吸血大殲30章 薄暮の月/黎明の十字軍

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1ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ
このスレは、吸血鬼や狩人、あるいはそれに類する者が闘争を繰り広げる場である。
無論、闘争だけではなく、名無しの諸君の質問も随時受け付けておる。
気軽に質問をして欲しい。
なお、新規の参加者は下記の『吸血大殲闘争者への手引き』でルールに眼を通した上で、
テンプレを用いて自己紹介をせよ。
テンプレは>2を参照するがよい。
 
■『吸血大殲闘争者への手引き』
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Orion/4504/vampirkrieg.html
 
■専用JBBS(闘争の打ち合わせなどはこちら)←旧板
http://jbbs.shitaraba.com/game/163/vampirkrieg.html
 
■専用ふぁるがいあBBS(雑談・闘争の打ち合わせなどはこちら)←真板
http://fargaia.hokuto.ac/html/vampbattle/index2.html
 
以下は、関連リンクである。
 
■参加者データサイト『吸血大殲 Blood Lust』(左手作成・過去ログも全てこちらにあり)
http://members.tripod.co.jp/humituki5272/taisen/index.html
 
■『闘争記録保管所』(緑川淳司作成・各闘争ごとに整理された記録)
http://members.tripod.co.jp/tajuunin/taisen.html
 
■吸血大殲本家サイト
『From dusk till dawn』
http://www.uranus.dti.ne.jp/~beaker/
 
『戦場には熱い風が吹く』
http://ha7.seikyou.ne.jp/home/hagane/index.html
 
■前スレ
吸血大殲29章「流血の驟雨」
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/
 
■太陽板の質問スレ
吸血大殲/陰 其の15 混沌屋敷『眩桃館』地下 〜大殲資料の間〜 
http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi?bbs=TheSun&key=1021881487
 
■吸血大殲専用チャットルーム入り口
http://www6.tkcity.net/~zap_zero/
 
■感想スレッド(闘争の感想などはここに)
真・吸血大殲感想スレッド
http://fargaia.hokuto.ac/html/test/read.cgi?bbs=vampbattle&key=1019409630
2ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ:02/06/24 00:05
出典 :
名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :
3幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/24 00:08
幽祢 vs アセルス
〜導入〜
 
私は、眼下に城を眺めていた。
『針の城』。
妖魔達の長、オルロワージュの居城。
もっとも、今は別の者が治めているようだが・・・・・・。
 
「ふぅん・・・・・妖魔じゃない・・・・・人間でもない・・・・・・
 『半妖半人』か・・・・・・面白いわね・・・・・」
 
クスっと、私は微笑んだ。
そして、ふいと空間転移で城の中へと転移する。
 
 
「はぁい♪はじめまして、お姉ちゃん♪」
 
突然現れた私に驚くかとおもったが―――意外にも彼女―――
この城の主たる半妖半人・・・・アセルスは落ち着いていた。
 
もっとも、彼女の夜伽のお相手であろう妖魔の少女は、困惑していたが。
 
「お姉ちゃん、あのオルロワージュのお兄ちゃん、やっつけたんでしょ?
 ねぇ、私と一緒に遊ぼう?
 お姉ちゃんとなら―――楽しく遊べそうだもの♪」
 
私は、手を顔の前で合わせてニコニコと微笑んでみせる。
さぁ――はじめましょうか―――『お遊戯』を、ね?
4アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 00:10
>3 幽祢VSアセルス
 
―――それは、突然に。
いつものように寵姫を愛でていたとき・・・その少女は、現れた。
 
「遊ぶ、だって・・・?」
 
突然の来訪に内心驚きはしたものの・・・努めて冷静に、聞き返す。
・・・こんなふうに現れる者が、ただの少女であるはずがないから。
 
「不躾だね・・・自己紹介もせずに。
 もっとも、君は私の事を知ってるようだけど・・・」
 
私と違って困惑を隠しきれない寵姫を庇うように、少女の前へと進み出る。
不敵に微笑み・・・剣を手に取りながら。
 
「その上でこの私と遊びたい、というのは・・・どういう、意味かな?」
5幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/24 00:15
>4 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
クス・・・・・。
 
「ソレもそうだね♪
 私の名前は・・・・幽祢(カクリネ)。
 たった一人の存在よ♪」
 
ニコニコと笑みを返しながら、私はふぃっと彼女の背後に転移する。
 
「遊ぶって言うのは・・・・・もちろん―――
 こういうことだよ♪」
 
そういうと、私は彼女と妖魔の少女めがけてリング状の閃光を指先から放つッ!
6キル・レイン(M):02/06/24 00:32
前スレ>451>456
キル・レインvs馬呑吐&レイレイ

 やったか!?
 道士を飲み込んだ大口が徐々にその全貌を現す。
 醜怪に歪んだ肉を纏い、あちこちには人間に似た形のモノまである。
 その姿は牛とも、熊とも、どうともつかない、あらゆる猛獣を掻き集めたような印象を与える。
 そして、本来頭部があるべき場所に大顎を備えた怪物。
 これが全てを喰らう異形―――べヘモスだ。
 胃の中は多次元空間に繋がっている……もう生きては戻れまい。
 
「これで、終わっ―――」
 
 大きく息を吐こうとしたその時。
 異界の叫び声、異界の空気を感じ取る。
 そこに現れたのは、もう一匹の巨大な魔神―――
 
「クソ、やってくれる!」
 
 毒づきながら、次の為に動き始める。
 スピードローダーでパイソンに弾を込める。
 そしてもう一本、手榴弾付きナイフを懐から取り出す。
 せいぜい後呪文は三回程度が限界か……。
 
「べヘモス! そいつを喰らい尽くせ!!」
 
 べヘモスが喰らい付く。
 向こうの魔神が喰らい付く。
 貪欲に、ただ貪欲に。全てを喰らい尽くさんとする化物達が絡み合う。
 力は互角か、後はべヘモスに任せて―――
 
 だが、俺の感覚は空間の僅かな歪みを察知した。
 
「Shield!!」
 
 反射的に呪文を唱える。
 間髪入れず、あちこちから縦横無尽に現れる巨大な刃。
 あの僵尸かッ!!
 疲弊しきった俺ではこれは凌げない。
 せめて、アルケニーが呼べれば……!
 
 今は詠唱する時間も、余力も無い。
 腕に現れたほんの少し面積しかない力場で捌くしかない、か。
 時に刃と刃の間に滑り込み、時に力場で刃を砕き。
 少しずつ、体を切り裂かれながら、俺は刃の嵐の中で抗った。
7アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 00:40
>5 幽祢VSアセルス
 
「たった一人の、存在・・・?」
幽祢と名乗ったその少女の“自己紹介”に訝しんだ時・・・不意に、少女は消えた。
そして、その気配を背後に感じた。
 
声を聞くと同時に振り向いた私の視界に閃光が走る。
とっさに私は、寵姫を抱えて跳び退るが・・・一瞬遅く、閃光が寵姫の体を掠めた。
腕に抱えた彼女が苦痛の声をあげる。
 
「君は、ひとまずここから出て・・・危ないから」
そういって、彼女を放し・・・幽祢とやらに向き直った。
 
「私が君と遊んでやる義理はないけど・・・この無礼、許しはしない!」
 
言い放つと同時に、幻魔を抜き払って斬りかかった。
8幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/24 00:51
>7 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
「きゃ〜♪
 お姉ちゃんが怒ったぁ♪」
 
そう言うと、私は頭を両手で抱えながらひょいっと彼女の斬激をかわす。
ふふ・・・・・
理解りやすい性格ね・・・・・
私は、心の中で嘲笑を彼女に向ける。
 
「ねぇねぇ、何して遊ぼうか?
 う〜ん・・・・・迷っちゃうな♪」
 
私は、指先を顎に当てて考えるふりをする。
そして、両手をパンと叩いた。
 
「そうだ、お人形さんで遊ぼうよ♪」
 
私は、服の袖から紙人形を取り出し・・・・・
 
「それ、いっちゃえ!」
 
言葉に乗せて、呪力を人形に込める。
と同時に・・・・紙人形が、むくりと起き上がる。
霞のようなモノが人形を包み、ヒトのような形を取った。
 
その霞がゆっくりと凝り固まり・・・・・・
一人の妖魔の少女の姿をとる。
 
「はい、いってらっしゃい♪
 『ジーナ』お姉ちゃん♪」
 
私のくすくすという笑みを背後に・・・・人形が彼女に襲い掛かる!!
9アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 01:05
>8 幽祢VSアセルス
 
私の斬撃を、いともあっさりとその少女はかわす。
・・・まあ、この程度でどうにかなるとは、私も思ってはいなかったが。
 
だが、次に幽祢がやったことには・・・さすがに、予想はしなかった。
 
「・・・ジーナ、だと・・・?」
 
そう、その“人形”の姿は・・・紛れもなく、今まで私が愛し慈しんだ
ジーナそのものの姿だった。
 
その『ジーナ』が、私に襲い掛かってくる。
・・・一切構わずに斬り捨てられるほど、私はすぐには非情になりきれない。
私は、その人形から身を守るしかなかった。
 
・・・少しずつ、幽祢への憎悪を募らせながら。
>9 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
ジーナが、アセルスにその手を伸ばす。
もっとも、その一撃に相手を殺せる威力など無い。
 
≪アセルス様・・・・・・アセルス様ぁ・・・・≫
 
彼女が、潤んだ声を上げる。
その顔に浮かぶは、恍惚とした表情。
恋焦がれる者にだけ見せるであろう表情。
 
ゆえに。
 
不可解なことこの上ない。
そのような声を、表情を浮かべているのに。
彼女は目の前の相手を殺そうと動いているのだから。
 
そんな様を、頬杖をつきながらニコニコと少女が眺めていた。
11馬呑吐 ◆TUNtujd6 :02/06/24 01:37
キル・レインvs馬呑吐&レイレイ
>6

 二柱の神は互いに歯を立て互いを喰らう。
 邪悪が混沌を侵食し、混沌が邪悪を糧とする。
 それは太古の神話の光景であった。
 
 饕餮の巨腕が一際深々と魔神の肉を抉った。魔神のこの世ならぬ悲鳴を伴奏に、毟った肉塊が
凶神の大口へ放り込まれ、咀嚼される。
 魔神の馬鹿でかい傷口に何やら妙な色が躍った。
 異界の筋肉の内部から、毒々しい色合いには似合わぬ白い奔流が滑り出したのである。
 云わずと知れた馬のマフラーであった。
 呪布に導かれる様に、魔神の肉をぶち破って馬も上半身を現す。
 満身創痍にも関わらず、身を完全に引き抜こうと気合一声、咆哮する。
 
「小僧! 貴様はこの儂直々に始末してく――」
 
 最後まで云い終える事は出来なかった。
 間欠泉の如く噴き上がった大剣の林が饕餮を、魔神を串刺しにしたのである。
 当然の如く、魔神の躯から今将に抜け出た馬も同じ命運を辿った。
 
 大剣に胸部を貫かれ、馬呑吐は苦鳴も洩らせず硬直した。
12アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 01:42
>10 幽祢VSアセルス
 
「・・・っ」
奥歯を噛み締める。
このジーナはただの人形。斬り捨てたところで何も痛まない。
そうは思っても、その表情が私の心をかき乱す。
 
―――いっそ無表情で襲い掛かってくるなら、何も考えずに斬り捨てられるものを・・・
 
それでもその『ジーナ』は、いつものあの表情をしながら私を殺そうとする。
心なしか、その手を振り下ろすたびに、より愛しげに私を見つめて。
 
 
―――噛み締めた牙が、私の口中を傷つけた。
―――わずかに甘い味が、口の中に広がる。
―――目の前のジーナは、ただ恍惚の表情を浮かべながら私を傷つけようとするばかり。
―――とても人形とは思えないほどに、その表情は美しい。
―――その、白い、首筋、も・・・
 
「・・・は、あ・・・はあ、はあ・・・」
 
―――欲しい。彼女の、血。
こんな、私の血なんかじゃなくて・・・!
 
「・・・ジーナぁ!」
 
何も考えられずに、私は彼女に抱きつき血を吸おうとした。
・・・だが、舌に感じたのは・・・味気ない、紙の味。
 
急速に、頭が冷えていく。
そうだ・・・こんなのは、ジーナなんかじゃないっ!
 
私は“それ”を突き飛ばし、幻魔で一刀両断にした。
13幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/24 02:11
>9 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
上半身と下半身が泣き分かれ―――彼女の体が地に横たわる。
 
「あせ・・るす・・・さま・・・・・・
 ア・・・・セ・・・・・る・・・・ス・・・・サマ・・・・・」
 
ビクビクと全身をのたうちさせながら、彼女が喉から声・・・・いや、『音』を出す。
 
「ア・・・・せ・・・・るス・・・・さ・・・・・」
「あ〜あ、壊れちゃった。」
 
私は、動かなくなった『人形』を指でちょんちょんとつつく。
 
「千切れちゃえっ♪」
 
私の言霊に反応して、空気が渦を巻く。
その渦にまき込まれ、『人形』が千切れ、細切れになっていく。
私の目の前から人形が消えてなくなったのを確認すると、
私は彼女に向き直る。
 
「じゃ、次は何して遊ぼうか?」
 
にこにこと屈託の無い笑みを浮かべて。
14キル・レイン(M):02/06/24 02:13
>11
キル・レインvs馬呑吐&レイレイ
 
「おぉぉぉぁぁぁぁぁっ!!」
 
 流れ落ちる血が尾を引き、空中で溶けて霧散する。
 痛みも何も構ってはいられん―――
 血の霧を纏い、口から這い出してきた奴へと飛び掛る。
 
 剣に突き刺され百舌の早贄と化した道士。
 奴の眉間に深々とナイフを突き立てる。
 返り血を浴びながらもそのまま串刺しの胴体へ掌底を叩き付ける。
 
「Die(死ね)!!」
 
 言霊だけではない。俺の殺意を乗せた呪文が奴の胴体を打つ。
 掌底の威力が突き抜け、大剣を圧し折る。
 ゆっくりと、奴がべヘモスの口に落下して行く。
 
 何処に繋がっているのか解らない、無限の宇宙。
 そこへ叩き込まれれば再生しても帰ってはこれないだろう。
 別れの挨拶とばかりに、手榴弾のピンを抜く。
 
「じゃあな」
 
 出来るだけ厭味ったらしい表情で笑ってやる。
 屈辱の怒りに満ちたまま、異空間であがくがいいさ。
 跳躍の勢いでそのまま行過ぎる。
 床に降り立ったとき、何か聞こえた気がしたが―――気のせいだろう。
15アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 02:23
>13 幽祢VSアセルス
 
「次・・・だと!?」
 
少女の、その屈託のない笑みに・・・私の怒りは膨れ上がった。
私に・・・私にジーナを斬りつけさせておきながら・・・!
 
「ふざ・・・けるな!!」
 
怒りに任せたまま地を蹴り、私の怒りに呼応して輝きを増した幻魔を
大上段から斬りおとす!
 
一分一秒たりとも、こいつは生かしてはおけない!
16レイレイ:02/06/24 02:35
キル・レインvs馬呑吐&レイレイ
>11>14
 
林のように突き出た大剣が音も無くそれぞれの穴へと吸い込まれると、その穴も一斉に消える。
数重もの大きな黒穴が消えたことにより、ホールは元の姿を取り戻していた。
そこには巨大な剣が出入りした形跡はなく、ヒビが入った床や壁があるだけだった。
 
足元には先ほどの魔神、怪魔の残骸に加え自分を下僕としていた
高位の闇の眷属、そのなれの果てがわずかに散らばっている。
自らを取り戻し、異形を倒したものの、レイレイは消耗していた。
目の前の白髪の男―キル・レイン―が人でないのはその気配からわかる。
 
闇の眷属。ならば狩らなければならない。
身構えるレイレイを、符と化した姉が諌めた。
 
「待ちなさいレイレイ。今の状態じゃ負けることはないにしても、きっと相打ちになるわ」
「・・・だからって、闇の眷属を放っておけないよ!」
 
レイレイが目を剥く。
普通の人間が見れば独り言を言っているようにしか見えないが、
見る者が見れば、激昂するレイレイを諭す姉リンリンの姿を見ただろう。
 
「私達の目的を忘れたの?私達が倒れたら誰が媽媽(お母さん)を助けるの!」
「姐姐(お姉ちゃん)・・・」
 
結論はすぐに出た。
キル・レインへと向き直り、暫しの間睨み合うと、その姿が半壊したホールから消えた。
17幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/24 02:48
>15 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
≪きゅいんッ!≫
 
私は指先から伸びた赤い光で、彼女の斬激を受け止める。
 
「あはは、怖いなぁお姉ちゃん♪
 私は、お姉ちゃんと『遊びたい』だけなのにな?」
 
そう言って、上目遣いに彼女を見上げる、小首をかしげる。
ふっと空間転移で彼女との間をとり・・・・私はぽんと両手を叩いた。
 
「そうだ!今度は鬼ごっこにしようよ♪」
 
私は、口元を抑えてクスクス笑う。
 
「まずは、私が鬼ね♪
 捕まえるのは―――このお城にすんでるみ・ん・な♪」
 
私がクスクスと笑うたびに、『まほら鈴』がちりんちりんと涼しげな音を鳴らす。
 
「それじゃ、捕まえちゃうぞ〜♪」
 
≪ちり〜〜〜〜ん―――――・・・・・≫
 
鈴の音を残して、私は虚空へと消えた・・・・・・。
18キル・レイン(M):02/06/24 03:21
>16
キル・レインvs馬呑吐&レイレイ
 
「退いた、か……」
 
 ゆっくりと銃口を下ろし、久しぶりに大きく息を吐く。
 チ、軽い仕事だと思ったんだが……あんなのが居るとはな。
 そこら中を瓦礫と血が埋め尽くしている。
 
「まぁ、こんなものか……」
 
 誰――というか何なのか分からないくらいに肉片が飛び散った床を歩き始める。
 この分ならターゲットは巻き込まれて死んでいるか。
 もう此処に用は無い。さっさと帰って休むに限る。
 ふと、操られ、最後に正気を取り戻した僵尸の姿が浮かぶ。
 確か、姉とか言っていたな……。
 
 脳裏を掠めたのは、神に裏切られ死んでいった妹の姿。
 
 ぎり、と歯が軋む。
 あの時俺は全てを失った。
 生きる意味。本当に大切なもの。正気。
 色が抜け、灰のようになった白髪がそれを物語る。
 
 何時までも立ち止まってはいられない。
 俺は痛む体を引き摺りながら、塒へ戻る。
 暗い夜空を見上げ、俺は『独り言』を呟いた。
 
「残念だったな」
19馬呑吐 ◆TUNtujd6 :02/06/24 03:34
私たちの戦いを纏めてオクアル。
殺しアイ、お疲れさんアルナ。


キル・レインvs馬呑吐&レイレイ
「陰雲棚引いて刃雨あり。癘気渦巻いて鬼哭神号す」

前スレ 第二十九章
ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/-100
>463 途中経過纏め

本スレ 第三十章
>6 >11 >14 >16 >18

全く、エライ目にあったヨ。
質のワルイ僵尸は使うものではナイナ……。
20ブリジット ◆YOYO3thk :02/06/24 08:37
はじめましてー、ウチ、ブリジットと言いますー。
えっと、理由あって『女の子』としてウチを育ててくれたお父さんとお母さんの苦労に
報いるために、「謎のギア」に懸かった賞金を手に入れようとしたんですが―――
………とっくに取られた後でしたー。
なので、賞金の懸かった人が多そうなここに来ました。
カテゴリはAですね、はい。
皆さんよろしくお願いしますー!


出典 : ギルティギアXX
名前 : ブリジット
年齢 : 10代ですね、多分
性別 : 男のコなんですけど……女のコってことになってます
職業 : えっと…今は賞金稼ぎですね
趣味 : ヨーヨー、男らしさの追求、昼寝ですね
恋人の有無 : …まだいませんよぉ
好きな異性のタイプ : …あのぉ、どう答えたらいいんでしょうか?
好きな食べ物 : 好き嫌いは無いです
最近気になること : お父さんとお母さんが私の事で悩んでいる事です
一番苦手なもの : ………筋肉です
得意な技 : ヨーヨーとくまのロジャーのコンビネーションです
一番の決めゼリフ : ヨーヨーに死角は無いんですよ
将来の夢 : 村の迷信を覆して、お父さんとお母さんの悩みを解消する事です
ここの住人として一言 : えっと…がんばります!
ここの仲間たちに一言 : 皆さんすごいですね…私も負けないようがんばりますよぉ
ここの名無しに一言 : ウチは、とっても幸せです!
21ベルガー&ヘイゼル:02/06/24 16:31
『伯林の紅い雨』〜ベルガー&ヘイゼルvs天草四郎時貞・エピローグ
前スレ>239

「繰り返しね・・・この世界は数え切れないほど繰り返したんだ、もうないさ」

男を地面に寝かせつつベルガーは呟いた。
近寄ってきたヘイゼルは無言で”純皇”を男の胸に刺す

「おいおい、遺体は証拠として残しておかないとマズイぞ」

呆れて言うベルガー。

「もう、これ以上は・・・この人がかわいそうです」

「だから、消してやるというのか?それこそ偽善じゃないのか。」

「ちがいます!!”救世者”の救いです。」

「まぁどうでもいいさ、やるなら早くやってやれ。誰かこっちに来てるみたいだ。」

「彼の中に残っている五百二十万詞階の遺伝詞よ・・・聞こえますか?私の答えが」

ラの声と共に男の体は塵になり・・・消えていった。
そして、近づいてくる足音。その遺伝詞にヘイゼルは覚えがあった。
22ベルガー&ヘイゼル:02/06/24 16:33
『伯林の紅い雨』〜ベルガー&ヘイゼルvs天草四郎時貞・エピローグ2
>21

「・・・やはりお前たちか」

街灯もなくなった闇の中現れた男。

「・・・シュバイツァーか。何の用だ?」

G機関空軍部所属大尉ヘラード・シュバイツァー。
ベルガー達、反独隊の敵であった者であり、
独逸が戦争に負けた今は影で独逸の守護をしている男だ。

「戦いなら、もう終わったぞ。”運命”で消し飛ばした」
「それに、手伝うならもっと早く来い」

顔についた血を拭きつつベルガーは答える。

「いや、そうではない。」

表情を変えぬままシュバイツァーは言う。

「じゃあ、何を?」

ヘイゼルが”純皇”を布で包みながら聞く。

「すまんが・・・2人とも警察まで出頭してもらおう。」

「えっ?・・・イタタッ」

ヘイゼルが驚いて包んでいた”純皇”を足に落とす。

「街灯の破壊に家屋の破壊。いくらなんでもやりすぎだ」

「おいおい、街灯は俺たちじゃないぞ!!瓦礫もヘイゼルが風水で直しただろうが!!」

つっかかるベルガーに止めの一言。
しかしその言葉はシュバイツァーからではなくヘイゼルからだった。

「・・・すみません、あわててたので」

ゆっくりと横を見るベルガー。
そこには壁の色の毛を持つ大量の・・・猫がいた。

「そういうことだ。まぁ実刑はないだろうが市から賠償命令は出るだろうな」

やはり顔を変えず言うシュバイツァー。
肩を落としつつベルガーは言った。

「まぁ・・・これも”運命”か」
23ベルガー&ヘイゼル:02/06/24 16:36
『伯林の紅い雨』〜ベルガー&ヘイゼルvs天草四郎時貞・末文
>22

末文

一九四七年六月二四日。
この伯林連続殺人事件は解決に向かった。
しかし、最後まで犯人は未発表とされており、
戦った”運命”と”救世者”の名前もどこにもない。
しかし、伯林警察の当時の資料には・・・
「市内にて破壊活動しているところを発見、男1人を逮捕」とある。
やはりそこには”救世者”の名前はなかった。


2002・6・24  1人の女が偽証した夜に

ミハイル・シュリアー
『伯林の紅い雨』〜ベルガー&ヘイゼルvs天草四郎時貞
闘争の纏めじゃ
 
前々スレ分
吸血大殲28章『仄き鮮血の舞踏』
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1023292545/473
 
前スレ分
吸血大殲29章「流血の驟雨」
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/

>144 >177 >178 >238 >239 
 
エピローグ
>21-23
 
まさか、此処までの化け物とはのう。ぬかったわ。
まぁよい、うぬらのあがき、地獄より嘲笑いながら見てやろう。
感想は此方にて承っておる。一言書いていただけるとありがたいのう。
 
http://fargaia.opt.hokuto.ac/html/test/read.cgi?bbs=vampbattle&key=1019409630
25通称吉野家を語る者:02/06/24 18:12
俺っちも戦闘相手を募集させてもらうぜ 吸血対戦のROMのしろうと達に
俺っちのやりかたを見せ付けてやりてえんだ
26範馬勇次郎:02/06/24 21:46
おい 吸血対戦にテメェの騙りがいるぜほっといていいのか? 
27名無し実況&驚き役:02/06/24 21:49
>26
「なんじゃああの目つきの悪いオッサンは〜?」
「あれが次の対戦相手なのかのう。」
28名無しボクサー:02/06/24 21:51
>27
「どけい、奴はお前たちのケンカ拳法が通ずる相手ではない!」
29名無し実況&驚き役:02/06/24 21:52
>28
「な、名無し〜!」
30名無しボクサー:02/06/24 22:00
>29
「見せてやろう…俺のニューブロウを!!」
31範馬勇次郎 :02/06/24 22:07
>30
「面白ェ……。『喰う』ぜッ!」
>30
「頼もしい奴だ・・・・・・・・・!!」
「ああ! この俺が神に感謝することがある
 奴が敵ではなかったことをな」
33アセルス ◆AseLLUSs :02/06/24 23:21
>17 幽祢VSアセルス
 
「鬼ごっこ・・・だと? ちょっと待っ―――」
私が問いただそうと手を伸ばしたとき・・・少女は、鈴の音を残して転移した。
 
思わず歯噛みしてから・・・駆け出し、部屋を出る。
じっとしている暇などない。
 
寝所の外に控えていたしもべに、早急に寵姫たちの護衛をせよと命じる。
先に逃げ出していた寵姫から事情は聞いていたのだろう・・・すぐに、しもべたちは動いた。
―――無論、寵姫たちを守りきれなければどうなるのか、わかっているからでもあるのだろうが。
 
ともかく、手は打った。
あとは・・・私自ら、一番大切な寵姫―――ジーナを守るのみ。
 
空間転移。
彼女の部屋へ。
―――二度と、失わないために。
34範馬勇次郎:02/06/24 23:40
>31
おまえ俺を舐めてるのかいい加減にしろ

どうしてここにはろくでなしばかりなんだ
俺はもう少し骨のある奴と闘いたいぜ『魅せる』のが大事だからな
35名無し三面拳:02/06/25 00:18
>34
「むぅ、あれは!」
「知っているのですか名無し」
「うむ!」

36幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/25 00:18
>33 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』

恐らく、今ごろ彼女は躍起になっていることだろう。
くすっ・・・・・
私は、そんな彼女のサマを想像して笑みを浮かべる。
 
「ちょっとからかっただけで本気になっちゃって・・・・・可愛いんだ♪」
 
私は、ふいっと空間転移で城内のある部屋へ転移する。
かつて、『妖魔の君・オルロワージュ』の寵愛を一心に受けた寵姫、
『白薔薇姫』の自室。
 
「へぇ・・・思ったより綺麗にしてあるんだ。」
 
私は、部屋を見回してほほに両手を当てる。
――いつ戻ってきてもいいように・・・か。
私は自分の胸のうちに少し苛立ちが生まれるのを感じた。
 
「でも――この部屋はもう必要ないんだ。
 彼女――白薔薇には――――ッ!!」
 
私は、火球を数個生み出し・・・・・
 
「燃えちゃえッ♪」
 
部屋に放ったッ!
 
=========================
針の城の一室で、大きな爆裂音とともに黒い煙が上がる。
城の間取りを知る者がみれば―――
その部屋が誰の部屋なのか、一目でわかっただろう。
 
―くすっ・・・・―
 
私は、その黒煙を見つめて笑った。
37毒島(M):02/06/25 00:35
クロウvs毒島
前スレッド >441
 
 凄まじい速度で伸ばされた毒島の見えざる両腕は、クロウの体に浅い傷を負わせるのみに終わった。
 伸びきった状態からもとの長さに戻ろうとした左腕に、クロウは一太刀を浴びせる。
 なにも存在しないかに見えた空間から鮮血が舞い、緑の鱗に覆われた異形の腕が現れた。
 傷の痛みによって集中が解け、保護色を維持できなくなった毒島の全身が姿を見せる。
 
 その胸に、クロウの投げつけた短くも鋭利な刃が突き立つ。
 毒島の不気味な巨体が、ぐらりとよろめいた。
38アセルス ◆AseLLUSs :02/06/25 00:42
>36 幽祢VSアセルス
 
いきなり転移してきた私に不安の色を見せるジーナ。
その表情を見て・・・脳裏に、先程の人形の姿が蘇った。
あの恍惚とした表情を・・・そして、壊れていく様を。
 
―――奪わせはしない。誰にも、渡さない・・・
ジーナを抱きしめながら、固く誓う。
 
と、そのときだった。
・・・予想もしなかった方向から、その爆発音が聞こえたのは。
 
「あそこは・・・そんな、まさか」
『そんな・・・アセルス様が、あんなに大事になさっておられた・・・』
 
私もジーナも、同じ結論に達する。
いや、ここに住まうものなら、誰でも、わかるはず・・・
 
「ごめんジーナ、ここで待ってて。すぐに代わりの護衛を寄越すから。
 ・・・行ってくるよ、白薔薇の部屋に」
 
そういって軽く口付け、再び私は転移した。
―――相手の思う壺になるであろうことなど、今の私には関係なかった。
39ウピエル ◆Upielb0Y :02/06/25 00:45
ウピエルvsファントム
前スレ>438
 
両腕を失い、全身の傷から血液を流し、それでも悠然と歩みながら、吸血鬼はホールに姿を顕した。
口にスクリーミング・バンシーを咥えながら。
 
顎に力をこめる。
ギターのヘッド部分の金具が弾け飛ぶ。
牙がギターを噛み締める。
ヘッド部分が軋み、罅割れ、噛み砕かれ─―――――スクリーミング・バンシーが床に落ちた。
ギターのヘッド部分に装着していた、チタン・セラミック複合素材の銃剣のみを口元に残して。
 
全身の傷から流れ出る血流が止まる。
代りに、傷口から何か別の物が――液体では無い何かが、風に散る様に落ちる。
灰。
既に、灰化が始まっている。
残されているのは、本当に僅かな時間。
その短い時間に残る全ての力をかける。勝っても何も得る物は無い。
だが、俺は闘う。
避け得ぬ亡びだけが待つ中、ただ、闘うために闘う。
 
銃剣を口に咥え、軽く屈む。
軽く飛びあがる。否、軽く跳び上がったかのように見えるが、その高さは吹き抜けのホールの天井に達する。
ホールの天井を、蹴った。
酷使される脚の、全身の筋肉が一斉に悲鳴を上げ、所々で断裂する。
肉体構造の持つ耐久性の限界を超えた力に、関節や靭帯、骨格も異様な音を立て自壊をはじめる。
 
だが、肉体の崩壊と引き換えに達した速度は吸血鬼の限界すら遥かに超えた物。
口に咥えた銃剣をドライの喉に突き立てようと、まさに弾丸と化して、ウピエルが跳ぶ。
片足が衝撃に千切れ跳ぶ。
音速を超える音が、確かに聞こえたような気がした─――――――――――――――――
40幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/25 00:55
>38 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
「はぁい♪」
 
私はガレキの上に腰掛けながら、転移してきた彼女に手を振る。
もっとも、彼女は私に挨拶する余裕など無いようだが。
 
「・・・・憎い?悔しい?」
 
私は、口元に手を当ててくすりと笑う。
もちろん、こんな事をされて平静を保てる奴も皆無だろうが・・・・・
 
「もし、そう思ってるなら・・・・貴女は私を『どうしたい』?」
 
私は冷たい瞳で彼女をにらむ。
言葉に、先ほどまでの幼子じみた甘えも無い。
―――これが、私の本性ゆえに。
 
「貴女のしたいようにして御覧なさい。
 貴女の力・・・・私に示しなさい。」
 
つ・・・・っと。
私は冷たい視線をぶつけたまま、彼女の前に立ちふさがる。
41祁答院マコト:02/06/25 01:10
山城友香vs祁答院マコトvsミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク
〜I still haven't found what I'm looking for〜
ENDING -Phase:Makoto-
前スレ>262
 
 ごり、と。
 
 えぐい音と共に、山城の頸椎をナイフが切断した。
 まるでスローモーションフィルムのように宙に舞った山城の首に、ミッドバレイの放った衝撃波が炸裂する。
 
 渾身の衝撃波の直撃を受け、山城の首がボロボロと崩れる。
 首の崩壊と同時に、残された肉体も崩れていく。
 その様はあたかも粉雪の如く、淡く儚い。
 
「……魔剣に魂を捧げたものの、末路か……」
 
 ぽつりと呟く。
 その言葉の中に、微かな悲しみを込めて。
 
 風に、粉雪の如く亡骸が舞った。
 
 
 とっ、と軽やかにミッドバレイが地に降り立つ。
 自慢の白いスーツが少々汚れてしまっているが、目立った傷はない。
 右拳の壊れたマコトとでは、明らかにミッドバレイが有利だろう。
 
 しかし、マコトの役目は既に終わった。
 
「私の用は済んだ。あとは知った事ではない……貴様が何をしていたかも、な」
 
 言い捨てて、踵を返す。
 もはや、ここに、そしてミッドバレイに興味は無いという風に。
 
 
 うち捨てたままにしていたバイクに跨り、エンジンを掛ける。
 そしてそのまま、夜の倉庫街を走り去る。
 
 
 
 一つの夜は終わり、朝が来る。
 だが、夜は常に巡るものである以上、いつか再び……
 
 
 夜が来る。
山城友香vs祁答院マコトvsミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク
〜I still haven't found what I'm looking for〜

エピローグ〜ミッドバレイ〜

前スレ>262
>41

俺の衝撃波で脳を砕かれた化け物は、塵になって消滅した。
粉雪のようなその塵を見ていると、ふと心の片隅が痛くなる。
俺と同じ、日常に帰るために戦った化け物……

「フ……」

柄にも無く感傷的になっている自分を笑うと、着地する。
正直、もう戦う気はしないが、女が向かってくるのなら戦わなければならない……
油断無くサックスを構える。
だが……

『私の用は済んだ。あとは知った事ではない……貴様が何をしていたかも、な』

女はそう言うと、バイクに乗って去っていった。
少し拍子抜けしたが、これで無事に帰れそうだな……

去り際に、もう一度だけ振り返ってみる。
粉雪のような塵が月明かりに照らされ、幻想的な光景が広がっていた。
サックスに息を吹き込む。さっきまでの使い方とは違う、本来の用途のために。
奏でる曲は、即興の鎮魂曲。

「それじゃあ、な」

別れを告げると、今度こそその場を離れた。
美しいが、冷たい月を見上げながら……
43アセルス ◆AseLLUSs :02/06/25 01:14
>40 幽祢VSアセルス
 
・・・ひどい、有様だった。
白薔薇がいつ戻ってきても大丈夫なように・・・ここで、永遠の愛を誓い合うために
ずっと、大切にしておいた彼女の部屋が・・・無残に破壊されていた。
 
そして、その瓦礫の上に・・・例の少女、幽祢が座っていた。
私を挑発するように。
 
「・・・どうしたいか、だと? 言うまでもない・・・
 ―――切り裂け、リーパーーーっっ!!」
 
叫び、幻夢の一撃・幻獣リーパーを呼び出す。
同時に、予備動作無しで斬り込む。
―――ズタズタに、切り裂くために!!
44幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/25 01:38
>43 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
≪ぎうんっ!≫
 
異様な金属音が響き、彼女の一撃が私の目の前で弾かれる。
 
「生憎と、この≪虚郭(きょかく)≫に、その程度の攻撃は効かないの。」
 
私は手を軽く彼女めがけて突き出し――
 
「吹っ飛んじゃえ!」
 
衝撃波が、彼女を襲うッ!!
緑川淳司&花村雅香 VS 弓塚さつき(27祖)
前スレ纏め『ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/461
 
【そして、月光】
 
 見失った。
―――なんて、無様。
 
 もともとわたしは、人を追いかけたりなんてしなかった。
―――違う。
 本気で追い掛ける必要なんて、なかったから。
 人間が走る速さ、それ自体も遅いけど、なにより追い掛けるのは好きじゃない。
 
 辺りを見渡す。
 今宵は満月。白い―――真っ白な月が浮かんでる。
 真昼の陽光は強すぎて、今のわたしには眩しすぎる。
 このくらいが……吸血鬼には丁度良いから。
 流れる空気、風が心地よく通りすぎる。
―――っ!?
「にんにくの……臭い!?」
 
 またさっきのと同じ臭い。
 こんな夜中に、こんなところで、こんなに強いにんにくの臭いがするなんて考えられない。
 わたしを追い払うつもりだったの?
 バカみたい。こんなの―――避けるのなんて、わけないのに。
 
 たん、と軽やかに着地する。
 ここに居るのは間違い無い。
 だったら―――
 
 公園中、まるごと壊して炙り出す。
 手当たり次第、目に付くものを枯渇する。
 ブランコ、滑り台、それから噴水。
 
 けど、まだ。
 まだ見つからない。
 
 口腔から歯軋りの音が響く。
 音を立てて、流れる砂だけがこの世界で動きを見せる。
 
 それでもまだ、見つからない。
 
「隠れてるのは分かってるんだから!
 さっさと―――出てきてよ!!」
46クロウ ◆DsxKUROU :02/06/25 07:49
クロウvs毒島

>37

見えなかった何か――伸びてきた左腕から血飛沫が飛び、
揺らいでいた空間から姿を現した奴の胸にナイフが刺さる。

ふらつく巨体を見るまでも無く、ダメージは向こうの方が大きい。
ここは攻めの一手だった。

加速度込みの前蹴りを胸板にぶち込み、
泳ぐ身体を追って首へ向けて横薙ぎの斬撃を放つ。
蒼空より、蒼き衣と白銀の鎧を纏って、一人の女性が舞い降りる。
否。それは人ではない。神界に、勇者達の魂を導く役目を背負いし者。
戦乙女、ヴァルキュリアである。
白銀の髪を風にくゆらせながら、彼女は下界を見渡す。
かつての時とは様相が様変わりした下界。
しかし、そこに蠢く者共の気配は変わらない。
彼女は、再び下界へと降りる。
今度は、ただ、戦うためだけに。


以下、テンプレ

出典 :ヴァルキリープロファイル(ENIX/Tri-Ace/PS)
名前 :レナス・ヴァルキュリア
年齢 :20歳(人間換算)
性別 :女神
職業 :第6階級神・魂を選定する者
趣味 :本編で特に語られず
恋人の有無 :皆無
好きな異性のタイプ :要らぬ
好きな食べ物 :特になし
最近気になること :妙な気配がたくさんすること
一番苦手なもの :レザードorニーベルンゲンの指輪
得意な技 :剣及び弓を使った神技。必殺技は乱舞攻撃「ニーベルン・ヴァレスティ」
一番の決めゼリフ :「霊柩無き者はただ滅するのみ!」
将来の夢 :不死者の殲滅及びブラムスから妹の心を取り戻すこと
ここの住人として一言 :「私が来たからには、これ以上何人たりとも魂を冒涜することは許さない!」
ここの仲間たちに一言 :「共に戦う仲間として、期待しているわ。」
ここの名無しに一言 :「傍観者達よ。汝等が神に反する道を歩まぬ事を期待している」
48アセルス ◆AseLLUSs :02/06/26 00:38
>44 幽祢VSアセルス
 
リーパーの鎌、そして私の幻魔。
少女を切り裂くはずだったその二つは、見えない障壁によって弾かれた。
 
「な、に・・・!? くっ!」
驚きながらも、体勢を立て直そうとしたところにさらに衝撃波が襲い掛かり、
私は部屋の壁に叩きつけられた。
 
背中に走る激痛を堪え、再び体勢を整え剣を構える。
一緒に飛ばされたであろうリーパーは、すでに消え失せていた。
もう一度召喚しても、大して役には立たないだろう。
だが、単純な物理攻撃では先程の二の舞になる。
 
「・・・っ、炎よ!」
 
憑依能力・火炎、さらに飛燕剣を放つ。
炎と風刃・・・これなら、どうだ!
49名無しクルースニク:02/06/26 01:08
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>29章376
 
 落ち着け、と言われれば、落ち着ける状態――そんな訳は無かった。
 頭が沸騰している。
 
 灰の山に突き立った刃を引き抜き、青年は茫洋と足元を見据えた。
 堆い灰を蹴り散らし、踏み付ける。
 殺し切った筈なのに、苛立ちが脳内に蟠り続けている。何で、笑いながら死ぬんだよ。畜生。悔しがれ。
苦しんで見せろ。後悔しながら死んでいけ。お前は、そんなに楽に死んで良い筈が無いだろう。
 ふざけるな。
 そんな事、考えてる場合じゃないのに。奴は言った。ヴァルダレクは狂っている。
 アホか。
 何て今更なセリフだ。異常性愛者が狂っているなんて、そんな事は当然。
 落ち着け。やらなければいけない事が有る筈だ。神祖の直径。災厄の子。ヴラドの再来。奴は――
 
 熱くなった喉に、深呼吸で無理矢理酸素を送り込む。
 苛立ったように灰の山を蹴り散らして、目の奥に熱い塊が堪っているのに気付いた。
 ――畜生。
 懐に突っ込んだ焦げた十字架は、すっかり冷めて血色に濡れている。
 
 ホールに戻った青年は、倒れ付した黒衣の脇に屈み込む。
 生の抜け切った身体は硬直し、笑ったような表情のまま、その瞳は楽しげに見開かれている。
 ――この馬鹿。何て死に方するんだよ、テメエは。
 
「……馬鹿。絶対に忘れてやらねえからな。あっさり約束破りやがって――」
 
 強引に瞼を閉ざして、両手を胸の前で合わせた。
 目の奥が、一気に熱くなった気がした。錯覚だ。そうに決まってる。
 
 何やってるんだ馬鹿。間誤付いてる暇があるならさっさと行け。行って、あのクソ野郎の息の根止め
て来い。何時そんな腑抜けになった。お前の顔なんか見たくもねえんだよ、早く行けよ馬鹿。
 二度と開かない口が、そう言ったように思えた。
 
 ――解ってるよ、馬鹿野郎。テメエ等は酒の肴に語り継いでやる。忘れてやらねえ。覚悟しろ。
 立ち上がった時には――もう、振り返るつもりは露ほどにも無かった。
 
「ヴァルダレクが――あのゴミ野郎は、まだ」
 
 枷。封じられていたバケモノ。利用されていたケモノ。
 イギリスを嘗て支配し掛け、ドイツを蹂躙したヴラド――アレに近いバケモノ。解き放たれたが最後、
大陸を屍山血河で満たすのは疑い無い、最悪のヴァンパイア。
 でも、そんな事は――どうだって良い。殺す理由なんて、最初から決まっていたから。
 理由が一つ二つ増えても、大して変わらない。
 
 搾り出すように、青年は叫んだ。
 
「……ヴァルダレク――! ヴァルダレク! ヴァルダレク! ヴァルダレク!
 ――思い知らせてやる。どれ程までにテメエが愚かか!
 何処までテメエ等の力が無力なのか! 殺してやる! テメエだけは絶対に!」
50名無しクルースニク:02/06/26 01:13
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>49
 
 意思が固定された瞬間、青年は風より早く行動を開始した。
 ロビー内、食道へと続く通路で衛兵四人を撃ち殺し、食道のドアを蹴り破り、扉の両脇で
不意打ちを狙っていた衛兵の頭をザクロに変えた。
 静寂に満たされた部屋の中、靴音が高く残響する。
 
 青年は目を僅かに細めて――部屋の隅へと視線を向ける。
 白衣の姿が、残像すら残さずに掻き消えた。
 夜のような食堂に、甲高い悲鳴が残響する。
 
 隠れるように身を竦めていた女の太腿へと、無造作にグロックをトリガー。
 .357SIGのホローポイントが太腿を付け根から吹き飛ばし、女は悲鳴を上げて崩れ落ちる。
 女の行動不能を確認した確認した青年の右手が、更にテーブルの下へと向けられた。
 トリガー。悲鳴。
 虫のように転がり出て来た貴族の頭を圧迫するように踏み付け、青年は酷く冷ややかな
瞳で、身悶えする女の髪を掴んで引き起こした。
 
「……ヴァルダレクの居場所は?」
 
 女が首を振った。
 青年は女の顔面を流しに叩き付けた。
 悲鳴。
 
「ヴァルダレクの居場所は?」
 
 女は、血と涙で顔をくしゃくしゃにして首を振った。
 青年は、女の顔面を流しに叩き付けて床に蹴り転がした。腹を9回蹴り飛ばし、腕を踏み砕
いて顔面を蹴り飛ばす。鼻骨を砕く感触があった。
 悲鳴を聴きながら、青年は溜息を吐く。
 
 全身蒼白の貴族に向き直ると、その胸倉を掴んで引き起こし――思い出したように頭部を
失った衛兵の手から槍をもぎ取る。
 
「ヴァルダレクの居場所、は?」
 
 貴族は、首を振ってしまった。ソレは、外れとしか良いようが無い。
 槍の切先が反転した。青年の指先が、貴族の口を強引に開く。
 悲鳴が、空間を思い切り叩いた。
 青年は片手で貴族の身体を固定すると、槍の柄を喉の奥に捻じ込んだ。
 力を緩める事無く、緩やかに回転させながら、徐々に槍を押し込んで行く。
 青年の表情は変わらない。女を振り向き、
 
「――ヴァルダレクは?」
 
 女は、答えなかった。鳴きながらしゃっくりを繰り返し、這うように後退る。
 貴族の悲鳴は、もはや悲鳴ですらない。
 槍が、咽喉を抜けて食道を落ちた。噴門を抜けて胃袋へと達した所で、青年は貴族を支え
ていた左手を離し、両手で槍を握り締める。
 口から血を吐きながら、貴族の身体がダンスを踊る。バタバタバタバタ見苦しく――
 苦笑して、青年は両手に一気に力を込めた。
 槍が胃体を貫通した。幽門から十二指腸へ潜り込み、刹那の間隔も無く、腸壁から直腸を
突き破る。更に込められた力が、貴族の身体を文字通り床に縫い止めた。
 汚物と血の悪臭に塗れ、貴族は――それきり動かなくなった。
 
 肩を竦めて、青年は女へと向き直る。
 表情は――昏く暗く嗤っていた。
51幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/26 01:13
>48 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
炎をまとった風の刃が、私を切り裂かんと迫る!!
だが―――
 
≪ぎうんッ!!≫
 
再び、不快な金属音とともに、その一撃が霧散する。

「・・・・・理解らない?
 格が違うのよ、貴女と私では。」
 
私は、口の端をくいと上げる。
あまりに脆弱。
越えられない壁を越えた存在と、越えられなかった存在との間にある『開き』。
 
「貴女の本気はその程度?
 ――――――なるほどね。
 どうして『彼女』を助けに行かないのかと思ったら・・・・・・。
 そうよね。
 『その程度』の力じゃ、彼女、助けられるわけ無いもの。
 賢明な判断だわ。」
 
私は、フンと鼻を鳴らして彼女を笑った。
・・・・そうだもし、全てを教えたら彼女はどんな顔をするだろう?
 
「そうね・・・・一つ、いいことを教えてあげましょうか?」
 
私は、ふいに思い出したように空を見上げる。
 
「『彼女』、生きてるわよ?
 この世界に来たら、すぐに気配を感じたもの。」
 
にたりと笑いながら私は彼女に視線を戻す。
そして、寂しげな表情を浮かべてみる。
 
「けど―――かわいそう・・・・・・。
 彼女、『貴女』に殺されなきゃならないんだから。」
52アセルス ◆AseLLUSs :02/06/26 01:35
>51 幽祢VSアセルス
 
火炎も飛燕剣も、先程と同じように弾かれ
私は嘲笑を浴びせられた。
 
―――屈辱。
私は妖魔の君―――いや、人と魔の力を併せ持つ最強の妖魔。
その私が今まさに・・・力の差を見せ付けられている。
この、私が・・・っ!
 
だがその屈辱感も、少女が次に語った言葉の前ではどうでもよくなった。
 
「彼女・・・? 白薔薇のことか?
 ・・・それは、いったいどういう意味だ?」
 
喘ぐように、私の口から問いかけの言葉が漏れる。
少女を、これ以上無いほど鋭く睨みつけながら。
 
「なぜ私が、白薔薇を殺さなきゃいけないんだ!
 私の・・・私の大切な・・・一番大切な白薔薇を!!」
53幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/26 02:00
>52 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』
 
「理由を聞いてどうするの?」
 
私は、にたりと笑みを浮かべる。
思ったとおりの反応―――わかり易くていいわね・・・・・。
だが・・・怒りは全てを鈍らせる。
 
「教えてあげましょうか?」
 
しゅんっと、私の姿が消える。
 
≪ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・≫
 
姿は見えず、だが辺りに鈴の音は響き渡る。
 
≪ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・≫
≪貴女が彼女を殺さなきゃならない理由。≫
≪ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・≫
 
声だけが響き渡る。
 
≪ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・≫
≪―――――それは≫
≪ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・ちり〜〜ん――・・・≫
 
いきなり、彼女の背後に私は出現するッ!
 
「『秘密』だよ♪」
 
そして、彼女の首筋に犬歯を突き立てる!!
54ヴァルダレク伯爵(M):02/06/26 02:46
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>50
 
 漆黒に包まれた城主の部屋である。
 下界の阿鼻叫喚も此処までは伝わって来ず、闇の一室は静謐に閉ざされていた。
 
 昏い閑寂の中で、ある音がごく微かに響き出した。
 鈍器と鈍器が擦れ合う様な重い音。
 徐々に大きくなる。
 黒い棺の蓋が開いていく合図だ。
 石臼を挽く様なその唸りの所為か、床に横たわる少年はうっすらと眼を開けた。
 一瞬自分が何処にいるのか判らない風だったが、ハッとした様子で立ち上がりかける。
 硬直した。
 棺を、いや、既に蓋の開いた棺を目に入れてしまったのだ。
 そこからゆっくり、ゆっくりと姿を現した手も。
 
 灰色の肌。干乾び、長細い指。汚らしい爪。
 続いて二の腕。襤褸切れの様な黒いケープを、身に付けていると云うよりへばり付かせている。
 長い両腕が棺の外に這い出す。軟体動物じみた動きに連れ、頭部が覗いた。
 少年の瞳は張り裂けんばかりに広がり、出て来たモノの貌を映す。
 細い眼、曲がり気味の鷲鼻、締まった口元、オールバックに撫でつけた白い長髪。
 初老の男だ。造作全体は気品に満ちていると云って良い。
 かぱ、と口が開いた。
 少年の喉から妙な音が洩れる。
 口腔は苔の如き濃緑色であり、光る上下の犬歯が急に伸びたのである。牙と呼ぶべき長大さに。
 吸血鬼の貌に浮かんだ表情、それは人類が「笑い」と呼ぶものに似ていた。
 遥かに忌まわしく、遥かに邪悪で、そして遥かに禍々しかったが。
 
 吸血鬼はごろごろと、まるで仔猫の様に喉を鳴らす。
 少年は震えながら、夜族と遭遇した人間が取り得る唯一の抵抗を行った。
 
 即ち、悲鳴を。
 
 喉を枯らす絶叫を愉しそうに聴き、大貴族・ヴァルダレク伯爵は蛇状の舌を垂らして猶も笑い、
少年へと静かににじり寄り始めた。
55緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/06/26 08:40
緑川淳司&花村雅香 VS 弓塚さつき(27祖)
>45
 
【緊迫になりきらない状況】
 
(おいおい、無茶苦茶だな…。)
目の前で起きている現象に、公衆トイレの建物の裏で思わず苦笑する淳司であった。
先ほどまで公園内に存在した木が、ブランコが、滑り台が、そして噴水までもが
数秒と経たないうちにただの砂の固まりになっていくのだから。
その砂が満月の光の下で風に舞い、その中心に少女が居る光景は絵にしてもおかしくないだろう。

『隠れてるのは分かってるんだから!
 さっさと―――出てきてよ!!』

公園をサハラ砂漠に変えてしまいそうな勢いのさつきの怒りの声が聞こえる。
このまま淳司が彼女の前に現れた場合、彼女は淳司を砂にしてしまうのだろうか。

(そうはならないだろうな…)
ここに至るまでのさまざまな状況を分析するが、
力が淳司より強いと思っている―実際その通りなのだが―彼女なら、直接殺害しようとするだろう。
一応硫化アリルのカプセルと、刃渡り10センチ程のサバイバルナイフが有る事を確認すると、
彼は建物の陰から出て行くことにした。

ゆったりと彼女に向かって歩いていく。
さつきはもう淳司には気がついており、彼をじっと睨みつけている。
その視線を努力して受け流し、淳司は彼女に話しかけた。

「こんばんは。弓塚さつきさん。
 ……緑は大切にしなきゃいけないぞ。」
56吾妻玲二 ◆phantom2 :02/06/26 10:42
ウピエルvsファントム
 
>29章454
>http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/454
 
 それでもエレンの瞳は、深淵の深さを覗かせる。
 彼女の心が諦めず、信じ続けて支えているのは俺への想い……?
 
 ……もはや留まる事を知らない涙が、血の色に染まってゆく。
 
 受け止めた想いすら歪んだ欲望の暴走に拍車をかけ、力任せにエレンの内部をかき回す。
 虐待としか思えないその行為さえ、媚薬で高められたエレンの性感は全てを快感と受け止め、
 無意識に腰を動かし、何度も小さく達してビクビクと締め上げてくる。
 
 無限に続く快楽のループに囚われ、猛りはまたしても限界に達していた。
 腰が砕ける程の快感が背筋を駆け上がり、二度目とは思えない量のそれを解放する。
 
 喜びを知った女の肉は、底に弾ぜる感触に歓喜し、まだ足りないとせがむ様に蠕動して、
 ドロドロと白濁した体液の全てを受け止め、更に奥へ飲み込もうと淫らに蠢く。
 ケダモノがそれに応える様にガクガクと腰を打ち揺すりながら、エレンへと吐き出し続ける。
 
 注がれたものが中心から体中に染み渡り、爪の先まで染められていく感覚に再び絶頂し、
 全身をわななかせながら、縋り付く様に強く身体を抱き締めてくるエレン……
 恍惚感と共に、底無しに堕ちていく事への恐怖が、肌を通して伝わってくる。
 しかし同時にその行為は、エレンの首筋の、新雪の白さを目前に突きつけてきた。
 
 荒い息に合わせて浮かび上がる血管に、耐え難い渇望を感じ、舌を這わせると、
 ……犬歯がメキメキと太く、長く延び、凶悪な牙と変貌する。
 
      ―――――  や  め  ろ  !  !  ―――――
 
 断頭台の執行の様に伝わる……柔らかな皮膚を貫く感触…………。
 刃の切れ味を持つ牙がズブズブと首筋に埋まり、血管を貫いて鮮血が迸る。
 
 エレンの全身に走る震えが断末魔の痙攣と化し、あげる悲鳴はもはや声にもならない。
 引きつる様に延ばされた四肢…… 不自由な手の指が中空を掴もうと彷徨い続け……
 それはやがて……力尽きた蝶の様に、床へと舞い降りた。
 
――――― うあああああぁぁぁああああぁぁぁぁぁ!!!!!! ―――――
 
 人の心が絶望と、悲嘆の絶叫をあげる―――――。
 
 同時に自らの大切な者を壊す快感が、何物にも代え難い快楽となって精神を侵蝕する。
 
 エレンの首筋から迸る鮮血を喉の奥で味わい、愛おしむ様に吸い上げて啜ると、とろりとした、
 塩味を含んだ鉄の味が、とろける様な至上の美味に感じられた。
 
 ぬめりの中に潜む濃密なコクと嗅覚を刺激する芳しい匂い、エレンが分泌した快楽の麻薬が
 スパイスの様にアクセントを加え、未だかつて経験した事の無い恍惚感となって駆け抜け、
 脳の中枢を痺れさせる。
 
 湧き出す様にトクトクと溢れ出る、例え様も無く甘味な美酒に、いつまでも酔いしれながら、
 通常では有り得ない間隔で、エレンの中に三度ドクドクと放っていた。
57エレン ◆Elen1cxc :02/06/26 10:45
ウピエルvsファントム達
>56
 
「―――あっ!」
 首筋に感じる熱い感触。
 そして、体内からあらゆるモノが引き摺り出される感覚――
 
 覚醒しかかっていたエレンの意識が再び遠くなる。
 いや、正確には違う。
 意識のみを残して、それ以外のあらゆるモノが吸い上げられる感覚。
 確かに自分はココに居るはずなのに、自分の肉体が知覚出来ない。
 触覚を含めて、傷の痛みごと、肉体に関するあらゆる感覚が消えていった。
 
 エレンの首筋に食らい付いた玲二が喉を鳴らす度、
それに合せるかのように、エレンの傷が徐々に塞がっていく。
 同時に、ぐったりのしていた四肢が引きつけを起こしたかのように震え出し
一切力の篭っていないはずの筋肉が信じられぬほど盛り上げる。
 そしてエレンの唇から、鋭く尖った犬歯が、僅かに顔を覗かせた。
 
「………あ…………………っが………………はぁ……ぅ…!!」
 
 エレンの口から、声にならない叫び声があがる。
 如何しようもないほどの鼓動の中で、もがき、息を荒げる……
 視界は既に幻想の海に沈み、脳裏に悪夢を刻みつける。
 現実感を失った痛みに涙を流し、肉体に刻まれた傷痕を覆い隠すように雫を零す。
 
 
 そして………何者かの小さな足音を聞いたと感じた瞬間、
エレンの意識は、闇の中へと沈んでいった―――――――――――
58名無しクルースニク:02/06/26 22:41
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>54
 
 血に塗れた調理台の上で『大分小さくなった』女は、忙しなく口をぱくぱくと開閉
させていた。
 乳房の脇で裂けたドレスは、肉ごと開かれて胸郭を露出させている。口から漏れる
吐息が、血臭を混ぜて白く吐き出された。
 短く、一言。
 声になりそうもない一言は、しかし青年の耳朶にしっかりと届いていた。
 腹部の中程までナイフを滑らせていた青年は、腹腔にナイフを押し込んで――女は
声にならない悲鳴を上げた――顎に手を当てた。
 
「……最上階に、部屋、ねえ」
 
 頷いて、青年は笑う。
 スイッチナイフを引き抜くと、ドレスの端で血を拭ってブレードを押し込んだ。
 女に背を向けて、思い出したように振り返る。
 
「ご苦労さん。――あ……っと、そうだ」
 
 女の髪を掴んで、唇が触れる寸前まで顔を近付けると、青年はゆっくりと緩慢な動作で
ショルダーホルスターに手を伸ばした。
 
「テメエは用済み――地獄の底で焼かれて来いよ」
 
 胴と首だけになっていた女の口に、熱く焼けたグロックのマズルが押し込まれる。
 驚愕と絶望に表情を塗り潰し、女の目の淵に涙が伝った。
 知った事かとばかりに、青年はトリガーに指をそっと置く。
 
「……我は義の使徒。呪われし者を悉く断罪し、その魂を烈火で滅却せん。
 主よ。善なる至高の君よ。我が断罪に同意を。この者に久遠の裁きを与え、
 我を貴方の愛でられし者の列に加えたまえ――」
 
 くぐもった破裂音に、耳の内側に響くような異音が重なった。次いで、固い床に空薬莢が
キスする涼やかな音色。
 胴だけの身体を突き放し、飛び散った肉片と脳漿と血片を拭って、青年は今度こそ食堂
に背を向けた。
 
 ――泣くのなら、最初から――下らない選択をしなければ良かった。
 
 目的地は決まった。
 最上階付近、下界とは隔絶された、夜族さえ滅多な事では立ち入ろうともしないパンドラの箱。
 蓋の開いた、災厄を詰め込んだ狂気の揺り籠。
 
 だが――恐らくは、既に災厄は飛び切っているのだ。ただ一つ、最高の禍だけが、箱の底で
じっと蟠っている。
 何も迷う必要は、無かった。
 我が主の為に――愛する世界と全ての人間の為に。
 青年は、目的地へと翔け抜けた。
59アセルス ◆AseLLUSs :02/06/26 23:27
>53 幽祢VSアセルス
 
『理由を教える』
そう言って・・・少女は、私の目の前から消え失せた。
 
「く・・・」
 
何とか平静を保ちつつ、目を閉じる。
決して惑わされずに、心の目で相手を視るために。
―――それは、かつてワカツの剣豪・ゲンさんから教わった極意だ。
・・・もっとも、それを教えてくれたその人を、私はこの剣で斬り捨てたが。
 
 
少女の声と、鈴の音が響き渡る。
・・・惑わされないように、意識を集中する。
 
だが・・・集中する意識は、次第に別のほうへと傾いていく。
―――私が白薔薇を殺すという、あの言葉に。
そして、私の心はかき乱され・・・
 
突然、背後に気配。
反応が、一瞬遅れる。
少女の唇が、私の首筋に触れる。
―――犬歯が、突き刺さる。
 
「―――っああああああ!!!!」
 
イタイ。
何か、根元的な痛みの感覚が首筋から突き抜ける。
・・・私は反射的に、腕を振り回して少女を振り払った。
 
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
 
大きく息をしながら、間合いの離れた少女を睨む。
本来ならすぐさま斬りつけているかもしれないが・・・また弾かれでもしたら、より状況は悪くなる。
 
「ふざ、けるな・・・なにが秘密だ。
 答えを聞かせろ・・・なぜ私が白薔薇を殺すのか、
 いやそもそも―――お前は何のためにここへ来た!?」
60ヴァルダレク伯爵(M):02/06/26 23:27
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>58

 絶え間ない絶叫の中、へらへらと弛緩した笑みを浮かべ、黒い影が少年に近付く。
 膝をついた格好のケープの中で、躯や脚を動かしている様子はない。
 それなのにヴァンパイアはゆるゆると床を滑って進む。
 
 不意に叫び声は止んだ。
 伸ばされた掌が少年の頬に触れたのである。
 頬から首筋へ、小刻みに震える柔らかい肌を醜怪な手が這い回る。
 大量の涙を湛え、少年には只怪物を眺める事しか出来ない。
 その瞳は、まだ正気を保っていた。
 いっそ狂えれば幸せだろうに、神が与えた精神の強靭さと云う恩寵は、この場合最悪の形で
裏目に出たらしい。
 
 軽く苦鳴が上がった。吸血鬼の爪が少年の左頬を引っ掻いたのである。
 傷は大した事はない。が、それが契機だったのか、少年の両目から涙が溢れ出した。
 頬の疵口に垂れる。
 古怪な指の背が涙と血潮をこねくり回す。少年は嗚咽に身を竦ませた。
 
 歓喜か、法悦か、吸血鬼は唾液を滴らせて身をよじった。
61姫園れい子 ◆/1ZombIE :02/06/26 23:28
やれやれ、こんなところに出張?
そりゃあここなら死体に事欠くことはないだろうけど…
あ、自己紹介?あたしは姫園れい子、「ゾンビ屋」よ。

出典 : 「ゾンビ屋れい子」(ぶんか社月刊ホラーマガジン)
名前 : 姫園れい子
年齢 : 17
性別 : 女
職業 : ゾンビ屋
趣味 : 買い物
恋人の有無 : なし
好きな異性のタイプ : こういう商売やってるとオトコどころじゃなくってね
好きな食べ物 : ラムレーズンアイス
最近気になること : 胸のサイズが最近大きくなり過ぎ
一番苦手なもの : ノーギャラの仕事
得意な技 : ゾンビ召喚・ゾンビ製造
一番の決めゼリフ : 「魔王サタンよ、余の願い聞き入れたまえ!死せるこの者に一時の息吹を!」
将来の夢 : リッチな生活
ここの住人として一言 : 仕事は常時募集中。ギャラは依頼人の収入によるわね
ここの仲間たちに一言 : 仕事以外じゃ仲良くしましょ?
ここの名無しに一言 : ゾンビ屋の仕事はれい子におまかせ
62毒島(M):02/06/27 00:18
クロウvs毒島
>46
 
 ナイフを胸に突き立てられ、血を流してよろめく毒島にさらに蹴りが入り、その巨体は壁際へと追い詰められた。
 クロウの太刀が輝き、横薙の一撃が怪物の首を斬り飛ばさんと振るわれる。
 
 しかし、クロウが見たものは頭部を失った毒島の姿ではなく、凄まじい勢いで跳び上がり、
死をもたらす刃をかわした緑の鱗の異形だった。
 いかに高い身体能力を誇る<獣人>といえども、垂直に4メートルも跳躍できるはずがない。 
 追い詰められた毒島は、その伸縮する腕を上へと伸ばして廃ビルの窓枠を掴み、瞬時に自らの体を吊り上げたのだ。
  
 窓枠にしがみついていた毒島の目が動き、下方を、クロウを睨む。
 その瞳には、憤怒の色がありありと浮かんでいた。
 その巨体はしばらく動きを止めていたが、突然、鉄のバネが解き放たれたかのように跳んだ。
 傷口から鮮血を振り撒きつつクロウの背後、刀の間合いの外に降りたつ。
 暗黒の裂け目を思わせる口が開き、中から汚らしくねばつく緋色の舌が飛び出す。
 それは瞬く間にクロウの脚に絡みついた。     
63幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/27 00:44
>59 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』

「あん、残念♪」
 
私は、彼女から振り払われる。
口の端から、一筋の青い血が流れ落ちるのを感じた。
私はソレを手の甲で拭い取り、ぺろりと舐めとる。
もっとも、私の吸血は血その物を欲するというよりは、
対象の生命エネルギーを吸収する事にある。
そういう意味では、血を飲む必要など欠片も無いのだが――――
 
 
・・・・・それじゃ、面白くないでしょう?
 
