音楽理論質問スレッド Part 15

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420ドレミファ名無シド
>>408
まずHRHMってのは圧倒的多くのケースでトニックだろうがドミナントだろうがサブドミナントだろうが
所謂パワーコードしか使わないのでトライトーンが発生しない。
トライトーンが発生しないので解決欲求が非常に弱くドミナント→トニックという強力に終止感を感じるポイントでも
終止感が弱い。
そのうえフレイズ(メロディ)の構成自体も、その曲のトーナリティのトニックメジャー、ペンタ、
平行調のマイナースケール等ようするに「スケール一発」で一曲を通して演奏する方法を用いており
ジャズ、特にビバップのようにコード感を出すフレイジング、例えばドミナント時にドミナントを示唆する
フレイジングは使われない。つまりサブドミナント、ドミナント、トニック、いずれにおいてもフレイズのカラーは
変わらない。所謂ホリゾンタル、という方法である。
(コード感がない、出さないのはロックに於いては重要な要素ではないのでそれ自体は問題ない)

ジャズの場合、ドミナント時に解決欲求が特に強いオルタードテンションを多く含むラインを用い
トライアドのコード構成音であるルート、3rd、5thに解決させる場合が非常に多い。
不安定→安定という流れなので必然的に終止感が強力に出る。
HRHMの場合は前述のようにドミナント時でもほぼ安定なのでトニックに戻っても終止感が弱い。

もちろんマイナーコードでの6度終止やメジャーコードでの9th終止等
故意に終止感を薄める方法もあるのだが、ジャズ(というよりバップ)の基本理念は
コードを細分化しドミナントモーションを発生させ、如何に気持ちよく解決させるか、にある。