>>205 僕の言葉に怒ってしていつものように憎まれ口を叩くかと思ったが…
ミルクは案外素直に援護したことにありがとうと言ってきた。
どうやらあのベアトリーチェの異常性がよく分かったようだな。
しかし、問題はこの後だ。このゲームが終わった後の話…
あいつの大好きなレオ教員を真似て騙そうとしたんだ。成功すればよかったが失敗…
もしかしたら今後もずっとひきずって色々としかけてくるかもしれない。
そうなったら怖すぎる…知らない間に毒を盛られて暗殺されることもあるかもしれない。
サンダー1号が可哀相だな…おそらく矛先は真先にあいつにいくに違いない…
>「サンダー1号って…そろそろヴァンエレンの名前覚えなさいよ。
>飲んだ毒が消せなかったみたいで苦しんでたけど、根性見せて自殺で逃げ出したみたい。
>残ったペンダントを回収してやりたかったんだけど、麻痺させられてたからね…
>ま、レイド先生は無事みたいだから、後は先生たちにまかせておけば大丈夫でしょ」
「ヴァンエレン?確かに本名知らなかったな…まあ、だがいいじゃないか。
ヴァンエレンだろうがなんだろうが僕のサンダー1号であることに間違いはないのだから。
しかし…あいつ1人で大丈夫か?臆病者だからな…今頃震えてなければいいけど。」
生憎ペンダントは失われていないようだから脱落はしないだろうが……
…だが今はあいつのことは忘れてベアトリーチェとレイド教員達の方の行方の方を見るべきか…
見てみると。ベアトリーチェは自分のクローンを爆散させるという攻撃をしている。
やってることがえげつなくグロテスクすぎるな……しかしその壮絶ともいえる攻撃も
レイド教員の炎によって無に帰す…やはり教える立場なだけある。
悔しいが純粋に地力の時点で生徒とは次元が違う。
エース教員もあれだけの魔法を使っているというのにまだあれほどの空気の塊を放つことができるなんて…
だがいつか僕は越えてやる…エリートの僕が教員達のレベルに最も近いんだ!
そう心で僕が思っているとミルクが話しかけてくる。
>「マオ。レイド先生たちがうまくやってくれたみたいだから、あたしはまた庭園に戻るわ。
>あんたも一緒に行く?それともここで待ってる?」
「…僕も行こう。形はどうあれ僕はベアトリーチェの約束を破ったんだ。
一言あやまるぐらいしないと僕の立場がないからな。」
それに肝心のペンダントの隠し場所も聞かないとな…僕はまだ優勝を諦めたわけでは決してないんだからな!
>「それから、あそこにいるソフィアから伝言。
>『思慮もできないポンコツはいつか失敗する』だってさ」
「…なに?今なんていった?ポンコツ?……このエリートで常に成績は学年三位以上の僕が!?
筆記テストでも実技でも90点未満を取ったことがないこの僕をポンコツ!?
どこがポンコツなのか教えてもらいたいものだね!いくぞミルク…ソフィアとかいう奴に文句を言ってやらないとな!」
エースが移動手段として出した竜巻にミルクを引っ張り飛び乗り庭園へと移動する。
>>207 竜巻から飛び降りてソフィアの元に行こうとすると。
向こうからレイドの声が聞こえる。
>「マオー!そこを動くなよー!この俺を危険な目に逢わせた罰を与えてやる!」
「え!?ちょ、ちょっと待て!あれは不可抗力だ!それに終わりがよかったんだから
全てよしじゃないか!」
そういったがレイドは僕の言葉に耳を貸すことなくベアトリーチェに何か言ったと思うとこっちに向かってくる。
「そ、そうだ!エースだ!そもそもエース先生が発端だ!
あれは僕から言い出したんじゃない!エース先生が言ったことだ!」
>「…………言いましたっけ?」
「なっ!?卑怯だぞ!?逃げる気か!?」
そうしてるうちにレイドが僕の前までくる…も、燃やしたりはしないよな?
>>193>>185 リバースでの戦いがはじまって半日以上・・・・・・
半数近くの参加者がゴーストとなって失格し。
残っている猛者達は休みを取るために安全な場所を探しているだろう。
そんな中・・・この学校には休憩箇所ともいえる地点がいくつか存在している。
特別なことをしなければ開かない特殊な地点。特異点とも呼ばれる場所が存在している。
俗にいうラヴスポットと呼ばれたりしてはいるが空間の歪みから生まれたものであり。
安定しているとは言い難い空間。そのために戦うことは何を引き起こすか分からず、
自然と安全地帯となっている。
「ベッドにソファー・・・飲み物まであるや。」
そしてここはとある一つの特異点。参加者が休憩し始める時刻になり始めた頃、
ランドは特殊な空間の存在を真っ先に思い出してここに来た。
「よかった。ここならゆっくり休めそうだね。」
ソファーに座り全身の力を抜き一息つくランド・・・
どう見ても戦いに向いていなさそうな彼がこの戦いに参加した理由は単純な疑問からだった。
自分の防御魔法や治療魔法はどのぐらい実戦で効果があるのか。それだけである。
リリアーナが優勝賞品になっているとかそういう事は無縁であるし、優勝を狙っているわけでもない。
「これからどうしよっかなぁ、もう少し頑張ってみようかな。
それともリタイアして観戦にまわったほうがいいのかなぁ・・・」
ここまで生き残っている時点でランドは大満足している。
これ以上戦いを続けても攻撃手段を持ち合わせていないランドは勝つ事は困難を極めるだろう。
元々そこまで根性はないしそろそろリタイアしてもいいかと悩んでいた時、
ドアがゆっくりと開いていく・・・だれかがドアを開けて入ってこようとしている。
「あ・・・うぇ・・・どどどうしよう!?」
小動物としての本能かだれも来ないと思っていた場所へだれかが来た故の混乱かは分からないが、
ランドは隠れる場所を探そうとソファーから飛び上がりあたふたしてからきづいたようにつぶやく
「って・・・そ、そうだよ。ここは戦うと危ない場所だから安全なんだ。忘れてた。」
しかし今度は入ってきたらどうやって対応すればいいかと混乱しはじめる。
ドアが開ききるまで時間などもうない、刹那の思考の後・・・ドアの前で正座をし始める。
もしも暴力的でおそろしい人間が入ってきた時のために、すぐにでもごめんなさいと土下座して飛び出ていくためにである。
名前・エスト
性別・不明
年齢・不明(18歳前後?)
髪型・透き通るような白く長い髪をポニーテールで後ろ手に纏めている
瞳色・青
容姿・禍々しい文様の入った黒い毛皮のローブを身に纏っている
美女の様に端正な顔立ちだが、死んだ魚のような目をしている
備考・「ある人物」の手掛かりを求めて世界を放浪している謎の人物。
経歴や本名などは一切不明で、性別ですら詳しく判別できない。
ただ一つ、「ある人物」に激しい憎悪を抱いており、その者を殺そうとしていることは確かである。
手掛かりを探して流れる内に魔法学園に辿り着き、真実に迫るべく関わっていく。
性格は人間らしい感情に乏しく無表情であることが多いが、時折それらしい反応や表情を見せる。
属性に則った魔法は使えないが、それぞれ能力の異なる五つの魔武具を召喚して戦う。
・五つの魔武具
エストが召喚し、その意思に従って独りでに浮遊しながら戦闘を行う五つのいわく付きの魔武具。
エル・ツヴァイ、エル・ランサー、エル・スライサー、エル・メイス、エル・ガードがある。
それぞれが強固な魔法耐性及び物理耐性、固有の能力を持ち、攻防一体の戦術を生み出せる。
しかし無敵ではなく、浄化作用を持つ一部の魔法には無力であり、一度破壊されると当分の間使用不能となる。
使用権を「貸与」すればエスト以外の者が扱うことも可能だが、その場合手持ちで直接扱うことになる。
名前・トスエ・エスト・スエト・トエス・エトス・ストエ・トスエトス
性別・両性
年齢・18〜81歳前後?
髪型・不透明で黒ずんだ黒く長い髪をポニーテールで前髪のほうに纏めている
瞳色・青
容姿・バカバカしい文様の入った黒い毛皮のローブを身に纏っている
美女の様に端整な顔立ちだが、うおのめのような目をしている
備考・「ある人物」の手掛かりを求めて世界を漂流している謎の人物。
経歴や本名などは一切不明で、性別ですら詳しく判別できない。
ただ一つ、「ある人物」に激しい欲情を抱いており、その者を犯そうとしていることは確かである。
手掛かりを探して流れる内に魔法学園に漂流し、虚実に迫るべく関わっていく。
性格は人間らしい感情が溢れすぎて躁鬱病状態であることが多いが、時折それらしいまともな行動や反応を見せる
属性に則らない魔法は使えないが、それぞれ能力の同じ五つの武炉具を召喚して戦う。
さらに「サ行の呪い」にかかって「おりさしすせそ」が「しゃしぃしゅしぇしょ」になってしまう。
他にも「カ行の呪い」や「ナ行の呪い」を併発しており高い確率で「きゃきぃきゅきぇきょ」や「にゃにぃにゅにぇにょ」になってしまう。
・五つの武炉具
トスエが召喚し、その意思に従わず独りでに浮遊しながら逃走を行う五つのう●こ付きの武炉具。
エル・アイン、エル・ツヴァイ、エル・トライ、エル・フォース、エル・オウルがある。
それぞれが微弱すぎる魔法耐性及び物理耐性、共通の能力とう●こを持ち、攻防不可能の逃走の戦術を生み出せる。
しかし最弱であり、浄化作用を持つ一部の魔法以外には無力であり、一度破壊されると二度と使用不能となる。
使用権を「貸与」せずともトエス以外の者が扱うことも可能だが、その場合五つの武炉具は意思に従い手足のように扱うことになる。
「きょれがきゃみのきゃーどきゃ にゃるほど わしゃしぃにふしゃわしぃいきゃーどだ。」
>213
リリアーナは何事もなかったかのようにドアを閉めた。
「ミニアル!誰か居た!!誰かが床に正座してこっち見てた!!」
リリアーナは中の人間が飛び出してこないようドアに凭れながら、ミニアルに涙目で訴えた。
「・・・・・・・あれ? でもよく考えたら、ここで戦う人なんて居ないのよね?特異点だし。
じゃあさっきの人、何してるのかしら?・・・・・・何だか誰か待ってる風だったわよね?」
リリアーナはしばし考え込んだ後、ぽんと手を叩いた。
「わかった!寮に管理人さんが居るように、ラヴスポットにも管理人さんがいるんだわ!!
きっと泊まりに来るお客さんをああしてじっと待ってるのね、な〜んだ、びっくりして損しちゃった!!
もう!ミニアルもそういう大事なことは先に話しておいてよね〜!!」
リリアーナはあからさまにホッとした顔になると、いそいそとドアを開けた。
ドアの前にはやっぱり先程の男性が正座して待っていた。
リリアーナも床にちょこんと座ると、深々と頭を下げた。
「えっと、もしかして特異点の管理人さんですか?初めまして、私は二等課程のリリアーナです。
実は、ラヴスポットは初めて利用するんで良く分からないんです。
出来ればここで少し休ませていただきたいのですが、もしかして申請とかお金とかが必要なのでしょうか?」
財布を取り出そうとしたリリアーナは、管理人の顔を改めて眺めてあれ?と首を傾げた。
どこかで見た顔だ。
「ねえ、あなたもしかして治癒魔法科専攻してない?
えーとえーと・・・確かランラン・・・・・ランランド・・・ランディ!ランディでしょっ!私よ私、治癒魔法科のリリアーナ!
実際に話すのは初めてよね、宜しくねっ!」
リリアーナはランディの手を取ると、ブンブンと上下に振った。
「ラヴスポットなんてはじめてきたけど、思ってたよりずっといい部屋なのね〜」
リリアーナは改めて部屋の中を眺めた。
ソファにベッド、机の上には飲み物まで用意されている。
「ねえ、こんなところで正座して何やってたの?もしかして誰かと待ち合わせ?―――― あっ!!」
リリアーナは急に大声を出すと、あたふたとソファの影に身を潜めた。
「こ、攻撃してきても無駄よ、あいにくペンダントなんて一つも持ってないんだから!!」
顔を半分だけ出して、ランディに必死で訴えている。
>>216 「あ・・・あのごめんなさい!!すぐにここから出ていくから
殴ったりけったりの暴行はなしの方向でお願いします」
ドアが開ききりすぐさま土下座をしてあやまるランド・・・しかし向こうからは何も返事がない、
おかしいと思って顔を上げてみると目の前にはだれも立ってなくドアは閉まったまま。
それもそのはず部屋に入ろうとしていたリリアーナは入った瞬間真正面にいた正座をするランドを見て
凄まじい不自然さを感じとりあえず何もなかったようにドアを閉めたのだ・・・
だが土下座をしていたランドはそんなことにはきづかなかった。
「あれだれもいない、でも確かにドアゆっくりと開いてたよね?
もしかして恐怖からくる幻覚とかなの?ボク・・・病んでるのかなぁ・・・」
リバースへときてから度重なる緊張が続きどうにかしてしまったのではないかと自分を疑うランド。
しかしすぐにまたドアが開き今度こそリリアーナが入ってくる。
だがリリアーナも何を勘違いしているのかランドと同じように床に座り頭を下げる。
>「えっと、もしかして特異点の管理人さんですか?初めまして、私は二等課程のリリアーナです。
>実は、ラヴスポットは初めて利用するんで良く分からないんです。
>出来ればここで少し休ませていただきたいのですが、もしかして申請とかお金とかが必要なのでしょうか?」
いきなりの言葉にランドが固まる・・・相手の言葉が予想外すぎたので何と返していいのか分からないのだ。
(ぅぁ・・・うぇ?・・・管理人っているものなの?ボクも初めてだから分からないよお・・・・)
しかもリリアーナが結構冷静にランドを管理人だと思い、管理人がいるという前提で話し始めたため・・・
てっきりそういうのが実在しているのかとランドは思い余計に混乱し始める・・・
そして本能的にこれ以上考えると頭が壊れると判断したランドは・・・考えることをやめた。
>「ねえ、あなたもしかして治癒魔法科専攻してない?