 
「何しに来たのか、って? 殺しに来たのよ『彼女』を。
 でも、腹立たしいわ―――――。
 彼女、すぐに殺しにいけない所に居るし・・・・
 何より―――――。」
 
私は、目の前の半妖を睨みつける。
・・・・・憎らしい・・・・・
彼女はもちろん殺す対象だ。
だが、同時に―――彼女は―――『あの人』なのだ。
だからこそ―――だからこそ――――!!
 
「・・・・・まぁ良いわ。
 兎に角、『彼女』は『貴女』に殺してもらいたいの。
 私は・・・・・それだけ楽が出来るしね!?」
 
私は、彼女の足元に捕縛結界を展開するッ!
64アセルス ◆AseLLUSs :02/06/27 01:18
>63 幽祢VSアセルス
 
白薔薇を、殺しに来た?
・・・わけがわからない。
何か―――全く別の次元の話のような・・・
 
怒りと困惑がないまぜになった私を、少女の目が射竦める。
・・・憎しみのこもった目で。
 
どうしてそんな目で私を見る・・・? 憎いのはむしろこちらだというのに。
・・・いや、この目は・・・私に、嫉妬している?
 
攻撃にも出れないまま、少女の言葉を聞き続けていたとき・・・
突然、“力”を感じた。
 
「―――何っ!?」
 
足元にその力が・・・結界が展開される。
咄嗟にバックステップで回避を試みるも・・・またしても一瞬遅れる。
跳ぼうとした足が止まる・・・動かなくなる。
手から剣が落ち、私の意志とは無関係に両腕が横に広がる。
さながら磔のように・・・あるいは、想い人を抱きとめようとするかのように。
 
屈辱と、怒りと、困惑と。
あらゆる感情が心を満たす中・・・私は、なすがままにされるしかなくなっていた。
65幽祢 ◆LIA8jfYw :02/06/27 01:35
>64 幽祢VSアセルス
『愛、知るモノ』

「動けないでしょ?
 まぁ・・・・この捕縛結界、振りほどく事が出来るのは・・・・あの人ぐらいね?」
 
私は、彼女の目の前まで迫るとその頬を両手で抱える。
そして彼女の瞳をじっと見つめた。
 
「貴女は・・・・彼女・・・・白薔薇を殺さなきゃならない・・・・・。
 いえ、殺したい―――・・・・・
 それが―――貴女の生きている理由・・・・・
 それが―――貴女の本望―――――・・・・・・」
 
私は、言霊に乗せて彼女の心に【制約】を刻み付ける。
ゆっくりと・・・ゆっくりと・・・確実に。
所謂、後催眠という奴だ。
彼女の瞳から光が失われていき・・・・やがて、かくりと首が垂れる。
私は、彼女を縛る結界を解いた。
同時に地面に投げ出される・・・彼女の体。
 
「ふふ・・・・・安心なさい。
 別に人格には手を加えていないから。
 ただ・・・・彼女の顔を、彼女の声を。
 ソレを見た時・・・聞いた時・・・・どうなるのかしらね?」
 
≪ちり〜〜ん―――・・・・・≫
 
わたしは、くすりっと笑うと鈴の音を残して虚空に消える。
暫くすれば・・・・目がさめるであろう彼女を残して。
66アセルス ◆AseLLUSs :02/06/27 02:15
>65 幽祢VSアセルス エピローグ
 
『・・・様、アセルス様!』
 
―――揺り起こされて、目が覚めた。
 
何を・・・していたのだったか。
何か長い夢を見ていたような・・・
 
「ん・・・ジーナ?
 どうしたの、そんなに慌てて・・・」
『白薔薇姫様が―――白薔薇姫様がお戻りになられたんです! アセルス様!』
「―――え?」
 
一瞬、思考が止まる。
そして・・・ゆっくりと、その言葉の意味を理解した。
 
「白・・・薔薇? 白薔薇が戻ってきたの?」
『はい! ほら、もうこちらにいらして・・・』
 
嬉しそうに、ジーナが促した先には・・・
 
『・・・ただいま帰りました、アセルス様』
 
―――微笑を浮かべて、彼女が立っていた。
 
ああ・・・嬉しいなんて言葉じゃ表現しきれない。
夢にまで見た白薔薇が、こうしてここに立っている。
やっと、やっと私は、彼女をこの手で―――
 
「あ・・・白薔薇、白薔薇ぁ!!」
思いを抑えきれずに、彼女に駆け寄る。
                                    ―――――幻魔を手に。
迎え入れた彼女を、しっかりと抱きしめる。
                                    ―――――剣を抜きながら。
満ち足りた思いで、彼女の耳元に囁きかける。
                                    ―――――幻魔を、彼女の首に当てて。
 
「逢いたかった・・・逢いたかったよ、白薔薇。
 私ね、ずっと、ずっと君を・・・
 
                      ―――殺したかったんだ」
 
そのまま一気に、幻魔を引く。
蒼い鮮血が、私に降りかかる。
力が抜けていく彼女を押し倒し、首を切り離す。
そして、吹き出す血を舐め啜る。
 
 
 
 
私は、この上なく、幸せに満ち足りていた。
 
 
---in the nightmere.
67アセルス ◆AseLLUSs :02/06/27 02:25
幽祢VSアセルス『愛、知るモノ』
レス番まとめ
 
>3 >4 >5 >7 >8 >9 >10 >12 >13
>15 >17 >33 >36 >38 >40 >43
>44 >48 >51 >52 >59 >63 >64 >65 >66
 
―――あ、はは、ははははははは・・・
山城友香vs祁答院マコトvsミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク
〜I still haven't found what I'm looking for〜

EPILOGUE:日常と異常の狭間

いつの間にか、雨はやんでいた。煌々とした蒼い月が照らす、誰もいない倉庫街。
まるで落ち葉を集めるような風が吹き抜ける。粉雪が舞って集まり、一つの形を作り出していく。

人の身体………いや、人ならざるものの身体を。
友香が吸血眷属であることを示す証、再生能力。吸血眷属の強大すぎる、力………
粉雪は次第に友香の体を作り出す。空の月の光と相まって幻想的な光景を作り出していた。

ただし次の瞬間、友香の悲鳴があたりにこだますることになるのだが………

理由は簡単。再生と言っても己の身体の再生であって、服まで都合よく再生は出来るはずがない。
生まれたままの姿。透き通るような白い肌。そして、月光。
この光景からすれば幻想的なのだが、本人からすれば、はた迷惑なわけで。
友香の瞳の色はいつもの、そういつもの赤に戻っていた。

さてしかし、だ。このままでは帰りようがない………
友香はその場でいつものごとくおろおろとパニック状態に陥る。

倉庫の間から、ローブを羽織った髪の長い少女が入ってくる。
一瞬、友香は悲鳴を上げかけたが、それもすぐに安堵の表情に変わった。
少女が、自分の親友だとすぐに解ったから。こういうとき、闇目が利くのはありがたかった。
駆け寄って、親友に抱きつくと、友香はまるで子どものように泣きじゃくる。

「メディナ〜、メディナ〜………」
『はいはい、それより………羽織っておきなさい、あとで返してくれればいいから』

そういうと、メディナはにこりと微笑んで友香に羽織っていたローブをと上着を掛ける。
友香は、泣きじゃくりながらメディナの優しさに甘える。と、ここで頭に一つ浮かんだ疑問符。

「何で解ったの、ね、メディナ?」
『あんたの携帯、位置情報サービスがついてるの、大体の場所はそれで解るわ。
 反応が途中でなくなったから、心配でね。それと、占い。悪い占いだけは的中率いいから………私。』

苦笑いを浮かべるメディナ。友香はすぐさま首を振って否定する。

「ん〜ん、やっぱり凄いな、メディナは、あっ………その……護符……」
『それぐらい渡したときから、諦めてるわ。さっ、帰るわよ。友香』
「うん、メディナ、家まで送ってってあげようか?」
『じゃ、せっかくだから甘えさせてもらうわ。それに今のままの格好じゃ忍びないし』
「でも………メディナの服、フリルが一杯で動きにくいんだよ〜?」
『………贅沢言わない………』

友香は、微笑みながら、うなずくとスクーターにメディナを乗せて帰路につく。
ありふれた、いつもの友香が望んだ日常の帰路へ。

ただ、このとき友香の中に芽生えた迷い。ちっぽけで大きな悩み。

それが、新たなる闘いを呼びこんでしまうことを、友香はまだ知るよしもなかった。

山城友香vs祁答院マコトvsミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク
〜I still haven't found what I'm looking for〜

Fin.....
69祁答院マコト:02/06/27 03:04
火者・員外の員 祁答院マコト
山城友香の消去に関する報告書
 
前スレ 第二十九章
ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/462
途中経過纏め
 
本スレ 第三十章
>41>42>68
 
 
報告書に関する質問、感想などはこちらへ。
ttp://fargaia.opt.hokuto.ac/html/test/read.cgi?bbs=vampbattle&key=1019409630
70名無しクルースニク:02/06/27 04:47
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>60
 
 翔ける。
 空気は冷たく、夜は美しく、走り抜ける階段の脇、時折作られた巨大な窓から覗く月は、
忌々しいまでに綺麗。
 
 足の動きは止めず、右手でトリガーを絞った。
 成る程、まだ皆殺しに出来ていた訳じゃ無かった。
 炸裂する大粒のOOBが、SMGを構えようとした体制のまま、衛兵の身体をゼロ距離寸
前で引き千切った。
 硝煙を上げるベネリM3を片手で携え、背後へと無造作にポイント。
 追って来ていた衛兵は、階段の中程で避ける事も出来ず、散弾の格好の餌食になった。
 グリップから千切るように12ゲージシェルをチューブに詰め込み、振り返りもせずに翔け
る。生死の確認なんて不要。
 だって――顔が無くなっていた。
 
 トリガー。
「助けて!」
 どうしてだよ。――背後から撃ち殺した。
「い、一体どこから――」
 ああ、正面玄関。他の連中は死んだよ。――斬り殺した。
「ま、待て、私は関係――」
 大有りだよ、阿呆。――銃口を口に突っ込んだ。Amen。
「ヴァ、ヴァルダレク様なら――ヴァルダレクなら――!」
 ああ、有り難う。感謝するよ。――首を跳ね飛ばした。
「た、助けて――私達は、もう――」
 馬鹿だろ、お前。――蹴り飛ばしてゼロ距離からショットガンを撃ち込んだ。
 
 最上階に飛び込んだ。光は無く、造りは剛健だが、粗雑。
 巨大な窓から覗く満月は、階段を上ってくる最中よりも遥かに大きく見える。
 気配。
 青年は逃げようとした女を背後からベネリで吹き飛ばした。血肉が飛び散る。柱にこびり
付く、血色のアート。
 
 ――ヴァルダレクの部屋は何処だ。
 
 幾つかの部屋。全ての扉に向けてグレネードをブチ込もうかと、本気で思案した。
 その必要は、直後の悲鳴にキャンセルされた。視線の真正面、一際薄汚れた巨大な両開
きの扉――
 ベネリをゴルフバッグに突っ込み、走りながら両手にグロックを抜く。
 剛健な筈の扉は、叩き付けられた蹴り足によって、内側へと吹き飛びながら崩壊した。
 
 両手は一瞬でヴァルダレクをポイントした。
 視覚は刹那に少年を知覚していた。
 殺意は――ヴァルダレクの顔面に、マガジン内の全弾を送り込んでいた。
71クロウ ◆DsxKUROU :02/06/27 08:09
クロウvs毒島

>62

取った。
そう思った瞬間、奴の身体が崩れた体勢のまま跳ね上がった。
背後を振り向こうとして、足首から引きずり倒される。
地べたに横たわった身体が上へと跳ね上がった。

何度目かの浮遊感。そして衝撃。
肺の中の空気が叩き出され、息が詰まる。
地面に、壁に叩きつけられるたびに視界が白く染まり、意識が遠のいていく。

 まだ、だ。

渾身の力を込めて右腕を動かす。重い。

 くそ、動け。

まだ半分。遅々として進まない。

 はや、く。

やっと、着いた。
何処からか伸びてきて脚に絡まっているモノに刃を突き刺す。
戒めが解かれ、振りまわされる勢いのまま大きく宙を舞った。

――が、そこで限界。
宙に投げ出された体が地面に落ちる前に、俺の意識は完全に飛んでいた。
72ヴァルダレク伯爵(M):02/06/27 21:50
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”
>70
 
 ドアが蹴り開けられた音に反応したのは少年だけだった。長生者は狩人の方を向こうともしない。
 少年を見つめてにたにたと笑っているだけだ。
 猛烈な炸裂音が響き、狩人の銃弾はその頭部を破裂させていた。
 澱んだ血が盛大に飛び散り、少年の顔に降りかかって悲鳴を上げさせる。
 
 原型を失った頭部が揺れた。
 首が回り、狩人の方を見る。もっとも両目は吹っ飛んでいたが。
 見上げる少年は息を呑んだ。
 軟泥をこねる様な音を立てながら、熟柿と化した相貌全体が蠢いているのだ。
 弾けた筋肉が塞がる。
 その上を蒼褪めた皮膚が覆う。
 ずり落ちた眼球の代わりに新たな眼がせり上がる。
 白髪すら生え代わった。
 もう疵一つ残ってはいない。
 フィルムの逆回転の如く、ヴァンパイアの頭部は元通りになっていた。
 
 吸血鬼は顔をしかめた。
 甲高い、幼児がむずかる時そっくりな声で泣く。
 一応痛いらしい。だが、それだけだ。
 効いていない。
 いくら清められていようが、本当の吸血鬼を銃弾などで殺せはしない。
 夜の闇と等しい彼らを、だから人間はこう呼んで永い永い間畏怖して来たのだ。
 いいや今も猶。――「不死者(アンデッド)」と。
 
 狩人に対して興味を失ったのか、吸血鬼は少年へ向き直った。
 唸りながら、また手を伸ばそうとする。少年は尻餅をついたまま後退った。
73クロウ ◆DsxKUROU :02/06/28 19:10
クロウvs毒島の祭り前の仮纏めだ。

前スレ 第二十九章分
ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/

>201 >202 >227 >237 >250 >274 >275 >276 >280 >287
>295 >298 >304 >428 >429 >431 >434 >436 >437 >441 (>442)

本スレ

>37 >46 >62 >71
74ルスヴン卿(M):02/06/28 21:17
いやはや。何とか私だけは逃げられたか。
カルパティアのお歴々の猥雑さときたら、全く鼻が曲がると云うものだよ。
それにあの温血者の狩人、えらく気を吐いていた事だ。ご苦労様だな。
 
 
Nameless Kresnik vs Count Vardalek
“The Party Of The Children Of Night”(途中経過纏め)
 
二十八章
>468 途中経過纏め
 
二十九章
>465 途中経過纏め
 
三十章
>49 >50 >54 >58 >60 >70 >72
 
 
さて、飽きもせず血の宴は次スレにて続くようだ。
観客たる温血者に新生者の諸君、それに長生者の皆様におかれては、
今暫しお付き合い頂ければ幸いだな。
>39

 もう動かすことも困難な両腕に力をありったけの力を注ぐと、硬いグリップと
そのグリップの表面を舐める血の生温さを肌で感じた。
 あたしの血だ。
 此処までボロボロになって、此処までボロボロにしたこの戦い。
 一体、何の意味があったのだろう?
 
 意味など、何も、無い。
 
 あたしは巻き込まれただけだ。大儀も無ければ、理想も無い。
 なのに、最後の最期までこの殺し合いに付き合っている。
 まったく――――
 
「馬鹿だよなァ、あたしも……あんたも」
 
 結局は、血を見たいだけなんだよな。嗤って、殺して、奪えば、それだけで満足なんだ。
 本当、賞賛すべきほどに屑だよ、あたし達は。
 
 翡翠色の瞳が捉えていた吸血鬼が、力無くふらり、と動くとパッと消えた。
 
 消えたと同時、まさに同時、あたしの脳が吸血鬼が消えたと理解するよりも速く、あたしは動く。
 上、だ。
 再度、翡翠の瞳が吸血鬼を捉える。なぜ分かったか、そんなのは分からない。
 ただ、此処まで来て「気付いたら、死んでました」なんて落ちは……ゴメンだぜ!
 
 恐らく、吸血鬼の刃はあたしの喉に深々と突き立ち、骨を抉り、あたしの首を簡単に跳ばすだろう。
 こいつの速さはもう、あたしがどうのこうの出来るレベルじゃない。
 だけど、その一瞬の間にあたしの刃が吸血鬼の心臓を貫く。これも確かだ。
 例え死んでも、それだけはやり遂げる。
 
 あたしは死ぬが、あんたも死ぬ。
 クハハハハ―――最高の落ちじゃねェか! 上等だぜ、オイ!!
 来い! あんたを殺してやるから、あたしを殺せぇ!!
76少佐(M):02/06/29 00:01
吸血海殲 導入1 「ミレニアム」

「陽動、ですか?」
「そう、一度我々は敗れている。ならば、今回は何か手を講じる必要があるとは
思わないか、博士?」

 豹の巣の一室にての会話。

「我々は半世紀をかけて準備をしてきた。あの親愛なるアーカード君と、甘美なる戦争を
行うためにここまで来た。しかし」

 博士は、少佐の言葉を聞くのみ。

「その準備がアーカード以外のモノと戦って、散っていくのはあまり愉快ではないだろう?」
「その通りです」

 アーカードを倒す「異形」を作り上げる。それは博士の目的だった。

「ならば、ヘルシングにはアーカード以外の札を全て切ってもらおうではないか」
「具体的には?」

 少佐は、イギリスの地図の一点を示した。

「ここだ。ここにグール共を解き放つ」
77王立国教騎士団:02/06/29 00:03
吸血海殲 導入2 「ヘルシング」

 女王直々の命令書に目を通すのは、インテグラ。

「2時間前からダベンポートからの連絡が途絶、状況から判断するとグールに
占拠された可能性大……か」
「それで、女王直々に我々に鎮圧命令が下っていますな。政治的理由とやらで、『事故』
によってダベンポートは壊滅しなければならない。故に空爆は無理、と……」

 手元の書類をめくりながら、ウォルターが言う。口調はいつもと変わらない。

「……命令(オーダー)を寄越せ。婦警と二人で片を付けてくる」

 これもまた、いつもと変わらぬ口調でアーカードが言う。

「駄目だ。今回、お前という札は使えない」
「何故だ?」
「空母『イーグル』がシージャックされたのはわかっているはずだ。
この先、なにがしかけられるかわからん」
「ならば、どうする?」

 絶妙のタイミングでウォルターが横からリストを差し出す。

「ふむ……こんなところだな。早速招集してくれ」

 一通り目を通したインテグラがアーカードにリストを渡した。

「戦術魔法士にスプリガン……なるほど、彼らを使うつもりか」
「ああ、出来れば使いたくはなかったが……」

 アーカードがリストを机の上に放った。

「面白い。彼らの闘争を見させてもらうとするか」

 リストに刻まれた名前は、アーカードをしてそう言わしめるほどの狂乱に
満ちた名前だった。

「インテグラ様、こちらも」

 別の書類を差し出すウォルター。

「現在イギリスにいる、か。アーカード、ウォルター、メッセンジャーボーイの
ような事をさせるが、彼らを『招待』してきてくれないか?」
「承知いたしました」
「了解した」

 かくして、戦機は熟す。
78御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 00:04
『吸血海殲』 御神苗優導入パートその1
 
俺は、その時たまたまロンドンに居た。
アーカムイングランド支部での簡単な任務を終えた俺は、
スポーツバーへと足を向けた。
おりしも世界はワールドカップで盛り上がってる。
任務で見れない以上、俺もせめて会場さながらの喧騒の中で、
観戦したかったからだ。
 
スポーツバーはすでに満席だった。
どうやらここはアイルランド系の店らしい。
大画面のスクリーンではアイルランドとドイツの試合の模様が流れ、
店の中はアイルランドの代表ユニを着たサポーターで埋まっていた。
俺はカウンターに行くとギネスを1パイント頼む。
クリーミーな泡の乗せ、俺の前にグラスが置かれる。
それを手にとると、俺はスクリーンに向かおうと振り返ったとき―――
そこには黒スーツの二人組みが立っていた。
内心、溜息をつく。まぁた、厄介事かよ、と。
 
『ユウ・オミナエですね。探していました』
 
黒スーツの片割れが口を開く。
こりゃ、逃げられそうにねぇな。此処で下手な騒動も起こしたくないし。
俺はわざと大きく溜息を吐きながら、肩をすくめる。
 
「あぁ、そうだけど?なんか用?俺、ワールドカップの試合見たいんだけどさ?」 
『申し訳ありません、それはまた別の機会に。貴方の腕を見込んでお願いがありまして』 
「相手が誰かはしらねぇけど、そんなに急かさないでくれよ。
 ギネスを一杯引っ掛けるくらいの時間はあんだろ?」 
 
そういうと、俺はゆっくりとギネスを喉に流し込む。
それを味わいながら一息に飲み干すと、俺は出口に向かった。
 
「それじゃ、誰が呼んでるかしらねぇけど、連れてってもらいましょうか?
 あ、後、ついでだからギネスの代金も払っといてくれよ?それくらい、安いもんだろ?」 
79フォッカー(M):02/06/29 00:04
英国貴族の嫡男・フォッカーは格闘家兼冒険家。
父・プライドは現在冒険中。
数日前に、フォッカーを尋ねてきた友人―いや、戦友と呼んだ方が適切かもしれない―達と
今日もどこかに遊びにいこうと考えていたところに、執事のアポルスが部屋に飛びこんできた。
「坊ちゃまー!大変でございます」
「何だよ、アポルス………。折角どっか遊びにいこうと思ってたのに」
「それどころではありません!!――――――ヘルシング機関からの火急の用事があるとの事です」
ヘルシング機関――曲がりなりにも貴族であるフォッカーもその存在・役目は知っている。
この大英帝国と国教を犯そうとする反キリストの化物共を駆逐するために組織された特務機関。

一生関り合いになることはないと思っていた――しかし、ダークストーンに魅入られた
格闘王・ヴァルガス、パワーストーンの力を我が物にしようと企んだDrエロード。
人知を凌駕する存在となった二人と戦ったフォッカーだからこそわかる。

―――――――今、自分の力が必要なのだと。

ヘルシング機関本部に赴いたフォッカーはインテグラの依頼を承諾し、英国防衛の為に出撃する――!

「ああ、どうか坊ちゃまお気をつけて………」
「辛気臭い事言うなよアポルス…全く心配性なんだからなぁ……」
「それが私の取り柄でございますから」
「…あっそ」
「これをお持ち下さい。………無いよりはマシかと思いまして」
渡されたのは、携行火器―44口径のリボルバー式拳銃、組みたて式の火炎放射器、使い捨てロケットランチャー―だ。
「…本当に用意が良いなぁアポルス」
「これが私の取り柄でございますから」
「……サンキュ。んじゃ、行ってくる!」

(場所:軍港入り口)
80御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 00:05
『吸血海殲』 御神苗優導入パートその2
 
黒スーツが連れてきたのは、ロンドン郊外のヨットハーバー内の大部屋だった。
すでに数人、その中で待っていた。どいつもこいつも一癖も二癖もありそうな連中ばかりだ。
一体、何が始まろうってんだ?
その時、部屋の扉が開き、一人の女性が部屋に入ってきた。
見覚えがある――確か、ヘルシング機関のボスだったか――
部屋に入るなり、俺たち全員の顔を見回し、ニヤリと笑う。
そして後から入ってきた老執事からファイルを受け取ると、俺たちに話し掛けてきた。
 
話はごくシンプルだった。『ミレニアム』と呼ばれるナチの残党が宣戦布告した。
その結果、インヴィンシブル級空母『イーグル』は敵の手に渡り、軍港も占拠された。
なんとかしたいが、本体を動かすわけには行かない。
ならば傭兵を雇うしかない。それも一流の。
それに選ばれたのが、此処に居る俺たちって訳か・・・・・・ 
 
俺たちの任務は唯一つ。『見敵必殺』
きわめてシンプルだ。俺たちに宛がわれる船は二隻。
いずれも最新鋭の高速艇。
最大速力32knt、固定武装は25mm機関砲一門に多目的ランチャー二門。
他にもウェポンラックは多数ある。
これで軍港内に居る船を片っ端から沈めればいいって訳か・・・・・・
面白い。面白いじゃねぇか。任務もあまりにも簡単で拍子抜けしてたとこだ。
いっちょ、派手にやらせてもらうぜ。
チームは二つに分けられた。
俺はコードネーム『クラブ2』に配分された。
チームは全部で4人。いずれも不適な面構えの奴ばっか。
 
船はハーバーの隅に、隠れるように停泊していた。
早速乗り込み、エンジンを始動する。
唸り声をあげるエンジンを微妙なスロットルの動きで手なずける。
こいつぁいい。いい船だ。
その時、俺はおもちゃを手に入れた餓鬼のような顔をしていただろう。
静かに桟橋から離れると、夜のテムズ川をゆっくりと下っていく。
目指すは唯一つ。敵が犇く、軍港へ――
吸血海殲 アシュレー・ウィンチェスター導入
 
その日。
とある任務で、単独でイギリスを訪れていた僕に
ARMS指令アーヴィングから突然別の任務が下った。
 
『・・・街ひとつが丸ごとグールに占領され、艦艇がいくつかジャックされたらしい。
 イギリス王立国教騎士団HELLSINGからこれを制圧するために
 我々に援軍要請が下った。
 今からマリアベル嬢にそちらへホバーを送ってもらう。
 アシュレー、君はそれを使って艦艇に乗り込み、奪い返してくれ』
「・・・ちょ、ちょっと待ってくれアーヴィング!」
『―――すまないアシュレー。無茶な任務なのは重々承知している。
 もちろん君一人というわけじゃない。助っ人は確保してある』
「・・・了解。現地で合流次第、作戦行動に入る」
『いい返事だ。頼んだぞ。
 ・・・生きて、帰ってきてくれ』
 
通信は、そこで切れた。
―――生きて帰ってきてくれ、か。
 
・・・僕だって、こんなところで死ぬつもりはないさ。
絶対に、マリナの所へ帰るんだから・・・
 
 
意を決して、僕は現地へと向かった。
「今日は・・・サー・インテグラル・ウィンゲーツ・ヘルシング」
 
その男は唐突に現れた。
緑色の服と濃い青の外套衣。
眼鏡を掛け、片手には仰々しい杖を持ち、もう片手には分厚い本を抱えている。
彼の名はレザード・ヴァレス。
錬金術師にして屍霊術師。狂気の天才。創造されなかった者。
様々な呼び名を持つ魔術師だ。
 
「貴様は!」
レザードの名はインテグラも知るところでは有る。
その自然災害級の魔術。
今回の作戦で味方に付けられれば確実な成果が得られるはずの魔術師。
だが、レザードという男は悪魔以上に信用してはならない男だ。
だから今回の作戦ではリストに入っていなかったはずなのに・・・
 
ぎりっ
 
インテグラの奥歯がきしむ。
(なぜコイツはここに居る? なぜコイツは今回のことを知った? なぜコイツは・・・)
「なに・・・『力』が必要らしいではありませんか、ヘルシング卿?」
決して答えの出るはずの無い思慮に割り込むように、見透かすようにレザード。
 
「ばっ!」
「ばかな。ですか?」
 
クククと嘲いながら「造作もないことです」と言い切るレザードに絶句するしかないインテグラ。
それが話術なのか魔術なのかさえインテグラには判断できなかった。
 
―――半時間後
 
「では、今回の作戦に協力しようと言うのだな。ヴァレス殿は?」
落ち着きを取り戻したインテグラと余裕のレザードがソファーに座って紅茶を飲む。
毎日の生活習慣を崩さない。
それが落ち着くコツだったはずだが、未だ隠せない動揺を悟られまいとカップを持つ手に力を込め
アーカードもウォルターも居ないヘルシング本部を背負う自負で交渉を続ける。
 
「ええ、もちろん報酬は頂きますが・・・ね」
再び ぎりっ と奥歯を噛み締めるインテグラ。
確かに戦力としては申し分ない。
しかし・・・こういったイレギュラーな存在は作戦の決定的な失敗を呼びかねない。
第一、実際は何処まで協力する気なのか予想も出来ない。
 
「報酬とはなんだね? ヴァレス殿。」
あくまで余裕がある。自分が優位にあると言い聞かせながらインテグラ。
しかし・・・
「例の本です」と事も無げに言い放つレザードに「本・・?」と一瞬考え込んだインテグラは
次の瞬間、余裕の仮面を剥げ落としてしまう。
 
「馬鹿な! あれは門外不出の!!」 
「アーカードの居ない今、無理に奪ってもよろしいのですよ?」
 
バレている。
この男は全てお見通しなのだ・・・
 
「・・・わかった・・・貴君は地上班の援護に向かってくれ」
逡巡する事5分。
インテグラが決断した時にはレザードの姿はなく。「お任せを・・・ヘルシング卿・・・」との声と
反響し耳に憑く嘲い声だけが響いていた。
83名無しクルースニク:02/06/29 00:06
>77「吸血海殲」
 
 空は快晴。
 オープンテラスの喫茶で顔を付き合わせる相手は、旧知の友人。
 どうにも――交す話題が面白い内容でなくなるのは、容易に予想出来た。
 教皇庁所属の「処刑人」、ピーコートを羽織ったコナー、マーフィーのマクマナス兄弟は、
周囲の目を気にせずにコーヒーを啜っている。
 
「――ドイツの?」
「正確には生き残り、だな。狂った馬鹿共。血に飢えたキチガイの群――そんなトコだ」
 
 喫茶店でする話ではない――思ったが、この国では、そんな物は冗談の類以外の何物と
しても捉えては貰えない。良くて妄想癖がある変人か、悪ければ精神病者扱いだ。
 馬鹿馬鹿しい。
 青年は特に何を返す事もなく、チョコレートパフェをスプーンで掻き回した。
 
「で――それで? ヒトラーの残党が何をしてるって?」
 
 それが、引鉄だった。
 マーフィーは口を開こうとしてコナーに制され、そのトーンを一気に落とす。
 青年は眉を潜めて、ウエハースを口に咥えたまま押し黙った。
 
「ミレニアム――訊いた事、あるよな」
「一応な。……俺の管轄と違うから、気にした事は無いけど」
 
 人以外のモノを造り、人以外のモノで構成された狂気の軍隊。何処からか現れ、何時の
間にかその勢力を着実に伸ばしつつある、現代に蘇った悪夢の鉤十字。
 確か――ヴァチカンでは、「13課」の連中が目の仇にしていた筈だ。
 マーフィーを抑えて語り出すコナーのその言葉を最後まで訊いて、頭の中で整理して――
苛立ちと頭痛と共に、その内容を理解する羽目になった。
 
「……イギリス本土を攻撃? ――狂ってるな。救えない」
「狂ってない連中がいる? それこそお笑いだ」
 
 コナーが肩を竦める。
 パフェを残さず掻き込んで、青年は肩を竦め返した。
 
「……つまり、俺に持って来た話ってのは――」
 
 内容は、予想通りだった。某月某日、決戦はイギリス――
 胸の中で、血が哭いているのを感じた。
『吸血海殲』 レイオット・スタインバーグ
 
「――――英国政府?」
 
依頼主――正確には、その代理人だという話だが――が口にしたその単語に、レイオットは
眉をひそめた。彼の記憶が正しければ、かの国はイネルネフェルト事変以前にも、アルマデ
ウスと国交を持っていたことはないはずだった。
故に、この国――英国には魔法と呼ばれる技術は存在しない。その英国が、何故戦術魔法
士を雇おうというのか?
 
「――それにしても。よく俺がここにいるなんて分かったな。それとも――常時監視でも付い
 てたのか?」
 
どのみち、聞いたところで応えないだろうしな――と、内心で肩を竦める。
薄く笑みを浮かべるその男達は、その期待に違わず、黙したままなにも語ろうとはしなかっ
た。さもありなん。苦笑を浮かべる。
この国には本来存在しないはずの技術を扱う者――魔法士が、装備一式を持って入国して
きたのだ。しかも――無資格の。警戒しない方がどうかしている。
 
「はあ。まあいい。それで――結局の所あんた達、俺に何をさせたいんだ?」
 
 
 
 
話を聞いてみれば、それは非常に単純な話だった。
敵勢力に占拠された軍港と、艦艇――それらの再占拠、もしくは撃破。それがこちらに要求
された仕事だった。しかも、その規模は――
 
「……冗談じゃない。そう言うのはあんた等の仕事だろうが。悪いが、断らせて貰うぞ」
 
そう言って席を立つ。元々戦術魔法士は軍属の流れをくむとは言え――アルマデウスでさ
え、魔法の軍事利用は禁じられている。兵隊のまねごとなど、全くの専門外だ。
……だが。既に遅かったようではあった。
立ち上がった彼が見たのは、その周囲を取り囲むように佇んでいる男達の姿だ。そのどれ
もが、充分以上の訓練を積んでいると容易に想像できる体格をしている。
――始めから、逃がすつもりはなかったらしい。予想できたこととはいえ、のこのことこんな
所に来てしまった自分が恨めしい。
 
「――勘弁してくれよ」
 
降参だと言わんばかりに軽く両手を上げて、彼は再び椅子に腰を下ろした。
目的地は――ダベンボート。
『吸血海殲』 リロイ&ラグナロク 導入

イングランド郊外の某駅。
リロイは、列車からホームへ向けて一歩を踏み出した。

「結局、こうなっちまうのかよ・・・」
心底疲れた表情で、リロイは喚く。
「そう言うな。今回はギャラも出るようだぞ」
私はリロイにのみ届く程度の声で、そう慰めてやった。

リロイが疲れているように見えるのは、何も長旅の所為だけではない。
私達は以前も、似たようなケースでこの地に来る羽目になったことがあったからだ。
その時は、「彼女」の完全な護衛として、会談の場に呼ばれたのであったが……。

記憶を探っているうちに、リロイの目の前には何時の間にか、迎えがきていたようだ。

其処に現れたのは、一人の老紳士だ。
理知的な顔つきに片眼鏡をかけ、きっちりとした黒いスーツに全身を
包んだ、いかにも執事然とした老人である。
だが、彼が現れた際、本来あるべき筈の足音は一切聞き取る事ができなかった。
その事実を含め、彼の物腰は、彼自身が単なる執事職の男ではないことを感じさせた。

「お待ちしておりました、リロイ・シュヴァルツァー殿」
老紳士―――ウィリアム・ウォルター老は、一本筋の通った丁寧な声でそう言うと、
右手を腰の辺りまで振り下ろし、恭しく一礼をした。

「ああ、止せ爺さん」
リロイは妙に照れ臭そうにしながら、頭を掻いた。
この男、何を照れているのであろうか。

「俺みたいな傭兵風情に、下げる頭なんざ持ってねえんだろ?」
「いえいえ、たかが『傭兵』とはいえ、リロイ殿には一度インテグラ卿(マイマスター)の
お命を救っていただいたので」

一礼の格好を崩さぬまま、ウォルター老はあくまで厳かな口調でそう答えた。

「ちっ、相変わらず厭味な爺さんだ」
軽く肩をすくめて、歩き出すリロイ。
ウォルター老はそれを先導するようにしながら、駅のホームを
着実に、迅速に歩いて改札口へと向かう。
86兵頭力(M) ◆MHforces :02/06/29 00:07
『吸血海殲』兵頭力側導入

異なる世界の魔王、ビョウドの力の分身である兵頭力は、
ビョウドとの融合の後、意識を乗っ取られずに兵頭力のまま、在った。
そして、数日が過ぎた。
その間、ビョウドの世界の邪妖精がこの世界に来て、暴威を振るい、自分(ビョウド)との戦いにまで発展したが、かろうじて抑えこむ事が出来た。
そして世界中の狂信者や魔術師との戦いが行われるかに見えた。

「ったく、戦うより前に準備とかあるだろう。
 まずはイギリスだな…」
ビョウド『何を考えている?』
  
―ロンドン―

ヘルシング本部にて、 
「やあ、悪いね。態々案内してくれるなんて」
婦警の制服を着た少女(それでも年上なのだろうが)に案内されつつ、
ヘルシング卿の前に出る。
「まあ、そちらの事情は分っている。
 こちらの力を貸そう。その代り―――」
 
「そちらの邪魔はするな、と言う訳か。
 異世界の魔王にしては気弱だな?ええ」
褐色の肌の女性、サー・インテグラル・ヘルシングはそう言う。
 
ビョウド『私なら、この程度、一人で片付けられるのだがな』
兵頭の内に声がする。
「(はいはい、魔王の誇りなんだろ。その内掃除してやるよ)」
「なんだ?今の声は?」
インテグラが問う。
「あーー、多分気のせいだ、放って置いて構わんだろう。
 (ち、まあこの戦いの後、だな…)」
そう言ってぼやかして、ボート(クラブ2と呼ばれている)の所まで来た。
 
『いずれも、驚異的なメンツだな…。後の邪魔になる…』
「ほっとけ。いちいち好戦的だな…」
船の状態と、周囲を観察する。
自己紹介を済ませた後、ボートは海へと向かう。

死者の軍勢の待つ呪われた海へ。
87フリッツ(M):02/06/29 00:08
吸血海殲 フリッツ(M)導入
 
「で、その戦艦を俺たちで沈めろってか」
 
ホテルの安っぽいソファ。スプリングがへたって座りづらい。
目の前にいるのは今回のクライアント。
いい服着てめかしこんだ爺さんだ。
その名も高き王立国教騎士団の執事と名乗った。
 
「その通りでございます」
 
丁寧な口調。身分が下の相手への侮蔑が見え隠れする。
こっちも思いきり嫌そうな面をしてやった。
相手は依頼人だが構う事はない。
まだ仕事を引き受けてはいない。
 
「お気に召しませんかな?」
 
「ああ、気にいらねえな」
 
吐き捨てた。
 
俺は勝てるヤマしか踏まない。
俺に限らずハンターはみんなそうだ。
戦うのはハンターのすることじゃない。
 
「わりいが、他を当たってくれ。
 こいつはいくらなんでも割に合わないんでな」
 
そう言って煙草を取り出した。
ライターで火をつけ紫煙を深く吸いこんだ。
88フリッツ(M):02/06/29 00:08
フリッツ(M)導入続き
 
「引き受けてくだされば先日あなたがたが行った違法な武器の取引を見逃す、
 と主人からは申し付かっておりますが」
 
「なんのことだかさっぱりだな」
 
舌打をこらえて言った。
あの武器商人、情報を売りやがった。
いずれけじめは付けなくちゃならないがとりあえずは後回しだ。
嫌な予感がする。
この爺さん、何か切り札を持ってやがる。
まわりに武器になるものを無意識のうちに探った。何もない。
 
「御引き受けにならない場合は、あなたのパートナーについての情報を
 あちこちに流させていただきます」
 
頭を殴られたような気がした。
こいつはモーラのことを言っているのだ。
右頬の筋肉が無意識のうちに震えた。
クライアントの視線がそこに向けられた。
化け物というだけで相手を狩るような手合いは、この業界にはごろごろいる。
だから俺たちはモーラの素性をことさらに隠した。
それは誰も知らないはずだった。
 
こいつはそれを知っていた。
今更誤魔化す事はできない。
こっちの動揺は向こうには見えていた筈だ。
 
俺に選択肢はなかった。
くそったれ。
『吸血海殲』 イワン・アイザック(M) 導入 
 

列車のタラップを降りる靴音に、拍車の音がシンクロする。 
二つの大きなトランクを手に提げた男。 
目深に被った帽子の鍔の裂け目からは眼光のみが光っている。 
羽織ったコートに襟元から覗くのは、クラージマンシャツの喉元に 
白いカラー。 
神父だろうか。 
 
しかし、神父がこのような邪悪な笑みを浮かべるものなのか。 
 
「主よ…我はたとえ…死の谷を往くとしても… 
 災いを恐れない…主がともにいるならば… 
 その鞭と杖が…我を鼓舞し慰めん…」 

トランクの一つを開くと、分解された短機関銃。 
放熱板のついた銃身が特徴の、トンプソンM1928サブマシンガン。 
ドラムマガジンを取り付けると、右腰に吊られたホルスターに納める。 
祈祷書のようなものを手に、神父とおぼしき男は口角を歪めて嗤う。 
 
「腐った肉の匂いか…此処にも…」
 
>85
『吸血海殲』 リロイ&ラグナロク 導入  2

「インテグラ卿から、伝言がございます」
改札口を抜けた辺りで、ウォルター老が唐突に言葉を切る。
それを聞いて、リロイの表情が軽く歪んだ。
恐らく、あまりその続きを言われる事を望んでいないのだろう。
正直、私も同感だ。

「『ギャラ分くらいの働きはしろ』。以上です」

「・・・言われなくてもやってやるさ」
憮然とした表情で、リロイは小さく呟く。
私は、長椅子にふんぞり返り、机に足を乗せながら、
煙草をふかしつつ命令を下すインテグラ卿を即座に想像した。
恐らくリロイの想像もそれと似たような物だろう。
前回の仕事で散々彼女の女傑振りを見せ付けられただけに、
その光景を浮かべるのは難しい事ではなかった。

「で、今回はまたでかい事件だそうだな」
リロイは世間話でもするような口調で、老紳士にそう問いかけた。
リロイとて、仕事の内容は当然ある程度事前に聞かされている。
しかしあの内容を聞いてもまだ、こんな口調で話題に出すことができるとは。
私には全く理解に苦しむ事だ。

「ええ、それはもう。貴殿の為にあるような仕事でしょうな」

一瞬だけ頑なな表情を崩し、不敵な笑いを浮かべ、ウォルター老は
そう言った。その表情もほんの一瞬ではあったのだが。

「そう。貴殿のような・・・戦闘狂には」

それに答えるかのように、リロイの顔は何時の間にか、
凶暴な笑みに彩られていた。
そう、これから始まる地獄の幕開けに、歓喜するように。
『吸血海殲』 エリ&フィオ 導入
 
 
「「グールに英国の海軍基地が占拠された?」」
 
「そうだ。エリ・カサモト二等軍曹、フィオリーナ・ジェルミ上級曹長」
 
「で、それがどうしたっていうのよ。英国のことなんざヘルシングに任せておけばいいじゃない」
 
「わからんかカサモト二等軍曹。 情報部としてはここでヘルシングに貸しを作っておきたいのだよ」
 
「そういうこと・・・」
 
「君らには即刻ヘルシング本部に向かってもらう。あとは向こうの指示に従って行動せよ」
 
「「了解」」
吸血海殲 導入3 「DD89『エグゼター』」

 ミレニアムにジャックされた艦の、最初の一隻が動き出していた。
 駆逐艦『エグゼター』。
 奪われた空母『イーグル』を追跡するために準備を整えていた時、
港のダベンポートをミレニアムのグールに襲われ、そのままミレニアムの船となった。

 準備のための時間がかかってしまった。最初のグールの襲撃から12時間。
 時刻は既に夜。
 だが、ポーツマスからダベンポートにまで艦艇が来るわけでもない。
 『アドラー』を追って、ロンドンを目指す作戦を阻む障害はないはずだった。


 しかし、その無いはずのことが起こった。
 見張りが遠くに白い航跡を二つ発見した報告が入る。

 誤解でも構わない、その可能性があるものは全て沈める。
 そう判断し、艦長は射撃を命じた。
 特殊な装備があるのかレーダーには映らないし、黒く塗られているらしくよく見えない。
 航跡から判断する未来予想位置に、片方は114mm砲、片方には20mm機銃の射撃を
開始する。

 航跡の小ささから見て、相手は小舟。
 すぐに沈められるだろう。

 艦長は己の判断に満足した。
吸血海殲 導入

「サンプルの確保終了。・・・こいつはこの後どうなるんだ?」

「さあな。研究材料にされた後、グール連中にでも組みこまれるんだろ」

「再利用ってわけか。まあ黄色い猿がどうなろうと関係無いけどな」

何者かに襲われて、連れ去られて。
そこで記憶は途切れる。
何か大事な事を忘れている気がするが、
思い出せないなら大した事ではないのだろう。


作戦は始まった。
軍港はほぼ制圧したが、新たな敵は眼前に迫っている。
グールどもを軍港入り口に配置、
自身もバヨネット装着済みのM4A1と太刀を持ってそこへ向かう。

 ――まだ、終わっていない。

これから始まる戦いの予感に身を震わせる。
漂う硝煙と血の匂い。
殺し、殺される光景。
それを想像すると自然と笑みが浮かんだ。


(軍港入り口)
94フリッツ(M):02/06/29 00:31
>92
 
頬に叩きつけられる風。爽快なスピード。潮の匂いが鼻についた。
これで時刻が昼間なら快適なクルージングだ。
後ろに乗ってるのはごつい鎧を着けた魔法使いと傭兵。
 
“ちょっとしたファンタジーだな”
 
胸の中で軽口を叩く。
それでも恐怖は消えなかった。
戦闘の前は何時もこうだ。
 
恐怖に怯えた自分を憎悪した。
恐怖の原因の化物どもを憎悪した。
こんな所に放りこんだ人間を憎悪した。
気付けばこの世のほとんど全てを憎悪していた。
何を憎んでいて、何を憎んでいないのか、もう自分でもわからない。
憎悪してないといいきれるのはモーラだけだった。
 
舵を切って戦艦の後方から接近する。
気休めにしかならんだろうが、正面から突撃するよりはるかにましだ。
 
次の瞬間に船の舷側から銃火が閃いた。
スロットルを開けて舵を切った。
機銃弾の掃射が海面を薙ぎ払うのが夜目にも見えた。
アドレナリンが血管を駆け回り恐怖が一瞬で吹き飛んだ。
慌しく舵を切りなおすと、俺は再び狂ったようにボートを殲艦へと向けていた。
95名無しクルースニク:02/06/29 00:32
>83
 
『ミサイルを遣うのは賢くない。スマートな連中を使って事を運ぶのがスマートなんだ』
『……単純に、使える状況じゃないんだろ?』
 
 ――使ったら外交問題。
 言うと、コナーは、肩を竦めて笑った。
 
『――父と子と聖霊の御名に於いて』
『……Amen』
 
「……何処がスマートなやり方なんだかな」
 
 コナーとマーフィー、教皇庁の始末屋兄弟から受けた連絡は、実に突飛な物と
言って良かった。
 つまり、「連中が動く前にカタを付けろ」、だ。
 予想外の状況といえば、海軍基地その物がグール化という事位なモノ。
 馬鹿馬鹿しさに泣けてくる。
 兵務に殉じた軍人達に小さく祈りを捧げ、ヌケガラを敵と認識した。
 
 ホバークラフトの舳先が、緩やかに、しかし速やかに白い飛沫を上げる。
 微かなモーター音。強襲用のホバーは、静かに標的へと流れて行く。
 外界から隔離された、腐臭と悪意のロストワールド。
 ハリウッドで作った駄作にも及ばない、あまりにも下らないシチュエーション。
 オマケに、自分の役所はメインの登場人物と来た。――成る程、演じる役柄
は重要だ。セガールのような役柄は向かないけれど。
 苦笑と溜息を同時に吐き出し、脇に置いたゴルフバッグの位置を確かめる。 
 ヴァチカンとプロテスタント――より正確には、対吸血鬼専門の殲滅機関、
Hellsingとの共同作戦。
 コナー・マクマナスからの連絡で向かったイギリス海軍基地は、クズで溢れた
B級映画の様相を晒している。
 何せ、兵隊は悉くグール化。アホか。
 占拠された軍艦が数隻に、既に出航し掛けた軍艦が数席――傭兵を雇ってまで
あの機関が動くという事は、詰まる所、それだけ自体は逼迫していると言う事だ。
 別働の人間は数人。――同胞達に祝福を。愚かなる亡者共に滅びを。
 
 頬に押し当てたライフルの冷たい感触が頭を冷やす。
 セフティを外したライフルの冷たい虚は、静かに眼前の要塞が如き軍艦に据えら
れていた。
 対人用としては大袈裟過ぎるアンチマテリアルライフル――教皇庁の「始末屋」、
イル・ドゥーチェからの差し入れは、手に馴染んだ相棒。
 
「アシュレー君――そろそろ、だよ」
 
 ホバーのチェックとメンテを先程から繰り返している青年が、軽く応えを返す。
 何の巡り合わせと不運か――行動を共にする事になった青年は、寂しさと優しげな
面持ちを同居させて先程から手順を反復していた。
 願わくば――君に主の祝福が有らん事を。
 スコープに意識を戻し、心の隅でそんな事を考えた。
>95 吸血海殲
 
「・・・こんなホバーひとつで、軍の艦艇に立ち向かう、か」
 
ホバーの最終チェックをしながら一人ごちる。
 
 
英国のHELLSINGから援軍要請が入ったのが数時間前。
ちょうど改造中だったホバークラフトを大急ぎで仕上げ
(『この程度の改造なぞわらわにかかればちょちょいのちょいじゃ!』
 とか通信機の向こうでマリアベルは言ってたけど)
現地で“助っ人”と合流、待機に移ったのが一時間前。
 
時間はあっという間に過ぎていった。
そろそろ、作戦開始時刻だ。
 
機関部良し。武装良し。
そして肝心要のステルスシステム・・・良し。
オールグリーン。万全だ。
 
『アシュレー君――そろそろ、だよ』
 
助っ人・・・重火器を携えた神父が僕に呼びかける。
了解―――と一声返し、僕は操舵手のシートについた。
 
―――戦争が、始まる。
 
(ホバー出航前 目標:停泊艦艇C)
97御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 00:36
『吸血海殲』 
>92 
 
船は快速に黒い海原を切り裂き、ダベンボードへと進む。
やがて俺の視界に動き出す黒いシルエットを見つけた。
 
「おい、エリ、フィオ、兵頭!お仕事の時間だぜ!」
 
下に向かって大声で怒鳴りつけると、トーキーのスイッチを入れる。
 
「こちらクラブ2、こちらクラブ2!我、敵艦見ゆ、直ちに攻撃に移る。健闘を祈る、オーバー!」 
 
俺が無線を入れ終えたのとほぼ同時だった。
敵艦から放たれた火とこちらに向かってくる音を聞いたのは。
しかもどこから打ってきたのか、放電まできやがった。
すぐさま面舵25度にきる。
 
「早くなんとかしやがれ!曲芸だってそうそうつづけらんねぇんだかんな!」
『吸血海殲』 
 
>92
 
あたしらの乗っている高速艇を狙って駆逐艦からの攻撃が、きた。
砲弾が次々と海面に着弾する。
 
「この野郎! フィオ!」
「はい!」
あたしとフィオはそれぞれの武器を構えた。
「いち!」
 
「にぃの!」
 
「「さぁんっ!!」」
 
フィオのミサイルランチャーが、あたしのアーマーピアサー装填のスーパーグレネードが、
駆逐艦に向かって火を噴いた。
99兵頭力(M) ◆MHforces :02/06/29 00:39
『吸血海殲』
>92>97>98
『エグゼクター』から放たれる死の弾丸がボートに降り注ぐ。

砲撃手の女性二人が懸命に迎撃している。 
「危ないな…。まったく、このボートに当たったら、どうするつもりなんだ?」
船に揺られながらそう嘯く。
ビョウド『当てようとしているのだろうが』
嘯いた時、ツッコミが入る。
 
目前の空間に、『エグゼクター』のミニチュアのような画像が浮かぶ。
「まあな、では、早速始めようかね」
その画像目掛けて、手刀を落とす。
駆逐艦に、大きな亀裂が走る。 
あっけにとられるボートの面々に兵頭は言う。
 
「さて、これからが本番だな…」
100スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 00:40
『吸血海殲』 水魔スミレ 導入1
 
 サンプルとして捕えられた“それ”の扱いが酷くぞんざいだったのは、まあ当然といえば当然の話。
 すでに吸血鬼化のプロセスが完成している現在、それが27祖と呼ばれる強力な個体であっても
サンプルとしてはそれほどの意味を持つわけでもない。
 いわんや、ただ1点を除いて並の吸血鬼以下の能力しか持たないそれが、
まるで珍しい昆虫の標本のように扱われていたのも、当然といえば当然の帰結なのだが。
 
『このサンプル―――――使ってしまおう』
 
 “男”の一言で“それ”の実戦配備は決定された。
 
『ですが、それは貴重な……』
 
 抗弁しようとする“博士”を遮って“男”は歌うように続けた。
 
『確かにこれが吸血鬼としては得がたい能力を持っている事は認めよう。
海中に棲み、事象を操る……大した能力だ。
だが結局、こいつの能力は他の個体に移植することは出来なかった。
あれは特異点としてのこいつの性質だからだ。なら……』
 
 言葉を切って振り返る男。
 覚えている……
 
『こんなことにしか使い様はないだろう?』
 
 こちらに向かって微笑む、反吐の出るようなその笑顔。
>95>96
<吸血海殲> トップガンダー導入
 
「……下らん」
 
 甲板に誰かが言った呟きが漏れる。
 そこに居るのはただ一人。
 狙撃銃を構えた黒い人影が立っているのみ。
 
 だが、その体は月の光を受け金属の光沢を放っている。
 体と同じく黒で塗りこめられた頭部に刻まれた独眼だけが赤い光を放っている。
 
 彼は暗殺用アンドロイド―――トップガンダー。
 この戦争をより激しく、大きくさせる為に派遣された機械の猟犬だ。
 
「全く、下らん」
 
 実を言えば彼はこの任務が不満である。
 彼が望むのは好敵手との決闘であり、弱者を押し潰す虐殺ではない。
 不死身の軍隊を与えられ、絶対的優位が約束されているなど、最早戦いですらないのだ。
 
 溜息がつければついている所だが、生憎彼はそこまで精巧に造られてはいない。
 
「……ん?」
 
 狙撃に適した長距離、広範囲のレーダーが僅かに反応。
 慣れた動きで狙撃銃を構えてスコープを覗き、敵の姿を視認する。
 海上から波を蹴立てて迫る黒塗りのホバー……それが彼の敵だ。
 
 その瞬間。感情の無い筈の彼の目が貪欲に輝いた。
 
「これはいい。面白くなりそうだッ!!」
 
 歓喜に震える声。
 だが、愛用の狙撃銃は微動だにせず、狙いを定めたままだ。
 戦いの野に放たれた猟犬は、獲物を仕留める事しか考えない。
 
 センサーとレーダーをフル稼働させて照準。
 ごく自然にそのままトリガー。
 大気そのものを振動させるような爆音が響きわたった。
 
 超音速の弾丸は正確に、無慈悲に、獲物へと喰らいつかんとする。
 
(攻撃目標:アシュレー&名無しクルースニクのホバー)
102スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 00:42
>100
『吸血海殲』 水魔スミレ 導入2
 
 海底で私は目を覚ました。
 夢を見ていたような気もするが―――思い出せない。
 ふと意識を向けると、頭上がなにやら騒がしくなり始めている。
 
 ああ、また馬鹿どもが挑んできたのか。
 ならばまた一切合財まっ平らにしてやろう。
 水のある場所で私に敵うものなど、
 ありえるはずもないのだから。
 
 私は浮上する。
 一心に海上を目指す。
 水面に映る月がぐんぐんと近づく。
 減速することなくそれを突き破る。
 爆発のような水柱を上げて、私は水中から放り出される。
 
 幽玄の月明かりの下。
 友たる水を従えて私の身は空中にあった。
 
「はは……あはははははははははははは!」
 
 衝動のままに笑い声を上げる。
 手のひらに『力』を集中させる。
 
「はじまりの鐘を……鳴らしましょうか!」
 
 口の端を吊り上げ笑みのような表情を浮かべて、
 私は、目に映る邪魔物全てを排除するために、
 両手の雷で、海面を薙ぎ払った。
 
 
【海上】
(For>94>95>96>97)
(つまりはボートの方全員に攻撃)
吸血海戦

 月の綺麗な、静かな夜。

 吹き付ける潮風になびく髪をかき上げながら、、私は、今はもう遠くに小さく明かりが
見えるだけの軍港に目を向けた。

 イギリス軍港、ダベンポート。
 いや、最初に元、とつけるべきか。最早あの軍港はイギリスのものではなく、私達ミ
レニアムの拠点の一つになっているのだから。

 今頃は最初の混乱からも立ち直り、ミレニアムの拠点となった軍港に対して、ヘルシ
ングの連中が傭兵を差し向けている頃だろう。
 じきに、この静かな夜も騒がしくなり、戦いの不協和音が鳴り響く事になるかと思う
と、私は嘆息せずにはいられなかった。

「まぁ……仕方の無い事だけれどね」

 私はつまらなそうにそう呟いた。
 そう、仕方のないことなのだ。軍人の仕事は、侵して殺すことなのだから。
 その仕事を全うする為には、「戦いの不協和音」という物は決して避けては通れない
ものなのだから。

 その時、唐突に大きな物音が夜の海に響いたかと思うと、、それを合図にしたかのよ
うに、次々と不快な物音がこちらまで聞こえてきた。

――――――どうやら、始まったようだ。

 私達の地上部隊だけでは、ヘルシングの地上部隊は抑えられはしないだろう。
 そもそも期待してはいないが、追手は最小限に抑えたかった。

 私は両手を大きく動かし、虚空に魔法陣を描いていく。

「――――――――――――――――――」

 今はもう失われた言葉を唱えながら、せわしなく手を動かす。
 やがて虚空に描かれた魔法陣が淡く発光しはじめ、段々とその光は強くなっていき、
最後に、ひときわ大きく光を放つと、その魔法陣の先には、この世の物とは到底思え
ないような、紅い悪魔が存在していた。

「我の名に於いて協力を要請する。紅い悪魔よ、彼の軍港に赴いて、我らの敵を討ち
なさい!」
104シド・デイビス(M):02/06/29 00:43
【吸血海殲】
 
夜の港とは静かなものだ。
勿論、夜でも船は入港・出航するから厳密には静かとは言えない。
しかし、醸し出すその雰囲気が静寂を感じさせる。
 
―――そんな雰囲気であるからこそ、機銃の奏でる音というものは、酷く良く響く。
そしてそれは静寂を打ち破るには十分すぎる音量でもある。
さらには一瞬の間を置いて凄まじい爆音が響き渡れば、
もはや静寂などと言うものは欠片残さず吹き飛ぶより他に無い。
 
沈みゆく艦を見ながら、停泊する艦艇のうちの一つ、その甲板で男――シド・デイビスがニヤリと笑う。
 
「―――つまリ、アレなのですネ。『ミレニアム』の活動を邪魔しようとしていル方達と言うのハ」
 
シドの目線の遠く先には一隻の船影。にわかには信じ難いが、
つい先程、『エグゼター』を沈めたのはあの船なのだろう。
 
―――そして自らの役目は単純明快。そんな邪魔者達を蹴散らす事である。
(戦闘……闘争……争いが起これバ流出すル多くの“ソウル”を我等ガ『主』に捧げル事が可能―――)
つまりは彼が『ミレニアム』に協力する理由とは、自らの属する組織にとっての利害の一致に他ならない。
 
「全く、困ったものですネ。せっかくノ祭の準備を邪魔されてハ堪りませン。
 ………ですガ、まア――良いでしょウ」
 
 
「全てを以っテ、盛大に出迎えテ差し上げるのみでス」
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
105祁答院マコト:02/06/29 00:43
「吸血海殲」
 
 
【英国・ダベンポート 22:05】
 
「……なるほど、これは酷いな」
 
 基地内は、既に阿鼻叫喚の巷。
 喰屍鬼が喰屍鬼を産み、ねずみ算式に増えていく醜い不死者ども。
 
「この殲滅が、お役目、か」
 
 英国の火者の里が、ヘルシングから受けた依頼。
 ミレニアムを名乗る、亡霊どもの駆逐。
 
 ……それをちょうど英国に出向していた祁答院マコトに回したのは、危機に聡い英国人ゆえの鋭い嗅覚だろうか。
 
 だが、そのような事情は、関係ない。
 すべて、滅ぼす。それだけだ。
 
 きゅっ、と。
 黒い手甲――雷穿甲――を直す。
 目は、既に基地内へ。
 
 
 ――――地獄の門が、開いた。


(場所:軍港入り口)
吸血海殲
>101 VSトップガンダー
 
ホバーが、海面を疾走する。
ステルスがあるとはいえ、何が起こるかわからない。
ひたすら、前方を見据える。
 
と、突然。
目標の船の甲板が一瞬、光ったように見えた。
―――背筋に、冷たい戦慄が駆け抜ける。
 
反射的に舵をきった瞬間・・・海面に大きく水飛沫が上がった。
まさかと思ったが―――こんな距離から撃ってこれるなんて。
 
「神父ッ!!」
 
海面の上を暴れるように舵をきりながら、僕は叫んだ。 
「吸血海殲」導入

……ダベンボード近くの海域。
そこに潜水艦が一隻現れる。
だがその潜水艦は魚雷を3発放ち、撤退した。
しかし、その魚雷の弾頭には3体のレプリロイドが入っていたのだ。
彼らの主にとっては、通常の魚雷よりもこちらの方が信頼できる戦術であったのだ。
 
