【魔法】侵略者を倒せ!【機械】

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1名無しになりきれ
人間、獣人、天使、悪魔・・・全く異なる種族がそれぞれの国を持ち、
互いに大陸の覇権を握ろうと争いを繰り広げた時代より1000年。
世界は一つの国家のもとに統合され、平和共存の時代が築かれていた。
だが・・・その平和は、『神魔大帝』と称する突如現れた謎の指導者
率いる大軍団の侵略によって無残にも打ち砕かれてしまった。
敵は人間よりも素早く、獣人よりも力強く、天使や悪魔よりも強力な魔法を使い、
各地を次々と占領していった。そしてついには首都までをもその手中に収めるが、
それでも国の人々は戦いを諦めなかった。
物語は、そんな人々と神魔軍が激しい戦いを繰り広げる統合暦1023年から始まる。

果たして『神』と『悪魔』の名を持つ神魔大帝とは何者なのか──。

1・基本はTRP系スレです。決定リールや変換受けなんかもあり。
2・この世界は魔法文明に加えて機械文明が混在しています。
3・版権キャラ不可。完全オリジナルでお願いします。
4・特殊能力(魔法・超能力など)の有無は各自の自由です。ただし度が過ぎた能力は不可。
5・実弾兵器、レーザー兵器などの武装も自由です。ただし度が過ぎた威力を持つ兵器は不可。
6・使用キャラの種族は人間、獣人、天使、悪魔、その他人外生物なんでもOK。

名前:
年齢:
身長:
体重:
性別:
種族:
職業:
魔法・特技:
装備・持物:
容姿・特徴:
人物紹介:
2名無しになりきれ:2008/02/29(金) 19:19:38 0
はい後よろしくw
3名無しになりきれ:2008/02/29(金) 19:30:25 0
また立て逃げか
4名無しになりきれ:2008/02/29(金) 19:37:10 0
統合暦1024年のことだった。
神魔大帝崩御の報が大陸中を駆け巡った。
5名無しになりきれ:2008/02/29(金) 20:21:28 0
誰もが神魔大帝の地位を狙うだろうな。
6名無しになりきれ:2008/02/29(金) 21:48:10 0
立て逃げ?

再利用する人がいないならコテやってみようかな・・・。
7名無しになりきれ:2008/02/29(金) 21:53:34 O
再利用じゃなくて普通にやれよw
8名無しになりきれ:2008/02/29(金) 22:09:50 0
ハハハ
原住民の皆さんお腹が空いていたり
・・・病気が流行ってたりしませんか?
ワレワレは食料や薬に余裕がありますから何でも言ってください。
9ペロペロ魔神:2008/02/29(金) 23:29:15 O
我が名はペロペロ魔神!
10名無しになりきれ:2008/03/01(土) 16:24:32 O
ここは どこだ
11名無しになりきれ:2008/03/01(土) 17:08:52 0
またシェアワールドの>>1
死ねよ
12Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/11(火) 19:41:16 0
ようミンナ!オレの名前はミスターアルティメイター!
気軽にアルとかミスターって呼んでくれよな!
天使に人間、悪魔に獣人。他にもさまざまな種族が住まう星がオレの住んでいる☆だ。
実はこの種族たちはすんごく仲悪くてさ。過去にすんごいたたかいがあったんだ。
色んな種族が覇権を争う暗黒時代。たたかいは泥沼化してもうみんな引くに引けない大接戦。
だけど今では全員が仲良く暮らしている!平和を愛する者達はどんな時代にもいるってことだな!
そして国家が統一されて全部うまく回っていたんだ…

あ い つ 等 が 来 る ま で は

そう、どこからともなくやってきた神魔大帝!
この星を狙う恐ろしい奴らさ!純粋に殺戮し、征服し、自分の欲望を満たしていく。
人間以上の汎用性、獣人以上の力、天使や悪魔よりも強い魔力。
そして異形ともいえる技術力で瞬く間にこの星を制圧しているってわけだな。
少なくとも言える事はいまこの世界は過去にもないぐらい最高にピンチってこと!!
だがそうはいかないぜ!オレはたたかう!過去にオレと同じように平和を愛する大先輩がこの星に平和をもたらしたように!
たとえ何十世紀が流れても英雄の魂は受け継がれるってオレは信じてる!!

―――そう、これはオレ達のたたかいのお話――――

―――――永久に受け継がれる―――――――――

―――――――オレ達の平和への賛歌――――――

1・基本はTRP系を目標とするぜ!決定リールや変換受けも大丈夫だ!
  バンバン自分の魂をぶつけてくれよな!!

2・この世界は魔法文明に加えて機械文明が混在している複雑な世界だ。
  おっと、だからといって敬遠する必要はないぜ!可能性は無限大!歴史を作るのはキミだ!!

3・版権キャラを演じたいならかまわないぜ!だけどできるならキミ自身の分身で参加してくれると最高にハイだぜ!

4・サイコキネシスに魔法に天性の能力なんでもござれだ!どれもこれも話しを作るには必要なモノ!
  バンバン自分のアイデアを入れてくれよな。ただし!凄まじすぎる力持っているのは反則だぜ!
  そんな奴が現れたらオレだって限界突破しなきゃならないからな!

5・実弾兵器、レーザー兵器も大丈夫だぜ!オリジナル銃器も大丈夫だ!
  
6・使用キャラの種族は人間、獣人、天使、悪魔、その他人外生物なんでもOK。

テンプレートはこれだ!敵味方どっちでも大丈夫だぜ!

名前:
年齢:
身長:
体重:
性別:
種族:
職業:
魔法・特技:
装備・持物:
容姿・特徴:
人物紹介:

 
13Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/11(火) 21:31:35 0
おっと悪い悪い!俺の自己紹介っていうのがまだだったな!!
よっしゃあ!じゃあまずはオレの自己紹介をはじめるぜ!

名前:Mrアルティメイター
年齢:20
身長:196
体重:500k
性別:男
種族:人間、ミュータント(シェイプシフター)
職業:特殊戦闘部隊「ウルトラフォース」の一員
魔法・特技:『無限融合パワー』
         
        無限融合パワーとはシェイプシフターと呼ばれる突然変異種が持ちえる能力。
        知能の低い有機物や無機物、相手の了承があるなら、
        知能が高い有機物とも融合可能なまさに無限の可能性を秘めてるウルトラパワーなのだ!
        もちろん時と場合、融合するものによっては弱体化も十分にありえる!

装備・持物:トライモスピーダ(高速移動用バイク)
容姿・特徴:非常に背が高く結構なヒーロー体型。
        顔は正義感を表したような顔で正直さと素直で甘いところが見て取れる。
人物紹介:熱血でバカで涙もろくてハンバーグ好き。
       助けを求めてくるものは見捨てられない直情タイプ。
       今日も彼はこの星を守るために危険な神魔帝国とのたたかいに自らを置く!

>>2
分かった!任されたぜ!この星はオレ達が守る!!
だからキミは安心してみていてくれ!
この美しい星を守ってみせる!!

>>3
そうかもしれない!そしてオレはそれに乗せられただけのバカかもしれない!
そしてキミからしたら哀れで暑苦しくてうざったい奴なのかもしれない!
でも!でもいまこの星は>>1の設定によってピンチに陥っていることは確かなんだ!
ならばオレはたたかうぜ!この命燃やし尽くそうとも!!
14Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/13(木) 01:33:36 0
総合暦1024年とある定食屋の隅、その男はいた。
「おばちゃん!ハンバーグ定食ね!!もちろん大盛りで!!」
この男の名前はMrアルティメイター。神魔帝国とたたかう部隊の一つであるウルトラフォースに所属している人間だ。
ただし、普通の人間とは少しだけちがった。アルティメイターには他の人にはない能力があった。
それはシェイプシフト能力、ミュータントとしてこの世にうまれたアルティメイターが自分の能力に気付いたのは8歳の頃だった。
自分の自転車に颯爽とまたがり通校しているとき、タイヤがすりっぷしすっ転んだ。
しかし痛みはなかった。コンクリートに倒れこんだはずなのに…それもそのはず、
アルティメイターはコンクリートに触れた瞬間、まるで水の中に手をいれるようにコンクリートの中に入ってしまったのだから。
そしてすぐさま噂になり国家の研究機関がアルティメイターを調べた。

その結果、彼は特殊な人間であるミュータントということが判明した!
それもミュータントの中でも最も珍しいとされる物質と融合する能力…シェイプシフト。
学校でもたちまち噂になり、悪魔も獣人もそして天使まで彼のことを気味悪がった。
だがアルティメイターは絶望などしていなかった。その逆だった。
彼の心の中には自分を空へと飛ばしてくれるような爽やかな風が吹いていた…
彼は決めた。自分にしかできないことをいつかする!と…
時は流れ総合暦1023年……神魔帝国が侵略しにきたとき、アルティメイターは奮立った。

  「そうだ!この能力でたたかえるかもしれない!人々を救えるかもしれない!!」

そして現在にいたる。まだ部隊に入れてから一年しかたってないペーペーだが想いならばだれにも負けない。
「よし!頑張るぞ!オレの力は微々たるものだけどどこかで必要とされているはずだ!!」
15名無しになりきれ:2008/03/14(金) 01:50:56 0

16名無しになりきれ:2008/03/19(水) 02:15:04 0

果たして『神』と『悪魔』の名を持つ神魔大帝とは何者なのか
17名無しになりきれ:2008/03/19(水) 20:12:40 0
しかし、この定食屋は神魔大帝の手先だった!
定食屋チェーン店を全国に展開しそこを世界征服の拠点にする作戦である。
18アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/20(木) 00:15:14 0
名前: アルカディア
年齢: 22
身長: 172
体重: 54
性別: 女
種族: 生まれた時は人間だったはずだがもはやよく分からない
職業: ウルトラフォース所属 魔道ウォーターガンナー
魔法・特技:水鉄砲の魔法射撃
装備・持物:
・二丁一組の水鉄砲『スペルサイクス零式』
※水鉄砲……空気中の水蒸気を集め、高圧の水を噴射して攻撃する玩具
・会話機能を持つ折りたたみ式自転車『シャネル』
・黒を基調としたローブとチェーンのたくさんついた服
容姿・特徴: 黙っていれば美形。左手の項に第三の目。
人物紹介:14歳の時に原因不明の奇病「厨二病」を発症し、左手の甲に第三の目が現れた。
普通は一過性の病だがなぜか慢性化し、もう治る見込みは無い。

まずは我がいかにしてウルトラフォースに入ったかを手短に話そう。
「特技は水鉄砲とありますが?」
「ああ。水鉄砲だ。」
「水鉄砲とは何のことですか?」
「水を発射して敵を攻撃する玩具だ。」
「え、水を発射する?」
「そうだ。水を発射する。敵を倒すのに役立つぞ。」
「・・・で、その水鉄砲は当社において働くうえで何のメリットがあるとお考えですか?」
「ああ。敵が襲って来ても守れる。」
「いや、玩具じゃ守れませんよね」
「だが、神魔大帝にも勝てるぞ」
「いや、そういう問題じゃなくてですね・・・」
「我は邪気眼の技も使えるのだ。」
「ふざけないでください。それに邪気眼って何ですか」
「第三の目だ。第三の目というのは・・・」
「聞いてません。帰って下さい。」
「あれあれ?怒らせていいのか?使うぞ。邪気眼」
「いいですよ。使って下さい。邪気眼とやらを。それで満足したら帰って下さい。」

我は左手の手袋を外し、意識を一転に集中していく。
そして、華麗に腰にさした二丁水鉄砲を抜き放ち、あさっての方向に撃った!
「どこ見て撃って……な!?」
面接官がびっくり仰天して叫ぶ。
それもそのはず、あさっての方向に撃った高圧の水はあらゆる物理法則を無視して
迂回し、面接官の股間に命中したのだ。
我の邪気眼に狙われたが最後、決して逃れる事あたわず!!
「フフフ……あまりの恐怖に漏らしたか」
「き……貴様あ…………」
面接官は数十秒にもわたり奇声を発しながら悶え苦しんだ末
苦虫を噛み潰したような顔で言った。
「……合格ッ!!」
19アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/20(木) 00:34:04 0
そして、我の初任務の日が来た。上司が地図をモニターに映し出して任務の説明をする。
上司が指差したのは一軒の何の変哲もない定食屋だった。
「ここの定食屋は神魔大帝の手下が経営している事が判明した!!
今回の任務はこの定食屋を壊滅させることだ!」
モニターを切り替えながら上司が言葉を続ける。
「それと……今回初任務ということで出席番号が近い者と組んでもらう」
そこで、上司の表情が一変した。モニターには店の内部が映し出された。
「ア、アル……!? なにやってんだてめー!!」
「我は何もやっていないが?」
「お前じゃないよ、こいつだよこいつ! ああ、ハンバーグなんて頼んでやがる!」
「仕方が無い、それが世界の選択ならば」
上司は血相を変えて我に掴みかかった。
「訳が分からないこと言うんじゃねーよ! とにかく、お前と今回組むのはこいつだ!!
早く行って来い!!」
「受け入れよう、それもまた定め」

こうして、我は折りたたみ式自転車『シャネル』に跨り、件の定食屋に向かった。
その定食屋の入り口では、ロックミュージックが鳴り響き、ネオンサインが明滅していた。
「なるほど……禍々しい悪のオーラが渦巻いている」
我は折りたたみ式自転車に乗ったまま跳躍し、水鉄砲を撃って窓ガラスを粉砕した後に店内に飛び込んだ。
店内では凄まじい悲鳴があがっていた。神魔大帝の手下がもう本性を現したというのか!?
「世の闇に跋扈する悪の化身よ……今日の限りで運の尽き!!
泣く子も黙る正義の味方、アルカディア・シュヴァルツバルト見・参!!」
我は水鉄砲を華麗に回しながら三日間考え抜いた登場セリフとポーズを決めた。
20神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/03/20(木) 03:35:32 O
名前:神魔小帝
年齢:52歳
身長:161cm
体重:メタボ
性別:おっさん
種族:半人半魔
職業:☆を侵略する将軍
魔法・特技:怪人の召喚
装備・持物:今日はアロハシャツ
容姿・特徴:おっさん
人物紹介:神魔大帝の部下

「フハハハハハハゲホゲホ! あー風邪引いたかな…」

☆の侵略計画は着々と進んでいる。
堂々と攻め込むなど悪人の片隅にも置けぬ。
だが、この神魔小帝は違う!
こっそりと魔の手を伸ばし、確実に侵略を進めていくのだ!

「小帝様!」
「何の用だパシリ怪人。」
「奴らが定食屋に入って行きます!」

フフフ…飛んで火に入る夏の海とはこのことだな。
定食屋にも怪人は居るが、ザコ数匹では心許ない。
新たな怪人を呼ぶとしよう。

「オー人事、オー人事、と…。」
「はい、怪人サービスです」
「怪人1匹、定食屋に。」
「かしこまりました。すぐに手配いたします。またのご利用をお待ちしております。」

5分後

「あーるみィィィ!!!アルミくれぇぇぇぇ!!!」
「アルミ怪人よ!定食屋に行き奴らのアルミ製品を奪いつくすのだ!」
「あーるみィィィ!!!!」
21名無しになりきれ:2008/03/22(土) 19:02:05 0
bo-bobo?
22アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/22(土) 23:15:52 0
「なんだい!? 騒がしいねえ!」
騒ぎを聞きつけた定食屋のおばちゃんが怒鳴りながら出てきた。
「隠したって無駄だ、貴様が怪人だということは分かっている」
おばちゃんの表情が豹変する。
「クックック……バレてしまっては仕方が無い……」
おばちゃんの鼻から、凄まじい量の鼻毛が怒涛のように伸びる。
あっという間に、蛇のように不気味に蠢く鼻毛が辺りを埋め尽くしていく!
「鼻毛怪人bo-boboかッ!」

【まさかとは思うけど最初の人まだいるよな!?
アルミ怪人はもうすぐ出てくるから少し待ってくれ!】
23Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/23(日) 12:20:36 0
>>17>>18
定食屋でハンバーグ定食を美味しそうに食べる。幸いこの街は敵というような敵はまだ攻め入ってない。
だからこそ人が居るし街として成り立っている。しかしもしも神魔帝国がここを狙いに絞るとすると
こんな街は一日で壊滅するだろう。たとえこの街に対神魔帝国第342部隊ウルトラフォースがいようと変わらない。
どこの街も都市もそうだ。いまこの星の数少ない平和は微妙な均衡でなりたっている。
「やっぱりこのメニューが最高だぜ!!」
客の迷惑そうな顔を無視してうまいと叫ぶ、しまいには机の上に立ち、
あちこちの机を移動しながら素晴らしさを語り始め他の客のご飯を蹴飛ばしたりしてるのだから始末が悪い。
客もあまりのそのアルの非社会性に驚き叫び始める。その時だった!
「世の闇に跋扈する悪の化身よ……今日の限りで運の尽き!!
泣く子も黙る正義の味方、アルカディア・シュヴァルツバルト見・参!!」
窓ガラスを割り自転車にまたがった女性が入ってきた。
それも机に着地し客の頼んだメニューはグジャグジャ………アルの暴走でもグジャグジャ…
今や無事なメニューはアルが手に持っているハンバーグ定職しかないといっていい。

アルはしばらく女性を放心状態で眺めていたが…意識を取り戻したと同時に叫ぶ。
「おい君ぃ!!ご飯をそんなに粗末に扱ってなにが正義だ!!
 どんなに農家の人達が頑張って作ったお米をここの料理人がアレしてるのか分かっているのか!?」
 正義の味方は絶対にご飯をお粗末にはしないぞ!!」
自分のしたことを棚に上げているが…そもそも自分が何をしたかすら分からない男…それがアルティメイターである。

「オレに誓ってくれ!正義を愛するものならばご飯だけは粗末にしてはいけないと!!」

>>22
「なんだい!? 騒がしいねえ!」
「あ…ごめんよおばちゃん!ご飯を大事にしない奴がいたからつい!」
「隠したって無駄だ、貴様が怪人だということは分かっている」
「なに言っているんだ!おばちゃんが怪人だなんて…そんなジョークにはひっかからないぜ!」
「クックック……バレてしまっては仕方が無い……」
いきなりのおばちゃんの変貌ぶりにアルは驚きをかくせない。
「おばちゃん…嘘だろ!おばちゃんが怪人だなんて……!?」
しかし、おばちゃんの鼻から湧き出る鼻毛は…すでにおばちゃんが怪人であることを示していた……
隣人が倒すべき敵だと知ってしまう。それがいかに残酷で冷酷なことか…
「ま、まさか皆は違うよな?」
店内の人間にアルは語りかける…しかし店内の人間達は顔を見合わせて口の端をゆがめて笑うと…
次々に彼等の鼻の穴から鼻毛が伸びてくる。
「そ、そんな…みんなまで……オ、オレは……オレは……一体なんのために戦っていたんだぁああああ!!」
信じていたものに…守ろうとしていたものに裏切られたアルティメイターの叫びが店内に響き渡る!

+++++++++++++++++++++++++++++++++

よお!オレの名前はアルティメイター!皆ゲンキにやってるかい!?
オレ?オレはダメダメさ…ま、それは置いておいていきなりだけど次回予告だ!

現れた謎の女と守ろうとした者に裏切られたアルティメイター達に
襲い掛かる新たなる敵アルミ怪人…鼻毛化したおばちゃんの強さとは!?
そして一体定食屋はどうなってしまうのか!?

次回『鼻毛とアルミと水鉄砲』

チャンネルは…そのままだぜ!!!




【おうさ!バリバリいるぜ!ちょっとばかしボーっとしちゃっててよ!
 アルミ怪人!?よっしゃあ二人で悪を倒そうぜ!!】
24名無しになりきれ:2008/03/23(日) 13:16:46 O
携帯厨だしTRPG初めてだけど、アルミ怪人でコテデビューしてもいいかな?
なんせ初めてだからすぐに倒される簡単な役どころで慣れてみたいんだ。
25名無しになりきれ:2008/03/23(日) 14:41:05 0
>24
考えるんじゃない!
感じるんじゃない!
とりあえずやっちまうんだw
26名無しになりきれ:2008/03/23(日) 18:07:27 O
助けてくれ!アルミ怪人がキタ━━━(゜∀゜)━━━!!
27名無しになりきれ:2008/03/23(日) 22:32:53 0
>>24
マジレスするが、チョイ役での参加は慣れにならんと思う
コテとしてのノウハウを得る前に終わる可能性があるからな
28アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/24(月) 00:18:29 0
>>23
そういえばあのハゲの上司が言っていた相方はどこにいるんだろうか?
そんな疑問を思いつつ、我は鼻毛怪人と化したおばちゃんを見て不敵な笑みを浮かべる。
「ザコ怪人など我の敵ではない!」
さらに、店の客たちの鼻毛も伸びてきた。
この店の客たちはすでに全員怪人と化していたようだ。
ただ一人、我の隣で絶叫している者を除いて。
この男、周囲が怪人だらけの中でご飯がどうとかとのん気に説教をしていた者である。
「そ、そんな…みんなまで……オ、オレは……オレは……一体なんのために戦っていたんだぁああああ!!」
周囲の人々がことごとく怪人と化している中で、一人だけ無事だと言う事実。
そして、戦っていたという言葉。我は悟った。そうか、こいつが相方か。
全く、こんなことでいちいち暑苦しく叫んでいては身が持たないではないか。
正義の味方は我のようにクールにキメるのが今のトレンドである。
きっとこの定食屋が大すきだったのだろう……気持ちは分からないでもないが。
というかそんなに叫ばれたら昔の事を思い出してしまうではないか!

昔々……じゃなくてついこの間、我が14歳の頃。
明るく優しくよく笑う、誰からも好かれる少女だった我は、スキップをしながら中学校へ向かっていた。
そう、我は選ばれたのだ、魔法の力という素晴らしい能力を授かったのだ。
その時は、世界の全てが輝いて見えた。早く行ってみんなに見せてあげなければ!
教室に入るなり、左手を掲げて宣言した。
「見よ! これが噂の邪気眼だ!!」
しかし、期待していた歓声はあがらず、代わりに気味の悪い物を見るような視線が容赦なく突き刺さる。
その瞬間から、友達は一人残らずいなくなった。あまりにも大きすぎた、力の代償……。

いけない、急に親近感が沸いてしまった。
この者も我の邪気眼に気付いたらドン引きするに決まっているのだ。
ウルトラフォースの面接官ですら恐怖のあまり漏らしていたぐらいなのだ。
「悲しくても立ち上がるんだ……それが、悪と戦う正義の味方だろう?」
青年に声をかけ、呪文をとなえる。
「偉大なる脱毛剤の力よ、我が銃に宿れ!」
抜き放ったウォーターガンが魔力の輝きをまとう。
これは【ヘアーリムーブ・ショット】という脱毛の追加効果を持つ魔法射撃だ。
鼻毛怪人の鼻に打ち込むことにより、絶大なる効果を発揮する!
「行くぞ!!」
可能な限りの広範囲にロックオンし、引き金を引いた!


と、いうわけで皆の衆、邪気眼持ちをよろしく頼む!!

>アル
出席番号ネタをしたばっかりに紛らわしいことになってしまった。
我の事はルカとでも呼んでくれ。
ところで……体重が 500kg なのか!?
メタボどころの騒ぎじゃないぞ!

>神魔小帝のおっさん
本編で会える日を楽しみに待つとしよう。

>>24
無論、超大歓迎だ!
とりあえずチョイ役でやってみて、はまったら本格参戦するといいかもな。
29神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/03/24(月) 09:45:41 0
定食屋へ向かうアルミ怪人の後方には
目玉にコウモリの翼が付いたような生物が
ふよふよと飛んでいる。

一方、小帝はシュミの悪いオブジェがところ狭しと並べられたアジトにて
テレビの上のアンテナを調節していた。

「よし…この辺か。うむ、よく映っておるわ、ふわははははは」

映ったと見るや、カップラーメンのビニールの包をベリベリと剥がし始める小帝。

「今流行りのワンセグを使った監視カメラですね小帝様」
「うむ、怪人センターから借りてきたのだ」
「あんな高いものをタダで貸してもらえるなんて、さすが小帝様の人徳ですね」
「いや、7万ドルだ…ポットのお湯が切れておるな」
「沸かして参ります…7万ドルって、て、定価じゃないですか!!!」

>24
ふふふ、期待しているぞアルミ怪人よ。
30アルミ怪人 ◆74C6kOo8vk :2008/03/24(月) 21:04:46 O
よろしくお願いします。

名前:アルミ怪人
年齢:1年3ヶ月
身長:208cm
体重:52kg
性別:無し
種族:怪人
職業:悪の秘密結社構成員
魔法・特技:金属分解&吸収(アルミニウム限定)
装備・持物:無し
容姿・特徴:魁クロマティ高校のメカ沢みたいな感じ
人物紹介:アルミ製の軽量ボディは防御力と引き換えに、高い機動性能を持つ。
100m走のタイムは脅威の7秒ッ!!走り幅跳びは10mを記録したッ!!
しかも低燃費!動力源のアルミ缶1個を食べるだけで3時間くらい戦える。



「アァアアアアルゥウウゥミィイイイイッ!!!!」
勇ましく両手を振り上げて、アルミ怪人が定食屋に向かって走り出した。
その巨体からは想像もつかない程に早い猛ダッシュに、全身がギシギシと音を立てる。
既に建物の中では戦闘が始まっているようだ。ならば遅れる訳にはいかない。
定食屋に偽装した世界征服前哨基地を、ここで失ってはならないのである。

ドガーン!!!

壁をぶち破り、アルミ怪人が定食屋に飛び込む。
その衝撃で右腕が肩から取れてしまったが、アルミ怪人は泣いたりしない。
何故なら、涙を流す機能は無いからだ。
傷口から安いオイルが漏れるのみ。まさに『血も涙も無い』のである!!

「アアアアルゥウウゥミィイイイイッッッ!!!!!」
機械仕掛けの破壊神が、定食屋の中心で哀を叫んだ。
31Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/24(月) 21:44:56 0
よお皆ゲンキかい!?昨日はダメダメだったけど
今日はオレはかなりゲンキだぜ!!ところで…ルカにも聞かれたオレのヒミツを今日はお教えしちゃうぜ!
それは体重の件だ!!おそらくこの中には500kgに驚いた人たちもいると思う。
そんなに体重あったら全身脂肪で寝返りもうてないぜ!!ってな…

だがオレはこのとおり背も高くて足も長いし細マッチョだ。
んでもって自分で言うのもなんだけど顔も悪い方じゃないって思ってる
…女の子とも何度かお付き合いしたしな!
なぜなのか…それは密度の違いさ!一円玉と十円玉、同じ大きさでも重さは違うだろ?
オレはシェイプシフターっていうミュータント…おそらくオレを構成する成分がとてつもなく重いんだろう。
要するに重密度ってわけさ。分かったかい!?
おっと、お話しはここまでにして本編を進めなくっちゃあな。力なき市民がオレを待っているぜ!!

>>28>>30
「悲しくても立ち上がるんだ……それが、悪と戦う正義の味方だろう?」
叫び崩え落ちるように膝をつくアルにルカがそう諭す。
「悪?……そうだ!オレは…オレはまだこんなところじゃあ止まれないんだぜ!!」
アルの目に再び光りが点る…正義のこの光があるかぎり、アルティメイターは…
いや、ウルトラフォースは決して悪には屈しない!どんなに世界が絶望しようと。
正義を愛する心があるこの瞬間だけはどんな奴もウルトラフォースを止められはしない!
「ありがとよキミ!キミのお陰でオレはまた戦う心を取り戻したぜ!!」

拳を見せの天上へとかかげたとき、凄い音とともにすぐ横の壁が崩壊する…
「なに!?新手か!?」
「アァアアアアルゥウウゥミィイイイイッ!!!!」
アルが振り返るとそこにはアルミでできたロボットかなんだか分からないシュールなメカが立っている。
しかも突撃のせいで右腕がはずれオイルが流れている…
しかしロボットだから痛みを感じないのか全くの無表情でアルミと叫んでいる。
「くっ…なんて恐ろしく残忍な怪人だ…自分の腕が壊れてもお構いなしだなんて…」
迫り来る巨大な影に恐怖を隠しきれないアルにアルミ怪人の叫びがまた響き渡る!
「アアアアルゥウウゥミィイイイイッッッ!!!!!」
「くっ…どうすれバインダー……いや、待て…こいつのこの声は…さっきと違う…
 なにか哀愁を帯びているような…そんな叫びだ……ハッ!まさか!!」
そしてアルはルカの方を向き叫ぶ。
「おい!あいつの両目の辺りにさっきの水鉄砲をヒットさせてくれないか!?
 別に特殊なものは使わなくていい!ただの水を!!頼んだぜ!!」

>>24
じゃんじゃんバンバン参加してくれよな!!
良い世界を作るのは鎌倉幕府じゃなくてオレ等なんだぜ!
悪役だってやられ役だって平和への立派な礎なのさ!!

>>26
オレに任せろ!絶対に市民には手出しはさせないぜ!!

>神魔小帝
お、お前は神魔小帝!?
く…今ここで倒したいのは山々だが…
だがまだオレはお前には届かないぜ…
だが見ていろ!お前が送り込んでくる怪人を全部倒して!
お前をその位置から引きずり出してやるぜ!!
【本編で会おうと言いたいらしいです】
32アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/25(火) 00:05:38 0
フフフ、そろいもそろって愉快な奴らだ。こんなに笑えるスレは見た事がない。
アルよ、確かに君は背が高くて格好いいのは認めよう。
だが女の子と付き合ったことがあるのは君の気のせいだと思うぞ?
以下本編。

「ウボァー!」
鼻に脱毛ショットを受けた鼻毛怪人達の絶叫が響き渡り、抜け落ちた鼻毛が床を埋め尽くす。
「あれ?」「私は……何を?」
鼻毛怪人と化していた客たちが次々と正気を取り戻していく。
良かった、まだ完全には怪人化していなかったようだ。
「おのれ……!」
脱毛ショットを受けながらも無駄なあがきを試みるおばちゃんが
背に怒りの炎を揺らめかせながら迫ってくる!
その時には、あれ程落ち込んでいた青年(ハゲの上司はアルと言っていた)が
もうすっかりやる気になっていた。
我の素晴らしい説得の賜物である。
「ありがとよキミ!キミのお陰でオレはまた戦う心を取り戻したぜ!!」
「それは良かった、じゃああのおばちゃんを…」
頼む、そう言おうとした時。
ドガシャアアアアアアアアンン!!
けたたましい音と共に、壁を突き破り、大きな缶のようなロボットが乱入してきた。
何だアレは! 結構可愛いデザインではないか!
「やっと来たか……アルミ怪人! 忌々しい小僧と小娘をやっておしまい!!」
しかし、その可愛いロボットにおばちゃんの指令が飛ぶ。
このロボットは他でもない、新たな刺客だったのだ!

アルミ怪人との戦闘が始まり、我は超強力金属分解射撃の詠唱に入る。
魔法射撃は威力に詠唱時間が比例する。つまり、この技には長い詠唱が必要だ。
その間、アルが引き付けてくれている……
というかバインダーとか意味不明な事を叫びながら逃げ回っている。
が、もうすぐ詠唱が完成すると言う時、こんな事を言い出した。
「おい!あいつの両目の辺りにさっきの水鉄砲をヒットさせてくれないか!?
 別に特殊なものは使わなくていい!ただの水を!!頼んだぜ!!」
一瞬、何を訳の分からない事を言い出すのかと思ったが、思い直す。
いくらバカに見えても我より先にウルトラフォースに入り経験を積んだ先輩だ。
きっと敵の弱点を見抜いたに違いない。
「任せろ!」
我は完成しかけた詠唱を解除し、ただの水をアルミ怪人の両目に向けて発射した。
そう、それは六甲の美味しい水でもナントカ還元水でもない、無料の水!

意味もなくこんな事を思いながら。
我の服に付いているチェーンは何で出来ているのだろう? まあどうでもいいか。
33アルミ怪人 ◆74C6kOo8vk :2008/03/25(火) 18:33:05 O
>>31-32
>「やっと来たか……アルミ怪人! 忌々しい小僧と小娘をやっておしまい!!」
「アァルミィイッ!!」
見れば敵は2人。どちらも若いようだが油断は禁物。
アルミ怪人も製造からまだ1年3ヶ月のヒヨッコなのだから。
>「おい!あいつの両目の辺りにさっきの水鉄砲をヒットさせてくれないか!?
 別に特殊なものは使わなくていい!ただの水を!!頼んだぜ!!」
>「任せろ!」
次々と鼻毛を抜かれ、正常な状態へと戻っていく定食屋の客達。
おそらく何らかの魔法が発動したのだろう。次の標的はアルミ怪人。
あの水を被ったらアルミ怪人も単なるガラクタに戻ってしまうのか?

否ッ!!断じて否ッ!!!!
『生まれた時から残虐ファイト』。悪の情操教育は甘くはない。
しかし直撃した水鉄砲は紛れも無く『タダの水』だったのだ。これは一体?

「アアアアルゥ……ミィッ!!?」
視界の端に映る光景に、アルミ怪人が驚愕する。それはまさにNA☆MI☆DA!!
流す機能は無い。流す心も持ち合わせていない。
なのに、今!アルミ怪人は泣いている!!
確かにタダの水。アルミボディは錆びはしない。だが、悪の魂は錆びたのである!!!
「グア……アアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」
生まれてから早1年3ヶ月、初めて流す涙がアルミ怪人を混乱させた。
「ちぃッ!!何やってんだいアルミ怪人!!さっさとヤッチマイナ!!!」
怪人『マダム・ハ・ナーゲ』の怒号も虚しく、ただ呆然として立ち尽くすまま。


それは歓喜の涙であった
それは憧憬への別離であった
それは『唯一の個』としての確立であった

「で…できな…い……オラには…出来ないだーよ!!!」
無機質だったアルミ怪人の両目に宿る意思の光、今まさに彼は生まれ変わったのだ!!
「オラに…オラに涙をくれた…心をくれた恩人を倒すなんて出来ないだーよ!!!」
マダム・ハ・ナーゲに向き直り、はっきりと拒絶する。
「ば、バカな!?残酷回路がショートしたッ!?」
予想外の展開に、驚きを隠せないマダム。
それも無理はない、残酷回路は神魔大帝がもたらしたオーバーテクノロジーなのだ。
いわば神の領域にのみ赦された超文明の結晶。唯の水で破壊される訳がない筈なのだ。
しかし壊れた。現にアルミ怪人は正義の心に目覚めている。
「おのれ…!!裏切り者め!!!そこのガキ共と一緒に葬り去ってくれるわ!!!!!」
本気モードに突入したマダムの鼻毛が、その全身を覆い尽くしていく!!

「ゴォオオオオッド!!ノォオオオウゥズッ!!!ヘアアアアアアアアアッ!!!!!!!」

まるで繭を思わせる鼻毛が爆散し、その中から現われたのは…
34名無しになりきれ:2008/03/25(火) 18:44:29 0
残酷回路wwwww
つーか仲間になるの早すぎじゃね? 
35神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/03/25(火) 19:19:16 O
「むぅぅ…おのれアルティメイターめ!
 こうしてくれるわ!」

カチッ

アルミ怪人の体内で何か音が鳴り始めた…。

カチ、カチ、カチ…そう、怪人センターの怪人は全て
出荷される際に時限爆弾を埋め込まれるのだった!

「大人しくセンターに戻り、再改造されるのだアルミ怪人!
 さもなくば…お前も周りの恩人達も吹き飛ぶぞ!
 または、その場でアルティメイター達に殺されても止まるがな!
 フワハハハハハハハハ…ゲホゲホ!!!!」

怪人の後ろの監視カメラのスピーカーからの声はそう笑っていた…。
さぁ、どうする超人達よ!
36神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/03/25(火) 19:31:18 O
「流石ッス!小帝様こそ悪の鏡ッス!」
「馬鹿な奴よ…大人しく従えば良いものを」
「ところで、爆発力はどのくらいの…」
「知らん」
「え…ホントに吹き飛ぶんスよね」
「いや、とりあえず赤と白のコードがついてる
 時限爆弾らしい事は聞いておるんだが」
「確認しといて下さいよ〜…」
「スマンスマン、ラーメン食ったら確認するわ」
37アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/26(水) 23:16:06 0
>33>35
我の無料の水射撃を受けたアルミ怪人はなんかよく分からないがいきなり改心した。
この電信柱のように背の高い男、バカの振りをしているすごい奴なのかもしれない。
そしておばちゃんがキレた。
「ゴォオオオオッド!!ノォオオオウゥズッ!!!ヘアアアアアアアアアッ!!!!!!!」
凄まじい暴風が吹き荒れ、鼻毛が爆散する。
その中から現れたおばちゃんの姿を見て、我は本日初めての恐怖を覚えた。
「くっ……すごいプレッシャーだ!」
余すことなく金粉を塗した全身が神々しいばかりに輝いている。
髪型は、大仏のような立派なアフロヘアー。まさに神と言うにふさわしい姿だった。
神となったおばちゃんが荘厳な声で告げる。
「私はあらゆる毛の女神、アフローディテ……1000年に一度、惑星の運行軌道や
その他諸々の条件が揃った時にだけマダム・ハ・ナーゲから進化する事が出来る!
つまり……今の私は髪の神でもあるのだ!」
その時我の脳裏に、髪の神様に救済して欲しそうな人物が浮かんだ。
「丁寧な説明かたじけない。では今すぐハゲの上司の所に行ってやってくれ」
「それはならん!」
おばちゃんはせっかくの素晴らしいアイディアを拒絶し、両手を頭上に掲げた。
その手の中に、毛で出来た輪が生成されていく!
「この輪にかかったら最後、指一本動かせないように拘束し
涎を垂らしながら笑い死にするまで脇の下やその他色んな場所を毛攻めにする!」
輪投げならぬ輪投毛。なんて恐ろしい技だ……。
その時後ろから聞いたことのない声が聞こえてきた。
全く、おばちゃんの相手だけで手一杯だというのに!
「大人しくセンターに戻り、再改造されるのだアルミ怪人!
 さもなくば…お前も周りの恩人達も吹き飛ぶぞ!
 または、その場でアルティメイター達に殺されても止まるがな!
 フワハハハハハハハハ…ゲホゲホ!!!!」
そんな事はお構いなしに、おばちゃんの輪投毛が我目掛けて飛んできた!
「どっこいしょー!!」
飛んできた輪投毛をバレーボールのトスの要領で上に弾き上げる。
それの落下地点には、調度アルミ怪人がいた。
「あ、ヤバ……」

【待たせたな、皆の衆。おばちゃんをどう進化させようか考えていた。
毛の女神アフローディテは同じようなネタを前にどこかで見た人がいるかもしれない。
これしか思いつかなかったのだ。我の妄想力もまだまだだな……。】
38名無しになりきれ:2008/03/27(木) 02:52:35 O
あの戦いから1000年もたったのか…
39Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 :2008/03/27(木) 13:25:03 0
>>32>>33>>37
ルカはアルの注文どおりにただの水…何の変哲もない水を
アルミ怪人へと放つ。これに何の意味があるのか…
だがアルの眼は輝いている。まるでこの先が見えているかのように。そして、変化は起こった!!
>「アアアアルゥ……ミィッ!!?」
アルミ怪人は攻撃してくるどころか叫びに疑問と驚愕の念が感じ取れる…
その様子を真剣な眼差しでみつめるアルティメイター…何かを待っているように。
>「グア……アアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」

そして、食堂のおばちゃん…マダム・ハ・ナーゲの攻撃命令にアルミ怪人ははっきりと拒絶の意を表した!
できない…心をくれた恩人を倒すことなどできない…そういうアルミ怪人。
アルティメイターはこれを予想していたのか?否!アルにそんな知能はない…
だがアルは信じていた…確信していた……アルミ怪人には心があると…
>「ば、バカな!?残酷回路がショートした!?」
「残酷回路がなんだっていうだ!そんなもの!心が生み出す力にどれほど勝っているっていうんだ!」
アルティメイターの叫びがマダム・ハ・ナーゲの言葉を一蹴する!
しかし、マダム・ハ・ナーゲもひくわけにはいかない…今彼女は鼻毛の繭に包まれ新しき姿を現そうとしている。
そして鼻毛の繭が爆散し凄まじいパワーが吹き荒れる……中からあらわれたのは…
神を思わせるほど神々しい光りを放つおばちゃん……だがアルは外見からは判断できない悪の力を感じ取っていた。
「く……だが俺たちは負けるわけにはいかない!!」
吹き荒れるパワーの嵐の中…アルは力強く一歩前へと踏みしめる!そして心をもったアルミ怪人に叫ぶ!
「アルミ怪人!さあ一緒に悪を倒そう!!心の力を見せてやろうぜ!!」

>>37
しかし、今まさにアフロディーアにアル達が立ち向かおうとしているとき。
後ろからのスピーカーから声が聞こえる。
>「むぅぅ…おのれアルティメイターめ!こうしてくれるわ!」
そしてアルミ怪人から聞こえるカチカチッというタイマーの刻む音…
そう。アルミ怪人はすでに爆弾を仕込まれている体だったのだ……
>「大人しくセンターに戻り、再改造されるのだアルミ怪人!
>さもなくば…お前も周りの恩人達も吹き飛ぶぞ!
>または、その場でアルティメイター達に殺されても止まるがな!
>フワハハハハハハハハ…ゲホゲホ!!!!」
「なんだって!?くそ…どこまで卑劣なんだ!」
前にはアフロディーナ、そして後ろには仲間となったはずのアルミ怪人が抱える爆弾…
しかもアルミ怪人の上には輪投毛が迫っている…事態は最悪…しかし、アルの眼はまだ死んでいない…
「うおおおおおおおお!!!」
爆弾のことを聞き諦めかけようとして立ち尽くすアルミ怪人にタックルし輪投毛を回避する。
「諦めるなアルミ怪人!!オレを信じてくれ!絶対に助けてみせる!!」
そしてアルティメイターはルカに向き直り叫ぶ。
「頼む!あのアフロおばちゃんの相手をしてやってくれ!
 オレはこのアルミ怪人の中の爆弾を解除する!!」
そしてアルはアルミ怪人に向かってジャンプする!!エルボーでもくらわせるつもりかと思ったが…
なんとアルはプールに飛び込むようにそのままアルミ怪人の中へと入っていった!
「オレの勇気は無限大だぜえええええ!!」
これが無限融合パワー…どんな物質とも融合できる能力。
アルは融合という形を取りアルミ怪人の中へと入り爆弾を取り除くつもりなのだ!

「まってろよアルミ怪人!いま助けてやるぜ!だからお前も勇気をめちゃんこ心に盛って
 あのアフロディーナと戦ってくれているアルカディアなんちゃらを援護してやってくれ!」



40オオカミ男 ◆IKEMEN/uTU :2008/03/28(金) 06:01:03 0
名前:コードネーム『オオカミ男』
年齢:36
身長:約180
体重:約65
性別:男
種族:宇宙人
職業:大幹部(非常勤)
魔法・特技:動物的な身のこなしから体術を繰り出す 魔法は使えない
装備・持物:
ハンド・ブラスター … エネルギー弾を発射する小型銃。
リフレクター … 携行型対エネルギー防御兵器。魔法も反射できることが判明した。

容姿・特徴:灰色オオカミの獣人、左目は機械製の義眼

人物紹介:神魔大帝の部下その2
どう見ても獣人だが、とある先進文明を持つ星系からやってきた宇宙人。
故郷に帰るための燃料費を稼ぐため幹部募集求人に応募、採用された。
いわば親衛隊的なポジションであり、直接の配下は持たない一匹狼。


さて、自己紹介はこんな所か。
だが今日の俺は非番につき、五目ヤキソバを食いながら大観戦中だ。
運が良かったな、ウルトラフォースども!
しかしオレとアルティメイター以外の客は全員怪人ときたもんだ。
フン、あのケチの神魔大帝が無料食事券を寄越した時点でおかしいとは思ったがな。
だが、これでは落ち着いて昼メシも食えん。
戦いに水を差すのは流儀ではないが、流石に一言言わせて貰うとしよう。

「おい、貴様ら。少し離れろ、どんぶりに毛が入るだろうが」
41アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/29(土) 00:06:18 0
>オオカミ
ようこそ我らのスレへ!

唐突だが大卒の三年以内の離職率は実に三割を超える。(総合暦1023年のデータ)
我は今それを身をもって実感している。ずっとこの日を夢見てきたはずだ。
高校の卒業文集にも将来の夢はウルトラフォースと書いたはずだ。
が、しかし。華麗なガンアクションで颯爽と敵を倒す予定だったのに
何が悲しゅうて初日から鼻毛にまみれているのだろう。
これでは辞表も出したくなる……等とぼやいている場合ではない。

>39-40
>「頼む!あのアフロおばちゃんの相手をしてやってくれ!
 オレはこのアルミ怪人の中の爆弾を解除する!!」
そう言ってアルはアルミ怪人の中に飛び込んだ。
あり得ないが飛び込んでしまったのだから仕方がない。
きっと奴は人間に擬態したスライムか何かだったのだ。
問題はそんな事ではなく……爆弾がセットされていることだ!!
おまけに前からは毛の女神となったアフロのおばちゃんが容赦なく輪投毛を飛ばしてくる。
隣には爆弾抱えたロボット。はっきり言って勝ち目はない。
勇気を出せばどうにかなると思っている君は少年マンガの読みすぎだ。
そこで、我は床に落ちていたパイをアルミ怪人の後ろの監視カメラに投げつけて叫ぶ。
「こんなのやってられるか――ッ!!」
続いて服のチェーンを一本外し、アルミ怪人の足元に叩きつける。
「付き合いきれるかバカ共!」
アフロのおばちゃんすらも呆然としている隙に
近くに置いてあったシャネルに乗り、超スピードでペダルをこぐ。
>「おい、貴様ら。少し離れろ、どんぶりに毛が入るだろうが」
「飯食ってる場合じゃない! 死にたくなかったら逃げる事だな!!」
途中で狼男のような人がいたので通りすがりに忠告し
アルミ怪人が開けた壁の穴から一目散に脱出した。

『ルカ!! どうして?』
店内から出たとたん、シャネルが大声で喋り始めた。
下手に会話機能付だとこんな時に不便だ。
「決まってるだろう、あんなのと正面から戦って勝てる訳ないじゃないか」
『どうしちゃったの!? キミはそんな子じゃない……
昔粗大ゴミになる運命だったボクを救ってくれたじゃないか!』
「だからといって勝ち目のない戦いをするほどお人よしじゃない」
『バカ!!』
「バカではなくルカだ」
それからひたすら喚きたてるシャネルを無視し
定食屋の裏口の前まで来て唐突にブレーキをかける。
「君は騒がしいからここで待っとけ……盗まれるんじゃないぞ?」
『え?』
「“正面から”戦って勝てないなら……どうする?」
そう、これは作戦。
逃走したと見せかけておいて裏口から入り背後から狙撃するという完璧なる作戦なのだ!
先ほどの戦闘で推測したアフロおばちゃんの弱点を突く魔法射撃を詠唱しながら店内に向かう。
超強力な魔法射撃のため一回が限度だろう。
カウンターの影に隠れ、息を潜めてチャンスをうかがう。
何? 邪気眼持ちの射撃命中率は100パーセントじゃないかって?
それは相手が人間だった場合。人外魔境に対してはそう簡単にはいかないのだよ。
錯乱した挙句に自転車に乗って一目散に逃走するルカ。
それを見ておばちゃんが哄笑をあげる。
「ハハハハハ! 尻尾を巻いて逃げたようだね!
あんなのを採用するとはウルトラフォースも堕ちたもんだ!
さあどうする……!?」
アフローディテはアルミ怪人に残酷な笑みを向け、輪投毛を生成し始めた!

>アルミ怪人
逃げてすまない、がんばって戦ってくれ!
チェーン置いていったが拾っても拾わなくてもいい。
困ったら適当なところでパスしてくれればアフロおばちゃんは我が動かそう!
By ルカ
43アルミ怪人 ◆74C6kOo8vk :2008/03/29(土) 08:56:35 O
すいません、融合した後の行動がなかなか思い付かないんですが、どうしよう…
爆弾を解除してもらう展開が無難でしょうか?

ヘタレな初心者で本当にすいませんorz
44ヒ・ン・ト♥ ◆wr9UmvAPUM :2008/03/29(土) 09:36:59 0
39 :Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2 [↓] :2008/03/27(木) 13:25:03 0 [PC]
「まってろよアルミ怪人!いま助けてやるぜ!だからお前も勇気をめちゃんこ心に盛って
 あのアフロディーナと戦ってくれているアルカディアなんちゃらを援護してやってくれ!」

42 :毛の女神アフローディテ(NPC) ◆yQMR3Gdnzo [↓] :2008/03/29(土) 00:08:28 0 [PC]
>アルミ怪人
逃げてすまない、がんばって戦ってくれ!
チェーン置いていったが拾っても拾わなくてもいい。
困ったら適当なところでパスしてくれればアフロおばちゃんは我が動かそう!
By ルカ
45名無しになりきれ:2008/03/29(土) 12:41:05 O
このスレが真に許容能力の高いスレなら大抵のレスは許されるだろう
さあ!恐れずに携帯を手にとってレスを書きたまえ!
46名無しになりきれ:2008/03/29(土) 16:55:17 0
参加まだ募集してる?
47名無しになりきれ:2008/03/29(土) 18:28:52 0
むしろ参加してくれ
48名無しになりきれ ◆yQMR3Gdnzo :2008/03/30(日) 00:48:23 0
心優しい名無しから迷える子羊へアドバイスだ!
ただし役に立つ保証は無いぞ!

>43
気にするな。我の初心者の頃なんて超絶ヘタレだった。
爆弾の解除はアルが勝手にしてくれるだろう。
参考にいろんな展開を用意してみた。

・我の逃走にキレてパワーアップ
・輪投毛にかかってみる(ロボットだからかかっても大丈夫だよな!?)
・「やっぱ無理」と叫びながら店内を逃げ回ってオオカミ男を巻き込む
・チェーンを食べたはいいがなぜか食中毒

……あまりのしょうもなさに呆れただろう?
話を綺麗にまとめようなんて思わなくていいのだよ。
シリアスなスレなら少しは気にしなければならないのだろうが
ここはこんなノリだからな。

>46
参加するのに許可などいらない!
49機甲侍丙部隊隊長 R・サカマト:2008/03/30(日) 14:18:06 O
おうよっ、サカマトだっ。
あぁ?この界隈でウルトラフォースの連中が戦闘行為?
あんにゃろう共、ひとんちチのシマで、勝手に暴れるたぁ、どんな了見のつもりでぃっ!

怪人ともどもぶっちめてやるぁ!?
機甲侍丙部隊、でるぞ、死番だ!
50名無しになりきれ:2008/03/30(日) 14:37:12 O
【機甲侍部隊】

神魔大帝に対抗する、レジスタンスの一つ。

全高230cmほどのパワードスーツ【機甲大鎧】と
刀を用いての肉弾戦を旨とする。
飛び道具は使うのも、使われるのも大嫌い。

縄張り意識が非常に強く、余人の預かり知らぬところで区分けした縄張りがそこかしこ。
51アルミ怪人 ◆74C6kOo8vk :2008/03/31(月) 23:23:42 O
自分の中に突然入って来た、熱く激しく燃えたぎる正義の魂。
それはアルミ怪人の中に芽生え始めていた小さな正義の種火を、爆発させた。
「うおぉオオオッ!!燃えてきただーよ!!オラのハートが真っ赤に燃えるだーよ!!」
安っぽいアルミ製の装甲が金色のオーラに包まれて、今!スーパーアルミマン爆誕!!
燃料ゲージはとうに限界突破、溢れる勇気がエネルギー!!

「オラはもう二度と人間に危害を加えたりしないだーよ!この拳に懸けて!!」
その台詞と同時に、スーパーアルミマンの身体に更なる変化が生じる。
ドラム缶に手足を付けただけの簡素なボディが、引き締まった8頭身のマッスル体形へ進化したのだ。
正義の心に目覚めた事と2人組の片割れ(アルミマンに融合した方)との融合が、奇跡の超進化をもたらした。

しかしながら体内爆弾は依然として残ったままである。
これは仕方ない事であった。怪人が正義のヒーローに倒されたら最後は大爆発。
怪人にも怪人なりの美学というものがあるのだ。それ故に体内に爆弾が製造時にセットされる。
「(困っただーよ、もし神魔小帝がスイッチを入れたら…皆を巻き込むかもしれないだーよ)」
不屈の闘志に僅かではあるが陰りが射した。
爆弾の威力は未知数だ。もしかしたら半径1kmが吹き飛ぶかもしれない。
その逆に定食屋が倒壊する程度で済むかもしれない。

更にもう一つ、スーパーアルミマンの中で徐々に大きくなっている迷いがあった。
それは正義に目覚めたとしても結局は爆弾が消えず、自分はやはり悪の怪人という事実だ。
いくらなんでも正義に目覚めたからといって今までの過去全てが精算される訳ではない。
怪人として悪事を働いた事実は、永遠に消えたりはしない。

スーパーアルミマンにとって、ここは逃げ場の無い岐路であった。
過去を乗り越えることが出来るか否か。全てはそこに懸かっている。

「おい、貴様ら。少し離れろ、どんぶりに毛が入るだろうが」
爆発的オーラがひしめき飛び交う定食屋で、唯一クールな声が聞こえた。
コードネーム『オオカミ男』、神魔大帝軍の大幹部が何故こんな定食屋に!?
そんな疑問が脳裏を横切るが、それよりも早く身体が動いた。戦士としての本能がそうさせた。
2人組の片割れ(アルミマンに水をかけた方)が投げ付けたチェーンを素早く拾って構える。
「くっ…まさか幹部クラスが2人とは……絶対絶命だーよ。でもオラは諦めないだーよ!!!」
2人組の片割れ(アルミマンに融合した方)の言葉を信じるなら…爆弾を任せよう。
スーパーアルミマンは決断する。例え爆弾が解除出来なかったとしても、残された時間を正義に捧げる、と。
52機甲侍丙部隊隊長 R・サカマト:2008/04/01(火) 12:48:04 O
御用だっ、神妙にしろいっ

件の定食屋に到着の機甲侍丙部隊、名乗りをあげるはサカマト隊長

おうっ、おうおうおうっ!
手前ぇら、よっく聞きやがれぃっ!
一つ、東の辺境国より生まれ
二つ、不屈の魂背負いぃ
三つ、……


みっつめは、アレだ…、なんだ?
部下a(見事な…
見事な散り際求め、今がその時と見つけたりぃぃ。
我と我等こそは鋼鉄の!
機甲侍丙部隊!
この地の秩序を乱さん奴は、誰であろうが誅戮したらぁ!!
53R・サカマト ◆nX..5cervc :2008/04/01(火) 12:50:17 O



部下b(……何かあいつら、聞いちゃいませんぜ。隊長。
ん?んー、
どうやら取り込み中みてぇだな。取り敢えず様子見るかい。

いやさっ、待て待て、様子見は性に合わねえ。
突入だ!全員突入っ!
とりあえず手当たり次第にぶっ叩け
怪しい奴はぶった斬れ!
54サカマト後日談 ◆nX..5cervc :2008/04/01(火) 13:04:57 O
で、まぁ、そん時は勢いで突入しちゃったんでさ
俺、以下10名の部下共々
いたねえ、変なのが
何かパーマのおばはんとか、人狼とか、金属ぽいのとか、諸々。
制圧にそれほど時間はかかるまいと、思ったら。
いや、中々の手強い奴等で。

で、どうなったって?
いやそれがよぉ…
55R・サカマト ◆nX..5cervc :2008/04/01(火) 13:12:27 O
ぐだぐだになりそうな乱入しちまったかな

拾ってもらえればありがたいが
適当に後手キャンセルしてもらっても良いな
56アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/01(火) 23:33:47 0
>51
偉い人によると、この☆は、魔法と科学が複雑に絡み合った
綿密な法則によって成り立っている世界らしい。
よって、人知を超えた現象が往々にして起こる。
そして今。我の目の前でそれは起こっていた。いかなる条件が重なり合った結果か。
何とも表現しようのない8頭身の変な生き物が
まだ平然と昼飯を食べているオオカミ男にちょっかいを出していた……。
刺激するな敵増やすな!! 頼むからアフロのおばちゃんと戦ってくれ!!
>「くっ…まさか幹部クラスが2人とは……絶対絶命だーよ。でもオラは諦めないだーよ!!!」
そう言って八頭身の変な生き物は我が置いていったチェーンを武器のように構え…?
いやいやいやいや、それは武器なのか!? 食料じゃなくて!?
ひたすらアルミと叫んでいたから余程アルミが欲しいのではなかったのか!?
我的には傷ついた人に顔を分け与えるお子様に大人気の某ヒーローな気分だったのだが。
もはやツッコミ所が満載過ぎて突っ込みきれない。
そして一番の問題は……この調子では我の出て行くタイミングが来そうに無いと言う事だ。
せっかく最後に止めを刺す一番いいポジションを陣取ったのに。
少しいじけた我はカウンターの裏でのの字を書き始めた。
そうしている間にも怪人から正気に戻った人々が次々と輪投毛にかかり
店内は地獄絵図と化していく。
「あひゃひゃひゃひゃひゃ!! 助けてーーーーー!!」
「ひぃいいいいいいいいい!! 死ぬ死ぬ死ぬ!!」

>52-53
パワードスーツに乗って刀を持った軍団が乱入してきた。新手の組織か……。
あんなのは何か聞いたことがあるような気がする。
我はコートの内ポケットから小冊子『神魔大帝に対抗する団体リスト』を取り出して
ページをめくった。そして、衝撃的な記述を発見した。
>50 【機甲侍部隊】【飛び道具は使うのも、使われるのも大嫌い】
我が出て行ったら事態は今以上に混乱するだろう。ますます出ていけなくなった。
というか勝手に敵だけ倒して帰ってくれたら一番いいんだが。

【みんなが熱血ノリなのに一人だけスレててすまない。
話が進むにつれて新ジャンル・熱血厨二病に進化するはずだ】

>55
来たか! よろしく頼む。
57サカマト後日談 ◆nX..5cervc :2008/04/02(水) 15:47:17 O
まぁ、で、全員手当たり次第に成敗する方向で動いたらよ
金ぴかアフロのオバハンが、何やら怪しい輪っか投げてきてよ
隊員どもが絡め取られて、大笑いをしはじめる始末で。

これが、斬っても斬っても切れないのよ、その毛玉。
このままじゃヤベエってんで、俺と動ける隊員総掛かりで金ぴかアフロを止めに入ったさ。

けどな、近接戦闘にゃべらぼうにつええ俺らも、輪っかを避けるのに忙しくて、中々近づけやしねぇ。
ちょいと膠着状態になって、笑い続ける隊員も、しまいにゃ痙攣しはじめたんで、
いよいよとなったら、手近な隊員盾にして突っ込む算段立ててた矢先…。

…んん?
なんだっけかな?
誰かが突っ込んで倒しちまった気もするし
誰かが手ぇ貸してくれて、俺が倒した記憶も…
アレ?そりゃ別ん時か?

