騎士とは王に従い民を守るものだ
私は民を守るために・・・大切な人達を守るために騎士になった・・・
だが、実際はどうだった?
暴君の犬になりさがり、守るべき民を苦しめ、ときには殺しもした・・・
私は・・・こんな醜い者になりたくはなかった・・・
「だから・・・この世界に復讐する・・・」
違う・・・私は私は・・・
「救われたいだけ・・・それはあなたのエゴでしょ」
違う・・・違う違う違う違う違う違う違う・・・
「すべて受け入れなさい・・・さぁ」
嫌だ・・・嫌だァァァァァァァァァァァァ・・・
>592
「ヘゥゥゥゥゥ!!」
妙な声を出して吹っ飛ぶグレムリン
「え〜と・・・ありがとう助かっりましたわ」
顔を引きつらせながらとりあえずお礼を言うフリージア
まあちょっとかわいそうだが仕方がない
このままいたずらで機械を壊されでもしたら大変なことになるのだ
これで絶命したと思われたグレムリンだが・・・
「キュキュキュイキュイ!!」
壁にぶつかっってボテチンと下に落ちたグレムリン
それはいきなりなにすんねんわれ!!という感じで抗議した
「って!?なんで無傷ですの!!」
思いっきり呪文がダイレクトヒットしたはずなのになぜか怪我ひとつ負ってないグレムリン
もしかしてギャグキャラなのか?
動揺するフリージアのスカートの下にもぐりこもうとするグレムリン
「・・・・とりあえず蹴っておきましょ」
なんだかうっとおしくなったのでフリージアは思いっきり蹴飛ばした
>590
蹴飛ばされたグレムリンはちょうどクドリャフカのいる方向に飛んでいった
「とりあえず邪魔なのもいなくなったし私もリリアーナさんを手伝わせてもらいますわ」
悪魔軍の襲撃を受ける数分前・・・彼女は目を覚ました。
彼女は徐に立ち上がると体の感覚を確かめるように手を開いたり、閉じたりした
「ふぅ〜ん・・・死んでからも鍛えてたみたいね・・・関係ないのにね」
妖しく微笑みながら彼女は拳を作り力を込める。
両手を拘束していた拘束具は小刻みに振動し、ところどころにひびがはいった。
「・・・ハァァァァ!!!」
彼女の気合と共に拘束具はバラバラに砕け散る。
「フフフ・・・THE・NEWアルテリオン!!!THE・NEWカタストロフ!!!ここに誕生よぉぉぉぉ
フフフフフ・・・アッーハハハハハハハハハハハハ」
腹のそこから声を張り上げ、彼女は狂気に酔いしれる。
「ハハハハ・・・フフフ・・・さぁて・・・誰から殺そうかしら・・・・」
彼女は笑うのをやめ、腕組みをして考え始める。
死霊科の生徒を片っ端から殺そうかしら・・・一対多はまだ止めといたほうがいいかな
・・・そうだ・・・あの女から殺そう・・・フリージア・ノクターン・・・私に最大の屈辱を与えた女・・・
「決〜めたぁ」
狂ったように笑いながら刀と剣をもって彼女は用務員室から飛び出した。
>>590 > 「とりあえず・・・死なん程度に!」
フランベルジュタイプが老人に直撃した!
にも関わらず老人は身じろぎしないどころか死んだようにぴくりとも動かない。
突然老人の側に半透明のメイドが現れた。
「ここに誰か来るのはわかっていました。
“見た目は人を欺きます”
その老人はギルハートではありません。
実体のある身代わり…デコイとでも呼びますか?
本物を見つけるのは困難です、悪魔達の魔力が強すぎます。
ギルハートを浮彫りにするために悪魔の数を減らしましょう。」
そう言うとメイドは消えてしまった。
上空からクドリャフカに向かって巨大な黒い塊が落ちてきた。それは大きな車輪だった。
車輪の周りには大量の刃が光り、中央には目が付いている。
その目がクドリャフカを捉えると車輪は勢いよく彼女に突進した。
>>594 グレムリンがクドリャフカの側に落っこちた。
…かなり運が悪い悪魔である。
フリージアの意味無さは異常
>586
メラルはさらりと過去自分が雷の魔法の一部を失ったことを語った。
その言葉はリリアーナにとっては意外なものだった。
「でも・・・メリルさんは学園長室で、光の輪を8つ同時に操っていらしたのに・・・」
メラルはそれには答えず、リリアーナに昨日の占いの結果を話して聞かせた。
内容はリリアーナにとって意外なものだった。
「ギルハートが?・・・まさか!もう一度私に接触する理由が無いわ。
だって赤い石はもう私の手元にはないのよ?」
口にしてから気づいた。ギルハートは、リリアーナが誰に石を託したか知らないことに。
学園長室から盗んだ品を、まだリリアーナが保持していると考えるほどギルハートは愚かではないはずだ。
だが、誰に渡したか尋問される可能性も捨てきれない。
>586 >594
>「何処に行くかはわからないけど、ついて行っても構わない?」
黙り込んでいたリリアーナに、メラルがそう尋ねた。リリアーナは少し困った顔をした。
「それは構わないけど・・・私実は、今から男子りょ・・・」
ノックで言葉が遮られた。この特徴のあるノック音はフリージアのものだった。
「鍵は開いてるわよ。おはよう!フリージ・・・ア・・・・・・?」
フリージアの姿を見た途端、リリアーナの声が途切れた。
>「リリアーナさん体調のほうはどう?あらメラルさんあなたもお見舞い?」
リリアーナは答えない。ただ、フリージアを指差し口をパクパクさせているだけだ。
代わりにメラルが軽く頷いた。
>「あれだけ関わって今日は無関係を決め込むなんて真似はできなかっただけよ。
> 後…外も大変な事になってるみたいだし、まずはその頭にいる魔物から排除させてもらうわ。…ピンポイント。」
止める間もあればこそ。メラルはフリージアの頭に懐いているグレムリンを問答無用で吹き飛ばした。
跳ね返ったグレムリンはフリージアのスカートにもぐりこもうとしている。
「フリージア、そ・・・それ何?もしかして使い魔?」
>「・・・・とりあえず蹴っておきましょ」
「は?」
ガシャーン!
