と white(s) とを同時に使っている一節としては、
次のようなものしかありませんでした。

our general himself makes a
mistress of him: sanctifies himself with's hand and
turns up 【the white o' the eye】 to his discourse.
("Coriolanus 4.5.205)
http://www.opensourceshakespeare.org/search/search-results.php

上記の "turns up the white o' the eye" についての注釈として、
"Everyman's Library" の Shakespeare においては、
"in pious wonder" と書いています。つまり、"our general" が
"his discourse" を聞いていて、"pious wonder" のあまり
"turned up the whites of his eyes" したのだということですね。
ただ、この Shakespeare の一節はさほど面白くないように思うし、
それよりもはるか昔の King James Version の Song of Slomon
の方がもとになって今回の "The Telegraph" の一節ができている
と考えたいと思います。

(続く)
36OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 07:49:07.57 ID:0urG5l64
>>32 への返答の続き(その4)

なお、"the white of the eye" については、OED をも参照しましたが、
"turn up the whites of one's wonder" という形で使われることが多い
と書いていますが、その由来などについては書いていません。

OED の white の項目
2. The white part (sclerotic coat) of the eyeball, surrounding the
coloured iris. Usually in full, the white of the eye , pl. the whites
of the eyes .
Often in to turn up the whites of one's eyes and similar phrases
(usually, in affected devotion, but also in death, in astonishment,
horror, etc.).

OED ではこのあと、"the white (of the eye)" という言葉を含んだ
例文を、1400年ごろの文献から現代まで、15種類くらい並べていますが、
King James Version とか Shakespeare の文献には触れていません。
最も古いのは、次の通りです。(特殊文字が使われているので、
文字化けするかもしれません。)

c1400 Lanfranc's Cirurg. 19 A watir tat comet bitwene
【te white】 of te i?en & te appil.
(OED Online)
37名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 08:07:11.29 ID:kuJVxIvm
>>36
南北戦争のバンカーヒルズの戦いでの指揮官の言葉からの引用らしいです。


don't fire until you see the whites of their eyes


don't fire until you see the whites of their eyes in Culture Expand



Don't fire until you see the whites of their eyes definition


Don't react to a situation too early. This saying comes from an order allegedly given by American officer William Prescott at the Battle of Bunker Hill in the American Revolutionary War.

敵の白目が識別できるくらい近くまで引きつけてから撃てという意味のようです。
インフレの目の白目が識別できるくらいはっきりインフレになるまで通貨の量的緩和はするなという意味だと思います。
38名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 08:08:52.82 ID:kuJVxIvm
南北戦争じゃなくて独立戦争でした。
39OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 08:11:54.83 ID:0urG5l64
>>37
なるほど、そうですか。
40名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 08:14:22.66 ID:kuJVxIvm
William Prescott (February 20, 1726 – October 13, 1795) was an American colonel in the Revolutionary War who commanded the rebel forces in the Battle of Bunker Hill.
Prescott is known for his order to his soldiers, "Do not fire until you see the whites of their eyes", such that the rebel troops may shoot at the enemy at shorter ranges,
and therefore more accurately and lethally, and so conserve their limited stocks of ammunition. It is debated whether Prescott or someone earlier coined this memorable saying.
41OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 09:55:10.39 ID:0urG5l64
>>40
僕はまったく知りませんでしたが、英語圏の人にとっては
常識なんでしょうね。勉強になりました。
42OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 10:48:11.07 ID:0urG5l64
【"make love" という表現の古い意味
  --- D. H. Lawrence,'s "Collected Stories"】

"to make love" を "to have sexual intercourse" という意味で初めて使ったのは
アメリカ人であり、1927年のころだそうだ。詳しくは、次の解説と例文を見てほしい。

"make love" の定義と例文
(b) orig. U.S.
To engage in sexual intercourse, esp. considered as an act of love. Freq. with to, with.

●1927 J. S. Bolan Deposition in L. Schlissel 3 Plays Mae West (1997) 218
Jimmy embraces Margie LaMont and goes through with her the
business of 【making love to】 her by lying on top of her on a couch,
each embracing the other.
(8つの例文が並んでいるが、あとは省略する)

(OED Online)

したがって、1885年から1930年にかけて生きたイギリス人の D. H. Lawrence が
make love という表現を使ったときは、古い意味に限られているようだ。

★ make love to
  [dated] pay amorous attention to (someone)
(Oxford Dictionary of English, Third Edition, 2010)

古い意味での "make love" という表現を使っていると思われる Lawrence の文章

I had loved her (= Anita) when I was a boy. (中略) I was much too green and
humble-minded to htink of 【making love to】 her. (中略) When at last she
accepted me as a lover, she told me about it.

(短編小説 "Once" の中の一節; "Collected Stories," Everyman's Library, p.155)
43名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 11:34:45.80 ID:eCxnXVzT
1年ぶりくらいに英語板覗きに来たんだが
まだこの基地外いるのかw
44OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 12:17:54.31 ID:0urG5l64
【またもや目的語が文頭に
  --- 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence】

またもや目的語が文頭に出てきた。D. H. Lawrence はもしかして、
他の作家に比べて、目的語や(be 動詞のあとの)補語を文頭に
持ってきて強調することが多いのだろうか?それとも、他の作家
の文章を読んでいたときには僕はぼんやりしていてそれに気づかず、
実はこういうことはどんな作家にでも、あるいは文学以外のどんな
文章にでも頻出するもんなんだろうか?

もちろん、純文学じゃなくてもどんな分野においても、こういう
形が使われることは使われる。しかし、いま僕が取り組んでいる
Lawrence は、頻度が特に高いような気がするし、会話文にさえ
よく出てくるような気がするが、気のせいだろうか?

And he said he should never forget the velvety feel iof my skin.
Lots of beautiful things he told me.
(短編小説の "I" つまり私に対して、私の恋人である Anita が
言う台詞。Anita はドイツの aristocrat。「私」は middle class の出身)

(短編小説 "Once"; 短編集 "Collected Stories,"
  Everyman's Library, p.162)
45OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 13:03:30.45 ID:0urG5l64
【archaeologist は、「考古学者」のみならず「考古学を趣味にしている人」も】

-ist とか -er (-or) をつけると、ついつい「〜学者」とか「〜専門家」だと
思ってしまいやすい。英和辞典にも、たとえば economist だったら
「経済学者、経済専門家」などと書いてある。経済学専攻の学生は
含まれないのかと言いたくなる。

editor in chief というと「編集長」と書いてあるから、まさか高校の
新聞部部長は含まれないだろうと思っていると、"Beverley Hills 90210"
の中で、高校生が新聞部部長をやっていて、自らを editor in chief
と名乗っていたような気がする。(ただしこれは、20年以上も前に
見たので、うろ覚えだから、本当にそうだったかどうかわからない。)

jurist を「ジーニアス英和、第5版」で引くと、「法律専門家、法学者」などの
他に、やっと「法学生」という訳語も載せてくれている。

同じ「ジーニアス、第5版」でも、他の単語を引くと、途端に専門家や
学者ばかりを意味する訳語が並ぶ。economist, archaeologist,
pianist, guitarist, philosopher などなど。

しかし、英英辞典を引くと、たとえば philosopher を引くと、次のように
書いてあるから、哲学専攻の学生とか哲学書が読むのが好きな
一般人も含まれるのではないか?

philosopher = a person who studies philosophy
(Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary)

同じように、ecoomist というと「経済専門家、経済評論家、経済学者」とか
いう錚々たるメンバーのみならず、たとえば高卒の証券マン、
経済学部の学生、中卒・高卒だけどこつこつと経済学の
本を読みかじっている人なども含まれるのではないか?
じゃあ、それ以外のたくさんの -ist, -er, -or で終わる名詞はどうか?
46OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 13:16:32.84 ID:0urG5l64
>>45 の続き 【archaeologist には、「考古学を趣味にしている人」も含まれる】

こんなことは、英語圏で暮らしてきた人とか、英語圏の人との付き合いが長い人、
あるいは膨大な洋書を読んできた人にとっては常識だろうから、僕なんかが
こんなところでこんなふうな疑問を発すると馬鹿にされそうで怖い。

しかし、日本では「〜学者、〜専門家、〜評論家」などという名詞によって
表される人たちはとてつもなく偉い人たちで、「〜の学生、〜を趣味で
やっている人、〜の関係の仕事に会社員として取り組んでいる人」
とは一線を画しており、これら二つの範疇は相いれることなく、
まったく別の概念なので、まさかこれら二つの、はっきりと分かれた範疇を
一つの単語で言い表せるなどとは考えにくい。

だからこそ、jurist が
「法学者、法律専門家、弁護士、裁判官」だけでなく「法学生」も意味するの
だと【はっきりと】英和辞典に書いてくれていない限り、なかなかその単語の
意味の広がりがつかめない。
47OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 13:20:08.01 ID:0urG5l64
>>46 の続き 【趣味で考古学をやっている archaeologist】

archaeologist についても、英和辞典では「考古学者」だとしか載っていない。
しかし、あるアメリカ映画の中で、二人の30代くらいのむさくるしい男性が、
自分たちのことを "We are amateur archeologists." だと言っていた。
「趣味で考古学をやってます」という感じだろう。趣味で、あちこちの遺跡
などを訪ね歩いて、地面を掘り起こしていろんなものを発見したりも
してるんだろう。

「趣味で考古学をやっている人」という意味での archaeologist という
単語を、やっと文字の上で確かめることができた。しかも Lawrence の
文章の中で。

Mr Colbran (= the vicar of Beauvale) is an archaeologist. He does not
take himself seriously, in his hobby, so that nobody knows the worth of
his opinions on the subject.

(短編 "A Fragment of Stained Glass";
  短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.269)

そう言えば、また別の映画の中で、趣味で絵画を書いている人で、一度も
絵を売ったこともない完全な素人が、自分のことを "I'm an artist."
と言っていたし、また別のテレビドラマでも、映画を作るのが好きな
小学生が自分のことを "I'm a cinematographer." と言っていたような
気がする(これも記憶がぼやけている。なんせ20年以上も前だ)。

というわけで、こんなに簡単なことさえ確信を持って述べることができない
くらいに、僕が英語を聞いたり読んだりしてきた体験は、あまりにも少ない。
48名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 15:33:33.26 ID:F8pgV8q6
> We are amateur archeologists.
って文で
> 「趣味で考古学をやっている人」という意味での archaeologist という
> 単語を、やっと文字の上で確かめることができた
になるのかさっぱりわからん
わざわざamateurをつけてるってことは、
つけないと本職だと思われるってことだから
こいつの認識とは真逆の例文じゃねーか
49momi:2015/01/26(月) 15:44:34.15 ID:GIjw/i+3
それは見てる例文が違うべ。mr coblan以下の文
を指してる
50OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 15:49:15.88 ID:0urG5l64
【またも文頭に目的語が】

また出てきた。

She [= Anne] spread her knees, and put in her lap a handful of
hazel nuts, whity-green leafy things whose one cheek was
tanned between brown and pink. 【These】 she began to crack and eat.

(短編小説 "Second Best";
  短編集 "Collected Stories," Everyman's Library, p.294)
51名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 16:21:04.30 ID:ARWPMFr5
ロレンス興味出てきた
積ん読してたチャタレー読んでみるで
52OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 17:33:09.88 ID:0urG5l64
>>51
おお、D. H. Lawrence ファンが一人でも増えてくれると、
うれしいねえ。僕も、2,500ページくらいにわたる長い長い
Lawrence の伝記の原書(英語)を積読してるから、
いずれは読まないといけない。
53OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 18:31:38.78 ID:0urG5l64
【不可算名詞が形容詞などで修飾されて a がつく例】

通常は不可算名詞(uncountable noun)であっても、形容詞や形容詞句がついて修飾されると、
具体的な概念のように感じられるらしく、その結果、a が付く例がよくある。

She (= Frances) did not know, but she felt 【a rather stubborn pride】
in her isolation and indifference.
(短編小説 "Second Best"; 短編集 "Collected Stories,"
  D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.297)

このような例は、つい数日前にも別のスレで紹介された。

This feeling of identity with the cultural background of one's ancestors
along with 【a pride in being an American】 has long been a characteristic
of the American people.
(Thisは「この」と訳して下さい、前文の指示語です)
ビジュアル英文解釈50番
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1419836755/530

上記の例においては、"take pride in [something]" という熟語においてもわかるように、
通常は無冠詞で不可算名詞(uncountable noun)であっても、"in being an American"
という形容詞句(?)によって修飾されているため、具体的な概念のように感じられ、
a がついて、あたかも可算名詞(countable noun)のようになるらしい。

以上のようなことは、silence などのいろいろな uncountable noun についても
言える。詳しくは、樋口にょる「冠詞事典」に詳しく書いてあり、たくさんの
用例も載っている。
54名無しさん@英語勉強中:2015/01/26(月) 19:03:12.42 ID:ruaYntTo
D H Lawrence (1885 - 1930)
http://gutenberg.net.au/pages/lawrence.html
55OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/26(月) 19:21:16.54 ID:0urG5l64
【The Midlands にいる人が "I'm still in Liverpool." と言う場合】

いま読んでいる短編小説では、Frances という若い女性が
England の the Midlands の畑で妹と一緒に遊んでいる。
Frances は普段、Liverpool にいるのだが、今は the Midlands
にある実家に帰ってきているらしい。村の知り合いの男である
Tom から話しかけられる。

'You are back, then!' said Tom. (中略)
'No,' she laughed, 【'I'm still in Loverpool,'】 . . . .

(短編小説 "Second Best"; 短編集 "Collected Stories,"
  D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.298)

上記の例を見ると、今は the Midlands の村に帰ってきて
いても、普段は Liverpool にいるのであれば、
"I'm still in Liverpool." と言えるのだということがわかる。
この点は、日本語とまったく発想が同じだ。もちろんこれは、
読んだり聞いたりするときは問題ない。

でも英語を書いたり
しゃべったりしているときには、悩んでしまう。このように、
どれ一つとして難しい単語がないどころか、すべて僕らが
中学1年生の最初の3か月以内に習うような単語と文法だけを
使った言い回しでも、こういう言い方をさんざん頭にインプット
しておかないと、「はて、今の瞬間は Liverpool にいないんだから、
I'm still in Liverpool. と言えないんじゃないか?そうすると、
I'm temporarily back from Liverpool. とかいうふうに言えばいいのか?」
とか何とか悩むことになる。
56OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/27(火) 08:05:01.94 ID:YkQvmTNF
>>55 への補足 【日常的な曖昧表現 -- 'Im still in Liverpool."】

うっかりしていたが、夕べ引用した一節には、大切な続きがあった。その続きも含めて、
すべてを書き出してみる。

  'You are back, then!' said Tom. (中略)
  'No,' she laughed, 【'I'm still in Loverpool,'】 (中略)
  '★This isn't you, then?★' he asked.
  (中略)
  'Why, what do you think?" she laughed.

  (短編小説 "Second Best"; 短編集 "Collected Stories,"
  D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.298)

つまり、Frances という若い女性は普段は Liverpool に住んでいるけど、
休暇か何かで里帰りしている。畑でくつろいでいると幼馴染の男から
話しかけられる。「戻ってきたんだな」と彼は言う。しかし「そうじゃないの」
と Frances は答える。「まだ Liverpool にいるの」と答える。このあたりは、
英語でも日本語と同じような発想でしゃべるのだということがわかる。

しかし、幼馴染は冗談で、「まだ Liverpool にいるってことは、今ここに
いるお前は別人なんだな」と言う。それに対して Frances は、またまた
冗談で「どう思う?」と笑う。

というわけで、日常的な次元では英語でも日本語でも、「(私は)まだ
(ここに)戻っては来てないの。まだ Liverpool にいるのよ」という
言い方ができる。しかし、厳密な言葉づかいでは、英語でも日本語でも
やはり、たとえ一時的であれ、現実の肉体が田舎に戻ってきていたら、
「一時的にここに戻って来ている」 (Yes. I'm back for a holiday. But
I haven't left Liverpool permanently.) と言わないといけないという
ことがわかる。
57OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/27(火) 08:05:35.48 ID:YkQvmTNF
>>56 の続き

こういうふうな、日常的な次元での曖昧な表現を
たくさん知りたいものだ。厳密な言い方なら、僕らは学校での
英語の授業で習うこともできるし、日本人はそういうことを覚えるのが
得意だ。しかし、英語でも、日本語と同じような曖昧な言い回しも
ちゃんとあるらしい。とはいえ、何でもかんでも日本語をそのまま
英語に直訳すると、とんでもないことになる。

果たして、どういうときに
日本語と同じような曖昧な表現ができるのか、どのあたりは厳密で
ないといけないのか、そういう細かいことについては、やはり
ネイティブと長いあいだ付き合うとか、映画やドラマを見まくるとか、
小説(特に気楽な英語で書いてある娯楽小説)とか、気楽な雑誌を
読みまくらないといけないことになる。
58momi ◆pJfmDqWDTI :2015/01/27(火) 16:17:48.78 ID:tXSz+pC3
Stylistics: A Practical Coursebookを読んでるのだが、
ものすごく面白いわけではないが、自分が意識していなかった視点は
提供してくれる。例えば、ジェームズボンド小説のふたつの朝ごはんの描写を、
名詞句構造から比較して、文化論までつなげている。そのひとつは、別の
食事の描写や英語の標準と比べ、名詞句のスロット2(名詞の前置形容詞)が長い。
これはthe ‘sex and shopping’ novelに多く見られ、商品やブランドが強調される。
ボンド小説においては、イギリス帝国が世界中の文化を嗜む、という視点が反映している
という。こういった視点そのものは知らないわけではなかったが、律儀に文構造から
やっているのは面白く感じた。

Then there were two thick slices of wholewheat toast, a large pat of
deep yellow Jersey butter and three squat glass jars containing
Tiptree ‘Little Scarlet’ strawberry jam; Cooper’s Vintage Oxford marmalade
and Norwegian Heather Honey from Fortnum’s. The coffee pot and
the silver on the tray were Queen Anne, and the china was Minton,
of the same dark blue and gold and white as the egg cup.
59OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 10:49:08.81 ID:X2p4AITq
【a man come home from the wars -- 自動詞の過去分詞が名詞を後置修飾
  -- 短編 "The Thimble," D. H. Lawrence】

come のような自動詞の過去分詞が名詞を修飾している例は、さほど多くはない。
文法書に例文が並んでいるが、実際に僕らが日常的に読む新聞雑誌や小説や論文で
見かけることは、さほど頻繁ではない。だから、一つでも出てきたら、メモしておきたい。

Perhaps it was a man 【come】 home from the wars:
there were wars then.

(短編小説 "The Thimble"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence,
  Everyman's Library, p.506)
60OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 11:05:31.27 ID:X2p4AITq
【曖昧表現 -- 短編小説 "The Thimble," D. H. Lawrence】

英語での曖昧表現。文脈を無視していきなり it とか he などで文を作って
He did it. などと叫んでいる人に対して、相手が "Who did what?" と
問い返すなどという例をよく見る。英語でも、日本語と同じように曖昧な
表現を使ってしまうこともある。曖昧表現を追っかけていると、英語圏の
人々の深層心理にまで分け入っているような感じがして、面白い。

短編小説 "The Thimble" は、その題名通り、金で出来た100年くらい前の指ぬき
を椅子のクッションの裏側で見つけた女性が、かつての夫としんみり話をしている
という作品だ。そこで、夫が曖昧な言葉をつぶやく。曖昧だけど、その場の雰囲気で
元の妻は意味を理解する。

(元の妻の台詞) 'I found it (= the thimble)." (中略)
'I found it just before you came in.' (中略)
'I found it here, in the sofa.' (中略)
'Did you really? Why, how did it come there?' (ほんとかい?でも、どうしてそんな、
ソファーの中なんかに入ったんだろう?)
'I suppose it had got pushed down by accident.' (偶然に入り込んだんだと思うわ)
(中略)
(元の妻の台詞) 'How did it happen?' she said, and her voice was changed,
penetrating with sadness and approach. 【He knew what she meant.】

(短編 "The Thimble"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
  Everyman's Library, p.508)

上記のように、急にまったく別の話になって、「何があったの?」と元の妻は尋ねる。
元の夫と10か月ほど会ってなかったのだが、そのあいだに彼は軍隊の仕事の最中に
爆弾で顔にひどい傷を受け、完全に変形してしまったのだ。口も変形してしまったので、
まともに発音もできないし、笑っても、顔の上半分だけが笑っていて、下半分は
神経がなくなっているため、笑った表情ができない。(続く)
61OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 11:06:50.82 ID:X2p4AITq
>>60 の続き

元の妻は、元の夫に対して "How did it happen?"(何があったの?)と尋ねている。
it が何を指すかを言わなくても、雰囲気で元の夫は意味を理解している。
62OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 13:32:14.28 ID:X2p4AITq
【him who was dead --- 短編 "The Thimble," D. H. Lawrence】

he とか him などの人称代名詞に関係代名詞が付く例は、現代英語においては
きわめて珍しいことなんだろうと思う。ただ、D. H. Lawrence が文章を書いたのは
1915年くらいから1930年ごろまでだから、今から100年近く前だ。だからたまには
"him who + 動詞" という形も Lawrence の小説に出てくるのだろう。

  But her eyes were watching 【him who】 was dead, 【who】 was there
  like Lazarus before her, as yet unrisen.

  (短編 "The Thimble"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
    Everyman's Library, p.508)
63名無しさん@英語勉強中:2015/01/28(水) 14:14:31.82 ID:1XLC8MXO
働け
64OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 14:57:35.41 ID:X2p4AITq
>>25 に関連して 【her Joe -- 短編 "In Love," D. H. Lawrence】

her Elizabeth, our Willy など、「人称代名詞 + first name」がかなり特別な意味を持って
いるらしいと僕は言ったけど、Lawrence の小説に、また出てきた。今回の例でも、
単に Joe とだけ言ってしまう時も多いはずだが、今回の場合、Hester という女性が
Joe と許嫁の関係にあるので、her Joe と言っているらしい。もし、fiance(e) ではなく
二人の関係がいくらか冷めていたり、新鮮味がそれほどまでなくなってしまったら、
単に Joe と言うはずではないかと思う。

And Hester set off alone, down to Wiltshire, where 【her Joe】
had just started a little farm, to get married on.

(短編 "In Love"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence,
  Everyman's Library, p.1102)
65OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 19:00:31.95 ID:X2p4AITq
【再び your Janet -- 短編 "Rawdon's Roof," D. H. Lawrence】

your Janet という言い方も出てきた。

  What about your Janet?

  (短編 "Rawdon's Roof," D. H. Lawrence;
   短編集 "Collected Stories," Everyman's Library, p.1216)

上記の台詞の背景を説明する。この短編には、Rawdon というピアノ愛好家が美しく
孤独な Janet Drummond という女性の娘二人にピアノを教えに行っている。
この数か月、一日に一度ずつ、いや、最近は一日に二度も通っている。

それなのに、Rawdon は「僕の自宅には二度と女性を泊めるなんてことはしないと
誓った」などと言っている。だからこの短編の語り手は、この台詞
"What about your Janet?" と言っているのだ。結婚していないし、恋人になった
わけでもないけど、子供たちを教えに行くためとはいえ、足しげく通っている
相手の女性のことだから、「あなたの大事な Janet」というような意味合いで
"your Janet" と言っているのだろうと思う。

これからも、このような「人称代名詞の所有格 + first name」が出てくるたびに
ここに書き留め、それぞれの使われ方を見ていきたいと思う。

こんな作業をしていると、「そんなもん、大学の偉い先生とかネイティブに
質問するとか、あるいはそれについてずばり書いている本を探せばいいだけだろ?」
と言われそうだが、すぐにその答えが出てこないときは、自分で答えを探す
作業を僕は大事にしている。
66OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 19:07:41.11 ID:X2p4AITq
【目的語が文頭に出た例 -- That one could understand.
  -- 短編 "Rawdon's Roof," D. H. Lawrence】

If he (= Rawdon) meant he wouldn't have his wife sleep under his roof again,
【that one could understand】.

(短編 "Rawdon's Roof"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
  Everyman's Library, p.1216)

上記の【  】の中では、that という目的語が動詞や主語の前に出てきている。
67OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 19:22:10.73 ID:X2p4AITq
【会話文の中での独立分詞構文
  -- there being no fire in the drawing-room】

D. H. Lawrence の作品の中では、【会話文での独立分詞構文】を見るのは、
今日が初めてのような気がする。Jane Austen では、会話文の独立分詞構文
がときどき見つかった。

I showed her into the dining room,
【there being no fire in the drawing-room】.

(短編 "Rawdon's Room"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
  Everyman's Library, p.1217)

上記の台詞は、Rawdon の召使らしき男のものだ。
68OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 19:38:10.58 ID:X2p4AITq
>>44 に関連して 【目的語が文頭に来る例 -- D. H. Lawrence】

>>44 にて、Lawrence の作品においてはもしかしたら文頭に目的語や
(be 動詞の)補語が来る例が多いかもしれないと言ったが、やっぱり
そういうふうなことを今でも感じる。またもや出てきた。

  Me she absolutely ignored.

  (短編 "Rawdon's Roof"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
    Everyman's Library, p.1218)

上記の me はこの短編の語り手。she は、二人の子供を持つ美人女性である
Janet Drummond だ。Janet は、この短編の主人公である Rawdon と部屋で
一緒にいるところを「私」(語り手)に見られてしまったのだが、その「私」を
Janet は完全に無視しているというくだり。
69OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/28(水) 21:19:21.09 ID:X2p4AITq
【先行詞と関係代名詞とが離れている例 --- D. H. Lawrence の短編】

月並みだけど、そういう例を Lawrence の短編の中で見つけたので、
復習の意味で、ここに書き出しておく。文脈としては、父親が金運が悪く、
したがって母親も金に困っているのを見かねて、少年がわずかな金を
競馬に賭ける。運よく多額の金を手にした少年は、自分の金だと母親に
は知らせず、叔父に頼んで弁護士を通して trust に預けてもらい、
母親に対してはその金が親戚からの遺産か何かで手に入ったことにして、
5年にわたって少しずつ母親の手元に入るような仕組みを作り上げるという
くだりだ。

Paul (少年), at the other's (叔父) suggestion, handed over five
thousand pounds to his uncle, who deposited it with the family lawyer,
who was then to inform Paul's mother that a relative had put
【five thousand pounds】 into his hands, 【which sum】 was to be paid out
a thousand pounds at a time, on the mother's birthday, for the next
five years.

(短編 "The Rocking-Horse Winner"; 短編集 "Collected Stories";
  D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.1231)

***********************

さらに、倒置の例も短編の中に出てきたので、復習のためにここに
引用する。

【Not for a second could she】 forgive me for existing on the earth.

(短編 "Rawdon's Roof"; 短編集 "Collected Stories,"
  D. H. Lawrence, Everyman's Library, p.1218)
70OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/29(木) 11:48:05.95 ID:KtihKjI5
【They still had Italy. という表現 -- 短編 "Things," D. H. Lawrence】

And they (短編の主人公である夫婦) still had so much in their lives.
【They still had Italy】 -- dear Italy.