なにせ、随分昔の話だからな、子細は覚えちゃいねーのよ。
58オオカミ男:2008/04/03(木) 08:32:49 0
>>41-57
「フン、弱者どもが…」


どうやらウルトラフォースの片割れは尻尾を巻いて逃げ出したらしい。
気付けばもう一人の姿も何時の間にか消えている。何やらゴタゴタ言っていた気がするがメシを食ってたので覚えていない。
残るは神魔大帝軍の怪人2人。うち1人は裏切り者に過ぎん。勝負あったか。
だがその時、アルミ怪人がいきなり物理法則を無視した超変形。


「こいつは驚いた。まさかこの☆に、不定形金属が存在していたとはな」


気付けば『アフローディテ』は、ドサクサ紛れに突入してきやがった『機甲侍部隊』の連中と交戦している。
より強力な目標と認識したんだろう。ま、順当なところだな。
オレは(戦闘が激化して、鼻毛がこちらにも飛んで来そうだったんで)
五目ヤキソバの残りを一気に平らげると、スーパーアルミマンとなった怪人に向き直った。


「裏切り者は真っ先に始末するところだが… 生憎、今日は非番だ。
 貴様をスクラップにしてもあのブタ野郎(神魔小帝の事だ)の手柄になるって事さ。
 オレはタダ働きするつもりはねえ。もっとも、オレの昼飯の邪魔をするってんなら話は別だぜ…
 それより、生き延びる為の算段でも立てたらどうだ? オレが貴様なら、このチャンスを逃しはせんがな」


威圧するように一瞥をくれてやると、
スーパーアルミマンに背を向け、ツカツカとカウンターに歩を進める。
そう、オレはカウンターの陰に何者かが潜んでいるのに気付いたのだ。
別に超感覚とか戦いのセンスとか大それたモンじゃねえ。
義眼のスキャニングで丸見え。科学の大勝利。
食堂のカウンターの向こうに居る人物といったら、アレしか考えられん。
オレは「バレバレだぜ」とでも言いたげなカッコつけた表情でカウンターの前に立ち、言い放った。


「おい、姉ちゃん。 ギョウザも追加だ、あと水くれ」
59名無しになりきれ:2008/04/04(金) 20:05:25 0
そのころアルティメイターは
アルミ怪人の体内で道に迷っていた
60アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/04(金) 23:19:02 0
>58
「よくぞ見つけてくれた」
出て行くタイミングを失っていた我は話しかけられてついうっかり出て行ってしまった。
しかしすぐに疑問が浮上する。魔力探知もせずにどうやって見つけたのか。
邪気眼は第三の目といってももちろん顔についている目と一緒ではない。
目のような形をした、魔力や生体エネルギーの流れを読み取る器官。
一部のモンスターが持つ魔法視覚と似たようなものだ。
しかしこのオオカミ男からは魔力は感じられない。
我の邪気眼でも見抜けないほどの実力者か……!?
この混沌とした状況の中にありながら平然と昼飯を続行する
落ち着き払った態度といい、RPGに例えるなら中ボスクラスだ。
そして今はLv1の主人公達に中ボスクラスが序盤で顔見せに出てくるようなシーンだ。
幸い戦う気は無いようだし、今敵に回すのは得策でない。
上記の事を一瞬にして考えた我は、要求を受け入れる事にした。
「いいだろう。ただしそんなに食ってメタボになっても責任は持たない」
水鉄砲からコップに水を注ぎ、奥に入っていく。

忘れがちだがここは定食屋に偽装した侵略拠点だ。真面目にやっているはずはない。
こんな時は冷凍ギョーザを電子レンジに入れると相場が決まっている。
しかし、冷蔵庫を開けても冷凍食品は一つも見つからなかった。
代わりに調理台の上に、作りかけのギョーザがあった。手作りの皮に包んである。
「な、何……!? ギョーザを皮から作るだと!? そんなバカな!?」
そして、その横に本のような物が開いておいてあるのに気付いた。
おばちゃんの日記帳らしい。

『○月×日 今日もアル君が来てくれた。
明日からハンバーグ定食のメニューに大盛りを追加しよう』

『○月×日 アル君はウルトラフォースだって聞いてしまった。
ごめんね、おばちゃんは敵なんだよ……いつかは戦わないといけないんだよ』

『○月×日 今日は試作品の鼻毛パウダー入りギョーザをサービスしてあげよう』

我は雷に打たれたような衝撃を受けた。こんなことがあっていいのか!?
ここは世界征服のための足がかりに過ぎないのに……
おばちゃんは真心を込めて定食屋を営んでいたというのか……!?
いや、怪人はただひたすら極悪非道な存在というのが常識だ。心など無いはずだ。
そして悪の怪人をバッタバッタ倒すのは絶対の正義のはずだ。
でもそれならこれはどう説明するのか。
我が乗り込んだりしなければずっと平和に定食屋を続けていられたのか!?
我は何のためにウルトラフォースに入ったのだ!?
違う……違う、違う!!
「うわぁああああああああああああああああッ!!」
我は絶叫しながらギョーザを火にかけた。
61アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/07(月) 23:09:03 0
怪人に心はあるのかなんて難しい事は分からない。だけど一つだけ確かな事がある。
それは、おばちゃんが今日このギョーザをみんなにサービスしようとしていたこと。
我は決意した。このギョーザを必ず完成させてみせる!
そしてここにいるみんなで食べよう。その時道は開けるかもしれない。

我は一心不乱にギョーザを焼いた。
一心不乱に焼きすぎたため、コンロの火がフライパンの中に燃え移ってしまった。
ギョーザがキャンプファイアーのように燃え上がる!
なんてことだ! おばちゃんの魂のギョーザが消し炭になってしまう!
我は燃え盛るギョーザに向かって力の限り叫んだ。
「ダメだ……頼む、燃えないでくれぇえええええッ!!」
その瞬間、辺りが眩い光に包まれた。
恐る恐る目を開けてフライパンの中を覗き込む。
そこでは、消し炭になっているはずのギョーザが神々しく光り輝いていた。
「これは……」
そう、これこそきっと、アフロのおばちゃんが完成させようとしていた幻のギョーザ。

我は山のようなギョーザが盛られた皿を手に姿を現し
それを激戦の只中に向かって思いっきり投げる。
「みんな……これを食べるんだ!!」
アフロのおばちゃんが飛んできたギョーザ皿をナイスキャッチして
こっちを見てあざ笑う。
「愚かな……このギョーザはまだ完成してはいない……!」
「今から完成させる……行くぞ!」
我はカウンターの上に飛び乗って両手にウォーターガンを構える。
「なにを!?」
おばちゃんが驚いている隙に空中に身を躍らせる。
宙返りをしながらまずは右をギョーザの山に命中させる。
「これは特製ギョーザのタレ!」
そして時間差で左。
「そしてこれはラー油だ!!」
我は店内を宙返りで横断し、おばちゃんの反対側にしゅたっと着地した。
おばちゃんは特製ギョーザのタレとラー油が
絶妙なバランスでかかった究極のギョーザを見つめながら震え始めた。
「ああ……これは……これは……!」

【続けにくいようだから強引にネタを振ったぞ!(みんなまだいるよな……?)
そしてアルは開始早々道に迷いすぎだ!
ちなみにギョーザからどう話を展開させるのかは全く考えてないから
どう続けても問題ナッシングだ!】
62R・サカマト後日談 ◆nX..5cervc :2008/04/08(火) 21:37:28 O
腹、減ったなぁ…
そう、この話で思い出した。ギョーザだよ。美味かったなぁ、ありゃあ…。
あぁ?ワケわかんない?
ほっとけ。

…なぁ、唐突ついでに一つ質問だ。
敵と信じて戦って来た相手が、案外自分等と変わんねえ、と知っちまった時。
そん時、人は銃なり剣なり手放せるもんなのかね?
俺ぁ、無学だから歴史は知らねえぇが、そう言う話は聞いたことがねぇのさ。


何が言いたい、てぇとだな、
……降り下ろした刀は止めらんねえ。てことかな。
63R・サカマト ◆nX..5cervc :2008/04/08(火) 21:44:12 O
何ぞ、変なのが出てきて曰く、ギョーザがどうのと…。
ああ、食堂で食いもンを配膳したんだから、飯炊き女なんだろうが。
こんな時にえらく呑気な奴もあったもんさね。

こっちは、アフロ怪人に手一杯で一瞥をくれる余裕も…
無いってのに、怪人の野郎、こちらの相手をしつつギョーザを受け止めて、随分器用な真似をしやがる。

>「ああ……これは……これは……!」

何が、起こっているのか、正直全ッ然わからねえが、
(察するに、アフロ怪人の好物なのか?)
怪人の顔は驚きと興奮と、それに喜びの入り雑じった、
随分人間臭い表情をみせやがった。
思わず、手を止めて事の成り行きを見守る丙部隊一同。

隊員A(何だ?この餃子がなんだと言うんだ?
隊員D(解らん、解らんが、おそらく、食えばわかる!
隊員F(なんとまぁ、旨そうな…
隊員E(俺は食うぞ、止めてくれるな。

罠…、か?
頭は、そう告げた。

「あー、待て待て、隊長権限だ、毒味は俺が直々にしてやるから
お前ぇらちょっと待ってろ。」
体は、止められなかった。
64R・サカマト ◆nX..5cervc :2008/04/08(火) 22:15:02 O
タレとラー油のほどよくかかった餃子を見て俺ぁは激昂した。
野郎ッ、タレとラー油は小皿に入れて食べる段で各々が適量を餃子につけて食うべきであって、この熱々でぷりぷりの皮の一部がカリカリで香ばしく中からじゅわっと熱っ!…旨いぃぃぃっっ!?
気が付けば、箸が勝手に俺の口に餃子を運んでいた。

それは、餃子、ではなかった。

凡百の餃子が餃子と呼ばれるなら、これはそう呼ばれるべきじゃねえ。
そう、これは、月並みなもの言いだが、超餃子。そう呼びたい。
俺の目から流れて頬を伝う水。身心を駆け巡る幸福感……。

しばしの間の放心から振り返れば、店の中にいた全ての人間による、
餃子争奪戦が繰り広げられていた。

てっ、てめえら、俺ぁまだ一個しか……
65名無しになりきれ:2008/04/08(火) 22:59:14 O
アルミ逃げたな
66名無しになりきれ:2008/04/09(水) 03:46:21 O
>>65
そういうなと言いたいが、怪しいな

場面を一度切り替えて仕切り直すべきでは?
べ…別に参加したい訳じゃないんだからね!
67名無しになりきれ:2008/04/09(水) 19:42:39 O
導入はそこそこシリアスで、現状ノリ優先
敵を倒したものか、ギャグのネタにしたものか、迷う部分があるのかも

誰か誘導係(GMやST)いたら展開の先見えやすいかな
68神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/10(木) 21:00:08 0
「ふふふ…時間だアルティメイター、そしてアルミ怪人よ」

アルミ怪人の体内の時限爆弾が…。

3

2

1





           0
69神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/10(木) 21:23:39 O
どんっ!!!

大きな音を立て、アルミ怪人の尻から「へ」が放たれた。
その威力は、アルミ怪人をはるか上空へフッ飛ばす!

「残業だったなアルティメイター、怪人もろとも遥か彼方へ吹き飛ぶがいい!」
「微妙な威力ッスね…小帝様」
「な、何を言う、1匹始末しただけでも上出来であろう…がははははげほげほ」
「始末って言っても、一時しのぎじゃないッスか……くさそ〜……」
70 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/10(木) 21:26:58 O
「それに『残業』って何スか…そこは『残念』でしょう、キまらないッス…」
「け、ケータイの予測変換をミスっただけじゃ!」
71アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/10(木) 23:07:02 0
>64
神々しい餃子のオーラに引き寄せられ、通行人までも集まってきた。
山のようにあった餃子が見る見るうちになくなっていく。
いつの間にかもとの姿に戻っていたおばちゃんは涙を流しながらその光景を見ていた。
「ありがとう、ありがとう……この店にこんなにたくさんの客が来たのは初めてだ……」
>69
その時、突然アルミ怪人が天井を突き破って飛んでいった。
そういえばギョーザ騒動で爆弾が設置されていた事をすっかり忘れていた。
「お前達の犠牲は3秒ほど忘れない! 気が向いたら帰ってこい!!」
我は上を向いて感動的に手を振った。それはいいのだが……
仕掛けられていた爆弾はかなり凶悪な爆弾の一つ、「へ爆弾」だったのだ。
辺りに凄まじい悪臭が立ち込める!店内の至る場所から悲鳴が上がる。
このままでは僅か数時間で悪臭は町中に広がり、ネズミ一匹住めない区域と化すだろう。
そんな中で、果敢に立ち上がるものがいた。
両手にファ○リーズを持ったおばちゃんである。
おばちゃんは古来より伝わる死亡フラグを迷わず言い放った。
「もう思い残す事は無い……ここは私に任せて逃げなさい!!」
72R・サカマト ◆nX..5cervc :2008/04/11(金) 13:58:44 O
く、くそっ
結局三個しか食えなかったのは残念至極たが、どうやらそうも言っていられねぇ様だ。

どこかコミカルな爆音と共に、何かが天井を突き破り、そして何やらケミカルな臭い。
臭気ガス兵器の類いだろうか。
パワードスーツのHUDにはメタンや硫化水素等の成分の、
強力な濃縮混合気体が散布されている事実が表示されている。
周りを見れば、臭いで悶え倒れる一般人。

「こいつぁいけねぇ、全員退避しろぃ!」
命令一下、奇跡の餃子に群がってきた通行人を、まとめて数人抱えて定食屋を飛び出す丙部隊。

屋外には脱出したが、その臭気は治まらず、定食屋一帯を汚染し、更なる拡大を予感させた。

南無三、どつきあいなら負けやしねえのに…、BC兵器は手におえねえ。
「逃げ遅れは居ねぇな?全員この場から出来るだけ離れろ!」

「隊長、さっきの女中の娘がまだ、中に…」
「…マジ?」
73アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/11(金) 23:00:41 0
ここまであからさまな死亡フラグを言われた以上
放っておくわけにはいかないのがお約束だ。
「おばちゃん、無茶だ!!」
「忘れたのかい? おばちゃんはお前達の敵、怪人なんだよ!
私はお前が倒した事にすればいいさ!」
「そんな……」
せっかく感動シーンだが、さすがに色んな意味で臭すぎて耐えられなくなってきた。
あれ!? 気がついたらもう誰もいないし。
もしや逃げ遅れた……!? なんてことだ!
ファ○リーズをジェット噴射するおばちゃんの後姿を見たのを最後に
我の意識は闇へ堕ちていった。

―――次に目覚めた場所は……

(>66の人も言ってることだしそろそろプロローグ完って感じで場面展開!?)
74名無しになりきれ:2008/04/11(金) 23:26:14 O
おばちゃんの決死の消臭活動も虚しく
食堂から半径5km範囲に汚臭は広がり、未曾有の汚臭災害となった。
国民が混乱することを恐れ、政府は「過去の大戦時に地中に沈められた撹乱兵器によるもの」と発表し、真実は隠蔽された。

それから、数日後
75名無しになりきれ:2008/04/12(土) 00:49:13 O
ライカンな人は逃げきれたのだろうか
臭いには弱そうだが
76神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/12(土) 02:00:36 O
数日後の小帝のアジト。
プロジェクターに「大」の文字が映し出される。

「小帝…未だに死者ゼロとはどういうことだ…」
「は、はっ…先日の悪臭騒ぎの際、数名の謀反が出てしまいまして、その…」

派遣されて来たアルミ怪人は心を目覚めさせ
おばあちゃんは偵察任務よりも、店とその客を優先した。

おばあちゃんは偵察をよりしやすくする為に
付近住民と強固な信頼関係を築いていた。
それは任務としてのことだが…お陰で避難は非常にスムーズであり
…結果として、行方不明は出たものの、死者の報告は未だにゼロだった。

「我は気が短い…これ以上待たせるようなら掘るぞ…」
「アッ──!!! そ、それだけはご勘弁下さい!!!」

子分A(やっぱあの噂ホントだったんだ…ヒソヒソ)
子分B(あらゆる意味で奴隷らしいよ…あ、会話終わるよ)

「おのれ奴らめ…新たな怪人を送ってやる! オー人事オー人事…」
77オオカミ男 ◆IKEMEN/uTU :2008/04/12(土) 16:07:56 0
「フッフッフッ… こいつはとんだ拾い物だったぜ」

神魔大帝のアジト(小帝のそれより各部屋が多少豪華なだけだが)の幹部控え室。
オレは一台の自転車を前にひとりほくそ笑んでいた。

『ねぇ、なんかあの人アブナくない?』
『シッ、聞こえるわよ』

侍女怪人どもが何やら噂しているようだが… フン、言わせておけ。
さて、時間を少々戻すとしよう。


>>60-
「あ〜…」

ギョウザは確かオレが注文した筈だったが、
何故か店内では争奪戦が繰り広げられている。

「………帰るか」

一気に冷めたオレは、
(とはいえ、いつか殺すリストに機甲侍部隊の連中を加えた。狼の食事を邪魔した罪は重い)
混乱状態の店内を避け、裏口から外に出て…

轟音。

「……放屁爆弾だとッ!?」

タイム・リミットだったようだ。どうやらオレの悪運も捨てたもんじゃねえ。
裏切り者が天の彼方へすっ飛んでいくのが見える。
放屁爆弾は非常に強力な化学兵器だ。
NBC兵器の攻撃を受け、死の街と化した宇宙島の姿が頭をよぎる。
一刻も早くこの場を離れなければ。
オレは裏口に停めてあった自転車に跨ると、全力疾走で定食屋から離脱したのだった。


で、最初に言った「とんだ拾い物」ってのがこの自転車。
何とコイツは「喋れる」のだ。
しかも受け答えしか出来ないポンコツじゃねえ。完全自律型のAIを搭載していやがる。
自我の確立や感情の存在もクリア。おそらくチューリングテストも突破するレベルの超高性能タイプだ。
少しばかり会話した内容によると、コイツの名前は『シャネル』。所有者は『アル』と言うらしい。

「しかし何でまた自転車風情に搭載されてるのか… 理解に苦しむな。
 オレもこんな☆で足止めなんぞ食ってなければ、お前さんにもっといい仕事を紹介してやれるんだが」

自転車相手に普通に話すオレを見て侍女怪人どもがまたヒソヒソ話してやがる。
このレベルの性能を持つAIは知的種族とほぼ同じ権利を認められているんだが…
フッ、未開人の奴等には分からんか。
78サカマト後日談 ◆nX..5cervc :2008/04/12(土) 20:54:46 O
と、まぁこれが、あの日の事件の真相だ。
餃子とか屁とかは、あまりに馬鹿馬鹿しくて、誰も語りゃしねーわな。

いや大マジだって、信じねぇなら勝手にしろい。別に誰も困りゃしねえさ。

あ?ああ、…娘は、どうやら助かったらしいぜ。
俺?いや実は、俺が我が身の危険を顧みず、最臭兵器の真中に飛び込み…
と、言いてえが、助けたのは俺じゃねえのさ。
…さてねえ、敵の怪人にかどかわされたとか、いやいやそうじゃねぇ、
怪人が助けたんだとか、色々 言われちゃいたがなぁ。


しかし、お前さん、些末な事件を調べなさるね。
そんな話より、おいらが神魔大帝と銀河を揺るがす大決戦で、
ついには奴を取り逃がした話でも聞いていくがいいさ。

…へえ?この些末な事件こそが、全ての、あの全宇宙規模の、戦いの引金だった、だぁ?
なんだなんだ、今度はこっちが眉唾だぜ?


…まぁ、長くなりそうだから、酒でも呑みながら語るがいいや。
79名無しになりきれ:2008/04/12(土) 20:56:28 O
と、回収出来無げな伏線を張ってみる。
80名無しになりきれ:2008/04/13(日) 00:00:35 0
>>78
伏線張るならもっと考えて伏線張りやがれ
81名無しになりきれ:2008/04/13(日) 14:28:12 0
店内に放置された上自転車盗られたアルカが不憫だ
82神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/13(日) 17:28:21 0
「小帝様、報告です。アルカの自転車が発見されました」
「どこでだ」
「それが…大帝様の怪人が」

何と、あの場所に居合わせた大帝様の怪人が
逃走の為にアルカの自転車を奪ったという。
なら、あの娘、どうやって逃げた…?

屁爆弾の臭いで、7万円の監視カメラ怪人が倒れたため
その後の店内の様子は判っていない。
それどころか…カメラ怪人自体も行方不明だ。

まさか──奴が生きているのか。
小帝アジト初の怪人になるハズだった、あの人間。
洗脳前に逃げ出した……奴の名は、確か。



江頭2:50……。
83アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/14(月) 00:45:05 0
薄れゆく意識の中、何者かが助けに来たのだけは覚えている。
そして、脳裏に響いた声。
――そなたは望む望まざるに関わらず大きな戦いに巻き込まれていくだろう。
それが選ばれし者の定め……。よいか? どんな時も正義の心を忘れるでないぞ――

――隣町のウルトラフォース本部――
目覚めてみると、知らない部屋に寝かされていた。
そこには、学園物に出てくる保険医にありがちなタイプの
美形でどこか怪しい白衣の兄ちゃんがいた。
「やあ、起きたか」
我はベッドに縛り付けられて身動きがとれず、点滴やらがたくさん刺さっている。
「貴様……なんのつもりだ!」
「治療していただけだ。君は三日間意識不明だったんだぞ」
「そうか。ではそこに置いてある本は何だ?」
近くの机の上には、『縛り方教本』と書かれた本が置いてあった。
「……個人的な趣味の本だ」
少し気まずそうな白衣の兄ちゃんがさすがに慣れた手つきで縄を解いて
点滴やらを引っこ抜いてくれた。
その時、廊下からハゲの上司の怒声が響いてきた。
「待たんかあああああああああああ!!」
続いて目玉にコウモリの羽が生えた生き物(?)が部屋に逃げ込んできた。
アルミ怪人についていた監視カメラだ。
なぜすぐに分かったかというとパイがついたままだったからだ。
「アルカあ! そいつを捕まえろ!」
(ガタガタ……)
監視カメラは追い掛け回されて震えている。
ハゲの上司は無視し、枕元のコップを手に取った。
「怖がらなくていいぞ。あの時は済まなかった」
コップに入れてある水を操作して監視カメラにかけて綺麗にしてやる。
監視カメラがこっちに来て、目の部分がモニターのようになって文字が映し出された。
(ありがとう)
「なんだって!? 君は賢いんじゃないか!」
息を切らしたハゲの上司がなぜか愕然としている。
「……なぜ怪人がなつく!?」
我は唐突に立ち上がって部屋の出口に向かった。
「と、いうわけで今日で辞めて家に帰って寝る」
「待て待て待てーー!!唐突すぎだろ!!落ち着いてこれを見ろ!」
大慌てでテレビのスイッチを入れるハゲの上司。
なんと、定食屋から半径5kmは汚染区域で立ち入り禁止だそうだ。
その中には名門貴族シュヴァルツバルト家の領土
(現在は没落したが何とか庭付き一戸建ては死守)も含まれている。
つまり家には帰れないということだ。
「おのれ神魔大帝……絶対許さないぞ!」
「そうだ!その意気だ!」
84アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/14(月) 00:45:31 0
それから、ハゲの上司が色々説明してくれた。
上半身裸の謎の美青年が我を本部に連れてきて素性を明かさずに去っていったらしい。
その時に監視カメラも一緒に持ってきて『これを再生してみるがよい』と言ったらしい。
しかし監視カメラが逃げ回るため、再生しようにも再生できなかったらしい。
今や監視カメラは自主的に映像の再生を始めている。
映像を見たハゲの上司はまたも愕然としながら説明的な台詞をしゃべり始めた。
「な……なんだと!? 怪人が二人も寝返るとはどういうことだ!?
過去に泣き落としや賄賂などのあらゆる説得が試みられたがすべて徒労に終わった。
怪人は超強力な洗脳を施されているから問答無用で倒すしかないはずなのに!!
すぐに重役に知らせて会議を開かなければ!!」
餃子や屁やアルティメイターが飛んでいった事に関しては特に突っ込まないのだろうか。
再生が終わりかけた頃、我も愕然としながら叫んだ。
「こ・の・自転車泥棒―!!」

※なぜ江頭2:50が美青年かと言うと顔は改造済みだったからだ
あと参加希望者(果たしているのか?)は今がチャンス
85不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/04/14(月) 00:56:38 O
名前:不動宿命(ふどう さだめ)
年齢:25
身長:181 3S:98-67-85
体重:70
性別:女
種族:人間
職業:ウルトラフォース実動部隊主任
魔法・特技:格闘技全般、将棋等のボードゲーム、タロットカード(大アルカナ)にちなんだ技等
装備・持物:
「0.ベルト・ザ・フール」
ウルトラフォース研究班が開発した対怪人用装備、腰に装着し変身することにより
『アルカナライダー0』に変身することが可能になり、常人の約五倍の力を得ることが出来る。(怪人と同程度)

「X.マシン・オブ・フォーチューン」
ヨーロピアンタイプの大型バイク
補助武装、変形機構、自動操縦機能を搭載し如何なる状態でも援護が可能な設計が施されている。
容姿・特徴:
黒のショートヘア、男物の実動部隊制服or大きめのスポーツウェアなどと動きやすい服装
ベルトは常着(風呂、シャワー時は脱ぐ)しているが、デザイン上の問題で常に隠している。
よく男と間違えられる。
それに加え男勝りな性格ゆえ更に誤解を招きやすい。
86不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/04/14(月) 02:43:11 0
「それは…こっちのセリフだ!!!」
怒鳴り声と共に医務室のドアを蹴り破り、そいつは医務室に入室した。
言動、行動、恵まれた体型、服装、一見線の細い男性に見えるそいつは、部屋に入るなりアルカの襟首をつかみ上げ問いただす。
「てめぇ…自分が何やったかわかってんのか?」
怒りの表情を浮かべ、額がぶつかるぐらいに顔を寄せているコイツについて説明せねばなるまい。

ウルトラフォース実動部隊主任、不動宿命
男に見えてしまうかも知れないが、れっきとした女である。
その証拠に、今アルカの胸元には宿命の恵まれた体の一部分が押し付けられている。
彼女の仕事は、現場での怪人との戦闘行為に加え、他隊員への現場の指示を任されている。
あの一件に関して、上から問われることは必然であり、先ほどそれらの面倒事を片付けてきたのである。

さて、上が終われば次は下だ中間管理職というものはそういうものだ。
まずはあの惨事の引き金を引いたかもしれん本人どもをしめねばならない。
生憎一人は行方がわからず以上、白羽の矢がアルカに刺さるのは必然である。
「作戦行動無視は百歩譲って許す……訳ねぇだろ!!!
 てめぇらのせいで作戦は失敗、下手したらあの一体が火の海になっていたんだぞ!!!」
おならには可燃性(臭わない)のものと非可燃性(酷く臭う)ものがあり、もしアルミ怪人の放ったおならが可燃性のものであった場合
あの地域は焼け野原になり、食堂跡にクレーターが出来ていてもおかしくはなかった。
「その次に、ウチの最重要機密のチャリをパクられたことだ!!!
 お前はアレの重要性がまだわかっちゃいないな…もしアレが敵の手に渡ってみろ
 次の日あたりにこの基地が月まで吹っ飛ぶことになるぞ!!!」

縦横無尽にアルカをシェイクしながら、一通り捲くし立て終わると一呼吸置き、アルカの襟首から手を離す。
「………さっきアレの通信機の反応があった。今回の一件の責任ってことでてめぇと私で回収しろと上からのお達しだ。
 私がムカつくんなら無理してこなくていい…その代わり明日からオナラくせぇ家に引き篭もってろ
 そのつもりなら一言いっておく、その無責任でどれだけの人間が迷惑しているか考えたことはあるか?」
そう吐き捨てると宿命は医務室を後にした。

【超越・理想と来て宿命と安直なネーミングだがよろしく。
 主任といってはいるが、所詮現場監督だ。肩書き上ハゲ上司の下ってことでいいか?
 ネタ振りのつもりだが、嫌なら蹴ってもかまわん…それなりに柔軟に対応するつもりだ】
87名無しになりきれ:2008/04/14(月) 11:27:30 O
>>76
「ぁのぅ…、こちら聖魔小帝アジト様で間違いないでしょうか?
全宇宙怪人派遣協会から参りました、プラスチック怪人です。」
88魔法少女怪人 ◆c4wdneMONA :2008/04/15(火) 12:36:49 0
神魔大帝アジトにあるはずのアルの自転車の反応が何故キャッチできたのか?
それは…。。。

「きっとこの自転車は凄いマジックアイテムです! 持って帰って研究するですよー」
(チリンチリ〜ン)
この少女が原因だった。見た目は普通のロリキャラだが、れっきとした怪人である。(改造はされてないが)
盗難自転車を更に窃盗した彼女は、小高い丘の上にある自宅に向かっていた。
「窃盗なんて人聞きが悪いです! オオカミさんが席を外してる間にちょっと借りただけです!
 ちゃんとオオカミさんの部屋に手紙とレンタル料も置いてきたですよ!」

手紙の内容
   ↓
『オオカミおじさんへ
 ちょっと自転車借りるです(* ̄∇ ̄*)
 レンタル料は私のサイン入りパンチラプロマイドでお願いするですよ(#ノ▽ノ#)
 マホちゃんより☆ d(−_^) 』

========================================

名前:魔法少女怪人
年齢:見た目10歳くらい
身長:141
体重:ナイショ
性別:女
種族:魔女
職業:魔法少女(自称)
魔法・特技:夢も希望もない魔法

装備・持物:
・魔法の杖
神魔大帝の魔法技術によって製造された、遠い世界に居る彼女の「お師匠様」の杖のレプリカ。
杖というより、両手持ちの槍といったほうがいいサイズ。
術者の魔力をエネルギーに変換、魔法として行使する。砲撃特化型。

容姿・特徴:茶髪サイドポニー&ロリ顔。笑うと八重歯が見える。今日は白いフリルドレス着用中。

人物紹介:そっち方面のキャラ。杖欲しさに神魔大帝軍に入った。
「魔女」の生き残りであり魔力だけは高いが、
機械に弱く携帯電話どころかコンビニのコピー機すら使えない。
89名無しになりきれ:2008/04/15(火) 20:56:56 O
どっかのお馬鹿さんの為に空プロフでアゲル。
名前:
年齢:
身長:
体重:
性別:
種族:
職業:
魔法・特技:
装備・持物:
容姿・特徴:
90三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/04/15(火) 23:29:14 O
>>86「うっわ〜。相変わらず主任はおっかねぇな〜。」
このいかにも軽そうな男の名は琢真、不動と同じ部隊に所属する。
「あの主任を怒らせるなんて、アルカちゃんも困ったことしてくれたね〜。
俺に八つ当たりという名の被害が及んだらどうすんの。」
琢真は一人でぶつぶつと文句を言いながら医務室を覗いていた。
医務室ではアルカが不動にシェイクされている。
「ご愁傷様…。」
目を瞑り両手を胸の前で合わせる。
と、医務室から不動が出てきた。
「ど、ど〜も主任。奇遇ですね〜こんな所で会うなんてー。
 あ、俺は主任の後を着けてきた訳じゃないっすよ。
 本当に。」
琢真は知っている。不動には言い訳が一切通用しない事を。
それでもなお、言い訳するのが琢真なのだ。
「…それより主任、今回はちょっとやり過ぎじゃないですか?
 俺は凹んだアルカちゃんなんか見たくないっすよ。」
91三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/04/15(火) 23:32:18 O
名前:三橋 琢真(みつはし たくま)
年齢:22歳
身長:178cm
体重:71kg
性別:男
種族:人間
職業:ウルトラフォース 実動部隊平隊員
魔法・特技:格闘技、言い訳
装備・持物:ナイフ、警棒、携帯
容姿・特徴:実動部隊の制服を適当に着崩している。
人物紹介:性格は超適当。
自分より相手のほうが強いと認めた場合、即逃亡。
女好きで常にヘラヘラしてるが、主任である不動には頭が上がらない様子。


【携帯からですが参加希望です。
 至らない点があったら指摘お願いします。】
92アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/16(水) 00:30:29 0
嵐が去って、放心状態でその場に座り込む。
「……言われなくたって分かってるぞ。
……定食屋をさっさと壊滅させとけばこんなことにはならなかった事ぐらい……」
(元気出して!)
「うわぁああああああ!」
円らな瞳でこっちを見つめている監視カメラを抱いてベッドの下に潜り込んだ。
「だって……だって!
もしかしたら何の犠牲も出ずに済むのかな〜なんて思っただけなんだもん!
○×△□▽■!!(文字化不能)」

「これから毎日こんな面白いコントが繰り広げられるのか……」
蹴破られたドアとベッドの下を代わる代わる見ながら頭を抱えるハゲ上司。
白衣の兄ちゃんは見当違いな慰めの言葉をかける。
「泣く事無いじゃないか! 僕は小さい方が好みだ!」

さて、よく考えると『シャネル』は我が昔粗大ゴミから救出した私的所有物のはずなのに
いつの間にウルトラフォースの最重要機密になっているのだろう。いわれの無い罪である。
そうだ、慰謝料を請求しよう。ベッドの下には、趣味の本がたくさん置いてあった。
これを使わない手は無いだろう。
「500円分のおやつを要求する!
さもなくば監視カメラにここにある趣味の本の画像を上書き保存するぞ!」

「望むところだ!」
「待ったー! 買ってくるから! そんなの上書きしちゃらめぇえええええ!!」
人質の犠牲を煽るような白衣の兄ちゃんの口を必死で塞ぎ
前代未聞の立てこもり犯の機嫌取りを余儀なくされるハゲ上司。
宿命姉さんと琢真君はおやつを買いに走るハゲ上司の姿をみかけたかもしれない。

ハゲ上司がおやつを買いに走ったのを確認し、監視カメラと共にベッドの下から這い出る。
白衣の兄ちゃんがやたら嬉しそうに何かを持ってきた。我の服のようだ。
「これを見てくれ!
洗濯してリ○ッシュをかけたついでに個人的な趣味で改良を加えた!」
「なかなかいいセンスではないか。早速着ていくぞ」
「やっぱ自転車取り返しに行くの?」
「当たり前だ! あれは古くからの友達だからな。
意思を持つという脳内設定を作り毎日話しかけていたら本当に話すようになったのだ」
「なるほど……実に面白い」
妙に感心しながら、白衣の兄ちゃんは監視カメラの背面からDVDを取り出し
新品のDVDを入れた。
「それは君が使い魔として連れ歩いていいように手配しよう。
その代わり君のデータを集めさせてもらう。個人的な趣味で厨二病について研究したい」
決して悪い条件ではないが、本人の意思を尊重しなければいけない。
「監視カメラよ、我と一緒に来るか?」
監視カメラは、力強く頷いたように見えた。

【宿命姉さんもマホちゃんもたっくんもよろしくー!!
1000年前(?)の時には新規が見事に来なかったのが嘘のようだ!】
93神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/18(金) 13:52:18 0
とんとんとん。何の音?

「怪人が来た音です、小帝様」

ん、来たか。意外と早かったな。

>87
玄関から部下Sの怒鳴り声が聞こえてきた。

部下S「聖魔ではない! 神・魔!!! 耳ィかっぽいじってそのくらい覚えれド新人がっ!!!」
部下U「落ち着けっ!」

よく来たなプラスチック怪人よ。レス読み間違えててっきりアルカのところに行ったと思っていたのはナイショだ。
そのアルカが今のところ見つからぬ。
しかし、ヤツはきっと大帝様のアジトにある自転車を取り替えそうとするハズだ!
大帝様のアジトで待ち伏せ、アルカを発見次第ケータイに連絡しる!
番号は 070- …

「それってケータイじゃなくてPHSの番号ッスよ小帝様…」
「小帝様ってWILLCOM派だったんスね…」
94プラスチック怪人:2008/04/18(金) 20:54:37 O
>>93
むっか〜、何この人。初対面で。そりゃ名前は間違えたけど…。
「た、大変失礼いたしましたぁ〜」
契約切れた後で、プラスチック樹脂で固めて、燃えるゴミに出してやる。


む、こいつが、アルミんに自爆装置をつけた奴だな。
ウルトラフォースは殺すけど、こいつは超殺す。3回殺す。
殺してくれと哀れな声を上げるまでじっくりじわじわ…。くすくすくす。

「つまり、アルカと言う奴の発見、報告が業務内容でいいんですね?
わかりました〜、全力で頑張りまっす!」
びしっと怪人式敬礼。
95アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/18(金) 22:32:12 0
いきなり場面転換して、戦いの地に降り立った我は、カメラ目線で高らかに宣言した。

「ウルトラフォース本部前駅から電車で20分、不思議の街駅で下車――

そこは、『王様』という名の市長が君臨する中世ファンタジーの世界だった。

剣と魔法が支配する街で、盗難自転車を巡る冒険が始まる!

【魔法】侵略者を倒せ!【機械】第二話
『プラスチックと魔女とチャリ』」

「ふぅ、なんとか噛まずに言えたな」
監視カメラ怪人(この人誰に向かって予告してるんだろう……)
何か言いたそうな監視カメラ怪人を見て、あることに気付いた。
「せっかく使い魔になったんだから君に名前をつけてあげなければな」
監視カメラ怪人(どうせ変なのになるからつけてくれなくていいです)
3秒経過
「……そうだ! 読者のみんなの投稿の中から採用しよう!」
監視カメラ怪人(ぎゃあああああああああああ!!ってか読者って何!?)
96読者:2008/04/19(土) 13:43:54 O
格調高く【スクラップ2世】でどうだ?
97名無しになりきれ:2008/04/19(土) 13:54:46 O
ゴメス
ガリオレ
グリンコ

さあ好きなのを選べ
98オオカミ男:2008/04/19(土) 16:47:22 0
>>88
>>94
大帝アジトにて。
プラスチック怪人とやらが現れた時には、残念ながら既に自転車は持ち去られていたワケだ。

「貴様があのデブ(神魔小帝)が派遣したって怪人か」

妙に無機質なボディをコンコン、と叩いてみる。
カーボンのようなモンだな、こりゃ。

「お探しの自転車だが、生憎貸し出し中だ。機械オンチのクソガキが持っていったようだぜ。
 フン、だがアレがウルトラフォースの所有物だったとはな…」

だがこれで話は単純になった。ウルトラフォースを叩き潰せば自転車は自ずとオレの物になる。
その上でヤツの人格権を認め、有利な条件で正式に契約すればいいだけの話だ。
あれほどの高性能AIのオーナーになれば、燃料代どころか宇宙戦艦が買えるぜ。
ほくそ笑むオレ。

「神魔大帝に照会したところ、ヤツは不思議の街とかいう所に帰っていったらしいぜ。
 ウルトラフォースもそこに現れるハズだ。貴様は先行して奴らを叩け。
 ……オレか? 大幹部が話の最初から出て行ったら盛り上がらんだろうが」

適当に誤魔化してプラスチック怪人を強引に送り出す。
ぶっちゃけオレはあの街が苦手だ。魔法とかいう非科学的なトリックで溢れかえっている。
不思議というより狂気の街と言った方がシックリくるぜ、全く。


「おい、小包怪人」

『はいー何ざんしょ』

「この嬉しくもなんともないクソガキのパンチラ付きのプロマイドを宅配しろ。
 宛先は神魔小帝。指揮権行使の手数料だ」

『アイヨー』
99アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/19(土) 23:24:44 0
>96-97
「ステキな名前をありがとう!」
監視カメラ怪人(だから誰に言ってるの!?)
「君は今日からガリオレ=スクラップ2世だ! 英国紳士の気品漂ういい名前だろう?」
監視カメラ怪人→ガリオレ=スクラップ2世(嫌あああああああああああああ!!
ってかもう名前の表記変わってる!?)
ガリオレ=スクラップ2世は嬉しそうだ。
ガリオレ=スクラップ2世(目玉にテロップ出してるじゃん! 頼むから読んで!)
「略して『2世』だ。1世もいるのか!?と思わずツッコミたくなるのがミソだな」

他の人はまだ改札を出てこないようだ。きっと多分一緒に来たはずなのだが。
待ってる間に魔法の復習でもしようか。
我はニ○テンドーDSを取り出し、『大人の六法全書』を起動した。
ちなみに『六法全書』とは火水風地光闇の六つの巻からなる魔法の書のことだ。
そして邪気眼持ちはどれかの属性に特化した魔法の使い手となる。
我は魔法学会では【アクアマスター】と呼ばれる水の能力者。
よって水を自在に操り、魔力付与を行うことができる。
脱毛剤や餃子のタレに変化させることだってできるのだ!
―――――――――――――
2世(その設定、最初は考えてなかったでしょ)
(ああ、ただ三輪車と水鉄砲で突撃したかっただけだ。
でも三輪車だと流石にこぎにくいと思って自転車にしたのだ)
100不動宿命:2008/04/20(日) 07:40:54 0
医務室から出ると、そこにはバツの悪そうな顔をしながら弁明する三橋の姿があった。
たった一言あいさつすりゃいいのに、この男ときたら下手な言い訳を並べて
「……てめぇ…何のようだ。用がねぇんなら三秒以内に私の視界から消えろ」
一旦収まった怒りがまた熱を帯び、口調、表情から滲み出る。
三橋からの目線では何かドス黒い何かが背中から出ているように見えるかも知れない。

一発拳骨でも入れたいが、今はそれ所ではない。
三橋をよけ、急ごうとしたとき、
>「…それより主任、今回はちょっとやり過ぎじゃないですか?
 俺は凹んだアルカちゃんなんか見たくないっすよ。」

その一言を聞いた瞬間、私は三橋の胸倉を掴み、壁に押さえつけた。
「作戦命令の無視、それに加え広域に渡る大惨事、極め付けがウチの機密を盗まれた
 ……ココが軍隊ならどうなるんだろうな?生憎、私は軍隊に関しちゃ詳しくないが…
 殺されてもおかしくはねぇだろうよ。それでもやり過ぎっていうなら私が責任とって死ねばいいか?
 わかってんのか?私らが下手すりゃ、一般人に被害が及ぶんだぞ!」
一通り喋り終え、三橋を開放すると同時に私は平手を三橋の頬に叩き込んだ。
「次にそんな甘ったれたこといったらこの程度で済むと思うなよ。
 それと…今回の任務中、アルカの面倒見ろ、私の単車は生憎一人用だからな
 問題があったら私の携帯に連絡しろ、以上だ」
三橋にそういい残すと、私は振り返り、お菓子を買いに走るハゲ上司の背中を見ながら愛車のところへと向かった。

〔ウルトラフォース本部 特殊車両専用駐車場〕
装甲車や戦車などのバラエティーにとんだ車が停められている中、私はあるバイクの前で連絡を取っていた。
「あ〜もしもし、不動だ」
>「もしもし、武田(オペレーター)です。自転車の信号があった場所が特定できました」
「そうか、でどこなんだ」
>「特区C…『王国』内部みたいです…すいません。途中電波妨害があったのでこれ以上詳しい場所は…」
「いや、十分だ。なんかあったら連絡を頼む」

特区…大戦、神魔大帝による攻撃により力をなくした政府が、国を12のエリアの分け其々を独立した政府をつくり統制をとろうとした。
元々はその用に国を分けた後にEUのように連合国家として動く予定であったのだが、その目論見に反し、連合を拒んだエリアのことを特区呼ぶようになった。
その中で特区C、『王国』通称『不思議の街』はかなり変わったところだと聞く、ちなみに、特区への入区する際に支払う代金はかなりのもので
その中でも『不思議の街』は特に高いことで有名である。
101不動宿命:2008/04/20(日) 07:42:05 0

〔不思議の街駅近くの丘〕
「ったくよぉ…ここの市長はどんだけ金をブンどりゃ気が住むんだ?」
若干イラつきながら、私はバイクを飛ばしていた。
何でって?景観維持費とかって意味がわからねぇ料金のせいで財布の中身が1/4になったからさ
経費で落とせなきゃ今月マズいことになっちまうじゃねぇか
「あ”〜クソ!道路標識とか看板とかねぇのかよ」
イラついているのか、それともこの独特の雰囲気の街せいなのかわからないが、私は完全に迷子になっていた。
「しゃあねぇな…道聞くか」
とはいえ、ほとんどの住民が空を飛んで移動する中、都合よく似たような移動手段を使う住民がいるだろうか?
今まで道路を走ってきたが、そういう人間はいなかった。
どうする?無理やり停めるか、そう思っていたときだった。目の前に白い服を着た少女を見つけた。
この機を逃すわけにいかない。私はすぐにバイクを走らせ少女の前に回り込むと、即座にバイクから降り、ヘルメットを脱ぐと一言
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかい?」

【スマン、規制で若干遅れた。勝手に変な設定を出させてもらったが、駄目なら無視してもかまわん
 三橋、これからよろしく、1つ言っておくが私は優しくはないぞ。
 マホ、180°違うキャラだがお互い頑張ろう
 派遣怪人、とりあえず、よろしく。アルミと同様のベタな感じの怪人というイメージだが、問題あるか?】
102三橋琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/04/20(日) 13:07:59 O
>>100「………いってぇ〜…。
 あ〜怖かった…。甘ったれた事ね…。俺の考えは甘過ぎんのかな〜?」
不動に平手打ちをされた場所を擦りながら医務室に入る。
「大丈夫か〜ア…あれ?居ない…。」
てっきりまだ医務室に居ると思ったが…。
三橋は携帯を取り出し、アルカに連絡を取る。
>>95「もしも〜し。アルカちゃん?三橋だけど今どこに…はあ?
 電車で不思議の街に向かってる!?
 あ〜もうっ、俺もすぐ追っかけるから駅で待ってて。
 どうせゲーム持ってったんだろ?
 …不動主任に言われて今回の任務中は俺がアルカちゃんの面倒見ることになったから、よろしくな。」
一方的に用件を伝え、携帯を切る。

ウルトラフォース本部前駅から揺られること20分。
不思議の街に着き、アルカを捜す。
必死に探すこと5分、呑気にニンテ〇ドーDSをやっているアルカを発見。
「…迷子になった娘を捜す父親の気持ちが分かった…。
 で、アルカちゃん。君はここに何の目的があって来たのかな?
 そこんとこ詳しく説明してもらえると嬉しいんだけど。」



【お世話係の三橋です。よろしく、アルカちゃん。
 主任、俺が何年主任の下で働いてると思ってるんですか。
 厳しいのは百も承知ですよ。】
103プラスチック怪人:2008/04/20(日) 16:08:36 O
>>98
>妙に無機質なボディをコンコン、と叩いてみる。
>カーボンのようなモンだな、こりゃ。

不意にボディを叩かれ、慌てるプラスチック怪人 。

「ひゃあっ!?
何ですか?失礼な!
セクハラのつもりなら、こちらも取るべき手段を…

幹部?上等じゃない!
全宇宙怪人派遣協会女性労働者組合を敵に回してただですむと…」
彼女(?)は一気に捲し立てた後、突然ふと黙って、狼男の顔をじっと見て
「んー、でも良く見ると貴方いい男だから特に許す!」
基準のよくわからない怪人的醜美の判定により
一方的に許してしまった。

…不思議の街ですか、
なるほど、じゃ、そこで待ち伏せていれば、奴は来るんですね。
行ってきまっす。

>>101
ええ、もう全然ベタな怪人で
所詮はやられ役ですから
104魔法少女怪人 ◆c4wdneMONA :2008/04/20(日) 16:46:45 0
「たらりらら〜♪」
(チリンチリ〜ン)
何の事情も知らず自転車(盗品)で帰宅中の魔法少女怪人。
「今頃オオカミさん、私のオトナのミリョクでメロメロです。
 もうクソガキとは呼ばせないですよ〜」
機械オンチの彼女は、オオカミ男や神魔大帝からの連絡手段を持っていなかったのである。

「それにしてもシャネルくん、ちょっとガタきてるですね」
『元々粗大ゴミだったからね… って、そう思うなら直してよ』
「後でオオカミさんに修理してもらうです。それに、キミならきっと良い使い魔になれるです!」
『使い魔?』
「魔法少女には付き物のアレなのですよ。ホラ、ちっちゃくてメポーとか言ってる」
『いや、でも僕自転車だよ?』
「細かいことは気にしちゃダメです」

==========================================

>>101
そんなこんなで自宅近くまでやってきた魔法少女怪人の前に宿命姉さんが登場。
突然の事でキョトン、としていたが

(ハ、ハイカラなのです!)
この街では珍しいバイク、ばい〜んな胸、スラリとしたスーツ姿、ヘルメットを脱ぐワイルドな仕草に
ちんちくりんで機械オンチでミーハーな彼女は一瞬でやられてしまった。

>「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかい?」
「ハ、ハイ!! 何でも聞いてくださいです、 お 姉 さ ま ! !」

マンガみたいに目をキラキラさせている魔法少女怪人は、
カッコイイお姉さまの探し物が自分の尻の下にあるなんて事を知る由も無い。。。
105神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/04/20(日) 18:36:11 0
ケータイを閉じる小帝。
そこに、エプロン姿でコーヒーを持ってくる部下Aの姿があった。

部下A「小帝様、今度の舞台は不思議の街、ですか」
小帝「うむ、不思議の街…何ともナゾに溢れていそうな名前だ」
部下A「そういう言い方だと零d教授っぽいッスね」

そういうと、小帝はどこからともなくシルクハットを取り出し、かぶる。

部下A「……スレ的にも著作権的にも、ソレはアウトじゃないッスか?」
部下B「それ以前に小帝様にシルクハット似合わな…ぷぷぷ」
部下A「ああっ、それ言っちゃらめ…」

小帝「ぷんすか!」

部下A「ほ〜ら、怒らせちゃった」
部下B「ひぃ〜」

── 30分後 ──

部下A「…っと…。こんな感じで良いッスね」
小帝「ふむ、まぁこんなもんか」
顔がボコボコの部下B「や、やっぱ小帝様にはアロハが似合うッス!素敵ッス!」

その手には神魔航空、小帝→不思議の街行きの
エコノミー席のチケットが握られていた。

「カメラを取り替えさんとな」
106アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/20(日) 23:57:14 0
バイクで来た宿命姉さんはぼったくられただろうなぁ……。
ここの王様はそういうのが嫌いだからな。
我か? もちろんタダだ。
一般人が入ろうとすると高額な入場料をとられるこの街だが
魔法使いやファンタジー風のコスプレをした人はフリーパスで入場できるのだ。
言っておくが我は魔法使いの方に該当するのであってコスプレイヤーではないぞ?
↓道行く人にとってもらった証拠写真
ttp://nurupo.kackun.com/cabinet/kupo/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%EF%BC%862%E4%B8%96.gif?ak=3b5b7f3e44685480c82868152f861526
髪のメッシュは染めているわけではなく勝手にこうなったのだ。
……左手の甲に目があるだけでこれ程人外生物に見えるとは自分でもちょっと意外。
2世(充分ファンタジー風コスプレイヤーでいけます。本当にありがとうございました)

>102
一本後の電車でたっくんが来た。
「『シャネル』を迎えに来たに決まっているではないか。
それに我はこの町で迷子になるはずはないぞ。あそこの学校に行っていたからな」
イマイチ信用出来なさそうな顔をしているたっくんに、駅前の建造物を指差して言う。
それは、いくつも塔が連なったような建造物。
不思議の街王立魔法魔術学校、通称『象牙の塔』。
零d国王が自ら学長を務める世界有数の魔法学校だ。

後ろから不意に聞き覚えがある声がかけられた。
「あらぁ!? アルカちゃんじゃない!」
駅前にありがちな噴水の中から女の人が手を振っている。
「君は我の先生ではないか! 今日はさらわれたシャネルを探しに来たのだ」
彼女の名前はアリエール。人魚族の彼女は、水属性の魔法のエキスパートだ。
こんな名前だが『洗剤を使わずに汚れを落とす水の生成』の世界的権威だったりする。
暇な時はよく噴水に入って小銭集めをしている。
「あらあら、シャネル君誘拐されちゃったの? それは困ったわねえ……よいしょ」
噴水から出てきた。水から出ると自動的に下半身が足になるのがすごい所だ。
「貸しモップ二本お願いしまーす」
彼女は「乗り捨てOK 貸しモップ」と書かれた看板の横に立っている
お兄さんに小銭の山を渡した。もちろん観光客によって噴水に投げ込まれた小銭だ。
「歩くのは大変でしょう? これに乗っていくといいわよ〜」
「恩に着るぞ」
モップを受け取り、一本をたっくんに渡す。
「これは空飛ぶモップという様々な意味でクリーンな交通手段だ。
乗り方は簡単!このように跨り『スットコドッコイホイサッサ』と唱えるだけだ!」
我は「スットコドッコイホイサッサ」と唱え浮かび上がって見せた。
「危ないからくれぐれも【魔法少女の館】には近づかないのよー!」
RPGによくある忠告をしてくれる先生に手を振り、たっくんに声をかけた。
「さあ行こう!」
―――――――――――
アルカ(混戦の予感にwktk)
2世(いきなり無茶振りでゴメンねたっくん……)
107名無しになりきれ:2008/04/21(月) 21:26:03 0
>>106
神魔大帝
「この中学生が妄想ノートに書きなぐったようなイラスト…
 ククク… まさに厨ニ病か」
108三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/04/22(火) 00:02:19 O
>>106「す…すっとこどっこい…ほいさっさ…。」
三橋はモップにまたがり少し恥ずかしそうに呪文を唱える。
「…おっとっと。バランスとるのが地味に難しいな。
 …でさ、行こうって言ったってアルカちゃんはシャネルの場所分かるのか?」
三橋はこの辺りに詳しくない。
というのも、景観維持費という料金で大量に金を消費しなければならないからだ。
三橋はいわゆる平社員のため、給料は決して高くないのだ。
それゆえこの辺に来る事は1年に1度あるか無いか。
三橋にとっては近くて遠い場所なのである。
「俺としてはさっきのオネーサンが言ってた魔法少女の館って方が気になるんだが。
 危ないからくれぐれも近付くな〜、なんて、近付いてくれって言ってるようなもんだと俺は解釈するよ。
 な、ちょっとだけ寄り道してみようぜ?
 場所分かるんだろ?」



【大丈夫。無茶振りだろうがなんだろうが拾える振りは拾うまでよ。】
109星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/04/22(火) 21:12:32 0
名前:星見醒夜(ほしみ せいや)
年齢:16歳
身長:169cm
体重:60kg
性別:男
種族:人間
職業:一応学生 星の戦士代行
魔法・特技:『超絶変身コスモゲイザー』
無限の宇宙の平和と調和を守る星の戦士コスモレイザーからもらった星の戦士の力。
発動すると身体能力が常人の何十倍にも飛躍的に上昇し、宇宙にちなんだ技が使えると
同時に星の加護が受けられる。
装備・持ち物:学生証、双眼鏡、ポッドキャスト
容姿・特徴:中肉中背、学生服、目が死んでる
人物紹介:どこにでもいる普通の高校生。サボり魔で学校を抜け出して
遊んでいて補導されかけ逃走している最中に神魔大帝軍の戦闘員の車に轢かれ
死にかけていたところをコスモレイザーに助けられる。
勇猛というわけではないが、目の前で人が倒れているの黙って見ているほど
腐ってはいない。

110アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/22(火) 23:24:46 0
>107
な!? バカなことを言うんじゃない!!
厨二病患者が厨二病をネタにして遊んだら自虐的過ぎてもはやド変態ではないか!
(くっ……さすがは神魔大帝……精神攻撃ハンパない!
悶え苦しみながら転げまわるところだった……)

我々の眼下には不思議の街の景色が広がっていた。
まず目に入るのは、魔力によって宙に浮かんでいる巨大な施設だろう。
「あそこに見えるのは飛空挺発着場」
近くの建物からは調度チャイムの音が聞こえてきた。
「そして関係ないけどこの下にあるのは普通の高校だ」
最近飛空挺の騒音が問題になっているとかいないとか。
>108
「実は今まで何度か行こうとしたのだがその度に謎のおじさんが現れて
追い返されたのだ。だがなんとなく今日は行ける気がするぞ」
RPGをやった事のある人なら分かるだろう。
ダンジョンの入り口で体を張って通せんぼしているあのおじさんである。
大宇宙の法則を研究している人の専門用語で言うと
それは【フラグ】が立っていなかったかららしい。
平たく言うと時が満ちていなかったということだ。
我々は魔法少女の住む丘に向かって飛んでいった。
果たして今日は謎のおじさんは現れるのだろうか。

>醒夜くん
よろしくね! 一応普通の高校出してみた。出にくかったら相談してね。
111星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/04/23(水) 23:38:43 0
>>110
だぁぁぁぁうるせぇぇぇぇ!!
窓の空を見るとびゅんびゅんと飛行艇が飛んでいた
ここは公立仙李高校(せんり)なにもない普通の高校である
まったく、こんなにくそつまんねぇ授業なんてサボるか
「ダメだ星見、ちゃんと授業を受けろよまた赤点だらけで苦しむのはお前だぞ?」
ヤバイ、先生にバレたか…などと諦めるという文字は俺の頭の辞書には存在しない
さてとどうやってサボるための理由を…
そしてそれは突然起こった
巨大な飛行艇が学校に突っ込んできた。

【ヒーローならどんな無理でも己の道理に変えるだから大丈夫だ】
112不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/04/26(土) 02:27:35 O
少女のキラキラとした視線、どうやらこのお嬢ちゃん私に憧れているみたいだ。
私としちゃいい迷惑というか、道を間違えて欲しくはねぇな。
正直、道を間違えた奴ほど恐ろしい奴は居ねぇ
学生の頃、その恐ろしさを嫌ってほど体感した私が言うんだ間違いねぇ
「…この近くに駅があるはずなんだが、見てのとおり見事に道に迷っちまってな
 人も待たせているんだ。率直に言う。駅までの最短ルートを教え………」
用件を話している最中、私の視界にあるものが入り、言葉が途切れた。

私の視線の先にあるのは、今回回収すべき目標に似た物だった。
確認の為、携帯を取りだし武田に連絡をとる。

「もしもし、武田か?ちょっとやってほしいことがあるんだがいいか」

数分後、私は武田にある頼み事を任せると先ほどより真剣な眼差しで再度、聞き直すことにした。
「あ゛〜…若干ボロに見えるが、いい自転車に乗っているな
 一体どこで拾ってきたんだ?んン?」
右手で肩を叩きながら、左手はワイシャツの中に隠している変身ベルトにのびていっく
113名無しになりきれ:2008/04/27(日) 16:03:10 O
上げ
114名無しになりきれ:2008/04/28(月) 22:04:30 0
唐突ですがはいっていいですか?
115三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/04/28(月) 22:33:18 O
>>110「謎のおじさんって…。
 いわゆるフラグってやつね。」
呆れながらぼやきつつ、順調に魔法少女の館に向かう琢真とアルカ。
「こっから見る限り、そのおじさんとやらは見当たらないけど…。
 行ってみますかい?
 俺はアルカちゃんの命令に従うまでなんで、判断はアルカちゃんに任せるよ。」


【申し訳ない。遅れました。
 >>114大歓迎だと思われます。】
116アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/04/28(月) 23:46:37 0
>115
「フラグ理論を馬鹿にしてはいけないぞ。
99パーセントの確立で成立する事象進行法則だからな。
その起源は10000年前に遡り……云々かんぬん」
こんな話をしている間に何事も無く我々は魔法少女の館の前に降り立った。
「来れてしまったからには仕方が無い。
ちなみにこの街では人の家に侵入してタンスなどを物色してもいいことになっている」
御伽噺の世界から出てきたようなデザインの家だが騙されてはいけない。
これは侵入者を油断させるための罠。一歩踏み込めば数々の危険が待ち受けているのだ。
そして魔法少女の館というからには魔法の罠が仕掛けてあるのがお約束だ。
だが今のところ魔力反応は出ない。我は慎重にドアを開けた。
と、その時「ぽふっ」という音と共に頭の上に何か落ちてきた。
それは古来から伝わるけっして魔力感知では発見できない罠。
この館の主は侵入者の盲点をつく凄まじい頭脳の持ち主に違いない!
「何……!? 伝説の罠【黒板消し挟み】だと……!?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
>114
時は満ちた……汝の魂の導きのままに、降臨せよ新たなる戦士!
(日本語訳:超☆歓☆迎)

謎のおじさんは当初は小帝さん用のネタだったんだ!
でも彼の乗った飛行機は学校に突っ込んだような気がする!
117名無しになりきれ:2008/05/01(木) 20:59:24 O
他の人がどう動くか不確定で、自分も動けない状態だろうか
118神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/05/02(金) 09:29:58 0
神魔航空、2222便、小帝→不思議の街行き。
ぐごー、ぐごー。
アロハを来たオヤジが寝息…というか、いびきをかいていた。

部下A「大変ッス!小帝様大変ッス!」
部下B「起きて下さい、小帝様!」

うるさいなあ…もう…。
小帝は目をこすり、枕元のメガネを取り、腕時計を見る。
到着時刻まではまだ間がある。
なんで起こすんだ全く。

部下A「連邦のピンクの悪魔が乗り込んで来たッス!!!」
部下B「食べ物を全部捨てて投降しないと吸い込むと言っています!」
小帝「ナニッ!? そうか…ここらに降りられる場所は?」
部下B「近くに学校があります!」
小帝「学校に降りても、捕まる可能性があるだろうが!」
部下A「いえ、あそこの用務員さんは大帝様の怪人が化けてるッス!」
小帝「よし、降下して用務員室へ入り込むぞ!」
部下A「ラジャっす!」
119名無しになりきれ:2008/05/02(金) 12:15:22 O
休み時間に、晴れた空を進む飛行機をなんとなしに見ていた生徒はある異変に気付く。

生徒A「おい、何か飛行機から落下したで」
生徒B「あらら、また急いだ乗客がホウキで飛び降りたのかなぁ。他の人の迷惑考えて欲しいわね。」
生徒A「何ぞこっち来るで、なんやオッサンと、いかにも雑魚戦闘員ぽいの。」
生徒C「ありゃ、神魔大帝軍の奴等じゃん。何の用だ?」
生徒B「何にしてもよ、仙高魔戦研(公立仙李高等学校魔法戦闘研究会)が敵の神魔野郎を見逃す訳には行かないわね」
生徒A「手柄立てたら部に昇格もあるかもな、やったるかぁ!」

ぺんぽんぽんぱん♪
〜放送部よりお知らせです。弓道部、剣道部、魔法拳闘部、黒魔法部はロビーに集合との事です。
え?あ、はい、ついでに魔戦研も集合がかかりました。
皆さん怪我の無いよう頑張って下さい。〜
ぽんぺんぺんぴん♪


普通の高校…、魔法のある国ならこのくらい普通のハズだ!
120不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/03(土) 02:31:57 O
その時、私のバイクはまるで雄叫びのような音を立てた。それは、近くで何かしらの事件が発生したときのシグナルである。
「ッ!………今からソレの持ち主呼ぶから、そっから動くなよ!じゃあな」
私は少女にそう言い残し、バイクを走らせた。
バイクに乗りつつ、三橋にメールを送りつける。
大丈夫、自動操縦させてあるから、片手ぐらいなら離す余裕はある。

[自転車発見、場所は武田から座標データもらえ
事件現場は任せろ]

メールが送信出来たのを確認すると自動操縦を時、私は現場に急ぐことにした
121不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/03(土) 02:46:01 O
現場の仙李高校についた時には、もう祭りは始まっているらしく、校舎から煙やら何やら出ている。
なんつー学校だ。こういう事態に備えたマニュアルとか置いてねぇのか
普通なら、生徒とか非難させるだろ
あぁ…段々面倒臭くなってきやがったな。
…死ぬなよクソガキ共。
アクセルをおもいっきりいれ、私は校舎へと突撃する。

【悪い!様子見のつもりがゆっくりし過ぎた。次からは見る時間をがっつり減らしてガンガン行くからよろしく!】
122星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/03(土) 03:36:58 0
>>118
「っぉ!?どこの馬鹿だ学校に突っ込む馬鹿は…あれは!!」
飛行艇の目印のマークに神魔大帝軍の紋章が書かれておりその瞬間、
「神魔大帝ぇぇぇぇぇぶっとばぁぁぁぁす!!」
忘れはしない、俺を轢き殺そうとしたのは分かるが、たまたまいたおばあちゃんを巻き添えにしようとしたヤツラに俺を完全に怒らせた
だが星の戦士コスモレイザーに、
「決して復讐のためには使ってはいけない…と一応言っておこうまぁ好きに使いたまえ」
ただし、ド派手なことは起こすなとあと正体をバラすとあとあと厄介になるため
黙っていろといわれたためここでは変身できないため混乱に乗じて椅子を武器に飛行船殴り込みをかけに行った
>>119
ちっ、あいつら来る前に決着付けねぇととマズイ…どうすると考えている時間はなかったのだが、足止めを最低限出来る即席トラップを仕掛けてもうダッシュで駆け出す





123名無しになりきれ:2008/05/03(土) 10:04:12 O
学校のロビーは各部の猛者共でごった返し状態である
「俺の木刀どこ?」「キャプテンはまだか?」「お前ら、ちょっ、静かに…、話を聞け…」「俺の木刀(泣)」
そんな中マネージャーらしきうら若い女生徒が声を張り上げた。
「魔拳部揃った?階級上の人は下の人と組んで最低スリーマンセルで、
それぞれの組は100m以上離れちゃ駄目だよ」
と、手早く指示を出す。
すぐ近くで魔戦研の生徒達も集まり、各部のちょっとしたお祭り騒ぎの横でブリーフィングをしていた。
生徒A「後詰めで白魔法部が待機しとるから、無理せんと退くときは退くで 」
生徒C「つっても、俺ら数的に少ないから無理しないと…」
その声を遮るように
生徒B「ねえ、あれシミーじゃない?」
ゆび指す先に、一人の男子生徒が一人で突っ走る姿。
生徒A「星見か?何考えとんねん!一人で、無茶すんなー」
生徒B「追うわよ、来て」言うが早いか星見の後を追う女子生徒。

が、しかし、
ぼごっ
ひぃやぁぁぁぁぁ!?
地面が突然陥没し、女子生徒の体が地中に呑み込まれた。
生徒C「うおっ!何だこの落とし穴。めちゃ深いぞ。底が見えん。」
生徒A「おっ、おい無事かぁ?」
124三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/03(土) 15:26:02 O
>>116
アルカのツッコミ所満載の話を耳で聞きながら三橋は携帯をいじっていた。

「アルカちゃん…ツッコミたい所は多々あるが今回は我慢してあげよう。
 それは何故か。うちの主任からアルカちゃんのチャリを発見したとのメールが来たからだ。」
三橋は自慢気にアルカに携帯を見せる。
「武田っちに貰った座標データを見る限りでは結構近くみたいだから、
 こっちは後回しにして先にチャリの奪還に行きましょうぜ。」
自転車を奪還するようにアルカを促しながら三橋は考え事をしていた。
(最後の一文の【事件現場】ってなんだ?
 どっかで事件でもあって主任はそっちに向かってるって訳か?
 無茶しなきゃ良いけど…って、あの人に心配は無用か。
 俺より強いしな。うん、俺は俺の仕事に集中することにしよう。)



【俺の方も遅くなっちゃってすんません。】
125アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/03(土) 23:24:28 0
>124
我々は魔法少女の館は放置して自転車の奪還に向かう。
丘を下っていくとほどなくして自転車に乗ったロリキャラが出現した。
同時に、その身から発せられる凄まじい魔力に邪気眼スカウターが反応する。
【ロリキャラ:魔力……10000】
ロリキャラはただのロリキャラではなかったのだ。
古の時代、強大な魔力を持って何度も人類を脅かしたとされる種族……魔女。
左手を押さえながら少しずつ近づいていく。
「我を怒らせないほうがいい……『眼』が暴走する……」
これは、長年の修行を経て完成した
迫真の演技によって戦わずにして相手を恐怖に陥れる恐ろしい技だ。
もちろん実際には悪魔に乗っ取られるとかいう嫌な設定は無い……と信じたい。
が、しかし魔法少女は我の迫真の演技を無視して平然と横を通り過ぎていこうとしていた。
そこで、さりげなく横から蹴りを入れてみた。
「そーい!」
周知の通り、自転車は横からの衝撃に弱い。あっけなくすっころぶ魔法少女。
その隙にダッシュして奪取する。
「運がよかったな……命があることを感謝しろ!」

これにて任務完了。自転車に乗って爽やかに丘を下り降りていく。
「さっきの高校は公立仙李高等学校といって何も無い普通の高校だ。
ちなみに我は『塔』進学クラスだった。もうすぐ見えてくるはず……」
その公立仙李高等学校には巨大な飛行艇が突っ込んでいた。
これは……俗にいう母校の危機!?

>マホちゃん
まだいるカナ!? 強引な決定リールでごめんね。
戦闘の舞台は一箇所にまとめたほうが面白そうなので
もしよければ追いかけてきてね。
126星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/04(日) 23:16:47 0
>>123
悪いな、君たちに知られるとまずいことがいろいろあるので悪く思わないでくれたまえ。しばらくはそこでジタバタしていてくれると助かるのだが生憎そんなことはしないだろうから二重三重に仕掛けておいたからなと心でつぶやきながら走っていると二名の戦闘員を発見。
幸い、気付いておらず速攻で奇襲を掛けた。体の全身に力を入れて1名に全力で椅子をぶちかまし、音で気付いたもう1名に飛び蹴りをかまして倒れて起き上がろうとした所を首絞めを決め、気絶しないギリギリで尋問する
精一杯ドスを聞かせた声で脅すと用務員室にいることが分かったので力を込めて気絶させて一階の用務員室への階段を急いで降り、ドアまで行くと全力で蹴っ飛ばした。
127名無しになりきれ:2008/05/05(月) 00:17:25 O
落とし穴にハマり落下する生徒B、底に待ち受けるのは尖った杭か、はたまた犬の糞か。
彼女の運命は!?