派手な音を立てて窓ガラスが砕け散った。
電光石火の蹴りを受けたグレムリンは、きらりと朝日を反射させながら向いの校舎の屋上へと消えた。
どうやら使い魔ではなかったようだ。では今の懐きっぷりは一体何だったのだろう。
>「とりあえず邪魔なのもいなくなったし私もリリアーナさんを手伝わせてもらいますわ」
フリージアはにこやかに助力を申し出てくれた。
リリアーナは窓だった穴から吹き込む朝の風を感じながら、がっくりと肩を落とした。
「あ・・・ありがと・・・フリージア、メラルさん。
でも実は私、今からロックの部屋を訪ねようと思っていたの。つまり男子寮に潜入・・・。
もしバレたら懲罰モノだし外聞も悪いんだけど、それでも付き合ってくれる?」
まあ大量召喚された悪魔に比べれば、男子寮に忍び込むくらいたいした問題じゃ無いかもしれないが。
今もグレムリンが寮の中に入り込んでいたし。
リリアーナはグ窓枠すら残っていない穴を眺めてため息をついた。
>581
リリアーナの表情が変わった。
悪魔達が飛び交う中、純白のフクロウが飛んでいる。何かを咥えている。誰かのフクロウ便のようだ。
フクロウはガーコイルに追われている。
「この・・・何してんのよ!!」
リリアーナは置時計を鷲掴みすると、『元窓』から身を乗り出しガーゴイルに投げつけた。
顔面を打ったガーゴイルはフクロウを追うのを止め、こちらを見た。・・・目が合ってしまった。
リリアーナは乾いた笑いを浮かべながら、じりじりと後ずさりした。
「―――――ねえ皆、後の話は早朝ジョギングしながらにしよっか〜?」
ガーゴイルはまっすぐこちらに向かって飛んでくる。
リリアーナは皆に目配せすると、脱兎のごとく廊下へと逃げ出した。
「ハァハァ………。流石にあんだけの数の悪魔を相手にすんのは辛いな…。」
俺の周りには大量の悪魔の死体が転がっている。
「ヤバいな…。肋骨が2、3本いっちまってる…。」
壁に背を付けて座り込むと窓の外から更に悪魔の大群が向かって来ているのが目に入った。
「絶対絶命ってやつか……。」
窓の外にいる悪魔の一匹が、俺を見てニヤリと笑みを浮かべ、こう言った。
>「オ前ハ我々ニチカイタイプノニンゲンダナ……。ソレモ強力ナ魔力ヲモッテイル。我々ノ仲間ニナラナイカ?仲間ニナルナラ命ハ助ケテヤル。」
このお誘いは俺にとって悪い誘いではなかった。
悪魔になれば今より更に強力な力を手にする事が出来るし、命も助かる。
しかし俺のプライドが悪魔になる事を許してくれなかった。
「分かったよ。仲間になってやるから助けてくれ。……なんて言うと思ったか?お前らみたいな化物共の仲間になんなら死んだ方がマシだ。くたばれクソ野郎。」>「残念ダヨ…。仲間ニナラナイナラオ前ノ存在ハ脅威デシカナイ。死ンデモラウ。」
そう言うと一匹の悪魔は人差し指を俺に向けた。
「死ネ。」
指先から紫色の光線が俺の心臓を貫いた。「ちっ…くしょ…う…。」
>596
予想していた障壁や回避行動が一切なく、剣はギルハートを貫いた。
まるで車椅子に縫い付けられるように。
「うぞ・・・」
クドリャフカ自身こんなにあっさりと攻撃が決まると思っていなかったのであせってしまう。
フランベルジュは波状の刀身を持つ剣である。
その形状ゆえに傷口はズタズタになり、致命傷になりやすい。
相手の行動を差し引いての殺さない程度だったのに、これでは殺してしまったかも・・・
この後の対処を考えていると、半透明のメイドが現れギルハート本体ではない、と継げる。
言われてみればありふれた手段ではあるが、いわれないと気付きにくいのもまた事実。
内心ほっとしながらも、無駄足を踏んだ事に歯軋りを鳴らす。
悪魔の数を減らして・・・そういいメイドは消えてしまう。
悪意もなさそうだし、従って問題はないだろう。
しかし・・・大半は低級な悪魔とはいえ中には強力な悪魔も混じっているようだ。
どうすれば・・・そんな思考も途中で強引に閉じられる事になる。
ミノフスキーの圧力で押さえつけられるような感覚。
すなわち直情からの大質量による攻撃!
そう理解する前に身体は動いていた。
飛びのいた直後、ミノフスキーを掻き消し屋上を抉ったのは巨大な車輪。
周りに大量の刃が光り、中央には目がついている。
「これに殺されたらなんてゆわれるんじゃろうか。轢死なんか、惨殺なんか・・・のぉ!」
突進してくる車輪の悪魔を華麗なステップで躱し・・・
『ギョゲエエエ!』
躱すつもりだったが、足元から悲しげな苦悶の声と、なんとも不愉快な感覚。
ステップを踏んだ先にはフリージアに蹴飛ばされて飛んできたグレムリンが踏みにじられ目を剥き出しにしてないていた。
「あ、あかん!」
しかし泣きたいのはクドリャフカも同じ。
致命的な隙を作ってしまい、車輪の突進を防ぐのは不可能。
とっさに腕を交差させると、宙に浮いていた三本の聖剣が盾となるように集まり、激突!
砕け散る刃、吹き飛ぶクドリャフカ。
刃の厚い青龍刃とクレイモアだからこそ、その身を砕きながらも盾の役割を果たせたといえよう。
だが衝撃までは無効化しきれず、クドリャフカは屋上からまっさか様に落ちていく。
そして追撃する車輪の悪魔。
「ようもやってくれたのぉ。ビジュアル的に弱点を主張しとるような悪魔の分際で!」
地面に激突する間際に体制を整え着地。
思ったより衝撃が少なかったのは未だに足にくっついているグレムリンが緩衝材となってくれたに他ならない。
ここまでしても死なないグレムリン。ギャグキャラ畑出身なのはもはや疑う余地がない。
迫り来る車輪の悪魔を見上げ、手を横に振ると最後の聖剣、ショーテルタイプはS字を描くような湾曲した刀身を持つ。
それは防御の死角を突き知名だを与える為の湾曲。
ちょうど今、車輪の正面にありながら、横から中心の目を突きさしたように。
「たたんじゃぁ殺しゃぁせんよ?あんたにゃぁ私の武器となってもらいますけぇの!」
目を突き刺され、怒声のような叫びを上げならが落ちてくる車輪の悪魔を紙一重で躱す。
交わした瞬間、車輪の悪魔のバランスを崩し少し力を加えてやると、車輪の悪魔は軌道を変え勢いのまま飛んで行く。
>599
飛んで行く先は校舎。悪魔が大量に群がる一室。
レイドが心臓を貫かれた瞬間、暴走した巨大車輪の悪魔が室内の悪魔に突っ込んだ。
目を潰され暴走する悪魔。
その傍らにはクドリャフカが張り付くように舞っている。
車輪の悪魔の暴走を僅かな重心操作と力を加えることによって操っているのだ。
完全に不意を突かれた室内の悪魔達が引かれ、斬られ、倒されていく。
「・・・満足カ?」
生死の判断がつかないレイドの頭の上でアイミーはそう訪ねた。
「貴方ハ・・・ソレデ満足シテイルノカ?
