スレ再建ありがとうございます
このスレ、利用者が完全に途絶えることは無いけど、ときどき落ちるな……
part23は容量オーバーになった程だったのに
両極端だね
スレ立て乙!
自分も時間が空いたら未解決のやつ何か書く
5 :
マロン名無しさん:2013/02/05(火) 07:33:30.11 ID:/wjdgf/J
ほしゅ
7 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:22:50.34 ID:???
[15巻続き]
囚われたルネに、リフルは切り札の"あるもの"
ルシエラとラファエラの亡骸である融合個体を見せる。
ラファエラはルシエラを殺したと同時に
自分の生命を注ぎこみ、融合して姉を生かした。
そしてそんな異形の姿のまま眠りについていた。
融合個体にアクセスしたことで、
眠ったモノの強大さに気付いたルネは、
リフルに四肢の回復を待ってもらうことで時間を稼ぐ。
西の地ロートレクを進むクレア。
監視役のしっかり者のシンシアとヘタレのユマを
振り切れそうにないことに歯噛みしつつも、
覚醒者の妖気を掴み、近くの街へ向かう。
街には、組織の黒服とクレイモアが3人も派遣されており、
しかも覚醒者討伐の任務ではない様子だった。
焦った覚醒者の暴走に対し、クレアたちは
黒服とクレイモアを無力化させ、覚醒者も撃破する。
一瞬の出来事にあっけに取られる住民たち。
だが組織の目的は謎のまま。
そんな3人の前に黒服のルヴルが現れる。
8 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:25:10.41 ID:???
[16巻]
組織の目的は、消息不明のルネの捜索。
組織はルネはリフルに囚われたこと、そしてリフルが
目覚めさせようとしている融合個体にも察知しているらしい。
そしてルグルがこれらの重要機密を漏らし、
他にもミリアに情報を教え、まるで反逆行動を促しているのは
組織の敵対勢力から送られたスパイであり、
組織を内側から自滅させるためであった。
クレア達の半覚醒状態も、組織の大躍進になることから
事前にルヴルの手で揉み消されていたのである。
ルネの情報を流すのも、クレアたちを騒動で死んでもらうため。
一行はルヴルの企みを察しつつ、またルネを助ける義理もないため
西の地の探索を再会する。
南の地。里帰りに向かったデネブとヘレンは、
道中でクレイモアの覚醒者討伐に遭遇。
成り行きで劣勢のクレイモア側を助ける。
その結果、隊のリーダーの頑固者、現戦士No.8
ディードリヒが恩返しで付いてくることに。
ディードリヒの話では、南の街のうち
すでに半分が無くなっているらしい。
また南の地には"悪魔"がいると警告。
だが近隣の街でイースレイの妖気を掴んだ二人は、
警告を無視して、好奇心から仇敵の見物に向かう。
9 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:27:32.85 ID:???
二人の存在は見抜かれ、ブチギレ状態のイースレイと交戦になる。
イースレイは手負いだったが、なおも力の差は圧倒的だった。
死を覚悟しつつも、二人は協力して立ち向かう。
だがそこに組織の新兵器"深淵喰い"が乱入、
騒動に乗じて助けに来たディードリヒと共に、街から脱出する。
深淵喰いは、覚醒者の血肉から作られた
もはや戦士とは呼べない、人型の怪物の群れだった。
激烈な再生能力と複数での連携。無理のない撤退と
学習しての再戦で、着実に相手を追い詰める。
ついにイースレイは深淵喰いに敗北。
ラキやプリシラとの生活を思い出しながら、
深淵喰いたちに食い尽くされた。
身体の一部があれば、深淵喰いのターゲットに設定できるらしい。
二人は少し前の戦闘で、西のリフルに手傷を負わせたことを思い出す。
リフルの欠片を組織が回収していれば、すぐに討伐に動くはずだ。
西にいるクレアたちの身を案じ、また負傷したヘレンの回復のため、
ヘレンとデネブは里帰りを中止して西の地へと向かう。
案の定、組織はすぐさまリフル討伐に動き、
そこには深淵喰いだけでなく、
アリシアとベスの二人も投入される。
10 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:31:31.75 ID:???
[17巻]
聖都ラボナ。
アリシアとベスの動きを察知したミリアたちの前に、
デネブ達の伝言役としてディードリヒが現れた。
イースレイ撃破で、リフル討伐に全力を向けた組織に
ミリアは好機とみて…
クレア一行は図らずもガフと遭遇、
逃げ切るも、ユマが負傷してシンシアがその回復に当たる。
無意識下でラファエラに引き寄せられていたクレアは
二人を残し、リフルのアジトへと潜入する。
一方、クレア達の出現で怒り狂うリフルに乗じて、
アジトから逃亡を企てるルネ。
うまくリフルのスキを付けたクレアは、
知らぬ間に融合個体と邂逅する。
ラファエラの精神世界に引きこまれ、彼女と戦うクレア。
クレアの接触で目覚めたラファエラの自我は、クレアが知るべきこと
一つの大きな間違い、を伝えるために現れたという。
クレアは高速剣を解禁し、ラファエラを撃破。
わけもわからないまま、ラファエラの記憶を受け継ぐのであった。
ラファエラの消失と共に、融合個体は
強大な体躯、莫大な妖気と共に目覚めた。
11 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:33:52.55 ID:???
デネブ・ヘレンはシンシア達と合流し、
回復を終えてクレア救出に向かう。
そしてリフルの前には組織の討伐隊である
深淵喰いとアリシア+ベスが立ちふさがる。
融合個体は周囲に向けて
数えきれないほどの無数の"矢"を放つ。
矢は西の地全体に降り注ぎ、ラキ達もすんでの所でこれを免れた。
だがさらに矢は怪物の姿に変化し、また怪物からも放たれる矢は
刺さった対象に侵食し、辺りを破壊し始める。
クレア、デネブ、ヘレンも無数の怪物に取り囲まれ、これに対抗する。
一方、深淵喰いとアリシアの連携に劣勢のリフルだったが、
ベスに"矢"が直撃したことで戦況が変わり…
<18巻>
完全な兵器である融合個体を目にして、
これを渇望する組織の研究者ダーエ。
そんな中、壊滅した街の生き残りに、
"矢"に貫かれたラキを発見する。
ラキは苦しみながらも、矢の侵食を受けずにいた。
興味をもった黒服たちは、ラキ共々に矢を回収して本部に戻る。
待機中のシンシアとユマは、矢の砲撃を逃れるも、
傷ついた戦士を察知し、ベスの下に向かってしまう。
だが全身を侵食されたベスは、覚醒者に変貌して暴れだし…
12 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:36:07.61 ID:???
クレアたちは一晩かけて怪物の群れを撃破。
3人とも疲労困憊だが、まだ何も解決していない。
融合個体は、再び無数の"矢"を放とうとしていた。
自我の無いそれは、その命が尽きるまで同じ事を続けるつもりなのだ。
アリシアは覚醒体から人の姿に戻り、
覚醒体になったベスを制御する側に回るが、
それでも疲弊したリフルを追い詰めていた。敗北寸前のリフル。
だがアリシアは急に苦しみ出す。
ベスの力を制御できない程の事態が起こったのだ。
ベスの前に現れたのはプリシラだった。
プリシラは矢に付いていた匂いにより、
ラキから離れ行動を始めたのである。
ベスの窮地にアリシアも合流し
二人とも覚醒者になってプリシラに立ち向かうが、
プリシラの力は圧倒的で、あっという間に決着が付く。
プリシラは一瞬でリフルにも追いつき、疲弊した彼女も捕食した。
融合個体から"矢"の第2射が放たれた、クレアは回避に徹する中、
プリシラの存在に気付く。そして3人の前に現れるプリシラ。
プリシラが追い求めた匂いは、クレアのものだった。
だが記憶障害のプリシラは、クレアを前にしても何も思い出せないという。
激高してプリシラに襲いかかるクレア。
クレアは仲間に別れを告げ、全ての妖力を開放。 覚醒した。
13 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:38:47.37 ID:???
覚醒を前提に、プリシアとの戦いに備えてきたクレア。
だがクレアは覚醒者になれなかった。
何度、限界を越えようとしても、ジーンを犠牲にした過去が、
無意識に覚醒体を人の姿に引き戻してしまうのだ。
万事休すの状況に、デネブとヘレンが救助に動く。
一方、シンシアとユマは、ベス覚醒体の暴走から脱出できたが
シンシアが致命傷を負ってしまう。だがユマが底力を発揮し
土壇場で妖力同調(回復)を会得したことで、一命を取り留めた。
まだ動けないシンシアを守るため、ユマは一人で"矢の怪物"へと
絶望的な戦いを挑むが、そこにディードリヒが現れる。
<19巻>
再び恩返しに現れたディードリヒは、深淵喰いたちを引き連れていた。
"矢の怪物"と深淵喰いを衝突させ、ディードリヒは戦局を調整。
うまく互いの全滅に成功する。
クレアを抱えたデネブたちは、"矢の怪物"をも利用して
プリシラから逃げるも、まるでその差は開けられない。
そこに"矢"に侵食されたガフが出現、プリシラに襲いかかる。
だがこれも大した時間稼ぎにしかならなかった。
デネブたちは僅かな可能性に賭け、融合個体の元へと向かう。
だが融合個体もプリシラによって瞬殺。
外殻を失った融合個体は、"生命の捕食者"としての真の姿を現し、
周囲に拡散して辺りを蹂躙して取り込み始め、
それにクレアも取り込まれてしまう。
絶望し、プリシラに立ち向かうデネブとヘレン。
だがクレアを取り込んだ融合個体は、その矛先を変え
一斉にプリシラを襲い始める…
14 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:42:08.22 ID:???
時は戻り、ディードリヒが去った直後の聖都ラボナ。
現状を絶好のチャンスと見たミリアは、
一人で組織のアジトへと向かってしまう。
ミリアは自分に心酔するタバサをも斬り伏せるが、
それは仲間の戦士は殺さずとも、
組織の人間は殺さねばならない、
というミリアの覚悟によるものであった。
そして組織アジトへ。
ミリアは現戦士が束になっても叶わず、
しかも誰も殺すことなく歩みを進めていく。
だがアリシアの後釜である双子の戦士(名無し?)と
現戦士No10ラフテラの感覚支配により、敗北。
回復した戦士たちからの無数の斬撃が、ミリアへと振り下ろされた。
[20巻]
聖都ラボナに無数の妖魔と覚醒者が侵攻する。
ガラテアたちでは多勢に無勢だったが、デネブたちの帰還により、
なんとかこれを撃退し、被害を最小限に留めることができた。
だがガラテア曰く、この襲撃は、
ミリアの襲撃失敗による組織の報復だという。
一方、融合個体と合流してプリシラに襲いかかったクレアは
よくわからない肉の塊となり、プリシラとも同化してその動きを封じていた。
デネブ達により聖都近くに運ばれた肉の塊は
仲間の呼びかけに何の反応も返さず、眠り続けていた。
15 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:44:41.10 ID:???
組織アジトの研究室。ラキが矢から侵食されなかった理由は
謎の左腕 (組織はプリシラの存在を知らない) が突き刺さり
矢の力を防いでいたからだった。
謎の左腕は"矢"の融合個体よりも遥かに上位のもの。
これを知ったダーエは幹部を問い詰めるが、
有益な情報は返ってこない。
彼は右腕を使って新たな研究を始めるのであった。
ミリアを追うタバサとデネブが大喧嘩、
青春ドラマを経て、一行は組織アジトに向かうことに。
これに組織のやり方を知ったディードリヒも合流する。
戦士のいない道を探る一行だったが、
クレイモアと覚醒者の戦いを察知。
組織に戻る現戦士No.7アナスタシアとNo.15ニケの一団は
正体不明の覚醒者の群れと遭遇し、危機に陥るも、
デネブたちの救援で助けられる。
デネブたちは、あまりに不安定な覚醒者達を見て
組織は未だ男の戦士を、報復目的の使い捨て覚醒者として
製造していることを察する。研究施設の位置も特定できたことで、
一同は組織への奇襲よりも、施設の破壊を優先する。
研究施設の襲撃を知り、全ての戦士たちを
向かわせようとする組織の黒服たち。
だがクレイモア達の進軍は止まる、
集団を割って現れたのは、死んだはずのミリアだった。
組織の不信感もあり、戦士を殺さないミリアの姿は、
全ての戦士達を味方につけていたのだ。
16 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:46:37.23 ID:???
[21巻]
クレイモア全員の反乱に対し、組織は深淵喰いを放つ。
全員を指揮してこれに対抗するミリア。
一方、組織に囚われたラキも
双子の戦士によって救出されたことで、
二人の訓練生を守るという役割を代わることになり、
戦局は戦士たちに一気に有利になる。
だが集団の中に新たな敵が出現。
・流麗のヒステリア
・愛憎のロクサーヌ
・塵喰いのカサンドラ
いずれも死んだはずの元No.1の戦士3人。
黒服ダーエの研究は、3人の死体を
プリシラの左腕を利用して蘇らせたのだ。
戦士の全滅という使命のまま襲いかかる3人、
ミリアはヒステリアを抑えるのが精一杯で
ロクサーヌは双子が、カサンドラは他全員で対抗する。
流麗のヒステリア、名高い実力者であり、
戦士の歴史でも随一のスピードを持った相手だが
ミリアは玉砕覚悟の戦法で、ようやく互角に持ち込む。
カサンドラとロクサーヌも現戦士を圧倒する実力者であり、
あっという間に戦士たちを無力化する。
だが記憶が曖昧だったカサンドラが
ロクサーヌの謀略で死んだ過去を思い出したことで
戦局は一変するのであった。
17 :
クレイモア:2013/02/05(火) 22:49:55.24 ID:???
[22巻]
カサンドラが覚醒者へと変貌。ロクサーヌへと襲いかかり、
重症を負ったロクサーヌも覚醒者へ。
ミリアはなんとかヒステリアを撃破するが、
こちらも覚醒者に変貌してしまう。
No.1戦士の覚醒者、いわゆる深淵の者が、
新たに3体も誕生してしまった。
もはや組織にとっても収拾の付かない事態。
ダーエは既に組織の壊滅は避けられないものとして、
自分の知らない左腕の持ち主に会うためだけに
不安定な実験体を放ったのである。
カサンドラとロクサーヌは覚醒後も大喧嘩を始める。
一方、ヒステリアのターゲットはミリアや戦士達。
そこにようやくデネブ達が合流し、激戦となる。
なおも圧倒的な覚醒者ヒステリアとの戦いに
ミリアは自ら覚醒を覚悟するも、デネブの説得で押し留められる。
ミリアたちはカサンドラとロクサーヌの戦いを利用。
二人の攻撃にヒステリアを巻き込むことに成功し、勝利を収めるのであった。
覚醒者同士の争いはカサンドラが勝利した。だがカサンドラは、
"餌"であるはずの戦士達に目もくれず、アジトを離れていく。
つかの間の勝利に喜び、治療を始めた戦士たち。
そこに訓練生を連れたラキも合流する。
以上、クレイモアでした。
あとは最新刊の23巻と、ジャンプスクエア本誌での連載に続きます。
乙です!途中まで読んでたんだけどかなり展開すすんでるんだね
また読み始めてみようかな
20 :
マロン名無しさん:2013/02/07(木) 20:00:54.31 ID:ImQ5fblC
鋼鉄奇士シュヴァリオン と 勇者ヴォグ・ランバ をお願いします
21 :
マロン名無しさん:2013/02/10(日) 12:48:06.95 ID:f/sCT7/1
ほしゅ
22 :
マロン名無しさん:2013/02/11(月) 13:05:14.12 ID:edFIsS1g
「空が灰色だから」をお願いします
幻水3の続き、近い内にまた投下します
どうも簡潔にまとめられず長文になってしまうが
オムニバスの短編集は無理だろ
クリスとナッシュは巫女の村アルマ・キナンへ。族長ユイリに案内され、巫女の少女ユンと会う。
ユンの予言――『風と炎が争ううちに五行の力を乱す者が破壊を行う』
50年前の大爆発以上の災いがグラスランドを襲うという。ハルモニアの侵攻もその兆し。
この世の出来事はすべて精霊が導く“縁(えにし)”によると考える彼女たち。
戦争や人の苦しみも縁の一言で済ますのかとクリスは反発する。
その晩、村で“魂送りの儀式”が行われる。
送り手ユンの最後の語り相手に選ばれたクリス。ユンはワイアットの話をする。
彼はシンダル族の秘法で真の水の紋章の力を半分封印したが、災いに備えてその封印を解くという。
そのため今夜、ユンは命を捧げる。止めるクリスだがユンの意志は堅い。
10日後に大空洞から続く高速路で封印の扉が開く。ワイアットはそこにいる。
ワイアットに会うべきと言うユンに、自分は父に捨てられたと躊躇するクリス。
ユンは、ワイアットが一番気にかけていたのが娘クリスのことだと言い、微笑む。
「あなたのお父様は間違いなくあなたを愛していらっしゃいます」
クリスは涙を流し、父に会いたいとユンにすがりつく。
儀式の時間。ユイリたちが迎えにくる。
クリスはユンにひざまづき、ゼクセン流の敬意の表し方と言ってユンの手の甲にキスをする。
最後にユンは言う。ワイアットに死の予言が出ていると。クリスは娘として父を救うと宣言。
魂送りの儀式。ユンは精霊となり、雨が降り注ぐ。
次は同胞チシャを救うと言うユイリに、クリスは共に戦うと申し出る。
良いのかと問うユイリにクリスは言う「これも縁というやつだろう?」。
儀式を眺める仮面の神官将、セラ、ユーバーの3人。封印が解かれるのを待つと言う仮面の男。
大空洞のシンダル遺跡と例の場所、二手に別れると言い彼らは姿を消す。
チシャに着いたヒューゴたち。村にはシーザーとアップルもいた。
族長の老婆サナが現状を話す。ハルモニア軍1万に対し、チシャは村人200人。
勢力差は明らか、命を粗末にせず逃亡か降伏しろ、と意見するシーザー。
炎の英雄が現れたという噂はデマ。諦めの空気に包まれるチシャクラン。
ハルモニア軍本営。
グラスランド侵攻計画をササライに説明し、炎の英雄もいずれ捕捉すると言う軍師アルベルト。
ササライに、仮面の神官将と知り合いか問われ、はぐらかす。
ササライの副官ディオスは虫兵フランツに、ササライからの厚意と言って軍糧を与える。
チシャにジョー軍曹とフーバーがやってくる。勝手したヒューゴを叱った後、軍曹は
カラヤ・リザード・ダックの援軍が半日で到着すると伝える。それを聞きシーザーも協力。
ヒューゴとシーザーはフーバーに乗り空から偵察。
ハルモニア軍本体は後方に控え、前線には2千程の兵。内部で揉め事。
虫の餌ではなく兵に糧を求める虫兵に、虫のオマケはわきまえろと連隊長らは見下す。
その様子に戸惑うヒューゴ。戦争のしわ寄せは弱者にくると言うシーザー。
彼が目指すのは、弱者や敵にも目を配れる軍師。叔父マッシュ(※幻水1の軍師)の言葉だ。
チシャで戦いの準備。シーザーは皆に言う。
生き延びることが最優先、どれだけ準備しても負けるときは負ける、覚悟しておけ、と。
戦い開始。虫の嫌いな草を焚き、先鋒の虫兵をおびき寄せる。虫が上空から放つ火の玉が村を襲う。
グラスランド人同士の戦いにヒューゴはたまらず、フーバーに乗って虫兵のもとへ向かう。
もうやめろ“カーナークラン”の戦士たち、とグラスランド時代の呼び名で呼びかけるヒューゴ。
それに対しフランツは、グラスランドも炎の英雄も我々を捨て石にしたと叫ぶ。
そのとき平原に火が上がる。上空から見るとその炎は、真の火の紋章にかたどられていた。
炎の英雄復活と見せかけるシーザーの策。動揺する虫兵たちは撤退。
代わってハルモニア軍が進軍。しばらくはしのぐが、勢力差の前に防壁は崩れ落ちる。
村に突撃するハルモニア騎兵。その前に単身飛び出すヒューゴ。
そのとき矢の嵐が騎兵を襲う。アルマ・キナンの援軍。ヒューゴらはハルモニア兵と刃を交える。
自分が斬った敵兵と、クリスに斬られたルルが重なり、泣きながら剣を振るうヒューゴ。
ジョー軍曹はチシャ側で戦うクリスを目にし、驚く。
カラヤやリザードの援軍到着。ハルモニア軍退却。ユイリに促されチシャを去るクリス。
自分も人を殺した、あの女と同じだと涙を流すヒューゴ。それを見つめるサナ。
ハルモニア軍本営。虫兵を粗雑に扱い、力を活かせず敗北した連隊長を処断するササライら。
炎の英雄について、本当に復活したにしては子供だましとアルベルトは断ずる。
ササライは人払いをして、喋る鳥ドミンゲスJr.からナッシュの報告を聞く。
チシャ村。族長たちの話し合い。グラスランドが団結しハルモニアに対するべきと言うユイリ。
だがカラヤとリザードはゼクセンとの対立がある上、炎の英雄なしにグラスランド統一は難しい。
サナはヒューゴに真の火の紋章を受け継いでもらいたいと言う。
ルシアに言われ、ヒューゴは遺跡の中をサナについていく。
奥の封印を解くサナ。炎の英雄に会い、真実に向き合う勇気があるなら来るようにと言う。
ヒューゴが踏み出し、転移した場所は炎の英雄の部屋。そこには彼の服と棍があるのみ。
サナは炎の英雄――彼女が愛した人物――について語る。
平和な世では真の紋章は重荷。炎の英雄は紋章の力を捨て、サナと共に老いる道を選んだ。
炎の英雄はもういない。気落ちするヒューゴに、あなたが炎の英雄になるのだと言うサナ。
その意思があるなら棍を取れと言われ手を伸ばすヒューゴ。
それを制止する声。ゲドが現れ、真の紋章を受け継ぐことの重さをサナに問う。
ヒューゴは英雄にふさわしい資質、周囲の協力もあり今は英雄が必要と言うサナに
英雄などいらない、真の紋章持ちは自分とワイアットで十分と言うゲド。
炎の英雄が恋人サナにも話さなかったこと――真の五行の紋章がもたらす苦しみ
それをゲドがヒューゴに教えようとしたとき、ユーバーとセラが現れ紋章を渡せと迫る。
ゲドはサナたちを守るように、ユーバーらと対峙する。
なぜ真の紋章を狙うのか問うゲドに、ユーバーは答える。
真の27の紋章は秩序と混沌に分かれ、世界は均衡を保ってきたが
徐々に秩序が世界をのみ込もうとしている。混沌に属する自分には都合が悪い――。
セラは、それはユーバー個人の目的で自分たちは違うという。
炎の英雄の棍に真の火の紋章が浮かび上がる。ユーバーの剣がゲドの肩を貫く。
棍を手に取るヒューゴ。流れ込む炎の英雄の記憶。ヒューゴの右手に真の火の紋章が宿る。
12小隊とアイラが駆けつけ、セラとユーバーは撤退。ヒューゴ気絶。
炎の英雄の記憶をヒューゴは夢で見る。ハルモニアとの戦いで右目を失うゲドを見て
やはり紋章の力を使わねばならないかと炎の英雄は考える――。
目を覚ますヒューゴ。12小隊の面々がゲドと炎の英雄について尋ねる。
ゲドは語る。76年前、真の雷の紋章を手に入れ、その後炎の英雄と手を組んだ。
グラスランドのためだけに戦う炎の英雄だが、裏で彼は真の紋章の呪いに苦しんでいた。
紋章は過去から未来にかけての“記憶”をもつ。先ほどヒューゴが見た夢もそれ。
さらに紋章には意志もある。風火土水雷の五行の力のバランスで世界は保たれているが
純粋な力そのものである真の五行の紋章は、自らの力を発揮させようとする。
もしヒューゴが真の火の紋章の意に屈すれば、世界は炎にのみ込まれる。
自身をのみ込もうとする力や意志との戦い、それが真の五行の紋章がもたらす苦しみ。
封印の方法は炎の英雄しか知らず、彼がいない今、真の紋章は外せない。
紋章との内なる戦い、外なる敵ハルモニアとの戦い、
“炎の英雄”としてグラスランドを導くこと、ヒューゴにはこれらが課せられる。
サナは、炎の英雄一人に苦しみを背負わせていたことに涙を流す。慰めるゲド。
かつてワイアット(ジンバ)とゲドは、炎の英雄と彼が守る者のために紋章の力を使うと誓った。
そして今、ヒューゴを支え守ると新たにゲドは誓い、
ヒューゴも“炎の英雄”にふさわしい人間になると誓う。
チシャクラン。2日経つがハルモニアに動きはない。
族長会議で決まった敵本営への夜襲をシーザーは止めるが聞き入れられない。
ふて腐れるシーザーを諭すアップル。
シーザーに足りないのは年齢と経験、そして仕えるべき将。
必要としてくれる人がきっといると彼女は微笑む。
ハルモニア本営。炎の英雄の話をする仲間の虫兵たちを咎めるフランツ。
だが逆に、自分たちはハルモニア人にはなれない目を覚ませと諭される。
夜襲をかけるリザード。しかし敵本営は無人で逆に奇襲を受ける。
敵軍師アルベルトの読み通り。
チシャに撤退したリザード。ルシアは迎撃の準備をする。
士気を高めるため、炎の英雄がチシャへ来るとルシアは宣言。
翌日、対峙する両軍。ハルモニアは以前とは段違いの布陣。
ルシアは名乗りをあげ、敵将に話を持ちかける。
ササライはディオスとアルベルトを伴い前に出る。アルベルトを見て驚くシーザー。
宣戦布告するルシアに、炎の英雄を出せば兵を引き、条約を結ぶと言うササライ。
交渉決裂。ササライは呪文を唱える。先走るリザードたちを土壁が襲う。
真の土の紋章の力。この状況で現れないことが炎の英雄不在の証とアルベルトは言う。
ハルモニア軍と虫兵の連携になすすべがないグラスランド勢は
チシャを守ること適わず、ダッククランまで撤退。ルシアはヒューゴの無事を祈る。
ビネ・デル・ゼクセ。ハルモニアのグラスランド侵攻への対応でもめるゼクセン評議会。
ハルモニアと密約している評議会議員3人は、騎士団とグラスランドの共倒れを画策。
サロメたちは議員を調べ、ハルモニアと内通する者を特定。
サロメたちの回想(※3巻最後の場面)。
ハルモニア軍に手を打つのはまだ早いと言うサロメ。
ハルモニアを撃退するにはグラスランドとの協力が必要。だが今のままでは無理。
グラスランドが敗北し、真に追い詰められたときが同盟を結ぶとき。
そして後顧の憂いを絶つ必要もある。評議会の内通者はゼクセンを売ろうとしている。
クーデターかと言うロランにサロメは答える。クリスが戻る前に膿は出そう、と――。
ビネ・デル・ゼクセの街と民を眺めてサロメは言う。自分たちが純粋な正義とは思わない。
だが騎士団が忠誠を捧げるのは評議会ではなくゼクセンの民。
国民をハルモニアの奴隷にはさせない。
ゼクセン騎士団はゼクセン市民を守るために存在するのだから――。
サロメは内通者の議員から罷免と、ビュッデヒュッケ城の城主就任を言い渡される。
現城主トーマスはロウマ議員(内通者の一人)の妾の子。
どうせ金目当て、城主の地位は剥奪すると言う議員。サロメはクーデター実行を決意。
サロメ・ロラン・ボルスは騎士団を率いて評議会に押し入り、
議員3名がハルモニアと通じている証拠を提示する。
本物の証拠は処分されていたため、これはサロメがでっちあげたもの。
この場を戦場とみなし、戦時協力として評議会は騎士団に従うよう宣告。内通者を連行。
サロメの使いでビュッデヒュッケ城に行っていたレオ・パーシヴァルと合流し、
彼らは向かう、戦場へ。
幻水3
時間できたらまた書き込みします
お疲れさまです
こういうスレがあるのを初めて知った
あらすじを書くのって楽しそうだな〜と思ったけど未解決リク中に説明できそうなものが無かったww
じゃあ俺は、君が書ける漫画をなんでもいいからリクエストだ!
36 :
マロン名無しさん:2013/02/26(火) 19:11:06.45 ID:PiNoJ+u5
ほしゅ
37 :
マロン名無しさん:2013/03/01(金) 12:17:03.56 ID:E7dim/pq
ももち麗子「いのち」のストーリーをお願いします。
38 :
マロン名無しさん:2013/03/02(土) 12:59:17.60 ID:tzJgo47P
なにこの便利なスレッド
39 :
マロン名無しさん:2013/03/02(土) 13:01:06.89 ID:tzJgo47P
てす
40 :
マロン名無しさん:2013/03/10(日) 08:33:30.21 ID:my3ceU6t
麻雀漫画でアニメ化もされた「咲」ってやつをお願いします。
41 :
マロン名無しさん:2013/03/13(水) 19:24:38.17 ID:R+QoY2OV
ほしゅ
42 :
マロン名無しさん:2013/03/23(土) 08:16:42.16 ID:mSALFaMF
ほしゅ
43 :
マロン名無しさん:2013/03/27(水) 20:18:29.67 ID:p1tHbgTl
ほしゅ
44 :
マロン名無しさん:2013/04/03(水) 14:59:47.47 ID:7bz3WndI
ほしゅ
45 :
マロン名無しさん:2013/04/04(木) 13:26:44.99 ID:WQ/ZHi/7
ほしゅ
46 :
マロン名無しさん:2013/04/07(日) 18:11:49.62 ID:OWl0PLVO
ウヒョ助「女神の赤い舌」
魚戸おさむ「イリヤッド」をお願いします。
進撃の巨人のオチを5行くらい、簡単でよいので教えてください
・人間を襲う巨人がいる
・巨人から逃れるため壁を作って平穏な生活を手に入れた
・でもとても大きな巨人に壁を壊された
・巨人と戦い始める
ここまでは知っています
よろしくお願いします
↑できたら、できるだけグロ表現がない
あっさりとした感じでお願いします
連載中なのにオチって何さ
・人間を襲う巨人がいる
・巨人から逃れるため壁を作って平穏な生活を手に入れた
・でもとても大きな巨人に壁を壊された
・巨人と戦い始める
・今も巨人と戦っている
それはあんまりなので
(1巻)
・人間を襲う巨人がいる
・巨人から逃れるため壁を作って平穏な生活を手に入れた
・でもとても大きな巨人に壁を壊された
・巨人と戦い始める
・主人公が巨人に喰われた
(2巻)
・ヒロイン奮戦
・巨人を攻撃する巨人が現れた
・その巨人の中から主人公が復活、父親に謎の薬を投与され無意識に巨人に変身していたらしい
(3巻)
・主人公、危険分子として処分されかける
・頭の良い友人の説得で何とかその場は切り抜ける
・開けられた穴を塞ぐ作戦で巨人化するもメダパニ状態
(4巻)
・友人の説得で自我を取り戻し大岩担いで穴を塞ぐ
・訓練兵時代の回想
(5巻)
・主人公、裁判にかけられて処刑されかけるも結局調査兵団預かりの身に
・はじめての壁外調査
・主人公同様「人間が変身している」女型の巨人に襲われる
(6巻)
・女型の巨人はどうやら主人公を狙っているらしい
・危うく主人公が襲われる所を予め待ち構えていた兵団長の作戦で捕獲成功
(7巻)
・ところが上手く逃げた女型の巨人に主人公の班が全滅
・キレた主人公が巨人化するもボロ負け
・何とか上官とヒロインに助けられるも女型の巨人は逃がしてしまう
(8巻)
・様々な要素から友人は同期生の中に女型の巨人がいる事を看破
・友人の機転とヒロインの奮闘で今度こそ捕獲に成功
・*かべのなかにきょじんがいる*
・また巨人がやってきた。壁が破られた?
(9巻)
・猿の様な人語を解する巨人が現れる
・一方主人公とは別行動の同期生たちは壁の穴を探しに行くも見つからないまま巨人に襲われる
・その中の一人が世界の謎の一端を知っているらしい…
(10巻)
・古城で籠城戦を繰り広げるも先輩方全滅で同期生組大ピンチ
(※同期生は女型の巨人の一味の疑いを持たれていたので全員丸腰)
・同期生の一人が巨人に変身して戦うも多勢に無勢
・主人公・ヒロイン組が到着して巨人を撃退
・助かった別の同期生の二人が突如自分たちが1巻で大暴れした巨人だとカミングアウト
・ヒロインが二人の首を刎ねようとするも失敗、二対一の巨人戦へ(←今ここ)
ありがとうございます!
とても面白そうなお話なんですね
グロでなければ自分で読みたいorz
>>49 すみません
アニメ化してたのでもう完結したのかと思っていました
55 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 13:48:05.17 ID:???
結構グロいから苦手ならきつそうだな、細かいのも書いてみる
前提の世界観
今より百年前の昔、人類は謎の人型巨大生物『巨人』により絶滅寸前まで追い込まれた。
当時の記録は殆ど残っていないが、百年前の人類は現代の技術でも建築不可能な50m級の城壁で囲んだ城塞都市を建築。
資源豊かな土地をウォール・シーナ→ローゼ→マリアと三段階の長大な城壁で囲う事で身を守り生き延びる事に成功していた。
城壁内の居住区に攻め込まれる危険性を回避した人類は反撃の手立てを模索。
腕や頭などを失っても個体差はあるが数分で完全に再生してしまう巨人の唯一の弱点は、首の後ろにある急所のみ。
巨人の大きさに関わらず後頭部より下のうなじにかけての縦1m幅10cmの部分を大きく失う事でのみ巨人を倒す事が可能だった。
人類は当初これを大砲などによる砲撃に頼っていたが、4~15mの体躯でありながら機敏に動く巨人への対処は困難だった。
そこアンヘル・アールトネンによって考案されたのが立体機動装置と呼ばれる対巨人戦用の装備だった。
56 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 14:02:55.92 ID:???
立体機動装置は、ワイヤーを射出してアンカーで固定、これを巻き取る力で昇り降りをする装置の事。
腰の左右に射出機を一つずつ装備して、交互に射出と巻取りを繰り返して高速で移動する事ができる。
ワイヤーの射出を操作するハンドルグリップには柄の機能も備えられていて、大型のケースに収納された刀身を装着して剣としても使用が可能。
ワイヤーの射出や巻取りの移動にはガスを使用していて、刀身を収めるケースとカードリッジ型のガスボンベを合わせたこれらが立体機動装置と呼ばれている。
この立体機動装置により行える立体機動により高低差を無視した機動を行い、素早く巨人の急所に肉薄して斬撃を与えるのが現在最も有効な戦術とされている。
進撃の世界での人類は立体機動装置を除けば大型の兵器は大砲が限界で、現在の技術力で最も効果的な戦術がこの立体機動戦術だった。
そうして人類は対巨人戦及び城壁内の治安維持から技術開発、護衛などのあらゆる任務を想定した『兵団』を設立。
警察能力と、最奥に位置するウォール・シーナでの王族の護衛などを務める『憲兵団』
それ以外の城壁内地域での警備と城壁の防衛や強化修繕を行う『駐屯兵団』
そして城壁外への探索を主目的として王政府の拡大政策や壁外地域の調査を行う『調査兵団』
この三つの組織からなる兵団と城壁内の一般市民による農業畜産各種の義務化によって人類は百年の平和を手にしていた。
物語はこの城壁構築から百年経過した以後の世界が舞台になっている
57 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 14:23:17.35 ID:???
一巻
主人公であるエレン・イェーガーは最も外縁に位置する城壁ウォール・マリアから更に特出した最前線地区のシガンシナ区に住む少年。
巨人はなぜか人類以外の生命体には一切反応せず、より多くの人類が集まる場所へ向かってくる習性を持っていた。
そのため、城壁から更に一部分だけ特出した居住区を作り、そこにある程度の好待遇と英雄的プロパガンダを行う事で人を住まわせていた。
そうすることで巨大な防壁の中でも真っ先に巨人が人が多くいるここに集まるため、防衛が非常にしやすいためである。
そんなシガンシナ地区で涙を流しながら居眠りをしていたエレンが、幼馴染で共に暮らしているのミカサ・アッカーマンに起こされる所から物語は始まる。
エレンは幼いながらに外の世界に憧れていて、巨人に対して人一倍の危機感を抱いている少年。
その正義感は百年の平和ですっかり腑抜けきり、警備中にも関わらず酒に溺れている知り合いの駐屯兵士ハンネスを見て激昂する程だった
エレンが憧れるのは調査兵団。エレンは調査兵団を巨人と戦う勇者として英雄視して、いつか自分も調査兵団になると心に決めて憧れを抱いていた。
しかし当の調査兵団はその任務内容から巨人との遭遇、戦闘が激しく、非常に乏しい生存率の最も過酷な部隊として知られていた。
幼馴染の寡黙な少女ミカサはそれを快くは思っておらず、エレンに調査兵団への入団をやめるよう何度か助言するがエレンは聞かない。
その為、珍しく帰宅中だった訪問医の父親グリシャと母のカルラの前でエレンが調査兵団志望であることを告げ口してしまう。
母親は激昂して必死にエレンを説得するが、父のグリシャはエレンに覚悟の是非を問い、エレンの折れない意志力をみて半ばそれを肯定する。
次に父が帰ってきたら秘密にしていた『自宅の地下室』と見せると約束し、父親は自宅を後にした。
エレンはその後母親と口論になり家を飛び出してしまい、母親は頼みのミカサにエレンと二人で助け合うよう強く教える。
続く
58 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 14:35:35.88 ID:???
一巻・2
家を飛び出したエレンはガキ大将に暴力をふるわれていたアルミンを助け(正確にはミカサの殺気でガキ大将が逃げた)、河原で愚痴る。
アルミンは小柄で大人しい少年だが、エレンと同じく外の世界に憧れを抱く同士で、二人は調査兵団を目指していた。
それに反対の一点張りのミカサと、城壁の安全性に疑問を提示するアルミン達を突き上げるような衝撃が襲う。
何事かと町中へ戻った三人が見たのは、50mを超える城壁に手をかけ壁から顔をのぞかせる超大型巨人だった。
最大でも15m程だったはずの巨人をはるかに上回る巨大な巨人の一撃により、シガンシナ区の城門が破壊され、巨人が雪崩れ込んできて町はパニックになる。
恐怖で動けないアルミンを他所にエレンとミカサは吹き飛ばされた城壁の破片が自宅付近に落ちた事に気付いて家へと走った。
そこで目にしたのは崩れた家の下敷きになった母親のカルラの姿。
カルラは逃げるよう二人を説得するが二人はこれを拒否。駆けつけたハンネスも一時はグリシャへの恩返しとしてカルラを助けようとする。
しかし一対一で対峙した巨人の異形に心根を折られ、ハンネスはエレンとミカサを抱えて逃げる事を選んだ。
生き延びろと叫びそれを見送った母のカルラは、最後に小さな声で助けを求めながら、エレンが抱えられながら見つめる中で巨人に握り潰され食われてしまう。
シガンシナ区、ウォール・マリアが超大型巨人と、一切の攻撃を通さない鎧の巨人により次々と突破されていく中で、エレンは全ての巨人を殲滅し復讐する事を誓う。
このシガンシナ陥落によりウォール・マリアをも放棄した人類は巨人の危機を再認識し、兵団の強化を実施。
五年後の訓練兵の卒業試験上位十名の中に、首席としてミカサが、五位にはエレンの姿があった。
続く
59 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 14:52:13.18 ID:???
一巻・3
訓練学校での成績上位十名にだけ憲兵団への配属が許されるが、エレンは当然のように調査兵団を希望していた。
そのことで同じく上位十名のジャンと口論になり喧嘩にまで発展するが、エレンの強い意志力に感化された何人かもそれがきっかけで調査兵団配属を考え始める。
ミカサは首席に加え過去最高クラスの成績から好待遇が間違いない憲兵団をエレンに進められるが、ミカサはエレンに救って貰った過去がありエレンと共に生きるために調査兵団に行くと決めていた。
そうして仲間たちと覚悟を新たにし、人類の反撃はここからだと決意しながら城壁の整備をしていたエレンの前に突如として姿を見せたのは、あの時の超大型巨人だった。
突然現れた超大型巨人に混乱しながらも攻撃を加えようとしたエレンだったが、城壁を破壊した後に大型巨人は煙のように消えてしまう。
マリアに続きローゼすら奪われる危機に陥った人類は訓練兵も総動員した防衛戦を決定し、エレンたちも中衛として駆り出される。
しかしミカサは実力を買われ最も重要な市民の護衛を目的とした後衛に配属され、エレンやアルミンとは離れ離れに。
危機的状況に息を呑む訓練兵たちだったが、これを調査兵団加入とその後の昇進への近道だと発破をかけたエレンに続き訓練兵でのみ編成された34班も行動を開始する。
しかし、中衛だったはずのエレン達はあっという間に前線に出てしまう。驚くべき事に、すでに巨人により前衛は壊滅状態にあった。
それに戦慄するエレンたちの前に巨人が現れる。
仲間のトーマスを一瞬にして食われたエレンは激昂し巨人を追うが、不意を疲れ自身も左足を食いちぎられ戦闘不能に。
アルミンはエレンの戦闘不能で放心状態となり、残りの三名も次々と巨人に食われてしまう。
恐怖で動けないアルミンもやがて巨人に目をつけられ口の中に放り込まれるが、それを助けたのはエレンだった。
エレンは過去を回想する。アルミンが目を輝かせて語った外の世界。いつか外界を冒険しようと語り合ったアルミンとの思い出。
「お前が教えてくれたからオレは……外の世界に」エレンが言葉を紡ぐ前に、アルミンの目の前はエレンは巨人に一飲みにされた。
一巻終わり
60 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 15:05:56.96 ID:???
二巻・1
気づくとアルミンは町中の屋根上に一人取り残されており、駆けつけた同期のコニー達により我に返った。
成績上位者のエレン率いる34班の死にコニー達も戦慄する中、アルミンはエレンの死に自分の責任を問い涙しながら後衛への合流を目指す。
一方、後衛に配属されたミカサは市民の避難誘導とちょっとしたトラブルの解決を行いながら不思議とエレンとの馴れ初めを思い出していた。
ミカサは過去に人攫いに東洋の血筋の少女として誘拐されており、目の前で両親を殺されていた。
たまたまその日にミカサの家に父親に連れられてきていたエレン達が事件発生を確認し、父親が憲兵団を呼びに行く間にエレンは驚くべき行動に出る。
ミカサが縛られ捕まえられた小屋に迷子のふりをして入ってきたエレンは、なんと犯人の一味の隙をついて大の男二人を刺殺してしまう。
しかし後からやってきた三人目の犯人に見つかり、エレンは首を絞められ殺されかける。
何も出来ずに怯えるミカサにエレンは戦わなければ勝てないと叫ぶ。
その瞬間、世界の残酷さを理解し己の感情を支配できるようになったミカサは、子供とは思えない身体能力で最後の一人の心臓を一突きにして殺してしまう。
エレンのあまりにも大胆な行動に保護した父親は激昂し運が良かっただけだと激怒するが、エレンは早く助けてやりたかったからと心情を吐露した。
両親が死に感情も死に、寒い、帰る場所がないというミカサにエレンはマフラーをかけて家に帰ろうと声をかける。
父グリシャの提案もあり一緒に暮らすよう言われたミカサは、エレンに袖を引かれて涙を流しながら帰ると答えた。
続く
61 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 15:15:47.32 ID:???
二巻・2
例え残酷な世界でも、帰る場所があれば大丈夫。エレンがいれば何でも出来る。そうミカサは内心で唱え巨人と戦う。
そんなミカサが撤退の合図に合わせて後退している途中、補給所が巨人に襲われ籠城状態になりガス欠で身動きがとれなくなったコニー達と合流する。
その中にアルミンを見つけたミカサはエレンの所在を聞くが、アルミンが涙を流した事で全てを察し、アルミンは泣き叫ぶようにエレン達の戦死を伝えた。
自分を攻め続けるアルミンだったが、顔を上げた先にいたのは冷静な表情で落ち着けと言うミカサの姿だった。
辿々しい言葉で訓練兵たちに発破をかけたミカサは、ガスを補給するために巨人に包囲された本部への進入を試みる。
それに少しずつだが続く形になったアルミン達だったが、アルミンはミカサの動きがおかしい事に気づいた。冷静なようにみえて、ミカサはやはりエレンの死に動揺していた。
普段ではありえないミスでガス欠を起こし地上に落下したミカサは、二体の巨人に挟まれ死を受け入れる。
だが、それでも脳裏によぎったのはいつかのエレンが発した戦えという叫び。
死んだらエレンのことを思い出す事さえ出来ない。もう絶対に諦めない。
そうして涙ながらに雄叫びをあげ、剣一本で巨人に立ち向かおうとしたミカサを救ったのは、挟まれていた筈だった巨人の片割れだった。
15m級二体による戦闘。巨人が巨人を殴り殺すという光景に放心しながらも、ただただミカサはその光景に圧倒された。
続く
62 :
進撃の巨人:2013/04/12(金) 15:26:21.05 ID:???
二巻・3
巨人の弱点を理解し、格闘術のようなもので巨人を倒していく特殊な巨人にミカサはアルミン達は驚きを隠せない。
しかし、ガス欠を起こし危機的状況にある中で、アルミンはとんでもない提案をミカサ達に告げた。
ミカサ達に先んじて仲間たちの犠牲を払いながらも本部内へ入る事に成功したジャン達は、しかし本部を囲む巨人達に絶体絶命の危機に追い込まれていた。
だが、それを救ったのはまたしても巨人殺しの巨人。アルミン達があの巨人を本部前まで誘導し、同士討ちをさせることに成功していた。
巨人殺しの巨人が暴れている間に内部の小型の巨人たちを倒して補給に成功したミカサ達が本部の外に出ると、巨人殺しの巨人は複数の巨人に囲まれ食われていた。
あの巨人の謎を解明できれば……。そう考えるミカサ達の前で最後の力を振り絞った巨人は残りの巨人をも殲滅し、やがて力尽きて倒れる。
先を急くジャンをよそに、ミカサ達は倒れた巨人から目が離せない。ジャンもそれにつられて巨人を見ると、巨人が首の付根から消滅し始め、そこから眠るようにエレンが姿を現していた。
左足を失い、アルミンを助けた際に左腕も失ったはずのエレンが、巨人の中から出てきて五体満足で眠っている。
ミカサは誰よりも先にエレンの元にかけつけ彼を抱きしめ、心臓の鼓動を確認して子供のように泣いた。
二巻終わり
時間ないからとりあえず2巻まで、あんまり短くまとめられなくてすまん
わあ!