>えーとえーと・・・確かランラン・・・・・ランランド・・・ランディ!ランディでしょっ!私よ私、治癒魔法科のリリアーナ!
>実際に話すのは初めてよね、宜しくねっ!」
まるで人形のように瞬き一つせずに正座しフリーズしているランドを正気へと戻したのは
リリアーナの自分と同じ科じゃないか?という言葉だった。
(あ・・・言われてみれば同じ科のリリアーナさんだ・・・参加していたんだ知らなかった。)
「うん、ランドアンドだよ・・・よろしっくっ・・・あ・・・ぐえっ!?」
同じ科ということで安心したランドは自分の名前を言いよろしくと言おうとしたが
全部言い終わらないうちにリリアーナに手を取られ上下へと振られたことで舌を噛む。
「ああっ!・・・口が・・・!」
口を押さえながらのたうち回るランドを尻目にのんびりラヴスポットを見回し良い所だと感想を述べる。
>「ねえ、こんなところで正座して何やってたの?もしかして誰かと待ち合わせ?―――― あっ!!」
部屋を見回しながらふと疑問に思ったのかランドの正座のわけを聞くが、
その後、急に大声を出しソファーの影へと隠れるリリアーナ。その様子を不思議そうに見ているランド。
>「こ、攻撃してきても無駄よ、あいにくペンダントなんて一つも持ってないんだから!!」
どうやらリリアーナはランドが攻撃してくるかもしれないと思ったようだ。
その言葉にランドは少し複雑そうな顔をしてリリアーナに言う。
「ボクは攻撃できないよ。攻撃できるような魔法・・・一個も使えないんだ・・・
どんなに頑張っても覚えられなくて。
でも元々傷つけるような事は好きじゃなかったから・・・考えてみるとこれでよかったって思ってる。」
このことをリバースで教えるのにはかなりのリスクがともなう。相手に負けを認めるようなことだからだ。
ここが特異点なのとそろそろ失格になってもいいと思ってるからいえる言葉である。
「でも、なんで自分のペンダントも持ってないのにここに来たの?」
攻撃できないということをリリアーナに言ったあと、
あまり深く考えずになんとなく頭に浮かんだ謎をランドがぶつける。
だがこの疑問も当たり前、もしも自分のペンダントを持ってないなら休憩地点であるここに来る暇はないはず・・・
本来ならば必死に奪った人間を探さなければならないからだ。
>206-207 >212
>「…なに?今なんていった?ポンコツ?……このエリートで常に成績は学年三位以上の僕が!?
> 筆記テストでも実技でも90点未満を取ったことがないこの僕をポンコツ!?
そりゃ頑張ってるのに毎回そんなに点を取れないあたしへの自慢ですか。
ポンコツの一言は、エリート学生マオ様のプライドをいたく傷つけたらしい。
約束を破ったのを気にしてかおとなしくしていた仮面を脱ぎ捨てて、あたしをぐいぐい引っ張りだした。
> どこがポンコツなのか教えてもらいたいものだね!いくぞミルク…ソフィアとかいう奴に文句を言ってやらないとな!」
「ちょ、ちょっと、痛いってば!そんなに引っ張らないでよ!」
庭園に着いて、すぐにソフィアの所に向かおうとするマオの動きを止めたのはレイド先生だった。
>「マオー!そこを動くなよー!この俺を危険な目に逢わせた罰を与えてやる!」
>「え!?ちょ、ちょっと待て!あれは不可抗力だ!それに終わりがよかったんだから
全てよしじゃないか!」
先生たちの実力を見た後だからか、マオがかなり慌ているのが面白い。
「ま。ちょっと痛い目見てくるのも、たまには勉強になっていいんじゃない?
黒焦げになったらゴミ箱前まで迎えに行ってあげるから」
どうせクシャクシャの刑ぐらいで済むだろうけど、少し怖がらせてやろうとオーバーに励ましてやった。
ベアトリーチェとの話を終わらせたレイド先生とエース先生は、こっちに向かって歩いてくる。
ベアトリーチェの奴がなにもされなかった所を見ると、腐海の解放は近いみたいだ。
「レイド先生もエース先生もお疲れさま。
あたしはちょっと聞きたい事があるから、ベアトリーチェの所に行ってくるね」
あたしは先生たちに一言かけておいてから、ベアトリーチェの所に歩き出した。
石柱にもたれて座るベアトリーチェは動かないけど、ドーピングでもしたのか致命傷らしき怪我は無い。
「先に言っておくけど、レオ先生に化けて近づいたことは謝らないわよ。
あんた風に言えば、能力とスキルを活用してのゲーム中なんだからね。
一応、恋心を踏みにじろうとしてた事については、謝ってやるけど」
近くでベアトリーチェを見下ろしながら、思ってることを口にする。
確かにストーカーで毒吐きの変態女だけど、こいつのレオ先生への思いは本物だ。
いくらゲーム内の事でも、他人の恋心を利用しようとしたのはやっぱりまずかったかもしれない。
あんな目にあわされてなけりゃ、もうちょっと素直に謝れるんだけどなぁ。
「で、本題なんだけど、時間がもったいないから単刀直入に聞くわ。
あんた、バレンタインデーにリリアーナと共同でチョコレート作ったでしょ。
あの時に残ったチョコレートで、誰かが何か企んでるらしいって話を聞いたのよね。
そこで専門家で当事者のあんたに聞きたいんだけど、あの時のチョコレートの毒性ってどれくらい?
残ったチョコの処理はどうしたの?
チョコを悪用しそうな奴の心当たりとか無い?」
知ってることが少なすぎて、いまいち質問に具体性が無いのが痛い。
バッカじゃねーの毒性なんか0だよ!とか、私が全部食べちゃったZE!とか言って欲しい。
あたしは少しの期待を込めて、ベアトリーチェの返事を待った。
>218ミルクはベアトリーチェに用があるのか、こちらに向かって歩いて来た。
>「レイド先生もエース先生もお疲れさま。あたしはちょっと聞きたいことがあるから、ベアトリーチェの所に行ってくるね。」
「おう、お疲れさん。行ってらっしゃい。」
>「お疲れさまです。」
ミルクに別れを告げ、更にマオに近付く。
>212>「そ、そうだ!エースだ!そもそもエース先生が発端だ!
あれは僕が言い出したんじゃない!エース先生が言ったことだ!」
>「…………言いましたっけ?」
>「なっ!?卑怯だぞ!?逃げる気か!?」
見苦しいなマオ…潔く罰を受けろ!
俺はマオの真っ正面に立ち、威圧のオーラを放つ。
「ほほう…。
人間国宝と称される(自称)俺を危険な目に逢わせた上にエース先生に罪を擦り付けるとは…。」
そして怯んだところを左腕でヘッドロック。
「諦めて罰を受けるんだな!秘技!クシャクシャの刑!」
ヘッドロックしたまま右手で思いっきりマオの頭をクシャクシャにしてやる。
「あ〜スッキリした。」
俺はマオの頭を気が済むまでクシャクシャにした後、解放する。
「消し炭にされなかっただけ有り難〜く思うんだな。
…ま、エリートを名乗るだけあって、魔法の威力は悪くなかったぞ。」
散々頭をクシャクシャにしてやった後にちょっとだけ誉めてやる。
「あ、そうだ、お前これ持っとけ。」
俺はゲートからサンダー1号の帽子とペンダントと本を取り出す。
帽子はマオの頭に深く被せ、ペンダントと本はマオの手に納める。
「お前が拾ったって事にして良いからよ。
良かったな、俺のお陰でサンダー1号のお前に対する評価UPだ。」
「さて、これからどうしよっかな〜?本格的にペンダントを集めを…」
>「その前にレオ先生との決闘が先ですよ。」
こ、この野郎…やっぱり忘れていなかったか…。
「あ、明日な、明日。」
>「ふふっ…明日が楽しみですねぇ。」
>208
溶岩の雨を放つ向こうでラルヴァは瞳を閉じて次の手を考えていた。
「(まずこれでメラルを屈服なんてできない。だとしたらメラルの手を潰すか・・・?
再設定・追従呪文。左剣:≪礫弾≫ 右剣:≪岩槍≫)」
瞳を開いたラルヴァの目に入るのは、虚の杖を障壁として突撃してくるメラル。
迎え撃つラルヴァの両腕がうっすらと光り、その輝きは剣の刀身へと伝わってゆく。
刀身を振りかぶるメラルに対し、ラルヴァも左の剣を合わせようと動かすが
その寸前で体が斥力に掬わてしまう。それに対してラルヴァは体のバネで仰け反るように倒れこむ。
クイーンズ・ソードは咄嗟に剣を離して体をかばう右腕を斬り進み・・・・・・
「(・・・!)」
ラルヴァのとった行動は右腕が切断される寸前に右手で刀身の柄に近い部分を掴み、
その刃先を真下へ向けんと、右腕が絶対零度に凍るのも省みず力を加えた。
今のラルヴァの腕力は通常の人間の時の比ではない。
刀身は折れずともその刃が胴体にまで食い込む事はないだろう。刃先が胴体へ向かなければ。
「剣っていうのは・・・その刃の向く方向はとても危険だけど・・・その横から加えられる力には弱い・・・んだよね。」
息を途切れさせながら嘯く、いつも浮かべる微笑が若干引きつっている。
その向こうでラルヴァの右腕が氷となって砕け散る。
しかし、ラルヴァはメラルを眼前に高速で言霊を紡ぐ!
「【我招くは 見えざる災禍
肉を割き 骨を砕け
地を割りて 山を崩せ
万物を突き崩す衝波と化せ】」
ラルヴァは左手からも剣を離すとその左手を刃を振り下ろす体制のメラルへ倒れたまま突きつける。
「メラル・・・、流石に女の子にこういう残酷な術は使いたくない。
この呪文は発動したら全力で解呪する以外に多分防げないとボクは思う。
それでも・・・まだやるかい?」
自分は仰向けに倒れた状態、対してメラルはまだ地に足を着けている。
その絶対不利な状況でもラルヴァは自信があるような口ぶりでいる。
突きつけた左手は、輪郭が捉えられないほどぶるぶると震えている。
>203>209
とりあえずエルザの機嫌が多少直ったのでシャニィはほーっと溜息をつく。
>「彼は…ロックは私の事が好きだと言ったわ。でも、私には他に好きな人がいるの。
> それだけならまだ良かったけど、ロックも私が好きな人を好きだと言い出したわ。
> わかる?私が好きだといったロックが、同時に私の恋敵になったわけよ。
> こんな馬鹿げた話は聞いたことが無いわ!」
「そレって、コイビトとして好きってイうのとは違うんじゃなイかな?」
ん〜、と両手の人差し指を突っつき合わせてシャニィは案外鋭い事を言ってみた。
>「私が嘘を付いたのはね、ロックに他の人を好きになってもらおうと考えたからよ。
>ほら、戦いを通じて徐々に心を通わせていく二人…みたいなシチュエーション♪」
「そうイう【しちゅえーしょん】って、敵同士よりも協力し合う仲間の方に絆が出来るンじゃない?」
>生まれつき…私はわがままなのね。
「シャニィは使い魔だから・・・マスターの血とか、その前はマスターの片肺を持ってたヨ。
でも、多分マスターの心はもらえナい。シャニィはマスターに憎まレてルかもしれない。
マスターは優しいかラ、そんな様子絶対見せない。
でも優しいのは、心を開いてくレてないからかもしれない・・・。」
「わがままだってイーンダヨ!だってそれが【コイ】で【アイ】だから!
全部欲しい!自分を見て欲しい!それでイイの!
それがダメだと思うならそんなの本気の【コイ】にならないよ!」
>きっとロックはリリアーナのチョコレートを食べちゃったんだわ!!
「・・・エルザはそのチョコ、食べてないノ?」
・・・・・・まだまだ凸凹トリオの恋愛談義は続きそうだった。
>190
>「減圧反響指定――
> “痛覚はまだ生きてる? 脊髄はまだ存命? 脳漿はこぼれてない?
