月刊少年エース1994年(平成6)年12月号にて『機動戦士クロスボーン・ガンダム』という漫画が掲載された。
この漫画について語ろうじゃないか。
尚、高機動力で機動する事により、2日に1話ずつの速度で連載されるようだ。
時々、バイオコンピュータ強制冷却により変な時期に合併号になる事もあるが気にしないでくれ。
※注意※
連載中スレとは連載終了した漫画作品を第1話〜最終話まで順々に、
『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。
●あらすじは長いので、基本的に1話を前後編に分けておりますのでご注意下さい。
●機体や武器の名称は「初登場の回の後に解説が本誌であったもの」と仮定しています。
(例:単行本で言えば1話掲載→巻末のメカニック解説)
●あらすじ投下数は1/4とか1/5とか表示していますが、
漫画サロン板は連続投下は5レスまでとなっています。
5/7とかであらすじ投下が止まってしまったら、下記の避難所に投下しておきますので
どなたか代理で続き投下をお願いします。
●掲載順はVガンダム外伝→クロボン→Zガンダムハーフ→特例でダンクーガBURNとなります。
ネタバレ発言はご法度。現在明かされてる情報のみで語り合いましょう。
連載中スレにそぐわない話は楽屋裏スレで行いましょう。
次スレが立ったら or 連載終了して合図があったら楽屋裏! 現代に戻って好き放題に語り合え!
連載中スレの楽屋裏 第34幕
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1358072497/ 連載中スレ避難所
http://jbbs.livedoor.jp/comic/5124/
2 :
粗筋川裕一:2013/11/01(金) 21:54:45.88 ID:Qhc/Ul+L
<機動戦士Vガンダム外伝・脱出計画編 その1>
歴史は―― 常に表に出なかった、いくつかの断片を持つ――…
これは、そうした失われた記録のひとつで…ある
宇宙歴153年
マリア主義を唱え、地球圏統一を狙うザンスカール帝国と、
それに対抗するリガ・ミリティアの戦闘も激化する中
ある日―― それはサイド6のはずれで発見された――…
連結された、2つの超巨大なコロニー
ザンスカール軍部によって、それは…
「ツイン・コロニーレーザーではないか?」と…判断された
ベスパ偵察隊が発見した、超巨大なコロニーの写真を見て戦慄するベスパ特務部隊。
『コロニーレーザーだと!? 直径6kmの超巨大ビーム砲! 人類史上最大級の巨大兵器だ!
70年前の一年戦争ではジオンが使用し、これ一発で連邦軍の1/3が沈んだ!
最終兵器と言ってよい!
しかもこれは外観から推定しても出力は2倍、あるいは連射可能なタイプと考えられる!
我が国に使用されれば… コロニーの半数は破壊されよう!』
念の為通信兵がサイド6の政府に問い合わせるが、何も知らないとの回答だった。
将校はコロニーの所属を問わず、大戦の切り札とすべく奪回命令を下した。
『奪い取るのだ!我らザンスカールの手に! それが不可能ならば…破壊するのだ!』
同じ頃――… 宇宙空間を飛ぶジュピトリス型宇宙船。
その甲板には左右非対称なボロボロの作業用MSが立っていた。
013
そこへ仲間のMSが戻り、MSは上を指差す。
そこには……大破したゾロアットに抱きつかれた、Vダッシュガンダム(以下Vガンダム)が浮かんでいた。
3 :
粗筋川裕一 2/5:2013/11/01(金) 21:59:53.05 ID:Qhc/Ul+L
Vガンダムを回収した作業用MSは、パイロット(ウッソ)が子供である事に驚いた。
「ほう? 子供…かよ?」
…その頃、ウッソは悪夢にうなされていた。生身で足の無い、大型MSに追われる夢…。
「ハハハハ コッチダヨ! ボクハ…ココダヨ」
あざ笑う大型MS。しかしウッソにはこいつがどこにいるのか、位置もつかめなかった。
ゾロアットと切り合うVガンダム。
そこへ忍び寄った大型MSが、ゾロアットの背後から味方を巻き込む形でビームを撃ってきた!
悲鳴を上げて飛び起きるウッソ。
「だいぶ…うなされとったようじゃな…」
「お 恐ろしい…恐ろしい敵に会ったんです あ…あんな奴は初めてだ… あれは…!」
そこでウッソは気が付いた。自分が見知らぬ場所ぬ寝かされ、部屋に入ってきた老人がいる事を。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64474.jpg 「わしは… “木星じいさん” 名前はグレイ・ストーク
ま、この船の船長というか… “ぬし”みたいなもんじゃよ
ここは木星船“ハインライン”の中 お前さん達は漂っている所を拾われたって訳さ」
「そ、そうか ぼくは… ひとりで偵察に出て、仲間達から先行して…
そこで金色の凄い奴に襲われて、それで…」
そう言って自分の事を思い出したウッソは、ベッドから飛び起きるがストークはそれを止めた。
「おっとっと!待ちなよ!今ぁだめだ! 第一、そんな勢いじゃとなりの嬢ちゃんが怯えちまうぞ?」
……え? ウッソは何の事かわからず振り向くと、褐色肌の少女が怯えていた。
ウッソは(二重の意味)で驚き、その声に少女もいっそう怯えてしまう。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64475.jpg 「たまげんなって! おめえと一緒に拾った金色のゾロアットのパイロットだよ」
「まさか? こ こんな子供が?」
「おめーだって子供だろがよ
ま、子供同士だからかまうめぇと思って一緒に寝かしといたんだけどね」
豪快に笑うストークじいさん。非常識だ!
4 :
粗筋川裕一 3/5:2013/11/01(金) 22:00:28.98 ID:Qhc/Ul+L
聞けば、この少女は戦闘中に後ろから味方に撃たれたせいで怯えていると言う。
「ま、お互いどういう事情でMSに乗っとったのかは知らないが…
ここにいる間ぐらいは仲良くしてやってくれ」
……ふと、ウッソは少女を見ると、シャクティに似ている事に気付く。
「あ… ごめん!はぐれたままのぼくの知ってる子に…似ていたから」
そのやりとりを聞いていたストークは豪快に笑ってウッソの頭をくしゃくしゃと撫でる。
『聞いたか?嬢ちゃん? 古いっ!その手は古いぞ小僧! こいつ!いきなりくどき文句とは!』
『ちがいますっ!ちがいますったら!』
その後、入港準備に移るようにと艦内放送が流れ、ストークはウッソに名前を尋ねる。
「小僧!名前は?」
「ウッソです」
「――――…あ?」
「ウッソ!ウッソ・エヴィンです!」
そして一緒についてきた少女は「カムイ・ギアン」と言うらしい。
移動中、ウッソはストークにこの船の詳細を尋ねる。
この船は木星に水素を取りに行く物で、水素は核融合炉の燃料にもなる。
核融合炉はMSと宇宙船のエンジンに使われているので、
彼らにはザンスカールも他のコロニーも手は出さない、中立だという。
「木星まで行って帰ってくるのって、すごく時間がかかるんでしょう?」
「今でもざっと数か月ってとこじゃな
ま、わしなんざ16で初めて木星船に乗って以来、60年間!ずっと行ったり来たりの人生さ
もう慣れたがな」
艦橋へ向かうと、ストークは自分達のコロニー「ダンディ・ライオン」をウッソ達に紹介した。
――それは、冒頭にあった超巨大なコロニーだった。
「木星帰りが中心になって整備を進めたコロニーでな ま、おれ達の地球圏でのオアシスって訳だ」
5 :
粗筋川裕一 4/5:2013/11/01(金) 22:01:01.28 ID:Qhc/Ul+L
ふと、ウッソは外に見た事のないMSが飛び交っているのに気付いた。
「おれ達で開発した作業用MS・バディだ」
――あれが作業用?あの機動力はヴィクトリーより速いかもしれない!
(しかもヴィクトリーよりもっと小さい!12m位しかない!
こ、こんな進んだ技術力のモビルスーツがどうしてこんな所に?)
突如背後のドアが開き、ウッソと同じ位かそれよりも年下の子供達が笑顔で駆け込んできた。
「木星じいさん!お帰りなさい!」
ストークは笑いながら子供達の頭を撫で、子供達も元気そうなストークが大好きなようだ。
するとその中の一人、ミオがウッソ達を新しい仲間だと喜ぶが、ストークはそれを否定する。
「うそよ!仲間よ!目を見ればわかるわ! ――わかるもの!感じるもの」
ミオに間近で迫られ、ウッソは何の事か分からず困惑していた。
その時、秘書らしき女性が通りがかり―― 心の中で会話する。
(ストーク卿、ザンスカールの船が近づいています)
(うむ、わかった)
その会話を聞いたウッソは自分に話しかけられたのかと勘違いし、当たりを見回す。
「今誰か? ぼくに話しかけなかった?」
やがてウッソ達は子供達とストークに連れられ、コロニーを案内された。
「さあ!行こう! 今すぐにでも仲間のもとに飛んで帰りたいじゃろうが、
今はここで一休みしていけ! なにしろ遭難したてじゃからな
その間に帰る手だてを整えておいてやる!」
ストークにそう言われ、ウッソ達はお言葉に甘え、コロニー見学としゃれこんだ。
エレベーターから見下ろす光景は……辺り一面、「 森 」だった。
「このコロニーは… 地表の全部が植物だらけだ!」
地表へ降りると小さな小屋もあった。
「――カサレリアに…帰ってきたみたいだ」
「生まれ故郷に似た所なら、ボウズも落ち着くかと思ってよ」
「…え? どうしてカサレリアの事を知ってるんですか?」
失言したストークは、思わず口を塞いでしまう。 おっとっと
6 :
粗筋川裕一 5/5:2013/11/01(金) 22:01:34.00 ID:Qhc/Ul+L
フライパンを叩き鳴らすミオ。
「さぁーっ!ご飯の支度だよーっ!さぼった子には食べさせないよーっ♪」
…頭の上にちょこんとリスが乗っているのもおかまいなしに、呆然とするウッソ。
「どうやら嬢ちゃんの方もやっと緊張が解けてきたみたいだな」
確かに言われてみると、カムイはリスと戯れながら笑っていた。
「――いい所ですね、ちょっと変な所もあるみたいですけど?」
ウッソの感想にストークは屈託のない笑顔を見せた。
「ぼく達以外に―― 人気が無いのはどうしてですか?」
「ん? ああ…まぁ、みんな忙しくてな
…なぁ、ボウズ ここが気に入ったならずっといてもかまわないんだぜ……?」
「――そういう訳にはいきません!」
「シャクティか?」
「そ それは… それもあるけど!それだけじゃなくて!
ぼくには待ってる仲間がいるんです!それを…」カテジナさんとか、マーベットさんとか…
「わかった、わかった!ムキになるな 残念だな、おれはおめえが気に入ってるんだがな」
「そんな! ぼくとおじいさんはさっき会ったばかりですよ」
「言葉を重ねなくたって分かる方法もある ――悪いとは思ったがな、時間がなかったんでね…
実は、おめえが気を失ってる間に、お前さんの“夢”の中を…のぞかせてもらった
だからよくわかってるつもりさ、お前さんの事も、カサレリアの事もね
ま―― そういうこった」
そう言うと、ストークはニッ、と笑って見せた。
「お おじいさんは、一体…?」
「また来るからな お嬢ちゃんと2人でよく考えといてくれ
ま、万一気が変わるかもって事もあるからよ」
そう言うと、ストークはその場から歩み去って行った。
もしかすると…… あれが“ニュータイプ”と呼ばれるものなのかもしれない。
<続く>
お、長谷川先生のガンダム漫画か!
カムイがシャクティに似てるのは何か意味あるのだろうか?
ないようなあるようなwww
ストーク「卿」?
バディが格好良い
ガンダムに出てくるモビルスーツじゃないみたい
Vガンダムって久し振りのTV放映なのに暗くって、なんであんな暗くなっちゃたんだろ
おねーさんがいっぱい出てくるけど、死にまくりだもんね…
冨野監督がその当時鬱病だったそうだが
確かに水着の女性がバズーカもって攻撃するシーンなんか
かなり病的な印象があったな…
これウッソ本人という設定?
完全に長谷川キャラなんでカムイもシャクティに似てるんだか似てないんだか。
そこは流せ。
前にもあーんなアムロとか
そーんなシャアとか描いてるわけで…
あのVは1年放送出来てなんでF92がダメだったのかいまだに理解出来ん
機動戦士Vガンダム外伝 脱出計画編 (少年キッズvol.1掲載)
少年キッズは月刊ニュータイプ2月号別冊として一冊のみ刊行された。後の少年エース。
表紙のVガンダムは旧版コミックの最初のカラーページに収録されている。
94/2/28発行と表紙にあるので(実際はもう少し前かもしれないけど)当時の状況まとめてみた
Vガンダム本編47話(あと4回で最終話)
長谷川裕一関係は
マップス83話(単行本16巻) 月刊コミックNORA4月号
ダイソード14話(単行本3巻) 月刊コミックコンプ4月号 (まだ轟世剣じゃない)
サン・ド・ホリー西へ7話(次回最終回)コミックマスターエクストラvol.11
グレイストークで宇宙船がハインラインか
バローズのほうが
>>13 長谷川先生の画風が独特でアニメの絵と違ってしまうのは仕方が無いのでは?
最近は大友やアニメ絵に影響受けた奴らばっかりで肩身が狭いけど
Vガンももうすぐ終了かー
カテジナさんが敵に回るとは思いもせんかったな
長谷川メカは生物的すぎてリアルロボット路線に合わない気がするな。
ダイソードみたいなのは好きだが。
ガンダム世界で外宇宙にエクソダスとは逆襲のギガンティスの時といい
相変わらず発想がぶっ飛んでるなwもちろんいい意味で。
Vガンダムから60年前って、何ガンダムの時代?
宇宙歴93年 逆襲のシャア時代…まさかストーク卿って…
木星船っていうとやっぱジュドー連想するけど開始時点で14歳だったしなあ
木星に行って目覚めた人たちの一人かね
ガンプの中身がZZだっただろw
ガンプの中身は、ガンプラ説
フォレスト・ガンプ
木星帰り……シロッコ生きてたのか
32 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/03(日) 22:00:42.07 ID:mmcDKy5F
<機動戦士Vガンダム外伝・脱出計画編 その2>
ノーマルスーツに着替え、艦橋にやってきたストークはオペレーターに問う。
『どうだ!?ザンスカール共の動きは!?』
「相変わらずです!一定の距離を保ちながら、コロニーの視察を要求しています!」
「まさかどたんばになって嗅ぎ付けられるたぁな!」
「どうします?要求を受け入れますか?」
「冗談じゃねえ!おれはこの“計画”に60年間を―― かけているんだ!
今更邪魔なんぞ!されてたまるけえ? “計画”を急がせろ!
おれ達木星船団は中立だ!おいそれと手は出せねえはずだ!」
「すでに98%、最終段階に入っています!」
「間に合いゃあ…いいけど…な」 ――ダンディ・ライオンにゾロアットが接近していた。
その頃、ダンディ・ライアン内部は夜となり、子供達は寝静まっていた。
「…ウッソさん?寝てる?」
カムイの問いかけにいいえと答えるウッソ。何かをずっと考えていたらしい。
「やっぱり…このコロニーはどこか変だ
それに、“グレイ・ストーク”っていうのは、
大昔の映画に出てくるターザンって人の本名なんだ
何者だろう? 偽名かもしれない、助けてくれた人を疑いたくはないけど…
それと―― あの金色のMSの事… あんな奴は初めてだ…
“目の前にいるのに、どこにいるのか”正確につかめないんだ
何機もいるように見えたり、揺らいだり…
“モニターに捉えているのと別の方向にいるように感じたり”… あいつ…一体何なんだろう?」
――すると突如カムイは身震いし、ウッソにしがみついて怯えながら泣き出した。
「ううっ… 怖い!怖いのよ… あのMSはジョング…
リガ・ミリティアが、ガンダムに着目したように、ザンスカールの科学陣が
ジオン軍のMS“ジオング”に目をつけ、今の技術で発展・再現した機体よ
でも… 本当に恐ろしいのは… スケイル… スケイルという…ジョングのパイロットよ!
私達はザンスカールのニュータイプ部隊なの!」
33 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/03(日) 22:01:50.40 ID:mmcDKy5F
「ニュータイプ!?」
「ええ、NTとはカンが鋭かったり、反射が素早かったり、心で話ができたりする人達――
分かりやすく言えば、ちょっとした超能力者みたいなもの――
人によっては人類の新しい進化とも言うけれど…
存在するとかしないとか言われていたけど、軍部の一部は知っていて特殊部隊を組んだの…
そのほとんどが少年・少女兵よ
そして、その中でも一人… あのスケイルだけが異常に高い能力を持っていたわ!
彼は…“心”で嘘がつけるのよ!」
「心で?嘘をつける??」
「心で思い描いた、ニセの映像を相手の心に投影できるの!
他の者は誰もそんな事はできない! 心で話をする時は、本当の心が出てしまうのが普通だわ!
だから私達の誰も彼には勝てなかった!
彼は自分の位置を隠し、いないものを見せ… 全てを自分の手玉に取ってしまうのだから!
だから――… 彼には周りの全てを見下すような、信じていないようなそんな所がある…
近くにいるだけで背筋が寒くなるような… 怖い所がある…人よ
あ、あの時も…彼が… わ 私の事を好きだって言ったのを…
わ、私は…怖いから… あなたは怖いから…嫌いだって…
そう“思った”ら、“お前なんか気に入らないから死んじゃえ!”って…
それで戦闘中に…後ろから… 突然撃たれて… それで…!」
泣きじゃくるカムイを大丈夫となだめるウッソだった。
――直後、コロニー内で爆発が起きる。ザンスカールが侵入してきたのだ!
護衛のMSバディを蹴散らし、ゾロアットの後に――… 件のジョングが侵入してきた!
一方、頭を抱えうずくまるカムイ。
「彼が… スケイルが来ている!」
直後、ウッソ達の頭上をザンスカールのMS部隊が飛んでゆくのが見えた。
最年長の少年が車を運転し、ウッソ達もそれに飛び乗りその場から逃げ出す。
…が、運悪く見つかってしまい、攻撃を受けてしまう!
ウッソ達は近くにあった建物の中へと逃げ込むと、ジョングは攻撃を中断した。
34 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/03(日) 22:02:24.55 ID:mmcDKy5F
建物の中に入ったウッソ達が見たのは――…カプセルに入った、全裸の無数の人間達!!??
ウッソとカムイは怯えたが、少年いわくここは“冷凍冬眠(コールドスリープ)装置”だそうだ。
「こうしておけば、100年でも200年でも死なないで眠っていられるからね」
「だけどなんで?なんでそんな事をするんだ? 君達は?」
「それは――… 私達もぜひ聞かせてもらいたいね」
突如入口から聞こえてきた声に振り向くと、そこにはザンスカール兵を従えたスケイルがいた。
「なんで―― 生きている?カムイ?
お前は―― 死んだはずだ!後ろから撃った時に!
ぼくはお前の心を読みながら、確かにお前の命が消えるのを確かめたんだから!
ククク… そうか? お前…嘘をついたんだな?このぼくに?」
…しかし、ウッソにしがみつき怯えるカムイを見ると、嘘はついていないように見えた。
「ははは!そうだ!お前はとっさに嘘をついたんだ!
“私は死にました”っておれの心に信じ込ませたんだ! ははは!嘘つきめ!
やっぱりだ!お前はおれの仲間だ!おれと同じだ!」
ウッソはあざ笑うスケイルを止めようとするが、逆に銃で殴られてしまう。
そして至近距離で発砲! ・・・・・・だが、弾丸はあえてウッソの頭を外していた。
スケイルはウッソとカムイからコロニーの秘密を聞き出そうとする。
「このコロニーはどこの軍のものだ!?
どうして―― コロニーレーザーの中に木なんか生やしている!?」
それを聞いたコロニーの少年達はたまらず吹き出した。
「き 貴様ら?何がおかしい? 笑うな!」
「だってさ。あんまり傑作な事を言うんだもの
あなた達、ここをコロニーレーザーだと思っていたの?
はっはっは!ご苦労なこった!残念だね、それに――――… もう―― 助けが来た!」
上を見ると、ストークが作業用MSに乗って駆け付けてきたのだ!
突如現れたMSの大きさに怯むザンスカール兵。
作業用MSは巨大なクローアームでゾロアットを文字通り握り潰し、スケイルが一瞬油断した。
その隙をついてウッソはスケイルに体当たりし、少年達もまたザンスカール兵に反撃する!
35 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/03(日) 22:02:57.64 ID:mmcDKy5F
スケイルはたまらず逃げ出し、ジョングに乗り込んだ。
離陸するジョングに作業用MSは握っていたゾロアットを投げようと振りかぶるが――…
『調子に…乗るな――っ!!』
ジョングはビームクローを発生させ、作業用MSに切りかかった!
倒れた作業用MSは、義足のような足の足底部からバルカン砲を発射、ジョングに命中させる。
旧タイプのMSのバルカン砲が最新MSに効くはずもないが、意外な所で効果があった。
「こ…いつ!? おれに…当てるのかっ?」
そこへザンスカール兵からの通信で、もう一つのコロニーの通路が開いたと報告が入る。
ジョングは案内しろと命令し、その場から撤退した。
「今は調査が先だ! あとで必ず―― 貴様とは遊んでやる!」
戦いが一時中断され、ウッソ達は心配そうに倒れた作業用MSに駆け寄った。
「わー!何だこれ?でたらめのツギハギだ!?」
「木星じいさんのMS“ガンプ”よ 元が何だったのか、もう誰にも分からないの」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64584.jpg …幸い、ストークは軽い脳震とうを起こしただけで無傷だった。
「おう、みんな!無事か!?」
「おじいさんこそ!大丈夫ですか!?」
「あーあ… こりゃもうオシャカかなぁ… 60年間、だましだまし使ったけどなぁ…」
するとどこからともなく誰かがテレパシーでストークに話しかけてきた。
《ストーク卿、金色のジオングが後部ブロックへ移動しました
それからバディ隊は押され気味です》
「うむ! …まぁー ありゃあ作業用だあ、仕方あるめえ」
――今度は気のせいではなく、ウッソにもはっきり聞こえた!
そして振り向くと、子供達も今の話が聞こえていたようだった。
「…そうか、あなただけじゃない! このコロニーは… このコロニーにいる人は…!」
「そうよ!このコロニーのほとんど全ての人間が、ニュータイプなのだ!
我らニュータイプが中心となって作り上げた街!
だが、正確には…この“ダンディ・ライオン”は… コロニーではない!
これは――… “ 宇 宙 船 ”なのだ!」
36 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/03(日) 22:03:33.17 ID:mmcDKy5F
同刻、コロニー内を調査していたジョング達は異様な光景に驚愕する。
先程のストークの言葉を裏付けるかのように、彼らが目にしたのは…… 無数のエンジンだった。
その後、ウッソ達は少年達と別れ、ガンプの手の平に乗って移動していた。
『宇宙船?ですって!? だ、だけど?一体どこへ行くんです? こんな巨大なコロニーごと?」
「プロキシマ… ケンタウリだ! ――惑星じゃねぇ!“星”だ!地球からおよそ40兆kmの彼方!
それでも…地球から一番近い、隣の恒星系… 別の太陽系だ!
それがどれほどの距離かわかるか?小僧?
連邦だ、帝国だと人間どもがひしめきあい、争いあい――
宇宙の全部だと思っている、この“世界”は、
月までの距離38万kmを半径とする円の上に存在しているにすぎねえ!
この世で最も速い光の速度でなら、わずか3秒たらずで横断出来る程の小さな輪の中…
この太陽系の一番端にある冥王星まででもわずか5時間半
だがプロキシマケンタウリまではその光の速度をもってしても、
4年と70日あまりの時がかかるのだ!
この“ダンディ・ライオン”に積んである―― この地球圏で最も速い
最新式のエンジンでも、ざっと480年間かかる計算だ! それが―― 宇宙という世界なのだ!」
「どうして… どうしてそんな…遠くに?」
「逃げ出すのよ この地球圏からな!
…ジオン、ティターンズ、ネオジオン!クロスボーン・バンガード!
そして今度はザンスカール! 戦争! 戦争! 戦争だ!
いつまでたっても変わりゃしねぇ!何もだ! もう…うんざりだっ!!
だから―― おれ達は地球の周りでゴチャゴチャやってる奴等を―― 捨てちまうのさ!
連邦もザンスカールもねえ!手の届かねえ、捕らわれもしねえ!
そんな所で――… 違う世界を―― 争わなくても済む世界を…
おれ達の手で!造り上げるんだ」
今度はカムイが問いかける。
「で…でも…? 行った先に…人が住めるような惑星があるんですか?
空気や水があるような惑星はとても少ないって読んだ事が…」
37 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/03(日) 22:04:38.99 ID:q118ZHiH
「コロニーを…作るんだよ おれ達ゃあ 何かしら惑星があるのは、観測により97%確実
もっとも確かに水も空気もあるとは思えねえ――
だが… 石の塊みてえな惑星でもありさえすれば充分なんだ!
宇宙を形づくっている物質はどこであろうと変わりはない!
おれ達が住んでるコロニーだって、月や小惑星から持ってきた物質で作られている!
材料さえ取れるなら、どこへ行ったってコロニーを作る事はできるんだ!」
「それじゃあ…? コロニーで生まれて、コロニーを作って、コロニーで生きて…
コロニーで死んで、コロニーしか知らなくて?
あなた達の子供やずっとその先の子孫は… 誰も地球を見た事がなくて…?
誰も…本当の地面の上を歩いた事も!そよぐ風を感じた事もなくて!
そんなのって… そんなのって、まるで… もう…地球人じゃ―― ない…みたいだ」
「光栄だね… ――地球は確かに… 人類にとって“おふくろさん”だろう…
――だがな、人類は“コロニー”という人工環境を手に入れた時に
その“母なる大地”から自立できる力を手に入れたんだ!
いつまでも―― 甘えるように、母親の膝元にいちゃいけない
もう―― おれ達はどこへだって行ける! どこにだって住む事が…できるんだから…」
<続く>
>>31 ファーストのシャリア・ブルも木星帰りだけど、
ガンダム世界では木星とニュータイプは何か関係あるの?
なるほど、タイトルの「脱出計画」はここか
プロキシマケンタウリとはまた大きく出たなあ
冷凍装置はそのためか。
なんとなく「宇宙の孤児」を連想させる(だからバローズじゃかうてハインラインだったんか?)試みだがこっちは上手くいってほしいな
もしVガンダムの後にガンダム番組が続くとしたら
今度は星系間戦争になるのかな…
ウッソハ地球育ちやもんなあ
魂を重力にひかれた、まではいかんにしても
他の主人公とくらべても地球への愛着が強そう
>>40 まあ確かにここまで富野ものはTVシリーズ劇場あわせてどんどん年代を後にしていってるからなあ
次はガイアギアやろ
ガンプ・・・
なんかあのガンダムに似てるような気もするけど
ガンダムタイプは人気があるだろうから似たデザインも多いだろうしなあ
それともメガゼータ?
そうか?似てるか?
ニュータイプが完全にエスパー扱いだな。確かにもうこいつらは地球人類じゃないのかもな。
「地球人じゃないみたいだ」
「光栄だね」
結構怖いぞ、このやりとり
もし悪意のある相手だったと想像したら怖さ倍増だ
>>46 原作じゃ漫画補正かかってにこやかなモンだよーw
宇宙歴153年代の人間てどこか歪みがあるよね…
ウッソもどこか年相応の少年じゃない部分もあるし
ザンスカール帝国なんて変態じみた性格のオンパレードだし
ジョングって名前、イデオンにもいたような気が
さすがに名前がかぶっただけでデザインなんかからしても関係ないと思うけど
しかし以前伝説巨神と競演してるからなw
>>38 >ガンダム世界では木星とニュータイプは何か関係あるの?
そりゃ、それにイデオンが関係してたってネタを4年くらい前に長谷川裕一が描いているぞ
『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』ってタイトルで学研から単行本が出てるから、収録されている短編も面白いし、読むと良いよ
ストーリーに関係無いが、エンジンがズラーーーっと列んでいる所は壮観だけど、あれは一列描いて他の5列はコピー機を使ったみたいだな
シロッコも木星帰りだし
ああっネタバレになるからカキコ出来ないが、
ガンダムワールドの著名人が逆ギガに出るぞ
作者自身でしょw
いいツッコミだ
リムのおじさまにキスさせて貰う権利をやろう
リムってマップスのだろうけどおじさまって誰?
ゲンはお兄ちゃんだし、鬼の親方の事かな
マップスネタはネタバレと言うよりスレチ
どの道間違いでした。すみません
59 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/05(火) 21:58:30.87 ID:7PmNzzqd
<機動戦士Vガンダム外伝・脱出計画編 その3>
その時、ジョングがコロニー内部を無差別攻撃開始し、その影響でガンプ付近の壁が爆発した。
このままでは発進してから修理するどころか、発進そのものが危うい!
もうすでにエンジンには火が入っている状態だが、バディ隊では抑えられない。
「泣いても笑っても… あと50数分で、おれ達はこのダンディ・ライオンと共に
地球圏からおさらばよ! だが、その前に――…」
ガンプが通路を抜けると、そこにはVダッシュガンダムと黒いV2ガンダムが分離状態で置かれていた。
それだけではない。その周囲には、他にも色々なMSが佇んでいた。
「あちこちの軍やら会社から政治的かけひきって奴で手に入れた機体よ!
あとで新しいMSを作る時の参考にしようと思ってな!
何か使える機体があるだろう? ぶっ壊れちまったおめえ達のマシンの代わりにそれをやる…
そいつで… ここから脱出しろ!
これは…連邦とザンスカールの戦いじゃねえ…
おれ達と地球圏の… 捨てて行こうとする者と、そうでない者の戦いだ…
お前達が巻き込まれる言われはねえ! だから…行けっ!」
「…いえ、一緒に… 戦います!」
ウッソはそう言って飛び降りると、Vガンダムのコアファイターに飛び乗る。
するとウッソに続きカムイまで飛び降りてきた。
「シャク… カムイはだめだ!戻れ!」
「いいえ!私も!」
そしてカムイは黒いV2コアファイターに目をつけ、それに乗りこんだ。
「大丈夫!おじいさん助けてくれたんだもの!
それに…攻撃を加えているのは私の仲間よ!私が止めなくちゃ」
《使えるの?》
「ザンスカールのMSとは違うけど、ウッソのとは同じタイプみたいよ
だから教えて!ウッソの心を読むわ!ウッソのやる通りにやる!」
――こうして2機のガンダムは発進、合体してVダッシュとV2となり現場へ急行した。
60 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/05(火) 21:59:08.94 ID:7PmNzzqd
同時刻、ザンスカール兵は本隊に報告せず破壊していいのか戸惑っていた。
「報告?何と言うんだ? お前はここで見た物を何と報告する気だ?これが…何か分かるのか?
だが、何だが分からなくとも…破壊してしまえば…なくなってしまえば…
これはコロニーレーザー“だった”という事になる!
我らの手柄という事になる!違うか?」
「は はいっ! そうで…ありますね!」
「ザンスカール本国をコロニーレーザーの脅威から守り抜いた、
英雄スケイル・サープリス少尉… ふ ふふふ…
おれは… 利用できる物は何でも利用してやる… そして、いつか…」
スケイルが悪魔的な笑みを浮かべていると、護衛のゾロアットが爆発する。
ウッソ達が駆け付け、戦闘が開始された!
そこへコロニー外壁のカタパルトがせりだし、ガンプが姿を現した。
『わぁっ!ストークさんっ! だめです!その古いMSじゃ!もう…!」
「なんの!わしとこのガンプは百戦錬磨の強者じゃ!これで、まだまだっ!」
――が、その直後ゾロアット隊から狙い撃ちされたのは言うまでもない。
直後、ジョングは胴体・下半身・両腕の4体に分離して襲ってきた!
Vガンダムは迫ってきた胴体を両断するが、斬ったはずの胴体はかすんで消えてしまう…。
『うっ… ま…ただ? これは!』
そう、これがウッソが最初やられた戦法だったのだ。
カムイは説得を試みるが、スケイルには聞く耳持たなかった。
『やめて!やめてスケイル! ここの人達は…誰も戦争とは関係ないのよ!』
「下着姿であの小僧と何をしていた? カムイ?
――ははは!ギロチンだ!裏切り者はギロチンにかけられるんだ!!』
ジョングの猛攻でVガンダムのビームライフルが、V2の足が破壊される。
やはり今のウッソでは、どうしてもジョングの位置が掴めず苦戦を強いられていた。
「ははは 恐ろしいか?おれの力が…怖いか? もっと怖がれ…怯えろ!
いくら怖がられても、おれは… ちっとも構わないんだからなっ…!」
ジョングの猛攻に、2機のガンダムはビームシールドで防御し耐えるしかできなかった。
61 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/05(火) 21:59:42.53 ID:7PmNzzqd
『よさぬかあぁぁっ!!』
そこへガンプが突撃し、“本体”を掴む!
『おれに当てる奴うぅっ!!』
『心を… そんな事に使うでない!
よいか!お前が嘘をつけるのはな、より進化したニュータイプの証拠というにすぎーん!
人間は“言葉”を手に入れる事で、他の動物よりはるかにうまく団体行動をとれるようになった…
それは進化と言える!
だが言葉を手に入れたと同時に――… 人間は“嘘”をつく事も手に入れ、
それが人類に新たな混乱と戦乱をもたらしてきた!
人の中からNTという新しい進化が起こり始めている今、それと同じ事が起きようとしているにすぎん!
だが、それは“心の同調”という“新しい言葉”をよりうまく使っているという事でもある…
進化の必然なのじゃ ――わしらと共に来い!スケイルっ!
ここは…お前がいるべき世界ではない!新しい世界へ来い!』
その話を聞いていたウッソは“進化”というものに疑問を持つ。
スケイルは誘いをうるさいと拒否し、至近距離からビームでガンプの右足を破壊した!
『騙されるものか!お前も!お前もおれを騙そうとしているんだろう!?
どいつもこいつも…いつだってそうだった! おれを利用する事しか考えていない!
おれの力を気味悪がっているくせに!うとましく思っているくせに!
にこにこ表面だけ笑いをつくろいやがって!
用が無くなったら、いつか邪魔になる前に消そうと思ってるくせに!
醜い!醜い!醜い!どいつもこいつも!騙されるものか!
おれは… おれはこの力で好きなようにやる!!
おれを利用している奴らを逆に利用してやる!
馬鹿な大人を手玉に取って… 好きなように!生きてやるんだ!!』
拘束を振りほどいたジョングは再び無数の幻影を発生させウッソ達を翻弄する。
(…かわいそうにな… 生まれるのが少しばかり早すぎたんだよ…おめえは…)
ストークはスケイルに同情するも、すぐに気持ちを切り替えてウッソに通信を開く。
《小僧!よく聞け!これからハイ・メガキャノンで一発だけ援護する!》
「え? え!? ハイ・メガキャノン? そんな物が?そのMSに!?」
62 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/05(火) 22:00:18.29 ID:7PmNzzqd
《ついてんだよ! だが見ての通りボロボロだあ! 一度撃ったら機体がもつめえ!
それも…出力が下がりまくっちまってて、多分精々目くらまし程度にしかならねえだろうがよ!
チャンスを一度だけやるっ!! 逃すんじゃねえぞっ!!》
そしてストークは愛機に別れを告げる。
「60年間も… おれなんぞに付き合ってくれてありがとうよ
おめえは継いだり貼ったりで元もわかんねえ程形も変わっちまったがな…
最後のひと踏ん張りだ! 頼むぜ…兄弟ぇ」
動けないガンプにゾロアットが迫る。
『いけえぇぇぇっ!!!!』
スイッチを押すと、ガンプの頭部カバーが吹き飛び―――― ZZガンダムの頭部が現れた!!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64686.jpg ガンプは残された最後の力でハイ・メガキャノンを発射する!
ハイ・メガキャノンは無数のジョングの群れに命中、その中の「本体」の影をコロニーに映し出した!!
『そ… そこだ――――っ!!』
2機のガンダムはジョングの本体を狙い突進してゆく!
一方、ガンプは無理がたたり、あちこちが爆発してゆく。
『うおおおおお! 死んで… た、まるかぁ!!』
ストークのその叫びと同時に、ガンプは大爆発を起こした!
ジョングはVダッシュ目がけてビームショットクローを発射する。
…だが、Vダッシュは自分と同じように、クローが命中すると掻き消えた。 本体は―――― 上だ!!
2機のVガンダムはビームサーベルを抜き、突進しながらストークとの話を思い起こしていた。
「ねえ…おじいさん… どうして…人は進化するんでしょうね?
人が…うそをついて戦争をして、NTになって、そのNTがまたうそをついて…
本当に…そんな事で… 楽園を手にできるんですか? 新しい世界を造る事なんて…」
「わからん… いや…多分、無理…なのじゃろう…な
行った先で人が増えて… コロニーを増やして…
住む所が増えると立場の違いが出て、意見が行き違って…」
――そう思い起こしている内に、2機のVガンダムのサーベルはジョングの胴体を貫いていた。
63 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/05(火) 22:00:52.32 ID:7PmNzzqd
大爆発を起こすジョング、スケイルの死に涙するカムイ。
「また戦争を初めて…繰り返して… 嫌気がさして、そこから逃げる奴が出て…
そんな事をしながら人間は… きっと、少しずつ 少しずつ宇宙中に広がっていって…
いつか自分達が地球という星で生まれた事も忘れてしまって…
やがて星と星の間を素早く飛べるようになったら… 違う星の子として出会って…戦争をして…
少しずつ、少しずつその間も進化して…
きっと本当に平和なんかできるのは、何万年も何十万年も…
ひょっとしたら… もっと先の事なんだろう…
それでも それでも誰かが始めなくては、どれ程道のりが遠くとも…
初めの一歩を踏み出さない限り、目的に辿りつく事はできないのだから…」
戦いが終わり、宇宙に漂いながら戦争のむなしさやストークの死に泣くウッソ。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64687.jpg そこへ誰かの声が聞こえてくる。
「泣いてるのか? 悲しいのか? ウッソ」
「いいえ… ただ… 宇宙が… 宇宙が大きくて… ただ…あんまり大きくて…」
――その後、ダンディ・ライオンの後部がまるでイカのように開き発射態勢に入る。
そして生きていたストークはカムイと共にいた。
「本当にお前も来ねえか?ウッソ? 一緒に新しい世界を造らねえか?
地球にしがみついている限り―― 人類はもうだめだぜ…」
「ぼくは――――… ぼくはそうは思いません!」
決意を固め顔を上げるウッソ。そしてストークはウッソを見て微笑みこれ以上何も言わなかった。
「さようなら、ウッソ… 私は行くわ… シャクティ…さん…によろしくね」
ウッソに別れを告げ、最後にウッソの頬にキスをするカムイ。
こうして、巨大な宇宙船、ダンディ・ライオンは出発して行った。
ウッソは魚の骨(シノーペ)につかまりながらダンディ・ライアンを見送る。
64 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/05(火) 22:01:50.42 ID:/ohhc6W+
戦争のさなかだったから… コロニーが丸ごとひとつ、消失するという
この不思議な事件も――… すでに人々の記憶から消えてしまった…
ウッソ・エヴィンは何も語らなかった…
だから、この事件の真相も意味も、その唯一の帰還者である
この少年の胸の内にだけしまわれる事となった
宇宙世紀653年――――
恒星間航行用宇宙船ダンディ・ライオンによって
プロキシマ・ケンタウリへの植民が達成される
だが それはもう、人類には関係のない物語である…
<機動戦士Vガンダム外伝・脱出計画編 終わり>
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1358072497/317n
ニュータイプになっても人は心で嘘をつき争いをやめない。それでも…
というこの物語の展開はなかなか心に来るものがあるね…
今はもういないジオン・ダイクンはこの事態も予想できただろうか…
ガンダム漫画でもなかなか面白い観点から見た作品だったね
話は変わるけどスケイル・サープリス少尉ってもしかして聖闘士星矢の
海闘士、冥闘士のスケイルとサープリスからとったのかなw
うおっ、やっぱりジュドーかよ(明言はされんかったけどどう見てもZZだし)
いくつになってもたくましいのおもう80才になってるというのに。
しかしできれば親指立てるポーズもやってほしかった
まさかのZZキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
サスガに当時の最新鋭機も年代には勝てなかったか…
さらに何気にバイファムとドラグナーもキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
>>65 リアルでも人類の歴史=戦争の歴史だもんね
V2すでにあるんかよ
すげー交渉能力やな
一年戦争もグリプス戦役もネオジオン抗争もマフディー動乱もコスモバビロニア紛争も見てきてるわけだしなー
そりゃ嫌気もさすわな
>>69 ザンスカール帝国なんてバイク戦艦で町をひき潰したり、
ギロチンで一般市民を大量に処刑したり過去の戦乱と比べても正気の沙汰
とも思えない所業もやっているからね…
影ができるのは実体のみ
忍者モノとかの王道やんな
Pray don't break a peace forever
>>68 分離状態のV’V2が置かれていた倉庫の、他のモビルスーツ達が何時何処で誰から手に入れたか気になりますね
右手前のトレーラーに寝かされたケンプファーみたいなのや、右奥の競り上がりの膝から上が見えているガンダムみたいなのや、左手前に見切れているキュベレイのフレキシブルバインダーみたいな肩の奴や
長谷川裕一、ここに有りって感じでしたね
ライバルキャラ(スケイル)の狂気に満ちた笑顔とか
ガンプがハイメガキャノンを撃つシークエンスの外連味とか
ストークとウッソの会話とか
そして、最後の『だがそれはもう 人類には関係のない物語である』が良い
あのーみなさんお忘れかもしれませんが、粗筋川裕一さんの語り手としての妙もかなりあるかと
粗筋川裕一さん、今晩も期待させていただきます
>>65 神衣(カムイ)・鱗衣(スケイル)・冥衣(サープリス)、確信犯だな。
おそらく同系統アニメ『天空戦記シュラト』での鎧が神甲冑(シャクティ)と
呼ばれてる所から着想したんだろうが、かなりの悪ノリ。
単にZZタイプの頭部のスクラップを手に入れただけかと思ってたがジュドー本人なのか。
そういえば髪型も同じだな。長谷川絵の個性が強すぎてそういう発想が浮かばなかった。
ZZだと思ってみると、ガンプのあちこち(肩とか)微妙に面影残ってるな
逆襲のギガンティスのおかげでスーパーロボット大戦というコラボゲームが作られるようになったし、
このVガンダム外伝にあったバイファム対ドラグナーもいつかゲームで見れるのかな?
>>74 粗筋川裕一さんにはこの様な場所を作って頂いた事には感謝していますよ
79 :
粗筋川裕一 1/5:2013/11/07(木) 22:01:19.51 ID:yyOsgVt9
<機動戦士クロスボーンガンダム 第1話 宇宙海賊>
冒頭、輸送船が突如宇宙海賊に襲われていた。
『か… 海賊どもの小型機にはかまうな!積荷だけはなんとしても死守しろ!
や…奴が… “ 海 賊 共 の ガ ン ダ ム ”が出てくるぞ!!』
輸送船船長の叫びに呼応するかのように、宇宙海賊の母船から――――
“額にドクロマーク”をつけたガンダムが発進した!
――木星圏を飛ぶ、地球・木星間航行船スマシオン。
その内部では、木星に来た事で大はしゃぎする少年がいた。
「トビアー! トビア待てよ!そんなに慌てなくたって、歓迎会には充分間に合うって!」
トビアと呼ばれた少年は、念願の木星圏へ着いた事で大興奮、じっとしていられなかったのだ。
「…たく、こんな僻地に留学に来れたのがなんでそんなに嬉しいのかね?」
新しい開拓地(フロンティア)として宇宙に生活圏を広げ始めてから
すでに100年以上が過ぎていた
その開発の手はついにこの太陽系第5惑星・木星にもスペースコロニーを建造するに至った
その頃、トビア達留学生は木星の代表者の挨拶を聞いていた。
「ようこそ!留学生の皆さん!木星は心から皆さんを歓迎いたします
最接近時でも距離にして6億km、我ら木星人は母なる大地から最も遠い存在ではありますが、
知友を想う我らの気持ちはいささかも劣るものではありません…」
地球のサイド一つ分にも満たない、まだまだ小さな生活圏――…
そう、ここは最果て―― そして人類の最先端なんだ!
「――そしてまた、それこそが…
我らの偉大なる指導者、クラックス・ドゥガチ様の御心でもあるのです!」
80 :
粗筋川裕一 2/5:2013/11/07(木) 22:01:52.58 ID:yyOsgVt9
「アロナクス君」
「カラス先生」
挨拶が終わり、ホールから出てくると教師がトビアに声をかけてきた。
トビアはカラスにお礼を言うと、カラスは温厚そうな笑顔で答える。
「皆さんが何かを学ぶのはこれからですよ、私はその準備を手伝っただけです
これからもがんばって下さいよ」
そしてカラスとトビアは堅い握手を交わした。
その後、留学生達はもうすぐみんなと別れてしまう事に少しさびしそうにしていた。
そんな中、唯一トビアだけはこれからの事を考えるとワクワクしていた。
彼らの会話では、木星人は全員水・空気を地球圏の人々よりも神経質な程大事に扱っているそうだ。
「そういや全員手袋してるなー」
言われてみればカラスも手袋をしていた。あれは手の甲にナンバーが打ってあるそうだ。
「私の見たところ、あれは階級章か何かね 互いに見せ合って挨拶したりしてたわ
私達の前じゃあまりやらないけど… すごい厳格な身分の上下があるみたいよ!」
…しかし、カラス先生は教員のはず。それが一体なぜ…?
「ま、習慣なんざどっちでもいいさ 異国の美女とお友達になるのが俺の目的だもの」
「不純だなー お前って」
「歓迎会ですでにチェック入れとった奴に言われとうないわー!」
ツッコミを入れたトビアにヘッドロックをかける友人
ふと、別の友人がまた宇宙海賊出没のニュースをみんなに見せていた。
これで木星の輸送船ばかり6件目だそうだ。
「しかもどうやらこの連中… ガンダムタイプのMSをもってるらしいぜ、それも最低でも2機以上な」
「ひゃー!おっかねえ!」
「目が2つついててアンテナ生えてりゃ、マスコミがみんなガンダムにしちまうのさ!
バカの一つ覚えだよ」
そう言っておちょくる友人。
(監督がこういうセリフにしろっていったんだぁ 長谷川:談)
81 :
粗筋川裕一 3/5:2013/11/07(木) 22:02:25.00 ID:yyOsgVt9
――その時突然船内に警報が鳴り響いた!
『密航者だ!密航者だぁぁっ!! 捕まえろーっ!』
…見ると船員に追われる少女がこちらに走ってきて、少女は思わずトビアにしがみついた。
少女は船員に捕まるが、必死に密航者ではないと否定する。
『違います!私は密航者なんかじゃありません!
助けて!私は…ただ…ただ! ただ…私は…貨物室で…・・・・を』
最後の部分は聞き取れなかったが、船員の間に険しい空気が流れた。
見かねた級友は大げさにしなくても、となだめようとすると――――
『海賊だーっ! 宇宙海賊が攻めてきたぞ!!』
その声に全員窓の外を見ると… 帆船型の戦艦を中心に、宇宙海賊が接近してくるのが見えた!
その頃、格納庫ではMS・バタラが迎撃の為スクランブルしていた。
輸送船の至近距離で戦闘が繰り広げられ、ノーマルスーツを着込んだ留学生たちは悲鳴を上げる。
『何だってんだ!敵はたかが海賊だぞ! どう見たって旧型だ!何をてこずってやがる!』
留学生の叫びをトビアが否定する。
よく見ると旧型機はただの牽制用、防衛MSを攻撃しているのは別にいる!
『あれは……ガンダム!?』
トビアの叫びを証明するかのように、白と黒の2機のガンダムが輸送船の窓をかすめて行った!
ガンダムが次々とバタラ達をなぎ倒す中、突如トビアが爆発から目の前にいた人をかばった。
「だ…大丈夫か、君?」
トビアが助けたのは少女だった。
そしてその横では、パイロットがやられたため出撃できないバタラが待機していた。
(だめだ…だめだ!圧倒的すぎる! こ このままじゃ… このままじゃ、みんな…)
トビアは少女を逃がすとなんとバタラへと乗り込んだ!
『おい!貴様何をしている!? パイロットじゃないな!』
「機械工学科の学生です!作業用MSの免許を持ってます!代わりに出ます!」
木星人の制止を振り切り、トビアは強引にバタラを発進させる!
『引き金を引くぐらいならできるはず!砲座の代わりぐらいならできます!』
82 :
粗筋川裕一 4/5:2013/11/07(木) 22:02:59.83 ID:yyOsgVt9
甲板に出たバタラ@トビアはおぼつかない足取りでなんとか武器を構える。
「ガンダムだかなんだか知らないが… こんな所で死んで… 殺されてたまるか――――っ!!』
下手な鉄砲数撃ちゃ当たる!攻撃はなんとか命中し、喜ぶのも束の間…ガンダムは無傷だった!
『当たっている?のに? ビームが命中してるのに?なんで!?』
ふと、ガンダムが目前から消えたかと思うと、突如背後に出現、バタラの腕を掴んだ!
トビアはパニックになりビームサーベルを振りかぶるが、ガンダムもまたビームサーベルで防いだ!
サーベルの出力は向こうの方が上で、あっという間にバタラのサーベルごと真っ二つに両断された!
コクピットに火花が飛び散り、トビアが死を覚悟した瞬間……突如声が聞こえてきた。
《飛び降りろ!コクピットを潰すぞ!》
トビアが脱出すると同時に、ガンダムはシールドを変化させた武器でコクピットを潰した。
「なんだ? なぜだ? あ あの海賊? ぼくを…殺さなかった?」
――よく見ると、他のバタラも同様でガンダムはパイロットを狙っていなかった。
「殺す気はないのか?どういうつもりだ!?」
トビアはなんとかスマシオン号に辿りつき、ハッチを開けると貨物室に出た。
「と とにかく…一度みんなの所へ戻って…」
――ふと、トビアはある事に気付く。貨物の中に……【毒ガス】が混じっていたのだ!
なぜ留学生を運ぶ船にこんな物が積んであるのか?!
トビアがパニックに陥っていると、突如何者かが背後からトビアを締め上げた!
それは……先程の温和な顔つきとは違い、邪悪な顔つきになったカラスだった!
「…なに、単なる表示ミス…悪い冗談だ… ウソだと思うならバルブを一つひねってみたまえ…
天国へ上る気分が…味わえるよ?」
カラスは銃を突きつけるが、トビアは必至の抵抗でなんとかカラスを振り払った。
トビアはやめて下さいと説得するが、カラスは襲い掛かるのをやめなかった。
「君は見てはいけない物を見てしまったんだ!死にたまえ!
10年! 10年かけたんだ! 10年かけて留学生の交換を続け…
地球の! 連邦の信用を勝ち取り、少しずつ少しずつガスを地球圏に運び込む…
その計画を君一人の為に… たかがあの海賊ごときに嗅ぎ付けられた程度の事で…
諦める訳にはいかないだろう?」
83 :
粗筋川裕一 5/5:2013/11/07(木) 22:04:06.37 ID:yyOsgVt9
――苦し紛れでトビアはカラスの手袋を脱がすと、手の甲に番号があった。
なんとかカラスの拘束から抜け出すトビア。
『全ては総統クラックス・ドゥガチの御心のままに!
地球に巣食う連邦と言う名のウジ虫共を皆殺しにし!
母なる大地を、我ら… 木 星 帝 国 (ジュピターエンパイア)の物とする為に!!』
未だどういう事か事情が呑み込めないトビアに銃を突きつけるカラス。
「死・ね!」
――その時、外壁を破壊してガンダムが現れ、ガスタンクもカラスもトビアも外に放り出された!
突如ガンダムのコクピットハッチが開き、パイロットがどうした事かトビアを救出する。
「大丈夫だな?おれの言う事が分かるな?」
「何が… 何が起こっているんですか?一体! ぼくの ぼく達の知らない所で…一体…!』
するとパイロットは向こうを指差した。
「お前の取るべき道は二つある
一つは何も聞かずに地球へ帰り、全てを忘れ貝の様に口をつぐむ事…
そしてもう一つは、我らと共に… 真実に立ち向かう事だ!」
「あ… あなたは?」
するとパイロットはヘルメットの遮光シャッターを開け素顔を見せる。
その顔は比較的若い男性だった。
「宇宙海賊 クロスボーン・バンガード! おれの名はキンケドゥ… キンケドゥ・ナウだ!」
宇宙世紀0133――… 地球の誰もまだこの戦いを知らなかった
<続く>
確かF91の頃から裏設定で木星がクロスボーンバンガードの背後に
いるという設定があったけど
よもや…木星帝国とはww
お、新作か。それもF91の後の話とは見ものだな。
クロスボーンってF91の時の敵勢力だよな?
何でガンダム持ってんだ???
F91から10年後か
リィズたんどうしてるかな・・・
もうF91のTVシリーズ化は期待できんのかな・・・
それとも富野もクレジットされてるということはこれがそのアイディアからのものか
なんか木星圏のモビルスーツってモノアイに縦目が入って怖いな
確かキュベレイもあんなモノアイだったよね
アクシズの技術者が亡命したのかな
F91の続編がいつまで経っても音沙汰ないと思ったらまさかこんな形で・・・
ETERNAL WINDはガンダム主題歌屈指の名曲。
アロナクスていうと海底二万海里やな
キンケドウてのがなんかよくわからん名前だがエンキドゥとは関係ないかw
噂のF92がこの漫画で出るのかな?
このガンダムが主役だろうけどなかなか重厚でカッチョイイな
格闘戦に強そうな感じもいい
それにしてもクロスボーンバンガードにガンダムがいて
連邦?のバタラはブッホ系の意匠っぽい???
よくわからん
それともトビアが最終的にあのガンダム鹵獲するのか?
だがキンケドウとやらはあんまり敵役っぽくないし
監督がこういうセリフにしろっていったんだぁ! ←ワロスw
しかし、ここまで監督自ら指定してるって事はかなり本格的に公式が関わってるのかな。
とりあえず確実にいえること
ちっぱい少女はこの作品のヒロイン
またロリコンネタかよ
長谷川氏の貧乳娘に懸ける情熱は異常
Vの20年前になるのな
カガチとか出てくるかも
てかドゥガチ様ってwwwガチ党絡みでなんかあんのか
デナン・ゾンの改良型?にしろ、潜水艦のようなメガライダー風のマシンがなんかいいな。
>>89 確かにあの目はキュベレイだが、キュベレイはツインアイでは?
この連載はVガンダム外伝の縁と言うのもあるけど、月刊コミックコンプが休刊した流れが大きいな
長谷川先生がまさか車田正美と肩を並べるとは思わなかった
馬鹿の一つ覚えって富野はそんなにGガン嫌いなのかw
その割には主人公機がドクロでマントで格闘戦しててGガンっぽいが。ツンデレ?
Gガンも最初はもう本当にあれだったが
最近はなんか一周回ってあれはあれでいいような気がしてきたが
本編にGガンのノリを持ち込むとまた色々言われそうだなあ。
今月でマップス終わって余裕もできるだろうしダイソードどっかで連載再開しないかな……。
>>93 タイトルページに描かれている人物の大きさからしたら、主人公はキンケドゥだろう
ビームバルカンを防げるマントとかビームサーベルが切れるビームサーベルとかってどんな原理なんだ?
トビア少年の恐怖心がはっきりと描かれていて良いな
主人公がクロスボーンバンガードってことはそのうちシーブックが敵として出てきたりするんだろうか?
20代後半ぐらいになってるはずだが。
>>104-105 という事は、トビアはポケ戦のアルみたいな立場かな。
なんらかの形でシーブックやセシリー、F91は出てきそうだな
シーブック27歳くらいか
リィズたんどうしてるかな・・・
リィズは当時何歳だっけ?
ドレルもザビーネもF91終了時点では生きてたはずだよね
やはりこいつらが海賊に噛んでると見るべきか
痛い目に合わされたガンダムタイプの情報を入手して作ったと
111 :
粗筋川裕一 1/5:2013/11/09(土) 21:59:35.82 ID:GypjeHzR
<第2話 その闇の名は“木星”>
冒頭、トビアはキンケドゥによって肩にオウムを乗せた若い女性の前に連れられてきた。
「初めまして少年、ここが我らの母艦、マザー・バンガードのブリッジ
そして私がこの艦の艦長を務めるベラ―――― ベラ・ロナです」
トビアは若い女性が艦長だと知り面食らう。
ベラは微笑むが、今はまだトビアの疑問に答える事は出来ないと言う。
「理解しづらいかもしれませんが… “知る”という事、それ自体が危険な事もあるのです…
ですから…この先はあなた自身でどうするか決めて下さい…」
そこでベラはキンケドゥと同じく、もう一度トビアに質問する。
全てを忘れ地球に帰るか、共に戦い全てを知るか。
トビアの答えは――――…「全てを知る方を」だった。
その答えを聞いたベラは改めて挨拶し、事情を語り始めた。
「ようこそ、クロスボーン・バンガードへ トビア・アロナクス君 …地球は今、狙われています」
作業班が使えそうな物を片っ端から積み込む中、ベラはスマシオン号の発進を許可させる。
マザー・バンガードに残ったトビアは単身スマシオン号を見送る。
スマシオン号は運んできた留学生もそのまま地球への帰路につき、
そしてぼくは一人海賊の元に残った
――恩師は毒ガスを運んでいた… 隠された悪意の断片…
ここで何かが起こっているその意味を…
どれほど怖くでも全てを見届けるまで、退く事はできないと思った
不意に背後から肩を叩かれ振り向くと、キンケドゥがいた。
「ぼくの仲間を帰してしまって本当に大丈夫なんですか?
帝国なんて連中が本当にこの辺にウロウロしてるなら…」
「大丈夫だよ、木星帝国は民間人には一切手は出さないよ…今しばらくはな… それは保証する!