丁寧にありがとうございます!
読みやすくてグロもほとんどなくて助かります
64 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:31:35.20 ID:???
三巻・1
巨人に飲み込まれ、胃袋の中で意識を失ったエレンが次に目を覚ました時、そこは巨人の腹の中ではなくどこかの城壁の一角だった。
目が覚めたエレンを抱えるアルミンと彼を守るように立つミカサ、そして三人を包囲して攻撃姿勢をとっているのは兵団の兵士たち。
混乱するエレンに包囲する兵士の隊長が投げかけたのはお前は人か?巨人か?という問いかけだった。
エレンの記憶は混乱していたが、事のあらましを目撃していた複数の兵士はそうではない。
エレンが巨人の体内から現れたのを目撃した兵士たちにより、巨人になれる人間……ではなく『人間になれる巨人』という存在が浮き彫りになったのである。
次第に記憶が蘇ってきたエレンは自分は人間だと訴えるが、その答えも虚しく隊長はエレンもろとも三人を大砲で砲撃した。
エレンの脳裏に走馬灯のように記憶がめぐる。それは今は行方不明となった父グリシャとの記憶。
父親に地下室のカギを託されたエレンは、その際に薬物のようなものを注射され、記憶障害が起こることをグリシャに説明された。
地下室には真実がある。ウォール・マリアを奪還して真実を知れ。皆を守りたいならこの力を支配しろ
次の瞬間、無意識に自らの親指を思い切り噛んだエレンは、上半身だけの巨人となり砲弾を受け止めていた。
続く
65 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:32:15.09 ID:???
三巻・2
再び意識が途切れたエレンだったが、何かに埋まっている感覚から這い出るとそこは巨人の首の付根の部位だった。
突然の巨人の上半身の出現に混乱する場で、巨人からはい出てきたエレンはアルミンとミカサに地下室のことを告げる。
このまま巨人化して一人でそこを目指すというエレンと、それに続くというミカサにアルミンは怯えて口を挟む事ができない。
だが、不意にエレンは他に方法があるならアルミンに任せると断言する。ミカサもそれに従うと言う。
過去にハンネスがエレン達の家まできたのはアルミンの助けを求める声があったからだった。それ以外にも数々の場面でアルミンは知恵を働かせてきた。
二人の信頼を今更感じ取る事ができたアルミンは、決心を固めて単身で兵士たちの前に身を乗り出す。
アルミンの説得材料は、エレンが巨人から出てきたのを見たのなら、他の巨人が巨人化したエレンを食べているのを見たものも複数いたはずだという事だった。
巨人は他の生命体を無視し人間だけを捕食する。なら巨人達での共食いはあり得ず、捕食対象になったエレンは巨人ではなく人間だとする考えだ。
その考えに一時的に納得しかけた兵士もいたが、完全に思考停止に陥っていた隊長は聞く耳を持つことができず、攻撃命令を取り下げない。
それでも敬礼をして訴えるアルミンを前に隊長の攻撃命令を止めるように現れたのは、兵団の最高権力者であるピクシス司令だった。
続く
66 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:32:47.76 ID:???
三巻・3
ピクシス司令によりその場を逃れる事が出来たエレン達は、その情報に興味を持ったピクシスに全てを話す。
巨人化、地下室の謎、それらの話を聞いたピクシスは半信半疑ながらもその有用性をアルミンに問う。
アルミンはエレンの巨人の力を駆使すれば、技術的に修復不能である城壁の大穴を一度計画が頓挫したまま放置されている巨大な岩石によって塞ぐ事が出来るという作戦を提案した。
エレンの必ずやり遂げるという意志も確認し、ピクシス司令はその皮算用のような作戦を実行する決定を下した。
既に圧倒的窮地に立たされている人類にとって、勝利の可能性が微かにでもあるのならそこに賭けるしかない。
ウォール・ローゼまで占領されれば人類の居住区は狭まり食糧危機に陥り、内部から崩壊する事は目に見えていたからだ。
ピクシス司令の演説により士気を回復させた兵団は、大部隊による陽動とエレン・ミカサを含めた少数精鋭による岩石運搬の同時作戦を開始する。
上手く岩石までたどり着いたエレンは、人類の勝利を信じて巨人化を行い、岩の前に立った。
しかし、次の瞬間、巨人化したエレンはミカサ達精鋭部隊に向けて拳を振り下ろしていた。
非常事態を示す信号弾を確認したアルミンが独断でミカサ達の求め向かうと、そこには制御を失い完全に動きを止めている巨人エレンの姿があった。
何とかエレンの救出をしようとする精鋭部隊を尻目に、アルミンはエレンがいるであろう巨人の弱点に刃を立てる。
本体であるエレンに刃が刺さり激痛で暴れる巨人エレンに、アルミンは訴える。
刃の振動を伝って微かに届くアルミンの声は、確かにエレンに届きはじめていた。
三巻終わり
67 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:33:45.44 ID:???
4巻・1
微かに聞こえるアルミンの声と共にまどろみの中にいたエレンは、夢のなかで両親との暖かな暮らしにおぼれていた。
しかしアルミンの悲痛な叫びにより意識を取り戻したエレンは、巨人を完全に制御し岩石を城壁の穴へと運び、塞ぐ事に成功した。
その後完全に意識を失ったエレンを守るべく残る巨人たちに立ち向かおうとしたアルミンとミカサの前に現れたのは、現調査兵団の英雄にして遠征中だったはずのリヴァイ兵長だった。
ここから話は一度過去に戻り、エレン達の訓練学校入学時代にまで遡る。ここから訓練兵出身の登場人物が複数ピックアップされていく。
エレン、ミカサ、アルミンの他に、そこには憲兵団を目指すジャンやマルコ、入学当時からバカとして悪目立ちしていた男子バカ代表コニーや女子バカ代表サシャなどの面々がおり、幼いながらにそれぞれが訓練兵としての日常に期待や不安を抱いていた。
そんな中でシガンシナ区出身というエレン達は巨人を目した数少ない目撃者として質問攻めにあうが、トラウマをかき消すようにエレンは空元気で巨人など敵ではないと主張する。
それに食いかかってきたのが少年ジャンで、この時は軽口の応酬程度で住んでいたが、ジャンはミカサに一目惚れしておりエレンにべったりのミカサをみて次第にエレンに嫉妬混じりの敵対心を抱くようになる。
入学初日から盗み食いを働くという偉業を行った芋女ことサシャは、晩飯抜きにくわえ死ぬ寸前までの走りこみを行わされ地面にへたり込んでいた。
そこにやってきたのは水とパンを隠しもってきた、見目麗しい容姿の少女クリスタだった。
サシャは突然の食べ物を前にしてクリスタを神か何かと思い込みながら気絶し、その後に続き現れた大女ユミルとクリスタの手により寮へと運ばれた。
続く
68 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:34:30.79 ID:???
四巻・2
ようやく始まった訓練学校の最初の試験は立体機動を行う上での姿勢制御で、二本のワイヤーで吊るされた状態で姿勢を正せるかをみる適正判断だった。
立体機動では全身をベルト状のサポーターで固めて姿勢を制御するが、この姿勢制御の才能はそのまま兵士としての技量に直結している。
才能をいかんなく発揮するミカサやサシャ、すぐにコツを掴んだコニーやジャンを尻目に、逆さまになったまま身動きがとれないエレンの姿がそこにあった。
姿勢制御に関する素質の乏しさからその日の内より猛訓練に入るエレン。一時期はあまりにも出来ずに退学の危機にまで陥ったがミカサ達の協力や後の上位成績者であるベルトルトやライナーらの助言もうけて、多少のトラブルはあったが何とか訓練学校に在学する事が出来た。
その後も故郷への帰還を願うライナーや一匹狼で優れた格闘技術をもつ少女アニ、犬猿の中であるジャンらと交流しながら総合試験の日が迫る。
ある日の立体機動訓練では成績の競い合いの中で、実際に巨人と戦う事になった場合の適正に関して各々が話し合い、エレン達はマルコが隊長の適正があるともてはやした。
しかし肝心のマルコはこっそりとジャンに向けて、ジャンには隊長の適正があるという話をし始めた。
そんなマルコの無残な死体が、現在の時間へと戻ったジャンの前に転がり落ちていた。
続く
69 :
進撃の巨人:2013/04/13(土) 12:36:39.51 ID:???
四巻・3
ジャンは立体機動装置も失い死因すら不明のマルコの死を尊み、ジャン以外の訓練兵も多くの兵士の死に自分の身の振り方を考えだす。
ジャンは強い人ではないから、弱い人の気持ちまで考えて支持を出せる。それはきっと弱い人達にも届く。だから適正がある。
マルコのそんな言葉を思い返しながら、震える声で、ジャンは恐怖と共に調査兵団への加入をエレンたちに宣言した。
その後、大穴が塞がれた事によりウォールローゼ最前線のトロスト区内で殲滅作戦が行われ、人類は無事にトロスト区を奪還した。
一方、作戦後に昏睡状態に陥っていたエレンは意識を取り戻すと牢獄のベッドの上で鎖に繋がれた状態にあった。
厳重な監視体制の中で始まった尋問の相手は調査兵団実行部隊トップであるエルヴィン団長と、件のリヴァイ兵長の二人だった。
調査兵団としては謎の一端を公にしたエレンに興味を抱いているが、巨人化できる人間という存在を政府も無視できずにあり、エレンは非常に危うい立ち位置にいた。
その中で調査兵団はエレンがどうしたいのかの意志を確認しにきており、エレンはそれに対して薄ら笑いを浮かべ、調査兵団に入って巨人をぶっ殺したいと言い切った。
それに興味を抱いたのはリヴァイ兵長で、エレンの身を俺が預かると言い出す。監視と並行して調査兵団に入団させると宣言した。
4巻終わり
お忙しい中、続きを書いてくださり
ありがとうございます!
71 :
進撃の巨人:2013/04/15(月) 16:49:26.99 ID:???
五巻・1
壁の中央、ウォールシーナ内は五年前のシガンシナ陥落以来の混乱を見せていた。
トロスト区陥落の危機とそれに伴うウォールローゼ崩壊の危険、しかし見事巨人を撃退し奪回した兵団の活躍。
王政府発行の新聞では兵団の活躍を記述される一方で、商会の民法新聞では巨人が味方し穴を塞いだというオカルト地味た情報が市民に出回っていた。
拘束されたエレンが調査兵団に連れられてやってきたのは審議場……いわゆる軍事裁判所だった。
巨人化が可能な初めて発見された人類にして救国の英雄……この数日の間で高度に政治的存在となってしまったエレンの進退を決める会議でもあった。
エレンを検体として実験の後処分するという憲兵団、神の英知である城壁内に進入した巨人は即刻処刑すべきだという宗教組織『ウォール教』。
それに対して調査兵団代表であるエルヴィンは、エレンを調査兵団に加入させウォールマリア奪還を目指すと進言した。
様々な意見が飛び交う中で、危険な力である巨人化に対抗が可能でありかつマリア奪還の可能性もあると、エレンの進退は作戦の成果次第とし彼の調査兵団への一時加入が決まった。
続く
72 :
進撃の巨人:2013/04/15(月) 16:50:04.12 ID:???
五巻・2
調査兵団への参加が決まったエレンはかつての調査兵団本部である古城を改装した施設跡地に身柄を移される事になった。
リヴァイ率いる調査兵団の特別班がエレンを監視・護衛するために同行し、作戦開始まで束の間の生活を送る事となる。
その中でやたらと綺麗好きで小柄なリヴァイや、彼を慕う部下達を通して調査兵団という存在をエレンは知っていく。
また施設には別働隊として同行してきた巨人研究の一任者でもあるハンジ分隊長もおり、彼女は意気揚々と捕獲した巨人に人体実験を繰り返しマッドサイエンティストぶりを発揮していた。
だが翌朝、ハンジが研究対象として捕獲していた巨人二匹が何者かによって処理されてしまう。
号泣し錯乱するハンジを他所に、傍観するエレンに近づいてきたエルヴィンが君には何が見える? 敵は何だと思う? と質問を投げかけたが、エレンにはその意味が理解できなかった。
その後調査兵団含めアルミン達訓練兵にまで検体巨人殺害の容疑がかけられたが、結局犯人を特定するには至らなかった。
また同時に、アニは希望通りに憲兵団へ向かったのに対してミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミル、ライナー、ベルトルト。
様々な思いを秘めながら彼らは調査兵団への入団を希望し、それがエルヴィン団長によって受理された。
続く
73 :
進撃の巨人:2013/04/15(月) 16:51:22.11 ID:???
五巻・3
一ヶ月後、調査兵団全体による大規模な演習兼調査作戦が開始された。
従来はトロスト区の門(エレンが巨人化して塞いだ穴)を中心にルートが確保されていたが、その穴が塞がれてしまったため別口から壁外への出発をする事になり、その経路形成が必要になった。
調査兵団は大規模な陣形を組み、いつどこからやってくるかわからない巨人を信号弾で連携しながら避けて、中心部に守られるよう配置されたエレンを護衛しながらシガンシナ区を目指す試運転でもある。
エレンはエルヴィンが投げかけてきた質問の謎に未だに悩んでいたが、リヴァイ班も含め団長の真意は誰も理解できていなかった。
一方、陣形の右翼側に展開する班に配置されたアルミンは、右翼側が信号弾を使っているにも関わらず陣形が取れていないことに気づく。
そんな中、奇行種と呼ばれる通常の巨人の生態では想定できない行動をする巨人を処理する中で、14m級の珍しい女型の巨人を発見した。
新米であるアルミンより先行して女型の巨人に攻撃をしかけた班長を受け止め、立体機動装置のワイヤーを潰し瞬く間に兵士を倒した女型の巨人。
アルミンは直感で理解した。この巨人"にも"知性がある。アルミンは以前から推理していた。エレンが巨人化の際、巨人の弱点から出てくるのは偶然ではないと。
超大型巨人や鎧の巨人、それにエレンと同じ。女型の巨人は巨人の体をまとった人間だ! アルミンはそう恐怖しながら女型の巨人に並走する。
そんなさなか、女型の巨人がやってきた右翼方向では索敵班が壊滅し、右翼から兵団の陣形が崩れつつあった。
五巻終わり
74 :
進撃の巨人:2013/04/15(月) 17:12:15.78 ID:???
六巻・1
女型の巨人から距離を取ろうとするアルミンだったが、瞬く間に馬をつぶされ地面に投げ出される。
一時は死を覚悟したアルミンだったが、女型の巨人はつまむようにアルミンのフードを取ると、彼を覗きこむように見た後に殺さず走り去る。
なぜ殺されなかった。そう疑問をいだいたアルミンが至った結論は、顔を確認したという可能性を見出す。
駆けつけたライナー、ジャンと共に女型の巨人を追走しながら、アルミンはあの巨人の目的がエレンではないかと推理した。
実はこの時点でエレンの配置はアルミン達には右翼前方と知らされていたが、アルミンはそんな前線にエレンは置かれないと二人に話す。
ライナーがエレンはどこにいるんだという問いに、アルミンはエレンが中央にいる可能性が高いとする中、ジャンは女型の巨人の足止めを提案した。
フードを被り、エレンである可能性を示唆する事で即死させられる事だけは避けて女型の巨人に挑んだ三人だったが、瞬く間にアルミンが落馬させられる。
ジャンの攻撃に対してうなじを正確に防御し反撃してくる女型の巨人。対してアルミンは頭から血を流しながらも「右翼側で本当に死に急いだシに急ぎ野郎の仇!」と錯乱した言葉を叫ぶ。
しかし不思議と動きが止まった女型の巨人。そこにライナーが隙を突いて斬りかかるが、女型の巨人に握りつぶされかけ、しかし辛うじて脱出する。
何とか距離をとった三人だったが、今度は突然女型の巨人は陣形の中央へと……エレンのいる方へと走りだした。
続く
75 :
進撃の巨人:2013/04/15(月) 17:13:03.70 ID:???
六巻・2
アルミン達は負傷を応急処置しながら、馬をつれて駆けつけたクリスタと合流し同じく中央を目指す。
女型の巨人が徐々にエレンたちへと近づく中で、左翼、中央、右翼と分離した中央文体は巨大な幹が立ち並ぶ巨大樹の森の中へとエレンとリヴァイ班のみで入り込んだ。
中列のエレン達のみ森に入り索敵能力が消失し、またアルミンたち残存兵は森の外で女型の巨人以外を惹きつけて待機する。
女型の巨人との単独戦となったリヴァイ班だったが、次々と周辺の護衛班が倒されていく中でエレンは反撃を具申する。
しかしそれを無視し、なおかつ一切を口にしないリヴァイに苛立ちを覚えるエレンだったが、リヴァイ班は私達を信じろと言い、リヴァイの言葉もありエレンは信じるという言葉を反芻させる。
古城にいる間に巨人化に関して幾つか実験を重ねたエレンだったが、その中でリヴァイが集めた班員は最も巨人達を憎み最も信頼していない人員を集めたと告げた。
常に最悪の事態を想定し、かつ迅速で確実な行動をとる隊員達。彼らの信頼関係を思い出したエレンは、無心での前進を決意した。
そして目標地点に到達した瞬間、待ち構えていたエルヴィン団長たちが無数のアンカー弾を射出し女型の巨人を拘束することに成功した。
六巻終わり
続きを書いてくださりありがとうございます!
女の巨人も出てきてこれからどうなるのかとドキドキしています
77 :
マロン名無しさん:2013/04/17(水) 22:59:20.17 ID:P8ZplOWw
乙w
78 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:04:20.95 ID:???
七巻・1
巨大樹の森入り口で待機するアルミン達は、巨人たちを引き付けながらも森内部から轟く音に不安を抱く。
そんな中、ジャンとアルミンは兵団の中に巨人化が可能な人間や城壁を壊そうとする人間……スパイがいるのではないかと話し合う。
なぜ超大型巨人はトロスト区の壁を突破しておきながら、続くウォール・ローゼの門を破壊しなかったのか。
それは、壁の破壊よりも優先される事態が……巨人化できるエレンの存在が露見したからではないかとアルミンは推理していた。
そして次第にアルミンは核心へと迫る。エレンが巨人化できることをあの時知る事が出来た者は、ごく僅かに限られている。
更にあの時点でエレンを知っていて、即座に壁破壊の攻撃命令をその場で中止できたという事は、エレンがいたあの場……"補給所周辺にいた誰か"がスパイだという事だ。そのアルミンの推理にジャンは息を呑んだ。
一方、捕獲した女型の巨人の弱点部位……つまり巨人化した何者かが隠れているであろうそこを切り開き犯人を引きずり出そうとしていたリヴァイ達だったが、女型の巨人は捕獲直前に弱点を両手でガードし、また全身を硬化させる謎の力で刃をも防がれて苦戦していた。
いよいよもって進退極まったその時、突如として女型の巨人が絶叫のような雄叫びをあげる。すると、森の外にいた巨人たちが一斉に森の中へと走りだした。
森入り口にいたアルミン達にも突然の巨人たちの異変に動揺が走る。同時にサシャが狩りであの雄叫びを聞いたことがあると叫んだ。追い詰められた獣と同じ、全てを投げ打つ声だと。
79 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:06:58.86 ID:???
七巻・2
突然押し寄せた巨人の群れに翻弄されたリヴァイたちは防戦一方となり、エレンを護衛するべくリヴァイを除くリヴァ違反は撤退。更に女型の巨人は群がる巨人たちに飲まれてしまう。
エルヴィン団長は瞬間的に女型の巨人の目的に気づいたが、遅かった。女型の巨人は大量に群がった巨人たちに捕食され、跡形もなく消されてしまったのだ。
それを見届けて敗北を受け入れた団長は全軍に撤退命令を出し、リヴァイにはガスの補給を命じた。そうして撤退する最中ハンジはなぜリヴァイに補給を命じたのか疑問を投げかける。
もしも女型の巨人に人間が入っていたのならば、あの混乱に乗じて何らかの攻撃をしかけてくるかもしれない。そうエルヴィン団長は読んでいた。
転じて、捕獲地点から避難しそのまま撤退中のエレン達に、フードをかぶった謎の兵士が接近してくる。直後、不意をつくように撤退中の兵士の一人がその何者かの凶刃にかけられてしまう。
敵襲を察知したリヴァイ班はエレンの守備につくが、森の向こうに人影が消えた直後、そこに突如として出現したのは食われて死んだと思われていた女型の巨人だった。
巨人化で対抗しようとしたエレンだったが、リヴァイ班はリヴァイを欠きながらもエレンの安全を優先して、エレンだけを逃し女型に立向おうとする。
しかし、彼らは足止めにもならず次々と女型に潰され、一瞬で全滅してしまう。エレンは信頼できる仲間を一瞬で失った怒りのまま、巨人化し女型に襲いかかった。
80 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:09:08.05 ID:???
七巻・3
女型の巨人と巨人化したエレンによる肉弾戦が繰り広げられる。訓練学校で培った体術で女型を追い詰めたエレンは、怒りのまま、憎しみのままに叫ぶ。
その咆哮を巨人化したエレンのものだと判断したミカサと、最悪の事態を想定したリヴァイは同時にエレンの元へと進路を変えた。
女型にとどめをさそうとしたエレンだったが、女型の巨人がとった構えに一瞬生まれた隙と共に、巨人としての機能を停止させられそのまま女型の巨人の口に放り込まれてしまう。
間一髪間に合わなかったミカサは、口の中に飲み込まれるエレンをみて激昂し、女型の巨人を単騎で追い詰める。
口の中に含まれはしたが、噛まれも飲み込まれもしていない。エレンは生きている。そう確信し追撃するミカサにリヴァイが加わり、人類最強クラスの兵士二人の攻撃で辛うじてエレンは奪還することに成功した。
怒りのまま戦おうとするミカサに、リヴァイはエレンを優先し撤退するよう諭す。そんな中リヴァイが撤退中にふと背後を振り向くと、女型の巨人はなぜか涙を流していた。
意識を取り戻したエレンは馬車の荷台で目を覚まし、ミカサに作戦が失敗したことを伝えられる。
壁の中へ戻ってきたエレンを待ち受けていたのは、多くの市民と目を輝かせてエレンたちを見つめる子供の姿。それにかつての自分を重ねあわせ、エレンは悔しさから涙を流した。
この作戦の失敗により、調査兵団の責任追及と同時にエレンが憲兵団へ引き渡される事が決定した。
七巻終わり
81 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:39:12.48 ID:???
八巻・1
憲兵団として最も安全で最も豊かな最奥部、ウォール・シーナの憲兵団施設内で目を覚ましたアニは、寝坊を同期に咎められながらも朝礼にやってくる。
憲兵団内部の上司たちはギャンブルと酒、タバコに明け暮れ全ての雑務を新人憲兵団に投げやる程に腐敗しきっており、だからこそ憲兵団を選んだという狡猾な者や、それに憤る者などがいた。
特にクズどもと陰口を叩くマルロは憲兵団をいつか中から改善してみせると憤怒するが、それに対するアニは冷ややかだった。
マルロのような「良い人」が全体を占めればいいというわけではない。憲兵団は腐っているが、それもまた人間の本質だとアニは語る。
珍しく饒舌なアニに戸惑いをかくせない同期たちだったが、それぞれの思い思いの答えを出しながら雑務をこなすべく移動を始める。
そうしてのろのろと最後尾についたアニに声をかけたのは、フードを目深くかぶった少年……アルミンだった。
アルミンは憲兵団に引き渡され処刑されようとしているエレンを逃がす手伝いをしてほしいとアニに持ちかける。
アニは最初は断るが、なおも食い下がるアルミンに自分がそんなお人好しに見えるかと問う。
それに対して、良い人というのは自分にとって都合の良い人という事だから、その言い方は好きでないと答えたアルミンにアニは静かに提案を受け入れる旨を告げ、無言で指輪をはめた。
82 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:41:31.89 ID:???
八巻・2
そうして合流したフード姿のミカサとエレン、アルミンを率いて人通りの少ない道を選んでアニは彼らを先導する。
なぜこんな最奥部でと疑問をなげかけるアニに、アルミンはただ隙はここでしかなかったと伝えながら、脱出路の地下通路にたどり着く。
しかし、地下通路に入ったエレン達に対してアニは地下へ入らない。暗くて狭い場所が怖いと言い出すアニに、エレンは軽口をたたきながら早く降りてくるよう促す。
それでも動かないアニに次第に焦りだしたエレンが叫びミカサがそれを咎めるが、アニは同時に叫んでも大丈夫だと告げた。なぜならここには全く人の気配がないからだと。
アニに鋭い視線をぶつけるアルミン。それでも冷静なアニに、アルミンは"最後に許された質問"を投げかけた。
なぜ、巨人殺しの犯人探しの際に、マルコの立体機動装置を提出してごまかしたのか。マルコは立体機動装置を失って死んでいた。
なぜ、女型の巨人はアルミンを殺さなかったのか。エレンじゃなければその場で殺されてもおかしくない。
なのにアルミンは殺されなかった……アルミンだから殺さなかった。
あの時僕を殺しておけばよかったんだ。そうぼやくアルミンに、アニはまさかお前にここまで追い込まれるなんて……とそう呟いた。
こっちへ来い。今地下通路に降りればまだ間に合う。そう叫ぶエレンに、ミカサは無駄だと剣を抜き、もう一度ずたずたに切り裂いてやる、"女型の巨人"と宣戦布告する。
瞬間、指を噛もうとしたアニを包囲していた兵士たちが取り押さえるが、アニの指輪から暗器が飛び出たのをみてミカサは二人を引きずるように地下通路へ逃げた。
直後、アニはあの女型の巨人となって取り囲んでいた兵士たちを吹き飛ばしエレン達を攻撃しだす。
83 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:43:53.50 ID:???
八巻・3
地下通路に逃げ込み態勢を立て直した三人。エレンは巨人化してアニを止めようとするが、なぜか巨人化がうまくいかない。
ハンジとの実験の中で、巨人化は何らかの目的意識がなければうまく出来ない事はわかっていた。
だからミカサは、エレンがアニと戦う事を躊躇しているのではないかと指摘する。まだあの巨人を敵だと認識しないのかと。
状況証拠とアルミンの独断的推理のみでここまでこぎつけた作戦。エレンはそれを信じられず、最後の最後まで訓練兵として同期であったアニを信じようとしていた。
既に戦う決意をしていたアルミンとミカサに戸惑いながらも、腹を割り覚悟を決めたエレンは巨人化し再び女型の巨人……アニと対峙する。
エレンに追い込まれ教会や町並みを破壊しながら逃げるアニは、巨人化したまま壁を鷲掴みにし登っての逃走をはかる。
しかし間一髪先回りしたミカサにより指を切断され、あと数手で壁を登り切れた女型の巨人は地上へと落下した所を取り押さえられた。
だが巨人内部からアニを取り出そうとしたところ、アニは謎の結晶体に取り込まれ眠るように沈黙してしまう。
それを上から観ていたミカサがふとアニの壁のぼりで崩れた壁をふと見やると、壁の中のそれと目があい、ミカサは背筋を凍らせた。
崩れた壁の内部には、うっすらと目を開けた大型の巨人が眠るように立っていたからだ。
84 :
進撃の巨人:2013/04/17(水) 23:46:34.43 ID:???
八巻・4
謎の結晶化で刃も通らず摘出もできないアニに苦悩する調査兵団一行だったが、中々降りてこないミカサに気づいたハンジもまた壁の中にうまった巨人に気付き、それが伝播して一同に戦慄が走る。
巨人がミカサを観る。目が動いた事で巨人が生きているのを確認した彼らの前に、ウォール教会の神父が駆け寄ってきて光を遮るように助言する。
突然の事態に何とか光を遮る事に成功したハンジは、神父の首根っこを掴み壁の上から突き落とすような姿勢で質問を投げかける。
なぜ壁の中に巨人がいる事を知っていた。なぜ今まで黙っていた。これは重大な反逆行為だ。普段は見せない鬼気迫る形相のハンジに対して、しかし神父は死んでも口に出来ないと応えるのみ。
部下の声で神父を突き落とすことだけは思いとどまったハンジだったが、壁の正体が、その中身が全て50m級の超大型巨人で作られている……そんな目の前の現実にこぼすように怖いなぁと声をもらした。
この一件でエレンの身柄引き渡しがうやむやとなったことに安堵したミカサ達を他所に、王政府に招集されたエルヴィン団長は王政府内部にスパイや敵対勢力がいることを要人たちの前で訴え、またその殲滅を宣言する。
そんな中、ウォールローゼ内に巨人が進入したという絶望的な報告がエレン達に知らされた。
一方、アニが犯人だった事でスパイ容疑をかけられていたコニー達訓練兵は、ウォールローゼ内の遠方施設で装備もなしで軟禁されていた。
しかし、そんな彼らの元にもローゼ壁内にあらわれた巨人たちが迫りつつあった。
八巻終わり
だらだらとまとめきれないのを不定期ですまん、とりま十巻までちまちま書き込む
ここまでまとめてくださり、ありがとうございます!
とても読みやすくて引き込まれます
>>85さんご自身の生活に障らないよう
無理はなさらないでくださいね
私は時間はあるので、のんびりお待ちしております
進撃の巨人絶対きてると思ったわww
88 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:04:07.16 ID:???
九巻・1
待機命令を出されていたコニーやサシャたち訓練兵上がりは、南方から襲来した巨人への避難勧告を出すべく装備なしで早馬による伝令任務を指示される。
ウォール・ローゼ突破という、事実上の人類の敗北に愕然とする彼らだったが、その中でも特に巨人達がやってきた南方に故郷の村があるコニーは故郷の安全を案じていた。
危険度の高い南の村にコニー、そしてそれに同行すると申し出たライナーとベルトルトらが続き、サシャやジャン達も各々の班に沸かれ、殿を買ってでたミケ分隊長を残しながらも馬を走らせた。
一人囮として残ったミケは残り四体まで巨人を追い詰めるが、刃の消耗が激しく、また近くをうろつく全身毛むくじゃらの奇行種「獣の巨人」にも危険を感じ脱出を図ろうとする。
だが呼び寄せた馬は獣の巨人に捉えられ、あまつさえそれがミケに投げつけられた事でミケは巨人に捕まえられてしまう。
恐怖し声すら出せなかったミケだったが、近づいてきた獣の巨人が立体機動装置に興味を持ち、あまつさえ「その武器はなんですか?」と声をかけてきた事で完全に思考が停止してしまう。
立体機動装置を奪われるまで恐怖に支配されていたミケは、我に返るも獣の巨人の命令でミケを取り囲んだ巨人たちに為す術もなくくわれてしまう。
89 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:05:11.73 ID:???
九巻・2
北班にわけられ近辺に故郷のあったサシャは単独で馬を走らせていたが、途中で見ず知らずの村を見つけてしまい、故郷の村への帰還を断念しそちらの村へと馬を走らせる。
そこは大半の住民が避難した後だったが、足が弱く取り残され殺されかけていた女性とその娘を見つけ、サシャは手にした斧のみで3m級の巨人に立ち向かい、なんとか娘だけ連れ出して逃げる。
運悪く馬にも逃げられ弓と三本の矢だけが武器となったサシャは、女の子に逃げるよう促して単身弓のみで巨人に立ち向かった。
間一髪危機を脱し自身も逃れた先に待ち受けていたのは、先ほどの少女を拾ったサシャの村の住民たち……そして父親。立派になったなと声をかけてきた父親に、サシャは小さく笑ってただいまと告げた。
転じて、エレン達とリヴァイやハンジは、件の神父と共にローゼの壁が突破されていた場合に備えて外周に向けて移動していた。
その道中でアニを包んだ結晶の素材と城壁の素材が同質のものである事がハンジから明かされる。
その事により、もしもエレンがこの硬質化能力を使用できるようになれば、夜間に少数で移動し穴を防ぐ……マリアの奪還も容易である事を示唆した。
また、道中の避難民の表情に今更ながらに罪の意識を感じた神父は、自分はそれを説明できないが、その情報を公開する決定権を持つ貴族の血筋の者がいる事を明かす。その少女の名は、クリスタといった。
90 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:06:23.13 ID:???
九巻・3
次々と伝令役が離脱していく中、西班にいたユミルは唐突にクリスタと自身を撤退させてほしいと懇願する。
当然のように却下され、またクリスタにもなぜそこまで私に固執するのかと問われたユミルは、全て自分の為だと断言して笑った。
一方、壊滅的な打撃を受けている故郷の村にたどり着いたコニーは、徹底的に破壊され無人と化した村を馬で駆け巡る。
急いで駆けつけた自宅は、無残にも破壊され巨人が中で仰向けに横たわっていた。コニーは引きさげられ残りの兵士が攻撃に移ろうとしたが、よくみるとその巨人は手足がやせ細っておりとても動ける状態ではない事がわかった。
その後、村中を捜索したが完全に無人の村に、ライナーがコニーの肩を叩くと、コニーは涙をこらえるように黙す。
だが、同伴していた兵士たちがいくつか疑問をあげる。村人の死体が見当たらない。もしかしたら脱出したのではないか。
もっともらしい推測に希望を抱くコニーだったが、同時に兵士の一人は村にある馬がすべて馬小屋に繋ぎ止められたままだったのも確認していた。しかしそれをコニーには告げられず、次の村へ向かうよう指示を出す。
そうして自分の馬に駆け寄ったコニーだったが、不意に奇行種として放置されていたコニーの家の動けない巨人が、「オアエリ」という言葉をもらした。
コニーは、ありえない妄想を抱く。あの巨人は、どこか自分の母親に似ている……それをライナー達に訴えようとするが、ライナーは聞こえなかったの一点張りで次の目的地へ急ぐようコニーを促した。
91 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:07:32.06 ID:???
九巻・4
避難伝令は夜にまで渡り続き、クリスタ達は最終的にローゼの外壁を端から端まで確認する任務にあてられた。
暗闇の恐怖に怯えながら進む彼らの前に不意に明かりと共にあらわれたのは、コニーたち別働隊だった。
お互いにお互いを確認し安堵した両部隊は同時に壁の穴の情報を求め、お互いに目を丸くする。どちらの班も壁にあいた穴を確認できなかったのだ。
再確認の必要を迫られるが、疲弊状態を鑑みて彼らは近くにあった城塞後での野営を決意する。
もしも壁が壊れていないなら巨人たちはどこから来たのか。クリスタの疑問と共に、コニーはそれとは別に自宅にいた巨人が動けないのになぜか家を潰していた事、母親に顔立ちが似ていた事を恐る恐る語りだす。
それに呆れ顔をするライナーにあわせて、ユミルが大声をあげて笑い出した。お前の母ちゃんは巨人だったのかと馬鹿笑いするユミルに、コニーは興をそがれて話題を切った。
そうして解散した班の中でユミルは一人食料庫を漁っている所をライナーに見つけられ、ニシンと書かれた缶詰を彼に差し出す。しかしライナーはその缶詰に書かれた"見たこともない文字"を、どうやって読んだのかユミルに投げかけ、二人に嫌な沈黙が走った。
そんな彼らの沈黙を打ち破るように、城に巨人が押し寄せる。夜には絶対活動しないはずの巨人と、それを従える謎の獣の巨人にユミル達は窮地に立たされる。
その一方で、エレン達もまた夜営をするべくかの城跡、ウトガルド城を目指していた。
九巻終わり
92 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:53:24.19 ID:???
十巻・1
大量に押し寄せる奇行種としか言い様がない巨人たちを殲滅するゲルガーやナナバら先輩たちに守られていたコニー達だったが、少人数では巨人を捌ききれずついに城の中に小型の巨人が進入してしまう。
先陣を切って前に出たライナーだったが、あっさりと目の前に現れた小型巨人に迫られ、走馬灯のようにかつて自分たちを襲った長髪の小型巨人を思い出していた。
それを咎めるように間一髪でベルトルトがライナーの援護に入り、必ず生き延びて故郷に帰る事を二人は改めて誓い合った。
遅れて駆けつけてきたコニーたちと合流し、続く巨人もなんとか撃退に成功した彼らだったが、外にいた兵士たちが獣の巨人による投石で次々と倒され、また増援としてやってきた大量の巨人に危機的状況に陥っていく。
ゲルガーやナナバまでついに巨人に捕まり身を守る術がなくなった中で、クリスタは装備さえあれば一緒に戦えるのにと珍しく憤ったが、それを「他人のせいにした自殺」だと咎めたのはユミルだった。
かつての雪山の訓練でも似たような事があり、ユミルはクリスタを良い子ちゃんのまま死のうとする死にたがりと評した。偶然貴族の妾の子がクリスタである事を知っていたユミルは、それ以後クリスタを守るかのように今日まで生きてきた。
朝日が登る中、ユミルは決意したようにクリスタに元の名前を名乗って生きろと告げ、ナイフ片手に城の屋上から飛び降りた。
そのナイフで飛び降りながら自分を傷つけたユミルは、次の瞬間に小型の巨人へと変身し素早い動きでむらがる巨人を翻弄する。
ライナー達はそんな彼女の巨人としての姿が、かつて彼らを襲った長髪の巨人である事に気づいていた。
93 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:54:25.20 ID:???
十巻・2
巨人化能力をもっていたどころか、あまつさえそれが元からの力であり、その存在をしっていたかのようなユミルにライナー達は困惑する。
そんな中、ただ一人心の底からユミルを案じるクリスタの前でユミルは小型巨人ゆえの体格差から追い詰められていく。
しかしクリスタの激励に辛うじて反応したユミルは、なんとクリスタ達がいる城の塔を根本からくずし、その塔を傾けて倒すことで巨人たちを押しつぶした。
間一髪で危機を脱したかにみえたクリスタたちだったが、瓦礫後から生き残った巨人たちが這い出てきてユミルを襲う。クリスタが見も顧みずそれを助けようとした時、目の前にミカサと調査兵団の部隊が到着し、彼らを救出した。
クリスタは四肢を失い衰弱しているユミルに近づき、自分のほんとうの名前「ヒストリア」を名乗る。それを耳にしたユミルはやわらかい笑みをうかべて静かに眠るように気を失った。
クリスタ……もといヒストリアの訴えを聞き入れ重要参考人としてユミルを保護しながら、ハンジは城壁の穴の調査に乗り出す。
装備がない状態で壁上へと登ってきたライナーやアルミンたちも加わり、ミカサをそれに続こうとするが、ライナーはもう限界だと珍しく弱音を吐き、ベルトルトに励まされる。
しかし、朝日と共に訪れた別働隊だったハンネスの報告により、何度確認しても城壁には穴があいていない事が知らされる。
もしもの場合、穴を掘るという想定していた中でもっとも最悪の奇行種の出現まで想定してハンジたちは移動を開始するが、その中でライナーはエレンを呼び止め、自分が鎧の巨人であり、ベルトルトが超大型巨人であるとエレンに告げる。
94 :
進撃の巨人:2013/04/20(土) 22:56:47.51 ID:???
十巻・3
突然のあっけらかんとした告白に、夜間を通して移動してきて疲労困憊のエレンは意識を朦朧とさせつつも、回想する。
時間は少しさかのぼり、出発前。ハンジが進めていたアニの身辺調査の結果、アニと同郷の人間が2人いることが判明した。
ライナー・ブラウンと、ベルトルト・フーバー。思わぬ二名の浮上に、エレン達はアニと彼ら2人が特別親しかった印象も見いだせず困惑する。
スパイの可能性を提示されても、特に訓練兵時代から兄貴分として皆を率いてきたライナーをエレンはスパイだとは思えない。
アルミンもまた女型の巨人とライナーが戦っていた事を提示しそれに同意しようとしたが、同時にアルミンはある可能性に気付いてしまう。
女型の巨人のアニと接触し、ライナーが一度アニに捕まった後にアニは突然方向を転換した。その言葉にハンジはライナー達はエレンの本当の位置を知らかったはずだから、エレンの居場所を聴かれなかったかと問いなおす。
エレンの場所を聞いてきたのはライナー。女型の巨人に最も接近したのもライナー。アニが情報を手にできたとするなら、ライナーと接触した時のみだ。そんな可能性が濃厚となり、最悪の場合2人を幽閉することがハンジ達の間で秘密裏に決まっていた。
そんな事を思い返しながらも、エレンはライナーにつかれているんだ、早く帰ろうと"指示通り"平静を装い歩き出す。
しかし、ライナーは違った。この場で長年の決着をつける。そう断言し動こうとした瞬間、ミカサが割って入りライナーとベルトルトを切り裂いた。
その一撃で仕留めることができなかった2人が、逃げ場を求めるようにしてその姿を変貌させる。鎧の巨人、超大型巨人。かつてシガンシナ、マリアを陥落させ、トロスト区で対峙した宿敵の二大巨人。
エレンは訓練兵時代の二人との思い出を回想しながら、裏切り者と叫び激昂し、巨人化し、鎧の巨人と超大型巨人の前に立ちふさがった。
十巻終わり
進撃は既刊ここまで。以降は続刊
「にゃんこい!」誰かお願いします
10巻分も進撃の巨人をここまで書いてくださり感謝いたします
続きが気になりますが、まだありませんものね
本当にありがとうございました
にゃんこいにストーリーなんかあってないようなもんだろう。
猫地蔵の呪いにより猫の言葉がわかる体になった猫アレルギーの主人公が猫の願いを100個叶えながら
片思いの相手や巨乳幼馴染や男前女や電波な双子とイチャイチャする話でそれ以上でも以下でもない。
二行で終わりとか思わず笑っちまったわ
100 :
マロン名無しさん:2013/05/03(金) 05:53:50.44 ID:7HNCQ/Ha
ほしゅ
101 :
マロン名無しさん:2013/05/07(火) 09:26:50.32 ID:i8y918C3
ほしゅ
102 :
マロン名無しさん:2013/05/07(火) 14:13:21.80 ID:ZkupuEmM
進撃の巨人書いた奴へ
文章へたすぎ
やっと規制解除された
依頼主ではないけど進撃の巨人ありがとう!