(短編 "Things"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
  Everyman's Library, p.1275)

上記の They still had Italy. は、日本語なら
   「二人には、まだイタリアがあった」
とでも訳せるだろう。今でもイタリアに行ける、二人にはまだ
イタリアでの生活を大切にするという生活態度がある、つまり
二人にはまだイタリアという生きがい(希望)がある、という
ようなときに、日本語では「二人には、まだイタリアがある」という
言い方をする。そういうときに英語では、このように
"They still have Italy." と言えるのだ。
"For them, there is still Italy." とは言わないらしい。

これによく似た言い回しが、有名な "Casablanca" という映画の中で、主人公
Humphrey Bogart が女主人公 Ingrid Bergman に対して言っている。

ILSA -- But what about us?
RICK -- 【We'll always have Paris.】 We didn't have, we'd lost it,
until you came to Casablanca. We got it back last night.
ILSA -- And I said I would never leave you.

http://screenplayexplorer.com/wp-content/scripts/Casablanca.pdf

上記の Rick (Humphrey Bogart) の台詞は、
「これからもずっとパリがあるじゃないか」
とでも訳せるだろう。僕ら二人には、パリという思い出があるんだから、
これから二人が離れ離れになっても問題ないというわけだ。
71OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/29(木) 12:14:04.69 ID:KtihKjI5
【Twenty-five had become thirty-five.
  -- 短編 "Things," D. H. Lawrence】

こんな言い回しもできるんだなあ、と感心する。こんな言い方もできる
のだということは、文法書や辞書をいくら眺めても思いつかない。
たくさんの英文を読んでいって、頭の中に膨大な言語資料を
ため込んでいくしか方法がない。

But they (主人公たち夫婦) were now no longer so very young.
【Twenty-five and twenty-seven had become thirty-five
and thirty-seven.】

(短編 Things"; 短編集 "Collected Stories," D. H. Lawrence;
  Everyman's Library, p.1276)
72OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/01/30(金) 13:12:37.93 ID:78dlm4Xv
【more than died in car crashes という表現 --- "The Economist"】

他のスレで別の人が引用していた文章。

Over 40,000 Americans took their own lives in 2012
-- 【more than died in car crashes】 --
says the American Association of Suicidology.
("The Economist")
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1375466113/904

僕が上記の【 】の中のことを自力で表そうとしたら、次のようにしか書けない。

  marking a larger number than that of those who died in car crashes

それを "The Economist" の記事では、見事に簡潔な言葉で表現している。
このあたりの表現がまだまだ僕にはできない。上記の "The Economist" の
文章をそのまま暗記しようとしても、すぐに忘れてしまいそうだ。
73名無しさん@英語勉強中:2015/01/31(土) 11:47:25.57 ID:0SbSlbW6
Louis Sachar 'Holes'
74OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 18:50:49.58 ID:qInB5cpi
【I wonder what you have agait next! --- "Wuthering Heights"】

D. H. Lawrence の "Collected Stories"(短編集)を読んでいても、どうも
感情移入しにくくて馴染めないので、今回は諦める。Emily Bronte の
"Wuthering Heights"(嵐が丘、1847年)の方がはるかに面白く感じるので、
2日ほど前から再読している。

3年ほど前、2回ほどざあっと読んだ。最初は、YouTube 上にある
Librivox というボランティア団体による全編朗読をすべて聴きながら、
本文すべてを目で追っかけた。そのあと何度も歩きながら朗読を
聴き、数か月後に再び Penguin Books で通読した。2回も通読したし
朗読は全編を何度も(たぶん5回か10回くらい)聴いたけど、
やはりわからない単語がたくさんあるので、辞書をじっくり引きながら
精読しないといけないといつも思っていた。

というわけで、2日前から精読を始めたんだけど、やり始めると今度は
精読が面白くて、亀のようにノロノロと読むのが楽しくなる。1か月くらい
前から、歩く時には必ずその朗読を再び聞いている。でも今回は
Librivox による無料の朗読ではなく、お金を払って買った朗読CDだ。

   Wuthering Heights (英語) CD ? Audiobook, Abridged
   Emily Bronte (著), Juliet Stevenson (監修)
     http://www.amazon.co.jp/Wuthering-Heights-Emily-Bront%C3%AB/dp/0141804475/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1422783905&sr=8-1&keywords=wuthering+stevenson+cd

この朗読は全編ではなく、その抜粋だ。でも Royal Shakespeare Company の Juliet Stevenson
というきわめて才能豊かな女優が朗読している。だから朗読を聴くのがとても楽しい。Librivox も
素晴らしいが、それは無料にしては素晴らしいということであって、やはりこの Juliet Stevenson
はダントツに素晴らしい。"Wuthering Heights" に少しでも興味のある人は、ぜひこの有料の
朗読を聴いてほしい。この女優は、数か月前に紹介した Samuel Beckett による "Play" という
芝居の映画版に出てくる3人の役者のうちの一人で、その芝居においても見事な演技を披露している。
75OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 19:05:44.70 ID:qInB5cpi
続き 【I wonder what you have agait next! --- "Wuthering Heights"】

というわけで、上記のタイトルに沿ったことを書くのを忘れていた。タイトルにあるこの
一節の前後をここに引用してみる。

"Well, Mr Earnshaw," she crieed, "I wonder what you'll have 【agait】 next!
Are we going to murder folk on our very door-stones? (以下略)"

("Wuthering Heights, Emily Bronte, Chapter 2 の終わりの方、
  Everyman's Library, p.18)

上記の会話文は、主人公 Heathcliff が雇っている家政婦の Zillah の台詞。
Heathcliff の家にご機嫌伺いにきた Mr Lockwood だったが、Heathcliff を
初めとして、その家の人すべてが冷たいし、帰り道がわからないので途中まで
送ってくれる人さえ寄越してくれないので、雪が深く、暗くなった夜道を仕方なく
一人で帰ろうとして、せめて lantern だけでも拝借しようとしてそれを拾い上げて
一人で帰ろうとすると、年老いた不愛想な Joseph が方言丸出しで「泥棒だ」と
叫び、獰猛な犬を二頭もけしかけて Mr Lockwood を倒した。犬二頭の下敷きに
なって雪の中で脅え、怪我もしている Mr Lockwood を見ても、Heathcliff と
Hareton は大声で笑っている。

憐れな Mr Lockwood を誰一人として助け出そうとはしないかと思うと、
一人 Zillah だけが彼を助けてくれる。その Zillah が言っている台詞が、
上記のものだ。「この家で人を殺そうと言うんですか?次は何をしでかそうと
言うんですか?」と怒っている。

上記の【  】の中の agait は、辞書によると agate と同じであり、これは a- (= on)
と gate つまり「門」という二つの単語を合成してできたもの。「門の上に、門に向って」
という意味。そこから "on the way, on the road" つまり「(何かに向かう)途上に」という
意味になり、そこから「何かが進行中」というような意味になるそうだ。この agait, agate
という単語は、POD にも ODE にもない。だから OED に登場して頂いた。
76OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 19:16:31.12 ID:qInB5cpi
さらなる続き 【I wonder what you have agait next! --- "Wuthering Heights"】

agait, agate という単語についての OED の解説を少し引用したい。やはり OED は
素晴らしい。古い英語、通常の辞書にはあまり載っていない単語、そして詳しい
語源、古い定義(意味)などを OED でノロノロと調べていると、何とも言えない
郷愁に似たものを感じる。実用的な知識を吸収することは大事だし、それによって
世の中で有用な人間になれるということは素晴らしいことだけど、このように
無用に見える古い語義や語源、古い単語を追っかけていると、生きがいを感じる。
(以下、OED を少し引用するが、特殊文字は文字化けするかもしれない。)

agate (adverb)

Forms:
α. lME a gate, 15? agate; Eng. regional (chiefly north.) 18? agaat, 18? agaat, 18? agaate,
18? agaet, 18? agait, 18? ageat, 18? ageatt, 18? ageeat, 18? agyet; Sc. pre-17 agaite,
pre-17 agate, pre-17 ageit, pre-17 aget, pre-17 18 agait.

β. lME o gate, 18? ogate (Eng. regional (north.)).

γ. 15 on gate.

上記のように、agate は18世紀あたりには agait というふうにも綴られていたということだ。
この agait という綴りこそ、今回の "Wuthering Heights" に出てきた綴りだ。そして上記の
形態変化表の一番下に書いてあるように、15世紀には "on gate" という形をしていたわけだ。
"on gate" (= on the gate, on to the gate) が a-gate となり、agate, agait となったわけだ。
このような on- が a- に変わる例は、他にもたくさんある。abroad も、もともとは "on + broad"
だったし、"aboard" も "on + board" だったのだ。
77OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 19:19:55.77 ID:qInB5cpi
>>76 の続き 【agait, agate (= on the way, on the road)】

上記のような Forms(つまり agate, agait という単語の歴史的な形態変化)についての
情報のあとに、次のような語義が載せてある。

2. On the way, on the road.
Hence: going, in motion, in a busy state.
Now Sc. and Eng. regional (chiefly north.).

さらにその下に、いくつか用例が載っているが、そのうち、"Jane Eyre" からの
引用だけをここに載せておく。

1847 Charlotte Bronte Jane Eyre III. ii. 72
  I'm fear'd you have some ill plans 【agate】.

  (OED Online)
78momi:2015/02/01(日) 19:43:30.50 ID:Xb4cPigb
Your Son Is Deceased
The city has one of the highest rates
in the country of fatal shootings by police,
but no officer has been indicted.

よく読むRACHEL AVIVの新しいルポ。
警官が自前の銃を携帯できるというのがスゴイ。
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/02/son-deceased

最近もっと重いもの、シリアスな文学とかに少し
飢えているかなあ。でも自分は日々の小刻み読書だと、
重いものが楽しめないので、ストレスだ。
79OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 20:48:33.55 ID:qInB5cpi
【「いやな(変な)奴」という意味での friend --- "Wuthering Heights"】

friend が、「いやな(変な)奴)」という意味になることもある。まずは辞書の解説を見てみる。

friend
名詞 (4) やつ、いやな(変な)やつ。(●知らない人に、時に皮肉にも用いる)
  Look! Our 【friend】 is staring at us. (あいつがじろじろ見てる)
(ジーニアス英和、第5版、2014)

friend
★"Friend" is sometimes used in a humorous or ironic way to refer to someone
who is annoying or disliked.
  ●Has our 【friend】 with the rude attitude been bothering you lately?
  ●Don't look now. Here comes your 【friend】.
(Merriam-Webster's Advanced Learner's English Dictionary)

Merriam-Webster の解説は、さすがだ。さて、上記のような意味での friend の
使い方に初めて触れたのは、僕が "Casablanca" (featuring Humphrey Bogart
and Ingrid Bergman) を見ていたときだった。

    *********************

Laszlo turns off the light. Ilsa walks over to the couch and
sits down.

LASZLO
Well, our 【friend】 outside will think
we've retired by now. I'll be going
in a few minutes.


http://screenplayexplorer.com/wp-content/scripts/Casablanca.pdf
80momi:2015/02/01(日) 20:50:46.44 ID:Xb4cPigb
おおMWALD使ってくれてるんだ。
うれしいなあ。
81OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 21:01:47.39 ID:qInB5cpi
>>79 の続き 【「いやな奴」という意味での friend】

>>79 の最後で引用した映画の場面は、革命家 Laslo が恋人 Ilsa (performed
by Ingrid Bergman) と共に部屋にいるとき、部屋のライトを消す。そうすれば、
自分を追っている警官(特高のような男)が自分たちがもう寝たものだと
考えてくれるだろうというわけだ。警官が安心したところを見計らって、
部屋をこっそりと抜け出し、革命家の集会に出席しようというわけだ。
外で見張っている警官のことを our friend と呼んでいる。この映画も、
特に好きで見ていたわけじゃないが、英語の勉強のために必須だったので、
20年前か25年前くらいに、少なくとも10回くらいは見たし、英語版のシナリオも
買って、辞書を引きながら読んだもんだった。

そして今日も、この「いやな奴」という意味での friend が、何と "Wuthering
Heights" に出てきたではないか。

At the top of an extra page, quite a treasure probably when first lighted
on, I was greatly amused to behold an excellent caricature of my 【friend】
Joseph, rudely yet powerfully sketched.
("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3 の最初の方、
  Everyman's Library, p.21)

上記の一節は、Mr Lockwood が獰猛な犬2頭から抑え込まれたあと、
Heathcliff の家政婦である太っちょの Zillah に案内された部屋で
寝ようとするが、その前に、部屋にある本棚にある Catherine(女主人公、
そして彼女は20年前に死んだ)の残した蔵書と日記をあちこち拾い読み
しているところだ。そして、Catherine の日記の中に、例の年とった
偽善的なクリスチャンである嫌な性格の Joseph が戯画化されて
描かれているという話だ。ここで、例の嫌な性格の Joseph のことを
"my friend" と呼んでいる。

このような friend という言葉の皮肉的な使い方に典型的に表れているが、
イギリス文学においては、本当に皮肉が多い。それでどれだけ笑わされたことか。
82OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/01(日) 21:16:01.71 ID:qInB5cpi
>>80 【愛用する辞書】
そうそう。Merriam-Webster は、momi さんが愛用していることを聞きつけ、
気になって仕方がなかったけど、2か月くらい経ってハードカバー版を
買い求め、そのあとは毎日毎日、使ってるよ。

仕事のときは別として、英文小説を読んだりして英語そのものを勉強する
ときは、数か月前から次のような辞書を毎日、使っている。
使う頻度が最も高い順番に並べてみる。

(1) Pocket Oxford English Dictionary (11th, 2013) -- POD
(2) Oxford Dictionary of English (3rd, 2010) -- ODE
(3) Merriam-Webster's Advanced Learner's English (MWALD)
(4) ジーニアス英和、第5版、2014年
(ジーニアス第5を買う前は、1年ほど毎日、「オーレックス第2版」を使っていた。)

Merriam-Webster の辞書も、痒いところに手が届くという感じで、手放せない。
しかし、やはり僕が最も愛しているのは、(1) の POD。その次が ODE(1巻本)。
もちろん OED(20巻本)も大好きだけど、いくら好きって言っても、毎日毎日、そればかり
何十回も使っていると、普通の本が読めない。だから OED はたまに引くだけ。

POD は、カバーの分厚さとその中の紙の厚さが何とも言えない
快い厚さであり、いくら酷使してもびくともせず、分厚いからこそめくりやすく、
アンダーラインを引きまくっても平然としている。POD と結婚したいくらいだ。
「アホか」と言われそうだが、そんなことまで考えてしまうくらいに、僕は
POD を深く愛している。そして、紙版の ODE(一巻本)にも、かなり慣れた。
今は、その紙版で単語を引きながら古典文学でも平気で読める。


やはり僕は、古い人間なので、電子データによる辞書や書籍よりも、
できるだけ紙版を使いたい。ただ、OED(20巻本)だけは別。というか、
一巻本の辞書だけは紙で使いたいけど、何冊にもわたる辞書は、
たとえ電子が嫌いでも、僕は電子版を使いたい。
83名無しさん@英語勉強中:2015/02/02(月) 02:22:47.99 ID:F/gHQmFH
技リングハイツの英語難しくないですか?
84OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 06:45:30.31 ID:kA4WChv5
>>83
"Wuthering Heights" の英語は、確かに、現代の大部分の小説に比べたらダントツに
難しいと思います。19世紀の文学の中でも、難しい方に属するんじゃないかと思います。
19世紀と言えば、僕が今まで真面目に読んできたのは Thomas Hardy, Charles Dickens,
Charlotte Bronte, Edgar Allan Poe ですが、それらと比べても、Emily Bronte は難しい
と感じます。(ただし Charles Dickens の "Bleak House" は、あまりにも文体が凝っている
らしく、僕が辞書なしで通読してもあまりよくわかりませんでした。)

なぜ "Wuthering Heights" が難しく感じるのでしょうか?まずは単語。大雑把な雰囲気を
つかんで楽しむだけなら、辞書なしで通読できます。しかし、読み味わうためには、
僕の場合は辞書を引きまくらないといけません。D. H. Lawrence なんかは、精読に近い
読み方をしても、英英辞典の定義文を余白に片っ端から書き込んでいくこともできましたが、
"Wuthering Heights" の場合は、余白がまるで足りないのです。さらに、POD, ODE(一巻本)
では足りず、どうしても知りたい単語が現代では使われていなかったり、単語は今でも
存在しているけど単語の意味(定義)が古くて、OED(20巻本)を引かないといけないことも
あります。(ただし、「リーダーズ英和」でも済ませられるかもしれないけど、僕はあんな
チャチな辞書、しかも英和だけで済ませるのは嫌なのです。)

それから、England 北部を舞台にしていること。他の文学小説は England 南部または
中部を舞台にしているけど、"Wutthering Heights" の舞台である北部は、南部とは
風土もしきたりも人々の発想も性格も、まるで違っているらしいです。そもそも、
(Scotland が England とは違っているのは当然として)England だけを取っても、
その北部と南部とでは、まるで二つの国であるかのようだと England 北部の人自身が
言っています。だから言葉もまるで違っています。

(続く)
85OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 06:55:42.30 ID:kA4WChv5
>>84 の続き
登場人物の一人である例の機嫌の悪い偽善的なクリスチャンである年老いた男性召使
Joseph や、その他の一部の使用人たちは Yorkshire 方言丸出しでしゃべりますが、
それに慣れるのもけっこう大変です。方言の部分なんて最初は適当に流せばいいの
ですが、やはりせっかく Emily Bronte が作り上げてくれた独特の作品世界を細かく
理解しようとすれば、方言も細かく理解したいものです。

そして何よりもこの小説の英文が僕ら外国人にとって難しい最大の理由は、おそらく
Emily Bronte がとことん文章にこだわって言葉を選んでいるからでしょう。いい加減には
書いていないのだろうと思います。自分が書きたいことを渾身の力を振り絞って、
徹底的に文章を練りあげているのでしょう。作者 Emily Bronte の sister である
Charlotte もたくさん小説を書き、当時の大ベストセラー作家になりましたが、Charlotte
の文章は、Emily と違ってとても読みやすいと思います。それはおそらく、Charlotte が
読者にとってなるべくわかりやすい文章を書こうという姿勢を持っていたからでしょう。

そもそも、Charlotte は生まれ育った Yorkshire を出てあちこちに暮らし、実にたくさんの
人と交わったようですが、最初から彼女は人との関わりの中で自分を変えていくという
タイプだったのでしょう。だから、他人に合わせて自分の作品世界や発想や考え方や
文体までをも変えていくのです。だからこそ、Charlotte は Emily に対して、方言を
使いすぎていて南部の読者にはわからなくなるからと心配して、最初は "Wuthering"
の草稿に手を入れて、方言を薄めていたのです。

その sister である Emily は、かなり性格が違っていて、Yorkshire からほとんど外へは
出ないで生涯を暮らし、近所の人とさえほとんど接触しなかったようです。Charlotte
と違って、Emily は自分の内面世界を大切にし、他人とは隔絶された自らの内的真実
に忠実であろうとするタイプだったので、他の誰とも違う独特の作品世界を作ることが
できたようです。

それは実に素晴らしいことなので、ぜひとも Emily Bronte の独自の世界を理解したい
ものですが、僕なんかにとっては、それだからこそ英文が実に難しいのです。
86OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 11:44:29.86 ID:kA4WChv5
【価格破壊 "We hammer down the prices." -- 100年以上も前の新聞より】

僕の住む(日本国内の地方にある)マンションから5分ほど歩いたところにある
自動販売機では、100円くらいで各種のジュースなどが買えるが、そこには
PRICES と書いてある文字を男性の若者が大きなハンマーで叩き割っている
絵が描いてあり、大きな字で英語で次のように書いてある。

   We hammer down the prices!

たぶんこれは正しい英語なのだろうと思って、面白く思っていたが、
本当に正しいということを確かめたことはなかった。今ふと思い出して
検索してみると、信頼性が高いと思われる情報源にて、これと同じ
文章が出てきた。

Quality with us is always the first consideration;
this secured, 【we hammer down the prices】 to make them acceptable to you.

http://cdnc.ucr.edu/cgi-bin/cdnc?a=d&d=LAH18991029.2.177.1

出典はなんと、100年以上も前の1899年の California での消費者向け新聞である
らしい。英文の使われ方を探るには、もちろんのことながら文学小説などだけを
読んでいてはダメなので、OED(20巻本)は過去の傾向を反省して、現在編集中の
(23年後に完成予定の)Third Edition では、文学小説のみならずカタログや
マニュアルなど各種の文章からも例文を拾っていくそうだが、上記のような
古い消費者向けの新聞も、とても興味深い情報源だ。
87名無しさん@英語勉強中:2015/02/02(月) 15:41:59.53 ID:H9dhkHA2
☆☆☆☆☆
☆ 自民党、グッジョブですわ。 ☆
http://www.soumu.go.jp/senkyo/kokumin_touhyou/index.html

☆ 日本国民の皆様方、2016年7月の『第24回 参議院選挙』で、改憲の参議院議員が
3分の2以上を超えると日本国憲法の改正です。皆様方、必ず投票に自ら足を運んでください。
私たちの日本国憲法を絶対に改正しましょう。☆
88OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 18:36:45.73 ID:kA4WChv5
【ODE(一巻本)による NEET という単語の定義】

今の今まで知らなかった。恥ずかしいことだ。NEET という言葉は日本人が作った
英語の略語だと思い込んでいた。たった今、ODE(一巻本)を開いて目についた
単語を見て、びっくりした。なお、この略語は、POD には載っていない。
MWALD にも載っていない。しかし「ジーニアス英和、第5版」には載っている。

NEET (plural NEETs)
[British English] a young person who is no longer in the education system
and who is not working or being trained for work
- ORIGIN: early 21st century: acronym for "not in education, employment,
or training"
(Oxford Dictionary of English, Third Edition, 2010)

上記のように、NEET は British English だとのことだが、OED Online には
まだ載っていない。
89OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 21:30:30.44 ID:kA4WChv5
【sconce = head (an archaic word)】

"a person's head" という意味での sconce という単語が出てきた。POD, ODE(一巻本)には
載っていない。「リーダーズ」には載っているかもしれない。

sconce
[archaic]
A jocular term for: The head; esp. the crown or top of the head; hence,
‘head’, ability, sense, wit. †Also put for the person himself.

Forms: Also 15?16 sconse, skonce.
Etymology: Of obscure origin; possibly a slang use of sconce n.1 or of sconce n.3
(though in our quots. recorded earlier than the latter).

(OED Online)

   **************

sconce という単語を含んだ小説の一節
(Mr Lockwood が Heathcliff の家に泊まることになり、部屋にある Catherine
の蔵書や手記を拾い読みしたあとに寝ていると、悪夢にうなされる。490章から
なる長くて退屈な説教を聞かされ、文句を言うと、説教師や Joseph などから
ひどい逆襲を受けるという悪夢だった。その乱闘の中で、人々から Mr Lockwood
は叩かれそうになるが、その拳は別の人の頭(sconces)に当たってしまうという話。)

In the confluence of the multitude, several clubs crossed; blows, aimed at me,
fell on other 【sconces】.

("Wuthering Heights," Emily Bronte, Capter 3, Everyman's Library, p.26)
90OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/02(月) 21:56:18.68 ID:kA4WChv5
【smartly = (sharply, severely, intensely) --- "Wuthering Heights"】

単語そのものは現在でも使われているけど、その古い意味で使っている
例がたくさん見られる。smartly は "sharply, severely, intensely) という
意味が古くはあったそうだが、そういう意味で "Wuthering Heights" では
使われている。その古い意味合いは、POD, ODE には載っていない。

   . . . and Branderham (退屈な説教をした牧師), unwilling to remain idle, poured
   forth his zeal in a shower of loud taps on the boards of the pulpit which
   responded so 【smartly】, that, at last, to my unspeakable relief, they woke me.
   ("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3; Everyman's Library, p.26)

群衆が乱闘を展開する中で、退屈な説教をした例の牧師 Jabez Branderham が
自分もその騒ぎに参加しようとして床をどんどんと踏み鳴らしているのだが、
その音が smartly に響いているのだ。そして Mr Lockwood は悪夢から醒める。

   smart
    I. Painful, uncomfortable; sharp, severe, intense.
    2. Of a blow, stroke, etc.: sufficiently hard or severe to cause pain; sharp, stinging;
   (in later use sometimes without implication of pain being caused) delivered quickly and
   sharply (cf. sense 8a). Also in figurative contexts.
    d. Of a sound: short and sharp; abrupt and loud.
   (OED Online)

そういう古い意味から smart が現代のような意味に変わっていった経緯については、
ODE(一巻本)には、次のように書いてある。
 
   The adjective. . . the original sense (late Old English) being 'causing sharp pain';
   from thise arose 'keen, brisk', whence the current senses of 'mentally sharp'
   and 'neat in a brisk, sharp style'.
   (Oxford Dictionary of English, 3rd Edition, 2010)
91OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 08:14:40.46 ID:4mKG4Hd7
【The branch of a fir-tree rattled its dry cones against the panes.
(モミの木の枝についている乾いた松かさが窓ガラスに当たってガタガタと音を立てた)
  --- "Wuthering Heights" より】

上記のような自然描写を細かく読んで味わおうと思ったら、cone が「松かさ」だと
いうことを知る必要があった。僕は今日までその意味を知らなかったので、
このあたりは適当に読み流していた。もったいないことだ。さらに、この
一節は実は、原文をかなり単純化してあるからわかりやすいが、実は
次のようにもう少し複雑だから、余計のこと、僕は今までは読み流してしまっていたのだ。

Merely, the branch of a fir-tree that touched my lattice, as the blast
wailed by, and 【rattled its dry cones against the panes】!
("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3; Everyman's Library, p.26)

  僕なりの和訳:
  ただ、私の部屋の格子に触れているモミの木の枝が、突風の
  むせび泣きと共に、その乾いた松かさを窓ガラスに突き当てて
  ガタガタと音を立てていたのだ。(「嵐が丘」)

僕は自然の美しさにかなり無頓着なため、若い時には日本語で文学小説を
読んでいても、その自然描写は飛ばし読みしていた。英文なら余計のこと
そうだった。齢(弱い?)を重ねて、やっと自然にも目を少しは向けるように
なってきたので、英文でもそのような文章をなるべく読み解こうとする
ようになってきた。Thomas Hardy の自然描写は、僕にとって新鮮だった。

ところで、上記の一節に出てくる cone(松かさ)についてだが、conifer という
植物の名前は、そこから来ているということも知った。さらには、ice cream cone
は、松かさ (cone) にそっくりだからこそそのように命名されたのだということにも、
初めて気づいた。そして、松かさは円錐形をしているので、cone が数学において
そういう意味で使われるようになったのだということにも気づき、ますます
面白く思った。
92OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 08:19:23.25 ID:4mKG4Hd7
>>91
「モミの木の【松かさ】」などと書いてしまったが、これは変だった。「モミの木の【球果】」と
書くべきなのだろうか?しかしそのように訳されても、僕なんかにはさっぱりわからない。
やはり、仮に間違った日本語でもいいから「モミの木の【松かさ】」と言ってくれれば、
理解できる。
93OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 12:42:19.46 ID:4mKG4Hd7
【for という前置詞の意味合い --- "Wuthering Heights"】

for は学校で英語を習い始めてから1か月以内に習う言葉だし、それにはいろんな意味合いが
あるとはいえ、中学高校のあいだに完全に理解したような気になってしまう。しかし、その意味合いが
辞書ではっきりとは確かめにくい場合もある。あまりにも基本的すぎる単語であり、あまりにも
多義的であるがゆえに、その意味をネット検索や書籍での調査をしようとしても、なかなか
見つかりにくい。

With that concluding word, the whole assembly, exalting their pilgrim's staves,
rushed round me in a body, and I, having no weapon to raise in self-defence,
commenced grappling with Joseph, my nearest and most ferocious assailant, 【for his】.
("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3, Everyman's Library, p.26)

上記の文の文末にある【for his】とはどういう意味なのか、すぐにわかるだろうか?
そして、それが確かにそういう意味だということを明示している辞書の該当項目を
指摘できるだろうか?僕は、その意味が一応はわかった。でも、さてそれでは、
学習辞典の for の項目にあるきわめてたくさんの情報の中で、どれがそれに該当する
のかをしっかりと人に指し示すことができない。ジーニアス第5版でさえ、この点については
見落としているのではないだろうか?あるいは、一応はそれに似たことは解説してあっても、
誰でもすぐにわかるようには書いていないような気がする。

まずは、上記の一節の単語のうち、難しいものについて注釈をつけておく。

(1) 1行目: pilgrim = a person who journeys to a holy place for religious reasons. (POD)
(2) 1行目: staves = staff の古い形の複数形
  staff = a rod or sceptre held as a sign of office or authority. (POD)
(3) 3行目: grapple = struggle or fight physically, without using weapons. (POD)
(4) 3行目: assailant = attacker // assail = attack violently (POD)
94OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 12:58:28.51 ID:4mKG4Hd7
>>93 の続き 【for の意味合い --- "Wuthering Heights"】

さて、さっき引用した一節の直前で、490章にもわたる長い長い退屈な説教を聞かされ、
あくびしたり席を立ったり、自らの体をつねったりしながら眠気に耐えてきた
Mr Lockwood は、(実はこれはすべて夢の中での出来事なんだが)491章に
入ろうとする説教師に対して大々的に文句を言う。すると説教師は、Mr Lockwood
を弾劾する演説をして、居合わせた信者たちをけしかけて、Mr Lockwood
を暴力で懲らしめようとする。そこで出てきた >>93 で引用した一節を、僕なりに
和訳してみる。

(1) With that concluding word,
  (説教師による)その結論を受けて、

(2) the whole assembly,
  居合わせた信者全員が

(3) exalting their pilgrim's staves,
  巡礼者の杖を高く上げながら、

(4) rushed round me in a body,
  一丸となってどっと押し寄せてきて私(Mr Lockwood)を取り囲み、

(5) and I, having no weapon to raise in self-defence,
  私の方はというと、自衛のための武器がないので、

(6) commenced grappling with Joseph, my nearest and most ferocious assailant,
  いちばん近くにいていちばん凶暴に攻撃をしかけてくる Joseph と取っ組み合いを始め、

(7) 【for his】.
  【彼の武器を取り上げようとしたのだった。】

("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3, Everyman's Library, p.26)
95OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 13:06:33.70 ID:4mKG4Hd7
>>94 【for の意味合い --- "Wuthering Heights"】

(6) と (7) を単純化すると、次の通り。

I commenced grappling with Joseph 【for】 his (weapon).
  私は、Joseph の持っている武器を取り上げようとして、取っ組み合いを始めた。

この for は、for が本来持っている【(何か)を求めて】という意味合いを持っている
はずなのだが、このような "grapple with someone for something" の
場合、確かに「何か【を取り上げようとして】誰かと取っ組み合いする」という
意味だということは、少なくとも「ジーニアス英和、第5版、2014年」には、
はっきりとは書いていない。

もちろん、for の持つ「〜を求めて」という意味合いさえわかっておれば、
そんなことはわかるだろうから、最初から辞書編纂者はそんなことまでは
書かないのだとも言えるだろう。でも、天下の「ジーニアス」だし、
高校生や教師たちもこれだけを頼りにすることが多いから、
これくらいは明示的に書いてもよかろうと思う。

ただし、これは「ジーニアス」編纂者に苦情や不平を言っているのではない。
それどころか、ここまで網羅的でわかりやすく、権威ある学習辞典を
こんなにまで携帯に便利な形で、こんなにまで安い価格で提供してくれて
いることに、心から感謝している。僕は、これからも一生、おそらくは毎日、
使い続けるだろう。
96OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 14:26:35.65 ID:4mKG4Hd7
【僕にはわからない for の使い方 --- "Wuthering Heights"】

僕にはどうしてもわからない for が出てきた。次の一節は、20年前から荒野を
さまよっている Catherine の亡霊が Mr Lockwood の悪夢の中に出てきた
ところだ。窓越しに見えた子供の顔に脅えて、Mr Lockwood が "Who are you?"
と尋ねると、亡霊は次のように答える。

"Catherine Linton," it (= the voice) replied, shiveringly. (why did I
think of *Linton*? I had read *Earnshaw*, twenty times 【for】 Linton.
("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3; Everyman's Library, p.27)

上記の一節では、亡霊が "Linton" だと名乗っている。Mr Lockwood は、
Earnshaw という名前を20回も見たのに、なんで Linton という名前を
思い出してしまったのだろうか、と言っている。なお、この一節の7ページほど
前、すなわち Chapter 3 の冒頭あたりでは、次のように、Catherine の思い出
が詰まったこの部屋の壁に Catherine Earnshaw, Catherine Heathcliff,
Catherine Linton というふうな三種類の名前が何度も繰り返し書いてあると
いう一節がある。

This writing, however, was nothing but a name repeated in all kinds of
characters, large and small -- *Catherine Earnshaw*; here and there
varied to *Catherine Heathcliff*, and then again to *Catherine Linton*.
(上記 * に挟まれた文字は、原文ではイタリック。
  "Wuthering Heits," Chapter 3 冒頭近く、Everyman's Library, p.20)

ともかく、今回のレスの一つ目の引用文に出てくる【for】がどういう意味
なのかが、僕にはどうしてもわからない。
97OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 15:56:51.60 ID:4mKG4Hd7
【"Wuthering Heights" -- Mr Lockwood と Heathcliff が口論しているところ】

8か月ほど前にも、"Wuthering Heights" を拾い読みしていた。

http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/english/1389234352/395-397

そして上記のスレにて 395-397 のようなコメントを書いていた。そこで
取り上げた
  Oh, God confound you, Mr Lockwood,
  I wish you were at the --

という台詞を、いま読みなおしているところだ。Catherine の亡霊に脅えて夜中に
Mr Lockwood が大声を張り上げると、Heathcliff が飛び起きて、ロウソクを
携えてその部屋に恐る恐るやってきた。Mr Lockwood がそんな部屋に泊まって
いるなんて想像もしなかった Heathcliff は、怒りをぶつける。

Mr Lockwood は、「亡霊の住むこんな部屋に私を泊めたあなたの家政婦のせいですよ。
家政婦はきっと、この部屋に確かに亡霊が取りついているということを
私を餌食にして証明したかったんでしょうよ」と盛んに文句を言う。
このあと Heathcliff は、一人でその部屋に入り、20年前に死んだ愛する
Catherine に対して「どうか俺の前に姿を現してくれ」と男泣きする。
98名無しさん@英語勉強中:2015/02/03(火) 16:48:44.10 ID:+nLslL6T
ヒント:まず不明のforのある文を和訳せよ
99名無しさん@英語勉強中:2015/02/03(火) 19:22:45.96 ID:zEiTcSk7
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100OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/03(火) 21:56:08.93 ID:4mKG4Hd7
【"Hear me this time -- Catherine, at last!" -- from "Wuthering Heights"】

何度も目にしたし、何度も何度も歩きながら聴いたこの台詞。

"Come in! come in! he sobbed. "Cathy, do come. Oh do -- *once* more!
Oh! my heart's darling, hear me *this* time -- Catherine, at last!"

