【ごまかした】長官スレッドPart3【つもりか?】
1 :
マロン名無しさん :
03/10/05 14:15 ID:x5ourYSH 長官「第三スレ移行の前に言い残すことがあれば聞いてやろう。パピから発言を許す」
パピ「僕は板住人を信じている。きっと僕の志を継いでこのスレを盛り上げてくれるだろう」
ジャイアン「いっぺんおまえのSSをこのスレにぶんなげてやりたかったぜ!」
のび太「もともとネタスレのはずだったのに〜!!」
ドラえもん「望みを捨てるな!板に住人は残ってるぞ!!」
長官「よし、それでは移行を始める」
ロコロコ「待って!僕にも一言だけしゃべらせて!!」
・
・
・
・
・
ロコロコ「『異論は許さん』という言葉からここが始まったんだよ…と、
前々スレ
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1045056355/が 前スレ
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1057136821/l50へ 継いでくれたことをまたこのスレにも継いでくれました。幼い日の思い出です…。
長話はご迷惑と思い要点をかいつまんでごく手短に申し上げているしだいでありますが、
さらに思い出はさかのぼり……。
前々スレの生まれた日、前々スレの1は……」
将軍「きりがないではないか!」
長官「ハッ、移行をはじめます!!」
……このスレは「ドラえもんのび太の宇宙小戦争」におけるドラコルル長官を称えるスレッドです。
彼ほどまでに完成された名敵役が他の漫画や他の大長編にいるだろうか?いやいない!
そのあまりの完璧な所業にドラたちが付け入る隙があるはずもなく、
「土壇場で巨大化」というやってはならない禁忌でしか物語が解決しなかった!
しかし!彼の美点はカリスマだけではない!!
自分で出来る範囲ならば雑務さえしっかりとこなす現場主義。ギルモアなど問題にならない。
さぁ、ドラコルル長官への熱い思いを一気にぶちまけるがよい!
2 :
マロン名無しさん :03/10/05 14:15 ID:GlR1fWrj
わーい2げと
3 :
マロン名無しさん :03/10/05 14:22 ID:MargxTPf
大塚長官の話しようぜ
乙
とりあえず乙。 とうとう3スレ目・・・すごいな
「その時歴史が動いた」SSの続きはこのスレに投下してくれるらしい。 他のPCIA兵も何かSSネタが浮かんだらどんどん投下してくれ。
8 :
真・うんこ :03/10/06 06:22 ID:???
乙。 前スレの作品は中途半端になってしまいましたね。 これからも楽しみにしてますよ!
第2話 ドラえもん「のびたくん、どうしたの?」 のびた「うえーん、うんこ漏らしちゃったよ〜」 ドラえもん「しょうがないなぁ 四次元ポケットの中にしまいなよ」 のびた「うん、わかった」 ドラえもん「うわっ 臭いな〜」 のびた「だって僕のうんこだもん。うんこだよ?」 ジャイアン「おいのびた。お前ばっかうんこ漏らしてずるいぞ」 スネ夫「そうだ!僕たちにも漏らさせろ!」 のびた「じゃあ漏らせばいいだろ!」 ジャイアン「ぶりぶりぶりぶりぶり」 スネ夫「わあっ さすがジャイアン!立派なうんこだよ〜」
すまん、もう辞めるから
すまん、もう辞めるから
本当は「ごまかしたつもりか」なんだよね。“?”は付かない。 後から気付いた。まあ、スレタイにするには“?”を付けた方がわかりやすいかも しれないけど一応。
「さて、ドラコルルは大学卒業後治安部へと就いたわけですが、ここで一つ疑問があります。 彼は学生時代に当時の大統領の無能さに激昂して、政治の道に入りました。 しかし、実際には法務省ではなく、治安部への就職を果たしています。 そのことについて、本日は特別にゲストをお呼びしています。 当時の治安大臣の、ゲンブ氏です。よろしくおねがいします」 「はい、よろしくお願いします」 「では早速ですが、ドラコルルはどうして治安部へ行ったのだと思いますか?」 「……これはおそらく、当時の大統領パピの存在が大きかったのだと思います。 彼はパピの才能を瞬時に見抜いた。そしてそのときにパピの政治力に期待し、自分は治安へとわたろうと考えたのでしょう。 当時彼にも十分な実力がありましたが、民衆の人気という点ではパピに一歩劣りましたからね」 「パピと共に就こうとは考えなかったのでしょうか?」 「……実は、このとき既にドラコルルとパピの間には既存の関係が崩れていたのです。 ドラコルルはもともと打算的な性格ですからね、他人第一に考えるパピの意見と合うはずはありません。 それに、大学時代に起きた二つの事件も衝撃的だったのでしょう」 「その二つの事件とは?」 「ええ、まず一つ目はドラコルルとパピが共同研究していたレポートです。 彼ら二人は分担して研究し、最後の日に成果を合わせて大学教授に提出する予定が、 ドラコルルは提出の一日前急に自分の研究結果を燃やしてしまったのです。 もちろんパピはそのときに抗議しました。しかしドラコルルはその抗議を受けずそのままその教授から減点を貰っています」
「なるほど、それはドラコルルがパピを一方的に裏切ったと」 「表面上はそう見えますね。ですが実はこの話には裏があります。 その教授はその研究成果を使って悪事を考えていたらしく、それを見抜いたドラコルルは自ら研究を打ち切ったのです。 その教授のことを信用していたパピにはその事実を伝えずに……。 二つ目は人事問題です。 ドラコルルは無能な相手には冷たい態度をとります。逆に有能な相手にはそれ相応の恩賞を保障しますが。 私の部下であった頃も減棒・更迭は日常茶飯事、免職すら珍しくない状態でした」 「なるほど、民衆第一に考えるパピとはその意見は確かに平行線ですね」 「ええ。彼はパピが「相手のことを考えてくれ」と進言してもなおその行動をし続けました。 ここら辺から二人の関係が崩れていき、結果あのような大惨事にと発展したのです」 「ありがとうございます。―――――さて、このままの生活が続けば二人はそのまま幸福な人生を送ったかもしれません。 しかし、神はそれを許しませんでした。あの男……そう、独裁者ギルモアの登場です」
次はそのときが見られます。 ギルモア?知るかそんなの。
冷静に見るとあらすじなぞってるだけでツマンナイ。 外伝さんが懐かしい。
ま、そりゃテレビをそのまま長官風に再現してみているだけだからな。 文にするとこう淡々としてしまうのは仕方がない。 作風変えるとそのとき歴史は動いたにならなくなってしまう。 だから絵と音楽は脳内補完してくれ。 ちなみにつっこむとこれはあらすじではない
18は気にせず続き書いてください。 面白いと思ってる人の方がずっと多いはずです。
なるほど・・・「約束を破った」エピソードにはそんな裏が。 いかにも長官らしいな。それでいてパピにその事を責められても ただ「言われてみればその通り」とだけ。カコヨスギですな。
もう、うんこは書くべきでは無い。
>>19 俺はあなたの新しいタイプのSSが好きだ
「今日のその時」を待っている!
そういえばこの前「その時歴史が動いた」の予告見てたら「脅威のカリスマと 卓越した軍事力」(←正確じゃないかも)というキャッチフレーズが。 当然のように長官を思い出した俺。
もしちゃんと教授の事をパピに説明してたら仲違いは避けられたのかな?
26 :
24 :03/10/06 22:45 ID:???
スマソ。変換間違い 脅威→驚異
>>25 長官はまかりなりにも恩師だった人の悪事を他人にばらすような真似はしない。
ついに弱点が分かったぞ地球戦車め!今度会った時が貴様らの最後だ!
長官そのときちゃんと手袋変えてるね。
え、ほんと?見てみよう
ホントだ・・・・黒手袋→白手袋 技術者の作業に立会い中だから、自分も必要に応じて作業できるように? さすが現場主義。改めてソンケーする。
技術者が「長官、お手が汚れます」とか言ったら逆に怒られそうだな。 「君は私にない技術を持っている。自分の仕事を卑下するような事は言うな」とかなんとか
諸君、今すぐに166Pの6コマ目を見るのだ! 普段サングラスに隠れている長官の瞳が見られるぞ!
あれって目なのか? 光の加減とかじゃなくて?
>>27 パピや教授を気遣ってしたことが、後のパピとの対立、ひいては政府軍全滅を引き起こした、
と考えると皮肉だな。
38 :
パピ :03/10/08 10:39 ID:???
どうして言ってくれなかったんだ!長官!
パピ、正義の強い君のことだ。このことを話せば君はきっと、教授を告発しただろう。
40 :
パピ :03/10/08 13:04 ID:???
そ、それは・・・でも・・・ でも僕は本当のことを話してほしかったよ! 僕にとっては教授の事より君に裏切られた方がよっぽどつらいことだったのに。
いつの間にか前スレ埋め立て完了してる・・・
ピリカ全土を巻き込んだ内戦に繋がると思えば、単なる行き違い、で 済まされる問題じゃないな(w
つまり、教授が一番悪い、とw
んーでも、親友同士のままなら戦争を回避できた、とも言い切れない気が
で、続きはマダかな〜♪
うんこの新作が読みたい。 ここでずっと連載して欲しい。
うんこの作品は、外伝死の作品に迫る感動がある。
>>44 親友だったからこそかえって許せないのかも
お互い意地になっちゃってる
パピの「(長官は)悪魔のように〜」も案外・・・
評価は人それぞれでしょう。 うんこ氏の作品を荒らしと貶す心無い人間がいるのも確か。 うんこ氏は、堂々とここで作品を発表し続けて欲しい。
>>51 age荒らしいい加減にしろ。
あと一回やったら藻前のレス全部削除依頼出す。
『ドラえもんたちの戦車に対しては解体調査を徹底的に行ったのに、 なぜスモールライトに関しては行わなかったのか?』 という疑問点に関して。漏れ的な感想。 内部構造に関しては『当然調査は行ったのだが、何がなにやらさっぱり不明』ということだったのでは。 (ピリカ星の科学力では、恒星間航行技術は実用化出来ていたとしても、地球の22世紀の科学技術の 領域までには達していなかった、などと考えてみる) ただ、一度使ってみて『ものを小さくする光線』と、『小さくしたものを元に戻す光線』を照射する機能を 持っていたことの確認は成功していた、とは考えられる。 あとは、このスレで一般化している『ドラコルルによる将来のギルモア弑逆の布石』がその主要因で、 ギルモアには、誰彼構わず小さくしてしまえるスモールライトの存在など伝えるわけにはいかなかった、とか。 それでこちらにそういうものがあっても、その能力は『地球人に対してのみ通用するもの』とか言ってごまかしておくと。 (もしくは、あれは『ものを小さくする機能』を持つのではなく、『いったん小さくしたものを元の大きな姿に戻す』という 限定された機能しか持たない道具であると嘘をついておいたなんて事も考えられる) あんなもん、ギルモアにばれてしまったら魔王デマオンでも勝てなくなってしまうと思う… 気に食わないヤツは即小さくして『小人収容所』にでも入れてしまえば、食費も大してかからなくなるし… やはり、長官のスペシャルな頭脳の見せた恐るべき智謀の一幕なんですよ!
乙。と、思わず言ってしまう。 なるほど、長官ならその程度の事は当然考えるだろうな。
敵を欺くにはまず味方から・・・・ちょっと違うか。 長官にとっての「味方」はPCIAの部下たちであって、ギルモアなんて(ry
>>54 ども。
思ったんですが、前スレの外伝氏(冥福をお祈りします…)にしても、
『パピ一党の再蜂起成功後のピリカにおける長官の生涯』に関しては描いてはいらっしゃらないようです。
ピリカの人口一千万。東京都と同じ。
今現在の我が国の首都である、この巨大都市を抱える広域地方公共団体でも、治安の悪化は著しく解決の目処はあまり立っていないようです。
ならば、まず間違いなくそれ以上、いや、全く比べ物にもならない程の巨大な社会不安を抱えるであろう、パピによる政権奪還後のピリカにおいて、
長官の才はより必要とされるのではないでしょうか。正に外伝氏のストーリーにおける、ゲンブ氏による社会安定政策下での長官の功績のように。
その状況下においては、パピとは政策に関する論争なんて日常茶飯事なのでは。
互いに相容れず、牽制し合うことで論調は熱くなっていくが、しかし心の中では相手の能力を誰よりも認識しており、
そして供に祖国を愛する気持ちは誰にも負けないと考える二人。
熱いトークバトルが繰り広げられていく予感…
他にも外伝氏のRSBCのような陸戦シーンも、長官の能力の高さを謳う上で絶大な効果を発揮していましたが、
平時における細かなデスクワークでの処理能力の高さも見てみたい…
それに確か、裏設定で他の星に存在する国家と戦争状態にあるとか?
その国を攻撃すべきだと主張する長官と、平和外交を進めようとするパピ大統領。
そうこうしているうちに逆にピリカ星が攻撃されて否応無く戦争をするしかなくなったピリカ。
そこで長官の力が発揮される…!
うをを、山ほどストーリーが作れそう…
しかし残念ながら、私には文才は全く無いのでこの情報を生かしたSSなんぞ作れそうにありません。
どなたかおねがいできないものでしょうか…
ども、前スレの895もとい15-16です
なんだか盛り上がってきたようなのでコテとトリップ付けてみました。
>>56 を聞いて早速残りに反映させている俺……。
おそらく土曜のこの時間ぐらいには完成するかと。
長官はおそらくF氏の原作の後にパピあたりが職務に復帰させたと思います。
俺が考えるに多分政治関係と踏んでいますが。
まあ、軍事関係という線もあるけれどあの計算高さは政治のほうに向いている気がします。
ギルモアにとっての長官の存在は日本の重臣よりも古代中国の賢者って感じがしますよね。
長官がパピ時代の政治体制に不満を持っていてギルモアの軍を上手く利用したというような感が。
その後でギルモアを偶像に仕立て上げて自分は裏で政治を操ってるようなそんな感じ。
表には決して出ない裏歴史の支配者。……なんかかっこいい。
なんだか燃える。まじで。
>>56 SSじゃなくても、あなたのレスは読んでるだけで気分が高揚してくるっすよ。
これからも書きたいこと書いてホスイ
>>57 長官って確かに一言では言い表せないね。官僚?軍人?政治家?
確実に言えるのはどれをやっても天才ってことかなw
>>56 >『パピ一党の再蜂起成功後のピリカにおける長官の生涯』に関しては
それも読んでみたかったですね。
「パピの死後の長官の生涯」については見事なまでに描ききってくれましたけど。
ギルモアの息子あたりが長官とパピを逆恨みして復讐に来る、なんて展開も面白いかも そいつの言い分としては パピ→ギルモアが暴徒にあぼーんされるのを止めなかった 長官→ギルモアを裏切った その上、ギルモアは殺されたってのに二人は何事もなかったように生きてて許せん!とかで
>>58 全文ドウイ
F先生って大長編の続編を描く事はなかったけど、
>>56 を見ると小戦争だけでも「その後」の話を描いてほしかった
という気持ちが沸き起こる・・・・
>>62 開拓史と魔界は続編が存在するよ。
映画版の芝山監督によるもので
「ドラえもんクラブ」に掲載されたやつ。
>>63 そうなのか。でもそれってF先生が作った訳じゃないんでしょ?
>>60 でも、二人はある意味死んだギルモア以上に、辛い思いに耐えて生きてるんだ・・・
というオチかな ↑ゲンブあたりが言う
その年の春、ピリカである男が軍部の指令につきました。 後の独裁者、ギルモアです。彼は野望を持っていました。 ピリカを自分一人で圧巻しようとする野望です。 当時のピリカ政権は民主主義、議院制を用いており、大統領といえど独裁は絶対に不可能な政治体制でした。 そこで彼は軍部の指令についたのです。軍事力を利用し、力でピリカを捻じ伏せようとしたのです。 それにいち早く気付いたのはドラコルルでした。 彼はパピに進言します。 「大統領権限を使用し、大臣を総辞職させろ」 いくら大統領に独裁的な力がないといっても、人事権は存在していました。 葵の紋ともいえる「大臣総辞職・議会の解散・議会の召集」の3つの権利のうちの一つです。 ドラコルルはそれを行使してもらい、ギルモアの軍に対する指揮権を剥奪することによって野望を阻止しようと考えたのです。 しかし、パピから返ってきた言葉はドラコルルを落胆させるにふさわしい言葉でした。 「ドラコルル、君は他人を信用しなさ過ぎる。もう少し他人を信用したらどうだろうか」 パピは以前からドラコルルが自分だけでなく他人にも厳しいことから今回もそうだろうと考え、 ギルモアの野望を見抜けていませんでした。 ドラコルルはそれに落胆します。 以前からすれ違いの多い二人、ドラコルルは今回のこの一件でパピに見切りをつけようとも考えていました。
ちょうどその時でした、ドラコルルの前にギルモアが対談にやってきます。 ギルモアは彼に言います。 「ピリカを変える気はないか?」 もし、先の一件がなければドラコルルはこの提案を一笑に伏したでしょう。 しかし、パピの甘さはこの先必ずピリカにとって致命的なものになる。 そう痛感していたドラコルルは、ギルモアの提案に乗ります。 PCIAの結成です。ドラコルルは長官に任命されます。 ドラコルルが任されるまでPCIAの構成員はたったの五名。お世辞にも情報機関とはいえないものでした。 まず彼がしたことはPCIAのメンバーを増やすことでした。 長官に任命されてからすぐに治安部を辞め、大学時代にピックアップして置いた有能な人材を集めます。 同時に若手の育成にも力を注ぎました。 大学時代のときと同じように、褒めるべき部分は褒め、叱責するべき部分は叱責。 違ったのはパピがいるかいないかだけでした。 この長官の方法は成功します。 三ヶ月でPCIAの構成員は数百人にも増え、ギルモアにとって必要不可欠な機関にまで成長しました。 長官はこのときに悩んでいたようです。 元PCIA兵の一人がこう語っています。 「長官は友情を大切にしていました。決して直接口にはしませんでしたが、パピと戦うという現実がとても辛かったようです」 そう、長官が進めているのは他でもないかつての親友パピとの直接対決。 長官はその後ギルモアを一番上に立てることになりますから、必然的にパピはギルモアに処刑されます。 彼は間接的に、自分の親友を殺す行為を苦悩していたのです。 ですが、長官の決意は固いようでした。 長官は先の元PCIA兵にこう洩らしています。 「友情は私一人の問題だが、国というものは一千万の命が関わってくる。私の問題を黙殺すべきであろう」 長官は自分の友情を捨て国の存続にかけていたようです。 この長官の判断は後の人々から二つの意見がとられています。 自分の全てを国に費やす誇り高い男。 打算的に友を殺す悪魔。
同年の夏、ついにギルモアは動きました。 ギルモアの取った作戦は、強行作戦。多大な犠牲者が出るのは目に見えていました。 それに長官は反論します。ですが、長官の言葉に耳を貸すギルモアではありませんでした。 仕方なく長官は方針を変えます。 長官が選んだのは短期決戦。一日でも早くこの内乱を終わらせることでした。 長官はまず政府側の通信経路を遮断します。 加えて、PCIA兵には小隊長クラスの人間を集中的に狙撃するように命じます。 これで相手の指揮系統をめちゃめちゃにしていき、ギルモアが用意した戦車部隊でせめていきます。 この攻撃は効果覿面でした。 完全に不意を疲れた政府軍は長官の作戦でまともな指揮が出来ずに混乱状態となっていきます。 もう、誰の目から見ても勝利は明らかでした。 政府軍壊滅の、三時間前のことです。 ―――――政府軍壊滅まであと三時間
「この番組も、そろそろ終了の時間が近づいてまいりました。 ギルモアは自分の欲を第一に考えた独裁者であったわけですが、 ピリカのこと第一に考えていたドラコルルが何故彼に協力したのか? これにはさまざまな諸説が流れています。 今日はその辺を語りながら、その時を迎えたいと思います。 今までご静聴、どうもありがとうございました」
ギルモアの反乱軍は息つく暇もなくパピの官邸に襲い掛かります。 同日政府軍は陥落し、わずか数日のギルモア政権が確立されます。 ですがそのギルモアも、宇宙に逃げてから連れ戻されたパピを追ってやってきた地球人にあえなく倒れます。 このことについては一つの疑問があります。 ここまで完璧に物事を遂行してきたドラコルルが何故パピを宇宙に取り逃がしたのか。 それは、かつて親友であったパピに対するドラコルルなりの情けだったのかもしれません。 長官はパピを処刑した後はギルモアを暗殺し新たなピリカを作ろうとしていたようです。 それは、パピの銃殺刑執行役のPCIA兵がパピを銃殺後ギルモアを撃つように命令されていたことから分かっています。 ギルモアは政権崩壊の一週間後、パピの手によって処刑されます。 パピは長官には数ヶ月の懲役の後にまた政界に戻るようにと言い渡しますが、 長官はこれを承諾することはありませんでした。 懲役刑の後、長官は姿を消します。 彼は去り際にこう語りました。 「パピはもう以前のような甘さゆえの過ちを犯すことはあるまい。 ピリカはもう安泰だ。私がいる必要はない。 いくらパピが私を買っているとはいえ、私がピリカのために動いたとはいえ、 私は反逆者だ。政界に立つことは許されない。 また私が歴史の表に出てくるときは、新たな争いがあったときだ」 それ以来長官は決して歴史の表に立つことはありませんでした。 でも、彼はこのピリカのどこかでピリカのことを見守っているのです。 またギルモアのような不穏分子が現れない限り、出てくることはないのでしょうが。 その時歴史は動いた〜ドラコルル・大統領との確執〜 -終-
その時歴史は動いたはこれにて終了です。 ……普通のSSとは勝手が違うから難しかった、が感想になりますかな。 今度ここで書く機会がある場合は、今度はちゃんと普通のSSにしておきます。
ヤタ―――――!! リアルタイムで見れますた! 明日(今日か)夕方だと思ってたから、思いがけず見れてラッキー。 次のSSも楽しみにしてますよ。
乙! 普通のSSもいいけど、これもイイ!と思う SSの新しい可能性を見た、って感じかな
>また私が歴史の表に出てくるときは、新たな争いがあったときだ
カ・・・カコイイ・・・
いかにも長官らしい。
マンセー者としては、その新たな争いを期待してしまうw
それこそ、「その時」さん自身も
>>57 で言ってるような。
ギルモアは暴徒に空港で殺されたんじゃなくてパピが処刑したのか。 こういう設定のSSは初めて見たかも。
てかレス早っ! また書くかは微妙。 ちなみにSS内のギルモア殺す役だった奴は176P3コマ目のつっ立ってる奴w そして気付いたんだが、宇宙小戦争って表紙にジャイアンいなくないか?
>>76 >176P3コマ目のつっ立ってる奴
おお、なるほど。彼なら一発ですな。
あと、ほんとに表紙にジャイアンいない。
くそー俺はライブで見れなかった>SS
長官がパピの甘さに危惧を抱いてて、それでギルモアに協力したというのに納得した。
>「友情は私一人の問題だが、国というものは一千万の命が関わってくる。 > 私の問題を黙殺すべきであろう」 なんか泣けた。 私的な感情を優先させる訳にいかない立場だもんね。 葛藤しても苦しんでも、それを表に出せない。辛いなあ
「その時」調SS乙。 確かにピリカでも作られそうな気がする。 パピで作るより絶対面白い番組が出来るだろう。
ども、
>>53 &
>>56 です。
モノはついでとSS書いてみます。
自信なんか無いです。でも、前スレにあったように、「自分で書きもしないのに偉そうに言うな」というのも確か
だと思いますから…
では、どうぞ。
【復興の星】
―ある男たちの武器無き戦い―
ピリカ星の動乱が一応の終結を見て2週間…
ようやく体制も安定を見せようとしてきた。
しかし、それはあくまでもギルモアが失脚したということでしかない。現実はより厳しいものであることは、少
しでも政治を知るものであるならば容易に理解できた。
「予算が無い?」
ここは仮に設置されたピリカ星中央行政府の置かれる旧市庁舎。ピリカ首都ピリポリスにあってギルモアの影響
を逃れ、施設としての能力が十全に発揮できるほぼ唯一の場所であった。
その一室において、旧ピリカ大統領であり、今回の革命を成功させた中心人物である現ピリカにおいて暫定的に
大統領に任命された(実質的には自己任命)パピ臨時大統領は、部下の発言を端的に述べた。
「はい、現時点における推計国家予算は必要とされる総額の約40パーセントほどです。これでは各省庁間におけ
る熾烈な奪い合いになることは目に見えています」
「ふむ…ある程度予想は出来ていたのですが、そこまでとは…。ギルモアもやってはならないことを…。」
「いえ、おそらくは大統領のお考えとは少し違うのです。」
「?、どういうことだ?」
「はい…」
大統領付きの秘書に任命されたその青年(かつては新米の市長職員であったという)は、たどたどしい口調で説 明をした。それによると、財政の悪化はギルモア氏が税金を無駄遣いして享楽の限りを尽くしていた、というこ とでもなく、国家予算の著しく偏った配分が行われていた、ということでもないらしい。 所謂税金の徴収の不徹底であるということだ。 「それは…いささか奇妙な話だな。ギルモアのことだ、一般民衆に対して、信じがたいほどの圧制を強いてい ると思っていたのだが…。」 「はあ、まあ圧制を強いていたということには間違いないのですが…その方法に問題がありすぎたのです。」 一呼吸置いて、彼は続けた。 「ギルモアは反乱を起こしてこの国を乗っ取り、そのすべてを確保した後に、行政機構をめちゃくちゃにしてし まったのです。その結果、各地において税金の徴収だけでなく、ピリカ国内における行政システムそのものが破 壊されてしまった、ということだそうです。」 本人はそういった話を専門家から聞いてきたらしい。時折持っていた書類を見ながらそう答えた。 パピは考えた。 (…はっきり言えば、極端な増税より遥かに危険な行為だな、それは。市民が自ら払おうとしているお金まで切 り捨てていたのだから。しかし…) 「となると、市民の一部にはより過大な納税を強制していたのではないか?」 「ええ、その通りです」 青年―サナン秘書は書類に目を落とし、内容を確認した。 「現在確認されている情報には、納税率が30%以下である地域がピリカ全体の約4割を占める一方で、それま での5倍以上の重税を敷かれた地域が2割を超えているとあります。残りの4割にしてもこの両者よりはまし、 ということで、内部においては払えないほどの税を強要されたものもいれば、納税の勧告さえ全く行われなかっ た市民も少なくないようです。」 パピはそこで納得したようにうなずいた。 「なるほどね。かれらには軍事組織や秘密警察をまとめ、運用する技術があっても、国家を運営する術は全く習 得してはいなかったということか」 「どうやら、そういうことです。」
そこでふと気が付いた。 「しかし、それならば今まではなぜ、こういう問題が発生しなかったのだろう?社会機構が乱れるということは、 より暴動やクーデターを頻発させやすいということを意味すると思うのだけど。」 「は、それがどうも…」 そこでパピは、ある人物の名を耳にすることになる。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 男はベッドとも言えない簡易寝台に寝転んでいた。両手を組んで頭に敷き、ぼんやりと天井を見ていた。 今までの事を思い浮かべながら。 (やはり失敗したか…) 改めて、そう考える。 男は目を閉じ、ここしばらくの間に起こったことを思い出してみた。 異星人たち、あの五人の巨人も、確かに再蜂起における重要な要素であったことに疑いは無い。 しかし、問題はそれ以前だ。 例え彼らがどれほど強力な戦闘能力を保持していようと、たった五人で何が出来るわけも無い。あの戦車を始め、 様々な道具を持っていようともだ。 着目すべき点は別にある。それは、ギルモア政府そのものの欠陥だ。 彼はギルモア政府の中枢に位置しながら、しかし政府の行動においてはあまり異論を差し挟むことを許されては いなかった。本来ならばその能力は確かであり、各方面に対してのより高度な指示を下すことさえ可能だったのに… その権利はクーデター成功後、直ちに失われてしまっていた。 男はそこで唇と供に臍を噛む。あともう少しだったのに。
クーデターには成功した。しかし、そこで彼は取り返しのつかないミスを犯してしまったのだ。 大統領パピの逃亡。それまで何一つ支障の無い進行を見せた計画であったのに、もう一歩のところでパピを取り 逃がしてしまった。ゲンブ等、一部の大統領派の者も取り逃がしてしまったが、ギルモアもその件に関しては特 に気にしていない。それらの人物には代えが利くからだ。いようといまいと何の影響も無い。 だが、パピに関してはそんなレベルで片が付くものではない。彼ただ一人を取り逃がすことによって、国民のパ ピに対する期待は大きなまま保持される。それはギルモアの政権を常に脅かす要因であり続けるからである。何 か一つでもミスをすれば、「パピ大統領の時はこんなことは無かった。ギルモアは無能だ。」と言われるであろ う事は明白であり、そのイメージが国民一般の意識として定着する。そしてまた別のミスをすればそれはより一 層深まり、国民の政府からの離反は更に深刻なものとなるだろう。 その悪循環を少しでも取り除くには、「もうパピはこの世のどこにもいないのだ」という絶対的な感覚を、国民 の意識化に叩き込む必要があったのだ。なれば、彼の失態は重大であった。 それがゆえに彼は新政府の要職に就くより先に、パピ追討の指揮を取るよう、ギルモアの命令を受けた。彼自身 もそれが何よりも必要であると考えていたため、粛々とその命を受けた。 だが、それはより大きなミスとなった。 大統領の緊急避難用宇宙船が残したワープの波動を探知し、その後を追跡して現地にたどり着いたまではよかった。 そして惑星での大統領の探索、確保にも何とか成功し、帰途に着くまでも大した事は無かった。 問題なのは、時間がかかり過ぎたという事である。 ワープ航法の進歩に伴い、(ピリカ星の)人類はより遠くの天体まで行くことが出来るようになった。しかしそ れでも短くは無い時間を必要とする。さらに今回の航行は単なる旅行や現地までの物資輸送などではなく、逃亡 者の捜索である。かかる時間は本当のところ、どれほどになるか分かったものではない。 結果、決して無視できないほどの時間が経過することとなった。 彼は悔やんでも悔やみきれなかった。そのミスがより大きなミスを生む結果となってしまったのである。
それがもう一つのミス、中心となる人員の不足による社会の不安定化である。 クーデターの実行に当たって、各地で反乱を起こす実行部隊の編成は難なく終了した。後は成功後、政府を運営 する上での閣僚の任命である。 ところが、これが恐ろしく難航した。軍務以外の事にたずさわれる者が殆どいないのである。 当然、問題となった。内部において少なからぬ時間をかけて人員を養成、確保し、何とかなったのはクーデター 開始のわずか一週間前。既に一部の部隊はお膳立ての任務についているというような切迫した時期に、ようやく 政府編成用のメンバーは集まった。 彼らがそれなりの位置において政治、行政の任についていれば問題は無かったのだが… かれはそこで顔をゆがめた。 ギルモアが余計なことをしなければよかったのに。 なんと、追跡の任務におかれた彼の部隊、そこには、それら軍務以外に用いられるべき人員も配備されたままだった のである。 元々、こういったクーデター以外の行動においてはギルモア以下の者は全く感心を持っていなかった。その為、 ありとあらゆることが後手後手に回ったまま、最後まで泥縄を編み続ける形で終始する羽目になってしまったの だった。 彼は焦った。他の様々な問題も含め、出撃前夜まで彼は殆ど一人で軍事以外の諸問題に取り組んでいた。その上 に更に非軍事要員の再配置を行い、その機能を発揮出来るように機構の運営方法を伝達し、実際に稼動させて確 かめようともしたが、それらの作業も結局中途半端で終わらせるしかなかった。結果、ある程度までは整理し、 社会の安定に向けての整備は出来たが、重要な場所を含んだ約半数以上にも上る事項をほぼ放置したまま残さざ るを得なかったのである。更に、出撃する追跡用の船に、後に間違いなく必要となるであろう政府中枢に配置す べき人員を全人員の約8割以上を配備していたのだが、その内の半数以上を降ろすことが出来ず、追跡の途につ くことになってしまったのである。
もし、作業が滞りなく進み、人員の8割、いや、7割がピリカ星に残留し、各地において活動を行っていれば、 あれほどの社会への圧迫も無かったであろう。正に泥縄で進行した人事ではあったが、いざ出来てみると十分な、 いやそれ以上の人材を集めることが出来たと言う自負があった。彼にしても、今までそれなりにしか見ていなかっ た軍事以外の分野に視野を広げ、それを作っていくということの意義が理解出来るようになっていた。 彼は目を開いた。 歴史にIFはないという。それは当然の事だ。しかし、思わずにはいられなかった。 ―もう一日、いや、もう数時間で良いから発進を引き伸ばしてくれていたら… ギルモアはそれを許さなかった。彼にとっては、経済の運用、社会福祉、公共事業の効率化などはどうでも良い としか思えないことだったのだろう。税金にしても極端な話、銃口を向ければ徴収など容易だとしか思っていな かったに違いない。そんな乱暴な方法を取った場合に必要な銃口の数、それを差し向ける兵の配備とその補給、 更にはその兵が何を考えて、どういった行動を取るかなど、考えもしなかったのだろう。それらよりもまず、パ ピ元大統領の抹殺が彼の思考においては優先したのだ。 結果、町には物資が集まらず、家庭に供給される電気、ガス、水道は恐ろしいまでの地域ごとの偏りが出ること となり、各地にはクーデター開始以前よりも多くの犯罪が発生することとなった。 これではもう一度クーデターが起きないということのほうがおかしい。ギルモア政権が国民からの支持を受けず、 弾劾の対象としかならなかったのは当然の帰結だった。 …あの、荒れ果てた中央公園は一体なんなんだ。 この星にパピをつれ帰って、まず彼が思ったこと。それは町から活気が消えてしまっていたことだった。 遅まきながら戦闘艦の乗員から行政要員を引き抜き、それを再配置する作業に取り掛かろうとギルモアに話を通 すため、彼は宇宙港からギルモアの公邸に向かっていた。その途中、町の様子が目に飛び込んできた。 大通りからは人気が失せ、商店街のショーウインドウには商品も無く、道を歩くほんの数人の人々の顔からは何 の表情も読み取れなくなっていた。 彼は少し顔をゆがめた。その後、車は首都ピリポリス中心に位置する中央公園のそばを通り過ぎた。
そこで目にしたのは、悲しみと、困窮に満ちた人々の姿だった。 まだ数は少ないと言えたかもしれないが、逆に言えば無視できない数の浮浪者が、色んなところにシートを敷き、 新聞紙に包まり、ダンボールの一戸建てに住んでいた。 それは目を覆う光景だった。 これが、今のピリカの姿なのか? ある程度予想はついていたとはいえ、これほどのものとは思いもよらなかった。 彼は愕然とした。それは彼の未熟さと、思考能力の高さの二つの資質が織り成したハーモニィであった。 平和や安寧など、そこには無かった。 どこにも、彼の追い求めた社会の姿は無かった。 前大統領の未熟さから来た政情不安を内包した社会など、この姿の前には天国と同様と言えるほどのものであった。 その後、彼はギルモア首相から行政権を得ると直ちに作業に取り掛かったが、それは遅きに失した。誰もその重 要性を理解していなかったがゆえに改造は容易であり、作業は順調に進んだが、それまでの短くない期間の悪政 の影響は甚大であった。回復には長い時間がかかると判断された。 結局、その作業は終了することも無く幕を閉じたのだが。 そこまで考えを進め、彼はもう一度目を閉じた。 …考えてみれば、私自身の責任でもあるわけだ。あの時、パピをちゃんと捕らえていれば、わざわざ地球などと いう星にまで行くことも無く、ピリカでじっくり時間をかけてデスクワークに従事していられたというのに。そ れがほんの些細なミスから、わざわざ手に入れた貴重な時間を無駄に費やしてしまった。ギルモアは所詮小者に 過ぎん。時間をかければ社会のなんたるかについても教えてやれたかもしれんが… ゆっくりと目を開け、コンクリート製の天井を見つめる。
…まあいいか。もう過ぎたことだ… 彼は狭い寝台の上で、それでも無理やり壁のほうを向き、宜しくは無い気分で睡魔の誘いを受けようとした。 そのとき。 「囚人番号013-2286、出ろ。」 何事か、と彼が振り返ると、チャリンチャリンと音を立てつつ、看守が鍵を錠に差し込み開けようとしていた。 「なんだ、何か私に用があるのか?今は既に就寝時間だろう。幾ら私が犯罪者であろうとも、その程度の権利は あるはずだ。」 彼はそのプライドの高さと経験の深さから、看守に対しても主張すべきことは必ずしてきたし、同じく他の囚人 たちにもそうあるように指導してきた。であるがゆえに、今回も彼はそう言い放った。 「…いいから出ろ、おまえは釈放だ。」 一瞬、彼は何を言われているのか分からなかった。 「釈放?」 「ああ。」 「どういうことだ。」 当然の意見だった。 「俺はそれには答えられん。その方の下に行ってから聞け。」 その方? 「…分かった。」 彼は素直に答えた。 ここでどれだけ問答を繰り返そうと話にはなるまい。もしここであくまで出ないということを主張すれば、周り の囚人たちを片っ端から起こすことにもなろう。時刻は既に午前3時を過ぎている。余計な迷惑をかける必要も 無い。 牢から出て行こうとする。 「持っていくものは無いのか?」 「ああ、無い。」 そう、何も持ってはこなかった。それらはすべて、娑婆に置いてきたからだ。 またいつか取りに戻るから、では無かった。 ここまでの事をしたのだ。出られるまでには永い時間が過ぎていよう。ならば、俗世間とのしがらみはすべて切 り捨ててしまったほうが良い、そう考えたからだ。―もしかしたら、あまりにも永すぎて、戻るのもかなわぬか もしれないとも考えていた。もちろん、それはそれで、全く問題なかったが。
取りあえず、一番親しかったものを起こして一応の別れを告げさせてくれるよう看守に頼むと、看守は理解した ように、 「早く済ませてくれよ。」 とだけ言って、しばしの時間をくれた。 コンコン、コン。 鉄格子を叩く音がひそやかに辺りに響く。 「おい、起きろ。マイス大佐。」 ん、とその囚人―かつて彼の腹心であった人物は、ずいぶん前に旅立ってしまっていたこことは違う世界から、 ようやくの事で舞い戻ってきたようだった。 「あ、長官。どうなさったのですか?」 と、彼の部屋のものと全く変わらない簡易寝台で寝ていたその人物は、急いで彼の前に立った。 「おい、私はもう長官ではない―と、何度言ったら分かるんだ?」 「私にとっては、あなたは長官のままですよ。他のどなたでもありません。それに、長官も私の事をかつての階 級を付けて呼んでくださっているではありませんか。」 その人物―マイスと呼ばれたかつてのPCIA大佐は笑いをこらえながら言った。 「…そうだな。」 ふう、と彼は息を漏らした。考えてみれば、彼はここに入ってから既に短くない時間を経ているというのに、あ まり溜息をついた事が無い。先程の回想にしたところで、あくまでもここしばらくの間に起こったことの反省に 過ぎない。そんなことはする気にもならないのだ。 だのにどうしてこの人物の前では、いつも溜息が出てしまうのだろう。 「まあいい。それよりも、今ここにいる理由を言っておこう。」 「はい。」 マイスは生真面目な面持ちで彼を見据える。 「実はな―私は現時点を持って釈放ということらしい。」
「え?!」 いつもは沈着冷静なマイスが驚きに満ちた表情になる。 「どこの誰かは知らんが、私を釈放してくれたということだ。―まあ、なんとなく想像はつくが。」 「…そうですか。よかったです。長官を必要としているものが、おそらくは新政府の中にもいるということで しょうね。誰かは私にはさっぱりですが。」 マイスには長官という敬称で彼を呼ぶことを止める気は無いようだ。 「…いや、おそらくはおまえも知っている者だろう。ここで口にすることは出来んが…」 そこでマイスは少し考えてみる。 「残念ながら、私にはやはりわかりません。しかし、長官が新政府において重要な役割を持つことを望むものが 上層部にも存在するということは想像できます。」 そこで彼はほんの少しだけ笑いながら困った顔をして見せた。 「気軽に言ってくれるものだな…そんな大役を引き受けるかどうかどころか、まだ私はその人物に会ってすらい ないのにか?」 「いえ、間違いなく長官の釈放はその為です。それに…長官は引き受けられます。私には分かりますよ。 長官は、まだ自分が成すべきことを成し終えたとは考えていらっしゃらないように伺えます。」 「……」 彼はそこで視線をそらし、少しだけ何かを思い悩む顔をした。 そこでマイスは表情を改め、かつての上官に向き直った。 「頑張ってください、ドラコルル長官。我らPCIA全員の想いを、叶えてください。」 マイス元PCIA大佐は、元ギルモア政権PCIA長官に向かって、これ以上無いというほどの素晴らしい敬礼をした。 一瞬の空白が生まれた。しかし、 彼―ドラコルルも、それに応じて答礼を行った。 それが終わった後、マイスの微笑に答えることも無く、ドラコルルは何かを決意した表情を浮かべつつ、長い廊 下を進んでいった。力強い歩調で。 マイスはいつまでも敬礼を終えることなく、その廊下を叩く靴の音が消えてもなお、その場に立ち尽くしていた。 (―頑張ってください、長官!) 一人の英雄と、その従者が、伝説的な光景を生み出していた… <続く>
…怖いなー、どういう評価が返ってくるのだろう… 一応、序章ということで。好評であれば続きを書いてみます。 基礎設定が中途半端なので、もし今後のストーリーを書く場合には、そっち方面を充実させてからにしましょう。 では、これにて… P.S:あ、私もハンドルネームを作っときましょう。 (今後使う機会があるかは神のみぞ知る…)
あの人が復活したのか?
こ、これでSS書く能力がないなんて冗談でしょうW 続き待ってますよまじで。
なんか妙にレスが増えてると思ったらビクーリ 新たな神降臨めでたい。 長官を迎える人物とは?これからピリカはどうなるのか? いやほんと、楽しみだ。
>>92 禿しく同意
またまたご謙遜を、って感じ
でも実力ある人ほど謙虚なのかも
ところで、この人のSSでは長官とパピは過去どういう間柄だったのかな 前スレからの流れでなんとなく「元親友」が主流だけど ま、続きが出ればその辺もわかるかな? とにかく乙でした。続編待望。
そういえば、パピが生きていてなおかつ長官がピリカ復興の為に尽力するという パターンはこれまでのSSにはなかったね。
>>90 乙です。
既にあなたのSS世界にはまりそうな自分がいます。
これからどう展開するのかわかりませんけど、できればハッピーエンドきぼんでつ。
いい部下に恵まれてるね、長官 続き禿しく読みたい
遅レスだが、長官が教授を告発しなかったのは「教授に利用価値があったから」だろ?
>>99 それは穿ち過ぎなような・・・
レポート破棄して減点くらってるし、その後も利用してた描写はなかったような。
素直に「パピが尊敬してる教授を告発するのはためらわれた」でいいんじゃ?
で、もう100か
どうなんでしょう、「その時」さん。よければ作者の答えを
解説ばかりしていると安っぽく思われるかもしれないが、要望があったので。 もともと内部告発という行動は大学という組織においては好まれないもの。 文中の教授も大学という組織の一員。 その悪事を告発するというものはいわば身内の恥を晒すのと同じ行為。 長官のようにもともと政界へ進もうとしている者にとっては下手な告発は致命的になりかねない。 ちなみにこれは俺の脳内の話だけでなく、リアルの世界でもいえる話なので。 長官はその二つの道のうち減点という道を選んだ。それだけの話。 ただし、長官が告発すれば長官自身の株は上がるのでは?と考えた方。 同じ政界に進もうとしていたパピはどうなる? ……そうなれば長官の行動は自然と作中のようになるだろう。 ………こんなところでよろしいでしょうか?
さすがだ・・・
104 :
101 :03/10/13 10:50 ID:???
>>102 thx!
漏れはまだまだ考えが甘かった・・・・
パピと自分の将来まで考えての行動だったのかあ… でも自分からは絶対パピに言わないんだろうね長官は
>>96 大抵パピがあのまま処刑された後の話だったからな
「復興の星」続編期待
考えた。 ドラコルルVS宇宙開拓史の企業の人たち。 ドラコルルVS魔境の犬人 ドラコルルVSポセイドン鉄器兵 ドラコルルVS魔王軍 ドラコルルVS鉄人兵団 ドラコルルVS地底人 ドラコルルVSギガゾンビ ドラコルルVSニムゲ ドラコルルVS天空人 ドラコルルVSブリキの機械達 ドラコルルVS夢幻の魔王軍 ドラコルルVSヤドリ ドラビアンナイトと創生日記は敵無し。 とりあえずここまで。長官が歴代の悪役達をどういった戦略で打ち破っていくのか。 基本的にサイズは同じで。SS職人の皆さんよろしくおねがいします。
がいしゅつだったらスマソ。
あ、ついでに「復興の星」が完結した後でよろしいので・・・。
>>107 前スレか前々スレで出てたけど・・・
SSじゃないけど、どうやって攻略するかがレスされてた。
仮想対決ってのは、本格的にSSにしようと思ったら結構大変じゃない? それでも、もし書ける人がいるなら読みたいけど
海外ドラマの「ザ・ホワイトハウス」みたいなSSも面白いかもな といっても、このドラマあんまり見た事ないんだがw
じゃあ政府関係のオリキャラいっぱい作らないとw
>>111 やるならVSガルタイト興業&ギラーミンが見たい。
頭脳対決。
VS鉄人兵団が見たい。 「敵は数億だ!」って感じの絶望感。
鉄人兵団はヴァカだし 有能な司令官もいないし 楽勝でしょ
118 :
病的 :03/10/15 11:30 ID:???
うんこはここにまで来てるのか・・
>>117 そーだな・・・
物量作戦が長官に通じるとは思えん
>>119 だけど多勢に無勢という言葉もある。
いくら長官と言えども油断は出来ない相手だと思う。
個人的な判断だが、鉄人たちは長官の次にドラえもんたちを苦戦させたと思う。
ラストを思い出してくれ。あれも正面対決ではドラえもんたちは手も足も出なかった。
結局別働隊静香が歴史改変をしてかたが付いたわけだが。
まあ、長官は別働隊すら軽く撃沈していたがね。
「歴史改変」もある意味反則だよな。リセット技みたいなもんだし それにしても「その時」さん、新作待ってるYO!