そんな事より仕事だトビア 人では常に不足している!いるなら手伝え!そういう事だ!」
112 :
粗筋川裕一 2/5:2013/11/09(土) 22:00:10.54 ID:GypjeHzR
…キンケドゥに連れられ、任された仕事と言うのは… キンケドゥと一緒に芋の皮むきだった。
「あの…まさか… 芋の皮むき要員が欲しくてぼくを仲間に誘った訳じゃないでしょうね!」
「はっはっはー♪ まっさかあ! おれなんかパイロットだぞ、でも非番の時はこうしてるんだ」
…しかし、その背後には壊れたミキサーがあった。もしかしてビンボーしてるのか?
「宇宙生活長くやってると、こういうのは心なごむぞ♪」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64891.jpg ふと、トビアはクロスボーン・バンガードの紋章を見て少しずつ思い出してきた。
それは10年前、サイド4で独立戦争を起こした国の軍隊名だった。
コスモ・バビロニア建国戦争――――…
人類は優れた者が他者をまとめるべきだという貴族主義を唱えて国を作ろうとしたのだ。
創始者はマイッツアー・ロナだったが、その孫娘が異を唱えた。
「貴族主義は間違ってます!人は平等です!」と演説したため、コスモ・バビロニアは
内部から分裂してしまったのだ。
「その時の立役者…… ベラ!ベラ・ロナ!さっきの人だ!
どこかで見たような気がしたんだ!そうなんですよね!?
キンケドゥさん、あなたの顔も知ってますよ!
レジスタンスの若きガンダムパイロット… えぇと……なんだっけ?」
「昔の事だ、忘れろ忘れろ!」
しかし、その反貴族主義派は旗艦バビロニア・バンガードの処女航海中に事故を起こし、
生存は全員絶望視されていた……はずだった。
「そうだ… だからおれ達は公式にはすでに死んでいる 存在しない人間だ」
――その頃、ベラはシャワーを浴びていた。長谷川漫画名物サービスシーン。
「うーん、お肌のハリもいいし、これならまだ20だって通じるわよ♪」 ←注:28歳
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64892.jpg その時、ハロ(オウムの名前)が騒ぎだし、入り口に人影が見えた。
ベラは思わず手で胸を隠し、洗面器を手に取った。
113 :
粗筋川裕一 3/5:2013/11/09(土) 22:00:46.69 ID:GypjeHzR
同時刻、キンケドゥとトビアは話しながら通路を歩いていた。
まさかコスモバビロニアを復活させる気なのか?
「ベラは―――― そんな事は考えちゃいない
だが、クロスボーンを名乗った方が人も物資も集まるのさ “奴ら”と戦うにはどうしてもな
詐欺みたいだが、これも世の中って奴で……」
『 キ ン ケ ド ゥ !!』
突如ベラの怒鳴り声が響き渡り、後方から何者かが洗面器を投げつけられ飛び出してきた!
トビアが振り向くと、その人物…少女はトビアと激突、追ってきたベラも人違いだと知る。
トビアはこの少女に見覚えがあった。
「誰?何?その娘は?うちの乗組員じゃないわ?」
「すいません!ごめんなさい、お風呂を覗くつもりじゃなかったんです
隠れる所を…探していたんです、木星には行きたくない 木星の人達に捕まりたくないから…」
泣きながらすがりつく彼女をトビアはかばう。
「彼女はステーションで密航者として追われてたんです でも、本人は違うって言ってました」
キンケドゥが少女の名を聞くと、少女は素直に答えた。
「ベルナデット…ブリエット」
身分を証明できるなどは無くしてしまい、同じ留学生のトビアも見覚えが無い。
だが、この怯え方は尋常ではない。きっとトビアと同じくガスか何かを見て追われていたのだろう。
ベルナデットはベラに懇願するが、そもそもスマシオン号は地球へ帰ったのだ。木星に向かった訳ではない。
それを聞いたベルナデットはますます泣き叫んでしまう。
結局スパイじゃなさそうなので、ベラの判断でしばらくここに置いておく事にした。
それを聞いたトビアは地球に反してあげるべきだと抗議するが方法がない。
「面倒を見てあげるんですよ!トビア君!それも任務の内ですよ!
…あーもう!なんでこう面倒が続くのかしら…!」
キンケドゥがなだめ、ようやくベルナデットは落ち着きを取り戻す。
《艦長、ミーティ202の調査結果が出ました》
艦内放送を聞いたベラはトビアにブリッジに上がるように促した。
114 :
粗筋川裕一 4/5:2013/11/09(土) 22:01:31.30 ID:GypjeHzR
―通路―
「私達がここで何をしているのか、その目で見なさい!」
ベラはトビアとベルナデットを先に行かせ、キンケドゥにトビアが本当に使えるのか確認する。
「肝っ玉は座ってると思いますよ? それに何度も試したでしょう?
帝国のパイロットが味方に拾えない以上は… 大丈夫!留学生でも通用しますよ
それにこれ以上「例の作戦」遅らせる訳にもいかないでしょう?」
それを聞いたベラは納得した。
ブリッジに上がったベラは、暗証空域の岩盤の建築物を見ていた。
あれがミーティ202…木星帝国の基地だった。
間違いはないと報告を受けたベラは、攻撃命令を下した!
『マザー・バンガード!全巻攻撃態勢に移れ! ゾンド・ゲー隊発進!!』
ゾンド・ゲー隊が発進すると、2機のガンダムもカタパルトに立つ。
「クロスボーン・ガンダムX1 キンケドゥ!出る!」
「X2 ザビーネ・シャル ――――行くぞ!」
ザビーネが出撃しようとすると、突如コンパネスクリーンに険しい表情のベラが映る。
《ザビーネ、分かっていますね!殲滅が目的ではありませんよ!
パイロットも人員も殺してはなりませんよ!いいですね》
「わかっております、我々は人殺しではありませんから 極力…ね」
ザビーネは映像をカットすると、何かを考えるかのように黙り込んでしまった。
2機のガンダムの姿を見て改めて驚愕するトビア。
「すごい!ただの海賊の装備じゃない!」
「新兵器の実験をやりたい兵器会社がありましてね、そこから譲り受けているのですよ
あまりいいやり方とは言えませんけど…」
そこでベラは先程のミーティ202をトビアに見せ、何に見えるかと問う。
「何って…資源の採掘基地でしょう?」
「あれは帝国の軍事基地です ――――爆撃開始!!』
ベラの命令と共にマザー・バンガードは一斉射撃で爆撃を開始する。
115 :
粗筋川裕一 5/5:2013/11/09(土) 22:02:06.04 ID:GypjeHzR
だが、一向に動かないミーティ202に、思わずトビアは叫ぶ。
『や… やめて下さい!本当に軍事基地なんですか!? これじゃ!』
『静かに! ……来ます!!』
ベラの叫びとほぼ同時に、ミーティ202から無数の攻撃が飛んできた!
マザー・バンガードは艦体にビームシールドを張り攻撃を防いだ!
ミサイルの雨がやむと同時に、続いて戦闘用MSが多数出撃してくる!
しかしそれらはクロスボーン・ガンダムが迎撃していく。
「――10年前の事件をきっかけに…
我々は地球圏の誰もまだ知らない“敵”が存在する事に気づきました…
その連中は注意深く、存在を表に現さないように姿を隠し…
地球圏で戦乱を起こそうとする者に武器を与え、
経済を助けて闇から支援していたのです
――“木星帝国” 表向きは公社でしかない木星圏コロニーの中で、
深く静かに準備を進め、虎視眈々とチャンスを待っていたのです」
「ち… 地球を? 自分達の物に?」
「ええ… でしょうね… 木星は小さな“国”です
国力は圧倒的に連邦に劣ります、だから――――
地球への侵略は必ず一撃必殺の手段を用意してくる!
それまでは連邦にも、他のコロニーにもその真意を悟らせず…穏やかな隣人の顔を崩さずに…」
――その時、トビアはカラスの事を思い浮かべていた。
「わかったでしょう? もし自分達の陰謀に気付いた者がいると知れば、
彼らは容赦なく暗殺しようとします 私達の…時のように」
…そうこうしている内に、核ミサイルが接近していた!弾幕が間に合わない!
『キンケドゥ!』
ベラの合図に呼応するかの様に、マザー・バンガードにX1が守りに入ってきた。
X1はバスターガンとビームザンバーを連結させ、アイパッチのようなスコープを下しザンバスターを構える。
弾丸は見事核ミサイルを貫通、マザー・バンガードは直撃を免れた!
「彼らは… 手段を選ばない!
――木星のあやまった指導者、クラックス・ドゥガチを倒す事!
これが…… よみがえったクロスボーン・バンガードの目的なのです!」 <続く>
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
ベラ・ロナってあのベラ・ロナだよな?
なんでセシリーじゃなくてこっち名乗ってるのかわからんけど
コスモ貴族主義は間違っていると演説しつつクロスボーンを名乗る?
なんかよくわからんがそのうち明らかになる・・・か
それにしてもマザー・バンガードのデザインはなかなか斬新でいいな
009海底ピラミッド編を少し思い出したけど
「お風呂を覗くつもりじゃなかったんです」
「いや・・・それは疑ってないけど」
ワロタw
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!28歳おっぱい!
しかし木星公社が実質木星帝国になっていたとは…
シロッコが見たらそのあまりにも俗世的な考えに
なんて思ったんだろうね
>>118 おっぱいの前にけつはどないしたww
そしておmwせdrftgyふじこ
え…キンケドゥってシーブックだったの?
カ「それは…どうかな」
「アノー」姓って、アナグラムにしたら「ナウ」になりそうだな、と思って調べたら
「Arno」だから無理だった。
トビアの話ぶりからするとキンケドウ=シーブックか?
まあセシリーがいるならそれもわかるけどなんでクロスボイーン?
まあ長谷川絵をけなすわけではないがそんなに似てるように見えないので
一話の時点では全くこの展開は想像つかなかったわw
しかし10年前からとなると
カロッゾの背後には木星帝国がいたのかな
仮面をかぶってエゴが強化されて性格が変わったそうだけど
ちょwなんでザビーネが?
確かに一時期忠誠を誓ってたけどベラは貴族主義否定したんやろ?
それにしても新発売のウィダーインゼリーとやらは宇宙食っぽいな
今年のヒット商品に選ばれるんじゃなかろうか
>>116 キンケドゥが「クロスボーンを名乗った方が人も物資も集まる」って言ってたじゃん
ベラも「新兵器の実験をやりたい兵器会社(中略)から譲り受けている」と言っているから、海賊の不正規とは言え戦闘実績が出来るのが良いんだろ
それにしてもザビーネの髪がストレートだな
貧乏でパーマをあてられなくなったか
>>120 じゃあ( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
個人的にはザビーネがセシリーを洗脳か何かして、洗脳されたセシリーがキンケドゥ(シーブックだよな?)を
説得か何かして配下にしてるんじゃないかなと思ったり
>>128 それは集まるかもしれんけど
その時点で「あー貴族主義ちゃうんや、帰ろ帰ろ」ってなりそうなもんだが・・・
>>129 ( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
確かにザビーネはなんか腹に一物ありそうな風情だよな
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
さらっと書いてるけどいきなり核撃ってくるとは木星えぐすぎ
単なる迎撃だろこれ
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
なんかセシリーさん昔よりも性格子供っぽくなってないかw
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
ベルナデットか…
ルルドの聖女から持ってきたかな?
お・ま・え・らwwwwwww
お前シーブックだったのかw気づかんかったw
ベルナデット中1でトビアは学園違うってことは中2なのかね。
【朗報】ダイソード、少年キャプテンで来月号から連載再開
案外早めに再開してくれるようで一安心だ。
ダイソード、少年キャプテンで来月号から連載再開
【質問】これどこの情報から???少年キャプテンって今存続してたの?
(ノリのいい答え、待ってるよー!)
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>130 きっと思想が徹底できてないせいで貧乏してるんだろう。
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
ザビーネは確実に何か企んでるし、裏切り感MAXなんだよな、どう見ても
…ところでゾンド・ゲーの顔がなんか「加トちゃん」に見えるのは俺だけか?w
ザビーネはF91でも一番ビジュアルがイケてたから味方側に付いたのは嬉しい。
斜に構えて時には内部で対立を起こしながらも最後は美味しい役が狙えるポジ。
>>137 存続してたのってお前ゲッターロボ號どこで読んでたんだ?
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>125 木星MSがブッホっぽいんじゃなくてブッホが影響うけてたんかもな
おっとイカン
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>108 リィズたんは当時10歳
現20歳前後
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おしり!おっぱい!おしり!
あの初々しい反応からしてシーブックのやつまだセシリーに手を出してないのか。
まあ立場上難しいところが有るようだし、他の女に走ってないだけマシか。
ベルナデット一体どうやってここに潜り込んだ?そんな機会あったっけ。
身分不詳なのも怪しいし、そのうちカラス先生のように豹変しそうな・・・
ジュドー・アーシタさん(60)にも期待したいところ
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>147 ( ゚∀゚)o彡゚と本文を逆にしただけで、ジュドーじいさんの乳と尻を期待しているようにしか見えんw
長谷川作品的に考えたらベルナデットも脱ぐんだよな
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!おしり!おしり!
長谷川作品的に考えたら主人公(オモヒトヒロシと読まぬこと)もたいてい脱ぎますな
長谷川作品だけに木星帝国側の悪女期待してもいいですか
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!おしり!おしり!
>>130>>138 初めは「ベラ・ロナ」や「クロスボーン・バンガード」のネームバリューでマザー・バンガードやゾンド・ゲーなんかの大物が揃えられたのかも
んで始まったもののやってる事が木星公社(帝国)に対するゲリラ的な海賊行為なんで
>>130になって貧乏して、パイロットスーツ着た爺さんまで居る(人手不足な)状態なんだろう
君らに聞きたいんやけど
本編買う気今ある?
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!おしり!おしり!
本編って何を指して言っとんの?
>>147 しかし今回ジュドーが出てくるかどうかはわからんけど
>>67で挙がったのに加えて今回の紛争も経験するわけか。
ますます嫌気さすわな。
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>67じゃねーや
>>69やんな
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
>>154 まあ長谷川裕一先生の漫画どう?(みのもんたの逆襲風に
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!おしり!おしり!
年代的に考えると、クロスボーンガンダムに登場しなくても
この木星帝国戦争?の情報は耳に入ってくるはずなんだよな…
いたたまれねーわ
>>153 長谷川作品は高確率でぬぅど出るし、もちろん単行本買いますぜ!
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
しかし毒ガスか…
ついこないだテロがあっただけになんかクるものがあるな…
これって木星帝国がイデオン所有してるとかそういう展開になる類いの作品じゃないよな?
全くありえない話ではないと思う
一応巨神はどっかに遷移したはずだけどさ
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おしり!おっぱい!おしり!
>>132 よく見るとあの核ミサイルにバタラと同じキュベレイの目みたいなセンサーが付いてるんだよなぁ
国力が圧倒的に劣るって言われてたし、木星帝国も黒幕気取ってるけど貧乏してるのか?
>…しかし、その背後には壊れたミキサーがあった。
ギャグ補正にツッコむのもアレだが、ミキサーにあんなスプリングは無いw
( ゚∀゚)o彡゚ミキサー!ミキサー!
う… 宇宙世紀なミキサーには有るかも知れないじゃないか!
ザビーネもヒマな時は皿洗いとかやらされてるんだろうか…
よく見るとアバウトに剥いた後なのにかなりデカいジャガイモだな
宇宙栽培ではあれくらいになるとかそういう研究でもあるんか?
( ゚∀゚)o彡゚
>>164 頭に三角巾つけて家事するザビーネ…いいなw
( ゚∀゚)o彡゚家政夫ザビーネ!家政夫ザビーネ!
ザビーネって女の名前らしいね
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
男だとはっきりわかる描写は無い
アンナマリーとの関係が苦しくなるけど
ザビーネが男の名前でなんで悪いんだ!俺は男だよ!☆(`o(○=(゜Д゜)o
170 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/11(月) 21:58:40.49 ID:oojtXBNR
<第3話 襲撃の罠>
―木星圏コロニー クラックス・ドゥガチ総統府―
戦況を報告する将軍だったが、ミーティ202を破壊されたためにミサイル生産が減少、
その責任を取らされていた。
将軍はもう一度チャンスをと懇願するが、水槽の中のドゥガチは笑って答える。
「ク…ククク… ――よかったではないか…将軍… ちょうどいい新兵器の実験台が出来て…
“闘魚(ペズ・バタラ)”と“蟹(カングリジョ)”が完成しているはずだな
使ってみるがよい――…」
将軍は一礼すると、ドゥガチは心の中で舌打ちする。
(海賊共め!わしの庭を汚しおって!ただですむと…思うなよ――――)
―同刻 木星低空軌道 マザー・バンガード―
この周辺ではトビアがゾンド・ゲーを使い、老兵士からMSの訓練手ほどきを受けていた。
『トビア!木星の重力を気にしすぎるでない!この位の距離ならまだまだ平気じゃ!』
…しかし相変わらず下手な操縦に、老兵士は内心不安になっていた。
ぼく達が… 海賊クロスボーン・バンガードと
行動を共にするようになってから、1週間が過ぎていた――――
訓練が終わり、キンケドゥに連れ出されたトビアはそこで食事を持ってきたベルナデットと会う。
すっかり打ち解けたベルナデットは炊事当番などを任されていたのだ。
ベルナデットはドリンクをトビアに渡し様子を聞く。
「疲れてるんじゃないの?MSの訓練までやらされるなんて…」
「いや、この位なんてことはないけどさ ――ほら!」
そう言って片手で軽々とワゴンを持ち上げるトビア。(※←実は無重力ブロック)
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64994.jpg 「もうこの船には慣れたかい?」
「うん! 海賊って怖いと思ってたけど、みんな優しくしてくれるし平気よ!」
「よぉ!姫様! ジュースもらうよ」
171 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/11(月) 21:59:14.86 ID:oojtXBNR
二人が話しているとキンケドゥが通りかかり、ベルナデットはキンケドゥについていった。
「キンケドゥさん! はい!もう一本どうですか?」
いい雰囲気だったのに台無しになり口をパクパクさせるトビア君でした。
「キンケドゥさん…… ロリコン…じゃないですよね?」
「? なに?なんで?」
昼はMSの操縦訓練、夜はキンケドゥにマシンの講義を受けるという日々が続いていた
「この“マント”はビームを受けると表面が蒸発する事でエネルギーを打ち消す
対ビーム用のリアクティブ・アーマーだ 対弾性は平均で5発
ビームシールドと比べた場合の長所は、敵に見つかりにくい事と…
シールドがエネルギーを使わないので、MSの稼働時間を延ばせる事だ」
その後、船内に警報が鳴り響きキンケドゥ達はブリッジへ向かう。
「どうしました、艦長?」
「輸送船からのSOSをキャッチしました」
それを聞いたキンケドゥは敵の罠かもしれないと考える。
それにずいぶん低い軌道を取っている…これは危険だ。
しかしベラはそれでも見捨ててはおけないと救援に向かう事にした。
「MSはX1とゾンド・ゲー3機 トビアはどうか?使えるか?」
「! X2 ――ザビーネは残しておくのですか?」
「万が一に備えて、うちのエースを2人とも出さない方がいいでしょう」
そのベラの言葉に、キンケドゥは何か思う事があった。
―通路―
「それじゃ、あのザビーネって人とキンケドゥさんは、前は敵味方だったんですか?」
「ああ、コスモ・バビロニア戦争でな
おれがレジスタンスの、ザビーネがコスモ・バビロニアのエースとして何度か戦った事もある
昨日の敵は今日の友って訳だ」
172 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/11(月) 21:59:46.35 ID:oojtXBNR
「そういう事って本当にあるんだ」
「今は仲間であると同時に、永遠のライバルさ 今日はトビア、お前もついてこい!初陣だ!」
「はい! こうなったらぼくも覚悟を決めました!
どうせならガンダムに乗れるぐらいになってみせますよ!」
――その言葉にキンケドゥは少し考え、「乗ってみるか?」と尋ねた。
―格納庫―
発進シーケンスに入るX1、ゾンド・ゲー達。そしてザビーネX2は命令通り待機していた。
(キンケドゥは出たか… 艦内に残っているのは私とベラ…
注意せねばならんのは… ゾンド・ゲーのパイロット3名…か…
さて、どうしたものかな… 好機には違いあるまいがな)
何かを企むザビーネだが、ふと格納庫内を見ると、キンケドゥがリンゴを持って歩いていた。
「よう!食うかい?」
「キンケドゥ? では――――? ガンダムには誰が?」
その頃、ベラは妙に動きの鈍いX1を不信に思っていた。
「ひ〜〜! やめときゃよかったーっ!」
コクピットに響くトビアの悲鳴、呆れる仲間達。
きっとこれにはキンケドゥに何か考えがあるだろうと仲間達も言うとおりにしたのだ。
―再び格納庫内―
「どういう事かな?キンケドゥ」
「おれは貴様を一人、艦に残しておくほど信用しちゃあいない」
「ほう? …ふふふ 困ったな、どうすれば信じてもらえるのかな?」
「コスモ・バビロニアの残虐な殲滅戦のやり方を見て離反した… 私の気持ちに偽りはないよ」
「ああ、わかってる だが貴様が反対だったのはそのやり口だけだ…
貴様は貴族主義を―――― 捨ててはいない!
その貴様がここにいる… 理由は――――なんなんだ!?ザビーネ!」
173 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/11(月) 22:00:19.02 ID:oojtXBNR
一方、トビアはようやくX1を輸送船に取りつかせていた。
「よーし、これで何とか…」
その時突如何かを感じ取った老兵士が離れろと警告を発した!
「え?」
それと同時に輸送船の内部から―― MS・ペズ・バタラの大部隊が飛び出してきた!
斧のような形状のMSはX1達を無視し、全機がマザー・バンガードに向かっている!
『しまった!こいつらは対艦攻撃部隊だ! 狙いはマザー・バンガードだ!!』
戻ろうとした時、背後から強力なビームが放たれゾンド・ゲーの片足を破壊した!
『別のタイプがいるぞ!? モビル…アーマー!?』
――敵を探すと、遥か後方に… 蟹のような形状のMAがいた!
「ふっふっふ 貴様らの妙なマントがビームを防ぐのは知っている!
だが… この戦艦の装甲をも一撃で撃ちぬくMA・カングリジョのビーム!防げるかな?」
一方、ペズ・バタラ部隊は巨大なビームの刃をマザー・バンガードに突き立てていた。
ベラはビーム・シールドを展開させ、次の指示を下す。
『ゾンド・ゲー3機はシールド内に入った敵機を! 外の敵は各ビーム砲座で叩け!』
その光景を見たベルナデットは感心する。
「すごい… この艦は全体にビーム・シールドが張れるんですね」
「ええ… ただしエンジンが臨界に達するまでの20数分間だけね…
それまでに敵を駆逐できねば、我々は木星の大気に沈む事になる!
キンケドゥ!早く戻って! 船が…危険よ!』
その時キンケドゥがモニターに映し出された。
《ベラ! おれだ、今格納庫にいる!》
「え?え? なんで?そんな所に?」
《説明はあとでゆっくりする!シールドを一部開いてくれ!コアファイターで出る!》
ベラは了承し、シールドを一部開きそこからX2とコアファイターが発進した。
『待っていろ!トビア!』
174 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/11(月) 22:01:26.36 ID:oojtXBNR
ザビーネは艦に取りついた敵に銃で狙いをつける。
『死ねっ!』
…だが、ベラの命令を思い出し攻撃を中断、ビームザンバー(ビームサーベル)に持ちかえる。
『一気に殲滅できれば楽なものを!』
サーベル同士のつばぜり合いが始まるが、敵の方が強い!
(こいつのビーム・アックスは戦艦の装甲を切り裂くようにできている!正面からではだめだ!)
「こいつを倒すには…… 横だ――――っ!!』
X2は素早く横に回り込むと、ペズ・バタラ本体を槍で貫いた!
「悪いが…この艦に傷をつけられては困るのだよ… 今はまだな!」
そしてザビーネは味方に側面を狙うようにと指示を出した。
その頃、トビアは必死に敵に接近しようとしていた。
これはキンケドゥから教わった、近代MS戦での戦い方なのだ。
現在では敵も味方もビーム・シールドを持っている為、遠距離からの攻撃は決定打になりづらい。
だから敵のシールドの内側へ、懐へ飛び込む。これが最も有効な戦法なのだ。
(クロスボーン・ガンダムは接近戦に強く調整されている!恐れるな!)
――だが、なんとか接近しても、カングリジョのでかさに怯んでしまうトビアだった。
その一瞬の隙を突かれ、X1は巨大なクローに捕らえられてしまう!
カングリジョの砲口にエネルギーが収束する。トビア絶体絶命!
その時だった!
『トビアーっ!ドッキングアウトしろーっ!』
キンケドゥのコアファイターが飛来、トビアは素早くドッキングアウトする!
直後、キンケドゥのコアファイターがドッキング、X1は本来の戦闘力を取り戻す!
シールド部分から発生させたビームの刃がクローを砕き、
足底部に仕込んだ刃がカングリジョの砲口を潰し誘爆させる!
カングリジョはバルカンで抵抗するが、これまでのX1と違い別物の動きに戸惑っていた。
X1はビームサーベルをカングリジョに突き刺すと、さらにふくらはぎのナイフを突き刺した!
その隙間からパイロットをわしづかみにすると、カングリジョを一刀両断にした!
175 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/11(月) 22:02:06.32 ID:8a2bPs0U
…戦いはひとまず終わり、ペズ・バタラ隊は撤退を始めた。
恐らく作戦の要のカングリジョが逃げたからだろうと一安心するベラ。
今回の戦いで、トビアも結局はパイロットの腕が物を言う事を思い知らされた。
X1が戻ると、そこにはX2が待ち構えていた。
「これで少しは信じてもらえたかな?キンケドゥ」
「さて―――― どうかな?」
同時刻、ベラはある事を考えていた。
(敵の戦力は日増しに増大していく… 敵の基地を一つ一つ潰すやり方ではもうダメだわ
不安は残るけど… もうこれ以上は引き延ばせない “例の作戦”を実行に移すしかない…)
―ブリッジ―
トビアとキンケドゥはベラに命令違反を咎められていた。
お互いを肘でつつきあいながら責任を擦り付け合う二人。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64996.jpg 「キンケドゥ・ナウ!トビア・アロナクス!新しい作戦命令を伝えます!
両名は共に木星帝国木星帝国内部に潜入し、敵本拠地並びに――――
総統クラックス・ドゥガチの所在を突き止める事! 以上!」
ベラは命令違反の2人に、最重要任務を与えたのだった。 …おまけでトイレ掃除の罰則付で。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=64997.jpg <続く>
ガングリジョとベスバタラを見た時の感想…
木星のセンスってシロッコの時からかなり変化したなあ……
ジオって案外まともなデザインだったんだと
あのじいさんは結構重要っぽいけど名無しのまんまか
他への示しもあるしキンケドウにもお咎めがあるのは当然だろうけど
エースパイロットで側近中の側近でもあるものにこんな危険な潜入任務はどうかと思うぞ
あー確かにザビーネバグ作戦には嫌悪感示してたしな
貴族主義にはロナ家直系でアイドルたりうるセシリーが必要だから
いずれ洗脳とかをって考えてんのかな
へぇ、ガンダムにマントって正直どうかと思っていたが対ビーム装備なのか。
タダの長谷川氏の趣味かと。
>>177 多分キンケドゥかトビアをかばって死ぬんだろうな。
その時に名前判明するとか。
>>179 あと長谷川先生が描く手間が少し省けるって言ってた
カングリジョとペズ・バタラのデザイン、あれも長谷川先生が考えたんだろうか?
「ガンダムのMSだ」って言わなきゃ分からないレベルだぞ
ドウガチが入ってるのって培養液かなんか?
つーかこいつ生きてんの?
カラスってやつの傀儡とかにされてるんじゃ?
ドゥガチ総統顔がまじで妖怪っぽいな…
水槽の中で長時間座っているけど本当に人間なんだろうか…
酸素は口に繋がっているパイプから送られているんだろうけど
老齢なのに長時間水にいて肌がふやけないのか…
実戦経験ほぼ無しの少年パイロットMSに乗せちゃアカンだろと思ったが
ガンダムって初代から主人公ほぼそんな感じだった
変なメカはいくらでもあるだろ
ザクレロとか
前回で全面シールドは強すぎだろと思ったが時間制限付きか。
カングリジョのほうはビグロ系といってもまあいいよな
ペズ・バタラは…ワロタw
トビアが早くもガンダムに乗ったか。
いずれ主役機を引き継ぎそうだが今はキンケドゥのほうが圧倒的に上だな。
エネルギー節約のことだけならエネルギーパックもってりゃすむだろと思ったが
発見されにくくなるってのもつけてきたかw
>>180 トビアかばうってのはありそうだな
名前は…ネッドとか
あの爺さんも誰か旧作ガンダムのキャラだったりするのか?思い当るやつはいないが。
>>177 なんかニュータイプっぽい効果出しながら罠に気づいてたしな。
あのじいさんと女パイロットはサブキャラとしてちょくちょく出てきそうな感じ。
>>186 逆襲のギガンティスにあんなのいたよなあw
>>176 シロッコも特殊だから、どちらが木星の普通なのかは分からんよ
ペズ・バタラはああ見えても腕や脚の造りはバタラと同じだし汎用機を流用した特殊機と考えれば流れは外れていない様に感じる
ドゥガチ総統はボスなんだろうけど、ガンダムで言う所のデギン+ギレンだな
敵方のエースパイロットが気になる
今回はどんな仮面を被っているのだろうか?
>>192 カラス先生がいい人の仮面を被っていました
だれうまw
195 :
マロン名無しさん:2013/11/12(火) 00:10:55.83 ID:anW3oDmq
やっぱザビーネ、何か企んでたな
なんか次回辺り、ザビーネが裏切りそうな気がする
>>177も言ってるように、キンケドゥがいなくなったし
無事生還できるかもわからないんだしさ
>>196 ジョブ・ジョンはサナリィにおるんやろ
ああでもあれも非公式か
>>181-182 玉座に座ったり立ったりしてるから人形って事は無いと思うのだが。。。
水槽の中で熱帯魚が泳いでいたからなあ、どうなんだろ?
それにしてもクロスボーンガンダムスゲーな
全身格闘戦仕様やん
あのコアブロックシステムというかファイヤーオンみたいな合体も噴イタ
入れ替わりがZZとかと比べると格段にやりやすいな
けどスラスターがほとんどコアファイター部に集まってるみたいだし
宙間戦闘にしか対応できないのでは?
前回足のスラスター結構使ってたよ。
肩のビームサーベルは位置的にコアファイターについてたやつだろうか。
ビームガンにもなりそうな感じだったがどうなんだろう。
今月は読み切りのマップス外伝にダイソード再開と盛り沢山だな。
Gガンの方も最近ますます熱いし。
トレスがフォントに手腰足腰 教えるのか
鋼鉄の7人以来見てないから勘で言うんだけど、
このクロボンシリーズも、初代で完結しとけば良いのに、
後から後からクロボン○○篇みたいに継ぎ足していって、ドンドン薄まって蛇足になってく典型ではないの?
正直鋼鉄の7人もどうかと思ったが
>>206 正直言って、DBのブウ篇が延々続いてるようなもんだよ
そんな続編が出るほど人気が出るとは思えんな。あくまでF91のif遊びで終わるだろう。
てめえら見てろよwww
内装武器の大盤振る舞いカッコイイな!何度も見返してしまう。
>>200 サナリィと言えばシーブックのかーちゃんどーしとるんかのー
まあまだサナリィが存続してるのかも不明だが
215 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/13(水) 22:00:53.13 ID:TsSNol8R
<第4話 そして帝国へ>
―木星水素採集基地・第3中継ステーション―
内部では警報が鳴り響き、所属不明のMSが数機接近との事で警戒していた。
すると救難信号を受け、何者かがモニターに映し出される。
《助けて! 誰か…助けて! こちらトビア!トビア・アロナクス!留学生です!
海賊に追われています!助けて!!
こちらには重症の木星兵が1名同乗しています! 誰か…誰か助けて下さい!早く!!》
――ゾンド・ゲーに乗って逃げるトビア、その背後からX2や他のゾンド・ゲーが追っていた。
救難信号を聞いたMS・バタラ隊を緊急発進させる。
《バーンズ大尉!?発進は許可してないぞ!》
「向こうから来るってんじゃ、ぐずぐずしててもしょうがねえでしょう?
バタラ隊!高機動モードで続け!」
「…グッドラック!」
X2は発砲し、ビームがトビア機のブースターと左手足を撃ちぬいた!
直後、バタラ隊のマシンガンがX2のブースターを直撃、爆発を起こす。
爆煙の中、X2の前に現れたのは…バーンズの駆るバタラ指揮官機!
X2とバーンズバタラが応戦する中、X2に乗った老戦士が援護に駆け付けた。
「引き上げるぞ!」
海賊は撤退し、バーンズは追撃しようと催促する部下を制す。
「やめとけ!このバタラの航続距離じゃ、やつらのボカンまでたどり着けねぇよ」
その後トビア達は回収され、事情を説明していた。
「ぼ…ぼくはう…宇宙海賊に捕まって… は 働かされてたんです…
作業用MSを操縦できましたから… 何とか逃げ出そうと…協力するふりをして、
MSの操縦を覚えて… す…隙を見て…」
木星軍はトビアの身分証明を照会してみたが本物だった。
そしてその横では、トビアが連れてきた負傷兵が運ばれようとしていた。
216 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/13(水) 22:01:29.96 ID:TsSNol8R
「気を付けて!この人はぼくの恩人なんです!脱出の時に手引きしてくれて…
お願いです!助けてあげて下さい!」
衛生兵が顔の包帯を切ろうとするが、トビアはそれを止めた。
「か! 顔は見ない方が! か 海賊に拷問を受けたらしくて…その…」
――トビアの言うとおり、わずかに見える顔はひどく焼けただれていた。
ふと、トビアは基地の司令に褒められる男を見た。
「よくやってくれたよ、バーンズ君! これはこの基地の者全ての栄誉という物だよ!
海賊共のMSも手に入ったし、この子は間違いなく貴重な情報源になる!
相当閣下もお悦びになるじゃろう! ――それで君!海賊の規模は? 人数は?」
上機嫌でトビアに訪ねてくる司令だったが、バーンズはそれを止めまずは病院へと促した。
「すまんな、軍人と言うのは融通のきかんものでな」
「いえ、ありがとうございました」
「礼には及ばんよ、当然の事だ
…それに…おれにゃぁ生きていれば、あんたと同じ位の年の息子がいたんだ…」
――聞けば、バーンズの息子は3年前に採集基地の事故で死んだという。
「…そんな子供の頃から…?」
「――木星には何もねぇからな… そういう所さ
何か困った事があったらおれの名を出しな! バーンズ大尉だ!」
トビアは一礼すると、見張りの兵士と負傷兵と共にエレベーターに乗る。
「あ あの これからぼく達は一体…?」
『余計な質問は慎むように!ここは軍の施設である!』
振り向きもせずにそう答える見張り兵。
…するとベッドの負傷兵がムクリと起き上がり、見張り兵に当身を食らわした!
「うまくいきましたね… キンケドゥさん!」
負傷兵は包帯とマスクを剥がすと、無傷のキンケドゥが姿を現した。
217 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/13(水) 22:02:23.94 ID:Z0xygN2a
――話は前日へと遡る。
ベラは木星兵を宇宙に追放すると言いだした。
「もし生き延びられるものなら生き延びなさい
そして今度考えてみて下さい、私達の目的はこのばかげた戦いを一刻も早く終わらせる事
あなた方と殺し合う事ではないのです」
その話を聞いてざわめく木星兵士達。
クロスボーン・バンガードは捕らえた敵兵を殺す事なく逃がしていた
エアロックから放出され、宇宙に浮かぶ木星兵士をブリッジから眺めるベラ。
ここなら木星軍のパトロールの通り道、1時間後にビーコンが始動するので十中八九拾われるだろう。
「いつもこんな事を?」とトビアが聞くと、ベラは答えた。
「ええそうよ 木星が戦争をしようとしてるのは、指導者が誤っているからであって
そこに住む人みんなが悪い訳ではありませんからね」
「……艦長 あの、差し出がましいかもしれませんが、ああして帰す敵兵の中に
味方の者を潜ませるという方法もあるのではないですか?」
「それは―――― 試しました 何度か試みているのです」
「え? それじゃ…その人達はどうなったんです?」
「……どうしても聞きたいですか?」
嫌な予感がしたトビアは、それ以上詮索するのをやめた。
(なんつーか…きれいな人なんだけどね… どうもキツイんだよなぁ…)
そしてトビアが医療室に向かうと、キンケドゥが何かの準備を終わらせた所だった。
聞けばキンケドゥの手に木星兵と同じナンバーを入れ、念の為指紋も書き換えたというのだ。
「木星圏のチェック機構は厳しいからな」
驚くトビアをなだめるキンケドゥだが、その横のベッドには戦死した木星兵の死体が横たわっていた。
「戦死した木星兵だ、彼のナンバーを写させてもらった…」
「……どうしたって死者を0に抑える事なんて… できないんですよね…」
「戦いだからな」
218 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/13(水) 22:02:56.63 ID:Z0xygN2a
そしてトビアとキンケドゥは仲間が見送る中、格納庫に向かう。
(…そうだ、どんな事をしたって殺さずに戦うなんてできない…
なのに、相手の命を助けようとするなんて…
どんな理由をつけようと、この人達は物資を奪って海賊行為を働いている
“殺さない”のは…… 単なる独善なんじゃないだろうか?)
「――君の疑問ももっともだ」
まるで考えを見透かされたように背後から声をかけられ、心底驚くトビア!
――声の主はザビーネだった。
「木星帝国討つべしというベラ様の考えには賛同するし、命もかけるつもりだ…
だが、あまりよい戦法を取っているとは思っていないのだよ
相手の命に気を配って、味方が命を落とす危険もある
帰したパイロットが再び敵対する事もあろう
もし本当に早く戦いを終わらせる気なら―――― より速く確実に敵は撃つべきなのだ!
ためらわずにね! それが結果的には被害を最も少なく抑える事になる…」
「ぼ ぼくは… ぼくはまだ… よくわかりません!」
そそくさとその場から離れるトビア、不敵に微笑むザビーネ。
直後、トビアが木星に乗り込む事を聞き、心配したベルナデットが駆け付けてきた。
『私達は海賊じゃないのよ!自分から危険な事に手を出す事は無いのに… どうして…」
涙ぐむベルナデットにキンケドゥは声をかけて落ち着かせようとする。
「姫様、トビアはうまくやるよ」
『トビアはキンケドゥさんとは違います!死んじゃいます!』
するとそのやり取りを聞いていた老兵士が落ち着かせようとする。
「大丈夫だよ!おれのカンは当たるんだ、お前にゃニュータイプの素質があると見た!
かくいうワシもニュータイプでね! 一年戦争の時にボールでドムを6機落したものだ
…お前素質あると思うがな―――― ニュータイプ
ニ・三度死ぬよーな目にあえばきっと覚醒する!」
「…いやですよ(汗」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65127.jpg するとベルナデットは自らつけてたペンダントを外し、お守りにとトビアに渡す。
「必ず帰ってきてよ… お お友達がいなくなっちゃうのやだからね!」
トビアは必ず帰ってくると約束する …が、内心逃げ損ねたかも、と少し後悔していた。
219 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/13(水) 22:04:03.07 ID:Z0xygN2a
ゾンド・ゲーに乗り込む2人を見送る仲間達。
「キンケドゥ!貴様と私は考え方も違うし、お前が私を信用していないのも知っている
…だが、ベラ様は何があっても私が守る! この言葉だけは信じてもらえるだろう?
安心して行って来い!」
ザビーネはそう言うと、冒頭へと話はつながるのだった。
――そして現在へと話は戻り、トビア達は木星軍の服に着替え、見張り兵をベッドに載せて運ぶ。
そこでトビアはベラの言葉を思い出す。
(潜入作戦に必要な条件は、潜入した際疑われない身分の者である事
行動力と判断力に富む事、万が一自力で脱出できるよう、MSが扱える事
作戦目的は敵の総帥、クラックス・ドゥガチの所在を探る事
敵の中枢を直接撃破する!これが最良の作戦です
独裁者たるドゥガチの居所は全く分かりません
こちらが奪取した敵の軍事基地からは今まで何の手がかりも得られませんでした
完全にデータを破壊されてしまうのです…
ですから確実なのは敵地に潜入し、敵の生きたコンピューターから情報を引き出してくる事
――――なのです!)
そして2人は木星兵のふりをして、病院区を突っ切ろうとする。
「あの司令官… 海賊は人手不足で、パイロットが芋の皮むきしてますって言ったら信じたかな?」
「ばか言ってないで!」
その時、トビアは女性が医者に水を下さいと懇願しているのを見た。
話を聞く限り、重病人の夫の為に水を飲ませてやりたいようだ。
「駄目ですよ奥さん! 例え病人と言えども、水と空気の一人分の分量は決まっているのです!
余分は無いのですよ!」
その話を聞いたトビアはバーンズや同級生の言っていた事を思い出す。
(ここは何もない所だから…)
(木星の人っておれ達より水とか大事にするよな…)
220 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/13(水) 22:04:58.48 ID:Z0xygN2a
ふと、幼い少女がトビアの元へ近寄ると、ポリタンクの水を物欲しそうに見つめだした。
この水は負傷兵(キンケドゥ)様に割り当てられた水なのだが、もう用はない。
そう考えたトビアはポリタンクを1つ少女に渡したのだが…… これが仇となった!
その光景を見ていた周囲の木星人達はざわつき始め出した。
「ち 違うんです!こ この人、もう死んじゃって、もう水を使わないから…」
慌てて言い訳するトビアに、なんとキンケドゥが殴りつけてきた!
『バカ者!! 貴様、総統閣下より頂いた水を何だと思っとるか!?
水はこの国全ての、ひいてはドゥガチ様の物であるぞ!!
それを軽々しく人に渡すとは何事かぁ!! 貴様の様な奴は精神を叩きなおして…くれるわ!!』
トビアに暴行を加えながらキンケドゥは少女に目で合図し、そのどさくさで少女は水を運び出した。
『お騒がせしました! こやつの不始末は上司である私が責任を持って取らせます!』
――なんとかその場をしのいだ2人。
「命がかかってんだから気ぃつけろよ、もう!」
「すみません」
廊下を進んでいると、ふと、仮面をつけた人物がじろじろとトビアを見つめていた。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65129.jpg 2人はエレベーターに乗り込み、いよいよ町へと潜入開始する。
ドアが開き、一歩進むと―――― そこは無重力で、上下左右あちこちに住居が建っていた。
バランスを崩し、床だか屋根だかに叩きつけられるトビア。
「落ちつけトビア!しっかりしろ!」
「な なんなんですか?ここは? どうして居住ブロックが無重力なんです?」
…しかし、周りを見ると別段無重力で不便を感じている人はいなさそうだった。
「確かに上だ下だと囚われなければ、宇宙の空間はより有効に使えるだろう?
人間がそれをしないのは、重力のある星・地球で生まれた生物であるからで、
上下がはっきりしている方が普通だからだ …だが、どうやらここでは少し違うらしい…」
「……とんでもない所へ… 来ちゃったみたいだ…」
――その時、突如周囲に警報が鳴り響く!まさか、もう潜入がばれたのか!?
トビアとキンケドゥの目の前に、パトロールロボットらしき機械が現れた! <続く>
来たあ、仮面キャラ!これがライバルか
ボールでドム6機って・・・
ニュータイプなんてレベルじゃねーぞ
なんか眉唾臭い感はあるけどさ
それよりあのパイロットのねーちゃんかーいー
あれ?6機だった
なぜか8機に見えてた
きっとじいさんのハッタリオーラが
実際以上に話を大きく見せていたんだな
ウモンじいさんどうやって6機も落とせたんだろう
じーさんの存在感が異常
さてこのバーンズ大尉が
この先何度も交戦する相手になるか
いずれ味方になるか
このエピソードのみの出演で死亡するか
ア・バオア・クーでの戦いかもな。
あの時のジオンは学徒動員の不慣れなパイロットが多かったらしいから。
さらっと言ってるけど指紋書き換えとかすげー技術だよな
ニ・三度死ぬよーな目にって、ニュータイプはそういうもんじゃないと思うんだがな。
スーパーサイヤ人じゃないんだ。
やっぱニュータイプだったのかじいさん。
流石に一回の出撃で6機撃墜ってことはないと思うが……それでもすげえw
バーンズ大尉はランバラルっぽいポジションでこの先トビアと何度か戦いそう。
3度目ぐらいの戦闘でトビアに倒されつつちょっと分かり合って
仲間フラグかと思った矢先にトビアをかばって死ぬパターンとか。
ウモン爺さんどれだけの戦場を潜り抜けてきたんだろうね
それよりあのねーちゃん
ザビーネもよくわからん
とりあえずコスモバビロニアはもう事実上無いけど
木星帝国?はコスモバビロニアの親玉みたいなもんなので敵対
ベラ様を偶像としては崇拝しているけど主義には賛同できない?
ではどうするんだ?
この先ベラのような偶像たりうるキャラが出てきて
しかも貴族主義に肯定的で
そっちにひるがえったりするのか
水が無いならコーラを飲めばいいじゃない
>>227>>232 確かにラルっぽい
採集基地に配属されているMS部隊の隊長なのかな
それにしても採集基地の居住ブロックが意外と町っぽい
サ店でデートしてるアベックまでいるのがちょっと微笑ましかった
ザビーネは不満垂れてるだけで今のところ他に行くアテもないし具体的な展望は無いんだろうね。
自分がトップに立ってネオコスモバビロニアを設立する程の野心も無ければ、求心力も足りない。
そういやちょっとおそくなったけどあけおめ
粗筋川さんことよろ
240 :
239:2013/11/14(木) 08:12:59.82 ID:???
とはいえ阪神淡路大震災もあったし皆さんに一律は相応しくなかったか、すみません。
それよりあのパイロットのねーちゃん
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!
>>230 指先の皮を剥いでバイオフイルムを貼っているだとしたら前工程が恐ろしい
キンケドゥが慣れていると思ったら、シーブックの頃から潜入をしていたんだよな
クロスボーン・バンガードが捕らえた敵兵を宇宙に追放してたけど、ファラみたいに錯乱して性格が変わっちゃった奴とか出てこないのかな
それこそニ・三度死ぬよーな目に遭ってニュータイプに覚醒しちゃった奴とか
244 :
粗筋川裕一 1/5:2013/11/15(金) 21:58:59.24 ID:PtFZYEFv
<第5話 脱出>
木星帝国への侵入がバレたのか、トビア達の前に不気味なパトロールロボットが迫る!
『逃げろ!トビア!』
パトロールロボットは発砲し、流れ弾が木星の一般住民を傷つけてしまう!
その光景を見てしまったトビアは一瞬固まるが、キンケドゥが素早くトビアの手を引っ張る。
居住ブロックの隙間に入り込み、パトロールロボットからなんとか逃げるが…
ロボットは腕を振り回し、居住ブロックの壁を激しく叩く。
住民の女性が何事かと扉を開けた時、ロボットはマシンガンの砲口をこちらに向けた!
――キンケドゥ達が女性を突き飛ばしながら家に入るのと、発砲したのは同時だった。
『くそっ!何のためらいもなく撃ってきやがる!? どうなってるんだ!ここはお前達の街だぞ!?』
…ふと、街頭大型テレビにニュースが映し出された。
《…次にニュースです
昨日軌道パトロールは宇宙海賊により追放されたパイロット12名を捕獲しました》
それを聞いたトビアは無事助かった事に安堵する …のも束の間。
《なお、軍規により―――― これよりこの者達の処刑が行われます!》
――なんだって!? まさかの事態に耳を疑うトビア!
さらに映像は変わり、将軍クラスらしき男が説明を始めた。
《戦場においてマシンを捨てる事は厳しく禁じられている!
クラックス・ドゥガチ総統から預けられた機体は諸君の体も同然である!それをこの者達は捨てた!
物資の限られたこの世界で機体一つ一つがいかに貴重であり重要であるか!
パイロットは死んでも替えが効く! だがマシンは壊れてしまったら二度と元には戻らんのだぞ!
貴様らは死んでもマシンを守り抜かなければならなかったのだ!
それがかなわぬなら…共に死ぬべきだったのだ!
これは木星に対する―――― ひいては総統閣下に対する裏切りである!
裏切り者に吸わせる空気も水も持ってはいない!》
「そんな… よ… よせ――――っ!!』
その言葉に激しくショックを受けたトビアは、思わず街頭TVに向かって叫んでしまう!
245 :
粗筋川裕一 2/5:2013/11/15(金) 21:59:31.49 ID:PtFZYEFv
―管理室―
「基地コンピュータのネットを停止しろですと? ばかな!そんな事はできません!
基地全体の機能がマヒしてしまいます!」
司令にそう指示したのは、病院の廊下でトビアをじろじろ見ていた仮面の人物だった。
仮面の人物は2人の目的が容易に想像ついたため、確実な方法を司令に指示したのだ。
どうやらこの人物、総統の特命で動くかなりの地位の者らしい。
彼?のおかげでスパイを見破れたとはいえ、さすがに指示は聞く事ができない…。
「…よかろう、だが万に一つでも海賊共に総統の所在を知られるような事があれば…
わかっていような?」
直後、司令に呼ばれたバーンズと仮面の人物が入れ違いで入室してきた。
司令はバーンズに責任を押し付け、侵入者を逃すなと命じるのだった。
木星兵は総力を挙げてトビア達を捜索する。
そしてキンケドゥはコンピューターに侵入し、ドゥガチの所在を探ろうとしていた。
その側にはうずくまるトビアの姿…。
「トビア!手伝ってくれ!トビア!」
「ぼくはあなた方のやっている事がわからなくなりましたよ、キンケドゥさん
戦いを早く終わらせたいと願って帰していた兵は…結局、味方に処刑されてしまっていたんだ
これじゃ… あなた方のしている事なんて、何の意味もないじゃないですか…」
「無意味じゃないさ… あれで木星の人々が疑問を感じてくれれば
今のやり方に反対する人々が立ち上がるきっかけになれば…」
――まさか? という事は、キンケドゥ達はこうなる事を知っていて…?
「……ああ… うすうすは感づいていた」
『ひどい!ひどいですよ! 人の命ですよ!シミュレーションのコマじゃない!
敵を殺さないのは上手く使う為だったんですか!?』
246 :
粗筋川裕一 3/5:2013/11/15(金) 22:00:03.58 ID:PtFZYEFv
『ベラ・ロナはそんな事考えちゃいないっ!!
…少なくともベラは助けるつもりでいる!例え敵でもだ!
――――確かにおれ達の仲間の何人かはそれに気付いているが、ベラには話していない…
彼女は知らないんだよ
…ベラが10年前、独立に失敗した国の王女だったのは知ってただろう?
だが彼女はハイスクールまでは普通の少女として育った
もし―――― 彼女の祖父が貴族主義を唱えなければ、普通の人間として暮らしていただろう…
だから… 一握りの人間の考えで、多くの人命が失われる恐ろしさ、
醜さは誰よりも強く感じていたはずだ だからこそ反貴族主義を唱えもしたし戦った!
コスモ・バビロニア戦争が終結した時…彼女は本当に嬉しかったんだ
今でも…忘れはしないよ――――
おれ達が木星帝国の存在に気付いた時…彼女は見て見ぬ振りもできた
問題の解決は連邦に任せればよいと、自分達には関係ない事だと…
そうすれば帝国に命を狙われる事もなく―― 例え連邦と木星で戦争が起きても、
遠く離れた所で一人の平凡な女として生きる事もできたはずだ
彼女は…それを選ばなかった 帝国の存在を知っていて、それと戦える者が…
立ち向かえる力を集められる者が 今、自分しかいないから!
その為にあえてクロスボーンの名を再び名乗ろうとも!
おれはそんなベラの力になると決めた それが独善でも偽善でも、おれには関係ない!
例え自分のしている事で地獄に落ちようとも―――― おれは彼女を守り続ける!それだけだ!」
その話を聞いたトビアはキンケドゥの手伝いを始めた。
まだ納得はできないが……そこまで言われては協力しない訳にもいかない。
「…早く…こんな事は終わらせような」
――そして必要なデータをディスクに写し、あとは脱出するだけとなった。
木星兵の目をかいくぐり、2人はMS格納庫行きの基地内線(列車)に飛び移る。
これであとはこのまま目的地に着くのをまつだけだと一息つくトビア。
247 :
粗筋川裕一 4/5:2013/11/15(金) 22:00:39.41 ID:PtFZYEFv
…直後、ワイヤーがトビアを拘束した!
見ると、あの仮面の人物が手首からワイヤーを伸ばしていた!
「お待ち…してましたよ、トビア君!」
キンケドゥはトビアを離せとナイフを投げるが、仮面の人物はトビアの背後に回り込んでいた。
しかしナイフは仮面に刺さり、仮面が割れると―――― その正体はカラスだった!
『カラス!貴様!やはり生きていたのか!』
「ふ ははは トビア君!君は本当に悪い子だ!先生に逆らってばかりいる!」
カラスが宇宙に吸い出された時、今トビアに巻きついているワイヤーを使って生き延びたのだ。
「もっとも後2・3秒遅れれば、目玉が飛び出してしまう所でしたけどねぇ!」
カラスはトビアを人質に取り、キンケドゥから情報を得ようとする。
その時、トビアは頭突きをぶちかまし、カラスは一瞬怯んだ!
キンケドゥはカラスに飛びかかり、肉弾戦が始まった!
…だが、徐々にキンケドゥが押され、首を絞められながら列車から落とされそうになる。
トビアはやめて下さいとカラスに掴みかかるが、カラスは無情にもトビアを突き飛ばす。
――――その時、トビアのつけていたペンダントを目にした瞬間、カラスが激しく動揺した?!
『ト トビア…君!? きみはどうしてそれを!?』
その隙にキンケドゥはカラスを列車から蹴り落とすが、カラスも最後に手榴弾を投げてきた!
…列車は爆発したが、カラスはワイヤーをパイプに巻き付け無傷だった。
(だがなぜトビアがあのペンダントを…?)
一方、トビア達も物陰に隠れ様子を伺っていた。
トビアはカラスの身を案じるが、キンケドゥは心配ないとトビアを抑えた。
「カラスとは何度もやりあっている 奴は木星の特殊工作員の一人だ
ちょっとやそっとでくたばるような奴じゃない」
…とはいえ、これからどうするか。そう悩んでいると…
「おにいちゃん!」
不意に後ろから聞こえてきた声に振り向くと、水をあげたあの少女がいた。
248 :
粗筋川裕一 5/5:2013/11/15(金) 22:01:11.84 ID:PtFZYEFv
―レストラン(閉店中)―
そこで会ったのは少女の母親だった。
「ああ、お会いできてよかった 娘から話はうかがっております
MS格納庫の周りは固められています、まっすぐ言ってはだめ!」
ちなみに店主はこの奥さんの旦那さんの親友だそうで。
「おにいちゃん、さっきはお水をありがとう」
ご主人の容体は今は楽になったようで、ぐっすり眠っているそうだ。
…ただ、それで持ち直すかどうかは分からないが…。
「本当にあの水…嬉しかったです」ともあれ、母子と店主はパイロットスーツも用意してくれた。
「危険ですよ、ぼくらに手を貸したのがばれたら…」
「はっはっはっ!そんなドジはふまねぇよ」
「そして覚えておいて下さい、木星人の全てが帝国の考えに賛同している訳ではないという事を」
「――――わかりました!忘れません!」
―同時刻、マザー・バンガード内―
作戦開始より7時間が経過したが、こちら側では潜入の成否が確認できず、ベラ無事を祈っていた。
(身勝手な願いと思われるかもしれません… ですが神よ!
ほんとうにおられるのでしたら…なにとぞ彼らを、キンケドゥを…無事に帰らせて!)
――その時祈りが通じたのか、ようやく基地に動きが合った!MS格納庫付近が爆発したのだ!
警報が艦内に鳴り響き、ベラは立ち上がると指示を出した。
『マザー・バンガード発進!全機戦闘用意! トビアとキンケドゥを救出する!』
その指示の本、X2とゾンド・ゲーが数機発進した!
一方、トビア達はバタラを奪って脱出していた。
《追手が来る前に逃げ切るぞ!》
《悪いがそうはいかねぇんだよ!》
キンケドゥがトビアに通信した直後、別の声が割り込み… バーンズ機が行く手を塞いだ!
「ふふふ小僧! まさかおめえみてえなのが海賊のスパイとはなぁ!
度胸は気に入ったぜ!だが…おれも帝国のパイロットだ! 逃がしゃしねぇぜ!」
――そう言うと、バーンズバタラはサーベルを抜き接近してきた! <続く>
なるほど
セシリーがなぜクロスボーンを名乗るかはわかったけど・・・
まあ深く突っ込まないようにしよう。
しかし今回一応データ手に入ったみたいだけど
カラスがハッキングされるのを読んでたってことはニセデータの可能性高いやろな
シーブックずいぶんワイルドになったなー
折角木星兵逃がしても、処刑されてたのかよ…
トビアじゃないけどひどくショックだわ
さてさてあのペンダント、ていうかあの少女は何者なのか?
といってもペンダントがそもそも彼女の持ち物なのかも現時点ではわからんしな
粗筋川裕一さんは「不気味なパトロールロボット」と表していたけど、バタラの流れを汲んだ無重力ブロックの警備用に必要最低限の組み込まれたプチモビとしてデザインされている様に感じる
それにしても敵本拠地とドゥガチ総統の所在のデータをフロッピーに記録するとは…
宇宙空間を移動する事を考えると、電磁的な記録形式よりもCDみたいな方が良いだろ
一話の先生生きてたのか。しかも総統直属?
そして早速バーンズ対トビアか。
データ手に入れてレジスタンスとも接触して
名前付きの敵が出てきていろいろ盛り上がってきたな。
Gガンもクライマックスで盛り上がりまくってるが
今回の『シュバルツ散る! ドモン涙の必殺拳』といい
次回の『さらば師匠! マスター・アジア暁に死す』といい
サブタイのネタバレがひどいw
逃がしてやってもまた敵として相対することもあるだろうし
収容所にでも入れといたほうが・・・と思ったら なんとーーーっ!!