生徒B「あまーいっ、マナよ翼となれ!《フライト》ッ」
紡ぐ言葉に力が宿る!

ひゅぱっ
不可視の翼が、彼女の落下速度を急速に減じて、逆ベクトルへと変えた。
穴を覗き込んでいた生徒Aとぶつかりそうになるのをギリギリでかわして、トラップを脱出。
そして華麗に着地…、しようとしたその足は、先のとはまた別の落とし穴 の上にあった。

ぼこっ
生徒B「へ?ちょっ…、またぁぁぁぁ!?」

生徒A「…繰り返しはベタネタの基本やしね」
128用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/05(月) 02:03:56 O
>>126
>ドアまで行くと思いっきり蹴っ飛ばした。

派手な音を立てて、ドアが部屋の中に倒れこむ。
その先には、用務員のおじさんが目を白黒させて驚きをあらわにしていた。
「な、何だい?突然。ドアは引き戸だから、押したら壊れてしまうよ…。」
と、おどおど語るおじさんは、もう一度口を開くと目付きが変わり、
とんでもないことを語りだす。
「まぁ、君は大方アレだろ?対神魔大帝系の部活か何かに入っていて、表の騒ぎで
(どうやってかは知ったことでは無いが)私の存在を嗅ぎ付けた、と。」
座卓の上のお茶を一啜りするおじさん。
「そうだ…、この学校もあの御方の未来予見による目障りに成る可能性指定を受け、破壊命令が出ていてね」
お茶をもう一口。
「十五年も前から私はこの学校に潜入し、コツコツ破壊工作を進めて来たわけだがさて」
そこまで言うと彼は立ち上がり、天井の蛍光灯から下がる紐を握る。
「一見、蛍光灯のスイッチのヒモに見えるコレ、何だと思う?
ヒント、丁度先週破壊工作の下準備は完了しました。」
129神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/05/05(月) 12:40:19 0
小帝は叫んでいた…と言っても
実際に叫んだら見つかってしまうので、頭の中で叫んでいた。

「ここはどこだ…どこなんだ〜!!!」

30分前──

ピンクの悪魔から逃げるように
飛行機からパラシュートで降りたのもつかの間。

「見つかったみたいですよ、小帝様」
「な、なにぃぃぃ!?奴らはあの遠距離から飛び降りる我らが見えるのか!?」
「まぁ、ただの学校じゃないッスからねぇ…」

「小帝様、私達が先に学校に行って、奴らを攪乱します」
「小帝様はそのスキに用務員室へ行くッス!!!」
「お前ら………っ-T」

── そんなワケで、部下2人と別れて行動していたのだが
どーにもこーにも、全く学校へ辿り着く気配がない。
もっとも、あの様子じゃ学校へ入るのは至難の業だな…。

そうして諦めた小帝は、懐からオペラグラスを取り出し
目立たない所からじーっと観察するのだった。

カメラ怪人はアルカの一味と一緒に居るハズ…探さなくてはな。
130用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/05(月) 14:57:36 O
用務員のおじさんは少し、困っていた。

長年学校を管理するかたわら、近隣にカメラやマイクを設置しており、神魔小帝の接近と、
それとは別にウルトラフォースぽい連中が(小帝めがおびき寄せたも同然ではないか!)
こちらに向かっているのを感知していた。

モニターには、あろう事か遠くからこちらを覗く小帝の姿。
部下は先ほどのされた二人で打ち止めらしい。
(小帝とその部下の戦力を計算に入れていたが、これでは4、5人を一人で相手せんとならんな…)

と、色々考えた挙句、
「と、言うわけで(?)、君。このアンテナを自分の頭の上に付けてくれ。
でなきゃ、わしが困った事に成るし、君は友達を失うかも知れん。」
ヒモを引っ張る素振りを見せて、男子生徒を脅しながら、懐から取り出したアンテナ(地デジ対応洗脳電波受信アンテナ)を星見に投げて渡す。

「頭に載せて横のボタンを押すだけでいいから」
131星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/05(月) 21:14:30 0
>>128>>130
こんな簡単にバラしていいのかな〜と呆れる反面正直に吐いたこのじいさんに若干好感を抱いたが
聞いていくうちにじいさんはやっぱりあの神魔大帝の下っ端なんだな〜に変わった
じいさんは俺を脅してるつもりだろうがクラスメイトとか学校のヤツラなんてどうでもいい
俺を動かしているのは私怨だ。
俺はこいつらに一度命を奪われた仕返しをしているだけだ他人と自分の命だったら自分の命を取るだろ普通は
生憎おれは好きでヒーローになったわけじゃないまぁ、パーセントで言えば99%が私怨だ。
えっ、残りの1%はなんだって?それは…まぁ今言う事じゃねーから置いといて
俺からしたら「どうぞ?やりたければ」って感じだな。別に普通に魔法習ってる奴らなら学校が壊れても
なんとかなるっしょ?だから俺は、
「知るか、俺にはテメーらをぶっ飛ばすことしか頭にねぇんだよ」
アンテナをへし折る。ボタンも適当に投げたらぶっ壊れたそしてなんかうるせーなと思ったら
モニターに神魔小帝が映っていた。

132三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/05(月) 22:59:10 O
>>125「いくらなんでも蹴りをかます事はなかったんじゃないのーー!?
 相手はまだ子供だったみたいだしさー!
 ちょっと!聞いてんのー?!」
自転車で爽やかに坂を下るアルカを全速力で追い掛ける三橋。

坂を下ること十数秒。
アルカの母校、仙李高校が見えてくる。
「ぜー…ぜー…。
 ……アルカちゃん、俺の目に狂いがなければ飛行艇が高校に突っ込んでんだけど。
 見間違いじゃないよな?」
肩で呼吸をしながらアルカに尋ねる。
「こりゃどうも連中の絡んでる臭いがするな。
 もう一踏ん張りして急ぎますか。」
133名無しになりきれ:2008/05/05(月) 23:10:57 0
>>131
なんという邪気眼
134用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/06(火) 02:52:09 O
…おじさん、呆れて物も言えないよ、第一……
近頃のヒーローは様式美て物を理解してない、そもそも…
おじさんの若い頃は人質を取りゃあ…、
昔は良かった、それが今じゃ…、

とか何とかぶつぶつ文句を言いながら、洗脳アンテナ作戦は諦め、次の手を打つことにした。
「ふーむ、なら、仕方ないな。プランBで行くとしよう。」
用務員は手にしたヒモを素早く引っ張り
次の瞬間…


カチリという音と共に部屋の灯りが消えた。
ほぼ同時におじさんの姿もかき消える。

どこからか聞こえる用務員の声。
「三十六計!むははは、若いの、わしを追うなら旧校舎まで来ることだ。罠をたんと用意して、もてなしてやるわい。」

そして部屋に訪れる静寂…。





(実はおじさんはその時、押入れの布団の中に隠れていた。)
135不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/06(火) 06:43:33 O
「うるぁ!死にたくなけりゃ道開けろぉ!」
邪魔な生徒の山をまるでモーゼの十戒のごとくかき分けながら、フルスロットルで飛ばす。
気の利く生徒がこの先に落とし穴があることを教えるが
「うるせぇ!んなこと100も承知だ!」
この一言で一蹴し、アクセルを緩めようとはせず、落とし穴がある廊下に突っ込む
このとき、その場に居た生徒達は間違いなく不動が落とし穴に落ちると思っていた。
だが、次の瞬間、それが杞憂だと感じることになった。
「XV.デビルチェーンアンカァァァァ!」
そう咆哮し、バイクからアンカーを天井へと射出する。
アンカーが天井に食い込むのを確認すると、高速で巻き取り行為をして力の方向を上に修正する。
この時、不動はあたかも発射された砲弾のように放物線を描き、連なった落とし穴を越えた。
白煙を上げながらも、なんとか着地出来た不動の手には先に落とし穴に落ちていた女生徒がぶら下がっている。
「遊びじゃねぇんだぞ!てめぇら死にたくなけりゃサッサと逃げろ!
 歩兵にすら劣る駒なんざ要らねぇんだよ!邪魔だ!帰れ!」
立ち往生する生徒らにそう一喝して、またバイクを走らせる。
136不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/06(火) 07:17:13 O
その後、大なり小なりの罠はあったが、不動はそれを力ずくで踏破していった。
罠を辿っていき、不動が用務員室に訪れたのは星見が訪れてから数分後であった。

ドアの破壊具合を見るとどうやら先客が来ていたらしく、先に話をしていた。
こうして、星見と用務員との一部始終を盗み聞く形になったのだが、その間、不動は己の中で先程から荒ぶる感情の存在に気が付いた。
それは正義だとかそんなんじゃなく、もっと個人的な感情
「………気に入らねぇ」
用務員の卑劣な行動、そして、星見のいい加減な態度と行動に不動は先程からかなり苛立っていた。
出来れば、このままあの中に突っ込み二人を殴り回したいが、生憎こちら側は圧倒的に不利だ。
星見が捨てた事実上人質になる生徒らの命を不動は捨てず、それを計算に入れて行動しているが、あの一言で大人しくしている連中でもないだろう。
と思案を廻らせていた時、用務員は蛍光灯の紐を引いてしまった。
が、爆音がするわけもなく、建物が音を立てて崩れる訳でもない。
どうやらブラフだったようだ。
となると、旧校舎に関してもブラフなのか?
「ここは一手、待つか」
137用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/06(火) 12:03:17 O
(もぞもぞ)
おじさんは布団から頭だけ出して、ポケットから煙草を取りだし、一本に火を付けた。

あっ、どうもみなさん、突然ですみません。用務員のおじさんです。雑談所が無いのでここで失礼。

お察しの通り口先三寸の男です。
そうのべつまくなしに戦っていたんじゃツマラナイので、しばらくハッタリで乗り切る予定ですが、
戦闘民族の血がたぎる方はおっしゃって下さい。
一応私も怪人の端くれ、戦え無いこともないのですが、戦力は解らないが強そうな奴等を
同時に何人も(三橋くんは…、ごめんよ、あまり強そうに見えないけど。)
相手に出来るほど強く無いからね。(若い頃は武闘派でならしたんだが、戦線から離れて永いんだよ)

煙草の火を消して、再び何も無かったかのように潜り込むおじさん。
138黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/07(水) 00:25:55 0
>132
「当然だ。これより仙李高校に突撃する!
シャネルよ、魔女の魔の手から救出されたばかりで悪いが付き合ってくれ」
『んー、でも結構いい子だったよー。神魔大帝軍なのが不思議なくらい。
ところでそれは何?』
「これはガリオレ=スクラップ二世、略して二世という監視カメラだ。
なついたので連れ歩いている」
『ふーん。用務員のおじさん元気かな〜』

校門をくぐると、校舎内に入る前から生徒があふれかえるお祭り騒ぎになっていた。
向こうの方では誰か二人ほど生徒にボコられてるし。
ところでさりげなく名前の表記が変わっているのに気付いただろうか?
普通の高校にマンガのようなカタカナの名前の人がいると
不自然なのでこっちの名前を使っていたからである。
「もう大丈夫だ、我が来たからにはタイタニックに乗ったと思うがいい!
だから通してくれるととても嬉しいぞ!」
(チリンチリ〜ン)
『タイタニックに乗っちゃらめぇえええええええ!!』
通して欲しいといっているのに、逆に砂糖に群がるアリのように集まってくる生徒たち。
「その自転車はどこで買ったんですか?」
「マンガラノベ研究会の者です! サインください!」
これでは身動きができないので上階から入ることにした。
「つかまれ、たっくん」
そう言って空中に上昇していく。
ちなみに掴まった場合、魔法の効果はその者にも及ぶので
必死でしがみ付かなければいけないんじゃないかという心配は無用だ。

ここで豆知識。
この学校の敷地内には魔法の実習のために魔力増幅フィールドなるものが張ってある。
だから少し練習すれば普通の高校生でも手軽に魔法が使えるのだ。
【フライト】は風属性の魔法の一般的なもの。
属性が専門外とはいえ、『塔』出身のエリートな我は詠唱省略でも楽勝だ。
139星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/07(水) 03:17:55 0
ちっ、あのじいさんまた小細工してやがったのかこの分だともっと小細工してやがるなと思った俺はここで変身しておこうと思った。
用心深いことに越した事はないと思う。幸い暗いからな見られることもねぇやりたくもねぇ変身ポーズを取り詠唱する
「え〜と世のため子供達のために俺はこの力を与えられた!超絶変身!!」
なんとも恥ずかしい変身キーワードであるはじめて変身する人間はこれを言わなくてはならないらしい
そして俺の体は光輝き、周囲に尋常ではないパワーを発生させる身に纏った光は姿形を変える光が収まりそこに居たのは
星の戦士のみに許された力を解放した俺だった身体能力や五感はもちろん今の俺には星と宇宙の加護があるため恐れるものはない
…いやあるか1つだけそれは行動原理の残り1%のたったそれだけのものそれは贖罪。
道連れにしてしまったばあさんの家族、孫、親戚、友達いやもしかしてそんな理由ではないのかもしれない自分でも分からないものでね
「コスモゲイザー推参!!」
初めて変身した感触はなんともいえないというか感じることもなかったからなさて一丁ぶっ飛ばしていきましょうかと思った瞬間、感覚センサーに邪なる者の
気配が引っかかるそれは押入れの布団からだった。
「そこかコスモブラスター!!」
星の力が凝縮されたエネルギー弾を数発叩き込む。

140用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/07(水) 13:55:54 O
>「そこかコスモブラスター!!」

悲しいかなヒーローは習性として、攻撃前に技名を叫ぶ癖があるようだ。
黙って弾をぶちこまれていたら最期だったかもしれないが、タイミングさえ分かれば避ける術もあろう。
宿直時に使っていた、安い綿布団はズタボロになったが、間一髪。用務員が一緒にゴミになるのは避けられたようだ。
「ほっほーう、やりなさるね、お若いの。」
押入れから転がり出て、おじさんは余裕の笑みを浮かべた(それは、内心の焦りを隠す物に他ならなかったが)。

目の前の男子生徒(変身後)に油断無く目を配り、どこか楽しげに用務員のおじさんは語りだす。
「さてさて、もう良いだろ。十分だ。必要な時間は稼がせてもらったからね。
ふっふっ、君は、ここを探り当てて来たつもりなんだろ?
違うんだよ、実際は。まんまとおびき寄せられたんだ、君がね。」

今にも高笑いをしそうなおじさんの表情は、くしゃくしゃにシワを寄せて歪んだ笑みとなる。
「気付いてないのかい?私の仲間の怪人は、君の後ろ、ドアのすぐ近くにスタンバッているんだがね!」
ずびしっ!
指差す先にドアの人影。


無論これもハッタリだ、ドアの外に居るのは不動である。
連携を取る様子も無く外に隠れているのを察して、別グループと推測。
両者に対しほんの数瞬の隙を作るネタに仕立て上げたのだが…。

頼む、乗ってくれ〜。
おじさん、折角だからアルカちゃんと絡みたいんだ。(性的じゃ無い意味で)
141三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/07(水) 21:16:58 O
>>138「うっは〜!すげー。俺も魔法覚えよっかな〜。」
アルカに掴まり魔法に感動しながら三橋は上昇する。
「2階に到着っと。さてさて、敵さんはどこに居るのかな?」
辺りを見回すが、2階にそれらしき人物は見当たらない。
「上か下か…。こういう時は…。」
三橋はズボンのポケットに手を突っ込み、1枚のコインを取り出した。
「裏なら上。表なら下。そーらよっ。」
軽快に親指でコインを弾く。
コインは空中で何度も回転し、三橋の手の甲に落ちる。
それと同時にもう一方の手で手の甲のコインを隠す。
「……表だな。よし、1階に行きますぜ。」
142黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/07(水) 23:20:07 0
>141
「では中央階段を目指そう」
公舎内で乗り物にのってはいけないという規則に則り、自転車は折りたたんで背負う。
見ると、廊下のいたるところで謎の一団が工作のような作業をしていた。
「トラップ製作同好会の実力が発揮される時が来た!!
これを機に部に昇格できるようにがんばるぞー!」
「おー!!」
その中の一人が話しかけてきた。
「ここは今トラップだらけで危ないですから
そこのエレベーターに乗っていってください」
彼が指し示す場所には確かにエレベーターらしきものがあった。
前は無かったと思うが、最近できたのだろう。
「かたじけない、いい後輩を持って嬉しく思うぞ」
親切な後輩に礼を言ってエレベーターの↓ボタンを押した時。
足元の床が抜けた。確かに一階には行けるが少し速度が速すぎる。
確かこの下は用務員室のはずだ。

一方二階では……罠が成功して大盛り上がりのトラップ製作同好会の面々。
建物の構造上こんな所にエレベーターなどあるはずがないのであった。
「やりぃ、エレベータートラップ初成功!」
「でもさっきの人達って敵?」
「あ、そういえば後輩って言ってたような……」
「まさか……あれがこの学校の都市伝説になってる
『意思を持つ自転車に乗って水鉄砲を自在にあやつる邪気眼使い』!?」
気まずい数秒間の沈黙の後。
「……まーいっか!」
143名無しになりきれ:2008/05/08(木) 02:48:52 O
「はい、お馴染み放送部突撃取材班です。現在、血気盛んな部員達が、
侵入したとおぼしき神魔軍戦闘員を捜索している模様ですが、
雑魚戦闘員二名を捕獲後、続報は届いておりません。
むしろ、クラブ間の部員達による小競り合いが勃発、拡大しているとの事です。
今後、教師による介入が待たれます。うわっ、矢が飛んできた、あぶなっ…、現場からは以上ですっ!」
144用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/08(木) 13:08:10 O
指の示す先をチラと見た(見たんだ、そう言うことにしといておくれ)星見の脇を音も無く駆け抜け
、意表を突かれた(突かれたよね?ね?)不動の前に用務員のおじさんは現れ、
彼女の肩をがっちり掴んで力強くこう言った。

「遅かったじゃ無いか、えーと…、ライダー怪人!
あの若造は君に任せた。何、お前の実力なら3分もかからんだろ。さっさと倒してお茶にしよう。
わたしはお湯を沸かしてくるからな。じゃあな。」

あっけに取られている不動を強引に巻き込み、すぐさまその場を離れたおじさん。

このまま逃げて、怪人会館魔法の街支部(通称魔法の舘)に辿り着けば、建て直しも出来る。
そんな算段でいたのだが…、どうやら今日は何かにつけ思い通りに成らない日らしい。
おじさんは、用務員室すぐ先の曲がり角で上から降って来た何かに行く手を遮られてしまった。
145黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/08(木) 23:06:06 0
>144
一階に落ちた瞬間、目の前にいたおじさんと目が合った。
マ・ブ・ダ・チの用務員さんだ!!
その時、背景にさりげなくスクリーンが降りてきた。
「ただ今よりどさくさにまぎれて映画制作部の試写会を始めます」

【この映画は都市伝説を元にしたフィクションです】

――誰にもいえない秘密を持った用務員
彼の元に、不治の病に冒された生徒が壊れた自転車を持ってきた。

――その瞬間、運命の歯車は回り始めた

――やがて、起こった奇跡……何の変哲も無い自転車に心が宿る

どことなく誤解を招きそうな演出でほぼ事実と合っているのが性質が悪い。
とりあえず足元に引いてある映写機のコードを引っ張った。
(ぷちっ)←コンセントが抜ける音
「「「ぬわーーーーーーーーーーーーーーーっ!」」」
映画制作部の部員たちの絶叫が響き渡る!
146用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/09(金) 23:40:56 O
何年か前に、錆び錆びの古い自転車を手で押して学校に登校して来た女生徒がいた。

拾った物らしいが、話を聞くとさっきまでこの自転車は会話をする機能を有していたそうだ。
(無論、彼女がピーッな人である可能性も疑ったが)
私は工作活動に長年従事していて、ある程度の機械修理には自信があったので、その修理を買って出た。
が、その自転車ときたら何時何処で作られたのかまったく不可解な構造で、もし修理が必要な状態であったなら全くお手上げだったろう。

その時は…、まあ…、電池交換した途端動いたんだけどね。
(魔法系の学校の子は、機械に弱い事が多く、「塔」にいる子に至っては、結構致命的なのもいる)
ついでにちょちょいとメンテをしながら自転車のAIと世間話をしていたのだが…、
その性能は驚くべき事に宇宙連合艦隊の戦艦クラスか、あるいはそれ以上のものだった。

酔狂の極みである組み合わせだが、このチャリを手に入れれば、
例えば地方のウルトラフォース支部相手に電子戦を仕掛けて完勝することも容易いだろう。

で、まぁ、いつかチャリンコをギれないかなー、と持ち主と親しくなりつつ
(よく用務員室に遊びに来るようになった彼女に、お茶とお茶うけをだして、時には進路相談に乗ったりもした)、
機会を狙っていたのだが、、、、いたんだけどね、、、、


まぁ〜…、それは置いといて、今現在だよ!
目の前のに突然降ってきた二人の内一人が件の女生徒であるが(名前は失念した)、
久し振りの再会を喜ぶどころではない。
後ろからさっきの二人がいつ追いかけてくるか、気が気じゃないし、
彼女は彼女で(モニターやレーダー情報から察するに)ウルトラフォースの一員のようだし。

おじさん心臓がバクバクなっているけど、努めて平静を装い、必殺の用務員スマイルを浮かべて声をかけた
「おや!?君は、もしかして…?久し振りじゃないか、えー……亜瑠香ちゃん。」
147不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/10(土) 01:14:56 0
「くっだらねぇ」
他人なんざどうでもいいようなことほざきながら、「世のため子供たちのため」
冗談ならもっと気のきいたのをリクエストするぜ。
鼻で笑いながら、先にいた誰かさんの変身ワードを馬鹿にした瞬間。
眩い光が用務員室から溢れ、そして、収まった瞬間、部屋中から爆音が二、三度聞こえる。
一瞬、自分の目と耳を疑い、そして、私は部屋の中を見るとそこには、幼い頃テレビで見た3分間しか戦えない巨人に似た風貌の男が居た。

「…」
思わず絶句する。しかし、その反面、頭はフル回転していた。
会話等の流れから行くに、コイツは先ほどまで用務員と会話していた無責任男なのは確かだ。
しかし、今それは関係ない。もっと重要なのは、コイツを味方として考えていいかだ。
否、味方として考えるのは危険、核爆弾を持った酒乱を仲間にする奴などいない。
出来ることなら排除するべき存在
そう判断を下すと、まるで今そこにあるバイクのエンジンのように心音は激しく高ぶり、表情が険しくなる。

「ッ!?」
ばれた、いや、それよりもいやいやそうじゃなく
用務員の無茶振りにより、私集中が切れ、軽度のパニックに陥る。
それを見計らってなのか、用務員は一瞬にして私の目の前に姿を現し、両肩をヒシと掴むと

>「遅かったじゃ無いか、えーと…、ライダー怪人!
  あの若造は君に任せた。何、お前の実力なら3分もかからんだろ。さっさと倒してお茶にしよう。
  わたしはお湯を沸かしてくるからな。じゃあな。」
「ハァ!!!!!!」
てっきり投げ飛ばされるものだと思っていたが、この爺相当の曲者だ。
まさか、こんな手を打ってくるとは思わ…思いつくわけも無い。
敵か味方かわからない連中をぶつけ合わせるような真似、少なからず私はそこまでの考え、いや、閃いたとしても決してやらないだろう
リスクが大きすぎる。

「いや、ちょっと待…クソッ」
思考が停止した数秒、用務員は見事にその場から消えていた。
場には、私とコスモゲイザーというなの危険因子だけ…弁解するか?
いや、無理だ。さっきのあの声は了承の声に聞き違えられなくも無い。
それに、あちらはその気マンマンのようだ。
「ったく、やっかいなことになってきたぜ」
そういうと、私はワイシャツをめくり、その下に隠しておいたモノクロカラーの機械的なベルトを露にする。

                   「 変 身 !」
148不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/10(土) 01:57:04 0
腰についているギアが轟音を上げ、紫電が体に纏わりつく、そして、紫電は形を成し戦闘用のスーツを作り上げる。
ちなみに、上記の工程はほんの一瞬で終わるため、他人から見れば、ただ電撃に包まれて変身しているだけに見える。
変身した姿は、かなりシンプルで、特に目立った特長も無く、白い鎧を纏った騎兵であった。
最後にバイクから射出された身の丈ほどのある棍を受け取り、担ぐ
これが、『アルカナライダー0(フールフォーム)』である。
「さて、やるかい?」
棍を構えなおし、戦闘態勢を整える。

>用務員
遅れちまって悪いな。それと感謝
とりあえず、私はそういうの意識してないからのらりくらりやればいい。
曲者キャラほど面白いものは無いしな。
149三橋琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/10(土) 21:15:57 O
>>141->>146
「いってて…あんのクソガキども…!今度会ったらシメてやる…。」
着地に失敗した三橋は頭を擦りながら辺りを見回す。
「このおじさん、アルカちゃんの知り合いか?
 なら丁度良いや。おじさん、校内で怪しい奴等見かけなかっ…うわっ!」
三橋が質問しようとしているとおじさんの後ろから数本の矢が飛んで来た。
「あ〜!おっしいなぁ。もう少しだったのに!」
「へったくそー。そんなんだからいつまで経ってもマダオなんだよー。」
「なにをー!!見てろ、次こそは!」
見ると、おじさんの後ろから弓を構えた生徒が数名。
「おいっ!このクソガキども!お前らいい加減にしねぇと…!」
三橋の怒りを無視し、生徒は次々と矢を放って来る。
「最近のガキは人の話も聞けねぇのかよー!
 二人とも、一旦退こうぜ!」
150名無しになりきれ:2008/05/10(土) 23:00:16 0
ふーん
151黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/10(土) 23:13:38 0
>143
流れてきた放送を聞いて思った。
この学校は剣や魔法や弓といった戦闘能力が高い部が多い。
敵は、飛空挺をぶつけてザコ戦闘員だけを派手に送り込み
生徒間の小競り合いによって勝手に自滅するのを狙っているのではないか!
きっとみんなが探しているような中ボスクラスの敵は、外から双眼鏡でも使って
生徒が同士討ちしていく惨状を余裕の笑みを浮かべながら観察しているのだ。
「我の仮定が正しいとすれば……敵は校舎外だ!」

>146 >149
「このおじさんは用務員さんでマブダチだ」
用務員さんについて解説していると流れ矢までも飛び始めた。
早く元凶を見つけないと本気で死者が出るかもしれない。
「こっちだ!」
学校の廊下によく張り付いてる、消火栓が入ってる金属の箱を開ける。
在学中にいくつか発見した、謎の通路への入り口の一つだ。

おまけ 職員室の風景
アリエール「この時間私の『魔法学基礎』ですよね?
教室に生徒が誰も来ないんですけど……」
>111に出てきた先生「あ、いい所に来た!神魔の手先が潜入したらしくて
生徒が授業そっちのけでハッスルして手に負えないんです!」
アリエール「大変ですね〜。そういうことなら仕方が無いので塔に帰ります」
>111の先生「この流れだったら普通鎮圧に協力するでしょ!」
アリエール「えー、だって私非常勤だし」
152ゲイナー ◆HitTC6PrGs :2008/05/10(土) 23:44:01 0
ちっ、はずしたかあのじいさん只者じゃねぇなやめたやめた手加減してやろうかと思ったがここはマジでフルボッコにしてやろうと思った矢先
じいさんが負け惜しみを言い始めたが、仲間の怪人がいると指を指して振り向いた瞬間じいさんが音も立てずにすり抜いたことに気付かなかった
気付いた時にはじいさんは女の肩に掴み、どうやら仲間のようだが様子がおかしい
またじいさんのハッタリか?などと思いながら見ていたらじいさんが女を通り抜け、女はなにやら電撃に包まれ
なにやら白い鎧を着た奴がいた。おいおい、女をボコる趣味はねぇぞ
どうやら相手は戦う気は満々らしい、俺はできるだけ女子供とは戦いたくはなかったので説得を試みる
「なぁ、あんたあのじいさんの仲間か?それとも何か別の目的をもってじいさんと組んでるのか?だったら話し合いで解決しねぇか?」
さて、俺の言葉を聞いてくれるといいが…ジジイ、ここまで手間掛けさせたんだもう容赦しねぇからな覚悟しとけよ
153星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/10(土) 23:49:18 0
↑の奴は俺だ名前を間違えたすまねぇ気にしないでくれ
154用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/11(日) 02:50:43 O
「ひ、避難?外に?」

目の前の二人はこの混乱を避けるため、外への退避を提案したのだが、
向かおうとしている先はドンピシャリ、小帝が先ほどコチラを双眼鏡で覗いていたポイントではないか!
(野性の勘なのか、悪魔がかった強運なのか)
これはイカン、奴が見つかるとまた面倒な事になりやせんだろうか。
…あるいは、
いや、むしろ…、好都合かもしれん。幸いアルカ嬢ちゃんは私を微塵も疑っている様子は無いし、そのツレも同様だ。

後は、奴が気を引き付けてくれれば、コイツをアルカちゃんの能天気オツムに取り付ける隙はいくらでも…。
懐の予備洗脳アンテナの感触を確かめて思案し、何より背後の二人の動向が気になるので、私は
「よし行こう!ぐずぐずしてたら酷い目に会いそうだ。」
一も二もなく、話に乗った。
155用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/11(日) 02:59:59 O
避難しながら私は、一つ気になっていた。

彼女は私を指してマブダチと言った。私に?友情を!実に実に愉快な事だ。全く滑稽と言う他無いだろう。
いっそ、この場で私の一切の正体をバラして見たい衝動に駆られた。
彼女はソレでも私を信用するのか?どんな顔を見せてくれるのか?最初に何と言うのだろう。
だが駄目だ、それは最後の楽しみに、ここ一番でそうしよう。

私はまったく、プレゼントの包みを開ける時のような、あるいはプレゼントを贈る時のようなときめきを感じている。
顔が自然とほころびそうになるのを必死に我慢して先に進んだ。
156用務員:2008/05/11(日) 03:22:39 O
ごめん、消火栓の隠し通路読み落としてた。
おっちゃんは通路の先が神魔小帝のいるポイントにつながっている事を知ってた、て事にしといてちょうだいな。
157黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/12(月) 23:14:08 0
仙李高校七不思議の一つになっている隠し通路。
作られた目的は不明だが
来たる侵略者襲撃の日に備えて避難経路として作られたという説が有力だ。
校内が大混乱だというのに、用務員さんは
妙にウキウキとした足取りで隠し通路の中を進んでいく。
我と会えたのが余程嬉しいらしい。
やがて、出口が見えてきた。

↓密かに物品会議
二世(このおじさんそこはかとなく自分と同類なオーラを感じるんだけどー)
シャネル(どんなオーラ?)
二世(とどのつまり怪人オーラってことだね)
シャネル(君って実は怪人だったの?)
二世(うん、監視カメラだから残酷回路は最初から搭載してなかったけどね〜
衝撃受けまくったから洗脳が溶けたみたいなんだ)
シャネル(でも用務員さんは電池交換してくれたしとってもいい人だよ!
そうだ、きっと用務員さんはいい怪人なんだ! 魔法少女怪人もいい怪人だったし!)
二世(なるほど! 怪人っていっても全員悪いわけじゃないもんね、うん!)

勝手に納得してしまった物品達であった。
158不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/14(水) 01:59:57 O
「仮に、私があの爺の仲間だとして…私がその誘いに乗ると思うか?
 そう思ってんなら相当お目出度い奴だよ、お前は」
私は棍を構えながら続ける。
「言っておくが、私とあの爺は無関係…いや、敵対関係にある。
 ウルトラフォースぐらい知ってるだろ?
 私はそこの部隊の主任だ。」
肩についているウルトラフォースのエンブレムを顎で差し、簡単な自己紹介と弁解+αすると私は一旦構えを解き、棍を担ぐ
「元々この街には別の任務で来ていたが、ここで事件が起きていることを察知してな。んで今に至る訳だが…」
経緯を話し、警戒が弱まった隙を狙い。
こめかみ辺りに棍を叩き込む。
「お前を危険因子として排除することにした」
間合いを取り、淡々と告げる。
「ウルトラフォースの人間がこんなとこしていいのかって思ってんだろ?
 確かに人を超越している奴らはウチにもゴマンといるが…
 お前のように身勝手で、無責任で、他人の命なんざどうでもいいと思っている奴はいない
 今のお前は、銃乱射事件を起こしたクソガキと同程度なんだよ
 幸運なことに今はその銃の標準が神魔に向いているだけで、危険なのは変わらない」
159用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/14(水) 22:03:41 O
(どうやら足止めには成功したらしいなぁ。)
先ほどの二人が追ってくる様子もないし、しばらくは大丈夫そうだ。

隠し通路をカツカツ足音を立てながら、湿った薄暗い先へと進む三人は、やがて出口らしい縦穴に突き当たる。
「というか、アルカちゃん。こんな隠し通路よく見つけたねぇ…」
破壊工作を進める段階で、実は私もこの通路の存在には気付いていた。
いざと言うときは脱出ルートにと考えていたが、
アルちゃんが発見しているって事は、他の生徒達も実は知っているのかしらん?

ともあれ、さっさと抜け出してしまおう。それがいい。
160星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/14(水) 22:05:30 0
こめかみに衝撃が走り、倒れそうになるが瞬時に立ち上がるどうやらウルトラフォースの部隊の主任をやっているのは伊達じゃないとおもったが、
生憎こちらにはあまりダメージはなかった星の戦士ってスゲェなと感じたもちろん変身してなかったら俺は確実にあの世に行ってた
それよりもこの姉ちゃんが俺を危険因子として排除するということにスゲェムカついた
たしかに俺がやっている事は自分勝手なことであることは分かっている事だが、俺は他人を巻き込むつもりはない。
他人の命なんぞどうでもいいその通りだがそれでも巻き込むつもりはないし余程のことがない限り見捨てるつもりもない
ただし子供と老人と女限定だけどな。それ以外の大人は自分の力でなんとかしろガキを守るのが大人だそれができないなら大人を名乗るな
俺は大人を名乗っている自分のやっている事ぐらいは自覚しているだがそれでも譲れないものがある守れなかった婆さんの仇を取るまでは
甘んじて銃を乱射しているクソガキと同じ汚名を付けられても構わない
「そうだな、そう思われても仕方ねぇなけどな俺はあんた達を倒してでもやんなきゃならねぇことがある」
だから俺は拳を構える
「目的を果たしたら俺は罰でもなんでも受ける、この言葉を信じるか信じないかは勝手だが約束は守る」
そして精一杯自分の信念を込めるつもりで
「そこをどけ!!じゃねぇとぶっ飛ばすぞ!!」



【とりあえず関係ないが、コスモゲイザーの外見は某アルカイザーに似ているということにしてくれ】

161星薙 震矢 ◆K8oZzoJFpE :2008/05/14(水) 23:05:04 0
名前:星薙 震矢(ほしなぎ しんや)
年齢:25歳
身長:189cm
体重:77kg
性別:男
種族:魔族
職業:神魔大帝
魔法・特技:『兆級変態ブラックフュージョン』
無限の宇宙の平和と調和を乱すために存在している星砕きの戦士の力。
発動すると身体能力が常人の何百倍にも飛躍的に上昇し、
破壊にちなんだ技が使えると同時に星からの恨みを取り込める。
装備・持ち物:免許証。双眼球、ポッドンキャスト。
容姿・特徴:中肉長身、貴族服、目が死んでる
人物紹介:どこにでもはいない普通じゃない男。貴族服を着ているため浮いていることこの上なし。
       任務中に警官から逃げている少年を轢いてしまう(最も助手席にいたので運転手じゃないが。)
       目の前で人が倒れているのを黙ってみてられるほどお人よしではなく。
       必ず止めを刺しにいく。
162名無しになりきれ:2008/05/15(木) 01:36:47 O
>>161
却下、捻りがないというか、ほぼ全てがパクり
それと、必ずと止めをさすにいく冷酷超人が、轢いた人間を見逃すとは思えない。
そもそも星の恨みってなんだよ。それ以上に破壊に関する技とか意味がわからん。
それに数百倍とか、話にならない。
163名無しになりきれ:2008/05/15(木) 02:42:17 O
つーかその職業はラスボス張るって認識で良いのか…?
164黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/15(木) 16:42:06 0
>158
穴から半分だけ顔を出して辺りを見回す。
すると、校舎のほうをオペラグラスで観察しているアロハのおじさんがいた。
あんなメタボのオッサンがどう考えても神魔の手先のはずがない。
どう見ても混乱に乗じて侵入した単なる不審者です。本当にありがとうございました。
そして、確か校舎のあの辺には更衣室があったような気がする。
瞬速の射撃でオペラグラスを弾き飛ばす。
「安全な場所からのぞき見るとは変態の風上にも置けない奴め!
奇声を発しながら堂々と突入してこそ正しき変態であろう!!……よいしょ」
穴から這い出ながら口上する。
「天呼ぶ地呼ぶ我が呼ぶ! 悪を倒せと轟き叫ぶ!
アルカディア・シュヴァルツバルト……
じゃなくて仙李高校第77期卒業生黒森亜瑠香ただ今参・上!!」
お馴染みのポーズを決めながら内心これ↓
しまったあああああ!! つい勢いで本名を言ってしまったあああああ!!
でもバレてないよね!? うん、バレてないバレてない!
165名無しになりきれ:2008/05/15(木) 19:31:08 O
ヒーローだから自分中心ですか?
最後の最後で力が数億倍になって一瞬で蹴散らすんですね。
それで回りは納得してくれると思っているのですか?
自分さえ楽しめれば、それでいいと思ってますか?
それでいいと思っているのなら、あなたはTRPGに向いていません。
速やかに退場することを奨めます。
166三橋琢真 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/15(木) 23:05:37 O
>>151>>154->>157>>159>>164
「学校にこんな隠し通路普通作るか…?
 生徒は攻撃的だし、こんなに騒ぎなってんのに教師は来ないし、おかしな学校だ。
 放任主義なんて言葉じゃ済まされねぇぞ。」
学校に対する不満を言いながら隠し通路を走り続ける。
ようやく出口が見えてきたかと思うとアルカは出口から半分だけ顔を出して辺りを見回す。
「どったの?」
三橋が質問すると同時にアルカは何かに向かって射撃をした。
「敵かっ!?」
るアルカに続いて三橋も穴から這い出る。
「オッサン……だと…?」
アルカの視線の先にはアロハシャツを着た素敵な体型のオッサンが居た。
アルカはお馴染みのポーズを決めているが、三橋はツッコミもせずオッサンを睨んでいた。
「なあ…アルカちゃん……あれって神魔の大帝じゃね?」
167星見醒夜(仮名) ◆K8oZzoJFpE :2008/05/15(木) 23:11:18 0
>162 >163

薄暗いどこかの部屋の中。とある二人が会話をしている。
1人は星薙 震矢…最も手に持っている履歴書のような…
プロフィールのようなものにそう書いてあるだけなので本名は分からないが。
よくよく見てみると他の項目には痛く酷い内容が書き綴られている。
「それでどうだろうかこのキャラクターで潜入するというのは。
 近年話題の中二病要素などを取り込んだつもりなのだが…」
「却下、捻りがないというか、ほぼ全てがパクり
それと、必ずと止めをさすにいく冷酷超人が、轢いた人間を見逃すとは思えない。」
厳しい指摘に少し沈黙が続く…しかしただ黙っているわけではない。

「…だが全ては模倣から始まるものだ。我流でさえも模倣の先の結果であり…」
「そもそも星の恨みってなんだよ。それ以上に破壊に関する技とか意味がわからん。
それに数百倍とか、話にならない。」
「手厳しいことだ。確かに勢いてやってしまった私にも責任があるのだろうが…」

更に来るツッコミを受けとうとう反論することもできない星薙(偽名)
「つーかその職業はラスボス張るって認識で良いのか…?」
確かにプロフィールには今世界を騒がしている侵略者の統治者である神魔大帝と書いてある。
「大物っぷりをアピールしようかと思ったのだ。神魔大帝ならば話題性は十分にあると…」
「馬鹿だろお前。」
「……………………ふむ、あながち間違いではないな。」



そして数週間後…はどこぞの中世の貴族のような服装をして(普段着)
不思議町へと足を踏み入れた……
「申し訳ない、大人一つよろしいかな。」
「…うん。普通の人じゃないし無料でどうぞ。」
「ふっ…私が只者ではないことを察するとは…貴君も相当できるようだな。」
そう受付にいい入場する。無論無料で入れたのはコスプレのような格好だからなのだが…
「プロフィールも変えたし…完璧だ。しかし、なにやら騒がしい様子だな。」
街を歩いてみるとなにやらとある学校で騒ぎが起こっているようだ。
なにやら噂を聞きつけた人たちが喋りながら向かっていくのが見える。おそらく野次馬と化すのだろう。
「ふむ…よし、その学校とやら行ってみようではないか。黙って野次馬と一体化するなど愚の骨頂!」

そういって走りだし手に握り締めていたプロフィールを放り出し走る。
ひらひらと舞い地面に落ちるプロフィール…見てみるとそこには星見醒夜と書かれている。
このとき星見醒夜が実在しているなどだれが思っただろうか…
168神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/05/16(金) 18:20:18 0
オペラグラスでアルカを捜していると、突然そのオペラグラスが
音を立てて壊れた!?
こういう時は思わず叫ばずにはいられない。

「戦闘力…計測不能だとッ!?」

と言ってくるりと横を振り向くと、そこには何と
捜していたアルカが…何故、制服姿!?
チェックのスカートに深緑色のブレザー…だと…。

これは…。

やばい、萌える。

穴から出てきたせいか、ちょっと土埃が付いているのがまたそそる。
そして、制服姿で口上する姿もまた良い………

…ではない!
おのれアルカ、やはり生きていたか!
我が怪人のうちの1匹、カメラ怪人を返……せ………?

何と、アルカの後ろから付いてきたのは男……。
制服姿に萌えている場合ではない。
まず、この男を排除せねばならんな。

でないと、おちおち萌えられぬ。
169黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/17(土) 00:20:19 0
>166
「あれが神魔の大帝……」
新人研修の時に聞いた
数々の怪人を使役するアロハのおっさんの目撃情報を思い出した。
神魔大帝軍の素性は謎のベールに包まれていて
巷には正誤不詳の目撃情報が飛び交っている。
でもこのおっさんは大帝というビジュアルではない。
どっちかというと小帝って感じだ。

>168
さて、おっさんが大帝か中帝か小帝かは知らないが我は大変な事に気付いてしまった。
さっきまでは厨二病魔術師風ファッションだったはずが
いつの間にかこの学校の制服に似たブレザーになっている。
これは……予想外期待以上の展開だ!
暗い隠し通路を抜けている間に変化したとしか考えられない。
その時、携帯電話の着信音が鳴り響いた。
♪やっぱりイ○バ! 百人乗っても…ゴゴゴゴ…あぁああああああああ!!♪←着信音
『こちら白衣の兄ちゃんだ。喜べ、実験成功だ!』
「実験に参加した覚えは無いぞ」
『そうか、君は寝てたから覚えていないんだな。
実は君が意識不明だったときに服に変身アイテムを取り付けておいた!
ナチュラルに溶け込みすぎて気付かなかっただろう?
今の流行に乗って君も晴れて変身ヒーローの仲間入りを果たしたわけだ!』
「フフフ、やぶさかでもないな。だが戦闘にはあまり向かないと思うのだが……」
『何を言う!? 魔力と妄想力(略してMP)が通常の1.25倍に上昇した気がして
相手を萌えさせることによって敵の戦闘力を下げる!どうだ、素晴らしいだろう!』
なんて地味な効果なんだと思うと同時に
10倍や100倍といった過大広告とは無縁な潔さに、ある種の美しささえ覚える。
「ああ、涙が出るほど素晴らしい……! 何て名乗ればいい?」

『過去に悪と戦った偉大なる変身ヒロインに敬意を表し
ブレザー服美少女戦士……その名も……』
170用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/17(土) 09:46:40 O
大帝?まさかね、いやまさか、こんなところに…
よっこいしょ
二人に続いて頭だけを地上に覗かせてみると。
…いたいた。
小帝がアルカちゃんに何故か変態扱いされて叱られとる。
叱られている本人は、何か、やに下がっているしもうわけがわからん…。

まぁ〜、概ね予定通りなので、あとは小帝に神魔軍式ボディサインでコチラの意思をを送るとしよう。

【ワタシハ テキトシテ アツカエ フタリノ キヲヒケ】
全身を使い複雑な信号を送る。どうだろう、通じただろうか。
171不動宿命:2008/05/17(土) 20:22:16 0
>160
「じゃあ聞くが、その目的の為に何人犠牲にするつもりだ?
 『If』の話をするのは好きじゃないが、本当にあの爺さんがココに何か仕掛けてたらどうなっていたろうな?
 あの様子からして、生徒らはまだ校内に残っているだろうよ。生徒、職員を含めて何人居るか知らないが…けっこうな数はいってるはずだ。
 ベタに強力な爆弾を複数仕掛けられてたとして、校内に残っている人間が全員無事でいられると思うか」
相変わらず、棍を担いだまま、吼えるコスモゲイザーに謎掛めいた返事を返す。
「私は魔法なんざ判らないが、瓦礫に埋もれても助かるとは到底思えねえ
 下手したら何人か死んでもおかしくはない。
 お前がああやって振舞って、挑発して、犠牲は出すつもりはなかったとしてもだ。
 果たして、そこまで考えてあんな風に振舞ったのか?その結果で悲しむ人がいると知ってやったのか?
  お 前 は そ の 罪 を 背 負 い 、 償 え る の か ? 」
抑え気味に話すも話せば話すほどに徐々に荒く、強くなっていく
少し間を置き、呼吸を整えるやいなや

「自惚れるのもいい加減にしろ!!!このクソガキが!!!」
その場の空気が震えるほどの一喝
「目的を果したら罰でもなんでも受けるだぁ?自己満足も大概にしろよ
 じゃあ何か?神魔大帝を倒した後に全国民の前で、いや、世界中の人間の前で今までの経緯を説明したあと
 罵声を浴びながら首でも吊るのか?笑い話にもならないくらい下らなねぇな
 その様じゃ、誰も救えなきゃ、目的も果せねぇよ。ただ、犠牲を増やすのポジションなら神魔の奴らで手一杯なんだよコッチは」
呆れた素振りを見せ、担いでいた棍もバイクに戻す。
「ここは退いてやるよ。思う存分に自己陶酔すればいいさ」
そう捨てセリフを残して、振り返り廊下に停めてあるバイクの元へと向かう。
172避難所作ってはどうか?:2008/05/17(土) 20:59:37 0
173星身醒屋 ◆K8oZzoJFpE :2008/05/18(日) 00:42:20 0
>171
「ふっ…少年よ。どうやらきつい説教を喰らったようだな」
バイクの元へと歩く不動とすれ違い少年(星見醒夜)の元へと歩く貴族服の男…
「それも仕方のないことと言えるのかもしれないがね。」
不動の方を横目で見てフッと笑う。
「なぜならば彼女の言ったことが真実だからだよ!」
そして少年の後ろへと周り肩を優しく掴む。
「分かったらとりあえず頭を冷やそうか?…な!」
174名無しになりきれ:2008/05/18(日) 00:46:47 0
なんでいきなりワープしてるんだよ
175星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/18(日) 01:47:43 0
>>165
そんな風に思ってはいないが、思われたのなら謝るし、思われないように気をつける
>>171
ねぇちゃんの言ってる事は全部正論だった。それで思い知ったどうしようもないガキだと自覚した。みんな同じわけじゃない魔法が使えない奴だっているそれを考えず俺は悲しみを増やすことをしていた。本当にバカな自分に憤りを感じた。俺は自分でも驚くことを言う
「俺を連れてってくれ」

176名無しになりきれ:2008/05/18(日) 01:59:03 O
「弓道部、いい加減ひっこめっ、奴等は我々にまかせろ」
風を裂き不可解な軌道で飛んでくる矢を、ギリギリ見極め木刀で叩き落とす剣道部員。
「うっせーバカ野郎ー、こっちはお前らと違って部費がカツカツなんだよ、ぜってー譲るかバカ」
剣道部の斬撃をバックステップでかろうじてかわす弓道部員。


そんなやり取りを横から眺める魔戦研の面々。
生徒A「不毛ねー…、別に神魔の人捕まえても部費が増えるとは限らないでしょうに…、ていっ!」
流れ矢を魔法で弾く女子生徒
生徒B「ホントなー、ゆうか、校内に不審者おったらとっくでシバキ倒されとるんちゃう?」
生徒C「……だな。校内には間違いなく居ない。ではどこに居るでしょう?」
窓の外を見ながら少し得意気に問題を出す男子生徒。その視線の先をたどる生徒AとB。

生徒A「げっ、居た!」
生徒C「誰か先客もいるみたいだけどな」
生徒B「ならそいつに任せたっ、もう疲れたわ」
投げやりな生徒Bに対し
生徒A「お黙り、敗北主義者。敵に背を向ける奴は私が撃ち殺すわよ」
物騒な脅しを浴びせる。
生徒B「……、行くでC」
生徒C「お、おう…」

三人は他所の部員に気取られないよう、こっそり校外へ移動した。
177星身醒屋 ◆K8oZzoJFpE :2008/05/18(日) 11:25:25 0
>174
「君は…ドラえもんというものを知っているかね?
 彼はさまざまな道具を持っている。どこでもドアや復元光線…
 もしもボックスや空気砲など…つまりここがそういう世界観だと思えば解決する…違うかね?」

>175
「俺を連れてってくれ」
「改心したというわけか……素晴らしい。」
そういいながら貴族服の男は星見醒夜の腰に手を回し、
『だが断る!!』
身体を持ち上げジャーマンスープレックスをかける!!
星見少年の身体は床へと叩きつけられてしまう。
「……いきなり改心するなんて。気持ち悪いに程がある。
 それに君の本質は変わってないじゃないか…いい加減にしたまえよ!!」
178名無しになりきれ:2008/05/18(日) 11:46:14 0
>>177
名前統一するか、改名するならするで説明入れろよ
179名無しになりきれ:2008/05/18(日) 12:03:11 O
>>178
よく見ろ!そいつはドッペルゲンゲルだ!
180名無しになりきれ:2008/05/18(日) 12:04:00 0
最新トイレにはオナニーの裏機能も
http://bubble6.2ch.net/test/read.cgi/toilet/1209655510/
181名無しになりきれ:2008/05/18(日) 15:40:54 O
>>179
ドッペルだと知っての発言じゃね?最初全く同姓同名だったし。
182黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/18(日) 20:32:14 0
【舞台裏トーク】
皆の衆、避難所は必要か?
我的には本スレだけ見たら全部分かるこのカオスな状態もなかなか気に入っている。
長い説明が必要な時だけ
ttp://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1150197201/l50
に書くという折衷案もアリだ。(スレタイを気にしたら負け!)

>177
毎回名前が変わってるけど
星薙震矢からして偽名でさらに色んな偽名を使いまくってると言う事かな?
183星見醒夜(仮名) ◆K8oZzoJFpE :2008/05/18(日) 23:29:19 0
>178-179 >181-182
これは失礼をした。実を言うと固定ハンドルを消してしまってな。
トリップは覚えていたので慌てて名前をつけたら
間違って変換されてしまったようだ。

ちなみに星薙震矢はこの星に住むための偽名であり、
書いていたのは履歴書だ。だが知り合いに否定されてしまってな。
そのために書き直したものがこの星見醒夜だと思ってもらっていい。
ちなみに実在する星見醒夜とは何の関係もない。
184黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/19(月) 22:40:21 0
>169
『ブレザー&ウォーターガン!!』
少し間をおいて気合充分で宣言する白衣の兄ちゃん。
『“セーラー服と機関銃”をそこはかとなく意識している!』
「何!? ウサギさんじゃなくてメダカさんの方だと!?
しかしッ……メダカ組の組長さんは変身しなかったような」
『気にしたら負けだ! じゃあ頑張ってくれ!』
そこで一方的に電話は切れた。

>170
用務員さんは謎のタコ踊りを始めた。それを見た我は驚愕した。
これは……もしや……

敵のMPを吸い取る技【不思議な踊り】ではないのか!?
さすがこの学校の用務員を勤めるだけあって只者ではない!
185三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/19(月) 23:09:13 O
>>169->>170
「ああ、ごめんごめん。大帝じゃなくて小帝の間違いだったわ…ってオッサン…?
 アンタ何やってんの?」
三橋は言葉を訂正すると奇妙な踊りをする用務員に質問した。
「オッサン…アンタ、実は奴等の仲間なんじゃ…」
>>184>「ブレザー&ウォーターガン!!」
「そのまんまじゃねぇかよ!?名前考えるの面倒でしたって感じがひしひしと伝わってくるわ!」
三橋の疑問はアルカの携帯電話から聞こえた白衣の兄ちゃんに対するツッコミで中断される。
「ったく、名前くらいきっちり考よーぜ…。
 ……オッサン、さっきのは聞かなかった事にしてちょーだい。」
三橋は一旦間を置いて大きく息を吸い込むと小帝に向かって叫んだ。
「そこのアロハのオッサーン!
 アンタ神魔の小帝だろー?
 大人しく捕まればカツ丼くらい食わせてやるぞー!」



>>172>>182
俺も避難所はちょっと欲しいかもな〜って思ってた。
けどアルカちゃんの言う通り長い説明の時だけ使わせて貰うって感じで良いと思う。
186神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/05/20(火) 03:26:45 0
アルカのブレザー&ウォーターガンが放たれる。
早い話、ブレザー姿で水鉄砲か…その水をそっくりはね返して
制服を濡らせば透けるかも知れない…などと考えてる場合ではない!

後ろの男(=三橋)をさっさと倒し、アルカたんハァハァしなければ!

…ん? あれは…この学校の用務員!
確か用務員は我らの送り込んだスパイとかその辺だったハズ…。
何やら不思議な踊りを踊っている。

──これは!?

あれは只の不思議な踊りではないな。
神魔で使われているボディサインだ。実際に見るのは久しぶりだな…。
やはり用務員は神魔の一員か。なになに…

【ワタシハ テキトシテ アツカエ モウ フタリノ ナカマダ】

…?!
こっそり謀反宣言だと!?許せぬ…許さぬぞ用務員!
まずはキサマから始末してくれる!!!

…と言っても、実は小帝の戦闘力は低い。
アルカと男、裏切り者の用務員と3人を相手にしては、流石にもたない。

やはりこれしか。
ピポパピペポパポ…とぅるるるる…とぅるるる。

「はい、5分で安心、怪人出張サービスです」
「今敵と相対してるから、とりあえずマジで最速で到着できる怪人を頼む」
「はあ…ちょうどそこには用務員が待機して居りますが」
「ソレがアテにならなくなったから頼んでるの!」
「そ、そうですか申し訳ございません、すぐに代わりのものを手配致します」
「すぐ頼むぞ、すぐ!」

「すぐ来たよーん」

はやッ!一瞬かよ!
お前の名は何怪人だ!

「う○こ怪人だよーん」

…そう言えば、クサイな。だんだん臭いがキツくなってきた…。
よし、行けウ○コ怪人!!
先ずは…裏切り者の用務員をその臭いでやってしまえ!!
187用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U :2008/05/20(火) 16:43:53 0
むおっ、こっそり送ったつもりの私のボディサインが二人にガン見されとる!?
そんな目で見られたら、わしは、わしはぁっ!
ああ、でもちょっとイイ、なんじゃこの感覚は!

羞恥に悶えながら踊る、もとい信号を送る私に青年(三橋)が突然、疑いの声をかけてきた。
「オッサン…、アンタまさか」
ギクリ
動揺のあまりサインの動きに微妙な差異が生じた、…気がする。
何故かすぐに前言撤回した青年にひとまず安堵し、通信が上手く伝わっているのか小帝を窺うと…。
うむっ、奴の私を見る目付きは間違いなく敵に対するソレ。正しく私の意思は伝わったようだ。

しかし…
小帝がどこかに電話をして新たな怪人を瞬時に召喚したかと思うと、
なんか…、怪人がわたしに向かって、来ているような?しかも、あれは…、この臭いは!?

紛れもなくウンコ。強烈な匂いに気が遠くなりかける。
「それ以上よるんじゃないッッ!」咄嗟に放った回し蹴りは、ウンコ怪人の顔の中心を捉え…、
だが、私の足がウンコまみれになった以外に何も起こらなかった。

おじさん、大ピンチ!
188星見醒夜 ◆h6Ffr6zXLg :2008/05/20(火) 18:04:20 0
>>177
「ばふっ!!」

突然、変な男にジャーマンスープレックスを掛けられ床に叩きつけられる。

「痛いんだよ、何しやがる!!」と掴みかかるがあっさりスルーされる。

なぜか辺りがぼやけて見え、頭を触ってみると血がナイアガラの滝並に

大噴射していた。そして俺は血の流しすぎて昏倒した……

(こんな死に方したくねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)

>>176
まだ諦めていなかったのか…やっぱり闇市で激安品の地雷を大量に購入しておいてよかったわ

ちなみに校外はもしものために地雷を仕込んである校舎外は地雷原といっていい

もしも外に出る愚か者がいるとしても大丈夫、足が吹っ飛ぶほどの威力ではないから

ヤバイ後遺症は残らないぜ!
189黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/20(火) 23:32:06 0
じゃあ一応http://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1150197201/l50が
避難所らしきものでいいかな?
環境に優しく(?)廃スレ再利用で某スレの避難所だったスレをさらに再利用

>186
おっさん は 仲間 を 呼んだ!

う○こ怪人 が 現れた!
ちなみにソフトクリーム屋“う○こ”と書かれた配達車に乗って現れた!

なるほど、確かに人型の胴体に
顔がついたチョコ味のソフトクリームが乗ったような姿をしている。

>187
用務員さんが果敢にう○こ怪人に蹴りを放った!
しかしう○こ怪人は涼しい顔(?)。
むしろ用務員さんがダメージを受けている! 何て恐ろしい敵なんだ!
「水に宿りし万能なるマナよ、悪しき穢れを浄化せよ!!」
用務員さんの足に浄化の水をジェット噴射する。
「接近戦はいけない! 離れて戦うんだ!」
我はそう叫びながら後ろに下がっていく。
このチョコソフトクリーム、どんな隠し味を入れてあるのか異様な香りがするのだ。
後ずさりしながら不敵な笑みを浮かべてう○こ怪人に言った。
「貴様の名前の○に何が入るかは見当がついている……」
世の中の99パーセントの人が「ん」だと思っているだろう。しかし!!
忘れがちだがこれは人々の平和な生活を脅かす侵略者との壮絶な戦いを描いた
壮大なる愛と勇気と希望の物語なのだ。「ん」なんて入っていいはずがあろうか。
ダメ! ゼッタイ!!
と、なると、歴史の教科書にも載っているあの名前しかない!

>188
「貴様の正体は……うまこだ!!」
そう言い放った瞬間、突然地面が爆発した。
「……地雷!?」
幸い足が吹っ飛ぶほどの威力ではなかったが……スカートがめくれた、かもしれない。
でも今それどころじゃないし見てないよね!? 誰も見てないよね!?
190黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/21(水) 23:05:56 0
191三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/24(土) 22:24:17 O
>>186>>187>>突如現れたウ〇コ怪人。
「チョコソフト…だよな…?
 うん、そうだ。間違いなくチョコソフトだ。」
どうやら三橋はウ〇コ怪人の存在を認めたくないらしい。
「おっさん!そのチョコソフトは任せたぜ!
 神魔小帝!お前の相手は俺が…」
>「……地雷!?」
三橋が神魔小帝に宣戦布告をしようとした瞬間、アルカのスカートがめくり上がった。
「………。大丈夫かアルカちゃん!?」
三橋はポケットからデジカメを取り出しアルカのパンチラを撮影した後、何事も無かったかのようにアルカに駆け寄る。
「地雷とは卑怯じゃねぇか!
 やっぱりお前らは俺が直々に成敗してやる!
 行くぞ小帝!」
三橋は神魔小帝に向かって走り出した。



>>189->>190
乙でっす。
遅れてすんません。
192 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/24(土) 22:56:37 0
【たっくんよ、ツッコミ専門かと思いきや……なかなかやるな!!
今回は自分放置で他のところにネタ振り】

>176
う○この文字を発見した生徒達。
生徒C「あれは……ソフトクリーム屋“旨子”
滅多に出現しないために遭遇するのは至難の業といわれる伝説のソフトクリーム屋だ!」
生徒B「……そやけど何か臭くないか?」
生徒A「さすがは伝説のソフトクリーム!
普通のソフトクリームに出来ない香りを軽々とやってのける! そこに痺れる憧れる!」
生徒B「いや、この匂いはどう考えてもウ○…」
生徒A「お黙り!」

強烈な匂いをものともせずに地雷原に踏み出した!
生徒達、二重の意味で危うし!

>188
星見くんは三途の川を渡りかけていた。
夢か現か、どこからともなく、あの時轢かれて死んだはずのばあさんが現れた。
「若者よ、ワシの事は心配せんでええ……」
予想に反して、ばあさんは憎しみも恨みも感じられない穏やかな笑顔
……というより穏やかどころではないほど嬉しそうにニタニタ笑っていた。
「実はあの後神魔大帝アジトに運ばれて改造されて若返ってピチピチギャルになってのう。
毎日ディスコに行って今時のイケメンと踊りくるっとるわ!
神魔大帝様様じゃ! あひゃひゃひゃひゃ!!
ピチピチギャルになったワシの姿を見るまでは死んではいかーん!」
ばあさんはア○パンチのような技を繰り出した!
星見くんは現世に強制送還された!
193不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/05/25(日) 00:39:49 0
バイクへ向かう際、貴族服を着た男とすれ違った瞬間、私の背筋が凍りつく感覚に襲われ
足が止まった。

何者なんだアイツは、いつから…いや、違う。上手くいえないがコイツは『今』現れた…と思う。
私が硬直している間に、ソイツはコスモを優しく諭し、コスモはコスモで改心し、私に声をかける。
貴族がさえ居なければ、「悪いが私のバイクは一人乗りでな」といいながら、連絡先入りの名刺をキザに投げ渡したろう。
だが、そこまでの余裕は無い。
正体不明の下手をすれば時間さえ止められそうな男がこの場にいるのだ。
いくら人類の科学力が発達したとはいえ、流石にそこまでは無理、いや、コスト的なことを気にしなければ無理とはいえないが
そこまでお手軽に時間を止めることは現段階じゃ不可能だ。

>「君は…ドラえもんというものを知っているかね?
 彼はさまざまな道具を持っている。どこでもドアや復元光線…
 もしもボックスや空気砲など…つまりここがそういう世界観だと思えば解決する…違うかね?」

この男、読心術でもマスターしたのか?
いや、しかし、これで合点がつく…
「わけねぇ……ゲェー!!!アレは幻の超人破壊技48手の1つ『ただのジャーマンスープレックス』」
無駄なく鍛え上げられた肉体から放つソレは、一見普通のプロレス技に見えるが、その本性は、肉体が描く黄金のアーチからなる頭蓋骨への直接攻撃
発動場所によってはお手軽にB級スプラッタショーが出来るほどの凶悪なわz
「なにうっかり解説させてんた!重力加速度は万物共通だ!」
ここまで来たらもう勢いだ。マスクを外し、思いっきり床へ叩きつける。
一旦、変身を解き、呼吸を整え、思考を整理する。
「やい!そこのオシャレ貴族!戦う気すらない奴に超人破壊技とはどこのプリンスカメハメだ」
貴族に注意しながら、コスモの様子を見るが既に血塗れで、頭の形があるからまだ生きているだろうが
このまま放っておけば、そうなるしかなくなるだろう。
だが困った。本当に私のバイクは一人乗りなんだ。嘘偽り無く

【スマン、私用でしばらくこっちにこれなかった。
 せめて一言いれればよかったが、時間がなかった。ごめんなさい
 避難所については、本当にありがたいです。ありがとうございます。
 星見さん(仮含め)、待たせて本当にすいませんでした。
 ちなみに、作中ではかなり言ってますが、中の人は全く怒ってませんので気にしないでください。】
194神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/05/27(火) 01:23:57 0
今…ぱんちゅがチラっと見えたような、見えないような…。
いや、見えたか見えないかはどうでも良い。問題は後ろの男。
恐らく、あの瞬間に写真を撮っていた!
田代もビックリの瞬間技能…ν田代とも言うべきか。
許せぬ、独り占めなど許せぬぞ!