書きたいのはやまやまだけど、宇宙小戦争見たことないから無理なのだよ
↑真うんこ
_,, ―――― ,,_ ' | ' , ,' _ ( . ) _ , , ', i 「. i_i i i i ○ |_____. | ○. i i \ _____|/ i `、 . ||| 人‖ | | .' \ | ' - " , ' -" |/ | <. | . i く,__, ;_'フ j ' 、__, ' …………駄目だ、俺にはAAの技術はない。 新作は微妙。他に書き手もいるようだし、ネタが出来たらということで。
しかもずれた。124は見なかったことにしてくれ。
_,, ―――― ,,_ ' | ' , ,' ._ ( . ) _ , ', i 「 i_i i i i ○ |_____. | ○ i i \ _____|/ i `、 .||| 人‖ | ...| . , ' \ | ' - " ., ' -" |/ | <. | ..i く,__,._.. j ' 、__, .' ずれ直してみた
>>120 同意。鉄人兵団もドラたちを最期の寸前まで追い詰めたわけだしな。
組織力も踏まえるなら大長編3強はPCIA、ガルタイト鉱業、鉄人兵団か。
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…うわー、こんなに好評を得るとは…
有難うございます。成る程、作者冥利に尽きるとはこのことなのでしょう。
私としてもこのストーリーの行く末を見てみたいと考えていました。
未熟ながらも、頑張らせていただきます。
ただ、この数日過程を考えているうちに、とんでもないくらいの「大長編」な長さになってしまいました。
もしかしたら途中で皆さんの興味を得られなくなってしまうかもしれません。正に挑戦です。
途中で終了せざるを得ないかもしれませんが、それまで、微力を尽くしていくつもりです。
では、一応連載ものとして、
>>78 からの作品を【第一章:獄中の回想、そして…】とし、
ここからは第二章ということで更なる長官の奮闘を描いていきたいと思います。
それでは、復興の星を再開しましょう。
皆さんからの声望を糧として…
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向かう先は、分かっていた。誰と会うことになっているのかも。
それでもドラコルルには一片の不安も無かった。既にそこで語るべきことは決めていたからだった。
街には、時間が時間だから―という理由だけでは決して説明できないほどの、奇妙に静まり返った空気が漂っていた。
そこは既に街とは呼べないのかもしれない。それほどまでに朽ちた建造物の列は、道を進む者たちに向かって無
言の重圧を加え、自分たちに近づく者を拒んでいるかのようだった。ドラコルルはそれを見て嫌なものを見る顔
になった。
運転席に座る警官は、事実上の彼の護送に持ちうるべき人材としてはぴったりの、正に強面の男だった。
同様の面構えを見せる両隣に座る警官も、体術のエキスパートであろう事は十分に予測できる程の頑丈な体躯を
見せている。現在ギリギリの活動を余儀なくされているピリカ警察が、精一杯の努力で集めた人材であることは
間違いなかった。
(今更逃げるわけも無いだろうに。) 心の中で彼らの苦労を哀れみつつ、彼は思考を進めた。 今考えるべき事はこれから会うべき者と語るであろう会話の内容についてではない。彼が今後どうするかについてだ。 (問題はどうやって人材を集めるかだ…) 答えは容易に出るものではない。ならば、少しでも時間をかけておくべきだった。 「もう少しで到着する。」 運転席の男が言った。 エアカーは目的地である少し周りのものとは雰囲気の違う、塀で仕切られた比較的面積の広い敷地内に侵入した。 やがてエアカーは停止し、片方の警官がドアを開けて車外に出た。 「ほら、降りろ。」 もう片方の警官がそう促す。 ドラコルルはその言葉に従ってエアカーから降り立ち、その白い建造物を見上げた。 「さて、行くか。」 【第二章:再度の対面】 執務室には誰もいなかった。その部屋の主人を除いては。 「久しぶりだな、ドラコルル。」 その部屋の主である人物―ピリカ臨時大統領・パピは、両サイドに警官を従えた来客に向かってそう言い放った。 いや、正確には従えてなどいないのだが、客の見せるあまりにも堂々とした態度は見るものにそういう感想を抱 かせた。 そう、確かに久しぶりだった。 「全くだな、パピ。」
ドラコルルの言葉を聞いて二人の警官は少し顔をしかめた。パピは警官たちの表情に気づき、席を外すように言った。 「しかし!」 こんなやつと一緒にいたのでは、何をされるか…と言う言葉が喉元まで出掛けたが、 「いいんだ。彼と二人で話がしたい。」 というパピの頼み―実質的には命令―がそれを口にさせなかった。 二人はしぶしぶながらという表情を隠しつつ、退席していった。 勿論、部屋に残った二人の人物は当然の如くその思考を読み取ったが。 「座れよ。」 部屋の主の言葉に促され、ドラコルルは部屋中央のソファに腰掛けた。 パピは執務机の横にあるティーセットが用意されている台を動かし、ソファの横まで移動させた。 「あまり自分で入れたことが無いんだ。味のほうは保証出来ないんだが。」 「いや、構わん。美味かろうが不味かろうが私は紅茶は好かん。」 ドラコルルは突き放すように言った。 パピは微かに表情を崩しつつ、ティーバッグを入れたティーカップを二組用意し、それにポットから熱湯を注いだ。 「すまないな、コーヒーは切らしているんだ。」 紅茶とコーヒー、この星にも存在する二種の飲み物は、やはりその好みに従う者達をも二分するものらしい。 「…品切れだったのか?」 パピに向かってドラコルルはそう問い掛けた。 「まあ、そうだな。正確には少し違うが。」 パピは熱湯の中で両方のティーバッグをそれぞれ何度かずつ振った。少し乱暴だったところを見ると、あまり やったことがないというのは本当のようだ。 ドラコルルは言葉を待った。パピはこう続けた。 「どちらにしても値段が普通のものの十倍近かったらしい。だからわざわざ買う必要はないと言ったんだが、 部下がそれでも買ってくると言い張るので、片方だけにしてくれと頼んだんだ。一応、来客に対しての体裁もあるしな。」 それでパピの好む紅茶にしたらしい。元々高い種類だったそうだが、それにしても暴利だろう。 「そうか…」 ドラコルルはパピから目を逸らし、目の前にあるテーブルを焦点を合わせずに見た。 (物資の窮乏は思った以上だな…)
―この星に帰ってから内情を把握していくにつれて、どれほど深刻であるのかが分かるようになっていった。クー デターによる建造物の損壊のみならず、多くの人命さえも失われた首都ピリポリス。それがやむをえないことで あろうと判断し、強行された政権交代。その影響はこんなところにも及んでいる。パピにさえも、大統領にさえも、 紅茶一杯を飲むことも躊躇わせるほど、状勢の悪化は進んでいたのだ。 全貌を把握することは出来なかった。パピを連れ帰ってから政権が奪還されるまで一ヶ月にも満たない時しか与 えられなかったのでは、元が秘密警察でしかない彼のPCIAでは情報の確保は不可能であった。もし本格的に各地 において子細なデータを取ろうとするならば、それなりの規模のプロ集団に数ヶ月の時をかけて調査させる必要 があるだろう。 付け焼刃の寄せ集め軍団にどうこう出来るものではなかった。 パピは危なっかしい手つきで二組のティーカップ&ソーサ(ティーカップを置く皿)、それにスプーンや角砂糖 のポットを木製のトレイに乗せる。それを意識することなくドラコルルの視線を覆う位置に置いた。ドラコルル はそれに気づいたが、しかし視線も意識も変えることは無かった。パピも自分の行動を意識することなくティー セットをトレイから下ろす。 ―それでも必要最低限の物資の集積、配給体制の確立には成功した。最後の段階まで市民の蜂起が無かったのは その証拠である。わずか20日強の猶予ではあったが、ギルモアの軍組織を利用することでそれを限界まで抑え させる事に成功したのは、紛れも無く賞賛に値する成果であったといえるだろう。 だが、その内実を知る者はごく僅かに過ぎない。多くの国民にとって、彼は『悪の独裁者ギルモアの腹心で酷く 残忍な男』であるに過ぎなかった。 「まあ、美味くは無いだろうが用意させてもらった。」 ようやくお茶の準備が終わったようだ。ドラコルルはそれに手をつける。 「頂こう。」 「砂糖は使わないのか?」 「私はそんなものをぶち込んで、味を殺してまでこういう時間を楽しむ趣味は無い。」 分かりやすい回答だった。
しばらくの間、無言の時が過ぎた。時折ドアの向こうで聞き耳を立てる警官の、僅かに立てる音が五月蝿く響く。 二人はそれぞれ何度か紅茶にも手をつけ、既に底にほんの少し漂っている紅茶の葉の欠片が良く見えるほどに なっていた。 「もう一杯いるか?」 「そうだな、貰おう。」 長くなりそうだ。このの調子で行けば、今使っているティーバッグは出涸らしになるだろうな。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「君の成した改革だがな…」 そろそろ日も昇ろうかという頃になり、ようやくパピは口を開いた。 「なかなかのものだな。」 ほう?そう言ってくれるか。 「別にたいした事はしていない。ただ、物を右から左へと流れるようにしようとしただけだ。」 ドラコルルはこともなげに言った。 「それが難しいのさ。」 「…まあな。」 彼の成したことは物資の配給制の確立だけではなかった。他にもやるべきことがあった。 物流の安定。それは、知らない者、理解しようとしない者にとってはなぜ難しい事であるのかすら分からないほ どの難題だった。古くは巨大な街道を作る事から始まり、近代ではモータリゼイションや大型船舶の普及を推進 する事によってハード面の増強に努めるようになったこの問題は、実はもっと容易に成しうることが出来た。 それが、市場の確保とその自由度の拡大だった。
どんなものを売ろうにも、それを買う者が自由な選択の元で買えるようにならなければ、誰も買ってくれはしな い。買うことが出来ないのである。ならば、商店街、大きな市場等のある程度の広大な敷地を用意し、誰もが自 由に出店、物品の売買が出来るようにすればいい。税金については、そこを管理する集団―国、地方自治体、警 察等に一定額の税を支払う形を確立すれば事は足りる。後は勝手に物が流れていくからである。 本当はそんなに簡単なことではないが、その形を作り上げれば、他の必要なものは市民自身が作り出し、時にそ こを取り仕切る集団に提案して作られていくようになる。細かいことを言えばきりは無いが、それだけで10の内 ゼロから6くらいまでの上昇にはなるだろう。 (我々の世界で言えば、信長が作り出した『楽市、楽座』の形式がそれに当たる。信長は課税をしなかったが、 流石にドラコルルたちにその余裕は無かった。) ドラコルルはその仕組みを形作ろうとした。場所そのものはそこらじゅうに転がっている。かつての商店街、市 場を改めて改装し、税制度と警察機関を作り、後は区画を整備―この市場のここはあなたの持ち場、この店はあ なた方が共同で管理するように、などという簡単にして当然の決まりを作るように指導―しておく。それだけだった。 ただそれだけで、物流は恐ろしいまでの勢いでその地区に集中することになった。ある程度の税…収入の約二割 を納めるように命じるだけで、国庫はそれまでとは比べ物にならないスピードで満ちていくようになった。誰も がその成果とそれを作り上げたものたちの社会に対する貢献度を理解し始めていた。だが、まだまだ足りない、 そこにいるほぼすべての人々がそう考えていたために、市民の期待は高まってゆき、行政官たちの努力は正に本 格化していった。 「それに、なんともタイミングが悪かったからな…」 「そのようだな。僕を殺すにしても、もう少し後であればよかったのかもしれないんだが。」 ふ、とドラコルルは口元にだけ笑みを見せた。 「彼にはそれだけの器量は無いよ。だからこそ、私は彼のクーデターに加わったのだが。」 「ほう?」
既に冷たくなってしまった紅茶の残りをすすってかちゃりとテーブルの上の皿に戻し、ドラコルルは言った。 「そのほうが、操りやすいだろ?」 一瞬の間を置いてパピは応えた。 「全くだな。」 そんなときだった。あの5人の巨人が出現したのは。 既に、パピの処刑などしなくても、どうにかなるのではないか…そういった思考がPCIAだけでなく、クーデター 軍全体に蔓延しようとしていた時期、ギルモアはようやくの悲願である戴冠式を実行しようとしていた。 しかしそれに合わせて、パピの処刑も行われることになってしまった。 ドラコルルはそれに少しだけ異論をはさんだ。今の状況下でパピを処刑などしてしまったら、国民の怒りを買う ことは必至です。それよりもヤツは終身刑にでもしておいて、われらはわれらの国を作り上げることに集中して おけば、そのうちパピなどというものがいたことすら、国民は忘れていくでしょう。 だがギルモアはそれを許さなかった。その意見を入れることは出来なかった。それは自分がクーデターなるもの を画策した意味をすら失わせる行為のように思えたのだ。 パピを抹殺すること。それが彼の最終目的であり、出発点だったのである。 結論から言えば、この判断は完全な間違いであり、当時の考え方からしても妥当とは到底言いがたい行動だった。 例えあそこでパピを殺害することに成功していたとしても、ギルモアにとっては何の益ももたらさなかったであ ろう事は当時から既に疑いなかったからである。 この時ドラコルルにもう少し意見する勇気があれば、ギルモア政権はもうしばらくの存続を成し遂げられたので はないかという諸説もあるが、それは事実上不可能であったといえる。ドラコルルは所詮一介の指揮官に過ぎず、 無理な忠告をすれば彼自身の首が、ひょっとすれば物理的な意味においてすら飛んだかもしれない。そのような 状況下で出来ることなど限られていた。幾ら彼が才のある人物であろうとも、出来ない事は数知れず存在した。
ギルモアが無能な将であろう事は最初から分かりきっていた。ドラコルルはだからこそ彼の閥に加わり、その中 で自らの地位を確立しようとしていたのだ。しかし、ギルモアは無能でありすぎた。それゆえにパピを殺した後 どんなことが起こるか想像が出来なかった。勿論反論するものの意見など入れようともしなかった。それどころ かドラコルルが今成し遂げようとしていることにどんな意味があり、それが自分にどのような関係があるのかな ど考えようともしなかったのだ。むしろ、ドラコルル程の者なら、その程度の『道楽』に興じてもいいだろう… その程度の思考でしかなかったのである。結果、ギルモアは今、牢の冷たい床を暖めている。おそらく生涯―そ れが短いか長いかは今の段階では誰にも分からないが―にわたって、彼はその無意味な目的を達成しようとする だろう。 パピがまたドラコルルに紅茶を入れようと席を立った。ドラコルルはその是非の問いに答えようとはしなかった が、それが彼の肯定の意思であることを理解したパピは、黙って彼のティーカップを取り、何回になるかも分か らない程お湯を注がれて、中身を放出しきった出涸らしのティーバッグを今一度入れた。 ドラコルルはこの席の空気を楽しんでいた。それはパピの力を知っていたからである。彼の意見に対し、真正面 から反論可能な人間など、他にはほんのわずかしかいなかったのだ。彼はそれ程までに、元大統領にして現大統 領でもあるこの人物の実力を買っていた。 パピが有能な人間であることなどとうの昔にわかっていた。ただ、今のパピでは彼の期待に応えるだけの力は無 い―それが結論だった。だからこそ、彼はギルモアと共クーデターを起こし、奇跡でも起こらない限りは政権の 奪還など不可能であろう体制を形作ったのだ。―現実では、本来ならありえないほどの奇跡が、まるで当たり前 であるかのように発生してしまったのだが。 だから、彼は今ここで、パピとティータイムを楽しんでいる。
「…そろそろ本題に入ろうか。」 紅茶を入れてきたパピが、ドラコルルの前に熱いティーカップを置きながら言う。 ドラコルルはそれを見ても(酷く薄くなった紅茶の入った)カップを取ろうとはせず、パピの言葉を待った。 「僕の下で働く気は無いか。」 パピはドラコルルの目を見ながら言った。 少しの間があいた。 ドラコルルが来てからずいぶんと時間をかけてこの一言まで辿りついたというのに、二人にとってこのほんの数 十秒はそれよりも遥かに長いと感じた。 そして二人はこの時の事を、生涯忘れることは無かった。 唐突にドラコルルはそのしじまを破った。 「断る。」 「ほう?」 それはなぜだ? 無言でパピは問い掛ける。 「おまえの下では、私の力は発揮出来ん。」 おまえが有能な人物であることはわかっているがな… その言葉に対してパピは答えた。 「ほう、それは心外だな。今のピリカにおいては、僕より強力な権限を有するものなどいないというのに。」 「確かにそうだろうな。」 ドラコルルはそれを認めた。 「だが、そんなことはどうでもいい。問題なのはお前がそれだけの力を有しているかどうかということではない。 私がやることを、お前が認めないということだ。」 「なぜそう言い切れる?まだ何の話もしてはいないというのに。」 「聞かなくても分かる。第一、お前に私は意見したことがあるだろう。直接手紙を書いて。」
「……」 「その時、お前はその内容を見なかったのか?」 間が空いた。 「…いいや、見た。そしてそれを内々に議題に挙げた。考慮に値する内容だと思ったからな。」 「ならば、分かっているはずだ。私がお前の下にいては何も出来ないということを。」 ドラコルルがPCIAの基幹組織を作り上げようとしている時期に、彼は一通の提案書をしたため、大統領であるパ ピに内密に送ったことがあった。 それは、大統領以下の政府中枢において、入念な素行調査を行うというものであった。 ―最近の内閣等の活動を見るに、どうも予算に見合うだけの活動をしているようには思えない。どこかから予算 の漏れが出ているのではないか?例えば、どこかで怪しげな会合があったり… かねてから、パピ自身も調査の必要を感じていたその件を、今後国会内でも討議に挙げてはどうか?そう示唆す る手紙だった。パピはこの件に関して改めて考慮し、閣僚たちに提案してみた。しかし、結果は芳しくないもの だった。 ―いや、彼らも何がしかやるべきことがあると判断して予算を使用したのでしょう。全くの無駄遣いであるかの ような事を言われたら彼らに対し、信頼を疑っているかのような印象を与えることにもなりますし… 本末転倒だった。これだけ社会の不安を煽るような行動を見せておきながら今更信頼も何も無いだろう。しかし、 閣僚たちはそういった考え方も出来ないほど狼狽している。あまりにも分かりやすい態度だった。だが、これは すなわち、自分の周辺の人間、彼らや他の閣僚たちが全く信用できないということである。すべての閣僚たちが そういった行動を取っているわけではないだろうが、逆にそんな仕種を見せないものたちはより複雑で高度な方 法でパピの政治基盤を危うくし、国民の生活を脅かす行為を行っている可能性があるとさえ言える。となると、 これから先、何をやるにも満足な結果が得られるほどの費用対効果は見られない、その危険は高いということだ。 何が何でも断行すべきだとパピは考えた。
パピは強引にドラコルルの提案を実行しようとした。しかし、それはあまりにも不十分な成果しか得られなかった。 秘密会議において反対するそぶりを見せた閣僚たちが、自分たちの派閥の議員を使って猛烈な反対のシュプレヒ コールをあげたのだ。 それは議会においてであり、一般民衆に対しての政治的な報道を通してであり、経済関連の団体(大企業や流通 の維持管理運営を宗とする集団)に対してであった。閣僚たちの行動はその非現実性を持つということの主張、 実質的なマイナスの影響の説明、そして「政府は我々の行動を信用しないのか!」といういささか子供じみた罵 倒によって為された。多くの人間が、その理論性ではなく、政治宣伝の成果である所謂「なんとなくそれっぽい」 という判断から、それらの言葉のほうが信憑性が高いのではないかと考えた。 結果、求められていた予算の遺漏先はその大多数が消息不明となってしまった。それだけではすまなかった。 その責任はなんと、まずパピ自身に向けられたのだった。 しかしパピも稀代の名政治家である。それらの資金の行方については、まず詳細な調査を行い、しかる後にその 行方について責任を持つものを挙げて後に考えるべきであると議会において主張した。それは多くの議員に受け 入れられるだけでなく、甘言に乗ってしまった一般市民等にも理解を得ることが出来た。―だが、ここまでの期 間は短くは無く、その間に多くの使途不明金については、それをいつ、誰が、どこで、誰と、どういう目的で使 われたのかを調べることが出来なくなっていた。まあ、こういう人々は当然やるべき仕事よりもこう言った政治 ゲームでお金を稼ぐことに人生をかけてしまうのだから仕方ないとも言える。そしてその責任が、彼らを集めて 政治を行おうとしたパピに至るというのもまた否定しがたい。 だが、そのしわ寄せを被るものたちにとっては話はこれで終わりではない。国家全体において多くの悪影響が発 生した。それらはどれも、本来ならば容易に防げたはずの事であった。為に、大統領であるパピ、そしてその閣 僚陣は多くの人々から後ろ指をさされる事になった。
この件に関して、後世の人々の中にはパピに平時の大統領には向かないのではないかとする意見もあるが、それ は率直に言って間違いである。彼はこの騒動の後、先頭に立って行政の指揮を取り、不具合を生じたところあれ ば赴いて調整と指示を行い、明確な問題が発生すれば時に国会に自ら提案して協議にかけた。この時期、閣僚の 何人かがベッドから起き上がれなくなるほど疲労困ぱいし、あるいは疾病を患ったり、更にはそれらが原因となっ て事故を起こしてしまい、怪我を負って政治に参加できなくなりその任を解かれたことを考えれば、彼の政治に おけるスタミナと意志の強さが理解できるというものである。彼は失点を実力を持って返上したのだ。賞賛に値 する行為であった。だが、パピにはそれらの意見に同調する気は無かった。それは驕り高ぶる資質が彼に無かっ たことを意味すると同時に、自らの欠点を理解していたということでもあった。 「あれは許せるものではない。その結果、どれだけの自らの地位に恥じいるべき者たちが、司法の手をかいく ぐって逃げおおせたのかは私にも分からんのだ。」 「…分かっているさ、だから君に、しかるべき地位についてもらって、その実権を握ってもらえないかと考えて いるのだ。」 そう、それが、パピがドラコルルに求める技術の内、最も必要とするものだった。 正義というものが時に色褪せてしまう人間社会において、必要悪は存在しなければならない。だが、パピにその 資質は無かった。だからこそ彼には、人を疑い、時に傷つけ、問答無用で責めたてるPCIAのような存在は、本当 は否定すべき存在以外のなにものにも見えなかった。しかし、あの手紙を読んで以降、その姿勢が徐々に変化し つつあった。 ―最低限度の実力行使は、時に社会全体に対する責任を取る上で、必要不可欠な行為なのではないか…? 彼にとって、その言葉は自らに対する悪魔の囁きであるかのように思えた。しかし、未だ否定するための言葉は 見つからない。ならば、自分の考えを信じて進む以外には無い。彼は今、政治を司る者が越えてゆくべき試練に 直面していた。
ドラコルルはその言葉を聞いて立ち上がった。 「どうやら、話はここまでのようだな。私は帰らせてもらう。」 …駄目か? パピは焦燥に駆られた。 「待て、ドラコルル。」 「残念だった。お前はやはり、その程度の人物でしかなかったということだな。がっかりしたよ。」 ドラコルルはドアに向かって歩いていく。もはや止めようが無いかに思われた。 だが、パピは食い下がった。 「ドラコルル、君はそれでいいのか?」 「何?」 パピもソファから立ち上がり、ドラコルルに近づきながら言葉を続けた。 「君はギルモアの下で改革を進めていた。それは私から見ても見事といえた。それを中途で終わらせる気か?」 ドアの前に回りこみ、更に言葉を続ける。 「君の作ろうとした社会とは一体何だ、ドラコルル。」 「……」 「答えが無いとは言わせない。君はそれを作るために、あれほどの努力を見せた。例えその手が血で濡れ、多く の人々の怨嗟の声を浴びようとも。」 ドラコルルは言葉を失い、その場に立ち尽くした。先程、その見事な弁舌を披露したその口からは、どんな魔法 の言葉も出ては来なかった。 そう、彼は全力を尽くした。別に誰のためにやったことでもない。自分が必要だと判断したからだ。何が何でも 作り上げなければならないという絶対の信念を胸に抱いて。 そしてそれは成った。未だ満足の行くものではなかったが、一つの集団を維持するシステムとして、確かにそれ は形を成したのだ。ドラコルルはその時、間違いなく一つの充足を覚えた。そしてそれを更に大きなものとすべ く、より多くの努力を傾けようとしていたのだ。
あともう少しの時間があれば、私はもっとやれたのに。 その想いは、牢獄に入ってからも消えることは無かった。日々慣れぬ作業を繰り返し、『社会に奉仕するため』 なる行動を続けても、自らが求めたものを追ってやまない生活は続いた。 今夜もそうだった。 忘れようとしたあの想い。もう追い求めることさえかなわないだろうと考えていた、彼の望んだ世界。 それは己の、果たせぬ夢を実現させたいと願うなにかとの葛藤が導いた、一つの意思の発露だったのだ。 ドラコルルはパピを見つめる。それは少年の姿をしていた。 (大きい…) そう感じた。 自分に比べ、その背は低い。それだけではなく、表情の幼さ、体の未成熟さを見ても、そんな結論が出ることは ありえない。 ありえないはずだった。 だが、彼にはこの人物はより大きなものに見えた。 今までこの小さな両肩にかかる重圧は、どれほどのものだったのだろう。そしてこれからは、どれほど巨大な責 務がこの人物の心身を苛む事になるのかわからない。比べれば、自分が牢の中で思い描いていた事など、もっと 幼い少年が夢見る空想と同列のものでしかなかった。 でも、だからこそドラコルルは言う。 「それは私が成すべきと信じた事だからこそやろうとしたのだ。それ以外のなにものでもない。お前の役には立 たんよ。」 しかし、パピはこう言って返した。 「それは僕が判断する。君は僕の命に従ってくれればいい。責任は僕が取る。」
この時、ドラコルルはパピという人物の、その人間としての大きさに気づいた。 彼の周辺に、これだけのことを言ってのける者はいなかった。勿論より小規模なことについて言えば、当然の如 く口に出来る人材は数多くいた。しかし、ギルモアといい政府関係者といい、それなりの地位についた人物の中 で、その責任というものの大きさを自覚してまで言える者など皆無であった。 自らの進むべき道を自らで決め、そしてそこへ向かって突き進もうとする姿。 ドラコルルが巨大であると錯覚した姿は、その強大な意思のなせる技だった。 (やはり、私が見込んだだけの男だったな…) 例え幼い少年であろうとも、その姿はピリカという星とそこに住まうものたちの生活を支えられるだけの存在で あることは間違いはない。これはその証だった。 ドラコルルは覚悟を決めた。 「…おそらく、私がそれなりの立場につくということになれば、少なくはない反対が出ることになるぞ。」 「分かっているさ、それは僕のほうで処理する。君の仕事への影響は出さない。」 言ってくれるものだ。そんなことは無理だろうに。 「それにだ、もし私が必要だと考えることがあったとしても、それを受け入れることが出来ない場合も考えられ る。その時はどうする?」 そこでパピは狐につままれたような顔になった。 「何を言っているんだ、その時はその時だ。君も一緒にどうすべきかを考えてくれなければ困る。他に最善の道 を探すのは、組織を構成する人間にとっては当然のことじゃないか。」 それを聞いてドラコルルも同じような顔をする。そんなことを言われたのは初めてだったからだ。 確かにどんな問題が発生するにしても、組織においてはそこに属する人々が共に考え、結論を出すことだ。しか しそんなことは普通は誰もしない。するわけが無い。 誰も失敗した責任を取りたくは無い。それが当然だったからだ。当然のはずだった。 なのに目の前にいるこの人物は、それを真正面から否定する。そしてそれと対極に位置する考えをその位置に置いている。 なんとも奇妙な気分だった。
パピが嘘をついているようには思えなかった。この人物は時としてとんでもない考えを打ち出し、そしてそれを 実現する力を持っている。しかし、単純であろうが巧妙であろうが嘘をついたなどということは、彼の記憶には 無かった。 ドラコルルは昔から少なくはない嘘をついてきたのだが。 ふむ。 「なるほど、それを聞いて安心した。もし何かあったとしても、一人だけ責任を取るのは御免こうむりたいとこ ろだからな。」 「…当たり前だが、自分で取るべき責任は、しっかり取ってもらうぞ。」 「分かっているさ。」 ドラコルルは笑った。それが彼の真の笑いであることは、パピにも流石に見抜けなかった。 「では、決まりだな。」 「ああ。」 ドラコルルはパピに向き直り、敬礼してこう言った。 「元PCIA長官ドラコルル、パピ大統領の命に従い、その下に加わります。宜しくお願い致します。」 「こちらこそ、どうぞ宜しく。」 ドラコルルは敬礼の手を下ろした。そして二人は固く握手を交わした。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 太陽はいつのまにか山の稜線から姿を現していた。 ドラコルルは市庁舎の玄関に立っている。一仕事終えたように肩を鳴らした。 話し合いは終わった。まだ細かいことは何も決めてはいないが、確かに両者の間には対話が成立し、今後の展望 は開けたのだ。今はそれを喜ぶべきであった。
「こっちだ、早くしろ。」 いい加減過剰労働の極みに達しているであろう三人の警官は、晴れ晴れとした姿を見せるドラコルルにいい顔を 見せる気にならない。しかしドラコルルもそんな彼らの為に何かをしてやる気にはならなかった。静かに玄関か らエアカーにまで下る階段を下り、その後席につこうとエアカーの天井に右手をかけた。 そこで市庁舎を振り返り、心の中でこう言った。 ―期待には応えさせて貰うよ、大統領。 「ほら、早く入れ。」 外に立つ警官に促されると、ドラコルルはそれに従って後席に座る。最後の警官が席につき、ドアを閉めるとエ アカーは動き出した。 朝日がきらめく首都の大通りを、一台のエアカーがどこまでも走っていった。 その光景を見ながら、大統領パピは確信していた。先ほどまでの不安はもう無かった。 ―これで、ピリカは救われる。 そう確信していた。 「…よろしかったのですか?大統領。」 サナンが問い掛ける。 「ああ、これでいいんだ。」 大統領はそれ以上何も言わなかった。 ―後に、パピ大統領はピリカ中興の祖とよばれ、多くの国民から賞賛を浴びるようになる。そして彼の治めるピ リカは、この後銀河系の小さくない部分をその支配領域に納めることになるピリカ連合国を形作っていった。 これはそのパピ大統領の腹心の部下であり、ピリカ星やその他のピリカ支配領域における治安維持、そして他の 多くの政務において強大な手腕を見せたドラコルル内務大臣の、新たなる門出の姿である。 <続く>
【二つ目のあとがき】 えーと、何日ぶりだっけ… 11日だから、4日ぶり?あ、日付変わったから5日ぶりか。 というわけで、お送りします。復興の星、第二章です。一章に比べるとちと長い気もするんですが、まあそれは置いといて。 今回はごらんの通り、大統領との歴史的会見(マジっすか?)を描写してみました。紅茶は結構好きですが、こ んなに飲む気にはなれませんね、やっぱし。 ついにドラコルルとパピの久しぶりの再開。かつて逃亡者と追跡者であった両者は、今や全く逆の立場です。そ の場面は私としてもじっくり描きたいなー、なんて思ってましたが…やっぱレス多すぎですかね?うーん、難しい… モノ書きで食っていくつもりも無いだけに、まだまだ筆を動かす力は微少なことこの上なしという感じです。 それでもまあいいや、なんて思っていただけるならば、もうしばらくお付き合いください。 (次の記載がいつになるかはさっぱり分かりませんが…せめて佐藤状態にはならないようにしましょう。) さて、次回からはいよいよ改革です。私自身、あまり経済学などをたしなんではいないので、より細かいことに なるとどうすればいいのか分からないんですが、出来る限りやっていこうと思います。 それでは、またいずれ… P.S:あ、このH.Nにしときます。今後ともどうぞ宜しく。では。
佐藤状態w
>>145 リアルタイムで見れたぜ!
レス数はあまり気にしなくてもOKだと。少なくとも俺は。
あなたのおかげでスレが活気付いていることだし、誰も文句は言わないと思う。
……さて、俺はもう少しAAの練習するか。
お、どもです。
前も結構早く感想レスが着いていたので、今回はちょっとだけ残って見てました。
…あと、誤字脱字が無いかの点検も兼ねて。
>>146 氏
そうです、あれはマズ過ぎます(藁
ぱしふぃっくすとーむはどないしたんですかと小一時間問い詰めたくなります。
早く、他の作品も続きを書いてくれえ…
>>147 その時 ◆PhgS5i6Xbk氏
見てましたよー、あなたの作品。
あのストーリーはカナーリいけてたんですが、出来ればその後も書いて欲しかった。
確かに、恐るべき手腕を持ちながら、自らの主君が逝ってしまったり、政治闘争において惨敗してしまって
結局その後の生涯は不明であるなんて人も歴史上少なくないとは思いますが、やはりここは長官マンセースレです。
脳内補完をテッテ的に行っても、誰もなんとも言わないでしょう。
出来ればキボンです。
…そのくらいかな?それじゃあ、今度こそサヨナラです。では。
空想歴史家様、降臨されてたんですね! もうちょっと起きてれば見れたのに・・・ 読みごたえありました。共に優れた才能に恵まれた二人の会談。 この二人の力で蘇るピリカと、二人自身の未来が明るいものであって欲しいと思いました。
嬉しいなあ。ようやく二人が協力してピリカの為に頑張る話が読めた。 色々試練もあるだろうけど、それを乗り越えて親友同士に戻る二人、なんて 結末だったら嬉し杉(←妄想) にしても、ギルモア生きてたか(w
>>148 長くても全然構わないんで(むしろうれしい)ぜひこれからも連載して下さい
楽しみにしてます
長官もいいけど、パピもカコヨかった。 そりゃ、一国を背負う人が只の子供なワケはないけど。 人間的なスケールの大きさを感じたっす。
文章に引き込まれて、あっという間に読み終わって、読み終わったそばから 続きが気になる。優れたSSの醍醐味ですな。 新たな神、「空想歴史家」氏に敬礼!
○ . ---−−−−−−−--- . ○ \ . '´ i i `ヽ、 / \ ′ .i >>その時 i ' / \ i ._________i__________________i________________ i / i i i .i ______________ i i i i | i i 人 i i <長官に不滅の忠誠を誓います! i i / \ i i .|______________ i i_______________/ \________________ i i i i i i i i く i i ii ii i i ` 、 ' i ' −−-------------−− ' i i i i i , −−−−′−−−−−−−−−−−−−− ヽ−−−− 、 ,′ i ヽ、 , . i , i i i i i i i i i i i i i i i i i i i i
レス番を変えるだけであなたもPCIA兵……を作ってみました。 更に精進していきたいと思います……。
長官はコーヒー派、パピは紅茶派っての、なんかすごくそれっぽいとオモタ
対談場面の、何とも言えない緊張感がイイ! これから全てが動き出す、って感じがたまらない。
長官のコーヒーはもちブラック。
>>157 長官はともかく、10歳のパピが紅茶派ってw
なんか夜寝られなくなりそう。何杯も飲んでたし。
パピは飲み過ぎ、長官は普段あまり飲まない紅茶を久しぶりに何杯も飲んだせいで、 その日の夜は二人共なかなか寝付けないのでした(w
これから始まる“武器無き戦い”は、もしかしたら武器を持って戦う戦争よりも 苦しいものかもしれないですね。でも二人ならきっとその戦いに“勝つ”と思います。 空想歴史家さんが描く“武器無き戦い”、これからも見続けたいです。
>>159 デキる男の朝の定番ですな
んで英字新聞とか読んでたり
長官マンセーなんで、基本的には彼さえカコヨければいいんだけど ほんとは長官とパピが力を合わせるような話も読んでみたかったんだな、俺 と、空想歴史家さんのSS読んで思った
>>164 うん・・・・ドウイ(´Д⊂
いいよね、こういうのも
ピリカ19××年――――― ピリポリス郊外、そこに隆々と聳え立つ一棟の邸宅にドラコルルはいた。 彼は一人客が来ているにもかかわらず微動だにしない。 それどころか敵意にも似た視線で客を見ていた。 「……そんな目でわしを見るな大臣補佐。少なくとも今日はおまえに宣戦布告をしに来たのではない」 「悪いが私は貴方を信用していない。何せ私は貴方を更迭するよう大統領に進言したばかりだ、将軍」 そう、ドラコルルの邸宅にてドラコルルと対談しているのは将軍――ギルモアであった。 ドラコルルは彼を快くは思ってはいなかった。 将軍という職についてからの不穏な動き、彼はピリカの転覆を計画している。 ドラコルルはそれを誰よりも早く察知した。 そしてその危険を案じ、彼の親友でもある大統領パピに進言した。 「ギルモアを更迭しろ」と。 自分は治安大臣補佐、ギルモアを更迭・解雇させるほどの権限はない。 だから大統領であり人事権があるパピに進言したのだ。 だがパピから返ってきた返事はドラコルルの望むような返事ではなかった。 そのことはドラコルルを失望させるに十分なものだった。 丁度そんなときである、ギルモアが急にドラコルルの邸宅へと訪問してきたのは。 そして今こうしてお互いに向かい合っているわけである。
「……ハッハッハ。そんなことはどうだって良い。わしはお前のことを過小評価していたらしい」 「過小評価……とは?」 「わしがクーデターを企てていることを察知できるとは流石だな、ドラコルル」 よもや彼の口からそんな言葉が聞けるとは流石のドラコルルも思わなかった。 いくらドラコルルがギルモアの動きを察知したとはいえ、自分のその行動は隠しておくのが常だ。 それが、自分が今何をしようとしているかをはっきりと述べている……。 「おまえの読み通りわしは反乱を起こすつもりだ。わしは前々から頂点に立ちたいと思っていたからな。 だが、おまえはそれを見抜いた……。おまえはわしを将軍職から引き摺り下ろそうとした結果……」 「前置きは結構です。早速本題に入りましょう」 ドラコルルはギルモアの言葉を途中で遮った。 それを予想していたのか、ギルモアは大して怒りもせずに続けた。 「わしはおまえにわしの手札を見せた。それがどういう意味か、聡明なおまえなら分かるだろう……?」 「つまりは……貴方に協力しろと?」 「流石わしの見込んだ男だ。察しが良い」 「下らない。独裁者に協力など……」 「そう無碍にすることはないだろう? これはおまえにも有益な話だと思うが?」 ギルモアはそう言ってから一服する。 自分が言ったことをそのままドラコルルがパピに報告すれば、自分の首が飛ぶ。 それなのに、ドラコルルを引き入れようとする行為に焦りはなく、余裕の表情だった。
「知っているぞ。おまえはもともとピリカを自分の理想とするユートピアにするのが人生の目標だということをな」 「……それがどうかしましたか? 私はパピにその仕事を託したのです。 彼は政治の面で失敗はない……そう判断して私は治安へと移ったのだ」 「不穏分子をのさばらせておく奴が信用できるのか?」 ギルモアがにやりと笑った。 それは流石にドラコルルも言い返せなかった。 自分もそのことにはパピに激しい不満と憤りを抱いていたからだ。 「おまえも知っているだろう……。ピリカ始まって以来の良政と周囲に騒がれている中での裏の実情を……」 ドラコルルもそれは知っていた。 パピの政治は他の議員の信頼の上にのみ成り立っている。 それがもたらしたことは何か。議員の腐敗である。 いつしか一部の議員が賄賂を受け取り一部の人間のための法を立案したり、 自分の政党以外の議員には不祥事をでっち上げ辞職に追い込んだりし始めた。 良識のある議員は一人また一人減り、残ったのは政治を自分の利を中心に考える者ばかり。 このことは政事に携わるものは誰でも知っていた。 だが、それには皆あえて見て見ぬふりをしていた。 彼らの政治が国の景気を活気付かせているのもまた事実だったからだ。 議員は大統領であるパピには頭を下げる。 それによりパピはこの事態には全く気付いていないのだ。 「……それが何か?」 「今のピリカがおまえの理想とする姿なのかと聞いておるのだ」 違う。こんなピリカは自分の理想ではない。 ドラコルルは心の中でそう叫び続けるも、声には出さなかった。
「……フン。おそらく後にも先にもこの機会だけだろうな、ピリカを変える機会というのは」 「……………………」 誘いに乗れという自分がいる。断れという自分がいる。 ドラコルルの中で葛藤する二人は、 一人はピリカの将来を取り、もう一人はパピの友情を取っていた。 ギルモアは直接口には出さなかったが、反乱を起こすというのがどのような行為なのか。 ドラコルルには分かっていた。 反乱というものは、反乱以前の指導者を処刑して初めて反乱と言える。 パピはいわゆる国民への見せしめ、そして旧体制との決別のために殺されることになるのだ。 それはつまり、自分とパピが争うこと。 大学時代さまざまな論争を交わしたこともあったが、戦場という形で争うとは思いもしなかった。 「……少し時間が欲しい」 ドラコルルはそれだけ言った。 その言葉も予想していたのだろう、ギルモアはまたにやりと笑い一服した。 「ああ、構わん。……だが、なるべく早いほうがいい。いい返事を期待しとるよ」 ギルモアが去った後も、ドラコルルは自分の中の葛藤と戦っていた。 (私がパピと争う? 何を馬鹿な、パピは親友だ) (だが、本当にそれでいいのか? おまえは今の政治に不満を持っているのではないのか?) 翌日となり、職場でもまだドラコルルは悩んでいた。 パピの命のため、自分の夢を諦めるか。 それとも、自分の理想のため、パピと戦うか。
「どうしたんだ? お前が余所見をしているなんて珍しい」 「……なんでもありませんよ、大臣」 そのドラコルルのいつもとは違う反応に、治安大臣ゲンブは少し面食らった。 「……そういえば、お前はもう聞いているか?」 「何をです?」 「また……収賄事件だそうだ」 ゲンブが残念そうに言った。 彼は愚痴をこぼすかのように言葉を続ける。 どうやらまた議員の一人が賄賂を受け取ったという話だった。 そしてそれもまたパピには知らされずにもみ消されるらしい。 「……全く悔しい。治安を守るのが治安大臣ではないのか? それなのに……」 そう言ったきりゲンブはうな垂れた。 そしてドラコルルは、もうあることを心に決めた。 「大丈夫ですよ、大臣。近い将来そんなことはなくなりますから……」 「そうだといいんだがな……」
その日の夜、ギルモア邸に一本の電話が鳴った。 『ギルモア将軍、折り入ってお話があります……』 「ふむ。もうどちらにつくか決めたようだな。電話じゃ話しずらかろう、今からそっちに向かう……」 その数時間後、ドラコルルはパピへの反乱の意を示すことになった。 すなわち、PCIA長官へ就任―――― いずれ私の手によって理想のピリカへと変えて見せる―――― ドラコルルの意思は、もう他のどのようなものより固かった。
……PCIA長官就任直前の長官の姿です。 続く……かもしれない ちなみにこれは以前投下したその時歴史は動いたに準拠してます。
熱いですね。 ギルモアにつくドラコルル… 友情と体制への不満が交差する一点から生ずる葛藤。 このどうしようもなく不安定なヴァランスの取り方が良い。 燃えます。カナーリね… …つか、私も早いトコ書き上げないとな・・・
二人ともガンガレ。
「その時」氏再臨!! また書くかは微妙とのことだったので、嬉しい。 こんなに早く見れるとは・・・・
「友情と理想の狭間で」か。ツボだ。 ↑そういえばこれもNHKの「その時」でありそう。
「その時」さんのSSキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
おっと、新しいSSがうpされてる。 前のやつに準拠してるってことは、心を決めた後も長官は 内心ずっと苦しんでたんだな(´Д⊂
【戯れ言的な前書き】 なんか…またまたカナーリ好評ですね… うーん…全く予想してなかった… しかし、これほどの評価を頂けるなら、私としても「書きまくってやろうじゃねーか!」と燃えるものがあります。 さあて、そんでは行ってみましょうか。 今回は冒頭から飛ばしていきます。前々からあの船をSSで使えないかなー、なんて思ってたんですが、 ついに使ってしまいましょう。まあ、しばらくはただの置物ですが… それと、皆さんから認可を貰ったので(あるいは暗黙の了解を貰ったということで、)今後も長レスでやらせて もらいます。大体、一回の投稿に付き10〜15レスくらいでしょうか。行数は(空欄も含めると)約300〜 500くらいになると思います。その辺りはストーリーに寄るということで。 それでは続きを始めましょう。復興の星、第三章です。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ピリカ中央宇宙港。 先の内乱以来まともに使われていないこのピリカ星最大の規模を持つ宇宙港の片隅に、一隻の中型宇宙船が停泊 していた。いや、それは停泊とは言えないだろう。船体各所には手ひどい損害の後が目立ち、その周辺には誰も 近寄ろうとはしない。それはまるで陸上の幽霊船といった雰囲気を作り出していた。 背の低い草に覆われただだっ広い草原と、その位置関係から三角形を作り上げている、大気圏内飛行をする航空 機に用いられている三本の滑走路、そして宇宙船の発着に用いられる面積の広い垂直離着陸場。巨大な面積を誇 る宇宙港であり、そして飛行場でもあるこの中央宇宙港。だが、多くの人々はその全てを使用することは無く、 片隅の建造物の内部にひしめいていた。そこで旅人はそれぞれの旅に出るための手続きを行い、それを受け付け るロビーの係員は仕事に追われるというせわしない光景が広がっている…はずだった。
しかし、今のピリカにおいては誰もがまず自分の生活を満足なものとすることが最重要であった。仕事、それも より切羽詰ったものでもなければ使用するものは多くなかった。確かに以前と比べればここを訪れる人の数は増 えているものの、未だクーデター以前の数にまでは復帰してはいなかった。それに加え、更に大きな問題があっ た。あちこちに見える小規模、大規模を問わず穿たれているクレーター。そして、くるりと輪を描くように配置 されている立ち入り禁止のバリケード。それらはここがかつてどういう場所であったかを物語っていた。 ギルモアは政府関係者がこの星から離れられないようにするため、内乱の初頭にこの宇宙港を攻撃、使用不能に してしまったのである。彼らの攻撃の残滓である多数の地雷、不発弾をどうにかしなければ、とてもではないが このピリカの空の港を使用することは考えられなかった。数週間前の国民による再蜂起以後、少なくは無い被害 を出しながらもこの空港は修復されてきたのだが、それがいつ終了するのかは誰にもわからなかった。 それでも滑走路の内一つは修復され、宇宙船の発着場も一部は使用可能となったため、以前に比べれば確実に利 用者は増えた。他の多くの場所がそうであるように、ここも復興に向けて懸命の努力が続けられていたのである。 「司令、あの船修理しなくていいんですかい?直しゃあ十分に使い物になると思うんですが」 宇宙港の中央管制センター。この広大な宇宙港のすべてを制御するために作り上げられた巨大な施設の内部で、 宇宙港の一角を指差しながら一人の作業員が言った。 「ああ、あれはいわくつきの船だからな。なんでも、クーデター軍の中でも中心となった連中が使用していた船 だそうだ。そしてクーデターの最後に、あの地球からやってきてくれた助っ人の一人に沈められたらしい。」 「沈められた?」 「物凄い大捕り物だった…ということだ。よくは分からんが、あの船にのしかかってボコボコに殴りつけた…そうだ。」 その言葉を聞いて作業員は絶句した。一拍おいて再度語りかける。
しかし、今のピリカにおいては誰もがまず自分の生活を満足なものとすることが最重要であった。仕事、それも より切羽詰ったものでもなければ使用するものは多くなかった。確かに以前と比べればここを訪れる人の数は増 えているものの、未だクーデター以前の数にまでは復帰してはいなかった。それに加え、更に大きな問題があっ た。あちこちに見える小規模、大規模を問わず穿たれているクレーター。そして、くるりと輪を描くように配置 されている立ち入り禁止のバリケード。それらはここがかつてどういう場所であったかを物語っていた。 ギルモアは政府関係者がこの星から離れられないようにするため、内乱の初頭にこの宇宙港を攻撃、使用不能に してしまったのである。彼らの攻撃の残滓である多数の地雷、不発弾をどうにかしなければ、とてもではないが このピリカの空の港を使用することは考えられなかった。数週間前の国民による再蜂起以後、少なくは無い被害 を出しながらもこの空港は修復されてきたのだが、それがいつ終了するのかは誰にもわからなかった。 それでも滑走路の内一つは修復され、宇宙船の発着場も一部は使用可能となったため、以前に比べれば確実に利 用者は増えた。他の多くの場所がそうであるように、ここも復興に向けて懸命の努力が続けられていたのである。 「司令、あの船修理しなくていいんですかい?直しゃあ十分に使い物になると思うんですが」 宇宙港の中央管制センター。この広大な宇宙港のすべてを制御するために作り上げられた巨大な施設の内部で、 宇宙港の一角を指差しながら一人の作業員が言った。 「ああ、あれはいわくつきの船だからな。なんでも、クーデター軍の中でも中心となった連中が使用していた船 だそうだ。そしてクーデターの最後に、あの地球からやってきてくれた助っ人の一人に沈められたらしい。」 「沈められた?」 「物凄い大捕り物だった…ということだ。よくは分からんが、あの船にのしかかって無理やり海に叩き込んだ…そうだ。」 その言葉を聞いて作業員は絶句した。一拍おいて再度語りかける。
「のしかかって…ボコボコ?そりゃ凄い。…ああ、でも、あいつらならそのくらいは出来るんでしょうな。あの 巨人の連中なら。しかし凄えなあ、俺も見たかったなあ…」 司令官は苦笑して、破壊された窓越しにその船を見つめる。 「だが、船に乗ってた連中にとっては生きた心地がしなかったそうだ。そりゃそうだろうな。でかい大砲に打た れたほうがマシだとか言ったとも聞くしな。…まあそんな船だから、上のほうも扱いに困っているらしい。」 「なるほど、ねえ…」 一端(いっぱし)の職人でもあるその作業員は、会話しながらも手を止めることは無い。更に司令官に聞いた。 「すると、今後どうなるかは不明なんですかい?廃艦にするか、また使えるようにするかも分からないと?」 それを聞いて司令は答えた。 「いや…噂によると、また何かに使うらしい。だが、宇宙船として使うかどうかはわからないということだ。よ く分からんがな。」 ほう、と作業員はうなずく。そこで気づいた。 「いいんですかい?俺は一介の宇宙港の従業員に過ぎないんですぜ。そんなことを言ってしまって大丈夫なんですか?」 別に、とでも言うようにひどく気楽に、司令は答えた。 「誰でも知っているさ。少し階級が高いものならな。それに、上も黙っておく気は無いらしい。むしろ、それを 公の形で発表するということだ。その内テレビや新聞でも見かけるようになるさ。」 「へえ〜、なんかたいそうな話になってるんですねえ。よっぽど政府としても重要なもんだと判断してるって事 ですかねえ?」 「そんなところだろうな。」 そこで会話は打ち切られた。作業員は誰かに呼ばれてその場を去り、司令官だけが残った。 (あの船をそんなふうに使うとは…ねえ) その顔はまるで面白い玩具を見つけた子供のようだった。
【第三章:治める者の苦悩】 ドラコルルは時間を無駄にしなかった。パピと会ったその日、あてがわれた小さなマンションの一室においてこ れから行うことを頭の中でまとめると、すぐさまパピに対して電話を入れた。 「まずは人員の確保だ。少なくとも指揮を取るものだけで10人以上必要だ。それに加えて現場で動かすものも 200人はかき集める必要がある。」 パピはそれを聞いて少し迷った。幾らなんでも早すぎる。 「待て、その前に閣僚に顔見せをしておく必要がある。例え彼らに受け入れられなくとも、それくらいやってお かなければ問題になる。」 「分かっているさ、だが、今は閣僚連中をすぐにかき集められるわけじゃああるまい。こっちもすぐに必要になる わけじゃない。ただ、今から準備しておけば実際に活動させる頃には十分な指示を与えられるだけの余裕が出来る。」 マンションの一室において背後を警官に監視されながらドラコルルは言った。 (ここまでドラコルルを連れて来た三人は帰った。さすがに無茶な労働だったらしいがそんなそぶりは誰も一人 も見せなかった。更にこれから通常業務に戻るらしい。) それを聞いてパピは答えた。 「つまり、僕の権限において可能な限りの人員を集めておいてくれ、ということか?」 「そういうことだ。指揮官10人、その下に200人、そんなところでいい。」 「何をするか…について教えてはくれないか?その方が集めやすい。私の名で集めるのだとしても。」 「何、簡単なことだ。今までの続きをやるだけだ。」 パピは目を丸くした。 「というと…君ががやっていた改革か?」 「そうだ。あれはまだ不完全なものだからな。一応一区切りがつくまではやっておいたほうがいい。後は専門家 に任せるさ。」
なるほど…しかし、 「お前がそれを発案したといえばいい。第一、私のやっていたことは今もそのまま継続しているはずだ。そのく らいは刑務所の中でも分かる。」 パピは不意を突かれた顔になった。 「…知っていたのか?」 「新聞くらいは読ませてもらっていたさ。私の作ったシステム、ちゃんと使えているじゃないか。それはそれで いい。だが、今一つ足りん。その穴埋めをしっかりやっておかないと、折角の苦労が無駄になる。」 流石だな。パピが言った。 「それは私の集めた連中に言ってくれ。かき集めただけにしか見えんかもしれんが、それなりの連中だったとい うことだ。それよりも、お前の集めた連中に問題がある。」 「何?」 「どうも使い方が分かっていない。例えどれだけ使えるものだったとしても、中途半端な使い方なら中途半端な 結果しか出ない。その辺りを教えておく必要がある。教えられる連中にとっては迷惑かもしれんが、こちらもや るだけの事をやらんと気分が悪いのでな。」 その後は勝手にやってくれ、私の得意分野じゃないからなとドラコルルは言った。 「それと、治安維持だ。そちらは私の専門だ。」 「そこだな、問題は。」 「ああ。一番良いのは私がPCIAを率いて活動することなんだが…。」 そこでパピが困った顔をする。 「残念だが、それは出来そうに無い。周りの者が猛反発するだろうし、第一市民が許さないだろう。」 「だろうな。」 PCIAのクーデター後の活動は激しかった。表立ってのものは少なかったが、その行動範囲と情報網から逃れられ る者はいないとまで言われたのがこの組織だった。以前にはせいぜい強制捜査や尋問程度の手法だったものが、 クーデター以後は明確に暗殺を含むより攻撃的な性格を帯びてくるようになっていた。
しかしその甲斐もあってか、クーデター終了から一週間で以前の20倍近く発生していた犯罪は、それ以後では 以前と変わらない水準まで低下していた。この時期のドラコルルの活動を一概に否定できる歴史家が比較的少な い面を見ても、彼の行動にはそれなりの意味があったのだと言うことも出来るのである。…あまり良い意味ではないが。 だが、パピはこの考え方には今のところ賛成するわけには行かなかった。それは彼の矜持が許さなかったのである。 パピのこの考え方に対して、現実は極めて冷厳な回答をよこした。再蜂起が成功後、PCIA以下の影響が消滅して から数日で犯罪は倍近くになった。以後、確実にその影響は拡大しつつある。それでも未だ問題となるレヴェル にまで達していないのは、ようやく市民が自由を手にしたと感じ、犯罪で生計を立てることよりもきちんと働い て日々の暮らしを作っていくことのほうが良い、と考えているからである。しかし、もしどうやっても生活を成 り立たせることが出来ないと人々が考えるのなら、そんなものは早期に消え去り、すぐにアウトロウ(無法化) が進んでいくだろう事は間違いない。 「どれだけ早期に社会を安定させることが出来るか、それがまず最優先だ。」 「確かに。だが、今のところは現状維持が精一杯だ。」 二人は悩んだ。軍を動かしてその任に当てるというのも方法の一つではある。というより、一部においてはそれ は既に行われており、それなりの効果を発揮していた。しかし、軍を動かすというのは金がかかる。ここはきち んとした警察を作っておく必要があった。 「そうだな、自警団というのはどうだ?」 「市民自身に安全を確保してもらうのか?…確かにそれも考えた。しかし、それはそれで国家の責任について問 われるのではないか?」 そこでドラコルルは言った。 「悪いが、お前にはその言葉を口にする権利は無い。現に我々を止められなかったのだしな。」