未練ガ多少アルナラ・・・私ノ手ヲ掴め・・・命ヲ・・・ソシテ『力』ヲ与ルツモリダ」
ボロボロと体を覆っている土を落としながら、アイミーはレイドに手を差し伸べる。
アルテリオンがカタストロフに乗っ取られた今、アイミーの存在は少しずつ死んでいく
その状態のアイミーが唯一できることがこれだけだった。
>598
>「―――――ねえ皆、後の話は早朝ジョギングしながらにしよっか〜?」
その声に無言でうなずきちょいと指を振ってから走り出すフリージア
いつまにやら元窓には雪の結晶の蓋がしてある
さっきの指振りの正体はこれだったのだ
だがしかしその蓋を簡単にぶち破って追いかけてくるガーゴイル
やはり呪文なしの動作のみの魔法では防護壁にもならなかったらしい
「しつこいですわねえ!!」
後ろに雪の結晶を生み出しながら走るフリージア
それにぶち当たりながらも追いかけるガーゴイル
ちょっとづつでもダメージは蓄積されているらしくスピードが鈍くなって来ているようだ
スピードを落としたガーゴイルからある程度離れてから建物の影に隠れる3人
ガーゴイルはこちらを見失ったのかあらぬ方向に去って行った
>595
さてここはフリージアの部屋
ここには昨晩作ってそのままにしてあった
色つきの雪の結晶のフリ−ジア像が窓辺に置かれてある
なぜか一晩たったというのにまったく溶ける様子がない
一体全体どんだけこの部屋は寒いのだろうか
そしてその像は遠くから見ると本物のフリージアそっくりに見えるのだった
どうやらそれを見つけた者がいるようだ
その者は騎士のような姿をしていた
さてどうなることやら
>「でも・・・メリルさんは学園長室で、光の輪を8つ同時に操っていらしたのに・・・」
リリアーナの口から意外な言葉が飛び出した。
(…私、あの事件の直前でも、二個ですら暴走しかかったのに…。
そんな馬鹿な事…。でも、嘘とも思えないし…。後で考えましょう。)
そして、続けた彼女の言葉に驚いたようにリリアーナが言った。
それにメラルが反論する。
>「ギルハートが?・・・まさか!もう一度私に接触する理由が無いわ。
> だって赤い石はもう私の手元にはないのよ?」
「石だけを探知する、何らかの手段があるのならそうだけど…
なかったら向こうの手がかりは、あなたしかないも同然なのよ?」
最も、リリアーナ自身言った後で気付いたようだったが…。
そして、フリージアがグレムリンを頭に乗せてきて、
メラルがグレムリンを吹き飛ばす。ギャグキャラの常なのか、無傷だったようだ。
フリージアの顔が引きつってるのは無理もない事なのだが、
実際の所あの攻撃は、重心に近くない部位に当てても
体勢を崩す効果しかない。万が一フリージアの頭に
直撃してもフリージアを派手に転ばす位で済んだはずなのだ。
なのでメラルはその点については余り気にしていなかったりする。
結局グレムリンはフリージアのキックでガラスを突き破って消えていってしまった。
そして、リリアーナが行き先を明かした。メラルに依存はない。
「…構わないわ。でも…潜入って窓から?表から?
表からだと流石に時間もかかりそうだけど…!」
メラルが言ったあたりで、リリアーナが声と共に置時計を投げた。
それがちゃっかりガーゴイルに直撃する。
>「―――――ねえ皆、後の話は早朝ジョギングしながらにしよっか〜?」
「いいわね、それ。」
フリージアが何か術を準備していたのに気付き、
メラルはリリアーナをそのまま追いかけた。
そして、フリージアの機転でやり過ごす事が出来た。
その後でため息をついてから言う。
「これは…急がないと本格的にまずいわね…。…この際、ちょっと危険だけど…
直行しない?…一応、二人乗りも出来なくはないし。」
メラルが近くの大窓を開け、杖を見せて言った。
【男子寮69号室】
他の部屋と同様にこの部屋も窓を割って入ってきた悪魔達に荒らされていた。
当然だが、ここが他の部屋と異なるのはロックの部屋であるという点である。
よって、当然のように“ある物”が部屋の中にあるのである。
「キー?」
一匹のグレムリンがその大きく長い箱に気がつくのに時間はかからなかった。
悪魔がその箱に手をかけ、中身を開放した瞬間
「ギャシャー!?」
グレムリンはゴムマリのように弾け飛び、部屋の壁にめり込んだ。
他の悪魔達が一斉に箱の方に振り向いた。
そこにはやけに大柄な箒が浮いていた。
この箒の名はフォルティシモ、ロックの所有する空飛ぶ箒である。
「オォン!!」
今度はグリム(亡霊犬)が襲いかかるが
「きゃいん!?」
フォルティシモはその馬力を全開にしてグリムを叩きのめした。
その後のロック部屋の中は凄まじい事になった。
追われる悪魔、追い掛けるのは怒り狂った箒。
逃げ遅れた悪魔は容赦無く叩きのめされ、〇〇無双よろしく窓の外へ吹き飛ばされた。
605 :
名無しになりきれ:2007/03/10(土) 22:26:29 0
おのれ!!悪魔」どもめが!!
わん!!(ぼくも仲間に入れて〜??)
出血が止まらない……。
俺はこのまま死ぬのか?
まだまだやる事は沢山残ってるってのに…リリアーナから貰った石を学園長に預けなくちゃなんないし、結婚もしたかった…。
>601
>「・・・満足カ?」
>「貴方ハ・・・ソレデ満足シテイルノカ?
未練ガ多少アルナラ・・・私ノ手ヲ掴め・・・命ヲ・・・ソシテ『力』ヲ与ルツモリダ」
突然頭の上で何者かの声が聞こえた。
「満足な筈…ねぇ…だ…ろ。未練……ありま…くり…だっ…つーの。手を掴め……だと?」
俺に話かけている人物は何者か分からないが、悪意は感じられない。
「どの道……死ぬ運命だ。信用してみる…か。」
俺はそっと頭の上の人物の手を握った。
>602-603
フリージアは咄嗟に防護壁を作ってくれたのだが、怒り狂ったガーゴイルにあまり効果は無かったようだ。
廊下に飛び出した3人の背後から、壁を突き破ってガーゴイルが追いかけてきた。
「いやーん!!私の部屋が〜!!」
リリアーナは泣き言を言った。だがこの場合自業自得である。
廊下の小悪魔達を蹴散らし、侵入者撃退トラップを避けつつ3人は走りつづけた。
殿のフリージアは次々雪の結晶を次々出してガーゴイルに命中させていく。
「さっすがフリージア!頼れるわ〜」
建物の影にある小部屋に逃げ込んだ3人は、無事ガーゴイルをやり過ごすことが出来た。
>「これは…急がないと本格的にまずいわね…。…この際、ちょっと危険だけど…
> 直行しない?…一応、二人乗りも出来なくはないし。」
「乗せてくれるの?ありがと〜。
そうね。メラルさんの言うとおり飛んでいくのが一番手っ取り早いかも。
まあ悪魔に狙い撃ちされるかもしれないけど、現状じゃ歩いて行ってもリスキーなのに変わりないしね!
