国際貿易がわからない

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難しくてよくわかりません(生産可能性フロンティアとか)。わかりやすい教科書ないですか?
あなたに向いた本はです。経済学入門の本から勉強しましょう。
逝って良し

微分の公式すらしらない厨房が量子力学の良い本ないですか
というのに似ている
3Eb_D:01/11/24 17:18
 生産可能性フロンティアが分からないというのは、グラフの読み方がそもそも
怪しい可能性がありますね。学部の3年生ぐらいですか?1、2年生頃の原論と
かミクロ経済学は大丈夫でしたか?ミクロ経済学の生産者行動論辺りが分かれば、
数学として見れば、生産可能性フロンティアの議論はそんなに難しいとは思えま
せんけど?

 単純化していえば、国内で労働だけが稀少な資源だとして、その労働を使って、
自動車と小麦とを生産する場合を考えるわけです。労働を総て自動車の生産につ
ぎ込んだとき生産できる量(台数)は、自動車1台を生産するのにどれだけ労働
が必要なのかを考えれば、割り算で出ますよね?小麦も同様に考えます。で、こ
の両方の財の最大生産量を各々縦軸・横軸に目盛ってやって、直線で結べば、こ
の右下がりの曲線で囲まれた原点側が生産可能性フロンティアになるわけです。
むろん、一般には、原点に対して凹型の曲線で描かれますが、考え方は上記でよ
いわけです。ちなみに、直線上は、労働という資源を使い切った状態であり、直
線の内側は労働という資源を使い残した状態に当たります。

 日本では、「経済学部は文系」という頭があるようで、高校の進路の先生とか
が「お前は、数学がダメだから法律か経済だ」といった無茶な指導をしています
けど、それに従って経済学部に進学した学生は悲劇です(まぁ、教える側にとっ
ても悲劇といえますが、こっちは仕事だから仕方がありませんけども)。偏微分
や線形代数がスラスラ分かれとはいいませんが、せめて中学校2年生辺りの1次
関数とかは理解しておいてほしいなと切実に思うわけです。
4Eb_D:01/11/24 21:07
 国際貿易論で一番大切なのは、比較優位・比較劣位の考え方をきちんと理解する
ことです。ポイントは、「貿易は、競争ではなく、交換だ」という点を押さえてお
くことと、自給自足との対比で「貿易の利益って何だろう?」と考えてみることで
す。要素価格均等化定理とかリプチンスキー定理とかうじゃうじゃ出てきますが、
基本はリカードです。

 国際経済学とか国際金融論になると、「経常収支+資本収支=0」という式が正
しく理解できれば、OKです。この式自体は、単なる恒等式なのですが、これをI
Sバランスの議論と結び付けて理解できるかどうかです。議論はややこしい印象を
受けますが、決して難しい理屈を述べているわけではないので、1ステップずつ丹
念に追っていけばまず理解できるでしょう。とりあえず、マンデル・フレミング・
モデルのインプリケーションが説明できれば、(少なくとも、十数年前までは)学
部学生としては御の字ですね。

 数学はできるにこしたことはありませんし、初歩的な線形代数の知識と若干の計
算力(文字式の)さえあれば、比較静学分析も楽勝ですが、できなくても全然分か
らないわけではありません。どうしても分からなければ、担当教員に質問しまくる
のみ!先方が全くやる気の失せた先生の場合は逆効果かも知れませんが、大抵は熱
心に質問してくれば悪い気はしないものです。
5 :01/11/24 21:17
Krugman and Obstfeldのテキストがいいよ。
中経出版探せよ!
71:01/11/24 22:26
なんて丁寧なレスなんだ!
ありがとうございます!
先生なんですか?
>>4
ばかじゃないのか?
担当教員に質問するのみなんていうもんじゃない

自分で勉強しているやつが、いちいち来られたら普通迷惑するだろう
最近はおこちゃま君とかへいきでいるんだからたまらんよ。
勉強いうのはなぁ、自分で努力して、理解しようとするところが勉強なんだ。
知識を得ることが勉強じゃなんじゃない。厨房はいってよし
10Eb_D:01/11/25 08:28
>9

>>勉強いうのはなぁ、自分で努力して、理解しようとするところが勉強なんだ。

 むろん、何の準備もせずにやってきて、「どこが分からないの?」と尋ねたら、
「全部です」とかいわれたら、確かに困りますけどね。質問する以上は、自分の
できる範囲のことはやった上でお願いに伺うのは当然です。

