涛本の国際収支の分析 Analysis of BOP, Japan
1 :
ほけきょっきょ:01/11/22 11:53
2 :
ほけきょっきょ:01/11/22 11:53
3 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/22 11:58
4 :
ほけきょっきょ:01/11/22 11:59
>3
日本の経済を国際収支の分析から考えるというアプローチなのですが。。
5 :
ほけきょっきょ:01/11/22 12:11
日本の国際収支からいえることはいくつもありますよね。えーと。
@貿易収支(Trade balance)とサービス収支の変化から、日本の産業構造を考える。
A経常収支(Current Accout)の変化(主に減少)から今後の日本の貿易構造を
考える
B債務(debit)であるサービス収支のうち観光(50%を占める)はともかくとして
金融、情報、部門の脆弱性を考える。
C資本収支の中の直接投資から日本が何処にどれだけ投資をしているか、
または、どのような投資が日本にあるのかを考える。97年のアジア危機後
の動きを分析する。
D日本の経常収支(CA)と外貨準備高の関連について考える。
いろいろあるように思うのですが。あと、用語が変だったり、
言ってることがまちがっていたら、どんどん指摘してください。
6 :
ほけきょっきょ:01/11/22 12:16
7 :
【ニュース速報】:01/11/22 13:24
財務省が22日発表した10月の貿易統計(通関ベース、速報値)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字額は、前年同月比32・9%減の4625億円となり、16か月連続で前年実績を下回った。
輸出額は同9・0%減の4兆711億円で、7か月連続の減少となった。世界的なIT(情報技術)関連需要の冷え込みが続く中で、半導体など電子部品類の輸出額が同33・8%減、光学機器も同17・6%減になったことなどが響いた。
輸入額は同4・7%減の3兆6086億円で、3か月連続のマイナスとなった。電子部品類や事務用機器などの減少が目立った。
地域別では、対米国は自動車輸出が好調だったが、同時テロによる米国経済の減速で、電子部品の輸出額が同54・5%減となるなど落ち込みが目立ち、貿易黒字額は同4・3%減の6171億円と2か月連続で前年割れとなった。
対アジアも輸出額が7か月連続で減少し、貿易黒字額は同73・7%減の620億円と大きく落ち込んだ。対欧州の貿易黒字額も同25・8%減の1800億円と、14か月連続の減少となった。
わからん。
1971年のニクソンショック以後円は急激に値をあげていく。
http://www.geocites.com/economist_2ch/yen.jpg しかし、1995年から円安になったのは何故!?おもいだせん。
ドル安をアメリカは嫌ったのかな?
1994年からはクリントン政権で経済政策をit's the economy, stupid
といって最優先させた。ドル安の方が輸出促進につながると思うが。
それとも円安は日本の公定歩合が引き下げらたからか?
金利引下げ→為替は円安になる(Depreciateする)
だいたい利下げってなんでやるんだ。誰か教えてください。
利下げ=公定歩合引き下げ??
利下げ→貯蓄より消費にまわる
利下げ→企業が銀行から借りやすくなり投資が増える
で、いいのか?
ああ、初心者でスマソー!
(訂正)
http://www.geocities.com/economist_2ch/yen.jpg んー (日本の貿易収支)
96.08 124.76 139.42 144.19 131.79('95)
83.56 101.60 122.39 123.33 116.72('00)
んー。円安になっても日本の貿易収支改善してないし。
ちなみに下が為替円/j
134.71('91年) 126.65 111.20 102.21 94.06('95)
108.78 120.99 130.91 113.91 107.77('00)
11 :
ほけきょっきょ:01/11/22 14:59
(貿易収支財務省調べ 億円)
160,305(92) 152,690 141,031 ★115,242(95)
87,829(96) 136,340(97) 159,819(98) 137,685(99) 123,030('00) 119,373
財務省のだと明らかに95円の後96年に貿易収支が落ちて
97年から回復しているJカーブがありそうに思うが。
なにゆえデータがそんなに違うのか?決算っていうのかしらんが、
しめ日が違うから誤差はあるだろうが。んー、よくみるとやっぱ
そのせいかな?財務省のデータ、細切れだったのを集めたので、
どこかに年毎のデータあるとこしりませんか?