「……」 「それに、あくまでも取りあえず、だ。こんなことを何年も続けるようではお前の言う通り、責任について問わ れるようになるのは当然だろうよ。」 受話器の向こうから押し殺した声で、 「…仕方ないか…」 という声が聞こえた。 「そんなところだな。他はこれからやっていくということだ。」 「分かった。人員の手配はやっておこう。それと、自警団に関しても。…しかし、やはり早期に閣僚に顔見せを しておく必要があるな。」 ドラコルルは不思議そうに尋ねた。 「どうしてだ?」 パピは苦笑していった。 「君が有能だからさ。今のピリカにおいて、有能とはそれだけで重用される。さっさと上の責任者にして、こき 使わせてもらったほうが良い。」 「…なんとも。これならギルモアの配下でいたほうが良かったかな?」 「そうだ。それが君の最大のミスだ。あれほど無能なヤツならば、僕よりも遥かに容易に動かせたというのに。 これで楽な生活は出来なくなったという事だ。」 残念だったな、と笑いながらパピは言った。 ドラコルルも同様に苦笑しながら言った。 「全くだ。」 その内容とは裏腹に、二人ともとても楽しそうだった。
翌日、臨時閣議が招集された。 「ドラコルルを登用すると!」 「そうだ。この件に関しては異論は許さない。何が何でも認めてもらう。」 こういった物言いが周りのものに対して良い印象を与えないということをパピは良く知っていた。しかし、彼は この件に限っては強行した。 「しかし…市民がなんと言うか…」 この場にいるものもそれぞれ言うことはある。だが、それをここで言えば自分の社会的な立場にとってあまりよ ろしくない。そのため、市民を使って責任を逸らそうとしていた。 だが、パピ以下の蜂起した集団においてはそうでないものも少なくは無い。約半数のものがその能力を発揮し 名実共に「生き残って」来た者たちである。今後余計な心配をかける可能性のあるものは早めに片づけておくべ きだ、と考える勇気のある者も少なくはなかった。 「ちょっとよろしいですかな。」 その中の一人―かつてギルモアが反乱をおこす以前にパピの元で同職を務め、そして現在その職に復帰する形を 取って任じられている治安大臣―ゲンブは、ざわつく周囲を抑えるように静かに挙手した。 「なんだ?ゲンブ大臣。」 「はい。ドラコルル氏の政治への参加について、です。私なりの考えを述べさせて頂きたいのですが。」 「意見を聞こう。」 「は、それでは…」 ゲンブは立ち上がり、私見を述べた。
「まずは先ほどどなたかがおっしゃられたように、ドラコルル氏が政治、行政に参加するにおいての市民の感情 です。決して、好ましいとは言えません。この場合、我々政府に対する市民感情の悪化が懸念されます。」 パピはうなずきながら言葉を待った。 「次は彼自身の政治における力量です。これはそれだけの力があるのかどうか、ということではありません。む しろ逆で、彼によって政治の中枢が乗っ取られ、政権を思いのままにして社会に無闇な圧迫を加える結果となる のではないかという疑惑が出てくるかもしれないということです。例え大統領が責任を持って推される、という ことであっても、その感情を払拭するのは難しいと考えます。―実際に彼がそんなことをせずとも。」 ゲンブの話は続く。皆の意見を代弁するかのように。 「3つ目は彼が何事かを企画、指揮した結果、それが失敗した場合です。この場合、市民からの信頼はその根底 から揺らぐ危険が出てきます。現在の我々は政権奪還後まだ日も浅く、市民の信頼を勝ち得ているとは言い難い と判断します。」 周囲の多くの目線を一つ一つ吟味するように見渡す。そして自分と意を異にする視線の無いことを確認する。 「もしその場合、我々は市民から自分たちの上に立つものとしての責任能力に欠けると判断されることになりま す。即座に退陣を迫られることは無いかもしれませんが、その後の改革、整備は難しくなるものと思われます。」 そしてゲンブはパピを見つめた。 「以上三点から、私はドラコルル氏の政治参加については時期尚早と判断しました。これについて大統領の考え をお聞きしたい。」 そう言ってゲンブは席についた。 皆の視線がパピに集中する。 この時、閣僚達の思考は三者三様だった。それはゲンブの最後の言葉が気にかかったからである。 ―政治参加については時期尚早 つまり、ゲンブは将来的に以上の三項目が解決されるなら、ドラコルルを参加させても良いと判断していたので ある。
この時の閣僚達の意見は全員違っていたが、より大まかにまとめると次の数種に分けられていた。 ひとつは絶対反対派。かつてPCIAを率い政治中枢をかき回した危険人物を、例え期限付きでも政治に参加させる などというのは言語道断だと考える集団。それぞれ身に覚えのあることをした者や、痛くも無い腹を探られたく は無いと考える者がこの集団を構成していた。 2番目は限定的賛成派。PCIAの能力に目をつけていた者達である。彼らはその情報収集力と報道を利用した展開 能力に一目置いている集団であった。彼らはその力を活用すればピリカ再建において強力な支援を得ることが出 来る、と判断していた。そのためにはまず市民からの政治への信頼感を確保し、同時にドラコルルの服従化を進 める事が必要で、ある程度時間をおくべきだと考えていた。そうすれば、その巨大な力も扱い易くなるのではな いか、と予想していたのである。。 この考えは半分正解で、半分失策であった。 そして三番目、全面賛成派である。その能力を認めるだけでなく、より効率よく活用していくべきだと考えてい た者もいたのである。しかもそれは少なくは無かった。なんと閣僚達の約三分の一はこの考え方を持っていたの である。その中にはゲンブの姿もあった。彼が先ほどの意見を口にしたのは、閣僚達の意見調整とパピの判断の 助けとなる考えを提起することにあったのであり、本心は賛成であったのである。…大変忌々しいと感じていた のだが。 それほどまでにドラコルルの手腕は、多くの人々に認められているのだった。 パピは腕を組んで下を向き、黙考している。 だがそれは短時間で終わり、閣僚たちに向き直った。 「確かに、ゲンブの意見は拝聴すべきものだ。しかし、敢えて僕は主張したい。彼は今のピリカにおいて必要な 人間である。ならば、その手腕を活用するに当たって躊躇うべきではない。万難を排するのは当然の事であるが、 だからと言って必要不可欠なものを危険だからと排除することにこだわるのは避けねばならない。
ここに集めた諸君は、いずれも各界から集めた有力者である。その手腕には私自身が活目するほどである。だが、 今の我々にはそれでもまだ足りないのだ。それにドラコルルを入れても必要な数には達しない。勿論、むやみや たらの拡大は組織の無秩序な膨張と同義であり、それは絶対に避けるべきである。だが、彼を入れることはそれ を意味しない。彼にやってもらう仕事は何らかの新しい事業を生み出すことではなく、今まで作ってきたものを 効率良く配分するということにあるからである。」 パピのその意見は衆目の関心を集める。 「それは僕等とて同様だ。今のピリカにおいては新しい何かを作り上げる前に、まず社会の秩序を作り上げるの が先決である。だから彼にはまず、その仕事の中において今の僕らは何を成すべきであるのかを理解してもらう。 今現在のピリカにはそれが何より重要であるということを。」 無論、そんなことは既に知っているであろうという予想は既にとうの昔に立てており、それは昨夜しっかりと確 認しておいた。だが、ここにいる者達の何割かはそれを理解していない。彼等にそれを教えておく必要があった。 「そして先ほどのゲンブの意見に対して僕なりの解答を言っておこう。まず一つ目だ。ドラコルルが政治に入り 込んだ場合の市民の感情についてだ。確かに、しばらくの間は彼にはその目を避けるような毎日を送って貰わな ければならない。しかし、僕らに関しては別だ。なぜならば、僕らに向けられる視線まで彼が背負ってくれるか らだ。」 閣僚たちはその意味がわかっていない。パピは続ける。 「彼にはゲンブの元で治安維持の職についてもらう。そして現場において活動させる。」 動揺が走った。無論ゲンブにも。 「そうやって常に日の当たるところで仕事をしてもらう。しばらくはそれを継続させよう。皆も彼の力量は理解 しているだろう?ならば、しばらくすれば実力を発揮して、ピリカ国内の治安をより安定させることが出来るは ずだ。そうすれば、国民も納得していくことは十分に予想できる。こういうことはまず市民の目に直接触れさせ てこそ真の理解が得られるというものだ。それこそPCIAの指揮官のままで影で活動させ続けたのでは何の結果も 得られはしない。」
お疲れ。
一同から溜息が出た。パピに感嘆の表情を向ける 「二番目だ。彼が政権を奪取する可能性について、だな。これはもう完全に心配する必要はないといって良い。 それは簡単なことだ。これはなぜ彼が、あのときギルモアの傘下に入り、クーデターなどを起こしたのか。その 原因を考えればよい。それは、僕が彼により大きな権限を与えなかったからだ。」 ドラコルルのクーデターへの参加。これは、ギルモアにクーデターの決意をさせた最も重要な要素だと言える。 そしてその考えは(ギルモアにしては珍しく)正解だった。細かい兵の動員、配置から始まって、後のクーデター 後の政権の構築に至るまで、彼が加わったがゆえに円滑に進んだものは枚挙に暇が無い。なればこそ、彼をクー デターに参加させてしまったパピの責任は重いといえた。パピにしてもそれは重々理解しており、今後の努力に よって名誉の挽回に努める気でいた。 「あの時、彼は僕に対してこう主張した。大統領、政府中枢において予算の漏洩が見られます。それについて何 らかの行動を取るべきです、と。しかし、皆も知る通り僕はそれを正規の手続きで調査、事件首謀者の追及を経 て逮捕に向かうように指示した。」 しかし、結果は散々なものだった。ドラコルルがパピの元を去った最大の原因は、正にこの事件におけるパピの 手腕の未熟さにあったと言える。 パピはそこを改正すべきだと考えていた。それこそが、このクーデターにおいて彼の得た最も貴重な進歩だったのである。 だがこれは同時に、社会全体に対する挑戦とも言えた。 そこで場の一人が質問した。 「…大丈夫なのですか?それだけの権限を彼に与えてしまっては…」 正にそこが問題なのであった。彼が信用のおける人間であるならば、ここまでの不安は無かったのかもしれない。 しかし彼はクーデターの首謀者により近い存在であり、そして実際に多くの人々を手にかけてきた者なのである。 多くの人間が不安に苛まれるであろう事は疑いなかった。 「そこもだ。やはりゲンブが重要となる。」 ゲンブはそこでピンと来た。 「それはつまり、私に実権が与えられ、彼が実働部隊を率いて行動するということでしょうか。」 「そういうことだ。」
それでようやく納得した。パピはドラコルルに、実権を与えると同時に強力で頑丈な鎖を繋ぐつもりなのだ。こ れならば確かにその牙を鎖の半径内でのみ行使させることが出来る。正に一石二鳥だった。 そのときゲンブに対して意見する者がいた。 「しかしゲンブ殿、あ奴…いや、彼を御することができますかな?」 それはゲンブ本人に対してはかなり失礼な意見であろう。だが、それは確かに重要なことであり、出来ないと言 うのであればこの話は御破算になってしまうのである。分かっているだけに誰もがゲンブに注目した。 ゲンブはしばし瞑目した。 この意見に、パピがこの場で下した判断のすべてがかかっていた。まだ第三の着目点があったが、そんなことは 誰もが忘れていた。 ゲンブは答えた。まるで何かに決別したかのように。 「謹んで、お受けいたします。」 一息ついて、パピは微笑んだ。 「有難う、大臣。これで第三の危険性も限りなく小さくなる。」 誰もが忘れていたその問題に、その場の皆がはっと気付いた。 「最後の問題はそこが重要なんだ。より多くの責任者がそれぞれにきちんと責任を取る。その姿勢を形作ってお く必要がある。そうでなければ、どれだけ強力な司法権があろうとも、誰もが責任を回避するためにのみその権 利を使用するだけだ。そこで誰もが、互いに協力しようという意思と行動を見せることによって、信用は作られる。 当たり前の事だが、それが最も重要なものだからね。」 辺りは一端静まり返った。
「例えば他の何かでも良い、この中の誰かが大きな失敗をしてしまったとしよう。その場合、当然だが誰もがそ のミスに対して助けの手を差し伸べることを厭わないような風潮を作っておかなければ、いざ何事かをするに当 たって誰もが二の足を踏みかねない。それでは困る。その事業なり何なりが難しいものである事は今の時点でも 予想できる。だが、おそらくそれでもやらねばならない。そしてそれをやっている途中でなにかのミスが発生し てしまった場合、それを周りの者が見過ごしてしまったり、あるいは見て見ぬ振りをしたり、自分には関係のな いことだとして処理するようでは、もはや政治の結束などあったものではない。このような言い方をすれば皆に 不信感を与えることになるだろうが、それでも言っておかなければならない。今はドラコルルという一個人の問 題について話し合っている。だが、他の何の問題に関しても、この鉄則は守られねばならないのだ。」 なんとも当たり前の考え方だった。そうであるがゆえに難しいのがこの問題なのだが。 「こういう考え方はやはり、僕がまだ幼い人間だからこそ口に出来ることなのだろうと思う。だが、この当たり 前の考え方が出来ないのであれば、この内閣は遅かれ早かれ消滅していくだけだ。僕らには今、何よりも、その 当然の思考が必要だということだ。」 パピは言葉を区切った。そして閣僚たちを見渡す。 「今回のドラコルルを政府に招くというのは、その決断を皆に求める上でのひとつの奇貨として見るべきだ。も しこの機会を乗り切れたのなら、僕らの政府はその基礎を磐石なものとすることが出来るだろう。無論、彼を特 別扱いすることは原則として許されない。それだけでなく、ゲンブの出した第一の問題、すなわち国民の意識に も影響を与える。我々は彼の手腕を知っているが、それをむやみやたらに持ち上げることもしてはならないのだ。 それを理解した上で、彼の能力を活用しなければならない。僕の考えでは…おそらく、この場に集まった皆すべ てが、彼に対して何らかの責任を取ることになる。」 閣僚たちが息を飲んだ。
「心配しなくても、彼を政治の舞台に出す直接的な責任まで取ってくれということではない。問題は別のところ だ。皆も理解しているように、今のピリカは荒廃しきっている。各地において貧困や飢餓が発生し、社会問題を 考える前にまず、社会そのものを形作らねば何の話も進展しない。その点なのだ。僕の考えでは、何をやるにも その点を解決する上で、彼とかかわりを持たねばならないということだ。」 詳細な領域に関してはパピ自身も分かってはいなかった。この場に居合わせた者達でも、無論ドラコルルでも。 だが誰もが分かっていた。今のピリカにおいては、何を置いても社会を作り上げることに全力を注がねばならな い。そのためになら、小さなことには目をつぶらなくてはならないのだ。それは上に立つ者の責務であった。 「その際、少なからず国民からの詰問を受けなければならない。なぜあんな者を使うのだ、と。それに対し、そ れぞれに反論を考えておいてもらいたい。すぐに必要になるかどうかは分からないが…。」 おそらく誰もがすぐにドラコルルに助けを求め、その『言い訳』を使うことを余儀なくされるだろうな。パピは そう思った。今のピリカはそれほどまでに危険な星になっていたのだ。 「そして彼に関しての事だ。確かに、彼は一人の犯罪者である。彼は自分の犯した罪を償わなければならない。 だが、それは彼を刑務所の中に拘置しておけばどうにかなるというものでもない。自分のやったことがどういう ものであったのかを理解させ、本来あるべき道に戻すこと。それが、彼に対する最大の罰である。…確かなこと は、これは僕らがやらねばならないのだ。」 「…それは…どういうことです?」 閣僚の一人が尋ねた。 「この場に居合わせる者の中には、かつての僕の内閣に参加していなかった者も少なくない。そういう者にまで こんなことをやらせてしまうのは申し訳ないと思う。だが、彼を使い切れなかったのは、当時の上層部に問題が あったからだということも確かだ。彼一人の為にそこまですることは無いと思うかもしれないが、そうではない。 あの時、僕らは彼の提案を聞き、それに対して実行すべきであるという結論を出したのに、そのために何の行動 も取ることが出来なかった。そこに最大の問題がある。」 机に目を落とし、しばし目を閉じた。
「…正確には彼に対しての責務ではない。国民すべてに対しての罪だ。僕らは、国民に対して政治の正しいあり 方を見せ、その信用を確保しなければならなかった。しかし、結果はあの体たらくだ。僕が未だ政治を知らない 者であると考えられてしまったからなのかもしれない。でもそんなことは関係ない。僕らは例えそう思われてい ても、そして政治を行う上で色々な意味での『支障がある判断』を下すことになっても、正々堂々、胸を張って 取るべき行動を取り、進めていかなくてはならなかったのだ。それが僕らの、最大のミスであり、まず第一に成 すべきことだったのだ…」 席上の者達の内、少なくない数が沈痛な面持ちでパピを見る。それはパピの深い後悔を理解してであり、同時に 自分の不甲斐無さを責めての事でもあった。 あの時何も出来なかったのは、パピだけではなかった。閣僚達の大半が、それら強権の行使を嫌った。 それは正規の手法を持って成すべきであったのは間違いない。しかし、政治とは結果がすべてだ。そこに何の成 果も得られなかったのであれば、誰もその『正規の手法』なるものに理解を寄せてはくれない。それは当然の事 ではあるが、同時に、それを真に理解していたものが殆どいなかったということなのだ。もう同じ間違いは許さ れない。そんなことをすれば、もはや誰も、パピ一党を許してはくれないだろう。 パピの考えは閣僚たちに伝わった。それを理解して、彼は続けた。 「ひとつ言っておく。彼に関してはあくまで一人の犯罪者として扱ってよい。だが、それを表に出すことは許さ ない。そして私生活においては逆に、常に誰か信用のおけるものを彼のもとに置き、日夜問わずその行動を監視 し続けろ。最初はそれとわかるくらいでも良い。それから今後彼が何らかの行動に出る時、これはすぐに判断が 下せないと思ったら、僕の元に一報入れてほしい。そのときは僕の責任で判断し、必要であれば実行させる。」 改めて、強い意志をもった眼差しで、場の者たちを見回す。 「以上だ。更に質問があれば聞こう。」 それからおよそ100秒ほどの間、パピは時間をおいた。静まり返った会議室で、誰もがそれぞれ考えていた。 時計の音が静かに響く。
これがすぐさま解答の出ることでないのは分かっている。しかし、今のピリカの状況を考えれば、閣僚たちにとっ て余計な時間は全くないと言って良い。この場において、決定しなければならなかった。 やがてパピはこう言い放つ。 「よし、それでは皆に了承してもらったと判断する。旧PCIA長官ドラコルルは、今後ゲンブ治安大臣の下でこの 国、この星の治安維持を中心とした問題に取り組んでもらう。それぞれ、彼を扱う場合は厳重に注意して当たっ てくれ。これで会議を終わる。各員とも仕事に戻ってくれ。」 パピの会議終了宣言と共に閣僚たちは起立した。 「解散!」 その言葉を受けて、閣僚たちは散り散りにその場を後にした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「すまないな、ゲンブ。色々重荷を背負わせてしまって。」 パピはすまなそうに治安大臣に話し掛けた。 会議は終わり、閣僚たちは既に仕事に戻っている。これから悪夢と言えるほどの膨大な事務処理に取り掛かるの だろう。一部は現地視察という、言葉尻からは決して掴めないほどの苦難を伴った肉体労働に従事することになる。 勿論パピはその中でも随一の仕事量を誇る。本来ならすぐにでも仕事に戻る必要があった。しかし、少しだけゲ ンブと話がしたいと思ったのだ。自分が彼にかけてしまうであろう苦労について。
「いや、私も老骨に鞭打ってでもやるべきことだと考えましたからね。あなたの考えに対しては全く賛成なので す。ただ…」 そこでゲンブはしばし考えた。 「…おそらく、私が大統領の為に尽くせる期間は短くなるでしょう。その後の後任を早めに選出しておく必要が あると思います。」 パピはしばし言葉を失った。ゲンブは構わずに続ける。 「ドラコルルは有能だ。それは間違いない。しかし、時に周りを無視して行動することがある。そこが彼の欠点 であることもまた確かなのです。」 「…と言うと?」 「大統領、あなたもお気付きの筈だ。」 ゲンブは大統領を見つめた。 「彼は自分の能力が高いということに気付いていても、それに周りがついてこれないことをそれほど理解しては いない。これこれこういう事をやる時に、時として周囲に過大な要求をすることがある。―あなたに対してのよ うに。」 「……」 パピは言葉を失った。それは全く否定できないことだったのである。 「今後彼を使っていく上で、少なくはない問題が発生するでしょう。それは周りを無視した、独り善がりと思わ れてしまうような事と取られる。本人には全くそういった考えはないのだとしても、結果は同じです。それが怖 い。組織を内側から崩壊させる要因ともなりえる。」 その通りだった。あまりに有能。パピがドラコルルを選んだ理由はそこにある。 だが、それがゆえにパピ自身の足元さえ彼は揺るがしたのだ。 ドラコルルの才覚には確かに目を見張るものがある。しかし、集団を運用する際にそれは必ずしも必要なものと は成り得ない。どれほどまでに高度に考え尽くされた、異論の入る隙間も無いアイデアであっても、それを実際 に手がけることが出来る者がいないのであれば正に机上の空論に過ぎない。現実において成しえないものならば、 最初から無いほうが良いのである。ドラコルルは確かに、その辺りについての識見が足りなかった。これは今後 必ず何かの形で問題になるだろう。パピはその点を考えてはいなかったのだ。
パピの苦悩を思い、ゲンブはこう付け加えた。 「心配ありません。私が何とかしましょう。彼に、いや奴に人間関係の何たるかを教えて見せます。有能者がそ の見事なまでの判断力と行動力で社会を作って行くのではなく、無能な者達がそれぞれ少ない知識を出し合い、 未熟な思考力を使って共に考え、数々の失敗を重ねて社会を作っていくのだということを。」 ゲンブは微笑んだ。それは深い経験と思慮を重ねた者だけが見せることの出来る表情だった。 彼の言葉を聞いてパピは理解した。ゲンブはそれを自分の最後の仕事にする気でいるのだ。 おそらくそれは計り知れないほどの重責と苦難をこの重鎮にもたらす事になるだろう。彼は未だ50代半ばでま だまだ働き盛りの年だと言える。その彼ですら、職を賭しての事になると言っているのだ。いや、人生そのもの を費やしての。 パピはそれに気付いた。それが表情に出たのだろう、ゲンブは続けた。 「心配ありませんよ、大統領。私はそれを楽しみにしているのです。奴はまだ若い。今後幾らでもやり直せる機 会がある。多少叩きのめしてもすぐに立ち直ってくることが出来る。―あなたのように。」 そうだった。パピも、この幼い大統領も、少なくはない苦難の道を歩いてきたのだ。彼もその度にくじけず、何 度も挑戦してきたのである。今、彼がここで『大臣』という普通の人間とは違う別格の者と、対等以上の立場で 会話していることが、その道の険しさを意味していた。そしてそれは勿論、今後なおも続いていくだろう。 ドラコルルも同じであった。彼も若くしてその才覚を高く評価され、出世街道を登ってきた者である。どれだけ の苦労がそこにあったかは推しても知ることは出来ないであろう。大学で数年先輩であったパピには当時ドラコ ルルと会話することは少なくなかったため、それがよく分かっていた。ゲンブはそれを言っている。パピとドラ コルル、2人の年齢を足し合わせてもまだ遠く及ばない程の長い年月を経て培われた経験と実績は、大統領たる パピをすら瞠目させるに足りた。
ゲンブは最後にこう締めくくった。 「大統領、あなたはわずか10年という歳月の中で誰にも真似の出来ない見事な経験を数多くなされている。そ れはあの地球からやってきてくれた異星人の諸君との遊戯にしてもそうだ。一人の星間外交官とでも言うべき行 動を取り、それを成し遂げている。彼らとの友情が無かったら、いかなる意味においても我々は今、ここに存在 することは出来ません。それがあなたの持つものの中で最も貴重である、人を引き付け、そして信頼、信用の関 係を作り上げられる力です。今後とも、それを大切にして下さい。あなたはこの荒廃しきったピリカにおける希 望の星だ。その一人の人間としての魅力をもって、ピリカの民を導いてください。あなたが作るピリカが豊かで、 人々の笑いの絶えない世界であるのなら、私に思い残すことはありません。」 パピはその言葉を聞いて涙を浮かべた。それを目の前の年上の人物に見られたくないと思ったのか、下を向いた。 ゲンブはその自分に比べ遥かに年の低い大統領の手を取り、しっかりとつかんだ。パピがその顔を上げると、ゲ ンブは微笑みを浮かべて力強くうなずいた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 後の話になるが、その言葉の通り、ゲンブはこの日から3年と半年ほど後に治安大臣を勇退することになる。原 因は過労であった。治安大臣としての長期にわたる激務が彼の体を徐々に蝕んでいったためと診断された。その 後故郷で静かに暮らしていたが、2ヵ月後、彼は自宅の書斎で机に突っ伏しているところを一緒に暮らしていた 妻に発見される。救急隊員が駆けつけた時、彼は既に息を引き取っていた。享年58歳。ピリカにおける男性の 平均寿命である71歳と比べれば遥かに短い生涯だったと言える。だが彼にとっては満足のいく人生であったの だろう、その表情は安らかであったと後に誰もが語っている。
彼は最後に手紙を何通か書き残していた。未亡人となった細君から直接受け取ったパピは封を開けて手紙を読み、 その彼の忠義と礼に涙をこぼすことになる。手紙には自分に出来るのはここまでです。力及ばず、誠に申し訳な い。そのような意思があまねく書き連ねられ、最後に人生の終わりに偉大な主君に仕え、これに勝る喜びはあり ませんでした、有難うございましたと締めくくられていた。パピはその手紙を生涯大切に保管し、自分の死後共 に葬ってほしいと周りの者に言い残している。後に周囲の者はその意を忠実に実行した。 2日後、祭儀も終わり翌日には埋葬される遺体の前に、一軍服に良く似たピリカ治安省の高級官僚の制服に身を 包んだ人物が立っていた。もう夜も遅く祭儀の後始末も数時間前に終わっており、周囲には誰もいない。辺りは 暗く、星の明かりがほんの少し照らす程度だった。顔に少し光が当たる。どうやら男性のようである。年齢はま だそれほど高くもない。彼は遺体から数歩距離を置いて遺体の入ったケースを見下ろしていた。胸にはピリカ政 府の内務大臣を意味する記章がつけられていた。 数分の時が過ぎ、彼はかつて幾度も亡き人に対して行った敬礼をした。幾ばくかの後、その手を下ろし、彼は静 かにその場を立ち去った。後には既に口を開くことも無い遺体が残されているだけだった。 翌日遺体は埋葬され、多くの参列者はその見事な葬儀の進行に満足感を得ながらその場を去っていった。誰もが 彼の死を悼み、悲しんでいた。それは一人の、時代に翻弄されながら自らの責務を実直に成し遂げた者に対する 当然の敬意だった。 そしてこの細部に至るまで芸術的な葬儀を執り行ったのは、彼の下で長く治安維持に貢献し、常に右腕となって 活躍した人物であった。この人物は、彼が推挙して新しい内閣の国務大臣に数ヶ月前任命されたばかりのドラコ ルル内務大臣その人である。
<続く> 【…カナーリ疲れたあとがき…】 きっつー…今AM6:04…これからひとっ風呂浴びて出撃せねばなりません…。今日一日大丈夫かよ… え、ええと、一応第三章、完成しますた。出来はどうでしょ?皆さんの意見を賜りたく… はっ。寝てた?不味い!違う!まずい! やばい…そろそろだうんです…今回は戯れ言なしで…(言ってるけど) それでは、また次回ということで。では。 P,S:カナーリ疲れた…規制かかるし…
ヤタ―――――――!! 何気なくつないだらリアルタイムで新作! とにかく乙です!
なんか凄く面白い政治学講義に出た後のような気分です。 頭良くなったような気が(w
あ、あのちょっといいですか。
>>199 の、“大学で数年先輩であったパピには当時〜”って、
大学ではパピの方が学年上なんですか?
>>204 むしろ人間学?
パピとゲンブの言葉には感動…。
で、長官は出番としてはそれほど多くないのにしっかりカコヨかった。
読み終わったばっかでなんだけど
続 き 超 読 み た い
最後の、星明りの下での敬礼・・・情景が目に浮かぶようだ(´Д⊂ 言葉に出来ない万感の思いが込められてるんだろうな・・・ 素晴らしいSSをありがとう、空想歴史家様 そしてこれからも降臨を心待ちにしております
いいssって、主役以外のキャラもよくキャラ立ちしてるんだよね。 パピカコイイよ。ゲンブ氏も。あと、長官を極めて有能としながら同時に 欠点とか未熟な所もちゃんと描写するあたりも、かえってキャラに厚みが出てる気が。
まあとりあえず ゲンブ・・・・・。・゚・(ノД`)・゚・。 あ、冒頭の司令官って長官?あるいは元PCIA兵?
>>208 んーでも、長官は周りの力量はしっかり見極めて有効に生かせる人だと思う
その人の能力と照らし合わせて、出来ない事をやらせたりはしないんじゃ?
↑
ま、でもこれは自分が一番上の立場にいて、部下に対してだったら出来ても
そうじゃない相手にそこまで気を配ってたら何も進まないってのもあるかもね
>>210 氏
本来ならそうなのです。彼は『上に立つもの』の一人なので、常に周辺の事に気を配らなければならない身の筈ですから。
しかし、上層部の人間に関してはほぼ一律に『無能者』と考える節がある、というのが、私の脳内設定なんです。それは
今回、皆さんに感動したと受け取ってもらえたゲンブに対しても。その辺りが、今ひとつ未熟であるという設定です。
部下にはきちんとした視点を持って当たるが、上の人間に対してはまだそういうことが出来ない。例えばギルモアが無能だ
というのはどうしてなのか。なぜ、無能な人間がそんなに上層部に達することが出来たのか。彼はこの問いに対し、まだ
「無能だから」「賄賂を持って当たったり、不正をして上り詰めた」という視点しか持ってはいません。
ここに彼の問題があるわけです。
逆に部下に対しては徹底的な能力主義です。多少の礼儀がなっていなくとも、使える者なら誰でも抜擢する。だからこそ、
彼は周辺にその有能振りをアピールすることに成功しているわけです。彼が有能であっても、その部下が無能なら周辺の
人間から見れば帳消し同然ですからね。
これが現段階における長官の欠点というわけです。だから、正確にはゲンブの考えも微妙に間違っているというわけです。
しかし、その主眼点においては間違っていません。今後、二人がどのように成長していくか、それも描いていこうと思います。
パピ、ドラコルルだけでなく、ゲンブも、ね。
…やはり長くなりそう…ちゃんと終幕まで描いてやれるのかな…。
心配です。
そんなトコで。では。
>>211 ナル(゚∀゚)ホド!
深い考察ですね!
二人の成長がどう描かれるのか、楽しみです
213 :
210 :03/10/22 17:11 ID:???
>>211 うーん、なるほど。そういう設定も面白い・・・というか、アリですよね。
レスthxです。今まで長官をそういう視点で描いたSSって無かったかも。
>>211 >パピ、ドラコルルだけでなく、ゲンブも、ね。
という事は、次はさかのぼってゲンブが死ぬ前の話
=長官が内務大臣になるまでの話 かな?
この話ではギルモアは終身刑? 誰か言ってたけど家族とかいたら絶対逆恨みしそう(w 逆恨みで復讐に来た香具師に対して長官&パピは? それはそれで燃える展開だ
よく見ればちゃんと“後の話になるが”って書いてますねW>ゲンブの死 次は長官が「多少叩きのめされても立ち直り」つつ成長する話ですか?
>>215 ソレ (゚∀゚) イイ!
誰か書かないかなー
>>215 >>217 氏
それは難しいと思いますよ…
長官とパピに敵対する。それも政府の中核を占める立場になった後だとすると、家族たちには全く勝ち目が無い気がします。
秒殺の悪寒…
一応シミュレートしてみると、例えば彼の周りの人物はどういう連中か…と考えた場合、まず、彼と同等の無能組でしょう。
そうでなかったら、ギルモアがあれほどのおばかさんで独裁主義であるとは考えられません。まあ、描かれて無かっただけかもしれませんが。
私は彼の親族の中にもし有能なものがいたとしてもそれはごくわずかで、しかもそういう人物はギルモア自身から恨まれていたり、あるいは既に
ドラコルルがゲットしているのではないか?、と考えています。まあ、例えばギルモアの息子だとか娘だとかがそうなら少し話は違いますが。
…それでも他の兄弟と比べたら、やはり嫌われてそう…。ギルモア、無能だけど子沢山っぽいし、しかも片っ端から無能な子供ばっかりとか。
そんで家族内でも嫌われてて、ギルモア家においては味噌っかす扱い。そんで幼い頃から自立して生活することを自分で選び、金が無いので
軍に入隊…そしてそこでとんでもなく有能なある上司に出会う…
…てな感じで、ドラコルルがゲットしてそう…(あ、ドラコルルは軍の人間じゃないか…うーん、ギルモアとも関係を作っていた、というところから、
昔から軍との交際は深かったとか)
もしくは、何とか奨学金を得て(ギルモア金出してくれんとか)大学に進学。そこで雄弁に討論を交わすある二人と出会い、人生の転機を迎える…
…パピにもゲットされるかも…
前スレでの外伝氏の作品のように、ギルモアが政府中枢につくことに成功してその上に、ゲンブ等のある程度の能力を持った指揮官がついて、
しかも圧倒的な戦力差になってしまった後に、ようやく対等のレベルになるような気がします。
…無理ッス。フツーにやったら勝てまへん…
>>214 >>216 氏
その通りです。今頑張って書いてます。
やはり、長官が幾らとんでもなく有能であろうとも、それをただ安直に成果を出し続けるようなストーリーじゃ面白くありませんしね。
実社会ではその方が良いのは確かなんですが、やっぱこういうストーリーにおいては艱難辛苦を存分に味わって貰わねば…
ククク…
>>218 にちょっと補正。
>前スレでの外伝氏の作品のように、ギルモアが政府中枢につくことに成功してその上に、ゲンブ等のある程度の能力を持った指揮官がついて、
>しかも圧倒的な戦力差になってしまった後に、ようやく対等のレベルになるような気がします。
ギルモアもしくはその家族が、ですね。
権力志向の強い、大貴族出身の妻に尻を叩かれてあの地位についてた 恐妻家のギルモアきぼん ギルモアはああみえてマスオさん状態の苦悩する傀儡みたいな部分があって 人間不信はそこからも来ている。家では妻子に軽視されてるギルモア でもって、妻やその背景の似ても焼いても食えない保守貴族勢力にしてみれば ギルモア失脚は傀儡がひとつダメになったようなもので、肉親の情で悲しんでる のではなく利権が一時的に減ったことを悲しんでる。 でも対パピ的には、肉親を失った悲しみを強調して、パピに負い目を感じさせるような 手管も使う、みたいな 長官とあまり関係ないな…
>>218 >艱難辛苦を存分に味わって貰わねば…
艱難辛苦?存分に?・・・そ、そんなにですか
ちょっとガクブルしつつもワクワク
しかしあれですね、空想歴史家さんって、長官マンセーと言いながら SSでは決して長官を甘やかさない(←変な言い方ですが)んですねw 欠点や未熟な所を指摘するし、次の話では厳しい試練を与えるみたいだし。 色々新鮮です。
>>223 氏
基本ですからね。主人公となる人物の成長こそが作者として一番の楽しみでもありますし。
かといって、一方的にやられまくって、最後だけ何故か勝利するようなパターンは好きではないんです。
ここでは味方の勝ち。でも、次は敵が勝つ。そしてその次はまた…そんな風にしないと。
まあ私のストーリーには敵がいませんけどね。
>>220 氏
…その設定を使うとなると、ドラえもんの本誌にもその集団を書かないときっつい気がします。
大長編はあれで終わってないという感じになっちゃいますし。
それに、ギルモアがそういうカワイソウなやつだとすると、もう少し押さえ気味の性格をしていると思います。
本編では、カナーリダイレクツに死刑だの何だの言ってましたからね。どう見ても、自分の現在の地位に満足して、それを好き勝手に
使いまくっているという感じですし。
ただ、最後の対パピの対策はうまいですね。彼はそういうトコに弱いし。
…でも、この場合ドラコルルがパピの配下として加わっているんですよ?
負い目を感じさせる手管は長官にも使えるかもしれない。 裏切り者とかギルモアは終身刑なのになんでお前だけ、とか将軍の家族に言われたら 長官の性格からして言い返せないかも。実際は終身刑の将軍より遥かに辛い思いを して生きてるとしても、それを口に出して反論する人ではないだろうし。 うーん・・・・・・・萌え(それが結論かよ)
>>225 長官は手管を使う策士タイプの遺族ならけじめある対応ができそう
演技もできず夫にすがるしか能がないような、ギルモアの善悪を知る能力すらない
罪のないタイプが本心から愚痴ってくる方がもてあます気がする。
純真タイプを立ててその影に策士タイプがいると、長官としては歯がゆいだろうなあ
それとも長官から罠をしかけて切り崩してくれるかな
ギルモアの息子OR娘が、ただ純粋に父を失った悲しみだけでむかってきたらどうするんだろう
>>227 わかってもらうまで話し合うしかないだろうねえ。
話し合いが通じない場合は・・・・どうしようもないな。
どっちにしてもそれでいちいち動揺して立ち止まっちゃいけない立場だろう、長官もパピも。
>>227 氏
面白いですね、そういうのは。
しかし、例え未熟なパピと言えど、一人の政治家です。もし彼らがパピの命を狙いに来たとしても、だからといってくれてやるわけは無いと思います。
多分、こんな思考に達すると…
「僕はギルモアを倒した。これは成さねばならないことだった。だが、元々僕の力不足が原因でギルモアの反乱を防ぐことが出来なかったんだ。
もし僕に十分な力があれば彼の反乱を防ぐことが出来たんじゃないのか…?
そう考えると、彼らが父親を失ったこと、これは僕の過ちの結果生まれた悲劇ということになる。悔いてももう、取り返しはつかない…」
そうやって悲嘆に暮れる日々がしばらく続き、その後、
「…そうだ、もう僕に間違いは許されない。僕はあの時成しえなかったことを最後までやりぬくしかない。ここで死ぬ訳にはいかないんだ。」
という結論に至り、ギルモアの息子たちに時間を割いて会い、自分の考え方をもって説き伏せるような気がします。
そして、「僕も未熟だったが、彼を止められなかった君たちにも責任があるのだ。」とか。
…子供に語りかけるのは難しいでしょう。パピとは違い、フツーの人間、という設定ならば。だから、彼らの親に直接言うとか。
…もしかしたら、彼らが皆で共謀して起こした、ギルモアのそれに比べると遥かに小さい規模のクーデターの後、牢獄の鉄格子をはさんで。
ドラコルルに関しては、はっきり言ってその程度では気にも止めないと思いますよ。なんせ、今までそういった縁やしがらみが当然の如く付きまとう世界で
その頭角を見せていたのですから。情報機関、秘密警察なんてのは、そういう血も涙も無い組織です。
誰かが言ってたけど ホント、SSじゃなくても面白いな、空想歴史家さんのレスは
>>229 >はっきり言ってその程度では気にも止めないと
バッサリですね。清々しいくらいにw
【艱難辛苦】 非常に辛い目にあって苦しむこと ・・・ガンガレ長官。
そっかあ。 内務大臣になるまでには色んな試練が…。 その話の後であの「亡骸の前での敬礼」になるワケか。
艱難なんて言葉 ドラえもん見なきゃ知らなかったよ
>>234 あれは「艱難汝を珠にす」だっけ?
俺も最初に知ったのはドラえもんからだったなw
うーん、一体どんな試練なんだ。 少なくとも「くろうみそ」食べたのび太なんかとは 比較にならない困難なんだろうけど(w
のび太(仮)「ちょっと待った!艱難辛苦は手短にいきましょう。あまり長く やると長官の部下が黙ってないかも」 空想歴史家氏「いいや存分に味わってもらう!」 すいません、「くろうみそ」でネタが浮かんだもんでw 俺自身はSSを手短にしてほしいなんて全然思ってないので、思う存分投下して下さい。 楽しみに待ってます。
>>237 ワロタw
いやほんと、「2ページほど」と言わず何レスでも読みます
>>233 次の話読んでからそのシーン読むと感動もひとしおだろうね
>>229 >情報機関、秘密警察なんてのは、血も涙も無い組織です。
なるほど。長官に惚れこむあまりPCIAの性質を忘れてた…
>>240 私もです。
長官自身は決して血も涙も無い人じゃないと思ってるし。
だから当然227みたいな事態になったら悩み苦しむだろうなとか妄想してたけど、
そういう私的な感情を公的な場に持ち込む人でもないだろうなあ。
人間らしい感情を押し殺さないとつとまらない情報機関の長官という仕事 ・・・・(´Д⊂ 自分で選んだ道とはいえ
うお・・・キッツイ… すいません、新章はもうしばらく待ってください… ここんとこ忙しくて…(いいわけ) あと、あともう2、3日…
>>243 いえ、どうぞ無理なさらずごゆっくり。
マターリ待ってますんで。
>>242 おいたわしいよね。
でもそういう人だからこそ我らPCIA兵は身命を賭して
長官についていくのであって・・・・(←末期)
名前があって、ドラマが作れるゲストキャラが4人(長官、パピ、ギルモア、ゲンブ) いるというのも、よく考えると他の大長編にはないね。
サベール クンタック王子 ダブランダー ブルスス ちょっと弱いか。長官たちはお互いに関係が深いもんな。
>>248 うん、単に名前のあるゲストが複数いる大長編は他にもあるけど、
色々想像をかき立ててハマれるってのは小戦争だけだ。と俺は思う
>>247 >名前があって、ドラマが作れるゲストキャラが4人
大きいよな、それ。
いくら長官のキャラが立ってても一人だけじゃ創作にも限界がある。
他のキャラとの関係性が、更に話を広げていくんだよね。
いい感じになってきました。皆さんにも満足してもらっているようで、全く持ってマンセーという感じです。 さて、復興の星、新章です。ついにドラコルルは自分の意思での行動を、ゲンブの下でではあっても行えるようにな りました。ここからが問題です。どれだけの苦難が待っているか、それが最重要…。本当は前章で使用するはずだった あの船も、どうにかして使ってしまいます。ほっといたらいつまでたっても使えそうに無いし。 彼の仕事は、当分はデスクワークと平和維持活動に限定されます。毎日あの船の中でしみじみと仕事を続け、街角の 犯罪から小規模のクーデター、そして独立の阻止まで。 何とも前途多難です。 あと、前回レス爆撃をした時、6レス投稿するごとに規制がかかって一時間待たなければなりませんでした。そ れから考えると、今回も多分そうなると思います。出来れば、感想を書くのはあとがきを宇pするまで待って下さ るとありがたいです。 ホントに申し訳ないのですが…多分…最悪の場合、4時間くらいはかかるかと…ご容赦の程を。 それでは始めましょう。第四章です… ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「紹介しよう、ドラコルル君だ。」 パピは閣僚達の見守る中、隣に座る青年を掌で指し示しながら言った。 「ドラコルルです。皆さん、宜しくお願いします。」 (さて、どういう反応を見せるか…) ドラコルルは興味津々だった。しかし、
しばらくの時が過ぎても、誰一人としてそれに反駁する意思を見せなかった。 その逆で、 「宜しく。」 という声が少なくない回数辺りに響いた。 流石にドラコルルも奇妙に思った。ほんの一瞬であったが。勿論表情には出さない。 (…どういう事だ?) 確かに先日、久方ぶりの会話の際、パピは言った。ドラコルルが政治に参加することになっても周辺からの反対は出 さないようにすると。 ―それは僕のほうで処理する。君の仕事への影響は出さない。 確かにそう言った。 言ってはいたが、彼はそんなことが出来るなどとは思っていなかった。おそらく、苦言を呈するものが一人ならず とも現れるだろう、と思っていたのだ。だが眼前の光景はそれを真っ向から否定していた。誰もがパピの提案であ る、『ドラコルルの政治参加』を受け入れている。少なくとも表面上はそう取れる態度を示していた。ドラコル ルも表面上は平静を装っている。しかしその心の中では(何故?)という疑問が渦巻いていた。 その疑問は次の瞬間、氷解した。 閣僚達一人一人の顔に浮かぶ緊迫した表情、不自然までに強く握られた手、そして、空調がきいたこの部屋において は考え難いほどの汗。 間違いなかった。彼らはドラコルルに、その力に恐怖している。絶大なまでの情報収集能力、そして宣伝技術。いや、 それだけではない。それらを複雑に組み合わせて使いこなすことを可能にした、ドラコルルという人間そのものを、 彼らは恐怖しているのだ。 文章にすると長くなるが、ドラコルルはこれらの事に関して今までの経験を通して感覚そのものをつかんでいた。 ために裏打ちする理論を思い浮かべるより早く、彼らが何故そんな行動を取ったのかということについての理由を 理解していた。 わずか数秒で。
(パピが彼等に何か言ったということか) このことは隣で毅然とした態度で口を開く少年の姿からも十分考えられた。何かを力強く主張する姿。今までの数 日間の間に何かがあったという事が伺える。ドラコルルにとっては十分過ぎる状況証拠だった。 (…それは気にするまい。パピの仕事だ。余計なことをする必要は無い) 彼は思った。余計なことはしない、それは彼の信念とも言える行動姿勢だった。 「先日の話し合いの通り、彼はゲンブ大臣の下で働いてもらう。異存は無いな。」 閣僚たちは黙して語らない。 「よろしい、皆は今日も多くの仕事を抱えているだろう。早速取り掛かってくれ。ドラコルルはゲンブとこれから のことについて話し合ってくれ。それではこれで解散とする。」 パピの会議は恐ろしく簡素に終了するものが多い。特に必要が無いならば、殆ど発言することも無い。だが、例え議 題に上げるものが無くとも、誰も意見を述べる必要が無くとも、必ず週に一度は会議を開く。以前からの習慣だっ た。そして今日も会議は滞りなく終了する。 閣僚たちは立ち上がった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「まあ、やることは分かっているだろう。お前には治安関係の事をやってもらうよ。」 臨時に政府の主要機関が置かれているピリポリスの旧市庁舎。三階にある大統領及び閣僚専用に設置されている 小会議室から退室しながら、ゲンブは言った。既に他の閣僚やパピはその場を離れていた。 ドラコルルはもう既に承知しているとばかりにうなずいた。あくまでも彼のの下につくという意思表示を見せ るような行動を取りながら。 久しぶりにこの顔を見る。ゲンブ治安大臣。
ドラコルルにとっては少なからぬ因縁がある人物の一人だ。 「しばらくは私の補佐をしてもらおう。あまり、表に出て活動はしないほうがいい。しばらくは部下達に名前を売っ ておけ。そのうち本格的に治安の改善についての行動を取ってもらう。」 「分かりました、ゲンブ大臣。」 「そうか。」 ゲンブは満足したように軽くうなずいた。 しかし、そこでふと悩んだような顔を見せる。そして彼のほうを横目で見ながら、 「お前にそんな態度は似合わんよ。以前はもっとはっきりものを言ってただろう。それでいい。」 ゲンブはそう言った。 ドラコルルは口元に笑みを浮かべた。 「分かりましたよ、大臣。」 【第四章:ドラコルルの日々】 数年前のあの政治的な動乱において、ドラコルルとゲンブは直接に何度か対立を起こした。その際、ドラコルルは 頻繁に彼を罵倒したものだった。なぜ強攻策を取らないか、今それを取らなければ、取り返しのつかないことにな る。幾度もゲンブをそう諌めた。ゲンブの側はパピの判断を尊重し、可能な限り法に基づいた理性ある対応を主眼 において事件を解決する道を選んだ。 ドラコルルはそれに猛反発した。そんな方法を取っていたら、奴らに時間を与えることになります。許されること じゃない。市民からの反発以前に、社会機構そのものが機能不全に陥るでしょう。そうなってからでは何もかも遅 いのです。 ゲンブはその意見に対し、
「君の言っていることはもっともだ。だが、我々は大統領たるパピ閣下の考えを履行することがまず第一だ。心配 することは無い。もし何かあったとしても、責任はちゃんと私が取る。大統領もそうおっしゃって下さった。だから 君たちは気にせずに自分の仕事、紛失した予算の行方を追ってくれ。」 と答えた。 勿論それはやります。でも、そんなことではないんです。もう少し強気に出れば、幾らでも不正を行った連中を吊る し上げられるのに。このままでは少なくない連中が闇に消えていくことになる。 ゲンブは答えた。 「そうだな、だが、もうこれで懲りるということも確かだ。今回の一連の事件の結果、各省庁、金融関係、大企業、そ して軍。これらの内部に精神的な意味での規制、すなわち綱紀粛正がなったと我々、そしてパピ閣下は見ている。な らば、今後はこのような事件が起きる事は少なくなるだろう。それこそがまず第一と考えるべきだ。」 閣下は甘い!こんな事件が起きた時こそ、自分のやったことがどんな意味を持つのか、徹底的に知らしめてやるべ きでしょう! それはドラコルルの信念とも言うべきものだった。綱紀粛正と言うならば、彼ら自身を牢獄で更生させたほうが良 い。それが一般市民に対する示しともなる。だが、やった事は奴らをただ恐怖させただけ。そしてもう誰が何をやっ たのか分からなくなったから終わりと言うのでは、その後連中がまた同じ過ちを繰り返すことになる。彼はそう断 じていた。 ―悪はどこまでも悪だ。 ひとつの信念。彼にとって、それは決して犯さざるべき聖域とも言えた。 しかし現実の状況はそれとは相反している。ゲンブはそれらを認めず、その配下であるドラコルルは彼らの責任を 見過ごさざるを得なかった。
以後、一年間に渡ってパピ政権は、様々な、酷く簡単で、信じがたいほど数多くの難題に直面する。それらの、本来な らばわざわざ政治中枢の者が先頭に立つ必要もなかったはずの諸問題を解決するため、彼らはピリカ星全域での 活動に全力を尽くした。 ドラコルルはそれを覚えていた。 あのやりがいの無さ、あまりに簡単過ぎ、「どうしてこんなことが出来ないのか!」と罵倒したことも少なくない、 あまりにも巨大な不正の後始末。それが必要だったということはわかる。だが、何故これが食い止められなかった のかという不甲斐無さを誰もが感じ取らずにはいられなかった。ドラコルルにはそれが許せなかったのだ。 より子細な点を鑑みれば、パピは決して何もしなかったのではなく、また何らかの犯してはならないミスをしたわ けでもない。ただ、前任者が放置していたことの後始末を文句ひとつ口にせずやっただけである。本来ならば評価 され、賞賛すべき行為。それは彼にも分かっていた。 だが彼はその中にあるもどかしさを許せなかった。もっといい方法があるのに。その考えを消し去ることは出来な かったのだ。 その考えを消すことが出来なかったからこそ、彼はクーデターに参加した。元々各省庁に出向し、様々な方面から 実力を買われていたこともあり、彼自身「自分ならやれる」という思いで一杯だった。ギルモアという形骸のトッ プを擁し、各方面から人員を募り、準備は整った。 だがいざ実行して後、彼は自分の成すべきことの方向を一瞬見失ってしまった。彼が求めていた改革というものを 実現するためには、まず何よりも『当たり前の社会』を作り上げなければならなかったのだ。それはすなわち、パピ の後塵を拝するということだった。
ドラコルルはそれを認めたくは無かった。彼の超一流のプライドはそれを許さなかったのだ。だから、新しい社会 を作り上げようと必死になって尽くした。何かを始めてからもう一度自分たちの進むべき道、その方向を見つけ出 すということは並大抵の努力で出来ることではない。だが、彼はその原型を作り上げることに成功した。どうせ無 理だろうなどと言う者も少なくはなかったが、彼は黙々と仕事に打ち込んだ。時間が経つにつれ、内容も整っていった。 だが、自分たちの社会をパピの作り上げようとしたものとは違う形で作ろうとしても、結局は同じ道を歩んでいる ことを理解するのに、それほどの時間はかからなかった。ひとつの屈辱だったと言って良い。しかし、彼はその屈辱 を甘んじて受けることを選んだ。もはや好き嫌い程度でどうにかなるレヴェルは超越していた。そんなことより、 一刻も早く体制を整える必要があったのだ。 その道は単調ではなかった。全体として同じだと言っても、内側は複雑に絡み合い、しかも多くの人間が体験したこ との無い(当然だ、ドラコルルが作った新しいシステムなのだから)ものであったため、作業は酷く難航した。それ でも彼の超人的な実力はそれらを徐々に作り上げていった。そしてパピの再蜂起直前には、ほぼ成功していたのだ。 彼が今、ゲンブの下にいるのはほんの些細なミスからである。それも彼以外の者の。勿論、その人物を選んだ彼にも 責任はあるが。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 閣僚たちへの顔見せからの数日間、ドラコルルはゲンブの下で細々と仕事を続けた。今は表に出るべきではない、 その意味をドラコルルは理解していた。まずは実績を作ってから。もし叶うならば、ありとあらゆる人間に対する 信頼と信用を形作ってから。 その間にゲンブとはほぼ毎日口論の連続であったようである。治安省の本部が置かれたかつての廃ビルの7階、大 臣の部屋の前に訪れた者は異口同音に言った。 「2人は、相手を何とか言い負かそうとするかのように、怒鳴りあっていた。」 まるで目の前の人物が自分の政敵であるかのように。 結局のところ、まだまだ両者とも分かり合ってはいないのであった。
それにしても、ドラコルルは勤勉であった。 彼は元々PCIAの長官となるより以前から、情報というものに関しての仕事をしていた。その為、必要な知識があっ た場合、それを何が何でも手に入れようとする傾向があった。今回も例外ではなかった。治安を維持するというこ とは正に彼の十八番であるというのに、まるで初めて学校で勉強に取り組む、その苦しさを全く知らない少年のよ うに、徹底的に勉学に励んだ。その結果は信じ難いほど早期に現れた。 「大臣、この地域のことなんだが…」 ドラコルルは2人の時は敬語を使わなくても良い、というお墨付きをゲンブ本人から貰っていた。 「おかしくはないか?この地域に、どうしてこれほどの化学肥料が必要なんだ。この地域はここ数年、全く開墾や 開発の兆しもないというのに。」 ピリポリス北西部、350キロほど先にあるエラファスという町。そこは、クーデター発生以前から過疎化が進み、 ここ最近は殆ど住む者もいない町だった。しかし、クーデターによる市民の疎開地のひとつとなってから、町は少し ずつ再開発が行われるようになっていた。その為政府としても少ない予算の中からやりくりして資金を抽出しては 現地の自治集団に提供していた。ところが未だ政府との繋がりはその程度で、内部で何をやっているのかは良く調 べて見ないと分からないのが現状だったのだが。 「ふむ…この地域の住民は、確か街道としての町の活性化を図っているのだったな。」 エラファスの産業、それは首都ピリポリスを縦断し、ピリカ星を一周する主要道路のひとつである『カステード・ ライン』が近隣にあるために興った街道都市としてのサーヴィス業の発展である。しかし、本線から脇に20キロ 近く離れていたため、自然とK・ライン周辺に新しく作られた都市に客層を奪われ、徐々に衰退していった。何故 そんなところにわざわざ道行く人のための都市を作ったのか?それは、かつてはここから東に数キロ離れたとこ ろに、大規模な鉱山群があったからである。町が発展した理由、それは鉱山に就業する人々が仕事帰りによる町、あ るいはそこに自宅を持つ人たちの町として、利用されつづけたからであった。しかし、その後鉱山から掘り出され る鉱石の純度は徐々に落ちてゆき、次第に閉山する山も多くなった。それゆえ、エラファスはその存在意義を無く していったのである。