 ただ、今や教員(特に学部の)もおエライ研究者様ではなく、サービス業だと
心得るべきでしょう。そもそも、学生が何もかもすらすら理解できるのなら、教
える人間は不要です。本だけ与えて、検定試験でもやって合否を決めればよいわ
けでしょう。直接教えを受ける機会を設けるところに、わざわざ大学に集う意味
があるわけで、「研究のジャマだから質問に来るな」的な議論はどうかなと思い
ますね。

 むろん、深夜に電話するとか、相手が明らかに忙しそうなときは遠慮するぐら
いの配慮は学生の側もするべきだとは思いますが。
11金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/25 09:46
>>10
その通り!きっとあなたはいい先生でしょう。私も大学生の頃に
何人かおられました(質問した先生の数は少なかったが)。理想
は確かに自分でテキスト読んだだけで理解できることだが、私は
そこまで頭が良くなかったから。
12ほけきょっきょ:01/11/25 12:08
>3,4
先生!下のスレにお力添えをいただけませんか?
「涛本の国際収支の分析 Analysis of BOP, Japan 」
http://kaba.2ch.net/test/read.cgi/eco/1006397613/l50
>>10

勉強の内容を教えるのではなくて、話を聞いた上で、これこれを勉強しなさい
と本を紹介してあげればいいではないですか?
内容を教えるのは好きじゃなくて、自分で理解するための助けをして
あげればいいのではないですか

パズルの答えを聞きに来た学生に、答えを教えるのではなく、
パズル解きのために有益な別のパズルを紹介してあげればいいのでは
ないですか?
14Eb_D:01/11/26 10:59
 えーっと、独学できそうな教科書を探してみました。ご参考まで。

 竹森俊平『国際経済学』東洋経済新報社、1995は、分かりやすいように
工夫されていて、なかなかいい教科書だと思います。最初におおまかな議
論でイメージを掴ませ、その後それをより精緻化していくといった方法が
取られています。数式やグラフが登場するのは避け難いわけですが、丹念
に追っていけば理解できなくはないと思います。
15Eb_D:01/11/26 11:17
>13

>>勉強の内容を教えるのではなくて、話を聞いた上で、これこれを勉強しなさい
と本を紹介してあげればいいではないですか?

 ご指摘、原則的にはその通りだと思います。学校で教わることなんてのはほん
の一部であり、ほとんどは自分で身につけていくものですからね。ただ、「自分
で勉強しよう」という気力というか、インセンティヴを奪わない工夫は必要です。

 途上国援助の話で、「釣った魚を渡してやるのではなく、魚の釣り方
を教えてあげるべき」という議論があったのを思い出しました。確かに、
試験の予想問題の答えだけ聞いて丸暗記して・・・といった学生ばかり
だと寂しくなりますが。

 結局、しばらく話をしてみて、知的好奇心に富んでおりヒントだけ与
えればいいのか、手取り足取り教えてやるべきかを見極めるしかないと
いう、何とも平凡な答えになってしまうのですが・・・。

 経済学部に来るからといって経済(学)のことを勉強したい者ばかり
ではなく、むしろそっちは少数派なのですから、噛み砕いてとにかく嫌
いにさせないよう最低限努めることが大事かなと思っています。

 日本の中学・高校段階での英語や数学教育のように、手間ひまかけて
嫌いにさせることだけは避けたいなと思うのです。嫌いでさえなければ、
将来何かの必要が出てくれば自分で調べようとかいう気になるでしょう
から。
161:01/11/26 19:31
ありがとうございます!早速調べてみます。
もう一つ質問させてください。保護貿易の経済効果をグラフで表す場合、グラフというのは、部分均衡、一般均衡分析の事でしょうか?
17Eb_D:01/11/27 16:17
*1様<16>

>>保護貿易の経済効果をグラフで表す場合、グラフというのは、部分均衡、一般均衡分析の事でしょうか?

 ご質問の意味がよく分からないのですが、「保護貿易の経済効果をグラフで
表せ」という設問でしたら、何らかの政府介入が行われる前と後とをグラフを
使って比較せよということでしょう。保護貿易に関する議論そのものは、部分
均衡とか一般均衡とかいう議論と直結するわけではありませんので。
181:01/11/28 15:55
すいません、質問を間違えました。関税(保護貿易)の経済効果をグラフであらわす場合でした。
グラフで説明できるようにと指示があったんですがよくわかりません。
学校の先生は入院されてしまったので聞くことができません。お願いします!
19 :01/11/29 02:26
>>18
どちらでもいいです。両方書けばどうですか?
20Eb_D:01/11/29 11:01
>18