月ベース、四半期ベースのなら財務省にあるんだけど、
一つずつ足さなきゃいけないし。
http://www.geocities.com/economist_2ch/bop.html
[東京 22日 ロイター]
財務省が発表した10月通関統計によると、貿易黒字は前年比32.9%減の4625億円となった。
財務省幹部は、為替相場、原油価格、内外経済などの最近の動向を見ると、
今後、貿易黒字が増加する見込みはないものとみられるとしている。
対米黒字は前年比4.3%減の6171億円だった。
10月の輸入は金額ベースで前年比4.7%減の3兆 6086億円となり、3カ月連続で減少した。
この背景には、数量が引き続き減少しているのに加え、前年比9.7%の円安にもかかわらず、価格ベースでも同2.1%減と、2000年7月以来15カ月ぶりにマイナスに転じた。
財務省幹部によると、ドルベースでの原油価格の下落が主な原因のひとつであるという。
また、輸出については、米テロ事件後の米国における自動車購入時のゼロ金利の導入で、自動車の輸出が2ケタ台と大幅に伸びたが、一方でIT(情報技術)関連の輸出は引き続き落ち込み、輸出は前年比9.0%減の4兆0711億円となった。
輸出の減少は、7カ月連続。同幹部は輸出について、「世界経済の減速の影響を受けて減少が続いており、マイナス幅も大きい」と述べた。
そのうえで同幹部は、今後の輸出、輸入の動向について、「輸出、輸入とも、今後の推移を注視していく必要がある」との見方を示した。
また、同幹部は、米テロ事件の影響について、為替・原油価格相場および内外経済動向など他に様々な要因があるとし、確たることを言うのは困難と述べ、「今後の動向を注視していく必要がある」との認識を示した
15 :
ほけきょっきょ:01/11/25 12:13
16 :
ほけきょっきょ:01/11/25 12:17
17 :
つくつくほーし:01/11/25 20:08
レーガノミックス1981〜のおかげで、ドル高・円安
⇒アメリカは巨額の貿易赤字⇒このままではドルの大暴落は必至
⇒ドルの秩序ある低落が望ましいとG5で結論
⇒為替市場へのドル売り協調介入
⇒日本では、すさまじい円高が訪れることに。
⇒円高不況
18 :
ほけきょっきょ:01/11/26 15:22
19 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/26 17:32
20 :
ほけきょっきょ:01/11/26 20:57
比較用の米国国際収支表をアップロードしました。
それと、xlsファイルをhtml形式に改めました。
そろそろ分析に移りたいを思いますが、当方一人では非力なのでなにとぞお力添えを。
21 :
ほけきょっきょ:01/11/27 17:25
>17
なるほろ。サンクス。
22 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/11/27 17:30
Team2chってなんですか?