君は本当に悪い子だ!先生に逆らってばかりいる!
つくづくお前は悪い子だ、のオマージュかなこれはw
>>254 来月には1巻が発売されるのでこれから楽しみですね
長谷川先生、何げに連載2本とマップスの外伝読み切り描いてるから忙しいそうだ
木星帝国は人命を軽視してると言うか人的資源を軽く見ている
パイロットなんて一人前に育てるのにどれだけ時間が必要かが分かってない
それとも初期段階で見込みの有る者をエリートとして選別してるのか?
>>257 粗筋川裕一先生が連載2本とマップスの外伝読み切りを描いてるの間違い?
それとも真長谷川裕一先生がマップスの外伝読み切り?
>>255 おまえ「なんとーーーっ」言いたかっただけやろw
>>257 もしくはパイロットのクローン技術があるとか、かな?
ZZのプルとプルツーみたいに
総統が変な液体に浸かってる国だからな。
素体から作ったパーフェクトソルジャーぐらいは居るかも知れん。
ボトムズかよw
バーンズさんは後で強化されて出てくるパターンだなこりゃ
>>256 後半もおそらく
>大人のやる事に疑いを持つのはよくないな!
のオマージュ
クロスボーンて必殺技の名前叫んだりしないのが悔しい
トビアはなんとなく叫びそう
そ・れ・は・そ・う・と・だ
5月号発売はもう間近だがお前ら第4次スーパーロボット大戦買ったか?
相変わらずダイターン無双でダンバインはEXにも増して兇悪だが
F91は若干ダウンかな、まあ強いけど
ヴェスバーとファンネルだけはみんなそのまんま呼んでたw
おう、もちろん買ったぜ!
ただF91のヴェスバーのアニメーションがカットされたのかが残念でならん
クロスボーンガンダムもいつかGジェネやスパロボに出る日来るのかな…
あ、Gジェネはともかくスパロボはアニメ作品じゃないからダメか
だが今回センチネルから出てるんだよな
まあ機体だけだけど
あれではV2アサルトのヴェスバーだよなあ
初出場のダンクーガに泣いた
ごめん、援軍に送ってしもたわ
どう考えてもコンバトラーの方がいいからなあ…
ヒュッケバインがどうみてもガンダムの件
それにしてもおちおち地下鉄にも乗ってられんな
宗教は怖いわ
まあこの作品で最初に出て来たガスも使われずに終わるかもしれんな
「目が2つついててアンテナ生えてりゃ、マスコミがみんなガンダムにしちまうのさ!
バカの一つ覚えだよ」
実際この世界感では何故ガンダムがこう特別視されてるのかな。
もっと他のタイプのモビルスーツに着目しようという奴はいないのか。
誰かクロスボーンズゴックとか作れよ。
ズゴックは水泳部一のできる子だしな
格闘も強いしリック化検討の余地はある
ちなみに水泳部一の器量よしはアッガイな
Gガンもいよいよ次回最終回やな
レイン奪還してデビルガンダム倒して終わるのはわかるがどうオチつけるのか
280 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/17(日) 22:00:04.42 ID:lztBafNA
<第6話 脱出2>
『のがさんぞ!小僧――――っ!!』
『邪魔をするなーっ!!』
バーンズとキンケドゥが交戦する! さすがエース同志、互角…いや、キンケドゥが押されている!
キンケドゥには木星軍のMSが不慣れな為だった!
見かねたトビア機は思わず両者の間に割って入り説得を試みる。
『やめて下さいバーンズ大尉! あなたとは戦えない!戦いたくないっ!
ぼく達はあなた方木星の人と戦うつもりじゃないんだ!
戦争を企んでいる総統ドゥガチを倒したいだけなんだ!
退いて下さい、なぜ…あなたの様な人が…独裁者の手足となって働かなくちゃいけないんですか!?』
それを聞いたバーンズは叫びながらトビア機に襲い掛かってくる!
「独裁だと?なぜかだと? …知った風な口をきくなーっ!!
独裁者がいようがいまいが同じ事だ!戦争をやりたくてやってる奴がどこにいる!
戦いを仕掛けるにはそれなりの理由があるのだ!
小僧ぉぉぅ!! 今、ここでコクピットを開けて走って逃げ出せるかぁっ!?
どうだ、できまいっ!死んじまうからな!!
外には空気がないからなぁっ!息もできん!体も裂けてしまう!だが、それが宇宙だ!!
わかるか!?ここには何もないっ!水も空気も! 地球に自然にある物は何もだっ!!
おれの息子は酸素基地で働いていた…そして事故で死んだ!
どれ程厳しくても―――― 例え1日でも工場を止めればおれ達は死んでしまうんだ!!
それがどういう事か!
地球でなんの疑問も持たず、のうのうと息をしている奴らには永久にわかるめぇ!!
常に地球を天に仰いでいたお前達には想像もつくめえ!
おれ達が…どれほど地球にこがれてきたか!
おれ達は空気ですら造らなけりゃならないほど貧しいんだっ! それが宇宙で生きるという事だ!!』
――バーンズが話している内に追手のMSが追い付いてきた。このままでは取り囲まれる!
281 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/17(日) 22:00:40.91 ID:lztBafNA
『他にどうしようもねえからやるんだ!
水の分量を定め、呼吸さえ切り詰めて…もうギリギリだ! 元々ここにはそんな物はないんだ!!
人類が元々住めもしねえ宇宙に広がりだした代償がこれだ!』
バーンズだけでなく、追手のMSの攻撃が増え、次第にキンケドゥはさばききれなくなってくる。
『おれ達が豊かに暮らそうと思えば…盗ってくるしか!
…いや!取り戻すしかないんだっ! 水を! 空気を! 緑を!
人の生きる全てを持つ母なる大地―― 地 球 を だっ!!』
戦意喪失したトビアにバタラ隊が迫る!
――その時、救援に駆け付けたX2がバタラを貫いた!
『クロスボーン・バンガード 参上っ!!』
間に合った!ゾンド・ゲー隊も駆け付けてくれた!
老兵士の駆るX2がビームサーベルをキンケドゥに投げ渡し、キンケドゥはバーンズ機を切り裂いた!
『脱出するぞ!キンケドゥ!』
X1、X2がトビア達のバタラを抱えると高速離脱した。
『覚えておけ小僧! おれの息子の様な不幸な者を出さぬ為には!
おれ達木星人は地球圏へ侵出するしかねぇんだ!
どんな事をしても…妥協する余地などねえ!忘れるなっ!!』
―マザー・バンガード内―
無事任務完了し、生還を果たしたトビア達は仲間達に歓迎されていた。
そしてベルナデットはトビアに近寄ると、ふと、トビアはベラとキンケドゥが何か話しているのを見る。
…すると、ベラはキンケドゥの胸にすがりついた。
「とと、あっち行こう」
それを見たトビアは真っ赤になり、ベルナデットを押して向こうへ行こうとする。
「どうしたの?」
「へへ いや、別に」 …今はあの2人をそっとしておいてあげよう。そう気を利かせたのだ。
282 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/17(日) 22:01:20.83 ID:lztBafNA
その頃ブリッジでは別の艦艇接近報告を受けていた。
それはクロスボーン・バンガード2番艦・リトルグレイだった。
《はーっはっはっは!ベラ艦長!今回もたっぷりと活きのいい弾薬を持ってきたぜぇ!》
《期待してるわ、オンモ艦長!》
そしてリトルグレイとマザーバンガードは接舷し、補給が開始された。
その後、ベラはクルーを集め作戦会議を開く。
トビア達が手に入れたデータにより、ドゥガチの所在は確率92%で判明した。
それは―――― 木星の衛星・イオ!弱いながらも大気と重力を持つ、大型の衛星だ。
そしてベラは総統クラックス・ドゥガチを討つための最終作戦を発令した!
―厨房―
「はっはっは、やはり新鮮な材料が届くとやりがいがあるな」
補給で食料をもらい、嬉しそうなコック長。
…すると、ベラが扉からひょっこり顔を出してコック長を呼んだ。
「おや、艦長?どうしたんですか?」
「ええ、あのね…パン焼いていい?」
そう言うと顔を赤らめ、恥ずかしそうに少し引っ込む。
「へ? そりゃかまいませんが?」
「それじゃ失礼して!」
おずおずと扉から姿を現すベラ。 その姿はいつもの艦長服から、エプロン姿へと着替えていた。
そしてベラは意気込み、腕まくりするとパン生地を作り始めるのだった。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65405.jpg ―格納庫―
物資リストをチェックするキンケドゥ、後をついてくるオンモ。
弾薬類は完璧なのだが… MS本体の補給は無し、ゾンド・ゲーのスペアパーツも無かった。
「ここ数年、地球圏じゃ大きな揉め事はないんだよ
ゾンドだって10年も前の機体だ、もうこんなボロのパーツ手に入らないよ」
283 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/17(日) 22:01:54.02 ID:lztBafNA
「そうは言っても、うちはガンダム以外あれがもう5機あるだけなんだぞ?」
「つくづくすげー装備で戦ってたんだね、あんたら
その代わり規格品のパーツをいっぱい持ってきてもらいましたから、
奪った木星のMSが6・7機は使えるようにできます!何とかなりますよ!」
「何とかしなくちゃ困るからな!」
…その背後では、奪ったペズ・バタラをかっこ悪いから嫌だと揉める老兵士がいた。
その頃、医務室では念の為にと安静にしているトビアがいた。
そんなトビアを見舞いに来るベルナデット。
トビアはペンダントを外しベルナデットに返した。
「そのお守り随分役に立ったんだ、感謝してるよ!」
「よかった!」
ペンダントを握りしめるベルナデット。これは亡き母の形見なのだそうだ。
「そんな大切な物を?」
「ええ、だって…母さん…地球で生まれた人だったの
地球の面白い話たくさん話して聞かせてくれたの、色々な鳥や虫 滝とか流氷とか…
見た事もない不思議な事をいっぱい…
いつか私も地球に行ってみたい、自分の足で地球の大地を歩いてみたい…
それが私の…夢なの」
「大丈夫!きっとかなうよ、地球圏へ帰れればさ!」
――そこでふとトビアはカラスがペンダントを見て驚愕していたのを思い出した。
「何を考えてるの?」
「え? ――木星で見た色々な事…バーンズ大尉のいう事も分かる気がするなって…さ
確かにここは―――― 人類の生命線ともいうべき地球から離れすぎているのかもしれない…」
直後、キンケドゥが食事を持って現れ、後でブリッジへ上がるようにと伝えた。
「クロスボーンってこの船以外にも船を持ってたんですね」
「当たり前だろ!戦争なんてのは、実際に戦ってる人の何倍もの人や物資で動いてなきゃできないのさ」
トビアはパンを一口かじると、…妙に美味い?
「ああ…ベラが焼いたんだよ」
「え? ええ??艦長さんが?」
284 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/17(日) 22:02:26.12 ID:lztBafNA
「ハイスクールまで家がパン屋だったんだ、ストレスが貯まるとこんな事を始めるのさ」
「少し… ぼくは艦長の事誤解してたみたいです…」
「まぁ、無理してるからな わかってやってくれると嬉しい」
そこでトビアはベルナデットが離れている事を確認しキンケドゥに耳打ちする。
「あの…キンケドゥさん、艦長さんと恋人同士…なんですよね?」
「ふ… 教えたげないっ!」
(やな言い方だな…)
食事も済み、トビアとベルナデットはブリッジに向かうと、ベラは開口一番…
「2人とも地球へお戻りなさい」と命じた?!
今ならあの補給艦に乗って地球圏まで戻れるからだという。
しかしトビアは反論する。今から抜けても、かえって木星の事が気になってしまう。
だから最後まで見届けさせてほしい、と。
「ベルナデットはどうするの? 私達は潜入作戦に協力してくれる者を探していました
トビア、あなたには初めから私達の潜入作戦を手伝ってもらうつもりで艦に招きました
あなたは本当によくやってくれたわ、トビア
でも、今後の事は私達に任せて――――
例えあなたがそれでよくても、これ以上危険な目に逢わせられません
子供は家へ帰らなくては… ご両親はきっと心配していますよ」
「…トーマスおじさんとレイチェルおばさんでしたら…心配はいらないと思いますよ
確かに公平に見て、息子とぼくを分け隔てなく愛してくれましたから…
深く…悲しみはするでしょうけど、でも実の子のギルはしっかりした奴ですし、
ぼくに万が一何かがあったとしても、長く心を痛め続ける事は無いと思いますよ!
大丈夫! それに―――― ぼくは子供じゃありませんよ!艦長」
「ベルナデットは帰るわね?」
ベルナデットはうなずくが、トビアと離れるのも気が引けるようだ。
「大丈夫!心配ない!連絡先を教えておいてよ、きっと探して会いに行くよ!」
285 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/17(日) 22:03:46.43 ID:vg41tYMn
――やがてドゥガチのいるイオが見えてきた。
「いよいよだな!」
あわただしくなるパイロット達、準備するキンケドゥ。
…しかし、トビアはまだバーンズの言葉を考えていた。
(忘れるなよ小僧!)
「…だけど… 本当にそれで全てが終わるんだろうか?」
―リトルグレイ―
ベルナデットに艦長自ら食事を運ぶオンモ。
こっちに移ってからずっと部屋にこもりっぱなしだったので、元気づけてあげようと思ったのだ。
「ベルナデットちゃん? いいかい?」
…しかし、部屋はもぬけの殻だった。部屋中くまなく探しても見当たらない…。
オンモは大慌てでブリッジへ引き返し、部下に艦内をチェックさせた。
「しかしいないとしたらどこへ?」
「こんな宇宙のど真ん中で他にどこに行きようがあるってんだよ!
こっちに移ったふりをして、出発前にマザー・バンガードへ戻ったに違いないよ!
だけど…一体?なんでそんな事をしたんだ?お嬢ちゃん?」
―マザー・バンガード内―
敵本拠地が近づくにつれ、あわただしくなる艦内。その中にベルナデットはいた。
《全乗組員に次ぐ! これより母艦マザー・バンガードは衛星イオの敵本拠地に攻撃を開始する!
木星帝国を討ちます!》
ベラの指示に、艦内全てに緊張感が走った。 <続く>
>>275 しかもご丁寧にカラーリングパターンにガンダムカラーまであるしなw
>戦争なんてのは、実際に戦ってる人の何倍もの人や物資で動いてなきゃできないのさ
まあそうやろな
しかしそれほど重要な補給部隊に護衛をつけず
なのに滅多に襲撃されないのが宇宙世紀の伝統
いやそこでどうして地球に戦いをしかけて奪い取る、になるんだよ・・・
ああなるほど、ゾンドゲーは10年前のモデルか
そりゃモロブッホ系だわな
>>288 カラスが「地球に巣食う連邦と言う名のウジ虫共を皆殺し」って言ってたな
地球連邦政府になり代わって地球圏を支配して、もう少し木星での生活を楽にしたいんじゃないか?
やはりトビアとバーンズはぶつかり合う事になってしまった
イオでの再会があるのかな
老兵士の駆るX2…?
オンモ艦長の袖とベラのおずおずと引っ込む姿がかわいいw
しかしバーンズさんの最後の絶叫が印象に残るな
外には空気がないからなぁっ!息もできん!体も裂けてしまう!
だが、それが宇宙だ!!
わかるか!?ここには何もないっ!水も空気も!
地球に自然にある物は何もだっ!!
おれ達が豊かに暮らそうと思えば…盗ってくるしか!
…いや!取り戻すしかないんだっ! 水を! 空気を! 緑を!
人の生きる全てを持つ母なる大地―― 地 球 を だっ
ここまで悲痛な環境はガンダム世界でもあまり描かれなかった気がする。
そこまでビンボーしててよく戦争する余裕があるよな。
今回出番多かったんでバタラが意外とかっこよくみえてきたぞ。
ゾンドゲー残り5機って2話で6機なかったかと思ったが潜入の時に1機潰してたか。
コミック1巻出てたんで買ってきた。クロスボーンガンダムの設定が載ってたな。
サナリィ謹製のF97なんだそうな。
>>297 見た見た>1巻
あのX字スラスターに意味があるのに感心した
補給艦のリトルグレイの方がペイロードがなさそうな形してる
マザーバンガードの船体の丸い所は、人工重力ブロックを作って居住性を上げているから、大きいのだろう
もう最終作戦か、展開早いな。まあ流石にいきなり決着ついたりはしないだろうけど。
ベルナデットは何者だろうか。
母親は地球の人間と言ってたがカラスの反応見ると木星と何か関係ありそうな。
母親は木製からの逃亡者でベルナデットはカラスの娘か総統の孫あたりか?
ベルナデット自身は知っているのだろうか。
とりあえず地球に帰りそうだが舞台が地球に移るか補給船ごと捕まるかしてして
再登場するんだろうな。
あのペンダント自分のものだったみたいだしな
ランバラルとセイラみたいなの?
カラスとラルでは大分イメージちゃうけど
もう4月に入ったか
それにしてもGガン最終回wwwww
ネタバレっぽくなるからもう少し伏せとくが最後決め技ワロタw
熱く暑苦しくカッコよくてなかなか面白かった、最初はちょっと退いたけど。
次はガンダムWかー、主役機っぽいの(ガンダムW?)格好いいけどVの続きはやってくれないのかな?
【速報】クロスボーンガンダムアニメ化決定!
* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y * (エイプリルフールでござる)
早めに打ち切られても纏められるように、早くも総統との直接対決にしたのかな。
人気が出るようなら引き伸ばし。もともと短期企画なのかも知れんが。
【速報】次回最終回!!
* *
* + うそです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
>>299 ドウガチのペンダントとベルナデットのペンダントで秘宝の鍵になる
ベルナデットは本来の木星指導者の遺児
ドウガチは元々宰相だった
結婚させられそうになって逃げてきた
306 :
粗筋川裕一 1/4:2013/11/19(火) 21:58:29.76 ID:P4MZEQNI
<第7話 イオの嵐>
―リトルグレイ―
ベルナデットに艦長自ら食事を運ぶオンモ。
こっちに移ってからずっと部屋にこもりっぱなしだったので、元気づけてあげようと思ったのだ。
「ベルナデットちゃん? いいかい?」
…しかし、部屋はもぬけの殻だった。部屋中くまなく探しても見当たらない…。
オンモは大慌てでブリッジへ引き返し、部下に艦内をチェックさせた。
「しかしいないとしたらどこへ?」
「こんな宇宙のど真ん中で他にどこに行きようがあるってんだよ!
こっちに移ったふりをして、出発前にマザー・バンガードへ戻ったに違いないよ!
だけど…一体?なんでそんな事をしたんだ?お嬢ちゃん?」
―マザー・バンガード内―
敵本拠地が近づくにつれ、あわただしくなる艦内。その中にベルナデットはいた。
《全乗組員に次ぐ! これより母艦マザー・バンガードは衛星イオの敵本拠地に攻撃を開始する!
木星帝国を討ちます!》
ベラの指示に、艦内全てに緊張感が走った。
ビームシールドを展開させつつ木星の大気圏を突破するマザー・バンガード。
そんな中、トビアはコクピットの中でバーンズ大尉の言葉を思い返していた。
(バーンズ大尉… ぼくの両親は―――― コロニーの開発事業に従事していました…
そして二人とも事故で命を失いました
でも、ぼくの記憶に残っている父と母はいつも暖かく微笑んでいた
それは自分達が作り、ぼくらに委ねてゆく…未来を信じていたからなのだ、と
今になって分かった気がします
この戦いが宇宙に住む者(スペースノイド)と地球に住む者(アースノイド)の
どうしても避ける事のできない戦いだと言うのなら… ぼくは―― そんな事認めない!
ぼくは―― 両親が信じた未来を信じます!
ぼくがこの手で! この戦いを集結させて、それを証明してみせるっ!!)
307 :
粗筋川裕一 2/4:2013/11/19(火) 21:59:02.00 ID:P4MZEQNI
そしてマザー・バンガードの行く手に木星軍のミサイルの嵐が向かってきた!
ベラの判断でシールド展開させたまま直進するが、それでも艦を激しい揺れが襲う。
やがて敵基地を肉眼で捉えるが、向こうは戦艦を周囲に配置し固定砲座としていた。
敵戦力は…戦艦8、MS約280!火力が違いすぎる!
やがて敵MS部隊が接近してくる。“空飛ぶ(スカイ)ウインク”5機、“エイ”10機!
さらに親衛隊用高機動タイプ24機!(EMS-07 エレバド)
『ゾンド・ゲー全機発進!自動操縦で射出せよ!!
艦は山陰に後退!ミノフスキー粒子散布!山陰に入ると同時に地上部隊を降ろせ!!』
ベラの指示により、マザー・バンガードは山陰の死角から密かにMS隊を降下させる。
その中、自動操縦のゾンド・ゲー隊は木星軍に突っ込み、あっという間に撃墜されていく。
一方、離れた所で待ち構えていた木星軍。
「へっへっ なんだい、海賊さん達?意気込んで乗りこんできてもう逃げ腰かい?
こりゃ楽しょ……」
――突如足元からX1が飛び出し、バタラの頭部をクシ刺しにした!
それに続いて海賊達のMSが次々と飛び出してくる ……が。
海賊は鹵獲した木星軍MSを使用していた為、それを見た木星軍は一瞬混乱してしまう。
『!? 味方機!?』
「あいにくじゃが……敵じゃーい!」
老兵士の乗るバタラが木星軍バタラの頭部を膝蹴りで破壊した!
「とほほ、さらばゾンド・ゲー!
長い付き合いじゃったが、パーツが無えんじゃしょうがねえ… 見事囮の役を務めてくれよ!」
老兵士は頭上で戦う長年付き合った戦友に敬礼し、別れを告げた。
キンケドゥは仲間をここに呼びかける。
「…ザビーネ! ウモンじいさん! ヨナ! ハリダ! ジェラド! トビア!
これより我ら7機は敵中枢に奇襲をかける!」
「推定戦力比は40:1!」
「一人40機ぶった切りゃいいって事だろう?」
308 :
粗筋川裕一 3/4:2013/11/19(火) 21:59:34.16 ID:P4MZEQNI
「だがやらねばならん! これは我らの攻撃チャンスを作る為に…
母艦自らを囮にスカウト言うギリギリの作戦だ!
失敗はクロスボーン・バンガードの全滅を招く事になる!
敵の目がマザー・バンガードに集中している間に――――…』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65486.jpg その時、気配を感じたウモンは崖の上にMSの影があるのに気付き警告を発した!
『くるぞおぉぉっ!キンケドゥ!!』
奇襲をかけてきたのは、曲がったスキー板のような物をつけたEMS-09・ヴァゴンだった!
『敵の防衛網を突破する!!』
X1はヴァゴンに切りかかるが、なんとヴァゴンは手足をタイヤの様に変形させ走り回る!
新型とその猛スピードに翻弄される海賊達!
『こいつら地上用だ!そうか!地球侵攻用の機体か!?』
その内1機がヨナ機に体当たりをかけ、ヨナは脱出する。
救出に向かおうとするウモン機だったが、敵の攻撃に逢い近づけない!
――するとトビアのペズ・バタラが岩を投げつけヴァゴンを阻止しヨナを回収した。
一方、X1はザンバーをヴァゴンの頭部に投げつけ、そのザンバーのグリップをアンカーでキャッチする。
アンカーで繋いだサーベルを振り回し、ヴァゴン数機を撃墜する!
そしてまた一方では、X2がランスを構え突進、ヴァゴン2機を崖に激突させていた。
…だが、それでもまだ増援が次々と押し寄せてくる!
『新手が来るぞ!振り切れ!』
作戦成功させるためにその場から離脱する海賊達。
『トビア!大丈夫か!? ついてこれるな?』
《はい! なぜか敵はぼくの機体には積極的に攻撃してこないんです》
「あ あまり近づくな、相手の気持ちがわかるから…」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65487.jpg
309 :
粗筋川裕一 4/4:2013/11/19(火) 22:00:08.33 ID:P4MZEQNI
海賊達が進んでいると、前方に溶岩が現れた。
そして後方からは追撃部隊が迫る…前門の溶岩、後方のMS部隊!
やむなく迎撃しようと身構えると、突如溶岩からゴボゴボと音が聞こえだした。
その直後―――― 長い鼻のような1本のフレキシブルアームを持つ、巨大なMAが現れた!
MAは5門のビーム砲から強力なビームを放ち攻撃してくる。
『見た事のないタイプ!? 火力が…でかいっ!気をつけろ!!』
キンケドゥが警告を発すると同時に、MAのビーム砲台が分離して攻撃を仕掛けてきた!
<続く>
ヴァゴン…これって明らかにVガンダムで出たタイヤに乗る
モビルスーツの元だよね
カガチは元木星還りだしやっぱりザンスカールの技術陣に
木星帝国の技術者もいたって事だろうか
何気に仲間達の名前初登場か。
ウモン…… ウモン・カッsy(ry
一話まるごとバトル回か。敵の戦力が半端ないぞ。
味方のバタラはゾンドゲーっぽい丸メガネになってるな。
ザンスカールっぽいタイヤ付きがいたりMAがキモかったり
アンカーでサーベルブン回すのがかっこ良かったり。
トビアは機体それでいいのかw
ウモン・・・右門か
伊賀の影丸なんかによく出る名前やな
あのねーちゃんはヨナですか、しかしお色気要員なのかあっさり落とされたな
まー死ななくてよかった
ザンバーぶんまわしは強力すぎw
あの出力考えるとザンバー自体にエネルギーパックあるとは思えんし
アンカーに出力端子がついてるってことだよな
>《はい! なぜか敵はぼくの機体には積極的に攻撃してこないんです》
あー、わかるわかる
オレも満員電車乗るときは回りに人が来ないように汚ねーカッコすることにしてるから
しかし最後の巨大MAは何というか…さすが木星クオリティと言うべき
形容しがたいデザインだな…
しかも溶岩から出てくるモビルアーマーってかつてあっただろうか
耐熱性能も凄いかもしれない
ブラウブロの系譜かな
ミノフスキー粒子があってビームシールドが当たり前だと接近戦か大出力ビーム砲かに特化するんだろな
ヨナって鋼鉄の狩人に同じ名前がいたな。関係ないだろうけど。
ゾンドゲーは後5機って言ってたから少なくとももう一人パイロットいるよな。
3話でカニビーム食らってたメガネの太っちょはゾンドゲーで母艦についてるのかな。
>>315 そうじゃないだろ!
今流行っているスラムダンクと言う漫画で髪を赤く染めてる不良の主人公の周りが空くのと同じ理由だろ
木星帝国驚異のモビルスーツが続々登場したのには驚きを隠せない
特に最後に現れたモビルアーマーは恐いんだけど、蛇腹のストローの刺さったひよ子饅頭みたいで可愛いらしさがあったり、スラスターやブチ穴のメカニカルな格好良さがあったりで、一言で言い表せない味のある
>>319 途中送信してもうたん?
MAかMSで迷ったんかな
人型じゃなければMAでいいんじゃ?
木星帝国脅威の機動兵器、って言えばすっきりするかな
まあそこまで気にはならんけど
>>301 今回もガンダム多数か
のっけから「お前を…殺す」とかハードに行きたいんかと思いきやわけわからん
なんか耽美系多数って感じもあるけどヘビーアームスカッコイイ
仮面の敵がまんまで噴いた
クロスボーン側のコードネーム「スカイウインク」はなんかいいな
>>320-322 寝かったのでよく推敲せずに送信してました
「一言で言い表せない味のある(デザインが素晴らしい)」の意味です
>>322 釣鐘ガンダムとかセーラームーンガンダムとかの珍デザインよりはマシだよな、W
Gの最終回はレインの半裸とドモンの告白もあいまってなんか恥ずかしかったw
石破らーぶらぶ噴いたわw
ありとあらゆる意味で凄まじかったなあれはw
余波に当てられて画面の前で突っ伏してしばらく動けんかったぞw
329 :
粗筋川裕一 1/3:2013/11/21(木) 19:57:36.27 ID:c1cb3edx
<第8話 防衛線突破作戦>
冒頭、待ち伏せていた巨大モビルアーマー;EMA-04・エレファンテに苦戦するキンケドゥ達。
『“脳波遠隔移動砲(ビット)”が来るぞ! 散れ――――っ!!』
後方から追撃部隊が迫ってくるが、どうした事か…ビットは味方機ごと撃ってきた!?
―エレファンテコクピット内―
「貴様ら…なぜかわせん 海賊共がかわしているというのに!
死にたくなければ貴様らもかわせ! 出来ぬと言うなら死ね!
そんな軟弱なパイロットなぞ…木星帝国には必要ない!!』
キンケドゥはウモンにビットの動きを読めるかと問う。
『わからん!じゃが、少なくともあれはNT能力の高い者でなくては捉えきれん!』
――ならばとキンケドゥは自分とウモンでビットを叩こうと飛び出した!
『他の者は本体を狙え!トビアは隠れてろ!』
キンケドゥの指示に従い、ハリダ達はビームライフルを撃つが…バリアらしき物に弾かれる!?
「Iフィールド?」
油断したハリダ機をエレファンテのアームが襲い締め上げる!
x2は後方から攻撃しようとするが、可動範囲の広いアームは後方目がけて撃ってきた!
不意を突かれたX2はビームを避けきれず、左足が大破してしまう。
『だめだ!奴の“鼻”には死角が無い! Iフィールドの内側に入り込めれば倒せるはずだ!
だが… ビットとビーム砲、二重の攻撃をどうやってかわす!?』
攻めあぐねている間にハリダ機はアーム…鼻に締め付けられ爆散してしまった!
一方、ウモン機はビットをかわすだけで精一杯だった。
キンケドゥもまた、目では終えても体の反射が追い付かない状態だった。
そんな中、トビアは―――― ビットの動きが完全に見えていた。
(ぼくにはあれが動く先が―――― 手に取るように見える!)
ビームライフルでビットを次々にかすめていくトビア。
330 :
粗筋川裕一 2/3:2013/11/21(木) 19:58:17.06 ID:c1cb3edx
同乗していたヨナはあれに当てられるのかと問うが、今ので精一杯だと答えた。
「でも…あのぐらい当てられるなら…かわす事は出来ると思います!」
トビアはビームライフルを捨て、機体前部にビームアックスを生成、エレファンテ目がけて走る!
向かってくるビットを踏み台にし大きく跳び―――― エレファンテの胴体に食いついた!
直後、鼻がトビア機に襲い掛かってくるが、X1が救援に駆けつけ鼻を切り落とした。
海賊達の一斉攻撃でついにエレファンテに決定打を与えた!
コントロールを失ったエレファンテはフラフラと自軍戦艦に向かい…互いに爆発した。
―マザー・バンガード―
木星軍の防衛線に穴が開いた事を確認した副長。
「…突っ込みますぜ、艦長!もうシールドが持ちません!行きます!!』
副長は独自の判断でシールドを張ったまま突進、艦首が敵基地へと突き刺さった!
それと同時に全砲門を開き、敵基地とMS部隊を破壊、迎撃してゆく。
…この行為によりマザー・バンガードのマストは折れ、エンジントラブルが発生した。
《機関停止、敵側の被害・死傷者数は不明 完全に沈黙しました》
ベラは副長に声をかけようとするが…
「お叱りは後程、私達が勝つにはこの方法しかなかった…
ですが、分かっていても艦長に今の命令は出せなかったでしょう それより今は御采配!」
…確かにベラにこの決断は下せず、副長の言葉に納得したベラはおもむろに立ち上がった。
その頃、外では…トビア機はX1に肩を貸され助け起こされていた。
「やったな、トビア!」
「は はい!」
「ちょっとね、トビア!同乗してる人がいるんだから!ちょっとは加減してよね!もう!」
コクピット内ではヨナの尻に顔をうずめるトビアだった。うらやましい。
やがて生き残りが集まり、キンケドゥ達も敵基地内へと突入を開始した。
331 :
粗筋川裕一 3/3:2013/11/21(木) 19:58:57.54 ID:c1cb3edx
―マザー・バンガード内―
《敵兵に備え、白兵戦の用意をして下さい! 繰り返します…》
警報が鳴り響き、あわただしく走る乗組員達。
そんな中、一人の乗組員が車をいじっている乗組員を見かけた。
「おい?貴様!そんな所で何をしている! ――きみは!」
声をかけられ振り向いたその顔は…ベルナデットだった。
ベルナデットは車に乗りこむと、ハッチから船外に飛び出し敵基地へと向かっていった。
同時刻、敵基地で戦闘するX1とエレバド。
ヨナはコクピットから飛び降りると、格闘戦で木星兵を蹴散らしてゆく。
その一方で、ザビーネは……
(フフフフ…いいぞ…いいっ! ベラ様にその気があろうがなかろうが!
これで“クロスボーン”を!貴族主義を名乗る者が!木星帝国を倒した事実に違いは無い!
それは必ずや今一度、貴族主義者の人心を集める格好のきっかけになる!
そうだ!私の目的はコスモ・バビロニアの復活だ!
木星帝国討伐など、その為の踏み石の一つにすぎん!
そして…いずれはベラ・ロナ! あなたも…)
遮蔽物に身を隠すウモン機とキンケドゥ。
ふと、ウモンは作戦がうまくいきすぎている事に嫌な予感を感じていた。
「ニュータイプの予知って奴か?」
《いや!長い事戦場にいた兵士のカンじゃ、こういう時はそっちの方が当たるんじゃよ!》
―総統府―
海賊が接近してきた事に焦る将軍だったが、ドゥガチは余裕の笑みを浮かべていた。
「お通ししなさい…将軍… 丁重にな…」
――ドゥガチは勝ち誇るかのような不気味な笑みを浮かべた。 <続く>
ヨナさんやっぱお色気要員だったかw
それにしてもトビア裏山
都知事が青島青島幸男で府知事が横山ノックとかなんの冗談やねん
>コントロールを失ったエレファンテはフラフラと自軍戦艦に向かい…互いに爆発した。
なんかルペさんが突っ込んで尻雑巾先輩が超MAと共に爆散したのを髣髴とさせるなあ
>>334 ビルケナウな
どんな戦い方をするか、どれだけ強かったのか、分からず仕舞いだったな
エレファンテのパイロットが、トビアとキンケドゥが基地に潜入した時に流れたニュースで処刑の指示をした奴っぽくないか?
次回、不可解だったドゥガチ総統の正体が明かされるのかな
しかし木星帝国の戦艦って全長何百mくらいなんだろう
ヨナ白兵戦は強いな
潜入は彼女が行ったほうがよかったんでは?
端役っぽいハリダは死亡か?
トビアはウモンが言ってたとおり死にそうな目にあってニュータイプに覚醒したな。
ベルナデットが乗ってった車がタイヤから逆噴射してたのが地味にすごいw
>>337 女の「死体」が手に入らなかったんじゃね?
ここまで出てきた木星側のパイロットは男ばかりだし、木星兵に成りすますには無理があったのかも
>>336 Cの字に折れている分、全長は短い様に見える
マザーバンガードの半分くらい
少年誌だからと思うが、ビットを「脳波遠隔移動砲」のルビにしたりIフィールドに「ある種の電磁バリヤー」と注釈したり、ガンダムで定番の用語の説明が細かい
フレキシブルビーム砲が後一つ二つあればかなり手強かったよなあれ
ついにドラゴンボール完結かー
「もうちっとだけ」からすげー長かったけどセルまでは文句なく面白かったな
それ以降も十分面白いんだけどね
そのうち続きをはじめても無理がない終わり方やったな
やっぱ編集の意向か?
>>343 却って干渉が面倒なんでは?
ヘタすりゃプラモ狂四郎みたいに絡ませられるぞ
347 :
粗筋川裕一 1/5:2013/11/23(土) 22:02:28.50 ID:qaLzq3uZ
<第9話 共に滅び去らんとする者>
冒頭、基地に侵入した海賊を迎撃するべく走る木星軍兵士。
だが、その前方に丸腰の人物がこちらに向かってくるのが見えた。
「誰だ?誰かそこにいるのか!?」
「そこを―――― 通しなさい!」
謎の人物はペンダントを見せると、兵士はうやうやしく頭を垂れた。
「あ!あなた… あなた様は!?」
―木星軍基地深層部―
多数の木星軍兵士が海賊を待ち構えるが、壁をブチ破って現れたX1にパニック状態となる。
直後X1からヨナとジェラドが飛び降り、得意の格闘戦とナイフ術で木星兵を足止めする。
『全員動くな!武器を捨てろ!』
「全く!MSの操縦は下手くそなくせに、こういうのは強えーんだから」
「うっさいわね、いいでしょう!」
木星兵を足止めしたのを確認すると、さらにマシンガンを持ったキンケドゥとトビアも降りてきた。
「もうおしまいだ!クラックス・ドゥガチ!
今すぐ全軍の動きを停止し、地球侵攻の野望を捨てろ!
どのみち地球侵攻を選択する余地はない!
撤退か!さもなくば貴様の死をもって!この計画の幕は下りるのだ!
さあ、決断しろ!クラックス・ドゥガチ!」
キンケドゥが降伏を促す中、トビアはなぜドゥガチが水槽の中にいるのかが気になっていた。
するとドゥガチはひと笑いすると、まるで「聞こえんな」とでもいうような仕草をする。
「…貴様を撃つ事だけには戸惑いは無い!』
言うが早いかキンケドゥ達は発砲、水槽ごとドゥガチをハチの巣にした!
348 :
粗筋川裕一 1/5:2013/11/23(土) 22:03:01.57 ID:qaLzq3uZ
「や やった! やった…のか?」
ウモンがそうつぶやくと、水槽の中から人影が現れキンケドゥに飛びかかり首を絞めてきた!
それは―――― 機械の体が半分むき出しになったドゥガチだった!
咄嗟にザビーネがマシンガンでドゥガチを殴りつけ、衝撃でドゥガチの首が床に転げ落ちた。
こいつは…アンドロイド? いや、違う。
エアチューブで動くだけの人まね人形、いわばダミー、偽者だ!
直後、基地内部にドゥガチの高笑いが響き渡る。
《いいや―――― “私”はドゥガチだよ、間違いなくクラックス・ドゥガチだ
――正確には、ドゥガチのひとりという事だがね!》
声は王座の後ろにある機械から聞こえていた。
《私はすでに自分の人格を、これと同じ九つのバイオユニットに移し終えた!
いわば九つ全てがクラックス・ドゥガチと同じ判断をし、
同じ事を考えるクラックス・ドゥガチ本人であると言えるのだ!
がっかりさせては申し訳ないのでね、教えてあげてもよいが…
確かにほんの先程まで全軍に指令を出していたのはこの“私”なのだよ
貴様ら海賊軍の動きは確かに素早かった、こちらの予想を遥かに上回っていた
ここから“私”を脱出させるだけの時を与えてはくれなかったよ!
は ははは つまり、貴様らは確かにクラックス・ドゥガチを追い込み打倒したという訳だ!
――――ただし、オリジナルを含め全部で10人存在するドゥガチのたった一人をね!!》
それを聞いたウモンは壁を殴り激しく悔しがる。
さらに最悪な事に…… 他のドゥガチ達も目覚め、木星軍主戦力は地球に向けて出発したという!
《そしてドゥガチの一人を追い込んだ貴様らには、その働きに免じて
この基地と運命を共にする栄誉を授けよう! 基地ごと貴様らを爆破する!
すでにカウントダウンは始まっている!あと5分27秒でkの基地はイオの地表から消滅する!》
『ばかな!この基地にはまだ数千人ものお前達の国民がおるのじゃぞ!?
それを道連れにする気か!?』
《――――それが?》
高笑いを続けるドゥガチの声。国民の命など知った所ではないとでも言うように。
349 :
粗筋川裕一 3/5:2013/11/23(土) 22:03:47.69 ID:qaLzq3uZ
ヨナは母艦に連絡しようとするが、どのみち母艦は動けないし逃げられない!
キンケドゥは将軍に爆破を阻止する方法を聞き出そうとするが、将軍は分からないと答える。
「その手の最高決定を変えるためのパスコードは、
ドゥガチ総統のごく親しい者しか知らぬ! 奥様が亡くなられた今では…ほとんど誰も!」
ならば……基地の機関部を止めるしかない。
これだけの基地を一度に爆破する方法はそう多くない。恐らく機関部を暴走させているのだろう。
「それはこのエレベーターの真下だ!そこを止めるしかない!
トビアとみんなはそこのバイオユニットからアクセスして、
なんとか爆破を中止させられないか試してくれ!」
キンケドゥはX1に乗りこむと、エレベーター通路を降下していった。
『基地中枢まであと2000m!間に合うか!?』
その時、通路の奥からヴァゴンが数機こちらへ向かってきた!
『どけ――――っ!きさまらーっ!!』
キンケドゥは交戦しながら木星兵達に説得を試みる。
『きさまら!この基地が爆発するんだぞ!きさまらの総統はお前達を切り捨てた!
このままではきさまらも死ぬ!分からないのかっ!やめろ――――っ!!』
「ジークドゥガチ! ジークジュピター!」
「木星に逆らう者に裁きの雷を!」
「わが命は木星の捨て石の一つにすぎず… 我が死をもって木星に栄光を!
もっともふさわしき者に緑の地を!
全てはドゥガチ総統の為に捧げ… 全てはより良き人類の未来の為に!!』
「きさまら! きさまらぁぁっ!! ――――ばかやろおおおぉぉっ!!
自分の命すら大事だと思えないから人の命を奪う!
なぜ部下の命すらたやすく切り捨てる男が人類全ての事を考えられると思う!
死を強いる指導者のどこに真実があるっ! 寝言を言うな――――っ!!』
350 :
粗筋川裕一 4/5:2013/11/23(土) 22:04:20.23 ID:qaLzq3uZ
そしてトビアはと言うと…こちらも止める事ができず焦っていた。残り時間59秒!
すると隠し扉から新たな木星兵が現れ、ウモン達は銃を向ける。
しかし木星兵は交戦の意思はなく、左右に整列するとその間を何者かが歩み寄ってきた。
――残り時間30秒。キンケドゥは苦戦していた。
このせまい通路の中では、小型に変形できて速度のある木星軍の方が有利だ。
先を急ぐが…どうしても間に合わない。
『時間が! 時間が足りないっ! 間に合わない!時間を!時間をくれ!
あと1分! いや、30秒でいい!あと一息なんだ!頼む! 俺に時間を!!』
機関部に手を伸ばすX1、背後から掴みかかり阻止するヴァゴン!
――そしてついにタイムリミットとなり、キンケドゥは雄たけびを上げた!
・・・・・・・・・・・倒れこむX1。爆発・・・・・・しない?
「と… 止まっ…た?」
351 :
粗筋川裕一 5/5:2013/11/23(土) 22:04:54.06 ID:qaLzq3uZ
基地爆破が止まったのは、トビア達の前に現れた人物がパスコードを入力したからだった。
「パ…パスコードを…知っている?? 君は?一体…」
その時、ドゥガチの首が不意につぶやいた。
「テ… テテニス!」
「…お父様――――…」
人物はヘルメットを脱ぐと、その正体は… ベルナデットだった。
「テテニス… お…まえ!」
「嘘を…つきましたね? お父様…
あなたは…地球の人々はみんな… 残酷で野蛮だから滅ぼさなくてはいけないって…
私に間違いを教えて! どこにも―― 地球から来た人々は…
海賊にはあなたの言うような悪い人はいなかったのに…」
どういう事か混乱するトビアにベルナデットは素性を明かした。
ベルナデットは嘘の名前、本当の名前は……“テテニス”と言う。
「テテニス・ドゥガチ! 総統クラックス・ドゥガチの…あなた方の敵の娘です!」
同じ頃… 木星コロニーから一隻の巨大な船が飛び立っていた…
地球圏にばらまく“死”を満載して…
宇宙空間を進む船。その光景はまるでドゥガチの勝ち誇った笑い声が聞こえるようだった。
<続く>
なるほど
カラスがデータ狙われてるのわかってたから罠かなと思ってたらこういうことか
別にどれかが本体ってわけではないんやな
ダミー人形とはいえ骨格部分結構動いていたよね
宇宙世紀ってどうしてアンドロイドとかいないんだろうか…
しかしこのドゥガチが木星圏を支配できるのはなぜなんだろな
北○鮮みたいなもんか
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
ベルナデットさんドゥガチの娘っすか?
母ちゃん可愛らしかったんだろなあ
ヨナさん…
身内にまで操縦は下手とか言われてるしw
>>355 俺、ベルナデットはドゥガチの孫かなと思ってたけどよりによって娘かよ!
ずいぶん性欲が強いご老体だなドゥガチ
しかし人格をコンピュータにダウンロードできるなんて
何気に凄い技術だよね…
他の宇宙世紀作品でもこれほどの高等技術はないっぽい
まあ富野さん絡んでるから
>>354 「地球から遠くの木星に追いやられた」って木星市民に流布して、妬みを刷り込んでいたんじゃないかな
ベルナデットも「残酷で野蛮だから滅ぼさなくてはいけない」って教え込まれていたみたいだし
ヨナさんとジェラドが仲良く軽口を叩いていたな
二人は付き合っているのか気になる
ジェラドイケメン枠だしな
7人点呼したときにまず戦死するのはハリダだろうなと確信していた
自分の命すら大事だと思えないから 人の命を奪うっ!
のあたりのキンケドゥがかっこよすぎる。
>>358 オカルトの領域に入ってそうなサイコフレームとか
後から作られたはずなのにオリジナルと変わらない見た目の
プルツーとかも割とオーバーテクノロジーな気はする。
プル自体が誰かのクローンで作られたのは同時期なのかもしれないけど。
他にもオバサンを妹キャラに洗脳したりとか
やろうと思えばどんな無茶でもできるのだろう
ロザミアをオバサン言うなw
キンケドゥのセリフが凄く長谷川節で良かったわ
367 :
粗筋川裕一 1/6:2013/11/25(月) 21:55:51.74 ID:8vtPppnt
<第10話 反乱>
冒頭、マザー・バンガードの修理作業するトビア達。
だが――――…… クロスボーン・バンガードは疲弊しきっていた…。
ここを最後に持てる物資の全てをつぎ込んでしまったのだ
マザー・バンガードにはもはや一発のミサイルすら残っていなかったし…
また医薬品も多くの(敵味方不問)怪我人の為にほとんど使い尽くしてしまった
幸いだったのは、ベルナデット…テテニス・ドゥガチが木星人に人望が厚かった事、
指導者のいなくなったこの基地で、かなりの人が艦の修理に手を貸してくれた事である
それでも―――― マザー・バンガードの傷は深く…
そしてそれ以上に―――― 目に見えない挫折感と疲労が艦内に蔓延し始めていた
だが、それでもなお… クロスボーン・バンガードは追撃をやめる訳にはいかなかった
『ミノフスキードライブ・ユニット指導! 地球圏への針路を取れ!
これよりクラックス・ドゥガチの母艦を追い、対激戦に移る!!』
ベラの指示により、修理を終えたマザー・バンガードは一路地球へと発進した。
―木星軍戦艦―
カラスに呼び出されたバーンズ。
「――出撃の時にヘルメットを被らんそうだな?」
「息子が死んでからはな」
カラスはバーンズに特殊チームの一員として働いてもらおうと呼び出したのだ。
バーンズが振り向くと、そこにはそれぞれ形の違う新型MSが3機あった。
「それが―― 我らに与えられた機体!一つは君の物さ、バーンズ大尉!」
背後から聞こえる声に振り向こうとすると、まず横に胸元の開いたセクシーな女性兵士がいた。
そして声をかけてきたのは…… 子 供 !?
「よく来たな!私がリーダーだ、君はこれから私の指揮下に入る!君を含む我ら3人が特殊チームだ」
まさか子供が自分の上司に驚くバーンズ。
368 :
粗筋川裕一 2/6:2013/11/25(月) 21:56:33.36 ID:8vtPppnt
「…不服かい?」
「いや、そうじゃねえが… し しかし…」
少年はいずれわかるさと言うと、総統からの指令を伝えた。
「地球深耕の前にどうしてもひとつ、掃除をしておいてもらいたいゴミがあるそうだ」
―マザーバンガードブリッジ―
海賊達に事情を説明したベルナデットことテテニス。
自分がドゥガチの娘である事、同行していたのは破壊工作・諜報活動でもなく、偶然によって起きた事。
…そんな中、トビアは心配そうに事の成り行きを見守っていた。
「私の目的は地球へ行く事でした 私の母が生まれ育った星をこの目で確かめる為に…
そして自分の目で地球を見て…父のやろうとしている事が何なのか知りたかったから
その為には密航するしかないと思い、偽名を使い、
“木星からの”留学生に紛れ中継ステーションまで来ました
しかしそこで発見されてしまい―――― あとはご存じのとおりです
あなた方に捕らえられた時、地球からの留学生を名乗ったのはその方が安全だと思ったからです
…私の話は以上です、私をどうされるのかは、今は……
ベラ艦長の…判断にお任せするしかない、と思います」
神妙な顔つきで見守るトビア。その手には何かスイッチらしきものが握られていた。
「その上で、もし私の事を信じて頂けるのでしたら…
私をどうぞこのまま地球まで連れて行って下さい! お願いします!」
「はい、いいわよ 一緒に行きましょう」
――笑顔で即答するベラに脱力しコケるトビア、まさかの反応にベルナデットもあっけにとられる。
ベラは思わず吹き出し――…
「何そんなに意外そうな顔してるのよ! まったく」
そしてベラは艦長命令として、彼女の素性について詮索・疑問・疑いをかける事を禁じたのだった。
どうやら事なきを得、トビアは大きな冷や汗をかく。
「ふい〜〜 緊張して損したぜ!」
369 :
粗筋川裕一 3/6:2013/11/25(月) 21:57:05.33 ID:8vtPppnt
…だが、真相を知ったザビーネは何かよからぬ事を考えていた。
(だという事は… あの娘は人質に有効だという訳だ… 木星帝国だけにでなく―― あなたにも!)
その後、ベラと一緒に入浴するベルナデット。大人とロリのサービスシーン。
ベラがベルナデットの肌の張りをうらやましがる中、ベルナデットは問いかける。
「あの… どうして…私にやさしくして下さるのですか?
私はあなた方の敵の娘ですし… あなた方の知らない情報を知っているかもしれませんし…」
「あら、おかしい? 尋問とかゴーモンとかされると思った?」
「そ それが普通なんじゃないか…と」
「話したくなったら話してくれればいいのよ」
そしてベラは自分も昔お姫様をやっていた事を話すが、それはベルナデットも知っていた。
「…だから何か他人の様な気がしなくって! …地球へ行ってどうするつもり?」
「まだ…わかりません、どうしたらいいのか
地球と戦争を起こすのは悪い事だと思ってます ただ、それを計画したのが父だとしても…
私、父が本当に悪い人だとは思えないのです… だから説得できればそうしたいと…
…国を抜け出した時…心細くは無かったですか?」
「そうね… でも受け止めてくれる人もいたから」
「キンケドゥさんですか?」
「そうね、彼もいたわね」
自分は木星の裏切者なのかと問うベルナデットに、それは違うと否定するベラ。
木星の事を考えての行動ならば、それは裏切りではない。
だけどその事できっと悩み、辛い事がいっぱいあるだろう…
でも自分で決めた事なら、結局自分が決めたとおりに生きるしかないのだ。
その後、ベルナデットは見張り付きの部屋に軟禁された。
ふと、通気口からノックがし、顔を上げるとトビアがいた。
「へへ 外は見張りがいるからね、こんな所から失礼するよ
とりあえずはよかったみたいだね、結局閉じ込められちゃったみたいだけど…」
しかしベルナデットもこの処置を甘んじて受け入れていた。
370 :
粗筋川裕一 4/6:2013/11/25(月) 21:57:38.21 ID:8vtPppnt
艦長の処置も分かるし、もしかすると他にも自分をよく思っていない人もいるだろうから。
ベルナデットはトビアに嘘をついていた事を謝るが、トビアは笑ってそれを許す。
「別に名前が違ったからって、君が君じゃなくなる訳じゃないし、ぼくにゃ関係ない事さ!
…まったく、艦長があんな人で助かったけど、骨折り損のくたびれもうけだぜ」
――聞けばトビアは最悪の事態に備え、艦内のあちこちに 爆 弾 を仕掛けたというのだ!
(もちろんベルナデットを連れて脱出しようとしていた)
…ただ、この10日ほど慌ただしく、誰が何をしても気に留められなかったのだが。
「どうして…そんなに…」
「どどどどうしてって、お守りも貸してくれたし…だから…
へへ、いざって時はこの艦ぐらいまるごと敵に回しちゃるぜ!
どんな事があっても心配しないで 君は…きっとぼくが守ってみせるから!」
そう言うと、トビアは元来た通風口を引き返していった。
―船外作業するトビアとキンケドゥ―
10日分の遅れもあり、木星軍に追いつけるかと不安になるトビア。
キンケドゥが言うには、“帆”さえもてばいけるそうだ。
「こいつはミノフスキー・ドライブエンジンを積んでる!
そんじょそこらの船よりよほど長く加速が効くし…燃料もかからない」
トビアは感心してビーム状の“帆”に触ろうとするが、メガネの仲間が慌ててそれを止めた。
「触んじゃねーぞ!ビームサーベルと一緒だからな、真っ二つになっちまうぞ!
…今はまだ巨大すぎてこのクラスの艦にしか着けられんのが欠点だがね」
「だがこいつの存在は機密中の機密だ、おそらく木星帝国もその存在を知るまい!
あとから不意をつく事もできるはずだ」
「ちょちょ、ちょっと待って下さいよ!ボロボロの艦だけでどうやって戦うんです!
まさか特攻するとか言わんでしょうね!」
「それで確実に倒せるって保証があるんなら、考えてみんでもないけど」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=65806.jpg ――ともあれ、しばらく補給のあてもないしこのままではまともに考えたら負けだ。
「問題は… 艦内のどのぐらいの人間が…そう考えているか…だ…
不満を抱え込んだ人間の方が火薬より危険って事さ」
371 :
粗筋川裕一 5/6:2013/11/25(月) 21:58:15.11 ID:OsIS5ktE
ふと、キンケドゥはヨナにザビーネはどうしているか問う。
「大丈夫、じいさんが見張ってるわ
…もっとも… じいさん、ちょっと抜けたとこあるから心配なのよね…」
―艦内―
ザビーネを監視するウモン。
(いかん!いかんぞ!何か良くない事が起きる!
危険じゃ!わしのニュータイプとしてのカンにびんびん響いておる! こ…このままでは…)
――直後、カンではなく角材がウモンの脳天に響き、ウモンは気絶してしまった。
そしてザビーネはベルナデットを人質に取り、仲間を率いてブリッジを制圧してしまった!
《艦内の者に次ぐ!反乱だ、気をつけろ! ザビーネにそそのかされた者達がブリッジを占拠した!》
やがて武装した反乱兵が船外作業するキンケドゥ達にも襲い掛かってきた!
反乱兵を倒したキンケドゥ達は慌ててブリッジへ向かう。
『くそ!わかっていながら押さえる事ができないとはな!』
『何やってたのよ、ウモンじいさんは!』
…その頃、ウモンは捕縛され、銃を突きつけられていたのは言うまでもない。 「めんぼくねぇ」
ベルナデットの身を案じたトビアは2人よりも先に走り出した。
372 :
粗筋川裕一 6/6:2013/11/25(月) 21:58:51.46 ID:OsIS5ktE
―ブリッジ―
「――これはどういう事かしら、ザビーネ?裏切るつもり?」
ベラの問いに、ザビーネはむしろ裏切り者はあなただと反論する。
ザビーネの目的は元からコスモバビロニアの復活。
しかしベラは国を再興させる気もないのにクロスボーンの名をかたっているからだ。
《聞け!艦内の者達よ!この中には貴族主義国家を再び作り出す夢を見てきた者も多いはずだ!
だが、このまま木星と戦っても我らは敗北する…夢は叶えられる事はない!
そこで…… 我らはこれより―― この艦をもって、木星帝国へ 投 降 する!》
ザビーネの艦内放送を聞き、艦内は激しくざわつき始める。
ベラは何をしようとしているのかわかっているのかと問うと、ザビーネは答える。
「わかっていますとも、連邦政府を倒し地球の支配をする事…
いずれ我々もやらねばならぬ事だ、結構ではないですか?
それにね…フフフ 見たでしょう?木星兵は目的の為には命を投げ出す
上からの命令には絶対に逆らわない!厳しい上下関係
彼らの社会の方がはるかに貴族主義の目指したそれに近いのです
小さな違いは… フフフ 入り込んでから少しずつ、内側から変えていってやればよいのです!
今まで彼らの目の上のタンコブだった戦力がそっくり味方になり、
しかも行方不明だった総統の娘まで帰ってくるのだ!断る理由は何もないでしょう?
少なくとも…… 私が打診した所では…そういう返事でしたけどね…」
――ザビーネの言葉を合図にするかのように、巨大な戦艦がマザーバンガードに接近していた。
<続く>
だよなあ
クロスボーンの名で人を集めれば
貴族主義目的の者も当然集まってきて
ほとんどは「あ^貴族主義ちゃうんや、帰ろ帰ろ」って去っていくにしても
一部はそのまま入り込んでいずれ再興を目論む
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
今月号は色々とあったなあ(溜め息)
ミノドラとか敵の少年兵とか入浴シーンとかザビーネの反乱とか
それにしても少年誌であんなサービスシーンはありなの?
バーンズ大尉再戦決定か
どう見てもあのガキはニュータイプ候補やな
やっぱりザビーネ裏切りやがったー!
それはそうと
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい! おっぱい!おっぱい! ちちたに!ちちたに!
ミノフスキードライブってV2のあれだよな
この時点でもう物になってたのか
( ゚∀゚)o彡゚お っ ぱい ! お し り ! ち っ ぱい ! お し り !
ベルナデットは木星で人望厚いのか。
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!ちっぱい!ちっぱい!ちっぱい!ちっぱい!
ところで飛べ!イサミってどこで連載してたんだ?