しかし、裏切り者の用務員も見逃してはおけない。
幸いにしてこちらはウ○コ怪人と二人組。
流石に決定的瞬間を撮ったカメラはキレイな形で入手したい。

…よし、ウ○コ怪人は予定通り用務員を狙うのだ!
我は…後ろのν田代のカメラを狙う!

この「マジックハンド」…は商品名か。
…伸縮性リーチャー、とでも言うべきだろう。
魔界の伸縮性リーチャーをナメてはいけない。
普段は1mに満たないが、伸びれば2.5mにもなる!
195黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/27(火) 23:19:21 0
>191 >194
何事もなかったかのように戦闘続行。見えてナーイ☆
でもおっさんに立ち向かうたっくんが急にやる気満々になったのは気のせいか?
敵のおっさんもどことなくやる気満々でマジックハンドを取り出した!
――――――
白衣の兄ちゃん「実はあのコスチュームの効果はもう一つある!
パンチラによって味方の士気を上げることだ!」
ハゲ上司「でも敵の士気も上がってない……?」
白衣の兄ちゃん「あ…………… そんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ!」
――――――
アロハのおっさんはたっくんに任せておけば大丈夫だろう。
ウ○コ怪人が本名を言い当てられたにも拘らず、平然と用務員さんを襲っている!
物理攻撃が効かないのは用務員さんの蹴りで実証済みだ。
下手に水鉄砲など撃てばウ○コ……じゃなくて
異様な香りがするチョコソフトが縦横無尽に飛び散る大惨事は必至である。
もしや、アレを使うときが来たのか……?
あまりにも強力すぎるため禁忌とされている魔法。
周囲の空気ごと相手を凍りつかせる水属性最強の技。
……いや、いくらなんでもチョコソフトを冷凍するためにそれはない!
要はあの異様な香りをどうにかすれば普通のチョコソフトになるのだ。
そこでトイレに芳香剤を置くのと同じ発想だ。
「ブレザー的バニラエッセンスショーーーーット!」
チョコソフトに通常の100倍の濃度のバニラエッセンスを放つ!
196三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/05/29(木) 23:24:26 O
>>194「甘いっ!」
三橋に向かって伸びてくるマジックハンド。
しかし三橋はそれを華麗に避け相手の懐に飛び込む…筈だった。
「てぃやっ!」
華麗に避ける所までは良かった。…しかし。
【ピリリリリリッ…ピリリリリリッ。】
相手の懐に飛び込もうとした瞬間携帯電話が鳴ったのだ。
そして一瞬携帯に気を取られた三橋は目の前の小石を確認する事が出来ず、盛大にコケてしまった。
「ぬぉぉぉ!膝があぁぁ…俺の膝がぁ!…はっ!携帯携帯!」
見れば携帯は三橋の2m先に転がっている。
着信はまだ続いていた。
「もっ、もしもし?ああ、ミクちゃん?
 ごめん!今ちょっと取り込み中で…浮気?
 そんな訳無いよ〜俺はミクちゃん一筋だって〜」
三橋は小帝の存在を忘れ通話を開始した。
今ならバレずにカメラを回収出来るかもしれない。






毎回毎回遅くなって申し訳ない。
>>192ツッコミ担当かと思わせといて意外とボケ入ってるのが三橋君なのです。
197星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/05/31(土) 21:36:47 0
>>189
なんだろ…一瞬外で女の子のスカートらしきものが見えたけど…ダメだマジで視界がぼやけて…
黒かったような…ダメだ意識が…
ここでダウンした
>>192
婆さんの姿を見た時は本当に三途の川があるんだと思った。が、婆さんの言葉に思考が停止した。
そして同時に俺の中で何にかが弾ける音が聞こえた。生きていた?改造されてピチピチギャル?
知るか…ふざけるな…ふざけんじゃねー!!と口に出しかけた時、現世に強制送還させられていた。
こうなればヤケだ!!
>>193
ヤバイ、ホントに視界が…見えない。姉ちゃんがいる所がまったく分からない。辛うじて息遣いと鼓動で相手がどこにいるのかが
分かる。が、動けないまったくと言っていいほど。指一本の自由さえ利かないそして血を流しすぎて眠くなってきた。
「ちくしょう…まだ童貞のままで死ぬのか…ふざけんじゃねぇ!!」
その時、女とヤるまでは死ねないという執念が俺の体に力を与えてくれた。
「脱童貞するまでは…意地でも生きてやる!!」



すいません、いろいろあって遅れました。
198黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/05/31(土) 22:44:50 0
無事に三途の川から生還したか〜w お帰り!

いつの間にか用務員さんはあまりの臭気に気絶していた。
二世(用務員さん……こんなになるまで戦ってくれるなんてなんていい人なんだ!)
バニラエッセンスをかけられたチョコソフトはしばし放心状態になった後に叫んだ。
「これはバニラ……!! あらゆるアイスの頂点に光り輝く金字塔!
う……うあぁああああああああ!!」

甦る封印されし記憶――よくマンガにある演出のように
背景にチョコソフトの過去の記憶であろう光景が浮かび上がる!
――離せ! 僕は生クリームと生卵から生まれた生粋のソフトクリームだ!
  食べてもらって人を幸せにするのが使命なんだ!
――どう見てもウ○コではないか!! お前の名前は今日からウ○コ怪人だ!
バリバリバリッ!!(謎の改造光線)
――貴様の名前は何だ!?
――ウ○コ怪人だよーん

さっきまでの異様な香りは消え、ソフトクリームのいい香りが広がる。
「まさか、君は本当にウ○コの香りのするソフトクリームだったのか!?
神魔大帝に改造されてそうなっていたのか!?」
改造が解けたからには、ソフトクリームという種族は0度以下でしか生きられない。
哀れなソフトクリームの魂を救うには溶ける前に完食するしかない!
でも我はギャル○根のような大食いではない。一体どうすれば……!?
そこに、時々地雷を爆発させながら3人組の生徒が走ってきた。
藁にもすがる思いで我は3人に言った。
「頼む!! 一緒にこいつを食べてくれ……!!」
199神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/06/03(火) 02:14:48 0
くっ…私のマジックハンドが避けられた!?
しかも携帯電話で会話している…スゴい余裕だ。

会話している相手は…ミク?ミクだと?
ミクちゃん一筋…まさか、こいつ真性かっ!?

この私だってヲタのはしくれ、時には二次元に恋することもある。
…だが流石に歌声合成ソフトウェアと本気で会話する程ではない。
これには、おじさんマジ引いたよ。

カメラを回収するのも忘れ
必死に携帯電話に話す少年に冷たい視線を送っていると
背後から眩いばかりの光が!!!

「…しまった!!バニラエッセンスか!!!」

そう、ウ○コ怪人の弱点…それはバニラエッセンス!!!
チョコソフトから生まれた怪人であるウ○コ怪人は
バニラエッセンスを浴びるとたちまちチョコソフトに戻り、溶けてしまう!

クソっ!!!いや糞じゃなくなってしまったか!!!
だが、アルカはソフトクリームと化した怪人の魂を救おうと、食べ始めた!

…ふふふ、アルカ、愚かなものよ。
わざわざこの私に絶対領域を撮影するヒマを与えてくれたのだからな!

パシャッ!

カモン!飛空挺ブラックジャック!!!

左の親指と人差し指を口にくわえて
ピィィィッ!と口笛を吹くと飛んできた飛空挺
ブラックジャックに乗り、その場を去った。

「フハハハハ、パンチラ写真は戴いた!!!」
200神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM :2008/06/03(火) 02:19:08 0
…飛空挺内。

部下A「パンチラっスか!?パンチラっスか!?」
小帝「まあまあ落ち着いて待て待て。Bが現像してる最中だ」

部下B「出来ましたよ!」

2名は部下Bの元へ駆け出す。
そこに写っていたものは!!!



…怪人のソフトクリームの台座(コーンカップ)だった。

写す場所が下過ぎたか。
201黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/03(火) 23:01:16 0
チョコソフト を 食べた

HP が 回復した

生徒A「旨子よ〜〜!!」
生徒C「旨子だ〜〜!!」
生徒B「なあ、そこで写真撮っとる変なおっさん倒さんでええの!?」

「確かにおっさんは倒すべき敵……だがっ! これを食べる方が先だ!!」
生徒B「なんでやねん! ってか見かけん顔やけどアンタ誰!?」

>199
食べ終わってから倒そうと思っていたおっさんが飛空挺に乗って逃げてしまった。
生徒A「パンチラ写真ですってー!? drftgyふじこー!」
一方、生徒Cはどこかに電話をかけている。
「もしもし、放送室ですか? HPが回復するチョコソフトがあるから
負傷者は至急ここに来るように放送してください」
気を利かせて応援を呼んでくれたようだ。これで溶ける前に完食できるだろう。
202不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/06/05(木) 01:59:27 O
虫の息だったコスモが吼えた瞬間、謎の貴族が隙を見せた。
このチャンスを逃がすわけにはいかねぇ
「来な!フォーチューン。こっからずらかるぞ」
そう言って指を弾くと、停めていたバイクが轟音と共に動き出し用務員室へと突撃する。
そして、私はアクション映画さながらに、それに合わせ飛び乗り、そのまま謎の貴族へと突っ込む。
が、奴は突如目の前に現れたバイクに驚く様子もなくあっさりと交わした。
「やっぱり、そう上手くは行くわけねぇよな…悲観すると思ってたか?
 思うわけねぇよ。目的はアンタにコイツを当てることじゃない。
 コイツと逃げるのが目的だからな」
すれ違いざまにそう告げると倒れているコスモを掴み上げる。
「アバヨ!お洒落貴族。次まで今どきのファッションでも研究してな。」
捨てセリフを残し、私は窓を突き破りそのまま校庭へと飛び出した。
飛び出した!?
見えるは雲一つない青空、下を見れば足の遥か下に点のような己らの影
重力により徐々に下に、そして、早くなる景色、その先にいるのは…
「………どけぇ!三橋ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
203 ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/07(土) 23:41:55 0
>202
生徒A「きゃあ!? もう来た!」
生徒C「放送部は今日、速報性で放送界の頂点に立った!」
生徒B「その早さたるや、0.01秒の世界を駆け抜けるF1レーサーもビックリ……
って突っ込みどころちゃう!」

―――――――――――
間もなく第2話が終幕を迎える……。彷徨える旅人よ、好機を逃すな。
最近訪れた人のために極秘情報を載せてもらっているサイトを特別に紹介しよう。
何!? もう知っている……だと!? まさか貴様は……伝説に記された勇者か!?
PC:http://verger.sakura.ne.jp/
携帯:http://verger.sakura.ne.jp/top/top.htm
204三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/06/08(日) 19:18:35 O
>>199
「そうそう、それでさぁ〜うちの主任が…」
三橋の会話はまだ続いていた。
>「フハハハハ、パンチラ写真は戴いた!!!」
「なにぃ!パンチラ写真だとっ!!?
 あ、いや、こっちの…」
>>202
>「………どけぇ!三橋ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
彼女に言い訳をしようとする三橋に不動のバイクが迫る。
「…へ?げふぁっ!」
三橋は見事にバイクの下敷きになった。
「……しゅ…主任……治療費は…体で払って…貰うぜ…ガクッ」
バイクの下敷きになりながらも手に握られている携帯からは、三橋の名前を呼ぶ彼女の声が響いていた。
205黒森亜瑠香 ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/08(日) 23:34:40 0
>202
現れたのは、重傷を負った少年を抱いた宿命姉さん。
だが次の瞬間、それにも勝る重傷者が出るとは誰が予想しただろうか!

>204
生徒A&B&C「「「ぬわーーーーーーーーーーーっ!!」」」
車社会、それはまさに弱肉強食の世界!
そしてたったいま、目の前で交通戦争の戦死者が約一名増えようとしていた。

「死ぬんじゃない……お菓子買ってあげるから死ぬな!!」
手に持っている携帯電話から女の声が聞こえてきた。
『アンタ誰よ!?』
「我か? たっくんとは運命共同体とも言うべき間柄だ」
『○×△□!!』
同じ班の仲間は任務において生死を共にするという意味であるが何か気に障ったらしい。
流れてくる罵詈雑言の数々はほっといて携帯電話を切り、スプーンを手に取る。
「今日は特別だ……直々にチョコソフトを食べさせてやろう」
そしてチョコソフトを……いない!? チョコソフトは忽然と姿を消していた。
「チョコソフトなら先ほど家庭科教師が研究のために持っていったぞ」
答えたのは、謎の上半身裸の美青年だった。
「今日の怪我人はその二名か。責任を持って搬送する。安心したまえ」
「君は……我を助けてくれた人か!?」
裸美青年は重傷人を片腕に一人づつ抱えあげながら言った。
「それは秘密です」
その言葉で我は全てを悟った。
彼はド○クエで死んだ主人公たちを教会に搬送するようなポジションの人なのだ。
だから名乗らないし、出番が来るまで一切姿を見せずに隠れているのだ。
206名無しになりきれ:2008/06/12(木) 16:38:52 O
一週間後
207アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/13(金) 23:47:12 0
「未来とは予測できないものだ……そうだろう? 2世」
(うん、そうだね)
「第二話の題名なのだが……『アロハとブレザーとチョコソフト』に改名しようと思う」
(今度から各話の後に題名つけたほうがいいね)

一週間の時が過ぎた。
医務室のベッドには謎の少年とたっくんが寝かされている。
なぜウルトラフォースの社員ではない謎の少年がここに運び込まれたのかは謎だが
担ぎ込まれてしまった以上仕方がない。
白衣の兄ちゃんはたっくんに一日に一回ザ○ラルをかけているが、まだ成功していない。
ちなみにザ○リクは未修得で、最大妄想パワーの関係で一日に一回が限界だそうだ。
謎の少年の方は、例によって適当に点滴が投与されている。
ちなみにその中身は近所のスーパーで売っているポ○ションだ。
そんなアホなと思うだろうがつい先刻、我がおつかいで買ってきたから間違いない。
今日も神官衣バージョンの白衣の兄ちゃんがザ○ラルを唱える。
(ピロッ)
7日目にして初めてきく効果音が鳴った。
「やった……成功だ!」
その言葉を聞いて我は涙を流しながら喜んだ。
「白衣の兄ちゃん……ザ○ラル成功おめでとう!!」
「ありがとう! 初めてだよ、ザ○ラル成功したのは!!」
二人で手を取り合ってぐるぐる回る。調度そこにハゲ上司が入ってきた。
「お前ら……喜びどころ間違ってるだろ! ってか医者自ら病室で騒ぐな!!」
「まあまあ、初めて成功したのだ。たまにはハメ外したっていいではないか」
ハゲ頭をぺちぺち叩きながらハゲ上司をなだめる。
「てめえは常にどこかの部品がハマってないわ!!
ああもう……一々つっこんでたらキリがないので本題に入る。
我が班に新たな任務が下った!
定食屋や自転車騒動とは比にならない重要なミッションだ……!!」
ハゲ上司は神妙な面持ちで大きなチラシのようなものを広げた。
208三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/06/17(火) 00:37:52 O
>>207「う……ん…?」
仮死状態にあった三橋はザ〇ラルにより復活し、周囲の騒音により目を覚ました。
(ここは…医務室?
 っつ…!そうか…俺は主任のバイクの下敷きになったんだもんな…)
「あの〜そこの方々〜、さっきから何を騒いでいるんだい?
 是非とも三橋君に今の状況を教えてほしいんだが。
 ついでに俺が何日寝ていたのかも教えて頂けると助かる。」
医務室で騒ぐアルカ達を横目で見ながら質問する。
「あ、あと何か飯食わせて。
 飲み物はペプ〇のブルーハワイが良いかな。」
復活早々注文が多い三橋だった。
209アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/18(水) 23:09:28 0
>208
タイミングを見計らったようにメイド服に身を包んだ屈強な男たちが入ってきた。
「ペプ○のブルーハワイのランチセットお待たせしますた〜♪」
「貴様らは……実動部隊M班、通称チーム・マッチョ! ……いつからいた!?」
顔面蒼白のハゲ上司は相手にせず
マッチョメイド達はたっくんの前まで行き、ノリノリで儀式を始める。
「美味しくなるおまじないをしまーす。萌え萌えずぎゅーん☆」
凄まじい破壊のオーラが辺りを蹂躙する! 慌てて止めに入る。
「ダメだダメだ!!
一週間意識不明で復活したばかりなのにまた重症にする気か!?」
「あらぁ!? そうだったの!? じゃあ愛の抱擁で回復してあげるわ!
友達思いのアナタも一緒にね!」
マッチョメイド達の必殺技が炸裂する!!
「あぁああああああああああああ!!」

「お前らああああ!! 生`!!」
ハゲ上司の絶叫が響き渡る。
マッチョメイド達の長らしき人物が不敵な笑みを浮かべて言った。
「残念だったわね……ハゲ! 今年はアタシ達のマッチョメイド喫茶が優勝よ!」
「く……認めないぞおおおおおおお!!貴様らなんかに負けてたまるか!!」
「フフフ……せいぜい頑張ることね!! バツ班の班長様!」
「バツじゃなくてエックス!」
ちなみに実動部隊は各班に似たような戦闘スタイルの者を集めて編成している。
このM班はマッチョボディから繰り出される力任せの肉弾戦に特化した部隊だ。
そして、ハゲ上司率いるX班は特別優秀な者を集めた部隊、は建前。
実際にはどうしようもない問題児を放り込むための部隊である。
「今年こそは優勝する! 誰かあいつらを圧倒するアイディアを出せ!!」
ハゲ上司が広げたチラシにはこんな事が書いてある。
【○月×日〜×日 ウルトラフォース・フェスティバル開催!!】
それを見て白衣の兄ちゃんが言う。
「ほう、もうそんな時期か」
「そうです! 古くからの慣例により、各班で出し物をします!
そして、最も客寄せに貢献したと社長が判断した
優勝チームには輝かしい出世街道が約束されます!
豪華賞品もあるよ! ……って何でこんな解説してんだ!?」
210不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/06/22(日) 23:18:42 0
「ん…やっぱここに居たか、ってかクサッ!この部屋思いっきり汗臭ェよ!」
鼻を摘みながらヅカヅカと不動は医務室に入る。
「不動…どうだったんだ結果は…」
真剣な眼差しでハゲ上司は不動に尋ねると、不動は腰のポケットから地図が描かれた紙を渡しベットに腰をかける。
「安心しなよ。去年みたいにトイレの隣なんてヘマはしてない。場所だけなら過去最高だといってもいいぐらいだ。」
「確かにAブロック…確かに一番客入りがいい場所だが、何かあるのか」
「隣がM班、んでもって目の前がA班…平たくいや激戦区ってことだ。たこ焼き焼くだけじゃ勝てねぇってこった」
出し物の場所は毎年くじ引きによって公平に決められているのだが、
クジ運が無いのか毎年トイレの隣という最悪のポジションで出し物をするハメになっていた。

「まぁ…そのことはおいおい話すとして…だ。ホレ三橋プレゼントだ」
取り出した二つの封筒を三橋に投げ渡す。
「あぁ安心しろ、報告書と始末書は私が書いておいた。それは…まぁ、保険の金と
 先日、お前の彼女と名乗る女が来てな。渡しておいてくれとさ
 しっかし、お前も悪い男だな?鼻真っ赤にして、目の下にはクマも出来てたな
 プライベートには口は出す主義じゃねぇがよ。もうちょっと考えといたほうがいいんじゃないか?
 あぁ…そういや、会うなりいきなり襲われちまったよ。全く、あぁゆう重い女はあとが大変だからな」
211三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/06/24(火) 00:08:54 O
>>209
「おお、仕事が早いじゃ……何でお前等が持ってくんだよ!!」
部屋に入って来た男達に驚きを隠せない。
「あ〜もう駄目だ。飲む気にならんよ、これじゃ。
 ん…なに?抱擁?なに言ってんの君?ねえ、抱擁の意味分かっ…やめっ…うぎゃああぁぁ!?」
熱い抱擁により三橋は全身を締め付けられる。
しかし肉体的なダメージよりも精神的なダメージの方が大きかったみたいだ。

「……もう嫌だ…こんな人生……。」
>「今年こそは優勝する! 誰かあいつらを圧倒するアイディアを出せ!!」
「……無理無理。俺達なんて所詮は使えない奴等の集まりみたいなもんだし…。」
>>210
完全にマイナス思考に陥っている三橋の元に不動が乗り込んで来た。
「わざわざ悪いっすね…。 俺の彼女は少し心配性でして…お手数かけました。
 どれどれ……こんだけ金があれば暫くは遊べるな…ラッキー…。
 え〜と…ミクちゃんの方は…。なになに…退院したら保険金デートしようね、はあと……。
 保険金デートってなんだよおぉぉぉ!!」
三橋は思いっきり紙を破り捨てると力無くベッドに倒れ込んだ。
「……で…結局フェスティバルは何すんの…?
 俺はなんかもう…どうでも良いや…はははっ。」
212アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/25(水) 23:04:48 0
その頃、それ程離れていないどこかのビルの密室で会議が行われていた。
その中に、あろうことか三橋くんの彼女、ミクの姿があった。
「ウルトラフォースの奴ら……今年ものうのうと祭で大騒ぎよ!
世界の平和を守る組織として自覚が足りないわ!
琢馬は日常的に意識不明の重傷になるし変な女と組まされてるし!」
「ああ、奴らは全くもってけしからん。
早いところM&Aで吸収合併といきたいところだ……」
ウルトラフォースと双璧を成す国家防衛特殊法人“マジカルパワー”。
魔法分野においては世界で右に出る者はいない技術力を持つ。
色々あってウルトラフォースとは上層部同士が犬猿の仲なのは公然の秘密である。
「いい考えがあるわ。祭荒らしをするの。
あの祭は奴らの人気取りの要……荒らしてやれば株価はガタ落ち!
その隙に買収するのよ!!」
特殊法人とかM&Aとか株価とかよく分からない事が書いてあるが深く考えてはいけない。
なぜなら書いてる人もよく分からないからだ。
重要なのは祭荒らしをするという結論だけである。

マッチョメイド達は周囲に膨大な被害を及ぼした挙句に去っていった。
「あれが隣か……強敵だ……」
『強敵!? あれが!?』
「学園祭の花形といえばお化け屋敷だが」
「新ジャンル・邪気眼喫茶なんてどうだ?」
皆が好き勝手な意見を言う中、ハゲ上司が名案を思いついた。
「そこにスーパーコンピューターがあるじゃないか。君はどう思う?」
そうだ、忘れがちだがシャネルはすごい知能を持っているらしい。
あらゆる条件を計算に入れ完璧な答えをはじき出してくれるはずである。
数秒後、演算結果が出た。
『……ヒーローショー』
あまりにありがちそうで逆にどの班もやらないものであった。
213星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/06/26(木) 21:41:34 0
(どこだここは…)
そこは現実か夢か入り混じった世界の中心にいた。すると何処からかコスモレイザーが現れる
『あ〜あ、アレだけ素顔を出す事に注意しなさいと言ったのに…』
素顔?ああ、俺はあの貴族服着た変態にやられてムカついて無理やり身体起こして倒れた。
でもなんでここにいるんだ?まぁ、想像は大体ついてるあの姉ちゃんが助けてくれたのだ。
『まぁ、奴は我々の宿敵でもあるしね僕でも勝てるかどうかの存在に新人の君には重すぎる仕方ないよ』
軽い言い方にはカチンときたがまぁ、仕方なかろう、力を使いこなせなかったんだから
『素顔を見られたのなら仕方ない…おそらく逃げ出したとしても顔が割れているからな』
ごにょごにょと誰かに向かって話しかけて、うなずく。
『コスモゲイザー、君ウルトラフォースに協力しなさい』
「はぁ?なんで?」
『星の戦士連盟の決定だから。ああ、逆らったら君鯉に変えられちゃうよ?』
おそろしい通告だ。おそらくマジだろうから俺は従わざるを得ない。
『分かればよろし。この写真のヒーローは?』
コスモレイザーが某クモ男の写真を見せる
「スパイダーマ…」
『正解!!』
突如竜巻が起こり、それに飲まれると肉体に意識が戻る。回りを見るとどうやら病室らしい。
そしてさきほどのことに疑問が浮かぶ
「なぜ…スパイダーマなんだ?」
問いに答えてくれる人間は誰もいなかった…

214アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/06/28(土) 00:35:55 0
「あー、そうそう、その少年だけど野放しにすると危険だし
味方に引き入れたら便利そうだから監視を兼ねてバイトとして雇えと
上からお達しがあった。もちろんうちの班の配属だ」
ハゲ上司が頭を抱えながら契約書を取り出した。
「何か困る事でもあるのか?」
「教育しなきゃいけない変なのが二人に増えるだろーが!!」
「安心しろ! 我が引き受けよう……で、変なののあと一人はどこにいる?」
「てめーだよ!! ……まあでも高校の後輩なんだって?
とりあえず交渉を頼む。あの街の高校行ってるからには絶対普通じゃないし」
ハゲ上司から契約書を受け取る。
>213
「少年が意識を取り戻したぞ!!」
白衣の兄ちゃんに呼ばれて少年の元に行く。少年は起きるなり謎の言葉を発した。
>「なぜ…スパイダーマなんだ?」
スパイダーマ……なぞめいた言葉である。
そうか、スパイダー/マではなくスパイ/ダーマだ!
「それは……世界のどこかに存在する
無職を一瞬にして職業に就けてくれる奇跡の神殿の名!」
ダ○マ神殿の記述はシュヴァルツバルト家に伝わる黒歴史書のみに
刻まれているはずなのに……この少年、只者ではない!
なんとしてでも味方に引き入れるべきだろう。
「やあ少年、心配したぞ。単刀直入に言おう。これにサインしてくれ」
色紙を差し出した。その端には米粒のような字でこう書いてある。
【契約書 私は実動部隊X班の愉快な仲間達と共に
神魔大帝軍と時々コントを繰り広げつつ戦います】
これぞ色紙という名の特製契約書! 
上層部のなけ無しのアイディアと必死さが滲み出た幻の一品だ。
215三橋琢馬 ◆aKKBxuJ3uM :2008/06/30(月) 22:18:27 O
>>212
「ヒーローショー…だと…?」
こう見えても一応三橋が所属するウルトラフォースは世間一般にヒーローと呼ばれる部類に入る。
「なんつーか…ありそうで無かった発想だな…。
 本物のヒーローがヒーローショーね〜…。」
三橋は考えるように腕を組む。
しかし実際はそんなに考えてはいない。
「…さっきも言ったけど俺は何でも良いや。
 ヒーローショーするってんなら脇役でもやるし、たこ焼き焼くってんなら買い出しに行くし。
 まあ、なるようになれって感じで…。」
そう、彼は自由主義者である。
色々と面倒で忙しい主役ではなく地味で楽な脇役の方が好きなのだ。

>>213>>214
わいわいがやがや騒いで居ると星見が目を覚ました。
そしてアルカは誓約書を星見に差し出す。
「…少年、よ〜く考えてからサインしろよ。
 後から後悔しないようにな。
 うちの部隊は貧乏だからな、給料やっすいぞ〜。」
216不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/07/04(金) 20:13:27 O
「アメコミのヒーローはあんまり子供向けじゃねぇぜ。やるならもっとベタなのがいいかもな」
仏頂面をしながら、不動は星見の顔を見ずに意見する。
「しっかし、上の人は何考えてんだか…私が3日かけて作った報告書には興味無しかぁクソッ」
「まぁそんなに腐るな」
任務から帰還した不動を待ち受けていたのは報告書と始末書の作成だった。
その報告書の内容は、今回の任務の結果それと学校強襲事件の経緯説明、そして、その最中に発見したコスモゲイザーと名乗る危険人物とそれを絵にかいたようなジャーマンスープレックスを決めた貴族の男について書かれているが
その中で、不動はコスモゲイザーについてこう著していた。
[確かに、ライダー以上の戦闘能力はあるが、思慮に欠け、その時の感情で行動する点から
 組織に引き込むべきではなく、常時監視するべきと判断す。]
それなのに結果はこうなってしまった。
ハゲ上司の力不足なのか、それとも、反感を買ったは知らないが、厄介なのがまた増えてしまった。

「入るのは構わねぇが、シゴクつもりだから覚悟しとけよ…あと三橋、ケガどうにかなったのなら、他の奴らに伝えてきな」
217アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/04(金) 23:46:53 0
急な展開に少年は戸惑っているようだ。
だが我には分かる。この少年はサインするに違いないと。
なぜならなんとなく仲間フラグが立っているからだ。
>216
宿命姉さんはこの少年が気に入らないらしい。
その場にいなかったから詳しくは知らないが要するに
「ちょっとダーク路線目指してます☆」的な感じでソリが合わなかったそうだ。
そこで携帯メールに以下の文章を打ち込んで宿命姉さんに見せる。
[この際王道ヒーローショーの主役をやらせて
愛と正義!とかヒーローの様式美とかを徹底的に刷り込んじゃいましょう!]
何!? お前が王道言うな……だと!?
誤解されがちだが我は、暗黒の力が暴走して世界が崩壊するのが好きなわけではない。
闇を打ち砕く光の勇者とかが大好きなのだ。
よって昔から書き溜めたノートも全て王道ばかりである。
もうそのままヒーローショーの台本になってもいいぐらいに。
しかし残念ながらそれは立ち入り禁止区域の家においてあるはずだ。
立ち入り禁止区域に入っていいのは配達に命をかける炎の宅配便の人ぐらいである。

そんな事を考えているとガラッと扉が開いて宅配便の人が現れた。
「ちわーっ! 炎の宅配便でーす! 白衣の兄ちゃんいますかー?」
台車に“危険”と書かれた物々しい箱に入った荷物をのせている。
「何が起こるか分からないので放射能物質用の箱にいれてきました。
取り扱いにはくれぐれも気をつけてください!」
「おお、私ならその手の物には耐性があるから心配無用だ。いつもご苦労様!」
聞く限り、とてつもなく危険な物らしい。
が、白衣の兄ちゃんはいそいそと箱を開けてしまった。
「素晴らしい……! これほどの物を見たのは初めてだ!!」
箱の中身は、大量のノートだった。ただのノートではない。
我が何年もかけて書き綴ったノートだ。古いものから最近のものまで全てそろっている。
「なんて……なんてグッドタイミング! なぜ在り処が分かった?」
「君の父親がそんなものが研究に役立つのなら是非使ってくれと協力してくれた」
ちなみに我の父上はソ○トバンクのCMの犬を黒くしたような犬だったりする。
ハゲ上司がノートの一冊を手にとってめくった。
「うわぁああああああああああ!!」
次の瞬間、ハゲ上司が絶叫しながら床を転げまわる!
それを見た白衣の兄ちゃんが嬉しそうに言った。
「見ろ! あまりの素晴らしさに悶えている!」
「ああ、台本は決まりだな!」

2世(ねえ! ツッコまなくていいの!?)
シャネル『う〜ん……認めたくないんだけどあそこまでアホだと
下手にまともな劇よりも評判になるんじゃないかな〜と思って……』
2世(なるほど! 花見で踊る酔っ払いをみんな喜んで見るのと同じ原理だね!)
218星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/07/05(土) 23:48:13 0

>>214
なに言ってるんだコイツは……あれか電波かと思いつつ鼻くそみたいな字で書かれている契約書を見る
ともっともらしいことを書いているので正直相手から切り出してくれてラッキーだったが、正直サインしたくない。
でもしなかったら鯉に変えられてしまう。そこで悩んだ末に
「俺の名前はなんだっけ……ここは……」
とりあえず記憶喪失の振りをしてみた。
>>215
正直俺がやっているアルバイトよりは高いほうだが……でもどうするか
金目に目が眩んで入るのも……
219アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/08(火) 23:14:10 0
>218
少年の異変をいちはやく察知した白衣の兄ちゃんは顔色を変えた。
「まずいぞ、記憶喪失だ……!」
白衣の兄ちゃんがまともなことを言っている……訳はなかった。
「登場早々主人公フラグを立てるなんてダ・イ・タ・ン!」
「記憶が甦るにつれて物語の根幹が解き明かされていくアレですね!
分かります! ……ってちゃうわ!」
お前、ツッコミもできるのか!? とは心外である。
我はいつも真面目かつ断じて天然系ではなく頭脳明晰のエリートなのだ。
「ああ、ちょっと言ってみたかっただけだ。
ものはついでだ、治るまで入院してもらおう。
調度記憶喪失の新しい治療方法の実験をしたかったところだ」
「また個人的な趣味ですね、分かります」
「うむ、ロープで縛って逃げられなくした後に、ベッドの周りで
M班の皆に破滅の萌え萌えダンスを踊ってもらうという斬新なショック療法だ」
……少年、危うし!
220不動宿命 ◇AisexUBX5Q :2008/07/14(月) 14:53:16 0
この後に予定は特に無いのでこのまま不貞寝しようかと思った矢先
アルカが携帯を見せる。

>[この際王道ヒーローショーの主役をやらせて
  愛と正義!とかヒーローの様式美とかを徹底的に刷り込んじゃいましょう!]
「お前が王道とかいうな病人」
文章を見てから発言まで一秒もかからずにそう返す。
だが、確かにその意見にも一理あって、そういう絵に描いたヒーロー像を模範にしてもらえれば
心強い味方であってくれるだろう。才能はあるのだ。努力しだいでは十分…
それにそういうのがいれば、世間からの見方もかわり、就職希望者もそれなりに増える…ハズ
「まぁ、この調子じゃ配役は推薦になりそうだしな…誰もいなきゃやらせてもいいんじゃねぇかな」

とそう答え、起き上がると、状況はさっきとは打って変わっていた。
のた打ち回るハゲ上司、まるで古の王族の子孫のようだ。
白衣とアルカは…なんかダメだ。脱法薬でもやっていると誤解してしまうぐらいテンションが高い。
「………出来るだけ大衆受けするやつにしとけよ。嫌だぜ、観客席がガラガラの状態で芝居するのはよ」
多分…………今年も無理かもしれねぇ………

「………五秒につき、時給を百円減らす。決断に迷う愚図に払う金はない。
 1050円…1…2…3…4…950円…嘘をつくなら、欲まで隠せよな…850円…」
決断に迷っているコスモに揺さぶりをかける。
記憶喪失に見えるが、目は給料の部分に釘付けだった。
嘘でも、本当でも金に興味がある以上、この揺さぶりは十分だろう
ちなみに一ヶ月の研修期間は違法ぎりぎりの低賃金なのは内緒だ。
221まにゃんげ ◆USIWdhRmqk :2008/07/14(月) 16:03:15 0
,
222まにゃんげ ◆WBRXcNtpf. :2008/07/14(月) 16:04:00 0
,
223星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/07/14(月) 22:40:35 0
>>219
ヤバイ……本格的にやばくなってきたぜ……さてどうする!?まさか某CMのように人生の選択をカードで選ぶ事は当然できない。
主人公フラグ?知るか、俺はとっととこんな場所からオサラバしたいだけだ!!ここで
「嘘です!本当は記憶を失ってませんでした」とは口が裂けても言えない。俺はコスモレイザーに鯉にされるのを覚悟して
言い放ったことなのだから、ここはなにが何でも耐えなければダメだ。しかしこれでわかったこんなイカレタ奴らがいる組織で一緒に戦いたくはない。
だから記憶喪失のフリをしてよかった……と自分に言い訳をして、意地でも貫き通す事を決めた。
モエモエダンス!?上等!!逃げ切ってみせる!!
「えっ……なにするんですか!?」
>>220
ちくしょう……この姉ちゃん俺が嘘ついたフリをしていたことを見抜きやがったか!?
いや……まだまだ己を隠すのだ……そうすれば…しかし迷ってる間に賃金が……
どうする……どうする……この際現物支給にしてもらう……?エロ本?バカか俺はどこのバカがエロ本現物支給だ!!
まったく俺はアホだ…バカだ……そうしている内に…そうだ…
「まっ、まってください…わかりました、わかりましたよう……」
とりあえず、母方の旧姓を苗字にして適当に名の方をでっち上げて書こうとおもったがやっぱりやめた。
母方の旧姓と名をサインとして記した。

224アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/14(月) 23:03:10 0
>223
「君ならそうすると思っていた! 君の初任務は劇の主役になるだろう!」
我の予想通り、少年はついにサインした。
「……?」
苗字を見て、どこかで聞いたような何か不思議な感じを覚える。
「こうしちゃいられない! 醒夜くんにぴったりな話を探すぞ!!」
そうだ、U.F.F.までもう時間がないのだ。
我は膨大なノートの中から台本の選定をはじめ
苗字の事はそれっきり気にすることはないのであった。
225アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/17(木) 23:44:38 0
そして少しばかり時は流れ、ウルトラフォースフェスティバルの日がやってきた!
キュートな悪役の我は白衣の兄ちゃん作のゴスロリファッションに身を包み
敷地に入ってすぐの場所で客を待ち構えていた。
(候補としては戦隊物のゴージャス女悪役コスチュームもあったのだが
主に胸部のサイズが合わないということで即却下された)
開始と同時に入ってくる客を、本日最初の上演に連れて行く作戦である。
当然他の班も同じ事を考えるらしく、「○班××」と書いた看板を持った
怪しい格好の人がたくさん立っている。その中で、一際目立つ存在がいた。
「フフフ、アンタみたいな小娘がアタシの魅力に勝てると思って!?」
野太い声の主は、一度見たら忘れるはずもないM班の班長だ!
「負けるはずはない……我らの班にはすごい新人がいるからな!!」
そしてついに、その時はやってきた。
『大変長らくお待たせいたしました!ウルトラフォースフェスティバル開幕です!』
門が開くと同時に、班の威信をかけた激戦は幕をあけた!
「M班のマッチョメイド喫茶です☆ 
他では味わえない体験が出来る事間違いなし!」
「X班はヒーローショーだっ!! 王道、それでいて斬新な台本で魅せる!
主役はなんと、現役高校生!!」
「カラシソフトクリームなどの刺激的はメニュー多数!」
「イケメンや頭が輝いている人など選り取りみどり!」
対抗意識を燃やしてる間にあれよあれよという間に周囲に人だかりが出来上がっていた。
ただし、特区の一つである『電脳都市アキハバラ』の住民のような
独特の雰囲気が漂っている。
「萌え〜!」
「ゴスロリもいいけど筋骨隆隆で逞しいメイドもハァハァ」
我に対してならともかく、あり得ないことにマッチョメイドに対しても萌えている!
このマッチョメイド、インパクトだけなら右に出る者はいないし
相乗効果を狙ってこのまま一緒に連れて行くのがいいかもしれない。
争奪戦は部屋の前まで行ってからで遅くはない。
「「それではご案内しま〜す」」
そんなこんなで、マッチョメイドと火花を散らしながら、部屋の前まで来た。
後ろには独特の雰囲気を持つ客たちの長蛇の列が出来ていた。
226アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/22(火) 22:21:42 0
【ヤバイよみんな。過疎過ぎて見切りつけた説が流れてるよw
もし8月になっても誰も来なかったらこの話たたんで
本筋に戻して第4話始めるからね!】
227デネヴァル枢機卿 ◆gn5IbaBDMM :2008/07/22(火) 22:37:31 0
名前:デネヴァル・デ・ドノヴァン
年齢:?歳
身長:300cm
体重:300kg
性別:男
種族:雷性魔神
職業:神魔軍枢機卿
魔法・特技:格闘、雷撃・獄炎魔法全般
装備・持物:
・エンデバアーマー
 デネヴァルが装着している、というより宿っている鎧
 かつて巨人族の武将が装着していたもので、そのため非常にデカい
 硬くて強い上に地獄の炎を操る魔力まで備わっている枢機卿イチオシの優れモノ
・最愛の妻エディシアの写真
 真紅色の電気が写った写真
 何を隠そう、デネヴァル枢機卿の最愛の妻エディシアの写真である
 いつもエンデバアーマーの内ポケットに大切に締まってある
容姿・特徴:どう見てもただの青い電気です
人物紹介:具体的に何してるかとか分かんないけど、とにかく神魔軍内でもえら〜い枢機卿
       その正体は存在そのものが電気な「雷性魔神」と呼ばれる強大な力を持つ魔神族の一種である
       エンデバアーマー一式に宿り、さも人型であるかのように振舞う
       目的のためには手段を選ばない冷徹な性格だが、肉が大好きでたまらないらしい
       肉を食べようと鎧に放り込むが、電気のために食べることができないのに何故好きかは謎
       奥さんのエディシアを心の底から愛している愛妻家
228√ ◆2oDQ1hu.hw :2008/07/22(火) 23:43:41 0
皆の平方根参上!!
229名無しになりきれ:2008/07/23(水) 00:13:49 O
>>227
面白いね
230不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/07/23(水) 01:50:36 0
[ステージ脇の楽屋にて]
「しっかし、客寄せをアイツに任せて大丈夫なのか?もっとこう人懐っこい奴というか」
不機嫌そうに窓の外を見ながら、不動は後ろにいるハゲ上司にたずねる。
窓の外は駐車場だったらしく、乗用車が綺麗に並べられている。
客の姿は目には見えないが、遠くからざわめきが聞こえた。
アルカが上手く客を集められたのならば、十分後には舞台に立たねばならない。
「もっと部下を信じてやれんのか?」
怪人アデラントの衣装を着たハゲ上司が聞き返す。
ちなみに、怪人アデラントとは今回のヒーローショーの敵の名で
フサフサでモテモテだった青年がハゲてしまい何もかも失ってしまった時に、
怨恨となんたらかんたらで怪人化してしまったという設定の敵役だ。
配役と設定を見た時、しばらく笑いが止まらなかったのは内緒だ。
「アイツは生まれついてのトラブルメイカーだぜ?普通の客が入るかどうかさえ心配だ」
そういう私は、司会のお姉さん…というベタなポジションではなく
ハゲ上司と同じように悪役のポジションにいる。
「私から見れば、お前もだぞ『未婚女傑オツトネン』」
「次言ったらアンタの頭にいる残存部隊を殲滅するぞ『アデラント』」
もっと詳しく言えば、お色気担当…○ロンジョとかそういう感じの
もちろん衣装は露出が高く、それでいて機能性も高いと言われているビキニアーマー…だそうだ。
ドラクエの女戦士をもっと凶悪的なデザインにしたもんだと思ってくれれば幸いだ。
「セリフが間違っているぞ?『』醒夜君の特訓に付き合いすぎだぞ」
「違うっつーのハゲ!台本は隅から隅まで完璧に覚えた」
そのとき、楽屋のドアが開いた。どうやら、時間らしい
多分、トラブルさえ起こらない限り、客受けはそれなりにいいハズだ。
「ホラ!いくよアデラント!さっさとしなこのノロマ」
「今から演技しなくてもいいんじゃ…」
「うるさい!あんたは私の言うことを聞けばいいんだ(ゾクリ)……よ」
舞台に向かう道中、寒気が走った。

[女子更衣室]
誰もいないはずの女子更衣室から物音が聞こえる。
そこには、探偵物の漫画等でよく使われる黒子が誰かのロッカーを荒らしている真っ最中のようだ。
黒子の動きが一瞬止まった、探していたものが見つかったのか?
けたけたと笑いを浮かばせながら『お宝』を高々と掲げる。
それは下着や金目の物ではなく、ベルト状の何かだった。
231ザ・ゴッド ◆r.iIYO4Wi2 :2008/07/23(水) 17:30:23 0
名前:ザ・ゴッド
年齢:神様なのでそういう概念は無い
身長:180cm
体重:60kg
性別:男
種族:神
職業:天界の主神
魔法・特技:古今東西の全ての魔法
装備・持物:
 神の衣…ありとあらゆる全ての攻撃を無条件に無効化する天界の糸で作られた衣
       同じ神の攻撃でさえ無効化してしまう
       また、着る者の体を常に完全治癒・回復させている
 神の槍…どんな相手も一撃で絶命させてしまう、天界においても禁断とされる槍
       神魔大帝の持つ星砕きの力さえ遥かに凌駕する無限の攻撃力を誇る
容姿・特徴:超ハンサムで振り向かない女は居ない
人物紹介:天界を支配する神の中の神、最強の最高神
       神の衣と神の槍を持つことを有された唯一の存在であり、その力は強大で神魔大帝すら遥かに凌駕する
       しかし、神の衣と槍は武器ではなく本来の力を抑えるためのセイフティーである
       そのため、真の力を発揮すればビッグ・バンが起きて宇宙が破滅する
232ザ・ゴッド ◆r.iIYO4Wi2 :2008/07/23(水) 17:34:06 0
愚かなる者どもよ、よく聞け
我が名はザ・ゴッド
この世の全てを支配する天界の主神である
神魔軍は我が滅ぼして進ぜよう
人間よ、我に続け!
神の軍団よ、神魔軍を叩き潰すのだ!
233アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/23(水) 23:25:42 0
今避難所の調子が悪いのでこっちに書くぞ!

>227
ククク……よく来たな。(日本語訳:ようこそおいでくださいました!)
せいぜい頑張ってくれ。(日本語訳:一緒に楽しもうね!)
その設定色んな意味で痺れるーーッ!
客として来て情報収集って手もあるし乱入して暴れちゃってもいいと思うな!
悩んだら相談してくれ!

思ったんだけど
ハゲ上司の名前……ハーゲン 白衣の兄ちゃんの名前……ハクイ でいいかもww

――――――――――――――――――――――――――――――――

部屋の前まで来た客たちの約半分はマッチョメイド喫茶
そして残りの約半分は我らの部屋の観客席に入っていった。

我はお菓子が一杯に入った籠をひっつかんで舞台袖にたった。
役名は『甘党娘ブラックロリータ』。悪役三人組の底辺だ。
司会者の声が響き渡る。
「大変お待たせいたしました。
X班がお送りする新感覚ヒーローショー“聖絵師醒夜(ペイントセイヤ)”開幕です!」
これは例のノートから発掘した話をキャストに合わせて改変した物で
売れない画家が聖なる絵筆で悪と戦う感動の物語である。
いよいよ舞台の幕が上がる!
234星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/07/23(水) 23:33:40 0
はぁ…なぜこんなことになったのだろうか…
楽屋らしき雑居にて溜息を吐く。しかもコスモレイザーに
『がんばりなさい、これで成功させてうまく取り入ってきなさいさもないと…』
鯉にすると脅されたので仕方なく嫌々やっていた。
「しかもなに…昭和のヒーローが着るようなこの服と某ライダーのイケメンが着るような服のどっちかを選べと?」
二通りのふざけた衣装が置かれていたが、某ライダーのイケメンが着るような衣装を選ぶ。
「この台本もパクリだろ…ゴルゴムの仕業だ!!とかオンドゥルヲウラギッタンデスカーとか…」
で台本はほとんど盗用ときたものだからなおさらやる気を無くすというかこの組織に幻滅した。
「あーなんでこんなところにバイトしなきゃいけねぇんだよ…あっ」
ケータイがメールを着たことをバイブで知らせるので見てみると20数件着ていた。
一通は俺の母親で心配なので確認してきたようだった。もう一通は…
「しょーこさん!?えっ?デートのお誘い!?やったぜ!!」
もう一通はメル友のしょーこさんだった掲示板で知り合ったので顔は見たこと無い…
「えっ…それってここじゃねぇ…」
デート先はここになっていたちくしょう!!がんばるしかなくなっちまったじゃねーか!!
「おっと喜んでらんねぇ…………近所のおねぇさんからだ……うわぁ…あの人送りすぎだよ…」
20通も送ってきた人は近所のマンションに住む病寺病子(やみでらやみこ)という名前からしてヤバイおねぇさんからでした。
普通に綺麗な人でおっぱいも大きくて普通にスタイルがいいのだが無口なためあまり人付き合いがよくない。
まぁ、随分前に困ってるところを助けて仲良くなったのだがそれ以来このような事になっている。
手を出さないのはとりかえしのつかないことになりそうなので友達として接しているが相手は一線を越えたいらしいから非常に困っている。
「とりあえず返事して着替えたら練習するか…いやだけど…」
この時、なんともいえない嫌な予感が頭を過ぎったが気にしないように更衣室に入る。
235アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/28(月) 00:19:53 0
>234
なんと、楽屋には黒い犬が潜んでいた。犬はこう言った。
「やあ、少年! 主役抜擢おめでとう!
私はA班の班長ユートピア・シュヴァルツバルトというものだ! 通称ユートだワン!」
あまりの衝撃に醒夜くんは気絶したとかしなかったとか。
A班は通称チーム・アニマル。機動性を活かした小型〜中型動物で構成された部隊だ。

【>醒夜くん 234は少し過去のシーンでよかったんだよね!?
過去話で敵が出ちゃうとややこしいのでしょーもないネタで拾わせてもらいました。

現在のシーンは明日か明後日進めるよ!】
236アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/28(月) 00:20:48 0
ごめん、最初の行は楽屋じゃなくて更衣室。
237アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/28(月) 22:55:22 0
――隣の部屋のA班にて
壁一枚隔てたA班では、可愛い小動物が駆け回り、客達とじゃれあっていた。
これがA班の出し物“ふれあい動物ランド”。
例年1.2を争う人気コーナーで、今年も例によって行われている。
そんな平和な光景は突然崩れ去った。部屋の中心で大爆発が起こったのだ!
動物の毛はチリチリになり、巻き込まれた客の頭はアフロになる大惨事となった。
A班の班長、ユートピア・シュヴァルツバルトは叫んだ。
「イ○ナズン……!? いや、そんなまさか……。誰だ!?」
返事はない。ただの屍のようだ。
誰だと聞いて“はい私です”と言ってくれれば苦労はしないのであった。

――○時×分 襲撃開始
238星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/07/29(火) 01:07:14 0
>>235
なんじゃこりゃー!!おもわずジーパン刑事の名台詞を吐いて気絶しかけたが意識をなんとか保つ。
犬が…喋ってる……でも不思議じゃねーか星の戦士とかいるし。
開いた口を強引に塞ぐと、自称A班班長を名乗る黒い犬を見やる
「動物までいるなんて…なんなんだこの組織は…」
なんだかんだで着替え終わらせるととりあえず挨拶する。
「俺は星見醒夜、一応バイトだよろしくな」
>>237
突然大きな音がしたので、急いで隣の部屋に急行する。
「おい、どうした!?」
辺りにはアフロになった客やら毛がチリチリになった動物やらが居たが怪我人はいないようだ。
「なにが起きたんだ?まさか…神魔の連中か?」
予想はしてたしねぇこんな好機に襲わない馬鹿が居たら知りたいものだ。
つーか普通予測できるだろうがやっぱこの組織は根本的にダメだなと思いつつ
自分なりに行動を開始した
239アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/07/29(火) 23:01:23 0
舞台の幕が上がった直後、隣の部屋から爆音が響いた。
主役の醒夜君は隣の部屋に直行する。
「逃がすものか!」
それっぽいセリフを言いながら隣の部屋へ続く。
斬新な演出と勘違いした観客は大喜びである。
「キャー! なんなのこの突風!」
途中で向かいのマッチョメイド喫茶から謎の悲鳴が聞こえた。
突風魔法が発動してスカートがめくれたとかそんな感じだろう。

>238
ユートは言った。
「いや、おそらく神魔ではない。
奴らはうちと同じ日に神魔大宴会を開いているはずだ。
となると……あの企業の祭荒らしだろうな」
常識的に考えると相手が遊んでいる間に攻め込めばいいと思うが
そうしないで同じ日に宴会を開くところが悪の様式美というか単なるアホだ。
しかしライバル企業は様式美なんて知ったこっちゃない。
弱肉強食、勝てば官軍、それが資本主義経済である。

A班のふれあい動物ランドにかけこむ。
そこにはいつもは綺麗な毛並みが無残にチリチリになった父上がいた。
「父上! そんな姿になって……!」
どさくさにまぎれて籠の中からお菓子を一つ投げる。
「アルカか。私は無事だ。だがまずいぞ……表ざたになったら評判はガタ落ちだ。
ライバル企業の奴らの思う壺だ!……あむあむ。
お前たちの班はヒーローショーだったよな? そこでだ……」
父上はお菓子を頬張りながらシリアスな顔で話す。
「我らが斬新な劇の振りをしたまま解決するのだな!」
この会話を部屋にいる客に聞かれているのではないかって? 心配御無用。
みんな犬がしゃべり始めた事に驚いて話している内容を気にするどころではない。

NPCデータ
名前: ユートピア・シュヴァルツバルト(通称ユート)
年齢: 中年
身長: 中型犬
体重: 中型犬
性別: オス
種族: 犬
職業: ウルトラフォース実動部隊A班班長
魔法・特技: 様々な芸 変身しての戦闘
装備・持物: 変身首輪
容姿・特徴: ソ○トバンクのCMの犬を黒くしたような犬
人物紹介:名門貴族シュヴァルツバルト家の当主。アルカの父親。
240不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/07/30(水) 13:04:05 0
悪い予感が的中してしまった。
幕が上がった途端、隣の部屋から爆音が聞こえる。
花火の暴発、いや、となりはA班のはずだ。そういった類の物は使えないはずだ。
となると、残りは…って、おいおい主役が居なくなっちゃマズイだろ
「ちょ…まt」
隣の部屋に向かった醒夜とアルカを止めようとした時、ハーゲンに抑えられる。
「落ち着くんだ不動!お前まで居なくなったらまずいだろ」
「じゃあどうするんだ?神魔の奴らじゃないにしろ、このままじゃ怪我人が出るぞ」
「客席を見てみろ。現段階なら演出としてなりたつはずだ」
ハーゲンの言ったとおり、演出と勘違いした客が盛り上がっている。
確かにヒーロー物に爆発物はつき物だが…まぁ、この沸きようなら力業で誤魔化せることが出来そうだ。
「…わかったよ。誤魔化しゃいいんだろ」
小道具の鞭を握り直して、高笑いと共に舞台に上がる。
「ハッハッハッハッハァ!見たかい?あの間抜け共が慌てる姿…実に清清しいじゃないか
 おや?どういうことだい!?なんでこっちにも仕掛けた爆弾が作動してないんだ!」
「ふぇふぇふぇサーセン、リモコンが壊れましただオツトネン様」
「くぅ〜このグズ!肝心なときに下手してんじゃないよ!
 しょうがない…ここに居る人間をすべて人質にするよ!アデラント!ヨワイダー!」
私が鞭を一振りすると、ハーゲンといかにもザコキャラと思われる黒タイツが客席に降り、客を襲う振りをする。
本来なら、ここで醒夜が割ってはいる予定だが今は居ない。
アイコンタクトで警備にあたっている隊員に戦うように指示を出した。
これで後五分程度はもつだろう。
241星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/07/31(木) 21:42:24 0
>>239
「神魔が宴会……?」
神魔の連中はバカだったのか…やっぱり…
「あの企業?なんだそれ」
よくわからんがどっかの企業が質の悪い妨害工作をしてきたようだ
「ふざけやがって…このショーを楽しみにしているしょーこさんの為に俺はなんとしてもやり遂げてやるぜ!!」
なんか憧れの人が来るっていうのはアレだな張り切るものだとつくづく痛感した……後に後悔するが

そして頃合いを見て俺は登場するタイミングを見計らいステージに再び現れる
「俺、参上!!」
某赤いイマジンのセリフをまんまパクッたクソ台本のままに精一杯の感情を込める
「喰らえ!!絵具水性拳!!」
黒タイツどもに拳を振りかざし、安っぽいサウンドエフェクトが流れ何人かまとめて倒れる
(どうですか!しょーこさん!!)
客席を目で目印の白いワンピースを探している最中に俺は背筋が凍った
「病子ねぇちゃん……?」
たいへんだ…不味い事になった…
242アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/01(金) 00:00:20 0
>241
醒夜くんは場を混乱させないために舞台に戻っていった。
「どうせしょうもない愉快犯だろうし早いところ捕まえるか」
しかし、父上は前足で器用に小冊子『新魔大帝に対抗する団体リスト』を
開きながら衝撃的なことを言った。
「いや、そんなに簡単にはいかないぞ。
魔法を使う手口からして……マジカルパワーの差し金だろう」
「あれは由緒正しき大企業だぞ!?」
「だから余計危険だ。ここだけの話し、うちを買収しようと企んでいるらしい」
その時放送がかかった。
♪ピーンポーンパーンポーン♪
『あばばばばばば!! みみみ皆さん落ち着いてください! 
げげげ現在調査中です。原因が分かり次第追って報告しまふ!』
放送の内容から察するに、色んな場所で同じような事が起こったようだ。
時限爆弾ならぬ時限魔法をセットして複数の場所で同時に混乱を引き起こすという手法だ。
直後にもう一度放送がかかった。
♪ピーンポーンパーンポーン♪
『驚かせて申し訳ありませんでした! これは全てX班の劇の演出なのです!』
『うわ!? 何言ってるんですか! ていうか医者は医務室にカエレ!』
『うっさいわ!』『アッー!!』 
『X班の面々が繰り広げる白熱のバトル! 誰も予想できないかつてない展開!
続きが気になる方も気にならない方も最上階へGO!』
明らかにハクイ兄ちゃんの声だった。
今からたくさんの観客がこの階に押し寄せるかもしれない。
「そんなにすごい展開できないよ!! どどどどどうしよう父上!」

――ウルトラフォース上空にて――
フードを目深に被った魔女っ子ファッションの人影が
上空に浮かんで携帯電話で話している。
「はあ!? まだ大きな混乱はないですって!?」
『申し訳ありません、専務。
指示通りにしたのですが……ウルトラフォースの奴らもなかなかのものでして』
魔女っ子ファッションの人影は、不敵な笑みを浮かべた。
フードの下の顔は、紛れもなく三橋くんの彼女、ミク。
「……私自ら出るしかないようね」
『専務、お待ちください! それはいけません!』
一方的に電話を切り、魔法の杖を振りかざし、魔力を練り上げはじめる。
「かー○ーはーめー」
杖を振り下ろし、真空の衝撃波を下方のコンクリート面に向けて解き放つ。
「派あああああああッ!!」
分厚いコンクリートが砕け散る! 最上階の天井に大穴が開いたことは確実だろう。
243名無しになりきれ:2008/08/01(金) 10:54:14 0
死ねメカ子
244アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/06(水) 22:12:31 0
放送が流れた直後、観客席に大量の客達がなだれ込み始めた。
あっという間に人込みの中でもみくちゃになる病寺病子。
「もう、何なのよ! ……でも大したことないわね!
醒夜くんを悪徳労働条件でこき使う企業が潰れると思えば。
そして後日私のお陰だったと知った醒夜くんは……
キャーーーー! 病子困っちゃうーーーーーー!」
妄想が止まらない。が、妄想を打ち破る大音響とともに舞台の天井に大穴が開いた。
「ウボァー! 専務ったらそうやって乗り込むの!?」

「うむ、とりあえず自分の部屋に戻れ」
父上がそういった時、ものすごい轟音が鳴り響く。
急いでX班に戻る。
「何があった!?」
見ると、天井に大穴が開いていた。
245名無しになりきれ:2008/08/08(金) 17:17:31 0
くたばれねず公!目からビームにょ!!(原因)
246痛井:2008/08/08(金) 20:51:21 0
つ【バリウム】
247不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/08/09(土) 02:14:43 0
警備している隊員は当然だが、演技の指導はまったくしていない。
つまり、客の目の前でやっているリアリティーのあるアクションシーンは、当たり前だがリアルだ。
まぁほとんどの隊員にはそれなりに武道の経験があるわけだから、そこんところは上手く寸止めや、受身などをしているはずだ。
しかし、このままではそろそろ飽きてくるころだろう。
「…まだ、こねぇのか、あのバカは」
ムチを弄びながら、ステージ上でボソリと呟いた。
客席を見るとまだ沸いているが、一割程度であるが飽きた素振りをみせているものもいる
次の手に思考を巡らせようとしたとき

>「俺、参上!!」
やっときやがったか。まったく肝が冷えたぜ
「また現れたな!ペイント醒夜!今日こそは貴様に敗北の味を教えてやるよぉ!ヨワイダー!やっちまいな!!!」
ムチを振るい、黒タイツに指示を出し、醒夜を囲ませる。
台本通りならば、ここで
>「喰らえ!!絵具水性拳!!」
「くっぅ!!!やはりヨワイダーでは話にならないよ!!!アデラント何ボサっとしているんだぃ!
 ペイント醒夜を血祭りにあげるんだよ!」
「ヴァァァァコォォドヘアーにしてやるでげず」
2人ともステージの上にあがり、1:2の状態で対面する。
ここからクライマックスだ。いかに客を魅せるかどうかって時に奴は客席を呆けながら見ている。
「余所見してるんじゃあぁないよぉぉ!」
ステージのセットを踏み台にし、シャイニングウィザードをかます。
だが、直撃はさせず、ほんの少しかする程度に外した。
まさにそのときであった。
248不動宿命 ◆AisexUBX5Q :2008/08/09(土) 02:15:53 0
突如、天井が爆破し、天井に大穴が開く
土煙が部屋に充満する中、何者が侵入するのが見える。
粉塵が光に反射し、見る者によっては天使や救世主の類に見えてもおかしくはない。
が、少なからず1名、その侵入者に対し、殺意を向ける者がいた。
「……ッ!」
歩を進めようとした不動をハーゲンが止め、舞台袖に引っ込める。
「放せ!このハゲ頭野郎!」
完全に逆上している不動に、ハーゲンが頬を叩く
「落ち着け!ここで取り乱したら全部台無しだぞ……幸い、ケガ人は出ていない。むしろ、まだ演出の一部として誤魔化せる」
丁度、そのときアルカが帰ってきたらしくハーゲンが指示を出す
「その様子だとシュヴァルツバルト班長は無事だったようだな?乱入者だ
 とりあえず、アルカ君と私でこの場を繋ぐ…お前はベルトとってこい!ここからはアドリブになる」
手を払い、不動は更衣室に向かう。その際
「わぁ〜ったよ!アルカ…後は頼んだ」
その言葉を残し、不動は部屋を出た。

更衣室に戻ると、あの侵入者の仕業なのか、更衣室は見事に荒らされていた。
「まさか…嘘だろ」
荒らされた更衣室を進むなか、断続的にある可能性が脳裏によぎる。
ありえるはずがない、あってはならない、あるわけが無い。
何度もそう自分に言い聞かせ、自分のロッカーの前に行く
あたりを見回しても、下着や衣服を払いのけてもベルトは見当たらなかった。
額に脂汗浮かぶ、しかし、こうしている間にも、あの侵入者が暴れていると思っているといてもたってもいられない。
「………やるしかねぇのか」
苦虫を噛んだような顔をしながら不動は地下特殊車両専用駐車場…X.マシン・オブ・フォーチューンだけならベルト無しでもいける
249アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/12(火) 22:59:36 0
「アタシを敵に回したのが運のつき! ウルトラフォースはもうお仕舞いよ!」
魔女っ子ファッションの侵入者が客席に向かって叫ぶ。
「病子! そんな所に隠れてないでいくよ!」
「はわわわわ!! ……こうなったら仕方が無いですぅ!」
客席から若い女がステージの上に飛び乗り、どこからともなく謎の小瓶を取り出して飲む。
次の瞬間、目つきが変わり両手の爪が鋭く延びる。謎の小瓶はヤクだったようだ。
「ウフフフフ、あんたら全員八つ裂きにしてあげるわあ!」
なんだか分からないが二人に増えてしまった敵に、ハーゲン班長が叫ぶ。
「性懲りも無く現れやがったなあヤンデレラーズ!」
「は? ヤンデレラーズ?」
「とぼけたって無駄でがんす! 魔女っ子のほうはヤンデレラ・ミク!
ドーピングの方はヤンデレラ・ミコ!」
「分けわかんないこと言うんじゃねーハゲ!」
突然の無茶振りに激昂する侵入者たち。班長危うし!
「これでも食らえ!」
とっさに籠の中に入っていたウ○ダーインゼリーを開けて二人の顔に発射する。
「キャー! スライム!?」
「うぎゃあああああああああ!!」
本当に美味しく食らったらどうしようかと思ったが
幸い、顔にゼリーが張り付いた二人は勝手に勘違いして混乱してくれた。
未だに呆然としている醒夜くんに向かって言う。
「ペイント醒夜……ここは手を組むよ!
醒夜を殺すのはアタシなんだからこんな奴らに殺させない!」
一応主人公に禁断の恋心を抱いてしまった敵風の演出だ。
250名無しになりきれ:2008/08/19(火) 17:29:48 0
ぐりぐり
251バロウズ:2008/08/19(火) 20:51:56 0
名前:バロウズ
年齢:14
身長:約160cm
体重:50kg
性別:男
種族:改造人間
職業:神魔軍第18独立部隊隊長
魔法・特技:
いたずら魔法
基本銃器の扱い
装備・持ち物:
拳銃
神魔軍の標準支給品の一つ。性能は至って普通だが、弾丸はチョーク粉末凝固弾。
当たると存外痛い上に粉が飛び散って超小規模煙幕にもなる素敵仕様な非殺傷弾丸。
容姿・特徴:
黒Tシャツに緑色のズボン
平凡な顔立ちにショートカットの茶髪
人物紹介:
子供好きなとある女幹部に拾われた孤児の一人。
その幹部の役に立つために改造手術を受け、元孤児で結成された第18独立部隊を指揮する。
しかし、何の因果か全員がいたずら魔法に適正を持ち、戦場を引っかき回すことしかできない。