前から題名だけは聞いていて、ここであらすじ読んで面白かったので買おうか検討してる
ところで主人公男なんだなw
名前で女だと思ってたら違ってた
104 :
マロン名無しさん:2013/05/11(土) 09:25:17.19 ID:xBcAftCD
ももち麗子「いのち」おおまかなあらすじだけ簡単に書く
主人公は双子の姉妹・のばらとことり。
のばらは快活な性格・ことりは大人しい性格と正反対の性格を持っていた二人はとても仲のいい姉妹だった。
小学生時代に父が川で溺れかけたのばらを助けようとして死んでしまい、
そのことを母に責められたのばらは責任を感じて家を出て母方の祖母の下で暮らしていた。
4年後、高校生になったのばらは、母に会いたいという想いから母と暮らしていることりと入れ替わって度々母に会いに行っていた。
だがある日、二人が入れ替わっている最中にことりが変質者に攫われ殺されてしまい、誰も入れ替わりに気づかなかったためにのばらは死んだことにされてしまう。
その上母は娘を殺されたショックで精神を病み、記憶退行を起こして夫やことりの死を忘れてしまった。
姉の死に責任を感じたのばらは母を支えるためにことりの代わりとして生きることを決意。
その後、ことりを殺した犯人が裁判で無罪になったことを知ったのばらは彼に復讐することを決意する。
概要はだいたいこんな感じ。
詳細はまた今度上げます。
105 :
いのち 1巻:2013/05/11(土) 10:43:43.96 ID:xBcAftCD
明るく快活な「のばら」と大人しい「ことり」は一卵性双生児の姉妹。
二人は正反対の性格を持ちながらも仲のいい姉妹だった。
小学生の頃、二人と両親は一家でピクニックに出かけ、のばらはそこで川に入って遊んでいた。
ところがその川は雨で増水しており、川に近づいてはいけないと親に言われたにもかかわらず川に入ったのばらは増水した川に流され溺れかける。
そこへ父が駆けつけてのばらを助け出したが、父はのばらの身代わりに川に流され亡くなってしまった。
後日、父の葬儀の際に彼の死の原因を作ったことを母に責められたのばらはショックから家を出て母方の祖母の家に移り、それ以来のばらは祖母の下で、ことりは母の下で別々に暮らしていた。
4年後、高校生になったのばらは母に会いたいと思うようになっていた。
しかし、母が未だに自分を恨んでいるとしたらこのままでは母に会えない。そう考えたのばらは、母と暮らしている双子の姉・ことりと入れ替わって母に会いに行くことを思いつく。
以来、のばらは何度もことりと入れ替わって母に会いに行くようになった。
そんなある日、いつものようにことりと入れ替わって母に会いに行ったのばらは、母から「のばらを迎えて3人で暮らしたい」と告げられる。
母が自分を許そうとしていることを知り、もう入れ替わって母に会いに行かなくても済むと喜んだのばら。
その後のばらはことりとの待ち合わせ場所に向かうが、そこで先に待っていたはずのことりの姿はなかった。
同じ頃、母の下に警察からの電話が入る。
106 :
いのち 1巻:2013/05/11(土) 11:17:58.99 ID:xBcAftCD
警察からの電話を受けた母と共に警察署を訪れたのばら。
そこで彼女が目の当たりにしたのは、町外れの雑木林から見つかったということりの遺体だった。
待ち合わせ場所にいなかったことりは、何者かに連れ去られ殺されてしまったのだ。
のばらや母がショックを受ける中、のばら達が入れ替わっていることに気づかなかった警察は、殺されたのは「のばら」の方だと断定してしまう。
それから数日後、許そうとしていたのばらを喪った母は精神に異常をきたし、自宅で自殺を図ってしまう。
幸い命は助かったが、意識を取り戻した母は記憶が夫やことりが生きていた頃まで退行し、彼らが死んだことを忘れていた。
父だけでなく姉まで死なせた、そのせいで母は壊れてしまった…すべては自分のせいだと責任を感じたのばらは、母を支えるために入れ替わりの事実を隠して「ことり」として生きることを決める。
数日後、「のばら」の葬儀に参列していたのばらの彼氏・優羽(ゆうわ)は、ことりと入れ替わったままののばらに会った際に彼女がのばらであることに気づく。
優羽はのばらの家庭の事情や彼女が度々ことりと入れ替わっていることを知っており、また顔がそっくりなのばら達の見分け方も知っていたことからただ一人のばらが生きていたことに気づいたのだ。
入れ替わりを見抜かれてしまったのばらは優羽に事情を話し、自分が入れ替わっていることを誰にも言わないことを約束させた。
ここまでが1巻。次の巻からストーリーが大きく動き出します。
107 :
いのち 2巻:2013/05/16(木) 12:13:45.09 ID:lnQG1uMt
ことりが殺されてからしばらく経った頃、ことりを殺した犯人「五刀田学(ごとうだ まなぶ)」が逮捕された。
のばらは被害者遺族として裁判に出廷することになり、犯人に極刑の判決が下ることを望んでいた。
しかし、五刀田は裁判の席で「犯行前に覚せい剤を使っていた」と証言し、更に覚せい剤の売人だという男が「五刀田に覚せい剤を売った」と証言。
その結果、五刀田は責任能力がなかったと判断され、無罪の判決が下された。
これに憤ったのばらは自分の手で五刀田に復讐すると決意するが、五刀田は出所後行方がわからなくなってしまった。
3年後、五刀田の行方を突き止める手がかりがつかめず無気力な日々を送っていたのばらは、ある日街中ですれ違った男性が免許証を落とす所を見る。
すぐに届けようと免許証を拾ったのばらだったが、拾った免許証には「五刀田学」の名前と顔写真があった。
これで復讐を遂げられる。そう思ったのばらは免許証に記された住所を辿り、あるアパートの一室へ辿り着いた。
が、そこに五刀田の姿はなく、代わりにのばらの親友・姫乃と彼女の彼氏だという青年・村瀬学がいた。
のばらは村瀬に事情を話し、免許証を渡して五刀田の行方を捜してほしいと頼む。
108 :
いのち 2巻:2013/05/16(木) 12:20:29.30 ID:lnQG1uMt
その後、のばらは姫乃を通じて村瀬と仲良くなり、ある日彼を自宅に招く。
だがそこで仏壇に飾られていたのばらの遺影を見た村瀬は驚いて固まり、
更に村瀬の姿を目にした母が彼を「五刀田」と呼んで暴れる騒ぎが起きる。
幸い母のパニックはすぐ治まったが、のばらはその時の村瀬の反応に不自然なものを感じ始めていた。
やがてのばらは、村瀬と五刀田の間に共通点が多くあることに気づく。
下の名前が同じ、住んでいる所も同じ、利き手が左手であるところや左手首にいれている刺青の図柄も五刀田と同じ…
まさか、村瀬は五刀田その人なのか。
疑いを強めていく中、のばらはある日村瀬が整形外科医院から出てくるところを目撃し、更に彼が看護師に「五刀田さん」と呼ばれているのを見てしまう。
109 :
いのち 3巻:2013/05/20(月) 10:09:01.59 ID:TC6ishkd
村瀬が五刀田その人ではないかと疑いだしたのばら。
そんなある日、のばらは何者かに駅のホームから突き落とされそうになった所を村瀬に助けられる。
だが、自分を突き落とした犯人の手を見ていたのばらは、村瀬が手首に入れているのと同じ絵柄の刺青が犯人の手にもあるのを見ていたため、村瀬が自分を殺そうとしたのだと疑う。
のばらは村瀬こそが自分の捜している五刀田その人だと確信し、復讐の機会を狙い始める。
一方、のばらが村瀬を疑っていることを知った優羽やのばらの祖母は、のばらが五刀田への憎しみに囚われるあまり復讐だけを生きる目的にしていることを心配していた。
そんな時、姫乃が村瀬の子供を妊娠しており、更に姫乃と村瀬が結婚の約束をしていることが判明。
のばらは迷いながらも姫乃に自分の考えを打ち明けるが、姫乃はそれを否定した上、のばらを傷つけるようなことを言ってきた。
それでものばらは村瀬が五刀田だという疑いを捨てきれず、町で出会った村瀬に「名前と顔を変えたからといって過去をリセットできると思うな」と思いをぶつける。
それを受けた村瀬は、その晩のばらと姫乃を自宅に呼び出し、「自分は五刀田学だ」と二人に告白。
思わず村瀬を殺そうとしたのばらだったが、姫乃に止められて失敗する。
110 :
いのち 3巻:2013/05/20(月) 10:10:40.02 ID:TC6ishkd
数日後、姫乃に「子供を堕ろしてほしい」と頼んでいた村瀬の下に、彼の友人・ケンジが現れて「のばらに自分が五刀田だと言ったというのは本当か」と詰め寄る。
村瀬が肯定すると、ケンジは彼を殴り飛ばし、「何で関係ない被害者遺族にそこまでしたんだ」と怒鳴る。
それを見た姫乃はのばらの家を訪れて村瀬が五刀田ではないことを伝え、それがきっかけとなって村瀬は姫乃と共にのばらの家を訪れてすべてを告白する。
実は、村瀬の告白はのばらのためを想ってついた嘘だった。
村瀬は数年前に交通事故を起こして人を死なせ、それからずっと被害者のために償いをして生きてきたと告白。
のばらと出会い、彼女が五刀田を憎んでいることを知った村瀬は、のばらの憎しみを晴らすためにわざと自分が五刀田だと嘘をついたのだと話した。
のばらの祖母はその話を聞いて納得したものの、のばらは村瀬が五刀田ではなかったと知って動揺する。
更に、のばらは姫乃から「ことりちゃんのせいで村瀬君が苦しめられた」と言われ、未だに過去に固執し五刀田への復讐だけを生きがいにしていることを非難されてしまう。
姫乃と村瀬が去った後、のばらは姫乃に言われたことを思い返し、他の人々が過去と決別して生きていく中で未だに過去にこだわる自分は間違っているのだろうかと思い悩むのだった。
111 :
いのち:2013/05/20(月) 10:12:03.27 ID:TC6ishkd
以上が物語前半となる1巻から3巻までのあらすじです。
3巻の内容はうろ覚えなので間違いがあるかもしれません。
112 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 10:13:44.12 ID:TC6ishkd
村瀬の素性を巡る騒動から数日後、意気消沈していたのばらは優羽に励まされて元気を取り戻していた。
しかし、その反面で世間では3年前の事件の記憶が風化しつつあることを知ったのばらは「死んだことになっている自分は忘れ去られてしまったのだろうか」と悩んでいた。
そんな中、ことりの月命日の日に姫乃がのばらの家を訪れた。そこで姫乃は近況を話すと同時に、「もし子供が生まれたら『のばら』と名付けようと思う」とのばらに明かす。
姫乃は親友だったのばらの事を忘れてはいなかったのだ。
その言葉を聞いたのばらは「死んだことになった自分はみんなの中で生き続けている」と知り、姫乃と和解を果たし、自分も立ち直ることができた。
だがその数日後、のばらは優羽から「姫乃と村瀬が交通事故に遭った」という知らせを受ける。
姫乃と村瀬が搬送された病院へ駆けつけたのばらは、姫乃が軽傷で助かったものの流産してしまったことを知る。
その場に現れた村瀬に何があったのか問いただしたのばらは、彼らが姫乃の母子手帳を取りに行こうとしていたこと、
その道中でバイクに二人乗りしていた時に村瀬の不注意で姫乃が後部座席から転落してしまったことを知り、どうして姫乃に二人乗りをさせたのかと村瀬を責める。
その時、姫乃の父親が病室にやって来る。父親はのばら達の前で村瀬に「娘との婚約はなかったことにしてほしい」と告げると、のばらに「村瀬の家を知っているか」と訊ねた。
のばらに案内されて村瀬の部屋を訪れた姫乃の父は、のばらに「騙す形になって済まない」と詫びると部屋の中にある姫乃の持ち物を捜し始めた。
驚くのばらに、姫乃の父は「姫乃をこれ以上あの男と一緒にいさせるわけにはいかない、あの子を実家へ連れて帰る」と打ち明け、のばらに姫乃の荷物をまとめるのを手伝ってほしいと頼む。
その時、のばらは姫乃の父親から「村瀬が昔交通事故を起こしたというのは真っ赤な嘘、事故のことを調べたがそんな事故は存在していなかった」と聞かされる。
それと同じ頃、病院にやってきた優羽は村瀬が病室の外で笑いながら誰かに電話をかけているところを見かけ、その様子に不審なものを覚えていた。
113 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 10:16:04.24 ID:TC6ishkd
途中で姫乃の父親が席を外し、一人で荷物まとめを続けていたのばらは、レーベルに自分の名前が書かれた一枚のDVDを見つける。
村瀬の家にあった再生機器でDVDを再生してみると、そこにはのばらやのばらと入れ替わっていた時のことりの姿を隠し撮りした映像が記録されていた。
なぜ自分の姿が撮影されているのか、なぜこんなものが村瀬の家にあるのかと絶句するのばら。その時ケンジが訪ねてきたため、のばらは再生を中断。
密かにDVDを自宅へ持ち帰り、その続きを再生する。
だが、映像の続きにはのばらやことりだけでなく、あの五刀田学の姿が、そしてことりが五刀田に殺害された時の映像が映っていた。
DVDの内容をすべて見たのばらは、ことりが殺された事件の真相を知ることとなった。
裁判で五刀田が「事件直前に覚せい剤を使っていて錯乱していた」と話していたのは真っ赤な嘘だった。
実は、五刀田は以前街中でナンパをしようとした時に偶然近くにいたのばらに路上喫煙を注意されたことでナンパに失敗し、それがきっかけでのばらを逆恨みしずっと付け狙っていたのだ。
そして三年前のあの日、五刀田(とDVDの撮影者)はのばらと入れ替わっていたことりをのばらと間違えて拉致し、彼女を雑木林へ連れ去り乱暴しようとした。
しかしその時、五刀田は抵抗することりを押さえつけようとして首を絞め、図らずも彼女を殺してしまう。
その後、自分達がことりを殺してしまったことに気づいた五刀田とその共犯であるDVDの撮影者はその場から逃げ出した後、嘘をついて無罪になろうと画策。
五刀田は裁判の席で事件の時覚せい剤を使っていたと嘘をつき、更に共犯も麻薬の売人に変装して五刀田に麻薬を売ったと嘘の証言を行っていたのだった。
そして、出所した五刀田は整形手術で顔を変え、同時に名前も変えて別人として暮らし始める。その別人となった五刀田こそ、のばらが以前疑っていた村瀬学その人だったのだ。
114 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 13:18:07.51 ID:TC6ishkd
すべてを知ったのばらは、「このDVDを証拠として提出すれば五刀田をもう一度逮捕して裁判をやり直してもらえるかもしれない」と考え、DVDを持って警察署へ向かった。
だが、バスに乗って警察署へ向かっていた最中にのばらの携帯電話に何者かから「指示に従わなければ母親に危害を加える」と電話が入り、
その指示に従ってバスを降りたのばらは後ろからバイクに乗って走ってきた人物にDVDを奪われてしまう。
しかし、のばらはバスを降りる直前に、近くに座っていたノートパソコンを持った男性に頼んでDVDのデータをコピーしてもらっていた。
何とかデータを守ることに成功したのばらは、コピーしたデータを移したDVDを持って警察署に向かう。
そこで三年前の事件の捜査を担当していた刑事・田中に会ったのばらは「これで五刀田を再逮捕してください」とDVDを差し出した。
DVDの映像を見た刑事達は、三年前の事件で五刀田が嘘の証言で無罪になっていたことを知って愕然とする。
これがあれば、五刀田をもう一度逮捕することができるはずだと期待するのばら。
だが、田中から返ってきた答えは「一事不再理(一度裁判で判決が出ている場合、もう一度同じ罪で訴えることはできないという法律)に基づき、五刀田の裁判をやり直すことはできない」
「殺人罪で逮捕できるのはこのDVDを撮影していた五刀田の共犯だけ」というものだった。
それを聞いたのばらは、ショックでその場に泣き崩れ、「(この国は)どれだけ犯罪者に優しいんですか!」と泣き叫ぶ。
一方その頃、のばらからDVDを奪ったバイクの人物=ケンジは村瀬の家を訪れていた。
実は彼こそがDVDを撮影していた五刀田(村瀬)の共犯で、三年前の事件の裁判の時に出廷した麻薬の売人も彼が変装した姿だった。
以前村瀬がのばらに自分が五刀田だと告白したときにそれが嘘だと判明するきっかけを作ったのも、村瀬と共にのばらを騙すための演技だったのだ。
ケンジからDVDを受け取った村瀬は、これから引っ越してもう一度整形手術を受け別人になると明かし、更にケンジとの会話の中で姫乃のことを最初から何とも思っていなかったことを仄めかす。
115 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 13:19:40.14 ID:TC6ishkd
予想していなかった法律の壁にぶつかり、絶望したのばらは、遂に自分の手で村瀬(五刀田)を裁くことを決意。のばらはDVDを部屋に残し、村瀬の家へ向かう準備をする。
その時、のばらが飼い猫に餌をやっているところを見た祖母は、猫アレルギーのはずのことりが猫に触れていること、
そしてのばらにしか懐いていなかったはずの猫がことりの手からえさを食べていたことから、現在生きているのがことりではなくことりと入れ替わったのばらだと気づく。
「お前…のばらなんだね!」家を出ようとするのばらに呼びかける祖母だったが、のばらはそれに答えることなく村瀬の家へと向かった。
しかし、村瀬の家に着いたのばらが目にしたのは空っぽになった村瀬の部屋だった。
のばらはその場にいた廃品回収の業者から部屋の主が昨日引っ越したと知らされ、村瀬が真相を知られたために逃げたのだと気付く。
その直後、入院中の姫乃から「村瀬君と連絡が取れなくなった」と電話が入る。
そこでのばらは村瀬が昨日姫乃に何も告げずに突然退院したこと、それきり彼と連絡が取れなくなったこと、ケンジに村瀬の居場所を聞いても「知らない」と言われたことを聞かされ、
ケンジなら村瀬の引っ越し先を知っているはずだと気付く。
姫乃に「村瀬さんはもう戻ってこないよ」と告げるのばら。姫乃は「また変なこと言い出すんだ」と怒るが、のばらは「私、姫ちゃんに嘘ついてた。私は本当はことりじゃないんだよ」と告げて
電話を切り、ケンジの家へ向かった。
その直後、病室を訪れた優羽は姫乃から「村瀬君と連絡が取れなくなった、ことりちゃんに電話でそのことを伝えたら彼女がおかしなことを言って電話を切った」と知らされ、
のばらや村瀬の身に何かがあったことを悟る。
116 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 13:25:29.51 ID:TC6ishkd
予想していなかった法律の壁にぶつかり、絶望したのばらは、遂に自分の手で村瀬(五刀田)を裁くことを決意。のばらはDVDを部屋に残し、村瀬の家へ向かう準備をする。
その時、のばらが飼い猫に餌をやっているところを見た祖母は、猫アレルギーのはずのことりが猫に触れていること、
そしてのばらにしか懐いていなかったはずの猫がことりの手からえさを食べていたことから、現在生きているのがことりではなくことりと入れ替わったのばらだと気づく。
「お前…のばらなんだね!」家を出ようとするのばらに呼びかける祖母だったが、のばらはそれに答えることなく村瀬の家へと向かった。
しかし、村瀬の家に着いたのばらが目にしたのは空っぽになった村瀬の部屋だった。
のばらはその場にいた廃品回収の業者から部屋の主が昨日引っ越したと知らされ、村瀬が真相を知られたために逃げたのだと気付く。
その直後、入院中の姫乃から「村瀬君と連絡が取れなくなった」と電話が入る。
そこでのばらは村瀬が昨日姫乃に何も告げずに突然退院したこと、それきり彼と連絡が取れなくなったこと、ケンジに村瀬の居場所を聞いても「知らない」と言われたことを聞かされ、
ケンジなら村瀬の引っ越し先を知っているはずだと気付く。
姫乃に「村瀬さんはもう戻ってこないよ」と告げるのばら。姫乃は「また変なこと言い出すんだ」と怒るが、のばらは「私、姫ちゃんに嘘ついてた。私は本当はことりじゃないんだよ」と告げて
電話を切り、ケンジの家へ向かった。
その直後、病室を訪れた優羽は姫乃から「村瀬君と連絡が取れなくなった、ことりちゃんに電話でそのことを伝えたら彼女がおかしなことを言って電話を切った」と知らされ、
のばらや村瀬の身に何かがあったことを悟る。
117 :
いのち 4巻:2013/05/20(月) 13:31:37.74 ID:TC6ishkd
すみません、さっきのは間違いでした…
---
ケンジの家に向かったのばらは、電話でケンジを外におびき出して殴り倒し、彼を拉致する。
3年前の事件の真実を知ったこと、「村瀬の再逮捕は不可能だがケンジは殺人罪で逮捕できる」と刑事に聞かされたことを話すと、
のばらは村瀬のアパートから持ち出したという包丁を突きつけて「軽い量刑が下っても面白くないから」とケンジを殺す素振りを見せて村瀬の居場所を言うよう脅しをかける。
それに怯えたケンジは、のばらに村瀬の引越し先が書かれたメモを差し出した。
ケンジはメモを受け取ったのばらに必死に謝るが、のばらは「DVDの映像は警察に見せた、じきに警察がケンジを逮捕しに来るはずだ」と言い、
「直接手を出してないから刑は軽いなどとは言わせない、ことりを殺したことを悔やめ」と告げて立ち去っていった。
村瀬の引越し先へ辿り着いたのばらは、包丁を手に村瀬の部屋へ向かおうとした。だが、そこへ彼女を追ってきた優羽が現れる。
優羽はのばらから包丁を取り上げると、自分がのばらに代わって五刀田を殺すと告げた。
118 :
いのち 5巻:2013/05/20(月) 13:32:30.53 ID:TC6ishkd
「五刀田は俺が殺す」と言い出した優羽。驚くのばらに、優羽はそう決めた経緯を語る。
村瀬とのばらがいなくなったことを知った後、二人の行先を聞き出そうとケンジの家を訪れた優羽は、そこでケンジから3年前の事件の真相とのばらが村瀬に復讐しに行ったことを教えられた。
だが、ことりを殺したことを全く反省していなかったことを優羽に責められたケンジは逆切れし、
「殺された女子高生が悪いんだ、あいつが生意気なことするから」なとのばらを侮辱することを言い放つ。
それを聞いた優羽は怒り、ケンジを殴り倒すと「五刀田を殺すのは俺だ」と告げて来たのだった。
優羽はのばらに「女の力じゃ簡単に捻じ伏せられてしまう、俺ならあいつを殺せる」と説得し、すぐにここから逃げろと告げて村瀬の部屋へ向かおうとした。
だが、のばらはその後を追い、「優羽を殺人犯にするくらいなら村瀬を殺すのを諦める」と優羽を説得する。それを受け、優羽は村瀬の下へ乗り込むのを断念した。
その直後、優羽は隙を突かれて後ろからのばらに殴打され、気を失ってしまう。そしてのばらは警察に通報を入れると、一人で村瀬の部屋に乗り込み、遂に村瀬=五刀田と対峙する。
119 :
いのち 5巻:2013/05/20(月) 13:34:51.28 ID:TC6ishkd
のばらが現れたことに動揺を隠せない村瀬だったが、のばらが自分を殺そうとしていると気付くとすぐさま余裕ある態度を見せ、のばらを馬鹿にするようなことを言い出す。
更に村瀬は「ことりちゃん、今までにも俺を殺そうとしたけどできなかったでしょ。今回だってきっとできないよ。」と告げ、のばらを更に挑発する。
しかしその直後、マンションに近づいてくるパトカーのサイレンを聞いたのばらは薄笑いを浮かべて言った。
「ようやく着いたみたいね。」
マンションの前に止まっているパトカーに気づいて何かあったのかと不審がる村瀬に、のばらは「ここに来る前に警察に通報を入れた」と告げた。
のばらが「人を殺した」と通報を入れてからここに来たのだと思った村瀬は、彼女が本気で自分に復讐しようとしていると気付いて焦り出す。
そんな彼にのばらは「もう時間がないから」と包丁を構えると、村瀬に語りかけた。
「三年前のアンタの計画は完ぺきだったよ。でも、アンタは一つだけ大きなミスを犯してる。」
そう前置きしてのばらは話し始める。
三年前、のばらが殺される直前に「たすけて、『のばら』」と叫んでいたことに気づかなかったのか、と。
殺されたのは確かに「のばら」のはずだった。なのに何故「のばら」が自分の名前を呼んで助けを求めていたのか、おかしいと思わないか、と。
訳が分からず困惑する村瀬に、のばらは自ら真実を明かす。
三年前のあの日、自分とことりは服や持ち物をすべて交換して入れ替わっていた、と。
それを聞いた村瀬は、ようやく目の前にいるのがことりではなく三年前に殺したはずののばらだと気づき、同時に自分が三年前に殺したのは人違いだったことを知る。
「一回で決めてあげる。これでアンタの人生もおしまいだよ。」
のばらは笑ってそう告げ、包丁を構えて村瀬へ向かっていった。
>>104-119 乙です
これって少女漫画だよね?
重くて暗いけど、どうなるのか気になる
121 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 14:34:16.63 ID:up21Aive
一瞬の後、「ドンッ」とぶつかる音が響き、床にポタポタと血が垂れ落ちる。
しかし、次の瞬間床に倒れたのは村瀬ではなくのばらだった。
のばらは村瀬ではなく、自分自身を刺したのだ。
予想していなかった彼女の行動に驚き混乱する村瀬に、のばらは「これが自分の復讐だ」と告げる。
実は、のばらが考えた復讐は「村瀬を殺す」のではなく「村瀬をもう一度殺人罪で裁いてもらう」ことだった。
そのためにのばらは村瀬に刺殺されたように偽装して自殺し、村瀬に殺人の濡れ衣を着せようとしていたのだ。
アパートから包丁を持ち出したのも、部屋に踏み込む前に警察に通報を入れたのも、全ては村瀬を殺人犯に仕立てるための計画の一環だった。
包丁を持ち出したのは、村瀬の指紋がついた凶器を使うことで物的証拠をでっち上げるため。
警察に通報を入れたのは村瀬を現行犯逮捕してもらうためで、のばらは電話口で「包丁を持った人に監禁された」と伝えていた。
そんなことで警察を騙せるものかと反論する村瀬だったが、のばらは状況証拠だけでなく犯行の動機も既に作っておいたと言い、
ケンジが奪い返しに来る前にあのDVDのデータをコピーしておいたこと、警察に行ってDVDの映像を刑事達に見せたことを明かす。
「三年前にあんたが無罪になった時のように、私も周到な用意をしてからここに来たんだよ。」
そう言うと、のばらは最後の仕上げとして自分の外傷を村瀬に刺された傷に見せかけるため、腹部に刺さっていた包丁を更に深く押し込んだ。
122 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 14:46:37.05 ID:up21Aive
その直後、意識を取り戻してのばらの後を追って来た優羽とのばらの通報で駆けつけた警官が部屋に踏み込んできた。
部屋の中の光景を目にした彼らは、のばらの思惑通り「村瀬がのばらを刺した」と誤解。
焦った村瀬は部屋から逃げ出したが、マンションの入り口で警官に取り押さえられ、そのまま現行犯逮捕されてしまった。
村瀬が連れていかれた後、優羽は救急車を呼んでのばらに付き添っていた。
意識が朦朧とする中で優羽に気づいたのばらは、刺さった包丁を抜こうとした優羽を止め、
自分で自分を刺したことをジェスチャーで伝える。
のばらが何をしたのかを悟って愕然とする優羽。その目の前で、のばらは意識を失った。
---
ここまでが5巻前半となります。
4巻のあらすじに抜けがあったので補足。
のばらがケンジを捕まえて村瀬の引っ越し先を聞き出す場面で、
のばらが「前に私を駅のホームから落とそうとしたのもあんただったんだね」と追求する描写があります。
実はケンジは右手首に村瀬と同じ絵柄の刺青を入れており、
駅の一件で犯人の手を見たのばらは犯人の「右手首」に刺青があったことから
自分を突き落とそうとしたのが村瀬ではなくケンジだと気づいた…というくだりがこの場面の中に入っていました。
ちなみに麻薬の売人=駅でのばらを突き落とそうとした人物=ケンジだと気づいたのは、
三年前の裁判で麻薬の売人に扮したケンジを見た時に彼の手首の刺青も見ていたためでもあります。
123 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 16:03:32.70 ID:up21Aive
5巻後半
病院に運ばれたのばらは一命を取り留めるが、傷が深かったために意識不明の重体になる。
連絡を受けて駆けつけたのばらの祖母と会った優羽は、彼女がのばら達の入れ替わりを知っていたことに気づく。
祖母は未だ記憶が元に戻らないのばらの母に、「のばらが生きてたんだ、あの子はあんたを支えるために三年間ことりの代わりをしていたんだよ!」と呼びかけた。
そこに今回の事件のことを知った田中刑事が到着するが、彼の姿を見たのばらの祖母は
「あんたが一事不再理のことを教えなければのばらは五刀田の所に行ったりしなかった、
あんたのせいであの子は二度も五刀田の手にかかった」と田中を責めて泣き崩れてしまう。
それを見ていた優羽はいたたまれずにその場を離れ、
「自分がのばらの苦しみをちゃんと理解してやればのばらはあんなことをせずに済んだ」とのばらを止められなかったことを悔やんだ。
そこに田中が現れ、優羽に「村瀬学が取り調べで容疑を否認し、『自分はのばらに嵌められた』と主張している」と伝える。
更に、彼はのばらと会った時に彼女が五刀田の再逮捕を強く望んでいたのを知っていたことから、のばらが村瀬に濡れ衣を着せたではないかと疑っていた。
それを聞いた優羽は「村瀬の言うことを信じるのか」と怒り、
「のばらの外傷は体を貫通する寸前で止まっていたという深いものだった、
仮にのばらが自分を刺したのならそんな傷を女の子の力でつけるなんてできるはずない」と反論する。
しかしその時、田中は優羽の頭に傷があるのに気づく。
その傷は、優羽がのばらに殴られ気絶した時についたものだった。
このままでは嘘がバレると焦った優羽はその場から逃げ出すが、病院を出た彼の前に別の刑事達が現れる。
124 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 16:16:58.85 ID:up21Aive
優羽は刑事達の要請で事情聴取を受けることになった。
警察署に到着して取調室へ向かう途中、優羽とすれ違った田中は「頭の傷は隠しなさい」と小声で伝える。
田中は優羽の想いを知り、彼が嘘をついていることを見逃してくれたのだった。
その後事情聴取を受けた優羽は、
「のばらは村瀬の再逮捕ではなく彼からの謝罪の言葉を望んでいた」「のばらが村瀬の家に行ったのは彼から謝罪の言葉を聴くためだった」
と嘘の証言をし、自ら共犯となってのばらの復習を遂げさせることを決意する。
事件から数日後、ニュースやワイドショーで三年前の事件の真相が一斉に報道される。
それにより、今回の事件で逮捕された村瀬学が元殺人犯・五刀田学であること、彼が三年前に共犯と共謀して偽証を行い無罪になっていたこと、
そして三年前の事件の被害者であるのばらが事件当日に双子の姉・ことりと入れ替わっており、三年間ことりとして生きていたことが明るみになった。
この事実は連日大きく報道され、やがて村瀬は「市場最悪の殺人犯」として、のばらは「二度も殺された悲劇のヒロイン」として脚光を浴びるようになる。
今回の事件の報道を知った世間の人々はただ驚くばかり。その中には、以前バスの中でDVDのデータをコピーしてくれたあの男性の姿もあった。
125 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 16:30:03.50 ID:up21Aive
見返してみたら誤植だらけですね、すみません…
---
数日後、村瀬の裁判が始まった。
裁判の形式は裁判員裁判。それは、のばらが望んでいた裁判の形式でもあった。
優羽や祖母が傍聴席から見守る中、裁判が開廷する。
村瀬は容疑を否認し「自分はのばらに嵌められた」と訴えるが、三年前の事件の真相を知っていた傍聴人達は誰も彼のいうことを信じなかった。
更に、今回の事件の凶器である包丁から村瀬の指紋しか検出されなかったこと、被害者側の証人として出廷した外科医(のばらの執刀を行った医師)が
「被害者の外傷は狂気の刺さった角度や傷の深さから見て『長身で左利きの男性』が力を込めて刺したもの」だと診断したことから村瀬は一気に不利な状況に立たされる。
証拠となるのばらのハンカチは、既に優羽が密かに持ち帰って処分していた。
(補足:のばらは自分を刺す前に包丁の柄にハンカチを巻いて持っており、自分を刺す直前にそのハンカチを解いて服の袖で手を隠して包丁を持っていた)
犯行の瞬間を見た者もいない上、一度偽証で無罪になった村瀬の言うことを信じる者は誰もいない。
これで村瀬はもう負けたも同然。優羽がそう思った時、被告人側の証人としてケンジが現れる。
126 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 21:33:09.11 ID:up21Aive
ケンジはのばらが言ったとおり逮捕されたらしく、手錠をかけられ警官に付き添われていた。
証言台に立ったケンジは、のばらが自分の下に来て村瀬の引っ越し先を聞き出していったこと、
その時に「アパートから包丁を持って来た」と言っていたこと、村瀬が言った通り包丁の柄にハンカチを巻いていたと証言。
(補足:村瀬は凶器を見せられた時に「のばらはその包丁にハンカチを巻いて持っていた、そのハンカチが彼女の服のポケットにあったはずだ」と言っていた)
村瀬を擁護しようとしたケンジは更に「のばらは完全犯罪によって村瀬を嵌めた」と言うが、それを聞いていた傍聴人の一人が
「お前の言うことなんか信じられるか! お前は三年前の事件の時の共犯だろう!」
とケンジを糾弾。
これを聞いた傍聴人達は「またケンジが偽証で村瀬を無罪にしようとしているのではないか」と疑い始めてしまう。
焦ったケンジは偶然傍聴席にいる優羽を見つけ、「今ここで本当のことを言わなきゃ三年間のことを謝罪してやらないからな!」と喚くも、
そのために法廷で暴言を吐いたと見做され強制的に退廷させられてしまった。
ケンジが去った後、傍聴人の何人かは「ケンジの言ったことは本当なのではないか」と疑っていたが、
やはり大半は「あの男がまた口裏を合わせて嘘の証言をしたに違いない」と思っていた。
(補足:ニュースで三年間の事件の真相が報道された後、世間の人の一部は今回の事件の状況を不自然に思い、「のばらが村瀬に濡れ衣を着せたのではないか?」という声が上がっていた。)
一方、優羽は反省も贖罪もしていなかったケンジがなぜ今になって謝罪などと言い出したのかと疑う。
127 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 22:09:31.57 ID:up21Aive
裁判の終盤、裁判員から被告人への質問が行われる。
その中で、一人の女性裁判員が「今被害者は意識不明の状態だが、もし彼女の意識が戻ったらあなたはどうしたいか」と質問を投げかける。
村瀬は「被害者に謝罪して罪を償いたい」と答えたが、それを聞いた別の裁判員から思わぬ質問が返ってきた。
あなたが「謝罪」という言葉を口にしたのは、実刑が迫っていることへの恐怖からではないのか。
もし被害者が死んでしまうとあなたの罪は殺人未遂罪から殺人罪に変わる。
そうなればより重い実刑が下されることになり、村瀬は過去の事件と合わせて二人殺したことになるため、最悪極刑の判決が出る可能性もある。
あなたは被害者が死ぬ前に裁判を終わらせたくて「謝罪したい」と言い出したのではないか、そして表向き反省しているように見せることで自分の刑を軽くしようとしているのではないか…。
村瀬が何も言えず黙りこくる中、裁判は閉廷した。
裁判後の評議で、裁判員達は村瀬の言うことを信じるか否かで悩んでいた。
彼の言うことが真実である可能性もある。しかし、一度偽証で無罪になった彼の言葉を信じてもいいのか…
裁判員達が悩む中、裁判で村瀬に「被害者の意識が戻ったらどうしたいか」と質問した女性の言葉が評決を決めるきっかけになる。
「余計な感情が冤罪を生むことは理解しています。しかし、私は今回の事件をどうしても三年前の事件と切り離して考えることはできません。」
こう前置きした上で女性は言った。
仮に今回村瀬の言うことが真実だったとしても、被害者が自分の命と引き換えに三年前の事件の真相を明らかにしたという事実は変わらない。
今回村瀬を再び無罪にすれば、のばらの行動を無駄にすることになる。
それを思うと、村瀬を再び無罪にすることには納得がいかない、と。
そして、判決の日。
村瀬は、懲役15年の実刑を下された。
128 :
いのち 5巻:2013/05/22(水) 22:19:05.30 ID:up21Aive
未だ意識が戻らないのばらは夢を見ていた。
夢の中でことりと再会したのばらは、彼女と一緒に裁判を見届けていた。
村瀬に下った刑が思ったより軽かったことに不満を抱いたのばらは、自分が死ねばもっと刑が重くなっていたはずだと呟く。
「ことりの仇を半分も取れなかった」と呟き、ことりが殺される原因を作った自分のことを恨んでいるだろうと後悔を吐露するのばらを、
ことりは「私はのばらを恨んでなんかいない」と励ます。
そんな中、ことりはのばらに「おばあちゃん達が心配している、もう戻った方がいい」と呼びかけるが、
のばらはそれを拒み「ここでことりと一緒にいる」と言う。
復讐だけを生きがいにしていたのばらは、復讐を遂げたことで生きる意欲を失い死のうとしていたのだ。
そんなのばらに、ことりは「優羽くんにだけ責任を負わせるつもりなの?」と問いかける。
それを聞いたのばらは、優羽にだけ今回の事件の責任を負わせる訳にはいかないと気づき、祖母や優羽の下に戻る決意をする。
ことりに送り出され、元の場所へと帰って行くのばら。
そして、のばらは病室で意識を取り戻した。
129 :
いのち 5巻:2013/05/23(木) 14:52:00.09 ID:SmygZz4n
エピローグ
すべてが終わってから五年後。
ことりの命日に、のばらの旧友・チイちゃんがのばらの家を訪れる。
チイちゃんは一児の母となっており、娘を連れてきていた。
のばらと優羽はチイちゃんの娘と戯れながら楽しいひと時を過ごすが、もう一人の旧友である姫乃は姿を見せなかった。
チイちゃんはのばらに、今朝姫乃から「私は行くことができない」と連絡があったと伝える。
のばらと優羽は共に介護福祉士として働いていた。
すべてが終わってようやく五刀田との因縁から解放されたかに見えたのばらだったが、
実際は復讐のためとはいえ村瀬に濡れ衣を着せたことや優羽を復讐に巻き込んでしまったことに対して責任を感じ続けていた。
このままでいいのかと思い悩むのばらだったが、優羽は「いつか真実を話すべき時が来たら俺も一緒に真実を話す」と励ます。
ことりが殺された雑木林は整備され、公園になっていた。
その一角に花を供え、のばら達は静かに手を合わせる。
あの日のことを思い涙を流すのばらの下に不意に一人の女の子が近づき、四つ葉のクローバーを手渡した。
のばらはそれに気づくと、クローバーを受け取って女の子に笑い返したのだった。
「いのちって アクセサリーみたいにキラキラしているものでもないけど
今この子が笑った
それだけで愛しいと思いました」
のばらの独白で、物語は終わる。
(終わり)
お疲れさまでした
ちょっと1行が長いところがあるけど、読みやすくて面白かったです
展開というかストーリーは、そこはかとなく昭和の香りがするw
でも陪審員制度が導入されているところからして現在に近いのか
131 :
ライフ 最終巻:2013/05/27(月) 12:06:40.35 ID:5I8Du+aW
前に「ライフ」のあらすじを投稿していた者です。
だいぶ遅くなってしまいましたが、最終巻のあらすじを投稿します。
---
歩にちかいうちに引っ越すと伝えた未来は、その日から歩の前に姿を見せなくなった。
自宅療養中の歩は未来を捜すが、なかなか見つからない。
そんなある日、歩はニュースである事件を知る。
それは、いじめに遭っていた女子中学生がいじめを警察に告訴しようとしたためにいじめっ子に殺害されたというものだった。
愛海に怪我を負わされた時のことを思い出し、「もうこんなニュースも他人事じゃない」と思う歩。
同じ頃、入院中の愛海も病室のテレビでそのニュースを見ていた。
愛海の父親は娘がいじめの首謀者だったと知ってもまだ態度を変えようとせず、
愛海を西館高校から退学させる意思も変えていなかった。
そんな父の姿を見た愛海は、父が帰った後携帯電話であることを調べ始める。
その日の夜、未来を探していた歩は病室を抜け出して来た愛海と出くわす。
愛海は昼間報道されていた女子中学生の殺人事件の記事が載った新聞を歩に見せると、
自分がやったいじめを警察に告訴して欲しいと言い出す。
突然の出来事に動揺する歩に、愛海は「自分のことは自分で決めたいの」とだけ言って去っていった。
132 :
ライフ 最終巻:2013/05/27(月) 15:06:42.78 ID:5I8Du+aW
帰宅後、歩は「安西を罰するためにここまで来たんじゃないのに」と思い悩むが、
悩んだ末に愛海を告発することを決意する。
翌日、歩は母に付き添われて警察署に向かった。
心配そうな母に「一人で大丈夫だよ」と声をかけると、歩は警察署に入って行った。
外で待つ間、母は前夜に起きたことを思い出していた。
前夜、歩はいままでに受けたいじめと愛海に雇われた不良に監禁された事件の詳細をノートにまとめていた。
その内容を見せられた母は、歩がどんな目に遭っていたかを初めて知り、同時に歩がいじめられていたことに
気づけなかったことを悔やむ。
母は泣きながら、歩に「これからは私が歩を守るからね」と告げたのだった。
それから程なくして、歩が愛海を告発したことが学校と愛海の父の下に知らされた。
学校では、教師達がこれからどうするか話し合っている所だった。
まずは廣瀬の謹慎を解くべきだという発言に学年主任が頷いた時、教員室に歩からの電話がかかってきた。
電話に出た岩代は、歩から愛海を警察に告発したことを告げられる。
同じ頃、退院した愛海を迎えに行っていた愛海の父も警察署からの連絡を受けていた。
佐古の家の事件のことでまだ何かあるのかと勘違いしていた愛海の父だったが、
愛海が歩に「自分を告発してほしい」と言ったことを聞かされて愕然とする。
その後、告発を終えた歩は母と一緒に新しい携帯電話を買いに行き、初めて親子らしい時間を過ごしたのだった。
133 :
マロン名無しさん:2013/06/08(土) 11:13:53.89 ID:fr/biNqF
「はたらく魔王さま!ハイスクール」をお願いします。
134 :
マロン名無しさん:2013/06/16(日) 12:23:38.16 ID:0LsQQTDu
ライフ乙です
悪役も反省したっていう流れなのかな
135 :
マロン名無しさん:2013/06/25(火) 07:33:59.05 ID:Vc9bXx7B
ほしゅ
136 :
マロン名無しさん:2013/07/02(火) NY:AN:NY.AN ID:LKqf3A9o
ほしゅ
137 :
マロン名無しさん:2013/07/06(土) NY:AN:NY.AN ID:JIcBR/d7
質問ですのでageさせていただきます
レディコミなのですがピン板でも伺いやすそうなスレがなかったので、こちらにお邪魔しました
先日、祖父が他界して祖母が一人暮らしになってしまうので引っ越しの準備をしてきました
そうしたら 「悪女聖書」 という本が1巻〜15巻出て来たので母に聞いたら
「羽根伸ばすために帰省したときに移動が退屈だから買ったけど
子供が読むまんがじゃないから置いていったの。結構面白いけど読む?」
と言うことで読んでみたら、結構面白かった(そして変な遺産を生前贈与された気分orz)
日本で華道の家元の妻になって幸せの絶頂から離婚することになって、フランスへ傷心旅行(?)
その海外生活を活満喫した(詐欺を満喫する海外旅行??)ヒロインが帰国して、フランスで知り合いになった人に
頼まれて訪ねて家へ行ったらいきなりレイーポ現場、あずかったエメラルドを窃盗、親父自殺、・・・までです
10倍返しをするだろうと思いますが、どう仕返しするのかこの先が気になります。
この作品を全部読まれた方いらっしゃいますか?続きのネタバレ、教えて下さい
138 :
マロン名無しさん:2013/07/10(水) NY:AN:NY.AN ID:fH/vpHWe
18禁作品?
ありなんだっけここ
でもまとめWikiに「くそみそテクニック」とか載ってるし、別にいいのかな?
レディコミって別に18禁じゃなくね?
137です
エロシーンが結構あるからどうなのかしら?と心配でしかが
検索したら前にも少女漫画板にもスレがあったのですね
で、ここに来たのですが・・・。
読めたところがあまりにも中途半端で気になります
業子、百合子さん、夏世、ヤクザっぽい人、女将
のような料亭で働き始めた主な登場人物がどうなったか
一言で(夏世→百合子に刺されてあぼ〜ん)充分すぎるので
それぞれがどうなったか、御存知の方、よろしくお願いします
ピッピは地震を予知するために作られたヒューマノイド型スーパーコンピューター。
地震予知研究所で働く瀬川博士の元で博士の子・タミオと兄弟同然に育てられながら、多くの地震を予知し
たくさんの人たちを不幸から守っている。
膨大なデータとあらゆる角度からの分析計算能力を持つピッピの予測はとても正確であり、
無邪気なタミオは「ピッピの思ったことが全部その通りになるんだ」と勘違いするほど。
そのため「ぼくが空を飛べるように願ってよ」と無茶なお願いをされることもしばしば。
もちろん、確率計算と結果予測のために作られたピッピには「願いを実現させること」はおろか「願う」ということも理解できない。
それでもピッピとタミオは仲良く幸せに暮らしていた。
タミオが交通事故に遭い死んでしまうまでは。
一人息子を失い深い悲しみに暮れる瀬川夫婦。
ピッピも大きなショックを受けたようで、永らく眠ったような状態のままでいる。
ピッピを欠いた地震予知研究所は新たな地震を予知することができず、世界中から多くの批難を浴びることに。
我が子をなくした上に、救えるはずだった多くの命を救えず、精神的に疲弊していく瀬川。
ある日、自宅に帰った彼のパソコンのモニターに、なんとタミオの姿が映し出される。
「パパ!ぼくだよ!びっくりした?」と嬉しそうに話すモニターのタミオ。
眠っていたかのように見えたピッピだったが、その間に過去のデータと未来の予測を元に、
自分の中に「生きているタミオ」を作り出していたのだった。
妻は「タミオが帰ってきた」と涙を流し喜ぶが、瀬川は取り乱し「こんなものはタミオではない!」とパソコンを破壊する。
143 :
マロン名無しさん:2013/07/15(月) NY:AN:NY.AN ID:po1Uh1d1
グレッグ・イーガンの小説とかでありそうな話だな
続き期待age
144 :
マロン名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN ID:omJgImGG
hosyu
未解決リストから。
リスト入り長そうだしどのくらい詳細求められてるのか分からないのでなるべくざっくり以下より。
2001年7月に起きた地震が原因で京都北東部に大洞窟が出現。
洞窟内に住む化け物は人間を襲う習性を持つため
隔離された洞窟周辺の<迷宮街>と呼ばれるエリアでは
民間人の志願者(以後、探索者と呼ぶ)により化物討伐が行われている。
洞窟内にはエーテルと仮称される謎物質に満ちているため、
素質のある人間はエーテルさえあれば魔法や治癒などの術を使える。
要は日本を舞台にしたWizard(ry
化物の体には現在の技術で手に入れにくい化学物質が多く含まれているため、
探索者が切り取ってきた部位を提携企業や研究施設が高値で買い取り、
迷宮探索事業団が街の運営資金を差し引いた残りが探索者へ報酬として支払われる。
高報酬に惹かれて探索者に名乗りを上げる者も多いがそうでない者も少なくない。
上記そうでない人の代表格で明確な目的がないまま迷宮街に来た真壁啓一。
化物退治のスペシャリスト家系出身の双子姉妹、
元僧侶の戦士や友人の借金を肩代わりに来たバンドマン2人の計6名で
パーティを組んで洞窟に足を踏み入れる。
探索者の試験を受ける前に声をかけてくれた男が率いる最強部隊が当日全滅したり、
一緒に試験を受けて仲良くしていた罠解除師が初陣で死亡したりと
一筋縄ではいかない迷宮街。
探索者になるために別れた恋人と一時帰京でよりを戻したり
訓練で鍛えてそれなりの戦士として成長を見せる真壁だが、
ある日戦闘時にぬかるみ(スライム?)に足を取られて転倒、
敵に捕まり遭えなく死亡。
その後真壁が迷宮街に来てからつけていたWeb日記を見て街に来る者も多いが、
トップページには元恋人から思いとどまるようコメントがつけられている。
双子姉妹の妹は探索者から足を洗って事業団の事務員に採用され、
今度は探索者を迎え入れる側になった。
乙です
そのあらすじだけ聞くと、「自衛隊とかが銃使って狩ればいいんじゃね?」って思うんだけど
さすがにその辺は設定されてるよね
147 :
145:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN ID:???
