高松琴平電気鉄道(高松市)の30代の運転士2人が3月、深夜の駅舎で酒を飲み、数時間後に
電車を運転していたことが21日わかった。うち1人は停車駅を約170メートルオーバーランしたうえ、
その事実を報告していなかった。
同社によると、2人は3月30日夜、翌早朝の電車に乗務するため琴電琴平駅の仮眠室に宿泊。
その際、居合わせた車掌ら3人と31日午前0時から未明まで日本酒や酎ハイなどを飲み、1人は
午前5時58分発高松築港行き始発電車、もう1人は次の午前6時12分発の同電車に乗務した。
6時12分発の電車は途中の羽床駅でオーバーラン。運転士は、車掌に口止めしてこの事実を
会社に報告せず、客からの指摘で発覚した。「ボーッと考え事をしていた」と話しているという。
口止めされた車掌は飲酒していないという。
同社は就業規則で駅舎での飲酒を禁じているが、「当時2人が酒に酔っていたかどうかは確認
しようがない」などとして解雇はせず、2人は4月に自主的に退職した。一緒に飲酒した車掌ら3人は
停職処分などとし、一連の経緯を同月中に四国運輸局に届け出た。
川上純一鉄道事業本部長は「鉄道の安全が問われている中で、申し訳ない。社員教育を徹底し、
再発防止に努めたい」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/0622/OSK200506210054.html