("Wutherine Heights," Emily Bronte, Chapter 3; Everyman's Library, p.31)

この台詞は、もちろん感動的だし、この小説の雰囲気を象徴する台詞だけど、
そこに使われている "Hear me this time -- at last!" という言い回しは、
英作文するときに役立ちそうだ。「今度こそ〜してくれ」と言いたいときに
どのような英語が適切なのか、今までよくはわからなかったから。
もちろんこの小説は 1847年に書かれたものだから、全体的に文体が
古めかしいとはいえ、この台詞だけは現代でもおそらくそのまま使える
のではないかと思う。
101momi:2015/02/03(火) 23:13:36.91 ID:CJHfk1yQ
It didn’t take more than an hour
after they pulled her out from between
my legs for me to realize something was
wrong. Really wrong. She was so black
she scared me.

so that のthatがないバリエ。
Sweetness
BY TONI MORRISON
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/09/sweetness-2

ここのところ文体を吟味しようと努力しているが、
それなりに実感できることも多くなった。この
トニモリスンも、平易さと上手さをはっきりと
感じることができる。
102OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 06:52:58.32 ID:sMA7VTzP
【sockpuppeting = 自作自演?】

今日の、他の人の書いた英文から知った単語。sockpuppeting は、「自作自演」に似た
意味があるらしい。Google Books により、出版された書籍からの例文を拾った。

Several authors have been embarrassed to be caught using fake online identities
to praise their own efforts and lambast rivals, something known as “【sockpuppeting】.”
https://www.google.com/search?q=%22something+known+as+sockpuppeting%22&btnG=Search+Books&tbm=bks&tbo=1&gws_rd=ssl
103OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 07:42:35.89 ID:sMA7VTzP
>>101
Toni Morrison の書きたてほやほやのその文章。まだ冒頭の20行ほども
読まないうちに、唸ってしまった。前々からこの作家の名前はよく
知ってたし気になってはいたけど手が付かなかった。彼女の本が買いたくて
たまらなくなり、貧乏な癖にまたもや2冊も注文してしまった。

著作権がもちろんまだ存続しているから、古典と違って値段が張る。ペーパーバックでも
1冊が2,000円くらい。でも幸い、僕の大好きな布張りハードカバーの
Everyman's Library 版でも一冊が2,000円くらいだった。それだけ安かったのは、
ほんの1年ほど前の円ドルレートによるものだからだ。今を逃すと
5割くらい高いものを買わされることになるので、急き立てられるように
今日のうちに発注しようという気になった。

Toni Morrison の本の背文字をチラホラ見ていて、"Burn This Book" という
タイトルが衝撃的だったので、その本の解説を読んでいて、単なる解説に
またもや唸った。言い古されたことを繰り返して言っているに過ぎないけど、
このようなことは、何度でも繰り返して述べられねばならぬ。特に純文学が
遊びや娯楽に過ぎないから本気で取り組むには値しないと考える風潮が
ますます色濃くなっている昨今であれば、余計にこのような主張は繰り返され
ないといけない。特に重要な箇所に【  】をつけておく。

"Burn this Book" is a powerful collection of essays that explore the meaning of censorship,
and 【the power of literature to inform the way we see the world, and ourselves】
(中略)
Nadine Gordimer discusses the role of the writer as observer, and as someone who sees
"what is really taking place."
(中略)
ultimately concluding "【Literature has been and remains a means of people
rediscovering themselves.】"

http://www.amazon.co.jp/Burn-This-Book-Toni-Morrison-ebook/dp/0061774006/ref=sr_1_5_twi_2?ie=UTF8&qid=1423002250&sr=8-5&keywords=toni+morrison
104名無しさん@英語勉強中:2015/02/04(水) 08:10:53.23 ID:UvYP8iDt
英語上達のコツ
1.わかった気にならないこと
2.ほんとうにわかったかどうか検証すること
3.和訳したものを書いてみる
以上のことを地道に続ければ十年後くらいにはものになるだろう
105OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 12:47:25.89 ID:sMA7VTzP
【I'm still *the* bad parent being punished forever." -- Toni Morrison】

The New Yorker に掲載された例の Toni Morrison の文章の軽快さ、美しさ、
それでいて痛々しいことこの上ない会話調の独白を2度、読んだ。平易なる
ことこの上ないが、それでも、細かい部分まで味わおうとしたら辞書を
引きながら読まねばならないほど英語力が不足していることが
哀しい。

63歳の女性が別の人に語りかけているかのような軽快な語り口。読者に
向けて本当に語りかけているかのようなこの調子は、太宰治に似ている
かもしれない。全般的に知的な感じのする言葉づかいだけど、
途中、ほんの5回ほど、わざと黒人っぽく非標準の英語をしゃべる。

そのまま書き言葉としても使えそうな文体だけど、たまに you を使って、
目の前にいる一人の人に語りかけていることを匂わせている。
さらに、スラングではないけど、口語そのものと言った感じの文体が
あちこちに見られる。長文と短文とが入り混じる。短文は、ほんの
2語だけのセンテンスだったりする。それが適度に混ざって、小気味よい。

最後の方で、下に示すような一節がある。【 】の中が the になっている。
これは、語り手が育てた娘にとって自分は悪い親にしか見えていないという
ことを感じていて、自虐的に語っているのだが、a ではなく the であることに
注目したい。

確かに、この短編の前の方からすでに述べられているように、
「死ぬまで恨まれる悪い親」なのだから the ということでよいのだけど、
それでもやはり、僕がこういう英文を書く時には a と書いてしまいそうだ。

I’m still 【the】 bad parent being punished forever till the day I die
for the well-intended and, in fact, necessary way I brought her up.
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/09/sweetness-2
106OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 13:52:28.37 ID:sMA7VTzP
【Lula Ann を she と呼んだ直後に、その人を you と呼ぶ】

Now 【she’s】 pregnant. Good move, Lula Ann. If 【you】 think mothering is all cooing,
booties, and diapers you’re in for a big shock.
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/09/sweetness-2

これも、さっきの Toni Morrison の文章の最後の方の一節。語り手の娘は Lula Ann
という名前なんだけど、この一節ではまずは娘を she と呼んで客観的に語り、その
直後には Lula Ann と名指しで呼びかけ、そのあと you と言って、娘に直接に話しかけ
ている。

このようなことは、英文を読むだけならまるで問題ないが、これに似た文章を英文でゼロから
書く時には、「はて、この場合は she と書けばいいのか?それとも you と書いて相手に
直に語りかけるような英文を書けばいいのか?」と悩んでしまうところだ。

上記の一節に関しては、発想が、日本語も英語もほとんど同じらしいということが伺われる。
107OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 14:14:01.94 ID:sMA7VTzP
【Toni Morrison の "Sweetness"】

"The New Yorker" の最新号に掲載されたこの短編は、冒頭が実に小気味よい。
そして平易なることこの上ない。ネイティブなら、小学生でも読めるんじゃないだろうか?
さらには、最初の数行ですでに、語り手とその娘との数十年の関係を見事に
凝縮している。実に哀しく、痛々しい物語だ。


It’s not my fault. So you can’t blame me. I didn’t do it and have no idea how it happened.
It didn’t take more than an hour after they pulled her out from between my legs
for me to realize something was wrong. Really wrong. She was so black she scared me.
Midnight black, Sudanese black.
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/09/sweetness-2

語り手の口調は、概して知的であり、文法的な破格もなく、整然とした語り口だ。
でも、僕が見つけたところでは、5か所だけ African-Americans や方言や
一部の若者に見られる非標準的な英語が見られる。

(1) 【Ain’t nobody】 in my family anywhere near that color.
(2) yet 【her hair don’t】 go with the skin. I
(3) I 【ain’t never】, ever fooled around with another man.
(4) 【She don’t】 call or visit anymore.
(5) I 【ain’t seen】 her in I don’t know how long.

さらに、非標準の英語ではないが、きわめて口語的な言い回しがある。

(6) Taught me a lesson. (主語の省略)
(7) Had to. (主語の省略)

(続く)
108OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 14:23:32.03 ID:sMA7VTzP
【続き: Toni Morrison の "Sweetness"】

全般的に、一人の聞き手に対して話しかけているような口調が見られるが、
特にそのように思える箇所を列挙してみる。

(8) 【Oh, yeah】, I feel bad sometimes about how I treated Lula Ann when she was little.
(9) But 【you】 have to understand: I had to protect her.
(10) I wasn’t a bad mother, you have to know that, but (以下、略)

本質的に同じことを三度も繰り返して、言いたいことを強く強調しているところもある。

(11) Her color is a cross she will always carry.
【But it’s not my fault. It’s not my fault. It’s not.】

きわめて口語らしく、1語から3語くらいに短く切った文をあと二つだけ列挙する。

(12) At first I couldn’t see past all that black to know who she was and just plain love her.
【But I do. I really do.】 I think she understands now. 【I think so.】
(13) Or the times I shouted when she stumbled or dropped something. 【True.】

(続く)
109OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 14:31:05.98 ID:sMA7VTzP
【その3: Toni Morrison の "Sweetness"】

この短編の全体を通して、語り手がいかにアメリカでの黒人差別をひしひしと感じとって
傷ついてきたかということ、そしてそんな社会において肌が真っ黒な娘が生き延びられる
ようにしつけるためにいかに苦労したか、そしてその中でいかなる失敗をしてきたかを
語っている。African-Americans がどのような差別を受けているかについて語り手が
語っているエピソードを、ここで二つだけ紹介しておく。

(14) When she (語り手の母親) and my father went to the courthouse to get married, there were
two Bibles, and they had to put their hands on the one reserved for Negroes.
The other one was for white people’s hands. The Bible! Can you beat it?

上記の (14) の話は、次のようなものだ。語り手の母親は黒人の血を引いてはいるが
肌が真っ白なので白人のふりをしていてもばれずに済み、裕福な白人たちの家政婦として
働いていたときも、入浴の時に背中を流してくれと頼まれるくらいに、通常の黒人とは
まったく違った特別な扱いを受けていたのだが、そんな肌の白い母親でさえ、結婚式のときは、
黒人専用の聖書に手を置かねばならなかった。隣にある聖書は、白人専用だったのだ。

(15) How else can we avoid being spit on in a drugstore, elbowed at the bus stop,
having to walk in the gutter to let whites have the whole sidewalk, being charged
a nickel at the grocer’s for a paper bag that’s free to white shoppers?

以上、Toni Morrison の文章の出典はすべて、以下の通り。
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/09/sweetness-2
110OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 18:58:51.86 ID:sMA7VTzP
【"understand (a situation) fully" という意味での appreciate】

"Wuthering Heights" では、僕のよく知っているものとは別の意味で
appreciate という単語が使われている。

(1) By this curious turn of diisposition I have gained the reputation of deliberate
heartlessness, how undeserved I alone can 【appreciate】.
  ("Wuthering Heights," Chapter 1, Everyman's Library, p.5)

(2) The distance from the gate (of Wuthering Heights) to the (Thrushcross) Grange
is two miles: I believe I managed to make it four; what with losing myself
among the trees, and sinking up to the neck in the snow, a predicament
which only those who have experienced it can 【appreciate】.
  (ibid., Chapter 3 の最後の方、Everyman's Library, p.35)

  ★appreciate の ODE(一巻本)による定義
  understand (a situation) fully; grasp the full implications of
  例文:
    (1) They failed to 【appreciate】 the pressure he was under.
    (2) I 【appreciate】 that you cannot be held totally responsible.
  (ODE, Third, 2010)
111OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 19:48:04.86 ID:sMA7VTzP
【Heathcliff is close-handed. --- "Wuthering Heights"】

close-handed という古い言葉が出てきて、POD, ODE(一巻本)には載っていない。

"Rich, sir!" she (= Nellie Dean) returned, "He (= Heathcliff) has, nobody
knows what money, and every year it increases. Yes, yes, he's rich enough to
live in a finer house than this; but he's very near -- 【close-handed】; and (以下略)."

("Wuthering Heights," Chapter 4 冒頭あたり、家政婦 Nellie Dean が
ロンドン出身の Mr Lockwood に Heathcliff やその周辺の人について
長話をし始める場面。Everyman's Library, p.37)

close-handed
1. = close-fisted adj. arch. or Obs.
(OED online)

上記のように、close-handed は archaic word だそうだ。そこで
close-fisted という単語を引く。

close-fisted
a. That keeps the hand tightly shut; usually in the fig. sense of:
Loath to give, stingy, niggardly, miserly, penurious.
The opposite of open-handed.
(OED Online)

というわけで、close-handed (close-fisted) は「手や拳を閉じている」すなわち
ケチという意味。それは open-handed の反対語だということだ。
112名無しさん@英語勉強中:2015/02/04(水) 21:08:22.22 ID:mFXjl+iY
>>111
Wiktionary

Etymology

close +‎ handed

Adjective[edit]

closehanded (comparative more closehanded, superlative most closehanded)
1.covetous; penurious; stingy

私はよくWiktionaryを使います。
113OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 21:22:55.76 ID:sMA7VTzP
>>112
ありがとうございます。僕も、ときどきだけど、Wiktionary を使っています。
114OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/04(水) 22:07:55.40 ID:sMA7VTzP
【幼い Heathcliff が Earnshaw 家に紹介される場面 --- "Wuthering Heights"】

Chapter 4 では、Earnshaw 家や Heathcliff 家の家政婦として何十年も
働いてきた Nellie (Ellen) Dean が、ロンドン出身の Mr Lockwood に
昔話をし始める。

40年ほど前、Mr Earnshaw は歩いて Liverpool へ行った。買い物や商売の
ためだろう。3日間、歩きに歩いて自宅と Liverpool とのあいだを往復し、
疲れ切って帰ってきた Mr Earnshaw は、なんと、全身が汚れた、髪の毛が
黒い gypsy の男の子(a dirty, ragged, black-haired child) を連れ帰ってきたのだ。
おそらくは gypsy の言語である Roma 語を話していたらしいが、家族のものには
その言語は gibberish にしか聞こえない。

この男の子を Mr Earnshaw はどういうわけか気に入って、使用人として
迎え入れたのだ。Mr Earnshaw はその子を、Heathcliff と名付けた。
なお、この子は black-haired と書いてあるが、日本人が自分たちを
「黒髪」だと思っているけど、これは実は black-haired ではなく brown-haired
だそうだ。少なくとも、あるヨーロッパ人が、生粋の日本人である僕の髪を
brown だと言っていた。black-haired なのは、たとえば Pakistanis などだそうだ。

この Heathcliff も、もし本当に gypsy なのだとしたら、インド亜大陸
(Indian Continent) に住んでいた黒髪の民族が長い年月をかけてはるばる
ヨーロッパへ、さらには England へと移り住んできた民族の一人なのだろう。

gypsies の歴史などについても、いずれは詳しく勉強したいと思う。ヨーロッパの
歴史や社会背景の重要な一部だからだ。
115OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 07:14:26.14 ID:8hPHaHAf
【"to fashion to do something" = "to have the effrontery to do something"
 -- "Wuthering Heights"】

"Wuthering Heights" には、"to fashion to do something" という Yorkshire 方言が
出てくる。「あつかましくも〜する」という意味だ。それがわかっていないと、
この小説に出てくる方言丸出しの言葉がまるでわからなくなってしまう。

fashion
5 c. intr. To bring oneself, ‘have the face’ (to do something).  dial. (Cf. quot. a1616 at sense 5a.)

(1) 1847 E. Bronte Wuthering Heights I. ii. 28
Aw woonder hagh yah can 【faishion】 tuh stand thear i' idleness.

●上記 (1) は、"Wuthering Heights" に出てくる年老いた厳格なクリスチャンの男性使用人の台詞。

(2) 1847 E. Bronte Wuthering Heights I. iv. 78
She did fly up?asking how he could 【fashion】 to bring that gipsy brat into the house.

●上記 (2) は、"Wuthering Heights" の Chapter 4 の冒頭付近で、幼い Heathcliff を
Liverpool で拾って、家まで連れ帰ってきた Mr Earnshaw に対してその妻が言う台詞。

(3) 1883 T. Lees Easther's Gloss. Dial. Almondbury & Huddersfield
‘Why don't you go and ask him for it?’ ‘I cannot 【fashion】’.

(OED Online)

そしてこの "to fashion to do something" という言い回しは、次の Shakespeare の
文章に出てくる fashion と関連があると OED には書いてある。

a1616 Shakespeare Two Gentlemen of Verona (1623) iii. i. 135
How shall I 【fashion】 me to weare a cloake?
116OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 07:24:27.63 ID:8hPHaHAf
>>115 の最後に引用したこの Shakespeare の書いた台詞
  How shall I 【fashion】 me to weare a cloake?
は、「どうすれば私は cloak が着られるようになるだろうか?」というような
意味だと思う。このような例に見られる fashion という言葉の意味について、
OED には、次のように書いてある。

fashion
5. a. To give (a person or thing) a fashion or form suitable to or to do (something);
to accommodate, adapt to. Also refl. and intr. for refl. Now rare.
(OED Online)

fashion はもともと「仕方、やり方」という意味だから、それを動詞にして、このように
「(人に)(何か)を行うのにふさわしいやり方や形を与える」つまり「(人や物)を
(何か)に適合させる、それにふさわしいものに変える」というような意味になっていった
らしい。

こういうところでも Shakespeare が引用されていて、Shakespeare のその
脚本を開いてこの該当箇所の前後を読んでいるうちに、またもや Shakespeare が
読みたくなってきた。わかろうがわかるまいが、ともかくいずれ、その脚本すべてを
読んで、全作品の荒筋だけでもつかみ、その古い英語の大雑把な文法と古い
単語の大雑把な特徴をつかんでおけば、あとでどこかで引用されても、その世界に
入って行きやすくなるはずだ。
117OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 08:06:02.92 ID:8hPHaHAf
【14回も it と呼ばれた幼い Heathcliff -- "Wuthering Heights"(嵐が丘)】

Chapter 4 の冒頭付近では、Mr Earnshaw が Liverpool にいるあいだ、幼き Heathcliff
が往来でたった一人でいて、その親や保護者がどこにいるのかもわからず、
住まいがどこだとか、名前も何もわからない状態にあることに気づいた。
さらには、Heathcliff は英語が一言も話せなかった。おそらくは gypsies たちの
話す Roma 語しかしゃべれなかったのだろう。こんな子をこのまま飢え死にさせて
おくことはどうしてもできないと思った Mr Earnshaw は、再びまる1日ほど歩いて
Yorkshire の自宅にその子を連れ帰ることにした。

Earnshaw 家では、Mrs Earnshaw も子供たちも、全員が Heathcliff を嫌った。
第一、さほど裕福でもなく、すでに子供を抱えていてその子たちを食べさせて
いかないといけないのに、またもや見ず知らずの、しかも gypsy の子を連れ帰って
来るなんて、どういう了見なのか、気でも狂っているのか、と妻は怒るばかり。
Mr Earnshaw は、寝る場所がないから、その子を自分の実の子供たちの部屋で
寝かせようとする。

しかし子供たちはそれを断固として拒否するだけでなく、Catherine に至っては
Heathcliff に唾を吐きかけるほどだ。Heathcliff は子供部屋の外の階段で
一夜を過ごそうとしていたが、Mr Earnshaw の気配を感じてその部屋の前で
寝る。朝になって Heathcliff がそんなところにいることを知った Mr Earnshaw は
怒り、何の手だても尽くさなかった家政婦 Nellie Dean を叱りつける。

(続く)
118OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 08:12:06.83 ID:8hPHaHAf
>>117 の続き 【14回も it と呼ばれ続けた Heathcliff】

そして Mr Earnshaw は彼を Heathcliff と名づけるに至るのだが、それまでの間の
いきさつを話す家政婦 Nellie Dean が Heathcliff のことを言うたびに he ではなく
it と言っている。しかも 14 回も it と呼んでいる。it と呼ばないときには、普通名詞
で彼を呼んでいる。すなわち、
  (1) a dirty, ragged, black-haired child
  (2) that gypsy
  (3) the stranger
  (4) the stupid little thing
と呼んでいるのだ。このように、家に連れ帰って来られたばかりで名前もつけられ
ていない Heathcliff が it と 14 回も呼ばれていることは、まさにこの家で
いかに最初は冷たくあしらわれていたかということ、そして Earnshaw 家の人々が
いかに Heathcliff に対して違和感を感じていたかを表していると思う。それにしても、
赤ん坊でさえ it と 14 回も呼ばれ続けている場面を僕は小説や映画の中で
出会ったことがなかった。

ここで思い出すのは、
  A Child Called 'It' (It と呼ばれた子)
という本だ。
http://www.amazon.co.jp/Child-Called-David-J-Pelzer/dp/0752837508/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1423091247&sr=8-1&keywords=child+called+it

この本を僕は読んだことがない。でも、両親から完全に無視されて育ち it と呼ばれ
続けて傷つき続けた子供が、後になって social worker のような人から人間として
初めて扱われ、その心の傷を癒していく実話が描かれているそうだ。

この A Cild Called 'It' の話と、Heathcliff が最初は 14 回も it と呼ばれた話とを
考えあわせると、やはり、愛情をまるで感じていない相手に対しては、英語圏の人は
it と呼び続けるものだということがよくわかる。
119OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 08:31:12.98 ID:8hPHaHAf
【"Wuthering Heights" に出てくる登場人物や地名の味わい】

"Wuthering Heights"(嵐が丘)に出てくる登場人物の名前や地名も、味わい深い。
すべての地名や人物名を解明したわけではないけど、そのいくつかだけはわかる。

●(1) Wuthering Heights

小説の題名にもなっているが、Heathcliff の家の名前が Wuthering Heights だ。
この名前については、小説の冒頭付近にはっきりと次のように書いてある。

Wuthering Heights is the name of Mr Heathcliff's dwelling. "Wuthering"
being a significant provincial adjective, descriptive of the atmospheric
tumult to which its station is exposed, in stormy weather, Pure, bracing
ventilation they must have up there, at all times, indeed: one may guess
the power of the north wind, blowing over the edge, by the excessive
slant of a few, stunted firs at the end of the house; and by a range of
gaunt thorns all stretching their limbs one way, as if craving alms of
the sun. Happily, the architect had foresight to build it strong: the narrow
windows are deeply set in the wall; and the corners defended with large
jutting stones.

("Wuthering Heights," Emily Bronte; Chapter 1 冒頭付近、
  Everyman's Library, p.2)

上記の一節も実に美しく、暗記したくなるほどだ。さて、あとで Heathcliff や
Thrushcross Grange という固有名詞についても触れたい。
120名無しさん@英語勉強中:2015/02/05(木) 08:36:01.66 ID:8w5WryDk
なぜ味わい深く美しいと思えるのか、説明してみよう
121OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 10:24:24.92 ID:8hPHaHAf
【Wuthering という言葉について --- "Wuthering Heights"(嵐が丘)】

僕は、今の今まで、この小説の wuthering が weathering という標準語の方言版だと
思い込んでいた。

★weathering, adj.
That wears away or disintegrates through the action of the weather.

1855 C. Kingsley Glaucus 21
Syenite usually does so in our damp climate, from the 【‘weathering’】 effect of frost and rain.

1860 J. Tyndall Glaciers of Alps i. xxi. 148
The cliffs of the Breithorn are much exposed to 【weathering】 action.

1892 in A. E. Lee Hist. Columbus (Ohio) I. 676
The uses of the clays derived from the 【weathering】 shale are only in their infancy as yet.

1912 Hibbert Jrnl. Oct. 106
What we call changing physical objects -- 【weathering】 hills or ageing suns.

(OED Online)

そのような理解でも間違いとは言いきれないのかもしれないが、OED Online で見る限り、
weathering の変化形として wuthering という形もあるとは書いていない。一方、
whithering という別の単語には、wuthering という形も variant として存在すると書いている。

(続く)
122momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/05(木) 10:28:05.71 ID:0/HVedMC
Here’s a phrase you don’t read much nowadays: brown study.
http://www.theparisreview.org/blog/2015/02/03/golden-brown/
現代では、brownからgloomyをイメージすることは難しい。

http://www.theparisreview.org/blog/2014/01/03/truth-in-advertising/
去年の冬の記事だが、センスのいい看板。

http://www.theparisreview.org/blog/2015/02/04/readings-journey-from-chore-to-passion-and-other-news/
からリンクされている記事が以下。アメリカでEnglish majorsが減り続けているという事例の紹介。
http://www.slate.com/articles/life/inside_higher_ed/2015/01/english_majors_are_declining_in_popularity_how_can_humanities_departments.html
123OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 10:34:00.47 ID:8hPHaHAf
続き 【wuthering という言葉について】

★whither (verb)
Forms: ME quhedir, quhethir, qwedyr, ME?15 quhidder, 15 quhiddir; 15?16, 18 whidder,
17?18 whedder, whuther, 18 whudder, 【wuther】, 17? whither.

Sc. and dial.
1. intr. To move with force or impetus, to rush; to make a rushing sound, to whizz;
to bluster or rage, as the wind.
2. To tremble, shake, quiver.
3. trans. To strike or beat forcibly; to throw violently.

上記の Forms(歴史的な形態変化)の欄に、はっきりと、whither の variant として
wuther という形もあるということを示している。

なお、quhethir という形などに qu- という
音(そして綴り)が見られることにも注意したい。印欧語比較言語学(comparative linquistics
of Indo-European languages) をかじっていればよくわかるが、h- とか hw- という音は
qu- とか kw- という音や綴りと関連があり、相互に入れ替わりやすい。この whither
という単語においても wh- という音が quh- などという音に入れ替わっていることが
わかって、とても面白い。そしてそのような傾向は、Scotland を初めとする the Britrish Isles の
北部で見られるのだ。"Wuthering Heights" の舞台である Yorkshire も、Scotland に近い
England 北部だ。

この whither (wuther) という単語の変化形として、次のような形容詞がある、と
OED Online には書いてある。

★ ?whithering adj. (also 【wuthering】, etc.) rushing, whizzing, etc.;
also, very large or vigorous (cf. thumping adj., whopping adj.).