―――― そういえば、フリージアはロックの部屋の位置を確認してるのよね?・・・どのへんか・・し・・・ら・・・?」
フリージアにたずねようとしたリリアーナだったが、彼女の顔を見るなり急に元気が無くなった。
「自分でちゃんと解決できないのに、ガーゴイルを挑発するなんて軽率でした。
でもね、でも・・・どうしても放っておけなかったの・・・ごめんなさい」
しょんぼりと項垂れたリリアーナは、もう一度二人に頭を下げた。
リリアーナはメラルの杖に同乗した。全員で大窓から外に飛び出す。
高度を2メートルほどに保ち、一直線に男子寮へと向かう。
「ひどいわ。学園がめちゃくちゃじゃない・・・」
あちこちで小規模な戦闘が起こっているが、あまり戦況は芳しくないようだ。
「レイド先生大丈夫かな、昨日肩に大怪我していたのに。
・・・幾らなんでも、まだ赤い石を持ったままって事は無いわよね?」
レイドが遅れを取るとは思えないが、もしかしたらまだ本調子ではないかもしれない。
リリアーナは不安そうに呟いた。
>587 >589 >591
「そこの2人とゴーストさん。女子寮が悪魔達に襲われてるの!皆を助けてあげて!
今なら天下御免で中に入れるわよ〜!!」
ドップラー効果を残しながらリリアーナが叫ぶ。
「な、何だって――――!!(AA略)」
「ぼやぼやしないで行くぜ!」
たった今まで屍のようだった生徒までが起き上がり、全員ダッシュで走り去っていった。
>604
ロックの部屋らしき場所から悪魔やグリムがぽんぽん飛び出してくる。
「・・・何あれ?」
(もしかして、ロック戻ったのかな)
「メリルお願い、もっと速く飛んで!!」
そんなはずは無いと知りながら、それでもリリアーナはメラルにせがんだ。
なにやら聞くも無残な絶叫やうめき声が聞こえてくるのだが、リリアーナは気にしていないようだ。
>606
ロックの部屋まで後少し、というところで・・・。
>わん!!
リリアーナは振り返り、目を見開いた。
(嘘!何でこんな所に柴犬が?!)
声の主は子犬だった。男子寮の前で尻尾を振ってこちらを見上げている。
そして子犬の背後からは、ナイフとフォークを持ったグレムリンが。
「先に行って!後で必ず合流するから!!」
そういい残し、リリアーナは飛び降りた。
「子犬相手に何してるのよ―――っ!天誅!!」
リリアーナはグレムリンの上に着地した。グレムリンは踏み潰された。
『キ・・・キキィ・・・(訳:この女・・・お・・・重い・・・)』
「な ぁ ん で す っ てぇぇぇぇぇ?!」
悪魔の言葉はわからないはずなのに、こういうときだけ妙に勘が働く。
怒ったリリアーナはグレムリンに回し蹴りを食らわせた。不幸なグレムリンは星になった。
ぜえぜえと肩で息をしていたリリアーナは、額の汗を拭いにこやかに振り返った。
「どうしてこんな所に?使い魔でも無さそうだし・・・迷子ならぬ迷い犬かな?
とにかくワンちゃん、ここは危ないから移動するわよ!!」
リリアーナは子犬を小脇に抱えると、新手を振り切り男子寮の中へと駆け込んだ。
女子寮ほどでは無かったが、男子寮の中にも悪魔が入り込み混戦状態だった。
そのため目深に帽子を被ったリリアーナに注目する生徒はいない。
これ幸いとばかりにリリアーナは69号室を目指した。
中に入って気づいたのだが、男子寮と女子寮の間取りは全く同じだった。
外からロックの部屋の位置も確認しているので、簡単にたどり着ける・・・筈だった。
「66・・・67・・・68・・・70って・・・あ、あれ?」
69号室のドアが無い。
「う・・・嘘でしょ〜?!何で〜?!」
何も無い壁の前で、リリアーナは途方に暮れた。
悪魔の襲撃により、学園の生徒に避難令が出された。
「死霊科の生徒は僕についてきたまえ!
物理科の生徒はエース先生について行くんだ!
こらそこ!列からはみ出るな!」
一等課程の生徒と多くの教師は三等課程の生徒を引率し、ゲートから避難させようとしていた。
基本的に卒業するまでは学園から出られないのだが、この学園の校舎内には外界に通じるゲートがある。
しかも、特殊な結界が張られているため悪魔は通行できないのである。
「ちょっと待て!君達二等課程の生徒の避難は三等課程の生徒の避難が終わってからだ!
それまで各自、自分の身は自分で守ること!」
611 :
生徒:2007/03/11(日) 18:18:37 0
>600
「おわっ!あっぶねーなおい!殺す気かよ」
悪魔と応戦していた生徒が逃げ出した。
>>609 壁の前で途方に暮れるリリアーナの肩に先程の白いフクロウが止まった。
フクロウは開封済みの手紙をくわえている。
『親愛なるアンジェリーナへ
あなたがフォルティシモを呼ぶときに気をつけるべきこと。
@あの箒は俺の命令以外には基本的に従いません。
同封する薬をうまく使ってください。
Aあれはとても気が難しい箒です。
失礼の無いよう気をつけてください。
掃除に使うなどもっての他です。
Bなるべく広い場所で呼んでください。
あの箒のパワーは強烈です。
あなたとの間に障害物があっても、それをぶち破りながら駆け付けるでしょう。
以上の事に気をつけて、叫んでください。
「来たれ!フォルティシモ!」
ロックより』
手紙には変身薬が付いていた。ラベルには次の事が書かれている。
『1錠につき10分間の効果!
変身する物をしっかりイメージすること!』
>603>608
>「自分でちゃんと解決できないのに、ガーゴイルを挑発するなんて軽率でした。
>でもね、でも・・・どうしても放っておけなかったの・・・ごめんなさい」
「いいのよ気にしないで・・・私が窓をぶち破ったのも原因のひとつなんだから」とフリージア
>「これは…急がないと本格的にまずいわね…。…この際、ちょっと危険だけど…
>直行しない?…一応、二人乗りも出来なくはないし。」
と言うメラルの提案によって全員で飛んで行くことになった
二人乗りで飛んでいく箒と併走するフリージアの空飛ぶ雪の結晶
幸いにも敵には見つからずにすんだようだ
>604
男子寮に近づいたフリージア達が見たものとは
吹っ飛んでいく悪魔や亡霊犬であった
「・・・・一体何が起こっているのかしら?」
>609
リリアーナがメラルの箒から飛び降りたのを確認したフリージアは
直接69号室に飛んでいこうとしたその次の瞬間
白い物体が目の前を横切った
「・・・あれはたしか保健室に来たフクロウだったかしら?」
「メラルさん急ぎましょう!!」
そういって69号室のベランダに降り立ったフリージアが見たものは?