「判っているのだろうな。今回の任務は、奴らの戦いを長引かせることだ」
白いボディ、翼のようなヒレ。
リーダーを務める、「アクア・デストロイヤー」ジェット=スティングレン。
シグマの手により復活した、レプリフォース水軍元指揮官……
 
「ああ、判っている」
赤いボディ、腕の替わりに4本の触手。
「深海の武装将軍」ランチャー=オクトパルド。
人を守ることに疑問を感じ、反旗を翻したイレギュラーハンター第6艦隊隊員。
 
「勿論だぁ」
深紅のボディ、両腕に輝く巨大な鋏。
「七つの海の破壊神」シザーズ=シュリンプァー。
AIに欠陥が生じ、封印され続けていたレプリロイド。
 
「最初は、船を止めようとする愚か者どもの排除が先決だな」
思案顔で2人に意見を告げるオクトパルド。
「でもよぉ、ミレニアムの連中ばかりにいい思いをさせる訳にゃぁ、いかねえよなぁ?」
ヒヒヒ、と不気味な笑い声を上げながらシュリンプァーがそれに答える。
「戦域に潜入したら、各自の判断で行動。与える損害のバランスを取るのを忘れるな!」
表情を変えずに2人に方針を告げるスティングレン。
 
そして、彼らは湾内に侵入した。
ついに彼らがその実力を見せる時が来たのだ。
 
駆逐艦爆発と共にスティングレンの号令が下る。、
「それでは、レプリロイド水中部隊……行動を開始する!」
「「了解!」」
3つの魚雷の弾頭が破壊され、3体の機械の戦士が現れた……!
108レッド・アリーマー:02/06/29 00:44
>103
「・・・貴様と再び相まみえるとはな。我が戦友、第三帝国の魔女」
闇の中、虚空に映える光芒――魔方陣より出でて、真紅の異形は口を開いた。
その口調は――人に例えるならば――まるで旧友を懐かしむかのようでもある。

「・・・我らの敵を討て・・戦ということだな?」
悪魔の投げかける問いに対し、眼前に立つ少女は、いや、『魔女』は答える。
「そうよ、これは戦争。その力と命、破壊と殺戮の為に捧げなさい。」
魔女の答えを聞いて、紅き悪魔――レッドアリーマーは顔を歪める。
ニタリと嗤うその様は、鬼面毒笑というに相応しい。
「・・・言われるまでも無い。我は赤き炎、魔界の戦鬼――」
紅く禍々しい口を、開く。悦びの言葉を力強くかつ静かに風に乗せながら。
「汝との契約に従い――」
翼が、はためく。突風が巻き起こり、夜空をつんざく。
「死せる尖兵と共に、人界に破壊をもたらさん」
109エドワード・ロング:02/06/29 00:44
>103 吸血海殲 エドワード・ロング導入

(始まった――――か……)
 女性の透き通った叫びは開戦の狼煙。それに色を持たせるかのように各所で銃声が響く。
 それを聞く男は長谷川虎蔵。年齢不詳。
 この軍艦になぜこの男が乗り込んでいるか、と聞かれたら話は長くなる。
 ただ、長谷川虎蔵は好き好んでこの件に関わっているわけじゃないということだけは確かだ。
 あまり、乗り気では無い。だが、今更引き返すのは格好がつかない。そういう、なんとも微妙な立場にあった。

(一番楽なところを選んだつもりだったんだけどな……)

 懐から煙草を一本取り出すと、それを口にくわえる。
 くわえた煙草に火をつけるためマッチを擦ろうとした瞬間、虎蔵の眼前に炎が突き出された。
 自分の炎ではない。第三者のものだ。
 
「……スマンね」

 マッチ箱を懐に戻すと、目の前で弱々しく燃えるライターの火に、顔を近づけた。
 火種をくれた男は煙草に火がついたことを確認すると、すぐに腕を引っ込める。
 そんな動作を見ながら、虎蔵は嬉しそうに軽口を叩く。
 
「ゾンビってぇのは腐るだけが仕事の融通が利かない奴だと思っていたが……。
 なかなかどうして、細かい所にまで手が回るもんじゃねーか」
 
 返事は無い。それを期待しての言葉でも無い。
 ただ、その事実は虎蔵にとって途方もなく面白いことだっただけだ。
 面白いことは嫌いでは無い。面白い奴に付き合うのも、だ。
 
「……しょうがねぇな。付き合ってやるか」

 その声に呼応するかのように虎蔵の背後に控えていた数多の亡者共が、一斉に銃火気の撃鉄を起こした。
 
(場所:洋上艦艇1)
110ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/29 00:44
 仕事で一月ばかりイギリスに来ていた。
 裏街の知識とコネが商売道具とも言えるしがない探偵業としては、異例の長期出張といえた。
 普段なら縄張りから出たところで足取りを報告して終わるところを、
依頼主のたっての希望と、特別のギャラでここまで追いかけたのだった。

 その仕事もようやく終わり、ここ一週間ばかりにわか常連となっていた酒場に、俺はいた。
 折しもワールドカップで酒場は賑わい、俺は馬鹿な連中と大いに飲み、
 にわかファンとなって応援し、馬鹿騒ぎをした。


 軍港占拠の報が入ったのはそんな中だった。
 テレビに見入っていた店主が一声声をかけ、連中、何をし出すかと思えば、猟用ライフルを持ち出して武装しやがった。
 酒場の主人はガタイも気風もいい男でこの界隈の顔らしく、
 あれよと言う間に酒場の荒くれを組織して即席の自警団を作り上げちまったのだ。

 酒が入って気が大きくなっているとはいえ少々やり過ぎだ、と、俺は呆れつつ、
 しかしなんとも、愉快な光景だった。
 だが、それが洒落ですんでいたのはほんのわずかの間だけだった。

「おい、ありゃ、なんだ?」
 店主(オニールといった)の一言に、店の外に視線をやって、俺は顔をしかめた。
 グールどもの群れが路上を占拠し、ゆらゆらと上体を揺らしながらこちらに向かってきていた。
「吸血海殲」導入

……ダベンボード近くの海域。
そこに潜水艦が一隻現れる。
だがその潜水艦は魚雷を3発放ち、撤退した。
しかし、その魚雷の弾頭には3体のレプリロイドが入っていたのだ。
彼らの主にとっては、通常の魚雷よりもこちらの方が信頼できる戦術であったのだ。
 
「判っているのだろうな。今回の任務は、奴らの戦いを長引かせることだ」
白いボディ、翼のようなヒレ。
リーダーを務める、「アクア・デストロイヤー」ジェット=スティングレン。
シグマの手により復活した、レプリフォース水軍元指揮官……
 
「ああ、判っている」
赤いボディ、腕の替わりに4本の触手。
「深海の武装将軍」ランチャー=オクトパルド。
人を守ることに疑問を感じ、反旗を翻したイレギュラーハンター第6艦隊隊員。
 
「勿論だぁ」
深紅のボディ、両腕に輝く巨大な鋏。
「七つの海の破壊神」シザーズ=シュリンプァー。
AIに欠陥が生じ、封印され続けていたレプリロイド。
 
「最初は、船を止めようとする愚か者どもの排除が先決だな」
思案顔で2人に意見を告げるオクトパルド。
「でもよぉ、ミレニアムの連中ばかりにいい思いをさせる訳にゃぁ、いかねえよなぁ?」
ヒヒヒ、と不気味な笑い声を上げながらシュリンプァーがそれに答える。
「戦域に潜入したら、各自の判断で行動。与える損害のバランスを取るのを忘れるな!」
表情を変えずに2人に方針を告げるスティングレン。
 
そして、彼らは湾内に侵入した。
ついに彼らがその実力を見せる時が来たのだ。
 
駆逐艦爆発と共にスティングレンの号令が下る。、
「それでは、レプリロイド水中部隊……行動を開始する!」
「「了解!」」
3つの魚雷の弾頭が破壊され、3体の機械の戦士が現れた……!
112オーフェン:02/06/29 00:45
吸血海殲

『キャァァァァァァァァァァァァァァァ!』

絹を裂くような悲鳴が、俺の泊まっている宿の部屋に響いた。

「なんだ?」

俺は訝りながらも、剣―――牙の塔から持ってきた、そろそろ耐用年令が限界の剣―――を持つと。
窓を空け、外へと飛び出していた。

「ったく、こんな夜中に騒ぎやがって」

毒づきながら、悲鳴が上がったと思われるほうに向かう。

しばらく走ると、その悲鳴を上げたと思われる少女。
そして―――その少女を襲っている、死体にしか見えない何かがいた。

「なっ!?」

驚愕に声がもれる。

その瞬間。

死体が手に持った銃をこちらに向け、発砲を始めた。

「くそっ、何なんだよ一体!?」

とっさに飛び退き銃弾を回避しつつ、魔術を編む。

そして―――

「我は放つ光の白刃!」

右腕から放たれた純白の熱を伴った光が死体を跡形も無く吹き飛ばした。

「はァ…はァ…何なんだよこいつら?」

腰を抜かしている少女を立たせ、この場から逃がし。
先刻吹き飛ばした、謎の死体の正体について自らの知識から該当するものを検索する。

しばしの間―――

「…グールか!」

それはかつて人であったもの…
吸血鬼に血を吸われたもののなれの果て…

…ギリッ。

強く、歯をかみ締める。
そして、前に目を向ける。
ぞくぞくとグールが歩いてくるのをまっすぐに見つめる。

「…この元凶は、たぶんこいつらの歩いてくる方向にある…」

そして、オーフェンは走り出す。
このグールを作り出した元凶を断つために。
>94
 
はん、クルージングにしちゃ騒がしいな。
まあ、金が貰えて船で遊ばせてくれるってんだ。
乗らない手はねえ。
 
同乗者がむさい男ばっかりなのが最悪だが。
 
そして歓迎の花火が上がる。
当たったらボートも俺達も血の華になっちまう手荒い歓迎だ。
 
「運転手さんよ、ちゃんと玄関にまでつけてくれよ!」
 
俺は機関砲のトリガーシステムに指を掛けて雄叫びを上げる。
 
「SHOW TIME!」

                     (高速艇:【スペードエース】船上)
>104
『吸血海戦』レザードの野望
 
「我、久遠の絆断たんと欲すれば、言の葉は降魔の剣と化し汝を討つだろう!」
 
私はレザード・ヴァレス。
故あってヘルシングのお手伝いです。
まあ、この天才である私に掛かればグールの100や200程度は・・・ 
 
「ファイナルチェリオ!!」
 
この、遥か天高くから地表を撃つ巨大な槍の一撃で消え失せる事でしょう!!
はははははははははははははははははははは!!!!
 
しかし、転移直後の大魔法は精度が悪く、海に落下してしまった。
そう、丁度。出港準備を進めている停泊艦C(タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』)に
直撃してしまいましたね・・・
 
「フッ・・・狙い通り。これで出航は出来ませんよ。ふはははははははははははは!!!」
 
私は誰に聞かせるでもなく言った。
 
<場所:基地上空・転移直後>
>92>94>113

「我・法を破り・理を越え・破壊の意志をここに示す者なり――」

高速艇が、海上を駆け抜ける。身体で風を切っていく爽快感を全身で感じながら、振動する
船体の上に立ち、彼は呪文を詠唱する。
両腕で保持されているスタッフの先端には、真紅に輝く魔法陣――それは、超高効率駆動
する魔法の源――事象誘導機関の影だ。その赤い光の向こう側に艦影を見つつ、レイオッ
トは苦笑をこぼす。

「爆炎よ・爆炎よ・敵を焼け・敵を焦がせ・敵を滅ぼせ・我が勝利をここに導け猛き業火!
 ベルータ・エイム・クイファ・クイファ――」

瞬間、船体が大きく揺らぐ。視界には、駆逐艦からの機銃の一斉射。魔法の構築に入って
いる今、回避も防御も不可能だ。男の腕に賭けるしかない。
時間にして、一秒にも満たない――だが、こちらを外した銃弾が、海面を削り取っていくのが
はっきりと見える。知らずに――口から、子供のような歓声が零れた。

「さてと! それじゃ一発、派手に行くかっ! <マグナ・ブラスト>――――」

まるで舞台役者のような芝居がかった仕草で、彼はスタッフを構え直した。
その先端は、高速機動で激しい振動が続く中でも、真っ直ぐに正面の艦影――駆逐艦『エ
グゼター』へと指向される。かつて群によって営々と研究、改良が行われていた戦術魔法。
それがいま、その本来の用途で放たれようとしている。一瞬の間――その直後。世界に向
けて、鋭く一言が叩き付けられる。

「顕っ!!」

撃発音声。瞬間、現実事象へと魔法士の意志が具現化した。
不可視の魔力はそのまま一直線に。『エグゼター』の艦体へと突き刺さる。
レイオットの位置からは視認できなかったが――そこに、ぽつんと小さな穴が穿たれた。
そして――――

周囲を振動させるほどの爆発が、瞬時に艦体の内側から弾けていた。


場所:高速艇『スペードエース』
116麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 00:47
 <吸血海殲>導入
 
       どの花も この花も
 ”♪ All the flowers that you can see ”

       ありのまま 色美しく
 ”♪ They are plainly in bloom,beautifully in bloom. ”

       あの人も この人も
 ”♪ All the men that you can see ”

       ありのままに 心優しく …
 ”♪ The men are plainly alive,gently alive … ”
 
 
 
 まさか、こんなにうまくいくなんて。英国海軍基地での慰問コンサート。
なんで外国の、しかも私のようなマイナーなアイドル歌手にお声がかかったのか
今でも不思議ですが、結果がこのとおりなので大英断だったようです。
大英帝国人の大英断。くすくす。
 
 この客席の熱気! ますます大きくなる歓声! 興奮のあまりでしょう。
みんなの目玉がとけて流れはじめています。皮膚も変色、動きも怪しさを増し、
ステージにじりじりとにじり寄り、私の足を掴み…。
 
 「あ、あの〜『踊り子さんには手を触れないでください』というのが、ニッポンの
流儀なんですけど…あの〜、聴いてくださ〜い。踊り子さんには…あうちっ!」
 
 私はもみくちゃにされました。やっぱり、英語で話さないと通じなかったようです。
 
 
 
 …汗まみれになって目が覚めました。見慣れない部屋。見慣れないベッド。
ホテルの一般客室。
 「途中まではいい夢だったんだけど…。やっぱり、歌の邪魔をしちゃいけないよね」
 私にとっては、お客さんが人間であろうとなかろうと些細な問題ですが、
進行の妨げになるのは困ったものなのです。
 
 バスルームで、シャワーを使いました。汗と、まとわりついてくる違和感を
洗い流すためです。ぜんぜん気分が良くなりません。
 身体を隅々まで洗いました。やっぱり気分が良くなりません。
 髪をていねいに洗いました。なぜか気分が良くなりません。
 湯船にお湯を張って、とっぷり浸かりました。それでも気分が良くなりません。
 
 バスルームから出て、服を着ます。パジャマではなく、制服。胴着なんか
持ってきているはずありません。最小限の荷物を持って、パスポートや現金などを確認。
準備が整って、隣の部屋の烏帽子さん(社長兼マネージャーさんです)に
声をかけようとしたとき…。
 
 町中に響くサイレンの音。基地での非常事態。民間人への避難命令。
 「…こんなことだろうと思ったわよっ!」
 
 (現在位置:街路へ)
117両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/29 00:48
《吸血海殲 両儀式導入》
 
『式、悪いんだが……ちょっと届け物を頼まれてくれないか?』
 
 この言葉を思い出すたび、柄にも無く夢見心地だった気分が現実へと引き戻される。
 もともと私は、幹也と二人だけのこの旅行を楽しむ予定だったのだ。
 
「トウコのヤツ、本気でバカなんじゃないのか」
 
 石畳の道を歩きながら、私はそんなことを一人呟いた。
 こんな用事のせいで幹也と過ごせる時間がまた短くなってしまったから。
 幹也は幹也で、こっちに来てからと言うものトウコへのお土産。
―――アンティークとかいう物にばかり気を取られていて、少しも私の相手をしてくれない。
 
 残った私の唯一の楽しみと言えば、刃物の収集だろうか。
 凝ったデザインをしたナイフは見ているだけでも楽しい。
 手の中でそういった美麗なナイフを一本弄びつつ、幹也の待っているホテルへと急ぐ。
 



 
 夜道を歩きながら刃物を持っているなんて、まるで何とか言う切り裂き魔みたいだ。
 
―――そんなコトを思っていたとき、不意に何かを感じた。
 私は、これと言った確証もないままに、そちらへと着物の裾を翻した。
 
(場所:街)
118御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 00:50
『吸血海殲』 
>102 
 
高速艇二隻からの集中砲火に、
兵頭とレイオットの攻撃魔法で、DD(駆逐艦)らしく船影は早くも海中に没していった。
 
「ひゅ〜!やるねぇ、こいつは・・・・・・・こりゃ楽しょ・・・・・・!?」 
 
その時、俺は全方位に向けられる、凄まじい殺気を感じた。
すぐさま180度転進。競艇のターンのように波しぶきを上げながら船は回頭を始める
そこへ突然の雷が海面を舐める。
 
「兵頭!これじゃ船に近づけやしねぇ!何とかしやがれ!」
吸血海殲
>102 スミレ割り込み
 
海面が大きく跳ねる中、右へ左へと舵をきり続ける。
 
―――そこへ、全く異質の衝撃がホバーを襲った。
一瞬、計器類がはじける。
 
「・・・これは、まさか電撃ッ!?」
横目で状態を確かめる。
・・・何とか、今の所は無事のようだ。
そのうち被害が出るかもしれないが・・・
 
(洋上 目標:停泊艦艇C)

「オクトパルド」
彼は早速獲物を見つけた。ボートに乗り、船に突き進む者達。
彼はそれを不快に思う。
「そんな物を使わならければこの海を進めない癖に……!」
そして、肩の魚雷を数発放つ。
「海に沈むがいい!」
(全てのボートに魚雷×2)
 
「シュリンプァー」
ケケケ、どいつもこいつも死にやがれ。
取り合えずはぁ……あのホバーだぁ!
一人残らず、切り刻んでやるぅ!
(ホバーに向かって接近)
遥か彼方、イングランド軍港で、巻き起こる轟音と、立ち上る爆炎。

「………始まったか」
街中に響き渡るその重厚な音を聞きながら、私は呟いた。

「さて、私達の出番のようだな」

「露払いってのは気にいらねえがな・・・」

リロイは僅かに不満げな声を漏らすと、剣を一気に鞘から引き抜く。

次の瞬間には、背後に倒れ伏す食屍鬼の姿。
目にも止まらぬ斬撃が、死角から迫りつつあった一体の
食屍鬼を斬り倒したのだ。
「どうやら、相手には困りそうもないみたいだな」
背後を振り返ることすらせず、そんな言葉を吐き捨てるリロイ。

「食屍鬼」。吸血鬼の犠牲となり、その眷属に「なり損ねた」者達。
既に犠牲者は、多く出ている様子だ。

「さて、派手に行くか?」

凶暴な笑みをその顔面に讃えたまま、リロイは疾走した。
眼前に迫り来る、哀れな吸血鬼の犠牲者達に向かって。

(場所:街の中心地区)
>114
『吸血海戦』レザードの野望 の続き
 
私の放った大魔法・ファイナルチェリオにより、停泊艦は大いに被害が出ている様子。
これで、私の報酬分は働きましたね・・・
 
「それでは、報酬を受け取ってきましょう・・・」
私は自由落下状態から転移方陣を展開。
ヘルシング本部へと帰還します。
 
<場所:基地上空からヘルシング本部に転移>
〜吸血海殲 偽伝 人形使い散花〜
 
『ナハツェーラー様、目的地のダベンボートまでもう10分程度です』
 
 ナハツェーラーの側に控えていた黒服がナハツェーラーにそう告げた。
 
「ふっふっふっ、そうか。ならば、そろそろ、準備をせぬとな」
 
 ナハツェーラーは不敵に笑みを浮かべ、そう呟いた。
 
 
 ミレニアムから、イノヴェルチにイギリス攻撃要請があったのはつい先日のことである。
 ミレニアムと友好関係にあるイノヴェルチは、
 ただちに、イノヴェルチが誇るヴァンパイア三銃士の1人『人形使いナハツェーラー』の派遣を決定した。
 
 ナハツェーラーはこのミレニアム支援に関し、1つの作戦を立案した。
 今回の戦場となるダベンボート……
 共に、海軍戦力は充実しているものの、航空戦力はない。
 
 その間隙をナハツェーラーはついた。
 高度15000メートルからの爆撃……
 空母の対空砲の射程外からの攻撃である。
 
 
「……到着か。では、私、自ら、指揮をとるとしよう」
 
 ナハツェーラーはそう呟き、席を立ち、ブラインドを開けた。
 ナハツェーラーの視界に広がるはまるでミニチュア模型のような戦場。
 
 その瞬間、ナハツェーラーの身体が震える
 ナハツェーラーの脚がすくむ……
 ナハツェーラー顔色が真っ青になる……
 
 ……ナハツェーラーは高所恐怖症であった。
 高度15000メートルの眺めなど、とてもでは彼にたえきれるものでない。
 
「……………」
 
 ナハツェーラーは白眼を剥き、口から泡を吹きつつ、その場に倒れ……
 彼の身体は側にある室内清掃用の水の満たされたバケツの上へと……
 
 その瞬間、ナハツェーラーの身体は灰になった。
 ナハツェーラーは流水はおろか、止水をも克服していなかったのだ……
 
 
 なお、指揮官戦死より、イノヴェルチの爆撃機はその戦闘領域から、撤退したことをつけくわえておく。
 ……この支援未達成により、イノヴェルチとミレニアムの後々の友好関係に影を落とすことになるが、
 それは又、別の話である。
124オーフェン:02/06/29 00:56
>112

「くそっ!」

罵り声を媒介に魔術を発動し、まとめて数体のグールを吹き飛ばす。

だが…

「いくらなんでも数が多すぎだろ!」

後から後から沸いてくるグールへの対応に手一杯となってしまっている。

「くっ、この!」

手に持っている剣で、近づいてきたグールの頭を叩き潰す。

(…どうする、このままじゃジリ貧だ)

だが、決定的な手も思いつかず。
オーフェンは、そのままグールを相手に大立ち回りを繰り広げていた。


(場所:街)
125フォッカー(M):02/06/29 00:56
軍港内部に足を踏み入れると――――――


そこは、生ける死者のパーティ会場でした。
「くっ!なんだよこいつら…まさか、話に聞いてたグールってやつか?!」

即座に、腰に下げた44口径のリボルバー拳銃を構え、乱射!
だけど、連中は全然ひるみやしない…!

まあ、当てるだけの腕前くらいしかないけど、こんなもんか…。

<吸血海殲> 乱入
 
戦場を1人、見つめている男がいた。
刑事、須藤雅史。
またの名を仮面ライダーシザーズ。
 
「フフフ・・・吸血鬼をモンスターに食わせれば、
 私はより強くなれるはず・・・そして、ライダーの頂点に立つのです・・・」
  
この上ないほど厭らしい男の笑い。
それに反応し、眉毛がピクピクと動いた。
 
「さて、ミラーワールドで戦況を見守るとしますか・・・」
 
大きな鏡の前に、須藤はカードデッキを翳す。
 
「変身!」
 
叫びとともに、須藤は蟹の戦士、仮面ライダーシザーズとなる。
変身したばかりのシザーズの耳に、妙な音が響いた。
そう、蜂が飛んでくるような音。
 
変身ポーズを取った時に、シザーズは蜂の巣を叩き落してしまったのだ。
蜂の大群は、本能によって的確にシザーズのベルトにはまっているカードデッキを襲う。
カードデッキが破壊されたシザーズは・・・。
 
契約モンスター、ボルキャンサーに美味しく頂かれてしまいまった。
 
<仮面ライダーシザーズ・死亡>
127グールの群れ(M):02/06/29 00:59
(場所:軍港)
体を揺らしながら、不安定なバランスで立つ。
それらは生きた死体―――グールだ。
どれもこれも武装した、凶悪な軍隊。
 
>105>125
 
じゃかじゃかじゃか。
小刻みに何かの音楽を奏でるように。
無数の銃口が持ち上がった。
 
銃を構えるのは生きた死者、グール。
 
攻撃衝動の赴くまま、彼等はトリガーを引く。
マズルフラッシュと無数の弾丸が、夜を引き裂く。
「スティングレン」
彼は水中から出て、空中飛行モードに入る。
そして……複数の爆弾を複数の駆逐艦、しかも機関銃を狙って飛ばした。
「ダンス会場への邪魔をさせる訳にはいかんからな!」
そして、ボートの一つに向かって突き進み始めた。
(スペードエースに向かって突撃開始)
129エドワード・ロング:02/06/29 01:00
>103>108>109
>114  >115
(背後にグール軍団をゾロゾロと引き連れながら)

オイオイ、派手過ぎないか? こいつは?
船沈んじゃったぞ。

(ふと、背後を見る。そこには腐った人間達)

……やっぱ、俺が頑張るしかないのかね。

(場所:洋上艦艇1)
『吸血海殲』
 
>102>118
 
海面で弾け、高速艇を雷が襲った。
操舵主の腕のお陰で被弾はしなかったが。
 
「エリちゃん! あれです!」
 フィオが指差す先には電撃を放ったと思われる女の姿。
「ふっ・・・!」
 あたしはスーパーグレネードをコッキングして次弾を送り込む。そして、発射。
「えぇい!!」
 さらにフィオがミサイルを放った。
131フリッツ(M):02/06/29 01:00
>102 
他の船からの銃撃を警戒してランダムに舵を切る。
それが幸いしたらしい。
海面すれすれに雷が走る。
 
ち、と舌打。
何がどうなってるのかさっぱりわからねえ。
今のが自然現象か、それとも誰かが起こしたのか。
ともかく気にしてる暇はない。
仕事を引きうけた以上その分だけは働かないといけない。
 
舵をさらに頻繁に切る。
向かうは洋上艦艇の一隻。
 
 
(高速艇:【スペードエース】船上)
吸血海殲 改造教師オオツキ 乱入(BGM:ゴジラのマーチ)
 
突如として、岸壁に程近い場所で海面が泡立ち始めた。
最初は断続的に浮かんでは弾けるのみだったのが、
瞬く間に泡の数は増えていき、それと共に海面が揺らぎ始める。
そして次の瞬間、巨大な影が海面を突き破って飛び出した。
 
巨大な影は一跳びで岸壁まで到達し、海水を滴らせつつ着地する。
光芒が照らし出したその姿は――――
 
複数のバーニアを備えた脚部及び腰部。
巨大な銛撃ち銃を2丁内蔵した胸部。
ごついマニピュレーターを持つ腕部。
そして、金魚鉢を逆さまにした様なヘッドカバーの中には、眼鏡を掛けた中年男の頭部が収まっていた。
 
人間の倍はあろう巨体を誇る怪人―――改造教師オオツキ。
自らの理論を実証するべく己の身体を極限にまで改造した、プラズマ科学の信奉者である。
 
 
様々な意味でインパクト満点な登場シーンに、思わず呆気に取られてしまった面々を一瞥し、
 
「プラズマ科学を否定する愚か者共め―――貴様等がここにいて良い科学的根拠は無いのだ!」
 
居合わせた非常識な面子の中でも最も奇怪極まるであろう存在が、理不尽にも宣告した。
 
……当然、日本語で。
 
 
【現在位置:軍港内】
『吸血海殲』
>102>118>130
 
『兵頭!これじゃ船に近づけやしねぇ!何とかしてくれ!』
御神苗の声に海面を見るとそこには、海面を舐めるように進む雷撃があった。
それは船を、艦を無差別に襲う。
 
「やれやれ、雷撃とはね…」
船の周囲まで迫った雷撃を見て言う。

「さて、お立会い…」
再び、兵頭の手前にミニチュアが発生する。
今度は高速艇を模していた…。
「バリアを張ったぜ!これでしばらくは安心だ!」
そう言って、手を休めずに作業を続ける。
「この雷撃を…っと!」
指先で近くの駆逐艦にずらす。
それだけで、雷撃は駆逐艦に直撃した。 
134麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 01:03
 <吸血海殲>
 
>116 >124
 
  民間人で外国人、しかも小娘がしゃしゃり出たとあっては、ロイヤルネイビーの名折れ。
私はさっさと安全地帯へ避難です。いつもいつもトラブルに首を突っ込んでいたら、
命がいくつあっても足りません。
 
 (…なのに、なんでこうなるのよ!?)
 
 とけて流れはじめている目玉、変色した皮膚、怪しさを増していく動き、
じりじりとにじり寄り、私の足を…。
 「掴ませないわよっ!!」
 蹴り足一閃。
 
 気がつけば私は烏帽子さんとはぐれ、徘徊するゾンビ(?)相手に戦っています。最悪。
うちの学校の制服がセーラー服だったのがいけなかったのでしょか…。
 
 そして、見知らぬ男性と差し向かいに。目玉はとけていません。皮膚も変色していません、
動きは…ちょっと怪しいかもしれませんが許容範囲内です。にじり寄られるまえに誰何。
 
 「誰です? ゾンビの味方ですか? 敵ですか…?」
 
135祁答院マコト:02/06/29 01:04
>127
 姿勢を低くして、飛び出す。
 無論、真っ直ぐにではなく、ジグザグに動く。
 的を絞らせないための動き。
 
 いくつかの弾丸が、身体を掠める。
 だが、直撃はない。
 
 走る速度をそのまま活かして、拳を振るう。
 
「おおおおっ! 雷、穿ッ!」
 
 爆音。
 そして、拳が加速する。
 速度と威力を増した拳が、盾ごとグールを吹き飛ばした。
 
 
(場所:軍港内)
136シド・デイビス(M):02/06/29 01:05
>114
 
戦いの狼煙は早速上がる。
空中に魔力が収束し――――
 
――――甲板目掛け巨大な槍が落下して来る!!
 
「マハ・サイッッ!!」
 
魔力の波に気付き、咄嗟に飛び出したシドが念動波を放ち、威力の相殺を試みるが―――
反応が遅れた分の差が、重くのしかかって来る。
流石にこれだけの威力を殺ぎ切れるものではない――その場を、飛び退く。
 
「ク……!!」
 
ガスッ、と鈍い音が響き、甲板に槍が深くめり込んだ。
艦を破壊するまでには至らなかったものの、衝撃で艦が大きく揺れる。
 
「チ……!中々の術者が居る様ですネ……!!」
 
揺れる艦の上でバランスを保ちつつ、シドは舌打ちした。
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
137フォッカー(M):02/06/29 01:07
>127 グールの攻撃!

「うわっと!」
とっさに近くの物陰に飛び込み難を逃れる。
「くっそぉ…数任せじゃマジで辛いな…」
こうなったら…やるしかない!

―――友の元へ、生きて帰るためにも。

「パワァァァァァ、チェェェェェンジッ!!」
胸元から赤い宝石を取り出し、掲げながら吼える。
それは、神秘の宝石。持つものに未知の力をもたらす。

その名は―――――『パワーストーン』。

俺の体は、鋼鉄の、赤きロケット戦士へと姿を変えていた。

「これでもくらえっ!パワーミサァァァイルッ!!」
右拳を握り締めると、ミサイルとなり、グールの群れに飛び込んでいく!

―――そして、爆発した。
『吸血海殲』 
>89 
 
 
街に溢れるものは、腐臭、死臭。 
腐った肉塊が、街を蹂躙する。 
 
右腰のトンプソンを、抜く。
左腰のショットガンを、抜く。 
 
「我が仇の眼前で……我が晩餐を整え… 
 我が魂に油を注がん…」 

両の手に握られた銃が、同時に火を吹く。 


(場所:街の中)
139オーフェン:02/06/29 01:11
>134

「誰がゾンビの味方だ、こら!」

いきなり、ゾンビを蹴飛ばして失礼な言葉をかけてきた少女を怒鳴りつける。

「ったく」

先ほど見たのと今の会話から察するに。
どうやら少女はこのグールを倒すことが出来るくらいの力をもっているらしい。
なら、今は猫の手も借りたいほど困っていたところだ。
存分に手を貸してもらうとするか。

「グールに食われて死にたくなけりゃ、手を貸しやがれ!」

そして、正面にいるグールに向けて手をかざし。

「我は放つ光の白刃!」

光熱波でまとめて吹き飛ばした。
>135 >137
乱入してきた男。女。

 ――来た。

肉の盾で攻撃を防ぐ。
大まかに照準。
左手のM4をフルオートで発射、辺りのグールごと薙ぎ払う。
141グールの群れ(M):02/06/29 01:11
>135
盾がひしゃげ、グールの体が真っ二つに千切れる。
 
―――みすみす飛び込んできた獲物を逃す手は無い―――
 
盾を放り投げ、数匹のグールがマコトへと飛び掛る。
下等な不死生物とはいえ、人間など軽く凌駕しているのだ。
その速度は、常人には見切れる筈も無い速度であった。
 
>137
爆発。
四散。
 
飛び散る肉片を一顧だにせず、銃口は更に狙いを付ける。
降りかかるのは突撃小銃の無数の銃弾。
それに加え――――数個のグレネード。
 
一人を殺して余りある威力の攻撃がフォッカーへと殺到する。
142御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 01:16
『吸血海殲』
>120>130>133
 
船を霊気の障壁が包む。
どうやらバリア貼ったみてぇだな。
どこぞの研究所みてェに、攻撃受けたらパリンと割れないでくれよ・・・・・・
と思うまもなく、船底のほうから突き上げるような衝撃。
小型潜水艇か何かが魚雷をぶち込みやがったらしい。
やべぇな、こいつにゃ漁業用に毛の生えたようなソナーしかねぇ・・・・・・
となれば、答えは一つ!
 
「どっかに掴まっとけよ!海中に潜水艇も居るくせぇ、見張りも忘れんなよ!」
 
俺は再び船首を動き出したフリゲートへと向ける。
さぁ、蜂が勝つか象が勝つか、勝負と行こうぜ!
 
高速艇『クラブ2』船上
143名無しクルースニク:02/06/29 01:17
>108
 
 人影。
 否――「人」じゃない。
 軽く息を吸い込んで、レティクルが告げた獲物の正体を判断した。
 レーザーが距離を告げて行く。1200、1100――1000。
 連中はこちらの意図に、存在にすら気付いていない。
 
 温い風が指を湿らせる。
 標的を補足したまま、ゆっくりと、しかし確実に装填ハンドルを引いた。
 弾丸を咥え込んだボルトが前進し、殺意が閉鎖される。
 照準調整。
 
 レティクルがグールの頭部を捕らえた。
 ――主よ。我に力を。
 トリガー。弾ける頭部。ハンドルを引く。トリガー。ハンドルを再操作――
 
「貴方は我が光。戦する事を我が手に教え、戦う事を我に教え給う――」
 
 無音に近いホバーの舳先が、静かに波を切り分ける。
 突如、伏せた舳先の脇に並の飛沫が舞った。城塞を思わせる船からの狙撃。
 刹那、ホバーを操作する青年の叫びが耳朶を打つ。
 
 ――気付かれた。
 
 風に流される距離じゃない。着弾は拙い。距離は兎も角、弾丸は単体から。
 相手はバケモノ。敵。殺せ。了解――ブチ殺す。 
 クロスラインの彼方、甲板の上でライフルを構える人影。
 合わせられる前に合わせて、殺す。
 青年は立ち上がると、重さを感じさせない動きでライフルを振り上げ、ホバーの
中程まで後退して、有ろう事か、そのまま肩に押し付けるように固定した。
 揺れ動く不安定な足場の中、強引にクロスラインを標的に押し当てる。
 
 ――終わっちまえ。
 
 遥かな標的に向けて、青年はトリガーを引き絞った。
 海面へと薬莢が跳ね落ち、大口径のマズルフラッシュが闇を裂く。
――――吸血海殲・導入――――>92>94>113>115 
 
 フリゲイト艦『キャンベルタウン』……人ならざる者達が操る艦。
その艦橋に一人の男がいた。
 
 人外達の中にあってただ一人、人間で在り続ける存在。
その体は白い鎧……否、魔法士達が身につける己を封じる殻、すなわちモールドに覆われている。
 
 だが、艦橋にいる化け物達はだれ一人として男を見ようとしない。
男の気配……底知れない暗さを感じさせる気配がそれをさせないのだ。
 
 『エグゼターが沈んだ!!』
 
 唐突に船内が慌ただしくなった。
彼らの仲間が操る船が一隻撃沈されたのである。それもただの一撃で。
 
 『誰だ! 誰の仕業だ!』 『恐らくはあの小型艇です!!』
 
 船内にこだまする怒号。男が海上……沈んだ船の地点に視線を向ける。
確かにそこには船があった。小型艇が2隻。あの小さな船でフリゲイトを沈めたらしい。
 
 鋼鉄の仮面の内で男の目が細まる。
男は沈んだ船も沈めた小型艇も見てはいなかった。
>144の続き
 
「………貸せ」
 
 男は近くにいるグールに陰気な声でそう言うと胸にぶら下がった双眼鏡を奪い取る。
そして再び小型艇の方を見る。
 
 「…くく……くくくく………くくくくく」
 
 呟くような笑い声……そして。
 
 「くくくくく……スフォルテンド……まさか……こんな所で会えるとはな……くくく……」
 
 双眼鏡の内には男と同じように鎧に身を包んだ人間がいた。
腕には大きな機械のような杖を抱え込んでいる。
男はゆっくりと歩く。そしてそのまま船長の方に向かう。
 
 「……おい、あの小型船の方に向かえ」
 
 船長に命じる。だが勿論それに応えるはずはない。
 
 『何を馬鹿な、ここからの砲撃で十分………な!?』
 
 船長の言葉は眼前に突きつけられたスタッフによって封じられる。
 
 「俺は【行け】と言った……」
 
 再びの男の言葉。
 
 『ど、どういうつもりだ。アルフレッド・スタインウェイ!!』
 
 船長のその問いに対し男――――アルフレッドは無言――――しばしの沈黙…そして。
 
 『わ、解った。前方の小型艇に進め!!』
 
 船長はアルフレッドの言葉に従う。
アルフレッドの魔法士としての力は十分に知っている――50のグールをただの一撃で葬ったのだから――
そして……自分がアルフレッドの言葉に逆らったら瞬時にしてこの世から消え去るだろう事も。
 
 「くくく――――レイオット・スタインバーグ………待っているがいい」
 
 『キャンベルタウン』はゆっくりと小型艇の方に進む――――アルフレッドの狂気と共に。
 
 【現在位置・洋上艦艇2】
>102>120>131
 
雷をかわし、高速艇は一気に艦艇への距離を詰める。
銃身に熱を溜めないように、トリガーは断続的に引いていた。
 
だが、視界の端で水中をこちらに向かってくる影を捕らえた。
この海域に、海中を行く味方が居るとは聞いていない。
 
つまり―――
 
「味方の反対は敵ってな!」
 
機関砲は俺の意志を忠実に叩き付ける。
爆発が起こったのはかなり近い場所だった。
 
かなり高性能の魚雷かなにかだったらしい。
 
「敵さんも金掛けてるな! 生き残らねえとボーナスなしってか!?」
 
              (場所:高速艇【スペードエース】船上)
147麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 01:19
>139
 
 「…おみごとです」
 
 この人がだれなのか、目的は何なのか。わからないことだらけです。
ですが、当面は味方であり、優れた戦闘能力を持っています。それだけで十分。
 
 ゾンビ…ではなくグールの新手集団。戦闘再開。数には数で対抗するため、
サイコビームの連射、連射、連射。
 
 …どうでもいいとは言ったものの、便宜上の呼び名くらいは必要でしょうか。
 「私、麻宮アテナです! あなたのこと、なんて呼んだらいいですかっ!」
 
 訊ねながらも、両手で連射、連射、連射…。
 
 (現在位置:街路)
148フォッカー(M):02/06/29 01:19
>140>141 同時攻撃!?

なんだ…?ってわぁぁあ?!!
グレネード弾に銃弾…あんなもんまともに食らったらいくら変身してても!!

「くっ!」
ジャンプ。ただし、パワーストーンの力でその跳躍力は軽く飛んで10mという驚異的なものだ。

「パワァァァァエクスプロージョンッッッ!!!」

全身から、無数のミサイルの弾頭が現れ―――
グールと、指揮官に向かって狙いを違えず飛んでいった。

149祁答院マコト:02/06/29 01:20
>140
 グールの背後から、さらに銃撃音。

(纏めてというわけか、狂犬どもめ!)
 
 身体を低くかがめ、目の前のグールを盾にする。
 そして、そのまま弾丸を撃ってきた方にそのグールを叩き飛ばす。
 
>141
 グールどもが接近戦を挑んできた。
 人ならざるものの、人を越えた動き。
 常人では、それを捉える事は不可能だろう。
 
 そう、常人では。
 そして、祁答院マコトは常人ではなかった。
 
 左から来る一匹のグールの顎に掌底。
 そのまま、掴み、右のグールに投げつける。
 
 背後からのグールにはそのまま後ろ蹴り。
 動きが止まったところへ向き直り、頭に回し蹴りを叩き込む。
吸血海殲
 
 それは旅の途中、たまたま立ち寄った酒場での出来事だった。
 ワールドカップで盛り上がっている酒場の中、唯一人で黙々と酒を飲む俺。
 何でこんなところでこんなことをしてるかというと……リァノーンと喧嘩したからだ。
 いや、ホントに言うのも憚られる些細な理由ではあるんだが。
 そんなこんなで、自棄酒を呷りながら喧騒の中で一人沈んでいた。
 
 それが今までと違う騒然に取って代わったのは、軍港が占拠されたという報が入ったからだ。
 どう見ても素人としか思えない連中が武装するさまはこっけいですらあった。
 だが、そんな雰囲気も一瞬で崩れ去ることになる。
 
「オイ……グールだと?」
 
 何で、こんなところにと考え――そして思い至った。
 
(ミレニアムか……)
 
 最近何かとハンター達を騒がせている『最後の大隊』、今回の騒ぎは全て奴等の仕業ってことか。
 おそらくは、敵対勢力である英国王立国教騎士団とのいさかいなんだろう。
 本来、俺には関係のない出来事だ。
 
 だが、降りかかる火の粉を払わねェ道理はねェ。
 懐のサド公爵の愉悦を握り締めながら席を立った。
151スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 01:22
『吸血海殲』
>130
 
 雷撃の残滓が海面を彩る。
 立ちのぼる水蒸気とオゾン臭。
 
――ああ、使えるな……
 
 私は風を使い『それ』を集める。
 
 
 と。
 闇の中、私に向けられた火線が見えた。
 一撃で沈むかと思った小船はしかし沈まず、生意気にも反撃してきたらしい。
 
「―――――ッ!」
 
 波の具現化。
 小船の乗り手が放ったらしい何かを叩き落す。
 流石に携帯用の兵器に、厚さ数メートルの波を貫く力はないだろう。
 
 私とボートのほぼ真ん中で爆音。
 
 果たして爆炎は上がるものの私にその威力は届くことが無かった。
 とはいえ不愉快なのも確かだ。
 
 私は立ち上げた波のベクトルを相手に向けて、
 
「沈みなさい……!」
 
 叩きつけた。
 
 
(海上。目標は変わらず『クラブ2』)
152レッド・アリーマー:02/06/29 01:22
>149
空を飛び、赤き悪魔は大地を見下ろす。
眼下に見えるは、死者の軍勢と戦う『生ける』戦士たち。

「・・・あれか、我らが仇敵は」

地上の喧騒を見やり加速、空を駆ける。そしてそのままの勢いで滑空。
死者を倒す隙を突き、背後から襲い掛かる。
鋭く光る、右手の鉤爪を振るって。

(場所:軍港)
吸血海殲
>132
 
………………が、彼の存在は黙殺された。
無理もない。
こんな変な奴の相手をするのは誰だって御免だ。
 
「おのれ〜、私を無視するとは許さんぞ貴様等!!」
 
差し当たり、そこら辺のグールを八つ当たりで
一掃することにするオオツキであった。
 
「動く死体などに科学的根拠はない!!」
 
全身から飛び出した端子から発生した球電が、四方八方に飛ぶ。
 
【現在位置:軍港内】
>143
 
 遥か彼方からの銃撃音。
 知覚すら許さない高速の弾丸はトップガンダーの脇をすり抜ける。
 背後に控えていたグールの頭部が砕け散り、崩れ落ちる。
 
「フフ……そう来なくてはな!」
 
 射撃の弾道から発射点を計算。
 おぼろげなターゲットに再び狙いを付け―――
 
「さぁ、勝負だ!!」
 
 宣戦布告、とばかりに銃弾が放たれる。
 それは機械にのみ可能な、不気味なまでに正確な狙撃だった。
 
(場所:停泊艦艇A・甲板上)
155グール(M):02/06/29 01:27
>117>121>138>139>147
 
 暴力が、迫る。
 「にわかづくり」のものとは明らかに違う、統一された歩調。
 手に持つのは、鉄盾とSMG。

 街路の各所に、基地を制圧したミレニアムのグールが現れた。
 突入と同時に、解放されてしまったのだ。

「行進(マーチ)!」

 それまでただただ群がって来る相手を潰してきた彼らに、銃口が向けられた。

 そして、一斉に火を噴いた。
>131>146

周囲から轟く爆音、銃声――今この瞬間も、すぐ脇に爆発による水柱が生み出されていく。
だが、レイオットはそこのこと如くを無視していた。
操舵も、迎撃も完全に彼らに任せ、彼はそれでは対応できない自体に向けて、静かに感覚
を広げる。視線の先には、近づいてくる新たな艦影。

それを静かに見据えて、彼は獰猛な笑みを浮かべたまま、再びスタッフの操桿に手をかけ
ていた。

>144>145
 感情からこちらを睥睨する――あの男がいるとも知らずに。


場所:高速艇『スペードエース』
吸血海殲 

>148

なり損ないどもが飛んできたミサイルで纏めて吹っ飛ぶ。
手近の一匹を盾に直撃は防いだ。

「グールどもを寄越せ。居るだけだ」

無線にそう告げ、宙を舞う男を掃射。
右手で太刀を抜いた。


(軍港入り口)
吸血海殲滅
>119 アシュレー
「シュリンプァー」
ケケケ、もうそろそろ、巡洋艦に着く頃かぁ?
だがなぁ、あっさりと行かせる訳にゃぁいかないんだよ。
俺は、奴等のホバーの前に飛び出し、鋏で上の乗員を切り刻もうとするぅ!
(現在位置:ホバー船前)
159グールの群れ(M):02/06/29 01:31
>148
銃撃は空しく地面を抉り、
グレネードは威力を存分に撒き散らしただけで終わる。
 
そして迫るのは何処からか現れた無数のミサイル―――
 
それを回避する知能は、グール達に残されてはいなかった。
残らず、焦げた肉片へと変じるのみ。
 
>149
あっという間に叩き伏せられ、地に崩れ落ちるグール。
だが奴等は死体。
急所など存在しないのだ。
 
半壊した頭をぶらさげながら。
先ほどと変わらぬ速度で、グール達の爪がひらめいた。
『吸血海殲』
 
>120>142
 
突然船の下部から衝撃が来た。
「うわっ!」
「きゃあっ!」
 あたしとフィオの二人はショックで軽くよろめいたが、転倒には到らなかった。
 
『どっかに掴まっとけよ!海中に潜水艇も居るくせぇ、見張りも忘れんなよ!』
 
 そんな操舵主――御神苗優の声が聞こえた。
 
「潜水艇!? チッ、邪魔すんな!」
 あたしはスーパーグレネードを手放し、小型高性能ホーミングミサイル――エネミーチェイサーを手に取った。
 
「くらいやがれ!!」
 そして海面を目がけて連射。あとは勝手に海中の敵をロックして命中するはずだ。
161御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 01:31
『吸血海殲』
>151 
 
こっちの反撃は向こうのタイダルウェーブで防がれた。
あれじゃ、爆発の余波もねぇよな・・・・・・ 
 
「大波への対処の仕方!波に向かって進め、だ!!」 
 
俺は全速のまま波に向かって突撃していく。
サーフィンの要領だな、早い話が。
そして頂点部分を過ぎ、一瞬宙に浮き、
そのまま激しく海面にたたき付けられる。
ま、これくらいの高さならなんとか対処は可能だ。
 
「死ぬぜーーー、そんなとこにぼさっと突っ立ってると、死んじまうぜーーーー!」 
 
俺はフリゲートの対角線上に女を持っていったまま、船を突っ込ませた。
162オーフェン:02/06/29 01:33
>147

「俺の名はオーフェンだ!」

少女―――アテナに尋ねられ名前を言い返す。
無論、その声を媒介に魔術を発動させグールを吹き飛ばす。
アテナのほうは手からレーザーらしきものを連射してグールをなぎ払っていく。

「このまま、グールが沸いてくるほうに向かうぞ!おそらく其処に元凶があるはずだ!」

>155

突如現れた銃を装備したグールが現れる。

「…なにぃ!」

一瞬驚くが、次の瞬間には魔術の構成を編み終え、そしてそれを発動させる。

「我は砕く原始の静寂!」

手加減無しの空間爆砕がグールの群れの中心で発動し。
大爆発がグールの群れの中心で起こる

 (現在位置:街路)
163エドワード・ロング:02/06/29 01:33
>132>153
…………。(背後のゾンビ軍団と見比べる)

イギリスってぇのは、どうも俺が想像していたのとは違うみたいだな。
なんつーか、俺とは根本的に合わないお国だと思っていたが……。
なんだ、俺向きの国じゃねーか。

(足下に転がる無数の重火気から、スティンガーを持ち構える)

当たるかどうか、届くどうかは運任せだが……。
そろそろ、こっちも開戦の花火をあげなきゃいけねぇからよ!
(スティンガー発射。対空ミサイルが風を斬って飛んでいく)

場所:洋上艦艇1
『吸血海殲』
>142>151>160
『どっかに掴まっとけよ!海中に潜水艇も居るくせぇ、見張りも忘れんなよ!』
「了解だ!気張って操船してくれよ!」
沸き立つ海を走る高速艇の縁に捕まりながら答える。

叩きつけられた波を周囲の空間を制御して波の威力を減衰させる。
「ち、イマイチ力が出し切れないか!」
兵頭の魔力はここまでで本来の3分の1ほどが使われている。
「やれやれ…、今回は思ったよりでかいな…」
不敵に笑うが、若干の疲労が見て取れた。
 
>161
『大波への対処の仕方!波に向かって進め、だ!!』

「なかなか、ムチャをやるな…最高だ」
極上の笑顔を浮かべ、船に掴まる。
吸血海戦

>142
 ふと目をやれば、一隻の高速艇がこちらに向かって海上を滑っていた。
 それは、この洋上艦艇「コーンウォール」と比べると、随分と小柄で、とても
脆弱に見えた。

 しかし、その船は魚雷の爆発を上手くかいくぐりながら、このコーンウォール
へと確実に近付いてくる。

 あの船一隻でこの船に立ち向かうつもりなの?

 それは、誰がどう考えても無謀な事のように思えた。
 だが、実際にそれは向かってくるし、多分、本気であの戦力だけでこの船を
どうにかするつもりなのだろう。

 ならば、私もそれ相応の相手をしてやらなければならなかった。

 私は、右手を上げると、戦場にくまなく響き渡るくらいの大声で、グールども
に号令を下した。

「狙いをつけよ! 目標、後方50m! 一斉射!」

 その号令に反応して、各所に配備されたグールどもが、ゆっくりと高速
艇に狙いをつける。

 振り上げた腕を、力に任せて振り下ろした。

「撃てッ!!」
166フォッカー(M):02/06/29 01:34
>157 反撃!反撃!反撃!

「ぐぁぁぁっ!?」
いきなりの衝撃。
そのまま着地姿勢を取れず、地面に叩きつけられる。

「――――くっそぉ…無茶しやがるぜ…」
パワーフュージョンは後一回。
それで変身が解ける。その後しばらくは変身できない。

「こうなったら…たしかアレが有ったよな…」
近くに置かれたザックを見つけだし、漁る。

―――使いきりのロケットランチャー。

さあ、来い。これでふっ飛ばしてやる…!!
167ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/29 01:35
>110
 余った銃をひったくった。

 酒場の入り口にテーブルを積み上げ、銃の台尻でガラスを割る。即席のバリケード。
 迫るグールどもをバリケードの向こうに見、銃を構える。

 誰からともなく狙撃が始まった。

 大型獣用の猟用のライフルは、破壊力は申し分ない。
 だが狙いが甘い。腕の一本が飛んだところでひるむ奴がいるはずも無かった。

「もっと引きつけろ! 頭か心臓狙え、それ以外じゃ効きやしねぇ!」

 思わず声をかけていた。
 一瞬向けられる訝しげな視線を無視し、俺はライフルを構えた。
 狙撃。初弾は外れる。
 誤差を修正し、二発目。心臓部に命中。糸の切れた操り人形のごとく、崩れ落ちる屍体。

 それに応じるように、酒場の連中の狙撃が始まった。
168フリッツ(M):02/06/29 01:37
>146
>144
機銃の掃射で船が揺れる。
直後に爆発音。何かを破壊したらしい。
いい仕事してくれるね、傭兵さんは。
 
そのとき進路を見ていた俺は自分の目が見開かれるのを感じた。
動き出した?
 
見間違いじゃない。
フリゲイト艦の巨体が近づいてきやがった。
何があったか知らんが、近づいてくれるんなら大歓迎だ。
まっすぐに航行してそっちに向かう。
 
>151 
そのとき不意に横波が高速艇を襲った。
舵を切ってバランスを取る。
放っといても転覆はしなかっただろうが
今は少しでもスピードが落ちるのは避けたい。
進路を修整して再びフリゲイト艦に向かう。
 
(高速艇:【スペードエース】船上)
169グール(M):02/06/29 01:39
>150>167

 警戒宣言は出されていたにもかかわらず、避難命令が出ていなかったのが
「ダベンポート」という街の不幸だった。

 ゲート開放、ヘルシングの者達が突入したと同時に、基地内にいたグールに
「されてしまった」者達があふれ出てきた。
 グールは人を襲い、襲われた者は喰われるかグールとなる。
 感染する病のようにグールは街に広がっていった。

 そう、異常を察知して、いち早く立てこもりの態勢を整えたその酒場にも――。


 店内からの猛射。
 それは確かに銃弾の雨といってもいい。
 しかし、グールに恐怖はない。

 グール達は押し寄せる波のように、ひたひたと店に近付いていく。
170祁答院マコト:02/06/29 01:40
>159
「あの程度では、無理か」
 
 呟き、構え直す。
 四方から閃く、グールの爪が襲う。
 
 しかし、既にそこにマコトはいない。
 爪が閃いた瞬間に上へ跳んでいたのだ。
 
 そして、着地。
 
 ぎゅうる、と音を立てて、身体を回転させる。
 一回転の内に四方にいたグールの頭が爆ぜた。
 的確かつ、回転による高威力の拳撃。
 
「……殺法・牙扇陣」
 
 
>152
 ぴりぴりとした空気。
 充満する殺気。
 
 ゆえに、反応が遅れた。
 
「ぐぁっ!」
 
 それでも、背後からの斬撃を僅かばかりでも回避し得たのは幸運だったのだろう。
 ざっくりと左の肩口あたりからが切り裂かれている。
 
 そして、背後には赤い悪魔。
 
「……レッド、アリーマー……」
 
 伝承にある、魔界の赤い悪魔。
 ただそこに在るだけで、恐怖を呼び起こすような、怪物。
 
 だが、マコトは恐れない。
 何故なら、彼女は『火者』だから。
 
 大振り気味に右の拳を放つ。
 躱される事は承知の上だ。
 狙いは、躱されてから。
 躱されたあとで、腕を戻して掴む!
 
 
(場所:軍港)
171名無しクルースニク:02/06/29 01:40
>158
 
 海面から飛び出す、無数の――ロボット。
 物語は、B級ホラーからC級のSFに路線変更したらしい。スターウォーズは余り
好きじゃ無いが、コイツ等はそれ以下。
 人語を喋る。機械の分際で。――気に食わない。早々に破壊しよう。
 
 ハンドルを引いて――マガジンが尽きた。
 反応が遅れるのは気に食わない。
 30キロ近いライフルを放ると、青年は脇に設置したOCIWのハンドルを握った。
 ドゥーチェが寄越した装備の一つである、本来なら未だ開発中のソレは、フロス
ト一派を殲滅したハンター、ブレイドの相棒二人の手が加わっている。
 
「死神共を殲滅した力――さて――試させて貰おうかねぇ!?」
 
 弾頭にのみ聖別効果を付加された40ミリグレネードが、豪雨となって射出された。
 絶え間無く撃ち込まれる無数の弾頭が、甲板と、奇妙な機械に向かって炎の柱をブチ上げる。
 
「ひははははハハハハハハハッ! 踊れ踊れ踊れぇッ! 踊り疲れてゲヘナに行くまでなァ!」
 
 笑声さえ打ち消すグレネードの連射が、手当たり次第にバラ撒かれる――
>146 グリフター
>160 エリ
「オクトパルド」
どうやら彼の放った魚雷は船にダメージを与えることはできなかったようだ。
しかも、片方の船からは反撃としてミサイルが飛んできた。
「調子に乗るな!人間風情が!」
彼は、高速の回転を始めた。その回転は小さな渦柱を作る……。
その渦柱に巻き込まれたミサイルは、
上に押し上げられていき互いにぶつかり爆発していく。
「ハハハ、お返しだ!」
彼は回転を止めず、その渦柱は「クラブ2」に向かっていく!
(現在位置:クラブ2の真下)
『吸血海殲』 
>155


只の腐った肉塊どもではない、整えられた装備、整えられた歩調。

「テモザーレの洗礼を受けたものどもとは…違うという訳か…」

一掃射を受け、胸に穴が空く。
帽子がはじき飛ばされる。

額には、十字の刻印。
闇との契約の証。

神父の獣じみた笑顔が、更に醜く歪む。

「やがて…我が杯は満ち溢れん… 
  この命の続く限り…慈愛と恵みは尽きず… 
 我は…永遠に主の家の…住人である… 
 仇の眼前で…我が晩餐を整え… 
 彼らの血で…我が杯を溢れさせ給え…」

右腰のホルスターにトンプソンを納め、その後ろに差し込んであった
ダイナマイトを、一束。

一団の頭上に投擲し、左手のショットガンで撃つ。

巨大な爆発音と共に、グールは炎に包まれ、或いはバラバラに四散する。

「………アーメン」

(場所:街路)
174麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 01:42
>155 >162
 
 ざっざっざっ…。
 
 規則正しい音。軍靴の音。大嫌いな音。鉄盾を前面に押し立てての前進。
 「最低!」
 火線の集中を避けるため、上空に飛び上がろうとしたとき…。
 『我は砕く原始の静寂!』
 グールの中心で大爆発。
 
 これでやりやすくなりました。ありがたいがぎりです。
 「私は上からっ!」
 そう伝えると、私は返事を待たずに飛び上がり、残敵を狙い撃ち。
いくつもの光弾が夜の空気に尾を引いて、損耗激しい敵の群れに
とどめをさしていきます。
 
 (現在位置:街路)
吸血海殲 

>166

「男の後ろに回りこみしだい撃て」

打ち落とした男から距離を取り、増援のグールに指令。
自身もその影に隠れる様に移動して隙を伺う。
散発的に銃弾を送りながら。


(軍港入り口)
176スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 01:44
『吸血海殲』
>161(>165)
 
 背後から来た砲撃をかわしたのはただの偶然。
 眼前に迫る船体を海中に潜ってかわした結果。
 まあ、私がそれを知ることもなかったのだが。
 
 ともかく攻撃をかわした私は海中に没し、ボートを頭上にやり過ごした。
 海中からボートに一撃加えることも考えたが、近づいて反撃を食うのは面白くない……
 
――ああ、そういえば『あれ』があったな。
 
 思い出し、空中に保持しておいた酸素――先ほどの雷撃による電気分解で生成された――
をボート上に流しこむ。
 
 物質の燃焼を助けるこの気体は、重火器を使う物にとっては
意図しない爆発や暴発などのなかなか楽しくない結果を引き起こす。
 また、過剰な酸素の吸引は手足の痺れ、頭痛、眩暈、気絶を引き起こし、
最悪死に至る。
 
 どちらにしてもそう楽しくない結果を招くだろう。
 
 私はほくそえむと次の獲物を探して海中を進み始めた。
 

(海中)
吸血海殲
>163
 
「ふはははは、甘い! その程度の攻撃に当たる科学的根拠はない!」
 
腰部から脚部に追加されたプラズマジェットバーニアをふかし、高々と宙に舞い上がった。
黒こげになったグールと対空ミサイルの爆炎を背に、発射された方角へと向かう。
着地、跳躍、着地、跳躍、と繰り返しながら、係留されている艦艇の一つへと。
 
埠頭の端に到達するや、一更高く飛び上がる。
そして、スティンガーの発射筒を放り出した男を見出すや、
バーニアを軽くふかして落下地点を補正し、
 
「食らえー!!」
 
右脚を突き出すという何処かで見たような体勢で、一気に落下した。
 
【現在位置:軍港内】
『吸血海殲』
>165
「コーンウォール」から放たれた重機関砲の弾丸が『クラブ2』を襲う!
後もう少しで『クラブ2』を粉砕するかに見えたがその時!
「やれやれ、海にゴミを捨ててはいけないってままに言われなかったか?」
艇の上に立つ男、兵頭がそう嘯く。
「では、ゴミは各自持ち帰ろうぜ!」
全ての砲弾を手前の空間でトラップし、そのまま「コーンウォール」へと送り返す!
砲台が幾つか返礼を受け、破壊される。
 
場所:『クラブ2』
>155
唐突に、犠牲者たちの群れが、道を開くように空隙を空けた。
その空隙に迫るのは、淡々としたリズムを刻む軍靴の足音。

「遂に来たか……最後の大隊(ミレニアム)」

忘れられた戦争狂。忌まわしき過去の亡霊。
吸血鬼化した戦闘部隊、<ミレニアム>。
この災厄の元凶達が、犠牲者たちの群れから
顔を出したのだ。

「行進(マーチ)!」
号令と同時、強烈なマズルフラッシュが街の暗闇を一瞬灼いた。
凶悪な銃弾の雨が、元民間人であった食屍鬼を蹴散らしながら、
次々と降り注ぐ。
硝煙と粉塵で、視界が完全に閉ざされた。

そして、一瞬だけかかったスモッグも、やがて晴れ間を見せる……
リロイは、既にその場所にはいない。

「!?」
泡を食ったように硬直する<ミレニアム>の兵士。
一瞬の後、素早く周囲にSMGの照準を合わせ直す。
流石に訓練された兵士達だ。

だが、遅い。

激突音は一瞬遅れて響いた。
素早く横手に回りこんでいたリロイは、そのまま
兵士達の持つ盾ごと、その群れにタックルを仕掛けたのだ。

肉の軋む音と共に、密集していた兵士達の数人が、
盾と仲間のサンドイッチとなり、醜い肉塊と化した。

そして、血煙が舞う。
リロイの正に疾風迅雷とも言うべき剣撃は、
的確に兵士達の頚部を切り飛ばし、その心臓を食い破り、
あるいは原型を留めないほどに破壊していく。

瞬く間に混乱する兵士達の指揮系統。その狂乱の只中で、
リロイは兵士達も、食屍鬼達も関係無く。
立ちふさがる物の全てを屠り、その肉片と血液を全身に浴びながら、
街道を走り抜けて行った。
>177 は【現在位置:洋上艦艇1上空】に訂正する。
 
181グールの群れ(M):02/06/29 01:48
>170
どす黒い血と、脳漿をぶちまけながら―――
悪夢の住人は頭を失い崩れ落ちる。
 
ふと見れば、他のグール達は別の部隊に編入されたらしい。
その姿が忽然と消えている。
 
(グールの群れ:全滅)
>144>151>156>168
 
迫り来る波を受けて高速艇は進路を変える。
ディズニーランドだってこれほどのアトラクションはないだろう。
 
しかも、「お代は只」どころか、給料を払ってまで楽しませてくれるってんだ。
傭兵ってなあ、いい商売だねえ。
 
そして迫り来るフリゲイト艦を沈めるのは俺の仕事じゃない。
傭兵は気楽な稼業ときたもんだな。
 
「戦術魔法士の兄さん、派手にぶちかましてくれよ!」
 
こういう時は冷えたビールでもありゃ、最高なんだがな。
 
              (場所:高速艇【スペードエース】船上)
――――吸血海殲――――>146 >156 >168
 
 
 フリゲイト艦『キャンベルタウンは』徐々に船足を早めながら
レイオットの乗る小型艇に近づいていく。
 
 「……小型艇に射撃を始めろ……ただし……当てるな……奴を殺すのは俺だ……」
 
 アルフレッドは船長に命じる。
しばしの間をおき、小型艇に牽制の砲撃が加えられる。
 
 「……あと……グール共を甲板に集めておけ……邪魔者の足を止めてもらう」
 
 そう言い放つとアルフレッドもまた甲板に移動する。
 
 「くくく……レイオット……レイオット…スタインバぁぁグ……」
 
 甲板に立つアルフレッド。その背後にはグール達が集いつつある。
アルフレッドはスタッフを振り上げる……そして。
 
 「我、法を破り理を破り破壊の意志をここに示す者なり……」
 
 ――――補助呪文・詠唱――――
 
 事象誘導機関が加速する……スタッフの先に顕れるは真紅の魔法陣。
 
 「………我が勝利をここに導け猛き業火……ベルータエイムクイファクイファ……」
 
 魔法陣の回転が限界まで達し……
 
 「くくく……さあ、レイオット・スタインバーグ……ここに来るがいい!<マグナブラスト>――――イグジスト!!」
 
 爆炎が――――弾ける。
 
 ワザと外した魔法が海上に弾けた。一瞬にして蒸気で包まれる海上。
そして……アルフレッドの陰気な哄笑が響きわたった。
『吸血海殲』
>154 トップガンダー
「スティングレン」
見つけた。
漆黒の狙撃手、トップガンダー。
奴の噂は聞いたことがある。
戦いたい。スティングレンは戦士の衝動を抑えられなくなった。
彼は考えるよりも前に、彼に向かっていく。
(停泊艦艇Aに向かって突撃)
185御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 01:51
『吸血海殲』
>165>172
 
来た来た、予想通りきやがったぜ、砲弾がよ、っておい、そりゃねぇだろ!
姉ちゃんは水中へとその姿を消しちまった。
だが、やることが変わるわけじゃねぇ。
 
右へ左へ舵を取り、銃弾と砲弾の嵐をくぐり抜けようとする。
その時だった、突然左舷側に小さいながらも凄まじい渦が発生したのは。
この大きさの船が飲まれちゃさすがにただじゃすまねぇ。
できれば兵頭は温存してぇんだがな・・・・・・
こうなっちゃ仕方ねぇ。
 
「兵頭!後ろからあんたの力で押してくれ!」 
 
大声で怒鳴ったとき、俺は妙な頭痛を覚えた。
なんでだ?こんな現象を引き起こすのは・・・・・・・・まさか!?
 
