【28歳の革命】チェ 3スレ目【39歳別れの手紙】
いチェ乙
おチェかれ
..................._
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t:::::::::〈 '"`´ ヽ;~ ー..::::::::::ヽ_
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ノ::::::::::ヽ. ;; !-‐::::::::::::::::::::::y 「私は人間を信じる」
ミ:::::::::::::y、_""">:::::::::::::::::〉
ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ:ノ
.....:::::ヽ、:::::::::::::;.-::::::::::::ヽ
:::::::::::〈 ,,``:::::ヽ:::::::::::::::ヾヽ.
5 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 12:19:16 ID:SIymYSOT
革命に必要なのは「愛」なんだ・・・
28歳・39歳どっちも素晴らしいと思うんだけど、
なんかビデオ撮影臭がするのがイマイチだった。
最初、手持ちしメインのドキュメンタリータッチな撮影法だからか?
とも思ったが、やっぱり画質自体がビデオっぽい・・・。
これってビデオ撮影?
いや、ビデオ撮りでも別にVシネみたいな安い画じゃないからいいんだけど、
フィルムフェチ的にはイマイチ入っていけない画質だった・・・。
>>6 反対に、俺はリアリティを感じたな
>>1 チュめませんでっす
8 :
6:2009/02/15(日) 13:33:01 ID:pnjp6r1n
>>7 まあ確かにそれを狙ってるんだろうけどね。
俺は2年くらい前にイメージフォーラムで観た「蟻の兵隊」っていう
ドキュメンタリー映画に画質といい雰囲気といいそっくりだなぁ・・・、
とか考え出して入っていけなかったw
もうちょい「役者が演技してる」感があるほうが好みなのかも。
二作ともゲバラと一緒に行軍した疑似体験そのものだったなー。
最後彼が死んだ時点で一緒に死んだような気になった。
だからすっごく疲れたよ。
一緒に行ったツレは「ゲバラから人間的魅力をまったくそぎ落としてる」といって
不満爆発だけど。
まあ本人のもつチャームが半端ないからそう思っても仕方がないかと。
死体からですらなんかすごいものが感じられる男だもんね。
10 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 18:34:02 ID:K8n2HLxE
>>4やばいこのAAかっこよすぎ!!!
「私は人間を信じる」今年の流行語大賞にならないかなあ
この言葉、ここ2,3年で一番感動した言葉だな
カストロ議長もよく演説の最後をこの言葉で締めくくるけど
ゲバラの遺志を継いでることをアピールしてるのかな
ちなみに先日NHKでやってたキューバ特集はバイアスかかってた気がする
キューバをネガティブに描きすぎてた
「貧しさを分かち合うだけの社会」みたいなこと言ってたけど
けれどそれなら日本や米はどうなんだと 「貧しさを下に押し付けて豊かさを上だけが奪い取る」社会そのものじゃないか
理想社会は存在しなくても「理想のある社会」の方がいい
日本のマスゴミってホントに腐ってるよな どうせ無くなるけど
スレチだが、国内にしか市場のないマスゴミ産業が、国内に貧困を蔓延させる
政府を支持してたら、誰も買い手がいなくなるのに
手取り15万の若者が新聞読むわけないしNHKの受信料払うわけがない
でも貧しい若者にこそ この映画見て勇気と希望を取り戻してほしい
残念ながら興行的にはかんばしくないんだろうけど
11 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 19:52:30 ID:mwv7CzQW
>>6 >なんかビデオ撮影・
それ、自分もすごく気になった。
目線が撮影カメラマンと全く等身大の撮り方で、自分も一緒に追いかけて
まさにその場にいるような錯覚に陥る。
特にタニアのハンモックでは横にまるで自分自身が座り込んでいるようだったり、
空の風にゆれる木のざわめきを、寝転がって見上げているように見える撮り方とか
ボリビア兵士がチェのパスポトをカメラ撮影してる横で自分が立って見てるようなシーン、
(このシーン、以外と短くて「なにしてんだろ?」と思ってる間に場面変わった)
空撃うけてる最中は、一度も空を見あげてない(空撃の正体を見とめてない)
撮り方、。しかもこれが現実だったら、自分は声を上げて彼らにも
何かを発言していただろうけど映画スクリーン相手では 何も発声できない状況。
あの山ん中で、背後霊になって まるで自分が当事者のごとく
その場に存在していたような錯覚に陥るんだ。
なので皆 見たあと泣けたり、妙にしんみしりたお通夜気分になるんだなぁと
。
>>1 乙です!
>>6 ソダーバーグ自身が「ピーター・アンドリュース」の別名で撮影監督を手がけ、
特に戦闘シーンの多くや、『39歳』でのラストシーンなどは、
REDで監督自ら撮影したそう。
「手持ちカメラで躍動感のある映像にしたかった」
「観客を落ち着かせない気分にしたかった」
「だから『28歳』と『39歳」ではスクリーンサイズも変えた」って
インタビューに答えてたね。
撮影自体も39日間という超短期で朝から晩まで集中的に撮ったそうだし、
(デル・トロは『撮影中は監督と話をする余裕なんか全然なかった」って言ってる)
あえてそういう作りを狙ったんだろうね。
13 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 20:09:08 ID:mwv7CzQW
まさに背後霊となってゲリラ山中を疑似体験したあとは
しばらく魂を持ってかれたようなw?状態になり、
日常生活の中にあの映画シーンがどっぷりのりかかってきて
夢からさめきれてないような気分だった。
たまたま付き合いで美術館へ絵を見にいくはめになり、
似た環境状況だったせいか(静かで、音楽性がなく、抽象画人物画の絵何枚もながめ
意味もよくわからず、さらにまわりはジジババばっかり)だったので、
それまでの感傷的な何か悪酔いしたような気持ち(お通夜モード)がようやく解けて、
現実の日常を意識したよ。
「私は人間を信じている」
ソダーバーグはカンヌでのインタビューで、
「この映画を一言で言い表すとしたら?」という質問に、
「真に信じる人(true believer)の映画」って答えてる。
あの言葉や状況は厳密には「事実」とは違うのだけど、
(映画の中のエドアルドという若い兵士は
最後にチェに食事を運び、会話を交わしたフリア・コルテスさんと
彼の射殺執行人のマリオ・テランをモデルにしている架空の人物)
全体としてストイックなドキュメンタリータッチの作品の、
一番『キモ』になる部分にソダーバーグはチェの発した言葉として、
自分の一番訴えたかった主題をさりげなく置いてる。
この言葉が観客の心に感銘を与えるた時点で、
ソダーバーグの製作目的は十分達せられていると思う。
心憎いよね、このそっけなさ。
15 :
6:2009/02/15(日) 21:05:38 ID:pnjp6r1n
>>12 >REDで監督自ら撮影したそう。
ああ、やっぱりデジタルカメラなのか。
コストも安く済むし、これから増えていくのかなぁ・・・鬱だ。
観ても判別できないくらいになれば別にいいんだけど。
俺も
>>11のように作品にドップリ没入したかったよ。
16 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 21:23:28 ID:K8n2HLxE
この映画見て素直に感動できるこのスレの人たちなら
「人にとって、人が何よりも大切である」ということを描いた映画も合うんじゃないかな
仏映画の『ぼくの大切な友達』、今公開中のダルデンヌ兄弟の『ロルナの祈り』とか
いいんじゃない
ゲバラの言っていたように「人が人にとって、敵として現れないあり方、人が人を支配しないあり方」
そういう社会がいいよ なんで人が人から奪うんだろう
あと、欲張り言えばグランマ号での上陸シーンやってほしかったなあ
待ち伏せされて初日で82人が12人に激減したのに、あそこから立て直したなんて
信じられない
17 :
名無シネマ@上映中:2009/02/15(日) 21:49:57 ID:mwv7CzQW
>true believer
[狂信者]又は[熱心な信仰者]って意味もあるけど、
「真実(=人間)の信仰者」 かな。
8人乗りのグランマ号に82名も乗っかってた、というのがそもそも不思議だ。
船底に押し込められてたんだろうか。
>>17 >「真実(=人間)の信仰者」
だね。
裏切られて見捨てられて辱められて、
それでも「人間」を信じてるというか。
殉教者の強さというか、本人はいやがるだろうけど、
やっぱりキリストを連想するよ。
あのセリフを発するときのデル・トロの表情と声、さすが。
静かで柔らかい自然体で、「決意表明」なものものしさがないところがねいい。
>グランマ号
重量オーバーもはなはだしいのに、よく沈没しなかったもんだw
>>9 いやー、自分もゲバラが死んだ描写のとこで死んだよ。
39歳の方は始まってからずっとカウントダウンだった。
今の生活はオマケの人生。
_,................._
r::':´:::::;、_;;::::::::::::::::‐-....、_
r'´:::::::::::::::'ヘ!::::::::::::::::::::::::::::::::::、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ゲリラ兵士に必要なのは
,!:::::::::;:- '´  ̄ ̄ ̄` ‐-::、::::::::::::::::i
ヽ::::;r' _,_,,,,,_ ヾ::::::::::::::::l
./::'':! ,;illliiiiiiiiii;、ヽillll仙llllllli;.:::::::::::::;! 他人の頬がぶたれたとき
ノ::::::::l ィ''ヾフヾ :. ;::'` `"`'':ミ';:::::::::::::ヾメ
-='r´:::::::::::l ;:::. .:::::::::::::::::::ミヽ その痛みを感じることができる能力である
ヾツ::::::::::::i:, ( =ー⊃;:. ...:::::::::::::::::::::::::::i`
l::::::::::::::::i;; ,,.:;:' ミ;;;-,,,, .:::::::::::::::::::::::::::::l
.i'__ノ:::::::::::::::::i;;, ;il'' -―ー''''''';::::::::::::::::::::::::::::::::;!
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ヾヾ:::::::::::::::::::::ツ::、,_ ,.,,.;::::::::::::::::::::::::::::::::::r'
ーッ;:::::::::::::::::::::::::::::::"::::::::::::::::::::::::::::::::::;rヶノ
'"ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i'
1000 名前:名無シネマ@上映中[] 投稿日:2009/02/15(日) 15:14:25 ID:65S4WJOX
1000だったら政権交代
109シネマズ木場で二部連続鑑賞してきたぜハァハァ
カメラがゲバラにひっつきぱなしと言うか、純粋に革命闘争に焦点を当てた良い映画だったな
そこが既存のゲバラ映画(モーターサイクル云々とか)と違う点だな
第一部のキューバと第二部のボリビア、どちらも同じ革命闘争なのに
こうも明暗が違うのはなぜだろう・・・いや、分かってはいるんだけどさ
キューバでは革命同志が戦死しても、むしろ戦意を高揚させられたのに
ボリビアでは仲間が減る度に「もう…ダメぽorz」ってな気分で鬱になったよ
去年は邦画でも「実録 連合赤軍 浅間山荘への道程(みち)」って似たような映画があったが
そっち観た後に「チェ」観ると、いかに連合赤軍が大バカだったのかを痛切に感じるw
それでも連合赤軍に感情移入してる若松孝二とかね…もう…アホかとバカかと…
23 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 02:00:06 ID:EU0LCk3h
派遣で首斬られて抗議活動なんかしちゃってる情けない諸君
元気ぃ〜〜?
頑張って日本で革命起こしてね♪
(*≧m≦*)ププッ
プゲラッチョ♪
24 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 02:07:37 ID:EU0LCk3h
連合赤軍リンチ事件
死亡者
71年12月31日 尾崎 充男 (22歳・革命左派)
72年01月01日 進藤 隆三郎 (21歳・赤軍派)
72年01月01日 小嶋 和子 (22歳・革命左派)
72年01月04日 加藤 能敬 (22歳・革命左派)
72年01月07日 遠山 美枝子 (25歳・赤軍派)
72年01月09日 行方 正時 (25歳・赤軍派)
72年01月17日 寺岡 恒一 (24歳・革命左派)
72年01月19日 山崎 順 (21歳・赤軍派)
72年01月30日 山本 順一 (28歳・革命左派)
72年01月30日 大槻 節子 (23歳・革命左派)
72年02月04日 金子 みちよ (24歳・革命左派)
72年02月12日 山田 孝 (27歳・赤軍派)
愚かよのぉ
109シネマズGM、39歳より28歳のほうが上映回数多くスケジュール組んでるんだけど
28歳の革命のほうが人気あるのかな?
39歳観てきた。
マッド・デーモンのエピソードは、グッド・シェパードと
繋がりを持たせてるのかなぁと勝手に思ってたが、グッド
は、キューバの関連だからボリビアは関係ないか。
39歳のみの上映でなく、28歳を観ることで、感慨深さが増
したのでよかった。
キューバ/ゲバラ童貞の私には、氷山の一角をかいまみた
だけですが、興味深かったわ
27 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 07:46:33 ID:K9eXjPxf
狂った悪魔………www
そりゃないよ。
>>24 こういうのを現代に置き換えると・・・
ネットで「オレはやるよ・・・」「何を?」「何かをさ」と言いながら、親にだけ強気なニートが
刃物振り回して同じ、ニートを殺傷するのと、次元はなんら変わり無い。
ちょっと、ずれてきてないか?
もうネタないだろ。
あってもループだし。
ゲバラの映画スレだから、
"この映画観て感じたことを主軸に置いたまま"、
現実社会のことや人生観を語ってもいいんじゃないか?
俺は2作観てから、特に39歳の無音エンディングクレジットを境に、
観る前の自分と、観た後の自分が、少しだけど変わった。まずテレビのバラエティを面白く感じなくなった。
ゲバラハンサムとか、このスナップがイイとかより、ソッチの方がマシだ。
33 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 17:03:04 ID:kXc1p9Ib
落ち着け、エバラだよエバラ。そう…
35 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 17:42:15 ID:K9eXjPxf
>>33 実はナベツネとかも飾ってるかも知れないゲバラの写真。
36 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 18:12:39 ID:F8Uaj6Y7
人殺しの勘違い大迷惑野郎を賞賛(笑)
脳みそはおすぎとウンコと同じレベル(笑)
以上、Fランのコメントでした。
今日観て来た。
なんかもうやりきれない。どんどん追い詰められて行くところが。
前の席に座ってたおばさんは、処刑の場面の後、BGMで歌が流れ出したらすぐ席を立っていた。
自分は無音のエンドロールが終わるまで座っていた。
最後のグランマ号の場面で、思わず涙がぼろぼろこぼれた。
後ろの席の人は鼻をすすり上げていた。
グランマ号の頃、チェは仲間達と共に、希望と理想に満ちていた。
チェの旅はまだ続いているかのようなラストシーンだった。
ボリビアで志を遂げられず倒れたとしても。
>>33 これで亀井が
「若いころは自転車で鹿児島から北海道まで
放浪旅行したことがある」
とか言ってしまったら
ベニチオは弱ってる演技がホントセクシーだねえ。
39歳の発作で苦しんでる時なんて色気がハンパないわ
サンタクララで快勝中の時はカッコいいけどそこまでなんだよね。不思議だ
俺は、ヘリコプターに括り付けられて飛んでいくシーンが心に残ってる
何とも言えない気持ちだけど、少しうっときた
42 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 22:21:17 ID:X19+luIp
もお マンネリげばら
43 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 22:27:53 ID:X19+luIp
ヘリ・そのあとにバイェグランデ市のマルタ病院の「洗濯置場」に
横たえられ、さらしモノになるところが出てこなかったaa.
わかってるけど、むなしくなった。
現実が情けなさ過ぎて、話を膨らませられないっていう。
泣いてる奴、自分と比べてみろよ。
泣く資格ねーよ。
返上しろ。
45 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 22:35:56 ID:I/1BhBgr
ゲバラを悼んで何が悪い?
46 :
名無シネマ@上映中:2009/02/16(月) 22:37:44 ID:X19+luIp
しょーがねーだろ、花粉症なんもの、泣#泣々。
前スレ>450ただいま戦線に合流致しました!
正直28歳と39歳を連続で観ればよかったと後悔している
28は革命が成功に向かう高揚感が、
39は敗北(というよりは破滅)への行軍が淡々と描かれていてよかった
バラエティ番組をつまらなく感じるようになったら、
チェの映画を観てチェを悼んだ人たちに対して、
「泣く資格ねーよ」と言う資格があるのかい?
>>48 大丈夫だ。俺は自己否定に走ってるから、言う資格は無い。あなたは正しい。
誤解を招いたみたいだが、泣いてる人の中で自己肯定してる奴は、って意味。
>>40 >ベニチオは弱ってる演技がホントセクシーだねえ。
>39歳の発作で苦しんでる時なんて
確かに・・・不謹慎だけどあの発作演技は萌えるw
強くて美しい人が弱ったり苦しんでる様子って、
すごくドキドキする。
>>41 >>43 ヘリに担架ごとくくりつけられるシーン、
眼が閉じてたでしょう?
実際は眼を開いたままだったわけで、
その点を記者会見で聞かれてたんだけど、
プロヂューサーの発言によると、
「その事実を知らなかったわけではもちろんなく、わざと眼を閉じさせた」
「キリストの復活とイメージを重ね合わせた」そうで、
面白い解釈だと思った。
洗濯場で晒し者にされるときに眼が開いている画像で終わるアイデアもあったそうで、
「処刑された後の復活」ということだったのかな。
52 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 00:50:26 ID:3jBx6xxJ
>>22 >去年は邦画でも「実録 連合赤軍 浅間山荘への道程(みち)」って似たような映画があったが
>そっち観た後に「チェ」観ると、いかに連合赤軍が大バカだったのかを痛切に感じるw
>それでも連合赤軍に感情移入してる若松孝二とかね…もう…アホかとバカかと…
そりゃお前、
PFLP世界戦争宣言の上映手伝ってくれてた女の子が殺られてんだぞ?
感情移入っていうか、
若松としてはとことん奴らについて考えないわけにはいかないんだよ。
重信一味の唯一賞賛できる所は、戦後の日本人も一端の軍事行動が
取れるってトコを見せ付けたトコだな。
コイツラが今、現れて、右翼的愛国行動を取って、派遣切り後も帰国せず、
生意気な事やってる外国人共を血祭りにあげてくれればなぁ。
54 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 01:05:23 ID:3jBx6xxJ
>>53 他人に要求することか。
やりたいんならお前がやれ。
でもなんていうかなあ、あのゲバラの遺体の写真を見たときの衝撃みたいなものは
伝わってこない感じだったなあ。
死んでなお凄みがあったぞ。
デルトロはゲバラから脂っこさを抜いて枯れさせすぎみたいな。
本物はもっとイタいぎらぎら感があったんじゃないか?
鰹のたたきが鰹節になった感じかw
どっちも美味いぞ。
58 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 09:58:04 ID:trgBYRcJ
余談だけど、最初の妻イルダさん、かっぷくいいママさん風美人だね。
キューバ革命成功後、チェと一緒に写ってる写真見つけた
(チェより年上だっけ?)一緒に写ってた娘(最初の長女)も
チェのお茶目な面影そっくりで、むしろアレイダさんより
チェのそのキャラやオーラを強く受け継いでいるように思えた。
姐さん!って感じだな
いろいろ教えてもらっただろうし、別れても感謝してただろう。
退屈過ぎて途中から寝てしまったよ!
61 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 14:26:37 ID:wrMx7XYe
関心がないからよく知らないけど
糞どもはまだ日比谷公園に巣食っているのか?
62 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 15:38:12 ID:+mP4fG4W
>>51 確かに、ちょっとキリスト的に描く演出が多かったね
フルハウスのジェシー役の人がゲバラに似ている気がする。
ゲバラの方が濃いが。
ラテン系だから当たり前。
65 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/17(火) 17:23:34 ID:2omxPGdr
>>49 レスありがとう。
私も映画観て涙流したから、むっとしたような書き込みをしてしまったが、
あなたがどういう考えなのか知りたかったからだ、すまなかったね。
私は正しくなんかないし、あなたは自己否定に走ることはないよ。
ところで、細かいことなんだが、「39歳」の冒頭の方で、
「コカイン中毒」「コカイン密造」みたいなセリフが出て来たが、どういうこと?
ボリビアゲリラが、コカイン密造密造業者と思われたってこと?
よくわかんなかったんで、誰か教えてください…
>>66 >「コカイン中毒」「コカイン密造」みたいなセリフが出て来たが、どういうこと?
ボリビアゲリラが、コカイン密造密造業者と思われたってこと?
そういうこと。
「39歳」の原作の「ゲバラ日記」の66年11月7日付けで、
「近隣の地主のうさんくさい、詮索の目をあえて回避するために」
「彼はわれわれがコカインを栽培する商売に専念していると噂している」
「トゥマのことを『薬剤師』と決め込んでいる」
という記述がある。
あの地主が「協力する」って言ったのは、
「クスリビジネスに協力するし、警察にも通報しないんで、分け前がほしい」
という誘いだったんじゃない?
チェたちが「深くは付き合えない」といった意味のことを言って、口止めするよね。
それにムカっときて、警察にチクったというわけ。
68 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/17(火) 20:34:38 ID:2omxPGdr
農家のヒトはこっそりゲリラの支援をしているのにそれを警察はコカインの密造と疑ってるんだろ
まあ警察からすれば「コカインの密造」も「ゲリラの支援」も同じ犯罪だから どっちみちバレたら農家のヒトには都合が悪い
69 :
>>22:2009/02/17(火) 20:48:29 ID:pRoCfnL6
>>52 そうだったのですか…
自分なりに若松と赤軍の関係は調べてたんですが、それは知らなかった
貴重な情報をご親切にありがとうございます
あと関係ないけど、出来れば神奈川県内でもう一回二部続けて観たい
70 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 21:32:49 ID:SGUlwKHA
>>51 袋詰め輸送の前にゲバラがすでに目つむってたシーンはわかってたよ。
なので、あ、この先に例の選択置き場の死体シーン(目見開いたまま)
はないんだなと思った。
また、ゲバラの最後のシーンはひげボウボウで髪ももじゃくちゃでのびているが、
実際の亡骸の姿は、それほどヒゲ髪が伸びておらず、
実物とあえて違えているのは、映画としての最後のシーンは変えてあるんだなと
ピンきた。
キューバ革命(28歳)では、髪の長さ、ヒゲの様子、ベレー帽、指輪としている指
(左手中指)まで、実物とそっくりにしたててたのにね。
>>70 >ゲバラの最後のシーンはひげボウボウで髪ももじゃくちゃでのびているが、
実際の亡骸の姿は、それほどヒゲ髪が伸びておらず
10月9日の午後に、ヘリでバジェグランデ村に運ばれ、
例の洗濯場で3人(男2人と看護婦1人)で、
「人前に出せる状態にするため」に、
垢と泥まみれの体全体をを洗って 、
ぼうぼうに伸びた髪とヒゲを切って整えてる。
ともかく捕まった時の状態は汚れ切ってすさまじかったわけで・・・
晒したり全世界に公開する前にある程度はきちんとしないと、
(チェの名誉じゃなくて)軍の名誉に関わると思ったのか。
でも、ゲバラが死んでるのに目開いてる状態で髭整えたり、髪を切ったり・・・
何か、嫌だろうな
>>72 >何か、嫌だろうな
嫌だったようだよ。
3人の後の証言によると、
「彼から自分たちのしていることをじっと観察されてるようで、
怖かった。眼を閉じさせようとなんども試みたけど、だめだった」
そうだから。
いや、実際その情景を想像すると怖いよね・・
>>73 やっぱりな・・・
ところで、死んで目が閉じないってことあるの?
普通は開いてても医師とかが瞼下げて瞑らせてるのはよく映画やTVで見るけど
珍しい事なのかな?
>>51 この映画見た時、真っ先に思い浮かべたのがキリストの受難劇だったので納得
76 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 22:44:12 ID:SGUlwKHA
まだ生きてたとか。まさかないか.
>>74 射殺直後の写真は眼が開いてるままだけど、
この時点で兵士の誰かが指で閉じさせればよかったんだろうけど、
彼らにそんな余裕はなかったんだろう。
ヘリに載せられる直前の午後3時38分、
イゲラ村に到着した神父さんが
「親指と人差し指で閉じさせようと試みたけど、だめだった」と証言しているから、
死後硬直が部分的にははじまっていたんじゃないか。
瞼を閉じさせるには瞼の下と眼球の間にごく薄い湿った綿を入れて押すという方法があるんだけど、
まさかそこまではしなかっただろうし・・・
そういう点だけみても「伝説のはじまり」っぽいね。
79 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 23:11:41 ID:SGUlwKHA
どうも違うと思ったら、チェの最後の士官と並んで写真撮影(まだヒゲ髪切られる前)
でも、ヒゲも髪もチェの方がハードな縮れ毛で、しかもホコリやらで固まっており
羊の毛の塊(黒毛だけど)が顔周辺を覆ってるような。
ベニトロはゆるいウェーブだから、こんなにイメージが違ったのか。
でもまぁ、晒す前にチェに畏敬の念を表すために?身奇麗にしたとかは・・(ありえんか)
チェが最後は"ふつーの状態で簡単に捕まった"ように見せかけるよう
作為的にきれいにしたのかね。
80 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 23:18:22 ID:SGUlwKHA
>>77 その神父さん!って、
途中でゲリラたち説得しに出てきたマット・デイモン?(友情出演)
>>79 >羊の毛の塊
埃と垢でコーティングされてる汚れてごわごわになった状態だからねぇ。
野生の長毛動物があんな感じでしょ。
>ベニトロはゆるいウェーブだから
死後の晒し写真のアップのやつ(まさにキリスト!って感じの)、
あれの髪は本来のやわらかいウエーブがかった髪にもどってる。
なにせボリビアのジャングル生活で、
風呂にはいったのは9月10日に1回だけだから・・・
>晒す前にチェに畏敬の念を表すために?身奇麗にしたとかは
そう思いたいんだけどね・・・
彼らはみんな経験なカトリックなわけだし、
遺体を粗末に扱うことに、内心抵抗はあったと思う。
正規軍として、最低限の礼儀は払っていると見せたかったのかな。
>"ふつーの状態で簡単に捕まった"ように見せかけるよう
その意図もあるかもね。
はじめは「戦死」として処理しようとして、
遺体を見た医師兼ジャーナリストのレヒナルド・ウスタルス・アルセが、
チェの死が「謀殺(というか処刑)」と見抜いてしまったから、
「戦闘中の怪我が元で死んだ」とかあいまいな公式発表をしたわけで。
「ゲバラは簡単に捕まった」
「われわれは彼を人道的に扱った」ということにしたかったのかも。
82 :
名無シネマ@上映中:2009/02/17(火) 23:34:37 ID:SGUlwKHA
>71
>「人前に出せる状態にするため」
"晒す"となら、チェをおとしめる目的だから汚いままでいいだろうし、
"鑑賞にたえる状態に"と言う事なら、実物のチェをあがめる?機会を提供することだし
または珍物あつかい?
”チェの実像(死体)”として世間(世界)が新聞写真やテレビで知っている
なじみあるチェの姿にして、死体が間違いなく"チェ"であることを
認識してもらおうという暗示があったのかな。
別にひげなんか全部そっちゃっても よかったはずなのにね。
>>77 いや、残念ながら違う。
プカラの町から呼ばれてきたシャレル神父という方。
そうだね・・たとえカメオ出演でも
どうせならそういう役のほうがいいのにね。
マット・デイモンがシャレル神父役として塗油の儀式を行い、
「彼の魂が聖なる国に受け入れられますように、
彼に敵対するものを御赦しください」とか祈りながら、
チェの眼を閉じようとする・・・なんてシーンがあったら
すごく感動しただろうに・・・あんなちょい役じゃなくてさw
まあ、こうして見ると、
ボリビア軍は「コマンダンテ・ゲバラ」に対して、
それなりの礼儀をはらっていたということかな。
>>82 >死体が間違いなく"チェ"であることを
認識してもらおうという暗示があったのかな
「彼の敗北の決定的な証拠」としての死体写真の公開だったからね。
汚れてボロボロなあの姿のままでは、
彼のたくさん写真で知られた一般的なイメージと違いすぎて、
「これは偽者だ」「チェは死んでない」とか噂がたつかもしれないし。
ボリビア側としては、
「チェは死んだ。もう彼は『過去の人、終わった存在』なのだ」と
国民や全世界に示すために、
記者会見を開き、死体のホルマリン処理までして公開で晒し、
報道関係者に写真をたくさん撮らせて世界中に打電させた。
なのに結果としてまったくの逆効果となったのは、本当に皮肉だね。
85 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 00:04:13 ID:yZrGOESj
>83
まさにそのシャレル神父さんの方が、出演させる価値あるよね。
その神父はドイツ人じゃなかったのかな。何人(ナニジン)が演じてもいいから
最後は史実に忠実にしてくれてもよかったのになぁ。
ついでにボリビアのその後の政権転覆の姿も、入れてほしかったけどね。
>>85 >ついでにボリビアのその後の政権転覆の姿も、入れてほしかったけどね。
激しく同感!
エンドロールの前にでもその旨入れて欲しかった。
それと、生前あんなにシカトされ続けたボリビアで、
現在は「イゲラの聖エルネスト」扱いなのだということもさ。
ま、本作を「英雄譚」にはしないというソダーバーグの考えはわかるんだけど。
87 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 00:25:11 ID:yZrGOESj
>71
9月10日の入浴以降、10月9日の処刑までほぼ一ヶ月風呂なし・
1ヶ月くらい風呂無しは現代人でもあり得るケース(入院や病気とかで)
で想像がつくけど、
とにかくゲバラのむなぐらつかんで詰め寄った敵軍士官、
さぞ臭かったろうなー (ざまぁみろ士官め)と思わずニヤついたのは、
自分だけ?
最後の捕獲もそうだけど、キューバ革命時代から、山ん中のゲリラは
皆超臭かったと思う。
確かに兵営宿舎つくって寮のような生活してるシーンもあったけど、
なんせ20代血気盛んな若者が、数時間の銃撃戦で汗だくなり
食料も水も何日も満足に得られない状態でジャングルや岩場を行進、
飲み水はおろか、風呂(入浴)洗面、歯磨きせず、パンツも変えずに
何日も歩き続けろって言われたら、自分なら2日で脱落するよ。
ゲリラはいつも臭かったと思う。
だからチェは葉巻ふかして 匂い消ししてたのかと。。
(ボリビアではたばこはとっくに切らしてたけどね)
>>87 >さぞ臭かったろうなー
フリア先生もそのこと言ってたもんね(遠慮がちだけど)
軍幹部とCIAが尋問しに監禁部屋にはいった時、
「その饐えたような悪臭にハンカチで鼻を覆っていた」って書いてるものを読むと、
激しくざまぁみろ!とは思うけど・・・やっぱ哀しいよね。
チェ曰く「ゲリラは『不潔』とお友達にならなくてはいけない」
「着替えなんて荷物になって体力消耗するだけ」
「作戦中は着たっきり」「鼻が慣れて自分がどれだけ臭いかもわからなくなる」
ただし、ゲリラが背嚢に常備しておくものの中に、
「歯ブラシと歯磨き粉」を入れてるのは、
虫歯の痛みは耐えがたく、軍事行動に支障となるからだろう。
実際ジャングルの中でチェは何回も仲間の抜歯をやってるけど、
・・・麻酔なしで歯を抜くなんて・・・考えただけで痛いや。
>>67 ありがとう!
なるほど、映画のセリフで「金(運送代)はいらない、隣人じゃないか」とあったが、
自分も一枚噛んでんだからという、運賃以上の見返りを期待していたのね。
で、それに対して、「定期的に物資運んでもらって、その分だけ代金払う」と言ったわけか。
軍隊が家捜しして、粉袋をナイフで突き刺すのは、最初は麻薬関係と疑っていたからで、
そこでキューバ製のシャツを発見することで、ゲリラの存在が気付かれた事を表わしていると。
川を渡るシーンの前で、密告した農夫が白いシャツを渡されるが、
もしや以前発見したキューバ製のシャツ?と思ってしまった。
こいつも一緒に殺してキューバ人ってことにしとけ、とか、
間違って殺しちゃってもキューバ人ってことにしときゃOK、みたいな。
ゲバラ日記によると、チェはキューバで、激しい下痢でウンコちびりながら行軍してたんでしょ?
91 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 07:35:37 ID:+axNhRao
一年くらい風呂に入ってないゲバラでも、そこらへんの男に比べたら遙かに美しいと思う。
92 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 08:20:39 ID:uq2tnh40
1年ぐらい風呂に入っていない長澤まさみだったら抱けるけどな
ボリビアのその後の政権転覆とゲバラ関係あるか?
>>93 ゲバラの死後、政権内部から造反者が出て、秘密裏にしてきた米国の影響とCIAの存在を暴露、
そして「ゲバラの意図した事は概ね理解できる」と公言。その後、押収したゲバラの日記が水面下で
キューバに流出し後、本として出版。これがボリビアに混乱を生じさせて政権崩壊した。
そしてゲバラが事を起こそうとした以前と同じく政情不安定のまま現在に至る。
過大視ってやつ?
>>91 チェと最後に2人きりで親しく言葉を交わしたフリア先生(当時19歳)が、
「汚れてボロボロだったけど、美しい人だと思った」って言ってるね。
「『チェの愛人』とか『チェの最後の女』とか
その後ずいぶん無責任な報道をされて大変だったのよ〜」って
苦笑まじりにインタビューに答えていたけど、
あんな手足縛られた状態では2人きりになっても何も起こらんだろ。
汚れまくってバッチいしw
でもチェはあの状態でも彼女に
「きみ可愛いね、スペイン系なの?」なんて声かけてるんで、
(事実19歳当時のフリアさんは可愛い)
なんつーか、最後まで生き抜く希望を持っていたのだろうね。
97 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 20:14:22 ID:yYClg5vS
うむ。
ゲバラはあくまで色男なのでした
早く9月にならないかなぁ〜
待ち遠しくて仕方がない!!
>>57 なので、極悪非道にもage
98 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 21:12:44 ID:vX+RPzJL
女性を見たら誉めるのは、ラテン人の特質だよ。
あいさつ代わりに”素敵だ””愛してる”だよ。
ゲバラはごく普通のラテン人男だ。
97
なんで9月なんだ?
100 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 22:58:38 ID:oPcsTsxA
ボリビアに関して言えばゲバラが何もしなかったほうが
ボリビア国民にとっては良かったんじゃない?
誰がやったって一緒。
102 :
名無シネマ@上映中:2009/02/18(水) 23:57:40 ID:uq2tnh40
キューバも革命なんか起こさなかったほうが良かったかもな。
>>89 >軍隊が家捜し
あの軍隊が家捜時点での捜索目的は「ゲリラ」ではなく「コカイン」だからこそ、
台所の野菜ケースとか粉のボールをひっくり返し、袋を突き刺していたわけで、
あのシャツのラベルで初めて軍が
「ゲリラ(というよりチェ)の存在」を認識するという、とても重要なシーンなのに、
セリフ説明いっさいなしの超不親切な演出だから、
89さんみたいに集中して観てないと、あっさりおいてきぼりだよw
>>94 >政権内部から造反者
当時のボリビア政府のA・アルゲダス内務大臣等の勇気ある命がけの行動
(極秘にチェの日記のマイクロフィルムをキューバに渡す)のおかげで、
日記の内容を大幅に改竄して発表し、
チェのイメージダウンを図ろうとしたCIAの謀略は阻止されたわけで、
チェの死を防げなかったにせよ、その点は幸運だったと思う。
104 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 02:34:35 ID:J45Zjjj6
千葉県某市という超保守的な地域の映画館だけど、
今日が公開最終日だったからもう一度行ってみたいんだけど初日の2倍以上入ってた
こんなひどい世の中だから、今までゲバラなんか興味なかった人も見に来たんだろうなあ
ほとんど擬似ドキュメンタリーなのに、最後の最後で、処刑シーンのカメラアングル、
グランマ号の回想シーンと、すごく叙情的な演出が突然入ってくるから
どうしても泣かされてしまう 抑制されてた演出によって抑えられていた感情が
最後の最後に一気に爆発した まさに心の中で革命がおきた感じだ
ソーダバーグはやっぱりすごいな
第三世界が第三世界であるうちは偶像であり続けるだろう。
106
>>105 そう考えると、
新自由主義ってヤツが
どこまでもカッコつきの「恩恵」しかもたらさないものだ、
ってことが判るな。
この映画のおかげでゲバラを知り、カストロを知り、キューバ革命のことを知った。
宣伝文句は嘘じゃない。
ニコ動にあがっているカストロのドキュメンタリー、結構わかりやすくていいね。
>>108 先月28歳、今日39歳見てきた自分も同じ。
キューバ革命の人ってことは知ってたけど詳しいことは全然知らなかった
ゲバラもカストロも軍服姿だしなんだかおっかない人達だな漠然と思ってた。
知らないっていうのは怖いことなんだと実感、ゲバラのことを知れてよかったよ。
あとこのスレは本当に勉強になります、皆さんありがとう。
ゲバラが革命のヒーロー的存在なのはなんとなく知ってた。
でも、この映画を観るまで、カストロは悪の独裁者だと思ってた。
アメリカに洗脳されてて、当時のボリビア人と同じ自分に気づいた。
公開されて既に長い年月が過ぎているが、チェ1,2を観た皆には、映画「マルコムX」を是非観て欲しい。
113 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 19:57:11 ID:bIQkOAKr
もう39歳は終わりかよ・・・
観に行けなかった・・・
「別れの手紙」を観て、久しぶりに「ゲバラ日記」を読み返してみた。
いつ読んでも、新しい発見がある名文満載なのだけど
1967年4月の「我々は愛らしいマスコットを所持している(←小鹿の赤ちゃん) と
まるで、道具のように描写しつつも「生き延びるかどうか楽しみだ」と結ぶ。
結局、赤ちゃんは仲間の不注意で命を落としてしまう・・
チェは、戦死者ではないのだけれど、赤ちゃんの死を日記に記録する。
読み返すたびに、鼻の奥がツーンと痛くなってしまうくらい好きな場面。
>>144 >赤ちゃんの死を日記に記録する。
読み返すたびに、鼻の奥がツーンと痛くなってしまうくらい好きな場面。
ああ、自分もだよ・・あそこ。
4月30日付けの記載だよね。
「ウルバノの振り上げた銃に当たってロロが死んだ。
彼の軽率さの犠牲。」
はじめて読んだとき、「・・・ロロ?誰だ」って、人物小事典を見たよ。
で、分からず、26日付けに戻って読んで、それが小鹿の名前だと知った。
彼が生命の死について書くとき、
戦場では1つ1つの命の喪失に心をかまけていてはやっていけないわけで、
人間に対しても動物に対しても淡々としているんだけど、
だからこそ余計胸に迫るものがある。
8月29日付けの記載で、
「2ヶ月間辛苦を共にした雌馬に、とうとう犠牲になってもらった。
私はできるだけのことをして彼女に命を助けようとしたが」
・・・あそこを読んだときも鼻にツーンときた。
キューバは上手く行ってボリビアが上手く行かなかったのは、
旗振り役が自国民かどうかの違いが大きかったのかね?
どちらの映画もゲリラとキューバー・ボリビア政府軍の服装が似たり寄ったりで識別しにくかったです。
当の本人達はあんな似た格好で、特に混戦になったときに敵味方の識別が出来たのだろうか?
それとも本職の人にとっては見分けは容易?
前編みて後編をみようか迷ってここまできた。
正直、不景気とうまく行かないことばっかで鬱なんだが
学ぶとこのある映画ですか?
ただの、激鬱滅亡映画なら激激鬱になりそうでみたくないけど
姑息なアメリカとか風景が綺麗とか、朴訥なボリビア農民がいいとか
なにか、見所があればみたいんだが。
ゴルゴ13で何度も出てきたボリビアが舞台なんでみたいんだがどうでしょうか?
>>117 もちろんそれだけではないだろうけど、
そこは大きいと思う。
チェのお母さんが1965年に彼に送った手紙にもあるけど、
「あなたはどこにいってもいつも『よそもの』扱いされる。
それがあなたの運命なのでしょう」
って言ってるけど、暗示的だね。
チェは自分もボリビア人も同じ南米人という意識があるけど、
ボリビア側から見れば(政府や軍からみても共産党からみても農民からみても)
「警戒すべき外国人」だし。
疑念を解き、地元民と基本的な信頼関係から作っていくには、
あまりにも時間も機会もなさすぎたわけで・・・
唯一見込みのあった鉱山労働者との連携が
政府の弾圧によって失敗したのは決定的打撃だったと思う。
鉱山労働者との連携の失敗は映画で描かれてますか?
122 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 22:49:32 ID:M9QBCDPO
やっぱ革命ってのは民衆の支持が必要不可欠なんだよなぁ
当たり前だけどね。
でもそれを無視というか気付かなかった、いや逆のことをやったのが連合赤軍。
あいつらは本当にバカばかりだよ
>>118 >混戦になったときに敵味方の識別が出来たのだろうか
だからゲリラたちは識別の目的もあって髭をぼうぼうに生やしてた。
髭はジャングル生活の中で蚊やブヨから肌を守る目的もあるけど、
ゲリラの目印でもあったわけで、
地元の農民などは髭のあるなしで政府軍かゲリラか判断していた。
よく見ると、正規軍の連中は髭生やしてないでしょう?
(幹部の偉い人は口髭くらいあるけど)
>>111 アメリカはなぁ…国益やアメリカ資本に反する
思想・活動・政治指導者は絶対悪だから。
ある意味非常にわかりやすい。
>>121 短いけどちゃんとあったよ。
「炭鉱労働者がストを始めた!」ってラジオ情報で知ったチェたちは、
なんとか彼らと合流しようと、シグロ・ベインデ鉱山に向かう。
彼らから寄付金も受けて感激した様子も少し出てきた。
だけどバリエントスたちが官邸で仲間を集めて協議し、
チェの存在の公表と鉱山労働者の弾圧を決める。
で、6月24日に軍が大虐殺を行い、87名の犠牲者が出して鎮圧。
それをチェたちがラジオで聞いて落胆する・・・という描写。
126 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 23:10:54 ID:Km6QHpPr
>>123 そうだったんだ。初めて知った。
でも遠くから暗がりからじゃ、見極めも難しいよね。
キューバ革命では山中、伝達に出した兵士が道迷い気づかずに戻ってきてしまい
ゲバラ達が敵兵が近づいてくると勘違いし撃ち放ち、兵士も敵軍の待ち伏せと勘違いし
逃げてあとで兵士が引き返してきて ようやく誤解とわかったという記述があった。
ベトナム戦争でも白人でない日系人などの米兵士が
ベトナム軍兵(アジア人)と間違えられ撃ち殺されるというのを聞いたことある。
ぎりぎりで観てきた。今帰宅。
自分は29歳より39歳の方がよかった。
日数が緊迫感を煽って、息苦しかった。
充分映画的だったと思った。
ラストのキューバ上陸時の海上シーン、ここで映画的だとか旅の終わり
の表現とか書いてる人もいたけど、より踏み込んで言えばキューバへの帰還な
のかなと思った。
つかまってから、キューバ出身者だとか、カストロは優雅にランチとか
チェを動揺させるような台詞が印象に残ったけど、最後にこのシーンがでて
きて、結局チェの中でカストロらへの信頼はゆるがなかったのかと感じた。
それは人を信頼するという彼自身の言葉にもつながっているのだと思う。
つーか、有り触れた挑発とイヤミに過度のロマンを感じすぎ。
129 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 23:32:24 ID:Km6QHpPr
>111
自分もこの映画にふれるまでは、カストロはそれまでの共産圏で
処刑されたルーマニアのチャウシェスク大統領とか銅像倒された
フセイン大統領と同じく、悪の独裁者と思ってた。
カストロ独裁政権は独裁政権に違いないが、上の両者とは意味合いが随分違うなぁと
誤解に気づいた。
>128
どこをどう感じ、拡大解釈するしないは観る側の自由だと思うけどね。
まあ、夜中になるとこんなもんだ。
たわごとだと思って、許してくれ。
131 :
名無シネマ@上映中:2009/02/19(木) 23:57:47 ID:Km6QHpPr
>125
素朴な疑問ですが、ボリビアでも炭鉱だったのでしょうか?
日本では炭鉱労働者というと、石炭掘ってるイメージなのですが、
ボリビアなどできつく働かされ、不遇な扱いだったという事と、ストまで起こした
というと、何かもっといいもの?金とか銀とか銅・など掘っていたのかなと
思えた。
チェが入国するもっと前のボリビア革命以前にも1942年、カタピ鉱山労働者が
労働争議で700名も虐殺されているんで。ちと気になったのです。
もちろん、落盤事故で命落とす労働者もあり、平均寿命が短いのは
鉱山労働者の特質なのだろうけど。
133 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 00:24:40 ID:DYgix+FV
131
あったあった。自己解決。以下転写
「ボリビアの鉱業の歴史は古く、それはスペイン統治時代からであり、
鉱業は同国の主要産業です」
『ボリビア共和国は、リチウムが世界第1位、アンチモンが世界第3位の
埋蔵を誇るとともに、ビスマスが第4位、第5位の錫(すず)、タングステン等
多くの鉱物資源を賦存しています。
また非鉄金属の生産についても、錫鉱石4位、タングステン5位として
主要生産国の地位を占め、その他金鉱石、銅鉱石、鉛鉱石、亜鉛鉱石など
多くの非鉄金属の 生産国でもあります。・・』
政府が労働者を奴隷のようにこき使ってでも産出させたい資源だったわけだ。
>>103 >セリフ説明いっさいなしの超不親切な演出だから、
「28歳」も不親切だったので、「39歳」も覚悟して観たよw
でもやっぱり後になって、あの場面はなんだったんだろう、というのが色々出て来るよ。
ドキュメンタリーみたいなものだと思って観ると、わけがわからなくなるかもね。
>>131 >ボリビアでも炭鉱だったのでしょうか?
失礼!「鉱山労働者」を「鉱山労働者」と誤記してしまいました。
たしか錫の鉱山だったと思う。
ボリビアはともかく天然資源豊富な国で、
絶えず外からの侵略にさらされ続けた歴史があるから、
政治的立場がどうであれ「外国人」に対する警戒感は強かったと思うんだけど、
ボリビア行きをチェに勧めたのはカストロだそうだけど、
その辺のリサーチはどうだったんでしょうね。
>カタピ鉱山
そうですね、それ以前にも大規模な労働争議が起こっていて、
政治意識も高い労働者組織があったわけで、
彼らとの連携が上手くいけば、また違った展開だったでしょうが・・・
とりあえずゲバラ潜入から殺害までの期間に注目しよう。
>>134 >でもやっぱり後になって、
あの場面はなんだったんだろう、というのが色々出て来るよ。
そうそう、だから記憶をたどりながら、「回顧録」「日記」や、
その他の資料本で確認作業に追われまくり。
2回目見たときはメモ取りながらだったよw
本当にストイックな、というか不親切というか、手間取らせるというか・・・
・・なんかそういうところはチェ本人と似てるんじゃないか?w
でも「ああ、こういうことだったのか!」と分かった時うれしいよね 。
ソダーバーグは「よくある主人公の内面を映像をせりふで丁寧に説明する、
従来の伝記映画の手法とは正反対のつくりをめざした」そうだから無理ないけど。
結局、「気になったら自分で調べて、自分なりに考えてね」ってことで、
何度も何度もリプレイしたり、懇切丁寧な解説がついたり、
今しゃべっているセリフにすら字幕が出るようなTV的サービスに慣れてると、
このサービス精神ほとんどゼロさはショックかもね。
138 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 01:27:41 ID:DYgix+FV
>135
やっぱりボリビアでは、農民層よりも鉱山労働者をがっちり掌握しておけば
この革命の結末も違っていたのかも。。
ただボリビア行きをカストロが勧めたという説なんだけど、
『革命戦闘回顧録』中公文庫の最新版?(2008年2月初版・訳し下ろし作品)
(映画館内で買った)のあとがきの部分に、
ボリビア行きは、チェはとうに決めており
ボリビアの地形から、ゲリラ戦はチェにとっても体力的年齢的に限界に近づいており
すぐにでもボリビアに行きたがっていたが、カストロがボリビアの準備が整うまでは、
チェにコンゴへ行かせ、任務して欲しいと、まずコンゴ行き勧めたのだとか。
(カストロ説)
結局コンゴで行き詰まり、アフリカ統一機構(アフリカ連合)に撤退を要求され
行き場失った上、計画していたボリビア準備も間に合わなかった?
という事なのか。。だとしたら、カストロの準備不足とも言えるのかな。
結局、自分で興味をもって調べたり読んだり探したりしないと、
身に付かないってことか。
映画だけ見て「大満足!」だったら、そこで終わってしまっただろうと思う。
確かに。
140 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 01:34:48 ID:DYgix+FV
>137
一瞬の、唐突なシーンだなぁと思ってると、
実はいろんな意味含めた(無駄のない)場面であることに
気付かされる。
文庫を読み合わせながら、該当の映画シーンが思い浮かんできて
ある意味面白い。
>>138 >農民層よりも鉱山労働者をがっちり掌握しておけば
モンヘのボリビア共産党がまったくチェに協力しなかったのは痛いよね。
結局鉱山労働者たちは共産党と強くつながっているわけで、
ベニグノが当時の事情をインタビューで語っているけど
彼らを味方に引き入れようにも、まずボリビア共産党との関係を聞かれ、
自分が党に見捨てられていることをチェは隠したままで話をしなくてはならず、
「嘘が大嫌い」な彼の性格からして、説得するときの弱さになったのでは。
その点徹底的に政治家のカストロとチェは全然違うと思う。
>コンゴ行き
本当にここがチェの人生のターニングポイントなんだけど、
未だにこの前後のことは謎部分が多いし、関係者も語りたがらないし、
話が出ても言うことが微妙に違うし、
チェの書いたものもこのあたりは全部公開はされていないし、
なんかみんなで「触れないようにしよう」としてるような感じを受ける。
やはりソ連が崩壊後にいろいろな資料がたくさん出てきたように、
キューバもあと10年ほどしたら、
「コンゴ行きからボリビア行きまでのなんとも謎な部分」の真実が
きっと出てくると思うけどね。
142 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 01:55:51 ID:DYgix+FV
キューバ革命のサンタクララ陥落直前に、屋上から外の景色覗き込んで撃たれた
兵士、なんて間抜けな兵士なんだろうと思ったけど、
チェがその兵士の死をかなり悔やんでいたので、誰だったんだろ?
とあとで見直したら、あのはだしの「バッケリト」の人物像がつながった。。
あらためてゲリラ兵士たちの人物像やその志にも興味を惹かれたし、
また敬意をはらいたいと思ったよ。
143 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 02:13:31 ID:DYgix+FV
>141
カストロにとって、ゲバラがボリビアで成功してもらっては困る事情が
あったのだろうか?ラ米諸国統一までもってかれたら・・。。
ソ連の手前、おとなしくしてなきゃならない、だが本望はカストロだって
ラ米諸国統一に力尽くしたい、ゲバラ支援したい、の葛藤があったのかね?
まだ生きてるうちに 聞きたいよね。
>>143 >まだ生きてるうちに 聞きたいよね。
激しく同感!ぜひ聞きたいよ。彼の頭がはっきりしてるうちに。
ボリビア軍の将軍だって
「このままでは自分が死んだら真実がわからなくなってしまう」と、
チェたちの埋葬場所を語ったんだから。
死んでから暴露されるのではなく、
生きてるうちに本人の口から本当のことを知りたいと思うよ。
あれから40年以上経って、世界の状況はすっかり変わったんだし、
語って欲しいよね、「最後の革命家」として。
145 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 03:24:16 ID:qPlWU6S2
ところで今、南米は社会主義の大きなうねりの中にいるよ
ベネズエラのチャベズ大統領を筆頭にキューバも加わって南米大陸を
EUのように統合して社会主義的共同体を作ろうとしてる
世界中に爆弾を送るアメリカより、医者を派遣するキューバの方が遥かにまともだ
ゲバラの愛娘も医師として南米中で貧しい人のために診察してる
経済制裁さえオバマがやめれば、キューバはもしかして素晴らしい国に発展するかもしれない
今でも医療・教育レベルは先進国に並ぶし マイケルムーアの『シッコ』でも
キューバ医療は誉められてた 自国民にさえ医療を保障しないアメリカと外国人にも無料で
診察をするキューバ カネでも武力でもなく「人間を信じる」と断言するカストロ議長の精神の体現だ
この映画、DVD出たら絶対買うよ メイキングとか特典がすごく気になる
二部とも映画を見ましたが、やはりゲバラ日記等を読んだ事があるとなしではまるで違う感じに取れる映画ですね
ゲバラ日記等を読んでいればおおよその流れが解りますが……
読んでいない方には解りずらい映画だと思いました。
映画の話からずれると、自分も喘息もちですが、ゲリラ活動のような厳しい環境で発作に見舞われて薬もない情況は悲惨なぐらい辛いと思うし薬を手に入れる目通しもない事を思うとゲリラ活動所か生きてるだけで精一杯……
しかしそんな情況にも関わらず自分の信念を貫く一人の男に惚れました。
>>117 旗振り役の能力の違いだろ。ゲバラに政治的センスは皆無。
あの惨めな最後がすべてを物語ってる。真の狂人故に信者はつくが。
近所のシネコンが20日までだったから諦めてDVD待ちしようと思ってたら、
27日までに延びてたから、明日の予約入れた。
149 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 08:13:14 ID:VAIIkiUR
150 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 08:15:14 ID:VAIIkiUR
5人も子供作ってたのが驚きだった
153 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 09:44:41 ID:xWb0v77T
>>150 既得権力欲の塊の西郷wwと、ゲバラを少しでもいっしょにするな
1年やそこらで革命なんか成るかいな。
155 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 13:17:12 ID:y4I8CBXv
>>147 そのとおりだと思うが、やはりキューバが腐敗からかろうじて身を守っているのは
カストロとチェ、この二人がいたからだとオモ。
二人の絆は本人らにしかわからんだろうけど。
にしても、カストロも好きだ・・・
ゲバラはあまりに、純粋すぎるんだよ
「モーターサイクルダイヤリーズ」観て改めて強く思った
こんな人間は、そうはいない
ゲリラ役の一人がデ・ラ・ロッチャに見えてしかたなかった。
先入観入ってるケドw
157
カメオかもw
彼なら出てても納得だけど
>>137 >本当にストイックな、というか不親切というか、手間取らせるというか・・・
>・・なんかそういうところはチェ本人と似てるんじゃないか?w
うん、チェの映画だからこれでいいのかもな、と思ったw
チェの生涯は大ざっぱに頭に入ってたから、映画観てわかるところもあったけど、
知りたいこともたくさんある。だからまた関連書を読もうと思う。
伝記とボリビア日記は読んだけど、何年も前の事だから。
回顧録は読んでないし。チェが自分の言葉で綴ったものを知りたい。
>>140 > 実はいろんな意味含めた(無駄のない)場面であることに
「無駄のない」か、それだ!その言葉を探していた。
DVD出るの待ち遠しいよ。何度も見たい。
>>159 「革命戦争回顧録」「ゲバラ日記」、
あれは読めば読むほど本当に面白いよね。
ただ、より理解を深めるには、
「ゲバラ 世界を語る」「新訳 ゲリラ戦争」と併読するのがベストかも。
「ゲバラ 世界を語る」を読むことで
『28歳』での女性ジャーナリストとチェの会話の意図や裏が理解できるし、
『39歳』のほとんどを占めるゲリラ戦の実態を把握するには、
「新訳 ゲリラ戦争」の併読が必要かなと思う。
「ゲリラ戦争」ってタイトルはちょっと強面でとっつきにくいけど、
中身は現代にも通用する優れた組織論だし、
チェの人柄というか信条がとてもよくわかる面白い本だった。
161 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 22:37:39 ID:KoaVbqdI
>>160 自分が映画館で買った中公文庫「革命戦争回顧録」「ゲバラ日記」は
巻末にゲバラやゲリラ兵士らの数々の写真が載ってるよ。
ボリビアの山中での写真も、よく残っていたなぁと感心するよ
>>161 20世紀が「写真の世紀」と言われるけど、
キューバ革命の記録を見ると、つくづく実感するよ。
兵士たちが自らのカメラで自分たちの日常行動を細かく記録しているということは、
それまでの戦争や革命の記録では見られなかったことだと思う。
>ボリビアの山中での写真
タニアが無邪気に笑いながらカメラを構えている写真は有名だけど、
その後のゲリラたちの運命を思うと哀しくなる。
極秘であるべき野営地での日常記録の画像が隠れ家から押収され、
ボリビア側にわたった事が、
結局は彼女やチェたちの命取りとなったわけだし・・・
163 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 23:26:20 ID:KoaVbqdI
映画にはアレイダ(現夫人)とタニアしか女性は出てないけど、
他にも暗殺されたりした女性兵士はいたみたいだよね。
実はチェがグアテマラで黒人?の革命同士とともに、
その路上生活費を稼ぐため、カメラを持って街の子供らなどを撮り、
知人のルートで現像させ、人に売りつけていたというのがあって、
(まるで観光地のお土産押売りなのだが)
チェがカメラにも凝っていたのは「回顧録」にもあるのだが、
チェが撮ったという写真も見てみたい気がする。
164 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 23:30:04 ID:KoaVbqdI
チェは日本のト○タ自動車の工場に視察に来ていたり(1959年)、
キューバ山中ではラジオを扱ったり、手製の時限爆弾(地雷)をこしらえたりで
メカに強く、また車、ラジオ、カメラが好きで(もちろん銃まで)
その扱いには長けてたんだろうね。
もしチェが現代人だったなら、今ごろPCや携帯・ビデオも器用に扱って
いただろうな。
165 :
名無シネマ@上映中:2009/02/20(金) 23:36:20 ID:KoaVbqdI
もちろん、ゲバラ日記は今なら「ブログ」で掲載だったろうに。
チェにタイムスリップして出てきてもらい、ネットで掲載出して欲しい
よ。
>>163 >チェが撮ったという写真も見てみたい気がする。
ちょっと古いけど面白い記事を見つけた。
「朝日新聞」2004-10-14
■「写真家エルネスト・チェ・ゲバラ」と題された写真展がイタリアで催されている。
メキシコ、スペイン、ドイツと巡回してきた写真展であるが、
キューバ革命の英雄の意外な側面を披露して、話題を呼んでいる。
なにしろ、ゲバラが1950年代半ば、メキシコで一時期、
アルゼンチンの通信社のカメラマンとして仕事をしていたことは
あまり知られていないのだから。
そればかりではない。キューバの山中で、
ゲリラ兵士としてカストロとともに戦っていたときも
カメラを持ち歩いていたし、
革命成立後、来日した折に訪れた広島で
自ら撮った写真も残っているのである。
写真展では、そうした折々の作品が二百枚あまり展示されており、
スペイン人の専門家が数年がかりで調査、蒐集したものだという。
むろんゲバラの遺族やキューバのチェ・ゲバラ研究センターなどの協力も大きく寄与している。
(続く)
(続き)
写真の一部は、これまで写真展が開催された国の新聞や雑誌でも紹介されているが、
ゲバラがメキシコで取材したスポーツ大会のものでは、
選手が棒高跳びのバーを超える劇的な一瞬や、
表彰式でのメダリストのユーモラスなポーズも確実に捉えており、
なるほどプロらしい技量を感じさせる。
またコレクションのなかには、映画の一場面でようで、
どこか郷愁を誘う海辺の写真もある。
――波の砕け散る砂浜で、背広姿の中年の男と、腰に手をあてた婦人がたたずんでおり、
その遠くを大型船が通り過ぎていく……。
とはいえ、やはり「タンザニア1965年」というキャプションのついた
セルフポートレートが否応なくこちらの視線を引きつける。
ひげも長髪も落としたランニングシャツ姿のゲバラは、
机の上の書類の山の向こうから頭だけをこちらに向け、
どこか途方に暮れている様子である。画面全体も傾き、
すべてが滑っていくような不安感を漂わせる。
ゲバラがボリビアのジャングルで捕らえられ、
処刑されるのはその2年後である。
日本でもやって欲しいんだけど・・・w
>>165 >ゲバラ日記は今なら「ブログ」で掲載だったろうに
絶対そうするだろうねw
チェって根っからのブログ体質だよ。
まったく苦にせず嬉々として、毎日ブログ書くだろうね。
自分で写真撮って、日記書いて、リアルタイムでアップして、
コメント受けて、議論して・・・
ニコ動とかようつべに日々の活動記録とかを、
日々アップさせるんじゃないの?