「扉が・・・ない」
そうあるはずの扉が消えてしまった(たぶん)69号室であった
「ソレデイイ・・・流石ハ我ガ主ノ認メタ男ダ」
崩れていくアイミーの体からレイドへ金色の光が移されていく
「『力』ハ・・・私ノ『力』デハナイ・・・貴方ソノモノノ・・・チ・・・カラ・・・」
そう言い残してアイミーは土と金属・・・それと鎧の欠片になって消滅した。
>「自分でちゃんと解決できないのに、ガーゴイルを挑発するなんて軽率でした。
> でもね、でも・・・どうしても放っておけなかったの・・・ごめんなさい」
「…気にしなくていいわ。結局3人とも無事だったんだし。」
リリアーナの謝罪に対し、余り気にもとめていないように言った。
そして、昨日の飛行の4倍程の斥力球を展開して空に飛び立った。
が…元々杖に二人乗りをするのは、バイクに3人乗りする位危ない行為の為、
斥力球の大半が2人の姿勢制御に使われている。その為、少々遅くなっている。
そんな感じで飛行している最中、頻繁に悪魔が吹き飛ばされる窓がある事に気付いた。
(…何であそこだけ悪魔が多いのかしら…。)
気にするべき所は微妙に間違っているが。
流れ弾をかわす必要もあるため、顔には出さずとも斥力球による姿勢制御と
速度の維持に思いのほか苦戦していたメラルはリリアーナから速度を上げる様頼まれた。
「いいけど…しっかり掴まっててよ?」
言うと、姿勢制御を半ば放棄して加速した。杖の上が不安定になる。
そして、男子寮前で先に行くように言ってリリアーナが飛び降りた。
「…合流って一体…えぇっ?ちょ、ちょっと…。」
予想外の行動に、対応が遅れた。重量が減った為、当然加速も強くなる。
そのまま男子寮に突っ込みかねない勢いだったが、何とか全ての斥力球を前方、
杖の下に展開して、急上昇して衝突を免れる。最も、姿勢制御を完全に放棄しての
緊急措置の為、メラル自身振り落とされかけ、何とか片手で杖に掴まっている
とりあえず、斥力球で自らの位置を調整して箒に乗りなおすと、
フリージアから急ごうと声がかかった。
フリージアについていき、ベランダに降り立つと、部屋に扉が見当たらない。
妙な箒が悪魔相手に暴れている。
「確かにないわね。それと…あの箒、何かしら…。
かなり強力な品のようだけど…。」
そう言って、少し考えてから。
「あ、多分扉は…これで解決ね。」
杖を構え、水晶に魔力を貯める。そして、少し待って…
丁度飛ばされてきたグレムリンを部屋の中の、
元々扉があった場所ではなく、そこから少しずらした所に打ち込もうとした。
元々扉があった場所はリリアーナがいる可能性が高そうだったから、
グレムリンを壁にぶつけて破壊した場合に、余波を受ける恐れがある。
それを避ける為の手だ。が、問題は箒のすぐ近くを通るルートだという事。
箒の力を考えれば、打ち返される可能性も否定できない。
「我ながらマヌケだわぁ〜」
彼女はそういいながら、先ほど破壊したフリージア像の頭を回していた。
「こんな簡単なトラップに引っ掛るなんてねぇ〜勘が鈍ったかしらぁ〜」
となんとなく彼女は窓辺に近づき外の様子を見る。
「ガーゴイルに・・・あれはグレムリンかしら・・・それとアレはデュラハンみたいねぇ〜暇つぶしには丁度いいかもしれないわぇ〜
・・・あの糞爺ぃこんな学校一つ潰すのにやり過ぎよぉ〜」
>二人乗りで飛んでいく箒と併走するフリージアの空飛ぶ雪の結晶
と窓から眼を離そうとしたとき、あるものが見えた。
「・・・見つけたわぁ〜」
邪悪な笑みを浮べ、彼女は回していたフリージア像の頭を掴んだ。
そして、彼女は瞳を閉じ、詠唱を始める。
瞳を開けた瞬間、像の頭は青黒い炎に包まれた。
「威嚇程度で・・・」
彼女はそういいながら構える。
「死なないでねぇ!!!」
ベランダに降り立った彼女たちを狙って、像の頭を思いっきり投げつけた。
思いっきり投げた像の頭は彗星のように尾を引いて彼女たちに襲い掛かる。
>614>「ソレデイイ・・・流石ハ我ガ主ノ認メタ男ダ」
アイミーは俺の体へ金色の光を注ぎ込む。「(何だこの光は……力が溢れてきやがる……)」
>「『力』ハ・・・私ノ『力』デハナイ・・・貴方ソノモノノ・・・チ・・・カラ・・・」
と言うとアイミーは土と金属と鎧の欠片を残して消え去ってしまった。
体を起き上げると、アイミーの亡骸が目に入った。
「そうか……。お前だったのか…。ありがとな。これからはお前の代わりに俺がアルを守るよ。お前の命は絶対無駄にしないから安心してくれ…。」
そして俺はまた廊下を歩き出した。
「どの位力がアップしたのか試してみるか……。え〜と、タバコ、タバコ…」
タバコを一本取り出し窓の外に投げる。
「パチン!」
と指を鳴らすと…
「ズドオォォォォォン!!!」
という大爆発が起こった。
「………これって………ヤバくね?」
今までの3倍以上の威力はある。
どうやらかなり強力な力を与えて貰った様だ。
「今まで以上に力の加減が難しそうだな…。ま、相手もかなり強いから問題無いか。あ、そういや……あった、あった。」
ポケットから赤い石を取り出す。
「暫く隠しておくか…。……アナザーゲート。」
これは小さな異次元空間を作る魔法だ。
いつでもどこでも好きな物の出し入れが出来る。
「これで良し……。誰かに奪われる心配は無くなった。さて、パワーアップもしたし悪魔狩りに行くか。」
>611
室内を縦横に駆け巡る刃の車輪。
大雑把な動きだが、何とか傷つけるのは悪魔だけですんでいるようだ。
勿論【何とか】のレベルだから、危うく殺されかけて逃げ出す生徒も無きにしも非ず。
「スマンのぉ。勘弁してつかぁさい。」
とりあえず声をかけるが、誰に声をかけているかも判ったものではない。
>607>614>617
そうしていると教室の一角で閃光が立ち上る!
悪魔の影になっていて気付かなかったけど、その光の中におぼろげながら見える人物は・・
「な、レイド先生!アルテリオンさん!?この光は・・・!だーーーーー!!」
教室いっぱいに光が満ちていく!
その光により教室内の悪魔はボロボロと形を崩し消えていく。
勿論クドリャフカの操っていた車輪の悪魔も。
そして【その】瞬間。
光は力を持って教室を満たし、どの衝撃でクドリャフカは吹き飛ばされてしまった。
窓から外へ飛ばされながら、教室内で何かが爆誕したことを確信していた。
「レイド先生に何があったかは知らんが、今近づくと巻き添えでえらい事になりそうじゃのう。」
光が収まったとき、廊下を歩き行くその背中を見送りながら呟いた。
側に居ることすら危険だというレベルの差。
それを肌で感じ、小さく唇を噛み締めクドリャフカは別方向へと向かう。
悪魔で目的は学園長に認められる戦果。
決して先生のお手伝いではないのだから。
619 :
生徒:2007/03/12(月) 21:37:12 0
>>617 「先生、あの大女(
>>600)と車輪の悪魔を何とかしてくれ。このままじゃマジで巻き添え食っちまう」
>612
リリアーナの肩に白いフクロウが止まった。
「あら、あなたさっきのフクロウ?危ないから早く避難しなきゃダメ・・・って!ちょっと、大事な手紙落としたわよー!!」
リリアーナの叫びも虚しく、フクロウはそのまま飛び去っていった。
「もう!これじゃ誰宛ての郵便か判んないじゃないのよ!」
開封済みらしい封筒を拾い上げるが、宛名は無い。
リリアーナはフリージアから聞いた白いフクロウの話を思い出した。
まさか、と思いつつも中の便箋を取り出す。保健室の枕の下にあったそれと同じ便箋だった。
ごめんなさいと拝んだあと、リリアーナは手紙に目を通した。
「うへえ・・・」
リリアーナの手からひらりと手紙が落ちた。
「何これ。正気?