「エリ、フィオ!しばらく火器は使うな!お前さんも燃えちまうぞ!」 
 
俺は吐き気と戦いながら、銃弾の雨の中、必死に意識を舵取りに集中させた。
186両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/29 01:53
>155
 
 不意に―――背後に嫌な気配を感じ、建物の影に飛びこんだ。
 次瞬、迸る銃声。
 真横を抜ける銃弾が、その先にあるものを尽く破壊して行く。
 
 唐突に止む銃声、その隙に銃声の主達へと迫る。
 その間は、時間にして一秒に満たなかっただろう。
 
―――覚える違和感。
 それを感じ取り、敢えて無視して、そこに立つ人影の『死の線』を丁寧に、素早くなぞる。
 
 振り向き様に、もう一つの影の胸部にある『点』にナイフを突き立てる。
 ずずっ、と自然に飲み込まれて行くナイフとともに、動きが止まる。
 横から聞こえる、銃を構えなおす音。
 間一髪、遮蔽物に身を隠す。
 
「やっぱりこっち側のヤツか。
 けど、なんだアレ。まるで死人みたいに―――」
 
―――『死』が、段違いに多い。
 
 再度、疾走。
『死人達』の群れに駆けより、そのまま首の『線』を両断し、マシンガンの『線』をなぞる。
 
 後から吹きつける殺気を感じながら、私はだだ長い道を駆けぬけた。
 
吸血海殲
 
>154 VSトップガンダー
神父の攻撃があたったのか・・・一瞬の間、銃撃が止む。
・・・本当に、一瞬の間。
すぐさま、先程よりも正確に銃弾が僕らの乗るホバーを狙ってきた。
 
「くそ・・・ッ!」
加速、減速、旋回、
雨あられと降り注ぐ銃弾を、ひたすらに回避し続ける。
―――それでも、いくらかは食らってしまっているが。
神父の応戦がなければどうなっていたか・・・
 
 
と・・・そこに突然。
僕の前に無数の奇妙な影が踊り出た(>158)。
そして・・・その影の一体が鋏を振りかざしてくるッ!
 
「くッ!」
紙一重。
ぎりぎり、シートから身をずらして回避した。
シートがばらばらに切り刻まれる。
 
そこに突然飛び交う、轟音と弾頭。
・・・神父の援護射撃か(>171)!
 
目標の艦艇までもう少し。
このままでは・・・よし、一か八か!
 
「悪い神父、先に行くッ!
 ―――アクセス!!」
 
叫び・・・身を庇うその影に向かって身を躍らせた!
 
(洋上)
188エドワード・ロング:02/06/29 01:55
>163>165

 虎蔵のミサイル発射に続くかのように、軍艦自身も悲鳴をあげる。
 戦争の開幕だ。が、虎蔵の相手はあんな小者などでは無い。
 折角、大海を渡ってここまで来たのだ。土産はでかいほうが良い。
 
 で、

>177

 「この距離を一足飛びかよ!」

 その叫びに従うように、グール達が銃口を天に向ける。 
 同時、それぞれの銃口からそれぞれの轟音を響かせた。
 それは対空ミサイル、突撃ライフルと、とてもバリエーションに富んでいる。

 が、当たらなければ意味が無い。いや、当たっているのかもしなれないが―――― 
 
 「チィ……!!」

 衝撃。避けることはできたが、信じられない衝撃が、艦を揺らす。
 その衝撃に煽られ、虎蔵は海の中に投げ出された。
 意識は――――無い。


                      ――――エドワード・ロング一時離脱

(場所:洋上艦艇1)
>184
 
 ぴた、と正確な狙撃の手が止まる。
 
「……何者だ」
 
 振り向きすらせず、銃口だけで見据える。
 誰であろうと構いはしない。
 この決闘を邪魔する事だけは許さない。トップガンダーは怒りに燃える。
 
「やれ」
 
 その一声で、白痴のように突っ立っていたグール達が銃を構える。
 射撃開始。
 甲板を埋め尽くさんばかりの銃弾がスティングレンへと迫る。
 
(場所:停泊艦艇A・甲板上)
190フォッカー(M):02/06/29 01:57
>175 逆転ホームラン!

グールが群れをなして進軍する。
だけど、こっちはまだやり残しがある…!終われるものか!!

「くらいやがれぇぇぇぇぇっ!!」
左手に構えたロケットランチャーで、俺を打ち落としてくれた奴に向けて
反撃の砲弾を発射する!
191グール(M):02/06/29 01:58
『吸血海殲』

>179
 駆け抜けていく、疾風。
 「最後の大隊」のグールをもってしても、反応が間に合わない。
 ただ、幸運といってよかったのは、元凶を叩くための「突破」であった事だ。
 隊列を組み直し、新たな敵を探し求める。

>162>173>174>186
 緊密に組まれた隊列が徒となる。
 隊列の中心部で炸裂する光球、ダイナマイト。
 隊列をバラバラに引き裂いていく人影。

 しかし、グールに動揺はない。
 生き残った者達――既に死んでいるが――鉄盾を構え、再び射撃する。
 また、SMGではなく、後から無反動砲を撃ち込む者もいた。
 味方であるはずのグールを巻き込みながら。
192ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/29 01:58
>169
 響き渡る銃声。無意味な怒号。
 ライフルの弾丸が肉を抉る篭った音。
 腐った血の臭い。屍臭。

 映画は映画の世界の中に封印して置け、と、そんな台詞を吐いたのは誰だったか。
 ゾンビ映画ならなおさらだ。

 それは、狂気の光景だ。感覚の全てが、不快な刺激となって心を揺さぶる。
 グールの群れは、物理的なプレッシャーとなってオコーナー達の精神を追い詰めつつあった。

 もっとも、俺にはおなじみの光景だが。
 狙撃の合間に周囲を観察する余裕が俺にはある。

 轟音。ライフル弾が、また一体のグールを打ち倒す。
 
(街、酒場。グールと交戦中)
リロイは立ち止まらない。
幾多の食屍鬼、兵士達をその剣で切り刻みながら、
疲れを感じさせる事のない、全く衰えない速度で、ただ走り続ける。

そして、どれほど走っただろうか。
混乱の発生地点。イングランド軍港は最早目前に迫っていた。

「このまま行くのか? リロイ」

「ああ、折角ここまで来ちまったんだからな。この辺りの連中の手助けでもしてやるさ」

開け放たれたままの、門をくぐった。
その鉄格子は既に血液と肉片に塗れており、そこで繰り広げられている
戦いの激しさを感じさせる。

突入直後に、リロイは一言、大声で言い放った。

「おい!! 生きてる奴はいるか! いたら返事しろ!」
>193 (場所:軍港入り口→軍港内)
だ。失礼。
195レッド・アリーマー:02/06/29 02:01
>170
その紅の凶刃は、相手の肩を引き裂くだけに留まった。

腕を引き、そのまま大地へと悪魔は降り立つ。
切り裂いた人間と、そこに宿る闘気を見据えて。

眼前の少女、否、眼前の戦士に宿るは、闘志。
悪魔は一流の戦士に宿るそれを感じ、顔に狂喜の笑顔を浮かべる。

刹那、振り向きざまに放たれる右の拳。
大振りに放たれたそれは、正に躱せと言わんばかりの一撃。

「・・・オモシロイ!」

赤い悪魔は誘いに乗る。拳を躱し、人間が放つ真の一撃に。
だが己の拳を交差気味に繰り出して。
掴まれるはずの腕を振るい、相対する戦士の拳に向かって。

(場所:軍港)
196スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 02:04
『吸血海殲』
>172 オクトパルド
 
 獲物を探してその場を去ろうとした私の背後から近づく気配があった。
 
――だれ?
 
 振りかえるとそこには……
 先ほどのボートに攻撃をかけるタコのような機械人形があった。
 
「……下らない」
 
 あのボートの乗員は生きてはいないだろう。
 無駄なことを、と思いながらその場を去ろうとする。
 だが。
 
『味方以外は殺せ』
 
 頭の中でなにかの囁いた。
 
「……分かったわよ」
 
 苦笑とともにつぶやく。
 その声はなんなのか、そんな問いも宙ぶらりんのまま。
 私は機械人形に向かって高圧の水の刃を放った。
>167>169 吸血海殲
 
 酒場の人間達もよくやっている。
 というか、一人かなりできる奴がいる。
 血の匂いが強い、吸血鬼かとも思ったが、アレは違う、人間だ。
 店の中は任せておいて、俺は打って出た方がいいだろうか?
 
 ほんの僅かだけ逡巡した後、斧と一体化した散弾銃、SPAS12改『挽肉屋』を取り出す。
 そのまま玄関から飛び出して、グールの群れに散弾をお見舞いしてやった。
 後ろからの銃弾を喰らわないように、すぐさま横っ飛びに玄関から離れる。
 地面を転がりながらレイジングブル・マキシカスタムを抜いて数体の頭部を吹き飛ばした。
吸血海殲
>188
 
対空砲火を物ともせず、凶悪な質量兵器と化した彼の飛翔蹴りが、
文字通り轟音を立て甲板へと突き刺さった。
その衝撃で、迎撃していた一切合切を残らず吹き飛ばしてしまった。
 
「ふはははは! 見たか、我がプラズマ科学の力を!!」
 
答えられそうな相手は吹き飛んでいるが、構わずその威力を一頻り誇った後、
 
 
……甲板に深々と突き刺さった右脚を引っこ抜きに掛かるオオツキであった。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
『吸血海殲』
「シュリンプァー」
>171 クルースニク
>187 アシュレー
ケケケ、その命、もらったぁぁぁ!
ナニィ!この野郎!グレネードなんて撃ちやがったぁ!
俺は、その爆風を鋏で防いだ。
しかも、もう一人の人間が俺に向かって飛んでくる。
「……俺を踏み台にしたぁ!?」
そう、俺はその青い髪の人間に頭を踏まれたぁ!
俺はそのまま海に落下。そいつはそのまま戦艦の甲板に到達。
許せねぇ。殺す殺す殺すぅ!
俺は鋏を船体に突き刺しながらよじ登っていくぅ!
(現在位置:停泊艦船C)
200オーフェン:02/06/29 02:06
>191

グールから銃弾が放たれる。
だが、味方であるはずの前にいたグールにより遮られ幸運にも。
こちらにはまだ銃弾は届いていない。

だが、グールの壁が破られるのも時間の問題。

瞬時に制御可能な全力で魔術を編み、そして放つ。

「我は放つ光の白刃!」

純白の光を伴う衝撃波が銃弾を押し流し、グールを飲み込む。

そして、光が通り過ぎると残骸を残しグールの姿はこの世から消えていた。

「さてと、行くぜアテナ!」

そして、グールが沸いてきた方向に向けて走り出す。

(現在位置:街路、軍港へ向かっている)
吸血海殲 

>190

ミサイルが迫る。

「・・・甘い」

それを前方に飛び込む様に避け、M4を撃ちながら突撃。
そのままバヨネットを突きこむ。

男の背後からはグールどもが迫っている。


(軍港)
吸血海戦
>178>185
 グールどもが放った銃弾は、確かに後方を走る高速艇に向かっていったはずだった。
 そう、確かに向かっていったはずだった、そのはずだった。

 だが、実際にはどうだ。

 向かっていったはずの銃弾は、目標にあたる前にくるりとこちらへと向きを変え、
銃撃を放ったはずの砲座のいくつかを破壊したのだ。

(ちっ……何かそういう力を持った人間が乗り込んでいる、というわけね)

 なるほど、それならば、あの小型の高速艇一隻で、このコーンウォールへと特攻
をかけるのも、あながち無謀では無いわけだ。彼らは――彼女らは――、それ相応
の自信があるからこそ、こうやって仕掛けてきているというわけか。

(それならそれで、まぁ、都合はいいのだけれどね)

 残った砲座から、未だに射撃を続けるグールどもを背に、私は高速艇へ向けて右
手を突き出した。

「だけど、手を抜くわけには行かないのよね」

 私はそう一人ごちると、呪文の詠唱を開始する。

「我が名に於いて契約の履行を請求する! 我が求めに応じて現れよ、煉獄の炎よ!」

 魔力が世界を変貌させ、高速艇を爆炎が包んだ。
203祁答院マコト:02/06/29 02:10
>195
……拳に拳を合わせてきた。
まともに受ければ、こちらの拳は壊れる。

だが、マコトは、拳を止めず、そのまま加速した。
そして、互いの拳が接触する刹那。
 
僅かに拳の軌道を下に変える。
力を減殺させながら、拳がそれる。

そして、その勢いのまま……肘がレッドアリーマーの鳩尾に炸裂した。
『吸血海殲』
>189 トップガンダー(グール軍団)
「スティングレン」
彼とトップガンダーの間を阻むグール達。
だが、彼のスピードは衰えない。いや、むしろ上がっていく。
そしてそのままドリルのように回転を始め、
銃弾をを弾き進路にいるグール達をなぎ払い甲板に到着した。
>168>182

――派手にぶちかましてくれよ!

機銃を扱っている男――グラフターからの一言に、レイオットは「ははっ――」、と声を上げ
ていた。言われるまでもない。彼の戦意は、今異常なまでに高まっている。

「さて行くぞ! お前等、どこかにしがみついてろ!」

言うが早いか、スタッフを振りかぶる。そのまま、勢いよく無音詠唱―――

>183

――と。
その時だった。彼の詠唱よりも早く。
どこか聞き慣れた陰気な声が、爆音を無視してレイオットの耳へと届いた。

――<マグナブラスト>――――イグジスト!!

「――――!」

それが何かを理解する前に、レイオットの肉体は脅威に対し完璧に反応した。
即座に新たな呪文書式を選択。そのまま一気に無音詠唱。

「顕!」

<デフィレイド>発動――それと同時に、すぐ近くの海面が瞬時に爆裂した。
<マグナ・ブラスト>――先程レイオットが使ったそれと同じ魔法。と、言うことは――
衝撃と、爆炎と、そして蒸気とを展開した力場平面で阻みながら、レイオットは『キャンベル
タウン』の艦体を見上げる。そこには――

――逆行で影になってはいるものの。それの姿ははっきりと想像できる。
雪のように白い装甲。そして、それを覆い隠すように纏った漆黒のマント。
タクティカル・モールド……<ディアバルゾン>。それは、つまり――――

自分の表情が、獰猛なモノへと歪んでいくのを自覚する。
それは、口から零れた言葉からも理解できていた。

「――まったく。こんな所で会うとはな。世界が嫌いなのは知ってたが――よりによって化物
共と組むこともないだろうに」

そんなこちらに気が付いたのか――<ディアバルゾン>がわずかに動く。
その内側では、あの男が笑っているだろうことは、容易に理解できた。

「なぁ――アル坊や?」

アルフレッド・スタインウェイ。あの男が、そこにいる。
吸血海殲
>198
 
予想外に手間取ったが、右脚を引き抜いた時には、
周囲を動く死体が取り巻いていた。
が、その程度で取り乱すような神経など持ち合わせていない。
 
「私のプラズマパワーはついに限界を超えている!
 貴様等が私に勝てるという科学的根拠は無いのだ!」
 
大見得を切ってみせる余裕まで見せた後、
ゾンビ共をプラズマッシャーで一掃してみせた。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
『吸血海殲』
 
>185
 
何故かはわからないが気持ちが悪くなってきた。
「くそ、船酔い・・・なわけないよな・・・」
 
『エリ、フィオ!しばらく火器は使うな!お前さんも燃えちまうぞ!』
 
火器、燃える・・・酸素濃度が高くなってるのか!
おそらくはさっきの女の仕業だ。
 
「このっ! メンフィスの、爆弾娘を、なめんなよ!」
 あたしは手持ちのグレネードを次々と、全部海中に投じた。
208麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 02:15
>191 >200
 
 『我は放つ光の白刃!』
 「もうなんでもあり…?」
 白い光でグールが文字どおり”消滅” ほんとうに何というか…。
 
 『さてと、行くぜアテナ!』
 「了解」
 言われるままに、騒ぎの中心らしいところへ。自分の安全が確保できたなら
さっさと逃げても文句は言われないのでしょうが…。
 
 「ニッポンの諺に曰く、『毒食わば皿まで』」
 地面に下りた私は、オーフェンさんに追走を始めました。
 
 (現在位置:街路から軍港へ)
『吸血海殲』 
>191


炎に包まれる仲間「だったもの」を踏み越え、グールの一団は更に迫る。
更にその後ろからは、

「何…」

味方を巻き込みながらの、無反動砲の弾頭がこちらに向かい飛来する。

即座に弾頭に向け、抜き打ちでのトンプソンを放ち、
閃光、爆発。

余波で殆どのグールは血溜まりの中にその偽りの生を終える。
だが、

「まだ…居るのか…」

(場所:街路→軍港内へ向けて) 
>172>185
海面下から迫る渦潮の脅威を凌ぐ為に、ほんの少し、船の勢いを上げさせる。
「この位の魔力しか使えないが…、御神苗頑張ってくれよ!」
 
激しく揺られながら、艇の屋根にしがみつく。
 
>176
「空気がおかしくないか!?」
大声で御神苗、エリ、フィオに問いながら周囲の空間を変質させ、致命的な酸素と水素を浄化しようとする。
 
 ビョウド『く、そろそろか…?』
 「黙ってろ!!」
 ビョウドの胎動を押さえ込みつつそう叫ぶ。
 
>202
「コーンウォール」から放たれた地獄の業火が高速艇を覆う。
その衝撃で、艇を覆っていた力場が限界となり、
澄んだ音を立てて強い風が艇内に吹いた。
「ちっ、バリヤーが壊れたか…。
 だが、酸素中毒にはならずに済んだな…」
 髪の毛がアフロになりながらそう言う。

>207
「エリ、フィオ、大丈夫か!?」
艇の屋根から顔を出し、二人に問う。
「それから、魔力が少しヤバイんで、乗り込んだ後、サポート頼む!」
アフロになった髪を治しながらそう叫ぶ。
 
 場所:高速艇『クラブ2』 
211グール(M):02/06/29 02:18
『吸血海殲』

>192>197
 押し寄せるグールの群に撃ち込まれ続ける銃弾。
 それにひときわ力強い銃声が加わる。その銃声に鼓舞されるように、撃ち込まれる銃弾が
多くなる。
 人々の顔に、少しずつ希望の色が見え始めたその時――。

 後から、扉を激しく叩く音が聞こえた。
 酒場の裏口。
 グールは街にあふれているわけだから、当然裏口に向かう奴もいる。
 そういう事だった。
>204
 
「……興が殺がれたな」
 
 無機質な機械音声が告げる。
 しかしその声の響きは―――機械には無い寂しさのようなものを放っていた。
 狙いは外さず、トップガンダーが振り向いた。
 
「貴様の命で購ってもらおうか!!」
 
 流れるようにトリガー。
 
 轟音。
           射撃点修正。
 轟音。
           射撃点修正。
 轟音。
 
 連射が効かない筈の狙撃銃を巧みに操り、回避すら念頭に置いて射撃する。
 致命的な威力を持つ三連発がスティングレンを襲う!
213フリッツ(M):02/06/29 02:20
>182>205
軽口。
は、のんきなもんだ。
こっちはかわいい妹が人質だってのにな。
 
>183
だが、次の瞬間にそんな思いは消し飛んだ。
フリゲイト艦からの射撃。
そいつをかわした時になにかおかしいと思った。
 
牽制。
 
それに思い当たった時には爆発が目の前で起こっている。
何が起こった? わけがわからねえ。
転覆する?
 
恐慌。
それも一瞬のことだった。
見えない壁にさえぎられたように爆風も飛沫も届かない。
魔法使いのやつか。あいつに感謝だな。
 
「おい、何だ今のは!?」
 
後ろの二人に怒鳴る。
答えはだいたい予想してる。魔法だ。
背筋が少し薄ら寒くなった。
意識が傍らに置いたM4A1ウィッチハンターに向かう。
使いなれた銃。俺のもうひとつの相棒。
ひょっとしたらこいつを使うはめになるかも知れねえ。
そんなことを思いながら、俺は船を走らせつづけた。
 
 
             (場所:高速艇【スペードエース】船上)
『吸血海殲』
>196 スミレ
「オクトパルド」
彼は渦柱を作ることに夢中になっていた。
しかし、いきなり水中からの攻撃を受ける。
水中からの攻撃がくる筈が無いと慢心していた彼は、その水圧の刃を受ける。
4本の触手で防いだものの、触手は全て破壊された。
攻撃の来た方向を見る。そこにはナイトドレスの女がいる。
人間が水中で何の装備もなしに生きていられる訳は無い。とすると!
「貴様ァ!」
怒りの叫びと共に、頭・肩からの無数の魚雷をその存在に向かって飛ばす。
それは彼女を包囲するかのように、彼女の退路を断って飛んでいく!
(>205修正)
>168>182

――派手にぶちかましてくれよ!

機銃を扱っている男――グリフターからの一言に、レイオットは「ははっ――」、と声を上げ
ていた。言われるまでもない。彼の戦意は、今異常なまでに高まっている。

「さて行くぞ! お前等、どこかにしがみついてろ!」

言うが早いか、スタッフを振りかぶる。そのまま、勢いよく無音詠唱―――

>183

――と。
その時だった。彼の詠唱よりも早く。
どこか聞き慣れた陰気な声が、爆音を無視してレイオットの耳へと届いた。

――<マグナブラスト>――――イグジスト!!

「――――!」

それが何かを理解する前に、レイオットの肉体は脅威に対し完璧に反応した。
即座に新たな呪文書式を選択。そのまま一気に無音詠唱。

「顕!」

<デフィレイド>発動――それと同時に、すぐ近くの海面が瞬時に爆裂した。
<マグナ・ブラスト>――先程レイオットが使ったそれと同じ魔法。と、言うことは――
衝撃と、爆炎と、そして蒸気とを展開した力場平面で阻みながら、レイオットは『キャンベル
タウン』の艦体を見上げる。そこには――

――逆行で影になってはいるものの。それの姿ははっきりと想像できる。
雪のように白い装甲。そして、それを覆い隠すように纏った漆黒のマント。
タクティカル・モールド……<ディアバルゾン>。それは、つまり――――

自分の表情が、獰猛なモノへと歪んでいくのを自覚する。
それは、口から零れた言葉からも理解できていた。

「――まったく。こんな所で会うとはな。世界が嫌いなのは知ってたが――よりによって化物
共と組むこともないだろうに」

そんなこちらに気が付いたのか――<ディアバルゾン>がわずかに動く。
その内側では、あの男が笑っているだろうことは、容易に理解できた。

「なぁ――アル坊や?」

アルフレッド・スタインウェイ。あの男が、そこにいる。
216フォッカー(M):02/06/29 02:22
>201 接近戦はこっちの十八番!

指揮官と思しき男が、突進してくる。
銃弾はアームブロックで耐えられないこともない。

だが、やつは銃剣を付けたライフルで突きを放った!
「くっ!!」
とっさに手刀で鍔迫り合い。
変身してるからこそできる芸当だ。
「でああぁぁぁぁっっ!!」
男の腹部めがけて蹴りを放ち間合いを取る―――
217オーフェン:02/06/29 02:23
>208
アテナが後ろから付いてくるのを確認すると、俺は軍港へと突入した。

>195
軍港にたどり着くと同時に、女と赤い化け物が戦っているのが目に入った。

「我は放つ光の白刃!」

とりあえず、いかにも元凶っぽい赤い化け物に光熱波を放つ。

 (現在位置:軍港)
218御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 02:24
『吸血海殲』
>202>207>210
 
「兵頭、サンキュ!これでやりやすくなったぜ!」 
 
船の推力が上がったお陰でなんとか渦は抜けた。
だが・・・・・・目の前には巨大な火球が飛んでくる。
すぐさま面舵30度に回頭する。
が、さすが避けきれなかった。
パリーンと音がした後、頬に吹き付ける海の風を感じる。
 
こうなっちまったら、後は俺の腕のみが命綱。
腹をくくってやるしかねぇ。
 
「運転手は運転がお仕事ォ!」 
 
俺は自分に気合を入れると、砲弾銃弾吹き荒れる戦いの渦を、
右に左に舵をきりながら、フリゲート向かって突撃していく。
あと少し、あと少しで接舷できるんだ、頼むぜ!
 
(高速艇『クラブ2』船上)
219スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 02:27
>172 オクトパルド
>207 エリ
 
 タコ人形に相対する私の頭上になにかが無数に投げこまれたのを感じる。
 
――さっきのボート……まだ生きてた?!
 
 驚愕。それが判断を贈らせた。
 海流を使って放りこまれた物を押し流そうとするが一瞬遅い。
 
 放りこまれた物――手榴弾が次々に頭上で爆発する。
 
「―――ッ!?」
 
 頭を殴られたような衝撃。しかも連続で。
 死徒としての耐久力ゆえ気絶はしなかったが、動きは間違いなく鈍るだろう。
 敵と――しかも音を解しそうにない人形と相対する状況でこれはさすがに不味い。
 
「こっのぉ!!」
 
 ボートに向かって巨大な氷の槍を突き上げる。
 だがそれが当たったかどうかは確認できなかった。
 眼前の敵が突っ込んできていたからだ。
>193

と、問うて見たものの……返事はない。

「・・・おい、これじゃ俺が馬鹿みたいじゃねえか」
「ろくに確認もせず大声を張り上げるお前が悪い」

漫才のような会話を交わしつつも、周囲を見渡す。

「・・・・・・広いな」
「そうだな。これは移動用の足が必要かも知れん」

軍港を端から端まで見渡しても、その果ては見えない。
さしものリロイの脚でも、直線距離を走るのは無理がありそうだ。

「車を奪うぞ」
私ははっきりと告げた。
「っつっても、俺は運転なんかできないぞ」
「心配するな。誰もお前になぞ期待していない」
「・・・・・・・・・」
やや憮然として黙り込むリロイ。それは無視して、
私は瞬時に立体映像を出現させ、そちらに意識を移す。

「ぐずぐずしている暇はない。行くぞ」
「・・・・・・」
まだ何か言いたそうにするリロイだが、これもまた無視する。
そして、軍港に放置されたままの軍用車を物色し始めた。

(場所:軍港)
『吸血海殲』
>212 トップガンダー
「スティングレン」
漆黒の狙撃手の繰り出す銃撃。
それを右膝からの爆弾で防ごうとする。
一発目……相殺できた。
二発目……ギリギリで相殺できた。
三発目……防げなかった。
それは背中のひれに当たる。もう、空中移動は出来ないだろう。
「噂通りの実力だな……しかし私にも意地がある!」
左膝からも爆弾を放つ。半数は右にカーブ、もう半数は左にカーブ。
回避をさせないつもりなのだ。
吸血海殲 

>216

素手でバヨネットを受け止められた。

「プレゼントだ」

腹部に入った蹴りを堪えながらトリガー。
おまけに右手の刀で脇腹に斬撃。

同時にグールどもが背後から掴みかかる。


(軍港)
>168>183>213>215
 
フリゲイト艦からの「魔法」はレイオットの防御魔法によって弾かれる。
魔法を信じるかって?
俺は見たモンしか信用しないが、こうも見せつけられちゃしょうがねえだろ?
 
どっちにしたって動きを止めたらヤバイ。
あの魔法の威力は先刻ご承知ってところだしな。
 
「―――で、なんでそんなに嬉しそうなんだよ?」
 
俺はレイオットに声を掛けたが、答えは分かり切っている。
 
闘える事が、敵と会えた事が楽しいのだ。
 
熱を持った機関砲のトリガーシステムから手を放し、二丁のハンドガンを確認。
さて、今度は俺が派手に行く番だな。
 
いつの間にか、フリゲイト艦は目の前にまで迫っていた。
 
              (場所:高速艇【スペードエース】船上)
224スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 02:31
>219 修正
 
『吸血海殲』 
>214 オクトパルド
>207 エリ
 
 タコ人形に相対する私の頭上になにかが無数に投げこまれたのを感じる。
 
――さっきのボート……まだ生きてた?!
 
 驚愕。それが判断を贈らせた。
 海流を使って放りこまれた物を押し流そうとするが一瞬遅い。
 
 放りこまれた物――手榴弾が次々に頭上で爆発する。
 
「―――ッ!?」
 
 頭を殴られたような衝撃。しかも連続で。
 死徒としての耐久力ゆえ気絶はしなかったが、動きは間違いなく鈍るだろう。
 敵と――しかも音を解しそうにない人形と相対する状況でこれはさすがに不味い。
 
「こっのぉ!!」
 
 ボートに向かって巨大な氷の槍を突き上げる。
 だがそれが当たったかどうかは確認できなかった。
 人形の放った魚雷を具現化した渦で弾き散らすことに専念する必要があったからだ。
『吸血海殲』
>219
アフロになった髪を元に戻しながら、艇の屋根に立つ。
巨大な水槍が海面を割ってこちらへ突き込まれようとする。
「あー、悪いがこっちよりあっちへ行ってくれ!」
周囲のミニチュアが再度浮かぶ。
 
場所:高速艇『クラブ2』
小さな杭のような水槍の方向を「コーンウォール」へ向けさせ、
解放する!
「やれやれ…。まだしばらくは持つな…」
非常食のスティックバーを齧って言う。
226フォッカー(M):02/06/29 02:35
>222 多勢に無勢…?

痛い。切り付けられた。いくら変身してても痛いものは痛い。
周りに集まってたグールたちが雪崩を打って襲い掛かる。
「フン…………そう、思い通りにはいかないもんなんだな」
痛みをこらえ、全身に漲る力を集中させる!
「パワァァァァァハリケェェェェェン!!」
猛風、轟嵐。
そんな言葉が似合う、ひとつの死を呼ぶ風になった。
全身を回転させながら拳を突き上げて上昇する。
発生した気流に巻き込まれたグールはなすすべなく巻き込まれていく。

そして、指揮官らしき男ももろともに―――――
>221
 
 一つだけ、銃声が響く。
 
 だが甲板に落ちた薬莢は二つ。
 二つの銃撃音が一つに纏まるほどの速度で銃弾が放たれたのだ。
 スティングレンから放たれた二個の爆弾は空中で爆散する。
 その場から身動きすらせず、トップガンダーはその爆弾を凌いで見せた。
 
「俺のライフルの前に立ったのが――――運の尽きだ!!」
 
 狙い済ました頭部への狙撃が、爆煙を縫って放たれた。
 
(場所:停泊艦船A・甲板上)
228グール(M):02/06/29 02:36
『吸血海殲』

>209
 生き残ったグール達が立ち上がる。
 彼らに判断はない。
 ただ命令があるのみ。

 殺し尽くせ。

 軍服を血に濡らしながら、全く構わずにSMGを構え、再び発砲。
 軍港に向かおうとしていたその影に、銃弾が集中する。
229名無しクルースニク:02/06/29 02:36
>199>212>214
 
 一言の応えと共に、パートナーは艦艇への上陸を刊行した。
 一瞥して、青年は機械蟹へと向き直る。
 
「――君の背に、主の御加護が有らん事を――」
 
 口の端で笑って、青年はOICWのハンドルを握った。トリガー。
 標的はカニ。煮ても焼いても食えそうにない、主の御意志に背いている確立は
200%を超えたゴミ野郎。
 着弾。着弾着弾――矢鱈に硬い。知るか。壊れるまで撃ち続けるだけだ。
 グレネードの弾雨を無視してパートナーを追うカニへの殺意が、一瞬で膨れ上がった。
 
「無視してくれてんじゃねえぞ、このゴミが――!」
 
 OISWはそのままに、ゴルフバッグを肩に引っ掛ける。
 魔王の牙城の如く聳える船に向けて、青年はホバーの舳先を思い切り蹴り飛ば
した。10メートルの距離を苦も無く跳び、90度に近い船の外壁に脚が接地した瞬
間、その脚は物理法則に喧嘩を売るような速度とバランスで、甲板へと駆け上がる。
 船縁を蹴り、痩身を高く舞わせ、その両手にはSMGを構え――
 
「――く、ふ、ハハハハハハハハハぁッ! 一匹残らず大人しく殺されろ、ゴミ共ォッ!」
 
 交差する両手に握られたP-90とMP5が、遥か高みで満月に重なる青年の両手で
マズルフラッシュを迸らせる。
 パートナーの青年を除く全ての愚者へと、断罪の弾丸が洗礼した。
吸血大殲
>206
 
その後、敵を求めて甲板を徘徊していると、
鈍くはあるが知性の輝きを宿した動く死体の一団と遭遇した。
一掃しようとプラズマッシャー発射態勢に入ったが、
ふと脳裏にプラズマ的直感が走った。
 
「あるいは……試してみる価値はあるかもしれんな」
 
即座に決断を下したオオツキは、
何処からともなくホワイトボードを引っ張り出してきた。
これまた何処からともなく、巨体に合うサイズの白衣を取り出して羽織る。
そして周囲を取り巻いているグールの群れに向き直り、おもむろに口を開いた。
 
「これから特別講義を始めます。席は無いので、諸君はその辺りに座りなさい」
 
何故か素直に固まって座り込んだグールの一団を前に、
プラズマ教師オオツキの出張講義が始まった。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
『吸血海殲』
>224 スミレ
「オクトパルド」
確かにあの女が放った渦によってかなりの数の魚雷が無効化された。
だが、当たったものもけっこう多いのもまた事実。
彼はその隙を逃さず、渦柱に彼女を巻き込もうとする。
 
渦柱に巻き込まれ、身動きの取れなくなった相手に魚雷を叩き込む。
それが彼の切り札的戦術である。
232両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/29 02:40
>191
 
 目前に迫る、新たな『死人』の影。
 その腕が銃を構えるよりも早く―――ナイフを『点』に投擲する。
 すれ違い様に引き抜き、返す刃で横に居た一体を袈裟懸けに両断する。
 右足を軸にして回転しながら、更に二体の首を跳ねる。
 
―――と、そのとき。
  私を間近で狙う砲身が目に入った。
 
 ぐん、と踏みこみ、ナイフを一閃させる。
 切り離された砲身が地に落ちる前に、目の前の『死人』を肩、腹、足に沿って解体する。 
 
 辺りを見まわし、私以外に動くものが居なくなったのを確認すると手の中のナイフに視線を落とした。
 
「―――ちぇ、これじゃ観賞用には出来ないな」
 
 私は何事もなかったかのように、凄惨な街路を後にする。
 幹也の待っている、ホテルへと帰るために―――
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「―――って、ここ、何処だ?」
 
 とりあえず、私は再びあてもなく歩き始めた。
 
(場所:街)
233ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/29 02:40
>211
 迂闊といえば迂闊だ。
 俺一人ならばグールなどどうとでもなる、と油断したのが間違いだった。

 魂切るような高い悲鳴は、裏で弾薬を運んでたガキのモノだ。
 長く伸びたそれはさらに高く、か細くなり――

 最後まで聞いてやる道理は無かった。
 一挙動でライフルを照準、射撃。狭い店内を轟音が反響する。
 それは、狙いどおりその少年の頭を吹き飛ばした。
 間髪いれずの二射目がグールを撃ちぬく。

 だがその後ろから数体のグールがなだれ込み、俺はここの保持を諦めた。
 人間達を見つめる。

 武装する連中を見守っていたときから、好んで巻き込まれたようなゲームだ。
 今更、降りるつもりは無かった。

 銃声の轟く中、声を張り上げる。
「ここはもうだめだ、表から逃げろ!」

「表もグールで一杯だ、どうしろってんだ!」
 泣き声に近い返事。

 俺は、オコーナーの首根っこを引っつかんだ。顔を近づけて怒鳴りつける。
「心配するな、追う連中は俺が止めてやる。車を見つけろ、後ろを見るな。
 運がありゃ、十に三つは助かるだろうさ!」
 言い放ちざま、バリケードを片手で取り除ける。

 すぐ外にいたグールを撃ち抜き、わずかな道を作って連中を送り出すと、俺は呟いた。

「マクスウェル・・・」
 もう、正体を隠す必要は無い。

(酒場→路上へ。グールと交戦中)
234レッド・アリーマー:02/06/29 02:40
>203
――それは、衝撃だった。

人間の戦士が放った肘の一撃が、紅き魔物の鳩尾を抉る。
ズン、という重い音が辺りの空気を震わせ、響き渡った。
魔物の紅い体躯が揺れ動き、口から真っ赤な鮮血が噴出す。

それは、正に必殺の一撃。・・・・・ただし、人界の生き物にとっては。

紅き魔物は顔を歪める。苦悶だけでなく、歓喜の表情も交えて。

「イイ攻撃ダ、人界ノ戦士。ダガ・・・」

めり込んだ肘を、いや腕を掴む。さらにもう片方の腕を戦士の体へと向ける。
その向けた手が、否、手の周りの空間が歪む。
空間のひずみから、数匹の青い子悪魔が湧き出て、蠢く。

「真ノ悪魔ハ、ソノ程度デハ殺セン」

正しく神速の速さで、青い小悪魔の群れが戦士へと放たれた。
至近距離から、弾丸の如く。

(場所:軍港)
>220

紆余曲折の末、私とリロイは軍用車の一台を拝借する事に成功していた。

「これからどうする?」
「そうだな・・・なんでも、<ミレニアム>の奴等、軍艦を乗っ取る腹積もりだって
言ってたな」
「そのようだが……今からそちら側に加勢するのか?」
「そういう事になるな。 お偉方からも、報酬分は働けって言われてるんだ」
そういって、飢えた獣のような、凶悪な顔つきを見せるリロイ。
全く……この戦闘マニアめ。これは少し、灸をすえてやらねばなるまい。

行く手を塞ぐ食屍鬼を適当に跳ね飛ばしながら、車は遂に
停泊中の軍艦近くにまで到達する。

「見えたな。よし、突撃するぞ」
「ああ、行くぜ・・・って、は?」
突如、間の抜けた声を上げるリロイ。だが私は表情一つ変えず、こう返した。

「飛び降りろ。車を激突させる」
それだけを言って、私は立体映像を解除し、剣の本体に意識を戻した。
当然残るのは、空の運転席と、助手席に取り残されるリロイ……

「ちょっと待て、オイ!!」
悲鳴に近い声と共に慌ててドアを開き、車から飛び降りるリロイ。

身体を丸め、コンクリートに全身を叩きつけられながら、路上へと転がる。
無人と化した車は、そのまま停泊中の艦艇へと迫り――――

爆発。

巨大な爆炎と黒煙が立ち上り、その衝撃にリロイは再び跳ね飛ばされた。
二度、三度と転がり、身体中を擦り傷だらけにしながらも、何とか起き上がる。

「・・・おい、お前」
半眼で剣の柄を睨みながら、うめくような声で言うリロイ。

「どうした? 成功しただろう」

「お前・・・性格がオルディエに似てきてないか?」
「それは、気のせいだ」
そうとも、気のせいだ。恐らくは。
吸血海殲 

>208 >226

突如竜巻が発生。
グール諸共巻き上げられる。

「くぅ・・・!」

地べたに叩きつけられる。
そこにはまだ少女と呼んで良い女がいた。

 ――何でもいい。敵は殺す。

起きあがりざまの足払いから袈裟切りの斬撃を放つ。


(軍港)
>218>225
 上空から降り注ぐ氷の槍を潜り抜けながら、手の中に魔法のように現れた
箒にまたがって、船の舳先から宙に身を投げ出した。

 私の身体はそのまま海に落ちる、という事は無くて、箒は自身に掛かった
魔力を遺憾なく発揮し、私は水上50cmを水飛沫を上げて疾走しながら、構
えたパンツァーファウストを高速艇に向けてぶっ放した。
『吸血海殲』 
>228 


その背に、胸に、腹に、銃弾は容赦なく突き刺さる。
だが、口許に浮かんだ笑みは消えることなく。

右手の短機関銃を一団に向け、掃射。
空になったドラムマガジンを捨て、再装填。
左手のショットガンをブレイクオープンし、そのまま再装填。

飽くまで、悠然と。

銃弾で満たされた2丁の銃は、ふたたび咆吼する。

(場所:街路→軍港へ向けて)
239グールの群れ(M):02/06/29 02:49
>235
 
 突然の乱入者を迎え入れたのは暖かい歓迎などでは無かった。
 アサルトライフルの無数の銃口が向けられる。
 
 後ろに控えるのは対物ライフルを構えたグール達。
 
 示し合わせたように同じタイミング。
 死者の軍隊は塞がれていた感情を噴出すようにひたすら発砲。
 銃弾の威力をその通路と外へ撒き散らした。
吸血海殲
>230
 
オオツキの講義は思いの外好評のようであった。
その証拠に、何故か聴講生(全員グール)の数が増えていたりする。
 
「つまり、太陽は核融合ではなく、
 地磁気によって発生するプラズマが発熱と発光をしているのです」
 
時折マニピュレーターで器用にマジックを操り、
ホワイトボードにプラズマ科学の公式などを書き入れながら、
一層熱の籠もった様子でオオツキは語り続ける。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
241御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 02:53
『吸血海殲』
>219>225>237
 
「うっひょー、派手にやってくれんじゃないの!」 
 
操舵席から歓声を上げる。
その水の槍の向かう先から飛んでくる人影。
水面すれすれを飛んでくるその人影は、どうやら女っぽい。
しかもかなりのイケ面だ。
それが・・・・・・・パンツァーファウストをぶっ放した。
 
「だー!?爆発させるのは恋心と切なさだけにしてくれよ!」 
 
俺はそう叫ぶや、すぐさま船を回頭させる。
思い切り方向転換させたため、すさまじいGがかかりはするモノの、
なんとかかんとか避けれたみてぇだ。
同時に、姉ちゃんもその際に出来た波で頭から足の先までずぶ濡れになってやがる。
 
「水も滴るいい女とは、ベッドの上で対峙するのがいいみたいだぜ?
 とっとと船に戻ってなよ!でっかい花火をあげて遊ぼうぜ!」 
 
俺は姉ちゃんをからかいながら、何故フリゲートからの反撃が途絶えちまったのか、
不思議に思っていた。
――――吸血海殲――――>213 >215 >223 
 
 辺りに満ちる白い蒸気。
その中にあってアルフレッドの黒いマントだけが禍々しく浮かび上がる。
 
 小型船とはいえあの程度で沈むはずはない。
ワザと外した上に船上にはあの男がいるのだから………
 
 アルフレッドは通信機を手に取る。そして艦橋に繋ぐ。
 
 「……俺だ……撃ち方を止めろ。そして艦を小型船に突進させろ……」
 
 通信機の向こうで船長が絶句するのが解る。
 
 『で――――出来る訳無いだろう! このまま進めば激突するのだぞ!!』
 
 アルフレッドは顔色一つ変えない。
 
 「……激突させろと言っている……レイオット・スタインバーグとは直接ケリをつけるのだからな……くくく」
 
 『………馬鹿な……もしも当たり所が悪かったらこっちまで沈むぞ!』
 
 アルフレッドは無造作にスタッフを掲げた……艦橋の方へと。
 
 「……お前の意見は聞いていない……俺は……【やれ】と言った。同じ言葉を繰り返させるな」
 
 艦橋の船長は息を飲んだ……艦橋が潰されれば船は死ぬ……常識だ……だが奴は――――狂っている。
――――凶人に常識は通じない。
 
 『わ、解った………』
 
 船長は神に祈りつつ突進を指示する……化け物が神に祈るなど笑止だが。
そして甲板ではアルフレッドの呟きが響く
 
 「さあ、道は作ってやったぞ――――レイオット・スタインバーグ……くくくくくくくく………」
 
 【現在位置・洋上艦艇2。小型艇・スペードエースと接敵中】
243シド・デイビス(M):02/06/29 02:57
>187>199
 
―――突如、甲板に人影が踊り出る。
一見すれば鎧のようにも見える異形の人影。
 
シドは、その人影に向かって両手を広げ、出迎えた。
 
「やア、ようこソ御出で下さいましタ。――分かっていまス。
『ヘルシング』の方なのですネ?」
 
宿の主人の歓迎か、と言った感じで続けるシド。
その口調が、突如変わる。淡々と、死刑を告げる裁判官のようなものに。
 
「でハ、私かラ申し上げル事は一つのみでス」
 
 
「貴方にハ、死んデ頂きましょウ」
 
シドが後ろに跳ぶ。
瞬間、シドの後ろに控える数十体の武装したグール達が、一斉に銃撃を開始した。
 
>229
 
「おヤ、もう一名お越しですカ」 
 
一瞬後、月に重なり影が飛び出す。
影は、こちらに向けて銃弾を容赦無く浴びせ掛けてきた。 
 
「……仕方ありませんネ。『テトラカーン!』」 
 
シドの周囲に銀色の障壁が出現し―――
銃弾の幾らかが弾き飛ばされる。無論、全てを防ぎきれる筈も無く、
何体かのグールは容赦無く銃弾を浴びることとなった。―――が、所詮グール。
まだ幾らでも替えは効く。
 
「――ふム、二対一ですカ。なラ、こちらももっト手駒が必要ですネ―――」
 
シドは、片手に持った聖書――その実態は悪魔召喚プログラムを組み込んだCOMPだが――に目をやった。
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
244麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 02:58
>217
 
 親鴨に連れられる子鴨よろしく、オーフェンさんにくっついて走ります。
目の前に軍港のゲート。民間人立ち入り禁止地域。
 
 「これは、また…」
 1対1の戦闘が一組。多数のグールを相手取る男性が1人。
オーフェンさんは、赤い悪魔(?)と戦う女性に味方するようです。だったら私はグールを…。
 
 『パワァァァァァハリケェェェェェン!!』
 「こっち(>226)もですか!?」
 今この瞬間、ここダベンポート基地にはいったい何人の超人が存在するのでしょうか。
驚くやら呆れるやら。善良でか弱い民間人の私には、いささか理解しがたい話ですね。
 
 どすん。(>236)空からグールが降ってきました。
 『くぅ・・・!』
 喋っています。
 
  起きあがりざまの足払いを背転して回避。続けての袈裟切りを…。
 「ファイヤーソード!」
 左の炎で逸らしながら。
 「頭よっ!」
 右の炎で、”腰を”横一文字に狙う一撃!
 
>229
 
 あの弾丸を防ぐ術は無い。
 勝利の余韻を微かにも匂わせず、トップガンダーは振り向いた。
 次に備えセンサーを稼動。
 すると反応したのは無数の銃弾!
 
「―――ッ!?」
 
 咄嗟に前転。
 甲板に当たった弾丸はあるものは跳弾し、あるものはめり込んだ。
 弾道計算の先に居たのは先程の白服の男。
 
「……やるな」
 
 素直に賞賛の言葉を漏らす。
 機械の猟犬には有り得ない、人間的な反応であった。
 肩にかかっている弾帯から弾丸を取り出し、リロード。
 
 次の相手を待ち、狼は静かに牙を研ぐ。
 
(現在位置:停泊艦艇A・甲板上)
246スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 03:00
『吸血大殲』
>231 オクトパルド
 
「が…………かはっ!」
 
 さすがに片手間では防ぎきれずに数発の魚雷を食らってしまう。
 さらに、人形は私に向けて追撃を加えようとする。
 まずい、と思いはするものの、回避しようにも身体が動かない。
 
――死ぬ、の……?
 
 背筋に走る悪寒。
 焼き焦されるような焦燥と、ジリジリと引き伸ばされる瞬間。
 そして私の周囲に発生する……渦?
 
――馬鹿にしている……
 
 恐怖を感じた分、憤りもまた大きかった。
 戻り始めた感覚を確かめるように腕を振り、
 憤りのイメージを現実に転換する。
 
――自然を意のままにする私に、渦か……本当に……
 
 相手が作る渦を無効化、さらにより巨大な渦で相手を包み込む。
 
「ふざけないで……消えちゃいなさいよ!」
 
 さらに力を加えつづけると渦は海上をも巻きこんで回り始める。
 それを見ながら私は……
 
 奇妙な違和感を感じていた。
 
 
(海中 渦はクラブ2、スペードエースを巻きこむ)
>211>233 吸血海殲
 
 マズッた! 裏口か!
 そのことを、少年の絶叫で認識するがもう遅い。
 俺の判断ミスか? いや違う、考えても仕方ねェ事だ、そんなのわかるワケがない。
 だったら、たった今から最善を尽くすだけだ。
 
 すぐに取って返し、腐肉の群れを掻き分けて酒場へと戻る。
 行きがけの駄賃とばかりに数体のグールの首をサド公爵の愉悦で切り落とし、心臓を突いた。
 灰になっていくのを尻目に走りつづけて、ようやく酒場の玄関へとたどり着く。
 
 次瞬、ザワリ、と背筋に伝わる感覚。
 それはさきほどの男から伝わってきた何かがもたらしたモノだ。
 ……今やはっきりと分かる夜族の匂い。
 こいつも、俺みたいに変身できるってのか?
 分からないが、今はとりあえずどうでもいい。
 とにかくにも、この包囲網を突破することが大事だろう。
 
 酒場の中に向かって声を張り上げる。
 
「先導は俺がする! 一刻も早くココから脱出するぞ!」
 
 そう叫びながら、後ろ手に旋風の暴帝を振るってグールの一体を袈裟懸けにする。
 体を捻りながら向き直り、捻りをバネに利用して投擲。
 三つ刃が回転しながら、生きた死体を切り刻んで手元に帰ってくる。
 当面の道は切り開いた、このまま逃げられるか……?
248祁答院マコト:02/06/29 03:02
>234
 肘撃は狙い過たず、紅い悪魔の鳩尾に突き込まれた。
 完璧なタイミングでの一撃。
 人間であれば、確実な死が訪れるであろう、まさに必殺の一撃。
 
 だが、相手は人間ではなかった。
 
 めり込んだ肘を掴まれる。
 動きが止まったところへ、レッドアリーマーの攻撃。
 召喚された青い小悪魔の群れが、マコトに殺到する。
 
「…………っ!?」
 
 躱す事など無論出来もせず、無様に吹き飛ばされる。
 数メートル吹き飛び……基地を囲うフェンスに激突した。
 
 
(祁答院マコト、気絶)
(場所:軍港)
吸血海殲
>240
 
何故かグール達はオオツキの講義内容にいたく感銘した様子で、
メモ帳を取り出し内容をメモする者まで出始める始末。
 
「プラズマ科学を発展させれば、
 理論上は超高速移動やワープも可能となります……」
 
既にホワイトボードは書き込みで一杯になっており、
裏返してもう一面を使っていた。
 
オオツキの出張講義はまだまだ続く。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
250名無しクルースニク:02/06/29 03:05
>243>245
 
 甲板に着地すると同時に、青年の体は弾けた火薬となった。
 集約された筋肉が、溜め込んだ力を一気に解放する。
 
「はは――はハハッ! クハハハハハハ――! 足掻け藻掻け泣き喚けッ!
 主の御意志に背いた事を、後悔しながら死んでけよォッ!?」
 
 MP5を捨てると同時に、青年は腰の後ろに直接吊っていたアバランチグレネードランチャーを
引き摺り出す。左手からはP−90の火箭を絶え間無く迸らせながら、フォアグリップも握らず
に人差し指はトリガーガードを離れた。
 リボルビンググレネード。絶え間無く放たれる40ミリ口径のグレネードは、MBTすら破壊し兼
ねない。
 
 絞り込むようにトリガー。肩を跳ね上げる反動が、肘間接で全て殺された。
 白煙を引いた弾頭が手元から収束されて連続発射される。
 前列のゴミが弾頭に頭部を吹き飛ばされた直後、初弾が炸裂。
 炎の波の盛り上がりに、次弾が飲み込まれて更に炸裂。誘爆するグレネードの雨が、右手から
大輪の花を咲かせる。
 
「主よ。汝が意思を成す我に、神意の剣をお与え下さい。
 呪われし者を断罪する我に、汝の加護と祝福を――」
 
 トリガー。カニ型の機械に収束する無数の榴弾が、爆炎の中にその姿を覆い隠した。
 内側から炸裂するような光球に紛れ、機械部品と破片が舞い散る。――Amen。ゴミ野郎。
 グールの肉片と腐った血を散らしつつ、尚も榴弾は舞踊る。さして太くもない右腕は、5キロを越える
グレネードの塊を平然と吊り上げ続ける。
 弾ける血。根拠の無い怒り。信仰心。ああ、あぁ、ああ、ああ――! 死に尽くせ、ゴミが!
 
 硝煙を上げるグレネードが、がちん、と音だけで回転した。
 敵の生死の確認も無く、グレネードは投げ捨てた。デッドウェイトは片っ端から消すべきだ。第一
――生死の確認も何も、連中は既に死んでいる。
 ライフルの男。弾丸を弾いた――成る程、シド・デイビス。稀代の悪魔召喚士。葛葉に殺されては
いなかったらしい。ココで殺されるから、結果は同じだが。殺す。
 ショルダーホルスターからグロックを抜き、青年は更に弾幕を撒き続けた。
251フォッカー(M):02/06/29 03:05
>244 女性を守るのは糸申 士の勤め?

(>236)パワーハリケーンで、指揮官らしき奴は宙に舞い上げられ、
そのまま地面にたたきつけられる。
「まったく…タフって言うよりしぶといなあ」
言いながら、グールの使っていたライフルを拾い上げる。
そうそう長く変身してられないから、省エネ策も必要だ。

と、突然現れたカワイコちゃん(死語)に奴は切りかかる!
「あぶな・………って?!」

奴の斬撃を巧みな体術でかわし、両手から吹き上がる炎を剣のように使って
チャンバラをはじめていた。
「はぁ…あやめといい、最近のヤマトナデシコってのはあんなのばっかりかねえ…」

とりあえず、ライフルを構え、隙あらば奴に全弾叩き込むことにした。

>239
艦内に突入したリロイを待っていたものは、無数の鉄の筒の先。
それらが全て、同じ方向を綺麗に向いている。
すなわち、リロイ自身の肉体だ。

「手厚い歓迎だ。涙が出ちまうな」

発砲音と同時にリロイは全身の筋肉をバネにし、最大の力を
篭めて地面を蹴りつける。
その疾走の初速は既に、弾丸をも超える速さであった。

五感が全般的に強化されているはずの吸血兵士達でさえ、その
動きは感知することすらできなかったであろう。

次の瞬間、前衛の兵士達のライフルを持つ腕は、
植物の枝でも切り払うかのように、軒並み斬り飛ばされていた。

更に光の軌跡が走る。今度の斬撃は、腕ではなく彼等の首を
狙っていた。あたかも玩具の人形のように、簡単に
吸血鬼たちの首が吹き飛んでいく。

冷静に対物ライフルで第二射を放とうとする後衛の兵士達。
だが、その照準を合わせる前に、リロイは既にその胸元にまで
接近している。

白く塗装された船内が瞬く間に紅く染まり、床に水溜りを造った。

「雑魚はもう飽きたんだよ」

吐き捨てて、艦内を奥へと進む。
目指すは今も激しい戦いが行われている、甲板上だ。

(場所:停泊艦艇A 『マンチェスター』内)
>213>223

衝撃――
……気を失っていた――のかもしない。
その光景を、彼は見て居なかった。気が付けば、視界には。
『キャンベルタウン』の船体に見事に付き去っている高速艇の姿だった。
つまり――

「艦を、ぶつけた? ――あいつの仕業か」

こんな出鱈目なことをしでかすのは、奴以外には考えられない。
苦笑と共に周囲を見回り、他の二人の安否を確認する。

――――と。

>246

海面が、うねっていた。ただのうねりではない。
それは一定の法則性を持って、一揺らぎ事にその力を増していく。
ようやく視界に入った、それは――――

「な――――!」

唐突に海面へと現れた、巨大な渦動。
周囲のモノを飲み込み続けるそれは、すぐ目の前に迫っている。

「……ちっ!」

他の二人が動き出したのを確認して、レイオットは『キャンベルタウン』の艦体に穿たれた
穴に、一足先に身を投じていた。
吸血海殲 

>244 >251

避けられ、受け流される。
陽動のつもりらしいがどこを狙っているかは見れば判る。
バヨネットで弾き、右の回り蹴り。
その勢いで回転して再び横薙ぎの斬撃を送る。

――男の事は忘れていた。


(軍港)
255両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/29 03:14
>232
 
 どさり、と崩れ落ちる人影。
 先ほどまでのソレとは違う、あっけない相手。
 何度刺したか分からないそのナイフを、じぃっと眺める。
 
 ほう、と口をつく溜息。
 それもそうだろう、どんなに歩いても一向にホテルに辿りつかないのだから。
 いい加減、私の頭も煮立ってきている。
 
 重たくなった腰を上げ、見知らぬ土地で幾歩目かの足を踏み出した。
 
【両儀式、道に迷い行方不明につき:退場】
『吸血海殲』 
>238 


最早、目の届く範囲には、動くものは無い。
だが、未だにあるのは、渇望。

__どうした、イワン・アイザックよ。
  ただ、呪い、殺せ。

背後には、闇。
その中に佇む、人影。
漆黒の衣に身を包み、白蝋の如き肌に、額には、刻印。

同じ、闇の刻印。

__汝は光に唾し、闇に魂を委ねた。
  忘れるな。その魂を擲ち、手に入れた憤怒を…

「……黙れ…ベシエル…」

だが、その歩みは、更なる腐臭の中へ…


(場所:軍港へ)
>451神父
・・・クルースニク、やっぱり勘違いしていたか。
トップガンダーのいる船はA、僕らがいる船はCなんだ・・・実は。
(トップガンダーは横から割り込みで撃ってきた)
>257
・・・誤爆だ。
吸血海殲
>199
その影を踏み台にして、僕は目標艦の甲板に飛び乗る。
・・・いや、すでにその姿は僕のものではなくなっていた。
黒い騎士を思わせる異形の姿、ナイトブレイザーに。
 

その僕に語りかけてくる、一人の人影(>243)。
・・・一見して神父のようだが、僕と同行している彼とはまるで違う、
見るからに禍々しい姿の神父。
 
その黒い神父が―――僕に死刑を宣告し、後ろにさがる。
・・・その後ろに控えていたグールたちの銃が、一斉に僕に向かって火を吹いた。
 
「うああああ!!!」
その銃弾の雨の中、僕は駆けた。
ある程度は掠めるが・・・この体にはさしたる傷にはならない。
そのまま、破壊剣ナイトフェンサーを振りかざし―――
 
「散れぇぇぇぇぇ!!!!」
神速の勢いで一閃。
 
高速剣早撃ち―――ソニックバスター。
剣閃が衝撃波となって、グールたちを蹴散らすッ!!
空から、光が舞い降りる。
夜目にも明るく、まるで太陽がごとく。
その中心に居るのは、一人の女性。
白銀の鎧と蒼き衣を纏った戦乙女の姿だ。
眼下に広がる戦場を見つめ、行く早乙女は歌をろうじる。
己の力を解放するための歌を。

「我解くは悠久なる束縛の鎖
 天意において我が名を叫べ
 地意において我が名を歌え
 神意に於いて、我此処に戦いの槍をはなたん」

戦女神の背中に白き翼が現れ、右手には巨大な槍、左手には丸盾が現れた
そして、戦場にいる全ての者に聞こえる声が、響く。

「魔に抗する勇者達よ!我が名をその心に刻み、魔を滅せよ!
 魔に従いし愚者達よ!神意に於いて早急に滅せよ!
 我が名は戦乙女ヴァルキュリア。魂を選別し、不死者を滅する者なり!」
261グール(M):02/06/29 03:21
『吸血海殲』

>233>247
 波が、割れた。
 酒場に表から押し寄せていたグール達が突如として乱れ、そのまま集団が割れるように
倒れていく。
 程なくして、酒場に立てこもっていた人々が追い立てられるように出てきた。
 否。
 追い立てられていたのだ。
 正面からではなく、裏口からグール達に入り込まれることによって、彼らは追い出された。

 そして、彼らには容赦なく災厄が降りかかる。

 統一された歩調に、統一された装備。
 鉄盾を構え、隙間からSMGの銃口がのぞく。
「最後の大隊」の生み出した、軍隊のためのグール。

 動いている人間と認識するや否や、彼らは一斉に引き金を引いた。

(場所:酒場の前の路上)
262麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 03:24
>251 >254
 
 すぐ傍に(暫定的な)味方。そして私には、1対1にこだわる理由はありません。
 
 回し蹴りを肘で受けながら、その勢いをも利用して横跳び。間合いを離したところで。
 「んんああっ!!」
 念動で拘束。さっき当たった感触では、相手の筋力は”一般人よりも強い”という程度。
この状況なら全力を出さなくても十分。動きを止めさえすれば…。
 
 「そっちの人! 撃ってくださいっ!!」
 もうひとりの役者が、片をつけてくれます。
 
 (現在位置:軍港)
263フリッツ(M):02/06/29 03:25
>223>242
くそったれ。突っ込んでくる気かよ。
鉄の城とキスする趣味はねえ。
舵を切って突進をかわす……つもりだった。
 
>246
海面の不自然な波が舵を取る。
畜生、よけきれねえ。
なら逆にこっちから突っ込むまでだ。
 
後ろの連中に声をかける暇はなかった。
かけても衝撃に備える暇なんてなかっただろう。
俺もそうだったのだから。
意識が……飛んだ。
 
>253
気付いたときには戦艦の横っ腹に舳先を突っ込んでいた。
結局キスしちまったな。それもディープなやつを。
 
まあ感慨にふけっている暇はねえ。
さっきの波、何だか嫌な予感がしやがる。
見ると魔法使いのやつ、もう戦艦に乗りこんでやがった。
 
側においておいたウィッチハンターを引っつかむ。
レバーを引いて初弾を装填。
ボウガンの弦をつがえ、セイフティを外し、人差し指をトリガーガードにかけた。
そして俺も魔法使いの後に続いた。
 
 
             (場所:高速艇【スペードエース】船上
                 →フリゲイト艦「キャンベルタウン」)
吸血海殲
>249
 
2枚目のホワイトボードをまたもや何処からともなく引っ張り出し、
新たなる公式や図を書き込んでいくプラズマ教師。
 
「プラズマで火の玉が発生する事は一般的にも知られていますが、
 ミステリーサークルやUFOもプラズマによる現象でありまして……」
 
左手に持ったポインタで公式を示しながら彼が説明する度に、
聴講生グール達は感じ入った様子で一斉に頷くのであった。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
>250>251
 
 相変わらず白服の男から張られる弾幕。
 トップガンダーは転がり、それを回避する。
 転がった先にある物は異様な長さの金属ケース。
 
「これは―――」
 
 対化物用ライフル、という触れ込みで奴等から提供された武器がこの中にはあったはずだ。
 長大な銃身、不釣合いなほど細い銃口のライフル。
 確か名前は<サンダーボルト>とか言ったか……。
 
「悔しいが俺のライフルでは届かんな……使わせてもらうか」
 
 一通り調整を終え、構えてみる。
 ジャコ。鋭い金属音を上げて、持ち主の意思に応えるかのように銃が反応した。
 そのままトリガー。
 空気の壁を突き破る爆音が辺りに木霊し、銃弾が白服の男へ飛んでいった。
 狙いが多少外れたらしい……中々の反動だ。
 
「大したジャジャ馬だ……だが、気に入った!」
 
 風を切り、ライフルを構え直す。
 だがそれに割り込むような足音を聴覚センサーが察知。
 
「今度は、誰だ?」
 
 漆黒の人影が、言葉を投げかけながら階段へ向き直る。
『吸血海殲』
>237>241
女が箒に乗ってこちらへ迫ってくる。
「イイ女だな…」
ビョウド『身を持ち崩す元だぞ。今は敵だ』
冷静なツッコミを受け、「コーンウォール」へ迫る艇の屋根から、
銃座の方へ降りる。
「そろそろ突っ込むからな、身体を固定しておけ!」
二人の女性にそう言うと、兵頭は近くにあったベルトで身体を艇に固定した。
>265は>250>252へのレスだ……クソ!
吸血海殲
>264
 
「そもそも私がプラズマ科学というものに出逢ったのは、
 W大学理学部に在籍している時の事でした……」
 
いつの間にかオオツキの身の上話になっている様な気がするが、
聴講生達は何故か文句一つ言わずに聞き入っている。
 
―――講義はまだ終わりそうにない。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1】
269フォッカー(M):02/06/29 03:41
>254 決めるぜ・・・ブレイザーインパクト!