> そう、いい子ね 息耐えるまでの空白を、絶望で走り抜けなさい”」
グレイブが魔法を放つのに対し反射的にキサカが詠唱する。
…詠唱の内容がグロいのはやっぱり気のせいと思いたい。
キサカは後退し、片手を振る。すると、氷が撃ち落される。
どうやら衝撃波の類のようだ。グレイブはそれを眺め、相手の分析をする。
> ベリッシモいい、とキサカは手を下ろし、
>「それぐらい知っているよクレイム君」
> 当然だ馬鹿か貴様、と呆れた表情を見せる。
そしてキサカはグレイの情報を並べ、上着を脱ぎ捨てる。
「…何故そんなに知っているのか、不思議だな……俺は唯の生徒の筈なんだが。」
>「いくら争奪戦とはいえ、我らが御嬢様に喧嘩売るとはいい度胸していらっしゃいますね貴様」
>「――馬鹿は馬鹿らしく殺し合ってればいいのだよ。そして貴様は惨めに死ね」
人差し指をちょちょい、とばかりに動かす。
>「さて、いい加減本気を出して頂けると有り難いね。宜しくお願い申し上げます」
「……さて、何から言うべきか…そうだな、まずその口調をどれかに統一しろ。
……キツネに化かされている感じでどうにも気に入らん…。」
眉間に皺を寄せる。
「それと、別に魂の交替と衣服はあまり関係が無いぞ…そろそろ戦闘の再開だ。
俺を馬鹿にしたからには死んでも悪く思うな…。
"突き刺され氷と凍りの槍、我の眼前の者に"!」
ピキピキという氷の出来る音と共にグレイブの足元から氷の槍と氷属性の魔力体が一斉にキサカに飛び出す。
当たれば氷の槍なら突き刺さり、魔力体なら凍りつかせるだろう。
>207
石柱を背もたれにして座った体勢のままレイドの言葉を聞き流していた。
ペンダントを握らされても特に応える言葉もなし。
去っていくレイドとエースにかける言葉も持っていなかった。
敗北した以上、特に話す事などない。
いや、不必要に話すわけには行かなかったのだ。
>218
二人が去った後、入れ替わりでミルクがやってきた。
最初に出てきたのはミルクの戦略についてあれこれ。
そして次にはチョコレートの行方について。
話を聞きながらベアトリーチェはどう行動するか考えていた。
あれこれ考えていたが・・・途中でやめた。
ミルクの言葉があまりにも馬鹿馬鹿しくて、考えている自分も馬鹿馬鹿しくなったからだ。
そして吹き出るのは笑いだった。
「ぷっ・・・あははは!オメーは・・・底抜けの馬鹿だな。
命を踏みじにる殺し合いやっといて殺し方や騙し方なんかに気を使うなよ。
ほんとに・・・テメーが厳しいのは銭勘定だけだな・・・!」
肩を揺らして笑ったせいか、途中で笑い声が吐血に変わる。
ゲホゲホと血の塊を吐き、すっきりしたところで本題に移った。
「チョコ?何の陰謀小説読んだかしらねえが、んな訳ねえだろ。
金とってチョコレートを配るような銭ゲバ女と違ってな、私のチョコをねだる奴なんでいくらでもいるんだ。
試作品でも本命チョコのと付けば何が何でも手に入れたいって奴もいるだろうよ。」
失敗作と言わない所が乙女心!あくまでも試作品なのだ。
ところで、意外かもしれないが・・・
バレンタインデーが近づくと男女問わず薬物学科のクラスメイト達にチョコをねだられるのは事実なのだ。
(表面上)クラスメイトとの付き合いを大切にしているので、手作りで渡している。
料理は苦手なので本意な出来ではないが、レオに渡す以外のならどうでもいいと渡していたのだ。
しかしベアトリーチェは知らない。
クラスメイト達が欲しがるのは、愛の証としてのチョコではなく、成分分析の腕試しとしての検体としてのチョコだという事を!
「リリアーナが色々止めてくれたからね。
毒性はせいぜい星三つってとこじゃねえの?
試作品がどうなったかまではしらねえ。リリアーナか腹黒女が食ったんじゃねえの?」
なんだかんだ言いながらミルクの問いに素直に答え、大きく息をつく。
そして床を見回して、ミルクに忠告をする。
「話す事はもうこのくらいでいいね。って言うか、これ以上話してられねえぞ。
さっき見たろ。
レイド先生が私のクローンを焼き尽くしたの。
あたし二人分の毒素だ。焼いたくらいじゃ終わらねえよ。
焼かれた煙もきっちり毒をもってる。
それがこの雨で叩き落されてね、今庭園の床を這ってる。
それが湿原に流れ込んだらどうなると思う?
培養液の中に流し込むようなものだからね、一気に増殖して湿原全体が腐食性の毒ガスに覆われるよ。
あたしにとってはアロマテラピーだが、他の奴らにとってはどうかね。
バランスタイプのエース先生ならいいだろうけど、あんたみたいな攻撃特化タイプは限界まで障壁を強化しても無駄だね。
後、バランスタイプでも消耗してる奴ももたねえだろうな。
そうなる前にさっさと逃げるように伝えな。」
ソフィアとの戦いで巻き起こした腐食ガス。
あれはベアトリーチェの血を湿原に流し込む事によって引き起こされたのだ。
今流れようとしているのは、2倍濃縮版のベアトリーチェエキス。その強力さもわかるというものだろう。
いやらしく笑いながら顎でミルクに逃げるように促すのであった。
>216>217
管理人と間違えたり、知り合いとわかって喜んだり、警戒してソファーに隠れたりとリリアーナは忙しかった。
ランドはランドで土下座して向かえたりのた打ち回ったり、攻撃呪文が使えないと告白したりと忙しい。
そんな二人を見るミニアルナワーズの目は、蛙を見つけた蛇のようにギュピーーーン!と輝いていた。
月間小百合・女性フィジル・ランキン島などなど、学園に存在する情報誌の八割方にアルナワーズは何らかの形で関わっている。
噂、取材、その他諸々の情報網の広さは学園随一を自負している。
殆どの生徒の名前と顔が一致し、ある程度のプロフィールも把握積みなのだ。
ランドの性格も、そしてディフェンスに特化した術者だということも知っている。
だからこそ、ここにランドがいた幸運は放しはしない。
「まったく!掴みはいらないんだから!」
リリアーナの後頭部をはたいて、ミニアルナワーズはふよふよとランドの方へと飛んでいく。
>「でも、なんで自分のペンダントも持ってないのにここに来たの?」
当然の疑問を口にするランドの頭に着地すると、頭の上で寝そべりながら髪を引っ張って注意を引いた。
いつも通りだがやりたい放題である。
「ランディ〜?話題を変えて誤魔化そうとしてもむだよぉん。
人畜無害な小動物系と思っていたけれど、リリィのスカートの中を覗こうと入り口で這い蹲っているなんてびっくりだわぁ!」
単に小心のあまり土下座していたのにいきなりの変態扱い。
しかし、ランドが何か言う前にリリアーナの持つ幻灯機が壁に上から写されたランドの土下座姿を映し出していた。
アングルが横なら土下座とはっきりわかるのだが、上から、しかもリリアーナのスカートも映っている。
それはまるでリリアーナのスカートの下に潜り込もうとしている瞬間にも見えたりもする。
「スカートの下を覗かれたなんて、もうリリィはお嫁にいけないわ!
ランディ〜〜。ど・う・す・る・の・?」
ペシペシとランドの頭を叩きながら難癖を付け続けるミニアルナワーズ。
難癖の上に映像、さらにありもしない回答を求める事により畳み込んで思考停止に持ち込もうというのだ。
自分が攻撃魔法が使えない事を自ら明かしたランドに、そのやる気のなさを感じていた。
今はともかく、ここから出たあと誰かと戦いになればもう負けてもいいと言い出すかもしれない。
だが、ここで会ったからにはそうはさせはしない。
リリアーナを回復させ、守る盾に仕立て上げるのだ。
だがここであまり追い込みすぎる事もしない。
「ま、このラヴスポットに男と女が二人でいるのだし・・・
後は若い二人に任せて私は退散するわぁん。
ランディ、責任とってリリィをちゃんと守るのよぉん。おほほほほほ・・・・」
そういいながらミニアルナワーズはいそいそと幻灯機の中へと潜り込んでしまった。
その後、幻灯機からは緩やかな赤い光が溢れ、室内を微妙に淫靡な雰囲気に変えていく。
>209 >222
「ああっ!違いますわエルザ様、それではぱふぱふではなくぱしぱしなのですわ〜!!
でもこれがエルザ様の愛ならば、わたくしは耐えるのですわ〜」
だがそのうちルズは「きゅう・・・」と一声鳴いておとなしくなった。
>「私が嘘を付いたのはね、ロックに他の人を好きになってもらおうと考えたからよ。
>ほら、戦いを通じて徐々に心を通わせていく二人…みたいなシチュエーション♪」
「そうイう【しちゅえーしょん】って、敵同士よりも協力し合う仲間の方に絆が出来るンじゃない?」
「つり橋効果ですわね〜。エルザ様は策士なのですわ〜」
頭の上にくるくる星を纏わりつかせながら、ルズも答えた。
>きっとロックはリリアーナのチョコレートを食べちゃったんだわ!!
>「・・・エルザはそのチョコ、食べてないノ?」
「もしかして、エルザ様の意中のお相手はリリアーナですの〜?」
ルズは困惑した声を出した。
「アルナワーズ様とリリアーナは白百合騎士団公認のカップルなのですわ〜。
二人の部屋の封印は、夜のお楽しみを知られないようにするためだというのが白百合騎士団での定説ですし
まあリリアーナは【恋多き女】【男女問わず流しな浮名は数知れず】といわれていますから〜
エルザ様にもきっとチャンスはあると思いますわ〜。
ただ、わたくしは後でエルザ様が傷つくのは見たくないのですわ〜」
どうやらルズは、アルナワーズが流した噂を真に受けている一人のようだ。
「肉体の一部を代償として契約したとしたら、虎さんは相当強力な使い魔さんなのですわ〜。
ところでさっきから気になっていたのですが、あのイロオトコの使い魔はシャニィ様おひとりだけですの〜?」
そう話しながら、、ようやくルズは小さなサラマンダーを召喚した。
手のひらサイズなのは先程のサラマンダーと同じだが、こちらは青白い炎を身に纏っている。
「皆様、灯りがついたのですわ〜。フリージア女王様、これで移動もらくらくなのですわ〜。
ところでどうされます〜?外に出るなら氷をぶち破るしかないですわね〜」
青いサラマンダーはフリージアの前方1メートルあたりの位置をふわふわ浮きながら、皆が動くのを待っている。
>192>198>200>204>209>>222>226
>「それで、女王様とエルザ様は、これから一体どうなさるのかお決めになりましたの〜?」
>「私は…何だか不服だけど、ロックのペンダントを探すわ。
ねえ、良かったらフリージアも手伝ってくれない?フリージアも猫がすきなんでしょ?
もしロックのペンダントが捨てられてしまったら、ロックが猫達を暖めることができなくなるわ。」
「仕方ありませんわねえ・・・手伝ってあげますわ
ただし!いま私が組んでいるのはあくまでラルヴァさんだと言うことをわすれないでくださいまし」
とシャニィの方を見て話すフリージア
>「でも…手がかりがないのよね。さっきロックが言ってた“女子生徒が持っていった”っていう話…
実は私の作り話だったの。」
「な、なんですって!?・・・・猫ちゃんのためだから許してあげるけどこれからは嘘は駄目ですわよ」
>「嘘をついてまで一緒に居たいなんて、エルザ様は、さっきの猫耳殿方をお慕いしておられますの〜?
でしたら心配には及びませんわ〜。
スーは殿方には興味がありませんし、猫形態では間違いの起こしようもございませんから〜」
「・・・・・・・」
フリージアは殿方に興味がない発言を聞いてちょっと引いたのは秘密である
「まあロックが猫ちゃんにそう言う感情を抱く様な方ではないことは私は知ってますけれど」
>「いいえ、私にとってはむしろそっちの方が残念よ。ところで、ぱふぱふってこんな感じ?」
「それは違うと思いますわ」
とりあえずエルザの行動につっこみを入れるフリージア
そしてエルザはルズに話し始める
>「彼は…ロックは私の事が好きだと言ったわ。でも、私には他に好きな人がいるの。
それだけならまだ良かったけど、ロックも私が好きな人を好きだと言い出したわ。
わかる?私が好きだといったロックが、同時に私の恋敵になったわけよ。
こんな馬鹿げた話は聞いたことが無いわ!」
>「そレって、コイビトとして好きってイうのとは違うんじゃなイかな?」
そしてエルザは自分自身で結論を出す
>「何だかおかしいと思ったわ!ロックがリリアーナを好きだと言い出すなんて!
ロックは惚れ薬の影響を受けていたのね!惚れ薬の効果なら、後で薬で治せるわ!
あーあ、全く心配して損しちゃったわ。」
「そもそもロックの好きは本当に恋愛的意味の好きなのかしら?
シャニィさんの言うとおり友愛的意味や親愛的な意味ではないのかしら?」
「まあそれは本人にしかわかりませんわね」
フリージアはそう締めくくる
>「肉体の一部を代償として契約したとしたら、虎さんは相当強力な使い魔さんなのですわ〜。
ところでさっきから気になっていたのですが、あのイロオトコの使い魔はシャニィ様おひとりだけですの〜?」
「ラルヴァさんはたくさんの使い魔がいるはずですわ・・・・そう言えばみんな女性なのかしら?」
そしてルズは青いサラマンダーを召還する
フリージアはますます女装ショタ大好きな母親の親友を思い出してしまった
そしてそっち系の本を無理矢理見せられたトラウマも・・・
「やめて!私にそんな本を見せるのはやめて!・・・は!?」
>「皆様、灯りがついたのですわ〜。フリージア女王様、これで移動もらくらくなのですわ〜。
ところでどうされます〜?外に出るなら氷をぶち破るしかないですわね〜」
「お〜ほっほっほっほ!ここは私にお任せなさい!フリージングドールのパワーさえあればこれぐらいの氷なんて!!」
フリージアはフリージングドールの右手にハンマーを作り出した
いつかの猫誘拐事件の時に使ったのと同じハンマーだ!!
「さあ粉雪になりなさい!!」
・・・・そしてハンマーは振り下ろされた
ラルヴァが右手で刀身の柄に近い部分を掴み、力を加えてきた。
当然ながらいくら肉体強化をしようと、両手と片手の差があろうと、
元がメラルでは今のラルヴァの腕力にはかなう訳もない。
…確かに剣は折れなかった。しかし…ラルヴァの狙い通り
刃先は逸らされ、地面に食い込んでしまった。
と言っても地面ごと斬ったと言う表現の方が近いのだが。
(勢いを利用されるとはね…。確かにあの勢いじゃ、
力での劣勢を斥力球に補わせる事も出来ない。迂闊だったわ。
でも…まだ先はある。)
>「剣っていうのは・・・その刃の向く方向はとても危険だけど・・・
その横から加えられる力には弱い・・・んだよね。」
(その弱点を突くには身体能力の差が必須だけど…私が使う以上は意識する必要があるわね…。)
「そうね…。でも状況は私が優勢。」
メラルは術の詠唱を中断し、ラルヴァに声をかける。
そして…詠唱を再開しながら刀を再度振り上げる。
>「メラル・・・、流石に女の子にこういう残酷な術は使いたくない。
この呪文は発動したら全力で解呪する以外に多分防げないとボクは思う。
それでも・・・まだやるかい?」
この時にはメラルはすでに詠唱は終えていた。後は…魔力を込めて
引き金となる呪文を発するだけである。しかし…それでも返事をした。
本気の相手と戦わなければ、意味がないから。
「ラルヴァ、忘れたの?私は…あなたの全力をはねのけて貴方を倒す。そう言ったのよ?