全員元孤児の割にはお気楽で、部隊には笑いが絶えない。
252バロウズ:2008/08/19(火) 21:22:31 0
部下A「隊長〜、ウルトラフォースの人達なんか面白そうなことやってるよ?」
部下B「俺らも遊びたいよ〜」
部下C「…あのステージの上の女性、ほとんどみんなスタイル良いってどういうことよ? やっぱ女は外見ってわけ?」

離れたビルから双眼鏡を使って会場をのぞき込む私服姿の4人組の少年少女。その内の一人は双眼鏡を覗きながら悩んでいた。

「さて、どうしようかな?」

どうやら神魔軍に敵対する組織同士で内輪もめをしている模様。ウルトラフォースを倒せば部隊の名は売れるかもしれないが、そうしたらもう一つの組織も相手にする事になる。この場合ーー

「うし、ここは漁夫の利を狙おうか」

部下A「なんでさぁ?」
部下C「撃滅希望っ!」
部下B「まぁまぁ、二人とも落ち着いてよ〜」

不満を口にする部下AとC。特に来年で15になるのに成長の兆しがなくてペッタンコなCの怒りはかなりの物。
それを一生懸命宥めるB。

「僕らの戦力は低い。武器は拳銃とサブマシンガンだけ。使える魔法はいたずら魔法のみ。だったら、両陣営が疲れるまで待った方が得策でしょ?」

正論で部下を説き伏せ、武装をチェックする。
253 ◆ybKiQfUtx2 :2008/08/19(火) 22:24:58 0
その頃A班では、ユートがただならぬ気配を察知していた。
A班主任(ネコ)「どうしました班長!?」
ユート「ただならぬ気配が……いや、神魔は宴会中のはずだ……
そんなまさか……はっ!」

なんと部屋の隅にネズミがいた!
ユート「主任! 早くとってとって!!」
一時騒然となるA班であった。

>251
いらっしゃいませ〜☆ こんな牛歩&過疎スレにようこそおいで下さいました!
名前の後ろに#(任意の文字列)とすると
◆yQMR3Gdnzo ←例えばこんな感じの物 ができるから気が向いたらやってみてちょ。
もうちょい待って醒夜くんが来なかったら強引に進めます。

あと一応こんな所に避難所があったりする。でも時々調子が悪くて使えなかったりするw
ttp://yy32.kakiko.com/test/read.cgi/trpg/1150197201/l50
254アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/19(火) 22:26:06 0
↑ごめん、トリップうち間違い。
255バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/08/20(水) 19:39:26 0
またもとあるビルの屋上。4人は思い思いの行動をしている。
部下Aはサブマシンガンと弾倉のチェック。突撃要員だから、これは大事である。
部下Bは狙撃用双眼鏡で風向きとかをついでに見つつ、引き続き会場の監視。中々カオスな展開になっているせいか、くすくす笑っている。
部下Cは…手持ち無沙汰で暇そうである。そもそも、彼女の本来の獲物はこの後の補給係が持ってくる予定になっているのだから。
部下A「でもさ、今ごろはみんな大宴会真っ最中だよね。時間的にはそろそろ7次会も始まる頃だし」
部下C「しょうがないでしょ。むしろ、向こうが油断しているんだからチャンスじゃないの」
部下B「そうだよ〜。それに、功績を立てればイデア様もきっと喜んでくれるよ〜」
「そういうこと。さあ、もうすぐ補給係が来る頃だ。来たらちゃんと用意して、今日も頑張るよ?」
部下三人「「「エイエイオ(ー)(〜)!」」」

部下が全員で無邪気に右手を空に突き上げる。
そのとき、丁度屋上の扉を開いて補給係の少女がやってきた。巨大なリュックを背負っているが、彼女もこう見えて改造人間だ。これくらいは軽い物である。

D「みなさん監視ご苦労様。頼まれた物持ってきたよー」
A「ナイスだ我が妹よっ!」
C「早く私のグレネードランチャー頂戴! あいつらに胡椒煙幕とハバネロボムを食らわせてやるわよ!」
D「あ、でもイデア様から伝言。がんばるのは良いけど、突っ走りすぎないようにね? って」
B「じゃあ我慢しなきゃね〜」

これから戦うというのに、毎度毎度こんなにも呑気でいいのかと思った事がある。
だれも死なせたくない。
この気持ちは自分が隊長だからじゃなくて、この中の誰かが欠けただけでイデア様が哀しむからだ。
でも、自分たちは悩むよりも呑気にいつも通りに。これが一番だと気付けたから。
ハムサンドイッチを頬張りながらガスマスクの点検を始める。


NPC情報
名前: イデア エレンシア
年齢:  20代前半
身長:  183
体重:  61
性別:  女
種族:  魔族
職業: 神魔軍幹部
魔法・特技:
斧槍術
装備・持物:
巨大ハルバード(斧槍)
容姿・特徴:
ポニーテールの赤毛に翡翠色の瞳。スタイル抜群。
古い言い方をするならボン、キュッ、ボンである。
人物紹介:
神魔軍の中では良識派かつ武人気質の珍しい人(魔?)物。
バロウズ達を拾った本人で、本当に悪人かどうか良くわからない人。
幹部だけあって、その斧槍の腕はかなりの物。三国◯双とか戦国BAS◯RAにも出れそうである。

>253
いえいえ、世界観見た瞬間ビビッと来ました。
比較的暇人なのである程度の出現頻度はあるので、これからもよろしくお願いします。
256アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/21(木) 23:41:37 0
おおーっと、醒夜くんはこのカオスな状況についてこれないようだ!
かくなる上は……
「アデラントさま、最終兵器を取ってくるから
その間ペイント醒夜を守るのだ! 【フライト】!」
魔法の補助を使って飛び上がり、天井に開いた穴から屋上に出る。
屋上の片隅には適当に雨水がたまる防火水槽が設置されている。
それを使えば大技を使うことが可能だ。
我は水面の上に立ち、呪文詠唱を始める。

2世(なんかこっちを観察してる人たちがいるな〜。
まあこれだけ騒いでたら観察もするか)

――ステージ――
「一匹逃げた!」
「待てゴルァ!」
逃げ出した恋敵(妄想)を逃がすはずも無く
ハーゲンを踏み台にして屋上に上ろうとするヤンデレ二人。
「ぎゃああああ! 痛い痛い!」
そこで脇役の一人が気の利いた行動をとった。
「アデラント様! はしごを持ってきました!」
「うむ、助かった……ってバカーーーーー!!」
ご丁寧に掛けられたはしごで屋上に登っていくヤンデレ達。
仕方なくハーゲンも後を追う。

観客A「なんだなんだ?」
観客B「舞台が上に移るんじゃないか?」
さらに掛けられたままのはしごを観客たちがぞろぞろと上っていく。
257アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/08/24(日) 23:54:16 0
「げ! なぜにすぐ上ってくる!?」
呪文の詠唱を断ち切ろうと向かってくるヤンデレラーズ。
ハーゲン班長もヤンデレ達のパワーの前に押され気味だ。
が、意外な人達が彼らの前に立ちはだかった。アキバ系の観客たちだ!
雰囲気に飲まれてもうすっかりなりきっている様子。
「させるか! ブラックロリータたんには指一本触れさせない!」
「寄ってくるな! 暑苦しい!!」
アキバ系達、GJ! その間に呪文を完成させる。
「汝はたゆといし、水面に映る月光……」
これは、普通の人間では到達できない上位魔法のうちの一つ。
自然の要素を意思を持つ存在として具現化する、精霊獣(エレメント・フォース)形成術!
強力なだけでなく、観客の目を引くビジュアル効果も抜群だ!
水面に左手をつき、練り上げた魔力を注ぎ込む。
「出でよ……激流の魔獣、クラーケン!」
変化は一瞬。水が意思を持ったように蠢き、形を成していく。
沸き起こる観客たちの歓声。
我は現われた精霊獣の上に立ってヤンデレ達を見下ろした。
「見ろ!! これが“塔”の実力だ……ああああああああ!!」
激しい揺れに不覚にも転げ落ちてしまった。
「こら! ご主人様を落とすんじゃない!」
「制御できないんかい!」
すかさずツッコミを入れるハーゲン班長。
散々馬鹿にされるかと思いきや、ヤンデレ二人はこっちには目もくれず盛り上がっている。
「クラーケンだけにクラゲ!」
「そしてクラーケンだけにコラーゲンたっぷり!」
「と、いうことは食べればお肌ツルツルに!」
そう、水の精霊獣クラーケンは、クラゲの姿をしていてコラーゲンたっぷりという
三重のダジャレを搭載している。
「「いっただきまーす!!」」
ヤンデレラーズは巨大なクラーケンに果敢に飛び掛った! 次の瞬間。
「「きょえええええええええ!!」」
案の定、一瞬にして締め上げられた。
最初はざまあみろという感じで見ていたが、数十秒後。
さすがにそろそろ解放しないとヤバイんじゃないかという空気が漂い始めた。
相手が単なるライバル団体の人間である以上死んだらシャレにならない。
「待ってろ! 今助ける! ……すまないが離してやってくれないか?」
そう言った瞬間、ハーゲン班長ともども一緒に締め上げられた!
気に障ってしまったようだ。
どうでもいいがクラゲの足に拘束という思わぬサービスシーンに観客たちは大興奮である。
ヤンデレ×2「ちょっと! なんなのあのアキバ系達は!!」
我「さて、この静止した状況をどう打開するかが最大の問題だな……」
ハーゲン「うう、なんでこんな目に……」
258バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/08/31(日) 22:40:21 0
B「あれ、チャンスなの…かなぁ〜?」
A「チャンスなんじゃない?」
C「よっし今やるわよすぐやるわよさぁやるわよ!」
「んじゃあ行ってみようか?」

なんだか不思議な状態な会場を見て、多分そろそろ突入チャンスだと考える。燃えてるAとC、相変わらずのほほんとしているBを横目に拳銃にマガジンをセットして、ガスマスクを装着する。Dは戦闘要員じゃないからお留守番である。

「Aは僕と一緒に突入。CはBと一緒に定期的にハバネロボム(目が痛くなる上に匂いが強烈)と胡椒煙幕(くしゃみを誘発)を会場に撃ち込んで。弾が切れたらCも突入。Bは適当にいたずら魔法で援護。Dは危ないからお留守番ね。あと、ガスマスクを忘れないように」
全部下「イエッサー!」
「作戦…開始!」

まずは胡椒煙幕とハバネロボムの発射。それに合わせてAとバロウズがビルとビルの上を飛びながら会場に向かう。
259アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/01(月) 23:00:14 0
それは突如として起こった。立ち込める煙幕に鳴り響く爆音。
なんて気の利いた超展開……などと言っている場合ではない。
大量の胡椒とハバネロ臭が辺り一帯を蹂躙する!
ただ一つ、嬉しい事に
水の精霊獣クラーケンは塩をかけられたナメクジよろしく縮んで元の水に戻った。
「これはただの胡椒ではない!……味塩胡椒だ! ハックション」
「どーでもいーよ! そんな事よりあれをみろ! げふんげふん」
ガーゲン班長の指差す先には、ビルの上を飛びながらこっちに向かってくる人物が……!
どう考えても普通の人間ではない。
「あばばばば! 神魔は宴会中だよな? そうだよな!?」
班長をガクガクゆすっていると屋上に開いた穴から父上が登ってきた。
物品が入ったかごを背中に載せている。
「大変大変大変だー!
レーダーに映った不振人物を念の為解析したら神魔の改造人間だったそうだワン!」
かごの中から水鉄砲と、メダカをくわえたウサギのマスコット(変身アイテム)を
こっちに投げながら父上が言った。投げられた物品を受け取る。
「そんなバカな!」
その時、近づいてくる人影を見て、我はある事に気付いた。彼らはおそらく未成年だ!
「そうか、我々は重大な事を忘れていた……お酒は20歳になってから!」
「神魔軍め……謀ったな! いくぞ、アルカ! 変身だ!!」
変身首輪が眩い光を放ち、父上は三つの頭を持つ巨大な黒い狼へと姿を変える!
「我が名は地獄の番犬ケルベロス!」
一方、我は一瞬にしてブレザー姿と化す!
「我が名はブレザー&ウォーターガン!」
父上の背に飛び乗ってポーズを決める。
「「二人合わせて物の怪王女!」」(ジャキーン!)
が、ポーズを決めている間もなく。
「げほげほ、ゴメン、やっぱ無理かも!」
動物は匂いに敏感だった。
その時、強風が吹き始め、胡椒やハバネロが相手のほうに向かっていく。
振り向くと、ヤンデレのミクが杖を構えて風魔法を使っていた。
「べっ、べつにアンタ達のためじゃないんだからね!
アイツらは任せたわよ、早く片付けなさい!」
ヤンデレはツンデレと化していた!
260バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/02(火) 22:55:02 0
ワレ キシュウニ セイコウセリ!
僕の気分は正にそれだった。ああ、あまり役に立てなかった僕らだけど、やっと上手くいく…!
「ウルトラフォースとその他よくわかんない人々よ、僕らは神魔軍第18独立戦闘部隊だ! イデア様のため、もののついでに神魔軍のため、その首貰い受ける!」
A「貰い受け………ックシュイ!」
そう。折角だからたまにはポーズとかつけてかっこよく決めてみたかったんだ。なのに…
A「うえ〜〜ん。たいちょー、これ(ガスマスク)穴空いてたー」
「えー?! いつもいつも、ちゃんと装備の点検しなきゃ駄目だって言ってるでしょー?!」
ハバネロ臭と胡椒のせいでグチャグチャなAの顔をポケットから取り出したタオルを改造人間パワーで無駄に素早く拭きとる。顔が綺麗になったら予備のガスマスクを付けてあげて…保護者みたいだな、僕。
さぁ、やっと戦闘体制だとサブマシンガンと拳銃を構えた矢先ーー

ゴゴゴゴゴというヤバそうな擬音と共に、無駄にでかい金ダライが落ちてきた。
どれくらいかって?ちょうどこの会場くらいの大きさ。あはは〜、このままじゃあ…
僕&A「つぶされるーー!!!」
遠くでCの「失敗♪」と聞こえたような気がした。
261アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/03(水) 23:40:16 0
>「ウルトラフォースとその他よくわかんない人々よ僕らは神魔軍第18独立戦闘部隊だ! イデア様のため、もののついでに神魔軍のため、その首貰い受ける!」
「なんて物騒な! 貴様らのようなガキはハクイ兄ちゃんの医務室で再教育だ!」
戦闘不能になったら強制的にハクイ兄ちゃんの医務室に運ばれると相場が決まっている。
そうなったら最期、治療と称して正義の味方として再改造。
運が悪いと変なオプションまでついてしまうだろう。
「父上! いくぞ!」
しかし我の尻の下に敷かれている父上はなぜか呆然と呟いていた。
「イデア様……と言ったか!?」
「ん? 知り合いか?」
父上の中央の首が押し殺した声が答える。
「神魔軍の幹部……孤児を拾っては改造して手下に仕立て上げる魔女だ!」
「なんだって!? じゃああの子達は……」
その間、二人は目の前でほのぼのとした光景を繰り広げている。
きっとこっちが本当の姿、改造によって物騒になってしまったのだ!
どちらからともなく戦闘態勢に入ろうとした矢先……ゴゴゴゴという音が聞こえる。
「上を見るワン!」
父上の右の首が叫ぶ。上からは、金属の平面が迫ってきていた。
>「つぶされるーー!!!」
敵ながらまさしくその通り。うわーもうだめだー! と思ったが次の瞬間!
「ここは私に任せて逃げろ!」
いつの間にかいた戦闘不能者運搬係の裸美青年が巨大な金ダライを支えていた。
「あ……うん」
普通なら思いっきり死亡フラグだがこいつは殺しても死なないだろう。
屋内とつながっている穴に急ぐ一同。
「みんな、こっちだ! そこの敵の少年二人も遠慮せずに入ってきなさい!
せっかく来たんだからお茶とお菓子ぐらいならご馳走してあげるよ!」
穴の中からハクイ兄ちゃんが満面の笑みを浮かべて手招きしている。
純真な少年を騙して医務室逝きにする気満々だ!
262バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/05(金) 14:30:06 0
>「神魔軍の幹部……孤児を拾っては改造して手下に仕立て上げる魔女だ!」
「こらそこ!イデア様をそんな風に言うな!」
A「改造手術を受けたのは僕らの意志だ!」
恩人を魔女呼ばわりされて黙っていられるわけがない。小一時間程反論したいが、今はタライから逃げるのが先。潰されたくないし。
急いで穴までダッシュし、Aを先に中に放り込む。死亡フラグ全開な裸美青年の兄ちゃんに敬礼を一つしてから、己も穴の中に入る。入る直前に視界に入った白衣な兄ちゃんなんて怖くない。うん、きっと怖くない。


[ビルの上]
C「あっら〜、やりすぎたみたい、テヘッ♪」
D「お兄ちゃんが潰されたー?!」
B「あ、ギリギリで退避を確認。死亡者は…居ないみたいだね〜」
C「チッ」
Cの舌打ちなんて聞こえない。
それよりも大事なのはこれからどうするか…
B「D〜、念のためイデア様に連絡を〜。救助部隊の派遣を考えてもらわなきゃ〜」
D「了解っ」
もしかしたらウルトラフォースにあのまま捕まった可能性もある。そうしたら優しいイデア様のことだ。心配しすぎて暴れかねない。
B「全く…手のかかるリーダーと保護者だよな、ホント」
その横顔は黒かったトカ。
263アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/06(土) 00:03:14 0
「ふんっ!!」
死亡フラグもなんのその、巨大なタライを気合一発で投げ飛ばす江頭2:50。
タライは空の彼方へと消えた。
「ついに独立18部隊が動きだしたか。歯車は回り始めた。
共に人を愛しながら決して相容れることの無い魔獣の男と魔族の女……
望まざるして人を超えた娘と望んで人を超えた少年……」
と、上半身裸で言ってみても全く絵にならなかった。
「なーんちゃって! 言ってみただけ☆」
しかもテキトーだった。

さて、我らX班の劇場は、少しの間にマッチョメイド達に占拠されていた。
劇を見るために集まってきた客達を捕まえて接待している。
「お帰りなさいませ、ご主人様方♪」
M班の班長が何食わぬ顔で我らを出迎える。
「ちょっと待て! なんでお前らがいるんだ!?」
「使ってないみたいだから借りようと思って。
ステージから降りてくださる? 萌え萌えダンスの発表中なの」
後ろを振り向くと、マッチョメイド達が破滅の萌え萌えダンスを披露していた!

>262
M班班長の目に見知らぬ少年二人がとまる
「何この子!? 何で出て行った人数から増えてるの!?」
「こう見えて一応敵で神魔の……」
ハクイ兄ちゃんが最後までいうまでもなく
マッチョメイド達はすさまじい連係プレイをみせた。
絶妙のフォーメーションで素早く二人を取り囲む!
「さあ、行きましょうね。怖がらなくて大丈夫よ〜」
少年たちの運命やいかに!?
264バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/06(土) 19:20:21 0
とりあえず、外でなんか言ってる裸の兄ちゃんは無視することに決めた。
タライから助けてくれたけれど言ってること滅茶苦茶だし、僕普通の改造前は普通の人間だったし。
で、中に入ってみたは良いんだけど
「ひいぁ?!」
まず目に入ったのはメイド服という破壊兵器に身を包んだ漢達。まさに冥土。
さっきまでここでヒーローショウをしていたはずだが…
>「使ってないみたいだから借りようと思って。
  ステージから降りてくださる? 萌え萌えダンスの発表中なの」
成る程、と納得する。しかし、仲間割れをしている内はよっぽどのことが無ければ神魔は負けないだろう。
だって圧倒的ではないか、我が軍は!
A「たいちょー、それ負けフラグ」
「あれ? そうだっけ?」
ところで、冥土の人たちのあの踊りはなんだろうか?
見ているとHPとMPが削られていくから一生懸命視界に入れないようにしているんだけど…
はっ、まさかウルトラフォースの新戦略兵器?!
不味い、あんなものを使われでもしたら、確実に大ダメージを被る。
絶対にここから逃げて、この戦略兵器の存在を伝えねばっ!
と、色々と勘違いした思考をバロウズが繰り広げている間…

A「たいちょー助けてー!!」
マッチョメイド達に連れてかれていた。
ちなみに、バロウズはちゃっかり逃げていた。
265アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/06(土) 22:21:39 0
マッチョメイドに軽々と抱えられて連れ去られていく少年を見ながら尋ねた。
「一体どこに連れて行くんだ?」
「多分VIPルームだろうな……」
「VIPルーム!? 実在したのか!?」
VIPルーム、それは社内でまことしやかな都市伝説になっている
普段は決して使われない開かずの部屋である。
生け捕りにした敵を放り込むと理想的なウルトラフォース隊員になって
出てくると専らのウワサだ!

マッチョメイドが廊下の突き当たりで「ブーン」のポーズをとると隠し扉が現れる。
ゴゴゴゴ……と重厚な音を立てながら恐怖の部屋の扉が開く!
次の瞬間部下Aが見たものは……
そこは豪華なシャンデリアが煌く文字通りのVIPルームだった。
ずらりと並んだ召使風の人達が恭しく礼をする。
「ようこそおいで下さいました!」
この人達もウルトラフォースの隊員で
VIPルーム専属隊という普段はえらく暇な人達である。

「あれがVIPルーム!? そのまんまではないか!」
「甘いな……北風と太陽だ!」
ハーゲン班長がVIPルームの解説を始めた。

軟禁されながら豪華な接待を受ける→ウルトラフォースも悪くないかと思い始める
→豪華な生活に慣れて帰りたくなくなる→時間をかけてじっくり洗脳をする→ウマー

人間の心理の隙を見事に突いた帰らずの間、それがVIPクオリティ!
266バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/07(日) 19:32:39 0
A「え? え? 何此処?」
「どうぞ、お飲み物です」
A「あ、どうも」
やけにフワフワした椅子に座らされて戸惑う部下Aを余所に、状況は刻一刻と進んでいく。
このまま部下Aはウルトラフォースに寝返ってしまうのか?!
A「甘いっ! 僕がイデア様をそう簡単に裏切るものか」
「チョコレートです」
A「わーい」
存外、簡単に落ちるかもしれなかった。

[ビルの上]
部下B達は、やってきた応援部隊の乗ったVTOL(垂直離着陸機)輸送機と合流していた。
C「い、イデア様っ?!」
B「宴会は良かったんですか〜?」
「そんなのよりあの子達です…あそこですか?」
D「はい。現在は施設内部に居ます。恐らく、UF(ウルトラフォースの略)の手で拘束されているかと」
B「別の勢力も確認されています〜。ご注意ください」
「そうか…わかった。α、βは陽動。UFと第三勢力をおびき出せ。θは私と来い」
各チーム「Yes mum!」

神魔軍幹部イデア・エレンシア、出陣。








その頃、バロウズは…
「あ、あれ? この通信機壊れてる? 僕も人のこと言えないじゃん!」
「僕ー、待ちなさーい!」
泣きながらマッチョメイドに追いかけられていた。
267アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/08(月) 23:26:20 0
♪ピーンポーンパーンポーン♪
『本日は忙しい中ご来訪下さいまして誠にありがとうございました。
終了の時間が近づいてまいりました。足元にお気をつけてお帰りください』

放送を聞いて、父上が安堵の声を漏らす。
「なんとか無事に終わったか……」
「いやいやいや! 全然無事じゃないし!!」
ハーゲン班長がすかさずツッコミをいれる。
が、岐路につきつつある客がこんな会話をしながら歩いていった。
「今年は面白かったね!」「うん、すっごく臨場感があったね!」
ハーゲン「………うっそーん!!」

「ちょっと! 喜んでいる場合じゃないわよ!」
ツンデレのミクちゃんが携帯電話を閉じながら言った。
「今マジカルパワーの探知部から連絡があったんだけど……
神魔の奴らが何部隊かこっちに向かっているらしいわ!」
「な、なんだってー!?」
一同に衝撃が駆け巡る。
我「隊員を捕らえたから助けに来たのか!?」
ハーゲン「でも今までそんなパターンは無かったぞ!」
父上「本社に攻め込んでくるなんて非常識だ……」

そりゃそうだ、相手の本拠地に攻め込むなんてことはせずに
週に一回ぐらい警備が手薄な所で単身暴れてみるのが悪の常識だ!
普通悪の軍勢は味方がやられても助けに来る事もないし複数部隊で一度に攻めてこない。
そんな事は日曜日の朝の一連のテレビ番組を見れば分かる。
現に第1話と第2話の敵役の神魔小帝はピンチになったら
チンケな怪人を一人呼び出すだけだったではないか!

その時、一応実動部隊の筆頭であるA班班長の父上の携帯が鳴った。
「はい、社長ですか? ええ、聞きました。どうしましょう。
捕らえた敵に貸し包みでも持たせて解放して軍勢には帰ってもらいましょうか……
え!? 神魔の戦力を一気に削ぐチャンス!? 全社を挙げて迎え撃つ……!?」
電話を切った父上は迷いを振り切るように毅然とした声で言った。
「……全部隊戦闘準備!」
我は父上の肩をゆすりながら叫ぶ。
「そんなのダメだ! まだ遅くない、この子達返そうよ!!
悪と正義の戦いは日曜日の朝のテレビのようにちゃんと様式美にのっとってやらないと
流れなくていい血が流れるっていつも言ってたじゃないか!」
父上は哀しそうな瞳で名台詞を言った。
「アルカ、悲しいけどこれは戦争なんだ……」

ミク「この親子、真面目なの? それともふざけてるの?」
病子「さあ……」

――屋上――
「暗黙の協定は破られた……」
ちゃっかりナレーターポジションにご満悦の江頭2:50は
ガリオレ=スクラップ2世(監視カメラ怪人)に向かって看板を出した。

【第三話『犬とメイドとヤンデレラ』完! 第四話開始!】

「ご苦労、もう行っていいぞ」
解放された2世は飼い主のもとへ向かう。
「私はもう少し黒子に徹するとしよう。物語の表舞台に出るのはもう少し先だ……」
そう言って江頭2:50はどこへとも無く姿を消した。
268アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/12(金) 00:09:33 0
管制室から新たな情報が届いた。
「ニ部隊こっちに向かっているそうワン! 出撃する部隊は……」
「アタシ達が行くわ!」
メイド服のままで出撃体勢全開のM班。
「そのままで!?」
「この服気に入っちゃった。今日からチーム・マッチョメイドに改名よ!」
件の二部隊はきっと恐ろしい体験をするだろう……。敵ながらご愁傷様である。
そしてM班班長は出掛けに爆弾発言を残していった。
「その子をよろしく♪」
「な、なんだってー!?」
マッチョメイドが置いていった少年をさりげなくVIPルームに誘導する。
「さっきは父上が失礼な事を言ってすまなかった、昔フラれたとか色々あったのだろう。
犬の言う事だと思って許してやってくれ。
向こうの豪華な部屋でご馳走しようじゃないか。君の部下は先に行っている」

一方父上は、普通なら怒るところだが管制室と交信していてそれどころではなかった。
「もう1班位出撃させたほうがいいな……全班至急集まるように放送をかけてくれ。
…何!? 残業手当が2〜3班分ぐらいまでしか出ないから無理!? なんてことだ!」
269星見醒夜 ◆HitTC6PrGs :2008/09/13(土) 18:23:48 0
パソコンが壊れて書き込めませんでしたすんません

なんか忘れ去られてる…?まぁいい…
とりあえず首ちょんぱされるのがいやだったので
とりあえず隠れることにした…
まぁ、俺がいなくてもなんとかなるだろうきっと…
さぁーてどうやって時間つぶすかな…
270アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/14(日) 00:31:00 0
【おかえり〜。バロウズ君がもうちょい来なかったら強引に進めます】

ハクイ「そーいやアイツはどこいった!?」
ハクイ兄ちゃんは醒夜くんを探しはじめた。
271バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/14(日) 21:09:55 0
【どうも遅れました。PCの調子がどうも悪くて】

α、β混合部隊隊長(以下混合部隊長)「突入を開始する! うろたんだー並の卑怯さでも構わん! 勝てばいいのだ、行けぇ!!」
隊員’s「「「「yes sir!!」」」」
入り口に到達した隊員達は、早速嫌がらせ攻撃を開始する事にした。
隊員a「芸術は爆発だ!」
隊員b「違う! スプレーでの落書きだ! ニューヨーク地下鉄の素晴らしさがそれを証明している!」
隊員c「ガムばらまけよ、ガム」
隊員d「いや、卑怯でも良いって言ったけどさ。普通にやるなとは言ってないと思うんだけどなぁ」
結構楽しんでいるらしかった。
混合部隊長「全員ストップだ! 何かが来るぞ!!」
両目とも1.5と、地味に眼が良かった混合部隊長はこちらに砂埃を上げて迫ってくる「何か」を捉える。よ〜〜く眼を凝らして見てみれば…
混合部隊長「マッチョだ! メイド服着たマッチョが迫ってくるぞ! 戦闘準備!」
隊員c「りょうか…あれ? 銃が壊れてる?」
UF隊員「UFブレイクこおっぎょ〜!」
なんと、隊員達の銃をUFB班…破壊工作(ブレイク)担当班が破壊していたのだ。しかも木っ端みじんに。
隊員a「ぎゃー! 俺のM4カービンがあぁ!!」
マッチョメイド’s「突撃よー♪」
「「「「「GYAAAAAAAAAAAAAA!!!!」」」」」
α、β混合陽動部隊、壊滅寸前。

イデア「…今、悲鳴が聞こえたが?」
θ隊員a「いえ、気のせいでしょう。自分は聞こえませんでした」
イデア「そうか。まあいい、あの2人をさっさと探さねばな」
θ隊員b「はっ」

「表がうるさいな、何があったんだろ?」
そのころ、バロウズやイデアは各々の行動を取っていた。
272アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/16(火) 00:35:21 0
>「表がうるさいな、何があったんだろ?」
少年はなかなかVIPルームに行ってくれなかった。
そんな時、相変わらず携帯電話を持ったままの父上が叫ぶ。
「大変だ! 垂直離着陸機に乗って強そうな奴らが来たらしいぞ!」
再び通話に戻る父上。
いっそ携帯電話のCMに出ればいいんじゃないかと思う。
「ええ!? ボンキュッボンの魔族だってーーーー!?」
父上は椅子の下に丸まって隠れてしまった。
「ガクガクブルブル……」
「シュヴァルツバルト班長―! しっかりしてください!
……仕方がない、私が指揮を執る!」
ハーゲン班長が回りを見渡して、やけくそになって叫んだ。
「……戦えるひと全員出撃!!」
メンバーはミクちゃんとその部下、我、そして……
「少年! ついに神魔軍との実戦だ!」
ハクイ兄ちゃんが醒夜くんを引っ張り出してきた。
「さあ行くぞ!」
そしてなぜかハクイ兄ちゃん自身が戦う気満々で率先して屋上に出て行った。

ちなみにX班のその他大勢の隊員もいるにはいるのだが
どうしょうもない隊員を放り込む班だけあってほとんどの人は
ザコ戦闘員並みのようだ。

・ド新人
・バイト
・医者
・ライバル企業の人×2
・その他大勢のザコ戦闘員

ここに奇跡のチーム結成!
273バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/16(火) 14:22:32 0
>「大変だ! 垂直離着陸機に乗って強そうな奴らが来たらしいぞ!」
「垂直離着陸機? まさか…イデア様?」
>「ええ!? ボンキュッボンの魔族だってーーーー!?」
「な、なんだってー!? そうか、多分BかC辺りが連絡してくれたのか。なら、このまんま捕まってる訳にはいかないよね」
マッチョメイドにおとなしくVIPルームに連れて行かれるフリをして、まずはAに近づく。
「おいA、イデア様が救援に来たぞ。さっさと正気に戻れ!」
A「え〜? だってここ居心地良いですよ〜?」
「モンゴリアンチョップ!!」
A「うぼあ!」
延髄に強力なチョップを叩き込み、Aを気絶させる。いかな改造人間でも、延髄は改造されていないのだ。
しかも同じ改造人間の筋力で、である。気絶は確実だろうが、かなり痛かったに違いない。跡で謝っとこう。
「で、強行突破ーー!!」
バロウズはAを担いで走り始める。そう、窓に!
職員「え?」
「大! 脱! 出!」
窓を蹴破って脱出を図るが…
職員「防弾シャッターぽちっとな♪」
「べふっ! キュウ」
なんと、VIPルーム防衛用の防弾シャッターが降りてきてしまい、それに頭をぶつけて気絶する。
職員「さーて、あとでハクイさんに引き渡すとしますか」
手馴れた様子でバロウズとAを縛っていくVIPルーム職員達。暇だったのでこういうスキルを習得していたのだ。恐るべし、VIPルーム職員's。

イデア「さて、ここか?」
θ隊員A「そのようです」
θ隊員B「突入しますか?」
イデア「ああ、逝くぞ!」
θ隊員C「イデア様、字違いますよ?!」
イデア「む…」
イデア&θ隊員3名、裏口に到着。
274名無しになりきれ:2008/09/16(火) 22:58:01 O
テロ・・・・テロ・・
275アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/17(水) 13:48:58 0
>272
「屋上違う、裏口裏口!」
屋上に登ろうとしたハクイ兄ちゃんを引っ張り戻して裏口へ向かう。

裏口から突入しようとするイデア達の前に可愛い小動物達が立ちはだかる!
A班副班長「ここは我々A班が死守するニャ!」

θ隊員A は マタタビ を 取り出した!
A班副班長 は じゃれついた!
「ニャンニャン!」
A班隊員達「副班長〜〜〜〜〜〜!!」
θ隊員B「さて、行きましょうイデア様」

裏口前にてA班撃沈
276アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/21(日) 23:46:05 0
――廊下――
我らのなんとも統一感の無い混成チームと
ボンキュッボンのお姉さんが率いる部隊が激突する。
ハクイ「フハハハハハ! ここは通さん! どうでもいいけどアルカの父さん戦闘不能!」
ハクイ兄ちゃんの先制攻撃! ブ○ザドが放たれた!
θ隊員A「ぎゃあああああああ!!」
凍りついたAを尻目にBが言う。
隊員B「イデア様、お下がりください。あなたの手を煩わせるまでもありません!」
このボンキュッボンのお姉さんが父上の宿敵、イデアだそうだ。
彼女が凛とした声で命じる。
「待て!お前たち!」
隊員達「何でしょうか?」
イデアさんは我のほうを見て微笑んだ。そして、凄まじい爆弾発言を炸裂させた。
イデア「大きくなったな……アルカ」
一瞬の沈黙のあと。
その場にいる全員「「「ウボァーーーーーーーーーーーー!?」」」
θ隊員「イデア様……サバを読んでいたのですか!?」
イデア「そんなことないぞ。“20代前半”は人間換算だ」
突っ込みどころそこ!?
イデア「だがっ! ウルトラフォースにいる限りお前は敵!
情けをかけることは許されない!」
イデアさんは巨大なハルバードを振りかざす!
我「貴様……どうして我の名前を知っている!?」
イデア「答える必要はない……せめて我が手で葬ってやろう!」
壮大な謎を残しつつ何事もなかったかのように戦闘開始!
277バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/09/24(水) 20:36:11 0
バロウズ「はっ」
縛られてから幾ばく。ようやく目を覚まし、辺りを見回すがVIPルームの中だ。
職員「あ、もう一人も目を覚ましたわよ」
職員「あらほんと。逃げられないとは思うけど、念のためもう一縛り、いっとく?」
そこで一気に気絶するまでの記憶がバロウズの頭に蘇る。こんなことをしている場合ではない。早く脱出せねば。
バロウズ「てやーっ! って何この縄?! 硬っ!」
職員「あ、それ普通の縄に見えて中にM・K・K合金(無駄に・かなり・硬い)の針金を仕込んであるから、そうそう簡単にはちぎれないわよ?」
バロウズ「な、なんだってーー?!(あれ、さっきも言ったような?)」
さぁ、バロウズと縛られた状態で餌付けされているAは脱出できるのか?!
 
 
イデア「さて、次に会ったときは稽古でも付けてやりたかったのだが…」
そこで一度言葉を切り、深呼吸してもう一度口を開く。
イデア「生憎と此処は戦場だ…推して参る」
色が付きそうな程の濃密な闘気をその身に纏い、ハルバードを構え直す。まるで少年マンガである。
θ隊員`s「すげぇ…」「これが幹部の実力か」「おい、ボケてないで、俺らもやるぞ」
θ隊員達も銃を構え直す。
278アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/26(金) 23:32:45 0
>277
イデアさんは我の何なのだ!? そして父上との関係は!?
ありがちな昼ドラな過去があったのか、はたまたもっと想像を絶することか!?
脳内に渦巻く疑問を振り切り、変身してポーズを決める。
「仕方がない……戦うのが定めならば! ブレザー&ウォーターガン見参!」
一気に距離をつめて切りかかってきたイデアさんを跳躍してかわす。
そして……空中射撃!
「秘儀……【水の戯れ】!」
これに当たるとつい一緒に水遊びをしたくなるという恐ろしい技だ。

θ隊員`s「俺達もがんばるぞ!」
「あ、普通の高校生みたいなのがいるー」
「よし! まずは一番弱そうなお前からだ!」
隊員たちが醒夜君に一斉に銃を向ける!

―― 一方
変身を解いて中型犬の姿になったユートは、こっそりとVIPルームに忍び込んでいた。
(VIP職員にバレないようにあの子達を解放しなければ……)
“ウルトラフォース”が神魔軍に弱腰に出るなんて言語道断。
徹底抗戦の姿勢を見せることがポイントである。
だけど個人的には逃がしてあげたいのだ。
それも、帰ってから“ウルトラフォースの結構偉い人に逃がしてもらった”
などと言われたら大変なので、ウッカリの事故を装わなければいけないのが難しいところ。
物陰からVIP職員の隙をうかがう。
(べっべつに貴様(←イデア)のためじゃないんだからな!)
279アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/09/30(火) 01:13:18 O
【参加希望してもいいですか?】

名前:アンリマユー
年齢:覚えていない
身長:160
体重:48
性別:女
種族:神魔
職業:神魔大帝の娘
魔法・特技:便利でお得な神魔法
装備・持物:冥土服(メイド服)
容姿・特徴:肌の色は浅黒く、エルフ耳でぼんきゅっぼーん
人物紹介:自称、戦いが嫌いな神魔大帝の娘
愛するお父様と☆の原住民を仲直りさせるため、彼女は今日も戦い続けるのだ!
280アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/09/30(火) 01:14:09 O
「もう戦うのはやめてくださいッ!」
いきなり空中に光と共に少女が現れ、叫ぶやいなやアルカを蹴り飛ばし、自分は一回転して無事着地した。
非道といえば非道な登場だが、無理に解釈すれば不幸な事故だったといえなくもない。
少女・・・アンリマユーは何事もなかったかのようにスカートの裾のほこりを払い、一同に微笑んだ。

「始めましてウルトラフォースのみなさん。そして神魔軍のみなさん。
私はお父様・・・神魔大帝の娘、アンリマユーと申します。
実は私、☆の原住民の皆様と、お父様に仲直りしていただきたいんです。
いろいろ事情はおありでしょうが、私の顔に免じて、ここで仲良くなってはいただけませんか?
近くにあるお父様の別荘で、ささやかですが宴会の用意がしてあります。
よろしければ、そこで食事をしながら、お互いの誤解を解ければと思うのですが・・・」
281アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/09/30(火) 23:00:04 0
【>279 熱烈歓迎。ようこそ我らのスレへ!】

>280
「ホゲェー!!」
突然現れた少女に蹴り飛ばされ、床をズザーッとスライディングする。
あまりの予想外の出来事にみんな呆然と少女に注目している。

なんと、神魔大帝の娘を名乗る少女は、神魔大帝の別荘に我々を
招待すると言い出した!
輪になって作戦会議を始める混成部隊。
ミク「罠よねえ、常識的に考えて……」
ハクイ「罠だとしても行く価値はあるぞ。神魔大帝が来るのなら……」

そんな中、先頭不能だったはずのA班班長が現れた!
ユート「みんな、せっかくの招待だ、お受けしようワン!」
「父上!?」
父上はイデアさんに向かっていった。
「どうやら貴方の部下には逃げられてしまったようだ……。
残念だが勝負はまたの機会にしよう、そうしよう!」
282バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/01(水) 00:10:30 0
「とりあえず、結果だけ。簡潔に纏めると、僕とAは脱走に成功。今こうやって脱出するためにメタルギ○ソリッドみたいなことをやってるわけです。どうやって逃げ出したかはダイジェストを作らなきゃいけないくらい長いので内緒です」
A「たいちょー、誰に喋ってんの?」
「内緒」
中空に向かって何かを喋る隊長の姿に大丈夫かこの人? 的な感情を抱きながら質問する部下A。教えてくれなかったけど。
UF隊員「いたぞー!」
UF隊員「HQ! こちらパトロール。敵を発見した」
「あわわわわ。逃げるが勝ち!」
逃走劇再会。


イデア「…アンリマユー様? 何故此処に?」
突如現れた乱入者を見れば、上司たる神魔大帝の娘、アンリマユーの姿が。
「危険です、アンリマユー様。貴方が非戦派だと言うことは承知しておりますが、いくらなんでも急すぎます」
急に別荘への招待を申し出たアンリマユーに驚きの表情を隠せない。第一、後で大帝に怒られないのだろうか?
久しぶりに顔を見たユートは懐かしいが、いまはそれどころではない。

【初めまして>279さん。どうぞよろしく】
283アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/01(水) 01:35:18 O
「それは大丈夫です。」
危険ですと言うイデアに、アンリマユーはあっさり答えた。
なお、アンリマユーはイデアやバロウズ達の顔を覚えていない事は、ここに明記しておかねばなるまい。
神魔大帝軍は数が多い上、彼女は箱入り娘なので仕方のない事なのだが。
「私は仮にも神魔大帝たるお父様の娘、ウルトラフォースなど恐れる必要もありません。
・・・実はあなた達が☆の侵略を始めてまもなく、お父様が私を呼んでこう言われました。
☆の原住民達を皆殺しにせよ、そのためにお前も出陣するように。と。
私はすぐお父様の真意に気がつきました。
お父様は長引く戦いに心を痛め、☆の原住民のみなさんと手を取って仲良く暮らしたいのです。
お父様はツンデレ好きですから、きっと恥ずかしくてそう素直に言えなかったのでしょう。

人間目を見れば嘘を言っているかどうかを見分けやすい。
アンリマユーの目は本気だった。

「ではウルトラフォースの皆様も賛成してくださったことですし、早速別荘に向かうことにしましょう。
みなさん目を閉じて、1・2・3で開けてください。1・2・3!」
アンリマユーの言葉通り目を閉じていれば、目を開けたとき、自分が広間にいる事に気がつくだろう。
目を開けていてもやっぱり同じ場所に居るので問題はない。
彼女も伊達に神魔大帝の娘をしているわけではなく、その魔力は強大なのだ。
広間には山海の珍味が所狭しと並べられ、すでに宴会の準備ができている。
つまりキクラゲや越前クラゲやピスタチオやウツボの皮などが並んでいたのだ。
珍味は珍味でもあまり嬉しくない珍味である。
ただ幸いな事に飲み物だけは各種用意されているので、そこは安心してほしい。

「それでは、神魔大帝軍とウルトラフォースの友好を祝して乾杯!」
乾杯の音頭を取るアンリマユーの手には、すでにビールと焼き鳥とチーカマが握られていた。
なお、先ほども触れたように彼女の魔力は強大である。
バロウズやAやUF隊員、さらにはその場にいなかった人達も、広い別荘のどこかに引き寄せているかもしれない。
284アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/02(木) 16:29:24 0
>283
「いやいや! それツンデレじゃないから!」
といってみるものの、アンリマユーちゃんはもちろん聞く耳を持たない。
演技力抜群の罠か天然か。どっちにしても恐ろしい事には変わりは無い。
>「ではウルトラフォースの皆様も賛成してくださったことですし、早速別荘に向かうことにしましょう。
みなさん目を閉じて、1・2・3で開けてください。1・2・3!」
「え! 今すぐ行くの!?」
そう言った時には、すでに時は遅し。周りは広間になっていた。
他の人も一緒に来ていて各々の方法で驚いている。
さすがにこれだけの人数を一瞬で長距離運ぶなんてありえない!
となると集団催眠!? 死霊皇帝の娘だけあって相当な幻術使いか!?
我々の戸惑いをよそに事態はどんどん展開する。
>「それでは、神魔大帝軍とウルトラフォースの友好を祝して乾杯!」
……目の前には美味しそうな『大人のコーラ』が!
(↑絶妙な商品名のお陰で中学生の間で大流行中)
どうせ催眠術なら何しても平気だよね!
「かんぱ〜い!」
ついのせられてしまった。
285バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/03(金) 21:51:51 0
「そ、そうか。大帝閣下はツンデレだったのか?!」
こちらはアンリマユーの言葉をすっかり信じ込んだイデアさん。疑ってもいない。
「…凄い」
言われたとおり一度目を閉じ、開けば既にどこかの広場。
この人数をこんなに簡単に転移させることができるアンリマユーの魔力には正直驚かされる。
「はて…あの子たちは何処だ?」

「…ウーン…め、冥土服最終奥義、おそるべし…ウーン」
「ちょっ、隊長大丈夫なの?」
「あ〜、こりゃよほどのショックを受けましたね〜。しばらくは動けないでしょう〜」
ちなみに、バロウズは広間の隅で気絶していた。
286アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/04(土) 01:25:30 O
>>284-285
適当にあれを食べたりこれを飲んだりしていると、アンリマユーがイデアとアルカディアの所にやってきた。
相変わらず右手にはビールが握られているが、左手には紙切れを持っている。
「それでは、この辺りでお待ちかねの平和契約を結びましょうか。」
そう言って机の上にアンリマユーが置いた紙には、次のように書かれていた。
もし われわれに きょうりょく するなら せかいの はんぶんを おまえに やろう
下の部分には「はい」と「いいえ」のチェックポイントが用意されている。
他の答えは認めないとの意思表示である。

「ウルトラフォースの代表者と神魔軍の代表者。
双方がサインすれば、この契約書が事実である事が、よくわかるでしょう。
記念すべき50番目の平和契約書にサインできることを、誇りに思ってください。」
アンリマユーは、えっへんと胸を張って、イデアとアルカディアにサインを促した。
余談だが、彼女の契約書にサインした団体のほとんどは、事情を知らない神魔大帝軍に後で征服されている。
彼女はだますつもりは無いし、神魔大帝軍もそんな話は聞いていないのでわからない。
実に恐ろしい天然のトラップである。

一方そのころ、宴会場の隅ではドアが開き、巨大なケーキが中に運び込まれていた。
運び込んでいるシェフは白衣を着ていたが、実はこの男、シェフではなく医者であった。
医者は医者でも、神魔大帝軍に仕える、毒薬を専門に扱う医者である。
そしてアンリマユーに使えながらも、この男は和平ではなく、ウルトラフォース壊滅を望んでいた。
(ククク・・・ウルトラフォースの連中、アンリマユー様を信じ込んでいるようだな・・・
このオレサマが、バクショウタケをケーキに仕込んだとも知らず、呑気なやつらよ・・・)
そんな事を考えながら、医者、毒多亜Kはケーキを参加者に配り始めた。
ちなみにバクショウタケとは、食べると一年間笑い続けると言われる、恐るべきキノコである。
なお、毒多亜Kは任務を遂行するためなら、どんな犠牲も気にしない。
ウルトラフォースに不信感を持たせないために、神魔軍にもケーキを食べさせようとするだろう。
切り分けられたケーキが、バロウズ達第18独立部隊にも回されてくる・・・
287アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/05(日) 00:24:11 0
>286
「もう戦わなくていいのか……。夢のような話だ。早速サインしようワン」
突然父上がしゃしゃり出てきた。
やおら前足を我が飲んでいたコーラに前足をつける。
「父上―――!!」
ぽんっ
「なんだ? 私は一応実働部隊の長だぞ?
大体ド新人のお前がサインしても仕方ないだろう」
契約書に「はい」のところにサインの変わりに前足スタンプを押した。

一方、ハクイは懐かしい顔を発見した。ケーキを運び込んでいる毒多亜Kである。
「お前……シェフに転向したのか!? “白い巨塔”薬学科トップだったのに!」
魔法学校の名(迷)門が“象牙の塔”なら、医科学校のそれに当たるのが
“白い巨塔”だったりする。
そしてケーキに手をかざし謎のハンドパワーで分析する。
「なるほど……お前の考えている事は分かったぞ」
なんと、毒入りを見抜いた。だがしかし。
「みんなを笑顔にして世の中から争いを無くそうとするなんて……
私はなんて素晴らしい友を持ったのだろう!
でも私は美系キャラが崩れるといけないので残念だが遠慮しておこう」
288バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/05(日) 22:07:30 0
「…わかりました。私もサインしましょう」
ペンを持ち、「はい」のところに丸をつける。
やはり、戦わずにすむのならそれに越したことは無いのだから。
「(これで、少なくともウルトラフォースとは戦わずに済むのか)」

そして、こちらは第18部隊。
いまだにうなされたままのバロウズは心配だが、全員の興味はとある物に注がれていた。
C「『大人のビール』…飲んでみたいわね」
B「確かに気にはなりますねぇ〜」
そう。戦場にいると忘れそうになるが、彼らとて14、5の少年少女。そういうものに興味が出てくる年頃なのだ。
D「ケーキと一緒に貰ってきたよ〜」
C「D?! あんたほんとにナイス過ぎるわ」
運んできたのは、無論毒多亜Kのバクショウタケ入り特製ケーキである。
ちなみに、改造人間だからって毒が見抜けるなんて便利な機能は無い。
289名無しになりきれ:2008/10/07(火) 00:20:42 O
>>287-288
「ありがとうハクイ!オレの事を本当に分かってくれる心の友は、お前だけだ!」
まさか“白い巨塔”時代の知り合いがいるとは思っていなかったので、焦っていた毒多亜Kは安堵した。
(こいつウルトラフォースに就職していたのか!だがすっかり平和ボケしているようだな!
やはり真の天才の作戦は、凡人には見分けられぬものよ!ぬはははは!!)
そう考えた毒多亜Kは、どしどしバクショウタケケーキを配り始めた。

さて、アンリマユーの方に話を戻そう。
「まあ、ワンちゃんが実働部隊の長でしたの?それは失礼しましたわ。」
先頭に立ってイデアと戦っていた、アルカディアが責任者だと思っていたらしい。
アンリマユーはお詫びのつもりか、ユートピアの頭をぐりぐりとなで始めた。
しばらくユートピアをぐりぐりした後、2人の印入り平和契約書を高々と頭上に掲げる。
さらにそれだけでは足りないと思ったか、ファンファーレと共にその場でくるくる回って見せた。
「ウルトラフォース隊長と、神魔将軍のサイン入り平和契約書を手に入れましたわ!
平和を愛するお父様もきっとお喜びになるでしょう!」
言い終わると、ぴたりと止まって近くの椅子に着席する。
「それでは、この良き日を記念して宴を続けてくださいな。
飲み物も食べ物も沢山用意させていますから。」
そう言ったアンリマユーは、回ってきたバクショウタケ入りケーキを、優雅に口に運ぶ。
「美味しい!これは絶品ですわ!」
一口食べて笑顔になったアンリマユーは、笑顔のままでバタリと倒れた。
ケーキに入っていたバクショウタケが体質に合わなかったらしい。
命に別状は無いし笑い出しもしないが、完全に気を失っている。

これをチャンスと見たのが毒多亜Kである。
アンリマユーへの言い訳を言う必要が無くなった上に、ウルトラフォースに罪を被せる材料ができたからだ。
「アンリマユー様!?しっかり!しっかりしてください!・・・だめだ。完全に気を失っている・・・
おのれウルトラフォースめ!ハクイを使ってケーキに毒を入れ、アンリマユー様を殺そうとしたな!」
言っていることはそれっぽいが、毒多亜Kは大根役者であった。
小学生が演技した方がまだ真実味があったに違いない。
「アンリマユー様!この毒多亜K改め、怪人スーパードクターKが恨みを晴らしますぞ!」
抑えきれない喜びを顔に出したまま、毒多亜Kは白衣を脱いで真の姿を現した。
その姿は二足歩行する巨大キノコだった。
ご存じの方はD◯C◯M◯茸を思い出して頂きたい。

「雑魚はオレにまかせて、イデア将軍はウルトラフォースの隊長を倒せ!」
スーパードクターKはそう言って胞子を撒き散らした。
胞子を吸い込んだ力弱き者は、頭にキノコ型アンテナが生え、スーパードクターKに操られてしまうだろう。
290アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/07(火) 23:54:42 O
失礼>>289名前抜けてました
291アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/08(水) 20:22:56 0
>「アンリマユー様!?しっかり!しっかりしてください!・・・だめだ。完全に気を失っている・・・
おのれウルトラフォースめ!ハクイを使ってケーキに毒を入れ、アンリマユー様を殺そうとしたな!」
全力で反論するハクイ。
「なんて事を言うんだ!? 私の薬学の成績を知っているだろう!!」
なにしろこの人、白い巨塔の中でも一際異色の法術学科。
西洋医学のほうはポ○ションを点滴で注入したりするレベルである。

>「アンリマユー様!この毒多亜K改め
怪人スーパードクターKが恨みを晴らしますぞ!」
毒多亜KはD○C○M○ダケに変身した!
>「雑魚はオレにまかせて、イデア将軍はウルトラフォースの隊長を倒せ!」
胞子を撒き散らすスーパードクターK。ハクイ兄ちゃんが叫ぶ。
「先生の教えを忘れたのか!? 医術は……みんなを幸せにするためにあるんだ!
そんな事をしたら味方まで胞子にやられるぞ!!」
見れば、X班のザコ隊員たちの頭に次々とキノコが生えている!
「ハクイ兄ちゃん、みんなの解毒を頼む!」
我はそう言って水鉄砲を抜き放つ。
キノコの正体は……カビの集合体! カビキラーショットで対抗だ!

一方ユートは……イデアには敵わないらしく、ひたすら叫んでいる。
「誤解だーーーーー! 誤解だーーーーー!」
292アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/11(土) 00:19:08 O
>「先生の教えを忘れたのか!? 医術は……みんなを幸せにするためにあるんだ!
そんな事をしたら味方まで胞子にやられるぞ!!」
「みんながオレの下僕になれば敵も味方も戦わずに済んで、ハッピーハッピーだ!
それそれい、医学の平和を受けよ凡人ども!ぬははははははははは!!」
それにしてもこのD○C○M○ダケのりのりである。

>「ハクイ兄ちゃん、みんなの解毒を頼む!」
アルカの水鉄砲攻撃は、見事D○C○M○ダケにヒットした。
「んん〜?なんだその攻撃は?痛くも痒くもないぞ?」
余裕のD○C○M○ダケだったが、カビキラーショットを受けた部分は、デロデロと溶け始めている。
単に痛覚などいらないだろうと消していたので、痛みを感じていないだけである。
そのため気づいた時に、「オ、オレの体が溶けーッ!?」と叫ぶことになるのだ。
「ふざけた真似を!このままでは終わらんぞ!」
怒るD○C○M○ダケは、近くにいるX班のザコ隊員の頭から、茸を抜いて食べ始めた。
茸に栄養を吸われていた隊員は倒れるが、D○C○M○ダケのHPが回復する。
メガザル【注:私はどうなってもいい】の魔法である。
「D○C○M○ダケ最大奥義!ラストアルマゲドン!!」
元気になったD○C○M○ダケは、天井付近まで飛び上がってから奥義を繰り出した。
空中から猛スピードで突撃し、対象に大ダメージを与える奥義である。
カビキラーショットを撃ったアルカにD○C○M○ダケの頭が迫る!


「君たち!ケーキを食べていないか?!頭にキノコは生えてこないか?!
体に異常があったらすぐに言ってくれ!」
一方ハクイ兄ちゃんは、バロウズたち18部隊に解毒を申し出ていた。
そして、アンリマユーは幸せそうな笑顔でまだ気絶していた。
293バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/11(土) 16:18:41 0
A「え? ちょ、待って。一体何が…うひゃひゃひゃひゃ!」
B「え、A?! だいじょうぶわはははは」
C「二人ともどうし…あーっはっはっは!」
D「も、もう手遅れです〜」
こちらは18部隊の面々。
残念なことに既にケーキを口にしていたので、バクショウタケの毒がすっかり回り、たまたま食べていなかったDと寝込んでいるバロウズ以外は爆笑していた。
キノコは生えてこないものの、このままでは笑いすぎて窒息することも考えられる。

「ユート…この、たわけー!!」
その頃、イデアは逃げるユートをハルバードをぶん回しながら追いかけていた。
294アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/11(土) 23:37:39 0
>292
頭から生えたキノコを食べられた雑魚隊員達が次々と倒れていく!
「ああっ、みんな! しっかりしろ!!」
>「D○C○M○ダケ最大奥義!ラストアルマゲドン!!」
倒れた仲間達に気を取られていたため、反応が遅れる。
迫ってくるキノコ!
「しまった!!」
当たったらどうなるのか知らないが
少なくともキノコまみれになる覚悟を決めた……その時!
「アルカには指一本触れさせないワン!!」

イデアに追い掛け回され中のユートが
そのままの勢いでD○C○M○ダケに飛び掛る!
衝突の瞬間、凄まじい衝撃波が巻き起こる!!
ハーゲンが解説する。
「こっこれは……D○C○M○ダケVSハードバンクの犬!
シュヴァルツバルト班長は昔ハードバンクのCMに出演していたのだ!」

「マジで!?」
我も知らなかった新事実発覚!

>293
「バクショウダケ……ここまでの威力だったか!」
窒息死しそうな18部隊を前に事態を認識するハクイ。
キ○リーをかけてみるも、毒が強力すぎて効かない。
そこに、主にマッチョオヤジで構成されたチームマッチョメイドが救いの手を差し伸べる。
「そうだわ! ありったけのオヤジギャグを言うのよ!」
「……白けさせることによって笑いを止める作戦か!」
恐ろしい毒から一つでも多くの命を救うべく、ハクイとM班の戦いが始まった!
「布団が吹っ飛んだ!」「レモンのいれもん!」
295アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/13(月) 01:08:22 O
>>293-294
>「アルカには指一本触れさせないワン!!」
「ぬはは!そんな新規参加突撃でオレの奥義を止められるか!」
衝突で生まれる衝撃波の中、D○C○M○ダケはやはり余裕だった。
質量、速度共にユートを上回るD○C○M○ダケが負けるはずは無いと思えたのだ。
だが、最初は拮抗していた衝撃波の渦が徐々にD○C○M○ダケに近づいてくる。
ユートの突撃がD○C○M○ダケの突撃を押し返している!
「ばっ!ばかなぁ!!有名俳優を多数起用したCMを使うオレが!
ただの犬っころに押し負けるだとぉ!?認めん!オレは認めんぞぉおぉ!!」
現実は動かしがたく、D○C○M○ダケが認めなくても敗北は確実である。
次の一瞬でユートの体はD○C○M○ダケを貫き、反対側に飛び出していた。
「し、神魔大帝様ばんざーーーい!」
負けた怪人の常として自爆装置が起動し、D○C○M○ダケは天井を突き破り、星となる。
子を思う親の心が悪の陰謀に打ち勝ったのだ!