1、2巻同時発売ってことは1年近く前から連載してたと思うんだが。
ミノフスキードライブの試作型自体はちょうど出てきたけど
MSに搭載できるように小型化したものが実用化されるには実に30年を要したということかな?
( ゚∀゚)o彡゚おっぱい!おっぱい!おしり!おしり!
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい! これであとはヨナも脱げば完璧だなw
ところでガンダムあんまり詳しくないんだが、
ミノフスキーって単語自体は初代ガンダムにもあったはずなんだが?
あ、書き込んだらすぐ上にあったわ。すまん
ザビーネ裏切りキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
長谷川名物ロリおっぱいキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
ミノフスキードライブキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
( ゚∀゚)o彡゚ロリぱい!ロリぱい!
>>379 あれ全部単行本描き下ろしだよ。長谷川先生お疲れ様です!
夏休みっすねえ…
385 :
粗筋川裕一 1/3:2013/11/27(水) 20:56:54.81 ID:LGobrhEH
<第12話 死の旋風(デス・ゲイルズ)>
艦内放送で全乗組員に指示するザビーネ。
《これよりマザー・バンガードは木星帝国に投稿する! 私はザビーネ・シャルだ!
艦内の全乗組員に告ぐ!我に従え! すでにベラ艦長の身柄も当方が保護している!
考えてみよ!これが我らが生き延び理想を手にする最良の策だ!抵抗はやめよ!》
するとブリッジのスクリーンにカラスからの通信が入ってきた。
カラスはまずテテニス様をこちらに移してもらおうと指示するが、ザビーネも言葉を返す。
「投降の際の条件は?」
「了解している、ベラ・ロナ艦長の安全は保障する
ザビーネ君共々木星の客人として迎えよう
…だが君以外のMSパイロットはA級戦犯として引き渡してもらう、いいね?」
「致し方ありませんな…その程度の犠牲で済むのなら…」
そしてザビーネはベラに共に来てもらうと告げる。
ベラはいずれ国家を再建した時に女王となる人、それまで生きてもらわねば。
「私は貴族主義を捨てたのですよ?」
「あなたはご自分で気付いておられないようだが、
多くの人々の為に自分の身を盾にして戦うその行為こそ、まさに貴族的なのですよ!
新しい指導者にはあなたをおいて他にありません!」
「…ばかな事を」
「考えは… いずれゆっくりと変えさせて頂く!」
―通路内―
一方、ジェラド達は背後から銃を突き付けられ、ベラが人質になっている為何もできずにいた。
――すると突如通路内のあちこちが爆発し、辺りは煙に包まれた!
『ベルナデットを!返せ――――っ!!』
ザビーネの真正面から雄たけびを上げ向かってきたのは――…トビアだった!
ザビーネは発砲するが、トビアは紙一重で弾丸をかわし頭突きをブチかました!
386 :
粗筋川裕一 2/3:2013/11/27(水) 20:57:27.53 ID:LGobrhEH
その一瞬の隙を突いて、ジェラドがナイフを投げザビーネの手に突き刺し銃を落とさせた!
さらにトビアのかみつき攻撃!効果はばつぐんだ!
しかしザビーネはトビアを振り払うと殴りつけるが、直後キンケドゥ達もその場に駆け付けた。
『全員武器を捨てろ!動くな!』
「フ フ フ まさかこんな事で不覚を取るとはな…」
傷ついた手をおさえ逃げ出すザビーネ、トビアを介抱するベルナデット、追うキンケドゥ。
―木星軍戦艦ブリッジ―
海賊軍の様子がおかしい事に気付くカラス。どうやら失敗したようだ。
「まぁ―― どのみちテテニス様さえ戻ってきたら、船ごと消えてもらう予定でしたからね…
始めますか」
「出るよ」
「お任せしますよ…ギリ少佐」
言うが早いか、木星軍戦艦は変形し超巨大なMAとなって体当たりを仕掛けてきた!
『フハハハハ!このモビル・シップ“ジビア”を普通の戦艦と同じと思ってもらっては困るよ!』
副艦長は緊急回避行動に移るが間に合わず、マザーバンガードは巨大なクローに捕まってしまう!
そしてマザーバンガードの外壁が破壊され、木星軍が乗り込んできた。
「テテニス様の安全が確認されるまでガスは使うな! “死の旋風”隊を出せ!
私も…行くとしよう」
その頃、艦外ではX1とX2が交戦していた。
『雌雄を決しなくてはならぬ間のようだな!キンケドゥゥッ!!』
――2機のガンダムが剣劇を繰り広げる。
…と、その時2機の間に“何か”が横切り、続いて何者かの攻撃が飛んでくる。
やがて2機の前に現れたのは―――― それぞれ形の違う3機のMSだった!
EMS-VSX1・クァバーゼ。EMS-VSX2・アビジョ。EMS-VSX3・トトゥガ。
指揮官であるギリはクァバーゼのバイザーを降ろし戦闘態勢に入る。
「行くぞ…バーンズ!ローズマリー!」
その合図にバーンズ、ローズマリーもトトゥガ、アビジョのバイザーを降ろし戦闘態勢に入った。
387 :
粗筋川裕一 3/3:2013/11/27(水) 20:57:59.84 ID:LGobrhEH
襲い掛かるデス・ゲイルズ、アビジョはスピードでX1を上回っている!
そしてアビジョは無数の針を飛ばしてきたが、X1はそれを避ける。
『ニードルだと!? 妙な武器を!』
直後、クァバーゼがムチのような腕を振り回し目の前に現れた!
X1はかろうじて回避するが、マントを切られてしまう。
『くっ!間合いが長い!奴は!』
ならばとザンバスターを撃つが、それすらも先端のビームの刃で弾かれてしまう。
『バーンズ!』
ギリの合図でトトゥガが2機の間に割って入る。
X1はビームザンバーを投げつけるが―――― トトゥガは背を向け、バリアを張って防いだ!
『何っ!?ビームが全く効かない!? …違う!? この連中は今までの敵と全く違う! これは?」
「そうとも!お前達は今までの戦いで手の内を見せすぎた! この3機は――――」
その時、キンケドゥの仲間達がバタラに乗って応援に駆けつけてきた。
『やめろ!不用意に近づくな!奴らは!』
バタラはトトゥガの背中にビームサーベルを突き立てると、中から何か液体が飛び出してきた?!
「お前達クロスボーンの戦い方を研究し尽くして作られている!」
バタラは液体で腕を固定され身動きが取れなくなってしまう。
するとトトゥガはハンマー状の腕を回転し… バタラの胴体をコクピットごと叩き潰した!
『ロニム!』
「つまりこの3機は貴様らを倒す為だけに作られた!」
背後に現れたクァバーゼにブランド・マーカーで攻撃しようが…肩関節ごと左腕を切り落とされてしまう!
「もうお前の機体じゃ、僕らには勝てないよ!」
言うなりバスターガンを構えたX1の右腕も切り落とされ、X1の両手は使えなくなってしまった!
「覚えておくがいい! 我らは“死の旋風”隊…死を運ぶ風だ」 <続く>
なるほど
前回仕掛けた爆弾かw
ムチャするなーと思ってたけどこういうことね
X1絶体絶命だな。
なんか次回あたり、ウモンじいさんが身代わりになって死にそうな予感がする…
伝統のコアファイター戦法とか
ダイソードの金子っぽいロニムが活躍したらタヒんだ
うむむ、脇役の運命(さだめ)か
それにしても、トビアの「おれはきれてるぜ」のシーンはシリアスで格好良いのに何故かコメディタッチで笑える
テテニス様さえ戻れば船ごと消えてもらう予定だったってザビーネ詰んでるじゃねえかw
船にはとりつかれるしキンケドゥもガンダムの両腕落とされてどうすんだこれ。
イサミのカバー折り返しに今後の刊行予定が……
3巻9月10日、4巻10月10日、以下毎月発売予定
( ゚д゚)<・・・・・・・・・
(゚д゚)
ベラ「キンケドゥ、新しい腕よ!」からの逆転に3000点
宇宙世紀のお盆かよ
クソワロタw
ドッゴーラは木星によく似合うな
しかしネオジオンといいザンスカールといいよく海戦用機体とか開発できるもんだ
よくわからんのだが、宇宙も水中も空気は無いんだし、
実際宇宙飛行士の訓練も水中で行うから、
宇宙での動力のエンジンをスクリューに変えるとかすれば、
宇宙用に開発した機体でもそのまま水中でも行動できるんじゃない?
足にもヒート剣みたいなのついてたやん
ここで意表をついてダイターンキャノンみたいなの撃つとか
トトゥガの背中のトゲを利用すると見た。
トトゥガに体当たり→そのまま押して敵MSを破壊とか。
それにしても今回はデザインはまだともかく名前が凄いな
アビジョ←あ、美女
トトゥガ←トゲ だろうけどクァバーゼがようわからん
>>398 腕やられて使えそうなのは頭バルカン、肩ビームガン、足ナイフ、腰アンカーぐらいか。
早くもマザーバンガード特攻を使う時が来てるのかな。帆のビームサーベルで相手を真っ二つとか。
帆無くしたら木星軍に追いつけず地球壊滅しちまうだろ。
どーすんだよ・・・
404 :
粗筋川裕一 1/4:2013/11/29(金) 21:58:07.06 ID:E0Yv47Ev
<第12話 3対1の激戦>
両腕を落とされ、膝をついたままクァバーゼを睨みつけるX1=キンケドゥ。
「終わりだ!ガンダム! 覚悟してもらうっ!」
ギリの合図でトトゥガ、アビジョが一斉にX1に向かってきた!
一方、マザーバンガードはなんとかジビアから脱出を試みるが無理だった。
がっちりと船体を捕らえられ、逃走・攻撃・防御全てができないでいた。
《現在ガンダムX1、キンケドゥ機のみが3機の敵MSと交戦中です!》
X1はバルカン砲を撃ちながら逃げ回るしかできなかった。
高笑いを上げるローズマリーに警告を発するギリ。
「マニピュレータを落としたからと言って油断するな!
奴は全身に武器を隠している!何が飛び出すかわからないぞ!」
――敵との圧倒的な戦力差に、ウモンのバタラは手が出せず歯噛みしていた。
キンケドゥは逃げ回りながら敵MSを分析していた。
(一体は速度!一体は攻撃力!そしてもう一体は防御力!
この3機は能力を極度に偏らせる事で、一点ずつガンダムを上回る能力を持たされている!
だが、一点だけで充分なのだ!3機でチームを組むのならば!
攻撃力のある者が攻撃し、防御力のある者が盾になり、
そして速度のある者が牽制し、こちらの足を殺す!
しかも各々自分の得意とするレンジからのみの攻撃に専念し、
こちらの接近に対しては躊躇なく逃げ出してしまう!絶対に自己の役割分担を変えない!
このフォーメーションを崩さない限り勝ち目はない! どうする?キンケドゥ!)
405 :
粗筋川裕一 2/4:2013/11/29(金) 21:58:39.30 ID:E0Yv47Ev
一方、飛び出そうとするX2にカラスからの通信が入る。
《下がりたまえザビーネ君、我らの艦ジビアへ――
君の機体も、君の持っている海賊軍の情報(データ)も、我らにとっては大変貴重な物だ
先頭に参加する必要はない 彼らに任せておけば直に片付く! 君はただ見ておればよい…》
それを聞いたザビーネは悔しがり、やむを得ずジビアへ着艦した。
「だが…負けてはならんぞ、キンケドゥ!貴様との決着はいずれ私の手で必ずつける!」
そしてトビアもペズ・バタラに乗り込みビームアックスを向けて突進するが、
これもやはりトトゥガのバリアに防がれてしまった。
その隙にクァバーゼの攻撃が迫るが、X1が向かってきてトビア機を救出した。
「ただ闇雲に戦っても奴らには勝てない!
奴らは俺がひきつけておく! トビア、お前には他にやってもらいたい事がある
艦内に色々と仕掛けをしたようだな?どのぐらいの事ができる?」
「え? えーと…ハンドコンピュータででも全艦のバーニアを暴走させるぐらいの事なら…」
「そりゃまた…とんでもない事を」
「一時は一人で艦を制圧するぐらいの気でいましたからね…」
そこでキンケドゥは作戦を伝える。彼らの狙いは……敵の母艦への直接攻撃!
…しかし、この状況で敵母艦を攻撃できるような強力な武器はないはず…?
「あるさ!一つだけな! いいか!作戦は……」
逃げたX1を発見し、向かってくるアビジョ。
(木星は現時点で全ての能力がガンダムを上回るMSを作る事ができなかった!だから3機に分けた!
言い換えれば、長所以外の能力をかなり犠牲にしているという事になる!
活路を見出すにはそこを突き利用するしかない!
あの“ハチ”が優れた機動力を持ちながら、牽制に徹しているのは…)
アビジョはニードルを発射するが―――― 今度はX1は避けず、まともに食らってしまった!
『一撃でこちらを仕留められるだけの攻撃力を持たせられなかったからだ!!』
X1はダッシュすると目の前にクァバーゼが迫る。
クァバーゼの攻撃を紙一重で回避すると、足底部のナイフを射出、頭部をかすめた!
次の狙いはトトゥガ!トトゥガは振り向きバリアを展開するが、X1は背後に回り込んだ!
406 :
粗筋川裕一 3/4:2013/11/29(金) 21:59:11.85 ID:E0Yv47Ev
『そして…“盾の弱点は速度が遅い事だ!”』
X1はバリアを発生させたままのトトゥガに体当たりし、トトゥガ自体を武器へと変えた!
狙いは――――マザー・バンガードのマスト基部!
『今だ――――っ!!トビア――――っ!!』
トビアはビームセイルを展開させ、さらにバーニアを全開させる。
するとその反動でマスト全体が折れてしまった!
キンケドゥの狙いはこれだったのだ。
帆は巨大なビームサーベルとなり、折れたマストがジビアの船体を切り裂いた!!
―マザー・バンガードブリッジ―
激しい振動に悲鳴を上げるベラ達。
「み 見て!やったわ!敵の母艦が!」
ジビア破壊を喜ぶベルナデット。だが、それも束の間、ブリッジへ単身カラスが乗り込んできた。
爆煙から姿を現すX1。かなりの無謀がたたり、X1は全く動かなくなってしまった。
「ふ ふ だが…とりあえずはこれで…」
一安心するのも束の間、死の旋風隊は執拗にX1を狙ってきた!
「フ フフフ 驚いたよ!マシン以上に見事なパイロットだ! …だが!」
《ギリ少佐!ジビアにお戻り下さい!こちらのダメージが大きいのです!
ただちにドゥガチ様の母艦へ帰投しなければ戻れないと計算が出ました!
この間には単独で地球圏まで移動できる能力はないのです!》
――その通信を聞いたギリは指示に従い、死の旋風隊は全機引き上げた。
407 :
粗筋川裕一 4/4:2013/11/29(金) 21:59:44.34 ID:E0Yv47Ev
とりあえずは生き延びた…そう安堵するキンケドゥとトビア。
だが、突如入ったベラからの通信に顔色を変える。
《トビア!捕まえて!ベルナデットが……さらわれるわ!》
見ると、ブリッジから出てきたのはベルナデットを抱えたカラスだった!
トビアはペズ・バタラの腕でカラスを掴むが……
「およしなさい、トビア君! 君の力ではまだまだ先生の相手ではない!」
『ふざけるな!MSにつかまれて何ができるってんだ!ベルナデットを返せ!!
このまま艦内へ連れ帰ってやる!」
「やれやれ……MSなどという物はね、しょせん機械です
狙いどころで―――― どうにでもなるのですよ!」
言うが早いか、カラスの身の回りが爆発を起こしペズ・バタラの手は破壊されてしまった!
そして逃げだすカラス、それと同時に――――手榴弾が投げられ至近距離で爆発を起こした!
<続く>
キンケドゥの使えるもの全部使ってギリギリなんとかした感がいいな。
でも結局追い払っただけだしマストもまた折っちゃったしヤバイよなあ。
それにしてもカラス先生強すぎだろ。Gガンじゃないんだから人間がMS倒すなw
夏休みも終わって
ジョジョもそろそろ吉良との決着つきそうな感じ、てゆーか早人すげーわ
音石んときみたいに実は中ボスでしたってことはないと思うけど…
ふーむ
まあ確かにこの場を切り抜けないと本隊追えないんだから
マザーバンガードを無傷で保つことにこだわるよりはこの作戦は適切なんだろうけどな
どうやって追うんかいの
超加速が可能といっても中の人間は耐えられる限度があるだろうし
>「だが…負けてはならんぞ、キンケドゥ!貴様との決着はいずれ私の手で必ずつける!」
おおライバルっぽい
ただザビーネ、それは最後に負ける敵役の台詞だ
そしてカラス先生、どうやってベルナデットにノーマルスーツを着せた!?
オレを踏み台に!?をなんとなく予想してたんだよいほうに裏切られた
>>411 そりゃもちろん気絶している内にカラス先生自ら着替えさせたんだろう。
ノーマルスーツの中身はどうなってるのかわからないが、
その隙にあんなトコやこんなトコも観察したんだろう…
うぉのれ許すまじっ!!
パイロット以外がきているもっさりしたやつならラクチン
あっちのほうが生命維持機能高そうだよなあ
考えてみたら「帆」を支える支柱部分があんなに脆弱ではまずいよな
もちろん頑強でないから今回の作戦は成り立ったんだし
ビジュアル的にもマストがあんまりがっちりしてるとあれなんだろけど
>>415 イオで敵基地に突っ込んだ時に一度マストが折れているから、折れ癖が付いていたんじゃ
突貫工事で応急処置的に直したからフレームの固定が甘かったんだろう
トビアの細工もビームの帆もちゃんと使ってんのな。長谷川氏ってけっこう伏線に凝るんだな。
>>416 トトゥガも質量弾としては十分だろうし、折ろうと思えば折れるんだろうな
419 :
【大吉】 :2013/12/01(日) 18:28:48.93 ID:???
はじまったばかりだけど新世紀エヴァンゲリオンさっぱりわけワカメ…主題歌はスゲーいいんだが。
トップを狙えとかナディアの監督だから期待してたんだけど今回は外したな
Vガンもそうだったけど1〜2話が時系列順になってないからそれもあるかも
421 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/01(日) 21:01:21.28 ID:GJejRLYw
<第13話 とらわれの時>
手榴弾を投げ、爆発した隙にベルナデットを連れ去るカラス。
トビアはモニターを破壊され、外部が見えなくなった為に外へ飛び出そうとハッチを開ける。
すると―――― 目の前には、銃を向けたカラスがいた!
「まだまだ読みが甘い!先生の敵ではない!」
そう言うと発砲、銃弾はトビアの胸に命中した!
直後、キンケドゥが見た光景は―――― 爆発、大破するトビアのペズ・バタラだった。
…それからどれ位の時が流れたのだろうか。
トビアが目を覚ますと、なぜか治療され、全裸になって壁に張りつけられていた。
抜け出そうと腕に力を入れるが、胸の激痛に思わず悲鳴を上げる。
すると笑い声と共に、お目覚めかね、とカラスの声が聞こえてきた。
『どこにいる!?おれをどうする気だっ!ここはどこだ!?クロスボーン・バンガードはどうなった!?』
矢継ぎ早に問いかけるトビアに、カラスは丁寧に答える。
ここは木星軍の母艦ジュピトリス9内部、トビアは捕虜になったのだ。
《マザー・バンガードについては詳しくは分かりません
最後に見た時はまだ沈んではいませんでしたが… どうせあの傷です、無事ではないでしょう
いずれは宇宙を漂う幽霊船になるでしょうよ》
『ベルナデットはどうした!? ベルナデットを返せ!!
彼女にひどい事をしたら…ただじゃすまさないぞ!』
《馬鹿な事を言ってはいけません!テテニス様は元々我が国の姫君!
今まで海賊に捕らえられていたのを救出しただけの事、何をカン違いしているのです?
返せなど筋違いもいい所でしょう? あなたが心配する事ではありませんよ、トビア君!
ク クク それに…残念ですが、君は帝国軍法会議で“死刑”の判決が下されています
君は海賊に加担していたのですからね
処刑は明日です、凝った演出を用意しておきますよ、楽しみにしていて下さい》
――後にはカラスの笑い声が響くのみだったが、トビアは諦めていなかった。
「こんな事で…負けるものか 待っていろ…ベルナデット!」
422 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/01(日) 21:01:53.47 ID:GJejRLYw
その頃、ベルナデットはドレスに着替えさせられ、父の前に連れ出されていた。
「テテニス…」
『機械人形に用などありません!本物のお父様を出しなさい!』
開口一番啖呵を切るベルナデットに、ドゥガチは高笑いを上げると自分は本物だと告げた。
「私が本物ではないという何が証拠があるのかね? それとも――――」
直後、周囲の壁が開き、中から同じ姿のドゥガチが数体姿を現した。
「それとも、この中のどれが本物か見分けがつくというのかね?
“わしは”“わしらは”本物だよ!全てな!本当のクラックス・ドゥガチなのだ!
肉体と言うしがらみに縛られぬ分、クラックス・ドゥガチそのものにより近い存在だと言える…
ドゥガチに何を望む?テテニス! 自由か?」
ベルナデットは地球侵攻をやめて頂きたいと懇願する。
「それが木星の民に豊かな土地を与えたいというものであっても、けして正しい方法とは思えません!」
――それを聞いたドゥガチ達は笑い出した。
「地球侵攻だと?お前もわしが“地球を手に入れる為に”兵を動かしたと考えていたのか?
ははは…無理もないな?国民にはそう教えておいたのだからな? これはよい!
――テテニス!お前が吸っている空気は…何だ? お前が飲んでいる水はなんだ?
よく考えてみるのだな! ここには―― 地球から持ってきた物は何もないのだよ!何もな!
ふふふ… 全ては人口でまかなえる!ならば… 地球など手に入れた所で、どれほどの意味がある?
テテニス!わしはお前など愛してもおらぬし、どこで何をして死のうとかまいはせぬ…
が… お前が側にいないと、周りの者が余計な気を回す じっとしておれ! ――よいな…」
「お…お父様… お父様は…一体何を?」
「人類の支配に… 地球など―――― いらぬと言っておる!」
その頃、ザビーネはギリ達に拷問を受けていた。
「お前の目的は何だ?ザビーネ?」
「わ… 私の目的は… ドゥガチ様にお仕えする事…」
直後、木星兵のスタンガンがザビーネの背中を焼き悲鳴が上がる!
「ドゥガチ様の考えこそが… き…貴族主義の理想にもっとも近く…
わ…私はそれを… 実現する為に…」
「どうします?」
423 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/01(日) 21:02:34.20 ID:GJejRLYw
木星兵の質問に、ギリは続けろと指示する。
「こいつの本当の考えを引き出すまでは、危なくて使う訳にもいかないからねえ」
それを見ていたバーンズは吐き捨て、その場から立ち去ろうとする。
「悪いがおれはこういうのは性に合わねえ!いくら木星の為とはいえな!」
「わたしゃこういうのは嫌いじゃないねえ、ぞくぞくするよ!」
サドっ気があるのかうずうずさせろローズマリー。
「け! …大体、あのギリって子供は何なんだ?まるで人を人とも思っちゃいねえ…」
ローズマリーもよくは知らないが、彼はどうやら総統の秘蔵のニュータイプらしい。
「ドゥガチ総統が次の時代の指導者にするべく英才教育を施した、未来のエリート様って訳だ
こんな部隊を指揮しているのはいわば腕試し まあ、奴にしてみりゃお遊びみたいなもんなんだろう?
わたしゃ何だっていいのさ、私が儲かりさえすればね!」
――それを聞いたバーンズは、ふと、なぜかトビアの事を思い出した。
次の日、艦内コロシアムに連行されるトビア。コロシアムはすでに木星の人々で埋め尽くされていた。
手錠を外されたトビアは、支配人に「ここで戦って死ね」と言い渡される。
トビアが銃を渡されると、なぜかその背後にカラスが応援に現れた。
「トビア君!勝ちたまえよ、トビア君」
……なぜ敵であるカラスが応援するのか、トビアが面食らったのは言うまでもない。
「生き延びたまえ!君をもう一度私の生徒にしてあげましょう!
この世はね!トビア君!強き者だけが生き残り、全てを手にする権利があるのです!
弱き者は淘汰されてしかるべきなのです
私が木星帝国に力を貸すのは、木星事が地球圏を支配するに
ふさわしい力を持っていると考えるからです…
トビア君、君はまだまだ強くなる!ここで死なすには惜しい人材だと思っているのですよ
だから生き延びたまえ、何としても!私の元で私の信念をもっと教えてあげますよ!」
優しく肩を叩くカラスに少々ヒキながらも、試合時間となる。
424 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/01(日) 21:03:12.48 ID:GJejRLYw
ベルナデットが見守る中、会場に姿を現すトビア。
覚悟を決め、やけくそでどんな相手とだってやってやると意気込む彼の前に、床に大穴が開いた。
その中からせり出してきたのは―――― なんとクロスボーンガンダムX2!
「冗談?でしょ?」
まさかの相手にパニックになるトビアだった! <続く>
カラス先生のお考えもよくわからんのお
カラスの勝手でしょ、てか
今月トビアの拘束中の姿でムラムラきた自分は変態だろうか
カラスもドゥガチも木星の爺どもは何考えてんだ
ドゥガチは国民を欺いてたことがバラされて失脚
ザビーネが成り上がるの巻
>>426 トビアのチソチソが描かれていないって事はボーボーなのかな?
“死の旋風”隊のリーダーやってるギリって、やっぱりニュータイプだった
英才教育を受けているエリートが居たんだな
ふうむ
まあこういってしまうと身もフタもないがここでトビアが死ぬことはないからな
また死にそうな目にあうことでニュータイプとして覚醒に近づくのか
だからってガンダムと戦えはないだろーw
今日も明日も
顎が〜顎が〜
明後日もその後も
顎が〜顎が〜
仁より脆い顎が〜
顎に〜沁みやがる〜
川島>>>顎が脆いティッシュタイムダ西は引っ込んでろ
まあ裏切り者なんて普通に信用されんわな。
さすがにイサミの毎月一冊は無理ありすぎだろw
先月休みだった気もするし今月もなんかページ数減ってるし。
まあ今まで多めだったのが普通になっただけではあるが。
これどーすんだ
何とか隙を見て逃げるのか?
でもカラスは「勝ちたまえ」と言ってるし、まさか勝つのか?
>>429 トビアはツルツルか薄い産毛しか認めないんだから!
このショタコンどもめw
クロノクルV.S.ウッソみたいな感じになるんかな
ガンダムワールドでは難しいが、長谷川ワールドなら勝てる。
長谷川先生、Gガンの見すぎですw
やっぱX2に乗ったザビーネが、木星帝国に信用してもらう為にトビアを狙うって展開かな
マザーバンガードに色々仕込んでた手際を考えるに
実際にカラスに鍛えられたら工作員として大成しそうな気がするなトビアw
富野監督だって参加してるんだよ
トビアは天性の素質があるな。ニュータイプとかそういうんじゃなくても性根からして逞しい。
444 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/03(火) 21:57:02.47 ID:3PLUQn/0
<第14話 トビアVSX2>
対峙するトビアとクロスボーンガンダムX2。
《海賊のメンバーの処刑は彼らのMSによって行われます!
また、この戦いに勝利した場合のみ、この者に恩赦を与えよとの総統のお言葉であります》
『ど――しろってんだ――!!』
先に動いたのはX2!トビアを踏みつぶそうと一歩足を踏み出す!
トビアはかろうじてこれを避け、マシンガンで反撃するが当然効き目がない。
トビアが苦戦するのもお構いなしに、X2はショットランサーを振りかざした。
「何やってる、ローズマリー!相手はガキだぞ!ちっとは加減してやれ!」
観客席にいたバーンズは思わず無線で愚痴る。パイロットはローズマリーだったのだ。
《馬鹿言うんじゃないよ!バーンズ!
こっちは慣れない機体でまともに動かすだけで精一杯だよ!加減なんて効くもんかい!》
――やがてX2はついにトビアを鷲掴みにしてしまった!
「へっへっへ やっと捕まえたよ!さて…どうしようかね?
このままプチッとやっても、客受けがよくないだろうしねぇ?さぁて…」
トビアは苦し紛れか、X2の指の付け根付近を乱射しまくる。
『あははは!何やってんだい! そんなとこ撃ったってどうなるもんでもないだろう!?』
それでもトビアはお構いなしに撃ちまくっていると… 突如“何か”が大きく膨らみだした!
――それはX2の形をした“ダミーバルーン”だった!これを誤作動させるのが目的だったのだ!
トビアはダミーバルーンに捕まり、膨らむのを利用してX2の頭部後ろに回り込む。
そしてバルーンを撃ち破裂させると、バルーンはメインカメラに張り付いた。
「し しまった!モニターカメラが! くそっ、小僧どこだ!小僧!」
ローズマリーは何とか外の様子を伺おうと、思わずハッチを開ける。
『ば 馬鹿者!ハッチを開けるな!』
カラスの警告も時すでに遅く、トビアはローズマリーを蹴落としX2を奪回した!
X2は手を伸ばし、ベルナデットを救出する。
「へへへ!助けに来たぜ、ベルナデット!」
445 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/03(火) 21:57:34.57 ID:3PLUQn/0
ブランド・マーカーで壁を破壊し闘技場を出ると、パトロールロボットが向かってきた。
トビアはこれも撃破し脱出を図る!
その光景を見ていたカラスは思わず感嘆の声を漏らす。
「お おお… すばらしい!すばらしいよ、トビア君!
ますます君を私の生徒にしたくなりましたよ! ははははは!」
X2の行方を追っていた管制室は船外へ脱出する者と予測する。
…だが、ここは木星と火星の間、周囲1億kmは何もない空間…脱出しても助かるはずがない!
そうこうしている内にX2はついに船外へと脱出した。
X2はジュピトリス9から離脱、艦も加速中の為急速に相対距離が開いていく。
指揮官は追撃命令を出すが部下は無理ですと答える。
『通常のMSでは追いついても、惑星間航行速度を出している本艦に帰還できなくなります!
改装中のモビルシップ・ジビアを使うしかないと思われますが?」
「かまわん、出せ!」
…ふと、その時乗組員が艦内に708倉庫で小さな異常を発見するが、指揮官は放っておけと叫ぶ。
その様子を見ていたバーンズは、ふと何かを考えていた。
―708倉庫―
――なんと船外へ脱出したはずのトビア達はここにいた!
「急いで、ベルナデット!積めるだけ酸素ボンベを積むんだ! こっちはもうすぐだ!」
そう言ってトビアはコアファイターにブースターを接続する作業に集中していた。
しかしベルナデットはまだ不安だった。こんなブースターで生き延びられるのか?
「この近くには私達が逃げ込めるような小惑星も、拾ってくれそうな船もいないのよ!?」
「そうとも言えないさ… 大丈夫だって!なんとかなるって!ぼくを信じなよ!」
「…うん!」
446 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/03(火) 21:58:06.74 ID:3PLUQn/0
『冗談言っちゃいけねえ! ――やはりな、こんなこっちゃねえかと思ったぜ、小僧!」
突如現れたのは、銃を持ったバーンズだった。
「ガンダム本体は囮… ふん、ぽいっと外しておれ達の目を全部そっちへ集めさせる…
その度胸にゃ恐れ入るが…時間を稼いでそんなブースターつけてみた所で、
そんなものはな、焼け石に水よ!
どの道助からねえのはおめえが一番よくわかってるんじゃねえのか!?」
「そいつは…どうかな?」
「――おらあ、おめえが嫌いじゃねえ!どこか…死んだ息子に似てやがるからな!
だからおめえがどうしてもってんなら、敵の手にかかるよりいいってんなら
見逃してやってもかまわねえ!
だが、テテニス様は置いてゆけ!それができねえってんならここでおれが貴様を殺す!」
そう言って銃を向けるバーンズ。
『ふざけんな!こんなとこにベルナデットを置いてゆけるか! そんな事は絶対に…』
するとベルナデットはトビアを制し、なんと自らここへ残ると言いだした。
「あなたの言う事を信じないんじゃない、怖いんじゃない
こんな所まで一人で来てくれたあなただもの、きっと助かる手立てがあるのだと思うわ
だけどトビア――… 私の目的はこの戦争を止める事、お父様を説得する事だったのよ
その為にはここに…いた方がいいと!いいえ、いるべきなのだわ!
わかって!お父様を今止められるのは、私しかいないの…」
『だけど!』
「大丈夫よ、私はここのお姫様だもの ありがとう!心配してくれて本当に嬉しかった
でも――…今は…」
その時通路から他の木星兵の声が聞こえてきた。
「そっちはどうだー?」
「ち!早くしろよ!」
バーンズはあえて嘘の報告をし、時間を稼いでくれた。
「それでね、それでももし…私は怖い目に逢う事にあったら… その時は、もう一度…助けに来て!」
そう言ってベルナデットはトビアに約束のキスをした。
「信じてるよ」
447 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/03(火) 21:58:38.78 ID:3PLUQn/0
ベルナデットの想いを知ったトビアは、単身コアファイターで脱出した。
――もう一度… もう一度地球で会おうね
追撃しようとする木星兵をバーンズは制止する。
「奴は自分から死を選んだんだ、ほっておけ!」
流星となって消えてゆくトビアを窓から見守るベルナデット。
(トビア、絶対に…)
―3日後―
状況を報告する指揮官。
コアファイターを追わせた監視ポッドからの連絡では、無事マザー・バンガードに回収されたという。
「何?」
「マ マザー・バンガードはまだ… 生きて地球を目指していたのです!
ま まったく信じられません! それに…ど どうしてあのトビアとかいう少年にそれが分かり…
また艦の軌道を知ったのか? 理解に苦しみます!」
「“知った”のではなく… “分かった”のかもしれんな…
マザー・バンガードの生存も、その軌道も…」
そう言うと、ドゥガチは宇宙空間を見つめ面白い、と不敵に微笑んだ。 <続く>
舐めプすると足すくわれるの法則
ええ人やなバーンズはん
それだけに長生きできそうもない…
目潰しかけてハッチ開けさせるのはカラスにやられた手か。上手いなー。
>“知った”のではなく…“わかった”のかもしれんな…
トビアがニュータイプになったのか!?
なんだかんだ言って義父から高評価だな
あと、皆様は『オリジナルMS大募集』に応募しました?
俺は木星ガンダムを考えている。
採用されたら誰が描くと思ってるんだとコメントされるようなMSや
シェーをするMSが送られていたりして
オリジナルMSの募集企画か、こういうのから未来のメカデザイナーが発掘されたりするんだよね
オレはレオパルドンガンダム!
ほらそこ!一瞬でやられそうとか言わない!
好条件が重なったとはいえ生身でガンダムと決闘して奪回するとは……
トビアのバイタリティ半端ねえ
>>454 むしろどんな敵でも秒殺しそうな名前だな
ソードビッカー!
トビアはかわいいなぁ
ぼくはヨナちゃん!
今回のベルナデット可愛すぎ。
早いものでもう12月か
まあクリスマスとか予定ないけどw
それにしてもマインドコントロールとかヘンな言葉が有名になっちまったなあ
462 :
粗筋川裕一 1/6:2013/12/05(木) 22:03:38.05 ID:YIKP8gJ0
<第15話 シェリンドン来る>
木星船ジュピトリスを脱出してから3日後、
ぼくはマザー・バンガードに救出される事となった
思わず駆け寄るキンケドゥ。
「こいつ!よくも無事で!」
「へへ…みなさんもお元気そうで… へへ…まぁあまり心配はしてませんでしたけど!」
「ばか!心配してたのはこっちの方だ!」
そりゃもう、えらい大歓迎!
その後、ブリッジでベラに感心されるトビア。
ヨナ達にどうやってこの船の位置を割り出したのかと聞かれ、軌道を計算したのだと答える。
「マザー・バンガードがあの状態から地球を目指した場合の、
最良のコースと“帆”が減って落ちたはずの加速度を計算して、
その前に漂うように機体を持ってきたんです
マザー・バンガードが生きてるかどうかの“賭け”の方が大きかった
――それについては、信じてましたから」
さらにベルナデットは父を説得する為に残った事を伝えると、気を落とさないようにと励まされた。
「これで―――― 終わりって訳じゃありません…」
トビアは宇宙空間を見つめながら、べウrなデットにもっともっと強くなる、と約束した。
「君を今度こそ救い出してみせる
木星からじゃなく、クラックス・ドゥガチの娘だという運命から…きっと…
その時こそ――――…」
463 :
粗筋川裕一 2/6:2013/12/05(木) 22:04:10.89 ID:YIKP8gJ0
その後、トビアはベラにドゥガチの真の目的を伝えた。
自分もベルナデットからまた聞きしたので詳細は不明だが…
「“人類の支配に地球など必要ない”とドゥガチが言ってたようです
地球から生まれた人類に、地球がいらないなんて?」
「…人類が違う土地に住むという事はね… “そこ”の人になってゆくという事なの
変わってしまうという事なのよ
いいえ、ニュータイプになるとかそういう事じゃなしにね、
人は自分の生まれ育った世界を基準に考えるから…
コロニーで生まれた人は無重力も、空に街があるのも不自然とは思わなくなるし、
木星の人は木星の人の様になるのよ
地球の姿の見えない世界まで広がってしまった人類達…
ある意味では、彼らはもう“地球人”ではない…
――クラックス・ドゥガチ!もしかすると…
私達が考えていた以上に、人類にとって危険な存在なのかもしれない!」
それからしばらくの間は何も起こらなかった… 起きようがなかったのだ
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66290.jpg さらに問題なのは、母艦が帆をやられており、通常の加速が出せずにいた事だ
当初の予定では木星軍に先回りして地球へ辿りつけるはずだったのだが、
先に辿りつくのは―― 木星軍!
それがわかっていても、地球までの2か月半の時が
ただジリジリと過ぎてゆくのを待つしかなかった
その頃、キンケドゥはデス・ゲイルズの分析結果を見ていた。
特筆すべきなのは攻撃担当のスネークハンド。
接近戦を得意とするクロスボーンガンダムに対抗すべく作られた武器で、
同じ接近戦ならリーチの長い方が有利という事だ。
「だけどどうやって対抗するつもりだい?技術長?」
「こっちのエモノをもっと長くすりゃいいんだ」
当然の答えに思わずコケるトビア。いいのかそれで!?
464 :
粗筋川裕一 3/6:2013/12/05(木) 22:04:42.97 ID:YIKP8gJ0
「それが戦争ってもんよ!どうせ時間はあるんだ、地球圏に着く前に新しい武器を考案してやらぁ」
「こんな何の物資もない所で?」
「無きゃ無いなりにやんのが戦争ってもんでな…
基本はアイデア、要は頭の使いようって事だ… まぁ、見てなって!」
…こうして、X1にリーチのある武器が追加され始めたのだった。
ぼくらが地球圏へ辿りついた頃には、クラックス・ドゥガチは
木星圏からの“親善大使”として、マスコミをにぎわせていた
人のよさそうな笑顔を作り、好人物を演じるドゥガチをスクリーンで見るベラ。
(何を考えているの?クラックス・ドゥガチ)
その時、通信兵から連絡が入った。
「ベラ様、シェリンドン様のエオス・ニュクス号がこちらに向かっているそうです
現在、地球圏のパトロールが厳しく、サナリィからの補給船が動けない為
代わりに我が艦へ補給物資を届けて下さるとの申し込みがあったそうです」
その話を聞いていたトビアは、ベラにシェリンドンについて尋ねる。
「シェリンドン・ロナ――… 私のいとこに当たる人よ
彼女の家はコスモ・バビロニアが崩壊した後も、貴族主義を再建しようとした人達に
担ぎ上げられた名家の一つで、そこのお嬢様と言った所よ
確かに木星帝国も、今彼女の支持者達を敵に回したくはないでしょうから、
あの子の船ならここへも来られるでしょう… でも、何でこのような時に?」
やや不審な点もあるが、とりあえず合流地点へ向かうよう指示を下した。
通路内でウモンに「貴族主義とはどんな考え方なのか」と尋ねるトビア。
よーするに、世の中には統治するのにふさわしい能力をもった人間…貴族が
えらくない人間、一般人を導いていくのがよりよい社会の在り方だという事だ。
「それでその、偉い人と偉くない人ってのはどうやって決めるんです?」
「自分で言い出すんだろ?」
465 :
粗筋川裕一 4/6:2013/12/05(木) 22:05:15.03 ID:YIKP8gJ0
「え?貴族ってそういうもんですか?
中世の貴族とかだと、何十代にも渡る血の伝統とかあったりとか!」
「ばかだね、おめーは …その何十代前のそもそものご先祖様は何で貴族なんだよ?」
――…言われてみれば。
「ま、連邦の絶対民主主義ってのが長く続きすぎた反動も出たんだろうさ
偉い奴は偉い―― 偉い奴の言う事聞いてりゃいいってえ位の方がわかりやすいのも事実だからな」
「でも、自分で「おれは偉い」って言い出した人が本当にえらいって保証は何もない訳だし…
どうも社会の成り立ちとしては変な気がするなぁ?」
――と、そこでトビアはベラにノートで小突かれる。
「こら!気をつけなさいよ
今度来る船の乗組員はそんな考え方の信奉者ばかりなんですからね
うかつにそんな事言うと殺されちゃいますよ」 …アナオソロシヤ((((((((;゚Д゚)))))))
ややあって、エオス・ニュクス号が接近してきた。
その姿は、なんとマザー・バンガードの同型艦だった。
ベラ曰く、あれは武装は外され、ブッホ・コンツェルン使節団船として使われているそうだ。
ベラ達が乗り込むと、前方にトビアと同じ位の年の少女が現れた。
「ご無沙汰しておりましたね、ベラお姉様」
「いいえ、こちらこそ シェリー」
…ふと、シェリンドンとトビアの目が合うと、シェリンドンは何かに気付き近寄ってきた。
「まぁ?あなた? あなたは… あなたはまだ本当のニュータイプではありませんね?」
―マザー・バンガード格納庫―
久しぶりの補給に大興奮する乗組員達。
その中でも際立ったのは……「ガンダム3号機」の補給だった。これで戦力アップだ!
ただし、新型ではないそうだ。一部パーツが変わってはいるらしいが。
「プラモじゃあるまいし、そうヒョイヒョイ新設計機ができるけぇ…」
「パイロットは誰ですかね?♪」
「ま―― お前じゃねえとは思うけど?」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66291.jpg
466 :
粗筋川裕一 5/6:2013/12/05(木) 22:05:56.43 ID:nCBSLn38
閑話休題。そしてベラとシェリンドンは二人きりでお茶しながら話していた。
「あのトビアという少年ね、ベラお姉様 私に譲って下さらない?
あの子、自分では気づいていないようだけど大変良いニュータイプの資質を持ってるわ
私が素質のあるニュータイプを集めているのは知っているでしょう?
彼を私の元で育てれば、もっとちゃんとしたニュータイプとして覚醒させる事ができるわ
その方があの子の為にもよくはなくて?」
「トビアは私の持ち物ではありませんからね…
それよりそんな事があなたがここへ来た目的ではないでしょう?シェリー?」
――シェリンドンから話を聞いたベラは、テーブルを叩いて立ち上がる!
『何ですって!? 補給物資を渡す気はない?」
「ええ… い姉様が戦いをやめて下さらないのなら…」
「シェリー!どういうつもり?」
シェリンドンは悪びれるそぶりもなく、コロコロと笑って答える。
「ごめんなさい、ベラお姉様 こうでもしないとベラお姉さまにお会いできませんから…
本当は武器を積むのも嫌だったのですけれど…そうしなければ兵器会社の人も納得しなくて…」
シェリンドンが来た真の目的は―――― 「ベラを説得し、戦いをやめてもらう」事だった。
ドゥガチの地球侵攻をやめさせたいのなら、まず話し合いのテーブルに着くべきではないか、と。
「あなたの考え方は分からない訳ではないわ! だけどもうそんな段階ではないの!
あなたの言ってる事は、後ろにナイフを持って迫っている強盗に命の尊さを説けと言ってるのと…」
「私には… あなた方がいたずらに戦火を大きくしようとしているようにしか見えませんが…」
467 :
粗筋川裕一 6/6:2013/12/05(木) 22:06:28.54 ID:nCBSLn38
シェリンドンは大きくため息をつく。
「ベラ、私はもう今のままでは人類はダメだと思っています
いえ、今ここであなた方が木星帝国を退けたとしても、遠からず同じような事が起こるでしょう
戦いはなくなりません 人間そのものが―― 基本的に誤解を生みだすようにできているのですから
人間そのものが変化しなければ…
人類が真の平和を手にする為には、宇宙に適合した新たなる人類
新たなるニュータイプの時代を待つしかありません
ニュータイプが旧人類の行動を抑えられるだけの数に達するまで…
それがどのぐらい未来になるのかはわかりませんが…
それまで人類の発生地である地球圏を汚されたくない…
環境を汚染する戦いを最小限に留める方法を選んでほしいのです」
「それは―― 誰が地球圏を支配しようとしていても放っておけと?
木星帝国に地球圏を譲り渡してもかまわないと?」
「それが一番混乱の少ない方法であるならば、それでも構わないと私は思っています」
当然、それを聞いたベラは冗談ではない、と激怒する!
『そんな夢物語に付き合ってる暇はありません!
第一、木星帝国が考える宇宙に適応した新人類は
あなたの考えているような物だという保証はどこにもないのですよ…」
その時、艦内に警報が鳴り響きベラは何事かと無線で聞く。
返ってきた回答は…《無数の連邦軍に取り囲まれている》との事だった!
ベラが窓の外を見ると、ラー・カイラム級、ペガサス級の戦艦がこちらへ向かってくるのが見えた!
…なぜここが――… まさか、シェリー?
「ええ…私です 黙っていたのは申し訳ありませんでしたが…
どうしても一度―― ベラお姉さまに海賊行為をやめて頂き…
連邦と木星帝国と同じテーブルについて頂きたく、独断で連絡させて頂きました」
次第に連邦艦隊は複数のガンダムF91とボール改を発進させ包囲してきた。
《海賊軍に告ぐ、無駄な抵抗はやめよ! 抵抗すれば直ちに攻撃する…》
「し しまった… 連邦相手じゃ ほ 本気で戦う訳にはいかねえ…」
一応出撃したものの、予想外の連邦登場に戸惑うウモン達だった。 <続く>
>「こっちのエモノをもっと長くすりゃいいんだ」
∧∧
ヽ(・ω・)/ ズコー
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
そりゃないっすよギシチョー。こんなこともあろうかと、とかはないんすか?
地球など必要ない、か
もっと後の時代だけどジュドー?も同じようなこといってたな
まあその先の結論は大違いだけど
シェリンドンとはまた懐かしい…小説だと名前だけレベルだったけど
リーチの長い武器か。槍か、鞭or鎖か?射撃武器ではなく?
それにしてもシェリンドンにむかつくのは俺だけか?
なんかシェリンドンがラスボスになりそうな気がする…
そしてまさかのガンダムF91キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!! しかも量産化!
>>470 小説ってF91の小説?
シェリンどんは現実見えてない理想主義者って感じだな。
新型はクロスボーンガンダムX-3でいいのかな。
ニュータイプがどうのなんて話も出てきてトビアもようやくガンダムに乗りそう?
リーチを長くするって前に腰のアンカー使ってやってたザンバー大車輪でいいような気もw
古典のお約束では長いエモノに対しては懐にもぐりこめだったと思うのだが…
>>473 懐に潜り込むのはもうやってるからなあ
踏み込めても斬り付ける前に逃げられる訳で
今年も残すところ後数日
おまいら来年の抱負は?
学校に行くこと
シェリンどん「早く戦闘になぁ〜れっ☆」
あけおめ
ことよろ
粗筋川センセもよろ
新キャラのシェリンドンがお姫様っぽくて可愛いのに、余計な混乱を招いているのが残念
>>471 それよりも自分は頭にバズーカを3つも乗っけたボールの方が驚きでした>F91
随伴するならヘビーガンとかGキャノンとかあると思うのだが
ボールといえば新作OVAの主人公が乗ってたな
ボールのパイロットとか配属決まったらそく除隊願出したくなるレベル
パブリクのほうがなんぼかマシ
>>479 確かにな。せめてジェガンとかなら分かるが、なぜボール…。
>>481 ミサイル2回撃ったら即補給に戻らなきゃいけないのにか?
もし1年戦争の時この133年のボールがそのままの性能で
出たらガンダム以上の無双ができたのかな
攻撃力と機動力はいくらか上がってはいるが、さすがに無理だろw
485 :
粗筋川裕一 1/3:2013/12/07(土) 21:59:08.65 ID:HEyH+qou
<第16話 クロスボーンVSF91>
《海賊軍に告ぐ!無駄な抵抗はやめよ、これより貴艦は連邦のステーション07に連行される…
そこで公平な裁きを受けるのだ! だが抵抗すれば容赦なく攻撃する!》
――事態を重く見たベラはついに諦めてしまう。
「もう―― 終わりにしましょう…私達の戦いは…これまでです」
その言葉に乗組員達は激しく動揺するが、そもそも真の敵は木星帝国であって連邦ではない。
「例えどのような事情があろうと、何も知らない前線の一般兵に銃を向ける事はできません」
乗組員達は交戦の意思を見せるが、ベラはそれを一括する。
『いけません! もし戦ったとしても、この数を相手に勝てる見込みがないのは分かっているでしょう!
…こうなったらシェリンドンの言うとおり、話し合いのテーブルに着くしかないようですね!
フフフ でも考え方によっては悪くは無いでしょう
例えそれが海賊軍の裁判の席であったとしても、
公の場に帝国を引きずり出せれば彼らの野望を暴く事ができますからね」
その後、ベラは艦内放送で全乗組員に隙を見て脱出するように促した。
連邦に捕まれば海賊として極刑は免れないだろうから…。
ベラの思いやりと気遣いに全乗組員は悔し涙を流す。
《命を無駄にしないで 今までよくこんな私についてきてくれました… ありがとう!》
ブリッジから出ようとすると、通路にはキンケドゥが待ち構えていた。
「まさかおれにまで逃げろなんて言わないだろうな?ベラ」
心折れたベラは艦長ではなく普通の女性として、不安さからキンケドゥにすがりついた。
「今までは… なんとか頑張ってきたけれど…もう…だめだわ…これ以上は… 私は…もう…」
そしてシェリンドンの艦に連邦から海賊捕獲協力の感謝の通信が入る。
《いずれ連邦政府より正式に挨拶があると思いますが…》
「いえ――… そんな事の為にしたわけではありませんから…」
486 :
粗筋川裕一 2/3:2013/12/07(土) 21:59:48.05 ID:HEyH+qou
一方、トビアはと言うとエオス・ニュクス号の一室に監禁されていた。
ここから出せと暴れていると、シャッターが開きガラス越しにシェリンドンが現れた。
「およしなさいトビア君!
あなただけでも巻き込むまいというベラお姉様のお心が分からないのですか?
あなたの身柄は私が預かりました、これからは私の元で真のニュータイプとなるべく励んで下さい
共によりよい未来を目指す為に―― ね」
『貴様!そんな一方的な言い分があるか!』
それだけ言うとシェリンドンは再びシャッターを閉じてしまった。
―マザー・バンガードブリッジ―
ベラは連邦に抵抗の意思がない事とそちらの指示に従う事を伝えていた。
「どうするのじゃ?キンケドゥ」
「今はチャンスを待つしかない… このまま何もなければいいが」
「向こうも相当殺気立ってやがるから…」
――ふと、キンケドゥは周囲を飛ぶガンダムF91を見て懐かしさを感じていた。
…もし交戦するとなったら、性能はこちらが上だが…
X1は接近戦用、F91は遠距離戦用。距離を詰めなければ戦いにくい。
「特に奴の武器ヴェスバーはいまだに最強クラスだ、敵にすると厄介だ」
―連邦軍旗艦ブリッジ―
妙にミノフスキー粒子が濃い事に気付く通信兵。
その時、突如味方の戦艦が何者かに攻撃を受けた!海賊軍からの攻撃だ!
連邦将軍は敵影を探すが、ベラは必死に今のは自分達ではないと否定する。
やがて姿を現したのは―――― クロスボーンガンダムX2!ザビーネだ!!
最悪のタイミングで襲撃してきたX2に、連邦は海賊に反抗の意思ありと見て攻撃開始する!
「ちぃ! あれは帝国に奪われたMSだって言っても信じちゃくれめえな!」
最悪の事態にキンケドゥ達は歯噛みし、やむなく出撃しようとする。
『およしなさい!キンケドゥ!』
487 :
粗筋川裕一 1/3:2013/12/07(土) 22:00:23.09 ID:HEyH+qou
『分かっている!ベラ!
だが…おれ達が今まで―― 戦ってきたのは―― こんな所で無駄死にする為じゃない!!』
量産型F91と海賊軍の戦闘が始まってしまった!
『ビームシールドは使うな!目立つだけだ! どのみちシールドではF91のヴェスバーは防げん!』
一方、X1はビームシールドごとF91の腕を切り落としていた。
致命傷を与えないように、F91の攻撃をかわしながら次々に戦闘不能に追い込んでゆく。
次の狙いは―― 戦艦の“砲台”!
『これ以上マザー・バンガードに砲撃はさせない!』
…その瞬間、X1は突如背後からヴェスバーをまともに食らってしまった!
幸いにもABCマントのおかげで撃墜は免れたが… 現れたのは、“青い”F91!指揮官機だ!
「ほう!いるじゃないか! 連邦にも…腕の立つのが!」
「下がっていろ!お前らでは的になる!
海賊にしておくにはおしい腕だ… 奴の相手は私がする!!』
X1とF91、両者はフェイスオープンし、最大出力でエース同士の戦闘が始まった!
そしてマザー・バンガードは無抵抗のまま連邦艦隊の砲撃を受けていた。
副長はベラに脱出するように叫ぶ。
さらにここでまたしても最悪の事態を招く。木星軍本体までもが奇襲を仕掛けてきたのだ!
先陣を切るのはあのデス・ゲイルズだった。
「ふ ふふ!よくやってくれたよザビーネ! これで――海賊も始末できるし…
我が軍を地球に近づける口実もできたという訳だ!」
連邦将軍はドゥガチに無線をつなげる。
《ご協力感謝しますぞ、ドゥガチ殿》
「は はは いやいや… 元はと言えば、あの海賊共は我らのエリアに出没しておったもの…
いわば我らの敵です… この際―― 協力して宇宙のゴミ掃除とまいりましょう… フフフ」
ここでキンケドゥは気付いた。何もかも、奴らのシナリオどうりだったのだ。 <続く>
トビアは誘拐に全裸拘束、監禁と色んな意味で危ない目にばかりあってるなw
作者の趣味なのだろうか?
あえてここまでキンケドゥはシーブックだと明確には語られないけど
やっぱF91を見た感慨とかから察せられるな
それにしても10年経つとワイルドになるなあ
以前も好少年だったけど
普通量産型と言えば性能は落ちるが、(ガンダム世界では)
この量産型F91はヴェスバーの威力は落ちてないのか?
なんにしても燃える展開だな!
【乞食速報】マクドナルドがハンバーガー80円で販売 1月限定
三号機にトビアが乗ることになるのは確定的に明らか
しかし結局帆のダメージは影響なかったんかいな?
マイッツァーとかドレルとかどうしとるん
X-2は背中のX字スラスターがでかくなってるな。
トビアにコアファイター持ち逃げされて作り直したか。
>>493 前回帆が使えずに木星軍の先回りができなくなってしまったと描いてあったぞ。
けど結局現在帝国軍と同じ宙域におるわけやろ
帆が使えなくても初動で出遅れながら追いつけるくらいの加速性能があるんかいな
>>493 先に木星軍の方が地球圏に着いたから影響があった模様
マザーバンガードが先なら、地球圏の支援者に補給などの援助が受けて攻撃を仕掛ける事が出来たんじゃないかな?
スラスターが強化されたX2にパーソナルカラーのF91にデスゲイルズ、厄介なMSが続々
それにしてもザビさんこれでは道化ですな
>>496 これも前回書いてるけど先に着いた木星の連中は表の顔で親善してた。
今回のラストの通り海賊軍討伐を口実に木星軍を動かす機会を待ってたんだろう。
>>498 一瞬1年戦争のザビ家と思ったジャマイカ
>>500 富野監督直接加わってるんだからワザとじゃなきゃ相当奇遇なネーミングだなww
>>489 今までの伏線見ると、どう考えてもキンケドゥ=シーブックなんだよなぁ。
なんでここまではっきり書かないのか?
逆にシーブックじゃなければ一体誰なのかと。
>>492 確かにどう見てもほぼトビア専用機としか考えられんヨナ。
一時的に他の誰かが乗る事はあるかもしれないけど。
単に言うまでもないから書いてないだけじゃね。ベラはセシリーって言われたこと有ったっけ?
シェリンドン×ザビーネでちょうどおさまる?
けどザビーネもう壊れてるかな
実はドレルが整形してるとか?
さすがにムリがあるかw
507 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/09(月) 21:57:19.14 ID:y3+BcMNU
<第17話 クロスボーンVSF91A>
冒頭、木星軍接近の警告を出すベラだが、キンケドゥはそれどころではなかった。
エース同士の2体のガンダムは接近戦となり、F91がバルカンで牽制する。
X1はビームシールドを展開、これを防ぐ。
「ほほう?ビームシールドも装備されていたのか?
だがそんな物では、F91のヴェスバーのビームが―――― 防げるものか!」
X1は自慢の高機動力で回避し続けるが、ついにロックオンされてしまう。
『捉えた!』
するとX1は左右のシールド発生基部を取り外しF91目がけて投げつける!
投げられた基部は途中でシールドを発生させるが、ヴェスバーの威力を殺し切れず貫通する。
――だが、まだだ!弱ったヴェスバーを…X1はビームザンバーで防いだのだ!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66538.jpg 『何ぃ!? ヴェスバーを剣で!?』
F91が怯んだ隙にX1は急接近、F91の半身を両断した!