(OED Online)
124OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 15:12:19.95 ID:8hPHaHAf
>>119  【"Wuthering" という単語についての小説内の説明】

僕なりに訳してみる。

(1) Wuthering Heights is the name of Mr Heathcliff's dwelling.
  Wuthering Heights(嵐が丘)とは、ヒースクリフさんの住まいの名前だ。

(2) "Wuthering" being a significant provincial adjective,
  "Wuthering" というのは、方言としての形容詞できちんと意味を持っており、

(3) descriptive of the atmospheric tumult to which its station is exposed, in stormy weather,
  嵐の吹く日に屋敷を取り巻く大気の荒れ具合を表す言葉なのだ。

(4) Pure, bracing ventilation they must have up there, at all times, indeed:
  実際、そこでは常に体験するはずの清らかで爽やかな風通しのことを言っているのだ。

(5) one may guess the power of the north wind, blowing over the edge,
  屋敷の端を吹きすさぶ北風の威力がどれほどかを知ろうと思えば、

(6) by the excessive slant of a few, stunted firs at the end of the house;
  屋敷の端に立っている少数の、生育しきっていないモミの木が傾きすぎていることや、

(続き)
125OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/05(木) 15:12:58.37 ID:8hPHaHAf
>>124 からの続き

(7) and by a range of gaunt thorns all stretching their limbs one way,
  並んでいるやつれたトゲの数々がみんな一方に手足を伸ばして、

(8) as if craving alms of the sun.
  まるでお日さまからの施しを乞い願っているかのように見える様子を見ればいいかもしれない。

(9) Happily, the architect had foresight to build it strong:
  幸い、屋敷を作った人は先見の明があって、丈夫に作ってくれている。

(10) the narrow windows are deeply set in the wall;
  狭い窓は壁に深く埋め込んであり、

(11) and the corners defended with large jutting stones.
  角っこは、突き出た大きな石で守ってあるのだ。

("Wuthering Heights," Emily Bronte; Chapter 1 冒頭付近、
  Everyman's Library, p.2)
126名無しさん@英語勉強中:2015/02/05(木) 17:03:10.83 ID:8w5WryDk
和訳してみて大意を掴んだら原文を音読してみよう
発音に自信のない場合は無料のオーディ・テキストなどを利用
そして、ほかの部分とどこがどう違っているのかを考えてみよう
127OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/06(金) 14:02:57.50 ID:9pmumM7r
【singular they が "Wuthering Heights" にも?】

someone などを代名詞で受けるときは、昔は he が一般的で、そのあとは he or she
となり、最近は they で受けることが多くなった。これをもちろん singular they と
呼ぶが、singular they をもしかして "Wuthering Heights" の中でも使っているのだろうか?
もしかしてそうかもしれない箇所を見つけた。

"And who showed you up to this room?" he (= Heathcliff) continued, (中略)
"Who was it? I've a good mind to turn 【them】 out of the house, this moment!"

("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 3 の半ば、
  Everyman's Library, p.29)

上記の一節は、ロンドンから来た Mr Lockwood が Heathcliff の家で一夜を過ごす
ことになり、太っちょの家政婦 Zillah の案内によって一つの部屋に通されたのだが、
そこで寝ているうちに Lockwood は20年前に死んだ Catherine の亡霊に悩まされる。
恐怖のあまり大声を出してしまった Lockwood のところに駆けつけた Heathcliff が、
「何事だ?そもそも誰がこの部屋にあなたを通したのか?そいつ(そいつら?)を
追い出してやる!」と怒り心頭だ。

Heathcliff は、この部屋に Lockwood を案内するのは家政婦だと考えたはずだが、
しかしもしかしたら男の Joseph か Hareton が案内したと考えたかもしれない。
いずれにしても、二人が同時に Lockwood をその部屋に案内したとは考えにくい。
だからこの them は複数の人ではなく、やはり一人の人を指しているはずだと
考えるのが普通だ。しかしその部屋に案内した一人の人が男か女かは
定かでないと Heathcliff は考えていただろう。そこで him でもなく her でもない
them を使ったのだろうか?果たして、この時代、つまりこの小説の舞台である
1801年の段階(あるいはこの小説を Emily Bronte が書いた1847年あたりの段階)
では、すでに singular they が口語あるいは方言に於いては使われていたのだろうか?
128momi:2015/02/06(金) 14:35:36.13 ID:bWdaQK3V
その例と完全に重なるか不明だけど、
MWDEUのp901にsingular theyの昔の
用例がありますよ。
129OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/06(金) 15:04:12.00 ID:9pmumM7r
>>128
ありがとうございます。その本は momi さんの奨めに従って買ってあったので、
さっそく見てみました。さらには、この本に書いてあることの一部は、
Wikipedia の "singular they" の項目にも紹介されていることがわかりました。

それにしても、singular they は最近数十年間の傾向であって、昔は
someone とくれば he に決まっていたのだと思い込んでいました。
Merrriam Webster's Dictionary of English Usage には、これを he
とすべきだと主張してそれを流行させたのは 18 世紀の文法家たちだった
んですねえ。
130名無しさん@英語勉強中:2015/02/06(金) 21:20:53.20 ID:txui7mS7
>>129
LDOCE
grateful adjective

1.feeling that you want to thank (someone) because of something kind that (they) have done, or showing this feeling [≠ ungrateful]
131名無しさん@英語勉強中:2015/02/07(土) 09:20:17.39 ID:LuL4cASq
Our adieux were limited to a hasty bow.
132OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/07(土) 10:18:26.78 ID:ZUJEzN/G
【アメリカの学校が提供する抱腹絶倒の、しかし音楽として美しくもある歌】

ここは洋書スレだから歌を紹介するのは少しずれるが、歌詞もやはり英文なので、
勘弁してほしい。あまりにも面白く、それでいて音楽として美しくもある歌を収録
したビデオを見つけた。

Moses Brown - School Is Closed
https://www.youtube.com/watch?v=OjE72Q8s8wo

上記の歌は、アメリカの Providence にある Moses Brown School という
学校が提供している歌のビデオ。「今日は雪が深いから、学校は休みです」
という学校側から生徒や保護者に対する告知という形を取ってはいるが、
抱腹絶倒。僕は、一度これを見ただけで、少なくとも10回は大声で笑った。

歌声はプロだが、それに合わせて身振りや豊かな表情で演技しているのは、
なんとこの学校の校長。Matt Glendinning, Moses Brown Head of School。
学校の校長が(教育者の割には)イケメンで、楽しいこときわまりない。
やはりアメリカというところは、教育者でさえショービジネスの才能がないと
生き残れないのだろうと思わせる。時間があれば、あとでこの歌を聴き取り、
すべてを書き取ってみたい。
133OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/07(土) 10:29:56.29 ID:ZUJEzN/G
>>132 で紹介したビデオでの歌声の主も、何とこの学校の音楽教師だった。

http://www.bostonglobe.com/lifestyle/2015/01/27/providence-school-head-youtube-star-with-his-parody-frozen-let/GCRUApZsVMduNgCERJzJPJ/story.html

上記の新聞に、このビデオについての記事がある。これを見ていて思い出すのだが、
アメリカでは宗教の世界までもがショービジネス化していると言っても過言ではない
と思う。キリスト教の教会で牧師が、芸能人そのものの説教の仕方をするし、
礼拝のあとに行われる讃美歌は、ショービジネスそのものと言っていいくらいに
楽しいこときわまりない娯楽になっている。これがいいことか悪いことかなどと
云々するつもりはないが、世界の中でともかくアメリカは独自の路線を走っている。
134名無しさん@英語勉強中:2015/02/08(日) 09:43:00.89 ID:ZjWH7R1/
It’s a cuckoo’s, sir.
135OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/08(日) 11:11:04.18 ID:K9IP9IiK
>>134
>>"It's a cuckoo's sir."

それは "Wuthering Heights" の中で、ロンドン出身の Mr Lockwood が家政婦 Nelly Dean
に対して、「Heathcliff さんについて何か教えてくれ」とせがむと、開口一番に
Nelly が言う台詞。僕はこの台詞の意味が辞書には載っていないので、ろくに
調べようとも思わず、おそらくは「それは内緒の話だけど、みんな知ってます」という
程度の意味だろうと思っていた。

今、検索してみて、初めてその意味を知った。次の通り。

A cuckoo is a bird famous for laying its eggs in other birds' nests and throwing out
the real chicks. The comparison with Heathcliffe's upbringing is described
The comparison of Heathcliff and the cuckoo bird is hardly unintentional. ...
The cuckoo leaves its child to the care of a random bird, typically a different species
entirely. Cuckoos have no nurturing instinct; they just birth the egg and abandon it forever.
Bronte was trying to symbolize Heathcliff’s orphanage by comparing him to a cuckoo.
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2440130
136OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/08(日) 14:15:07.56 ID:K9IP9IiK
>>132  【アメリカの学校が提供する抱腹絶倒の歌唱ビデオの書き取り】

Moses Brown - School Is Closed
https://www.youtube.com/watch?v=OjE72Q8s8wo

The snow goes white on Route 95
Not a tire track to be seen
We couldn't make you come to school
But that wouldn't just be me
The ploughs are running
But still traffic starts to slide
So don't come to school
Just stay inside
Don't come to school
Here I am he(???)
Today the snow has said you'll freeze
To no school just stay at home
You can stay at home
School is closed
School is closed
'Cause it snowed so much last night
School is closed
School is closed
So stay at home and sit tight
Stay inside
Or go hot and play
???
The cold never bothered me anyway
Snow need have some snowflakes
Can bring things to and fro
And the streets that once flowed smoothly
(続く)
137OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/08(日) 14:15:48.06 ID:K9IP9IiK
>>136 の続き 【抱腹絶倒の歌唱ビデオの書き取り】

Become entangled ???
It's time for ???
To be that engaged in ?? go to
Today no Moses ground for me
I'm free
School is closed
School is closed
Because the snow is too deep
School is closed
School is closed
You can stay in bed and sleep
Here I'll snooze and
Here I'll stay
Let the storm raid come
Let the flurry through the air into the ground
Well, Dr. Kruzen shows us frozen fractals all around
Though this just hits me like an icy frozen bla??
We'll soon be going back
When the storm has been back
School is closed
School is closed
Don't come to school has(???) dawn.
School is closed
School is closed
So stay at home and sleep ???
At home you'll sit
There's no school today
Let the storm raid down
The cold never bothered me anyway
(End)
138名無しさん@英語勉強中:2015/02/09(月) 00:46:42.55 ID:fbB9xVKS
>>135
普通に次の文を読めば調べるまでもないことだな
And Hareton has been cast out like an unfledged dunnock!

I let her know.
139OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 07:21:49.41 ID:m6C3QSmW
>>136
この歌詞を正しく書き取ったものを紹介したサイト。
ただしこれは、僕が見つけたのではなく、
他の人が知恵袋で見つけてくれた。

http://alic152.blog123.fc2.com/blog-entry-1448.html
140必殺翻訳人:2015/02/09(月) 11:45:28.55 ID:SQcUpDqQ
うーん、こりゃ驚いた。
確かに傑作だ。

「勝手に翻訳教室」スレで訳すことにしました。
141名無しさん@英語勉強中:2015/02/09(月) 13:10:42.55 ID:fbB9xVKS
He's exactly like the son of the fortune-teller
that stole my tame pheasant.
142OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 19:00:37.64 ID:m6C3QSmW
Let It Go  忘れよう
https://www.youtube.com/watch?v=L0MK7qz13bU

Disney 映画 "Frozen"(アナと雪の女王)の主題歌 "Let It Go" を
僕なりに訳してみる。上手な和訳がネット上でたくさん発表されて
いるだろうけど、僕なりにこの歌詞を感じ取ってみたい。

The snow glows white on the mountain tonight
  今夜は雪が山に積もって白く輝いてる
Not a footprint to be seen
  足跡は一つも見えない
A kingdom of isolation
  孤独の王国
And it looks like I'm the queen
  私はそこの女王であるらしいわ
The wind is howling like this swirling storm inside
  心の中に渦巻く嵐のように、風が吹きすさぶ
Couldn't keep it in, heaven knows I tried
  抑えきれなかった ほんと一生懸命やったのに
Don't let them in
  知られちゃいけない
Don't let them see
  悟られちゃいけない
Be the good girl you always have to be
  いつものようにちゃんとした子じゃないと
Conceal, don't feel
  隠すのよ 苦しいなんて思っちゃいけない
Don't let them know
  知られたらおしまい
Well, now they know
  でも、ばれちゃった
(続く)
143OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 19:01:24.48 ID:m6C3QSmW
(その2)
Let it go!
  忘れよう
Let it go!
  忘れるの
Can't hold it back anymore
  もう抑えきれない
Let it go!
  忘れるのよ
Let it go!
  忘れるの
Turn away and slam the door
  そんなのほっといて、扉を閉めちゃえ
I don't care
  気にしないわ
What they're going to say
  みんながどう言うかなんて
Let the storm rage on
  嵐よ、怒り狂うがいいわ
The cold never bothered me anyway
  どうせ寒さはもともと平気だし
It's funny how some distance
  少し離れると
Makes everything seem small
  すべて小さく見えるのがおかしいわ
And the fears that once controlled me
  怖くて仕方なかったのに
Can't get to me at all
  もうぜんぜん平気
It's time to see what I can do
  何ができるか考える時期が来たのよ
(その3に続く)
144OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 19:02:16.53 ID:m6C3QSmW
(その3)
To test the limits and break through
  限界に挑戦して突破するためにね
No right, no wrong, no rules for me
  正しいとか間違ってるとか、規則なんて私にはないの
I'm free!
  私は自由なんだから
Let it go!
  忘れるのよ
Let it go!
  忘れるの
I am one with the wind and sky
  私は風や空と一体だわ
Let it go!
  忘れるのよ
Let it go!
  忘れるの
You'll never see me cry
  絶対に涙は見せない
Here I stand and here I'll stay
  ここに立って、ここに留まるの
Let the storm rage on
  嵐よ、怒り狂うがいいわ
(その4に続く)
145OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 19:02:43.25 ID:m6C3QSmW
(その4)
My power flurries through the air into the ground
  私の力が空気中を通って地面に入り込んでいく
My soul is spiraling in frozen fractals all around
  私の魂も、雪の結晶になって一面を渦巻いてる
And one thought crystallizes like an icy blast
  一つの考えが、氷みたいに冷たい突風のように結晶化していくの
I'm never going back. The past is in the past
  私はもう戻らない 過ぎたことは過ぎたこと
Let it go!
  忘れるのよ
Let it go!
  忘れるの
And I'll rise like the break of dawn
  夜明けみたいに起き上がるの
Let it go!
  忘れるのよ
Let it go!
  忘れるの
That perfect girl is gone
  例の品行方正な子に戻らなくていいの
Here I stand in the light of day
  昼の光の中に、いま立ってるのよ
Let the storm rage on!
  嵐よ、怒り狂うがいいわ
The cold never bothered me anyway
  どうせ寒さはもともと平気だし  

(終わり)
146OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 21:01:07.25 ID:m6C3QSmW
>>96 にて "for Linton" がどういう意味なのか分からないと書いたが、
あれからいろいろ考えて、自分なりの仮説を立て、ネイティブたちに
尋ねてみたら、僕の仮説は当たっていたようだ。

Wordreference.com における僕の質問とネイティブたちの回答
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2966304
147OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 21:13:08.56 ID:m6C3QSmW
【you foul-mouthed thief, you! という言い回し --- "Wuthering Heights" より】

Hold your tongue, 【you foul-mouthed thief, you!】
("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 6; Everyman's Library, p.55)

上記のように、you を繰り返したような罵り方をよく見たり聞いたりする。
これはけっこう面白い。引き続き、こういう言い回しに注意しながら
ウォッチングしていく。

ところで、>>146 で紹介した Wordreference.com に僕は昨日から参加していて、
質問だけでなくあちこちで回答もしているんだけど、ものすごく面白そうな
人たちが多い。英語ネイティブだけでなくいろんな言語の話者たちが、
英語のみならずさまざまの言語を勉強中であり、日本語についての質問も
たくさんある。戦時中に書かれた文語調の日本語による歴史資料に
出てくる日本語表現についての質問とか、あるいは奈良時代あたりに
出てくるような古い日本語についての質問もある。

英語についての質問も、初級のものからネイティブ顔負けのかなり高度なものに
至るまである。2ちゃんねるや知恵袋は、英語について日本語で語るにはふさわしいけど、
少しでも突っ込んだ話になると、どうしてもネイティブの助けを得ないと
いけないので、こういうサイトは助かる。

さらに、単なる薄ら馬鹿のネイティブではなく、本格的に日本語などを勉強している
英語ネイティブもたくさんいるようだし、彼らが英語についての質問に答えるときは、
本格的な文法用語を駆使して答えてくれている。
148OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 21:27:28.08 ID:m6C3QSmW
【Oxford University での遠隔者向けの文学講座】

前にも紹介したけど、Oxford University では、少し料金は高いけど、
きちんと教授による指導の元で英文学などをネット上で勉強できる講座が
ある。Cambridge などでも行われているが、Oxford の方がはるかに
充実していると僕は感じる。いずれこれに参加したいと思っている。

でも、参加者はほとんどがネイティブまたはそれに近い英語力と
英文学についての深い造詣を持った人たちだと想像する。
だから、そういうところに入り込んでも金の無駄遣いになってしまわないように、
じっくり準備したいと思う。そのためにも、古典的な英文学の作品を
できるだけたくさん、できるだけ深く読み込んでいかないといけない。

たとえば Emily Bronte についての講座については、次のリンク先で解説されている。
https://www.conted.ox.ac.uk/courses/details.php?id=Q200-269&search=&submitbutton=Search&multisearch=single&search_type[]=100

一人の教授による指導の下でのほんの10週間のネット上での話し合いを中心とする講座で、
その具体的な内容は、次の通り。

1. Bronte lives and myths
2. Reading the Brontes
3. Charlotte Bronte: structure and themes of Jane Eyre
4. Charlotte Bronte: contexts of Jane Eyre
5. Anne Bronte: contexts of Agnes Grey and The Tenant of Wildfell Hall
6. Anne Bronte: representations of women
7. Emily Bronte: themes and motifs
8. Bronte manuscripts and editions
9. Emily Bronte: structure and language of Wuthering Heights
10. The endings of the Brontes’ novels, rewritings, prequels and sequels, and opportunities for further exploration.

受講料は、EU 圏内の人であれば安いけど、僕ら EU 圏外の者が払う受講料は、
295 pounds だ。今のレートでは、53,300 yen くらいだ。
149OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/09(月) 21:39:04.63 ID:m6C3QSmW
>>148 で紹介したこの講座を受けるにあたっては、次のような本を読め、と書いてある。

Recommended reading
To participate in the course you will need to have regular access to the Internet
and you will need to buy the following paperback books: ?
(1) Bronte, Charlotte --- "Jane Eyre"
(2) Bronte, Emily --- "Wuthering Heights"
(3) Bronte, Anne --- "Agnes Grey"
(4) Bronte, Anne --- "The Tennant of Wildfell Hall"
(5) Poems of the Brontes (any edition ? also available online)
(6) [selected poems]. ? Alexander, Christine, & Smith, Margaret,
(7) The Oxford Companion to the Brontes (Oxford, OUP, 2006).
The novels are listed in the order they will be studied.

なお、ここまでの紹介はすべて Bronte 姉妹についての講座についての
ものだ。英文学の講座だけなら Jane Austen や Shakespeare を含めて
13コースある。それについては、

https://www.conted.ox.ac.uk/courses/results.php?search=&submitbutton=Search&multisearch=single&search_type%5B%5D=100&search_startdate=Starting+on+or+after+%28date%29#rightcontent

上記のページに書いてある。そして、英文学以外にも、考古学や
コンピュータなど、いろんなコースがある。日本での通信教育
に飽き足らない人は、Oxford University の通信教育を受けてみては
どうだろうか?実際に受けてみた感想を、この2ちゃんねるでいずれ
交感し合えればうれしい。外国人とならいくらでも意見交換を
する機会はあっても、日本語ネイティブ同士となると、そもそも
こういう講座を受けそうな人が限られているので、貴重だ。
150名無しさん@英語勉強中:2015/02/10(火) 08:47:43.33 ID:9SpN5EAD
She cut up the wing of a goose before her.
151momi:2015/02/10(火) 09:01:33.88 ID:30m2v9kA
Shih was responsible for sending out text messages to
teen-agers across the country, alerting them to various
altruistic opportunities and encouraging them to become
involved in their local communities: running food drives,
organizing support groups, getting their cafeterias to
recycle more.

R U There?
A new counselling service harnesses the power of the text
message.
BY ALICE GREGORY

alertの語義
ランダムハウスにある自覚させる、喚起する の語義がウィズダムにはなかった。

If you alert someone to a situation, especially a dangerous
or unpleasant situation, you tell them about it.
▶ He wanted to alert people to the activities of the group.

Cobuildも日本人向けではないのでしょうがないが、
触れていない。
152OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 10:14:07.75 ID:c+Ub6x58
>>151
(1) >>【alerting】 them to various altruistic opportunities

なるほど。"to alert (a person) to (something)" というと、something の部分には
a danger などが来るとばかり思ってしまうけど、上記 (1) のような気楽な状況で
も使えるんだね。

POD, ODE(一巻本)でも、やはり "to warn (someone) of a danger, a problem, etc."
というような意味のことしか書いていない。

MWALD なら、さすがに少しだけ気楽な場面を想定した定義文と例文を載せている。

●alert
to make (someone) aware of something
例文: The teacher 【alerted】 the students that tests would be given
the next day.
例文: A friend recently 【alerted】 me to the existence of a new museum
in my city.
(Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary)

(続く)
153OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 10:14:45.16 ID:c+Ub6x58
>>152 からの続き

そして、OED Online では、2012年に改訂されたばかりの alert の項目において
そのような気楽な状況を想定した定義文と例文を載せている。

●alert [verb]
rare before 20th cent. (動詞としての alert は、19世紀までは稀だったとのこと)
trans. To make alert to or 【aware】 of something; to warn; to instruct to be vigilant to
do something.

例文は6つあるが、気楽な状況を想定した例文は最新のもののみ。
2002 N.Y. Times Mag. 15 Dec. 123/2
When one girl spots the prince, she..【alerts】 her gaggle of teenage friends.

なお、上記の OED Online の記述は、下記のように、ごく最近に改訂されたのだと
書いている。したがって、最新の CD-ROM(つまり第2版)よりも内容が新しい。
This entry has been updated (OED Third Edition, September 2012).

(OED Online)
154OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 10:48:23.58 ID:c+Ub6x58
【My tooth is loose!】

「歯が抜けそうだ!」と言いたいとき、仮に tooth (teeth) と "is (OR are) loose" とを
使えばいいということを知ってはいても、さて、それでは

  (1) One of my teeth is loose!
  (2) A tooth of mine is loose!
  (3) The tooth is loose!
  (4) A tooth is loose!
  (5) One tooth of mine is loose!
  (6) One tooth is loose!

このうち、どれを使えばいいのかと悩みながらしゃべらないといけない。
そして、ネイティブが "My tooth is loose!" と言っているのを聞いて、
やっと「なんだ、それでいいのか」と胸を撫で下ろす。同じように
「足が痛い」というとき、「肩の調子がおかしい」とか、「ほっぺにキス」とか
「手を見せてごらん」とかいうときにも、すべて

  my leg, my foot, my shoulder, (her) cheek, your hand

などどと言えばいいらしい。もちろん、これらの leg, foot, shoulder, cheek
などについてはまったくの初出であって、いきなり手、足、頬、肩などの
話が出てきても、やはり my shoulder, your cheek, her leg などというふうに
「所有格の代名詞(my, her, your, etc.) + 単数の名詞」でよいらしいのだ。
(ほんとかいな?確かそうだったと思うけど、不安になってきた。)

ともかく、ネイティブならおそらくは3歳の子供でも間違いなくとっさに言える
だろうと思われるこういう簡単な会話においてさえ、悩むのだ。

(続く)
155OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 10:49:47.68 ID:c+Ub6x58
>>154 の続き

なお、このコメントの最初に掲げたタイトルである "My tooth is loose!" という
言葉は、次のサイトに出てきた。

   ************************

Losing baby teeth: What to expect and when

【"My tooth is loose!"】

Those words represent a big milestone in your child's life. Baby teeth have to fall out
to make way for permanent teeth to grow ? a process that lasts six or more years
from start to finish.

http://www.babycenter.com/0_losing-baby-teeth-what-to-expect-and-when_3658971.bc
156OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 11:08:02.12 ID:c+Ub6x58
【You'll break your leg.】

さっきの話題の続き。「そんなところから飛び降りたら、脚を骨折するぞ」と
言いたいとき、You'll break your leg. という。one of your legs なんて
言わなくてもいいらしい。そのことを示す例文を小説の中から紹介する。

    She glanced down, quickly squeezing her eyes shut. Ten feet
  remained between her and the hard-packed dirt below, She'd surely
  【break her leg】 if she let go now. "Pull that bail beneath me. I'll jump
  down."
    It's too far. You'll 【break your leg.】"
    "Maybe I'll 【break my left leg,】" she gasped. "Together Jo and I will be
  one whole person."

     Source: "Winning The Widow's Heart" by Sherri Shackelford
     https://www.google.com/search?q=%22you%27ll+break+your+leg%22&btnG=Search+Books&tbm=bks&tbo=1&gws_rd=ssl
157OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/10(火) 11:14:22.90 ID:c+Ub6x58
>>156
ところが、有名な別の決まり文句として "Break a leg!" というものがある。
だからややこしい。"Break a leg!" という決まり文句につられてしまって、
「そんなところから飛び降りたら you'll break a leg.」と言ってしまいそうだ。

こんなふうに、理屈で考えることなく、膨大な英文を読んだり聴いたりして
頭にたくさんの言語資料のデータベースを構築し、その中から適切な
ものが瞬時に引き出せるようにするしかない。

だからこそ、映画やドラマを見まくり、洋書を読みまくる必要がある。
その一環として、僕はこの二三日、Disney の "Let It Go" の元歌や
その替え歌のビデオを見たり書き取ったりしていたし、"Wuthering Heights"
を読んだりしている。
158momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/10(火) 12:08:57.92 ID:30m2v9kA
>>152
おお、ありがとう。自分はMWALD引かずにスマホで済ませていたw
159名無しさん@英語勉強中:2015/02/10(火) 20:33:08.70 ID:71fujVpG
>>158
MWALD alert
to make (someone) aware of something
◾A friend recently alerted me to the existence of a new museum in my city.
160名無しさん@英語勉強中:2015/02/11(水) 01:55:33.64 ID:+7jwpTAZ
The soft thing looked askance through the window.
161名無しさん@英語勉強中:2015/02/11(水) 23:49:10.80 ID:PnnLnz93
She took the shot out of the master's fowling-piece.
162OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/12(木) 13:43:17.95 ID:O6ILf6WL
【read (a person) a lecture = a "magisterial reprimand" --- "Wuthering Heights"】

(1) Wuthering Heights -- 1847年出版
(2) 樋口一葉 -- 執筆活動は、1896年あたり
(3) 夏目漱石「こころ」 -- 1914年出版
(4) 森鴎外 -- 主な執筆は、1909-1916年あたり

漱石の「こころ」あたりは平易な日本語で書いてあるとはいえ、
「猫」はかなり凝った文体だし、鴎外も現代の日本語に比べると
かなりかけ離れたものだし、樋口一葉となるとかなり古め家悪しくなる。
しかし、樋口一葉でさえ、1896年あたりだ。"Wuthering Heights" は
それよりもさらに50年も古い。江戸時代末期だ。

江戸末期でも、堅い文体のものもあれば「東海道中膝栗毛」のように柔らかく、
現代人でも古文の知識がなくても何となくわかったような気になれるもの
もあるけど、やはり"Wuthering Heights" の出版されたころは、
今から見ればかなり古い時代だ。

前にも言ったけど、Emily Bronte とさほど違わない時代の小説と
言っても、たとえば Charles Dickens などは、少なくとも
"David Copperfield" (1850) なんてけっこう取っつきやすい英文で
書いてあるように思うし、Thomas Hardy の "Far from the Madding Crowd" (1874)
や "Tess of the d'Urberville" (1891) なども読みやすく感じる。

それに比べると、"Wuthering Heights" (1847) は、どうも読みにくく感じる。
難しく感じる単語がオンパレードだ。何となく意味の想像できる単語や
フレーズでも、現代のものからかなりかけ離れている。
163OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/12(木) 13:58:49.50 ID:O6ILf6WL
(続き) 
【read (a person) a lecture = give (someone) a "magisterial reprimand"
   --- "Wuthering Heights"】

And then, Mr Linton, to mend matters, paid us a visit himself,
on the morrow; and 【read the young master such a lecture】
on the road he guided his family, that he was stirred to look
about him, in earnest.