>「布団が吹っ飛んだ!」「レモンのいれもん!」
もう1つの戦い、ハクイとM班対バクショウダケにも決着が着いていた。
オヤジギャグはバクショウダケの毒まで白けさせたのか、ケーキを食べた人は、笑うのを辞めている。
さらにシベリアのごとく実際に凍り付く場所まで出てくるあたり、実にオヤジギャグは恐ろしい。
その凍り付いていた場所の氷が、可愛らしいくしゃみと共に割れ、中から誰かが起きあがってきた。
よもやお忘れの人はいないと思うが、気絶していたアンリマユーである。
「あら?私はどうして・・・?」
右見て左見てまた右見て。
キョロキョロしていたアンリマユーの頭の周りに、怒りマークが浮かび上がった。
戦いの後のパーティ会場はぐちゃぐちゃになっている。
誰かが和平を台無しにするため暴れ回ったのは、猿でもわかる事だからだ。
「・・・どうしてこんなことになったのか、誰か説明していただけます?」
顔は笑っているアンリマユーだが、周りには怒りマークが増え続けている。
説明の内容によっては彼女の怒りが爆発するだろう。
296バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/16(木) 17:35:57 0
>「布団が吹っ飛んだ!」「レモンのいれもん!」
D「あ〜、大携帯会社対決はソフ○バンクの勝利ですか…っとと、スパイはすっぱいものが好き!」
ユートVSD○K○M○ダケの対決を横目で見ながら、乏しい引き出しの中から一生懸命寒いギャグを連発する。が、
A「ひ、ひ〜っ! く、苦しい…」
C「やめて〜」
B「く、くはっ」
妙な笑いのツボを持っていたらしく、全員苦しそうにしている。どう見ても逆効果だった。
イデアも心配してやって来るが、どうすれば良いのかおろおろしている。
そんな状況では説明の仕様が無い。混沌に加速がかかるだけである。
297アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/16(木) 22:54:55 0
>295
>「し、神魔大帝様ばんざーーーい!」
天井を突き破りお空の星になるキノコ。
彼の人生、怪人にしては
最後に一人だけ泣いてくれる人がいただけでも幸せだったのかもしれない。
一通りダジャレを言い終えたハクイ兄ちゃんが怪しい布切れを取り出して涙をぬぐう。
「うぅ……毒多亜K! お前はいい奴だった……ただ少し道を踏み外しただけだ……」
ハンカチにしては細長いような。
「……それはTバックではないか!」
大真面目な顔で反論するハクイ兄ちゃん。
「こんな時に何を言う……!? Tバック型のハンカチだ!」
そんな時に、アンリマユーちゃんが起きる。
>「・・・どうしてこんなことになったのか、誰か説明していただけます?」
怒りマークが増え続けている。ヤバイヤバイ! 今すぐなだめなければ!
「ううぅ……悲しい事だ、みんな思い描く理想は同じだと言うのに……。
シェフの毒多亜KがD○C○M○ダケに変身して……かくかくしかじか」
と、Tバック型ハンカチで涙をぬぐいながら説明するハクイ兄ちゃん。
これは……死亡フラグだーーーーー!!
298アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/18(土) 01:14:38 O
>>296
「あたたたたたぁ!!」
バロウズたちの側に近寄ってきた半裸の大男が、いきなりABCの秘孔を突いた。
「安心しろ。おまえはもう、生きている。」
その言葉の通り、ABCの体から、胞子とバクショウタケの効果が消え去った。
この男、とてもそうは見えないが、実は優秀な医者なのだ。
似ているからといって、世紀末な救世主と間違えるのは失礼である。

>>297
>「ううぅ……悲しい事だ、みんな思い描く理想は同じだと言うのに……。
>シェフの毒多亜KがD○C○M○ダケに変身して……かくかくしかじか」
「嘘を言わないで!」
一方、ハクイ兄ちゃんの説明は、アンリマユーには信じてもらえなかった。
死亡フラグを立ててしまった場合、どんな行動をしても、それは裏目に出る事が多いからだ。
Tバック型ハンカチなど持っていればなおさらである。
「私をだまそうとするなど身の程知らずな!地獄の業火に焼かれてその罪を償いなさい!」
アンリマユーの指先から煉獄火炎が吹き出して、ハクイ兄ちゃんは死亡・・・するはずだったが。
実際に吹き出したのは火炎放射器ぐらいの炎だった。
バーベキューをするには十分だが、ハクイ兄ちゃんの所までは火が届かない。

「これは・・・?!私の魔力が減っている?!」
「そうだ。そしてそれは、神魔大帝の命令を受けた毒多亜Kの仕業だ。」
アンリマユーにそう言ったのは、バロウズたちの秘孔を突いた半裸の男であった。
「俺は北東神医拳継承者、ケンシロー。
神魔大帝の所にいる、兄のラオーに会うために旅を続けている。
俺の言葉が嘘か本当か、神魔大帝に会って確かめればいい。
他にも神魔大帝の所にいきたい奴がいれば、俺についてこい。案内してやる。」
アンリマユー以外の者にも意志を聞いた後、ケンシローは☆の地図を取り出し、海の真ん中を指さした。
「今俺たちがいる別荘があるのはここだ。
この別荘から脱出するには、地下、空、海の三つのルートがある。
好きな方法を選ぶがいい。」
「私はお父様の所に行ければ、どんな方法でもいいわよ。」
アンリマユーがそう言ったのは、単にどの方法も脱出方法が分からなかったからだ。
299アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/19(日) 13:16:46 0
>298
突然謎の半裸の男が現れた。
>他にも神魔大帝の所にいきたい奴がいれば、俺についてこい。案内してやる。」
「神魔大帝の居場所を知っているのか!?」
>「今俺たちがいる別荘があるのはここだ。
この別荘から脱出するには、地下、空、海の三つのルートがある。
好きな方法を選ぶがいい。」
彼は☆の地図の海の真ん中を指していった。平たく言うと絶海の孤島である。
アンリマユーちゃんの魔力が減って大量殺戮の危機を免れたのはいいが
どっちにしろこのままでは孤島に閉じ込められて飢え死にではないか!
一緒に脱出するしかないだろう。
>「私はお父様の所に行ければ、どんな方法でもいいわよ。」
どうやら娘であるアンリマユーちゃんすらも
神魔大帝に自由に会える訳ではないのかもしれない。
「みんな、一時休戦だ……力を合わせてここを脱出するワン!」
父上が思い出したように指揮をとりはじめた。
「脱出方法だが……
ここは近づいた船は一つ残らず沈み飛行機は片っ端から落ちる魔の海域
バキュームトライアングルと呼ばれている! ……よって消去法で地下だ!」
300アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/21(火) 01:03:26 O
>「みんな、一時休戦だ……力を合わせてここを脱出するワン!」
「わかりました。それでは皆様、改めてよろしくお願いしますわ。」
アンリマユーはスカートをつまんで軽く一礼した。
それからユートの側に近寄って顔を近づける。

>「脱出方法だが……
ここは近づいた船は一つ残らず沈み飛行機は片っ端から落ちる魔の海域
バキュームトライアングルと呼ばれている! ……よって消去法で地下だ!」
「まあ!なんて賢いワンちゃんなんでしょう!」
アンリマユーは感動してユートを抱き上げた。
自分が知らなかった事まで知っているような犬を初めて見たからだ。
「このワンちゃんはあなたのお父様なのね?
お礼はしますから、私に譲っていただけません?」
ユートの話をちゃんと聞いていなかったようで、アルカに無理難題を持ちかける。

「あたたたたたぁ!!北東百烈拳!」
さて、ケンシローの方はその間に床を殴っていた。
一秒間に16連射である。
床もたまらずに「あべしっ!」という効果音を出して崩れ落ち、地下への階段が現れた。
「この別荘の秘孔を突いた。早く脱出しないと生き埋めになるぞ。」
ケンシローの言葉通り、建物に無数のひびが走りだす。
命が惜しければ地下に潜った方がいいだろう。
301バロウズ ◆QU9TIQrQdM :2008/10/21(火) 15:14:31 0
>「安心しろ。おまえはもう、生きている。」
B「た、助かった〜」
C「し、死ぬかと思ったわ」
A「はっ! お、お花畑は何処?!」
それぞれどうにか蘇生したABC。Aはやばかったらしいが、ここは省略する。

>「他にも神魔大帝の所にいきたい奴がいれば、俺についてこい。案内してやる。」
「何時の間に知ったんだ? こいつ(それにあの医術…かなりの腕と見た)」
なにやら思案中なイデア。多分どうすれば引き込めるかとか考えているのだろう。

>「脱出方法だが……
ここは近づいた船は一つ残らず沈み飛行機は片っ端から落ちる魔の海域
バキュームトライアングルと呼ばれている! ……よって消去法で地下だ!」
「地下か…しかし、陸地まではかなりの距離があるぞ。トンネルでもあるのか?」
その気になればハルバードをシャベル代わりに使ってMr.ド○ラーの如く掘り進むが、流石にそれは疲れるのだ。
時間もかかる。

>「このワンちゃんはあなたのお父様なのね?
お礼はしますから、私に譲っていただけません?」
「(まぁ、なんだ。頑張れユート。)」
抱きつかれるユートには気の毒だが、相手が上司なので庇えないのだ。
サムズアップ(親指を立てるあれ)を送る。

>ケンシローの言葉通り、建物に無数のひびが走りだす。
C「え、ちょいきなりなの?!」
A「すげぇ」
B「そこ感心する場所じゃないから〜」
D「あわわわわ」
「急げ! 早くしないと崩れるぞ!」
まだうなされたままのバロウズをイデアが担ぎ上げ、地下へと脱出する。
ちゃっかり一番乗りである。
302アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/21(火) 23:56:12 0
>300-301
アンリマユーちゃんは父上を妙に気に入ってしまったようだ。
>「このワンちゃんはあなたのお父様なのね?
お礼はしますから、私に譲っていただけません?」
そんなアホな!と思うが冷静に考えると
人身売買は法律で禁止されているが犬身売買は禁止されていない。さて困ったぞ。
>「(まぁ、なんだ。頑張れユート。)」
父上は我とアンリマユーちゃんを見比べながら言った。
「うーむ……実にいい勝負だ。エルフ耳のメイド服もいいが
厨二病魔術師ファッションと変身時のブレザー姿のギャップも捨てがたい」
「父上!?」
そこでいきなり真顔に戻る。
「と、冗談は置いといてだ。
私は仮にもウルトラフォースの実働部隊の長だ。あなたの父親になる事はできない
そんな事をしたら神魔大帝殿も悲しむだろう」
父上は基本的に自分を犬だとは思っていないのだ。だが、安心するのはまだ早かった。
「……だがペットになる事ならできるぞ」
基本的には自分を犬だとは思っていないが
犬だということを利用する術は知っているのであった。
「父上!? 何を言っているのだ!?」
父上は我に耳打ちした。
「私が犬扱いされるのを見るのは辛いだろうが耐えてくれ!
これは大チャンスなんだ……!
娘のペットになれば神魔大帝に☆の侵略をやめさせるように説得できるかもしれない!
世界に平和が戻るかもしれないんだ!」
「ダメだ……! 許さないぞ!
そんなことをしたら神魔大帝に一瞬で消されるのがオチだ!」
涙の親子喧嘩勃発かと思われたその時!
>「この別荘の秘孔を突いた。早く脱出しないと生き埋めになるぞ。」
辺りにひびが入り始めた。
「「そりゃあああ!!」」
慌てて地下に飛び込む。
その後にマッチョメイドやらX班ザコ隊員などもなだれ込み、大混乱である。
303アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/23(木) 01:49:25 O
>>301-302
>「うーむ……実にいい勝負だ。エルフ耳のメイド服もいいが
厨二病魔術師ファッションと変身時のブレザー姿のギャップも捨てがたい」
> 「父上!?」
「いい勝負だなんて。今時代が求めているのはメイド服だ、とお父様は言っておられましたわ。
それに変身なら私だってできるんですよ。負けてませんから。」
変なところで対抗心を燃やすアンリマユーだが、ユートの問題にしている点はそこではない。
>「と、冗談は置いといてだ。
私は仮にもウルトラフォースの実働部隊の長だ。あなたの父親になる事はできない
そんな事をしたら神魔大帝殿も悲しむだろう」
「そうですの・・・」
ユートの返事にしょんぼりする、が。話はまだ終わっていなかった。

>「……だがペットになる事ならできるぞ」
「本当ですの!?」
背後に後光かバラの花束が見えそうなほどアンリマユーは喜んだ。
「帰ったら急いでワンちゃんのために部屋を造らせますわ。
もちろんお肉やお魚や野菜や果物で、栄養たっぷりの食事も準備しないといけませんわね。
それから毎日お風呂に入れてあげて、お散歩に出かけて、火の輪くぐりと真剣白羽取りを教えてあげて・・・」
アンリマユーはペットを飼うのが初めてである。
喜びですっかり舞い上がっているため。
>「父上!? 何を言っているのだ!?」
>「(まぁ、なんだ。頑張れユート。)」
アルカとユートのひそひそ話や、イデアの意味ありげな視線も気にせず、マイワールドに突入していた。

>「この別荘の秘孔を突いた。早く脱出しないと生き埋めになるぞ。」
>「急げ! 早くしないと崩れるぞ!」
>「「そりゃあああ!!」」
びしびし壁にひびが入り、ばんばん天井が崩れ、どんどん人が逃げていく。
ここに来てようやくアンリマユーもマイワールドから抜け出した。
「お待ちなさいワンちゃん!」
みんなの後を追って最後にアンリマユーが脱出してすぐに、別荘は完全に崩れたのであった。

さて、イデア達が一番乗りした地下世界には、広大な空間が広がっていた。
大人数でも窮屈にはならないが、そのぶんどこに向かえばいいか分かり難い。
「もうワンちゃんったら。勝手に走りだしたら危ないですわよ。」
ユートに追いついて頭をなでるアンリマユーはすっかり飼い主気分であった。

「行くぞ。俺の勘ではたぶん神魔大帝はあっちの方にいる。」
ケンシローはそう言って棒を持っていた手を離し、棒が倒れた方角に歩き出した。
「そういえば、まだワンちゃんやみなさんの自己紹介を聞いていませんでしたわね。
私は先ほども言いましたが、名前はアンリマユー。
お父様は神魔大帝で、ペットはこのワンちゃんですわ。」
自己紹介を始めたアンリマユーは、ケンシローの話を聞いていないようだ。
ケンシローについていくか辞めておくか、別の誰かが決めた方がいいだろう。
304アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/25(土) 00:25:55 0
>303
父上はよく分からないうちに神魔大帝の娘のペットになってしまった。
ああ、なんたる悲劇!
>「行くぞ。俺の勘ではたぶん神魔大帝はあっちの方にいる。」
棒倒しの信憑性はいささか疑わしいが
他に手掛かりもないので着いていくことにした。
地下世界には広大な空間が広がっていた。
「一体誰が作ったんだ……?」
思わずそんな事を言ってしまったのがまずかった。
何かを運んでいる巨大なアリのような変な生き物が現れた。
「えっほ、えっほ!
ボク達が作った地底大王国へようこそ! ゆっくりしていってね! えっほ、えっほ!」
運んでいる物を不思議そうに見ていると、アリは勝手に解説してくれた。
「これは巨大バキュームの部品だよ♪
ボク達は巨大バキュームで上を通る船や飛行機を吸い込んでエサにするんだよ♪」
……さりげなく爆弾発言だ! 父上の判断は正しかったのだ。
305アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/26(日) 00:54:03 O
>>304
>「えっほ、えっほ!
ボク達が作った地底大王国へようこそ! ゆっくりしていってね! えっほ、えっほ!」
「まあ、働きアリなのね。」
アンリマユーは牛サイズのアリの運ぶ何かを突っつきながら言った。
>「これは巨大バキュームの部品だよ♪
ボク達は巨大バキュームで上を通る船や飛行機を吸い込んでエサにするんだよ♪」
「これが部品だなんて・・・巨大バキュームはどんな物なのかしら?」
巨大バキュームの部品は、やはり巨大なスイカだった。
アンリマユーが首を傾げるのも無理はない。
「ねえワンちゃん。わたし巨大バキュームがどんな物か見てみたくなったわ。
少し寄り道して見に行ってみることにしましょう。」
アンリマユーの言葉にケンシローも賛成する。
「あと三千万里は歩くから休憩も必要だろう。好きにするがいい。」
ちなみに一里は約4キロぐらいである。

「それならボク達の家に寄っていってよ! ちょうどすぐそこにあるんだ♪」
アリが指さす先には山があったがどうやらそれは山ではなく、アリ塚のようだ。
そしてそのアリ塚を巨大なアリクイが叩き壊していた。
兵隊アリらしきアリ達がオキシジェンデストロイヤーでアリクイを攻撃しているが、全く効いていない。
「大変だ! ボク達の仲間が食べられちゃう!」
306アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/28(火) 20:27:54 0
「今助けるぞ! フマキラーEXショット!!」
水鉄砲から強力な殺虫剤を発射する。
最近忘れがちだが我は水属性の邪気眼使い【アクアマスター】。
アリには当たらないように軌道操作が出来るので心配無用だ。
「ウボァーー!」
アリクイはマヌケな悲鳴をあげながら消え去った。
「ありがとう、ありがとう!」
見るとアリは、感動のあまり涙を流している。
「当たり前の事をしたまでだ。
目の前で消え去ろうとしている命を放っておけるわけないだろう!」
たまには正義の味方っぽいセリフを言ってみる。
すると、アリはやたら長い解説を始めた。
「人間にもあなたみたいないい人がいたんだ……!
異種族同士の戦乱の時代が終わって平和になってから……
人型種族が繁栄すればするほど☆の環境は悪化の一途をたどっていった。
それでボク達はここに逃げ込んで地底大王国を作ったんだ。
だから、人型種族の数を減らしてくれる神魔大帝にちょっと感謝してたり
バキュームで船を吸い込んでもまあいっかなんて思ってたんだ……」
それは、アリ達の知られざる悲しい歴史だった。
「そうだったのか……」
「でもっ! これからは心機一転して命の恩人であるキミ達に協力するよ♪
あの最新型の車を貸してあげるから乗るといいよ♪」
アリが指差す先には、よく小さい子が乗って遊ぶ車のおもちゃが
ご丁寧に人数分用意してあった。
307アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/10/28(火) 20:34:09 0
【TRPG板の避難所は長文が書けないようだ。
以後避難所はここで↓
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1223106569/l50
308名無しになりきれ:2008/10/29(水) 11:39:52 O
だが断る
309アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/10/31(金) 00:30:40 O
>>306
「だが断るですの。」
アリ達のすすめを断ったアンリマユーだが興味津々で車をのぞき込んでいた。
「でもどうしてもと言うなら使ってあげてもよくてよ。」
言いながら早くも車に乗り込んでいる。
いわゆるツンデレである。
「右の板を踏めば車は走るし 左の板を踏めば止まるよ。
曲がりたければ曲がる方向にリングを回してね♪」
ツンデレ好きなのか、親切なアリが怒らずに車の動かし方を教えていた。

「では神魔大帝の居場所に出発するぞ。」
同じく車に乗り込んだケンシローが神魔大帝の居場所を指し示した。
なぜか最初と逆方向だった。
「ではお父様の城に出発ですわッ!」
ケンシローの真似をしながら、アンリマユーが足下の板を限界まで踏み込むと、車は猛スピードで走り出した。
アリ達の科学力は大変高いので車にはリンク機能が付いていた。
先頭を走る車の後ろを自動操縦で後続が走る機能である。
先頭がプロの運転手なら素晴らしい機能だといえよう。
しかし残念ながら、アンリマユーはアクセルを踏むしか能のないド素人だった。
なんとかしてアンリマユーの車を止めなければ、いつかは多重追突事故で大惨事が起きるだろう。
310アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/01(土) 23:56:37 0
>309
車の大行列が暴走し、地底大王国は阿鼻叫喚の事態となった。
歩行者のアリたちはもちろんだが、乗っている方も
ジェットコースター顔負けのスリルに阿鼻叫喚である。
ただ一つジェットコースターと違うのは、ぶつからない保証がどこにも無いという事だ。
「止めてーーーー! 誰か止めてーーーー!」
そうしている間に、目の前に“通行止め”の看板が!
交通整理の人は、暴走車の前に果敢に立ちはだかろうとしていた。
「ここは通さん!」
「バカーーーーッ!! 死ぬぞ!!」
しかし男が引く気配は無い。
ゴゴゴゴゴ……! 男の背後に龍のオーラが立ち上りはじめた!
そして……
「秘儀! 腹肉返し!」
車が謎の男の腹肉に次々とぶつかって跳ね返される。
龍のオーラは特に関係なかったらしい。
マゲを結ってまわし一丁という姿の交通整理の人は勝手に自己紹介を始めた。
「おいどんの名はモーニング・ブルードラゴン!
ここを通りたければおいどんとサッカー勝負をするでごわす!」
311アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/03(月) 01:09:56 O
>>310
「サッカー?それはどんな食べ物ですの?」
お嬢様育ちのアンリマユーにはサッカーがどんなものか理解できなかった。
「殺可阿(サッカア)とは古代中国に伝わる球技だ。
敵にボールを蹴りつけ、受け止めた所に攻撃して、相手がボールを落とせば勝ちになる。
読んで字のごとく相手を殺してしまう事も可能とされている過酷な球技よ。」
ケンシローが説明しながら、どこに隠していたのかトゲだらけの鉄球を取り出してモニブル(注)に投げ渡した。
(注:モーニング・ブルードラゴンの略称)
「俺の兄さんは殺可阿の町内チャンピオンだった。まずはお前から攻撃してくるがいい。」
兄さんが強くてもケンシローには関係ないのだが、ケンシローは自信満々だった。
「自分が強いときには相手に譲る紳士のスポーツですのね。」
そしてアンリマユーは殺可阿の奥深さを知ったようだった。

「おいどんと勝負したいとはいい度胸でごわすな!」
一方のモニブルは殺る気満々である。
再び龍の闘気をみなぎらせてモニブルは鉄球を投げ返してきた。
「大銀杏アタックを受けてみよでごわす!」
鉄球の後ろから体を丸めたモニブルが高速の頭突きを仕掛けてくる!
だがやっぱり龍の闘気は関係ないようである。
312アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/03(月) 23:13:39 0
なぜか高速回転を始めたマゲがケンシローに迫る!
しかしケンシローは動じない。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄あ!!!!!」
ケンシローの百烈突きと大銀杏アタックが激しくぶつかり合う。そして……
「ぐはっ!」
弾き飛ばされたのはモニブルのほうだった。
しかし、彼は不敵な笑みを浮かべていった。
「お前はもう負けている……」
驚愕の表情で硬直するケンシロー。
「なぜだ……!?」
本人は気付かないようなので親切に教えてあげることにした。
「だって攻撃する時点で鉄球離してるだろう」
「しまったあああああ! つい癖でやってしまった!」
モニブルは余裕綽々である。
「次はそっちの攻撃でごわす。
もしおいどんが鉄球を落としたらそっちの勝ちということにするでごわす」
「その言葉、偽りは無いな? 行くぞ!!」
後攻・ケンシローの攻撃!
他の人がやった方がいいのではないかと思いつつも
他に誰もやりたい人がいないので仕方が無い。
313アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/04(火) 22:39:35 O
後攻のケンシローの投げた鉄球をモニブルは軽く受け止めた。
そんなモニブルに、ケンシローの北東神拳が襲いかかる!

「あたたたたたぁ!北東百烈拳!」
無数のパンチがモニブルに炸裂する!が。
なぜかモニブルにはダメージが与えられない。
「無駄無駄無駄ァでごわす!おいどんの体は拳法殺し!
蓄えた皮下脂肪と筋肉で秘孔に拳が届かないでごわすよ!」
勝ち誇るモニブルだが、それなら最初の攻撃で吹き飛ばされたのはなぜだろうか。
謎は深まるばかりである。

「がっはっはっはっ!!どうやら殺可阿勝負はおいどんの勝ちでごわすな!」
「何勘違いしていますの?まだ私のターンは終了していないぜですの!」
勝ち誇るモニブルに対し、アンリマユーは変な語尾でキャラを作りながら、一枚のカードを取り出した。
「私のターン!私は手札よりブラックタイツ・マジシャンを生け贄なしで召還!」
カードが光り輝き、中から江頭2:50が現れた!
「ブラックタイツ・マジシャンの攻撃!滅びのデスダンス!」
ブラックタイツ・マジシャン は さそうおどり を おどった!
モーニング・ブルードラゴン は つられて おどりだしてしまった!
踊った結果、モーニング・ブルードラゴンは鉄球を取り落とした。
「し、しまったでごわす!・・・おいどんの完全敗北ですたい・・・」
負けを認めるモーニング・ブルードラゴンにケンシローが近づいた。
「もはや勝負はついた。モーニング・ブルードラゴン。潔く腹を切れ。」
ケンシローまじ外道。
314アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/05(水) 22:41:01 0
「うむ……仕方あるまい。武士道とは死ぬ事と心得る!」
なぜか素直にハラキリしようとするモニブル。
「ちょっと待て! 貴様どう見ても武士じゃなくて相撲取りだろ!」
目の前でハラキリされるのを黙ってみているわけにはいかない。
慌てて引き止めようとすると、しゃしゃり出てくる者がいた。
さっき召喚されて所在無さげに立っていたブラックタイツ・マジシャンこと
江頭2:50分である。
パアアン! 江頭2:50分はモニブルにビンタを食らわせた!
「命を大切にしない奴は……大っ嫌いだあ!」
どう見てもゲ○戦記のヒロインのセリフだが江頭2:50分はかまわずに大演説を始める。
「私がいつもどんな気持ちで怪我人を運搬しているか考えたことがあるか!?
命は……☆より重い!」
モニブルは涙を流しながら言った。
「おいどんが間違っていたでごわす……!
これからは作戦“命を大事に”でいくでごわす!」
その光景をみて感動する一同。
「イイハナシダナー」
江頭2:50がケンシローに言う。
「どうしてもこいつが死ななければならないというのなら……代わりに私を殺せ!」
「むぅ……怪我人運搬係が死んではスレの進行に支障をきたす……。
よかろう、今回は見逃してやろう!」
その言葉を聞いて安心したのか、江頭2:50は例によってどこへともなく消えた。
こうして、通行止めを突破して再び進み始める。
しかし車はさっきの衝突の衝撃で超鈍足になってしまったようだ。
315アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/07(金) 00:13:31 O
超鈍足車の歩みは遅かった。
具体的に巨大蝸牛に追い抜かれるくらいには遅かった。
なお蝸牛とはカタツムリの事である。
「やあ!きみたちも神魔大帝様の所に行くのかい?!」
「そうですの。」
気さくに話しかけてきたカタツムリにアンリマユーが返事する。
ちなみにアンリマユーはユートを抱っこしたまま車を運転していた。
車が猛スピードで走っていたらとっくに事故を起こしていただろう。
「じゃあ僕が引っ張っていってあげるよ!」
鈍足を気の毒に思ったか、カタツムリはそう言ってみんなの車を引きずり始めた。
車の速度は倍になった。
カタツムリは山ほどのサイズがあったので、たくさんの車を引っ張っても大丈夫だったのだ。

「僕は神魔大帝様の所にいったら怪人に改造してもらうつもりなんだ。
全身真っ赤になって、奥歯に加速装置を仕込んでもらって、今の三倍の速さで動きたいんだよ。
みんなはどんな怪人になりたいの?」
カタツムリは大変に物騒な事を聞いてきた。
「みなさんはどんな怪人になりたいんですの?」
アンリマユーも大変物騒な事を聞き始めた。
316アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/08(土) 23:28:19 0
神魔大帝は動物達には意外と慕われているらしい。
「神魔大帝……いったい何者なんだ?」
謎は深まるばかりである。
>「みなさんはどんな怪人になりたいんですの?」
答えたのはマッチョメイドの長だった。
「そうね〜。まずまぶたを二重にしてウエストを引き締めたいわ!」
「多分美容整形はやってないよ!」
しかしカタツムリは言った。
「神魔大帝様はどんな改造でもお手の物だよ!
この前はお婆さんがピチピチギャルに改造してもらったんだって!」
がぜん盛り上がるマッチョメイド達。
「改造された暁にはマッチョピチピチメイド隊に改名しようかしら〜!」
その時、年寄りの口調で若い声が響いた。
「それはならん!」
何十年も前のディスコで踊ってそうなギャルが登場。
「ワシはピチピチギャル怪人!
ピチピチギャルを量産されてはワシの価値が下がる。
大人しく引き返すなら手出しはせん。さもなくば……力づくで阻止するぞえ!」

――解説コーナー――
説明しよう! ピチピチギャル怪人とは
第二話に出てきた神魔軍の車に引かれたお婆さんである。
死んだと思われていたが
神魔大帝の改造手術によって、ピチピチギャルとして甦っていたのだ!
317アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/10(月) 01:52:39 O
「も〜。ち・が・う・わ・よ!ピチピチギャル怪人!
ピチピチギャルじゃなくて、ピチピチマッチョ!」
マッチョピチピチメイド達は可愛らしく言い返した。
それはマッチョ達の不気味さを際だたせるだけだったが、説得としての効果はあったようだ。
「なんじゃ。ピチピチギャルじゃないのか。
ワシゃてっきりピチピチギャル量産型でも造るのかと思っておったわ。」
「ピチピチギャル怪人ちゃんったらうっかりものなんだから〜!」
敵味方関係なく仲良く盛り上がるマッチョメイドとピチピチギャル怪人。
よく見れば大変キモい光景だがアンリマユーはそう思わなかった。
「これにて一件落着!ですわね。」

だがこれで終わってしまっては物足りなく感じる人もいるだろう。
そう思っている人たちの思いを受けて、1人の男がやってきた!
「ギャアアアアア!!!」
天から降ってきた光に打たれてピチピチギャル怪人は倒れてしまった!
「すっかり悪人に染まったようだなウルトラフォース・・・
神魔大帝の娘と手を組んで世界征服を進めているお前らの悪行はお見通しよ!」
光の後から全身真っ赤なスーツに仮面の男がくわえ煙草で現れた。
「おれは恒星戦士3レッド。貴様ら正義を乱す悪党は残らず焼き払ってやるぜ!」
そう言った3レッドはくわえていた煙草を地面に吐き捨てた。
これはマナー違反行為なのでよゐこのみんなは真似しないでいただきたい。
「なんて酷いことを!神魔大帝の娘としてあなたを返り討ちにしてさしあげますわ!
さあウルトラフォースのみなさん!一緒に3レッドを抹殺しましょう!」
アンリマユーはこう言っているが、3レッドはあれで一応本職の正義の味方である。
戦えばウルトラフォースが神魔大帝に寝返ったとの噂が広まるかもしれない。
318アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/11(火) 20:24:37 0
>「ギャアアアアア!!!」
「危害を加えないお年寄りになんてことをするのだ!」
見た目はピチピチギャルでもお年寄りはお年寄りである。
>「すっかり悪人に染まったようだなウルトラフォース・・・
神魔大帝の娘と手を組んで世界征服を進めているお前らの悪行はお見通しよ!」
>「おれは恒星戦士3レッド。貴様ら正義を乱す悪党は残らず焼き払ってやるぜ!」
このご時勢、こんな感じの無所属の正義の味方はどこからともなく沸いてくるものだ。
相手のノリに合わせて、無駄に熱く叫んでみる。
「違う! 互いに理解できないと諦めてしまっては何も始まらない!
我々は神魔大帝の娘と歩み寄ることによって平和的な解決を目指しているんだ!」
言ってしまってから寝返ったように聞こえなくも無い事に気付いた。
この手の正義の味方には何を言っても通じないと相場が決まっているし、まあいいか。
>「なんて酷いことを!神魔大帝の娘としてあなたを返り討ちにしてさしあげますわ!
さあウルトラフォースのみなさん!一緒に3レッドを抹殺しましょう!」
「うむ、仕方があるまい……世界の平和のための尊い犠牲だ!
幸いここは地底大王国! 外に噂が広まることもないだろう!
皆のもの、かかれかかれワン!」
父上の指示により、恒星戦士3レッドに襲い掛かるマッチョメイド軍団!
どう見ても悪役です。本当にありがとうございました。
319アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/13(木) 23:24:17 O
>「うむ、仕方があるまい……世界の平和のための尊い犠牲だ!
幸いここは地底大王国! 外に噂が広まることもないだろう!
皆のもの、かかれかかれワン!」
「この者は正義の味方の名をかたる狼藉者!1人残らず切り捨ていですの!」
アンリマユーも一緒に命令するなか、ワラワラと3レッドを取り囲むマッチョメイドたち。
「正義の味方も私たちの魅惑の攻撃でイチコロリよ〜ん。チャームの技!漢祭り発動!」
先に仕掛けたマッチョメイド達の技で、ふんどし一丁の御輿を担いだ男達が、召還された。
対する3レッドは両手を前でクロスして必殺技を放つ!
「世界のNABEATSUビーム!」
3レッドの手から(3)の形をしたビームがほとばしる!

「ここはだれ?私はどこ?」
「オモロー!」
「アルカちゃんや。ごはんはまだかね?」
なんと!NABEATSUビームを受けた者はアホになってしまった!
「むう・・・確かあの技は3の倍数の時だけ相手をアホにするビーム・・・
3レッドはいつでも相手をアホにできるのか・・・」
解説役となったケンシローがNABEATSUビームを解析する。
「解説してる暇があるなら早く3レッドを倒しに行くですの!」
「俺は医者なので誰かを傷つける事は出来ない。」
アンリマユーの言葉にも全く動じないケンシロー。
自分がモーニング・ブルードラゴンを殴りつけたことはすっかり忘れてしまっているようだ。
「真っ赤に燃える日輪の力をかりて!今必殺の!NABEATSUビイィィムゥ!!!」
そして3レッドはその間にもビームを撃ってくる!
320アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/14(金) 23:25:17 0
NABEATSUビームによってどんどんアホと化していく仲間たち。
>「真っ赤に燃える日輪の力をかりて!今必殺の!NABEATSUビイィィムゥ!!!」
NABEATSUビーム……なんて恐ろしい技なんだ。だが!
放たれたNABEATSUビームの前に身を躍らせる。
「フフフ……我にそんな技が効くと思うか!」
「何!? NABEATSUビームが効かないだと!?」
驚愕する3レッド。
「我は自分を客観的に見る第三の目を持っている……貴様とは違うのだ!」
「ううむ……おそらく元からアホだから耐性があるのだろう」
ケンシローが後ろで見当違いな解説をしているが放置しておく。
そして水鉄砲を抜き放つ。
「悪いがNABEATSUビームパワーを充填させてもらった。
NABEATSUショット、1.2.さーん!!」
なんてったって相手は3レッド。こうか は ばつぐんだ!
「御輿オモロー!」
自分の技を返されてあっさりアホになった3レッドは
同じくアホになっている筋肉隊の御輿に飛び乗った!
「「「わっしょいわっしょい祭だワッショイ!」」」
アホの筋肉隊が担ぐアホの3レッドを乗せた御輿はノリノリでどこか遠くに走っていった。
そして見えなくなった頃、3レッドの断末魔が聞こえてきた。
「アッ―――――――!!」
321アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/16(日) 02:01:26 O
「NABEATSUビーム返し・・・素晴らしいですわ!さすがわんちゃんの娘ですわね!」
3レッドを撃破したアルカをアンリマユーは大絶賛した。
ユートの両手を後ろから持ち拍手させながら大絶賛した。
「判断力、分析力、戦闘力のすべてが高いんですのね。
お父様のところに戻れたらあなたを神魔将軍に任命しますわ。」
そんな事をしたら裏切り者と公言しているのと同じである。
「悪人も倒したことだし神魔大帝様のところに急ごう!」
巨大カタツムリはそう言って再び先を急いだ。
マッチョメイドが減って軽くなったのに移動力は変わらなかった。

「ついたよ。ここが神魔大帝様の城の入口さ。」
「ついたって・・・どこにも入口はありませんですの。」
アンリマユーがどんなに探しても地面に入り口は見あたらない。
「上を見てごらん。」
カタツムリの言葉に従うと天井に大穴が開いているのが見える。
穴の横には「おいでませ神魔大帝城」のネオンサインが光っていた。
「どうやっていくんですの?」
首を傾げるアンリマユーであった。
322アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/16(日) 23:30:58 0
「こうするんだよ」
カタツムリはチャイムの音を口で言った。
「ピ〜ンポ〜ン」
すると、地面の下から声が聞こえてきた。
「いらっしゃいませ! 何名様ですか?」
「えっと……数えられないほどの団体です」
「少々お待ちくださ〜い」
言われた通り少々まっていると地面が開き、轟音と共に巨大な物体が姿を現した。
ゴゴゴゴゴ……!
よく見ると鍵穴がたくさんある巨大なタルのようだ。
随分変わった形のエレベーターだ。
続いて鍵を持ったチョビヒゲのおじさんが現れる。彼がエレベーターボーイか。
「皆さん、そのタルの中に入ってくださいね!
多分死ぬ事は無いので安心してください!」
323アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/18(火) 02:42:59 O
「このエレベーターは素人が乗ると危ないからね。まずはプロの僕が乗るよ。」
巨大カタツムリは言いながら真っ先に樽の中に入った。
巨大すぎて殻が外にはみ出していたが入ることは入ったのだ。
「次は私が乗りますわ。」
アンリマユーも樽に入ろうとしたが、無理なので殻に乗ることにした。
後から乗る人も誰も樽には入れなかった。
「全員入れましたか?それではスイッチオン!」
エレベーターボーイは剣型鍵を樽の穴に突き刺した。
「イテ!」
カタツムリそっくりの誰かが声を上げた。
「鍵穴を間違えたかな?それ!」
「イテ!」
またカタツムリそっくりの誰かが声を上げた。
同じ事が41回続いた。
アンリマユーが退屈を感じ始めた42回目のチャレンジの時の事である。
「イテ!」という声の代わりにカチリと音がした。
ついに正しいスイッチが入って樽と殻に乗っていた全員は空高く打ち上げられた。
巨大カタツムリの本体が地上に置き去りにされたのは不幸な事故だったが。

神魔大帝城では入り口に長蛇の列ができていた。
「なにかあったんですの?」と聞いてみるアンリマユー。
「神魔大帝様が豆腐の角に頭をぶつけて死んでしまったんだ。」と帰ってくる返事。
「まあ。あれほど豆腐の角には気をつけるように普段から言っておきましたのに・・・」
アンリマユーは少し悲しそうに言った。
324アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/18(火) 23:57:28 0
「なんだってー!?……神魔大帝が死んじまったってー!?」
あまりの出来事に、思わずかなり無理のあるダジャレを言う。
忘れがちだが、家庭内の事故による死亡は意外と多い。
世界を震撼させた神魔大帝も不慮の事故にはかなわなかったのだ。
勝手にテロップが流れてきた。

――こうして、神魔大帝の野望は打ち砕かれ、☆に再び平和が訪れた!
――忘れてはならない、世界のために戦った英雄達がいたことを!
――【魔法】侵略者を倒せ!【機械】 完!!

「いや、勝手に死んだだけで戦ってないぞ」
そこに映画監督のような格好をした謎のおじさんが出てきてテロップにとび蹴りを放つ。
「カーット! バッキャロー!まだ容量が200近く余ってるんだ、終わってどーする!?」
テロップを追い返したおじさんは、看板を取り出した。
「正しくはこっちだ」

【第四話『キノコとアリとカタツムリ』完! 第4話開始!】

さて、話を本筋に戻そう。どうやらこの長蛇の列は弔問客らしい。
辺りにはしんみりとした空気が漂っている。
「う、う……神魔大帝様……」
ついでにマッチョメイド達にもしんみりとした空気がただよっている。
「神魔大帝ったら……死んだらピチピチマッチョになれないじゃない!」
その時、しんみりとした空気を打ち壊す大声が響いた。
「うちの豆腐で死ぬわけが無い! 安全管理には気をくばってるんだー!」
そう叫んでいる彼、どう見ても人型にカットされた豆腐である。
「申し遅れました、僕は豆腐怪人。神魔大帝様ごひいきの豆腐屋です。
助けてください、このままでは豆腐が発売禁止になってしまう!」
「気持ちは分かるが不幸な事故だろう……」
イデアさんが豆腐怪人をなだめる一方、
ハクイ兄ちゃんがメガネをキラーンと光らせながら言った。
「やはりそうか、これは事故じゃない……完全犯罪だ!
アンリマユーちゃん、お父さんのためにも犯人をつきとめようじゃないか!」
見た目は美形、頭脳は変態、迷探偵ハクイである。
325アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/20(木) 08:52:18 O
>「やはりそうか、これは事故じゃない……完全犯罪だ!
>アンリマユーちゃん、お父さんのためにも犯人をつきとめようじゃないか!」
「本当ですの?!父は!父は殺されていたんですのね?!」
アンリマユーものりのりである。
「それならば犯人を捜し出して父の仇討ちをしなければいけませんね!
急いで関係者を別室に集めなさい!」
「めぇ〜。」
アンリマユーがそう言うと羊の執事が出てきて関係者を別室に集め出した。
そして重大事件「神魔大帝殺人事件」の謎を解く舞台は完成した。
神魔大帝の葬式は途中で放り出されたがこれは仕方がないことである。

場所は変わって神魔大帝城宴会の間。
神魔大帝は宴会中に死亡したようで、まだテーブルには酒や食べ物が残っている。
集まった者の中には故人を偲んで宴会の続きを勝手に始める者もいた。
「前に見た漫画「冥探偵コナソ」では第一発見者を疑えと言っていましたの。
第一発見者の証言を聞かせなさいですの!」
「めぇ〜。お嬢様、第一発見者の神魔中帝様です。」
連れてこられた神魔中帝は当時の状況を説明した。

        〜神魔中帝の証言〜
「大帝様と最後に話したとき、大帝様は全く酔ってはいないようでした。
私が大帝様と青汁ジュースを飲んでいると大帝様は
『ラ王に呼ばれているので少し席を外すお』と言って出て行かれました。
私が何となく後を付けていくと廊下の向こうから
『な、なにをするきさまらー!』と大帝様の叫び声が聞こえ
急いで角を曲がると、倒れた大帝様と角の潰れた豆腐と走り去るラ王が見えました。
状況から考えてこれは犯罪ではなく事故でしょう。」

「う〜ん。特に怪しい所は無い証言ですのね・・・」
アンリマユーは残念そうに言った。
326アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/20(木) 23:41:01 0
「ふむ、そうだな」
イデアさんもアンリマユーちゃんに賛同する。
「ちょっと待て、何となく後をつけるとか怪しすぎるだろ!」
「だが中帝は白ワン。近年イケメン絶対正義説というのが提唱された」
父上の説明によると、イケメンはかっこいい、かっこいいは正義
よってイケメン=正義という三段論法に基づく最新理論らしい。
「そうか、とすると中帝は白……次のターゲットはラ王だ!」

   〜〜ラ王の証言〜〜
「私は宴会中にすごい発見をしました。
カップ麺の中に豆腐をぶち込んで食べると感動的な味がするという事実です。
神魔大帝様だけにこっそり教えたくてお呼びしました。
そして彼の前でこの新料理を実演して見せようとしたのです。
すると突然神魔大帝様が『な、なにをするきさまらー!』と言いながら
豆腐を奪い取ろうとしてきました。
その拍子に豆腐が宙を舞い、神魔大帝様の頭に当たってしまったのです」

ラ王は感極まって泣き出した。
「うっうっ……申し訳ありません……私の不注意でこんなことになってしまって……」
「そうだったのか……」
事件解決かと思われたその時! にわかに辺りが騒がしくなった。
ゴゴゴゴゴゴ……!
テーブルの上のカップ麺から見るからにヤバそうなオーラが湧き出ている!ラ王が言った。
「あ、あれは私が3日ほど前に豆腐を入れたカップ麺だ……!
まさか、神魔大帝様はこれを危惧して……!」
「なんだ!?何が起こるんだ!?」
327アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/22(土) 10:07:45 O
カップ麺から吹き出す煙の中から現れたのは半裸の巨人だった。
「私はカップ麺の精霊アラアラアラジンです。
あなたが入れたのは金の豆腐ですか?銀の豆腐ですか?」
「私が入れたのは普通の豆腐ですが・・・」
ラ王は正直に答えた。
「正直者のあなたにはこの普通の豆腐をあげましょう。」
アラアラアラジンはラ王に赤や青や黄色のカラフルな豆腐を渡した。
3日前の豆腐にはすっかりカビが生えていたのだ。
「なんと!神魔大帝様が恐れていたのはこの事だったのか!」
「お父様も意外に心配性でしたのね。」
「これで安心してカップ麺に豆腐を入れられますよ。」
一同が安心した時にアラアラアラジンが大声で叫んだ。
「な、なにをするきさまらー!!
百個のカップ麺に豆腐を入れると、古の破壊神「Ponyo」が復活するんだぞ!?」
「「「な、なんだってー!?」」」
一同が驚いた時に神魔中帝が駆け込んできた。
「大変ですアンリマユー様!大帝様の遺体が消えて変わりに置き手紙が!!」
「見せるですの!」
置き手紙にはこんな事が書かれている。

「Ponyoの復活はもはや止められない段階まで進んでしまった。
さっきはとっさに死んだふりをしてPonyoの口封じから逃れたが
このままだとこの☆はPonyoに滅ぼされてしまうだろう。
私は征服しようとしているこの☆のためPonyoを倒しにいく事にする。
皆は私は死んだものと思って☆の侵略を続けてくれ」

「お父様・・・無茶しやがってですの・・・」
アンリマユーがしんみりした口調で言った。
328アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/23(日) 00:25:05 0
中帝が顔面蒼白で叫ぶ。
「無茶だ……! いくら神魔大帝様でも単身で破壊神Ponyoに勝てるはずがない!」
イデアさんががっくりと膝を付いて嘆く。
「なんたることだ……我々は知らず知らずのうちに破滅への道を進んでいたのだ……」
それを励ます父上。
「……諦めるんじゃないワン! 最強のケルベロスライダーの名が泣くぞ!
昔☆を守り抜くと誓い合ったことを忘れたか!?」
ケルベロスライダー……まさか……父上は昔イデアさんの尻に敷かれていたのか!?
二人の関係は気になるが、今はそれどころではない。
「ところで古の破壊神Ponyoとは何だ?」
「そうか、お前は知らないだろうな。知らなくて当然だ。
遥か昔……栄えに栄えた“ちょー古代魔法文明”を一夜にして無に帰し
少し昔に栄えた“ちょっと古代機械文明”まで滅亡一歩手前まで追い込んだ破壊の権化……!」
それが本当なら、神魔大帝なんて比じゃないほどの危険度である。
神魔大帝は少なくとも一夜にして文明を消したりしない。
「みんな、今ならまだ間に合う……神魔大帝を追うぞ! 我らの☆を守るんだ……!」
部屋を出ようとすると、神魔中帝が通せんぼする。
「それはダメだ。負けると分かっている戦いにはいかせられない。ユート、発進してくれ!」
父上は部屋の隅に立っている神魔大帝像の頭の上に漬物石を置いた。
「神魔大帝城……発進!!」
カチッという音がして、振動と共に浮遊感を感じる。
窓の外を見てみると、神魔大帝城は空を飛んでいた。
イデアさんが驚きの声をあげる。
「まさか……“魔法機械”を復活させるのか!?」
「ああ、Ponyoが復活した今……それに賭けるしかないワン!」

父上の解説はこんなものだった。
魔法機械とは……Ponyoが猛威をふるう“ちょっと古代機械文明”末期
当時、非科学的なオカルト趣味と呼ばれ
軽んじられていた魔術研究者達が作り出した最後の希望!
それは、魔法文明と機械文明の究極の融合だった。
その名は、“創世のポカリスエットン”と“新世紀オヴァンゲリオン”
二機の魔法機械によって“ちょっと古代機械文明”は完全滅亡を免れ
現在の魔法機械文明へとつながる。
二機の魔法機械は役目を終えると共に封印され、人々の記憶から消えていった。

解説が終わり、窓の外を見ながら一抹の不安がよぎったので念の為聞いてみた。
「……ところで我々はどこに向かっているのだ?」
「それが……なにぶん昔のことなのでどこにあるのか分からないワン!」
予感的中した。
329アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/24(月) 01:22:34 O
「こんな時は地図を見ればいいですの!☆の地図をここへ!」
アンリマユーの命令で羊の執事は☆の地図を持ってきた。
地図には【乳酸菌取ってる?】などの情報が書き込まれている。
「行き先が分からなくなった時はここに行くといいですめぇ〜」
執事が示した場所には「物知り長老ハウス」と地名が書かれている。
実に分かりやすい名前である。
「なんですのこの場所は?」
「これはどこに行けばいいか分からなくなった若者が行く場所です。
ここなら必ず魔法機械がどこにあるか教えてくれるでしょう。」
アンリマユーの質問に答えた中帝はラ王に合図を送った。
「よし!物知り長老ハウスへ向かうぞ!あたたたたぁぁぁ!」
ラ王が漬け物石を頭に乗せた神魔大帝像の秘孔をつくと
神魔大帝城はすぐに向きを変えて物知り長老ハウスへ向かいだした。

「たのもーうですの!物知り長老さんに聞きたいことがあって来ましたの!」
物知り長老ハウスに到着したアンリマユーはすぐにハウスに呼びかけた。
「はいはい。わしになんのようですかの?」
出てきたのは見た目年齢300歳くらいのじいさんであった。
「わしは元祖物知り長老じゃ。聞きたいことはなんじゃ?」
アンリマユーが“魔法機械”の事を聞こうとしたとき
別のじいさんたちが奥からぞろぞろと出てきた。
「待てい若いの!わしは本家物知りじいさんじゃ!
質問に答えられるのはわしだけじゃ!」
「何を言うか!答えるのは真!物知りじいさんのわしじゃ!」
「このネオ物知りじいさんに任せて引っ込んでおれ老いぼれども!」
「だまされるな若いの!
Ω物知りじいさんであるわしだけが本物の物知りじいさんなのだ!」
330アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/24(月) 22:50:35 0
「ワシはスーパー物知りじいさんじゃ!」
「ワシなんて物知りじいさんMAXじゃぞ!」
物知りじいさんがぞろぞろと出てきた末に最後に一人婆さんが出てきた。
「申し訳ないのう、お客人。いつものことゆえ気にしないでくれ」
婆さんはホイッスルを吹いた!
おや? 物知り爺さんの様子が……
「フュージョン!」
奇妙なダンスを踊って指を合わせる動作で二体ずつ融合していく!
爺さん達はフュージョンを繰り返し、あっという間に一体の爺さんになった!
物知り爺さん は キング物知り爺さん に なった!
キングだけあって見上げるような巨体である。
「我が名はキング物知り爺さん……
三人寄れば文殊の知恵。三十人の融合体であるワシに分からぬ事などない!」
やっと準備が整ったようなので、早速質問をする。
「魔法機械はどこにあるのだ?」
「お主、なんと魔法機械を復活させたいと申すか……!
あれは不注意に扱えば制御しきれずに自滅する両刃の刃!
お主らが魔法機械の使い手としてふさわしいか、ワシ自らテストしてやろう!
うおおおおおおおおお!!」
爺さんが放つ凄まじい気迫に、衝撃波が巻き起こる。
「来い!!」
水鉄砲を抜き放って構える。
衝撃波が収まった頃、轟音と共に地面から巨大なパネルが現れた!
パネルに問題文が浮かび上がってくる!

Q1+1=
331アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/26(水) 08:39:18 O
>Q1+1=

「そんなの簡単ですの。1+1=2に決まって」
「ガシャーンパリーンどおんどおんどお―――――ん!!!」
アンリマユーの回答は神魔中帝の大声にかき消されてしまった。
「いけませんアンリマユー様!
キング物知りじいさんがそんな簡単な問題を出すはずがないですよ!」
「だったら答えはなんですの?」
「それは・・・田です!1+1=田!
これは世界の常識かつスタンダードなのですよ!」
自信満々で解答する神魔中帝にキング物知りじいさんは言った。
「正解は田ではなく用だから間違いじゃ愚か者!!喝ーッ!」
「ぎゃああぁぁぁ―――――ッ!」
突然天から落ちてきた稲妻を受けて神魔中帝は黒こげになった。

「田も正解だから間違いではないはずだワン!」
「そうですわそうですわですの!」
「クイズにおいて問題を出す者は神!
わしが間違いと言ったら正解も間違いなのだ!」
あがる抗議の声にもキング物知りじいさんは動じなかった。
じいさんは物知りだったが性格は子供に近かったのだ。
「そんなことでは魔法機械のある場所は教えられんのう!
脳みそ鍛えて出直してこい!」
「その辺りでいいじゃろうじいさん。
この人達なら魔法機械を正しく使いこなせるはずじゃ。」
勝ち誇るじいさんの後ろから婆さんが出てきた。
婆さんの髪の毛はすごい長さでどれぐらい長いか分からないほどだ。
「わしはコンピューターお婆ちゃん。
わしの頭は魔法機械の遺産、弐ちゃんとつながって情報を集めておる。
まずは創世のポカリスエットンを手に入れなされ。
二機の魔法機械は互いに引き合う存在じゃから必ず道が開けるじゃろう。
創世のポカリスエットン、略して創ポカは☆の一番低い塔に隠されておる。」
「☆の一番低い塔はこのハウスの隣じゃ!
中には死の罠とラスボスが大量にあるから気をつけてな若いの!」
332アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/26(水) 23:20:03 0
物知り爺さんは好き勝手に駄々をこねただけに終わり
結局婆さんが魔法機械のありかを教えてくれた。
ハウスの隣には見るからに老朽化が進んだ塔があった。
一番低いとは、一番低価格という事だろうと納得しておいた。

ウィーン……
なんと、我々を歓迎しているかのように扉が自動的に開いた。
入った瞬間、見張りの者に気付かれた。
「いらっしゃいませ〜!」
「食らえ! 洗髪ショット!」
頭に向かって水鉄砲を放つと、ヅラが飛んだ敵は「ウボァ」といって倒れた。
ここは死の罠とラスボスが大量に待ち受ける塔。油断もすきも無い。
「どうやら我々は歓迎されているようだ……」
最初のフロアーは異様な空間だった。
“地底大王国物産展”と書いたポスターが至る所に張ってあり
アリの着ぐるみを着た敵達が怪しげなものを持って徘徊している。
「アリの佃煮、お一ついかがですか〜?」
早速敵が近づいてきた。
どうでもいいがアリがアリの佃煮を食べたら共食いではないだろうか。
333アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/28(金) 00:10:57 O
「ちょいさー!!」
アンリマユーはすかさず敵の持つアリの佃煮を蹴り上げた。
「な、なにをなさいますお客様!」
「なにをなさいますもなにもありませんの!
おまえ達が私達に毒を盛ろうとしている事は分かっているですの!
下っ端戦闘員A!この佃煮を毒味するですの!」
アンリマユーの命令で出てきた戦闘員は早速アリの佃煮を食べ始めた。
「これはなかなか美味ですね。」
「なにか体に異変はありませんの?!痺れるとか痛いとか!」
言われて戦闘員は考え込んだ。
「そういえば正座しているので脚が痺れてきたような・・・」
「やっぱり毒を盛られているですの!」
下っ端戦闘員Aの犠牲を乗り越え真相を知ったアンリマユーは叫んだ。

「そ、そんなはずは・・・」
しかし敵はまだ毒殺はばれていないと思いこんでいるようである。
わざとらしくうろたえたフリをし始めた。
「あーもう!あなた達では話になりませんの!!
このフロアのボスを出しやがれですの!」
「ボス・・・せ、責任者の事でございますか?!
少々お待ちくださいませ!」
アリの着ぐるみを着た敵達は一斉に逃げ出していった。
しばらくして、背広を着てメガネをかけた中年の男がやってきた。
しかしだまされてはいけない。
このフロアのボスである以上見た目より強力な敵であることは間違いないのだ。
「この人達がクレーマーかい?」
「そうなんです店長。変な人たちで困ってたんですよ。」
ひそひそ仲間内で作戦会議をした後で背広の男が話しかけてきた。
「お客様、物産展を行っております店長の鈴木ともうします。
ここでは他のお客様のご迷惑になりますのでお話の続きは奥の方で承りますが・・・」
334名無しになりきれ:2008/11/28(金) 18:56:19 0
クレームビーム
335アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/28(金) 23:17:23 0
奥の部屋に入ったとたん、男はサングラスをかけ
戦闘用サイボーグのような真の姿を現した。
「私は破壊神Ponyoの臣下で☆で一番低い塔1階のラスボス
企業戦士SUZUKI! この物産展が私の支配下にあると良く分かったな……。
だがもう遅い、今頃ウルトラフォースもPonyo様の掌中に入っている事だろう!
必殺!! クレームビ――ム!!」
ドコーン! SUZUKIの指の先から放たれた謎の光線が我らを直撃した!
「うわああああああ!! アリの佃煮一瓶買ったああああああ!!」
クレームビームをくらったら最後
どんなに手強いクレーマーでも商品のとりこになってしまうのだ。
元の姿に戻った鈴木が恭しく一礼する。
「お買い上げありがとうございました。 二階への階段はあちらでございます」

☆で一番低い塔 1F“地底大王国物産展”クリアー

二階に上がると、男性用のスーツがたくさん展示されていた。
敵が恐ろしい事を告げた。
「本日衣料品売り場では“男の大祭典”を開催しております」
「男の大祭典だと……!?」
フロアーの中心には即席のステージのような物が作られている。
ステージをライトが照らし、ノリのいい音楽が鳴り始めた。
336アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/11/30(日) 01:05:19 O
「男の大祭典・・・楽しそうな名前ですのね!」
アンリマユーはさっそくステージのすぐ近くに席を確保した。
一同が席に着くと司会者らしきスーツ姿の男がステージにやってきた。
「皆様、本日は男の大祭典によくいらっしゃいました!
それでは第1596回ブライト男の大祭典を開始します!
第一試合のファイター達の入場です!
赤コーナー、【太古よりの刺客】マスク・ド・アステカ!」
赤く塗られたドアから入ってきたのは乱れ髪に不気味な仮面をつけた男である。
だが最も恐ろしいのは、男が全く似合わない白スーツを着ている事だった。
「続きまして青コーナー、【リアルではモンクタイプの騎士】ブロント!」
青く塗られたドアから中世ファンタジーの世界から抜け出してきたような男が出てきた。
ただしこの男も鎧ではなく白スーツを着こなしている。
「それでは男の大祭典第一試合開始!!」
ゴングと共に二人の男達のプライドがステージで激しくぶつかり合った。
試合は接戦となったが、最後には怒りが有頂天に達したブロントがアステカに勝利する。

「なかなか通好みの試合ですの。」
「欲を言えばアステカに仮面を脱いで火事場のクソ力を使ってほしかったですな。」
適当な感想を言い合っていると司会者がまたステージにあがってきた。
「先ほどのように激しく戦っても大丈夫な頑丈スーツがなんと本日は半額!
平日の半額で赤字覚悟の大放出中でございます!
企業戦士の必需品をぜひこの機会にお買い求めください!」
さっきの試合はスーツの宣伝も兼ねていたらしい。
「今の試合は八百長だったんですの?」
アンリマユーは周りの人に聞いてはいけないことを聞いてみた。
そして塔に入ったひびがどんどん大きくなっていくのを見た。
スーツはともかく古い塔は戦いの衝撃に耐えられなかったのだ。
「大変ですの!塔が手抜き工事でひび割れてますの!!」
337アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/11/30(日) 23:08:06 0
壁に入ったひびは見る見るうちに広がり、塔は崩壊を始めた。
それと同時にスーツが宙を舞い始めた。
“安全第一”というヘルメットをかぶった幽霊達が
ポルターガイストを起こしながら訴えているのだ。
「断じて手抜き工事ではありません!!
私達は設計図通りに丹精込めて作ったんです!!
本当です!! それはもう作っている途中に100人の事故死が出たくらいに!」
幽霊達は放置して避難を開始する。塔の従業員というか敵も一緒に。
「ここは私に任せて逃げろ!!」
例によって突如表れた江頭2:50分が倒れてきた柱を支える。
どう見ても死亡フラグだがいつもの事なので心置きなく任せておく。
避難途中、ハクイ兄ちゃんがまだ探偵ごっこをしていた。
「これは欠陥工事ではない! 欠陥設計だ……!!」
迷探偵ハクイの推理は父上によってあっさり否定された。
「☆で一番低い塔は伝承によると兄歯という伝説の建築士に設計されたらしい。
まさかそんな事は無いワン」
命からがら脱出した瞬間、塔は轟音を立てながら崩れ去った。
「危なかった……」
安堵したその時! 恐ろしい声が聞こえてきた。
「私の素晴らしい作品が欠陥設計だと……!? 生きて帰れると思うな!!」
なんと、最初にズラを飛ばされて倒れた敵がまたズラを被って立っていた。
「私は永遠の時を生きる伝説の建築士兄歯!
塔の崩壊は断じて老朽化によるもので違法建築ではない!
私の作品を侮辱するものは何人たりとも許さん!
秘儀、欠・陥・住・宅・領・域!!」

兄歯が技を発動させた瞬間、周囲は一戸建てのような風景に変わった。
『もはや貴様らは私の手の平の上! これから欠陥住宅の恐怖が貴様らを襲う!!』
兄歯の声が響いてきた。
「何だこれは!?」
「幻術系の技だ、騙されるなワン……!」
「どっこらしょ、誰か飲み物を頼む」
神魔中帝がテレビをつけてくつろぎはじめた。
冷蔵庫を開けると、青い清涼飲料水が無数に入っていた。
見たところアクエリアスばかり。きっと本物を隠すためのダミーだ!
「みんな、こっちに来てポカリスエットを探し出してくれ!!」
338アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/02(火) 09:37:25 O
「むむむ・・・どれも同じに見えますの・・・」
アクエリアスもポカリスエットも見たことがないアンリマユーは苦戦中である。
「ここは私にお任せください。
私はヒヨコの雄雌を一瞬で見分ける事ができるのです。」
一方、ラ王は手際よくアクエリアスを見極め始めていた。
その調べる速さは通常の三倍程度である。
たちまち調べ終わったアクエリアスが山積みされていく。
しかしポカリスエットが見つかりそうな様子はまるでなかった。
「みんな!兄歯の事務所が家宅捜索を受けているぞ!」
テレビを見ていた神魔中帝がさけんだ。
画面の中では欠陥住宅領域について兄歯の事務員が証言していた。
【絶対に見つからないようにと創世のポカリスエットンは2階部分に隠しました。】
「この冷蔵庫自体ダミーですの!
速く2階に上がる階段を探すですの!」
「この部屋から出て行くドアが開きません!」
「冷蔵庫を使ってドアを破るんだワン!」
さっそくドアを壊して欠陥住宅領域を捜索する一行。
しかしそこには恐るべき死の罠が待ちかまえていた!

「このドア開かないと思ったら入り口が歪んでいたぞ!」
「こっちの部屋はドアも窓もないぞ!」
「雨も降ってないのに天井から水が!」
「廊下を歩いたら音がするのはなぜだ?!」
「壁が斜めだ!」
「家自体傾いてる!」
「結局2階に登る階段がどこを探しても無かったワン!」
「欠陥住宅領域・・・恐ろしい家ですの!」
339アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/02(火) 23:33:54 0
家中を捜索していると
“THE☆崇裸(スーラ)”と書かれた古ぼけたボードゲームが出てきた。
箱から取り出してみる。
「ちょっと見せてみるワン」
その時父上の前足がスイッチに当たった。
『ゲームスタート』
ボードゲームの土台からカードが飛び出す。
それには「オズマと愉快な仲間達の襲来」と書いてあった。
神魔中低帝が叫んだ。
「おい!窓の外を見ろ!」
窓の外を見ると、見渡す限りの宇宙空間が広がっていた。
ゲームを始めたことにより、欠陥住宅は大宇宙の旅へと出発してしまったのだ。
そして、宇宙の彼方より裸の集団が飛来した!
ちなみに裸スーツかもしれないがどちらでも大差は無いので気にしないでおく。
さらに裸の集団は窓ガラスを破って欠陥住宅内に乱入してきた。
念の為聞いてみる。
「創世のポカリスエットンはどうやったら手に入るのだ?」
裸の集団は我の質問をスルーし、奇妙な歌を歌いながら裸踊りを始めた。
「一万年と2、3年前から愛してる〜♪」
ゴゴゴゴゴ……!
家の二階があると思われる方から轟音が響き始めた!
340アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/05(金) 08:26:04 O
轟音と共に天井が割れてそこからおばちゃんが降ってきた。
「私はオズの魔法使い。人呼んでオズマ先生!」
「オズマてんてーだ!」
「オズマてんてー愛してる!」
これが幼稚園児ならかわいい光景なのだが
裸の集団がそう叫んでいるのは不気味ですらある。
「そのオズマ天帝がなにか御用ですの?」
「天帝じゃなくて先生!オズマ先生とお呼びなさい!
いいですか正義を愛する勇者のみなさん。
今この☆はPonyoによって滅びようとしています。
そしてPonyoを止める魔法機械を手に入れるために
その“THE☆崇裸(スーラ)”が必要なのです。
さあ!恐れずにゲームを続けなさい!!」
オズマ先生はそう言うが自分はゲームをしようとしなかった。
「知らない人の言葉をすぐ信用しちゃいけないとお父様に教わりましたの。」
「では僭越ながら私が続きを。」
神魔中帝がスイッチを押すとサイコロが勝手に転がった。
出目は3である。
ボードの中で【勇者一行様】と書かれた駒が3マス進んだ。

「今度のカードにはボス襲撃と書いてあるワン。」
ユートがカードに書かれていたことを読み上げると天井から誰かが降ってきた。
ポカリスエットンを手にした兄歯である。
「よくぞ我が元までたどり着いたな勇者たちよ!
褒美にせめてこの手で葬ってやろう!
この召喚魔法を受けてみよ!」
「別に勇者じゃありませんの。」というアンリマユーの抗議は無視された。
兄歯の召喚魔法によって魔法陣から制服姿の警官たちが現れる!
「住居不法侵入の現行犯で貴様等を逮捕する!」
警官たちが手錠と警棒と拳銃と警察手帳を振り回して襲いかかってきた!!
341アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/06(土) 20:13:45 0
「待て! さきにあっちを猥褻物陳列罪で逮捕すべきではないか!?」
「警官だって人間! ヌードが好きで悪いか!?」
警察手帳の角で激しく殴りかかってくる警官隊。
「ぎゃああああああ! 早く次!」
スイッチを押すと、あいにくサイコロは1だった。
飛び出したカードを読み上げる。
「兄歯の事務所にて証拠発見。10マス進む」
つけっぱなしになっているテレビが、緊急ニュースを報じていた。
「たった今入った情報によると……
伝説の建築士兄歯の事務所から違法建築の設計図が押収されました!」
見るからにテキトーな☆で一番低い塔の設計図が画面に映し出される。
「やはり違法建築か……大人しく容疑を認めろ。貴様の悪運もここまでだ!」
兄歯に向かって水鉄砲を撃ち、ヅラを吹き飛ばす。
「違法建築を推理したのは私だが……」
と主張するハクイ兄ちゃんは無視し、警官隊に指示を出す。
「こいつは違法建築の極悪人だ! またヅラを被る前に早く逮捕しろ!」
一斉に兄歯に飛び掛る警官隊。
しかし兄歯は、最後の力を振り絞って予想外の行動に出た。
「よくぞ私をここまで追い詰めた、だが……」
ポカリスエットンの蓋を開け、一気に飲み干した!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
ポカリスエットンを飲んだ兄歯から凄まじい衝撃波が巻き起こる!
342アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/08(月) 04:07:21 O
「うわー だめだー!」
兄歯に飛びかかった警官たちは金色の後光を背負った兄歯に吹き飛ばされた。
「敵は1人だ! 取り囲んで銃で始末しろ!」
警官にあるまじき外道な作戦が開始されるが兄歯には歯が立たない。
「無駄だ・・・今の私はもう兄歯ではない。
ポカリスエットンの力を得てスーパー兄歯人となったのだ!
こうなったからにはPonyo様の力を使うまではない!
この手で☆を破壊してくれるわ!」
「こやつめ。はははですの。」
笑って許してやろうとしたアンリマユーを無視して
スーパー兄歯人は惑星破壊砲を取り出して発射準備を始めた。
もし惑星破壊砲が発射されたらこの☆は滅びてしまうだろう!