>>146 自衛隊による掃討はコストが高すぎるため計画頓挫
自衛隊自体は常駐してはいるが電灯や電話(地上との連絡用)の設置のみという名目
ただし探索者に登録している隊員についてはその限りではない
職務中の安全のため自衛隊員は銃の携帯許可
探索者も申請すれば銃の貸し出しは可能だが使用は地下のみに制限、
申請費用が高額で使用の都度レンタル料徴収&弾丸実費精算のためこれまた高額
(拳銃マニアがいた場合の牽制的な意味も含めての金額設定)
跳弾や誤射等のリスクを考えると割に合わない
というようなことが語られていましたが文字数の関係で省略しました
148 :
マロン名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:EcS88ffu
なるほど、解説ありがとうございます!
149 :
マロン名無しさん:2013/08/17(土) NY:AN:NY.AN ID:acX9NeCB
ほしゅ
未解決リストから。
西暦二〇××年のある日、体操部に所属する中学生の白銀みさおは、
謎の黒服の男から「国民的ヒロインになってみませんか」とスカウトを受ける。
おだてに弱いみさおは、自分にアイドルの資質があるのかと浮かれ、
国立ヒーロー・ヒロイン養成学校の入学試験に参加することに。
試験当日、盛り上がりが冷めて正気に戻ったみさおは
大量の受験者に合格をあきらめつつ試験に臨む。
一次試験の性格テストはいい子ぶった答えを選んであっさり合格したが、
二次試験は、なんと訓練用モンスターとの模擬戦闘テストだった。
「こんなのアイドルのやることじゃ…」と青ざめるみさおだったが、
いざテストの順番が来ると、アクションクラブの回し者のような身のこなしを見せる。
そして、先に合格していたイケメン・明の声援で最高潮に調子に乗った彼女は、
スペシャルムーンサルトでモンスターを倒し、見事試験に合格したのだった。
一週間後、みさおは新しい制服に身を包んで養成学校の入学式に参加していた。
変わった制服だと思いつつも胸を弾ませていると、訓示を述べていた教官が叫んだ。
「では諸君!!明日の地球を救うため(中略)死ぬ気で悪と戦ってくれたまえ!」
「「ラジャー!」」
「…えっ」
キョドるみさお。当然のように敬礼する他5名の同級生。
西暦二○××年、地球には人類最大の危機が迫っているらしかった――
実はヒーロー・ヒロイン養成学校は、みさおの思っていたアイドル養成学校などではなく
地球に接近するエイリアンと戦う正義の味方を養成するための学校だった。
抜群の運動神経と超絶に調子にのりやすい性格でなし崩しに学校になじんだみさおは、
クセのある5人の仲間と共に、授業でヒーロー戦隊になったり、山に超古代文明ロボを探しに行ったり、
自分達のプロモーションビデオを作って国民に税金ドロボー疑惑をかけられたりしながら
ついにエイリアンとの決戦の日を迎える。
みさおは、明が重度のヒーローおたくだと発覚した後も彼に恋心を抱いていた。
帰ってこれるかわからない戦いの前に自分の想いを告げようとすると、
明は、気になることがあった方が絶対帰ってこようと思えるから、と止める。
絶対に死なずに帰ろうという決意のもとにエイリアンの宇宙船に乗り込むみさお。
奥へ奥へと進んでいくと、彼女達の眼前に巨大な一つ目のエイリアンが現れた。
5人が戦闘態勢をとる中、エイリアンは謎の機械を構える。
道に迷ってちょっと休憩させていただきました、と翻訳機を手に礼儀正しく告げたエイリアンは
『おじゃましましたぁ』と宇宙船ごと消え去った。
5人が呆然としていると、みさお達がエイリアンを倒したと誤解した人々から大歓声が上がる。
はやく誤解をとかなければ、とあせる仲間の鈴花を止めたのはみさおだった。
「これを勝利といわずしてなんという!ここは一発決めるわよ!」
勝利のポーズをとり、大喝采の中ヒーローの快感に酔いしれるみさお。
かくして、地球の平和はとりあえず守られたのだった。
鈴花「……なんかお話があったんじゃなかった?」
明「いや……もういい……」
1巻終わり
未解決リストは漢字表記だったのですが、おそらくこれだろうと踏みました。
手元のコミックスを元にしましたが、Jコミでも公開されています。
細かいセリフ回しや小ネタが面白いので本物を読むのおすすめ。
2巻のあらすじは改めて書きます。
なんか面白そうね
おっと言い忘れた、乙です
みさお達6人が地球を救った(?)ことで、養成学校には大量の二期生が入ってきた。
二期生のデータを見たみさおは、幼なじみの黒須悟の名前があることに気づく。
久しぶりの再会に喜び、昔どおりのノリで悟に接するみさおだったが、
ちびでお人よしだった彼はどこか影のある少年になっていた。
その頃、みさお達の周りでは、みさお達のニセモノが街で悪行を繰り返したり、
仮面にレオタード姿の不審な少女・麗良がモンスターを引き連れて襲いかかってきたりと
何かと不穏な気配が広がり始める。
実は、それらはすべて、とある学校の理事長の企みによるものだった。
慈善事業の影で兵器を売買していた理事長は、ヒーローの存在を邪魔に思い、
ニセモノを街に放つとともに悟をスパイとして送り込んでいたのだ。
悟は、両親を亡くした後に引き取ってくれた理事長に恩義を感じ、
理事長がヒーローを偽善者だと断じるのを信じてスパイ活動を行っていた。
理事長の娘の麗良は、幼い頃から自分の世話係をしていた悟がいなくなったことや
父親が悟ばかり気にかけることが気に食わず、自分が養成学校を壊滅させてやろうと
変装して(やや見当違いな方向に)暴れ回っていたのだった。
麗良の失敗をフォローしながらスパイ活動を続けていた悟だったが、
基本的に能天気で人がいい6人と交流するうち、自分の行動が正しいのか疑問を抱き始める。
ところで、みさお達6人には、新たな装備として『究極の次元兵器』D兵器が配られていた。
各人の専用装備は以下の通り。
【Dソード】明の装備。切れないものは地球上に存在しないが、小錦くらいありそう(明談)なほど重く、
6人の中で一番筋力があると思われる明でも持ち上げることすらできない。
【Dシールド】みさおの装備。使用者の感情の高まりを感知してあらゆる攻撃物理攻撃を防ぐ。
死ぬほど危機感を感じないと発動せず、麗良の襲撃程度ではウンともスンとも言わなかった。
【Dディバイド】ハルキの装備。過去や未来から自分の分体を呼び出すことができるが、
時間帯によっては全員寝ているオチになる上に、1日1回3分間しか使えない。
【Dスティック】鈴花の装備。使用者のイメージを元に物質を再構成して変身できる。
憧れの魔女っ子ヒロインになれると喜んだ鈴花だったが、彼女の想像力では紙のような服しか出せなかった。
【Dヒーリング】コーの装備。使用者の生命力を分けることで他者を回復させる。
新しい装備を使ってみたかった彼は、思い余って倒した敵を回復させた。仕方ないよね、コーちゃん6才だものね。
【Dボム】緑松の装備。敵の周囲1万キロメートル四方を消滅させる究極中の究極の最強兵器。
ただし地球が滅亡する恐れがあるので使用は厳禁。
当初は何だかすごそうな新装備にテンションを上げた6人だったが、
その欠点が明らかになるにつれ、「使いものにならん」と結論づける。
一方、D兵器のすさまじい威力に目をつけた理事長は、
悟を操ってみさおのDシールドを手に入れ、新たな兵器の開発を進めた。
Dシールドをミサイルか何かと勘違いした麗良が暴走した結果、
悟がスパイであることと、彼を送り込んだ敵の存在が明らかになった。
エイリアン以来の巨悪に教官や二期生が燃える中、一人落ち込むみさおだったが、
明は、悟は誰かにだまされているだけでおひとよしのままだ、と彼女を励ます。
絶妙のタイミングで欲しい言葉をくれる明は自分にとっては本物のヒーローだ、とみさおは笑顔を取り戻す。
スパイ発覚から三日後、みさお達は敵襲にそなえてD兵器を使う練習をしていた。
そろそろ筋力もついたか、と長袖の下から大量のパワーリストを落とした明は
みさおから「限度ってもんを知らんのか」とツッコミを受ける。
明がDソードへ手を伸ばしたそのとき、窓ガラスが割れて怪物が飛び込んできた。
理事長が麗良を連れて本格的な攻撃をかけにきたのだ。
今までのモンスターとは明らかに様相の違う怪物を『最強の生物兵器』と紹介し、
「たしか前の名を悟と言ったかな」と告げる理事長。
養成学校への攻撃に反対した悟は、人語を介さない生物兵器にされてしまっていた。
その事実をみさお達と同時に聞かされた麗良は、
自分が引き連れていたモンスターも犬や魚から作られた生物兵器だったと知って混乱する。
怪物となった悟はみさお達に襲いかかるが、みさお達には反撃することができない。
6人は立ち上がることができないほど傷つけられる。
そこへ、増援として教官が呼んできた二期生達が現れた。
事情を知らない二期生達の銃撃で悟は倒れ、麗良は呆然と涙する。
「そいつのほかにもイベントはまだ残っている」
近くの山頂を示し、養成学校のみを消滅させるよう改良したDボムの存在を明かす理事長。
にらみつけるみさお達をよそに、理事長は麗良を連れて悠然と立ち去っていった。
轟音と共に飛んでくるDボム。
みさおはどうにかDシールドを発動させようとするが、腕を上げることすらできない。
そのとき、癒しの光がみさおと明に降り注いだ。
コーちゃんがDヒーリングを使い、瀕死になりながらギリギリ2人を回復させたのだ。
渾身の想いをこめてDシールドを発動させるみさお。
かつてない大きさで展開したDシールドは、間一髪のところでDボムを食い止めた。
がんばれ白銀先輩、と大声で声援を送る二期生達。
(がんばれったって、こっからどーすりゃいいんだよ――!!)
次の瞬間、鋭い音と共にDボムが霧散した。
「やっぱりパワーリストつけすぎじゃなかったろ!?」
汗だくでDソードを振り下ろした明の言葉に、みさおは顔を輝かせるのだった。
禁断兵器の撃沈成功に感涙する二期生たちに、悟が死んだらどーしてくれる、と怒るみさお。
そんな彼女に、床に横たわったままの鈴花が声をかけた。
使用者のイメージを元に分子を再構成するDスティックなら、悟を元に戻すことができるかもしれない。
「それ……ほんとう?」と尋ねたのは、父親と決別して戻ってきた麗良だった。
何をノコノコ戻ってきた、と激昂する二期生を珍しくキレ気味に止めた鈴花は、
正確に悟の姿を思い浮かべることができるか、と麗良に尋ねる。
麗良は「まつげの数までイヤでも覚えてるわ」と微笑んでDスティックを受け取った。
――その後、理事長は麗良の通報によって警察に捕まり、
麗良は父の跡をついで次期理事長となるのための勉強を始めたらしい。
そのかたわらには、昔と変わらぬ姿で口やかましく彼女の世話を焼く悟がいた。
そして、養成学校の第一期卒業生となったみさお達6人は、
普段は別々の学校に通いながらも、事件発生時には全員集合し、
今日も元気に未来の地球を守っているのだった。
終わり
前の投稿で人数を間違えている箇所がいくつかありました。
一期生はみさおを含めて合計6人です。すみません。
君を忘れたわけではないんだ緑松。
未解決リストから、ヤマシタトモコの「ドントクライ、ガール」を。
女子高生のたえ子は、バカな両親の不手際のせいで
親の知人・升田の家に居候することになった。
升田は30過ぎの温厚なイケメンだが、裸族な上にやや変態気質。
たえ子を前にしても「股間の動線上に障害を設定した」と頑なにマッパを貫く升田に
「私のまわりの大人はバカしかいねーのか」と慟哭するたえ子だったが、
共同生活を続けるうちにすっかり順応する。
升田の友人で重度の下ネタ好きの変態イケメンと交流したり、
将来のことを考える中で升田の優しさにふれたりしながら、
たえ子はとある瞬間(あれ?)と思う。
裸族で変態ではあるが心優しくイケメンで経済力もある彼は、
もしかしたら恋愛対象としてアリなのかもしれない。
突然真っ赤になったたえ子にとまどう升田。
恋心を自覚してからのたえ子の攻勢はすさまじかった。
現役女子高生の強みを活かして的確に升田の萌えるツボを突いていくたえ子に、
最初は年齢がどうの条例がどうのと及び腰だった升田はあっさりオチる。
怒涛の勢いで結婚まで決まったことを友人たちに報告し、その手腕を絶賛されたたえ子は、
「でもこれって一種のストックホルム症候群では」とふと暗い目をするが、
その後も二人は何だかんだで結構幸せそうに暮らすのだった。
>>156 >【Dボム】緑松の装備。敵の周囲1万キロメートル四方を消滅させる究極中の究極の最強兵器。
>ただし地球が滅亡する恐れがあるので使用は厳禁。
w
「ごっつええ感じ」の「アホアホマン」にでてきた「アホアホダイナマイト」を思い出した
>>160 面白そう
画像検索したら絵も好みだった
読んでみます
まとめサイト見て興味持ってウォッチマン読んだらめちゃくちゃ面白かった
あらすじだけでも十分面白かったけど、本物の情報密度と細かい伏線の回収すごいな
最初の方とっつきにくかったから、わかりやすく説明してくれてなかったら途中で挫折してたかも知らん
まだここ見てるかわからないけど書いた人ありがとう
ウォッチメンだった…
どなたか曽祢まさこの「死の影の家」の結末を
教えていただけませんか?
165 :
パパムパ:2013/09/04(水) 01:03:53.08 ID:???
保守代わりに未解決リストから。
1話完結のコメディだからあらすじも何もないんだけど。
女子高生の直子と桜は、公園で変な生物「パパムパ」と出会う。
自称動物保安隊隊長のパパムパは、直子の人外の強さに目をつけて強引に隊員にスカウト。
そして彼らは、毎回出会う変な動物たちや、さらに輪をかけて変な人間たちと
毎回ドタバタを繰り広げるのだった。
で、載っていた雑誌の廃刊で強制終了になったため山場やフラグ回収などは特になく、
最後は動物さんチームとサッカーして終わった。
166 :
パパムパ:2013/09/04(水) 01:09:02.25 ID:???
《主な登場人物》
五十嵐直子
「人の皮を被った悪鬼」と称される驚異の戦闘力を誇る女子高生。ツッコミキャラ。
父親は武士、母親は忍者で、そのツッコミ不在の家庭環境がしばしばネタにされる。
不毛と自覚しつつグラジオラスに片思いしていたが、掲載誌の廃刊で彼女の恋の行方は闇の中に。
パパムパ
パンダとハムスターを足して割ったような謎の生物。体を張ったボケキャラ。
真っ二つにされても次のコマで回復する程度に頑丈。
桜弥生
直子の友人。見た目は清楚だが作中最強の何でもありの異能力持ち。確信犯的ボケキャラ。
謎の電波を発しており、彼女の傍にいるとなぜか動物と話が通じるようになる。
桜紫苑
桜の弟。作中では一番の良識派で、直子が不在or役に立たないときはツッコミ役を担う。
姉と違って電波は使えないが、両目が露出すると姉すら籠絡する強烈な目力を持つ。
グラジオラス
桜家の飼い犬。耳と尻尾をのぞけば金髪の美青年で、どう見ても人間なのだが、
桜姉弟は(当のグラジオラスも)完全に犬扱いしている。昔は戦場にいた模様。
コミックス新装版の描きおろしで耳と尻尾は取り外し可なことが判明し、謎はさらに深まった。
五十嵐晃太
直子の兄。比較的常識人寄りだが、ゴリラを倒す直子が唯一恐れる強さを誇る。脳筋気味。
時折桜が気になるそぶりを見せていたが、掲載誌の廃刊で以下略。
椿史郎
直子と弥生の同級生で、晃太のサッカー部の後輩。赤毛赤目で情報通。
反則大王の桜がいるため目立たないが、地味に男子高生の範疇を超えた行動が多い。
五十嵐兄妹を両方狙う両刀であり、晃太との意味深なエピソードは直子を引かせた。
リク主じゃないけど乙です
なんだか面白そうなようなカオスなような・・・
168 :
sage:2013/09/05(木) 11:27:36.28 ID:u+19MCeB
ジョジョのSteel Ball Runをどなたかお願いします
ネタバレで構いません
最後の大統領との戦いのレッスン5についてのくだりを
ジョジョのゲーム内の動画で見たのですがさっぱり意味が分かりませんでした
細かい敵との戦闘などは省略してもらって構わないのでそこの意味が分かる
ようにストーリーを教えてもらいたいです。
※五部までは読んでるのでスタンドなどについての知識はあります
産業革命時代のアメリカ大陸
乗馬により大陸横断という偉業を目指し、
大規模なレースが開催された。
それがSteel Ball Run
プライド、賞金、そして名誉のために
世界中から多くの出場者が集まる。
ジョナサン・ジョースター(以下ジョニィ)は元競馬騎手。
ジョニィは競馬界の若き天才だったが、
その奢りが招いた不幸な事件によって
今は治る見込みのない下半身不随の状態。
幸福の絶頂から一転してドン底の生活を送っていた。
無気力なままレース開始の見物に来たジョニィは、
レース出場者のジャイロ・ツェペリと出会う。
彼の"鉄球の回転"を使った肉体操作技術に魅せられたジョニィは
その技術の一端、馬の身体を悟られずに動かすことで
脚が動かなくても乗馬ができるようになる。
そしてジャイロを追ってレースに参加することに。
レースではアメリカの各都市の時間を競い、
その累計ポイントで優劣が決められる。
過酷であるが、ただのレースかと最初は思われたが、
レースには他の目的、陰謀が張り巡らされていた。
道中、ジョニィとジャイロは、
コースである荒野で、不思議な"遺体"のパーツと、
それを巡る能力者たちの攻防に巻き込まれる。
偶然、"遺体"の一部を手に入れたジャイロは
同様のスタンド能力者となり、一瞬だが脚が動いたという奇跡を知り
身体の回復のために遺体の争奪戦に挑む。
ジャイロの目的はレース優勝だったが、
なんだかんだで結局ジョニィに付き合うことに。
ジャイロは"黄金の回転"という様々なレッスンを出し、
ジョニィはその試練を乗り越えてスタンド能力を強化、
強敵と渡り合っていく。この辺は省略。
遺体探しの黒幕はアメリカ政府であり、
首謀者は大統領のファニー・バレンタインだった。
聖なる"遺体"は国に幸福を呼び込む、非常に重要で極秘にすべきもの。
政府はレースが終われば関係者を抹殺するつもりだという。
偶然それを知ってしまった主催者の妻ルーシーは
夫スティールを救うために隠れてジョニィたちと接触、
彼女もレースの裏で暗躍することに。
そして後半、ジョニィたちによって遺体の大半が揃うが
バレンタインの強襲でその全てが奪われてしまう。
一方、ルーシーの裏切りもバレてしまうが、
完成した遺体はルーシーを選び、彼女と融合する。
バレンタインは、ルーシーと重症のスティールを連れて移動。
敵対するディエゴ・ブランドー、ホット・パンツ、
ウェカピポなどの強豪は大統領に敗北し、命を落とす。
ジョニィとジャイロもバレンタインを追う。
バレンタインとの決戦。彼は"遺体"を味方につけ
元々の"平行世界を移動できる能力"に加えて、
更に遺体が放つ"不幸を他人におっ被せる空間"を
"自由に移動する"という無敵の能力までも身につけた。
(大統領を攻撃してもすり抜け、代わりにどこか遠い場所で人が死ぬ)
これに勝てるとしたら、ジャイロも噂でしか知らない回転の極意
馬の力を加えた"完全なる黄金の回転"しかない。
まずジョニィがこれを試す。回転は不完全だったが
攻撃は空間を乗り越えてダメージが通った。
続いてジャイロが応戦。バレンタインは甚大なダメージを受けるが
僅かな失敗で致命傷には至らず、ジャイロは殺されてしまう。
戦いの要だった馬も殺され、ジョニィは絶体絶命の状態に。
ジャイロはその死に際に、レッスン5の言葉を遺す。
「俺たちの近道は遠回りだった。そう、いつも廻り道こそが最短の道だった」
ジョニィは、ジャイロと始めて会ったときに彼がやったように、
(死んだ)馬の脚を回転の力で動かし、自ら蹴られることで
"完全なる黄金の回転"を完成させる。スタンドも最終形態に進化し、
バレンタインに痛恨の一撃を浴びせるのであった。
バレンタインには"平行世界の無傷な自分と入れ替わる"という
最後の切り札があったが、回転の力には無力。
入れ替わっても、無限に続く回転の力からは逃げられず、
永遠に地中に埋め続けられることになる。
平行世界からジャイロを連れてくる、という最後の交渉も、
その嘘をジョニィに見抜かれ、無残な最後を遂げるのだった。
バレンタインを倒したせいか。遺体はルーシーと分離する。
またいつのまにかジョニィは歩けるようになっていた。
だが、死んだジャイロを弔っていた間に遺体が消えてしまう。
なんと大統領は最後の手段として、
並行世界のディエゴ・ブランドー(以下ディオ)を連れてきており、
彼によって遺体が奪われてしまったのだ。
ディオの目的地はレースのゴール地点でもある
マンハッタン島にある政府のシェルター。
そこに遺体を保管することで、アメリカを世界の中心にするのが
大統領の目的であった。放ってはおけず、ジョニィはディオを追う。
マンハッタン島、レースは最高潮の状況。
ジョニィの父親もようやく彼を認め、観客として応援に来てくれた。
だが平行世界のディオの"時を停める能力"に苦戦するジョニィ。
なんとか"完全なる黄金の回転"を放つが、ディオはそれを
一度攻撃を受けた後に脚を切断、ジョニィに跳ね返す、
という方法で反撃。ジョニィは敗北し、レースでも走行妨害で失格となる。
何とかスティールに助けられる(馬に乗って逆方向の回転を自分に撃って相殺する)が
ディオを逃してしまう。
ディオはシェルターへと到着し、
死体は誰も手が出せぬ場所へと安置された。
だがそこに現れたのはルーシー。ジョニィの敗北を予想していた
彼女は、"この世界のディオ"の首を持ってきていた。
平行世界の同じ物が出会うと、両者は消滅する。
ディオも例に漏れず、また片脚だったことでその場からも逃げられず。
自分の頭を抱きしめる形で絶命する。
その後のエピローグ
ジョニィはジャイロの遺体を連れて、
海を渡り彼の故郷へと向かう。
>170のここ訂正。
×偶然、"遺体"の一部を手に入れたジャイロは
○偶然、"遺体"の一部を手に入れたジョニィは
ゲームはやってないけど
こんな感じです。
Steel Ball Run依頼した者です。
簡潔で分かりやすかったです。
ありがとうございました!
7部は途中までしか読んでなかったんだけど
そんな展開になってたのか。最後の戦い熱そうだな
分かりやすくて面白かった 乙です
アラン・ムーア原作のグラフィック・ノベル。
最初にざっくりまとめると、切り裂きジャックの正体と一連の事件の真相について、
王宮侍医のサー・ウィリアム・ガル(ガル博士)犯人説を下敷きに
諸説ある容疑者・関係者や当時の有名人をあらかた詰めこみました、という話。
名前が出てきたキャラはまず実在の人物だと思って間違いない。
どこが史実かは巻末の補足を読めばわかる親切設計になっている。ただし膨大。
◇プロローグ『海辺の老人たち』
一九二三年九月、ボーンマスの海岸を二人の老人が歩いている。
霊媒師のリーズと元刑事のアバーラインである。
九月はいろんなことを思い出す、とぽつりとリーズは語る。
「幻視なんてどれもこれも何もかもでっちあげだ」
「だが……おまえさんが言ったことは全部、全部起こった」
「そこだよ、可笑しいのは」
そして彼等は『ジャックの建てた家』へと入っていくのだった。
◇第一章『若きS氏の愛情生活』
一八八四年七月、ヴィクトリア女王の孫にあたるプリンス・エディは、
身分を隠してアニー・クルックという娘と愛し合い、ひそかに私生児を設けた。
だがやがて二人は引き裂かれ、アニーは精神病院に送られて発狂する。
◇第二章『暗闇の状態』
「海の近くじゃなかったら、なんか似たような仕事をしたいな。
海みたいに流れるもの……塩味がして、古いもの……」
幼いガル博士は、カモメの飛び交う船上で父親にそう語った。
成長して医師になった博士は、フリーメイソンに入会し、やがて王宮侍医に推挙される。
しかし彼は、一八八七年に心臓発作を起こして神の姿を幻視して以降、
フリーメイソンの教えを元にした独自の理論を構築するようになっていくのだった。
◇第三章『脅迫、またはミセス・バレット』
一八八八年八月、アニーの友人で子守もしていたメアリー・ケリーは、エディの出自を知った。
彼女は、近隣を牛耳るギャング”オールド・ニコル一味”へのみかじめ料を払うために、
娼婦仲間のポリー・二コルズ、アニー・チャップマン、リズ・ストライドと結託し、
エディの遊び相手兼目付役だった芸術家、シッカートを脅迫する。
◇第四章『王は汝に何を求めたるや?』
シッカートから脅迫の事実を報告されたヴィクトリア女王は、
ガル博士を召し寄せ、メアリーらを全員始末するように命じた。
博士は王宮付きの御者・ネトリーを助手に選ぶと、
馬車でロンドンのあちこちを巡りながら滔々と自らの計画を語る。
(ここで20ページ以上語ってるんだけど、何を言ってるのか本当に全然わからない。
とりあえず、この機に乗じて娼婦を生贄に呪術的な儀式を行うつもりらしい)
ネトリーは忌避感を示すが、博士は「気が変わることなど許されない」と告げる。
◇第五章『無視の報い』
ガル博士は、市警察のウォーレン総監に面会し、捜査の便宜を図るよう要請する。
初めは問題外だと突っぱねていた総監は、続くガル博士の言葉に顔をこわばらせた。
「誰も寡婦の息子を助けないのか?」
それは、フリーメイソンの高位会員であるウォーレン総監が、
王宮侍医になって女王の息子の治療にあたるようガル博士を説得したときの言葉だった。
「ガル、どうか正しく行うように。神かけて」
「何よりも神のためです」
立ち去る博士を見送り、総監は拳を握りしめる。
その夜、ガル博士は、ネトリーとともにポリー・二コルズを殺害した。
彼は死体を解体した後、いつも通り帰宅し、眠る妻の頬にキスをした後
ゆっくりと就寝するのだった。
◇第六章『九月』
ポリー・ニコルズ殺害事件の担当に任じられたアバーライン警部は、
捜査を進める中でエマと名乗る娼婦と出会う。
(と言っても、服装や髪形でエマの正体はメアリー・ケリーだとわかる)
警部は彼女に惹かれていく。
◇第七章『破れた封筒』
一八八八年九月一日、メアリー・ケリー達はポリー・二コルズの死を知った。
しかし彼女らは、この殺人がオールド・二コル一味によるものだと誤解する。
同様にポリー・ニコルズの死を知ったシッカートは、
自分が女王に報告した脅迫の件が原因だと理解し、罪の意識にさいなまれていた。
せめてメアリー・ケリーには危険を伝えようと貧民街の酒場を訪れた彼に、
娼婦ケイト・エドウズは関心の目を向ける。
その頃、新聞記者のベストとギブズは、事件を利用して新聞の売上を伸ばせないか考えていた。
ベストは一七八八年に世間を騒がせた『怪物』、レンウィック・ウィリアムズを例に挙げ、
犯人を恐ろしい連続殺人鬼として演出することを提案する。
「必要なものはたったひとつ。名前だよ、ギブズくん。それが必要なんだ、我々には」
二人目の犠牲者、アニー・チャップマンが殺される。
九月二十九日、ベストはとある手紙を警察へと届けた。
『親愛なるボスへ……あなたの友、切り裂きジャック』
殺人鬼切り裂きジャックの誕生であった。
◇第八章『恋だにあらば』
アバーライン警部は、エマことメアリー・ケリーとの恋にのめりこんでいた。
警部の援助を得てオールド・二コルにみかじめ料を支払ったメアリー・ケリーは、
友人二人の死にオールド・ニコル一味が関与していなかったことを知る。
では一体だれが、なぜ? 彼女は雨の中立ち尽くす。
フリーメイソンの会合中、ウォーレン総監はガル博士に殺人を止めるよう強く訴えた。
『連続殺人を食い止めるように』と書かれた女王の手紙を見せた総監に、博士は平然と返す。
「興味深い言葉の使い方ではないか。最初の殺人のあとに送られた手紙にしては」
女王がすべてを承知しているのだと悟り、愕然とする総監。
ガル博士は、警察でメアリー・ケリーの居場所をつかんだら自分に知らせるよう告げた。
事件の情報に報奨金がかけられていることを知ったケイト・エドウズは、
酒場で会ったシッカートが被害者二人の名前を挙げていたことを思い出し、
彼がメアリー・ケリーを探していたことを警察に知らせようと考える。
しかし、その夜泥酔状態で警察に保護された彼女は、事件の情報について聞かれたと勘違いし、
自分の名前を名乗るかわりにメアリー・ケリーの名前を告げてしまった。
警察官は、彼女こそがメアリー・ケリーだとガル博士に連絡してしまう。
一八八八年九月三十日、ガル博士はリズ・ストライドとケイト・エドウズを殺害した。
彼は死体のそばの壁に白墨でこう書き記す。
『ユーズは故なくして咎められる者にあらず』
(※ユーズは第二章にちょっとだけ出てくるフリーメイソン用語)
現場に急行したウォーレス総監は、部下に命じてその落書きを消させた。
翌日、メアリー・ケリーは、リズ・ストライドが殺されたこと、
そしてケイト・エドウズが自分の名を名乗って殺されたことを知り、
一連の事件が王家を脅迫した自分達の口封じであると悟ったのだった。
上巻終わり
◇第九章『地獄より』
ガル博士は、徐々に日頃の言動にも狂気が見られるようになっていた。
そんな折、博士は霊媒師のロバート・リーズと行きあわせる。
リーズは愛想よく握手を求めたが、博士は冷淡な視線を返した。
「わしもそなたの名をしっておる。離別の悲しみより生まれた迷妄を飯の種にしているとか」
一人残されたリーズは屈辱に震える。
リーズはアバーライン警部のもとを訪れ、事件の犯人を透視したと告げた。
犯人は医師であり、社会的にかなり高い地位の男であると。
一方ガル博士は、ネトリーから最後に殺した女が人違いだったという報告を受けていた。
「もう自分がどこで何をやってんのかわからんのです、そうなんです……」
これ以上殺すのは無理だと訴えるネトリーに、博士は優しく告げた。
「地獄だよ、ネトリー。我らは地獄にいるのだ」
十月二十三日、警察に『地獄より』で始まる手紙が届いた。
しかし、その頃警察へは、さまざまな愉快犯から同様の手紙が届いていたのだった。
メアリー・ケリーはジュリアという知人の女を家に泊める。
合鍵のありかについて話す二人の会話に、ひそかに聞き耳を立てる男がいた。
男はメアリー・ケリーの留守中に合鍵を盗み出す。
十一月二日、ガル博士の往診を受けたプリンス・エディは、
博士が十一月九日までにメアリー・ケリーを殺すつもりでいることを知った。
すべての責任が自分にあると考えていたエディは、メアリー・ケリーを訪ねて警告する。
ガル博士の訪問を受けたウォーレン総監は、一言「今夜だ」と告げられる。
「お前は狂っとる」「おお、疑う余地なく」
博士を止められなかった総監は辞職を決意するのだった。
その夜、メアリー・ケアリーの家には複数の男女が何度も出入りしていた。
暗い闇の中、最後に彼女の家に入っていったのは、合鍵を携えたガル博士であった。
◇第十章『この世で一番の仕立て屋に』
自らが殺した女を淡々と解体していく中、ガル博士はさまざまな幻を見る。
死んだ友人、過去の記憶、はるか未来の光景。博士は叫ぶ。
「わしはトムじゃない! わしはジャックじゃない! ウィリアムだ!」
◇第十一章『不運なドルーイット氏』
十一月九日の夜、アバーライン警部は、『エマ』と一夜を共にする約束をしていた。
だが彼女は現れず、昼過ぎに来たという彼女の伝言だけが警部に伝えられた。
「どこか遠くへ行きます。もう戻ってきません」
売女め! と警部は激昂する。
警察の上層部(フリーメイソンでもある)は、事件の犯人としてガル博士の身代わりになる者を探していた。
彼らは、オスカー・ワイルドの主催するパーティに出席していた青年・ドルーイットに目をつける。
ドルーイットは、男色家の嫌疑をかけられ、勤め先であった男子校の教師の職を追われた。
絶望し泥酔したドルーイットは、フリーメイソンの息のかかった警察官二人の手によって、
テムズ川へと投げ込まれたのだった。
捜査中のアバーライン警部は、複数の人間から、
木曜深夜に死んだはずのメアリー・ケリーを金曜に目撃したという情報を得ていた。
彼らがみたメアリー・ケリーは幽霊だったのか?
なぜジュリアは、ごく近所のメアリー・ケリーの部屋に泊まらなければならなかったのか?
警部は一人考え込む。
◇第十二章『リーズ氏の凶夢』
リーズは再びアバーライン警部を訪ね、犯人を透視したふりをしてガル博士の家へ警部を導く。
ガル博士は、しかし、二人と妻の前で自らの犯行を堂々と告白するのだった。
驚いたアバーライン警部は一連の出来事を上司に報告する。
(この上司は、第十一章で出てきた警察の上層部の一人)
ガル博士はフリーメイソンの会合に呼び出され、審理を受ける。
彼は立ち居振る舞いこそ端然としていたが、すでに現実と狂気の境を見失っていた。
博士は公には死んだことにされ、狂人として精神病院へ送られる。
世間には切り裂きジャックはテムズ川に身を投げて死んだ、という噂が流れた。
◇第十三章『クリーブランド・ストリートに帰る』
年が明けて一八八九年の七月、貧民街の売春宿を捜査していたアバーライン警部は、
聞き込みの最中にプリンス・エディとメアリー・ケリーのつながりを知る。
ガル博士は狂って女を殺し回ったのではなく、王家の醜聞の後始末をしていたのだ!
警部の上司は、黙ってさえいれば見返りに十分な恩給が与えられる、と静かに告げる。
うなだれた警部は、ガルが犯人であることを知る唯一の知人、リーズの元を訪問する。
引退するならボーンマスがいい、とリーズは言う。
◇第十四章『ガル昇天す』
ガル博士はトーマス・メイソンという偽名で精神病院に収容されていた。ガル博士は叫ぶ。
「わしはトムじゃない! わしはジャックじゃない! ウィリアムだ!」
混濁する意識の中、博士の精神は過去と未来を行き来する。
百年前の『怪物』レンウィック・ウィリアムズ、そして未来に生まれる数々の『切り裂き魔』。
時代を超えてさまよう博士の霊魂はネトリーを含めさまざまな人間に目撃され、
作家や芸術家にもインスピレーションを与える。
やがて博士の霊魂ははるか上空へと昇っていった。
( わたしは ついに 成る 神に )
精神病院の職員は、ガル博士の死亡を確認した。
◇エピローグ『海辺の老人たち』
一九二三年九月、アバーラインとリーズはドルーイット青年の墓を訪ねていた。
「なんでわざわざ来てしまったんだろう。会ったこともない男なのに」
「わしらがつるんでるのと同じ理由だよ」
二人はボーンマスの海辺に戻り、静かに去ってゆく。
浜辺にはカモメ(Gull)の死体だけが残された。
あと、下巻には前述の膨大な補足と
切り裂きジャック研究史?を描いた短編「カモメ捕りのダンス」が収録されています。
補足は読むの諦めるレベルだけど短編は今までの説が簡潔にまとまってて結構面白かった。
184 :
マロン名無しさん:2013/09/17(火) 13:18:42.88 ID:3TCaHFfL
ほしゅ
185 :
マロン名無しさん:2013/09/23(月) 09:37:12.71 ID:HcFNM7b3
こんな便利なスレがあったとは
未解決リストに既読の漫画があるけど手元にないから書くのを躊躇してる
おおまかにしか書けないなら書かない方が無難かな?
過疎ってるし、個人的には書いてみてほしい
188 :
マロン名無しさん:2013/09/27(金) 20:30:17.47 ID:MM4MJadI
189 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:43:07.67 ID:???
未解決リストから、レディ!!
登場人物が多いので、とりあえず主要人物だけ紹介。
リン・ラッセル……日本名は緑川鈴。イギリスと日本のハーフ。涙もろいデモデモダッテちゃん。
セーラ・F・ラッセル……リンの異母姉。病弱で儚げな美少女。事ある毎に熱を出したり倒れたりして寝込む。
アーサー・D・ブライトン……ブライトン伯爵の長男。セーラの幼馴染。イケメン紳士、とにかくモテる。
エドワード・ブライトン……アーサーの弟。明朗快活な腕白坊主。優しいけれど不器用なところがある。
ジョージ・ラッセル……ウォーバン公爵の息子。マーブル館の主でリンとセーラの父。マーブル子爵。仕事が忙しく不在が多い。
モードリン・ウィバリー……亡夫はコットン男爵で実家は資産家。リン排除に執念を燃やす覇権主義者。リン、セーラの継母となる。
トマス・ウィバリー……甘やかされて育ったヘタレ。モードリンの長男。生命を脅かす凶悪な悪戯を仕掛ける。
メアリ・ウィバリー……我がままで意地が悪いトマスの妹。アーサー信奉者の1人。リン、セーラと張り合う。
チャールズ……ジョージとモードリンの息子。度々、母親の権力欲を満たすために利用され、確執で離散する家族を絆す役割を期待される。
ウォーバン公爵……ジョージの父。古風な大貴族らしく血統(白人種)を重んじるため、リンを孫と認めたがらない。
190 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:44:22.51 ID:???
〜イギリス編〜
緑川鈴(以降はリン表記)は、母親の美鈴と共にイギリス人の父親に会いに行く。
屋敷へ向かう車中で、美鈴はリンに「優しく、強く、美しく」素敵なレディになるよう言う。
その後、飛び出して来た子供を避けようとして車が事故を起こし、美鈴は帰らぬ人となる。
数日後、リンが入院する病院へ父親であるジョージが迎えに来て、初対面を果たす。
マーブル館では、儚げで美しい病弱な異母姉セーラが暮らしている。しかし、彼女は頑なにリンを拒み続ける。
多忙な父親は不在続き、母親を亡くしたセーラの寂しさはリンと同質なもののはずなのに、心を開かない。
どうにか打ち解けようと奮闘する中、隣のブライトン伯爵家の兄弟と知り合い、馬を通じて仲良くなる。
そんな中、経済的理由でジョージと再婚する気満々の勝気な寡婦のモードリンがマーブル館に襲来!!
彼女の連れ子である息子トマスと娘メアリは、初対面なのにいきなり暴言をぶちかます強烈なDQN!
ウィバリー母子を寄越したのは、ジョージの父親でありセーラとリンの祖父であるウォーバン公爵だった。
弱い者いじめの大好きなトマスとメアリの標的にされたリンは、ようやく心を開き始めたセーラに慰められる。
イケメンで心優しいアーサーに淡い恋心を抱くセーラ、理想の「王子さま」と憧憬を抱くリン。
セーラがリンばかりを構うので面白くないメアリは、この微妙な恋愛感情を利用して2人を引き離そうとする。
けれど、嫌われるのを恐れ臆病になるリンにセーラは、2人が素敵なレディになった時、アーサーに選んでもらおうと優しく語りかけた。
トマスの悪戯もエスカレートし、リンとエドワードが騎乗した馬を驚かせ、落馬という惨事を引き起こす。
卑怯にも、その責任をリンになすりつけるが、後にアーサーにも同じ悪戯を仕掛けて失敗し、エドワードの鉄拳制裁を受けた。
最初は反発していたものの、泣き虫なリンが少し気になるエドワード。そのリンはアーサーにぞっこんなので今のところ黙って見ている。
191 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:45:33.24 ID:???
クリスマスで久し振りに仕事から帰ったジョージが、モードリンとの再婚を考えていることをセーラだけに伝える。
公爵は日本人の血を引くリンを認めていない。公爵家の人間として認めてもらうため、父の推すモードリンと再婚しようというのだ。
リンの抵抗も空しく、ウィバリー母子は本格的にマーブル館で同居。後を娘たちに任せ、さっさと仕事に戻るジョージ。
異母姉妹になるのだからと増長するメアリは、セーラの領域にまで侵食し始める。モードリンも女主人になれば思い通りになると喜ぶ。
なぜジョージが再婚を言い出したのか、セーラとアーサーの会話から理解したリンは、幼いながらも身を引くことで解決しようとする。
父親が帰宅した際、理由を告げずに日本へ帰ることを希望したため、単純にホームシックだと思われてしまう。
自分のせいでジョージは気乗りしないモードリンとの再婚を考え、大好きなセーラを苦しめることになる。自分さえいなければ再婚話は無くなる。
家族と一緒にいられなくても、公爵に孫として認められなくても構わない。この思いをエドワードだけに話す。
192 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:46:30.85 ID:???
〜日本編〜
リンを日本に残してジョージのみ帰国するが、彼女が父と姉を思って身を引いたと知り、連れ戻しに行こうとする。
婚約解消を聞きつけたモードリンから「リンやセーラには母親が必要」と言われ、素早く再婚して新婚旅行のついでに迎えに行く。
ところがジョージが席を外した隙に、懐かない反抗的な娘は不要とモードリンが「お前がいると、みんな不幸になる」とリンを攻撃し、イギリス帰国を断念させる。
小娘の気苦労など屁の河童。モードリン、してやったりの大勝利。
7年後、ジョージが購入してくれた洋館に祖父母と共に暮らすリンは、聖セシリア学園の中等部に進学し、馬術部に入部していた。
馬術部の先輩で気位の高い伊集院園子は、周囲の注目を集める新入生のリンが気に入らない。言掛りをつけ、部残留を賭けて馬術勝負することになる。
結果、リンは負けてしまうが、園子の従兄弟の裕之が学園長にちくって退部届けは返却される。
落馬して以来、馬が苦手な真菜と仲良くなり、幼馴染のリンが好きなまさと(他校)は毎日のように自転車で登下校の迎えに来てくれる。
その頃、ちょくちょく日本へ行きリンの様子を見守っていたアーサーが、マーブル館でセーラに近況を報告していた。
モードリンはジョージの子を妊娠しており、そのジョージは再度リンを連れ戻しに行く途中で事故に遭い意識不明の状態が半年続いていた。
エドワードは日本語を勉強中。日本からの留学生を馬術指導しているからと言い張るが、実はリンが忘れられないらしい。
アーサーに恋する乙女の仲間入りしたメアリは、彼に社交界デビューのエスコートを頼むがやんわり断られる。
リンが頼んだら引き受けそうな雰囲気にムカついた彼女は、偶然行き会ったエドワードに、日本へ行きリンを困らせてやると宣言。
193 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:49:03.97 ID:???
来日したメアリは学園の留学生として園子の屋敷に滞在、彼女を監視するためついて来たエドワード。
2人が恋人同士ではないか、と噂され動揺するリン。
同時期、祖父母と共に住む洋館が売りに出され、何が起きているのかわからず苦境に立たされるが、エドワードにより救われる。
学園内でも嫌がらせを続けるメアリは、伊集院邸を出て洋館に同居した上、リンの部屋を横取りしてしまう。
食事にいちゃもんつけたり、エドワードに思わせ振りな態度を取ったり、あの手この手で揺さぶりをかける。
朝、メアリとの約束&監視で洋館に来たエドワードとリンを迎えに来たまさとは、我こそがリンを守る騎士だとばかりに張り合う。
気紛れな公爵がリンに贈った駿馬ビクトリアを羨む園子はメアリに相談し、これが災いしていたぶるネタにされてしまう。
メアリがリンを脅しているのを知った園子は愕然とする。
姑息なメアリは誕生祝いのカードを隠して精神攻撃を繰り出し、リンを意気消沈させたが、
誕生パーティは真菜やまさと、エドワードのお蔭で盛り上がる。
ここでメアリとの恋人疑惑は否定され、ギクシャクしていた2人の関係は元通りに戻る。アーサーもリンの存在を忘れていなかった。
夏休み中に馬術の親善試合で各国を転戦する話が出て、イギリスにも行くと知ったリンは喜ぶ。
その海外遠征の選考会で、リンはメアリの悪巧みで落馬してしまう。優勝は園子、学園の代表に決まり花輪を受け取る。
しかし、落馬の原因が腹帯をナイフで切ったことによるもので、メアリが犯人だと判明。
彼女は園子のせいにして逃走を図り、ジョージは半年前から事故で寝たっきりという最後っ屁をかます。
優勝したはずの園子は、花輪を投げ捨てる。
メアリの言葉を信じず、帰宅の途についたリンに園子は追いつき、海外遠征組に加えたことを話す。
捨て台詞を吐いて洋館を出るメアリ、やっと帰国する気になったようだ。エドワードも一足先にイギリスへ。
夏休みになり、空港で真菜たちに見送られて遠征に出発。
194 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:51:28.15 ID:???