だが、住人の町に対する愛着はその程度で揺らぐことはなかった。彼らは何とかして町を生き残らせようと考えた 挙句、K・ラインについての事を思い立ったのだ。確かに20キロの距離があり、旅人や仕事で長距離を行く人々に とって使いやすい場所ではない。しかし、K・ラインそのものがあまりに長距離であり、更にその途中には休憩所と なる場所が少ない事は前々から問題点として注目されていたのである。行政官達が正に官僚の仕事というべきもの であるがゆえに長年放置していたため、徐々に大きくなっていったのがこの問題だった。しかしある時、彼らはそ こから数十キロ離れた場所に寂れた鉱山の町を見つけた。絶好の場所と言えた。 その後、エラファスは新しい形で発展していく事が出来るようになったのである。 「確かに…妙だな。この周辺には農業が可能な耕作地帯は存在しない。いや、家庭菜園くらいならあるだろうが…。」 既に寂れた町である。いや、それ以前にもし農業を営むのであれば、もっと適した土地へ移動したほうが良いのは誰 でも分かる。そんな場所に存在しながらここが都市として発展した最大にして唯一の理由、それは、町のど真ん中を 流れる川が、十分以上の水資源を確保させてくれたからであった。 だが、他のありとあらゆるものは外部から取り入れなくてはならない。工業製品は勿論、土地がひどく痩せていた為 に何の作物も育たず、地域の特産物と呼べるような物もないこの地域では、お金の価値が他の地域と比べて異常に 高く、そして食料に関してはまるで飢餓状態に陥った地域であるかのようだった。それでも人々は満足出来るだけ の物資を確保していた為、この町を離れようとはしなかったのである。 だが、年月が経つにつれ、旅人たちはわざわざこんなところまで旅で疲れている体を引きずりながらやってくる事 に嫌気がさして来た。その内に科学技術の進歩と経済的な発展を遂げたピリカは、街道周辺に数多くの宿場町を設 置出来るようになっていった。徐々に、エラファスは人々の思考から消え去りつつあった。 そんな時、エラファスの人々はK・ライン周辺の都市形成に異議を申し立てる争議を起こした。しかし、それがこの 町の運命を決めた。
―そんなものを作られては我々が困る。我々がどうなってもいいのか、ピリカ政府は善良な人々を苦しめて、何の心 痛も起きないというのか。 エラファスの人々、元は鉱山でツルハシを握っていたような男たち、そして歓楽街で接客をしていた女性たちには、 必要に応じて論理を使い分けたり、または相手の意を汲み取って会話するという発想が他の地域の住民よりも欠け ていた。その為、自分たちの都合のいいように論理を修正する傾向があったのだ。 これが大問題になった。彼らの主張は多くの市民から無視された。しかし逆に問題はそれで終わった。あまりにも 我田引水的な発想、周りのことを考えず、人々が何を求めているのかを考慮に入れようとしないその姿勢は、多く の人々から冷水を浴びせ掛けるかのような目で見つめられたのだった。 その後、この町はもうしばらくの間は住人の努力もあって生き延びる事が出来たらしい。しかし周辺地区が未だ何 の産業も持たなかった為、わざわざ訪れようとする人々も少なくなっていくにつれて、その歴史を閉じていった… これら一連の情報をドラコルルは集めた大量の資料から読み取っていた。 「みたいだな。そう考えるとどうにもおかしい。何故、こんな地域に物資の供給が盛んなのかも疑問だが、これだけ の肥料を使ったとしても、土地を余計に痩せさせるだけだ。それはこの地域を少しでも知っていればわかる筈だ。」 べつにドラコルルは農業に関しての知識が豊富だというわけではない。それはゲンブでも同じである。だが、土地 が痩せていれば作物は育たず、出来たとしても小さいものしか実らないという事くらいは理解していた。 ならばこの土地にこれだけの肥料を投入してまで開発する必要があるのか?有り得ない。 何かがある、ドラコルルはそう考えた。その答えはすぐに出た。 「ならば…ここには何があるというのだ?」 ドラコルルは答えた。 「麻薬だ。」 その答えは簡潔極まりなく、意味はあまりにも深かった。
「…して、その根拠は?」 まさか直感じゃああるまい。ゲンブはそう思った。 「簡単だ。この肥料を見れば分かる。これは、確かに一般の作物に対しても効果は高く、多くの市場で通常の取引が 行われている。だが、同時にセッカタックシーと呼ばれる草の生育において、これ以上無いほどの成長促進効果を 与える。そしてその草は危険な麻薬製造に用いられる、ということだ。―以前調査対象にした事があったから知っ ている。まず、間違いないだろう。」 そこでドラコルルは一息ついた。 「それに、セッカタックシーは土壌が不栄養状態であってもそれほど影響しない。根の深さはかなりのものだし、 光合成の効率も高い。自分で自己生産できないわずかの物質、それに水があれば容易に育つ。」 現地に運び込まれる化学肥料、それと町の中心を流れる川が、セッカタックシーにとって最低限必要な生育条件 だったのだ。 流石だ…ゲンブはそう思った。ほんのわずかな情報からそれだけの推論を得るとは。 「なるほどな。ならば、すぐにでも現地に調査員を派遣して、何が行われているかの詳細を確認した後に逮捕、とい うことになるか。」 「それでいいだろう。投入されている肥料の量から見て、そこまで大規模な組織ではない。今の内に叩いておけば、 後腐れも無くて済む。あの辺りは疎開した連中がとりあえず住んでいる場所だし、余計な事をして騒動を起こした くない。また新しい場所を見つけ出すには、しばし時間がかかるからな。」 もっともだった。ゲンブは決断した。 それから一週間、エラファスに対する調査と内偵が進められた。 結果は黒星が出た。それも特大の。
現地において、ギャングのひとつと思われる集団が、慣れない手つきで少数のブルドーザーやショベルカーを利用 し、小さな規模で麻薬用の作物の栽培を行っている事が確認された。ゲンブもパピも、そしてドラコルルも 時間を無駄に消費しなかった。すぐに警察の中から精鋭を抽出し、現地に投入した。まだ初期という事もあり、現地 の作業員―片っ端からギャング団の末端構成員だった―を逮捕し、それらの農場を完全に破壊して事件は終了した。 全期間でわずか10日にも満たない逮捕劇だった。現地住民にも何が起こったのかさえ分からないうちにすべて は終わった。将来ドキュメンタリー番組でも作られるかもしれない。それほどの手際だった。 「見事な手腕だった、ドラコルル。」 パピは仮設行政府である市庁舎の大統領執務室―彼ら2人の再会に用いられた部屋だ―の執務机についたままで、 今回の最大の功労者の行動をねぎらった。パピの対面に位置するソファに座ったドラコルルは言う。 「よしてくれ。あの程度のことでいちいち言われたら、今後はもっとたくさんの勲章やら何やらを貰わなくちゃな らん。私は胸元にそんな異様なアクセサリーをぶら下げて町を練り歩くなどということはごめんだ。」 相変わらずの実務主義である。その行動を評価してくれる事は望んでいるが、細かく何らかの行動を持って報いる 必要など無い、と言っているのだ。 パピは肩をすくめた。 「やれやれ…全く君らしい。どうして人の好意を素直に受け取ってくれないかなあ。」 ドラコルルはそれを聞いて、フン、と鼻を鳴らした。パピは少しだけ困った顔をして、それでも口元はほころばせていた。 「しかし見事なものだ。あまり聞きたくはないかも知れないが、改めて言わせて貰おう。」 パピは机上に置いてあったクリップボード、いくつかの書類を挟んでいるそれを持って立ち上がった。そしてドラ コルルのほうに向かって歩き始める。
「この最終報告書によると、もうしばらく現地での活動が続いていれば、かなりの麻薬が生産されていたという事 じゃないか。これは大きいよ。君の功績は皆に認められるべきだ。」 パピはドラコルル正面のソファに座りながら言う。 ドラコルルは何も言わない。 「…まあ、これで君の扱い方も少しは良くする事が出来るだろう。閣僚達の中からも感謝の意を伝えてくれと言っ てきたものが少なくない。カステード・ラインの重要性は、他の誰でも知っているからな。そこで起こった大事件だ。 賞賛されても、文句は言えないと思うよ。」 冗談混じりに言った。ドラコルルはそれに対し、こう答えた。 「あそこで今後麻薬生産が続けられれば、治安の悪化にさぞ貢献する事になったろう。それは確かだ。しかし、政府 がイカレた判断をしなければ、例え今後あの地域で生産の活性化が図られたとしても、最小限の被害で食い止めら れた事も間違いない。勿論今になっては確かめようもないし、確かめる必要もないことだが、それはわかる。」 自信家の彼らしい。その発言には一片の淀みもなかった。 パピは紅茶を口にした。喉が乾いていた事もありかなりの量を飲んだ。ドラコルルもコーヒーカップを手に取り、 同様の行動を取った。(ようやくコーヒーが手に入ったよ、とパピは言った。ドラコルルはひとくち味を確かめて、 即座に「マズイ」と言った。だが入れなおせともいらんとも言わなかった。それ以前に既に二杯目だが) そして2人とも、ほぼ同時にカップを下ろした。パピはしばらくクリップボードの書類をめくり続ける。ドラコル ルは座したままそれを見ている。 しばらく無言の時が過ぎた。
やがてパピは言った。 「報告書から判断すると、この地域にはかなりの物資が送り込まれている。そこが目に付いたのか?」 パピは言った。ドラコルルが何を考えてその情報をつかみ出したのか、気になったのだ。 「いや、別にそういうわけでもない。単にその肥料が目に入っただけだ。いくつかの工作機械の部品が紛失したと の報告もあったが、そんな事は判断の対象にはならなかったからな。第一、あの農場で使われていたのはそれら紛 失したと判断されたものの内の一割程度だ。残りのものは、壊れたか何かで本当に紛失してしまったのだろうよ。 そこまではさすがに判断できない。エラファスに流入した物資に関しても、物量そのものは大きいが未だ全体とし て十分な量が配給されているとは言い難い。これからも多くの物が必要となるだろう。毎回関わっていたら、とて もではないがやり切れん。今がなんでもない時期なら特別チームを組んでもいいが、こんな動乱が終わったばかり の時期では無理だ。」 再度コーヒーカップを手に取る。 ―それに、関係ない事に手を出すのは私の本意ではない。 パピには言わなかった。黙ってカップに口をつけた。 だがパピは知っていた。そして 「それが君の主義だからか?元PCIA長官としての」 ドラコルルは一瞬不意を突かれた。コーヒーを飲む動きがほんの少しだけ止まる。またしばらく飲む動作を続け、 そしてカップを戻した。パピは続けた。 「僕も情報機関については調べた事がある。そのとき原則とも言える事を聞いたんだ。それは、余計な事をしては ならない、ということだとね。他にも、ドラコルルという人物がその原則を誰よりも実直に守るという事も。」 ドラコルルは何も言わない。ただ、パピの顔を見ていた。少しだけ、睨みつけるような顔で。 「だから、君はかつての地位を築き上げた。違うかい?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 彼が情報関係の仕事を始めてもう数年になる。PCIAの期間も含めて。そこで理解したこと。それは、『余計な情報を 無理に手に入れてはいけない。むしろ、可能な限り目をそらし、耳をふさぎ、そのことについて問い掛ける口を閉じ るようしなければならない。』ということだった。これは情報を取り扱うことになる人間にとっては絶対必要な行 動である。 もし余計なことを知ってしまったら、そのことに対して色々な意味で『責任』を取らねばならない。例えば何らか の集団が、懸命になって隠している情報を知ってしまったとき、その人物は様々な意味においてその組織から狙わ れることになる。時に社会生活を営む上で当たり前の行動を取っている時、その辺の人と話をする時、何かの書類、 あるいは毎日の日記をつける際においてなど。何をするにおいてもその目を逃れるような生活をする羽目になる。 これはどういう意味においてもその集団が社会において影響力を失うまで続く。大抵の場合、完全に消え失せるま で。…もしくは、自分という存在をその集団から精神的な意味において消し去るまで。一例をあげるならば、彼等に 「自分は死んだ」と思わせるか、あるいは本当に命を失うまで。しかし、例え自分が本当に死んでしまっていたと しても、それが彼等に認知されなければ、その家族、兄弟、親戚、恋人、職場仲間や職場そのものなど、自分が作った、 あるいは何らかの偶然、必然を通して出来てしまった関係のすべてに対して干渉は続く。より重点的に調査するべ きと彼らが判断した対象から順番に、それらの『処置』が無用だと判断されるまで。それが情報というものの恐ろ しいところなのである。 勿論情報機関に勤める以上、ある程度その手の情報に触れる必要はあった。そして、それによって危険な状況に陥った 事もある。だからドラコルルは必要以上の情報に触れることを拒み、そこから離れようとしてきたのだ。元々情報 機関内で仕事をするということは、時に命を狙われることを覚悟しなければならないほど危険な事なのである。 必要以上の余計な荷物を背負い込んで、その場から一歩も動けなくなるのは彼にとっては不本意極まりなかった。
彼はそれを誰よりも知っていたからこそ、自分の出来る範囲内でやるべきことをやり、それをほぼ完全に成し遂げ てきた。逆にそれ以外のことには殆ど手を触れなかった。自分が必要と判断するまでは。 それが彼の栄華と落日を作り上げたのだ。 だからこそ、彼は今、ここにいる。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― パピはそれを言っていた。意味としても寸分の間違いもなかった。だからドラコルルはむすっとした顔つきのまま、 美味くないと言って憚らないコーヒーを飲んでいる。パピは面白い玩具を見つけた子供のように、コロコロと笑っていた。 「全く…君らしいな。」 ドラコルルは首を目一杯傾けてコーヒーを最後まで飲んだ。そして皿の上にわざと音を立てて置いた。実はもう帰 りたかったのだが、まだ離すべきことがある。そう自分に言い聞かせていた。 そんな事を理由(言い訳)にして、彼はこんな事を口にした。 「もう一杯くれ。」 パピの笑いは止まらなかった。 それからもう少し話をした。今後のピリカについて、そしてドラコルル自身の身の置き場について。今回の事件に 関しての彼の手腕は、ドラコルル自身の評価とは比較にならないほど好意的に周辺の者からは受け取られていた。 本来ならばそれはただ単純に有難く頂戴すべき事だが、ドラコルルはこの件に関しては全くもって快く受け入れ る気はなかった。だが、彼の感情と理性はこの時、完全に逆方向の思考を進めていた。そして、勝利したのは理性の 側だった。
「ならば、ひとつ提案がある。」 「なんだ?」 5杯目のコーヒーをドラコルルの前に持ってきながら、パピは聞いた。 「私の職場だ。あのビルでの作業も今のところ問題ないが、やはり少しずつ手狭になってきている。もっと広い敷 地に、事務処理設備と情報通信用のそれを持った場所が欲しい。」 パピはそれを聞いて、ソファにつきながら少し困った顔をした。 「難しいな、それは。君も知っている通り、現在の首都周辺に、それだけの設備が整った場所など数知れている。も し使えるなら、ここの設備を間借りしてくれてもいいんだが…」 「それは無理だ。お前がここの設備をフル活用している事は知っている。私が入り込んできたら、お前の仕事に差 し障りがある。」 「…そんな事を気にしてくれるのか?」 ドラコルルはコーヒーを飲みながら答えた。 「別に気にしているわけではない。ただ、お前の仕事が滞ると、こっちが迷惑するだけだ。」 それだけだ、と、ドラコルルは言った。 それは一部においては間違いないものだった。ドラコルルは未だパピを全面的には信頼していないのだ。 かつてパピが犯した過ち。彼が人間の管理とでも言うべき行動を十分に取っていなかったために起こった一連の 汚職事件。ドラコルルにとって、それはパピそのものの人格すら疑わせるに足りたのだ。 ―いい人間が何の疑問もなく社会にとって必要だとは笑わせる。いい人間だからこそ、感情に基づいた無能な判 断を持って社会を無茶苦茶にする事など、珍しくもないではないか。 ドラコルルはそう断言していた。それがドラコルルとパピの間にある、最大の溝だった。
人間としての2人は、恐ろしく理解し合えていた。お互い、相手の趣味や判断に対して異論があることも確かだが、 同時に深い問題として捉えた事もなかったからだ。あいつはあいつ、俺は俺。それが当然の2人だった。そして共に 友人や上司、部下などといった関係を大切にする。ドラコルルも最初からギルモアを、将来駆逐すべき名目上の主 君とした訳ではなかった。もし彼がそれなりの事をしてくれれば、そして自分の領域を無意味に圧迫しないのであ れば、その地位のままでいたところでどうという事はなかったのだ。その後、ある程度社会についての理解が深まっ ていったならば、形骸だけの皇帝になっていようが構いはしなかったのである。 パピもそうだった。大学をさっさと飛び級で卒業してから(にしても無茶苦茶な飛び級もあるもんだが)現在に 至るまで、多くの人々の支えがあって何とかやってこれたのである。それをわきまえていなかったのならば上に立 つ者として周りから、そして国民から認められるわけがなかった。 ここで言っておくべきことがある。それはこの世界、ピリカにおいては年功序列は基本的に力を持たないというこ とだ。上に立つものは必ずそれにふさわしい能力を求められるというのがピリカの一般的な考え方なのである。そ れどころか、周辺がその人物の能力を認めてしまった場合、逆に周りがその人物に対して低い地位で満足する事 を許さない。もし上に行くのが嫌なら辞めろと、そう宣告される社会なのである。 無論責任は当然の如くその人間にのしかかる。若かろうとも、老いさらばえようとも。しかし、それだけ周りから認 められた者たちの殆どは、社会のあちこちでその力を発揮し、認めた者達の期待に応えていった。だからこそ、ピリ カにおける能力重視の社会思想は、その根を深く人々の間に下ろしていたのである。もし逆にどれだけ認められて
もその力を発揮しない、出来ない者が多かったのならば、この風潮は早期に瓦解していたであろう。同時にそこか ら考察可能なのは、個人を重視すると共にそれだけ周囲の人間たちの支援、協力の姿勢が充実していたという事で ある。例えどれほど高いレヴェルに達した人間であろうとも、一人で出来る事など高が知れているのは当然の事だ からだ。これらから判断できるのは、ピリカの社会機構そのものが、その科学技術の進歩の度合いや経済発展度等 と比べて、桁違いの高度な思想領域に達していたという事を意味している。 ドラコルルはそんな実力主義と周辺関係の維持能力の重要さをわきまえていたからこそ、パピに対して全幅の信 頼を寄せてはいなかった。成功しなければどんな政治思想も意味を持たない。かつてパピが閣僚達の前で語った事 をしっかりと理解していたがゆえに、彼は先のクーデターを起こしてパピを政権から引きずり下ろそうとしたの である。今回の政府でパピがまた政治上での取り返しのつかないミスをしてしまえば、どんな形においても彼は市 民からの信頼を失うだろう。 そしてドラコルルからも。 「それに今すぐ必要だと言うわけでもない。大臣は仕事もそれなりにやってくれるからな。ただ、将来的には間違 いなく手狭になる。その辺りを考えておく必要がある。」 ドラコルルは話を続けた。その通りだった。ゲンブ大臣が無能ならば、彼の提案は今でも書類の下に埋もれている かもしれない。また、例え考慮に入れていたとしても、ここまで手際良く処理出来たかどうかも分からない。それを 考えれば、事務処理を筆頭とした面から見てもまだ問題ないと判断しても間違いではなかった。…例え、今現在ど んどん仕事の総量が増え、様々な形で支障が出始めているとしても。 「ふむ…一ヶ月もすれば、君の必要とする施設を用意できるとは思うのだが…」 「それはさすがに時間がかかりすぎる。ここ数日の経過を考えてみても、全体のキャパシティー(許容量)は一日 当たり数パーセント単位で減少して来ている。誰も彼もが仕事をする事に改めて意義を感じてきているからな。こ
こしばらくで省内のあらゆる部署が活気付き始めている。放っておけばあと20日足らずで、あのビルの中は一部 屋残らず書類で埋まる。」 パピは悩んだ。それはすなわち、明確に減少へと向かっている犯罪を筆頭とした治安問題が、後一ヶ月もすれば元 の木阿弥と化してしまう事を意味していた。 「難しいな…」 パピは言った。腕を組み、下を向いてうんうんうなっている。 ドラコルルは意地悪く笑っている。声も出さずに。パピもそんな事を言ってはいるが、おそらく後数日もすれば何 かのアイディアをひねり出すだろう。分かってはいたが、少しだけ困らせて見たかったのだ。この素晴らしい実力 を持った青年ならぬ少年大統領を。 「難しいか?では、こちらから意見を出そう。」 パピは驚いた顔でドラコルルを見た。 「…何か思案していたのか?それならそうと言ってくれればよかったのに。」 全くだ。だが、先ほどのお返しだ。言葉にせずにそう言った。わざとらしく笑って。 「ひょっとして、僕をからかっているのか?ドラコルル。」 もう堪らなかった。ドラコルルは(彼にしては本当に珍しく)声を上げて笑った。 「いや、すまん。気にしないでくれ。」 無理だよ、と言うパピの言葉でドラコルルはまた笑った。もし、マイス大佐などがこの光景を目にしたならば、この 世の終わりを予感して絶望に浸るかもしれなかった。それだけ彼には珍しく、そして大きな笑いだった。 ひとしきり笑った後でようやく口を開く。 「私が考えているのは、あの艦を再利用する事だ。そこに新しく治安省の本部を置く。そうすれば、かなりの余裕と 各方面における強化が見込まれる。…そう怒るな。ほんの軽いジョークなんだ。」
「別に、怒ってはいない。単に気分が悪いだけだ。」 つまり怒ってるんだなとドラコルルは心の中で苦笑した。ここは話を変えておくに限る。 「まあ、これを見てくれ。」 ドラコルルは持ってきた資料を見せた。 「…こんなものまで用意していたのか?」 ある意味逆効果だったようだ。しかし、話を続けたほうが良いという事には変わりない。ここはごり押しで行くべきだ。 「いいから、良く見てくれ。…あの地球人、ゴーダ・タケシとか言ったな。彼との二度の戦闘による損傷だが、まず 初戦で大岩を投げつけられ、艦底の一部に損傷を受けた。そして二度目の戦闘での着水時にやはり艦底をえぐった。 他にも艦の上部に…何度も彼の『鉄拳』を受けたが…これはそれ程の被害にはなっていない。殴られた時は生き た心地がしなかったがな。それと、あの地球人5人がかりで叩き込まれた戦車のビーム砲の一斉射撃だ。あれほど 見事な攻撃もなかった。その影響は大きい。だが、やはり艦内部に深刻な損害を与えるほどではなかった。他にも着 水時に密閉されていた機関部の隔壁が損傷を受けて穴が空き、海水が浸入して二番、三番の機関が使用不能にはなっ ているが、内部の殆どには影響ない。」 そんなところだ。これだけのことを一息で言って、ドラコルルはパピを見た。 「ということは、損傷を直せばまだ使用可能だということだな。どれくらいで直る?」 よしよし、やはり相当なスピードで話についてきてくれる。機嫌も直ったようだし。 「直ると言うより、既に使用可能だ。現在ピリカ中央宇宙港に不時着するような形で放置してある。モノがモノだ けに宇宙港のど真ん中に置く訳にもいかないから、脇の草むらの中に置いてあるが。」 ドラコルルは言った。 「そこに治安省の中枢を移転する事が出来ないかと考えているのだ。既に大臣とは話がついている。後はお前の裁 可があれば、いつでも移転を開始できる。」
革命的なアイディアだった。確かに、PCIAの戦闘艦にはそれだけの設備が整っている。元々各地で発生するであろ う様々な治安問題、行政活動の中でより高度な技術や支援装備が要求される状況下での使用を前提として作られ た艦である。武装解除と乗員の逮捕は終了したが、未だ内部にはまだまだ使える物が山ほど存在した。 現在はすべてのハッチを閉鎖され、損傷部分にはコンクリートが充填されて内部には入れないようにしてあるが、 必要とあらば今すぐにでも内部に入って機関に火を入れる事が出来た。2番、3番機関は使用不能であるが、1番 機関だけでも艦の運用は不可能ではない。カタログデータ通りの高性能を期待する事は出来ないが。 「いい考えだ。しかし、いくつか問題はある。まずはやはり市民の反発だ。あの船がピリカを睥睨していた事はまだ 記憶に新しい。今一度その記憶を蘇らせる事になれば、猛烈な抵抗が起きる筈だ。」 当然の見解だった。しかし、ドラコルルは言う。 「気にすることはない。何せ、あの船はあそこにおいたまま使うのだから。」 「何?」 「私が必要としているのはあの船という入れ物とその装備だ。主推進器も、反重力推進器も必要ない。艦内の重力 場制御すら必要ないのだ。機関が艦内に電力を供給して機械装備を運用可能に出来るならば、何の問題もない。」 そう、彼はあの艦を陸の要塞として活動させようとしているのだ。 「それに、攻撃用兵装ももう要らん。あったところで、誰を撃つわけでもない。さっさと外してしまおう。…そうだ な、一応レーダーその他の索敵用の装備は残しておいて貰おうか。他は要らない。」 なるほど。それならばすぐにも使える。ロックを外すコードがあれば明日にでも移転して運用を開始できるだろう。 「しかし、戦艦というのはひどく大きなものだ。新しく入ってきた船員が、船の中で迷子になったという話は良く 聞く。そのような危険はないか?例えば、すぐにでも大臣のサインが必要な書類があったとして、その書類を持っ た職員が迷子になってしまったら、大変な事になるが。」
しかも、その失態の影響は喜劇的であるが無視出来ない。時に分単位で決定しなければならないのが治安に関する 決定事項である。そんなときに、迷子になりました。だから書類にサインをもらえませんでした。すいません。 そんな言い訳を口にする事が許される世界ではない。 「そちらの方も一応考えておいた。職員一人ずつに現在地確認用その他の機能を内蔵した簡易型コンピューター を持たせよう。元々船内で用いていたものだ。」 重大と思われた問題は既に解決してあった。 「…では、何の問題もないということか?」 ドラコルルは言った。 「正確には、それぞれの問題に対処可能な状況を作っておいたというところだ。どっちにしても、やってみなけれ ばどうなるかは分からん。もしかしたら、より小さな事だが全体にまで波及してしまうような問題が発生するかも しれん。しかし、そこまで気にしていたら何も出来なくなる。」 正論だった。どんなに慎重に事を進めたとしても、やはり失敗する時はしてしまうし、そのときマニュアル通りに 行動すればどうにかなるとは限らない。ある程度それらの非常事態用の策を作っておくのは当然だが、いざという 時にはその問題に直面した者たちが解決しなければならないのだ。今の段階ではどんな問題が起こるのかも正確 にはわからない。ただ、危険性の高いものから順にかなり掘り下げて問題を解決しておいたということだ。 「そうか。ならば、後は実際に使用するまでの手続きを行うだけだな。」 「そういうことだ。」 パピは少し考える表情をした。既に先ほど茶化された事を忘れているようだった。それからしばらく時間をかけ、 可能な限りの思考を張り巡らせていた。 (相変わらず真面目だな、先輩)
かつての大学の後輩としての過去が、ドラコルルを郷愁の念で包んでいた。 「宜しい。ドラコルル治安大臣補佐官。大統領として許可する。まずは内部調査に手を尽くしてくれ。それが出来 たらどのような改装を行うかについて案を出してくれ。あまり多くの段階を経る事は出来ない。一つ一つ、慎重に 当たってくれ。以上だ。」 「了解しました。大臣に伝えます。」 先ほどの子供じみたケンカをしていた人間はもうここにはいなかった。そこには立場をわきまえた2人の高級政 治官吏がいるだけだった。 いくつかの細かい伝達事項を決め、明朝の会議で発表するということで話はついた。こういう事は出だしが肝心で ある。余計なところでもたついていては、どんな素晴らしいアイディアも意味を失う。別に急がなくてもいいから スタートダッシュをきっちりと行い、確実に事を進めていく。それが何よりも重要視された。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 12杯目のコーヒーを口にしながら書類の再確認を行うドラコルルを横目に、パピは残務処理を行っていた。ドラ コルルがやってきてから既に4時間が経過している。夕暮れの町並みは既に闇の中に消えていた。灯火管制が敷か れているわけではない。灯火しようにもそれだけの街灯が存在しないし、また電力の供給も滞っていた。 「そういえば、秘書はどうした?確か一人か二人いただろう。」 茶を入れるくらい連中に任せればいいのに。書類から目を離さずにドラコルルは言った。パピは7杯目の紅茶を入 れつつ、茶菓子が無い事を残念に思いながら答えた。 「彼らはそういうことのために用意したわけではない。やってもらう事は山ほどある。」 君ではないが余計な事をさせる余裕は無いさ、と続けようとしたが、また面倒な事になるのも嫌なので言わなかっ た。
「ふむ、まあおまえの自由だが。」 「君の方はどうなのだ。ゲンブを放っておいてもいいのか?」 「別に問題ないさ。」 ドラコルルはコーヒーをすすった。そろそろ尿意を覚えてきたが、もうしばらくはいいか、と思った。 「大臣には既に10人近くの人間をつけてある。雑務を行う分には十分だ。」 「そんなにつけているのか?」 「必要だからな。私が大量の仕事を押し付けたから。」 「…ゲンブも不憫なものだ…」 勿論細事においてはきちんと処理をしてあるし、文書を読んでサインや判を押せばよいだけだったのだが、ゲンブ も実直な人物である。一つ一つ内容を把握してからでないと了承する事は無かったのだ。結果かなりの時間を食う。 全くもってお疲れさんと言うしかない。 「仕事だからな。と、ちょっと席をはずさせてもらう。」 「どうした?」 「聞くな、コーヒーを飲みすぎた。」 なるほど。ドラコルルはトイレの場所を聞いた。場所を確認するとすぐにドアを開けて出て行った。 (聞いてるじゃないか。) パピは思った。 そして彼はドラコルルのコーヒーカップが空であることに気付くと、ならばもっと飲んでもらおうと席を立った。 13杯目のコーヒーが飲み干されるのはそれから正確に14分後である。ドラコルルとパピが共に落ち着かなく なって同じ場所に行こうと席を立つのは更に5分25秒を必要とした。さすがに飲みすぎだった。14杯目のコー ヒーと8杯目の紅茶はほんの少し口をつけられただけで冷たくなり、パピが部屋を離れるときに執務室横の簡易 台所に流される事になる。ドラコルルもパピも、その後何度となく席を立った。
そんななんでもない話と行動が時折部屋を埋める以外その場には何の変化も無かったが、二人ともそれはそれで 満足していた。両者共に仕事を始めると時間を忘れる類の人間である。それでも幾つかの会話を交わすだけで二人 とも十分だった。あまり難しい内容の話になるとどうしても集中して会話に熱を入れてしまうし、かと言って全く 会話をはさまないというのもつまらない。無くても別にどうという事はないが、あった方がマシなのは確かだった。 ドラコルルは仕事を終え、パピのすぐ横から街を眺めていた。そこにはほんの少数ではあったが自らの輝きを誇示 している街灯と、あちこちで見られる焚き火の明かりが見えた。まだまだ街を不夜の都と変えるだけの数は無かっ たが、それでもかつてと比べれば確実に数は増えている。彼の目にはその姿が自分の功績を称える光景と映った。 「…そろそろ帰るか…」 「そうか、ご苦労様。」 パピは仕事を続けながら言った。別にどうでもいいからではない。彼にはこれでいいという事を知っていたからだ。 ドラコルルはそれからしばらくの間街並みを眺めていた。静かだが、少しはエアカーの駆動音なども聞こえてくる。 「明日から、少し大変になるな…」 ドラコルルは言った。今後どんどん仕事は増えるだろう。今日のように共に語らう事などこの先いつになるかも分 からない。二人とも、言葉には出さないが、少しの寂寥感を感じていた。 やがてドラコルルは踵(きびす)を返した。書類を置いてあるテーブルに戻り、鞄にしまう。ソファを立ってドア に向かった。 「ドラコルル。」 パピが呼んだ。
ドラコルルは立ち止まり、ゆっくりとパピを振り返った。 無言でパピを見る。机に比較すればかなり小柄な人物が、微笑みながら言った。 「感謝するよ、君が協力してくれて。」 ドラコルルは言った。 「別にお前達の為じゃない。だからもし私のやる事が気に食わなければ、容認しなくてもいい。万が一邪魔になれ ば罷免を考えてくれ。その場合は私の方法でやらせてもらう。」 そこで視線を逸らし、明後日の方角を見る。 「…ギルモアの下で働いて、無理に高い立場につかずとも、出来る事は山ほどあることに気が付いたからな。それ が分かっただけでも、ヤツの下にいた価値はある。」 彼の自信は他者と比較し難いほどだった。しかも、その裏には多くの実績が存在する。更にギルモアのクーデター のように、完全な失敗に終わった事からも、様々な経験をつんで身に付けていた。ドラコルルの思考の中には、常に 前を向いて生きて行くという事より他に、自分の行動を決定する上で優先される事項は存在しなかった。 「そんな事は出来ないな。僕にとって、君にはまだまだ利用価値がある。それを十分に発揮してくれる間はわざわ ざ手放すなどというもったいない事は出来ない。…擦り切れるまで使わせてもらうさ。」 「…前にも言われたな。何度言われても、ため息が出るような話だ。」 鼻で笑った。勿論彼がため息などをつくことは無い。 ドラコルルは笑った。これで今日何度目だろう。まるであの頃に戻ったようであった。 ―たった数年しか経ってはいない、あの、懐かしい大学時代の頃に。 「それはこちらのセリフだ。お前が使えないと判断する事になれば、私はさっさと手を切る。上の連中の無能さを
放置してきた事が、私にとって最大のミスだからな。」 そこで言葉を切ってパピをにらみつける。 「覚えておけ。お前が私にとって有害な存在となれば、徹底的に駆逐する。」 パピはまだ声に出さずに笑っている。 「そうだな、気を付けよう。君に狙われたら、もう逃げ出せそうも無い。」 「分かっているじゃないか。」 ドラコルルも笑った。しばらく共に笑った。 徐々に表情を整え、相手の顔を見つめる。 数瞬の時が流れた。 ドラコルルはいつものように静寂の瞬間(とき)を破った。 「じゃあな。」 「ああ。」 ドラコルルはドアを開け、部屋を出た。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 外には既に満天の星空が広がっていた。半月ほど前とは正反対の光景だった。 ドラコルルは玄関で車を待っていた。かつてとは違う、既に専用の車を持つ身だった。 車を用意するには少し時間がかかるらしい。当然だ。運転手はこんなに時間がかかるとは思ってもいなかったのだ。 それでも文句一つ言わずに駐車場に走っていくのは拍手ものだと言える。次からは電話で呼びつけるかと思案し た。
―まあ、この運転手はゲンブの選んだドラコルルを監視するために用意された者らしいので、そんなわけにはいか ないという事も彼はよく理解していたが。 そんな事を考え、市庁舎を振り返った。 (次にここにくるのはいつの事になるか…) その通りだった。彼が次にここを訪れるのは、この日から約3ヵ月後のことになる。その間に何度もパピとは会話 する事があるのだが、今日ほど肩のこらない状況で会う機会は無い。ドラコルルはそれを良く知っていたから、こ れから後何度もこの日を思い出すことになる。あのつかの間の休日。そんな想いを胸に。そう、いくらドラコルルが 鋼の様な精神を持っているからそれほど気にも留めないとはいえ、常に監視されながらの生活というものは楽で はなかったのだ。そんな自分の日々と想いを理解していたからこそ、彼は自分がパピとの会話を求めている事に少 し苛立ちを覚えた。 (全く何を生ぬるい事を考えているのだ、私は。) 憤懣(ふんまん)やるかたないという顔で、彼は一人玄関に立つ。 やがてエアカーが玄関の前にやってきた。ドラコルルは黙って席につき、ドアを閉めた。エアカーはドラコルルを 乗せて走り去った。 パピは仕事を中断してその光景を見つめていた。彼も今の数時間を楽しんでいたのだ。だからそれを懐かしく想う。 かつて、二人で語り合った日々を重ねて。 (久しぶりの長話だったな。…以前は怒鳴りあってばかりだったが)
それはもう昔の思い出。二人が、ただの少年と青年でいられた頃の話。 今ではもう記憶の中にしか存在しないはずの光景だった。 でも、今日二人が会って、話をして、それがただの思い出ではない事を確かめた。あの頃と何も変わっていない事を、 理解した。 パピは思う。 (きっと、彼も…) パピはドラコルルの後ろ姿を思い出していた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ドラコルルとパピの関係が単なる幼馴染に似た友好的なものであると断言する事も、そして逆に、常にその後背を 狙う仇敵の関係であるということも、後世の一般的見解とはなっていない。両者の間には様々な感情が交錯し、複 雑な人間関係を形作っていた。しかし、二人の共に相手の力量を理解し、それを正当に評価しようとする姿勢は最 後まで変わる事は無かった。時に罵倒し、互いに一歩も譲らない事はあったが、そこには間違いなく両者の関係を 維持しようとする何かがあったとする考え方が広く通用しているようである。それは後に多くの難問において良 質の化学反応を発生させ、ピリカの発展に大きく貢献する事になった面から見ても否定できない。 <続く>
【謝罪のあとがき】 調子に乗ってドラコルルとパピの会話シーンを書きまくっていたら、いつのまにか物凄い行数に…700行くか と思った…(なんと664行!)。全く申し訳ない。さすがに減らすべきか…。だって連中よく喋るんだもん。どた ま(頭のことです)の中でむちゃくちゃ考えまくってるし。書くほうの身にもなってくれよ、全く。 …苦情があったらがんがんおっしゃってください。いい加減やばい事は痛感してます。この物語は一章ずつメモ帳 のファイルを作って書いているのですが、その容量が… 復興の星―【第一章:獄中の回想、そして…】.txt 16kb 復興の星―【第二章:再度の対面】.txt 27kb 復興の星―【第三章:治める者の苦悩】.txt 34kb 復興の星―【第四章:】.txt 44kb …増えてるよ、おい。って感じです。ほっといたら一章だけで100kbに達する事になるかもしれません。そして、 ストーリーが終わるまでには総量で1M越えるのでは…なんて危険もあります。カナーリヤヴァイ事になってきました。 何とか減らさないと…。 まあ、内容は見ての通りです。ネタバレはヤヴァイかな?、ということで内容には触れません。ご覧になった感想を、 どしどし2ちゃん宛てに送ってください(藁)。お待ちしてます。 しっかし、タイピングの力が付くなあ… そんなトコです。今回はこれで終わりです。また次の章で。では。
P.S:次回はもうしばらく時間かけて推敲します。 …また容量増えるかも?うう、頑張ります… P.S:の二乗:何とかできたみたいです。良かった良かった。 疲れますた…そんでは。
乙です〜!! 相変わらず読み応えありました。 これからも容量なんて気にせず突っ走って下さいねW
寝る前につないでみた甲斐があった…
ラスト5行、まさしくその通り!と思います。 二人の関係はとても一言では言い表せない。 それは原作からも充分読み取れる事だと俺は思ってますけど、 上手く言葉にする能力は自分には無いんで、羨ましいですよほんとに。
ていうか、本当にパピの方が大学で先輩だったのかw
本来だったら二人とも、まだ只の少年と青年でいられる年齢なんだろうけど、 その能力の高さゆえ否応無く責任ある地位に就かなくてはいけないんだなあ。 二度と戻らない学生時代を思い出す二人がチョト切なかった(´Д⊂
過去を懐かしむ事があっても、その目は常に前を向いている二人、か。 ・・・見習わなくては
飲み過ぎだって二人とも(w ところで、今回はまだ艱難辛苦編(笑)じゃないみたいだね
どんどん文章の量が増えてるってことはどんどんノッてきていると考えて いいんですよね。嬉しいです。もう原作の続編のつもりで読んでます私。
嬉しいですねぇ。 もう四章カキコして来ましたが、「書くな」とか言われる事もなく現在までやって来れている というのは、他の方のSSの評価でも見た事はありませんね。これは、少し自信を持てます。 ただ、ここで奢ってしまってはすべてが台無しになります。今のままでいい。ならば、私の持 てる力をすべて叩き込んで、このストーリーを完成させる事に集中しましょう。それが成し 得ないのであれば、結局何もかも無意味ですからね。 今後は、上に書いた通り少し時間を空けてストーリーを連ねていくつもりです。ドラコルル とパピ、そして他の登場人物がどんな活躍を見せるか。ご期待に添えるように頑張ります。 …ただ、私の場合はパピやドラコルルとかに脳内で勝手に動き回られて作品が出来てい くので、どうなるのかは実はさっぱり不明です。この四章がいい例で、まさかこんなきれい な終わり方をするとは私自身思ってもいませんでした。やはり、この2人は共に主役級の キャラである事は疑いないということでしょうか。うーん、奥が深い。
>>291 「嬉しいですねえ」はこちらこそ言いたいです。
空想歴史家様が全力でストーリーを完成させて下さる決意なら、スレ住人としても
最後まで見届ける決意を新たにしたいと思います。
キャラが勝手に動き回るって素晴らしい事ですよ!
小説家にしても漫画家にしても、いい作品というのはいつのまにかキャラが
自分で動き始めるといいますから。実際、空想歴史家さんの作品内で、パピや
長官が生き生きと動いている、と感じます。強い存在感があるというか。
これからも降臨を心からお待ちしてます!
>>289 氏
私の考えでは、これもひとつの艱難辛苦編なんです。
ご覧になったように、ドラコルルはパピとの会話を求めていました。それは、すべてが懐かしさ故の
ものではありません。日々の、なんでもない毎日の中にある苦痛。そこには、まだ周囲から認められない
ドラコルルという人間の辛い生活があるということです。
何せ、彼は犯罪者です。しかも、そうであるというのに国の上層部にすら意見が可能という信じられない
抜てきを受けた。これは彼が周辺から無理難題を押し付けられながら、同時に周りの監視の目の中で
暮らしていくという、なかなか想像し難い環境を意味しています。ゲンブやパピ、そういった者はある程度
自由な状態での活用こそが第一と考えているようなのですが、さすがにそれは世の中が許さない。まだ
一般市民に対しては公表すらしていないのが現状なのです。その束縛ぶりは、どこぞのアイドルも嫌気
が差す目で見てしまうほどでしょう。寝ている間でさえ監視されている毎日。今回、パピの執務室で久々
の自由な空気を吸ったドラコルルの心中たるや、想像する事も難しい気がします。
…このあたりをあまり書けなかったんですよね…2人ともよく喋るし…
まだまだ、甘いということでしょうね…
次回からは、もう少し詳細を書き連ねていきたいと思います。そうしないと、幾らでも解釈が出来る状況が
発生してしまうでしょうから。
>>292 氏
有難うございます。私もやれるだけの事はやらせてもらいますよ。そうしないと納得しない事
この上ありませんからね。あのじゃじゃ馬2人を乗りこなせるように努力しましょう。
295 :
289 :03/10/29 17:54 ID:???
>>293 私の何気ないレスにこんな丁寧なレスを・・・恐縮です。
いや、まだまだ甘いのは私の方でしょう。
目に見えるものだけが苦しみじゃないですし。
要職にありながら一方では元犯罪者として始終監視されてるなんて、
普通では想像できないくらいの苦痛に間違いないですよね。
ただ、そんな中でも長官は「叩きのめされ」てはいないように思えたので。
「多少叩きのめされても立ち直り」ってのが艱難辛苦編のコンセプト?とか
自分で勝手に解釈してたので、じゃあそれは表立った行動するようになってから
かな、なんて思っちゃっただけです(w
寝ている間も監視ってマジですか そりゃキツイわ・・・・
>>295 氏
そうですね。叩きのめされてはいないように見える、そう受け取ってもらえたなら、私としても
書いた甲斐があるというものです。
長官のプライドの高さは凄まじいものだと私は考えています。それをこのストーリーの中にも
反映させているつもりです。それが彼の日々のエネルギーとなっている。しかし、人間やはり、
それだけでは生きてはゆけない。どこかで調整する場所を必要としているのだと考えたのです。
それが、周りじゅう事実上敵だらけの彼にとって、精神的なオアシスとなる、パピとの会話だったと
言うわけです。
今まで色んな主人公を描いた色んなストーリーを見てきましたが、私には超人的な、という世界が、
実はそれほど当たり前に存在するものではないと考えているのです。例えば、周りから見れば欠
点の無いような人物であろうとも、ちょっとじっくり見れば、少なくない『穴』があることが分かります。
そういう面から見ると、例えドラコルルがありとあらゆる面において天才と称される存在だったとしても、
実はそれはより人間的な部分の上に成り立つ砂上の楼閣とも言うべき姿ではないか?と考えて
いるのです。確かに彼は周りの人間に比べ、ありとあらゆる面において優れているかもしれません。
しかし、それはしょせん彼の事をよく知らない人間が、彼に対して抱いている幻想のようなものでは
ないかと考えているのです。ひとつの面において、ふたつの才能に対して、もっと多くの、より人間的な
部分が彼を支えているからこそ、その実力は遺憾なく発揮されているのではないでしょうか?もしそうで
ないのなら、私にはその人物が、本当の意味で人間ではない存在なのかも知れない、と思えるのです。
…この考え方は、私自身もまだよく分かっていません。だから、今後作中で反映させられるかと問わ
れれば、難しいだろうとお答えするしかありません。こういった人間工学的な分野に関しては、私も
あまり知識を持っていないのです。深く掘り下げて説明出来ないのは申し訳ないのですが。
深い。 なんて深い人間考察・・・・ これがあるからSSに魂がこもるんだろうか? 納得。漏れ、もう信者かも。空想歴史家氏という ネ申 のw
300! 「その時歴史が動いた」調SSの話題が出てた時、同じNHK繋がりで 「プロジェクトX」が脳裏に浮かんだ。これをやるとしたらPCIAの 技術者に焦点を当てるのかな?それはそれで面白いかも
あれから、いろいろあった。 まずドラコルルがしたことは、辞表の提出。 これにゲンブは驚いていた。 それもそのはず、政界の有能者の突然の退職だ。話題にならないほうがおかしい。 新聞にも大きく取り上げれられた。 だが、そんなことはもうドラコルルにとって大したことではない。 もう、既にドラコルルはPCIAの長官。 そして、近い将来にピリカは変わるのだから……。 長官は綿密に反乱の計画を推し進めていた。 政府軍制圧の段取りは将軍と何度も論議を繰り返した。 将軍の専門でない事後の政治面は自分の理想とする体系を机上にはっきりと表した。 そしてこれを空論に終わらせる気はない。あとは、自分の采配一つでピリカの将来が決まる……。 そう、明日で変わるのだ……。 「長官、準備はどうだ?」 翌日、ギルモア邸ではない別の本拠地で長官と将軍は密談を交わしていた。 「はい、上々です。まず特別部隊が政府軍基地を攻撃、同時に発電所、通信機関等の主要施設に爆撃を開始します」 「そうか……」 ギルモアは長官のその返答に、満足げな笑みを洩らす。 だが、次に顔を顰め、言った。 「しかし長官。これからの戦いは私情を挟んではならない。分かるな?」 「はい」 将軍の目つきはさらに鋭くなる。 将軍にとってたった一つの杞憂、それは長官がパピに情けをかけることであった。
「これからお前は何をすべきか言って、わしを安心させてくれ」 将軍がそういうと、長官は少し考えてから口を開いた。 「パピについては、私も私情を捨て去りました。 ピリカのためには、パピには死刑台に上がってもらうしかないのです。 すぐに捕らえ、処刑を決行するのが最良かと。 また、パピ以外の反乱分子も同時に捕らえる必要があるかと私は思います。 なかなか抵抗を止めない連中はすぐに切り捨てる。 いじょう、これが私の見解です」 長官は、俯きながら矢継ぎ早に言った。 やはり、長官といえども口に出したくはなかった。この計画は、計画だけで終わって欲しかったのだ。 将軍はその長官の「本音」を聞いて、安心したのか眉を緩めた。 「なるほど……問題はないようだな。 では長官、21:00に打ち合わせ通り」 「許可が出次第私の部隊も出撃します。 しばしの休息を将軍もとっておいてください。それと作戦のことですが、 てきにはぎりぎりまで悟られないようにしておかねばなりません。 くらい闇の中を一気に攻め込むのが今回の作戦ですから。 れこは最重要事項ですから、将軍も心に留めておいてください」 「わかっておる」 長官は俯いたまま、その場を後にした。
作戦本部、PCIAの戦闘艦。 この鯨にも似た戦艦は、PCIAの総力を結集した難攻不落の移動要塞。 長官の台本どおりにことが進めば、こいつの出番は最後の最後だけになる。 長官が考えていた作戦、それは即ち、 疾きこと風の如く、 静かなること林の如し。 侵略すること火の如く、 動かざること山の如し。 攻撃をする直前まで相手に気付かれないよう静かに行動し、 攻めるべきときは徹底的に、そして早く。 相手が思わぬ反撃をしてきても動じず冷静に対処する。 先の四つの言葉を長官は部下に教え込んでいた。 どのような場合でもこの四つは忘れるな、と。 そう、この作戦は速さと冷静さが必要不可欠なのだ。 長官はこの戦いは早期終了することを最優先にしていた。 もし長期化したとしても兵力差から考えて勝機は十分こちら側にあったが、 これは革命戦。民衆のためなのだ。 無駄な血は一滴たりとも流したくはない。これが長官の思惑であった。
作戦決行まで後三十分。 戦闘艦内は重い空気に支配されていた。 そして、その沈黙を破るかのようにPCIA兵の一人が長官に話しかけた。 「長官、自分にはパピを処刑することが本当にピリカのためになるのか疑問に思います。 長官はパピの友人、パピのことは誰よりも知っているでしょう。長官の答えをお教えください。 本当にパピを処刑することがピリカのためなのでしょうか?」 先ほどまで黙っていた長官であったが、 PCIA兵の一人がそう問うと、ゆっくりと口を開いた。 「さあな……。かつての親友でも今は仇敵だ。 らんらんと語るような話はない。……とは言え、 ばの空気を乱すのも悪かろう。いいだろう、私の知っているパピについて話そう。 友。この一つに尽きるな。……まあ、過去形な話だが。だがパピは政治家としては甘すぎた。それだけの話だ。 よし、話はここまでだ。全員配置につけ!!」 長官は急に表情を変え、その場の全員に指揮を送る。 その場のPCIA兵は持ち場に着く。あるものは操縦桿を握り、あるものはレーダーを確認し……。 長官のパピ討伐の準備は、既に万全であった。
次回書くとしたら……決戦編。 空想歴史家氏のSS読んでから俺のSSを見返すと俺の文章力のなさが露呈してしまう……。 ならばその文章力の差を埋めるにはどうしたらいいのか? それを目標に今回はやってみました。 展開と別の方向に力を入れてw
おっと、「その時」氏ですよね? 待ってましたよ。
友情と大義の狭間で。 私情は捨てたと言っているけれど、果たして・・・ 長官の心理描写が巧みで、凄く続きが気になる所だな
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! 俺は、あなたのSSには空想歴史家氏のとはまた別の面白さがあると思うけどナー
>>306 久々の降臨嬉しいです
ぜひ最後まで書いて下さい
>>309 氏
私もそう思います。主眼点が違うだけでしょうし。私の考えでは、ドラコルルは迷いの中からギルモアを選んだ、
という点がメインですから。しかもパピに対しては、その時氏のストーリーに比べるとカナーリドライですし。
…なんか駆逐したがってるしなあ…
それに、私は復興の星の事以外、あんま考えないほうがいいようだし。
…つか、他の事考えとく余裕が…
ただ、ドラコルルが辞表提出しちゃったら、「なんか考えてんじゃねェのか?あいつ頭良いし」とか思われるのでは…
皆考えると思いますよ、その理由を。そして、周り中「あいつ政府辞めたん?だったら、俺たちがゲット出来ねえか?」
とか考えて、誰もが何度も接触を試みて、ドラコルルはクーデターを秘密裏に行う事が難しくなるのでは。
…あ、PCIAに再就職したのか。なるほど。
…でも、その場合PCIAのパピ政権にとっての役割を設定しとく必要がありますね…。ドラコルルがそれを作り上げ
たって事でも良いから。それと、ゲンブに理由を提示して了解を取らねばならないでしょう。そりゃゲンブもあれだけ
使える奴をむざむざ失いたくはないでしょうし、…ひょっとしたら、辞めた後に一番接触を取ろうとする人物かも。
そして更にその上のパピにも了解を取り、閣僚陣に疑問を持たせないような行動を取り…
て、手間かかるなあ。うーん、難しい…そしてめんどくさい…
やっぱ、辞めないでやったほうが良いかも…治安省内部に、ほぼ独立した機関のような形で作っといたほうが…
…いや、軍内部に作ったとか?それなら結構納得できるかも。
でも考えてしまいますた。以下小SS。 ドラ「今のままでは私の実力は発揮出来ませんし、効率的な治安維持も難しいのです。ここは軍部へ出張して独自の情報 機関を作って対処させて頂きたい。既にギルモアという軍内部の有力者と折衝を続けています。彼の側の感触も良いようだ。 この分でゆけば、しばらく時間をかけることによってより実動能力の高い組織の編成が可能であると確信しています。 大統領、ご裁可を頂きたい。」 パ「…仕方ない、君がそれだけ主張するのだ、十分な成果を持つだろう事は間違いないのだろう。…分かった、やりたまえ。」 ドラ「はっ、了解しました。それではこれよりドラコルルは軍部へ出向し、ギルモア氏の指揮下に入って部隊編成を行いたい と思います。裁可に感謝します。」 パ「して、その組織はどのようなものになるのだ?」 ドラ「今現在やっている事の延長です。何らかの刑事出動が必要とされた場合、積極的に事件に干渉し、特殊部隊を含む 実働部隊を投入して事件解決に役立てる事を目的としています。現在の治安省の能力では、解決出来ない問題が多過ぎる。 それらの状勢悪化を食い止めるためです。」 パ「ほう、なるほど。…しかし、あまり手荒な事はしてくれるなよ。逆に悪化させる可能性もある。」 ドラ「勿論心得ております。ご安心を。」 パ「新しい組織…か、もう名前は付けてあるのか?」 ドラ「は、我々はPirika Central Intelligence Agency―略して、PCIAと呼んでおります。」 パ「PCIA…か、いい名だ。」 …なーんて。 …何やってんだ洩れ。早いトコ続き考えないと…
うーむ……早速ご指摘を受けてしまった。 決して手を抜いたわけではないんだけど、 あれ以上の説明は蛇足かと思い長官辞表提出の件はあえて書かないでおいたんですよ……。 一応今回の話の主は長官と将軍との談義が中心なので、あまり話が脇道にそれるのもよくないかと。 今回はそういう部分ではなく、 長官の台詞に洒落を入れたつもりだったんだけれど、 まだ誰も洒落に気付いてくれない…………。
>>313 氏
…そーですよねー…
たかがそんだけの事でしかないのに…蛇足極まりない…
て言うか、どうしてこんなことをわざわざ考えてしまったんだ?洩れ。ドラコルルに怒られてしまう…
でも、内容は勿論面白いので、今後もガンガン続けてください。あ、でもこれって、攻撃直前なんですよね?