「あんたたち! 速く崇裸のスイッチを押して発射を止めるんだよ!」
「スイッチオンだワン!」
オズマに急かされたユートがスイッチを押すと、出目は6であった。
コマが6進んで出てきたカードをアンリマユーが読み上げる。
「一回休み。ポカリスエットンの説明書を声を出して読め。ですの。」
「ポカリスエットンの説明書だと?!」
律儀に発射をやすんだスーパー兄歯人は説明書を読み始めた。
「ポカリスエットンのビンを開けるときはよく振って開けましょう!
ビンを開けて30分で魔法機械は復活します!
人体に害があるので決して中身は飲まないでください!
読んでやったがそれがどうしたのだ!」
「敗れたりスーパー兄歯人! おまえが飲んだのは毒物だ!」
神魔中帝が指摘するとスーパー兄歯人は急に苦しみだした。
「ばかな! この私が! ぶるあぁぁぁぁ!!!
・・・だがただでは死なん! ☆と一緒に全員地獄に道連れだ!」
スーパー兄歯人は苦しみながらも惑星破壊砲を発射する引き金を引いた!
343アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/08(月) 23:23:52 0
窓から見える美しき我らの青い☆。
その☆は非情にも惑星破壊砲によって木っ端微塵になろうとしていた!
だがしかし!!
「なんだあれは!?」
☆から出撃してきた一団が惑星破壊砲を迎え撃つ。
テレビ画面にそのアップが映し出される。
それは怪人達の群れだった。
「僕達はずっと☆のために戦ってきたんだ!!」
「こんなものに……☆を破壊されてたまるかああああああああ!!」
惑星破壊砲の強大な破壊力の前に次々と散っていく怪人達。
「みんな! どうしてそこまで……!!」
そして……先に尽きたのは惑星破壊砲だった。
怪人達の尊い犠牲のもとに☆の破壊は免れたのだ!
「そうか、私は……間違っていたのかもしれないな……」
兄歯は最後に改心して息絶えた。
「……神魔大帝軍はもとは環境保護団体だったんだワン」
父上がしんみりと新しい衝撃の事実を言いながら崇裸のスイッチを押す。
「なになに? ポカリスエットングレードアップ?」
その瞬間、兄歯の遺体が神々しい光に包まれる!
どこからともなく兄歯の声が響いてきた。
「我が命を☆のために捧げよう……!
間もなく私は創ポカと融合し“創世のポカリスエットン兄派”となって姿を現す!
兄歯ではなく兄派だ!」
「どーでもいいよ!!」
344アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/10(水) 12:35:16 O
兄歯の体は光の中に消え去りそこから魔法機械が出現する。
魔法のようで魔法ではなく機械のようで機械ではない。
魔法と機械の良いところだけを合わせた夢のチートロボである。
「創世のポカリスエットン・・・すばらしい!
これが魔法機械技術の結晶か!」
「これは創世のポカリスエットン兄派ですの。」
神魔中帝に訂正を入れるアンリマユー。
「そうだよお兄ちゃん。 私の名前を間違えるなんてひどいよ。」
神魔中帝に訂正を入れる謎の萌え〜な声。
驚くべき事にその声は創世のポカリスエットン兄派のものだった。
「はじめましてお兄ちゃんたち。
私は創世のポカリスエットン兄派です。
カリスって呼んでくださいね〜。」
自己紹介を始める魔法機械“創世のポカリスエットン兄派”。
萌えな声と燃えな姿の見事な融合である。
「なるほど。 兄派だからお兄ちゃんと呼ぶですのね。」
「カリスちゃん・・・ なんてかわいいんだ・・・」
アンリマユーが納得する横で神魔中帝は萌え道に堕ちていた。

「ではゲームを続けるワン。」
ユートが崇裸のスイッチを押して出てきたカードを調べた。
【☆に帰る】とカードには書かれていた。
「☆に帰ろうにも私の魔力ではもう帰れませんの。」
「そこで創世のポカリスエットン兄派の力を使うワン。
欠陥住宅を☆まで押してもらえれば万事解決だワン。」
「わかりました! カリス、お兄ちゃんたちのためにがんばります!」
「カリスちゃん・・・ なんてかわいいんだ・・・」
そんなこんなで、魔法機械に押されて欠陥住宅は宇宙から☆に帰ってきた。
住宅から外にでるとそこはジャングルだった。
「大変な所に着陸してしまいましたアンリマユー様!
ここは入ったものは二度と出れないと言われる帰らずの森です!」
「帰ってきたのに帰らずの森とはこれいかにですの。」
慌てる神魔中帝にアンリマユーはズレた答えを返した。
345アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/10(水) 23:36:45 0
外に出てみると、木に実ではなく本がなっていることを発見した。
よく見ると同人誌のようである。
あたりでは、様々な人が適当な同人誌をもいでは読みふけっていた。
今までに迷い込んで帰れなくなった人々である。
帰らずの森の恐るべき真実! 神魔中帝が言った。
「この森の正体は腐界……!
入ったものは老若男女問わず洗脳され腐女子化してしまう恐ろしい森だ……!!」
「早く洗脳をといてあげなければ!」
「カリスに任せて! いでよ、美少女軍団!」
創世のポカリスエットン兄派が魔法と超科学のいい所取りをした力によって
美少女軍団を召喚した! 
「お兄ちゃ〜ん、本なんて読んでないであそぼー!」
「美少女萌え〜〜!!」
美少女軍団によって、腐女子化した人々の洗脳が次々ととかれていく。
だがその時、魔女のような人物が現れた!
「私は腐魔女、この森を統べる者……
神聖なる腐界に美少女萌えを持ち込むとは何人たりとも許さん!」
オズマが言った。
「やはりあなただったのですね……まだ分からないのですか?
美少女萌えと腐は共存できるはずです!」
「奇麗事を言うなああああ!! 行け、我が忠実なるしもべたち!!」
腐魔女が号令を出すと、二人一組の美少年軍団が現れて襲い掛かってきた!
346アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/12(金) 00:22:53 O
「うほっいい男!」
「やらないか!」
口々に叫びながら神魔中帝に襲いかかる美少年軍団。
神魔中帝はジャニーズ系の顔だったために最初の標的になったのだ。
「助けてくださいアンリマユー様!」
たまらずアンリマユーに助けを求める神魔中帝。
だが現実は非常識だった。
「ホモが嫌いな女子はいませんの!」
なんと! アンリマユーは 腐界に 汚染されていた!
「お兄ちゃんどいて! そいつもっと殺せない!」
神魔中帝危機一髪を救ったのは創世のポカリスエットン兄派だった。
カリスの命令で召喚された美少女軍団が美少年軍団に突撃する。
巻き起こる妹萌えとボーイズラブの争いから神魔中帝はなんとか脱出した。
「お兄ちゃん無事だった?!」
「ありがとうカリス。
カリスがいなかったら僕も腐界の住人になるところだったよ。」
見つめ合う1人と一機。
神魔とロボの種族をこえた愛が芽生えたのかもしれない。

「つまらないですのー! ボーイズラブしなさいですのー!」
残念がるアンリマユーだが近いことを考えている人物がもう1人いた。
腐界を統べる腐魔女である。

「おのれ・・・! この腐界でノーマルラブを始めるなど許せん!
いでよオーム!! この愚か者達を踏みつぶせ!」
腐魔女の呼びかけで森が揺れ、奥から巨大な鸚鵡(注・オウム)が現れた。
「ボーイズラブ バンザイ! イモウトオタ ハ チネ!!」
オームは巨大な翼で飛び上がり皆を踏みつぶすべく落下してきた!
347アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/13(土) 00:07:33 0
「ここは私に任せて逃げろ!!」
例によって例のごとく江頭2:50が現れて襲い掛かってきたオームを受け止める!
「私は大丈夫だ、今のうちに早く! 創ポカ兄派がいれば脱出できるはずだ!」
例に倣って逃走に取り掛かり始めた時。美少年軍団が謎の歌を歌い始めた。
♪乱乱裸裸裸乱 乱乱裸裸乱 乱乱裸裸裸裸乱 裸裸裸裸裸裸乱♪
ラララと言っているだけなのにとてつもなくヤバい歌詞に聞こえる。
「みんな、聞いてはいけない!!」
「うわーだめだー!」

数十秒後。すっかり洗脳されて美少年をめでる一同の姿があった。
美少女軍団ももはや役に立たなかった。

「お兄ちゃんたち……どうして妹に振り向いてくれないの!?」
カリスちゃんの叫びに、腐魔女が不敵な笑みを浮かべる。
「残念だったな……その歌を聴いて腐から逃れられる者は……」
そこで腐魔女はこっちを見て一瞬固まった。
「いたーーーーー!」
そう、邪気眼使いと腐女子は同時には発生しないステータス変化だったのだ!
「お兄ちゃん! あいつやっつけちゃって!」
カリスちゃんの頼みに、首を横に振る。
「それはできない……」
ゆっくりと腐魔女に歩み寄る。
「悲しかったんだろう、悔しかったのだろう?
腐魔女ゆえにさげずまれ、冷たくあしらわれた日々が。
ただ性別を超越した純粋なる愛の形を追い求めているだけなのに世間は理解してくれない。
だから誰にも邪魔されない腐女子の楽園を作り上げた……違うか!?」
こんな時は相手は逆上するのがお約束である。腐魔女もお約束を破らなかった。
「貴様に……何が分かるかああああああああ!?」
「分かる……貴様の誤算はただ一つ、我が邪気眼使いだったことだ!」
そう言って左手の甲を見せる。腐魔女の瞳が驚きに見開かれる。
「もうやめろ……こんな事をしたって何の解決にもならない……!」
「うるさい……うるさいうるさいうるさい!!
小娘が……この私に説教をしようというのか……! それ位自分でも分かっていた……」
崩れ落ちるようにがっくりと膝をつく腐魔女。
――チャンスだ……! どうか彼女を解放してあげて!
オームが山のような黄金となって辺りに散らばり、黄金の野を作り上げる!
「貴様に新ジャンルを教えてやる! よく見ろ……腐魔女!」
アンリマユーちゃんの手をとって黄金の野を駆ける。
腐魔女は今までに無い感覚に戸惑っていた。
「何だこれは……ノーマルラブでは無い事は確かだがボーイズラブでも無い……
だが許してもいい……いや、超アリだ!」
348アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/14(日) 01:24:03 O
「私は間違っていた。 ボーイズラブだけが愛の形ではない。
どんなジャンルの愛もすばらしいものだったのだ・・・」
腐魔女が改心すると腐界には多種多様な同人誌が実るようになった。
腐界は解放されて帰らずの森ではなくなったのだ!
「ありがとう・・・。 あなたたちのおかげで腐魔女は改心できました。」
アルカディアとアンリマユーに礼を言うオズマ。
「私とお姉さまの愛は無敵ですの! 誰にも止められませんの!」
アルカに抱きつきながら言うアンリマユー。
アンリマユーはまたまた新たな道に目覚めたのだ!
「お前たちは“新世紀オヴァンゲリオン”を探しているんだろう?
あの魔法機械はこの森の北のフルネ城に隠されている。
城への道は開けておいた。 急いで北に向かうがいい。」
改心して親切になった腐魔女は次の行き先を教えてくれた。
「“新世紀オヴァンゲリオン”がいればカリスも強い力をだせるの。
お兄ちゃん! “新世紀オヴァンゲリオン”の封印を解いてあげて!」
「わかってるさカリス。 君のために僕はがんばるよ。
アンリマユー様! 急いで“新世紀オヴァンゲリオン”の封印を解きましょう!」
張り切る神魔中帝はみんなを強引に北に向かわせるのであった。

場所は変わってフルネ城である。
城の門は閉められていて前には衛兵が立っている。
「なんだお前たちは?! 今この城は怪しい者は進入禁止だ!」
衛兵は職務に忠実に怪しい一行を追い払おうとした。
「お姉さまに向かって怪しい者とは無礼者ですの!
あの男には罰を与えてお仕置きしてやりますの!
歯医者ドリルの刑と黒板を爪でひっかき刑。
お姉さまはどっちがいいと思いますの?」
怒るアンリマユーはアルカに罪の罰を聞いてみた。
349アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/14(日) 22:57:34 0
「お姉さま……? 要するにアンリマユーちゃんは私の養子になったということか。
なるほど、それなら合法的に私を父親にできるな」
父上は意味をよくわかっていなかったが、あえて訂正はしないでおいた。

>歯医者ドリルの刑と黒板を爪でひっかき刑。
お姉さまはどっちがいいと思いますの?」
「では歯医者ドリルの刑だ」
即答すると、衛兵達が顔色を変える。
「き、ききき貴様、自分が何を言ってるのか分かってるのか!?」
衛兵だって人間、歯医者は怖いらしい。お構いなしに技を発動させる。
「ハクイ兄ちゃん、歯医者ドリルを頼む!」
「おう!」
歯医者の反射鏡を装備し、不敵な笑みで衛兵に迫っていくハクイ兄ちゃん。
可愛らしい絵がついた冊子の束を衛兵達の前に置いた。
それにはこう書いてあった。
【1年生 三丁目のタマタマと学ぶたのしい歯医者ドリル】
ハクイ兄ちゃんが白い巨塔時代に使っていたらしいドリルである。
ドリルが勝手に開き、立体映像が衛兵達の前に浮かび上がり
可愛らしいネコのキャラクターが問題を出す。
「歯のこの部分はなんと言うでしょう」
「知らねーよ!」
その瞬間、ネコのキャラクターが黒板を引っかき始めた。
我らには聞こえないが、衛兵達は滅茶苦茶ダメージを受けている!
「ぎゃああああああ!!」
350アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/16(火) 13:08:50 O
「なにがあったんだ?! しっかりしろ!」
仲間を助けに来た衛兵たちにもタマタマは質問を開始した。
「第二問。 歯の主要成分は何でしょう。」
「グリチルリチン酸ジカリウム!」
「正解はヒドロキシアパタイトです。」
「知らねーよ!」
その瞬間タマタマは黒板を爪でひっかき始めた。
同じような事は数回繰り返され、後には大量の倒れた衛兵が残された。
「邪魔者の排除は終わりましたのお姉さま。
これでゆっくり2人の愛を確かめあえますのー!」
そのころにはアンリマユーは最初の目的を忘れていたが、
当然他の人は忘れてはいないのである。
「アンリマユー様! “新オヴァ”の封印を解くのを忘れずに!」
「わ、忘れてたんじゃないんですの!
みんなが覚えているか確かめただけなんだからねですの!」

神魔中帝とアンリマユーが漫才のような会話をしている頃、
サングラスをかけた男がユートに近寄ってきた。
手にはなぜか角度を測る機械を持っている。
「はじめましてウルトラフォースのユート隊長。
私はこの国の司令官、六分儀だ。
我々は神魔大帝と戦うためにウルトラフォースに協力を要請する。」
六分儀が手を振ると一枚の紙が機械から吐き出されてきた。
紙には次のような言葉が書かれている。

【やあ (´・ω・`) ようこそバーボンハウスへ。
この手紙はサービスだから、まず読んで落ち着いてほしい。
うん、「また」なんだ。 すまない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、この手紙を読んだとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい。
そう思って、この手紙を書いたんだ。
じゃあ“新世紀オヴァンゲリオン”をいただきに行くから。
    怪盗神魔大帝より   】
351アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/16(火) 23:57:41 0
「神魔大帝もここに来ているだと!?」
「待ってくれ! 今は破壊神Ponyoを倒すべく一致団結する時ワン!」
しかし、六分儀はとりあってくれなかった。
「破壊神Ponyo? 聞いたことが無いぞ。戯言をいうな」
「本当だワン! 古の破壊神Ponyoは復活寸前だ!
復活したら最後、☆が滅びるワン!」
そこで六分儀はあることに気付いた。
「むむむ!? そこにいるのは噂に聞く神魔大帝の娘ではないか!
というかパーティーの半分くらい神魔大帝軍!?
おのれウルトラフォース、神魔大帝軍と手を組み世界征服を企んでいるな!」
「フフフ、バレてしまっては仕方が無い」
「アホの言う事ですから気にしないでください!」
ハクイ兄ちゃんが誤解を助長させ、ハーゲン班長が必死で言い訳している時だった。
「違う! そこにいるのはごく一部の裏切り者だけだ!」
全身タイツのザコ戦闘員のような集団がなだれ込んできた。
よく見るとタイツにウルトラフォースと書いてある!
それを見た父上が顔色を変えて、説明的なセリフを言い始めた。
「なぜだ!?
ウルトラフォースの最上層部は昔神魔大帝に造反した元神魔大帝軍ばかり!
破壊神Ponyoが復活するとなっては力を合わせようとするはずだ!
それにそんなダサいコスチュームを作るはずが無い!」
ザコ戦闘員の一人がそれに答える。
「ちょっと前に企業買収されて上層部が総入れ替えしたらしいぞ?
その上層部に裏切り者の抹殺を命令されて来たってわけさ!」
☆で一番低い塔で企業戦士SUZUKIが言った言葉が思い出される。
ウルトラフォースは本当に破壊神Ponyoの支配下に入っていた!
Ponyoは自分の脅威となる強い者達同士に潰し合いをさせて
楽して世界を滅ぼそうとしているのだ!
352アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/18(木) 13:29:29 O
「俺はジャイアント! ガキ大将!
俺たちが必ず裏切り者を倒してやるぜ!」
黒タイツ男たちの後ろから巨人が現れた。
この巨人が全身タイツたちのリーダーのようである。
「待ってくれジャイアント!
今は争っている場合じゃないワン!
神魔大帝軍もPONYOが危険だと知って☆を守るために協力しているワン!」
「PONYOを止めないと☆は滅びるのですよ?!
そのために“新世紀オヴァンゲリオン”の封印を解かないと!」
「お姉さま〜。 アンリマユーは一生お姉さまについて行きますの〜」
ユートや神魔中帝やアンリマユーがジャイアントを説得するが、
ジャイアントはまるで聞く耳を持たなかった。

「裏切り者と侵略者のくせに生意気だぞ!
お前の物は俺の物。 俺の物は俺の物。
お前たちには俺が新作の歌をプレゼントするぜ!
さあ! 俺の歌を聴け!!」
ジャイアントはマイクを取り出してジャイアントリサイタルを始めた。
ボエーやホゲーなどの単語型衝撃波がマイクから飛び出してフルネ城を壊す。
「耳が! 耳がぁ!!」
六分儀司令は高周波攻撃を受けて耳を押さえて倒れている。
新生ウルトラフォースの隊員たちも同じく苦しんでいた。
当然だが衝撃波と高周波は神魔フォース連合軍にも襲いかかる!
353アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/19(金) 23:45:45 0
絶体絶命だと思われたその時、凛とした詠唱の声が響く。
すっかり存在を忘れられていた風系魔法使いのミクちゃんだ。
「UGA領域発動!!」
その瞬間、ジャイアントの歌が美しい歌声に変わった。
「音とはすなわち空気の振動。風系魔法の管轄内よ。
UGA領域の中ではどんな音痴でもベストな音に調整され超美声になってしまうの」
一同から盛大な拍手が沸きあがる。
「べっ、べつにアンタ達のためじゃないんだから!」
ジャイアントは自分の歌に攻撃力が無くなった事に気付き、さらに音量をあげる。
しかし無駄なあがき、美声のまま大音量になるだけである。
「お兄ちゃんたち、お城が崩れちゃうよ! 脱出するからカリスの手の平に乗って!」

――新オヴァの間
神魔大帝は、アフロヘアーのおばさんをモチーフにした姿の
新世紀オヴァンゲリオンの前に立ち尽くしていた。
ヒゲダンスもラジオ体操も試したが万策つきた。
新オヴァがどうやっても目を覚まさないのだ。
さらに、ジャイアントリサイタルで城が崩れ始めて右往左往。
と思ったら突然、美しい歌声に変わった。
♪残酷な天使のガーゼ〜終電に今電話が鳴る〜♪
聖なる歌声に、今までびくともしなかった新オヴァが起動する。
「魔法機械新世紀オヴァンゲリオンよ! 我に力を貸してほしい!」
――良かろう、ただし条件がある!
「なんだ!?」
――我とともにバーゲンを制覇せよ!!
「よしわかった!」
新オヴァは神魔大帝を肩に乗せ、崩れ始めたフルネ城を脱出した。
神魔大帝は叫んだ。
「バーゲン王に俺はなる!!」
なんと、神魔大帝は新オヴァの強大な力の前に洗脳されていた!

市街地にむかって飛んでいくもう一機の魔法機械を見たカリスちゃんが叫んだ。
「大変! リオンお兄ちゃんはとっても制御が難しいの!
このままじゃ街が破壊されちゃう!」
354アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/21(日) 05:39:23 O
「それはいけませんの! 大急ぎでお父様を追いかけますの!」
「カリス。 すまないね僕のために・・・」
「ううん。 いいのお兄ちゃん。
カリスお兄ちゃんのためにがんばるから!」
アンリマユーの命令で神魔中帝は創ポカにお願いし、
創ポカは神魔中帝のために早足で歩き始めた。
みんなを手に乗せて空を飛ぶと誰かが落ちるかもしれないからだ。
「まてまてまて! 私のオヴァンゲリオンを返せ!」
六分儀も追いかけて走り出したが、歩幅が違うために引き離された。

――― その時市街地のバーゲン会場では大騒ぎが起きていた。
新オヴァが壁を壊して会場に乱入してきたからだ。
すっかり洗脳された神魔大帝はバーゲン品を漁っている。
「そいつをこっちによこせ!」
「これは私が先に取ったんだよ!」
神魔大帝はおばちゃんとバーゲン服の取り合いを始めた。
「離せ!」
神魔大帝が力一杯服を引っ張ると服は真っ二つになった。
洗脳されているので力の加減を知らないのだ。
「うわあぁぁぁぁ!! 俺の服がぁぁ!」
悲しみに地面を転がる神魔大帝。
完全に新オヴァに洗脳されている。

「アンリマユー様・・・これでは話をするどころでは・・・」
「私に良い考えがありますの! 少し耳を貸すですの。」
「・・・・・・それで大丈夫でしょうか。 とりあえず作戦開始してみましょう。」
アンリマユーの作戦を聞いた神魔中帝は叫んだ。
「あ! あんな所に伝説のバーゲン会場が!」
「伝説のバーゲン会場だと?!」
その言葉に反応した神魔大帝は飛んできて中帝の襟首を引っ張る。
「それはどこにあるんだ! 言え!!」
「た、大帝様! く、苦しい・・・首がしま・・・!」
355アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/22(月) 00:02:02 0
直後、神魔中帝はぐったりとして動かなくなった。
「中帝お兄ちゃーーーーーーん! 死んじゃ嫌あああああああ!」
カリスちゃんの悲鳴が響き渡る!
「ああ……私は何ということを……」
神魔大帝ががっくりと膝を突いて正気に戻ったと思われたとき。
神魔中帝から凄まじい力の奔流が迸る。
それが収まった時、神魔中帝がいた場所には二足歩行するネズミがいた。
どう見てもミ○キーマウスのバッタモンである。
「始めまして! 僕は神魔チュー帝! すごく強いんだよ!
神魔中帝がピンチに陥った時に変身する姿だよ!」
「なんだ〜心配させるんじゃないぞ、ハハハ!」
と言いながら神魔大帝は次のバーゲン会場に向かっていた。
特徴的な声で嘆くチュー帝。
「ああっ大帝様! みんな、変身中に取り押さえてくださいよ!」
そう言われても、変身中はみんなしんみりしていてそれどころではなかったのだ。
「急いで追うぞ!」

神魔大帝が向かった先は、“伝説のバーゲン会場”というバーゲン会場だった。
神魔大帝は一本の変身ベルトを巡っておばちゃんと争っている。
「うおおおおおおお!! そのベルトは俺のものだ!」
対するおばちゃんも必死の形相である。おばちゃんはこっちに気付いて言った。
「アンタ達も手伝いな! 絶対に渡したらいけない!」
おばちゃんの顔には見覚えがあった。
初任務で戦い、そしてギョーザを通じて心を通い合わせたマダム・ハ・ナーゲだ!

〜解説コーナー〜
マダム・ハ・ナーゲ
第一話に登場した、鼻毛を自在に操るおばちゃんの姿をした怪人。
神魔大帝軍の幹部で、定食屋を営みながら情報収集をしていた。

「おばちゃん、生きていたのか!」
「アタシがあの程度で死ぬと思うかい!? 再会を喜ぶのは後だ、ベルトをよくみな!」
ベルトにも見覚えがあった。
U.F.F(第三話)の最中に何者かに盗まれて行方不明になった
宿命姉さんの変身ベルト「0.ベルト・ザ・フール」だ!
巡り巡ってバーゲンに出されていたらしい。
神魔大帝が変身ベルトなんて手にしたら鬼に金棒でますます手におえなくなる!
「それは盗品だ、大人しく返すのだ!」
おばちゃんと共にベルトを引っ張る。そして、悲劇は起こった。
ぶちっ!
ベルトのこっちが持っていた手元の部分が切れ、我はおばちゃんと共に盛大に転んだ。
「しまった!」
目の前にはベルトの大部分を持った神魔大帝の姿が!
「変身ベルトゲットー!!」
神魔大帝は嬉々としてベルトを装着し、変身ポーズを決めた!
神魔大帝は眩い光に包まれ、一瞬後そこに立っていた者はアルカナライダー……ではなく。
「アメコミライダー見・参!!」
アメコミ風の衣装に身を包んだ神魔大帝だった! アしか合っていない。
その上神魔大帝ははっきり言って超美形なので、似合わないこと甚だしい。
356アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/23(火) 03:30:54 O
「私の名はアメコミライダー! 正義のために戦うナイスガイだ!
HAHAHAHAHA――――――――!!」
神魔大帝はアメコミ風に叫んだ。
どうやら「0.ベルト・ザ・フール」にまで洗脳されたようである。
「お父様は見る物に影響されやすい性格ですの。
テレビCMの商品もよく無駄に買い込んでいましたの。」
アンリマユーが説明的セリフで解説を入れる。
「そこのガール! 私の名はお父様ではない!
アメコミライダーと呼びたまえ! HAHAHAHAHA―――――――!!」
それにしてもこの神魔大帝ノリノリである。

「む?! そこにあるのは悪のロボットだな?!
☆の平和を脅かす侵略者め! 私のジャスティスパワーを受けてみよ!」
神魔大帝は創ポカを見て悪のロボットと断定した。
アメコミライダー的な意味で主役には敵が必要だと考えたのだ。
「だから渡したらいけないと言ったろう!
今の神魔大帝は自分が正義だと思いこんでるんだよ!」
マダム・ハ・ナーゲの忠告は遅すぎた。
「そんな事を初対面の年増に言われたくはありませんの!」
アンリマユーはマダム・ハ・ナーゲに怒っているがそれどころではない。
「行くぞ悪のロボットよ! 正義の力を受けてみよ!
来い! 新世紀オヴァンゲリオン!!」
神魔大帝の呼び出しでおばちゃん型ロボが飛んできた。
神魔大帝は吸い込まれるように新世紀オヴァンゲリオンに乗り込む。
「大帝様! 今はPONYOを倒すために力を合わせる時ですよ!」
神魔チュー帝は争いを止めるため新オヴァの所に走り寄った。
だがちょうどその位置は新オヴァが足を進めた場所だった。
「ウッヂュー!!」
神魔チュー帝は蹴り飛ばされて吹き飛んだ。

「お父様・・・いえ。 アメコミライダーの目が攻撃色ですの。
こうなったら戦って止めるしかありませんのお姉さま!
創ポカもはやく攻撃態勢に入るですの!」
「カリスはどうやって戦えばいいの? わからないよ〜」
戦いを決意するアンリマユーだが創ポカは戦う準備ができていなかった。
そして神魔大帝は敵の隙を見逃すほど甘い男ではなかった。
「こないならこちらから行くぞ! ブッシュ・ドクトリンアタック!」
新世紀オヴァンゲリオンはアフロヘアーを回転させて襲いかかってきた!
357アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/24(水) 00:58:16 0
「うっそお! もう神魔大帝戦!?
ってことは神魔大帝ってラスボスじゃなかったの!?」
「マジ!? ちょー衝撃の展開!」
とかいいながらマッチョメイドは筋肉隊を召喚し
筋肉隊が中ボスバトルっぽいBGMを演奏し始めた!
「お前らスレよく嫁!」
マッチョメイドに自分でも意味が分からないツッコミを入れる。

>「こないならこちらから行くぞ! ブッシュ・ドクトリンアタック!」
「うわーだめだー!」
絶望しかけたその時!
「ブッシュはもう古い! オバカ・チェンジディフェンス!」
マダム・ハ・ナーゲが腕を一閃すると、放たれた特大の毛で出来た輪……
すなわち輪投毛が新オヴァを絡めとる!
オバカと化した新オヴァはその場でヒゲダンスを始めた。
「足止めは3分が限界だ! アルカ、今のうちに創ポカの真の力を解放するんだよ!
アンタにはその力がある!」
それにしてもこのおばちゃん、何の伏線もなしに無茶振りが過ぎる。
「私から話そう。ついに言う時が来たようだ……」
そう言って進み出たのは、父上だった。父上は、意を決したように爆弾発言を放った。
「アルカディア……私はお前の本当の父親ではない!」
「な、なんだってー!?」
358昔話 ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/24(水) 01:01:21 0
「そうだな、まずは先の大戦の平定の話から……」
アルカの狼狽が目に入らないかのように、ユートは静かに語り始めた。
知られざる歴史、秘められた過去、アルカ出生の秘密、厨ニ病の真実。
初期のかろうじてストーリーものだった頃に
何も考えずにばら撒かれた謎が今明かされる!
「統合暦が始まる前の異種族同士の戦乱は知っているな?
1000年前に☆に降り立ち、争いを平定した人物がいた……、そのお方こそ神魔大帝だ。
そして大帝様は理想的な神として人々を見守り、世を治めた。
しかし平和を謳歌するうちに大問題が起こった。
自らが☆の支配者だと言わんばかりに我が物顔にはびこる人型種族達。
生態系は破壊され☆の環境は悪化し、カップ麺に入れられる豆腐は増える一方だった。
このままでは破壊神PONYOが復活してしまう。
大帝様は地道に環境保護活動をしたがいっこうに事態は好転しない。
悩み苦しんだ末に出した解決策は……☆の侵略を装うことだった!
侵略者を名乗り、アルミやプラスチック、余ったソフトクリームなどの
産業廃棄物で作った怪人に人々を襲わせ、警告を発しようというのだ」
アルカは驚愕した。
数ある衝撃の事実の中でも一番衝撃なのは、神魔大帝が本当にツンデレだった事である!
さらにユートの話は続く。
「もちろん私は、その方法では大帝様の深遠な意思が伝わるはずはないと反対した。
そして同時期、もう一つの計画が始められたのだ。
“プロジェクト・エデン”……世界を意のままに出来るほどの高い魔力を持ち
自在に魔法機械を操る究極の人工生命体を作り出す計画。
PONYOを倒し、その力をもって☆を守る……
☆を楽園へと導く願いを込めてそう名付けられた。
そして当時神魔大帝軍の花形コンビだった私とイデアが被検体Aの監視を任された。
思えばあの頃は幸せだった……だがその日々は突然終わりを告げた。
被検体Aが3歳になったころだった……
成功する確証もないプロジェクト成功を待っている余裕はないと
思いつめた神魔大帝様がツンデレ侵略計画を実行に踏み切ってしまったのだ!
その時に神魔大帝に造反した者たちが
人類を守る決意のもとにウルトラフォースを設立した。
私もイデアと袂を分かち、ウルトラフォース設立に加わる決意をした。
だが被検体A……アルカ、お前を置いていく事はできなかったんだワン!!」
アルカは全てを悟った。
「そうか、世界の厨ニ病発症者は同じようにして世に出た被検体達なんだな?
だが彼らは能力が一時期現れただけで消えてしまい
実験成功といえる被検体は我だけ……!」
359アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/24(水) 01:02:36 0
3分が経過して新オヴァが動き始めた。迷っている時間はない。
「父上、どんな過去があろうとあなたは我の父上だ!」
父上に声をかけ、左手を高々と掲げ、出来る限り邪気眼なセリフを唱える。
「目覚めよ☆の命の守護者!
深遠の淵、時の最果てより来たりし愛と勇気と正義の使者よ!
汝の名は創世のポカリスエットン兄派!」
左手の甲がカリスちゃんと響きあって左手の甲が眩い光を発する。
「中帝お兄ちゃんを守るために……リオンお兄ちゃんを正気に戻すために……
全世界のお兄ちゃん達のためにカリス、がんばります!!」
そして我はカリスちゃんに吸い込まれるように搭乗する。
「カリスは二人で操縦できるんだよ! もう一人は……キミだ!」
もう一人に選ばれたのはアンリマユーちゃんだった。
360アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/26(金) 08:59:16 O
>「アルカディア……私はお前の本当の父親ではない!」
>「な、なんだってー!?」
「な、なんだってー!? ですの!」
ユートの説明にアンリマユーも驚いた。
続いて神魔大帝とウルトラフォースとアルカの過去が明かされ、
アルカはユートを父上と呼んで創ポカに乗り込む。
>「カリスは二人で操縦できるんだよ! もう一人は……キミだ!」
「はわわ! なんて素敵な人選なんですのぉ!
アンリマユーは今 猛 烈 に感動しているですの!!」
アルカとユートの親子愛に感動していたところをカリスに指名され、
アンリマユーはさらに感動を深めながら創ポカ兄派に乗り込んだ。
中にスクリーンなどはなく自分の目と同じように外を見渡せる。
魔法と機械の2つの文明の見事な融合の結果である。

「さあ! これで五分と五分ですのお父様!
ギタギタにしてやるから覚悟しろですのー!」
アンリマユーは親子愛をなんとも思っていないように叫んだ。
「私の名はアメコミライダーだと言っているだろう!
遠慮なく全力でかかって来たまえ!
HAHAHAHAHA――――――――!!
マジックソード&マジックシールド! 装着ッ!」
神魔大帝の方も親子愛をなんとも思っていないように叫んだ。
新オヴァの両手には戦いのための武具が準備されていた。
つまり右手にハリセン左手に鍋の蓋である。
「カリスも同じ武器と防具を持ってるの!
マジックソード&マジックシールド装着! と叫んで!」
「分かりましたですの!
マジックソード&マジックシールド! 装着ッ!」
カリスの指示でアンリマユーが叫ぶと、創ポカもハリセンと鍋の蓋を装備した。
両ロボとも戦いの準備は万全である。
ここに創ポカVS新オヴァの夢の兄妹対決が実現したのだ。

「「最初はグー! ジャンケンポン!!」」
創ポカの手はグーで新オヴァの手はチョキだった。
「隙ありですの!」
操縦者の思うままに行動する創ポカのハリセンが新オヴァを襲った。
しかし新オヴァは鍋の蓋で攻撃を受け止めた!
「甘いなガールズ! 2人の心を1つにしないと創ポカの力は引き出せない!
そんな事ではとてもPONYOに勝つことなどできないぞ!」
「ぐぬぬ・・・ですの!
お姉さま! 呼吸をあわせて創ポカの力を引き出しますのー!」
アルカと心を1つにしようと集中するアンリマユーだが、
次のジャンケンでは新オヴァが勝利した。
「しまったですの!」
新オヴァのハリセンが創ポカに迫る!
361アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/27(土) 23:16:44 0
>「ぐぬぬ・・・ですの!
お姉さま! 呼吸をあわせて創ポカの力を引き出しますのー!」
カリスちゃんの声が聞こえてきた。
「がんばって! キミ達なら姉妹モードを発動できるはず!」
「姉妹……!?」
そう言われてみれば我の生みの親は神魔大帝でアンリマユーちゃんは神魔大帝の娘。
これを姉妹といわずに何といおうか!
>「しまったですの!」
「よーし! お姉さまに任せろ!」
我はお鍋の蓋でハリセンをガードした! だがしかし!
ハリセンが貫通してお鍋の蓋は真っ二つになった。
新オヴァとコラボしたアメコミライダーの力恐るべし! カリスちゃんが叫ぶ。
「ああっ、マジックシールドが!」
次のじゃんけんに負けたら防ぐ手段が無い。絶体絶命である。
「くっ、どうやったら姉妹モードを発動できるんだ!?」
「HAHAHAHAHA! とどめだ、じゃんけんぽん!」
非情にもじゃんけんに負けた。万事休すかと思われたその時!
ある考えが閃いた。そう、我々は大変な間違いをおかしていた。
忘れがちだがアンリマユーちゃんのほうが年上。姉と妹が逆だったのだ!
「妹いっきまーす!」
そう叫びながら攻撃をハリセンで受け止めた瞬間!
ぶつかりあうハリセンとハリセンから衝撃波が巻き起こり、新オヴァがあとずさる。
「――姉妹モード発動!」
姉妹モードを発動したカリスちゃんは獅子舞の面を装着していた!
362アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2008/12/30(火) 04:56:40 O
じゃんけんに負けたアルカが姉妹モードの真実に気づくと同時に、
アンリマユーも姉妹モードの発動法に気づいた。
2人の心がついに1つになったのだ!
>「妹いっきまーす!」
「姉いっきまーすですの!」
「「――姉妹モード発動!」」
真実に気づいた姉妹の心が隠された創ポカ兄派の力を解放する!

「むう・・・あれは死姉妹の面・・・」
「知っているのかケンシロー!」
出番を見つけたケンシローとラ王が解説を始めた。
「死を覚悟で戦う獅子の姉妹を模した面を装備すれば超人的パワーが得られる。
・・・そう考えていた時期が私にもありました。」
「死姉妹の面・・・恐ろしい面よ。」
「外野は黙ってろですのー! えええいっっ!!」
ケンシローとラ王の応援を受けてパワーアップした創ポカ兄派は、
獅子舞の面の口を開けてガブリと新オヴァの頭に噛みついた。
ダメージがない!
「HAHAHAHAHA――――――――!!
そんな攻撃では傷1つつけられないぞ!
もっと熱い心をぶつけて・・・お?!おおおおおっ?!」
なんと! 獅子舞に噛みつかれた新オヴァからアメコミパワーが抜けてしまった!
乗り手が力を失ったので新オヴァは動かなくなってしまう。

「死姉妹に噛みつかれると一年間の厄払いができると言われている。
死姉妹は神魔大帝の厄と一緒にアメコミパワーも払っていったのだ!」
ケンシローの解説を聞いた神魔大帝はがっくりと膝をついた。
負けを認めた神魔大帝は新オヴァから降りてきていたのだ。
「ふふふ・・・獅子舞の厄払いを利用して私を倒すとは・・・
見事だよアルカディア、アンリマユー。 そしてユート。
私は間違っていた。
優秀な部下達を信じて“プロジェクト・エデン”を進めるべきだったのだ。
それなのにツンデレ侵略計画で時間を無駄にして、
PONYOの復活を許してしまうとは・・・
もう遅いかもしれないが愚かだった私を許してくれ。」
なんと 神魔大帝がおきあがり 仲間になりたそうに こちらを見ている!
仲間にしますか?
363アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2008/12/31(水) 23:37:41 0
何度も言うようだが神魔大帝は超美形である。
仲間になりたいといっているイケメンを断る理由など無い。

>仲間にしますか?
→はい 
いいえ ピッ

「遅すぎることなんて無い……! 共に我らの☆を守ろうではないか!」
我は感動の再会を演出しようとした。だがしかし!
「ちょっと待ったー!」
空気を読まない奴がしゃしゃりでてきた。迷探偵ハクイである。
「命を大切にしない奴は大っ嫌いだー!
神魔大帝! 貴様は今までに何人の人を殺した!?」
神魔大帝はセオリー通りに平然と答えた。
「お前は今までに食べた食パンの数を覚えているのか?」
「貴様……ふざけるなあ!」
ハクイ兄ちゃんが神魔大帝に殴りかかろうとしたその時!
「若人よ、落ち着くぞえ」
再登場のピチピチギャル怪人が現れた! 彼女は衝撃の事実を告げた。
「神魔大帝様は実は一人たりとも殺してはいないんじゃ!」
「な、なんだってー!?」
父上が言った。
「その通りだ。街はいくつも壊滅させて怪我人も続出したが死亡者は出ていない……」
「ワシなんて神魔大帝軍の車にひかれて死に掛けたが
念入りに治療してくれた上にピチピチギャルにしてもらえてウハウハじゃ!」
ここまでの手掛かりをもとに迷探偵ハクイが推理を披露する。
「分かったぞ! 貴様は最初から謀っていたんだな!?
造反した部下達が人間達を守ることを……。
それでも死者が出た場合は連れ帰って改造手術で復活させた……違うか!?」
「ああ……その通りだ!」
「なんという完璧なるツンデレ! 私は猛烈に感動した!」
感動のあまり神魔大帝に抱きつくハクイ兄ちゃん。
「イイハナシダナー」
感動的なシーンでなんとなくナレーションを入れてみた。
「第5話 魔法と機械とツンデレ大帝 完! 第六話開始!
ついにそろった二機の魔法機械。
かつての敵神魔大帝を仲間に加え、☆の命運をかけた破壊神との戦いが幕を開ける! 多分」
364アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/02(金) 09:41:27 O
「あけましておめでとうございますですの。
本年も昨年同様よろしくお願いしますの。」
アンリマユーはそう言ってアルカに深々と頭を下げた。
はるか宇宙の彼方から、そう言えとの指令を受信したのだ。
以下何事もなかったかのように第六部スタート。

「今のおまえ達ではPONYOを倒すことはできない!」
神魔大帝はいきなりそう言った。
「魔法機械が動力にしている魔法ガソリンが空に近い!
このままでは創ポカも新オヴァも動けなくなってしまうぞ!
解説しよう! 魔法ガソリンとは魔力を凝縮して作られた液体のことだ!
魔法機械は動く時にはこの魔法ガソリンを消費する。
そのため魔法ガソリンが無くなったなら魔法機械は動けなくなってしまうのだ!」
「お父様。 ナレーションの仕事を取ってはいけませんの。
レスが見づらくなってしまいますの。」
アンリマユーはそれを注意してから肝心なことを聞くことにした。
「魔法ガソリンはどうやって手に入れますの?」
「魔法ガソリンスタンドで満タンにしてもらえるのさ!」
神魔大帝は歯をキラリと光らせてそう言った。

場所は変わって魔法ガソリンスタンドである。
店員は創ポカと新オヴァに魔法ガソリンを満タンに注入した。
「お会計は百万ジンバブエドルになります。」
「安いね。 誰か払ってしまいなさい。」
神魔大帝は自分で払う気はないようだ!
365アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/03(土) 16:32:02 0
>「あけましておめでとうございますですの。
本年も昨年同様よろしくお願いしますの。」
「あけおめ ことよろ」
我も宇宙から謎の暗号を受信したので深々と頭を下げた。

所変わって魔法ガソリンスタンド“エネ雄”。
そこ“筋賀新年”の文字と共に
マッチョメイドがマッチョポーズをとっているポスターが貼ってあったり
巨大な鏡餅が置いてあったりした。
>「安いね。 誰か払ってしまいなさい。」
ジンバブエドルとはド○ゴンボールのごとき怒涛のインフレにより
現在☆で最も価値が低い通貨である。
調度隣に両替所があったので両替してくる事にした。
「100万ジンバブエドルに両替頼む」
両替所の人は平然と言った。
「あーはい、100円でいいですよ。手数料は1000万円になります」
当然1000万円なんて誰も持っていない。
魔法ガソリンスタンドの人は言った。
「困りますよお客さん! もう魔法ガソリン入れたんですから!
お仕置き開始ー!」
「はい! お仕置き入りまーす!」
無駄に威勢のいい掛け声が伝わっていく。
そして店員の一人が斧を構えてジャンプ。巨大な鏡餅に切り掛かった!
「ご開帳、ほいやっさー!」
「まだ鏡開きは早いぞ!」
ツッコミを入れるも時すでに遅く、巨大な鏡餅は真っ二つに割れた。
その中からウ○トラマンのバッタモンが現れた!
366アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/05(月) 12:01:04 O
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ! 悪を倒す男ウソトラマン参上!
泣く子はいねがー! 悪い子はいねがー!」
鏡餅から出てきた男はお仕置き相手を探し始めた。
「ふっふっふっ・・・。 待っていましたよウソトラマン・・・。
私がお仕置きしてほしい悪人は!」
「そこのガソリンスタンド店員ですの。」
前置きが長い店員に代わりアンリマユーが悪人を教えてあげた。
「おまえ達が悪人なのか!」
「待て慌てるなこれはこ」
「スペースシュッシュラ光線!」
「ギャアアアアアア!!」(×複数)
悪は滅んだ。
「やりましたのお姉さま! 正義は必ず勝つですのー!
・・・そういえばお姉さまは私のお姉さまなのに妹・・・
お姉さまー! アンリマユーはお姉さまをなんと呼べばいいんですのー?!」
アンリマユーは混乱してアルカに呼び方を聞いてみた。

「助かったわ〜! 殺されるかと思っちゃった〜!」
建物の方からマッチョメイドが近づいてきた。
手には自分で引きちぎったとみられるロープを持っていた。
「急に後ろから殴られて、気がついたら縛られていたのよ〜。
ガソリンスタンドの店員も楽じゃないわね〜。」
「ガソリンスタンドの店員・・・だと!?」
神魔大帝が何かに気づいたとき、神魔チュー帝が走り寄ってきた。
「た、た、た、大変ですー!!
カリスと新オヴァが動かなくなってしまいましたー!!」
367アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/05(月) 22:29:12 0
>お姉さまー! アンリマユーはお姉さまをなんと呼べばいいんですのー?!」
「うむ、お妹さまと書いておねえさまと読むのはどうだろう」
妹と姉はぱっと見似ているし我ながら名案である。
「迷案の間違いだろ!」
久しぶりにハーゲン班長のツッコミが入る。

>「た、た、た、大変ですー!!
カリスと新オヴァが動かなくなってしまいましたー!!」
先ほど倒された店員が起き上がりながら説明的なセリフを言った。
「やっと気付いたようだな……この魔法ガソリンスタンドもすでに破壊神の掌中!
魔法ガソリンではなく阿呆ガソリンをたっぷり注入してやったわあ!
皆の衆、悪の様式美、見せてやろうぞ!」
「おう! オレ達の美学、主人公どもに教えてやるんだ!」
店員達が熱い言葉と共に次々と立ち上がり、心を一つにする!
悪の様式美、それすなわち巨大化!
「うおおおおおおおおおお!!」
凄まじい衝撃波が巻き起こり、それが収まった時。多重音声が響き渡る!
「「「爆誕!! 魔攻破邪神餌寝雄!!」」」
目の前には、ステテコパンツをはいたハゲオヤジの姿をした巨大怪人が聳え立っていた!
「なるほど……喰っちゃ寝ーしている男だから餌寝雄か!」
「感心してる場合じゃないですよ! カリスも新オヴァも使えません!」
「「「必殺! ハゲフラーッシュ!」」」
魔攻破邪神餌寝雄が先制攻撃を放ってきた! 大ピンチだ!
368アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/07(水) 13:14:18 O
「「「必殺! ハゲフラーッシュ!」」」
「甘いぞ魔攻破邪神餌寝雄! 必殺! カリスマスマイル!」
大パンチではなく大ピンチの一行を助けたのは神魔大帝だった。
神魔大帝は黙っていれば大変な美形である。
笑顔で物理的衝撃波を撃ち出すのも楽勝なのだ。
「おのれ神魔大帝め! だがすでに魔法機械は阿呆になっている!
何者もPONYO様を止めることはできないのだー!!」
一方新オヴァと創ポカは餌寝雄が言うようにすっかり阿呆になっていた。
その証拠に空気を読まずに2機は仲良く漫才を始めている。
「阿呆ちゃいまんねんパーでんねん。」
「そんな時には頭がポーン!」
しかも驚異のWボケ漫才だった。

「頼みの魔法機械が阿呆になってはPONYOに勝てませんのー!」
「安心しろアンリマユー。 魔法機械を作った整備工場がこの☆のどこかにある。
そこに行けば阿呆ガソリンを魔法ガソリンに変えられるはずだ。」
ショックを受けたアンリマユーに神魔大帝が解決策を教えた。
「こいつは俺に任せてみんなは先に整備工場に向かってくれ。
俺も必ず後から追いつく。」
「ダメですのー! お父様を置いて行けませんのー!」
神魔大帝親子はお約束の人生劇を始めた!
369アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/08(木) 01:01:36 0
「神魔大帝! それは死亡フラグだ!」
「そうワンそうワン!」
ちなみに江頭2:50は例外である。
「安心しろ! この超美形の俺があんなブサイクなオヤジに負けるはずはない!」
必死に止めるも、神魔大帝は聞く耳を持たななかった。
はいそうですかと置いていくわけにもいかず、一同が途方にくれたその時!
ゴゴゴゴゴ……!
上空に巨大な影が現れた。どこかに放置してきた神魔大帝城だ!
神魔大帝は無駄にキザに言った。
「フッ……どうやら居残り組の部下達が迎えに来てくれたようだ」
神魔大帝城から放送で大声が聞こえてきた。
「私は神魔大帝の部下の一人、GG佐藤! 破動砲準備!」
神魔大帝城が変形し、巨大な砲台が現れた!
「愛の波動砲……発射!」
キモティーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
奇妙な効果音と共に放たれた愛の波動砲が、魔攻破邪神餌寝雄を直撃する!
「「「なんのこれしき……ぐあああああああああああ!!」」」
次第にバラけていく多重音声!
「この光は……なんだろう……」
「分からない……でもとても温かい気持ちになれる……」
数秒後、魔攻破邪神餌寝雄は、元の店員達に戻っていた。
「教えてやろう、それは愛だ……!」
なぜか神魔大帝が〆た。

こうして創ポカと新オヴァを神魔大帝城に格納し、整備工場にむけて出発した。
だが出発直後、またしても大問題が浮上する。
「ところで整備工場はどこにあるのだ?」
「この☆のどこかにあるぞ!」
神魔大帝は自信満々で答えた。
370アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/10(土) 11:01:54 O
>「この☆のどこかにあるぞ!」
「それはもう知ってますのー! お妹様はズバリの場所を聞いてますですの!」
「「「その質問には我々が答えましょう!」」」
アンリマユーに答えたのは神魔大帝ではなくガソリンスタンドの社員達だった。
「「「我々は愛に目覚めました! これからは世界平和のため尽くします!
整備工場がある場所は・・・ここだー!!!」」」
社員達が地図を使って示した場所は高い山の一角だ。
「歩いていくと大変ですがこの城ならすぐ着きますでチュー。」
解説する神魔チュー帝はどんどんネズミ化が進んでいた。
駄菓子菓子。
「俺の言ったとおりこの☆にあっただろう?」
「☆は広いからお父様の言葉だけではわからないですのー。」
神魔大帝親子は気づかなかった。

整備工場を目指して出発した神魔大帝城だがすぐに動きが亀になった。
「なんですのー? なにがありましたのー?」
「エンジントラブル! エンジントラブル!
機関室で問題が発生したようです!」
「機関室・・・この城はお父様が動かしていたのではなかったですの?」
「それでは俺が楽できないではないか。
魔法と機械と両方の力で動いているのだ。」
神魔大帝がそう言ったと同時に大きな音が聞こえてきた。
エンジンが爆発したときの音によく似た音だった。
「大変だ大変だですの! お妹様! すぐに機関室に向かいますのー!」
アンリマユーはアルカの手を引いて走り出した。
371アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/11(日) 00:03:10 0
機関室につくと、無数の回し車(ハムスターが回して遊ぶ玩具)が散らばっていた。
さらに、床に巨大なクレーターが出来ている!
「貴様ら……何者だ!?」
そこにいた怪しい一団に水鉄砲を突きつける。
しかし、一団のリーダーらしき男は平然としている。
「こういう風に電子レンジに玉子を入れると爆発するんだよ♪ 分かったかな?」
「わーすごーい!」
確かに、クレーターの中心では爆発したと思しき電子レンジが煙をもくもくあげていた。
「私怪しい者ではありません。
ここに間借りして週一回実験教室をさせてもらっているデンタローという者です」
「なんだ、そうだったのか〜」
しかし、神魔チュー帝がひどく取り乱した声をあげた。
「大変だ、ハムちゃん達がいないでチュー!」
「きっと野性の能力によって爆発を前もって察知して逃げて隠れてしまったんだワン!
神魔大帝城はハムスターが回し車を回す事で無限のエネルギー生成を行う
オーバーテクノロジーを搭載しているのだワン!」
よく分からないけどすごそうだ。神魔チュー帝が血眼になって部屋中を探し始めた。
同じネズミだけあって親近感を持っているようだ。
「ハムちゃん達〜どこでチュか!?」
「早く見つけないと城が動かないワン!」
実験教室に来ていた子ども達にも手伝ってもらい、ハムスターの大捜索が始まった。
372アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/13(火) 00:12:57 O
「こっちにはいないですの!」
「あっちにもいなかったでチュー。」
「そっちもいなかったぞ。」
「どっちを探せばいいんだ?!」
「総員機関室に集合せよ! ハムスターを探し出せ!」
すぐに神魔大帝城にいる全員で踊る大捜査線が張られた。
ハムスターたちはすぐに見つかった。
機関室の隅の方に固まって冬眠していたのだ。
「なるほど。 寒くなってきたので冬眠していたんだな。」
「なるほどじゃありませんのー。 速く叩き起こして回し車を回させますの!」
「それではハムちゃんたちが可哀想でチュー!」
感心する神魔大帝と鬼畜アンリマユーに神魔中帝はお願いした。
「このまま起こさないでほしいでチュー!」
「それでは回し車が回りませんの。」
「チュー帝が回しまチュー!」
神魔チュー帝の英雄的決断により再び神魔大帝城は動き始めた。
だがPONYOの魔の手はすでに近くに迫っていたのだ!

「大帝様! 近くに敵機が接近しています!」
「メインスクリーンに映像を出せ。」
神魔大帝の命令で大型スクリーンに敵機が映された。
なんと! それは神魔大帝城と同じ飛行城だった!
近づいてきた敵の飛行城は拡声器で連絡を取ってきた。
「どこへ行こうというのかね。 諸君の動きはPONYO様に把握されている。
抵抗をやめておとなしく投降したまえ。
それが嫌なら見せてあげよう。 RAPYUTAの雷(いかずち)を!」
敵の飛行城は城の底を神魔大帝城に向けた。
すると光が集まって神魔大帝城にビームが発射された!
373アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/13(火) 23:46:30 0
「させるかあ! 愛の波動砲発射!!」
神魔大帝城から放たれた愛の波動砲とRAPYUTAの雷が激しくぶつかり合う!
しかし! 次第にRAPYUTAの雷に押され始めた!
「バカな!」
「甘いな……神魔大帝……いやHOWL!!
貴様のような若造が大帝とは1億年早いわあああああああああ!!」
なるほど、この城の本名はHOWLの動く城か。
神魔大帝がシリアスに少年漫画のような熱いシーンを演出し始めた。
このスレ的には滅多に無い事だ。
「もう一度考え直せMUSUKA!! 自分が何をしているか分かっているのか!?」
「愚かな……火の悪魔との契約を解きと○とこハム太朗などと契約するとは……
そのような動力では我が天空の城には勝てん!
冥土の土産に教えてやろう……世界の真実を!」

MUSUKAは、壮大にして深遠なる宇宙の歴史を語り始めた。要約するとこうだ。
遥か昔……原初の創造神パヤオがJIBURIという惑星を作り上げた。
さらに、持ち前の素晴らしい妄想力により次々と生物を想像していった。
こうして生まれたのが、神魔の始祖達である。
やがて老衰してたパヤオは、最後の力を注ぎ込んでPONYOを作り
PONYOに宇宙を正しい方向に導く使命を託して死んでいった。
パヤオの妄想力によって形を保っていた惑星JIBURIはパヤオ死亡と同時に崩壊。
こうしてPONYOは☆から☆へ渡り、道を間違えた文明を消し去る破壊神となり
故郷を失った神魔達は、流浪の民となったのである。

MUSUKAは凄惨な笑みを浮かべ、RAPYUTAの雷の出力を上げた。
「これで分かったか?
豆腐をカップ麺に入れるような腐敗しきった文明は
一度綺麗サッパリ滅びるべきなのだ!!
見ろ、我が軍の援軍が来た……貴様たちに勝ち目は無い!」
下を見ると、Ω(オーム)の群れで埋め尽くされていた。
さらに、Ω達を指揮している腐魔女の姿が映し出される。
我は不敵に笑い、久々にファンタジー的な浮遊魔法を唱えた。
「残念だったな……あれはこっちの援軍だ!【We can フラーイ】!」
そして……アンリマユーちゃんの手を取ってΩの群れの只中へ舞い降りる!
374アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/16(金) 01:13:03 O
>「残念だったな……あれはこっちの援軍だ!【We can フラーイ】!」
「飛んでるー! 飛んでますのお妹様ー!!」
手に手を取って駆け落ち・・・ではなく飛んで逃げる2人。
「待て! このロボボールを持って行け!」
そんなアルカとアンリマユーに神魔大帝はロボボールを投げ渡した。
ロボボールとはロボを持ち運ぶためのボールである。
神魔大帝は魔法機械をボールに入れて2人に託したのだ。

「私をあまり怒らせない方がいいぞHOWL。」
「俺も意味もなく大帝を名乗っていたわけではない。
俺の本当の力を見せてやるぞMUSUKA!」
「ハッハッハッハッ、私と戦うつもりか?」
余裕のMUSUKAが生ゴミを城から投げ捨てるとゴミは巨人になった。
人がゴミサイズに見える大きさである。
「ほぉ・・・ははっ! 見ろぉHOWL! 人がゴミのようだ!」
「大きさだけが強さではないぞMUSUKA!」
神魔大帝改めHOWLが号令を出すとΩの群が巨人に突撃を開始した。
神魔同士の☆の未来を巡る戦いが今始まったのである。

一方逃げ出したアルカとアンリマユーのところには腐魔女が来ていた。
「私の本当の名はKUSHANA。
PONYOたちと同じようにパヤオに産み出された神魔一族だ。
PONYOたちはこの☆を滅ぼすために全力で向かってくるだろう。
奴らから魔法機械を守り抜いて☆の平和を守ってくれ。」
「KUSHANAも一緒に行くですの!」
アンリマユーは誘いをかけたがKUSHANAはうんと言わなかった。
「Ωの指揮をHOWLだけに任せるわけには行かない。
おまえたちだけで整備工場に向かってくれ。
道の案内は彼女がしてくれる。」
KUSHANAが指さす先には大きな紙飛行機が止まっていた。
その紙飛行機には大きくNAUSHIKAと操縦士の名前が書かれていた。
実に分かりやすい設定である。
「お妹様! ここはお父様やKUSHANAさんに任せて先を急ぎますの!
魔法機械を直してPONYOを止めますの!」
アンリマユーはアルカにそう言って紙飛行機に乗り込んだ。
375アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/16(金) 23:57:48 0
「ああ、発進してくれ!」
紙飛行機に飛び乗りながら自動操縦人工知能NAUSHIKAに言う。
『かしこまりました。
垂直離着陸超絶爆撃戦闘機ABC−777“めーヴぇ”発進』
よく分からないが何かすごい機体らしい。
NAUSHIKAは離陸するなり素晴らしい級加速を見せた。
普通の人間だったら即死する級加速だが我々は幸い普通の人間ではなかった。
順調に飛んでいると、下から光線が飛んできた。
『緊急事態発生』
それをアクロバット飛行で避けるNAUSHIKA。
下を見ると光線銃を持ったたぬきの大群がずらりと並んでいる。
「皆の衆、撃てええええええええ!!
人類のせいで我々は住処を奪われた……奴らを整備工場に行かせてはならん!」
「統合暦たぬき合戦ぽんぽこか……だがッ!」
水鉄砲を抜き放ち、たぬきと銃撃戦を繰り広げる。
そうしていると、NAUSHIKAがさらに警告を発した。
『前方からも襲撃者来襲』
「何だと!?」
前から飛んできたプロペラ飛行機が爆撃してきた。どうでもいいけど操縦士は豚だ!
376アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/19(月) 07:51:21 O
>「何だと!?」
「あの豚は私がなんとかしますのお妹様!」
アンリマユーは爆撃機についた銃を豚に向けて乱射した。
銃口から豆鉄砲が大量に発射されたがそれは豚の乗るプロペラ機にかわされた。
プロペラ機の運転技術は世界一ぃぃぃいだったのだ。
「拡散波動砲かアルテマウェポンはありませんの?!」
『ありません。』
「隕石を落としたり雷を落としたりできませんの?!」
『豆鉄砲より強い武器はありません。』
NAUSHIKAは爆撃戦闘機なのに豆鉄砲が最強の武器である。
だがそれがいい。
「飛べねえ豚はただの豚さ・・・」
プロペラ機に乗った豚は一気に接近してドッグファイトを仕掛けようとした。
キャットファイトなら意味が変わるので間違えないようにしていただきたい。
「このままでは撃墜フラグが立ちまくりですのー!!」
当たらない豆鉄砲に怒るアンリマユーが叫んだ時、奇跡は起きた。
狸軍団の打った流れ光線が真っ赤なプロペラ機に命中。
コントロールを失って迷走するプロペラ機はぽんぽこ狸軍団に突っ込んだのだ。
「真っ赤なぁちかぁぁぁい!!」
誰かの叫びと同時に爆発が起こって豚も狸も吹き飛んだ。
「やりましたのお妹様ーー!! 敵中突破成功ですの!」
狸も豚も死んではいないが時間を稼ぐのには成功した。
こうしてNAUSHIKAは無事に整備工場にたどり着いたのだった。

「これが整備工場ですの? これが整備工場なんですの?」
『そうです。 そうです。』
アンリマユーが聞き返した理由は工場に見えないその敷地だった。
見た目は整備工場ではなくただのジャングルである。
しかも木から何匹か小さくて光る人影がこちらを見ていたりもする。
「なんですのあれは?」
『ぼけぼけ(注:どこかのもののけの方言)です。』
「お妹様〜。 ぼけぼけが増えてきてますの〜!」
見ているとぼけぼけ達はどんどん仲間を呼んでいるようであった。
377アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/20(火) 00:44:19 0
無限に増殖するぼけぼけ達は、何事か囁き始めた。
「ひきかえせー」
「金かえせー」
「ばあさん、ご飯はまだかいの〜」
ぼけぼけだけあって、ボケボケだった。
ボケボケ達はロボボールを渡してほしいような動作をした。
「修理してくれるのか?」
渡してみると、ボケボケは「行け!魔法機械!」と言って
二機の魔法機械を外に出した。
創ポカと新オヴァは、外に出るなり洗練されたWボケ漫才をはじめた。
「気付いたら修理工場や! 誰を修理するんやねん!」
「この姉妹に決まっとるやろ!」
それを見たぼけぼけの一人が感動のあまり涙を流しながら言った。
「なんて素晴らしいボケだ……間違いなく本物の魔法機械!合格!!」
次の瞬間、辺りは豪華な健康ランドのような場所に変わった!
「いらっしゃいませ〜!」
店員の格好をしたぼけぼけ達がずらりと並んで頭をさげる。
「カリス様とリオン様には最高級エステコースを受けていただきます。
しばらくお待ちください」
「エステって美味しいんか?」
「アホか、不味いわ!」
相変わらずWボケ漫才をしながらどこかへ連れて行かれる二機の魔法機械。
378アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/22(木) 00:21:27 O
「遅いですのー! エステ長すぎですのー!!」
創ポカと新オヴァが連れて行かれてからもう5分が過ぎようとしていた。
例えるなら煮えたぎった油に手を入れて5分待っているのと同じである。
忍耐力の無さに定評のあるアンリマユーの我慢はもう限界寸前であった。
「ちょっとそこの店員! お客を待たせるなんてどういうつもりですのー?!」
しかも自分もエステを受けるつもりである。
魔法機械用修理工場のエステがどんなエステか、考えたことはないようだ。
とんでもないお客だがお客様は神様である。
今は店員となったぼけぼけたちに失礼は許されない。
「少々お待ちくださいませ!」慌てふためいて伝言ゲームを始めるぼけぼけたち。
しばらく待っているとステーキが2人分届いた。
「お待たせしました! 注文通焼きはウェルダンです!」
「これはウェルダンではなく黒焼きですの!
この料理を作ったのは誰だですの!」
もうムチャクチャである。

「お待たせしましたお客様! 前のお客様のエステが終了いたしました!」
車輪のついた個室が運び込まれてカーテンが開かれた。
後は中から2対の魔法機械が出てくる予定だが、世の中はそんなに甘くはない。
「この修理工場ができてから1300年目のお客だね!
僕はこの工場のマスコット、SENTOくんさ! みんなを歓迎するよ!」
出てきたのは半裸の鹿人間だった。
寝転がってマンガを読んでいる姿が大変キモスなマスコットである。
「SENTOくんだ! SENTOくんが来たぞ!」
「またお客が神隠しにあったのか! 大変だ!」
ぼけぼけたちの話からするとSENTOくんは神隠し専用マスコットのようだ。
創ポカと新オヴァは神隠しにあってしまった!
「お妹様〜。 神隠しってなんですの〜?」
しかし アンリマユーは おどろき とまどっている!
379アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/22(木) 23:21:20 0
「髪隠しとは読んで字のごとく髪を隠される事だ」
髪隠しの意味を解説すると、店員がしんみりとそれに続く。
「そうなんです。何年か前にフサフサの美青年がエステに訪れたのですが
髪が神隠しにあってハゲになってしまったんです……。
確か名前はハーゲンだったと思いますが……」
衝撃の事実である。でも今はそれどころではない。
悪役のごとく水鉄砲をSENTO君に突きつけて問い詰める。
「魔法機械をどこにやった!? 答えろ!」
「後ろのトンネルの先にいるよ!」
確かに車輪つき個室の背景にはトンネルのような絵が書いてあった。
我はためらわずにアンリマユーちゃんの手を引いてその中に入っていった。
トンネルの向こうは不思議の街、そんなフレーズが頭に浮かんだからだ。
不思議の街なら、怖がる事は何も無い。

――不思議の街 象牙の塔
世界の崩壊の危機なんて露知らず、魔法学校“象牙の塔”では通常授業が行われていた。
人魚のアリエールの水属性魔法の授業中、事件は起こった。
いきなり黒板から人が出てきたのだ。
「では教科書の3分の2ページを開いて……」
「「「ぎゃああああああああああああ!!」」」
「ん? どうしたのですか?」
「先生、後ろ……」

トンネルを抜けるなり、先生に手をつかまれてぶんぶん握手される。
「アルカちゃーん、久しぶり〜! 今日はこの前とは別のお友達を連れてきたのね!」
先生は久々に登場できておおはしゃぎである。

解説コーナー
不思議の街……第二話の舞台。
魔法使いやファンタジー風の服装の人以外が入るには入場料が必要。
魔法使いだらけで、景観もファンタジー風。魔法学校“象牙の塔”がある。

アリエール……アルカの魔法の師匠。第二話以来の再登場。
380アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/25(日) 13:26:55 O
>「アルカちゃーん、久しぶり〜! 今日はこの前とは別のお友達を連れてきたのね!」
「お妹様! このなれなれしい女は誰ですの?!
はッ! もしかしてお妹様の前妻?!」
修羅場的展開が予想されたがこのスレにそんなものは多分ない。
「違うよ。 仮に前妻だとしても・・・前妻という名の教師だよ。」
「アルカは我々と一緒にここで学んだ学友なのだ。
そしてあの馴れ馴れしい女は我々の教師なのだ。」
「名前はアリエールだがあの年でまだ未婚とかアリエナイなんちて」
「君たちー? 先生の悪口は聞こえない所で言わないと内申書に響くわよー?」
生徒達の説明で、悲しみの向こうに行きかけたアンリマユーは無事戻ってきた。
「それはそれは勘違いして失礼しましたの。
私はお妹様の姉のアンリマユーですの。 今後ともよろしくですの。」
アンリマユーが神魔大帝から聞いた昔話を思い出したのはその時である。

昔々ある所に三人の勇者の子孫がいました。
最初バラバラだった三人はやがて一つのパーティーとなり苦しい戦いに挑みます。
長い長い戦いの果て彼らはついに破壊神の神殿にたどり着きました。
そこで勇者達を迎えたのは懐かしい故郷の景色です。
思わず安らぎそうになる勇者達ですがそれは破壊神の罠でした。
精霊に渡されたお守りが輝いて幻を消すと、邪悪な破壊神の神殿が姿を現したのです!