ロックは持ち主のくせに、フォルティシモのこと全然分かってないんだから〜」
手紙には解決策が書いてあったというのに、リリアーナは頭を抱えている。
本当なら手紙に書いてあるとおり、ロックに変身してフォルティシモに壁を破壊して貰うのが手っ取り早いだろう。
―――― だが無理だ。上手くいくはずが無い。
並みの箒ならいざ知らず、あの賢いフォルティシモが変身薬ごときでロックを見間違えるわけが無い。
よしんば上手くいったとしても、ばれた時の報復が恐ろしい。多分一生許してもらえないだろう。
(彼女には卒業試験でのお礼もロクに言ってないのに!)
それに、硬化魔法使用中でも叩かれたら痛かったのだ。現状でまともに食らったら
・・・ああ、想像したくない。却下だ。
( ・・・だけど)
リリアーナは複雑そうな顔で、落ちていた手紙を拾い上げた。
(大事なフォルティシモを貸していいとまで思うアンジェリーナって・・・一体どんな女性なのかな)
手をぺろりと舐められ、リリアーナは足元の子犬に視線を落とした。
子犬ははハッハッと息をしながら尻尾を振っている。
リリアーナは微笑んだ。
「何?慰めてくれてるの?ありがと〜。私は大丈夫よ〜。
でも、フォルティシモもワンちゃんくらい分かりやすかったら良かったのにねー」
子犬の頭を撫でると、指を立てて言い聞かせる。
「だけどこんな状況なのに、ワンちゃんも随分肝が据わってるわね。
いい?悪い奴が来たら吠えて私に教えるのよ、いいわね?」
リリアーナは立ち上がると、おもむろに69号室の壁をたたき始めた。
「部屋の中で暴れてるの誰?ロックなの?
フリージア!メラルさん!!そこにいる〜?
ねえ、扉が無くて入れないのよー!そっちに扉はある?あるなら開けてー!あーけーてー!!」
>615-616
メラルが壁を破壊しようと試みているのも、アルテリオンの攻撃も、壁の向こうにいるリリアーナには分からない。
壁をたたきながら、リリアーナは考えていた。
69号室には廊下からの入り口は無いが、68号室と70号室には扉がある。
壁を破壊するのが無理なら、どちらかの部屋の窓伝いにロックの部屋に行ってみるつもりだ。
最悪フォルティシモの力を借りることになるかもしれないが、それは本当に最後の手段だ。
>615>616
メラルが魔法で穴を開けようとしているのに気づいたフリージア
「手伝いますわ」
とフリージアは雪の結晶を重ねて棍を作った
それを体の左右で回転させてから壁を突こうとした次の瞬間
体の左で回転させていた棍に何かがぶつかったのをフリージアは感じた
「?何か当たったような・・・気のせいですわね」
さて棍にぶつかった人間の頭部のような形をした氷の塊は
たまたま近くを飛んでいた(さっきまでリリアーナ達を追いかけていた)ガーゴイルのいる方向に跳ね返された。
そしてたまたまガーゴイルの頭部に直撃。
そしてそのガーゴイルはたまたまちょうどアルテリオンの真上にいた。
そして氷の塊が頭部にクリティカルヒットして気絶したガーゴイルはアルテリオンめがけて落下するのであった。
この一連の現象は決して狙ってやったのではない
すべて偶然によるものなのである。
>>621 少なからずアルテリオンはフリージア自室にいるとオモワレ
>>615 わざわざこちらに飛んでくるグレムリンを見逃す程フォルティシモは甘くなかった。
グレムリンを器用にトスすると、フルスイングでぶっ飛ばした。
「ギャヒー!?」
グレムリンが飛んで行った先にあったのは…
メラルの打ち返したグレムリンは、再度箒に打ち返された。
「…凄いわね。これは…っ!」
丁度メラルに向かってきたそれを、
メラルは斥力球で軌道をずらしつつかわした。
そして振り向くと、今度は蒼黒い炎に包まれた
何かが向かってきていた。放たれた場所は…恐らくフリージアの部屋。
フリージアが棍で壁を壊そうと中に入っていったが、
それを気にする余裕はなかった。気付くのが遅かった為、
メラルは体勢が崩れるのも構わず、倒れこんでかわした。
そして、メラルが立ち上がる。
フリージアが打ち返したのは見てはいないが、薄々想像はついていた。
よって、わざわざ注意しろだの何だの言う事はない。
リリアーナについても、それどころではない。むしろ下手に道が開けるよりも、
開けていない方がリリアーナは安全なはずだと考えていた。
「いまの…明らかに、狙ってたわね。しかも、一言もなしに。
占いの事も考えると、やるしかないでしょうし…
元々一人で正面からでは到底勝ち目のない相手。
やる以上は…。」
背中に氷製の六翼を展開し、いざと言う時、すぐに
飛び出せるようにベランダの手すりの上に立つ。
「距離があるし、まずは…これ。イーグルエッジ!」
メラルの六翼のそれぞれから、氷で出来た
鷹のようなものが飛び出して、メラルの誘導に従って
複雑な軌道を取りつつアルテリオンに向かっていく。
「…ステルス!」
それが、途中で極端に見えにくくなった。氷の中の不純物を排除し、
より透明に近くなった為だ。そして…そのまま体当たりせんと突っ込んでいった。
69号室からは不気味な悲鳴や、メラルやフリージアの声が切れ切れに聞こえてくる。
「うー。もう!中は一体どうなってるのよ〜!!!」
壁を叩き疲れたリリアーナは、苛立ちまぎれに69号室の壁を蹴りつけた。
「〜〜〜〜〜!!!」
足を押さえてぴょんぴょん飛び回るリリアーナの姿に、子犬は首を傾げた。
気を取り直し、68号室のドアに手をかける。
「ま、ドアは無くても窓伝いにいけば楽勝楽勝〜♪ね、ワンちゃんもそう思うでしょ?」
68号室のドアに鍵は掛かっていない。
リリアーナは意気揚揚とドアを開け放った。
「あ・・・・・あら〜?」
68号室は満員御礼。グレムリンがひしめき合っていた。
硬直したリリアーナとグレムリン達の間を、天使が通り過ぎていく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ご、ごゆっくり〜♥」
「ギィギィギィー!!!」
間一髪で扉は閉めたが、今度はポコポコ体当たりし始めたようだ。
「うわーん、このままじゃドアが破られちゃうわ!!ワンちゃん、こっちこっち!」