すると、次はドラコルルVSパピ直接対決…だったら、最後のロケットで脱出するシーンにこのセリフが欲しいですね。
な ら ば 腕 ず く で で も !!
>>312 >パ「PCIA…か、いい名だ。」
他でもないパピが言ってると思うと、なんかすごーく暗示的なものを感じるW
後にそのPCIAによって大統領の座を追われ、政府軍は全滅し、パピ自身も
とっ捕まって処刑されそうに・・・・etc.
>>313 ああ!今気が付きますた
文字の表示を“中”にしてようやく・・・
なるほど。
・・・あれ、おかしいな、シャレのはずなのに涙が(´Д⊂
>>316 た、タダの縦読みじゃん。何泣いてんだ!
。・゚・(ノД`)・゚・。
まだやってたのこのスレ
でももう荒らさないから大丈夫です。 間違えてENTER押しちゃった すまん
小SSでも、思いついたらどんどん書いて下さい>空想歴史家様 ちなみに、312のSS読んで「PCIA誕生」というベタなタイトルが浮かびましたW
>>312 後になって思い出して
パピ「そういえばそんな事を言ってたねえ、僕は(苦笑)」
ところで、寝ている間も監視ってどういう事なんだろう。 同じ部屋もしくは家の中に監視役がいる?それとも寝室に監視カメラ? どっちにしてもツラいけど、監視するのが人間だったら、いつの間にか 長官のカリスマにうたれて部下みたいになってそうな気が(w
323 :
パオ ◆ij3M/H7fKA :03/10/31 23:05 ID:5SW5Jbet
こちらはいつもながらいい感じですね。 皆さんお疲れです
>>322 で、自分が監視してるから、
きっと気の休まる暇もないだろうとか考えて
申し訳なく思う
>>312 新作読めるのはもう少し先だと思ってたので
ミニSSでも何かトクした気分だw
>>324 でも監視役が「申し訳ありません」とか言っても
「こんな仕事を押し付けられた君の方が大変だろう?」てな事を言いそう
長官って自分の辛さには気付かないイメージがある。 謝られてもなんで謝られてるかわかんないってか。
>>329 そういうのってある日突然体の方がもたなくなってぶっ倒れそう
>>314 >な ら ば 腕 ず く で で も !!
そういえばこのセリフ、誰が言ったんだろう
まあ政府側の人間かゲンブってとこだろうけど
>>332 その人間は程なくして駆け付けたPCIA兵にあぼんされたと思われる
よってゲンブではないと俺は推測する
>>312 ナレーション
「時にピリカ暦××年、ピリカ中央情報局(PCIA)誕生の瞬間であった」
試しに作ってみますた。 【復興の星】基本設定 ―登場人物― ドラコルル 主人公。旧ギルモア政権PCIA長官。パピの蜂起後はその罪を問われ刑事処分を受け、ギルモアと共に収監される。後 にパピによって釈放され、政治に参加する事になる。現治安大臣補佐官。 パピ 副主人公。旧ピリカ大統領にして現大統領。再蜂起の実質的主役。かつてはドラコルルに狙われる身であったが、国 外逃亡を計った後、訪れた太陽系第三惑星の地球において後に支援に当たってくれる事になる5人の地球人類と 接触。以後現地で ゲンブ 新旧双方の治安大臣。ギルモア政権下では自由同盟を結成し、蜂起の準備を固める。 ギルモア 旧ピリカ軍の将校。ドラコルル他を部下に引き入れてクーデターを起こし、ギルモア政権を作る。後にパピ及び地 球人たちによって政権は奪還される。現在、ピリポリス北東刑務所に監禁中。以後の処置は現在不明。 マイス 旧PCIA機関大佐。ドラコルルの腹心の一人。 ロコロコ パピの愛犬。ロケットの操縦も出来るかなり賢い犬。が、(パピのもとにいる所為か)ひどく五月蝿い。一度喋り始 めると誰も相手をしなくなる。
自由同盟 旧ピリカ軍の残党と一般市民によって構成された再蜂起における主力となるために結成された集団。しかし総数 で600程度しかいなかったため、ドラえもん―オリオン湾に存在する恒星系、太陽系からやってきてくれたパピの 友人―達が蜂起に参加してくれなかったのならば、失敗した可能性が高かっただろう… ―他の登場人物は随時出場予定― ―概要― ピリカ ・惑星、星系、第四惑星ピリカにおける星系唯一の知的生命体の種族名及び彼らによって作られた国家名。惑星ピ リカは公転軌道に対して約17.4度の傾斜角をもち、北半球、南半球の帯状の地域で夏季と冬季を作っている。一 日は25.4時間で一年は392.5日。恒星の一方の名を用いてハーヴァス暦という標準暦を持つ。一年は12ヶ 月に分割され、一ヶ月は約32日である。 ピリカ星系は二重太陽、ハーヴァスとレカンタを中心として各公転軌道を作る惑星18個を持っている。各惑星の衛 星、小惑星、彗星等も多く、星系の総質量は極めて大きい。第18番惑星の公転軌道半径は約200天文単位を数える。 (太陽系では冥王星の公転軌道半径でたった40天文単位にすら満たない)ここまで巨大な星系はあまり発見さ れてはいない。その第4惑星・ピリカ星はほぼ1Gの重力を持ち、窒素80%、酸素20%、その他の物質が1%未 満という大気構成をしている。しかし、保有水量が極めて少なかった事から生命の発生にはかなりの時間を要した。 後に第三惑星セスネイアにおいて大量の水が発見された事その水を惑星間輸送するようになり、より多くの生命 の発生が見られるようになっていった。それらの水は以前から存在した生命体の進化にも寄与するようになった。 ピリカ星内部に含有される物質は他の知的生命体の発生が見られる惑星のそれと大して変わりが無いので、これ を割愛する。
ピリカ人 ・第四惑星ピリカ星は知的生命体が発生しやすい環境下にあるとされる惑星だが、その兆候はここ数十万年発生 していなかった。だが、ある時現地でネズミの一種と考えられる哺乳動物が急速に進化を開始。わずか数万年で知 的化の一歩前まで進歩した。これは、その当時(約200年ほどの間)二重恒星の一方であるレカンタが活動を活 発化し、逆にハーヴァスにおいては低下した事、更に惑星ピリカにおける総水量が本来なら生物が発生する為に必 要な総量の10%にも満たなかった事が考えられるが、詳しいところは分かっていない。その影響もあってか、ピ リカ人の平均身長は約10センチとひどく小さい知的生命体として有名である。しかし逆に、個体としてのピリカ 人は容姿に全く反して恐ろしく知能が高く、後にピリカ連合を作り上げて銀河系にその名を轟かすようになるこ とからも分かるように、知的生命体の中では群を抜いて高い集団形成能力や科学技術等の革新速度を持ち、社会形 成技術と維持能力においては比較しうる個体は、現在確認されている知的生命体の中には存在しない。しかし、そ の容姿の可愛らしさから彼らは多くの苦難の道を歩む事になる。他にも、彼らの一部には非知的生命体と意思を通 わせる能力を持ったものも確認されている。その中には遠く離れた場所の者と実質的な『会話』が可能である者 もおり、後に軍や情報通信技術の開発においての一助となっている。 政治形態 ・ピリカにおける標準暦24218年、軍の一角を占めていた要人であるギルモアがクーデターを起こすまで( ピリカ動乱24218.12.3―24219.7.33)、この惑星では戦争らしい戦争も発生した事は無く、武 器が対人兵器として用いられた形跡も殆ど無かった。その為、当時のクーデターにおいてパピ政権は殆ど何も出来 ないままに、わずか数日で政権を完全に奪取されてしまった。この点から、彼らは一般に定義される戦争状況下に おいては戦闘能力を筆頭とした戦争遂行能力は欠如しているという意見がかつて存在したが、現在それらの考え を表に出すものはいない。
外交 ・よく知られているように彼らの肉体は他の惑星において発生した知的生命体と比べて格段に小さい。その為彼 らが知的生命体の進化における最終段階と考えられている、他の知的生命体との接触及び友好関係の確立時にお いては他星系の知的生命体から一方的な蔑視をもって関係を強要された事もしばしばである。この際、ピリカ第7 82―796代大統領パピは外宇宙での外交活動においては苦難の道を歩む事になった。彼らの内の一部はその 見た目のかわいらしさから、他の知的生命体から愛玩動物と同様に扱われるようになったのである。 それに抗議するピリカ政府とそれぞれの星系間で幾度も外交的危機が発生し、そして彼らの力を甘く見た者から 順に戦争状態に移行するようになる。しかし、彼らの戦闘能力は現在に至るまでいかなる知的生命体も及ばないほ ど絶大なものであり、その初期の戦争である3つの戦役においては、合計して142回という信じられないほど多 くの戦闘においての勝利を手中に収めている(全体の98%を越える)。その後、これら3つの戦争で相手となっ た3つの国家はピリカに併合される結果となった。多くの評論家たちの推察では、圧倒的な科学技術の差と基幹戦 力の充実と集中、そして兵士一人一人のモティヴェーションの高さから判断した場合、これらの戦果、そして以後 の顛末は当然のものであったということである。その影には、パピ政権における重鎮の一人であるドラコルル内務 大臣の国家統制政策、及び民族意思の統一が重要視されているが、それに加えてパピ大統領の下でギルモア政権奪 還後一年を置いた後に実行された全国民の教育の義務化が見逃せない。
国家体制 ・古くから社会体制がより良好な形で進歩してきたピリカであったが、その体制も時代によって様々に異なる。し かし他と異なるのは、それらの体制の変化が常に討議を用いてなされ、武力を持って改変しようとされる事はまず 無かったという点である。多くは国会と同形体の思考組織において幾度も討議された結果、社会の改造が推進され てきた。このような良質の社会形態の変化は未だ他の知的生命体の歴史においては確認されておらず、多くの学者 から注目を浴びている。 唯一の例外としてギルモアのクーデターが上げられるが、これにおいてもドラコルルPCIA長官(当時)が推進し た政策は通常の政治、行政の推革進と何ら変わる事が無く、仮にギルモアがクーデター後、ドラコルルにパピの身 柄を確保するよう強制せず、そのまま政府内で改革案を実行させた場合、ギルモア政権は通常と何ら変わる事の無 い変化を遂げただろう事は想像に難くないとされる。その場合、パピが地球人たちに援助を要請し、それが彼等に 受け入れられていたとしても、現実においては全く影響を与えられなかっただろうという見解が一般的である。 (しかし、もし彼を受け入れなかったとすればその後どのような事になったのかは想像するのも拒まれる) ―教育制度の変化 ・当時ピリカ星においては能力のある者は確かにパピのような年の若い者でも進学、就職の自由が認められてい たが、逆にその能力が低いと判断された者には就学の自由さえ容易には認められてはいなかった。しかし国民の側 も、それでも自分たちの生活においては全く問題がないと判断していたこともあって、教育を特に必要とは考えて いなかったため、国内においてはそれほど要求が出ているものでもなかった。それに、彼らピリカ人の知的好奇心 は確かに過剰なほどであったが、それらを満足させるには通常の生活におけるマスメディアや雑誌、書物からの情
同時に、足りないものは自分たちで補充しようとする自己補完能力及びその意思の高さ、そして行政府との意思の 疎通関係の充実していたという事である。その為、彼らは自分たちの生活に満足し、特に社会に異を唱える事も無 く、その数万年という長期にわたる歳月を過ごしてこれたのだとも言える。無論、必要とあらばそれなりの処置を 取るのだが。 しかし、クーデターはそのすべてを変えた。 パピ大統領はギルモアのクーデターにおいて部下の一人に国外逃亡を強いられることになったが、その際上記の 地球人たちの元に一時的にではあったが身を寄せた。その際、逃亡先の一家での会話において、パピは教育という ものについての見識を改める事になる。 その一家は当時地球に存在した日本という国家の、平均を多少下回る収入を得ている一家だった。が、パピは家の 主人、妻と何度か会話を交わし、彼らの双方が高等学校まで出ている事を知る事になる。当時はまだ日本国内にお いては教育にかかる費用が一般市民の標準的な収入と比べてかなり高く、大学まで進学可能な経済状態にあった 家庭はまだ少なかった。しかし、そんな状態でも2人は高等学校まで出ているという事実はパピにとっては正に革 命的な状況であると考えられたのだろう、それからしばらくの間、日本の義務教育とその充実振りに話の花を咲か せる事になった。 結論を言うと、これがピリカ星だけでなく、ピリカ星系を中心とした半径1万8000光年(現時点―ハーヴァス 暦25128年での領域)の命運を決定付ける最大の要因となったのである。パピは帰国してギルモアを倒した 後、一年程の間は行政の建て直しに従事するのだが、その後教育制度の改革に力を入れていった。それは国民に対 する教育の義務化―小中高の三段階に加え、大学及び各種専門学校の設立並びに奨学金制度の設立を中心として
いた。それらは共に、ピリカという国家を質的に激変させる結果を生むことになる。当初は小学校の6年間を義務 化するだけでも資金その他の面における限界であったが、わずか数年後にはに高等学校までの義務教育化の推進 に着手出来るようになった。その頃には、既にピリカにおける識字率はほぼ100%まで上昇しており、そして政 治、行政内においては一般市民の判断を交えた法制度や改革案が当然の如く可決されるようになってていた。反面、 ここに到るまでの間に、かつてのピリカでは全く発生しなかったデモや市民争議が頻発するようになっていたと いう弊害も確かにあったのだが、それを遥かに上回る社会環境の整備などの効果が発生していた。為に誰もがパピ に文句を言いたいという状況であったのに、それを満足に口にする事を躊躇わせるという効果を生んだ。 その後しばらくして、ドラコルル内務大臣は(それまでの教育の推進に対する反駁を胸に仕舞い)教育の拡充及 び行政に対する社会の意思の反映をより推進する提案を実行した。それは、市民の声を直接市民が行政府より予算 を預かり実際に市政を行わせるという方法で押さえつけるという大胆な発想であった。この提案は社会を驚嘆さ せた。すなわち市民自身に、実際の行政の執行を行う場合、自分たちに何が出来て何が出来ないかを知るという意 味、それを行うという事はどれだけの苦難と行動力を必要とするかの双方を学ばせるという事だったのである。い わば、社会そのものを巨大な学校としたようなものであった。そして彼らが作った功績、そして失敗点の双方を社 会全体に大してほぼ無条件で開示し、彼ら自身、そして他の市民に対して判断を求めるという体制を作った。これ らは市民に対し、社会を運営する上でどの程度の覚悟と相互関係の確立が必要であるのかを辛らつなまでに教え 込む上であまりに巨大な効果を得たのである。ちなみにこの時、ドラコルル内務大臣は「政治を司るという事がい
かなる困難と苦痛を共にする行為であるのかを骨身に染みて理解しておかなければ、どれほど高邁な思想といえ ど何の役にも立たない事を一般市民たちに知らしめるべきでしょう」という発言を残し、市民からの罵声を浴び た。が、それからわずか2ヵ月後には、それらの言葉を口にする者、出来る者はどこにもいなくなってしまっていた。 このことはドラコルルが単に情報管理においてのみ才覚を持つということを否定する良き事例でもある。 国家体制の激変 それからまた何年かの時間が経つと、かつての立憲君主制時に作られていた市民と政治、行政の関係とよく似た国 家体制の確立が成し遂げられた。その要因となったのは、それらの「自由」な改革を民主主義社会で行えるだけの 資本体制の確立と社会全体の意思の統一が重要視される。これは、先の地球において西暦(地球において用いられ ていた標準暦であり、キリスト教という宗教の開祖が生まれた年をその初年度として位置付けられた年号。Anno Domini)1900年代初頭に発生した共産主義(communism)と呼ばれる社会思想を、より高度な領域で完成させ た社会体制となったと言うことが出来る。 これほどの体制をわずか一代(正確には4代目の時までに。実質的には全体の四分の一、約15年)で築き上げた パピ大統領のあまりにずば抜けた手腕を、我々は未だ信じる事さえ難しい。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
注:社会主義の参考はこいつがかなりいいと思います。ちなみに、社会、共産主義そのものは19世紀後半にマル
クスとかが作り上げてますが、実質的に社会に反映されたのはレーニンだかスターリンだかの大ボケ大将連中が、
革命起こした後作ったまがい物のくだらない産物のようです。その為、私も含めた社会の一般の人々はその内実を
殆ど知らなかったりします。やはり、きちんと勉強したほうがいいなあ…
どなたか他に良いサイトでもあったら教えてください。
20世紀社会主義とは何であったか
加藤 哲郎(一橋大学・政治学)
ttp://member.nifty.ne.jp/katote/India.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その後の体制の変化
・以後もパピ政権はそれらの環境下で、急速であると同時に極めて堅実な発展を遂げていくが、その頃になると外
交の面で新たなる問題が発生するようになった。それが前述の他星系の知的生命体との交流である。彼らとの交流
とは精神面におけるピリカ国民の圧迫を意味した。かつてピリカ動乱の終幕を引いた地球人たち(の一部)のよ
うな友情と親愛に満ちた人々はそこには存在しなかった、あくまでもピリカ人をその容姿に見合った能力しか持
たない矮小な生き物と考えた「ケモノの知的生命体(知的生命評論家・カルサーが著作の書名から抜粋)」が巣
食うだけだったのである。その影響は大きく、ピリカ人はそれから数十年にわたり、自分たちの宇宙における地位
の確立に専念する事になる。
彼らにとって、これは自分たちの生存をも決定する行動だった。なぜならば、もしこの一連の外交活動、戦争すら含 めた『戦い』に勝利しなければ、そこには彼らにとっては種の存亡すら見出せない地獄のような末路が待ち受け ていたのである。それは、当時のピリカ人の99%以上の市民にとって自明であった。だからこそ、彼らは全力を上 げてこれらの「種族生存戦争」を遂行していったのである。その戦いは、この後約200年に渡って続いていく事 になる…。 <後略> 【一応のあとがき】 近頃はろくにパソに向かえる日も少ないんで、こんなもんしか書けません。とりあえずお茶を濁すという事で… 一応、今外伝と第五章を執筆(執パソ?)中です。しばらくお待ちください…。 あ、一応言っとくと、これは言ってみれば明治維新後、黒船来航後の大日本帝国の歩み方をモデルにしてます。彼ら、 …我々の先代達も、かなりの苦難の道を歩んでいたというところを思い出してこのストーリーが演繹されました。 何故なら、ピリカ人と日本人、立脚点はそれほど変わらないような気がしたからです。 なんせ、我々はかつて(いや、今も?)『イエローモンキー』だったんですからね…
ちとずれたんでもう一度転載…すいません… ―教育制度の変化 ・当時ピリカ星においては能力のある者は確かにパピのような年の若い者でも進学、就職の自由が認められてい たが、逆にその能力が低いと判断された者には就学の自由さえ容易には認められてはいなかった。しかし国民の側 も、それでも自分たちの生活においては全く問題がないと判断していたこともあって、教育を特に必要とは考えて いなかったため、国内においてはそれほど要求が出ているものでもなかった。それに、彼らピリカ人の知的好奇心 は確かに過剰なほどであったが、それらを満足させるには通常の生活におけるマスメディアや雑誌、書物からの情 報だけでも十分であった。これらから判断できる事は、ピリカ星においては一般市民の自立が著しいものであると 同時に、足りないものは自分たちで補充しようとする自己補完能力及びその意思の高さ、そして行政府との意思の 疎通関係の充実していたという事である。その為、彼らは自分たちの生活に満足し、特に社会に異を唱える事も無 く、その数万年という長期にわたる歳月を過ごしてこれたのだとも言える。無論、必要とあらばそれなりの処置を 取るのだが。
大学の講義を受けたような気分です。 これでお茶濁しなんて凄すぎ。
また動乱が待ち受けているのか・・・「種族生存戦争」と言う名の でもパピはそれを乗り越えて「ピリカ中興の祖」と呼ばれるんだよね
>>349 その治世でピリカ周辺の少なくない地域を支配下に治めるとか言ってたから、
その辺でまた長官の活躍も期待できるのかなw
P.S:ひとつ追記しときましょう。以上の文はこの人の書いたものです。 ピリカ人の発展と苦難 文責:マロアニ・デ・神坂(惑星トリアドス出身) 注:トリアドスはハーヴァス暦24257年にピリカと戦争を起こし(トリアドスの審判24257.3.12― 24257.3.28)その後ピリカに併合された国家である。
空想歴史家さんのSSがなぜ面白いのか改めてわかった気がする。 これだけのしっかりした設定と、それを支える広範な知識。 脱帽です。
今回…誤字脱字が多い…後で書いとこうと思ったとこ抜かしすぎてる… パピ 副主人公。旧ピリカ大統領にして現大統領。再蜂起の実質的主役。かつてはドラコルルに狙われる身であったが、国 外逃亡を計った後、訪れた太陽系第三惑星の地球において後に支援に当たってくれる事になる5人の地球人類と 接触。以後現地で彼らとの交際を深め、政権奪還の要諦を作り上げる。 ちなみに、設定ではドラえもんは『人間』ということにしてまつ。 …ありえない?言わないでください。 …時間犯罪者である事がばれてたら、カナーリまずい事になるじゃないですか!地球そのものが!
>>336 “ロコロコ”にチョト虚を突かれたw
でもそういえば喋るし、知能も人間と変わりないように思えるし、
充分キャラとして使えるな。これから話に出てくるとしたら楽しみ。
>>347 漏れは欠席してしまいますた
ノート貸してください
パピが日本の教育システムについて聞いたら「なんて不便で融通が利かない」的な 感想しか持たないと思ってたけど、なるほどなあ…そういう考え方があったか
>>351 緻密な設定、読み応えありました。
ハーヴァス暦を最初はなんとなく読み流してましたが
24218 ギルモアのクーデター
(約40年)
24257 トリアドスとの戦争
(約70年)
25128頃
>>337 〜(
>>336 、他の空想歴史家さんの作品も?)が書かれる
こんな感じになっているんですね。
記述者も世界観に組みこまれている所がいっそうリアリティあります。
読み返すと、記述内容に(敗戦国としての政治的な?)バイアスがかかっている
らしき部分もあって、凝ってますねー。
>>356 氏
不便で融通が利かない…とは、正直なところ私自身は全く思ってないんです。
確かにそういった現実はあるような気がします。しかし、それを運用できていない日本人の思想的な盲点に問題があるので
はないでしょうか?私自身は教育についてはそれほど知識は無いのですが、どうも、それを使いこなせていない、使おうとし
ていない日本人、というものに疑問を抱いています。
教育というものの本質的な意味は、より大きな領域においては国家の基盤となる人材の育成、それも、より平均的なレヴェ
ルを上昇させるという事にあると思っています。例えば、中国はこの間数学オリンピックで金メダルを取ったそうですが、中国
そのものの識字率、いや、それ以前に就学率は物凄く低いという話を聞いたことがあります。この場合、トップレヴェルに位置
する人間を少数作り上げるという事より、全体をその10分の1くらいまで上昇させたほうが、国家としての利益は遥かに上だ
と思います。第一、中国の一般市民にとっては「数学オリンピック?何それ」という感覚しか持ち合わせてはいないのではな
いでしょうか?日本人だったら、「数学オリンピック?…よく知らんけど、数学で大きな大会でもあるのか?…ほう、日本人も
結構やるなあ。え?こないだは中国が優勝?あの国の学力もかなりのもんだ」という結論を、その辺の親父さんとかでも出
すと思いますし。…まあ、勿論中国でも都市部の住人だったらこのくらいは思って当然でしょうが、少し田舎になると難しいと
思います。
ただ…近年では、どうも「誰も何もやりたくない、やろうとしない」風潮がより活発化(沈静化?)してきた様に思うのは確かです。
こういう情勢下ではおそらく、どれほど高度に発達した教育システムを作り上げても、それを使わない国民が大半である以上、
何の効果も得られないのではないでしょうか。
そこを何とかするために、ドラコルルに「国家統制政策、民族意識の統一」なんかをやらせてみたんです。これらは確かに一
歩間違えば社会を大混乱に陥れるものとなり、戦争に敗北した場合一方的に非難される行為ですが、国家というものを作り
上げる場合、避けては通れないイバラの道のひとつだと考えているのです。自分たちにとって、誇りに思える世界。それを、自
分たちで作り上げられるという喜び。
こいつは大きいですよ。
引き算まちがえたw 24218 ギルモアのクーデター (約15年) 社会体制の整備 (数十年) 他星系との交流、宇宙での地位確立(”種族生存戦争”) (24257 トリアドスとの戦争など) (〜約200年) ”種族生存戦争”つづく (クーデターから約900年) 25128 現在?
>>359 氏
いや…よく読んでくださるのはありがたいんですが、私自身「あここ違う!」とか頻繁に気付いてしまうんで、
あんま正確にやってくださってもいつのまにかユメの彼方…とか言う事もあるんで…
…簡単に言うと、詳細にやって下さっても、設定そのもの忘れちゃうかも…
…すんません…
…にしても、なんか皆さん、私を大学教授かなんかと勘違いしてません? そんなエラい人間じゃありませんってば。 …でも、次からしゅっせきかーどにはんこ打ちますか?…打ちようが無いけど。
じゃあ名前を呼ばれたら手を上げて返事、ということでw 早速 はーい!ノ
ノ 次の講義には遅れずに出たいなw
364 :
マロン名無しさん :03/11/04 19:32 ID:UxBKfGni
>>363 出席扱いはリアルタイムで読めた香具師だけか?
キツイなそれは(w
>>365 大学の講義は大抵1コマ90分なので
うpから90分以内は出席とみなしてもいいんじゃ?と言ってみる
いずれ表立って活動するようになったら、長官は国民の憎悪の矢面に立たされたり するんでしょうか?それを読むのは少し辛い気もしますが、同時に、そんな中で その能力を発揮していく姿を見るのが楽しみでもあります。
>>367 国民の中にだって長官の理解者・賛同者は結構いるんじゃないかなあ。
憎んでる人ばっかじゃないと思う、ってのは甘い考え?
>>367-8 多分、憎悪の矢面に立つとか、そのせいで物事がスムーズにいかないのは
覚悟してるんじゃないかな。
高いとこを見てる長官が低いところまで視野を広げることができて
新しい価値観を手に入れたときに、過去に信念や覚悟を持ってまいたタネが
新しい価値観に対立する形でかえってきたら辛いと思う。
370 :
マロン名無しさん :03/11/06 13:24 ID:cGZAUGGo
>>369 当然覚悟はしてるだろうね。
>高いとこ〜
↑こういったことから起こる葛藤でさえも。
規制?
あれ、書き込める・・・?何だったんだ
まあとにかく、
>>368 甘いかもしれないけどドウイ
>>371 そっかな?
受けとめるだけの人間力はもちろんあるだろうけど
翻訳ゼリー…も絡んでくるのかな。
ひとつ言っていいかな きりんのぬいぐるみでロデオしてるパピはすごくかわいい。
>>375 え・・・?どんな風に?
周辺地域を支配する時に?
>>376 その辺、やっぱり10歳つーかw
>>367-368 ま、その辺どうなるかは神(空想歴史家氏)の御心次第な訳だがw
楽しみではあるよな。
>>375 翻訳ゼリーみたいなものが存在してるってことは
他種族との交流もあるってことで、その他種族が出てくるとか。
しゃべるロコロコや、動物とのコミュニケーション能力と関係あるのかも
ピリカ人って基本的に禿?
ゲンブはヒゲはえてるな
ちわ、です… 今日の17:00もしくは18:00にうp出来そうです… もんのすご疲れた… 自分でも内容これでいいのか?なんて思っているので、今回はちと自信が無いです… そのあたりは勘弁してください… もし、うp出来なかったらその旨を書いときます。 では、お休みなさい…
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! よーし、今度は遅刻しないぞ。
その時間はネットできない ┌─┐ │ │○ ─┘ └ 欠課届だしとこう
それでは始めます。しばらくは書き込みのほうはご容赦の程を… …規制されませんように…
マターリと続けてます。 しかしそろそろ加速しましょう。幾らなんでもトロ過ぎはマズイ…まだ、考えて見たらストーリー内では始まって から半月ちょいしか経って無いんです。つーか、ストーリーの初日が一から三章にまで食い込んでるし。 第四章で少し進んだけど、それでもぜんぜんです。 …でもなあ…まだもう少し、あの町のネタも続いてしまったりする…つか、ある意味これからがホントの武器無き 戦いだったりするんです。 未だ、ストーリーは始まってもいないのか… …先は見えないし。のんびりやりますか… てなわけで、第五章です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「そこのトレーラーの荷物は第二デッキ第三倉庫に持っていけ。あ、現場のリュウフ司令官に挨拶はしておけよ。 色々厄介になっているからな。」 ここはピリカ中央宇宙港。昨日より始まった大輸送作戦は27時間を経た現在になってもまだ終わる気配を見せ ない。それどころか、大量の物資が渋滞状態のトラックごと放置されたままになっていた。こんな状況下では、艦の 上部ハッチから垂直離着陸機で輸送したほうが早いのではないかとも思われるほどだった。それほど機体数はな いのにも関わらず。 「どうなっている。」
「は、現在全輸送物資の32%が内部の格納庫に収められたということです。その他は…」 「他は見れば分かる。作業を急げ。」 「はっ!」 敬礼をし、かつてのPCIA機関員は足早に去っていった。今回の事を予想し、ほぼ無理やりに刑務所から出させても らったかつての搭乗員である。その数は約400人。全乗員が550名である事を考えた場合、約7割以上を仮出 所させた事になる。だがそれだけの人員を用いてなおも足りない。何よりも時間が最優先されるはずのこの一大輸 送作戦の終幕は、まだまだ見えそうにもなかった。 (遅い…これでは悪影響が出てしまうではないか…) 既にゲンブ等、中枢のメンバーは内部で仕事を開始している。しかし、それだけでは様々な面で支障が発生するだ ろう。当然の事だった。中央官庁の仕事は国内全域における各業務の遂行である。一人いなくなっただけでも影響 は惑星規模に及ぶ事さえありうるのだ。今のところは艦と臨時に省庁の本部を置いたビルの二ヶ所に分けて活動 しているが、時間が経てばどんどん作業が難しくなっていくだろう。ドラコルルは焦っていた。 それでも無理やり事を進めるわけには行かない。順番というものを無視して作戦を進めれば、どのようなミスが発 生するかは分からないのだ。ならば、ここで余計な事をするわけにはいかなかった。 「長官!…いや、補佐官。第5次のトレーラーが所定の場所に着きました。指示をお願いします!」 「分かった。直ちに納品を開始せよ。焦るなよ、時間はまだある。」 「はっ!」 ようやく第一目標である大型事務処理用設備の納入が終わりそうだった。これで一安心というものである。 (後…7時間ほどか…)
現在経過した各段階を考慮に入れると、まだそれだけの時間が必要だった。 無理も無い。いくらかつての搭乗員たちがこの艦に精通していても、一ヶ月以上刑務所で拘置されたままでは作業 の遂行など容易に出来るものではなかった。本来ならしばらく勘を取り戻すまで、一週間程度は艦内で再度運用法 を訓練しなおす必要があったのである。なのに無理やりにでも作業に従事させなければならない。正にジレンマだっ た。 それでも山場のひとつはようやくであったが過ぎた。出来るなら艦内の掃除くらいはやっておきたかったのだが、 そんな事は考慮にさえ入れられないような状況での作業。内部の職員やゲンブたち、それに旧PCIAの者がどんな状 況で職務や作業を行っているかなど想像もしたくは無い。しかし、彼等にそれらの作業をさせたのはドラコルルで ある。一人だけのうのうとくつろぐ事など彼には考えられなかった。そんな事を考えながら作戦開始からこの場を 一歩も動かず指揮を取り続ける彼の姿は、周辺で従事するすべての作業員にとっての励みになった。 (どうやら成功しそうだな) ピリカ治安省の一大輸送作戦。現在本部が置かれているビルからの事務関係の物資の輸送及び今後必要となるで あろう作業用の大型機械の直接納品。それらの作戦―大量の物資を旧PCIA戦闘艦、シウィックに輸送する―の総指 揮を取ったのは、かつてのPCIA長官でもあるドラコルル治安大臣補佐官だった。 【第5章:古き思い出】 「どうです?大臣。使い心地は」 大臣の部屋と定められたかつての司令官用の部屋(つまり以前のドラコルルの部屋)でドラコルルは問い掛けた。 作業は確かにそれから7時間ほどで終了したが、後始末に更に4時間ほどかかり、その間に作業終了報告の書類ま でをも片づけた。そんな極め付けなまでのハードワークをこなしたはずなのに、顔には疲れの色は微塵も出ていな い。おそらくボロボロになるまで働いたであろうと思ったゲンブ大臣は、周りの秘書たちに驚きを気取られないよ うに冷静を装いつつ彼の問いに答えた。
「あ、ああ、よくやってくれた。おまえの言った通りだな、確かに使える。まあ、細かいところは今後の話だろうが…」 「確かに。しかし、そちらの方も保証しますよ。これからは今までと比べて格段の効率で仕事を進められるように なります。例え、どんな犯罪が発生したとしてもね。以前の乗員たちが頑張ってくれましたから。」 堂々と言った。やはり疲れなどどこにも見えない。この男は人間以外の何かなのかとゲンブだけではなく周辺で仕 事の手を休めずに見ていた9人の秘書までが同様に思った。 既に作業をした受刑者たちは収監者用の護送車で刑務所まで戻っている。彼らはドラコルル自身が見送った。 元々彼らにはやる必要もない仕事であった。しかし、ほぼすべて(負傷して作業が不能なもの以外)の乗組員だけ でなく、PCIAのその他の機関員まで手伝わせてくれと言ってきたのである。かつてのPCIA要員のほぼ全員に当たる、 約一万五千人。流石にパピもそこまでは許可出来なかった。もし彼ら全員を動員した場合、遥かに容易に作業が終 了するだろうとしても。 「そうか、彼らにも感謝すべきだな。分かった、後ほど中央刑務所宛てに、私の名で何か送ろう。」 ドラコルルは何も言わなかった。ただ、ゲンブに対して一礼したのみだった。 「早速ですがこの書類をご確認していただきたいのですが…」 既に仕事の話をしている。この人型多目的機械はどんなエネルギーで駆動しているのだろうか。 「大臣?」 ドラコルルが聞いた。ゲンブははっとしてドラコルルの目線を受けた。 「う、うむ、なんだ?」 「は、先日のエラファスでの作業に追加して、現地での細かい調査を行いたいのですが。まだ作業を効率的に行え るとは思えないのは確かですが、一応やっておくべきかと。」 「うむ…しかし、それほどの人員を投入する余地はあるのか?今はどこも手一杯だ。なんとか捻出できるなら問題 ないが…」
資料を見ながらゲンブは言った。 「残念ながら、それほどの余裕はありません。何処からか引っ張り出す事になるでしょう。」 つまり、引っ張り出した地域では、治安活動そのものが停滞する危険性があるということである。 ゲンブは悩んだ。ドラコルルが言うほどの事である。やっておいたほうがいいという事に間違いはないだろう。し かしそれが軽々と認可できるものなら、ここまで悩みはしない。ゲンブは答えた。 「残念だが、その提案は受け入れられない。報告書確認させてもらったが、もし何かあるとしてもそれほど影響の ある事ではないと受け取られた。君はどう思う?」 「…確かにおっしゃるとおりです。私も調査しましたが、仮に重大事件の発生する可能性があるとしても影響の及 ぶ範囲は極めて小さく、全体に比しては優先するべきではないとの考察結果が出ました。」 そうか、とゲンブは言った。 「ならば、その提案は許可できない。」 先ほどと同じ意味の言葉を今一度言った。 「君も何かあると思って言うのだろう、それはわかる。しかし、もしそれを優先した場合、社会において少なからぬ マイナスの影響がある。比較した場合、やはり社会を優先すべきではないか?」 君はどう考える、そんな意思が込められていた。 ドラコルルは少し考えるような顔をして、答えた。 「…はい、分かりました。私も提案を撤回します。」 「そうか、済まんな。」 「いえ、確かに大臣のおっしゃるとおりですから。…それでは、これより通常業務に戻りたいと思います。失礼しま す。」
そう言って、大臣室を後にしようとした。 ゲンブは慌ててドラコルルに言った。 「いや待て。」 ドラコルルはその場で止まった。そして振り返る。ゲンブは間を置かず続けて言った。 「今日はもう休みたまえ。いい加減疲れたろう。」 しかしドラコルルはにべも無い。 「お気遣い有難うございます。しかし、ようやく艦内に全物資の納入が終了したのです。これから全納入物資の再 確認と配置について調べてゆかねばなりません。ご配慮には感謝させて頂きますが、今日は艦内での作業を続行し ておきたいと思います。…許可していただけませんか?」 それはかつて、ドラコルルがこの艦の主として振舞っていた事に対する周辺の疑惑に配慮した問いかけだった。別 に大して気を使ったわけではない。ドラコルルにとってはそれが当たり前であっただけである。 しかしゲンブはそれに気がつかなかった。この点から、彼にも情報機関内で働くためには絶対必要な、情報秘匿の 才能があまり無い事が分かる。…というより、こんな事を当たり前の如く言えてしまうドラコルルのほうが異常だっ た。彼がこれらの並外れて高度な体調管理と事務処理能力を持ち合わせていることは、常人にとっては信じるだけ でもかなりの労力を要する。 ゲンブは深く息を吐きながら、ドラコルルに言った。 「そうか、そう言うのなら仕方ない。分かった、許可しよう。…しかし無理をするなよ?今、君以上に使える人材は いないのだから。」 君が倒れでもしたら困る。ゲンブは暗にそう言った。ドラコルルは笑みを浮かべながら言う。
「大丈夫ですよ。この程度で音を上げていてはとても仕事など出来ません。数日もすれば作業は滞りなく終了する でしょう。」 数日? 「それでは失礼します。」 ドラコルルはゲンブが声をかける前に(と言うより固まっていたのだが)颯爽と部屋から出て行った。 後にはとうの昔に仕事をする手を止めたまま硬直している9人の秘書と、その中央でまるで死刑宣告を受けたよ うな顔をしているゲンブが誰よりも強固に硬化しているのみだった。 もたれかかるように大臣席に深く腰を下ろして、ゲンブは思った。 (一体あいつはどういう体をしているんだ…) 既に徹夜は二日目である。それもこれほどの重労働の中で。いや、そういえばあいつは先週の終わり、4日くらい前 から、つい2日前まで治安省のあったビルの中でずっと作業をしていたのではないか? ゲンブは空恐ろしくなった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ドラコルルはそれから丸々3日ほどぶっ続けで仕事をした。放っておいたら永遠に続けるつもりではないかと周 辺の人間は思った。その為、ゲンブが直々に彼の下を訪れた。その時ドラコルルは一番機関のチェック作業の視察 中だったのだが、実際は視察どころか素人の機関部要員に罵声を浴びせながら油まみれになっていた。 ドラコルルのその姿を見たゲンブは絶句というよりも卒倒と言ったほうが良いほどの状態になった。ようやくの
事で目の前の喜劇に対応出来るようになり、声を荒らげながら大臣権限の発動を叫んだ。その光景をその場にいる 約50名程度がまざまざと見せ付けられる事になった。当然箝口令がしかれたが、この状況を黙っておけるような 者などこんな場所で仕事をしているわけが無かった。 これほど大胆な、しかも鬼気迫った発動は歴史上でも例が無い。後に、伝説の一つとなった。 それでも今しばらくお待ちいただけませんかと言い張るドラコルルの意思に多少引け目を感じたのか、ゲンブは 発言を引き下げる。しかし3時間後、艦橋で何事も無かったように設備のチェックを行うドラコルルに、とうとう 堪忍袋の緒が切れた。 ―以後、最低でも3日の休暇を取る事。もしドクターが許可しないならば延長せよ。 9人がかりで押さえつけられるゲンブを見ながら、ドラコルルは至極冷静に考えていた。 ―血圧が上がるだろうな その予想は当たり、ゲンブは翌日艦に来て大臣職を全うする事が出来なかった。妻のドクターストップがかかった のである。ドラコルルは「誰もいないのではまずいだろうから」という理由で、パピに直接許可を貰ってその日も 一日艦内で仕事に励んだ。 流石に翌日まで仕事をする事は無く、時報が深夜零時を告げる前には帰ったのだが。 「…で、ゲンブに大目玉を食らったのか?ドラコルルは」 大統領の執務室でパピが聞いた。笑いを隠し切れないといった表情で。
「はい、今一度大臣権限で休養を取るよう言われたそうです。今度こそ、3日間の休養を取れと。」 大統領付きの秘書の一人であるコナ女史が、考えられないという顔で言った。サナンは視察に出ていて今日はいな い。パピの秘書は他にもう2人程いるのだが、彼らもそれぞれの仕事についていた。 「それと、大臣から以後ドラコルル補佐官から業務の許可を求められたとしても絶対に認めないでくれと。」 「苦労が絶えないな、ゲンブも。」 ドラコルルの底なしのスタミナも信じ難いが、こういう事をされてまで、まだ登用し続けられるゲンブも見上げた ものである。笑うしかないような事ではあったが、同時に褒め称えるべきであるのかもしれない。 「それで、あの艦は使えるようになったのか?」 少し真面目な顔になって言った。重要なのは正にそこだ。ドラコルルが大変な努力を傾けたのもその為である。そ れが果たせないのならば、わざわざあんな危険と思われている艦を用いる意味はない。 「ええ、現在使用可能な設備は…」 そこでコナは絶句した。 「…すでに9割を超えているようだと…」 その言葉を聞いてパピも絶句した。どうも、ドラコルルと関わるとこうなってしまう者は多いらしい。 「…本当か?まだ、移転作業が終了してから、一週間も経っていないのに?」 戦闘艦を実動可能にするには時間がかかる。しかも、あの艦はPCIAが運用していた特殊戦闘艦である。内部は特殊 極まりない構造であり、通常の方法で体制を整えるとなると最低でも2週間はかかる。しかも現在は動乱直後で人 員も思うように集まらず、かき集めのメンバーで作業をしているのである。数日で使用可能になるなど到底信じ難 かった。
それだけドラコルルの尽力があったのだ。 「言うだけのことはあるな…」 ドラコルルのゲンブを通しての書類には、そこここに彼の成した功績が収められていた。どれを見ても控えめすぎ ではないかというほどのそっけない文章ではあったが、見るものが見ればその実力の程を正確に表した文章では ない事があまりにも明らかであった。そして最後に、「ドラコルルの功績にはそれなりの方法で報いてやる必要が あります。」というゲンブの付け加えた文章がつづられていた。ドラコルルの実務的極まりないものよりもはるか に誇張したというべき詳細な情報を加えて。 パピも信じ難いなという表情を隠し切れ無い様子で、コナが見守る中資料を読み続けた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ドラコルルは結局2日間の休日の後に出勤してきた。いくらなんでも休みすぎだと彼は言った。ゲンブはもう何も 言えなかった。そして叩きつけたさじで巨大なクレーターでも作ろうかという顔をした。ドラコルルはそれを容認 の意思と受け取った。当然違うという事を理解した上で、恐ろしいまでの曲解をほどこして。 それから更に数日間…ドラコルルは補佐官用に特別に割り当てられた一室で、巨大な山脈を築きつつある書類群 に囲まれながら悠然と仕事を続けている。かつてパピに要請した約200名と少しの人員を用いての社会制度の 再形成作業は、要請した日から数日置いて始められ、わずか半月ほどで終了した。それを通産、大蔵の両省庁を中心 とした組織に引き継いだのが既に一週間近く前である。彼が表に立って指示するわけには行かなかったので余計 な時間がかかったが、一応何とかやり遂げる事が出来た。以後、ゲンブの下で黙々と治安維持の活動に励み、そちら
も成果は着々と上がり続けていた。もはや誰も彼を止められそうにも無かった。ただ、ゲンブに無理をさせている という事が気にかかったのか、可能な限り自分で処理する事が多くなった。勿論他人に悪いイメージを与えないよ うに、なるべく多くの目に触れるようにした。そしてゲンブにも自分から、より短時間でわかりやすいように仕事 の内容を伝達するように心がけた。 「急ぐ必要はない。周りの仕事に合わせて、ゆっくりと、だが確実に一つ一つ作り上げてゆけばよい。それを心掛け ろ。」 彼のセリフを聞いた者はまだ数が少なかったが、その数少ない者には強力無比な効果を見せた。 通常大人数で行う仕事などは全体のヴァランスが何よりも重視される。元々それを前提として計画されているの だから当然である。しかし、現実には誰もがそんなことをいちいち気にしてはやっていられない。自分の役目をこ なすだけで精一杯である。なればこそあちこちで不具合が生じるようになるのだ。ではそんな時、仕事をする人間 一人一人が全体の進捗状況を把握しながら作業を進めた場合、どのような結果が起きるか? 結果はドラコルルの前にあった。 影響は凄まじかった。移転作業終了後からわずか一ヶ月足らずで、彼はピリカ国内のほぼすべての都市から犯罪と いうものを根こそぎ取り除くが如き体制を作り上げた。別に何らかの新しい制度を実地したわけではない。ただ、 各地で発生する細かな行政的処理のスピードを、神業的な領域にまで上げたのである。治安維持に関する事のみだ が。その為、何らかの犯罪が起こる→通報される→警官が現地に到着、という三段階のステップが、以前までとは比 べ物にならないほどテンポ良く処理されていくようになったのである。更にこれらの実態を知れば、人々が犯罪者
となる…つまり、犯罪を起こそうとする意思そのものが減衰する事は当然の事であった。その相互作用によって、 ピリカにおける検挙率は日々数パーセントずつ上昇し、犯罪発生件数は初期においては一週間で一桁低下という 猛烈な減少を見せた。 これらの結果を見せられては、ドラコルルの力を、その方法に対する評価を、しないわけにはいかなかった。 しかし、これらはしばらく後の話だった。その前に、いくつかの山場があったのである。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ドラコルルが伝説を作った日から数日後の事であった。 「そろそろ顔見せをするか?ドラコルル。」 ゲンブは補佐官室の来客用の椅子に腰掛けつつ、簡単な書類整理をしていた。 「…というと、一般市民に対してですか?大臣。」 周囲ではドラコルル直属の者も含めて少なくない数の秘書が仕事をしていた。こんなところで砕けたタメ口など 当然使えるわけも無い。 「そうだ。そろそろお前も窮屈に思えて来ただろう。ここは正式に発表したほうが良いのではないか?」 仕事の手を止めずにドラコルルは答えた。 「もうしばらく待っていただけませんか?まだ、しばらくやる事が残っています。それを片づけてからでも遅くは 無いと思いますが。」 「…相変わらず真面目な男だ…」
彼の実力の程が分かった気がした。それはこの異常なまでの勤勉さである。人から止めろと言われても止めない者 は確かに少なくはない。しかし、ここまでやり続ける者など見た事もなかった。どうしてかつては気付かなかった のだろう?この信じられないほどの集中力と仕事量に。 「数年前とは、違いますからね。」 まるでその意を察したように、ドラコルルは言った。 「ほう、それは?」 あえてゲンブは問う。その禁忌に、少しだけ興味があった。 「PCIA創設後の話です。…そんなに面白い話ではありませんよ。」 ドラコルルは仕事を止めた。別に話に集中するつもりで止めたのではない。目の前の辞典ほどの厚さもある書類の 山を処理し終わったからであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 数年前までドラコルルは治安省で仕事…というより、バイトをしていた。将来そこで仕事をするつもりだというの が理由であったからだ。その頃のドラコルルは誰よりも真面目で勤勉であったのだが、今のような無茶をするよう な人物ではなかった。いや、それ以前にそんな事が出来るだけの体力も技術も無かったのである。だが、諜報活動と いうものに触れてから、彼の毎日は変貌した。 勿論ただの1大学生にそんな事がおいそれと許されるわけが無い。最初の頃はその世界を遠くから眺めているだ けだったのだが、そのうち情報というものに触れるようになってくると、その中身の深さに捕われ、自然とのめり 込むようになっていったのである。そして彼が就職して後、彼の本能とでも言うべきものは更に深く磨かれていった。 彼はその頃から徐々に変貌していった。良い意味でも、悪い意味でも。
毎日の行動は分刻みになっていった。情報を管理、処理するスピードは二次関数的な変化を遂げた。それでいて、肉 体は極めて頑丈になり、どれほど過酷な仕事にも耐えられた。―見た目は単なる優男に過ぎなかったというのに。 そんな毎日を送っていた。 普通はこんな毎日を送っていれば、誰もが避けて通るような人間となっていっただろう。しかし、彼は周囲の者か らひどく好かれていた。何故かは実際に彼を知るものでなければわからない。ただ彼は回りのすべての人間に対し、 決して恣意や前持った好悪、更には生まれや性別などを基準にして扱う事はなかったという事は確かである。例え どんな時でも。 ある時、彼と大喧嘩してしまった部下がいた。その部下にとっては絶対に譲れない、それが尊敬するドラコルルで あろうとも譲れないある決め事があった。しかし集団を運用する際においてそれが無用のものであると感じたド ラコルルは、部下の進言を完全なまでにシャットアウトした。部下にとっては何が何でも納得できない事だったの だろう、およそ3時間近くに渡ってドラコルルに食ってかかった。ドラコルルは終始ポーカーフェイスを崩さず、 その言葉を理を持ってさえぎり続けた。その姿を見て部下もぬかにくぎだと思ったのだろう。その場を退いた。 本来ならこんな事をすれば悪い意味で目をつけられるのは当然だろう。しかし、ドラコルルはその後も部下を今ま でと全く同じ扱いで遇し続けた。何一つ、変えることなく。この件に関してはどちらかというと上の者―ゲンブな どが忠告する事になった。あのような『事件』を起こしてしまうような者は、いつか必ず組織の和を乱す事にはな らないか?まさか罷免などする事もないかもしれんが、少し遠ざけたほうが良いのではないだろうか。
ドラコルルはそれらの忠告を全く入れる事はなかった。それまでと全く態度を変えることは無く、使用する必要が あると判断した時は当たり前に、いつもの如く、その部下を使った。その後、自分の方法がまずいと理解したのか、 かねての件でドラコルルに謝罪しに来た時、ドラコルルはこう言い残している。 「何も気にする事は無い。お前はあれが必要だと考えたのだろう?私はそれを受け入れるわけにはいかなかった。 それだけだ。いずれ、別の機会があればまたやってもらう事になる。そのときはおそらくお前のその考えを主軸に 持っていくことになるだろう。それまで、お前もその技術をしっかりと磨いておけ。」 別に何も気にしてなどいない。そうとしか取れない発言であった。と言うより、いつかはその考え方が必要なのだ が、今は受け入れる事が出来ない、そう言っていた。それ以外のなにものでもなかった。 その部下は発言に窮した。自分はここに来る前に辞職の封をしたためてきたのである。まさかこんな事を言われる とは思ってもいなかったのだ。だから聞いた。どうして私に対する何のおとがめも無いのですか?それを覚悟で 参ったというのに。ドラコルルは答えた。 「とがめる?何故そんな事をする必要がある。君はそうされるだけの事をしたのか?」 更に発言に窮するセリフだった。本当に、何も言いようが無かった。ドラコルルは続けた。 「確かに君の考えをこの件に関しては受け入れる事が出来なかった。理由はこの間話した通りだ。だが、他の件に 関しては違う。勿論また拒絶する事はあるかもしれない。しかしそうならない可能性のほうが大きい。おそらく、君 の力を全面的に期待する事になるだろう。そんな時に、それだけの力を持った者がいないというのでは話にならん。 分かっているのか?その事を。」 それは彼一流の人心掌握法だったのかもしれない。本心などどこにも無かったのかもしれなかった。しかし、現実 には彼のために命さえささげても惜しくないと考える、一人の忠誠心に満ちた部下を作り上げるという効果を生 んでいた。
「私は君の力を必要としているのだ。」 彼のその言葉を聞いて、部下は一礼をした。そして小声で、は、と言うとその場を立ち去っていった。 その後ドラコルルは何事も無かったかのように仕事を続けたという事である。 これらから判断できる事は、彼はまず、組織を維持するという事に最大の観点を持っていたということ、そして、そ の為になら多少の問題でも気にすることは無かったという事である。無論、必要とあらば『何らかの方法』をもっ て処理する。しかし周辺を無闇に踏みにじるような事は無かった。何よりも部下を大事にする姿勢を崩す事など絶 対にすることはなかったのである。そこには彼のすべてがあったといっても過言ではない。それゆえ、彼は誰より も仕事に対しての接し方が激しかった。やはり周辺へのプレゼンティションとでも言うべきものであった事は否 めない。しかし、誰よりも早く職場に訪れ、そして誰よりも遅く帰る。部下との付き合いが必要だと判断した時には 誰とでも飲みに行くし、相談に乗って欲しいと言われた時は親身になって付き合った。それらの姿勢のすべてを上 に立つものの義務、ただそれのみとして受け取る事は、少なくとも彼に近い場所にいる者達には出来なかったので ある。 しばらくしてピリカを揺るがす事になる一連の汚職事件が発生した。その際ドラコルルはゲンブの下、各地におい て事件の真犯人たちを追い詰める仕事に従事していた。しかし、彼の下に集まったものはたった5百名足らずで しかなかった。当然何の処置も取れなかった。例えばどこそこの調査に人員と許可が必要と判断された時、そこに 割り当てられる人数は数十人でもいればいいほうだった。ひどい時には10人もいないというのに巨大なビルを 1階ずつ捜査しなければならないようなこともあったのである。更に、捜査の許可を取りに行くために何度もゲン
ブやパピの下を往復するような毎日を過ごしていたのだが、それもだんだん追いつかなくなっていった。ある程度 自由な采配の下に、思う存分やるべき事をやりたい、そう思う毎日が続いた。しかし、結果は大変に不満足であった。 人数でも、その権限においても、彼は自分の力を十分に発揮する事が出来なかったのである。勿論、彼もそれなりの 人物である。周りに余計な不平不満を見せるような事はしない。が、内心はやり切れなさで一杯だったのである。た めに何度も、ゲンブや、時にはパピにまで、彼には珍しく激高を見せてまで主張した。 今の彼を作った最大の理由はここであった。後にその力に不満を覚えたドラコルルは自ら政府を去り、ギルモアの 下で改革の道を進んでいったのである。…ピリカ動乱という形を持って結実させるために。 当然、新しい道を行くのである。誰も通った事の無い道。その道を切り開くという事がどれだけ難しい事なのか、彼 はそれを理解していく事になった。だが、同時にそれは彼にとってはなんでもないことだったのかもしれない。今 までやってきた事を、より大規模にやっていけばよかったのである。 人が聞けば息を飲むだろうこの結論を、彼は黙々と実行した。誰も手助けなどしてくれなかった。ギルモアも場を 用意してくれただけだったのだ。何もかも自分で、自分たちだけでやらなければならなかった。もし彼が必要とし たものがより小さな規模であったのならばここまでの苦労など必要ではなかったのかもしれない。しかしあの汚 職事件の結果は見るも無残なものであった。その結果から考えていくと、よりすばやく、そして必要箇所に人員を 的確に配備し、情報を集積し、可能な限り迅速に結論を出させ、それを現場の者に伝え、より短時間で処理しなけれ ばならないと判断された。少なくとも、一万人以上の人員を用いた上で。 彼はこの事を誰にも言わなかった。夢物語を口ずさんでいるのと変わりが無いと思われたのではかなわないと思っ たからである。だから、そのとてつもない難関が待っているという事実に、殆どたった一人で立ち向かっていった。
誰もがその存在を理解する事さえ満足には行かなかった。パピの下を離れてわずか半年ほどで、その組織―PCIAは 完成したのである。その頃にはドラコルルの存在はPCIA長官用の部屋が置かれてあるはずのPCIA本部においてさ え、確認する事は至難の業であった。別にその姿をくらませていたわけではない。その正反対で、常に動き回ってい たからである。一応本部のビル内にはいたが、どこで仕事をしているのかも分からなかったからだ。ただ、やはりP CIAも情報組織である。誰もがその事実を知っていたが、誰もそれを口外する事は無かったのだ。だからこれらの情 報を殆どの者が耳にする事も無かったのである。それはギルモアでさえも。そのことは結局動乱以後も、謎の組織 としてのより暗部に触れている、と考えられる活動のみが一般に流布している現実を見れば、自ずと明らかであろ う。その組織の秘匿性の高さゆえに、彼らの活動は誰かに理解される事も無く、それどころか何をやっているのか すら知られることは無かったのである。だからこそ、PCIAという組織の存在意義を、それを作り上げてきたドラコ ルルの努力を、誰もが想像する事すら出来なかったのだ。 ドラコルルの勤勉さ―それは、すべてのものを自分で作り上げてきた、作り上げざるを得なかった、彼のすべてに おける道のりの険しさがゆえのものだったのである。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 別にそのすべてを語ったわけではない。彼には自らを周辺に誇張して触れ回る気など無かったからである。しかし ゲンブも人の上に立ってから短くない年月を経てきた人物であった。なれば、その奥にある真意を掴み取る事もそ れほど難しくは無かった。だから半ば戦慄を覚えて目の前の人物を見た。彼の腹心の部下を。 周辺の秘書たちはそんな事実には気付いていない。ドラコルルがパピの下を離れた理由、それがどんなに苦しい事
誰もがその存在を理解する事さえ満足には行かなかった。パピの下を離れてわずか半年ほどで、その組織―PCIAは 完成したのである。その頃にはドラコルルの存在はPCIA長官用の部屋が置かれてあるはずのPCIA本部においてさ え、確認する事は至難の業であった。別にその姿をくらませていたわけではない。その正反対で、常に動き回ってい たからである。一応本部のビル内にはいたが、どこで仕事をしているのかも分からなかったからだ。ただ、やはりP CIAも情報組織である。誰もがその事実を知っていたが、誰もそれを口外する事は無かったのだ。だからこれらの情 報を殆どの者が耳にする事も無かったのである。それはギルモアでさえも。そのことは結局動乱以後も、謎の組織 としてのより暗部に触れている、と考えられる活動のみが一般に流布している現実を見れば、自ずと明らかであろ う。その組織の秘匿性の高さゆえに、彼らの活動は誰かに理解される事も無く、それどころか何をやっているのか すら知られることは無かったのである。だからこそ、PCIAという組織の存在意義を、それを作り上げてきたドラコ ルルの努力を、誰もが想像する事すら出来なかったのだ。 ドラコルルの勤勉さ―それは、すべてのものを自分で作り上げてきた、作り上げざるを得なかった、彼のすべてに おける道のりの険しさがゆえのものだったのである。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 別にそのすべてを語ったわけではない。彼には自らを周辺に誇張して触れ回る気など無かったからである。しかし ゲンブも人の上に立ってから短くない年月を経てきた人物であった。なれば、その奥にある真意を掴み取る事もそ れほど難しくは無かった。だから半ば戦慄を覚えて目の前の人物を見た。彼の腹心の部下を。 周辺の秘書たちはそんな事実には気付いていない。ドラコルルがパピの下を離れた理由、それがどんなに苦しい事
であるかなど到底理解は出来なかった。勿論それを持って彼らの未熟さを追求する事など出来はしない。そんな事 は彼らには求められていなかったからである。だから、ドラコルルはゲンブの前で、そんな昔話、一大ドキュメンタ リーとも言うべきストーリーを、彼等に分からないように切れ切れに加工し直して、笑い話に交えて語る事が出来 たのである。 しかし、ゲンブには分からなかった。何故それを自分に語る?彼の性格を考えればわざわざ自分の苦労話など、人 に語って聞かせるような事でもない。そんな事を言って同情を買う事など、彼にとっては屈辱以外のなにものでも 無いだろうに。 ゲンブはドラコルルを見た。周りがそれとわからないように、書類を見ているような素振りで、ほんの少しだけ上 目使いで。 ドラコルルはその意味を理解していた。だから言った。 「まあ、ほんの昔話だと言う事です。PCIAを作るに当たってこなさなければならない事は山ほどありましたからね。 なんせ誰も手助けなどしてくれはしない。全く疲れましたよ。」 だから自分ひとりですべてを作らなければならなかったんです。最初にギルモアにあてがわれた何人かの人員、そ して私が連れて行った10人足らずの者以外は。 あえてその昔話だという部分だけ繰り返した。それでゲンブは真意を理解できた。 ―あの程度の努力など、自分にとっては何ほどのものでもないということなのか ここ数日間、彼は殆ど寝ていなかった。それはゲンブも知っていた。だが目の前の人物は、まるで毎日きちんとした 生活を続けているサラリーマンの模範とも言えるような姿勢を崩す事は無かった。ゲンブはそのふたつの事実の 合い矛盾した関係について思考するだけでかなりのエネルギーを必要とした。結局完全な理解など不可能である という結論に達するまでにそんなに長い時間は必要なかった。 彼には信じられなかった。一体、何が彼をそこまで駆り立てたというのだろう。
しかしこの場でその真実を知ることは出来そうに無かった。今の彼にはそこまで語る気がないということは、ゲン ブにも分かっていた。 彼の語りたい事は別にあったのだ。 しばらく時間を置いた。既に秘書たちはそれぞれの仕事に散っている。補佐官用の執務室にいるのは、この、地上に 降りた天空の城、その主たちのみだった。 ゲンブは確かに未だすべてを理解してはいなかった。だが、その一部には確かに共感するものがあった。彼の努力、 その意味を。 「君の努力には確かに脱帽ものだよ、補佐官。いや、ドラコルル。」 あえて敬称でもある役職名を使わないようにした。 「そんな必要はない。私は自分でやるべきと判断した事をやっただけだ。」 その空間を創りだしている者は彼ら2人だけである。だからドラコルルは敬語を使わなかった。 「私にはPCIAが必要だと感じられた。だからその為に必要な処置を取った。それだけだ。」 彼には愛想も何も無いのだろうか?必要があればいくらでも感謝をするし、それに見合う行為をもって返す。しか し必要が無いのならば、そんな事など絶対にしなかったのである。 「ゲンブ、それはあなたも同じだろう?もし貫くべき何かがあるのなら、私やギルモアでも容赦なく倒す。別に当 たり前の事ではないか。」 確かにそうだ。しかし、それらは同一のものとして考えるべきであるのだろうか?いや、違う。 「私がギルモアを倒そうとし、君を何とかして退けようとしたのはそれがピリカの明日を作り出すためだと考え たからだ。その為になら、命も惜しくないと思った。だが、君が今やっている事は私にはむやみやたらに命を縮める 行為にしか見えない。必要だろうと言う事は分からなくも無い。しかし、もう少し考えようもあるのではないのか?