幕切れは唐突に訪れた。
(>262)
 「そっちの人! 撃ってくださいっ!!」
カワイコちゃんが叫ぶ。
見れば奴は動きが止まっている……チャンスだ!

「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
突撃しながら、ライフルを連射。
そして連続蹴りを叩き込み、サマーソルトキックで〆る!!
「これでっ…終わりだぁぁぁぁぁ!!」

打ち上げられたその体は、バラバラに砕け飛んだ。

(現在位置:軍港)
>241>266
 船を操縦する少年が、くだらない軽口を叩きながら、船を豪快にターンさせた。
 当然のように船に押し出される形で小さな波が出来上がり、私はそれをもろに
被ってしまった。

 だが、別にだからどうしたということも無い。
 水を大量に被って全身ずぶ濡れになったところで、戦闘行為自体に支障は無い。

 私はそのままパンツァーファウストを投げ捨てると、左肩に背負ったMG34を両手
に構えて、運転席の少年に標準をつけ、空へと大きく上昇しながら、その引き金を
絞った。

 
271名無しクルースニク:02/06/29 03:43
>265
 
 グールを肉隗に変えつつ、青年は甲板を駆け抜ける。
 無数の弾丸が周囲を洗い続ける中、バルカンファランクスと艦橋の間へと身を滑り込ませ、両手に
P-90を抜いた。
 
 顔だけを艦橋から滑らせ、オプチカルサイトを覗いた。トリチウム照明が作り出す青白い視界の中、
血の様に赤いレティクルが無数のグール達を捕捉する。
 敵、敵、敵だ。どれもこれもが、生を放棄して尚動かされ続ける、憐れで救えないヌケガラ達。
 軽く息を吸い込む。グリップ下部のスイッチを親指で押した。
 闇を縫うようなレーザーが、艦橋に赤い点を刻み込む。
 ――何て可哀想――ああ、今直ぐ肉片に変えてやる。
 
 全てを飲み込む闇の中、レーザーサイトの赤光が標的を求めて錯綜する。
 赤い光点が触れた瞬間に次々と弾ける、グール達の頭部。
 腐った血を掻い潜りながら――視線の先に、漆黒の姿を捉えた。
 
 ――コイツも、殺そう。
 
 脳が、哭いた。
 
(現在地:艦橋前)
272シド・デイビス(M):02/06/29 03:43
>250>259
 
撃ち出され続ける銃弾。放たれた衝撃波。
いくら盾を持っていようとも、グール達にそれらを防ぐ術などありはしない。
―――しかし、その両方がシドを捕らえる頃にはシドの姿は消え失せてていた。
 
「中々の力量をお持ちですネ。ですガ、それでハ私は倒せませン」
 
―――何時の間にそこまで飛び上がったのやら、艦艇に装備された機銃の先端から。
そう言うとシドは軽く跳躍した。
風を切る勢いで、鋭い蹴りの一撃を空中からナイトブレイザー目掛け繰り出す。
  
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
>260
戦女神は空から地面を見下す。
激戦区の一つである港へと目を付け、そこへと降下していった。
(移動 空>軍港)
>261 吸血海殲
 
 新手か!? しかもまたずいぶんと重装備なご一行だ。
 あの盾は……レイジングブルも挽肉屋も効きそうにない。
 さて、どうしたものかと思案するうち、盾の隙間から雨あられと銃弾が降り注ぎだした。
 マズイ……身を隠す場所が見当たらない。
 
 迷ったのはほんの僅か、とりあえず数発喰らうのを覚悟して身を屈めながらまっすぐに走り出した。
 走りながら、聖者の絶叫を両手で組み上げる。
 数発、否、十数発の銃弾が体を掠め、数発が体を貫いた。
 だが、大丈夫だ、致命傷には程遠い。
 
 加速を、バネを、絶叫を乗せた突きをまっすぐに繰り出す。
 
「うォォォォォォォォォォォッ!!」
 
 一見するととても強固に見える盾は、しかし俺の突きの前にあっさりと突き破られる。
 そのまま串刺しにしたグールを持ち上げて振り回す。
 辺りのグールとぶつかり、肉がひしゃげ、骨が砕け、盾が頭を叩き潰す。
 潰して潰して潰してもキリがない。
 終わりは見えてこない。
 
 ――クソッ、何かないのか、何か!?
>265

「今度は、誰だ?」
階段を上りきったところで、リロイに声がかけられた。

艦船の甲板上から見える景色は、まさしく地獄。
沖合いに浮かぶ数隻の戦艦から火の手が上がり、銃声が轟き、
悲鳴が響き渡る。海上も既に、<ミレニアム>専用の戦場、
彼等の遊技場と化してしまっていた。

そして目の前に立つのは、一人の男。
左腕や各部に機械部分が露出しており、片手には巨大な
ライフル銃を備えている。
恐らく、<ミレニアム>に雇われた強化サイボーグ、といった所だろう。

「あんたがここのボスか?」
リロイは、そんな場違いな問いを、その男に投げかけた。
この男……本気なのか冗談なのか判別できない所が底知れない。

「どの道こんな所にいる以上・・・敵だ、よな?」

その声だけが取り残された。
声を追随するかのごとく、リロイは素早く駆け出している。

剥き出しの刀身を輝かせ、狙うは男の心臓部。
相手が獲物を構える暇も与えず、リロイは一気に必殺の突きを放った。

(場所:停泊艦艇A 『マンチェスター』甲板上)
>273
 
周りにいるグール達は、レナスの神気に当てられて近寄ることさえできない。
此処に滅ぼすべき敵が居ることを感じられないレナスは、その右手の槍を振り上げる。
それだけで、真白き炎がまきおこり、周囲のグールを焼いていく。
槍の穂先は、海に浮かぶ巨大な人口建造物へ。

「滅せよ!」

槍を投擲。空中で鳳の姿を為した巨大な鋼の槍は、舟へと向かっていく。
激突。光爆が発生し、舟が揺れるのを遠目に見ながらそちらの方へ駆け出す。

跳躍。翼をはためかせ、先ほど槍を投擲した舟へと飛んでいく。
そのてには、すでに次の槍がマテリアライズされていた。

(移動 軍港>艦船A)
『吸血海殲』
 
>237>241>266
 
また一つあたしの中の常識が覆された。
「箒に跨って魔女が飛んでくる・・・・」
その手から放たれるのは魔法・・・ではなくて見慣れた物――パンツァーファウストだった。
「げ」
次の瞬間、艇が方向転換。危うく海に投げ出されそうになるがなんとか堪えた。
「魔女って本当に箒で飛べるんですね〜」
「余裕だねフィオ・・・」
感嘆の表情を浮かべる相棒に何とも言えない感情を向けつつ、あたしは牽制のミサイルを放つ。
 
『そろそろ突っ込むからな、身体を固定しておけ!』
 
「ん、オッケ」「はーい」
攻撃手の声を受け、あたし達は手近なもので身体を固定し、突入に備えた。
278スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 03:55
『吸血大殲』 
>245 トップガンダー
>275 リロイ
 
 目の前の人形は渦の向うに消えた。
 確認は出来なかったが、手加減無しだ。原型を留めてはいないだろう。
 
 満足感と違和感に歪んだ笑みを浮かべる私の頭の中で、またささやき声が聞こえた。
 
『マンチェスターより救援要請――』
 
 だが私はそれを疑問に思うこともなく、
 
「……了解」
 
 つぶやき、海中を疾走しはじめる。
 海中に適応し、海流を操る私の速度は音速にさえ迫る。
 ほぼ一瞬で目標の艦艇に辿りつく。
 
――見えた……あれか?
 
 海面に浮上して目標を確認、操る対象を風に変えてさらに加速。
 その瞬間音が消える。
 どうやら音速を超過したらしい。
 
「あっはは……」
 
 笑い声、それさえも置き去りに。
 私は衝撃波とともに、味方の狙撃手に攻撃をかけている男目掛けて突っ込んだ。
279レッド・アリーマー:02/06/29 03:56
>248
哀れな人界の戦士は、殺到する小悪魔を避けることは出来なかった。
数メートルほどの距離を跳び、金網へと激突する。

手ごたえは、あった。戦士特有の闘気は消え、今は只、人間の弱弱しい気配を感じるのみ。
>217
目の前の戦士を倒した、その瞬間、

一条の熱線が悪魔へと襲い掛かった。
すんでのところで大地を蹴り飛翔、光熱波は虚しく空を過ぎる。
その一撃は牽制だったのか、追撃は無い。

「・・・下ラヌ」

挑む意思を持たざる者を倒す気など、紅き魔物には無い。
己の翼で空を駆け、さらなる戦士を、さらなる闘争を捜す。

(場所:軍港)
280麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/29 04:00
>269
 
 首尾良く相手を撃退。今日の私は、ほんとうに楽をさせてもらっています。砕けるグール。
 
 ご丁寧にサマーソルトキックで締めくくった男の人。悪い人ではないと思います。
 「…お疲れさまです。私は日本から来た麻宮アテナです。よかったらお名前、教えてくれませんか?」
 「フォっカーだ。よろしくカワイコちゃん」
 あらあら、私に『カワイコちゃん』だなんて、博愛精神豊かな人ですね〜。
 
 さて、とにかく情報交換。そして可能なら共闘を。そのためにはまず…。
 
 (……?)
 
 …なにかが、胸に引っかかりました。近づいてきます。更なる強敵。まっすぐこっちに。
 
 「…来ます、もう一体! 気をつけて!」
 その言葉が終わらないうちにやってくる、赤い影。空から来る者…。
 
 (現在位置:軍港)
281スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 04:05
>278
>245じゃなくて>265だわ……
なにやってんだかね、私も……
>278

突き出された剣の一撃は、確実に男の心臓を抉り出すはずだった。

だがリロイは、突如剣を引き、瞬発的に後方へと跳躍した。
接近から離遠。完全に逆方向の、慣性を無視した動きに、
リロイの全身が軋み、悲鳴を上げる。

そして一瞬。時間の流れが急激に緩やかになる。
リロイが迫っていた男との間に、「何か」が割って入った。
それは正しく「何か」としか形容できない…いや、捉えられない物体だった。
その理由が判明したのは、次の一瞬の事。

大音響と共に、衝撃波が荒れ狂った。
サイボーグの男とリロイは、双方共に衝撃波に全身を打ち付けられ、
人形の如く軽々と吹き飛ばされる。

上ってきた階段を転げ落ち、ようやくリロイの身体が停止した。
「って・・・何なんだよ、一体?」

「あれは恐らく、音速を超えた飛行物体だな」
「あ? なんだよ、それ」
もっとも、教えた所でこの男には分かるまい。
恐らく先程の物体は、音速を超えた速さでリロイと男の間を
通り過ぎたのだ。あの衝撃波は、その余波に過ぎない。
もしリロイが攻撃を中止せず、そのまま男に突撃していたなら…
今頃リロイの身体は、骨も残らなかったであろう。
それを感知し、咄嗟に避ける事ができたのは、やはりリロイの
人並み外れた勘の良さによるものと言えるだろう。

「ともかく、攻撃中止は正解だったと言う事だ。悩む暇があったら
体勢を立て直せ。あの物体がまた来るやも知れんぞ」

「・・・お前、本当に性格悪くなったんじゃねえか?」
リロイの戯言は完全に無視する。
当のリロイは返事が来ないと見るや、不機嫌そうな顔で即座に立ち上がると、
四段飛びで再び階段を上り始めた。
>275
 
「間に合うか!?」
 
 右腕のライフルは近距離を捌くには長すぎる。
 足元の愛銃がやけに愛しく見えた。
 しかし彼は諦めない。
 せめて、道連れを――――!
 
 だが、音よりも速い介入が戦いを打ち切った。
 
「……何?」
 
 呆然と立ち尽くす。
 後から遅れてやってくる爆音。
 風が渦巻き、局地的な嵐と呼んで差し支えない規模になった。
 衝撃波で吹き飛び、トップガンダーは甲板に叩きつけられる。
 
 瞬時に立ち上がると、
              
               視線の先には、
                                          
                              殺意が漲る白服の男。
 
 
 図ったかのように足元には愛用の狙撃銃が転がっている。
 トップガンダーはそれを左腕に構え、二丁のライフルを手にした。
 
「待っていたぞ……」
 
 独眼が禍々しい光を放つ。
 カメラアイが男を捉え、どう撃つか、どう殺すかの計算が脳内で駆け巡る。
 文字通り、電流の速度の思考を纏めつつトップガンダーが開戦の合図を告げる。
 
「さぁ、始めるか!!」
 
 甲板を強く蹴り、円を描くように走り出す。
 激しく動き回りながらも、両手に構えたライフルは白い男に照準を定めたままだ。
 そして、二つの咆哮。
 毒蛇の如きその銃身から、超音速の弾丸が吐き出される。
 
 腕に伝わる反動すら心地よい。
 戦闘ロボットとしての唯一の悦び、決闘。
 トップガンダーは、その喜びに身を浸していた。
284芝浦淳(M) :02/06/29 10:23
「全く、一体どうなってるんだ?」
休学期間を有効に使ってイギリス旅行に来たのに。
俺――芝浦淳は酒場にいた。
グールとか言ったか。そいつ等は町の外の海軍基地からやって来ているらしい。
「これは、楽しそうなゲームだな」
酒場のガラスにカードデッキをかざす。
「変身!!」
閃光とともに、淳の体は犀を模した装甲の戦士に変身する。
とりあえずグールの出所に行ってみよう。
淳――仮面ライダーガイはガラスに飛び込んだ。
一路、ダベンポート海軍基地へ。
『吸血海殲』
>199

艦橋のガラスが歪み、そこからライドシューターが飛び出す。
マシンをスピンさせ、停止。
キャノピーと連動して座席がリフトアップ。
俺はマシンを降り、辺りを見回す。
その時。耳障りな金属音が響く。
現れたのは。
巨大な鋏を持った海老の様な異形。どうやら、奴も俺に気づいたらしい。
「やあ、今晩は。俺と遊んでくれるのはあんたかい?」
軽口を叩き、左肩の召喚機メタルバイザーにカードを投げ入れる。
『ストライクベント』
さぁ、ゲーム開始だ。
(現在位置:停泊艦艇C VSシュリンプァー)
>285

誤爆だ。
こっちが正しい。
 
ガラスが歪み、そこからライドシューターが飛び出す。
マシンをスピンさせ、停止。
キャノピーと連動して座席がリフトアップ。
俺はマシンを降り、辺りを見回す。
「なるほど。地獄ってこんな感じか」
四方八方からグールがひょこひょこと近づいてくる。
「やあ、今晩は。俺と遊んでくれるのはあんた達かい?」
軽口を叩き、左肩の召喚機メタルバイザーにカードを投げ入れる。
『ストライクベント』
さぁ、ゲーム開始だ。

(現在位置 軍港)
287通称吉野家を語る者:02/06/29 19:11
正直、すまんかった俺っちの騙りが出たみたいだゆるしてくれ
288カノン ◆4X2AishA :02/06/29 22:49
《吸血海殲》 =乱入?=
 
外套をはためかせ鉄塔の上に立ち、乱戦の状況を見つめている
 
「面白い奴を見つけた…」 
鉄塔から降り立ち次々とグール達の群を
もの凄いスピードで殲滅し群の中を突き抜けていく
 
悲鳴を聞き返り血を浴びながらも無表情のまま
群の中を抜け甲板の上へと行き着く
 
「また会ったな…」
 
グール達の返り血を埃のように外套を払い
リロイへと言葉をかける
 
(場所:停泊艦艇A)
軍港の片隅。

その奥に放置されていたコンテナがいきなり音を立てて内側から破裂した。
中から現れたのは、白い襤褸切れ一枚でをその身を覆い、胸の中央に大輪の薔薇を咲かせた一人の少女。
右手に銃身の代わりにブレードがついた奇妙な銃をぶら下げながら、その少女はふわりと上空へ浮かび上がると、
左手から衝撃波を発して倉庫を崩壊させる。

「さあ、歌ってちょうだい。私の為に、ステキな歌を!」
??? =導入=
 
Tagamiは小さくため息をついた。
目の前には海に浮かぶ艦船の群れ。
ただ、乗員が人間でない事を除けば。
 
金色の髪が、風に揺れる。
 
そして聖銃を構え・・・・一隻の戦艦へと向かった
291ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/29 22:56
>274

 またしても判断ミス。ついていないというべきかもしれないが。
 だが、原因はどうでも良かった。
 後ろは任せろと約束した連中の、悲鳴と、運命を呪う声に、考えるより早く体が動いていた。

 直径2メートルほどの木製の円盤。
 バリケードから引っぺがした、元はテーブルだったそれを片手で振り回し、投げつける。
 側面からの一撃。
 不気味な風鳴りと共に飛来し、盾ごと数体のグールを吹き飛ばす巨大なディスク。
 それを追い、走る。

 突進する俺に、群れの注意が向けられたのが分かる。
 集中する射線を、サイドステップと歩法に混ぜたフェイクで軽くかわし、俺は群れの中央に飛び込んだ。

 曲げた指で心臓を掻きだし、平手で一体の頭を圧壊させ、
 背後から突き込まれた銃剣を目前のグールの心臓に誘導してやる。
 蹴りで足を砕き、小手を取って捕まえた別の奴の頭を、別の奴の盾にぶつけて潰す。

 一挙手ごとに一体を破壊し、さながら屍体を砕くディスポーザーのごとく荒れ狂い、
 踊り狂いながら、俺は嗤った。

 人間達からグールの注意を逸らすために飛び込んだはずだった。
 だが、もはやどうでもいい。
 吸血鬼が"救う"などとおこがましいと、神が嘲笑っている。
 その声をかき消すために、ただ俺は荒れ狂った。

(酒場前の路上。グールと交戦中)
吸血海殲 乱入

>274 >291

その街に向ったのはただの気まぐれだった。
そして、そこで見たのは――実にわたし好みの光景だった。

軍港と思しき港のあちこちで銃火が絶え間無く走り、
街の至る所から聞こえて来るのは絶叫と悲鳴。

「ふふっ・・・あはははっ」

先ずはどこへ向おうか。
目に付いたのはグ―ルの群れを前に荒れ狂う二人の男。

 人じゃない、わね。

面白そうだ。

「わたしも混ぜて貰えるかしら・・・お兄さん達?」
293スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 23:03
『吸血海殲』
>282 リロイ
 
 船を跳び越し港に突っ込む。
 一瞬で目の前に倉庫の壁が迫る。
 減速、方向転換。
 しかしそれだけでは間に合うはずはない。
 目の前の倉庫に具現化した空気塊をたたきつけてクッションにし、無理やり旋回。
 その際周囲の何人か(>268>280)を巻きこむ――というか撥ねる。
 
『はいやーっ はっはっ!』
 
――うるさいよ……
 
 頭の中の声につっこみを入れつつ港を駆け抜ける。
 認識が追いつかないのだろう、私に向けられる攻撃はない。
 なまかな流れ弾を風の障壁で弾き散らしながら疾走。
 
――そういえばまだ『あれ』があったか……
 
 ふと思い出し、上空に留めておいた水素(>151)を周囲にばら撒く。
 爆発を起こさせるため、水素を撒いた辺りを高圧の空気の層で囲う。
 火器を使うものにこの気体は致命的だろう。
 火器を使わないもの達の運命も、周囲にグールがいれば変わらない。
 
 港を抜け海面に跳躍。
 案の定、背後に巻き起こる爆音を聞きながら海中に沈み加速。
 先ほどの通過から約5秒。
 私は大回りな円を描いて再度マンチェスターへ。
 
 
 海面から顔を出し状況を確認。
 狙撃手は神父と相対してる。
 救援に入るべきかと思ったが、先ほどの剣の男が甲板に復帰しようとしている。
 ならばあの男だ。
 
 もう一度音速超過の突撃をかける手もあるが、再度同様のコースを取れば自分で起こした爆発に
突っ込むことになる。
 減速しながら海面を割り跳躍。
 その際立ちあがった水柱から水の槍を生み出す。
 私はさらに生み出した水の大剣を掲げて、無数の槍とともに男に殺到した。
 
 
(停泊艦艇A→港→停泊艦艇A)
(攻撃/空気塊:アテナ、フォッカー)
(攻撃/水素:港ALL)
(攻撃/直接:リロイ)
吸血海殲
>268
 
「プラズマの兵器利用についてもかなり研究されています。
 かの有名なエリア51では、UFOの開発を隠れ蓑にしてプラズマ兵器の開発を……」
 
一時期の脱線より本題に戻り、解説する口調にも一層の熱が籠もる。
更に、戦争狂にとって特に興味深い話題へと移った所為か、聴講生達も一心不乱にメモを取り続ける。
 
「持続的にプラズマを発生させる為には、電波や粒子線を交差させる方法を取ります。
 電波は広がる特性を持つので、広範囲を一挙に焼き尽くすためには最適です。
 一方、粒子線は直進性が高いので、遠距離にピンポイントで発生させる場合に重宝するのです」
 
―――全てのグールが、プラズマ科学の偉大さを認識しつつあった。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』】
>242>246>253>263
 
波―――いや、渦か。
洗濯機に入れられた気分だな。
 
ついでに、目の前の船は速度を落とす気配すらねえ。
で、結局あっつい抱擁ってか?
俺以外のヤツならコブじゃ済まなかったかもな。
 
目の前にはぽっかりと穴の開いたフリゲイト艦がある。
どっちにしたって行くしかねえな。
 
この小舟もそのうち沈んじまうだろうし、二人はさっさと向こうに行っちまうしな。
全く、いいチームだぜ。
 
俺も二人の後に続く。
弁当を忘れちまったが、行った先で調達するとするか。
 
(場所:高速艇【スペードエース】船上→フリゲイト艦「キャンベルタウン」)
吸血海殲
>272 VSシド・デイビス
 
黒い神父が僕に蹴りを放ってくる。
咄嗟にガードするも・・・思ったよりその一撃は重かった。
 
「ぐっ・・・この!」
 
身を翻し、こちらもお返しとばかりに蹴りを放つッ!
 
(停泊艦艇C・甲板上)
『吸血海殲』
>227 トップガンダー
「スティングレン」
頭部への銃撃を左腕で防ぐ。が、それで腕は使い物にならなくなった。
しかし、そのとき彼に通信が届く。
それを聞き、彼は表情を変えて船から飛び降り撤退した。
(停泊艦艇Aから撤退)
 
>246 スミレ
「スティングレン&オクトパルド」
彼……オクトパルドは渦に巻き込まれ翻弄されていた。
彼はさっきの一斉攻撃で殆どの魚雷を失い、反撃の手段を失っていたのだ。
(腕さえあれば!)
だが、救いが現れる。同僚のスティングレンが現れたのだ。
「大丈夫か?」
スティングレンは自分自身が痛々しい姿になっていながら聞いてくる。
「腕はやられたがな。それと、何かあったのか?」
その問いの答えは彼を驚愕させた。
「……『VAVA』がこちらに向かっているそうだ」
「……!」
彼の表情を見て、スティングレンは言葉を続けた。
「これ以上の長居は無用だ。撤退するぞ」
その言葉には彼はこう答えるしかなかった。
「了解」
もはや2人とも戦闘継続は不可能であったからだ。
「だが、最後に……」
スティングレンはニヤリと笑った。
「ああ、分かっている。楽しいことになりそうだ」
2人は係留されていた警備船に向かって魚雷と爆弾を発射した。
……彼らはセンサーで今港がどのような状況になっているかを知っていた。
水素爆発を起こせば、湾内は大混乱に巻き込まれる。
そして、魚雷と爆弾が警備船に命中。
大爆発が起こる。
彼らはそれを確認すると満足そうな表情を浮かべ、海底を進んで行った。
 
(ジェット=スティングレン・ランチャー=オクトパルド、撤退)
『吸血海殲』
>104>114>136>122
 
―――ヘルシング本部
 
「ば!ば!ば!ばっ!」
「はぁ?」
「ばっかやろう!!」
 
私の目の前で吼えている女はサー・インテグラル・ウィンゲーツ・ヘルシング
所謂ヘルシング機関の局長です。
その女がなぜ吼えているかと言えば・・・
どうやら私の仕事振りが気に入らないらしいですね。
まったく・・・たかが本の一冊ぐらいタダでくれても良さそうなものなのに・・・ねぇ。
 
「とにかく、報酬はそれなりの仕事をしてからだ・・・」
 
ま、そういうなら良いでしょう。
せっかく作戦に支障をきたさない程度に控えて差し上げたと言うのに・・・勿体無い事です。
 
「ふふふ・・・良いでしょう。もう少しだけ・・・手伝って差し上げましょう。」
 
そして私は三度転移する。
死徒狂徒はびこる戦場へと・・・・
 
<ヘルシング本部 → 戦場>
299オーフェン:02/06/29 23:15
>279
光熱波は赤い化け物が飛翔したことにより、地面を抉っただけで消えた。

>248
そのまま、赤い化け物に追撃をしようとするが、先ほど赤い化け物に殴られた女がぴくりとも動かなくなっており。
そして、グールがその女に近づいていく。

赤い化け物がアテナともう一人に向かって行くのが見える。

一瞬躊躇する。

そして、決断する。

(あいつと、後もう一人いるようだがそいつもたぶん腕に自信がある奴だろう。
しばらくのあいだあの化け物の相手を任せてもたぶん大丈夫だと思える。
なら、あの女を助ける)

「我は放つ光の白刃!」

光熱波で女に近づいていたグールをまとめて吹き飛ばし。

「我は呼ぶ破裂の姉妹!」

女を担ぐと、近くの倉庫の壁を魔術で破壊して倉庫の中に一時的に避難する。

「我は癒す斜陽の傷痕!」

そして、壊した倉庫の壁を治し女を横たえ、息がまだあることを確かめると傷の手当てを開始した。
>293
戦女神は海の上に一つの異常を発見した。
衝撃波を巻き起こして、自分と同じ方向に進む影。
水面を割って現れたのは、水の槍を其の身にまとわりつかせた、女性。
「水魔・・・か」
その眼前に転移。
水槍をうち払って対峙する。
「・・・・・・悠久なる水の流れをゆがめる者よ。そは神意の元に滅せよ!」
 
(場所:停泊艦艇A・空中)
洋上戦艦 =キャンベルタウン甲板=
 
Tagamiは洋上の戦艦の甲板に降り立った。
金色の髪が、揺れる。
そして、艦橋をにらみつけた。
 
トランクケースを片手に、飛び上がる。
 
砲台の残骸を蹴り飛ばし、空間転移を繰り返す。
そして、艦橋のまん前へと現れた。
 
「・・・・」
 
意識を集中し頭の中に生まれでたターゲットサイトを、艦橋の内部に合わせる。
 
「・・・・」
 
蠢くグール達が、Tagamiに気が付き慌てて銃を構えるのが、見えた。
次の瞬間。
炎鳳零式の爆発が、艦橋を吹き飛ばした。
『吸血海殲』ヘルシング側
>104>114>136>122>298
 
さて、どうした物か・・・
私は再び基地上空から、下で戦う者を眺める。
 
あちこちで火の手が上がり、人外のものの怒声やら悲鳴やら鳴き声やらが飛び交ってますね。
さて。
どこに、乱入した物やら・・・・
 
<戦場上空 乱入待ち>
303シド・デイビス(M):02/06/29 23:25
>296
 
一撃はガードされた。いや、もともと防がれる事を想定して放ったものだ。
つまりは様子見―――まだ、シドには十分な余裕があった。
 
「ほウ、流石に防がれましたカ。でハ―――これなラ、どうでス?」
 
相手の動きは完全に見えていた。
蹴りの反動を利用して後方へと宙返り、相手の蹴りをぎりぎりの間合いでかわす。
直ぐさま相手の懐へと身を低く保ちながら飛び込み、
足元から瞬発力を利用し―――強烈なサマソールトを喰らわせた。
さらに着地から蹴りの連続――――何度も、休む暇も無く蹴りを浴びせ掛ける。

「どうしましタ?こんなものなのですカ?たダ防御するのみなのですカ―――?」
 
一撃一撃の間に相手を嘲笑うかのように言葉を挟み込む。
―――そう、今、シドはまだ本気で戦ってはいない。遊んでいるのだ。
 
一通り攻撃を加えた後、シドはまた後方へと跳躍し、間合いを取る。
 
「………全くもっテ、つまらないですネ。―――良いのですヨ?本気を出されてモ」
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
304名無しクルースニク:02/06/29 23:26
>283
 
 視線の先の黒が携える塊に、本能が急反応した。
 馬鹿のように長い二丁のライフル――曲撃ち以外の何物でもないとしても、その腕は証明済みだ。
 
 舌打ちと共に、青年はその身を転がすように地へと投げていた。
 背後のバルカンファランクスへと、音速を楽に越える着弾音。間違っても直撃は御免
蒙るような異音が、耳朶をやけに強く叩いた。
 
「……調子コイてんじゃねえぞ、このクソが――!」
 
 両手を振り上げながら、P-90をトリガー。
 デタラメな勢いで吐き出される弾丸が、揺れる足場から相対する黒の男へと殺到する――
>288>293

階段を登りきったリロイに、横合いから声がかけられる。

「お前は・・・」

リロイに僅かに浮かぶ、驚愕の色。
其処に立っていた隻眼の女性は、以前彼に勝負を挑んできた、
「凶祓」と呼ばれる傭兵・・・確か、名を「カノン」と言ったか。

「・・・今度は何しに来やがった? また俺の命でも狙いに来たのか」
半眼で睨みながら、問い掛ける。

だが、そこで会話は打ち切られた。

突如衝撃が甲板上を揺らす。
その揺れと共に降り注いだのは、無数の水の槍だった。

「何だ!?」
「どうやら、先程の『物体』のお出ましの様だぞ」

上空を見ると、そこには高速で迫り来る「物体」の姿。
だが今度は先のような無茶な速度ではないようで、その姿を
はっきりと確認できた。
それは、女だった。
擦り切れた薄絹のような服を身に纏った、妙齢の美女。
だが、その表情は、見る物を戦慄させるほどの狂喜に彩られていた。
何故女性が飛行して、こちらに向かってくるのか。
彼女は、何者なのか。
そんな疑問は全て置き去りにして、「彼女」はリロイへと迫り来る。

だが、その間に突如、人型のようなものが形を取った。
それは、背中に羽根を生やした、蒼い髪の美少女。
その姿はまるで、旧時代の神話に登場する戦乙女の姿だ。

「オイオイ・・・何が起こってるんだ?」
「私に聞くな」
困惑した表情で問うリロイに、私は嘆息交じりに答えた。
306グール(M):02/06/29 23:32
『吸血海殲』

>274>291>292
 死を恐怖せず、ただ命令に従うグール達は、圧倒的な暴力のはずだった。
 しかし、グール達を叩きつぶしたのはそれをも上回る暴力だった。

 SMGの銃弾にも構わず突進し、槍を突き立て、グールごと振り回す。
 隊列の足が止まると同時に、酒場から巨大なディスクが飛んでくる。
 ディスクを追って隊列の横から突撃してくる人影に対し、引き金を引くグール達。
 銃弾はいとも簡単にかわされ、隊列――というより群れの真ん中に飛び込まれ、
グール達は引きちぎられていった。

 しかし、終わってはいなかった。
 グールになってしまった人々が、グールの血臭やまだ生き残っている人々に
引き寄せられるようにして、集まってきている。
 刻々と、数を増して。

(場所:酒場の前の路上)
307グールの群れ(M):02/06/29 23:32
>288
亡霊のように、覚束ない足取りで元軍人のグール達が狙いを定める。
決闘を望むトップガンダーから電波により放たれた指令―――
 
『誰にも邪魔をさせるな!!』
 
これを忠実に実行する為、グールは『邪魔者』を消しに動く。
歩み出た数体が持っていたのは鉄棒を何本も束ねたような、無骨な銃。
ガトリングガン、G.E M134 “ミニガン” だ。
その銃身は低い唸り声を上げながら回転を始めた。
 
そして、毎分6000発の銃弾が襲い掛かる!
>305
(場所:停泊艦艇A 『マンチェスター』甲板上)
309祁答院マコト:02/06/29 23:34
>248>299
 ……目が覚めた。
 ほの暗く、微かに灯り。どうやら倉庫の中らしい。
 
 傍らには黒ずくめの目つきの悪い男。
 胸に光る竜を模した銀のペンダント。
 
(牙の塔の魔術士か……)
 
 目覚めたばかりの胡乱な頭でそれを認識する。
 同時に、先程の戦闘の記憶も戻る。
 
「くっ……!」
 
 己の無様さに歯噛みする。
 だが、まだ命はある。
 ならば、立って闘うのみ。
 
 立ち上がる。
 治療のためか、下着以外の服を脱がされている。
 しかし、そのような瑣末事には頓着せず、まずは雷穿甲のみを探し、手早く装備する。
 
 そして怪我の様子を見るが、左腕がおかしな感覚であるだけで、他は異常ない。
 傍らの魔術士を見る。
 
(治癒魔術か)
 
「……礼を言う」
 
 ぼそりと、呟く。
 
 それと同時に。
 倉庫を轟音が揺るがした。
 
 
(場所:軍港内・倉庫)
>301
洋上戦艦 =キャンベルタウン艦橋=
 
Tagamiはトランクを持ち直すと、
たった今破壊したばかりの艦橋へと降り立った。
こげた肉のやな匂いが、鼻につく。
 
「・・・・」
 
Tagamiは無表情のまま、艦橋出口のドアに雷虎零式を叩き込む。
吹き飛ぶ、扉。
無表情のまま、髪をなびかせ艦内に進入した。
 
(???(M)、艦内侵入)
吸血海殲
>294
 
熱心な生徒達を前に、オオツキの弁舌も冴え渡る一方であった。
 
「プラズマは電磁波や磁力線の交点に発生するので、交点の位置をずらせばプラズマも移動します。
 プラズマは無実体なので、急停止、急発進、急カーブが出来るのは無論の事、
 交点移動は位相の移動であるので、速度は光速を超えます。すなわち瞬間移動も可能です。
 複数のマイクロ・ウェーブを使えば、プラズマを分裂させる事や逆に合体させる事も出来るのです」
 
……彼が日本語で講義している内容を、何故か第三帝国産のグール達が理解しているという事実に、
ツッコミを入れる者はおろか、気付く者すらこの場には居ない。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』艦橋付近】
『吸血海殲』
>250 クルースニク
>296 アシュレー
>297 レプリロイド水中部隊
「シュリンプァー」
俺はぁ、大爆発で目が覚めたぁ。
いてて、なにしやがるあのキチ○イィィ。
ここまで撃つかぁ、普通?
まあ、俺の装甲は頑強だからな。
戦闘に不要な部分は吹っ飛んじまったが、まだまだ戦えるぜぇ。
って、あの青い髪の人間はどこだぁ?
いたいた!黒い化け物!
あのとき変身しやがったからなぁ!
俺は、切り札を使うことにした。
「ヒャッハァ!いっとぉぉりょぉだんっ!」
腕を飛ばすロケットシザー。
俺と化け物の間にいるグールどもを片っ端から両断して進んでいく。
さあ、これで最後だぁ!
313御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 23:39
『吸血海殲』
>266>270>277 
 
姉ちゃんは無言でパンツァーファウストを投げ捨てると、
俺に向かって古めかしい軽機関銃を向ける。
MG34か、あれはいいモノだ、うん。
だが、俺にはそんなもんは効きゃしねぇぞ。
いや、当たりゃ痛いけどな、そりゃ。
 
頭にあたらねぇよう、左腕でカバーする。
鉄球でガツガツなぐられるような感触はあるものの、
それ以外は問題ない。
そのまま俺は更にスロットルを上げる。
エンジンが更に唸りをあげる。
あと少しでぶつかる、という所で、
俺は一気に舵をきり、横っ腹からフリゲートに突っ込んだ。
314カノン ◆4X2AishA :02/06/29 23:40
《吸血海殲》
>305 リロイ 
>307 グールの群れ
 
リロイとの会話が打ちきられると同時に
大量のグール達が襲いかかる
 
「チッ…ここは私が引き受ける…」
 
私は群へと突進していく
私の“眼”で銃弾の動きを見ることなど容易だ
 
銃弾を紙一重でかわしつつ次々と殲滅していく
 
首を撥ね、心臓を突き、剣で引き裂き…
群の数を減らしていく…

 

『吸血海殲』ヘルシング側
>104>114>136>122>298>302
 
ふむ・・・とりあえず船を沈めるなり、グー共を吹き飛ばすなりすれば良いのですね?
そうとなれば・・・
 
「我招く無音の衝烈に慈悲はなく・・・」
私は難しいと言われる空中浮遊の呪文を維持したまま、更に複雑な術法を展開する。
さすが私!さすが天才!
ただ・・・
これだと、どこに落ちるかまで制御できないのが欠点ですがね・・・
 
<戦場上空 ランダム攻撃開始>
>304
 
「チ、やはり二丁でも捉え切れんか!」
 
 愛用の狙撃銃を惜しげもなく放り捨て、右腕のサンダーボルトを構えて停止。
 銃弾が脇腹、頭部を掠め火花を散らす。
 装甲が削れて行く際の警告を片っ端から無視し、ただ照準にのみ集中する。
 
「一撃に賭ける―――やはり、こうでなくてはな!」
 
 揺れる艦上で発生する誤差をコンピューターの計算に叩き込む。
 槍騎兵の長大なランスにも似た銃を構えたまま、深く身を沈めて甲板に固定。
 この決闘だけは……譲れん!
 
 再び銃弾が放たれる。
 それ自身に命が与えられたかのように―――真っ直ぐに銃弾は白い男を狙う。
317カノン ◆4X2AishA :02/06/29 23:42
>314 追加
(場所:停泊艦艇A)
318レッド・アリーマー:02/06/29 23:44
>280
その轟音が聞こえたのは、飛翔してからまもなくのことだった。
視線の先、轟音の元に映りしは爆炎。
そして、仮初めの同胞を屠りし二人の戦士。
一人は紅き鎧を身に纏い、もう一人は超常の気を発する少女。

「・・・クク、ハハハ」

嗤いが、止まらない。先程の要領で片手を掲げ、小悪魔『ブルーキラー』を召喚。
とても、愉しそうに。幾多の青い殺し屋を、高速で殺到させる。
とても、嬉しそうに。そしてそれを追い、空を翔け自らも突撃。
悪魔の笑みを浮かべながら、向かい合うように立っている戦士達に襲い掛かる。

(場所:軍港)
『吸血海殲』
>256


突然、腹の底に響くような轟音。(>297) 
離れた場所からでも、爆風が吹き付ける。
大きくコートがはためき、髪が風に靡く。
赤い火柱を上げる港、ダベンポート港に向かい、
神父は歩みを早くする。

「我は死の谷を往くとしても…災いを恐れず…
 我が仇の眼前で…我が晩餐を整え…
 我が魂に油を注ぎ給え……
 やがて…我が杯は……
 その血で満ち溢れん…」

(場所:軍港入り口)
320オーフェン:02/06/29 23:46
>309

突如、轟音が倉庫を揺るがすととともに。
壁が弾け、爆炎が現れる。
かつて壁であった破片と、爆炎は進路にあるものを全て破壊しつつ、こちらに突き進んでくる。

そして、それは一方からでなく、四方八方から飛んできた。

(くっ!)

瞬時に防御の構成を編み、それを発動させる。

「我は紡ぐ光輪の鎧!」

無数の光の輪をつなげたものが、自分と女を取り囲むようにあらわれ。
瓦礫と爆炎を受け止める。

だが、爆炎を押し止めることはできず。
そのまま、防御の魔術で包まれたまま、外へと弾き飛ばされた。

(場所:軍港内・倉庫→軍港)

『吸血海殲』ヘルシング側
>104>114>136>122>298>302>315
 
発動した強大な魔力は、遥か天空から一つの隕石を呼び出す。
 
「汝に普く厄を逃れる術もなし!! メテオスォーム!!」
 
私は難しいと言われる空中浮遊の呪文を維持したまま、大魔法を発動!
どこに落ちるかまで制御できない隕石は>315の真下。
つまり・・・
 
トップガンダーの頭上に落下していきます。
はは・・・ご愁傷様ですねぇ・・・
 
<戦場上空 ランダム攻撃開始>
322名無しクルースニク:02/06/29 23:47
>316
 
 敵の総力を脳内で再計算。――あの黒色は後から殺す。
 ゴルフバッグからベネリM3を抜く。初弾は装填済み。
 一気に群がるグールの射程五mに接敵、ストックを押え付けるようにトリガー。
 OOB弾仕様の12ゲージが、眼前の3対を腐肉の塊に変え、即座に再びトリガー。
 七回トリガーを絞って、七回が直撃した。弾け飛んだグールの数は約13。
 シェルホルダーからスラッグと12ゲージを引き剥がして、チューブに詰めながら――
 
 視界の脇に、狙撃。
 視線の端に、長大なライフルを構えた――黒。
 脳が、煮えた。
 
「……しつこいってんだろうが――ゴミがぁッ!」
 
 大気を叩く怒声が、同時に向けられたベネリから散弾を放っていた。
 射程距離内なら、ショットガンはライフルを遥かに上回る銃器であり――そして、範囲内。
着弾の確認もなしに、ジャムも気にせずにセミで次弾をトリガーした。
 爆発のようなマズルフラッシュが、スラッグ弾頭を導き出す――
吸血海殲
>303 VSシド・デイビス
 
先程よりもさらに苛烈に、黒い神父が蹴りの応酬を浴びせ掛けてくる。
それを何とかガードしきるが・・・間合いを放した奴は
明らかに余裕の表情を浮かべていた。
 
―――僕の中に、怒りが沸き起こってくる。
こんな人間後時に舐められるなと“ヤツ”が囁く
 
こうなったら・・・ガンブレイズで燃やし尽くす。
そう思って構えようとした刹那、突然あちこちで爆発音が轟いた。
何だ・・・そういえば、先程から空気が変わったような・・・(>293)
いやな予感がする。やはりこの剣で・・・
 
 
その時。また別の音が響いた(>312)
振り向く間も惜しんで反射的に横へ飛ぶ。
 
「・・・鋏?」
 
飛んできたのは、まさに鋏。
さっきのロボットの奴か・・・?
 
飛んできたそれが元の軌道をたどり始める。
・・・とりあえず、こいつは無視だ!
 
僕は大きく跳躍してその鋏を飛び越え、黒い神父の懐めがけて
空中で剣を振り上げるッ!
 
(停泊艦艇C:甲板)
324両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/29 23:47
>255
 
 どのくらい歩いたのだろうか。
 何処もかしこも、同じ風景に見える。
 
―――そんな中、不意に、既視感に襲われた。
 違う。この通りには本当に来たことがあった。
 昨日の昼、幹也が橙子への土産を探していた場所だ。
 
 その時に立ち寄った骨董品店は―――あった。
 不思議なコトに扉が開いている。
 私は、吸い込まれるようにその中へと入っていった。
 
 辺りには、食器、壷、その他の家具、私には分からないようなものまである。
 
―――と、その時あるモノが私の目にとまった。
――――吸血海殲―――― >253 >263 >295 >301
  
 小型艇の連中が『キャンベルタウン』に進入してきた……当然あの男も。
アルフレッドは来るべき瞬間を考え、暗い笑みを浮かべる。
そして、近くにいるグール達に命令を下す。
 
 「……さあ、行ってこい………レイオット・スタインバーグ以外は殺しても構わない……」
 
 その命令をどこまで理解したかは解らないが
グール達はアルフレッドの言う通りに船の下層部――――侵入者達の方に向かう。
 
 そしてアルフレッドもレイオット達の方に向かおうと一歩歩き出す。
 
 ――――爆音。
 
 アルフレッドも流石に爆発した方を振り向く………艦橋がない。
一瞬前まで存在した艦橋は鉄クズの集まりと化していた。
 
 アルフレッドは足を止め考える。
艦橋が破壊されたと言うことは船長達も滅びたのだろう。
だとすれば………グール達は烏合の衆と同じだ。物の役にも立たないだろう。
 
 「ああ、そういえばアレがあった……」
 
 アルフレッドはある存在を思い出す。
ここに来る前にある男からプレゼントだと言われ渡されたモノ達……使えるかもしれない。
 
 アルフレッドは懐に手を伸ばした……小さなスイッチボックス。
あの男が使うときの合図として渡した物だ――――無造作にボタンを押す。
 
 暫くして――――艦のどこかで爆音が響いた。
 
 【現在位置・フリゲイト艦キャンベルタウン】
326フォッカー(M):02/06/29 23:49
>280 出会い「系」ってものすごい曖昧なことばだな

「奴」を倒す手助けをしてくれた彼女…アテナ・アサミヤ。
アテナちゃんかぁ…いやあ、可愛いなあ、マジで!

と、俺の真横を(>293)何かが通り過ぎ、アテナちゃんを弾き飛ばす。
「だいじょうぶかっ?!」
とっさにアテナちゃんの体を受け止めて…って柔らかい感触が直にッ!!
いやぁ、役得役得…。

と、周囲の空気の流れが変わった…ように感じた。


『…来ます、もう一体! 気をつけて!」』
アテナちゃんの叫び声。
(>318)上を見ると、赤い翼を持つ悪魔が悪魔の群れを操り、こちらに攻撃を仕掛けていた…。

「くっ!」
アテナちゃんを下ろし、「奴」が使っていたジャパニーズ・ブレードを拾い上げる。
「へへっ…気分はハイランダー…ってか?」
前に見た不死の戦士の映画を思い浮かべ、刀をバトンのように回し、風を切って見せる。

そして、裂帛の気合を込めた一刀は、青い悪魔の群れを寸断した。
『吸血海殲』
 
>313
 
なかなかにスリリングな操舵で高速艇は目標に到達した。
 
「それじゃ、入り口を開けないとね」
あたしは背中からショットガンを取り、コッキング。 そして、発射。
 
微細な散弾の嵐が艦の装甲を粉微塵に粉砕し、人が楽に通れるくらいの大穴を開けた。
 
「よっし、ここから中へ!」
 
あたしは親指で入り口を指した。
『吸血海殲』
>270>277>313>327
激しい衝撃が、艇内の面々を襲う。
「コーンウォール」に『クラブ2』が激突し、
エリのショットガンが内部へと通じる穴を開けた。
『よっし、ここから中へ!』

「無茶やりやがるな…。さて、艦内で白兵戦と行きますかね」
ビョウド『もっと楽な方法もあるんだがな…』
「人間、楽を覚えるとろくなもんじゃないさ」

艦内には死者の念の他、異様な気に満ちていた。

そこで、近くにいたエリに、リボンを渡す。
「お守りだ、とっておいてくれ。
 ああ、こちらのお嬢さんにはおれのサポートに付いて欲しい。
ちと大技を使いすぎたんでな。回復させながら移動しよう」

場所:フリゲート艦「コーンウォール」内部

>300(>293)
「・・・水魔よ。本来なら水の流れを司る貴様が何故に人に害をなす?」
そういって、レナスはスミレに槍を向ける。
「この愚行、許し難い。貴様を・・・・・消滅させる」
そういって、神気を纏った槍を振り回す。型も何もないが、ただ、速さと纏った神気の威力が、乱舞する。
「・・・?」
その時、レナスは妙な予感がーー
330御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/29 23:55
『吸血海殲』
>327 
 
「よっしゃ、お疲れさん!」 
 
俺は操舵席から飛び降りると、もやい綱を片手に、
もう片方には愛用のH&K G3A3を持って艦内に踊りこんだ。
 
「毎度ー!クロネコヤマトの宅急便でーす!鉛弾のお届けにあがりましたー!」 
 
俺は言うやアサルトライフルの引き金を引く。
マンストッピングパワーに優れた7.62mmの弾丸がそこに居た乗組員を打ち倒していく。
 
「さてと、それじゃもやいをつないで、と。よっしゃ、OKだ」 
 
俺は外へと顔を出すと、親指を上げた。
>293 >297

爆発。
 
圧倒的なエネルギーを衝撃波による暴風で吹き散らし、
少女は高らかに笑い声を上げる。

>320
 
ふと気がつくと、先ほど壊した倉庫とは別の倉庫から、
一組の男女が転がり出てきている。

「アハハッ! 無様なカッコだね!」

地上に急降下をかけながら、開いてる左手をふ高々と振り上げる少女。
刹那。

周りの瓦礫が、カップルめがけて一斉に降り注いだ。

(軍港)
332グール(M):02/06/29 23:57

『吸血海殲』

>324
 彼がその場所にいたのは、「生きていた頃」の残滓だったのかもしれない。
 「生前」、店主だった彼は、さまよい歩くことなくその店にとどまり続けた。

 だから、幸運が回って来たのかもしれない。

 獲物となる「人間」が入ってきた。

 その人間はとてつもなく物騒だったが、そんなことを知る由もない。
 店長だったグールは、つい数時間前まで丹誠込めて磨き上げ、陶然として見つめていた
骨董品の棚を倒しながら、襲いかかってきた。
 数々の陶器が割れる音を背負って。
『吸血海殲』
>323 アシュレー
「シュリンプァー」
けっ!避けやがったかぁ。だがなぁ……次はねえぜぇ!
またロケットシザーを放つ。まずは右腕ぇ。
そしてぇ、俺は横に動く。
無論グールどもを左手の鋏でぶった切りながらなぁ。
さらにぃ、奴が回避する方向を見てからぁ……左腕も放つぅ!
ギャハハァ!これで、ジ・エンドォ!
俺は思わず、叫んでいた。
「大切な人にぃ、また会えねぇのは残念だなぁ!」

334スミレ ◆SUMIREYo :02/06/29 23:58
『吸血大殲』 
>329 レナス
(>314>305)
 
 水の剣が目の前に出現した女の槍に吹き散らされた。
 
 そんなことはどうでもいい。
 
 女がこちらに飛行して私の身体に槍を突きこんでいく。
 
 そんなことはどうだっていい。
 
 だが――
 
『・・・水魔よ。本来なら水の流れを司る貴様が何故に人に害をなす?』
 
――なんで……私は……
 
「……煩い」
 
――違う私は……
 
「煩い」
 
――こんな風に命を扱いたくはない……
 
「煩い煩い煩いィィッ!!」
 
 心の中でつぶやく何かを押し潰す。
 狂ったような脳内の灼熱をそのまま現実に転換する。
 といっても標的は目の前の女ではない。
 
 私は敵船を沈めるために船の構造の知識を与えられている。
 その知識によりマンチェスターの弾薬庫と機関部に爆発を具現化する。
 
 ごうん、と。くぐもった音を立てて船が揺れる。
 だがそれだけで済ます気はない。
 気流などを使い艦内の爆発を操り標的を狙う。
 
「全部……消えちゃいなさいよぉ!」
 
 甲板と船側から噴き出した炎が目の前のすべての敵に襲いかかった。
 
 
(停泊艦艇A 標的:レナス、リロイ、カノン)
>253 >263 >295
 
――――フリゲイト艦『キャンベルタウン』下層部。
 
 人の気配のない艦内を進む3人の影。
レイオット、フリッツ、グリフターである。
 
 だが……その行く手を塞ぐように何人かの影が現れる。
人の気配ではない。グールだ。
 
 船内で待機していたグール達が侵入者を排除すべく動き出したのだ。
その装備はまちまち。拳銃のみのモノもいればアサルトライフルを持つモノも。
 
 グール達は壁のように密集して侵入者を迎え撃つ。
無造作な連射。狙いも禄に定めない射撃。ただ、弾数だけは圧倒的だった。
吸血海殲
>311
 
既に3枚のホワイトボードにぎっしりと書き込まれた公式や図を、
取っ替え引っ替えポインターで示しながら熱く語り続けるオオツキ。
 
「低温プラズマは目視こそ出来ませんが、レーダーにはキャッチされます。
 これを応用すれば、敵のレーダーサイトを大混乱状態に陥らせることも出来ます。
 例えば本物の戦略爆撃機と組み合わせれば、
 敵はどの影がダミーでどの影が本物の戦闘機かの区別が付かなくなりますね」
 
―――プラズマを愛する心が、グール達の中にも芽生えつつあった。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』艦橋付近】
>321>322>334
 
「外したか!」
 
 焦燥を抑えつつ、再び照準に入ろうとするが―――
 
『頭上に巨大な物体を感知』
 
 センサーが警告。異常なまでの質量を持った攻撃が、頭上から迫る。
 悔しいが、これは回避しなければ決闘もままならない。
 咄嗟に大きく横に跳ぶ。
 頭上から迫ってきたのは、巨大な隕石!
 
「チ―――ィッ!!」
 
 船が大きく傾ぎ、揺らぐ。
 だが照準は止めない―――まだだ、まだ持て!!
 
 若干不安が残るが、応射の座標を割り出し、狙撃。
 次の射撃を送り出そうとした瞬間―――
 
『艦内に爆発を感知至急、退避して下さい』
 
 艦内のCPUからの警告。
 忌々しい。決闘がここまで邪魔されるとは―――!
 足元の狙撃銃を拾い上げ、甲板の端まで駆ける。
 
『3……2……1……』
 
 タイムリミットが迫る。
 甲板の端に足を掛け、そのまま脚の機構をフル駆動させて跳躍。
 
 爆風を背に、俺は隣接したもう一つの艦へと飛び移った。
 
(現在位置:停泊艦艇C・甲板上)

 
338麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 00:07
>318
 
 敵(以外の何者でもないでしょう)に意識が行ったときにもう一体、(>293)空からの”何か”
 「ずるいっ!」
 直撃しないととっさに判断して、防御。突進の余波だけで軽々と吹き飛ばされました。
直撃すれば、挽肉間違いなし!
 
 真後ろに飛んだ私を、(>326)フォッカーさんが受けとめてくれました。
なんだか妙にくすぐったい…。
 (そうじゃなくて、本命っ…!)
 目視で確認。赤い翼つきの…。
 「…だれよぅ?」
 名はこの際さして重要ではないでしょう。今なら2対1。数を利して一気に勝てます。
ニッホンの諺に曰く、勝った者の勝ち!
 
 …ぽこぽこぽこぽこ。
赤羽さんが片手を挙げると、小型の青い羽根つきの群れ。夜空に響く哄笑。
 
 『・・・クク、ハハハ』
 「大勢で卑怯だと思わないのっ!?」

 (現在位置:軍港)
339カノン ◆4X2AishA :02/06/30 00:08
《吸血海殲》
>334 スミレ
>甲板と船側から噴き出した炎が目の前のすべての敵に襲いかかった。
 
炎がグールの群を焼き払い私にも襲いかかってくる
 
「クッ…!」
 
グールの群を盾にして崩れていく船と爆発を回避していく
 
「多少の炎はどうって事は無い…」
 
炎を纏いながらも甲板から海の中へと飛び込んでいく
 

(場所:停泊艦艇A/崩壊→海中へ)
340オーフェン:02/06/30 00:09
>331

倉庫から吹き飛ばされると同時にけたたましい声が響き、瓦礫がこちらに降り注いだ。
―――が。

まだ、防御魔術の効果が残っていたため、あっさりと防がれる。

そして、けたたましい声がした方向を向くと。
そこには変な格好をした女が宙に浮いていた。

しばしの間。

(…可哀相に恐怖で頭がいっちゃんたんだな。
変な力をもっているようだからほって置いてもグール相手なら平気だろう)

哀れみの眼差しを宙に向いている女に向けると、アテナたちが先ほどまでいたと思われる方向へと走っていく。

ちなみに既に宙に浮いている女は無視した。

(軍港)
341シド・デイビス(M):02/06/30 00:12
>323
 
(ほウ、少しはやル気になったようですネ)
 
明らかな相手の様子の変化を感じ取り、シドは満足げに笑みを浮かべる。
さて、どう出てくるのだろうか―――対峙すること、暫し。
辺りに爆発音が響く。
誰が起こしたのかなど知りようも無い――――どのみち、こちらに影響が無ければ大した事では無い。
随分、派手にやっているものだと思いつつ、ふと気付けば、
相手の後方、甲板の端に影が、見えた。
 
(あれハ――――ロボット?)
 