 関税の効果を論ずる場合、需要曲線と供給曲線とを使います。もし、需要曲
線や供給曲線の導出過程があやふやでしたら、ミクロ経済学の教科書を調べて
みて下さい。

 とりあえず、そこは理解しておられるとして、分析に入る前の準備をします。
紙と鉛筆を用意して、以下の説明の通りに図を描いて下さい。

(1)縦軸に財の価格(単価)P、横軸に財の数量Qをとります。
(2)右下がりの需要曲線DDと右上がりの供給曲線SSとを、
  グラフの真中辺りで交差するように描きます。DDおよびS
  Sは本当は「曲線」ですが、面倒なので「直線」として描い
  て下さい。
(3)DDとSSとの交点をEとし、E点から左へ水平に点線を
  引き、縦軸との交点をP*とします(*は肩につける添え字
  です)。同様に、E点から下に向かって垂直に点線を引き、
  横軸との交点をQ*とします(この*も添え字)。
(4)縦軸上のP*よりも下にPB点をとり、右へ水平に点線を
  引き、SSとの交点をQ1、DDとの交点をQ4とします。
  PB、Q1およびQ4の「B」、「1」および「4」は、右
  下につける添え字です。

 正しく描けていれば、横軸には左からQ1、Q*およびQ4という3つの点
が並んでいるはずです。また、縦軸には下からPBおよびP*という2つの点
が並んでいなければなりません。

 ここまでは、OKですか?
21Eb_D:01/11/29 11:29
>20の訂正

(4)縦軸上のP*よりも下にPB点をとり、右へ水平に点線を
  引き、SSとの交点をQ1、DDとの交点をQ4

と書きましたが、「SSとの交点に対応する数量をQ1、DDと
の交点に対応する数量をQ4」と直して下さい。ごめんなさい。

 なお、「対応する数量」とは、この場合、交点から点線を垂直
に下ろし、横軸との交点をQ1とかQ4とするという意味です。
まあ、この辺はお分かりだと思いますが、念のため。
22Eb_D:01/11/29 17:22
>18

>>学校の先生は入院されてしまったので聞くことができません。

 怪我?急病?
23金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/29 21:25
財政赤字を減らせば貿易赤字が減るということがわかりません。お願いします
24Fランク大1年:01/11/29 21:28
>>23
経済の規模が一定の場合はそうなるよ
でもでも、一定じゃない場合は違う
25金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/29 21:30
一定の場合にそうなる仕組みを教えてください
26七子:01/11/30 02:25
非常に良いスレ。
27Eb_D:01/11/30 11:02
>23

>>財政赤字を減らせば貿易赤字が減るということがわかりません。

 国際貿易というより、マクロ経済学の話ですね。ISバランスとか、貯蓄・
投資バランスというキーワードで、教科書の索引を調べてみましょう。式その
ものは、見れば分かる程度のものですが。

 ただし、恒等式ですので、因果的な説明は別に必要です。この点にはご注意
を。
28金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/30 11:48
日本ではISバランスの貯蓄過剰分が貿易黒字として現れる。では、貯蓄過剰分が財政赤字として現れるということがいえるのか?お願いします!
291:01/11/30 12:12
>20
はい、そこまではokです。ありがとうございます。
>22
入院の理由はよくわかりません。結構長い期間入院されるみたいです。
その先生もEb_Dさんの様に学生にも丁寧な方です。
30Eb_D:01/11/30 12:33
>28

>>日本ではISバランスの貯蓄過剰分が貿易黒字として現れる。では、貯蓄過剰分が財政赤字として現れるということがいえるのか?

 経常収支(CA)は、民間部門の純貯蓄(S−I)と政府部門の
財政黒字(T−G)とを合計したものに等しく、かつ民間の純貯蓄
(S−i)から財政赤字(G−T)を引いたものに等しくなります。

 CA=(S−I)+(T−G)
   =(S−I)−(G−T)

は、当然ですね。いま、この式を

 (S−I)=CA−(T−G)
      =CA+(G−T)

と書き直せば、純貯蓄が経常収支と財政赤字に分解できます。左辺
の(S−I)>0なら、右辺のCA+(G−T)>0となる必要が
あります。(G−T)<0であっても、CA>0であり、かつCA
が絶対値で(G−T)より大きければ、「貯蓄超過で財政赤字」と
いう状況になります。

 ・・・ということでは、ダメでしょうか?
3128:01/11/30 13:01
すみません。質問の仕方が悪かったです。そういう状況がありえるのは理解できるのですが、
貯蓄過剰が原因で財政赤字になるということがいえるのかが聞きたかったことです。おねがいします!
32Eb_D:01/11/30 14:17
>30訂正

