574 :
名無しさん:
「オケ・ビジネス」盛況 ロシア
クラシック音楽の世界では、演奏家やオーケストラの水準の高さで知られるロシア。
外国の音楽家にとっては、一度は共演してみたい魅力的な存在だ。一方、ソ連崩壊
前後からの経済混乱でロシアの演奏家の台所は火の車。そこで、「ロシア・ブラン
ド」を使った“にわか仕立て”のオーケストラなどを、外国の指揮者やピアノ、バ
イオリンのソリストたちに安価で用立てるビジネスが、モスクワでひそかに繁盛し
ている。
「そんな名前、聞いたことがない」。ロシアきっての名門・国立ボリショイ交響
楽団(BSO)のシャラショフ事務局長は首をかしげた。今年1月、日本人の若手
女性指揮者が「ロシア国立ボリショイ交響楽団の首席指揮者に就任」と日本で話題
になった時のことだ。調べてみたら、実は「ロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウ
ム」という、BSOとは無関係のオケとわかった。「国立」でもなく、昨年5月に
新設されたばかりの民営オケだった。そこの芸術監督とされているロシアの著名ピ
アニストに聞くと、意外な答えが返ってきた。「頼まれて名前を貸しただけ。注文
があればメンバーを集め、その時かぎりの演奏会をやる楽団だ。日本人には申し訳
ないが、それが実態だ」
575 :
名無しの笛の踊り:02/03/08 23:59
西本に物申すさんサイコーーーーー
このスレ、どんな週刊誌よりも強烈な記念碑的スレになったね!
576 :
名無しの笛の踊り:02/03/08 23:59
>>574 もうえーって。
それより、超重要局面に来ているのだ。
577 :
名無しさん:02/03/08 23:59
ミレニウムの事務局長で、事実上のオーナーで演奏家でもあるロシア人は、
まったく悪びれたところがない。「指揮者の側が日本のスポンサーをつれて
くる。こっちは水準の高いオケをつくる。経営が軌道に乗れば常設オケにな
る。どこでもやっているビジネスモデルじゃないか」
日本でのCD発売が予定され、公演も計画されているという。ジャパンマ
ネーでひと旗揚げようという新興ビジネスマンさながらだ。「国立? 手違
いでそう発表されてしまった。事実ではないので、直す」と、気にするふう
はない。こうしたオケ・ビジネスの底流にあるのは、ソ連時代末期からの経
済混乱で一流オケが軒並み経営難に陥り、楽団員の生活が極端に困窮したこ
とだ。西側世界にとってはわずかなカネで、腕の確かなプレーヤーをいくら
でも雇える状況になり、外国の音楽界が飛びついた。欧州の指揮者が自分の
専用楽団をモスクワで編成したり、かつてロシアに進出していた日本のオウ
ム真理教がつくったオケもあった。買い手と売り手がいれば、ビジネスは栄
える。音楽評論家のバルガフチク氏によると、現在のオケ・ビジネスは3通
りに大別されるという。(1)名前だけのオケをつくり、注文が入った時に
メンバーを既設オケなどから集め、演奏会や録音をこなす(2)困窮した常
設楽団が、カネをもらって外国の指揮者やソリストと共演する(3)海外公
演だけを目的にした寄せ集めオケ。
578 :
名無しの笛の踊り:02/03/09 00:00
そうだ、大変な局面だ
579 :
名無しの笛の踊り:02/03/09 00:00
580 :
名無しの笛の踊り:02/03/09 00:01
???574/577は粗し?
581 :
名無しの笛の踊り:02/03/09 00:01
>>577 分かったから。
物申すだけでいいんだよ、今晩はさ。
582 :
名無しさん:02/03/09 00:01
モスクワにはこんなオケが10ほどあって、消長を繰り返しているという。
一流オケ団員のアルバイトで成り立っていることは周知のことだが、うしろ
めたさもあって表だってはだれも積極的には認めたがらない。「好ましいこ
とではないが、禁止はできない」と、ある名門楽団の事務局長は話した。
モスクワの魅力は、ブランドとしてのロシア音楽、演奏家の水準、そして
「安さ」だ。モスクワで1月10日に開かれた日本人指揮者による「ミレニ
ウム」の演奏会に雇われたプレーヤーの一人は、別の有名楽団の専属。著名
なモスクワ音楽院で実技を指導する教師でもある。だが、「ひと晩の日当は
15ドル(約2000円)。ロシアの現実です」と打ち明ける。寄せ集めオ
ケの海外公演に加わったことのある別のプレーヤーは、1日10ドル、演奏
会の日は30ドルだったという。業界関係者によると、由緒あるモスクワ音
楽院の大ホールを借りても、楽団員の日当や楽器、楽譜のレンタル代などを
含め、1回の演奏会をやるのに「1万ドルあればおつりがくる」という。
オケ・ビジネスを成り立たせているもう一つの背景には、ロシアの楽団名の
混乱がある。ソ連時代から「国立交響楽団」といったそっけない名称が多く、
ロシア人にとってもまぎらわしいため、首席指揮者の名前で呼び分けるのが
慣例だった。加えて、海外公演が増え、外国の興行主が海外用に別称を使わ
せるケースも続出した。歴史のある楽団でも、「国立」「ロシア」「モスク
ワ」「フィルハーモニー」「管弦楽団」などの名前が入り乱れ、外国人には
“にわか仕立て”のビジネス・オケとの見分けがつきにくい。「外国のファ
ンには申しわけないが、実際に演奏会に行き、録音を聴けば、本物か偽物か
は、わかってもらえる」と、本家BSOのシャラショフ氏は話すのだが……。