ロボットから放たれた飛来する鋏が、目の前の相手の背中を狙っていた。
どうやら向こうも気付いたのか、横へと跳び、回避している。
 
(……ふム、素性は知れませんガ、どうやらあのロボットの目標ハ彼のようですネ――フフ、都合がいイ)
 
間髪置かず、目の前の相手が大きく、こちら目掛けて跳んで来た。
それを、横へ回り込むようにしながら回避し、また跳躍、間合いを取る。
 
「おやおヤ、どうやラ貴方、狙われているようですネ」
 
ニヤリと笑ったその瞬間――――
 
>334
 
―――――凄まじい風圧と熱量が、側面から襲って来た
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
>291>292>306 吸血海殲
 
「!?」
 
 突如として湧いて出た闖入者に一瞬意識が削がれる。
 非常識にも、空から舞い降りて来やがった。
 それはある意味あまりにも場違いで、ある意味ではこの上なくこの場に相応しかった。
 つまり、そいつが化物だって事だ。
 
 その声は、あまりにも場にそぐわない雰囲気を醸し出していたが、とりあえず無視する。
 今は、気を抜いていい時じゃ……おっと!
 すんでのところで、急所へと飛んできたナイフをサド侯爵の愉悦で弾く。
 澄んだ金属音をさせて、銃弾は明後日の方向へと逸れていった。
 
「何でもいい! とにかくこの死体どもを片づけてこの辺りからおさらばするんだ!」
 
 そちらを振り向かずに、後ろにいる二人へと叫ぶ。
 男の方は言わずもがなだろうが、今し方の女の方はさて……?
 まァ、その時はその時だと割り切って、俺は眼前へと意識を戻した。
 
 聖者の絶叫――槍に突き刺さったグールは、もはや元が何なのか原型を留めていない。
 俺の馬鹿力で縦横無尽に振り回された結果だった。
 何十回と激突を繰り返したのだから、形が残っている方がおかしいが。
 そいつを槍の一振りで放り投げ、どうするか思案する。
 何十体潰したかなんてもう覚えてないが、目の前のそれは一向に数を減らした気配がない。
 というか、潰した端から欠員が補充されている気がする。
 そして、それは多分気のせいじゃないんだろう。
 グールを放てば、すなわち同族が増えるのは道理だから。
 
 ふと、視線を上に向ける。
 目に入ったのは、巨大なネオンの看板。
 ……天啓といってもいい閃きに、俺は従うことにした。
 
 銃弾が行き交う地獄の中で、じっと目を閉じて集中する。
 看板の支柱を意識に捉え、そこに力を収束させていく。
 銃弾は、俺の周りを渦巻く力場の渦に方向を変えられて届かない。
 ミシリ、と他の誰にも聞こえない音を俺の耳が聞いた。
 少しずつ支柱が自重によって歪んでいき……そして決壊。
 
「離れろ!」
 
 そう叫びながらその場を走り去る。
 後には状況を認識できない無様なグールが残るのみ。
 ただただ引き金を引き続けるそいつらに影が落ちる。
 その真上から『ツィツィ・ツイスター』と書かれた看板が落下音を引き連れてくる。
 
 轟音、粉塵に紛れて屍肉が潰れる音は聞こえなかった。
 一丁上がりだ、後はあいつらの援護かと考えながらそちらへと走っていった。
>263>295>301>325


狭い艦内を、一列になるように三者が進む。
目指すは艦内各階層を繋ぐ階段だ――甲板を目指すべく、レイオットは走り続ける。
自分たちの目的が艦の撃沈であることは理解している。本来であれば、余分なことをしてい
る暇など無い。

爆音が艦内で轟いた。少なくとも、こちらに直接影響はないようだったが。
だが――上にいるのは、あの男なのだ。アルフレッド・スタインウェイ。
奴ならば、正気の人間ならば絶対に行わないことも、平然と行ってくる。そう――先程自艦
をこちらに衝突させたように。
言いようもない不安と、獰猛になっていく精神。その両方を抱えて、レイオットは走りつつけ
ている。

>335
と――正面に人影。
だが、生きている人間でないことは、一目で知れた。濁った眼差しでこちらを見据えるその
人型――グールの群れは、手にした銃器を一斉に、こちらへと発射する。
しかし――

「遅い! イグジストッ!」

<デフィレイド>発動。展開した防御力場面に放たれた銃弾が次々と激突する。
衝突の際にその衝撃の一切を拡散させられた銃弾の群れは、次々に地面へと落ちて、金
属の雨音を作りだしていた。銃撃の終了と同時に<デフィレイド>が解除。

即座に、身体と前に投げ出し、友香へと倒れ込む。そのままの体勢で、背後に控える二人
に向かい叫んだ。

「お二人さん――任せたぞ!」


場所:フリゲート艦『キャンベルタウン』艦内
『吸血海殲』ヘルシング側
>104>114>136>122>298>302>315>321>337
 
はーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!
さすが私!!
狙い通りに船を破壊しましたね・・・ククク(嘘
 
さて、これで文句なしに報酬を受け取る事が出来ますね・・・
さらなる知識を手に入れるため、例の本を受け取りに行きますか。
 
私は難しいと言われる空中浮遊の呪文を維持したまま転移方陣を展開。
さっさとヘルシング本部に戻ってゆきます。
 
<戦場上空 → ヘルシング本部>
「な・・・・・!?」
眼前の水魔が恐ろしいまでの魔力を解き放つのが見えた。
自然界に干渉する力・・・空想具現化。
真祖とよばれる種がつかう、もはや主神の力にも見劣りしないーー異法。
瞬時に周囲に結界を張り巡らす。コレで防ぎきれるとは思わないが
しかし。

「むっ!?」
吸血海殲
>334
 
直後。背後で振動。人間の建造した巨大な鋼の舟が、内側に衝撃をためこんでいるのが見えた。
舟はまるで風船の様に一瞬ふくらみ・・・そして、耐えきれなかったように甲板の一部が爆発。
装甲板などが吹き飛んでくる中、しかしそれらは結界によって阻まれる。
が。爆炎が。意志を持ったかのように私に向かってくる。

「くぅーーーっ!?」

結界が振動する。何者をも焼き尽くす、原初の破壊力。
自分の力が休息に削られていくことを、戦女神は感じていた。
346スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 00:18
『吸血大殲』 
>345 レナス
 
 船が沈む。
 だが目の前の小生意気な女はまだ浮かんでいる。
 それが気に障るとても気に障る。
 
「消えて……消えて消えちゃいなさいよォ!」
 
 私は艦艇の爆発全てを誘導し、目の前の女に集中させた。
(>343修正)
>263>295>301>325


狭い艦内を、一列になるように三者が進む。
目指すは艦内各階層を繋ぐ階段だ――甲板を目指すべく、レイオットは走り続ける。
自分たちの目的が艦の撃沈であることは理解している。本来であれば、余分なことをしてい
る暇など無い。

爆音が艦内で轟いた。少なくとも、こちらに直接影響はないようだったが。
だが――上にいるのは、あの男なのだ。アルフレッド・スタインウェイ。
奴ならば、正気の人間ならば絶対に行わないことも、平然と行ってくる。そう――先程自艦
をこちらに衝突させたように。
言いようもない不安と、獰猛になっていく精神。その両方を抱えて、レイオットは走りつつけ
ている。

>335
と――正面に人影。
だが、生きている人間でないことは、一目で知れた。濁った眼差しでこちらを見据えるその
人型――グールの群れは、手にした銃器を一斉に、こちらへと発射する。
しかし――

「遅い! イグジストッ!」

<デフィレイド>発動。展開した防御力場面に放たれた銃弾が次々と激突する。
衝突の際にその衝撃の一切を拡散させられた銃弾の群れは、次々に地面へと落ちて、金
属の雨音を作りだしていた。銃撃の終了と同時に<デフィレイド>が解除。

即座に、身体と前に投げ出し、床へと倒れ込む。そのままの体勢で、背後に控える二人
に向かい叫んだ。

「お二人さん――任せたぞ!」


場所:フリゲート艦『キャンベルタウン』艦内
>345 修正
 
 
吸血海殲
>334

「な・・・・・!?」
眼前の水魔が恐ろしいまでの魔力を解き放つのが見えた。
自然界に干渉する力・・・空想具現化。
真祖とよばれる種がつかう、もはや主神の力にも見劣りしないーー異法。
瞬時に周囲に結界を張り巡らす。コレで防ぎきれるとは思わないが
しかし。

「むっ!?」
 
直後。背後で振動。人間の建造した巨大な鋼の舟が、内側に衝撃をためこんでいるのが見えた。
舟はまるで風船の様に一瞬ふくらみ・・・そして、耐えきれなかったように甲板の一部が爆発。
装甲板などが吹き飛んでくる中、しかしそれらは結界によって阻まれる。
が。爆炎が。意志を持ったかのように私に向かってくる。

「くぅーーーっ!?」

結界が振動する。何者をも焼き尽くす、原初の破壊力。
自分の力が休息に削られていくことを、戦女神は感じていた
349オーフェン:02/06/30 00:20
>340

とりあえず、ぼさっと突っ立っている女の手を引っ張って連れて行く。

なんか後ろから可哀相な奴が言ってくるが、気が狂っている奴の言葉に意味なんてないので無視する。


(軍港)
350両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 00:22
>332
 
 店内に、轟音が響き渡る。
 横から骨董品の詰まった棚が倒れてきたのだ。
 目にしていた『ソレ』を手に取り、軽く横に跳ぶ。
 
「―――」
 倒れる棚に、ナイフが巻き込まれた。
 弾かれる様にしてソレは、天井に突き刺さる。
 
 間髪入れずに襲いかかってくる店主―――
 
―――否。それは『死人』
 
 私に向かい伸びてくる右腕を、余裕を持って受け流す。
 そのまま腕の中の『ソレ』―――檜で出来た箱を叩き割ると
 中に入っていた鈍く光る刃を抜き取り、一気に目の前の『死人』を縦一文字に切り裂いた。
 
 
 店の戸口をくぐる。
―――と、遠くから聞こえてくる爆音。
 そちらへ顔を向けると、空が朱く染まっていた。
 
 左手に抜き身の刃を携えて、私はただ其方へと疾駆した。
 
(現在位置:軍港)
351スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 00:23
『吸血大殲』 
>348 レナス
 
 船が沈む。
 だが目の前の小生意気な女はまだ浮かんでいる。
 それが気に障るとても気に障る。
 
「消えて消えて消えちゃいなさいよォ!」
 
 私は艦艇の爆発全てを誘導し、目の前の女に集中させた。
352シェル着用者:02/06/30 00:23
>325
 船内に響く爆音。それは、船内の各所に閉じ込められていた「ある物」
の戒めを解くものであった。

 そう、物だ。アルフレッド・スタインウェイにとっても、これをよこしたある
男にとっても、そして、ミレニアムにとっても、それは「もの」以上でもなく、
以下でもなかった。

 それは人型で、一見中世の騎士を思わせるような格好だった。
 戦術魔法士であるレイオット・スタインバーグや、アルフレッド・スタイン
ウェイが着ているようなモールドにも似ているが、彼らから言わせれば、
それは純然たるまがい物だという事だった。

 シェルと呼ばれる紛い物を着たそれは、同じ物を物を着用した人間が
ぎゅうぎゅうと押し詰められたその部屋から開放されると、おぼつかない
足取りで船内をうろつき始めた。
吸血海殲
>351 スミレ
 
爆発にまみれた結界が、徐々に綻んでいく。
元々は空想具現化の「魔力」に対する結界だ。「爆発」という物理的な衝撃を吸収しきれるわけではない。
更に言えば、スミレは水妖。水を操り攻撃してくると予測していたので、対焔効果は、薄い。
 
「このままでは・・・っ!」
 
右手の槍に力を込める。残っている力でどれほどのことができるか。
槍が、神気を纏い、鳳の姿を成す。
結界がはじけると同時、レナスは目の前の水魔に向けてその槍を投擲する。
魂すらも滅却する白き神焔をまとった槍がスミレに向かうのを確認した瞬間、女神の「実体」は爆炎に焼き尽くされた
 
(退場)
354エリ ◆Eri.06RI :02/06/30 00:26
『吸血海殲』
 
>328>330
 
あたしは兵頭力からお守りにともらったリボンを手首に巻き付け、船内用の武装を身に着けた。
「それじゃ、あたしは爆破の方にまわるから。 フィオ頼むよ」
「了解です。 エリちゃんも気をつけてくださいね」
 
あたしは一人、船内へ走り出した。
『吸血海殲』
>319


敷き詰められていたであろう芝生は、高熱で全て焼けただれている。
建物は、炎を上げるもの、かろうじて姿を留めているが黒く焼けたもの、
既に倒壊したもの。

目をやると、複数の男女、異形の者。

死者の臭い。

口の端を歪めながら、神父はゆっくりと近づいた。

(場所:軍港)
>340 >349

「そう簡単に逃げられると思ってるの?」

手に手を取り合って逃避行を続けるカップルに横に回り込み、耳元でそう囁いた。

「・・・・・・甘いよ」

横合いから手に持つ奇銃――『金剛ブレード』で斬りかかり、さらに哄笑。

「さあ! どうする? 地獄の底まで逃げ込んでみる!?」

(軍港)
357名無しクルースニク:02/06/30 00:33
>337
 
 艦首の影に身を滑らせ、P-90のフレッシュマガジンを引っ張り出した。
 マズル上部からマガジンを引き抜き、叩き込むようにリロード。
 荒い息遣いが、脳を圧迫する。
 
 オプチカルサイトを覗く。トリチウム照明が作り出す、青白い視界の中の赤い血のようなレティクル。
 グールの一団――飛び移って来た黒の男――身体能力は以外な程に敏捷。
 けれど。
 
「雑魚って事実は、変えようが無いんだよ」
 
 静かに、ハンドホールドの下に触れた。ゴムの上からスイッチ。
 正面の艦砲へと走る、レーザーサイトの赤点。
 
 息を潜めよう。
 今。
 さあ。
 早く――
 
 高く、痩身が踊った。
 青白い満月に重なる白い影が、死人の群を小口径の雨で穿って払う――
358ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/30 00:34
>292>306>342

 拳が頭蓋を粉砕する感触。
 突きこんだ手刀が伝える、湿った肉の手触り。
 腐肉。血。それらに周囲を埋め尽くされ、俺の笑いは止まらない。

 狭窄しかけの視界で、それでも片端に、夜空に妙なものを見つけたと思った瞬間――

「離れろ!」
 戦場の混乱、銃声を圧して響き渡った警告に、しかし俺は、何を言われたか一瞬分からなかった。
 金属が軋み、擦れあう甲高い音。周囲一体に落ちる淡い黒影。
 それだけ認識して、ようやく意味を悟る。

 走る。
 方向は二の次、ただここを抜け出すことのみ。
 かろうじて影響から抜け出し、大音響を背にのめって転がる。

 片膝をつき、立ち上がろうとした瞬間、俺は背後に気配を感じた。
 立ち上がり様、乱戦のさなか奪い取っていた自動小銃を突きつけた相手は――

 女だ。
 小銃の銃口を突きつけられて眉一つ動かさない。
 男なら惑わさずにいられない、蠱惑的な雰囲気を放っていた。人の放つ気配でもない。
 ある意味、同類だと思った。
 吸血鬼の魔眼と同質の力を、全身から発している。

「何者だ・・・・」
 低く、俺はそれだけを問い掛けた。
『吸血海殲』
>330>354
「おう、気を付けろよ」
兵頭はそう声をかけ、眼鏡の女性フィオ、御神苗と一緒に甲板へと上がる。
「しかし…、グールがもっと居ると思ったんだが…。
 妙に少ないな…。
 魔族とかが居たらヤバイかも知れんが…」
 
予備の銃を借りてグールの残りと応戦しつつ、言う。

ビョウド『護衛獣なら、魔族に対しても有効だ』
ビョウドが声が聞こえるように言う。

「そうかい。まあ、彼女一人で…大丈夫だな」

 場所:フリゲート艦「コーンウォール」内部 
吸血海殲
 
>333 シュリンプァー
>341 シド・デイビス
 
僕の剣はあっさりとかわされ、むなしく空を斬った。
―――もっとも僕自身、これが当たるとは思ってない。
このまま追撃をかける―――つもりでいた。
 
だがその時。
凄まじい爆発が、僕らに襲い掛かってきた。
・・・その音に混じって、またしても先程の鋏の音が聞こえた。
同じように、横へと回避・・・瞬間、その声は聞こえた。
 
『大切な人にぃ、また会えねぇのは残念だなぁ! 』(>333)
 
思わず振り向く。
―――鋏がもうひとつ迫ってきた。
 
・・・時間差!!
このままでは避けきれない!
・・・こうなったら!!
 
「うおぉぉぉぉぉ!!!!」
 
叫びながら、鋏に向かって突っ込む。
脇をすり抜けるために。
 
「ぐあ・・・っ」
やはり避けきれずに、わき腹のあたりを浅くだが切断された。
だが―――そんなことは関係ないッ!
大切な人・・・マリナのところに帰れるのならッ!!
 
「邪魔だぁぁぁぁぁッ!!!!」
 
その勢いのまま、僕は暴言を吐いたそのロボットの脇を駆け抜けた。
―――剣を横に構え、斬りつけながら!
>314>321>329>334>337

降り注いだ水の槍により、カノンとリロイの距離は大きく引き離される。
互いに言いたい事は多くあっただろうが、現状で合流は不可能だろう。

その時、轟音。
そして、一際大きく艦艇全体が振動した。
見ると、何処からともなく飛来した巨大な岩石が、
甲板の端を直撃している。

さらに、爆音。
艦艇の揺れが、致命的な感触を含んで激しくなる。

どうやら今の爆発は、機関部辺りから直接起こったものらしい。
最早この艦艇に何が起きているのか、把握するのは私にもリロイにも
不可能だった。ただ言えることは一つ。

「この船は……沈む」
「冷静に言ってんじゃねえ! どうすん・・・!?」
リロイがたまらず声を張り上げた・・・だがそれは、
迫り来る爆炎に遮られる。

階段から噴出した炎が、あたかも生き物の如く動き、
リロイに向かって迫る。
否、階段だけではない。甲板の下を突き破って噴き出した火柱は、
周囲を取り囲むようにしてリロイへと迫る。
このままでは、甲板上に逃げ場は―――無くなる。

「くそっ、ローストになるのはごめんだぜ」

言って、リロイは素早く駆け出した。迫り来る炎を背にしながらも。
唯一の退路―――そう。海中へと。

甲板の端が直ぐに見えた。そしてリロイは躊躇無く、
足場の外へと、飛び出した。

同時に、三度目の轟音。
燃料タンクにでも引火したのだろう。
そしてその爆発により、巨大な艦艇が、完全に大きく傾いだ。

そしてリロイは燃え盛る火炎と飛び散る金属片を背に、20メートル近い高さを
一気に降下する。

衝撃と言うより、打撃がリロイの全身を打った。
ここまでの距離を飛び降りた場合、水は最早固い岩盤も同然だ。
「ちっ・・・泳ぎは、嫌いなんだがな」

それでもリロイは活動を止めることなく・・・沈まないように手足を動かした。

(場所:停泊艦艇A→海中)
362祁答院マコト:02/06/30 00:37
>340>349
 倉庫が崩壊して、吹き飛ばされて、瓦礫が降ってきて、助かって……
 
(なんで私は走っているんだ、しかも手を引かれて)
 
 ようやく意識が覚醒する。
 それと同時に、目の前に迫る鈍く光る金属の塊……剣。
 
 かなりの重量のありそうなソレを受け止めるのは無理。
 身体を屈め、危ういところで躱す。
 
 屈んだ状態から、全体重にさらにひねりを加えながら、剣の主に向かって蹴りを放つ。
 
「逃げなどしない! 邪魔をするなら、貴様も滅するのみ!」
 
 
(場所:軍港内)
>354
 船内のグールのほとんどがオオツキのプラズマ講義に耳を傾けていた
とはいえ、元々はイギリス混乱を狙って船に詰め込まれたグール共である。
未だ船に積み込まれたグールの三分の一程は、船内をうろつきまわっていた。

 ただ徘徊するだけのその汚らしい出来損ないは、船内に突入してきた
女を見かけると、その腐りきった脳みそに最後に残った欲望を満たす為、
ゆっくりとその女へと歩を進めた。
364フリッツ(M):02/06/30 00:40
>295>301>310>325
>335>347>352
 
グールの銃弾が魔法で弾かれレイオットの声が響く。
言われるまでもない。まとめてあの世に還してやる。
 
俺の指は叩きこんだ習慣通りに小刻みにトリガーを絞る。
フルオートで三発ずつ、頭を狙って銃弾を叩きこんだ。
装填してあるのは酸化銀をかぶせた5.56mmシルヴァーチップ。
運動エネルギーを肉体の中で効率的にぶちまける。
となりでグリフターのやつも銃撃を開始した。
 
人がやっとすれ違えるくらいの通路。
逃げ場なんてあるはずもない。
頭を飛ばされた死体が大量生産。
硝煙の匂いが鼻につく。
 
数分経たずにグールは全滅。
マガジンを交換しながら俺は考えた。
 
戦艦ってのは狭苦しい所だ。息が詰まる。
そこを各々の獲物を構えて進むのは少々面倒だ。
小回りがきかねえ。
爆音が響いたがそれは上の方だった。
まだこの船が沈むって事はないらしい。
 
「別れて行動した方がよくねえか?」
 
そんな言葉が口をついた。
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
365レッド・アリーマー:02/06/30 00:42
>293>297
鎧の戦士が放った斬撃が、襲い来る敵を切り払う。
だが、それは青い子悪魔。囮同然の雑兵たち。
それに追随して襲い来る紅く大きい悪魔を捕らえることは無い。

返礼とばかりにひらめく、鉤爪。
振るわれる真紅の腕が、鎧を傷つけ、相手を揺さぶる。

着地した次瞬に聞いた、少女の罵声。

卑怯?

「悪魔トハ、ソウイウモノダ」

返答と共にあぎとを開き、溶岩弾『クロー』を二発、少女に吐き放つ。

(場所:軍港)

吸血海殲
>336
 
「プラズマには、物体に穴も空けずに貫通するという理解しがたい特殊性があります。
 すなわち透過性です。
 たとえ核シェルターや長深度潜水艦の中に隠れた人間が居たとしても、
 あらゆる物体を透過するプラズマ兵器からは逃れる事は出来ないのです!」
 
オオツキのテンションは益々高まっていき、声のトーンも高く強くなる一方である。
 
「プラズマは宇宙の99.9999%を占めるとされています。
 すなわちプラズマ兵器こそが、人類が最終的に辿り着くであろう
 究極の兵器体系となる可能性を秘めているのです!」
 
それに聴き入るグール達も、プラズマ科学の可能性に思いを馳せ、目を輝かせていた。
 
 
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』艦橋付近】
367スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 00:45
『吸血大殲』 
>353 レナス 
>361 リロイ 
 
 完全に終わったと思った。その油断を突いて、
 燃え尽きる寸前に女が投げた槍が、私の胸板を貫いた。
 不意のことに、身体を解いてダメージを避けるのが遅れた。
 槍の上げる炎が私の身体を蝕む。
 しかもそれはただの炎ではなかった
 使い魔に代替させる私の身体を介して確実に私にダメージを与えてくる…… 
 
「あああああああ!!」
 
 ぱしゃん。
 
 胴体を丸ごと破棄。無事な使い魔を集めて再構成を行う。
 ギリギリで再構成に成功。
 だが本当に一杯の線。人間でいえば満身創痍。
 とはいえ終わらない。まだ敵はいる。
 
――敵……?
 
 疑問が頭に上る。だが身体は止まらない。
 私は海中に落ちた剣の男に追撃をかけた。
 
 
(場所:停泊艦艇A→海中)
368御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 00:45
『吸血海殲』
>354 >359

エリは単身、工作に行った。
となれば、残った俺らのやることは一つ。
 
「そんじゃ、甲板あたりでど派手にドンパチかましますかね?」 
 
慎重に、艦内を警戒しつつ甲板へと向かう。
だが、妙だ。なんでこんなにあっさりしてんだ?
反撃も何もねぇじゃねぇか・・・・・・
まぁ、無駄弾つかわねぇからいいけどさ。
 
そして甲板にたどり着いた俺たちの目に映ったのは、
異様な光景だった。
 
「なぁ・・・・・・あれ、何だと思う?」 
 
俺は、二人に向かって話し掛けた。
それは、なんだかめちゃめちゃでけぇ中年のおっさんが、
車座に座ったグールたちに講義をしている異様な光景だった。
 
(フリゲート艦『コーンウォール』甲板上)
369両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 00:46
>356
 
 男女の二人連れに斬りかかっているモノ。
 なぜか、アレを野放しにしておくのは拙いと、直感が告げる。
 このままでは、幹也まで危ないから、と。
 
 かちゃり、と刀に右手を添えて握りなおすと。
 一足飛びに、女に向かい斬りかかった。
 
(場所:軍港)
370レッド・アリーマー:02/06/30 00:46
(・・・>293>297は>326>338の間違いだ、すまない。)
>357
 
「雑魚か……言ってくれるなッ!」
 
 グール達がその体を弾けさせ、次々と物体へ変えられてゆく。
 その荒々しい銃弾の雨を身を沈め、走って潜り抜ける。
 筋が良い。数々の修羅場を潜って来た相手だという事は問うまでも無いだろう。
 
「だが俺にとってお前は好敵手! 勝敗を決すべき―――ライバルだッ!!」
 
 右手のサンダーボルトのボルトを引く。
 若干濁った金属音を立て、弾が薬室へと送り込まれる。
 腕の駆動関係のプログラムを全て停止。
 指先だけは生かし、腕を即席の砲台へと変える。
 
 跳躍。
 正確に照準したまま―――トリガーを引く。
 空を裂く弾丸が胴体を狙い、発射された。
372エリ ◆Eri.06RI :02/06/30 00:51
『吸血海殲』
 
>363
 
警戒しつつ走っているとグールの群が視認できた。
 
「邪魔!」
 
ビッグショットガンを一発。
通路を埋め尽くしていたグールは一瞬で腐った挽肉になった。
難を逃れたグールの頭をコンバットマーダーで吹っ飛ばしながらあたしは駆け抜けた。
373フォッカー(M):02/06/30 00:52
>365 卑怯とは言うまいね?

青い小悪魔を切り伏せるが、赤い悪魔に切りつけられる…くっ!
「やるじゃないか…アンタ」

―――けど、やられっぱなしは性に合わないんでな!
「でやぁぁぁぁぁっ!!」
刀を振りぬく。その速さに空気が切り裂かれ、真空が生まれる。

―――――狙いは、あの羽根だ!
>362

「アハハッ、出来ない事は口にしない方が良さそうだね!」

蹴り足を左手で掴み、半裸の女性を振り回す。
右手の『ブレード』を女性の喉元に向け―――

>369

突如ひらめいた剣閃に、掴んでいた左腕が切り落とされた。
慌てて振り向くと、そこには日本刀を構えた一人の女性。

「アンタも、私の邪魔をするの?」

右手のブレードを女性に向け、怒りをにじました口調で詰問する少女。

「上等じゃない。―――吹き飛びな!」

ブレードの横にある孔から、無数の銃弾が飛び出した。

(軍港)
375フィオ ◆Fio.RSac :02/06/30 00:55
『吸血海殲』
 
>368
 
甲板に上がった私が見た物は異様な光景でした。
グールになにやら講義をする大きなおじさん・・・。
グールに講義を受ける知能があるなんて・・・・。
 
『なぁ・・・・・・あれ、何だと思う?』
隣の御神苗さんが私たちに話しかけてきました。
 
「・・・講義、ですよねぇ・・・」
吸血海殲 

>342 >358

「あら、誰でも良いじゃない。今は踊りましょう?三人で、ね」

何処からともなく集まってくるグールを切り裂きながら歩み寄る。
銃口を覗きこみながら。

「銃、ね。じゃあ、こんなのはどう?」

手で形作ったのは銃の形。
冗談の様なそれから放たれる圧縮された魔力の光弾が二人の男に襲い掛かる。
込めた魔力はソウルフィストと同じだが、圧縮した分破壊力は上がっている。
当たれば只では済まないだろう。

「それに、敵は前からとは限らないわ。・・・グールだけ、ともね」

数人の生き残り――人間を魅了、背後から掴み掛らせる。

「人間も殺すのかしら?貴方達は」


(場所:酒場の前の路上)
>367

辛うじてリロイは海面から顔を出すと、周囲を見渡した。

すると視認出来たのは、もう一つ空中から落下する影。
それは海面に落下すると、突如盛大な水飛沫を上げながら、
こちらへと高速で接近してくる。

「あの女か? ちっ、何だよあの速さは」

吐き捨てるリロイ。同時に水を蹴り、迫り来る「彼女」へ向けて、
泳ぎ始めた。
剣を持ち、水を吸って重くなったレザージャケットを
着込んでいるとは思えない、驚異的な速さの泳ぎだ。
相変わらず人間離れした体力を持っている。

「俺は、水とは相性が悪いんだがな」
>301>325>335>347>352>364
 
エネルギー弾をここぞとばかりにばら撒く。
グール共が動きを止めるまでにかかった時間は数分。
ギネスにはとても申請出来ない、恥ずかしいタイムだな。
 
『別れて行動した方がよくねえか?』
 
弾倉を交換し終わったフリッツが声を掛けてくる。
それもいいな。いい加減、色気のないメンバーは飽きてきた。
 
「よし、あんたはあっち。俺はこっち。
 お互いに船を沈められそうなら連絡するって事でな!」
 
いうが早いが駆け出し始める。さて、自販機はどこにある?
 
そうこうしている内に、俺が出会ったのは……
粗悪なモールドに身を包んだ一団だった。
 
「冗談じゃねえぞ!」
 
この狭い艦内で魔法を打たれたらイチコロだ。
すぐに回れ右して尻尾を巻く。
格好悪いとか言うなよ? 生きてりゃ仕返しする機会はいくらでもあるからな。
 
(場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】下層部)
『吸血海殲』
>369 >374


紗を纏った女、死者か。
ふわりと浮かぶ姿は幻想的ですらある。
そこに現れたのは、珍しいキモノに身を包んだ、東洋人の少女。
カタナを手に、優雅な動きで斬りかかる。

しかし、その光景に心動かされることなく、
腰のホルスターに手を伸ばす。
右手にトンプソン、左手にショットガン。

超現実的な光景の中に、無骨な武器を携え、
神父は邪悪な笑みを浮かべて進む。

(場所:軍港)

380麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 01:01
>365
 
 『悪魔トハ、ソウイウモノダ』
 「うわっ…、聞こえてましたぁ…?」
 赤羽さんがこちらを向きます。飛んでくる何か。ニッポンの諺に曰く、口は災いの元!
 
 「え〜いっ!」
 サイコリフレクター。いちばん得意な技のひとつ。反射角度、タイミングまで計算して、
フォッカーさんの斬撃(>373)との同時着弾を狙います。
 (いけるっ!?)
 
 槍でもあれば、ついでに投げつけてあげたいのですが…。
 
 (現在位置:軍港)
吸血海殲
>366
 
オオツキの講義―――いや、既に演説と化していたそれは、遂に最終局面を迎えていた。
 
「そうです!全てはプラズマで証明出来るのです!!
 あなた方がミディアンと呼んでいる存在も全てはプラズマなのです!! 」
 
『プラズマ科学は世界一ィィィィィィィィィィィィ!!』
『プラズマ科学の未来に栄光あれ――――!!』
 
最後にお得意のフレーズをぶち上げたプラズマの伝道師と共に、
新たに誕生したプラズマ科学の信奉者達が、拳を高々と突き上げ、魂の叫びを迸らせた。
 
―――プラズマ科学の夜明けは近い。
 
 
>368 >375
 
……その目撃者達などすっかり置き去りにしているが、そんな事は些細な問題である。

 
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』艦橋付近】
>359>368
(来たわね……)

 甲板に現れた三つの人影は、グールに講義をかましている妙な中年に
釘付けのようだった。まぁ、私も、まさかグールに講義をするような人間が
いるとは思わなかったし、ましてや、グールがそれを理解できるなどとは
思っていなかったのだが。

 まぁ、それはさておき。

 高速艇に乗っていた人影は四つあったのだが、今、甲板に出てきてい
る人数が三人しかいないところを見ると、一人は船内に浸入して、各所に
爆薬を仕掛けて回っているのだろう。

(ふむ、好都合ね……)

 自分で手を下す必要が無いのなら、そちらの方が都合がいいのだ。
 だが、一応の「敵」を目の前にして、ただ傍観するというワケにもいかな
いだろう。爆弾がセットし終わるまでの時間、それ相応の「ふり」はしてや
らなければならない。

 私はひらりと箒から飛び降りると、空中でカトラスを引き抜き、音も無く
三人の前に着地した。

「調子はどうかしら、人間諸君」
『吸血海殲』
>360 アシュレー
「シュリンプァー&VAVA(導入)」
う、嘘だろぉ!お、俺の装甲は、シグマ様の部下の中でも最高のぉ、は、筈。
なのに、何で、何でこんな傷を受けるんだぁぁぁぁ!
俺は叫ぶぅ!
「た、たかがニンゲンが!虫けらに過ぎないニンゲンがァァ!」
だが、その時、俺に向かってプラズマ弾が飛んできたぁ。
興奮していた俺はぁ、それを避けられなかったぁ……。
俺は爆炎に包まれるぅ……。苦しむ俺に通信が届くぅ。
[……貴様は、慢心しすぎだ]
そ、その声はぁ!
[さっさと撤退しろ。それがおまえの身の為だ]
俺は水中に飛び込んだ。
ち、チクショオォォ!
俺は生きる!生きて、か・な・ら・ず・ぅ!
(シザーズ=シュリンプァー:生死不明)
 
シュリンプァーが海中に飛び込んだのを確認して、
彼はライドアーマーを軍港の騒がしくなっているあたりに向かって進ませる。
彼の周りにはグール達の死体が転がっている。
だが、彼はまだ満足していない。
彼の「狩り」はまだ始まったばかりなのだ。

(現在地:軍港)
『吸血海殲』
>368>375>381
信じられない光景だった。
知性の欠片も無いグールが、大人しく講義を受けている。
しかも、講義をしているのはメタリックの巨体にどこから出したのか、
白衣を着てホワイトボードに日本語で書いている。
『なぁ・・・・・・あれ、何だと思う?』
『・・・講義、ですよねぇ・・・』
ビョウド『なんだ、アレは……』
異口同音に気が抜けた声の中、冷静というよりは呆れた声で答える。
「おれに聞くな…講義、なんだろうな…」
そして、講義が終わり、戦いの空気が戻る。
 
>382
女が一人、箒から降りてきた。
『調子はどうかしら、人間諸君』

「さてね、まずまずといった所か」
ビョウド『絶好調と言う所だな』

その問いかけに笑って答える。
拳をだらりと下げ、いつでも動ける体制で見詰め返す。
385カノン ◆4X2AishA :02/06/30 01:08
《吸血海殲》
>377 リロイ
炎を纏い海中に潜っている
外套は炎によってボロボロだ
 
「このマントもボロボロか…結構気に入っていたんだがな…ン?」 
 
私の“眼”のソナーが水中で移動する者を察知する
 
「奴か…」
 
その人物を見つけると外套を海の中へ捨て
人間業では不可能なスピードで水中を移動する…
 
(場所:停泊艦艇A跡の海中)
386オーフェン:02/06/30 01:09
>374

とりあえず、後ろでなにやら騒いでいるので振り返ると。
さっきまで手を引いていた女が宙を舞っていた。

とっさに落下地点に移動して女を抱きとめる。

ふと、空を見ると赤い化け物の姿が見えた。

「我は呼ぶ破裂の姉妹!」

とりあえず、赤い化け物に向けて衝撃波を放った。

…後ろで可哀相な人がなんか騒いでいたが無視する。

 (現在位置:軍港)
>310>347>352>364
洋上戦艦 =キャンベルタウン艦内=
 
Tagamiは艦内にうろつく奇妙な装甲服のようなものを着込んだ
連中に相対した。
一瞬、頭の中を武闘装束(ウォードレス)がよぎる。
ソレも一瞬。
 
「・・・・」
 
Tagamiは腕から雷虎零式を放ち、彼らをなぎ払った。
彼女の目に、散り散りになって走り去る者達の姿が、映る。
 
「・・・・」
 
そして、小さくため息をついた。
この船は、彼らに任せよう。
Tagamiはそう判断すると、テレポートを繰り返し甲板へと移動する。
そして、辺りを見回した。
長い髪が、潮風と爆音のなかで揺れる。
 
(現在位置:キャンベルタウン甲板)
388御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 01:15
『吸血海殲』
>381 >382
 
あまりに馬鹿げた光景に、
半ば呆然と突っ立ってた俺らの背後から声がした。
振り返れば、そこにはさっきのマブい姉ちゃんが、
箒から降りて立っていた。
 
「そうね、まぁ、まずまずってとこかね?向こうの講義も終わったみてぇだし、
 邪魔する心配も無いやね――それじゃ、派手にいこうぜ!!」 
 
俺は後方に跳びながら口でパイナップルのピンを抜く。
そのまま艦橋へ向けて放り投げると、彼女へ向けてG3A3の引鉄を引く。
さっきの鉛弾のおかえしだ、たんまり食ってくれ!
389御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 01:15
>388
(現在位置:コーンウォール甲板上)
390名無しクルースニク:02/06/30 01:17
>371
 
「ライバル? バケモノ風情が、吠えるな――」
 
 どずん、と。
 意識が、曇った。
 
 腹が、焼けた。
 腹部を貫く熱を追って、激痛が付随する。
 身を崩すように落下して、PDWはごとりと落ちた。
 よくよく見れば――奴は機械。また、SFの世界か。オマケに――ウザイ程のグールの群。
 苛付く。
 焼けるような痛みが、マトモな思考を片っ端からエラーに変えて行く。
 大量に散布されるバグ。壊れる思考。侵食される理性。
 
 ――フザけ、るな。
 
 螺子が、跳んだ。
 噛み合わない筈の至高の歯車が、周囲を押し潰しながら無理矢理合一する。
 ガチン、ガチン、がち、ガチ、ガチガチガチガチガチ――ガチ、ン。
 ――蟻の屍骸がダンスを踊る。
 刻まれる世界の墓石。オレンジ色の世界:downプログラムされた崩壊::合一狂想曲ノイズ
に侵されるエデンの園//=羊水に浸って原子崩壊:太陽の閉じ込められた水晶が音を立
てて弾け飛んで行く接続された/狂気が原子変容胎児の崩壊して=異世界へとダイブしな
がら脳の中で走りまわ//=/:Killing-machine.
 
「ハ―――――ハ、ふ、ハぁ――」
 
 カソックを開いた青年が、首から下げられたペンダントの一つを引き千切る。
 タリズマンとして銀板を掘り抜かれたペンダントが、食い込むほど強く握り込まれる。
 
「汝は我が仁慈、我が砦、我を救い給う者なり、
 汝は我が聖盾――我が手は汝が鉄槌。我が声は汝が雷鳴。
 汝は剣。汝は矛。天を割り、地を打ち砕き、
 我は血濡れの剣となりて、汝が敵を討ち払わん――」
 
 タリズマンが淡い燐光を放ち――青年の全身を、蒼い陽炎が覆った。
 姿が、霞んだ。
 
 一瞬だけ身を撓めた青年は、全員の膝より低い位置から――赤い双眸を錯綜させた。
転瞬、獣を思わせる動きで、その痩身がグールと黒の男へと飛び込んでいる。
 
 着地は、その場への死と同義だった。
 振り払われた腕の軌跡が、グール三体の頭ごと、艦橋を豆腐同然に叩き抉った。
 肉片さえ衝撃波で弾き散らして、青年は殺意に染まった双眸を錯綜させる。
 視界に入ったグールの一団が、最初の餌食だった。
 今や、その拳は魔神のそれだ。
 振り払われた両手が、紙クズよりもあっさりと三体のグールの身体を引き千切った。
 踏み込みからの拳が、一体の頭部を挽肉に変えつつ、その背後のグールの顔面を掴んで
0.1秒で潰れたトマトに変える。グール達がその姿を視認するよりも遥かに早く、青年はその
腐った思考を開始する頭部を破壊して行く。
 
 ライフルを構えた、黒の塊が立っていた。
 青年は両手が擦る程に身を撓め、全員の膝程にも低い位置から、正面の腐肉の塊達を
認識した。黒。死人。敵。殺せ。
 考える。
 
 ――どれから壊そうか。
 と。
>387
洋上戦艦 =キャンベルタウン甲板=
 
Tagamiは、もう一つの戦艦に目を向ける。
あしきゆめの気配を、その身にひしひしと感じながら。
 
「・・・・」
 
そして、テレポート。
戦艦の前へと出現した。
 
「・・・・」
 
右手の聖銃を構え、精霊回路の起動を確認する。
 
「・・・・」
 
そして艦内に居る全てのあしきゆめをロックした。
Tagamiの眼前に、リング状の魔方陣≪エンリコゲート≫が開く。
そして、爆音と閃光。
NEPの全てのあしきゆめを否定する青い閃光が、船を包み込んだ。
 
(現在位置:コーンウォール前)
>364>378

床に跳ねた薬莢の一部が、モールドに弾けて装甲越しに音を届ける。
だが、それすらも上回る銃声に、彼は「ははっ」、と声を上げていた。
時間にして、数分もあっただろうか。正面にひしめいていたグールの群れは、あっさりと本来
あるべき肉塊へと姿を変えている。
プロの手際の良さに、彼は口笛をひとつ吹いた。

「――別れて行動した方がよくねえか?」

もとよりそのつもりだった。上甲板へと出なければならない。
でもなければ、こちらが艦を沈める前に、奴自身の手によって沈められる可能性もある。

――いや、それはないか。あいつは――俺を待っているはずだ。

「了解だ。こっちもちょいと野暮用があってな。願ったり叶ったりだ」

肩を竦めて、レイオットはそのまま上層部へと続く階段へと走り出す――

>378

一階層上がったところで視界に入ったのは、ある意味、見たことのある光景だった。
自分の纏ったそれによく似た、だが決定的に異なるもの。
鋳型ではなく、それは――ただの殻だ。

「――シェル、だと!? なんだってこんな所に――!」

言って、かぶりを振る。考えたところで分かるわけでもない。
それ以前に――魔族化する前に、あれを始末しなければならないのだ。

「――イタカ・エームス・サティード・オーファ――」

無音詠唱と共に呪文詠唱。そのまま、一気に魔力回路と開放する。撃発音声。

「――<コンプレックス・アサルト>イグジストッ!」

瞬間、スタッフの先端から魔力隗が射出される。
それは、シェルを着込んだ連中の群れに飛び込むと――

「ブレイクッ!」

分裂し、更なる<アサルト>をばらまいた。叩き付けられた衝撃に、人型が次々に粉砕されて
いく。数秒後にそこに残っていたのは、肉塊と、それにまみれた金属の山。
それを一瞥して――レイオットは更に上を目指す。残る拘束度は、あと――6だ。

場所:フリゲート艦『キャンベルタウン』艦内 下層部→上層部へ

393VAVA(M):02/06/30 01:22
『吸血海殲』
>362 マコト
>365 レッドアリーマー
>369 式
>373 フォッカー
>374 ミア
>379 イワン
>380 アテナ
>386 オーフェン
そいつは、8体の存在が戦っている現場に到達した。
一体一体、データベースから調べていく。
特に名目上の主であるシグマを退けた男、オーフェンの存在は彼の興味をそそった。
そして、彼は……。
「これで死ぬなら、それまでの存在だ」
プラズマランチャーを、彼らの中心に向かって放つ!
394スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 01:23
『吸血海殲』
>377 リロイ
 
 男が近づいてくる。
 違和感が大きくなる。
 先ほどの女の言葉を思い出す。
 なぜこんなことをしているのか。
 
「もう……嫌……」
 
 つぶやきを無視してイメージを練る。
 水中を走る高圧の水の刃。
 ダイアモンドさえ切り裂く不可視の刃は、確実に男を両断するだろう。
 
 だがそんなことがしたいのではない。
 
「!?」
 
 思考と行動は相対し、整合性もなく警鐘のように鳴り響き続ける声が声が。
 
『なにをしている。攻撃を』
 
 違う、私の望みはそうじゃない。私の望みは……
 
 殺すのも殺されるのも。
 こんな憎悪の中に身を置くのも。
 
 
 なぜならわたしは。
 みんなといっしょにすごしたいわらいあいたいそんなことを、
 ずっとずっとずっとずっと……
 
「―――――――」
 
 耐えきれない頭痛。
 だが流れる涙は痛みではなく悲しみのため。
 
 それでも体は動く。
 迫ってくる男に不可視の刃を撃ち出す。
 
 
(場所:停泊艦艇A跡の海中)
395シド・デイビス(M):02/06/30 01:25
>360
 
爆発は隣接した艦艇のもの―――
煽りを喰らって艦全体が揺れる。
それと同時に二対の影が炎をバックにこちらへと飛び移って来た。
ひたすら銃を撃ち合い、一心不乱に銃弾を撒き散らしている。
 
(……フフ、向こうノ方達も楽しそうですネ)
 
―――が、向こうは向こう、だ。
今の自分の相手は別に居る。
そしてその相手は愚かにも背を向けて駆け出している―――
 
「――これハ親切ニ。わざわザ背中を向けテ下さるなんテ――」
 
構え、両手を前へと突き出し、相手の背中に狙いをつける。
一呼吸でそれを行うと、シドはゆっくりと詠唱を開始―――
 
>383
 
―――唐突に、目の前で爆発。
―――ロボットがゆっくりと海中へ落下
直後の風圧と閃光が、こちらまで届き、一瞬、体勢が崩れた。
 
(チ―――ですガ、このチャンスは逃しませんヨ!)
 
『メギドラぁッ!!』
 
それでもまだチャンスはこちらにある―――
纏めて放たれる神気の光が数個、それぞれ弧を描いて目前の敵を滅ぼさんと殺到する。
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』甲板上――
>390
 
「いいぞ、そうだ、来い! 来いッ!!」
 
 白服の男は、桁違いの耐久力を持ったグールを素手で葬っていく。
 おぞましい光景を見て尚―――彼の心は震える。
 否。機械に心は存在しない。
 それに似た信号を発する戦闘プログラムが、だ。
 
 右腕のサンダーボルトを振りかぶり、投げる。
 
 ――――目眩まし程度にはなるだろうが、時間はかけられんッ!
 
 左腕の狙撃銃を即座に右腕に持ち替える。
 慣れ親しんだ愛用の狙撃銃はスコープを覗くまでもなく、正確に照準する。
 この銃はもはや彼の体の一部。
 指差すように男を照準し、グール越しに―――連射。連射。連射。
 
 行く手を阻む物を全て蹴散らしながら、狙撃銃にあるまじき速度の連射が殺到する。
 
(場所:停泊艦艇C・甲板上)
>384>388
 放り投げられた手榴弾から距離を取るように全力で走りる。
 先程の少年がG3A3の引き金を引くが、狙いは正確ではあるものの、
この距離で動き回る目標に向けて、そうそうあたるものでも無いだろう。

「そう、なら、少しの間、私に付き合ってもらえるかしら?」

 私はもう片方の手に魔法のようにルガーを出現させると、もう一人の少年
に向けてその引き金を絞った。
398両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 01:31
>374
 
 付きつけられる剣、そこから礫が飛び出してくる。
 だが―――それは、私にとってあまりにも遅い。
 銃弾より疾く動き、下ろした両腕を閃光の速度で振り上げようとした―――
 
>393
 そのとき、殺気―――死の気配を感じた。
 本能的にソレを認識し、一刀のもとに斬り伏せる。
 返す刀―――それは振り下ろしたときよりも疾く、目の前の女へと迫った。
 
(場所:軍港)
399レッド・アリーマー:02/06/30 01:35
>373>380>393
切りつけられた鎧の戦士は、だがその程度で怯みはしなかった。
空気すら切り裂く斬撃が、翼めがけて振り下ろされる。

戦士達の反撃はそれだけに留まらない。
少女へ放たれたはずの溶岩弾は超常の力場に跳ね返され、撃ち出した主へ向かう。
完全に拍子を合わせた凶刃と魔弾が、悪魔に迫る。

だが、その刹那――――

何処からかより放たれた光弾が、中空を奔る。
だが、それも一瞬のこと。
爆音―――轟音と衝撃、そして爆炎が辺りを覆う。

その唐突な変化を、隙を、魔界の戦士は見逃さない。
暴風で逸れた凶刃を尻目に、上昇。
黒い翼が盛大にはためき、大空を駆け上る。
熱波にいくらか身を焦がしながらも、致命の一撃を回避する。

(場所:軍港)
――――吸血海殲――――>364 >378 >392 
 
>392
 下層から断続的に爆発音が響いてくる。
甲板から下に降りたアルフレッドはそれを恍惚としながら聞いている。
 
 もうすぐここにやってくるのだから。
あの男――――レイオット・スタインバーグが。
 
 アルフレッドは歩き続ける。
当てなどはない。ただ、必ずレイオットに会えるであろう確信はあった。
そして――――
 
 階段の方から強烈な炸裂音が響く。魔法特有の炸裂音だ。
あの紛い物共の<インパクト>とは明らかに違う。
アルフレッドは待つ――――もうすぐだ。
 
 階段を駆け上がる音。そして――――現れた。
アルフレッドと同じくモールドを身につけた魔法士。
 
 「くく………くくくくくく………レイオット……」
  
 感極まったようなアルフレッドの声。
そこには恐ろしく混沌とした感情が渦を巻いていた。
 
 「……くくく、会いたかったぞ……会いたかったぞ! レイオット・スタインバーグ!!」
『吸血海殲』
>388>397
『そう、なら、少しの間、私に付き合ってもらえるかしら?』
兵頭は発射された弾丸を拳で払い、女へと駆け出す。

「拳と魔法でお相手しよう。ロングセラーなんでね。
 魔法使いも人間、体が資本だ」

そのまま甲板を蹴り、ジャブで牽制をする。
「(今は魔法は使うべきじゃない、きな臭い空気が漂ってきてるぜ…)」
兵頭の本能にビョウド以外の『何か』が呼びかけていた。

(場所:フリゲート艦「コーンウォール」甲板)
>358>376 吸血海殲
 
「何ッ!?」
 
 状況の急激な変化に、一瞬反応が遅れた。
 どうやら、あの女は俺達の味方じゃないらしい。
 そして、あの人間達……魅了されている。
 魔眼の類か、とアタリをつけた。
 つけたところでどうにかなるワケじゃないが。
 
 どうする? と考える間もなく女の放ったエネルギーがこちらへと向かってくる。
 思考するより早く、それに向けて旋風の暴帝を投擲、激突。
 すさまじいエネルギーが暴帝を完膚無きまでに破壊する、がエネルギーもそこで止まった。
 同時に、レイジングブルの照準を女の頭部へ向けて引き金を絞る。
 殺意の牙が、硝煙をまとわりつかせて女へと飛んだ。
 そのまま、二人の方へと走り寄る。
 対処するべき事は女と操られている人間達……どうする!? 考えろ!
吸血海殲
>381 >391
 
改造教師とグールという異種族が、プラズマ科学という概念で解り合えた歓喜に湧き上がっていた。
 
―――が、その感動に水を注す乱入者が唐突に出現する。
 
爆音と共に青い閃光が彼らを包み込んだ。
その閃光に次々とグール達は灼かれて……いくのは半数程度に留まる。
 
「『ふはははは! その様な物で我らを害する科学的根拠など無い!!』」
 
真にプラズマ科学を理解し得た者達には、訳の解らない力など通用しない。
……が、未だその領域に到達していなかった者には効果覿面であり、
閃光が消えた時には、その場に残された精鋭は半数以下と成り果てていた。
 
「おのれ〜!! 新たなる同志に何という事を!!」
 
オオツキの怒りが同志を滅ぼした者へと向けられる。
通常は広範囲を焼き尽くす為に、電波を利用しているプラズマ兵器を、
遠距離攻撃用の粒子線モードへと切り替えた。
 
「貴様などがここにいて良い科学的根拠は無いのだ!」
 
対象を取り巻く様に球電が幾つも発生し、そして目標へと殺到する。
 
  
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』艦橋付近】
『吸血海殲』

「本気か? 協定はどうした?」
『女王陛下の承諾は得ました。黙って事を進めることも可能ですが、
我々は埋葬機関や13課とは違います。猶予を与えるために連絡をしたのです』
「――ッ」
『従って、これは通告です。政治的な偽装工作も全て終わっています。
あなた方はミレニアムの本隊に集中してください。では』

 かかってたときと同じように、唐突に電話は切れた。
 電話を握りしめたインテグラの拳が震える。

「いかがなされました?」

 いつもの口調で、まるで午後のお茶の葉を何処の産地のものにするか聞くように、
ウォルターはインテグラに尋ねた。

「バチカンが……Axが介入してくる。奴ら、衛星で全てを監視していたらしいな」
「それで、どのような介入を?」
「沖合から潜水艦の巡航ミサイルが大量に、街は異端審問局が出張ってくるそうだ」
「……」

 さすがのウォルターも顔をしかめた。

「ダベンポートの連中に警告を出せ。すぐさま退避しろとな」
「承知いたしました」
「急いでくれ」

 インテグラは時計に目を向けた。
 二時間後に、Axの介入が始まる。それまでに何とか――。
 そう思わずにはいられなかった。
405カノン ◆4X2AishA :02/06/30 01:42
《吸血海殲》 
>394 スミレ
>リロイ
 
私はリロイを見つけ接近する
しかしもう一人の攻撃を“眼”が察知する
 
「水の中に水の刃か…奴め見えていないのか…!」
 
それに気付くと急速に距離を縮める
不可視の刃がリロイへとぶつかる瞬間
割って入り義体(シルエットアーム)の力を発動する
 
『ファランクス!!!』
 
シルエットから繰り出されるエネルギーの塊が
不可視の刃の盾になり力の刃の余波が
身体を切り裂いて身体から血が流れ水中を赤く染める
 
「クッ!…無事なようだな…」
 
リロイへと言葉を向ける
 
 
(場所:停泊艦艇A跡の海中)
406ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/30 01:45
>376>402
 ふざけた女だ。
 ふざけた女だが、やってることは洒落にならなかった。
 放たれた呪弾をかわす。頬を掠め、腕の肉を抉り取っていく弾丸。
 衝撃にぶれた銃口を無理やり戻し、その顔面に向けてフルオートで撃ち放つ。

 同時に、俺は背中に気配を感じた。
 体を開き様に裏拳を叩き込もうとして、俺は危うく動きをとどめた。
 それは、顔と左腕を己が血で黒く染めた、オコーナーだった。

 女の言った意味を理解し、湧き出た怒りに支配され、
 次いで、目前のロクでもない女と、後ろのオコーナーをどうするか。
 判断に至るまでに、コンマ一秒、かかった。

(酒場前からの路上。ヴェドゴニア、モリガン、ロング・ファング)
『吸血海殲』 
>393


両の手に構えられた銃が死の咆吼を上げようとし、


突然、遮られた。
閃光、高熱、爆風。


躯が大地に投げ出され、大きく二転三転する。
全身が血に塗れ、コートは所々が裂けている。


だが、まだ死ねはしない。

ゆっくりと立ち上がり、神父は嗤う。
譬え、魂が汚れ、肉体が朽ちても。

未だに手に握られた銃を、先程の死せる女に向ける。
斬り結ぶキモノの少女に当たる事も構わず。

(場所:軍港)
>403
洋上戦艦 =コーンウォール前=
 
NEPの閃光が消えた時―――
甲板に残っているのは約半数の人影だけだった。
 
「・・・・」
 
全てを殲滅する事は出来なかったが、それでも数は減った。
Tagamiは小さくため息をつくと、意識を集中する。
そして、頭の中にターゲットサイトを思い描き、群れる人影にあわせた。
その時、突然飛来した球電がTagamiを打ち据えた。
 
焼け焦げ、吹き飛ぶ上半身。
 
聖銃が、吹き飛んだはずの上半身の再生を始める。
 
(現在位置:コーンウォール前)
409VAVA(M):02/06/30 01:52
『吸血海殲』
>398 式
彼は狂喜した。
こんな能力を持っている存在がいたとは!
他の連中もそれぞれすばらしい能力を持っているに違いない。
彼の狩りの獲物に相応しい存在たちだ。
さあ、第二波を放つときが来た!
 
ライドアーマーのマイクロミサイルを放つ。
200〜300発にも及ぶ鉛筆サイズのミサイルが彼らに向かって飛ぶ。
しかも、式には2リットルペットボトルサイズのミサイルも飛ばした。
(おまえは念入りにさせてもらう)
410シェル着用者:02/06/30 01:52
>378
 グリフターが回れ右したその先に待ち構えていたのは……やっぱりシェル
の一団だった。
 また回れ右しようにも、、既に先程の一団が、グリフターの背後に迫っている。

「顕れ……見えざる……槌……せて……力……」

 その一団は、よく耳を澄まさなければ聞き取れないような呟きを、ただ
ぼそり、ぼそりともらしていた。
 だが、一人一人の漏らす声は小さくとも、集団となるとそのうめきは大
きな合唱となり、まるで念仏のようにグリフターの耳に響くのだった。

「………イグジスト!」

 <インパクト>――――そう呼ばれる魔法を発動させるその声だけは、
やけにはっきりと船内に響いた。
吸血海殲
 
>383シュリンプァー
>395シド・デイビス
 
僕が斬りつけたロボットが、別所から飛んできた光球によって爆発した。
至近距離にいた僕は、もろにその煽りを食らって吹っ飛ばされる。
 
「痛・・・」
さすがにダメージが蓄積されてきた。
同時に、破壊衝動もどんどん膨れ上がってくる。
どうせ制圧・破壊が目的とはいえ・・・だんだん押さえつけるのが厳しくなってきた。
まずい・・・
 
と、そこに―――さらに多数の光球が襲い掛かってきた。
・・・あの、黒い神父かッ!
 
「くそッ!」
急いで体勢を立て直す。
軌跡を見る限り、狙いはそう正確じゃない。
これなら・・・いける!
 
僕は飛んでくる光球に構わず、奴に向かって走り出した。
光球が掠め、破裂する中駆け抜ける。
 
「あああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 
そのまま殺到。高速剣早撃ちスラッシュレイヴ―――超高速の連斬で畳み掛ける!
412フリッツ(M):02/06/30 01:55
>378>387>392>400
 
そういう訳で俺たちは分散した。
走り去る前にグールどもからアサルトライフルのマガジンを数個失敬する。
弾代が惜しいわけじゃない。今回の狩りは経費は向こう持ちだ。
だが、持てる弾数には限りがある。
肝心なときに弾切れじゃ、泣くに泣けねえ。
 
幸いイギリス軍が使ってるのも5.56mmだ。
弾頭が硬い軍用弾なのは気にくわねえが無いよりはまし。
ありがたく貰っておくぜ。
 
下層への階段を求めて通路を歩く。
歩きながら船を沈める方法を考える。
弾薬庫か燃料タンクを爆破するか。しかし場所がわからねえ。
 
……確か戦艦には自沈用の弁があったな。
開け方は知らんがとにかくぶっ壊しゃいいだろ。
となると必要なのは……
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
(>411 場所:停泊艦艇C甲板)
>400

下層から上層へ。そして更に甲板へ。
視界に差し込む光に眼を細めながら、彼はゆっくりとした動作でそこへ降り立った。
正面には、こちらと相対するような白いモールドが、さも可笑しそうに、こちらへと相対して
いる。
――表情が、自然と獰猛に歪んでいくのが分かった。

「生憎だな。俺は全然会いたくなかったよ、まったく。しかも――よりにもよってこんなものを
 引き連れて登場とはな。嫌がらせにもほどがあるぞ」

そんな軽口を叩きながらも――彼は考える。ここまでの戦闘で、残り拘束度はすでに6。
相手は、一度<マグナ・ブラスト>を使って見せた。<ディアバルゾン>の拘束度数は14。
最低でも、12拘束度は残っているはずだ。つまり――こちらのおよそ倍。

だが、奴はそんなことなど知ったことではないだろう。
ならば、出来るだけ早急にけりを付けなければならない。

即座にスタッフ操作。無音詠唱――

「さてと。ここには俺たちだけか?ははっ――上等だ。男と踊る趣味はないが……ここはひ
とつ、派手に行くかっ!」

――イグジスト!
撃発音声。同時に――全身に燃え上がるような感覚を憶える。アクセラレータ発動。
一ディラピッド消費。疾風にも見まごう速度で、レイオットはアルフレッドに向かい、一気に躍
りかかった。

場所:フリゲート艦「キャンベルタウン」甲板
吸血海殲 

>402 >406

「せっかく二人いるのに・・・同じ所を攻撃するなんて」

二条の銃火は共に頭部を狙っていた。
身を屈めて同時に避け、棒立ちの男とはしり寄ってくる男の間に跳躍。
既に背中の羽は二つのぺンデュラムの刃の様に変化している。
そのまま回転した。
まともに食らえば輪切りだ。

「ぼさっとしてると死ぬわよ?人間ごと」


(場所:酒場の前の路上)
416フォッカー(M):02/06/30 01:59
>393 プラズマ大殲

「なんだ?―――」
高圧のエネルギー球。
まともに食らったらやばい…!

「アテナちゃんっっっ!!」
とっさに近くのアテナちゃんを抱きかかえて、空に舞う。

強烈な衝撃と熱波が俺達を襲う。
どうにかやり過ごしたところに、(>409)無数のミサイルが飛来する!

「―――――やるしかないのか…!」

もう、出し惜しみする必要もないだろう。
今、肉体を変えている赤のパワーストーンを再びその手に掲げる…。

「ライトチェェェェェェンジ!!」

赤のパワーストーンの真なる姿―――光の宝珠「ライトストーン」。
その力は、俺の肉体をさらに強力に変えて行く。

そして、光が収まったとき、俺の体は白く輝きを放つ、一対の翼を備えた姿に変わっていた。

「ライトミサァァァァアイル!!」
左手にアテナちゃんを抱きかかえ、右拳をミサイルに変えて迎撃!
>394>405

徐々に縮んで行く、女との距離。
近づいて、はっきりと女の表情が確認できる。

女は、泣いていた。
あまりにも儚く、そして美しい涙。
狂喜を張り付かせた顔に、不釣合いにその涙は流れている。

緊迫した闘いの空気の中、その涙だけが妙に違和感を漂わせていた。

彼女は行動を止めない。その悲しげな涙とは裏腹に。
彼女は右手を軽く振った。だがそこから何が発せられているのか、
私にもリロイにも確認できなかった。
強烈な殺気が、リロイと私の間を走り抜け―――

そして、弾けた。

リロイが気付いた時には、真っ赤に染まる海水と、
目の前に浮かぶ隻眼の女の姿。
カノンだ。

「何だ・・・? お前、何故俺を助ける!?」

リロイは困惑しきった表情と声で、カノンに向かって叫んだ。
そう、以前はリロイの命を狙っていた筈の傭兵が。
今頃になって何故、自らの身を盾にしてまで。
女の不可視の攻撃から、リロイを護ったのか?

恐らくは同じ疑問を、リロイも抱いているだろう。

「お前こそ大丈夫かよ? ボロボロじゃねえか」

女の事は一時的に無視し、カノンへと問いかけを続ける。

(場所:海中)
418名無しクルースニク:02/06/30 02:00
>396
 
 加速する。脳と体と精神と全ての思考。
 現実。
 走り回る狂気のデジタル記号『何て事は無い=狂気の複製×空の亡骸を海へと屠ろう→蠢く
ピンク色のカエルが白い海へと.message? アナログ変換―願いは届かない欠落したヴィジョ
ンが、ヒンノムの谷の::実況中継される狂者の群−error:
 
 思考は、一つ残らずエラーの山。
 何て事は無い。真実は目の前。
 喰らい尽くせ。
 
 青い軌跡を纏った拳が、グールを肉片に変えながら、バルカンファランクスを鉄クズに変えた。
 雨のような弾幕へと、青年は寧ろ駆け出して行く。弾幕の事如くが、重ねられた両手の前、不可
思議な蒼の燐光に弾かれて消滅して行く。
 最後のグールの顔面を踏み砕いた青年へと、小口径、超高速ののライフル弾が着弾・消滅。
 ぐるり、と青年は首を巡らせる。
 立っているのは――ライフルと、漆黒の男。
 敵。
 脳が、それだけを認識した。
 
 青年の身体が、背の側へとギリギリと反らされた。
 刹那、軋む程に背へと反らした全身が、弾かれた矢のように黒の男へと肉薄する。
 一瞬、だった。
 尋常ならざる加速は、一瞬の内に相対距離をゼロに変えた。
 男の脇に立っていたグールの腹が、右手に握られていたスイッチナイフのブレードに、一気に恥骨
まで引き裂かれていた。腹圧で腐った臓器が毀れだすよりも遥かに早く、腹腔内へと右手が走る。
 裂けた。
 横行結腸を掴んだ右手が、上行結腸から盲腸、小腸の回腸から空腸、繋がる腸管を一瞬で引き摺り
出し、2メートルも無い距離の黒衣へと浴びせ掛ける。
 目潰しとなった黒々とした血液と肉片が、黒の男を覆い尽くす。
 狂獣めいた咆哮を上げ――まるで、しなやかな獣の様に。
 黒へと走った白い風は、蒼い爪を振り翳す――
吸血海殲
>408
 
確かにプラズマ攻撃は命中し、目標の半身が吹き飛んだ。
しかしどういった原理か、吹き飛んだ肉体が再生を始める。
 
「ええい、何て非科学的な奴だ!」
 
自分の事は異常だとこれっぽっちも思っていないので、
恥ずかしげも無く吐き捨てるオオツキ。
 
「こうなったら直接叩く! 同志よ、援護を頼んだぞ!!」
 
頼もしき精鋭達に一声を掛け、オオツキは白衣を脱ぎ捨てながら駆け出した。
甲板に足跡を刻みつつ、時折バーニアを噴かせ跳躍しつつ。
 
そしてその背後で、グール達が思い思いに援護射撃を行う。
プラズマの敵を倒す為に。
 
  
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』甲板上】
420オーフェン:02/06/30 02:02
>393
なにかが地面に突き立ちそして爆発的に広がる。

(やばいっ!)