>>(G−T)<0であっても、CA>0であり、かつCA
が絶対値で(G−T)より大きければ、「貯蓄超過で財政赤字」と
いう状況になります。

 財政赤字なら、(G−T)>0ですから、「絶対値で云々」の議論は不要で
した。(T−G)なら、(T−G)<0のときが財政赤字ですが。間違えまし
た。
33Eb_D:01/11/30 14:34
>31

 ISバランス式自体は恒等式ですから、「過剰貯蓄が原因で云々」
という議論はできません。やるのであれば、ISバランス式を踏ま
えた上で、因果的な関係をどう考えるかということになります。

 「貯蓄超過が経常収支の黒字や財政の赤字となって現れる」とい
う読み方は可能なわけですが、純貯蓄(S−I)がプラスなら、必
ず財政赤字がプラス[(G−T)>0]となるとはいえません。経
常収支の黒字が非常に大きければ、(G−T)<0でも、式の右辺
[CA+(G−T)]はプラスの値を取り得るからです。

 ご質問が「貯蓄超過は必ず財政赤字を生むといえるのか?」とい
うことであれば、NOですね。「生むこともある」としかいえない
のでは?実際には、税収(T)は定額税ではないので、景気が停滞
している貯蓄超過時には税収が落ち込み、政府支出(G)が一定で
あっても財政赤字になりやすいとかの議論になりますが・・・。
3428:01/11/30 17:08
ありがとうございます。良くわかりました。国際貿易に関する質問じゃなくてごめんなさい。
3528:01/11/30 18:53
「良い経済学 悪い経済学」クルーグマン の本の中で、東西ドイツの統一に伴うコストが重荷になって、欧州通貨制度を維持するために加盟国が金利をひきあげざるをえなくなり、構造的な問題がますます深刻になっている。
という内容の文があるのですが、どうして金利を引き上げざるをえなかったの?
当時の東西ドイツの通過交換比率とかが関係しているような
37金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/30 22:08
>28
固定相場制(欧州通過制度)の上では為替リスクがないから、固定先の他の国と金利を同じにしなければならない。
というか、結局同じになるから同じにする。
(金利が高い国に資金が集まって、その国では資金供給が過剰になるから金利が下がる、
金利が低い国では時を同じくして資金供給が少なくなり金利が上がる、結局、双方が均衡して動かなくなるまですぐに調整される)
ドイツは東西統合で東ドイツは生産性が低く労働者の質も低かったから統合にともない失業率が上がることが予想された。
んで財政政策で失業者を抱え込むことにしたわけです。
財政政策をやると金利は上がりますから。

玄人さんがいらっしゃるようなので間違い、補足などがあったらご指摘願います。
3828:01/11/30 22:47
ドイツが財政政策をやり金利が上がる→EU加盟国は欧州通貨制度により金利を上げざるをえないということですね。どうもありがとうございます
39Eb_D:01/11/30 22:57
>38

 変動レート制度であれば、財政政策も金融政策もフリーハンドとなる
わけですが、固定レート制度の場合、レートを維持するために財政政策
や金融政策が制約を受けます。レートが許容範囲を超えて変動しそうな
場合は、財政政策や金融政策を発動しなければならなくなります。その
結果、国内問題(失業やインフレなど)を抱えているのに、それに反す
るような財政政策や金融政策をとらざるを得ないといったジレンマに陥
ることもあるわけです。
40 :01/12/01 12:25
先日、立命だったか、貿易論のHPを見ているとシラバスで、
ケインズ学派の貿易理論いうのが授業でやるもののなかにあったの
ですが、これはなんなのでしょう。ごぞんじのかた教えてください
41Eb_D:01/12/01 13:29
>40

>>ケインズ学派の貿易理論いうのが授業でやるもののなかにあったの
ですが、これはなんなのでしょう。

 フロー・アプローチのことでしょうか?貿易理論というより、国際マクロだ
と思うので、科目名としては「国際金融論」とかになりそうですが?
421:01/12/01 15:00
Eb_D様。

この前教えて頂いた教科書が見つからないので(今日大きい本屋に行ってみますが)
比較的分かりやすかった、高増明 野口旭著「国際経済学 理論と現実」を買いました。
この教科書では関税の効果の部分で従価税の分析しか載っていないのですが、>>20の図は
従量税の分析でしょうか?この教科書の図と少し違うみたいです。
43Kk_C紛らわしいね:01/12/01 20:58
>>42
いやいや、小国の自由貿易、つまり関税もなにもなく、世界価格で
財を輸入できる場合を考えています。PBが世界価格である、
p*が貿易がない場合の国内価格であることは
まだ説明していませんでした。これから説明していきますので、
次回をお楽しみに
44Kk_C紛らわしいね:01/12/01 21:01
>>41
ああ、なるほど、理解しました。ありがとう。
ひょっとしたら、所得移転のことでもやるのかとおもっていました。
45Eb_D:01/12/02 15:25
>42