そばにあった飾り棚で68号室のドアを塞ぎ、あたふたと70号室へと走る。
今度はいきなり開けずに、鍵穴から中を確認すべく覗き込んだ。
「こっちも通行止めだったら万事休すって奴よね〜」
もし中に悪魔が居たとしたら、魔法の使えないリリアーナには完全にお手上げだ。
フリージアたちの助力が得られないなら、ロックに成りすましてフォルティシモに縋るしかない。
・・・うまく騙されてくれるかどうかは、神のみぞ知る、だが。
>624
ドドドドドドドドドという連続した音が響く
別にスタンドが発動したわけではない
壁が何か硬いもので削られる音だ・・・
と言っても別にタテロールがドリルになって壁を削っていると言うシュールな状況でもなく
壁を削っているのは雪の結晶で作られた棍だ
「てや!てや!てや!てや!てや!てや!てや!てや!てや!てや!」
それにしても、ものすごい速さの突きである
一本のはずの棍が何十本もあるように見えるほどだ
今現在メラルが魔法によりアルテリオンに遠距離攻撃を仕掛けている
だがフリージアは壁を掘るのに夢中でアルテリオンの存在にすら気がついていない
だが・・・・・
「あら靴紐が解けてますわ」
靴紐が解けていることに気づきしゃがむフリージア
・・・さっきまで頭があった部分を通り抜ける多分何らかの遠距離攻撃
壁に突き刺さるそれを見て初めてフリージアは敵の存在に気がつくのであった
「一体なんですの?」
後ろを振り返ると視線に入ったのは遠くに見える鎧騎士
「・・・・・アルテリオンさん?」
フリージアはそれがアルテリオンである確証を持つ事が出来なかった
なぜなら鎧の形が前と違ったからである
まあどちらにしろメラルが攻撃している以上敵だと判断したフリージアは
数多くの雪の結晶を生み出した
「3番8番16番25番は我を守れ!!」
大き目の雪の結晶は盾として防御に回す
余裕があったらメラルにも使うつもりだ
「残りの雪の結晶よ我に害をなすものを切り裂け!!」
そしてフリージアはたくさんの高速回転する雪の結晶を目標に次々と放った
がぉー、食べちゃうぞー
>627
校内に不気味な魔獣がうろついていた。
それは最大級のライオンくらいの大きさがあり、
色は朱色、そして犬のように毛むくじゃらである。
何より特徴的なのはその顔が獣のそれではなく人の顔であることだ。
この魔獣の名はマンティコア、人間を食べるという。
この恐ろしい魔獣は獲物を求めさまよい、そして今中庭に辿り着いた。
だがそこにいるのは大女と先公
食うなら俺を食えー!
631 :
名無しになりきれ:2007/03/16(金) 11:50:03 0
「あらあら・・・自慢のストレートなのに、軽々とホームランねぇ」
呆れ顔でどこかへ飛んでいく頭を眺めそう呟いた。
「まぁ・・・あくまで威嚇だからぁ気にしないけどぉ〜」
気を取り直し彼女は視線を戻した。
そのときである。彼女の目の前に何かがいた。
光の反射で辛うじて確認できたそれはそのまま彼女の顔目掛け飛んでくる。
「ッ!!!」
思わず仰け反って何かの突撃をよけた・・・とそう彼女が感じた瞬間
「オブゥ!」
防具をつけていない腹部に何かが当たった。
痛みと吐き気で彼女はその場に倒れこむ。
「・・・ハァ・・・クゥ・・・許されないわぁえぇ許されない・・・オェェップ」
吐き気に耐え切れず、彼女はその場で吐いてしまった。
しかし、そうしている間にもフリージアの放った円鋸のように回転している結晶が背後に迫っている。
「・・・馬鹿にしないでぇ〜」
結晶が当たる瞬間、彼女は居合い切りの要領で刀を抜き、結晶を叩き斬った。
「外に出たほうがいいわね」
そういって彼女は刀を納めず、そのままフリージアの窓から飛び降りた。
落ちながら彼女は落ち着いて剣を鞘から抜き、壁に突き刺した。
金属とレンガが擦れ、当たり、割れる音が響き渡る。
彼女は左腕で剣を、右腕で刀を操り透明な何かと円鋸結晶を弾き返しながら降りていった。
悪魔を探して廊下を歩いていると一人の生徒に出会った。
>619「先生、あの大女(
>>600)と車輪の悪魔を何とかしてくれ。このままじゃマジで巻き添え食っちまう」
生徒は俺の後ろを指差した。
振り向くと大きな女性の背中が見えた。
「あれは……。クドだな。どうにかしろって言われても、もうどっかに行っちまったしなぁ……。で、車輪の悪魔ってのは何処に居るんだ?」
生徒の話では車輪の悪魔とクドリャフカが暴れていたという事だが、車輪の悪魔の姿は見当たらなかった。
「まぁ、今度見付けたらテレパシーでも送ってくれ。すぐに行くから。お前も早く逃げろよ。じゃあな。」
生徒に別れを告げ、歩き出そうと思った瞬間…
>627->630
>がぉー、食べちゃうぞー
と言う声が聞こえた。
「何処に居るんだ…………見っけ。」
声の主は中庭に居た。
どうやらマンティコアの様だ。
そしてマンティコアの近くには何人かの教師と生徒が居る。
>食うなら俺を食えー!
と教師が叫んでいるが恐怖のあまり足がガクガクしている。
「見てらんないな……。」
マンティコアを倒す為に俺は中庭に向かった。
>633
壁を伝って降りるアルテリオン
その姿が途中で見えなくなった
「・・・・逃げられましたわ」
フリージアはそう判断した
それにしても自分の雪の結晶を切り払うとはものすごい技量だ
そこまでの実力を持つと言うことはやはりアルテリオン本人なのだろうか?
それとも姿を変えた2Pアルテリオンなのだろうか?
どちらにせよ戻ってくる前に壁を破壊しなければならないだろう
「急がないと!!」
そう言ってフリージアは再び壁の方に移動した
もしかしたら実際はいなくなったわけではなく
死角に入って見えなくなっただけかもしれない
ふとそう思ったフリージアは念のため氷の盾を後ろに展開したままの状態で
再び壁を連続で氷の結晶で出来た棍で突き始めた
ドドドドドドドドという工事現場のような音が響く・・・・
それにしてもなんて分厚い壁だろう
一体何センチあるのだろうか?
突いても突いても向こう側への穴が貫通しない
ガコ・・・何か硬いものに突き当たった
「金属かしら?」
フリージアはそうつぶやいた
>>634 >食うなら俺を食えー!