("Wuthering Heights," Emily Bronte; Chapter 6 の最後, Everyman's Library, p.58)

上記の【 】の中も、古めかしい表現ではないだろうか?
"give (someone) a lecture" という言い回しなら通常の辞書にも
載っているけど、give の代わりに read が使われているところが
古めかしく感じられる。(そんな気がしているだけかもしれないが。)

lecture
6. An admonitory speech; esp. one delivered by way of reproof or correction;
‘a magisterial reprimand’ (Johnson). Phr. 【to read (a person) a lecture】. (OED Online)

  (1) read him a lecture
  (2) give him a lecture
  (3) preach to him

この三つの使用頻度を歴史的に示したグラフがある。
https://books.google.com/ngrams/graph?content=read+him+a+lecture%2Cgive+him+a+lecture%2C
+preach+to+him&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url=t1%3B%2Cread%20him%20a%20lecture%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cgive%20him%20a%20lecture%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cpreach%20to%20him%3B%2Cc0

このグラフにどれくらいの信頼性があるかは知らないけど、今のところは
少しこれを信用しておこう。これによると、三つとも使用頻度は
年月の経過と共にどんどん低くなっていくけど、特に
"read him a lecture" の使用頻度が低い。
164OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/12(木) 15:04:33.94 ID:O6ILf6WL
【美しく変貌した Catherine の帰還 -- "Wuthering Heights," Chapter 7】

Heathcliff と Catherine は二人で moor を走り回って遊ぶことが多かったが、
Chapter 6 の終わりの方では、二人で Thrushcross Grange の方まで
遠征した。すると、その家の番犬が Chatherine に噛みついてきた。
脚をひどく負傷した Catherine は、そこに住む Linton 家の人たちに
介抱され、その傷が治るまでは歩かない方がよいというわけで、5週間
ものあいだその家に留まる。Heathcliff は Linton 家の人たちから
追い出され、彼は仕方なく Wuthering Heights に戻る。彼は、
大好きな Catherine のことが心配でならない。

長い滞在期間中、外に出ないで何もしなかったので、肌も真っ白になり、
さらには洗練された趣味を持つ Linton 家の人たちからセンスのよい
きれいな服を着せてもらったりおしゃれな髪型にしてもらったりして、
美しく変貌した Catherine が Wuthering Heights に戻ってくる。
以前はずっと moor を裸足で駆け回るおてんば娘だったので、
Heathcliff と同じくらいに田舎っぽく、野卑でさえあった Catherine が
美しく洗練されて戻ってきたので、以前のように汚れたままの
田舎者である Heathcliff は、Catherine の前でおどおどする。
Catherine の目に届かないところで隠れている。いぶかしく思った
Catherine は「Heathcliff はどこにいるの?」と言う。

"Is Heathcliff not here?" she demanded pulling off her
gloves, and 【displaying fingers wonderfully whitened with
doing nothing, and staying in doors】.
("Wuthering Heights," Chapter 7; Everyman's Library, p.60)

やはり、日に当たらないで屋内にいて何もしない(力の必要な作業も家事もしない)
でいることは、妙齢の女性にとっては美しくなるための秘訣の一部なんだろうかと
感じさせる一節。ただ、現代では、170年ほど前のこの時代とは違って、炊事や洗濯に
もさほど手足を汚さなくてよいし、体力もさほどいらないので、屋内にいると太って
ばかりということになる。
165OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/12(木) 15:10:41.74 ID:O6ILf6WL
>>164
うっかりしていた。170年前なんて言ってしまったが、それは
この小説が書かれた 1847年のことだった。しかしこの
小説の舞台は、冒頭に書いてある通り、1801年だから、
200年以上も前だ。しかも London などの大都会ではなく、
England 北部の Yorkshire の、風の吹きすさぶ丘の上の
荒野の中にある家に住む人たちの話だ。
166名無しさん@英語勉強中:2015/02/12(木) 20:24:42.04 ID:Hc/a+b6h
He's a bird of bad omen.
167名無しさん@英語勉強中:2015/02/12(木) 22:34:39.44 ID:jtAbKVWg
>>165
Kate Bushの有名な歌に、その名もWuthering Heightsというのがあるのをご存知ですか。
白い服を着て踊るビデオクリップは、まさに恐ろし美しいですw
168名無しさん@英語勉強中:2015/02/13(金) 00:20:48.32 ID:giVZH7q2
She was feeding some pigeons.
169OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 06:18:34.80 ID:3yCy5fL5
>>167
Kate Bush のその歌は、2年くらい前に
初めて YouTube 上で知りました。
この人は、かなり個性的な歌手ですね。
170名無しさん@英語勉強中:2015/02/13(金) 08:21:42.51 ID:giVZH7q2
She tore the pillow with her teeth.
171OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 11:32:05.74 ID:3yCy5fL5
【once in a way (= once in a while) --- "Wuthering Heights," Chapter 7】

once in a while はよく出てくるが、once in a way は見たことがなかった。
手軽な一般の辞書にも載っていないような気がする。次に示す一節は、
犬にかまれて負傷して動けなくなった Catherine が Thrushcross Grange で
5週間も滞在したあと、洗練された美しさをたたえながら Wuthering Heights
に戻ってきたけど、Heathcliff は恥ずかしがって Catherine と握手も
できないでいるのを見て、Mr Earnshaw が偉そうに「握手しなさい。
たまには、それもいいだろう」と言っている場面。

"Shake hands, Heathcliff," said Mr Earnshaw, condescendingly,
"【once in a way】, that is permitted."

("Wuthering Heights," Emily Bronte, Chapter 7 冒頭付近、
  Everyman's Library, p.61)

(for) once in a way / once in a [every] while
まれに、たまに 
*Once in a while we visit the theater.
  たまに芝居を見に行きます。
(上記は "once" の項目にある例文。)

once in a way たまには
*Once in a way I don't mind it.
  たまには、それもかまわない。
(上記は、"way" の項目にある例文。)

以上、出典は「英語イディオム・句動詞辞典」、安藤貞雄。)
172OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 11:44:44.34 ID:3yCy5fL5
>>171 【once in a way (= once in a while)】

OED Online では、どのように書いているか?

way の項目で
i. once in a way: on a single (exceptional) occasion; as a solitary or rare instance;
rarely, exceptionally; quasi-adj., of rare occurrence, exceptional. Also 【for once in a way】.
This phrase would seem to be a corruption of the earlier 【once and away】,
which may have meant originally ‘once and then go away’, ‘once and no more’,
though all the instances quoted under once adv., conj., adj., and n. Phrases 3
admit of being interpreted in the sense above explained.
Cf. once in a while at once adv., conj., adj., and n. Phrases 9.

(1) 1842 J. H. Newman Church of Fathers 302,
  I must beg indulgence 【once in a way】, to engage myself in a dry
  and somewhat tedious discussion.

(2) 1853 J. L. Motley Corr. (1889) I. v. 157
  The opportunity of seeing what she could 【for once in a way】.

(3) 1858 Trollope Dr. Thorne xix,
  Now I like this kind of thing 【once in a way】.

(4) 1860 C. Reade Cloister & Hearth liii,
They agreed to take a holiday 【for once in a way】.

(続く)
173OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 11:45:22.92 ID:3yCy5fL5
>>172 の続き 【once in a way】

(5) 1891 J. M. Dixon Dict. Idiomatic Eng. Phrases 230
【Once in a way】, sometimes; at long intervals; on rare occasions.

(6) 1913 Sat. Rev. 21 June 762/2
The case of Ulster..really offers him this luxury 【for once in a way】.

(7) 1928 E. O'Neill Strange Interlude ii. 76
Well, then, a little truth 【for once in a way】!
(上記の7の言葉は、「たまには、いいことを言うじゃないか!」という
日本語の語調にかなり近いと思う。)

(8) 1934 G. B. Shaw On Rocks i. 197,
I really think, father, you might 【for once in a way】 take some slight interest in the family.

(OED Online)

さて、再び下記の Ngram Viewer という統計を一応は信用できるものと想定すると、
"once in a way" は確かに "once in a while" に比べて、使用頻度が極度に低い。

https://books.google.com/ngrams/graph?content=once+in+a+way%2C+once+in+a+while&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url=t1%3B%2Conce%20in%20a%20way%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Conce%20in%20a%20while%3B%2Cc0
174OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 12:01:59.09 ID:3yCy5fL5
>>172
OED というと、単語レベルでの語源に詳しいことはよくわかっていた
けど、この once in a way というフレーズなどのの語源についても
詳しく書いてくれていることがここでよくわかる。実にありがたい。

単語でも熟語でも、単に現代での意味を棒暗記するなんて
僕は嫌いだし、第一、棒暗記が僕は中学生のときから苦手だ。
きちんと元の意味合いを考えながらでないと覚えられない。
だからこそ、OED などというややこしい辞書を使わないでは
いられない。

記憶力のいい人は、こんなに大きな資料で
語源とか歴史的変遷などという面倒なものをたどらなくても、
小さな辞書に書いてある意味を棒暗記してしまえるだろう。
175OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 13:18:14.89 ID:3yCy5fL5
【the solitary neighbor that I shall be troubled with --- "Wuthering Heights," 冒頭】

"Wuthering Heights" の冒頭2行目で、その言葉づかいにいきなり疑問を感じてしまう。

1801. -- I have just returned from a visit to my landlord -- the solitary neighbor
that I shall be 【troubled with】.

これはもちろん、人間嫌いの Mr Lockwood がロンドンの喧噪を嫌って Northern England
の Yorkshire の丘の上にある Wuthering Heights に住む Heathcliff から、その近くに
ある彼の持家である Thrushcross Grange をしばらく借り受けようとしているところ。
   the solitary neighbor that I shall be troubled with
をどのように訳せばいいのか?最初は、ろくに調べもしないで、わかったような気に
なっていた。「私が御厄介になる予定の孤独な隣人」とでもいえるような意味だろう
くらいに思っていた。しかし、本当にそれでいいのか?

単語としては、高校1年生でも知っていそうな単語ばかり。しかし、これらは現代でも
使われている表現なのか。そして仮に現代でも使われているとしても、それは現代の
意味で使われているか、あるいは200年前には別の意味で使われていたのか、それを
調べてみる。なお、これについては、「勝手に翻訳教室」というスレでも扱われている。
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1418274018/l50

● solitary
[ODE 一巻本によると]
done or existing alone
   I live a pretty 【solitary】 life.
   Tigers are essentially 【solitary】.

(続く)
176OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 13:30:25.38 ID:3yCy5fL5
>>175 の続き
● solitary
[OED 20巻本によると]

1. a. Quite alone or unaccompanied; destitute or deprived of the society of others.
1863 ‘G. Eliot’ Romola I. xiv. 229
He foresaw himself wandering away 【solitary】 in pursuit of some unknown fortune.

b. Keeping apart or aloof from society; avoiding the company of others; living alone.

以上が OED Online からの引用。これを見ると、>>175 の冒頭に出した
"the solitary neighbor (= Heathcliff)" の solitary は「孤独を好む、人を避ける」
という意味らしいことがわかる。しかし、「勝手に翻訳教室」で紹介されている
有名な二人の翻訳家によると「唯一の」というような意味で解釈されている。
確かに、solitary は sole や single という意味でも使われる。それについては、
下に掲げる OED (20巻本)による解説の通り。

● solitary についての OED 20巻本による解説

d. With a, one, etc.: single; sole.

(1) 1748 T. Gray Ode in R. Dodsley Coll. Poems II. 266
Poor moralist! and what art thou? A 【solitary】 fly!

(2) 1769 ‘Junius’ Stat Nominis Umbra (1772) I. xxvii. 199
He gives but seven 【solitary】 lines to the only subject, which can deserve his attention.

(3) 1802 G. Morris in J. Sparks Life G. Morris (1832) III. 160,
I believe it is a 【solitary】 instance.

(続く)
177OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 13:45:46.34 ID:3yCy5fL5
>>176 の OED(20巻本)による solitary についての解説の続き

(4) 1830 G. Cruikshank Gentl. in Black i,
Not a sous have I in the world besides that 【solitary】 five franc piece.

(5) 1890 Hardwicke's Sci.-gossip 26 49
With one 【solitary】 exception the nebular hypothesis explains all.

ただ、例文を見てみると、すべて物事についてのものだ。人間についてでは
ない。もしかして、「唯一の」という意味での solitary は、人間や動物については
使えないのではないか?人間や動物を solitary と言った場合は、
自動的に「孤独を好む、一人で行動する」という意味になるのではないか?

しかし、Oxford Dictionaries Pro というオンライン辞書には、「唯一の」という
意味での solitary を人間にも使っていた。

solitary
[ATTRIBUTIVE, OFTEN WITH NEGATIVE] Single; only:
Dozens of officers forming a Guard of Honour snapped to attention as the procession,
headed by two mounted officers and the 【solitary drummer】, sombrely approached the building.

というわけで、Heathcliff を "the solitary neighbor that I shall be troubled with"
と書いているときの solitary は、「唯一の」(single, sole)という意味にも、
「孤独を好む、一人で行動する」という意味にも解釈できそうだ。もしかして、
Emily Bronte はこの両方の意味を込めたかったからこそ、わざとこの単語を
選んだのではないだろうか?
178OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 14:02:43.65 ID:3yCy5fL5
>>175 【the solitary neighbor that I shall be troubled with】

さて、次に "be troubled with" という表現の意味について調べる。

● be troubled with
(病気などで)困っている
He was 【troubled with】 a severe headache.
(安藤貞雄「英語イディオム・句動詞辞典」)

上記の「(病気などで)困っている」という意味での(受け身の形での) be troubled with は、
OED(20巻本)によると、ずいぶん古くから使われているようだ。(特殊文字が、文字化けすると思う。)

● trouble という単語についての OED(20巻本)による解説

b. Of disease or ailment: To cause bodily derangement, pain, or inconvenience to;
to afflict; sometimes in weakened sense, to affect. (【Often in pass. with with】; also fig.)

(1) c1400 tr. Secreta Secret., Gov. Lordsh. 72
Ty stomak shal fille hym with euyl humours.., and tat shall 【trobbyl】 ty brayn
【with】 euyll fumosyte.

(2) ?1507 W. Dunbar Poems (1998) 94,
I..【Am trublit now with】 gret seiknes.

(3) a1616 Shakespeare Othello (1622) iii. iii. 419
【Being troubled with】 a raging tooth, I could not sleep.

(4) 1684 J. Bunyan Pilgrim's Progress 2nd Pt. ii. 84
He said, That Mercy was a pretty Lass; but 【troubled with】 ill Conditions.

(5) 1751 Johnson Rambler No. 153. ?19
All whom I intreat to sing 【are troubled】 with colds.
179OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 14:17:59.09 ID:3yCy5fL5
>>175-178 までで引用した辞書の解説をもとにすると、Heathcliff のことを
    ● the solitary neighbor that I shall be troubled with
と言っているこの台詞を、次のように訳せるだろう。
    ★ 私がこれから面倒な思いをする原因となる孤独で唯一の隣人

ちょっと堅いけど、そのように訳さずにはいられない。一つには、solitary
が「唯一の」という意味と「孤独を好む」という意味との両義性を持っていて、
Emily Bronte がわざとその両義性を生かすためにこの言葉を選んだと
僕は思うから、「孤独で唯一の」とでも訳すしかない。それから、
be troubled with (something) の something の部分には病気の名前などが
入る例文がたくさんあるので、Heathcliff を Mr Lockwood を悩ませる
病気のようにたとえていると考えられる。そのような意味合いを生かすために、
一応、堅いけど上記のように訳しておく。もっとこなれたきれいな日本語訳が
思いついたら、あとでここに書く。

ただ、ここで疑問がある。つまり、この冒頭のこの台詞を Mr Lockwood が
言ったのは、Heathcliff の家に初めて行って帰ってきたばかりのときだ。
ということは、Heathcliff が変な人だということ、ましてやその家に忌わしい
話があるなんてまったく知らないときだ。現に、そのあとで Heathcliff の
邪慳な性格を知った時に、小説の冒頭で言っていた "(He is) a capital fellow!"
という言葉を撤回している。

すると、この be troubled with は、病気に例えるべき嫌な人から
悩まされるなどという意味ではなく、「ご厄介になる」とか「関わり合う」
というような neutral な意味なのだろうか? 果たして、この be troubled with
はそういう neutral な意味での "be associated with" というような
意味も持つのだろうか?

そのあたり、わからないことばかりだから、自力で調べられたら調べるし、
Word Reference Forum でネイティブたちに質問するかもしれない。
180OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 14:47:33.11 ID:3yCy5fL5
>>179 で述べた内容(the solitary neighbor that I shall be troubled with)
について、Word Reference Forum で質問してみた。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2968513&p=15010825#post15010825

回答がつくかどうかわからないけど、しばらく待ってみる。この forum にいるネイティブたちは、
本当に真面目な人たちで、ものすごく初心者レベルの下らない質問から、かなり高度で
面倒な質問に至るまで、すべて答えてくれる。しかも瞬時に。ぜひ他の日本語ネイティブの
人たちにも参加してもらいたいもんだ。
181名無しさん@英語勉強中:2015/02/13(金) 17:00:52.10 ID:63krmMcZ
丁寧に読み込んでらっしゃいますね
私は英文科で嵐が丘も原文で読んだことありますが、ある程度意味が取れればぐらいの気持ちで読んでいたと思います
こうした少しずつの積み重ねが、次第に大きな差になって行くんでしょうね
182名無しさん@英語勉強中:2015/02/13(金) 18:01:03.02 ID:lSWSx4Hh
>>179
>すると、この be troubled with は、病気に例えるべき嫌な人から悩まされる
>などという意味ではなく、「ご厄介になる」とか「関わり合う」というような
> neutral な意味なのだろうか?

時間が取れないので取りあえずこの点だけに反応しておきます。
『翻訳問答』では、片岡義男氏は naturalなニュアンスと解釈しているようです。
以下、引用します。

鴻巣: さて、二文目の trouble を私は「めんどうな」と訳し、片岡さんは
訳していないですね。他の方は「厄介な」とか「うるさい」と訳しています。
片岡: それは「trouble」という言葉に引きずられているからでしょう。
(中略)
片岡: trouble という言葉を見たとき、深刻に受け取りすぎるのではないかな。
これはいわゆる「トラブル」なのだ、というふうに。しかしけっしてそうではなく、
訳さなくてもいいような軽い言葉は、たくさんあるんですよ。
(以下略)
183OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 18:17:10.53 ID:3yCy5fL5
>>182
ありがとうございます。片岡義男氏は英語の達人に違いないのですが、
彼が言っていることが正しいという証拠は示しておられませんね。
やはり辞書の記述でも何でもいいから、何か有力な証拠を示して
くれないと僕らは納得ができないですね。
184OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/13(金) 18:42:52.89 ID:3yCy5fL5
>>181
やはり、"Wuthering Heights" は英文学の最高峰であるらしく、
英語圏の人も高校か大学で必ず読まされ、日本語ネイティブも
英文学専攻の人は大学1年くらいで読まされるようですね。
僕は英文科専攻ではなく外国語大学の英米語学科にいましたので、
かなり実用的な英語の習得を重視するということで文学の
講義は中途半端でした。とはいえ、一応は1年生のときに
"Wuthering Heights" の講義がありました。

18歳から19歳のときに、大して優秀でもない僕が "Wuthering Heights"
なんていきなり読んでもわかるはずはありませんでしたので、講義は
ろくに聞かず、講義の最中に、まずは僕が何とか読める洋書の
ペーパーバックをせっせと読んでいました。しかしそのころは、
娯楽小説の洋書でも苦労していました。

長年にわたって娯楽小説・童話・ビジネス書などの洋書をたくさん
読みましたので、やさしい英語だけはそれなりに読んだり
書いたりしゃべったり聞いたりできるようになったので、
歳を取ってから、やっとの思いで英米の古典文学を原書で
読み始めたというわけです。若い時にも古典的な作品や
哲学書や教養書を英語で読もうと取り組んではいましたが、
60% から80% もわかればそれで上出来だというほどの
いい加減なものでした。そのいい加減な読み方でも、
継続するのは本当に大変でした。まあ、それくらいに僕は
出来が悪い(才能がない)ということなんですけど。
185名無しさん@英語勉強中:2015/02/13(金) 23:09:37.75 ID:PoiFtlAm
>>184
謙虚な方ですね。
あなたはみんなの目標ですよ。
186名無しさん@英語勉強中:2015/02/14(土) 00:10:03.48 ID:Zt1CdSsg
How is the winter life of the swallow?
187名無しさん@英語勉強中:2015/02/14(土) 00:42:07.73 ID:r4jq8jvV
so so
188OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/14(土) 06:47:17.51 ID:PVs4GPHn
>>185
僕も自分を謙虚だと思っているのですが、
その反対に、人からよく傲慢だと言われます。
実は、その両方が当たっているみたいです。

人類の99.9% はすべてクズだと僕は思っていて、
そのクズのうちの一人でしかない僕も
所詮はクズだと思っているという点で、
僕は謙虚なのです。しかし、クズである
ことに「甘んじている」人たちを見下している
という点で傲慢なのです。

自らの矮小さを乗り越えることは永遠にできないとしても、
それでも何とか乗り越えようとしている
人しか相手にする気になれないのです。
僕が古典文学や古典的な思想書などしか
本気では読む気になれないというのは、
そういう本を書いた人は、人類の矮小さを
乗り越えようと苦闘し続けた人たちのように
感じるからです。

人生をただ単に楽しめば
それでいい、おいしいものを食べて
気持ちのいいセックスや恋愛をすれば
それでいい、芸術も所詮は娯楽、などと
うそぶいて惰眠をむさぼるブルジョワの
豚みたいな連中が大嫌いなのです。

僕は自分がクズであることが我慢できずに、17歳のときから
40年以上、悪戦苦闘してきました。
死ぬまでその苦闘は続きます。
189名無しさん@英語勉強中:2015/02/14(土) 11:08:52.55 ID:lplxe4uD
like a bird out of its nest and back
190名無しさん@英語勉強中:2015/02/14(土) 23:00:53.15 ID:bYmLYhqJ
His unnurtured soul has been like young winged thing.
191名無しさん@英語勉強中:2015/02/15(日) 03:15:12.67 ID:wMDwNmta
Them things are easier said nor done,
and I'm partly ashamed of talking.
192名無しさん@英語勉強中:2015/02/15(日) 10:18:42.48 ID:wMDwNmta
He saw no career open to him.
193OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/15(日) 14:25:18.64 ID:ubpyElyB
【let the guy down gently --- "Longman Dictionary"】

【let somebody down lightly/gently】: to give someone bad news in a way that will not upset them too much:
I get asked out on dates quite often, but I always try to 【let the guy down gently】.
Longman dictionary
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2969347

数日前から Wordreference.com というサイトに出入りしているけど、
上記のような話題も出た。"let somebody down gently" は、
「丁重にお断りする」とでも訳せばよいのだろう。この言い回しそのもの
も面白いけど、例文の中で the guy というふうに the をつけているところが
面白い。こういうときに、ゼロから英作文するときに、果たしてこの場合に
単に the guy だけでよいのかどうかと僕なら悩んでしまうところだが、
ネイティブは迷わずに the guy とだけ言ってしまう。
194OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/15(日) 14:47:48.00 ID:ubpyElyB
>>180
"the solitary neighbor that I shall be troubled with" という "Wuthering Heights"
の冒頭の一節について Wordreference.com で僕は質問したが、ネイティブたちから
の丁寧な回答があった。そのエッセンスをここにまとめる。

● (1) solitary の意味

"the only" という意味に、一種のしゃれとして "living alone" という意味を重ねている
という意見が主流。

[回答者 wandle
The sentence means that Heathcliff is the only neighbour that he will have to bother about.
The word 'solitary' in this case could also, as a kind of pun, bear the meaning 'living alone'.
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2968513

(続く)
195OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/15(日) 14:48:14.11 ID:ubpyElyB
>>194 の続き

● (2) "be troubled with" の意味

「近所づきあいをする」というような意味であり、さほどネガティブな意味ではない、とのこと。
これは、片岡義男氏の考えと一致している。

[回答者 wandle]
The 'trouble' or 'bother' of neighbours is that you have to be polite to them, engage
in conversation with them when you meet, invite them to dinner etc. etc. Lockwood
says he is a misanthrope: a hater of society, someone who wants to avoid other people.
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2968513

[回答者 bennymix]
I think 'troubled' with is more like 'concerned with' or 'bothered with'; nothing negative,
since the speaker *appreciates* the unsocial traits he sees in Heathcliffe.

It's a bit like saying. "I live alone and the only duty to a living creature that I have
to trouble myself with {bother with} is feeding my dog."

[回答者 ewie]
I'm not sure if he doesn't mean "the one and only neighbour I shall have to
deal with [be bothered with]" ~ I don't believe Lockwood ever mentions any other neighbours.

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2968521
196OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/15(日) 15:38:49.67 ID:ubpyElyB
【gays というべきときに "the gays" というと差別的】

そういうことについての話題が、次のスレで出た。こういうことは、
まったく知らなかった。

洋画・海外ドラマで英語のお勉強 Part 10
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1404515924/
(上記のスレの 916 から)
197名無しさん@英語勉強中:2015/02/15(日) 21:55:08.52 ID:Vpx0cb8g
He listened to the wind singing through the grass.
That's it. It's all over.

Next: Reach constantly at something that is near it.
198OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/16(月) 08:22:48.39 ID:cERyeAip
【"a long hour" = one indicated by a great number of strokes
  -- "Wuthering Heights," Chapter 7】

"long hours" という言葉が出てきた。前後の脈絡から考えて、おそらくは
10時から12時くらいのことだろうということはわかったけど、何となく
辞書で確かめたくなった。すると、振り子のついた「ボーン、ボーン」という
時計や、教会の鐘で時を知らせていた時代の様子が見えてきて、
面白く思った。

次の一節は、Mr Lockwood の求めに応じて家政婦の
Nelly Dean が Heathcliff の幼いときから今までの
生き様を長々と話し続けて、夜の11時になったので
おいとましようとすると、Mr Lockwood が「もっと
話を続けてくれ」とせがむ場面。

"No matter -- I'm not accustomed to go to bed in the
【long hours】. One or two is early enough for a person who
lies till ten."
("Wuthering Heights," Chapter 7; Everyman's Library, p.69)

ODE(一巻本)や「ジーニアス英和、第5版」には、このような
"long hours" を載せていない。OED(20巻本)を見てみた。

long
II. With reference to serial extent or duration.
5. a. Of a series, enumeration or succession, a speech, a sentence,
a word, a literary work, etc.: Having a great extent from beginning to end. (中略)
【long hour: one indicated by a great number of strokes.】 (OED Online)

というわけで、"a long hour" は、振り子時計や教会の鐘で知らせるときに
たくさんの回数だけ打たねばならないような時刻のことだ。
現代でも使う言葉なんだろうか?少なくとも、僕は聞いたり見たりしたことがない。
199名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 10:19:58.87 ID:i3FjRWle
As some of us have noted, however, there’s a peculiar selectivity in the use of Weimar as cautionary tale:
it’s always about the hyperinflation of 1923, never about the deflationary effects of the gold standard and austerity in 1930-32, which is, you know, what brought you-know-who to power.
クイズ you-know-who とは誰でしょう?
200名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 10:23:32.87 ID:i3FjRWle
Thinking about this led me to an interesting question.
We know that part of the reason large postwar reparations were such an unreasonable and irresponsible demand was the dire, shrunken state of the German economy after World War I.

なぜsuch an unreasonable and irresponsible demand なのか説明しなさい。
201名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 10:25:41.66 ID:i3FjRWle
>>198
>>199>>200
http://krugman.blogs.nytimes.com/
気分転換にどうぞ!!
202名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 19:11:48.18 ID:B+Nls1Kk
こっちはだれかがLady Chatterley's Loverを読んでいたのでそれで

1.
義理の姉さんというのが結構厄介なんだな
203名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 19:45:31.55 ID:MExT3dhs
横槍失礼だが、洋書より洋雑誌のほうがいいよ
http://koigakubo.seesaa.net/
特に小説は、非文法的な文が多発したりする。日本語の会話も、単語並べてるだけの応酬とかあるだろ?
それと同じ
204名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 21:28:13.40 ID:i3FjRWle
Feb 15 9:56 am
Weimar and Greece, Continued
http://krugman.blogs.nytimes.com/

1. As some of us have noted, however, there’s a peculiar selectivity in the use of Weimar as cautionary tale:
it’s always about the hyperinflation of 1923, never about the deflationary effects of the gold standard and austerity in 1930-32, which is, you know, what brought you-know-who to power.
クイズ you-know-who とは誰でしょう?

2. Thinking about this led me to an interesting question.
We know that part of the reason large postwar reparations were such an unreasonable and irresponsible demand was the dire, shrunken state of the German economy after World War I.

なぜsuch an unreasonable and irresponsible demand なのか説明しなさい。

3. GreeceとWeimarどう対比しているか述べなさい。
205名無しさん@英語勉強中:2015/02/16(月) 21:44:27.85 ID:B+Nls1Kk
2.
傷痍軍人だから同情の余地はあるものの空虚でありながらプライドだけはバカ高い旦那ってのも厄介だな
206必殺翻訳人:2015/02/16(月) 21:49:42.58 ID:oMetGfT0
>>194
>>195
ふーむ、興味深いね。
207OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/17(火) 06:51:54.81 ID:5bcGmt+V
【未来のことを現在形で言って、いら立ちを示す場合】

ロンドン在住の英語ネイティブが、次のようなことを言っている。もともと
未来のことを現在形で言うのは、そのような予定があるということを
示す用法として定着しているので、そこから派生して、たとえば
「朝起きたらすぐに歯を磨くなんてアホな奴だ」というような
苛立ちを示すときに、未来形の代わりに現在形を使うことがあるらしい。
いやはや、奥が深いのなんの。

   ****** 以下は引用 ******

We sometimes use the present tense for the future,
and these sentences are possible:

   (1) As soon as he gets up tomorrow, he 【brushes】 his teeth.
   (2) As soon as he gets up tomorrow, he 【is brushing】 his teeth.

Both of these suggest complulsion and even threat to me
- the speaker intends to enforce the tooth brushing, with brutality
if necessary! This is the sort of thing that irritated parents say regularly
of their children. I can imagine one parent saying it to another parent,
with the implication "you are too lax with that child's tooth brushing".

I suppose that this nuance of threat or enforcement is related to the principle
that we use the present tense for scheduled futures.

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2970053
208OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/17(火) 08:18:20.67 ID:5bcGmt+V
【膨大な英文を読んだり聞いたりして初めて見につく言語感覚】

質問: Is it possible to say "I've already known many places"????

上記の質問に対して、英語ネイティブが次のように回答した。

It's possible, but that is an unusual thing to say. It sounds odd and dramatic to me.
"I know many places" would still sound dramatic and strange, but it wouldn't sound
as odd to me as your version with the present perfect does.

"I'm familiar with many places" sounds ordinary although somewhat boastful.

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2970324

こんなふうに、"I know many places" が dramatic に聞こえるという感覚、
"I'm familiar with many places" が少し boastful に聞こえるという感覚、
そういうネイティブの感覚を僕も身につけたいものだ。そのためには、
膨大な英文を読んだり聞いたりしないといけないと思っている。
209名無しさん@英語勉強中:2015/02/17(火) 09:30:04.58 ID:LFd95lv0
そんなことよりOEDは嵐が丘読み切ったのか?
210OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/17(火) 18:00:41.93 ID:5bcGmt+V
【"be habituated to" = "be used to, accustomed to" --- "Wuthering Heights"】

"be used (accustomed) to" という意味での "be habituated to (動詞または名詞)"
などという言い方も、現代英語にはあまり出てこないのではないだろうか?
出てきても、かなり formal なんだろう。しかし、"Wuthering Heights" では、
ロンドン出身の Mr Lockwood が家政婦の Mrs Nelly Dean に対して
この言葉を使う。

ただ、フランス語を少しばかり知っていれば、こんな言葉が
出てきても、少しもびっくりはしない。この英語の habituate は、現代フランス語
における日常語である habituer に、綴りも意味もそっくりだ。基本的に、時代が
古くなって英語が古めかしくなればなるほど、フランス語やドイツ語に似た言葉が
多くなる。Shakespeare を読んでいても、強くそれを感じる。

"Excuse me," I (= Mr Lockwood) responded; "you, my good friend, are a
striking evidence agaisnt that assertion. Excepting a few provincialisms of
slight consequence, you (= Mrs Nelly Dean) have no marks of the manners
that I 【am habituated to】 consider as peculiar to your class (= 家政婦つまり
労働者階級)."