40年以上も前に死んだ人って感じが全然しないよね。
情報発信手段の多様化という点では、
あのころより現代の方がずっと彼には会ってるんじゃないかな。
169 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 00:22:16 ID:rhemXujK
>167
>■「写真家エルネスト・チェ・ゲバラ」と題された写真展がイタリアで催されている。
メキシコ、スペイン、ドイツと巡回してきた写真展・
日本でもやって欲しいんだけど・・・w
!ホントだよね、日本ではそこまでの意欲ないのかな。
でもさすがイタリア。最初のゲバラの肖像写真を持ち帰っただけあって、
めざといよなぁ。
日本はゲバラがヒロシマ慰問に来た際(来日時)も、
無名の"グウエーラ少佐"で、記者が誰も相手にしなかったというし。
ずいぶん失礼な扱いだよw今から思えば。
↓
「少佐じゃしょうがねえな(取材しても)」
「何しに来たんだよ。使節団ならいいや(スルーしても)」m()m
別れの手紙だけ観た
面白かったちゃぁ面白かった
革命はレンタルして観ようと思ってる
興味が沸いた人、本とか読んでみようと思う人のひとり、なんかな? 素直な感想
>>169 >でもさすがイタリア。
イタリア、フランス、スペインといった南欧の国々では、
(南米での「英雄的崇拝」とは違った意味で)昔からチェはアイドル。
歴史的に左翼が強い基盤を持っていることもあるけど、
「革命」とか「ゲリラ戦」「内乱」とかを
フランス革命やナポレオンの時代から自分たちが経験しているから、
そうした戦いを行う者に、政治的信条を超えた強いシンパシーがあるんだよね。
その点が北米とは違う点。
あの広島の特集の中で、
「反米・反核を記者を前に声高に言うことはなかった」
「常に政治的配慮をして公的な発言をしていた」
という意味のことを元中国新聞の林氏が言ってるとおり、、
立場をわきまえた慎重な振る舞いが出来る人だからこそ、
カストロも革命直後の大切な外遊を任せたわけで、
後のソ連批判発言などで誤解されるところもあるけど、
決して「放言居士」ではないんだよね。
172 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 00:52:29 ID:rhemXujK
>>168 >>情報発信手段の多様化という点では、
あのころより現代の方がずっと彼には会ってるんじゃないかな。
!まさにそう思う。また歴史社会は得意じゃなく知識ないのだが、
先日オバマがらみのなのか、アーサーキング牧師の番組特集されてた。
チェはそのアメリカの黒人民族差別の是正を訴えていたキング牧師と
"同い年"(日本で言う学年が一緒)で暗殺されたのも同じ"39歳"
(彼は非暴力抵抗運動なのだが)
国と社会背景は違えど、全く同じ世代を生きた2人を見ても、
チェに対する時代感覚の方が、今の時代と共通するものが感じられ、
違和感がないのだよ。(古さを感じない)
不思議だ。
173 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 01:00:21 ID:rhemXujK
172 アーサー× マーティンルーサ・キング牧師だった
キング出す前に、マルコムXを出せ。
175 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 01:14:58 ID:rhemXujK
あの有名なチェの肖像(キューバ革命殉死者の追悼式で遠くを見つめるチェの表情)
・キューバ人の写真家が撮ったものだけど、
イタリア人(ジャーナリスト)がその写真をもらって国に持ち帰った数ヶ月後に
ゲバラの死が世界中に伝えられ、写真も広まったという。
そう、確かこの映画、フランス・スペイン・アメリカの合作なんだよね。
やっと納得。
>>172 この映画のおかげで、
数年ぶりにチェに関する資料を見直したり、
最新のものを集めたり調べたりするきっかけとなり、
まさしく「マイ・ブーム」の最中なんだけど、
特に「こんなに面白かったんだ!」と持ち歩いて読んでるのが、
「新訳 ゲリラ戦争〜キューバ革命軍の戦略と戦術」。
このタイトル、ヲタでない普通の人はとっつきにくいのが難点だけどw
これが書かれたのは1960年とあるから、来日の翌年。
例のコルダの写真が撮影された年だよね。
今読んでも全然古くないんだよ。
特に第3章の「ゲリラ戦線の組織」の中の、
「保健医療」「破壊活動」「女性の役割」などを読むと、
それを強く感じる。
テロを明確に否定し、医療の充実を説くところはもちろんだけど、
女性の役割についての記述は、ジェンダー論としても興味深いよ。
177 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 01:33:23 ID:rhemXujK
>>171 >立場をわきまえた慎重な振る舞いが出来る人だからこそ、
カストロも革命直後の大切な外遊を任せたわけで、
>決して「放言居士」ではないんだよね。
確かになぁ。。どっかの失言大臣とは違い、
いつも直球の物言いしてたわけじゃないわな。
178 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 01:40:35 ID:rhemXujK
『チェ・ゲバラ』なる検定試験モノがあったら、
受けてみたいよ。けっこういけるかも、と思うほど
自分もはまってるよW
>>178 >『チェ・ゲバラ』なる検定試験
「革命戦争回顧録」や「ゲバラ日記」に出てくる人名、
人物小事典と照合しなくてもすぐに分かるようになれば合格ライン、
映画の配役の顔と名前がすべて一致するようになればもう満点に近いかも。
(DVDが出たら自分もそれで『検定ごっこ』しようかなw)
そんなにゲバラを弄り倒して、どうしたいんだ?現実にいた人物で、彼の志は今も生きているんだ。
いじり遊ぶなら、他のフィクション作品で遊んでいてくれよ。レイプされてるみたいで哀しい。
アニヲタの方がずっと行儀がいい。ゲバラにどう見られてるかをよく考えてみてほしい
182 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 03:10:50 ID:PGJ7iqD/
今見て帰って来た
作品は微妙に史実と変えてあるんだね
死ぬ前の女教師との会話
執行役の兵士がビビって一回の銃撃では死ななかった事
いくら閉じさせようとしても決して閉じなかった目
淡々としていい作品だった
183 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 03:11:26 ID:zKZifGeF
去年観光メキシコ行ったついでにキューバに少し寄ったんだけど、この映画見てからいけば良かった もっかい行きたいw
184 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 12:01:11 ID:jSKjOaaH
まあ生前死後ともにうまく利用されてるとは思う。
>現実にいた人物で、彼の志は今も生きているんだ。
その通りだ。
賛成だ。
しかし、いっときのファッションとして、
意味のないおたわむれとして、
“チェ”に触れる者は絶えないだろう。
その大勢の者たちの中から、何かを掴んでくれる奴が
ごく少数でも出てくれるのなら、
俺はすべてを許せると思うんだ。
イデオロギーを越え時代を越え
“チェ”の志は生きていく。チェは生きている!
そういうのはきもいっす。
それを覚悟でもう一度。
チェは生きている!
190 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 20:55:08 ID:GY05DiEm
キメエw
女性兵士のターニアって、チェの愛人だったって本当?
39歳の中では、デキル上司と有能な部下って感じで、男女の関係は感じられなかったけれど・・・
私も最近、ゲバラ本読みまくり、「ゲリラ戦争」と「赤いキリスト伝説」面白すぎ
192 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 22:41:39 ID:cHLZTDbO
ゲバラの精神は決してきえない
俺も「人間を信じる」と死の間際に言えるような人生を生きるために頑張る
労組に入って共産党の後援会員になることにした
>>191 「タニアがチェの愛人だった」説というのは、
ドゴール大統領が1969年12月11日に
アンドレ・マルロー文化相と交わした有名な会話が根拠のようにされてる。
(この会話の詳しい内容については、
「ゲバラ 青春と革命」の176Pに詳細がある)
あとはチェの処刑後に彼の書類バッグから出てきた、
彼女の水着写真(チェが撮影したらしい)とかの件もあって、
マスコミに「タニアのソ連スパイ説」などと一緒に、
センセーショナルな憶測報道がされたけど、
関係者たちはこの件には決して触れようとしないし、
(アレイダさんがご健在なのだから無理ないけど)
本当の所はわからない。
>デキル上司と有能な部下
私も同感。仕事に徹した、
同志としての信頼に基づいた付き合いといった感じが、
かえって人間としての絆を感じさせてとてもよかった。
「タニアに捧げる」という詩を、
彼女の死を知ったゲバラがノートに書き記している。
「ゲバラ 青春と革命」の182Pに掲載されているけど、
本当に美しく心のこもった哀悼の詩で、胸が熱くなる。
>>191 >私も最近、ゲバラ本読みまくり、
>「ゲリラ戦争」と「赤いキリスト伝説」面白すぎ
日本語で読める本がたくさんあることに感謝だよねw
最近「ゲリラ戦争」にハマってる。
特に第3章の「ゲリラ戦線の組織」は組織論や女性の能力論としても面白いし。
他の著書もそうなんだけど、孫子の格言とか引用が豊富で的確で、
彼の教養や興味が思想的な分野だけに偏らず、
広範囲に渡っていたことが伺えて興味深い。
195 :
名無シネマ@上映中:2009/02/21(土) 23:45:59 ID:QZ7IOlVi
タニアはゲバラがコンゴ撤退後のドイツ滞在?で知り合ったんだよね。
タニアは数カ国語の言葉を話せて、通訳のような役割だったらしいんだけど、
両親がドイツのナチに迫害されアルゼンチンに亡命?してきた生い立ちから
ゲバラに傾倒したというのも、何となく"追っかけ"風で感心できないな。
タニアがボリビア永住の為に偽装結婚した(映画シーンで夫は留学云々を語ってる)
というのも、裏の世界で働くスパイ・愛人的な、ダーティなイメージが
どうしてもついてしまう。
>>160 おぉありがとう、ちょっと本屋行って来るわ。
「ゲリラ戦争」は、前から読んでみたいと思ってたんだ。
この映画やると知って、そういう本があることを知ったんだけどね。
ゲリラって全然身近な存在じゃないから、w
一体どういう組織でどういう風に動くのか、知りたいじゃない。
キューバ革命史とか読んでも、そこら辺はよくわかんないから。
だから回顧録も読みたい、一体どういう人たちがいたのか。
くだらん話ですまんが、映画を知る前に、なぜかキューバゲリラになる夢を見た。
戦闘とかじゃなくて、仲間内のいさかいに巻き込まれて、ズドンとやられそうになる夢。
回顧録では、脱走や裏切りや処刑についても触れてるようだが、
こんな内輪もめも実際あったんだろうか?ありそうだよな。
映画では、39歳ボリビア編の方に、それらの描写が顕著だったと思うけど。
いや、本を読んでみればわかることだね、本屋行って来る!
>>175 あの写真の由来は、恥ずかしながらつい最近知ったよ。
いい写真だが、ずいぶんカッコつけてるな、と思ってたんだけど、
あれはカメラに向かってポーズ取ってたのではなかったんだね。
カメラマンのコルダが、この写真を広告に使った酒造会社を告訴して、
5万ドル勝ち取った、と知った時は、なんだ結局カネか、と思っ…
…え?その5万ドルをキューバ医療機関に寄付した?
いやいい話じゃん!さすが!と思ったw
>>196 >ゲリラって全然身近な存在じゃないから
確かに。日本人にとっては一番遠い存在だと思う。
>一体どういう組織でどういう風に動くのか
「ゲバラ日記」読んでて、「え?これはどういう意味の行動?」とか
結構想像につまることがあるんだけど、
「ゲリラ戦争」を読むことで納得できる。
>こんな内輪もめも実際あったんだろうか?
「回顧録」はかなりの部分がそうした「揉め事」に割いてる。
でもそこが正直でいいんだよね。
自分たちを美化しないというか、覚めた視線というか・・
仲間を信じてはいるんだけど、妄信はしてない。
チェの魅力って個人的にはこの「率直さ」だと思う。
>>197 >あれはカメラに向かってポーズ取ってたのではなかったんだね
偶然というか、コルダのカメラレンズと、
たまたまテラスの前に出てきたチェのほんの数秒の出会いが、
あのイコン的写真となるなんて、予想も出来なかっただろうね。
あの写真をコルダの部屋でこれまた「偶然」イタリア人記者に発見され、
彼の死のタイミングとまるで合わせたかのように発表され・・・
なんだか運命的なものを感じる。
コルダが著作権を事実上放棄したことで、
複製に複製を繰り返されて世界中に広まったあの写真、
権利を主張していれば億万長者になれただろうに・・・
でも彼の名がチェの名と共に永遠に歴史に残ることを考えれば、
きっと後悔はなかったんだろうけど。
>>198 「39歳」で、
「ホアキン隊を探すために何人死なせるんだ?」と言う仲間に、
「お前がいなくなっても探すぞ」と言う場面、
あぁチェってそういう人なのか、という感じで、すごく印象に残った。
ついでだけど、「縄を解いてくれ」と言われて、絶句する若い兵士の、
シルエットが大映しになるシーンは、ショックだった。
あの兵士の動揺が手に取るようにわかる気がしたのが。
沈黙の間、自分が彼になったかのように、色々考えてしまった。
解いてやりたい、それをやったら自分の身が危ない、
一緒に逃げる?どうする?
…それは、できない…
自分があの兵士だったとして、目の前に捕らわれのチェがいたら、
やっぱり逃がしてやらなかっただろう。自分で自分を残念に思う。
>>199 あの写真をボツにした新聞社も、まさかそんな事になるとは思わなかったろうな!
202 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 00:49:33 ID:S32DZ117
最後捕まることになるイゲラ村に入ったのも、病気の兵士が一人いたからだとか。
見捨てて他の地域ルートを選ぶ安全な手段もあったはずだが、チェがあえてイゲラ村を
(地理に疎い地域)選択したらしい。。
>>200 >あぁチェってそういう人なのか
あのシーン、私もとても好き。
彼は仲間を見捨てない人なんだよね。
(そりゃ軍記を乱した者は処刑も含め厳しく対処するけど)
トゥマが致命傷を負って、「もう助からない」と分かったとき、
「もう苦しまなくてもいいぞ・・」って言いながら、首筋をさするシーンとか、
モロが「もう歩けない、ここに置いていってくれ」と言った時も、
「だめだ、なんとしても一緒に連れて行く」って頑張るし・・・
ベニグノがユロ峡谷で歩けなくなって倒れこんだ時も、
自分も歩くの精一杯なのに、
「肩の傷を見せてみろ、大丈夫か?」「水飲むか?」って水筒を差し出す。
あのシーン、グッときた。
ベニグノは今回の映画のスペインロケのアドバイザーを務めてるけど、
あのシーンを撮影するとき、どんな気持ちだったんだろうね・・・
何の関係もない自分ですら、こんなにググッと胸にくるんだからさ・・・。
204 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 00:58:41 ID:S32DZ117
こんなのもあった。
グランマ号上陸の際、チェが中学生の頃発行されたアルゼンチンの市民証を
まだ持っていた。
堅いボール紙で出来たものでシャツに入れていたが、弾丸がそれにあたったために
致命傷にならずすんだ。という話がある。
確か日本人商社マンで、出張先の外国のホテルで襲撃され胸の手帳に弾丸あたり、命拾いした人と
同僚で命中し亡くなったテロ事件あったけど、
まさにその胸の市民証なかったら、(グランマ号で即刻没・)
今頃「チェ・ゲバラ」なんてもの自体、存在してなかったろうな。
>>202 映画の最後の戦闘でも、先に逃した負傷者が危険に晒されるのを見て、
猛然と援護してたよね…
>>203 そういう時のデルトロが、ほんとにチェに見えてくるんだよねえ。
>>202 >病気の兵士が一人
キューバ時代からの仲間のモロが重病だったからね・・・
映画の中、最後のユロ峡谷での戦いの時、
チェが「病人やけが人を出発させる準備をしろ!」って
エウスタキオたちに命じて自分が一人残るシーンがあったけど、
最後までそうした情の厚さは変わらなかった。
結局政府軍に殺されるんだけど・・・
彼らのお互いへの思いやりを思うと、本当に辛くなる。
208 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 01:18:38 ID:S32DZ117
>160
三好徹著の『チェ・ゲバラ伝』はどうでしょうか?。
生い立ちや日本訪問の際滞在していた様子や演説でのオフレコ場面も。
ゲバラは日本人の勤勉や真面目さを良く知っており、
また日本の工業力を高く評価していたとか。
当時池田通産相と会談もしており、日本人から見たゲバラ像があって
面白い。
といってもまだ読んでないので、これから買いに行くところ。
>>206 >そういう時のデルトロが、ほんとにチェに見えてくるんだよねえ
同感!
デルトロの高い演技力については私なんぞが言うまでもないけど、
本当に「チェの魂が乗り移ったような表情」なんで・・・
表面的に似てるとか似てないとかそういう問題じゃない。
>先に逃した負傷者が危険に晒されるのを見て、 猛然と援護してたよね
栄養状態の悪化と喘息と疲労とで、普通の人なら歩くのがやっとなのに、
仲間を助けようと必死でライフルを撃つあのシーン、
本当に「漢」だよ。
チェの行動の結果ではなく、その過程に心を持っていかれるんだよね。
>>208 >三好徹著の『チェ・ゲバラ伝』
あっ、これはやっぱりチェについての「基本書」ではないかとw
私が最初に読んだチェ本もこれでした。
日本訪問時の記録について、こんなに詳細に書かれているのは、
海外の本も含めこれでしょう。
あと、意外といってはなんだけど、
チェの生涯の後半部分、
特にコンゴ滞在時の事情についてかなりちゃんとした記述がある。
この本は結構昔に出た本だから、その点すごいなと思った。
今チェのコンゴ時代の本「コンゴ戦記 1965」を読んでるんだけど、
この時代については、やはり資料が少ないのと、関係者の口が重いのと、
何と言ってもチェ自身の「コンゴ日記」がハバナの研究所から門外不出状態で、
「回顧録」「日記」のような状態では読めないから。
早く「完全版 コンゴ日記」として出版して欲しいよね。
本人の書いたものを読むのが一番だと思う。
211 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 01:42:35 ID:mENgV34C
ゲバラ日記(ボリビアの方)読んでるんだけど、登場人物多すぎてダメだ...
増えたり減ったりどっか行ったり。しかもカタカナで訳分からなくなってきた。
みんなどうやって脳内整理してるのか教えて。
212 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 01:49:22 ID:S32DZ117
>>210 コンゴ時代に、カストロがチェの手紙を読み世界に知らせてしまってることと、
手紙の末文のあたりは、カストロが勝手に部分的に削除し、あいまいにしてる事
(あの手紙はチェとしては自分が死んでから読んで欲しい遺書のつもりだったとか)
その後、秘密裏にチェをキューバに一時帰国させてるから、やっぱり全部出せない
何かがあるんだろうね。
>>208 横レス失礼するが、
来日時のエピソードに触れているのは、
日本の作家が書いた伝記ならではで、興味深いと思うよ。
滞在したホテルの勘定書きを細かくチェックしたり、芸者に会ったり、
また日本人から観たゲバラ像も、傲慢そうだ、というのもあり、
目が印象的、俳句について語り合う事もできそう、というのもあり、様々。
>>209 >表面的に似てるとか似てないとかそういう問題じゃない。
実は、「太ったブラピに見える」という手合だったんだけどね、自分はw
でも、特に仲間と語らってるような場面では、これがチェだという説得力を感じた。
アレイダにスカーフもらって、嬉しそうな優しい表情をするところにもね。
>本当に「漢」だよ。
そんなチェが、馬(ロバ?)に当り散らすシーン、胸が詰まる。
>>211 >みんなどうやって脳内整理してるのか教えて。
私のやり方を紹介すると、
(1)まず、巻末にある「小事典」をコピー印刷した。
(名前を調べるときに、いちいち本をひっくりかえさなくてもいいように)
(2)本を読んでると、頻繁に「カタカナ人名」が出てくるけど、
そのたびにコピーした「小事典」で探し、出てきたページを名前のしたにメモ。
(次に読むときすぐ参照できるように)
(3)1度通して読んだあと、
登場人物をアイウエオ順ではなく、
関連順(政府側・ボリビア人ゲリラ・キューバ人ゲリラとか)で、
グループ分けして、ワードで打ち直し、読みやすいよう一覧表にした。
(4)ボリビアの地図をA$2枚分に拡大し、
地名をマーカーでマークして、チェたちの動いた経路を分かりやすくした。
(あとついでに地名の横に該当のページもメモした)
これで3度ほど読んだら大体すぐ分かるようになったです!
ご参考までに。
215 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 02:04:51 ID:S32DZ117
>>214 ↑ほとんどゲバラみたいな人だなぁ。
やっぱりゲバラの場合、本読むにしても、
かなりの読解力、探求力、努力念力精神力根気やる気がいるね。
「回顧録」も文面が堅く(しかも一文が長い)かなり難航してるよ。(苦笑)
>>213 >そんなチェが、馬(ロバ?)に当り散らすシーン、胸が詰まる。
ソダーバーグは39日間朝から晩までひたすら撮影した映画映像は、
9時間分(!)ほどになったらしく、
それをひたすら刈り込んでなんとか全部で4時間半までにする中で、
「本当は入れたいエピソードも、編集の過程で切らなくてはならず、
本当に残念だった」とトロントでのインタビューで語っていたけど、
「だからこそ、本編に入れたエピソードは厳選した」そうで、
ここは(個人的感想だけど)ソダーバーグとしては
チェという人を描く上で絶対に落とせないシーンだったんだろう。
辛いシーンだけど、「ゲバラ日記」の中のチェたちが、
精神的にも肉体的にも極限状態となっている状況が
セリフが一言もなくても伝わってくる、凄いシーンだと思う。
>>212 >やっぱり全部出せない何かがあるんだろうね。
もうご存知かもと思うけど、
大田昌国氏が「コンゴ戦記1965」のための解説を
ttp://www.jca.apc.org/gendai/salon/salon3.html 上記で書いていて、
これを読むと、2009年現在でも、
キューバや関係者たち(もしかしたら私たちにとっても)
コンゴ時代が「触れたくない、触れてはいけない」ところが
多分にあるということなのだろうね。
アレイダさんがチェの「コンゴ日記」の完全公開に
あまり積極的でないようなところを見ても、
やはり彼を愛している者たちにとっては
いまだに辛い話だからなのかなと思ったりもする。
218 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 02:45:58 ID:S32DZ117
チェはアルゼンチン人だけど、ルーツとしてはスペイン系なの?
フランス?
ラテン人だから今更さかのぼって探る意味もなく、どうでもいいっちゃいいけど、
最後捕まって若い女性教師と会話を交わすシーン
「きみ可愛いね、スペイン系なの?」
日本人が聞いたらまさしくナンパ、ラテン人男性ならどこでも誰でも
かけうる挨拶がわりの言葉。
でもチェがこの知的な若い女性に「スペイン系なの?」と聞いてるのは、
自分の最後の結末を覚悟し、まさに終わろうとしている自分の果たしえない使命
(革命の意思)を、自分と同じ系統で、この知的で若い女性にたくそうとしたのでは?。
最後のわずかな時間をさいて、革命意思を伝え引き継いでもらいたい
一心で「君、スペイン系なの?」という言葉が出たんだと、自分ながらに解釈した。
ゲバラがスペイン系でなければ、キューバのシエラ山中でインタビューしたスペイン人の
記者を連想させるのかも。
ある意味、ゲバラは本当に死ぬまで生粋の革命士だったんだよ。
219 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 02:59:30 ID:S32DZ117
>217
コンゴ時代もボリビア日記も、文献としてはまだ一つも読んでいないのだけど、
何か革命活動とは無縁なものが羅列してるのか、いくら故人とはいえ出しては
チェの名誉を傷つけるもの、キューバの名誉にかかわるもの、なのか。
邪推だけど 売春・クスリ・賄賂がとうとう入り込んでた?
まさか気がふれてカストロ暗×計画? まさかね。。
>>219 ぜひ「ゲバラ(ボリビア)日記」「コンゴ戦記 1965」を
読んでみることをお薦めします。
コンゴ行きからボリビア行きまでの過程は、
やはりカストロ兄弟の存命中は出せない話が多いのではないからでは?
ただ、チェはコンゴで「これほどの孤独感を覚えたことは初めてだ」
「私は一体誰でしょうか?」と胸の痛くなるような告白を書き記しています。
この時代を知ることではじめてチェの全体像が私なりに理解できるのではないかと、
今せっせと本を読んでいるところです。
ゲバラ日記、昨日買ってきたところ。
いいアドバイス(
>>214)もあるので、助かります^^
コンゴ戦記1965も興味あり。
嬉しい宿題がどんどん増える。
222 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 18:15:03 ID:curjdpSl
>>210 >>213 今、三好徹著「ゲバラ伝」原書房・単行本を購入してきました。
久しぶりの本屋でたじろいだ。(汗)
世界歴史のコーナにあったけど、ドイツナチやヒトラーの本の並びにあった。
文庫本と合わせて読もう。
巻末の参考文献の中に「ゲバラと散った日系人」なるものあり。
ゲリラ兵に日本人(日系人)いたのか?興味深深。
>>222 >ゲリラ兵に日本人(日系人)いたのか?興味深深。
フレディ・マイムラ(マエムラ)だね。「39歳」にも出て来たよ。
最初の方で、ゲリラの面子が揃って来るみたいなところで、
「医師だ」と自己紹介した人。
>>223 「ゲバラ日記」では「エル・メディコ」とか「エルネスト」の呼び名だけど、
映画では「エルネスト・マイムラ」との紹介だったよね。
「彼は共産党員だ」「キューバ医大で留学していた」「ハバナで研修を」とか
結構長いやりとりがチェとの間であったのはうれしいけど、
「彼が日系人であること」にちょっとでも触れてほしかったかな。
彼はホアキンやタニアたちと共に攻撃を受けたときに辛うじて生き延び、
逮捕され、仲間を裏切る事を強要され、拒否して銃殺された、真の闘士。
何年か前にボリビアで彼についての本も出ていることを、
駐日ボリビア大使が紹介していた記事を読んだことがある。
こういう人がいたことを、日本人として誇りに思うよ。
225 :
名無シネマ@上映中:2009/02/22(日) 22:51:43 ID:curjdpSl
>>224 チェ「28歳」でのマイムラ配役は妙に日本人ぽい顔だなぁとは思ったけど、
まさか実物が日系人だったとは知らなかったよ。
この映画の説明省略、のポイント部分だ。
>>225 >この映画の説明省略、のポイント部分
そうだね、あそこは「チェたちと共に戦った日系人ゲリラがいた」ということを
知識として持っていないと、
あっさりと見逃してしまう部分なんで、
あと一言「東洋系なの?」「日系人です」みたいなやりとりがあったら、
観てる方もわかるんだけどね。
ドキュメンタリー的作品の場合、その扱う素材について、
事前にどれだけの知識や興味があるかどうかで、全然違ってくるから。
その後、ホアキン隊の壊滅情報をラジオでチェたちが知るわけだけど、
そのあとのマイムラの運命については映画では分からないし。
後で調べるにせよ、あと一言フォローが欲しい。
むしろ、映画の復習として「ゲバラ日記」を読んで、
「あ、これはあのシーンか、あの人か」と気が付き、いろいろ調べて、
「あー、そういうことだったのか」となる。
観た後にあれこれと忙しくなる変な映画だよw
映画で、「マイムラ」って日本人名?って一瞬、思ったけど、
「タマヨ」もいたから日本語の音に似た名前って結構あるかなって
思い直したんだけど、実際、日系だったのか!
>>224 映画では、チェが彼に親しげに話しかけていたっけね。
君も(かつての自分同様)医師なのか、医師がいてよかった、みたいな。
ところで今日「ゲバラ日記」(新訳、中公文庫)を入手したぞ。
まだ最初の方しか読んでないが、あらためて「39歳」はすごい映画だと思った!
他にも欲しかった関連書籍は、最寄りの本屋にはなかったが、
映画の後に最初に読むのがこれなのもいいだろう。
後日もっと大きい書店に寄ってみよう。
>>229 >他にも欲しかった関連書籍
10年以上前は、関連書籍があるのかどうかを調べるのも、
内容や値段や現在すぐに入手可能かどうかの情報など、
調べるだけでも大変だったし、
絶版や品切れの本でどうしても読みたいがあったら、
図書館や古本屋をひたすら巡るしかなかった。
今はそうした本でも「アマ○ン」「ヤフ○ク」という強い味方があるからね。
こういう点ではネット時代のありがたさを痛感する。
>>230 たとえばこんなスレッドがあるのも、ネット時代のありがたさかな。
ここの人達はホント詳しいな
wikiより参考になるよ
このスレの書き込みって読むのに時間が掛からない?
映画について語ることはチェについて語ることになり、
チェについて語ることは…ってさ
他の映画スレとはまるで違う
234 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/23(月) 07:44:28 ID:oaZLK7xp
この映画を観てゲバラに興味がわいてきた ビデオレンタル屋の『革命戦士ゲバラ』(1969年アメリカ)というのがあったので借りてみてみた
わかりやすい!
90分ほどの作品なのにキューバ上陸からボリビアの死までを飽きさせずにテンポよく、まるで絵本でもみるかのようにわかり易くゲバラの半生を描いている
チェ・ゲバラを知るための基礎知識のような映画でした
235 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 09:59:27 ID:2EkXMpac
チェからひろがる世界は広いな。
オリバーストーンの「コマンダンテ」も今までスルーしてたけど
観なくちゃ。
237 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 14:29:21 ID:9iwNdDQj
28歳の革命がけっこう引っ張っていたんで安心していたら、突然上映終了してしまったorz。
238 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 14:59:03 ID:OXZLrNx2
>>235 カミロとチェのツーショットは素晴らしいなぁ。
写真欲しいなぁ。
239 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 17:16:48 ID:dxl9h4VT
ちぇは何で、両手に時計をしているのですか?
戦闘中どちらか一方の腕が吹き飛んでも正確な時間を把握するためか、ウッカリ右か左か間違えても大丈夫だからじゃね?
241 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 19:10:12 ID:LFeY+B0W
なぁ・・・おくりびとってゲバラの生き様よりも人の心掴むのか?
まさかな・・・そうかアメリカの映画コンテストだったな・・・
242 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 21:00:20 ID:ixilmziI
>>237 別れの手紙、ロードショー始まって一月もしないうちに終了だな。
前売り券買ったので、見逃さないように昨日見に行った。
もう上映している映画館はわずかで、しかも上映は早い時間か遅い時間の一回のみ。
あまり客が入らなかったのかな?
「28歳の〜」出来が今一つだったから、続編の「別れ〜」の客の入りが悪かったのか?
「別れ〜」の方が格段に面白いし、ゲバラの知識の無い人にもとっつき易いと思う。
>>241 人はパンのみにて生くものにあらず
されどまたパンなくして人は生くものにあらず
これが理解できないなら、革命なんて到底理解できんだろう。
革命どころか、この映画、自分の人生すら不毛の荒野でしかない。
244 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 21:10:27 ID:LFeY+B0W
正論だが・・・君の革命には愛が少ない
未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん
少し、噛み締めたまえ。
>>241 やはりアメリカの賞獲りは厳しかったかと思った
しかしここ結構レスは進むのにそのどれもが濃いなw
ここのスレの人達の書き込みで勉強になります
ゲバラという人物、革命家、キューバ、ボリビア、コンゴ・・・
色々、本屋で探して読んでます
>>242 HPの上映予定を見ると、
神奈川、大阪、兵庫、山口では、3月から上映されるところがある。
HPトップの下に「ロングラン上映」とあるのは、そういうことかと納得。
>>242 昨年12月からの限定公開で、アカデミー会員が観る機会も少ないしね。
なにしろあの長さだし、その上英語字幕(スペイン語だから)読まなきゃならないというのが、
基本的に映画は娯楽第一のアメリカ人にとっては辛いのでしょう。
>>236 >オリバーストーンの「コマンダンテ」
昨日アマゾンから届いたので観たんだけど、
面白い!もっと早く観ていればよかった。
映画人としてのアプローチが、
オリバー・ストーンはカストロで、
ソダーバーグがチェだというところが、
(2人の志向を象徴しているようで)とても興味深い。
観終わってつくづく思ったけど
なんというか、カストロって魅力的な人だよ・・・
チェとはまた違う意味で。
ストーンも彼のオーラにはまって魅惑されているのがよく分かり、
微笑ましかった。
251 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/23(月) 23:28:43 ID:oaZLK7xp
あるHPでの質問「なぜゲバラは裁判もせずにすぐに処刑されてしまったのでしょうか?」という質問がだされていた
ベストアンサー
ゲバラは「ボリビア」で革命活動を指導しているときに捕まり、処刑されました。
裁判を行わなかったのは、当時ボリビアでは「死刑制度」が廃止されていたのです。
形式的には「戦闘中の戦死」ということになっています
なるほど ボリビアでは死刑がないのか 日本でも死刑制度が廃止されたら「抵抗されたためにやむなく射殺」ということが起こるのかも
252 :
名無シネマ@上映中:2009/02/23(月) 23:59:06 ID:IK4d1xEz
死刑制度がない国(州)だと、
凶悪犯の場合、現場での処刑が半ば公然と行われるからね
>>239 ちぇは何で、両手に時計をしているのですか?
>>240 戦闘中どちらか一方の腕が吹き飛んでも正確な時間を把握するためか
うわあ
さらっと読んでたけど、落ち着いて考えると凄ス
>>251-252 どうもよく意味のわからん問いと答えだなw
どちらもそういうことじゃないでしょう
>>254 左手のGMTマスターはカストロからプレゼントされた彼の愛用品、
右手のサブマリーナはトゥマの遺品。
(映画の中でアルトゥロを通じて
「息子に渡してくれ」とチェに伝える場面がある)
1967年6月26日付け「ゲバラ日記」206Pの記述に、
「今後私は、戦場で彼の腕時計をずっと身に付けていよう」とある。
「実の息子を亡くしたよに感じている」と書くくらいだし、
彼のことをとりわけ大切に思っていたんだね。
>>256 ありがとう^^
チェの人柄がわかるエピソードだなあ
>>257 もう少し補足すると、
チェは同じ6月26日付けの記載に、
「これまでずっと、私は斃れた同志全員について
彼らの腕時計をそのように(※遺族に形見として渡す)処理してきた」ってある。
事実チェが死んだ後に残された書類バッグの中から、
それまでに戦死した同志たちの腕時計がいくつもあった。
(最後のユロ峡谷での戦いの時も、
彼は書類鞄を斜め掛けにして肌身離さずだったでしょう?
あの中に日記やらの大切な書類や貴重品が入っていた)
残念ながら左腕のGMTマスターはF・ロドリゲスが、
右腕のサブマリーナはボリビア軍のセリチ中佐が没収してしまった・・・
いつか本来の持ち主の元に戻るといいんだけどね。
259 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 01:18:54 ID:fIj1Q1KC
39歳を観ていてよく分からなかった点が一つ
ゲリラ活動を支援しに来たヨーロッパ(フランス?)白人の男三人のうち、
二人を案内した方の男は裏切り者だったということでおkですか?
で、残りの二人(画家と活動家)はボリビア軍から尋問を受けて
ゲバラの存在を漏らした、ということでしょうか?
>>259 >二人を案内した方の男
これは「ゲバラ日記」の67年4月19日付けにある、
「数人の少年が連れてきたロスという名のイギリス人の報道記者」のことを書いているけど、
(彼はイギリス系チリ人写真家)
>裏切り者だったということでおk
だね。捕まったときの薄ら笑いの顔のアップが物語ってる。
タニアが連れてきた「2人の客」こと、
フランス人ジャーナリスト&活動家であるレジス・ドブレと、
アルゼンチン人で画家&活動家のカルロス・ブストスは、
「ともかくここから逃げ出そうとする、絶望的な焦りの犠牲となった」と
チェが4月の総括で書いてるように、
疑いながらもともかく出獄したい一心で、彼の手引きに乗った。
(チェは映画の中でドブレスに「君たちの判断に任せる」って
半ば呆れて言ってる)
で、ムイパンパで捕まった。
>残りの二人(画家と活動家)はボリビア軍から尋問を受けて
ゲバラの存在を漏らした
そういうこと。
尋問というか、はっきり言って拷問を受けたわけだし、無理ないけど。
あれほど「捕まってもキューバ人たちの存在だけは言わないで」と
チェが頼んでいたにも関わらずね。
結局彼らはシンパではあっても「ゲリラ」「同志」ではなかったということ。
ブストスにいたっては、ゲリラ全員の似顔絵を詳細に書いて、
ボリビア側に積極的な情報提供をし、協力している。
情状酌量の余地ないよね。
上の誤記の訂正
×出獄→○出国
若干の補足をすると、
映画の中にも出てきた、
「日記」67年3月20日にタニアが連れてきた「2人の客」こと、
レジス・ドブレ(日記では「ダントン」の変名)とカルロス・ブストスは、
その後の状況の悪化により、(タニアもそうなんだけど)
チェたちから離れるに離れられなくなってしまっていた。
ドブレはキューバ(カストロ)との貴重な連絡係であり、
フランスからの支援(新しい無線機や武器、
サルトルらへの手紙のことずけや資金集め)
を求める上でも大切な存在だったから、
チェだって早く出国させたいのは山々だったわけだけど、
彼らは「ゲリラ」ではないのだし、
あんな過酷な状況から一刻も早く逃げ出したかったのはわかる。
そこに「軍にツテがあるという触れ込みの英国人ジャーナリスト」が出現したことで、
誘いに飛びついたという感じかな。
チェとしても彼らは「部下」ではないからね。
それどころか外部との連絡を託す頼みの綱で大切な「客人」だし、
どうしても今出て行くというのを、強制命令で阻止は出来ないわけで、
「君たちがそうするというなら、そうしてくれ。
でも捕まったときには、裏切らないでくれ」と頼むしかなかった。
結果として最悪の事態を招いてしまった。
詳しすぎて、もはや変態の域
長いから読む気無いわw
いやいや、とても勉強になります。
一部の信者にしか受けてないの、映画も
266 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 13:51:32 ID:eVK1S9eb
いままで知らなかった世界に触れられて、素直に喜んでるよ^^
ソダーバーグありがとう。
267 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 14:47:53 ID:ypq28JtW
古谷一行に似ていると思いますが、気のせいでしょうか?
しつこい。
近所のシネコン
39歳は金曜で打ち切りで、28歳が週末から再上映w
270 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 19:19:28 ID:cKvF9ywO
チェの精神は永遠に生き続ける。
271 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 19:39:50 ID:VdivLWsX
俺もチェを見習って革命を起こす
とりあえず高尾山に篭って、拠点を作る。
>>271 仲間と殺し合うなよ
それだけはダメ、絶対
>>269 映画としては28歳のほうが良い気分で帰れるしね
最後の「車返して来い」なんて微笑ましいじゃない
39歳まで残るのは変態だけw
274 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/24(火) 20:13:45 ID:aNc52rox
>>273そうだな『39歳』はいらないな ボリビアのゲバラは単なる山賊だもんな
キューバの部分だけなら幸せな気分になれるのに 「ああ このあとキューバはゲバラのもとに幸福な国になったんだな」と
アホそういう意味じゃねーわw
>>269 その28歳がおわったら39歳を再上映に期待
>>277 確かに。あの粉川氏の文章は興味深いね。
キネ旬の1月下旬号にも彼のこの件に関する
かなりまとまった文章が掲載されていて、とても面白かった。
ドブレの67年の「革命の中の革命」は、いまや絶版で古書でしか探せないし、
77年に出た「ゲバラ最期の戦い〜ボリビア革命の日々」もいまや絶版で・・・
と書こうとしたら、98年に新版で出ていて、
アマでも普通に買えることが分かったので、早速注文入れたところ。
ドブレは70年〜80年代の「左翼の冬の時代」を巧みに生き抜き、
ミッテラン左派政権のアドバイザーにまでなった(後に離れたけど)、
今でもフランスの第一線の知識人。
「メディオロジー」理論なんて「革命の中の革命」からつながっているわけだから、
どういう意味でも「生き残った人」であることは間違いないけど・・・
問題のドキュメンタリー「犠牲者〜誰がチェゲバラを裏切ったか」(2001)、
日本でもETVかBSドキュメンタリーでぜひ放送してほしいね。
ラウルって映画みたいにイケメンだったの?
映画で観ると、チェはドブレよりブストスの方が弱いと思ってたのかな。
281 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 23:20:26 ID:vnhZAhMe
一番の原因は途中で脱走した若い兵士らのチクリからだと思った。。
タニアのミスもしかり。
結局いろんな人からチェの存在がばれたんだと思ってた。。
あとカストロの手紙も一因?皆がゲバラの居所を気にしたわけだし。
(こんがらがって よくわかんねぇ)
まだボリビア日記読んでないし。ついてけねぇよ(トホホ)
もろもろの書物を完読するのに、半年かかりそうだ。
>ボリビアのゲバラは単なる山賊だもんな
ゲバラは追い剥ぎとかしてないよ。おばかちゃん。
>>280 基本的に2人を信頼はしてるんだよね。
ブストス同じアルゼンチン人だし、左翼活動の実績もあるわけだし、
地元に政治的な人脈も持ってるから、たんなる左翼シンパというわけではないし。
チェはいずれは故国アルゼンチンで革命を起こす計画を持っていたわけで、
だからこそゲリラの勧誘活動まで依託していた。
ましてやドブレに関してはカストロ経由での親交だしね。
ただ、映画の中でドブレスはチェに対して
「弱さ」をむき出しにしてチェたちからの離脱を訴え、半ば呆れられている。
無理に引きとめなかったのは、このまま連れて歩いても、
かえってお互いのためにならないとの思いがあったんだろう。
285 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 23:48:39 ID:vnhZAhMe
粉川哲夫の【シネマノート】−抜粋−
これまでは、ブストが似顔絵まで描いて教えたということになっている。
しかし・・略・・ブストは、自分は、たしかに似顔絵を描いたが、
わざと違った顔に描いたのだと言っている。
確かにあの似顔絵、チェとは違った顔で、決して似てないけど
なかなかいいところ付いてるなぁ、とも思えた。
髪型。帽子。隠してもいずればれる予感だっぷりだった。
286 :
名無シネマ@上映中:2009/02/24(火) 23:53:32 ID:vnhZAhMe
どうせなら、ラモンのはげおやじの顔描いてやればよかったのに。
(軍に激しく人違いさせるために)
>>281 >結局いろんな人からチェの存在がばれたんだと思ってた。。
そうだと思うよ。
バリエントスたちも最初は、
「本当にチェはコンゴじゃなくて今ボリビアにいるのか?」と疑っていたけど、
複数の小さな情報や噂や状況証拠があちこちから上がってきて、
(3月27日付けの「ゲバラ日記」の記述にも、
「脱走兵や捕虜が口を割ったことは明白」とある。
その時点で既にタニアの正体もばれてしまっていた)
それらを総合すると「間違いない!」となった。
>カストロの手紙
そうしたものや演説テープが
タニアのジープから押収されたのは決定的証拠となったわけで。
>半年かかりそうだ
ちょうどそのころにはDVDが出るはずから、
事前予習として役立つのではw
>>286 >どうせなら、ラモンのはげおやじの顔描いてやればよかったのに。
同感w
あれを書いても嘘というわけではなかったんだからね
289 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 00:11:23 ID:bRdvemu7
>>287 Myブーム、紆余曲折しながらの、長い旅でござんす。。
ところで画家って革命兵士と何か関連づいたものがあるのかな?
革命士の中に詩人(いつもオリジナルの詩を唱えていた兵士)がいたというのはキューバ革命でチェが記述に
残しているけど、シロ・ブストは画家で作家、例の前妻のイルダさんが
再婚した相手も画家なんだけど、なんとなく気になった。
ただ画家と革命家兵士は対極に位置するもので
互いに接点がない存在にも思えるんだけどね。
ボリビア共産党のモンヘの頭おもいっきり
ひっぱたいてやりたかったのはオイラだけ?
ソ連支持のボリビア共産党がおおっぴらに
ゲリラ支援など出来るわけもない、
仕方がないと言えば仕方がないのだろうけど、ねえ。
ま、アメリカの手下をやってる日本国の一般人としては
身につまされるエピソードではあった。
アメリカ産ビーフなんて、食いたくねえんだよ。
スポンジ脳なんて、イヤだもん。
でももう遅いんだよね、市販のカレールーとか
外食チェーンのメニューとかにがっつりと使用されてるわけでしょ、
別に吉野家の牛丼だけじゃなく。。
どっかの大国におんぶに抱っこ状態になると、
本当に奴隷みたいなことになっちまうんだ。右とか左とか関係ない。
面従腹背がよいな。うむ。
291 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 00:20:14 ID:bRdvemu7
画家(芸術家)⇔ 革命家(思想・理念の現実主義)
>>289 >画家と革命家兵士は対極に位置するもので
互いに接点がない存在にも思えるんだけどね。
接点。
たとえば、ディエゴ・リベラ&フリーダ・カーロの
「バリバリの共産主義者」夫婦がいるねw
フリーダとトロッキーが愛人関係だったのは有名だし。
革命家と画家って相性いいのかも。
>>290 >ボリビア共産党のモンヘの頭おもいっきり
ひっぱたいてやりたかったのはオイラだけ?
いや、自分もそうだよw
>仕方がないと言えば仕方がないのだろうけど
モンヘにとってチェのような人気革命家が、
自分の組織の分裂を促し、
地位を脅かす存在であったことは間違いない。
だからモンヘはソ連の指示に忠実で、ゲリラ志願者集めもしなかった。
そうしたモンヘの裏切りがチェの敗北の一因にもなった。
・・・というのがカストロの公式な説明だけどね。
もちろん原因はそれだけではないわけで、
「みんなモンヘのせい」というのは気の毒な気もするけど。
彼もまた「組織の人」だから。
でもやっぱりひっぱたきたい気持ちではあるよw
295 :
>>259:2009/02/25(水) 01:26:42 ID:+d3cdoE1
>>260-261 非常に詳しく解説していただきましてありがとうございます
映画本編や一夜漬けの前知識だけでは分からなかったであろうチェの思惑も理解出来て
本当に嬉しいです
ちなみに裏切り者ロスの正体は何者だったんですかね?詳細は分かってないとか…?
ロスを含めたドブレ、ブストス三人のその後も気になります
聞いてばかりですみません
>>295 お役に立ててよかったです。
質問の件、今からまとめます。
あと30分ほどしたら上げておきます。
>>295 >裏切り者ロスの正体
「ゲバラ日記」の4月19日付けに
「ロスという名のイギリス人報道記者」として登場するこの人物は、
脚注では「ジョージ・アンドリュー・ロス、イギリス系チリ人の写真家」
と説明されています。
映画の中でもチェは彼について
「あれはおとりだ」「キューバ人は話をするな」と警戒し、
19日の日記の記載の中でも「彼の書類の怪しい点」を指摘、
この時点でも既にスパイの疑い濃厚でした。
だからこそ用心したチェは3名をあえてキューバ人ゲリラではなく、
インティとダリオというボリビア人ゲリラに途中まで送らせたのです。
(途中でダリオが煙草をロスにせびり、
それをきっかけにロスが「キューバ人は?」と話を振るシーンがあったでしょ?
それをインティがあわてて制止したけど。
彼はあきらかにスパイ目的で送り込まれていたわけです)
3名はムエパンパで逮捕されるわけですが、
4月21日のラジオでの軍の公式発表では「3名とも死亡」と発表されます。
もちろん3名とも生きていたわけで、
ドブレとブストスは軍の厳しい査問を受けることになるわけですが。
同日の「ゲバラ日記」でも
「『フランス人(ドブレ)、アルゼンチン人(ブストス)、
イギリス人(ロス)の3名の傭兵死亡』のボリビア側の誤報作戦」について皮肉っています。
ただ、これを最後にロスの報道は消えるんです。
その後の裁判にも出てこない・・・
>詳細は分かってないとか
そう、おそらく「お役目ご苦労さん」ということだったのではないかと。
スパイはいくらでも名前や素性は替え続けるわけだし。
>>295 >ロスを含めたドブレ、ブストス三人のその後
ロスについての最後の記録は「逮捕後に80日間の拘留、その後釈放」です。
「ロスがCIA局員であったという推測は根強い」(「ゲバラ日記」小事典の記載より)
ということです。
ブストスについては、
拷問するぞ、と脅されただけで、
ブストスはゲリラ全員の顔写真まで書いて、軍に協力したわけですが、
その甲斐もなく(?)軍事法廷で30年の禁固刑が言い渡され服役、
その後1970年に釈放されています(「日記」小事典より)
若きドブレの運命についてはチェもずっと心を痛めていて、
日記の中でも彼の裁判の動向をずっとラジオでチェックして書いています。
軍事法廷で30年の禁固刑の判決でしたが、
ドゴール大統領や著名知識人たちから減刑嘆願も功を奏して、
1970年に釈放。
その後は著述や講演活動で活躍、
ミッテラン左派政権のアドバイザーも務めました。
今もフランスを代表する優れた知識人の一人です。
ただ、
>>277 のリンク先の記事をぜひ読んでいただきたいのですが、
彼には「ゲバラを売った」という疑惑が、
根強くささやかれているのもまた事実です。
モンヘってルー・ダイアモンド・フィリップス?
いらつきやら焦燥やら嫉妬やら複雑な表情が見てとれたが、ルーだからか。
301 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 12:06:47 ID:qwEFHYH4
>>292-293 そうなんだ。メキシコは確かに画家が集まる国(芸術家を輩出した国)というイメージがある。
余談だけど、ガエルの出ていたメキシコの映画(天国の口)は
革命映画じゃないけどリアル感あって、チェ39歳に劣らぬ強烈な余韻が残ったよw
チェ自身は芸術感性がなく、全くオンチだったらしいけどね。
(歌・ダンス(タンゴ)楽器)
302 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 14:02:30 ID:fRhCzzOX
はじめて ゲバラって人知ったけど
この人、すっごいかっこいいね!
T-シャツとかにプリントされてる写真は好みじゃなかったけど
映画館でもらった近藤っていう写真家が撮ったゲバラみて
本当はこんな感じの人だったんだ!と惚れました。
T-シャツのは神経質そうな感じだけど近藤さんのは体がムクムク
していて優しそうな顔で、こんな男前見たことないです。
今でも通用するかっこ良さ。ゲバラみたいなルックスの人いない
かな。こんなかっこいい人いないですよね?
303 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 15:20:26 ID:upWwObuT
ムクムクしてくまちゃんみたい・ またか。
304 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 16:20:32 ID:rOOcApMN
新手の荒らしw
このスレはホントすごい
勉強になるし質問すれば真摯な返答が返ってくるし
しょせんは顔か…顔なのか(ノд<。)゜。
>>306 流れって…はぁ?
>302-304とか(特に302)馬鹿馬鹿しいので
フツーに無視してたが、悪い?
このスレ全体の良さについて言ってんだよ
疑問なんですが…
>>251で
>形式的には「戦闘中の戦死」ということになっています
とありますが、捕まって拘束されて、無抵抗の状態で政府軍兵士に射殺されたのは、明らかに「戦闘中」ではないですよね。
当時はそれを隠してたってことでしょうか。
今は本などでチェの死の詳細を知る事が出来ますが、それが明らかになった時にチェの処刑に関わった人たちは
罪を問われたんですか?
>>301 >ガエル >(歌・ダンス(タンゴ)楽器)
ときたら例のモーターサイクル・ダイアリーズの中の話がどうしても・・・w
あれを初めて読んだり映画で観たりした時、
ふと「燃えよ剣」での土方歳三の下手な俳句の逸話を思い出した。
沖田が土方のひどい俳句をからかいながら、
「でもこれで俳句『まで』達人だったら、全然可愛気ないからから許す」
といった意味の感想を述べるシーンがあったと記憶してる。
チェもあれで音楽『まで』得意だったら、
かっこいいを通り過ぎて、若干いやみな奴かもw
友人のオスカル・フェルナンデス・メル博士によると、
「訪問先の町でも美術館にはまめに足を運んでいた」らしいから、
絵や彫刻の鑑賞は好きだったようだね。
確かイタリアかスペインかで、宗教画を観に教会に足を運び、
メディアにそのことについて質問され、、
「コミュニストが宗教画を観たらいけないということはないでしょう?」と
答えた・・・という逸話があったはず。
>>310 >捕まって拘束されて、無抵抗の状態で政府軍兵士に射殺されたのは、
明らかに「戦闘中」ではないですよね
もちろんです。
捕虜の殺害、しかも手足縛られた無抵抗な状態の人間を射殺するなど、
非人道的行為で、ジュナーブ協定違反です。
>当時はそれを隠してたってことでしょうか。
だからこそボリビア軍としては、
最初は「戦闘中の戦死」として嘘の発表をしました。
しかしそのボリビア側の嘘は、
当時イゲラ村の巡回医師&地元の新聞社の通信員でもあった、
レヒナルド・ウスタリス・アルセによってあっさりと「軍による謀殺」と見抜かれ、
そのためにボリビア側はあわてて、
>戦闘中の戦死から、
「戦闘中の負傷が原因の死」というあいまいな表現に訂正しました。
したがって>形式的には「戦闘中の戦死」ではなく、
「戦闘中の負傷が原因の死」が正しい公式発表です。
>それが明らかになった時にチェの処刑に関わった人たちは
罪を問われたんですか?
いいえ、残念ながら、未だに公式には「戦闘中の負傷による死」ですから、
責任は問われていません。
ちなみにレヒナルドの勇気ある告発は、
ヨーロッパの複数の新聞が記事にしたことによって、
チェの死の真相を世界中が知りましたが、
当のボリビアの新聞からは、政府や軍の圧力もあって完全無視されました。
313 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 23:04:48 ID:upWwObuT
絵や美術館めぐりは、作品からその地域(国)の歴史的背景や文化や民族性を
探求し、詳しく知ろうとしていたのだとも思う。
実際チェは優れた「カメラマン」写真家でもあったので、
また優秀な機械工学設計士でもあったので(とうもろこし自動刈り取り機が出来たとき)
美術や工学的センスが全くなかったわけでないけど、
どうも音楽センス無しのオンチでダンスぶきっちょさんは、チェの唯一かわいい
欠点だど思う。酒も飲まない(飲めない?)男だったしね。
>>313 >どうも音楽センス無しのオンチでダンスぶきっちょさんは、
チェの唯一かわいい欠点だど思う。
だね。
あれでタンゴ上手く踊れて、ギターが上手かったりしたら、
ひょっとして歴史は変わっていたかも?w
315 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/25(水) 23:30:12 ID:r6mYVQNp
316 :
名無シネマ@上映中:2009/02/25(水) 23:46:59 ID:qsjjp8PF
若き日にカリスマ指導者に出会い共感。その後独裁政権を打倒し政権樹立。
大臣まで務めるが、政権内部で孤立しキューバを離れる。
挫けることなく再び南米で革命を志す。
その果てに挫折して射殺される。
どこかの自称小説家のニートが書いた小説もどきみたいな人生だよ。
マジでこんな人が20世紀にいたなんて信じられないw
アルメイダは作詞作曲してるんだね。CD出てて驚いた。
ところで、「39歳」の最後で流れる歌「バルデラーマ」、
歌詞の字幕が欲しかったような、なくてよかったような…
歌詞の意味は知りたかったが、映像に集中出来てよかったのかな。
最後にアルゼンチン歌手の歌を流すというのはよかった。
てっきり「アスタシエンプレ」でも流すかと思っていたが。
318 :
>>259:2009/02/26(木) 00:04:25 ID:nZqMgPKr
>>296-298 非常に詳細なご返答、ありがとうございます
やはりロスはスパイだったんですね…そこまで疑いが強かったなら
なぜゲバラは彼を尋問して正体を暴くなり追放するなり対処しなかったのだろう…
彼の"それでも人を信じる"理想がそうさせなかった…とは考えにくいとは思いますが
319 :
名無シネマ@上映中:2009/02/26(木) 00:20:25 ID:F5yFt4XM
今日、第二部を観てきた。泣いた。発音の綺麗なスペイン語を話す女性二人連れが
来ていて、上映中も連中喋っていたが、最後は、やはり泣いていた。それにしても
大部隊が向こうの方から迫ってくる、あの現われかた、そしてヘリコの音
あれらがゲリラにとってほんとうにおそろしい、絶望感を誘うものだと
いうことを、この監督はよく知っているようだ。あれは、恐怖そのものだ。
それにしても、「殉教する聖者」というイメージが、強く感じられる映画だった。
非抑圧人民の解放を志して、戦闘行動に従事したものなら、皆知っているが
経験者でないとこの感覚はわからないはず。監督には何故わかったのだろう?
>>318 >なぜゲバラは彼を尋問して
正体を暴くなり追放するなり対処しなかったのだろう
そうですね、その疑問はもっともだと思います。
もう少し詳しく状況説明しますと、
チェとしては「一見して書類は整っているけど・・・??」とロスを丁寧に調べ、
旅券や査証の「怪しい点」を発見、
彼にいろいろと腑に落ちない点を質問していくうちに、
「野営地に出入りして、ブラウリオ(キューバ人ゲリラ)の日記を見せてもらった」ことを聞き出し、
「いつもの話だけど、すべての面で無節操と無責任さが目に付く」と激怒してるんです。
つまり、自分たちのことをまったく外部の人間であるロスがあれこれ知っているのは、
仲間の規律の緩みと勝手なおしゃべりによるものだと一応自分に納得させ、
それ以上ロスを根掘り葉掘り問いただすことを止めたのです。
彼に対する疑いは残っているけれど、
チェの主たる関心と怒りはどっちかと言うとこの件では「お喋り者たち」に向いたわけです。
>>318 (続き)
で、そのやり取りを見聞きして、
ともかく一刻も早くチェたちから離れたかったドブレが、
ロスに対して「軍にコネがあるなら、
自分たち(ドブレとブストス)の出国に手を貸してもらえないか」と相談、
結局は3人の間で話がつき、
チェは「私はこの問題からいっさい手を引くことにした」と日記に書いています。
というか、「手を引かざるを得なかった」というところでしょう。
前にも書いたとおりドブレとブストスは「部下」ではなく「客」ですから、
チェは彼らの自由意思を尊重するしかないのです。
その「客」たちが「ロスが手引きしてくれるから大丈夫。
われわれにはロスが必要だ。ロスを信頼する。
俺たちはともかくここから出たい。
多少怪しいところがあっても彼と一緒に行く!」と言われれば、
「ダメだ、ロスはスパイの疑いが消えたわけではないから、追い払う。
君らは私と一緒にしばらく北への行軍を続けろ!」と『命令』は出来ないのです。
ともかく大切な外部との絆である「客」2人が、ロスの存在を頼っている以上、
チェとしてはロスを追い払うわけにはいかなかったのです。
疑わしいけれど、その時点で間違いなくスパイだという確たる証拠はないのですから。
322 :
310:2009/02/26(木) 04:32:53 ID:LarM053T
>>312 詳しい説明をありがとうございます。
チェの死の真相がここまで人々に知れ渡っている現在ですら、公式的には「戦闘中の負傷による死」なんですね。
それで遺族や友人たち(カストロとか)は納得できたんでしょうか。
逆に、いろいろな本に書かれたり今こうして映画にもなったりして、チェは不当に殺されたと言われている事に対して
なぜボリビア側は「事実無根だ!」と抗議しないんでしょうか。
…そう言えばこの映画、ボリビアでは上映されてるのかな?