〜カナダ編〜
日本を出たメアリは、セーラ達が療養しているスイスの別荘へ行き、アーサーを我が物にしようと悪知恵を働かす。
リンを無残な姿の父親に会わせれば悲しませることになる、とセーラは思い悩むのではないか、そう見舞いに来たアーサーにほのめかす。
彼は寝込んでいるセーラを気遣うあまり、リンの帰国を知らせない代わりに社交界デビューのエスコートすると約束。大喜びのメアリ。
遠征一行はロッキー山脈近くの大牧場に滞在。そこで出会ったキャシーはエドワードの友人で、リンのことも彼から聞かされ知っていた。
カナダ競技会でキャシーも園子も見事な馬術を見せ、リンも負けずに馬を乗りこなす。
キャシーはリンの健闘を讃えるものの、なぜか執拗にライバル視してくる。しかも、ことある毎にエドワードの名前を出して戸惑わせる。
歓迎パーティー会場前で、トマスに人違いで抱きつかれるリン。彼が捜していた人物はキャシーの姉パトリシア。
久方振りの再会なのに相変わらずで、古傷を抉る発言でいたぶろうとするが、傍にいた裕之やキャシー、園子に阻まれる。
その晩、遠征+演習の無理が祟ったらしく、園子の愛馬が急病に罹る。大反省する園子は裕之と共に馬に付き添う。
翌朝、どうにか馬は回復したが、遠征は無理と判断。園子の代役でキャシーが同行することに決まる。
彼女はエドワードが好きで、その彼がリンを好いているために恋(&馬術)のライバルと見なしていた。
ちなみにリンはエドワードが気になるものの、やはり憧れの「王子さま」であるアーサー一筋。
195 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:52:10.74 ID:???
カナダ競技会の第二戦。リンは個人成績1位、キャシーは2位を獲得。
パトリシアの手掛かりを求め、ついて来たトマスにキャシーは嘘をつき追い払う。彼女曰くパトリシアはトマスを嫌っているという。
私と同じ叶わぬ恋をしているのね、と哀れんだリンはパトリシアの居場所(フランス貴族の屋敷)を教えてしまう。
リンがセーラを賛美するあまり、アーサーへの恋心に消極的すぎるとキャシーは怒る。
スイスの別荘を訪れたアーサーは、意識を取り戻したジョージをセーラと見舞う。そして話しても大丈夫だと判断し、リンがイギリスへ来ると明かす。
彼らが談笑していると、リンを公爵家の一員として認めず帰国しても日本へ追い返す、そう言いながら公爵が部屋へ入ってきた。
モードリンの意思を優先させようとする彼に、頭にきたセーラはジョージの意思に従うと反抗。アーサーに迎えに行くよう促す。
196 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:53:41.70 ID:???
〜フランス編〜
社交界デビュー用のドレスを作りに行く途中、メアリはリン?と連れ立って歩くエドワードを見かけて驚く。
リン?の正体は、トマスが捜していたパトリシアだった。彼女は妹のキャシーから連絡を受け、ブライトン館へ逃げて来ていた。
スイスのホテルにいたアーサーと将来について語り合うため、公爵が訪ねてくる。
伯爵家を継ぐアーサーに病弱なセーラは妻に不適格だという公爵の指摘に、セーラもリンも大切な人だと退かず、物別れに終わる。
聖セシリア学園の姉妹校、ソフィア学園のロジェ校長の別荘に滞在する遠征一行。
おませな幼女ブランシュは、アーサーと仲の良いリンに敵意に近い悋気を燃やす。
パトリシアがフランスに居ない、騙された!と怒鳴り込んできたトマスをビクトリアが撃退。
入れ替わりにアーサーが到着。7年振りの再会に感極まって泣き出すリン。物陰から見ていたトマスが、モードリンに電話で告げ口。
即座に彼女は嫌がらせを実行に移す。
公爵に頼み、セーラの承諾無しにジョージをスイスの別荘からイギリスの病院へ強引に移送しようとする。
病み上がりのセーラは、公爵とモードリン相手に抵抗を試みるが心労で倒れてしまう。
フランス競技会開催。リンの競技中にトマスが、セーラとジョージについてアーサーに話す。
確認するため電話をかけて不味い状況だと察した彼は、ブランシュに「すぐ戻る」という託を頼んで一路スイスへ向かう。
焼餅をやくブランシュは「もう帰ってこない」と嘘を教え、嘆き慌てたリンはビクトリアでアーサーを追い駆け、車道へ出て撥ねられる。
ブライトン館を訪れたメアリはエドワードに、アーサーがリンを置いてスイスへ戻り、セーラとジョージが引き離されたことを話す。
下手すりゃビクトリア安楽死、リンとブランシュ猛反省、恋に傷付くキャシー等いろいろあって、やっと焦れていたエドワードがフランスへ発つ。
197 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:54:52.03 ID:???
ブライトン館で留守番するパトリシアは、イギリスに帰国したトマスに発見されてしまい、情熱的に抱きつかれる。
そこへエドワードから護衛代役を預かる留学生 貴和(園子の兄)が現れ、呆気なくトマスは投げ飛ばされてしまう。
フランスへ到着したエドワードと厩舎で再会したリンは思わず泣きつく。そんな彼女を抱き締めて慰める。
セーラに会うためスイスへ行けと言われ、ビクトリアを置いて行けないと駄々を捏ね、戻って来たアーサーに説得されて療養所へ向かう。
スイスの療養所に到着したものの、家族なら面会できたはずなのに先回りしたモードリンと公爵の企みで、彼ら以外とは面会謝絶になっていた。
強引な手段を取ってアーサーが職員を足止め、リンは療養所内に潜り込む。中庭で再会したセーラに、父に会うよう言われる。
ロジェ氏の別荘へ戻り、ビクトリアが少し回復しているのに喜び、世話を代わってくれたエドワードに感謝する。
フランスを発つ当日、ジョージの移送された病院がわからないので、アーサーは有名病院を虱潰しに当たる予定だと話す。
連れて行けないビクトリアの世話は引き続きエドワードが行い、仲良くなったブランシュも彼と一緒に世話をすると約束してくれる。
アーサーを加え、リン達はフェリーでドーバー海峡を渡る。
198 :
レディ!!:2013/10/06(日) 19:56:28.99 ID:???
〜イギリス編2〜
ブライトン館で出迎えられた後、自分の家なのだからと立ち寄ったマーブル館へリンは強行進入するが、当然ながらウィバリー母子の猛攻撃を浴びる。
そこでメアリの社交界デビューのエスコートをアーサーがすると知り衝撃を受け、アーサーは本心から望んだことではないと弁解。
公爵が競技会観戦に来たのを知り、緊張しながらもリンは優勝する。
けれど肝心の彼は競技中に抜け出し、娘たちの名前を呼びうなされるジョージを見舞っていた。
ビクトリアを贈ってくれたことに感謝し、父ジョージに会わせて欲しいというリンの手紙を読んだ公爵は、迷いながらも最終的には握り潰してポイ捨て。
厚かましさを増したモードリンとメアリは、公爵家に伝わるティアラを譲るよう公爵に迫るが、さすがにセーラの物だから渡せないと断られる。
彼女らの横暴な言動と孫娘たちやジョージの絆の深さを見聞きし、
心境の変化を生じ始めた公爵は、スイスからセーラを呼び戻し、一週間だけリンをマーブル館に置くと言い出す。
憤慨しつつも逆らえず、リンをウィバリー兄妹が迎えにくる。止めたにも拘らず、リンが公爵の条件を呑んでしまい、頑張ってきたアーサーを落胆させてしまう。
期限付きでマーブル館に滞在することになったリンを、パトリシアと同じ髪型が良くないと、恐怖映画さながら鋏を持ったトマスとメアリが追い回す。
ジョージの入院先を探すアーサーは、婦人科の無い病院でモードリンを見かけ、ついに居場所を突き止める。
彼はリンをジョージのいる病院へ連れて行こうとするが、会わせたくないモードリンがブチ切れ暴言を吐き興奮のあまり出産が早まる。
意識を回復していたジョージも公爵も、公爵家の跡取りとなる男児(チャールズ)の誕生に大喜び。けれど、リンの今後の処遇で揉める。
異母弟の誕生を喜びたい反面、素直に喜べないリン。自分を受け入れてくれたセーラのようになりたいと願い、赤ん坊に会おうとするが拒否されて落ち込む。
そこへスイスの療養所からセーラが帰ってくる。再会を喜び合う姉妹。
199 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:28:14.75 ID:???
跡継ぎを生んで地盤を磐石にしたモードリンはセーラを呼び出し、チャールズへの挨拶を口実に、母親として認めさせ従わせようとする。
チャールズのために彼女は病院へ電話し、以前から希望していた再手術の依頼を勝手にする。
成功率は半々という医者の言葉に公爵は躊躇っていたのだが、待っていられなくて自己判断で依頼したのだ。
失敗すれば死ぬ可能性もあり、メアリは貴族として社交界デビューしたいので心配になるが、跡継ぎを母が産んだので大丈夫だとトマスは言う。
2人は病院へ向かう際、リンを捜すセーラとアーサーに会う。
寄り添う彼らに妬いたメアリは、ジョージが成功率五分五分の手術をするので死んでしまうかもしれないと意地悪く教える。
日本へ帰るか逆らって残るかで思い悩むリンだが、アーサーとセーラと共に病院へ駆けつけ手術前の父親と会うことができた。
モードリンからの電話で再手術を知った公爵もやって来て、心細くなるセーラとリンを励まし一緒に待つ。
手術が無事終わり、一同が喜ぶ中でメアリだけが不貞腐れている。手術成功は喜ばしいが、リンの喜ぶ姿が気に食わないのだ。
病室に運ばれたジョージに付き添う姉妹。
同じく病室へ入ったメアリは黙って座る公爵に業を煮やし、もう思い残すことは無いだろうとリンに日本行きを迫る。
そこでリンは公爵に、日本へ帰るまで看病をさせて欲しいと頼むがやはり返事は無い。
ついに怒りを爆発させたセーラが詰め寄り、好きにしろというお言葉をもらう。喜び手を取り合う姉妹。
これを見ていたメアリは、公爵家の跡取りを産んだお母さまが許さないし逆らえる訳がない、と言いながら病室を出て行く。
200 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:31:13.89 ID:???
マーブル館にて、何人たりとも跡取りの母親である自分を蔑ろにはできないはずだ、そう言いながらモードリンがセーラを呼び出す。
最初はジョージの様子を聞くだけに留まっていたが、やがてリンのことで揉め始める。
ジョージが公爵家の跡取りであるチャールズを選ぶかリンを選ぶか、わかりきったことだとモードリンは言う。
狭量で父を困らせることを考える継母に、怒りと失望がない交ぜになりセーラは倒れてしまう。
彼女を介抱するリンにメアリは、争いのタネであるお前のせいで倒れたと指摘し、
また療養所へ入れられて社交界デビューもできなくなると笑う。
病院へ見舞いに来たモードリンは、リンさえ居なければ幸せだと言い、ジョージは非難めいた驚きの声を上げる。
家族は一緒に暮らすものだから受け入れるように言う彼に対し、リンが望むなら…と応じる。
家族をまとめようとする彼の思惑とは裏腹にモードリンは、皆と一緒に暮したいというリンの願いを一蹴。憎しみしかやれない、と言い捨てる。
聖セシリア学園の皆様を招いて、お別れの挨拶。遠征一行は日本へ帰って行く。
アーサーの運転で病院へ行ったリンは異母弟に会わせてもらえないのに、ジョージを心配させまいとチャールズは元気だと嘘をつく。
帰りの車中でアーサーにリンは、セーラのエスコートをして欲しいと頼み、引き受けてもらえる。
確執が深まるモードリンとのことで、チャールズ誕生を喜んでいる父を悲しませたくないと、夜中に館を出てフェリーでフランスへ渡ってしまう。
201 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:32:58.08 ID:???
〜フランス編2〜
偶然、船上でパトリシアと出会う。彼女は貴和からプロポーズされ、返事に迷っているようだ。2人はロジェ氏の別荘へ向かう。
再会を喜ぶ面々だが、リンだけが暗い。日本へ帰ると言う言葉に、エドワードはびっくり。
モードリンやメアリの言葉を鵜呑みにし、争いのタネである自分さえいなければ皆が幸せになれる、そう信じて身を引くつもりだった。
セーラやジョージにアーサーも自分も、リンを守ろうとしているのに、その想いを裏切るつもりか!あまりの馬鹿さ加減にエドワードは怒鳴る。
彼らの遣り取りを見ていられなくなったキャシーが乱入して、フォローするついでに彼の秘めた気持ちを暴露してしまう。
恥ずかしさのあまり、逃げ出すエドワードを追って行ったキャシーは勢いで自分の気持ちをぶつける。
朝、メアリとトマスからリンのフランス行きを知ったモードリンは高笑い。
彼女はジョージの所へ行き、自ら火種を撒き散らしたことを伏せ、リンが日本行きを望んだと事実を歪めて伝え、我々を2度も捨てたと主張。
リンの置手紙を読んだセーラは熱でふらつきながら館から出て、ちょうど貴和を伴って見舞いに訪れたアーサーに助けを請う。
嘆くセーラにアーサーは、何もかも内に溜め込んでしまうリンのことだから、モードリンと何かあったのだろうと推測して語る。
202 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:35:35.14 ID:???
エドワードはリンと再度話し合う。
しかし、心の決まらない彼女に苛立ち、アーサーさえ来ればイギリスに戻るんだろと言い放ち物別れに終わる。
役に立ちたかったが、兄には敵わないと己の無力さを悟ったエドワードは、イギリスへ帰るため出て行こうとしてキャシーと鉢合わせする。
親密そうな2人の様を二階の窓から目撃したリンは、ショックを受け動悸が止まらず、アーサーに会いたいと布団を被って呟く。
エドワードの恋の行方が決まるまで友達でいよう、そう笑うキャシーもカナダへ帰るので、2人連れ立って空港へ向かう。
その日、パトリシアは貴和のプロポーズを受ける決意を固め、イギリスへ引き返す。
ブライトン館に戻ったエドワードに、溜まっていたリン絡みの鬱憤をぶつけられたアーサーは、とりあえず自分で迎えに行くことにする。
本調子でないジョージも気が気でなく、無理をしてでも自ら迎えに行こうと車を病院によこすようセーラに電話していた。
滞在が長引けばセーラやジョージの傍に居たくなり、アーサーにも会いたくなるから、リンはビクトリアを置いて夜逃げを決行。
その途中で、パトリシアを追って来たトマスに遭遇。イギリスへ帰ろうとしているのだと勘違いし、モードリンが許さないぞ!と喚く。
次いで、アーサーが迎えに来るが顔を背けてしまう。その車から降りたジョージの姿を見て思わず駆け寄り抱きつく。
号泣するリンをジョージは優しく慰め、つらい思いをさせてしまったと謝る。アーサーもセーラが待っていると後押しする。
ロジェ家では、いなくなったリンを捜してロジェ氏とブランシュがどたばた。そこへトマス、遅れてリンを連れたジョージ達が到着。
パトリシアの婚約を知ったトマスは失恋するが、お母さまが何とかしてくれる+リンをイギリスにいられなくしてやる、と捨て台詞を残して行く。
自分を助け守ってくれる人たちがいて、愛されてることを再確認したリンは「もう逃げない!」と誓い、再びイギリスへ戻るのだった。
203 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:38:52.95 ID:???
〜イギリス編3〜
マーブル館へ着き、早すぎる退院に驚いたモードリンが車椅子のジョージを出迎える。
彼女は夫の身体を心配するが、彼は早く家族一緒に暮らしたいからと理由を話し、後ろから来たリンにも館に入るよう促す。
当然、モードリンは入れさせないと行く手を阻む。怒りのあまり立ち上がったジョージは叱咤し、その剣幕に言葉を失う。
セーラとリンにチャールズを会わせるよう指示し、やっと会えたチャールズを抱いて至福の時を過ごす姉妹。
夫に逆らえないモードリンは、いつか公爵家はチャールズのものになるのだから、と自らを慰め悔し涙を滲ませる。
一方、ブライトン館ではエドワードが学校の寮に入る支度を整えていた。1人になって考えたいことがあるのだそうだ。
寮に入る前に会っておこうとマーブル館へ行くが、リンは気恥ずかしさから逃げ出す。それを引き止めて、今度こそ自分の口から告白する。
エドワードは「リンに相応しい男になったら、もう一度告白する」と誓い、
リンも「今はアーサーが好きだけど、またエドワードに告白されるようなレディになる」と誓いを立てる。
父子3人仲良く散歩している時、ジョージから「家族で仲良く暮らす」という夢を聞かされる。
自室に篭りがちなモードリンは、味方になってくれるだろう公爵が来たと聞き喜ぶ。
ウォーバン城でチャールズのお披露目パーティーに合わせて大舞踏会を開きたい、と彼女は公爵に提案する。
どうやらセーラの母親に対抗意識もあるようで、自分のためでもあるという。これにジョージが賛同し、公爵も承諾する。
気を良くしたモードリンは、社交界デビューでどうしても公爵家のティアラをメアリに着けさせたいと申し出るが、こちらは却下される。
その後、公爵とリンは話す機会を得、父と姉の看護を任してもらえる。
帰り際に家族仲良くすれば褒美を出すと公爵から言われ、メアリはティアラを所望するが、別の物を用意すると言われてしまう。
更にリンとも仲良くしろと言われたトマスが反発して、館の中へメアリ共々走り去る。
モードリンは聞分けの無い子供たちの無作法をリンのせいにしようとするが、躾がなっていないと叱られてしまう。
204 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:41:40.98 ID:???
夜、ジョージの部屋を訪れたモードリンは、公爵家のティアラをメアリにつけさせたいと言うが、公爵と同意見でセーラの物だと断られる。
これにメアリとセーラを差別していると指摘し、更に病弱なセーラを支えてくれる相応しい相手を見つけると言う。
見舞いに訪れたアーサーと睦まじいセーラを見て嫉妬するメアリに、モードリンは公爵家のティアラもアーサーもお前のものだと慰め、
失恋から立ち直れないトマスについても触れて何か画策する。
自分と同じアーサーラブなのに、セーラとの幸せを願うリンが理解できないメアリは、嫉妬もせずいい子ちゃん振るな!と喧嘩を吹っかける。
セーラに嫉妬する自分が醜いと感じるリンは気持ちを押し込め、馬に乗って駆けることで気晴らしをする。
イギリスで貴和と合流したパトリシアは、両親に報告するためカナダへ。
まだまだティアラを諦めきれないモードリンは自分のことを棚に上げ、娘たちを差別しているとジョージに言い募る。
まず夫婦が愛し合わなければ…と彼は応えるが、継子や彼女らの母親よりも愛される自信が無いので受け入れず、
後継者を産んだ自分に逆らうなと出て行ってしまう。
セーラとリンを呼び出したジョージは、舞踏会でセーラを社交界デビューさせると話す。
季節は巡り夏から秋へ。チャールズのお披露目パーティー&舞踏会の日にちが決まり、公爵から電話がある。
モードリンは愛娘のためにティアラ問題で彼を揺さぶり、セーラの体調が悪くデビューできなければメアリに譲る、という妥協案を出させる。
嫌がらせと優越感に浸りたいメアリは、アーサーにデートに誘われたとわざわざセーラの部屋へ言いに来る。動揺する姉を慰めるリン。
デートというのは、実はエスコートお断りの話だった。涙目のメアリ、激怒して立ち去る。
アーサーのエスコート絡みで姉妹は互いに嫉妬していたことを認め合う。
嫉妬は好きな証拠というセーラの言葉に納得するリンは、愛があれば応援できると思う。
205 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:49:26.89 ID:???
自分のデビューで継母たちに不快な思いをさせているのなら、と悩みを打ち明けるセーラに、夫婦の問題だから気にするなとジョージは言う。
娘たちを犠牲にしてまでモードリン達の機嫌を取るつもりはない、そう言い切り、いつか必ず家族をまとめてみせると決意を語る。
デビュー用ドレスの寸法合わせ中、メアリが練習するワルツ曲を耳にしたせーラは、身体が弱くて練習できないのを不安に思う。
アーサーがエスコートをするから大丈夫、リンは励ますがセーラの表情は暗い。
マーブル館を訪れたアーサーは、エスコートの件を断りきれなかったと報告。がっかりしたリンは泣きながら部屋を飛び出して行く。
セーラは再度エスコートを断ろうとする彼を止め、自らの力でデビューを飾ろうと奮い立つ。
野バラ?の棘をものともせず座り込むリンは、アーサーとメアリなんか大嫌いだと叫び、これを聞いたアーサーは己の情けなさを痛感。
モードリンは、酒びたりの自堕落な日々を送る息子を叱咤する。
彼女はトマスを男爵家(モードリンの元夫の実家)の養子にした上で、セーラと縁組しようと企んでいた。
セーラのデビューを台無しにするため、彼女は実家の主治医をマーブル館に呼び、検査と入院が必要と診断させた。
ところがセーラの意思は強く、抵抗にあって失敗。
公爵に電話するジョージは、チャールズの祝いに妻が気に入ったバースの別荘(公爵所有)を贈るので譲って欲しいと話し、快諾を得る。
そして父親らしくパーティー用に、メアリとトマスにドレスとスーツを贈ろうとするが、モードリンに思い切り拒絶されてしまう。
ジョージが自分の気持ちを踏み躙ったというのだ。
どんなに蔑ろにされようとも、跡取りの母親なのだから公爵家は逆らえなくなる、そうチャーリーを胸に抱いて言う。
206 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:50:27.10 ID:???
チャールズのお披露目パーティー&舞踏会でウォーバン城へ。
リンは再び城を訪れることができたのを純粋に喜ぶが、モードリンはチャールズのものになると顔を綻ばせる。
1人城を散策していたリンの影をパトリシアと間違えてジタバタするトマスは、失恋仲間と言われ、同情されたと勘違いして池に突き落とす。
が、どういう訳か彼は戸惑いながらも助け上げる。この様子を見ていたメアリは、濡れ鼠で立往生するリンを地下牢へ誘導して監禁。
夕食時になっても現れないリンを心配するセーラ。そこへ、エスコート役を引き受けたエドワードを連れてアーサーが到着。
事情を話し、セーラは2人と捜しに行く。熱を出して気を失っていたリンを地下牢から救出。
部屋へ運ばれた所へ公爵が様子を見に来る。何食わぬ顔でメアリも顔を出すが、トマスが提示した証拠品で監禁犯だとバレてしまう。
怒ったアーサーにエスコートを断られ、公爵からもデビュー取り止め宣告される。
セーラとの望まぬ結婚話で母のやり方に疑問を抱き、リンの共感などもあってトマスの態度が軟化し始める。
お披露目パーティーで、モードリンは夫からの贈り物よりロイヤルファミリーの到着を喜ぶ。
夜の舞踏会。公爵家のティアラを頭上に戴き、美しく着飾ったセーラがアーサーのエスコートで社交界デビューを果たす。
理想である「王子さま」と「お姫さま」の優雅な舞踏を後にリンは退出。追って来たエドワードにワルツを踊ろうと誘われるが、返事ができない。
翌朝、庭先でアーサーに会ったリンは、自分のデビューの話題に触れられ、心にも無い「エドワードのエスコート」を口にする。
摘んだ花を持って部屋に戻り、昨晩の夢の競演に満足したので、アーサー争奪戦から身を引く覚悟をセーラに語る。
監禁をばらした兄を泣きながら責めるメアリ。モードリンはドジを踏んだお前がわるいと叱る。
207 :
レディ!!:2013/10/07(月) 15:56:54.88 ID:???
メアリのデビューが流れ、トマスは反抗的になり、何もかも台無しにされたモードリンはジョージとの別居を公爵に申し出る。
当然、公爵もジョージも止めようとする。
彼女は監禁の一件も子供たちの勘違いで、犯人はリンと腹違いのセーラかもしれないなどと言い唖然とさせる。
城から帰る車中で、ジョージはモードリン達を諦めていないと語り、リンも同居を希望。そんな中、突然セーラが苦しみ始める。
バースの別荘へ向かうモードリンは、セーラの母親の匂いがしみついて消えないから、マーブル館を好きになれないと思う。
ジョージと「家族愛」について語り合ったリンは、3人でゆっくりしようというセーラの提案を無視し、ジョージに嘘をついてバースの別荘へ突撃。
紙面に載ったセーラのデビュー記事を見たメアリが大泣きし、アーサーは私のもの!と喚く。
これを見ていたトマスは、リンの言葉を思い出し考え込む。
車で学校の寮へ向かうトマスは、道に迷うリンを見かけて声をかける。
別荘の場所を教え、パトリシアに結婚を祝福する旨を伝えて欲しいと頼む。
別荘に辿り着くも、やはりリンだけではモードリンとメアリの感情を逆撫でするだけで、中にすら入れてもらえない。
門前で粘っていると雨が降り出し、ずぶ濡れになった所を心配して戻ってきたトマスに拾われ、車中で彼とセーラの縁談を聞かされる。
アーサーのマーブル館来訪で嘘がバレ、ジョージは慌てて車で別荘に向かう。
行き違いで帰って来たリンは、叱るアーサーにトマスから聞いた縁談話を打ち明け、激しく動揺させる。
208 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:15:07.57 ID:???
別荘を訪れたジョージは関係を改善しようと説得してみるが、頑固なモードリンと言い合いになる。
嵐による停電の中、メアリはアーサーへの手紙を書いている途中で寝てしまい、火を灯した蝋燭を倒し火事になる。
煙に巻かれる彼女を足の悪いジョージは命懸けで助け出すが、力尽きて倒れてしまう。
目覚めた彼の枕元で、感謝するモードリンとメアリ。彼女らは彼の誠意を認め、マーブル館へ戻って来る。
ギクシャクしながらも、リンはモードリンの手から初めてチャールズを抱かせてもらう。
メアリも遠慮が無くなり、ジョージに甘えるようになった。
しかし、純粋な妹の心が踏み躙られるのではないか、とセーラは不安でならない。まだリンの心が通じた訳ではないからだ。
リンはジョージを独り占めするメアリを見て焼餅に似た感情を抱き、モードリンも同じ気持ちだったのではないかと気付く。
アーサーはウィバリー母子に注意するよう忠告するが、少しだけ彼女らの捻くれた気持ちがわかったリンは、嫌いになれないと健気に言う。
自分にもしものことがあったら妹を頼みたい、不吉な発言でアーサーを動揺させるセーラ。
寄宿学校から一時帰宅したトマスだが、セーラの部屋へ見舞いに行けとせっつく母親と喧嘩になり、寮へ戻って行く。
セーラとアーサーの悪い予感は的中し、モードリンはリン排除を諦めていなかった。息子の反抗すら彼女のせいだと決めつける。
本調子を取り戻し、足も良くなったジョージが仕事に復帰。
クリスマスを前にエドワードが学校から帰り、フランスからビクトリアを連れて来たブランシュと一緒にリンは久々の乗馬を楽しむ。
全身全霊を捧げセーラを支えていきたい、アーサーが決断を下す。
その矢先、ジョージの帰宅を待っていたモードリンが、トマスとセーラの縁談話を出したため夫婦喧嘩になる。
メアリもアーサーをものにすべく、いかに病弱なセーラが伯爵家の跡取りに相応しく無いかを饒舌に語るが、姉を庇うリンに言い返される。
209 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:20:36.68 ID:???
そして、運命のクリスマスイブ!!セーラではなく、兆候の無かったジョージが出先で発作を起こし、あの世へ旅立つ。
セーラは訃報によろめくが、踏み止まって茫然自失のリンを抱き止める。
葬儀後、メアリは実父を幼い頃に亡くしており、ようやく火事で絆が芽生え父親に思えてきたところだったのに!と涙する。
ジョージを気に入っていたモードリンも涙を流すが、この子がマーブル子爵であり将来の公爵さまだ、とチャールズを抱き立ち直る。
リンは誰よりも落ち込みが激しく、トマスにまで変な励まし方をされる。
エドワードとの遠乗りで励まされ、亡き父母に愛され「愛」をもらったのだから寂しくない。頑張れる!と浮上。
家族全員でウォーバン城に行きたいとセーラは希望するが、モードリンは女主人として館を離れられないと断り、
メアリも城の冬は寒くて暗いから嫌だと拒否。
結局、リンと2人でウォーバン城を訪れ、しんみりしていた公爵を喜ばせた。
徐々に軟化していた公爵は、孫娘と認めたリンに付き添われて一気にデレる。
不在なのをいいことに、モードリンとメアリが姉妹の荷物を放り出し、それぞれ部屋を乗っ取る。
城へ訪ねてきたアーサーは、伯爵家を継ぎセーラと結婚したいと公爵に話す。
これを聞き、覚悟していたとはいえ涙が溢れてくるのを抑えられないリン。
妹の恋心を知り、身体の脆弱さを恨むセーラは彼の好意に応えられない。その日は話だけでアーサーは帰って行く。
210 :
マロン名無しさん:2013/10/08(火) 16:26:48.92 ID:xtI2HGw9
トマスにセーラを嫁がせ、メアリとアーサーを結婚させたいモードリンは、公爵に執り成してもらおうと数日遅れて城へ向かう。
その途中、乗馬をしていたエドワードを見かけたメアリは、つい口を滑らせて城行きをほのめかす。
リンと公爵は、セーラとトマスの気持ちが大事だと言い、はっきりとセーラも縁談を断るが、モードリンは公爵家のことを考えろと諦めない。
エドワードから話を聞いたアーサーもやって来て、セーラにプロポーズする。
堪えきれず、泣きながら走り出て行くメアリ。
モードリンはセーラに対し、自分の幸せだけでなく公爵家と伯爵家の幸せを考えるなら断れ。
公爵に対しても、お爺さまも間違いを犯すな、とチャールズの名で自分の気持ちを代弁する。
彼女の言葉に呆れ返る公爵は、ジョージとの再婚は間違いだったかも……などと後悔。
これにリンは、父も継母を愛していたからチャールズが生まれ、父が生きていたらもっと愛が伝わったはずだとフォロー。
セーラとアーサーに「おめでとう」と言い残してメアリと同じく、部屋を駆け出して行く。
無理して平静を装うとするリンだったが、エドワードの優しい言葉で素直に涙を流しつつ、アーサーとセーラの婚約を喜ぶ。
アーサーと幸せになって欲しいとセーラに言い、2人の妹として恥ずかしくないレディになると誓う。
後日、公爵は婚約発表をマーブル館で行いたいとモードリンに電話するが、すでにチャールズの物だからとガチャ切り。
往生際の悪いメアリはブライトン館へ行き、アーサーにセーラなんか死ねばいいという暴言を浴びせ、平手打ちを食らって大泣きする。
ブライトン兄弟はセーラの妹、リンの姉なのだからこそ素晴らしい女性になって欲しいと思っている。
だが、そんな思いは彼女に通じているはずもなく、彼らの言葉の端々に「リン」の名前を聞くにつけ、
大事にされるリンと自分の境遇に嫉妬混じりの憎しみを抱く。
211 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:27:48.18 ID:???
婚約発表の場所と日取りが決まったのを知ったモードリンは、メアリの社交界デビューをぶつけて張り合うつもりだ。
やがて春になり、婚約パーティーのためブライトン館を訪れるセーラとリン。
同日、マーブル館ではメアリの社交界デビューの準備が進んでいた。
しっかりしてきたトマスに諌められるものの、アーサーに会いたいメアリは恋に破れた彼を罵って館を抜け出す。
リンがセーラのためにデザインしたドレスを見て逆上し、破ろうとするが追い駆けてきたトマスに寸前で止められる。
兄に諭され、アーサーに祝福の言葉をもらい、苦い失恋を味わう。
この騒動で着用していたドレスに皺ができ、意地を張って投げ捨てた公爵からの贈り物のドレスを、照れ臭そうに着てメアリはデビューする。
メアリの心を和らげたのはリンの成果だとセーラは言い、成長したチャールズがモードリンの心を和らげてくれるよう願う。
婚約が決まって以降、随分と体の調子が良くなった彼女は、アーサーの大学卒業を待って結婚する予定だ。
ウォーバン城で心や安らぐ日々を送るリンは、メアリ滞在中にもひっそりと倒れた祖父の容態が思わしくない、
という内容の手紙を真菜からもらい帰国を迷う。
エドワードに相談するついでに、優秀な馬を育てる牧場の経営をしたいという将来の夢を聞き出す。
これに刺激され、イギリスに居たら皆に甘えて頼ってしまうので、真のレディにはなれないのでは?
行く道を見定めるためにも、一度日本へ行きたいとリンは考える。
つらい思いを抱いて日本へ帰った昔とは違い、イギリスに自分の居場所(帰る場所)を確保して旅立つ。
自分の変心に戸惑いつつも若干穏やかになったメアリの反応は鈍く、モードリンだけがリン帰国を喜ぶ。
212 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:30:19.29 ID:???
〜日本編2〜
祖父母に再会し、懐かしの聖セシリア学園に登校するリンは、以前にもまして「素敵なお姉さま」と注目を集める。
馬場を訪れ、気の荒い馬に翻弄される小生意気な新入生を、颯爽と登場したリンが助ける。で、真菜と再会。
放課後、真菜の実家が経営する乗馬クラブに入会し、彼女と一緒にクラブまで行くため自転車で迎えに来たまさとと再会。
翌日、大学へ進学していた園子もリン帰国を知り、裕之と一緒に馬場を訪れ、回復した愛馬に乗って見事な馬術を披露してくれる。
一気に月日は過ぎ1年後の夏。自宅療養していた祖父の容態が悪化して入院。
リンは、イギリスから届いた誕生日祝いのカードを手に見舞う。
カードの差出人は増えており、アーサーやセーラの他にも公爵やトマスからも届いていた。エドワードは夏休みに来日予定。
月日は流れ、夏休みに突入。祖父の病院から帰宅すると、そこにはキャシーの姿があった。
彼女は夏にエドワードが日本へ来ることを聞きつけ、姉夫婦の来日に合わせて来たのだ。
園子の大学で校内馬術競技会があり、キャシーもゲスト出場することになる。
オリンピックを目指す園子、ナショナルリーム入りを果たしたキャシーに続き、飛び入りでリンも参加する。
拙いながらも馬術の練習をしてきたまさとは、乗馬クラブの発表会をサボって大学で競技会を観戦。
ちょうど競技が終わった所へエドワードが顔を見せ、大喜びで駆け寄るリン。仲の良い彼らの姿を見せつけられ、まさとは立ち去る。
予定より早く来日したエドワードは、トマスの悪戯で痛めた箇所を競技中に再び痛め、遠征チームから抜けて来ていた。
213 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:32:39.32 ID:???
前回、メアリの自宅滞在で悩まされたが、今回はエドワードが滞在するので幸せ一杯のリン。
彼女が居ない時を見計らい、まさとはエドワードに馬術での勝負を持ちかける。
怪我を押して挑戦を受け、圧勝するも倒れてしまう。
入院したエドワードを見舞うついでにキャシーは、告白の返事を聞いてカナダへ帰る。同じく見舞いに訪れたまさとと仲直りする。
彼が退院して帰国した後、祖父が他界。
春になり、高等部に進学したリンに結婚式の招待状が届く。
公爵からの手紙を読んだ祖母は、リンにイギリスへ帰るように言う。
公爵家は城を維持管理する財力に乏しく、売りに出すかモードリンの実家が買い取るしかない。
リンの居場所が無くなるのを懸念し、少しでも長く公爵令嬢として過ごさせたい、そう思う公爵はイギリス帰国を願っていた。
別れを告げに来たリンに、まさとは長年秘めてきた思いをぶつけ爽やかに失恋。傍で励まし続けてくれた真菜といい感じになる。
214 :
レディ!!:2013/10/08(火) 16:34:27.52 ID:???
〜イギリス編4〜
ウォーバン城でモードリンは援助の件で公爵と話し、チャールズのために公爵家を守り大きくすると語る。
帰国したリンを空港まで出迎えに来たのは公爵だった。
彼を前に、お爺さまの孫娘として恥ずかしくない(公爵家に相応しい)レディになると誓う。
城を買い取る気満々のモードリンだったが、資産家の実父は引退していて大金を動かすことが難しく、いい返事がもらえない。
チャールズの顔を見に訪れたトマスから、リン帰国を知らされたモードリンは盛大にブチ切れ、追い出さなければ援助しないと抗議の電話。
しかし、公爵は孫娘を追い出すくらいなら城を売るつもりだと言い出す。
困ったモードリンは、苦肉の策でマーブル館を売りに出し、その売った金で城を買い取ろうと思いつく。
これを聞いたトマスは、アーサーの会社へ出向いて事情を説明。アーサーは借金をしてでも買い戻す決意を固める。
マーブル館を買い戻すまで、リン達はホテルに仮住まい。勝ち誇った様子でモードリンが入城。
公爵は彼女に、リンを受け入れ共に城で暮らせないのかと改めて尋ねる。
しかし、自分がどんな思いをしてきたか、幸せになれないのは全てリンのせいだと答える。
久し振りに異母弟のチャールズと会った姉妹。
これに怒ったモードリンは、息子が嫌がって泣き出してもお構いなし、城から出て行け!と叫んで引き離す。
公爵は孫娘と城を出て行く間際、アーサーが新居としてマーブル館を買い戻そうとしていることを話す。
除け者にしやがって!こんな目に遭うのはジョージが死んだせい、がらんとした城内で1人寂しく責任転嫁するモードリン。
けれど、まだ残っている公爵家の栄光を思い出し早々に立ち直る。
待望のアーサーとセーラの結婚式。なんだかんだ言いながらメアリもトマスと参列。
新居となったマーブル館で公爵とリンは、南フランスへ新婚旅行に出かける夫婦を見送る。
215 :
レディ!!:2013/10/08(火) 18:05:17.16 ID:???
公爵は城の経理担当者から連絡を受け、モードリンが盛大なパーティーを幾つも催し維持費に事欠きそうだということを知り驚く。
彼はなんとかして城を維持し、そこで翌月のリンの誕生日に合わせ社交界デビューさせてやろうと考えていた。
これにリンはマーブル館でやりたいと希望を述べ、城へ戻って財政を立て直して欲しいと訴える。
けれど、彼は孫娘たちを亡き息子に代わって見守るつもりでいた。
園子やキャシーに刺激を受けたリンが、夢をオリンピックに定めたのを知ったエドワードは、乗馬クラブの優秀なコーチを紹介。
ほぼ同時進行でリンの社交界デビューの準備を公爵が進める。
城に拘るモードリンは、維持費捻出に頭を抱えていた。どこの銀行も融資を渋るのだ。
そこに新婚旅行帰りのアーサーとセーラが立ち寄り、嫌味を言いながら出迎えるモードリン。
アーサーは金策で苦労しているのを知っており、城の一般公開&一部管理ができれば、伯爵が頭取を務める銀行から融資してもいいと言う。
ありがたいと喜ぶモードリン。
だが、ブライトン家の財産を担保に融資することになるので、条件を呑まなければ話は頓挫する。
その条件とは、リンを蔑ろにせず定期的にチャーリーに会わせるというものだった。
屈辱にぷるぷる震えるモードリンだったが、嫌々ながら承諾し、心から認めた訳じゃない!と悔し紛れに言い放つ。
リンは継母として受け入れ、父も愛した女性なのに寂しい生き方をしないで、チャールズの将来のためにも考えて欲しいとセーラに諭される。
216 :
レディ!!:2013/10/08(火) 18:13:50.35 ID:???
社交界デビューのエスコートを誰にするのか、乗馬クラブで顔を合わせているのにリンは応えず行ってしまう。
そこでエドワードは、思い切って立候補しようとマーブル館に電話する。
生憎リンは寝ており、恥ずかしくて直接エスコート役を頼めなかった彼女の希望を、公爵が伝える。
アーサーとセーラが朗報を持って帰り、城とモードリンの問題もなんとか片付きそうだと公爵はご機嫌。
社交界デビュー当日の早朝、ブライトン家の厩舎で互いの気持ちを確認し合うリンとエドワード。
デビューの支度を終えたリンを見て、公爵もセーラも大満足。
照れ臭さくてブツブツ言うメアリを連れたトマスも祝いに駆けつける。
招待されて日本から来た祖母は、孫娘の晴れ姿に感無量。
モードリンも配慮して、祝いのカードをチャールズの名前で送ってくれた。
エドワードにエスコートされ、着飾ったリンが皆の待つ広間へと階段を下りてくる。
リン、素敵なレディになるのよ――「優しく、強く、美しく」素敵なレディに――。優しく、強く、美しく――レディ リン!!
〜完〜
これは力作だ… 依頼主じゃないけど乙です 面白かった
しかしまあどいつもこいつも面倒なキャラだな!
依頼主じゃないけど乙でした
原作は大体読んでたけど的確な表現が多くて面白かった
219 :
マロン名無しさん:2013/10/10(木) 21:32:25.23 ID:cLCQAV9v
220 :
マロン名無しさん:2013/10/11(金) 23:22:14.56 ID:+am176pf
楳図 かずおの「ミイラ先生」って恐怖マンガで小さい頃読んでほんとに怖かったんです
蘇ったミイラが自分の代わりにミッションスクールのシスターを眠らせて色々悪事をするんだと思うのですが・・
今もコミックで手に入ることはわかってるんですが、やっぱり怖くて読めません
(ググってあの絵が出てきたらと思うとそれも怖くて)
それでも内容は知りたいので、大体のあらすじと、最後ミイラがどうなったか、シスターはどうなったか、
結末を誰か教えていただけませんか?