今のままではいつか命を落とす事になるぞ。」 特別な考えでもなんでもない、至極当然の物言いである。しかしドラコルルは言った。 「それは違うな。私にとって、これは何が何でもやらねばならないと判断される事だった。だからやった。確かに命 を落とす事さえ危ういと考えられるかもしれないが、私にとっては未だ安全な領域なのだ。」 ドラコルルは仕事をする手を止めて、ゲンブを見た。 「もし本当に危険と判断される事があっても、必要ならばやはり万難を排して進めなければならない。ゲンブ、あ なたの言葉はそれを理解した上でのものか?」 「それは分かる。だが今は戦争中ではない。そんな事を続けていてもしもの事があったらどうする。代えなどあり はしないのだぞ。」 かつてはドラコルルと命をかけて戦った筈のゲンブは、いつの間にか彼の身を案ずるようになっていた。それは彼 の人徳がなせる技であろうか。 パピがそうであるように、彼は敵にも味方にも認めさせられるだけの実力を持っていた。しかしこのような部分に ついては多くの人々が知らなかったであろう。自分の力を他人に認めさせるにおいて、その実力を持って成す。決 して誰かにおもねるような真似をしたり、必要以上の感謝の意を伝える事も無い。そんな彼だから、その心の奥底 まで入り込んだものなど誰もいなかったのである。 だが今、ゲンブはその入り口にまで迫って来たのかもしれない。 ドラコルルは一瞬だけ驚いたような顔をして見せた。少しだけ不意を突かれた気がしたからだ。しかし、この場合 はあまり良い意味ではなかった。 「甘い事を言うものだな、ゲンブ。そんな考えでいるからこそ、私に隙(すき)を突かれるんだ。常に周辺に対する 気配りを欠かないようにしなければ、とてもではないが省庁などという巨大な集団を操る事など出来はしないは ずだろうが。」
年下の者からこんな事を言われたら普通は腹が立って仕方が無い筈だった。しかしゲンブはそんな事をする気に はなれなかった。だからこう言って反論する。 「そこを言われたら確かに文句ひとつ返せん。ギブアップとでも言うべきだろうな。だが、ものには限度があるだ ろう?」 ドラコルルを改めて見つめながら、話を続ける。 「今のお前は普通に見て過剰労働だ。お前が良いならそれは確かに良いのだろう。―お前のみにおいてはな。しか し周りはどう思う?自分たちももっと仕事をしなければならないと思うのではないか?」 そこでひとつ言葉を区切った。 「つまり、そんな事を続けられたら周りの者が迷惑すると言う事だ。まあわしは別に構わん。休むべき時には休ん でいるしな。」 数日前奥方に無理やり寝かしつけられたはずだがという突っ込みをドラコルルは心の中で入れた。 「そんな事になれば、お前が周辺の力をまとめてひとつの組織としての能力を十全に発揮する事が出来なくなる のではないか?そうなると何をやっても意味がなくなっていくということだが。」 その問いに対する答えは既に用意してあった。もう、かなり以前から。今まで誰からも問われた事などありはしな かったから、口にした事さえ無かったのだ。 「そちらも問題ないさ。もしあなたが言うように…例えば一人の職員に本来なら10人でこなすべき仕事を押し 付けたりしたのならば、それはあくまで単なる過剰労働だ。何の役にも立たん。例えその人物がこなしたとしても な。当然だ、仕事とはどんな意味でも一人でするべきものじゃない。そんな事を続けていたとしたら、組織そのもの が容易に瓦解する事になる。『誰も』が、『何か』をやっておく必要がある。それが組織というものだ。その事実を 知らずして長になろうなど身の程を知らんだけのことだ。いつか必ずしっぺ返しを食う事になる。ならば、その配 分を細かく分担して、しかも無理が出ないようにする事など言わずもがな知れている事だ。」
なんとも気楽にいうものだ。そんな事は言葉にしなくても誰でも分かっている。しかし、実際に実行する上では殆 んど悪夢と言っていい難題であるのに。 しかし解答はまだ出ていない。ゲンブはそこが気にかかった。が、ドラコルルは彼のそんな気持ちを理解したのか (いや、最初から言う気だったのだろう)言葉を続けた。 「だから、下の者から固めていったのだ。」 ゲンブにはまだ分からなかった。勿論ドラコルルも了解している。ゲンブを見ながらこう答えた。 「我々の組織ををひと繋がりのものとする為に。」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 治安省でバイトをしていた頃から、ドラコルルは人の上に立って仕事をしていた。その中で理解した事、それは、お 互いの理解度の疎密が意味するものはなんであるかという事だった。互いに、相手はどんな事が出来てどんな事が 出来ないかを理解しておく事、それがどれほど重要なのかと言う事だった。それは仕事をしていく上で恐ろしく必 要な事だった。例えば、ある時書類の整理を頼まれたりする。頼まれた相手はデスクの上において内容を理解し、そ れについての処理方法を考案する。そしてその方法に基づいて処理し、別の部署にまわす。 しかし、その処理の方法がある特別の方法であったのならどういうことになるだろうか? 当然だが書類は戻される。その返還速度も問題であるが、まず第一に間違った方法で処理した者が責められる事に なる。その問題を解決する上で第一に考えるべき点は最初の段階である。その書類の処理を頼む者が処理してもら う者についてよく知っておけば、すなわち昨日の朝の朝会でその特別な処理方法についての説明があったのに、会 社を休んでいたために知らなかったなどというちょっとした情報を見逃さずに済んだのであれば、何の問題も発 生しなかったかもしれないという事である。
その為には何が必要であろうか?ひとつは部署の親密度である。 例えばある部署はビルの一部屋を占有している。そんな空間においてはお互いのコミュニケーションの深さが何 よりも重要視される。当然だ。嫌な奴が隣で仕事をしていたのでは集中するのも難しい。更にそんな奴らが、ふと振 り返って見ると自分を指差して笑い合っていたらどう思うだろうか。そんな状態でも仕事を続けなければならな いというのは、オトナとして当然の事であり、会社の社員の一人としてのギムでもあるが、同時にタテマエ以外の なにものでもない。結果、部署の士気は著しく下がり、業務にも支障が出る事になる。 だが逆に互いが過剰なほどの親密さに満たされていたのならばどんな結果になるだろう? ある意味良い結果を生むとは限らない。互いに余計な事までかばい合ったりしてより悪い結果を導きかねない。し かし通常は一致団結して素晴らしい効果を生むことが考えられる。もし、彼らの成果をきちんと上の者が認め、そ れに報いる事が出来たのならば、であるが。 こんな親密度の高い関係をつちかっていたとしたら、上記のような書類整理についてはどのような結果が得られ るだろうか。もし書類の整理を頼もうとした時周辺の者が、頼まれた相手が前日休んで処理方法を聞いていないと 言う事を知っていたのなら、よってたかって手伝おうとする光景が見られるかもしれない。それはそれでドラマ ティックな光景ではある。が、そこまで親密度が深まっていなくとも、少しだけ手を差し伸べてくれる人には事欠 かないだろう。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ドラコルルの話はそんな内容だった。そこには集団を用いる上で必要な考え方の見本のようなものが隠されてい た。ゲンブはそれをよく理解していたから、ドラコルルの意見に少しだけ付け加える事が出来た。 「つまり…お前が率先してやる事によって、この、治安省そのものを、ひと繋がりのものにしてしまおうという事 なのか?」
ドラコルルはうなずいて言った。 「そうだ。それこそがまず何よりも必要なのだ。」 どんな組織を運用するにも、その組織の最小要素である人間をどうにかして動かさなければ何も出来はしない。そ して人は一人では何も出来ない。ならばある意味、答えは簡単である。 どれだけ人と人を結びつけ、全体として効率良く動かせるようにするか。それが何より重要なのだ。 かつてゲンブの配下で汚職事件の調査を行っている時からその事については理解していた。しかし、理解はしてい たがどのようにすべきであるのかが全く分からなかったのだ。もし、あの当時今現在の技量を持ち合わせていたの ならば、かなりの成果を上げる事が出来たのかもしれなかった。しかし、結果は全く満足の行くものではなかった。 それは彼が未熟であったが為だが、同時に仕方が無い事でもあった。ドラコルルはその事をよく分かっていたから、 これからは同じ過ちを繰り返さないようにするために様々な面で思考を積み重ねたのだ。その結果、より簡単であ るが効果の高い方法として、誰よりも生真面目に働き、誰でも全く平等に接し、その上で誰とでも気さくに話し合 うようにするという方法を考案した。その後彼は、以上の行為を実際に行った場合、効果が類の及ばないほど高い ものとなる事を現実に存在するある組織を用いて立証したのである。 それが、彼が作り上げたPCIAという組織だった。 実際のところはやはり情報組織であるからそれほど親密な関係になるわけにはいかない。もし、不必要な事を教え てしまって情報の漏洩を招いてしまったのなら元も子もないからである。しかし、それ以外の関係は積極的に作り 上げていく事を推進した。その結果、PCIAはピリカ全土に対し、あまりにも強力な、比べられるものの無い情報機関 としての地位を確立する事が出来たのである。(むしろ、関係性を強化する事によってそれら『知ってはいけない こと』とはどんな事であるのかを一人一人に理解させるという指導が円滑に進み、知らずにいようとする意思を、 組織全体で形成する上で役に立ったほどであった。)
ゲンブはため息をついた。こちらももう何度になるかは分からない。今日ついたため息はこれが最初であるが、今 後何回ため息をつく事になるのだろうか。 だがドラコルルはそんなゲンブの気分にもかかわらず言葉を続ける。 「あなたは言ったな、ゲンブ。周りの者が迷惑すると。だが、それこそがまず余計なお世話なのだ。本当はそれこそ が彼らにとって必要なのだから。」 ゲンブは分からなくなった。全く、頭の良い者は言葉を省略しがちだ。そう心の中で毒突いた。 「私が彼らに対して施そうと考えている事…それは、組織の中で、自分たちがどんな役割をこなす必要があるのかを 理解させるという事だ。それには、この程度の努力では話にもならん。私の目標は、ゲンブ、あなただ。省庁に勤める 職員全員に、あなたと同じ位置での思考が出来るようになってもらうという事だ。」 「…どういうことだ?」 流石に聞いた。もう聞かずにはいられなかった。 「このピリカ治安省は我が国、ピリカ星の治安を守るという事が最大の目的で作られた省庁だ。その意味を、より 深い領域から理解してもらうという事だ。我々は全体としてこの巨大な星の治安維持、管理に勤めなければならな い。ならば、その最小単位たる各職員たちが、自分がどこでどんな事をしているのかを理解していなければ、何も出 来ないのは当然のことだろう。上からの命令をただ果たしているだけでは全体としてのヴァランスは到底保てな い。より下部の者ですらも、どうすればいいか、どんな場所でどのような行動を取ればいいかについて考えなけれ ばならない事など当然であるはずだ。無論、自分たちの裁量で動ける範囲内においてのみ、だが。」 ゲンブにもようやく分かりかけてきた。しかしまだ像はぼやけていた。真影を結ぶにはもう少し時間がかかる。 「そこでだ、各職員達に自分には何が出来て何が出来ないのか、それを補うにはどうすればいいか、そしてその結 果をどのようなものとしてとらえるか。そういった思考体系を、小さな塊としての集団の中で行えるように、より 上位としての組織を再編成する必要があるという事だ。…まあ、細かく言ったらきりが無いが。そんなところだ。」
なんとか分かった。つまり、このピリカ治安省に勤める者達すべてでもって、ひとつの思考装置を形作り、そして実 際に現場において運用する上でもっとも効率的な動かし方を考えていくという事だった。 実際の犯罪現場においてはそれまでの警察機構を用いておけば、当座の心配は無いだろう。しかし、それだけの機 構を現地において展開するという事は、信じがたいほどの苦難の道を経る必要がある。警察官その他を現地に派遣 し、それを特定の指揮官によって指揮させるという事だけでも大変である。ましてや、命令系統の違うふたつもし くはそれより多数の集団を運用するという場合、現実における悪夢のひとつとも言える事態に陥る可能性がある のだ。そのような場合でも相互関係を早期に確立し、どちらがどちらの下に位置するかなどという要目を早期に処 理する事が出来たのならば、問題など出てくる事もないと言える。しかし多くの場合は、それぞれの立場に応じた より細かいしがらみや因縁が、ひどくつまらない形で解決時間を長引かせる事になるのである。もし、それらをよ り簡単に片づける事が出来たのならば、全体としての事件解決というものは信じ難いほど早期に訪れる可能性が 高いはずなのに。 ならば最小単位である例えば警官一人一人、あるいは刑事一人一人、それらを指揮する者などの間に、事前の段階 で十分な関係を作っておけば、問題など発生する前に終わっているだろう、と、そういうことである。 これを一人で考えたのか?ゲンブの顔はそう言っていた。ドラコルルはその問いにこう答えた。 「何も一人でこれだけのことを考えた、というわけではない。先ほど言った相互関係からの個々人ごとの演繹に過 ぎない。自分が何故そこいるのかを理解させる事によって、それぞれが勝手にこういう事を考えていった。後は個 人の力量ゆえだ。それだけの人間を、1万5千人集めたからな。」
PCIAの事を言っていた。だが、最後のひとつを無視するわけにはいかなかった。 「どうやってそれだけ集めたのだ?考えて見れば、一人残らずきちんとした書類を作って報告していたそうだが。」 ゲンブもすべてを知っているわけではない。ただ、部下からそんな報告を聞いていたのだ。 「別に?軍にいたもの、大学にいたもの、あるいはそのあたりの普通の一般市民の中で、ある程度使えそうな奴を 片っ端から捕まえてきただけだ。そいつらをPCIA内で無理矢理…といって良いだろう、使えるように訓練し直した。 手間がかかったがな、それなりに成果は出たようだ。」 すべてが計算尽くだったというわけだ。つまりはPCIAを上位の教育機関としただけである。それだけのことを考え 尽くして、彼はPCIAという組織を作り出したのだ。 この男を登用した甲斐があった…正に、それを理解する事が出来た。これだけの人材など、刑務所の中すらも視野 に入れなければ到底手に入るものではない。パピが受け入れなかったら、どれほど惜しい事になっていたか…。 「まあ、そんなところだ。長い演説だったが、分かってもらえただろうか?ゲンブ大臣。」 ドラコルルは笑っていた。例えどれだけ内容の深い演説をしたところで、理解してもらわなければ坊主の説教にも 劣る。やはりこれらの考え方も彼の超一流の思考回路と短くは無い経験の成した論理であるわけで、そう易々と理 解してもらえるとは思っていなかったのである。だがゲンブは十分に、彼の求める領域にまで達していたようだ。 それを理解しての笑いである。同時にほんのわずかだったが肩の荷が下りたという表情もしていた。もし理解を得 られないのだとすれば、ひどく遅い(と彼には感じられる)省内の再編成しか出来ないであろう事は明白だった からだ。元々人数はそれなりに確保できている。後は再訓練を施せばそれなりの結果を出せるだろう事は、かなり 前から分かっていたのだ。
「分かった。もう何も言わん。後はお前の考えるとおりにやれば良い。ただ、体調管理には気をつけておけ。倒れら れたらすべてが台無しになる。…まあ、分かっているだろうが。」 「大臣…その言葉はすべてあなたに返そう。先日の醜態はなんだ?私が倒れると言うのなら何もおかしい事は無 い。しかし、あなたが倒れるというのはあまりにも馬鹿げている。確かにあの日何も特別な事は起きなかったが、も し起きていたら、職員の裁量で出来る事などたかが知れていたのだ。だから私はわざわざこの艦にやってきた。そ うでなければあなたの言った通り、自宅で療養でもしていたさ。」 返す言葉もなかった。 ドラコルルは軽く微笑んだ。そして、これだけ物分かりの良い上司を持った事を感謝した。勿論そんな事を口には しなかったが。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― それらの事からゲンブ大臣の(事実上の)お墨付きを得てドラコルルはより一層仕事に励んだ。あまりにも過剰 な仕事への精励ぶりはゲンブのこめかみを刺激し続けたが、だんだんと慣れていったのも確かである。ただ、ゲン ブ大臣が事実上の単なるお目付け役でしかないという空気は誰もが感じ取るようになっていった。勿論ゲンブに とってはいちいち気にすることでもなかったのだが、ドラコルルの側はそんな空気を必要としてはいなかったの である。いや、むしろ拒んでいた。ギルモアのときと同じである。例え形骸であろうとも、長たるものが存在して、 それによって集団が治められていたほうが全体としての効率は遥かに良いのである。内部で勝手に物事を進めて いると外部の人間に思い込まれているというのは全く感心出来る事ではなかった。ドラコルルはそのあたりをど うにかする必要があると考え始めていた。 だが、事態は思わぬ方向に転換していくことになる。
ドラコルルがそれらの小さな問題に少しずつ対処の幅を広げて対応していたある日、戦闘艦シウィックに一台の エアカーが、交通法規を根底から揺さぶるような運転でやってきた。警備員が何事かと思い主任に連絡して増援を 求めた後、恐る恐るエアカーの前に立ちふさがった。 「ここは関係者以外立ち入り禁止区域だぞ!」 彼は言った。実はそのエアカーは政府関係のものだった。それは警備員にもわかっていた。が、前もって伝達がなかっ たために当然下すべき対応をしたのである。ドラコルルの指導が結んだ成果のひとつであった。 しかしその運転手は意に介さない。彼は言った。 「く、クーデターだ!一刻も早くゲンブ大臣に!」 時にH.V.(ハーヴァス暦)24219.9.4 ピリカはまた新たなる炎に包まれようとしていた… <続く> ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【あとがき】 …なんか、自分でカナーリ燃えるなあとか思いつつ、このあとがき書いてます。自分で自分の作品に燃える洩れ…いい んかいな… まあ、いいや。勝手に納得しちまおう。
と言うわけで、第五章です。すんません、こんなに先延ばししてしまった…。ええと、前章から10日?経ってしま いますた。何もしてなかったわけじゃないんです。ただ、ものごっつ考えあぐねた結果、こんな事になってしまいま した。ドラコルル勝手に物語進めるし… それに、お気付きになった人もいるとは思いますが…ドラコルル、結構楽しくやってますね。これじゃあ前回、ドラ コルルがすこしセンチメートル…じゃなくて、センチメンタルになってたのがおかしいと思う人もいるとは思い ます。が、少し違います。それは彼がパピとはかなり対等な姿勢で喋っていたという事です。あくまでもゲンブは年 上の人物です。だから例えタメ口オッケな関係を作っていたとしても、そこには少しだけ配慮があるという事なん です。彼のようにその辺分かってないと、いっくらでもバカタレな発言してしまうのが人間というものですからね。 …めんどくさいし、難しいんですが。 さて、本編の方は少しだけスピードアップしました。え、これで?なんておっしゃる方もいるかもしれませんが、こ れでも精一杯進めてます。勘弁してください。 で、なんでこんなに動乱直後にこだわっているかと言うと、こんな変革の時期にはまず最初が肝心だと言う事です。 例えどれだけ改革が進められていったとしても、肝心要の部分がおざなりでは何も進まなくなってしまいますか ら。…だから、後半…と言うより、今後は猛スピードで進んでいく事になると思います。ある意味反動で。その為今 しばらくこの牛歩状態に理解の程を。 …つか、そのうち止まらなくなるだろうな…大丈夫かよ、洩れ。 それでは、また次の章で。あ、このペースから考えると、次回も10日後くらいになると思います。 …あぅ、石を投げないでください… そんなとこです。では。 P.S:外伝は現在執筆中です。こっちももうしばらく待ってください。ロコロコを登場させて、しゃべりまくらせる つもりですから。
おっしゃー!正真正銘リアルタイムで読んだぞ!! ハンコ下さい、教授(w ・・・長官、凄過ぎ。今回は彼の超人&天才ぶりを存分に堪能させて頂きました。 周りの人間が、彼もまた一人の人間だと言う事をつい忘れてしまいそうになるのも 納得です。でもそれでいて部下との良好で密度濃い関係を築く努力。そりゃみんな ついていくでしょう。・・・外伝にロコロコ登場?これまた楽しみです!
ク、クーデター?!一体誰が 燃える。作者さえ燃える話に、読者が燃えない筈が無い。
ノ 出席扱いですよね、この時間なら
カコイイよ長官…もう言葉も無いね でもこういう話を作れてしまう空想歴史家氏も凄い。 なんか、長官を見てる周囲の人間の気持ちが分かるかも(w
更新のスピードなんて気にしないでください 俺らはマターリ待ってるんで そりゃまあ、一刻も早く続きが読みたいという 正直な気持ちは抑えようも無い訳だがw
組織というものは人間で成り立っているんだから、一人一人を大事にして、有効に 動かすことによってよりよく機能する・・・・わかっていてもそれを実行するとなると とてつもない困難が待ち受けている。 原作からも、それをやってのけている事がうかがえる長官。改めてマンセー!
今になってクーデター起こすなんて誰なんだろう。 特に誰ということもない人間か、それともパピや長官が知ってる人間か。 うーん気になる。続編待ち遠しい。外伝も。
つーかゲンブが早死にしたのって長官の仕事ぶりが心臓に悪かったってのも 理由の1つか?もしかして(藁
>「私は君の力を必要としているのだ。」 殺し文句キタ―――――――! 尊敬する上司から言われて、これ以上嬉しい言葉はない! 長官なら絶対言うと思う。
長官の組織論と、なにより実現力凄い… 読んでて大きな事が成し遂げられ完了しつつある印象を受けたものの 組織が実働してくのはこれからなんですよね そしてクーデター 空想歴史家さん描くピリカ社会がまた広がるのかな めっちゃ楽しみ
読んだだけで「組織と人間」とかいうタイトルの論文が書けそうな気がしてしまった。 空想歴史家氏、相変わらず素晴らしい…
自分の理想を現実のものとする実行力。 長官の凄さの真髄を見た。
外伝にはロコロコも絡んでくる?あるいはロコロコの視点で語られるとか? ストーリーは本筋とは関わり無い話なのかそれとも本編のサイドストーリー的な ものなのか。色々考えると何かすげー楽しみ。本編と同じくらいに。
をを。カナーリたくさんの方がいらっしゃったようですね。どうもです。
…意外と好評ですね。もう少し色々言われるかなー、なんて思ったんですが…良かった。
えと、それでは出席を取りま〜す(藁)。
>>418 から
>>423 までの6人ですね。えと、単位とかいります?(いや、何の意味も無いですけど)
今回のストーリーはドラコルルによる治安省の改革、整備に重点をおいてみました。…まあ、私は
前スレの外伝氏の戦車部隊とかの殴り合いも好きなのは確かなんですが、こんなふうに色んな
もの作っていくストーリーのほうが好きだったりします…なわけで、ドラコルルのPCIA編成時の苦
労を多少交えて書いてみました。本来は組織工学を用いた上で詳細な方法で書いてみたかった
のですが、やはり凄まじく難しい。で、「やってられっかー!」とか思って自分で考えた理論を文章化
してみました。だから、正確かどうかはさっぱり不明だと言う…正にフィクションの世界ですな。
それでも面白かったとおっしゃってくださるなら、私としてもアタマ悩ませて書いた甲斐があるなと。
…爆発するかと思ったし。
さあて、明日は選挙だ。誰に入れてやろう…
…誰に入れても同じ?でも、一票は一票ですからね。
やるだけの事はやらないと。
初代スレを読んだのだけど、 スモールライトの突然の期限切れ、 子供心にそういう手があったかと感心してたものだが ラッカーとローションの時間切れが伏線だったとは思いもよらなかった サイズ問題は無視すべきという意見が多かったが 宇宙開拓史とぶつける分には あのあたりの人間や材料や重力は弱いのでバランス取れるのではないかと思った
>>433 あと、大魔境とかも無問題だよね。サイズそのままでも。
所詮は犬だし
魔界大冒険も大丈夫な気がする。 さっさと魔界暦程ゲトして魔王の心臓をアボーソ。 ↑既出ネタだけど
こうして見るとそのままでもOKなのけっこうあるな。 これでサイズ差ナシにしたらPCIA最強は鉄板だな。
F先生は大長編を描く時は結末を決めないで中盤以降からアドリブというのを 聞いたことがある。今回は手強い敵役を描くぞー!と意気込んで ノリノリで長官を描いていって、ふと気が付いたら既に ラスト近く。もう半ばムリヤリな反則でしか話をまとめられなかった・・・ という事もありうるかも。
>>437 反則に見えるあのオチが最初にあったんだと思うよ。
大長編の題材の、古代・宇宙・犬・海底・魔界に次ぐ非日常の異世界として
小人を選んだときから。
子供心にすごく鮮やかな逆転だと思った。 こっちから悪あがきしたわけではなく、「効き目が切れる」という 当然起こりうる性質の事がうまく使われていて。 先取り予約機や歴史書き換えの方がよほどムリヤリな反則と思ってしまう。 道具の有効期間が切れるエピソードが2回も繰り返されているのが 伏線だなんて気付きもしなかったが、とってつけたような違和感もなかった。 テキオー灯などで有効期限の感覚は植え付けられていたからだろうか。 スモールライトのききめ切れを有効利用できるように、 同じサイズではのび太たちが道具を使っても全て手を打つことができる 元のサイズでは大きさの違いのせいでのび太たちに歯が立たない というようにPCIAの強さが設定されたんだろう。 それから、大きさの差がない戦いだけでは”小”戦争らしくないので PCIAを地球で活躍させたんだと思う。
そう考えると初めに小人の星という設定にしといて正解だな。 もし「小規模な」戦争という意味での「小戦争」で、人間の大きさは同じ という事にしてたら、マジで話の収拾がつかなかったかもしれない。
>>440 しかし、恐らくこのスレ住人の大多数が見たがっているのが
まさにそのパターンなんだ罠w
地球編でもピリカでも PCIAはとても小人とは思えない緻密な描写なんだよな。 クジラ戦艦とかすげぇ巨大感あるし。 そんなブツがしずちゃんの部屋にスッポリ潜入していったりする アンバランスな感覚が SF(すこしふしぎ)風味なんだろうけど。
>「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」 本編にあったこのセリフが小戦争にも出てきてたら、俺的に一層Fセンセイを 尊敬してたとこだ。惜しいな。まあコロコロだしな
>>443 >「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」
でもセンセイ自身は戦争に関してそういう視点なんだってことだよね。
もし小戦争にその視点がもっと明確に盛り込まれてたら、
・政府軍全滅に至るほどの大規模クーデターを招いてしまったパピ側の問題点
や責任もしっかり指摘される
・長官とPCIAがクーデターに至った理由が描写される
・結果、長官更にカコイイ事に
・・・うわ、超面白そうだ。でもコミックス一冊じゃとても治まらないな
>>444 >・結果、長官更にカコイイ事に
↑結局ソレが一番重要なんだな(w
いや、それでこそ長官マンセー者
>>443 のび太「で、パピ君とPCIA、どっちが正しいの?」
ドラえもん「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」
こんな感じかな?
>>446 しずか「じゃあパピさんの方の意見だけを聞いて考えちゃいけないわね」
スネ夫「そうだよ、子供の僕らが軽はずみに首を突っ込むべきじゃないね」
>>447 ジャイアン「んじゃどうすんだ?」
ドラえもん「そうだねえ・・・とりあえずピリカに行ってみよう。
それからどうするか考えようよ」
>>449 し「・・・で、むこうに行って、やっぱりパピさんの味方をしたくなったら?」
ス「まさか軍隊と戦うとか?」
ド「それもどうかと思うな。他の星の事なんだから、本来僕たちが手を出しちゃ
いけないんだよ」
ジャ「でもまあ、とにかくパピの事は守ろうぜ」
ド「そうだね、一度助けたんだし。でもそれ以上の行動は慎重にいこう」
ドラえもん達がこういう分別あったらパピは大統領に戻れなかったなw
>もし小戦争にその視点がもっと明確に盛り込まれてたら、 のび太たちは原作と比べてひとつ大人になるだろうね ああぼくはいつごろ大人になるんだろう ↓ のび太たちははマンガ続けていく都合上大人になれないわけだがw、 F先生はドラえもんじゃなくて別作品としてなら、そこまで描いたかもね
>>452 このスレ的には、長官とパピを認めていて、ギルモアを癌と見ていて
かつ長官はギルモアを容易に出しぬくことができるという考えが主流で
ドラえもんが来なくても処刑場で長官がパピをこっそり助ける可能性(要望)が高い
ドラえもんがピリカに来なかったバージョンの話ってあったかな
のび太たちがピリカに来れたことまでが長官の計算のうちだったりして。
>>454 それはなかったと思う。誰か書かないかな。面白くなりそう。
>>455 も、燃える。まさに「悪魔の頭脳」
つーか実際このスレタイの通り「来たな!そんなことでごまかしたつもりか」
なんて言ってるし。事前にドラえもん達が特殊な道具を持ってる事は偵察してるし、
当然計算のうちでしょう。
>>454 私もそうであって欲しいな
大統領に戻す事はしなくても、昔のよしみで命は助ける長官。
あるいはパピを処刑すると見せかけて、立ち会ってたギルモアをあぼーんとかw
>>457 そう、長官の合図で銃殺隊の銃口が一斉にギルモアに向けられ・・・・
>>458 パピ処刑を決行して、ピリピリしたギルモア独裁政権下で平和時にはできない
粛清や改革を断行。ギルモアの要求を好都合に解釈して長官の理想社会の
基盤を築く。ときには反長官派がギルモアにチクることもあるが、
密告者を逆に陥れるくらい長官には朝飯前。
最後にはさすがにギルモアの要求とPCIAの行動にズレがあることを感じた
ギルモアが問いただしてくるが、ギルモアとの会話の中でうまく詭弁を
あやつってギルモアがギルモアに逆らっているという結論を出してみせて
「PCIAはギルモア将軍に逆らう者を抹殺することを任務としております。
したがってPCIAはあなたを抹殺せねばなりません」であぼーん
なお、処刑されたパピは麻酔銃で撃たれただけで安全な場所に隔離されていた。
>>459 グッジョブ!
そのままSS化したら面白いストーリーがまた1つ出来そうだな
>なお、処刑されたパピは麻酔銃で撃たれただけで安全な場所に隔離されていた。 ヨカッタ…(´Д⊂ いや、別に最後の一行がなくてもそれはそれでいいんだけどさ。 このスレの影響つーか、パピと長官は元知り合いor学友or親友ってのが脳に染み付いちゃってるからw
>「PCIAはギルモア将軍に逆らう者を抹殺することを任務としております。 >したがってPCIAはあなたを抹殺せねばなりません」 このシニカルな物言い、いかにも長官らしくてイイ!
>>459 いいカンジのシチュですねえ。
SS書いてみる気ないですか?
>>463 密告者を逆に陥れるとか、ギルモアを詭弁でハメるとか
言うのは簡単だけど、具体的な展開を考えつくことができないので
オイラには書けません…
このネタ書いてくださる人もしいたら譲ります
という訳で、 459でSS書いてみたい香具師щ(゚Д゚щ)カモォォォン
“こんなシチュのSSが読みたい”ネタって尽きないもんだな。 次々と新しいアイディアが出てくる。
>>466 いい原作と想像力があればいくらでも出るよ、ネタだけなら。
ただそれをSSにするとなるとなかなか・・・・誰でも出来る訳じゃないよね。
ま、色々ネタを考えるのも楽しいけど
>>451 パピ「(子供だから簡単にその気になって協力してくれるかと思ったけど…
一筋縄じゃいかないな)」
↑政治家だし、内心このくらいのことはw
>>468 探査球を撃ってPCIAの注意を完全にのび太たちに集め
「武器もないのにどうやって戦うの」でスネ夫の軍備を確認し
しずかと人質交換されることで、しずかに負い目を感じさせ協力を確実なものとする
のび太たちがピリカに来たことはパピの計算のうちだったりして。
いや、パピはそんな小細工思いつきもしない性格だとは思うけど
>>469 そ、そういえば・・・・なんかうなずけるぞ、それ。
じゃあ、のび太達がピリカに来たのは、長官にとってもパピにとっても計算ずく?
来させた上で事態がどう転ぶか二人とも心の中でチェスゲーム?
お互い何手も先を読む心理戦ですか。 でもそういうのパピには似合わないなやっぱり。
純真無垢な顔して実は計算高いパピ? 確かに探査球撃ったのはおかしいよな。 隠れればいいものを撃っちゃったりしたらかえって怪しまれるし。
先手必勝かな? 多分、ばれると思ったんだろ。 な ん せ P C I A の 探 査 球 だ し
パピは捲土重来を期してピリカを脱出させられたわけだけど その期待にはどう応えるつもりだったんだろう。 すぐさまPCIAが追ってきて捕まることも覚悟していたようだし 最初から悪あがきしようとしてなくて政治家として潔すぎる気がする この場で自分一人だけ逃げても結果的には凄腕のPCIAに捕まることになるから 逃げたりせず最後まで堂々と戦わせてくれ、ってことだったのかな。
>>474 「愛する祖国、愛する友を残して、僕はこれからどこへ行くのだろう」
期待に応えるどころか、途方にくれてますな
一人で脱出したって出来る事は何もないとわかってたんだろうね
>これからどこへいくのだろう。 この時点で亡命できる星が全く無かったってことでもあるよね。 ピリカは外交的に孤立していたのか? 地球まで航行できる技術力はあったわけだし。
少なくともピリカ周辺にはそれらしい惑星はないな>亡命できる星 でもワープ航法の技術はある。ワープしなきゃいけないような星との国交は なかったと思われ
>>473 >な ん せ P C I A の 探 査 球 だ し
だよね。探査球一個一個の動きにさえ長官がしっかり目を光らせてる。
部下「この二人はほっときましょう」
長官「黙れ!調査に手抜きがあってはならん」
だもんね。目を付けられたら逃げ切る事はほぼ不可能っぽい。
>「黙れ!調査に手抜きがあってはならん」 これも何気に名セリフだと思う
>>479 ドウイ。長官って、例えばギラーミンの「私はどんな強い相手も恐れない。同時に
弱い相手も見くびらない主義です」みたいな、いわゆる決めゼリフ的なセリフは特に
ないんだけど、何でもないセリフの一つ一つがカコヨク思えるんだよね、何故か。
話はずれるけど 長官の(自分の不人気をよ〜くご存知だ。)と パピの「きみが一度でも約束を守ったことがあるか?」 が無かったらストーリーにここまで奥行きは感じられなかったと思う たった1つの台詞を削ってしまうとはっきりとは窺い知れない背後の関係 こういうコストパフォーマンスの高い(?)台詞ってカコイイな
>その一言で色々な背後関係を想像できるコストパフォーマンスの高いセリフ 他にもけっこうあるよね 長官「必ず来る!あいつ(パピ)はそういう男だ」とか、 パピの「(長官は)悪魔のように悪知恵が働き、情け容赦のない男」の後に 部下「えへへ、お待ち下さい」長官「でかした!君の昇進を約束しよう」といった 部下とのいい感じの関係を思わせるやりとりとか。
ギルモアの「人間は信用ならん」も、普通に考えればコストパフォーマンス高い 台詞だが、誰もその台詞の奥にあるものに興味は抱かない… ましてやSS作ろうなんて考えもしない。哀れ(w
すいません…第六章もう少し遅れそうです… 実は、事故に遭ってしまって、ただでさえ遅筆なのにより一層拍車をかけるようなことになってます。 もう数日は寝込んだままみたい…申し訳ありません。 一ヶ月もすればどうにかなると思います。それまでは、どうかご容赦の程を。
(( ) ||| 俺は長官が頭上に怒り記号を発して怒ってるとこが好きだ。 異論は許さん
>>484 まじっすか!お大事に…
待ち遠しいですが無理なさらずじっくり療養してください
>>484 ええっ!本当ですか!どうぞお大事に。何よりもお体が一番大事ですから。
>>485 「感付いて素早く逃げたか!」とかの所ですね。私も好き。
>>484 一日も早いご回復をお祈りします。
そして復帰を心からお待ちしてます。
>>484 ほんとにお大事に。
>>487 あと、「まだ見つからないのか」の所もね。
でもそうやって激昂しても、部下に暴言を吐いたり(役立たずが、とか)は
絶対にしない。それも長官のカコイイところ。
そういえばそうだな>絶対部下に暴言吐かない いい上司の条件だね! それにしてもビクーリしました。 空想歴史家さん、早く良くなって下さいね!
>>483 ギルモアが人間を信用できない理由ね・・・・
どうでもいいや。
大体、仮にも人の上に立とうって奴が人間不信でどうする。
>>491 ギルモア無能っぽいから違うだろうけど
軍部で人間不信といえば
無人兵器を増産したのギルモアかも。
>>492 無人兵器作れって言ったのはギルモアかもね。
実際に設計・生産を指揮したのは当然長官だとして。
>>491 でも、独裁者の末期って意外とそういうものなんじゃ?
>>494 ま、末期(藁
ギルモアって既に末期なのかよw
あの時点でまだ皇帝になってもいないのに
>>495 その通り!
長官が手を下さなくてもいずれ勝手に自滅したと思われ
うーむ、皆さんのギルモアへの容赦のなさは相変わらずですねw 切り捨てかたの鋭さが一段と研ぎ澄まされているような・・・・
せめて 顔は悪役らしくて良いよね
今日古本屋でフイルムコミック版を手に入れたんだけど、 映画だとギルモアのアレ具合が余計に際立ってるなぁ。 最後の空港に向かうシーンで、 取り囲む群集に恐れをなして命令を聞かなくなった運転手ロボを ぶっ壊したり。
自分の身が危うくなったから国外逃亡を計る、って辺り、ギルモアには 「国家の為に」という大義すらないのが明らかだな。 皇帝になろうとしたのも全ては自分自身の権力欲なんだろう。 こいつはきっと保身の為なら簡単にピリカという国を売り渡しさえするに違いない。
>>498 そのフォローすらこのスレでは“見かけだおしって事だ”とか言われそうw
>>500 その点、最後まで逃げずに戦おうとしたパピは偉いな。
実際逃げずに戦った長官も。
やっぱり二人ともギルモアとは違う次元にいるよな。
でも、ギルモアも大長編の他の作品に登場してれば いっぱしのラスボスになれたと思うんだけどな。 まあ宇宙開拓史は除くとして。
>>505 そうだな・・・
長官やパピといった傑出した人物が同じ国にいたというのが不幸だった。
この二人がいなければ逆にギルモアは皇帝になれてたのかもw
ギルモアよりアレなラスボスも結構いるもんな
>>505 そうかもね。
F先生、本当はギルモアをちゃんとしたラスボスにするつもりだったのが
描いてるうちにああなっちゃったのか、それとも最初から敵側の主役は長官で
ギルモアは脇役のつもりで描いてたのか、どっちだろうね。
どうもです。 申し訳ないんですが、皆さんにしばらくの間、『復興の星』の続きをお届け出来ません。 理由は…この間の事故、それと、私自身の生活環境の問題です。 あの事故の影響で自分の周辺に少なくない問題が生じてしまい、現在それを処理するのに精一杯で作品に全く手をつけられ なくなっている状態です。このような状態では、もし無理矢理執筆作業に従事したとしてもロクな作品をお届けする事が出来ま せん。だから、しばらく執筆を中止します。 皆さんのご期待に添えず、本当にすいません。 この後どれくらいの時間を必要とするかは分からないので、第六章がいつ皆さんの目に触れる事が出来るのかは分かりません。 この作品は、一応未完ということにしておいて下さい。 今はとても別のことを考えている時間と精神的な余裕が無いのです。 おそらくはその主原因は、私自身が前々からきちんとした日々の環境の調節を行っていなかったからでしょう。だから、このような 状況下でそれらの問題が露呈する事になってしまったのだと考えています。自分の未熟さを痛感する次第です。 しばらくはパソコンにもあまり手をつける事も無いでしょう。ちゃんと自分と身の回りの問題にケリをつけたら、もう一度戻ってこようと 考えています。それまでは、誠に申し訳ないのですが、作品の継続を待って頂きたいのです。 自分勝手な物言いだとは分かっていますが、どうか、理解して頂きたいと思います。 それでは、またいつか。
待ってますよー。 大変そうですが、早く問題が落ちつくといいですね。
>>509 私には何もしてあげる事は出来ませんが、復活の日を心からお待ちしてます。
このスレの住人はみんな同じ気持ちだと思います。
しばらく続きが読めないのは残念だけど、ベストの状態で書きたいというのは
それだけ作品を大事に思ってくれている証拠だ。
空想歴史家さんが心置きなく続きを書いてくれる日が来るのを楽しみに待とう!みんな。
>>508 ギルモア登場させるのが遅すぎてああなったとか
外伝は犬死で、空想歴史家は障害者か。 呪われてるな、このスレ。
>>509 しばらく“休講”という事ですね。
わかりました。次の講義まで自習してます。
また開講したら絶対出席しますので!
>>512 一言一句残さずドウイ。
呪われてるのは513の書いたレスだけ
>>508 ギルモアのあの「バーン!」てな感じの登場の仕方からして、前者な気が
>>515 つーか呪われてんのは人格だと思う。513の
まあ色々あるよな、3スレ目ともなれば。 気を取り直して行こう。
死んだり事故ったり痛ましいけど 日頃の行いが悪いってのもあるだろうしな。 自業自得かも。
>>508 原作のあれがちゃんとしたラスボス像なのかもしれない
このスレでもこれだけ徹底してダメな扱いを受けている
プロレスで言えば優秀なヒールといえるかも。
ちゃんとしたラスボス≠有能なラスボス
ダブランダーと比べてどっちがダメかな
>>519 そうか、なるほど。
>ダブランダーと比べてどっちがダメかな
ダブランダーは一応、前国王の暗殺を成し遂げてるから・・・・
って、犬以下かよw
>>520 でも国王と王子を捕らえて、国民には二人とも病死と発表して、
国王の方は殺したのに王子は生き埋めにしようとして逃げられる、という
ワケわからん事をやってるよな・・・・>ダブランダー
>>521 棺を運ぶ兵士の中に国王派がいて
事故に見せかけて川に落としたとか。
まあ、生き埋めにせず殺しちゃえばよかったわけだが
>>521 いや、ダブランダーは王子も殺したつもりになってるとか。
で、522の言ってるように、国王派が王子を殺したふりして生きたまま
棺に入れて、隙を見て川に落とした。王子とも打ち合わせ済み。なんてのはどう?