マンティコアAは天に向かってトランペットのような雄叫びを発した。
すると、どこからともなく二匹のマンティコアが集まってきた。
マンティコアB「がぉー、喰らうぞー!」
マンティコアC「がぉー、舐めちゃうぞー!」
教師の足がさらにガクガク震える。
「サンダー!」
教師の後ろにいた気丈な生徒が一匹に電撃を放った。
マンティコアは少し怯んだが平気なようだ。どうやら若干の魔法耐性があるらしい。
この攻撃に怒ったマンティコアは大きく跳躍し襲いかかった。
メラルの攻撃は一部命中するものの、フリージアの氷の結晶は真っ二つにするアルテリオン。
そして、窓から飛び降りた。
「…なっ!…誘ってるわね。あれだけの腕があって、しかも明らかに遠距離から
狙われている状態で、みすみす的になりに行くなんてミスするわけがない…。
ましてあの先生だったら尚の事。大技一撃で決めようとしたら、
かわす手立てと反撃の手立ての両方があってカウンターでやられる…。」
術を唱えながら見ていると、アルテリオンは剣を壁に突き刺して
残りのイーグルエッジとフリージアの結晶を迎撃していた。
後ろでフリージアが逃げられたなどと言っていたので、
「そんな訳ないでしょ。」と冷たく言ってから続けた。
「剣で受け止められる攻撃は多分アウトね。なら…」
フリージアは壁の破壊に忙しいようだ。
「…イーグルエッジ…ステルス!」
まず、先程と同様の氷の鷹を放ち、上下それぞれ3匹づつに分けてから隠す。
そして、移動しやすそうな真上と真下から、全てを同時に突撃させる。
「…ピンポイント!」
そして、それを囮にしてその攻撃をかわす上で最も可能性の高い手段。
壁を蹴って飛び出す手法に対応する為に、斥力球を放つ。
しかし、当てる事を目的とするならともかくそれで倒す事を目的とする場合、
相手の力量を考えればどう考えても力不足な術ではある。
そして、後ろでフリージアが壁に穴を開けるのに苦戦してつぶやく声が聞こえた。
「…フリージア。交代しない?」
振り向きもせずにそれだけ言って来るであろうカウンターに備え、次の術を唱え始めた。
>637
「交代ですの?じゃあこれをどうぞ」
そう言ってフリージアはメラルに雪の結晶で出来た棍・・・長いのでこれからは氷結根と呼ぶことにしよう
フリージアはこの武器を使いこなせるのが自分だけとは思っていないようでメラルに自分の使っていた氷結根を手渡そうとした
さわればものすごく冷たい感触がするだろう
「なにか金属製の箱らしき物にぶち当たりましたのでそれを壊さないように気をつけて」
だがメラルがそれを受け取ろうともせず呪文を唱えて続けているところを見ると
どうやらそういう場合でもないようだ
アルテリオンのいる方向に目を向けるフリージア
アルテリオンは何かをしようとしているようだ
「この様子だと・・・どうやら壁を壊している場合ではなさそうですわね」
そう言うとフリージアは白鳥を連想させるような踊りを踊りだした
その背中にまるでオーロラのような魔力のオーラが立ち上っているのが見えるだろう
踊りを邪魔されないように氷の盾は出しっぱなしである
そしてこの攻撃が避けられた時に備えて攻撃用の雪の結晶もつねに浮かばせてある
一通りの踊りが終わるとフリージアは大きく拳を突き出した
「氷結のフリージア(今のところ)最大の奥義!フリィィィィジング!ディストラクション!!」
拳を突き出した方向にまるで光の国の住人が出す極太の白銀光線のような目に見える冷気が発射される
その二つ名はなんだとか、なんで魔法じゃなくて奥義なのかとか色々突っ込みどころの多いフリージアの魔法だが
当たれば霜焼けではすまないだろう・・・まあ当たればだが
ともかくメラルの呪文が完成した次の瞬間それは発射された
メガンテー!
チュドーン
(突如物陰からあらわれた新人教師はマンティコアの群れにつっこんで自爆、跡形もなく砕け散った!)
「先生!!」
新人教師「・・・・・」
「・・・・!?これはからくり?先生はオートマータだったのか!?」
「我ながらマヌケだったわぁ〜日の当たりかたを考えに入れ忘れてたなんてぇ〜」
ぶつぶつと不満そうに彼女はそう呟いた。
何故彼女が外へ出たのか、それは彼女の持つ妖刀の能力に密接に関係していた。
この妖刀「狂影(クルカゲ)」の能力、それは簡単に説明をすれば空間移動である。
己の影と相手の影を結び、刀を持つ者を相手の影に瞬間移することが可能なのだ。
この能力を使って、彼女およびカタストロフはレイドの背後に立つことができた。
だが、この能力にはある条件という欠点がある。
一つ、相手を視認すること、これによりこの能力の有効範囲が大きく狭まった。
しかし、これが問題ではない。
そう、彼女が今苦しめられているのが二つ目の条件、自分の影に刀を刺すことなのだ。
大したことないように見えるが、現状はこの条件を達成することが出来ない。
そう、今、太陽は建物をはさんで彼女の後ろにあるのだ。
つまり、彼女は建物の影の中にいることになり、二つ目の条件「自分の影を刺す」ことが出来ないのだ。
フリージアの部屋も同様に薄暗かったのと部屋の明かりのスイッチが凍らされて使えず、影を刺すことが出来なかった。
「こんなはずじゃないのに・・・」
少々残念そうな顔をしながら彼女は降りていった。
だが、そのときだった。
鳥の形をした歪みが地を這い、壁を這って接近している。
「またコレ?・・・きっとあの子の術ねぇ〜一緒に殺してあげなきゃ」
そういいながら彼女は詠唱するメラルを睨み、脚に力を込めた。
「・・・下のやつは囮ね。さっきのようにはいかないわぁ〜
下のコレに集中させている間に上のヤツがギロチンみたいに延髄・・・かしらねぇ〜」
そう彼女は目測を話しながら壁を蹴り、上下から迫るアレを避けた・・・が
その次に放ったメラルの斥力球がまた彼女の腹部に当たった。
彼女はそのままビリヤードの玉のごとくメラルの放った球に弾かれ、フリージア自室の二階下の部屋に叩き込まれた。
「そうよねぇ〜やっぱり勘が鈍っているわぁ〜」
ポカンとした表情を浮かべながら彼女は大の字でその場に寝ていた。
「・・・なるほど、なるほどねぇ〜あの子案外軍師だわぁ〜」
立ち上がり、フリージアらの姿を確認しようと窓辺にたった。
だが、そこで目にしたのは、小宇宙を連想させるような光線だった。
どう見ても直撃と判断した彼女はこの場から逃げようと振り返った。
だが、フリージアはそこで失敗してしまった。
「残念だったわねぇ〜ここまでは見事としかいえなかったけど・・・ここでこんなミスをしてくれるなんて・・・」
そういいながら彼女は刀を振り上げる。
彼女の目線に写るのは、そうフリージアの激しい光線を光源とした彼女の影だ。
「ネッ!!!」
刀を影に突き刺した瞬間、彼女の姿は消えた。
「見事だったわよぉ〜詰めを除いてはねぇ」
腕組みをしながら彼女はメラル・フリージアの背後から声をかけた。