よろしくお願いします。
せっかくなので『ロボット残党兵』
・三船敬三
本編の主人公。妻子を守るために機械化人となった。
女子供に優しくて、地獄のような戦場でも良心を忘れない。
「父(ロボ)よ、あなたは強かった」のキャッチコピーを体現する人。
・高橋
主人公の親友。機械化人開発者。
他の研究者が非人道的な機体ばっか作ってる中、かなり真っ当。
だが本編中盤以降、徐々にマッド化が進んでいく……。
・機械化人
ようはパーフェクトサイボーグ。ロボットに人間の脳を乗せたもの。
機体の性能や大きさに比例して脳に負荷がかかる。発狂する者も多い。
・日ノ丸人
日本製の機械化人。見た目は人間サイズの鉄人28号。ダサカッコイイ。
高橋式は一番安定していて、性能も凄いし発狂者も少ない。
*あらすじ*
第一次世界大戦後、義肢の技術が発展して「機械化人」が誕生した世界。
満を持して投入された日本軍の機械化人「日ノ丸人」が驚異的な活躍を見せた為、
世界各国も次々に戦闘用機械化人を開発し、第二次世界大戦は「世界ロボット大戦」へと発展。
負傷者や病人から脳を摘出し、機械の身体に載せ替え、戦争は激化し続けていく。
その最前線で戦う初期型日ノ丸人28体の中に、主人公――三船敬三の姿もあった。
かつて機械化人の研究者だった三船は、「人間の脳を乗せた兵器」の開発を嫌って軍を離れていた。
しかし自分が病気で余命幾ばくも無いこと、生まれたばかりの娘の成長をもっと見守りたいこと、
そして戦争から妻子を守りたいという思いから葛藤を乗り越え、機械化人に志願したのだ。
「高橋式日ノ丸人」を開発した親友である高橋の協力を受けた三船は、
自分の身体と脳を使って、中断していた機械化人の研究を再開する。
機械化人は頭蓋が拡張されるため常人よりも脳が成長すると推測されているが、
不要となった内蔵等を司る部分が衰退する反面、反射神経や感覚面が発達、
手足と目だけが大きい「異様に偏った人間の脳」になるだろうと予想されていた。
そこで三船は特製の脳蔵管を用いる事で脳全体を満遍なく育てようと試み、
「巨大な人間の脳」とも呼ぶべき脳を獲得、驚異的な性能を発揮するようになる。
しかし三船の脳と研究ノートは様々な勢力に興味を抱かせてしまい、
結果として彼は戦争の裏で繰り広げられる諜報戦へと巻き込まれていく。
一方その頃、日本本国では「大日本神民党」なる秘密結社のテロが横行していた。
神民党本部へと踏み込んだ旧式機械化人の秘密警察官、森 正一は、
戦死したと思われていた山本五十六が半機械化人として生き延び首魁となっていた事、
そして神民党=特務機関「東機関」が日本国内の裏切り者へと対抗していた事実に辿り着く。
裏切り者とは、秘密警察の長官である服部 半蔵であった。
世界各国で同日同時刻に目撃されたこともあるという服部は、
前大戦で捕虜となった際に非道な人体実験の被験者として扱われていた。
「脳を何十個にも分割、失った部分を機械で補填すれば、同一人物を増やせるのではないか」
この実験の唯一の成功例である服部は、数多くいる自分達という利点を活かし、
世界各国の組織に潜り込んで何らかの陰謀を企てていたのだ。
戦争が激しさを増す中、服部によって「機械化実験部隊」が考案され、
高橋式日ノ丸人の代表として部隊に参加した三船は、最前線のタワラ環礁に投入される。
タワラ環礁は戦略的価値が一切無い反面、各国の実験場のような状態になっていた。
三船と戦友の越谷は、米軍の実験部隊と壮絶な戦いを繰り広げていく。
自爆による証拠隠滅を命じられていた女性情報士官の中島 優子。
そして学徒動員された整備班の女学生たちを守るために奮戦を続けた三船は、
自分を狙う「東機関」構成員ハリマオの妨害を掻い潜りつつ、
仲間を失いながら遂に米軍の超巨大機械化人の撃破に成功する。
だが満身創痍の彼を、次の瞬間に日本軍の大規模空爆が襲った。
もとより最初から「高橋式機械化人」の量産は決定済みであり、
服部によって「英雄」を作り出すため三船は利用されていたのだ。
そして三船戦死の報せを聞いた高橋は茫然自失となり、服部への協力を決意。
英雄三船の映画でプロパガンダが打たれ、日ノ丸人は次々に数を増やしていく。
あくまでも「生身の人間」に拘って機械化人の量産を拒絶するヒトラーの方針は、
激化し続けるロボット大戦には適応できず、ナチスドイツは敗色濃厚であった。
しかし服部の協力者であったヒムラーによってヒトラーは暗殺。
強制的に機械化されたヒトラーは「機械化帝国」の設立を宣言。
全世界を機械化するべく、巨大な「建設・拡張・移動し続ける壁」を国土に展開する。
そしてこれに同調した全世界の機械化人が次々に叛乱を引き起こし、
戦力の大部分を機械化人に頼っていた日本はこれによって大打撃を被り、降伏を決断。
やがてロボット大戦が「人類軍」と「機械化帝国」という形へと変化する中、
悪国、敗戦国である日本は、人類軍の盾として無残に使い潰されていく。
そんな中、あえて人類側に残った機械化兵義勇部隊。
蔑まされて「ロボット残党兵」と呼ばれる彼らの中に、生き延びていた三船の姿があった。
中島 優子らによって発見された三船は、日本へと帰還。
数年ぶりに妻子との再開を果たした三船は、家族のために再び戦うことを決意する。
機械化帝国の「壁」は、移動と建造を同時進行する為に極めて不安定である。
その欠点を連結することで補っている為、1枚でも突破できればドミノ倒しになると予想。
そこで日本の主権を保護する代わり、日本軍全残存戦力を1枚の壁に集中するという作戦が取られた。
最後の決戦――「新世界の鉄槌」作戦の開始である。
森、越谷、ハリマオらと共に壁を突破、帝国内に突入した三船。
そこは機械化人達による、のどかで平和な暮らしが営まれていた。
服部の計画とは全世界を機械化することで差別をなくす事で、
平等で争いの無い「世界平和」を造り上げる事だった。
だがそんな風景は、人類軍による対機械化人虐殺兵器で蹂躙されていく。
服部捕縛に動く森、服部一味の妨害を迎え撃つ越谷、ハリマオ、
そして人類軍の虐殺阻止に動く日本軍。
ベルリン市街が炎に包まれ、巨大機械化人が暴れまわる中、
三船はついに親友であった高橋と再会する。
「一緒に最強の機械化人を作ろう」と提案する高橋に対して、三船はそれを拒絶。
高橋の作り上げた超ド級巨大機械化人「愛國人」と激突する。
だが、その操縦席に辿り着いた時、巨大な身体を動かす負荷によって高橋は瀕死の状態だった。
「なんで俺の提案を断ったんだ?」「機械化人の研究をやめた時と同じさ」
「フフ、甘いヤツ」「うるさい。俺は嫌なんだ」
久しぶりに友と友として会話をし、和解する二人。
高橋から愛國人――三船の巨大な脳に見合った巨大な肉体を託された三船は、
ベルリン地下から這い出してきた超巨大機械化人へと、最後の決戦を挑む。
そして全てが終わった後、友の亡骸を背負い、三船は故郷を目指して歩き始めた。
―――――半世紀後 1995年 夏
逃亡を続けていた30体目の服部の逮捕が新聞の片隅で報じられる頃。
成長した娘は離婚しつつもエンジニアとして働き続け、ロボットアニメに夢中な孫は生意気盛り。
高橋の墓参りを終えた三船は、森の営む屋台で、久しぶりに友人達と顔を合わせる。
ハリマオも越谷も元気で、相変わらず日ノ丸人な三船の姿を笑いながら酒を飲む。
そして妻と共に縁側に座った三船は、青い空を見上げながらのんびりと呟いた。
「平和だなぁ」 「平和ですねぇ」
ロボット残党兵 完
この後、戦後の東京で私立探偵をやってる「大昭和怪人伝」もあるけど、
此方はのんびり暮らしつつ軍の密命で奔走する三船さんに和む話なので、
残党兵読んだ上での作品というか、単品だと些か弱いかもしれない。
プロトタイプの「ロボット残党兵 零巻」は、『地獄の黙示録』な話で面白い。
明らかに売れ筋の絵ではないんだけど、話はすごく良かった。
『大昭和怪人伝』
終戦後、平穏な暮らしに馴染めなかった三船は探偵を開業
自宅とは別に事務所を借り、そこで寝泊まりして過ごすようになる
といっても仕事は殆どなく、大家である中島優子を通じて、
軍からの密命を受ける事が多いのだが……
・復員してきた機械化人兵士が次々に惨殺される事件が発生
犯人は元諜報員の機械化人であり、痴呆症から未だに戦中と誤認して、
戦闘を放棄した機械化人を処刑して回っていたのだ
標的とされた三船は、切り絵から彼の家族、思い出の場所を辿って迎撃する
・東京タワーが復員してきた日ノ丸人達によって占拠された
様々な兵器が内蔵されている事を公にできない為、三船に鎮圧命令が出る
三船はジェットパックを背負い、えっちらおっちら東京タワーを登るのだった
・おでん屋台を開いていた森が、一人の少年を拾った
戦災孤児を使った暗殺組織のメンバーであり、任務に失敗したらしい
彼を回収しようと迫り来る組織に、森は敢然と立ち向かう
・機械化人を行動不能にするバッチを貼り付ける小学生のイタズラが流行
単なるイタズラ程度で済めばまだしも、エスカレートして東京中を標的としたテロが計画される
強引に巻き込まれた少年と、彼らに関わってしまった三船は何とかそれに立ち向かう
・家賃滞納を理由に、機械化人の地下プロレスへと参加することになった三船
対戦相手の森を倒した彼の前に立ちはだかるのは、以前の教官である一文字
「彼らを雇いたい」というプロモーターに、優子は「私の大事な人達ですからダメです」と微笑んだ
・廃棄された競技場で、自分の足に機械を埋め込んで走り続けるアスリートがいた
復員してボロボロになっていた男は東京五輪を見て、かつての夢を思い出してたのだ
自動車工場を建てる為に男の立ち退きを依頼された三船だったが、次第に彼を応援するようになる
やがて今日こそ限界に届くと、男は全力疾走を始め――……
・太平洋から巨大な機械の怪獣が上陸した
南洋戦線から廃棄部品を組み合わせて帰還を試みた日ノ丸人の成れの果て
怪獣退治用の特殊爆弾を持参して現れた『服部』を、森から守らんとする三船
果たして三船は「会って欲しい人がいる」という娘との約束に間に合うのだろうか
こんな感じ
乙です
興味持って大昭和怪人伝の試し読み読んでみたら面白かった
機械化人間のどことなく愛嬌と哀愁がある感じがいいね
好みだったから買ってみる
『ロボット残党兵 零巻』
・三船敬三
ほぼ本編と設定変わらず。
機械化人部隊の隊長として尊敬されている。
・森
こちらでは特務諜報員。三船の同期で友人。
名前も森 正一ではなく森 徹。準主人公。
・越谷
こちらでは三船の部下。
・山中
本編では(割愛したが)高橋の部下で、三船に対抗心を燃やしていた。
こちらでは三船の部下。
敗戦濃厚だった日本が、秘密兵器の機械化人を投入した世界。
戦況は好転したが、結果的に機械化人は戦争を長引かせるだけであった。
妻子の為、初期型日ノ丸人の被験者に志願した三船敬三。
南米の激戦区で機械化人部隊を率いる彼は、優秀な指揮官として尊敬されつつ、
最近ウワサされている「機械化人が発狂する」という情報を危惧していた。
部下である越谷の精神状態が、悪化しつつあるようだからだ。
そして遂に越谷は暴走。
輸送機をジャングルに墜落させ、見境なく生存者達に襲いかかる越谷に対し、
三船はただ一人立ち向かい、激戦のすえ越谷を撃破する。
「ボクは兵器になりきれなかった」と嗚咽する越谷に対して、
三船は「これが俺の心だ」と、胸部装甲の裏に貼り付けた家族の写真を見せる。
しかし既に三船のエネルギーも尽きており、彼はジャングルで休眠状態に入るのだった。
三船の部下である山中らは、彼の生存を確認するも回収を断念。
乏しいエネルギーの中から生体維持用のエネルギーを三船に分けて、撤退する。
軍部も三船生存の報告を受けたが、三船敬三は戦死として処理された。
――数年後、目覚めた三船の前には、現地人の幼い兄妹の姿があった。
優秀な諜報部員として数々の密命を果たしていく森。
彼は生身の人間であった頃、陸軍士官学校の主席というエリートでもあった。
しかしスパイの濡れ衣を着せられ、壮絶な拷問にかけられた結果、
軍人として働くことの出来ない身体になったという過去がある。
だから機械化人の被験体が募集された際、幼い弟を振りきって志願したのだ。
新たな任務は、南米奥地に潜伏する「脱走日ノ丸人部隊」の殲滅。
現地民間人の集落を襲って奴隷にし、各国と取引をして独自の勢力となっている。
停戦に向けて上層部が動く中、彼らを放置するわけにはいかないのだ。
南米の河をさかのぼり、『地獄』と呼ばれる密林の奥地へと進んでいく森。
現地民間人の幼い兄妹に道案内されて行った先で、朽ち果てた機械化人を発見する。
彼の部下によって密かに整備されており、未だ機能としては申し分無いものの、
任務中であった森は再起動を避け、再び奥地へと歩みを進める。
そこで彼を待ち受けていたのは、脱走兵――各国の機械化人達による襲撃であった。
家族を人質に取られた兄妹らによって、森は罠にハメられたのだ。
しかし同時に兄妹も脱走兵に裏切られ、拘束されてしまう。
それを見かねた森は、彼らを助ける為に巨大機械化人へと単身立ち向かい、
致命傷を負いながらも二人の救出に成功する。
森の指示通り、朽ち果てた機械化人を再起動して助けを求める兄妹。
――それこそは、かつて戦死したと思われていた三船敬三であった。
234 :
マロン名無しさん:2013/10/17(木) 12:59:26.69 ID:VMQrab7y
復活した三船は、脱走機械化人達へと立ち向かう。
彼らを率いるのは、あろうことか、かつての三船の部下だった。
「日ノ丸作戦」。
戦況が悪化した結果、機械化人による特攻を命じられた彼らは、
仲間たちを犠牲にしつつ爆弾を解体し、自らの帝国を作らんとしていたのだ。
民間人を奴隷――労働力として酷使して築き上げた城塞に招かれる三船。
そこで彼を出迎えたのは、きらびやかに全身を装飾し、王となった山中。
「……山中。なぜ自分を再起動しなかったんだ?」
「それは……怖かったからです。目覚めた隊長と意見が異なるのが……」
遺跡を改装して作られた石油採掘所の中で、三船はかつての部下たちと会話する。
だが彼らにはわかっていた。明日には敵同士になるだろうことが。
兄妹に自分の心――家族の写真と、牢屋の鍵を託して人々を脱走させる三船。
機械化人達の『城』を、森の連絡を受けてやってきた爆撃機による空爆が襲う。
爆発炎上し、次々に破壊されていく城塞の中、三船はかつての部下たちと激突する。
「それでこそ私達の隊長だ」
一人、また一人と部下を撃破して突き進む三船。最奥では山中が待ち受けていた。
戦いたくない、死にたくないから自分達の帝国を作った。それは間違いだったのか?
否と三船は応じる。
「だが、民間人を襲う必要はなかったはずだ」
「怖かったからです。怖かった……怖かった」
そう言いながら三船へと不意討ちを仕掛ける山中、真っ向から迎え撃つ三船。
激戦の末、最後に立っていたのは三船だった。
「ミフネー!」「ミフネー!!」
煙を上げる遺跡。必死に三船の名を呼ぶ兄妹達。
それらに背を向けて、三船は一人静かに密林の中へと去っていった。
――ロボット残党兵 零巻 完
『大昭和怪人伝』が気に入ったとの事なので、
調子に乗って零巻のあらすじも。
あくまでもプロトタイプなので本編とは全く異なるお話。
でも単行本一冊の読み切りとして綺麗に纏まってて面白い。
本編では色んなタイプの機械化人が出てくるけれど、
こっちでは基本的に日ノ丸人が中心なのが寂しいくらいか。
乙です
面白そうなので読んでみよう
東京タワーをえっちらおっちら登る三船がかなり気になるw
ロボット残党兵本屋になかったから大昭和怪人伝だけ先に買ってしまった。
三船さん妙に可愛いし単発で出てくる機械化人たちのエピソードがどれもこれもよかった
服部と森の確執がよくわからなかったからあらすじで補完できて助かった、ありがとう
238 :
マロン名無しさん:2013/11/06(水) 22:34:35.65 ID:BU1k6dWk
ウヒョ助「女神の紅い舌」をプリーズ。
まとめの『東京命日』のあらすじが少し違う&内容がさわり程度だったので加筆してみました。
●登場人物
小林清…CF制作会社の新入社員。
青沼みどり…小林の先輩社員。
藪ケイト…浅草の人気ストリッパー。
戸田ナツ子…調律師の女性。
戸田ハル子…ナツ子の年の離れた姉。故人。
安土四十六…広告代理店のやり手クリエーター。
竹中コーゾー…先祖代々消防士の男。
島田虎之介…作者。
※この作品は時系列がシャッフルされていて、やたら頻繁に場面が切り替わります。
(映画「パルプ・フィクション」のさらに細かい版みたいな感じ)
主な流れだけ抜粋&軽く順序を入れ替えましたが、読み誤ってる部分があったらすみません。
何度読んでも第六話がよくわからない。
【第一話】
小津安二郎の命日の12月12日に、小津の墓のある円覚寺に立つ作者・島田虎之介。
さまざまな人間が行き来する傍らで、彼は読者に向かって、新人CFディレクター・小林を紹介する。
小林は、十津という同僚の死をきっかけに、有名人の墓を訪れる人々を題材にドキュメンタリーを撮り始めたのだった。
(ここまでで、今後登場する人物が相当数顔見せしている。ややこしいので省略。)
かくして物語は一年前の12月13日から始まる――
◆ある夜。マンションの一室で誰かを殴る帽子の男と、ベッドにいる女のシルエットが描かれる。
帽子の男が女を連れて立ち去ったしばらく後、殴られた方の男も、鞄を手に部屋を出て行った。
◆翌朝、鞄を手にした男は立ち入り禁止の空き地に侵入していた。
調律師のナツ子は、職場の窓からその姿を目撃する。
「踊って――る?」
【第二話】
◆早朝のファミレスで目を覚ましたケイト。
彼女は前日、墓参りした後立ち寄ったバーで自称プロボウラーの男にナンパされ、
なぜか火事の現場に立ち寄った後、豪奢なマンションで一夜を共にしていた。
そして深夜、寝ていた彼女は突然現れた見知らぬ帽子の男に連れ出されたのだった。
そこまで思い出したケイトは、花束を持った男が近くに座っているのを見て悲鳴を上げる。
彼女の投げたバニラエッセンスの小瓶が頭に当たり、傍で寝ていた帽子の男――小林が目を覚ました。
小瓶を拾い上げ、あんたが勝手にやったのだ、と無関係を主張するケイトに、
小林は「あーでも…置いてかないでって…」と歯切れ悪く返す。
「バカたれ」とケイトが去った後、小林は「やっぱクビかなぁ」とボヤきながら出社した。
紙の貼られた空席に目をやった彼は、その席の主・青沼みどりの言葉を思い出す。
『小林くんって、昔さんざん他人殴りましたって顔してるわね』
何かケーキのニオイしないか、と同僚。
◆外回りに出たナツ子は、空地にいた男が警官と話しているのを見かける。
その夜、ナツ子は恋人にプロポーズされる。
【第三話】
◇夏のある日、小林は青沼と共にCFのコンテを作ることになった。
コンペに勝ったら昔小道具に使った帽子をあげる、と小林に約束する青沼。
小林は、広告代理店の安土という男に気をつけるよう先輩社員から忠告される。
安土はCF業界の権威だが、パクリ屋としても有名なのだ。
コンペの場で、小林は青沼と安土が知己であることを知る。
◇ケイトはストリップ劇場の花形スターだったが、ある日ショーを降ろされてしまう。
お前はまだ立ち直ってねえんだ、と座長に諭され、ケイトは荒れる。
昔を思い出すからと常に携帯しているバニラエッセンスを握りしめ、においをかぐケイト。
◇小林は青沼から帽子を手渡された。コンペには、負けていた。
【第四話】
◆ナツ子はプロポーズの返事を保留にしていた。
友人と話す中、ナツ子は数年前に亡くなった姉・ハル子の言葉を思い出す。
『男をアテにしてはいけません。男はアテになりません』
ハル子は、姉妹の両親が事故死してからずっと、独身のままナツ子を育てたのだ。
◇ケイトの後輩が最近のケイトの不調について語る。
ケイトは、一年前の冬にストーカーまがいのファンが目の前で事故死した後、
匿名の手紙によってその残された妻と幼い子の存在を知ったのをきっかけに
花束を持ったストーカーの幻影を見ては取り乱すようになっていた。
12月12日、ケイトはストーカーの墓参りに行くが、幻影は消えない。
【第五話】
◇少しずつドキュメンタリーを撮り進めていた小林は、青沼に墓参りに誘われた。
青沼の師匠筋にあたる逗子という男の墓前で、二人は同じく墓参りに来た安土と行きあわせる。
青沼は安土に語る。小林はどこか逗子に似ているのだと。
小林は、酔いつぶれた安土と青沼を、安土のマンションまで送っていった。
翌朝出社した小林は、青沼が会社を辞めたことを知らされる。
彼女の席は、何もない空っぽの状態になっていた。
【第六話】
◇夏のある日、消防士の竹中は、行きつけのビデオショップの店員に
よく火事の現場に野次馬に来る男の話をしていた。
竹中の家は代々火消しで、祖父は太宰治の遺体も見つけたという水死体探しの名人だった。
竹中が祖父(ボケ気味だがまだ存命)を見舞う脇で、ニュースの声が断続的に流れる。
『東海地方を襲った台風で…テレビの製作プロダクション社員が…』
『湖の底からタクシーと思われる車体が引き揚げられ…車内から二体分の白骨が…』
◇竹中が店員と雑談しているところへ、ストーカーの幻影に追われたケイトが駆け込んでくる。
◆ビデオショップの特設コーナーに目を留めたケイトは、店員に尋ねた。
「この小津…アンジローって、どれ見りゃいいの?」
◇ある夜、署で勤務中の竹中は、ふと野次馬の男の言葉を思い出した。
『楽しそうだな!』『消防士になるには――どうすりゃいいんだ?』
【第七話】
◆ビデオショップで借りてきたDVDを観るケイト。
彼女のストーカーの墓は円覚寺にあり、墓参りに行った日は、ちょうど小津安二郎の命日でもあった。
ケイトは、転んだ彼女を助け起こした小津ファンのドイツ人青年(※第一話にも登場)の
「小津先生は、わたしのお父さんのようなもの」という言葉で、小津の映画に興味を持ったのだった。
◇安土は電話で青沼と話す。「名古屋はいかがですか?」
自分は相変わらずだと口にしたとき、火災現場で消防士に言われた言葉が頭をよぎる。
『あんたこそ、いい車乗っていい女連れて、よっぽど楽しそうじゃないか!』
◇暗い室内で、安土はベッドに座った女に語る。
彼は、地方テレビ局の重鎮である父親の命じるままに広告代理店に入った。
幼い頃に花火大会を見に行ったとき、楽しいかと父に問われ、自分は楽しいと答えた。
しかしそのとき自分は、花火ではなく、傍に立つ消防士の姿を見ていたのだ――
【第八話】
◆ナツ子はある日、伯母から衝撃の事実を聞かされる。
ナツ子の本当の母親は、姉だと思っていたハル子だった。
ハル子の恋人が突然姿を消したため、若い彼女の将来を考えた家族のはからいによって、
ハル子のお腹にいた子供――ナツ子は年の離れた妹として育てられたのだ。
ナツ子が呆然と自宅に戻ったところへ、警察が訪ねてきた。
夏に東海地方を襲った台風によって水難事故が起き、湖をさらったところ、
二十数年前に事故死したと思われる男の白骨死体が発見された。
四ヶ月かけて復元した結果、死体がハル子宛ての手紙を持っていたことがわかったのだ。
手紙に「未来の妻、未来の子…」と書かれていたと知ったナツ子は、沈黙を守ったまま警察を見送る。
◇安土は運転中、東海地方の台風の被害に関するニュースを耳にした。
急いで社に戻った安土は、かつて青沼がコンペに出したCFコンテを読み返す。
『同じ時間を生きる――』
◆小津安二郎の映画を観るうち、ケイトは幼い頃の記憶を思い出す。
ケーキを焼いてもらった思い出。父の死。母に捨てられたこと。
(ママ ママ! 置いてかないで)
12月13日のあの夜、夢にうなされたケイトのその叫びを聞き、小林は彼女の手を取ったのだった。
ケイトは一人ひざをかかえて号泣する。
【第九話】
◇安土の父親が死んだ。好きだったボウリングの途中で倒れたという。
父親は、遺書代わりに寺山修司の短歌を一首ずつ安土と兄に書き遺していた。
安土は、父の愛用していたボウリング用鞄に骨壺を入れ、ひそかに東京へと戻る。
そして夜、バーで出会ったケイトに鞄について聞かれた安土は、自分がプロボウラーだと名乗るのだった。
【第十話】
◆髪をばっさりと切ったケイトは、12月12日に再び円覚寺を訪れていた。
寺の門前で、彼女はストーカーの妻だと名乗る女性(※第一話にも登場)に迎えられる。
ケイトは動揺するが、ストーカーの妻は穏やかに、かつて匿名の手紙を送った犯人は自分だと告白した。
ケイトに謝罪し、今日で夫と決別すると告げる妻の言葉を聞くうち、ストーカーの幻影は消えた。
手の中の小瓶を見つめたケイトは、自らも過去との決別を決意する。
◇「今年もいろいろあったよな、トッチンが死んで、青沼も…」
会社の同僚たちと飲んでいた小林は、青沼のコンテに酷似したCFが放映されているのを見て愕然とする。
『同じ時代を生きる――』
安土がパクったんだろう、と同僚は事もなげに告げる。
その夜、小林は一人安土のマンションへと向かった。
ちょうど青沼のことで話したいことがあった、と招き入れた安土に、小林は黙って拳を向けた。
【最終話】
◆竹中の勤務中、見覚えのある男が消防署に現れた。
昨夜の火災現場にも来ていたその男は、竹中に聞きたいことがあるという。
あんたひどいツラしてるぞ、と竹中は笑う。
◆両親が事故の日に聞きに行ったピアニストのCDを買いに行ったナツ子は、売り場で小林とすれ違う。
そこでふとケーキを食べたくなった彼女は、買いに行った先で恋人の浮気現場に出くわすのだった。
◆サンプル用のCDを買って社に戻った小林は、安土が広告代理店を辞めたことを知った。
「青沼も少しは浮かばれるよ……」
同僚のつぶやきを背に、小林は青沼の席だった場所に目をやる。
からっぽのその席には、新聞記事の切り抜きが貼られていた。
『台風8号 土石流で五人行方不明 名古屋のテレビ制作会社――』
「ケーキのニオイしないか?」「ケーキは小林ですよ」
小林はかぶっていた帽子をそっと青沼の席に置く。
◆「君の言った通りだったな、みどりさん……あいつよく似てるよ、逗子さんに」
小林に殴られて顔を腫らした安土は、苦笑しながら骨壺入りの鞄を手に部屋を出た。
安土は朝を待って広い空き地に侵入し、父親の遺骨をヒマワリの種と一緒に撒いていく。
「ひとつぶのォ ヒマワリのタネぇ まきしのみにィ……」
寺山修司の短歌を口ずさみながら撒き続けるその姿を、職場の窓からナツ子が目撃していた。
◆夏のある日。
空地を埋め尽くす大輪のヒマワリに足を止めたナツ子は、傍らに立つ男に気がついた。
消防学校の制服に身を包んだ安土である。
ナツ子は思わず声をかける。「あなた……踊って――た?」
そして舞台は第一話の円覚寺に戻る。
島田虎之介が語る傍らを、ストーカーの妻と別れたケイトが歩いて来る。
虎之介の脇を通り過ぎたケイトは、見覚えのある男の姿に気付き、その背中を追いかけた。
「あなたは――」
カメラを片手に小林は振り返る。
「?」
ケイトが声をかけたのは、ちょうど1年前にこの場所で彼女に手を差し伸べたドイツ人青年だった。
手を取り合う二人の背後で、置き捨てられたバニラエッセンスの小瓶を見つけて首をかしげる小林。
虎之介は語る。ドキュメンタリーが完成したあかつきには、こんなタイトルになる予定だと――。
『東京命日』 完。
◇のついた場面は時系列が「1年前の12月13日」より前のもの、◆は後のものです。
本編中での時系列の説明はあまりなく、各登場人物の服装やさりげなく描かれている物から判断できる感じ。
自分は今回再読して初めて安土の父が第1話に登場してることに気がついた。
247 :
マロン名無しさん:2013/11/23(土) 02:25:19.57 ID:hFChTnLx
皆さん乙です
全部がっつり読んでます
未解決リストよりペット(三宅乱丈)
旧版のコミックスしか持ってないのでリマスターでの書き下ろし分には対応してません。長いです。
<用語・設定>
ヤ マ : 良い記憶。人を支える。
タ ニ : 悪い記憶。人を傷め続ける。
イメージ: それぞれのイメージを使用して記憶を具現化し中に入れる能力。できる人は限られている。
「イメージ」を使えない人を連れていく事もできる。例えばヒロキは金魚の姿になって記憶の中を泳げる
鍵 : ヤマに入られないようにする能力。タニを周りに作りヤマを隠し守る。鍵が強固なほど能力は制限される。
ペット : 人の記憶を自在に操る特殊能力者。「イメージ」が使える者のみを指す言葉であり、蔑称・隠語。
ベビー : ヤマしかないペット。会社の操り人形。自らベビーを作ったりと複雑な事は出来ない様だ。
潰し屋 : ヤマとタニのみにシンクロし潰す(壊す)ことができる能力者。「イメージ」は使えない。
会 社 : 登場人物たちが所属する中国人マフィアの組織。ペットたちを管理・監視している。
伝書鳩 : 人間版伝書鳩。催眠をかけてメッセージを残す。かけられた本人は伝書鳩に使われてる事に気づかない。
ヤマとタニどちらの記憶を失っても人は生きていけない。
ペットたちの仕事はターゲットのヤマやタニを潰して廃人にしたり記憶を改竄して完全犯罪を行うことである。
ヤマ・タニを改竄して整合性が取れなくなる場合も潰れて廃人化する。
ペットは自力でヤマを持てない。ヤマを持たない子供たちはそのままでは廃人の様であり他の者にヤマを分けてもらう事で自我が芽生える。
ヤマを分け与えた者と貰った者は親と子、飼い主とペットの様な関係になる。ヤマを分け与えた者は「ヤマ親」と呼ばれる。
ペットの親子愛が主題の作品ですが、本当の親子以上に男同士でベタベタしてます。
<主な登場人物>
・ペット
ヒロキ:主人公。鍵がゆるいが、そのお陰で能力は高い。会社を辞めて司と店を持つのが夢。使用イメージは金魚。
司(つかさ):ヒロキのヤマ親であり親友。社員。よく嘔吐する。使用イメージは水。
悟(さとる):ヤマ親の林を慕い帰りを待つ。使用イメージはドア。
メイリン :ベビー。目を開けているだけの人形だがイメージで蝶になっている時は喋れる。使用イメージは蝶。
林(はやし):司・悟・メイリンのヤマ親。他人のヤマを自分のものにした。使用イメージは風。
・その他
桂木(かつらぎ):社員。潰し屋。
社長:「会社」のボス。ペットを使い勢力を拡大している。
ロン:社長の甥で社員。潰し屋。メイリンの世話をよくしている。
ジン:社長の姪で社員。潰し屋。母は初代潰し屋。
話がややこしいのでまず回想で語られる過去の出来事をだいたいの時系列順に書いていきます。
「社長」の父親が気功術という、催眠術で人を操る術を編み出した。
彼はその術を使う者を気功術師と呼び、大師として弟子を育てた。
これが潰し屋の元となる。最初の潰し屋は社長の妹、つまり大師の娘だった。
それから気功術師たちは裏社会でマフィアを手伝いはじめた。
初代潰し屋は術師としての才能はあったが奇行ばかりで会話もできない娘だった。
催眠を用いた彼女の心の治療中に気功術師の一人が彼女に潰された。
それを知った周りの人間が彼女に潰し屋として仕事をさせたが、その後は誰も彼女に近づこうとしなかった。
そんな時に林がやってきた。またこの頃桂木も潰し屋として活動し始める。
林は大師の娘の治療を買って出た。シンクロされた大師の娘はあっという間に心を落ち着かせた。
「母ははみるみる明るくなり、結婚し私を産んだが早死にしてしまった。」(ジン談)
また林もこの地で催眠術系の技を気功術師から習った。
そのうち大師の息子、つまりは社長が気功術師を全て囲って「会社」を始めた。林と桂木はその社員となった。
社長は林に、桂木の記憶の中の恩人を社長に書き替えさせ、絶対に社長を裏切らない「完璧な社員」にさせた。
<過去続き>
ある日、会社の気功術師の何人かが他のマフィアに寝返って社長の父親を殺してしまった。
会社は林と桂木以外の気功術師を殺害する。寝返った気功術師を見つけたのは林だった。
その後、林は人身売買される子供たちの中に自分と同じ才能を持つ子供を発見した。
それが司だった。会社側も林の能力の有用性を知っていたため、林に司の教育をさせた。
林は司に「鍵」の作り方他を教え、ヤマを分け与え「ヤマ親」となった。
それから数年後、林は悟に出会う。悟の才能をすぐに見抜き桂木に伝えた。そして悟の両親は殺され悟は会社に引き取られた。
自分のせいで悟の両親が殺されたことに林は心を痛め、悟の親代わりになろうとした。
会社は三人で暮らすことはできないと抵抗する林から司を取り上げた。
昔、気功術師が社長の父親を殺害した事からペットたちが群れるのを恐れたかららしい。(林の人質という意味も)
司は林が悟を選んだと思い、決して裏切らない自分のペットを求めはじめた。そしてヒロキを見つける。
ある日司がロンに、林にメイリンという新たなペットを預けるという話をされる。
林の負担が重すぎると抗議すると、ヒロキが会社に対し反抗的で使えないから林の仕事が増える、と指摘される。
それを受け、司は鍵の無いペットを作ればいいとロンに提案する。鍵ができるまでが手間だが、作らずヤマだけ与えれば林はつきっきりじゃなくて済む。
鍵が無ければタニは作られない。ヤマだけならば単純だから潰し屋でもペットとシンクロして記憶の中へ入れる。
林は何も知らずにメイリンを育てていたが鍵ができる前にメイリンを取り上げられ、メイリンは「ベビー」という操り人形になった。
これからはベビーを作るよう強制される。「ベビーを作らなければ司に悟を潰させる」と言われる。
林は、悟には長期海外出張と伝えて会社を逃げ出した。
司は林に会うために、会社で成り上がっていった。社長から林を潰したら息子に昇格してやると言われる。
過去の出来事終わり
<一巻>
悟も19歳になり、司・ヒロキともに桂木の下でペットとして働いていた。
普段はヒロキは司とペアで動くが、何故か司は今度の仕事は桂木と二人で行くと言いヒロキを置いて出て行った。
ヒロキの前では偉そうな桂木だが、実は司の部下だった。
ヒロキは会社を嫌っているため司はヒロキに社員になったことを隠し、自分の言う事しか聞かないペットとしてヒロキを利用していた。
司・桂木の向かった先は林が滞在しているマンション。行方不明だった林は実は近くにいた。
<二巻>
マンションを張る二人。桂木が一人で外に出た所で林に襲われる。
猫嫌いの桂木に催眠をかけ猫の顔で脅す林。懐かしい人形の幻を見せられ少年時代の虐待の記憶が蘇る桂木。
怖がる桂木に人形は『秘密はこの中にしまいましょう。「マタサのおじちゃん」に渡すまでね。』と言いMOディスクを渡す。(実際は林が渡している)
桂木が失神し林は逃げようとするが司に捕まる。
林は司の冷淡な性格と変わりようを非難するが、司はこれまで林の言いつけを守って会社に従ってきたからだと叫ぶ。
林は「本当は三人で暮らしたかった。皆で逃げよう」と司に伝えるが拒否される。
記憶を書き替えてでもやり直そうと林は風になって司の記憶に入りこむ。鍵が頑丈で堅かったが何とかタニからヤマへ入りこむ。
だが「鍵で制限される能力がヤマでは全力で使える。」と司が言うと、いつの間にか二人は林のヤマにいた。
司は鍵を全開にし感応を最大にすることで二人のヤマをシンクロさせてくっ付けワープしてきたらしい。
林を潰せば繋がっている司も潰れる。林は司を逃がそうとするが、司は自分ごと潰す。
潰れた司が桂木によってヒロキの元に帰ってきた。廃人のようだが水のイメージは残っているのを感じたヒロキは金魚になって司のヤマに潜る。
普段穏やかな川辺のヤマは濁流の渦巻く洪水になっていた。その中に浮かぶ司を見つけ必死声をかける、いつの間にか二人はヒロキのヤマにいた。
澄んだ海の中に浮かんで司は正気を取り戻した。司が林にしたのとは逆にヒロキは自分のヤマにワープしてきたらしい。
普通の人はすぐに潰れるが、ペットのヤマは元からつじつまが合っていないため壊されても潰れるまで時間がかかるのではないか(司談)
<三巻>
悟はジンと出会う。ジンは「初代潰し屋」の娘だった。
ヒロキは会社を辞めようと司に持ちかけるが無理だと司は言う。
しかしもうすぐ会社が俺達の機嫌を伺うようになる、とも言う。
ベビーを作るには俺達が必要だ。ベビーを作れるペットは俺達だけでいい。司は悟を潰そうとしていた。
ヒロキと悟はとあるパーティー会場にいた。参加者の一人を潰す仕事だ。
仕事を終えパーティー会場から出ようとしたがヒロキは眩暈を催し倒れてしまう。
<四巻>
ヒロキは看病疲れからくる栄養失調だった。ヒロキが搬送された病院にはなんと林も運ばれていた。
一方その頃司は社長から呼び出され中国に向かっていた。
元気になったヒロキは流れてくる風のイメージに導かれ林の病室に入る。林は司と同じような状態だった。
会社の万全の警備を見て「これは司と潰しあった奴だな」と思ったヒロキは林のヤマにシンクロする。
すると司のヤマと同じように濁流のヤマだった。様々な林の過去の記憶が走馬灯のようにめぐっていく。
この男が悟の慕っているヤマ親=林だったという話、ヒロキが司の“ペット”と会社の人間に呼ばれている話
ヒロキは司と林のヤマが同じだったことから林が司のヤマ親だと気づく。司のヤマ親潰しにショックを受ける。
社長&ロンと司の食事会。司は晴れて社長の息子となった。
社長から悟は危険だから近づくなと言われる。戸惑う司に、ヒロキの話を始めるロン。
「ヒロキを会社にペットとして引き渡さなければ、悟に林の事をばらしてけしかける」と言う話だった。
ブチギレる司だが、自分が会えなくてもヒロキが悟を潰せばいいと気づく。
司が帰ってくると「林が教えてくれたが、ペットとはどういう意味だ」とヒロキが問い詰めた。林が生きていたことに驚く司。
「ペットというのはロンが考えた隠語だ。それより悟が襲ってくる前に潰すんだ。」とけしかける司。
ヒロキは拒否し、司のヤマ親潰しを非難する。司は、ヒロキから悟の記憶を消そうとする。他人なら潰せるだろうという司からヒロキは逃げ出す。
この話を聞いた社長は「完璧なペット」を作れるとほくそ笑む。
<四巻続き>
司はメイリンを連れて来いとロンに言う。病院での林のように、常にイメージを垂れ流すメイリンをヒロキなら見つける。
メイリンの蝶というイメージは離れていてもシンクロできる。
だが司に「一度でも逃げたペットはダメだ、見つけ次第殺せ」という命令が下る。
慌てた司は、ヒロキほどの術師を殺す位なら、記憶を改竄し完璧なペットを作れば良いと提案する。
だが「ヒロキほどの術師」をどう捕まえる?と聞くロンに、悟と二人でやると言う。
林はベビー作成に意欲的→それを知ったヒロキは正義感から林を潰す→悟がヒロキを恨む。という嘘作戦。
この時、司は悟とヒロキの記憶を書き替えると言ったが、実は“間違って”悟の記憶を潰してしまおうと考えていた。
悟は無残な姿の林と会う。
<五巻>
初めは疑う悟だったが、メイリンのヤマが林のヤマと同じ事を見せられる。
さらに、司が桂木の記憶を改竄したものを見たことで完全に信じた。
メイリンはヤマで悟を見ると『「ハト」は「ネコ」が嫌い。レンチャバトらった』
と暗号めいた事を言ってきた。レンチャバト=伝書鳩?悩む悟。
ヒロキは他人の家に隠れていた。室内になぜか蝶が現れる。触ると一瞬で司と悟の待つメイリンのヤマに引きづり込まれた。
二人に林潰しを責められるが訳が分からないヒロキ。だが事実は司のために言えず無理やりヤマを脱出する。
居場所を晒したヒロキを桂木が捕まえに来る。
司は記憶の改竄は明日すると言い、悟潰しの邪魔をしないようにとヒロキを説得することにした。
一方、悟はメイリンの暗号について考え始める。ジンに桂木は猫嫌いだと聞く。
『「ハト」は「ネコ」が嫌い。』…『伝書鳩=猫嫌いの桂木』ではと思い当たる悟。
まさかと思いつつ悟は桂木に話しかける。林の伝書鳩のキーワードは決まっている。
悟が「俺が『マタサのおじちゃん』だ」、というと桂木はホッとした顔でMOディスクを渡してきた。
MOの中身は林の書き遺した文書ファイルだった。「会社の言うことを信じるな、司の記憶を“隠して”でも一緒に逃げてくれ。」
記憶を「隠す」という方法は林は誰にも伝えていなかった。昔桂木の記憶を隠した事があるらしい。
そして最後に「地図を辿ってきてくれ。私はその先で必ず待っている。」と書かれていた。
<五巻続き>
ヒロキ説得中に悟が来た。ヒロキには会わさなかったが悟はすでにヒロキは無実だと感づいているようだ。
司は焦るが、林はロンを疑っていた。司が犯人だと思ってない悟を内心で笑っていると、悟は林のMOを取りだした。
林は司を一番心配していたらしい、一緒に会社から逃げよう、と悟に聞かされ司は混乱する。
なぜ12年も放っておいた自分を心配するのか。林が潰される直前まで司の心配をしていた姿を司は思い浮べる。
近づいてきたロンに司は、悟が逃げようとしてるから撃てと言う。慌てて逃げ出す悟だがロンに足を撃たれ倒れる。
司は眠ると林を潰した時の夢を見る、逃げられないと叫びヒロキに助けを求める。
「どうして欲しい」と問うと「夢を見ないで眠りたい」と答えた。
桂木は悟の上に乗って、司が言った林のMOを探す。MOを見つけ固まる桂木。
「思い出せ、俺はマタサのおじちゃんだろ?」と悟が言うと、桂木が他の社員を撃ち出した。ジンを庇っていたロンも撃つ。
今度はジンが撃ち返し、桂木の胸は血でにじむ。悟は慌てて止める。「撃つな!桂木はお前の父親だ!」(林がMOに書いてたと思われ)
ジンと桂木は信じられないようだが、悟によれば桂木の記憶の中の鞄を開けると記憶は蘇るという。
悟の命でメイリンがジンと共に桂木の記憶に入る。鞄を開けると、過去が流れ出す。
初代潰し屋=ジンの母レンレンを明るくしたのは、林ではなく桂木だった。
周囲がレンレンを恐れ近づかない中、桂木だけは自然に接した。二人は親密になりやがてジンを授かる。
レンレンが死亡は出産のせいだった為、怒った社長は桂木からレンレンの記憶を奪おうとした。(一応ジンの父親だから生かされた)
だが、その記憶は桂木のヤマの一部になっており、記憶を消すとつじつまが合わず桂木は潰れてしまう。
しかし桂木はレンレンの記憶を改竄するのを嫌がったため林は社長に内緒でヤマの一部を隠すことにした。(この時に桂木は「完璧な社員」にされた?)