「2枚のシールドとサーベル!3段のビームでヴェスバーを封じるとは…!」
気がつけばいつの間にかビームザンバーを突きつけたX1が目の前にいた。
「と とどめを刺す気か?」
パイロットは覚悟を決めるが、X1はビームザンバーを収め戦意が無い事を示した。
「おれ達の相手は… お前達じゃない」
その場を立ち去るX1を、F91は不思議そうに見つめていた。
(腕といい、度胸といい…奴らは…ただの海賊じゃない)
一方、マザー・バンガードに取りついた木星軍は艦のメインコンピューターを持ち出そうとしていた。
「こいつのデータは後々役に立つ!」
その時、ギリは背後に気配を感じ振り向くと、ちょうどX1がこちらに接近している所だった。
しかし、X1は先程ヴェスバーを受けた衝撃でセンサーを破損していた。これは大きなハンデだ!
だが、やるしかない!
508 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/09(月) 21:57:53.29 ID:y3+BcMNU
この戦いを離れた所で様子見しているエオス・ニュクス号。
その中でトビアはニュースで外の様子を知らされていた。
連邦の発表では―― 木星軍の海賊掃討作戦にテテニスが自ら出陣する、との事だった。
―ジュピトリス9―
入浴していたベルナデットは出撃の時間だと艦内放送で告げられ、風呂から上がった。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66539.jpg そして侍女によりノーマルスーツを着せられ、ドゥガチの前にやってきた。
「よくも―― この数か月間、こざかしくもこのわしに意見を繰り返してくれたな?テテニス!
お前にも―― 出撃してもらうぞ!テテニス!
心配いらん!お前の乗るモビルアーマーは完全に自動操縦だ、何もする必要はない!
ただ―― 飾りとして座っておればよい!
総統の娘自らが海賊軍を討つ!愚かな民衆の好みそうなエピソードになる これが治世という物だよ!
万が一お前が戦死したら… 逆に戦意を高める事になる それでも…構わんのだがな」
「それでは本当に…?それでよいと?」「くどい!」
――もはや説得は無駄だと知ったベルナデットは諦め、踵を返した。
(この“わし”が生身であったなら、情にほだされてやめさせる事もできたのかもしれぬが…
“わし”は純粋なドゥガチの思考体であり…ドゥガチが心の奥底でそれを望んでいたのも確かなのだ!
――――お前は… 母に似すぎている…
わしは撃ち滅ぼさねばならぬ “匂い”を引きずりすぎているのだ!)
――こうして、ベルナデットの乗るモビルアーマー…EMA-06・エレゴレラは出撃した。
―エオス・ニュクス号―
艦内に警報が鳴り響き、シェリンドンはトビアが脱走した事を知らされる。
トビアは隠れながらMS格納庫を目指すが―――― 行く手にシェリンドンが現れた。
「およしなさい …私にはセンサーなど使わなくとも、あなたの居場所位分かります」
「ニュータイプだからか?」
トビアの問いかけにシェリンドンは黙ってうなづいた。
『だったら分かるだろう!? マザー・バンガードがどうなっているのか!
ベラさんが今どうしているのか!』
509 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/09(月) 21:58:48.98 ID:y3+BcMNU
「ええ… だから普通の人よりもはっきり断言できます
――マザー・バンガードは沈みます もう間に合いません
あなたにもわかっているはずですよ、トビア… あなたもニュータイプなのですから」
トビアがニュータイプである事を説明するシェリンドン。
数か月でキンケドゥ達と共に行動できるほど成長した事。
単身ジュピトリス9から脱出し、母艦と合流した事…。
「あなたは―― 軌道を計算したとしか考えていないようだけれども、
それは宇宙と言う広い砂漠で、砂漠に落ちた針を拾い出すほどの確率
あなたはそれを本当に何の天性も無しにやりとげたと思っていたのですか?
あの場へ―― 行ってはいけません、あなたも魂を引きずられてしまう
戦いでしか―― 物事を解決しようとしない人達はいずれ滅びてしまいます
それは仕方のない事でしょう、ですがそれに我々が引きずられてはなりません
私にはニュータイプの力は、神が与えたもうた力だと思えるのですよ
戦って―― 滅んでゆくしかない人類に投げかけられた、生き延びる術…希望
ですが… 今はまだあまりにもその数が少なすぎる
だから―― あなたはもっと先を見て、トビア!
あなたの力を汚れた戦いに使ってはいけないの!」
「――へ! 我々は選ばれた人間だから、選ばれなかった奴らは放っておけってか?
へへへ ベラ艦長が捕らえた木星兵を帰してるのを見た時は、
さすがにおれもバカな事をしてるもんだと思ったけれど… あんたよりははるかにマシだ!」
「トビア!」
シェリンドンの声に、乗組員達が現れトビアを包囲した。
だが、それでもかまわずトビアは行く手を遮るシェリンドンに近づいてゆく。
「どけっ!」
「トビア!言う事をお聞きなさいっ!」
「おれは人間だ! 人間でたくさんだ!」
「行くなら撃ちます!」
――するとトビアはシェリンドンの頬を殴り倒した!
乗組員はシェリンドンを助け起こし、暴行を働いたトビアに怒りを向ける。
直後、トビアは近くの乗組員につかみかかると、腰の剣を奪い取りシェリンドンに近寄っていく。
510 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/09(月) 21:59:21.00 ID:y3+BcMNU
すわ切りかかるのかと思いきや… なんとトビアは自らの腕を傷つけ、流れ出る血を見せつけた。
トビアの血を見たシェリンドンは自分の血を見つめなおす。
トビアはそのまま無言で踵を返し、その場から立ち去った。
『おのれ!逃がすな、追え! ひ 姫様に手を挙げるなどふざけおって! 必ず殺せ!』
怒り狂う乗組員達だったが、とっさにシェリンドンは制止の声を上げる。
『お待ちなさい! ――行かせなさい』
「は? い いや、しかし…?」
「放っておいて!」 ――そのままシェリンドンは声を殺し泣き出した。
そしてトビアはクロスボーンガンダムX3を奪い起動させる。
X2はシートを引き裂き、メインカメラが灯り―― X3、起動!
(待っていろ!ベルナデット!今… 約束を守る!!)
バルカンで壁を破壊し、船外へ脱出するX3。
その様子を黙って見守るシェリンドン。
(トビア…アロナクス… あなたの力… まだあきらめた訳ではありませんからね!)
――こうして、クロスボーンガンダムX3は仲間達を救うべく現場へ急行した。 <続く>
シェリンドンにとっての選民とはニュータイプなのか?
つまり、ファントム軍団とかそんな感じか
ついにX3機動か!
まあ基本的な設計は大差ないそうだけどどんなんかな?
エピオンみたく剣とムチだけの漢機体かも
一言言わせてもらおう
ベルナデットの
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!
一言言わせてもらおう(便乗)
ベルナデットの
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おしり!おしり!
F91が破れたか・・・
キンケドゥはクロスボーンガンダムでは質量を持った残像は使えないのかね。
モビルスーツ大募集で選出された花圃さんのX3と海老川さんのエレゴレラが早速登場したな
戦闘シーンで隊長機の青いF91対シーブックのX1も熱かったけど、トビアが自分の腕を傷つけて流れる血を見せつけた場面が滾るものがあった
ニュータイプは神が与えたもうた力?
木星のゴッドジムさんのことですねわかります。
シェリンどんが行かせてくれたのは意外だった。
後々同型艦で協力してくれたりするんだろうか?
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱいちっぱいちっぱいちっぱいちっぱいちっぱいちっぱいちっぱい!!!!!!!!!!
X3ついに機動!X3のボディカラーって青色?
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!
そういえば、なんだかんだでガンダムWももうすぐ終わるな
クロスボーンガンダムも2年超えてるしあっという間だなw
「はやく戦争になーれ♪」 ワロタw
ちな後番組もガンダムらしいぞ、詳細は不明だが。
F91の続きこんかな
クロスボーンも面白いのでこれがベースになればなおよしだけど
逆シャア
↓30年
F91
↓30年
V
なんで割りとまじめにVの後その30年後の話やってガイアギアにつなげると思ってた
Gガンダムの最終回では、
世界各国のガンダムに紛れて
歴代ガンダムが登場してたよなw
ガンダムWの最終回でもそんなサプライズがないかなと
期待してるw
まさかと思うが、初代ガンダムみたいにトビアが誤ってベルナデット殺したりしないよな…?
長谷川せんせいはあんまそういう方向には描かないと期待したい
どっちかと言えば「撃墜以外にどうしようもない」ように見える状況下でまたトビアの奇策で打開みたいなの
526 :
粗筋川裕一 1/3:2013/12/11(水) 21:58:04.27 ID:zznY25Ku
<第18話 怒れるX3>
冒頭、女性型MSに護衛されながら戦場へ向かうベルナデット搭乗のエレゴレラ。
しかしエレゴレラ達が到着するまでに決着はつきそうな感じであった。
「宣伝だ!2 3初ぶち込めりゃいい!」
護衛がそう言った直後―――― 宇宙空間にも関わらず、後方から叫び声が聞こえてきた?!
「な なんだ敵なのか? あれは!?」
――彼女達が見たものは、トビアの駆る青いクロスボーンガンダムだった。
『ベルナデット!』
聞こえる筈もないトビアの叫びに反応するベルナデット。
来るはずのない方向からの海賊軍に驚くが、とっさに攻撃する護衛達。
トビアはビームシールドを展開させようとスイッチを入れる …が、シールドではなかった。
X3の左手からバリアが生成され、敵のビームを次々とそらしていく!
「こ こいつは!? Iフィールドか?」
直後、コクピット横のモニターに警告が表示される。
何かタイムリミットが1分45秒とか… どうやらIフィールドは使用時間に限界があるようだ。
モニターの表示に“使用後冷却に2分を必要とします”と出る。
(Iフィールドの使用時間が105秒、冷却に120秒!? 連続しては使えない?
しかも冷却の方が余計に時間がかかるのか?
左右合わせて210秒は敵のビームに対しては完全に無敵だ!
だが、その後の15秒は全くの無防備になっちまうって事か!?)
心の中で文句を吐くが、今はやるしかない。
敵MSの首根っこを捕まえると、トビアはキンケドゥに無線をつなげ、今そちらに向かうと告げた。
527 :
粗筋川裕一 2/3:2013/12/11(水) 21:58:36.40 ID:zznY25Ku
『いかん!来るな!』
そう言うとX1は新兵器の鞭状の武器「スクリュー・ウェッブ」でクァバーゼに対抗していた。
「マザー・バンガードはもう長くはもたん!沈む!
ベラがさっき自爆装置のスイッチを入れた!
兵を逃す為の目くらましだが、5分後には大爆発を起こす おれ達も脱出する!
いいか? 逃げられるのなら自分達だけで逃げろ!』
するとクァバーゼの攻撃で煙幕が起き、X1はクァバーゼを見失ってしまう。
「いない?消えた?」
《ク ククク そういう約束なのだよ、貴様だけは私の獲物だとね!》
――煙の中から姿を現したのは、ザビーネのX2だった。
「逃がしはしないよ…キンケドゥウ」
X2はブランド・マーカー基部を解除すると戦闘準備に入った。
一方、X3は…… 持ってきた大型のビームサーベルを 鈍 器 として使っていた。
実はこの武器、脱出時にその辺にあった物なのだが使い方が分からなかったのだ。
「サーベルだろうが!どうして光らねー!セーフティが外れてないのか!?」
あちこちいじるX3だが、でたらめにいじっても光るはずもない。
《――お下がりなさい》
突如入ってきたベルナデットの通信に、護衛兵は指示通り下がり始めた。
…だが、これはベルナデット“本人”がしゃべったのではない。ならば一体誰が!?
――直後、エレゴレラの大口径ビームが火を噴いた!
かろうじてビームをIフィールドで防ぐが、これで作動限界が来てしまった。
『貴様――っ!ベルナデットじゃないな――っ! 誰だ――っ!誰がそこにいるっ!!
ベルナデットを放せ――っ!』
X3がエレゴレラに取りつくと、中からドゥガチの笑い声が聞こえてきた。
『中にドゥガチがいるのか!?』
《その通り―― このMAを動かしているのは、この私… クラックス・ドゥガチのその一人だよ!》
直後、エレゴレラはX3を振りほどき攻撃を仕掛けてくる。
528 :
粗筋川裕一 3/3:2013/12/11(水) 21:59:10.46 ID:zznY25Ku
《完全自動機と言っただろう?ベルナデット… ははは これはその為のテストなのだよ!
さあ、どうする小僧!お前の助けようとしている娘はわが手の内だ! 攻撃できるかね?》
それを聞いたトビアは激怒する。
「何!何だと! 自分の娘じゃないか! それが人間の言う事か!貴様――――っ!!』
エレゴレラは護衛MSの武器を借りトビアへ向かってくる。
《ははは 笑わせるな、戦いに汚いきれいは無い
戦国の世となれば、子が親を殺す、親が子を殺すなどというのは珍しくもない!
事実、過去の支配権の争いなどはおおよそそんな物だ!
それが人間の本性だ!血のつながりなど世迷いごとにすぎん! これは…戦争なのだよ
人質に出した妻や娘を切り捨てるのも、うんざりするほど普通の手段だ
ははは もっともこの場合少し違うのは、お前が一度も抱いた事のないわしの娘の為に
勝手に攻撃をためらっている… という事だがな!》
――かろうじて攻撃を回避するが、ついに右腕Iフィールドまで使用限界時間になってしまった。
その警告に一瞬気を取られたトビアは、エレゴレラの巨大な腕を避けきれず直撃を受けた!
エレゴレラはX3が思わず手放してしまったサーベルを手に取ると、セーフティ解除し起動した。
するとマザー・バンガードの帆のようなビームの刃が発生した!
真っ青になったベルナデットはやめてと懇願するが、ドゥガチは当然やめるつもりはない。
《私は戦争をしているのだよ!》
――サーベルが振り下ろされたと同時に左手の冷却期間が完了し、受け止めるX3だった!
<続く>
ちょw
このIフィールドは割りと酷い設定やな
それにしてもドゥガチ、日本の古い歴史とかよく知ってんな
X1の新兵器はドリル付のムチか。ありそうでなかった武器だな
>>529 中国の春秋戦国時代の事かもしれんぞ>ドゥガチ
やっぱり木星にも精鋭のNT部隊が居たな
ゆくゆくはギリもトビア(?)も、この部隊の隊長になるのか
エレゴレラが護衛のMSから借りた薙刀みたいな武器は「借りた」と言うより、預けていた武器を受け取ったって感じがする(あの機体は所謂、槍持ち)
他の女性型MSはバタラと同型のビームライフルを持っているし、長さがエレゴレラに合っている気がするし
それにしてもこの薙刀状の武器が不思議なんだよなぁ
刀身はビームでない実体だし、鍔の所に銃の銃把や引金が(それどころかトリガーガードまで)あるし、柄の刃と反対側に石突みたいな尖んがりが無いし
なんかザビーネいいように使われてんな
「キャアアア!やめて!やめて!やめて!やめて!
お父様っ!なんでもします!しますから…やめてーっ!」
ベルナデットはエロいな!
なんでドゥガチの方がすんなりセーフティ外せてるんだよw
クアバーゼのムチ?あれ途中でぶった切ってやれば戦闘力無くなった藻同然じゃね?
「宇宙の心は彼だったんですね!」
なんかよくわからん言葉で締めだったけどWもなんだかんだ言って結構面白かったな。
まあどっちかというと女向けの感はあったけど…
そして次「ガンダムX」っすか?
マジで名前見たときほんの一瞬だけど期待してしまったわw
でもそれはそれとしてやっぱり期待してる
ティファ可愛いよティファ
長谷川好みだよなw
>>531 ナギナタはショットランサー的なもんかね。
トビアの持ってきたビームノコギリも気になるw
>>538 バイタリティのある少年に不思議な力を秘めたロリ。
確かに長谷川っぽいwジャミルはキンケドゥか。
トビア腕の傷は戦闘に響かないのかな?
イサミ最終巻出たな。アニメとはまた違ったいい最終回だった。
アニメのOPにシルエットが出てたのに結局本編に出なかった
巨大ロボ対決をぶっこんでくるあたりが長谷川らしいというかw
約一年間ほぼ毎月一冊づつの刊行本当にお疲れ様でした。
……って来月のメモリアルブックにも番外編描くんかいw
542 :
粗筋川裕一 1/3:2013/12/13(金) 22:03:22.88 ID:qoBSc8C2
<第19話 碧き惑星(ほし)に沈む>
間一髪のところでサーベル(ムラマサ・ブラスター)を受け止めたX3、驚き戸惑うドゥガチ。
「クラックス・ドゥガチ! あんたがどう思っていようと…
おれの方は戦争をやってるつもりなどな――――いっ!!』
X3はムラマサ・ブラスター(以下「MB」)を押し返し、そのままエレゴレラの胴体を切り裂いた!
エレゴレラが怯んだ隙にX3はハッチを壊し、コクピットごとベルナデットを救出した。
「ベルナデットは…返してもらう… いや…」
《貴様の…物… では あるまいっ!!》
「そうだな、ならば海賊らしく…… いただいてゆくっ!!』
そう叫び、コクピットをエレゴレラから引きはがすX3!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66689.jpg 再びエレゴレラがビームを撃とうとするが、X3は砲口にMBを突き刺す。
その瞬間X3はMBを起動、発生したビームの刃がエレゴレラを内部から破壊した!!
戦いが終わり、コクピットのガラスが割れベルナデットが解放される。
トビアもコクピットハッチを開け、ベルナデッドを抱きとめた。
「ベルナデット!」
「トビア!」
「え…へ… 来たよ、ベルナデット」
「うん! うん!」
涙ぐむベルナデットをしっかり抱きしめ、トビアはマザー・バンガードを見た。
そしてX1とX2、2体のクロスボーンガンダムが互いにビームサーベルを両手に持ち戦っていた。
《どうした、キンケドゥ?押されているぞ シミュレーションでは7対3で私の方が勝っていたぞ》
…無理もなかった。X1は先程の戦いでセンサーが壊れていたのだ。
モニター越しに外部が見えない為、やむなくX1は自らハッチを引きはがし肉眼で視界を確保した。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66692.jpg
543 :
粗筋川裕一 2/3:2013/12/13(金) 22:03:59.47 ID:4BKz0BSD
同時刻、マザー・バンガード内部ではベラが出撃しようとしていた。
『いけません艦長!艦長が出ても何にもなりません!もう爆発まで2分とありません!』
「お願い、行かせて下さい…今度だけは許して!
だけど…だってこのままじゃ、キンケドゥが…」
部下の制止を振り切り、ベラはコアファイターに乗って出撃した。
(キンケドゥがいなかったら、私… コスモ・バビロニアから抜け出そうとしたあの時…
彼が受け止めてくれなかったら、私にはもう行くところもなかったんだもの
だから… だから私…)
いまだ戦闘中のX1とX2。
『キンケドゥ!貴様さえ!貴様さえいなければ!
ベラ様が!貴様などに心惹かれたりしなければこんな事にはならなかったのだ!!
ただの平民である者に惹かれたりせねば、貴族主義を捨てたりもされなかったのだ!
貴様が…私の夢を… 貴族社会を潰したのだ…!』
今までの怒りをぶちまけるザビーネ。
その猛攻撃についにX2はビームサーベルを2本とも弾き飛ばされてしまった!
『罪を償え!キンケドゥ!』 切りかかるX2!
――だが、X1の危機を救ったのはベラだった!コアファイターのバルカン砲でX2を牽制したのだ!
『よせ!危ない、来るな――っ!』
『キンケドゥ!武器を… コアファイターの武器を使って――っ!!』
コアファイターがスペアのブランドマーカーとビームサーベルを射出したのと、
X2が投げたビームサーベルがバーニア部分に刺さったのは同時だった。
X1は武器に手を伸ばす ――が、その一瞬が命取りとなった。
544 :
粗筋川裕一 3/3:2013/12/13(金) 22:04:37.82 ID:4BKz0BSD
――大きな隙を作ってしまったX1は……… コクピットをビームサーベルで貫かれた!!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66693.jpg 宇宙空間にベラの悲鳴とザビーネの高笑いが響く。
『アハハハ! アハハハハ!! さようなら!キンケドゥ!!』
X1の頭部が吹き飛び、X2はX1の胴体を蹴飛ばす。
『キンケドゥさあぁぁん!!』
X3の救援も間に合わず、X2はX3を無視しすれ違った。
マザー・バンガード爆発まであと30秒… 20…。
『キンケドゥ!キンケドゥ!答えて、キンケドゥ…!
お願いよ!返事をして!キンケドゥ!死なないでキンケドゥ!!』
機体の制御を無くしたX1は、無情にも地球の引力に引かれて墜ちてゆく…。
ついにベラは愛する人の本名を叫んでしまう!
『シ――――ブ――ック!!』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66694.jpg 15… 10… 5…4…3…2…1… ついにマザー・バンガードは大爆発を起こした!
その光景を見ていた木星帝国。
《作戦終了!海賊戦艦は完全に消滅しました
少しは破片が地球へ降り注ぐようですが大事にはならないでしょう、ご協力ありがとうございました》
敬礼をする連邦指揮官。
……その時、ドゥガチは破片に混じって“何か”が地球へ降下するのを見た。
―地上―
小鳥のさえずりが聞こえる中、地球へ降下したのは脱出カプセルに入ったX3だった。
そのコクピット内ではトビアとベルナデットが気を失っていた…。 <続く>
シィィィブッック!
キンケドゥと連呼していたベラが遂にシーブックと叫ぶ所が切ないな
最初にトビアが熱い台詞の数々と共に活躍していただけに尚更辛い
「あんたがどう思っていようと… おれのほうは戦争をやってるつもりなどな――いっ!」とか
「ベルナデットは…返してもらう… いや…」《きさまの…もの…では あるまいっ!!》「そうだな ならば海賊らしく…… いただいてゆくっ!」とか
スーパーでたまたまエース立ち読みして
意外に面白かったので来ました。
宇宙世紀ガンダムだけど熱血系で
でもそれが不思議と違和感無くて面白い。
海賊らしくいただいていく、の台詞もイイ。
ただ、MSの絵がちょっと・・・
もう少し硬い感じの線だとロボットらしく感じて
いい気がする。GXは放送してないから
わからんけど、次これアニメ化しないかなぁ
ザビーネだんだん冷静さを失っているような
そんなんじゃあの世でアンナマリーに笑われるよ
アンナマリー@あの世「昔さ『感情を制御できない人間はゴミだ』って言ってたヒト居たね」
やっぱりキンケドゥはシーブックだったか。
ここまで伏線貼りまくりで全然正体明かさなかったのは何か意図あったのかな?
…それにしても、長谷川先生!前作の主人公殺してどーすんだよ!
2年前にSFCで「ガイアセイバー」っていうコンパチヒーローゲームあったが、
これでもオリジナルのキャラクターが原作の主人公(2号ライダー)殺して大不評だったぞ!
げっ!? シーブックが死んだ・・・
ここで主人公はトビアに完全移行か。新しいガンダムを手に入れたのはこういう事だったのか。
ここまでキンケドゥの本名を呼ばなかったのも、このベラの叫びまでの溜めだったんだな。
ザビーネも帝国に裏切られて結局はクロスボーンに復帰すると思ってたが、シーブックを殺した
となると厳しいな。仇敵としてトビアに倒される役割りらしい。
しかし仮にも前作の主人公を殺すのはカントクの許可があるから出来るんだろうなあ。
しょせんスピンオフ作品だから、シーブックとセシリーは安牌だと思って完全に油断していた。
死体が出ないままなのは普通生存フラグだが富野だしな。
コックピットブチ抜かれてるしダメかもしれん。
NT能力のせいでガチ死亡させても出番作れちゃうし……。
昔ランチ乗っててコクピット至近をビームサーベルで斬りつけられても生き延びた運の持ち主だし…
父ちゃんが代わりに死んだけど
もしかするとシーブック死亡は冨野監督のアイデアかもしれない
今は大分落ち着いたとはいえ
Vガンダムやイデオンでの凄まじい死亡劇を考えるとね…
母艦爆発してエース死亡って割とマジで絶望的じゃね
X3入手したとはいえトビア一人でどうにか何のかこれ
ギリってチビがトビアのライバルなのかと思ってたがザビーネがその役となるとギリはこっちに寝返るかもな。
バーンズ大尉もいい人みたいだし、後は何とか連邦を味方に付ける事だろう。
昔さ、ニュータイプって、モビルスーツに関してはスペシャリストがいたよな
そういうのって大概個人的には不幸だったんだよな
>>536-539 ガンダムX自体はスッキリしたデザインでなかなか格好いい.
個人的にサブタイに劇中の印象的なセリフをあてるとことか
エンディングと次回予告の組み合わせが好き
OPとかなんか予算不足感があってちょっと心配なんだよな
ガンダムだというのになぜだ…
>>549 ここにきて恋人を案じて初めて叫んだシーブックという名前が悲痛さの演出になっていたかと
そのために普段はそう呼ばないように描いてたんじゃないかな
割りとあっさりX3があの化け物サーベル押し返したみたいに見えるけど
Iフィールドあっての力技だよな
展開できない隙が生じる仕様とは言えこの場面ではIフィールドが生きたな
貴族主義と言ってもシェリンドンとザビーネでは交わりにくそう
シェリンドンはあくまで資質の優れたものが主導するべきみたいな具合だが
ザビーネは出自こそ重要と考えてるみたいだし
>>560 無難なシールドよりも自由度高いし作画も映えるし良いこと尽くめだよな
無防備な15秒間?
逆に燃えるわw
と言ってもIフィールドはミサイルとかを防げないので
いくらミノフスキー先生の功績で実弾兵器が使いにくいとはいってもこれはこれでしんどいかも
「私の愛馬は凶暴です( ̄ー ̄)
>『シ――――ブ――ック!!』
漫画的表現にツッコむおもアレだが、これを実際に叫ぶと
口の形は「う」になるはずなんだよな…
やっぱ口を大きく開いた方が見栄えいいからかな
567 :
粗筋川裕一 1/6:2013/12/15(日) 22:00:16.38 ID:LgoL2Zjn
<第20話 森に想う>
冒頭、小鳥のさえずりに目覚めたトビアは地上に降り立った。
「地球―― か…」
その時突如背後から物音が聞こえ、振り向くと…… そこには立派な牡鹿がいた。
初めて見る生物にトビアは悲鳴を上げたのは言うまでもなかった。
森の木々をなぎ倒し、ウォー○ーマ○ンのような小型作業MSがやってきた。
『トビア!トビア! どこへ行ったトビア!
洗濯は済んだのか!さぼってねぇでさっさと片付けろい!
住まわせてやってる分働かねえとおん出すぞ!トビア!!』
そう叫ぶのは猿をペットのする老人だった。
トビアは森の中にX3を隠し、ネットをかぶせていたのだ。
「すいませーん、親方! すまない、ついでにちょっとベルナデットを見てきまーす」
『ばかやろー!この恩知らず!』
あの日――――
地球上空でマザー・バンガードの爆発があった日からすでに10日余りが過ぎていた
ぼくとベルナデット、そしてベラ艦長の3人は同じ脱出カプセルで地表に降り立った
元々コスモ・バビロニアの地球侵攻の旗艦として作られていたマザー・バンガードは
多数の大気圏突入カプセルが内蔵されていた
それをとっさに艦の爆破と見せかけ、脱出カプセルにしたのは艦長の判断だった
全てはギリギリの選択だった
幸い―― ぼくらは地球の不時着の直後、この地に住む木こりのおじさんに拾われ
今は彼の家に厄介になっている身分である
『また鹿が出たからって腰抜かすんじゃねーぞ!』
『慣れてなかったからです!2度も3度も驚きゃしません!』
小屋に向かうトビアを茶化す、厳しくもおちゃめな親方であった。
568 :
粗筋川裕一 2/6:2013/12/15(日) 22:00:52.12 ID:LgoL2Zjn
「具合はどう?ベルナデット?」
トビアが小屋に入ると、そこではベルナデットが絶賛着替え中であった。ビバちっぱい。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66775.jpg トビアは慌てて謝るが、ベルナデットは今着替え終わった所だという。
「まだ歩けそうにない?」
「うん… もう慣れなきゃって思ってるんだけど…
地球へ降りてきてから、まるで体中に鉛がついたみたいに重くて」
それは仕方ない。何しろ宇宙船暮らしだったため、重力のある地球には初めて来たのだから。
「ガンダムはどうだった?」
「だめみたいだ、やっぱり調子が悪い――(まったく試作機なんてのは…)
だけど地球に逃れてきたマザー・バンガードの仲間がまだいるはずなんだ
なんとか通信装置だけでも回復させて連絡を取らないと!
今おとなしくしていても、木星はいつ動き出すかわからない…
それにどうも気になる事があるしね」
「気になる事?」
「ドゥガチが何をする気なのかが分からない
わざわざ作り出した自分の分身ともいうべき頭脳ユニットを
なぜあんなに簡単にひょいとMAに積んでしまったりしたんだろう?
奴はそれを実験だと言った
――だとすれば、完全に総統の意志で動く、あと7体のMAが作れる事になるんだ!
そんなものを…何にする気だろう?」
「ねえ、トビア…私ね こんな事言っても信じられないかもしれないけど…
お父さんね、私を前線に出す事で… わざと私を逃がしてくれたんじゃないかって…
そんな気がするの…」
「ぼくは―― ドゥガチ総統個人がどんな人間かはわからない
結局それを一番よくわかっているのは君だものな
君が信じる事がきっと一番本当に近い事だってぼくは思うよ」
…その夜、トビアはカエルの鳴き声や親方のいびきで眠れず、やむなく散歩に出た。
「よく…この環境で眠れるな、地球人って強い!」
ふと、湖のほとりにベラが立っているのに気付いた。
569 :
粗筋川裕一 3/6:2013/12/15(日) 22:01:28.18 ID:eAppJMvn
2人はほとりに座り込み、ベラはトビアに昔話を始めた。
「私のいたサイド4にはね、これとよく似た湖があったわ…
学生の頃はよくみんなで遊びに行ったの
シーブックがすぐ私を連れてボートをこぎたがって… ふふふ… あの頃は楽しかったわ」
「…シーブック…って… キンケドゥさんの本当の…名前… ですよね」
「ええ シーブック…アノー…」
するとベラの目から涙がこぼれ、ベラは自らの腕に顔をうずめた泣き出した。
「だけど… だけどこんな事になるなら… 何もしなければよかった… 何も…」
ベラはある日を境に、シーブックはキンケドゥと名乗りだした時の事を話し出した。
「――あの日… 私がマザー・バンガードを使って木星帝国と戦う事を決意した日…
彼はそう言ったわ
だけどそれがなぜなのかはわからなかった 聞いても答えてはくれなかった
彼は私が何をする時も、いつもそばにいてくれたから
それだけで互いの心はわかっているつもりだった…
だけど―― もしかしたらあの頃から自分で思う程…
彼の心を掴みきってはいなかったのかもしれない」
「…あの、その… 恋人―― 同士だった人ですよね」
「ええ―― 昔、一時期はね
でも私が女艦長なんか始めてからはね、忙しくてね なぁんにもなかったのよ」
「あ!いえ! 別にそういう事を聞きたい訳ではないですから…」
…よくよく考えてみたら18歳から10年間、今までずーっと何もなかったのか。それはひどい。
気を取り直して… トビアはなんとなくわかった気がした。
「以前はセシリー・フェアチャイルドと名乗っていたそうですね?」
「ええ… 貴族主義者である祖父から身を隠す為の名だけど…」
「でもキンケドゥさん… シーブック・アノーにとっては、それがあなたの本当の名前だった
――キンケドゥ・ナウという名は、再び“ベラ・ロナ”を演じようとする
あなたに付き合うために必要だった… 彼が演じる役柄の名前だった… そんな気がします
す すいません、生意気言って」
「いいえ…ありがとう… でも、もう――」
570 :
粗筋川裕一 4/6:2013/12/15(日) 22:02:00.19 ID:eAppJMvn
キンケドゥは死んではいないと一喝するトビア。あんな事で死ぬものか!
もちろんトビア自身もキンケドゥが死んだなんて信じてはいなかった。
(演じる名前が必要だったのは…
いつかこの戦いが終わった時、本当の二人に戻る為じゃないんですか?キンケドゥさん!
まだ何も―― 終わってはいない!帰ってきてください!)
翌日、親方は木星軍が連邦戦艦を撃沈する映像のTVを見ていた。
戻ってきたトビアにそのTVを見せると、親方はまた戦争かと吐き捨てる。
「今度のはちいとばかりひどそうだぜ」
《本日、何の事前通告もなく突如―― 一方的に木星軍からの攻撃が始まったのです…》
その頃、戦場では南極条約で禁止された核攻撃で各種衛星が次々と破壊されていた。
連邦将軍は血相を変え、ドゥガチに通信を開き停戦命令と理由を問いただす。
《見ての通りですよ、将軍… 戦争を始めたのですよ、あなた方を相手にね
今は地球の周りの少々邪魔な衛星を掃除している所という訳です》
『何!? ふ ふざけるな! 貴様!地球連邦を何だと思っているのだ!
南極条約を無にしてまでの核攻撃!ただですむと思うなよ!』
「クックック… 条約などはお前達地球圏の人間が勝手に決めた事――
初めから守るつもりなどはない ただですますつもりも無論ない!
…これより48時間後、我らは―――― 地球に直接核攻撃を開始する!
上層部へ伝えるがよい!これは嘘でも警告でも脅しでもない!
単なる――最終宣告にすぎぬとな!」
571 :
粗筋川裕一 5/6:2013/12/15(日) 22:02:32.16 ID:eAppJMvn
驚愕する将軍への通信を閉ざすと、ドゥガチは国民に高らかに吼えた。
『聞け!国民よ! 我らは連邦と言う地球に巣食う寄生虫どもを根絶せねばならない!
この作戦によって地表の60%は死滅するであろう!
我らは自らの手で母なる大地を汚す! その事で深い悲しみに沈む者もいるであろう!
だが! 地球を無傷のまま連邦を駆逐する術はすでにない!
そして彼らが存在する以上、我ら宇宙の民がその自然の恩恵を受ける事は無い!
無なのだ! ――ならば新しい世界に残された40%こそがいかに至宝であるかを考えてみよ!
それがいかに我らに豊かさをもたらすかを思うがよい!
怒れ!国民! この大破壊を招いたものが全て連邦の無能であると知れ!
怒りを力に変えよ! そしてこの宇宙に新しい秩序をもたらすのだ!!』
―山小屋―
トビアはガンダム修理の為の部品を買いに行こうとするが、親方曰く10km四方に人はいないそうだ。
もはや一刻の猶予もない!ならばと道を教えてもらい、距離としては11〜12kmと言う所か。
「何か乗り物を貸して下さい!エアバイクなら1時間もあれば…」
「ねえよ―― そんな物は何も」
・・・・・・ナヌ? 思わず目が点になるトビア。
「ない?」
「ないよ―― いらねえんだもん
材木屋のヘリは決まった日にしか来ねえしなぁ、まだ1週間も先だし…」
『普段の生活はどーしてるんですかっ!』
「どうって… そりゃ、歩くに決まってるだろうがよ!」
572 :
粗筋川裕一 6/6:2013/12/15(日) 22:03:05.00 ID:eAppJMvn
……と、言う事で慣れない地球の重力の中での山道をひたすら歩くトビアだった。
さすがに疲れきり、途中の野原に大の字になって休憩する。
「ば ばか野郎〜 コ コロニーだったら内壁1週してお釣りがくるぜ」
――ふと、トビアは空を飛ぶ鳥の群れを見て、改めて「地球」のスケールの大きさを知る。
さらにベルナデットの言っていた「1日中有重力なんて事は無かった」、
親方の言っていた「歩くしかないからそれが普通だ」という言葉を思い出す。
(こんな世界にいたらぼくも…きっと…)
さらにトビアは最初に遭遇した鹿の事も思い出す。
(それが…図鑑で見た鹿って動物だって事はあとで気が付いた
目の前にいたそれは恐ろしくて、大きくてまるで怪物のように見えたんだ
コロニーの中にいる動物はせいぜい大きくても犬か猫で、
それ以上大きな人間以外の生物なんで見た事ななかったし…
その辺の山中に動物が放し飼いになってるなんて、思いもしなかった…)※←まだちょっとわかってない
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=66776.jpg むっくりと起き上がり、空を見つめ考える。
(おれ達の誰もが… 地球を責めようとしている人も、守ろうとしている人も
宇宙に住む人々全員が… 実は地球の事なんで本当はよくわかっていないんだ)
ふと、トビアはシェリンドンの言っていた言葉を思い出す。
「人類は宇宙へ出て―― ニュータイプに変わっていくのです」
「いや… ニュータイプになるとかならないとかじゃない…
もっと別の意味で… 人類は地球に住む生き物じゃなくなってきているんだ…」
もう周囲が薄暗く暗くなった頃、トビアはようやく小さな町に着いた。
買い物も無事に終わったが、辺りはすっかり夜になっていた。
――その時、突如鳥が騒ぎだし木々から飛び出してきた!
『何か?いるっ!?』
木々がなぎ倒されたかと思うと―――― なんとクァバーゼが現れた!! <続く>
(´д`)ななななんと水鳥拳!キンケドゥ生きとるん?
さすがにこのフリで死亡にはならんやろ
クアバーゼの中から現れたらポイント高いけど
シーブック、セシリーとあと
ドワイト、ドロシー、サム、ジョージ、あたりから何人かとでピクニックすか?
なんか色々と濃いな
ドゥガチの思惑か…
普通に考えたら7体同時の7方面からの侵攻だろうな
One for all, all for one.個にして全、全にして個。
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!
セシリー、女盛りで全然セクロスしてなかったのか…そりゃ欲求不満にもなるわな。
シーブックは死んでない …と思うが、どう考えても直撃だしなあ
ん?しかしバビロニアバンガードの事故(偽装)は5年前のことだろ
それまではよろしくやってたんじゃなかろうか?
ところでリィズたんは…
キャノピー取っ払ったうえにサーベルがコックピット直撃。
コアファイター脱出も明らかに間に合ってないからな。これで生きてたら人間じゃない。
遺体が出なかったのは単にかつての主人公の無残な死体を晒せないだけじゃないの。
イデオンじゃねえんだから。
絵で見る限りは2m程度は離れてるか
サーベルの場合ビーム粒子発振がどの程度あるのかによるかな
ZZなんかだと50cmくらいのところでもなんとかなってたけど
しかし言っちゃいかんことだろうけどベラが来たからスキが出来ちゃったんだよな…
>>577 「私が女艦長なんか始めてから」と言ってるな
その事故の前にベラがマザーバンガードで戦う事を決意するまでの期間が有ったみたいだし、2〜3年位じゃないか、恋人同士だったのは
、木星帝国の地球侵略が始まって風雲急を告げる展開の一方、コロニー育ちのトビアの地球への驚きに感心したり考えさせられるゆったりとした回だった
ダイソードで王太と会長が仲間とはぐれた時を思い出す回だった。
あとさりげにクァバーゼが量産されてたな。
野良クァバーゼまでいるとは…
恐るべし地球と言わざるを得んな
しかし連邦軍の後手後手感がひどいな
今回なんて地球に大規模核攻撃をしかけようとする
ジオンのコロニー落しに匹敵するやばすぎる事態なのに
.-、 _
ヽ、メ、〉 r〜〜ー-、__ ________________
∠イ\) ムヘ._ ノ |
⊥_ ┣=レヘ、_ 了 | え−−い、ベルナデットはいいっ!
-‐''「 _  ̄`' ┐ ム _..-┴へ <
| |r、  ̄ ̄`l Uヽ レ⌒', ヽ. | ベラを脱がせろっ! あとヨナもっ!!
(三 |`iー、 | ト、_ソ } ヽ |
| |`'ー、_ `'ー-‐' .イ `、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | `ー、 ∠.-ヽ ',
__l___l____ l`lー‐'´____l. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| .| |
|| |__.. -‐イ
|| | ノ/
シャアの反乱以降局地的な紛争しか起きてなかったから危機管理意識とか薄れてるんやろな
もちろんそういう流れから軍縮の方向にせざるをえなかった、という側面もあるんだろうけど
587 :
マロン名無しさん:2013/12/17(火) 07:00:54.94 ID:e8n4hUNG
この瞬間を待っていたんだっー
588 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/17(火) 19:59:55.74 ID:ylRyV/G0
<第21話 緑の激戦地>
冒頭、突如現れたクァバーゼ…ギリにとらえられた捕らえられてしまったトビア達。
「お目にかかるのは初めてだったね、ぼくが“死の旋風隊”のリーダー、ギリだ」
『こらー!わしの家だぞ!土足で上がるな――っ!』
その時、TVから連邦宇宙港がたった3機のMSによって壊滅した、とのニュースが入った。
もちろん―― 彼らデスゲイルズ隊の仕業だった。
「反抗を企てる前に連邦の基地を叩く作戦… 歯ごたえなかったけどね…
だけど地上に降りる“ついで”にね
君達を探していたんだよ、海賊少年… 簡単に見つかってよかったよ、しかも皆さんご一緒とは」
「おれ達をどうする気だ!殺す気か!?」
「殺す?ばかな事を言っちゃいけない! 殺す気ならわざわざ探す必要などない!
なぜなら―― 地球そのものが38時間後に“ 死 ぬ ”んだからな!
木星軍が直接核攻撃を開始する
地上のあらゆる場所に全て焼き尽くすのに充分な核ミサイルが降り注ぐ!
くはははは… この作戦でも自然環境の40%は残され、
自分達の物になるのだと信じて国民は戦っているよ!
だが… 実際に始まれば何も残らん!完全なる無だ! 地球の全てが焦土と化すんだ!
初めからそういう計画なのさ!」
『ば…ばかな! それじゃ…地球に住む人間達だけじゃなく、
三千万種を超える生物を根こそぎ殺しつくすってのかっ!
地球や月を資源用の採掘衛星の様な岩の塊に変えるっていうのか?
連邦を滅ぼすのにそこまでやるってのか!?』
――ギリ曰く、ドゥガチの真の目的は「地球を完全な死の星に変える事」。
連邦を討つ事自体はそのおまけにすぎなかった。
589 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/17(火) 20:00:27.59 ID:ylRyV/G0
今や水も空気も食料も、コロニーで作り出せる。もはや地球に頼る必要はないのだ。
「それでも人が地球に幻想を抱くのは、
その豊かな地が常に天空に掲げられているからに他ならないのだ!
だったら―― それが―― “なけ”れば? 初めからありなどしなければ?」
木星帝国は地球を月と同じ資源採掘基地としか考えていなかった。
地球を純粋な「資源の塊」とし、生産・消費・人口も支配者がコントロールする。
これで支配者が管理しやすくなるというのだ。
「増えすぎた人口や互いの利害関係を巡って戦争を起こす必要もなくなる…
どこが悪い? 現にぼく達は木星圏でそうして生きてきた!
それでこそ人類が未来永遠に栄えてゆける… 真に理性的で理想的な世界じゃないか?
人類に地球はもう必要ないんだよ!」
山小屋にギリの笑い声が響く。
トビアはそれがあなた方の望んでいた世界なのか、とバーンズに向き直る。
だが、一介の兵士に過ぎないバーンズは困惑した表情のまま何も言えなかった。
その時、外の虫のうるささに思わずギリは発砲する。
銃声に驚いたセバスチャン(※親方のペットの猿)はパニックを起こし小屋から逃げ出した。
「ほっておけ、あんなケダモノ!臭くてかなわん!
――さて、そこでだ… お前には生き残るチャンスをやろう」
ギリは何か機械を取り出し電源を入れると、カラスの立体映像が現れ話し始めた。
カラスはの内容は、例によって自分の元に来なさいとトビアを説得する内容だった。
「…という訳だ、返事はどうする?海賊少年」
「…返事? 返事って?いやだ!か? NO!か? それともごめんこうむるぜ!べーっか?
どれでも好きなので答えてやるよ!!」
「まあ―― いいだろう ぼくとしても君が彼の生徒にふさわしいほど優秀な人材とは思えない
お前はここで殺す、お姫様方は連れて帰るとしよう ザビーネが喜ぶだろう」
直後、ギリはベルナデットの腕を引っ張ると強引に抱きしめた。
「総統はどうでもよいと言っていたからね…クックッ あなたはぼくが頂きましょう
目ばかり大きくてあまりぼくの好みじゃないけど…
もう2 3年もすれば色っぽくなるだろうから」
…その態度にトビアがブチ切れたのは言うまでも無かった。
590 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/17(火) 20:00:59.66 ID:ylRyV/G0
「お前だけは…… 絶対に許さ――――ん!!』
トビアは椅子にしばられたまま立ち上がるとギリに体当たりをぶちかました!
木星兵がトビアを一喝 …した直後、何かズシンズシンと地響きが起きた。
『い いけねえ、来たぞ… みんな伏せろ――っ!!』
親方の叫びに外を見ると、作業用MSが無人でこちらに向かってくるではないか!
作業用MSは小屋を破壊すると、側に立っていた無人の木星軍MSもなぎ倒してゆく。
『敵か!どこに潜んでいた!? 誰が乗ってるんだ!?』
そう叫んでコクピットをよく見ると・・・・・・・・ さっき逃げたセバスチャンだった!
「……サル?」(;゚д゚) ポカーン
トビア達はこの隙に逃走に成功する。
『わ――っはっはっ!どうでえ!うちのセバスチャンがMSの操縦をできるとは夢にも思うめえ〜!」
「お… 思わなかったー!」
親方達は車に乗りこみ、セバスチャンに適当な所で逃げ出せと命令し自分達も逃げ出した。
と、その時トビアは親方にガンダムの所に向かうように頼む。
修理自体はほぼ終わり、あとはこの部品をつけるだけで済むそうだ。
車はX1の元へ向かい、トビアは最後の調整を開始した。
一方、業を煮やしクァバーゼに乗り込み作業用MSを見下ろすギリ。
「おのれ〜〜 ふざけおって〜〜… ふざけるな――――っ!!』
踏みつぶされる寸前、セバスチャンは逃げ出した。
それと同時にアビジョ、トトゥガも起動しトビア達を探し始める。
『お おい!こら!トビア!まずいぜ、来ちまうぞ!』
トビアもようやく修理が終わり、X1を起動させる ……が、動かない。
パーツも修理も完璧なはずなのに…一体どうして!?
『動いてくれ!』
そうこうしている間に、クァバーゼがこちらを見つけたのか接近してくる!
「どきな! こんなもなぁな!こうして……」
突如親方が乗りこんできたかと思うと…… コンソールパネルにパンチを一発!!
そのおかげでコンピューターが起動する!思わず脱力するトビア!
ともあれこれで動く!迎撃するべく立ち上がるX3!
591 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/17(火) 20:01:32.43 ID:ylRyV/G0
クァバーゼのスネークハンドを左腕Iフィールドで防ぐX3。
『ダメ!トビア! あ あなた一人じゃ勝ち目はないわ!逃げて!!』
ベラ達の指示に従い、X3はバーニアを吹かし空中へと舞い上がる。
だが、地球に不慣れだった為X3はバランスを崩し森に落下する。
「う 宇宙と慣性が… 操作感が全然違う!全てが下に引っ張られている! だめだ、これじゃ!
逃げ切れない… 背を向けたら確実にやられる ここで決着をつけるしかない!」
X3は身を起こすと、ヒート・ダガーを抜き身構えた。 <続く>
年齢的に多分トビアのライバルになるだろうとは思ってたけど
キンケドゥがいる間はそっちの相手メインになって
イマイチ絡めてなかったギリとようやく対決か
チッ
死の旋風隊だったか
しかし重力下戦闘に慣れないのは相手も同じだし
地球育ちのトビアのほうに分があるかも?
「僕がニュータイプだ!」
地球を完全に岩の塊にするって
あのジオンですら考えていなかったとんでもない規模のやばさだな
木星帝国。
連邦軍の地上基地がことごとく壊滅って、電撃戦に相変わらず
弱いな…連邦軍
けど明らかにこれはバーンズの望みとは違うよな
まあ彼は彼で地球を簒奪したいと思ってたようだけどさ
それにしても2号影薄いな
なんかキャラっぽい気がしてたのに
【速報】SMAP森クン脱退、なんとオートレーサー転進!
2号?
イオではちゃんと動けてただろトビアw
まあ地球の1/5以下じゃあ比較にはならんか。
>>595 なおガンダムXの世界の宇宙革命軍はやらかした模様。
100億以上だった人口が1/100まで減って地球9800万コロニー1200万になったそうな。
サテライトキャノンで対抗してなかったら地球人類絶滅してたのかねあれ。
>>599 ひええええ
宇宙世紀とは別の世界とはいえ恐ろしすぎるな
>>593 トビアはコロニー育ちじゃないの?
前回、12キロ歩いたらクタクタになって「コロニーだったら内壁一周してお釣りがくる」って言ってたし
「……サル?」の部分に笑った
正しくは6ページ前の、トビアの返事やらトビアのブチ切れやらのテンポ・緩急が面白くって良かった
宇宙暦0133年、地球は核の炎に包まれた!
海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命体は絶滅したかに見えた。
しかし人類は死滅していなかった!
3年ぐらいして格闘家になったキンケドゥがトビアの前に現れて第二部開始。
>>596 そこがつけいるスキになるかもね
さすがにバーンズが裏切るまではいかんだろうけど
動揺からコンビネーションが崩れる、と
「オレを踏み台にィ?」
絵柄はギャグ寄りだが、シリアスな流れでも軽い笑いを忘れない、
そんな長谷川先生が大好きです。
あと大抵の作品では必ずヒロインを脱がすのもw
サルがMSを動かすとは、確かに夢にも思わなかった。
この時代だから進化したサルというわけでも無さそうだし、素で操縦を憶えたんだろうな。
けど基本的にMSの行動はオートやろ
イレギュラーな挙動をさせるときにパイロットが入力するだけで
>目ばかり大きくてあまりぼくの好みじゃないけど…
これおそらく富野カントクがベルナデットのデザインに「目が大きすぎる」って難色示したことをうけてのものなんやろなw
そして長谷川の返答は「おまえだけは、絶対に許さーん!」w
3対1の戦いはダイソードでも最近やったな。
ボス格だと思ってたのが一気に小物に成り下がってたがw
向こうは主人公がガンガン強くなってたが
こっちはそのへんはキンケドゥの担当だったせいか
トビアはまだ未熟な感じだし楽には勝てそうにないな。
カラス先生もどう出るのか
総統に絶対的な忠誠を誓ってるって感じではないのよね
地球を取るという目的だから従ってたけど
真の目的を知ってまで同じだろうか
>>602 ベルナデットがゲリラやってるんですね!
613 :
粗筋川裕一 1/2:2013/12/19(木) 22:17:50.77 ID:4mYkDCHY
<第22話 大地に死の風は吹くか?>
『はははは!海賊少年!お前の腕で三体に勝てると思っているのか!?』
ギリの挑発に乗らず、トビアは冷静に考える。
向こうもこちらも同じ人間… きっとチャンスは巡ってくる!ここでやるしかない!
X3はトトゥガのハンマーパンチを避ける。
『何!?かわした? 小僧!?』
(!? 攻撃が遅い!?)
続くクァバーゼのスネークハンドが木々を切断しながら迫る ――が、遅く感じる。
これもまたX3は余裕で回避した。
「どういう事だ?おれが早くなってるのか??? ……いや…待てよ? 違うぞ!もしかすると…」
さらにアビジョがニードルガンを撃つが、これもX3は余裕で回避した。
――これで分かった。ここは互いに不慣れな“重力のある地上”!
『重力、空気抵抗、障害物!慣れない環境にとまどっているんだ!
もしかすると… これなら!」
「ええい!こそこそと逃げ回りやがって! どうせ奴一機しかいなくてマントも無いんだ!」
ギリは舌打ちすると…… なんとクァバーゼは鳥の様なMAに変形した!
くちばしから発する高威力のビームで森を破壊し、X3をいぶり出すクァバーゼ。
『こらー! 森を燃やすなー!いくらの損害になると思ってるんじゃーっ!!』
『だ だめよ!とても勝てないわ! トビア!』
614 :
粗筋川裕一 2/2:2013/12/19(木) 22:18:22.35 ID:4mYkDCHY
一方、トビアは勝利を確信していた。
連中が絶対崩さないフォーメーションを、焦りの為自分達で崩しているのだ。これならいけるかも!
バルカンでクァバーゼをけん制するX3。
ギリは三方から包囲するように指示を出すが、X3は燃える大木を投げつけてきた!
武器が少ないと油断したギリは2発も直撃を受けてしまう。
『バ バカめ!? こんな攻撃でMSが倒せる訳が…』
『バランスを崩しただろう! それで十分だ――――っ!!』
X3は大ジャンプすると、クァバーゼの尻尾(スネークハンド)を掴みハンマースイング!
何度も回され、ついには助けに向かったアビジョと激突するクァバーゼ。
その直後X3はアビジョに組みつくと、ヒート・ダガーを胴体に突き刺した。
『ぶっ壊すぞ!飛び降りろーっ!』
やむなくローズマリーは脱出し、X3は零距離バルカン一斉掃射でアビジョを破壊した!
「ひとつ!」
続いてトトゥガが攻撃を仕掛けてくるが、X3は大きく飛び退くと突入カプセルへ向かった。
『あれを盾にする気か!ばかやろう!カプセルごと叩き潰してやるぜ!』
――不用意に近づいたトトゥガは……カプセルから現れたMブラスターに突き刺された。
『なるほど、そんな武器が隠されていたとはな!
だがそんなもんじゃ、このトトゥガの装甲は……!』
そこで言葉は止まる。装甲の穴から漏れた硬化液が漏れ、トトゥガとカプセルはくっついてしまった!
その隙にX3はビームサーベルをトトゥガの肩へクシ刺しにした!
トトゥガは爆散しないものの、もはや戦闘不能になっていた。
「はぁ はぁ…やった! バーンズ大尉!バーンズ大尉、無事ですか? …大尉」
思わず近寄るX3の背後から、クァバーゼのスネークハンドが巻き付いた!
「ふふふ よくやったよ! お前たいしたものだ!
だが…詰めが甘かったね!海賊少年!」
血だらけのギリに殺意が走り、X3は動きを封じられてしまった。 <続く>
自分だってここでの戦闘は始めてだろうに
ちょっと山歩きしたり鹿に驚いたぐらいでこんなに差が出るというのか
まったく、これだからニュータイプってやつは
これで3度目?の死にそうな目か
順調に覚醒しつつありますね^^
きたきたきた
こういう状況と自分・相手の能力を見極めての
不利な状況からの逆転劇、これこそ長谷川マンガ。
って、再逆転されちゃったけど、さてこれをどう覆すか、
来月が待ち遠しいな
>>615 それを言ったら、デスゲイルズの3人は基地を潰して(実戦を)いるのにな?
X3がクァバーゼをジャイアントスイングする場面は勢いがあって良い
それにしても、アクションシーンの連続だと粗筋川裕一の文章が短いな
三位一体で動かなければならない旋風隊と比べると単独のトビアのほうが動きやすいとはいえ…
急に巻きに入った様な感じだけど打ち切りなの?
チョベリグ〜
>>621 ダイソードのことかー!
いや一冊書き下ろしで完結させる気みたいだけど。
あの引きで何ヶ月も待たされるのか……。
しかしイサミ終わったあともイサミ番外編にマップス外伝にSF大会でのトークショーと来て
今度はダイソード1冊書き下ろしか……どんな仕事量だ。
まあいつまた休刊になるかとビクビクするよりは書き下ろしで描いてくれたほうが安心ではある
やってほしかった頭のバルカンと肩のビームガンと胸のガトリングガンの一斉射撃を
アビジョへのトドメで見れて満足。
他にもダガー、サーベル、剣、Iフィールドと大盤振る舞いだったな。
>>615 トビアはコロニー育ちだけど相手の3人は木星育ちだからな。
ベルナデットはろくに歩けなかったぐらいだし重力に対する感覚にはもともと相当の差があるんだろう。
「大切に思うのと、大切にするというのは、似ているようで違う。こと女性に関してはな
テクス先生!格好良すぎです!ヾ(o゚ω゚o)ノ゙
627 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/21(土) 22:00:11.91 ID:4MZ1hqaz
<第23話 大地に死の風は吹くか?A>
背後から現れたクァバーゼに動きを封じられ、逃げる事も反撃もできないX1。
「ふふふ よくやったよ…海賊少年 …だが、つめが甘かったね」
同じ頃―― 燃える森を目指して、
夜の闇の中をただひたすらまっすぐに突き進む物体があった
「識別反応確認 ――待っていろ、トビア」
突き進む物体は…… 全身を白いシーツで覆ったMSだった。
再び場面は戦場に戻る。
「ぼくを完全に倒したかどうかを確認もしないで、
バーンズの心配なんかしてるからこういう目にあう! ――帰れないんだよ!このままじゃ!
総統になんて報告すればいいんだい…」
クァバーゼは無防備なX3の背中に頭頂部(MA時の鳥のクチバシ部分)を突き立てる!
「こんなどうって事ない戦局で!
油断しててパイロットを2人も失いましたなんて言える訳ない… そうだろう?」
クァバーゼはその体制のまま、頭頂部のビームを零距離で撃とうとする!
「死んで償え!」
――死を覚悟したトビアに、突如何者かからの通信が入ってきた。
《落ち着け!トビア! 上部スラスターを降ろせトビア!》
トビアは言われるまま上部スラスターを降ろしクァバーゼを叩きつける。
バランスを崩したクァバーゼはそのまま地面に向けてビームを発射してしまう。
…だが、おかげで拘束が解け、X1は間合いを取る。
「い… 今の…今の声は?」
628 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/21(土) 22:00:43.79 ID:4MZ1hqaz
突如森の中から冒頭の謎のMSが現れ、鞭状の武器を振りかぶる!
クァバーゼもスネークハンドを振るうが、先端がMSのシーツをかすめただけだった。
シーツが破れ、中から現れたのは―――― クロスボーンガンダムX1!