ブストスの名前を見ると、体格のいい女性の姿が頭の中に浮かぶ…
324 :
名無シネマ@上映中:2009/02/26(木) 17:03:53 ID:Wz2de3Pr
4月にまたチェの新作DVDが出るんだね。予告見た。
なんか凄いイケメンがチェをやってた。
325 :
名無シネマ@上映中:2009/02/26(木) 20:30:30 ID:9XvOW3ES
>>323 wそれは上野と対戦したアメリカソフトチームの強打者w。(北京オリンピク)
結局上野は決勝ではブストス歩かせて勝利に導いたけどね。
てカンケイないスレ違いスマソ
326 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/26(木) 20:42:45 ID:OUKZQ7xf
>>317 >「39歳」の最後で流れる歌「バルデラーマ」
本当にあの場面にぴったりのいい歌だよね。
あれが聞きたくて、「チェ」のサントラを買った。
>歌詞の意味
国内盤CDにも関わらず、歌詞カードが付いていないのが残念だけど、
付属している前島秀国氏の丁寧なライナーノーツの中から引用。
「『バルデラーマ』とはアルゼンチンの街サルタに実在するペーニャ(酒場)の名前。
バルデラーマで供される酒と歌を人生の拠り所とする人々が、
夜の終わりを名残惜しむ、というのが歌の大まかな内容」
「バルデラーマ』とは現在も人々が心の中で拠り所とする
チェ・ゲバラその人のメタファー(隠喩)に他ならない」
>>322 >現在ですら、公式的には「戦闘中の負傷による死」
現在のボリビアは左派政権のもとで「情報公開」を進めていて、
軍も長年極秘扱いだったチェ関係の文書の公開に渋々ながら応じつつあります。
しかし、ボリビア軍部にとって、チェを殺してゲリラ隊を壊滅させたことは、
未だに「比類なき偉業、絶対に譲れないボリビア軍の歴史的勝利」なのです。
>遺族や友人たち(カストロとか)は納得できたんでしょうか。
個人的な心情としては『納得』はしていないかもしれませんね。
ただ、ここで重要なことは、
カストロはもちろんですが、チェの遺族や友人の多くは、
キューバ人であり、カストロ政権の関係者だということです。
つまり「公人」なんです。
公人である彼らにとって一番大切なものは「国益」であり、
ついでは「カストロと自分たちの立場」です。
チェの死について、カストロはもちろん哀悼の意を表しましたが、
公式な形ではボリビア政府や軍を非難はしませんでしたし、
一番悲しんでいるであろうアレイダさんも去年本を出版するまでは、
表立った形で心情を語ることはありませんでした。
チェはボリビアに偽造パスポートを使って密入国し、
キューバから連れてきた軍人仲間と一緒に、
政府転覆のための「違法な」ゲリラ活動をやっていたのですから、
そんな企てにキューバ政府が関与していたことを認めるような、
「国益に反する」危険を冒せるはずがありません。
(そうなったらそれこそ「第2次キューバ危機」が起こりかねない)
>ボリビア側は「事実無根だ!」と抗議しないんでしょうか
例を挙げると、マイケル・ムーア監督の「華氏911」に、
ブッシュ大統領やアメリカ政府が抗議したでしょうか?
大きな力を持つ者としては、「黙ってスルーするのが一番」とう考えなんです。
>>312 の書き込みのタイプミスの訂正をしておきます(固有名詞なので)
×ジュナーブ協定→○ジュネーブ協定
330 :
名無シネマ@上映中:2009/02/27(金) 00:12:13 ID:vjc1OqPh
ところでチェ・ゲバラの血液型は何だったのでしょうか?
AかBOぽいですが(実直・マメ・感傷的ロマンチスト)だし、あ、血液型占いじゃないですよ、
チェの民族ルーツを調べたら、確かにスペインのある自治州(これがまたチェの
革命活動と関連付けられる特徴がある独立欲旺盛な自治州)のバスク自治州のバスク人の
流れを受け継ぐラテン人、と判明できた。
【参】バスク人 wikipedia ←流れをひく著名な人物一覧にチェの顔写真あり。
バスク人はスペイン国内で仏国境あたりに位置し、
独自のバスク語を話し、独自の文化をもち、
広い自治と独立をめざした(革命?)運動があった。
バスク人は、その人種的と特徴では頭蓋骨に特徴あり、
バスク人の85%がRh −マイナスの血液型 だそうな。
革命当時、手術で輸血したという記述は見当たらないけど、
チェはルーツはバスク人という事らしいが、血液型まさかRh_マイナスだったんだろか?
知ってる人 いるかな。
>>327 ありがとう、曲のタイトルは、酒場の名前だったのか。
スペイン語の歌詞をネットで見つけて、
西→英翻訳にかけてみたんだけど、よくわからんかった。
いずれちまちま辞書引いて翻訳してみようかな。
自分もサントラ買おっと、劇中所々流れるギターもよかったし。
>夜の終わりを名残惜しむ
というのは、映画の終わりにぴったりすぎだね…
>>331 調べた情報を追加すると、
この店のあるサルタはボリビア国境に近いそう。
「フォルクローレの殿堂」として有名で、
訪れる観光客もとても多いらしい。
いくつかのサイトにお店の様子の画像があったけど、
酒場兼民謡サロンのようなオープンな雰囲気で楽しげ。
「音楽や文学を愛する人たちが集まり、
沢山のフォルクローレの名曲がうまれた」そう。
>映画の終わりにぴったりすぎだね…
同感。チェのイメージにふさわしい曲で物語を締めてくれたと思うよ。
>>328 ありがとうございます。よくわかりました。
他人事ながら切ない話で泣けてきました。
しかし反面、ボリビアの態度にも納得できます。
良くも悪くも「大人の対応」って感じですね…。
334 :
>>318:2009/02/27(金) 01:59:26 ID:gG6leLk+
>>320-321 またも真摯なご返答、本当にありがとうございます
言い換えれば、ボリビア反乱軍達の士気がもっと高ければ
ゲバラもロスへの疑惑がブレることもなかったかも知れないんですよね…
ますます遣る瀬無い気分になります
色々と詳細な背景を知ることが出来て、本当に勉強になりました
2ちゃんでこんなに充実感のあるレスをもらえたのも久しぶりです
ここの皆様の誠実さと温かさに感謝します
またすぐにでも「チェ二部作」を劇場で観直したいです
>>333 >良くも悪くも「大人の対応」
ボリビアの政情は今も決して安定しているとはいえませんからね。
軍のプライドを必要以上に刺激したくないという政府の思惑もあるのでしょうが。
ただ、今ではボリビアとしてもチェのことを、
「ボリビアの聖なる重要な観光資源」wと考えていますから、
今後は生前よりも大切に扱ってもらえることは間違いないでしょう。
本で読んだイゲラ村の老人たちの面白い発言が心に残っているので、
ついでにご紹介しておきます。
「チェがこの国に何をしにきたのかとか、
何を考えていたかは、わしらには良く分からん。
今も昔もこの辺はあんまり変わらんしね。
ただ、わかっとることは、チェがこの村に死ににきたってこと。
あれ以来変わったこと?
ずっと後だけど、この村に診療所ができたことと、
今もこの村で男の子が生まれると
『エルネスト』の名をつける父親がおるってことさ」
>>334 こちらこそ、お役に立ててよかったです。
>またすぐにでも「チェ二部作」を劇場で観直したいです
そうですね、まだ併映している劇場もけっこうありますし、
3月以降の上映開始予定のところもあるようですから、
DVDが出るまでに劇場で見直す機会があれば良いですね。
ちなみにチェは映画の中で
「ムユパンパではなく、カミリから出国してくれ」と
「客」の2人に頼んでいます。
なのに3人はムユパンパで捕まった。
その間の3人の間のやり取りは映画の中では省かれているため、
いきなりムユパンパの場面が出たときは観ていてびっくりしました。
「カミリの軍にツテがある」という触れ込みだったはずのロスが、
なぜチェから向かうことを禁止されていたムユパンパに2人を誘導したのか、
ここのシーンを撮影してカットしたのなら、
DVDの方で「完全版」を作って、監督に説明して欲しいですね。
「チェ二部作」
もともと一本の映画として作られた作品だから、分割すれば自然と二本になるんだろうけど
シリーズものの映画に三部作が多いのを考えると、なんか夢の途中で終わりが来たんだって感じるな
これが完全なフィクションならニ作目は敗北と撤退、三作目で逆転勝利だよね
>>336 >いきなりムユパンパの場面が出たとき
「ムユパンパ」とテロップが出て、イギリス人が先頭で歩いていたから、
あっやっぱこいつスパイか!と思って、それ以上深くは考えなかったよ。
画面に出て来ないところで、他の二人をうまく言いくるめちゃったのかな、くらいで。
その前には、兵士にタバコを与えて取り込もうとしていたし。
ロスは、あのにやけ顔も含めて、「あやしい奴」として描かれているが、
なのにドブレたちは彼に付いて行こうとするので、オイオイ危ないよ、と思った。
この映画の目線は、チェの目線だからそう思えるんだな。ボリビア日記が原作だし。
逆にブストスたちの立場からすれば、ゲリラ生活にとても耐えられない、と、
危険も承知で賭けに出た、命がけの脱出だったんだろうけど。結局捕まってゲロ。
知識人たちの身体的な弱さは、ゲリラ戦士じゃないから仕方ないけど、
結局、精神的な弱さが、この脱出劇とその結末に出たということかな。
一方で、ゲリラ戦士の精神的な弱さから来ることも、映画にも色々出て来るね。
チェも知識人だが、常にゲリラと共にいて、危険を共にしたのは、本当にすごい。
後見役に回らずに、闘いに身を投じたのは、やっぱこの人だからなんだな。
そのチェが馬に八つ当たりするくらいだから、本当に苦しい闘いだったんだな…
「麦の穂を揺らす風」で指の爪を全部剥がされても情報を漏らさなかった強者がいましたね。
痛………………麻酔大量に打ってもらって薬もらっても親知らずを抜いた時は痛くてショックだったのに………
340 :
名無シネマ@上映中:2009/02/27(金) 17:17:56 ID:dU0+v4KJ
日本で革命やっても、きっとボリビアみたいになるんだろうなぁ。
そーいや、チェって長らく行方不明ということだったけど、10年ぐらい前にチェを
処刑した人が本を買いて、実はボリビア軍に捕まって処刑されていたことが分かった
んだよね。
341 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/02/27(金) 17:42:44 ID:7NxcL21M
>>340いやいや ボリビアで処刑されていたことは処刑された当時からわかっていた
十年前にボリビアでチェの遺体が見つかったのがニュースになったのでそれで勘違いしていると思う
342 :
名無シネマ@上映中:2009/02/27(金) 22:26:11 ID:1jf9VBLs
>>339 キューバ革命成功までも多くの血が流されているね
アベル・サンタマリアの話はいつも涙がでる
アベル(兄)と妹(名前忘れた)もモンガダ兵営襲撃事件の時、軍に捕まって
妹に軍が「お前の兄の目玉が見たいか!見たくなければ吐け!」
と言われたのに絶対に口を割らない
でもその為だか、親愛なる(とても仲の良い兄妹だった)兄の目の玉見せられた
。
それでも口を割らないんだけど、ホントに壮絶だよね
キューバ革命が成功するまでも2万の血が流れたと言う
そういう事ももっと知らなければならないね...
>>338 >チェの目線
結局この件は「ゲバラ日記」の4月の「解析」で、
「ダントン(ドブレ)とカルロス(ブストス)は、
退去したいという死に物狂いにも近い自分たちの性急さと、
彼らを阻止できなかった私自身の力不足の犠牲となった」と、
他ならぬチェ自身が実に冷静に総括しているんですが、
これによって「キューバとの連絡(ドブレ)が断絶し、
アルゼンチンのための軍事計画(ブストス)が水泡に帰した」わけで、
ロランドの死と共に、やはり「終わりの始まり」の月のように思います。
>精神的な弱さが、この脱出劇とその結末に出た
ドブレスはチェと話す時の表情に全然余裕がなく、
チェから「北への行軍に同行して、コチャパンパからの出国案」を出されても、
「2〜3ヶ月もかかるからイヤだ!」ですからね・・・
チェもカミリに向かったはずの3人が、
ムユパンパで逮捕されるとは思っていなかったでしょう。
(たしかはじめはチェ自身が先遣隊となってムユパンパからの脱出を試み、
それがうまくいかなかったから、カミリ経由をにさせたはず)
不安や焦りが正常な判断力を奪うというのは、
現代の振り込め詐欺なども同じですが、
ドブレたちも「貧すれば鈍す」状態だったのかもしれませんね。
>>342 >妹(名前忘れた)
確かアベルより年は上でお姉さんだったと思いますが、
アイデさんのことですよね。
チェも強い信頼を寄せていたセリア・サンチェスが
80年に病死した翌年に自殺。
革命政権への幻滅も死の一因だったと言われていますが、
いずれにしても辛い話です。
346 :
名無シネマ@上映中:2009/02/27(金) 23:57:29 ID:zyHj2rnz
キューバの軍による拷問はこわいなぁ。
生き残ったとしても・・・・><:
>チェも強い信頼を寄せていたセリア・サンチェス
ソースは?
>>347 失礼、
>>345 は、
「チェ」ではなく「カストロ」と入力したはずでした。
正しくは「カストロ」も強い信頼を寄せていた・・・
と記載したかったのです。単純なミスです。
349 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 01:07:19 ID:dmVrlQvI
350 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 01:13:58 ID:dmVrlQvI
351 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 01:22:00 ID:dmVrlQvI
>>346 どこでもゲリラに対する拷問は苛酷だよ。
フランス軍もベトナムのゲリラ兵相手には爪と肉の間に針を刺すといった拷問を
当り前のようにやっていたみたいだし。
でも、アメリカが一番酷いんだがなw
痛たたたたたたた……………………痛いのヤダ。全部吐く。
>単純なミスです。
単純、だけど大きなミスかもそれ。
あと、アイデが自殺したのはセリアがなくなったのと同じ年、80年。
セリアは1月、アイデは革命記念日7.26の直後7月28日に亡くなっている。
この年はマリエル事件の年でもあり、カストロはこのころつらかっただろうなあ。
355 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 16:04:03 ID:9ZGrQR/l
ゲリラだけでなく、政府の悪口いった市民農民らが
受けたという拷問・縛ったまま海に放り込まれたり、
下腹部をえぐり取られたり(男性機能がなくなり→不能)@@)
当時の人は政府の下でおとなしく生きていても生活地獄、捕まっても拷問地獄
都市部のゼネストらの失敗も大きな痛手だけど、
数十名の学生らがバチスタ邸へ挑んで、皆殺しのようにされたのは 実に身につまされるよ。
ひでぇな
そういう事を平気でできる奴は平時でも凶悪事件起こす奴だと思う。
南京虐殺はあったと左寄りの人が書いた本には中国人が日本兵を捕まえて体をバラバラに刻んで顔はとても直視できないくらいに酷いことをされたと書いてあった。
右ではなく左寄りの人が書いた本だから嘘ではないはず
中国人は恐いな
357 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 17:06:23 ID:z9n6Y2M5
>>345 342です
アイデさんでしたね。思い出しました。
もう一人の女性でメルバさんてのも居ましたね
セリア・サンチェスが亡くなった直ぐ後にアイデさん自殺しちゃったんだよなあ
悲しすぎる
フィデルの独裁ぶりに嫌気がさしたとか何とか....
純粋な人ほど色々考えちゃって悩んじゃって苦しむんだよなあ
わかるけど死んだら終わりなんだから頑張ってほしかった
ゲバラも結局、ソ連寄りになるカストロについていけなくなってボリビア行ったんでしょ
純粋なのに、辛いね
>>339 >>342 アイルランドはアイルランドで、独立に成功したのは良いけれどもその後で完全独立か事実上独立かを
巡って、独立戦争でともに闘った仲間同士の間で数年間に及ぶ内戦を繰り広げることになるわけで。これも悲惨。
映画の「マイケル・コリンズ(かなりエンタメ化・単純化してるけど)」とか上にある「麦の穂を揺らす風」とかを
見るとそんな独立してからも塗炭の苦しみを味わったのが理解できるかと。
ちなみに、マイケル・コリンズは世界のゲリラ戦術の創始者の一人。それまで幾らまともに闘っても勝てなかった
反乱軍を勝利・独立へとに導いた。
ニール・ジョーダン「マイケル・コリンズ」か。
懐かしい作品だなぁ・・・
「ランド・アンド・フリーダム/大地と自由」
「麦の穂を揺らす風」の二作品は絶対に見なけらばならない
ケン・ローチの力作。理想と現実に引き裂かれる若者の挫折
に胸が痛む。。
360 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 18:14:32 ID:5VO01b3O
こういう内容を映画化するのは本当に大変ですよね。
361 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 21:59:49 ID:dmVrlQvI
チェチェンでのチェチェン兵による生きたままのロシア兵の首切り落とし動画が
有名だけど、アフガニスタンの戦記とか読むと、アフガニスタンの兵士がロシア
兵に対して行った処刑もすごい。まだ入隊したての若い兵士の腹を切り裂いて
内臓をはみ出させた状態で荒野に放置。血の匂いを嗅ぎつけた野生動物に襲わ
せるというもの。まあ、アフガニスタン兵もハインドの攻撃で身体が跡形も
無くなるほどの銃撃を日常茶飯事のように受けていたので、それくらいやらないと
気が済まなかったんだろうけど。
362 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 22:06:45 ID:pwgGQUEm
別の場所で違う時代に出会ったら友達になってたかも知れない者どうし悲惨だね。
つかアフガンって所はかつての全盛期の大英帝国やら、ロシア帝国やらソ連軍やらと
その時代の最強の軍隊とまともに渡り合って撃退し続けてきた異様な国だからな。
今でも気がつけばアメリカが泥沼にハマって一度は壊滅したはずのでゲリラの
支配地域が首都近郊まで伸びてきている
戦士の国なのかも知れない。気候風土が極端なのかも知れないが
364 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 23:02:12 ID:h86TDp/O
革命など起こさなかったほうが
キューバの人たちにとっては幸せだったかもな
ボリビアでぐずぐずに失敗した原因はいくつもあったろうけど、
ネイティブ系の農民たちにとっては、ゲリラも政府も所詮は
白い侵略者の末裔ってこともあったんだろうか。
大地主が雇った無法者に小突きまわされて惨殺された農民が
おまえの前世なんだよ。知ってた?
>>364
別に皮肉でなく純粋にどういうとっから
>>364みたいな感想が出てくるのか理解に苦しむ。
>>364 革命前と革命後の世帯への水道普及率、電気の利用できる家庭数、乳幼児死亡率、病院数など調べてみるのをお勧め。
1950年代になっても電気も水道も病院もない掘っ立て小屋で暮らしていたんだよ、ハバナの中流以上の家庭以外の
殆ど全てのキューバ人は。大農場で事実上の奴隷制みたいな生活体系だった。
>>354 確かに大きなミスですね。
特に人名入力の際は慎重に見直さないと・・・
亡くなった時期も含め、誤記の指摘ありがとう。
>>355 >下腹部をえぐり取られたり(男性機能がなくなり→不能)@@)
イタリアの女性ジャーナリストのオリアーナ・ファラーチの書いた「ひとりの男」の中で、
ギリシャの反体制活動家のA・パナグリスが秘密警察から受けた拷問の中に、
「性器拷問」というのがあった。
「尿道に金属の細い棒を差し込み、電流を流す」というもの。
「死なないように、その拷問の際には常に医師が付き添った」らしい。
キズを残さないし、キズをつける以上に効果的だなんだそうで・・・
読んでいて慄然とした記憶がある。
371 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 23:23:03 ID:9ZGrQR/l
革命前のキューバなんて、"農民の安らぐ場は墓場のみ"
くらい皆悲惨な人生だったんだよ。
革命後、農地改正で苦難に直面し、カストロが一度首相を辞任したときも、
数十万人の群集らが、フィデロカムバックの大声援とともに
革命広場に集まったんだよ。
カストロいわく、
"革命は薬である。苦い薬である。
しかしそれはより苦い悪に対する、唯一のクスリである。"
元ナチスの誰だっけかも、南米のCIAの一員として反共工作に投入されていたんじゃなかったか。
その手の拷問お手の物だろうな
マラソンマンとかいう映画もあったな
マラソンマンの拷問は歯医者嫌いに取っては世界最悪
思い出しただけで背筋がぞっとして来た
>>372 >元ナチスの誰だっけかも
「クラウス・アルトマン」ことクラウス・バルビーは、
「39歳」の中にも出てくるね。
鉱山労働者のストへの対応を夜に官邸で
バリエントスやCIAたちと協議するシーン、
あきらかにドイツ系の顔だちの初老の軍人が出てきたんで、
「あ、こいつだ」とピンときた。
「リヨンの虐殺者」がボリビア軍事政権の治安対策アドバイザーととは・・
「ゲリラの掃討作戦」について指示する冷酷な表情が印象的だった。
376 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 23:48:15 ID:9ZGrQR/l
>>368 >掘っ立て小屋
28歳の映画で、マリアの家でフィデロとチェが初顔合わせしたときに
〜農民らは"ボイラ"?に住んでいる〜 とのフィデロの会話に
チェが「ボイラって何だ?」って聞くシーン。
まさにボイラ="あばら小屋"のことを指しており、そこまでキュ−バの人々の暮らしぶりが
貧窮していることを物語っていると思った。
農民は"家畜以下"なのか, ってね。
って374と入れ違いになったな
378 :
名無シネマ@上映中:2009/02/28(土) 23:59:35 ID:dmVrlQvI
中東のイラン=イラク戦争に参加していた北朝鮮の女スナイパーは、実際に膣に熱した鉄棒を
入れられる拷問を受けたと落合信彦の本に書いてあったな。
後、アフリカの要人の警護をしていた日本人の手記には、要人を暗殺しようとしたキューバ人
女性が輪姦された上に殺されたと書いていた。
ゲバラとは別にカストロも革命の輸出に熱心だったらしい。
質問があります。
「39歳」のなかでブストスのことをゲバラは何と呼んでいるのでしょうか。
字幕には「ブストス」と出ていましたが、
自分にはブストスと言っているようには聞こえなかったもので…
もちろん、ただの聞き漏らしかも知れませんが。
>>377 クラウス・バルビーは「39歳」の中では
あの協議シーンだけのわずかな出演なんだけど、
一度観たら忘れられない強烈な印象だった。
「軍の部隊を3分割し、徹底的にゲリラの補給経路を断った上で
掃討作戦に出るのです」とバリエントスにアドバイスするシーン、
人間の血が通ってるとは思えないくらい冷血な印象だった。
バリエントスが相談する相手はその前の昼間のシーンもそうなんだけど、
みんなアメリカ(というかCIA)からのアドバイザーたちで、
あのシーンを見るだけでも彼らに支えられていた政権なんだなとわかる。
CIAとナチの組み合わせ・・・究極の帝国主義的弾圧かも。
落合信彦w
>>379 たしか「カルロス」だったと思う。
(絶対間違いないという自信はない、ごめん、字幕読んでメモ取るので必死だった)
ブストスではないんだけど、
マリオ・モンヘ(ボリビア共産党の第一書記)と話すシーンでは、
「モンヘ」ではなく「マリオ」と呼び続けていたし。
最後のエンドロールでは、「シロ・ブストス」の本名で記載されていたけど、
「ゲバラ日記」の中では「カルロス」と呼ばれてることが多い。
いわばこの「カルロス」が通称で、
仲間同士は暗号のようにこうした通称で呼び合ってるから。
383 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 00:25:34 ID:wcu5qEFf
ボリビアもベネズエラも、ミスユニバースの美女コンテストでしか
聞いたことのない国名だったよ。
どこにあるのかもEUなのかアフリカなのか中米なのかも不知。
この映画のおかげである意味すごく成長できた。。
スペイン語のセリフについては自分も質問が。
「28歳」の冒頭の方で、チェが自己紹介する場面が何度もあるけど、
「チェ、メジャ〜モエルネストゲバラ」とか言ってたんですかね?
字幕を追うのと画面を見るのに忙しく、音声には気が回らなかったので…
自己紹介が何度も出て来るからには、「チェ」というニックネームの
由来を表わしているのかと思ったんですが。
385 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 01:29:48 ID:qmoYnY/q
39歳見てきた。
チェに関する本をなんか読みたいんですが、これってのありますか?
386 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 01:32:47 ID:brOU1fKT
>>385 本人が書いたもの5冊は文庫で出てる。
↓
・「モーターサイクル・ダイアリーズ(同名映画の原作)
・「革命戦争回顧録」(「28歳」の原作)
・「ゲバラ 世界を語る」
(「28歳」の中のインタビューや国連演説をより理解するのに必須)
・「新訳 ゲバラ日記」(「39歳」の原作)
・「新訳 ゲリラ戦争 〜キューバ革命軍の戦略・戦術」
(「ゲバラ日記」のより深い理解のためには、こちらも必須)
いわゆる「伝記」は、アマゾンなどで
「チェ・ゲバラ」で検索すると大量に出てくるけど、
どれもそれぞれに面白い。
一番基本的で入手しやすいのは「チェ・ゲバラ伝」(三好徹 著)かな。
>>384 「Che」はアルゼンチン特有の呼びかけ。
「Me llamo + 名前」が自己紹介。
そのシーンでニックネームの由来を表現したかどうかはわかりませんが、
聞きとりはあってると思いますよ。
389 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 10:20:39 ID:xf5MQV5e
>>387 >一番基本的で入手しやすいのは「チェ・ゲバラ伝」(三好徹 著)
自分が某書店で買った唯一の一冊は 世界歴史コーナのドイツナチと並んでおり
買ったあとは入荷してないから もうないかも?(冗談)
ただチェ・ゲバラのコメント付き写真集は何冊か積んであった。
↑
さすがにオバマ関連本とは離れたコーナーだったけど。
390 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 10:23:10 ID:xf5MQV5e
追加:
「チェ・ゲバラ伝」(三好徹 著)原書房 は確かに面白い。
ゲバラの訪日の時の様子など、ゲバラやキューバ革命を
日本人からの視点で つづってある。
391 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 10:31:46 ID:xf5MQV5e
余談だけど、昨日NHK教育でやってたスペドラマ(全3回)
”白洲次郎”なる歴史人物も、チェと特徴やキャラがかむってて
興味深かったw。まるで和製チェ・ゲバラかと思った。反戦派だけどね。
ゲバラ好きな人は、きっとこの白洲次郎も好きになると思う。
・スレ違いスマス
ゲリラ物?書物の、TEロレンスの「知恵の七つの柱」は、
難解過ぎて途中で挫折してしまったけれヘタレ者の私だけど
「ゲリラ戦争」と「ゲバラ日記」は、読みやすかった。
「ゲバラ日記」は、出版目的もなく書かれているのに、中身が濃くて濃くて・・
ゲバラが亡くなる前日の「するすると滑り行く月光」という表現、鳥肌立つくらい好き
ゲバラが話しかける時に「チェ…」と言ってるの聞いてグッときた。
「あ、ホントに言ってるー」当たり前だけど……
「おくりびと」が上映拡大されて他の映画が少なくなっちゃったね。
>>391 スレ違いだけど白州次郎のドラマなんてやってたのか!
和製チェ・ゲバラというにはやったことも人物像も若干違うけど、
先見の明というか信念があってはっきりものを言ったのは
共通してるかもね。
どっちか好きなら好きな人は多いと思う。
379です。
382さん、ご回答ありがとうございました。
なるほど「カルロス」ですか。
字幕作成の人も初見者が混乱しないように
できるだけ人物名を統一しようとしたのかもしれませんね。
>>393 見事なまでに「チェ39歳」がおくりびとに追い出されているな、今見てみたら。
公開してまだ日が浅いのに
397 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 14:46:54 ID:ROM9gyI6
メタボリック・ゲバラ
質問が。
チェ39歳の最後の方、ボリビア軍幹部が兵から処刑係の志願者を募って、ゲバラを銃殺する場面。
幹部は「二人必要だ。」と言い、兵士の列から二人志願者が出た。
二人目の志願者が部屋に入ってゲバラを射殺。
では一人目の志願者はどこに行ったのでしょう?
(他のゲリラ捕虜を処刑に行った?)
400 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 18:03:14 ID:ROM9gyI6
正直な感想、デルトロにはゲバラの目の輝きは無かった。
>>395 >>382 です。
すみません、訂正させてください。
先ほどシネスイッチ銀座で「28歳」「39歳」をまた観てきました。
(13時30分の回は満席でした)
>>379 の質問の部分、私も気になっていたので、
集中して音声を聞きましたら、
チェはブストスと2人で出国方法について話し合う例のシーンで、
暗号名の「カルロス」ではなく、本名の「シロ」と呼びかけていました。
誤解させてしまい、失礼しました!
>>384 「28歳」でカストロとの初対面の場面は「Ernest Guevara」しか聞き取れなかったのですが、
もっと後で軍から危害を加えられる恐怖を訴える農夫に自己紹介するとき、
384さんのおっしゃるように>メジャ〜モエルネストゲバラと聞き取れました。
チェはついていなかったと思います。
>>388 さんの言われるように、あの聞き取りでOKではないかと。
384さん、耳が鋭いですね!
(ちなみに、カストロから「コマンダンテとサインしろ」と言われた後は、
「Comandante Ernest Guevara」と名乗っていました。
>>376 >チェが「ボイラって何だ?」って聞くシーン。
私も不確かだったので、注意して字幕を見ていたら「ボイオ」となってました。
カストロが「あばら屋だ」「アルゼンチン語では?」と聞き、
チェが「チョサ(choza)だ」と返答するシーンですよね。
「アルゼンチン語」っていうくらいだから、
やはり同じスペイン語でも、細かな単語などはかなり違うところがあるのでしょうね。
>>388 レスありがとうございます。
いや、聞き取れなかったんですよ。
「やあ(チェ)、エルネスト・ゲバラだ」とよく言ってたそうなので、
こんな感じのセリフだったのかな〜と。
>>399 >では一人目の志願者はどこに行ったのでしょう?
映画では二人目がチェを3発撃ち、
ドアが開いて混濁していくチェの視線の中に
「1人目の志願者」が入ってくるシーンで終わってます。
wikiの記述では、
「午後0時45分、政府軍兵士のマリオ・テラン軍曹[4]に右脚の付け根と左胸、首の根元部分を計3発撃たれたが絶命せず、
最終的には別の兵士に心臓を撃たれて死亡した」
「実際にはマリオ・テラン軍曹が撃つ時に躊躇していたため、
ゲバラに「恐れるな、早く撃て!」と言われ、
右脚を撃ち抜いたものの、ゲバラはまだ生きていた。
恐怖で部屋を出たテラン軍曹を上官が叱責し、
とどめをさしてこいと命令され、
もう一度ゲバラが収容されている部屋へ入った。
ゲバラは「ちゃんと狙って撃て」と言い、テラン軍曹は左胸と首を撃った。
それでも絶命しなかったため、
別の兵士がゲバラを仰向けにし、至近距離で心臓を撃ち抜いた」
となっていますが、
この「別の兵士」が映画の「一人目の兵士」にあたるのではないでしょうか。
404 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 18:36:33 ID:w2pezXh1
こうなってくると「捕虜になるなら自決すべし」日本軍の掟もまんざらでもないなぁ
残虐な仕打ちをうけるより自決のほうがマシだ
>>401 自己紹介には「チェ」は付いてなかったんですね。
でも
>>393さんが書いてるように、
他の会話で「チェ」と呼びかける場面はあるみたいですね。
DVD出たら、音声もしっかり聞いてみようと思います。
>>402 いえ、ヘタレの私は固有名詞以外のスペイン語の聞き取りは
はじめから放棄していました・・w
今回注意して観ることにしていたシーンに、
「ムユパンパから使者としてきたドイツ人神父が指揮官に会いたいと言って、
『お菓子』をくれた」とチェに報告し、
姿を彼らに見られていないことを確認した上で、
インティを彼らと会談させるシーン。
その『お菓子』をじっくり見たのですが(といっても1秒ほどだけど)、
白い細長い長方形のセロファンの包みで、均等に細かく分かれていて、
あれはどう見ても『お菓子』ではなく、『1カートンの煙草』だと思う。
「ゲバラ日記」4月20日付けでは「善意のしるしとして2箱の煙草を持参」となっているわけだし、
あれはやっぱり『誤訳』かな。DVDでは訂正されるだろうか。
まあ、チェたちは慢性的に食料不足状態だったし、
「煙草」より「お菓子」の方がうれしかったかもしれないけど。
>>405 >他の会話で「チェ」と呼びかける場面はあるみたいですね。
そういえば確か、カミロと話すシーンに「チェ」が聞き取れたような・・・
親しい間柄では連発したのかな?などと想像しました。
あのシーンは見知らぬ農民へのあらたまった感じの挨拶だったからかな?
395です。
401さん、重ね重ねありがとうございます。
自分もシネスイッチでもう一度見ることにします。
409 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 20:27:42 ID:brOU1fKT
>>404 「アーロン捕虜収容所」とか読むと、捕虜になった人たちの一部も結構酷い目に
遭わされたみたいだね。
410 :
399:2009/03/01(日) 21:32:47 ID:LGBmRKoi
>>403 ありがとうございます。最初に志願した人の方が、なぜか後からやってきたのですね。
もう一人の志願者は、チェと一緒に処刑された隣室のウィリー?の担当したんだよね?
そちらが終わってからチェのところに来たのでは?
>>411 >もう一人の志願者は、
>チェと一緒に処刑された隣室のウィリー?の担当したんだよね?
確かにそうでしたね。
ボリビア人大佐の尋問の後にチェの部屋に投げ込まれた2つの遺体は、
ユロ渓谷で戦死したアルトゥーロとアントニオの遺体ですから、
ウィリーとチノはゲバラと一緒に殺されたのでした。
「もう一人の志願者」こと ベルナルディーノ・ワンカ軍曹は、
ウィリーの担当だったですね。
以下「ゲバラ最期の時」から引用〜
「10月9日午後0時40分、
ベルナルディーノ・ワンカ軍曹は、
ウィリーが収容されている教室の扉を蹴って開けると同時にM1自動小銃を発砲、
顔面を射たれたウィリーは、立ち上がるまもなく即死した。
その数秒後、マリオ・テラン軍曹が、
ワンカと同様にゲバラの収容されている教室の扉を足で蹴って開けた。
マリオは教室に入ると、自動小銃を構えたまま背中で扉を閉めた・・・」
>>399 さん、
>>411 さんのご指摘の通りです。
413 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 22:26:41 ID:QJb/sWvR
>>398 (訂正)○NHK総合TVでした。×NHK教育
<再びすれ違いスンマソ>
容姿学力が整っておったのは両人どちらもで
(白洲はイケメン180cm、英語堪能・通訳記者も)また2人とも
年少の頃は派天候な性格で暴れん坊。
チェはバチスタ政権とCIAアメリカを憎み、正義であるキューバ革命に挑み、
白洲は、豪傑だが敵も多いやり手商人の父親(文夫)に常に反発し
当時ではタブーな?日本は戦争に負ける発言や 日本⇔対米英戦争を制止しようと動いたり、
特に白洲がGHQに英語で揶揄する一件や、晩年に英国留学時代で培ったノウハウ生かし
ゴルフクラブを運営していたときのエピソードはなんだか似ていて面白い。
ゴルフ場へお付きの車で到着した客の会員が、そのゴルフシューズの靴紐を
運転手に結ばせていたのを白洲が見て、「てめぇには手がないか!」
と叱って追い返したり、
当時の田中角栄に「お前は(貼紙の)字が読めないのか?!」と怒ったり。
(田中が洗面所のタオルを無断で持ち出し腰にぶら下げてた)
414 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 22:35:01 ID:QJb/sWvR
>>394 いままで「白洲次郎」が映画化やドラマ化されてこなかったのは
白洲夫婦の娘さんが承諾しなかったからだそうです。
チェのまだ公開されてない文献(キューバ革命の中のチェ7巻)も
いつかは陽の目をみることできればと・・
個人的には白洲次郎もとても興味深いのだけど(英語堪能だし)
2人のうちなぜかこの同じ日本人(白洲)より、チェ・ゲバラのh方に
親しみと共鳴するものを感じるんだなぁ。
ゲバラが実直で寡黙なタイプだったから、日本人受けするのかな。
415 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 22:47:58 ID:QJb/sWvR
>>401 そいえば「ボイオ」でしたね。(あばや屋)
"小屋"choza(チョサ)は辞書にもあるのですが、"ボイオ"はマイナー俗語?なのか
探しても載ってません。おそらく=小屋とはニュアンスが若干異なるのかも。
"人間が住んでいるあばら屋"を表現し理解してもらうのに工面している
様子を描きたかったのかもと思いました。長屋=アパート、団地 とは
表現しきれないように。
白洲次郎は確かにかっこいいけど、ゲバラとは違うな
ゲバラは実戦で先頭に立つ
白州は金持ちボンボン、イケ面のいわば、不良っぽいところがあったし
自分達が生き延びることを優先してる
日本とGHQの橋渡しもしっかりやって日本の為に働いてくれたけど
ゲバラのように質素で真摯ではない
417 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 22:54:21 ID:QJb/sWvR
また呼びかけの”Che(チェ)”はくだけた言い方で
「ねぇ、君」「あのね」に相当するので、
チェがメキシコ・グアテマラ時代に連発していたらしいことから、同胞へ親しみ込めての愛想であって
あのカストロと初顔合わせ場面や 信頼を得ようと農民へ礼儀を正しての自己紹介では
当然(発せず)ひかえていたと思う。逆に失言になっちゃうよw。
>>392 >出版目的もなく書かれているのに、中身が濃くて濃くて・・
チェの生涯は彼自身の手紙と日記でほとんどすべて知ることができますよね。
「ゲバラ日記」は 日記文学の傑作だと思います。
>ゲバラが亡くなる前日の「するすると滑り行く月光」という表現、鳥肌立つくらい好き
同感です。南米の標高2000メートルの渓谷の夜を照らす秋の月光って、
まさにこんな感じなのか・・・と、
別に感傷的な表現ではないのに、読むたびにジーンと来ます。
あの2日後の「旅の終わり」を知っているからではあるんだけど。
>>414 チェのまだ公開されてない文献
コンゴ・タンザニア・プラハ日記・・・早く完全な形で読みたいですね。
419 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 23:21:13 ID:uPINvKCr
>>400 そうなんだよね〜〜
ゲバラの目はもう少し特別な輝きがあったんだ。
日本人のカメラマンがついドアップで撮っちゃった写真が好きだな。
「なんでそんなに近寄るんだよw」みたいに笑ってる写真。
420 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 23:50:36 ID:AhktZZoy
目の輝きが同じでないのは、まぁ仕方ないとしてもデニトロは
よく研究してるし、実によく演じていると思う。
ただひとつ気に入らないのは、手が違うこと。
実際チェの手は、たくましくてでかい。
指も太くて異常?に長い。
背丈180cmもあるカストロよりも、チェの方が手がでかいのだ。
421 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 23:51:59 ID:AhktZZoy
歌の詩にもあるように「そのすばらしくて大きな手が歴史をとらえ・」
彼のベレー帽と同様に重要なる意味を持ち合わせてると思う。
あの大きな力強い手で「医薬品」より「武器(銃)」を選び
銃撃戦に挑みキューバ革命で勝利した(実際、革命前の実地訓練でも射撃は優秀だったそうな)
422 :
名無シネマ@上映中:2009/03/01(日) 23:54:33 ID:AhktZZoy
その意味ある"手"、がデニトロの いかにも文化人の手ではなぁ、
銃撃戦で生き残ったという説得力イマイチないよなぁと。
ただボリビア終盤の反撃するシーンで、デニトロが片手で銃を持ち上げ
撃ち放つシーンは、「こんな重い銃を片手で撃ってんだよーチクショウメ」の
あえて(監督が)見せしめたシーンかなと。
このデニトロの文化人の”手”で伝説となるゲリラ兵士をどう表現するのか(できるのか?)
ってことを、ソダバ監督に直接問いてみたいところだよ。
思想家・小説家の故・堀田善衛の「キューバ紀行」は普通に読みものとしても面白いので是非
革命後の希望に沸き立つキューバの姿が描かれている
>>422 あの最後の戦闘シーンだけなんか映画っぽくてというかハリウッド風で違和感感じたというか
少し醒めた。そこまでがひたすらにドキュメンタリー調でリアルだっただけに。
格好良く地面をゴロゴロって転がって射撃したり、逆に政府軍が如何にもな
藪の中からの待ち伏せの機関銃の視線の絵を撮ってたり。
最後までトーンを統一した方が良かったと思う
>>422 >片手で銃を持ち上げ 撃ち放つシーン
「最後の戦い」の中でも、あの片手の斜め45度仰角ライフル撃ちシーンは、
「うわっ!」ときたシーンです。
喘息と栄養失調と衛生状態の悪化で、体ボロボロ状態なのに・・・
あのあと銃床に弾が当たってライフルが壊れ、
ふくらはぎを撃たれて動けなくなり捕まる。
あの直前のまさしく最後の反撃がアレだから。
「いや、きっと本物のチェの最後の戦いも、きっとこんな風だったにちがいない」と、
個人的にはとても好きな胸が熱くなるシーンです。
>文化人の”手”
デルトロの指は細くて、手は形が整っていて、
芸術家の手というか、
あの手が銃を撃ったり、農機具を使ったりというイメージではないですね。
野営地で本を読むシーンとか、書き物をするシーン
あの繊細な手指が画面に映るたびに、
「28歳」で出てきた深夜の書斎でタイプライターを打つ、
まるで作家や哲学者のような様子とダブって、
かえって「(行動するというより)武装した知識人」
「戦うインテリ」的なイメージが増幅されるような気もするんです。
>ソダバ監督に直接問いてみたいところだよ
監督のインタビューは海外のものを含め、結構読み集めたのですが、
「ゲバラの手・デルトロの手」についての話は見かけませんでしたので、
私もぜひ聞いてみたいです。
425 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 00:30:01 ID:WnF/Bcty
>>423 確かに、政府軍勢ぞろい、ヘリで米指揮官?登場シーン
余分だと思った。
なぜかいつのまにか映画タッチにすり変わっちゃってたw。
アメリカ映画の、戦闘シーンを描く際の、絶対はずせない"こだわり"が
含まれてるのかなと思った。
426 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 00:43:28 ID:WnF/Bcty
>>424 >監督のインタビューは海外のものを含め、結構読み集めたのですが、
>「ゲバラの手・デルトロの手」についての話は見かけませんでしたので、
そうなんですね。相当幅広く情報収集されても、"手"の話題が出てない
んですね。うーーん。
あれだけの戦闘シーンを見せ付けるなら、何か一考あっても
よさそうなのですけどね。
まさか映画監督の驕り(おごり)で、どうでもよさげな事、に軽くあしらわれてるのなら、
映画ファンを甘く見てますよね。
427 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 00:49:50 ID:WnF/Bcty
426
訂正:どうでもよさげな事 → チェのどうでもよさげな事
>>426 >まさか映画監督の驕り(おごり)で、
>どうでもよさげな事、に軽くあしらわれてるのなら
今回ソダーバーグの発言をいろいろと読みましたが、
非常に知的で抑制された考え抜かれた表現の発言で、
「驕り」「軽くあしらう」「甘く見る」といった印象からは、
私としては程遠い印象を受けました。
ソダーバーグのキャリアにとって、
この作品はかなりリスキーな要素があったにも関わらず、
(彼もあるインタビューで
「ほとんどノーギャラみたいなもの」なんて発言していました)
7年ものリサーチをかけてこの作品に取り込んだことは事実です。
>「ゲバラの手・デルトロの手」について
こうした質問を監督にぶつけない日本のジャーナリストの質に問題があるのでは?
きっと非常に興味深い答えが帰ってきたと思うのですが。
429 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 01:03:06 ID:WnF/Bcty
>>424 >「(行動するというより)武装した知識人」
>「戦うインテリ」的なイメージが増幅されるような気もするんです
そういう見方もあるのですね。なぜか自分にはそのような印象が
イメージが浮かんでこないんです。。
つくづくこの映画(チェ)は
観る人によって感性やとらえ方が違うのだなぁ、と。
またそれだけチェが重厚な人物だったのだとも思えた。
「39歳」最後の戦闘場面には、
自分そんなに細かく見てなかったってのもあるけど、
チェも一人の「ゲリラ戦士」なのだ!という印象を強く受けた。
知識人がゲホゲホしながら鉄砲持って山ん中うろついてあれこれ指図、
みたいなもんではなかったんだよコノヤロー!みたいな。
言い方悪いけど。
>>429 >つくづくこの映画(チェ)は
観る人によって感性やとらえ方が違うのだなぁ、と。
またそれだけチェが重厚な人物だったのだとも思えた。
これについてはソダーバーグ自身のコメントがあるので、
長いですがご参考までに挙げておきます。
「掘り下げれば掘り下げるほど、チェが主題としてなぜこんなにも難しいのか分かったよ。
彼ほど映画の題材に向いている人間はいない一方で、
彼に関する文献や著作は膨大にあり、
彼はまた、あまりにも多くの人にとってあまりにも違う意味を持っている。
だから、編集作業は苦労したし、長い時間を要した。
僕は何と言うか、不可知論者のような姿勢でこの企画に臨んだんだ。
僕はラテンアメリカの出身ではないし、
チェを祭り上げたり、こき下ろそうという個人的な思いも持っていない。
僕はただ彼に興味を持っているんだ。
その人の信じるものすべてを信じなくても、
真に信じる人(true believer)の映画を作ることはできる。
僕はただ、彼が2度もすべてを捨てて他人のために命をかけたことに、
何かものすごく心動かされるものを感じるんだ。
特に2度目。
自分の家族、世界、それらすべてを捨てて、
再び革命を起こそうとした。
その彼の意思に、僕はとにかく惹かれたんだ」
(「監督インタビューより)
433 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 01:17:34 ID:WnF/Bcty
>日本のジャーナリスト
たぶんそこまでゲバラ(ゲリラ)を深く認識してなかったのではないでしょうか。
インタビュは見てないんですが(映画パンフのインタビュ記事面のみで)
配役(キャスト)や構想にかなりの工夫凝らし、尽力してるのは、日記等読み合わせても
事実にずれがなくし、ソダバの意図するものもわかるのですが、
そうかと思えば、ハリウッド風映画タッチであったりと
さきのテに"重み"がないと感じたりで、やはり?アレ?な部分も否めません。
434 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 01:27:16 ID:WnF/Bcty
もしこの映画(チェ)を、日本人監督と日本人脚本家が製作したら、
また別な色合いの(別な視点からの)違ったチェゲバラ像が出来上がっていたと思う。
まぁ、これはソダバの映画ということで、腹におさめよう。
436 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 01:54:13 ID:WnF/Bcty
↑うん、ある意味、的を得ているよね。
しかしボリビア日記読むと、ゲバラ司令官の一日は忙しいものだったんだな。
それでも、体調不良や発作に見舞われながらも、毎日日記を書く。
並大抵の人間ではないと思った。
また、食糧事情について詳細に、ユーモアも交えて書いてるのは興味深かった。
高潔で理想が高すぎた人なんだなーと思った
俺だったらチキンでキューバで革命成功させたのに
他の所でもう一回革命やろうとか考えもつかない
「チェ・ゲバラを撃った男」ってお題でで小説書けそうだな、フィクションで
>>420 手なんかより違うのは身長だろ
あのカストロ並の背の高さにはヒイタ
そのあとは結構配置とかで工夫してたけど
>>438 ていうか映画の中でも言ってるけど、キューバ革命も
ラテンアメリカ解放の為の革命運動の一環って事じゃないかな。
442 :
名無シネマ@上映中:2009/03/02(月) 23:03:00 ID:5W6IHkM8
すげー勉強になる。みんなありがと。
>>437 >ゲバラ司令官の一日は忙しい
なにしろ「司令官」と「医師」と「兵士」の3つの仕事をしてるからね。
司令官といっても執務室の椅子から
「これやっといてくれ」と丸投げというわけではなく、
とうもろこしの皮むきから荷物運びに穴掘り、
軍事教練、政治教育、作戦立案、部下の生活指導や悩み相談に医療行為・・・
「24時間戦えますか?」って言葉を思い出す多忙さ。
>体調不良や発作に見舞われながらも、毎日日記を書く
喘息発作の酷い時でも結構長文を書いてるんだから驚異的。
「日記を書かずにはいられない体質」なのかな。
>食糧事情について詳細に、ユーモアも交えて書いてる
飢えと渇きに苦しむ深刻で辛い状況なのに悲壮感がないので、思わず読んでて笑ってしまったり、
「バクの肉ってどんな味?」とか考えてしまう。
困窮する自分たちの状況眺める、渇いた冷静な視点が好き。
444 :
名無シネマ@上映中:2009/03/03(火) 00:11:58 ID:JP7dZCt7
さっきコンゴの現状を見た。
恐ろしかった。
野蛮度、野獣度、獰猛度、凶悪度、全てにおいてキューバ人なんぞ可愛いもんだろうな……
>>443 自分は、トウモロコシをまぶしたカボチャってどんな味?
うまそうだ、食べてみたいな、とか思ってしまった。
変な話だけど、ゲリラがご馳走(?)にありついた、飢えた、
ってなことに、読んでて一喜一憂してしまうんだよね…
その日のメニューを一々書いてるけど、食いしん坊というより、
ゲリラ生活下の楽しみってこれくらいだったのかなあと。
チェは、盗み食いしたり食い意地に汚い兵士に怒る一方で、
皮の脂をなめたくらいでガタガタ言うなよ、みたいな記述もあったり。
そんなだから、最後の方で水不足に苦しむところは辛かった。
>>445 >トウモロコシをまぶしたカボチャ
なんか「野菜の素揚げ」っぽいイメージだね。
彼らの食事のメニューを見ると、
ビタミン不足(特にBとかC)に陥りやすそう。
油脂の過剰摂取から来る胃腸障害とか・・・
>最後の方で水不足に苦しむところは辛かった
そう、飢えより渇きを絶えるほうが辛いんだよね。
被災体験があるんだけど、そのとき飲み水が先になくなって、
乾パンやビスケットがのどを通らず吐き出してしまったことがある。
自分の尿を飲まなくては生きていけない状態・・・
あんな中でモラルを保とうにも限界があるよね。
「ゲバラ日記」10月5日付けの記述に、
「エウスタキオは水を一口でもよいから飲みたいと泣き出さんばかりに言い立てて、
物笑いの種になった」とあるけど、
仲間の訴えを笑い飛ばさないで同調して嘆きだすと、
みんな精神崩壊してしまいそうだったんだと思う。
マンガで読んだネタだけど、脱水症状になると何故か用を足したくなるらしいね
理屈はともかく人体の神秘だな
モーターサイクル・ダイヤリーズ借りようと思ったらレンタル中orz
考えることはみな同じか…
モーターサイクルはDVDで買ってしまった。
でも内容には大満足。
コレクターズエディションに入ってる
「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」」
が特に良かった。
449 :
名無シネマ@上映中:2009/03/03(火) 09:38:16 ID:uqxv/YdV
BS2でやっていたけどな
うp!うp!コマンデンテ!
>>445 >盗み食いしたり食い意地に汚い兵士に怒る
5つ14日付けの記述なんて、なかなか壮絶だもんね・・
「ベニーニョ(ベニグノ)を、缶詰を勝手に食べたのにも関わらずそれを否認したことで、
ウルバノを、チャルキをみんなに隠れてこっそり食べたことで、
アニセトは食べ物に関することなら何でも熱心に手伝うのに、
それ以外はなにひとつ働かないこと」について、チェがみんなを集めてお説教してるけど、
無理ないよ〜と彼らに同情してしまう。
まあ、あの段階でももちろんチェが自分をしっかり律して
盗み食いなんかしていないから言えることだけど、
内心はみんな反発していただろう。
>皮の脂をなめたくらいでガタガタ言うなよ、みたいな記述
9月16日付けにあるよね。
「ニャートが一食余計に食べたとしてエウスタシオが文句を言ったが、
食べたといっても牛の脂身がわずかについた皮の数片に過ぎない。
またしても食べ物がらみの厄介ごと。」
てか、こんなものを食料にするしかなかったのかと絶句する。
彼らはじっとして助けを待つ遭難者ではないし、
食料の補給がままならないことで、本来の行動目的も失われ、
どんどん疲弊し堕ちていく。悲惨な状況なのに(だからこそ)、
チェの乾いた語りが光るように思う。
>>448 確かに「モーターサイクル・ダイアリーズ コレクターズ・エディション」で買うと、
映画本編と「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」がセットになってるから、
バラで買うよりも便利だね。
「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」は本当に佳品だと思う。
本も出ているんで映画を観た後に読んだんだけど、
「モーターサイクル〜」がチェの目線、
「トラベリング〜」がグラナードの目線なので、2冊の併読でより理解が深まった。
「おまえ、最低だよ!」なんて面と向かって言える友は、
やはりこの時期にしか持てないものだとわかる。
それにしても、テント張りも狩猟も得意とはいえないきままなお坊ちゃま医大生が、
その5年後にはキューバで革命戦士やってるんだから、
やっぱりチェの人生は映画以上に劇的だ。
454 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/04(水) 06:01:52 ID:Ii85mPxZ
不眠症の時、見るといい映画だね
456 :
名無シネマ@上映中:2009/03/04(水) 17:56:19 ID:6q+wdndZ
カストロの鼻が低すぎる
「39歳」最後の戦闘場面から後、いかにも映画っぽくなることについて、
誰かが、そこから先はゲバラ日記に書かれていないから、
と書いていたと思うけど、自分はそれで納得出来るかなー。
まるっきりフィクションではないだろうけど、
それまでのドキュメンタリータッチでない、
フィクションとしての映画的な、最後の方の部分に、
監督として言いたいこと、思ったことを込めたんじゃないかな。
個人的に、特に、見張りの若い兵士との会話が、映画っぽいと思った。
なんか夢のようなシーンだと思った。
458 :
名無シネマ@上映中:2009/03/04(水) 20:32:10 ID:kUI9v0bD
映画なんだから
最初から映画っぽく
作れば良かったのに
中途半端ですね
459 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/04(水) 21:27:21 ID:Ii85mPxZ
460 :
名無シネマ@上映中:2009/03/04(水) 23:17:03 ID:4RGj7JEc
踏みなさい
私は踏まれる為にいる、みたいなくだりで泣いたなぁ。
>>457 >そこから先はゲバラ日記に書かれていないから
「日記」には当然最後の戦闘の様子の記載はないものね。
ただ、あの部分は生き残った部下の記録(ポンボ日記とベニグノ日記やインティ手記)、
あと、ボリビア軍人たちの手記(プラド日記やサウセド手記)が元になっているから、
ゲリラたちの動きは事実に基づいているけど、
>フィクションとしての映画的な、最後の方の部分に、
監督として言いたいこと、思ったことを込めたんじゃないかな。
そうだね、チェの最後の奮闘は「ゲリラ戦士としてのチェ」をあえて描きたかったのだろうし、
>見張りの若い兵士との会話
あれはさまざまな事実を組み合わせたエッセンス的創作かと思っていたけど、
「チェの監視任務に就いていた22歳のウエルタ少尉は、
チェからキューバについて、チェの妻や子供たちについて、
さまざまな話を聞いた」
「その内容とチェの個性に感銘した少尉に対し、
チェは「両手の縄を解いてくれないか」と頼んだが、
若い将校にはその勇気がなかった」(『1967年10月8日』より引用)
チェはそのほかにも自分に同情している兵士たちに、脱走の手伝いを持ちかけている。
最後まで「生きよう」としていたことが分かるこうした話には、やはり感動する。
生きることをあきらめてなんかいなかったと思う。
すごくストイックな作りの、奇跡的な映画ですね。
ゲバラの言葉はどれも美しくてカッコイイのに、
第二部はアジテーションは廃した。
ひたすら何をしたか、を見せようとした。
「39歳」のラストシーンに流れる歌「バルデラーマ」、
この映画のために作られた曲ではないのだけれど、
スペイン語の歌詞を自分なりに訳してみて、
あのシーンにこれ以上ないくらいふさわしい選曲だとわかった。
「朝の訪れとともに、夜の歌が『バルデラーマ』から消えてゆく」
(『バルデラーマ』とは実在する有名な酒場)とはじまり、
哀愁に満ちたサビに続くんだけど、
ここでキーワードとなる「Lucero Solito」→「孤独な金星」は
チェのシンボルである「ひとつ星」とつながっていく。
宵の明星として夜の訪れを告げ、明けの明星として夜の終わりを告げる、
美しくも苛酷な素顔も併せ持つ、「愛の星」金星。
暁の空に光り輝き、朝の光と共に消えていく「孤独なひとつ星」。
バルデラーマに集う人々が夜の終わりを惜しみ嘆くこの歌は、
チェに捧げる哀歌として物語の最後を締めくくるのにふさわしいと思う。
せっかくのサントラにスペイン語の歌詞も和訳も付属していないのは、
本当に残念。
この歌詞の意味を知って曲を聴くかどうかで、
最後の印象は大きく違うと思う。
DVD発売の際には字幕か解説で検討して欲しい。
465 :
名無シネマ@上映中:2009/03/05(木) 12:56:54 ID:G+1RgCHP
>>642 自分なんか虫歯治療しただけで「全身麻酔してくれ!さもなくば殺してくれ!」と思ったのに!
466 :
名無シネマ@上映中:2009/03/05(木) 16:07:14 ID:p5h14CO5
ゲバラも今時なら、チベット解放に苦悩して尽力していたかもなぁ。
でも対中国だからなぁ。時代変わってても、結局中国大陸から追い出されて
・・結果は同じだったかも かな
467 :
名無シネマ@上映中:2009/03/05(木) 16:31:14 ID:YvrVjtl9
外国にチョッカイだして結局殺されたテロリストの映画みて楽しいですか?