ジンが現実に戻ると桂木が倒れていた。ジンが駆け寄ると「どうしたレンレン?」と桂木が呟き息を引き取った。
ジンは銃口を咥えたが駆け付けた社員に止められた。
<五巻ラスト>
悟がヒロキの所にいくとそこには拘束を解かれたヒロキと、眠る司がいた。
ヒロキは司の<林を潰した記憶>を消そうとした。だが事実は消えないため林を最初から知らなかった事にしてくれ、と司は頼む。
ヤマ親に関する記憶を消すと言う事は、林に出会った以降の記憶を全て消す事と同意だった。
林の存在を抜いたヤマの風景と、タニに少しの汚いものを残してヒロキは他の記憶を消した。
悟がヒロキを連れて逃げようとするが、ヒロキは司を置いていけないと言う。
悟が説得するとヒロキは、自分の記憶から<司に関する記憶>を消してくれと頼んだ。
ヒロキは足を撃たれていた司に肩を貸しながら逃げ出した。二人で林の地図の場所に行こうとしていた。
もうすぐ終点という所でキャンプを建てて休む。座って話をしていると司の顔が悟に変わっていく。
悟は司の顔に見える様にヒロキに催眠をかけていたが解けたのだ、と言う。
そして隠していた<司の記憶を消したというヒロキの記憶>を蘇らせる。
なんで消してくれないんだと泣くヒロキに、記憶を消すことは助けることにならないと悟は諭す。
その時朝日が昇り周りが明るくなっていく。「私はその先で必ず待っている。」それは林のヤマの風景だった。
林は、司と悟にこの風景を見せたかったのだった。ヒロキと悟は、司とメイリンと林みんなを取り戻してこの景色を見せなければならないと誓った。
その頃社長の豪邸では、ジンと社長が話をしている。
「ロンまで殺されてお前まで何かあったら…。」「ロンは死んでないわ。死んだのは司よ。」
「ロンがいつか皆の仇を取ってくれるのよ…」と言うジンの目の前には遊んでいる笑顔の司がいた。
終わり
術や催眠の仕組みは理解するのが難しかったので間違った事を書いてしまっているかもしれません。
乙です
三宅乱丈ってぶっせんのイメージしかなかったから意外だった
すごい終わり方だから描き下ろしがどうなってるのかも気になるな
昔ヤングチャンピオンで連載していた
今村夏央(米倉けんご)の「ファイヤーキャンディ」お願いします。
未解決リストから、八神健「ななか6/17」全12巻
高校2年の凪原稔二は有名な不良だが、最近すっかりケンカをやめていた。
ある朝、稔二は同い年の幼なじみ、霧里七華を家まで迎えに行く。
七華は再放送中のアニメ『まじかるドミ子』を夢中になって観ていた
「そういやこのアニメ好き"だった"な…」と嘆息する稔二。
登校中に絡んできた不良を追い払った彼は、「ねんじちゃんがいちばんコワかった」と泣く七華に
もう大人になる、ケンカはしないと約束する。
子供のような言動をくり返す七華と妙に穏やかになった稔二に、クラスメイト達はいぶかしんでいる。
放課後、朝の不良に呼び出された稔二は、自分は手を出さない代わりに今後ちょっかいをかけてくるなと頼んだ。
「おれが大人にならなきゃ、あいつを守っていけやしねえんだよ!」
そのとき、七華が二人の間に飛び込んできた。七華は七華で稔二を守ろうと決めていたのだ。
その度胸気に入ったぜ、と不良に名前を聞かれた彼女は答えた。
「きりさとななか、6さい」
ことの起こりは10日前にさかのぼる。
七華は成績優秀だが自己中心的で言動にトゲがあり、友人もいなかった。
それでも幼なじみの稔二にだけは何くれと世話を焼いていたが、荒れていた稔二は反発する。
放課後、稔二は七華にケンカの場を目撃され、「大人になってよ」と強くなじられた。
稔二は激昂し、「二度と顔見せんな!」と吐き捨てて立ち去る。
静かに涙をこぼした七華は、立ちくらみを起こし、階段から足を滑らせた。
階段の下で倒れる七華を発見し、慌てて病院へ運んだ稔二は、目を開けた七華に安堵する。
しかし七華は、稔二を見て「だれ?」と首をかしげた。
七華の精神は10年前――彼女が6才だった頃にまで戻っていたのだ。
ねんじちゃんも私も魔法でおとなになったんだ、と無邪気に喜ぶ七華。
10年前に七華の母が死んだとき、大泣きする七華をなぐさめようとした稔二は、
『まじかるドミ子』の魔法のステッキを使って「二人で大人になる」と願ったのだ。
七華を診断した医師は、記憶障害の一種だろうと話す。いつ治るかはわからないという。
七華の父は、七華が治っても以前と同じ生活を送れるよう、事を内密にするように医師と稔二に頼む。
6才にもどった七華は無邪気で明るく、彼女の父も年甲斐もなく喜んで遊びに付き合っている。
勉強一辺倒で孤立していた17才の七華に戻るよりも子供のままの方がいいと思う稔二だったが、
10年前に通っていた幼稚園の前に立ち、友達も先生もいないと泣く七華を見て、考えを改める。
「心は自分で大人にならなきゃいけないんだ。いっしょに大人になろうぜ、七華」
※以後、七華の6才の人格を『ななか』、17才の人格を『七華』として区別します。
作品内では、ななかの引き起こすドタバタ劇と、七華をめぐるシリアスドラマが交互に繰り広げられていて
改めて読み返すと結構カオス。
以下では本筋にからむ登場人物とストーリーだけ紹介します。
ななか:霧里七華の6才の人格。明るく元気で『まじかるドミ子』が大好き。早く大人になりたいと思っている。
七華:霧里七華の本来の人格。同級生を見下し、稔二と二人で早く大人になりたいと考えている。
ななかに対しては非常に複雑な感情を抱いている。優しい面もあるが基本ヤンデレ。
凪原稔二:七華の幼なじみ。作中何人もの女子に好かれるが、お約束的に壮絶な鈍感ぶりを見せる。
ななかの保護者を自認しているが、それ以上の強い想いが見え隠れすることも。
作中の描写を見る限り七華の方には恋愛感情はさっぱり抱いていない模様。罪な男である。
雨宮ゆり子:稔二と七華のクラスメイト。才色兼備でクールな性格。稔二にほのかな想いを寄せている。
初期はななかに意地悪をしていたが、わりとすぐに和解。その後偶然ななかの秘密を知る。
それからは急速にデレて苦労気味のお姉さんキャラになるが、稔二を巡る三角関係には苦悩を続ける。
霧里耐三:七華の父。わりと有名な小説家。七華とは似ておらず、温和で若干頼りない。親バカ。
朝霞五十鈴:耐三の担当を務める女性。真面目で心優しく、ななかも懐いている。後に耐三と再婚する。
九里子…稔二を慕うマセた6才児。精神年齢が近いためか、色々あった後ななかの良い友人となる。
ななか同様『まじかるドミ子』ファンだが、ドミ子よりライバルのケミ子派。
『まじかるドミ子』…10年前に流行った魔法少女ものアニメ。現在は再放送が放映中。
作中何かとよく登場する。
ななかはトラブルメーカーだが、持ち前の明るさと優しさで味方を増やしていく。
何度もトラブルに巻き込まれるうち、稔二は気づく。
ななかがピンチに陥ったときや意識を失ったとき、七華の人格が現れて手助けをしているのだ。
七華は当初、ななかとしての体験を夢のようにぼんやりとしか認識していなかったが、
やがてななかが自分の別人格だということを理解し、稔二の前に現れる。
私ともうひとりの私のどちらが好き、と聞かれ、どちらも七華だろと答える稔二に七華は笑う。
ある日現れた七華は、稔二を惹きつけるななかを消したいと、恋敵であるゆり子に協力を依頼した。
勉強やピアノを覚え、大人になったと満足すれば彼女の人格は自然に消えるはずだと。
ゆり子は迷いながらも「本来の姿に戻るだけ」と協力を始めたが、
何も知らずに喜ぶななかや稔二に耐えきれなくなり、自分の本当の気持ちを稔二にぶつける。
(この告白はなしくずしに保留にされる。稔二ひでえ)
七華の策で稔二との仲を裂かれ、ななかの存在は不安定になっていった。
すべてを悟った稔二に詰め寄られた七華は、自分の居場所が奪われたのが悔しかったと語り、
ななかが出て来れるのはあと一度くらいだと告げる。
言葉を失う稔二を置いて帰宅した七華は、『まじかるドミ子』の最終話を観ながら涙を流した。
『大人のドミ子ちゃんも子供のドミ子ちゃんも、二人で一人なんだよ』
「私、どこで間違えちゃったのかな……」
次の日、ななかは稔二と遊園地へと遊びに行くことに。
観覧車の頂上で「ねんじちゃんといっしょにオトナになりたかったな」と笑い、ななかは消えた。
泣き崩れる稔二から目をそむけ、七華は黙って去って行った。
ところが七華は、ハイジャックに巻き込まれたことをきっかけに、再びななかに戻る。
喜びながらもいぶかしむ稔二の前に、七華の第3の人格「ヒロ」が現れた。
ヒロとはドミ子の憧れの先輩の名前であり、本人も斜に構えた少年風の男性人格。
彼は自らが疑似人格であることを自覚し、自分は七華の目から見た理想の稔二なのだと語る。
ヒロはたびたび出てくるようになるが、彼の目的はわからない。
そんな折、耐三と五十鈴の再婚が決まった。
ななかは喜び祝福したが、本当の母のことを忘れてしまうと稔二にとりすがって泣く。
二人はななかの母の故郷に行くため、泊りがけで旅行に出かけることにした。
ヒロはその事実をゆり子に伝え、わざと彼女の嫉妬を煽る。
思いつめ、強引に旅行についていったゆり子は、自らの想いを二人の前で爆発させる。
逃げるゆり子を追いかけて抱きしめる稔二。その姿を、ヒロに導かれた七華が目撃してしまった。
ゆり子が倒れたり三人で崖から落ちたりとすさまじい昼ドラ展開を見せながら、七華とゆり子は激突する。
「あなたは自分の理想を凪原君に押しつけてるだけなのよ!」
「私は二人、でも二人は一人。霧里七華はあなたになんか負けはしない!」
七華とゆり子は二人そろって倒れる。
その夜、七華の夢の中にヒロが現れた。「これでボクの役目も終わる」とヒロは笑う。
ゆり子を煽ったのも、七華を動揺させたのも、すべて彼の計画だった。
彼は、自分の殻に閉じこもり、理想ばかり追う七華の目を覚まさせるために生まれたのだ。
ヒロは七華に「無理にななかを否定する必要はない」と諭し、消滅した。
眠る七華とゆり子の傍らで、稔二はゆり子がずっと苦しんでいたことを理解する。
それなのに、彼女は少しも顔に出すことなく稔二とななかを支えてきたのだ。
(おれは七華ばかりをかまってたのに、お前はいつもおれのために…)
稔二はゆり子の手をとった。
翌朝、元気に目覚めたななかは、倒れ伏して眠る稔二に首をかしげる。
「凪原君は徹夜で私を看病してくれたの。私を……」
そっと稔二に布団をかけ、ゆり子は複雑な微笑みを見せるのだった。
稔二はゆり子と二人でいることが増えた。二人とも大好きだから、とななかは笑顔で受け入れる。
七華の手助けで五十鈴をおかあさんと呼べるようにもなった。ななかも七華も着実に成長しているのだ。
そんなある日、ななかに異変が表れた。
「あのひと、だれ?」
「誰って…私たちの新しいお母さんじゃない」
「私知らないよ…? なんであのひとはおうちにいるの?」
まさか、と目を覚ました七華は、自ら病院へと足を運ぶ。
七華の話を聞いた医師は、彼女の精神が安定し、別人格としてのななかの存在意義が薄れた結果、
ななかの記憶が欠落し始めているのではないかと語る。
症状が快方に向かっている証拠だと医師は言うが、七華は顔をこわばらせる。
(あなたが不必要だなんて、今は思ってない…! 今は、私は……)
ななかの出現はとぎれとぎれになり、友人たちのことも忘れ始めていく。
七華はななかのふりをして彼女の記憶の欠落をごまかすようになる。
(みんなが望んでるのは、あの子であって、私ではないわ……)
そんな中、ゆり子はただ一人ななかの挙動に違和感を抱いた。
あなたはだませないわね、と七華は笑い、稔二にだけは秘密にしてくれと懇願する。
このことを知れば稔二はまた七華のもとへ戻ってしまうのでは、とゆり子は懊悩する。
(ここで、せっぱつまったゆり子の攻勢で二人が一線を越えたらしき描写がある。爆ぜろ稔二)
七華とななかは情報を共有するための交換日記を始めた。
もしかしたら自分達を一番理解してくれているのは雨宮さんかもしれない、と七華は書き記す。
『だから、あなたは雨宮さんのことをいつまでも忘れないでね』
翌日、自分と稔二が仲良くしていても怒らないか、と尋ねたゆり子に、ななかは笑ってうなずいた。
「私、雨宮さんのこと、いつまでも忘れないよ」
帰宅後もその言葉がひっかかっていたゆり子は、今までのななかと七華の様子を思い返し、まさか、と独白する。
ゆり子は迷いながらも稔二に自らの推測を伝えた。
動揺する稔二の手を取り、今ならまだ間に合う、と告げる。
「私たちでできることを考えましょう。6才の霧里さんが、私たちのことを忘れてしまう前に…」
その日、偶然会った友達の九里子と遊んでいたさなかに、ななかは九里子を忘れてしまった。
傷ついて駆け去った九里子を探すため、七華は町中を奔走する。
繁華街で迷子になっていた九里子を探し当て、家まで送り届けた七華の前に、稔二とゆり子が現れた。
ななかのふりを装おうとする七華に、稔二が静かに語りかける。
「もういい、もう、いいんだ、七華」
七華は泣き崩れ、気を失う。
病院に運び込まれた七華が目を覚ますと、傍らには稔二がいた。
稔二は七華に、周りのみんなを傷つけないためにがんばってきたお前はもう立派な大人だ、と告げる。
「あいつは消えてなくなるわけじゃない。あいつはおまえの中に帰るんだ」
ぽろぽろと涙をこぼす七華。
次の日、七華はななかになっていた。
今までの記憶を失い、稔二のことも忘れたななかは、稔二とゆり子が見守る中ゆっくりと眠りにつく。
ななかの前では笑顔でいようと話していた二人だったが、耐えきれず泣きながら立ち尽くす。
お別れはすんだ、ありがとう、と言って七華を起こすが……七華は目を開けなかった。
それから一か月、七華は眠り続けていた。稔二は毎日病院へ通って七華の目覚めを待っている。
身勝手なことをしていると謝る稔二に、そういうところを好きになってしまったのだと言ってゆり子は微笑む。
(霧里さん、早く目を覚ましてね。そしていつか、この人にはっきりさせてもらいましょうね)
眠る七華のもとに家族や友人が集まった。稔二は七華の手を握る。
「もどってこいよ、七華」
そのとき、病室に置かれていた『まじかるドミ子』のステッキが光った――。
ななかとも七華とも違う表情をした彼女は、ベッドから身を起こして穏やかな笑顔を見せた。
「ただいま」
稔二たちは「おかえり!!」と顔を輝かせるのだった。
終わり
未解決リストから、手塚治虫の罪と罰
時は帝政ロシアの革命前夜。
退廃と貧困に喘ぐペテルブルクの町に住む貧乏学生ラスコルニコフは、ふらふらと街路を歩いていた。
彼は歩きながら、母から貰った金時計を質屋に入れて寂しい懐の足しにしようと考えていた。
(あのひどくケチ臭い金貸しの老婆は、大事な金時計を端金にしかならないと言うだろう。それでは朝食代にすらならない。
どれだけ働いても貧乏人はいなくならず、自分も貧しくて満足に勉強できない。
金貸しの老婆は小金を溜め込んでいるに違いない。世の中の役に立っていないのに、ずっと金があるのは不公平じゃないか!)
あんな婆さん、生きていたって世のためにならない。斧を隠し持ち、金貸しの老婆を訪ねて行く。
質屋はアパートの一室にあり、すぐ下は空き部屋で改装工事をしていた。
金時計を見せに質屋へ入り、斧の金貸し老婆を殺し、貴金属の入った財布を盗み出す。
ラスコルニコフが部屋から出た所で、階下の職人2人が喧嘩しながら階段を駆け下りて行き、質屋に用のある青年が階段を上がって来る。
どうにか改装中の部屋に避難してやり過ごすが、青年は老婆の死体を発見して大騒ぎ。これに乗じてラスコルニコフはまんまと逃げ果せる。
外から戻ってきた職人は、落ちていた金時計を拾って大喜びするが、駆けつけた警察に殺人の容疑者として捕まってしまう。
警視局にて職人は取調べを受けるが、一貫して無罪を主張。
警視総監は強引に罪を認めさせようとがなり立て、見兼ねたポルフィーリイ判事が割って入る。
激しく机を叩いて埃を撒き散らし激怒する総監は、探偵のザミョートフに事件捜査を依頼。
貧乏学生の集まる酒場で、ラズーミンが手にしたバイト代で気前良く仲間に酒を奢っていた。
そこへ親戚のポルフィーリイ判事が現れ、親友のラスコルニコフについて訊かれる。
彼が書いた論文「天才について」が、雑誌に掲載され判事は興味を持ったのだ。
〜天才について〜
全ての人は「普通の人」か「天才」にわけられ、ナポレオンやヒトラーやスターリン等が「天才」であり、
「普通の人」を従えて彼らは戦争や政治をする。
つまり「天才」は何をしてもいい。それが殺人であろうと、世を立て直すためなら構わない。
「普通の人」たちは絶対服従しなければならない。なぜなら、「天才」こそが新しい世界をつくりだすのだからだ。
しかし、時として「普通の人」は「天才」の新しい仕事を理解せず、殺してしまうかもしれない。
だが、何時の時代にか必ず評価されるはずだ。
あまりにも荒唐無稽な内容に、ラズーミンは呆れてしまう。
それでもポルフィーリイ判事は考え方が面白いと言い、是非ともラスコルニコフを紹介してくれと頼む。
息急き切ってボロ下宿の屋根裏部屋へ戻ってきたラスコルニコフは、ベッドの上に突っ伏して息を整えようとする。
少し落ち着いたところで、盗った財布を手にしていたことを思い出し、慌てて床下に隠そうとする。
けれど、床の一部が反り上がって不自然極まりない。
仕方なく隠し場所を本棚の上に変更するが、ネズミのカップルが貴金属で遊び始め、
頭にきて枕を投げつけた拍子に財布は落下して中身が床に散ばる。
ちょうど彼を訪ねて人が来る。ラスコルニコフは警察が来たものと思い込むが、アパートの娘と郵便夫だった。
故郷からの書留郵便を受け取り、とにかく構うな!放っておいてくれ!と喚くので、娘は血のせいではないかと疑う。
「血」と聞いてビビるが、彼女は血の気が多いと言いたいだけだった。
誰もが自分を疑っているような気がしてきて、とにかく逃げようと必要最低限のものだけを持って屋根裏部屋を出る。
街路へ出て頭が冷え、考えてみれば夜逃げなんてしなくってもよかった、そう思い直して盗んだ財布を近くの大きな石の下に隠す。
証拠隠滅したので万々歳だ、晴々しく大笑いしていたのも束の間、財布に幾ら入っていたのか確認しなかったことを後悔し始める。
屋根裏部屋に帰ると、そこにはラズーミンとポルフィーリイがラスコルニコフを待っていた。
部屋を調べたのか!ラズーミンに詰め寄り、病気だから帰ってくれと叫ぶが、彼が連れて来たのが判事と知って病気発言を撤回。
探りに来たと思われる判事と対決しようと腹を据える。
まず判事は「天才について」の論文に触れ、「天才」とは自分で知り得るものなのか、それとも何か特徴があるのかと問う。
見かけは「普通の人」と変わらないというので、天才でもない普通の人が自分を「天才」と思い込み、
勝手なことを始めれば困るのではないか、と指摘する。
これにラスコルニコフは、「天才」でもない人がソレをやれば罪になり、やがて罰を受けるでしょうと答えた。
「天才」は罰せられないのか?の問いには、罰なんてものは「天才」が作って決めるのだから有り得ないと言い返す。
最後に判事は、あなたは自分が「天才」の1人だと考えたことがあるかと問いかける。
ベッドにひっくり返って大笑いした後、殺人事件の犯人だと疑っているんだろう?険しい表情でラスコルニコフは判事に詰め寄る。
そうじゃないと言い繕うものの、親友を疑ったことに腹を立てたラズーミンに部屋から連れ出される。
2人が去り、故郷からの書留郵便を取り出してみる。
そこには二千円と一緒に母親からの手紙が入っていて、妹のドーニャが大地主の屋敷で家庭教師をしていたことが綴られていた。
その屋敷で、親切で優しい女地主のマルファが撃ち殺される事件が起きた。
死体の傍に落ちていた手紙には、「人民の名において悪徳地主マルファを死刑に処す」と書いてあった。
下男のスビドリガイロフが疑われたが、証拠不十分で不問にされ、ドーニャは家庭教師をやめてしまった。
そこへ、前々からドーニャを事務員に雇いたがっていた金持ちのルージンが訪ねて来る。
彼は貧乏だが学問のある淑やかなドーニャを妻にと望んでおり、このことを相談するためペテルブルクへ来るという。
手紙を読んで涙を流しつつ、貧乏人と馬鹿にするルージンに妹を渡してなるものかと腹を立てる。
ある店でラスコルニコフは新聞を読み、金貸し老婆を殺した容疑で職人が逮捕され、探偵のザミョートフが事件捜査していることを知る。
店員相手に事件について語る声で振り向けば、そこにはザミョートフの姿があった。
彼は職人を犯人とは考えておらず、怪しいのは第一発見者である青年と時計を預けに来たラスコルニコフではないかと睨んでいた。
はったりか、自己顕示欲か、両方なのかわからないが名乗り出るラスコルニコフ。
犯人は挙動不審だったり盗った金を派手に使い出したりするから、バレて逮捕されると言う探偵。
これに対して彼は、自分が犯人だったら盗んだ金を使わず石の下に隠してしまうだろうと得意げに話す。
その後、ぐでんぐでんに酔っ払ったマルメラードフを介抱する。彼は役人で、娘は家族を養うために売春婦をしているらしい。
途中まで肩を貸したが、マルメラードフは住所を言って千鳥足で帰って行く。
だが、背後から馬車が来て轢く…というより押し潰してしまう。虫の息の彼をラスコルニコフと居合わせた人々が家まで運ぶ。
ボロアパートの一室では、マルメラードフの妻カテリーナと娘のソーニャが父親の帰りを待っていた。
ドーニャは悲しむが、カテリーナは娘を娼婦に貶めたことをなじり、今後の生活を思って嘆く。
ラスコルニコフは母から送ってもらった二千円を役立てて欲しいと手渡し、近くに居た男に後のことを頼もうとするが断られてしまう。
その男こそ妹のドーニャを欲しがるルージンだった。早速ラスコルニコフは結婚に反対の立場であることを話す。
貧乏人を、お情けで嫁にしてやるなんて傲慢だと言うのへ、誤解するような母親の手紙が悪いとルージンは反論する。
屋根裏部屋に帰ると、そこには母親と妹がラズーミンと共に待っていた。
ラスコルニコフはルージンの性根がいかに腐っているかを語り、ドーニャに求婚を断れと言うが、彼女らは半信半疑。
戸をノックしてソーニャが訪ねてきて、二千円の礼を述べ父親の通夜に来て欲しいと言い帰って行く。
母と妹はルージンと会食の約束をしているので、一足先にレストランへ向かう。
判事が先日の侘びをしたいと言っていたことをラズーミンは伝える。詫びは口実で尋問する気だな、
ラスコルニコフは逃げず会いに行こうと考える。
また、金貸し老婆殺人事件の犯人が職人だと決まったのを教えられて驚く。
レストランでルージンと会う母親とドーニャ。
彼女らに彼はラスコルニコフに侮辱されたと話し、二千円を売春婦にやってしまったことも教える。
そこへラスコルニコフもやって来て、侮辱されたのだからとルージンは居丈高な物言いで責め、ドーニャを困らせる。
ラスコルニコフと同列の扱いを受けた彼は、話にならない上に仲直りもできないと憤慨。
ドーニャを貧乏人の中から引き上げようとしたのに、貧乏人のくせに言うことを聞かないなんて!恩知らずめ!ついに本心を露にしてしまう。
ルージンと破談になり、母親とドーニャは故郷へ帰って行く。
一方、気立ての良いドーニャを逃したルージンの怒りは収まらず、ラスコルニコフへの腹いせにソーニャに恥をかかせようと罠を仕掛ける。
援助の話をしながら彼女のポケットに金を忍ばせる。これを物陰から窺うスビドリガイロフ。
カテリーナ母子の暮らす部屋で通夜というか、貧乏晩餐会みたいなものが開かれ、ラスコルニコフも顔を出す。
通夜出席を断ったルージンが現れ、ソーニャと会った際に金が消えたと言い出す。
ポケットを探ってみれば、彼が無くした額の金が出て来る。
経営するアパートに犯罪者はおけないと、激怒した大家は出て行けと喚き散らす。
ルージンは母子を説教して会食での溜飲を下げようとするが、スビドリガイロフが見ていた一部始終を暴露し、嘘吐きで卑怯だと非難する。
ごろつき貧乏人に罵倒されたルージンは退散。カテリーナとソーニャも大家が煩いので部屋を出て行く。
大雨の中、肺を患う母親を入院させたソーニャは、アパートの片付けに戻る途中でラスコルニコフと行き会う。
入院の手配をしてくれたのはスビドリガイロフだった。
ラスコルニコフは売春をやめる訳にはいかないのか尋ねるが、やめたりしたら生きていけず飢え死にしてしまうとソーニャは答える。
世間から軽蔑されても神様が守ってくれる、そう信じる彼女にラスコルニコフは縋りつく。
誰も彼もが苦しんでいる。自分から、その苦しみに飛び込んで行く。
どうしたら、そのようになれるのか教えてくれ、彼は必死に訴える。
これからポルフィーリイ判事の所へ行き、帰ってきたら苦しみを打ち明ける、と約束して立ち去る。
ラスコルニコフも苦しんでいるのを知り、神様あの方をお救いください、ソーニャは祈りつつ見送った。
彼らのやり取りをスビドリガイロフが、こっそり聞いている。
ポルフィーリイ判事の書斎でラスコルニコフは、自分を殺人事件の容疑者だと思っているのだろうと率直に訊く。
判事は二度ほど屋根裏部屋を捜索したが、事件の証拠が見つからなかったのでお詫びをしたいという。
やはり疑っていたのだ。それなら尋問すればいいじゃないか、ラスコルニコフは強気に出る。
証拠がないので尋問はできない。だから、犯人が出向いてきて網にかかるのを待つのだと判事は話す。
犯人というのは暗闇を照らす灯火に集まる蛾のようなもの、自分を滅ぼすものと知りながら火の誘惑に負けて飛び込んでくる。
飛んで火に入る夏の虫状態のラスコルニコフは、蛾になってやるから火になれよと言う。
世の中の人間は火に焼かれて白状するが、利口な奴はあべこべにわざと自分が犯人だと名乗り出る、そういうものだと判事は語る。
職人が犯人だと決まった件はどういうつもりかとの問いかけに、世間に広まれば利口な犯人はあなたのように訳を聞きに来ると答える。
では、誰が犯人なのか。
判事はラスコルニコフこそ真犯人だと断定するが、ここに至っても彼は犯行を認めようとしない。
なぜ捕まえない?相手の出方を窺うラスコルニコフに、証拠を握っていないので自首するのを待つのだとポルフィーリイ判事は言う。
これを聞き、ざまァみろ!例え罪があったとしても自首なんかするものか、勝ち誇ったように笑う。
汚らわしい、あなたがどこまで偉大になろうとしても卑怯者ではないか。
自首する(罪を認める)ことこそ偉大じゃないか、判事が至極冷静に応じる。
逃げたらどうする?との問いには、あなたは逃げやしませんよと言い切る。
見事な心理分析でじわじわ追い詰める判事が如何なる者なのか、
空恐ろしくなったラスコルニコフに判事は「普通の人」だと応え、どうして「普通の人」にならないのかと反対に問われる。
白状せず帰って行くラスコルニコフの後ろ背に、苦しむのに耐え切れず、まもなく自首なさいますよとポルフィーリイ判事は呟く。
帰り道、拳銃を手にしたスビドリガイロフに声をかけられ、ラスコルニコフは地下水路へ入って行く。
彼は論文「天才について」を読んで気に入ったので、人民解放戦線の同志に加えようと誘いに来たのだ。
腐りきった世を立て直すのだと言うが、ラスコルニコフは関わりたくないと引き返す。
拳銃を構えつつ、互いの考え方が似ていると追って来るスビドリガイロフに、女地主マルファ殺しの容疑者じゃないのかと言う。
彼はマルファ殺しを認めた上、あんな金持ちは制裁しても構わない、大胆不敵に笑い飛ばす。
誰の許しがあって制裁を加えたのか?ラスコルニコフは仰天する。
自分の許しで殺したと言うスビドリガイロフを、英雄のつもりでいるのか!きちがいめ!と非難したため、金持ちの味方だと決め付けられる。
勝手に決め付けるなと言い返すが、反動者として肩を撃たれてしまう。
命を取られそうになるが、幸運にも解放軍の合図があり、スビドリガイロフが走り去ったため命拾いする。
地下水路を出た所で、偶然にもソーニャに救われる。
彼女は命を粗末にしてはいけないと語り、そんなに生きることは大切なのかと不思議がるラスコルニコフに、
どんなに辛くても生きている方がいいと明言する。
そこで約束通り苦しみ(金貸し老婆の殺人)を打ち明け、ソーニャを動転させる。
腐りきった世を直す英雄(天才)気取りで、虱みたいな老婆を1人くらい殺しても……と思っていたのだ。
人間を虱だなどと言うのは悪魔に憑かれているせいよ!生き死にを人が決めるものじゃないわ、
ソーニャは彼にしがみ付き、涙ながらに訴える。
2人が話している側を銃弾が掠め飛ぶ。ついに人民解放戦線が武力蜂起し、学生暴動が起きたのだ。
逃げ惑う人々を銃弾が襲う中、以前の自分みたいに英雄気取りで勝手なことをやっているんだとラスコルニコフは頭を抱える。
そんな彼にソーニャは、広場へ行き地面に接吻して大声で「犯人は僕だ!」と言ってから自首するよう勧める。
広場を見下ろす場所でラスコルニコフは、牢屋へ入っても自分を忘れないでくれとソーニャに頼む。
そして彼女から髪飾りを受け取り、震え怯えながらも広場へと続く階段を下りて行く。
暴動から逃れようと、押し合い圧し合いする人々で広場はごった返していたが、ラスコルニコフは彼らを押し退けて中央へ進み出る。
ソーニャに言われた通り、地面に接吻して「金欲しさに金貸し老婆を斧で殺したのは僕だ!!」腹の底から叫ぶ。
だが、彼の声は砲弾が広場を襲い破裂する音に掻き消されしてしまう。
街路に瓦礫が散乱し、銃声と砲弾の破裂音が鳴り響く人影の無い町へと、ラスコルニコフは1人空しく歩み去る。
265 ×斧の金貸し老婆を〜 → ○斧で金貸し老婆を〜
269 ×ドーニャは悲しむが → ○ソーニャは悲しむが
名前欄も「手塚治虫の罪と罰」を入れ忘れてしまった。
まだミスがありそうな気がする。あったらゴメン。
大作続いてるね、読み応えある
みなさん乙です
[宇宙の騎士テッカマンブレードU」という漫画のストーリーの内容を教えて下さい
278 :
マロン名無しさん:2013/12/22(日) 08:38:10.57 ID:6BqfZjJ4
唐々煙さんの :REverSAL って漫画の結末わかる方いませんか?
webの広告で時折出てきて気になってます
279 :
月館の殺人:2013/12/23(月) 08:57:22.14 ID:???
未解決リストから。
綾辻行人原作・佐々木倫子作画「月館の殺人」
沖縄育ちの女子高生・雁ケ谷空海(そらみ)は、鉄道嫌いだった母親の影響で、一度も電車に乗ったことがなかった。
彼女は、母親の死から二か月後、存在も名前も知らなかった富豪の祖父に招かれて、
吹雪の中、祖父のいる月館に向かうという特別急行『幻夜号』に乗り込んだ。
幻夜号とは「キング・オブ・テツ(鉄道マニア)」の異名を持つ祖父が趣味で作らせた蒸気機関車。
その夜乗り合わせた6人の男も、乗りテツ、撮りテツ、時刻表テツetc、筋金入りの鉄道マニアぞろいだった。
それぞれのフリーダムなテツっぷりに、鉄道オンチの空海は引く一方。
彼等と話すうち、最近世間で話題の連続殺人事件の被害者が、全員その道では有名なテツだったことがわかる。
まさか犯人は”テツキラー”? と話しつつ、でも自分はテツじゃないしとうそぶくテツ達。
彼等に鉄道にまつわる怪談を吹き込まれた空海は、その夜未明に悪夢を見る。
翌朝、幻夜号の一室で、テツ達の中で唯一常識的なイケメンだった青年・日置の刺殺死体が見つかった。
部屋の扉には鍵がかけられており、列車が走行中では窓からの出入りも不可能。密室殺人だと空海は震える。
しかも、死体の傍には”テツキラー”が事件現場に残すカードと同じものが落ちていた!
場が騒然とする中、幻夜号の乗務員達は、月館と連絡がつかないと言い、列車を緊急停止させる。
空海がとまどいながら列車を降ると、目の前には祖父の屋敷が広がっていた。
280 :
月館の殺人:2013/12/23(月) 09:01:39.40 ID:???
実は幻夜号は線路を走っていたわけではなく、ずっと祖父の屋敷の前に停まっていた。
月館とは祖父の名字であり、乗務員やテツ達が話していた運行予定や時刻表などはすべて架空のもの。
駅や走行中の音、振動等がリアルに再現されていたことや、吹雪で外がよく見えなかったこと、
さらには乗務員もテツ達も全員真剣に列車が走っている”てい”で行動していたせいで、
電車に乗ったことがない+やや天然気味の空海はすっかり誤解してしまっていたのだ。
(※時折見える窓の外の景色に変化がない、乗務員の一人が車窓から動物に餌付けしてる等、細かい伏線はある)
一同は屋敷に入るが、邸内の電話線は断たれ、祖父と使用人たちは惨殺されていた。
犯行時刻は日置の死亡推定時刻の後で、死体の傍には日置のときと同様に”テツキラー”のカード。
ただ一人生き残った使用人の証言から、犯人は幻夜号に乗っていた人間の中にいることが判明する。
現場に残された証拠から、犯人はテツ? テツではない? と推理は二転三転。
そのたびテツ達はテンパって騒ぐが、結局のところ真犯人は日置だった。
日置の正体はテツに恨みを持った”テツキラー”で、本物の日置を殺してすりかわり、幻夜号に潜入していた。
屋敷で犯行を終えた彼は、幻夜号に戻ろうとしたときにアクシデントで転落し、手にしていた刃物で致命傷を負う。
その後かろうじて自室に戻ったところで命を落としたため、密室殺人のような状況が生まれたのだ。
(※日置の死亡推定時刻は、彼の腕時計の壊れた時刻から算定されていたが、
実は幻夜号に乗りこむ前にすでに壊れていた描写があったことがこの辺りで明かされる。
”テツキラー”のカードはもちろん日置自身の所持品)
281 :
月館の殺人:2013/12/23(月) 09:12:56.97 ID:???
真相を悟った空海は、あの夜起こったことをすべて思い出す。
日置を転落させる原因を作ったのは――空海だった。
空海は、列車の外から扉を開けようとしていた手を幽霊と勘違いして閉め出し、ただの夢だと思っていたが、
その手の正体こそ、屋敷から戻ってきた日置だったのだ。
ショックを受ける空海だったが、今まで好き放題していたテツ達含め皆からフォローを受けたことと、
祖父が死ぬ直前に自分に遺した想いを知り、前向きになろうと決意。
祖父の好きだった鉄道のことももっと知りたいと思う。
折角だから鉄道に乗って帰ろうぜ! と通常運行に戻って騒ぐテツ達の言葉にも笑顔を見せるのだった。
おわり
282 :
マロン名無しさん:2013/12/24(火) 16:54:59.62 ID:9eA7sGyF
お疲れ様です。ところでテツキラーが鉄オタ全体を憎む動機って何だったんですか?
>>282 テツキラーの幼い頃に、テツ同士の撮影場所取り争いが原因で
彼の父が事故死したことがそもそものきっかけ。
(実はテツキラーの父と争った相手は空海の祖父だったのだけれど、
今回殺害相手として選ばれたのは本当にたまたまだった模様)
本編の1年ほど前、母親の死と失業が重なってテツキラーが鬱屈していたときに、
たまたま居合わせた鉄道イベントでテツに絡まれ、偶然相手を線路に突き落としてしまったことで狂気に目覚め、
テツなんて全員死ねばいいと無差別に襲うようになったらしい。
テツキラーが犯行現場に残していたカードの図柄は、彼の父が撮ろうとしていた路線のカーブを表していて、
空海の祖父の屋敷にあった鉄道写真がそのカーブと一致する場所から撮影されていたことから
テツキラーは写真が撮られたときに起きた死亡事故の関係者ではないかと判明、
じゃあ犯人はテツかテツに恨みを持つ人間? という流れだったのですが省略していました。
285 :
マロン名無しさん:2013/12/24(火) 22:52:42.50 ID:9eA7sGyF
287 :
マロン名無しさん:2014/01/18(土) 13:16:44.16 ID:qnFHh5oP
>>286 よければ全部お願いできますでしょうか?
288 :
マロン名無しさん:2014/02/02(日) 15:06:26.28 ID:y5b4sXIg
黒咲一人「吹けよ! 疾風」をお願いします。
289 :
マロン名無しさん:2014/02/10(月) 01:31:50.16 ID:bPU3hOu+
丸川トモヒロ「成恵の世界」と剣康之「魂姫」をお願いします。
こんなスレあったんだな
未解決のとこにいくつか知ってる作品があるから書いてみようかと思うけど
なにぶん古い作品だから多分依頼もかなり前だと思うんだ
どの程度詳細に書くかは任意でいいのかな
あと、漫画化もされてるけど原作は小説って作品がリストにあって
漫画も一応読んではいるけど手元にあるのは小説のみってのがある
この場合小説を参照してストーリー書いてもいいんだろうか
ちなみに漫画がどの程度忠実に小説をなぞっていたかは記憶にないんだ……
>>290 とりあえず知ってる漫画のほうのあらすじを書いてみては?
詳細具合は作品に長さのリクがついてる場合もあるけど
特にないなら自由に書いていいはず
漫画版と小説版は作品によってほぼ同じだったり別物だったりするから何とも言えないが、
長さは書き手の裁量でいいんじゃないかな
自分がリクエストしたもの以外も楽しく読ませてもらってるので期待してる
自分のテキスト倉庫漁ってたら、何年も前の、
「このスレに投下しよう」と思って書いた「さくらの唄」のほぼ完成版が出てきた。
(当時未解決だった)
それでここ覗いてみたら、1年前に解決済みになってた…ww
どうしようこれ、完成させて投下してもいい?
分量はここに投下され済みのものの、3倍くらい。
まとめにあるのの3倍って結構すごい量じゃないか…?
今あまり投下ないし、そこまで頑張ったなら個人的には読んでみたい
ラストの真理の大笑い?から大団円に至る経緯を詳しく知りたい
295 :
293:2014/02/14(金) 06:30:12.72 ID:???
ありがとう。長めなので、投稿そんな無さそうなら
1日に1巻ぶん(全3巻)でうpしていこうと思います。
296 :
さくらの唄:2014/02/14(金) 06:46:41.52 ID:???
90年代青春マンガの、過激な名作。
平凡な日常から凄いとこにいく展開は、あらすじだけでも伝わるかな? と思います。
・さくらの唄 安達哲 ヤングマガジン'91年連載 講談社全3巻(他の版もあり)
クラスにはとけこんでいるものの、他人の視線が時々異様に恐くなる──主人公は
そんなさえない高校生、市ノ瀬利彦。美術部員。一人オナニーする時間が心の憩い。
コンビニバイト中の同級生・柳原(非ヤンキーな不良)に弁当を冷たいまま
渡されたり、憧れの美人教師・三ツ輪裕子先生が妊娠・寿退職で突然学校を去ったり、
さえない日々。しかし三ツ輪先生に紹介された画塾(絵画を習う塾。美大の予備校
みたいなもの)で偶然片思い相手の仲村真理と一緒になったことに、ときめく市ノ瀬。
真理はすごい美少女で本物のお嬢様、なのに明るくて気さくな奴。男子全員の憧れだ。
297 :
さくらの唄:2014/02/14(金) 06:47:49.59 ID:???
▼ 市ノ瀬家は両親が海外出張中で姉と二人暮し。姉ちゃんは金髪美人だが元ヤンで
横暴。バツイチ出戻り。ある日そんな家に突然、闖入者(ちんにゅうしゃ)が現れる。
おじの金春(こんぱる)夫妻だ。ガイコツみたいなチビハゲおやじの夫、
五輪真弓みたいな髪型(だけ若いまま)のミニゴリラ( or 海の妖怪)のような
チビデブおばちゃんな妻、という夫婦。
時はバブル。夫婦はうさんくさい地上げ屋で、自宅を売ったので少しの間同居させろ、
両親も了解済みだ、と家にズケズケ入り込んで来る。
金春おじは夜な夜な夜の店に市ノ瀬を連れ歩き、十代少年をキョドらせ興奮して喜ぶ。
おばは無神経なオバチャン言動で姉ちゃんの地雷(バツイチ・出戻り等)踏みまくり。
あげくに夜の生活中の夫婦(SM姿のおば)と鉢合わせたりして、毎日もう助けて状態。
ある夜金春との夜の店通いを不良柳原たちに見られてしまった市ノ瀬は、彼らも
連れ込み、共犯にしてしまう。だがヤクザに「ガキ共が!」と目の前でチン○に
アイスピックで真珠を入れるのを見せる示威行為をされた上、追い出されてしまう。
一緒に大人の世界に圧倒されへこまされ、不思議に打ち解け合う市ノ瀬・柳原たち。
298 :
さくらの唄:2014/02/14(金) 06:48:22.01 ID:???
▼ ある夜、オナニー中、部屋にぬっと現れたおばが市ノ瀬に手を伸ばして来た。
泣きそうになりながら家を飛び出した市ノ瀬はどうしようもない気分でつい、好きな子
・真理の家に走ってしまう。(名簿の住所記憶済み) しかも真理当人と道でバッタリ
出くわし、マジビビリされる始末。だがそんな市ノ瀬にまじめに付き合ってくれる
真理。「今度みんなでご飯つくりに行っちゃうよ?」などと言われて一瞬感極まるが
家にあの夫婦がいるのでは断らざるを得ない……。しょぼんと帰宅した市ノ瀬は淋しさ
限界、今日だけ一緒に寝て、と、叩き出されても強引に姉ちゃんの布団にもぐり込む。
▼ 文化祭が来る。
さえない日々に一発大きな花火を打ち上げたい市ノ瀬は、クラスで映画を制作する事を
提案する。金春夫妻が旅行で不在という大ラッキーもあり、
打ち合わせと称して家にクラスの友だちみんなを呼んで夜っぴき騒ごうと計画。
だが柳原たち男子はライバルの工業高校との果し合いで全員ドタキャン。女子たちも
面倒くさがって全員ドタキャン。姉も夫妻不在を狙って男を家に連れ込んで来た。
市ノ瀬は失意と絶望のどん底。自暴自棄でまた部屋でオナニーをおっぱじめる。
299 :
さくらの唄:2014/02/14(金) 06:49:43.72 ID:???
だが「市ノ瀬の姉 →美人らしい →ヤリマンらしい」との周辺情報を思い出した
柳原一行は、「姉ちゃん? セックスしてるが何か」という市ノ瀬の電話の向こうの一言
で一転 全 速 力 で 市ノ瀬宅に集結。その後、遅れて女子まで来訪。そして
男にムカついて叩き出すあられもない姿での美人姉の登場に、一同大フィーバー。
期せずして集合実現したものの、みんな、姉(同じ高校OB)と盛り上がるばかりで、
誰も市ノ瀬の映画の打ち合わせなんて聞いちゃいねえ。
切羽詰った市ノ瀬は「主役は仲村真理だ」「だって大好きなんだもん!」と大発表。
皆の意識を集中させることに成功するが、ノリでそのまま告白電話させられてしまう。
キョドる市ノ瀬。だが怪我の功名、告る前に「治安が悪くて恐い映画館に今度
付き合ってくれない?」と、思いもしない誘いを真理にされ、皆に内緒でこっそりOK。
1巻ぶんがこのくらい。続きは明日の日付変更後あたりに…。
自分の投稿間に次の投稿したいという人が来たら、即完成させて全部投下終了させます。
(あらすじ自体は、最終巻3巻の終盤まで出来てます)
>>294 あとすまん、大笑いから大団円に至る経緯は、無い んだ……
相姦・大笑いでその回終わって、次が「5年後」で最終回なんだw (単行本だと次のページでもう5年後)
いちおう大笑いした真理の心理とかは原作から引用しておく。
乙です
なかったのか、経緯……。でも以前のあらすじとはまた趣が違って面白いです
今後の展開楽しみにしています
302 :
293:2014/02/15(土) 00:35:01.28 ID:???
では2巻目ぶん行きます
303 :
さくらの唄:2014/02/15(土) 00:37:23.18 ID:???
▼ 真理との映画デートの日。
幸福気分の頂点にいながら、クラい自分を悟られないよう、真理を楽しませるよう、
必死な市ノ瀬。だが市ノ瀬のクラいネガティブな性格を刺激するような小さな嫌な事が
次々と起き、さえないムード。食事に入った店では何十分待っても食事が出て来ない。
そんな彼らに気付いてサッと料理を出させ助け舟を出したのが
バイトで厨房にいた柳原だった事を2人は知らないのだった。
▼ 市ノ瀬たちの映画撮影が始まった。
その中で、撮影機材を持つオタク男・ノヒラと知り合う市ノ瀬。市ノ瀬以上にクラく、
市ノ瀬と違いクラスにも溶け込めず、自意識過剰に「ボクは誰からもバカにされる、
取るに足らない人間だ」と落ち込むのが趣味の、みんなから敬遠されてる男。そんな
ノヒラをつい市ノ瀬は「みんな(俺も)そんなモンだ!」と叱咤し、なつかれてしまう。
304 :
さくらの唄:2014/02/15(土) 00:41:21.74 ID:???
撮影で真理の豪邸にノヒラを伴って訪れた市ノ瀬。だが『使用人のいる家』
『見知らぬ若いエリート男(真理と超親しげ)』『一家の会食のゲストは、日本最高の
G美大の学長(超有名画家)』。ノヒラとともに彼ら一同の空気から完全に疎外され、
住む世界の違いをヘビーに思い知らされる市ノ瀬。
帰宅した市ノ瀬は、おじ金春から「卒業後お前ははワシの不動産屋に入れるつもりだ」
と入門書まで押し付けられ青くなる。真理とはまさに別世界。
だがその夜、市ノ瀬思い出の公園を地上げしてツブす話をしているおじの部屋につい
乱入した市ノ瀬はおじの商談相手が今日の学長(画家)と真理の父だったことに驚愕。
しかも翌日、真理から「父から市ノ瀬くんと仲良くしろって」とオペラに誘われる。
金春の影を感じてショックな市ノ瀬。だが結局図々しく真理の誘いを受けてしまう。
305 :
さくらの唄:2014/02/15(土) 00:42:08.86 ID:???
▼ だが「日曜」と聞いて結果的に市ノ瀬は真理の誘いを断った。先約があったので。
市ノ瀬は同じ日、寿退職した憧れの美人教師・三ツ輪裕子とばったり再会していた。
「流産しちゃった」という裕子先生は「絵を見てあげるから」と市ノ瀬を自宅に誘う。
真理の誘いと同じ、日曜日だった。
通りすがった市ノ瀬の姉ちゃん(先生と元同級生。2人とも市ノ瀬と同じ高校出)から
「あの子マジメだったけど実はワザ者という噂」と聞かされ、
『自宅招待』についエロい期待をしてしまった童貞高校生・市ノ瀬なのだった。
先生の自宅で緊張する市ノ瀬。だが家には先生の夫も居て、しぼむ&少しホッとする。
だが先生は言った。
「あたしこの子にヌード描かせるから。イーゼル持って来て。あなたはでてって」
306 :
さくらの唄:2014/02/15(土) 00:42:50.65 ID:???
● 2人きりの部屋で困惑しながら静かに先生のヌードを描く市ノ瀬。
実は先だって、裕子先生の夫は仕事で誘惑にかられ、結果、金春に対して一億円もの
負債を背負うはめに陥っていた。(すべて最初から金春の企み)
金春が負債を一時肩代わりしてやる代償に要求したのは、妻・裕子の肉体。
会社の取り巻き連中(ヤクザ同然、もしくはそのもの)と集団でさんざん裕子を
おもちゃにし流産にまで追い込んだ金春は、その上「甥に自信をつけさせるんじゃ」と
先生に市ノ瀬とセックスするよう仕向けた。
流されるまま先生と初体験してしまう市ノ瀬。(泣きながら)
帰路、青春してる運動部員の子たちとすれ違いながら、渇いた目で歩く市ノ瀬。
帰宅するとTVには「今年の長者番付一位」として記者会見する金春が映っていた。
● 映画用に金春からもらった不要ビデオテープに裕子先生の凌辱映像が残って
いた事に目をむく市ノ瀬。金春から先生側の事情もすべて聞かされる。
おじの異常さに市ノ瀬は必死に「俺は普通の高校生」「おじさんみたいな大人は
大嫌い」「学校出たら絵を描いたり俺の好きなように暮らすだけ」と訴えるが、金春は
「G美大はワシが学長に口聞くから 絶 対 不合格(真理との夢の大学生活、終了)」
「アホかええ加減にせい。絵なんか描いて食ってけるか。将来どうするつもりだ」と
畳み掛ける。さらに「先生とはやったんやろ?」と弱みを突かれ一言も返せない市ノ瀬。
居間に置いてあった古いアルバムで、数十年前京大の映研で輝いていた若い美男美女
= 青春時代の金春夫妻(!)の写真を見て、さらに絶望を深める市ノ瀬。
307 :
さくらの唄:2014/02/15(土) 00:45:01.85 ID:???
● 市ノ瀬と裕子先生との爛れた関係は続いた。先生に素直に内心を吐露できるように
なる市ノ瀬。「こうなったらあたしも亭主とできないことしたい」と開き直る裕子。
学校での映画制作も続く。現場で同級生たちに疎外されるクラいノヒラ一人にだけ、
なぜか先生との事を告白してしまう市ノ瀬。さらに、その現場に誘う市ノ瀬。
市ノ瀬と先生は行為をノヒラに撮影させるようになる。
やがて市ノ瀬の後ろには金春の付けた『護衛』のヤクザがつくようになり、
市ノ瀬は同級生に不審がられるようになってゆく。
2巻分終了。明日の3巻で終わりです
では最終巻 3巻分いきます
310 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 01:59:08.41 ID:???