キンケドゥは死んだはずだとビームを撃つが、X1は空中に逃れるとスクリュー・ウェッブを2本抜く。
交差するスネークハンドとスクリュー・ウェッブ。
その結果は…… X1のコクピットハッチがわずかに切り裂かれたのに対し、
スクリュー・ウェッブはクァバーゼの胴体に深々と突き刺さっていた。
X1はそのままスイッチを入れ、ウェッブのトリル部分が回転、クァバーゼの両手を破壊する。
決着がつき、トビアはX1のパイロットが誰か確かめようと機体を降りた。
「キンケドゥさんでしょ? べ…別の人って事は無いですよ…ね!
キンケドゥさん!姿を見せて下さい… 返事をして!」
X1は身を屈め、コクピットハッチを開ける。
「よ…う…」
――パイロットは、かなり痛々しい姿にはなったが…やはりキンケドゥであった。
トビアは生きていたキンケドゥとの再会に嬉しさのあまり抱き着くが、キンケドゥに止められる。
「痛ててて お おい! お手柔らかに頼むぜ!
何しろ四日半前までは意識不明の重体だったんだからな…」
どうやって助かったのか色々聞きたい事があるが、ふと、背後からの撃鉄を起こす音に振り返る。
そこには拳銃を向けたギリの姿があった。
キンケドゥも銃を抜くが、トビアはもう勝負はついたんだとギリを説得する。
「フ フフ これじゃね…帰れないんだよ…
ぼくはね、総統に選ばれたニュータイプの一人で、カラスの最も優秀な生徒だったんだ!
常に総統の機体に一番に応える存在であり続けなきゃならなかったんだよ…
お前達のようなクズとは違うんだ!
こんな失敗報告できる訳がないだろう…? もう…今更お前達を殺しても同じなんだよ…
だから……」
ギリは銃口をトビア達に向けるのではなく、自らのこめかみにあてがった。
咄嗟にトビアは飛び出すが―――― 時すでに遅く、辺りに銃声が響いた!
629 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/21(土) 22:01:31.77 ID:4MZ1hqaz
……だが、ギリは死んでいなかった。なんとバーンズがギリの手を掴み、銃口を空に向けていたのだ!
ギリは悔しさにひざまずき、バーンズも負傷のためその場に崩れ落ちる。
と、同時にヘリのローター音が聞こえ、見上げると連邦の消火隊がやってきていた。
「ふふ 連中にしては早かったな!騒ぎにならない内に移動しよう…
何しろおれ達はお尋ね者だからな!」
その後、トビアはキンケドゥを山小屋へ案内し、ベラと再会させた。
「キンケ…ドゥ」
「待たせたな… ベラ」
ベラはキンケドゥの胸に抱き着くが、ふと、キンケドゥが義手をつけているのに気付く。
「いいんだよ、ベラ いいんだ どうっていう事は無い」
ベラは涙目になり何度もごめんなさいと謝り、そして……
「おかえり…なさい」
…ちなみに親方はと言うと、面白くなさそうな顔でその仲睦まじさを見ていた。
「なんでぇ、恋人と死に別れたってぇから親切にしてやってたのによォ」 …あんたって人は。
ベラは親方にお礼のキスをすると、親方は照れながらしょうがないか、とつぶやいた。
630 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/21(土) 22:02:05.43 ID:4MZ1hqaz
――その後、デス・ゲイルズ隊は使っていない小屋に案内された。
ギリは壁に向かって座り込み、ローズマリーも黙って座り、バーンズは手当を受け横たわっていた。
「バーンズ大尉、水を持ってきたよ」
「へへ トビア…か まったく…軍人なんてのは情けねえもんだぜ
もうこんな戦いに何の意味もないってわかっていたのによ…
例え勝ったって… おれの… おれ達の望んでいた未来が手に入る訳じゃないって分かっていたのに…
いざって時にどうしても命令に逆らえねえ… へ!」
「痛む?」
「…ああ… だが!宇宙だったら確実に死んでいた…3人とも…な…
――結局… 地球に助けられたって訳か… おかしなもんだ…」
ふと、ニュースでは深刻な状況が報道されていた。
木星帝国の総攻撃まで残り24時間。しかし連邦の主要基地は木星軍により壊滅状態。
《もはや地上から戦力を撃ちだす事は不可能と思われます
我らには何の打つ手も残されていないのでしょうか?》
その時何を思ったのか、突如バーンズはジュピトリス9の弱点を教えてくれた。
「狙うならそこだ! フフフ、最も…… 今更この状況下で全てをひっくり返せるような…
奇跡的な切り札をお前達が持っているとも思えないが…な」
「そうでもないさ! いくぞ、トビア!」
突如小屋に入ってきたのはキンケドゥだった。
キンケドゥはある場所へ行くと言いだす。その場所は… 第117連邦軍基地。
「集める仲間はお前達で最後だったんだ!
すでに他の生き残りのメンバーには連絡、そこに集結して作戦行動に移っているはずだ!
そして…おれ達の切り札はクロスボーンガンダムなんだ! 奇跡を見せてやろうじゃないか!」
――そう言うと、キンケドゥはニヤリと微笑んだ。 <続く>
ちゃんと新造した鞭でクァバーゼを倒すX1−−キンケドゥの律儀さ
流石、見本さんやでぇ
それにしても、宇宙世紀でサイボーグって珍しくないか?ああ、義理の父もサイボーグだったな
最後の「奇跡を見せてやろうじゃないか!」に痺れた
良いキンケドゥ回でした
しかしあれで生きてるってもう人間やめてるだろキンケドゥ
シーブック生きテタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!よかったよ!
……と言いたいが、いくらサイボーグ化されたって言っても無理があるぞ。
至近距離でコクピットにビームサーベルで体貫かれてたやん!
幸い彼の脳は他の人よりちょっとだけコンパクトにできていたので
刺さっても大事に至らなかったのだ
そのうち首だけになっても出てくるぞ
きっと刺した瞬間にザビーネがためらってサーベルのスイッチ切ってしまったんだな
《落ち着け!トビア! 上部スラスターを降ろせトビア!》
こういう本来の用途とは違う使い方を応用する方法はニクい
ぶっちゃけVガンの影響ではないかと言う気もするけどw
キンケドゥが生きていただと・・・
まさかのサイボーグ化とは、宇宙世紀の医療技術を甘く見ていたようだ。
どうもガンダムワールドは人の命など消耗品で、ミノフスキー関連以外の技術はぜんぜん
進んでない印象があるが、ドゥガチだってクローン作れるぐらいだしそのくらいはできるか。
キンケドゥさんダイハード過ぎ
あれで死なないとかどうやったら倒せるんだよw
貫いたのコクピット内の右上部分やったしな
右腕のダメージが一番大きかったというのもさもありなん
どっちかって言うとデスゲイルズが全員生き残ってるのが意外。
味方側のパイロット3人は生き残ってるんだろうか。
キンケドゥも追い詰めた絶対のフォーメーションを再戦でトビアがどうやって崩すか見所だったのに
自分から不利なところに出陣してきて性能を発揮できず乱戦で各個撃破とか締まらない決着だな。
パイロットは生かしておいて今後の味方になるのかな。
まだカラスにザビーネmシェリンドンにドゥガチ×7が控えてるシナ
643 :
粗筋川裕一 1/5:2013/12/23(月) 21:59:40.09 ID:5HWO/nk0
<第24話 その日流星となって>
冒頭、山小屋に迎えに来た輸送機にX1とX3を乗せ、親方に別れを告げ旅立つトビア達。
…ほどなくしてトビアは眠ってしまった。
「トビア?眠ってしまったの?」
「眠らせておいてあげましょう、目が覚めれば最後の決戦になる
この地球と―― そこに住む全ての者の運命をかけた!」
その頃、宇宙空間では連邦と木星軍の戦いが繰り広げられていた。
連邦のミサイルの雨は全てジュピトリス9のビームによって迎撃され、一発も当たっていなかった。
《最後の悪あがきと言う訳か?馬鹿者共めが!
機動戦能力のないただのミサイルなど、迎撃するのはたやすい事…
もっとも地上基地からの補給を断たれては他に打つ手もないという訳か?》
その時、ドゥガチの前にうやうやしくカラスが現れた。
《子飼いのギリが戻らぬというのに、あまり残念そうには見えぬな?カラス!》
「しょせん敗れたのなら、そこまでの者という事です閣下…
敗者などいちいち気にする必要もないかと」
《まあ、よかろう… NT部隊の指揮は直接お前が執れ、カラス
――ザビーネ!お前にも役に立ってもらうぞ!》
見るとザビーネは不気味に笑いながら平伏していた。
「くっ…くっ… わかって…おります!ドゥガチ閣下!」
《貴様の目的は何だ!》
「貴…貴族主義社会を作る事でございます… 敬うに足る人物に世界を統治して頂く事」
《わしは… 地球を滅ぼすぞ!》
「それこそはまさに力…誰にもかなわなかった偉業! 歴史は長くあなた様の名をたたえるでしょう!
尊き者に従うは我が喜び、なにとぞ我が力存分にお使い下さい!」
《フ フフ… わしは…地球亡き後の世界はどうでもよい
お前にくれてやってもかまわぬ!カラスでもお前でも、生き残った者で好きにするがよい…》
「ありがたき―― クッ ククク」
644 :
粗筋川裕一 2/5:2013/12/23(月) 22:00:11.78 ID:5HWO/nk0
―エオス・ニュクス―
行く末を案じるシェリンドン。
「クラックス・ドゥガチは人類の故郷である地球を滅ぼす事にまるで躊躇がありません
能力とは別の意味で―― 彼こそが本当の新しい人類“ニュータイプ”と言えるのかもしれません!
ですが、人類が真の意味で地球を必要としなくなるまでは―― 今は、ただ危険なだけの存在です
誰かが止めなくては… こうなっては…もう―― 彼らの力に期待するしか――…」
―第117連邦軍基地―
輸送機が基地に着いた頃には、基地のあちこちから煙が立ち上っていた。
襲撃者は木星軍ではなく…… 新型MSに乗った海賊軍だった。
新型MS・XM-10フリント(クロスボーンガンダム簡易生産型)に乗り上機嫌のウモン。
「わーっはっはっは!いい調子だぜ――!
サナリィもこういうMS持ってんならさっさと出せってんだよな♪」
この基地はシャトルの様な大型輸送機等のたいした設備もないのになぜ海賊が攻めてきたのか?
――彼らの目的は、保管されている“旧世代の固形燃料ロケット”だった。
「ミサイルぐらいなら打ち上げられるって事ですか? で、でもそんなんじゃ?」
トビアの問いに、キンケドゥはただ不敵に微笑むだけで、2機のクロスボーンガンダムが降下した。
「あの日――… ザビーネに負け、地球へ落された時、
おれは―― ビームシールドで大気圏へ突入した…」
「ええ?? バリュートやウェーブライダーの代わりにビームシールドを使ったんですか?」
「理論上は可能だとは言われてたんだが、試した奴は歴史上初めてだったろう…」
そして2機のクロスボーンガンダムは着地し、それを見た連邦兵士は士気を無くし逃亡する。
「あとはコアファイターからの発信を頼りに、サナリィの地上支社が拾い上げてくれたという訳だ…
だがどの条件を見ても九死に一生―― こうして生きているのが自分でも奇跡に思えるよ」
そしてX1は白旗を上げる連邦ビルへと向かい、そこでヨナ・ウモン・ジェリドと再会する。
645 :
粗筋川裕一 3/5:2013/12/23(月) 22:00:43.76 ID:5HWO/nk0
―ロケット格納庫―
「キンケドゥさん、これをどうするんです?」
「――入れたんなら、出る事もできるってのが理屈ってもんだろう!」
『え…ええ!? それじゃ…まさか?』
「そうだ! こいつで直接ガンダムを宇宙へ打ち出す… これがおれ達に残された、最後の手段だ!」
その夜、外でメールを書くトビアに声をかけるベルナデット。
トビアはシェリンドンに返事を書いていたのだ。
「地上に散ったぼく達の居場所を知るのに、彼女が力を貸してくれてたんだ
その―― NTの能力で …ぼく宛てにね、キンケドゥさんが電子メールを預かっていたんだ」
その内容とはこうだった。
この戦いが終わったら私のもとへ来て下さい
あなたの能力を目覚めさせ、新しいNTの時代を生み出す力となるために…
今度だけはあなたの能力を戦いに使うのを許してあげますから
「…だって! ま、あの人らしいっていやあらしいけどさ」
「その人の所へ…行くの?トビア」
「いや!ぼくはNTじゃないからね… と言うより…
地球へ来て… NTにならずにやってみたいと思うようになったから!」
ふと、トビアはベルナデットに元気がない事に気付くと、ベルナデットは泣き出した。
「父さん…もう… 死んじゃってるんじゃないかって思う!
だから今木星軍に命令を出してるのは、父さんのコピー人形なんだわ…
でなけりゃ… こんなひどい事する訳がないもの…だから… だから!
だから―― 止めて!止めてあげて! 父の怨念にこれ以上―― ひどい事をさせないで!」
するとトビアはベルナデットの肩を抱き寄せ、きっと止めて見せると約束した。
646 :
粗筋川裕一 4/5:2013/12/23(月) 22:01:15.82 ID:5HWO/nk0
―翌朝―
崖の上にたたずむベラとキンケドゥ。
「トビアも連れてくの?キンケドゥ?」
「置いていくって言ったって聞きませんよ、あれは…頑固ですから」
「そう…… キンケドゥ、私はあなたに一つお願いをしたいの…
でもあなたはそれを聞いてくれない… わかってるの…わかってるのよ… でも!」
するとベラは涙ぐみながらキンケドゥの背中に抱き着いた。
「行かないで!シーブック! 死んで…死んでしまうわ…
お願いよ…ここにいて… 私…私…あなたを失いたくない」
キンケドゥは黙ったまま義手でベラの手に触れた。
「おれは―― まだキンケドゥ・ナウだからな… 行かなくちゃ…
セシリー・フェアチャイルドを取り返さなくちゃいけない…
おれに―― とっては初めからその為の戦いだった
木星帝国なんかどうでもよかったのかもしれない――
だけど、戦争は終わらせなくちゃいけない―― 彼女が戻ってこれないから…」
…そして2人はそっとキスをし抱き合った。
やがて発進準備が整ったが、木星軍総攻撃まであと6時間しかなかった。
トビアは出発間際、ベラにシェリンドンへの手紙をベラに預ける。
「安心して待っていて下さい、艦長! キンケドゥさんはぼくが守りますから!」
「こいつ!」
トビアは敬礼をし、X1に乗りこみ発進する海賊軍のMS達。
647 :
粗筋川裕一 5/5:2013/12/23(月) 22:01:48.96 ID:5HWO/nk0
―エオス・ニュクス―
その頃、シェリンドンはトビアからのメールを受け取り読み始めた。
あなたは1日に12kmの山道を歩く事ができますか?
それはぼく達宇宙育ちから見れば、とんでもない能力なんです
でも、それは“進化”した訳ではなく、人間が元々持っている力――
“環境”に合わせて身につく人間自身の力――
だからカンが鋭かったり、先読みが効いたりするNTの力も
単に宇宙と言う環境に適応しただけで、ぼくらはまだ昔と同じ“人間”なのでしょう
しかしもっと長い長い年月をかけて、いつか人は“NT”に進化するでしょう
でも、やがて来る新しい力に期待する前に――
ぼくは“人間”としてやれる事がまだ残っているのじゃないかと思うのです
ぼくは人がNTにならなければ戦いをやめられないとは思えません
人間としてやるべき事を全てやって、それを自分の手で確かめてみたいと思うのです
一方、トビア達はビームシールドを展開、無事大気圏を離脱した所だった。
「神よ――… もし本当におられるのでしたら… 決着は“人間”の手で付けます
どうか手を――… お貸しにならないで――…」
トビア達はその日、地上からの流星となって最終決戦へと向かっていった。 <続く>
ちょwwwシェリンドンあっさり宗旨変えすか?
おまいが余計なことするからこういう事態をひきおこしたという気がするんですけど…
自分を逃がしてくれたんじゃないかと言っていたベルナデットも
もうそんな期待を捨てたようだしな
「真上と真下…それが弱点だ…」
脆いものよのう
ビームシールドでって……
コクピットに穴あいてんのにそんな無茶な
唐突に腰から変なフィルムを引っ張り出すとかでも良かったんじゃ…
>>648 流石にシェリンドンも地球の滅亡は望まないだろ
まあ、協力してくれるだけ良しとしなきゃ
たいした設備も無い基地って言う割りには、ヘビーガンが配備されているだけ凄い気がする
地球は要所じゃなきゃまだジェガンから機種転換していないと思ってた
それにしても最後のページにあるトビアの台詞が渋いな
「神よ―― もし 本当におられるのでしたら…
決着は“人間”の手でつけます
どうか手を――お貸しにならないで――」
富野監督が考えたのか長谷川先生が考えたのか
しかしクラックスドゥガチがニュータイプか…
地球を滅ぼすことに躊躇がないというのは確かに今までにない人物像ではあるね
しかし連邦軍は地球最大のピンチなのに決定打を出せないなんて
レビル将軍が草葉の陰で情けなくて泣いているぞ…
X3だったら突入できずに燃え尽きてたわけか
>>648 まあそこは認識の甘さが招いた結果でしょうよ
これでもまだドゥガチに肩入れするならどうしようもなかったが、さすがに常識的な判断は出来た訳だし
>>653 神って言うと伝説巨神とか初めに立ちし者とか
>>655 大気圏離脱の時はビームシールド張ってたな。
後付けしてあるっぽいが。ついでにザンバスターも持ってたし。
うああああガンダムX朝に変更かよ!?
視聴率ふるわんのかなあ?
なんか予算少なそうだけどさ
少ないから視聴率に反映されないのか、視聴率低いから予算出ないのか
オレは結構好きなんだけどなあ
と・こ・ろ・で
いつからジェリドがクロスボーンガンダムに登場したのだろうかw
>>653 ここと、その直前のシェリンドンへの手紙のところ、すごくいい。
何か、ニュータイプ論に縛られすぎたガンダムへの
新しい回答というか、そんなふうに受け取ってしまった。
Vガンではニュータイプ云々が全く話に出てこなくて、
もういい加減富野さんは嫌なんだろうなあ、と思っていたから
余計にこういう視点の提示が、何か嬉しい。
本当に、富野さんと長谷川先生、どっちの発案なんだろう。
・・・片道12km徒歩は自分も無理だわ、自転車なら楽勝だけど
661 :
粗筋川裕一 1/3:2013/12/25(水) 22:02:07.58 ID:GpSOiTa/
<第25話 燃える宇宙>
すでに戦局は―― くつがえせそうには無かった
2日間に渡る攻防により、連邦の通常戦力は極度に消耗しており
木星軍の保有する数千発の核ミサイルが降り注げば、
防ぐ手立ては残されていなかった
なんとか生き残っていた青いF91の指揮官は悔しがる。
「こちらの戦力をそぎ落とす為に48時間の猶予を与えた!
敵の手にむざむざと乗ってしまったという事か!」
ふと、通信兵が地球より接近する物体がある事に気付く。
『方向0時―― 真下です!イレギュラーです!この角度からの攻撃は予想されていません!』
艦長はミサイルだと思い迎撃命令を出すが、木星軍のミサイルは次々と迎撃されていく。
それもそのはず、接近する物体は打ち上げられた海賊軍のMSだったからだ!
だが、連邦の青い指揮官機もこれに気付いた。
『何!? 真下!? そうか!』
『MSが直に大気圏を突破してきたというのか!?』
下面方向は護衛のMSも展開しておらず、艦長は慌ててMS部隊を迎撃に回す。
そこでウモン達フリント部隊はロケットを切り外し、自分達が盾となりキンケドゥ達を先行させる。
『この一撃に勝負をかけるしかない!可能な限り接近する!』
662 :
粗筋川裕一 2/3:2013/12/25(水) 22:02:40.01 ID:GpSOiTa/
バーンズが教えてくれたジュピトリス9の弱点に一直線に向かうX1とX3。
だが、敵の動きが予想以上に速い!このままでは捕まってしまう!
――その時だった。X1に接近していた木星軍MSが何者かに撃墜されてゆくではないか!?
それは―― 青いF91だった!
《こちら連邦軍第17機動中隊、ハリソン大尉だ!
貴君の意図は了解した! 援護する!そのまま進め――っ!》
「キンケドゥ・ナウだ!ありがたい!感謝する!」
《うまくいったら裁判にいい弁護士をつけてやるぞ!海賊!》
連邦軍の助力を得たX1とX3は、目的の第8・9ブロックの間目がけて突進、ロケットを切り離す。
ようやく目的の場所に辿りついた2機はグレネード弾を発射、8・9ブロックは大破した!
次々と誘爆を起こし、ジュピトリス9は真っ二つに分かれてゆく。
それを見たハリソンは流れが変わったと判断、全機に突入命令を下した。
その頃、ドゥガチはジュピトリス9大破の報告を聞き業を煮やしていた。
X1達が撃ったのは…小型の“核”だったのだ!
《やり…おったな、海賊共め!》
業を煮やしたドゥガチはついに自らが出撃すると言いだした。
《もはや貴様らなどあてにはできん!わし自らが出撃する!
このクラックス・ドゥガチ… わしら―― 自らがな…!》
ドゥガチ達は立ち上がると、水槽を割ってキリキリと不気味な音を立てながら歩み始めた。
663 :
粗筋川裕一 3/3:2013/12/25(水) 22:03:13.50 ID:GpSOiTa/
ジュピトリス9撃沈に喜ぶトビアだが、キンケドゥはそれをいさめる。
《いいや!まだだ!クラックス・ドゥガチはまだ生きている!
感じないか?トビア!奴の…憎悪を! まるで…憎しみの塊だ!信じられん!
奴は―――― まだあきらめていない!危険だ! 何としてもこのチャンスに奴を叩くんだ!》
(しかし…なぜだ?一体なぜそうまでして…地球を破壊しなけれならない?クラックス・ドゥガチ!?)
ふと、X3は戦いのさなかX1とはぐれてしまった。
…ふと、何か細く光る物が飛んできたかと思うと、隣にいたヘビーガンがバラバラに切断された!
『何!? ワイヤー?ワイヤー攻撃か!?』
《隠れていては勝利はつかめませんよ、トビア君!》
高笑いと共にカラスの通信が入ってきた。
よく見ると、宇宙空間の暗闇に紛れ……オウムガイの様なMAがすぐそばにいた!
《よくぞここまでやってきた!素晴らしい!さすが私の見込んだ生徒だけの事はある!》
「カ…カラス先生!? やめろ――っ!ぼくはあなたとは戦いたくないんだ!
例えそれがあなたにとって演技だったにしろ…かつて一度は教師と生徒だった間じゃないか!
殺し合う気なんてとてもしない!ぼくは地球を死滅させようとするドゥガチを止めたいだけなんだ!
そこをどいて!道をあけろっ!!』
「君はまだわかってない!トビア君! この世は全て強き者だけがその意を通せるのだ!
強き者が地球などいらぬというなら、それが正しい事なのだよ
君が意を通したければ、私に勝つ事だ! 私と私の指揮するNT部隊にね!」
一方、ハリソンは部下からジュピトリス9から何か出てくると報告を警告を受けた。
ハッチが開き、その中から巨大な物体が姿を現す――……。
それは、不気味な大型の鳥の様な形の 巨 大 M A だった!
『きょ… 巨大MAだと!?ばかな!今更こんなもの一つで……』
――いや、出てきたのは一機だけではなかった。
さらに次々と同型機が最初のを含め、 七 機 も発進したのだ!!
勝利を確信したドゥガチの不気味な高笑いが宇宙空間に響くようだった……。 <続く>
最後のシーンの超巨大MAの絶望感が凄すぎる
宇宙世紀で最大クラスのMAじゃないか…しかも7機も
ここまで量産される大型MAってのも珍しいな…しかもラスボス格だろこれ
ラスボス格で量産されてた大型MA(メタルアーマー)なら知ってる
しかも欠陥が改善されていない
不気味な超大型MAが7機も…どうすんだよこれ。
いくら連邦軍と協力しても戦力差が圧倒的すぎるだろ…
まあ大気圏突入よりは突破のほうがまだマシ…かな?
けど戦力削ぐために48時間に猶予云々は物語上の都合だよね
せっかく電撃作戦で主導権とったんだから体制整う前に全面攻撃加えれば
数千発あるんならほとんどは有効爆発するでしょ
たまたまこの宙域に漂ってたマザーバンガードの帆を使って光の翼攻撃とかどやっ?
>>664 7体が現れた見開きの場面はドラクエのラスボス戦のテーマが似合いそう(一番大きいのを描いて、他のは縮小コピーだけど)
頭と翼がナスカの地上絵のコンドルみたいにも見えるし、正面から見た顔と胴の肋と手の爪(と翼)が悪魔の様にも見える
遂に青いF91のパイロットの名前が判明したな
何とか・ハリソンなのか、ハリソン・何とかなのか、分からないままだけど
登場2回目にして驚き役と言うかリアクション担当と化しているのが哀れ
ビグザムとかサイコガンダムがわらわら出てくるようなもんだな……。
しかもあれ絶対核装備だよな。
>>670 キンケドゥたちのピンチに援護しに来てくれたとこはかっこよかったじゃないw
おい、なんかガンダムX打ち切りみたいだぞ… あと1・2話で終わっちゃうらしいorz
え、宇宙出たばっかやん?そりゃないよー><
打ち切りガンダムって初代以来か
原点回帰大成功じゃん?
675 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/27(金) 21:56:36.24 ID:JBDj9DhQ
<第26話 敵意という名の隣人>
7機の巨大MA「ディビニダド」に臆する事無く叫ぶハリソン。
『全機… 攻撃開始いっ!! 一機たりとて地球へ入れるなぁっ!!』
ディビニダドの出現を知ったキンケドゥの顔に焦りが浮かぶ。
『いかん!奴は地球の汚染に躊躇が無い!あの巨体にどれだけの災厄を詰め込んだ!?ドゥガチ!
おそらく一匹でも充分に地球を死滅させられる毒虫だ! 絶対に地球に入れてはならない!』
ディビニダドへ急行しようとするX1だが… 突如X2、ザビーネに行く手を阻まれた!
『ひゃーっはっはっはっ!キンケドゥ?どうしてここにいる?キンケドゥゥ!』
「邪魔をす る なっ! ザビーネッ!!』
「お前は死んだんだぞ?だめじゃないか!死んだ奴が出てきちゃ! ――死んでなきゃああぁぁ!!」
白兵戦を繰り広げるX1とX2。今、ここにキンケドゥとザビーネの決戦の火ぶたが切って落とされた!
一方、X3はノーティラスに苦戦していた。
「そうだ!わかるかね、トビア君!いつの世も強い者だけが生き残る!これが掟だ!
進化の歴史を見てみたまえ!常に新しい環境が適応した新しい種が、古い種を食いつぶす!
酸素に適応したものが古いバクテリアを腔腸生物を、脊椎を持つものが!
そして水から出た魚がトカゲとなって魚を食う!
――そう!水から出たトカゲだ!我々は水から上がったトカゲほども“地球人”とは違う!
宇宙と言う違う生活圏を求めた時から、それは当然の結果として起こったのだ!
そして魚とトカゲか決して分かり合えぬように… 違う生き物同士は結局は“敵”なのだ」
「ばかな?あんた達だって人間じゃないか!」
「違うな!我々は“木星人”なのだよ!地球人がそう呼ぶように!
違う惑星の生き物なのだよ、すでに!! SF映画に出てくる異星人のようにね!!
人間は宇宙に広がる事によって、“敵”を作り続けているのだよ!」
676 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/27(金) 21:57:08.99 ID:JBDj9DhQ
トビアは接近してきた量産型クァバーゼを数機両断しながら叫ぶ!
「ふ ざ けるなぁぁぁっ!!! ふざけんじゃねえぞおぉっ!
そんな訳のわからねえごたくで、これ以上人殺しなんかされて…た・ま・る・か――――っ!!!』
X3はノーティラスの無数のワイヤーをかわしながら急接近、Mブラスターで切り裂いた!
「み 見事ですよ!トビア君! ははは…それでよい!それでよいのだ!」
「せ 先生」
――その時、X3の背後の量産型クァバーゼが後ろから狙い撃とうとビームライフルを向けていた。
『! ばかもの――っ!!』
それに気付いたカラスはノーティラスのビームを発射する!
ビームは…… X3を逸れ、背後から撃とうとしていた量産型クァバーゼを破壊した?!
『敗者のぶんざいで、勝者の行く手を阻むでないわーっ!!』
――カラスの高笑いと共にノーティラスは大爆発を起こした!
…あとに残されたトビアは、しばし呆然とたたずんでいた。
そしてディビニダドはというと……フェザーファンネルの圧倒的戦力で連邦MSを次々と破壊していた。
《だ だめです隊長!奴らの侵攻を止めるには…戦力が足りません!
こ、このままではじきに大気圏に突入してしまいます!》
ディビニダドの目から発射される大口径ビーム砲を睨みながら歯噛みするハリソン。
「だめなのか? もう本当にこいつらを止める手立ては私達には残されていないというのか!」
――その時だった。突如ディビニダドの背中に何者かの攻撃が命中する。
《援軍です! こ、これは…! コロニー軍です!
静観を決め込んでいた各コロニー軍が動き出しました!》
なんとここに来て援軍が現れ、連邦軍に加勢してくれた!
その光景を遠巻きに見る、ウモン・ヨナ・シェリド機。
《見えるかい、じいさん!いけそうな感じになってきたよ!》
「ああ! それじゃ… もうひと踏ん張り行くとするか!」
こうして、フリント隊もディビニダド戦に赴いた。
677 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/27(金) 21:58:07.02 ID:JBDj9DhQ
そしてX3もまたディビニダド戦へと急行していた。
(暴れまわる“7機”のMA――… 違う!何か違うぞ!
キンケドゥさんはなんと言った?「感じないかトビア!奴はまるで憎しみの塊だ!」)
「違う… 機械は憎しみを現さない!ドゥガチは… 奴“本人”は生きている!
MAは“ 8 機 ”いなくちゃいけないんだ! どこだ!?どこに隠れている?もう1機のMAは?」
――その時、トビアはジュピトリス9の残骸からカプセルが1つ地球に降下していくのを見て追いかける。
『ドゥガチ!? 逃がさない!!』
そしてX1とX2は… 互いにビームザンバーを破壊され、ヒートダガーに持ちかえていた。
『 ザ ビ ー ネッ !! 』
『 キ ン ケ ドゥゥゥ !!』
――宇宙空間に金属音が響いたかのように思えた。。
その結果は…… X1はまるで歯で受け止めるかの様に、フェイスガードでヒートダガーを咥えこんでいた。
そしてX1のヒートダガーはX2のコクピットを貫いていた。
…血反吐を吐くザビーネ。
「く くく… ドゥガチ様が… 私に世界をくれてもよいと…おっしゃったのだよ!
わ 私の手で 素晴らしい未来を! 正しき貴族の支配する、美しい世界を…」
「お前が―― 最も支配者にふさわしいと言った女性はな…
支配など正しいとは思っていない!
支配をよしとしない者が最も支配者にふさわしいのなら、それを望む者は支配にふさわしくない事になる
貴族主義派初めから間違っていたんだよ… ザビーネ」
――こうして、キンケドゥとザビーネの長きにわたる決着はザビーネの死を持って幕を閉じた。
678 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/27(金) 21:58:41.04 ID:JBDj9DhQ
爆発するX2を確認したキンケドゥは、眼下に降下するカプセルと、それを追うX3を発見する。
大気圏に突入する寸前―――― まるで卵からふ化するかのように、もう1機のディビニダドが姿を現した!!
…その頃、地上ではベルナデットが流星らしき物を見上げていた。
「あれは―― 誰かが地球へ帰ってくる光なの?トビアなの?
お願い…母様… どうかトビアを…みんなを守って!」
祈るベルナデットに、ベラは無言でその肩に手を置いた。 <次回、最終回!>
たまごっちくれえ…
ザビーネ…
かつてアンナマリーを殺した時に送った言葉が皮肉にも自分に
跳ね返ってくるとはな…
アンナマリーも草葉の陰であまりの醜態に呆れ果てているかも
強化でもされたんかってくらいの変貌ぶりだな
うーん、やはりアロナクスに対するのはノーチラスですか
しかしカラス先生はなんだったんだ…
総統に忠誠はあるけど戦闘そのものが優先?
あーん!、ザビ様が壊れた〜
(以下略)
なあに、ザビーネもいずれサイボーグになって帰って来るさ。
>>682 強ければそれでいいんだ
力さえあればいいんだ
ただしソレは自分じゃない
あれはもうザビーネではない何かだ
キチーネと呼ぼう
マイッツァーとかドレル何してんの?
マイッツァーはもう死んでるかもしれんけど
臭いメシ食ってんじゃないかな
>>682 独自の美学を以って木星人に誇りを持っていたんだろう
「そう!水から出たトカゲだ! われわれは水からあがったトカゲほども地球人とは違う!」とか「違うな! われわれは木星人なのだよ! 地球人がそう呼ぶように!」とか「違う惑星の生き物なのだよ!すでに! SF映画に出てくる異星人のようにね!」とかからすると
冒頭のディビニダドが連邦の軍艦を鯖折りしているけど、あれって250m位あるスペース・アーク級じゃない
いったい全長は百何十mあるのだろうか
それにしても、コロニー軍の(デナンシリーズっぽいMSは良いとして)ザク頭のMSは何だ?
デナンシリーズと同じ位の大きさに見えるし同じ武器を持っている様に見るし、15m位なら今までのザク系のMSより小さいんじゃないかな
んー?確かクローンは全8体でそのうち1体はすでにないはずだったよな?
オリジナルはもう無いと思わせつつ実は残ってたってことか?
それにしても傀儡の総統のバックに誰か、と思ってたんだが予想外れたな
たまごっちくれえ…
しかし超巨大MAって性能的にはどう思う?
あの羽根型のファンネルはかなり被害が出ているようだけど
「少女が見た流星」か
>「お前は死んだんだぞ?だめじゃないか!死んだ奴が出てきちゃ! ――死んでなきゃああぁぁ!!」
カラスの最期はもちろんの事、今回はキチーネのこの台詞が個人的に名せりふ
>>693 今見るとガンダムWの第1話のサブタイなんだが、
クロスボーンガンダムの最終話のタイトルにも使われそうだな
>>694 NTの周りには、よく死んだ人があらわれるからなw
αアジールもなんのかの言って強かったからな
デカいとあたりやすいとは思うけど有効打になりにくいんかな
フェザーファンネルは近接戦を防ぐのに有効だし
しかしフィンファンネルといいフェザーファンネルといい…
もともとじょうご型のビットをファンネルって言ってたんだぞー
>>693>>695 Zガンダムのブラックユーモア4コマ思い出したわ
カクリコンとアメリアのやつ
少女ちゃうけど
ガンダムX終了(全39話)。・゚・(ノД`)・゚・。
好きだったのに…変態兄弟
しかしXでもニュータイプについてちょっと違ったアプローチしてたな
>>699 こっちも来月で最終回だしなー…ダブルパンチ食らった感じで寂しい…・゚・(´;ω;`)・゚・ブワッ
せめてクロボンはいい最終回になるように期待しよう
ノーティラスはまんまオウムガイだからこの名前だが、
ディビニダドの名前の由来ってなんだろう?
>>700 ダイソードも完結したからな……。
ほんと話まとめるのうまいわこの作者。
今回もフェイスオープンが本来と違う使い方されたな…偶然か?
しかしあれはウォーズマンスマイルではw
>>704 あれ、むしろ開いちゃったほうが装甲薄くなってまずいのでは
>>660 12km徒歩とか楽勝、平地ならだけど
山だとどれくらい険しいかによるなあ
707 :
粗筋川裕一 1/4:2013/12/29(日) 21:59:14.64 ID:chU+cx83
<最終話 人と継ぐ者の合間に>
冒頭、たった一人で真のディビニダド…ドゥガチと向かい合うX1。
「邪魔をするな、わしの邪魔を… そこをどけ!小僧ぉっ!」
――トビアからは見えないが、真のドゥガチは見た目もこれまでのドゥガチとは全く違っていた。
「クラックス・ドゥガチ! あんたもう…本当に人間じゃなくなっちまったのか?
本当に別の惑星から来た怪物と変わらないってのか!?
ベルナデットの父親じゃないって言うのかっ!!』
『邪魔だと言っているぅぅう!!』
ディビニダドの巨大なクローアームが振り下ろされる!
しかしX3はなんとかそれをかわし、どこか攻められる所が無いか必死に考える。
『どうする!? どうやって戦う?
おそらくこいつ自身が全身にいくつもの核融合炉を持つ、動く核爆弾だ!
一度に誘爆したらどれほどの放射能をまき散らすか知れない! ――どうする!?』
一方、それを追うX1もビームシールドを展開、大気圏に再突入していた。
「だめだ!遅れだしている!」
…ふと、キンケドゥはトビアの言っていた「ぼくが必ず守ります」という言葉を思い出し苦笑する。
「…何がぼくが守ります、だ!まったく! これじゃあべこべじゃないか!大バカやろう!」
やがてディビニダドとX3は海中へと落下した。
雄たけびと共にバーニアのつなぎ目を切り裂くX3!
『き さま!?』
「あんたの機体は危険すぎる! まずはバラバラに切り離させてもらう!!』
ディビニダドはビームで反撃するが、トビアはこれを回避する。
『戦える…!ドゥガチ自身は戦いのプロじゃない! 俺でも…勝てるかもしれない!』
708 :
粗筋川裕一 2/4:2013/12/29(日) 22:00:04.46 ID:chU+cx83
同じ頃―― 宇宙での戦いは決着がつきつつあった
連邦消滅まで動くまいとドゥガチの読んでいた各スペースコロニーの
戦力の参入が計算されていたミリタリー・バランスを容易に崩していた
もはや、この戦いの終結も時間の問題であろうと思われた
ただ――… 地球に落とされたひとつの悪意のゆくえ以外は――…
海面にて死闘を繰り広げるディビニダドとX3。
『もう… やめろ!ドゥガチ! 何故そうまでして地球を滅ぼそうとする!』
『貴様!貴様ごときに何がわかる!
わしは…わしはたった一人で木星圏を大きくしてきたのだぞ! たった…ひとりでだ!!
何も無い世界を!吸う空気ですら作り出さねばならぬ世界を!
70猶予年をかけて、人の住処に変えてきたのだぞ!
それを… 地球連邦は、地球の周りでぬくぬくとしていた連中は何をしてくれた!?
水を切り詰め、食い物を切り詰め、欲しい時には何もよこさなかったくせにっ!
ようやくどうにか木星圏が自立できるようになって、“国”と言える程の力を持てるようになると…
奴らはわしに政略結婚を申し出おった!」
「何? ベルナデットの母さんの話か?」
「くくく 齢80歳に手の届く老人に、地球の良家の娘をくれてやるからと…
これで地球とは親類だから仲良くしましょうと言いおった…
しっぽを振れと言われたのだぞ! わかるか!? この屈辱が!?』
X3は攻撃をやめず、少しずつディビニダドの関節を攻撃していく。
『!? だけど? だけどベルナデットはその人との間の子なんだろう!? あんたの子…だろう!?』
「さあ? 医者はそうだと保証しておったがなっ
――あるいはあやつが卑しい女であれば、あやつだけ憎んでおればそれで済んだのかもしれん
…だが、あれは優しい女だったのだ
優しさを! 豊かな土地で育った者にしかない、自然な心の余裕を見せつけられるたびに
わしが、わし自信をどれほそみじめに思ったか!
それはわしの作ってきた世界を! わしの全てを否定されるに等しかったのだ!
貴様にわかるか!? だから…わしは滅ぼすのだよ、わしを否定しようとする全てを!
そして…… 世界の全てを木星と同じにしてやるのだよ!!』
709 :
粗筋川裕一 3/4:2013/12/29(日) 22:01:18.39 ID:chU+cx83
ディビニダドは体当たりをしかけ、海面に向かってゆく。
「それじゃ…それが? そ それが?たったそれだけの事で、こんな戦争を起こしたのか!?』
『そうだとも! 真の人類の未来?地球不要論!?
そんな物は言葉の飾りだっ!わしが真に願ってやまぬものはただ一つ!!
紅蓮の炎に焼かれて消える地球そのものだ――――っ!!』
浮上したディビニダドは、胴体の核弾頭ハッチを展開させる!まずい!
トビアの咆哮と共にムラマサブラスターが伸び―――― 核弾頭の弾頭部分だけを切り落とした!
『安心したよっ!ドゥガチっ! あんた…まだ人間だっ!
ニュータイプでも新しい人類でも…異星からの侵略者でもない!
心のゆがんだだけのただの人間だっ!!』
『若造の言う事かあぁぁっ!!』
ディビニダドのビームはX3のムラマサブラスターを破壊してしまう!
続いてディビニダドは、クァバーゼと同じように頭部の大型メガ粒子砲を展開させる。
トビアは吼えると、何を思ったかX3をディビニダドへ突っ込ませる!
(もう… 武器が無い!だけど…!)
X3を大型メガ粒子砲の砲口へ突っ込ませると、両手のIフィールドを全開、脱出する!
――ディビニダドはそのまま発砲、砲口を塞がれたX3と共に大爆発を起こした!!
爆風でふらつくコアファイター。そこにようやくX1が救援に駆け付けた。
X1はコアファイターをキャッチするが、爆風が晴れた後には… ボロボロのディビニダドが。
「ふはははは… ち…地球が燃えるぞ… 全てが消えてゆく… ふ ふはは… あはははは…」
「――クラックス・ドゥガチ! 例え幻でも…あなたにそれを見せる訳にはいかないっ!」
X1はスクリュー・ウェッブを振るい、先端が諸悪の根源、ドゥガチに突き刺さりとどめを刺した。
……こうして、恐ろしい毒虫は海中深く沈み、木星帝国との戦争は終わりを告げた。
「終わったよ…ベルナデット
結局、全ては“人間”の生み出したものだったよ 争いも、憎しみも…
悲しくて辛い事だけど… それでよかったのかもしれないとぼくは思っている
きっとそれは“新しい時代”を迎える前に、“人”が“人間”のまま、まだできる事が
やらなきゃならない事が残されているっていう意味だと思うから…
例え… それがあと何千年…何万年かかろうと… きっと」
710 :
粗筋川裕一 4/4:2013/12/29(日) 22:01:52.45 ID:chU+cx83
―エピローグ―
野原にて、ベラがキンケドゥのマスクを外すと、大きな傷跡は残ったがそれ以外はすっかりよくなっていた。
「キンケドゥさーん 本当にこれ(X1)もらっちゃっていいんですかー?もう返しませんよー?」
「ああ! …これからどうするんだ!トビア?」
「ははは どうもこうも、もう戸籍も死亡扱いになってるだろうし…
もうできる事と言ったら、宇宙海賊ぐらいしかありませんよ みんなともう一度宇宙へ出ます
そしてもう一度確かめてみます… 人が人として、宇宙とつきあってゆけるかを…
キンケドゥさんはどうするんですか?」
「俺か? そうだな…俺は… 山道を歩いて、雨露をすすって、好きな女を抱いて…
もう一度じっくり考えてみるさ…
元々人間が何だったのかを、その為の時間はいくらでもあるから」
そしてキンケドゥは隣にいたベラの手を握りお互い見つめ合った。
「おかえりなさい… シーブック!」
「おかえり、セシリー」
2人は抱き合い、その様子をオンモやバーンズ、ヨナ達が暖かく見守った。
キンケドゥとトビアは堅い握手を交わし、そこで別れを告げた――――
その日、2つの名前を取り戻した男と女は… 地球の緑の中へと消えて行った
少年と少女の記録は残されていない
ただ―――― クロスボーン・ガンダムの名が、わずかに民間の間に
伝承として語られるのみである
<機動戦士クロスボーン・ガンダム:終わり>
終わった…か…
ガンダムXも終わり、クロスボーンも終わり、なんか一気に寂しくなったな…
最後にあれだけ腐してたIフィールドならではの働きを見せたな
あの独特の合体システムも生きたし
X3、折角出たのに登場期間は短かったな…
ガンダムシリーズの例によって大破しちゃったし。
今の所最終回で大破しなかったガンダムってGガンダムだけだよな?
しかしガンダムXといいクロスボーンといい
大ボスが自分の劣等感からくる恨みで滅ぼそうとするヤツだったな
別にいかんとは言わんけどさ
Zは大破か?
パイロットの脳は壊れたけど
しかしまあよかった。原作付きなだけに、
どれほど死ぬか心配だったが味方はもちろん、敵さえ死んだ奴少ないじゃん
「――クラックス・ドゥガチ! 例え幻でも…あなたにそれを見せる訳には
いか ないっ!
最後までセリフかっけーなー
>>712 後ろからドッキングインする形態ならではの手やったな
従来のコアブロック方式ではムリ
しかし咄嗟に応用するトビアも凄いわ
X1は残って受け継いでるな。
トビアは前作主人公のキンケドゥに負けずきっちり主人公してたな。
キンケドゥも終盤でもトビアの活躍を食ったりせず踏み台にもならずに
両者がちゃんと活躍してた。
こういうの上手く出来てる作品って結構珍しいかも。
いい締めだったな
「シーブック」「セシリー」って何年ぶりかに呼び合う二人がまたいい顔してる
「若僧の言う事かあぁぁっ!!」ワロタw
妄執だけのドゥガチっぷりがよう出てるわ
>>720 その前のトビアの台詞↓も合わせてクロスボーンガンダムらしい良い掛け合いだった
>「安心したよっ!ドゥガチっ! あんた…まだ人間だっ! ニュータイプでも新しい人類でも…異星からの侵略者でもない! 心のゆがんだだけのただの人間だっ!!」
やっぱり如何考えてもあのザク頭のMSは16m大!?
アナハイムのハイザック系統だと面白そうだ
「クロスボーン・ガンダムの名が わずかに民間の伝承として語られるのみである」の1行に続きを期待しちゃうな
ただ、ザンスカール勃興前の宇宙戦国時代なんて殺伐としてそうな時期だけに不安だけど
>>714 奇しくもニュータイプを問い直す点も共通していた
クロスボーンに関しては富野カントクの要請もあるかもしれんけど
>>721 ジオン系統の技術者は頑なにそういうザクの意匠を残しそうな気がしないでもない
>>705 それはまーロマンというものですよ
>>668 作中でもちょっと触れられてたな
全てのディビニダドが地球を狙って降下したら防ぎきれなかっただろうけど
(オリジナル)ドゥガチ自身での破壊にこだわったものだからそこを突かれたって
速攻で全面核攻撃加えなかったのも結局そこに繋がるんだろうな
そしてやはり予想通りガスは使われること無く終わった
ザビーネが壊れてると思ったら元締めはもっと壊れてたでござる
>結局、全ては“人間”の生み出したものだったよ 争いも、憎しみも…
_、 大概の問題は
( ,_ノ` ) コーヒー一杯飲んでいる間に心の中で解決するものだ
[ ̄]'E あとはそれを実行出来るかどうかだ
クロスボーン完結から1年以上か…早いなあ
そ・れ・は・そ・う・と・だ
お前らもうスーパーロボット大戦F完結編は一度くらいクリアしたか?
俺はこのためだけにサターン買ってパワーメモリーのデータ飛びに泣きそうになりながらFからやってたぞ。
まあイデオンとかトップを狙えとかの扱いだとかNT無双すぎるところにいささか言いたいことはある、しかしだ
ネタバレっぽくなるんで詳しくは書かんがインターミッションでクロスボーンのネタが出て来たw
これは次回作あたり参戦来るかもしれんぞ
>>270-271
Fはまだよかった。テキサスマックが役立ったのは珍しかった。
だが完結編は…なんとかクリアしたが、もうやりたくないな。
スーパー系は役に立たないし、敵MSはMSじゃなくて機械獣だし。
テキサスマック役に立ったっけ?
ヘビーメタルに結構使えたな
ダンクーガが4次とうって変わって強くなってた
後半は真ゲッターとダンクーガとガンバスターとグルンガストくらいしかスーパーロボット戦力にならないんだけどさ
熱血魂とクリティカルが相乗するから後半割とヌルかったわ、同時にタルくもあったけど
二週目やる気力はないな
なんかシーブックが芋の皮むきとかしてた気がするw
Fではテキサスマックはフル改造して
対ABとHM要員にしてたな。
そして何気にGキャノンも長射程、
切り払われないので役に立った。
…なのに完結編では改造が元に戻って凹んだな…
「こういうの和むぞ」とか思いっきり言ってるしw
ハサウェイが「自分はともかくエース格のシーブックさんが…」とか妙に自嘲的だし
ゲームシステム上しょうがないんだがエマさんとかが使われない悲哀を語ってたり結構笑えた
今回切り払いが鬼だからVSBRの強いF91がMS最強クラスだしな
しかし今後木星圏はどうなるんだろうね
連邦軍もさすがに今回もしかしたら地球全滅の危険性すらあったわけだし
さすがに残党狩りをするのかな
ティターンズみたいな急進派がまた台頭するのかな
この時代には木星まで数ヶ月で到達できるのがデフォなのか
あれはヘリウム運搬船などに限るんだったら2年くらいかけなきゃいかんわけで
とうていそこまでして残党狩りに専念する覇気はなさそうやな
ついにGジェネFにクロスボーンが登場したぞ!
まあ大抵の2次創作は参戦しているのだが。
>>720 あれもカントクの指示だったんだって単行本にあったなw
マジで!?声はどうすんだろ
>>739 カントク〜〜〜w
本音っぽく響くから困る
スパロボαの進化ぶりは凄かったな。
またクロボンネタもあったし。
ザンスカールが木星にあってシーブックに木星帝国とか言われてた。
ところでクロスボーン最終話のエピローグでウモンじいさんいなかったんだけどまさか……。
せやな
まあシナリオやシステム的に言いたいこともあるが
全体的にはすげーパワーアップしたと思う
しかしこのαでクロボン登場かと期待してたんだけどな…
>>743 ていうか漫画だしなあ
真ゲッターくらいだろ今まで漫画から出たのは
まあ出るとしてもいきなりは難しいし今回F91を消化したのでこの次に
…とか言ってたらα外伝制作のお知らせキター!
外伝とか言ってるしこれは超期待!!!
【悲報】α外伝F91リストラのお知らせ、もちろんクロボンも出ません
つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
むしろ逆に作者がαの前日譚を連載してるという。
しかしドゥガチは狂う前は
1年戦争やクリプス戦役、シャアのアクシズ落し
さらにムーンクライシスで描かれた月を破壊しようとうする事件を
どう見ていたんだろうね
シロッコよりはドゥガチの方が年上だから
当時木星船団の部長クラスにはなっているだろうし
ガンダムエース10月号の予告に長谷川裕一先生の読切掲載の報せがあった
古いなあ
今はマヤの予言で2012年終末ってのが流行なんだぜ
長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦大外伝誰かゆずってくれえ…
地方住みにはハードル高すぎるわ
>>745 抜けたのってF91とGロボとダンバインくらいなんだよな…
痛すぎる。新参戦はブライガーガンダムXザブングルターンAと軒並み好みなのに
まあ前作と比べていきなり難易度上がった(昔から見ればなんてことないけど)が話も良かっただけに残念
>>748 お、ダムAなら当然ガンダムものだよな
クロボンの後日譚が一番読みたいけどVS伝説巨神も面白かったし基本何でも期待
755 :
粗筋川裕一 1/7:2014/01/03(金) 21:58:54.87 ID:fC0T0OcJ
<機動戦士ガンダム スカルハート 番外編 バカがボオルでやってくる!>
―プロローグ―
宇宙世紀0136――… 民間に囁かれる、一つの噂があった――
コロニー間の騒乱の場に疾風のごとく現れ、刃を振るう一機のモビルスーツ…
胸にドクロのレリーフを掲げたその姿を、誰言うともなく“スカルハート”と呼んだ
部屋の中でノートパソコンに向き合う少女。
私は今、これまで執筆してきた「木星戦役とクロスボーン・バンガード」の記録に
“スカルハート”の物語を書き足そうと思う
UC133年、総統クラックス・ドゥガチに率いられた木星帝国は、
地球圏の支配をもくろみ侵攻を開始
この戦いの終結の影には、“クロスボーン・バンガード”の人知れぬ尽力があったのです
戦役後、海賊軍のリーダーであったベラ・ロナ、そしてキンケドゥ・ナウは
平穏な世界へと帰っていきました――
でも、かつでのメンバーだった幾人かは、今もこの宇宙を駆け抜けている
これはそんな人達の物語
これらの記録は今はまだ発表する予定がある訳ではありません
彼らの多くはその成した事と裏腹に、逆賊として連邦に追及される身であるから
でも語らなければ記憶は失われてしまうものだから
いつの日か、公にできる時の事を信じて――
また前回、戦役に直接関係のない事として省略した
私自身とクロスボーン軍の出会いも、公正を期する為加筆しておこうと思う
私の名は――
756 :
粗筋川裕一 2/7:2014/01/03(金) 21:59:27.95 ID:fC0T0OcJ
――と、その時向こうから笑い声が聞こえた。
その笑い声の主は、ウモンの昔話を聞いていたトビアとヨナだった。
「またその話かい、じいさん」
「本当だって!信じろって! わしは一年戦争の時、ボールでドムを6機撃墜したのじゃよ」
…もちろん、トビアはあまり信じてなかった。まぁ確かにウモンの操縦技術はかなり高い方だが。
その時、冒頭の少女がノートパソコンを抱えやってきた。
「面白そうなお話ですね?おじさま? くわしく聞かせて下さいますか?」
ウモンは上機嫌で話し出す。
「これは悲しい恋の物語でもあるのじゃよ あれは忘れもしない、0079年の事じゃった…」
―宇宙世紀0079年―
『こらーっ!ニュータイプ!自称ニュータイプ!ウモン!貴様何してるーっ!!』
「見て分からんですか?小隊長殿!偽装っすよ、偽装!」
目くじらを立ててウモンに向かってきたのは、ウモンの上官であるうら若き女性兵士だった。
「ぎっ…ぎ・そ・う?だとぉぉ!」
「そ〜っす!これでもうジオンの連中、見ただけでピーピー言って逃げ出しますぜ!」
小隊長はしばし頭を悩ませ、ウモンを殴りつけたのは言うまでもない。
「ううう… ばか――っ!!』
――それもそのはず、ウモンはボールにガンダムの顔の外装をつけていたのだった。
これは、そうした失われた記憶の一つである…
地獄の激戦となる「ソロモン攻略戦」が始まり、全機発進する連邦軍の全MSと全戦艦。
……その中に、奇妙なボールを見かけた将校達はそれを気のせいだと思う事にした。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67628.jpg ある者は己が技量の全てを使い、
またある者は―――― 知恵を絞り、生き延びる為の戦いを始めていた
757 :
粗筋川裕一 3/7:2014/01/03(金) 21:59:59.74 ID:fC0T0OcJ
宇宙空間を進む、偽装ボールこと“機動戦士Bガンダム”。
(※万一本当にBガンダムが登場した場合、改名となります By長谷川)
進軍する際中、ウモンはずっと小隊長であるヨナ・キニスン(18)にバカを連呼されていた。
『ただでさえ不足がちな物資をそんな事に使ってしまって!
あとでお偉いさんに見つかったら私まで大目玉でしょ!どーすんのよっ!』
それに対し、当時16歳のウモンはちゃんと考えている、とノンキに応える。
「スイッチ一つで簡単に外せるようになってますから、ぽーんって
…小隊長殿、この作戦… かなりヤバいっすよ おれのNTとしてのカンにビンビン響いてきます
だからおれはどんな手を使ってでも生き延びるっす… 生き延びて小隊長殿を…」
(小隊長殿を必ずお守りしますっ!
今は半人前のおれっすけど、いつかきっと… 男を上げてこの心を伝えます!
だからこそ、こんな空飛ぶカンオケに乗せられて…
ハイそうですかと何の策もなく出撃する訳にはいかないんだっ… 見ていろ、大丈夫だ…
偽装はうまくいっている… ジオンは“ガンダム”の情報にはだいぶびびってるんだ!
――いける!いけるぜ! これで… おれは生き延びる事ができるぞ!)
――人知れず、ウモンの高笑いがボー… Bガンダムのコクピット内に響き渡った。
直後、バランスを崩しBガンダムは回転しながら宇宙を舞う。
『そ 装甲が重くてバランスが取れねえぇっ!』
『きゃーっ!バカっ!バカっ!』
――静かに誤解が広がり始めた
宇宙を舞うBガンダムを目撃したドムは司令部に緊急通信をつなげる。
その内容は『開戦後、3分でFブロックにてガンダムの撃墜を確認』という物だった!
しかもこの目撃情報は多数のジオン兵から寄せられており、司令部は本当の事だと大騒ぎになる。
(あくまでも)噂だが、この情報を受けた“ソロモンの悪夢”アナベル・ガトーは
「すでに連邦に敵無し」と判断、連邦軍迎撃にソロモンを大きく離れてしまった為
アムロ・レイ少尉の駆るガンダムのソロモンへの接近を容易にしてしまったのだ
…と言う者もいるらしい
――しかし… この時、この誤報に最も踊らされたのはこの部隊であろう
758 :
粗筋川裕一 4/7:2014/01/03(金) 22:00:33.28 ID:fC0T0OcJ
胸にドクロマークを掲げたリックドムを愛機とする3人組の男達。
「ガンダムは落ちたようだな、兄者」
「フフ それもよかろう 連邦のNT、噂程ではなかったか」
「敵のNTが出てきた場合、戦いの行方と無関係にこれを撃墜せよと
我ら熟練パイロットにドズル閣下自ら与えて下さった任務も無駄となりましたかな」
――だが、第7ゲートに現れたBガンダムにジオン軍は大パニックとなっていた。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67629.jpg Bガンダムはキャノン砲でリックドムを1機撃墜する。
その報告を受けた司令部に戦慄が走る!
『ガ…ガンダムは… 頭部に強力なキャノン砲を装備している模様!