「我は踊る天の楼閣!」

とっさに擬似空間転移を発動させ、抱えた女ごと移動し、近くにあった原形を止めていた倉庫の上に移動する。

>409

先刻までいた場所を小型の何かが激突し、爆発が起こった。

爆発が起こった方向を目で辿り、そこにいた何かに向けて魔術を放つ。

「我は描く光刃の軌跡!」

七個の擬似球電が自らの周りに生まれ、そして軌道を設定する。
次の瞬間には光速で目標に向かい擬似球電は転移していった。


(場所:軍港)
421シェル着用者:02/06/30 02:03
>412
 船内をおぼつかない足取りでふらつく「それ」とその男が出会ったのは、
本当にただの偶然だった。なぜなら、「それ」は大量の麻薬を投与されて
おり、自分で物を考えるという事が既に不可能だったからだ。

 「それ」に与えられた――いや、刷り込まれたというべきか――命令は
唯一つ。

――――――見敵必殺<サーチアンドデストロイ>

 「それ」はその命令に従う為、ぼそりぼそりと呪文の詠唱を開始した。

「………イグジスト!」

 艦内をうろつくその男に向けて、衝撃という名の暴力が襲い掛かる。
――――吸血海殲――――>412 
 
 『キャンベルタウン』を沈める術を求め通路を歩くフリッツ。
だが状況はフリッツにゆっくり考えさせる余裕を与えない。
ここは既に化物達の坩堝なのだ。
 
 フリッツの前に顕れるグールの群。
先ほどのような雑然とした連中ではない。
個人用の盾を身につけアサルトライフルで武装したグール達。
 
 グール達は整然と行進しフリッツに銃撃を加えていく。
 
――――――――――――――――――――――――――――――――
  
 そして――――フリッツ……いや、全ての人間が気づかない所で
致命的な事態が生じようとしていた。
 
 『キャンベルタウン』は既に艦橋を失った――――だが機関部は未だ健在。
制御を離れた機関部は猛烈な勢いで駆動していく。
 
 ――――暴走。
 
 繰り手を失った船は当てもなく迷走を始める。
その行き先を知る者は――――――――いない。
>393

荒れ狂うエネルギーの本流の中を緩やかに泳ぎながら、不死者の少女は楽しげに笑う。
少女の近くに飛んできたプラズマ塊が、虚空より呼び出した『半透明の天女』にぶつかり弾け飛んだ。

>398

そして襲い掛かる和服の女性の斬戟。
少女は右手のブレードで受け流すと、
体をひねって相手の頭目掛けて足をひらめかせた。

>407

銃声。そして銃弾。
あっという間に穴だらけになる少女。
傷口がぐずぐずと崩れ始めるが、痛みを忘れた少女の戦意は衰えない。

「ブレードオープン・・・・・・ファイア!」

手に持つブレードの刃先が二つに割れ、間に磁界が形成される。
そして、そこから飛び出す白色の閃光。

>409

それは、間にあったミサイル群を巻き込みながら、その先にいる僧服姿の男へと襲い掛かる。

(軍港)
424フィオ ◆Fio.RSac :02/06/30 02:05
『吸血海殲』
 
>388>397>401
 
さっきの魔女が今度は刃とルガーを手に私たちに挑んできました。
 
御神苗さんの銃弾をかわし、兵頭力さんに仕掛けていきます。
 
「私を忘れないでくださいね〜!」
 
ヘビーマシンガンを3点バーストに切り替え、私は支援射撃にかかりました。
 
(場所:フリゲート艦「コーンウォール」甲板)
>410
 
「模造モールドは一人見かけたら後三十人居ますってかよ!?」
 
ぶつぶつと呟かれる呪文のBGMから、必死に記憶を探る。
―――確か、ありゃ<インパクト>とかいう魔法で、効果は―――
 
考えるより先に身体が動く。
というよりゃ、とにかくあいつらの視界の外に出るのが先決だった。
 
手近な扉に向かって、ハンドガンで弾をぶちまける。
穴が空くのを確認するのもそこそこに、身体ごと飛び込んだ。
 
一応個室だったらしい。当然入ってきた以外のドアはない。
 
なけりゃあ作るまでだ。
懐にある小型の指向性爆弾をセット。
時間を稼ぐために、廊下にはフラッシュグレネードを投げ込む。
この間、2秒フラット。
爆発するまでのタイムは3秒。
 
ベッドの陰に潜り込みながら、俺は祈りの言葉も思い出そうとしていた。
 
>404
その時、インカムが喚き始める。そこから流れる言葉は―――
なんだ? 今更退却か!?
ボーナスはどうなるんだ、まったく…
 
  (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】…のどっかだ)
426麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 02:10
>393
 
 ちりっ。
 
 また何か来ます。大丈夫、間に合うっ! シールド展開…!
 
 「…あぅ?」
 (>416)抱き上げられました。
 (お姫様抱っこ…!?)
 まさか。まさか。私がっ?
 
 見れば、(>399)赤羽さんは爆炎を利用して致命傷を免れたようです。ずるい。
なら追撃を…!
 
 …ちりっ。
 (また来たぁ!)
 こんどは(>409)ミサイル。断じて、人間相手に撃っていいものではありません。
人道的にも効率的にも。それでも理屈はどうあれ、事実には対処しないと。
 
 フォッカーさんも守るため、いつものシールドではなく周囲を無差別にカバーする
サイコシェルターを展開…!
 『ライトチェェェェェェンジ!!』
 「そういえばそうでしたね」
 
 …忘れていました。この人は、なんでもありな人だったのです。
 
 (現在位置:軍港)
427カノン ◆4X2AishA :02/06/30 02:10
《吸血海殲》 
>417 リロイ
 
ボロボロになりながらも水中を漂う
身体の各所に力が入らない
生命維持が働いてるくらいだ
 
 『何故俺を助ける!?』と言うリロイに対し
 
「魔物狩りでおまえを見つけ…以前の力に興味があっただけだ…」
「助けたのは偶然…気まぐれだ…言っただろう次に合うときは敵じゃないとな…」
「ルシエドに認められた力見せてもらうぞ…クッ!…」 

言葉を返しながらも海の流れに任せ漂っている
 
(場所:海中)

428ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/30 02:13
>415

 小銃の下をかい潜り、腹に鈍く光る刃が食い込む。
 後ろに下がることは出来なかった。
 退けば、オコーナーが両断されるのは目に見えていた。

 俺は、とっさに左腕で刃と化した羽を抱え込んでいた。
 肉と左腕の摩擦、刃筋をずらされ、背骨にあたってとまる刃。

 腕の力だけで、刃と化した翼を捻り、そのまま己のほうへ引き寄せる。

 このイカレた魔女に、最悪の死を。
 牙を剥き、その頸筋を狙って、噛み付く――

(場所:酒場の前の路上)
>419
洋上戦艦 =コーンウォール甲板=
 
Tagamiは、腕まで再生したところで雷虎零式を放つ。
目標は、オオツキの背後に居るグール達だった。
ホーミングする紫の光弾が、グール達をなぎ払う。
 
響く、爆音。
 
そしてTagamiの身体が再生した。
 
「・・・・」
 
眼前にオオツキが迫る。
430スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 02:13
『吸血海殲』
>417 リロイ
>427 カノン
 
 放った刃はしかし闖入者に防がれた。
 殺してしまったかと思ったが、女は男に向かって声をあげる。
 
――よかった死んでいない。
 
 安堵する。だが身体は男を排除するために動く。
 
――嫌だ。
 
 水の剣を生み出す。
 
――嫌だ、こんなことはしたくない。
 
 風と水を操り加速する。
 
――嫌だ。
 
 男の眼前に迫る。
 
――嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……!
 
 音速に迫る勢いで水面を蹴立てて打ちかかる。


(場所:停泊艦艇A跡の海上)
431フォッカー(M):02/06/30 02:16
どうにかこうにか、地上に降り立つ。
………まだ、アテナちゃんを抱きかかえたときの感触が残っているのは内緒だ。

と、(>404)ザックに入れておいた無線機が、とんでもない警告を促し始めた。
万が一の時の為にボリュームは最大にしておいたから回りにも聞こえているだろう…。



…それにしても、あの猛攻の中よく原型をとどめてたなあ、このザック。
(場所:軍港)

432御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 02:16
『吸血海殲』
>397>401>408>419>424 
 
いよいよあっちこっちでドンパチが始まった。
突然現れたおっさんに、例の変な親父が突っかかってる。
ま、わざわざこっちから仕掛けることはないわな。
 
こっちは姉ちゃんと遊ぼう――そう思ったとき、
俺の無線にいやな報告が飛び込んできた。
二時間後にミサイルの雨!?
冗談じゃねぇ、こんなところでこいつらと心中するのはごめんだ。
計画、変更せざるを得ねぇか・・・・・・・つまんねぇの。
 
「ちょっと巻きが入ったんでね、一気に決めさせてくれよ、お姉ちゃん!」 
 
俺は叫ぶとG3A3を乱射する。
弾切れなんか関係ねぇ、派手にぶちかましてやるぜ!
433レッド・アリーマー:02/06/30 02:17
>409
空中に飛んだ赤き悪魔に襲いかかったのは、鋼鉄の弾頭だった。
鉛筆大の小さい、だが、数百にも及ぶ破壊の使者。
大空を埋め尽くさんとばかりに前から、右から、左から襲いかかる爆裂の凶弾。

迫り来る危機の前にレッドアリーマーは嗤っていた。
襲い来る非情なる破壊者達。正に混沌、魔女の釜の底の如きこの光景。
だが、いやだからこそ、愉しい。

「・・・我ガ炎、今見セテクレル」

ゆっくりと、真紅の顎を開く。
口が、いやその周りの空間が、揺らぎ始める。

刹那

赤き魔物から闇の炎、一片の光すら放たない業火が放たれる。

轟音が、周りを包む。

漆黒にも等しい色の炎が幾多もの弾頭を砕き、焼き、爆ぜる。
それに伴うかのように爆音。
一つの爆炎が破壊を呼び、それがまた爆炎を生み・・・・
花火の如く、爆炎が舞う。
――――吸血海殲――――>414 >422
 
 
 レイオットがその身を疾風に変えて躍りかかる――――<アクセラレータ>
僅かな時間使用者を超人に変える魔法。
だが時間が切れれば使用者は行動することすら困難になる。
 
 だがアルフレッドは笑みを浮かべてそれを迎え入れる。
 
 「くくく……問答無用か……それでこそ…それでこそだ!」
 
 ――――スタッフ操作・無音詠唱――――
 
 「<アクセラレータ>――――イグジスト」
 
 アルフレッドのモールド『ディアパルゾン』から拘束端子が1つこぼれ落ちる。
そしてアルフレッドもまたその身を疾風に変える。
 
 レイオットの突進を避け更にスタッフを無音詠唱。
 
 「………くく、始めようじゃあないか。レイオット・スタインバーグ――――顕」
 
 暴走する船上での戦い。
第一の業火<ブラスト>の爆炎がレイオットに襲いかかる。
435VAVA(M):02/06/30 02:19
『吸血海殲』
>416 フォッカー
>420 オーフェン
>423 ミア
>426 アテナ
「いいぞ、いいぞ、いいぞ!」
彼らは期待を裏切らなかった。
あるものは新たな姿に変貌し、
あるものは回避し、
あるものは磁界ブレードで、
またあるものは、護られ、
一人としてこのような小手先の武器では致命傷を受けない。
ミサイルの拳と、7つの擬似球電を何とか避ける。
本来ならもっと軽快な動きが出来るはずのライドアーマー「ディアボロス」
ではあるが、武装過多によって動きがかなり制限されているのだ。
>418
 
 一瞬。
 アイカメラで捉え切れない程の素早さで白の男はグールを引き裂いた。
 それも限りなく豪快に、そして、凄惨に。
 
 気付けば、男は既に眼前まで迫ってきている。
 右腕のライフルがひどく頼りなく感じるが―――裏切れない。
 そして、このライフルもトップガンダーを裏切らない。
 
「面白い、賭けてみるか……“運”とやらになッ!!」
 
 間に合うかどうか。正にそれは“賭け”だった。
 
 パワーに重点が置かれた醜い左腕を頭上へ翳す。
 容易くグールを引き裂く奴の攻撃を受けきれるかどうか。
 これが第一の“賭け”。
 
 銃口が白の男の頭部をポイント。
 第二の“賭け”は―――このライフルが奴に勝てるかどうか。
 
(俺の愛銃よ、裏切ってくれるなよ!!)
 
 ロボットは神など信じない。信じる神も居ない。
 だからこそ、信じられるのは己と、その武器のみ。
 
 トップガンダーの込めた裂帛の気合に応え、ライフルは高々と咆哮。
 音を越えた速度で、頭部を粉々に打ち砕かんと進む。
437シェル着用者:02/06/30 02:22
プラズマ大殲
>425
 「それ」らは、何も考えることなく、グリフターの飛び込んだ個室へと、
ゆっくりゆっくりとその歩を進めていく。

 彼らには、「罠が張られている」とか、「待ち伏せされているかもしれない」
とか、そういったことを考える思考は既に無いのだ。だから、当然のように、
グリフターが放り込んだフラッシュグレネードに反応するような事も無かった。

 だが、それがグリフターにとっては致命的だったのだ。

 急に視界を奪われた「それ」らは、唐突に訪れた闇に恐怖し、焦りった。
 だから、彼らは唱えたのだ。自分達が唯一覚えている「言葉」を。

 それは、唐突に起こった。今まさに呪文を唱えようとした「それ」らが、
忘れたはずの「絶望」を感じさせる咆哮を放ったのだ。と、同時に、彼ら
が身にまとう殻に幾つもの亀裂が入り始めた。

 魔族化……粗悪な拘束着で魔法という万能の力を使用した「それ」が、
とうとうそのつけを支払わされる時が来たのだ。

 魔族たちはそれぞれにもはや意味のなさない言葉を口にしながら、
グリフターが立て篭もる小部屋へとなだれ込んだ。
438両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 02:22
>407
 私と、目の前の女に向かい飛び来る銃弾。
 上体を少し動かすことで、その軌跡から逃れる。
 
>423
 更に向かい来る、女の足。
 銃弾をかわした勢いそのままで、後に飛び退り回避した。
 
>409
 此方に飛来する何かを、凝視する。
 それは―――小型のミサイル。
 遠方より来たるソレを迎えるために、私はただ疾走した。
 
 壱歩。
―――踏みこんだ右足が地を跳ねる。
 
 弐歩。
―――小さなミサイル群を掻い潜り、或いはソレを『殺し』つつ、幾回りか大きいミサイルを足場にする。
 
 参歩。
―――此処から三間。
  それは、私にとってほんの僅かな距離。
    たったそれだけの距離を跳び、もう一つのミサイルを足場にして、そこから―――飛び降りた。
    
 数メートルの距離を落下しながら、私は機械を直死する。
 相手の本体にはかろうじて―――否、届かない。
 誤算―――迂闊だった。
 
 私は宙で返りながら、物音もなく、ただ静かに。
 鋭角的な形をしたその機械を、肩口からバッサリと両断した―――
 
(場所:軍港)
439シド・デイビス(M):02/06/30 02:22
>411
 
(チ……外しましたカ!計算外でしたネ……流れ弾とハ……!)
 
正確には流れ弾では無く、狙って放たれた一撃だったのだが、
どちらにしろ、シドに取ってみれば、それは予想外の出来事でしか無かった。
十分な体勢で放つ事が不可能となった光球は目標を外し、
甲板を爆破させるだけの結果に終わった。
 
そしてその肝心の目標は。
今まさに、眼前へと迫って来ている。
 
「―――殺らせませんヨ!!」
 
連続で繰り出される斬撃、喰らえば致命傷は免れない。
ならば、喰らうわけにはいかない。
寸での所で身を翻し、バックステップ、後転、身をかわし続ける。
だが―――シドに先程のような余裕は感じられない。
回避しながらも途切れがちに魔法の詠唱を行う。
そして幾度かの後退を行った後――シドは高く跳躍した。
 
彼が跳んだ先は艦のレーダー等が密集する部分。
高さのアドバンテージを得、シドは再度、魔法を解き放った。
 
『マハ・ブフーラッ!!』
 
魔力によって起こされた吹雪が、目標目掛けて吹き荒ぶ。
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』上――
>434

当然のように、アルフレッドもまた<アクセラレータ>を発動させていた。
砲弾と化して突っ込むこちらを紙一重で回避。振り向き様に<ブラスト>を叩き込んでくる。
だが、レイオットもまた常人ではない。撃発音声を耳にすると同時に跳躍。
身体能力だけで生み出された爆炎を回避。

空中で姿勢を制御しながら、腰のホスルタから拳銃――<ハード・フレア>カスタムを抜き
放つ。驚異的な筋力でその反動を全て押さえ込みながら、3発の45マグナム弾をアルフ
レッドに向かい叩き込んでいた。
 
>404

腰に引っかけた無線機からなにやら声が聞こえてはいた。
だが、戦闘に集中するあまり、それは――レイオットには届いていなかった。

場所:フリゲート艦「キャンベルタウン」 甲板
プラズマ海殲
>429
 
背後の同志達が爆発で吹き飛んだが、オオツキは顧みない。
この程度で全滅するような柔な連中では無いと、信じているが故に。
しかし、大きく数を減らしたであろう事もまた事実であり、
折角増やしたばかりの同志が、見る見るうちに失われていく事に変わりはない。
 
「おのれ小癪な奴め!!」
 
更に怒りを燃やしながら、プラズマの敵へと肉薄した。
踏み込みながら右腕の手首部分より飛び出した肉厚のブレードで、下段より斬り上げる。
 
 
―――そして、当初の1/10にまで減ってしまったグール達はというと、
思い思いに遮蔽物へと逃れて態勢の建て直しを図っていた。
 
  
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』甲板上】
>401>408>424
「魔術師は身体が資本……そうね、同意するわ」

 そんなたわいも無い事を口にしながら、縦横無尽に甲板の上を走り回る。
 しかし、さすがに一度に二人からの銃撃を受けては、逃げ回るのにも苦労
一苦労だ。

 私は何とか余裕があるうちに甲板を思い切りけりつけると、射撃する二人が、
常に身体が資本だと主張する魔術師の対角線に隠れるような位置に移動した。
そうする事によって、常に一人分にしか気を使わなくとも済むというわけだ。

 私はそのまま、銃撃を踊るようなステップでかわしながら、目の前の少年
に向けて、手に持ったカトラスを閃かせた。
443エリ ◆Eri.06RI :02/06/30 02:33
『吸血海殲』
 
大した障害もなくあたしは機関室にたどり着いた。
手早く爆弾のセットを済ませ、
甲板の連中に連絡を取ろうと無線を出した瞬間、通信が入った。
要約すると二時間後にミサイルの雨が降るとのこと。
「冗談ではない!」
 
いきなり襲いかかってきたグールを蹴り殺し、甲板の連中に連絡。
 
「こちらエリ! 爆破工作完了! 速やかに撤退しろ!」
 
(場所:フリゲート艦「コーンウォール」機関部)
444フリッツ(M):02/06/30 02:35
>422
 
火薬庫を見つけるどころか逆にこっちが見つかっちまった。
という訳で目下グールの軍隊と交戦中。
といえば聞こえはいいが、早い話が逃げ回っているだけだ。
火力の差はどうしようもねえ。
 
早いことこいつらを撒かないとヤバイことになる。
さっきクライアントから撤退の命令が出た。
とはいっても乗ってきた船は沈んじまった。
逃げるには船のボートかヘリかどっちかを使うしかない。
 
狭い通路の中を銃弾が飛び交う。
今は通路の窪みに身を隠してグールの群れに銃火を浴びせてる。
兆弾が顔の側を掠めて音を立てる。
閉鎖された空間の中での銃声がやかましい。
おかげで背後から近づくガチャガチャという音に気付くのが遅れた。
 
>421
振りかえって、胸のうちで悪態をついた。
そこにいたのは粗製モールドを着こんだやつ。
既に呪文の詠唱まで始めてやがる。
一瞬の判断。地面を蹴って移動し、身を伏せた。
 
頭の上を通り過ぎてく「何か」
狙いが外れたそいつはグールの群れに飛びこみ、
三人ほどをふっ飛ばした。
 
俺はそのまま横の通路に走りこむ。
てっきり誰か追ってくると思ったが、そういう気配はない。
それどころか、さっきいた場所で魔法と銃弾の撃ち合いがおっぱじまった。
 
この機を逃すてはねえ。
ここはとっとと逃げ出すに限る。
俺は無線に話しかけながら、今度は上への通路を探して走り始めた。
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
『吸血海殲』
>404>432
通信機からの声が全員に聞こえる。
「やれやれ、Axが動いたか…。
 早いところ…と行きたいがっと!」
>424
援護射撃を受けつつ、身体を仰け反らせて初太刀を避ける。
「危ないなっ!」
 
 
>429>441『吸血海殲外伝:プラズマ大殲』
ビョウド『私と同じような来訪者か…あの力もまた、危険だな…』
巨人とコートを着た者の戦いをビョウドは見る。
「ええええーい!サポート頼む!」
牽制のジャブをして、間合いをさらに詰めようとする。
 
>442
が、切り返しからの刺突の間合いに入ってしまう。
ビョウド『迂闊!』
至近距離からの刺突、それは回避しようとしてできるものではない。
「墳!」
気合を身体に込め、刃を弾く。
「易筋行、かつて非力な者が護身の為に編み出した技さ」
そのまま背後へ回り込み、フェイスロックをかける。 

(場所:フリゲート艦「コーンウォール」甲板) 
>427>430

「おい! ちょっと待て!」
リロイが叫ぶが、カノンの身体は波に流され、次第にリロイから
離されていく。最早波に抗う力も残ってはいないのだろう。

「くそ! 生きろよ、お前!」

言葉を投げかけるが、それもカノンには届いたかどうか。
不明なまま、カノンの身体は遠く離れていく。

そして、突如聴覚を刺激する、激しい水音。
目の前には、先程の「女」が迫っていた。
美しい狂気の表情に、いっぱいの涙をたたえたままで。

水面を蹴りつけながら、「女」は一気にリロイへと肉薄した。
だが、その時にはリロイも、「女」を迎撃する体勢に入っている。

上半身だけを水面から露出させているリロイに対し、
透明な剣を両手に持ち、真正面から斬りかかる「女」。

リロイは水面から出しておいた剣を水平に構え、
横薙ぎに剣を振り抜いた。

十文字に煌めく剣の軌跡。
吹き出す血液。

「女」の放った剣撃は、僅かに浅く、リロイの胸板を盾に浅く切り裂くに留まった。
だがリロイの剣は・・・確実に、「女」の上半身と下半身を、分け隔てていた。
リロイの胸板から溢れ出るどす黒い血液。
「女」の上半身から、ぼとぼとと音を立てて落下する血と赤い内臓。

それらが海に流れ落ち、陰惨な撒き餌を造り上げた。


「・・・・・・悪いな」
「女」の目からとめどなく溢れる涙に、何かを感じ取ったのか。
あたかも彼女に対する弔いの言葉のように、リロイは呟いた。

一瞬遅れて、海面へと落下する女の上半身。
その表情には、狂気の表情ではなく、
安らかな微笑が浮かんでいた………
その涙に関しての、一切の謎を残したまま。

(場所:海中)
『吸血海殲』
>423 


宙を舞いながら、死せる女はこちらに向かい、白き閃光を放つ。
飛来するミサイルを巻き込み、一斉に誘爆する。

胸に、レーザーによって穿たれた穴が、虚ろに空く。

__殺せ。

右腰のポーチからダイナマイトを数束抜き、上空の女に投擲。
銃撃。
着弾した爆薬は、轟音を立てて爆発する。

立ちこめる爆炎に向かい、リロードを終えた銃を更に撃ち込む。

(場所:軍港)
>437
スーパー魔族海殲
 
大  失  敗 。
報告書には書かないでおくか。
 
魔族となったそいつらは部屋の中に雪崩込んでくる。
もっとも、俺の方が一瞬早い。
 
しかし、一人としてまともな奴はいねえな。
あの娘なんかちょっと可愛い風な顔だったのに、
今じゃあ、どこがバストだかウェストだかわかりゃあしねえ。
 
壁にせっかく穴を開けたが、飛び込むのは間に合わない。
魔法を喰らったらミンチになっちまう。
俺の銃なら、魔力圏が反応する前に脳味噌吹っ飛ばせるとは思うが
命懸けで試すような事じゃねえ。
なんせ、失敗したらあの世行きだ。
 
それじゃあ、いっちょ……
 
今度は床に向けて弾をばら撒く。
魔族共の周りを避けるようにして、だ。
 
 
「下へ参ります―――ってな!!」
 
 
床に大穴が開き、魔族達はそろって落っこちる。
その辺にしがみつく奴もいるが、完全に動きが止まっている。
とまどう奴らを尻目に、固定されたベッドにしがみつきながら射撃を続ける。
 
ああ、カッコわりい。 「―――なんて、無様」って言うのかね?
 
この下は……倉庫かなんかだったか?
いくら魔族といっても、すぐに飛べるような奴は滅多やたらとはいない。
         
                        ―――筈だ。
 
 
        (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】の一室)
>415>428 吸血海殲
 
「うわッ!?」
 
 女の翼が、凶悪な光をたたえた刃と化して回転している。
 急ブレーキを掛けるが、間に合わねェ!
 
 ――と、思った瞬間。
 
 ピタリ、とその回転が止まった。
 見ると、男が身を挺してその刃を止めている。
 いや、身を挺してなんてレベルじゃない、体を投げ打って止めていた。
 何故かわさない……いや、後ろの奴らをかばったのか。
 変わった吸血鬼だなと、胸の中でひとりごちる。
 だが、女の動きが止まった今がチャンスだ。
 
 凶暴なフォルムの挽肉屋を、絡み合っている二人へと向ける。
 アレだけの攻撃を食らって平気な奴だ。
 ちょっと巻き添え喰ったくらいは問題ないだろと非常に身勝手な結論を弾きだした。
 
「しっかり取り押さえてろ!」
 
 一言だけそう叫び、引き金を引く。
 轟音と共に、無数の散弾が吐き出された。
450麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 02:39
>431
  
 「…なんですって?」
 漏れ聞こえた(>404)無線。
 
 ふざけないで。人がいるのに。だれのためにみんな…。
 
 決めました。絶対生き残ってやります。生き証人になって、
エリザベス女王とバチカン教皇の連名で世界中の新聞に謝罪広告を出させて、
ついでに発展途上国の子供たちへの教育費に5.000.000.000ポンドほど
ふんだくってやります。
 「ジャパニーズアイドルを、甘く見ないでくださいよ女王陛下…!」
 
 両手にパワーを収束。赤羽さんの周りの(>433)誘爆の炎に紛れて反撃。
 「サイコボール!」
 一抱えもある光球が、視界の利かない(と思われる)赤羽さんに。
ただでさえ炎で照らされた夜空が一瞬、昼間のように明るくなりました。
 
 (現在位置:軍港)
>441
洋上戦艦 =コーンウォール甲板=
 
再生したTagamiを、オオツキが下段から切り上げる。
その一撃を、テレポートで避ける。
 
「・・・・」
 
そして、意識を集中させた。
頭に浮かぶロックオンサイトを、オオツキと自分との間にあわせる。
視線が、合った。
同時に、Tagamiは炎鳳零式を発動させた。
452名無しクルースニク:02/06/30 02:40
>436
 
 爪: 振り上げられたライフル。
 弾丸 :笑う口元。
 青年は、笑った。
 
 顔面に突き付けられたライフルがマズルフラッシュを散らしても、青年は動かない。
 着弾――顔面の寸前で四散する、小口径弾。
 何をしている。何もしていない。壊せ:壊されろ――早く死ね。
 走り回る天使が、壊れたパイプオルガンを耳元で掻き鳴らす。
 イカレたショパン。狂ったレクイエム。
 
 ぐら、と青年の身体が傾いだ。
 バランスを崩したような全身が、顔面からコンクリートとキスする寸前――体全体を捻りつ
つ、右手を叩き付けるようにコンクリートに接地。
 右手を支点に、バネを開放した全力の回し蹴りが、哀れなグールの一体の首を吹き飛ばした。
まるで威力も減退されない蹴り足が、肉のバリケードの奥の男を、甲板の奥へと吹き飛ばす。
 
 口元を歪ませた青年と黒の男の視線が――刹那、意味も無く交錯した。
 意味は、無い。
 狂気と信念が交わす会話は、そこには存在しない。
 僅かな逡巡も無く――黒の男へと、爪は一直線に走破する。
吸血海殲
>439シド・デイビス
 
―――くそッ、また放された!
未だに獲物を仕留められないいらつきが徐々に僕を駆り立てていく。
・・・ふと、空気が元に戻っているのを感じた。
いけるか、これなら―――
 
瞬間。
黒い神父の一声と共に、猛烈な冷気・・・吹雪が襲い掛かってきた。
 
ははっ・・・むしろ好都合だ。
存分に力を振るえる。“奴”に餌をやるようなものだが・・・もう構ってられないッ!!
 
破壊剣を収め、奴に向けて腕を構える。
手の中に生まれる―――熱気。焔。
―――ガンブレイズ、高速分裂する焼夷弾が僕の手のひらに生まれ、放たれる。
それは奴の放った吹雪を突き抜け―――奴を焼きつくさんと迫った!
454スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 02:41
『吸血海殲』
>446 リロイ
 
 斬、と。
 音速に迫る私の打ち込みをかわして男は私の胴を薙いだ。
 身体を再構成する力もなく、足を置き去りに飛んで、
 私は宙を舞い波間に落ちた。
 
「……ああ」
 
 もう体も動かない。
 これでもうこんなことをしなくてもいい。
 私は安堵の息をついて――
 
『君にはもうちょっと期待していたんだけどね』
 
 声が聞こえた。
 
『洗脳も解けてしまったようだし、残念だが……さようならだ』
 
 頭の中の声が宣告する。
 
 瞬間。
 炎が上がる。
 私の身体から、私自身を焼き尽くす獄炎が立ちあがる。
 空想具現化でかき消そうとするが、この奇妙な炎は消えることはなかった。
 
――ああ死ぬ。これは死ぬ。どうしょうもなく死んでしまう。
 
 自分が『お終い』だということを私は確かに理解した。
 ならば意識を切り替えよう。
 
「……私も残念だわ……道連れが貴方だなんてね」
 
『? どういう……』
 
 彼の問いが終わる前に、
 受信電波の強さで見当をつけていた辺りに空想具現化の爆発を見舞う。
 
 頭の中の声が消えた。
455レッド・アリーマー:02/06/30 02:41
>435
幾百の凶弾を退け、赤い悪魔は地上の射手―――鋼鉄の悪魔を見据える。

「受ケ取レ、鋼鉄ノ悪魔ヨ!」

赤き悪魔から、再び暗黒の炎が撃ち放たれる。
魔王すら焼き尽くす深淵の業火が、機械仕掛けの魔神に迫り、爆ぜた。

(場所:軍港)
456VAVA(M):02/06/30 02:42
(現在地:軍港)
『吸血海殲』
>438 式
(ここにレッドアリーマーのレス番号)
「ディアボロス」は崩壊寸前になっていた。
式の攻撃で右肩を失い、
赤い炎の攻撃で左腕も失った。
フォースクローも、ビームブレードも無い。
空となっていたミサイルポッドはどうでも良い。
だが……。
「ハハハ、そうでなければ!」
彼は笑っていた。楽しいのだ。
ここまで自分を追い詰めてくれた彼らとの戦いが。
だが、突如体の感覚の不調を感じた。
これは……そう、転移装置を起動したときの感覚だ。
自分の転移装置を外から発動できるのは……。
[シグマッ!どう言う事だ!]
彼は戦いを妨害された怒りを相手にぶつける。
[おろかな人間どもがミサイルをそちらに向かって発射するという報告があった]
相手はいつもと同じ口調で語ってくる。
[今おまえをここで失うわけにはいかないからな]
[フン……]
それならば仕方が無い。彼はそう思った。
(だが……)
「死ぬなよ……」
彼の存在がそこから完全に消える前に、彼は前に立つ者達にそう呟いた。
(VAVA:強制転移……退場)
457スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 02:42
>454 続き
 
 頭の中の声の主は、多分死んだのだろう。
 だがそれでこの炎が消えるわけでもない。
 
「酷い……な」
 
 焼け爛れて行く身体を波間に浮かべて、
 ただ呆然と空を見上げて、つぶやく。
 途端に涙が溢れた。
 
 こんなのは酷い。
 自分が自分で無いまま消えてしまうのは酷い。
 なにもかも思い通りにならない運命から終わりの自由さえ取り上げられるのは酷い。
 私が私でないまま消えてしまうなんて――酷い。
 
 酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い
 酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い
 酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い
 酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い
 酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い
 
 
――死にたくない……!
 
 
 多分始めての絶叫。だがそれが声になることはなく、
 私の身体は燃え尽きていった……
458スミレ ◆SUMIREYo :02/06/30 02:44
『吸血海殲』
>457
 
 暗い暗い闇の中。
 荒れ狂う波間に漂いながら。
 それでも私は生きていた。
 
 空想具現化で炎を抑えたこと。
 死徒としての生命力。
 それらが私の命を繋いだらしい。
 といってもあと数十秒の命だろうが。
 
 狂った思考。
 残っていた想い。
 生存への欲求。
 そんなもの全てが焼き尽くされて。
 ただ“私”という抜け殻が浮かんでいる。
 
 もはや目は焼き潰れて、光を映すこともない。
 聞こえるのは波の音。
 そしてそれさえも打ち消す爆音。
 
――騒がしいのはやだな……
 
 死んでしまうのならば静かに。
 花が散るように静かに消えていきたいと。
 思った途端に周囲の音が消えた。
 
――なんで……
 
 それを理解することさえ私には出来なくなっていたが。
 つまり世界が自分の我侭を少しだけ聞いてくれるのだな。
 そんな風に納得した。
 ならば最期に、とっておきの我侭を言おう。
 
――太陽が……欲しいな……
 
 焦がれつづけたモノ。
 愛して愛して愛し続けて。
 だがそれに愛されることはけっして無かったのだが。
 
 苦笑を浮かべる私の真上に太陽が上った。
 焼け爆ぜたはずの瞳で、私は確かにそれを見たのだ。
 
――ああ、暖かいな……
 
 歓喜の涙を流しながら私は、
 昼間のような光、
 その光の中に、
 白むように溶けていった……
 
(水魔スミレ 死亡)
459VAVA(M):02/06/30 02:45
(現在地:軍港)
『吸血海殲』
>438 式
>455
「ディアボロス」は崩壊寸前になっていた。
式の攻撃で右腕を失い、
赤い炎の攻撃で左腕も失った。
フォースクローも、ビームブレードも無い。
空となっていたミサイルポッドはどうでも良い。
だが……。
「ハハハ、そうでなければ!」
彼は笑っていた。楽しいのだ。
ここまで自分を追い詰めてくれた彼らとの戦いが。
だが、突如体の感覚の不調を感じた。
これは……そう、転移装置を起動したときの感覚だ。
自分の転移装置を外から発動できるのは……。
[シグマッ!どう言う事だ!]
彼は戦いを妨害された怒りを相手にぶつける。
[おろかな人間どもがミサイルをそちらに向かって発射するという報告があった]
相手はいつもと同じ口調で語ってくる。
[今おまえをここで失うわけにはいかないからな]
[フン……]
それならば仕方が無い。彼はそう思った。
(だが……)
「死ぬなよ……」
彼の存在がそこから完全に消える前に、彼は前に立つ者達にそう呟いた。
(VAVA:強制転移……退場)
460状況:02/06/30 02:46
『吸血海殲』
>458 スミレ
 
 真空が生まれた。
 半径50m超の真空のドームは『音を消す』というただそれだけのために生み出された。
 
 次いで閃光が生まれた。
 周囲の目を焼くその馬鹿げた光量は、目を失った死徒に光の存在を知覚させる、それだけのために存在した。
 
 やがて数秒で光が消え、入れ違いに暴風が吹き荒れる。
 消音のために形成された真空に向かって、
 空気が暴力的な威力を持って吹き込んでいるのだ。
 
 だがそれだけでは終わらない。
 光と共に発生した熱が、吹きこんだ風を持ち上げる。
 闇の中に白く浮き上がる暴風の塔を形作る。
 風が渦となり周囲の全てに牙をむく。
 
 拡大していく規模を考えなくていいのであれば。
 それは一般に、
 竜巻と呼ばれる自然現象であった。
 
 
(停泊艦艇Aの跡)
461祁答院マコト:02/06/30 02:47
>369>374
 蹴り足を掴まれる。
 そしてそのまま地面に叩きつけられる。
 地面と接触。息が一瞬止まる。
 
 そこに、剣が突きつけられる。
 
 だが、足を掴んでいた圧迫感が急に消えた。
 
>387
 放り出されたところを、先程の黒魔術士が抱きとめる。
 
>393>409
 そこへ、目もくらむような閃光と轟音。
 それが何なのかは判らないが、確実に命を奪うであろうシロモノ。
 
>420
 だが、黒魔術士が呪文を唱える。
 それと同時に、一瞬の浮遊感。
 気が付くと、未だ原形を残している倉庫の上にいた。
 
>455
 眼下では、壮絶な闘い。
 ついと、目を上げると、そこには赤い異形。
 心がぎし、と軋む。
 恐怖を凌駕するような、それでいて冷たい怒り。
 
 黒魔術士の腕から抜け出し、前へ歩き出す。
 
 赤い異形は今、地上にいる機械人形にご執心のようだ。
 
(私など、眼中に無いだと……?)
 
 脳髄が、灼熱化してそして凍り付く。
 ココロが怒りの形に固まる。
 
 だん! と倉庫の屋根を蹴り、跳ぶ。
 右の拳を突き出し、飛びかかった目標は無論、赤い異形――レッドアリーマー!


(場所:軍港内)
――――プラズマ大殲――――>440 >444 >448
 
 アルフレッドの放った<ブラスト>をレイオットは易々と避けてのける。
魔法によって強化された身体能力は化物すら凌駕する。
 
 跳躍したレイオットが銃を抜き撃つ。
そこには一切の停滞すら存在しない。
 
 それに対してアルフレッドは腕に備え付けられた扇状の盾を展開。
力任せに振り、銃弾を薙ぎ払う。
 
 「くくくく……どうした?レイオット・スタインバーグ。戦術魔法士が魔法を使わないでどうする」
 
 アルフレッドの揶揄するような呟き。
レイオットの拘束度数が少ないのを見越しての物だ。
 
 「お前が魔法を使わないのなら――――」
 
 アルフレッドのスタッフ、その下部に存在する筒から球状の弾頭が転がる。
そして――――閃光と轟音、そして白煙。
 
 「――――こちらから行くぞ」
 
 アルフレッドは目眩ましに紛れてレイオットに接近。
 
 「<スパイラル>――――イグジスト」
 
 猛烈な渦がレイオットを巻き込むべく展開する。
 
  
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 一方で――――
 
 暴走する船は加速を早め海上を走り続ける。
方向を変えることすら出来ない船は直進するしかない。
 
 『キャンベルタウン』の行く先に何かが見える。
 未だ距離はあるが……その先にあるのは
 
 ――――紛れもなく港であった。
463<男爵>級魔族:02/06/30 02:54
プラズマ大殲

>448
「イヒヒ、イヒひひひひひひヒ」「どぉぉこぉォぉ? ここどぉこぉォぉォぉ!?」
「あはっ、あはっ、あはっ……」「いやなのォぉ! 死ぬのはいやなぁァのよォぉ!」

 魔族たちには口々に自分勝手なことをわめきたてながら、それでも考えている
事は、唯一つしかなかった。

 一匹の魔族が、ジャンプして今自分達が落ちてきた穴から這い上がろうとした。

 無駄だった。

 他の一匹が、その魔族の頭を踏み台にして、這い上がろうとした。

 届かなかった。

 だが、その「踏みつけにして昇る」という行為を、三匹目が行った時。
 その三匹目は一匹目の肩を踏みつけて、二匹目の頭を踏み抜いて、
グリフターのいる小部屋まで戻って来てしまったのだ。

 一匹が成功すると、あとは早かった。四匹目が、五匹目が、六匹目が、
次々と小部屋に舞い戻り、異口同音にこう合唱したのだ。

「イイイイイイイイイイィィィグジィィィイイイイイイイイイイイストォォォォォぉ!!!!」
吸血海殲 

>428 >449

諸共に輪切りにするはずだった刃が止まる。
掴まれて引き寄せられて・・・

 噛み付き?吸血鬼ね!!

刃――蝙蝠達を切り離し、突き放す。
その時、叫び声と共に銃声。

「くっ・・・」

咄嗟にもう一方の翼でカバーするもあちこちに熱い鉛が食いこむ。

「待ちきれない?ならちゃんと相手してあげるわ」

アストラルヴィジョン発動。
瞬時に作り出された自身と同じ力を持つ分身が、銃を撃った男に両翼を振るう。


(場所:酒場の前の路上)
465オーフェン:02/06/30 02:56
>435
何か爆発するものを放った謎の物体に向かった擬似球電はかわされる。
次の魔術を【それ】に放つため構成を編む。

>459
だが、その魔術を放とうとした瞬間。
【それ】の姿は掻き消えた。

(……いったい何だったんだ?)

まあ、考えても答えは出なさそうに無い。

「我は駆ける天の銀嶺」

オーフェンは重力制御の魔術を使うと倉庫から飛び降りた。
プラズマ海殲
>451
 
瞬間移動らしき現象で回避され、ブレードを振り抜いた際の負荷にボディが悲鳴を上げた。
関節の数カ所に火花が走り、あちこちより細い煙が立つ。
 
「やはり我がプラズマパワーに、ボディが付いて行かないのか……む、甘い
金魚鉢型ヘッドカバーに取り付けられたアンテナにより攻撃を察知し、
咄嗟にバーニアを噴かせ前方へと跳んだ。
お陰で直撃こそ免れたが、爆発のダメージがボディに新たなる損傷を与える。
 
「これは不味い……が、このまま終わってしまう科学的根拠は無い!!」
 
バーニアを再噴射し、驚異的な速度で相手に迫る。
 
「ふはははは、限界を超えたこの力、私も運動神経抜群だ!!」
 
再び相手に肉薄するや、ボディの限界を超えた速度で超重量級の蹴りを5連射放つ。
一撃放つ毎にあちこちの関節より火花と煙が立つが、一切構わずに。
 
 
一方グール達は、肉弾戦を繰り広げるオオツキを援護する術など思い付かず、
仕方が無いので陰より魂のエールを送っていた。
 
  
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』甲板上】
>438

側頭部を狙って放たれた蹴りは、しかし目標に到達せずに空を切った。
そのまま、非常識にもミサイル伝いに向こうへと飛び去っていく。

「逃がさない――――」

>447

体の制御が失われた。
爆発に巻き込まれ、地上へと墜落する。

轟音。

追い討ちをかけるように、降り注ぐ銃弾。
半身が削られた姿で、 浮かび上がる。

>460
遠方で、風がざわめいた。

「アハハッ! 面白そうだね!」

笑いながらその場で一回転。

「じゃ、私も真似しよう」

そう言って、残った右手の指をスナップして鳴らすと・・・

軍港中に散らばった瓦礫が浮かび上がり、少女を中心に渦をまき始めた。

(軍港)
>452
 
 愛銃の放った銃弾は、その威力を遺憾なく発揮。
 だが、人間など一瞬で細切れの肉片に変える威力は、男には通用しなかった。
 呆然とする間もなく、トップガンダーは蹴り飛ばされ、甲板へ激突した。
 
「ク、クク……」
 
 笑いが漏れる。
 出せるものは全て出し切った。悔いは無い。
 一瞬の交錯で覗き込んだ人間の深淵―――あの狂気を思い出す。
 
 ああ、そうか。
 やはりどんなに人間に近くても俺は―――機械だ。
 
 分かり切っていた。
 分かり切っていた事だ。
 元より、ただの機械が人間の感情に勝てる筈が無い。
 
 男の爪が胸を深く抉る。
 こんな時だけ鋭敏に働く擬似痛覚が恨めしい。
 胸の奥で引き裂かれ、火花を上げる体。
 機能停止寸前の体で、トップガンダーは言葉を搾り出した。
 
「俺の負けだ、殺せ。
 お前に殺されるのならば……悔いは、無い」
>466 のミスを訂正する。
 
プラズマ海殲
>451
 
瞬間移動らしき現象で回避され、ブレードを振り抜いた際の負荷にボディが悲鳴を上げた。
関節の数カ所に火花が走り、あちこちより細い煙が立つ。
 
「やはり我がプラズマパワーに、ボディが付いて行かないのか……む、甘い!!」
 
金魚鉢型ヘッドカバーに取り付けられたアンテナにより攻撃を察知し、
咄嗟にバーニアを噴かせ前方へと跳んだ。
お陰で直撃こそ免れたが、爆発のダメージがボディに新たなる損傷を与える。
 
「これは不味い……が、このまま終わってしまう科学的根拠は無い!!」
 
バーニアを再噴射し、驚異的な速度で相手に迫る。
 
「ふはははは、限界を超えたこの力、私も運動神経抜群だ!!」
 
再び相手に肉薄するや、ボディの限界を超えた速度で超重量級の蹴りを5連射放つ。
一撃放つ毎にあちこちの関節より火花と煙が立つが、一切構わず。
 
 
一方グール達は、肉弾戦を繰り広げるオオツキを援護する術など思い付かず、
仕方が無いので陰より魂のエールを送っていた。
 
  
【現在位置:洋上艦艇1『コーンウォール』甲板上】
>462

銃弾が弾かれるのは、すでに予想の範疇だった。
お互いに肉体が超過駆動状態にある今は、一瞬の停滞が命取りとなる。
着地の時間を稼ぐためにはなった銃弾は、見事にその役割を果たしていた。
そこに、揶揄するような陰気な声が聞こえてくる。

「――どうした? 戦術魔法士が魔法を使わないでどうする」
「はは――出し惜しみしてるんだよ。とっておきは一番最後に披露するもんだ。そうだろ?」

だが、こちらの答えなど、あってもなくてもたいした問題ではない。
彼は、すでに次の行動を開始している。
瞬間――閃光と、轟音と、白煙と。そのみっつが、一時的にレイオットから視界を剥ぎ取って
いく。

「――――ちっ!」

吐き捨てる。本能が命じるままに、レイオットはスタッフ操作。
アルフレッドの声が辛うじて聞こえるその方向へスタッフを向け――

「イグジスト!」

<ジャミング>発動。残り拘束度数4。
展開した魔力圏が<スパイラル>に干渉。瞬時にその構成要素を分解し無力化。
うっすらとした視界のまま、レイオットはその場から離脱。決定的な次手を選択できないま
まに、甲板の上を走り続けている。
471トレス・イクス(M):02/06/30 03:06
『吸血海殲』

>428>449>464
 二丁の拳銃――M13が火を噴いた。
 弾着は、それぞれを牽制するようなところ。

「謹聴せよ」
 戦場に、抑揚のない平坦な声が響き渡った。
 そう、ここはダベンポートと呼ばれる街ではなく、戦場だった。

 黒いカソックをまとったその小柄な人影は、状況に構わず言葉を続ける。

「教皇庁国務聖省特務分室所属、トレス・イクスだ。今から37分後に
異端審問局がグール殲滅の作戦を開始する。この街でだ」

 言葉をいったん区切り、辺りを見回した後で再び口を開く。

「諸君には退避を勧告する。また、俺に対する敵対行動は、あらゆる手段をもって制圧する。
以上だ」

 トレスは振り返って、同じカソックを来た銀髪の同僚に話しかけた。

「ナイトロード神父、ここまでだ。卿は別の道を探して軍港に向かってくれ」
「はは、一人は嫌なんですけどね……仕方がない」
「早く行くといい。今は時間が何よりも貴重だ」

 そういって、無造作に二人は身を翻した。
 ただ、油断のならない気配は発し続けている。

(場所:酒場の前の路上)
>463
 
スーパー魔族海殲
 
ああ、キリがねえ!
なんかこういう状況になってばっかりだな、俺。
 
ヒーローはピンチになってなんぼってなあ、
ヘボな脚本家の言い分だろ?
 
最近の流行りは努力もなんもせずに突然強くなった
無敵のヒーローじゃねえのか?
 
畜生、やるしかねえか…
 
わずかに意識を集中する。イメージは…死と破壊。
俺の意識から引き出されるパワー―――
 
サイオニック・エネルギーの奔流が辺りを埋め尽くす。
暴走させちまったら、魔族どころかこの船を沈めちまいかねない。
 
俺は、解放されたパワーの手綱を必死に握り続けた。
 
        (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】の一室)
>469
洋上戦艦 =コーンウォール甲板=
 
「・・・・」
 
Tagamiの身体が、吹き飛ぶ。
腕が、足が、肋骨が、背骨が。
ゴキゴキと音を立てて砕けた。
 
ぼろぼろの身体。
 
聖銃が、身体を再生する。
 
「・・・・」
 
自由になった腕を向けながら、ロックサイトをオオツキに合わせる。
もはや、オオツキにかわす事はかなわない事を知った。
 
次の瞬間生まれる、閃光。
 
爆発の光ではない閃光が、辺りを照らした。(>460)
 
「・・・・」
 
Tagamiは何事もなかったかのようにロックサイトめがけ炎鳳零式を放った。
同時に、雷虎零式を連打する。
二つの爆光が甲板を照らした。
474シド・デイビス(M):02/06/30 03:09
>453
 
「――――――――なニ?」
 
少なくとも、剣を持った向こうと、大した武器を持たないこちらとでは、
接近戦においては向こうに分がある。
だからこそ、こちらは間合いを取りつつ遠距離からの攻撃を繰り返していたのだが―――
 
相手は、かわす事もせず、かといって防御する訳でも無い―――
こちらに向けて、攻撃の構えらしきものを取っていた。
 
刹那。
 
―――殺到する大量の火球。
 
高速で迫るそれを避ける術は、今のシドは持っていなかった。
かろうじて両腕で上半身をガード――――
そのまま、後方の機類群へと盛大に叩き付けられた。
なおも殺到する火球が辺りを破壊、爆発を起こす。
 
それでもなお、シドはまだ生き延びていた。
焼けた服の下から、身体に直接刻まれた魔術の紋様が浮かび上がる。
普段は自らの放つ魔法の反作用を抑える役目を持つこの紋様が、
今は火球の威力を殺すための役に立った。
 
―――しかし、それでもそれが大きなダメージである事には変わりが無い。
シドは、鉄屑の中からゆっくりと身を起こした―――
 
――タイプ42・ミサイル駆逐艦D98『ヨーク』上――
『吸血海殲』
>457>458>460
哀切の歌が聞こえた。
「(ビョウド、聞こえたか?)」
ビョウド『ああ、先ほどの水魔が果てたようだな…。
     厄介な置き土産を残して…』
二人の間で超高速の会話を行う。
閃光が海面を襲い、咄嗟に光を遮断できたが…。
動揺が女、ふみこに伝わる。
フェイスロックが外され、脱出された。
「さて、完全に発生する前に…」
ふみこには構わず、距離を取る。
竜巻が発生する直前の海面の画像が兵頭の前に浮かぶ。

「さて、こっからが大仕事…」
大気が捩れ、竜巻になる。
その瞬間に両手で押さえ込み、ポケットのような空間の中に入れる。
「いきなり消えた分は…別空間のモノで補う…が…」

全身から脂汗を流し、作業を終えると、そのまま甲板に倒れこんだ。
海面は穏やかさを取り戻したが…。
竜巻のサイズに比べ、小さな『かまいたち』が幾つも空を、陸を走っていった…。
 
(場所:フリゲート艦「コーンウォール」甲板)
476シェル着用者:02/06/30 03:11
プラズマ大殲

 「それ」は、もはや何も考えていなかった。「それ」の目に映る物は、
全て彼の敵だった。だから、魔法を撃った。

 無計画な魔法の連発は、当然のように「それ」を魔族化させた。
 それでも、「それ」は魔法を撃つ事を止めなかった。
 襲い掛かるグールに向けて魔法を撃ち、撃ち、撃ち……。

 唐突に、その変化は起こった。
 その変化は、それを知るものなら、まず間違いなく、無駄としりつつこの
場から逃げ出すだろう、そういった変化だった。

 絶対の世界をもち、グールの群れを瞬時に皆殺しにした「それ」は、
新たな獲物を求めて艦内を彷徨いはじめた。
吸血海殲 

>471

邪魔が入った。

「・・・無粋ね。貴方」

お陰で興が削がれてしまった。
それに、そろそろ潮時か。

「まあいいわ。でもまた会いたいわね。貴方達には」

何時の間にか復元した翼で羽ばたく。

「じゃ、さよなら」

わたしはそこを後にした。


(場所:酒場の前の路上)
>454>460
安らぎに満ちていた「女」の表情が。その遺体が。
突如激しく火炎を迸らせる。

人ならざるもの。その眠りは、必ずしも安穏に終わらない。

「・・・くそ、一体どうなってやがるんだ。<ミレニアム>の
戦力にしても、少し出鱈目すぎや・・・」

その時。
その場から、一切の音が消えた。
水音も、爆音も、炎の燃え盛る音も。
全てを、静寂が包んだ。

そして起こったのは閃光。
暗闇を真昼の明るさにまで照らすその光は、完全に
リロイと私の視界を塗り潰す。

更に次の瞬間。
重力が、消失した。

気付いた時には、リロイは天高く「飛んでいた」。

ミニチュアのように小さく見える、海面での殲争。
その光景はどこか現実離れしながらも、
確実な現実、として、私とリロイの視界に映る。

それがその時局地的に突如発生した「竜巻」によるものであると、
私もリロイもその時は知る由もない。
唯一つの現実。このまま落下すると、リロイは死ぬ。

<存在意思>を展開しても、恐らくは間に合わん。
最早手遅れか―――
そう思った、次の瞬間だった。

――――吸血海殲―――― >470
 
 逃げるレイオット、追うアルフレッド。
甲板の戦いはこのような状況が出来上がっていた。
 
 拘束度数で上回るアルフレッドがレイオットを追いつめにかかる。
 
 「………くくく、どうした。どうしたどうしたどうしたどうした!!」
 
 目にも映らぬ速さで駆けながらアルフレッドが叫ぶ。
そしてレイオットの足下に<ブラスト>。更に退路を断つように銃を抜き撃つ。
 
 「くくくくくく……くくく…くくくくくくく」
 
 アルフレッドの嗤いのみが船上に響く。 
アルフレッドがレイオットを仕留めるのは時間の問題。

――――そのように思われた。
480???? ◆sX8/KAGE :02/06/30 03:26
 
>487 リロイ
リロイが急速落下激突の瞬間
どこからともなく“声”が聞こえてきた
 
『死を恐れるか?…生き延びたいか?…』
『内なる力の暴走を恐れるか?…』

心の中の黒き炎が揺らぎ出す
 
『我の名を呼べ…そして欲望を捧げよ…』
 
僅か一瞬の中での長い問いかけであった
481フリッツ(M):02/06/30 03:26
>463
上への階段はあっさり見つかった。
一気に駆け上がる……所で、後ろから声が聞こえた。
やけに間延びした声、酔っ払いのそれのようにも聞こえるが
まさか乗ってるわけは無い。
 
振り向いた先には最悪の物があった。
そう、者では無く物。人間のなれの果て。
魔族。
 
そいつと目が合った瞬間に俺はトリガーを引いていた。
ろくに狙いもつけずにはなった弾丸が魔族に向けて殺到する。
 
かちりとハンマーが空を切る音=弾切れ。
三発ずつの鉄則を体が忘れていたらしい。
牽制にボウガンの矢をそいつにくれてやって
俺は階段を今度こそ駆け上がった。
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
吸血海殲
>474 シド・デイビス
 
ガンブレイズが奴に命中し、外れた分があたりに爆発を引き起こす。
やったか・・・そう思おうとしたとき、ゆっくりと身を起こす奴の姿が見えた。
―――まだ、生きてるのか。
早く早く殺し燃やし滅してしまわなければ―――
 
「・・・く」
“ヤツ”の・・・ロードブレイザーの意識に侵食されかかるのを踏みとどまる。
もう、時間が、ない・・・
これで、これで終わりにする―――!!
 
意識を集中。装甲のようになっている僕の胸元に「それ」が開く。
 
バニシングバスター、内臓機関による粒子加速砲。
それを、目の前の黒い神父に向かって放射するッ!
 