468 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/05(木) 17:29:02 ID:vtH4ILj3
469 :
名無シネマ@上映中:2009/03/05(木) 21:07:32 ID:4069alY4
最近ユーチューブでベルばらをみているのだけど
オスカルって架空の人物だけどゲバラ+ジャンヌダルクって気がする
>>466 >今時なら、チベット解放に苦悩して尽力していたかもなぁ。
ソダーバーグによると、「ラストシーンにはいくつか案があって、
そのうちの1つに『ゲバラが現代に蘇って、現代世界の現状を見る』というのがあった」そうだけど、
実現していたらもちろん興味深いけど・・・
チェが67年の後半にこの世から去ったのは、ある意味とても暗示的で運命的。
キューバ革命達成の59年以来、ヨーロッパの左翼や知識人や学生たちにとって、
キューバは理想の地、カストロは理想の指導者となり、
多くの活動家がキューバ詣でに明け暮れたけど、
その甘い幻想は1968年8月23日に、
カストロがあの忌まわしい「ソ連軍によるチェコスロバコア侵攻」に賛同したことで
粉々に吹っ飛ぶことになる。
なんでもそうだけど、勝手に抱いていた夢が裏切られた反動は大きく、
それ以後70年以降の左翼凋落の時代を待たずに
「キューバ幻想」は急速に消えていくわけだけど。
チェがあと2年ほど生きていたらチェコ侵攻についてどのように評していたか?などと考えてしまう。
>>462 映画での兵士との会話場面のようなことは、実際にあったのか。
ゲリラはどんどん追い詰められて、負傷してついに捕らえられて、
亡命キューバ人?に罵られて、仲間の遺体を放り込まれて、
と、観てて辛かったから、闘ってきた相手のボリビア軍一兵士との、
人間同士の交流みたいな場面が、ほんと救いのように思えたんだよね。
おぼえてないけど、さわやかなBGMでも流れそうな感じで…
結局縄解いてやれないけど。
心を通わせたと思えただけに、やっぱダメかとずどんと落ちたわ。
この兵士を責めようとは思わないけど。
472 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/06(金) 00:36:59 ID:W3eOAoiv
『チェ・ゲバラ カストロ』(2002年メキシコ)に出てくるゲバラがボリビアで処刑される直前にボリビア軍の隊長がゲバラに吐いた言葉
「我々はCIAのゲリラ追討のための教則本をもっている CIAはゲリラを追い詰めるために君の本を参考にした 『農民の支持を得なければ革命は成功しない』 だから我々は農民の協力を求めた そして君等は農民の支持を失った」
>>471 >映画での兵士との会話場面のようなことは、実際にあったのか。
ソダーバーグは「僕らが勝手な想像力ででっち挙げたようなシーンはひとつもない。
すべてのシーンは、細部も含め、きちんとした情報源によったリサーチやインタビューに基づいて作られている。
僕らが作り出したエピソードやストーリーはひとつもないんだ」とインタビューの中で言っているんだけど、
関連資料を調べれば調べるほど、その通りだとびっくりする。
あの兵士とのシーンについては「1967年10月8日〜チェゲバラ 死の残照」(恵谷 治 毎日新聞社)にあって、
「ああ、これはやはり実際にあったのだ」とわかった。
ちなみにこの本は今入手が容易ではないけど、「39歳」関連のチェ本としては、
邦訳ではもっとも優れた本だと思うし、資料としてもとても充実している。
>亡命キューバ人?
映画では変名のラミレス大尉と名乗っているけど、
これは実在の亡命キューバ人CIA局員のF・ロドリゲスだし。
>この兵士を責めようとは思わないけど。
チェはモンテネグロという兵士やその他の兵士にも、
脱走の手伝いをするよう声を掛け、みんなチェを助けようと様子を伺うんだけど、
「厳戒態勢でとても無理」とわかり、彼らはがっかりする。
チェは兵士たちを慰めながら「多くの国々が私の釈放要請をするはずだから、
心配ない、私の身には何事も起こらない」と言ってる。
彼は最後まで決して生きることをあきらめなかったことがわかるし。、
ドブレの裁判の行方に関心を持っていたように、
裁判の場で国際社会に訴えようと考えていたようで、
だからこそ、ボリビア側の強行した処刑が悔しい。
474 :
名無シネマ@上映中:2009/03/06(金) 07:06:48 ID:MBnQsH/T
>>473 だからこそボリビア側はチェを殺したんだろうね。
>>470 我々はソ連のチェコ侵攻を米のイラク侵攻と同じくらいに理解しているかどうか疑問だ。
そこは生きていくため(国として食べていくために)に妥協したカストロと、妥協できなかったゲバラとの違いだな
476 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/06(金) 10:30:39 ID:W3eOAoiv
アメリカにベッタリだった日本が一番賢いような気がする 昔の対米追従を支持した日本の政治家の言葉「世界には大きい国と小さい国があることを理解しないといけない」
ゲバラ日記を読んでみると、ボリビアでのゲリラ活動の過酷に驚くばかり。
男性なら(半年も風呂なしの状態)ば、ある程度の不衛生な環境は耐えられると思うけれど
男性に比べて、女性の肉体はデリケートだから、ターニアは本当に立派。
私には、ムリだわ〜。
1スレから3まで書き込んでる人ってどれくらいいる?点呼
479 :
名無シネマ@上映中:2009/03/06(金) 22:12:09 ID:ceY1zUKo
日本は連合赤軍が暴走しすぎた。
自己総括で自滅しちゃったし。
>男性なら(半年も風呂なしの状態)ば、ある程度の不衛生な環境は耐えられると思うけれど
>男性に比べて、女性の肉体はデリケートだから
無知の涙
>アメリカにベッタリだった日本が一番賢いような気がする
たとえば大量殺人犯が賢いかどうかは関係ないだろう
つまり問題は、賢いかどうかではない
>>482 さすがに男には月に一度の生理は無いだろう。
485 :
名無シネマ@上映中:2009/03/07(土) 02:17:36 ID:6lm/K9yA
>>482 連合赤軍の場合、女もみんなの共有物ということで、男全員と相手させられたそうだな。
ソ連の共同牧場も同じ考えで、男親の分からない子供がたくさんできたそうだ。
>>484 男は毎日が生理である。
そういえばゲバラのゲリラ部隊って、
行軍中はともかく、キャンプ中の自慰は許可されてたのかな?
487 :
名無シネマ@上映中:2009/03/07(土) 02:43:49 ID:6lm/K9yA
>>486 どうだろう?戦争へ行くと性欲が無くなるという話も聞くけど。
>>486 生理をまるで分かっちゃいないよ。一回出したら終わりのアレとは大違いだよ。
一週間近く血がだだ漏れ状態だよ?それにこの時代のナプキンなんてかぶれ放題だよ?
ひどく匂うし、うっかりしてたら始まったのに気付かないでズボンを汚したり。
衛生状態が悪いと大変だ……
わかるけど自重しよう
490 :
名無シネマ@上映中:2009/03/07(土) 12:38:14 ID:6lm/K9yA
>>478 はい。
>>486 「ゲリラ戦争」の第3章の3項「女性の役割」を読むと、
チェが「隊の中の女性」に対して
どのような考え方を持っていたかがよくわかり、とても興味深い。
「思想的、組織的基盤が存在すれば、(女性兵士の存在が)
隊の中に一般に懸念されるような性的混乱をもたらすものではない」
「部隊の風紀を害するどんな不祥事も避けるため、男女のゲリラ隊員は適切に指導しなければならない」
「しかし愛し合う独身隊員であれば結婚して、ゲリラ部隊の簡単な条件内で、
山中でも夫と妻として生活することが許されるべきである」
「適切な指導」・・・チェとしてはどんな風に「適切に」指導するつもりだったのか、
そこをもっと具体的に書いて欲しかったんだけどねw
チェの部下だったエンリケ・アセベドへのインタビューによると、
「チェは自分の部隊に鉄の規律を課していて、部隊はいつも修道院のようだった」
「だからわれわれはカミーロの時々の訪問を、一筋の希望の光のごとく楽しみにしていた」
そうで、「性的なことも含めて非常に厳格だった」そうだから、
若い隊員ばかりなのにと、なんか同情してしまう。
ちなみにエンリケは「28歳」に出てくる。
お兄さんのロヘリオとわずか16歳でチェの部隊に加わった。
最後のアメ車の件でチェに叱られるシーンが印象的だけど、
その後キューバで革命軍の将軍になってるんだよね。
それを知ったとき、あの悪ガキがねぇ、と感慨深かった。
前作のほうが爽やかでよかったわ
>>485 で?
>>488 横レスだけど、だからといってそれが
>>477の結論になるというわけではないよね。
だいたい男との比較で言うような話ではそもそもない。
>>474 >ソ連のチェコ侵攻
チェコ事件によって、当時わずかに残っていた「ソ連への幻想」は完全に消滅した。
カストロはチェコ侵攻という行為は批判しつつ、共産主義体制維持は支持するという、
「手段は遺憾だけど、目的のためにはしかたない」という、
まるで「ガザ攻撃に対するホワイトハウス声明」みたいな中途半端な「理解」を示したことで、
それまで彼やキューバ革命を英雄視、理想化していた人たちを幻滅・失望させたことは間違いない
カストロの選択は当時の状況からすればそれしかなかったことは分かるんだけど。
こうしてみるとチェがキューバを65年の段階で離れたのはある意味「必然」だったと思う。
>米のイラク侵攻と同じくらいに理解しているかどうか疑問
ソ連もチェコスロバキアも消滅した今、
「プラハの春」についても「チェコ事件」についてもすっかり忘れ去られているけど、
あの時代・事件のもう1つの極にいた「アメリカ」のその後世界各地で起こした「事件」、
そして今もロシアという国が当時と変わらず存在することを思うと、
決して過去の話として忘れてはいけないと思うんだけどね。
495 :
名無シネマ@上映中:2009/03/07(土) 17:36:01 ID:6lm/K9yA
>>491 ゲバラ隊って厳しそう……………カミロ隊がいいな。
今回顧録を読んでる。
エリヒオ・メンドーサという男が、
「自分には守護聖人が付いているから」云々言ったそうだ、とあるが、
「28歳」でこのセリフを言ったのは、バケリートだよね?
>>495 だから、じゃなくてその前に答えなきゃいけないんじゃない?
まともに日本語でやりとりできないのならしょうがないけど
>>497 >エリヒオ・メンドーサという男が、
>「自分には守護聖人が付いているから」云々言った
「革命戦争回顧録」の110Pにあるよね。
>「28歳」でこのセリフを言ったのは、バケリートだよね?
いいえ、これはメンドーサ本人が映画の中で叫んでる。
映画でも彼はこのセリフを吐いた直度に、「回顧録」にあるとおり、
「1発の弾丸が命中して文字通り体を打ち砕かれていた」。
>>498 なんでこの映画のスレでそんなくだらないことを
二人して延々続けなきゃいけないのか理解に苦しむ。
>>496 >ゲバラ隊って厳しそう
チェは自分の部隊を精鋭で固めるために「処罰班」を作り、
規律違反者や怠勤者はそこに送っていた。
ロヘリオとエンリケ兄弟もそこに送り込まれてずいぶんしごかれたそうで、
そういうこともあって、「私にとってチェは口うるさく厳しい上官でしかなかった」
「彼をとても尊敬していたが、過去のいろいろな自尊心を傷つけられる経験もあって、
常に距離を置いて接するしかなかった」けど、
後にチェがエンリケをボリビア行きの最終選考メンバーに入れていたことを知って、
「私を思い出し、評価し、選んでいてくれたこと」を知って、わだかまりは氷解したそう。
チェの厳格さは彼と接した人たちが口をそろえて言ってるけど、
そう考えるとボリビアのキューバ組はそのチェの厳しい眼にかなった精鋭中の精鋭だったんだね。
大人にならなきゃ事は成せないって感じだ。
503 :
名無シネマ@上映中:2009/03/08(日) 00:19:38 ID:ffj/7Hhd
ゲバラが日記録等の中で記しているんだが、
十代のゲリラ兵は隊にとってはほとんどが足を引っ張る
お荷物な存在で、その大多数が途中で脱退したり、家庭に送り返されたり。
だがごくまれに十代の兵士でも目覚ましい成長を遂げ、
高い地位にまで昇りつめる者もいるが、稀有である。
というのが例の10代の兄弟兵士のこと言ってるんだなと思った。
確かにただの聞かん坊の2名に見えるけど、
途中で落ちこぼれもせず、いつの間にか分隊しても "駅”を占領し
ゲバラに”電話”までかけてよこし
(あの時代で会話が遠隔で可能なる文明の"電話"をかける方法を
身に付けたなんて、りっぱだ)
しかもサンタクララからハバナまで(約300km)盗んだ"アメ車"を
"運転"できるほど、チェが知らん間にもいつの間にか
優秀なゲリラ兵として成長していた。
あの若者が山中の戦闘中に、いったいどうやってどこで運転技術なんて
身に付けるんだ?と思えば、やはりロヘリオ兄弟は、チェが唯一認めた
十代の成功したゲリラ兵士じゃないかな。
504 :
名無シネマ@上映中:2009/03/08(日) 00:32:26 ID:ffj/7Hhd
ちなみに勝手な想像だけど、あの当時アメ車を所有し乗り回せたのは政府軍か
かかえこまれた大金持ち地主か市民。
あれは"バティスタ大統領”が乗り捨ててった車かと見た。
またチェが若者に「バスがジープか徒歩で行け!」と難癖?つけてるようにも
見えるけど、あくまでも革命理念に厳格なチェの姿とも見てとれるんだが
自分は10代の激成長したロヘリオらに 自分と照らし合わせたチェが
(チェがはじめて旅に出たのは24歳で原付中古バイク・)
あきらかに30になるチェを"追い越した"その若者に"嫉妬"の気持も押し殺して、
もあったんじゃないかな?と推測した。(勝手ながらだけどね)
>>503 >途中で落ちこぼれもせず
エンリケは93年だったか、革命戦争当時を振り返る「自伝」を書いているけど、
その中で「処罰班に入れられ、いつ強制除隊となってもおかしくなかったが、
馬鹿にされたことでかえって『負けてたまるか、絶対にやりぬく!』と負けん気が強くなった」
(映画でも彼の強気の発言にチェがびっくりするシーンがあるけど)
革命後にエンリケは1年ほどチェの下で仕事をしていたんだけど、
ある大きな失敗を犯し、解任されてしまう。
エンリケは厳しい処罰を覚悟していたんだけど、チェはなんと彼に「大学に入学して、勉強しろ」と命じる。
(ちゃんと勉強しているかどうか、いつも経過を見させてもらうよと言って)
>ロヘリオ兄弟は、チェが唯一認めた 十代の成功したゲリラ兵士じゃないかな。
同感。後にあの兄弟、ロヘリオは師団長(中将)、エンリケは少将に昇進してる。
出世頭だよね。
結局エンリケのボリビア行きを許可しなかったのはカストロだそうで、
ロヘリオを手放したくなかったカストロとしては
「ロヘリオを一緒にボリビアに行かせるわけはいかないから」だったそう。
ちなみに例のアメ車のシーン、
ソダーバーグとデル・トロは兄弟に会って直接当時の様子を聞いたそうで、
「彼らに『チェそのものだよ!』と言われて、とても感激したよ」と、
雑誌のインタビューで語ってた。
506 :
名無シネマ@上映中:2009/03/08(日) 01:06:43 ID:ffj/7Hhd
>>505 実に興味深い話ですね。またあの兄弟兵士も健在だったんですね。
この映画をこの時代に撮ろうとしたソダバ監督・デルトロらの意向が
よくわかります。
アメ車のシーンでは、チェのいかにも"頑固な上司"って見て取れましたw
(ああいう上司、会社にもいるよなぁ。。と個人的感想チラリ)
>>504 >10代の激成長
あの時のチェの「信じられん・・・」とつぶやく表情、
窃盗行為に対して怒っているというより、唖然呆然といった感じだもんね。
「猛者が逃げ出す中、小僧が一人前になった」と感心していた子供らが、
駅を占拠して、電話連絡よこして、車を乗り回して・・・
危機は人間を成長させ、急速に大人にするというけど、
同時に若さの暴走の危険も感じたんではないかと思う。
イルディータへのお誕生日おめでとうの手紙に、
「お前と同じ年齢のころ、お父さんはそういう子供ではありませんでした」と書いているけど、
社会状況が子供の精神の成長に与える影響の大きさというのを、
このときもしかしたら感じていたのかもしれないね。
508 :
名無シネマ@上映中:2009/03/08(日) 01:47:22 ID:ffj/7Hhd
>>507 若者は特に(子供なんかも)覚えも身に付けるのも早い。
28歳」過去スレでは既出なのだけど、翻訳が悪いのか
原文(セリフは「incredidable」で文字通り"信じられない〜"なのだが、
同じ"信じられない"でも「Unbelievable」とは多少ニュアンスが違う。
「Unbelievable」アンビリーバブルには半信半疑の「?」の意味が含まれるが
「incredidable」インクレディダブルは否定的な意味は薄く、むしろすごすぎて
とか、あまりにすばらしすぎて"信じられない"の誉め言葉に用いられるケースらしい。
なのであのシーン「信じられん」は直訳は合ってるけど、
目をみはる成長ぶりで驚いてるのか、落胆してるのか、日本人にはちょっと区別つきにくかった。
(実際は誉めことば)
自分は、チェ自身も当時向こう見ずな男だったから、先々若者の暴走の危険
を感じるというより、むしろ(あるとすれば)激成長し成功した若者が酔いしれ驕り高ぶる?
のを危惧したかもと思った。"なれなれしく「チェ」と言うな"とか
あと山中で途中兵士として増員させたて農民らを「やつらはよく働く。但し誉めると図に乗るが」
などと内内で語ってるシーンなどからも。
>>506 >実に興味深い話ですね
この映画、チェ以外の登場人物たちの「その後」を調べると、
本当に面白いというかまるでチェの人生が伝染ったかのような、
波乱の生涯を送っている人ばかりなのです。
調べていると休日がほとんどつぶれてしまうくらいですw
>この映画をこの時代に撮ろうとしたソダバ監督・デルトロらの意向
当時の関係者たちが健在であるうちに直接話が聞けるというのは、
映像作品の製作にとっては大変な強みでしょう。
今後も節目節目にこうした評伝的映画は製作されると思いますが、
直接の多くのリサーチという点では、関係者(特にチェと同年代の人たちには)
最後のチャンスだったと思います。
7年間のリサーチの間に監督とデル・トロは「話をしてくれる人の所には、
ともかく自ら出向いていってひたすら話を聞いた」そうですから、
そうした地道に足を使っての直接のリサーチの成果は随所で効いていると思います。
>チェのいかにも"頑固な上司"
なんかああいう頑固さは「モーターサイクル〜」の時代から変わりませんねw
ベニグノによると、ボリビアでのキューバ組もチェがいないところでは批判大会だったようですよ。
で、チェが近づくとみんな黙るw
ま、あの状況では無理ないけど。組織内の人間関係なんてどこも一緒かも。
511 :
名無シネマ@上映中:2009/03/08(日) 01:59:28 ID:ffj/7Hhd
イルディータ(先妻の長女)の誕生日祝いの手紙(しかも10歳の誕生日)に
革命魂を教えようと綴ったのには、さすがにひいたよ(汗);
家族は別枠、別次元っていう頭がチェにはなかったんだよね。
生粋の革命士なんだなぁと。
普通に勉強しなさい、でいいじゃないかと思うけどね。
自分が体験した事を、子供にも分かち合いたい、早く気づかせたいというのは
わかる気もするんだがなぁ。。でもこのあたりは、賛同できないな。
あと先妻とアレイダの子供たちを、同じ兄弟姉妹としてお互いの家を
行き来させたりとか。。別に愛人でもないから隠すこともないけど
こんなあたり、女性の立場、妻たちから見たら実に無神経?なはからいだと思う。
基本的に自分勝手なきちがいだから。そうじゃなきゃ信者はつかない。
>>511 イルディータさんは95年にチェと同じ39歳で亡くなっているけど、
お父さんの「厳格でない人間的な面」(放浪癖とか惚れっぽさとか)を
一番受け継いでるような気がする。
息子さん(チェの孫)はメキシコ在住で著述業をされているけど、
カストロ政権にはきわめて批判的だそうで、その点もアレイダさんの子供たちとは違う。
>妻たちから見たら
イルダさんよりもアレイダさんのほうが、やはり複雑な思いがあったと思う。
彼女の書いた本でも微妙な感情を行間に感じるしね。
あれこれと陰で言う人はいただろうし。
>>499 ありがとう。もう記憶がめちゃくちゃになっとるわw
そういやイルダもチェについての本を書いているんだよね?
>>514 「回顧録」も「28歳」も時間の流れが行ったり来たり、
登場人物もやたら多いから無理ないよ。
>>515 >そういやイルダもチェについての本を書いているんだよね?
最初の夫人のイルダ・ガデアさんの本は「Che Guevara:Anos decisivos」( Aguilar,Mexico, 1972年)。
残念ながら日本語訳は出ていないけど、
その内容の一部は「ゲバラ 青春と革命」(作品社 2005年)の中の
「グアテマラでの戦い」(43P〜46P)で抜粋されているものを読める。
ページ数はわずかなんだけど、考古学に興味を持っていたチェが
「ペルーのインカ遺跡についての論文」をいくつか書き、
「1953年中頃、パナマの雑誌に紹介された」ことなどが紹介されていて、
どんな文章だったのだろう?と興味深かった。
イルダさんは画家と再婚後、ガンで74年に亡くなっているけど、
そのとき56年生まれのイルディータはまだ18歳ということになる。
お父さんもお母さんも早くに亡くし、心細かっただろうね。
相変わらず濃いスレだ
しかも熱いから読んでて退屈しない
あぁ、出来ればもう一度2作品を通しで観たい
>>516 イルダの本も、きっといつか翻訳されるだろう。
その頃には、回顧録やその他の関連本を読了しているだろうw
回顧録は、ボリビア日記とはまたちがう生々しさがあるな…
それにしても、チェ関連の本って、日本でも結構出版されてるんだね。
三好本と、ボリビア日記くらいしか知らなかったから、
書簡集なども出ていたのにはびっくりした。
>>517 また観たいけど、通しで観たら、しばらく立ち上がれなさそうだ…
DVD出たら絶対買うけどね!
ところであんま関係ない話ですまないが、
戦場の出て来る映画って、映画館で観た事がほぼないんだよ。
「地獄の黙示録完全版」くらいかな。ヘリ襲撃場面で涙目だった。
そんなだから、「28歳」「39歳」を観た時は、戦闘場面で、
弾が!弾が!痛てっ!死ぬるよ!って感じで縮み上がってた…
最近の映画館は音響いいからね。
520 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 00:53:19 ID:EMjltgWi
>513
イルダさんも娘イルディータさんも早世していたのですね。
またイルディータさんは何で?
キューバ以外のラ米諸国では平均寿命は割と短いのかな。(カストロは長寿だけど)
>>517 >出来ればもう一度2作品を通しで観たい
東京ではまだ両方やってるところがいくつかあるね、
シネスイッチ銀座とか。
地方では福井や山口ではGWから上映というところもあるみたい。
>>519 >弾が!弾が!痛てっ!死ぬるよ!って感じで縮み上がってた…
戦場の臨場感というか、敵も味方も、主要人物も脇役も関係なく、
劇的演出もないままどんどん淡々と死んでいくところが生々しいんだよね。
「39歳〜」の中盤以降なんていつもチェたちの頭上で飛行機の音が低く鳴っていて、
それが余計観てるこちらの不安感を煽るというか、こっちも頭上から狙われているような気分になる。
藪の間から機関銃の銃身が覗くシーンが結構あるけど、
次に起こることがわかるから、まだ銃撃音が聞こえていないのに恐怖で心が縮み上がる。
>最近の映画館は音響いいからね。
だね。音がよすぎて背中から銃撃されたように感じてウワッ!とくることがあるw
>>520 >またイルディータさんは何で?
イルディータさんは、95年8月に、お父さんのチェと同じ39歳で、ガンで亡くなっている。
お墓はハバナのコロン墓地にある。
彼女はお母さんのイルダさんの死後しばらくしてキューバを離れ、
ヨーロッパを放浪しイタリアなどでヒッピー生活をしていたそうで、
その後メキシコに行きメキシコ人ゲリラと結婚してキューバに戻ってきたんだけど、
その旦那さんが反政府活動の疑いを受けて国外追放処分となり、
イルディータは彼についていったけどやがて離婚。
80年代半ばには2人の息子さんと一緒にキューバに戻ってきて、
「アメリカの家」という資料館で、チェに関する文書整理などの仕事をしてた。
お父さんの放浪癖と惚れっぽさを受け継いだのかな、
自由で奔放な感じだけど、どこか薄幸なイメージもある人だよね。
523 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 01:20:42 ID:EMjltgWi
>522
イルディータさんは幼少の頃の写真でもお茶目で雰囲気が
チェにそっくりだし、(チェに生き写しだったそうだし)
ある意味、自由で奔放な人生の裏腹には、チェの第一子の娘
であるという、逃れられない事実に翻弄された人なのかもしれない。
子は親を選べないしね。
524 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 01:29:22 ID:EMjltgWi
チェ・ゲバラの父親、エルネスト・ゲバラ・リンチ(チェの父親)も、
1980年に書物『わが息子 チェ』を書いている。
うーん、ゲバラってほんと奥が深い。
525 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 01:35:45 ID:EMjltgWi
ついでに、忘れがちだけど、イルダさんって出生はペルー人
だよね?メキシコへ亡命しチェと結婚し、革命後は(チェと離婚して)
キューバに住んでいたんだよね?
>>523 イルディータさんはいわゆる「西側」で過ごす時期が長かったせいもあるのか、
早い時期から西側メディアのチェについての取材協力していたようで、
有名なチェについての本の謝辞に彼女の名を見かけることがけっこうある。
ただ、いつも例の「お誕生日おめでとうレター」の話が出るのには苦笑気味だった
となにかの記事で読んだことがあり、
やっぱりチェを常に背負っての人生というのはしんどいこともあっただろうね。
あの手紙はやっぱり重いよ。結果的に「遺言」になってしまったしね。
>>525 そう。
グアテマラで知り合って、チェより、3歳年上。
お金も泊まるところもないチェの面倒を見て、政治教育までした凄い人。
グアテマラで軍事クーデターが発生した後2人でメキシコに逃れ、
チェはイルダさんの人脈を通してカストロに出会い、キューバ革命に参加することになる。
55年に結婚してイルディータさんが生まれるけど、革命直後に離婚。
その後キューバに留まり再婚して、74年にガンで亡くなっている。
イルダさんはチェの最初の印象を「ひ弱でハンサムすぎる」っていってるけど、
わずか数年後に革命指導者になるとは、さすがにそのときは思ってなかったかも。
529 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 20:19:43 ID:2J7Ih3oI
>527
なぜ離婚したのかな。キューバ革命後に今度はキューバ人のアレイダと
恋におちいったから?せっかくイルダがメキシコから出てきたのに、
また2人でキューバに暮らして結婚生活を続ければよかったのにと。
チェの頑固なまでの革命信念に対比して、
女性と恋愛・結婚生活はこんなにもあっけなく"変革"?陥落してしまうものか・
チェは女性の気持ちに疎く、実は恋愛事情には不器用だったのかな。
530 :
名無シネマ@上映中:2009/03/09(月) 20:26:46 ID:2J7Ih3oI
医学部卒業後に軍医に徴用されるのを嫌ってアルゼンチンを出国した際も
当時婚約していた良家の娘を、ほっちらかして来たんだもの。
俗にいう「婚約破棄」だからその娘さん、相当痛手を受けたと思うし
また双方の親御さんも、大変だったと思う。
今の時代でさえも、当てはめてみたらとんでもない詐欺?男になるね。
>>530 >とんでもない詐欺?男
大げさ。というか対照すべき価値観が全然違うと思う。
とんでもない詐欺男ってのはたとえばブッシュとか小泉とかに使うべき言葉。
まあそうかりかりしなさんな。
時代にあてはめるとかいう考え方は確かにちと違うと思うが。
>>528 >DVD6月12日発売ですと!
おおっ、早いですね、528さん、良い知らせありがとう。
9月くらいの発売かと思っていたから嬉しい!
今、楽天で予約してきたよ、もちろん「コレクターズ・エディション」でねw
「特典ディスク」、楽しみだな。関係者インタビューは当然入るんだろうけど、
撮影したけど編集の段階でカットせざるを得なかった部分がたくさんあるらしいので、
できるだけ「未公開部分」として入れて欲しい。
(ここは明らか時間の関係上カットしたなと思える説明不足な部分が結構あったから)
あと3ヶ月か・・・待ち遠しいな。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090306-00000027-flix-movi 「ベニチオ・デル・トロ、ベネズエラのチャべス大統領と面会」
共同プロデューサーでもあるデル・トロ、プロモーション活動に多忙なよう。
いよいよ南米でも本格的な公開かな。現地の反応はどうなるのか興味深い。
>>529 男女間の問題というのは難しいよね。
当事者にしかわからないこと、理性ではどうしようもないこと、
「子はかすがい」にはなりえないこと、自分の気持ちは偽れないこと・・・
ただ、チェは本当に娘のイルディータさんを愛していて、
メキシコ時代のゲリラ訓練や警察による尋問や拘束の間を縫って、幼い娘の面倒をみていた。
夫婦間の関係が上手くいかなくなってからも、ずっと子供のことは気に掛けていた。
http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200711030064.html 「愛の旅人〜チェ・ゲバラと妻アレイダ」
ここの記事にチェと2人の夫人の関係がよく書かれていると思います。
イルダさんは「男が他の女と恋に陥ったとき、
女ができることはほかにはない」と名言を残して、あっさり離婚を承諾している。
潔い立派な態度。その心中を考えるととこちらも辛くなるけれど。
こうしたチェをめぐる女性や家族の問題については、
「クロワッサン・プレミアム」3月号が、
「チェ・ゲバラに見る、不安な時代の家族愛と恋愛のあり方。」という特集を組んでいて、
女性雑誌らしい視点での面白い特集だと思いました。
興味があったらご一読を。
>>534 なんか…世界中の公開終了後に、世界中の関係者インタビューをまとめた上でDVDを出してもいいんじゃないかとも思ってしまう
ま、それはまた別のお話か
真面目な話をしているところに悪いが、「28歳」で、小さくて可愛いのに
ベレー帽かぶってライフル?サブマシンガン抱えてとっとこ歩いて戦っている
アレイダたんは普通に萌えるだろう。
538 :
名無シネマ@上映中:2009/03/10(火) 20:13:24 ID:ugn/gVfG
アレイダは当時地下活動していた学生?で
強靭な精神と肉体をもつキューバ一の美女とよばれてた人。
まさかこんなかわいい子が反乱軍(ゲリラ兵)に協力してるなどとは
疑われることもなく、政府軍にひっかかる危険もないだろうと
アレイダが資金の運びやに選ばれた。
軍資金を腹に巻いて身につけて運び、ゲバラに調達したシーンあったよね。
最初、絆創膏でもはがして治療するのかと思った。
539 :
名無シネマ@上映中:2009/03/10(火) 20:43:48 ID:ugn/gVfG
またゲバラの当時の婚約破棄は、今の時代なら新卒の「内定取消し」ぐらいにあたる
んじゃないの?かなりの上流階層の子女だったそうだし。
イルダとの結婚も、グアテマラで敗戦したときにゲバラの父親がアルゼンチン大使館に
頼み込み、ゲバラを大使に説得させて大使館にとどめて助けたし、
母親がトランクに衣類を詰めお金を送り、アルゼンチンへの航空券まで手配したのに、
ゲバラはそれを拒否し
当時の恋人イルダを追っかけメキシコへ密入国。
イルダの影響で、それまでゲバラにとって革命が理想像、抽象的なものから
より具体的、現実的なものに変わり、本物のゲリラ兵士へと成長した。
それだけ強い結びつきのある2人であるはずだし、
ある意味、普通の恋愛結婚の男女でないと思うのだが
キューバ革命へ出張している間に、同志でもあるはずだったイルダから
いとも簡単に心変わりができるものなのか?と思った。
カストロへは忠義を尽くしているのに。
>>533 反論があるとかりかりwとはみっともナス
542 :
名無シネマ@上映中:2009/03/10(火) 21:08:47 ID:ugn/gVfG
イルダの革命思想が変わってしまったとか
そういうわけでなく、単に女性として色あせたから
(若いアレイダが目新しくゲバラが惹かれた)からなんだろうけど。
さらにせせこましい事なんだろうけど、
再婚したアレイダさんとの間に子供4人いるけど
ほとんど年子くらいで短期間に4人生んでるんだよね。
(時代も背景も違うけど)普通日本で4人兄弟なら一番上と下で
10歳くらい離れていそうだが、あのままゲバラが生きてたら
ゲバラさん一家大家族で、さぞ子沢山になってたと思う。10人以上?
アレイダさんは結婚期間ほとんど懐妊し続けてたわけで、
奥さんへのいたわりとか生活を楽しむ余裕とか・・は無かったろうな
あの時代でキューバでは。たいした娯楽もないだろうし。
543 :
ダスカ基地 ◆d4tPx3e7Mg :2009/03/10(火) 21:12:44 ID:Ut4ab6oO
アメリカの奴隷のままだったプエルトリコがカリブで最も豊かな国である皮肉
544 :
名無シネマ@上映中:2009/03/10(火) 21:24:49 ID:ugn/gVfG
チェの革命思想を追っかけてくと、伏線として女性恋人や家族が出てくるし、
ゲバラの生い立ちまで遡る。
チェが自分の子供をかわいがったというのがあるが、むしろ父親として普通だと思うんだ。
常に出はらっててなかなか会えないし。今の世の中の幼児虐待がおかしいんだわ。
チェはその喘息勃発の頃(幼少)父親リンチに一晩中付き沿ってもらい、
発作のたびだっこきされ介抱してもらったから、自分も父親になれば当然子供には愛情そそぐよ。
545 :
名無シネマ@上映中:2009/03/10(火) 21:27:49 ID:ugn/gVfG
チェ・ゲバラの父親、エルネスト・ゲバラ・リンチが
『わが息子 チェ』を著している。
(Mi hijo elChe, ErnestoGuevara Lynch, Planeta, Barcelona, 1981)
これも興味深いけどね。
ゲバラが喘息だとは知ってたけど、大人になったら治る小児喘息だと
軽く考えてた流した程度だったが、実は重度の喘息患者だってことを知って以来彼に興味が出た。
何を言おうとするならば周りがアホだと思えど識字の関しては
鈴木紗理奈は高さは異常
光浦なんかよりも遥かに有能
船から降りて生き残ったのは12人だっけ?
>>536 >世界中の公開終了後に、世界中の関係者インタビューをまとめた上でDVD
あー、それはもし実現したとしたら凄いよね、ぜひ観てみたい!
DVD10枚組くらいで「『チェ』を体験した100人の証言」なんてタイトルはどうかな?w
いや、マジで5年くらいかけてこういう大きなドキュメンタリー番組の企画があったらなと思う。
フランスとかオーストラリアとかが作ってくれないかな。
人選としては、「28歳〜」ではカストロ兄弟とかの有名どころだけではなく、
ニューヨークの国連総会に出席した際のボディガードとか、お世話したメイドさんとか、
チェに取材して話を聞いたジャーナリストたち、
メキシコ時代の友人たち、キューバ革命闘争時のゲリラ仲間や部下たち、
閣僚時代の仕事仲間たち。
「39歳〜」では、当時のボリビアの政府や軍やCIA、ボリビア共産党関係者、
ゲリラと接した農民たち、ゲリラの遺族や関係者たち、
そして個人的にはレジス・ドブレの話をぜひ聞きたい。
今彼の「ゲバラ最後の闘い」(1974年刊 新泉社)を読んでいるんだけど、
正直もっと早くこれを読むべきだったと後悔してる。
彼はボリビアから釈放されて直ちに当時の「総括」にとりかかっていて、これが実に詳しくて生々しい。
(彼はチェやカストロから最も近いところで『活動』していたのだから当たり前だけど)
最初は例の出国失敗の件のいいわけをどんな風に書いてるかといった下世話な興味から読み始めたんだけど、
そういう触れて欲しくないことはしっかりスルーしているところが、したたかな生き残りの秘訣かななどと感心。
文章は読みにくいけど、ボリビア闘争の総括としてはこれでほぼ言い尽くしているかなと思うくらい充実してる。
あと「ボリビア政治年史」「原注」がとても資料として役立つので、
「ゲバラ日記」を読んでいて分かりにくい箇所の参考書として使うのに最適だと思う。
>>540 いや客観的にそこまでしゃっちょこばって
反論するほどのことでもねーだろw的な意味で
軽く言っただけだよ。
本人じゃないからそうやってすぐやりあおうと
せず、ちょっと肩の力抜いてスレ愉しめば?
>>539 >ある意味、普通の恋愛結婚の男女でない
イルダさんとは「マルクスの共同研究で結びついた関係」
「政治活動における同志で必要だったから」というのが基本だったからでは?
「チェ2部作」の考証責任者で、最も有名なチェの研究家の一人のジョン・リー・アンダーソンによると、
2人の結婚前後に書かれたチェの日記(これはハバナの研究センターで非公開で保管されているもので、
今まで彼だけが閲覧している資料)の中では、
「彼女の親切さ(別な記述では「病的な愛情」ともいっている)を断れないけど、
女性としての外見に魅力を感じられない」とか、
チェの当時の矛盾した心情(保護者や知的同志としては好きなんだけど・・・)が書かれているらしい。
ともかくそもそも普通の恋愛感情とは違っていたということで、
イルダさんもそのあたりはわかっていたからこその、あっさり離婚承諾だったのかな。
「ふたたび旅へ〜第2回AMERICA放浪日記」の中に、
親友のティタ・インファンテあての1956年10月の手紙で既に、
「たぶん興味があるだろうから言うけど、僕の結婚生活はほとんど完全に破綻していて、来月には全部終わります」
「彼女は忠実な同志だったし、非の打ちどころのない革命家だけど、僕たちの精神的な不和は大きく、
僕ときたらいつも心は旅に向かっている、統制の利かない精神状態なので」と語っている有様だし。
>>549 の続き
でも、ティタはこの手紙を読んで複雑な思いだっただろうね。
「ふたたび旅へ〜」の中のたくさんの手紙のほとんどが女性たち「お母さん、伯母さん、女性の親友」に宛てられているところがとても興味深い。
特に大学の医学部の同級生だったティタは、生涯を通じてチェがもっともよく文通し続けた人で、
「女性のアルベルト・グラナード」的な何でも話せる大の親友だった。
ただ彼女の方は、ご家族によると「チェを心の中では男性として激しく愛していた」そう。
グラナードを革命後にキューバに招いたように、
チェはティナも精神科医としてキューバで活躍してほしいと熱心に誘い続けたけど、
キューバで新しい家族と幸せに過ごすチェを見るのは、長年密かに片思いの立場としては辛いにきまってるよ。(女の気持ちがわからんチェ!)
チェのボリビアでの死の知らせを聞いた後、ティナは感動的な「亡き友への手紙」をチェに捧げているけど、
その後(チェの死のショックもあって)鬱病に苦しむようになり、1976年末に自殺している。
彼女についてはアンダーゾン著の1997年刊の英語版伝記の中で詳しく読めるようなので、
近日中に注文して読もうと思ってるけど。
チェの家族や親友たちがチェの手紙や日記を、
南米の不安定な社会情勢の中で大切に保管していた様には本当に驚くし、感謝しなければ。
>>546 >実は重度の喘息患者だってことを知って以来彼に興味が出た
「チェが医者だったこと「喘息患者だったこと」から興味を持つ人って結構多いみたいだね。
(チェについて書いてる方のブログなどを見ると、
医療関係者の方や喘息の持病がある方とかも見かけた)
>鈴木紗理奈
ウィキによると「前世はアルゼンチンの女性革命家」だものねw
>船から降りて生き残ったのは12人だっけ?
うん。
「82名でグランマ号に乗り込んで出発したものの、バティスタ政府軍によって急襲を受け、
上陸17日にして生き残ったのはカストロ、ゲバラを含む12名の兵士だけだった」と本にあるからね。
そこからの反攻が成功したんだから奇跡だよ。
残念ながら悪条件が重なって、ボリビアでは2度目の奇跡は起きなかったけど。
本人その他の恋愛事情なんかが出てくるのはこのスレ面白いな。
> イルダさんもそのあたりはわかっていたからこその、あっさり離婚承諾だったのかな。
「女ができることはほかにはない」なんて言ってるあたりに
複雑な女心は感じる。
553 :
名無シネマ@上映中:2009/03/11(水) 20:33:38 ID:6UtA0vpf
>>549 イルダについて
>女性としての外見に魅力を感じられない」とか、
>チェの当時の矛盾した心情(保護者や知的同志としては好きなんだけど・
って虫のいい話しだよね。最初の婚約破棄もそうだけど、
(軍医になるのがいやで出国・ならなぜ婚約など承諾するのかと)
−結婚前後−この部分だけ切り取ってみると
イルダからさんざんマルクス社会主義を教授し議論し、
メキシコまで追って生活面倒みてもらい(ヒモ状態)(いわれるまま?)結婚し、
あとはイルダを見たくもない?女性として見れない?受け付けんだとー?
子供までもうけておいて。女性を侮辱してるよ、たった三つ
年上の女性を、保護者扱いって。。(絶句)
554 :
名無シネマ@上映中:2009/03/11(水) 20:42:49 ID:6UtA0vpf
イルダが女性としてどう尽くしたかはさだかではないが、
キューバ革命勝利した直後に、何も知らずにチェに会いに来たイルダがすごく不憫に思えた。
イルダは先妻でペルー人、夫のチェはアルゼンチン人、
キューバ人兵士らに囲まれたチェとアレイダ。すでに雰囲気が出来あがっており、
イルダはその取り巻きと2人を見てすべて察したというけれど、
三角関係以上にむごい地獄図だろうし、ここで離婚を承諾する以外、
何も方法がない、拒んでも意味が無い、という苦渋の決断だったと思う。
おそらく、チェの性格から、離婚の事務的な手続きやイルダへの取り計らいは
すべて必要に迫られ(アレイダとの結婚が迫っており)自分からでなく
誰かを仲介にして行ったんではないかな(カストロは弁護士だし)
でなければこんな[ドッキリ]みたいな図は、避けられるべきだったはずだし。
>外見に魅力を感じられない
イルダさんの写真を見たとき、外見を気にしないって、チェは
恋愛にもストイックなんだと感心したんだけど…
生まれたイルディーダが、毛沢東に似てると言ったのには
深い意味はなかったのか。
556 :
名無シネマ@上映中:2009/03/11(水) 22:03:57 ID:6UtA0vpf
イルダさん自身が貫禄ありママさん風(りえママ風)で毛沢東にも
似て無くないからね。
ただイルディーダの子供の頃も、チェに生き写しでチャーミングだよ。
557 :
名無シネマ@上映中:2009/03/11(水) 22:09:01 ID:6UtA0vpf
本当はロマンチストな男だったんだよね。^^
−抜粋−
サンタクララの戦闘でゲバラが率いる340人の第8軍は、
3000人の政府軍に勝った。これが革命の勝利を決定づけた。
1959年1月、首都に進軍する道で、ゲバラはアレイダさんに初めて愛を告白した。
「サンタクララ攻略の日に、君を愛していると感じた」。
そのときアレイダさんは疲れ果て、半分眠っていた。聞き違えたのかな、と思いながら
夢うつつで聞いていた。
ゲバラが彼女に贈った最初のプレゼントは、「岩間の花」という名のフランスの香水だった。
・
・
558 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 02:13:29 ID:O8UvbRDe
ここであれこれ論争したがる奴って、結局脳内革命家だろ。
559 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 06:53:02 ID:CnLWacyM
あさま山荘への道程を見た。
所詮は幼稚な遊びの延長だね。
>>553 >>555 「外見に魅力を感じられない」という記述は、
公開を予定されていない「プライベートな日記」ならではの正直な心情告白なのだろうけど、
記載から長い年月が経過しているのもかかわらず、そのむき出しの「本音の告白」にある種のショックは受ける。
「日記」の性格上、関係者の心情への配慮などは当然ながらまったくないわけで、
内容の修正なしに今の段階で公にはできにくいという、ハバナの研究センターの意向は理解できる。
これは、タンザニアやプラハでのチェの個人的な文書や覚書が未だにほとんど非公開である理由とも関係していると思う。
(タニアの件などが関係しているらしいことは、関係者がなんとなくほのめかしているけど)
「わが夫 チェ・ゲバラ」を読むと、アレイダさんがチェからイルダさんのことを聞いた時、
「彼が何を言いたいのか、十分推察することができなかった」
「イルダとチェを結び付けていたものがいわゆる普通の『恋愛感情』ではないことはわかった」けど、
「私としては恋愛小説を読んでいた影響もあって、イルダは大変素敵で、
強烈な個性の持ち主なのだろうと想像」していたので、
彼女を実際に見て「それまで私が想像していたイルダのイメージはすべて崩れ落ち、私のエゴが強まりました。
この人はまったくライバルにはなりえないと確信したのです」という強烈な告白にかなり衝撃を受けたよ。
(これは恋愛という闘争におけるもっとも残酷な『勝利宣言』でしょう)
秘書の追い出しの件といい、やはり年月が経過しないと表に出せない生の感情があるからこそ、
この時期まで出版を待たなければならなかったのだなと改めて思った。
イルディータがチェと2人きりのハネムーンの最中に、
イルダさんからの「結婚祝い」(!)として訪ねてくるシーンの記述など、
抑制されてはいるんだけど、きわめて複雑な女心を感じさせる。
>りえママ風
うーん、確かに。自分もそういう感想を持ったんだよね。イルディータはお父さん似なんだけど。
>「岩間の花」という名のフランスの香水
「フルール・ド・ロカイユ」(谷間の花)キャロンのフローラルノートの香りを代表する名香だよね。
女らしくも清潔な透明感のある香りで、
チェのオーセンティックな女性への好みを象徴しているような感じを受ける。
>>550 で書いたティタ・インファンテとチェの関係について補足すると、
チェは生涯にわたり「数多くの非常に美しい手紙」をティタとの間に交わす。
チェはその中でティタにいろいろな頼みごとをし、率直に悩みを打ち明け、辛辣な冗談もとばす。
「モーターサイクル・ダイアリーズ」の旅の最後あたりになる1952年7月24日付けの手紙で、
大学の試験の申し込みを自分の代理としてやっておいてくれるよう頼むんだけど、
「親友の私のお願いを聞いてくれれば、ゲバラ勲章を差し上げますよ」という記述がある。
チェから「親友」と呼んでもらいたかった人は無数にいるにも関わらず、
チェから「親友」と呼びかけてもらえた人は本当に数少ないことを思えば、
ティタはこの言葉を生涯誇りに思っていたようだけど、同時に悲しかっただろうな。
チェの死後の「回想」の中で、「チェが自分に対していつも敬称のustedを使い、
決して親称のtuで呼びかけないため、
チェに対して(本当は強くそうしたいのに)tuで呼び返すことが出来なかったもどかしさ」を書いているけど、
友情以上にはならないことがわかりつつ、
それでもチェとの関係に彼女はなんらかの「希望」をもっていたのだろうか。
キューバに来てといわれた時、チェが自分を「『女』として考えていない」ことを知っていても、
やはり心が揺れただろうか。
同じ「親友」でも男性であるアルベルト・グラナードとはそのあたりは全然違うことを思うと、
チェから『親友』と呼んでもらえる誇りを胸に、
本心を押し隠してチェに接しなくてはならなかったティタの悲しみが辛い。
元野球少年フィデルおじさんもWBC見てんだろうな〜と思ってたよw
第一回WBCでは、決勝でキューバと日本が当たったしね。
そういや「28歳」で、カミーロとチェの会話で、
「そんなことより野球やろうぜ?」「うん!」みたいなのあったよね。
チェはアルゼンチン出身だから、元々はサッカー派かなと思うんだが、
(放浪時代のアルバイトで、サッカーのコーチやってなかったっけ?)
その頃には野球も好きになってたのかな、と思ったりした。
しかしこのスレ読んでると、チェという人間が、
立体的というか陰影深くなっていくね!
子どもは、最初はサッカーチーム分と言ってたのが、
その後、野球チーム分に変わったみたいで、だんだん
キューバ人になっていったんだね。
アレイダとの結婚披露宴?のめちゃめちゃ嬉しそうな
チェの表情の写真が印象的w
>>564 それでアレイダとの間に、次々に子をもうけたのか!
本気で野球チーム作る気だったのかもな!
>>561 きっつうぅぅぅ〜〜〜〜〜これは耐えられないわ、普通。
567 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 22:20:34 ID:UhCPU90F
>>560 くどいようで・sumason
>外見に魅力を感じられない・
は、もともと女性として見れなかった(好みなタイプでなかった)のに
イルダの強い押しでチェは結婚という形をもったためなのか、
それとも、妊娠出産し母親となり、当然体形が変わってしまった(崩れた?)
イルダに女性として惹かれなくなったのか。
後者のような気もするが、知り合った当時チェは生活やら喘息やら革命志向となる暗中模索やらで
イルダを女性として見て選び吟味している余裕などなかったんだろうなぁ。
でも卒業後の最初の婚約破棄もそうだけど、捨ててきた婚約者の話をイルダに持ちかけても
どうにもならんことだし(どうせ親が後始末)
またイルダとの関係を自分の中で勝手に終わらしておいて、アレイダにイルダの
ことをどうのこうの言うんではなくて、(逆だろ)イルダにアレイダの存在を
きちんと明かして、自分から正面きって清算(離婚手続き)すべきなんだけどね。
まぁ、こういう三角関係的な場面では修羅場さけ逃げ腰になるのが普通なんだろうけど。
>>548 一番堅苦しいんだがあんたがw
もっと気を楽にしてスレ読みなよ
何が気に障ったのか知らないけどみっともない
569 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 22:51:31 ID:UhCPU90F
チェの、女性の気持ちに鈍感で、不器用なところは、
こういった暗礁に乗り上げた結婚生活のように、生の人間同士の
予想不可能で現実的なトラブルが発生したときに、
チェの弱さを露見させていると思う。
たとえばキューバ革命中に兵士同士の撃ち殺し事件があった際、
集会で兵士を集めてチェが演説したけれど、説得力なく皆荒れだし
結局カストロが変わって演説し静めたし、
革命とはそれたところでトラブルあったときも、チェはいまいち説得力もたない
弱肉強食のいびつな社会構図を子供の頃から見てとれたチェだからこそ、正義感あふれる
生粋の革命兵士になっただけど、性差を超えた人間性から来るものや
物質的なことごと以外から生じる人の心の痛みや女性の心理などは、
(いわば人の気持ちがつかめない)チェはいまいち・だったのかも。
570 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 23:04:33 ID:UhCPU90F
結局、母親セリアから受けた「特別」な愛情のせいだとも思うのよ。
チェの弟は、その母親のことを、世間一般的な俗にいう"教育ママ"で
子供ら皆大学進学させるために力をそそいだが、それはまた「特別」な
ものでもあった。だが弟はその部分は「言いたくない」のだそうだ。
(相当なスパルタ鬼教育だったのかな)チェ自身はなんなりとそれを
飲み込み、母親の思い描く大学卒業まで果たした。
ある意味母親の子供らへの愛情(情操教育)というものがどこか偏って
屈折していたものでもあったのかも。
571 :
名無シネマ@上映中:2009/03/12(木) 23:47:58 ID:UhCPU90F
>>560 >>「フルール・ド・ロカイユ」(谷間の花)フランスの香水
ついうっかりスペイン語で探しても、どうりで見つからないはずだ。w(仏);
チェはこんな?ところにも心憎い表現を活用しているんだと思った。
映画「28歳」のシーンにもあったけど
チェがなんちゃって医師のごとく、貧困で栄養不足の農民らを診る医療シーン
なかでも女性らのことを「ここの地域は女性は皆実年令より歳くってる」
とその貧困さと栄養不足、疲労から来る同じような(ワンパターン)症状をうれいている。
回顧録なる戦闘記録のなかでも、農村地域の女性が皆若いうちから歯が抜けて
年令wより老けて見えるとあり、そのありさまを
『山中の岩間に咲く花だが、手入れもされずほうりっぱなしにされてる花のようだ』
と表現している。
フランス香水「谷間の花」は、同じ花でもそれとは反する別物と言う意味
なんだろか?。そんな風に、革命前に見た老女のような女性農民らと
アレイダを、言いわけてるなんて実にうまいなぁ。と思った。
(農民女たちは失礼しちゃう!なんだろうが)
572 :
名無シネマ@上映中:2009/03/13(金) 00:13:46 ID:rMYEem4l
カミロが悪口の誤解がとけたあとの「野球でもやろうぜ」は、
あの山ん中でどうやって野球なんか?と一瞬疑問が湧いたが、
カミロのことだから山中でも野球十分楽しめたんだろうなと。
またキューバは革命前から野球の国だったのかぁと。
今は野球が教育過程では必須?科目のようだし、大学までついてまわるそうだし。
あの悪口誤解シーンで カミロが実知識豊富なのがわかった。
キューバであの時代に「腹話術師」(Ventrílocuo)というものがあったなんて
知らなかった。日本だけじゃないんだね。
また同僚の兵士が知り得ないしえない「腹話術師」を、同年代のカミロが
兵士になる前に見たことがあり、その言葉を知っていたからね。
カミロは革命兵士になる前は洋服屋だったり、先生をやってたりだけど、
あまり情報がなく?その素性も知られてないようだ。
グランマ号も、たしか前日?かに「俺も入れてくれ」と急に乗り込んできたとか。
どさくさにまぎれて、人(兵士)を信用する、しないとかもいろいろあったようだ。
>>572 カミーロは絵描きもやってたんじゃなかったっけ、
そんでアメリカにも行ったとか?
シエラの住民からしたら、とてつもなく見聞の広い人だったろうな。
「悪口(誤解)」の場面、なんか好きだ。
俺はお前のこと買ってんだよ、がんばれよ!と、部下をフォローする。
カミーロってこんな人だったのか、こりゃあ人気あるよな、って感じで。
そんでチェとも仲良しだったんだな、と。
>>568 ??
気に障ったらしいから弁解したまでで、
なんでいつまでもつっかかってくんのかよくわからんが
最後の一言はそのまま返すわ。
>>563 >その頃には野球も好きになってたのかな
「フォト・バイオグラフィ チェ・ゲバラ」(原書房 2003年)の92P〜93Pに、
「野球入門 シエラ・マエストラ 1958年」とタイトルがついた、
チェがバットを振ってるなかなかかっこいい連続写真4枚があって、
説明によると「ゲリラ兵はシエラ・マエストラの自由時間に野球をし、
チェに教えようとした。アルゼンチン生まれの彼にとって、
主なレクリエーションは、サッカー、ラグビー、チェスだった」とある。
戦闘の合間には、本を読んだりスポーツしたり、リラックスタイムを楽しんでいたようだね。
>放浪時代のアルバイトで、サッカーのコーチやってなかったっけ
「モーターサイクル・ダイアリーズ」の本文でも、
旅先でサッカーの試合に招待されている記述がいくつか出てくるけど、
クスコで地元のチームの試合に招待されたときには、
「アルベルトと一緒にブエノスアイレスの一軍のチームで選手をしていたことを、
あくまで控えめに証明した」とあるから
結構高いレベルのプレーができたよう。
彼らの高い技術を喜んだホテルのオーナーでもあるチームオーナーが、
ホテルに無料宿泊させてくれたりしたし、
見知らぬ土地でコミュニケーションを取る良い手段であり、
「芸は身を助ける」でもあったんだね。
>>564 >アレイダとの結婚披露宴?のめちゃめちゃ嬉しそうなチェの表情の写真が印象的
あのちょっとおどけたような表情がいいよね。
でも女性たちがみんな正装なのに、男たちはみんな相変わらずの戦闘服。
いや、モーニング着なさいとはいわないけど・・・w
>>566 >きっつうぅぅぅ〜〜〜〜〜これは耐えられないわ、普通。
本心を告白すれば失恋するだけでなく大切な友情までを失うことになる、
それがわかっているから最後まで言えなかったんだろうけど、
本当に耐え難い苦しみだったと思う。
チェの恋愛の相談までされてるんだし・・・
ティタはチェとの友情について
「お互いのいいこと、悪いこと、何でも遠慮なく言い合えた。
チェはとても正直で誠実な人だったから、少ない言葉でたくさんの思いを伝えることができた」と語っているけど、
一番伝えたかった思いは伝えられなかった皮肉。
ティタはチェの死後、76年に自殺するまでうつ病に苦しむことになるけど、
その心中を思うとやりきれない。
チェはもちろん彼女の本心など知らなかっただろうけど。
>>575 制服のある職業の場合、その制服を正装として定めている場合が多い。
キューバにおいては、ゲリラが出自という事もあり、あの戦闘服が正装で
あったのだろう。
あと、パーティーでモーニングは非常識だぞ。
578 :
名無シネマ@上映中:2009/03/13(金) 12:00:09 ID:FDVn8A/B
>>560 >タンザニアやプラハでのチェの個人的な文書や覚書が未だにほとんど非公開である理由とも関係していると思う。(タニアの件などが関係しているらしいことは、関係者がなんとなくほのめかしているけど)
タニヤって映画だとそういう風に描かれていないので意外です。
よろしかったらもう少し詳しく教えて下さい。
>>572 >カミロが悪口の誤解がとけたあとの「野球でもやろうぜ」
ソダーバーグとデルトロのインタビューでこの件について語ってる。、
ソダーバーグ「(このカミロの悪口に関するエピソードは)短いシーンだけど、とてもいいシーンで気に入っている。
このエピソードは(共同プロデューサーでもある)デル・トロが見つけてきたんだ」
デル・トロ「これはカミロの死後、2、3年後のゲバラのある席でのスピーチの中で紹介されたエピソードで、
伝記映画にふさわしい面白い話だと思ったから入れた」そう。
デル・トロ曰く「撮影が始まってからは演技に専念したけど、
その前の準備段階では、チェについての証言をしてくれる人にアポをとって会いに行くという、
とてもクリエイティブな作業の積み重ねだった。そうして自分で直接つかんだ情報や収穫を、
脚本担当のピーター・バックマンに伝え、脚本作業に役立ててもらった」
「またソダーバーグから、『こういうエピソードはないかな?』という要求を受けて、
それに近い情報を得るためにいろいろ調査したりロケハンしたり、良い証言者が見つかれば出向いて話を聞いたり、
ともかくストーリーライン作りから関わったことは、自分にとって大きな挑戦だった」と話しているけど、
こうした努力は小さなエピソードにも生かされて、登場人物の奥行きを深くしていると思う。
カミロとカストロの野球ユニフォームでの2ショットは、
「エルネスト・チェ・ゲバラとその時代」(現代企画室 1998年)の62Pに
「髭男たちの野球チーム 1959年」のタイトルであるけど、
これを見ると、「カストロって大柄だな〜」とびっくりする。
580 :
名無シネマ@上映中:2009/03/13(金) 14:16:49 ID:xxrV3GM7
イルダさんに関する事が色々と書き込まれておりますが、彼女はチェとの結婚を
自ら望んでいたわけではありません。
むしろ甘えん坊なチェが冗談半分に「結婚しよう」とイルダに迫っていたほどです。
それで何となく結婚してイルディータが生まれたものの夫はキューバ革命へ。
革命が終わってみれば他の女と一緒に居る。
それでは私はもう隣にはいれません、と腹をくくり自分の人生を歩く
そんな関係だってあるんじゃないですか?
イルダって人はやっぱり革命家だけあって出来た女ですよ
イルディータが若くして亡くなったのは残念だけど....