しかもその全長は…前方のジムとの対比から推定して… 軽く 4 0 m を越える物と思われます!!』
(あくまでも)噂だが、ジオンのMS・ジオングが(完成すれば)
40m近い巨体だったのは、この時の誤報を元に対ガンダム用として
作られた物だったからだ、と言う者もいるというから恐ろしい
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67630.jpg そして司令部はもう1機のガンダム出現の情報を得る。
『こちらは通常サイズですが…機動力が高いようです!』
その情報を得た、先程の熟練リックドム部隊はどちらに向かうべきか困惑する。
そして出した結果は――…
「40mのガンダムの方が本物だ! 小さいのは…ジムの偽装に違いあるまい!
考えてもみろ、それだけの戦力差がありでもしなければ…
あの黒い三連星が!たかが一機のMSに敗れはすまいっ! ゆくぞ!弔い合戦だ!』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67631.jpg
759 :
粗筋川裕一 5/7:2014/01/03(金) 22:01:12.37 ID:c3WtU3Ky
――そしてBガンダムはというと、あっという間にリックドムを3機撃墜していた。
予想外の戦力にあっけにとられるヨナ。
《さあ、ここはもういいはずです!突入は別の部隊に任せて…他のゲートへ移りましょう》
(…バカが思いつきだけでやってるのかと思ったけど、ちゃんと考えてたのかしらね?
見直してあげないと…)
ところがいざ移動しようとすると、ウモンはヨナに前衛を頼み始めた。
「ほら、おれの機体頭だけなのバレちゃうと、効果薄いから…ね?」
《・・・・・・お前ね…(怒)》
その時、突如物陰からドクロマークのリックドム隊が現れた!
『しまった!見られたっ…!』
――巨大ガンダムの正体を知った熟練パイロット達は爆笑する。
「なんだ?あれは! ふははは あははははは!」
《兄者!大変だ!あれは…ガンダムじゃない!》
「んなこたぁ……見ればわかるわ――っ!!』
バカにされた怒りのジャイアントバズがジムに直撃、左腕が大破する!
直後、Bガンダムの前方にはヒートサーベルを振り上げたリックドムが立ちはだかった!
「ふっふっふっ よくも!こんなもんで…よくもわしらをたばかってくれたなっ…!
戦士を愚弄した罪、その命であがなえ! 死ねえぇぇぇっ!!』
パニックになったウモンはキャノン砲を撃つが外れてしまう。
――だが、偶然にも砲撃の反動でヒートサーベルをかわした!
続いて3機目のリックドムがジャイアントバズを撃つが、動きが不規則すぎて当たらない!
『かわす? おれ達の? 攻撃を!? こいつまさか…これがニュータイプ!?
ニュータイプの力だとでもいうのか!? 認・めーぬ!!』
不用意に近づいたリックドムは―――― キャノン砲身の直撃を受け大破した!
『無重力の宇宙空間では、高速で移動する巨大な質量物体それ自体が強力な武器に変わる!
忘れた訳ではあるまいが! ええい、バカめ…!焦りおって!』
《本当に焦りのためか?兄者? 奴は…わざとやったのではないか?
慣性を利用して、狙って我らの機体に当てたのではないか!!??》
「ばかな… 何を…」
760 :
粗筋川裕一 6/7:2014/01/03(金) 22:01:51.73 ID:c3WtU3Ky
一方、Bガンダムは苦し紛れに岩塊を掴み方向転換すると、これまた偶然にもリックドムに向かった。
――それを見た熟練兵(ディック)は思わず怯み、身動きが出来なくなった。
もちろん彼は、それがガンダムでない事はわかっていた
ただ、その接近してくる巨大な顔から目が離せなくなってしまったのだ
あたかもヘビに睨まれたカエルのごとく…
(ああ、そういえば恐竜のステラコサウルスがこんな感じだったのぅ
大きな目に見える部分があると… 顔がデカいと相手はすくんでしまうのじゃ
人間もやっぱり動物じゃな 我が友デミトリーよ… お前のザクレロは… 正しかったぞ!)
――最後の瞬間微笑みを浮かべ、ディック機は撃墜された。
…ようやく姿勢が安定し、落ち着きを取り戻しつつあつウモン。
すると機体が激しく揺れ、気付くと目の前には…巨大なドクロマーク!
残った最後のリックドムがBガンダムを掴んでいたのだ!
「ふ…ふふ… くだらぬ… あまりにも…くだらぬ… こんな物っ!
きさまら連邦は… わしらが真面目に戦っておるというのにっ… ふざけておるのかぁっ!?
戦士の誇りはないのかぁっ!? 恥を知れっ!恥をおぉっ!!
怒りに任せBガンダムを素手で何度も殴りつけるリックドム!』
「…誇り?だと?恥だと? 恥と命とどっちが大事だっ!
愛と恥とどっちが大事だ――――っ!!
はなから戦争なんてくだらねぇ事してるのに、説教垂れてんじゃねぇぇっ!!』
Bガンダムはアームでリックドムを突くと、スイッチでガンダム顔の装甲を強制排除した!!
勢いよく射出されたガンダムフェイスをまともに受け、リックドムは岩塊に叩きつけられる。
「ふ ふっふっ… 敗れる?わしが?こんな所で? 歴戦の勇士が?こんな事で?
――確かに…… くだらぬ・・・・・・な・・・・・」
リックドムは爆発し、これでようやく一息ついた。
761 :
粗筋川裕一 7/7:2014/01/03(金) 22:02:26.79 ID:c3WtU3Ky
その後ウモンはジムに回収され、ヨナを膝に乗せて操縦を任される。
「どうやら… ソロモン戦も終わったみたいっすね…」
「ええ… さっきのタンカは…少しカッコよかったわよ、ウモン」
「え いやぁ…はははは」
するとヨナはおもむろに左手の手袋を脱ぎ始めた??
「だけどね…… ニュータイプどうこう以前に… あんたやっぱりバカだわ」
――ヨナの左手の薬指に燦然と輝く 婚 約 指 輪 を見つけ、ウモンは呆然となる。
「あ あの?小隊長どの?」
「相手の事はよく調べなさい(-ω-;)」
……その後、恋破れたウモンの悲痛な叫びが宇宙空間に響いたとか響かなかったとか……。
一度の出撃でドム6機の撃破…
考えようによっては、彼の記録は充分ニュータイプと言ってよい
だが、あまりにも強力なニュータイプ、アムロ・レイの存在に隠れ
彼は連邦に注目される事もなく見過ごされた…
そして50余年後――… 傭兵ウモン・サモン(70目前)――まだ現役
「で、結局のところ、あの人ニュータイプなの?」
「さあ?私からは何とも…」
シェリドと話すヨナのお尻に必殺のセクハラタッチをかますウモン。
「よっ!いいオシリじゃね!」
『ぎゃ〜〜〜!! バカっ!エロじじい!だからウチのばあちゃんにフラれたんだっ!』
その後、ウモンは格納庫へ向かうと搬入された新型MSを見る。
「これが今度入った新しいMSか?キンケドゥ? ――ふぅん? 少し地味じゃの?
そうじゃ!あの広いデコにどーんとドクロマークを入れるとええ!」
「ドクロ?なんかダサくないか?」
「はっはっは、なーにっ!しょせん世の中はハッタリじゃよ、ハッタリ!
そのぐらいでちょうど良いのじゃ!」
――そしてウモンは指で写真を撮るかのようにガンダムの頭を見つめた。 <終わり>
んん?なんか突然新しいロリ登場やな、こんなんいたっけ?
キニスン…レンズマンか
長谷川先生はホントSF好きやな、ってこういう漫画書いてる人だし当然か
あの爺さんの話拾うのかよw
Gジェネの4コマの時もネタにされてたからなあw
>>754 原作付きでも相手が永井豪のキャラだと容赦なく脱がすなw
ガミアQ3とか出してくるあたりが長谷川らしいというかw
ドム6機フカシかと思ってたらマジなんかよw
またここであのマイナー機体ザクレロネタを出してくるあたり爆笑モンwww
>>765-766 コミックアンソロジーの「GジェネレーションF4コマKING」でも取り上げたネタだけに真相がやっと分かって良かった
第4次スパロボでヒュッケバインをトリコロールにしてバスタード(Bastard)ガンダムと名付けたのが懐かしい
なんだこれwww
シリアスなのかギャグなのかwww
でも妙に説得力がありすぎるww(ガトー不在とかジオングの設定とか)
>>765 豪ちゃんはハレンチ学園とかけっこう仮面とかのエロい前例があるからなw
長谷川絵のけっこう仮面を見てみたいw
>>768 俺は「ネオガンダム」と名付けてたけど、
後になって本当に出てくるとは思わなかったよw
ビクトリーファイブもノってるよなー
この人はオリジナルも面白いんだけど2次創作モノは他の追随を許さんのではないかというくらいおもろい
あの3人の最初の一人、
隊長(?)が余計な声かけしなければ
ぶつからなかったんじゃ……?
ガンダムの生首や40mの誤解がいい具合に整合性取りつつ全力で間違ってるのが最高に面白い
ウモン・サモンってまたヒトを食った名前やなw
この場合はウモンの親か
>>(あくまでも)噂だが、この情報を受けた“ソロモンの悪夢”アナベル・ガトーは
>>「すでに連邦に敵無し」と判断、連邦軍迎撃にソロモンを大きく離れてしまった為
>>アムロ・レイ少尉の駆るガンダムのソロモンへの接近を容易にしてしまったのだ
ガトーさん…
この時のこと絶対悔やんでるよね…
アンソロとか同人とか抜かせば5年半ぶりぐらいのクロボンか。
まあ番外編にも程があるがwひょっとして近々何かあったりするのかね。
Gジェネの時にSDのキットは出たけどどうにかリアル頭身で立体化を……。
アムロとガトーの戦い…実現したら一体どちらが勝つのだろうな?
いずれガンダムゲームで再現されるだろうがアニメで一度見てみたかった
ドクロマークもウモンの発案だったとはw
>>742 大外伝にウモン爺さんが出てきたぞ
メカニックに転向していた
>>770 原作に対するリスペクトを感じる
細かいネタを拾っているのが特に
>>775 Gジェネに登場して知名度が上がったからじゃない
龍が滅ぶ日でもマジンガー軍団出したり
武蔵にあばよダチ公言わせたりほんとネタが細かいw
祝 第2次スーパーロボット大戦α 機動戦士クロスボーン・ガンダム参戦!
F91も参戦するそうだからドレルとかも絡んでくるんだろうか。
しかしα世界だとF91の時点からから1年たったかたってないかとかなんだろうなあ。
キンケドゥもベラもまだ10代か……。
そういえばGジェネでのトビアの声って山口勝平さんだったけ
もう少し少年っぽい声で想像していた
キタ―――(゚∀゚)―――― !!
長かった…初出から10年近くか
まあ漫画からの参戦は破格だし贅沢言っちゃいかんよな
4人の主人公のうちアイビスを選ぶと最初からクロスボーンメインだな。
F91に乗ったキンケドゥがクロスボーンガンダムとバビロニアバンガードを手に入れるシーンがあったり
ザビーネがドレル裏切って仲間になるシーンがあったりF91から繋がる前日譚がナイス。
ウモンじいさんのドム6機撃墜ネタとかガンダムの額にドクロマーク入れたりとか
さらっとこの間の外伝のネタも入ってるがじいさんこの世界だと一年戦争の時すでに60w
>>780 えええええええマジ!!!!!?????
漫画作品からの参戦って何気に初だよな、すげえ!
>>765 だがあのガミアは女性連邦兵士を殺してあの服奪ったんだよな…
作中描かれてないが、どこかに女性連邦兵士の惨殺死体が転がってると思うと気が重くなる…もったいない
ヨナさんは出んのか(´・ω・`)
アンナマリー生存は地味にアツいけど
787 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/05(日) 22:00:09.98 ID:BjWQY21r
<番外編2 星の王女様>
この広い広い宇宙の中で、私はいつもひとりきりで
お話の本を2つきりしか持っていなかったので、あまり多くの事を知らなかったのです
…だから、初めて“それ”がやってきた時、私はこう思ったのです
ティンカーベルが来たって ティンカーベルがフック船長を乗せてきたって…
小惑星のそばで木星軍の罠にはまり、迎撃する海賊軍。
そんな中、不意を突かれたトビアのペズ・バタラが中波、小惑星に不時着した。
…それからどれ位経ったのか。
トビアが目覚めると、いつの間にかベッドに寝かされ、自分は下着姿になっていた。
「ハウ!」
――いきなり目の前に現れた、上下さかさまの少女に驚くトビア。
「なっ?なんだ? ここはどこ?きみは?」
「ここは…小惑星“ネバーランド” お父さんがそう呼んでいました ここは居住区
私は―― 星の王女様、本当の名前はトゥインク・ステラ・ラベラドゥ
あなたは鉄のお魚からはみ出していたので、助けてみたのです…
それで…あなたは… 星の王子様ですか?それともピーターパン?でしょうか?」
・・・・・・・・・・は?( ゚д゚)ポカーン
788 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/05(日) 22:00:43.42 ID:BjWQY21r
宇宙世紀133年―― 総統クラックス・ドゥガチ率いる木星帝国軍は
地球侵攻に向けてついに動き出した
海賊軍を名乗り、密かに木星と戦い続けてきたマザー・バンガードも
ただちに追撃を開始したが…
長い戦いに―― 完全に疲弊しきっていた
“物資を補給する必要がある”
そんな時…その小惑星はまるで幻のように現れたんだ
マザーバンガードは信じられないような速度で地球へ向けて
突き進んでいたのだから… まともに考えれば
そんな事があるはずはなかったのだけれど、だけど…
ふと、トビアはマザー・バンガードはどうなったのかと聞くと、突如窓から閃光がほとばしった。
「おっきな“ティンカーベル”なら、ほら まだあそこに
丸一日経ちますが、時折ああしてまた戦っているのです」
――窓の外には、はるか遠くで戦闘の光が瞬いているのが見えた。
「いけない!おれを…探しているのかも!?これじゃますます疲弊する…!」
するとトビアは全身の激痛にうめきだす。
「私が手をお貸ししますわ、ピーター」
「ピ…ピーター???」
「私はこの星を悪者から取り戻したいので、動かなくなったお魚さんを直すつもりなら、
パーツは採掘工場にあると思います」
トゥインクは作業船を操船しながら自分の事を語り始めた。
「ここは…木星軍の隠し鉱山なのです
10年前のある日、奴らが突然やってきて無理矢理軌道を変えてしまいました
高速で楕円軌道を描きながら、太陽を公転する軌道に…
ちょうど木星と地球を行き来する木星船が途中で立ち寄れるように」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67690.jpg ――これで謎が解けた。木星軍は海賊軍が補給が必要なのを見越して罠を張っていたのだ。
789 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/05(日) 22:01:16.10 ID:BjWQY21r
「元は… お父さんとお母さんが2人で開拓した星だったのに…
今は宇宙の迷子…誰も知らない…
それからはたまに木星軍た立ち寄って鉱物を持って行くだけで…誰も来ません
食料と交換なので、私は今も鉱石を言いつけどおりに掘っています…」
「? あの、それできみのお父さんとお母さんは?」
「帰りました、生まれ故郷の地球へ 8年前と7年前にそれぞれ」
「ええ?? 帰った??」
「でも、体は重かったので持って帰れそうもないので…置いて行ってしまったのです」
そう言ってトゥインクは外を見つめる。その視線の先には…… 2つの墓標があった。
ふと、トビアはボードの上に「星の王子様」と「ピーターパン」の本を見つける。
それで今トゥインクが言った言葉の意味を理解した。あれは「星の王子様」からの引用だ。
「トゥ…トゥインク、それはお話だ…」
「お話… 知ってます… ふふふ…私アンバランスなんです
お話は…ウソですよね? でも私は外の世界の事はこれしか知らないので
この2冊だけがお母様が地球から持ってきた物… 私の大切な、大切な―― これだけの世界」
トゥインクは作業船を止め、ここからは歩くと言う。
すると恥じらいもなく服を脱ぎ始め、見事なちっぱいをトビア(と読者)に惜しげもなく晒した!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67691.jpg 2人は宇宙服に着替え小惑星の地を進む。
「ふふ だから―― 分からない事が多いんです、私
虹…は本当にある? 妖精の粉はない? ピーターが本物で妖精の粉を持っていればよかったのに
そうしたら、ぴゅーっとどこへだってゆけるのに… ここから抜け出して地球へだって!
…お父さんとお母さんの所へだって… 体を…置いてゆかなくても…
でも、私はここで生まれて育ったから… 死ん…でも、きっと魂はここへ戻ってきちゃうんだ」
トゥインクはさびしそうに宇宙空間を見上げ、トビアも一緒に見上げた。
「10年… こんな?何もない所に?10年だって??」
――あまりの悲しさにトビアは泣きだし、小惑星の地面を何度も叩きだした。
790 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/05(日) 22:01:47.96 ID:BjWQY21r
『ちくしょう!ちくしょう!木星軍の奴らめ!なんてひどい事を…なんて…」
トビアはトゥインクの手を握り、きっと地球へ連れて行くと約束した。
「はい? ・・・・・・ピーターはおこりんぼう」
トビアは思わず脱力し、改めて自己紹介する。
「あのね、おれの名前はトビア・アロナクス!いい加減覚えてくれよ!」
「? でも私は…あなたとピーターパンの違いが…よくわからなくて?」 …困ったお嬢さんだ。
そうこうしている内に2人は採掘工場に着くが、見張りの木星軍MSがたくさんいた。
「そういう予定ですから…」
――するとトゥインクはおもむろにスパナを振り上げると、トビアの頭を激しく叩いた!
…やがてトビアが目を覚ますと、いつの間にか捕縛されすぐそばには木星兵がいた。
「これはこれは!星の王女様ではないかね、一体突然どうしたんだ?」
「捕虜を連れてきたのです! ――これはお手柄なのでこの星を返してほしいのです
…ごめんなさい、ピーター… 私はアンバランスなだけで、何をしたらいいかはわかっているのです
どうすればお父さんとお母さんのこの星を取り戻せるか、ずっと考えていたの だ だから…」
しかし木星兵はそんなトゥインクはバカにしてずっと笑っていた。
「いい心がけだよ!王女様! だが…その小僧だけでは…」
…見ると、MSが2体、地面に何かを打ち込んでいる光景があった。
「何をしているの?」
「何って?決まってるだろう? ――この星を 爆 破 す る の さ !
この10年間に採れるだけの物は採った!だからあとは… 海賊共の母艦と共にチリとなってもらうのさ!」
「そ そんな? 私…ずっと今まで…木星のために?」
「砕けたかけらのどれでもいい!好きなのを進呈しよう! それが!その小僧の代金だっ!」
そのやり取りを聞いていたトビアは怒り立ち上がるが、無数の銃口を突きつけられてしまう。
「心配するな、トゥインク!約束…したろう?
きみを…必ず地球へ連れてゆく!きっとだ! だから…その時までは… おれを信じて…!」
「そうかい?では・・・・・・ 死・ね!」
791 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/05(日) 22:02:23.04 ID:BjWQY21r
――その瞬間、バタラが1機爆発を起こす!X1に乗ったキンケドゥが駆け付けてくれたのだ!
「探したぞ!トビア! 手間かけさせやがって!」
木星軍は量産型ノーティラスを出撃させ、トビア達はこの隙に逃げ出した。
X1はバスターガンを撃つが、間もなく弾切れになってしまった。
「弾切れか、戦闘に入ってから長いからな…さて…」
量産型ノーティラスは巨大なクローで襲い掛かるが、武器が無いX1は逃げるしかできなかった。
一方、トビアはペズ・バタラに乗り込みX1の援護に向かおうとしたが動かない。
『いかれちまったのかよ!動けよ!肝心な時に!』
――その時、トビアの脳裏に「ある考え」がひらめいた。
全身は動かないが、こいつの武器は使用できる!
「あの…強力なビームアックスだけなら…!」
トビアはビームアックスを生成、キンケドゥに呼びかける!
トビアの考えを見抜いたキンケドゥは、X1でペズ・バタラを掴むと反撃に転じた!
強力なビームアックスを手にしたX1は鬼に金棒、あっという間に木星軍を全滅させた。
戦いが終わり、トビアはトゥインクを誘うが……
「本当にぼくらと一緒に行かなくていいのかい?」
「はい、今はまだ私アンバランスですから、頂いたたくさんの本で外の世界の事を勉強します
だから…戦争…終わったら…妖精の粉はいりませんから…
あ あの あなたが…あなたが迎えに来て下さいね ト…トビア
――トビア・アロナクス 私がお話に出てくる人以外で、初めて覚えた名前です」
トビアはサムズアップすると、再びマザー・バンガードに乗りこみ旅立って行った。
<終わり>
今回はちょっとイマイチかな
トゥインク登場回と言ってもいいんだろうけど
だな、ちっぱいが見れただけでもマシか
( ゚∀゚)o彡゚ちっぱい!ちっぱい!
>>784 第4次に参戦した真ゲッターの方が先だったと思うぞ
>>792 久し振りの少年エース掲載だから、本編を意識した小話になったんじゃない
トゥインク!?懐かしい名前だな
かなり初期に描かれた長谷川裕一先生の読み切りのヒロインだあ
前のトゥインクも不思議ちゃんだったけど今回も不思議ちゃん
まさかノーチラスにビームネイルの付いた腕が有ったなんて
関節がディビニダドみたい
ティンクからとってるんやろな
しかしこの少女をキーにして何か一本描く予定なんかな
796 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/07(火) 20:59:33.82 ID:IazAWufC
<番外編3 海賊の宝>
連絡荷物船サディン107が木星軍残党と思われるMS数機に
拿捕されるという事件が発生し、
私――ことハリソン・マディン大尉に奪還の命があった
そして私はそこで予期せぬかつての戦友と巡り合うのである
そう―― 彼ら…… 宇宙海賊達と
宇宙空間を進む連邦軍。そして彼らの目前に海賊軍が現れた。
海賊軍もまたサディン107に接近、ハリソンは郵便船へ接近させまいと指示を出した。
『よせ――っ!我らの作戦の邪魔をするな――っ!
この2年間、全くの沈黙を守ってきた貴様らがなぜ再び動き出す!?
それとも、かつての木星戦役の勇士も本物の海賊に成り下がったのかぁ!?』
ここで一旦話は少し前に戻り、上官と対面するハリソン。
「いいね、ハリソン あの船の積み荷を…“あれ”を誰にも渡してはならない
絶対に―― これは命令だ!
あれは…… わが連邦の重大な汚職の記録なのだ 公にされるような事があってはならない」
「わ 私はそのような事の為に…戦っている訳では…」
「大人になりたまえ…ハリソン君…
それがどれほど連邦上層部に被害を与えるか、分からぬ訳ではあるまい?
どんな物であれ、連邦に住む人々の財産を守るのは君の仕事だろう?
――ああ、それと…… 荷物船の乗組員28名――
作戦遂行中に犠牲になったとしても…私は誰も咎めるつもりはないよ」
――その言葉に、ハリソンは怒りで拳を握りしめた。
797 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/07(火) 21:00:05.32 ID:IazAWufC
…そして現在。
(元より乗組員を犠牲にする気などない!だがこれでは、こんな事をしていては!
みすみす木星軍にそれを奪われてしまう…!)
青いF91はフリントの腕を切り落とした。
一方、海賊軍と連邦軍の戦闘を笑いながら見物している木星軍のオカマっぽい司令官。
(なお、彼らの現在の主戦力は後期量産計画機、EMS-12アラナである)
「これは面白いわ!連邦と海賊共が牽制しあって殺し合ってる…良い眺めだわ、実にいい…
まさかこんな所でにっくき海賊軍が出てくるとは思わなかったけど、
おかげで我らの脱出はしやすくなりそうね?」
彼らは郵便船を占拠し、外の光景を伺うが… なぜか艦上のクロスボーンガンダムは動かない。
「奴には色々と苦い思いがある…注意を怠ってはダメよ…」
捕縛された郵便船乗組員はこんな荷物船を襲って何の得があるのかと叫ぶ。
オカマ司令官は冥土の土産に郵便船襲撃の事実を話し出す…。
「2年前―― 高額のワイロに目がくらみ… 木星軍が地球へ近づきやすくする便宜をはかった…
連邦政府のある高官の記録だから 薄汚い背任の証拠!
随分と苦労したのよ…この船に積み込ませるのだって」
事実を知った乗組員はどうするつもりだと問う。
「どう?どうって決まっているじゃない!連邦に買いとって頂くのよ…高い…高いお金でね!
――ばかね!連邦の腐敗なんて暴いたって何の得もないわよ
だけど!だけどね…私達からワイロを受け取って、そいつだけぬくぬくと肥え太って!
私達だけがみじめに負けて、食うや食わずの生活を続けているなんて、
そんなの!許せないじゃない! だから…搾り取ってやるのよ!
取れる所からは取れるだけ!それが当然の権利だと思わない?」
《――なるほどね、そういった事情が まぁわからんでもないけどね?
やめてほしいね…なんかせこいし… ついでに言やあ…迷惑だしな!俺達としても!》
――突如聞こえてきた声に全員窓の外を見ると、そこにはトビアが浮かんでいた!
『貴様、一体!?』
《何って…海賊だけど》
798 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/07(火) 21:00:42.08 ID:IazAWufC
「ばかな、この激戦区を?どうやってここまで来たの!?」
《そう?意外に楽だったよ みんなMSの方ばかり見てたからさ》
そしてトビアはベルナデットから「例の物を手に入れ、乗組員も救出した」と連絡を受ける。
「了解!それじゃ後はこっちの2人だけだ!」
トビアがスイッチを押すと、艦橋の窓が爆発、そこにいた全員は宇宙空間へ吸い出される!
だがトビアは乗組員人を救助し、捕縛を解いてあげた。
「紐を伝ってどっか隠れていろ、それから…ここで聞いた事は忘れちまいな!つまんねえからさ」
直後、ベルナデットが黒い布に包まれたコアファイターに乗ってやってきた。
オカマ司令官がそれを発見すると同時に、海賊が容易に接近してきたタネを知り激怒する。
「う…うう おのれ…おのれ海賊共め!逃がすな!追え!生かして帰すなっ!!』
コアファイターに乗りこんだトビアはウモンに合図を送り、ウモンのバタラはX1本体をブン投げた!
一方ハリソンも無人のX1を見てようやくあれ(X1)が囮だった事に気付いた。
コアファイターはX1の背にドッキングし、X1のフェイスガードが開き戦闘態勢に入る!
『胸にドクロの? そうか、こいつが!? ――スカルハートか!?』
X1は次々とアラナを戦闘不能にしていくが…… どこからか女性の悲鳴が聞こえた。
それは、先程救出した乗組員だった。再びアラナに襲われていたのだ!
すかさずX1はそのアラナを蹴散らし、再度乗組員を救出した。
――直後、どこからか伸びてきたワイヤーが両手に巻き付き、X1は両手を封じられた。
それはあのオカマ司令官の乗る、アラナ・バタラの物だった!
『ホホホ!バカよ、大バカ者よ!人など手にするから、それでは両腕がそうなっては!
どんな強力な武装を持っていても使いようがあるまい!』
アラナ・バタラはさらにワイヤーを発射、ブースターと脚にからみつく。
その上他のアラナがX1にしがみつき、X1は完全に動きを封じられてしまった!
「ひっひっひ 海賊軍…恨み重なる海賊軍め… 貴様らさえ…貴様らさえいなければ…
こんなみじめな思いをしなくて済んだのよ! くっくっく せこいですって?
だ ぁ ぁ れ の せ い だっ! て めぇ ぇ ぇ ぇ!!!』
アラナ・バタラの怒りのビームサーベルが振り下ろされる!
799 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/07(火) 21:01:20.93 ID:IazAWufC
――が、X1は足底部のヒートダガーでアラナを蹴散らし危機を脱した!
油断したアラナ・バタラの頭を踏みつけるかのようにダガーを刺し、大きく跳ぶ。
アラナ・バタラのバルカンをかいくぐり、踵のフックを使いスクリューウェッブを抜く。
そのままアラナ・バタラを両断、撃墜した!
X1は郵便船の甲板に降り、コクピット内で呼吸を整えるトビア。
するといつの間にか青いF91がすぐそばでヴェスバーで狙いをつけていた。
「手を引け、海賊… かつて私は木星戦役の時、貴様らと共に戦った事もある…戦いたくはない!
だが!貴様らの狙いが木星軍残党と同じならば…!」
「…興味ないね 今回は海賊に来たんじゃない、俺達に届く荷物を取り返しに来ただけだ
それももう済んだのでね ――失礼する!」
言うなりX1はビームザンバーで郵便船の甲板を切り裂き、コンテナを宇宙空間にまき散らした!
そのどさくさにX1は撤退し、連邦兵士はそれを追うと言いだすがハリソンはそれを止める。
「待て!いい! …それより――巻き散らかされたコンテナの回収に当たれ」
一方、連邦上官は通信でハリソンの行為を叱りつける。
《こらっ!貴様っ!? そんな事をしたら!例の物が一般兵に発覚する恐れが…!》
「はっ!しかし…なんであれ…国民の財産を守るのが私の任務でありますから」
《ハリソン、貴様!軍法会…》プチ
うるさい上官の通信を一方的に切り、コクピットシートに大きくもたれるハリソン。
「どうせ出世にゃ縁がない、へん! …海賊共に届く荷物ってのは…何だったのかね?」
800 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/07(火) 21:01:56.21 ID:IazAWufC
―海賊軍母艦リトル・グレイ内―
「はーい、皆さんお待ちかね!地球からの手紙で――す!」
帰還したベルナデットは一通の手紙を持ち、トビアと共に上機嫌で戻ってきた。
そしてウモン達全員も待ってましたとばかりに嬉しそうにワイワイと集まってきた。
「もーすっかりパン屋の若旦那が板についちゃって!」
「やっだぁ!見て、かわいい」
「お元気そうで何よりです!キンケドゥさん!ベラ艦長…」
――海賊達が何としてでも取り戻したかった宝…。
それは、地球で幸せな家庭を築いているキンケドゥとベラの手紙と写真であった。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67736.jpg <終わり>
いつの間にか2年も経っとるんか!
ベルちゃんホント成長しないなー
と思ってたら2年経った設定はラストのためだったのね…
しかし木星は普通に存続してるみたいやのお
木星帝国の電撃戦の裏に地球連邦の高官に対する賄賂か…
つくづく連邦軍は駄目だな…
GジェネのF90シナリオにも腐敗した連邦軍いたよな。
俺、今まで連邦軍好きだったけど嫌気がさしてきた…
ところでシーブックはほぼ全身サイボーグなのに生殖能力は残ってたんだな、よかったなw
…今セシリーは…30歳?31歳?
ハリソンさん再登場はアツい
「いい弁護士つけてやるお海賊」はなかなかいいセリフだったし
>>803 コックピットの右上を刺されたから、体幹−−特に下半身は無事だったんだよ>全身サイボーグ
なんか2年も見ない内にトビアからスレた雰囲気がして潜入工作に慣れている
カラス先生も草葉の陰で喜んでいるに違いない
アラナはアビジョの正式版っぽいけど、あの右肩に付いているのはビームが撃てるのかな?
何も攻撃しないままクロスボーンガンダムにやられてしまったので勿体無い
じいさん生きてたな。最終回のラストにいなかったから死んだのかとw
トビアもベルナデットも海賊が板についてるな。
X1も胸にドクロついてるし。
>>804 フルネームは初めてだな
「こちら連邦軍第17機動中隊、ハリソン大尉だ!」と言ってたが、あれは日本人の山田太郎さんなら「こちら連邦軍第17機動中隊、太郎大尉だ!」と言う意味だ
>>806 今の宇宙海賊であるクロスボーンガンダムにブッホ系のクロスボーンバンガードの印が付いていたらまずいから髑髏に替えたのかも
母艦はリトルグレイか。オンモ艦長とか誰が覚えてるんだw
なにげにフリントが4機いるな。しかもウモンじいさんはバタラに乗ってるし。
宇宙世紀は公にもファーストネームのほうが一般的に重用されてるようだからな。
アムロ大尉でブライト艦長でメラニー会長やもんな
>>808 だって他に艦長適任がいないしw
フリントって現時点では優秀な量産機だよな。
クロスボーンガンダムと同性能の火力は無いが、量産機でコアファイター装備って聞いた事ない
先の時代にならVガンダムがあるな。
肩出しマントは今度出るフィギュアからか。
あれは背中のスラスターも出てるみたいだけど。
そういえばVガンダムはVガンダム自体が量産機だが、
では、ガンイージ・ガンブラスターは量産機の量産機? 訳わからん
少し前に出た08小隊も、ガンダムの量産機はジムだったはずなのに、
さらに陸戦型ガンダムが出て余計分からなくなった
そういやあれではアマダ少尉とか呼んでたな
815 :
粗筋川裕一 1/4:2014/01/09(木) 21:00:01.75 ID:5HA9SsNt
<番外編4 最終兵士(前)>
―某所―
休憩していたトビアに突如声がかかった。
「海賊共の… 生き残りの住み家はここかい?
ちょいとヤバい仕事を…… あんたらに頼みたいんだがね
わしの名は…グレイ・ストーク まあ、“木星じいさん”で通っとる」
――やってきたのは、初老の男性だった。
「…何か勘違いをなさっているようですね?
我がブラックロー運送は健全な廃棄物処理・輸送会社でして…」
誤魔化すトビアにストークは表向きの話はどうでもいいと言い、話を続ける。
「アムロ・レイを―― さらわれたアムロ・レイを奪還してほしい」
「アムロ・レイ…」
「そう… アムロ・レイじゃ」
まあ、俺達が真面目に働いてるってのはまんざらウソじゃない
実に平穏にやっている 特に…何もない時にはね
「…信じる信じないは勝手だがね
何、どうしても嫌だってんなら、ほれ あの辺にある――
一皮剥いたら何か出てきそうな、そこの変な作業MSを貸してくれるだけでもいいんだがね?」
そう言って、ストークは稼働中の妙な作業MSを指差した。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67811.jpg トビアは微笑むと、一存では決められないとストークを社長に会わせるべく案内した。
そしてどうしても合法的には解決できない問題が
コロニーに持ち上がった時だけ…ちょっと荒っぽい手を使う…
どうやら… またそんな時が来たようだ
816 :
粗筋川裕一 2/4:2014/01/09(木) 21:00:33.59 ID:5HA9SsNt
宇宙空間を飛ぶブラックロー運送会社荷物船。
オペレーターのトゥインクはストークの情報通り、小惑星に木星軍残党の基地を発見した。
「荷物船としてのビーコンは出し続けてる?」
「はい、オンモ社長 …じゃなくて艦長」
「ま、ばれるのも時間の問題ね」
ストークは持ってきた自分のMSで待機していると言い、艦橋を出て行った。
それを見たウモンはうさんくさいじいさんだと愚痴る。そもそも信用できるのか?
それについてはトゥインクが確認済み。
ストークは木星と地球を行き来するヘリウム船団のリーダーだと裏は取れているそうで。
話はストークがオンモに面会した時にさかのぼる。
「木星とは言っても、一応船団は中立だったんだがね
帝国のおかげで色々やりづらかったんで、まああんたらには感謝してる
もっとも…木星と地球の間をウロウロしてりゃ、嫌でも連中の企みも耳に入っちまう…
困るんだよな、奴らに色々とやられると ついでにこっちの信用までガタ落ちさ!
それで…今日は貴重な私財を投げ打って、木星軍の計画をぶっ潰しちまおうって訳だが…」
――そして現在。
荷物船に気付いた木星軍は基地から迎撃のバタラ隊を発進させる。
オンモの指示の元、荷物船は偽装解除し居住ブロックを分離、艦を変形させる。
「全社員に告げる!
これより我が社は…宇宙海賊クロスボーン・バンガードとしての… 活動を再開するっ!!』
カタパルトから作業MSがせり出され、さらにストークの愛機である“ガンプ”も発進する。
そのまま木星軍を迎撃する2機のMS。
作業MSの偽装装甲が爆発すると―――― 中からスカルハートが現れた!
817 :
粗筋川裕一 3/4:2014/01/09(木) 21:01:04.89 ID:5HA9SsNt
ここでまた再び話は少し前にさかのぼる。
「アムロ・レイを知っているかい?」
「ええ…もちろん 資料では」
「アムロ・レイこそは…一年戦争最強のニュータイプ
いや、全時代を通じて記録されたニュータイプの中では未だに最強だったと考えられている
一説では一人でMSを100機以上も落としたと言われておる…」
「ですがストークさん、その人は?40年前の…シャアの動乱の際に行方不明に…」
それを聞いていたウモンが割って入り怒鳴る。
『そうじゃ!アムロ・レイは行方不明!行方不明の人間を誘拐するとはどういう事じゃい!』
「落ち着けじいさん、説明すっからよ」
『おめえにじいさん呼ばわりされる言われはないわい、若造ォ!』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67812.jpg 「奴等が奪ったのは、正確には…ある場所に保管されていたコアファイターの戦闘記録…
学習型コンピュータに刻まれた、最強のニュータイプの戦闘データ!そのマスターじゃ!
無論このデータだけでは大して役には立たん
じゃが、奴らの狙いは―――― アムロ・レイのコピーを作る事なのじゃ」
「な!?」
「そうだ!かつてドゥガチ総統が自分のコピーを作ったように…あれと同じ…バイオ脳を使って!
理屈はこうじゃ、バイオ脳は作られた直後はまっさらの状態
いわば赤ん坊の脳と同じようなものだ
奴らはこれをコアファイターのデータとマンツーマンで、戦闘シミュレーションを行わせるつもりなのだ!」
「すると?」
「恐らくは何百、何千個と失敗はするじゃろうな?
だがもしたった一つでも、それを完璧に…“アムロ”と完全に
同じ戦闘パターンを使える所まで成長するバイオ脳が生まれたら?
それは……完全なコピーと言って差し支えなかろう?」
「そ・ん・な?」
『そうだ!しかもこいつに“心”は無い!戦闘データだけのコピーなのだから!
最強のニュータイプの反応速度を持ち!何のためらいもなく引き金を引くッ!
最終兵器ならぬ……最終兵士じゃ!」
818 :
粗筋川裕一 4/4:2014/01/09(木) 21:01:36.38 ID:5HA9SsNt
そして再び現在。
ボウガン状の拡散型ビームライフル「ピーコックスマッシャー」でまとめて数機攻撃するスカルハート。
さらにフリントも出撃し戦闘が開始された。
「そんな物を木星軍に渡してはならない!」
ピーコックスマッシャーのカートリッジを交換、再びスカルハートは攻撃を続ける。
一方、基地ではなぜここを嗅ぎつけたのかと司令官が悔しがっていた。
「こんな事で、計画を… 終わらせる訳には…」
海賊軍は木星軍MSを片付けると、基地の壁を破壊し内部へ侵入した。
《この先は何が飛び出すかわからんぞ!気をつけろ!》
《へっへっへ なぁに、心配ねえって!
わしとアムロ・レイは共にソロモンで肩を並べて戦った仲じゃ、
いざとなったらわしが説得してそのコピーを味方につける!》
《…また始まった》
《おいおい、じいさん!第一あんた話を聞いてなかったろう!?
出てきたとしたら、それは判断力を持たない戦闘マシーンで……》
そう言いかけた途端、突如トビアは不気味な感覚を感じ取りうめきだす。
「な…なんだ、これは?この感じは…?」
ふと、ヨナが生体コンピュータ工場を発見した。
直後、近寄ったウモンのフリントが壁ごしに何者かに撃たれ、左腕が大破した!
「……まいったね どうやら…もう動き出しちまった奴が…いるみたいだ!」
――壁から現れたのは、ガンダムタイプの謎のMSだった。 <続く>
シーブックとセシリー幸せそうでほっこりした
あ、と思ったらもう新しいエピ発売になってるやん!?
ジュドー…もとい、グレイストークさんキター!
土偶戦用のMSかと思ったらX1かよー
10年近く前に長谷川センセイが発表したVガン外伝に
同名の人物が登場している(詳しくはVガンダム外伝を読もう!)
明言はされなかったけどジュドー以外には考えられないかな
絵で見る限り今回のグレイストーク卿と同一人物
まあ長谷川センセイの絵は結構同じように見えることも多…ゲフンゲフン
>>820 土偶戦てお前はアホセルかw
ありがとう、探してみる!
木星軍の機体はみんな足のところのスラスターが目立つよなー
高重力を考えてるんかな?
>うさんくさい爺さんじゃ
お 前 が 言 う な >ウモン
ガンプのデザインも大体同じだし同一人物だろ
ウモン(70代前半)に若造呼ばわりされるグレイ・ストーク(60代前半?)ワロタw
新武装があるな。ボウガンっぽい形のガンダムXのハモニカ砲みたい。
あと少年エースの方に出てたトゥインクがオペレーターやってるな。
なんかリトルグレイのブリッジはロリロリしいなw
フリーデンをちょっと連想するけど
マザーバンガードの副長結構いい味出してたのにな…
艦と運命共にしたのか
単に降りてしまったのか
>>824 クロスボーンガンダム2巻のメカニック解説に「それぞれ専用化することで小型化・高性能化」と書いてある
足の所が主推力になっているんじゃないか
ガンダムタイプの謎のMSは木星帝国がX2を真似て作ったガンダムみたいだ
>>827 あの地球での戦いの後、2年の間に小惑星帯までトゥインクを迎えに行ったって事だよな
ベルナデットが居るけどトビアとトゥインクの仲が気になる
ゲーム脳ならぬアムロ脳が載るMSをどうやって倒すんだ?
>>826 たった10歳差?だろうけど、どっちもじじいなのがなwww
>>829 副長、あれから出ていない所を見ると多分戦死したんだろうな…
ところでアムロのコピーって、ガンダムF90のコンピューター・ARが関係してるのか?
>>831 生きてたとしても船がないから最終決戦じゃ特にやることないしな。
シーブックみたいに一般人に戻った連中も多いだろうし。
それにしてもこの一ヶ月あまりで一挙にクロボン3篇発表か
ビクトリーファイブ終了したとは言えハイペースやのお
でもって来月はこの最終兵士の後編だし
スパロボ出演もあったしこれはいよいよTVアニメ化来るか?
最後出てきたのもやっぱガンダムだよな?
目が二つあってアンテナついてるんだし
ピーコックスマッシャー、デザインはいいんだが名前がなあ・・・
ピーコックって英語で孔雀だぜ?
じゃあ孔雀王はピーコックキングか?
砲身が扇形っぽく広がってる様が孔雀の羽をひろげたさまを連想させるからだと思うが…
837 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/11(土) 22:07:30.30 ID:AWC4yT9g
<番外編5 最終兵士(後)>
空虚だった―― ほんの一刻、“それ”は考えを巡らせた…
何も―――― 分からない――――
ただわずかに分かる事と言えば、目の前に“ある”ものが
敵を識別するビーコンを出している事
そして… “それ”は“敵”をどうすればいいかは―― 知っていた
突如現れた正体不明のMS。(以下「アンノウン」と呼称する)
恐怖心からフリント(ヨナ機)はビームライフルを向けるが、アンノウンはそれよりも早く撃ってきた!
フリント本体は大破したが、かろうじてヨナはコアファイターで脱出する。
続いてジェラド機もまた、攻撃する前に機体を両断されなんとか脱出した。
『速いっ!こいつは!? 気を付けろ、間違いない!
――アムロ・レイのコピー!人造ニュータイプの…完成品じゃああっ!!』
トビアはウモンに呼びかけると、なんとかウモンは生きていたようだ。
…ただ、ノーマルスーツは避けてはいない物の、どこか重傷を負ったようだった。
《ヨナさん…ジェラドさん… じいさんのコアファイターを牽引して母艦へ戻って!》
「冗談言わないでよ!あんた達だけ残してなんて!」
スカルハートはウモン機のコアファイターを力任せに分離させ、ピーコックスマッシャーを抜く。
《行って!!こいつは…おれが! ――ランダムシュート!》
ピーコックスマッシャーを展開、機体を高速回転させながら撃ちまくる!
――しかしアンノウンはこの不規則な攻撃すらも、なんなく全弾回避してしまった!
ふと、アンノウンはシールドを構えると……シールドが割れ、パーツが合体し鉄球となった!
予想外の攻撃にスカルハートは避けきれず、咄嗟に飛び出したガンプがかばい、足を破壊されてしまう!
スカルハートはもう一度ピーコックスマッシャーを構えるが……
アンノウンはそれよりも早くスカルハートの右腕を切り落としてしまった!
やむなく左腕でビームザンバーを抜くが、これすらも叩き落とされてしまう!
『こいつは!?』
838 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/11(土) 22:16:04.56 ID:AWC4yT9g
―指令室―
その光景を見て高笑いを上げる司令官。
「どう?私のMS“アマクサ”は…完全に作動しているわ… 完璧よ!
これが量産された暁には…連邦はおろか…この宇宙全てだって…」
突如ストークが警告を上げ、振り向くと最悪のタイミングでバタラ隊の増援が!
『武器のない時に…!挟まれたっ!?』
バタラ隊が攻撃しようとした矢先―――― なんとアマクサはバタラ隊を撃墜していく?!
『何をするかアマクサ! 我らは味方だ ――ぞっ!?』
その光景を見た司令官は慌てだす。
技師官曰く…起動後、シミュレーションで使うつもりのバタラを“敵”と認識したまま
実戦配備させてしまっていたのだ!
だが、この状況は不利だった海賊軍にとってはチャンスだった。
今のアマクサにとっては、この基地の中のものは全て“敵”なのだ!
その時、崩壊しかけた基地から脱出警告が流れ始めた。
技師官は司令官…ではなく博士を引っ張り逃げ出そうとするが、博士はそれを拒否した。
『わ 私はアマクサのそばにいるのよ!アマクサ!』
――そうこうしている内に崩壊が進み、バイオ脳プラントも破壊されてゆく。
そしてトビア(スカルハート)は……動けなくなったガンプを抱え撤退していた。
「冗談じゃねえぜ…まったく! 撃ってもだめ!近づいてもだめ!数で押してもだめ!
わずか17秒!17秒で…フリントが3機落とされた!
彼らだって木星戦役を生き延びた優秀なパイロットだってのに…それが…
コアファイターが無ければ確実にやられていたんだ!」
「どうする?基地自体相当ヤバそうだしな、尻尾巻いて逃げ出すか?」
「……いえ… 戦いましょう!奴は…危険すぎます!
万が一にでも、奴が生き延びで木星の手に落ちる事だけは……なんとしても!」
839 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/11(土) 22:16:37.01 ID:AWC4yT9g
「そうだな… 俺としても、あの人は憧れだったからな…
あのまま放っておくのも忍びねえしな…」
《本物のアムロ大尉に会った事があるんですか?》
「まさか!」
…とはいえ、残った武器は…ヒートダガーとビームサーベルがそれぞれ2つ、
あとは両腰にそれぞれスクリューウェッブとシザーアンカーしかなかった。
「一つ…賭けてみませんか?ストークさん
どんなニュータイプでも、初めて見る武器は反応が遅れるものだって」
ゆっくりと歩み寄ってくるアマクサに飛びかかるスカルハートとガンプ。
アマクサはハンマーを投げつけてくるが…トビアはこれを待っていたのだ!
スカルハートはシザーアンカーを伸ばし、チェーン部分を掴んで軌道を変える!
雄たけびと共にハンマーがアマクサの頭部を粉砕した!
その一瞬の隙を突き、スカルハートはブランドマーカーでアマクサを破壊する。
――するとアマクサの胴体が上下に分離し、頭脳ブロックが逃げてしまった!
追いかけようとした途端、2機は基地の爆発に巻き込まれてしまった!
その様子を不安げに見るベルナデット。
『トビア!どうしたの!?まだあの中にいるの!?トビア!』
……トビア達はかろうじて無事だったが……脱出路がふさがり逃げられなくなってしまった。
「…どうやら脱出は…無理っぽいですね?」
「ちぃ!なんて…なんてこった… ここまで来て…こんな…所で…」
840 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/11(土) 22:17:12.78 ID:AWC4yT9g
一方、逃げた頭脳ブロックはと言うと……。
“それ”はじきに活動を停止するだろう
死を迎える事になる…“それ”は冷めた無感動な目で眼下の
いまだ消えぬ識別信号を見やった…
ふと… “それ”は識別信号とは別に、“敵”の中から
何かが小さな光を放っている事に気付いた…
砕け散る星の中に残る消えそうな、2つの…その小さな“光”を
“それ”はどうすればいいか… 知っているような気が…した
――ふと、トビアは頭の中に誰かが話しかけているような感じがした。
「呼んでいる!」
やがて基地は大爆発を起こす ――――が、ギリギリの所で2機は脱出に成功していた。
母艦に戻った2人は仲間から大歓迎される。
「トビア!ストークさん!よくご無事で…」
「へっへっ 正直あまり無事じゃあなかったよ… あれが外まで誘導してくれなかったらな」
ストークが顔を窓の外に向けると、まだ信号を発している頭脳ブロックが浮かんでいた。
……次第にその信号も弱弱しくなり、ついには消えてしまった…。
841 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/11(土) 22:17:44.91 ID:AWC4yT9g
格納庫で休憩しながら話すストークとトビア。
「なあ、こんな話を知っているかい?トビア…
アムロ・レイはな… かつて…燃え盛るア・バオア・クーからホワイトベースのクルーを
“心の声”で導き…脱出艇を誘導したって言うぜ へ、伝説だがね」
「どういう事でしょうか?ストークさん
どうして僕達を助けてくれたんでしょう?あれは機械だったはずです
純粋な戦闘能力のコピー…それがどうして?
アムロ・レイと同じ心を持つようになったという事でしょうか?」
「へっへっへ さあてね、だがあれがニュータイプの“戦闘力”って奴の完全なコピーだったとして…
それの…どこからどこまでが“力”で、どっから先が“気持ち”かなんて…
区分がどうして誰にわかるってのかね?
人の頭ん中はそれほどきっちりと仕切られた物なのかね?
ニュータイプのなんのって言って…
結局人間は自分達自身の事も…まだよくわかっちゃいねえんだろう さ」
――その頃、母艦のそばを頭脳ユニットが別れを告げるかのように漂っていた。
<終わり>
なるほど
Vガン外伝ではガンプ右足はマシンガン義足になってたもんな
このとき切り落とされたのか
ああ、色んな伏線を回収した回だったなあ
大外伝はこの後にあったエピソードなんだろうし
Vガンダム外伝でガンプの脚の銃もこの後の改修による物だろうし
あれ?ジュドーは木星でアムロと共闘したやん
あれはさすがにパラレルか?
わざわざそういう話を出すあたり実は会ったことあるじゃないかとも思えるな。
小説だとジュドーとアムロは地球で会ってるよね
>>844 まぁ、ストーク卿=ジュドーが確定って訳じゃないですし
何処かでZZっぽいMSを手に入れたUC77年生まれの木星船団の人かもしれん
それにしても木星帝国の残党ってのもなかなか幅広く息が長いなあ
まあジオンの残党にしても相当粘ったし
さらに僻地の木星なら当然か
スパロボ効果で短編があったりフィギュアが出たり普及版が出たりいろいろあったな。
マップスとダイソードの文庫版が出たり忍闘炎伝の新装版に聖忍者伝が収録されたり。
この調子でアニメ化してくれないかね。
しかし今回の大規模基地や木星ガンダムを見ると
どうも木星にはいまだにネオジオンクラスの残党組織がいそうだね
Vガンダムでもカガチの背後に木星の影がとか言われているし
第二次αでVガンがリストラしたのが悔やまれる・・・
852 :
粗筋川裕一 1/6:2014/01/13(月) 22:15:58.14 ID:uTH/9vDA
<番外編6 猿の衛星>
冒頭、トゥインクを同乗させ雄たけびを上げるハリソン。
私の名はハリソン・マディン大尉 青きF91を駆る連邦のエースパイロット
今、私はかつてない窮地に立たされていた
――だが信じられない!こんな事があるのだろうか?
なにしろ、目前のMSを操縦しているのは・・・・・・・・・サルなのだから!
一見、MS-06ザクのようなMS。
だが、決定的に違うのは……足の代わりに2対の「腕」を持っている事だった。つまり腕が4本!
「なんで…… なんでこんな事になってしまったんだあぁぁっ!!!』
――宇宙空間にハリソンの悲痛な叫びが響いたとか響かなかったとか。
話は数日前にさかのぼる。
司令官に呼び出され、話を聞いたハリソンは思わずマヌケな声を出してしまう。
「はぁ?サル?でありますか?」
「サルなんだよ 数週間前からサイド2近辺の暗証宙域で事故が多発していてね…
海賊の仕業だろうと出したパトロールが、先日MSを一機捕まえたのだが…
なんと人間が乗っておらず、ジオンの軍服をつけたサルだけが出てきたと言うんだな
トニーの漫画かよっ!!』
「放り出さんで下さい、司令」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67910.jpg ――と、言う事でハリソンがちゃっちゃと調べる事になったのだ。
実は捕獲時にも5機ほど大破させられ、放置するのも危険だという。
「さりとて訳わからな過ぎて軍も動かしづらい
輸送と調査の協力に民間企業を雇ったので、コロニーで合流してくれ 相手の名は――…」
853 :
粗筋川裕一 2/6:2014/01/13(月) 22:16:29.30 ID:uTH/9vDA
そして合流したのは予想通りトビア達、ブラックロー運送だった。
トビアはハリソンに自己紹介し、手を差し出すが…搬送されてきた青いF91を見て固まった!
それもそのはず、トビアとハリソンは以前戦った事があるのだ。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67912.jpg 「これから私の小隊と、サイド3からの客人、計4名しばらく世話になる よろしく頼むよ」
……ふと見ると、トビアとベルナデット、ヨナが何やらひそひそ話をしている。
トビアは慌てて強そうなMSだとごまかした。
「あの…パイロットの方はどういった方で?」
わざとらしく連邦兵士に聞くと、兵士はハリソンの事を教えてくれた。
その腕前と戦歴に憧れ彼らは志願してハリソンの部隊に入ったのだが……ひとつ問題が。
その時、分析担当のトゥインクが自己紹介すると、ハリソンはぎくしゃくと固まってしまう。
「ついでに言やぁ… あの、女の子の趣味がちょっと…年が下すぎっつーか…」
「出世できないでしょうねぇ〜」やれやれ…。
空中を泳ぐ黒猫の喉元をなでるハリソンを見て、いい人だと思うトビア。
「どうする?トビア」
「ぼくらの正体を知ってて来た訳じゃないみたいだし…
とにかく穏便に… ぼくらが元海賊軍だったのは知られない方がいいな、うん」
「こちらがサイド3から来て頂いた、シーナ・カッツィユッキーさんだ」
そう言ってハリソンから紹介されたのはヨボヨボの老人だった。
『ジーク・ジオ・・・・っと!』
慌てて掲げた手を降ろすシーナ老人。
「すみませぬ…すみませぬ、連邦の仕官の前で…昔のくせで…」
「いや、別にそんな気にする程… 今回の事件に何か心当たりがあるそうですね?」
「も もう少し…はっきりするまでは…何とも …しかし」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67913.jpg
854 :
粗筋川裕一 3/6:2014/01/13(月) 22:17:01.04 ID:uTH/9vDA
――その時、前方に人工的な謎の衛星を補足し連邦各MSは発進準備に入った。
そしてトゥインクは分析の為、ハリソンと同乗する事になった。
「あー 恐ろしくは無いですか、トゥインクさん?」
「はい、大尉さんは頼りになりそうですし、それに…
私はお猿を見るのが初めてなので大変楽しみなのです」
「はっはっは そうですか」 ――そして発進する連邦MS。
ふと、衛星を見たシーナ老人は体を震わせ驚愕し始めた?!
「おおおおお ま まさに…これはっ まさか…本当に実在したとは…
こ これこそは、まさに… 禁断のE計画じゃ!!』
「E計画?」
そこでまたしてもジークジオンしてしまい慌てて手をひっこめる。
ベルナデットがE計画について尋ねるが、シーナもあまり詳しくは知らないという。
「わしが60余年前、噂で聞いた事があるのです…
それはジオン公国のやんごとなきお方が… あ、いや!
だ 誰とは申しませぬが、それはジオンの猿高官が地球へ降りてきた時の事なのです」
――それを聞いたトビア達が、ザビ家男子のそれぞれの顔を思い浮かべたのは言うまでもない。
一方、衛星内に侵入したハリソン達だったが、妙に静かすぎるのが気になった。
(何か…起きてもよさそうなものだが)
シーナ老人の話に戻る。
「彼はジオンのパイロット不足に悩んでおられまして、
またそれ以上に戦争で貴重な国民の命が失われてゆく事を…
そんなある日、ふと立ち寄った“類人猿館”で、
TVゲームに興じる猿(※実在する)を見かけられたのです
そして… 教えればMSの操縦もできるのではないか?と考えたのです!』
――それでザビ家の誰だったか判明したトビア達であった …が、シーナは慌てて否定する。
『誰とは申しませぬ!私は言っておりませぬ… おおお オフィシャルではございませぬぞ!!』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67914.jpg
855 :
粗筋川裕一 4/6:2014/01/13(月) 22:17:33.62 ID:uTH/9vDA
…とにかくこの計画は、その高官の独断によりギレン総帥も知らぬ所で極秘に進められた。
「ですが、計画が完成する以前に終戦を迎え…E計画のプラントを乗せた衛星は、
研究員と猿を乗せたまま小惑星帯を今もさまよっているのだと…」
そんなばかなと半信半疑のトビア。
だが実際、大昔の日本軍の兵士が終戦後30年もジャングルに隠れていたという前例もあるのだ。
「プラントに少人数が暮らせる設備があれば……あるいは?」
そこで研究員の死体を発見し、トゥインクはコンピュータにアクセスし情報を得ようとした。
すると研究人の日記…日付は3日前の物を発見し再生する。
《<ザーーー>様お喜び下さい 我々はこの地球圏に帰ってまいりました
年月は<ザーーー>かかってしまいましたが…予想以上の成果です…あなた様の説は正しかった!
彼らは最高のソルジャーになるでしょう… 能力ばかりか好戦的な性格も申し分なく…
特にアンソニーとセガールと名付けた個体は…<ザーーー> あ!こら…貴様ら!何をするっ!
