ふだんからワーカホリック気味の鰍だったが、
いつもは多彩なメニューをこなして多忙なのに対して、
この2週間は同じ日課を繰り返す毎日だ。
こうした単調な忙しさはなんだか疲れる。
朝食は柊准尉がワゴンに載せて部屋まで運んできてくれる。
軍の上級食堂の厨房が作ってくれるもので、鰍用の特製モーニングだが、
軍らしい質実剛健な内容ではある。
珈琲が美味しい。
午前中いっぱい、地下第3駐車場の軍用芋虫人たちを
第1研究室のコックピットから遠隔操縦し、
一体一体の操作特性を見て、杣台市に導入した後の
システムとしての「アライメント」をとる。操縦するあいだに、
軍用芋虫人たちの配置条件をこんな風に変えて実験してみたいという着想を得るので、
指令書を書く。この指令書は深夜0時頃、
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/denpa/1149045915/605n-608 棺桶入りの軍用芋虫人(軍のメカニックが仕立て上げた)を柊三等兵たちが地下第3駐車場に搬入する時に
合わせて実行され、新たな配置条件が翌日午前の操縦で験される。
昼食は軍の研究員たちと上級食堂で会食する。
午後は第2研究室でハケン4体を軍用芋虫人に改造する。
夕方に手術が終わるとシャワーを浴び、
アイ、柊准尉と3人でディナーを食べにゆく。
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/denpa/1149045915/600n-604 「行こ♪」
鰍が左手で柊准尉の右手を握り、
後ろを振り向いて右手でアイを手招く。
両手を柊准尉とアイに握られながら、鰍が くる〜り と回ろうとする。
「まわるな!」
柊准尉が叱るように言う。
鰍の甘え方はなんだかこどもみたいだ。
最近の自分が妙に甘えんぼなことは、鰍自身、自覚していた。
繰り返される単調な忙しさに疲れていることもあるが、それだけが原因ではない。