>>569 >人の心の痛み
「フォトドキュメント ゲバラ 赤いキリスト伝説」(原書房 2004年)の中に、
レジス・ドブレの1996年出版の「回想」からの興味深い発言が紹介されている。
「フィデル(カストロ)と違って、チェは人間の心理というものをまるでわかっていなかった」
「人類に対しては利他主義だが、すぐそばにいる人間にはそうではなかった」
「キリスト教の聖人や殉教者と同じだ。宗教の開祖はみなこういうものだ」
なかなか鋭くも的を得た指摘だと思うのだけど、
さらに興味深いのは、そうしたドブレの批判的感想に対してチェ自身がドブレに答えている部分の引用で、
「人間は不利な状況でも、できることがある」
「ぼくはアルゼンチン人だ。熱帯の国では迷子みたいなものだ。打ち解けるのは楽じゃなかっし、
フィデルのように意思疎通の能力はなかった。それで沈黙してしまう。
初めはよく思われなくても、少なくとも尊敬はしてもらえる。
僕は違う人間なのだし、自分を偽らないからだ」
チェの周囲の同僚や部下たちの彼に対する評価も「尊敬しているけど・・・」が多いのは、
やはり彼の「打ち解けるのが楽ではない」性格にあるんじゃないかと思う。
「打ち解けられない」のではなく「楽ではない」ということだから、
信頼関係を結びさえすれば、他の誰よりも理解と友情を得られるのだろうに。
>>569 >女性の心理
2人の夫人よりもむしろティタ・インファンテとの関係、
特に彼女への手紙で自分の子供への愛情や結婚生活の内幕を赤裸々に語っているあたりに、
自分などは(多分無意識の)「鈍感さ」を感じる。
まあ、「鈍さ」は「強さ」にもつながるわけだけど。
でも救いなのはチェのお父さんのエルメスト・ゲバラ・リンチ氏が
「チェ・ゲバラAMERICA放浪書簡集1953-56」(エルネスト・ゲバラ・リンチ編 現代企画社)の「前書き」の中で、
ティタについて2ページまるまる割いて詳しく語ってくれていることと、
ティタのチェへの2つの「別れの手紙」、
1956年と1958年の2通を巻末に全文掲載してくれていること。
「前書き」をチェのお父さんはこう書いて締めくくる。
「ティタ・インファンテは純精神的に愛してきた人を亡くした後、生き続けることが出来なかった」
これを読んだとき「チェのお父さんって、人の心が分かるやさしい人だな」と温かい気持ちになった。
>>582 の訂正
×1956年と1958年→○1956年と1968年
>>578 >よろしかったらもう少し詳しく教えて下さい。
1つにはこの時期のチェの活動が、
国家の機密中の機密である「諜報活動」と深く関わっているからではないかと思います。
「公然の秘密」という言葉がありますが、
コンゴやボリビアの件はまさにそれなのではないでしょうか。
この時期の記述は資料によって事実関係や時間の記載もさまざまで、
読んでいても本当にわかりにくいです。
本名タマラ・ブンケこと「タニア」はアルゼンチン系ドイツ人で、射撃に秀でたスポーツ少女でした。
東ドイツで大学卒業後に国家治安省(MHS)に入省、諜報の仕事を始めたようです。
東ドイツ諜報部の工作員となった彼女は、
チェが東ベルリンのライプツィヒ大学で講演した1960年12月に、
23歳でチェの通訳を務めています。これがチェとの出会いらしいですが、
その後61年5月にハバナを訪問、キューバ人工作員にリクルートされた形で移住、
キューバ内務省の諜報員となったようです。
チェがタニアと再び接触するのは64年3月で、このときはもちろん通訳としてではなく「工作員」として面談し、
自分のボリビア行きの下準備と潜伏後の任務を指示しています。
そしてタニアはそれから1ヵ月後の4月9日、偽装旅券でキューバを出国、
ヨーロッパ経由でボリビアに潜入し、その後極秘でキューバとの間を行き来するようになったようです。
ちょうど「28歳〜」中の国連演説の8ヶ月前のことです。
チェは当時既にキューバの指導部内では孤立しはじめていましたし、
国際的なゲリラ戦を戦うことで自分の居場所を探そうとして、
母国アルゼンチンを含めた南米の動向を注視していました。
既に63年の段階で友人のアルゼンチン人リカルド・マセッティを、
工作員として現地に送り込んでいたのですが、
彼は64年にアルゼンチン警察によって殺害されます。
(「39歳〜」の中でブストスが軍に捕まってゲリラの似顔絵を書かされるシーンの字幕に、
「ブストスはマセッティのゲリラ活動の資金集めをしていた」という説明があったのはご記憶でしょうか?)
>>584 の続き
65年4月から11月までチェはコンゴで解放闘争を指導しますが、
結局失敗してタンザニアのダルエスサラームで3ヶ月、
その後チェコのプラハで5ヶ月過ごすことになります。
その間ボディーガードとしてチェに付き添っていたのが内務省工作員のエストラーダで
一説によると「タニアの恋人」(元外交官カステヤル談「1967年10月6日」より)なのですが、
このときプラハでタニアにも会っていた「らしい」(チェコ諜報部(CTK)筋その他の話)。
おそらくはボリビアでの工作活動の状況確認でしょうが、
その後キューバへ極秘帰国したチェの遠征先は
「タニアの工作が順調に功を奏しつつあった」ボリビアに決定します。
もう1つは、
「タニアのソ連スパイ説」「東ドイツとキューバの2重スパイ説」
「チェの愛人説」といったスキャンダラスな噂(まるで「007」の世界並!)が、
アメリカ(CIA)を始めとした西側政府筋からの「確かな」情報として、
いわゆる「一流」のメディアで根強く流布されているため、
キューバ政府やハバナの研究センター(もちろんアレイダさんが所長)としては、
この時期の文書や覚書の公開について慎重かつ神経質にならざるを得ない理由の1つではないかと推測します。
586 :
名無シネマ@上映中:2009/03/14(土) 01:14:21 ID:EmecFiSf
>>582 ティタは精神科医だったっけ?最初男性かとも思った。
チェがティタを元同僚(というより同窓生)として
相談できる相手・相談してもよい人として見なしてしまったのかな。
今の「カウンセリング」の代わりとして。
友人同士でも、度を越えた愚痴や一方的な相談、(相談のようで)ループした話は
辟易するもの。関係が壊れることもあるし。
チェの革命人生の、皆が知ってる陽のあたる部分とは裏腹に、
革命とはそれた部分、秘されている箇所では、何事もそうだけど、
痛ましく傷ついた人もいたということなのか。
>革命とはそれた部分、秘されている箇所では、何事もそうだけど、
>痛ましく傷ついた人もいたということなのか。
革命そのもので傷ついた人がいないとでも??
>>586 1954年11月29日付けの手紙の中で、チェはティタから学位取得についてのアドバイスを求められたことについて、
「いつも母親のようだったあなた相手にアドバイスするなんてね」とちゃかしているけど、
確かにお母さんへの手紙同様、率直な中にもある種の「甘え」が感じられて、それが母性本能を刺激する感じ。
「1956年の手紙」はキューバ上陸直後にバティスタ軍の攻撃を受けて、
「チェも戦死した」という報道を受けて、その知らせを信じまいとしつつ書かれたもの、
「1968年の手紙」はチェのボリビアでの殺害のニュースを受けてから1年後に、
有名出版社の依頼で書かれたものなんだけど、チェのお父さんが書いている通り、
「チェ・ゲバラについて書かれた伝記文のなかでも特に優れたものの1つ」で、
彼への愛と信頼と理解に満ちた本当に美しい手紙。
お父さん自身も彼女のことをよく知っていて家族同然に信頼していたことが「前書き」からわかる。
「AMERCA放浪書簡集ふるさとへ1953-56」は、
(後の運命の暗示ともいえる)「米州の兵士、行って参ります!」のボリビアへの出発から始まり、
グアテマラ、メキシコ、カストロとの出会いからキューバ革命へ・・と、
チェの生涯の転換期の生活が家族や親友への手紙で綴られ、彼の文章の魅力も堪能できるとても興味深い本で、
読んでいてとても面白い。
589 :
名無シネマ@上映中:2009/03/14(土) 17:00:42 ID:0eXPtQLp
チェは思想的には母親セリアと先妻イルダの影響を強く受けてきたけど、
それ以外に、どれほどに家族や友人らの厚い愛情に支えられていたかが
わかる。普通なら、チェのような行動は親の勘当もいいところだろうし。
「AMERCA放浪書簡集ふるさとへ1953-56」編者はチェ・ゲバラの父親だよね。
いずれ読んでみようと思う。
>チェの生涯の転換期の生活が家族や親友への手紙で綴られ、彼の文章の魅力も堪能できる
日記読んでいても思うけど、チェは本当に文才があると思う。
外国語で書かれた書物とは思えないほど、すんなり日本人の頭に入ってくるし
その文章力にも感銘する。英語で綴られた書物を和訳したのとは、読んでいても
感触や受入れ方が違う。不思議だよね。
>>589 >どれほどに家族や友人らの厚い愛情に支えられていたか
お父さんやお母さん、ベアトリス伯母さん、兄弟姉妹、アルベルトやティタ、
彼の幼年・少年・青年期はたくさんの大きな愛に満ちている。
彼らはチェにその生涯を通じて献身的に無償の愛を尽くしていて、
このような恵まれた環境を得られたことが、後の「革命家チェ」を生んだと思う。
「愛のない本物の革命家なんて考えられない」というあの有名な言葉が真実なのは、
与え、与えられる愛が何であるかを肌身で知っているからこそ。
>「AMERICA放浪書簡集ふるさとへ1953-56」編者はチェ・ゲバラの父親だよね。
そう。この本の原題は「米州の兵士、行ってまいります(アキ・バ・ウン・ソルダード・デ・アメリカ)」。
(チェはボリビアに向かう列車に乗り込むとき、この言葉を見送りの家族や友人たちに叫んだ)
チェのお父さんはチェの死後に、手元に残された膨大な量の書簡や日記をもとに、
チェの伝記の前編として「わが息子チェ」をまとめ、後編がこの本になる。
>いずれ読んでみようと思う。
心からお薦めできるよ。チェの日記や書簡集の中ではこれが個人的には一番好き。
>チェは本当に文才があると思う。
文章を書くことへの情熱が凄いんだよね。
あの苛酷なボリビアでの行軍の時も欠かさず日記を付け続けていたし、
手帳や文書を残そうという執念は、最後の戦いの時でも例の学生鞄風の書類バッグを斜め掛けにして、
肌身離さずだったところからもよくわかる。
気ままな旅の最中の日記は本当に楽しげで、読んでるこちらも一緒に旅している気分になる。
家族やティタへの手紙は、率直さとユーモア、
気ままさと繊細さが交錯した不思議な魅力に満ちている。
そうした「作品」の最高傑作は、やはりあの一連の「別れの手紙」なんだろうけど。
ちなみに、デル・トロがチェに興味を持ったきっかけは
この「AMERICA放浪書簡集ふるさとへ1953-56」がメキシコで出版された時に偶然読んで、
チェの瑞々しい感性と優れた文章力にとても感銘を受けたことなんだそうだけど、
その気持ちはよくわかるよ。
いやあんたらもういいから。
>米州の兵士
チェの常に異邦人というアイデンティティの寄りどころのなさは
読んでて辛くなる場合もあるけど、アイデンティティの置き所
としてはそこなんだね。
>>593 >チェの常に異邦人というアイデンティティの寄りどころのなさ
1965年4月15日付けでお母さんのセリアさんがチェに送った、
彼女の生前最後の手紙の締めくくりの言葉、
「まあ、お前はこれからもずっと、
どこにいっても『よそ者』として生きていかなくてはならないでしょうね。
それがお前の運命なのですよ」が、チェの後半生のあり様を簡潔にも見事に言い当てていると思う。
(彼女はこの手紙を書いて1ヵ月後の5月19日に、2度とチェと再会することなく、
彼が既にキューバを去ってコンゴで新たな闘いに身を投じていることを知るすべもなく、
最愛の息子の未来を深く案じながら、ガンのために58歳で亡くなっている)
>米州の兵士
彼は自分を表現するのによく「兵士」「戦士」という言葉を使う。
3月16日付けの両親への「別れの手紙」
(セリアさんは行き違いとなったこの手紙を読めないまま亡くなった)の中でも、
「今の僕は兵士としては悪いほうではない」と書いているけど、
そうした自分の基本的なあり方を既に旅立ちの時に自覚していたことがわかる言葉だよね。
>アイデンティティの置き所
インターナショナリストとしてのチェを考える上で、そのアイデンティティは常に問題になる。
何のために戦うのかといわれれば、「自分の理想と正義を実現するために」
何と戦うかといわれれば、「ヤンキーをはじめとする、あらゆる帝国主義的なものと」
誰のために戦うのかといわれれば、広義では「世界のどこかで苦しんでいる人たちのため」であるけど、
狭義では「南米大陸で革命を起こし、米帝国主義からラテンアメリカ大陸を解放すること」だったから、
「国境を越えたゲリラ戦士」というチェの本来のアイデンティティーを取り戻すためには、
やはり遅かれ早かれキューバを去り、国籍や役職といったナショナルな帰属を捨てて、
放浪生活に戻るしかなかったのだろうね。
放浪生活というのとは違うと思うけどね
しっかりとした一貫した目的をもって、その達成のために
コンゴならコンゴ、ボリビアならボリビアで、活動していたのだから
うん、自分も精神的に根無し草的な放浪というイメージが強かったけど、
>米州の兵士
という言葉で案外そうでもないんだなと覆った。
> 広義では「世界のどこかで苦しんでいる人たちのため」
というよりは、
ショナリズムではないけど、それに替わるというより
似た意味合いの理想ととしてあったのかな、と。
モーターサイクルの挨拶の言葉見てもわかるけど。
597 :
名無シネマ@上映中:2009/03/16(月) 12:41:27 ID:hD0RvYce
アングロサクソンに対してラテンの統一されたアメリカを目指していたのだね。
>>596 >モーターサイクルの挨拶の言葉
あの24回目の「聖ゲバラの日」(なんとも暗示的な言葉!)のパーティーでの挨拶、
「見せ掛けの国境によって『アメリカ』が分けられているのはなんとも理不尽なことです」
「メキシコからマザラン海峡にかけて顕著な民族誌的類似性を示す、1つの混血民族を形成しているのです」
「心貧しい地方主義の重荷などうち棄てて、ペルーと統一された『アメリカ』のために乾杯しましょう」だね。
ここでの『アメリカ』は当然『ラテンアメリカ諸国』のことで、
2度目の旅の出発の時には、(もちろんまだ彼はそのとき『チェ』ではないのだけれど)
既にアイデンティティとしての「ラテンアメリカ『統一』の『ために闘う』兵士」という認識は出来ていたのかな。
>似た意味合いの理想
「心貧しい」ナショナリズムでもなく「根無し草」的インターナシュナリズムでもなく、となると、
リヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーの「汎ヨーロッパ主義」、
ガマール・アブドゥン=ナセル・エジプト大統領の「汎アラブ主義」等と並んで、
チェは「汎ラテンアメリカ主義」を提唱することを考えていたのかな。
ナセルはチェと同時代人で第3世界の有力指導者として実際に接触もあったけれど、
なんらかの影響を受けたということは考えられるのかな・・・
何か、勉強の種が尽きない感じ。
>>598 に補足すると、
>>594で引いたセリアさんの手紙の言葉の直前で、
「キューバでの道が終わっても、まだアルジェリア(大統領)のベン・ベラさんもいるし、
いろいろ助言して感謝してもらえるはず。
ガーナ(大統領)のエングルマさんってきっとそうよ」とチェを励ます文言があるけど、
考えてみれば、1965年2月27日にアルジェで開催された第二回アジア・アフリカ経済会議で、
チェがソ連を「帝国主義的搾取の共犯者」と批判する演説を行った際に、
共同で演説を起草したのはベン・ベラだし、
エングルマは、マルクス主義者で汎アフリカ主義の旗手なのだから、
そう考えるとチェがキューバからアフリカに向かったのは自然なことなのかな。
>>598 >放浪
この言葉の「当てもなくさまよい歩くこと」という意味からすれば、
>>594 でのあの使い方は確かに適当ではなかったね。
では適当な言葉は?と考えると、どうしても「迷走」という不愉快な言葉が浮かぶ。
(1)定まった道や予想される道を大きく外れて進むこと
(2)(比喩的に)物事の進むべき方向が定まらず、結論がなかなか出ないこと
コンゴでもボリビアでも、結果的にはこの2つの意味がどちらも当てはまる状況となったし。
「放浪」という言葉からはどこか詩的でロマンチックな英雄を連想するけど、
「迷走」という言葉から受ける印象はシビアな現実を前に苦悩する1兵士の姿。
「コンゴ戦記1965」、特に「第6部 撤退」を読むと、
その迷走ぶりが痛々しくて、どうにも読むのを中断してしまう。
戦況が失敗続きでうまくいっていないという表面的なことだけでなく、
むしろチェの心の「迷走」に、こっちの心まで痛み出す。
それまでの著作や日記や手紙からは感じられなかった、生々しい悲鳴が行間から聞こえてくるからだと思う。
あんなにもプライドの高い人が、「自分が周りからどう思われているか」を気にして密かに苦しむ様などは特にそう。
コンゴ人同志からは「ペテン師の仲間」と中傷を受けていると感じ、
キューバ人同志からは「フィデルへの別れの手紙の存在が知れた今、彼らは私を『よそ者』と見なし、
キューバとは無関係な者と考え始めている」と日記の中で呻く。
「孤独」「ひとりぼっち」「心が寒い」「途方にくれて」という言葉が何度も出てくる。
ソダーバーグは「私はチェを『センチメンタルな人間』として描きたくなかった」と言っているけど、
チェの後半生について『センチメンタル』な言葉を無意識に使ってしまうのは、
実際に彼の身に起こった苛酷な孤立した状況を知れば知るほど、
なんとか自分の気持ちに逃げ場を与えたくなるからかもしれない。
>チェは「汎ラテンアメリカ主義」を提唱することを考えていたのかな。
まさかボリバルやホセマルティからカストロ、チャベスにまで至る、
ラテンアメリカの大きな流れを知らんわけじゃないよな?w
>
>>594 でのあの使い方は確かに適当ではなかったね。
>では適当な言葉は?と考えると、どうしても「迷走」という不愉快な言葉が浮かぶ。
それはまったく趣旨が変わってきてる。全然別の話だろう?
「国籍や役職といったナショナルな帰属を捨てて、迷走に戻るしかなかったのだろうね」、
と続くわけじゃあるまい?
迷走ということでいえば、迷走しない人間はいない。
あのカストロでさえ実際どれだけ「迷走」し、苦しんできたことか。
ソダーバーグがいうセンチメンタルというのは、
「迷走」という言葉を選んでしまう感性のほうじゃないかな。
>「国籍や役職といったナショナルな帰属を捨てて、迷走に戻るしかなかったのだろうね」、
と続くわけじゃあるまい?
訂正します。一行抜けていました。
>放浪生活に戻るしかなかったのだろうね
という使い方が適当でないと訂正したかったのです。
603 :
名無シネマ@上映中:2009/03/16(月) 20:13:43 ID:Ov+ID+yR
コンゴのローラン・カビラ兵も意味深な人物だよね。
チェの弟子とされてるようだけど、実際にはチェのキューバ軍らと
協力的でなかったようだし。またルムンバの後を継ぐとみなされていた
スミアロとも意見対立していたけど、思想的には対北米を根本の敵とみなして
闘い通すというチェの思想に近かったらしい。
ルムンバ首相を暗殺し、その後政権についたチョンベをも倒し、以後32年間も
独裁政権の座についていたモブツを、このローラン・カビラが(チェの弟子)が
クーデターで倒して大統領についたのが1997年5月、まさにチェの骨が発掘されたのと同年。
604 :
名無シネマ@上映中:2009/03/16(月) 20:19:42 ID:Ov+ID+yR
けどカビラも2001年に暗殺され、息子(ジョゼフ・カビラ)がその後継いでるけど、
チェによれば、コンゴ支援当時のカビラについては、
「当時26歳のカビラは,酒と女を欲しがり「時の人物でな」かった」とあり、さらに
「カビラがこの"目的"でゲバラ達を支援しており、後にそれを”宣伝"すると思っていた」
と予見している。写真でみるカビラも、野心野望たっぷりのオーラ出してるしなぁ。。
近所の図書館に「チェ・ゲバラの声」〜革命戦争の日々〜ボリビア日記[詳注版]
てのが有るんだがオススメ?
遠くの大きな図書館に行けば「チェ・ゲバラ伝」(同じ出版社&訳者)も有るけど、、、
>>603 >コンゴのローラン・カビラ
「コンゴ戦記1965」を読んでいると、
チェが彼を最初は彼の革命指導者としての熱意と力量を認め、
その後彼に幻滅・失望していく過程がよく分かる。
彼と最初に会ったのは65年2月のダルエスサラーム訪問中だけど、
「われわれの見解はコンゴ問題は世界的問題であるというもので、カビラもこれに一致した」
「非常に良い印象を受けた」と、別な日に会談したスミアロに対してよりも高く評価しているようだけど、
その後キューバ人部隊を連れてコンゴ入りした時、
「カピラやその仲間がカイロにいて、ダルエスサラームに戻るまでにはまだ2週間もかかる」
ことを知ってチェが気を揉むあたりから、なんか既に前途多難な予感。
6月半ばには周恩来と会談などのためにダルエスサラーム滞在中のカビラに、
「あなたを旧友のように考え、あなたの命令には無条件で従うつもり」と送っているけど、
7月7日にようやくカビラが到着、「ついに作戦活動の場で指揮官と会えた」と喜ぶのもつかのま、
「ギニア美人を数人従え、尊大な」態度のカビラに、チェの感想は一言「・・・慇懃無礼」。
7月11日にはもう「ここを出発してキゴマに行く」と言い出すし、
チェ曰く、「『一体あの男は何のために持ってきたのと同じ数のウィスキーの壜を持ち帰るんでしょうね、
もし5日しかここにいないつもりなら』と不信の目がカビラに集中した」。
その後もずっとこんな調子で、みんなの士気は低下する一方。
「軍隊の規律のなさ、犯罪的残虐行為、寄生虫的性質」に怒り心頭のチェは10月5日にはついに、
「タトゥ(チェのコンゴでのコードネーム)はカビラの評価を行う。
役立たず、というものだった」(ドレゲ談)となる。
>>603 >チェの弟子とされてるようだけど
チェは彼を「政治家仲間でのライバル争いにばかり気をとられ、
女と酒に溺れている男」(1994年4月12日付けルモンド紙記事による)と評しているし、
「コンゴ戦記1965」を読む限り、複数の登場人物みんな口をそろえて証言しているカビラの行状を読むと
彼が「チェの弟子」だなんてとても思えないけどね。彼がいちばん嫌いなタイプのような感じだし。
自称「弟子」ならまだ分かるけど。
チェの名前を自分のイメージアップとして使いたいだけなのではなかったのかな?
政治家としては利用できるものはなんでも利用するということで。
>>605 >「チェ・ゲバラの声」〜革命戦争の日々〜ボリビア日記[詳注版]
これは「革命戦争回顧録」(「28歳〜」の原作)と、
「ゲバラ日記」(「39歳〜」の原作の2作を、
「30年あまりに渡って彼を追いつづけてきた訳者が、詳細な注釈とともに全訳した決定版」
(アマゾンの解説から)です。
今出ている中公文庫版は平岡緑氏なので、
既に文庫を持っていても、それぞれの翻訳のニュアンスや文体の違いを比べて楽しむことも出来るし、
注釈がしっかりしているから、チェに関する本をあれこれ読んでいない人にもわかりやすいと思います。
>「チェ・ゲバラ伝」(同じ出版社&訳者)
と併読するのがよりお薦めかな。
今度DVDが出るチェの映画(かな?)のチェ役がエドゥアルド・アリアガとゆう人で
すごくチェに似ていた。
610 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 22:10:45 ID:XDffzz25
>>607 カビラ「チェの弟子とされる」・はナセル大統領の側近だった
モハメッドヘイカル氏が記しているんだけど、
この記述は、三好徹氏の著書『チェ・ゲバラ伝』2008/5月(新装版)
の補章「コンゴの日々」の編集のなかで、わざわざ注釈までつけて記載されている。
(P332,P354)
↓
--−抜粋−--
1997年7月28日読売新聞。この文章の前に次の記載がある。
「コンゴ内戦の模様を観察していると、とりわけ内戦の二人の主役の人物
に関し、さまざまな感情がわいてくる。追放された大統領モブツ・セセ・セコ氏と
今やコンゴ民主共和国とよばれる、この国のローラン・カビラ大統領だ。
・
モブツ氏はしかし、この間(大統領任務期間)ずっとフランスの情報機関、
対外安全保障総局(DGSE)、米中央情報局(CIA)双方の影響下にあった。
一方モブツ大統領を国外に追放したローラン・カビラ氏は元革命家で
彼は以前、マルクス主義者であり、著名なアルゼンチンの革命家「チェ・ゲバラ」の教え子だった。
・・二人には直接付き合いがあったからだ」
このヘイカルの文章はモブツが亡命したあとに書かれたものだ。
--−以下略−
611 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 22:16:42 ID:XDffzz25
--−抜粋−--
モブツ政権が32年間も続いたのち、チェの弟子と称するローラン・カビラに
倒されたのである。・
こうした事例でわかるようにえ、1960年代につぎつぎに独立した
アフリカ諸国は、党派、利権擁護派、複雑な伝統宗教、
それによる諸民族間の対立抗争が互いにからみあって、
いわばカオスの状態にあった。・
−略−
612 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 22:30:29 ID:XDffzz25
もちろん、三次徹著『チェ・ゲバラ伝』では
カビラはチェが待てど連絡よこさず、なかなか現れず、カビラが何を考えているのか
チェにとって疑問になりはじめていた。とあるから
決して信頼できる人物ではなく、まして教え子とまで言えるものでは
ないと推測できるんだけど、
いかんせん、チェがその名を利用されることまで予見していたとおり、
カビラが大統領就任したあかつきに「チェの弟子」と称されてるらしい。
613 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 22:40:34 ID:XDffzz25
チェ没後すでに40年経ち、この著書も改定補修されてはいるんだけど、
(最初の発刊は1970年代だから)けどあまりにも時間がたつと、
その歴史事実もぼやけて、あいまいなものになりがちで、
事実が正しく伝えられない難点なるものなのだろうか。
補修「コンゴの日々」(最終章)を読んでて、
なんだ、そんなアフリカにもチェを慕った有能な革命兵士がいたのか!
と思いたって期待しながらいろいろ探したら、実はそうでなかった、というオチ。
カビラ、酒と女の日々だったのか。。
614 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 22:48:50 ID:XDffzz25
他のコンゴ戦闘に触れている書物はまだ見つけてないけど、
『ゲバラ赤いキリスト伝説』は立ち読み途中、
『チェ・ゲバラ−フォトグラフィ-』は写真だけ。
『チェ・ゲバラ プレイバック』太田昌著(2009/1/30初版)を
購入したので読んでみようと思う。
これは同氏が2000年に出した「ゲバラを脱神話化する」の増補版だそぅな。
615 :
名無シネマ@上映中:2009/03/18(水) 23:23:21 ID:sYk15Dxc
>>615 ごめんね、今度調べとく。いろんなDVDの予告集に入ってるよ。
ちなみに「セカンドチャンス」っていうブラジルのTVドラマの主人公が一番似てるなぁ、と思う。
>>609 >>615 >>616 横レス失礼。
>チェ役がエドゥアルド・アリアガ
「エドゥアルド・アリアガ」ではなく、
「エドゥアルド・ノリエガ」では?
ラテン系の映画や舞台関係のサイト(個人サイトなのでリンクはしません)のスペイン発情報によると、
「スペインのエドゥアルド・ノリエガも2005年に「チェ・ゲバラ」
Che Guevara というタイトル作でチェ役に挑戦」
「その後タイトルはシンプルに「チェ」 Che と変更され、
映画館での公開は実現せず、今年なんとかDVDで発売」
「監督はジュシュ・エヴァンス。セリフは英語」
「物語はメキシコからキューバに渡ってから
シエラ・マエストラでゲリラ生活をした二年間を描いている」
スペイン人俳優なのに、なんでまた英語のセリフ?と思いきや、
「チェのテキストの使用権をソダーバーグに買い占められたため、
後からセリフを全部吹き替えなければならなかった」からなんだそうで。
ノリエガの話によると、
「ソダーバーグからベニチオ・デル・トロ主演の
『チェ』に出演しないかという話をもちかけられたけど、
端役だったので断った」らしい。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/typs/id86636/tph/ ここのフォトギャラリーに画像がる。
ラテン系の若手美形俳優として人気あるようだね。
なんかレンタル専用みたいですね。4月3日リリースとか。
また、英語というのが残念ですが。
>>617-619 ごめんね、もたもたしてる間に情報あげてくれてm(_ _)m
似てるってのはチェに似てる……なんだけど、ヒゲぼーで迷彩服着たらかなり似ると思うよ。
まぁ普通にラテン系でイケメンだったら似てると思ってしまうのかも知れないけど…
でも演技力でデルトロが一番かな。
>>610-613 >三好徹氏の著書『チェ・ゲバラ伝』2008/5月(新装版)
の補章「コンゴの日々」の編集のなかで、わざわざ注釈までつけて記載されている。
レス遅くなりましたが、くわしく引用してくれてありがとう。
今手元になくて確認できないけど、自分が図書館で読んだのは1980年代の刷で出版社は文春だったから、
まだその補章はなかったと思う。
原書房発行の98年以降のはやはりいろいろと内容の補完がされているんだね。
やっぱり2008年の新装版を注文したほうがいいねw
モハメド・ヘイカルは著名なジャーナリストとしてナセルやサダトについての本もあるけど、
>「チェ・ゲバラ」の教え子
という認識にはやっぱり「うーん・・・?」となってしまう。
いや、>直接付き合いがあった には事実だけど。
>チェの弟子と称するローラン・カビラ
こちらの「自称弟子のカビラ」の方が正しいと思うのです。
カビラがヘイカルに「さも親しかったように都合よく事実を歪曲して話していたからのでは?
「コンゴ戦記1965」を読んでいると、
「世界の他の土地がささやかな私の努力を求めている」とやる気満々で乗り込んだコンゴで、
カビラをはじめとするゲリラの指導者たちは現場から逃げてばかり、
兵士の多くもモラルやモチベーションを欠いているという予想外の厳しい現実に、
失望し苦しむチェの辛い心境が感じられる。
それが最後に「キューバでも、他の遍歴した場所でも、今ほどの孤独を感じたことはない」というあの言葉につながっていくんだけど。
例の「カビラは役立たず」発言の後に書いたカストロへの手紙でも
「スミアロとその一行は君たちを前にずいぶん大風呂敷を広げたようだ。彼らがついた嘘の数々を数え挙げるとしたら、
うんざりしてしまうだろう」
「カビラとスミアロの不仲はますます深刻となっており、彼らはこれを敵と戦わずして町を明け渡すことへの言い訳にしている」
「私はカビラのことは十二分に知っており、彼に対しては何の幻想も抱いてはいない」
「戦おうとしない国民をわれわれだけで解放することはできない」といらだちを隠さない。
・・・なんだかこれを読んでいると、「39歳〜」のプロローグを見せられているようで、とてもやるせない気持ちになってくる。
>『チェ・ゲバラ プレイバック』太田昌国著(2009/1/30初版)
あ、これは今読んでる。
「コンゴ戦記1965」の後書き解説の「神話からの解放 ゲバラの、そして私たちの」が、
第4章として収録されているけど、
コンゴからボリビアへの流れのその内幕がよく分かるとても興味深い内容です。
今日3章の「第三世界は死んだ、第三世界主義万歳!」もとても考えさせられる内容で、
昨夜はずっと繰り返しこの部分を読んで夜更かししてしまった。
内容は地味だけど、コンゴからボリビアへチェのたどった道程を理解する上で、個人的には必須の本だと感じています。
>>619-620 レンタルなんだね、ぜひ観てみよう、情報ありがとう。
>英語というのが残念ですが。
ですね。まあ、権利の関係でしょうがないんだけど。
やっぱり「英語で国連演説するチェの姿」は考えられないしねぇ。
(TF1インタビュー映像でフランス語を流暢にちょっとけだる気にしゃべるチェはなかなか良いけど)
>普通にラテン系でイケメンだったら似てると思ってしまうのかも
思わずガエルと比べてしまった。
ガエルより精悍な感じがしないでもないけど。
>演技力でデルトロが一番かな。
「28歳〜」のメキシコのマリアの家でのシーンやグランマ号でのシーン、
あの部分はエドゥアルド・ノリエガでも良かったようなw
まさか「端役だから断った」というのはそのことではないだろうけど、
出演していたとしたらどの役だったのだろう、ちょっと興味あるな。
>>623 に補足
>『ゲバラ赤いキリスト伝説』は立ち読み途中
これは購入して読んだけど、フランス人らしいチェ観の伝記でとても面白いと思ったし気に入ってる。
(チェについての伝記はそれぞれの著者の思想傾向や国民性の違いがよく出ていて、読み比べる楽しみがあるよ。
共通しているのはその「熱さ」だけど)
>>624 メキシコ時代はマジでデルトロはきつかったね………
ほんのちょっとの役でも出てほしかったなぁ。
チェを知らない人が28歳を見たらあそこで(………)て、なるかもね。
キューバに入ってからはヒゲだからいいんだけど……
>>626 >メキシコ時代はマジでデルトロはきつかったね………
>チェを知らない人が28歳を見たらあそこで(………)て、なるかもね
デル・トロはもちろんセクシーでかっこいいけど、どちらかといえば老け系の顔だからな。
プレ「チェ2部作」ともいうべき「モーターサイクル・ダイアリーズ」が童顔系ガエルだからね。
「モーターサイクル〜」からの流れで見ると、
あのラストの爽やかガエル青年が4年後にデル・トロになるというのはちょっとイメージできなにくいんだよね;
ゲリラになってからは違和感ない、というかかえってハマっているんだけどね。
キューバでの苛酷な闘いの中で、心身共に急激に成熟していくという意味もこめて。
容姿的にもノリエガはメキシコ時代のチェを演じるには合ってたかも。
>>626>>627 女性の感性って気がするな(いい悪いじゃなく)
もし違ったらごめん、だけど
おれはぜんぜん気にならなかったな
やっぱり男はチェをルックスでどうこう見なくていいからかな?
(もちろん見る人もそりゃいるだろうけど)
628
うん、女だけど…いや、しかしデルトロ20代はキツいっスよ……どう見ても40代だもの。
630 :
名無シネマ@上映中:2009/03/20(金) 23:05:30 ID:CqdJiV1r
>>629 同感。マリアの家ではチェは「エルネスト」と呼ばれてたけど、
革命前とはピンとこなくて、特に
ベランダに出て二人で会話するシーンは、
別の挿入シーンと交互?してた為か
デルトロとスダバが、香港かどっかで、これから「チェ」の映画撮るシーンを
練っている1990年代の近代の回想シーンかと思った。
あれが60年前のメキシコで初対面した28、9の若者とは見えなかった。。
631 :
名無シネマ@上映中:2009/03/20(金) 23:13:13 ID:kIM0N1I+
ん〜それは最初からわかってたことだからというか・・
デルトロがやる時点で、逆に全然デルトロらしくない格好で
扮装して出てきたらそれこそ・・・みたいな
それにラテン系の人はふけてるの多いからね普通に
日本人と比べたら相当ふけてるのが多い
だからあまり違和感ないというのもある
・・
>>628 >>627 です。
>もし違ったらごめん
いえ、ご明察のとおりw たしかにそれは関係あるね。
チェのメキシコ時代のイメージというと、
「生まれたばかりのイルディータとベッドに腰掛けての2ショット」
「メキシコの雑居房でのカストロとの2ショット」が自分としては強いからかも。
前者は赤ちゃんとの対比で「20歳台半ばのハンサムなパパ」が強調されているし、
後者はスーツにネクタイ、どこから見ても大人の社会人といった感じのカストロとの対比で
「少年のような雰囲気や未成熟さ」が強調されていて、
数年の違いなのに革命戦争中や革命成功後の写真から受ける印象がまったく違うというか、
急激な内的成長や厳しい戦場生活といった影響は大きいのだろうか。
実はシネ銀が今日最終上映でこれからDVD発売までしばらく観られないからと「28歳」「39歳」をまた観てきたけど、
観終わって「デル・トロ、ありがとう」という気持ちでいっぱいになった。
特に「28歳」の国連演説とか「39歳」の後半〜ラストとか。
634 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:00:37 ID:SLbTHTSr
いや、でもチェは老けてもいないし普通にイケメンの若者だったから……
635 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:03:29 ID:b6Ospc15
>>627 >容姿的にもノリエガはメキシコ時代のチェを演じるには合ってたかも。
写真を見て自分もそう思った。
ノリエガ、すでに35歳ではあるけど、十分若々しいし、チェにも似せれる。
(7人兄弟の末っ子で、子供の頃から音楽に傾倒していたけど、
音楽の道へ進んだのは兄弟の中でも彼一人だけで、その音楽学校から
さらに俳優をめざした人らしい。)
636 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:09:03 ID:b6Ospc15
この人のインタビュ見たけど、(内容はスペイン語で全くわからず^^;)
早口の語り口調といい、しゃべりながらあご動かすしぐさといい、
ゲバラ役やったというのもうなずけるし、メキシコシーンでも
はまるのになぁ、と。
けど、このノリエガの方が、(目が印象的で)まなざし強烈なんだよねw。
ノリエガが登場したあとに、例のデルトロが”死んだ目”で
キューバ革命を淡々と演じ、ボリビアまで持っていってしまうと、
見る側にとって
いつまでも、最初のノリエガの希望に満ちた、意思を固めた時の強いまなざしが
印象づいてしまって、デルトロの演技があせてしまうんではないか?
という疑問が湧いた。
637 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:16:20 ID:b6Ospc15
28歳の若者の役を40代おやじが演じるのは、確かに無理があるけど、
最初からデルトロ一人で通して、逆によかったのかもと。
そもそもチェの映画は、デルトロがメキシコで出版された書物から
チェに興味ひかれ、デルトロ自ら演じかった役だし、
またデルトロの家庭環境も、両親と祖父が弁護士という知識階層で、デルトロも
チェを探求し、研究しているいわば"インテリ"でもあるから、
チェを演じるにあたって、チェに共鳴する部分はデルトロの方があるだろうし、
演じて映画にするまでの情熱は、デルトロの方が上なんではないだろうか。
また本当はノリエガを"端役"でメキシコシーンに使いたかったのか
(また他のカットされた総9時間のうちのどこかのシーンなのか)
スダバ監督の真意も聞いてみたいけどね。
638 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:34:55 ID:lMqluueA
目をキラキラさせて都会で革命を語る若者。
しかしキューバ上陸後、ほぼ全滅させられる現実。
そこで必殺死んだ目のデルトロ登場ですよ………
639 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:53:47 ID:b6Ospc15
>>633 娘イルディータでふと思い出したんだけど、
581で
>「フィデル(カストロ)と違って、チェは人間の心理というものをまるでわかっていなかった」
>「人類に対しては利他主義だが、すぐそばにいる人間にはそうではなかった」
とレジス・ドブレが記していたこと、
チェは実は男の子がすごく欲しかったので、最初の生まれた子イルディータが
女の子であった事にすごく憤り「窓から赤ん坊を投げ落としそうになった」と回想しているらしい。
また娘イルディータも「父の"限界"だったと思うのよ」とも。
チェの人間らしい感情というか、頑固なまで革命に固執している感情というのか。
成長とともにかわいがってるからいいのだけど、
娘イルディータとアレイダの娘アレイダ、長男カミロら子供3人とチェが写ってる
写真(他にも子供同士が混在してる写真あり)
で、イルディータだけ、女の子なのに戦闘服みたいな服着てるんだよね。
カメラに向かって(まだ歯も抜け替わらない幼い姿)笑顔で写ってるけど、
このイルディータの戦闘子供服には、チェの私的な部分の押し付けみたいなもの
感じた(ちょっと引いた)
まあ今の時代でもファッション嗜好や自分の趣味を幼児の頃から子供へ伝授させてる
親はどこでもいるから、(チェも人並みの父親だったわけで)
いつの時代でも親は普遍なんだなぁと。ソレタ・スマソ
>>584>>585 質問です。
ゲバラ日記では「2年間の努力が水泡に帰した」が映画の中で「5年間の努力が水の泡」とあるのは
こうしたことを含めてのことなのでしょうか?
641 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 00:57:40 ID:b6Ospc15
642 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 01:12:59 ID:b6Ospc15
実は映画では、タニアのジープからボリビアでの革命行動がCIAにばれたと
いうシーン、自分では疑問点がいくつかあって、100%タニアを信用
出来てるわけでもないのだけれど、このジープって、盗まれたのか
乗り捨ててきたのか。
またジープの中に置き忘れたカストロ演説の録音テープ、
なぜそんなたいそうなもの(当時はカセットなどまだなく
まだ大掛かりなテープとデッキのような再生(録音)機材だったと思う)
車に積んでいたのか?ラジオ代わりに道中聞いていたのか?
ドイツで有能な機密工作員だった為、キューバに引き抜かれたという
タニアなんだけど、数カ国語も操れる、それほど有能な諜報員が
ジープに革命工作ばればれのカストロ演説テープ、うっかり置き忘れたり
するものなんだろうか?という疑問。
それにタニアて 陰気なイメージあって美人じゃないし(映画では美人さんだけど)
>>639 >>581 での引用部分は「ゲバラ 赤いキリスト伝説」の158Pからなんだけど、
さすがドブレというか、鋭い見解だと思う。
この評伝には実際に彼に接したさまざまな人のさまざまな興味深いチェ観が
本文の流れの中で的確なタイミングとバランスで紹介されているけど、
156Pのアレイディータさんが、チェに関する異母姉のイルディータの思い出を語っていて、とても印象的。
「姉のイルディータが言っていましたが、子供の頃はつい、
すべての男性を父のスケールの大きさと比べてしまっっていたそうです。
大人になると、男はみんな同じでないから、比べてはいけないことがわかりました」
ああ、チェの娘たちには「この悩み」があったんだな。無理ないけどね。
644 :
名無シネマ@上映中:2009/03/21(土) 02:37:18 ID:lMqluueA
>>642 あの時代はウォークマンこそ無いもののスーパーファミコン程度の大きさのならあったよ。
>>640 >「2年間の努力」
>「5年間の努力」
確かに映画「39歳〜」ではジープが押収された時、チェはタニアに対して、
「これでジープからホテルへ、ホテルから君のアパートへ調べが行き、すべてが露見する」
「5年間の工作活動が水の泡だ!」「タニア、5年だぞ!」って
5本指をタニアの顔の前に突き出して怒っているシーンが出てきますね。
これは「ゲバラ日記」では1967年3月27日付けの「すべてはタニアの身分が確認されたことを示しているが、
それは、ここ2年間にわたるわれわれの適正な、辛抱強い努力が、水泡に帰したことを意味している」
という記述が該当すると思いますが、
この「5年間」と「2年間」の背景の違いは、
「日記」における「2年間」が、
タニアがチェの密命を受けてボリビア入りし、バリエントス大統領やボリビア政府の上層部に潜入して行っていた工作活動部分を指し、
映画「39歳〜」での「5年間」というのは、
アルゼンチンでのマセッティたちのゲリラ活動を含めてなのだと思います。
>>645 の続き
マセッティはアルゼンチン人のジャーナリストで、チェとはシエラ・マエストラ時代からの親友でした。
革命後はキューバに滞在し、将来に備えてゲリラ戦のトレーニングを受けていました。
チェとしては彼にアルゼンチンとボリビアの国境付近に拠点としてゲリラ部隊「人民ゲリラ軍(EGP)」を組織させ、
時期がきたら自分そこに乗り込み、アルゼンチン解放闘争を行う計画を立てていたからです。
63年1月にアルジェリアで最終訓練を受けたマセッティたちは、同年9月にアルゼンチン北部のサルタに潜入しています。
このときの彼のコード名は「セグンド(2番目)司令官」、やがて乗り込む予定の「プリメーロ(1番目)司令官」は
当然チェを予定していました。
しかし、64年4月21日、タニアのボリビア入りと前後するように、
マセッティはアルゼンチン当局によって殺害され、組織は壊滅し、闘争計画は失敗します。
原生林で交戦中に行方不明になり、遺体も発見されずじまいという悲惨な結末でした。
(「39歳〜」に登場のシロ・ブストスはこのマセッティの活動の現地での資金調達活動をしていたのです)
南米の解放闘争という大きなスパンの中の位置づけで、タニアの不注意から、
マセッティのゲリラ闘争開始からの「5年間の工作活動が水の泡となった」というのが、
映画「39歳〜」の捉え方かと思うのです。
647 :
名無シネマ@上映中:2009/03/22(日) 06:03:56 ID:nWaowAFK
革命なんか起こさなかったほうが国民にとっては良かったかもね。
現在WBCが行われているけど、
キューバチームの関係者が数名亡命したってさ。
近年、選手の亡命が相次いでキューバ野球が弱体化してるらしい。
富を公平に分配しようなどという社会主義なんて所詮幻想に過ぎないんだよね。
648 :
名無シネマ@上映中:2009/03/22(日) 08:58:47 ID:BUbpvOZo
近年亡命が増えてる事と50年前の革命を一緒にしては………
明治維新の数十年後に不安定になった場合でも、維新が間違ってたとは言えないのと同じ。
フランス革命だってロシア革命だって同じ。
>>639 チェが女児マンセーで「この子は運命の子」と愛子みたいに
してれば満足だったと?w
650 :
名無シネマ@上映中:2009/03/22(日) 11:55:48 ID:SQq8xf0t
そういや長男にはどんな風に接してたんだろ。
最初に女の子が生まれても頑張ればいつかは男の子が生まれるんだから無理して戦闘服とか着せなくても
いいと思うよね、普通。
長男て何やってるの?娘達よりかよっぽど男の子って期待が大きかったんじゃないかな?チェの長男なんだから。
>>642 >このジープって、盗まれたのか 乗り捨ててきたのか
>ジープに革命工作ばればれのカストロ演説テープ、うっかり置き忘れたり
>するものなんだろうか?という疑問。
タニアは2月末にラパスでドブレとブストスを迎え、彼らを連れて「隠れ家」に到着、
3人をココ(インティの弟)が案内して3月15日に中央野営地に連れてきている。
このときタニアはチェが「君は野営地に戻るな」と映画の中でも命じていたにも関わらず、
隠れ家からラパスに戻らず、「客2人」と一緒に野営地まで来た。
(「39歳〜」の中では『党とモンヘがことごとく邪魔をしていること、
キューバで訓練したボリビア人まで武装闘争への不参加を説得した』ことを
ラモン(チェ)に会って話す」とアルトゥロに話しているけど)
チェに会ったらすぐ戻るつもりだったからなんだろうけど、そのとき「隠れ家」のすぐ近くに
「テープや日記や手紙や写真などの重要な資料」をジープに積んだまま駐車していた。
彼女にしてみれば「誰も信用できなかった」からアパートやホテルにそれらを置いておけなかっただろうし、
持ち歩くのは荷物になるから、自分の車の中に置いといたのだろうと思う。
ただ、不運なことにこのとき既にモイセス隊の脱走兵たちから情報を得た警察が「隠れ家」の捜索に向かっていた。
チェは「日記」の3月20日付けで移動中にベニグノやパチョから、
「隠れ家」に警察がやってきたことや「ラバとジープの喪失」の報告を受けたことを書いている。
(このシーンは「39歳〜」にもある」)
要するに、このとき警察に押収されたということ。
もちろんタニアはそれまで本当によくやってきたのだし、彼女だけに責任があるわけではない。
既に多くの脱走兵から警察は情報を得ていたんだし。
ただ、タニアのジープからタニアのボリビアでの偽名
(ラウラ・グティエレス・バウエル)と住所が突き止められたことは決定的な打撃となった。
特に警察が驚いたのは、タニアがバリエントス大統領やオバンド将軍と一緒に写っている写真をジープに置いていたこと。
その結果タニア=ラウラであることが発覚し、彼女は二度とラパスに戻れなくなり、
その後のラパスとの連携や連絡は断絶してしまったから、
これはチェにとっては本当に痛手となった。
>>642 >テープとデッキのような再生(録音)機材
1960年代には既にオープンリール式のポータブル・テープレコーダーがあった。
テープは直径約9センチでフロッピーディスクと同じくらい。
テープは往復で1時間くらいの収録ができたから、インタビューなどの収録用に使われていたよう。
>>644 さんが書いているように「スーパーファミコンくらいの大きさ」だったはず。
>>652 にもう少し補足すると、
タニアはボリビアの学生と結婚して現地に長期滞在することが容易な立場をつくり、
考古学とドイツ語の教師として上流階級と密接な関係を結び、
大統領府の情報局ともとても良好な関係(情報局長の秘書にもなった)を持ち、
バリエントス大統領とも個人的な知り合い関係にまでなるところまでいっていたのだから、
異国の地でチェの命令を忠実に着々と実行し、スパイとして優秀だったことは間違いない。
ドブレは後にヘラルドトリビューン紙のマルコム・ブラウン記者から、
西側メディアで盛んに取り上げられている「タニアのソ連スパイ説」についての感想を聞かれ、
「彼女がジープに重要書類を置き忘れたのは確かに軽率だけど、
軽率な人間とスパイとは違う。いろいろな事実に照らして、スパイ説なんてヤンキーのでまかせだ」と
激しく憤慨している。
彼は自分に掛けられている裏切りの疑いも「ヤンキー」筋の情報が素であると知っているから、
我が事のように感じたのだろうか。
>>651 >長男て何やってるの?
弁護士でキューバ漁業省の官僚。
ハバナのチェ・ゲバラ研究センターのメンバーでもあり、
「ゲバラ日記」の序文も書いている。
656 :
名無シネマ@上映中:2009/03/22(日) 23:49:52 ID:F5MUiThh
>>651 ちょーw
>頑張ればいつかは男の子が生まれる
wいくら頑張ったってこればかりはなぁ。当時男女生み分け方があるわけでもないし。
こればかりはコウノトリの気分次第ってことで。
>655
>「ゲバラ日記」の序文も書いている
ゲバラ日記」の最初の序文に、カミロ・ゲバラとあったので、なんだ?この名前の連名は、
とよくよく考えたら、息子、長男カミロのことだった。
”カミロ・ゲバラ・マルチ”のその名のとおり、ゲバラとアレイダの息子だ。
娘アレイダですら、当時の父親の面影はほとんど残ってないといってたから、
長男カミロも、チェが消えた頃はまだしゃべるかどうかの幼児で、覚えてないだろうね。
>>645>>646 640です、回答ありがとうございます。
「ボリビアに来てから1年たっていないのに何で5年?」と不思議だったので納得しました。
658 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 00:04:36 ID:r24EV9mE
>>653 >1960年代には既にオープンリール式のポータブル・テープレコーダーがあった。
カセットテープがでかくなったような物かな?
実は「スーパーファミコン」なる物がわからない。
単体CDプレーヤほどの大きさかな。
持ち運びできるほどのものだったんだね。
>652
>「隠れ家」に警察がやってきたことや「ラバとジープの喪失」の報告を受けたこと
チェがタニアに"来るなと言ったろう"みたいなシーンがあったっけ。
車は警察に"見つかって"没収されたのか。う〜ん。
659 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 00:29:05 ID:r24EV9mE
タニアが偽装結婚した相手も、やはり同じ革命の地下活動していた人では
ないんだね>ボリビアの学生
夫←オランダ?に留学させといたから安心、とかいう会話のシーン。
ボリビアで在留資格得るため、偽装結婚まで謀るタニアには、
個人的には、共感しにくいものがあるなぁ。すごくダーティなイメージが。
確かタニアが死去後、その葬儀にはバリエントス大統領も参列したというから、
(チェがボリビア山中でその事実をラジオで聴きとったらしい)
あの映画のパーティシーンでタニアが水色ドレス着て、バリエントス大統領に接近する様などは、
本当に女性の立場を十分利用して抜かりなく工作行動している、
という図なんだけど、
なんで、革命と無縁?な一般ボリビア学生と結婚→
タニア死んだ後、このボリビア学生(といってもインテリで意外と歳とってる感)
タニアの裏の顔を知って、どう思っただろうか?。
また最初から相手も了解の上の偽装結婚として成り立ったものだったのだろうか?
まさか騙して結婚じゃないだろうね。
「ゲバラ日記」の、長男カミロによる序文に、
チェが負傷者や病人に付き添ったこと、
ホアキン隊を見捨てなかったこと、
ドブレとブストスの身を案じたこと、
といった、同志愛的な部分に触れた記述があるが、
それこそ自分が「39歳」を観た後に印象に残ったことだった。
映画観て、ドブレたちに対しては、
大事な人達かもしれんけど、こんな逃げ出したがってる連中、
放っとけばいーじゃん!とか思っちゃったけどね…
>>658 >実は「スーパーファミコン」なる物がわからない。
ウィキで「スーパーファミコン」の項に画像付きで説明が載ってる。
大きさは200×242×72。
直径9センチのテープが2つ横並びする幅がそのくらい。
当時のオープンリール式ポータブルレコーダー(通称「テレコ」)は、
AC電源以外に電池で駆動できたので屋外での録音再生が可能だったから、
タニアが移動中に車の中で聞くことも不可能ではなかったと思う。
>チェがタニアに"来るなと言ったろう"みたいなシーンがあったっけ。
モンヘと一緒に来た時に、チェが同行したタニアと2人きりになって、
彼女からいろいろとラパスでの工作活動の報告を受けるシーンがあったでしょう?
(バリエントスに気に入られたとか、鉱山のストに介入しての組織作りのこととか)
そのときにも「素性が知れたらいけないから、君は野営地には来るな」って命じているんだよね。
あちこち動き回ることで警察の注意を引く可能性があることを危惧したんだろうけど、
その悪い予想は当たってしまった。
タニアのチェに対する「甘え」がどこかにあったからではないかな。
男性の部下ならチェの命令に背いて勝手な行動を取るなんて考えられなかったと思う。
ドブレによると、
チェはジープの件での「タニアの命令違反、規律の欠如」を
「辛辣なバリトンの声」で、ものすごく厳しく叱責したそうで、
タニアは「眼に涙を浮かべて後ろを向いた。チェは容赦なかった」と回想している。
「5年間の工作活動が水の泡」となったのだからしょうがないのだけどね・・・。
662 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 00:43:23 ID:r24EV9mE
ホアキン隊の遺体は、まだ見つかってないんだっけ?
遺体の「顔をピラニアに食われた」とか政府軍が言ってたけど、
川にはピラニアなんかが生息してたんだね。
チェは知ってたのかな。
あのシーンでボリビア山中を流れる川は、あ、そっかアマゾン川の支流になるのか
って初めて気づいたよ。
スーパーファミコンの大きさってのは・・・
1時間テープものとしたら小さすぎないかな?
オープンリール式って、テープ二個ついてない?
レコードプレイヤーが少し小さくなったぐらいのイメージあるんだけど
↑
あ、あがってたスマソ
スレ違いだけど、スーパファミコン知らないって人がいるのは驚きだ
自分は22歳だけど、それでも小学生くらいの頃はまだファミコンで遊んでたな
>>664さんの歳はいくつなんですか?
まさかチェの意志を受け継ぐべく何十年も山奥でゲリラ活動して(ry
>>659 >夫←オランダ?に留学させといたから安心、とかいう会話のシーン。
「君の夫は?」「ブルガリア留学の手続きを」という会話のシーンだよね。
>すごくダーティなイメージ
諜報活動というのは、どこの国家においても最も「ダーティ」な行為。
「スパイ」「工作員」という言葉には、「OO7」的なイメージはさておき、
普通は非常に汚い、軽蔑的な意味で使われるよね。
「必要悪」というか、国にとってなくてはならないけど決して表に出てはいけない、
国家という巨大組織の暗い部分、それが諜報活動だと思う。
それに、タニアの「ダーティ」な諜報活動は別に彼女の独断ではなく、
すべてキューバ政府筋(つまりチェ)の指示によるものだからね。
1964年3月にチェはハバナの工業省の大臣執務室にタニアを呼び、
数時間にわたりラテンアメリカの情勢について話し合い、
最後に彼女の使命を説明した。
それは「ボリビアに定住すること。そこで郡部や上流階級や政府内に関係を打ち立てること」。
ボリビアに定住するための最も安全で疑われない方法は、
「ボリビア人との結婚」であることは間違いない。
マセッティがアルデンチンで失敗し、自分がコンゴで失敗した後、
チェにとってタニアのボリビアでの活動の重要度は必然的に増していった。
1966年1月にはキューバ情報局のメンバーがボリビアのタニアの元に出向いて、
彼女にさまざまなスパイ活動のさらなる訓練をし、
「表に出ないこと、ボリビア左翼とは距離を保つこと、キューバからメッセンジャーが着てから行動に移ること」
「チェからの命令」を本人に再度繰り返している。
こういうことを考えると、プラハからボリビア入りまでのチェの「肉声」が
未だに未公表部分が多いのはわかる。
667 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 01:24:20 ID:r24EV9mE
>「辛辣なバリトンの声」で、ものすごく厳しく叱責した
T_T) チェの、どれだけ落胆し、激昂したことだろうか。
そのドブレの表現のほうが、いかに辛らつだったかがよくわかるよ。
タニアも「来ちゃった♪」とか「もう一度バリエントス大統領に会ったほうがいい?」
なんて、おちゃらけのように?言ってたから、叱られ、
どれほど失敗を悔やんだだろうね。
あのシーンだと、タニアがそれまでは有能な諜報区工作員だった
とは見えにくいんだよね。[5年間が水の泡]はタニアも同じはず。
映画のシーン、タニアのビクつきはすごかったけど、
残念ながらチェの「5年だぞ、5年!」には、いまいち迫力と説得力?が
欠けてたと思うのは自分だけかな。
デルトロの演技力がいまいちだったのか、
それとも「5年」が、確かに準備した期間だけれど、、、てな印象しか
観てる側に与えなかったような感。
それはチェの革命を実行する年齢の限界(定年?)まぎわに追われてきた年数であり、
若い20代とは違って、もう後戻りもできない時点の失敗だから、
そういう意味でもチェにとっては大変痛い失態だったんだ。
668 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 01:42:05 ID:r24EV9mE
>>666 タニアなる人物が、カストロが指名しキューバへ送り込んだことは知っていたけど、
なにせキューバ革命が、自発的自然な流れに成り上がってきて、
カストロは革命にチェ以外はいかに優秀でも"外国人"(ペルー・グアテマラ人)
は認めず、兵士に入れなかったことや、またチェが「革命とは愛だ」と
回想していること、アレイダと革命で結びつき恋愛し"職場結婚"してることから、
キューバ革命が実に純粋で純潔なものに見えるんだ。
それに対し、同じ革命でも対外国であるボリビアにおいてのそれは・・・
ただ単に準備不足や運悪く裏目に出た要因が多かった、インディオの農民が
頼りにならず、だけでなく、最初からの試み方が違うなぁと感じたから。
(タニア諜報工作員)
>>660 >同志愛的な部分に触れた記述があるが、
>それこそ自分が「39歳」を観た後に印象に残ったことだった。
同感。
「39歳〜」で行軍に出る前の訓示でチェは「自分は最後まで(隊に)残った者の側にいる、
勝利の日まで」と言ってるけど、
「日記」の中であれこれと部下に不満は言っても、結局最後まで決して誰も見捨てないんだよね。
ベニグノとポンボとミゲルが喘息で苦しむチェに対して、
「野営地に戻って(置き忘れてきた)あなたの薬を探してくるよ」と提案したときも、
「自分の体調の「ためにみんなの命を危険にさらすなどとんでもない!」と拒否してる。
>ホアキン隊を見捨てなかったこと
チャパコが「いつまでホアキンたちを探すんだ?」ってインティに言うシーンが印象的。
あのシーン、最初はチェに対してかと思ったけど、よく見直してみるとインティに対してなんだよね。
インティはゲリラ隊のナンバー2的立場だから、あれはチェの考えの代弁なんだけど、
インティの人柄もよく分かるシーン。
インティは「39歳〜」の準主役的存在で、登場回数もセリフもチェとほとんど変わらないくらい多い。
チェも特にロランドの戦死以降は彼を頼りにし、
外部との交渉事や現地民への演説などもほとんど自分の代理でやらせてるし。
インティはユロ渓谷の戦闘で奇跡的に生き残り、
キューバ組の生き残り3人をキューバに帰国させるために尽力、
その後ボリビア共産党の再建を図る闘争の中、69年9月に軍によりラパスで殺害される。
>こんな逃げ出したがってる連中、 放っとけばいーじゃん!