23 :
ほけきょっきょ:01/11/27 18:45
では、まず1990年代までの為替について考察してみます。訂正、補足よろ。
重要な式
CA=(SP−I)−(G−T)
CA=経常収支(貿易収支+サービス収支+その他の収支);SP=民間貯蓄(Y国民総所得−C消費−T税金);
I=民間投資; G=政府支出; T=税金;(G−T)=財政赤字
経常収支=民間貯蓄−民間投資−(政府支出−税収)
1971年、ニクソン・ショックによって金・ドル交換は停止し、
世界経済は変動相場制に移行した。日本の高度成長を受けて為替は、急速な円高が続いた。
ニクソン・ショックの背景にはベトナム戦争で財政支出が膨らみ、ドルの信認低下によって、
欧州からの金兌換要求が増大した。通貨防衛のために、米国は金兌換を停止した。
1985年9月にはG5(先進5カ国蔵相中央銀行総裁会議)によるプラザ合意で、
ドル高是正のための協調介入が合意された。具体的には、基軸通貨であるドルに対して、
参加各国の通貨を一律10〜12%幅で切り上げ、そのための方法として
参加各国が外国為替市場で協調介入を行うというものであった。
プラザ合意後、円相場 は「1ドル=260円台」から「1ドル=120円台」に急騰した。
●ドル安によって米国の輸出競争力を高める→米国の貿易赤字を減らす
24 :
ほけきょっきょ:01/11/27 18:51
プラザ合意の背景としては、米国は1980年代冷戦を背景としたレーガノミクスのもと
軍備拡張と、減税を行い、貿易赤字と財政赤字の双子の赤字を抱えるようになった。
日本の貿易黒字のほとんどが対米貿易によるものであったが、
その額は1884年には1000億ドルを突破するに至った。
>15,16に対する自己レスでなんだが、日本の貿易黒字は本来であれば、円高圧力となる。
ドルを得た企業は、賃金支払いや国内の投資ため円を必要としており、ドルを円に交換する必要がある。
円に交換するということは、ドルを売って円を買うということだが、これによって外国為替市場で
円の需要が高まり(というよりは「供給が減り」?デイイノカナ?)円高になる。
さらにいえば、円高によって輸出が抑制され、貿易黒字は縮小してゆく。
ところが、このメカニズムがうまく機能せず、円高にはならずプラザ合意が必要となった。
それは輸出企業が円買いをおこなう一方で、円売りドル買いを行う機会投資家(生命保険、信託銀行)
の存在があったからである。機会投資家はドルをもちいて、利回りの高いアメリカの国債を買いこんでいたのである。
なぜ、アメリカの利回りが高かったかといえば、レ−ガノミックスによる双子の赤字の累積が
国内の資金需要を逼迫させたからである。繰り返しになるが、その高金利を目当てに海外から外国資本が流入し
ドル高を招き、それが米国の輸出競争力を阻害、国際収支の赤字がますます累積し、85年には世界最大の債務国に転落した。
主要先進諸国が変動相場制に移行したのは、1973年ですよ。
ちなみに日本は1973年2.14.
ニクソンショック後、スミソニアン合意1971.12?
ってのがなされて、主要通貨に対してドルの一定比率の切り下げが
なされています。これをスミソニアン体制といいます。
それでも、投機は収まらず、なし崩し的に主要先進諸国は
やむなく1973年に変動相場制に移行しています。
変動相場制への移行が承認されたのは、
キングストン合意ってやつだったかな?
詳しいことは多分、2ch好きな
国際経済学の専門家Eb-d先生が教えてくれるでしょう。
教えてくれなかったりして???
>25
なるほど、勉強になります。その日本の変動相場制移行の遅れで資金が流失した
と聞いたことがあるのですが、そうなのかな?日本が円安のままで、
他国通貨が対ドルで高くなることがなに日本の富の流失という結論になるのかわからなかった。。
×なに日本の富の流出
○なぜ日本の富が流出する
このとき、日本の一人当たりGDPは米国に並び、米国にかわって日本は世界最大の債権大国となった。
しかし、プラザ合意によって予想以上のドル安(円高)が生じ、86年に日本経済は輸出低迷によって、
経済成長率は前年の4.1%から3.1%に落ち、いわゆる円高不況に陥ったが、5%だった公定歩合の順次引き下げに対応して
当時必要とされていた情報化投資等の増加によって景気は急速に回復に向かった。
また円高を回避する海外生産のための投資も活発化し、当時は産業の空洞化が懸念されたが、
金融や生産面での利益が日本にもたらされ日本経済の成長に寄与した。
公定歩合(Discount Rate)とは、市中銀行に資金を貸し出すときの金利のことで、
市中銀行が企業や個人へ融資を行う際の貸出金利や、預金金利に大きな影響力がある。
景気が沈滞したりデフレがひどくなった時は、公定歩合を引き下げることにより貸出金利を下げ、
企業の資金需要資金需要を活発にし、経済活動を活性化させる。
※んーでも理解できない。。金利ってマクロ経済の最初に習う投資と貯蓄のモデルで
Y軸の従属変数だよね。で、I(投資)とS(貯蓄)が独立変数でX軸にある。
従属変数の値を変えるってナンセンスだよね?公定歩合って銀行の金利に影響を
与えるっていうけど、金利って市場が決定するものではないの?