女だからなんて下らない遠慮はいらない。だから…全力で来なさい。
じゃないと…この戦いには何の意味もなくなるわ。…行くわよ!」
メラルは、今度は自分に向けられた左腕目掛け、再度足元に展開した斥力球を飛ばしてから
刀を振り下ろし始め…その途中でクイーンズ・ソードを解除した。
そう、振り下ろす動作も、斥力球も…ただの囮なのだ。
そしてその魔力を詠唱を終えていた術に流し込み、術を発動させる。
「デスタメント」
結局、刀が振り下ろされる前に…メラルの視界が真っ白に染まった。
全方位に発せられた絶対零度の風によって…。
======================================================================
ペンダント【所持 β(女子寮内での乱獲ペンダント(*回収中*)) 自前1 投下3】
備考 リリアーナのペンダント所持
>>223 見ず知らずの者に自分の事を語られては、疑問を抱くのも当然だ。
「…何故そんなに知っているのか、不思議だな……俺は唯の生徒の筈なんだが。」
まあそうだろうな、とキサカは頷いて素直に肯定。
……だがしかし。
「髪の色をコロコロ変える上に時々獣化してれば気になる奴は出てくるだろうよ。
あとはちょっとしたツテで情報を仕入れただけ。人は常に金に飢えているわけだ」
……俺も気になった奴の一人で御座います。
するとグレイブは眉間に皺を寄せ、
「……さて、何から言うべきか…そうだな、まずその口調をどれかに統一しろ。
……キツネに化かされている感じでどうにも気に入らん…。」
「却下。如何なる時もその場のノリで。これが私の芸風だ」
一人称が私になっているのも当然ノリだ。
「それと、別に魂の交替と衣服はあまり関係が無いぞ…」
「あー左様ですか」
あれーおっかしいなぁあの野郎後で小一時間問い詰めよう、と顔に出さず思案していれば、やっと青髪は戦闘体勢に入る。
「そろそろ戦闘の再開だ。
俺を馬鹿にしたからには死んでも悪く思うな…。
"突き刺され氷と凍りの槍、我の眼前の者に"!」
氷結音を聞くと同時に、蒼槍と魔力塊が編隊を組んで飛んでくる。
……危ないッ下から襲ってくるッ。
背後は壁だ。身体を振り回す程度の余裕しかない。
ならばとキサカは横に飛んだ。
「私が勝ったら――」
跳躍というよりは低空飛行。そのまま手指を振って細かい衝撃波をぶち当てる。
氷は砕けたが魔力体は止まらない。
……おーっと微妙に窮地。
「君が持っている一つのペンダントを貰おう」
散らばる光片を魔力がぶち破る。次いで生き残った氷槍が来る。
足先が床につくと同時、キサカは軽く身体を捻る。
手を伸ばすのは古くなった机と椅子だ。
足先で蹴り上げるようにボロ椅子を投げる。
「負けたら私が持っている一つを進呈する」
飛ばした方を見ずに追加を二つ。
三つのガラクタが凍波に飛ぶ。
「――っ!」
身に刺さるような冷気が飛沫いた。
は、と息吐く暇も無く一瞬で氷塊と化した三つの椅子を、キサカは強めの衝撃波で氷槍ごと粉砕する。
「無駄遣いする余裕があるなら、もっとレベルの高い魔法が見たいね」
やれやれ、とキサカは一息。内心ホッとしているのだが、失望も否定できない。
節制にしても単調すぎる。手を抜いているのか実力なのか。
「青なんだからもっともっとKOOLに……KOOLになるんだグレイ・ウルフォード。
氷よりもKOOLな冷静さが不可欠なのだ」
殺るんだったら全方位から凍結来いよ、と笑えない事を胸中で呟く。
いいかね、とキサカは立ち位置を歩いて戻す。
立ち止まって向き直り、なんかgdgdしそう、とキサカは腕を組んだ。
微妙に前傾姿勢で吼える。
「よろしいかね! よろしいかね貴様!?
連戦でストレスが溜まっていようが! 目論見が外れて落胆していようが!
誰かに裏切られて鬱になっていようがそんな事は貴様の都合だ因果応報自業自得!」
指針が無いからと忠告を無視し、勝手に尾けて嫌悪されたのも因果応報自業自得。
「怪しい物陰に牽制を放つのは自然な行為だ! しかしあろうことか知り合いの女性をずぶ濡れにしておいて
謝罪も無しに喧嘩を売るとは何事かね貴様!? 野郎の風上にも置きたくないと判断する!」
女性からの借り物を自分のミスで奪われるなど、野郎の風上にも置きたくないと判断する。
「俺には関係無いだとかそんな理論は二の次だ! 違う問題を並べて考えるな!
戦場といえどイベント中なのだから対人関係が最優先でもっと言えば女性が更に優先だ!」
息継ぎも無しに叱咤を浴びせて押し潰す。反論は認めないし許可しない。
が、言う事を言うと急激にクールダウン。深い呼吸に溜息が続く。
立ち位置は入り口の扉を背にした状態。グレイブと扉に挟まれる格好となる。
キサカは指を弾いて快音を一つ。来たまえ、とグレイブを真っ直ぐ指差し、
「最上級の魔法で来い。――やり過ごした上で痛い目を見せよう」
216-217 >225
「ボクは攻撃できないよ。攻撃できるような魔法・・・一個も使えないんだ・・・
どんなに頑張っても覚えられなくて。
でも元々傷つけるような事は好きじゃなかったから・・・考えてみるとこれでよかったって思ってる。」
「え?そ、そうなの?」
リリアーナはそろそろとソファの影から出てこようとした。
「でもランディ、今はリバースの中だし、あまり軽はずみに自分の弱点を話すべきじゃないと思うわ」
今回は私相手だから別にいいけどね」
なにせ魔法自体が使えないからね、とは、さすがに口には出せなかった。
まあ同じ専攻科目なのだから、実技が出来ないリリアーナの様子でとっくに承知しているのかもしれないが。
>「まったく!掴みはいらないんだから!」
ぺしっとリリアーナの後頭部をはたいた後、ミニアルはランディの方へふよふよと移動した。
>「でも、なんで自分のペンダントも持ってないのにここに来たの?」
ランディの素朴な疑問は、リリアーナの胸をざっくり抉った。
気落ちして再びソファの影にどんよりと沈みこむ。
>「ランディ〜?話題を変えて誤魔化そうとしてもむだよぉん。
>人畜無害な小動物系と思っていたけれど、リリィのスカートの中を覗こうと入り口で這い蹲っているなんてびっくりだわぁ!」
「な、なんですって――――!!(AA略)」
ぱっと幻灯機が壁に証拠映像を映した。
ランディが床に頭を摩り付けている姿なのだが、自分のスカートまで端っこに映っている。
>それはまるでリリアーナのスカートの下に潜り込もうとしている瞬間にも見えたりもする。
>「スカートの下を覗かれたなんて、もうリリィはお嫁にいけないわ!
>ランディ〜〜。ど・う・す・る・の・?」
リリアーナは言葉もなく、ただ真っ赤になってワナワナ震えている。
>「ま、このラヴスポットに男と女が二人でいるのだし・・・
>後は若い二人に任せて私は退散するわぁん。
>ランディ、責任とってリリィをちゃんと守るのよぉん。おほほほほほ・・・・」
「わーミニアル待って、二人っきりにしないでよ〜!! おまけに何よこのムーディーな照明は!!」
リリアーナはババババっと幻灯機を盛大に振りまくったが、さすがに今回はアルも落ちてこなかった。
リリアーナは今にも泣き出しそうな顔でソファの影から飛び出した。
「ねえ、ランディは本当に、ミニアルの言ったとおり私のスカートの中を覗こうとしてたの?」
もしそれが事実なら、とてもこんな場所で男の子と二人っきりで居られるわけが無い。
ランディの横をすり抜け、あわただしく部屋を出て行こうとする。
>222>226>227
> 「・・・エルザはそのチョコ、食べてないノ?」
「まだ食べてないわ。」
エルザはシャニィにそう答えた。しかし、嘘である。
エルザはリリアーナからもらったチョコレートを既に食べている。
しかし、エルザの正体は人形だ。媚薬を食べても効果はない。
もちろん、自分が人形である事をさとられたいとは思っていないので嘘をついたのだ。
と、ここで突然エルザの顔が真顔になった。
「…あなた人間じゃないの?」
どうも人から聞いたことを流し聞きしてしまうのはエルザの悪いくせらしい。
確かにシャニィはさっきそう言ったのだ。
> 『シャニィは使い魔だから・・・マスターの血とか、その前はマスターの片肺を持ってたヨ。
> でも、多分マスターの心はもらえナい。シャニィはマスターに憎まレてルかもしれない。
> マスターは優しいかラ、そんな様子絶対見せない。
> でも優しいのは、心を開いてくレてないからかもしれない・・・。』
使い魔…エルザはそれについてよく知らないが、少なくとも人間ではない事ぐらいはわかる。
エルザは目の前のシャニィが憎たらしくなってきた。
人間ではないのに、人間に一途に恋するシャニィにだ。
それはちょうど、リリアーナに恋する自分の姿と重なったからかもしれない。
人間じゃないくせに…そんな思いが、ふと心の中で暴れているのに気づいた。
> 「もしかして、エルザ様の意中のお相手はリリアーナですの〜?」
> ルズは困惑した声を出した。
> 「アルナワーズ様とリリアーナは白百合騎士団公認のカップルなのですわ〜。
> 二人の部屋の封印は、夜のお楽しみを知られないようにするためだというのが白百合騎士団での定説ですし
> まあリリアーナは【恋多き女】【男女問わず流しな浮名は数知れず】といわれていますから〜
> エルザ様にもきっとチャンスはあると思いますわ〜。
> ただ、わたくしは後でエルザ様が傷つくのは見たくないのですわ〜」
今度はエルザが困惑した声を出した。
「…やめて、あなたがリリアーナの何を知っているか知らないけど、彼女の事をそんな風に言わないで。」
> 「肉体の一部を代償として契約したとしたら、虎さんは…
> 「ラルヴァさんはたくさんの使い魔がいるは…
この後、ルズとフリージアはシャニィ以外の使い魔について話し始めたようだが、
エルザはその会話などまるで耳に入っていなかった。
というのも、エルザは急に不安になってきたからだ。
先ほどのシャニィとフリージアの言葉が脳裏をよぎる。
> 『そレって、コイビトとして好きってイうのとは違うんじゃなイかな?』
> 『そもそもロックの好きは本当に恋愛的意味の好きなのかしら?
> シャニィさんの言うとおり友愛的意味や親愛的な意味ではないのかしら?』
ロックは私とリリアーナに、どういう意味で好きだと言ったのだろうか?
いや、もう結論は一つ出ている。ロックはリリアーナを恋人にしたいという意味で好きだと言ったのだろう。
それが媚薬の効果というものだ。媚薬の効果なら、それに対応する薬を飲めば元に戻るだろう。
さっきリリアーナも言っていたではないか、ロックとはいい友達だと。
ロックとリリアーナはそういう関係でしかないのだ。何も心配する事はない。
では、何故私はこうも不安になっているのだろうか?
まさか…とエルザは思った。まさか、私はロックに愛されているわけではないという可能性を恐れているのだろうか?
そんなはずは無い!と、エルザはその馬鹿馬鹿しい考えを振り払うかのように首を横に振った。
どうして私があんな馬鹿なんかに好かれなきゃならないのよ、真っ平ごめんだわ!
しかし、エルザは同時にこんな事も考えた。
でも…、ロックぐらい馬鹿な人じゃないと私は愛されないのかも。
ロックぐらい馬鹿じゃないと、誰が人形を妻にしようと考えるだろう。
『エルザ、お前は俺が絶対に不自由させないのだ!
俺が死んでも、俺の子供がお前の面倒を見るのだ!
子供が死んだら、その子供にお前の面倒を見させるのだ!
だからお前をいただきま〜す!』
エルザはそんなプロポーズをしているロックを想像して、思わず吹き出しそうになった。
が、ここに来てエルザはやっと重大な事実に気づいた。
ああ…なんで今まで気づかなかったんだろう…私は…子供が産めないんだ…
ガシャーン!!と氷が砕ける音が、エルザを現実に引き戻した。
見れば、どうやら巨大なフリージアがハンマーで氷を破壊したらしい。
窓があったと思われるその大穴からは、いまだに降り続く雨音が聞こえてくる。
エルザはフリージアに言った。
「フリージア、ここは二階なのよ!その窓を壊しても外には出れないわ!まさか飛び降りるつもりなの!?」
>>225>>231 どうやら若干リリアーナのランドへの警戒心は解けたようだ。
さっきまで攻撃しても無駄と言って隠れていたのに今度は
自分の弱点をいうものじゃないと説教をしはじめる。
しかしランドのあの疑問を聞いた瞬間、さっきよりも深くソファの影へと沈みこむ。
どうやらあまり触れてはいけないようなところに触れてしまったようだ。
>「まったく!掴みはいらないんだから!」
その時小さいアルナワーズ・・・ミニアルナワーズが割ってはいる。
しかも、ミニアルナワーズが放った次の言葉は衝撃的だった・・・
>「ランディ〜?話題を変えて誤魔化そうとしてもむだよぉん。
>人畜無害な小動物系と思っていたけれど、リリィのスカートの中を覗こうと入り口で這い蹲っているなんてびっくりだわぁ!」
その不意打ちともいえる誤解にランドは弁解するような気力さえ湧かない。
それもそのはずミニアルナワーズがその言葉に連動するように幻灯機から映像が映し出される。
ランドの土下座をしている映像・・・なのだがアングルのせいでスカートの下へと潜り込もうとしているように見えるのだから。
この映像にさっきの言葉・・・トラブルに対する耐性を持ってないランドはこの時点ですでに冷や汗をかき胃に激痛を感じる。
>「スカートの下を覗かれたなんて、もうリリィはお嫁にいけないわ!