 「小国」で、関税(従量税)が課せられた場合を分析します。20で描いていただ
いた図は、43で「Kk_C紛らわしいね」様よりご指摘をいただいたように、関税が課
せられる前の状態です。

 ここで質問ですが、関税(従量税)が課せられた場合、20の図はどのように変化
するでしょうか?少し考えてみて下さい。
46ひんとです:01/12/02 20:15
ヒント。国内に供給するのは、国内生産者だけではなく、海外
生産者もいる。その両方ともが、国内で供給するか、それとも
海外で供給するかを考えている。この状況のもとで、国内への
供給を表す供給曲線はどのようになるだろうか?
47Eb_D:01/12/03 17:16
>45(補足)

 従価税の場合、元の価格をp、税率をtとすれば、課税後の価格は(1+t)p
となりますね?重量税の場合は、課税後の価格はp+tとなります。これがグラフ
でどのように表されるかという問題です。
481:01/12/03 23:42
う〜ん・・。p+tがPBよりも高くなる・・位しかわかりません・・すいません
49Eb_D:01/12/04 12:58
>48

>>p+tがPBよりも高くなる・・位しかわかりません

 ということは、グラフで示せばどうなりますか?
501:01/12/04 22:26
p+tと供給曲線の交点がQ1より右側にいき、需要曲線との交点が左側に行く。とか
そういう事でしょうか?
51Eb_D:01/12/05 10:02
>50

 そうですね。PBから右側に平行に引いた点線が上方にtだけシフトします
から、交点についてはそうなりますね。
52Eb_D:01/12/05 10:03
>51

 では、分析に入りますが、まず、この分析は「小国」のケースです。この国の輸出や
輸入が増減しても、取引される財の価格に影響を与えないというのが、ここでいう「小
国」という意味です。

 さて、前回描いていただいた図でPBとしたのが関税が課せられる前の輸入価格です。
また、Q1は課税前の国内生産量(=供給量)、Q4は課税前の国内消費量(=需要
量)です。

 いま、輸入財に関税(重量税)が課せられたとすると、これはPBから右へ水平に引
いた点線が上方へシフトしたこととして表せます。PBより上でP*より下にPA点を
とり、右へ水平の点線を引いて下さい。なお、添え字のAはAfter(課税「後」)
のA、BはBefore(課税「前」)のBです。PAから引いた点線とSSとの交点
に対応する数量をQ2、DDとの交点に対応する数量をQ3とします。

 課税によって国内の生産量および消費量はどのような影響を受けるでしょうか?これ
は、課税前のQ1およびQ4と課税後のQ2およびQ3とを比較すれば分かります。国
内生産量はQ1からQ2へと増加しています。これは「国内産業に対する保護効果」で
す。一方、国内価格がPBからPAへ上昇したことで、国内の消費量はQ4からQ3へ
と減少します。これは「消費効果」です。

 次に、輸入財に関税を課したわけですから、政府の税収がその分だけ増加するはずで
す。1単位当たりの関税は課税前後の価格差(PA−PB)に等しく、これをtと置き
ます。輸入数量はQ3−Q2ですから、政府の関税収入はt(Q3−Q2)として表さ
れます。なお、図でPB、PAおよびSSで囲まれた台形の部分の面積は、課税前には
消費者余剰でしたが、課税後は生産者余剰となった部分に相当します.これは「消費者
から生産者への所得の再分配効果」です。簡単にいえば、消費者の利益が損なわれる代
わりに生産者が得をしたことを指すわけです。
53Eb_D:01/12/05 10:04
>52

 最後に、課税前の輸入額は0PB(Q4−Q1)であり、課税後の輸入額は0PA
(Q3−Q2)ですから、両者の差の部分だけ輸入額は減少するので、経常収支をその
分だけ黒字化させます(経常収支効果)。また、経常収支の黒字化にともなって国民所
得が増え、雇用も増加します(所得=雇用効果)。

 ただし、以上の分析は、直接的・一時的な効果についてのものであり、特に、経常収
支効果や所得=雇用効果については、マクロ経済学的な一般均衡モデルで分析しなけれ
ば、誤った推論に陥ることになります。

 実は、関税には、他にも総余剰を減らし、経済的厚生を損なうという効果や交易条件
への効果(小国なのでゼロになりますが)もありますが、この辺りはご自身でいろいろ
と調べてみて下さい(C.キンドルバーガーの議論など)。
54Eb_D:01/12/05 12:01
>52(補足)