無線機が壊れ、ベースキャンプ壊滅で補給路が絶たれた状態では、
彼らは外部との唯一の連絡手段だったから。
捕まって拷問されたら口を割ることはほぼわかってたから、
捕まる危険が高い中、本当は行かせたくないんだけど、
あの切羽詰った状況では行かせざるをえなかったんだよね。
670 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 02:13:57 ID:r24EV9mE
>>669 インティって、その確か同士と3人?とともに、ゲバラ死んだあと生き残って
身を隠してて(なのでゲバラ逝去直後は生き残り7人?だった)
ゲバラの生存中に情報を政府に売って農地もらってた裏切り農主の
オノラト・ロハスをあだ討ちに行った人だよね。
同士3人とともにインティは、ロハスのもとに忍び寄り、就寝中を遅い
銃撃し殺害した。
が、その2ヶ月後、ラパスに潜伏していたが4人とも政府軍に襲撃され死亡した。
ここにはやはりチェの純粋で厳格な革命魂が生かされていたんだなと。
671 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 02:21:19 ID:r24EV9mE
>>665 山ん中に潜む生きた化石みたいじゃん。
スーパーファミコン(ゲーム)は知ってたけど、ゲーム大嫌いだったから
家にはなかったよ。ただ友達の家にはあったよ。
スーパーマリオを2,3回やって落ちて、以来やってない。
なので本体自体をあまりよく見たことないのだ。
ひたすら押しボタンと画面にくぎ付けだったし。テカ随分スレチ
>>667 あの場面、タニアが先生に叱られる生徒みたいで、頼りなく見えたな。
大統領に接近していたから、それなりの人物だと思ってはいたけれど。
また、「28歳」で、いいかげんに歩哨を手配した兵士を叱る場面も思い出した。
>>667 >残念ながらチェの「5年だぞ、5年!」には、いまいち迫力と説得力?が
欠けてたと思うのは自分だけかな。
あのやりとり部分は演出上、「抑えた表現」が適切だからではないでしょうか。
それまで部下に対して感情あらわに接する事はなかったチェが、
2人きりだからこそなんだけど、初めてきわめて感情的になっているシーンでしょう。
でもまだあの時点では自制心が十分に利いているし、
チェはタニアが自分の命を受けてボリビアで一人、孤独で危険な諜報活動を行い、
困難な状況下で大きな成果を挙げてきたこと、
自分のボリビア入りは彼女の綿密な下準備無しにはありえなかったことを誰よりもよく分かっていたから、
あのくらいの短くあっさりした怒りの表現が適当ではないでしょうか。
あそこで彼女を激しく罵倒するようなら「仲間を見捨てないチェ」ではないでしょう?
その後体調が悪くなったタニアにチェは温かく接してるよね?
「見捨てないよ、体治ったら連れて行くよ」といって、
「お守り」(最新式の携帯ラジオ)を渡すでしょう?
>おちゃらけのように?言ってたから
自分はおちゃらけ?とまでは感じませんね。
チェという人は多くの部下が証言するように
「部下に対しては常に距離を置いて接する人」で、それはあのシーンでも同じでしょう。
ただ、タニアはチェに対して、
「自分は他の誰よりも重要な任務を頑張ってやっている」
「自分の有能さ仕事振りをチェは分かっているはず」という自負もあって、
若干他の部下たちと比べてチェの言葉(命令や指示)に対する捉え方が軽くなっていた気味はあるかも。
他の部下たちはチェを尊敬していると同時に「畏怖」していた(ドブレ談)から、
チェの命令を無視して行動するなんて危険なことは、考えもしなかっただろうし。
いろいろな意味でタニアは他の部下とは違った存在でしたからね。
仕事の内容にせよ、性別にせよ。
>>669 その「いつまでホアキンたちを探すんだ?」って場面、
インティは何か言ってた?よくおぼえてなくてすまん。
チェが、「お前がいなくなっても探すぞ」と言ったのはおぼえてるが。
関係ないけど、「インティ」と入力しようとすると、
最初「インテリ」と変換された。
>>674 あのシーンにはチェはいないんだよ。
部下の8人ほどの地面に座ったボリビア人兵士たちをはさんで、
木を背にして立つ赤とグレーの縞模様のポンチョを着たインティと、
チャパコとウィリーのやり取りのシーン。
(チャパコもウィリーもボリビア組だから、このシーンはいわば
ボリビア組の仲間内の会話ということになる)
チャパコが「いつまでホアキンたちを探すんだ?」とインティに問い、
「ラパスに行って、そこから連絡を取ろう」と提案する。
するとインティが「チャパコ、お前がいなくなったって探すぞ」
ウィリーが「でもどんどん彼らから遠ざかっているような気がする」、
チャパコが「ホアキンたちの捜索のためにいったい何人死なせる気だ?」と皮肉る。
そこでインティが「俺たちは誰一人として仲間を見殺しにはしない」と諭す。
そしてその言葉に感銘を受けたチャパコとウィリーはインティの指示にさっと動くんだけど、
部下のボリビア人たちは座ったまんま。
(このあたりに兵士たちの士気やモラルの低下がはっきりと示されている)
インティは本当に「漢」なんだよね、その後の彼の振る舞いを見ても、
チェに負けず劣らず美しく素晴らしい。
インティたちユロの生き残りたちの脱出行は本当に感動的。
チェはそんなインティにも「日記」の中では苦言を呈している箇所があるけど、
こんな厳しい人に最後までよく部下として仕えたと感心する。
インティが早い時期に戦死していたら、とても10月までチェたちは持たなかったのではないかとさえ思う。
>>675 あ、そうだったのか。詳しくありがとう。
あれはインティのセリフだったんだ。
まるでチェのようだったよ!
>>676 いいえ、自分も最初はあの「ポンチョの人」をチェだと思っていたんだけど、
2回目に観た時「あれ、これは声や着てる物が違う」と気が付き、
3回目で「あ、これはインティだ」と分かったw
チェをはじめみんな髪や髭の長さや身につけてる物がどんどん変わるので、
1回観ただけではなかなか個人の特定がしにくいんだよね。
インティはあのポンチョを比較的長く着ていて、
(アルト・セコ村の教会でのチェの代理のアジ演説シーンとか、
次のイゲラ村でのロバを連れた行商人とチェたちの会話シーン間では着てた)
すぐ分かる。
DVDが出たらそういうチェックポイントの楽しみ方もあるよね。
ゲバラを尊敬している者です。
ゲバラの容姿のことを書くと叩かれるようですが、
疑問があります。
ゲバラの容姿も含め憧れています。あんな格好いい男になりたい
です。
しかしながらゲバラの男きょうだいや子息の写真を見ても、
同じ血を引いていながらいわゆる「かっこいい」タイプではない
ですよね。
なぜゲバラだけがあれほどずば抜けて格好いいのでしょうか?
持って生まれた容姿にプラスされた精神性?の違いでしょうか?
自分も志を高く持ち、鍛錬していけばゲバラの格好良さに少しで
も近づけるでしょうか?
奇跡的な格好良さだと思います。傑出しています。
みなさんは精神性と容姿は関連すると思いますか?
ゲバラって本当は頭頂部とか、はげてたりしてたりするかもw
女は若くてある程度なら、化粧でごまかせる
男はやはり、内容でかなり差がつくと思う
信念がある人は、かっこいいと思うし、かもし出すものも違ってくると思う
>>670 >ゲバラ逝去直後は生き残り7人?
その時点では10人。
1組はキューバ組3人(ポンボ、ウルバノ、ベニグノ)ボリビア組3人(インティ、ダリオ、ニャト)の6人組。
もう1組は、キューバ組1人(モロ)ボリビア組2人(チャパコ、パブロ)ペルー組1人(エウスタキオ)の4人組。
(彼らはチェが最後に逃した怪我・病気のグループ)
2つのグループは脱出に成功したけれど戦闘の中で離れ離れになってしまって、
何とかお互いの合流を目指すんだけど、
4人組は10月12日にユロ渓谷から20キロほど北で政府軍の一斉攻撃を受けて全滅。
6人組のうちニャトは11月15日の最終戦で戦死。
(致命傷を負い、仲間に見守られながらベニグノが止めを刺した)
結局生き残ってボリビアを脱出できたのは5人。
>>670 >ゲバラの生存中に情報を政府に売って農地もらってた裏切り農主のオノラト・ロハス
あー、チェたちを2度も裏切ったこの恩知らずには全然同情しない!
ロハスはゲリラを密告してタニアやホアキンたちを全滅させたことを、
シーレス副大統領が賞賛している写真を新聞に掲載されたことで顔がみんなに知れたのが運の尽き。
1969年7月14日に政府から褒美にもらった農場でELNB(ボリビア民族解放軍)幹部数名
(インティたちボリビア組も含まれていた?)の手によって頭に弾丸2発を打ち込まれて制裁されてる。
インティは68年8月にキューバを訪問し、
彼の尽力で無事帰国したキューバ組3人と感動の再会を果たす。
その後ボリビアで共産党組織の再建に力を尽くすのだけど、
69年9月9日、隠れ家が密告され150人の政府軍が完全包囲、
インティはたった一人で絶望的な抵抗を試みたのち、
重症を負って逮捕、激しい拷問の末に虐殺された。享年32歳。
ダリオもインティが虐殺された3ヵ月後の12月31日(大晦日)、密告によって隠れ家が政府軍に包囲され、
一緒にいたもう1人の同志と共に2人で6時間も抵抗したのち戦死。享年30歳。
・・・壮烈としかいいようのない死。まるでチェの魂が乗り移ったような・・・。
ちなみに、内務省の情報局長としてチェの遺体の両手切断に同席し、
インティの暗殺を命じたロベルト・キンタニーニャ大佐は、
1971年4月、ハンブルグの領事館で
ENLBの女性戦士モニカ・アールトによって報復射殺されてる。
>>678 チェって学生時代からすごいイケメンだったよ。
683 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 20:19:51 ID:Nf1WBop1
>>677 インティ実物も、顔立ちが整っており、やや細長い顔だが、
そのひげ面も帽子も同じ写真の中でゲバラと間違えそうになるくらい、似てる。
カミロにも風貌が似てるかな。
無口で無骨だがどこか芯の通った印象がある。これがインティかと見て納得。
>>680 >結局生き残ってボリビアを脱出できたのは5人。
映画のパンフでは現在も健在な3人の協力得てとあったから、
生き残りはすっかり3人という認識だったけど、
ボリビア日記の巻末の写真では、チリに脱出した生き残りが男5人写ってたから、
なるほど納得できた。
684 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 20:46:04 ID:Nf1WBop1
>>681 >1969年7月14日に政府から褒美にもらった農場でELNB(ボリビア民族解放軍)幹部数名
(インティたちボリビア組も含まれていた?)の手によって頭に弾丸2発を打ち込まれて制裁されてる。
これも「チェ・ゲバラ伝」三次徹著(2008年改)に掲載があった。
−-抜粋-−
1969年7月14日の夜、ロハス(裏切り農主)は子供を抱いて眠っていた。
妻は出産のために入院しており、安産なら5人目の子供となるはずだった。
夜中に物音がして目をさますと、ロハスの枕元に4人の男が立っていた。
声を上げようとする間もなく、ロハスは銃弾を打ち込まれた。
犯人はインティ・ペレドとその同志であった。
インティはイゲラ村敗北のあと、身を隠していた。
・
・
−-略-−
685 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 20:52:36 ID:Nf1WBop1
−他のソースより−
1969年
ELN指導者インティ・ペレド、ゲリラ闘争再開と声明.
ELNのインティ・ペレド司令官・とあるから、
まさにロハス殺害の当事者だと思うんだけど、
他に詳しい掲載見つからなくて、(インティはWikipediaも探せなかった)
また当時のボリビア民族解放軍(ELN)のFLNは、コロンビア国民解放軍の意味もであるし
キューバ革命に触発されてできたコロンビア国民解放軍(左翼ゲリラ)はFARCと呼ばれてるし
。追求するとより迷宮入りになりそうだ。
686 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 20:54:35 ID:Nf1WBop1
>ELNB(ボリビア民族解放軍)
あ、だからボリビアの”B”が付いてるのか。
失礼しました。
>>672 >タニアが先生に叱られる生徒みたい
この前後のチェの怒りは酷くて、「冷酷な怒りの爆発」だからね。
ドブレによると「(ミスを犯した)マルコスはもうこれ以上は耐えられないとチェに伝えてくれと頼んだ」くらい、
名指しで激しく追及・更迭されることになるし、モイエス隊の4名は「徴兵不適格者」との烙印を押されるし。
この時はタニアと共に無線通信業務を担当のアルトゥロも「技術者としてきたのに、放送局も動かせない」と激しく叱られる。
(アルトゥロは黙ってたそうだけど、放送設備のモーターを動かそうにも燃料のガソリンがないんだから・・・)
脱走兵がゲリラの存在を明かしたことで隠れ家を捜索され、準備不足の中で政府軍と交戦が始まり、
結果苦労して作ったベースキャンプの放棄につながっていき、
最悪なのはCIAがチェの存在をつかんだことで、タニアの件とともに大打撃が続く。
>また、「28歳」で、いいかげんに歩哨を手配した兵士を叱る場面も思い出した。
あ、ジョエル・イグレアシスだね、彼、オマルとカルロスの交代を忘れていた件で,
チェに「責任ってものを考えろ!間抜け!」って叱られてたね。
彼は15歳の時に彼の助手になってるんだけど、当時は文盲だったんだよね。
「フィデルにになぜ昇進させないのかと聞かれて、読み書きが出来ないからダメだと答えた」というセリフがあったけど、
彼は後に「チェとの生活」などの有名な本を出しているそうだから、
その後指揮官として順調に昇進できたことは間違いなさそう。
今68歳でまだまだお元気なようだけど、映画の中の若き日の自分を見たら懐かしく思うだろうね。
>>684-686 丁寧な引用ありがとう。
三好本の新版は明日届く予定なので、助かります。
>犯人はインティ・ペレドとその同志であった。
この一言がどの本にも載っていなくて、探せなかったんですよ。
いや、やっぱり「殺人行為」だから・・・どこも名前を挙げないのかな。
でも個人的には大いに納得、インティ、よくやった!というのが正直な気持ち。
「キューバ組には無理でも、私には出来る」というところかな。
インティは弟のココも殺されてるしね。
ココに対するチェの評価は「ゲバラ日記」9月27日付けにあるけど、
「最も耐え難い損失はココの死」と、あの端麗辛口居士の人物評価としては、
最高ランクの褒め言葉だと思う。
「39歳〜」の中でインティはココの死をベニグノから知らされる。
「お前の弟が死んだ」「助けてやりたかったけど無理だった、すまない」
それを聞いて無言でがっくりとうつむくんだよね・・・
このときなんとかベニグノは瀕死のココを助けようと担ぎ上げるんだけど、
そこを銃撃されて、弾はココの胸を貫通し、ベニグノの肩の中で止まる。
だからココは仲間の背中で息を引き取ったんだけど、
ベニグノはそのキズのために右手が利かなくなってしまった状態で、
ユロ渓谷の戦闘を戦ったんだから・・・本当にチェの部下たちは凄いわ。
インティとダリオの組み合わせって好きなんだよね。
ダリオのあのラテン系らしい明るい雰囲気と対照的に落ち着いたインティ。
「いたぞ!ポンボとウルバノだ!」ってユロの修羅場でもどこか屈託ない表情なのが救いだった。
ダリオは射撃はどちらかというと不得意だったはずだけど、最後は壮絶な闘いの中で死んだんだよね・・・
689 :
名無シネマ@上映中:2009/03/23(月) 23:05:37 ID:Nf1WBop1
>>688 ・犯人はインティ・ペレドとその同志>
この部分は「チェ・ゲバラ伝」三次徹著の
第4章の終章45(コンゴ補章の前)P318にあります。
また著者は、「インティは生き残っていた〜・
〜ロハスに対するこの行為は、解放闘争とは直接関係はない。
5人の子供をかかえた未亡人は〜・」 とも綴っているので、
おっしゃるとおりで、他の書物では公に名前を挙げたがらないのだと
思われます。
>ココ
弟が死んだ、というのはインティの弟のことだったのか。
映画シーンでは、その頃の場面はもう痛々しくて正視してられず、
またチェが「フェルナンデス」なんて呼ばれ始めたので、
あれこれ頭めぐらしてるのに追われてた。
>・・本当にチェの部下たちは凄いわ
うーん、この一言に尽きますね。
知れば知るほど深いものになります。
>>689 >〜ロハスに対するこの行為は、解放闘争とは直接関係はない。
>5人の子供をかかえた未亡人は〜
確かに子供に罪はないけど、あの奥さんは結局は共犯だものな。
ホアキンとタニアが浅瀬を案内して欲しいとロハスの家に来た時、
「こんにちは、何なの?」なんてしらばっくれて2人を家に入れるけど、
あの部屋には既に兵士が何人も隠れているわけで、
特にベッドの兵士に警戒心なく近づいたタニアは、
あの場で刺されていたかも知れないのに、全然しれっとしてるし、
ホアキンに対するロハスの演技も堂に入ったもの。
ホアキンが撃ち殺されてもどうってことなかったんだろうけど。
いや、あの一家が当局に逆らえないのは分かる。
それなら他の人たちのように「無関心」「追い払う」でよかったわけでね。
チェたちを売って地位や金や土地をもらい、自慢げに新聞に載るなんて。
ああいう死に方したって聞いても、やっぱり同情する気にはなれないです。
>>689 >弟が死んだ、というのはインティの弟のことだったのか。
そう。あのシーン、胸が詰まる。
同志でもあった大切な弟を亡くしても、
しかも遺体を敵の元に置き去りにしてきているのに、
あの状況では彼の立場では感情をあらわにして泣き悲しむことも出来ないんだよね。
あのシーン、ベニグノの肩のキズを手当てしてるのは(医者でもある)モロ。
イゲラ村で「(足手まといになるから)ここに置いていってくれ」って座ったままでチェに頼むんだけど、
でもチェは「だめだ、連れて行く。ハグエイに着いてからまた考えよう」って注射を打って連れて行く。
あの前のアルト・セコ村でもチェは自分の飯盒に貴重な蛋白源の生卵を割ってかき混ぜ、
それをモロに渡し、自分はかき混ぜたスプーンを舐めただけ。
一瞬のシーンなんだけど、ああいうところを見ると、
彼が食べ物のことで仲間に細かく口うるさく言っても許せるんだよね。
なんのかんの言ってもゲリラたちが彼を尊敬してついていく理由が、
ああいうシーンを見るとわかるんだ。
> 知れば知るほど深いものになります
くどいけど、「このトップにしてこの部下あり」。
「39歳〜」ってゲリラたちの群像劇としてもとても面白い。
それぞれの人生がみな劇的なんで、知れば知るほど味わい深いです。
692 :
名無シネマ@上映中:2009/03/24(火) 00:38:34 ID:JR8W+v+g
>>690 ボリビア日記にチェはこの農夫のことを記述してるけど、
読んで驚いたのは、生存中から農夫ロハスを"危険人物になりうる””全面的に信用するわけにはいかない”
と鋭く予見していること。
その経験からくる鋭い直感と観察どおり、チェは農夫に情報を売られて
捕まってしまうわけなんだけど、チェはこの農夫が
「自分のした事がチェに悪いことをしている」という罪の意識を
持たないことまで(罪悪感や裏切り行為という認識がない)ことまで
推測しているんだよね。
>>692 あ、もしかして同じところを開いていたりして。
67年2月10日付けのページでしょう?
今よく読むと「若い農夫」とあるから驚いたけどw
>「自分のした事がチェに悪いことをしている」という罪の意識を
持たないことまで(罪悪感や裏切り行為という認識がない)ことまで
推測しているんだよね。
ああ、確かにこの記述はそうだね〜!
「無意識の悪は意識的悪よりも悪質である」、これ太宰治の言葉だったかな?
思わず連想してしまった。
あのとき悪意やためらいがあれば、ホアキンたちはその気配を敏感に察して、
2度とロハスたちに関わらなかったかもしれないね。
「隊は7名、彼女を入れて8名だね」
あの言葉(顔は映らないけど)、何の作為もない感じだったから・・・
チェ・・・人間を強く信じつつどこかで深くあきらめていたのか。
9月1日の空き家での「宴会」が悲しい。
カストロからWBCおめでとうコメントが届きましたよ。
VIVA Castro !VIVA CUBA
695 :
名無シネマ@上映中:2009/03/24(火) 18:14:28 ID:Tugtm/sx
実はカストロがめっちゃ大好き。
ワルキューレはドイツでは不評だけど、こちらはキューバではどんな評価になるんだろ?
>>687 ジョエル・イグレシアスを叱責する場面と、
タニアを叱責する場面と、
画面の構図的に似てる気がしたんだよ。
上手にジョエル、タニア、
下手にチェ、
で、チェは両手を腰に当てて、やや身を屈め、
「責任持て!」「5年だぞ!?」
って感じだったと記憶している。
ところで、ダリオって、ユロ峡谷の戦闘で、
インティとポンボ?に交代のサイン送ってた人?
チェの命を受けた戦士が、戻って来いという風に手を振るんだけど、
飛んでくる弾を避けながらでは上手く伝わらなくて、
「サインがよくわからない、チェの所に行けと言ってるのか、交代と言ってるのか?」
とか言われていた場面があったと思う。
ぴょんぴょん跳んで手を振り回す様子、アレは何だ?と真剣に言う表情、
ものすごくシリアスな、彼らの命とゲリラ隊の命運がかかった時の中で、
ちょっとユーモラスな感じがしてしまった。
>>697 >ダリオって、ユロ峡谷の戦闘で、
インティとポンボ?に交代のサイン送ってた人?
いいえ、あのシーンは交代のサインを送っていたのは「ニャト」で、
「ウルバノとポンボ」に対して送っていた。
あのシーンの前後がどうなってるかというと・・・
チェが岩の陰に隠れてニャトを呼び、
「アニセトと2人で(ポンボとウルバノたちのところに)行って、見張りを代われ」って指示する。
で、ニャトとアニセトはポンボとウルバノの見張り場所に向かうんだけど、
アニセトは途中で敵に撃たれてしまう。
そしてニャト1人で草むらの中を進み、
ポンボとウルバノのいる場所に向かって必死で腕を振って「交代」のサインを送る。
>ぴょんぴょん跳んで手を振り回す様子
敵の的にならないよう本人は必死なんだけど、確かにユーモラスな感じがするよね。
ニャトに気が付いたポンボがサインを読み取ろうとするんだけど動きが早くてはっきり確認できず、
ウルバノに「ニャトのサインが読み取れない、
『フェルナンド(チェ)が呼んでる』なのか?『退却しろ』なのか?どっちだろう?」と聞く。
で、ウルバノがサインを読み取ろうと岩陰から首を伸ばすと、すかさず銃弾が飛んできて、あわててまた隠れる。
・・・以上があの場面の再現です。
(長くなるから続きは分けるね)
>>698 の続き
ニャト(「鼻ペチャ」という意味の面白いコードネーム)は、ボリビア組でインティやココ同様、
筋金入りのボリビア共産党員。
66年からキューバでゲリラ訓練を受け、ボリビアに帰国後はチェの部隊受け入れ準備をしていた、
いわば主要メンバー。
ゲリラ部隊では補給・武器主任で、チェが移動中に野戦用の靴を川に流して無くしてしまった時も、
サンダルと革の切れ端を縫い合わせて代用靴を作るなど、手先がすごく器用な人。
性格もとても良くて誰からも愛され、仲間の揉め事の解決や相談事にもいつも気持ちよく対応し、
隊のムードメーカーとしてすべての隊員から頼りにされていた。
ユロ峡谷での戦いを生き延びた6人組の1人なんだけど、
11月15日の政府軍との最終戦で腹部にモーゼル銃の弾が貫通、致命傷を受ける。
(仲間全員の命をつなぐ食料が入っているザックを拾おうとしての不運な負傷だった)
6人のゲリラ仲間はチェが死んだことを知った時、
「最後まで戦い抜くこと、絶対に捕虜にならないこと」
「誰かが致命傷を負ったら、仲間に止めを刺してもらうこと」
「万が一誰かが死んだら、各自が携行している軍資金と個人的な書類を必ず回収し、敵に渡さないこと」
を誓っていたので、自分の死が迫っていることを知ったニャトは、ベニグノに腕時計と所持金を渡し、
「みんなを呼んできてくれ、彼らとも抱き合いたいから」と頼み、
5人の仲間と一人ずつしっかり抱き合った後、ベニグノが誓いを守って止めの一撃を与え、
ニャトはみんなに見守られて息絶える・・・
「1967年10月8日 チェ・ゲバラ 死の残照」の第5章のこのシーンを読んだとき、心から泣いたよ。
>>699 の補足
ユロ渓谷に入った時、チェは疲れとのどの渇きで川の側で座り込んだベニグノに
「肩のキズの具合はどうか?」と聞き、「水を飲め」と水筒を差し出すシーンがあったでしょう?
(「川の水を飲めばいいじゃない?」と思うんだけど、ユロ渓谷の水はマグネシウム分が高くものすごく苦いんで、
とても飲めない。水が流れていても飲めないなんて地獄だよ・・・)
で、チェから「パチョと一緒に偵察に行け、昼間に安心して休める場所が欲しい」と命じられる。
パチョとベニグノは偵察に出てすぐに尾根の上に「大隊以上の数の」敵を発見。
(2人が見つめる尾根の上に、敵のシルエットがぞわぞわっ〜と増えていくシーンがそれ)
で、大急ぎで戻ってチェに報告、チェは夜になってからの脱出口を探させるために、
インティとベニグノとダリオを谷の左斜面の高台で見張りにつけ、
西斜面にポンボとウルバノ、三叉地点にアントニオ、パチョ、ウィリー、アルトゥロを後衛として配置、
自分は怪我・病気の4人組(モロ、チャパコ、パブロ、エウスタキオ)を守りながら、
ニャト、アニセト、チノたちと一緒に岩陰に潜んで夜を待つことにする。
よく飛行機事故などで「座った位置が生死の明暗を分ける」ことがあるけど、
この場合、配置された場所でゲリラたちの生死の明暗が分かれているところが興味深い。
>>698 何度もごめん、
>>688の、
>「いたぞ!ポンボとウルバノだ!」ってユロの修羅場でもどこか屈託ない表情なのが救いだった。
このシーン、説明不足だったね。
敵の攻撃が激しくなって、ポンボとウルバノは西斜面から退却を余儀なくされるんだけど、
退却してくる2人をダリオが見つけて、インティとベニグノに知らせるシーン。
インティもベニグノも敵と応戦で必死なのに、
小枝を口にくわえてどこかのんきなダリオの表情になんか和んだ。
ドブレやブストスを送っていく途中で、
ロスに煙草をせびってインティに叱られるシーンとか、
セリフや登場回数が多いわけではないんだけど、すごく印象に残る。
702 :
名無シネマ@上映中:2009/03/25(水) 00:10:33 ID:KtOhLcG8
『ヘスス・ララ』(Lara Jesus:男性)という人物が
ちょっと興味深かったのであげてみました。
-抜粋-
:ボリビア1898.1.1.出生
ヘスス・ララは随筆家・ケッチュア語研究者・特異な作家として
ラテンアメリカ文学界における重鎮である。
ボリビアの原住民、高貴で忍耐強く今日でも尚、
隷従状態におかれている農民層、その現実を知るには
ヘスス・ララの小説「Surumi (スルミ)」「Yanakuna (ヤナクナ)」
「Yawarninchij(ヤワルニンチフ)」を読めばよい。
幼少期は貧乏な生活を経験、若いうちから詩の才能に恵まれ、
ボリビアのジャーナリストとして活動。
軍に入隊後、チャコ戦争にも参加、
後年、軍事活動中の体験を"日記"として出版する。
ケチュア語ースペイン語」「スペ語ーケチュ語」辞典制作
抜粋(-実に稀有なことである。彼の言語学の知識熟達は
底知れぬものである-)
戦争から戻るとララは持久戦とも言える活動家になる.
知識人にして理想主義者
またヘスス・ララは繊細な感受性の持ち主で、
慎み深く情にもろい人でした。
彼は、一生、現役革命家・共産党闘士として追跡され
何回も逮捕されたが、決して自らの主義主張を曲げなかった。
.
703 :
名無シネマ@上映中:2009/03/25(水) 00:17:10 ID:KtOhLcG8
『ヘスス・ララ』
息子1人娘2人。
1968年
下の娘マティルデの夫=インティ・ペレドがチェ・ゲバラの同志であったため
執拗な追跡を受け、この年12月マティルデはまずチリに逃げ、
次にキューバに向かった。
1978年
ヘススはフィデル・カストロのキューバを再訪。
そこで娘のマティルデと再会を果たし、
すでに青年になっていた孫達にも会うことができた。
1980逝去
血縁ではないけれど、インティの義理の父。
こんな家系をたどっていくと、革命も意味のある繋がりだったんだなと。
余談だけど、晩年のヘススはチェの変装した禿げラモンによく似てるw。
>>702-703 とても興味深い話題だね、挙げてくれて感謝です!
「ゲバラ日記」6月21日付けに「インティの妻に宛てた手紙」という記述があったので、
自分も調べているところでした。
この手紙やチェのハバナへの暗号メッセージを託されたパウリノは22歳の農民だけど、
残念ながらコチャバンバに向かう途中で逮捕され拷問を受けるんだけど、
「隊に入りたい」とチェに自ら志願しただけあって、
「メッセージが誰に宛てたものかを明らかにするのを拒み」投獄される。
こういう裏切らない現地の協力者もいたんだなと、ちょっとホッとする。
>下の娘マティルデの夫=インティ・ペレドがチェ・ゲバラの同志であったため
「ゲバラ日記」の巻末の「小事典」の「インティ」の項に、
「舅である作家へスス・ララを通じてボリビア共産党に接触し、
その縁で残党3名も救出された」とあったんで気になっていたけど、
そうだったんだ、教えてくれてありがとう。
>ヘススはフィデル・カストロのキューバを再訪。
そこで娘のマティルデと再会を果たし、
すでに青年になっていた孫達にも会うことができた。
ああ、奥様とお子さんは無事だったんですね。
すごく気になっていたんで・・・本当によかった・・・
>晩年のヘススはチェの変装した禿げラモンによく似てるw。
あの変装は本当に強烈だよw
ウィッグとかじゃなくてちゃんと剃ってるんだもの。
生前最後の写真の髪の長さ、サイドがすごく長めなのに、センター部分が短いから、
ちゃんとわかるんだよね。
705 :
>>665:2009/03/25(水) 01:35:34 ID:KQv+pQ8Z
>>671 遅くなったけど返信ありがとう
本物のゲリラ様ではなかったのですね
考えてみりゃうちも両親がゲーム大嫌いだったから自分の家には無くて
友達の家でコソコソやってたな
スレチになっちゃうから映画の話しますけど、また二部作とも劇場で観れる機会が無いもんですかね…
DVDで観るには物足りないほど圧倒されましたし…文芸座に期待するか…
>>678 自分の話で申し訳ないんですが、参考になれば…
自分は中学まではオタっぽい外見で「キモい」と言われまくってましたが
高校で周りの環境が大きく変わり、なんか精神的に脱皮して多くの役割をバリバリやって
リーダーシップを発揮するようになったら、とたんにイケメン扱いされるようになりましたよ
中学生の時と高校生の時の顔写真を見比べると自分でも違う人間に思えるくらい…
そして社会人となって大した役職にない今現在は「フツメン」と言われます
こうした経験から、自分は精神性というのは容姿にどこかで大きく関わってくると思っています
でも、内的魅力は容姿をも上回りますよね。それすらも魅力に変えられると言いますか
>>705 >二部作とも劇場で観れる機会が無いもんですかね…
>文芸座に期待するか…
「文芸座」って「池袋文芸座」ですか?
もし東京にお住まいの方なら、3月27日以降の2作同時上映の劇場は結構ありますよ。
映画HPの「劇場公開情報」を見ると、
パルコ調布キネマ、シネマート新宿、シネカノン有楽町1丁目で4/4から、
下高井戸シネマでは5/9から、2作同時上映するようですよ。
>>698-701 いや〜ありがとう!
その場面、絵的には憶えてるんだけど、
どれが誰だかってのはさっぱりで…
ロスに噛みタバコもらって、「キューバ人は…」
としゃべりそうになってたのが、ダリオね?
DVD出たらチェックするとこが多いな。
ニャートがチェのサンダル作ってあげたのか!
「ゲバラ日記」をざっと読み終えたが、また読み返そう。
「ゲリラ戦争」も手許にあるが、まだ開いていない。
思ったより厚くないんで、ちょっと意外だった。
709 :
名無シネマ@上映中:2009/03/26(木) 00:07:20 ID:MkQ5dqRO
>>704 >チェ生前最後の写真の髪の長さ、サイドがすごく長めなのに、センター部分が短いから
あー、なるほど、どうりでやけにトップが短い気がしてたんだけど、
はげラモンからボリビア山中に入ってったからか。納得です。
あの写真は、わざわざ並んで立たせて撮らせたものだったのですね。
その表情は憤然としており、チェの怒りの頂点が今でも伝わってきそうな一枚だけど
写真(他にもパスポートとか?を)撮ったカメラは
日本製のペンタックスのカメラだそう。
そんな究極の一場面に、"日本"がいたとは。。
710 :
>>705:2009/03/26(木) 01:58:35 ID:WTa6rreJ
>>707 ありがとう
もうねえか…と思って公式チェックしてなかった
チェが何故キューバを離れたのか本当の理由を知ってる人はいる?
わが夫読んだけど、アレイダってフツーのその辺にいるような
女だよね?精神的にも外見も。(キューバ1の美人??アリエネ。
チェの奥さんに納まったからそういわれるようになっただけだ
ろ?)
チェが選んだ女だからどんなスゴイ人かと思ったけどガッカリ。
でもフツーなところに魅かれたのかな。
革命の大騒ぎの中で精神が高揚して身近なアレイダをいいと
思ってしまったのかね。
>>712 >フツーなところに魅かれたのかな。
多分そうじゃないかな。
「フツーの人の偉大さ」をチェはとてもよくわかっていたし。
(「28歳〜」で女性ジャーナリストリサ・ハワードとのインタビューでも、そのことを言ってるけど)
アレイダは確かに「偉人」ではないけど、
その慎重さと謙虚さ、「沈黙は金」を実践した点で「偉大な人の妻」にふさわしいと思う。
パコ・イグナシオ・タイボのチェの伝記の中でも
「彼女はインタビューを受けることを拒み、(執筆時95年当時の)彼女についての情報はきわめて少ない」
「チェに関する新聞記事をどれだけ探しても、実際にはきわめて重要な役割を果たしているにも関わらず、
彼女についての記述は1箇所、それも数行程度しかない」とあるとおり、
アレイダはチェの生前も死後も殺到する取材要請に「要塞のように」沈黙を守り、ひたすら露出を控えてきた。
彼女が初めて長い沈黙を破ったのは、
96年のアメリカの有名なチェの研究者ジョン・リーアンダーソンの伝記のための取材に対してで、
去年「わが夫 チェゲバラ」を出すまで、40年近い歳月が経っていた。
すぐに暴露本同然の「回想録」を出して金儲けをもくろんだり、
夫の名声や地位を利用してあちこちに出たがる女たちは見習うべき。
>>711 >本当の理由
これはチェ本人しか知らないと思うよ。
65年3月14日から16日のチェとカストロの間でどんな話し合いがあったのかは、
記録がないからだれにもわからないけど、
これが決定的なものであったことは、16日付けのお母さんのセリアへの手紙にほのめかした内容でわかる。
「理由」については著作も番組も、その著者や製作者の立場によって見解はさまざまだけど、
結局は当事者しか真実はわからない。
「チェはなぜキューバを去ったかという質問に、(チェの伝記作家の)タイボは別の質問をする。
『なぜチェはそれまでキューバにいたのか』、と。どんな伝記でもこの点の説明に苦しむであろう。
そういうわけで、キューバでは(チェの)完全な伝記が書かれていない理由はそこにある」
(「チェ・ゲバラ 情熱の人生」153Pより)なんとも示唆的な言葉だと思う。
>>709 >はげラモンからボリビア山中に入ってったからか
サイドは脱色して白黒にしてたしね。帽子で隠れる範囲だから目立たないけど。
「日記」の66年11月12日付けでも「ほんの少しだが頭髪が伸びた。白髪が金髪に変わって色が抜け始めている。
髪がまた生えだした。二、三ヶ月で私はまた元の私に戻るだろう」って書いてるけど、
この時期はまだ自分の外見を気にする精神的余裕があったんだよね・・・。
>あの写真は、わざわざ並んで立たせて撮らせたものだったのですね。
一緒に写っているCIAのF・ロドリゲスは、「指令600」(チェを殺せ)の命令を受けた後、
チェを屋外に連れ出してあの写真を撮影させた。
ボリビア軍のグスマン少佐にチェとの2ショットを撮ってと頼まれ、
ロドリゲスはとっさに渡されたカメラの露出とシャッター速度に細工して撮影不能にしてしまった。
だからこれがチェの生前最後の写真となること、後に「歴史的な写真」となることを知っていたから。
写真に写ってはいないけど、両手が縛られているのがわかる。
眼はカメラを見ていない。悔しさで胸がいっぱいだったのではないか、こちらも見ていて辛くなる写真。
この写真、撮られてから20年以上公表されなかった。
「チェはボリビア軍によって『処刑』された」ということは
レヒナルド・ウスタリス・アルセの告発記事によって世界的に知られてはいたけど、
公式には「チェは戦闘中の負傷が原因で死んだ」ことになっていたから、
「チェが生きたまま捕らえられ、その後謀殺された」ことの証拠となるこの写真は長く隠されていたんで。
>そんな究極の一場面に、"日本"がいたとは
ボリビア入りするときの白いジープ、あれも「TOYOTA」製だしね。
(後ろの右側にロゴがあった)
エルネスト・マイムラといい、よく見ていると「日本」を感じるよね。
>>708 >どれが誰だかってのはさっぱりで…
いや、それは無理ないよ。
自分両方とも4回観て、2〜4回はひたすら暗闇の中でメモ取りしてたものw
最初のシーンは私服で登場の人が多いし、
チェも言ってる、「名前を覚えるのが大変だ」ってw
ソダーバーグは基本的にクローズアップを使わない人だけど、
こういう群像ドラマだと特に、名前と顔の一致がしにくい。
みんな同じような戦闘服だし、時間の経過とともに髪や髭が伸びて余計わかりにくくなるし。
映画のシーンと「日記」を照合して、「このシーンは日記の何月何日だ」と一致させると、
「映画のこの人物はこういう行動をしているから日記の○○(名前)だ」と大体わかるけど、
「日記」の中ではゲリラ一人に複数の変名が使われているから、慣れるまで大変。
>DVD出たらチェックするとこが多いな。
実は洋画のDVDでこういうとき頼りになるのが日本語の吹き替え。
字幕はスペースの字数制限があるけど、セリフはかなりたくさん情報をつめこめる。
特に会話のシーンは名前を呼ぶ分、「誰から誰に」が分かりやすいと思う。
主要キャラだけでなく全員の顔写真つき人物紹介のコーナーをぜひつけて欲しいよね。
というか、それが無いと予備知識の無い人は誰が誰やらほとんど分からないと思う。
>>709 >>715 の補足だけど、
>写真(他にもパスポートとか?を)撮ったカメラ
F・ロドリゲス(「39歳〜」では「ラモス大尉」のコードネーム)の持参したカメラ2つのうち、
もう1つはドイツ製のミノックスらしい。
屋外でパスポートや家族写真を撮影するシーンなどはペンタックス、
暗号表や住所録や手帳や日記などは、
重要な部分を確実に撮影するためにミノックスも使ったようだね。
このミノックスは「スパイ専用に開発された超小型の特殊カメラ」で、暗い屋内での撮影も可能。
ロドリゲスは最初にこのカメラで暗い監禁部屋でのチェの写真を撮っているけど、
チェはそれを見てロドリゲスの正体が分かったらしい。
生前最後の2ショットが宿敵ヤンキーのスパイとなんて・・・悔しかっただろうな。
写真といえば、
>>639 の、
>娘イルディータとアレイダの娘アレイダ、長男カミロら子供3人とチェが写ってる写真
>で、イルディータだけ、女の子なのに戦闘服みたいな服着てるんだよね。
あの写真、イルディータは「(弟や妹はフツー服だけど)私だけが大好きなパパとペアルックだ♪」と意外と喜んでたりしてw
ちょっとはにかんだようないい笑顔だし。
女の子ってたとえそれが親が選んだ高価な服でも、
自分の嫌いな格好させられると機嫌悪くするじゃない?
結構あの格好を気に入ってたのかもしれないよ。なかなか似合ってるしw
718 :
名無シネマ@上映中:2009/03/26(木) 23:34:47 ID:1SwSw9dZ
・・ちょっと、まてよ・・・
"Omar Perez Lopez" ♂オマール・ペレス・ロペスって誰だ?
@@
次男Ernest Guevara March の出生一年前に 生まれてるのだが。.
母親はLisa Rosa Lopez あ、これは公の秘密事項か。。汗
オフ会開いてチェのこて熱く語り合いたいね!スペイン料理店なんかで。このスレ常連さん多そうだし
>>718 ちょ、ちょっと!(大汗)・・・詳細な情報を求む!
721 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 00:06:43 ID:Rqge0vvi
>Omar Pérez López 1964/3/19生:キューバ・ハバナ生まれ
ハバナ大学で英語学や英文学を学び、国際詩人フェステイバルにも
参加するほどの著名な詩人。(キューバ系アメリカ人?)
翻訳の仕事も携わったりしている。
(むちゃなニホンゴ翻訳の原文からは)若い母親のLisa Rosaは最初、
女の子を出産したと自ら告知をした?ようなことが綴られている。
非常にマイナー話題なので、このへんでやめときます。。
722 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 00:09:08 ID:Rqge0vvi
>>720 ・・・み、見たいですか?ソース
TT)ワタシミチャッタ
>>721 ありがとう。
>非常にマイナー話題なので、このへんでやめときます。。
・・・だね。野暮な話になりそうだし。
>>722 うーん、でもそう言われると・・・
見たい知りたい人は自己責任で節度を持ってどうぞ・・・ってことで、
ソースあげていただけませんかね・・・
725 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 00:28:00 ID:Rqge0vvi
>>725 深夜に早々のリンク、ありがとうございます。
いや〜さすがウィキ、侮れんな・・・(驚)
これはじっくりと密かに調べてみるとしよう・・・
うーん、やっぱりか・・・
いや、「ゲバラ 赤いキリスト伝説」の69Pに、
それらしき記述
「ハバナに何人かの○人(その一人は美しいムラート)がいて、
時には羽根を伸ばしていた」ってあったんで、実はすごく気になってたんだよ。
「ゲバラ 青春と革命」の68Pには、
「パリでは街を歩きまわり、何人かの女の子と食事を共にし、
彼女たちの名前をありきたりの旅行者のように、
小さなアドレスブックに書きとめている」ってあるし・・・
まあ、そういうことなのかな・・・うん。
727 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 01:05:07 ID:Rqge0vvi
>>726 いやぁ、ほんと、スペイン料理店も吹っ飛ぶ激特ダネでした。
(自分で見つけておいて汗々)
そうなると「赤いキリスト」も、しっくり読まなくちゃ。
意外に地元人(キューバ)や親近者では、既に認識されている"秘密"
なのかもね。まぁ、ある意味ゲバラって、こっちも翻ろうされて
実に面白い。
>>719 すごく濃くて熱いオフ会になりそうw
乾杯はモヒート、39歳でカストロがパーティで作り方話してたカクテル。
>>727 マジで寝る前に刺激的過ぎるネタですよw
ムラート(混血女性)が好みなのかな。
ソイラ・ロドリゲスという18歳の綺麗なムラートと、
シエラ・マエストラで恋仲になり、山中で何ヶ月か一緒に暮らしていたこともあったのは、
タイボやアマーのものをはじめ、ほとんどの伝記に結構くわしく書いてあるから知ってたけど。
チェの「完全な伝記」がキューバで刊行されてないというのは、
そうした辺りにも理由があるのかもしれない。
ちなみにソイラと別れた時期のチェの日記もまだハバナの研究センターの中で、
未公表状態だそう。
関係者が存命のうちはいろいろ難しい問題があるんだろうね。
ほんとにあんたたち野暮だね
イエス「彼女は多くを愛したのだ」
みたいな感じだね;^_^
そーいや「39歳」の冒頭の方、
キューバ共産党結成パーティ?かなんかで、
フィデルが、モヒートの作り方は云々…なんてやってたね。
オーブンに入れて何十分、その前にチーズを載せて…
とかなんとか言ってたと思うが、あれは冗談?
>>729 ソイラ・ロドリゲスという18歳の綺麗なムラート
よろしければ画像貼って下さい!
お願いします。
このスレ住人の人々だったらオフ会面白そうですね!
年代も性別も幅広そうだし。チェの人生を熱く語り合いたいね〜
>>732 >キューバ共産党結成パーティ?
飾りつけとドブレの登場から推測すると、
あれは1967年1月1日の解放記念日のパーティのようだね。
>フィデルが、モヒートの作り方は云々…なんてやってたね。
カストロは「ミントの葉は擦りつぶさない、モヒートを作るときはね」って女性たちに言ってたけど、
普通モヒートを作る時はライムとミントと砂糖を混ぜて棒で擦ってつぶすんではなかったっけ?
カストロ風レシピでは「軽く擦る程度」なのかな。
>オーブンに入れて何十分、その前にチーズを載せて…
「その後蓋をしてオーブンで30分」「1つ忘れた、ソースの上にチーズだ」と続いていたけど、
・・・これってピザの作り方かな?
(ウィキの「キューバ料理」のコーナーに「ピザ」があったけど)
「ゲバラ日記」の中にもボリビア料理の名前がいくつか出てくるし、
「これはどんな料理だろう?」と興味がわくよ。
「日記」の7月21日付けの記述に「チャンカカを買ってきた」とあって、
説明が「サトウキビのジュースを混ぜて焼いた黒砂糖入りパン菓子のようなもの」。
これ、自分の故郷にも似たようなお菓子があるんで、面白かった。
736 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 22:33:05 ID:ppkwY5jj
>>729 ということは「革命戦闘回顧録(28歳)」ではチェの女性関係のそのあたり、
一歩つっこんだ内容は掲載がないわけですね。どおりで。。
またいつも詳しい解説、補足情報まで付け足してもらって、
ありがたく思います。予備知識が増え、大変役立ちます。
ゲバラを多面的に知ろうとすると、第三者が書いたゲバラ伝記ものも
十分に読む価値があるんだなぁ、と。
ゲバラや、革命から繋がりある人たちにも興味引かれ
今まで知らなかった世界が広がり、尽きません。
737 :
名無シネマ@上映中:2009/03/27(金) 22:41:40 ID:ppkwY5jj
まだ文庫本も日記もゲバラ・プレイバック改題編も(特にこちらが難)
なかなか読み進まないけど、
来週4/3にレンタルDVDが出るエドゥアルド・ノリエガ主演の
「che」(チェ)米製作版も、さっそく借りて見比べてみるつもりです。
>>733 ソイラ・ロドリゲス(Zoila Rodriguez)で検索したんだけど、
チェの件の記事
http://www.fenix.co.cu/che/Chetestimonio.htm は見つかるんだけど、
画像は無いんですよね。
(彼女のことは長く(20年近く)伏せられていたようだし、どの本も画像を載せていないんですよ)
彼女については、パコ・イグナシオ・タイボの「チェ・ゲバラ伝(上)」の286P〜321Pにかけて、
「チェ・ゲバラ 情熱の人生」の69P〜70P、
「ゲバラ 赤いキリスト伝説」の54P〜55Pに詳しく記載があります。
「チェ・ゲバラ 情熱の人生」の記述によると、
ソイラは「黒人混血美女」で、チェの副官だったジョエル・イグレシアスによると、
「多くの女性は彼にのぼせ上がっていたが、彼は厳格な態度をとって、自分の感情を抑えていた。
しかし彼女のことはとてもお気に入りだった」そうです。
彼女は蹄鉄屋さんの娘さんで当時18歳で未婚でしたが、既に子供が一人いました。
チェが彼女の家にラバの蹄鉄打ちに来て、彼女に一目惚れし「関係」ができたようで、
「しばらく経ってから、チェに一緒に住もうと誘われ」、
森の芳香のある葉っぱを屋根にした部隊長の掛小屋で、数ヶ月一緒に暮らしたようです。
(この「葉っぱの小屋」はチェが横になってゲーテの伝記を読んでいる写真、
上半身裸で戸口に立ってマテ茶を飲む写真で有名)
半年ほどで自然消滅的に別れたようです。
>>736 >「革命戦闘回顧録(28歳)」ではチェの女性関係のそのあたり、
一歩つっこんだ内容は掲載がないわけですね。どおりで。。
タイボの伝記上巻の365Pにこうあるんです。
「エルネスト・ゲバラと女性たちの関係については年代記作家や伝記作家は、
ビクトリア朝ピューリタン主義といえるほど慎重に扱っている」
これはタイボがこの大作の伝記を執筆していた90年代前半のことですが、
その後出た伝記をいろいろ読んでみても状況に変化はないようですよねw
それは結局のところ証言者たちが(時には立場や主張の違いを超えて)
チェのプライバシーを語ることにとても慎重であり、
「厳しいモラル無しのチェはチェではない」(「情熱の人生」より)として、
彼の「イメージ」を大切に守ろうとしていること、
そして書き手もまた、その気持ちを大切にしていることがわかるというか。
>>739 の続き
>>ゲバラを多面的に知ろうとすると、第三者が書いたゲバラ伝記ものも
>十分に読む価値があるんだなぁ、と。
本当にそう思います。
チェの書いたものを読むことはもちろん基本だけど、
彼について書かれた評伝や著作はどれも力作ぞろいなんですよね。
視点はそれぞれに違うのですが、共通しているのはその熱さ。
自分の「チェ」を描こうという強い情熱がどの作品からも感じられますから、
じっくり読んでいろいろと比べて楽しめます。
しかもかなりの数が邦訳で読めますし。
(ただ、チェのことをより深く知ろうとすると、
「ああ、スペイン語が出来ればな」とどうしても思います。
(特にゲリラ仲間の手記とか、関係者の書いたものはほとんどスペイン語でしか出ていない)
この複雑で多面的な人物を知る上で、いろいろな方向から捉えることを試みるのは重要なと思うんです。
>革命から繋がりある人たち
この「チェ2部作」、特に「39歳」でチェだけでなく、
彼の仲間のゲリラたちや協力者たちのことを調べれば調べるほど、
それぞれの背景や事情などがわかって、とても興味をそそられます。
「39歳」はチェはもちろん主人公ですが、
チェを含めたゲリラたちの群像ドラマという一面もあるので。
また、「28歳」はキューバ革命部分だけがクローズアップされがちですが、
実は同じくらい重要で面白いのが、リサ・ハワードとのインタビュー内容なんですよね。
DVD化されたらじっくりと聞き読みしたいです。
>>737 >ゲバラ・プレイバック改題編も(特にこちらが難)
これに収録されている「『神話』からの解放 ゲバラのそして私たちの」は、
「コンゴ戦記1965」の後書きの収録なのですが、
とても深いしっかりした内容で、「39歳〜」を理解する上でとても役立ちました。
特にここに引用されているベニグノの証言は重要で、
コンゴからボリビアへのチェの道程にどうしても持ってしまう複数の疑問に対する
自分なりの「答え」を導く助けになったと思います。
「チェ」の後半生はヒロイックな一面だけで捉えていると、
どうしても行き詰まってしまうことがよくわかるというか。
最後の「『人類の星の時間』〜40年後」もツヴァイク好きの自分にとっては余韻があって好きです。
>「che」(チェ)米製作版
何でも試作版を観た方のブログによると、
「ラブシーン」があるらしいですよw
742 :
名無シネマ@上映中:2009/03/28(土) 21:43:50 ID:3ERxxc7t
>>742 自分でもくだらないと思ってるのなら、やめなさい。
>>675 そういえばマットデイモンとのシーンもインティだったっけ
チェは39歳ではほとんど表に出ず部下に指示してやらせてるところが28歳とは違うね
>>744 >マットデイモンとのシーンもインティだったっけ
そう。基本的にボリビアではチェはほとんど表に出ず、
外部との交渉や会談や演説は、ほとんどインティに任せています。
ボリビアではチェは「(革命の英雄の)チェ」ではなく「ラモン」か「フェルナンド」ですから。
インティは14歳でボリビア共産党に入党後、25歳で既に党の中央委員を務め、
党の理論家としても、ゲリラ戦士としても非常に傑出した存在でしたし、
マセッティのアルゼンチンでの運動の支援もしていた点からも、
チェにとって何の不安も無く自分の代理を任せられる人だったのでしょう。
モンヘへの不信感をチェに訴える場面から始まり、
オノラト・ロハスの農場へ偵察にいきチェたちの報告するシーンとか、
3月23日の待ち伏せ攻撃での捕虜たちへの「自分たちの闘争への参加を説得する」シーンとか、
4月19日のロスへの事情聴取シーンとか
4月20日のマット・デイモン扮するドイツ人神父たちとの会談とか、
ホアキン隊の捜索に対するボリビア組との対話シーンとか、
9月22日のアルト・セコ村での講演シーンとか、
ほとんどチェと変わらないくらい登場回数は多いし、セリフに関してはむしろ彼の方が多いかも。
ともかくボリビアではチェの主張を対外的に語るのはインティの役目になってる。
自分よりもうまくやれると思っていたのかもしれないけどw
HPの「前売り&劇場情報」の告知
「チェ2部作特別連続上映決定!!」
★2部連続で観ると2作で3000円!
★しかも「限定メモリアル・エンドロールブックレット」がもらえる!
詳細は後日UP!
とある。
エンドロールこそじっくりと読みたいのに、
どんどん流れていくのでで上映中はなかなか読み辛いから、
印刷したエンドロールがもらえるのはうれしいし、
大スクリーンで2連続で観られるのなら、ぜひ観たい。
はやく劇場情報が発表されないかな。
4月と5月はまだやってるところが結構あるね
DVD出る前にスクリーンで楽しめるな
ゲバラ日記を読んでるんだけど、
あの食料事情のひどさには絶句だ。
あれじゃ全員病気にもなるよ。
それにタニアの葬式にバリエントスが出席したって報道をラジオで聞いたとあるけど、
本当だったのだろうか。
かなり以前のことですがキューバ革命のオペラ?があると聞いたことがあるんだけど、誰か知りませんか?
>>750 >キューバ革命のオペラ?
キューバ革命だけというわけではないけど、
イタリアの現代音楽作曲家ルイジ・ノーノの「愛に満ちた偉大なる太陽のもとで」
ではないでしょうか?
イタリア共産党員でもあったノーノがパリ・コミューンから始まり、ロシア革命、
モンカダ兵営の襲撃と7月26日運動などの革命運動に、
深い共感と支持を寄せながら闘争の精神やヒューマニズムを描き出した劇作品です。
ソプラノでタニア役、バリトンとバスの独唱でフィデル役(カストロ)、
アルト独唱でアイデ・サンタマリア役などの配役も面白いです。
難解な現代音楽ということもあり、なかなか日本で実演を鑑賞する機会はなさそうです。
2001年の国内盤のCDが発売になっていますが、
これも現在は入手困難だし。
ノーノは政治的同志であるピアニストのM・ポリーニに有名な「力と光の波のように」、
「・・・苦悩に満ちながらも晴朗な波・・・」の2曲を献呈していて、
後者は02年と05年の来日プロジェクトで実演を聞いたのですが、
なかなか日本で彼のオペラ作品を鑑賞するのは難しいでしょうね。
>>749 >タニアの葬式にバリエントスが出席したって報道をラジオで聞いたとあるけど、
本当だったのだろうか。
「日記」の9月8日付けの記述ですよね。
自分も「?」と思ってあれこれ調べたのですが、
どの資料にも日本語で読める本にははっきり書かれていないんです。
今ジョン・リー・アンダーソン著「Che Guevara 〜A revolutionary life」を読んでいるのですが、
この本の724P〜726Pを訳してみて、ようやく「日記」に書かれていた報道は本当だったのだと分かりました。
以下要約を載せますと。
「ホアキンたちの遺体は収容され、一般公開のためにバレグランデの町の軍の指揮所に持っていかれたが、
タニアはその中にいなかった。
彼女の遺体は数日後に下流の河岸で損傷・腐乱した状態で発見された」
「マルタ病院の洗濯場での公開後に、ゲリラたちの膨張し、損傷した遺体は、
セリチ中佐の指示によって町外れに秘密裏に埋められた」
「本人と見分けがつかないほど損傷したタニアの遺体は、9月8日にマルタ病院に運ばれてきた、
しかし、バリエントス大統領は個人的に彼女に宗教上の儀礼を持って葬儀を行い、
クリスチャンとして埋葬するように命じた。
敬虔なる『コミュニスト』であるタマラ・ブンケにとっては、バリエントスが命じた葬儀は非常に皮肉なものだった」
「彼女の遺体は棺桶に移され、駐屯地の中で軍隊付き牧師の下でささやかな葬儀が執り行われた。
墓地は駐屯地の向かいにあったが、タニアはそこには埋葬されなかった。
その夜の午後11時、セリチは他のゲリラたちにそうしたのと同様、
彼女を密かに埋めるための作業を行った。
『ゲリラたちの遺体を隠す』という奇怪な正式命令を実行するためである。
そうした不健全な政策は『反ゲリラ・キャンペーン』の終わりまで続いた」
昨日本屋立ち寄ったけど、ゲバラ日記の漫画版が出てんのな
>>754 いや立ち読みチラッとしたけど、絵柄は南米風で翻訳が日本人
A4サイズで黄色のカバーだったぞ
>>756 うわ……ビジュアル的にキツッ……………
758 :
名無シネマ@上映中:2009/04/03(金) 17:59:26 ID:s/nqc6Dm
ノリエガの「チェ」DVD借りてきた。
英語版はさすがに引くけど、ノリのチェもなかなかよいよ。
熱く語る表情などは(ここがいいナ)、デルトロよりノリエガの方がチェに似ている。
ただ・・・フィデルはいけてないなぁ。
でも山ん中を行軍(といっても登場人物が数名)のノリエガは
デルトロそっくりw
アルゼンチンのジャーナリストにインタビュ受けるシーンや
リサ・ハワード(米?)のインタビュのシーンも短いが1シーン入ってる。
759 :
名無シネマ@上映中:2009/04/03(金) 18:18:52 ID:s/nqc6Dm
映画出だしあたりは、TV刑事ドラマか?みたな映像だけど、
途中実際の1960年当時のハバナや、革命実像フィルム(モノクロ)が
何度か挿入されていて、これも良い(貴重なフィルムだ)
28歳や39歳ではなかったシーンもいくつかあって
(ノリエガのボリビアの最後のシーンもあり)
違いはいくつかあるけど面白い。
リサ・ハワード、また出てきた。
フィデル役はラウルにも似ているが、ほんと(大根)
・いただけない。
メキシコの妻と娘イルディタも、チェを革命に送り出す場面で出てくるが、
赤ちゃんのイルディタ、よく似ているw
子役ごくろう!って感。
大学での女教師(女兵士)は、アレイダのことかな?