>ランディ〜〜。ど・う・す・る・の・?」
「ど・・・どうするのって・・・ボク・・・の、のぞいて・・・なぃ・・・ょ」
うつむき消え入りそうな声で否定するランド。
しかし精一杯の否定をかき消すようにミニアルナワーズが続ける。
>「ま、このラヴスポットに男と女が二人でいるのだし・・・
>後は若い二人に任せて私は退散するわぁん。
>ランディ、責任とってリリィをちゃんと守るのよぉん。おほほほほほ・・・・」
そういい残しミニアルナワーズが幻灯機に入ってく。
そして雰囲気をかもし出すような光りが幻灯機から発せられる。
しかもリリアーナももうここには居られないといった感じでソファから飛び出して部屋を出ようとドアノブに手をかける。
>「ねえ、ランディは本当に、ミニアルの言ったとおり私のスカートの中を覗こうとしてたの?」
「い、いやあの・・・誤解で・・・正座してて・・・そしたら・・・えっと・・入ってきて・・・
怖い人だったらって思って!それで・・・土下座してあやまって出て行こうと・・・」
思考低下のせいで言いたいことが頭のなかで混ざり合ってしどろもどろだが何とか誤解だと伝えようとするランド。
「だから・・・のぞこうとしたわけじゃ・・・・・・本当なんだ・・・ただ入ってくるのが
力が強かったり暴力的な人だったらと思うと怖くて。」
>>218-220 >「ま。ちょっと痛い目見てくるのも、たまには勉強になっていいんじゃない?
>黒焦げになったらゴミ箱前まで迎えに行ってあげるから」
「黒こげとか言うんじゃない!!」
他人事だと思ってゴミ箱まで迎えに行ってあげるとか無責任なことを言って……
そうこうしているうちに僕の目の前までレイド教員が来る…いつもよりも妙に威圧感を感じるな…
>「ほほう…。人間国宝と称される(自称)俺を危険な目に逢わせた上にエース先生に罪を擦り付けるとは…。」
「エース先生がやろうと言いだしたのは事実……んぐ!?」
そこまで言ったときヘッドロックをかけられ身動きが取れなくなる。
…いかに男装していても実際僕は女…成人男性のレイド教師に力で敵うはずもなく、
どう身体を動かしてもヘッドロックをはずせそうにない…このままではまずい!?
>「諦めて罰を受けるんだな!秘技!クシャクシャの刑!」
「や、やめろぉぉおお!ちょっと癖毛気味だからいつも直すのに大変なのにぃぃい!!」
まあ…黒こげにならなかったから内心ちょっと安心したが…だがこんなにクシャクシャにされたら…!
>「あ〜スッキリした。」
「ぐ…僕に力がないばかりに……」
降っている雨でそこら辺にできた水溜りを覗きこむとそこには見事に天然パーマ気味になっている自分の姿が映る…
「ああ…この僕の髪の毛が……あんなに頑張ってブラシ使ってストレートっぽくしたっていうのに…」
>「消し炭にされなかっただけ有り難〜く思うんだな。
>…ま、エリートを名乗るだけあって、魔法の威力は悪くなかったぞ。」
落ち込む僕を見かねてから若干フォローというか誉めてくれるレイド教師……
「そう思うんだったら罰などなくていいじゃないか……」
ぶつぶつと文句を垂れているとレイド教師が思い出したようにサンダー1号の所持品を出し。
帽子を勝手に深く被せてきてペンダントと本を渡される…
>「お前が拾ったって事にして良いからよ。
>良かったな、俺のお陰でサンダー1号のお前に対する評価UPだ。」
「フン……べ、別に僕はあいつの評価など気になんてしてないぞ。」
だいたい僕はエリートだぞ…なんであの臆病者に評価されなくなちゃならないんだ。
この前もサンダー1号が飼い主で僕がペットだとか言い始めるし…本来ならば立場は逆だろう!
そうだ!そもそもあいつは僕の愛馬だったんだからな。うん。それならば納得できる。
つまり僕はあいつに認めてもらいたくて本やペンダントを渡しにいくんじゃなくて、
ただ飼い主としての責務であいつに届けるということだな…
「フフ…仕方がないな…全く世話のやける奴だサンダー1号」
>「さて、これからどうしよっかな〜?本格的にペンダントを集めを…」
その言葉に僕はハッとする。ペンダントで思い出した!
僕はベアトリーチェにペンダントの場所を聞かなければならないんだ。
まあ…約束を破った以上そんなこと聞く資格はないかもしれないが…それはそれ、これはこれだ。
>>224 僕がベアトリーチェに向かって歩いていくとミルクとベアトリーチェが話している。
よくは聞き取れなかったがミルクの表情を見るとなにかあったように見える。
僕はそのままミルクとベアトリーチェに近づきミルクに何を言われたのか聞いてみた。
「ミルク、あわてているみたいだけどどうかしたのか?」
>224 >235
>「ぷっ・・・あははは!オメーは・・・底抜けの馬鹿だな。
命を踏みじにる殺し合いやっといて殺し方や騙し方なんかに気を使うなよ。
ほんとに・・・テメーが厳しいのは銭勘定だけだな・・・!」
「うるさいわね!あたしはあんたと違って、デリケートな平和主義者なのよ!」
人がせっかく謝ってやったのに、ベアトリーチェの奴は失礼な事を言って笑いだしやがった。
でも、笑い声はすぐに咳き込みに変わり、口から血の固まりを吐き出す。
吐血するってことは肺が傷ついてるのかもしれない。
こりゃあんまり長話はできそうにないな…
あたしの心配をよそに、少しすっきりしたのかベアトリーチェは質問に答え始めた。
>「チョコ?何の陰謀小説読んだかしらねえが、んな訳ねえだろ。
>金とってチョコレートを配るような銭ゲバ女と違ってな、私のチョコをねだる奴なんでいくらでもいるんだ。
>試作品でも本命チョコのと付けば何が何でも手に入れたいって奴もいるだろうよ。」
別に金取ってチョコ配った訳じゃなくて、三倍返しを忘れないように念押ししただけだっての。
しっかし、ベアトリーチェのチョコを欲しがる奴なんてそんなにいるのか?
本当にそんな物好きが多いのか、薬物学科の人間を捕まえて裏をとる必要がありそうだ。
>「リリアーナが色々止めてくれたからね。
>毒性はせいぜい星三つってとこじゃねえの?
>試作品がどうなったかまではしらねえ。リリアーナか腹黒女が食ったんじゃねえの?」
「腹黒女って……アルナワーズの事か…」
ベアトリーチェ基準の星三つは微妙だけど、そんなに強い毒じゃないってことは確実になった。
問題は学園一の騒動屋が関係している方だ。
アルナワーズにかかったら、小火程度の出来事が山火事になる。
怪我人が出ないよう気を配ったり、時には消火に回ったりもしてるみたいだけど。
>「話す事はもうこのくらいでいいね。って言うか、これ以上話してられねえぞ。
気分でも悪くなってきたのかと思ったけど、ベアトリーチェはとんでもない事を言い出した。
湿原を腐食ガスが覆い尽くすって全滅確定だよ!
>「ミルク、あわてているみたいだけどどうかしたのか?」
ヴァンエレンの帽子を被ったマオがこっちに歩いてきた。
「もうすぐこの辺に強烈な腐食ガスが発生するみたい!
早く逃げ出さないと、あたしたち全員ゴミ箱前から再スタートだよ!」
それにしてもベアトリーチェの奴、なんでこんな事教えてくれたんだろう?
黙ってればあたしたち全員倒せたかもしれないのに。
最近流行りの実はいい奴だったってオチなんだろうか。
…いい奴が倒した相手を操ったあげく、たかがゲームで人を拷問にかけようとはしないよな。
「あたしはレイド先生やソフィアにこの事を伝えてくる。
マオは用事があるなら早く済ませること。
ベアトリーチェもペンダント集めてなに企んでるのか知らないけど、あんまり無茶するんじゃないわよ。
レオ先生関連でできる事があったら、今度特別に割引料金で手伝ってあげるから!」
言いたい事を言い終わったあたしは、走ってレイド先生とエース先生の所に向かった。
「レイド先生!エース先生!ベアトリーチェの話だと、この辺はもうすぐ腐食ガスで覆われるみたい!
そこでこっち見てるソフィアもちゅうもーく!溶けて死にたくない奴は早くここを離れた方がいいよ!」
あたしは唯一の脱出手段に見える竜巻の方を見て、ちょっと閃くものを感じた。
「エース先生、この風の魔法、森をひとっ飛びして校舎まで戻れそうなくらい大きいのは作れないのかな?」
>228
学園女子寮6階の戦闘は終焉が近づいていた。
仰向けに倒れたまま左手をつきつける少年
刀を振りかぶる少女
>「ラルヴァ、忘れたの?私は…あなたの全力をはねのけて貴方を倒す。そう言ったのよ?
> 女だからなんて下らない遠慮はいらない。だから…全力で来なさい。
> じゃないと…この戦いには何の意味もなくなるわ。…行くわよ!」
「・・・・・・。」
その言葉に応えず、ラルヴァは刀を振りかぶるメラルに合わせて呪文のラストワードを紡ぐ
「【彼の者に 万障を貫き、滅びを与え・・・・・・】」
>「デスタメント」
恐らくは一瞬の差、ただどちらにもその瞬間から何が起きたのかを把握しきれてはいない。
ただそこには結果が残るのみだ。
絶対零度の風が吹き抜けた後の廊下
メラルの足元には、『ラルヴァ』と殴り書きされた顔の無い人形がついたペンダントが転がっていた。
―――――――女子寮付近、ゴミ箱
ゲーム中に『死亡』した者は復活できる。
ただし、このゴミ箱は現在氷のピラミッドによって完全に封鎖されている。
つまりラルヴァは・・・・・・
『 こ お り の な か に い る 』
「(・・・・・・とりあえず、魔力が回復するまで脱出は後回しかな。
メラルにペンダント投げ込まれたら運が悪かったってところか)」
屋外はだんだんと雨足が強まってきている。
氷の中でラルヴァは視線だけで空を見上げていた。
>226-227>232-233
>あのイロオトコの使い魔はシャニィ様おひとりだけですの〜?
>「ラルヴァさんはたくさんの使い魔がいるはずですわ・・・・そう言えばみんな女性なのかしら?」
「ん〜ん、マスターの使い魔はシャニィを含めて7人だよ。みんな女のコ。
今は精霊に怒られちゃって精霊との契約は切れてるんダヨ。」
>「仕方ありませんわねえ・・・手伝ってあげますわ
> ただし!いま私が組んでいるのはあくまでラルヴァさんだと言うことをわすれないでくださいまし」
「ん?」
くりっ、と首をかしげてフリージアの視線に応えるシャニィ。
意味は伝わっていないらしい。
>「…あなた人間じゃないの?」
「シャニィはトラだよー、がおー。」
人の姿で言っても迫力は皆無である。
その一方でフリージアが窓を叩き割ったのだが・・・外から雨が入ってくるばかりである。
シャニィはその寒さに尻尾が膨らんでいた。
「さーむーいー!もう・・・【ポカポカになれー】!!」
カッ、とシャニィの全身が金色の光を放射する。
それは放たれたのと同様に一瞬でシャニィの手の中に収束する。
彼女の手の中におさまったのは金色の暖かい光を放つ珠。
どうもその光に暖められたのか本当に周りが少し暖かくなる。
その光魔力を帯びていたのか、少しではあるが氷を溶かし始めている。
>>236 「レイド先生!エース先生!ベアトリーチェの話だと、この辺はもうすぐ腐食ガスで覆われるみたい!
そこでこっち見てるソフィアもちゅうもーく!溶けて死にたくない奴は早くここを離れた方がいいよ!」
と、言うことらしい。ホントにぬかりない人だ。敵に回さなくて良かった。
ひょこひょこと軽快にベアトリーチェ君に近づいてみた。それで、唐突に
「あっけなかったね。殺してあげようか?」
怪しい人ではなく、ヤバい人でもないことをアピールしておこう。
あくまで善意からくる言葉なんだ。
このままだといずれ死ぬ。素人目から見てもかなりのダメージを負っているのは間違いない。
現状でもかなりつらいだろう。
自然治癒力を高めた所で追いつきはしない。と判断。
私も治癒術は少々は扱えるが、魔力の消費量を考えると賢い方法とは言えない。
ルールに従い一旦死んで復活した方が……
と、ここでふと思い出すのはミルクくん達の仲間のこと。
あぁ、ダメだ。単体での戦闘能力、戦意の低い彼女だけだと見つかったらまずい。
という結論に至った
「あぁ、ゴメンさっきのは気にしないで。世迷言だったから」
にははっ。と笑ってみる。誤魔化すには苦しいかな?気にしない。
あれ?となると………
ミルクくんたちの方を向いて言ってみる
「仲間の回収はしなくていいの?放っておいたらここに戻ってくるだろうからね。
毒に巻き込まれちゃうよ?