人間に置き換えて考えればかなり面白い話かもしれない>大魔境 でもドラマとキャラの深さでやっぱり小戦争には及ばないね
>>523 実はそれを指示したのはサベール隊長・・・とか言ったら
何かストーリーを作れそうだな。作んないけどw
ヘビースモーカーズフォレスト上空にそらまめ状の飛行物体が観測された。 「へえ、地球の犬は前足があるんですか。ピリカでは神話時代に神様が 犬をおつくりになられたときこういわれたそうです………」 チッポ「うわーん、話がながすぎておなかへったよう」
コス博士はダブランダーより悪そうだ
>>528 いかにも「ぬしも悪よのお」って感じだな。越○屋つーかw
>>526 そういえばロコロコには前足なかったね
しかし、犬の王国とは違って、ピリカでは犬はやっぱり犬(ペット)扱いなんだよね。
言葉は話しても。ドッグフード食べさせるし。・・・でもその割には人間並みに
処刑されるとこだったけど。
どうでもいいが ハドソンFC版2面のラスボスだったのに 「ケンタウロス」という名前変更はいかがなものか>ダブランダー
>>530 レジスタンスの連絡係みたいなこともしてたしねえ。
>>530 地球とはペットに対する扱いが違うのかも。
「ペットのやった事は飼い主の責任」じゃなくて、ペットはペットで
やった事の責任を取らされるとか。チョト怖いけど
>>530 >人間並みに処刑
「大統領の犬」だから、ペット扱いは出来ないって事かもしれん
地下組織を押えた時に、そこにいた犬も一緒に連行したという画になるのか。 たまたまそこにいた、只の犬とは思わなかったんだな。 PCIAはロコロコのことを知ってたのか。
ロコロコはしゃべれるし耳を手のように使える(手はないが)し 宇宙戦の操縦もできる上に なんと飛べるんだよね
>>535 当然知ってたと思うよ。
「調査に手抜きがあってはならん」だし。
>>536 ・・・そんな犬は確かに放ってはおけんなw犬だからって
>>535 あるいは長官自身が元々ロコロコを知ってたとか。
パピとは知り合いだったとすれば、愛犬を見せられた事もあって不思議じゃない。
そしてあんな犬は一度見れば忘れんだろう(w
相変わらず、いいスレですねッッ! 私も近々参加したいと思うのですがよろしいでしょうか?
>>540 是非どうぞ。
小戦争ワールドに興味あるなら誰でも歓迎です!
>>539 じゃあ長官も聞かされたかもしれないんだな。
あの長口上をw
長官がしゃべり癖知っててわざと処刑前に喋らせたとか あの長官がギルモアに促されるまでじっと聞いてたのは 普通に考えておかしい気がする。 何か他に理由は考えられるだろうか 元は長官の飼い犬だった説 根拠ゼロだけどおもしろ半分に。 忍空のヒロユキじゃないんだから…
544 :
その時 ◆PhgS5i6Xbk :03/12/03 01:23 ID:pbCHo7KX
どうも、久しぶりのその時です。 空想歴史化氏へ、一日も早い復活を願っています。 自分もまた、あなたの文章が読みたい一人なのです。 ……神がこのスレから離れてしまった。 いまさら俺の文章など需要あるのだろうか? あるのなら書かせていただきます。
sage忘れ……欝だ。
ありますともさ>需要
>>544 あなたもまた、神の一人ですよその時さん。
続きまだかなーと思ってました。
548 :
547 :03/12/03 10:09 ID:???
書いてみて気付いたけど神の「一人」ってヘンな言い方w ・・・神の一柱? とにかく、ぜひ続き(別作品でも可です)書いてください!ってことです
その時氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! 待ってましたよぉ〜!ほんとに。
>>543 パピたちを助ける時間稼ぎ?
じゃあ部下たちに助ける準備をさせてたとか。それもイイ!ね
長官の飼ってた犬の子供がロコロコ、ってのもありかな。
生まれたときパピにあげたとか。
「あの子犬は元気にしているか?」
「大きくなったよ。ロコロコ、って名前を付けたんだ」
「そうか…一度見てみたいな。今度大学に連れてこないか?」
「えっ……それはやめた方がいいと思うけどなあ(苦笑)」
「どうして」
「その、何と言うか…元気でさ。…すごく、ね」
「?」
後日、その意味を思い知る長官。
>>550 「はじめまして、ロコロコと申します。あなたが僕の親の飼い主だった方ですね。
パピさんからお噂はかねがねうかがっております。僕も是非一度あなたにお目にかかりたいと
思っておりました。どのような噂かと申しますと、話せば長くなりますが・・・・・」
(以下、延々と続く)
パピ「・・・ね?言っただろ」
長官「なるほど・・・・・」
みんな待ってたよ、その時さん。 さあщ(゚Д゚щ)カモォォォン あなたの文章また読みたい!
外伝が死亡、空想歴史家が障害者 これでその時が奇病にでも罹れば完璧だな
>>553 もうわかったから来るなよこのスレ。
以後バカは放置。
漏れもその時氏のSS読みたいと思ってた。 ヴァカは気にせず思う存分投下してホスイ。
>>550-551 そんないきさつがあるんだったら、処刑前のロコロコの喋りも
内容変わってくるよね。なんか情に訴える感じに
どいつもこいつもワシにあてつけるように犬の話ばかり・・・・ ワシは犬以下だと言うのか!_| ̄|○
あんたは歴代スレのSSであんたにしかできない役をこなしてるじゃあないか。 たまたま最近話題に上ったロコロコくらい大目に見てやんなよ。
歴代スレのSSでギルモアにしか出来ない役? ・・・なんだろう。 長官の引き立て役かなw
>>560 と、思う。
その徹底したヘタレぶりで、ただでさえカコイイ長官をより一層カコヨク見せるという、
他のキャラにはできない大役を果たしてるんだ(w
作品作る合間に無駄な検証でも。 まず第一に、長官について再確認したい。 我々が脊髄反射的にマンセーしているわけではないということを今ここで表明するのだ! まずは長官たちの原点、何故ピリカ星の住民は体が小さいかということを考えてみようと思う。 生物の体の大きさというものは住んでいる環境により決まる。 たとえば軟体動物。こいつらは地上じゃあ人間ぐらいの大きさになると自重で自滅するが、 浮力を得られる水中では何メートルという体長の蛸がいたりと話が違ってくる。 まあ、簡単に言えば生物の大きさの限界は体が重さに耐え切れるかどうかで決まると考えて良い。 しかし思い出して欲しい。 パピや長官たち、彼らは地球上でもピリカにいたときと変わらぬ動きを見せている。 彼らの体は小さい。だから当然質量も小さくなるので地球の重力にも耐えられる。 だが動きの機敏性となると話は別である。 仮にパピの身長を13センチとしよう。そうすると彼はのび太たちの約10分の1の大きさとなる。 そうなると体重は10分の1? いやいや、生物は縦以外に横と奥行きがある。 10分の1の三乗で1000分の1だ。のび太たちの体重を33キロとすると、33グラム。う〜む、軽いぞ…。 それに対し筋肉が支えられる力は断面積が関係してくるので、100分の1。 したがってのび太たちを基準とすると長官たちにかかる負荷はのび太たちの10分の1。 負荷10分の1が普通であるピリカから地球に来たのだからもちろん長官たちは地球に降り立ったとき普段の10倍の負荷を受ける。 これは自分と同じ体重の人間9人を背負うのと変わらない。全く凄まじい限りだ。 あの外形から考えて長官たちもおそらくは脊椎動物。 普段の10倍の負荷に体は余裕で耐えられるだろうが、体が重いと感じるのは避けられないはずである。
……しかし考えてみるとやっぱりおかしい。 大体地球の10分の1サイズの星ならば重力だって小さくなるのだからあんな大きさでいる必要がない。 やっぱりピリカも重力は地球に近いのだろう。そうすれば感じる負荷も±0に近くなる。 それでも長官たちは体の造り的にはまだ地球人と同程度ぐらいには大きくなれる筈。 あれ以上体を大きく出来ないという決定的要因があるはずなのだ。 第一に考えられるのは外的要因である。 ピリカ星を構成する物質の中で生物が生活していくのに必須な物質が足りなかった。 これが一番考えられる理由ではなかろうか。 必須な物質として考えられるのは第一に水だ。地球人だって体内の70%は水である。 ピリカ星は子供でも背が立つほど海底が浅い。これは異様な浅さだ。 ピリカ星の大きさを地球の10分の1の大きさとしても海底は数十メートルはあったっておかしくない。 つまり、ピリカ星は水の量が足りなかったのだ!水がなければ生物は活動できない。 生物の大きさが大きければ大きいほど生きていくうえで必要な水の量も増えるために、 ピリカ星の生き物は小さい姿でいなければならないというわけだったのである。 一見無茶そうで実は筋が通っているとは、恐るべし藤子・F・不二雄! なお、これは空想歴史家氏の337−338での意見と一致する。 改めて氏の設定の完璧さに脱帽するばかりだ。
>562-563 空想氏の設定に合わせたひとつのSSみたいなものだとするとつっこむのは野暮だけど 巨大化したときによく問題に挙げられるのは、その時氏が指摘した 負荷の問題。重さ(体長の3乗に比例)÷支える力(体長の2乗に比例)で 負荷は体長の拡大率に比例してふえる 一方小さくなったときによく問題に挙げられるのは、温度調節。 体全体の熱量(体長の3乗に比例)÷熱を出し入れする表面(体長の2乗に比例)で 体長の拡大率に比例して熱が保たれやすくなる。 という効果があるにもかかわらず、地球にしろピリカにしろ、 地球人が小さくなったり元に戻ったりしたときに、その効果があらわれていない。 つまりスモールライトは、体長の拡大縮小率によって起きる問題を補正する効果まで つけられていると考えるべき。 そして、特にテキオー灯なんかも使ってなかったようだから、 地球の重力や気圧とピリカの重力や気圧は問題になるほどの違いは無かったと思う。 つまりピリカ人は、地球人の10分の1サイズでありながら地球と同等の重力や負荷に 耐えうる体にできているはず。負荷も温度調節も地球人の目から見れば 相当過酷なはずだけど、「それが当たり前」なのがピリカなのだろう。 水量については、>338に出ていた「可能性」の繰り返しで、検証ではないと思う
>>562-564 乙!素晴らしい分析だ。
理科系苦手な漏れなんかには到底できない。
小人の星という設定について深く考えずただキャラ燃え&ドラマ燃えしてるしなw
そういう深いところまで考えられるから、空想歴史家氏にしてもその時氏にしても
面白いSSが書けるんだろうなあ・・・。
>>565 面白いSSを書くのに、一番大事なのはキャラや原作への思い入れだと思う。
キャラ燃えやドラマ燃えだって、突き詰めればきっといいSSに繋がる。
567 :
566 :03/12/05 18:01 ID:???
>>565 お二方のSSは文句なく面白いのは確かだ。
でも、燃えてるなら君にもいいSSが書けるかもよ、と言いたい訳だ。
そして昨日の続き。 今回はPCIAの兵力について考えようと思ったが、それ以前に重大なことを発見した。 この検証の結果次第では、PCIAが本当に「秘密組織」から「防衛組織」となる可能性すらある。 我々の妄想だと片付けられそうな「長官は実はピリカのためを思っていた」ということが事実となるかもしれないのだ! 皆さんならもはや説明するまでもないだろう、ピリカは多数の小惑星群を纏っている。 ロコロコの話によるとこれらはたまに母性であるピリカに落下するらしい。 正確な数値は出ていないが描写から察するにピリカにはかなり近い距離にあるのだ、そりゃ落ちる可能性も高くなるだろう。 ドラえもんたちは作中これを利用して流星になりすましピリカに潜入を試みた。(無論、長官にはスレ名の通りだったが) 自分も子供時代単行本を読んでドラえもんの浅はかさに笑った記憶がある。 ……とここで子供時代には気付かなかった疑問点が浮かんできた。 隕石の衝突というのはとんでもなく危険なのではないかと。 そして作中ではさらりと流されているが、PCIA内において隕石を察知、事後報告などを行っている。 地球ではもちろんそれは天体観測所などにおいて察知され、研究者が危険性などを計算する。 しかし! ピリカにおいてそれは全てPCIAが行っているではないか!(しかもwith長官) これはもしかすればもしかすると、「実はPCIAは平和のための組織だった説」が現実味を帯びてきたぞ! これでピリカに落ちてくる隕石が危険であることを証明できればこの説は不動のものとなる! さあレッツ検証!
まず条件、前回よりピリカは小さいだけで重力は1Gに近い。そうすると大気圏の距離も地球に限りなく近くなる。 ということは大気圏突入から着弾まで地球と条件は全く同じだ。 次に隕石の大きさ。残念ながら小惑星群の個々の大きさの具体的な数値は分からない。 だが、衛星基地の存在により、少なくともあれぐらいの大きさの隕石はあの衛星群の中にごろごろ存在することは事実だ。 だったら衛星基地の大きさについて考えてみよう。 まずゲンブの話により衛星基地の人員は103名。つまりは最低103人分の生活スペースは存在する。 基地を構成するものはこれだけではない。 衛星基地の戦闘機の数は11機。これら11機を収納するスペースも存在する。 個々でさらに戦闘機の形状に注目してもらいたい。112Pの2コマ目、戦闘機のエンジンが後ろについているのに気付くはずだ。 つまりあの戦闘機は飛行機と同じ原理で離陸することになる。 残念ながら自分は航空力学については無知である。よって揚力を得るための力がどのくらいか分からないが、 おそらくは現実の飛行機などに近い距離は必要だろう。大体300mほどか。 それをパピたちのサイズ10分の1にしても30メートル。うわっ、でかっ!! よって直径30メートル級の小惑星はごろごろあることになる。 これが隕鉄だったりしたら事態は大惨事。たいしたスピードがなかったとしてもこのサイズは非常に危険だ。 さらに長官たちは地球人に比べてサイズが小さいのでなおさらである。 結論、小惑星群は非常に危険! 逐一それを観察し、被害を食い止めようとしてる長官たちは偉大だ!! ……何か重大な間違いとかあったらご指摘お願いします。
その時氏乙。いい仕事してますね、相変わらず。
>>566 バキスレのパオ氏とかVS氏とかがいい例だな。
設定メチャクチャに改竄してるのに面白い。
面白さなんて色々あるから、
>>565 さんも
好きなようにSS書けばいいんじゃないかな。
そう、燃え&萌えの方向性は色々あっていい! 小戦争の世界を愛する者達よ、我らPCIA兵は諸君らのSSを歓迎する!
>「実はPCIAは平和のための組織だった説」 ドウイです。 あれだけの凄い組織、普通に考えて、ギルモアがクーデターを起こすと決めてから 短期間で作れるはずがないと思う。まして、あれほど有効に機能するとこまで もっていけるワケがない。それこそCIAのような、国家に属する正式な情報機関 だったと思う。で、軍隊もPCIA所属。治安維持も職務のうち。 80万人がクーデターに賛同したのはひとえに長官のカリスマのなせる業、と。
>長官は実はピリカのためを思っていた 俺たちの妄想とばかりも言えないんじゃないかな。 少なくとも、仮にも皇帝になるとか言っといて、逃げ出したギルモアに比べれば 遙かに、個人を超越して公的なものの為に戦ってたと思う、長官は。
長官が指揮してたけど PCIAとギルモア軍80万てイコールなの? 俺としてはPCIAはもっと少数精鋭なイメージなんだけど PCIA外のギルモア軍の実際的指揮権と人望が長官にあるってだけで。
>>575 イコールと思ってたけど、どうなんだろうな。
俺としてはPCIAは陸海空軍保有のとんでもない組織だと思ってるが。(頂点に諜報部)
でもギルモアの軍なのに人望は長官にあるってのも燃え。
>>574 うん。ギルモアは絶対自分の事しか考えてないよな。
もし惑星間戦争とかになったら国を捨てて自分だけアッサリ逃げるだろう。
>>575 PCIAと80万の軍隊が別物ってのは結構新しい解釈かも。
でもそれも面白いな。そうなると長官は元々自分の部下でもなかった人間たちを
あっという間にあれだけ動かせるようになったと…!
しかもいい上下関係を作って、ギルモアそっちのけで兵が長官を頼るほど。
そもそも、軍人ではない(と思われる)長官が、ああも見事に軍の指揮を執って、 しかも兵がそれに整然と従うというのは凄い事だな。
>>579 軍人と官僚両方のトップという説もありw
>>579 エリート官僚の長官が末端の兵士たちと強い信頼関係を築くまで、というのも
十分ひとつのドラマになるね。
>>581 いいね。燃えかも。
それまで政府から押し付けられる「長官」といえば、どいつもこいつも
大統領の腰巾着か、指揮官としては無能な頭でっかちか、兵士を消耗品としか
考えない奴で、自分は司令官室の椅子にふんぞり返って兵士の名前も覚えようと
しない奴らばっかりだったとか。
だから、長官もきっとそいつらと同じに違いないと思って最初は敵意を抱いてたけど、
そういう輩とは全く違うとわかるのはあっという間だった、なんてね。
ある日、兵器工場を視察に来た長官。 工人と親しく言葉を交わし、製品の説明を求めたり談笑したり。 長官と話した奴に向かって他の工人が 「長官殿(←まだ揶揄込み)とお話ができるなんてもう二度とない事かもしれないぞ」 などと言う。 二度とないどころか、長官が誰とでも親しく話すのは特別な事でもなんでもなく、 ごく日常的な当たり前のことだと、ほどなくして知れ渡るのであった。 といったエピソードがありそうですな。
>>578 >ギルモアそっちのけで兵が長官を頼るほど
長官の、上に立つ者としての資質が大きいだろうけど、
逆にギルモアが酷すぎるってのもあるかもしれない。
なんたって人間不信だものw
実際ギルモアって、兵と直接話したことあるんだろうか? なんかみーんな長官任せにしてそうな気が
↑いくらなんでも・・・と思ったが 実際なさそうに思えてきた>ギルモアが兵と直接会話 だって運転手ですらロボットだし
実は対人恐怖症だったりしてな
長官以外とはまともに会話もできなかったり
ギルモアひきこもり説浮上ですか?
そういえば処刑の時以外、外に出てなかったな ヒッキーが皇帝になろうとすんなよw
ちゃんと外に出てますよ! ――肖像画がね。
「犬以下」のほとぼりがさめたと思ったら今度はヒッキー扱いか・・・
>>591 ああ、あの目が監視装置になってるやつね。
でも監視するだけだったら普通にカメラだけでいいのに
わざわざ自分の肖像画に仕込むとは。
自己顕示欲強いヒッキーってどうよ(w
エース桃組のヒラコー漫画にて 小戦争ネタハケーン
ギルモアって、皇帝になった後も、暗殺や私刑を恐れて極力外に出ないような 気がする。なんかそういう光景が容易に想像できる。ギルモアヒッキー説はけっこう 的を射てるかもな。
おお、なんかギルモアのネタが続いてる と思ったらヤパーリこんな扱いか
やっぱさあ、全くいいとこナシだからこんな扱いなんだよ。>ギルモア せめて最後に全部の責任を取って自決でもしてればもうちょっとは 評価も違ったろうに。 あれ、600か
そんなギルモアだからこそ 井沢元彦じゃないけど ギルモアを評価する「逆説のピリカ史」なんてのも書き甲斐ありそうだ。 支配的になってる価値観がひっくりかえるのはけっこう面白いので。 書けんしスレ違いっぽいけど。
>>601 書き甲斐はありそうだよな物凄く。
課題が困難なほど燃えるってやつもいるだろうし。
そういう意味ではこれ以上に書き甲斐のあるものもないだろうw
>>600 ギルモアがそういう人間だったら、長官ももう少しは楽できたのになw
もしあのまま他の星に脱出できたとしても 受け皿などなく どこぞの星の地下とかで人目に怯えながら潜んでそうだよな。 と、独裁者仲間のフセインタイーホに便乗。
外伝死の作品が読みたいw
あいかわらずギルモアフィーバーだな。
>>604 癌みたいに勢力のばしてそうな気もする
そしてパピと長官の努力で築いたものを踏みにじる
>>605 文字も使いようでいろんな意味にとれるな…
難しいな・・・あの原作のどこをどう読めばギルモアを評価できる?
長官だったらコマ1つ、セリフ一言をとっても、容易にマンセーできる要素が
溢れてるのに。
>>606 いっそ今度はギルモアVS長官&パピという構図のSSも面白いかもしれないな
つーかギルモアって登場も遅いし、ぶっちゃけ出番も少ないし、 その少ない出番はことごとくヘタレ独裁者丸出しでw
相変わらず読みたい読みたいという奴ばっかりだな……
しりとりでもしない?
>>609 それでいいじゃん
書きたい人は書くし、読みたいというレスを見て、書こうという気になる人もいる
別にここはSS専門スレというわけでもない
うん、ぶっちゃけSS書くのは大変だし ちゃんとしたものに仕上げるには力量がいる こういう展開はどうだろう、ってのなら わりと意見出しやすいし盛りあがるし。
面倒くさいからな、SSなんて書くのは。 空想歴史家やその時とか暇人のヒッキーに任せて、 俺たちはせいぜい笑ってやればいいんだよ。
お前相当粘着だな >俺たち かってに括らないでくれ
すごーくいいスレだけどごくたまに614みたいな香具師が紛れ込むんだよな
ギルモアのやった事で唯一評価できるとしたら 長官を味方に引き入れた事だろう。 でも長官の真意がどうなのかを考えると一概にそうとも言えないか? 利用されてただけかもしれんし
614には悪いけれど、その推測はかなり外れてる。 逆に忙しくてSSを書く暇がないんだよ…… 長官、助けてください…………
>>618 無理しないで、書ける時に書いて下さい。
>>617 長官を都合よく使いこなせると思ってたんだったら、その唯一の功績も
“身の程知らず”の一言で片付けられそうだw
>>618 どうぞ余裕のある時に。マターリ待ってます。
621 :
長官 :03/12/18 23:03 ID:???
皆の言うとおりだ。 無理に書くことはない。 心身共に余裕があり、書きたいという気持ちが自然に湧き上がった上で 生まれたSSこそ、傑作と呼ばれる作品になるのだと私は思う。
今だったらタイムリーなとこで 逃亡潜伏中のギルモアが捕まってその映像が公開されて、 パピが「極刑にすべきだ」とか言うのか? ↑まあこれは言いそうにないが
テレビ・新聞でこの頃よく「長官」という単語が出てくるので その度に思わず反応してしまう漏れw
ピリカの政治機構はアメリカがモデル? ・・・の割にはPCIAに権力集まり杉だがw 実際のCIAにはそこまで力ないよね。クーデター起こして政府軍全滅させたり。
>>625 国防長官・国務長官・司法長官・CIA長官(それぞれ部下込み)に一気に
反逆されたくらいのレベルだと思えば。まあよくわからんが、とにかく
ひとたまりもないくらいの規模のクーデターなんだろう。
ピリカのCIAだから“PCIA”なんだってわかった時はチョト感動した。 消防時代はわかんなかった。
今唐突に思ったんだが、PCIAがピリカのCIAなら、 ピリカの公用語は英語?もしくは英語も使われてるって事か?
>>628 長官がきれいな字でピリカ文字を書いてたじゃんか
そういえばあったな、ピリカ文字。 でもPCIAがPirika Central〜の略なら英語も存在するんじゃ?
翻訳ゼリーの効果で地球人にも分かりやすいように変換されたとか。 のびた達がそうと気付かなかっただけで。
>>631 そういう解釈もアリだな。
ところで、629を見て、署名の部分が本文から離れてたら「PCIA長官ドラコルル」
がピリカ文字でどう書くかわかるかもと思ってコミクス読み返したんだが。
結果、全然わからんかった。
見た目はなんか速記みたいだなピリカ文字って で、日本語訳に比べて文字列がかなり少ないような
マジで速記だったらワラ。 重要なメッセージを速記で書く長官w 「よお、なんて書いてあるんだよ」 「声に出して読んでくれよ」 パピ「・・・・(どうしよう・・・読めない)」
補佐官とか書記官だった時のクセでついうっかりとか? ・・・あるいは嫌がらせ?w
しばらく速記ばかり使ってたせいで、無意識に速記で書いてしまった。 でもパピは悪意でやったと思って、ますます二人の溝が深まったりする訳だw
>>633 >日本語訳に比べて文字列がかなり少ないような
そういうのって、こっちでいえば何語だろうな。
漢文(白文)?
文字の感じはアラビアとかインドとかアジアっぽい 訳の字数が多いのは、1文字あたりの情報量とは限らなくて 短い文であれだけの情報を表わせる言語なのかもしれん
あ、なるほど。 俳句みたいな?(ちょっと違うか)
あるいは詩とか。暗号詩。 解読すれば日本語訳の意味になる。
>>640 パピ「こ、こんな時に・・・・どこまで性格が悪いんだ君は」
ま、翻訳コンニャクというものがあるけど
早く過去スレ見たいなあ・・・ まだ見れないのか
誰かサイト作れないの? そういえば前に、バキスレの管理人のバレさんに誰かが外伝さんの作品を保管してくれって頼んでたみたいだけど、 バレさんは外伝さんとここの住人の了承がなければって言ってた。 それ見た外伝さんは自分でいずれサイト作って保管するからって言ってたけど・・・・・・。あとは言いたくない
住人はみんな保管してくれれば嬉しいはず。 してほしくないなんて香具師はいないと思う。 サイト作ってくれる神がいたら是非・・・・
>>625 遅レスだが。
もしアメリカがモデルだとしたら、政府軍全滅→自分だけ亡命
なんて事やらかしたら、とてもじゃないがその後大統領に復帰なんて出来んよな
まあ辞任だろうな
非常時には閣僚の過半数?だかの同意で大統領を解任する事ができるとか。 エ○フォー○ワンから得た知識だが(w
外伝さんのだけでもバレさんのところで保管してほしいな もう一度読みたいのにDAT落ちしてるし
ここまで盛り上がってるスレなのに、誰もサイトを作らないという事は 熱狂的住人が数多くレス上げてるだけで、実は住民の総数は少ないのか。 そういえば俺だけでも20回くらいレスあげてる。
ボクはサイトつくろうとまでは思わないので。 あれば嬉しいけど、他人任せなんだな。
面白いスレとは思うが、サイトを作るまではな。作れるが管理がめんどい 住人が少ないのは明白だし。別にいらないんじゃない? そもそもここはバキスレとか肉スレと違って雑談スレが始まりだったんだし。
>>649 実際カキコしてるのはそんな多くないのかもしれないけど、
ROMってる香具師は多いのが前スレの外伝氏の事件で証明された気がする。
でも20回あげたって、一桁の住人じゃ3スレもいかないと思う。
前スレの外伝氏の事件って何? いや外伝氏の友達がレス上げたのは知ってるが、 それがなぜROMが多い証明になるかわからん それに3スレくらい全然大したことないだろ。 ヤムスレ18、バキスレ11、肉スレシングルとタッグ合わせて10、 あの不良スレですら2スレいってたぞ…
>>651-652 不良スレはパート2に入ってからは一ケタだったかも知れないな。
住人が7人くらいで、荒らしが5人。おお、それでも2ケタだ
このスレも30人は絶対いってない気がするな。俺予想20人くらい
でも全盛期のヤムスレ・バキスレ・肉スレでも3ケタはいってないだろう。
SSスレなんてそんなもんじゃない?
そうだな、まあ2桁だろう>住人
2桁と言っても幅はあるがw
>>653 外伝氏の友達がレスあげた途端、普段より早い速度でレスが一杯付いたことかと。>証明
いつもはROM専だった奴らがカキコしたからだと思われ
>>653-654 つーか、ここはそもそもSSスレじゃないんだから(SSもアリってだけで)
ヤムスレだのバキスレだのと比べられても・・・・
しかしSSのない時のなんと話題のしょうもないことよw ま、またーりいこう。 結論、まとめサイトはいらん。のか?
>>657 まとめサイトは今のところいらん。でもあったらいいな。
しかし人数もこのくらいでちょうどいいと思うがな。
ヤムスレは住人も職人も減り過ぎ。
バキスレは今いらん奴多過ぎ。変な奴混ざりすぎ。
肉スレは更新止まりすぎ。不良スレ、死亡確認。
このくらいの人数で会員制クラブみたいな感じで
進行するのが長官スレの良いところ。荒らしも少ないしね
肉スレは
何か珍しい流れになったな。 642自身は何気なく書いたんだろうけど。
>>656 そうなんだよな…
ここはSSスレじゃないんだよな、始まりからして。
けど強く印象に残るSSが多いから、ついそのことを忘れるなあ。
>>660 記憶力がない方ですねw
ところで外伝さんの作品は傑作と思うが、他の作品はそれほど面白いか?
もちろん悪くは無いと思うけどさ。
>>661 長官と小戦争に燃えてれば、カナーリ面白いと思えるはず。
少なくとも俺はそう思う。「悪くはない」程度に感じるなら、
自分の中にそれほど燃えor萌えが無いってことじゃないかな?
663 :
661 :03/12/28 14:34 ID:???
>>662 確かにそうかも知れない。
俺は小戦争の映画の事そんなに覚えてないしな
でも外伝さんのは知らない人でも楽しめると思うが。
ま、人それぞれだな。レス消費ごめん
664 :
マロン名無しさん :03/12/28 21:56 ID:1T3SbLYn
あのさ、外伝は死んだんじゃなくて SS続けるのがめんどくなったから死んだことにしたんだよ
665 :
バレ :03/12/28 23:02 ID:???
バレさんは本当に良い人だな。 バキスレ、ヤムスレ、不良スレ、そしてここと。
うわ、ヤタ―――――――!! 嬉し杉。バレさんありがd!
あの伝説の第二スレがとうとう読めるのか。 よし、堪能してこよう。
過去スレ読んだ。 この感動と興奮をリアルタイムで味わえなかったのが悔やまれる。
外伝さんに比べると、今書いてる妄想だのその時だのが本当にクソに思えるな。
↑他と比較して、一見外伝氏を賞賛してるかのようだが、実態は只の荒らしだな
>>673 言うまでもない事だ。
できればこういうレスはスルー汁。
番外大長編ドラえもん ドラコルルの魔界大冒険 もしもボックスで魔法世界を作り出したのび太たち、そこに待ち受けるのは悪魔たちであった。 のび太たちは美夜子とともに魔界に乗り込み、大魔王デマオンと対決するもあえなく敗退。 仲間は魔王の手下に捕まり、逃げ出せたのはドラえもんとのび太だけ。 そこでのび太たちの選んだ方法は、タイムマシンで過去を変えることではなく、 ピリカ星へ行って援軍としてPCIAを連れてくることだった……。 ……………………なんちゃってw
外伝さんの新作が楽しみだ
>>675 仮想対決?面白そうすね。
しかし何故か仮想対決SSだけは、今まで誰も試みようとしない・・・
何度か読みたいって声はあったけどねw
やっぱ普通のSSよりチョトめんどくさいからかな?>仮想対決 違う話のキャラを同じストーリーにまとめて、矛盾がないようにしたりさ。 自分で書いた事はないからよくわからんけど。
>>675 その時さん!おひさ。
SS楽しみにしてますよ。暇ができたらぜひ!
大気圏突入イベントはかぶってるね>魔界と小戦争 時の流れも泳げるメジューサには最初苦戦するだろう それでも最後には長官が裏をかいて勝利してくれるだろう そしてギルモアの石像が残った。
やっぱりギルモアはそんな扱いかw
このスレのお約束みたいなものだからw
>>680 ・・・・ワロタ。
相変わらずだ、ギルモア。
つーか、ギルモアはあぼーんしてる設定かと思ってレス読んでたら・・・。
意表突かれて余計可笑しい。
あぼーんしてたって石像には出来ると思われ(w どっちにしてもヒサンだな
>>680 パピ「手強い相手だったなあ。流石の君も苦戦しただろ」
長官「そうだな、決め手を見つけるまでは手を焼いた」
パピ「ま、なんにしてもみんな無事でよかった。・・・ところで」
長官「なんだ?」
パピ「何か忘れてるような気がするんだけど・・・」
長官「実を言えば私もだ」
パピ「なんだったかなあ・・・」
ギルモア、放置。
686 :
マロン名無しさん :03/12/31 18:15 ID:KMx+HAF/
683 :マロン名無しさん :03/12/30 23:44 ID:???
>>680 ・・・・ワロタ。
相変わらずだ、ギルモア。
つーか、ギルモアはあぼーんしてる設定かと思ってレス読んでたら・・・。
意表突かれて余計可笑しい。
684 :マロン名無しさん :03/12/30 23:50 ID:???
あぼーんしてたって石像には出来ると思われ(w
どっちにしてもヒサンだな
685 :マロン名無しさん :03/12/31 17:26 ID:???
>>680 パピ「手強い相手だったなあ。流石の君も苦戦しただろ」
長官「そうだな、決め手を見つけるまでは手を焼いた」
パピ「ま、なんにしてもみんな無事でよかった。・・・ところで」
長官「なんだ?」
パピ「何か忘れてるような気がするんだけど・・・」
長官「実を言えば私もだ」
パピ「なんだったかなあ・・・」
ギルモア、放置。
スレ違いだろうけど、日本誕生のSS書いていい?
正直、やめた方がいいと思う。 何故かっていうと、完全スレ違いのSSはまともに読んでもらえないから。 今まで何度かあったけど、みんなそうだった。 ロクなレスも付かないのに投下だけするのも空しくないか?
「あなたとお友達になれてよかったわ……。短い間だったけれど……、楽しかった」 ぼくは、弱かった。 女の子一人守れずに、ただ見捨てて逃げることしか出来なかった。 途中、振り向くことが出来なかった。 自分で自分が、情けなかった……。 力が、欲しかった。悪魔たちに戦えるだけの、力が……。 魔界の森の入り口、日が落ちて辺りが闇に染まったとき、 ドラえもんとのび太はそこに立っていた。 「これだけ待っても来ないところを見ると……みんなやられちゃったのかな……」 落ち合うはずだったが、今ここにたっているのは二人だけである。 「ぼくのせいだ……」 涙を一粒たらしながら、のび太が言った。 「ぼくに力がなかったから……みんな……」 「力……そうだ!! なんとかなるかもしれないぞ!」 ドラえもんはにこっと笑う。 この独特の笑みは、良案を思いついたときの笑みだ。 ジャイアンリサイタルを避けるとかの良案を……。 「どうしてさ? 相手は悪魔だよ! ぼくの出来る魔法といったらスカートめくりぐらいだ」 「いいかいのび太。相手は悪魔だよ。悪魔に魔法で向かっていったって絶対に勝てない」 「じゃ、じゃあ……」 「だから科学で戦うんだ。まずタイムマシンで地球の魔法の世界にする前に戻って、援軍としてドラミを呼ぶ」 「そうか!! 魔法の世界にする前の時間に戻れば、そこはまだ科学の世界!! 科学を使えば魔王にも勝てるかもしれないんだ!!」 「そういうこと!!」 のび太は思い出した。 最初ドラえもんがヒラリマント一枚で悪魔を易々と倒したことを。 科学は相手にとって全く未知のもの。うまく使えば勝機は……ある。
ちょうどその頃――――― 水晶玉に写される影。 そこには、魔界の森の入り口で問答しているのび太たちの姿がはっきりと映っていた。 『残りの二人を見つけたぞ……。』 水晶玉を掴み、ほくそえむ魔王。 『メジューサ!! 奴らを倒せ!』 そして彼は部下に命じた。 これは自分が出向くまでもないという判断だろう。 『お〜ま〜か〜せ〜を〜』 そして、その命に応じ一つの影が魔王の城から抜け出る。 のび太たちを抹殺することを目的として……。 「とりよせバッグ!!」 「地球のぼくの部屋から机を……」 そういってドラえもんが机を取り出したその時、 『オォ〜〜ン』 遠くからうめき声が聞こえてきた。 「……なんだろう?」 そういってドラえもんが振り向き、顔が青ざめる。 「ま、魔物が追ってくる!!」 「えぇーーっ!!」 「と、とにかく逃げるんだ!!」 二人は慌ててタイムマシンに乗り込み、時の流れの中に入っていった。
『に〜が〜し〜は〜せ〜ぬ〜ぞ〜』 「ま、まだ追ってくるよ!!」 時の流れの中でもメジューサはものともせず追って来ていた。 それに、心なしか差が縮まっているような気がする。 こうなっては追いつかれるのが時間の問題であった。 「しょ、しょうがない! とりあえず時の流れを抜け出そう!!」 「わかった!! 魔物にやられるよりはましだ!!」 ドラえもんはタイムマシンの緊急脱出ボタンを押す。 どこの時代、どこの場所につくかは全く分からない緊急脱出ボタンを……。
超空間を抜けた先には、海があった。 それに、海岸線に見える都市があんなに小さい。 「ド、ドラえもん!! 海の真ん中だよ!!」 「わかってる! だけどコントロールが効かないんだよ!! やっぱり高速移動中のワープが無理だったんだ!!」 二人を乗せたタイムマシンはそのまま海に向かって落ち、盛大な水しぶきを上げた。 ワープした先の高度がそれほど高くなかったのでそれほど衝撃は受けなかったが、二人は海に投げ出される結果となった。 海の真ん中に投げ出されてはのび太はたまったものではない。 のび太は泳げないのだ。助かる可能性は万に一つもない。 「アップアップ! た、たすけてぇ!!」 「のび太、とにかく落ち着いて! 足立つよ足!!」 「……へ?」 横でドラえもんが冷静に突っ込みを入れる。 落ち着いて足を伸ばしてみると、確かに足に地が着く感触がした。 「何だ、浅いのか」 ふう……と一息つく。先ほどまで慌てていたのがバカみたいだ。 これからどうしようか……と心に思う。 魔物から逃げられたのはいい。こっちはいきなり消えたようなものだ。すぐには追ってはこられまい。 だけど……これからまた魔界に戻らないと……。 そんな考えがのび太の頭にはあった。 自分の代わりに捕まったであろう、美夜子のことが心配なのだ。 ドラえもんのほうをふと見る。 ドラえもんは海のそこからタイムマシンを引っ張りあげているところだった。 「よかった……どこも壊れてない。思い切って防水にしておいてよかった……。 時代は……ぼくらの時代と同じだ」 どうやらタイムマシンはどこも壊れてはいなく、また魔界に戻ろうと思えば戻れるようだ。 だとしたら…………。
「ドラえもん」 「どうしたの、のび太?」 「魔界へ戻ろう。皆を助けなくちゃ」 「……やっぱりそれしかないね。突然のことだからつい逃げてきちゃったけれど」 「こっちには22世紀の道具があるんだ。なんとかなるよ」 突然、轟音が当たりに鳴り響いてきた。 轟音というより……正確にはエンジンの駆動音か。 その音の招待は一機の飛行戦艦であった。 街からやってきたらしいそれは、一直線にのび太たちに向かってやってくる。 だが、その戦艦にのび太たちは見覚えがあった。 「ド、ドラえもん……あれ!!」 「うん……あれは、PCIAの戦艦だ!!」 鯨をかたどったような戦艦、それはかつてドラえもんたちを追い詰めた男が指揮するPCIA攻撃の要。 その男ドラコルルの前にはのび太たちも苦戦し、一時は死刑台にまで上らされた。 その苦い思い出が、今よみがえる…………。 つまりここはどうやらピリカのようだ。 だが、今のピリカはギルモアを倒し、再びパピによる平和な政治が始まっているはずだ。 それがどうして今このPCIAの戦艦が現れるのだろうか……。 PCIAの戦艦はのび太たちの目の前で止まった。 どうやら攻撃してくる気配はないようだ。 「一体何が始まるんだ……」 そう言っている間に戦艦のハッチが開き、中から二人出てきた。 「……やっぱり貴方たちでしたか」 現れたのはピリカ大統領パピ、そしてPCIA長官ドラコルルであった……。
最初のほうを試しに書いてみました。 長官1レス分しか登場していないし、なかなか難しいし、 すれ違いになりそうだしここで止めておこう……。
うまいね。>魔界大冒険
>>695 バキスレは二次モノ全OKだよ。
ドラえもんのSSもあるし大丈夫だろうね。
ただ、元ネタを知らない人は多いと思うので、
描写でその辺りを補う必要はあると思う。
(でないと読んでくれない)
あと、アニメサロンにもSSスレはあるが、廃れている。
叩きも結構多いようなので余りお薦めできない。
小戦争以外はバキスレでってコトで やっぱ長官には、ピリカで活躍してほすぃし
バキスレは今人多いし(荒らしと厨も多くなったが) ここは相変わらず住人が暖かい。 あとヤムスレがもう少し活気つけば、今年も楽しめるんだが。
ああ、その時様! SS嬉しいです〜。 元旦に700ゲト
次スレ立てますね
702 :
おなら :04/01/01 20:54 ID:???
おなら
>>701 早杉だって。
950超えてからくらいでいいよ、ここは。
>>695 他にも、ドラえもん総合スレとか映画版を語るスレとかもあるし。
ここよりはまともに読んでもらえると思うよ。
>>694 その気になったらゼヒ続きを。
あ。でも前のSSの続きも読みたいなあ…。
巨大なモニターの前に老齢のピリカ人男性が立っている。彼の顔に刻まれた深い皺は老いよりも、経験と知識に裏打ちされた思慮深さを表していた。 老人の前には数人の男女、こちらはピリカ人だけではなく他星系の人間も入り混じり、様々な姿形に合わせた机と椅子に座っている。 「さて、それでは第十回のピリカ史ゼミの講義を始めたいと思う。」 老人が口を開いた。どうやらここはどこかの大学の一室のようだ。若者達は真剣な表情で、もっとも顔のない不定形生命体も受講しているが、小さな賢者を見詰めた。 「今回からはピリカ史においてもっとも様々な出来事が起こった年代。ピリカ動乱の起こった、いわゆるパピとドラコルルの時代に焦点を当てて講義を進めたいと思う。 残念なことにこの時代の記録は当時の混乱のせいか、その多くが紛失されており、数少ない資料から推測することしかできない。 しかし、後の時代と違い、資料の少なさゆえに様々な議論を交わすことができる時代であり、その点では諸君にとって幸運なことであると言うべきかもしれんな」 老人が手元のパネルを操作するとスクリーンに二人のピリカ人の写真が映った。一人はサングラスをかけ、その表情を伺うことのできない青年。もう一人は、大きな瞳が印象的な少年である。 「こちらの写真は、ギルモア・クーデター直前の大統領であったパピと、当時新設されたばかりだったPCIAの長官に就任したドラコルルである」 スクリーンに映し出されている若者二人の姿を見て数人の生徒から、若いな。と驚きの声があがる。ピリカ人にとっては有名なことでも、やはり他星の人間からすると二人の若さは驚嘆に値するらしい。 「この二人の出会いは大学時代であると言われている。当時の証言によると年の離れた兄と弟のようであったらしい。とはいえ、ひとたび議論などになると年齢差など関係なく対等な立場となり、二人の議論の高度さに周りの人間はついていけなかったそうだ。 必然的に二人はよく行動を共にし、年齢を超えた学友として付き合いがあったという」
「教授」 一人の生徒が手を上げた。 「なにかね」 「当時の資料を見ていますと、パピはドラコルルと交わした約束をよく破られたとあります。これはパピ自身も証言していることです。ですから、とてもお話のように友好的だったとは思えません。このときの関係が影響してドラコルルはクーデターに参加したのではないですか?」 「そのパピの証言はクーデター時のもので、怒りからでた言葉だろうから信用できない。後のドラコルルを見ていると約束をしょっちゅう破るような人間とは思えない」 一人の生徒が反論すると、それに引っ張られるように他の生徒も議論に参加し始めた。 「違うって。約束は破っていたらしいよ。でも、多くはたわいのないものだと思うな。例えば明日には本を持ってくる。みたいな」 「そうかしら。ドラコルルは自分の目標に関係ないことには無関心だったっていうじゃない。だから平気で約束を破ったんじゃないかしら」 「パピの初恋の人をドラコルルが奪った話じゃないの? 約束破りってのは」 「静粛に」 スピーカーから教授の声が響く。半ば腰を浮かして発言していた生徒もいたがそれぞれが居住まいを正し教授を見た。 「ふむ。様々な意見があるようだが、現在では約束破りの件は事実であったというのが歴史家の間では支配的である。 「そんな!」 教室の一角から悲鳴があがる。 「落ち着きたまえ。このことはパピの側近の一人であったゲンブが書き残した回想録、いわゆるゲンブ日記に記されておる。問題の部分を表示して見せよう」 モニターから写真が消え、少し変色した日記の一ページがモニターに表示された。 「きみ、かわりに呼んでくれたまえ」 指示された生徒が立ちあがる。
「今日は大統領から興味深い話を聞いた。ドラコルルとの大学時代の思い出である。当時のドラコルルは今ほど冷静な男ではなかったというのだ。まったく信じられない。 目的に向かって邁進するところは同じだが、熱中すると周りが見えなくなったらしい。そのせいで大統領との約束を破られたことは数え切れないと言う。ほとんどは食事や遊びの約束のようなたわいないものだったらしいが。 当時はただ許せなかったが今では思い出の一つと笑っておられた。もっとも、自分より後に入れた女性との約束を優先されたことはさすがに今でも許せないらしいが。真面目な大統領らしい。 ドラコルルが女性といるところなど想像もできないが。当時はかなり遊んでいたらしい。あの顔はいいとして、あの性格のどこがいいのだろう。女性はわからん。 大統領は、しかし神様は罰を当てた。と笑っておられた。遊びがばれて一度に五人の女性に詰め寄られたことがあると言う。 あの鉄面皮のように冷静な男がそのときはさすがに冷や汗を流したらしい。ぜひともその光景を見たかった。 それに懲りて女性関係が大人しくなったとのことだが、羨ましいやつだ。 今度会ったらこのことでドラコルルをからかってやろう。めったにないチャンスだ。 しかし、現在進めている法案については……」 「そこまでで結構。少々後半は余計な部分であったが、これでドラコルルの約束破りは事実であったということがわかる」 「この資料の内容は信用できるのですか?」 「うむ。その点については問題なかろう。このゲンブ日記はゲンブが亡くなって五十年後、ゲンブが住んでいた家を取り壊すさいに、屋根裏から出てきたものである。 ゲンブ以外の誰かが書いたと言うにはあまりに内部事情に詳しすぎるし、筆跡、日記についた指紋による指紋鑑定、DNA鑑定すべてがゲンブ本人によるものであると示している。 さらに言えば、ゲンブ本人の虚偽の可能性もあるが、これも否定できる。こんな嘘をつく意味がないし、なによりゲンブ自身の性格から真実が記されていると思われる」 スクリーンの映像が変わる。今度はどこかのホールに大勢のピリカ人が集まっている様子が映し出された。
「これはドラコルルの大学卒業式の様子である。この画面中央に向かい合っているのがパピとドラコルルである。それぞれ卒業生、在校生の代表として言葉を述べているところだ。今からその一部を見てもらおう」 教授の言葉が終わると止まっていた式が動き出した。 ざわめきのなか、壇上にいるパピとドラコルルが互いに一礼する。そして、それぞれが言葉を述べた。 「……我々卒業生は、ピリカの発展と平和のために、この大学で学んだことを発揮し……輝かしい……そして後輩には、我々以上に学び……以上、卒業生代表ドラコルル」 ドラコルルが手にした紙を丸め、一歩あとに下がる。 「僕達在校生は卒業生の名に恥じぬよう、懸命に努力し……心より卒業生の方々の人生に幸多からんことを……以上、在校生代表パピ」 パピが深く一礼して顔を上げた。目には涙が溢れている。 映像が静止し、再びスクリーンの中の時が止まった。 「このとき、二人の間で答辞以外になにか言葉が交わされたようだが、残念ながらその内容はわからない。パピの涙を笑うものであったとも、別れを惜しむものであったとも言われ諸説はっきりしない」 一回、軽く咳払いをし、教授が言葉を続ける。 「ともかく、この後、ドラコルルは治安省、情報局に入局し、めきめきと頭角を現していくことになる。そして一年後、パピも大学を卒業し、政界入りをする」 教授が口を閉じたところで、ちょうどチャイムが鳴り響いた。 「ふむ。ちょうど時間か。それでは今回の講義はこれで終わる。次回はギルモア動乱までの二人の動きについて講義するので予習を忘れないように。なにか質問のあるものは私のところに来なさい」
710 :
おなら :04/01/02 19:31 ID:???
おなら
711 :
まんこ :04/01/02 22:00 ID:???
まんこ
やっぱピリカにも性はあるのかな
>>706 新しい神ですか?!
厨は気にせず、よかったら続きを。待ってますんで。
ここ何日か低級なあげ荒らしが続いてるな・・・ 冬厨というやつか
715 :
剛田武 :04/01/02 23:33 ID:???
厨に反応するなっつーの
716 :
ちんぽ :04/01/03 08:19 ID:???
ちんぽ
どうも、その時です。 SSのほうが極めて個人的な理由により書くことが非常に困難になっております。 という訳で暫く続きかけないかもです。楽しみにして下さった方々へ、申し訳ありません……。
面白い構成ですね>ピリカ史ゼミ講義録 これ書いた人今までにここに書いた人の中にはいないのかな? 長官が女にせめよられるあたり、ワロタ。 にしても、同一人物と思われる嵐はそろそろ対策考えた方がいいかもな
粘着してるしな。 やっとageなくなったようだけど
荒らしは放置が常識だろ なんで話題にあげるのか
信者が多いSSスレの住人は荒らし放置出来ないな。 ここもバキスレも。ヤムスレはその段階を脱したようだが。 否、もうヤムスレは荒らしにさえ見捨てられたのか…
他のスレのこともいいよ ここは基本的にはSSスレではないし。
>>721 嵐に見捨てられるって意味不明なんだけど
荒らして欲しいワケ?
ここも意外と住人の精神年齢が低いみたいだ。
>>722 SSスレじゃないと言いつつ、書いて書いてと子供みたいにゴネる厨が多いのは何故?
>>725 それを聞いて何になるのか
言いたいことがあるんなら言ってみなよ
>>725 そりゃ、いいSSはスレをいい方向に活性化させるから。
これからもそうであってほしいという、スレを思う住人の気持ちの表れ。
ずっとこのスレを見てれば、ゴネとは違うのがわかるよ。
>>725 >>726 のいう事も一理あるけど、
本当の理由は雑談はもう話すネタが余り無いんだな。
SS無い時の廃れっぷりみれば分かる。
長官の魅力もここまでか・・・ ただの小悪党って説も(ry
つーか、あれだな。 ここはどっちかというとネタスレというよりは SSをみんなで楽しむスレになってる気がする。前スレ辺りから。 まあ確かに始まりはネタスレだったんだが
普通にネタだけでもよく続いてると思うよ。 ただ、SSがある方が、相乗効果的に普通のネタのレスも活発になるんだと思う。
ヤムスレと同じ流れだな。ネタ・雑談→SS主体 バキスレや肉スレや不良番外スレwみたいに、 SSスレとして出発したスレとは違うって事よ。 しかし、確かにSS無いと特にもう話す事ないなー 俺は意見を出し尽くした感じだ。
>>729 なにおぅ?!
元々コミックス一冊しかない原作でスレ3つも消費した、
漏れたちPCIA兵の想像力を甘く見るなよ?!
漏れはまだまだ長官燃えだw
>元々コミックス一冊しかない原作 そうだよな、ネタの素が少ないのは初めから分かり切ってる事だ。 大事なのは萌えパワー。俺も、2004年も長官スレ住人。
ここの住人とパオ親衛隊とロビニストは 漫画板キモ住人ワースト3だな・・・
その気になればネタは振れるはずだ、諸君 われわれは珠玉のSSをまのあたりにして 受け身で過ごすことに慣れ過ぎたのではないか
>>736 ウッ!
何か突き刺さるものがある。
待ってないで自分から動かなきゃ駄目かも
そういえば大長編総集編みたいなのが出てたなあ。分厚いやつ。 恐竜〜魔界まで収録だったから、次が出たら小戦争がトップか。 なんか面白いコラムでも載ってないかな?
あー、確かに製作秘話とかウラ話はすごく興味ある 「小戦争ができるまで」とか
740 :
マロン名無しさん :04/01/06 18:32 ID:gE/pJgrp
>736 同感であります。長官
>>739 F氏が生きてたらなぁ…
偶然にしても、小戦争以後、カリスマな敵役がいなくなったことは気になる。
「長官を有能にしすぎてストーリーが破綻するところだった」てな事情を
先生が語ってくれたらキタ――――――!なんだけど
長官が色んな実務をこなすのは、キャラ数が増えないようにするための考慮じゃないの? それでなくとも、戦争モノはキャラが多くなりがちだし。 子供にも分かりやすいよう、 ギルモア(=無能なNo1) ドラコルル(=頭の切れるNo2) って構図にしたかったんだろう。
>>742 そのわかりやすい構図にあやうく足元をすくわれるところだった、とかさ
>>741 小戦争の次は鉄人兵団だよな。
言われてみれば、そこから急速に敵(敵軍団)がヘタレ&無個性化したような
二人の姉ドラコララ・ドラコリリと 妹ドラコレレ・弟ドラコロロがいます。 ララはとっくに政府高官の妻になっていてパピくらいの子がいます リリは家出して貧民街で保母がわりをしています レレは兄同様に若くして大学入学。現在在学中、成績優秀です ロロはまだわんぱく坊や。のちのピリカ軍総司令です
↑なんか・・・・テキトーだけどカワイイね。
家族構成か。んーと、 とりあえず、パピにはいないと思う(ロコロコ以外)けどどうよ?