やめろ!よせ!わああぁぁっ!!》
――それと同時にハリソン達は、猿が入ったクローン培養液の群れを発見していた。
再生テープを聞いた事により、分かったのは…「猿の反乱」が起きたのだ!
「では類人猿どもは人に操られているのではないのか?」
そうこうしている内にハリソン達はいつの間にか敵に包囲されていた。
『全機脱出!これは…罠だ!』
一同は脱出するが、冒頭のザクもどき…MS-06MS(モンキースペシャル)・バルブスが数機追ってきた!
『ふざけやがって!例えそれが本当でも、お猿の使うMSごときに!』
アラン曹長はビームライフルを向けるが、彼のジェムズガンはあっさりと中破されてしまう。
『よ…四つの武器を同時に!?』
激怒したハリソンはヴェスバーを撃つが、バルブスは見事にこれを回避する!
なぜサルごときが…これが野生のカン? ――まさか、この猿達は……ニュータイプ!?
856 :
粗筋川裕一 5/6:2014/01/13(月) 22:18:09.23 ID:JjTrsN4r
その通信を聞いていたシーナ老人はありえぬと叫ぶ。
『あるわけがない!猿がニュータイプになったというのですかぁ!?』
《なったんだろおううぅっ!》
『かつてジオン・ズム・ダイクンが提唱したニュータイプは、人の革新であり進化だったはず!
人類の次に来るべきもの!猿がニュータイプになってしまってはつじつまが合わぬっ!!
って言うか全否定! ニュータイプは人の進化ではなかったというのですかぁ!?』
「…違ったんだろう… この連中の遺伝子は95%まで人間と同じだって聞いた事があるしな!
そんな事があっても不思議じゃなかろうぜ!」
苦戦するハリソンに呼びかけるトビア達。
ハリソンの戦い方はまともすぎる為、こういう奇抜な相手には不利だ!
…と、トビアはいい手を思いついたので、“裏口”から出る事にした。
「でも…どうするの?もし私達が元海賊軍だったのがあの人にばれてしまったら?」
「ま…放っておくわけにもいかないし…そん時ゃそん時だ!」
そしてトビアはウモンに手伝ってもらい、ABCマントの予備と黄色スプレーで何か工作を始めた。
一方、青いF91は両ヴェスバーを破壊され、なぶりものにされていた。それを見て喜ぶ猿達。
「大尉さん、私今思いついたんですけど…
相手はお猿ですから、バナナを見せれば気をそらせるのではないでしょうか?」
「はっはっは いい考えです、バナナが…あればですが…」
《こっちへおいで バナナを…あげるよ?》
岩塊に隠れたスカルハートは、先程作った偽のバナナを放り投げた!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67915.jpg 猿達は予想通りバナナに気を取られ、ハリソンはその隙にメガマシンキャノンを発射する!
バルブスの1機が手足を破壊され、続いてスカルハートも残り2機の手足を切り落とした!
『スカルハートか!? なぜ?どうしてここに…? だが…今はありがたいっ!!』
――こうして2機のガンダムはバルブスを全機戦闘不能に追い込み、猿達も戦意喪失していた。
857 :
粗筋川裕一 6/6:2014/01/13(月) 22:19:05.39 ID:JjTrsN4r
背中合わせになりしばし様子を伺う2機のガンダム。
「やったな…どうやらこれで…」
ふと、青いF91はスカルハートを見ると、スカルハートはVサインを出してその場から飛び去った。
「まぁ…いいか?フフフ おかしな奴だ」
その後――調査を終えたハリソンは船に戻り説明した。
「もう一度衛星を調べてみたんだよ
食料プラントはまだ健在だったし、猿共は人間のコントロールを離れていた
つまり連中はMSで暴れまわる理由など何もなかったのさ …それがなんだって?」
「理由などないのでしょう?類人猿は例え同種であっても、
別の集落の者を捕らえると残虐に、陰湿に暴行する習性があるものなんだそうですよ
その事を発見した学者は、もしそれが遺伝的な物なら人間にも
生まれつき消せない残虐性があるのではないか?と考えました
――学会で発表したらひどいブーイングの嵐だったって言います!
ま、人間が生まれつきろくでもない生き物とは思いたくなかったんでしょうけどね
20世紀の末の事だそうです」
「ふむ?君はあの連中がニュータイプだったと思うかね、トビア君?」
「はっはっは さぁて? …むしろぼくが気になるのは――――
人類が何万年、何十万年かけて… 猿とどれほど違う生き物になれたかって事のほうですよ」
猿が何気に拾った動物の骨が武器になる事を知り、その威力に吠える光景…
それは、人類が“MS”という兵器を手にした事にも似ていた。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=67916.jpg ――なお、トビア達が元海賊軍だという事が気付かれたのかというと…
「それにしても、クロスボーンの奴らは一体どうしてここに?」
……全然気づいていなかった。 ちゃんちゃん♪
<機動戦士クロスボーンガンダム・スカルハート終わり>
ちょwwwww
今回は超ワロタw
バカボオルもそうだったけど長谷川節全開やん
クロスボーンガンダムを初めて見た時に海賊のガンダムで驚いたけど、アストレイの日本刀を(しかも150mのを)持つガンダムにも驚いた
>>858 お笑い回と見せかけて、猿と人類とニュータイプの違いに疑問を投げかける所が長谷川先生らしいですね
「オフィシャルではございませぬぞ」は黒歴史並に使い勝手が良さそう
どや顔でE計画のことをシャアにかたるガルマの姿を想像した
ハリソンさんw
人望はあるみたいだけどさー
>>860 おおお オフィシャルではございませぬぞ
>>861 ロリコンなハリソン、略してロリソン
シーナ・カッツィユッキーってアシスタントさんがモデルなのかな?
大外伝3巻のSTAFF欄にそれらしき名前があるんだが
あれやっぱ「サルに教える」っていう発想だからガルマに思い至ったのかな?
ギレンなら生体改造に走りそうだしドズルなら癇癪起こしそうだし
短編集出たな。プロローグでクロスボーンガンダムの話はトゥインクが執筆した記録ってことになってるな。
あと機体解説。サナリィで次期主力機が開発中ってそんな機体どっかで出てたっけ?
それとも次回作とか構想中だったりするのか。大外伝でボツったX4の話とか……。
やっぱり残党の動きが気になるね
あれほどの基地を作れるとなるとそれなり資金がないと
ねえ
元から作ってあったやつか地球圏の反連邦勢力とつるんだか……。
まあジュピトリス沈んだから戻れないしかなりの数が残党になってそうだ。
戻ったら戻ったで処刑されそうだし。それとも本国はドゥガチ倒れてまともになったんだろうか?
でもVガン時代も木星はヤバそうな感じだったしなあ。
俺は常人とは違う発想の着眼点とサル顔からギレンを想像したけどな。
ガンダムに詳しくない俺は、なぜあの考えでガルマにいきつくのかわからなかった
だれが サル顔だ!!
―――――――――――v――――――――――――――
_,..----、_
/ ,r ̄\!!;へ
/〃/ 、 , ;i
i,__ i ‐=・ァj,ir=・゙)
lk i.l /',!゙i\ i
゙iヾ,. ,..-ニ_ /
Y ト、 ト-:=┘i
l ! \__j'.l
」-ゝr―‐==;十i _,r--――、
.ト、.j.!レ' ̄三! >ーr‐r‐r‐< _,.r<"「 l_____
____,..r--r=ヾヽj,r―'"≦__ ̄ ̄r―'"\\ \r",.-、, \
∧ ト-'‐'"三へ>ト-‐'"~ ゙i / \\(_.人 ヽ._ ヽ
レ'へ._ノi 「 \ ゙l //./",「 ̄/ / / ヽ-ゝ. \ /
鳴かぬなら 殺してしまへ ギレン
鳴かぬなら 鳴かせてみよう ドズル
鳴かぬなら 鳴くまでまとう ガルマ
猿の名前がアンソニーとセガールてのも懐かしいネタだな
プレステかサターンかどっちのCMだったかは忘れたがw
ときに猿の乗るMSの名前はバブルスの誤植じゃなかろうか?
猿だけに(マイケルジャクソンの飼ってた猿の名前がバブルス)
青い閃光か…
ブルーディスティニー思い出した
俺はザブングルだな。
♪風か嵐か 青い閃光 疾風のように ザブングル ザブングル♪
>>871 単行本のメカニック解説もバルブスだからそれで良いんじゃない>猿の乗るMSの名前
マイケル・ジャクソンの猿やドラゴンボールZの界王の猿がバブルスだから、エルメスみたいに商標的にNGで、わざと避けたのかも
どんな伝手か分からないけど、長谷川先生が富士見でSF海洋モノを描いてた
長谷川先生らしい機転の効いたハッタリと清々しい冒険物なのが良かった
あと、オビュレさんが可愛い
第3次スパロボα発表されたけどクロボンは無しか……残念。
オレはGロボ復活しなかったことが残念だ
横山作品は権利受け継いだところが結構ややこしいみたいだからな…
皇帝の紋章3巻が品薄なのもその影響とかなんとか…
(あくまでも)噂だが
まあ長谷川マニアの自分は速攻買ったからセーフだったんだけど
スパロボもFから見たら随分進化したよな。
αでグリグリ動きまわり、カットインもかっこよくなり、
一部の女性パイロットの胸も(ry
(--;)ノ'' シッシッ
>>878 自分はビクトリーファイブで余裕ぶっこいて手に入れられなかったから、発売日が分かったら速攻で予約した>皇帝の紋章3巻
新聞一面下段の本の広告に、『オタクの遺伝子』って名前の本の副題に長谷川先生の名前が書いてあるんだが何じゃらほい?
「オタクの楽園は、本当に不毛な荒野なのか?『ナウシカ解読』で明晰な宮崎駿論を展開した著者が、鉄腕アトムからガンダム、エヴァに至るオタクの遺伝子=SFの変容と可能性を描く。」と紹介されているんだが
オタクの遺伝子を読みきるのに1週間かかった
特に後半にある全体の1/3を占める論文パートがキツかった
無印のクロスボーンガンダムは富野監督の案を長谷川先生が咀嚼して描いたみたい
第20話の隣の町までトビアが歩きで行くシーンが打ち合わせで出てきた話なのに驚いた
「若造の言うことかあっ!」
監督の妄執みたいなんも感じないではない
ガンダムエースの増刊号になんか描くみたいだな。
今月のガンダムエースに予告編が載ってた。
ガンダム1/2<ハーフ> VS ガンダムMk-Uだそうだ。
ハーフガンダム…50%ガンダム?どういう意味だろうか
なんかフランクリンさん結構でっかく載ってたけどまさかのフランクリンフィーチャー?
ガノタだって聞いていたけどGacktが再編集されたZガンダムの主題歌を歌うとは思わなかった
右胸の出っ張り(センサー)からすると、ジムUとの合いの子っぽい>ガンダム1/2
鬚のおっさんが「カン・ウー」みたいだけど、長谷川作品の主人公っぽい顔のパイロットに心当たりない
30バンチ事件に憤慨したカン・ウーがガンダム1/2で暴れているのをMk-Uで止めるストーリーかな
どこのバーンズ大尉ですかw
一年戦争時からくらべ格段に進歩した技術を駆使して作られた機体サイズ半分(パワーは変わらない)のガンダム
それってもはやMSじゃなくてオーラバトラー並ではw
894 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/19(日) 22:07:13.43 ID:8ylPfhix
<機動戦士ゼータガンダム1/2 第1話 機動戦士ガンダム1/2 VS ガンダムMk-U(前編)>
この“物語”はいずれ近い将来、“彼”の敗北によって幕を閉じる事になる
そして“彼”もその事を知っている――…
何故なら、“彼”が戦いを挑んだものは…
――動き始めた“刻(とき)”というものだったのだから
冒頭、ヒゲ面の中年がガンダムに乗り、黒いガンダムMk-Uと戦闘していた。
ガンダムはすれ違いざまにMk-Uにビームライフルを撃つ!
ビーム …ではなく白いペイント弾まみれになり、模擬戦は終了した。
そしてその光景を見て、Mk-Uがまた敗北した事に頭を抱え苦悩する中年の男がいた。
宇宙世紀0087―― スペースコロニー「グリーン・ノア2」
この軍事基地において、ティターンズはすでに次期の主力戦闘MSとすべく
RX-178 ガンダムMk-Uの開発を進めていた だが――…
模擬選を遠くから双眼鏡で監視するティターンズ兵2人。
「なぁ、ジェリド どうしておれ達Mk-U用に集められたパイロットの出番がまだなんだ?」
「あれは技術部が勝手にやってる実験さ
ビダン大尉が納得してないんだよ Mk-Uはまだ完全じゃないんだとさ
あの模擬戦に勝つまでこっちへ渡す気はないだろうぜ…
へ まだ時間がかかるかもな なにしろ相手が“半分”とはいえ、あの伝説の“ガンダム”だ…」
むろん、これはオリジナル機体ではない
Mk-Uの開発はRX-78の徹底的な再解析から始まった
この機体はその為に、一年戦争終結直前まで作り続けられていた
ガンダムタイプの補給用パーツを可能な限りかき集めて
作られたレプリカである
895 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/19(日) 22:07:57.25 ID:8ylPfhix
オリジナルのパーツ含有率は約52% 不足分は現用機のパーツで継ぎ足し
マグネット・コーティング時に記録されたデータを参考に、
各スペックをRX-78と同等に調整された
緑のカメラ・アイを持つそれを、誰言うともなく1/2(ハーフ)ガンダムと呼んだ
そして、それを駆る男が――…
ガンダムのコクピットハッチが開き、パイロットがしたり顔で現れた。
そしてそれを睨みあげるビダン。
「ううう カン・ウー!貴様!」
「おっとっと!わたしゃ自分の仕事をこなしただけ、怒るのは筋違いですぜ ビダン大尉
お偉いさんにMk-Uののデビューをアピールしたいんでやんしょ?
ベテラン・パイロットの乗る1/2ガンダムを新人の乗るMk-Uで派手に打ち破って?
だから訓練してる?」
「それは… そうだが」
「その為に腕利きを連れてきたんだ 手ェ抜いたってしょうがないでしょ?」
すると今度はMk-Uから青年パイロットがヘロヘロ状態で這い出てくる。
『エドガー!エドガー・エドモンド・スミス!貴様ぁ!
ジャブローでAAA(スリーエー)の腕前だというからわざわざ呼び寄せたものを…
なんたるざまだっ!!』
「無理ですよォ!いきなりガンダムの相手なんて!
ガンダムと言えば一年戦争の時に百機以上落としたっていうバケモノじゃないですか!?
例えパーツ50%でも… 50機はいけるって事ですよ!」
『どういう計算だ!ばか者!! 性能はMk-Uの方が遥かに上だっ!自信を持ちたまえ!!』
「だったらちゃんとスペック見せて下さいよォ」
『軍事機密なんだっ!!それはよォ!!』
ビダンはエドガーの胸ぐらをつかみ、ぶんがぶんが揺さぶりまくる!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68132.jpg
896 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/19(日) 22:08:29.99 ID:8ylPfhix
そこへ車がやってきて、色黒の美女がウーを呼ぶ。
「それじゃ、みなさん あたしゃこれからちょいとヤボ用なんで、今日はこれで失礼しやす
またMk-Uの調整が済んだら呼んで下せえ
…もっとも、そっちのボウヤが今までのパイロットみたいに、一回で腰抜かして逃げださなきゃですけど」
ウーはからかいながら、車に乗って去って行った。
―食堂―
ウーが美味そうにカレーを食っていると、前の席にどっかとエドガーが座る。
「へぇ、逃げ出さなかったのかい?ボウズ?」
「当たり前です! 基地でAAAだった意地もあれば、この任務にかけているものだってあります…
一度や二度で挫けやしません 必ず伝説のガンダムを倒してみせます」
「へぇ〜… そいつは楽しみだね」
『負けませんよっ!!』
からかい気味に笑うウー、気合十分のエドガー。
……そして翌日、翌々日(中略)、9日目…… Mk-Uは全然勝てなかった。
『これじゃあバスクに報告できん!!』報告書をまき散らし、嘆くビダンであった。
さらに数日後、2人は小型MSトーナメント会場で出会った。
「珍しいですね?オフの日にこんな所で?」
「おめえもビダン大尉に入場チケットもらったろう?」
「ええ、そうなんですけど… 今更プロのおれ達に、学生の試合見せてどうしようってんですかね?」
「そうでもないぜ?見てみな!すげえのがいるぜ!」
試合に目を凝らすと、ハッチを開けて勝利を喜ぶ少女の様な中性的な少年がいた。
「た 確かに? …女の子?いや、男か? カミーユ・ビダン選手? あれは?」
「おめえに足りねえのはあの気迫だ
へっ だが一体何が気に入らねえのか… ちいと気が張り詰めすぎてるな、あれは…
戦場に出たら… 死ぬ… タイプだな
ま、もっともそんな奴に限って、現場で突然何かつかんで化けたりするからな わからんが」
897 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/19(日) 22:09:02.70 ID:8ylPfhix
一通り試合を見たウーはその場をあとにし、エドガーも彼を追いかけた。
「見どころありって事ですか?」
それを聞いたウーはオーバー気味に首を振る。全然見込みがない!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68133.jpg 「人間性が全然ダメなんじゃない?どーせ親に似てさ!」
エドガーは言われて気づく。ビダンとあのカミーユは親子だという事に。
路上を歩きながら、エドガーはウーに家族がいるのかと尋ねる。
「え? ああ ヨメと…子供が2人… 死んじまったけどな…
8年前… コロニーが落ちてきた時、オーストラリアにいたからな…」
その話を聞いたエドガーは、ウーはもう気にしてないにも関わらず気まずそうに謝る。
「ぼくは… 今までウー大尉を誤解してきました!
ぼくには… あなたの戦い方は激しすぎて、何か恨みでもあるんじゃないかって
もしかして… ウー大尉はスペースノイドの味方なのではないかと思って…そんな訳ないのに
ウー大尉は本当にMk-Uをいい機体にする為に戦われていたのですね?」
ウーはその話に少々困惑しながら答える。
「ああ――… まあ…なんだ… ――かけてるものがあるって言ってたよな?お前…
そいつは…なんなんだ…?」
「そ、それは…… す すみませんでしたあ!!』
『だから何で謝る!?』
その訳をしどろもどろと話すエドガー。実は…近々結婚するというのだ。
「実はできちゃった婚なんですけど… いや その、相手は幼馴染でして…」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68134.jpg その後、公園のベンチに座って飲み物を飲みながら話をする2人。
エドガーの彼女の名前はシシリアと言う。いいとこのお嬢様だそうだ。
お互い愛し合っているといっても、親がなかなか認めてくれず大変だった事。
その為にもエドガーはティターンズの将校として早く出世したかったのだった。
ウキウキと写真を見せようとするが、ウーは苦笑して遠慮する。
「興味ないですか? 彼女いますものね? あの――…女医さん?ドクター?」
「だからあの人はドクター!彼女じゃないの」
898 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/19(日) 22:09:36.28 ID:8ylPfhix
するとエドガーは微笑み、がんばりましょうと言い怪訝な顔をするウー。
「世間がだんだんきな臭くなってるのは知ってます
でも、生まれてくる子供の為にも… つ 妻の為にも、いい世の中にしなくちゃ!
Mk-Uはその為の力になる! ぼくだって面目だけでやっちゃいない
シシリアが言ってた事があるんですよ
人の思いは―――― きっと“星”みたいなものなんだって
一つ一つはうんと小さくて頼りない光でも、受け継がれて繋がって…
あの空の銀河の様になるんだって…
ここからじゃ… コロニーの壁にさえぎられて…今は見えないけど…」
「星…か へ… 悪いが…そんな感傷にはつきあっていられねえな
…一つだけ忠告しとくよ、エドガーさん あんた…さっさと軍隊辞めちまいな!
…向いてねえ …でないと、いずれ… 死んじまうからよ、お前も」
ウーは物悲しげにそう言った。 <続く>
なるほど、サイドストーリーみたいなもんか
しかし長谷川センセイにかかるとあのフランクリンも人間味あるおっさんになってしまうなw
カン・ウーてやっぱ軍神からつけた名前?
>>900 商売の神様じゃないか
食堂の場面をよくよく見ると、カン・ウーとエドガーの食事の付け合わせが……山盛りの人参!?
フランクリン・ビダンが長谷川裕一ナイズされてたな
パイロットは視力が大切なのでニンジン推奨
あれ、4年ほど前にニンジン嫌いなパイロットが居たような…
>>876 今回の目玉は初の勇者シリーズ(ガオガイガー)参戦と、
まさかの他社ゲーム作品からバーチャロン参戦とは!胸が熱くなるな!
あとはイデオンの再参戦だな。
ガンバスターがいるって事は宇宙怪獣との戦いがあるだろうから、イデオンがいると心強い。
ああ、7/28が待ち遠しい!!!
>>902 ???「ニンジンならいらないよ」
エドガー・エドモンド・スミス…
E・E・スミス…?
俺はFF6のエドガーとスト2のエドモンド本田思い出した
>その訳をしどろもどろと話すエドガー。実は…近々結婚するというのだ。
やべぇ、エドガー!それ死亡フラグ!
908 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/21(火) 22:01:08.50 ID:L6gPlAil
<第1話 機動戦士ガンダム1/2 VS ガンダムMk-U(後編)>
そして翌日、またしても模擬戦を行う白と黒のガンダム。
『くそっ!落ち着けエドガー! これで何度目だ!?
例え一矢でも!あの人に報いなくては!!』
――だが、やはり今回もまたガンダムの機動性に翻弄され負けてしまった。
「…くそっ!また負けた!どうして?」
あんな機動をされたんじゃ… Mk-Uではとても追いつく事はできない!」
…ふと、ある疑問が頭に浮かぶ。 本当にできないのか?
一方、外ではまたもビダンが怒りに震えていた。
「う うう… もう…だめだ… これ以上…引き延ばせない!
次は…バスクが来る! 奴の目の前で… 勝ってみせるしか…ない」
―医務室―
寝ていたウーは起き上がると同時に胸を抑えて苦しがる。
それを見たドクターはまだ寝てなきゃダメだと心配そうに顔を覗き込む。
「なあに、大丈夫だよ… このぐれえ…」
「医者がダメだって言ってんの! …まったく、あんな子供にそんな本気出す事はないんだよ!」
しかしウーは息を切らせながら否定する。
「そう思うだろう? ところが… 違うんだよな
あの小僧、言うだけあって飲み込みがいいんだ …本気出さねえと、こっちがやられちまうのさ!」
苦しそうにそう言うと、ドアが開き呼吸を荒げたエドガーが現れディスクを見せた。
「1/2のデータです… メインコンピュータから盗み出してきました
納得がいかなくて… だけど…驚きましたよ
まさか… まさか…これほど 低 性 能 だったとは!
それなら…最新型のジムの方がはるかに…マシだ…!」
「気付いちまったかい…?」
909 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/21(火) 22:01:47.44 ID:L6gPlAil
「ぼくが勝てないのは機体の性能の差じゃなかった! あなたの操縦は完璧でした!
手足の振りとバーニアを完全に連動させて、MSの性能を限界まで引き出していた!
だ だけど気付いたんです… Mk-Uなら、スラスター推力だけで同じ事ができる…
ぼくがそれを無意識にしない いや、できないのは――…」
言うが早いか、エドガーはウーのスーツを強引にはだける。
…ウーの胸には包帯が巻かれていた。
「パイロットの体に… 負担がかかりすぎるからなんだ!」
「しょせんあれは8年前の機体よ 今更…通用するような性能じゃねえ
へ へへ その位はしねえと…な」
「だけど! だけどどうしてなんです!?
8年の技術差をカバーしたあなたの腕は同じパイロットとして尊敬します!
だけど!なぜ…そんな体をボロボロにしてまで!Mk-Uと戦うんですか!?』
「あれが…完成しちまえば… コロニーの制圧に使われる…
その目的で作られているのを… 知ったちまってるからさ!」
「な? !? ――それじゃ?あなたはやはり…スペースノイドの味方を?」
910 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/21(火) 22:02:21.70 ID:L6gPlAil
「地球生まれが全部地球至上主義かよ! へ!
…だが、おれは最近聞くエゥーゴとかいう連中の言う事も、
ティターンズの理想もどちらも信じちゃいねえ! あの大破壊の跡を見たらな
――あの何もない大地に立った事のない奴等に何が分かる!
しょせんインテリどもの…言葉遊びよ!くだらねえっ!
おれは… "戦争"そのものが憎かった! だが…気が付きゃおれは…兵士だった…
戦う事でしか生きられない男 フフフ
だからよ、千載一遇のチャンスで… あの1/2のパイロットの役が回ってきた時決めたのさ!
ならば…"戦ってやる"ってな!
ティターンズは自らの正義を標榜する為に、"ガンダム"の名と姿を
それにふさわしい性能のMSを欲していた…
なにしろ… ガンダムの噂は驚異的な戦果は残したものの、
実態がすでに存在しない事が相まって、すでに民間じゃ伝説的な超兵器だと誤解されている
そして連邦もあえてそれを覆そうとはしない
へへへ でもよ、だからこそ その"怪物"の名が恐れられているからこそ、
それが欲しいからこそおれがMk-Uに勝っている間は、Mk-Uの量産はありえない!
そうとも… おれの目的は、Mk-Uの完成をたった1日でも遅らせる事だ…
"時代(とき)"が再び戦争へ向かっているのだというなら…
面白えじゃねえか? その歴史、おれがここでせき止めてやるぜ
これが… 一介の兵士にできる、唯一の"戦争"との戦い方だ!」
…エドガーは、なぜそうまでしてこんな事を続けるのかと問いたかったが…言えなかった。
一方、業を煮やしたビダンは机を叩きながら叫んだ。
『実戦装備だ!ビームライフルを持たせろっ!! 次の模擬戦は宇宙で!実戦装備で行うのだっ!!』
部下はビダンを止めようとするが、ビダンはペイント弾ではMk-Uの性能は分からないと叫ぶ。
『何の為にMk-Uをフレームと外装に分けて設計したと思う!?
例え敵の攻撃で装甲を破壊されても、全体の性能は下がらんのだっ!!
一撃ニ撃はくらうかもしれん! だが実戦で最後に勝つのは私のMk-Uなのだっ!!』
そして実戦装備だと聞いたエドガーはスーツを着込みながら、内心冗談じゃないと叫んでいた。
911 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/21(火) 22:02:54.73 ID:L6gPlAil
「ふん!予想以上にてこずっているようだな? 大げさな事だ」
通路にて、先を歩く将校に怯えながらも平謝りするビダン。
「も、申し訳ありません い、意外に1/2は強く…」
「アレが張子の虎なのぐらいはわかっておる…
だが、ならばなおの事そろそろ負けてもらわねばな?士気にかかわる!フン!」
将校はエドガーを見かけると握手しようと手を差し出す。
この将校こそがあの悪名高き「バスク・オム大佐」だった。
「キミのデータは見せてもらった、優秀だな… 両親は…北米?キャリフォルニアか
ああ…あそこは…いい土地だ 軍事基地も近い…クク」
するとバスクは突如エドガーの肩を掴むと、ギリギリと力を込め始めた。
「勝ちたまえよ、エドガー君 エリートたるティターンズには…敗北は許されんのだよ
それに… 案外、基地の流れ弾は遠くまで飛ぶものだ」
そう言って立ち去るバスク。これは遠まわしにエドガーの家族を人質に取り"脅迫"していたのだ!
ふと、エドガーは目をやると向こうでヘルメットを被らず、部下を困らせるウーの姿が見えた。
「宇宙戦なのですよ!命に係わります!」
「おれはいつだってそんな物は被っちゃいねえんだよ… 大丈夫だよ」
エドガーとウーの目が合い、エドガーは一瞬考え…… 自らもヘルメットを捨ててしまった。
――こうして、実戦装備の命を懸けた模擬戦がついに始まってしまった。
(引けない!引く訳にはいかない… 落ち着け!勝つだけでいいんだ!
手でも足でもいい、一発当てられさえすれば! だけど… そんな余裕が…)
今までと違うMk-Uの動きに感心するウー。エドガーは必死に説得を試みる。
『もうよせ!やめてくれ、ウー大尉ーっ!! こんな事を続けて…何になる!
あなたが戦争が憎いのなら、それと戦うのは構わない!
だけど…こんなのは!方法がおかしい!』
912 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/21(火) 22:03:33.44 ID:L6gPlAil
ふと、エドガーは昨日のウーとの会話を思い出す。
ガンダムはいずれ負けるが、あと1〜3日、Mk-Uの完成を遅らせたからといってどうなるのか?
「へへ… そいつは…わからねえな わからないけど…な
何か…起きるかもしれねえぜ… 人の…思いが星だってんならよ
おれ達の知らない所で…何かが繋がって… そうしてる間に何かが動いて、何かが変わるかもしれねえ…」
――そして現在。
『それが…戦乱へ向かうのが"歴史"なら… "刻"だというなら!
たった一人の人間に止められやしないんだ!やめろおおぉぉぉっ!!』
「例えそうでも… これがおれの戦い方よおっ!!』
これまでと違った高速戦闘を繰り広げる白と黒のガンダム。
やがて2機のガンダムは射撃戦からビームサーベルでの白兵戦に切り替える。
戦闘中に周囲のコロニーミラーが破損し、ミラーに2機のガンダムの無数の影が映りこむ。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68188.jpg それは… まるで、無限の回廊に閉じ込められた争いの姿そのもののようで…
互いにライフルを向けるガンダム。
…だが、その瞬間ウーの脳裏に先日結婚すると言っていたエドガーの姿が浮かんだ。
「ち しゃあねえ… なあ」
ウーは戦意を無くし、トリガーを引くのをやめた。
ガンダムの動きが一瞬止まり、Mk-Uのライフルがガンダムのコクピットを貫いた!!
Mk-Uの勝利にバスクはしたり顔でニヤリと微笑み、ウーの死にエドガーは泣き叫ぶ。
「た… ウー大尉? 大尉! カン・ウー大尉!!!!』
(人の思いは星のよう…か へ 下らねえ おれの思いも、誰か…… 継いでくれるものかね?)
…その時、コロニーを歩いていたカミーユは何かを感じ取り宇宙を見上げる。
一緒に歩いていた少女はカミーユにどうしたのかと尋ねる。
「星が…」「星?」
そして、その日―――― 少年は確かに、宇宙にひとつの星を見た
そしてゆっくりと"刻"は動き出したのだ <続く>
やっぱ7年も経つとつらいんかな
まこの1/2ガンダムとやらは元のRX78に及ばない性能しかないんかもしれんけど
RX78>GM2みたいになってしまうのはちょっとさびしい話だ
ちょっと親ばか的なところもあるかと思わせたけどやっぱりフランクリンは黒いやつだったな
ヘルメットかぶらないところといいバーンズ大尉を思い出す。
ウーがバーンズの先祖なのかと思ったが違ったようだ…
>>907 カン・ウーが手心を加える逆フラグになりましたね
>>916 いやいや、バーンズの褐色の肌は、あの女医さんの血統だからかもw
白と黒のガンダムが高速戦闘を繰り広げる所とか、ミラーが合わせ鏡となってガンダムの無数の影を映す所とか、漫画表現の限界に挑戦した様な絵に感心すら超えて感動した
『オタクの遺伝子』に感化され過ぎて、長谷川裕一先生への評価に下駄を履かせてしまう
あー、確かにもう女医さんとヤってていてもおかしくは無いなw
合わせ鏡はなんか幻想的だったな。描く方は大変だろうが。
919 :
マロン名無しさん:2014/01/23(木) 10:16:28.21 ID:vCOWoxPF
タヒねカス
921 :
粗筋川裕一 1/5:2014/01/23(木) 22:17:08.83 ID:3rL/Fkhj
<第2話 アムロとKiss!・前編>
―東南アジア方面・ティターンズ基地―
冒頭、ティターンズ将校の目の前に座らされたサングラスの青年がいた。
「たった今―― カラバから正式な回答がありましたよ、アムロ・レイ大尉
君の身柄を材料にしたあらゆる交渉には応じかねるという事だよ」
「そうか…」
「見捨てられましたな」
不思議な事に―― グリプス戦争後期――
エゥーゴから分かれて地上のカラバに残ってからの…
アムロ・レイの足取りは杳として知れない――…
搭乗していたとされる機体が複数機存在しており、
しかもそれらの目撃された場所が分散しているのだ
また、それら各機体の(ディジェはともかくとして)
決定的な証拠が無く、研究家の分かれるところである
だが―― 何故そうなるのだろう?
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68272.jpg 「あなたが我らに捕獲される前に、どんな目的でこんな辺境に来ていたのかは知りませんが…
一年戦争の英雄も軽く見られたものですな」
「いいさ… それも覚悟の上だ」
ここに一冊の興味深い資料がある
「エドガー・エドモンド・スミスの日記」――…
グリプス戦役時にMSパイロットだったと伝えられる人物によるこの手記は
その問題に対する、ある程度の手掛かりとなる筈である
922 :
粗筋川裕一 2/5:2014/01/23(木) 22:19:19.01 ID:3rL/Fkhj
――その時警報が鳴り響き、カラバの形式不明の戦闘機が1機接近中!
肉眼でその姿を見た将校は驚愕する!
『! まさか!あれはZか!? 宇宙で我らティターンズを恐れさせている…
エゥーゴの主戦力!あれが可変MS! Zガンダムなのかあぁっ!!』
Zは空中で変形し、MS形態にな・・・・・・る???
「…ちょっと 違うのか? な?」
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68274.jpg この記録によれば―― 確かに彼、エドガーはこの灼熱の地で
「アムロ・レイ」なる者に出会ったのだから
Zもどきを操縦していたのはエドガーだった。
Zは基地に降り立つと、盾(分離した翼部分)を地面に突き立て、内蔵マシンガンで乱れ討つ!
『盾でかっ!!』『ていうか盾か、あれ!?翼ついてんぞ!』
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68273.jpg さしものハイザックのマシンガンもこの巨大な盾は貫けず、戸惑っていた。
ふと、Zもどきは基地内部に手を突っ込むとアムロに呼びかけた。
『アムロ大尉!アムロ大尉ですね!
カラバから来ました!エドガー・エドモンド・スミスです!こちらへ!急いで!』
エドガーはアムロをコクピットに乗せると、迫ってきたハイザックに盾の一撃を食らわせた!
『行きますっ!しっかりつかまって!』
そしてZもどきは再び変形し、基地から脱出して行った。
「ふふふ なんと…見事な脱出だ!
こんな使い方もあるのだからな、これからは可変MSの時代と言う事だよ」
将校は飛び去るZもどきを眺めていると・・・・・・・・ あ。落ちた。
ハイザック達は誰かの弾が当たってたのかと少々困惑気味になっていた。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68276.jpg そして将校はすぐさま包囲網を敷き、アムロ救出の命を下すのだった。
「あれはZか、もしくはその強化タイプに違いない!またとない獲物だ!アムロ共々な
我らの庭であるこの大樹海から、一歩も逃すな!」
923 :
粗筋川裕一 3/5:2014/01/23(木) 22:19:51.51 ID:3rL/Fkhj
……一方、アムロは……エドガーの無茶苦茶っぷりに少々呆れていた。
「第7騎兵隊参上… と、言いたいところだが…やる事が無茶苦茶だぞ、お前」
「すみません あまり盾を傷つけると飛べなくなると注意されてたんですけども…
何しろこれで飛んでるから…」
――先程、最後に盾でハイザックに一撃食らわせたのが致命傷だったらしい。
「なんだよ!欠陥品かよ?」
「そーなんですよ… こいつはアナハイムが独自に進めていた可変MSの実験機のひとつで、
カラバが譲り受けてから、外装をただ今噂のZっぽくしたものなんです
ぼくは勝手の1/2Z(ハーフゼータ)って読んでますけどね」
「1/2Z?」
「ハンパって事ですけど、ぼくには別の意味もあります」
エドガーは機体のチェックをするが、残念ながらもう飛べそうにもなかった。
しかも8時間以内に合流地点に辿りつかないと、輸送機が発射してしまうのだ。
だが、これは幸いな事に"可変MS"だ。
「大丈夫、MSには手もあれば足もある… 走らせます!!』
すぐさま1/2ZはMS形態に変形し、地響きを立てながら走り出した。
激しく揺れるコクピット内で軽くパニックになるアムロ。
「あ あまりいい考えじゃなかったすかね?」
「かまわん! うまく脱出で来たらキスしてやるぞ!」
「ははは またご冗談!」
やがてレーダーが反応する。後方からハイザックが追ってきたのだ!
(基地にいたMSは全部で11機… 不意を突いて4機は落とした…けど
残りは7… こいつ…1機じゃあ…)
そして追ってきたハイザック達と戦闘になるが、1/2Zは泥に足を取られて転倒してしまう。
そこにハイザックがヒートホークを振りかぶりながら迫る!
『泥をつかんで投げろ!!』
アムロの叫びに1/2Zは泥をハイザックメインカメラへ投げつけ、ビームサーベルで切り裂いた!
これであと6機だが…キリが無いので川へ飛び込み逃げ出した。
924 :
粗筋川裕一 4/5:2014/01/23(木) 22:20:24.01 ID:3rL/Fkhj
それからかなり離れた所にで休憩する2人。
「はあ はあ はあ… ははは、おれ達生きてるー!」
「――うむ、なかなかかっこよかったぞ、エドガー君… 恋をしてしまいそうだ」
不敵に微笑むアムロ。またまたご冗談を。
エドガーはこれもニュータイプの閃きなのかと問うが、アムロは否定する。
「違うよ ぼくは…本職は地球の環境生態学だからな それでさ」
「へえ?アムロさんがそんな事を? 意外ですね、ぼくはまたてっきり…」
「いいよ、無理に話を合わせようとしなくても 君は…気付いてるんだろう?」
――するとアムロはキスしようと迫り、エドガーはアムロの顔をつかんで必死に抵抗する!
「い…いけません、アムロ大尉!ぼくらはまだ助かった訳では…それに…
それに恋人!ぼくには恋人がいるんですゥ!
あなたが男だからじゃない!趣味は人それぞれでかまいませんけどォ!!」
エドガーの抵抗も気にせずギリギリと迫るアムロ!…だったが、諦めて力を抜き、がっかりとため息をつく。
「……そっちはまだ気付いてない…」
・・・・・・・・・・・・アムロの胸元をよく見ると…… 胸 が あ る ?!
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68275.jpg するとアムロはサングラスを取り、雨に濡れながら正体を明かす。
「"ぼく"は女だ 本物のアムロ・レイであるはずがない… 影武者だ
君は…わかっていたんじゃないのか?
本部の決定はぼくの救出の断念だった… けれどぼくが本物なら、そんな事はありはしないからな…
――なのに君は一人で… たった一機ででもやってきた
どうやって輸送機のパイロットを説き伏せたかは知らないけど…
だけど何故? 何故影武者と分かっている者をそうまでして助けようと思った?
助けられている方がこんな事聞くのは変かな?
だけどぼくには君の戦い方が、とても生き急いでいるように見えた
何かに追い立てられてるみたいに…危険な感じがする
今はよくても、このままじゃいつか命を落すんじゃないかってそう思えるんだ」
「…時間がありません、行きましょう
大丈夫、ぼくは…そんなに弱くありません!弱くちゃ…いけないんだ!
あなたは必ずぼくが守ります!」
925 :
粗筋川裕一 5/5:2014/01/23(木) 22:20:58.00 ID:3rL/Fkhj
再び進軍を開始する1/2Z。そこでエドガーは説明しだした。
「カラバの目的は、地球上に複数のアムロ・レイをばらまく事
一年戦争の英雄であるアムロ・レイがどう動くかで、戦局そのものに重大な影響を与えるから
だから、そうして本物がどこにいるか分からなくする事で、
ティターンズの動きを牽制する 牽制し続ける事なんだ!
それは―― 戦力が多いとは言えない、カラバにとっては重要な作戦 だけど……」
道中、物陰に隠れハイザックを撃破する1/2Z。残り6機!
なお、影武者はこの女性の影武者を含め最低でも3人活動しているらしい。
「だけど… ぼくって男顔かなぁ? サングラスだけで誰も小隊疑わないの!」
自分でも気にしているようで、泣きだす彼女。身体検査もされなかったそうで…。
「伝説のNTにちょっかい出す奴はいないんじゃないかと まぁ…よかったじゃないですか」
そしてまたもゲリラ戦術でハイザック撃破。これで残り5機。
僚機の撃破地点から、将校は脱出路の見当がついたようだった。 <続く>
てっきりアッーーー!なのかと思てしもたわw
さすがに自キャラじゃないのをそこまで変えることはせんえわな
今回は長谷川節半開といったところかw
つうか影武者さんよ、ギリギリと迫るなww
前振りがあったから薄々影武者じゃないかと思ったけど、ちっぱいアムロとはwww
メタ的に言うと、Zに出た有名なキャラを出したいが余り似ないので影武者にしたのかも
1/2Zはフライングアーマーを担いでいるのが何とも実験機らしい
MS本体も胸部が動くだけで簡単なのが尚更
ガンダムと言えば、種運命が終わったな
何と言うか、特定の登場人物の考えが勝ちみたいな所が不思議だった
長谷川先生がオフィシャルファイルマガジンで「闇を切り裂いたら広がった」と書いていたけど、その闇が薄っく覆われた感じで気持ち良くなかった
隠密作戦みたいなものだから仕方ないのかもしれんけどさ
ゲタの一機も用意しておけば全然違う展開になっただろうに
そういやティターンズのほうにもSFS一機もないのな
いやゲタなしスイスイが可変機の売りだろw
フリントにロングライフル持たせたい
せやな
最初の紀州の段階でSFS優先的に破壊するとかあってもよかったかも
>>929 そうなん?
とりあえず俺はキャラだけは好きだったな。
タリアさんハァハァ
ゞ(`´ ) シッシッシ
あの翼兼シールドがあまり被弾できないというのはさもありなん
Zガンダムはデザインも変形も格好いいんだが当初からシールドについては気になってたんだよな
一番被弾しやすそうな突端部だし大気圏突入のときも重要だというのはわかるんだけど
機首のところにシールドを使うんで仮に破損とか紛失とかしたらWRが困難
シールドなしで変形するとコクピットが超危険だし
そういうわけでシールドが破損されることは無かったな
まあ頑丈に作ったおかげか最後衝角がわりになったけどさ
937 :
粗筋川裕一 1/4:2014/01/25(土) 21:59:55.22 ID:qOpXNnOe
<第2話 アムロとKiss!・後編>
「ほら… これは食えるぞ」
小休止して双眼鏡で辺りを監視するエドガーに、木の実を差し出す彼女。
そこでエドガーはかつて、自分に命を譲ってくれた先輩がいた事をぽつぽつと話し出した。
「パイロットでしたが、ティターンズの中にあって戦争を止めようと努力していた」
「ティターンズ?」
「ははは 言ってませんでしたっけ? ぼくは最近までティターンズにいたんですよ
生きていればもっと多くの人の為に働くはずの人だった… なのに…
戦場で…どちらか一方しか生き残れない、そんなギリギリの状況で…
彼は… 自分の身を犠牲にして、ぼくを……生き残らせてくれた
きっと… ぼくは譲られた命に恥じない生き方をしなくちゃいけない
どこかでそう思っているんでしょう――…
へへ そうなったらティターンズにはいられなくなって――
幸いこんなご時世ですから、すぐカラバには入れましたけど
だから―― どうしても…許せなかったんです」
カラバに所属したエドガーは上官の命令に反論していた。
本物なら助けて偽者なら見捨てるのか、と。
『それだって… あなた方が… 必要だから作った偽者じゃないですか!!』
…そして現在。エドガーは親によって彼女と強引に別れさせられたそうだ。
「ティターンズ(エリート)じゃない俺はいらんのだそうです…
なに、この戦争が終われば、また…ね」
上機嫌になったエドガーは遠慮する影武者に彼女の写真を見せる。
「それじゃ、まぁ 折角だから…」
938 :
粗筋川裕一 2/4:2014/01/25(土) 22:00:27.74 ID:qOpXNnOe
――写真を見るなり突然吹き出す影武者。一体なにが??!!
「え? あの? これ?」
「いやぁ、産後の肥立ちで少しふっくらしてますけどね?」
「いや…ふっくら…とか… それはいいんだけど…
うん 人の趣味はそれぞれだからね ぼくが口を挟む事ではないな」
なぜそんな反応が来るのか分からないエドガーであった。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68360.jpg そして一晩走り続け、夜が明けた。
夜明けの太陽を見て、改めて自然の美しさを感じ取るエドガー。
「素人の考えだね、エドガー君 地球環境学をやっているとね、しみじみ思うのはね
地球は―― なんて汚いとこだろうって事さ
君の言う自然の中には、ゲジゲジもいればスピロヘータだっている
そいつらのしちらかしたウンコだってある ぶっちゃけ地球の半分はウンコみたいなもんさ」
「ウ ウンコですか?」
「世の中もそんなものだよ、エドガー 人間が自然から生まれた、自然の一部である以上は
ティターンズが本当に地球主義者なら、酸素を生む南米ジャブローで核は使うまい
ジオンの目的が本当に宇宙移民の独立なら、自分達の大地たるコロニーを落としたりはすまい
どれもウソッパチだ、だからやるんだ …だが、それが現実なんだ
本当に君が譲られた命に恥じない生き方をしたいと思うなら…
例えば世の中の為になりたいと思うなら――
その救う世界の半分位はどうしようもないゴミみたいなもんさ…
ウンコだって助ける気がないとな」
当然エドガーはそんなの嫌だと否定し、影武者はそりゃそうだと笑い出す。
「悪い事ばかりでもないだろう、期限付きだって輸送機出してくれた仲間もいるんだし
ぼくはそんなもんなんだって呑んでかかったよ
裏切られても、見捨てられても…それでいいって それが世界なんだって
あきらめるんじゃなくて、呑んで―― だから影武者になったんだ」
「強いですね…あなたは」
939 :
粗筋川裕一 3/4:2014/01/25(土) 22:00:59.53 ID:qOpXNnOe
「君の場合は肩に力が入りすぎなんだよ!
もっと自然に構えてごらんよ、どんなに汚くて、汚れてて、
それでひん曲がったって決して折れやしない
自然が美しく見えるなら、それはきっとそういう強さを持っているからなんだと思うよ」
影武者に肩パンチされたエドガーは、ハッチを開けて大自然の空気を深呼吸する。
「へへ まあでも、何言っても私も―― 助けが来てくれて嬉しかったけど
ねえ、君の先輩ってどんな人だったんだ?美形?」
「いや… ヒゲのおじさんで、あまり… 正直かっこよくはなかったです…ね」
やがて広い湿原を見渡せる崖の上に出る。
眼科にはハイザックが4機…もはや回り込もうにも時間が無く、一か八か突破する事にした。
「ああ… でも、その前に」
影武者をコクピットに引っ張り上げようとすると、唐突にキスされた。
「まだ…助かった訳じゃありませんよ」
「ああ、あれはヤメだ 助かったらもっとイイコトしてやる!」
「ははは 遠慮しておきますよ、ぼく彼女いますし」
「……面白くない男だね〜…」
――こうして、1/2Zは敵陣突破する事になった!
ダメージを受けながらもハイザックを2機撃墜する1/2Z。
だが、3機目に斬りかかった時に脚を撃たれ、3機目を倒すと同時に立ち上がれなくなってしまう。
動けない1/2Zにゆっくりと歩み寄るハイザック。よりにもよって残ったのはあの将校だった。
「くっくっく よくも…てこずらせてくれたものよ! だが…これで!」
ハイザックはマシンガンを捨て、ヒートホークに持ち替える。
「エドガー!さっき話した卑怯な手を使え!」
「し、しかし あれは…!」
『ばかっ!ためらうな!奴はまだぼくを本物のアムロ・レイだと思っている!そこに…賭けるんだっ!!』
やむを得ず1/2Zは盾を掴み、盾の推力を利用してハイザックに向かってゆく!
『ばかめっ!死ね――――っ!!』
940 :
粗筋川裕一 4/4:2014/01/25(土) 22:01:35.24 ID:qOpXNnOe
その時、突如1/2Zのハッチが開き…… 上半身"裸"の女性を目にして固まってしまう。
(・・・・・なんで?・・・・)
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68361.jpg その一瞬を突き、1/2Zは盾先端部分をハイザックの胴体に突き刺した!!
ようやくハイザック隊を全滅させ、ハッチを開き泥を排出させるエドガー。
なんとかお互い生き残った事と……
いつの間にかカエルが影武者の頭に乗っているのに、エドガーはたまらず笑い出した。
「なんだよ〜 きったねーの!」
―数日後、カラバ基地―
肩にアムロのパーソナルマークを付け、修理された1/2Z。
「ぼくはこの後、あのマークを付けたこいつで各地を転戦する事になりました」
「そうか… それじゃ…ここでお別れ…だな」
「はい あなたに教えて頂いた事は…まだ全部はわかりませんけど…
分かる男になれるよう、努力するつもりです! それと、あの…」
ふと、エドガーは咳払いするとひっそりと影武者に耳打ちする。
「あなたはアムロ・レイではなかったけれど… 確かに…"本物"でした!!』
「もう行け! また…キスしたくなるからな!」
そう言ってニヤリと微笑む影武者、その言葉を耳にして驚く衛兵。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=68362.jpg エドガーは敬礼をし、去ってゆくアムロ・レイの影武者の背中を見送った。 <続く>
うはwエドガー くぁwせdrftgyふじこlpって感じやな
まあちょっと重いみたいだけどわりに便利じゃないかなあの翼シールド
ディバイダーっぽく推進補助にもなりそうだし打突にも使えるし
本体の性能は大したことなさそうだけど
なんかその後アムロはゲイだの両刀だのの噂が流れそうな気がwww
(あくまでも)噂だが
なんかその後アムロはゲイだの両刀だのの噂が流れそうな気がwww
連続投稿すまん
そりゃ緊張感漂う時におっぱい見せられりゃ動きも止まるわなwww
しかしこれが有効なんだったらハマーンのホログラムみたくおっぱいを映し出す戦法は使えるかも?
ならばいっそ、女性型MSを作って
いざとなったら、すぽーんと外装を脱ぎ捨て
おっぴろげジャンプだ
それはそうと、一体何を見たんだ偽アムロ
エドガーの彼女とは一体……?
>>942 翼シールドに依存し過ぎだろ
奇襲からの一撃離脱には使えるが、汎用性に欠ける
影武者さんが彼女の写真を見て吹き出していたけど、もしかしてエドガーってD専?
「いや…ふっくら…とか(言うレベルじゃなくて)…それ(産後の肥立ち)はいいんだけど…」と言う意味でw
パイルバンカーで敵の隊長機を倒したのが長谷川先生らしい
冒頭の、盾を地面に突き立てマシンガンを乱れ撃つシーンで、伏線で使っているのが良い
最後の「あなたはアムロ・レイではなかったけれど…」「確かに…"本物"でした」「もう行け! また…キスしたくなるからな!」が面白かった
影武者さんもアムロとして各地を転々とする様で格好良かった
嫁なー
@ブサ
Aデブ
Bロリ
C男顔
あるいはこれらの複合が可能性としてはアリかな?
ただブサは難癖つけられたりすると困るんであんまやらないかも
けどなんかいいとこのお嬢さんぽい話だったよな
>>948 つまりVガンダムの裸のお姉さんたち作戦は正しかったというわけか
なんと破廉恥な!
お約束で何か間違って別人の写真見せたとかいうオチは付かないのか。
そうか、カン・ウーさんの写真か
確かにふっくら
嫁の写真が気になるw
「ふっくら」って言うからぽっちゃりさんだと思うんだが…
影武者(そう言えば名前判明しなかったな)が吹き出す位だからものすごいデブとか?w
ただその場合、長谷川先生が嫁の絵描くとは思えないんだよな。
長谷川先生の描く女性でデブもブスも見た事ないから
ああ、カン・ウーって関羽から取ったのか。今頃気づいた。
ブルンブルも豊満な身体を持つ女性でした
それを言うならブロン
962 :
粗筋川裕一:2014/01/26(日) 21:23:24.00 ID:???
ハーフ乙。
いやホント20年かけて自分がどれくらい進歩したかと思うと…
まあ人間も何十万年もかけても猿とどれほども違わん進歩しかしてないし仕方ないかw
964 :
粗筋川裕一:2014/01/26(日) 22:04:30.06 ID:???
乙どうもです。
上手いな、さすが長谷川読者w
>>962粗筋川裕一さん、乙です
クロボン無印までで1スレを使い切りたかったが思ったより消費しなかったのが残念
まあどうしても勢いは週刊モノのほうが出やすいですね
クロボンをネタにしてくれたことには大変満足していますし
連載形態よりも熱の入った粗筋を書こうという気にさせてくれる題材かどうかのほうが優先だとは思いますけど
967 :
粗筋川裕一:2014/01/27(月) 10:09:56.17 ID:???
乙ありがとうございます。
確かに伸びるスピードは週刊誌で、それも超人気の物にはかなわないけどね。
(例:キン肉マン、ドラゴンボール等)
ちなみに自分はガンダムシリーズはまともに見てません、知識もGジェネとスパロボくらい。
ちゃんと見たのはAGEとこのクロボンシリーズだけだな…
新スレより
16 :マロン名無しさん:2014/01/27(月) 19:04:32.48 ID:???
けぺる前川さんが企画したオフ会にスペシャルゲストとして長谷川先生が来た
そこでクロスボーンガンダムの完結編を描くと言う事が語られた
遂にトビアの冒険の物語が終わるかと思うと悲しさよりも感慨深い
ゴーストの事か。なんか感慨深い…
わりとまじめにVの続きでなんか描いてくれるとうれしいんだけどな
まあ今は連載2本まだ抱えてるから難しいだろうけどさ
ゴーストとゴッドバードの事?
単行本派だが、ゴッドバードはもうすぐ終わるんじゃなかったっけ
しかしそろそろオリジナルも読みたいという
CoCoつぼの残り読めるようにしてくれ〜
してください
亀レスだが
>>863>>868 「類人猿館」というものは地球上にしかない
(コロニーにいるヒト以外の動物は基本的にペットと家畜のみな)んで
地球に駐留経験のあるザビ家公子、ということからガルマに限定されたんじゃね?
>>962 いつも乙です。
リアルでももうじき連載開始から丸20年ですしね。
>>968 いや当時なら鋼鉄のことだろうな。
>>968 時期的に鋼鉄の7人の事だよ
「冒険の物語」も文庫版轟世剣ダイ・ソード4巻あとがきからの引用で、悲しさでも寂しさでも無い感情を表現したつもり
>>970 ゴッドバードは「今回含めてあと3回で第2部が終了」って言われている
自分は版権ロボ物以外の新作を見たい
あ、そうか鋼鉄だったか
現時点で長谷川先生の一番新しいオリジナル作品って
マップスネクストシート、次点でクロノアイズか?
>>976 何を持ってオリジナルとするか?
スタジオ秘密基地劇場
(他作品とクロスオーバーしてスタジオ秘密基地メンバーと合作しているが、物語も絵も長谷川裕一本人が描いた物もある)
↓
マップスネクストシート
(物語も絵も長谷川裕一本人が描いているが、マップスの続編で他の作家が書いたシェアードワールドの影響を受けている)
↓
マーメイド・ヘヴン
(物語も絵も長谷川裕一本人が描いるが、読切で連載では無い)
↓
クロノアイズ・グランサー
(物語も絵も長谷川裕一本人が描いるが、クロノアイズの続編)
↓
クロノアイズ
そんな細かく言わなくていいだろうに
COCOつぼを…
>>978 すみません、
>>977です
責めるつもりとか無くって、自分も「オリジナルを読みたい」と思いつつ、「どこからがオリジナルと言えるか?」が自分も分からなくなっています
自分が理解する為に(あわよくば他の方に教えて頂く為に)書き出しました
鋼鉄の単行本表紙の7人揃ううちにメンバーの絵が増えていくのがなかなか
あのスズキミノルって元ネタあるん?
俺は知らんけど、第2話で登場するんだからその時に聞いてみたら?
984 :
粗筋川裕一:2014/01/30(木) 22:01:32.68 ID:???
1/2Z最終話は分割するべきじゃなかったな。
合計8レスになったとはいえ、2回線持ってるんだから回線切り替えて連投すればよかったと反省。
まあそこはお好みで
いざとなったら代理スレも使えますし
986 :
粗筋川裕一:2014/01/31(金) 22:38:19.90 ID:???
次回、「鋼鉄の7人」は2/3から開始とします
>>981 あれ凝ってたな
しかし鋼鉄の7人という名前が出た当初
イオの作戦メンバーからキンケドゥザビーネハリダ抜いて
エウロペハリソンバーンズかな、と思ってたら全く違う展開
粗筋川裕一さん、酷いよ
「鋼鉄の7人」7話が掲載されたダムエーにカラーの広告(Z1/2単行本奥付裏)が載っていてwktkした思い出を書こうとしたのに…
まあ別に7話の時に普通に書けばいいんじゃね
991 :
粗筋川裕一:2014/02/01(土) 22:02:26.90 ID:???
年表見るとガンダムSEEDももう12年前か…
SEED見てなくて、あの後Gジェネで「イーゲルシュテルン」って武器名見て、
どんな武器だろうとワクテカしてたら結局ただの対空機銃だったってのは忘れられない思い出w
版権問題が解決して皇帝の紋章2部が!…という夢で目が覚めた
993 :
粗筋川裕一:2014/02/02(日) 14:51:46.40 ID:???
>>987 当時はキンケドゥ、ヨナ、シェリド、ハリソンを候補にいれてたけど
予想がかすりもしなかった件
それどころか成長しすぎたギリに驚いたよw
生き残りもトビアはともかく、まさかミノルが
最後まで生き残るとはこれっぽっちも思わなかった…
ジェラドとシェリンドンごっちゃになっとりやすな
995 :
粗筋川裕一:2014/02/02(日) 19:38:36.70 ID:???
・・・・・あw(;゚∀゚)
そういやシェリンドンスカルハート以降はどうなったんかいの
木星じいさんに協力してたりして。
あーそれはありうるな
おまいらおはよう
1000ならクロスボーンガンダム、正式にアニメ化
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。