なんか、どこかですごい勘違いをしてるのだろうか。。
とりあえず、グラフ。
http//www.geocities.com/economist_2ch/si.jpg
あと、今の政策でゼロ金利っていっても、政府支出Gを上げたら金利って上がらないか?
公定歩合と、市場で決まる金利の差が分かってないのだろうか。。
うーむ。コピー・アンド・ペーストで見れました。
マンデル=フレミング・モデル(MFモデル)を援用されてはいかがですか?
IS−LM分析を開放体系に拡張したIS−LM−BPモデルの一種で、国際マ
クロ経済学の基本モデルです。
ちなみに、公定歩合の上げ下げ=金融の引き締めや緩和ではありません。コー
ル・レートより公定歩合が低いなら、公定歩合の上げ下げはアナウンスメント効
果しか持ちませんから。
34 :
金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:01/12/11 14:28
せんせぇ、公定歩合はいま、ロンバート型貸出の適用金利になっています。
厳密にいうと、アナウンスメント効果しかもたないってわけではありません。
面白そう。続きキボンヌ。
>34
機会費用で考えるなら、コール・レートより公定歩合が低く設定されている限り、市中銀行は
まず公定歩合で日銀から借り入れを行おうとするはずです。しかし、日銀の貸し出し枠は決まっ
ているとすれば、市中銀行の日銀からの借り入れ額は公定歩合の引き下げによっては全く増えま
せん。つまり、マネー・サプライを増加させる効果は公定歩合の引き下げにはない、という結論
になります。
鈴木淑夫氏ら日銀系の実務家の皆さんは、「公定歩合を引き下げると、市中銀行の資金調達コ
ストが下がる」といった議論をされますが、公定歩合がコール・レートよりも低く設定されてい
る場合の資金調達コストは、コール・レートで測られます。公定歩合でもないし、両者の荷重平
均値になるわけでもありません。
37 :
34ですが。:01/12/17 18:56
基本的にはせんせぇのおっしゃるとおりです。はい。
ですが、コール・レートは日々変動します。量的緩和策のおかげで、いま、
コール・レートはゼロ近辺に張り付いていますが、
年末、年度末、さらになにかショックがあったときには、
公定歩合0.1%を超えて上昇するかもしれません。
(現在、ゼロ金利を維持する日銀当座預金残高が当初の5兆円から8-9兆円
にまで高まっているとの報道もあります。これは銀行が将来の
資金繰りに不安を抱えているからだといわれています。)
こんなときには、コール市場で取り手となる銀行はロンバート型貸出を
利用すればよいのです。
したがって、公定歩合はコール・レート(無担保コール翌日物)の上限を
画すことになります。
以上のことについては、日銀ホームページに詳しく書いてありますよ。
>37
公定歩合がコール・レートより高い場合は、公定歩合操作は有効です。ただ、これまでの
公定歩合とコール・レートの推移を見ると、公定歩合の方がコール・レートよりも低く設定
されてきました。その状況で考えれば、公定歩合操作は無効だということです。
なお、岩田−翁論争の際に、日銀調査課長(当時)の翁氏は「コール・レート(無担保翌
日物)をゼロにするなんて無茶なことはできない」述べておられましたが、このところずーっ
とほとんどゼロといえる状態にあるわけで、何がどう無茶になったのか全く不明です(岩田
先生の「貨幣乗数は比較的安定」云々の方も、その後そうはいえなくなりましたけどね)。