 余剰分析は、部分均衡分析であり、また、貨幣の限界効用について特殊な仮定
を置いている点には留意しておいて下さい。

 
551:01/12/06 11:24
じっくりと読ませていただきます。本当にありがとうございます!
関大ではやるマルクス貿易論の概略を教えて下さい。
57Eb_D:01/12/06 16:10
>56

>>関大ではやるマルクス貿易論の概略を教えて下さい。

 科目名は「貿易論」なんでしょうか?マルクス学派ならともかく、マルクス
本人の貿易論というのは全く印象にありませんが・・・。それとも、サミール
=アミンとかの周辺=従属理論(今でもやっているんですかね)とか、そうい
う話なんでしょうか?
58金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/07 23:06
>>53
変わった答え方をしてますね。
貿易収支赤字が減っても、国内品を作るための雇用が増えても
そんなものはどうでも構わないことです。輸入が増えることはいいこと、
国内品を作らなくても、輸出品を作っていればいいじゃんという
ことだから、とりわけ、雇用効果は意味をなしていないようにおもえます。
クルーグマンの良い悪いの本はいいですね。高技術品と中技術品と
低技術品があり、北が南とくらべてそれぞれ生産性が10倍、8倍、2倍
であるとき、南で中技術品の生産性があがったとする。このとき、北は
南の中技術品にかんする生産性向上により、幸福になるか?不幸に
なるか答えよ。ただし、中技術品は両国で、競合しているとする。

さて答えはどうなるとおもいますか?
59Eb_D:01/12/09 18:58
>58

>>貿易収支赤字が減っても、国内品を作るための雇用が増えても
>>そんなものはどうでも構わないことです。

 はぁ?部分均衡分析ですから、そういう答えにしかなりませんよ?グラフを描いて
みて、他にどういう解釈が可能なのかご教示下さい。なお、その点についての留保は
既に53で述べた通りです。まずは、相手の書いたものをしっかりよまれることです
ね。

>>さて答えはどうなるとおもいますか?

 あの、私、クルーグマンのあの本は読んでいるのですけど(笑)。何か激しい思い
込みで勘違いしていませんか?私は、貿易の黒字や赤字の削減に何か意味があるとは
思っていませんし、そういう趣旨の発言もしていませんよ。くれぐれも、よく読んで
から書き込んで下さいね。
60金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/09 23:32
>>59

あのですね。部分均衡分析であろうがそうでなかろうがどうでも
いい話です。
関税を輸入品に掛ければ国内品の価格が上がって国内供給が増える
でしょうね。でも国内生産者が国内供給を増やすのは、ただたんに、
外国へ供給していたものを自国市場に振り向けるだけです。
国内供給は、国内雇用に結びついているのではありません。それぞれ
の企業は輸出をしてますからね。

クルーグマンの本=貿易赤字なんてどうでもいいという主張
と単純に解釈して、絡まないでください。
僕がクルーグマンの本を持ち出したのは、こういうことを書いてあったが、
この問題を解けますかということで、そのソースがクルーグマンの
良い経済学、悪い経済学だからです。

ネットでは絡まない。これはエチケットです。
Eb_Dさんへ。単にクルーグマン本読んだ厨房が得たばかりの知識を
自慢したがっているだけです。無視しましょう。

>>60
クルーグマンはたしかにいい本を書いているが、
きみのレスはそれとは無関係にトンチンカンです。
投稿はこのスレッドを1から順に読みなおして、正しく理解してからにしてね。
62金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/09 23:56
>>61

へんなやつだなぁ
ここは関税の効果を教えてくれ君にたいするお答えコーナーじゃ
ないんだよ。厨房は君だろ。じゃあ、答えてみてよ。無理でしょうが。
63金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/10 00:13
>>62

そういう感じのスレなんじゃないの?
>>1から読んでみても。
気に食わないスレがあれば無視すれば?
64金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/10 00:19
>>63
2ちゃんのレスは脱線しながら続いていくものなんだよ。
2ちゃんねる初心者さんというわけでもなかろうに
6563:01/12/10 00:24
>>64

脱線しながら続く場合もあるけど、
このスレではあんたが一方的にずれた話をしてるだけ。
66金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/10 01:02
>>65
そうかな。人気がないスレなんだね。ところで1さん?
67Eb_D:01/12/10 10:58
>60

>>あのですね。部分均衡分析であろうがそうでなかろうがどうでもいい話です。

 部分均衡分析と一般均衡分析とでは、結論が正反対ってことがよくあるんで
すけどね。「どうでもいい」というのは、経済学のトレーニングをまともに積
んだ方のご発言とは思えませんね。