もっとも、やられたら逃げる。そういう風な申し合わせをしてれば別だけどね」
さて、付いて行こうかな?どうしよう?
>236>「レイド先生!エース先生!(中略)溶けて死にたくない奴は早くここを離れた方がいいよ!」
「マジかよ…だる〜。」
>「エース先生、この風の魔法、森をひとっ飛びして校舎まで戻れそうなくらい大きいのは作れないのかな?」
お、ナイスアイデア。
>「お安いご用です。しかし…」
しかし?
>239>「仲間の回収はしなくていいの?(中略)そういう風な申し訳をしてれば別だけどね」
>「…という事です。ヴァン君を回収してからじゃないと…」
ちっ…つくづく面倒な野郎だ…。
「ったく、しゃあねぇな。俺が探しに行くからエース先生はこいつらの面倒頼むよ。」
>「…また自分だけ良い格好しようって魂胆ですか?」
ピンポンピンポン、大正解。
危険を犯してまで助けに行ってやるんだ、それしか目的は無いだろう?
「ヤバくなったら自分だけテレポートで逃げるから大丈夫さ。
それじゃあ後で会おう。」
皆に別れを告げ、森の中を走りまわる。
「お〜い!サンダー1号!何処に居るんだ〜!
さっさと森から脱け出さねぇと腐食ガスに殺られちまうぞー!」
「くれぐれもお気をつけて。…それでは皆さん、脱出しますよ。」
僕は先程作った竜巻に更に魔力を加え、大きくする。
10m位まで大きくする。
「これならきっと校舎まで行けます。
竜巻は移動するにつれ徐々に小さくなっていくので、着地の際に怪我をする心配は無い…と思いますが…。
あ、無理に僕の魔法を利用する必要はありませんよ?
自分でもっと安全な方法があるのなら、そちらを選んで下さって結構です。
僕の魔法で良いという方は竜巻の中にどうぞ。」
レイドたちは無事にベアトリーチェに勝てただろうか?
巨人たちを屠って現在地もわからず森をさまよう中で思うことは、後のことを託したレイドたちの安否であった。
実力を持った教師が二人いればまず負けることはないはず。
しかしそれでも一度でも不安に思ってしまったなら、濃霧の如くそれを振り払うのが困難なのがこのヴァンエレン。
風を受けてマントをはためかしている吸血鬼の形はやがて馬へと変貌して大地を駆ける。
「みんなすまない。
私が不甲斐ないばかりに…」
森をゆく馬の瞳にはうっすらと涙がこぼれていた。
閉ざされておよそありえない形に変貌した森は勘を頼りに進んだところで、行きたい場所にたどり着くわけがなくさながら迷宮のように道を迷わせた。
>240
>「お〜い!サンダー1号!何処に居るんだ〜!
>さっさと森から脱け出さねぇと腐食ガスに殺られちまうぞー!」
嫌になるくらいに聞きなれた声。
当てもなく行けども行けどもあのぽっかりとひらけた湿地にはたどり着けない。
泣いちゃってる理由が重い責任から迷子になってしまったことに変わろうとしていたところに救いの主は現れた。
「おおおぉぉぉー無事だったか!
私はここにいるぞ!ここにいるぞ!!」
ヒヒーンと鼻息荒く自己主張して大げさな言葉を出して、レイドの声がする方向へと勢いづいて走り出す。
意中の姿が見えて歓喜の表情で変身を解くが、勢いに乗ったままなのでゴロゴロと地面を転がってちょうどレイドの足元付近で止まる。
「って、ちょっと待て…腐食ガスってなんだ?
もしかしてベアトリーチェに負けてしまったのか?!」
ベアトリーチェを仕留め損なってしまったのなら、森がまだ毒に覆われたままなのも納得がいく。
しかしその場合他の三人の姿が見えないということは、やはり予想外の反撃にバッタバッタとやられてしまったということなのか?
あまりに予想外の出来事にあの毒女恐るべし、と見当違いの想像を膨らませている。
>232
>「…やめて、あなたがリリアーナの何を知っているか知らないけど、彼女の事をそんな風に言わないで。」
エルザの困惑した様子を見て、ルズはそれ以上リリアーナの噂には触れなかった。
「・・・・・・お許しくださいませエルザ様。
お詫びというのもおこがましいですが・・・・・・
去年のものですが、学園全女子教師・女子生徒プロフィール収納ブックを差し上げるのですわ〜」
>238
>「…あなた人間じゃないの?」
>「シャニィはトラだよー、がおー。」
「わたくしは人間なのですわー、にゃおーん!」
黒猫ルズは嬉しそうに鳴き声をあげた。
227 >233 >238
>「さあ粉雪になりなさい!!」
>・・・・そしてハンマーは振り下ろされた。
>見れば、どうやら巨大なフリージアがハンマーで氷を破壊したらしい。
>窓があったと思われるその大穴からは、いまだに降り続く雨音が聞こえてくる。
>「フリージア、ここは二階なのよ!その窓を壊しても外には出れないわ!まさか飛び降りるつもりなの!?」
>一方のシャニィはその寒さに尻尾が膨らんでいた。
>「さーむーいー!もう・・・【ポカポカになれー】!!」
>カッ、とシャニィの全身が金色の光を放射する。
>それは放たれたのと同様に一瞬でシャニィの手の中に収束する。
「その金珠は暖かいのですわ〜触らせて欲しいのですわ〜!とうっ!」
そういってルズはシャニィの手の中にある珠に飛び掛り、抱きつこうとした。
だが勢い余って珠の上に着地し損ねたばかりか、つつつーと床の上を滑っていく。
「あ〜れ〜!!」
ルズは壁にあいた穴から、雨が降りしきる外へと飛び出してしまった。
>235>236>239
ベアトリーチェの言葉に慌てるミルク。
やってきたマオに事情を説明して走っていく。
急いで脱出手段を講じるのだろう。
それでいい。
そして代わって目の前にいるマオに弱々しい笑みを浮かべた。
ミルクと話すマオを見てあらかたの経緯は推測できた。
約束を果たしてここに現れたわけではないだろう。
「もう約束を果たしてきた、というわけではないようね。
それにしてもマオちゃん、びっくりしたわ。
ううん、約束を【守れなかった】ことに驚いたわけじゃないの。
私を倒しに来た事に驚いたわけじゃないの。
二等課程でトップに立つマオちゃんが・・・
まさか漁夫の利でペンダントを掠め取ろうなんてプライドのない行動をすることにちょっと、ね。」
そこまで言った後、思いついたように表情は驚きのそれに変化する。
少しの間をあけた後、言葉を続ける。
「あ、ごめん。いくらなんでもそれはないよね。
奪うなら正々堂々闘って奪うのが王道たるマオちゃんのやり方だもの。
【万全の私を倒して奪うからその時までに回復してろ】って宣言しに来たのよね。
ゴメンね、ほんの少しでもマオちゃんの事疑っちゃって。」
未だ石柱に張り付き動けぬまま笑って見せる。
プライドの高いマオの正確に付け込む言動でペンダントについて口を開かせない。
全てベアトリーチェで結論を出してしまう。
そしてトドメを欲しいかと聞き、それを取り消したソフィアに穏やかな笑みを浮かべ返事をする。
「優しい人。そして賢い人。ありがとう。
安心して、マオちゃんに正々堂々倒される為にもちゃんと元気になるから。」
言い終わると、極小さな声で・・・
ソフィアだけに聞こえる音量で・・・
「近くあなたは私と出会う。その時知る事になる・・・全ては公式の中の事だったのだと。」
>241
「さあ、二人とも行って。腐食ガスの威力は知っての通り。
今度のは規模も威力もあのときの数倍よ。
腐食性毒ガスは障壁、呪具、魔力、有象無象問わず冒し腐らせ、無に帰す。
あの竜巻もぐずぐずしてたら腐っちゃうから。」
ソフィアとマオに逃げるように促した。
その言葉通り、湿原からは薄っすらと紫のガスが立ち上り始めていた。
全てのものを腐らせ、崩す恐怖のガスが・・・
>228>237
メラルとラルヴァの壮絶な死闘にとうとう決着が付いた。
ラルヴァが使い魔を出さなかったことからも判るように、完全なる死合いではない。
アルナワーズ流に言えば睦み合いなのだが、それでも見る価値は十分にあった。
「素晴らしかったわ!感動したわ〜!」
ラルヴァが死亡した為、戦闘終了となり、ゴーストアルナワーズも晴れて姿を現すことが出来るようになったのだ。
惜しみない賞賛と拍手をもってメラルを祝福する。
「それにしても凄い戦いだったわねえ。
もしかしてもうリリィと闘う必要なくなったんじゃないの〜?」
メラルの目的は敵と全身全霊を持って闘う事。
それに値するのがたまたまリリアーナとカドゥケウスだっただけなのだ。
ラルヴァとこれほどの戦いを繰り広げたのであればその欲求も収まったのではないだろうか?
そうアルナワーズが思うのも当然なくらいの戦いだったのだから。
更にはこれだけの戦いを繰り広げた後で、消耗も激しいだろう。
果たしてメラルはどう応えるのだろうか?
「はぁ〜・・いいもの見せてもらったし、お礼がしたいところだわぁん。
そうそう、さっき中断していた幻灯機の出現条件だけど・・・
ビールマンスピンとにっこり笑顔は私の思い違いだったみたい。ごめんねぇん。
ついでにベアトリーチェと交渉、仲介してもいいわよぉん。
二人は面識なくても、共通のお友達の私が後ろに立っているだけで随分話は通じやすくなるでしょうからぁ〜。」
満面の笑みでメラルに持ちかける。
>234
>「い、いやあの・・・誤解で・・・正座してて・・・そしたら・・・えっと・・入ってきて・・・
> 怖い人だったらって思って!それで・・・土下座してあやまって出て行こうと・・・」
リリアーナはドアノブを回そうとしていた手を止めた。
「だから・・・のぞこうとしたわけじゃ・・・・・・本当なんだ・・・ただ入ってくるのが
力が強かったり暴力的な人だったらと思うと怖くて。」
「・・・・・・・・・・・・」
リリアーナはしどろもどろのランドの様子をじっと見つめていたが、やがておずおずと部屋の中に戻ってきた。
「そうだったの。ごめんね、ちょっとびっくりしちゃって。
そうよね、ランディ優しそうだもの。女の子相手にいきなり変なことするわけないわよね」
リリアーナははにかんで笑うと、ソファの端っこにちょこんと腰を降ろした。
・・・・・・・ライトが変な雰囲気だし、そんなに親しかったわけでも無い相手と二人きり。
しかも変に意識してしまった後で非常に居心地が悪い。
「わ、私も飲み物貰おうかな。ランディも飲むよね?座って座って」
リリアーナは気まずい雰囲気を払拭しようと、グラスに手を伸ばした。
とりあえず目に付いた一本の封を開けると、ランディと自分の分を危なっかしい手つきで注ぐ。
「ランディは攻撃魔法使えないって言ってたわよね?じゃあ参加しても大変だったんじゃない?
どうやって今までゴーストにならずにがんばれたの?もしかして、誰かと組んだりしてた?」
リリアーナは壁にかけてある絵に興味を引かれつつ、ランドに水を向けてみた。
とりあえず空気を変えようと思っているだけなので、質問の意図に他意はない。
「・・・・・・あら、初めて飲んだけど甘くておいしいわね、これ〜」
リリアーナはグラスを傾けながら、嬉しそうに声をあげた。
二人が飲んでいるのは、先日発売されたばかりの回復薬だった。
これには成分抽出用に僅かながらアルコールが使用されているのだが、あいにくリリアーナが知る由もなかった。
頬がうっすらと上気してきたようだが、きっとランドは幻灯機の照明のせいだと思うだろう。
リリアーナは順調にグラスの中身を減らしながら、ランドの返答を待っていた。
>>236 >「もうすぐこの辺に強烈な腐食ガスが発生するみたい!
>早く逃げ出さないと、あたしたち全員ゴミ箱前から再スタートだよ!」
腐臭ガス?なるほど、最後の最後でやってくれたってわけだ。
だがどのぐらいの威力なんだ?僕はベアトリーチェから抗体をもらっているから
意味がないはず……いや、もっと高威力かもしれないな……
>「あたしはレイド先生やソフィアにこの事を伝えてくる。
>マオは用事があるなら早く済ませること。
「ん…分かった。まあそう長引かないし大丈夫だ。」
そしてミルクはレイド教師達のところへと走っていく…
さてと、じゃあ僕も当初の目的…ペンダントのありかを聞くとするか…
>>244 僕がベアトリーチェの方に視線を向け口を開こうとしたときベアトリーチェが弱弱しい笑みを浮かべ話してくる。
>「もう約束を果たしてきた、というわけではないようね。
>(中略)
>まさか漁夫の利でペンダントを掠め取ろうなんてプライドのない行動をすることにちょっと、ね。」
なんだと!?僕にプライドがないだと!?この毒オタク女……
「か、勘違いをしてもらっては困るよベアトリーチェ君…」
そう言った瞬間、それに漬け込むようにベアトリーチェが語り始める。
>「あ、ごめん。いくらなんでもそれはないよね。
>(中略)
>ゴメンね、ほんの少しでもマオちゃんの事疑っちゃって。」
くっ…この毒オタク女……僕のプライドを利用する気か!?