("Wuthering Heights," Chapter 7; Everyman's Library, p.71)
211OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/17(火) 19:06:21.38 ID:5bcGmt+V
【「テストの得点」を marks と言うようになった由来 --- OED(20巻本)より.】

「テストの得点」を marks と呼ぶようになったのはなぜかについてなど、
考えたこともなかった。OED をチラホラと拾い読みして、たまたま
その由来について書いてある一節に出会った。面白い。もともと、
学生の名前の上に、その学生の返答がよかったということを
示す印をつけるという習慣があり、それが由来となったそうだ。

mark
17. a. 【Originally: a symbol placed against a pupil's name to record a correct answer
given or some other indication of merit; a character or symbol placed beside a name
in a register (of students, prison convicts, etc.) as a record of good or bad conduct.】
Subsequently: a point awarded for a correct answer in a test; a score for a test,
piece of work, etc. (representing either the total number of points awarded, or
a general standard achieved). Freq. fig. (esp. in full marks, high marks, top marks). (OED Online)

なお、上記の項目についても、2000年に改訂したばかりの OED Third Edition だという
ことだ。以下のように書いてある。
This entry has been updated (OED Third Edition, December 2000).

OED がどんどん改訂されていくのは、楽しい。
CD-ROM に比べると高くつくが、OED Online は、Second Edition のままで留まる
CD-ROM と違って、どんどん Third Edition に入れ替わりつつあるのだ。
全面的に Third Edition に入れ替わるには、あと23年ほどかかる。

辞書と言えば、12月後半に買ったばかりの「ジーニアス英和、第5版」が、
50日しか使っていないのに、さっそく背が2か所も大きく割れた。この辞書が
ばらばらボロボロになるまでに、あと数か月も持たないのではないかと思う。
第4版に比べると、装丁の見かけは同じだが、糊などの付け方がいい加減な
ようで、壊れやすい。それに比べて、Pocket Oxford English Dictionary などの
Oxford 関係の辞書や、Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary の
ハードカバー版は、装丁がしっかりしている。
212名無しさん@英語勉強中:2015/02/17(火) 19:21:11.36 ID:LFd95lv0
3.
浮気相手のマイケリス。his voice affected her very womb.
213OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/17(火) 19:32:54.21 ID:5bcGmt+V
【no marks of the manners peculiar to your class -- "Wuthering Heights"】

再び、さっきの Mr Lockwood による 家政婦 Nelly Dean に対する台詞を引用する。

Excepting a few provincialisms of slight consequence, you have 【no marks】
of the manners that I am habituated to consider as peculiar to your class.

("Wuthering Heights," Chapter 7; Everyman's Library, p.71)

この場合の marks は characteristics という意味であるらしい。

(1) have (got) all the marks of. . .
(〜の跡が歴然としている、〜であることがありありとわかる)
  This book 【has all the marks of】 having been written in haste.
(安藤貞雄「句動詞・イディオム辞典」)

(2) OED Online より

mark
b. A characteristic property; a criterion; a distinctive or distinguishing feature
or characteristic (of something). Freq. in 【(all) the marks of】 .

1767 W. Blackstone Comm. Laws Eng. II. v. 63
This tenure of knight-service 【had all the marks of】 a strict and regular feud.

1912 H. Belloc This & That 20
The town was not a lazy, dirty town with 【all the marks of】 antiquity and none of energy.

(OED Online)
214名無しさん@英語勉強中:2015/02/18(水) 11:02:14.32 ID:tDhwN1sD
Medal weighs 7.25 oz. and measures 2.5'' in diameter, consistent with the original Nobel Prizes awarded in 1971.
Case measures 5.5'' x 5.5'' x 1''. Accompanied by a copy of the Nobel Prize speech owned and annotated by Kuznets.
This is the fifth Nobel Prize ever put up for auction, and the first in the category of Economic Sciences. Presented in near fine condition.
With an LOA from the consignor, Simon Kuznets' son.
http://natedsanders.com/LotDetail.aspx?inventoryid=35304

ノーベル経済学賞のメダルが始めてオークションにかかる。
ノーベル賞メダルとしては5回目。
困った息子だね。
クズネッツ曲線なんて経済学部卒じゃなきゃ知らないだろ。
経済学者がこの件に注目してるようだ。
215名無しさん@英語勉強中:2015/02/18(水) 11:19:12.06 ID:tDhwN1sD
Income inequality first increases and then decreases as countries experienced economic growth.
The reasoning was that in order to experience growth, countries had to shift from agricultural to industrial sectors.
While there was little variation in the agricultural income, industrialization led to large differences in income.
Additionally, as economies experienced growth, mass education provided greater opportunities which decreased the inequality and the lower income portion of the population gained political power to change governmental policies.

で、縦軸に不平等、横軸に所得を取ると凸のグラフになる。
これがクズネッツ曲線だそうだ。
216名無しさん@英語勉強中:2015/02/18(水) 20:40:02.93 ID:1niRnLFP
4.
ケンブリッジの厭らしさが出とるね
"There are nice women in the world."
"If they be nice to me
What care I how nice they be!"
217OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/18(水) 21:54:44.42 ID:mXY4PP0M
【"go the length of" = 〜さえもする -- "Wuthering Heights"】

"Wuthering Heights" の Chapter 8 の終わり。妻 Frances が Hareton を
産んで間もなく死亡。ではなく、Mr Hindley Earnshaw は、妻の死を嘆き悲しむ
ことによって少しずつその悲劇から立ち直るタイプではなく、放蕩三昧の
生活をしながら怒りを周囲の者にぶつけ、ひどい暴力までをも振るって
しまう。

Hindley の息子である幼い Hareton さえをも殺しかねないので、
家政婦 Nelly Dean は、Hindley が酒を飲んで帰宅したときには、
こっそりと Hareton を隠す。Hindley は、そばに誰かがいて、少しでも
その機嫌を損ねると、何をしでかすかわからない。彼は狩猟のための
銃を触るのが好きだが、家族の者を撃っては大変なので、Nelly Dean
はそれを隠す。

. . . and I (= Nelly Dean) had hit upon the plan of removing it (= 銃),
that he might do less mischief, if he did 【go the length of】 firing the gun.

("Wuthering Heights," Chapter 8 の最後, Everyman's Library, p.82)

"go the length of" は、ODE(一巻本)には載っていない。

go (to) the length of (doing)
    〜までもする、さえもする
  They do not 【go the length of】 denying that. (否定することまではしなかった)
  I 【went to the length of】 seeing him off. (見送りさえもした)
(安藤貞雄「句動詞・イディオム辞典)

(続く)
218OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/18(水) 21:58:08.46 ID:mXY4PP0M
>>217
この "go the length of" を OED Online で引いてみる。

length
b. fig. in advb. phrases:
The distance or extent to which one ‘goes’(in a line of action, opinion, etc.);
the degree of extremity to which something is ‘carried’.
Chiefly, to 【go (to) the length of】 ,
to go a (great, etc.) length ,
to go (all, etc.) lengths .


1875 B. Jowett tr. Plato Dialogues (ed. 2) I. 404
They do not 【go the length of】 denying the pre-existence of ideas.

(OED Online)
219名無しさん@英語勉強中:2015/02/18(水) 22:29:03.58 ID:tDhwN1sD
>>217
リーダーズ英和辞典

go(to)the length of doing

〜するほど極端に走る、〜までもする(go so far as to do)
220名無しさん@英語勉強中:2015/02/19(木) 02:48:42.57 ID:22tUiOwY
ODE length

An extreme to which a course of action is taken:
‘they go to great lengths to avoid the press’
221OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/19(木) 13:11:16.04 ID:DrVhqQHJ
【You needn't laugh. = You shouldn't laugh. --- "Wuthering Heights"】

"need not" が単に「〜する必要がない」という意味ではなく
「すべきでない」という意味になるときもあるらしいという
ことは薄々は感じていたけど、ちゃんと辞書で確かめた
ことはなかった。これはイギリス英語の用法だそうだ。
アメリカ英語ばかり追っかけていたころは、確かに
そういう使い方にはあまりお目にはかからなかった。

妻を若くして失くして自暴自棄になっている Hindley Earnshaw
が、いつものように酒に酔っぱらって家族に対して当り散らして
いるのだが、ここでは家政婦の Nelly Dean に対して、
次のように言っている。「Nelly、お前の喉に carving knife
を突っ込んでやる。冗談で言ってるんじゃねえぜ。
医者の Kenneth を沼にぶち込んでやったしな。一人やっつける
のも二人やっつけるのも、同じことだ。お前らのうち何人か殺して
やりたい。やるまでは落ち着かんよ」

"But, with the help of Satan, I shall make you swallow
the carving knife, Nelly! you 【needn't】 laugh; for I've
just crammed Kenneth (= the family doctor), head-downmost,
in the Blackhorse marsh: and two is the same as one --
and I want to kill some of you, I shall have no rest till I do!"

("Wuthering Heights," Chapter 9 の冒頭, Everyman's Library, 83)

need not がイギリス英語では should not という意味になることがある
ということについては、「ジーニアス英和、第5版」にも書いてある。
222OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/19(木) 13:21:56.34 ID:DrVhqQHJ
【red herrings = 燻製ニシン(人の注意を他にそらす手段)】

red herrings という言葉は、ときどき見たことがあったけど、それが
文字通りの「燻製ニシン(色が赤い)」という意味から、「人の注意
を他にそらす手段」という意味の idiom として使われているとは
知らなかった。ただし、次の一節に出てくる red herrings は、
文字通りの「燻製ニシン」だ。

"But I don't like the carvingknife, Mr Hindley;" I answered,
"it has been cutting red herrings -- I'd rather be shot if
you please."
("Wuthering Heights," Chapter 9 の冒頭、Everyman's Library, p.83)

上記の一節では、家政婦 Nelly が Hindley に対して「carving knife
を私の喉に突っ込むのはやめてください。燻製ニシンを切った
包丁だから、嫌です。銃で撃たれる方がましです」と言っている。
燻製ニシンは強烈な匂いがするそうなので、Nelly はそれで
殺されるのは嫌だと言っているようだ。

red herrings という言葉があるけど、具体的に赤い色をした
herring(ニシン)の種類があるわけではなく、塩漬けにして
燻製にすると赤く染まるのでこのように呼ばれているのだそうだ。

そして、red herrings はあまりにも強烈な匂いがするので、
物を追っかける犬を訓練するときに使われる。
つまり、red herrings を使って犬の嗅覚をごまかそうとしても、
それでもそれに惑わされないできちんと標的を捕まえてくれる
ように犬を訓練するのだそうだ。そういう話から、red herrings は、
「人の注意を他にそらす手段」という意味の idiom になったということだ。

以上のことは、
red herrings というタイトルの Wikipedia の記事に載っている。
223OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/19(木) 19:05:17.89 ID:DrVhqQHJ
>>222 【red herring】

red herring の意味についての、いろいろな辞書による定義文などを示す。

red herring
a thing that draws attention away from something important
- ORIGIN: from the use of the scent of a smoked herring in training hounds
(POD)

red herring
(1) a dried smoked herring, which is turned red by the smoke
(2) a clue or piece of information which is or is intended to be misleading
or distracting
The argument about women's choices is largely a 【red herring】.
[so named from the practice of using the scent of red herring
in training hounds.
(ODE 一巻本)

red herring
somthing unimportant that is used to stopp people from noticing or
thinking about something important
The argument is a 【red herring】. It actually has nothing to do with the issue.
The plot of the mystery was full of 【red herrings】.
(Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionary)

この
224OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/19(木) 21:08:04.32 ID:DrVhqQHJ
【誕生と共に母を失い、父は呑んだくれている幼き Hareton
のために家政婦 Nelly が歌う暗澹たる子守唄 -- "Wuthering Heights"】

幼い Hareton Earnshaw は、生れて間もなく母親の Frances Earnshaw
が死に、その死を受け止めることのできない父親 Hindley が呑んだくれ、
家族を罵倒し暴力を振るい続ける。Chapter 9 では家政婦 Nelly に
「殺してやる」と脅迫しながら大きな包丁を家政婦の歯に突き立てる。
幼き息子 Hareton が嫌がるのを無理やりに抱えて殺そうとしたが、
階段から Hareton が滑り落ちて、すんでのところで真っ逆さまに落ちて
死ぬところだったが、通りかかった Heathcliff が受け止めて、Hareton
は死なずに済む。

母を失い、父は呑んだくれて自分を殺そうとまでする幼き不幸な
Hareton を、家政婦 Nelly Dean だけは大事に育てようとする。
子守唄を歌ってやるのだが、その子守歌が、また実に哀愁を
帯びている。2行だけが小説に出てくるが、方言まるだしであり、
OED Online を引きまくらないとわけがわからない。しかし、
意味が少しわかってくると、このたったの2行の子守唄にさえ
Emily Bronte は自らの暗澹たる人生観を託して表現しようと
苦心していることが伺えて、とても面白い。

(続く)
225OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/19(木) 21:13:47.62 ID:DrVhqQHJ
>>224
    "It was far in the night, and the bairnies grat,
    The mither beneath the mools heard that."

    ("Wuthering Heights," Chapter 9; Everyman's Library, p.86)

(1) bairnie: これは bairn に似た単語。bairnie については、
northern dialect の単語であり、little child という意味だと OED に書いてある。

(2) grat は、greet の past tense の形。greet とは、Scottish and northern dialect
の言葉で、"to weep, cry, lament, grieve" という意味だそうだ。

(3) mither -- これは、mother という単語の variant。

(4) mool -- これも、Scottish and Irish English and English regional の
単語だそうで、"the soil used to fill a grave" という意味で、複数形の
mools となると、"grave-clods" という意味になり、metonymy により
"the grave" という意味にもなると OED Online に書いてある。

Everyman's Library 版の Emily Bronte 詩集を持っている。全部を読んだわけでは
ないけど、彼女の詩は、実に暗澹としたものが多い。きわめて pessimistic
な雰囲気に満ち満ちた彼女の詩を読んでいると、"Wuthering Heights" を
書かずにおれなかった著者の心情が伺えるような気がする。
226名無しさん@英語勉強中:2015/02/20(金) 00:13:18.54 ID:0+Fgkfel
5.
all the pretentious little things that make up this meaninglessness.
227名無しさん@英語勉強中:2015/02/20(金) 08:11:28.58 ID:NTSF+c8l
やっと1984読み終えた
228OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/20(金) 11:33:32.67 ID:8+7EbP8q
【asunder, sundry (sundries), sondern (German) --- この三つは語源が共通

(1) asunder (= apart) --- split asunder などという熟語でおなじみ。
(2) sundry (= of various kinds) --- sundry goods などというフレーズでおなじみ。
(3) sondern (German; nicht AAA sondern BBB = not AAA but BBB)

この (3) の sondern というドイツ語は、Beethoven の Symphony No. 9 に
ついている Chorus "An die Freude" の歌に出てくるから、よく覚えている。
しかも冒頭だ。

O Freunde, nicht diese Tone!
【Sondern】 lasst uns angenehmere anstimmen,:
(Friedlich Schiller, "An die Freude")

ともかく、上記の (1), (2), (3) の語源が共通しているとは、
初めて知った。なお、なぜ asunder の話が出てきたかというと、
いま読んでいる "Wuthering Heights" に何度か出てくるからだ。

   Her (Catherine's) lips were half 【asunder】 as if
   she meant to speak:
   ("Wuthering Heights," Chapter 9; Everyman's Library, p.87)

上記の一節は、家政婦の Nelly Dean が幼き Hareton をあやしている
ときに、Catherine が相談事を持ちかけようとして様子を伺っているところ。
Heathcliff を深く愛しながらも、Edgar Linton に求婚され、承諾してしまった
のはいいのだけど、やはり良心が咎めるので、Nelly Dean に、本当に
それでよかったかどうか相談したくてたまらないのだ。

(続く)
229OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/20(金) 11:43:06.65 ID:8+7EbP8q
>>228 からの続き

(1) asunder は、ODE 一巻本によると、Old English の "on sundrian"
から来ている。これは。、"in or into a separate place" という意味だそうだ。

(2) sunder は、もちろん Old English の sundrian に由来するが、これは
"split apart" という意味の動詞。ODE 一巻本には、例文として
"A universe 【asundered】 ages ago in a divine war."
と書いてある。そして Old English の sundrian は、ドイツ語の sondern
に関連があるということだ。

(3) ドイツ語の sondern は、"nicht AAA sondern BBB" という形で、
"not AAA but BBB" という意味。

(4) sundry は、Old English では syndrig と書き、"separate, special,
private, exceptional" という意味だと OED Online に書いてある。
230OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/20(金) 19:41:12.28 ID:8+7EbP8q
【Keep fast! の意味】

次の一節に出てくる "Keep fast!" という言葉の意味について、
僕なりに意味を想定し、その通りでよいかどうかを
ネイティブたちに尋ねてみた。

A beast of a servant came up with a lantern, at last, shouting
?“【Keep fast】, Skulker, keep fast!” He changed his note, however,
when he saw Skulker’s game.
("Wuthering Heights," Chapter 6)
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2971936
231OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/20(金) 19:42:26.92 ID:8+7EbP8q
【The abrupt use of "he" or "he" -- is it rude?】

このようなテーマについても、ネイティブたちに質問してみた。
前々から質問してみたかったことだった。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2970417
232OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/20(金) 19:44:21.30 ID:8+7EbP8q
【"a (mountain) pass"(峠)という言葉をめぐるネイティブたちの話】

その話題について、ネイティブたちがいろいろと話をしてくれている
のだけど、とても勉強になった。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2971679
233名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 00:02:51.97 ID:rkWjLcAd
6.
people must be less than it.
234名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 02:51:25.27 ID:mvdYJGWk
OEDさん、こんばんは
OEDさんの書く英語は未熟者の私の目から見ても教養を感じる綺麗な英語だなと感じます
回答者のネイティヴ達の文章と比べても引けをとらない水準だと思います
私もOEDさんのように英語が書けるようになりたいのですが、どのような方法で勉強なさっているんですか?
よろしければ教えてください
235OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/21(土) 06:32:20.97 ID:iNEO9PCm
>>234
そういう質問を、僕だけじゃなくて、いろんな人に発する人が
多いのですが、僕はいつも次のように思っています。

まずは、質問者がどのくらいに英語ができる人か、
何をどれくらい勉強してきたのか、英語以外の
適性・能力・興味などはどのようであるか、今は
何歳で、どういう人間になりたいと思っているのか、
母国語はどれくらいできるのか、母国語でどういう本を
何冊くらい読んできたか、それらを少なくとも100ページ
くらいにわたって説明してもらわないと、質問者が
どういう人間で、何をめざし、今はどれくらいのどういう人で、
そして回答者はどういう風に何をアドバイスしていいかわかりません。

もしも現実にあなたにお会いして、1年くらい学校や職場で
毎日のように顔を合わせてお話をしてきたのであれば、
少しはそういうことがわかります。でもネット上のこういう
席では、あなたのことを回答者は何も知りません。

次に、仮にあなたがどういう人間かがすべてわかったとしても、
今度は、回答者である私は、何をどのように私が勉強してきた
かを解説すると、少なくとも原稿用紙で300枚は書かないといけません。

しかし、仮に僕がそういう文章を一か月くらいかけて書いたとしても、
そんなものは下らないものです。なぜかというと、有名な英語の達人
(たとえば松本亨、松本道弘、国弘正雄、東後勝明)が、
どのように英語を勉強してきたかを、それぞれ一冊または
何冊かずつ書いてくれているので、それを読めばおしまいだからです。

僕は、そういう達人たちが書いた本と重複するような内容を、
ここで、大いに劣化させて、下手な文章で、しかも
苦労して書いても仕方がないと思うので、書きません。ご理解ください。
236名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 08:26:01.28 ID:rkWjLcAd
7.
it is only phallus to bridge across the chasm.
237名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 09:25:12.71 ID:rkWjLcAd
いよいよエロく盛り上がってきたので一気に
8.
she wakened the sleeping dog.
238名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 10:16:01.57 ID:rkWjLcAd
9.
mrs gaskell, george eliot, miss mitford, and mrs bolton.
239名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 10:55:37.70 ID:rkWjLcAd
10.
mr mellorss penis stirred like a bird.
240名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 16:18:42.08 ID:jlJGNO88
Penguinのレベル5まで来たが、若干難しくて4に戻ったり、5に戻ったりを繰り返して早半年
一つだけ言えることは、スティーブンキングの小説は読みにくい
241名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 19:42:37.10 ID:rkWjLcAd
11.
which england is my one?
242名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 20:04:25.87 ID:KgMYmKKZ
英語って大文字ないのか?
243名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 20:16:16.41 ID:rkWjLcAd
12.
best bit of cunt left on earth
244名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 21:06:40.14 ID:syQBMdZo
Unknown Sherlock Holmes story that Sir Arthur Conan Doyle wrote for fundraising sale is unearthed after lying in an attic for almost 50 years
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2961527/Unknown-Sherlock-Holmes-story-Sir-Arthur-Conan-Doyle-wrote-fundraising-sale-unearthed-lying-attic-50-years.html

発掘作品の原文も載ってる。なかなか面白かった。
245名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 21:13:38.76 ID:rkWjLcAd
13.
she was bored of self-important mentalities.
246名無しさん@英語勉強中:2015/02/21(土) 23:47:28.89 ID:qKWwjaH4
英語の達人たちの英語学習法はぶっ飛んでて、実践するのが難しいことが多いんですよね
新渡戸稲造みたいに衣装哲学何回も読み込んだり、南方熊楠みたいに洋書を書き写したり…
パンピーには時間も、そんなことをする根気がない
だからこそ彼らは達人なんだろうけど
247名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 00:14:50.58 ID:5iTFOAuI
14.
the calling of blackbirds and thrushes in the wood
248名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 01:17:39.01 ID:5iTFOAuI
15.
sees ter.
249名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 02:57:03.15 ID:5iTFOAuI
16.
i dunna care yer continuity.
250名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 03:38:16.92 ID:5iTFOAuI
17.
the human consistency and dignity he has been led to expect from his fellowmen
seem nonexistent.
251名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 05:09:41.93 ID:5iTFOAuI
18.
tenderness is the only future for their children.
252名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 11:30:52.80 ID:5iTFOAuI
19.
thomas the engine said good-night to lady jane.
というのは冗談だが
斯様に階級を乗り越えて愛を成就するには馬力が要るのである
嵐が丘からチャタレイ、チャタレイから嵐が丘へというのは
読みのひとつの方便である
これにミドルマーチを加えてみようというのが更なるプレイ
もっとも途中でサイラス・マーナーは被せてはみたのだが
どうも最近の日本ではジョージ・エリオットはあまり読まれなくなったようで
寂しい限りである
253OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 11:59:32.10 ID:A0SBiD7j
【Joseph's statement --- "Wuthering Heights"】

"Wuthering Heights" を Juliet Stevenson という Royal Shakespeare Company
の一員である女優が朗読したものを歩きながら何度も聞いているんだけど、
何度聞いても何を言っているのかわからないところがあった。
よく見ると、Joseph の方言まるだしの台詞だった。

原文: 'And how isn't that nowt comed in fro' th' field, be this time?
What is he about? girt idle seeght!' demanded the old man,
looking round for Heathcliff.

標準語訳: 'And hasn't that nobody [useless person] come in from the field by now?
What is he up to? great idle sight!' demanded the old man, looking round for Heathcliff.

(Wuthering Heights," Chapter 9)
http://www.wuthering-heights.co.uk/josephs-speech.php
254名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 12:49:26.56 ID:zcT+Bue7
momiさんいる?
アマゾンのレビューに書いてた、ダン・ブラウンの文を添削してるという向こうの文章読本みたいなものの書名教えてください。
私も読んでみたい。
255momi:2015/02/22(日) 13:52:24.40 ID:QntkXZcQ
テメエで探せよ、この情報コジキ野郎。
256momi:2015/02/22(日) 14:04:19.26 ID:h7OuPL7b
探す努力ぐらいしろよ、このなまけニホンザルが
257momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/22(日) 14:19:49.95 ID:cAKhWEyY
>>254
It Was the Best of Sentences, It Was the Worst of Sentences:
A Writer's Guide to Crafting Killer Sentences ですね。ダヴィンチコードの書き出しです。

Renowned curator Jacques Saunière staggered through the vaulted archway of the museum's Grand Gallery.

http://itre.cis.upenn.edu/~myl/languagelog/archives/000844.html
このトピックは、もとは、上のGeoffrey K. Pullumのブログから話題になったものです。
現代を代表する文法学者がベストセラーのスタイルを分析するのは非常に参考になります。
ブログの関連記事では、たとえば、他にも
"Terrorism," the professor had lectured, "has a singular goal."
このlectureの使い方はおかしい、とかいろいろ指摘があります。

It Was the Best of Sentences, It Was the Worst of Sentences
は今、円安で高めですが、なかみ検索できるので読んでみるといいでしょう。
258OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 14:27:45.78 ID:A0SBiD7j
【shall like to, will like to, would like to, should like to
  --- "Wuthering Heights" に関連して】

"would like to" は頻繁に使われる。"should like to" はそのイギリス版
なので、イギリス人がよく使う。しかし、"will like to" や "shall like to" は
使わないものだと思い込んでいた。しかし、"would (should) like to" に
比べたら圧倒的に頻度は低いけど、一応は使われていることがわかった。

(1) would like to, should like to, shall like to, will like to
https://books.google.com/ngrams/graph?content=would+like+to%2C+should+like+to%2C+will+like+to%2C+shall+like+to&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url
=t1%3B%2Cwould%20like%20to%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cshould%20like%20to%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cwill%20like%20to%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cshall%20like%20to%3B%2Cc0

上記の Google Books Ngram Viewer のグラフを見れば、その様子がわかる。
さらに、"will like to" と "shall like to" の頻度の差については、次の
グラフを見るとわかる。

(2) shall like to, will like to
https://books.google.com/ngrams/graph?content=will+like+to%2Cshall+like+to&year_start=1800&year_end=2000&corpus=15&smoothing=3&share=&direct_url=t1%3B%2Cwill%20like%20to%3B%2Cc0%3B.t1%3B%2Cshall%20like%20to%3B%2Cc0

The Corpus of Contemporary American English (COCA) でも調べてみたが、
やはり would (should) like to に比べると、will (shall) like to の頻度は実に低い。

検索をしないで洋書などで実際に "will like to" を見たことはなかったけど、
"shall like to" については、今日、初めて見た。

"And he will be rich, and I 【shall like】 to be the greatest
woman of the neighborhood, and I shall be proud iof
having such a husband."
("Wuthering Heights," Chapter 9; Everyman's Library, p.88)
259OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 14:38:25.48 ID:A0SBiD7j
【現代でも使われる "shall like to"】

The Corpus of Contemporary American English (COCA) で "shall like to"
を検索すると、2件だけ引っかかった。少ないけど、一応は現代でも使われて
いるのだ。次の文章では、shall が連発され、未来のことを述べ続ける。

Date 2001 (20011017)
Title Commentary: Mourning the more than 5,000 killed in terrorist attacks
Author BOB EDWARDS
Source NPR_Morning
Expanded context:

. . . and your beauty as the Earth tilts. The radiating streets, the gleaming buildings,
the bridges, the rivers all spinning away from me, as you have. I 【shall】 behold
the roaming cities, the distant ocean, the blur seam of the sky. I 【shall】 stand
proudly beside your names, floating in the space where you have been,
where I can summon your images, your voices, your smiles. I 【shall】 see
you glorious in sunlight. I 【shall】 find you wreathed in fog, moonbeams
in your bones, through your skin. I 【shall like to】 see sunset shimmer
playfully on your faces, all saying that our loves, our lives, our dreams
can never be wholly stolen from us. When night falls, our towers 【shall】
stand like bright brothers in the darkness, guiding us, uniting us. And you,
our dear ones, now belong not only to us but also to all the world.