● そんな時、金春夫妻の新居の豪邸が完成し、出て行くことが決まる。
だがその宣言は「この住宅(市ノ瀬宅)はなくなるから、お前らも一緒に来るんやで」
という言葉と一緒だった。生まれ育った思い出の家まで地上げで潰されると知る姉弟。
だが金春と対立する地元ヤクザからの自宅への銃撃に巻き込まれ、
命の危険もあって、泣きながら引っ越すしかない姉弟だった。
政財界のパーティに『跡取り』として金春に連れまわされるようになり、
(もし俺がワガママ言ってみたらどうなるんだろう)という出来心から、
有名女優とまで金春の権力で寝てしまう市ノ瀬。
さらに芋づる式に女芸能人たちとのセックスを繰り返す。
先生との行為ももはや夫の目もはばからない大胆さになる。堕ちてゆく市ノ瀬。
● だがそんな時ノヒラが編集を終えた学祭の映画のフィルムは、
市ノ瀬はじめクラス全員を驚嘆させる傑作だった。ノヒラの才能は本物だった。
(そんな奴が身近に……) 嫌な汗をかく市ノ瀬。
新居の軒先では、地上げの被害者が首を吊った。
市ノ瀬は不動産の勉強をやめた。
先生との夜、市ノ瀬はもう一度先生をモデルに、懸命にデッサンをはじめる。
絵画の道具は、笑顔のおばに、すべて燃やされた。
先生は「こんな立場じゃなかったらあなたには絵を続けるよう言いたかった」と言う。
さらに、辞めるつもりで行った画塾で市ノ瀬は真理と再会する。真理と将来について
「好きな人いる? 大事なのは例えばそういう気持ち。いろいろ考えることないの」
市ノ瀬「(でも)社会に属さない男は、女をかわいくしておくこともできない」
真理「絵を描いてよ。あなたの絵好きよ」「あたしだけは見ててあげるよ」等会話。
市ノ瀬はせつない気持ちで真理に言う。「ずっと変わんないでね」
311 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:00:15.76 ID:???
「(跡継ぎをやめ)美大に進みたいんです」と言う市ノ瀬に、自分はどうなるのかと
必死にすがりつく先生。先生の借金ももうチャラとウソをつき安堵させる市ノ瀬。
先生は開放感いっぱいの喜びを見せ、市ノ瀬に最後の『お仕事』をする。
家で金春に土下座し進学と先生の解放を懇願する市ノ瀬。当然取りつく島も無い金春。
「どうしても駄目なら、おじさんの悪行出るとこ出てブチまけてやるよ?(焦り」
その言葉に表情が変わり、静かに押し黙る金春。
● 学祭の日。
体育館で10×6mの大スクリーンで上映される予定の市ノ瀬たちの映画は、
前評判も高く、大勢の生徒、教師たち(校長含む)が、会場で上映を待っている。
翌週から復学の決まった裕子先生も、晴れがましい顔で場内に現れ、大歓迎を受ける。
市ノ瀬も真理の隣に座り、あの映画デートを思い出しながら、上映を待っていた。
金春配下のヤクザがノヒラから映画のテープを奪い、別物をセットした事を知らずに。
そして、上映がはじまる。
全校の前で大スクリーンに映し出されたのは、市ノ瀬と裕子先生の性交場面だった。
312 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:00:52.24 ID:???
■■ 大写しになる、先生の市ノ瀬へのフェラチオ。
絶句する場内。
先生は大スクリーン前に駆け上がり「とめて! とめて!」と絶叫、号泣する。
言葉もない市ノ瀬。
立ちすくむ真理。
上映は続く。
ノヒラがやっと会場にたどり着いたが、もう手遅れだ。
市ノ瀬たちの情事の撮影を先生の夫から聞いていた金春は、ヤクザにその上映を命じ、
ヤクザはテープ回しっぱなしの映写室に施錠して去っていた。
会場は生徒・教師大騒ぎになった。騒ぎを聞きつけ体育館にはさらに生徒が集まる。
スクリーン上の行為は次々と続く。
学祭に来ていた市ノ瀬の姉ちゃんは、恥ずかしがって泣く先生の襟首を掴んで責める。
姉ちゃんが思い出していたのは、校内で見た金春配下のヤクザだった。
腹を押さえ身体を丸めていた市ノ瀬の前で、やがて、69中の自分の
「仲村真理さんともできたらなあ。おっさんのツテでやれそう。
あの子のオヤジおさえてっから」という最低のセリフも再生される。
真理は吐いた。思わず手を伸ばした市ノ瀬に真理は「近寄らないで……」と懇願する。
尻の穴まで映された先生は必死になりスクリーンを引き落とすが、壁が映写先になる
だけで徒労に終る。ついに錯乱し皆の前で激しく自慰しながら叫び、倒れる先生。
急ぎ帰宅した姉ちゃんは、カマをかけて金春から自分の仕業だと言質を取ることに
成功する。言い訳する金春に姉ちゃんが思い切り突き出したのは、庖丁だった。
だがその手はヤクザに阻まれる。暴行が始まる。
実の姪への邪念を遂げる金春。さらにヤクザたちも集団で加わる。
体育館では上映が続いている。先生。姉ちゃん。
金春という一人の邪悪な老人のせいで悲惨な運命に陥った高校の同級生2人。
上映は18分間続き、後夜祭の中止と、緊急職員会議が発表された。
313 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:01:23.95 ID:???
■■ 学校の名誉を踏みにじったと校長たちになじられる市ノ瀬は、
「撮影は自分ひとりでした」と言い、さらに金春の名を出したところで、
ビビッた教師たちに証言を遮られ、解放される。
その直後偶然真理と出くわしてしまった市ノ瀬は、言う言葉もないと思いつつも
つい真理に声を掛け、謝罪しようとする。しかし、返ってきたのは
「いったでしょ? もう近寄らないでよ」
「前からちょっと思ってたけど、あなたってやっぱり気持ち悪いわ」
という言葉と、心からの嫌悪の表情だった。
帰宅した家では姉ちゃんが死霊のような表情で椅子に座り、金春殺害失敗を語った。
裕子先生のマンションは取り壊され、先生はひっそり街から消えた。
そして勝ち誇る金春の前で市ノ瀬は言った。
「オレは学校へ行くよ。明日からも変わらずね」
◆ 「会社なんて死んでもつがないよ」
苦痛を感じることをやめた市ノ瀬に、怒りのあまりもうコイツは後継ぎじゃなく苛んで
楽しむしかないという心境に至り、その為あえて学校に退学回避を懇願してやる金春。
全生徒・教師からの白い目の中の学園生活が始まる。
市ノ瀬は泣いて嫌がる真理に必死に取りすがるが、同級生柳原の鉄拳に制される。
金春は、四六時中配下に守られ、健康管理も細心。そしてあの映画のテープを再生して
言う。「仲村真理という子は……可愛いのう」 心の底から味方を欲する市ノ瀬。
314 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:13:42.20 ID:???
市ノ瀬から本物の映画のテープを返されたノヒラは、泣いてテープを思い切り
投げ捨てる。撮影者のノヒラも市ノ瀬同様、校内の蔑視対象となっていた。
生まれて初めて浴びた他人からの喝采を失い、自分がこの学校にいた存在証明を失った
とノヒラは言い、市ノ瀬にこう訴える。
「テレビやマンガでもここまでやられりゃ普通人殺しするよ」
市ノ瀬は自宅で、真理が金春に引き合わされる場に出くわす。2人になった後
「逃げて!」と泣いて懇願する市ノ瀬に「どこによ!」と答えるしかない真理。
「もしそうなったら、舌噛んで死ぬわよ」
◆ 暗器や暗殺術のマニアでもあったノヒラとの、殺人計画がスタートする。
候補は飛び道具、空気銃、そして、時限爆弾。
集まる材料。目覚し時計、豆電球、電池、大量の花火から取った火薬。
しだいに現実化していく爆弾に引き始める市ノ瀬。それに気付いてノヒラもささやく。
「今んとこは……ただのゲームだよ……」
教室から空を眺めながら、自分たちのほとんど八割にはロクな将来はない
それぞれの人生と物語を持つ学生たちが、やがてはみんなおんなじ、
いまの自分のようにいてこまされていくだけだ……と物思う市ノ瀬。
警察官すら汚職が連日報道されている。淡々と学校に通う市ノ瀬。
最高の絵画達がバブルな企業に買い漁られる報道。めげる己を叱り油絵を描く市ノ瀬。
画塾では、いけすかない同級生男子が、市ノ瀬の『恵まれた血縁』を羨ましがり、
先生との体験談を話せとせがむ。塀の向こうでなんかモゾモゾしてるソイツに
せがまれるまま、空虚な心で話してやる市ノ瀬。
家で絵を描き続けている市ノ瀬に、金春が写真を手渡す。姉ちゃんの凌辱写真だった。
動揺する市ノ瀬を見て悦に入る金春。
ストレスで吐きながら続ける絵画制作。画塾でのクラスは昇格し続け、少し嬉しい…。
ノヒラとの間で続く爆弾製造。道ですれ違う同じ高校生たち。
「どうしてオレ達ああいう連中と違うんだろう」「僕は友だちと何か創るって、
学祭と同じような高揚があった。それが爆弾だったってだけさ……」
315 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:17:45.19 ID:???
◆ G美大入試の日。
市ノ瀬は、ノヒラから託された完成品の爆弾を、出掛ける金春の車に仕掛けた。
ノヒラから電話があり、市ノ瀬は殺人計画実行を告げた。だがノヒラは言った。
「仲村真理さんも(いま)その車に乗ってるよ……ああ」
■■ 「だからって大したことねえだろ? あんなオモチャで人がどうにかなるかよ」
「車爆破して人殺すなんて、そーんな大それたマネ、オレたちみたいな人間に
できるかよ……」
言う市ノ瀬の顔中に嫌な汗が出ていた。ノヒラは電話の向こうで泣いていた。
おばが走って来た。
「俊彦ちゃん! う……うちの人が、ひ…死……し……死んだって……」
病院に駆けつけた市ノ瀬が見たのは、真理が顔にひどいヤケドを負い、視力すら失った
姿……などという自分の想像上のようなものでは全然なく、無事な真理の姿だった。
爆弾はたいした威力はなかった。が、その轟音のショックが、元々悪かった金春の
心臓にトドメを差していた。「恨みを持つ人物」で事典ができるレベルの被害者だけに
運良く市ノ瀬に容疑は向かず、ただ一人気付いた姉だけが「見直したよ」と言ってきた。
● 姉弟にすら1億ずつも入った遺産金(総額は一体…)を姉の怒りを制し先生に全額
送る市ノ瀬。先生は借金もそのままな上、上映事件で週刊誌で実名報道までされた。
その記事を読み密かに興奮した姉は、弟市ノ瀬が部屋で自分の凌辱写真を見て興奮中の
現場に出くわし、怒り狂った末、勢いでそのまま弟に、自分にも性的奉仕を命じる。
そんなさ中、G美大では、賓客の世界的芸術家クリスプが「この絵には
迫害、哀しみがにじんでいる! なぜこれが入試不合格なのか!」と憤っていた。
自分が彼をアメリカに連れて行く、と。市ノ瀬の絵に対して……。
父づてにそれを知った真理は、ショックと嫉妬でつい市ノ瀬邸に走る。
316 :
さくらの唄:2014/02/16(日) 02:18:31.61 ID:???
そして部屋に案内したおばと真理が見たのは、姉弟でベッドで真っ最中の二人。
叫ぶおばを蹴り飛ばす姉。「うるせえ! ぜんぶてめぇの亭主にもやられたことだ!」
真理はなぜかそんな姉弟を見て、大爆笑する。
真理に内心で心底謝りながら、姉に強いられるまま真理の前で続行する市ノ瀬……。
☆ 五年後。
アメリカで才能を開花させた市ノ瀬は最先端の世界的大画家になり、五輪の大会
公式ポスターまで依頼されている。パートナーの女性までいるリア充米国生活。
そこをあの時以来の真理が訪ねる。(パパのついで。市ノ瀬は真理パパとも仕事中)
あの時の爆笑は、真剣な激情で市ノ瀬宅に向かったのに、あんまりにもアレだった
市ノ瀬の姿を見て、嫉妬した事すらおかしくて笑ってしまったのだと言う。
自分と市ノ瀬のあまりの違いに。「……悪口に聞こえるな。そんなことないんだけど」
「わかる。そんなもんだよオレは」笑って会話する五年後の二人。
真理が、G美大卒業後、美術教師で母校に赴任すると聞き(それってあの人じゃん…)
と少し青くなる市ノ瀬。先生は市ノ瀬からの送金で借金完遂し、教師は辞めたが夫と
息子と三人幸せに暮らしていると手紙が来ていた。(息子の顔は○○瀬そっくり…)
いまではカリスマ画家を生んだマドンナとして世界中から取材が来るという。
母校は当時と同じ教師達が今度は市ノ瀬の聖地として美術室を保存しようとしている。
姉ちゃんは相変わらずOLで、帰国した両親と仲良く暮らしている。ノヒラは
通信空手を生かし、豪快な武闘派の前衛・幻想的アングラポルノ監督として活躍中。
同級生柳原たちは変わらずに普通の暮らしを続けている。
別れ際の真理が、市ノ瀬に言う。
「最初から自分信用してやればよかったのよ」
「さくらの唄」 おわり
以上です。解決済み作品なのに長々とすみませんでした。
予想以上に連続投稿規制がヤバかった。
5レス以上の投稿の人は、事前に支援依頼した方が良いかも…
乙乙
319 :
マロン名無しさん:2014/02/16(日) 23:26:16.92 ID:tdLnVLKi
昔スーパージャンプで「 DESIRE 」 作 小谷憲一ってエロ漫画あったんですが
たしか一巻で謎のヒロインが主人公がデザインしたPCのキャラかなんかにそっくりで
みたいなことだったと思うんですが、あのヒロインの正体って結局何だったんですか?
たしかエロ目的で中学生の時1巻だけ買ってそのままで
なんか今不意にそれを思い出して、なんか気になって気になって仕方がないです
誰かご存知の方いたらぜひ教えてください
「天は赤い河のほとり」まとめwikiだとなんかすげー途中で途切れてるんだがなんぞこれ
やる気あったら誰か追加していいんだぜ
322でも
うすね正俊「サムソン」
読み切り作品で短いものですが、どなたかストーリーを教えてくださるとありがたいです。
長年この漫画のタイトルがわからずに他スレで質問して先ほど教えていただきました。
しかし、在庫の少ない短編集に収められていてすぐに入手は難しいようです。
結末までご存知の方、よろしくお願いします。
未解決リストからPEACH-PITのZOMBIE-LOANです。大分キャラ絞って書いてます。
用語
合法ゾンビ:契約によりゾンビになった死人。意思を持ち外見は普通の人間と変わらない
違法ゾンビ:放っておくと人間に危害を加える。合法ゾンビによって創りだされることもある。
彼岸人:死人と契約しゾンビを作る人々の総称。契約の代償に莫大な金銭を要求する者もいる。主人公たちが出会ったのはこのタイプ。
アカシックレコード改革委員会(ARRC):違法ゾンビを作り出している彼岸人の一派。
登場人物
みちる:ヒロイン。高校2年生。人の死期が見える死神の目を持つ。
チカ:使用武器は日本刀。英語が堪能。借金返済を早めるため、ゾンビ狩り以外にもアルバイトを掛け持ちしている。
シト:使用武器は銃。マフィア・徐福の御曹司。
暦:みちるの1学年上の先輩。家庭的な女の子だが、男の人格を併せ持つ二重人格。
ヨミ:暦の男の人格。街に迫る危機などの予言ができる。口が悪い。
芝:チカの中学時代の親友。容姿端麗で名門高校に通っている。自身の能力が高すぎるため、どうとでもなる世の中に退屈している。
死神:ゾンビを狩っているあの世の住人。凶暴な性格でゾンビを狙っているチカ達には取り分が減るため、厄介な存在。
1巻
平凡な女子高生の主人公・みちるは学校ではパシリにされている気弱な女の子。
特にメガネを外すと人の首に黒い輪(死期が近い証)が見えてしまうことがあるのでメガネは絶対に外せない。
ある日みちるは半年前のバス事故で奇跡の生還を果たした男子高校生・チカとシトに出会い、首元に黒い輪を見つけてしまう。
実は二人はバス事故で死んだところを、莫大な借金を背負うことで合法ゾンビとして蘇生したのだった。しかしこの借金を半年以内に返さないと二人は再び死んでしまう。
二人は街に巣食っている違法ゾンビを倒すことで賞金を稼いでいた。みちるの能力を活かしてより効率の良いゾンビ刈りができると考えた二人は、
みちるをゾンビ狩りに勧誘するが、能力を使いたくないみちるはこれを拒絶する。
しかしあることがきっかけで死にかけたみちるは、チカとシトと同じように借金を背負い蘇生する。こうして三人の借金返済が始まった。
2-3巻
町で猟奇殺人が多発する。これが強いゾンビによるものだと気づいた三人は、もし強いものを倒せたらより多くの金が手に入ると張り切る。
ある日、チカは町で偶然中学時代の親友、芝と再開し楽しいひと時を過ごす。しかし猟奇殺人の犯人はゾンビ化した芝だった。
芝は暇潰しにあえて自殺し、合法ゾンビになったという。詳細を語らないまま芝は死神に狩られ、チカは絶望に打ちひしがれる。
しかし芝は狩られた瞬間に死神の体を乗っ取り、死神として生き始めるのだった。
4-5巻
謎の集団にシトが誘拐されてしまう。誘拐された場所ではマッドサイエンティスト・吉住によってゴーレムやゾンビが違法に作成されていた。
吉住によって作り出されたゴーレムの少女と出会い親交を深めるシトだが、少女が吉住の実験に巻き込まれてしまう。
なんとか少女を助けるが、今度は吉住に反発していた研究者によって少女は銃殺され、シトは怒りを露わにする。
実は町で起きていた猟奇殺人には、芝だけでなく吉住たちも関わっていたのだ。
シトを助けに来たみちる達と共に、ゴーレム化した吉住、違法ゾンビの研究者を倒し、一連の猟奇殺人事件は終りを迎える。
9-11巻
香港のマフィア本部に用事があるというシト。実はそこにいる母親・千鶴を取り戻したいらしい。チカとシトは二人で香港に渡るが、シトはマフィアに誘拐されてしまう。
マフィアの手下たちと戦闘し、本部まで辿り着いたチカは、シトが何百年も生きる妖怪で千鶴はとうの昔に故人であることを知る。
マフィアのボス・老爺は不老不死を目指すため、連れ去ったシトの体を乗っ取ってしまう。老爺はシトの体で助けにやってきたチカと戦闘になる。
一方暦の誘いで暦の実家に遊びに行くみちる。だが、暦が誘拐されてしまう。老爺の不老不死には暦の能力も必要だった。
彼岸に渡りかけたシトの魂と引き換えに暦は死んでしまう。自分のために暦が命を落としたことにショックを受けるシト。
老爺に内心反逆するマフィアの術師の助力もあって、老爺は死亡する。
12-13巻
チカやシトに関わってきた人々が突然、彼岸人によって消されてしまう現象が発生する。
原因はみちるだった。みちるの正体は、アカシックレコードに記載がない存在・シンギュラリティだった。
アカシックレコードに存在しないみちるが様々な事象に干渉したことで、世界にバグが溜まってしまう。
このバグを一掃するために彼岸人は様々な人を消して回っているのだった。
自身が消えれば世界が元に戻ると知ったみちるは、自身を消滅させてしまう。
世界は元に戻り、みちるは消えた。チカやシトは人間としての生活を送っていた。
これで良かったと安心するみちるだが、再びチカとシトはバス事故に遭遇しゾンビになる。おしまい。
328 :
マロン名無しさん:2014/03/10(月) 01:28:44.22 ID:1IrticuR
乙乙。報われないラストだな…
>>328 知ってる人が来たら書いてくれるかもしれない それは何年か後かもしれない
あ、先輩だ〜。えへへ、今日はいい日です。
未解決リストから8マン
うろ覚えの点もあるので注意
8マン
警視庁捜査一課の刑事は7人ずつ7つの組を作っている。
だが、その何処にも属さない8番目の刑事がいた。
彼の名は8マン。人間の姿をしたスーパーロボットなのだ。
・8マン/東八郎
ピストル強盗によって射殺された青年刑事・東八郎。
その意識を谷博士によって移植されたスーパーロボットである。
現在は私立探偵として活動し、田中課長の連絡を受けて捜査に協力する。
自分が既に死んでいること、人間ではないこと、ロボットである事に苦悩する。
平井和正によれば「彼の優しさは死んだ人間の優しさ」とのこと。
・さち子
東八郎の秘書を務める女性。明るく元気で可愛くて世話焼きで料理上手。
お嬢様であるようだが、ジャガーを乗りこなすなど(時代的にも)極めて行動派。
東八郎へは明確に恋愛感情を抱き、8マンへも心から感謝しているものの、
実は8マン=東八郎ではないかという可能性を提示される度に、
「8マンはロボット」「東さんがロボットだなんてイヤ」と彼女も悩んでいる。
・谷博士
8マンを開発し、東八郎を蘇らせた天才科学者。
しかし8マンが軍事利用される事を厭い、アメリカから単身脱出。
科学技術の平和利用を目指して、影に日向に8マンを支援する。
・田中課長
東八郎の上司であった警視庁捜査一課の課長。
ギャグ要員だが、警察官としては優秀。彼がいないと話も進まない。
1.怪人ゲーレン
次々に刑事が殺されていくという事件が発生。
犯人は彼らに母親を誤射された海野という男と思われていた。
田中課長の連絡を受けて捜査に乗り出した東八郎は、
海野もまた脅迫されており、黒幕はナショナル商事である事を突き止める。
刑事たちはナショナル商事の武器密輸を調べていたため消されたのだ。
殺し屋「かまきり」に変装してナショナル商事に乗り込む東八郎=8マン。
しかし元ナチスの凄腕殺し屋「ゲーレン」によって変装を暴かれ、
また連絡先を突き止められた事で、さち子を人質にされてしまう。
だが彼女の機転によって拘束から脱出した8マンは、
銃弾の雨に晒されて大破寸前になりながらもゲーレンと対決。
爆発する武器庫からさち子を救い出し、事件を解決するのだった。
2.サタンの兄弟
「サタンの兄弟」によって誘拐を予告された少女スター香山ミナ。
東八郎は彼女の親友であるさち子に依頼されて護衛を引き受けるも、
運悪く強加剤が切れたところを出し抜かれ、香山ミナの誘拐を許してしまう。
東は変装を駆使してサタンの兄弟がレーサーである事を突き止めると、
今度はサーキットにレーサーとして乱入し、サタンの兄弟を追跡。
香山ミナのスポンサー、ダッコサン自動車の計画した狂言誘拐である事を暴く。
しかし身代金の独占を狙ったサタンの兄弟はダッコサン自動車を裏切り、
香山ミナは命の危機に晒されてしまっていた。
8マンは密かに香山ミナを救出すると彼女に変装して入れ替わり、
サタンの兄弟を一網打尽にするのであった。
3.怪力ロボット007
史上最高のスーパーロボットを狙い、アメリカからやって来たスパイのマック。
彼は怪力ロボット007を操り、8マンを執拗に攻撃してくる。
さらに折り悪く、ソ連の天才科学者デーモン博士までもが8マンを狙って現れた。
彼は優れた推理力を発揮し、東八郎=8マンであると確信していた。
デーモン博士の攻撃によって変装機能が暴走、さち子になってしまった8マン。
その姿を見たデーモン博士は、8マン=さち子であると考えて彼女を攫う。
間一髪でさち子を救出した8マンだが、自分がロボットであることに苦悩する。
落ち込む8マンを見た谷博士は、彼を叱咤激励し、自分の秘密を明かす。
やがて発信機によって8マンの居場所を突き止め、現れるデーモン博士。
しかしその前に立ちはだかるのは、東八郎と8マンの二人であった。
混乱するデーモン博士を、8マンの横取りを企むマックと007が襲う。
しかし8マンは身を挺してデーモン博士を救い出す。
「あなたが作りたいのは、あんな殺人ロボットなのか」
8マンの言葉に答えられなかったデーモン博士であったが、
8マンが007に追い詰められると、8マンを救うために小型ミサイルを発射する。
しかし小型ミサイルは007の動力炉に命中し、大爆発。
007が破壊されて意気消沈したマックは故郷へ帰る事を決断し、
自分を救ってくれた8マンを、自分の手で破壊してしまったデーモン博士も帰路につく。
後に残された東八郎の前に現れる、高速機動で爆発を回避した8マン。
そして東八郎の変装を解いた谷博士は、8マンの健闘を称える。
谷博士もまた、自らの意識をロボットへと移植していたのだった。
4.光線兵器レーザー
交戦兵器レーザーを駆使して強盗を繰り返す国際ギャング団。
追跡にあたった8マンは、レーザーによって撃たれ、捕らわれる。
彼の前に現れたのは、天才女性科学者の水谷博士だった。
だが水谷博士は咄嗟にレーザーの出力を下げ、8マンを溶かさなかった。
心優しい彼女を止めるべく奔走する8マン。
水谷博士は国際ギャング団にレーザーを与えて強盗を繰り返させ、
それをデモンストレーションに武器商人を呼び寄せようとしていた。
実は彼女の夫はスパイ結社「黒い蝶」のゲオルグによって殺害されており、
全ては彼をおびき出して復讐するための計画だったのだ。
しかしレーザーの代金を踏み倒したゲオルグによって、水沢博士は撃たれてしまう。
死に際に改心した彼女の頼みを聞き、8マンはゲオルグを倒すのだった。
5.超人サイバー
東八郎が助けた記憶喪失の少女、泉純子。
彼女の兄である泉博士の研究所を訪ねた東の前に現れたのは、
自らを超人と自称し人類の支配を企む超コンピューター「サイバー」であった。
支配装置を埋め込んだ純子によって、8マンはまんまと誘き出されたのだ。
サイバーは8マンを捕獲し、彼をコピーしたフィンガーマンを谷研究所へと送り込む。
しかし辛うじて脱出に成功した8マンは逆にフィンガーマンを撃破。
彼らを自身の影武者とすることで超人サイバーを翻弄、遂に倒すのだった。
6.人間ミサイル
世界初の民間友人旅客ロケット「人間ミサイル」。
しかし不可解なトラブルが頻発し、完成が危ぶまれていた。
開発所長から警備を依頼された東八郎は調査の結果、
ライバル会社による妨害工作であるという事を突き止める。
懸命に試験飛行を成功させようとする少年パイロットを救うべく、
密かに人間ミサイルへと乗り込む東八郎=8マン。
彼は人間ミサイルの危機を防ぎ、見事に試験飛行は成功。
人間ミサイルは無事に完成し、運用されるのであった。
7.魔女エスパー
陽子加速装置ビバトロンの実験中、装置に落下した少女・小島ナミ。
8マンによって救出された彼女だが、それをキッカケに超能力へと目覚めてしまう。
そして早くに両親を亡くし、叔父夫妻に財産を狙われ、殺されかけた彼女の心の内には、
「魔女」と呼ばれる邪悪な人格が潜んでいた。
幸福な人々を妬み、無関係の人や、ナミを救おうとしたさち子まで狙う「魔女」。
当初はナミが眠った時だけ現れていたが、やがて魔女は肉体を乗っ取ってしまう。
ロボットであるがゆえに思考を読まれない8マンは、懸命に魔女からさち子を守り、
やがて魔女のエネルギー源は、ビバトロンであることを突き止める。
ビバトロンを舞台に、魔女との最終決戦に臨む8マン。
8マンの手によってビバトロンの出力は増大し、魔女の超能力も威力を増す。
しかし8マンの計画通り、限界を超えたビバトロンは自壊。
その反動を受けて魔女もまた致命傷を負ってしまう。
死の間際、小島ナミに戻った彼女は「これで良かったのよ」と言い残すが、
8マンは少女を救えなかったことを、深く後悔するのであった。
8.死刑囚タランチュラ
かつて田中課長によって逮捕されたテロリスト・タランチュラ。
どんな犯行にも必ずアリバイがあるという彼は、復讐の為に田中課長を狙うと宣言。
そしてタランチュラは牢屋にいるにも関わらず、田中課長は爆殺されてしまう。
しかしそんなタランチュラへと、「タランチュラ」が面会に現れる。
「どうして此処に来たんだ兄弟!バレたら終わりだぞ!」と叫ぶタランチュラ。
そう、タランチュラの秘密とは、彼らが双子の兄弟であるという事だった。
変装を解いた8マンの活躍によってタランチュラは再び逮捕され、
死を偽装していた田中課長も無事に仕事へ復帰するのだった。
一旦此処まで
乙
337 :
マロン名無しさん:2014/03/27(木) 15:59:15.76 ID:s3+uZDh+
8マン乙です!
名前と足が速いことは有名だから知ってたけど、そんな話だったんだ……
さち子狙われすぎじゃね?w
あと人間ミサイルなんて名前の旅客機には乗りたくないな……
338 :
マロン名無しさん:2014/03/31(月) 19:23:32.33 ID:E9tBIdhe
339 :
新宿スワン:2014/04/04(金) 09:10:56.37 ID:???
白鳥タツヒコは
スカウトマン真虎と出会い、憬れて
入社して、ヤクザの仁義の為に身を差し出されそうになったり
スカウトした女の為に奔走したり
クスリやバックレのトラブルなど
幹部になるも、潜入捜査中に事情を知るものが死んで戻れなくなる
北海道にいってると、知り合いに合ってそこで会社を立ち上げる
真虎が仇のヤクザとやりあうという情報得て、現場香港へ
駆引きの末真虎は仇を殺すが、渦中で恨みを買った敵の息子に撃たれる
死んだ仇ヤクザは歌舞伎町を仕切る組織のアタマだったので
組織瓦解、歌舞伎町に平和がおとずれた
歌舞伎町の交差点、彼らの愛した歌舞伎町はもうない、とひとりこち、歩き出す
未解決リストから8マン
うろ覚えの点もあるので注意
9.決闘
さち子を救った、8マンと同じ顔を持つ謎の青年。彼は谷博士の息子、ケンであった。
故郷を、母を、自分を裏切った日本へスーパーロボットを持ち逃げした父を恨み、
祖国の命令を受けて谷博士を殺そうとするケンを、8マンは阻止しようと試みる。
しかしケンは8マン同様のボディを駆使して、攻撃のできない8マンを翻弄する。
そしてさち子と谷博士を人質にとったケンとの決闘に臨む8マン。
自分を破壊すれば復讐心も収まるかもしれないと、彼はケンに手を出さない。
その様子を見た谷博士は、咄嗟に「ケンの弱点は頭だ!」と叫んでしまう。
「やはり自分より8マンが大事なのか」と怒り、二人への殺意を露わにするケン。
とうとう8マンは彼を止めるべくケンと激突を繰り広げ、ついに彼を打ち倒す。
ケンはロボットではなくサイボーグであった。生身の脳は高速戦闘に耐えられなかったのだ。
死の間際、ケンは「ママはパパの事を許していたし、僕も許すよ」と告げて息絶える。
残された谷博士は8マンに、どうかその身体を平和の為に使ってくれと願うのだった。
10.シャドウ・ボクサー
チャンピオンへの挑戦権を獲得した天才ボクサー。
ある晩、彼は殺人事件を目撃。通報すれば疑われ、試合出場が危うくなる。
保身の為にボクサーは黙秘する事にしたが、犯人から暗殺者が送り込まれてしまう。
窮地を8マンによって救われた彼は、全ての事情を明かして反省、8マンに助けを求める。
しかし試合の最中でも、誰かに狙われているかと思うと調子が出ず、苦戦を強いられる。
その最中、8マンはカメラ型銃でボクサーを狙っていた暗殺者を発見・撃退する。
かくして調子を取り戻した天才ボクサーは、チャンピオンへと必殺パンチを打ち込むのだった。
11.復讐鬼ゴースト
重力研究所所長の娘から、所長の護衛を依頼された東八郎。
所長はゴーストなる人物に脅迫されているようなのだ。
陰険で娘を省みる事もしない所長に変装してゴーストを調査する東は、
幾度かの襲撃を退け、やがて足の悪い老清掃員こそゴーストである事を突き止める。
かつて重力装置を研究していた老清掃員は、親友=所長の裏切りで記憶と、恋人を奪われたのだ。
しかしゴーストは所長を追い詰めたものの、娘に気を取られた一瞬の隙をつかれて射殺されてしまう。
勝ち誇る所長であったが、ゴーストの死体がスイッチへと倒れこみ、重力装置が起動。
宇宙へと吹き飛ぶ研究所から、8マンは間一髪のところで娘を救出するのだった。
12.まぼろし装置
ハイウェイに突如として虎が出現して交通事故を引き起こす事件が発生。
かと思えば、不可思議な方法で逃げていく銀行強盗が現れた。
立体映像によるものかと思われたが、現場に映写機が見当たらないことから、
谷博士の協力を受けた8マンは「想像を具現化する機械」によるものだと見当をつける。
犯人の科学者はギャングに騙されて多額の借金を背負わされた結果、犯行に及んだのだ。
そして遂に「まぼろし装置」は幻影ではなく、実物さえも投射できるようになる。
止めようとする8マン、ギャング、科学者の三つ巴の戦いの結果、
「想像する限りの恐ろしいもの」を目撃した科学者とギャングは発狂。
装置の秘密は失われ、8マンは「思えばかわいそうな人だった」と呟くのだった。
13.マッド・マシン
ある研究所で過労死寸前までこき使われていた老科学者。
彼は生涯をかけて開発していたロボット「マッド・マシン」を取り上げられ、
強欲な所長によって研究所をクビになり、病院に放り込まれてしまう。
しかし未完成な状態でマッド・マシンを起動すると暴走する事を恐れた老人は、
どうにか取り戻さなければと研究所に忍び込むも、番犬に襲われてしまう。
間一髪のところで東八郎=エイトマンに救われるも、時既に遅し。
所長が起動したマッド・マシンは、次々に辺りのものを食い、増殖を開始していた。
マッド・マシンは増殖を繰り返しながら地下の工事をする、優れた作業マシンだった。
しかし今となっては全てを食いつくすまで増え続ける、狂った機械に過ぎない。
虫の息の老人から「最初の一台を壊せば全て止まる」事を聞いたエイトマン。
だがエイトマンがマシンを破壊した時には、既に老科学者は息絶えていた。
一人の人間の欲望の為に、素晴らしい発明は永遠にこの世から消えてしまったのだ。
14.サイボーグPV1号
空腹のあまり道端で倒れた巨漢の青年を助けた東八郎。
彼は何でも食べる事ができ、心臓に穴が開いても死なない頑丈さを持っていた。
気の良い彼と友人になった東だが、ある時「人類の未来に貢献できる仕事についた」という
研究所からの不可思議な電話を最後に、ぱったりと連絡が途絶えてしまう。
なんと彼は宇宙開発用サイボーグPV1号に脳を移植されていたのだ。
変わり果てた姿に自分が騙されたことに気が付いた青年は怒り狂い、
身体を保存してあるという科学者の言葉も無視して研究所を破壊し、暴走を始める。
通報を受けてかけつけた東八郎=8マンは自分がロボットである事を明かし、
自分と違って君は脳を元の身体に戻す事ができると説得を試みるも、
既に肉体を自分で破壊してしまったことに絶望したサイボーグPV1は耳を貸さない。
仕方なく8マンは高圧電流で彼の脳を焼き、友人を喪った哀しみを抱えて立ち去るのだった。
15.燃える水
水を一瞬でガソリンに変える薬液を発明した青年科学者。
貧乏で苦労させてきた妹のためにも巨万の富を得ようと秘密の独占を試みるが、
親友の裏切りによって妨害同盟の殺し屋から狙われるようになってしまう。
護衛を依頼された東八郎=エイトマンの活躍によって危機を脱した青年は、
私欲を捨てて薬液の開発方法を公開し、世の中のために役立てる事を決意する。
16.殺し屋イライジャ
8マンの協力を得て、国際的な殺し屋イライジャをついに逮捕した田中課長。
国際法廷へと移送する為、イライジャと共に飛行機へと乗り込む。
しかし義手に様々な道具を隠していたイライジャは手錠から脱出。
飛行機を乗っ取り、不時着させて脱出しようと試みる。
もはやこれまでかというところだが、田中課長はニヤリと笑う。
窓の外の海面を、水煙を上げて突っ込んでくる黒い影。8マンだ。
「皆さんご安心下さい! もう大丈夫ですよ!」
17.超振動砲
あらゆる物質をチリに変えてしまう強力な兵器「超振動砲」。
こんな兵器を持っていてはいけないと、自衛隊超振動砲隊の隊長は反乱を起こす。
彼の妻と息子の頼みを受けて説得にあたろうとする8マンであったが、
隊長は兵器の横流しを目論む「黒い蝶」のメンバーによって撃たれてしまう。
しかし彼は命を賭けて超振動砲を起動し、自分ごと超振動砲をチリに変える。
全てが終わり、父が死んだことに落ち込む男の子。
「方法は間違っていたけれど、君のお父さんは立派な考えを持った人なのだよ」
そう言って、8マンは男の子を慰めるのだった。
18.殺人ロボット005
スパイ結社「黒い蝶」によって中性子爆弾が盗み出される。
首領のDrユーレイは、東京を吹き飛ばされたくなければ百億円を払えと要求。
調査に乗り出した8マンの前に、アメリカ情報局のスーパーロボット005が現れる。
ライバル意識をむき出しにする彼と戦いを繰り広げながら、ユーレイを追う8マン。
助けたはずの005に裏切られ、人質にとられたさち子は瀕死の状態。
彼女が死ぬならば自分もスイッチを切って朽ち果てようと決意して救命処置を行い、
8マンは逆に005の部品を奪って自身を修理して、ユーレイとの対決に臨む。
すべてが終わった後、8マン=東八郎は街で偶然005とすれ違う。
谷博士によって修理された彼はしかし、8マンに関する記憶だけ消去されていたのだ。
19.超人類ミュータント
天才的な頭脳を持った少年少女科学者達。彼らこそは突然変異の超人類であった。
旧人類を滅ぼそうと全世界に宣戦布告した超人類の科学力を前にして、
アメリカ軍も乾杯し、8マンもまた為す術もなく倒されてしまう。
そんな8マンを救ったのは、超人類を倒さんとするデーモン博士だった。
彼の手で防護膜を貫く光線銃レーザーや、超高速振動装置を搭載される8マン。
8マンは超人類たちの作ったロボットを撃破し、彼らを追い詰めていくが、
運悪く超人類たちめがけて、某国から核ミサイルが発射されてしまう。
防御膜さえあれば核ミサイルも防げると強がる超人類達。
一方、ミサイル撃墜方法を教えろという8マン。
にらみ合いが続いた末、着弾寸前で超人類たちは「レーザーだ! 助けてくれ8マン!」と叫ぶ。
そして8マンはレーザーで核ミサイルを焼き払い、超人類達を救う。
「君は最初からわかっていたんだろう」と問われた8マンは、
「死ぬのが怖いのは超人類も人類も同じだ」と超人類たちを諭す。
負けを認めた超人類達は、転移装置を用いて異世界へと立ち去っていく。
全てが終わり、8マンは武装を解除して元のロボットへ戻る事を望むのだった。
20.魔人コズマ
かつて谷博士の同僚であったコズマ博士。
彼は自らの肉体を生体元素変換機に改造し、国際ギャングと手を組んで世界征服を企む。
協力を拒否した谷博士と東八郎であったが、魔人コズマの攻撃に手も脚もでない。
破損した加速装置を修理するべく、CIA日本支部との危険な取引を潜り抜け、
なんとかコズマとの決戦に臨もうとする東を、さらなる不幸が襲った。
コズマ一味の攻撃に晒された事務所でさち子を守ろうと咄嗟に加速した結果、
摩擦熱で服が燃え、8マンとしての外装が露わになってしまったのだ。
混乱するさち子を置いて、ひとり逃げるように事務所を後にする8マン。
そしてコズマとの戦いで、彼はついに禁じ手としていた音波砲(メーザー)を発射。
脳を直接攻撃・破壊されたコズマは能力が暴走し、巨大なアメーバへと変わってしまう。
そして8マンはコズマの妻ノラに怪物、化け物と蔑まれながらも、
高圧電流を放射して、見境なく全てを喰らう怪物となったコズマを滅ぼす。
しかし8マンは、二度と東八郎探偵事務所へと戻らなかった。
如何に彼女が自分を愛してくれていたとしても、彼は所詮ロボットに過ぎない。
だが、今日もどこかで8マンは正義の為に戦っているのだ。
「読者の皆さんは、私が変装の達人であることをご存知の筈だ……」
8マンEND
勘違いしないで欲しいのは、さち子さんは8マンに感謝しているし、嫌ってはいない
「大好きな人がロボットである」ことにショックを受けたけれど、それでも事務所で東の帰りを待っていた
(結局、8マンは帰ることを選択しなかったけれど)
同時期のロボット漫画である鉄腕アトムや鉄人28号と比べると、8マンはとても重たい
諸事情による打ち切りとはいえ、ラストもバッドエンドだし
この辺りはさすが原作:平井和正なだけあるなぁと思う
2人ともおつ
348 :
マロン名無しさん:2014/04/07(月) 07:40:02.57 ID:wHnmiZny
おつです
14で青年がなんでも食べることができて心臓に穴が開いても大丈夫、ってのは、
初対面の時点ですでにサイボーグ化されてたってこと?
8マン乙
子供向けアニメなのかと思っていたが
意外とシビアな面がある作品だったんだね
>>384 いや、恐らくそういった、一種の超能力者だったのだろうという推測があるだけ
「頑丈で力持ちだけどすぐに腹が減ってしまうし馬鹿だからまともな仕事につけない」青年が
「人類の未来に貢献できる立派な仕事だ!」と騙されてサイボーグにされてしまうのさ
>>349 脚本の一部がウルフガイとかに転用されてるのでストーリー自体は重たいのが多い
351 :
フィリ:2014/04/14(月) 11:01:04.06 ID:T3TdThSr
知らないかもしれないけど、
デンゲキニンテンドーDSっていうゲーム雑誌に連載されていた
「アルクの大冒険」っていう漫画のストーリーを教えてくれ!!!
私も連載終了まで読んだんだけど、2話見過ごしたんだわ。
それが今も心に残ってて・・・。
コミックス化もされていないし、ここだけが最後に残された道標なんだわ。
お願いだ!ストーリーを覚えている方!!!ストーリーを教えてくれ!!!!!頼む!!!!!!
352 :
マロン名無しさん:2014/05/31(土) 13:15:48.36 ID:edQ2IwOT
つのだじろう「蓮華伝説」お願いします。
なかじ有紀「RED」 凄く古い漫画なので検索してもオチが発見できませんでした
文庫1巻だけ買って次を買う前に主人公が振られるという噂を聞いて迷っています
主人公とヒロインがくっつくのかどうか教えて下さい
>>353 ヒロインて誰のことを言ってるのか知らんけど
片思いしてたくるみには振られる
早紀といい感じになるもくっつくまでは行ってない
ありがとう!やっぱり振られてしまうのか…主人公目線で読んでたから残念
2巻購入したら振られる前提で覚悟して読みます
356 :
マロン名無しさん:2014/07/14(月) 10:03:10.81 ID:bAAZDFcQ
SIDOOH投下します
兄弟が流行病で両親を失い、大型宗教団体に売られる
見世物で殺し合いをさせられるが、生き残り、正規メンバーに
剣術を学ぶ事2年
暗殺部隊のメンバーとして敵を斬る
罪人として捕らえられた隊長を団体の代表瑠儀がきり捨てた事をきっかけに離反
江戸で勝海舟と出会い、会津を紹介される
剣を学び、藩の一員として働く
頭角をあらわし新撰組に
戦の日々
兄は瑠儀と相打ちに
弟は家族の元へ帰還、終戦
弐瓶勉の「バイオメガ」をよろしくお願いします
「DESIRE」
>>320 結局最後まではっきりとした正体は描かれないままその女とヤることで主人公が現実の女とのエロスに目覚めるって感じ
この第1話はシリーズのオープニング(っていうか序章?)みたいなもので深く追求はされない
幻じゃなくて実体のある女みたいだったけど。
360 :
マロン名無しさん:2014/08/22(金) 08:43:42.52 ID:yoMKUjSF
361 :
sage:2014/08/28(木) 21:06:20.64 ID:gQnunI6N
菅原敬太「走馬灯株式会社」をお願いします
362 :
エアギア:2014/09/24(水) 19:57:13.63 ID:VdHABP7i
高性能ローラースケート、エアトレックをゲット
エアトレックを使った戦闘が起きたので鎮火
黒幕の目的は、特別な能力を持ったエアトレックのパーツを集めて、エアトレックの技術にアクセスする事だった
田中雅子の『虹色のトレース』をお願いします。
文庫本が3巻で止まってしまってて、先が知りたいです。
(文庫本3巻はライバルの高瀬が主人公にしかできない5種類のトリプルを披露するところで終わっています)
特に、もう一人のライバルの麻耶(練習さぼって滑れなくなっている子)がどうなってしまうのかが気になります。
よろしくお願いします。
保守
ここってwikiの更新は誰がやってるの?
柏木ハルコの「いぬ」をお願いします
18禁ではないですがエロシーン多いので
最終的に主人公とヒロインがどうなったのかだけでも......
367 :
鉄腕ガール:
昭和20年アメリカに敗戦して間もない日本
容姿端麗な女性を集めた素人野球チームが作られる
その1員トメ
美容会社社長五十鈴は、トメの戦い方と人間性に惚れ込み彼女軸の野球チームを立ち上げる
海兵隊チームとの対決、アメリカ軍最高司令官との対面などの記事で日本を盛り上げ、
アメリカのチームとの賭け野球に持ち込む
五十鈴の弟克己は彼女に惚れ込み危ない橋を渡るうちにトメと懇ろになっていた
克己は拉致られ負け試合を強要させられるが、ロシアンルーレットで切り抜ける
試合はアメリカを追い詰めるが、アメリカは損害を恐れ軍の介入で試合無効
5ヵ月後、トメは再戦の部隊を整えるべく、資金繰りと演出
アメリカ最高の打者とのタイマンに負けて心が折れる
アメリカでのパトロンに口説かれ、懇ろに
克己発見
廃人にされていて、無理心中を図るも、克己のみ死亡
克己の手紙で生きる気力を取り戻し
克己を死なせた罪で服役、獄中でパトロンの子出産
出所後、アメリカのチームと対戦