月2冊ということは、順当にいけば4月には小戦争特集か。 それだけは何としてもゲトしなくては。でも他のも普通に面白そうだな。
>>746 このスレの影響もあって、パピは身寄りがいないイメージがある。
んで、長官には凛とした兄思いの妹と少し年の離れた弟が…
ってどっかで聞いた話だw
>>750 懐かしいなオル窓ネタw
じゃあ長官はギルモア(=ロシア皇帝)の姪とケコーンしてたり?
>>749 2月22日創刊で、それ以後毎月5日・22日発売だから、
小戦争は5月5日だろ。・・・俺も買う
753 :
752 :04/01/10 11:56 ID:???
うお、違った!2月20日創刊で、以後5日・20日発売。 22日ってどっから出たんだ?
>>753 ドラえもん=ネコ型ロボット=猫の日(2/22)
という構図が頭にあったんだろう。
>>750 パピに身寄りがいたら、あのクーデターの間気が気じゃなかったろうな
24日には大全集2巻が発売か。 巻頭には小宇宙戦争がくるはず。 長官崇拝者が増えてこのスレがさらに発展してくれるといいな。
>>756 747の本といい、なんか活気付いてる感じで嬉しいよね。
758 :
おなら :04/01/11 13:10 ID:???
おなら
それからのび太たちは、パピの歓待を受け官邸へと入った。(もちろんスモールライトで相応の大きさになってから) 話によると、あれからピリカは大統領パピを主軸として復興に成功したらしい。 そして、意外にも復興の要となったのはドラコルルであったみたいだ。 彼はPCIAの組織力、情報力などを駆使し、パピに尽力して今のピリカを作り上げたそうだ。 クーデターの首謀者側についたドラコルルが簡単に政府側に受け入れられたのはいくつか理由がある。 もともと彼は政界において評価が高く、新政府に取り入れれば何かと有益なのは誰の目から見ても明らかであった。 加えてパピとドラコルルは大学時代からの付き合いだったようで、パピが上手く他の議会の連中と間を取り持ってくれたらしい。 結果、ドラコルルはPCIA長官として上官であるギルモアの命令に従っただけと判断され、政界に復帰することとなった。 だが全く処罰が与えられなかったわけではない。 先のクーデターのようなことがないようそれまでのPCIAの構成人数80万から10万にまでPCIAは軍縮された。 将軍という職は廃止され、代わりに大統領が長官に命令してPCIAを動かすという仕組みに変えられた。 つまりは、今後ドラコルルはパピの承認がない限りはPCIAを動かせなくなったのである。 ドラコルルの働きは目を見張るものがあり、独裁政権時代のような重苦しい雰囲気は町から消えうせ、 街を巡回するPCIA兵も防犯の要として市民に受け入れられるようにさえなった。 ここまで持ってくるのに流石の長官も苦労したらしく、4年かかったそうだ。 つまり、ここは正確にはのび太の時代と全く同じではなく、4年先の未来ということになる。
「………そういうことですか」 のび太たちは事の顛末をパピに話した。 今ここにいるのはドラえもん、のび太、パピ、ドラコルルである。 ロコロコについては話が横道にそれるからと丁重にお引取り願っている。(本人は少し不満のようだが) パピは一言そういってから少し黙る。 正直、魔法というものは信じられない。それに、もし話が本当だとしてもかなり危険なことには間違いがない。 「パピくんの力を貸して欲しいんだ! 皆を助けるために!!」 のび太がそう言い寄る。 確かに今のピリカは完全に復興し、そのような支援もする余裕は生まれている。 のび太たちにしてみれば、こんなに心強い味方はない。 体の大きさのハンディもビッグライト一本で解決できる。 しかし……パピたちから見ると何のメリットもない。 のび太たちの話を聞く限り、パラレルワールドの出来事。ピリカには全く影響がない。 「…………そのことについて、ぼくらには何の得にもならない」 「そ、そんな!!」 のび太が声をあげたその時、不意にドラコルルが口を開いた。 「だが、友達を救うのは当然の行いだ。……そう言いたいんだろう?」 そういってドラコルルは立ち上がる。 「流石ドラコルル。分かっているね」 「おまえの言いそうな事ぐらい予想がつく。そして援軍としてPCIAを派遣するということもな」 「残念だけどそれはちょっと違う。今回はぼくも参加する。ぼくが参加しなくては恩返しにならないからね」 「…………勝手にするんだな。まあ今のピリカならお前がいなくても政治はゲンブだけで十分だろう」 「じゃ、じゃあ……」 のび太が立ち上がる。 「うん、協力させてもらうよ。ピリカ大統領としてではなく、君の友達パピとして」 「……その割にはPCIAを動かしたりと職権乱用だな」
その時だった。 一人のPCIA兵が部屋の中に入ってきた。 「長官!!」 「どうした、騒々しい」 「ピリポリス北西300キロの海上に謎の飛行生命体が!!」 「「な、なんだって!?」」 ドラえもんとのび太が声をあげる。 二人には、心当たりが一つあったからだ……。 「今映します」 PCIA司令室に四人は来た。 そして、まず映像を確認する。 スクリーンに映し出されたその姿は、紛れもなく先ほどのび太たちを襲ってきたメジューサだった。 「あ、あいつは!!」 「……知っているのか?」 ドラコルルが問う。 「あれが魔界の魔物だよ! 僕らを追いかけてきたんだ!!」 「そうか、あれらが敵というわけだな……」 淡々とした返事だけ返す。 「無人戦闘艇を十機出撃させろ」 「無人戦闘艇……ですか? お言葉ですが空の戦いには空軍の主力部隊のほうが適しているのでは……と」 「敵の正体が分からない以上、迂闊に人は出せん。まず戦闘艇で相手の出方を見る」 「了解しました」 数分後、無人戦闘艇十機がPCIAから発射された。 「さて、敵はどう出てくるか……」 ドラコルルはそれを真剣といった表情でみている。 戦闘艇がメジューサと接触し、体当たりして自爆しようとしたその時だ。 『ウオオオ〜〜〜〜ン!!』 メジューサの目元から何か怪しげな怪光線が発射される。 その光線を浴びた戦闘艇は、続々と石になり、海へと落下していった。
「…………石化光線か!!」 「あの光を浴びたら石にされちゃうんだ!!」 ドラえもんとのび太が慌てふためく中、長官は冷静に物事を判断する。 (浴びせたものを石化させる光線……原理は不明。魔法とでも言っておこうか。 相手が目を輝かせた瞬間に発射。通常回避は不能。 くっ……打つ手なし……か。いや、まて! あの手があった!!) 「パピ、出撃の許可を!」 「えっ、そんなこと言っても向かっていったら石にされちゃうよ!!」 「……勝機はあるようだね」 反論するのび太に対し、パピは何も言わなかった。 これが長官との付き合っている機関の差なのであろう。 この発言をドラコルルは許可ととり、すぐに出撃の準備に入る。 「ま、待って! ぼくも行く!!」 「ぼ、ぼくも!!」 のび太とドラえもんもあわててドラコルルの後を追う。 「……勝手にするんだな」 ドラコルルはそれだけ言った。 果たして、長官は何を思いついたのであろうか……。
また書いてみました。 長官らも絡ませてはいますが、魔界大冒険はいらないという意見があればやめておきます……
いらないね・・・
>>759-762 う〜ん………
やっぱ、小戦争以外のキャラは萎える。
長官はピリカの連中と絡ませた方が面白い。
pれは期待しているよ。 長官だったらヒラ悪魔丸め込んで デマオンへのクーデター扇動したりしそうだ。 場違いにギルモアが介入してきたらおもしろいな。 のび「どーするんだよ、無人戦闘艇が襲いかかって来た」 長官「落ちつけ。この魔界では科学は発達していないはず それなのにわがPCIAが誇る無人戦闘艇が 撃墜されるだけならまだしも、逆に魔界に利用されるとは、変だとは思わないか」 PCIA兵がモニター持ってくる「長官、つながりました。ごらんください」 長官「ちょうどいい、君達も一緒に見たまえ」 ドラ「これは?」 兵「デマオンの隠れ居城のひとつです。我々が潜入して隠しカメラを しかけてきたのです」 ジャイ「大魔王のそばのあいつは!」 長官「わたしの推測通り、敵側に無人戦闘機に詳しい者がいたようだよ諸君」 「…ギルモア、あなたの動向などお見とおしだ。 即刻排除してさしあげたいたいところだが、 あなたはもう少し痛い目を見る必要がある」 わざとギルモアを泳がせる長官
767 :
おなら :04/01/12 00:54 ID:???
おなら
768 :
マロン名無しさん :04/01/12 11:50 ID:QVKxQ9aM
長官系ではないがため叩かれたSSってどんなの? どこにいけば読めますか?まとめみたいなのないのかな?
前スレの600前後に魔界ネタで書かれてる。 別に出来が悪いわけじゃないけど小宇宙戦争ネタじゃないから不評に終わった。 でも叩かれるってほどひどくは言われてないな。
770 :
マロン名無しさん :04/01/12 20:43 ID:QVKxQ9aM
>>769 ありがとう。でも一つだけ?
てか前スレ見られないんだけど…
771 :
マロン名無しさん :04/01/12 20:46 ID:QVKxQ9aM
あとここ以外で、ドラえもんのSSが見られるスレってどこかな?
>ID:QVKxQ9aM どうでもいいけど上げるなよ。 キミだけだぞ、上げてる奴は。 それから770と771のレスなど一つにまとめろよ。 このスレはキミの介護スレじゃないんだよ。 SSスレくらい自分で探せ。
>>772 テンプレに「sage推奨」とは書いてないんだから、別にいいだろうがボケ。
むしろ、お前の方が介護される必要あるんじゃないか?
775 :
772 :04/01/12 22:02 ID:???
>>773 は?バカですかあなた?
この世にはルール以外にも「慣例」ってモノがあるんですよ?
「慣例」って言葉の意味が解らなければ辞書で引いてね。
あと、あかの他人に「お前」はおかしいですよ。
匿名サイトだからこそ、かえってマナーは守るべきですよ。
良かったね、少しお利口になって。荒らしばかりしてちゃいけませんよ。
それにかまってクンの質問スレと違うだろうが、ここは。
>>775 じゃあ、このスレの慣例には放置という言葉はないようだから、
あなたの反応のように反論していいってこと?
このスレ住民にも放置できない奴がいたとはな…
778 :
772 :04/01/12 22:22 ID:???
>>776 当たり前でしょ。
短絡的に見れば放置した方が良いかも知れない。
だが中長期的なスパンで考えたら、
>>773 みたいな人間は悪質な荒らしに変貌する恐れがある。
注意してやるのが人の道。
>>778 相手すると、余計悪質になるぞ
つーかさ、
>>772 のあなたのレスも十分荒らしっぽいよ
無意識か知らんが、無用に煽ってるし
>>778 はぁ?
お前が煽って変貌するほうが遙かに高い。
2chではどっちが効果的か分かるだろ。
ここの住民、作家の面汚しになることをするな。
この話題は
放置×終了
>>780 最後に一言
アカの他人に「お前」はおかしいですよ。
終了
スマソ
783 :
マロン名無しさん :04/01/13 00:31 ID:Du9+jtKO
このスレって面白いなぁ あ げ
煽り耐性がないんだよね。 けっこう嗜好が特殊化したスレで いろんな人が来るのに慣れてないから。 もっとも、772が住人を装った荒らしかもしれないが。
>770-771
前スレは
>>665 を参照
ドラえもんSSはバキスレと
エロパロ板にひとつあるよ。
あああもう、言いたい事があるのに規制で書き込めなくてすげーもどかしかった とりあえず。 その時さん、続きの構想あるなら書いて下さいよ〜! 読みたい人一杯いると思いますよ。
>>786 胴衣。
いらないという意見がひとつでもあればやめるってのは理不尽だよ、その時氏。
それ以上に いる!読みたい!って意見があるかもしれないし。
俺は特に要らないかなあ。 別に嫌がらせでも何でもなく、このスレの現状に満足してるから。
のび太やドラえもんと長官が力を合わせてるってのは何か嬉しいかも。
引用文 「妙だな…なぜ奴らはことごとく僕らの行き先が分かるのだろう…?」 「バカな!ゲンブとギルモアに繋がりがある!?」 「僕らは戦わされていたのか…奴らの手の中で…」 「ドラコルル!なぜだ!なぜこんなことを!!」 「我々、生者は争う果てにしか平和を導きだせない。だからこそだよパピ陛下」 「私が、ドラコルルで在り続けるための戦争だ」 「世には戦争を題材とする書物は数多く存在する、それら全てが緻密に繊細に、そして戦略的に綴られている しかし平和に関する文献はどうだ?愚にもつかぬものばかりだ。だから我、ギルモアが秩序ある平和を創ろうというのだ」 「ドラコルル…ギルモア…高い・あまりにも遠すぎる存在だ…僕に手をだせるところじゃない」 「ロコロコが情報発信機!?」 「僕をクーデターで追いやったのは全て伏線だったのか…いやそれ以前から…宇宙規模……大宇宙戦争だ…」 「平和ならば人を殺してもいいのか!!」 「パピ君…だから僕らがいるんじゃないか」 「僕は最後までドラコルルに到達できなかった…糸は紡がれた…」 【 ドラえもん のび太と大宇宙戦争 〜紡がれゆく物語〜 】 ご期待ください。
>>786-787 その差、17分か
分かりやすいな
俺は、ココが色物スレになって欲しくないんだよ
長官:やっときましたね。おめでとう! このゲームを かちぬいたのは きみたちが はじめてです のび太:ゲーム? 長官:わたしが つくった そうだいな ストーリーの ゲームです! ドラえもん:どういうことだ? 長官:わたしは へいわなピリカに あきあきしていました。 そこで ギルモアをそそのかしたのです スネ夫:なに かんがえてんだ! 長官:ギルモアは クーデターをおこし おもしろくしてくれました。 だが それもつかのまのこと かれにも たいくつしてきました しずか:そこで ゲーム・・なの? 長官:そう!そのとおり!! わたしは どくさいしゃを うちたおす ヒーローが ほしかったのです! パピ:なにもかも おまえが かいたすじがきだったわけだ 長官:なかなか りかいが はやい。 おおくの モノたちが ヒーローになれずに きえていきました。 しすべき うんめいをせおったちっぽけな(じっさいピリカじんはちっぽけなのだが) そんざいが ひっしに いきぬいていく すがたは わたしさえも かんどうさせるものが ありました。 わたしは このかんどうを あたえてくれた きみたちに おれいがしたい! どんなのぞみでも かなえて あげましょう ジャイアン:おまえのために ここまで きたんじゃねえ! よくも おれたちを みんなをおもちゃにしてくれたな! 長官:それが どうかしましたか? すべては わたしが りつあんけいかくした じたいなのです ドラえもん:ぼくたちは モノじゃない(ドラえもんはロボットだけどな)! 長官:PCIAに ケンカをうるとは・・・・どこまでも たのしい ひとたちだ! どうしても やる つもりですね これもまた リトルスターウォーズ・・・・ よろしい しぬまえに PCIAのちから と く と め に や き つ け て お け !!
なんとか闘士サガですか。スクウエアの。 松雪泰子もサガですよ。公表してないけどw
面白い、続き読みたいってレスも結構あるし、 どうでしょうその時さん、よかったら…
漏れは長官その他がちゃんと出てれば、他の大長編とからんでても 全然気にならないんだけど。
皆さん、お久しぶりでございます。 以前、こちらでSSを書いていた外伝担当でございます。覚えていらっしゃるでしょうか? 皆さんもご存じのように、私はしばらく執筆活動を停止しておりました。 その理由は、申し上げられませんが、このスレの方々をはじめ多くの人に 多大なるご迷惑をかけたことを深くお詫び申し上げます。 素直に書くのを辞めますと書き込みを行えばよかったのですが 私はとんでもないバカをやってしまいましたね。私は死んでません。すいませんでした。 ここの作品をはじめ、多くの作品を再開させようかと思います。 こんな私ですが、今後ともよろしくお願い致します。
>>796 ・・・とりあえずここの作品が再開して、
それが間違いなく外伝氏のものと感じられれば信じます
どうなんだろう、これ・・・・ ヌカ喜びしたくないなあ。 期待しすぎると違った時よけいキツいし、 俺もSS待ちだな。
>>796 外伝氏のトリップは外伝担当 ◆uuMg1iXKpg だ。
ここでもバキスレでも。それに外伝氏はそんな品の無い文を書かない。
いい加減にしろよ、こういう人間性最低のレスは。
>>786-787 >>794 そういうのはID出してから言わないと。同一人物と疑われても仕方ないよ。
>>799 >そういうのはID出してから言わないと。
無茶言うなよ。ここsage推奨だろ基本的に。
しょっちゅうageてたら荒らしと同じ扱いにされるだろ。
>>799 786・787・794が同一人物なんて誰でも一目瞭然だろw
IDなんて出すまでもなくな。
それより外伝市に対してのレスは全面同意。偽者とすぐわかったよ
クズが多いな2ちゃんは
>>796 作品を再開させるって言ってるってことはSSを用意してたのかな?
外伝氏の名前を騙るぐらいなんだから、相当な力作を書いたんだろうね。
良い作品だったら誰のSSだろうと暖かく迎えてくれるはず。
他人の名前で作品を発表したところで虚しいだけだと思うよ。
外伝さんの名前を騙るのは止めろ。 悪趣味にも程がある。 あとドラコルル長官は、やはりピリカで活躍して欲しい。 悪魔と絡ませるのは邪道じゃない?
>>796 の外道レスについての俺の意見は
>>799 と全く同じだが、
それよりも俺にとって驚きだったのは、>>797-
>>798 が少しでも信用したようなレスをあげた事だ。
一目見れば分かるだろ騙りだって事は。ここの連中はここまで読解力なかったのかよ。
外伝氏がかわいそうだな、こんな低レベルな連中にあんな力作書いて。まさにブタに真珠だったな。
>>796 本人にせよ他人にせよSS投下してみるしかないだろう
他人が騙っているにしても騙れるだけのクオリティがあれば問題ないし
本人の意志であの死亡報告書きこみをしていたとしても「SSに関しては」歓迎するよ
行いは行い、SSはSS。
>>804 おまえも精神年齢低いな…
もっと落ちつけ。
とりあえずここの連中でひとくくりにするな。
>>805 騙りがSSなんか投下する訳ないだろ。アホか。
もう少し脳を使って書き込みしろよ、知恵遅れ。
ま外伝氏が生きているにしろいないにしろ、もう終わった事だからな。どうでもいい。 この話題はもう止めようや。雰囲気が悪くなる。
雰囲気悪くしてんのも同一人物って気がするな というかさ、ID出してそれが違ったからって同一人物じゃないって 証明にもならないよな?変える方法もあるんだろうし むしろ791,799,801こそが粘着な同一人物に思えるが
>>808 終わった事というのは同意だがどうでもいいとか言うな。
長官も尿道オナニーとかアナルバイブとかするのかな? 誰かこのネタでSS書け。その時でも空想でも外伝でも誰でもいいからよ
何度も言われてることだが 荒らし・煽り耐性に欠けるスレなんだよね。
>>809 791と801については同意だが、799は違うだろ。
お前、
>>799 の全文読んだ?
どこをどうしたらそういう悪意に取れるんだ?
確かにIDに関しての所だけ読むとそう取れるが、
799の書いた外伝さんの事は間違いなく正しいだろ。
自分が気に入らなければ全て同一人物と疑うのか?
また自演とか言い出しそうだが違うぞ。俺は799じゃない。
しかし一気に雰囲気悪くなったなこのスレ。もう駄目かもな。
・もう駄目かもな。 が短絡的。
>>814 心配いらないよ。
雰囲気悪くしてるのはごく少数だし。
藻前も含めてな。
もう駄目とか書くのも充分雰囲気悪くするレスだって
わかってるか?
817 :
814 :04/01/14 23:18 ID:???
>>816 ちょっと待て。じゃあてめえのそのクソレスは何だ?
せめて(藻前も)じゃなくて(藻前と俺も)にしろよクズ野郎。
>>817 認めてどうするんだ・・・・
816を否定するならそういう短気なレスはやめとくべきだろ。
雰囲気悪くしてるって証明するようなもんじゃないか。
今日はマジレスでも何でも 行くとこまで行こう。 まず、住人じゃない奴がいるだろ。
820 :
814 :04/01/14 23:36 ID:???
>>818 >>816 は確かにマナーも何も知らない人間と思うが、確かに軽々しく
駄目とか言ったのは悪かった。それは認めるよ。少し感情的になったしな。
だけど根本的に雰囲気が悪くなったのは事実だろう。どうみてもまともなレスを
荒らしとレッテル貼ったり、
>>796 >>804 >>807 >>811 >>816 みたいなレスが急に増えたり。
しかし住人かどうかと言われてもな?どうだろう。
以前外伝さんがいた頃には一日2回チェックしてだけど、今は週2くらいか。
でも一応全てのレスに目を通してるし、その時氏や空想氏も面白いと思うし。うーん?
それに元々住人って多いかここ?いや、少ないからこそ団結してて雰囲気良かったんだろ?
>>820 814ぽく書かせてもらえば
他については同意だが、816は少し違うだろ。
食いつかれた相手だからという個人的感情に引きずられているな。
自分が気に入らなければ全て同列扱いするのか?
ついでに、俺は816じゃない。
このスレ雰囲気がバキスレ化してきたな。住人数は圧倒的に少ないだろうに。 そして最後にヤムスレ化してクラウンへ移転する、と。 冗談はさておき、少し冷静になれお前ら。揚げ足取りと罵り合いのまま次スレへ進むのか?
次スレは早くて来月だろ いま容量どんくらい?
>>822 みんなが各々の長官像を持ってるから、譲らないんだよな
コアな香具師が多いから、どうしても排他的だし
>>770 くらいからこのレスまで全部要らない。
俺も含めてSSも書けない雑魚が吹き上がるなよ。
正座して職人待ってりゃいいんだよ、俺たち無能者は。
>>825 ここは別にSSスレじゃありませんが、何か?
譲らないっていうのも違うな 一種の共有幻想スレ そのお約束についてこれるかどうかだから、排他的ではある
>>826 そうそう。
過去に大作SS(Sじゃねえじゃん)が多かっただけで
書けなくても盛り上げようはある
>>826 いや、SSスレでもないのにSS見たい、SS読みたいと言ってる住人にも問題がある。
そして他のSSスレと比べられると「ここは別にSSスレじゃありませんが、何か?」
荒らしてくださいと言っているようなもんだ。住人の質も低いぞ、結構。
ま、漫画板カテゴリーで住人の質が高いスレなんてどこにも無いってのは置いといてなw
>>829 正確にはSSオンリースレではないってことだな。
SSを歓迎はするが、SS中心というわけではない
>>826 のような反応は他のSSスレと比べられたからではなく
まずSS書きがいてナンボという切り口で来られたときに多い。
「あったらいいな」と「誰か書け」は違うしね。
あったらいいなとか読みたいなとか言ってる奴に限って 自分では絶対書こうとしないってのは、どこのスレでも一緒だなw
まあもちつけみんな。 この状態もそう長くは続かないだろうし。 冬の風物詩みたいなもんだと思う。 お茶でも飲んでマターリ汁。 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
>>747 とかの本の発売が待たれるね。
それが出れば少しは事態が好転するかな。
今までだって荒らしはあった(他に比べれば少ない方かもしれないが)。 今回はちょっと吹雪が強かっただけだ。
>>834 多分「他」とはバキスレの事を言っているんだろうが、
住人数:荒らしの割合からいけば、現在このスレひどい有様だぞw
あ、あ、荒らしーーーーーーーー あ、あ、荒らしーーーーーーーー ゲームセンターあーらーしー♪
あ、あ、荒らしーーーーーーーー あ、あ、荒らしーーーーーーーー ゲームセンターあーらーしー♪
>>834 そう、ここ数日の北海道に比べたらこの程度・・・
北海道馬鹿にすんな、クズ
>>835 単に2ch全体と比べれば、じゃないか?
>>839 悪気はないだろ。
多分そのまんま吹雪・嵐が強いって意味だ。
841 :
840 :04/01/16 16:17 ID:???
誤解されそうなレスを必死にフォローする漏れ。 必死だなw でももう荒れて欲しくないし。
しかし荒れないと大してレスが来ないんだな、これがまた。 熱狂的な人が多いが、人数少ないからな。 そこがいいところでもあり、悪いところでもある。 あと、北海道は実は日本じゃない。本当はロシアだよ。 カニが取れるからギリギリ日本にしてやってるだけ。 北海道民はそれを弁えて静かにしろよ、クズ
(´<_` )フーン
私は、北海道はおろか南樺太まで日本という認識ですが何か?
北海道はアイヌの人たちのものだよ。 日本人もインディアンやエスキモーを追いやった クソ白人と変わらん。
過去スレにある魔界編読んでみたけど、悪くないね。 このスレにカキコしたのがもったいないなかったな。
さむいな。
なんかギスギスしてきましたね。 長官がご覧になったら何と言われるでしょうか。
>>849 長官はわからんが、パピなら
「僕はスレ住人を信じている。きっと僕の志を継いで(ry」
だと思われ
長官は、「そんな事で荒らしたつもりか(冷笑)」 でどうでしょう。
このスレがまた〜り進行というのは錯覚だったか。 差別発言すんなよ、最低でも。
>>852 ここ何日かそういう香具師らが紛れ込んでるだけなので、
スレ自体がそうなんだと思わないでホスイ
住人は今でもマターリいきたいと思ってるはず
まあ、いい住人もそうでない住人も住人のうちだからな。 ただでさえ住人少ないんだから。
ガタガタ文句のある奴は出てけばいいんだよ。
このスレは特に住人数を必要としていない。
>>800 以降の奴らはこのスレに要らないから消えろ。市ね
和ませるための爆笑ギャグを。 長官が浣腸 面白えええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええ えええええええええええええええええええええええええええええ wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ここで、ロコロコに今のこのすれの状況について延々と語ってもらいたい。 何行くらいになるだろうか?
スレが二つほど埋まるw
(全略) 1行で済む
長官の話をしようよ ネタがなかったら恒例のギルモアいじるネタでいこう
2月の本はマジで面白そうだしな。 それが出たら読後レポートでも書くかな。
>>862 よそのSSスレでもあてはまることだが
クズって言葉を使ってる書き込みにはろくなもんがない
NGワードであぼーんだな
SSの中で出てきたら困るが、当分SSは来ないだろうし
>>864 バキスレのドラえもん麻雀にはクズって言葉良く出ると思ったが
SSはまた別だろう
867 :
マロン名無しさん :04/01/18 21:24 ID:+9Pu9RMQ
バキスレはエンターティメント系のSSが主だからな VS氏のギャグとか、パオ氏のRPG風冒険物とか ここは人間ドラマ系が多いから
最近、小宇宙戦争を再び読み返してみてラストの地球人巨大化も 長官の中では折り込み済みだったのではないか、という気がしてきた。 悪魔の頭脳の持ち主である長官ならば、かたずけラッカーやチーターローションの 効力が切れたのを見た時点でスモールライトも時間がたてばいずれ効き目が 切れると気付いてもなんら不思議はない。 それ以上に地球人が巨大化時になんら慌てることなく部下たちに向かい 何をしている、撃て撃て、 とか 狼狽えるな、至急機甲師団を呼べ という指示を出しているがギルモアがいうならともかく 長官ならばそのような事をしても既に焼け石に水ということはわかっているはず。 もし長官がパピを処刑してギルモア政権を磐石にしようと考えていたならば 地球人達を捕らえた時点で早めに処刑したほうが自然であるように思える。
もしかしたら、長官は早い時点でスモールライトの効能時間を 既に解析していたのかもしれない。 その上でギルモア戴冠式時(パピ処刑時)には地球人は巨大化すると踏み、 さらに保険としてロコロコの長演説の時間を組み入れパピを助けギルモアを 失脚させるつもりだったのではないだろうか。 あくまでこのスレ的な考えではあるがギルモア、パピ、地球人達 登場人物全員が長官の手の上で踊っていたにすぎないという気がする。
>>868-869 1レスにまとめろよ、低能
それになんでも「悪魔の頭脳の持ち主」だからで片付けたら
キリねえだろチンカス
>>868-869 と
>>871 は明らかに同一人物だな。
自作自演ご苦労様です。芯でいいよ。
きっと長官も君に市ねと一言吐き捨てる。
スレ汚しすんなヴォケ
Part2まで良スレだったのがPart3になってから 良スレ→普通のスレ→凡スレ→駄スレ→クズスレ→罵り合いスレ 信じられないほど急降下してるなこのスレ。外伝さんの力はやはり大きかった。 さて、復活はあるのか。
>>870 と
>>872 は明らかに同一人物だな。
自作自演ご苦労様です。芯でいいよ。
きっと長官も君に市ねと一言吐き捨てる。
スレ汚しすんなヴォケ
>>871 と
>>874 は明らかに同一人物だな。
自作自演ご苦労様です。芯でいいよ。
きっと長官も君に市ねと一言吐き捨てる。
スレ汚しすんなヴォケ
私は情報組織に関わる者として人間の“悪意”というものを確信している。 人間の善なるものを信じてはならない! 世界の全てが賛同してもそれが人間の善なるものに依拠する考えであるならば、 PCIA長官はたった一人でもそれを信じてはならないのだ! その戒律で私は国政に携わってきた。 善なるものを守る権力とは、善なるものの力を頼りにしてはならないのだ! パピ、お前の言うことは人間には出来ないことだ。 欲望を持ち悪意を持つ生きた人間には不可能なことだ! お前の理想を信じて国民が動いては危ないのだ! ↑元ネタはとある漫画のセリフなんだけど。 長官がクーデターに踏み切った理由としては、俺のイメージ的に一番近いかな、と。
>>868-869 それを基本に物語を再構築すれば
「もうひとつの宇宙小戦争」として一つの話にできるね。
“The another side of Little Star Wars”とか。
>>878 876じゃないけど「沈黙の艦隊」(かわぐちかいじ)で間違いない
ちなみに作中では、主人公と対立する大統領のセリフ
なつかしいなあ
>>879 サンクス
言われてみればそれっぽい
ガキの頃読んだから細かいことは良く分からないが
とにかく難しくて頭のよさそうなこと言ってる漫画だと思ってた
各国首脳があつまって議論するところがかっこよかった
>>877 長官スレのSSはある意味みんなアナザーストーリーと言える
パピの視点からのSSってあったっけ?
ギルモア視点のはあまりない。
>>876 PCIAが独立戦闘国家宣言するわけですな
長官「戦闘・・・とは何であるか、○○(部下名)?」
部下「ハッ、我が意思達成を敵に強要する事を目的とした実力行使であります」
長官「よし」
>>882 前スレでいっこだけあった気が>ギルモア視点
あとはほとんど長官主役の長官視点
パピ視点のはほんとに無さげだな(盲点だったかも)
んじゃ俺も沈艦ネタで 「ピリカ政府軍よ・・・・ この世にお前たちより強い力が存在することを教えてやる!」
米大西洋艦隊が全滅する場面なんかはそのまま小戦争冒頭の 政府軍全滅の場面に当てはめて読むとイイ感じですw
>>868-869 よく考えたら、本当にパピ個人を失脚させるつもりがあれば、長官ならあんな大規模な
クーデターを起こすまでもないと思う。それをあえて行ったということは、ピリカに潜む
悪を燻り出して一網打尽にして、将来の禍根を断つ、とかいう目的があったんじゃないか
と俺は推測する。手を汚したがらないパピには出来ないということで。
最近過疎ってますね。残念ですよ。
各々の長官観を垂れ流すだけのクソスレと成り下がってるな・・・ 初代スレから居たが、ついていけんよ 外伝さんカムバック!
868,869だが私は自作自演なんぞしとりゃせんが。
そもそもするメリットがないし。
個人的には1スレの頃みたいにネタ書き込みが増えて欲しい。
その結果として2スレのSSの黄金期がおとずれたわけだから。
で、もうちょい考察するとパピと長官の間に何らかの政策的対立があり
その結果、ギルモア共にクーデターを起こしたのではないかと思う。
例えばそれが
>>887 のいうようなことだったとして
長官のとろうとした政策および実行方法がパピの思想、信条からして何があっても
受け入れ難いものだったとか。
その政策を実行し終え自分の役目が終わったと考えた長官が
この後、どのよにしてギルモアを失脚させてパピを政権に復活させようか
戦略をたてていたところに地球人がパピを助けにきたのは渡りに船だったのでは。
しかも地球人達をパピと同じ死刑台にのせることで、
長官の読みどうりの時間帯に地球人が巨大化すれば確実にパピは助かるわけだし。
>>889 ちょっと同意。各々の長官観(変な語感w)を書き示すのは結構だけど、
それを練り上げて物語にする方が、ある時以降現れてないのは残念。
大好きなスレだけに、かえって今の状況は辛い。
でも外伝さんの事は無理いいなさんな・・。寂しいのは分かるけど。
俺の場合は自分の長官観つーより
ここのスレ特有の共同幻想(長官とパピの仲とか)を前提に見たりネタ出ししたりしてる
それで
>>450 あたりからみたいにグダグダやってるだけでも楽しいけど。
1スレでメジャーなネタ(基本路線?)が出て、以降ハイクオリティなSSが続いたから
ネタ出しの余地は1スレほどないのかも。
ぶっちゃけギルモアに理があって無能パピ非道長官という構図でも
説得力と面白さと登場人物への思い入れがあればかまわないんだけど、
自分で練り上げる力はない。
外伝氏がハイレベルなのは認めるが・・・・・いやすまん、俺の主観だ。 だけどパート2の中盤とパート3の現在とでは同じ長官スレとは思えないな。 住人数が少ない分、純度と団結力が高かったのがここの自慢だったのに。 今はバキスレの最悪期を見るようだ。SS来ないわ荒らしは来るわ。
894 :
891 :04/01/20 07:07 ID:???
>>893 >>891 と矛盾するけど、ここはSSスレじゃないからな。
でもクソスレとまで言わないけど、平凡なスレになっているのは事実。
もうすぐPart4か。復活出来るのかな?また良スレに。
見るたびに荒らされてそうでこわいよ、正直。
意外と沈艦読者が多い事がわかって密かに嬉しがってたりする漏れ 「政府軍の作戦は常識的な数量の足し算の上に成立している。 だが・・・戦闘においては必ずしも1プラス1が2ではない。もちろん 5にも10にもなりうるが、1プラス1が1になることもあるのだ」 「・・・政府軍は戦闘が何によって動くかという事実を忘れている。 戦闘を支配するのは人間なのだ」 いかにも長官が言いそう。人間関係重視の現場主義。
>>885 ピリカにPCIA以上の「強い力」なんてないと思うw
政府軍が100万とかならともかく。
…とマジレスしてみたり
“PCIAに不意を突かれて全滅した”としか情報がない政府軍。 実際どのくらいの規模なんだ?
>>896 人口一千万人中政府軍100万、それとは別にPCIA80万だとしたらリッパな軍事国家だな。
「明るく楽しい国」とか言っても。
PCIAの総勢80万てことはないのでは。 ゲンブ氏はギルモアの軍およそ80万、とは言ってるけど PCIAが何人とは作中で触れられてなかったと思う。 軍と情報機関であるPCIAは基本的に別組織じゃあないのかな。
情報機関と陸海空軍をあわせてPCIAだったと思う。 軍人が80万で非軍人の構成員が少数精鋭って感じかな?
>>898 すごい大軍という可能性も>政府軍
大軍ゆえの動きの悪さ、指令系統の欠陥などを突かれてあっさりアボーン
もともとピリカ国軍の総数80万強ぐらいの人数であり そのほとんどが軍の最高指導者であるギルモアに反乱軍として ごっそりもっていかれてしまい、パピ側の政府軍は ちょこっとしか残っていなかった為にあっさり負けてしまったとか。 で、情報機関の必要性を重視した長官が軍の情報部を格上げして PCIAを創設したなどと妄想してみたり…。
>>902 それに加えて政府軍が平和ボケでぶったるんでた説をw
>>903 PCIA=元々国軍説は昔から出てるけど説得力アリだよね
>>903 しかし諜報機関の必要性を全く理解しないギルモア将軍。
PCIAなどという部署をつくるより無人戦闘艇を大量導入したほうが…。
しかし、結局長官の熱弁に根負けして
わかった、わかった、お前の好きなようにしろ。とかいって結局設立。
>>905 それが後に自分を権力の座から引きずり落とすことになろうとは、
目先のことにばかり気を取られて大局的に物事を見る目がないギルモアには
知る由もなかったのであった・・・ですか、やっぱり
血も涙もない長官のストーリーも見てみたいな
>>907 前スレに一つあったけど読んだ?
まだなら665の過去ログからどうぞ
今思ったんだが… 政府軍が全滅してPCIAが軍事力を独占してたとしたら、 わずか11機とはいえあの自由同盟の戦闘機はどっから調達したんだろ? いやそれ以前に小衛星帯の秘密基地はいつ作ったんだ? クーデター起こってからなんて作りようがない気が…
パピ大統領就任→政府軍全滅→パピ亡命 この期間がどれくらいあるかで違ってくるね
パピを逃がした後、ゲンブ、ロコロコ達、政府側の残存勢力は 残った戦闘機に飛び乗り決死の覚悟で小惑星基地に逃亡したのかな。 小惑星基地は大昔に惑星外の監視や、政府の要人が緊急時に避難する為に 極秘に作られたものとか。 そういった施設が小惑星帯には無数にあってPCIAも場所の特定ができなかったのかも。
>>911 原作のセリフにもつながるね。
「さすがのPCIAも探しようがないわけか」
「いや、それが探しているのです」
いろいろ妄想が広がって楽しいね
「鯨のような」宇宙船の初登場時を見てちょっと思った。 熱線にやられて焼けてちぢれているはずのスネ夫の髪だが ジャイアンが宇宙船を攻撃してる間に元の髪型に戻ってる。 彼はよほど強力な整髪剤を使ってるのか。 それともわずかの間に髪をセットし直したのか。 なんにせよ、スネ夫にとってあの髪型はよほど大事なもののようだ。
スネ夫と入力して一発で変換できることに驚きました
916 :
マロン名無しさん :04/01/22 20:46 ID:98gLdCed
すいません、遅くなりました。 ●長官スレSS&しりとりスレ しりとりのルール● ・”ん”がついたら、その手前の題から再スタート ・漫画のタイトルONLYでしたが、漫画のネタならもうなんでもいいです。 ・濁点の有無は関係無いです 例:ルーキーズ→スクライド ・新スレとともにリセットされます。が、なるべく既出のネタは控えるのが望ましいですね。 ・ここはSS&しりとりスレです。しりとりだけでなく、キチンとSSに感想をつけましょう。
917 :
マロン名無しさん :04/01/22 20:47 ID:98gLdCed
では一発目いきます。 みんなもドシドシ参加してくれ! のび太 「た」か「だ」
ここでもヤムスレ住人が荒らしてるな。
ここをSSスレだと思ってるし。 ここの住人が放置を覚えるためのいい試金石じゃないか。
ドラえもんしりとりならやっても良い
ドラえもんしりとりって ドラえもん→えんぴつ→ピリカ→リストラ というように2文字以上の言葉で最初と最後以外の文字のどれかから続けるあれか。 使う単語をドラ用語に限定してやれるんならやってもいいが、 このスレでやることじゃあない。
本当に相手にしない方がいい。 しりとりテンプレを張った奴はバキスレ・ヤムスレを潰そうとしている奴。 今のバキスレの現状をみてもらえば分かるけど、スレを潰すまで暴走するぞ。 老婆心から忠告しますが、一切無視、全部スルーが最善。 このスレまでバキスレみたいになって欲しくない。本当に、相手をしたら駄目。
他のSSスレのしりとり厨は半分はスレの趣旨に沿ったことをするからタチが悪い。 スレ自体にパワーがあれば歯牙にかけないで流せるんだろうけど ここも停滞期っぽいし。 ここで他のSSスレがどうのという話題をスルーしなかった結果が 調子づいてあちこちのスレに飛び火したしりとり厨だろう 閉鎖的って言われても淡々と長官マンセーだけしておけばよかったのに。 ついでに俺にSSをかく力があればこんなマジレスなどせず 現状になぞらえたSSを書いて主張するんだがなあ。 長官がハッとする切り口で警告を発したりするの。 単なる長文レスじゃうざいだけだし、誰か書いてくれんかなあ。 などと書くとSS書けという奴ばかり多いとか、都合のいいときだけ 「SSスレじゃない」と言うなとかいう奴もいるんだよな。 900前後から、SSはないにしろ、いい流れになって来たと思ったのに。 その流れのまま、しりとりはスルーしよう。 あんまり長いと改行数多すぎて書きこめないんだよな。いいかげんにしとこう。 ちなみにこれは縦読みななめ読みのたぐいじゃなです。ただのグチ。 名前欄にロコロコと書いとけば少しは許されるかなと思ってダラダラかいただけ。 え、チーフコックがスペシャルドッグフード用意してるって?
バキスレは潰されそうだな、本当に。バキスレと長官スレのSSを読むのが 俺の漫画カテゴリで一番の楽しみなのに。ここの住人は相手をするなよ。 本当に憎い。しりとり荒らしと、それを排出して知らん振りのヤムスレが。
そゆ話題自体やめよう
バキスレではしりとりを受け入れる事を容認したよ。
だからお前らキモオタもそうしろ。パオのいうとおりにしろ。
>>917 タルルート
「と」
>>927 パオがいつそんなこと言ったんだ?
もういいから消えろ。このスレだけでなく、2ちゃん全体から。
>>914 それはまあ、顔がボコボコになっても次のコマで元に戻るという、
漫画文法の一つというか・・・・この頃あんまり見ない気もするが。
と、マジレスしてみる
パピは10歳で大統領になったとは書かれてるけど、 その就任から何ヶ月or何年でクーデターが起こった、とかは どこにも書いてない じゃあ地球に来た時点で10歳だとは限らないよな、と今気付いた
mfがkljfg;あlkjflk;あjfl;kじゃdl;djぁkdfじゃ fっはkdf;ぁskdjf;あldkjふぁl;ksjふぁ;ksdjf fdkぁhdg;ぅあいお4j5@おいうjどpfじゃsl;dfじゃ;ldfk lfkじゃlkdfはldくらい5rjぃあdfkじゃldくfがkldjrふぁ kdjふぁ;ぃうf9あ4いおj5みldふ7あ9wふぇじl:だsふ:じゃkdsfj dkfじゃ@せ95鵜p34jふぁ8阿hgkjsdf@いあjぽえ klfは追いsdる青うぇ5位阿jdfkじゃdvなえ djふぉpかうdsf9p8うあ4ぽけあrlpじゃdsふぃおp@うあぢ たとえばさ、この時間に長官が死ぬんだよ。そうすればいい感じになる。 いや・・・でもそれだとエマが納得しないか。あいつは頑固だからな。 やっぱり鯖の味噌煮込みにしよう。そうすれば青魚嫌いの潤も食えるしな。
>>931 何気に衝撃の事実じゃないかそれ…
今までずっと10歳だとばかり
今、SS書いてるんだけどスレの流れ的に投下したらまずい?
>>933 書いてはないけど
文脈からして10歳くらいだろ
「小さくても年はきみとにたようなものです。」
>>934 日
スレの流れ的には干天の慈雨だが
スレの残り(レス数・容量)的には微妙
俺は歓迎するよ
>>936 では、とりあえず1本目おいときます。
万が一、評判が良さげだったら次スレで続きやってみます。
その日、パピの心は執務室に駆け込んできた秘書官の報告によって 千々に乱されていた。 このような事態にあるときこそ心を落ち着かせ、物事を冷静に判断しなければならない。 齢十にして惑星ピリカの大統領となった彼は、当然そのようなことは分かっていたが どうしても平静さを取り戻すことはできなかった。 地方で起きた内乱の鎮圧にあたっていたはずのギルモアの軍勢が、突如として翻し首都ピリポリスに向かい侵攻を開始したのである。 この報告を受けた大統領官邸では緊急に閣議が起こされた。 しかし、それに参加した閣僚は全体の半分に満たない人数しかいない。 政府側に残された軍備、兵数では到底ギルモアの軍に太刀打ちできないと 踏んだ者達が早々にピリポリスから逃亡してしまったためだ。 それでもピリポリスに残った心ある閣僚等、大統領直属部隊の代表者 愛国心に溢れる官僚達はこの事態にどう対処すべきか 必死に討議をしあったのである。 だが、当然と言うべきか自軍と反乱軍との圧倒的な力の差を復す案はでなかった。 普段ならば、落ち着き払い、誇りと自信をもって自らの職に当たっている 部下達が、今は、慌てふためき、冷静さを失い、者によっては怒号すら発しながら 空のような議論を重ねている。 だが、パピは議論に参加せず、一人考えていた、 ドラコルルが何故…。と。 そしてパピは一月程前のことを思い出していた。
SSキタァァァァァァァァァァァッッ
けっこう力作の予感。ガンガレ
うんこ氏ね
日
干天の慈雨だが
↑
すまん、教えてくれ
これってどう読むの?
>>936 さん頼む
SSスレが結集して、しりとりに対抗しましょうッッ!!
>>943 うむ、スルーを心がけましょう。
というか、こういうリアクションもイクナイとは思うンですよ
>>942 カンテンのジウ
そろそろスレ立てていい?
>>938 面白くなりそうですな。
次スレにまたがってもいいから完結させて下さい。
>>940 >>947 応援有難うございます。
次スレができたら続きをのせることにします。
とりあえずパピのピリカ脱出までを書こうかと。
後、タイトルとかは皆さんでつけてもらえると有り難いです。
久々にSSキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
>>933 どっちにしても10代前半でしょう。
でも13歳だとしたら受ける印象はかなり違うけど
コンビニで大長編大全集2を見た。小戦争が巻頭だったよ。 特集記事みたいなもんはなかったけど、小戦争が大きい誌面で 見れるのは結構貴重かもしれん。
俺はそんなに小戦争面白くはなかったが。ほかの作品の方が面白かった。 武田哲也の歌詞には感動したが。 俺が年を取ったからかな。漫画が面白くないのも、歌に感動したのも。
あーぼくはーどうしてー大人になったんだろう あーちんちんーどうしてー子供のままなんだろう
じゃ、そろそろスレタイ案でも出してくか? とりあえず、 【悪魔の】ドラコルル長官スレッドPart4【頭脳】 悪魔の頭脳って今までなかったんだよな意外にも
では、俺もスレタイ案を 【4スレを】ドラコルル長官スレッドPart4【襲撃せよ】
【総員】ドラコルル長官スレッド4【出動せよ!】 テンプレも第2・第3スレみたいな神が降臨すればいいなあ
>>955 いや、マジで聞くんだがこの現行スレにいつ神が降臨したよ?
一応すべてのSS目を通しての疑問なんだが。外伝氏は神と思うけど。
テンプレの事を言っている
>>958 なんかねー、最近痛い人がいるんですよ。
必死だから文脈に合ってなくてもキーワードに食いついて脊髄レスするの。
その時氏再臨ですか。 現スレに続き次スレでも素晴らしいテンプレをありがとうございます
>>956 上手い。
このスレのテンプレに匹敵するものは
ネタ的にもう無理かと思っていたのに。
>このスレが即死を回避し、軌道に乗せましょう。
このスレの即死
の方がいいかと。
962 :
マロン名無しさん :04/01/25 13:13 ID:B7V/0BXh
今思えば「大長編ドラで一番格好いい悪役はドラコルル」という 初代スレタイはなかなかの優れものだった気がする。 今はもう住人が定住してるからこのスレタイでいいんだろうけど、 ドラえもんスレを「ドラ」で検索してる人にも分かりやすかっただろうし。
ageてすみません…
じゃー 大長編ドラで一番カッコいい悪役はドラコルル長官part4 とか?原点回帰ってことで
>>956 「素晴らしいテンプレだったよ、その時さん!」
俺もスレタイ案をひとつ。
【上司にしたい】ドラコルル長官スレッド第四弾【NO.1】
↑こういう意見もあったよね、確か。
>>962 初代スレを立てた人自身はホントに何気なく立てたのかもしれないけどな。
でも目に付いてインパクトのあるスレタイだったと思う。
【悪魔】ドラコルル長官スレッドPart4【天才】
しかし「悪魔のように」というすごい形容詞の割りに 「悪ぢえが働く」ってのもなんかスケール小さい気が… ていうかパピが評価してるの悪知恵だけかよ(w
外伝さんの作品をみて長官はすごい人物だと思ってたが、 今度発売されたドラの単行本を見たら、多少知恵の回る小悪党って感じだったが。
そのギャップを楽しむスレでもあるよ。一部の住人にとっては。 いい意味でも悪い意味でも妄想と創作の力を感じられるスレだ。
970 :
968 :04/01/25 18:34 ID:???
>>969 悪い、外伝さん以外のSSはここでは読んでない。
俺も
まーでも妄想させるだけの魅力が長官にはあるのじゃよ。 ということでいいじゃないか。
>>970 そういうことは聞いてないんだけど
言わずにおれないみたいだねw
そりゃ物事を正確に伝えるのは大切なことだよ
そうそう。 文脈から逸脱している受け答えは 物事を正確に伝えているとは言いがたいもんね。
そろそろ建てていいころかな。 テンプレには ※sage進行推奨 ※荒 ら し は 放 置 とか加えたい。
荒らしは放置だと? それが出来てたら他のSSスレは潰れてねぇよ。
かつてヒナタスレというのがあったが<今もあるけど> あまり荒らし対策のようなテンプレを並べると 「ここは荒れやすいスレです」と宣伝してるみたいで つけこまれやすい気もする
人がいれば荒れる。 SSスレは決して一枚岩じゃない。
では埋め立て開始だ。 1000取り後は速やかに次スレに移行せよ!
>>972 だな。
妄想のしようがないキャラってのもいる。
長官はここまで想像を広げられる要素を持ったキャラだって事だ。
埋立て開始
ピリカの匿名掲示板でこんなのあるかも 【異論は】ピリカで一番頭の切れるのはドラコルル長官【許さん】 1 名前: 名無しさんの主張 投稿日:24/11/25 14:15 ID:xxx32Y6ei 間違いない!!
987 :
986 :04/01/26 22:09 ID:???
でも2はこうかもな。 2 名前: 名無しさんの主張 投稿日:24/11/25 14:15 ID:??? ウッセー、糞スレたてんなっヴォケ!! お前PCIAの工作員か?
3 3 名前: 1 投稿日:24/11/25 15:01 ID:??? おれは長官につかえる本当のPCIA兵だ。 実際に長官に会ってる俺が言うんだから、間違いない!!
4 名前: 名無し 投稿日:24/11/25 15:05 ID:??? とりあえず長官マンセー >2 自由同盟の生き残りハケーン
5 名前: 名無しさんの主張 投稿日:24/11/25 15:15 ID:??? >2はきっとあれだな。 PCIAに入りたかったんだけど駄目だったんだよ。 とりあえず生暖かく見守ってやるのがいいと思われ。 俺も長官マンセー
6 名前: 名無し 投稿日:24/11/25 15:28 ID:??? >2 PCIAに通報しますた
7 名前: 名無し 投稿日:24/11/25 15:35 ID:??? それよりギルモアスレ即死しそうでワロタw
8 名前: 名無し兵 投稿日:24/11/25 15:57 ID:???
>>7 あそこageたのお前か?早速荒らされてるぞ・・・
9 名前: 名無し 投稿日:24/11/25 16:05 ID:???
>>7 てか、あそこの連中やばくねえか?
ギルモア思いきり叩いてるし。
ギルモアが見たら即刻タイーホ、死刑かもしれんぞ。
ま、言ってることは確かなんだがな…
10 名前: 名無し 投稿日:24/11/25 16:20 ID:??? >9 ギルモア叩いてんのはPCIA兵という噂もw
11 名前: 名無し市民 投稿日:24/11/25 16:55 ID:??? ここの1って本物のPCIA兵かな。 だとしたら内部情報キボン。 いつどこに行けば実物の長官を見られるか、とか。 でも、ギルモアはイラネ。 毎日、嫌になるくらい肖像画見てるし。
スレが終わりに近づいている…。 一応、好評を頂いた者として、最後にこのスレに足跡を残しておきます。 申し訳ないのですが、今しばらく復帰には時間がかかりそうです。 何とか怪我のほうは回復したし、事故の後処理もようやく終わりました。 しかし、未だ書こうという意欲が湧かないのです。もうネタそのものは私の中に沢山たまっているというのに… 何とかそのうち手をつけましょう。それまで、どうかお待ち頂けたら幸いです。 このスレの方々にはかなりお世話になりました。考えてみれば、ほんの数話とはいえ、私もUPするのが 結構楽しみでした。どのような評価を受けるか、毎回生唾を飲みながら見守っていましたし。 いつかまた、必ず復帰したいと考えています。それが、あの作品に好意を寄せてくださった方々に 対する唯一にして無二の良策でしょう。…いつになるかはまだ分かりませんが。 それでは、その日まで… ありがとうございました。
あせらず、心身ともにゆっくり休めてください 復帰の日を心待ちにしています。
↓1000どぞー
1000 :
マロン名無しさん :04/01/30 06:40 ID:5k4hugI8
なんでだれも1000とらないの?
1001 :
1001 :
Over 1000 Thread このスレッドは1000を超えました。 もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。