EDWARDS: Andrew X. Pham is the author of " Catfish and Mandala:
A Two Wheeled Voyage Through the Landscape and Memory of Vietnam

http://corpus.byu.edu/coca/
260momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/22(日) 14:42:08.47 ID:cAKhWEyY
巻き添えのFuck

http://stuartcantrill.com/2015/02/08/a-quantitative-analysis-of-how-often-nature-gives-a-fuck/
Nature紙に登場するfuckという語を調べた記事。1937年に掲載されたFuckは... という話など。
261OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 14:43:14.40 ID:A0SBiD7j
【"shall like to" を使った現代の文章(2つ目) --- COCA より】

あと一つだけだから、一応、これも引用しておく。ところで、この本のタイトルが
この下の2行目に書いてあるけど、笑ってしまった。

Date 1995 (Fall)
Publication information Fall95, Vol. 15 Issue 2, p97, 18p
Title 【Darwin and pain: Why science made Shakespeare nauseating.】
Author Levine, George
Source Raritan
Expanded context:

. . . moment and attended to every fluttering of her pulse. The consolation
from that week was for both Darwin and his wife the record of his relentless
observation of the fluctuations in his daughter's symptoms. He tells Emma
that " it is a relief for me to tell you... how every hour passes. " Emma replies, "
your account of every hour is most precious. " And she asks him, now aware
that her daughter is dead, not to throw away an optimistic letter of that day
that he did not send. "【I shall like to】 see it sometime. "
# His daughter's pain had been unbearable and yet he was compulsively and
lovingly driven to confront it. Both sensitive father and husband and recording
scientist are present in these letters. But for the death of his daughter there
was no consoling explanation. Nothing could make it meaningful, and both he
and Emma admitted to bitterness. Beyond the careful recording of the slow
death, Darwin had to turn away from the grave and return to his loving wife, whom he

http://corpus.byu.edu/coca/
262OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 15:52:53.37 ID:A0SBiD7j
【「馬鹿にしたようにニヤリと笑う」という意味での smile?
   --- "Wuthering Heights," Chapter 9】

現代では、smile とだけ言って、それに形容詞や副詞をつけなかったら、
必ずと言っていいほど「よい意味での微笑み」を意味するのではないだろうか?
僕自身は、標準的な現代英語を読んだり聞いたりして、形容詞も副詞も
伴わない smile が否定的な「馬鹿にしたときのニヤリとした笑い」を
意味している場面に出くわしたことがない。ただ、フランス語を母国語とする
ベルギー人が僕にやたらに「バカにしないでちゃんと聞いてね」という
意味で "Don't smile." と頻繁に言っていたことはあるが、それは
その人がフランス語またはベルギー風のフランス語からの類推で
そのように言っていただけだろうと思っていた。

ここで、"Wuthering Heights" の中で、「形容詞や副詞を伴わない
smile が否定的な意味を持つ例」を見つけた。こんなのは、初めてだ。

And this is one -- I'm going to tell it -- but 【take care not to smile】
at any part of it."
"Wuthering Heights, Chapter 9; Everyman's Library, p.90)

上記の一節は、Catherine の台詞。隣人の Edgar Linton から求婚され、
すぐに承諾したものの、Heathcliff を愛しながらも Edgar と結婚しても
本当によいものかどうか良心の呵責を感じるので、家政婦 Nelly Dean
に相談を持ちかけて、「今から私の本心を話すから、笑わないでよ」と
言う場面。

もしかしたら、昔は smile をこのように悪い意味でも使うことがあったの
だろうか?もちろん、現代でも、悪い意味で使うときはあるだろう。しかし
そのときは、必ず "a wry smile" などというふうに、悪い意味の形容詞を
伴う。形容詞や副詞を伴わないで、いきなり "Don't smile." などと
言って、「(馬鹿にして)笑っちゃいやよ」という意味では、現代標準語では
使わないのではないかという気がする。
263OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 17:47:36.21 ID:A0SBiD7j
>>262
これについて、ネイティブたちに質問してみた。

Take care not to *smile*. (Wuthering Heights)
http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2972918
264名無しさん@英語勉強中:2015/02/22(日) 18:37:24.49 ID:zcT+Bue7
>>257
迅速な返答有難うございます。
きっかけはCGELの人でしたか。かなり厳しく言われてますね。
265OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/22(日) 18:51:38.72 ID:A0SBiD7j
【Investigation I will not comment on it this time.】

And I will like to answer the questions here,
but 【investigation I will not comment on it】 this time.

Source information:
.Date 2012 (120328)
Title For March 28, 2012, CBS
Source CBS_ThisMorning

(Corpus of Contemporary American English)

"will like to" を使った例文を COCA で探していたら、たまたま
上のような面白い例文を見つけた。アメリカの CBS の番組での
話し言葉の一部だ。【  】の中では、目的語である investigation
をまずは文頭に置き、そのあとに comment on だけで終わらせるのは
心もとないのかもしれないが、on のあとに it を置いている。
書き言葉ではこのようにはならないのだろうけど、少なくとも
話し言葉では、テレビの報道番組の最中でもこのような
英語が使われるのだということを知って、面白く思う。
266OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 07:11:26.55 ID:7w2X97H/
【Ellen, shut the window. I'm starving! -- "Wutheriing Heights"】

Heathcliff のことを愛してはいるが Edgar Linton と婚約したということを
Catherine が家政婦 Nelly Dean に対して打ち明けた直後に、
それを物陰から聞いた Heathcliff がこっそりと Wuthering Heights
を抜け出し、どこか遠いところへ行ってしまう。Catherine はあちこちを
血眼で探し回るが、Heathcliff の姿は見えない。半狂乱の Cathy は、
雨の降る中を外で、shawl も bonnet もつけずに、ずぶぬれに
なりながら徹夜する。そして、朝、イライラした口調で Cathy が Nelly に
次のように言う。

   "Ellen, shut the window. I'm 【starving】!"
   And her teeth chattered as she shrunk closer
   to the almost extinguished embers.
     ("Wuthering Heights," Chapter 9 の終わり近く,
     Everyman's Library, p.98)

前後の関係から、この starving は「おなかがペコペコ」という
意味でなく、「寒くてたまらない」という意味だとわかる。

starve
[archaic or dialect] be freezing cold
例文: Pull down that window for we are perfectly 【starving】 here.

方言や古い英語もふんだんに出てくるので、こういう小説は読みにくい
ともいえるけど、同時に、とても面白いとも言える。これをすべて現代の
標準英語に書き換えると、その面白みもがくんと減ってしまう。
夏目漱石の「猫」を現代の NHK のアナウンサーみたいなしゃべり方
に書き換えたら、誰も読まないだろう。
267OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 07:21:26.35 ID:7w2X97H/
>>266 の starve の定義は、ODE(一巻本)によるもの。
OED Online も見てみよう。

starve
9. a. To cause to die of cold, to kill with cold;
also hyperbolically, to benumb with cold;
more emphatically to starve to death .
Chiefly pass. Obs. exc. dial.

そのあとに例文が10例も挙げてあるが、前後の文脈がはっきりしていて、
しかもかの John Milton による文章から引用する。

1667 Milton Paradise Lost ii. 600
Thither..the damn'd Are brought:.
From Beds of raging Fire to 【starve】 in Ice
Thir soft Ethereal warmth.

(OED Online)
268OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 07:38:10.23 ID:7w2X97H/
>>267
starve は、見てもわかる通りフランス語やラテン語から来たものでは
ないが、やはりゲルマン語由来のものだそうだけど、OED Online
の語源欄を見て、実はこれがドイツ語の sterben と語源が同じだ
ということに気づいた。sterben といえば、ドイツ語で "to die" という
意味の日常語だ。やはり、英語を勉強するにあたっては、
英語だけを眺めていてはダメだとつくづく感じる。

比較言語学の初歩の初歩でいいからかじって、英語の周辺のいくつかの言語
(つまりフランス語・ラテン語・ドイツ語・古典ギリシャ語)を少しで
いいから眺めながら英語を見れば、英語が立体的に理解できる。

現代ドイツ語での sterben が "to die" という意味で、おそらくはその他の
ゲルマン諸言語(Germanic languages) においてもよく似たものだろうと
認識しさえすれば、英語の starve も、実はもともとは "to die" という
意味であったかもしれず、それが後になって「凍えて死ぬ」という意味や
「飢え死にする」というふうに意味が発展していったのかもしれないと
想像することは容易だ。そして実際に OED Online で、starve の
意味の歴史的発展の様子を眺めてみる。

その前に、研究社「英語語源辞典」を見てみる。その辞典に載って
いることを、わかりやすく書き直しながら抜粋してみる。

   starve
   (1) Old English (1657) 死ぬ
   (2) (1436) 餓死する
   (3) (1530) 餓死させる、(方言)凍死させる

   ●Old English -- steorfan (to die [of hunger]); 原義 to become rigid
   ●Dutch -- sterven (to die) (オランダ語は、ドイツ語よりもさらに英語そっくり)
   ●German -- sterben
269OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 08:02:28.49 ID:7w2X97H/
>>268 【starve という言葉の意味の歴史的発展(OED Online より)】

単語の意味が歴史的にどのように発展してきたかを見るには、
OED がダントツに役立つ。OED では、古くからある意味合いが
先頭にあり、そのあと少しずつ新しくなっていく。だから、
前から順番に読んでいけばいい。starve という単語の意味を
歴史的に辿ってみると、やはり面白い。この単語についての
OED の定義文のうち、主なものをここに列挙してみる。

starve
I. Intransitive uses.

●1. To die. Said of a person or animal.
In late use apparently
to die a lingering death, as from hunger, cold, grief, or slow disease.
Also, in spiritual sense, of the soul. Obs.
(例文の年号: c1000?a1657)

●2. With various constructions, specifying the cause of death.
In later use with modified sense:
To be brought gradually nearer to death, to be in process of being killed;
to suffer extremely. Now only dial.
(例文は 1124年から)

●†3. Of plants or their parts:
(3の前についている十字架のマークは、「今は使われていない語義」という意味)
To die, wither. Of a material substance:
To lose its characteristic quality, spoil, deteriorate. Obs.
1393?a1722

(続く)
270OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 08:10:25.27 ID:7w2X97H/
(続き)
●4. a. [Originally ellipt. = 2b]
To die of hunger;
to perish or be in process of perishing from lack or insufficiency of food;
to suffer extreme poverty and want;
more emphatically to starve to death .
Also hyperbolically in colloquial use: To be extremely hungry.
1124?1910

●b. transf. Of an animal or plant:
To die or lose vitality for lack of proper nutriment.
a1680?1866

●5. a. [Originally ellipt. = 2c]
To die of exposure to cold;
chiefly used hyperbolically,
to suffer extreme cold, to be benumbed or ‘dead’ with cold.
【Now only north.】(この部分に注意。"Wuthering Heights" で
使われている starve の意味は、これ。)
1602?1772

●†b. quasi-trans. to starve out : to endure in perishing cold. Obs.

★ II. Transitive uses.
●†6. a. To cause to die, to kill, destroy. Const. by, for, with. Obs.
a1529?1706

●†b. To cause (a plant, bodily limb or organ) to wither or perish. Obs. Cf. 8.
1580?a1616

(続く)
271OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 08:15:36.20 ID:7w2X97H/
(続き) OED Online による starve の意味

●7. a. To cause to perish of hunger;
to deprive of or keep scantily supplied with food;
†also with up; †more definitely to starve for hunger or meat ;
more emphatically to starve to death .
1530?1861

●b. To subdue by famine or low diet;
also with down, out;
to force into (a course of action) by starvation.
a1625?1839

●c. To cure (a disease) by abstemious diet; also with out.
1617?1885

●8. To produce atrophy in (a plant, an animal or vegetable organ, a morbid growth)
by withholding nutriment.
Also fig. with immaterial object.
So to starve out , to destroy by absorbing all the available nutriment.
1630?1899

●9. a. To cause to die of cold, to kill with cold;
also hyperbolically, to benumb with cold;
more emphatically to starve to death .
Chiefly pass. Obs. exc. dial.
1600?1893

(OED Online による "starve" という単語の意味の歴史的変化の終わり)
272OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 08:34:20.37 ID:7w2X97H/
>>266 にて紹介した Cathy の「凍えそうだわ」.という意味の
"I'm starving!" の starve という単語の意味は、こういうわけで、
昔は一般的だったが、今では Northern English でしか使われない
方言だということだ。それについての OED Online の解説を
例文つきで紹介する。

starve [intransitive verb]
5. a. [Originally ellipt. = 2c]
To die of exposure to cold;
chiefly used hyperbolically, to suffer extreme cold,
to be benumbed or ‘dead’ with cold.
【Now only north.】(北部方言においてのみ使用)

例文
(1) [c1380 【Steruen】 for cold [see sense 2c].
1526 【Storuen】 for colde [see sense 2c]. ]

(2) 1602 S. Rowlands Greenes Ghost (1872) 27
So out of doores go they with his clothes..
and left Nicholas Nouice 【staruing】 and quaking in that doghole.

(3) [a1604 【Starve】 for cold [see sense 2c].
a1620 【Staru's】 with cold [see sense 2c]. ]

(4) 1710 Swift Jrnl. to Stella 30 Dec. (1948) I. 144 (★かの有名な Johnathan Swift)
The weather grows cold... I'll go rise, for my hands are 【starving】 while I write in bed.

(5) 1731 Pope Epist. to Earl of Burlington 11 (例の Alexander Pope)
Imitating Fools..Shall call the Winds thro' long Arcades to roar,..
And if they 【starve】, they 【starve】 by Rules of Art.

(続く)
273OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 08:34:46.90 ID:7w2X97H/
(続き)

(6) [1735 【Starves】 with cold [see sense 2c].
1756 【Starve】 of cold [see sense 2c]. ]

(7) 1772 J. W. Fletcher Appeal Matter of Fact iii. 106
Whether they 【starve】 in the snows of Lapland, or burn in the sands of Guinea?

(8) [1867 【Starving】 with the cold [see sense 2c]. ]

(OED Online)
274OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 15:31:06.04 ID:7w2X97H/
【She weathered it through. (= Cathy weathered her delirium through.)
   "Wuthering Heights," Chapter 9】

Catherine が Edgar と婚約したことを Heathcliff が知った直後に
失踪したため、半狂乱になった Catherine は病気になる。
かなり大変な状態だったが、何とか持ちこたえた。

   . . . she weathered it through.

   ("Wuthering Heights," Chapter 9; Everyman's Library, p.100)

このような weather という動詞の使い方が面白い。OED Online による次のような
解説を読んでもわかるように、最初は海事用語として、船が嵐を無事に
乗り越えるという意味だったが、それが比ゆ的に「困難を乗り越える」という
意味になったらしい。それにしても、昔の船は現代のジェット機と同じくらいの
最先端技術を駆使した乗り物だったのだが、イギリスは特に船の技術で世界を
席巻していたのだから、余計のこと海事用語がはびこり、そのうちのおびただしい
単語が、日常語として発展していったことだろう。

weather
4. trans.
a. Naut. To withstand and come safely through (a storm). Often with out (also absol.).

b. fig. or in fig. context. To come safely through
(a period of trouble, adversity, affliction, etc.);
to sustain without disaster.

c. gen. To pass through and survive (severe weather).

(OED Online)
275OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/23(月) 21:52:41.37 ID:7w2X97H/
【"Wuthering Heights" の Chapter 9 の終わりあたり】

構文がよくわからないというか、どの phrase がどの
phrase を修飾しているのかわからない箇所があった
ので、例のごとくネイティブたちに質問してみた。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2973478
276momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/23(月) 23:21:39.90 ID:9GLGsWon
>>264
厳しいですね。相当な厭味です。逆にいうとダビンチコードブーム
がそれほどのものだったということでしょうね。

Holy Writ
Learning to love the house style.
http://www.newyorker.com/magazine/2015/02/23/holy-writ

70年代から、new yorkerの校正を担当しているMary Norrisの回顧。
John UpdikeやOliver Sacksなどをチェックしてきたという。が、中心は
スタイルについてのよもやま話し。serial commaなど、カンマにまつわる
思いが綴られていて非常に面白い。NYTimesで“That is nutty, of course.” と
揶揄されたNew Yorkerの独特なカンマ遣い。Maryは上司であったEleanor Gould
(50年以上New Yorkerの "the" grammarianをしていた。)に、
“What if Eleanor goes crazy?” と思いを馳せる。

Ben Yagodaのツッコミと、その返答はこちら。
http://opinionator.blogs.nytimes.com/2012/04/09/fanfare-for-the-comma-man/
http://www.newyorker.com/culture/culture-desk/in-defense-of-nutty-commas
277momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/23(月) 23:31:14.95 ID:9GLGsWon
Yagodaの件の記事に、なるほど、というよい例が紹介されていた。

So in the first line of “Pride and Prejudice” (1813), Jane Austen wrote:

“It is a truth universally acknowledged, that a single man in possession
of a good fortune, must be in want of a wife.”

By about a century later, comma rules had been codified such that
both commas in the sentence (after “acknowledged” and “fortune”)
would be dispensed with.
278OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/24(火) 07:32:49.56 ID:r3vntj2E
【"Just be yourself."(自然体で。ありのままに)、そして "Let It Go"】

「洋書を読む」という趣旨から少しはずれるけど、wordreference.com での
ネイティブによるコメントを読んでいて、"Be yourself." という表現について
の話題が出た。"Be yourself." と言っても "Be you." と言ってもいいけど、
"Be youurself." を使うことの方が多いし、その方が適切だと感じる人が
主流のように見える。日本語の「自然体でいきなよ」とか「ありのままにね」
という言い回しに近いだろう。

Sometimes when a person is anxious about an interview or going on a date
a friend will tell them "【Just be yourself】". They'd be unlikely to say
"Just be you", though it's possible.

「ありのままに」で思い出すけど、Disney のアニメとして2年くらい前に日本でも
"Frozen"(アナと雪の女王)は大流行したそうだが(その大流行に僕は
気づかなかったけど)、主題歌の "Let It Go" が「ありのままに」と訳されている。

歌のリズムに乗せて原文とは違った意味の歌詞を作らねばならないのだから
そのように訳されたのだが、しかし英語を学ぶ人たちが "Let It Go" を
「ありのままに」という意味だと覚え込んでしまったらよくないだろう。

"Let it go" は、「ありのままに振る舞え」という意味ではなく、あくまで
「過去のことやいろんな問題は忘れろ」という意味であるはずだから。
あるいはもしかして、「ありのままに振る舞え」という意味で使うことも
あるのだろうか?
279OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/24(火) 07:34:06.32 ID:r3vntj2E
>>278 に出てきた英文の出典である URL を貼り付けるのを忘れていた。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2973708
280OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/24(火) 07:57:02.29 ID:r3vntj2E
【目的語が文頭に出る例(That I had a great mind to tell him.)
   --- "Wuthering Heights," Chapter 10】

目的語が文頭に出る例を、検索や文法書によってではなく
洋書や新聞雑誌や映画などを読んだり聴いたりしている
ときに出っくわした経験は大事にしたい。そんなにしょっちゅう
あるわけではなく、ぼんやりしていると見逃す(聞き逃す)
ことも多い。

さらには、that という目的語が文頭に来ていると、
それが接続詞の that だと言い放つ人も多い。さらには、
せっかく目的語が文頭に来て強調されているのに、
それは単に目的語のあとの目的格の関係代名詞が
省略されている例に過ぎないと主張する人も出てくる。

Scoundrel! He is not altogether guiltless in this
illness of mine; and 【that】 I had a great mind to tell him.

("Wuthering Heights," Chapter 10 の冒頭近く,
  Everyman's Library, p.103)

上記の一節は、London からここ Yorkshire までやってきた
Mr Lockwood が、Heathcliff の家でいろいろ苦労したあと、
ひどい風邪を引いて4週間も寝込んでしまったのだが、
そのあいだ、Heathcliff が見舞いに来てくれた。その
Heathcliff について Mr Lockwood が心の中でブツブツ
言っている場面。

(続く)
281OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/24(火) 07:57:44.35 ID:r3vntj2E
>>280 の続き 【目的語を文頭に出した例】

Chapter 10 - Wuthering Heights by Emily Bronte
https://www.youtube.com/watch?v=KwHZhyc69Xw&t=50s

上記のリンクをクリックすると、ビデオの冒頭から50秒目のところ、
つまり Chapter 10 のこの部分が出てくるが、朗読者ははっきりと
that を強く発音しているので、少なくともこの朗読者は、
この that を接続詞としてではなく、「あれ、それ」という意味の
指示代名詞(って言うんだったかな?)として使っていると
解釈していることがわかる。
282OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/25(水) 09:56:07.25 ID:v1RF1VFR
>>100
"Come in! come in! he sobbed. "Cathy, do come. Oh do -- *once* more!
Oh! my heart's darling, 【hear me *this* time -- Catherine, at last!】"

この台詞についても、wordreference.com で質問してみた。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2974303
283名無しさん@英語勉強中:2015/02/25(水) 13:42:27.44 ID:oxXzNwkm
Eテレで伊集院がやってるフランケンを原書で読んだ人いる?
284名無しさん@英語勉強中:2015/02/25(水) 14:18:43.15 ID:Nl+zYPN6
>>281
この朗読ビデオ、章ごとに分かれているところがいい。ありがとう。
285OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/26(木) 19:00:26.70 ID:zTuNCF/O
【sough (= a boggy or swampy place; a small pool)
  -- "Wuthering Heights"】

Ireland, Scotland, Northern England を舞台にした小説を読んでいると、
沼とか湿地という意味の言葉がよく出てくる。やはり、そういう地域なんだ
ろう。Samuel Beckett の作品にもよく出てきたが、Yorkshire を舞台にした
"Wuthering Heights" にも、やはりよく出てくる。

sough (= a boggy or swampy place; a small pool) という言葉も、
この小説に出てくる。この言葉はさほど一般的ではないらしく、
どんな辞書にも載っているというわけではない。

(1) A Pious Discourse delivered by the Reverend Jabez Branderham,
in the Chapel of Gimmerden 【Sough】.

(2) They sat together in a window whose lattice lay back against the wall,
and displayed, beyond the garden trees, and the wild green park, the valley
of Gimmerton, with a long line of mist winding nearly to its top (for very
soon after you pass the chapel, as you may have noticed, the 【sough】
that runs from the marshes joins a beck which follows the bend of the glen).

この sough という単語は、cuff と rhyme するように発音する。OED Online によると、
語源ははっきりしないが、Antwerp dialect で zoeg (= a small ditch in a meadow)
という単語があるそうだ。Antwerp は Denmark だ。そもそも、Northern England や
Scotland は、Scandinavia との交流が昔から盛んだったので、Scandinavian の
言語からの影響も強く受けている。その一環として、おそらくこの Antwerp dialect
の単語も Yorkshire に入り込んだのだろう。大昔からの船による Scandinavia と
Northern England との交易や人的交流が偲ばれる、奥ゆかしい言葉だ。
しかし、このように奥ゆかしく歴史が古く、人間の本質にも迫るような言葉こそ、
実は現代の実用的な学問や技能からはほど遠く、馬鹿にされ、軽視されてしまう。
286OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/26(木) 19:15:25.30 ID:zTuNCF/O
【beck (= a stream; Northern English) --- "Wuthering Heights"】

beck という言葉も出てくる。Northern English で "a stream" という
意味だそうだ。

============= ODE 一巻本より、引用はじめ =============
beck
Northern English; a stream
  ORIGIN: Middle English
  -- Old Norse: bekkr
  -- Dutch: beek
  -- German: Bach

Used as the common term for a "brook" in northern areas,
"beck" often refers, in 【literature】, to a brook with
a stony bed or following a rugged course, typical of such areas.
============ ODE 一巻本より、引用おわり ==============

上記のように、文学の上で特徴的な意味を帯びて使われるらしいので、
ぜひとも覚えておきたいと思う。というか、そう言えば、詩などで
beck という単語はよくお目にかかる。僕自身がこの意味をしっかりとは
理解しないで読み流してきたに過ぎない。

さらに、上記の語源欄のところで、beck はドイツ語の Bach と語源が
同じで、意味も似ているらしいことに注意したい。音楽の世界での
巨人である例の Bach の名前にそういう意味があったとは知らなかった。
287名無しさん@英語勉強中:2015/02/26(木) 19:34:49.85 ID:6NAf4aMB
1.
a perfect misanthropists heaven
288OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/26(木) 19:38:25.96 ID:zTuNCF/O
>>286
beck という言葉については、OED Online には、
次のように書いてある。Scandinavia からの
影響が色濃い地域ならではの言葉の一つが、
この beck だということがよくわかる。

beck
1. A brook or stream: the ordinary name in those parts of England
from Lincolnshire to Cumbria which were 【occupied by the
Danes and Norwegians】;

hence, often used spec. in literature to connote a brook with
stony bed, or rugged course, such as are those of the north country.

(OED Online)
289名無しさん@英語勉強中:2015/02/26(木) 21:10:31.27 ID:Y5dOUbgT
OEDさん洋書読む時毎回ここまで文法や単語精査してるんですか?やっぱり最初は流し読み?
290OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/26(木) 21:20:05.88 ID:zTuNCF/O
>>289
そうです。たいていの本は、最初は流し読みします。本当に気に入った本でないと、
こんなにまで真剣に辞書を引きまくったりはしません。

そもそも、 "Wuthering Heights" については、3年前から、すでに2回も辞書を
引かずに通読しました。今は、3回目です。通読しただけでなく、朗読を
何十回も聴きました。それだけ何度も読み流したり聞き流したりしたあとだからこそ、
やっと今、精読しようという気になったのです。

僕が精読する本と、辞書なしで通読するだけの本との数の比率は、
たぶん 1 対 50 か、あるいは 1 対 80 くらいかもしれません。
291momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/26(木) 23:15:53.41 ID:dczmIRDx
もし気に入ったら精読しようかな、と考えて読んでいる。
The Last Unicorn

She did not look anything like a horned horse, as unicorns are often pictured,
being smaller and cloven-hoofed, and possessing that oldest, wildest grace
that horses have never had, that deer have only in a shy, thin imitation and
goats in dancing mockery.

冒頭付近からなかなか歯ごたえのある文を収集。dancing mockeryって変だなって
随分考えたが、ネイティヴ曰く単に詩的表現であるとのこと。
292OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/27(金) 10:41:08.41 ID:NAptiAlA
>>291
けっこう難しいですね。僕なりに構文を分析してみます。

She (人間のことだと想定してみる) did not look anything like a horned horse,

as unicorns are often pictured,

(A) being [unicorns が主語] smaller and cloven-hoofed,
and
(B) possessing [unicorns が主語]
   【that (1)】 oldest, wildest grace(これが先行詞)
      【that (2)】 horses have never had, (関係代名詞に導かれる節)
      【that (3)】 deer have only in a shy, thin imitation (関係代名詞に導かれる節)
        and
              goats [have only] in dancing mockery.(上の" deer have only 〜"と呼応)

【that (1)】は、そのあとの【that (2)】および【that (3)】という
関係代名詞の先行詞が "oldest. wildest grace" であると
いうことを示すための印だと解釈します。

僕なりの全訳(後ろから訳し上げ):
一角獣というものは、クローバーのような蹄(ひづめ)をしていて、
馬が一度も持ったことがなく、鹿は恥ずかしげにかすかに真似るだけで、
山羊はというと、からかったように踊りながら醸し出すだけの、
古来からの例の野生的であること極まりない品位を持った角つきの馬として、
絵に描かれることが多いのだが、彼女はそんなふうには少しも見えなかった。

★ダメだ。僕には、わかりやすくこれを訳すなんてことは、そんなに
簡単にはできない。ほとんど降参。momi さんとか必殺翻訳人さんなら、
どう訳すだろうか?
293OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/27(金) 11:05:02.82 ID:NAptiAlA
>>291
今度は、無理やりに前から訳し下ろしてみる。

(1) She did not look anything like a horned horse,
  彼女は、角を持った馬には少しも見えなかった。

(2) as unicorns are often pictured,
  一角獣は、そういうふうに絵に描かれることが多いのだ。

(3) being smaller and cloven-hoofed,
  一角獣は、もっと小さくて蹄(ひづめ)が二つに裂けていて、
  (さっきは、cloven と clover とを間違って訳してしまった。)

(4) and possessing that oldest, wildest grace
  例の、古来からの奔放この上ない品位を醸し出しているものだ。

(5) that horses have never had,
  そういう品位は、馬は一度も持ったことはなく、

(6) that deer have only in a shy, thin imitation
  鹿は恥ずかしげに微かに真似るだけであり、

(7) and goats in 【dancing mockery】.
  山羊はというと、【からかったように踊りながらしか】醸し出せないのだ。

最後の (7) の "dancing mockery" は、
僕にはきちんとした意味がわからない。
検索すると、これを使った用例はたくさん
見つかるけど。一種の決まり文句なんだろうか?
294OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/27(金) 12:37:10.01 ID:NAptiAlA
>>293
>>(3) being 【smaller】 and cloven-hoofed,
  >>一角獣は、【もっと小さくて】蹄(ひづめ)が二つに裂けていて、

"smaller" と書いてあるが、何と比べて smaller なんだろうか?
"smaller than ordinary horses" ということか?それとも、
「小さ目」という感じで、"smaller than averagel animals" と
いう感じだろうか?

>>(4) and possessing that oldest, 【wildest grace】
  >>例の、古来からの【奔放この上ない品位】を醸し出しているものだ。

これは、「奔放この上ない」という意味ではなく、
「自然な品位」という感じだろうか?
295momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/27(金) 12:56:39.36 ID:6uXTdxy5
>>293
sheは主人公であり、the last unicornです。文脈不足でした。
構文の構造は自分の読みと一緒です。ただ、
「彼女は、よく描かれるようなタイプの角をもった馬には見えなかった」
とし、その後の各分詞構文の主語はあくまでshe(=the last unicorn)と読みます。
蹄が割れているというのは、馬とはちがう彼女の特徴を表しています。
で、dancing mockeryですが、正直よくわかんないですね。検索で
かかるのは、この引用が多いはずです。google booksでは、
His eyes held dancing mockery という文がでてきますが、これは
DANCE • (of someone's eyes) sparkle with pleasure or excitement.
he grinned, his grey eyes dancing. (ODE)の仲間でしょう。本書の用例は、
この文学的変化形のような気がしています。ということは、mockeryという質が、
あくまで楽しげに躍動しているさま、というイメージになります。

smallerは、一般的に描かれる一角獣よりも小さく、ですか。
296momi ◆pJfmDqWDTI :2015/02/27(金) 13:10:56.17 ID:6uXTdxy5
that oldest, wildest grace は、
非常に古く、人の手が加わっていない状態に見られる
優雅さ、ということでしょう。that「かの〜」くらいかなあ。
297OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/02/27(金) 13:16:54.37 ID:NAptiAlA
>>295
なるほど、解説をありがとうございます。

DANCE
(of someone's eyes) sparkle with pleasure or excitement.
he grinned, his grey eyes dancing. (ODE)

このような dance という言葉の使い方を、
しっかり覚えておきたいなあ。
理解するだけじゃなく、自分で使えるようになりたい。
298名無しさん@英語勉強中:2015/02/28(土) 00:13:42.59 ID:NuKc9+Mg
2.
you are a castaway
299名無しさん@英語勉強中:2015/02/28(土) 00:57:56.95 ID:700OriFr
“This book is dedicated to my parents, Ayn Rand and God.”