>>それぞれの企業は輸出をしてますからね。

 あなたのご意見は結構ですから、上述のモデルに則して説明して下さい。な
お、私が行った説明は、国際貿易論の教科書で関税(重量税)を解説した箇所
に通常載っているものです。ご参考まで。
>>60
> ネットでは絡まない。これはエチケットです。

ワラタ
69Eb_D:01/12/10 14:52
>58

>>高技術品と中技術品と低技術品があり、北が南とくらべてそれぞれ生産性が10倍、
>>8倍、2倍であるとき、南で中技術品の生産性があがったとする。このとき、北は南
>>の中技術品にかんする生産性向上により、幸福になるか?不幸になるか答えよ。ただ
>>し、中技術品は両国で、競合しているとする。

 クルーグマンの原論文では、財が1種類で生産要素も労働1種類の
モデルから始めて、財が複数で生産要素が労働1種類のモデルなどへ
と順次拡張していましたね。貴兄の問いは、クルーグマンの第2モデ
ル(財は複数で生産要素は労働1種類)の場合だと思います。

 まず、財が1種類で生産要素が労働1種類の場合、ある国の賃金は
その国の生産性によって規定されます。したがって、2国間の賃金の
比率は2国間の生産性の比率に等しくなります。ある国で生産性が向
上すれば、それはその国の労働者の賃金を上昇させます。

 財が複数で生産要素が労働1種類のとき、ある国の生産性の向上が
他の国の実質賃金にどのような影響を与えるのかは、どの財の生産部
門で生産性の向上が見られたのかによって異なってきます。

 高技術品、中技術品、低技術品の3種類の財があれば、生産性の高
い「北」では、高技術品と中技術品を、生産性の低い「南」では中技
術品と低技術品とを作る蓋然性が高いといえます。このとき、「北」
と「南」とは中技術品で競合していますから、両国の賃金比率は両国
の中技術品生産部門の生産性の比率によって決まります。貴兄の数値
例では、中技術品生産部門の生産性に関して「北」は「南」の8倍と
仮定されていますから、「北」の労働者の賃金は「南」の労働者の賃
金の8倍になります。

 さて、ここで「南」の中技術品生産部門で生産性の向上が起こった
とすれば、「南」の賃金は相対的に上昇します。低技術品生産部門で
は生産性が向上したわけではないので、低技術品の価格は上昇します
から、低技術品を購入する「北」の労働者の実質賃金は低下します。
70Eb_D:01/12/10 15:20
>67(補足)

 予め申し上げておけば、実は貴兄の議論を上記のモデルに則して
説明することはできません。なぜなら、財が1種類(同じ財が国内
で生産され、輸入もされている)という状況を説明している部分均
衡のモデルだからです。つまり、貴兄がおっしゃる「輸出」云々は
このモデルには一切登場していないんですから(笑)。
7156:01/12/18 16:26
>>57
関大商学部の「貿易論」。吉信粛(すすむ)先生のやつです。
箸にも棒にもかかりませんか?
72金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/20 03:43
>>67

だいぶ時間が経ってしまいました。健全に勉強していたものですから。
2ちゃんに来ずに。フフフ

勘違いしてましたね。閉鎖経済価格より世界価格が高い場合を
勝手に考えてしまっていました。おおぼけですね。

で、今考えているのは、輸入がある場合、つまり閉鎖経済価格より
も世界価格が低い場合です。

この場合にあえて、失業などあるわけないでしょう。部分均衡分析
自体は、一般均衡分析の中の一断面を切り取っただけなんだから
という主張をさせていただきましょう。つまりEb_Dさんが少し前に
述べられておられる、貨幣の限界効用一定の仮定を置くと、
需要関数が描けるということにこだわってみようとおもうわけです。
準線形の効用関数U(x,m)=V(x)+mを考えてみましょう。ただし、ここで
mは、貨幣ではなくて、x財以外の貿易財です。xについては限界費用
は逓増だが、mについては労働で測った限界費用は1としましょう。
さて、x財生産にたずさわらない労働者はm財生産に携わります。
この国は小国としましょう。さて、関税を掛けようが掛けまいが、
完全雇用は達成されていますね。だから関税が雇用に与える効果
を考えるなど意味のないことです。そんな意味のないことを考える
よりも、こたつに入って蜜柑をたべていたいです
73金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/20 04:08
>>69
形式的な答えを示します。
北の賃金率を1とおきます。また、生産性については
最初、高技術品が北10,南1, 中技術品が北8,南1,低技術品が北2,南1と
置いてもいいでしょう。
両国が中技術品について競合しているということから、どちらの
国で生産しても価格、つまり単位あたり生産費が等しいです。
つまり南の賃金率をwsと書くと、(北の賃金率を1と置いたことに注意
すると)