「ガガーンですの! もしやこれはPONYOの罠ではないですのお妹様?!」
アンリマユーがアルカに飛びついた時に教室のドアが開いた。
「WAWAWA忘れ物〜でチュ。」
なんとそれは学生服を着た神魔チュー帝だった!
381アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/25(日) 22:43:41 0
我ははたと気付いた。あの同級生は我と一緒に卒業したはずだ。
なぜ今ここで授業を受けている!?
>「ガガーンですの! もしやこれはPONYOの罠ではないですのお妹様?!」
>「WAWAWA忘れ物〜でチュ。」
「チュー帝!? 君もここの卒業生だったのか!?」
その時! ガッシャーンと音がして窓ガラスが割れる。
ほうきに乗った魔法使いが突っ込んできた。
「ちわーっ! 魔女の宅急便でーす! ミラーの鏡をお届けに参りました〜」
「ちょっと貸してくれ!」
ミラーの鏡で辺りを映すと
のどかな教室は一変、「天下無敵」やら「一撃必殺」やら筆文字で書いた紙が貼られ
変な銅像がずらりと並ぶ悪趣味な風景に変わる!
すでに破壊神PONYOの掌中に入っていた象牙の塔は
悪趣味なリフォームを施されていたのだ!
先生が悲鳴をあげ、神魔チュー帝が我に帰る。
「何なのこれ!?」
「ヴッチューー!? しまった!
先鋒調査に潜入したはいいがPONYOの幻術にやられてしまった!
はっ! アリエール先生! お久しぶりです!」
「神魔チュー帝君久しぶり! 元気だった?」
ディ○ニーキャラのパチモン同士が再開を喜び合っているのを尻目に
先ほどまで生徒だった者達が邪神の使徒としての真の姿を現した!
「バレてしまっては仕方が無い……。
この不思議の街はとうにPONYO様の支配下!
魔法機械は危険がいっぱいのこの塔の最上階に幽閉されている!
さらにッ! PONYO様の神殿への階段を出現させるには
“ハーゲンの髪”を手に入れ十字路の中心で使う必要がある!
つまり貴様らに勝ち目は無い!」
「懇切丁寧な解説痛み入る! 3人とも、行くぞ!」
邪神の使徒に感謝の言葉と共に水鉄砲を打ち込み、教室を後にする。
382アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/01/28(水) 13:44:41 O
夢の国から悪夢の国に変わった象牙の塔の中ではPONYOの部下が待ち受けていた。
つまりネコのようなバスや巨人のような兵やカオのようなナシだ。
どれも凶悪な顔で 夜道で出会ったら子供も泣き出すに違いない顔ぶれであった。
だがいきなり登り階段が用意されていては脅威も半減以下である。
「お妹様! あそこに階段がありますの!」
「まって! あの階段はワナよ!」
だがしかし階段に向かうアンリマユーをアリエールが止めた。
「上に行くより地下にいる夢の国の想像神様の所に行きましょう!
想像神様なら最上階への安全な道を知っているわ!」
「そんな偉い神がどうして地下にいますの?」
「年をとったら階段を上がるのが大変でしょう?」
「それならば仕方ないですの。」
アンリマユーは説明に納得した。
「ではPONYOの手下を足止めでチュー! エレクトリカルパレード開始!!」
神魔チュー帝の魔法で光り輝く車の行列が出現した。
PONYOの手下達も危険なのでパレードが終わるまで近づけない!
「地下への階段はこちらよみんな〜!」
その間にアリエールの案内で一行は地下へと向かった。

地下には部屋が一つだけあって入り口には名札がついていた。
【ウォルト・ディ○ニー】と書かれた名札である。
「想像神様。 アリエールです。」
扉をノックして中に入るアリエールであった。
383アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/01/28(水) 23:38:45 0
「うーん、うーん……」
中では、想像神ウォルト・ディ○ニーが机に向かって頭を抱えていた。
辺りには無数のボツ原稿用紙が散らばっている。
神魔チュー帝が驚いて尋ねる。
「想像神様、スランプでチュか!?」
「うむ、これもPONYOのせいだ……」
想像神の想像が滞るとはゆゆしき事態である。
ちなみに想像神ウォルト・ディ○ニーは、不思議の街の市長でもあり
象牙の塔の校長でもあったりする。
「この塔はおろか不思議の街全体が私の想像による魔法力で作られているのだ!
いかん、このままではこの美しき夢と魔法の国が消えてしまう!」
要はこの爺さんの想像力をかきたてればいいわけか。
その時、またしても箒に乗った魔法使いが入ってきた。
「ちわーっす! 魔女の宅急便でーす。ユート様からのお届けものでーす!」
【象牙の塔の想像神に渡して助けてもらうワン】
一枚のメモと共に届けられた物は、我の黒歴史ノートだった。
「君のアイディアノートか。見せてくれ!」
ウォルト・ディ○ニーがひったくるように黒歴史ノートを手に取る!
「うおおおおおおおおおおッ! 貴様、邪気眼使いか……これぞ真の黒歴史ノート!
溢れ出るインスピレーション!」
想像神に怒涛の閃きが降臨したようだ! 物凄い勢いで原稿を書き始めた!
384アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/01(日) 08:21:58 O
「出来たぞ! 私の最高傑作がついに完成した!!」
ついに想像神の最高傑作は完成した。
これはアンリマユーもどんな傑作か確かめざるをえない。
「いい最高傑作だなちょっと借りるぞですの。
こ、これは・・・真っ黒黒助ですのーー!
これが最高傑作とか今まで何を想像してきたんですの?!」
アンリマユーが見た原稿は真っ黒に塗りつぶしてあるだけであった。
かろうじて最後に【ハッピーエンド】と書いているがそれだけである。
「アンリマユー様! これはきっと闇夜を歩く黒牛に烏が止まっている絵でチュ!」
神魔チュー帝が必死のフォローをした。
しかしそれを聞いてもウォルトディ○ニーは首を縦に振らなかった。

「これはこの先の夢の国の未来を描いたシナリオだ。
この先の暗闇の中を決めるのは私ではなく君たちなんだ。
だが君たちの未来には必ずハッピーエンドが待ち受けている。
そう思ってこのシナリオを書いたんだ。
じゃあ途中経過を知りたい以外の注文を聞こうか。」
「うさんくさいですのー!
ほんとうは何も思いつかなかっただけに違いないですの!」
疑うアンリマユーだったがウォルトディ○ニーは聞く耳持たなかった。
「それではおまえ達を最上階に連れて行ってやろう。 それ!」
ウォルトディ○ニーが原稿用紙に何かを書き足すと、
アンリマユーたちは最上階にいた。
想像神が想像した事は全て現実になるのである。
「あいつらここまでこれねーだろw 暇すぎて死ぬわwww」
最上階では2体の魔法機械と見張りが待っていた。
しかし見張りは油断している!
385アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/02(月) 00:46:07 0
「暇だからだるまさんが転んだしようぜ〜」
「いいねいいね〜」
都合よく、見張りがだるまさんが転んだで遊び始めた。
これも想像神の力なのかもしれない。
あとは後ろを向いている間に近づく定番パターンである。
「だ〜るまさんが〜こ〜ろんだ!」
さりげなく遊びにまざり、変なポーズで固まる我々。
「ふむ、誰も動かないな。こ〜ろんだ!」
やはり見張りが気付く様子はない。
「こ〜ろ……」
「チュー!」
神魔チュー帝が動いた。
「部屋の隅にネズミがいるでチュー! 怖いでチュー!」
「貴様もネズミではないか。なぜネズミがここに……!?
貴様ら! 何者だ!?」
さすがにバレてしまった。
「残念だったな、侵入者は全て抹殺しろとのPONYO様のご命令だ。
貴様らの旅はここで終わりだあ!!」
戦闘シーンに入ろうとしたその時!
「命を大切にしない奴は大っ嫌いだあ!」
聞き覚えのある声と共に裸美青年江頭2:50が現れた!
「こいつらは私に任せて早く魔法機械に乗って行け!」
「ザコの見張りぐらい戦ってもどうってことないのだが」
「いいから行け!」
「ザコとはなんだあ!」と見張りが怒っているのは放っておく。
江頭2:50は感慨深げに語り始めた。
「ついに正体を明かす時が来たようだ……私の本当の名はテル!
ドラゴンの化身だ……!!」
テルは後先考えずに巨大なドラゴンに変身し始めた!
「「ぎゃああああああああああああ!!」」
見張りたちの阿鼻叫喚が響く中
逃げ込むように2人ずつに分かれて魔法機械に乗り込む。
386 ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/02(月) 23:13:10 0
――一その頃
HOWL vs MUSUKAの対決の決着がつこうとしていた。
どっちが勝ちそうかって? もちろんMUSUKAである。
「ハハハハハハ! ゴミのような者どもよ! 楽にしてやろう!!」
容赦なく城内に生ゴミが投げ込まれる。
象牙の塔に潜入した神魔チュー帝に代わって回し車を回しているのはユート。
さすがに動悸息切れに見舞われていて、城は今にも墜落寸前だ。
「うおおおおおおおおおおおおおっ! 大帝様、まだでしょうかワン!?」
「頼むユート! もう少し持ちこたえてくれ! 愛の波動砲撃てえええ!!」
「もう愛のパワーがありません!」
「何!? かくなるうえは……俺自ら愛を教えてやろう!」
あろうことかHOWLは自ら愛の波動砲の発射台の中に入った。
「GBM演奏だ、美少年合唱団!!」
KUSHANAの号令で、Ω達の黄金の野の上で美少年合唱団が美しい歌声を披露する!
♪乱乱裸裸裸裸乱(以下略
「撃て!」
「大帝様、しかし……!」
「いいから撃てええええええええええええ!!」
やけくそになったGG佐藤はHOWLを打ち出した!
打ち出されたHOWLはうら若き少女の姿になってMUSUKAの元へ飛んでいく!
MUSUKAは大喜びである。
「θ(シータ)! 私とこの城でしばらく二人っきりで暮らそう!」
θ(シータ)に変身したHOWLは微笑み……バズーならぬバズーカ砲を取り出した。
「嬉しいわ、MUSUKA……バルス!!」
容赦なくゼロ距離からバズーカ砲を発射する!
バズーカ砲からはフンドシ一丁の漢達が現れ、MUSUKAを取り囲んだ。
さらに、太鼓を叩きながらの暑苦しい踊りその名も“炎の漢祭”を執り行う!
「目がぁ! 目がぁ! お願いします何でもしますからお助けください!」
「いいだろう、俺の奴隷になるならな!」
こうしてHOWLの勇気ある行動によってMUSUKAは愛に目覚めた!
その時ッ!! 世界を震撼させる地響きと共に轟音が響き渡る!
ゴゴゴゴゴ……!

禍々しい破壊神の神殿がゆっくりと浮上を始めた!
それは、ロックミュージックが鳴り響き、悪趣味なネオンサインに彩られた定食屋!
どう見ても第一話の舞台になった定食屋だ!
そう、神魔大帝があの定食屋を侵略拠点にしていたのは
PONYOの侵略拠点を抑えるためだったのだ!
387アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/04(水) 15:44:58 O
「燃料満タンエンジン快調今日も創ポカ絶好調ですの!」
アンリマユーはアルカの操縦する新オヴァと一緒に部屋の外に飛び出した。
テルが味方殺しの迫力で暴れ回っているので間一髪と言えよう。
テルが噴いた火は時々窓から飛び出して外を照らし
いよいよ夢の国は地獄絵図に見えてきた。
「ついに魔法機械を取り返したか! だが破壊神の神殿も出現した!
世界崩壊の時は近いぞ! 急げい!」
いつの間にか象牙の塔最上階に城を横付けしていた神魔大帝が話しかけてきた。
空を飛ぶ城は駐禁に関係なく止められるのでこんな時に大変便利である。
「ご無事でなによりでチュ大帝様!」
「誰だお前は?」
「あなたの僕神魔チュー帝でチュ!」
「こやつめ!はははははは」
「ははは言うなですのー!!」
意味不明な漫才を始めた神魔チュー帝と神魔大帝であったが
アンリマユーが間に割って入った。
後ろに座る神魔チュー帝よりモニターカメラに顔を近づけたのだ。

「PONYO神殿はどこにあるんだ! 言え! ですの!!」
「PONYOの神殿ならば、あれにある!!」
神魔大帝が指さす先には定食屋が建っていた。
ただの定食屋ではないことは雰囲気から分かる。
「なるほど・・・禍々しい悪のオーラが渦巻いているですの。」
アンリマユーは最初アルカが言ったのと同じ感想を言った。
なおこれは演出であり、けっして手抜きではない事をご理解いただきたい。
「さっそくお妹様と一緒にラスト☆ダンジョンに挑戦ですの!
私たちの活躍を近くによって目でも見よですの!!」
こうして創ポカと新オヴァは手に手を取って定食屋に向かうのであった。
388アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/04(水) 23:35:04 0
「いらっしゃいませ〜」
定食屋第一階層では
破壊神のしもべたちが豪華なフルコースをずらりと並べて待ち構えていた。
おいしそうな毒入り料理で戦わずに勝つという高等技術である。
しかし我はそれを見抜いた。
「こんなものが食えるかあ!!」
新オヴァのアフロを回転させて机をひっくり返す!
定食屋内は阿鼻叫喚の事態になった。
「その通りだ!」
勇ましい声が響き渡る。いつの間にか新オヴァの肩に乗っていたマダム・ハ・ナーゲだ!
「アタシの定食屋をこんな悪趣味にしてどういうつもりだい!?
これは定食屋じゃなくて高級レストランじゃないか! お前たち、許さないよ!」
マダム・ハ・ナーゲは鼻毛を伸ばし始めた。
「「「ぎゃああああああああ!!」」」
縦横無尽に伸びる鼻毛が破壊神のしもべたちを蹂躙する!
さらに、破壊神のしもべの中でも一番の美形に向かって言った。
「お前、偽装じゃないか。食品を扱う者として最もやってはいけない事だ!!」
次の瞬間、マダムは美青年のヅラを容赦なく剥ぎ取った!
美青年はハゲになったのみならず、顔までブサイクになってしまった。
恐るべきビフォーアフター。
「まさか……ハーゲンの髪!?」
「その通りだ。もってお行き」
ハーゲンの髪 を 手に入れた!
389アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/06(金) 14:29:27 O
>「まさか……ハーゲンの髪!?」
>「その通りだ。もってお行き」
「ハーゲンの髪があれば上の階に行けますの! 十字路にGOですの!」
十字路でハーゲンの髪を使えば階段が現れる。
破壊神軍団では常識である。
しかしそのために破壊神のしもべは十字路への道をふさごうとした。
「命に代えてもこの道はとおさん!」
「ならばシネですの!」
「ついに ねんがんの アイスソードを てにいれたぞ!」
「ニア コロシてでも うばいとる ですの。」
破壊神のしもべをちぎっては投げちぎっては投げした後、
ついに一行は十字路にたどり着いた。
しかし!そこには破壊神の恐るべき罠が待ちかまえていた!

「た、大変でチュ親分! 十字路がありまチュ!!」
「あっちもこっちも十字路だらけですの!」
それはハーゲンの髪を使うはずの十字路がたくさんある場所だった。
その数はざっと二百以上である。
「ふははは! 木を隠すなら森の中!
階段を見つけられないように十字路を増設したのだ!
ハーゲンの髪は階段が出るまで無くならないからゆっくり探すがいい!
その間にPONYO様が世界を滅ぼしてしまうがな!」
PONYOの部下の勝ち誇った声が響く!
390アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/07(土) 22:21:32 0
「うわーだめだー!」
「世界オワタ」
みんなが口々に絶望の声を上げる。
「うわああああ!! 使うまでなくならないってことは使ったらなくなるのかあ!」
とりわけハーゲンが絶望は並大抵の者ではない。
「諦めるのはまだ早いよ!」
マダムが名案を思いついたようだ。
「アルカ! アタシと戦ったときに脱毛ショットを使っていたね!
あれの逆バージョンはアルカ!?」
マダムはダジャレを使ってまで必死である。我も全力で期待に応えるべきだろう。
「ない事はない……!」
それは、数ある魔法射撃のなかでも最も危険度の高い封じられし技!
用法容量を守って使用しなければ大変なことになるという禁じ手だ。
我は水鉄砲を抜き放ち、目の前に置いたハーゲンの髪に狙いをさだめた。
「朝晩二回、リーうp!!」
禁忌の呪文とともに引き金を引く。
ハーゲンの髪はみるみるうちに伸びて増毛を始めた!
「やった……成功だ!」
フロアー中がハーゲンの髪に埋め尽くされていく!
391アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/09(月) 18:57:44 O
ハーゲンの髪が伸びるとどこかでピロリロリン♪と音がした。
隠し階段を見つけたら音で知らせるのが昔から変わらぬ掟である。
「もう見つかってしまったのか!」
「早い! 見つかるのはやい!」
「これで負ける!」
危ないと見た破壊神の部下達は両手を上げて逃げ出した。
おかげで階段はあっさり見つけることが出来たのだ。
「この上に行けば破壊神の神殿でチュー! いよいよPONYOと対決でチュ!」
「PONYOをぶっコロしてお妹様に喜んでいただきますの!
トラトラトラ ニイタカヤマノボレですの!」
突撃合図も高らかに階段を駆け上がるアンリマユーたち。
だがそこにはPONYO軍団の大物が待ちかまえていた!

「愚か者どもよ! 自分たちの墓場にようこそ!」
大物は大物らしくド派手な服を着ていた。
そして大物らしくないものすごく長い髪を床に垂らしていた。
賢明なこのスレの住人諸君ならもうおわかりだろう。
大物はアルカの上司ハーゲンだったのだ!
「礼を言うぞアルカよ・・・お前が髪を伸ばしてくれたおかげで力が戻ってきた。
正直に言ってお前達がここまで来れるとは思っていなかった。
PONYO様の事は知られないよう私も陰で手を尽くしたのだが・・・
まあ来てしまったからにはしかたがない。
PONYO様の大神官ハーゲン様が貴様等を叩き潰してやる!
ハーゲンビームを受けてみよ!」
大神官ハーゲンは目からビームを発射した。
このビームに当たった者は髪と一緒に力が抜けてしまう恐怖の攻撃だ!
392名無しになりきれ:2009/02/10(火) 11:21:27 O
きみたち楽しいかい?
393アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/10(火) 17:19:05 0
「ちょっと待て! さっきまでそこにいたのにいつの間に豪華な服に着替えた!?」
という細かい事は気にせず、ハーゲンは容赦なくビームを放ってきた!
「させるかあ!!」
ビームの前に父上が躍り出る!
「父上!?」
ビームの直撃を受け、変身首輪が砕け散った。
立ち上がる硝煙が収まった中から現れしは……三頭の魔獣ケルベロス!!
「ハーゲン……まさかお前が破壊神の大神官だったとはな……」
「バカなッ!? なぜ我が必殺のビームが効かない!?
それに変身首輪が壊れたのにどうして変身できる!?」
「残念だったな……これが私の真の姿!
本当は変身首輪ではなく力を抑えて制御するための首輪だったのだよ!
それに私は髪の毛がないゆえにその技は効かん!!」
そして、イデアさんが父上の背中に華麗に飛び乗る!
「行くぞ、ユート! ……この戦いが終わったら……」
「それ以上言うな、死亡フラグだ!!」
ハーゲンに勇壮に立ち向かう一人と一匹!
父上が一瞬にして距離をつめたところで、イデアさんがハルバードを一閃!
「うわなにするやめ!」
ハーゲンの長い髪はバッサリ切り落とされた!
「ウボァアアアアアアアアアアアアアア!!」
断末魔の悲鳴が響き渡る!
「PONYO様……申し訳ありません……
貴方と共に素晴らしき新世界をつくりあげると約束したのに……」
ハーゲンはそこまで言ったところで気を失った。
――ふんっ、もう少し使えると思ったが……とんだザコだったな
どこからともなく不気味な声が響いてきた。
「誰だ!?」
――きみたち楽しいかい? 同じ過ちを繰り返し奪い合い争いあう……
生きる事は楽しくなんてない……そうだろう?
悲しみしか生まないこんな世界……こんな☆に何の意味がある!?
声の発信源を探すと、一つのバケツがあった。バケツの中には金魚が泳いでいた。
「見つけたぞ破壊神PONYO! ここがお前の墓場だあ!」
金魚をつかみ取りし、都合よく隣においてあった七輪の上に乗せる。
金魚はすぐに香ばしく焼きあがった。
こうして世界に平和は戻る……はずだった。駄菓子菓子ッ!!
――バカめ! その金魚はダミーだあ!!
水が押し寄せるような轟音が響き始めた。
窓から外を見てみると……☆は大洪水で水浸しになっていた!
そして、大洪水の彼方から現れしは……破壊神PONYO!
――残念だったな……この☆はお終いだ!
「諦めるものかッ!
破壊神PONYO、貴様のせいで神魔大帝と父上は争わなければならなかった!
よくもみんなを苦しめてくれたな……この☆の全ての生命のために……貴様を倒す!!」
復活を遂げた破壊神を打ち倒すべく、新オヴァに乗り込んで飛び立つ!
☆の命運をかけた大決戦が今始まる!!

【第六話 パヤオとウォルトと破壊神 完! 最終話開始ッ!!】
394アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/11(水) 16:31:36 O
「お父様の平和を願う気持ち! 絶対無駄にはしませんの!
覚悟しろですの破壊神PONYO!」
アンリマユーも創ポカに乗って空中に飛び立った。
PONYOパワーによって周りは海に沈んでも飛んでいれば問題はない。
巨大な人面金魚のPONYOは波の上に立ち乗りしていた。
そして口から水を吐き出して魔法機械を迎撃する。
「パヤオ様の偉大さがわからぬ者は破壊する!」
吐き出された水から創ポカも新オヴァも身をかわした。
当たらなかった水は破壊神の神殿の屋根を吹き飛ばす。
しかし破壊神なPONYOは自分の神殿が壊れても気にしない。
「いつか終わる世界なら今終わってもいいでしょ!!
いつか終わる人生なら今終わってもいいでしょ!!
いつか終わるスレなら今終わってもいいでしょ!!」
「そんなわきゃねーですの! 完走するまでスレは終わらないですのよ!」
PONYOがどんどん吐き出す水球を華麗に避けながら創ポカは飛ぶ!
避けて避けて避けて避けてPONYOに肉薄する!
「命(たま)取ったどーーーーーですの!!!!」
創ポカ の こうげき!
かいしんの いちげき!
PONYO の くびを はねた!

アンリマユーの作った魔法の剣がPONYOの首をはねた。
PONYOの首は波間に落ちて消え、体も海に沈んでしまった。
「やりましたのお妹様ー! PONYO弱すぎですのー!」
万歳三唱で喜ぶアンリマユーだが世の中はそんなに甘くなかった。
「それはどうかな?」
なんて言いながらPONYOはまた海から顔を出した。
もちろん顔の下には首も体もくっついている。
「それはどうかな?」
なんて言いながらPONYOはまた海から顔を出した。
もちろん最初のPONYOとは別のPONYOである。
「それはどうかな?」(×99)
なんと海から合計101匹PONYOちゃんが現れた!
395アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/11(水) 23:27:17 0
101の水流が縦横無尽に襲い掛かってくる!
我は魔力で作り出した水鉄砲で応戦しつつ、禁断の大魔法の詠唱を始めた。
「「「愚かな人間度もよ、案ずる事は無い。
我に身をゆだねれば全ての苦しみは消え去る……」」」
101匹PONYOちゃんの声が荘厳に唱和する。
「「「お前達はこの☆を素晴らしき新世界に作り変えるための尊い犠牲となるのだ!」」」
PONYOの口上中に、想像神ウォルトの力を借りた大魔法が完成。
「【百一匹ワンちゃん召喚】!!」
「「「バカめ! 想像神ウォルトならとっくに溺れ死んだ……何!?」」」
空の彼方から現れしは、まさしく101匹のダルメシアン!
「想像神ウォルト様はここでチュー!」
空飛ぶ魔法の列車が現れた!
運転席と助手席にはアリエール先生と神魔チュー帝が乗っている。
客席の想像神ウォルトは目の前で繰り広げられる大スペクタクルに大興奮。
想像力が通常の101倍になった!
「うおおお!!なんじゃこりゃ。長生きしてみるもんじゃのう!」
101匹ワンちゃんが101匹PONYOちゃんに食らい付く!
396アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/12(木) 13:31:13 O
101匹PONYOちゃんと101匹わんちゃんは死闘を繰り広げた。
文字通り食うか食われるかの戦いである。
数では互角の勝負なので後は個々の強さが決め手の戦いだ。

【問題・全国正解率99%】
Q・犬と金魚。 強いのはどっち?
A・犬

激戦の結果PONYOちゃんはわんちゃんの餌となった。
水の中なら犬より魚が強いと考えた人は想像神の力を甘く見ている。
ウォルトパワーでわんちゃんは水陸両用犬となっていたのである。
101匹PONYOちゃんは101個の骨になってしまった。
「「まだまだァッ! これでパヤオ様に勝ったつもりかウォルトォ!」」
しかし諦めが悪いのがラスボスのお約束。
101個の骨は集まって合体する!
さらに今までいた神魔たちも合体する!
「MUSUKAはどうした!」
「HOWLに奴隷にされたようです!」
「他にも足りない神魔がいますがどうしますか?!」
「数合わせに最近出ていないNPCも融合させておけ!」
「マイク切ってないから全部放送にながれてますよ?!」
「編集してカットしろ!」

   〜しばらくお待ちください〜

少し合体に手間取った後、PONYOの骨は巨大な人型骨になった。
「でええ! あれはパヤオではないか!
神魔たちはパヤオの力を呼び出して世界を破壊するつもりじゃ!」
どうやらウォルトが新しい解説役となったようである。
骨を見ただけでパヤオと見破ったのがその証拠だ。
「あんな大きな骨にどうやって勝ちますの?!」
「2体の魔法機械を合体させればいいんじゃ。 それで楽勝じゃよ。」
「どうやって合体するんですの?! 言え!ですの!」
「それはな。 それは・・・どうするんだったかのう?」
なんと! ウォルトは想像力101倍になる代わりに記憶力が101分の1になっていた!
397アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/13(金) 13:13:44 0
「そうだ! 物知り爺さん婆さんなら知ってるはず!」
しかしパヤオは非情に希望を打ち砕いた。
「「物知り爺さん婆さんは最近出ていないので先程こちらに融合させてもらった!
食らえ! 骨ブーメラン!!」」
パヤオの体から分離した無数の骨ブーメランが飛来する!!
間一髪で神魔大帝がカリスマスマイルで骨を弾き返した。
「カリスマスマイルガード!」
ギンッ! 骨は弾かれて地面に落ちた。だが神魔大帝に異変が!
「な、なんて素晴らしい骨だ……! 何かやっているのか!?」
なんと! パヤオから骨人間が分離し、軽快な音楽と共に踊りだした!
♪カルシウムは〜歩いてこない、だ〜から毎日飲むんだね!
一日一本、三日で三本(以下略
ゴゴゴゴゴゴゴ……!
背景に物凄い迫力で「毎日骨太牛乳」のオーラが浮かび上がる!
「うおおお! 毎日骨太牛乳欲しい!」
「「我がもとに来い、HOWL! いくらでも牛乳やるぞ!!」」
「は〜い! パヤオ様!」
神魔大帝の唯一の弱点をついた恐るべき攻撃!
「待て!神魔大帝!」
と、言った時にはすでに遅く、神魔大帝は超スピードでパヤオに融合してしまった!
なんてこった!
398アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/14(土) 13:35:54 O
「HOWL様〜お待ち下さい〜」
神魔大帝の奴隷になっていたMUSUKAも後を追って合体した。
これでますますパヤオは完全復活に近づいていく!
「大丈夫ですのお妹様。 まだ腐魔女も融合していませんの。
この場にいない腐魔女が融合するのは不可能ですの。」
アンリマユーは気休めを言ったがそれは本当に気休めであった。

「だから貴様は阿呆なのだーッ!」
パヤオは骨の間から本を取りだした。
それはプレミアのついたBL本だった。
しかも非売品の作家手書き原稿である。
「キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!」
飛びついた腐魔女ことKUSHANAはパヤオに融合された。
オタクの心理を突いた恐るべき孔明の罠である。
「ゲハハハハ!! ついに かんぜんたいに なったぞ!
この☆を ほろぼし あらたな JIBURIを つくりだす!」
後には完全復活を果たしたパヤオが残された。
PONYOの影響かすっかりセリフが悪役になっている。
「でええ! パヤオが完全体として復活したぞ!
目も攻撃色になっておる! ☆オワタ!\(^o^)/」
想像神ウォルトは早くもやる気を失いかけている!
危うし☆!
399アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/14(土) 22:14:03 0
パヤオが完全復活し、絶体絶命のピンチに陥った。
「フハハハハハ このわたしを あいてに よくがんばったな。
だが これでおわりだ! 
うらみと にくしみと おんねんと そのたもろもろの ちからよ!
わがもとに あつまれ!」
パヤオは恨みと憎しみと怨念とその他諸々の力を集め始めた!
宙に巨大などす黒い球体が現れる。
「みろ! ☆の じゅうにんの こころから あつめた ちからだ!
この☆に そんぞくの かちなどないのだよ!」
「この☆の住人の心はそんなにドロドロだったのか!?」
パヤオは恨みと憎しみと怨念とその他諸々の力を解放した!
「うわーだめだー!」
まさしく絶体絶命のピンチだ! だがその時、凛とした声が響いた!
「あなたは間違っている! ☆の住人達はここにいるぞ!」
その声は、まさしく江頭2:50ことテル!
困った時にはとりあえずこいつが出てくる。
スレ始まって以来のお約束はラスボス戦においても健在だったのだ!
テルはパヤオに匹敵するほどの巨大なドラゴンになっていた。
よく見るとドラゴンの形に固められた人々の固まりだった。
もっとよく見ると人が足をバタバタしてもがいていたり
かなり大惨事な状況に見えるのは気のせいである。
「NPCにすらなれなかった☆の一般住人達が力を貸してくれた!
人々の愛と勇気と希望とその他諸々の力をくらえ!」
放たれた愛と勇気と希望とその他諸々の力が
恨みと憎しみと怨念とその他諸々の力を迎え撃つ!
400アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/15(日) 13:53:17 O
激突する愛と【以下略】の力と恨みと【以下略】の力。
ぶつかり合う白と黒の力は一見互角で押したり押されたりしている。
「これならパヤオに対抗できますの!」
「いや・・・あれではまだ足りまい。」
ウォルトの心配したとおり、恨みと【以下略】の力が徐々に優勢になった。
黒の波動が白の波動を飲み込み始めたのだ。
「ぐははははははは むだだ テルよ!
おまえでは いだいなちちに かつことはできん!
☆とともに JIBURIの まえに きえさるがよい!」
どうやらテルはパヤオの子供だったようだ。
だがパヤオはJIBURIのために子供も容赦なく消すつもりである。
恨みと【以下略】の力はどんどんテルに迫っていく!

「ここは想像神パワーの見せ所ですの!
トラえもんの5次元ポケットみたいにご都合主義パワーを使うですの!」
「おおそうじゃ。 すっかり忘れておったわい!」
アンリマユーに言われてウォルトは自分が想像神である事を思い出した。
「ドナルドダックミッキーマウスミニーマウスマジック!」
ウォルトが杖を降ると夢の国の住人達が現れてテルを応援した。
一般住人達の愛と勇気と希望とその他諸々の力が倍増した!
倍増した力は恨み【以下略】を打ち破ってパヤオに直撃する!
「ぐあああああーッ! なーんちゃって。」
しかしパヤオはまだ倒れなかった!
「まだわたしは あと108かい へんしんを のこしている。
このいみが わかるな? わからなければ おしえてやろう!」
第一形態を倒されたパヤオは第二形態に変身した!
401アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/16(月) 11:21:39 0
パヤオの第二形態、それは額にTOTOROと書いた
毛むくじゃらの巨大な化け物だった!
「我はパヤオ第二形態、その名もTOTORO!
テルとは年期が違うのだよ、あと人気も!」
TOTOROはコマのように高速回転し始めた。
足元の水を巻き上げ、巨大な竜巻となって☆を破壊し始めた!
「くッ……どうすれバインダー!」
その時、空の彼方から何かが飛んできた。
どう見てもこの前鏡餅から出てきたウルトラマンのパチモンだ!
「コスモレイザー、見・参!!」
ウォルトが意気揚々と解説を加える。
「これは……☆が危機に陥った時だけ現れる事を許される
無限の宇宙の平和と調和を守る星の戦士!
第二話で出たっきり忘れられかけていたネタじゃ!」
コスモレイザーはTOTOROと戦いながら言った。
「そこのキミ! ここに水鉄砲を撃ってくれ!!」
コスモレイザーが指し示す場所に水鉄砲を撃つと
TOTOROのROが消えてTOTOになった。
「ぐぎゃああああああああ!!」
なぜかダメージを受けている!
「まさか第二形態まで破るとは……冥土の土産に教えてやろう、この☆の真の歴史を!」
パヤオは第三形態へと進化し始めた!
その間、空間に映像が映し出され、ドキュメントが展開される。
――これは美しき水の星の物語……
要約すると美しいティーカップなどを作っていた会社が
いつの間にか便器のトップブランドになってしまったという歴史だった。
――その☆の名は……地球
その一文でドキュメントは締めくくられた。ウォルトがそれを見て驚愕の声をあげる。
「ああ、あれは……忘れ去られしこの☆の名じゃ!」
402アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/18(水) 13:34:14 O
「ちたまってなんですの?」
「アンリマユー様! ちたまではなくちきゅうでチュー!」
魔法機械は魔法と機械の最高傑作である。
搭乗者が外と会話するのも簡単だ。
「地球・・・それはすべての文明の始まった場所じゃ。
昔々地球では魔法と機械の文明が頂点を極めておった。
だがそのために人々は大切なギャグを楽しむ心を忘れてしまったのじゃ。
地球は破壊され、誰も住めない世界になってしまった。
それで私とパヤオはギャグの心を取り戻すために戦うことにしたのだよ。
私は地球を元の姿に戻すために夢の国を造った。
パヤオは第二の地球としてJIBURIを造った。
だがJIBURIはいろいろ問題があって滅んでしまったのだ。
それで・・・。」
「それで わたしは TOTOけいかくを はつどうしたのだよ!」

進化完了したパヤオは水洗便器の形をしていた。
JIBURI関係ないだろなどと考えた人は大きな見落としをしている。
画面に出ていなくても水洗便器は存在していたのだ。
「いちど こわれたものを なおそうとしたのが まちがいだったのだ!
はかい なくして そうぞう なし!
ちきゅうと よばれた☆を はかいし あらたな せかいを つくる!」
パヤオが頭のスイッチを押すと遠くから水の音が聞こえてきた。
パヤオは水の惑星を水に流すつもりだ!
403アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/19(木) 00:02:21 0
このままでは全てが水洗便器に吸い込まれてしまう! 今度こそ絶対絶命!
「諦めたらそこで試合終了だ!!」
神魔大帝城にて、科学者デンタローが神魔大帝軍の下っ端達に指示をとばす。
「城中のチョコソフトクリームを集めろ!」
「しかし……」
「しかしもかかしもない!」
首をかしげながらも城中のチョコソフトを集める一同。
すぐに東京ドーム100個分程度のチョコソフトが集まった。
デンタローは神魔大帝城の超技術を使ってチョコソフトに加工を加える。
そして、神魔大帝城を水洗便器の真上に持っていく。
「投下ああああああああああああああああッ!!」
神魔大帝城の超技術により加工を加えたチョコソフトを水洗便器に落とす!
「ふはははは! そのようなもので とめられると……」
余裕綽々のパヤオ。だがしかし、水洗便器から変な音が聞こえ始めた。
「ばかな……!? このわたしが つまった だと!?」
「かかったな、パヤオ! 貴様の唯一の弱点は大量の硬化したチョコソフトだ!」
今がチャンスだ! 我新オヴァを操縦しては水洗便器の中に飛び込んだ!

パヤオの中は、謎の混沌空間だった。
「神魔大帝……! いるのだろう?」
奥に進んでいくと、あたりがチョコソフトに埋め尽くされ始めた。
「ここにいるぞー! お前もこっちに来て一緒に飲め!」
神魔大帝は、大量のチョコソフトにまみれながら毎日骨太牛乳を飲んでいた。
腐魔女は同人誌を読みながらご満悦。
MUSUKAや物知り爺さん婆さん達も一緒に盛り上がっている。
「没収!」
毎日骨太牛乳を取り上げると、神魔大帝は正気に戻った。
「うわああああああああああああ!
俺は大量のチョコソフトにまみれながら牛乳を飲んでいたのか!?」
「ああ! 同人誌がチョコソフトまみれではないか!」
つられて正気に戻った一同を乗せて外に飛び出した!

「わたしに ゆうごうした ものたちを つれもどしただと!? ふざけるな!!」
激怒するパヤオを尻目に、物知り爺さん婆さんにたずねる。
「魔法機械の合体の方法を教えてくれ!!」
404アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/21(土) 14:15:39 O
「なんと我らキング爺さんの合体シーンを見ていなかったと申すか!
あの合体方法を再現すれば魔法機械の合体は容易いというのに!
ならばもう一度我らスーパー物知りMAX本家ネオΩ爺さんの合体を見よ!」
久しぶりの出番にハッスルしたキング物知り爺さんは再合体しようとした!
しかしすでに合体していたので出来なかった!
「しもうたあ! すでに合体していては再合体できん!
はや合体を解除せにゃあでえりゃあこつになるぜよ!」
物知り爺さんは混乱して方言を話し始めた。
「解除する方法が分からんけえ無理じゃきんですの。」
対抗して方言のような話し方をするアンリマユー。
当然じいさんの合体は解除できない。
「爺さんの頭についている王冠を取って下され。
それで合体が解けるはずですじゃ。」
そう言って婆さんが爺さんの頭の王冠を指さした。
本来ならはしごを使わないと手が届かない場所である。
しかしアンリマユーは今魔法機械に乗っている。
キング物知り爺さんの王冠を取るぐらいは朝飯前である。
「そんなの簡単ですの。 これをこうしてこうなれば・・・おろ?」
爺さんの王冠は孫悟空の頭の輪のように固く締まっていた。
「ムッキーーーーですのーーーーッ!!! 」

一方その頃、パヤオは話の輪に入れないことに怒っていた。
有名神には自分が話の中心にいないと怒りを感じる者が多いのだ。
「わたしを むしして はなしをすすめるとは ゆるせん!
こうなったら いっきに さいしゅうだんかいに へんしんしてやる!」
パヤオは第三形態から一気に第百八形態に変身を始めた。
ラスボスらしく回想シーンやムービーたっぷりの変身である。
おかげで物知り爺さんの合体を解く時間が出来た。
アンリマユーがキング爺さんの王冠を取ると爺さんたちは8人に別れる。
「「ではこれから合体を開始する! よく見て合体方法を覚えるように!」」
「「フュージョン!」」
爺さんたちは2人ずつ組になって不思議な踊りを踊っては合体を始めた。
「これでパヤオを倒せますのお妹様! さあ! フュージョンしますの!」
新ポカと創オヴァは並んで不思議な踊りを踊ってから指を合わせた。
「フュージョン!!」
405アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/21(土) 22:54:30 0
108段階目の変身を完了しようとするパヤオから凄まじい衝撃波が巻き起こる!
一方、我々の魔法機械も眩い光に包まれる!
「キモティーーーーーーーーーーーー!!」
なぜかGG佐藤をはじめとするNPC達が奇声を発する中で。
パヤオの108番目の形態が完成するのと、我々の合体が完了するのがほぼ同時。
「デウス・エクスマキナ爆誕!!」
「みろ! このすがたを! われこそが スーパーサイヤ人108だ!」
我々の魔法機械は額に「でうす」と書いた無駄にエロそうなハゲの爺さん
パヤオは黄金色の髪を逆立てた無駄に屈強そうな爺さんになった!
ウォルトが大興奮で解説を始める。
「片やデウス・エクスマキナ……まさか生きている間に見られるとは……。
劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥ったとき
いきなり絶対的な力を持つ神が現れ
混乱した状況に解決を下して物語を収束させるという手法じゃ!出典はウィキペディア!
片やスーパーサイヤ人108! 
攻撃すればどんな敵の防御も貫き防御すればどんな敵の攻撃も受け付けぬ!」
チートキャラ同士の最後にして最大の死闘が幕を開けた!
「まずは こっちからいくぞ! むげんにひろがる だいうちゅうの みんな!
オラに すこしだけ あんこくはどうの ちからを わけてくれ!」
スーパーサイヤパヤオは☆のみならず無限に広がる大宇宙から物騒な力を集め始めた。
「甘いなパヤオ……隙だらけだッ!!」
我は僅かな隙をついて特攻し、パヤオを持ち上げて逆さに地面に突き立てた!
その時、信じられない事が起こった。
視界を眩い光が覆い、一瞬後にはパヤオが美少年に変身したのだ!
と思いきや我々の乗っているゼウス・エクスマキナも美少年になっている!
頭の中に声が響いてきた。
――はじめまして。ぼくは“新世紀創世のポカリオン”です。
遥か昔に呪いをかけられてエロそうな爺さんになっていましたが
あなた達のおかげで真の姿を取り戻すことができました!
ほんとうにありがとう!――
そのとき、腐魔女が何かに気付いた。
「そうか……108を逆さまにすると801!」
一方、唯一の弱点を見破られて美少年になってしまったパヤオは狂乱に陥った。
「もう なにもかも どうでも いい!
こうなったら ☆はおろか ぜんうちゅうを みちづれに じばくしてやるわあ!
うおおおおおおおおおおお!!」
パヤオは自爆体勢にはいったようだ! ☆の、いや、全宇宙の運命やいかに!?
406アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/23(月) 15:13:48 O
「でええ! あれは最終鬼畜魔法メガメガンテ!
パヤオを止めるにはこちらも禁断の魔法を使うしかないぞ!」
新しい魔法が使われて出番が出来たウォルトがさっそく説明を始めた。
「禁断の魔法ですの?!」
「全宇宙の希望の力をまとめた魔法ローリーホーリーじゃ!
新世紀創世のポカリオンのみが使える最終希望魔法じゃよ!
この魔法を使えばパヤオも木っ端微塵じゃ!」
「よーし アンリマユーがんばっちゃうぞーですの!
むげんにひろがる だいうちゅうの みんな!
オラに きぼうはどうの ちからを いっぱい わけてくれ ですの!」
謙虚なパヤオに対して欲張りなお願いをするアンリマユー。
希望の力は寛大なようでポカリオンには魔法の力が集まり始めた。
だがパヤオの魔法がさきに発動しそうだ!

「なんでこちらの方が遅いんですのー?! 聞いてませんの!!」
「希望の力を欲張っていっぱい頼むからだ!
だがこのままでは危ない! 私がメガメガンテの魔法を遅らせる!
私のことは気にせずにパヤオ様を止めてくれ! 後は任せたぞ!」
神魔大帝はそう言ってパヤオに飛びついた。
「もうやめるんだパヤオ様!
なにもかも破壊したら、あなたの理想はどうなる?!」
「な なにをする きさま! HA NA SE!!」
美形と美少年の取っ組み合いは腐魔女垂涎の場面である。
しかし喜んでばかりはいられない。
今ローリーホーリーを使えばパヤオと一緒に神魔大帝も木っ端微塵になる!
「さあ! お妹様! ドーンとローリーホーリーを使いますの!」
しかしアンリマユーは殺る気満々だ!
407アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/24(火) 00:10:10 0
神魔大帝とパヤオがもみあっている光景はまさに縮尺無視の大スペクタクル。
映像化は不可能である。
>「さあ! お妹様! ドーンとローリーホーリーを使いますの!」
「いやいやいや、愛する父親のために戦ってるって設定じゃなかったか!?」
こんな時は一応ためらうのがお約束なので一応突っ込んでおく。
そして神魔大帝はお約束通りローリーホーリーを使うように促す。
「アンリマユーの言う通りだ! 全てが無に帰してもいいのか!?
私はツンデレだったばっかりに世界を混乱に陥れた愚かな王……
せめてもの償いに犠牲になる覚悟はできている!」
ここはお言葉に甘えて遠慮なく撃つしかないようだ。
「神魔大帝よ……あなたの犠牲は忘れない!! いくぞ、ローリー……」
まさにローリーホーリーを撃とうとしたとき。
テルが取っ組み合う二人の前に立ちはだかる!
「命を大切にしないやつは大っ嫌いだー! 私を撃てば☆の住人達が全員死ぬぞ!」
テルは☆の住民達と一体となって生殺与奪権を握っていることを利用して脅迫を始めた。
「アルカよ、私は言っただろう? 何があっても正義の心を忘れるなと……。
たとえギャグスレになっても正義の心を忘れてはいけないのだよ!
初期の一瞬だけ正統派バトルものだった頃の熱き魂をもう一度思い出せ!
ブレスオブファイアー!」
テルは訳の分からないことを言いながら炎の息を吐きかけてきた!
ポカリオンに乗っているからいいようなものの乗っていなかったら大惨事である。
だがおかげでとても魂が熱く燃えてきた!
実際時間は一瞬にして長々と回想シーンなどがムービーで展開される便利な演出の後。
「神魔大帝……一人だけかっこよく死のうなんて許さないぞ!
ツンデレ美青年一人救えなくて☆が救えるかああああ!!」
極限まで熱いセリフを叫んだ時……お約束通り奇跡は起こった!
我が左手が眩い輝きを放つ! 口々に叫ぶエキストラ達。
「なんだ!? なにが起こったんだ!?」
「とてつもなく強い魔力……なのにとても温かい気分になれる……」
疑問に応えたのは、ウォルトだった。
「でぇえええ!? 邪気眼が聖気眼に進化したではないか!
選ばれし者だけが開眼できる聖なる力を持つ第三の目!」
彼の言葉を神魔大帝が継ぐ。
「正義のヒーローなのに邪気眼というネーミングは失敗したと前から思っていた。
だが全てはこの時のためにあったんだな……」
ポカリオンの声が聞こえてきた。
――聖気眼使いとなった今のあなたたちなら
ローリーホーリーの進化系ロリショタホーリーを使えます!
味方にはあたらない便利技です! さあはやく!!――
我は力の限り叫んだ。
「いくぞ! ぜんうちゅうにいきる すべてのいのちのために!
きらめく きぼうのちからをのせて! いま ときはなつ! ロリショタホーリー!」
ついにロリショタホーリーは発動する。
最大最後の技だけあって演出の豪華さはハンパない。
まず手始めに、辺りに純白の羽根が舞い、天空より清浄なる光が降り注ぎはじめた。
408アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/26(木) 00:14:48 O
>まず手始めに、辺りに純白の羽根が舞い、天空より清浄なる光が降り注ぎはじめた。
次に空を覆っていた雲が割れて足の裏が見えた。
足の次はふくらはぎ、膝、ふともも、【自主規制】、と続いて最後に頭が見えた。
パンツじゃないから恥ずかしくないので安心な服を着た存在の降臨である。
【私の名はミックミク。 ロリショタホーリーの精霊です。
私は人々の中に紛れてこの☆で生活し、きぼうの力を集めてきました。
今こそその力を解き放ちましょう!】
ミックミクが広げた両手の間に天使の羽と光が集まった。
集まった羽と光は凝縮されて一滴の水ができる。
【これが希望の集合した希望水です。
ネギにこの希望水をかけると・・・!!】
ミックミクが都合よく持っていたネギに希望水を落とすとネギは光を放った。
光は大きさと強さを増しながらパヤオを照らし出す!
ちなみにここまではすべてロリショタホーリーの演出である。

「ウボアー! わ わたしの からだが と け る!」
ロリショタホーリーの光の中でパヤオの体は溶け始めた。
もちろん御都合主義的に神魔大帝の体は溶けていないのだ。
パヤオはどんどん溶けていって後には一人のロリショタ少年が残る。
「あれ・・・ ぼくはどうして ここにいるんだろう・・・?」
少年は自分がなぜここにいるかわからないようだった。
「パヤオ! パヤオじゃないか!」
ウォルトは叫んで少年に走り寄った。
「全然違いますのー。 パヤオはもっと年寄りなはずですの。」
「これは昔のパヤオじゃ! ロリショタホーリーで若返ったのじゃよ!」
なんと! ロリショタホーリーの力でパヤオは純粋な心を取り戻した!
409アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/27(金) 22:55:55 0
パヤオは呆然とあたりを見回し、☆の惨状を認識すると、突然泣き出した。
「ぼくのせいでかけがえのないちきゅうがだいこうずいだよー! うわーーん!!」
「案ずるな! 想像神のワシに任せなされ! 夢と魔法の力で☆を復元!」
破壊神の脅威が去った今、想像神が想像したことは全て現実になるのだ。
見る見るうちに水がひき、大洪水で破壊されていた☆が元の姿に戻っていく!
いや、正確には夢と魔法の国風のアレンジがかなり加えられているが
特に問題は無いだろう。
そしてテルに力を貸して巨大竜の一部分となっていた人々も
あるべき場所に帰っていく。
一方、気絶していたハーゲンが目を覚ました。髪は消え、元通りのハゲになっている。
「はっ!? 私は今まで何を……!? ずっと悪い夢を見ていたような……」
我は微笑んで言った。
「そう、全ては夢だったのだ。一瞬だけ長髪になったことも全て」
想像神は改まった口調で一同に語りかけた。
「お主らの夢と魔法の力はしかと見せてもらった。
御主らなら素晴らしい未来を紡いでいくであろう。
もはやワシの役目は終わったのだ……」
「想像神様!? なにを……!?」
ただならぬ気配に血相を変える神魔チュー帝。想像神は平然と続ける。
「と、いうわけでワシは象牙の塔の地下に隠居する。
パヤオとポカリオンと共に……な」
シリアスな雰囲気に、それって今までと変わらねーじゃん!と突っ込む訳にもいかず。
――二人とも、ほんとうにありがとう。僕の役目がもうこないことを願っています!
想像神とパヤオはポカリオンに乗って去っていった。
「これにて一件落着!」
なぜか神魔大帝が〆た。
「お待ちかね、エンディングよ〜ん!」
マッチョメイドが筋肉隊を召喚する。
そして、筋肉隊が演奏し始めるのは、壮大なエンディングテーマ!
410えんでぃんぐろーる ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/27(金) 23:42:03 0
CAST PC

アルカ ◆yQMR3Gdnzo
アルミ怪人 ◆74C6kOo8vk
R・サカマト ◆nX..5cervc
アンリマユー ◆dYA7N96ToQ
オオカミ男 ◆IKEMEN/uTU
Mrアルティメイター ◆3LUHBxB7J2
神魔小帝 ◆wr9UmvAPUM
バロウズ◆QU9TIQrQdM
不動宿命 ◆AisexUBX5Q
星薙 震矢 ◆K8oZzoJFpE
星見醒夜 ◆HitTC6PrGs
魔法少女怪人 ◆c4wdneMONA
三橋 琢真 ◆aKKBxuJ3uM
用務員のおじさん ◆0uzi35eI4U
411えんでぃんぐろーる ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/27(金) 23:43:22 0
CAST NPC
【第一話〜】
シャネル
マダム・ハ・ナーゲ
ハーゲン
神魔小帝の部下達
江頭2:50(テル)
ハクイ
ガリオレ=スクラップ2世

【第二話〜】
プラスチック怪人
武田
アリエール
一般生徒達
う○こ怪人
ピチピチギャル怪人

【第三話〜】
炎の宅配便
ミク
チームマッチョメイド
ユートピア・シュヴァルツバルト
病寺病子
イデア エレンシア
バロウズの部下達

【第四話〜】
VIPルーム専属隊
毒多亜K
ケンシロー
アリ
アリクイ
モーニング・ブルードラゴン
巨大蝸牛
恒星戦士3レッド
筋肉隊
412えんでぃんぐろーる ◆yQMR3Gdnzo :2009/02/27(金) 23:44:22 0
【第五話〜】
豆腐怪人
神魔中帝(神魔チュー帝)
ラ王
アラアラアラジン
物知りじいさん達
物知りばあさん
企業戦士SUZUKI
マスク・ド・アステカ
ブロント
兄歯
オズマ先生
創世のポカリスエットン兄派
腐魔女(KUSHANA)
美少年軍団
Ω(オーム)
衛兵
三丁目のタマタマ
六分儀
ジャイアント
神魔大帝(HOWL)
新世紀オヴァンゲリオン

【第六話〜】
魔法ガソリンスタンドの店員
ウソトラマン
魔攻破邪神餌寝雄
GG佐藤
デンタロー
と○とこハムタロー達
MUSUKA
NAUSHIKA
たぬき達

ぼけぼけ達
SENTOくん
魔女の宅急便
想像神ウ○ルト・ディズニー
見張り二人
破壊神のしもべたち

【最終話】
破壊神PONYO→101匹PONYOちゃん
→パヤオ骨形態→TOTORO→TOTO
→スーパーサイヤ人108→ロリショタ少年パヤオ
101匹ワンちゃん
デウス・エクスマキナ→新世紀創世のポカリオン
ミックミク
413アンリマユー ◆dYA7N96ToQ :2009/02/28(土) 14:31:01 O
壮大にして荘厳にして壮麗な音楽が☆に響いていた。
最後の戦いが終わってからすでに1ヶ月がすぎている。
曲はエンディングテーマ 〜愛と勇気【と筋肉】の大決戦〜 である。
演奏時間は365×24時間。
マッチョたちが溢れる筋肉で戦いの終わりを☆に知らせているのだ。
夢の国風な☆には合っていないが今はまだ苦情も801件しか来ていない。
戦いの後一週間続けられた宴は終わり、PCもNPCも元の生活に戻っていた。
神魔大帝はウルトラフォースの父になって☆のエコを守る活動を続けている。
娘のアンリマユーは城に残って書類整理中だ。
空は晴れ 心は曇り ☆は平和。
アルカに会えないのでアンリマユーも退屈の極みである。
「最近お妹様に会えないからつまんないですのー。」
「仕方がないでチュー。 ウルトラフォースも暇ではないでチューよ。」
「神魔チュー帝は5人もいるから楽で良いですの。
私も身代わりを5人ほど用意したいですのー。」
「アンリマユー様! 国家機密を口にしてはいけないでチュー!」
神魔チュー帝も今では夢の国の人気マスコットである。
忙しすぎるために影武者を用意したのだが☆で見れるのは1人ずつだけ。
自分の出番が来るまでは暇なのだ。

「カーット!! 何を勝手にエンディングに入っとるんだ!
まだ容量が50KB近く残ってるだろうがあ!」
騒がしく乱入してきたのは映画監督のようなおじさんである。
ちなみに容量とは本の残りページ数のようなものだ。
「言い訳は考えてあるからべつに残ってもかまいませんのー。
この後の部分はまっしろしろすけに取り憑かれたんですのー。
省略されました。 続きを読みたい方は以下略でもいいですのー。」
「それに☆の脅威も去ってしまっては物語を続けるのは無理でチュー。」
「物語は頭の中で起こってるんじゃない! スレの中で起こってるんだ!
脅威がなければ作れ! おまえが脅威になれ!
次の話は【怪人ネズミ男スウマーキッミ】で決まりだ!」
それにしてもこの映画監督ノリノリである。

「映画監督が良いこと言ったですの!」
アンリマユーは手を叩いて立ち上がった。
「お妹様に会えないなら会う口実を作ればいいですの!
私が☆の脅威になれば必ずお妹様が会いに来てくれますの!
さっそくこの城を乗っ取って☆に降伏勧告を行いますの!」
「そんな無茶苦茶な・・・ウッヂュー!!」
神魔チュー帝の言葉は壁を割って出現した男たちに邪魔された。
「あいなどいらぬ! あいとともにしね!」
「おれは にんげんを やめるぞ じょじょー!」
「あきらめたら そこで しあいしゅうりょう ですよ。」
「うっでぃ! うっでぃ!」
もう無茶苦茶である。
「このとおりみんなも中ボスやる気満々ですの。
それではアンリマユー城出発! 目標はお妹様の居場所ですの!
次回 【ヤンデレアンリマユーとお妹様】をこうご期待ですのー!」
「エンディングでする事とは思えないでチュー・・・」
こうしてアンリマユー城は空に飛び出した。
壮大で荘厳で壮麗な音楽を聞きながらの飛行中。
アンリマユーの心は快晴だったそうな。
めでたくもあり めでたくもなし。
414アルカ ◆yQMR3Gdnzo :2009/03/01(日) 00:46:16 0
荘厳なエンディングテーマが響く中
ウルトラフォース本部では映画の試写会が行われようとしていた。
「ついに完成したな」
「今回の事件の記憶は平和な日常の中にすぐに忘れ去られるだろう。
だけどこれを見て☆のみんながエコの心を忘れないでくれたら嬉しいワン」
そう感慨深げに言う父上の首には結婚首輪が輝いている。
それには手綱が取り付けられ、しっかりとイデアさんに握られている。
映画の題名は“【魔法】侵略者を倒せ!【機械】”。
ガリオレ=スクラップ二世に録画された記録をもとに作った
今回の知られざる戦いの物語である。
そいつまだいたの? と言ってはいけない。
後半はめっきり影が薄かったものの、最後まで同行して戦いの全てを記録していたのだ。
我はかねてから疑問に思っていた事を誰にともでもなく呟いた。
「しかし……今更だがこの題名は変だろう。
結局侵略者なんてどこにもいなかったのだから」
イデアさんが意味深に微笑む。
「フフッ、お前はまだまだ甘いな。
お前たちは愛と勇気とギャグの力で数え切れないほどの侵略者を倒してきたじゃないか。
違法設計で金儲けをする悪徳。ボーイズラブしか認めない偏狭さ。
髪が欲しいと思うばかりに破壊神に傾倒する弱さ。
そして☆をかえりみず環境破壊をする慢心……それこそが侵略者だったのだよ」
それを聞いて、手綱を握られている父上が感心する。
「名ゼリフワン! さすが私の妻ワン!」
「さすが我が母上だな」
「む……今母上と言ったな!? もう一回言ってくれ!」
「だが断る、一日一回までだ」
父上が窓の外を見て言った。
「二人とも、外を見るワン!」
外を見ると、空飛ぶ城が近づいてきていた。
神魔大帝城……いや、アンリマユー城だ!
何で分かったかというと看板がそう書き換えられていたからである。
これには映画の最終チェックのため試写会に来ていた神魔大帝もびっくり。
「アンリマユーのやつ……勝手な事を!」
そういいながらも笑顔で目印の魔法を打ち上げる神魔大帝。
必要以上に壮大な花火が空に弾ける。
我は外に走り出て、満面の笑みで手を振って出迎えたのは言うまでも無い。
415 ◆yQMR3Gdnzo
―――こうして、遥か未来の地球という名の☆は救われたのであった。

駄菓子菓子。破滅に至る衝動は避けられぬ人の業。

第二、第三の破壊神が目覚めることがあるかもしれない。

だけどきっと大丈夫。たとえ何があっても何度でも打ち勝っていくだろう。

この☆の人々には愛と勇気とギャグの力があるのだから!―――

【魔法】侵略者を倒せ!【機械】 これにて完結!

ご愛読ありがとうございました!