(あとで後半見よう)
チェのパンフ買い忘れたんだけど、どこかで買えるとこないかな
>>756 そうそれだった
761 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 03:51:12 ID:gJvcPkHC
チェ・ゲバラが漫画化されるなら作画は新谷かおるがいいな
762 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 12:58:04 ID:5ZuNjHiW
>>758-759 「チェ」見た。めっちゃイケメンだった。
デルトロ版にない場面が多くて嬉しかった。チェとフィデルの投獄シーンとか。
でもちょっとチェのフィデル賛歌が多すぎな気が………
あとやっぱフィデル役が残念だったwww他のキューバ革命系映画では割とピッタリなのにね。
763 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 20:59:55 ID:3n9kaUd6
>>762 「che」ノリエガ主演・続
フィデルはまるでアル中のごろつきみたく
おどおど、演技うわのそら、セリフ棒読み。ちとイタイ。
(言いすぎかw)
他の配役はけっこういい味出てるのに。。
農民兵やムラート(黒人)も、リアルさがあってよい。
貧乏農民で、無学でさも文字すら全く知らなそうな雰囲気がよく出てたw。
例のアメ車(高級車)盗んだ若者しかるシーンもあるけど、
セリフは最後の「ハバナへはバスか徒歩で行け!」だけ一部同じ。
チェの短気っぽさはノリエガの方が、よく表現出てる感じ。
また喘息シーンもノリのほうが激しいw(こりゃつらいだろうなあ)
764 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 21:04:16 ID:3n9kaUd6
ノリエガ「che」
難と言えば、28歳にはない、チェと母親との会話や、最後も
「お母さん・・会いたいけど・・」はちょっと違う気が。
これだとまるでマザコンゲリラ兵。
ボリビアでのフリア先生との会話シーンなど、39歳にない場面数あって
まだこんな場面(会話)があったのかと、興味深い。
映画の構図は28歳39歳にほぼ同じ感じだけど、
山中ゲリラ戦闘生活で意外に気になってた下世話な話(シモネタw)
トイレはどうしてたんだろうとか
女性との接触は?恋愛は?が
このノリエガの「che」ではちゃんとフツ〜に入れられてるので
妙に納得できる。
765 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 21:06:50 ID:3n9kaUd6
28歳39歳では、内容がタイトで重く、かしこまって見なきゃ
ならないかわり、史実に忠実で信憑性あって
デルトロの演技も重厚なものとなったのだろうけど、
このノリエガの「che」は、寝っころがって深夜にひっそり見る1本かなとw。
またノリエガのチェや農民兵ら登場人物に妙に親近感が湧いたけどね。
766 :
名無シネマ@上映中:2009/04/04(土) 22:29:52 ID:5ZuNjHiW
チェが川で身体を洗ってた姿が印象的。ボロ着て痩せて喘息もちで………
ホント、リアルなチェを見れた気がした。
>>758-759 今自分も見終わりましたよ、ノリエガ版「che」。
>でも山ん中を行軍(といっても登場人物が数名)のノリエガは
デルトロそっくり
最初からしばらくは「・・・全然似てない!」というか、
顔と眼が縦長過ぎて違和感あったけど、
山に入ってからは横顔なんかデルトロそっくりだよね。
>メキシコの妻と娘イルディタ
イルダさんがなかなか良い感じだった。
>大学での女教師(女兵士)は、アレイダのことかな?
チェに話す経歴などを聞いてるとアレイダさんのようだね。
このアレイダさんは違和感あった、全然本人と似てないから。
あと、彼女のタンクトップがやけに真っ白で清潔だったのが気になった。
>>763-765 >例のアメ車(高級車)盗んだ若者しかるシーン
あったねw
あの当事者だったロヘリオ&エンリケのアセベド兄弟やその他の証言によると、
「チェが怒る時は大声で怒鳴るのではなく、辛辣で皮肉な声で、
ゆっくりじわじわと苛めるような感じ」だったらしいから、
ちょっとあの怒り方は直裁過ぎる気も。
>チェと母親との会話や、最後も
>「お母さん・・会いたいけど・・」はちょっと違う気が。
お母さんのセリアとの会話は「モーターサイクル・ダイアリーズ」でも
収録したけど、結局カットされたんだよね。
やっぱりああいうシーンを入れるとベタ過ぎるからではないかな。
「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」の方にちょっとだけ収録されてたけど。
>ボリビアでのフリア先生との会話シーンなど、39歳にない場面数あって
>まだこんな場面(会話)があったのかと、興味深い。
フリア先生は19歳(当時)にしては大人な感じで身奇麗な装いだったけど、
CIAのF・ロドリゲス役も含め、あのあたりのセリフは伝記に忠実なんだなと思った。
>このノリエガの「che」は、寝っころがって深夜にひっそり見る1本かなとw
全体的に「Vシネマ・クオリティー」なんですよね。
低予算製作がはっきり分かるというか、劇場公開できなかったわけがわかった。
実はこれを借りたついでに「チェゲバラ&カストロ」も借りて連続鑑賞したんだけど、
ガエル・ガルシア・ベルナルって・・・美形だ。
マリアの家でのシーンなんて、「モーターサイクル〜」からの続きそのまま。
ガエルの場合、革命以降の姿には違和感感じてしまう。
61年以降を演じるには若すぎ、線が細すぎてチェとは違う印象なんだよね。
特にアップになると目の色の違いが気になる。
>>766 >チェが川で身体を洗ってた姿が印象的。ボロ着て痩せて喘息もちで
下着も汚れて茶色っぽくてボロボロだったよね、すごくリアル。
チェも「替えの下着なんか持って歩くのは新兵だけ」なんて書いてるし、
着たきりのリアルさ。
ゲリラ戦士の体というか、強靭なんだけど無駄な肉が付いてないのはもちろん、
筋肉ですら必要なギリギリの付き方で、野生動物のような感じがよく出ていたと思う。
いかにも「ジムのマシンで鍛えました!」といった感じの体でないところにリアリティを感じた。
770 :
名無シネマ@上映中:2009/04/05(日) 02:43:41 ID:Kg/H+tF1
>>768 >ガエル
そうそう、たしかガエル(メキシコ)も気になる男優だけど、まだ見てない。
たぶんモーターサイクル」は2004公開、「ゲバラ&カストロ」は2002公開で
まだ若い頃の撮影だったから、
今ならガエルも30歳で一児のパパ、
背が低いのがすぐわかるくらい、ちと低すぎの難点はあるけど、
今こそチェ・ゲバラ演じるにはすごく旬な男優かも。。
ガエルには知的な雰囲気もするし。
(両親は左翼で、本人自身も民族解放デモに参加したり、チェ・ゲバラを敬愛している)
といっても、何本もゲバラ映画を乱撮りしても・・てか
一体誰がまた撮るんじゃ、という話になるが。。
アメリカサイドでなく、ラ米諸国(メキシコ)視点のゲバラも撮って欲しいなと思う。
771 :
名無シネマ@上映中:2009/04/05(日) 11:05:57 ID:NWi5sjhN
チェとアレイダさんが、木陰のベンチで寄り添っている写真・・・
2人ともすごく幸せそうな表情してる。カラー写真じゃないのが残念
「チェ」(ノリエガ版)はアレイダとの、先妻と別れるとかの会話が生々しくて、なんかなぁ。
別に事実だからいいけど。
>>771 「わが夫 チェ・ゲバラ」の表紙にもなっている写真だよね。
本当に安らかないい表情のチェが印象的。
アニー・リーボヴィッツが撮影したジョン・レノンとヨーコ・オノの有名な写真を思い出した。
>>772 >アレイダとの、先妻と別れるとかの会話
あれはアルゼンチンから駆けつけたお母さんのセリアさんとチェとの会話じゃなかった?
セリアさんは実際の姿も上品でほっそりした綺麗な人で、
チェがママっ子なのもよくわかるけど、あそこまで仲良しの母と息子だと、
嫁としては若干複雑な心境だろうな。
海外の場合、母子の結びつきはたいがい強いもので、向こうでの標準レベルは
日本ではマザコン認定されるレベルだ。だいたいどこの国でも主要な罵倒語の
中に母親をバカにするものが入っているわけで、母子の結びつきとはそういう
ものなんだ。日本人は過剰反応し過ぎ。
>>770 >まだ見てない。
あ、観なくて正解だと思います。
カネ払って2時間も費やして観た自分の正直な感想です。
英語をしゃべるキューバ革命軍というのはやっぱり・・・
あと話の内容が露骨にヤンキー史観だし。 演技の比較チェックのために借りたけど、
貴人的には時間とお金のムダでした。
こういう作品を観てしまうと、
つくづくレッドフォードやソダーバーグの偉大さを感じます。
ちなみに「モーターサイクル〜」をじっくり観直したのですが、
巻末のR・レッドフォードの素晴らしいメッセージに改めて感動しました。
その言葉の本来の意味で「リベラル」な人だということがよくわかります。
ハリウッドの生んだ偉大な文化人の一人が
「プレ・チェ2部作」ともいうべき「モーターサイクル〜」を製作してくれた幸運に感謝。
アレイダさんは世界中からのたくさんのオファーの中から、
レッドフォードを選んで映画化権を与えたんだけど、本当に人を見る眼があるよね。
776 :
名無シネマ@上映中:2009/04/05(日) 23:14:50 ID:Og1EJYod
>>775 「チェゲバラ&カストロ」そうなんですね。
原題はたしか「Fidle」で、どこかにカストロ主人公と補足説明があったので
あと回しにしてたのです。(借りなくてよかった)
確かに英語バージョンはひきますね。「che」ノリ版も、色の濃いムラートの農民がゲバラ見て
「Oh my God!!」は、なんだかここでアメリカ奴隷解放か?と
錯覚おこしそうでした。
まだノリエガの英語がそう英語らしい発音?に聞こえなかったのが救いかも。
「モーターサイクル」の最後に80歳超えたアルベルト・グラナード本人が
登場しているらしいです。
4日から映画館で配布されてる「限定メモリアル・エンドロールブックレット」(英語・非売品)を入手。
「28歳」が16P、「39歳」が16Pの計32P分。
2部で一冊綴じにしたA4サイズで、厚手の紙でしっかりしたつくり。
「28歳」「39歳」のエンドロールが完全収録されているほかに、
パンフなどにも掲載されていない、初公開写真がたくさんはいっているのにびっくり。
撮影はMary Ellen Markで、撮影中のデルトロの一瞬の表情を捉えた魅力的な写真の数々に思わず見入ってしまう。
あと、「39歳」の地元のエキストラの人たちの個性的な表情も素敵です。
このエンドロールをじっくりと読んで思ったのですが、
「39歳」の主要キャラが「28歳」でもセリフなしで登場していることを改めて確認できました。
たとえば、アレサンドロ・ラミレス大尉(CIAのF・ロドリゲスのコードネーム)は、
「28歳」では白黒の64年のニューヨーク、
チェに抗議する亡命キューバ人団体の中心にツイードのスーツ姿で立ち、
チェをじっと見つめるシーンに2度登場。
(後にボリビアで人生最後の日に対面することになる彼を、このときチェは車の中から無意識に見ていたという描写)
それからベニグノとポンボが「28歳」の「腹話術師」のエピソードの後、隊の集合シーンあたりから、
トゥマとミゲルが市街戦に入ったあたりから、それぞれ画面に登場してくる。
このあたりは史実どおりなのだけど、そうした「28歳」の交錯した時間の流れにバラバラで登場した人物たちが、
「39歳」では1つの物語の流れを構成していくことがわかって面白い。
778 :
名無シネマ@上映中:2009/04/05(日) 23:31:42 ID:CwivwpUt
>>773 アレイダが「奥さんいるんでしょ」みたいなこと言ってチェが「別れるよ」みたいなこと言って抱き合うシーンの事です。
>>778 あ、失礼しました、教えてくれてありがとう。
一度観ただけじゃなかなか覚えきれない(汗)
780 :
名無シネマ@上映中:2009/04/05(日) 23:44:44 ID:Og1EJYod
5日に来日するベネズエラ大統領「チャベス」も
かつてゲバラが1959年に日本に来て貿易交渉したように、
石油輸出と技術輸入の交渉のために来るらしいんだけど、
1999年に軍人から大統領になったチャベスは反米・社会主義(21世紀型社会主義)を
中南米(ベネズエラ)に根付かせようとしている暴れん坊将軍らしいだ。
(余談だけど)
カストロを父と慕い、自ら長期政権に就いたチャベスの伝記
「大統領チャベス」(Hugo Chavez:ウゴチャベス)緑風出版
が3月に新刊としてでたので、図書券入手したら買ってみようと思う。
(隣にゲバラ・リンチのAMERCA放浪書簡集があった。これも目星)
>>776 (控えめな小さな声で・・・)
>>721-725 の例の件なのですが・・・
実はあれから非常にものすごく気になりまして、
「39歳」の最後の兵士との感動的な会話の内容にも関係してくることなので、納得するまで調べたいと思いました。
で、結局のところ「根拠とされる文献の記述を自分で読んで判断する」のが一番間違いないと思い、
「その文献」を探し当て、アメリカから取り寄せました。
今夜届きまして、今該当箇所を訳していますが、大変興味深い内容です。
数ページに渡る記述でデリケートな問題もはらんでいるので、慎重に訳したいと思いますが、
明日の夜には内容を紹介できると思います。
(もちろん節度を持ってやります)
776 さんもあれから気にしているのではないかと思いまして。
(情報提供は776さんですよね?間違っていたら大変申し訳ありません!)
782 :
名無シネマ@上映中:2009/04/06(月) 00:49:56 ID:Upz2EVZV
776(721-725)はい、上げたの私です。
>「39歳」の最後の兵士との感動的な会話の内容にも関係してくることなので
映画では兵士に家族構成(独身か既婚か)を聞き返され、チェが答えるシーンですよね。
一瞬女3人が娘3人とはすぐ結びつかず、正直私もちょっとだけひっかかっていました。
あの725系図は、28歳が公開された頃に見つけ、(その時は一番下に気付かず)
アレイダの娘や息子の数4人と、ほぼ年子であるのに驚き、
ただその中でも娘アレイダとカミロは(日本式学年では)2年違いになるなぁ
と思い、こないだもう一度見直したら、Omar Pérez López という人物見つけたのです。
>その文献」をアメリカから取り寄せました。
すごいですね。また取寄せできたのですね。
紹介して頂けるのですね、すごく楽しみです。(緊張します)
>>782 お待たせしました。
かなりの長文なので分けます。
(要約しようと思ったのですが、誤解を生じさせないために、やはり全部載せます)
拙い訳ですが、なんとか読めるものにしたつもりです。
※部分は本文の脚注です。
引用した本は「Companero the life and death of che Guevara」
1997年刊 Jorge G . Castaneda 著 です。
「経済政策における失敗とソ連に対するキューバの協力関係という点を除いても、
他のより個人的要因が彼が(キューバを)去らざるを得ないように仕向けていたのである」
「1964年3月19日、リリア・ローザ・ペレス という女性がハバナで彼の息子を産んだ」
「(他にもいるという一部の証言はあるが)、この子はチェが今まで認知している唯一の非嫡出子であった」
「リリア・ローザはハバナ出身の魅力的な美女で、1958年、30歳の時にサンタクララでチェと初めて出会い、
その後ラ・カバーニャで再会した」
「1996年の段階では、彼女は毎年恒例の1月2日の要塞占領記念式典に元気に出席した」
「血は争えないのか、オマール・ペレス(Omar Pérez)は反体制派の詩人兼翻訳者である」
「彼は体制に反対して兵役を拒否したため、彼の父が設立した労働キャンプの1つで服役したこともある、
反体制派の詩人兼翻訳家である」
「彼の名のオマール(Omar)は有名な詩集『ルバイヤート』の著者である、
(11世紀ペルシャの詩人の)ウマル・ハイヤーム(Omar Khayyam)の名をとって命名されたが、
この「ルバイヤート」はリリア・ローザにチェからもらった本なのである」
※リリア・ローザは、1996年11月2日付けの著者への手紙の中で、
彼女がチェと出会った時の状況や事情と同様、
彼女の息子の名前の由来を(著者に)丁寧に教えてくれた。
「彼は父のチェ譲りの目と眉と微笑みを持っているのだが、
喜びを感じる僅かな機会を見出すたびに彼の表情は輝くのだ、チェがまさしくそうだったように」
「彼は自分の出自について口を閉ざしているが、彼のストレートな長い黒髪や眉の上の隆起、
そしてなにより悲しげな、ミステリアスな表情を持ち、
彼のしぐさや外見、そして寡黙さも彼の「祖先」を彷彿とさせる」
>>783 の続き
「80年代の終わりごろのある日、
リリアローザは大量の本を持って、チェの長女のイルダ・ゲバラ・ガデア(イルディータ)の友人の家に現れた」
「それらの本はゲバラの著作やその他の著者の本も含め、そのページもチェの手書きの書き込みでいっぱいだった」
「リリアはこうして『コマンダンテ・ゲバラ』と彼女との過去の『関係』を告白し、オマールを紹介した」
「そしてオマールはチェの長女の親友となったのである」
「イルディータはその頃既にガンとアルコール依存症、そしてうつ病に苦しめられていたが、
後者(うつ病)は、イルディータがチェの正式な未亡人と子供たち(アレイダとその子供たちのこと)からの排斥に、
常に苦しみ続けてきたこともその一因であった」
「1995年の8月に彼女が世を去るまで、
彼女とオマールは彼らの父親から受け継いだとりわけ貴重な資質
(反体制、個人主義、公集団からの疎外)を分かち合うのである」
「イルディータはオマールが彼女の弟であることに何の疑いも持たず、自分の弟として彼を遇し、
彼女の子供たちにも彼のことを(自分たちの叔父として見るように)頼んだ」
「オマールの話はチェの他の非嫡出子の存在を憶測させ、キューバではよく知られた話だが、」
※80年代の間の調査だけでも、特定の名前(Mirko)が一人出ている
「オマールのケースは決定的な根拠がある点で(そうした憶測とは)違う」
「チェのメキシコ人の孫のカネク・サンチェス・ゲバラが
著者との対話(ハバナとメキシコでの個人的な会話とテープに録音されたインタビュー)の中で、
彼の母のイルディータがオマールを自分に引き合わせ、彼女はオマールを自分の家族として愛していたと語った」
「オマールについての多くのレポートや、彼とチェとの物理的類似点やチェの長女の話、
これらすべては彼の『生得権』が真実だと証明している」
※リリア・ローザは1996年11月2日付けの著者への手紙の中で、
「決してこの話を自分から暴露することはしないと心に誓っている」旨を書いている。
>>784 の続き
「チェが1964年に彼の息子の誕生を知ったかどうかは不明であるが、
いずれにせよ、この状況が彼にとって容易ならざるものであったことは間違いない」
「彼は、原理原則・規範の問題として、いつも彼の同僚たちのお盛んな情事に反対していたし、
熱帯の気候のようにパワフルでエロティックな誘惑を避けるのに成功していた」
「しかし、それ以前ではないにせよ、1963年中頃に何かが起こり、
キューバでの彼の不安定な立場をさらにいっそう強める方向に向かったのである」
786 :
名無シネマ@上映中:2009/04/07(火) 01:18:37 ID:Ope7nBz6
>>783-785 貴重な資料ありがとうございます。。Omarがイルディタに家族として認識されてたんですね。
(どうりでwikにも掲載あるはずだ)
>チェが1964年に彼の息子の誕生を知ったかどうかは不明であるが、
うーん。。すごく微妙な感じですよね。知っておれば最後の手紙書くだろうし。
また会っておれば妊娠時期も知ってただろうし。
>チェの他の非嫡出子の存在を憶測させ、特定の名前(Mirko)が一人出ている。
この想像したくない?予想は私も持ってました。。
>原理原則・規範の問題として、いつも彼の同僚たちのお盛んな情事に反対していたし、
パワフルでエロティックな誘惑を避けるのに成功していた」
・・のはずですよね。。コンゴでもカビラ兵士を”酒と女とを欲しがる”堕落者呼ばわり
してたチェが。(あ、キューバ出たあとか)
イルディタがなんだかんだ言ってもやはり先妻の子として否められていたのは
現実にあったのですね。、チェは気づいていたのだろうか?どう感じていたのだろうか。
アレイダあての手紙に(イルディタ含め)5人の子の面倒を見てくれとあったので、
随分無神経で勝手な注文だなとは思ったのだけれど。
決定的にキューバから姿消す要因となったアルジェリア演説は1965年3月
1962年キューバ危機で米ソに振り回され、ミサイル勝手にソ連が撤収した時期と
その年初めに米のキューバ経済貿易停止とかされてるし。。
787 :
名無シネマ@上映中:2009/04/07(火) 01:27:14 ID:Ope7nBz6
もひとつ疑問があるのは、
アレイダ本妻家族らは、Omarの存在を、いつ、どこでどうやって
知りえたのだろうか?先妻の娘、イルディタの存在よりも
Omarの存在の方が、むしろショッキングだと思うのです。。
(アレイダが3人目出産子育てに追われている際に、Omarの事は知りえたのだろうか?
チェが無神経にも、もう一人いるんだよとか話してただろうか?
またはリリア・ローザという女性の影にもアレイダは気づいていただろうか?)
追求すると、すごく気になりますね、こういった話題は特に。
>>786 >>785 にはもう少し続きがありました。
こちらもなかなか考えさせるエピソードなので訳しておきます。
そういうわけで、工業省における彼のより中庸で柔軟な態度は、
メサという名の工業省の役人(玩具製作所の監督)のケースにおいて明白となった。
子持ちの既婚男性であるメサは彼の秘書と恋仲になり、
彼女といかがわしいことをやっているところを見つかってしまった。
この件は1964年7月11日(オマールの誕生から4ヵ月後である)にチェに報告された。
以下がこの件に関するチェの返答である。
「人間関係においては、男はいつも一人の女性と一緒に生活を共にしなければいけないわけではない」
「私にはどうしてこのことについてこんなに議論が必要なのかわからない、というのは、
私が思うにこれは論理的に考えるべき事例で、誰にでも起こり得ることだ。
そしてわれわれは処罰が行き過ぎでないかどうか、よく考えてみるべきだ。
もちろん「何かの行為」が起こったのとしたら、それは女性が自分の意思でそうしたからなんだけれど、
(もし女性の意思でなければ深刻な犯罪だが)
でもこの場合は、(そうした行為は)女性の同意無しでは起こりえない。
われわれはこうした問題に極端に厳しく臨むべきではない。
このエリア(工業省)における社会主義者の神聖度の度合いもまたそうだ。
すべての人が分別を持って対処しないと、最初に石を投げる人を見なければならないことになる。
(※「石を投げる人」→ヨハネの福音書の「罪を犯したことのない者が、まずこの女に石を投げなさい」からの引用でしょうね)
われわれは常に行き過ぎた行動を取らないようにしなければならない。
特にこれは政府の問題でも公の問題でもないのだし、
ごく自然で普通の出来事がたまたま起こっただけなんだから、
救う余地のある家庭生活を(行き過ぎた処罰で)破壊するのはやり過ぎだ」
>>783-784 の誤字、脱字の訂正
>>783 の訂正
・その後ラ・カバーニャで再会した→その後ラ・カバーニャで1959年に再会した
・リリア・ローザにチェからもらった本→・リリア・ローザがチェからもらった本
>>784 の訂正
・そのページもチェの手書きの→どのページもチェの手書きの
>>780 チェの娘アレイダがチャベスをインタビューした本を読んだが
いろいろと面白い人物なのは間違いないね。
ベネズエラに着いたばかりのアレイダに「あなた(の父)はずっとこの国にいますよ」
と言ったエピソードはなかなかいい話。
一編の映画からここまで深く勉強するか?
うーむ、おまいら凄すぎ。感服した。
正直、ゲバラとだったら一回でもいいからHしてみたい!!
ここにいる女はみんなそう思ってるはず。さすがイケメン。
793 :
名無シネマ@上映中:2009/04/07(火) 20:36:07 ID:XME43rwH
↑男です。
794 :
名無シネマ@上映中:2009/04/07(火) 20:43:38 ID:FN2GZicQ
>>788 >私にはどうしてこのことについてこんなに議論が必要なのかわからない
うん、チェなら人の気持ち・女ごころはわからんだろうなぁ。。
モラルというものが、ちょっと違うよね。カトリックでないせいか、
一生一人の人と添い遂げるなんて文言は、チェには圏外の言葉だろうな。
いっそアッフリカの原住民族みたく、一人の酋長奥さん多妻、子沢山なら
納得もいくけど。
キューバでは結婚離婚の制約とかモラルはどうなってるのでしょうかね。
カストロ自身も、学生結婚した妻以外に、愛人と娘がいたし、
メキシコで投獄中に妻と愛人への書簡(手紙)を中身入れ間違えて、相方の存在がばれ
離婚された(それ事実かどうか不明確)らしい。
カストロならなんとなく、愛人持ちもふさわしい?けど、
愛人の娘は反カストロ派でカストロを独裁者と呼びアメリカへ亡命、
その娘(といってもすでにババ、痩せ型美貌のなごり)をテーマにした映画が製作されるという
うわさが去年あったようです。
795 :
名無シネマ@上映中:2009/04/07(火) 20:58:10 ID:FN2GZicQ
>われわれは常に行き過ぎた行動を取らないようにしなければならない。
>救う余地のある家庭生活を(行き過ぎた処罰で)破壊するのはやり過ぎだ。
うーん、私にはチェの乱恋愛行為の方が行き過ぎてるように思えるのだが。。
女性や子供らが、不幸な気持ちにならないのならいいのだけれど、
片親であることに子供が差別偏見受けたり、女性の感性を踏みにじられたり
してるのなら、チェも自身を省みることはなかったのだろうか。。
ラテン人だから、そこは随分と意識が違うのだろうか?
やっぱ、ラテン系は日本人の感覚とは大いに違うと思う
あんないい男で革命家だったらもてて当然だし
女性の方も寛大なんじゃないかな
>>786 >Omarがイルディタに家族として認識されてたんですね
そうなんです。私もこのイルディータとオマールの絆についての部分を読んで、
とても感動し、温かい気持ちになりました。
イルディータについては以前、
>>513 >>516 >>522 >>526 あたりで詳しく書いたのですが、
今回訳していてとても辛かったのが、「alcoholism」「depression」「ostracism」といった、
イルディータとアレイダ親子のチェの死後に生じた複雑な葛藤を示唆する一文でした。
ファミリアを大切にするラテン人であるイルディータの孤独な後半生が痛ましくて・・・
あんなにもチェに愛された彼の「特別な娘」だったのに・・・
パコ・イグナシオ・タイボの「チェ・ゲバラ伝」(下)の64年8月の頃の記述に、
「イルディータはよく仕事に一緒についてきた。チェは本の山の中に彼女を座らせ、読みなさいと言った。
執務室の床に横になり、彼女に背中をマッサージするように頼むこともあった」とあるけど、
彼女は「知らない、新しい弟」がいることをまだ知らないのですよね。
チェは本を読む愛娘を見て、その時何を思ったでしょうかね。
>>797 の続き
74年にお母さんのイルダがガンで亡くなった後、キューバで彼女は天涯孤独になってしまったんですよね。
その後の彼女の人生は
>>522 で触れたとおりだけど、
チェの死後もカストロの庇護を配慮を十分に受けられた「主流派」のアレイダの子供たちと、
「非主流派」のイルディータやオマールたちの境遇の差はやはり感じます。
(もちろんアレイダのカストロに対する複雑な感情はあるにしても、
子供たちのことを考えればカストロの援助受け入れは必要不可欠だったのですが)
「排斥」と訳したのですが、原文のostracism(オストラシズム)は、
〜紀元前5世紀、古代ギリシアで行われた僭主(せんしゅ)出現防止のための市民投票。
僭主の可能性のある者の名を陶片(オストラコン)に書いて投票したためこの名がある。
票が一定数に達すると、指名された者は10年間追放された。陶片追放。(〜大辞林より〜)です。
アレイダたちの「体制的」な生き方からすれば、イルディータの「反体制的」な生き方は、
オストラシズム、つまり「村八分」で対処するしかなかったのかもしれませんが。
複雑な事情があるのでしょうし、決して誰かを批判する気はないのですが、
イルディータの患っていた複数の病名を知ったとき、胸が詰まる思いでした。
>>787 >アレイダ本妻家族らは、Omarの存在を、いつ、どこでどうやって 知りえたのだろうか?
アレイダたちが知ったのは、チェの死後の「外部からの情報」からのようです。
母親のリリア・ローザの存在については、チェのごく親しい友人たちは早くから知っていたようです。
数少ない本当の親友の一人のO・フェルナンデスは59年の6月から9月の外遊の時のホテルの部屋で、
「家族のこと、男としての悩み事や心配事をいろいろと打ち明けられ、朝まで2人で語り明かした」
「内容は非常にプライベートなことなので、決して外部には出せない。男同士の秘密だ。墓場まで持っていく秘密だ」
と取材に答えていますが、おそらくこの件についての「打ち明け」に間違いないでしょう。
ただ、オマールの件については当時は本当にごく僅かの人しか知らない「極秘事項」だったようですね。
>>787 >アレイダが3人目出産子育てに追われている際に、Omarの事は知りえたのだろうか?
>リリア・ローザという女性の影にもアレイダは気づいていただろうか?
リリア・ローザとはサンタクララで58年に出会ったということですが、
アレイダに出会ったのが58年の11月、サンタ・クララにへの総攻撃が始まったのが12月29日だから、
ほぼ同時期にチェはこの2人の女性と出会っていることになります。
で、年明けの59年1月2日、ハバナへ向かう車の中でチェはアレイダに愛を告白し、
その半年後にチェはイルダと離婚、6月2日にアレイダと再婚する。
その同じ59年にチェはリリア・ローザと、アレイダと結婚式を挙げたラ・カバーニャで再会してる・・
さらに事実を挙げると、
オマールが生まれた64年3月19日から約280日〜300日さかのぼった時期が、
リリア・ローザの妊娠のはじまりなんだけど、
その時期である63年6月ごろの家族事情といえば・・・6月14日に三女のセリアが生まれているのですよ。
・・・うーん・・・なんともいえない気持ちになります。
ただ、ご存知でしょうが、
アレイダはチェの死から8ヶ月後にでチリ人のビジネスマンと再婚し、チェと暮らした47番地の家を出て、
高級住宅地のミラマール地区に引っ越しています。
知ったのがチェの死後かなり時間が経ってからだとしたら、チョックも多少軽減されていたかも知れませんが、
でもやはり面白い話ではないことは確かで、
アレイダがチェのことを語るのに長い時を要したのも、こういう事情を知るとよく理解できます。
801 :
名無シネマ@上映中:2009/04/08(水) 00:35:40 ID:pxyCYiZL
>アレイダはチェの死から8ヶ月後にでチリ人のビジネスマンと再婚し
@@;うかつにも、・・存じませんでした。。
さすがラテン女性。 まぁ、結婚期間中もチェが外国へではらう不在期間が
多かったとは言え、死後8ヶ月で?再婚とは。。
>59年の6月から9月の外遊の時のホテル
日本にも来た時期ですよね、7月あたりは
通産相と会談したり、貿易交渉試みたり。
でもその年の6月3日にアレイダと結婚したばかりで新婚さんの
ゲバラは何を悩み抱え込んでいたのだろうか?。
(娘イルディータへの想いやリリアへの・・・?)
個人的には、日本と本気勝負の貿易交渉終えた後
麻布のプリンスホテルで男同士の打ち明け話・・・って言う図は
想像したくないなぁ。。
その前に訪問した"ゆるんだ風土"のインドで、つい打ち明けた悩み
であってほしいのだけど。
リリア・ローザがチェと出会った時の状況や、その後の2人の具体的関係については、
著者のカスタニューダ氏(彼は北米やメキシコで活躍する評論家・大学教授で著名なチェの研究家でもある)に、
彼女が96年11月2日付けで渡した「告白レポート」とでもいうべき長文の手紙の詳細が明らかにされていないため、
(おそらく手紙の内容の公開条件についてはいろいろな取り決めがされているのでしょう)
現時点ではほとんど具体的なことがわからず残念ですが、
リリアがチェと同年の生まれで、出会いの時は既に30歳であり、その後の「関係」が長期に渡ることを考えると、
一時的な遊びやアバンチュールではなかったのは確かです。
チェが彼女にプレゼントした詩集が、ネルーダでもロルカでもフェリペでもボードレールでもなく、
「ルバイヤート」だったことも、とても興味深いと思います。
リリアがチェからのもらった詩集の作者名を、チェの息子の名としたのは、
「過去を思わず未来を怖れず、ただ『この一瞬を愉しめ』と哲学的刹那主義を強調し、
生きることの嘆きや懐疑、苦悶、希望、憧れを平明な言葉・流麗な文体で歌った四行詩の数々」(岩波解説より)
である、この偉大なペルシャの美しい詩集をリリア自身が愛していたからでしょう。
リリアがイルディータに見せたチェの遺品が「書き込みだらけのたくさんの本」だったのは、
とても象徴的なエピソードですよね。
それらをチェが彼女の家で読み、本の内容について彼女とあれこれと話し、
さまざまな書き込みをしている様子が眼に浮かぶようです。
たぶんリリアは美貌だけでなく、知的な魅力や豊かな感受性でチェを魅了していたのではないかな。
オマールはチェの遺していった大量の遺品の本と共に育ったのでしょうね。
チェと本のエピソードはたくさんあるけど、
イルディータとオマールの絆のきっかけになったのが、
2人の父が残した本だったということに胸が熱くなりました。
>>801 >死後8ヶ月で?再婚とは。。
この記述は「1997年10月8日〜チェゲバラ 死の残照」の297Pの記載です。
私も「誤植ではないか?」と目を疑いましたwが、この本は日本語のチェ関連の本の中では最も良書だと思いますし、
恵谷氏の緻密な取材の結果の記述でしょう。
「チェが死んで8ヵ月後に、アレイダはチリ人のビジネスマンと再婚した。そして47番地の家を出て、
かつての高級住宅街であるミラマール地区に引っ越した」とあるんです。
アレイダは90年代後半までメディアに一切露出せず、
自分のプライバシーを徹底的に守ってきた人で、こうした情報は極端に少ないんです。
「チェ2部作」の考証責任者でもある、ジョン・リー・アンダーソン著
「Che Guevara A revolutionary life」の751Pの記述でも、
(アレイダ側に遠慮してか)「数字」についての記述はありませんが、他の記載はまったく同じです。
ちなみにその「ヌエボ・ペダート地区47番街772番地のチェの旧宅」は、
現在アレイダが所長を務めるチェ・ゲバラ研究センターとなっています。
再婚の件は本人は「わが夫 チェ・ゲバラ」の中でも302Pで一言だけ触れています。
その「再婚」についての詳細は一切不明ですが、
4人の幼い子供を抱えた30歳代の女性としては、きわめて現実的な選択だったのではないでしょうか。
これで彼女の名前が「アレイダ・マルチ・ゲバラ」ではなく、
「アレイダ・マルチ(本名 アレイダ・マルチ・デ・ラ・トーレ)」で表記される理由、
チェ関連の式典や公式会見などで挨拶する「家族代表」がアレイダではなく、
娘のアレイディータか息子のカミロなのがわかりました。
法的には彼女はチェの「元妻」なのです。
彼女はチェが処刑直前にF・ロドリゲスに託したという遺言
「妻には再婚して幸せになるように言って欲しい」
を忠実に守ったということでしょう。
だったでしょうね。
>>801 >新婚さんのゲバラは何を悩み抱え込んでいたのだろうか?
アレイダがこの旅に同行したがり、カストロも勧めたのにきっぱり拒否していますしね。
私もはじめこのエピソードを読んだとき、「公私混同を拒否するチェの姿勢の表れ」と思ったのですが・・・
リリアの件を「抱え込んでいた」のでは「悩み」も深かったでしょう。(自業自得だけど)
>その前に訪問した"ゆるんだ風土"のインドで、つい打ち明けた悩み であってほしいのだけど。
アラブ連合訪問時のことだそうです。
相談する方も、相談される方も、大変悩む夜だったでしょう。
805 :
名無シネマ@上映中:2009/04/08(水) 23:27:56 ID:RI5SQ91i
>>804 >アラブ連合訪問時
では訪日よりインドより前の6月のカイロ〜あたりでしょうか。。
まさに新婚時期ですよね。
>>803 >F・ロドリゲスに託したという遺言「妻には再婚して幸せになるように言って欲しい」
これには疑いがあるようです。ロドリゲスの捏造とも言われています。
チェの日記はキューバのカストロに送られる前に、CIAによって百部ほどコピーが
とられており、CIA側で手を加えられたと思われる点がいくつかあるようです。
(キューバ版にはない点)
その中に タニアが愛人でかつソ連のスパイだったとか
アレイダに再婚勧めるよう伝言を依頼したとかがそれです。
ロドリゲスは亡命キューバ人ですが、プラヤ・ヒロン(豚湾)侵略にも
関わっていた諜報工作専門員でもあり、ロドリゲスが偽証し、
CIAが偽装日記として(チェのイメージダウンを狙って)流そうとしたという図です。
>>805 >疑いがあるようです。ロドリゲスの捏造とも言われています。
最後にどのようなことを語ったかという点については、
フリアさんをはじめたくさんの情報が錯綜していますよね。
(もちろん録音していたわけではないし、記憶から思い起こすしかないからしかたないのですが)
結局、私たちが最も知りたい「イゲラ村での最後の18時間」については、
敵意ある証言に頼るしかないのが辛いところです。
「しかもそれらは、多くの場合、事実をゆがめたい、嘘の話をでっち上げたいとう意図が画されている。
今日知られていることは、長い年月の間に少しずつ表に表れてきたものであり、
ジャーナリズムの執拗さと、言い訳のための遠い昔の回想の結果である」
「敗北にもいろいろあるが、このときゲバラは神もペンも持たない男となった。
まったく武器をもがれた人間となった」
(タイボ「チェ・ゲバラ伝(下)」より)ということですね。
生涯一番必要とした時間に彼のある意味一番強力な武器である
「紙とペンとカメラ」を奪われていたんだから、
それが彼にとっても後世の私たちにとっても大きな悲劇だと痛感します。
>>803 にちょっと補足ですが、
>Che Guevara A revolutionary life」の751Pの記述
「アレイダの移転先はアルベルト・グラナード(「モーターサイクル」時代からの親友)の家から通りを下ったところにあり、
そこは「チェのお父さんの未亡人の住まいと通りを隔ててすぐのところだった」
とあって、
「チェのお父さんの未亡人?セリアさんではなくて?」と一瞬思ったんだけど、
年表で調べてみると1947年にチェのご両親は法的には離婚しているんですね。
(その後もおたがい近くに住んでいて、子供たちのことでは一緒に行動していたようだけど)
そういえばお母さんのセリアさんの名前の記載は「セリア・デ・ラ・セルナ」だし。、
お父さんのゲバラ・リンチは87年にハバナで亡くなっているし、
ハバナの「お父さんの未亡人の住まい」というのは、2番目の奥様のアナ・マリア・エラのことだと納得しました。
808 :
名無シネマ@上映中:2009/04/09(木) 00:18:41 ID:+67Ndhst
>>786 >うーん。。すごく微妙な感じですよね。知っておれば最後の手紙書くだろうし。
> また会っておれば妊娠時期も知ってただろうし。
1964年3月19日のオマールが生まれた日には、
チェは国連貿易開発会議出席のためジュネーブに滞在していたため、国内にはいませんでしたが、
チェがオマールの存在を「would ever acknowledge」していたことは間違いないと思われます。
63年後半から64年前半は多忙とはいえ、国内にいる時間も多かったし。
(ちなみに64年2月20日付けでチェはマリア・ロサリオ・ゲバラ・デ・カサブランカてのあの有名な手紙、
『世界で不正が行われるたびに怒りで身を震わせるのであれば、われわれは同志で親戚だ』を書いています)
その後のリリアたちとの交流については「96年11月2日付け手紙」が未公開の状態ではなにも分かりませんが、
筆まめなチェとリリアの間には多くの手紙のやりとりがあったらしいことがほのめかされているし、
私はキューバを去る際にチェが彼らにも「別れの手紙」を書いていると信じているんです。
リリアとオマールを無視したり見捨てるようなチェではないと信じているんです。
いずれふさわしい時期(チェの生誕100周年とか?)に公開されるような気がするんですよね。
「別れの手紙」といえば、
「1966年 ボリビアのどこか」から子供たちに出した最後の手紙は、
アレイダの4人の子供たちに宛てたものだけど、
最後に「追伸 イルディータにもゾウさんのキスを送って、じきにパパから手紙が届くだろうけど、
今は忙しいと伝えておくれ」とあるのが印象的。
子供たちへの最後の言葉はイルディータに宛てられたものなんですよね。
でも「じきにパパから手紙が届く」ことはなかった。
イルディータは心待ちにしていたでしょうが・・・
その後「ボリビア日記」を読み、父親の置かれた苛酷な状況を知り、
手紙がこなかった理由を納得しただろうけど。
リリアさんがうらやましいです
チェの子供ならシングルマザーでもいいからほしいな
811 :
名無シネマ@上映中:2009/04/10(金) 01:03:44 ID:3eFS1Wgu
>>784 私もちょっとだけ探してみました。(米の某サイト:ゴシップ談)
Omar Pérez は自身が20代の80'後半(母リリアが大量の本を持ってイルディタの友人宅を訪れる)
頃までは、父親のことは何も知らなかったとされてます。(本当かな)
今はウィキにも載ってるし、ネットがメジャーな情報手段になる前でも
2003年にキューバ系アメリカ作家の"Ana Menéndez"(アナ・メネンデス?)
が書いたベストセラー≪小説≫である『Loving Che』において、
(フィクション?のはずですが)父親母親不明の若い女性主人公が自分のルーツを
探しにマイアミからキューバへ渡り、母親を探し当て、次に父親は・・・
のさも事実かのように作られた話に、世間が飛びつき、ベストセラーとなる一方で
また問題視された作品のようです。しかもタイトルが「Loving Che」、
カバーもチェ・ゲバラの写真が使われていたようです。(まさに暴露本みたいですね)
最終的にはAnaは実在人物である母親のリリア・ペレスの名を明らかにしたようですが、
その息子の名は伏せていたようです。
そのもっと前(ゲバラ生存中)も、オマールがチェの息子だと言うことが
世間に知られていた(どうやって、知ったのか?誰から知ったのか?)
理由に、チェ・ゲバラがOmar出産直後から、息子(regular child)として認知し
リリアに養育費として援助金を送っていた、からだとか。@@ナルホドネ
812 :
名無シネマ@上映中:2009/04/10(金) 01:22:26 ID:3eFS1Wgu
Omar自身、父親の事を何も知らない20代の頃は、ジャーナリストとして
また詩を好むアーチスト、作家として働き、皮肉にも、その仕事内容
(作家としてかjournalistかわかりません)からキューバで反政府的な危険分子とみなされ、
とある裁判に呼び出されます。
そこでOmarはジャーナリストとしての仕事を剥奪され、キューバの片田舎で農作業をするよう
判決を言い渡されるのですが、裁判官はOmarを椅子に座らせ、
「君の行いは、君の父親が聞いたら悲しむことであろう。
君の父は、革命が人々にとって意味のあるものとして、息子の君に
尊重すべきものであって欲しいのだよ」と、告知しています。
その後、(農作業が何年だったかはわかりませんが)Omarはキューバを
離れアメリカへ渡っています。(他にも滞在国があるようです)
813 :
名無シネマ@上映中:2009/04/10(金) 02:34:36 ID:3eFS1Wgu
最近ではOmarは「ZEN」(禅)の著作家として有名のようです。
che = 禅 = Omar の図が見えます。
cheが生存中は禅にも興味があったとされ、またOmarの
禅についての著作物も翻訳されており、ZENについてOmarは、
「キューバにZEN dojo(禅道場)が初めて出来たのが1996年、
キューバに禅(Zen Buddhism)の訪れたことは、1959年のキューバ革命と
同じくらい重要な事だと思う」 ととある雑誌で2007に対談しています。
814 :
名無シネマ@上映中:2009/04/10(金) 16:57:11 ID:S4LE/nvR
みんなマニアックだねえ・・・・・。詳しいよ。語りすぎだよ。
本人同様、この映画も祭り上げられるんだろうなぁ・・・。
みんなでこのエネルギーを今の日本社会の状況に向けられたら最高だよな。
(あ、映画は面白かったです。)
>>811-813 非常に興味深い情報を詳しくあげていただき、ありがとうございます!
紙媒体ではなかなか語りにくい、伝わりにくい話ですから。
つくづくネット時代の威力を痛感します。
星になったチェ(天国のとか地下に眠るとかいうより、この表現の方が個人的に好き)も、
ちょっと苦笑してたりしてw
>「Loving Che」
>カバーもチェ・ゲバラの写真が使われていたようです
うぎゃ〜、これはまたすごい話ですね。
http://www.amazon.com/Loving-Che-Ana-Menendez/dp/0871139081 これのようですが。確かに表紙は・・・
オーディオCDとかも出てる・・・
ペーパーブックの方を早速注文入れました。
届いたら早速読んで、内容の訳をあげてみましょうかね。
>そのもっと前(ゲバラ生存中)も、オマールがチェの息子だと言うことが
世間に知られていた(どうやって、知ったのか?誰から知ったのか?)
理由に、チェ・ゲバラがOmar出産直後から、息子(regular child)として認知し
リリアに養育費として援助金を送っていた、からだとか。@@ナルホドネ
世間の情報は早いですからね・・・チェや周囲が極秘にしていても。
子育てで多忙な上に妊娠中であることが多かったアレイダの耳に入らないように、
近い人たちは気遣いが大変だったでしょうね。
でも、ちゃんと養育費を払って面倒をみていたと分かってとても安心したというか、ホッとしました。
認知していたのだから当然だけど。
>>811-813 >キューバで反政府的な危険分子とみなされ、 とある裁判に呼び出されます。
ジャーナリストとしての活動で、キューバ政府の「海外派兵」に対して批判的な立場を表明し、
義務兵役を拒否したことが関係しているようです。
>キューバの片田舎で農作業をするよう
チェが作ったグアナアカビーベスの「間違いを起こしたものを送る」労働キャンプ(labor camp)での制裁労働のことでしょうね。
エンリケ・アセベドが言うところの「シャツ無し隊」のようなものですが、
lobor camp は「強制収容所」と訳されることがありますが、
タイボの本によると、「この場合は見張りもいないし、ほとんどが武器を所持しているし、監獄ではない」
「期間は数週間から数ヶ月」「制裁によって一時的に停職となるが、キャンプから戻れば、また元の職場に復帰できる」
そうですが、オマールは復帰せず、国外に出た(つまり事実上亡命した)ということでしょうか。
ちなみに昨日アンダーソンの本を読んでいてイルディータとその息子たちも「反政府的な危険分子」とみなされ、
(イルディータたちってまさしく「ビートニク」だしね)
それがアレイダたちからの「オストラシズム」に繋がったことがわかり、心が痛みました。
>che = 禅 = Omar の図が見えます。
「ルバイヤート」の件もそうだけど、
チェの東洋思想での興味とのつながりはとても面白いですね。
チェの思想的な面というと、政治的な面だけがクローズアップされるけど、
彼の書いた文芸批評とか読むと、知的フィールドの範囲が広いことに気づくし。
いろいろ調べ甲斐がありそうななテーマですね。
ホントどんどん広がるというか、興味が尽きないです。
ホント、ここ来ると勉強になる
みんな凄いな
>>816 であげたアンダーソンの本の訳(752P)です。
「彼女はキューバで最も主要な文化施設である「アメリカの家」で、学芸員として働き、
そこで彼女の崇拝する父の著作物の目録の編集を始めた」
「キューバ革命に忠誠を誓いながらも、
その短所や欠点について彼女なりの考えを遠慮なく述べたために、
イルディータは彼女の見解や個人的思想について反体制的であるという非難を受けた」
「彼女のティーンエイジャーの息子でヘビーメタル・ロックンローラーであったカネクが、
海外メディアに対してカストロ政権への批判を表明したことで、
イルディータ一家は轟々たる非難にさらされることになった」
「1995年にイルディータは彼女の父が殺された年齢と同じ39歳で、
ガンのためこの世を去った」
「フィデルとラウルのカストロ兄弟は、弔問には訪れなかったが、大きな花輪を贈った。
葬儀は広大なコロン霊園で行われ、彼女は革命軍兵士廟に埋葬されたが、
これについて特に何も言う者はなかった」
政治体制がどうであれ、ビートニクであることは「反体制」であることを考えると、
イルディータの人生はとても複雑で、
かつ彼の父親の本質とも深いところで繋がっていると思う。
「チェ・ゲバラ 情熱の人生」の211Pに、
有名な半裸でベッドでマテ茶を飲む写真の横に、
ビートニクを代表する詩人アレン・ギンズバークの官能的な詩「チェ・ゲバラに捧げる哀歌」が掲載されていて、
チェの写真と・アレン・ギンズバーグの詩という、
一見正反対な2人のコラボが、素晴らしくピッタリなのに驚くのと共通しているというか。
こうしてみるとイルディータの人生こそ、小説にふさわしいような気がしますね。
>>816 から続けるけれど、
オマールの件をいろいろくわしく知ると
「39歳〜」の最後の、
イゲラ村でのエドゥアルド・ウェルタ少尉との会話のことをどうしても考えてしまうんです。
(エンドロールのクレジットでは『Eduardo』とだけなっているけど)
チェの監視任務についていたウェルタ少尉は当時22歳で独身、
「チェからキューバについて、カストロについて、キューバ革命について、
チェの妻や子供たちについて、さまざまな話を聞いた。
その内容とチェの個性に感銘を受けたウェルタ少尉に対し、
チェは『両手の縄を解いてくれないか』と頼んだが、彼にはその勇気がなかった」
(「1967年10月8日」88Pより)とある、まさしくその通りのシーンだけど、
チェ「結婚してるの?」
エドゥアルド「いいえ、してないよ、あなたは?」
チェ「してるよ」
エドゥアルド「子供は何人?」
チェ「・・5人」
エドゥアルド「5人も・・・?!」
チェ「男が2人、女が3人」
ここの会話、その前の「私は人間を信じてる」と同様、とても重要な部分で、
エドゥアルドの「えっ、5人も?!」という驚きの言葉は、
スクリーンのこっち側の観客も同じだと思う。
「この(39歳)若さで5人もの子供を残して、どうして・・・?」という点で。
地位や名声を棄てることは出来て理想を追うのは、まあ、理解できても、
多くの人にとって最も大切な「家族」特に「幼い複数の子供」にも別れを告げて・・・
というのは、普通の人には理解できにくいから。
>>819 の続き
「39歳〜」ではこの話題はそれで終わり、「もう少し煙草吸う?」になるけど、
この次に来るべき会話としては、「チェ。ゲバラ 最期の時」の中で、
同じく家族のことを聞いたフリア・コルテスにチェが語ったという、
「妻や子供より自分の思想の方が大切なんだ、これが私の生き方なんだ」
(同書257Pより)となる。
「39歳〜」はもちろんチェの「ボリビア日記」が原作だけど、
「2部作」の考証責任者のアンダーソン著の「Che Guevara A revolutionary life」が
脚本の基本になっていることが、この本を読むとよく分かる。
この本がアレイダとの強いコネクションを基にして書かれた点、
アレイダが所長であるハバナのチェ・ゲバラ研究センターの協力を得て作られている点を考えると、
当然ながら「子供は5人」になるんだなとわかるけど・・・
ウェルタ少尉は70年10月に自動車事故で死亡(暗殺説が有力)しているので、
「チェが子供のことを彼にどのように話したか?」は今となっては誰にも分からない。
でも「子供は6人」「男が3人、女が3人」と言ったんじゃないかな。
・・・「5人」ではなく、「6人」と言ったと、私は信じたいな。
マジここはどこよりもくわしい 映画が終わってDVDがでる前にこんだけ情報があるのはすごい
まとめサイトにしてずっと活用さたい貴重なスレだ
822 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 00:58:42 ID:tcJZlQ1e
映画が面白かったのでこのスレに来ました。みんな熱心でビックリ。
すっかり興が冷めました。
多分みんなゲバラにはなれないと思う。日本人の革命は起きないと思う。
それでいて世界で一番ゲバラにアツい国民・・・・・・・・・・whew!
823 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:00:26 ID:ilDosTLm
おまえに興醒めだわ 笑
824 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:05:58 ID:G+0DvKsF
>ウェルタ少尉は70年10月に自動車事故で死亡(暗殺説が有力)
え?最後にほのぼのとした、あんな感銘的な会話を交わし、
しかも本人も"縄をほどく"行為に協力できない、立場上の責務と
チェへの人道的な?良心の呵責に相当さいなまれたはず。
あの若さなら、単なる貧乏から逃れるために、単純な理由で徴兵され
CIAに訓練された、ごく普通のボリビア兵士のように見受けられたけど。。
最後にチェと接したために、その後暗殺されたのなら、とても不憫
825 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:08:31 ID:/GDqzL2O
人生にはロマンに浸る時間もあっていい。
でもゲバラでそれはやめて。
あなたたちはゲバラがわかってない。
826 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:15:07 ID:tcJZlQ1e
827 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:27:16 ID:G+0DvKsF
>>820 >でも「子供は6人」「男が3人、女が3人」
うーん、ゲバラの発言が世界の地の果て、キューバまでも、
たとえ死後でも生きた言葉としてその後残され伝わっていくことは
ゲバラ自身、よく知っていただろうし(インタビューや演説の件など)
また十分想定していたと思う。(予想勘が良いゲバラのことでもあるし)
"6人"男3女3人 をもっと言い方を変えて表現していたかも。
たとえば、子供=
チェ「女3人だよ。男の子もいる。ちょうどペアでタンゴが踊れる数(偶数)だ。
だがどの子も俺に似ておんちで踊れないが・・」
チェ「6人だ。女3人男2人」「そして一人は俺の部下で既に戦死した」
(まるで息子が死んだような深い悲しみだ、とチェが日記に残した若い兵士がいた)
チェ「5人だ 女3人男2人、そしてもう一人か二人いたが名前が思い出せない」w
どちらにせよ、何かしらOmarに関する言葉はあったと十分想定しうるのだが。。
>>824 以下「1967年10月8日〜」か289Pから引用します。
「70年10月、イゲラ村で捕らわれのチェと会話したエドゥワルド・ウェルタ少尉は、
自動車事故で死亡した。
ウエルタ少尉はチェに好意的だったため、
大統領に就任した元参謀総長のフワン・ホセ・トーレス将軍に対する
軍内部の陰謀においてテロを強要され、
それを拒否したという理由で暗殺されたのだという」
>>824 >>828 の続き(途中で切れてしまった)です。
「フアン・ホセ・トーレス将軍」について説明すると、
彼はクーデターによりオバンド政権(バリエントスの後継者のミランダ将軍をクーデターで追放した人物)
を倒し、政権の座につきました。
(オバンド将軍は『39歳〜』にも出てきます)
トーレス将軍は民間の左派勢力と連携し、「革命国家建設」などの構想を打ち出したのですが、
71年8月、ウ−ゴ・バンセル将軍のクーデターで政権から追放されています。
>最後にチェと接したために、その後暗殺されたのなら、とても不憫
ウエルタの死は評伝の中のいわゆる「チェの呪い」の章で語られることが多いのですが、
バリエントスやオバンドの死はともかくとして、
彼の死が「呪い」なんて思えませんね。
タイボの伝記に「作家のホルヘ・ガリャルドによると『チェの詩から3年後に迷信が広がり、
殺害の責任者を墓に連れて行くと噂されていた』とあります。
ウェルタ少尉(死亡時は中尉)は、チェの3周期の一日後の70年10月10日に死んでいるため、
「チェの逮捕に関わった最初の将校」として名前が出るようですが、
気の毒なことです。
830 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:57:55 ID:tcJZlQ1e
>>828 不況を理由にした労働者の不当解雇。介護疲れで心中事件までおきる高齢者問題。マンパワーも資金も足りない救急医療問題。
自国の人権抑圧状況にはてんで無頓着なくせに、チェの日記だけは販売好調、熱心に研究する現状。
天国のチェが知ったら、きっとクスっと苦笑いするでしょうね。
お 前 の こ と だ 。
831 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 01:58:57 ID:G+0DvKsF
>>815 >「Loving Che」
>カバーもチェ・ゲバラの写真が使われていたようです
>うぎゃ〜、これはまたすごい話ですね。
>
http://www.amazon.com/Loving-Che-Ana-Menendez/dp/0871139081 wなんと官能的な表紙であることか。あらためて見てびっくり。
チェの写真が使われていたとはあったけど、こんなにもあやしげで意味深な
カバーとなっていたとは。。
このセンセーショナルな小説「Loving Che」の主人公は、
若い女性とされていますが、その主人公の両親は不詳、唯一わかっている
身内は祖父のみ、という(大筋を荒訳)筋書きに、
私にはイルディータの影が重なっても見えるのです。。
832 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 02:11:14 ID:G+0DvKsF
>>829 >フアン・ホセ・トーレス将軍
チェの処刑を決定した最高軍幹部の一人だった人物ですよね。
その後クーデターで政権につき人民軍結成(チェのように)を図ろうとするも
ブラジル軍・アメリカ軍に支援されたクーデターで政権奪われ失脚、
1976年、亡命先のアルゼンチンで暗殺される。
このあたりも、何かしらチェの因縁めいたものを感じさせられます。
>>831 >なんと官能的な表紙であることか。あらためて見てびっくり。
同感です!構図に刺激されますね・・・
ここで使われる写真はやはりルネ・ビュリ撮影のあれがふさわしい。
>私にはイルディータの影が重なっても見えるのです
イルディータという人をもっと知りたいという気持ちが強くなっているんです。
非常に興味深い人生を送った人というか・・・
彼女の生涯についてもっと資料を集めてまとまったものを書いてみたくなっています。
カスタニェーダ氏がいうとおり、「rebelliousness,individualism,and lack of favor with official circles」
はそのままビートニクに繋がるし、ビートニクはzenにも繋がるのだから、
やはりチェとイルディータとオマールは血の絆で結ばれていると強く思います。
自由で孤独なイメージが共通していてね。
>>811 で紹介してくださってありがとう!