(1/8)*1=(1/1)*ws ・・・(1)

を満たすように南の賃金率wsが決まります。つまり、1/8です。

労働含有量比の大小((1/10)/(1/1)<(1/8)/(1/1)<(1/2)/(1/1))から
北は高技術品に比較優位を持ち、南は低技術品に比較優位を持つことが
わかります。また中技術品については競合しているので、結局、
北は高技術品が南より安く作れるので、高技術品は北だけが作ることに
なります。南は低技術品だけつくります。

高技術品の価格は、1*(1/10)=1/10
中技術品の価格は、1*(1/8)=1/8
低技術品の価格は、(1/8)*1=1/8

です。それぞれの財が作られる国の賃金率に財の労働含有量を掛けました。
物価を3種類の財の合計と定義しましょう。すると、北の実質賃金率
は北の名目賃金率(これは1と置いていた)を物価で割ったものになります。

南が中技術品で技術進歩があった場合については、南の生産性が1から2に
変わったとして同様の計算をすればいいです。

>>68
受けたかい?よかったね。笑いは健全な魂を引き寄せるものだ。
毎日笑うように努めること
74金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/20 04:11
>>71
箸や棒にかからなくても良いものはある。
コーンポタージュを連想してみたまえ。
いくら箸や棒でかき回してみても、なにも引っかかって
は来ない。それでもコーンポタージュは最高だ
75Eb_D:01/12/20 12:12
>72

>>貨幣の限界効用一定の仮定を置くと、需要関数が描けるということにこだわってみようとおもうわけです。

 余剰分析なんですから、貨幣の限界効用一定と置くのは当たり前では?

>>準線形の効用関数U(x,m)=V(x)+mを考えてみましょう。ただし、ここで
mは、貨幣ではなくて、x財以外の貿易財です。xについては限界費用
は逓増だが、mについては労働で測った限界費用は1としましょう。
さて、x財生産にたずさわらない労働者はm財生産に携わります。
この国は小国としましょう。さて、関税を掛けようが掛けまいが、
完全雇用は達成されていますね。

 別に貨幣の限界効用がどうであれ、完全雇用を仮定すればよいのでは?なお、繰り返しになりますが、
私が述べたことは、教科書レベルのことですよ?部分均衡分析では、関税に所得=雇用効果があるという
結論になっているわけで、それをことさら否定したがる理由が理解できかねます。

 マクロの一般均衡分析(例えば、MFモデル)では、関税にそうした効果は認められていません。ある
特定のモデルで関税に所得=雇用効果が認められるということと、実際にそのモデルが妥当かどうかとは
別の話です。
7672:01/12/20 12:47
雇用効果なんて初めて聞いた(余剰への影響だけを書いているのが
普通だとおもっている)ので、雇用効果なんて書くのは読者の関心
を引きつけるためだけじゃないの(失業なんて説明できないのに、あたかも
説明できているようなことを入門本でも書くなんてねぇ。おかしいね)って
いうような動機から、天の邪鬼君になってみようかなという気持ちになり
ました。

う〜ん、そうですか?僕の気持ちが理解できない?
他人を理解するのは、難しいことだから、仕方ないだろうなあ。
社会には謎だらけだな
7772:01/12/20 12:49
マンデルフレミングモデルがMFだとすれば、乗数が変わるから、税の
効果はありません?ちなみにマンデルフレミングなんていうのは、
一般均衡モデルだったっけ?
78Eb_D:01/12/20 15:44
>76

>>雇用効果なんて初めて聞いた

 キンドルバーガーの説明ですよ。確か、岩田一政『国際経済学』(新世社)にも、
他の効果と並んで載っていたはずです(要確認)。

 なお、何度も申しあげますが、部分均衡モデルですから、輸入財も国内で生産している財も
同じ(例えば、中国産のネギと日本産のネギ)です。x財とm財といった2財が存在する状況
をこのモデルは想定しておりません。
79Eb_D:01/12/20 15:55
>77

 財市場と貨幣市場とを同時に考慮した一般均衡モデルであるIS−LMモデルを開放体系に拡張した
IS−LM−BPモデルの一種がマンデル=フレミング・モデル(MFモデル)ですから、当然、MF
モデルもマクロの一般均衡モデルですよ。
801:01/12/22 02:30
さすが先生。っていっても自分には全然わかりませんが。
お体の方はもう大丈夫ですか?
8172
>>80
最初はみんな厨房さ。
気にするな。頑張っていれば君もいつかピクミンになれるから