だが…こう言われてしまったらもう誘導に乗るしかない…
もしこのままベアトリーチェにペンダントのことを吐かせたりしたら…
リバースが終わってどんな噂を広められるか分からない。
自分で言うのもなんだが僕は基本的に他の人間によく思われていない…
もしも卑怯者だとか実力よりも汚い手で勝つだとかの噂でも流されたら…
ここぞというばかりに他の人間にたかられて僕の実績やらを剥ぎ取っていくかもしれない。
この毒オタク女……どうやら認識を改めなければならないようだな…
「……確かに、こんな状況で君に勝って優勝しても得られるものはないな。
逆に評価が地に落ちるかもしれない…分かった。君の言うとおり高潔に正々堂々と戦おう。
僕も実は今魔力がほとんどと言っていいほどないんだ……」
ベアトリーチェは丁寧すぎるほど腐食ガスについて説明し僕とソフィアを気遣うように逃げろという。
白々しいな……くそっ!……こうやってあいつの言葉どおりに誘導されるしかないなんて…最悪だ。
おそらく今自分の顔を鏡で見たら苦虫を噛み潰したような顔だろう。
>>240-241 僕がミルク達のところまで行くとなにやら今後の動きを話し合っている。
エース教師が校舎まで乗って行ける竜巻を作ってくれるらしい…
この男どんだけ魔力があるんだ…あれだけやってまだそれだけあるのか?
>「仲間の回収はしなくていいの?放っておいたらここに戻ってくるだろうからね。」
話がまとまりそうなとき、ソフィアが意見を放つ……確かにこのまま行ってしまえば
サンダー1号はもう一回死んでしまうかもしれない…
「確かにそうだな。気付かせてくれて礼を言うよ凡骨君。」
さりげなくソフィアにさっきのポンコツ呼ばわりの返礼を入れニヤリとする。
さて…どうするかなサンダー1号は…仕方がないな…
やはりここは飼い主である僕が行くしか…全く手のかかる…
>「ったく、しゃあねぇな。俺が探しに行くからエース先生はこいつらの面倒頼むよ。」
「え?ちょっと待て!ここは僕が行くべきじゃないのか?本もペンダントも返さなくちゃならないじゃないか!」
>「ヤバくなったら自分だけテレポートで逃げるから大丈夫さ。それじゃあ後で会おう。」
「おい!ちょっと人の話を聞いてるのか!?おーい!」
僕の言葉を無視して走っていってしまうレイド教師……くそっ!
自分だけ良い格好をしようとしてもそうはいかない!
「ミルク、エース、凡骨。僕もヴァンエレンを探しに行く!悪いが先に行っててくれ。じゃあまた後で会おう!!」
そしてレイドを追いかけるように走り出す。フッ…エリートの僕ならばレイド教師についていくなどわけもない!
>>242 >「って、ちょっと待て…腐食ガスってなんだ?
>もしかしてベアトリーチェに負けてしまったのか?!」
>しかしその場合他の三人の姿が見えないということは、やはり予想外の反撃にバッタバッタとやられてしまったということなのか?
>あまりに予想外の出来事にあの毒女恐るべし、と見当違いの想像を膨らませている。
「はぁ…はぁ…何を…はぁ…勘違いしているんだ……はぁはぁ…僕がやられるわけ…ないだろ!!」
レイドのかなり後方から息も絶え絶えでヴァンエレンの勘違いに答える僕…そのままレイドとヴァンエレンにフラフラと近づくいていく。
…疲れた…テクニカルで頭脳派な僕はやっぱりこういう体力を使う事には向いていない。
いや…レイド教師が早すぎるんだ……だいたい成人男性についてく体力が女の僕にあるわけがない。
結局ずっとレイド教師からはぐれないように動き回るのに必死で…ヴァンエレンの名前を叫ぶ余裕などなかった。
そのためにレイド教師は全く僕の存在に気付かなかったからスピードも落ちないし…まあ、見つかったからよかったが…
「ほ、ほらヴァンエレン……お前のペンダントと本…それと帽子だ…僕に感謝しろよ。
全くお前は本当に僕がいないとダメだな……はぁはぁ…ところでちょっと馬に変化してくれないか?
レイド先生の動きについていこうと走り回ったから体力の限界だ…お前の背中で休ませてくれ……」
ペンダントとヴァンエレンの首にかけると全てを使い切ったかのようにその場に沈み込む…
>239-241 >244 >248
>「お安いご用です。しかし…」
さすがはエース先生であたしにはとても出来ない事を軽く引き受けてくれた。
でも、しかしってなんだ?何か問題でもあったかな?
>「仲間の回収はしなくていいの?(中略)そういう風な申し訳をしてれば別だけどね」
>「…という事です。ヴァン君を回収してからじゃないと…」
「あ、そっか…ヴァンエレンを助けてあげなきゃいけないんだ」
ソフィアやエース先生の言うように、ゴミ箱で復活したヴァンエレンはきっとこの湿原に戻ってくるだろう。
>「確かにそうだな。気付かせてくれて礼を言うよ凡骨君。」
ベアトリーチェとの会話を終えたマオがソフィアに皮肉混じりの礼を言う。
忘れてたのか薄情者め、なんて自分も忘れかけてた手前言えるはずがない。
しかしまいったなぁ。待ってたらこっちが死んじゃうし、森は広いから空から探すのも大変だし…
>「ったく、しゃあねぇな。俺が探しに行くからエース先生はこいつらの面倒頼むよ。」
さすがというかなんというか、現状をカッコ良く打破する発言をしたのはレイド先生だった。
エース先生との会話がちょっと気になるけど、とっても助かるから聞かなかったことにしておこう。
そんなカッコ良いレイド先生に変な抗議をしているのが約一名。
そういえば帽子もそうだけど、なんであんたがヴァンエレンの本とペンダントを持ってるんだ。
>「ヤバくなったら自分だけテレポートで逃げるから大丈夫さ。それじゃあ後で会おう。」
>「おい!ちょっと人の話を聞いてるのか!?おーい!」
結局マオの抗議はレイド先生に完璧に無視されてしまいました。
ひょっとして相手にされてないんだろうか。かわいそうに。
>「ミルク、エース、凡骨。僕もヴァンエレンを探しに行く!悪いが先に行っててくれ。じゃあまた後で会おう!!」
「わかったわ!ヴァンエレンの事は任せたわよ!」
レイド先生とマオは、元気に腐海の中に走り込んでいった。
あたしだったらそろそろバタンキューしそうな腐海の中を、よくあんなに走って行けるものだ。
レイド先生はともかく、マオは毒耐性でもあったのか?
>「くれぐれもお気をつけて。…それでは皆さん、脱出しますよ。」
残ったエース先生の魔法で竜巻は10m位まで大きくなる。
>「これならきっと校舎まで行けます。(中略)僕の魔法で良いという方は竜巻の中にどうぞ。」
「もちろん乗っていきます。やっぱり頼れる教師がいると助かるなぁ」
レイド先生のおかげでヴァンエレンの方は心配なし。
エース先生のおかげで帰りの腐海横断も心配なし。
ま、いままで苦労した分これ位はいいよね。
薄く紫の煙が立ちこめ始めた庭園の上に、竜巻はゆっくりと上昇を開始した。
>238>243
> 「さーむーいー!もう・・・【ポカポカになれー】!!」
> 彼女の手の中におさまったのは金色の暖かい光を放つ珠。
> どうもその光に暖められたのか本当に周りが少し暖かくなる。
> その光魔力を帯びていたのか、少しではあるが氷を溶かし始めている。
「すごーい、暖かい…」
エルザはシャニィの魔法に感心したが、すぐにあることに気付いた。
エルザはシャニィに怒った。
「あなた…その魔法を使えば猫達を暖める事ができたじゃない!」
そう、さっきロックは『俺にしかできない〜』と言って、猫達を暖めるためにこの場を離れたのだ。
シャニィがこのような魔法が使えると知っていたら、きっとロックは猫達をシャニィに任せただろう。
「なんでその魔法を今まで出さなかったのよ!ここだって凍っているんだから十分寒かったでしょ!
あなたがもっと早くその魔法を出せば、ロックは自分の望みを諦めなくてもよかったのに!」
実際問題として、エルザはロックの望みがどうなろうと構わなかった。
ただ、何でもいいからシャニィを責める理由がほしかったのかもしれない。
> 「その金珠は暖かいのですわ〜触らせて欲しいのですわ〜!とうっ!」
> 「あ〜れ〜!!」
> ルズは壁にあいた穴から、雨が降りしきる外へと飛び出してしまった。
「黒猫さん!?」
エルザもまた反射的に壁にあいた穴から飛び出した。
自由落下で落ちるのだから、エルザが飛び出してもルズを助ける事はできない。
ルズに一足遅れて地面に落ちるだけだ。しかし、それでもエルザは飛び出してしまう。
彼女の精神が、実に直情的だからだ。
さて、寮の二階から飛び降りたエルザだったが、幸い怪我も無く着地することができた。
地面が雨でぬかるんでいた事、そして彼女の体が丈夫であることが幸いしたのだ。
ところが、地面がぬかるんでいたせいで、エルザの服は飛び散る泥で酷く汚れてしまった。
「黒猫さん!大丈夫なの!?」
エルザはルズに呼びかけたが、何しろ今は夜だ。黒猫のルズは大変見にくいだろう。
果たしてルズは無事なのだろうか?
ロックが部屋に入ると、そこには白いマントで体を隠した何者かがいた。
きっとロックの花火を攻撃魔法だと思い、その白いマントで防御しようとしたのだろう。
白いマントを着たその人物は、ひらりとマントをひるがえしてその姿を現した。
その人物は…白百合騎士団の小隊長ピッコロだった。
ロックの頭の中で、危険を知らせる警報がわんわん鳴り響く。
まさか、よりにもよってこの人に会うとは。
>「ロック…またお前か!!」
ピッコロがロックに怒鳴った。ロックには理由がさっぱりわからなかったが、
以前ロックは白百合騎士団から、リリアーナを手篭めにしようとした疑いをかけられたのだ。
特に男嫌いのピッコロが、それ以来ロックを目の敵にしているのは言うまでもない。
ロックにとっては、まさに今一番会いたくない人物だったのだ。
「またか、って何なのだ?」
>「ええぃ!問答無用!リバースの中でまでリリアーナを狙うなんて…この私が許さない!」
「ちょっ、ちょっと待つのだ!」
ここでロックとピッコロが戦えば部屋の中が壊れて使えなくなってしまう。
かといって、部屋の外では猫達が待っている。
戦いは避けなければいけないのだが、ピッコロは事情を知らないのでお構いなしである。
>「はあああああっ!」
ピッコロは気合と共に両手を額の前に構えた。
ヤバイとロックは思った。あれは、ピッコロが光と熱と圧力の複合魔法を放つ構えだ。
「マ・センコー!!」
ピッコロが両手を前に突き出すと、そこから極太ビームが発射された。
当たればもちろんただではすまない。
ロックは慌てて部屋から出て、ドアを閉めた。
部屋の境界であるドアには結界のせいで魔法が通じない。
しかし、すぐにピッコロが中からドアを開けようとし、ロックはそれを力づくで押さえた。
ドアには魔法が通じない以上、あとはお互いに力だけでの勝負だ。
「おい、白猫!」
ロックは白猫スーに呼び掛けた。
「ピッコロなら熱の魔法も使えるから猫達を暖めることができるのだ!
俺が頼んでも、どうも聞いてくれそうもないから、お前がジョージ…
…じゃなかった、事情を説明するのだ!」
ロックはドアから手を離し、暗い女子寮の廊下を一目散に逃げ出した。
「後は頼んだのだ〜!」
もちろん、杖についていた灯りは消してある。
光を目印に、後ろからマ・センコーで撃たれたくはないからだ。
「あひゃ〜!?」
しかし、これが災いし、ロックは廊下を派手に滑り、そのまま階段をころげ落ちてしまった。
ロックは(本人の意思とは関係なく)一階に移動した。
>>229-230 キサカを襲った槍と魔力体――雑魚なら簡単に貫かれるか凍らされて終わりそうな威力である。
それをキサカは横に跳び、
>「私が勝ったら――」
衝撃波を飛ばして槍を砕く。
>「君が持っている一つのペンダントを貰おう」
学校の備品で魔力体を防ぎ、
>「負けたら私が持っている一つを進呈する」
更に衝撃波を放って備品ごと槍を粉砕する。
それを、黙って――いや、小声で詠唱しながら聞くグレイブ。
>「無駄遣いする余裕があるなら、もっとレベルの高い魔法が見たいね」
> やれやれ、とキサカは一息。
>「青なんだからもっともっとKOOLに……KOOLになるんだグレイ・ウルフォード。
> 氷よりもKOOLな冷静さが不可欠なのだ」
何処のKだキサカよ。…ゲフンゲフン。
そして移動し、前かがみ…いや、前傾姿勢で説教を始める。
しかも間を取らないで反論させないように。
>「よろしいかn(中略)が更に優先だ!」
> キサカは指を弾いて快音を一つ。来たまえ、とグレイブを真っ直ぐ指差し、
>「最上級の魔法で来い。――やり過ごした上で痛い目を見せよう」
グレイブははぁ、と溜息をつく。
「"現れよ氷の槍、天井に"……ペンダント全賭けの方が面白そうなんだがな。まあいい。最上級だな?