引き続き
Holy Writ
Learning to love the house style.
http://www.newyorker...2015/02/23/holy-writ
より、シリアルカンマ無いが故の可笑しな実例。
300名無しさん@英語勉強中:2015/02/28(土) 09:37:30.36 ID:NuKc9+Mg
3.
the speaker sprang to a safer distance,
obviously acquainted with its weight.
301名無しさん@英語勉強中:2015/02/28(土) 10:35:40.25 ID:NuKc9+Mg
4.
everybody knew that he was a kind of vain weathercock.
302名無しさん@英語勉強中:2015/02/28(土) 10:48:23.01 ID:NuKc9+Mg
5.
she cannot always be a good lass.
303名無しさん@英語勉強中:2015/03/01(日) 00:18:26.46 ID:tZ2DG0b9
6.
やっぱりここだよな
my tame pheasant
304名無しさん@英語勉強中:2015/03/01(日) 02:25:25.73 ID:4XVTma2O
「英文解釈教室」より新々英文解釈の方がはるかに優れている
英語の勉強をやり始めて長いけど、『新々』は今でも
時々参照している。「解釈教室」から学ぶところは今では
殆どない。一番の問題は、伊藤氏の解説は、しばしば体系的、
構造的といわれているけど詳細に読んでみると、場当たり的で、
どんどん横道に逸れて行ってしまう部分が多い。そういうのはまあ、
現場で多くの受験生を相手に指導していたということが原因と思う
んだけど、つまり時間が無かったと・・。
 英文の構造に着目し考察した、というけどほんとにそう言える?
解説を読んでみると、「読解の力点」を提示していったという感じ。
でも結局、そういうのって、単に国語の力の問題ではないかなと思う。
また、読解の力点の提示にしても、そういうのは熟語とか語法、英文法の
知識があってはじめて浮き上がってくるものだと思う。それらの知識が
ないのに、「読解の力点」の受容なんて絵に描いたモチだと思う。そういう
ところから、伊藤氏は後期に転向して「ビジュアル」書いたと言えない?
305名無しさん@英語勉強中:2015/03/01(日) 03:53:24.88 ID:4XVTma2O
そもそも、「解釈教室」で提示されているような文章レベルだったら
伊藤氏が提示している方法、視点から読まなくても、文法とか語法、
熟語表現の知識で充分に対応出来る。もっと高度な文章を読むんだったら
彼の方法から学べるところも多いと思うけど、つまり文章としてもっと
入り組んだ文章ということなんだけど、こればかりは彼のテキストが
ないからなんとも言えない。要するに肩に力が入りすぎた読解で、
柔軟に英文に対応できない。それに長文の読解だったら、ある程度
読解の「視点」が見えなくても、前後関係からそれを明らかにすることが
充分に可能。これは代ゼミの西氏についても言えるけど、長文の文章から
ある中心部分を引き出してきて読解させるような方法はどうかなと思う。
つまりそこで教えられているようなことって結局、前後の文章を読めば
見えてくるんじゃない?ってこと・・。
 それに比べれば、代ゼミの富田氏は、文法、語法、熟語の大切さをよく
分っている。動詞の数を数えるなんていう教え方もそこに理由があると思う。
306名無しさん@英語勉強中:2015/03/01(日) 03:54:42.24 ID:4XVTma2O
その上で彼は、伊藤和夫氏が受験英語に持ち込んだ、英語の基本的な
成り立ちを理解した上で、つまり5文型を理解した上で英文読解をしていく
という道程を提示していると思う。またその点に伊藤氏の現在の評価が
あるのであって、彼の、特に「解釈教室」で提示した方法を過度に評価
するのは間違っていると思う。彼の、英文解釈における総合的な視点なんて、
雲の上に立てられた建築物なんだから。それは「解釈教室」の目次を見る
だけで分る。もちろん自分も解釈教室はやった上で言っているんだけど。
 もっと入り組んだ英文の読解ということでは多田氏の「思考訓練」がある
けど、あれをやるんだったら素直に対訳本を読んだほうがいいと思う。
 「新々・・」は単にイディオム学習の教本じゃないし。解説をくまなく
読めば、英文の成り立ちに遡って、専門的にも正確な解釈が提示されているし。
 伊藤氏のテキストの一番の問題は、「解釈教室」にしても「長文読解教室」
にしても、選択されている英文の内容が古いっていうこと。80年代の
時事的な問題意識が彼の中心にあると思うんだけど、今読んだらやはり古い
という感じな否めない。文章として死んでしまっているものが殆ど。
それに比べたら「新々」で選択されている文章は、今読んでも興味深い
ものが多いし、学ぶところが多い。これは自分にとっては一番大きい。
確かに「新々」で解説されていることは、文法として古いものが多い
かと思うけど、古典とか読むこともあるわけだし、別に気にならない。
307名無しさん@英語勉強中:2015/03/01(日) 10:19:21.02 ID:tZ2DG0b9
7.
he can perhaps extract as much enjoyment from the whole.
308OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/01(日) 19:46:15.35 ID:4QUMDuqN
【"Let me hope my constitution is almost peculiar.
  --- "Wuthering Heights"】

"Wuthering Heights" の Chapter 1 に出てくるこの台詞は、
何十回もその朗読を歩きながら聞いたが、いまだに違和感を
感じる。これについて、やはりネイティブたちに質問してみた。

http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=2976457
309名無しさん@英語勉強中:2015/03/02(月) 01:23:40.48 ID:TlYhTED2
8.
except in a very ghoulish fashion
310名無しさん@英語勉強中:2015/03/02(月) 23:57:32.07 ID:AJlf7paR
9.
his and mine are the same.
311名無しさん@英語勉強中:2015/03/03(火) 02:19:23.11 ID:KdZvGJeQ
10.
should the meanest thing slap me on the cheek,
i would not only turn the other,
but i would have to ask pardon for killing it.
312OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/03(火) 20:23:35.22 ID:v5f8vnyz
【先行詞を含んだ関係代名詞 what と同じ意味での that】

Isabella swears that the love Edgar has for me is nothing
to 【that】 she entertains for you.

("Wuthering Heights," Chapter 10; Everyman's Library, p.120)

Catherine の義理の姉妹である Isabella が Heathcliff に
恋していることを知った Catherine は、Isabella がいる前で、
Heathcliff に対して上のような台詞を言っている。
「Edgar(Catherine の夫)が私(Catherine)に対して抱いている
愛情なんて、Isabella があなた(Heathcliff)に対する恋心に
比べたら、ゼロに等しいんだって言い張るのよ」
というわけだ。

ここで使っている that は、現代英語での what と同じで、
先行詞を含んだ関係代名詞であるはずだ。1847年に出版された
この小説の古めかしい英語が、何とも言えず味わい深いと
感じてしまう僕は、やはり現代の社会にはあまり向いていない。
現代の軽薄なアメリカ英語なんかよりも、200年前の英語の方が
快く感じられてしまう。

ただ、こういう古めかしい英語を
縦横無尽に読みこなせるようになるまでには、相当な時間がかかり
そうだ。しかし、それを乗り越えたら、それよりもさらに200年前の
Shakespreare の英語も身近に感じられるようになるに違いない。
313名無しさん@英語勉強中:2015/03/03(火) 20:34:44.42 ID:Z9qOcCzN
カズオイシグロ新作出たし買わなければ
314momi:2015/03/03(火) 23:29:11.45 ID:H/mSpq1+
>>312
entertainsは自動詞で、thatは名詞節を導く
ように見えるけどどうなんだろうか。無論、
今の英語ではこうは使わないけど。
315名無しさん@英語勉強中:2015/03/04(水) 00:14:22.91 ID:uI6/lsnO
11.
your presence is a moral poison.
316OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 06:38:15.10 ID:PCdJ6qLq
>>314
そう言われると、わかっていたつもりの僕は、
実は大してわかっていなかったことに気づいた。
考え直してみよう。

(1) Isabella swears that
   the love [that] Edgar has for me --- (主語。「Edgar が私に対して抱いている愛情」)
     is nothing to --- (AAA は、BBB に比べるとまったくつまらない)
       【that】 she entertains for you.

(2) 【that】 (she entertains) の that は、ひとまず
置いておこう。

(3) "AAA is nothing to BBB." という表現については、
「ジーニアス英和、第5版」の to の項目の
(14) には、例文として、次のように書いてある。

   This book 【is nothing to】 the one I read yesterday.
     (この本は、昨日読んだのと比べるとまったくつまらない。)
        (p.2200, 左の上から15行目あたり)

(4) entertain は、少なくとも「ジーニアス英和、第5版」では、
自動詞としては、「食事をしてもてなす、話や演奏などで楽しませる」
と書いてある。

一方、entertain の他動詞としては、「(希望などを)抱く」とある。

   He 【entertained】 the idea of visiting Japan.
   He still 【entertains】 hopes (a hope of) being mayor.

(続く)
317OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 06:47:40.79 ID:PCdJ6qLq
>>316 の続き

(5) その上で、原文に立ち返ってみる。

Isabella swears that
   the love [that] Edgar has for me
     is nothing to
       【that】 she entertains for you.

最後の "that she entertains for you" の that が
the love that (OR which) と考えれば、すんなりと
意味が通じると思うのだが、どうだろうか?

"that" を "the love that" に書き換えると、次のようになる。
Isabella swears that
  the love [that] Edgar has for me
    is nothing to
      【the love that】 she entertains (OR has) for you (= Heathcliff).

このような理由で、1847年(つまり170年前)に出版された
この本においてのこの that は、通常の関係代名詞ではなく、
先行詞を含んだ関係代名詞である what と同じ意味でも
使われていたに違いないと感じている。
318OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 07:04:49.42 ID:PCdJ6qLq
【先行詞を含んだ関係代名詞 what と同じ意味での that】

そういう that についての OED の解説を引用してみる。なお、
あまりに古い文献からの引用は、難しすぎるので省く。

that
3. As subj. or obj. of the rel. clause, with ellipsis of the antecedent.

a. Of things: th?t [that の a の上に谷型の特殊文字がついている]
= (the thing) that, that which, what.
Very common down to 16th c.; now arch. and poetic, what being the prose form.
In later use the single that may become emphatic,
and is then demonstrative with ellipsis of the relative: see that pron.1 7.

(1) 1611 Bible (King James) Job xlii. 3
Therefore haue I vttered 【that】 I vnderstood not.

(2) a1616 Shakespeare As you like It (1623) iii. ii. 71,
I earne 【that】 I eate: get 【that】 I weare.

(3) 1887 W. Morris tr. Homer Odyssey xii. 301
In peace eat 【that】 ye have.


3. b. Of persons: th?t [that の a の上に谷型マーク]
= (the person) that, he (or him) that, one that;
pl. (persons) that, they (them), or those who.
Now only after "there are" and the like: see there adv. 4f.

(続く)
319OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 07:14:25.46 ID:PCdJ6qLq
(続き)
さらに、僕にとっては難しいのだけど、OED の別のところには、
次のようにも書いてある。

that [pronoun 1]

7. With ellipsis of a following relative (subj. or obj. of the relative clause):
= that person or thing (sc. ‘that’ or ‘which’).

Now only where that is definitely demonstrative or emphatic, as in A. 1.
【In earlier use the antecedent pron. was omitted】: see that pron.2 3.
From the 16th c. onwards there are examples in which it is difficult
to say whether the single that is the antecedent or the relative.
Wherever it is emphatic it may be considered the demonstrative.
Cf. also that pron.2 3, 10.

例文についても、直近のもの3つだけをここに列挙する。

(1) 1852 M. Arnold Tristram & Iseult i. 7
Who is 【that】 stands by the dying fire?

(2) 1883 J. G. Whittier Our Country 12
The best is 【that】 we have to-day.

(3) 1894 H. H. Gardener Unofficial Patriot 49
She was not of his fold! It was 【that】 she thought of.

(OED Online)
320名無しさん@英語勉強中:2015/03/04(水) 08:59:02.66 ID:zHiY3jic
Japantimes ST で、かつて若者のたまり場だったショッピングモールが
減少してきている旨を伝える記事の冒頭部分です

"Cierra Dorsey has happy memories of hanging out at the mall as a
teenage girl, an adolescent rite of passege under threat in parts
of the U.S. as old-fashioned malls close their doors. "

この文章は、〜a teenage girl,( which is )an adolescent rite 〜と
と関係詞が略されてるのか、それともコンマ以下は、" an adolescent rite
of passage " を主語とする分詞構文で under の前に being が略されてる
んでしょうか
321OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 09:59:34.62 ID:PCdJ6qLq
>>320
その二通りの解釈で、原文を無理やりに書き換えてみます。

● (1) a teenage girl, 【which is】 an adolescent rite と解釈すると

  Cierra Dorsey has happy memories of hanging out at the mall as a teenage girl,
  【which is】 an adolescent rite of passege under threat in parts
  of the U.S. as old-fashioned malls close their doors.

これを言い換えると、

  Cierra Dorsey has happy memories of hanging out at the mall as a teenage girl.
  【Hanging out at the mall as a teenage girl is】
  an adolescent rite of passege under threat in parts
  of the U.S. as old-fashioned malls close their doors.

一応、これできちんと辻褄があるような気がします。

● (2) an adolescent rite of passage 【being】 an adolesceint rite と解釈すると

  Cierra Dorsey has happy memories of hanging out at the mall as a teenage girl,
  an adolescent rite of passege 【being】 under threat in parts
  of the U.S. as old-fashioned malls close their doors.

そして分詞構文を普通の文に変えると、

  Cierra Dorsey has happy memories of hanging out at the mall as a teenage girl,
  An adolescent rite of passege 【is now】 under threat in parts
  of the U.S. as old-fashioned malls close their doors.

これは、少し変だと僕は思います。上記の "An adolescent rite" の an は
The とか This に変えないと変です。したがって、僕が思うには、(1) の解釈だけが成り立ちます。
322momi ◆pJfmDqWDTI :2015/03/04(水) 10:03:27.69 ID:DknOpYr/
>>319
すいません、そっかー、関係詞節っぽいですね。entertainの自動詞の意味も
合わないし。昔めの英語読もうと思った時から、ずっと変なthatに悩んでいるん
ですよね。で、今の文法書には書いてない。歴史的にthat whatみたいなかたちもあって、
カンマとの絡みもあって、読みながら一番ひっかかる項目になっています。そのあたり
用例に当たるには、文法書よりもOEDなんでしょうね。
323名無しさん@英語勉強中:2015/03/04(水) 10:28:03.87 ID:Cj3hvDb0
repairman Jack、中々次作が翻訳されないんで、しびれを切らして原書に挑戦して読み始めた。
したら、意外に読みやすく良かった良かったと喜んで読んでいたら、なぜか全然終わらない…

自らの英語力の程を思い知った。
324momi ◆pJfmDqWDTI :2015/03/04(水) 10:36:22.50 ID:DknOpYr/
>>320
同格表現のように見えるがよくわからんな。
hanging out at the mall as a teenage girl 
=an adolescent rite of passage

確かにasに至るまでの全体の節のつながりは、
アレってなる文例だと思う。
325必殺翻訳人:2015/03/04(水) 17:26:25.64 ID:x2HoMkHw
>>320
>>324ですでに指摘されていますが、文法用語で言うと「同格」になります。

「hanging out at the mall」という動名詞の名詞句と「an adolescent rite
of passege 〜」という名詞句が「同格」の関係です。

文法書で「同格」の項を読んでみてください。

「同格」ですから、大抵の場合、whice is(または and it is 〜)で書き換えられます。

訳例
Cierra Dorseyは10代の頃ショッピング・モールをぶらぶらした幸福な思い出を
持っている。それ(ショッピング・モールをぶらぶらすること)は思春期の若者の
「通過儀礼」であったが、アメリカの各地で旧来のショッピング・モールが姿を
消すにつれて、この通過儀礼もまた消滅する危機にさらされている。
326名無しさん@英語勉強中:2015/03/04(水) 17:57:31.24 ID:uI6/lsnO
12.
you are talking in your sleep.
327OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/04(水) 21:54:29.84 ID:PCdJ6qLq
【文頭に目的語 -- "Wuthering Heights"】

久しぶりに、文頭に目的語が出た例を見た。次の一節は、
Heathcliff が失踪したあと3年ぶりに帰ってきたのを
欣喜雀躍した Catherine を夫の Edgar が見とがめると、
Catherine も Heathcliff も激しく彼を非難する。
Catherine は、ハンガーストライキを始めることにより、
夫 Edgar に対して盛んに抗議する。

3日目になって、Catherine はさすがに空腹に耐えられなくなり、
本当に死にそうだと訴えてきて、水と gruel とを所望する。
この話をしているのは家政婦 Nellie Dean だが、Nelly 自身
は Catherine の気まぐれとわがままを熟知しているため、
本気では取り合わない。

【  】の中は、「それ(Catherine が本当に死にそうだと
感じていること)が旦那さんに向けての言葉だろうと私
(Nellie Dean)は思った」と言っている一節。That という
目的語が文頭に来ている。

Mrs Linton (= Chatherine), on the third day, unbarred her door;
and having finished the water in her pitcher and decanter,
desired a renewed supply, and a basin of gruel, for she believed
she was dying. 【That I set down】 as a speech meant for
Edgar's (Edgar は Catherine の夫) ears; I believed no such
thing, so I kept it to myself, and brought her some tea
and dry toast.

("Wuthering Heights," Chapter 12 の冒頭近く、
  Everyman's Library, p.137)
328320:2015/03/04(水) 21:55:54.40 ID:65zUXVv1
>>321>>324>>325
ご回答、ありがとうございました
同格で、この場合は which is をはさんで書き換えられるということなんですね

最近たまにこんな感じの、文章がコンマで終わってその後にポンと言い換えの名詞
が出てきて補足的な説明が続くケースに出会って気にかかっていたんで、少し
すっきりしました。
329名無しさん@英語勉強中:2015/03/04(水) 22:49:09.71 ID:BG9JMFTL
13.
ye may hev it all to yerseln, un him
as allus maks a third, i sich ill company.
330OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 07:53:26.59 ID:qW7xB6R7
【to the extent that S V】

中高生スレでの話題。どうやら、TOEIC を受験する人たちのために書かれた本の中に
出てきた文章らしい。最後のセンテンスに出てくる "to the extent that" の意味合いが
つかみにくい例だ。僕には、まだここに出てくる "to the extent that" の意味が
よくわからない。英文での解説を離れて、別のところにまた同じような
例が出てきたら、またも悩みそうだ。

中高生スレの 758
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/english/1423154647/

The colonial population also contained other elements that long sustained
their identities as groups. The Pennsylvania Germans, held together by
religion and language, still pursue their own way of life after three centuries.
The great 19th century German migrations, however, contained a variety of
elements that dispersed in the cities as well as in the agricultural areas of the West;
【to the extent that】 ethnic ties have survived, they are largely sentimental.

これについて、別のサイトでは、次のように英語で解説されている。

It suggests that there aren'tvery strong ties among the German migrants,
and that such ethnic ties as have survived are sentimental rather than stronger bonds.
http://www.usingenglish.com/forum/threads/7816-sentimental-German-migrations
331名無しさん@英語勉強中:2015/03/05(木) 08:27:18.09 ID:Nfu0tha8
>>330
その中高生スレの文はブリタニカ百科事典の "United States" という項に出ているらしい。
ネットでは全文を読めないけれど、移民の人種グループ (ドイツ系etc.etc.) の話のようだ。
人種の絆が残っている【かぎりにおいては】と読んだがどうだろう?
実質的 (経済的etc.) な絆はほとんど失われたが、心情的な絆が辛うじて残っている。
332OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 15:20:13.44 ID:qW7xB6R7
【Marketing 分野での動詞としての position】

マーケティングや経営の分野で、日本語でも「位置づける」という
言葉がやたらに出てくる。企業の重役が使いたがる言葉だ。
OED を拾い読みして、marketing 分野における動詞としての
この position という言葉についての解説を見つけた。

見てみると、目新しい New York Times Financial Review など、
経済界の新聞雑誌からの引用が並ぶ。この解説は、
OED Third Edition だと書いてある。2006年に公表された
ばかりの新しい OED 解説だ。

もともと文学作品からの
引用に偏りがちだった OED だが、いま編纂中の Third Edition
においては文芸作品以外の様々な文献からも引用すると
編集者たちは張り切っているが、さっそく marketing 関係の
斬新な引用をふんだんに入れてくれている。

   **********************************

This entry has been updated (OED Third Edition, December 2006).

★ position (as a verb)

b. Marketing (orig. U.S.).
To identify or establish (a product, service, or business)
as belonging to a particular market sector, esp. for the
purposes of promotion in relation to competitors;

to promote (a product, service, or business) strategically
or distinctively, esp. as fulfilling or exceeding the
requirements of a targeted market sector. Also refl. (続く)
333OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 15:20:48.87 ID:qW7xB6R7
>>332 からの続き

(1) 1955 N.Y. Times 24 May 42/2
A new product must be 【‘positioned】’ in relation to every
other product on the market.

(2) 1971 N.Y. Times 7 Apr. 56/1 (advt.)
Should you 【position】 Schweppes as a soft drink?or as a mixer?

(3) 1980 Financial Rev. (Austral.) 28 Mar. 30
‘Whilst we realise that most Australians regard Pizza Hut
as fast food, it is our intention to 【position】 ourselves as a fast
food service restaurant, rather than fast food,’ Mr Levy says.

(4) 1986 Marketing Week 29 Aug. 42/2
They come in boxes of 4 × 5 oz flans and are 【positioned】
both as a quick snack or..main meal.

(5) 1993 Byte Dec. 136/1
As recently as 1991, dye-diffusion printers were selling in the
$40,000 neighborhood, positioned as preview devices in the
prepress environment.

(6) 2000 DigitalFoto Oct. 76/1
Ricoh is 【positioning】 itself as a high-end data collection device
for style-conscious executives and dot-commers.

(OED Online)
334OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 15:28:47.08 ID:qW7xB6R7
>>331
なるほど、あなたの提案する和訳は辞書に載っている
"to the extent that" という言葉の定義に忠実に
則りながらも、きちんと文脈に沿っていますね。

   【to the extent that】 ethnic ties have survived, they are largely sentimental.
     (人種の絆が残っている【限りにおいて】、大いに心情的なのである。)

しかもあなたの解釈なら、>>330 にて示した英語での解説に
合致しているように思います。

   It suggests that there aren't very strong ties among the German migrants,
   and that such ethnic ties as have survived are sentimental rather than stronger bonds.
   http://www.usingenglish.com/forum/threads/7816-sentimental-German-migrations
335OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 18:36:57.05 ID:qW7xB6R7
【ケルト民族にとって重要だと思われる bog】

Scotland や Ireland を舞台にした文学作品に触れていると、
England や北米の文学ではさほど出てこない単語がたくさん
あるけど、その中の一つに、bog という言葉がある。

   ******************

bog
1327年の文献に初出。沼地、湿地
  Middle English (bog)
  <-- Gaelic and Irish (bogach)
  <-- bog (= soft)
  <-- Celtic *buggo- (= flexible)
Gaelic における bog という単語は、複合語の中で「沼地」という
意味で使われている。Scotland 方言には Gaelic から入り、
英語には 17世紀にアイルランド語から借入された。

(以上、研究社「英語語源大辞典」の bog の項目の解説の一部を、
僕なりにわかりやすく書き直した。ただし、趣旨は変えていない。
僕の私見を入れたりもしていない。)
336OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 18:45:23.77 ID:qW7xB6R7
>>335
bog の定義については、百科事典を引くと解説が長すぎて読む気になれないが、
OED の解説文なら短いので、すぐに読める。bog が decayed or decaying moss and
other vegetable matter から出来ているとは知らなかった。

bog
a. A piece of wet spongy ground, consisting chiefly of decayed or decaying moss
and other vegetable matter, too soft to bear the weight of any heavy body
upon its surface; a morass or moss.

(OED Online)
337名無しさん@英語勉強中:2015/03/05(木) 18:59:35.77 ID:b7tTPfjL
14.
my history is dree.
たしかにそうかもしれない
dree, and dreary.
それもそうかもしれない
けれども extremely facinating so far.
338OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 19:10:21.30 ID:qW7xB6R7
【proprietary という単語の意味の広がりや歴史的変遷】

proprietary という単語は、何度も目にしているけど、
出てくるたびに少し考えないと意味が僕にははっきりとは
つかめなかったりする。フランス語の proprietaire(家主)と
いう日常語と形がそっくりだし、どうせ Old French から
この英単語も借り入れたに決まってるけど、英語の
中ではかなり堅い意味で使われているようで、出てくる
たびに僕は戸惑うのだ。

しかし、このように意味の広がりが
なかなかつかめないと思う単語でも、 OED でその単語の
語源と意味の広がりと歴史的変遷とを丹念にたどっていけば、
その単語のイメージが立体的につかめるような気がする。

この単語の語源はさほど複雑ではないので、OED の語源欄は
引用しない。しかし歴史的な意味の変遷をたどると面白いので、
定義文だけを最初からずっと引用してみる。特に面白いところには、
【  】の印などをつけておく。

proprietary

A. n.
†1. a. Church Hist. The holder of an appropriated benefice; = approprietary n. Obs.

b. 【A member of a religious or monastic order who violates the vow of poverty
by owning property. Also in extended use: a self-seeking or selfish person.】 Obs.

(続く)
339OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 19:14:26.08 ID:qW7xB6R7
>>338 の続き (その2)

2. †a. A person who owns something; an owner, a proprietor. Obs.

b. spec. 【A person (or one of a group) holding granted rights of government
over any of various British colonies in North America (see sense B. 3).
Also more fully lord proprietary. Now hist.】

c. A body of proprietors; proprietors as a class.

3. Something owned, esp. a landed property or estate; a possession;
(also) possessions collectively. Now rare.

4. The condition or fact of owning something; proprietorship,
ownership. Now chiefly hist.

5. orig. U.S. A proprietary drug or medicine.
B. adj.

1. That is a proprietor or owner; property-owning, propertied.
In quot. c1450 applied to members of a religious order, indicating
either ownership of property (in violation of a vow of poverty)
or excessive concern with worldly possessions; cf. sense A. 1b.

a. Belonging to a proprietor or proprietors; owned or held as property;
held in private ownership. With to: owned by a specified person, company, etc.

b. Of a product, esp. a drug or medicine: of which the manufacture
or sale is restricted to a particular person or persons; (in later use) spec.
marketed under and protected by patent or registered trade name.
Cf. generic adj. 1b.
(現代においては、この意味でよく使われる。)
340OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 19:15:04.16 ID:qW7xB6R7
(その3)
3. 【Amer. Designating any of various colonies in North America in which
rights of government were granted by the British to an individual or group;
of or relating to these colonies or their government. Cf. sense A. 2b. Now hist.】
(歴史が偲ばれる意味合いで、とても面白い。)

4. Of or relating to property or proprietorship. Also: characteristic of
a proprietor, proprietorial.

(OED Online)

上記の proprietary の項目については、次のように、Third Edition
として改訂されたばかりだと書いてある。

【This entry has been updated (OED Third Edition, June 2007).】

このように、改訂されたばかりの部分を読んでいると、ああ、
高いお金を払って OED Online の会員であってよかったと思う。
OED は僕にとっては高値(高嶺)の花(鼻?)だけど、
わからないなりにゆっくりと拾い読みしていると、故郷(ふるさと)に
帰ったような気分になるというか、自分の本来の姿に戻っているという
感じがする。(終わり)
341えワ:2015/03/05(木) 21:25:40.56 ID:Riy2qbGe
>>340
荒らしに来るなら、荒らしに来るからね。
やめてね。
342OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo :2015/03/05(木) 21:29:35.41 ID:qW7xB6R7
【in play, at play --- "Wuthering Heights"】

"Wuthering Heights" に "in play" というイディオムが出てきた。
Catherine が「自分は死にかけている」と大げさに騒ぎ立てて
いる。私は死にかけているのに、なんで夫の Edgar は書斎なんかに
こもって本なんか読んでるのよ、と拗(す)ねている。

家政婦 Nellie Dean の言葉
  "He (= Edgar) is continually among his books, since he has
   no other society."

Catherine の言葉
  "Among his books!" she cried, confounded, "★ And I dying!
   ★ I on the brink of the grave! My God! does he know how I'm altered?"
   continued she, staring at her reflection in a mirror, hanging against
   the opposite wall. "Is this Catherine Linton? He imagines me in a pet
   -- 【in play】, perhaps."

   ("Wuthering Heights," Chapter 12 の冒頭近く, Everyman's Library, 138)

(続く)
343OED Loves Me Not ◆5o7MC4F0bo
>>342 続き

"in play" と "at play" では、大違いだ。in と at という二つの preposition
の意味合いがしっかりと理解できていれば、この二つのイディオムの
意味の違いをしっかりと理解できるはずなのだが、at の意味合いが
「〜しているときに」という意味合いを表すことが多いのに対して、
in となるとどういうことになるのか、まだはっきりと僕にはわからない。

   play
   (1) an activity engaged in for enjoyment and recreation, especially
   by children
     A child 【at play】(遊んでいるとき) may use a stick as an aeroplane.

   (2) behavior or speech that is not intended seriously
     I flinched, but only 【in play】. (ふざけて)

   *******************

ところで、>>342 で引用した "Wuthering Heights" の中での
Catherine の台詞の中での★の部分にも注意を向けたい。

   ★ And I dying!
   ★ I on the brink of the grave!

動詞(または動詞に似たもの)が省かれた形だ。独立分詞構文が
単独の文として成り立っているかのような形をしている。こういう
形の文は、現代の英語にも大いに見られるはずだけど、自分で
書いたりしゃべったりするときには、なかなか出てこない。