ご紹介が無ければ知らないままでした。(あちらではベストセラーなのにね)
本が着たら集中的に読んでみたいです。
834 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 02:36:46 ID:G+0DvKsF
>>815 イルディータが自身のルーツを探ったとき、それは
母親イルダの出身地のペルーでもなく、父親ゲバラのアルゼンチンでもなく
両親から生まれた地のメキシコでもなく、幼少の頃に移住したキューバにおいては
両親の離婚を経験し、かつキューバにおける自身の意義を問いたときは、
賛同するにせよ批判するにせよ、革命について供述せざる得ない立場であり、
単なる肉親や親族との軋轢や葛藤だけでなく、もっと複雑で重苦しいものが
イルディータの心の中にあっただろうと想像されるのです。
(例のかずかずの病の件など)
主人公の唯一の身内の祖父とは、幼少のイルディータを面倒みに来ていた
ゲバラの母親セリアのことを指しているのかなと。
また(大筋を荒削りで和訳)マイアミからクーバへ旅に出て、母親が
判明するのですが、これは、母親と思われるTeresa(テレサ)から
娘へ宛てた数々の手紙からとあり、またTeresaが(まさに本のタイトルが示唆しているように)
Cheゲバラと関係をもったことがあきらかにされ、若い娘の探していたその父親は、
Teresaの夫ではなくて、ゲバラだった、という図です。
>>834 >もっと複雑で重苦しいものが イルディータの心の中にあっただろうと想像されるのです
11歳で父を、18歳で母を亡くした後まもなくキューバを飛び出し、
ヨーロッパでヒッピー生活をし、メキシコで反体制ゲリラと結婚、
キューバに戻るも夫は追放、結局離婚、子供を連れてキューバに戻るも、
体制と相容れず、親族たちからも排斥され、心身共に病んで若くして世を去る・・・
自分としては「懸命に自分の居場所を探して旅を続けた人生」という印象なのです。
彼女は西側メディアの取材には早くから積極的に応じていたようですが、
人々の興味や関心が自分個人でなく「伝説的英雄の父」にあること、
常にキューバ革命や父について聞かれ、語ることを期待される立場は、
それが彼女の宿命とはいえ、辛いことが多かったでしょうし。
チェが彼女に送った手紙内容はどれも普通の子には重過ぎる「遺言」で、
彼女はその大きすぎる期待には添えなかったのだから。
>若い娘の探していたその父親は、
>ゲバラだった
では主人公の若い娘の悩みや苦しみは「父」を探し当てることで
「終わる」のではないのでしょうね、多分。
>>825 >日本人の革命
ゲバラに共感することがあの時代と同じ「革命」を指すと
いまだに思ってることに興醒めだわ。
まあ映画見たあとの興奮が抜けきれないまま
書き込んじゃったのねwっていうのはわかる。
戦争映画としか見られなかったわけね。
>>825 中2病乙、っていってほしい?
他人が何を行動してるか知らずに他人事にするのと、
ゲバラを好き勝手にここで言うことと、どう違うの?
他の人はわかってないけど自分はわかってる、なんて
赤の他人に思われるほうが人にとって不幸だよ。
838 :
名無シネマ@上映中:2009/04/11(土) 14:25:02 ID:YtzL1qrA
839 :
名無シネマ@上映中:2009/04/12(日) 00:09:16 ID:6Dgq8MOU
>>835 「Loving Che」
>では主人公の若い娘の悩みや苦しみは「父」を探し当てることで
>「終わる」のではないのでしょうね。
おっしゃるとおり、この作品にはいろいろな深い意味が隠されているようです。
(以下拙い和訳ですいません。某コラムより)
作者Ana Menéndezは、"写真というものが、その本題を殺してしまい、
歴史の事実性を不安定にする"というRoland Barthes’氏の
忠告を、意図的に呼びさまそうとしています。
しかしながらその理論的な忠告は、主人公の、もしかしたら腹違い兄弟になる
「Omar Pérez」には何も意図されることはないのです。
作者は「Lilia Rosa Perez」の名前とその息子が、かつての革命リーダ(che)
の証明された実の子である事を明らかにしていますが。
これは、この主人公のように、他にもいるだろうと思われる(実の)子供たち
(possible child)への向けて表されたことです。
840 :
名無シネマ@上映中:2009/04/12(日) 00:14:30 ID:6Dgq8MOU
>>835 [Loving Che] コラムより・続き
小説のあとがき(又は序文)で、キューバのTAXiドライバーが語る言葉に
「キューバ革命の最悪の遺産は、悲しい離別を余儀なくされた家族たちだよ」
(おそらくマイアミ、キューバの繋がりを示唆)
そしてこの小説の終わり(The end)はマイアミでもキューバでも
そして遥か彼方のパリでも終わることがなく、
その「終わり」である「事実」は、この小説の根拠のない物語と落ちたイメージが
かわりに成り代わって事実の役割を果たしている。。
・
翻訳ツールと辞書ツールたたきまくりで、苦難するけど、
は〜、なるほど深いものがあるなぁ。(誤訳あったらごめんなさい)m()m
>>839-840 >(以下拙い和訳ですいません。某コラムより)
いえいえ、分かりやすい訳です。
いつもありがとうございます、とても勉強になります!
>写真というものが、その本題を殺してしまい、 歴史の事実性を不安定にする
ベンヤミンが言うところの「オーラの喪失」を思い出しました。
興味深いのは「写真」という表現手段が、
チェにとっても生涯を通じて重要な意味を持っていたとという点です。
一時期プロの写真家だったこともあるし。
(「私はコマンダンテになる前は写真家だった」という本人の言葉がありますね9
チェの生涯の大きな特徴は最初から最期(その死後まで!)、
すべて映像と写真で語ることが出来る点で、
だからこそ多くの評伝が「フォト・バイオグラフィー」(写真で語る伝記)として出され、
チェ自身も多くの写真論を読んでいたようです。
スーザン・ソンタグの「写真論」はチェの死から10年以上経ってからの出版ですが、
もしこれを読んでいたらチェはどんな感想を持ったか、いろいろ想像してしまいます。
>キューバ革命の最悪の遺産は、悲しい離別を余儀なくされた家族たちだよ
ああ、本当にそれは立場の違いがあっても、
キューバとマイアミ、それそれの偽らざる気持ちでしょう。
本が届くのが楽しみです。
じっくりと読んで、重要な部分は訳をここにUPしようと思います。
それにしても、この本の邦訳が出ていないのは不思議ですね。
チェのことを知らない人にも「フィクション」として面白く読めそうな内容なのに。
英語やスペイン語の本や情報と比べると、
日本語で読めるそれらはやはりあまりにも少ないことが調べるとよくわかります。
>>839-840 実は、今日タニアについての資料を読んでいて、
とても面白い記事を見つけました。
イギリスの「タイムズ」紙の日曜版「サンデー・タイムズ」が、
2008年8月10日付けで、
「アイデ・タマラ・ブンケ・ビデル〜チェと共に死んだ女性」というタイトルで、
タニアについての特集記事を掲載しているのですが、
最新の情報による、いかにもタイムズらしいしっかりした内容の署名記事で、
大変読み応えがありました。
ソダーバーグの「チェ2部作」のことについても触れていて、
(イギリスでは2008年秋に公開されたようです)
映画の公開に合わせて書かれた記事のようです。
この映画に協力しているベニグノもパリで記者のインタビューに答えて、
タニアについて詳しく語っていて、とても面白い内容です。
このスレでも以前「若い女性であるタニアは
ジャングルでの行軍中、生理の時はどうしていたのか?」という発言がありましたが、
それについての記述がとても興味深い。
「1967年4月になると、
ゲバラの40数名のゲリラ戦士隊は病気で倒れるものがますます増えたため、
彼は最も弱っているものたちがよりゆっくりと行軍できるように、
隊を2つに分けた。
高熱と足の負傷に苦しんでいたタニアは、他の16名の体調不良の兵士と一緒に後衛隊として居残った。
同時にゲバラ、ベニグノ、その他の隊員たちは先に進んだ。
彼は2つにグループ分けするちょっと前に、彼のシャツを細長く長方形状に切り裂いて、
タニアのために生理用ナプキンを何枚も工夫して作ったことを詳しく説明した」
「辛辣なバリトンの声」でタニアの命令違反については厳しく叱ってけじめをつけたけど、
チェはちゃんと彼女の「女性の月経の問題」についてちゃんと配慮していたんです。
あの状況では彼女が生理用品など準備していないことがわかっていたんでしょう。
自分のシャツで「sanitary napkins」を作ってあげたとは・・・感動。
(まあ、それを他の部下に「くわしく話す」というのはどうかと思いますが)
>>842 の続き
この記事によると、チェはキューバでの彼女の軍事&諜報活動の訓練中も、
彼女の「女性特有の体調」への配慮を常に考えていたようです。
それはベニグノはじめ周囲も同じでした。
「彼女はやさしくて美しくて親切だった。
でも彼女は同時にタフな人でもあった、とてもタフだった」
ベニグノはキューバ東部のピナール・デル・リオの訓練キャンプにやってきた、
緑がかったブルーの瞳のスレンダーな女性のことをこう語った。
彼女はオリーブグリーンのズボンにデニムのブラウス、
人民防衛軍の新しいベレー帽という目立ついでたちだった。
ゲバラは彼女のために用意された特別な訓練を指示し、非公開の「特別なミッション」を命じた。
彼女は自己防御方(ナイフの使い方、サブマシンガンやピストルの扱い方、
テレグラフやラジオによる暗号メッセージの送受信や解読方法などを教えられた。
「このトレーニングは、多くの場合、深夜まで彼女が働かなくてはならないことを意味していた」
ベニグノは言う「でも彼女は決して文句を言わなかった」
「彼女は自分にほとんど時間が無いこと、そしてそれを最大限に使わなくてはならないことを理解していた」
「一度彼女に生理期間は訓練を休んでもいいから、生理が来たら私に申し出てくれと話したことがあった」
すると、彼女は笑って私にこう言った。
「ジャングルの中でもそうするの?敵に今は『生理期間』だから攻撃しないでね」っていうわけ?」
「いやはや、彼女は男とまったく同じ様に訓練することを望んでいた」
DVDはランボー4より安くして欲しいね
誰もがお手軽に買えて見れる値段で
845 :
名無シネマ@上映中:2009/04/13(月) 00:11:40 ID:dpuf5hVb
>>842 タニア、なんと、そこまで面倒見てもらってたのですね。
さすがチェ・ゲバラ。
当然過去のキューバ革命中にも女性兵士はいたし、ボリビア山中でも
ロヲラ・グスマンなどが行き来していたようだし。。
そのあたりは、ゲバラの(熟成した)ベテラン革命士の一面かも。
まあ、隠すというより、チェが自分のシャツ切り裂いて
こっそり何か作ってたら(チェは、縫裁が苦手)さすがの部下も、
??な雰囲気に気づいたのかも。
846 :
名無シネマ@上映中:2009/04/13(月) 00:30:59 ID:dpuf5hVb
839の>"写真というものが、その本題を殺してしまい、
歴史の事実性を不安定にする"というRoland Barthes’氏の
忠告・
は、私も数々のゲバラの写真が、一体何がいけないんだろう?と
思ったのですが、今ちょうど太田昌国著の「チェ・ゲバラ プイバック」を
途中読みで、対談編の「ゲバラとは誰か・ゲバラ個人の興味を糸口に」
(まさにこのスレ進行中の追跡のように)誰もがゲバラ=コルダの写真
(肖像)のイメージから知りえるの機会が多いとは思うのだけど、
「実際のゲバラは、ゲバラ写真集のようなものは嫌っており、カメラを
向けられると"なぜ革命の過程そのものをとらないのか。なぜ個人を
被写体にするのか" と非常に嫌がった」そうです。
「だけど、コルダの写真集やゲバラを写すした写真集が出来上がり、
本当にさまになる顔立ちや雰囲気をもった人物だから、
そのイメージで世界に浸透してしまった」・
とあるので、上のAna Menéndezが、写真ばかりが先走って、
歴史の本質的な本題は打ち消されてしまう、歴史の事実をゆらがせる、
という忠告(notion)をあらためて呼び起こしたかったのかもしれません。
にしても、あの表紙にチェのあの”写真”じゃぁ・・ちょっとした官能小説を
連想してしまうw
847 :
名無シネマ@上映中:2009/04/13(月) 00:53:52 ID:2YXmdeyb
コンゴにいた頃も、カストロがチェの最後の手紙(遺書代わり)を
公開し読み上げてしまった時(チェがラジオ放送を盗聴していた)
それを聞いたチェが、
"個人を偶像化する気か。個人崇拝を始める気か!"
(チェが今後ヒーロー扱いとなる事を予測して)
と大変激昂したというから、革命理念にそぐわないことは
(個人崇拝となる)チェの写真撮影もチェは嫌っていたのは
うなづける。
>>845 >ボリビア山中でも ロヲラ・グスマンなどが行き来していたようだし。。
事態があんなに急転しなければ、ロヨラと連絡を取って
持ってきてもらうということも考えられたんでしょうが・・・
部隊に女性が彼女一人というのは、こういうことを相談しにくく、辛かったでしょう。
ロヨラ・グスマンといえば、
インティとダリオは69年7月にELNBを再建(第2次ELNB)してすぐに、
投獄されていたロヨラ・グズマンを救うために西ドイツ人の技師2人を誘拐、
人質交換で彼女の奪還に成功したのですが、
それによって政府軍に行動を察知され、インティは9月に、ダリオは12月に、
隠れ家を包囲され、虐殺されることになります。
「新版 ゲバラ日記」の人物小事典の記載では、「1972年以後行方不明」なんて書かれているけど、
94年製作のドキュメント番組にも出演しているし、
今も元気にボリビアの左派の与党社会主義運動(MAS)の委員&議員として活躍中。
タニアについては「Tania: Undercover With Che Guevara in Bolivia」が2005年に英語版が出ているので、
今取り寄せ中ですが、
2007年にドイツのユンゲヴェルト紙特約記事として、
著者のウリアス・エストラーダ・レスカイエ(チェのプラハでのボディーガードでタニアの婚約者)のインタビューがあるようで、
その中で「彼女がボリビアに渡航するまでの経緯、2人の個人的な関係、
革命支援闘争の舞台裏」が詳しく語られているようです。
タイムスの記事では彼女の家族のことについての情報も詳しく出されていて、
ようやくタニアについての「憶測や捏造ではない正しい報道」が
かつての「西側」でもされるようになって来たかなという印象です。
>>846 >写真ばかりが先走って、
>歴史の本質的な本題は打ち消されてしまう、歴史の事実をゆらがせる、
>という忠告(notion)をあらためて呼び起こしたかったのかもしれません
アラン・アマーも「赤いキリスト」の201Pで、
「フレディ・アルボルタの撮った遺体写真」の「眼差し」のことに触れ、
「ゲバラには、怒りや憂鬱といった、一般には知られている姿とは別の顔がある。
だがそんあ一面は、英雄的行為と自己犠牲の象徴として残されるはずもなかった」
と書いているけど、
良くも悪くもチェのイメージというのはコルダの「英雄的ゲリラ」と、
アルボルタの「キリスト的殉教者」の2つの写真に象徴されているんですよね。
>チェ・ゲバラ プレイバック
そうした呪縛から解き放たれるためにも有効な本かと思いました。
私が今、一番興味ある人物としてはティタ・インファンテです。
「アメリカ書簡」のティタのゲバラへの別れの手紙から興味を
惹かれました。
彼女に関する情報をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
写真も医学部時代の検体を前にしたものしか見たことがなくて。。
学生時代のエルネストとの交流、微笑ましいですね。
英雄的革命家のゲバラではなく、エルネストだった頃の彼の姿
も大変魅力的です。
ゲバラへの愛だけがティタの生きる支えになっていったのかな。
そういう生き方しかできなくなってしまったくらいゲバラに心
心を奪われてしまったのかな。
それくらいゲバラは魅力的な男性だったのかもしれませんね。
カストロに出会うまでの旅行日記って本でてますか?
あと革命の道程コンゴ編はどうなったんでしょう…
>>850 >彼女に関する情報をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
ティタ・インファンテについては、このスレッドの
>>549 >>550 >>561 >>576 >>582 >>588 >>590 あたりで詳しく書いたので、
お役に立てると思います。
>私が今、一番興味ある人物としてはティタ・インファンテです。
私も彼女はチェの周囲の人物の中で最も心惹かれる人の一人で、
彼女について書かれた資料をあれこれと読んでいるところです。
今読んでいるジョン・リー・アンダーソンの「Che Guevara A revolutionary Life」にも、
かなりくわしく記載があります。ちょっと今バタバタしてるので、後で訳を載せますね。
>写真も医学部時代の検体を前にしたものしか見たことがなくて。。
彼女の顔写真は「チェ・ゲバラ 情熱の人生」(スタジオ・ナダ 刊)の39Pに
大きく掲載されています。
資料ですが、チェとの間に交わした膨大な量の書簡集(お母さんのセリアとベアトリス伯母さんに宛てた分の合計以上だそうです)、
は、「Calida Presencia(熱き存在)」というタイトルで、
アルゼンチンで出版されているらしいのですが、
当然ながらスペイン語でして・・・これの英語版が出ていればと、調査中です。
>「アメリカ書簡」のティタのゲバラへの別れの手紙
「Evocacion de ti a un ano de la muerte del che (チェの死後一年目、あなたの追憶)」ですね。
チェのお父さんがおっしゃるとおり、「チェについて書かれた伝記文の中で最も優れたものの1つ」だと思います。
>ゲバラへの愛だけがティタの生きる支えになっていったのかな。
>そういう生き方しかできなくなってしまったくらいゲバラに心
>心を奪われてしまったのかな。
ティタのご家族によると、彼女のうつ病による自殺は、
チェの非業の死への深い悲しみが原因だそうですから・・・
彼への愛の深さが察せられます。
>>851 >カストロに出会うまでの旅行日記って本でてますか?
「チェ・ゲバラ ふたたび旅へ〜第2回AMERICA放浪日記」(現代企画室)
「チェ・ゲバラ AMERCA 放浪書簡集 ふるさとへ1963-56」(現代企画室)
が邦訳で出版されています。
>革命の道程コンゴ編はどうなったんでしょう…
キューバでは既に1999年に出版されています。
英語版は「The African Dream: The Diaries of the Revolutionary War in the Congo」
として、Grove Pr; American.版 が2001年10月に出版されています。
(私も邦訳が未だに出版されないので、英語版で読もうと取り寄せを考えています)
2005年に現代企画室から出る予定だった「日本語の全訳」はまだ出ていないようですが、
娘のアレイディータの書いた「序文」と、チェの書いた「はしがき」部分は、
「現代思想 臨時増刊 チェ・ゲバラ」56P〜66Pに邦訳が掲載されています。
ゲバラって男から「かっこい」と言われ女にもてる
裏山!
>>850 >>852 の補足です。
>ジョン・リー・アンダーソンの「Che Guevara A revolutionary Life」
該当箇所の訳文(45P〜46p)を載せておきますね、ご参考までに。
長いので2つに分けます。
そうこうするうちに、エルネストは医学部で、解剖学と生理学を受講した。
そこで彼はギルダ・インファンテ、通称「ティタ」という若い女性と友人になった。
彼女の父は既に故人だったが、コルドバの弁護士で政治家であり、
ティタ一家は首都のブエノスアイレスに最近引っ越してきたばかりだった。
ティタはすぐにエルネストに魅了された。
彼は「孤独な美少年」としてティタの心に強い印象を与えた。
エルネストとティタが写った1948年度クラスのかなり恐ろしげな写真がある。
最前列には解剖台に横たえられた裸の男性の解剖用死体がある。
その背後に白衣を着て整列した医学生の集団、
その中に混じって、2人しかいない女生徒のうちの一人(ティタ)が立っている。
遺体の頭は頭髪を剃られ、口を開けていて、解剖台の両端に腕をだらりと下げ、
肋骨は内臓を取った鶏のように割り広げられている。
この絵画的描写はエルネストの矛盾する感覚に強く訴えたに違いない。
この写真のほとんどの生徒たちはそれは彼らの職業からくるものなのだが、
ユーモアとは程遠い真面目な表情で写っているのに、
ただ一人たけ、エルネストだけが、カメラをまっすぐに見て、
白い歯を見せて微笑んでいるのである。
856 :
名無シネマ@上映中:2009/04/13(月) 23:32:11 ID:ZR6xPk8P
>>848 ロヨラ・グスマン
>「1972年以後行方不明」なんて書かれているけど、
>94年製作のドキュメント番組にも出演しているし
あれれ、そうだったんですね。
日記の注釈を鵜呑みにしていました。確か
"夫とともにボリビア山中に入り、その後行方不明・・"って
ありましたよね。てっきり暗殺されたのかと。
(美貌の人だったから、そしてチェもロヲラを誉めていたし・
監修する側がそのまま手を加えなかったのか、
あえてそうしたのか・・意図するものがおそらく私的な?
ものなのでしょうか)
>>855 の続き
解剖学のクラスは、エルネストとティタの間に、
深くプラトニックな友情を育む出会いの場となった。
エルネストにとって、
ティタは彼の人生の中の感情的で情緒不安定な時期において、
信頼してすべてを打ち明けられる人だった。
彼女は喜んでその役割を果たした。
毎週水曜日に、彼らは自然科学博物館で待ち合わせ、
初老のドイツ人教授の指導の下で魚の解剖を行った。
彼らはカフェや彼女の自宅でも会って、
自分たちのクラス内のことや個人的な悩み事について語り合った。
彼らは本の貸し借りをし、その内容について議論し、
互いのお気に入りの詩の節を朗読し合った。
エルネストとティタは互いに親密で固い友情で結ばれていて、
お互いを強く必要としていたのだろう。
彼らは共に孤独で、愛情に飢えていた。
エルネストとティタの家庭はどちらも崩壊しており、
〜ティタの父は3年も前に亡くなっていた〜
500万人が広がり暮らす首都の街において、
彼らはどちらかといえば「新参者」だった。
彼らの友情は、エルネストがアルゼンチンを去ってからも長く続いた。
2人は手紙を頻繁に大量に送りあうことで交流を続けたが、
エルネストがティタに送った手紙の数は、
彼の母と伯母のベアトリスの2人に送った手紙の数にほとんど匹敵した。
858 :
名無シネマ@上映中:2009/04/13(月) 23:36:30 ID:ZR6xPk8P
>>856 間違えた。>ロヲラ
"夫とともにチリに極秘裏に入国しようとして再拘留され、その後行方不明"
でした。
>>856 >あれれ、そうだったんですね。
そうなんですよ〜w
私も「日記」の小事典の記載を見て、
「ああ、この人も『消失』させられたのか」と悲しかったのですが、
「現代思想 臨時増刊 チェ・ゲバラ」の114P〜119Pの特集で、
スイスのドキュメンタリ作家のリシャール・ダント監督が1994年に発表した、
「エルネスト・チェ・ゲバラ ボリビアの日々」という作品があって、
記事によると、「マリオ・モンヘが数人のゲリラ隊員たちと共到着した時点である。
このあたりの写真はしっかりと残されていて、チェの横に写っている若い女性の1人が話者の一人、
ボリビア人のゲリラ隊の財政担当だったロヨラ・グスマンである」とと書いてあって、
ビデオの中でいろいろ証言している会話が続くんでびっくりでした!
なお、この作品はもともとはフランス語製作で、97年にVHS作品化。
今も評判が高い作品らしく、
「Ernesto Che Guevara: The Bolivian Diary (Full) [DVD] [Import] (1997)」
としてもうすぐDVDで再発売されますが(6月2日)、
輸入版でリージョン1なので、せっかく英語訳なのに日本では視聴しにくいのが難です。
最近の活動は
http://ipsnews.net/news.asp?idnews=38105 女性の権利を守るために、今も闘っておられるようです。
860 :
850:2009/04/14(火) 15:28:11 ID:RQPViE8R
>>852 >>855 >>857 丁寧かつ親切な誘導と説明ありがとうございました。
ゲバラの「情熱の人生」購入しようと思います。
「フォトブック」で見るティタはしっかりしていて賢そうな、
それでいて謙虚な感じを与える女性ですね。とても母性的な
雰囲気がします。
ゲバラの死後、普通の日常生活を送ることはできたのでしょうか。
恋心を隠しながら(?)エルネストと交流していた彼女を思う
と本当に辛いです。勘の鋭いゲバラが女心を解することができ
ないなんてあるのでしょうか?
楽しい思い出の詰まった学生時代でティタの人生は止まって
しまったのでしょうか。先へ先へと進むゲバラに取り残された
ような気持ちを味わっていたのかもしれませんね。
>>860 こちらこそ、お役に立ててよかったです
>「情熱の人生」
これは本当に充実した内容で、南欧・南米のチェ観がよく分かる良書だと思います。
>とても母性的な雰囲気がします
「情熱の人生」掲載の写真もそういう印象です。
チェも彼女への手紙で「いつも母親のようなあなた」などと茶化していますが。
>ゲバラの死後、普通の日常生活を送ることはできたのでしょうか。
できなかったでしょうね、多分。
彼女の自殺要因となったうつ病の発症は、
チェの死のショックが大きな一因であるころは間違いないでしょう。
ただ、愛する男性の非業の死は、
その後ティタたちに襲いかかる、恐ろしい社会情勢のプロローグ的事件でもあったのです。
「アルゼンチンにとって多分20世紀の一番悲劇的な年1976年の年末ごろ、ティタは自殺した」
(「チェ・ゲバラ 情熱の人生 」38Pより)
そのアルゼンチンの(特に左派の人たちに起こった)「悲劇」については、下記のウィキ記事が詳しいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9A%E3%81%84%E6%88%A6%E4%BA%89 「汚い戦争」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%BB%E3%81%AE%E9%83%A8%E9%9A%8A 「死の部隊」
「数千人が違法逮捕、拷問、殺害、強制的に拉致される等、様々な弾圧が行われた」年の始まりです。
チェのアルデンチンの家族や友人たちも当局に目の敵にされ、投獄されたり海外へ亡命を余儀なくされました。
チェが自分の息子のようにかわいがった末弟のファン・マルティンは逮捕されて約9年間も投獄されました。
(姉妹のセリアは70年代から80年代初期の間ずっとロンドンで過ごし、
アムネスティ・インターナショナルを通じて彼の釈放のために尽力しました)
ティタの兄弟のカルロスも共産党員でしたし、ティタももちろんそうでしたから、
当然迫害は酷いものだったことが容易に推測されます。
個人的な苦しみと悪化する社会情勢への絶望、こうした複合的な要素が自殺の背景にあったのでしょう。
>>860 >>861 の続きです。
>恋心を隠しながら(?)エルネストと交流していた彼女を思うと本当に辛いです
同感です、本当に辛いですね・・・
とりわけ辛かったのは、チェからキューバに来てくれと何回も電話や手紙をもらった時でしょうね。
チェはキューバの精神科医の数が不足気味なことを気にしていて、
アルベルト・グラナードを「キューバ医療の充実のために働いて!」と呼び寄せたように、
「ティタに何回もキューバに来て精神科医として活躍するよう勧めた」けど、
「戦いの後の安らぎの場として、彼女を選ぶことはない」
(「情熱の人生」より)ことはティタにはわかっていたのだから。
残酷ですよね・・・
「ふたたび旅へ〜」の巻末収録の「チェの死後1年のティタの回想」で、
「ちょうど一年前、すいぶん長く国を離れていた後の帰国で最初に新聞を読んだときは〜」とあるように、
ティタはチェの再三にわたるキューバへの誘いの苦しみから逃れるように、
他国の医療機関で働いていたらしいですね。
>勘の鋭いゲバラが女心を解することができないなんてあるのでしょうか?
うーん、多分彼には女心はわからないでしょうねぇ・・・
女については「わからないけど好き」というスタンスなんでしょう。
非常な鋭さと非常な鈍さが共存しているのがチェの魅力の1つかもしれない。
>>842 >タニアについての特集記事
タニアのことを知りたくていろいろ調べているのですがほとんど資料がないんです。
ぜひその記事の内容をくわしく教えてくれませんか。できたら訳がほしいのですが、お願いします。
>>863 この記事は英国のサンデー・タイムズが「チェ2部作」の公開に合わせて、
去年08年の8月に企画した特集記事です。
よくある二次的資料の使いまわし仕事ではなく、取材もしっかりしていて、
とても貴重な面白い内容です。
長い記事なのですが、中途半端に要約するのはいやなので、全部訳してみます。
ただ長文なので、読むのは覚悟してください。
かなりの番号数に分けることになります。
今夜中には載せるように今から頑張ってみます。
865 :
名無シネマ@上映中:2009/04/17(金) 22:34:34 ID:8CS9U42V
866 :
(1):2009/04/18(土) 00:15:26 ID:MC6xH98V
>>863 お待たせしました。
「アイデ・タマラ・ブンケ・ビデル〜チェと共に死んだ女」
・・・彼女の名はタニアという、彼女はチェ・ゲバラと共に行軍中、銃弾の雨あられを浴びて死んだ。
しかし彼の傍らに葬られたこの魅惑的でミステリアスな「マタ・ハリ」はいったい何者だったのか?・・・
文・・・クリスティン・トーメイ (「サンデー・タイムズ」08年8月10日付け特集より)
太陽は険しい尾根の下に沈もうとしていた。その数分後、そのグループは夕闇にまぎれて脱出しようとしていた。
しかし、薄れ行く光がグループの中にいたブロンドの巻き毛の女性を捉えた。
彼女の姿は、共にボリビアのリオ・グランデ河の中を歩いて渡っている、男たちの影からはみ出てしまっていた。
「タニア」という名のみで有名なこの女性が、どのように短い生涯を生きたかについては、
多くの異なる見解が存在する。
ある者は言う、彼女は戦いの同志であり、彼女の愛人と噂されているチェ・ゲバラの武力革命のヒロインだと。
またある者は言う、彼女は結局彼を裏切ったしたたかな「マタ・ハリ」だったと。
彼女はラテン・アメリカ全土で左翼の反乱を起こそうとした、チェの悲運な最期の時を、
彼と共に闘った唯一の女性だった。
867 :
(2):2009/04/18(土) 00:17:20 ID:MC6xH98V
しかし、これは29歳の女性秘密工作員が死に直面した瞬間だった。
1967年8月31日午後5時20分、リオ・グランデ河のヴァド・デル・イェソという地点でのことだった。
タニアは腰まで水に浸かり、自分のライフル銃を頭の上に掲げながら進んでいた。
疲れきった体に纏った色褪せたグリーンと白のブラウスが、彼女であることを示していた。
彼女は最初に銃撃された数人の中にいた。
彼女の仲間のゲリラ2人もすぐに続けて撃たれた。
彼らは体勢を立て直したが、タニアの体は水に流された。
一週間後、ピラニアに食い荒らされた彼女の遺体が下流岸に打ち寄せられた。
長い間秘密工作員として、その本来の出自や外的要素を変えていたその女性は、
ほとんど本人と見分けが付かないような姿に変わり果てていた。
彼女だとわかったのは、身につけていた衣服と、彼女が耐え忍んだ苛酷なゲリラ生活の中で集めた、
綺麗な輝きを放つさまざまな色の小石が入った小さなバッグだった。
彼らの死が公表された時、ゲバラは未だその近辺のジャングルの中を苦労して進軍していたが、
そのニュースを信じることを拒んだ。
タニアと彼女の属する小隊は、4ヶ月以上も前に彼の苦闘を続ける反乱軍の主隊から離れていた。
彼はそのラジオ報道は軍による士気喪失狙いのプロパガンダではないかと疑った。
しかし、それからほぼ6週間後にの10月8日、彼もまた、リオ・グランデ河近辺で待ち伏せ攻撃に遭った。
彼は翌朝、ボリビア軍兵士によって処刑されるまで、一晩中尋問された。
彼の体はヘリコプターの着陸用スキッドに括り付けられ、ヴァルグランデの近郊に運ばれた。
遺体は病院の洗濯場の石の台の上で世界中に晒され、両手は切断され、指紋照合のため当局に送られた。
それは、この偶像的な革命家が殺害されたことに疑念を抱く人々を納得させるためであった。
868 :
(3):2009/04/18(土) 00:20:12 ID:MC6xH98V
タニアの短くも興味深い人生によって、
作家や映画制作会社が、〜ロバート・レッドフォードのワイルドウッド・エンタープライス社や、
サー・ミックジャガーのジャガード・フィルム社も含めて〜、
ナチスの迫害からブエノスアイレスに逃れてきたロシア系ドイツ人の両親から、
1937年に生まれたアイデ・タマラ・ブンケ・ビデルという名の女性の物語製作権を手に入れるために、
数年に渡って競合したことは理解できる。
長年の間、1990年代になってもタニアの母のナディア・ビデルは健在で、彼女の忠実な擁護者だった。
もし、自分の娘の名に泥を塗るような出版物や映画制作が噂されようものなら、
彼女は訴訟を起こしただろう。
母親の死後、統計学者である彼女の息子はベルリンで隠居生活をしているが、家族の遺志を固く守っている。
スティーブン・ソダーバーグがチェ・ゲバラの生涯を描いた2作
(「28歳の革命」「39歳 別れの手紙」〜今秋公開予定)に分けられた4時間超の大作の中で、
タニアを小さな役柄に追いやったのは、遺族に訴訟を起こされる危険が大きかったためかも知れない。
しかし、タニアとゲバラの親密で深い関係を明らかにすることを避けながらも、
ソダーバーグは現代史の中で最も魅力的なヒロインの一人の物語を俯瞰している。
869 :
(4):2009/04/18(土) 00:21:41 ID:MC6xH98V
ゲバラとタニアの両方を知っている人だけが、
彼らの共有財産である情熱と政治的理想主義を証明することが出来る。
そしてそうした人たちの中で今も生存している者は僅かである。
しかし、パリのカフェでのある夏の夕べ、
多くの命が失われていった南ボリビアのカミリ山中での
数ヶ月に渡る崇高なドラマ、その僅か3人の生き証人の一人と
私は一緒に座ってコーヒーを飲んでいた。
カストロ政権の初期の1961年、
彼に軍事訓練を託された一人の女性のことを語り始めたとき
ダニエル・アラルコン・ラミレスは悲しみに眼に涙を溢れさせ、
ついには落涙した。
69歳の今も、彼のゲリラ名で知られるベニグノ、
(シエラ・マエストラ山中でカストロの反乱軍が彼の家族の農場に
一時的に司令部を置いた時に彼に与えられた名である)
彼は、1995年に離反するまでカストロのもっとも親密な側近の一人だった。
ベニグノは最初チェ・ゲバラの個人的ボディーガードとして付き従い、
彼のアイドルの最後の闘いの地となったボリビアのジャングルでも、
彼と行動を共にした。
ゲバラが待ち伏せに遭った時、包囲を逃れられた5人のうちの1人で、
チリのアンデス山脈を越えてハバナに生還し、
キューバの刑務所の監督を務めた。
フランスに亡命した後、
彼はカストロ体制にとって非常に不利となる告発書を発表し、
カストロが革命初期の理想を裏切ったと非難した。
彼はまた、ボリビアにおいて必要な援軍を送らなかったことで、
カストロが個人的にゲバラとゲリラ部隊を見捨てたことを非難した。
それから数年の間、ベニグノはパリで警察の保護下で暮らした。
彼は今だに私たちと会うときはピリピリした用心深い様子で現われる。
870 :
(5):2009/04/18(土) 00:23:14 ID:MC6xH98V
しかし私たちの会話がタニアのことになると、
彼は生き生きと元気になった。
「彼女はやさしくて美しくて親切だった。
でも彼女は同時にタフな人でもあった、とてもタフだった」
彼はキューバ東部のピナール・デル・リオの訓練キャンプにやってきた、
緑がかったブルーの瞳のスレンダーな女性のことをこう語った。
彼女はオリーブグリーンのズボンにデニムのブラウス、
人民防衛軍の新しいベレー帽という目立ついでたちだった。
ゲバラは彼女のために用意された特殊訓練を指示し、
非公開の「特別なミッション」を命じた。
彼女はそこで自己防御方法(ナイフの使い方、サブマシンガンやピストルの扱い方)、
テレグラフやラジオによる暗号メッセージの送受信や解読方法などを教えられた。
「彼女へのトレーニングは深夜までかかることが多かった」とベニグノは言う。
「でも彼女は決して文句を言わなかった」
「彼女は自分にほとんど時間が無いこと、そしてそれを
最大限有効に使わなくてはならないことを理解していた」
「一度彼女に生理期間は訓練を休んでもいいから、
生理が来たら私に申し出てくれと話したことがあった」
すると、彼女は笑って私にこう言った。
「ジャングルの中でもそうするの?
敵に『生理期間だから攻撃しないでね』っていうわけ?」
「いやはや、彼女は男とまったく同じ様にに訓練することを望んでいた」
ベニグノは彼の新しい生徒の出身についてはほとんど話さなかった。
しかし、彼はすぐに彼女のスペイン語の発音に
アルゼンチンなまりがあることに気づいた。
そして訓練キャンプでアコーディオンやギターに合わせて
彼女はアルゼンチン民謡を歌って愉しんだ。
「彼女は歌よりギターを弾くほうが上手かった」
とベニグノは笑って言った。
871 :
(6):2009/04/18(土) 00:29:23 ID:MC6xH98V
ベニグノは彼女がナチス・ドイツから逃れてきた両親からブエノスアイレスで生まれたことも、
1952年、彼女が15歳の時に一家が東ドイツのベルリンに戻ったことも知らなかった。
生粋の共産主義者であった両親の影響で、彼女はその後まもなく共産党に入党した。
彼女の優秀な語学力(ロシア語、英語、スペイン語、ドイツ語を自在に操った)は、
急速に治安国家と化していった当局から注目された。
ベルリンのフンボルト大学で政治学を学んでいる間、
彼女は非公式な協力者として東ドイツ諜報部にリクルートされ、
他の生徒たちに対して短期間の調査報告活動を行った。
その後彼女はラテンアメリカからの代表団のための通訳として働き、
その報告対象は彼らについての情報に広がっていった。
これが彼女がチェ・ゲバラと出会った理由である。
カストロの新生キューバの貿易使節団長として、ゲバラは1960年にライプツィヒを訪れ、
タニアは彼の助手兼通訳を務めた。
彼女の母親が「真面目な学生で熱心な共産主義者」と説明するこの若い女性が、
ゲバラの革命家としての資質やカリスマ性により強く魅了されたとは言い難い。
しかし、彼女は彼の中に、2人の共通の祖国についての望郷の念を強く見出したに違いない。
確かなことは、翌年、タニアがナシュナル・バレエ団のための通訳としてキューバを訪問していることである。
そしてキューバで「タニア」のゲリラ名をもらい、その後は二度とドイツに戻って暮らすことは無かった。
キューバ革命の理想主義に感激し、彼女のヒーローであるゲバラと一緒に、
キューバのあちこちで教職、住宅や学校の建設などのボランティア労働に努めた。
しかし彼は彼女に「特別訓練」を受けるよう命令した。
そして、キューバを遙か越えてアフリカへ、
そしてラテンアメリカ全体に革命を広げる彼の考えを示したのである。
ボリビアこそが農民の反乱の次の温床になる、
反乱軍勢力が5つの近隣諸国(アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル、ペルー、チリ)の間で広がっていく、
戦力上重要な『震源地』となる、と彼は考えていた。
それは致命的な見込み違いだったのだが。
ボリビアでは既に限定的ではあるが農地改革が行われていたので、
人々は反乱などほとんど求めていなかったのであった。
872 :
(7):2009/04/18(土) 00:32:49 ID:MC6xH98V
数年後、タニアはピナル・デル・リオで訓練していたが、
ベニグノは彼の以前の教え子とほとんど会うことは無かった。
彼がゲバラと共に世界中を旅している間、タニアは彼女の人生の中でも極秘の時期に入っていて、
彼女は定期的に両親に手紙を書いていたのだが、彼らにすら何も話すことは出来なかった。
タニアの死後、カストロが「ゲリラ戦士タニア」を革命の英雄と宣言して初めて、
母のナディア・ビデルは娘が人生最後の数年間に諜報活動をしていたことを、
ようやく少しずつ知ることが出来るようになった。
その数年間に彼女が身につけたさまざまな偽装手段は、
キューバ諜報部やその協力者たちによってしっかりチェックされ、
複数の偽造身分証明書類が発行された。
「最初に、『マルタ・イリアルテ』 としてのタニア」、これはチェコの諜報部が発行した。
それから彼女は『アイデ・ゴンザレス』
その後『ヴィットリア・パンチーニ』、これはヨーロッパを旅行中のイタリア市民の偽装であった。
彼女は最初の3つの名義の偽造身分証を使い、それから彼女が最終的に選んだ完全な偽装である、
『ラウラ・グティエレス・バウエル』として、ボリビアで諜報部員として働いていた。
873 :
(8):2009/04/18(土) 00:37:05 ID:MC6xH98V
1964年春、タニアはプラハ郊外の小さな農場に身を隠していた。
そこは彼女がスパイ活動の技術を学んだ場所だった。
ボリビアの首都ラパスでバウエルとして上流社会に潜入する準備をするためであった。
彼女は1964年の10月にラパスに到着、
ボリビアの政治的エリートと軍の有力者に対しての情報収集のために短期間滞在した。
彼女の最大の武器は男性を引き付ける魅力だった。
「彼女は『マタ・ハリ』と言えるだろうね。彼女は最高のスパイの一人だよ」とベニグノは言った。
「でも私は彼女が連中と寝たなんて信じてない。彼女にはそんな必要はなかった。
彼女はセックス無しでも男を上手くあしらう方法をわかっていたからね」
ベニグノはタニアがラパスに着いてまもなく、
ボリビア軍の司令官であるアルフレド・オバンド・カンディタ将軍の息子に
ドイツ語を教えるようになったいきさつを話す。
将軍の住まいを見つけた後すぐに、彼女はその近くに部屋を借り、
窓ガラスに「ドイツ語教えます」の広告を張ったのである。
この策略は功を奏した。彼女は将軍の息子にドイツ語を教え始めたのである。
彼を通じて彼女は何の疑念も持たれることなく将軍その人に紹介され、
彼を通じてボリビア軍の空軍司令官で後の大統領のレネ・バリエントスに紹介される。
二人の男は彼女の魅力に陥落し、彼女を上流階級のパーティーに連れて行った。
彼女は考古学の勉強のためにボリビアに滞在しているのだという作り話を利用して国中を旅行し、
大衆や社会の様子を調べて回った。
彼女はボリビアの市民権を得るために別な若い学生と、便宜上の短期間の結婚生活をした。
しかし、彼女の主目的は国家の政治的、軍事的エリートたちへのスパイ活動であった。
彼女はバリエントスに目を掛けられ続け、休日には彼と共にペルーに出かけた。
ベニグノは大統領の自分外見に対する自信のない振る舞いに対し、
「イングリッシュ・スタイル」のスーツを一そろいバリエントスに作らせるために、
タニアがどのようにして大統領官邸に紳士服の仕立て業者を呼び寄せる手配をしたかといった話をしてくれた。
874 :
(9):2009/04/18(土) 00:41:42 ID:MC6xH98V
ゲバラのゲリラ隊からの脱走兵からの情報を通じて、
タニアがキューバのためにスパイ活動をしていたことが発覚したとき、
徹底的な反共主義者であるバリエントスは、彼女のアパートの壁に穴を開けてぶち壊すように命じた。
「奴は愛していた女が自分を裏切っていたと知って、怒りで発狂状態だったのさ」
とベニグノは言う。
壁の向こう側の部屋には、彼女がハバナとの暗号通信に使っていた無線電信装置があった。
後に明らかになったことだが、彼女はゲバラとも暗号通信(週一回のラジオ番組の相談員のふりをした彼女が、
架空の失恋カップルへ助言する内容を通じて)をしていた。
〜これによってボリビア南部に反乱軍が集結していることも発覚した〜
無線通信装置が彼女のアパートから見つかったことは、
同時にゲバラのジャングルでの隠れ家にボリビア軍兵士たちを誘導していく、
資料の提供がされたことでもあった。
彼女の偽装が吹き飛ぶと共に、「私とハバナとの連絡手段の確保のためにラパスに留まるように」というゲバラの指示にも関わらず、
タニアの闘争は偽装しての都会生活から、ゲバラ隊に加わっての苦しい戦闘に場所を移すことになった。
「兵隊が街中で彼女を探し回るようになってしまい、ラパスに留まることはタニアにとって非常に困難な状況だった」
とベニグノは言う。
「それはそうとして、彼女は闘いたかったんだ」
彼は都市拠点を放棄し、有罪の証拠を残したままにしてきたことで、
タニアが計画的にゲバラを裏切ったという主張をきっぱりと否定した。
それは全然違うと彼は言う。
彼は二人が恋人関係にあったと確信している。
「最後の頃二人が一緒にいるときはいつも、とても小さな声で語り合い、お互いを見詰め合っていたんだ」
しかし、彼はタニアが殺された時にゲバラの子供を身ごもっていた噂は否定する。
「報道によると、彼女は妊娠3ヶ月か4ヶ月だったそうだけど、
彼女の死亡時期から逆算すれば、その可能性はないだろう」
とベニグノは言う。
875 :
(10):2009/04/18(土) 00:45:50 ID:MC6xH98V
1967年4月になると、
ゲバラの40数名のゲリラ戦士隊は病気で倒れるものがますます増えたため、
彼は最も弱っているものたちがよりゆっくりと行軍できるように、
隊を2つに分けた。
高熱と足の負傷に苦しんでいたタニアは、
他の16名の体調不良の兵士と一緒に後衛隊として居残った。
同時にゲバラ、ベニグノ、その他の隊員たちは先に進んだ。
彼は2つにグループ分けするちょっと前に、
彼のシャツを細長く長方形状に切り裂いて、
タニアのために生理用ナプキンを何枚も工夫して作ったことを詳しく説明した。
「もし彼ら(ボリビア軍やCIA)が言うように、
彼女が妊娠していたとしたら、私はブラウリオの子だと思う」
とベニグノは言う。
(ブラウリオはキューバ人ゲリラで本名はイスラエル・レエス・サヤス)
「武装した女性に女らしさは感じられないと思う人もいるだろうが、
タニアはとても色っぽかった。
彼女は身だしなみに気を遣っていた。
ジャングルの中であっても
彼女は時々我々に自分の外見について尋ねたものだ」
ベニグノ曰く、彼女が顔から髪を
払いのけるようにするしぐさに見とれたそうだ。
タニアの死後、彼女がゲバラを裏切っていたなどという根拠のないデマが、執拗に流された。
彼女の死を伝える新聞記事の中の彼女と分かる写真と共に、
ギュンター・メンネルという元東ドイツ諜報部の軍人が登場した。
彼は1961年に東ドイツから西側へ亡命した人物であったが、彼は彼女を東ドイツ諜報部のためだけでなく、
KGBのためにも秘密工作員として働くよう、彼女をリクルートしたと主張した。
またメンネルは、ラテンアメリカ全体の革命を煽動する野望を抱いていたゲバラに対して、
強い警戒心を持っていたソ連が、彼女に対して明確な指示を与えてゲバラを監視させていたと主張する。
876 :
(11):2009/04/18(土) 01:01:57 ID:MC6xH98V
「私は今まで一瞬たりとも、そんな話が本当だなんて思ったことはない」
ベニグノは抗議する。
「私はタニアがキューバ同様、東ドイツのために働いたとは思うけど、
でも彼女は決してKGBのために働いてなんかいない。
タニアはチェを崇拝していた。彼は彼女のヒーローだった。彼は我々みんなのヒーローだった」
タニアの政治的な、また個人的忠誠の複雑な絡み合いを解く鍵は、元東ドイツの国家安全保障省内の、
古い情報部門関係の公文書の中にあることは確かだろう。
東ドイツはこの地球上で最も高度なスパイ国家と言われた国であった。
東ベルリンのアレクサンドルプラーツの近くにある、
中央官庁公文書館の迷宮の中に保管されている諜報部関連のファイルの調査過程は、
立ち入り禁止テープが張られた中での、なかなか進まない骨の折れる作業だった。
何週間もの間、私はドキュメントの記載にあるだろう、
「タマラ・ブンケ」もしくは「タニア」の名を地下の書類保存室から救出するために、ひたすら探し続けた。
老朽化したある古文書の28Pについにそれを発見したが、
そこにはただ「ブンケ」姓の過去の表彰記録が記載されているだけだった。
文書といっても、ほとんどがGDR青年部発行の雑誌で、
その中の1つに国家によって認可された記事があり、
タニアの死後2年後に発行されていた。彼女のヒロイズムを称える内容だった。
情報不足の理由は、公文書係が言うには、
東ドイツの海外情報部門で働いた工作員関連の多くの文書が、
ベルリンの壁崩壊後に焼却されてしまったからなのだそうだ。
877 :
(12):2009/04/18(土) 01:06:52 ID:MC6xH98V
タニアのかつての「影の操り手」だと言われる
(公文書の中では「脱国者」「裏切り者」と言及されている)
ギュンター・メンネルの名前は、ほとんどのページにあるが、
これらの公文書の日付は、彼が1961年に西側に亡命した後のもので、
GDRの諜報部が彼の亡命に、どれほど体面を傷付けられたかを嘆くものである。
「海外の資本主義国家で働く工作員たちに対して、
国家は思いやりを持って接し、無事に撤収に努めなくてはならない」という記載もある。
公文書はまた、メンネルが「G・M(Geheime Mitarbeiter)」というある女性を知っていたことを認めている。
彼女は秘密工作員なのかどうか・・・彼女はラパスで勤務していた。
しかし、心騒ぐものの、彼女は1967年3月に死亡しており、タニアはこの年の8月に射殺された(ので関係ない)。
たった一冊の公文書だけががタニアについてはっきり言及している。
それは「Bunke」の「B」として彼女のことのみに触れている。
GDRを去った後の東ドイツ諜報部との接触に彼女が快く応じることを約束したものである。
しかし、メンネルは亡命し、その後の彼女との接触も不成功に終わったようだ。
なぜなら彼はタニアが東ドイツを去ってキューバに渡ったのと同年の61年に、
西ドイツに亡命しているからである。
母のナディア・ビデルやその他の家族が語るには、
「彼はタニアがキューバに去った後に彼女のことを知る立場ではなくなっていた。
メンネルは彼女がゲバラを監視するためにリクルートされたなどと、
執拗に主張するのはこのためでしょう」とのことだ。
878 :
(13):2009/04/18(土) 01:16:32 ID:MC6xH98V
ウルグアイ人ジャーナリストのホルヘ・A・フリエドル・ザパタは、
1997年に出版した著書の「タニア〜チェが愛した女」の中で、
東ドイツの諜報部、KGB、そしてキューバの情報部で働き、、
ボリビアの上流社会で彼女の手腕をあえて発揮せず、
ソ連のためにゲバラを裏切った「3重スパイ」としてタニアを描いた。
そのとき85歳だった母のビデルはその主張が間違いであると抗議するために、モスクワに旅立った。
彼女は退役したKGBの将軍から「タニアは決してソ連のスパイなどではない」
という確かな証言を得て戻ってきた、そしてその本は書店の売り場から回収された。
しかし、ビデルはアメリカ人ライターのダニエル・ジェイムズの書いた
ゲバラについての本の出版を差し止めることができなかった。
この本は1960年代終わりごろに初版が出版され、2001年にも改訂版が出されているが、
この中でタニアは「巨大なソ連のスパイ組織の歯車の1つ」として描かれている。
ジェームズは彼女を「愛に生きた女性」として描いているのではあるが、
彼女がゲバラを監視することと彼を愛することを、同時に何の矛盾も感じずに行う点について、
「ブルジュア的感覚の持ち主」とも批判している。
タニアがこの世を去る前の年、彼女は一篇の詩を書いた。
「いつか私の名前は忘れられ、私の体は土に還るのだろうか?・・・」
その日が来ることはまずありえないだろう。
彼女についての本や映画は別にしても、サンタ・クララに彼の栄誉を称えて建てられた、
チェ・ゲバラの巨大な霊廟の傍らに、彼女の名が刻み込まれているからだ。
彼が殺害されて30年後、ゲバラの遺体は秘密の埋葬場所から発掘され、サンタ・クララに飛び立ち、
そこで壮大な国葬が執り行われた。
数年後、タニアたちの遺体がバジェグランデ陸軍基地周辺の小さな窪地にある、
印のない墓穴の中から掘り出された。
彼らの遺体もまた、サンタ・クララに飛び立ち、ゲバラの傍らで永遠の眠りについたのである。
・・・完・・・
>>865 情報どうもありがとう。これ前のゲバラのイベント
行けなかったんだよね。
ID:MC6xH98Vさん
お疲れ様でした
いろんな意味でとても興味深い話でした
ありがとう
>>880 あっ、こちらこそ、長文読んで下さってありがとうございます。
さすがはタイムズ、しっかりと取材され、節度のある良い記事ですよね。
訳していても楽しかったです。
タニアについては、本当に悪意に満ちた、
某国情報部発の捏造情報が氾濫してきたことが、調べると良く分かります。
ご家族、特にお母さんのナディアさんのお辛い気持ちを考えると・・・
それとベニグノの語りがいい味だしてるw
チェの部下たちの中でインティとベニグノは特に好きなんです。
ベニグノがチェやタニアについて語る時って、
その強く深い思いが伝わってきて読んでいて胸が熱くなります。
>>866-878 863です、おはようございます。
あまりのすごい質と量に
圧倒されて言葉が出てこないです。こんなに大きい特集とは思わず気安く訳を希望してすまんかったです
大切な時間を使っていただき本当にずうずうしいお願いを聞きいれていただき、ありがとうございます。
おっしゃるとおりすごく中身のある面白い特集です。これから仕事なので帰ってからゆっくり読みます。
このスレはいろいろ教えていただけてありがたいです。
884 :
名無シネマ@上映中:2009/04/18(土) 23:55:01 ID:BzhwN3Fw
>878
タニアのおっかさんもすごい人だなぁ。
>そのとき85歳だった母のビデルはその主張が間違いであると抗議するために
モスクワに旅立った。
>そしてその本は書店の売り場から回収された。
なんだが比較する対象が違うけど、あの北朝鮮拉致家族の
親御さんたちを思い出した。
度々なる詳しい情報と解説、上げてもらって大感謝です。
>>881 たいへん勉強になる興味深い記事の訳文をありがとうございます
タニアについてここまでくわしく書かれた記事は日本では見つかりません
ゲバラ日記の人物紹介のベニグノの項目の「革命戦線から離脱」の意味も分かりました
彼はこの映画にも協力しているとパンフにあったけど若き日の自分をスクリーンで演じられて感慨深かったでしょう
>>884 >タニアのおっかさんもすごい人だなぁ。
この方は本当にすごい方です・・・!
実はついさきほど、注文していた本
「Tania: Undercover With Che Guevara in Bolivia 」(2005年 Ocean Press)
がアメリカから届きまして、ちょっと読んだのですが・・・
正直なところ、いかに今までタニアについての情報が、少なく偏ったものであったかを思い知らされました。
「少なく、偏った情報」というのは、
憶測で語られやすい点、悪意ある情報操作をされやすい点で、まさしく「偏見の温床」です。
実は、ドイツ在住のある方のサイトに質問して教えてもらったことなのですが、
チェの殺害後、タニアのご家族はずっと、
「某国情報部発の情報」を鵜呑みにした人たちからの
「ソ連のスパイとして英雄チェ・ゲバラを色仕掛けでたぶらかし、
裏切り、死に追いやった卑劣な女スパイの家族」という
さまざまな誹謗中傷や嫌がらせ(さまざまな郵便物や電話や落書きなど)を受けてきたそうです。
(洋の東西を問わず、こういう人たちはどこにでもいますが・・・)
ご両親、お父さんのエーリッヒとお母さんのナディアは、
愛する娘を失った悲しみに加え、長年の間こうした精神的暴力にも耐えなくてはならなかったとは、
・・・本当に酷い話です。
ご両親は愛する娘の名誉回復のために、そうした心無い噂とひたすら戦い続けながら、
娘の無実を証明するための「証拠探し」を懸命に行い、
内外のメディアに対して娘の真実の姿を訴え続けてこられました。
そして、お父さんのエーリッヒさんが亡くなられてからは、お母さんのナディアさんは夫の分まで頑張ることを誓い、
1990年に東ドイツが消滅してからもあきらめずに、ひたすら調査と奮闘を続けました。
その長年の努力の結晶が、1997年7月と12月に得られた、
「シュタージ(東ドイツ秘密警察)とタニアのつながりを否定する文書」
「KGBやその他のソ連情報機関とのタニアのつながりを否定する文書」
で、この本の補遺の11-13章に掲載されています。
そして14章には「真実のための私の闘い」というタイトルで、
1998年3月にドイツの「Welt」誌とのインタビューが掲載されていて、
これは近日中に訳してこちらに掲載したいと思っています。
>>884 >あの北朝鮮拉致家族の 親御さんたちを思い出した。
この本には写真がたくさん掲載されていまして、
お母さんのナディアさんの写真もあるのですが、
横田めぐみさんのお母さんに本当にそっくりなので驚きました!
写真は2枚ありまして、一枚は自宅のリビングでタニアとチェの肖像写真と一緒に、
にこやかに微笑むもの、
そして、もう一枚はこの本の著者のウリアス・エストラーダとナディアさんが、
タニアの遺骨の入った小さな棺と共に写っている写真です。
1998年にタニアを含めた10人
(ココ、フリオ、アニセト、チャパコ、パブリト、ニャト、エウスタキオ、
ミゲル、モロ)の遺体が発掘され、キューバで国葬が営まれた時のことです)
ウリアス・エストラーダについては、著者紹介にこうあります。
「ウリアス・エストラーダは、
ラテン・アメリカとアフリカにおける革命解放闘争のための
キューバのサポート活動の中心的役割を担っていた人物である。
彼はチェ・ゲバラのボリビアでのゲリラ活動計画の立案者としても重要な立場にいた。
国家の諜報活動に従事する者としての掟に反することではあったが、
タニアとウリエスは恋人関係だった。
タニアがボリビアでの仕事を終えてキューバに帰還後、二人は結婚する予定だった」
>>887 の訂正
×ウリアス→○ウリセス・エストラーダ です。
>>885 >タニアについてここまでくわしく書かれた記事は日本では見つかりません
タニアは映画製作権の争奪戦の件からもわかるように、
少なくともチェのことを知っている人なら誰でも名前を知っているし、世界的に興味も持たれ、人気もある人です。
バジェグランデの遺体埋葬場所跡地でもチェの次に献花の数が多いそうです。
でなければ、40年以上前に死んだ29歳の無位無官の女性ゲリラ兵士のことを、
世界で最も有名な新聞の1つで保守系高級紙である「タイムズ」が、
丸々1ページ使って特集したり、記者がフランスまでベニグノの証言を取りに行ったり、
ドイツの公文書館で何週間も調査したりはしません。
しかし、名前はよく知られているのに、興味本位の憶測や悪意ある捏造記事を除くと、
その本当の人となりや活動の実態については、最近までほとんど知られていなかった人でもあります。
日本語のチェ関連本、それも比較的新しい著作でも、ボリビアの話の中で「ついで」程度に触れられる程度ですし、
それも海外のチェの伝記からの引用ばかりで、彼女について独自取材した第一次資料はほとんどありません。
お国事情といえばそれまでですが、
非ラテン系で、元祖帝国主義・反共・資本主義国家のイギリスの大新聞が、
今回の映画を契機に、これほど素晴らしく充実した特集記事を掲載するのに、
日本の新聞は・・・映画関係者のインタビューくらいですよね、記事にしたのは・・・
300P以上あるかなりの分量の本ですので、まず一通りじっくり読んでみますが、
重要な部分はここで少しずつ訳を上げていこうかと思います。
このスレッドを読む人なら興味を持ってくれるのではないかな。
こういう本こそ出す価値があると思うんだけど、邦訳は出ないでしょうから。
アンダーソンの「A Revolutionary Life」ですら邦訳では読めない状態ではしかたないけど。
今チェの「『The Bolivian Diary』Authorized Edition」(『ボリビア日記』の英語版)と内容の読み比べをするために、
「Pombo: A Man of Che's Guerrilla : With Che Guevara in Bolivia 1966-68」
(いわゆる『ポンボ日記』です、なんと英語版が出ていた!)
も取り寄せ中なんだけど・・・これではGWはひたすら読書と翻訳に明け暮れて終わりそうです。