その前に言っておこう…俺の最大魔法は全魔力の半分は使う。…が、今残っている魔力は…」
天井、キサカの真上に幾つか槍を作り出した後、片手を出し、氷の槍を1つ粗製する。
そしてくるくる回した後、槍の切っ先をキサカに向けた。
「…この手の槍がもう1つか作れるくらいだ。
……いやなに、だからと言ってハンデをくれって訳じゃない…自業自得、だからな。
要はこの残り僅かの魔力で貴様に勝つという事だ…。」
切っ先を戻し、柄でコツコツと地面を突付く。
「そういえば……この地面、妙じゃないか?さっき俺が放った魔力体のような光を放っている…」
突付いた辺りからキサカが立つ場所を含み広がるようにして薄ぼんやりと青く光り出す。
「遅い…既に出来上がっているのだからな……"凍らせよ"!」
単純で魔力もそれほど使わない、小規模な魔法。
だが、連鎖反応を起こすようにグレイブの近くから音を立てながら氷結させていく。
「連鎖ってやつだな。さて…お前のようなキツネ野郎には避けれないだろうな?」
勝ち誇った笑みを浮かべながら挑発する。
上からは先程作った槍が降ってきている。足元が凍ればそのまま串刺しになるだろう。
>233>238>243>250
>「フリージア、ここは二階なのよ!その窓を壊しても外には出れないわ!まさか飛び降りるつもりなの!?」
「お〜ほっほっほ!抜かりはありませんですわ!!」
フリージアは人が乗れる大きさの空を飛ぶ雪の結晶を作ることが出来る・・・・のだが
このメンバーにはそれを知る物はいなかった
故に起こってしまうこの悲劇(喜劇?)
>「さーむーいー!もう・・・【ポカポカになれー】!!」
>「すごーい、暖かい…」
「ちょっと熱いですわ」
・・・・フリージアの感覚は他の人間とは違うようである
その魔法はほんの少しずつ氷を溶かしていく
当然フリージングドールも少しずつ溶けていく
まあ溶けた分は新しく作り直せばいいのだが・・・
>「その金珠は暖かいのですわ〜触らせて欲しいのですわ〜!とうっ!」
>「あ〜れ〜!!」
>「黒猫さん!?」
「ちょっと!なにやってますの!!」
勢い余って外に落ちてしまうルズ
まあ猫に変身しているからある程度大丈夫・・・・だったらいいな
それを追いかけるように窓から飛び出すエルザ
「シャニィさん!これに乗って追いかけますわよ!!」
フリージアは大急ぎで空飛ぶ雪の結晶を作るとシャニィに乗るように勧めるのであった
>「黒猫さん!大丈夫なの!?」
ふよふよと空飛ぶ雪の結晶でゆっくり降りていくフリージア
ちなみにその空飛ぶ雪の結晶はいつもの3倍の厚さである
それは何故かというとフリージングドールを着たことによりフリージアの体重は
いつもよりも重くなってしまっているからである
だからいつもより分厚くないと乗ったとたんに砕けてしまうのだ
「間違って潰しちゃうといけないから私はここから降りられませんわ」
今のフリージアの体重で猫ちゃんを踏んだら・・・・想像もしたくない
「シャニィさん明かりをくださいまし」
フリージアはシャニィにさっきの魔法であたりを照らして欲しいと頼むのであった
ペンダント 自前:1 ゲット2 投下1 預かり1 アイテム 魔力回復薬
互いが、ほぼ同じタイミングで放った大技が周囲に吹き荒れ、猛威を振るう。
その中で、メラルは…最後の抵抗を試みた。そして、白く彩られたメラルの視界で、
白と黒が混ざり始め、強烈な痛みと共にメラルの意識が途切れた…。
意識が途切れたのはほんの少しの間の事だったのだろう。
しかし、メラルが目を開けた時には…周囲の状況は一変していた。
メラルの倒れている側の後ろや上は地面、壁、天井が消失し、
ラルヴァのいた側は…消失こそしていないものの構造が非常に脆くなっていた。
そして…わざわざ目で見ずとも、痛みと感覚だけでわかった。ラルヴァの体に近い位置に
あったために、自らの四肢は現状動かす事もかなわない位のダメージを負っており…
それ以外の場所も血みどろ、傷と火傷だらけの状態だという事を。
そこに、アルの声が聞こえてきた。
>「素晴らしかったわ!感動したわ〜!」
>「それにしても凄い戦いだったわねえ。
もしかしてもうリリィと闘う必要なくなったんじゃないの〜?」
「確かに…あなたの言う通りかもしれない…。でも…
…リリアーナとの戦いを…止めるつもりはないわ。
少し…先延ばしになるかも…しれないけれど…。」
実際、メラルの消耗は致命的とも言えるくらい激しい。
しかし…一度"死に"、復活する形をとれば、体力、魔力はともかく
怪我の類は完治するのだ。つまり、死亡と復活をしてしまえば、
魔法薬などで戦える状態に持っていく事は可能なのだ。
それ故に…メラルはリリアーナとの戦いを諦めるつもりはなかった。
>「はぁ〜・・いいもの見せてもらったし、お礼がしたいところだわぁん。 (中略)
二人は面識なくても、共通のお友達の私が後ろに立っているだけで随分話は通じやすくなるでしょうからぁ〜。」
「…お願いしたいけど…その前にいくつか…確認したい事は…あるのよ…。でも…それも…後回し…ね。
アル…。屋上で…待ってて…。」
メラルの声が段々と途切れ途切れになっていく。そして…声は使わずに、エミューに指示を出した。
(…自力じゃ自分にトドメをさせないから…あなたに任せるわ。…"その後"も…手はず通りにお願い。
でも、彼が私を追跡する事は出来ないようにして。…頼んだわよ。)
(わぁったヨ。…後…二階に制圧出来てない敵が増えたから…戻る時は気をつけナ。)
(ありがとう、エミュー。)
そして、少しして…再度、その過程で階段近くからの、
分子構造の脆くなった地面などを砂のように崩しつつも
メラルのいるフロアをエミューの氷が埋め尽くし…転がっていた
ラルヴァのペンダントもエミューが回収し、そして…
その氷を介してエミューがメラルに止めを刺した。極力苦しまないように、一撃で。
ラルヴァが来た時には、なぜか氷のピラミッドにはラルヴァしかいなかったのだ。
そう、本来ならばいるはずの人々は誰も…。そして…少しして氷の中にメラルが出現した。
が…女子寮付近とはいえ、女子寮で倒れた者が現れる場所である。当然…
このピラミッドの氷もまたエミューなのだ。それ故に、メラルの出現後、
すぐに真上に脱出路が出来、すぐさまメラルが氷の中から脱出して、
その後でまた氷が元に戻った。そしてメラルは、屋上に戻っていった。
そして…改めてアルに声をかけた。
「アル。交渉の前に、ひとつ聞きたいんだけど……ベアトリーチェの狙い、
あなたは…知っているんでしょう?…教えて。それって…レオ先生絡み?
それともフリージア絡み?多分、両方入り混じっているとは思うけど…
この催しの中でどちらにより大きくアクションをとるか…これが結構重要なのよ。
これ次第で、私の出せる条件も…ラルヴァに対する行動も。大幅に変えざるを得ないのよ。お願い。」
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ペンダント【所持 β(女子寮内での乱獲ペンダント) 自前1 投下3】
備考 リリアーナ、ラルヴァのペンダント所持
>250 >253
>「黒猫さん!大丈夫なの!?」
>「間違って潰しちゃうといけないから私はここから降りられませんわ」
「ら、らいじょうぶなのれすわ〜」
エルザのすぐ側から、へろへろになったルズの声があがった。
だが黒猫の姿は闇にすっかり溶けこみ、人間の目ではどこに居るのか見る事は出来ない。
「フリージア女王様、そのまま降りてくださって構わないのですわ〜わたくしのほうでちゃんと避けるのですわ〜」
もしシャニィが灯りを向けてくれたなら、どろどろに汚れたルズがびっこを引いているのが見えるだろう。
「ち〜!!」
二階の穴から続いて飛び降りた青いサラマンダーが、フリージアの頭上に着地した。
ルズは緑色の瞳で傍らのエルザをじっと見上げた。
「エルザ様、わたくしのために飛び降りてくださってありがとうございます。とっても嬉しかったのですわ〜」
ルズはエルザに身体を摺り寄せようとしたが、自分の汚れ具合に気づき思いとどまった。
例え相手が汚れていたとしても、それはそれ、これはこれである。
「それにしても・・・・・・脱出できたのはいいのですが、エルザ様のお召し物が汚れてしまったのですわ〜。
早くお着替えしないと風邪をひいてしまわれるのですわ〜」
ルズは困った顔で、外壁にも氷を纏った女子寮を見上げた。
「とはいえ、女子寮にお着替えを取りに行けるような雰囲気とも思えないのですわ〜・・・・・くしゅっ!!」
ルズはくしゃみをすると、寒そうにぶるぶる震え始めた。
「どこかでエルザ様のお着替えを手に入れる必要がありますわ〜。皆様、心当たりなどございませんこと〜?」
>>254 一部修正につき修正部分をこちらに書きます。
ご迷惑をおかけしてすみません。
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すぐに真上に脱出路が出来、すぐさまメラルが氷の中から脱出して、
その後でまた氷が元に戻った。そしてメラルは、屋上に戻っていった。
↓
すぐに真上に脱出路が出来、すぐさまメラルが氷の中から脱出し…
その後でまた氷が元に戻った。途中、フリージア達の姿を確認できたものの、
フリージアには一切干渉せずに屋上に飛んでいった。
>242>「おおおぉぉぉー無事だったか!
私はここにいるぞ!ここにいるぞ!!」
「ここに居るって何処に…」
声がする方に視線をやると走ってくる一匹の馬。…馬?
と思ったら、それは馬に変身していたサンダー1号だった。
変身を解くが、勢いに乗った状態だったらしく、盛大に地面を転がりながら俺の足元付近まで来る。
>「って、ちょっと待て…腐食ガスってなんだ?
もしかしてベアトリーチェに負けてしまったのか?!」
「アホか。この俺がそう簡単に負ける筈ねぇだろう。」
>248>「はぁ…はぁ…何を…はぁ…勘違いしているんだ……はぁはぁ…僕がやられるわけ…ないだろ!!」
ん?この声は…?振り向けばフラフラのマオの姿が。
わざわざ追っかけて来たの?凄いね〜。よく着いてこれました。
マオはサンダー1号に所持品を渡すと、その場に沈みこんだ。
「わざわざ主人の所持品を届ける為にここまで来るとは、健気なペットですこと。」
沈みこんでいるマオの顔をニヤニヤ見ながら適当にからかう。
しかしあまり遊んでる時間は無いんだった。
俺は再びサンダー1号に話を戻す。
>>246 どうやらリリアーナは混乱しながら話すランドに誠実さを見たようで
出て行こうとドアノブにかけた手を止めて部屋の中へと戻り。
ソファの端に座る。幻灯機のせいで部屋の雰囲気は相変わらずだが
リリアーナもランドもお互いに大分落ち着いたようだ…
>「そうだったの。ごめんね、ちょっとびっくりしちゃって。
>そうよね、ランディ優しそうだもの。女の子相手にいきなり変なことするわけないわよね」
「優しいってより臆病なんだけどね・・・はは・・・」
そして会話が途切れる・・・ランドは人に積極的に話しかけるタイプでは決してない。
更にこの部屋の雰囲気とさっきの覗いた件で落ち着きはしたが今度は沈黙というものが待っていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
>「わ、私も飲み物貰おうかな。ランディも飲むよね?座って座って」
動いたのはリリアーナ・・・会話のなさと幻灯機の作り出す空気に耐え切れなかった。
「う、うん・・・喉渇いたし飲むよ。えっと・・・失礼します」
そういってリリアーナの座っているソファの端の反対側に座る。
別にここまで離れる必要もなかったが・・・かといってあんまり近くに座るのもさっきの誤解もあって
ランドは嫌だった。ランドはグラスを手にしリリアーナに飲み物を注いでもらう間・・・ボーっとボトルを眺めているランド。
「あ、これ昨日発売した回復薬だ・・・凄いなあ・・・もうおいてあるなんて・・・一体だれが用意するんだろう。」
ボトルが先日発売の新製品だということを思い出す・・・治癒魔法を専攻しているランドはこういう情報はまめにチェックしている。
>「ランディは攻撃魔法使えないって言ってたわよね?じゃあ参加しても大変だったんじゃない?
>どうやって今までゴーストにならずにがんばれたの?もしかして、誰かと組んだりしてた?」
「え〜とね・・・・・・」
リリアーナに質問されてもそこまで反応せずにボトルの成分一覧表を見ているランド
そのまましばらく質問の答えもせずにひたすら見ている・・・・・・
「あ・・・ごめん。え〜と・・・だれかと組んでたわけじゃないよ。
ボク・・・あんまり友達いないからね・・・でも逃げ回っていればそこまでむずかしくないよ。」
ランドが質問に答えたのはリリアーナがグラスの中身を全部減らしてからだった。
「・・・それにしても、この回復薬好きな味みたいだね。」
なくなったグラスを見て少し笑いランドが言うが・・・
リリアーナから反応はない・・・・・・ちょっと様子が変なのを感じとってランドが言う。
「えっと・・・リリアーナさん・・・どうかしたの?」
「ベアトリーチェにはキッチリ決着をつけてきたよ。
腐海は明日の昼前に自壊するらしい。
それと同時にピプトやら神経毒も消えて、感染者は無事解放だとさ。
腐食ガスについては俺も詳しく知らん。
ミルクがベアトリーチェから聴いたらしい。
……こんなもんで良いか?あまり時間が無い。
俺としてはさっさとこんな森とはおさらばしたいんだけど。
腐食ガスで溶けて死ぬのは勘弁だからな。」
>248>「ミルク、エース、凡骨。僕もヴァンエレンを探しに行く!悪いが先に行っててくれ。じゃあまた後で会おう!!」
「あの、ちょっと、マオー!レイド先生のペースに着いて行…」
全てを言う前にマオはレイド先生と同じ方向に走って行ってしまった。
レイド先生のペースに着いて行くのは大変ですよー、って言おうとしたのに…。
まあ、エリートの実力を信じましょうか…。
あまり体力に自信があるようには見えませんでしたが…。
>249>「もちろん乗っていきます。やっぱり頼れる教師が居ると助かるなぁ」
「ふふっ…誉めても何も出ませんよ?」
頼れる教師ですか…そう言われると教師をやってて良かったと思います。
「ソフィア、君はどうしますか?」