―――終わりだぁぁぁぁぁッ!!!!
プラズマ海殲
>473
 
最強の威力を誇る蹴りで粉砕されながら、なおも敵は再生してきた。
そして、極限の動きに耐えられず動きの止まったオオツキに、止めを刺さんと銃口を向ける。
 
「な、なぜ、私が……負けるのだ……なぜ……」
 
絶望に打ち拉がれながらも、敵が陸地の方より発生した閃光(>460)に一瞬気を取られた隙に、
背後よりエールを送っている同志の身を案じ絶叫を上げた。
 
「……逃げろ、同志達よ! プラズマ科学の灯を守り……」
 
その叫びは敵の攻撃により中断され、
 
―――改造教師オオツキは、大爆発と共に散った。
 
 
そして残されたグール達は、その最後の頼みに応える為に四方八方へと散っていく。
 
  
【改造教師 オオツキ:爆散】
484名無しクルースニク:02/06/30 03:28
>468
 
 殺戮の天使が降臨する。176個の太陽が瞬き続ける。
 意識が――弾けた。
 
 底無しの虚を思わせる瞳は、黒の男の言葉を吸い込んで消化した。
 反応は皆無。
 圧し掛かるように黒の男へと飛び付いた青年は、0.1秒でその胸部を切開した。
機械。放電。知った事じゃないとばかりに、青年は胸の中のコードを引き千切り、パーツを
抉り出し、左胸を執拗に破壊する。
 胸部が完全崩壊。
 押し倒すように、両手が太腿から下を引き千切った。燐光を浴びる両手が、蒼い軌跡を引
き摺って黒の男を寸刻みに解体して行く。
 腕の関節を抑えていた両足が、踏み躙るように腕を引き千切った。
 擬似体液を浴び、骨格を叩き壊し――胴と首だけになった黒衣を胸の前で持ち上げて――
その両手を首へと走らせる。
 左右から首を挟み込んだ両手が、捻るように頚椎を固定した。
 
 みしり。
 首周りのパーツが弾けて跳んだ。
 似せられた体液と全身に浴びながら、青年はその首を頚椎ごと引き摺り出して行く。
 びち――という音が、べきん、という音に押さえ込まれた。
 
 ずるりと頚椎を引き摺った首を投げ出して、青年は息を吐き出した。
 振り下ろした脚が、無造作に首を破壊する。胴を漆黒の海へと投げ捨て、天を望み、
 
「く――は、ハハッ! は、ハァ、はハッ――ぐ、ハはぁ――」
 
 血の塊を吐き出し、青年はそれでも笑った。
 限界が近い。思考のエラーを、急速にワクチンが修正して行く。
 だが――バケモノは、まだ。
 
(トップガンダー:機能停止)
485両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 03:28
>456
 ずれた。
 あと二十センチメートルも中心よりなら、真っ二つに出来たろうに。
 若干後悔の念を含みながらも、私は機械の消え去った後を見つめていた。
 
>467
 間近で発生した竜巻。
 ソレは、私の行く手を塞ぐモノ―――
 
「―――邪魔」
 
 両手で刀を閃かせ、竜巻を『殺す』
 断続的に発生する渦を殺しきることは出来ないが、それでも一瞬の間があればソレを抜けるのは造作もない。
―――はずだった。
 思いのほか、早く復帰した竜巻に左の袖が取られる。
 
 私は、ち、と舌打ちをすると。
 右手に持ち替えた刀で、思いきり良く左の腕を切り落とした―――
 回転しながら、どさりと地に落ちる体躯。
 私は一瞬、竜巻の中に消えていく、自身の左手を眺めていた。
486エリ ◆Eri.06RI :02/06/30 03:29
『吸血海殲』
 
高速艇に戻ったあたしを迎えたのは数体のグールだった。
 
「あ〜、邪魔邪魔」
コンバットマーダーをドカドカ撃ち込んで殲滅。
そして高速艇に乗り込む。 が、まだ誰も来ていなかった。
 
「何やってんだよ。あんまり時間無いぞ」
 
綱を解いて、エンジンをかけて準備を済ませた。
が、まだ来ない。来るのは出来損ないのグールがちらほらだ。
 
「お前らはお呼びじゃないんだよ」
コンバットマーダーのマガジンを詰め替えてドガドガ撃ちつつ、あたしは連中を待った。
 
(場所:高速艇『クラブ2』)
>480
リロイの意識の奥深くで。その声は語った。

『我の名を呼べ…そして欲望を捧げよ…』
と。

いつか見た光景。心の中で燃え盛る、黒き炎。

リロイは強い意志と共に、願った。
「俺は・・・こんな所で立ち止まれない」
「奴に、俺の身体は渡さない」
「目覚めさせてたまるか」
「俺は――――」


『ルシエド』

リロイは、記憶の底に浮かんでいた、その名を呼んだ。
488レッド・アリーマー:02/06/30 03:36
>450>455
魔界の炎ですらも屠れなかったというのか?
無残に破壊されることも無く鋼鉄の魔人がその姿を消す。

敵が姿を消したのと、死角から襲い来る光弾に気付いたのは、ほぼ同時だった。

僅かに下降し、それを躱す。光球が、空を掠めた。
だが、その僅かな回避、僅かな隙が仇となる。

大地を蹴り、踊りかかるは一人の少女。
先刻に退けた人界の闘士。
怒りにかられた拳を振るい、悪魔に挑む。

「再戦とイウコトカ!人間ヨ!」

先程のを越える闘志に、赤き魔物が狂笑を浮かべる。
己に向けられる怒りが、憎悪が、心地よい。

「・・・ダガ、甘イ」

大振りの拳をかわし、悪魔は戦士の腕を掴み取る。
腕だけではない。勢いあまった相手の体を掴み、捕らえ、抱きとめる。
激昂のもと放たれた一撃は虚しく空を切るばかりか、更なる危機を与える羽目となった。

「地獄ノ夜間飛行トイコウカ!人間ノ戦士!」

戦士の体を抱きかかえたまま、悪魔は大空へと飛翔する。

(場所:軍港)

『吸血海殲』
>467


死せる女は、半ばまで崩れた躰を、くるりと舞わす。
ふわり、と浮かび上がるのは、散乱した瓦礫。

それは、竜巻となってあらゆる物を巻き上げようと回転を始める。

風に煽られるコートを脱ぎ捨て、右手の短機関銃を投げ捨て、
神父は竜巻の中心へと駈ける。

空になった右手には、銀の短剣。
荒れ狂う風に抗いながら、

只、中の女に向かって。

(場所:軍港)
>483
洋上戦艦 =コーンウォール甲板=
 
Tagamiは四散するオオツキを見た後、小さくため息をついた。
髪が、揺れる。
そして、甲板から海を見渡した
そして、船が港へ向けて突撃しようとしているのに、気付いた。
 
「・・・・」
 
小さく、ため息をついた。
Tagamiは、甲板を見回した。
そして、そこにかつての盟友の姿を見つける。
 
「・・・・」
 
つかつかと歩みをすすめる。
そして、ふみことふみこに相対する者達の前に立った。
 
「・・・・」
 
テレパスで、ふみこに語りかける。
救うと。
あの場所に住まう全てのヒトの夢を救おうと。
>475
 突然、少年の身体に動揺が走った。同時に、がっちりと決まっていた
フェイスロックが緩み、私はその隙をついて、彼の腕から脱出する。

 振り返ると、、奇妙な事が起こっていた。

 彼の前には「ここでは無いどこか」の映像が広がっており、そこには
竜巻のようなものが発生直前だった。しかし、少年がそれを両手で抑え
そのままそれをポケットのような空間に放り込むと、発生しかけていた
気流の変化は嘘のように立ち消え、代わりかどうかは知らないが、少年
が甲板に突っ伏した。

「ふむ……随分と若いのに、大した魔法を使うものね」

 さて、そろそろ、爆弾は仕掛け終わる頃か。
 私はカトラスを鞘にしまうと、左手を虚空に彷徨わせた。
 次の瞬間、唐突に出現した箒に手をかけながら、甲板の二人に優雅に
一礼して見せる。

「機会があれば、また会いましょう。それでは皆様、ご機嫌よう」

 そう言い捨てて、急上昇。
 上空100mという位置に陣取り、未だ航行を続ける船をぼんやりと眺め
ながら、ミュンヒハウゼンに連絡する。

「ミュンヒハウゼン、衛星砲用意! 目標、シェルフィールド級フリゲイト
F99「コーンウォール」! 一斉射!」

 次の瞬間耳に届いた、万能執事の「了解」という声とほぼ同時に、私は
号令を下していた。

「撃てッ!」
492ルシエド ◆sX8/KAGE :02/06/30 03:44
>487 リロイ
 
その時リロイの身体を激突寸前で姿を現し
海面に激突する寸前にリロイを掴み
軍港付近へと降ろす
 
『おまえの欲望は気に入った…次に会うのが楽しみだ…』
 
それだけを言い残し闇の中へと疾走し消えていった
 
(退場)
493名無しクルースニク:02/06/30 03:49
>484
 
 限界を通り越した激痛が、神経の全てを苛んでいる。
 群がるグールの群、群、群群群――!
 キリが無い。
 主よ――力を。俺は、この場に於いて、全ての災厄を祓い尽くします。
 
 右手で弾幕をバラ巻きつつ、青年は首に掛かる紐へと左手を伸ばした。
 人知を超越した速度で甲板を走り抜け、グールの数体を通り抜けざまに肉片に変え、
使用不能になったバルカンファランクスの側面を駆け上がる。
 砲塔の頂上、高く飛翔するその痩身が、満月に重なった。
 
「永遠にして全能なる主よ。汝、万物が賛美する理の統括者よ、
 汝の輝き、もはや仰ぎ見る事すら叶わず。
 我は汝に請い願う、我が得んとするは汝が意思、
 我が元に遣わしめよ、天の火、絶対の審判、
 汝の御業、シナイの戴より下りて、愚者を滅ぼす禍と成す――」
 
 艦橋を高く蹴り付ける。船の全てを見下ろす程にも高く舞うその全身が、蒼い燐光で
完全に覆われる。
 全身は、限界まで搾られた杭打ち機と化した。弓形に反った身体が、タリズマンを
結んだナイフを思い切り振り被る。
 幽玄の月に晒される青年の唇が、小さく、しかし高速で祈りを紡いだ。
 
「疎は雷霆。地を打ち払う天の矛。疎は怒り。地を焼き払う神の業。
 雹と灰とを纏いて、汝は地を洗う。須く地を墓石と成せ。
 矢を飛ばせて愚者を撃ち殫し、矛はあらゆる獣を屠殺する。
 主よ、汝の事跡は真なる理。我が意思を汲みて、メギドの火を此処に!
 汝が唯一の御子、イエス・キリストの御名に於いて――!」
 
 ばちん、とナイフの柄に撒かれたパラコードが弾け飛んだ。
 ナイフ全体が蒼い燐光に包まれ――青年は、眼下へとナイフを思い切り投擲する。
 確かに、ナイフだった。
 
「審判だ、ゴミ共! 一切合切纏めて死に尽くせ―――!」
 
 刹那、黒雲が割れる。
 鼓膜をブチ破るような轟音が、空間を聾して響き渡った。
 青白い雷光が、天を覆う闇の一切合切を切り裂いて降臨した。
 全てを塗り潰す、絶対の破壊――最も強き神の意思の具現。
 眼前、僅か数メートルの位置、船の半分をカバーする程に巨大な雷光が、ナイフの
周囲の大気をイオン化させながら落ちた。
 SFの高出力レーザーを思わせる一撃が、空間の全てを焼き尽くす――
494ビリー・龍 ◆lOnGFAng :02/06/30 03:50
>471

 去っていった女を束の間見送り、ついで退避勧告の意味に思い当たって、
 俺は去ろうとしていたその背中に、慌て気味に声をかけた。

「おい、待て!」
 振り返る、ただ無表情な顔。

「民間人のな、いや俺も立場はそうだが、普通の人間が何人かいる。
 お宅ら、生き残りを探してまわってるんだろう?
 こいつらも連れて行ってくれ」

 カソック姿の二人はわずかの間相談していたが、すぐに眼鏡のほうが向き直って言った。
「いいでしょう・・・」

 快諾に、俺は「貸し、一つな」とだけ返した。
 妙な相手に貸しができたと思いながら・・・

 酒場の生き残りは、実に三人だけだった。
 十に三つ。戯言が現実になった皮肉を思いながら、連中に一言だけ声をかける。

「ついてたな。・・・次は、最初から逃げろよ」

 一緒にいくかとの誘いを断り、去っていく連中を見送りながら、俺は、もう一人に声をかけた。
「どうする? 束の間、同道するか? 袖すりあうも多少の縁、ってな?」

 ・・・さすがに疲れた。
 俺はそのまま、そこらの壁に背を預けていた。
Tagamiは、しばし沈黙するとワールドクロスを利用して世界を渡った。
そして、己の行為を再び修正した。

>483>491
洋上戦艦 =コーンウォール甲板=
 
Tagamiは四散するオオツキを見た後、小さくため息をついた。
髪が、揺れる。
そして、甲板から海を見渡した
そして、船が港へ向けて突撃しようとしているのに、気付いた。
 
「・・・・」
 
小さく、ため息をついた。
Tagamiは、甲板を見回した。
そして、そこにかつての盟友の姿を見つける。
 
「・・・・」
 
ふみこは手にほうきを生み出すと空へと飛び去った。
Tagamiも空中浮遊でその後を追う。
丁度その時、ふみこはサテライトレーザーを船めがけて撃つところだった。
 
「・・・・」
 
Tagamiはテレパスで、ふみこに語りかける。
救おうと。
あの場所に住まう全てのヒトの夢を救おうと。
この戦いに終わりを告げようと。
496<男爵>級魔族:02/06/30 03:52
プラズマ大殲

>472
 放たれた奔流は部屋に留まらず、廊下一体にも吹き荒れ、魔族どもが
発現させた万能の魔力を打ち消し、その発動者たちを次々とボロ雑巾の
ように変えていった。

 訪れた一瞬の空白。その後に残るのは、この破壊を生み出した本人…
…だけのはずだった。はずだったのだが。

 グリフターの誤算というのは、結局の所、倉庫に突き落とした魔族の
存在を忘れていた、ということだった。倉庫に突き落とした魔族は、這い
上がっては来れないだろう、という、甘い見通しだった。

 だが、残念ながら彼の予想は外れる事になる。

 這い上がってきたのだ。魔族が、床に空いた大穴から。
 どういう手段を使ったのかは知らないが、何らかの手段を講じて、
愛しいグリフターの元へと舞い戻ってきたのだ。

 魔族はベッドに横たわるグリフターを発見すると、ニタァ、と擬音が
聞こえるような笑みを浮かべて、こう言った。

「イイイグイグイグジジイイイイイイィィストォォオオォォォォ!!!」
497御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 03:53
『吸血海殲』 
>443>475>486>491 
 
まぁ、とりあえず、だ。
俺の目の前ではとんでもねぇ光景が広がっていた。
プラズマがどうのこうのいってた親父は爆発四散、
兵頭は竜巻を消して甲板にぶっ倒れた。
 
その光景のあまりのアレさに、
さしもの俺も呆気にとられていた。
それを破ったのは例の眼鏡魔女っ娘姉ちゃんだった。
 
『機会があれば、また会いましょう。それでは皆様、ご機嫌よう』 
 
優雅に一礼すると、箒にまたがってあっという間に天空に消えていった。
 
「・・・・・・あいつの乗ってるの、ニンバス2000かなんかかよ・・・・・・」 
 
俺は彼女の消えていった天空を見つめていた。
そして雲の切れ間から――レーザーが降ってきた。
それは艦橋を貫き、周囲に閃光を走らせる。
周囲では小規模な爆発が起こり始めていた。
 
「やっべぇ!誘爆はじまりやがった!」 
 
俺は人事不省の兵頭を肩に担ぎ、
あまりの事態にあたふたしているフィオを小脇に担ぐと、
海へ跳んだ。
 
暫しの浮遊感の後、高速艇の上に着地。
さすがに三人分の体重に落下エネルギーで、
足にジーンと衝撃が走る。
もう、ビンビンよー?足の先から頭の先まで、ビンビンにきてるぜー? 
 
「エ、エリ!やってくれー!?し、暫く動けねー!!」 
 
俺は悲鳴に近い声でエリに向かって叫んだ。
498シド・デイビス(M):02/06/30 03:54
>482
 
(参りましたネ……参りましタ………)
 
シドはそれでも僅かに笑みを浮かべながら、相手を見下ろした。
眼下の相手はまたしても攻撃らしき体勢を取っている。
しかし、今度先程のような威力の攻撃を喰らえば、流石の自分でも耐えられるかどうか―――
 
(―――逃げなくハ……なりませン)
 
だが、今から動いては次来る攻撃に対応しきれるかどうかが不明。
何かしらの仲魔を呼び出そうかとも考えるが、相手の攻撃の威力が計り知れない。
どうしたものかと思案し、足元を見下ろす――――
先程の爆破で、辺りには亀裂が走っていた。
 
シドは渾身の力を振り絞って亀裂に蹴撃。
激しい音を立てて辺り一体が崩れ去る。
そのまま船内へと落下し―――着地。僅かであるはずの衝撃が、激しい痛みとなり身体全体を伝わる。
直後、頭上に空いた穴から光が漏れ、またしても爆発。
 
――どうやら避ける事が出来たようだ。
だが、早く脱出しなくては。
立ち上がり、現在位置を把握―――
 
>493
 
―――するまでも無かった。
意識がゆっくりとその状況を捕らえる。
まずは閃光が全てを包み――――
 
次につんざく悲鳴のような凄まじい音が響き渡り―――
   
最後に激しい熱気が押し寄せ―――
 
 
 
  意識は暗転。
 
 
 
―――破壊され、沈み逝く一瞬前までは艦艇であった鉄屑とともに、
シドはそのまま姿を、消した。
 
――シド・デイビス(M)<―生死不明のまま艦艇の爆発に巻き込まれる―>――
499麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 03:55
>488
 
 (…あれを、かわしますか!?)
 ほとんど必中のつもりで撃ったサイコボールは、見事なまでにかわされました。
ならば数で押しきろうと、両手を前に突き出すサイコビームばら撒きの体勢。ですが。
 
 (…あぁ!?)
 赤羽氏に組みついた(>461)下着姿の女性。今撃ったら、確実に巻き添え!
 
 即座に射撃戦をあきらめ、念動で身体を浮かせます。空中戦は”一応出来る”という程度ですが…。
 「…人死にを出したくないし、なんとかなるよね」
 近接戦闘容易。
 
 海のほうで竜巻(>460)、そして消滅(>475)。
 「…何がおきてるのよ、もうっ!」
 女王陛下への請求書に、”精神的苦痛に対する慰謝料”の項目を付け加えることに決定。
ですが今はまず、周りの人たちといっしょに生き延びること!
 
 (現在位置:軍港)
500両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 03:58
>485
 
 身体に力が入らない。
 それが疲労によるものなのか、怪我によるものなのかはわからないが。
 とにかく、私は体を起こすことが出来なかった。
 
 こちらへと迫ってくる竜巻。
 問答無用で、私の身体が引きずり込まれて行く。
 流れの中心を見る。
 そこには、先程の女。
 刀を残った右手のみで握り締め、女へと身体を向けた。
501<侯爵>級魔族:02/06/30 03:59
プラズマ大殲
>479
 確かに、そのままの状況ならば、誰の目にもその勝負は明らかだっただろう。

 アルフレッドが、レイオットを殺す。

 それで、物語の決着はつくはずだった。

 だが、どこかにいるんだか、それともいないんだかよくわからない
神みたいなそうじゃないような「何か」は、気まぐれに彼らの勝負に
一つの「イレギュラー」を投げ込んだのだ。

 突然甲板を突き破って投げ入れられた「それ」は、「るぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
という声を甲板中に響き渡らせると、次の瞬間、アルフレッドに向けて、ブラ
ストのような呪文を打ち放ったのだ。

 <侯爵>級魔族――――――それが「イレギュラー」の名前だった。
502フォッカー(M):02/06/30 04:01
>499 ロケットで突き抜けろ!〜Live Like Rocket!〜

「ああ?!なんだ、ありゃ!!」
見れば、(>461、>488)赤い悪魔に扇情的な下着姿の女性が!!

許せん!なんだか知らんが!

「これでも食らえ!!」

全身から光と、気流を生み出し、赤い悪魔めがけて突進する!

「ライトロケットォォォォォォッッッ!!」
“パワーロケット”をライトストーンの力で高めた、全身を高速の砲弾と化すパワーフュージョン!!

これで、あの子を助けて、あの悪魔をぶっ倒す!!
503カノン ◆4X2AishA :02/06/30 04:03
《吸血海殲》
 
身体がボロボロで既に動けず
意識も無い、だがしっかりと生命維持だけは働いている
 
「…………」
 
戦闘域から完全に離れ沖を流れに任せ漂っている…
 
 
 
(退場?)
504エリ ◆Eri.06RI :02/06/30 04:04
『吸血海殲』
 
>497
 
グールも来なくなり、ただ待つだけになった。
いつものようにガムを噛んでいると――上から御神苗が降ってきた。フィオと兵頭力も一緒だ。
 
「・・・」
きっとタバコを銜えてたらポロッと落としたんだろうな。
 
『エ、エリ!やってくれー!?し、暫く動けねー!!』
 
「・・・おーけい」
あたしは高速艇を急発進させた。
 
しかし、何処へ行ったものかな・・・。
 
(場所:高速艇『クラブ2』)
『吸血海殲』

>482>492>493
 まさしく「迷い込んだ」という感じであった。
 未だにさっきの漂う軍港に足を踏み入れたのは、アベル・ナイトロード神父である。
 この場に似つかわしくない雰囲気をまとっている。

「さて……どうしましょうかね」

 とか言いつつ、そのカソックを来た銀髪の青年は、いつの間にか手にしていた
拡声器で辺りに何かを報せ始める。

「えーと皆さん。私は教皇庁国務聖省特務分室所属、アベル・ナイトロードといいます。
今から27分後、ダベンポートの街には『壊滅騎士(イル・ルイナンテ)』の
異端審問局が入ってきます――ってうわぁ!」

 爆発音。
 アベルの近くで何か爆発があったようだった。
 しかし、アベルは話すことを止めない。

「ついでにミサイルも沢山! 殺されたくなければ、逃げてください、以上!」

 そこまで言って、アベルは走り出した。

 もし市民が残っているとしたら、何としてでも逃がさなければならないから。
『吸血海殲』
>486>491>497
『ふむ……随分と若いのに、大した魔法を使うものね』
ふみこの声すら耳には届かず、制御を終えると倒れる。
意識が消えかかる時、
『機会があれば、また会いましょう。それでは皆様、ご機嫌よう』
と別れの声に念話で答える。
『ああ、今度は平和的な出会いをしたいもんだな…』

御神苗に担がれ、フィオと共に高速艇『クラブ2』の屋根に着地する。

「(まったく、不甲斐ない話だねぇ…。おれは…)」
『クラブ2』の甲板に横たわりながら夢を見始める…。

場所:高速艇『クラブ2』
507<男爵>級魔族:02/06/30 04:08
プラズマ大殲
>481
 ドスドスッ、という音を立てて、魔族の腹にボウガンの矢が突き刺さった。
 だが、魔族に対してそんなちゃちな攻撃は、自らの寿命を早めるだけだ。

「いたいいたいイぃ、イイイひいひいヒイヒイひ……」

 言葉とは裏腹に、嬉しそうな表情を浮かべながら、

「イぃぃぐじぃぃすとぉぉぉ〜♪」

魔族は自らの身体を修復するための魔力を行使する。

 これは、フリッツにとっては致命的なことに他ならない。
 なぜなら、魔族という物は、魔法を行使すれば行使するほど、進化が
促進される生物なのだから。

 魔法によって自らの傷を完全に癒した魔族は、楽しげにスキップなどを
ふみながら、逃げるフリッツとの鬼ごっこを再開した。
>479

魔法と、銃撃。その両者を交互に受けて、レイオットの行動範囲が次々に狭められている。
改めて胸元を確認するが、そこには厳然たる事実が横たわっているだけだ。
拘束端子は、4つだけがそこに留まっている。

「くそったれ――!」

だが、そんな舌打ちは現実を変える手助けなどしてはくれない。
瞬時に叩き込まれる30カービン弾が、すぐ側の甲板装甲を削り、穴を穿つ。

――このままでは、遠からずやられる。
判断したレイオットはスタッフを操作。
左に大きく跳躍しながら、アルフレッドに向けその鉄塊を構えた――丁度。その時だった。
 
>501

「!?」

甲板装甲を突き破って、「それ」は姿を現した。
異形――そうとしかいいようのないそれだが、それがなんであるのかはレイオットにははっき
りと分かる。人間のなれの果て。すなわち――

「――魔族!?」

恐らく、シェルを着用していた人間の末路なのだろうが。それにしても、この巨大さは――
反射的に、腕に取り付けられた簡易魔力計に目をやる。
そこに示されていた等級は。

「――中級……それも、侯爵級だと!? 馬鹿な、速すぎる……!」

瞬間、魔族の声。同時に、アルフレッドに向けて爆炎が発動する。
恐らく、それが魔族の撃発音声だったのだろう。
その場から飛び退きながら、彼はスタッフへと手を伸ばしていた。
――――無音詠唱。
>471>477>494 吸血海殲 酒場組エピローグ
 
 ……何だったんだ、一体?
 突然現れたグールの群れ、謎の吸血鬼、女。
 そして、今俺達に介入してきたこいつらはヴァチカンの一派、Axのカソックを着ていた。
 ヴァチカンの中じゃ穏健派で知られているが、それでもあまり顔を合わせたい相手じゃない。
 背後にミレニアムの影を強く感じるが、それだけじゃないような気がする。
 さらに、もっと大きなうねりすらあるんじゃないのか?
 
 とにもかくにも、ここにいるのはあまり得策じゃなさそうだ。
 Axは穏健派とはいえ、やる時はやる。
 作戦の詳細は知らないが、きっとろくでもない事に違いない。
 生き残り達がAxに預けられるのを見届けながらそう思ってきびすを返した時……。
 
『どうする? 束の間、同道するか? 袖すりあうも多少の縁、ってな?』
 
 あの男が声を掛けてきた。
 
「そいつは、また唐突な申し出だな」
 
 実際、その通りだ。
 俺がその申し出を承諾する理由なんて何処にもねェ。
 ほんのちょっと共闘した、ただそれだけだ。
 だが、同時に俺はこの奇妙な男に興味を抱いていた。
 普段は人間に擬態している――まるでヴェドゴニアのように。
 その仕組みやら何やらにも興味があるし、何よりこいつ自身も面白そうな奴だ。
 
 逡巡は、一瞬だった。
 
「……人を捜してる。付き合ってくれるか?」
 
 一言そう告げて、ニヤリと笑いかけた。
 そう長い道のりにはならないだろうが、いろいろ話すことくらいはできるだろ。
 そう考えながら、俺は男に背を向けた……付いてくることを半ば確信しながら。
 
(BGM:MOON TEARS)
>495
 私は、突如目の前に現れた白い顔のそれに向けて、鋭い声を飛ばした。

「聖銃使い……何故ここにいるの?」

 聖銃をその身に宿らせた女、田神……いや、女というのは正確では無い。
彼女は、いや、目の前のこれには、性別などという概念は本来存在しない
のだから。

「救う……? ふむ……」

 私はそれの提案を受けて、若干戸惑った。
 今の私は、ミレニアムの側なのだ。奴らに悟られるような、迂闊な行動は
極力避けなければならない立場だった。だが……

「了解。青の王との盟約に従い、私、ふみこ・オゼット・ヴァンシュタインは
友軍の援助を開始する」

 宣言。

「さて、言いなさい。私が何をすればいいのか。私はそれを命をかけて
実行するまでよ」
>492>505

万事休した筈のリロイを救ったのは―――
何時か私達の前に現れた、巨大な黒狼であった。
そう、その名前は確か――ルシエドと言ったか。

狼が妙な台詞を残して立ち去った後。
遠くから聞こえる、何処か気楽な声。
あまり音質は良くない。安物の拡声器を使っているのだろう。
その声は、本当にその殺伐とした戦場には似つかわしくなかった。

「ちっ、異端審問局か・・・」
「どうする? リロイ」
問い掛ける。それに対する答えも、ほぼ予想通りだった。

「まあ、そろそろギャラ分は働いただろ。後は市民の脱出でも
手伝いながら撤収だな」
「ふむ、了解だ」

そんな短いやり取りの後、リロイは市街地へ向けて走り出した。
消え掛けている生命を一つでも多く、救うため。

(リロイ&ラグナロク 撤収)
512祁答院マコト:02/06/30 04:17
>488>499>502
 レッドアリーマーが、マコトを抱えたまま上昇。
 高所に至ってから落とす気なのだろう。
 
 確かにマコトは空を飛べない。
 存外に有効な手だろう。
 
 だが、マコトは一人ではなかった。
 
 少女(>499)が宙に舞い、アリーマーに一撃を食らわせる。
 さらには全身を白い弾丸と化した翼の男(>502)が突進。
 
 さしものアリーマーもマコトを取り落とす。
 ……否。
 
 落ちるかに見えた一瞬、マコトの身体が静止する。
 見れば、アリーマーの首に、白い布きれ。
 
 マコトは、胸を覆っていたブラジャーをアリーマーの首に巻き付け、一瞬だけの空白を作ったのだ。
 
 そして、その一瞬に。
 
 ほんの僅かの隙間で密着していた右の拳が、震えた。
 ぶしゅう、と噴き出す血飛沫。

 だが、それだけで堅牢を誇ったレッドアリーマーの身体が、力を失い、落下する。
 
 腕の筋肉を微細振動させ、それを収束、放出する魔技――――
 
「……殺法・終旋」
 
 それを見届けて、マコトの意識も闇に落ちた。

(場所:軍港内)
《吸血海殲 カペルテータ・フェルナンデス導入》
 
 ロンドン市内、とあるホテルの最上階の窓際に、
 真紅の髪をした少女―――カペルテータ・フェルナンデスは立っていた。
 
 遠く、とても遠い空をその少女の眸は映している。
――と、眼の上。額と眼窩の間にむず痒さを感じて、彼女は顔をそちらへと向けた。
 
「……レイオット」
 
 僅かに口を動かし、彼女は呟いた。
 唐突に机のほうへと歩を向けると、椅子に掛けてあった外套を身に纏う。
 
 頑強な作りのドアの前に、しばし立ち止まる。
 
 少女は何かを思案しているのか、それとも違うのか。
 全く判断のつかない、淡い無表情を浮かべている。
 
 数分間の逡巡。
 室内には他に動くものはなく、その時間が一分にも、一時間にも感じられる。
 そして、彼女は流れるような動きで顔を上げると、ドアを一息に開いた。
 
【カペルテータ・フェルナンデス:退場】
>496
 
スーパー魔族海殲
 
最悪だ、まったく…
鼻からも、耳からも血が出てやがる。
頭の中でプロレスラーがタップダンスを踊ってるような気分だ。
 
しかも、目の前には魔族が一匹帰って―――  ! ! ?
 
しかし、魔族たあ言っても脳味噌は足りないらしい。
部屋の下から適当に魔法をかましゃいいだろうに。
目の前に来てくれれば、いくらだって殺りようはある。
 
 
『イ―――』 右手の銃を撃ち込む。進化した魔力圏とやらがエネルギーを押さえ込む。
 
『グ―――』 左手の銃から手を放し、手袋に仕込んであったデリンジャーに持ち替える。
 
『ジ―――』 357マグナム弾をぶっ放す。魔力圏が変化し、ギリギリの所で銃弾を止められる。
 
『ス―――』 デリンジャーから手を放し、宙に浮いたままの銃に手を掛ける。
        目盛りはMAX。パワーは最大。
        魔力圏の変化しない内に、フルパワーのエネルギー弾を叩き込む!
 
 
 
『――――――』  * * * G A M E O V E R * * *
 
 
さて、この船にはヘリがあった筈だよな。
休む暇も惜しんで、俺はヘリポートがある筈の方向へ向かい始めた。
 
 
      (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】の一室→ヘリポート)
>510
 
Tagamiは視線を眼下の船に落とす。
そこには、あしきゆめの気配がそこかしこに存在した。
 
「・・・・」
 
その中に、ひときわ目立つ気配が存在する。
 
「・・・・」
 
あしきゆめを、断て。
テレパスでそれだけ伝えると、Tagamiは眼下の船へと降り立つ。
全ての悲しい夢に、終わりを告げるために。
>485>500

嵐の中央で、和服の女性の日本刀と――――

>489

僧服の男の短剣が―――



少女の体をすり抜け、交差する。

「ァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

絶叫が響き渡った。
残された半身を十字に切り裂かれ、墜落する少女。
瓦礫の嵐が力を失って瓦礫の雨と化し―――

「Aaaaaaahahahahaha!!! Ladies,and Gentleme...S A Y O N A R A !!」

「――――――Good bye」

爆発。

(軍港)
517オーフェン:02/06/30 04:24
>460
巨大な竜巻が突然表れ・・・

>475
そして消滅した。

そのあまりといえばあまりな光景にしばし硬直する。

>505
そして、突然乱入してきた車から聞こえた男の声で我にかえる。

「ミサイルがあとすこしでここに降って来るだと!」

そのことを知らせるために赤い化け物と戦っているものたちへと走る。

>512
仲間たちのところへたどり着いた瞬間に赤い化け物は倒されていた。
>515
「了解」

 私はそれだけ言うと、もう一つの洋上艦艇キャンベルタウンに目標を
設定、それに向けて箒を滑らせた。
『吸血海殲』

>489>499>500>502>512>517
 アベルは、軍港内を走り回っているうちに見つけた車に乗り、呼びかけを続けていた。
 ただ、人影を見ると呼びかけているので、その人影がグールだったりすると
追いかけられるはめになるのだが。

 そんな中で、遠くに人影を見つけた。ただ、瓦礫に遮られて近付くことは出来ない。

 アベルは、拡声器のボリュームを最大にして言った。

「そこの人達! 私は教皇庁国務聖省特務分室所属、アベル・ナイトロード神父です。
これから19分後、『壊滅騎士(イル・ルイナンテ)』の異端審問局がきます!
早めに逃げて!」

 人影が動いたのが見えた。
 こちらを見ているようだ。

 それを見て、アベルは通じたと判断し、アクセルを踏み込んだ。
 そろそろ自分も脱出しなければならない。
520名無しクルースニク:02/06/30 04:27
>493
 
 全てを焼き払う裁きの雷霆は、艦橋ごと船を中心から飲み込み、一瞬で二つに叩き折りながら、
火薬庫に内包される全ての火器を破壊した。
 網膜を焼き尽くすような劫火と、この世の終焉を連想させる轟音が響き渡る。
 
 残骸すら残さず船を破壊、海面を割り裂いた光を追って、全身はゆっくりと落下を始めていた。
 ヤケにゆっくりと近付く水面を、脳は笑いながら見続けている。
 ああ――冷たいのか、サメでも居るのか――
 
 全身に漲っていた力が消失して行く。
 魔を払った――世界に平和を。子供達に愛を。
 俺が出来る事は、成した、筈。
 何とも……疲れた。
 
 顔面から海面に墜落する瞬間、ふと、思った。
 パートナーの青年はどうなったのだろう――と。
 一瞬で考えた事は、一つ。
 君に――この世界の全てに、主の御加護が有らん事を。
 海水の冷気が全身を叩き、その思考は1秒で霧散した。
『吸血海殲』
 
>504>506
 
爆発する『コーンウォール』から離れていく高速艇に次々と破片が降ってきた。
小さな物から大きな物まで。
 
「だぁぁぁっ!!」
馬鹿でかい鋼板が高速艇をかすめて海中に沈んだ。
 
チラッと、上を見ると・・・・。
――似たような破片が次々と降ってくるところだった。
 
「どしぇーーっ!!」
舵を取ってひたすらかわす! 右数センチのところに鉄骨が降って沈んだ。
 
「うわわわーーーーーー!!!!」
叫びながらフィオはミサイルを撃って破片を迎撃していた。
 
悪夢かこれは!
 
場所:高速艇『クラブ2』
――――吸血海殲―――― >501 >508 
 
 ――――爆発。
 
 それはあまりにも唐突に起こった。
アルフレッドがとっさに飛び退いて避けられたのは僥倖以外の何者でもない。
 
 甲板を突き破り現れいでたるその姿は――――魔族。
 
 ただの魔族なら問題はなかった。
シェル装着者を艦内に放ったのだ。魔族がいることは当たり前だ。
だが……今アルフレッド達の目の前にある姿は予想を超える代物だった。
 
 アルフレッドは腕の魔力計を見る――――侯爵。
魔力計の針は間違いなくそこを示していた。

 魔族は己の本能のままに2人を蹂躙するつもりなのだろう。
 
 「……どうして……邪魔をする……」
 
 アルフレッドの呟き。
そこには恐れもなければ戦意も感じられない。ただただ……苛立ちだけがそこにあった。
 
 「どうして…………どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!」
 
 アルフレッドはただ一心に叫び続ける。
 
 「魔族如きが……俺とレイオット・スタインバーグの戦いを妨げるなぁぁぁっっ!!」
 
 アルフレッドは杖を振りかざし……
 
 「我、法を破り・理を超え・破軍の力・ここに得んとする者なり……!」
 
 ――――補助呪文詠唱―――― 
 
 金切り声のような高速詠唱が空に満ちる。
更にその声はまるでエコーがかかっているかの様に重複して響く。
 
 ――――重複詠唱効果。
残響調節によって2重に補助呪文が奏でられる。

 幾重にも重なる魔法陣が恐るべき勢いで回転する。
 
 「……我の戦意を以て・敵に等しく滅びを与えよ……我求めるは完璧なる殲滅!」
 
 逃げ場すらない船上で最悪の呪文が解き放たれる。
 
 「<マキシ・ブラスト>――――イグジストぉぉぉぉ!!」
523フリッツ(M):02/06/30 04:36
>507
 
物陰に身を潜めてマガジンを交換。
さっきの無様を思い出して舌打をしたくなる。
 
あいつは獲物だ。
狩人が獲物に怯えてどうする、らしくもねえ。
 
魔族に関する知識が頭に蘇る。
傷をいくらつけてもやつには無意味。
むしろ傷を治すために魔法を使うたびに、やつらは階級を上げていく。
殺すには脳組織の5割を一撃にて破壊すべし。
 
故に、銃器を用いた対魔族戦闘の基本にして鉄則は
“ONE SHOT ONE KILL”
機会は唯一にして無二。
 
上等だ。足の速い吸血鬼を相手にするよりよっぽど楽だぜ。
脳味噌に銀とアルミをぶちこんでやらあ。
胸のうちで吐き捨てて、伏射姿勢で銃口を階段へ向けた。
筋肉ではなく骨で銃を支える。
 
階段を登る足音―――――――トリガーに指をかける。
壁に映るやつの歪な影――――浅くしていた呼吸を止める。
サイトの向こうに魔族の額――引き金を引いた。強く、長く。
1マガジン――すなわち30発の5.56mmシルヴァーチップ弾を
俺はそいつの頭目掛けて叩き込んだ
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
吸血海殲
 
>498シド・デイビス
「―――はぁ、はぁ、はぁ・・・」
肩で息をする。
バニシングバスターを放った影響で、僕の変身は解かれていた。
破壊衝動も治まったが・・・疲労感と痛みが全身を包む。
 
しばらくそうしていた僕に、突然拡声器の声が聞こえてきた(>505)
・・・無茶苦茶なことを言う声が。
 
同時に、通信機が鳴り出す。
案の定、情勢が変わったので撤収しろとの命令。
―――僕だって、異端審問官だのミサイルだのとは付き合いたくない。
 
さらに。
まるで示し合わせたかのように艦全体に爆発音が轟いた。
やったのは・・・神父か?
ともかくグズグズしてはいられない。彼とはきっと途中で合流できるだろう。
今は・・・生き延びなくちゃ。
 
 
(停泊艦艇C甲板)
吸血海殲
 
―――途中にいたグールは悉く銃剣でなぎ倒し、
何とかホバーにたどり着いた。
 
・・・だが、神父の姿はなかった。
どこにも。
 
無事じゃ、ないのか・・・
ほんの少しの間だったが―――死に別れるのはさすがに辛い。
見回す。どこかにいないか。目を皿のようにして。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いた。
波間に漂ってる。確かにあの神父だ!(>520)
 
大急ぎでホバーを出し、神父の近くへと行って救い出す。
よっぽど暴れまわった、そんな印象を受けたが―――まだ、息はあった。
 
「はは・・・あんたすごいよ、神父」
思わず感嘆の声をあげる。
なんにせよ・・・生きててよかったよな。
僕も、あんたも。
 
「パートナーの神父を回収。これより帰投する」
通信機を再び取り出し、告げる。
・・・帰ろう、マリナのところに。
 
 
 
 
『あ、ちょっと待って』
突然、オペレーター・エイミーの能天気なほど明るい声が響いた。
「へ?」
『実はそこにもうひとりいるからさー、回収してきて♪』
ぷち。
―――言うだけ言って、通信は切れた。
 
なんなんだ、もう一人って・・・
ぼやきながら、もう一度見回す。
 
 
「・・・カノン?」
そう、そこに漂っていたのは―――ほかならぬカノンだった(>503)
「・・・なんで、こんな所にいるんだ??」
唖然としながら、思わずそう呟く。
 
・・・ま、ほっとけるわけもないしな。
僕は再びホバーを操縦し、カノンの引き上げに向かった―――
 
 
(アシュレー、クルースニク、カノン撤収・・・退場)
>518
=コーンウォール甲板=
 
Tagamiは、意識を集中する。
そして、頭の中に浮かんだサイトを、船に合わせた。
 
「・・・・」
 
爆発音が、響く。
 
「・・・・」
 
さらに、もう一つ。
続けざまに、一つ。
いくつもの爆音が、船のあちこちから響いた。

「・・・・」
 
一際大きな爆発音が響き、船が大きく傾く。
どうやら、もはやこの船はおしまいのようだ。
 
「・・・・」
 
Tagamiは小さくため息をついた。
そして、テレポートする。
次にTagamiが姿をあらわしたのは、海を見渡せる小高い丘の上だった。
 
「・・・・」
 
風が、金色の髪をすいた。
風が、やむ。
その時、素手のそこにTagamiの姿はなかった。
 
≪???(M)・撤退≫
527<男爵>級魔族:02/06/30 04:43
>523
 その逃げる側と追う側の意思が噛みあわない追いかけっこは、
唐突に終わりを迎える事になる。

 フリッツの放った三十発のシルヴァーチップ弾は、見事というべきか
なんというべきか、その魔族の頭部に正確無比に命中し、それまで追い
かけっこを楽しんでいた魔族は、顔に張り付かせた笑顔を、一秒ごとに
削り飛ばされていった。

 そうして、フリッツの弾丸が、脳の五割以上を魔族からむしりとった時。
 <男爵>級魔族は、考えるのをやめた。

 まぁ、化物に相応しいといえば相応しい最期だった。
>501>508>522

「我・法を破り・理を越え・破軍の力・此処に得んとする者なり――!」

――補助呪文詠唱開始。強化された顔面の筋肉と、加速された言語中枢が紡ぐそれは、
第三者が此処にいれば、甲高いノイズとしてしか認識されないだろう。
だが、紡がれていく言葉は構成された魔力回路を増強し、より緻密で強力な魔法を構築
していく。

「爆炎よ・猛煙よ・荒ぶる火炎よ・焼却し・滅却し・駆逐せよ・我の戦意を以て・敵に等しく滅び
 を与えよ――我求めるは完璧なる殲滅っ!」

スタッフの先端に現れるのは、真紅の魔法陣――うちに四つの、更に小型の魔法陣を含む
それは、相互反転状態で回転している。
見れば、アルフレッドのスタッフの先端にも、それとまったく同じものが、己の存在を誇示す
るかの如く、破裂寸前の心臓のように激しく明滅していた。

その光景に、彼は苦笑した。
皮肉な運命に異議を申し立てるように――ふたつの撃発音声が、現実事象を書き換えんと
叩き付けられる。

「<マキシ・ブラスト>――イグジスト!」

ふたつのスタッフの先端から溢れ出した魔力は、おtが衣に相互干渉を引き起こしながら
現実世界へと顕現した。余波による破壊を船体全体に振り下ろしながらも、滅却の爆炎は、
違わずその巨大な異形へと襲いかかる――――
529両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 04:45
>516
 
 三度地面に落下する。
 
「なんだ、散々だな。今日は……」
 
 私は、何時の間にか折れた刀を見ながらそう呟いた。
 
>519
 
 何か、大声でわめいている人が居る。
 壊滅騎士? 異端尋問局?
 私はそんなものは知らない。
 ただ、その人の逃げてという言葉を聞いて思い出した。
 
 ホテルで一人、私の帰りを待ってくれている幹也のコト。
 恐らく、物凄く心配していることだろう。
 
 刀を杖代わりにして起きあがり、
 私は幹也の待っているホテルへと歩き始めた―――
『吸血海殲』
>516 >519


女の姿が消える。
銀の短剣を納めると、投げ捨てたコートを拾う。

「法王庁の…『異端審問局』か…」


獰猛な笑みを浮かべながら、





神父、イワン・アイザックは何処へともなく歩き出した。

(退場)
531レッド・アリーマー:02/06/30 04:51
>499>502>512
未だに悪魔の飛翔は終わらない。悪魔が人間を殺す、その時までは。

「サラバダ、人界ノ戦士。天空ヨリ堕オチルガイイ」

だが、全てが終わろうとした瞬間、



「ヤッテクレル・・・!」

最初に来たのは、横殴りの衝撃であった。
真紅の鎧――否、今は白熱化している――が正に音速で突撃してきたのだ。
不意の衝撃が、熱量が、悪魔の体躯を無慈悲に襲う。
そして、その一撃が、戦いの流れを変える。

悪魔が戦士を放し、鎧に挑もうとしたそのとき、

「・・・キサマ!」

悪魔の首に引っかかった違和感。
それは、白い布切れだった。
戦士が掴まり、悪魔を絡める一本のそれは、まさしく起死回生の命綱。

戦士の拳が、悪魔を目掛け繰り出される。
空気を震わせ、神速で、まるで相手に吸い込まれるように。
そして――――――衝撃。
その一撃で真紅の体は打ち砕かれ、今は只、力無く堕ちるのみ。

「・・・魔女ヨ・・・先ニ・・地獄デ・・待ッテイルゾ・・・・・」

そして、それはレッドアリーマーの最期を意味していた。
(レッドアリーマー:軍港にて戦死)
532フリッツ(M):02/06/30 04:56
>527
シルヴァーチップが頭を吹き飛ばしたのを確かに見ても
手はいつもの習慣通り空になったマガジンを交換していた。
 
階段から転がり落ちた魔族の残骸に視線を向ける。
どうやら殺せたらしい。
長居は無用。とっとと逃げ出させてもらうぜ。
 
踵を返して走り出す。
甲板はもうすぐそこだ。
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」内)
>514
 
ヘリポートには当然ヘリがある。
整備員の姿は見えない。
グールになったか、魔族になったか食われたか…
この際、考えない事にするか。
 
燃料を確認。陸までは充分な量だ。
いい加減疲れたし、帰りは快適な空の旅といこう。
 
直結するまでもなく、軍で使われているヘリにロックを掛けるバカはいない。
スターターボタンを押すと、ローターが快調に回り出した。
 
一応、縄ばしごとロープを数本用意する。
短い間とはいえ、戦友を見捨てていくと寝覚めが悪いしな。
 
無線をオープン。フリッツとレイオットに呼びかける。
 
「沈まない内にヘリを出すぞ。 お乗りの方は急ぎやがれ!」
 
      (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】ヘリポート)
534麻宮アテナ ◆ESP0jjgI :02/06/30 05:06
>512
 
 一瞬の、苛烈な空中戦。3対1。私の光の刃が翼を裂き、
フォッカーさんの(>502)体当たり、そして…!
 (…寸勁!?)
 下着女性の、密着状態からの打撃。猛威を振るった赤羽氏の最後。
 
 落ちる女性をなんとか受けとめ、着地。思わず、ため息がこぼれます。
 
 (…おわった?)
 生き延びた、でしょうか。周りに敵らしき姿、なし。でも…。
 
 そのとき、今までどこにいたのか(>517)オーフェンさんの姿。
おそいですよ、と冗談を言いかけた瞬間。
 
 一台の車(>519)が発した言葉。
 
 『そこの人達! 私は教皇庁国務聖省特務分室所属、アベル・ナイトロード神父です。
これから19分後、『壊滅騎士(イル・ルイナンテ)』の異端審問局がきます!
早めに逃げて!』
 
 テレポート可能なほど鮮明で、災厄に巻き込まれないほど遠くて、多人数を抱えて
跳べるほど近い場所といえば、ロンドン郊外のヒースロー空港しかありません。
 
 「みんな、集まってくださああい! 脱出します!!」
 
 胸のうちのパワーを感じ取り、収束させ、意志とイメージで方向性を与えます。
 (だいじょうぶ。今日の私は、ずっと楽をしてきたから…)
 
 フォッカーさん、オーフェンさん、そして下着女性。全員そろっています。
ブラジャーがないのはお気の毒ですが、それはあとでなんとかしましょう。今はまず…。
 
 「…いきますっ!!」
 
 300キロメートル以上を跳び越える、超長距離テレポート。
 
 (フォッカー(M)、オーフェン、祁答院マコト、麻宮アテナ:退場)
535フリッツ(M):02/06/30 05:14
>533
甲板に出るなり無線が入る。
グリフターだ。帰りはあいつが運転手か。まあ頼むとしよう。
 
幸いにもヘリポートはすぐに見つかった。
ローターの風圧に顔をしかめながらハッチに飛びこむ。
 
「フリッツだ。乗りこんだぜ」
 
そうグリフターにいった。
やれやれ、これでこのくそったれな艦ともおさらばだ。
とりあえず早い所一服してえな。
そう考えた所でレイオットがいないことに気付く。
あいつはどうしたんだ?
 
 
(フリゲイト艦「キャンベルタウン」ヘリポート)
536<侯爵>級魔族:02/06/30 05:28
プラズマ大殲
>522>528
 二人が放ったマキシ・ブラストは、それぞれがそれぞれに影響して
相乗効果をもたらし、その奔流は全てを破壊しつくさんとばかりに、甲
板の上を縦横無人に駆け巡った。

 だが、それは彼にとってはどうでもいいことだった。
 目の前の二人が遊んでくれる。それを思うだけで、彼は自然とその顔
に笑みを浮かべて、こらえきれないとばかりに跳ね回った。

「るおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 ひときわ甲高いその声が甲板に響き渡ったかと思うと、虚空に巨大な
魔法陣が出現。次の瞬間、それは魔族のトリガーヴォイスと共に完成
した。

「いぐじぃぃぃぃいいいいいいいいすと!!!」

 マキシ・ブラスト……自身に向かう破壊の嵐と同じ呪文。
 だが、相乗効果が掛かったそれに比べ、彼が一人で行使したそれでは、
明らかに力不足は目に見えていた。

 魔法と魔法が正面からぶつかった場合、より威力が高いほうが勝つ。
 これは、その筋の人間にとっては、常識中の常識と言っていい。
 いくら非常識の塊のような魔族にとっても、その常識は絶対だった。

 彼の前に浮かんだ魔法陣に、びしっ、という音が聞こえてきそうなくらい
はっきりと亀裂が走った。そうなれば、あとはもうなし崩し的だった。いたる
ところに大きな亀裂が入り始たかと思うと、ばりん、とでも聞こえそうな勢い
で、魔法陣はあっけなく崩れ去った。

 拮抗するものが無くなった魔族は、破壊の嵐にその身を晒され、この世
からあっけなく消し飛んだ。

 人の痴話喧嘩に介入した馬鹿の、哀れな最期であった。
>536

爆炎に巻かれ、そして焼かれていく魔族の姿。
実際にはそれは一瞬の出来事だったのだろう。
だが、強化された認識力は、その光景をレイオットの意識にしっかりと焼き付けてくる。
終わった――と、深々と、彼は溜息をついた。
ふと。周りを見回してみる。同時に魔法を放った、アルフレッドの姿を。

>533

その時。腰辺りからがなり立てられている声に、レイオットはようやく支給されていた無線機
のことを思い出していた。ヘリ。そこまで聞いて、速やかに脱出しなければならないことに気
付く。

「――――」

周囲の惨状に、言葉を失った。
破壊され尽くした甲板。そこには、反対側へと移動する余地など何処にもない。
更に言えば、アクセラレータの接続限界が迫っている。いや――むしろ、いつ効果が切れて
もおかしくない状態だ。事態は、一刻を争う。
そして。彼は決断した。

「……そのまま出てくれ。甲板の先端で待ってる。そこから――飛び乗る」

それだけを言って。相手の応えすらも聞かずに無線機を投げ捨てると、レイオットは一目散
に海に向けて走り出す。

アルフレッド・スタインウェイのことは、すでに意識の中からすっかりと消え去っていた。
>535>537
 
フリッツがまず乗り込んできた。
さすがに大したもんだな。これほど早いとは思わなかったぜ。
 
で、レイオットの方は―――
 
『……そのまま出てくれ。甲板の先端で待ってる。そこから――飛び乗る』
 
―――正気か、おい?
 
だが、時間の余裕がない。タイタニックじゃあるまいし、沈みゆく船と心中は御免だ。
ここは言うとおりにしてやるか。
勝算がゼロの賭けをする程バカじゃないだろう。
操縦桿とスロットルレバー、ペダルの微調整を終え、ローターの回転数を上げる。
 
ふわりと舞い上がったヘリは、指示された通りの場所へと向かった。
 
 
     (場所:フリゲイト艦【キャンベルタウン】ヘリポート→ヘリで甲板近くへ)
>538

猛烈な勢いで風景が流れていく。
だが、そんなことを認識する手間すらも惜しんで、彼はひたすらに走り続けていた。
前方からは、ローター音――ヘリだ。
その距離、およそ5メートル超。甲板の先端にまで到達すると、レイオットは迷うことなく身体
をかがめ、一気に全身の筋肉を爆発させる――――

瞬間。
込めたはずの力が抜けていく。入れ替わるように全身を埋めるのは、凄まじいまでの激痛。
レイオットは悟った。<アクセラレータ>の接続限界。これ以上は――もう、動けない。

視界には、外れていくヘリの姿。
このまま海に落ちれば、例え万全の状態であったとしても間違いなく助からない。
溺死とは、また俺らしい死に方だ――そんな思考を苦笑と共に捻り出して、レイオットは急
速に、意識を失っていった。
>539
 田神から受けた命令の目標は、私が手を下す前に二人の魔法士に
よって消滅してしまっていた。

 船を沈めるにしても、田神の放った聖銃の一撃が船の各所を直撃し、
もはや手を下すまでも無く、それが消滅するのは誰の目にも明らかだ
った。

「ふむ。任務完了。これより帰還します」

 そうだれに言うでもなく宣言して、帰路につこうとしたその時。
 私の目の端に、力を失ってだらしない姿勢のまま海面に落ちていく、
一人の男が映りこんだ。

「やれやれ……世話の焼ける事で」

 私はそう言って嘆息すると、箒の進路を変更、トップスピードでその男と
の距離を詰め、その無骨な鎧に包まれた腕を海面すれすれで掴み取ると、
自重を失って異様に重たいその身体を、そのまま仲間と思しきヘリに向け
て、思いっきり投げつけた。

「忘れ物よ! 受け取りなさい!」
541フリッツ(M):02/06/30 06:19
>538>539
視界を落ちてくレイオット。
そいつを見ても
(溺死か。辛い死に方だな)
と思うだけ。
 
所詮は他人事だ。
まあ、祈りのひとつぐらいはあげてやるか。
とか考えてると……
 
>540
「忘れ物よ! 受け取りなさい!」
 
その声と同時に当のレイオットが放り投げられてきた。
やつの身体は斜め下からハッチに飛びこみ天井にぶつかった後、墜落。
俺に向かって。
 
当然避けた。
モールドとスタッフ合わせて何キロあると思ってる。
受け取れるかよ。
 
ともあれこれで全員そろった。
とっとと帰ろうぜ。ミサイルの雨は勘弁してほしいからな。
 
俺がそう口に出すまでも無かったらしい。
とっくに機首はロンドンへ向かっていた。
『吸血海殲』

 まるで、悪夢のような現実だった。
 命令書には、信じられない命令が記されている。
 そして、命令は一つだけではなかった。
 首相、上のその他諸々、全てが同じ事を命じていた。

『ダベンポートに停泊中、もしくは近傍の以下の艦艇に対し、攻撃を加えよ』

 確かにトラファルガー級原子力潜水艦『タービュレント』にはハープーンを
発射する能力がある。
 しかし、その能力を使う先が、同じイギリス海軍の艦艇とは、悪夢以外の何物でも
なかった。

 『北海の青いセイウチ』『ネルソンの再来』と讃えられるクリス・ストリンガー艦長を
もってしても、荷が重すぎる任務だった。

 だが、命令は既に発せられている。
 ストリンガーは、規定時刻を持ってありったけのハープーンを発射するように、
既に命じていた。
 命令は、厳守されねばならない。


 時刻が来た。
 ストリンガーは、かつて日曜日の朝、天国に最も近い場所で味わった何かにすがるように、
祈っていた。

 神よ、どうかこの決断が英国にとっての明日へとつながるように――。
『吸血海殲』

 『神の鉄槌』のバッヂをつけた武装兵達が、今まさに戦場に突入しようとしていた。
 黒い戦闘服を着たその兵達の所属は、悪名高き異端審問局。
 そしてその先頭に立っている男の剣呑な気配は、まわりを圧していた。

「よいか、この街は既にグールのものとなっている! 住民の避難は派遣執行官が
やってくれている。我らが聖務を妨げるものは無し!」

 叫んでいる戦闘の男こそ、ブラザー・ペテロ。『壊滅騎士(イル・ルイナンテ)』と
呼ぶものもいる。

「皆の者、始めるぞ! 小癪なグールどもを刈り尽くすのだ!」

 グールに支配された街に『壊滅騎士』の声が響く。
 狂信者達と亡者達の戦いが始まった。
プラズマ海殲 エピローグ1
>483
 
彼らを啓蒙したプラズマ伝道師は、プラズマの敵の手により散った。
しかし、彼がもたらしたプラズマ科学の灯を消す訳にはいかない。
それが彼の最期の頼みでもあったのだから。
 
此処より逃げ出す手段は、救命艇を使うか、あるいは泳ぐのみ。
当然の如く救命艇のある場所へと一目散に向かった大半は、
救命艇を下ろす前に、艦の爆発に巻き込まれた。
 
そして、残りのごく一部は―――
 
『『私(俺)が流水などに屈する科学的根拠は無い!!』』
 
師より教わった最強の呪文を唱えた後、次々と海へ飛び込んでいく。
着水するや身体より煙が上がるが、プラズマ科学を信じる心を支えに泳ぎ始めた。
プラズマ海殲 エピローグ2
>544
 
―――そして、夜明けまであと30分程になった頃。
ダベンポート海軍基地近郊の海岸に、数名の生存者が流れ着いた。
 
ボロボロの軍服に身を包み、全身の肌こそおびただしく爛れてはいるが、
瞳に灯った知性の光を失っていないその一団こそ、
プラズマ教師オオツキの薫陶を最も強く受けた者達である。
 
流水に身体を灼かれる苦痛にも耐え抜き、
ミサイルやら竜巻やらその他諸々で大荒れに荒れた海をも泳ぎ切り、
プラズマの可能性を信じる心一つを胸に、グールから死徒へ、
そして新たなるプラズマ伝道師へと進化を遂げた、真に選ばれし精鋭中の精鋭であった。
(仮にプラズマ死徒と呼称しよう)
 
間もなく昇る朝日を避けるべく、疲れ切った足取りで近くのボロ小屋へと入る。
ようやく人心地付いた彼らは、そのまま深い眠りへと落ちていった。
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
彼らはその後日本へと向かい、聖地・軽子坂高校理科室を巡礼した。
その際に偉大なる師オオツキの研究資料を持ち出し、それ以降消息を断っている。
 
 
彼らが真の後継者となった時―――その時こそが、プラズマ科学の夜明けとなるであろう。
 
 
【プラズマ海殲・END】(主題歌:地上の星)
546涼村暁 ◆SabaEv6k :02/06/30 06:30
吸血海殲 涼村暁・エピローグ
>544
 
名探偵、涼村暁、すなわち俺はロンドンを訪れていた。
福引で世界一周旅行があるというスーパーラッキーな出来事があったからだ。
やはり日頃の行いの賜物って奴だろう。
俺ってやっぱ、スゴ過ぎるぜ!!
 
「さあ、観光と行きますか!ロンドンの女の子は美人かな〜・・・・・・?
 って何じゃこりゃあ!!」
 
ふと訪れた海で、泳ぎ続けるグールの群れ。
B級映画の撮影ってわけでもなさそうだが・・・。
 
「まっ、いいや。関わるのはめんどくせえ」
 
俺は見なかったことにして、その場を立ち去った。
 
『吸血海殲』エピローグ:兵頭力の場合

>521
―ロンドン―
兵頭力はダベンポートの戦いの後、高速艇『クラブ2』から忽然と姿を消した。
…一枚のメモを残して。
 
 『エリ、フィオ、そして御神苗。ありがとう。
  一応、気力は大分回復したんでこの場は去る。
  途中で分ったとは思うが、おれの中にもう一人のおれが居る。
  こいつが何かやらかした時、対処できる奴が少ないのは心もとない。
  そちらの方の資料におれの事を記録しておいてくれ。
  もし、再び出会う事があったら、その時は平穏な状態であることを望む。
                                    兵頭力    』
              
 メモ以外には、そこに誰かが居た形跡すら残っていなかった。

―日本―
「さて、…大分疲れたから、しばらくはゆっくりしたいぜ…」
ビョウド『…そういうことか』
日本に戻り、兵頭は学園生活を満喫していた。
唐突にビョウドが何かに気付き、言った。

「ああ、あそこまでお前の力を使っておけば、しばらくは楽だしな。
 いや、参った参った…。世界は広い。
 あそこまで凄い奴等がいれば、対処は楽だろうな…」
空を見上げ、共に戦った者達を思う。

そう、まだまだ世界は脅威と狂気に満ち溢れている。
ビョウド『ああ、私もまた楽しませてもらったぞ…』

【兵頭力:闘争終了】
548フリッツ(M):02/06/30 06:58
かくしてダベンポートの戦闘は終結。
ロンドンに戻った俺たちは報酬を受け取った。
ついでに今後のモーラの身の安全を保障させた。
(イギリスと英連邦の中だけだが、無いよりはましだ。
 バチカンの絶滅主義者どもに狙われた時に逃げ込むくらいは出来る)
 
金を受け取ったらそれで仕事はお終い。
さっさと消えるのがプロのやり口だ。
だが今回はひとつ用事が残ってる。
 
モーラはこいつを望まない。
だから彼女には、俺がこの仕事をどうして引きうけたのか知らせていない。
俺がこの手でやらなければならない。
 
売られたことに対して、けじめをつけるのだ。
 
 
 
 
消された照明。黴臭い部屋。つい先日も訪れた。
その中で待っていた。部屋の隅で影に潜んで。
 
男がひとり入ってきた。
この部屋の主。先日「色々と」世話になった武器商人。
一歩踏み出して話しかける。
 
「よう、クリストゥ。邪魔してるぜ」
 
聞き覚えのある声に、やつが驚いて振り向く。
サイレンサーをつけた22口径をちらつかせてやった。
 
「どういう用件で来たか、わかってるだろうな
 お前のしたことのけじめをつけに来たぜ」
 
相手の返事は待たなかった。やつの左目に撃ちこんだ。
仰向けに倒れた所へ顔の真ん中と口の中へさらに2発ずつ。
 
けじめだ。
 
脳幹にこれだけ撃ちこめば威力の低い22口径でも助からない。
死体の上に22口径を落してドアを開いて外に出た。
指紋はどこにも残してない。
 
銃声は心配してなかった。
火薬量の低い22口径はサイレンサーを付けると発射音が極端に落ちる。
聞きとがめたやつはいないだろう。
 
停めておいたハマーに乗るとホテルへ向けて走らせた。
次の仕事は、願わくばもっと楽なものであってほしいと願いながら。
549御神苗優 ◆OminaeNo :02/06/30 07:03
『吸血海殲』 エピローグ
>521>547
 
爆発し四散する船の破片の雨の中、
俺たちの乗る高速艇はなんとか無事に逃げのび、
一路ロンドンへ向けて走っている。
まぁ、俺は足が痺れてて動けなかったんで、
落ちてくる破片を撃ち飛ばしたりしてたわけなんだが。
なんとかようやく足の痺れも癒えた俺は、
艇内に放り込んだ兵頭の様子を見に行った。
 
そこには、誰も居なかった。あるのは一枚のメモのみ。
雲に登ったか、海に潜ったか、定かじゃねぇが、
まぁあいつのこった、無事なんだろうが。
メモを取り上げ、目を通す。
 
「ったく、みずくせぇ野郎だな・・・・・・」 
 
言うと、簡易ベッドに身を投げ出す。
疲れた。色々とありすぎた、今回は。
精神的にも、肉体的にも。
ま、その分スリリングだったけどな。
暫くは、ゆっくりさせてほしいもんだぜ・・・・・・・
そう思いながら、俺は目を閉じた。
 
『御神苗優:MISSION COMPLETE』
550フリッツ(M):02/06/30 07:17
>548(訂正)
エピローグ
 
かくしてダベンポートの戦闘は終結。
ロンドンに戻った俺たちは報酬を受け取った。
ついでに今後のモーラの身の安全を保障させた。
(イギリスと英連邦の中だけだが、無いよりはましだ。
 バチカンの絶滅主義者どもに狙われた時に逃げ込むくらいは出来る)
 
金を受け取ったらそれで仕事はお終い。
さっさと消えるのがプロのやり口だ。
だが今回はひとつ用事が残ってる。
 
モーラはこいつを望まない。
だから彼女には、俺がこの仕事をどうして引きうけたのか知らせていない。
俺がこの手でやらなければならない。
 
売られたことに対して、けじめをつけるのだ。
 
 
 
 
消された照明。黴臭い部屋。つい先日も訪れた。
その中で待っていた。部屋の隅で影に潜んで。
 
男がひとり入ってきた。
この部屋の主。先日「色々と」世話になった武器商人。
一歩踏み出して話しかける。
 
「よう、クリストゥ。邪魔してるぜ」
 
聞き覚えのある声に、やつが驚いて振り向く。
サイレンサーをつけた22口径をちらつかせてやった。
 
「どういう用件で来たか、わかってるだろうな
 お前のしたことのけじめをつけに来たぜ」
 
相手の返事は待たなかった。やつの左目に撃ちこんだ。
仰向けに倒れた所へ顔の真ん中と口の中へさらに2発ずつ。
 
けじめだ。
 
脳幹にこれだけ撃ちこめば威力の低い22口径でも助からない。
死体の上に22口径を落してドアを開いて外に出た。
指紋はどこにも残してない。
 
銃声は心配してなかった。
火薬量の低い22口径はサイレンサーを付けると発射音が極端に落ちる。
聞きとがめたやつはいないだろう。
 
停めておいたハマーに乗るとホテルへ向けて走らせた。
次の仕事は、願わくばもっと楽なものであってほしいと願いながら。

                               (フリッツ:生存)
  『吸血海殲』
海殲風レザードの野望ダベンポート風ステポチーン和え
 ――エピローグ――
>104>114>136>122>298>302>315>321>337>344
 
「報酬を受け取りに参りましたよ・・・サー・インテグラル・ウィンゲーツ・ヘルシング」
 
 その男は唐突に現れた。
 緑色の服と濃い青の外套衣。眼鏡を掛け、片手には仰々しい杖を持ち、もう片手には分厚い本を抱えている。
 彼の名はレザード・ヴァレス。
 錬金術師にして屍霊術師。狂気の天才。創造されなかった者。
 様々な呼び名を持つ魔術師だ。
 
「来たか・・・」
 
 レザードの働きはインテグラも知るところでは有る。
 その圧倒的な魔術によって一隻の停泊艦が小破。
 もう一隻を轟沈させた―――らしい。
 らしい。と言うのも曖昧な話だが、今回のような大規模戦闘になればなるほどスコアマークと言うのは
 不正確になるのも当然だ。
 一隻の艦を数人で攻撃した場合、撃沈の直接的要因を作った者と最後の止めを刺した者。
 そのどちらがキルマークをつけるに相応しいか・・・と言う事だ。
 そう考えて見ると、今回のレザードの働きは無いにも等しいとも言える。
 
「残念だがヴァレス殿・・・貴君の働きでは例の本を渡すには値しない」
 
 だからインテグラは、そう冷たく言い放った。
 もし、レザードが暴れようと、今ならウォルターも居る。
 そう好き勝手にはされまい・・・そんな思惑が有ったのだが―――その思惑はあっさりと裏切られる。
 
「いえ、もう頂きましたから・・・クククククク」
「な・・・に!?」
 
 絶句するインテグラが声を上げた時にはレザードの姿はなく。「それでは、また会いましょう・・・ヘルシング卿・・・」との声と
 反響し耳に憑く嘲い声だけが響いていた。
 
―――数分後
 
 ウォルターを伴ってアーカードの寝室のある地下に降りたインテグラは、アーカードを創造り出した時に
 使用されたと言う魔道機器の中から一冊の本を見つけ出し、安堵した。
 それは『死者の書』と呼ばれる死屍霊猟に携わる者、垂涎の逸品。
 レザードが欲したのも、これに違いなかったはずなのだが・・・何故か無事だ。
 
(このヘルシング本部にある本の中で、これ以上にレザードが欲するような物など無いはずだが・・・)
 
 そう思慮を巡らせて見ても、今のインテグラに答えが見つかるわけも無かった。
 今のインテグラには―――
 だが、全てが終わったあと。
 久方ぶりに寝室でゆっくりと眠れる日が訪れた時。
 インテグラは呆然も愕然も通り越し、真っ白な灰に燃え尽きた・・・なぜなら。
 彼女。サー・インテグラル・ウィンゲーツ・ヘルシングが少女時代から日々書き連ねていた日記が・・・
 今の彼女からは想像出来ないほど乙女チックな内容の日記が・・・
 すべて、抜き取られて居たのだ。
 
 後に、それを知ったアーカードが今までで最高の激怒を見せた事は、特に語るべきで無いので省略する。
 
    ス テ ポ  チ ー ン
    T H E  E N D
次スレだ。
 
『吸血大殲 第31章 夜を往くモノ――Night Walker』
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1025406070/
 
では、次もせいぜい私を楽しませてくれよ。
ハハハハハハハハハハ!
553毒島(M):02/06/30 15:37
クロウvs毒島
>71
 
 毒島の舌からどうにか抜け出したクロウは、力なく地面に横たわっていた。
 何度も地面と壁面に叩きつけられた彼には、もはや体を動かすことも、意識を保つこともできなかった。
 
 倒れているクロウを一瞥すると、毒島は再び姿を変化させた。
 巨大なカメレオンの姿から、人間の姿へと戻っていく。
「いぢぢぢぢ、オレ様のベロがざっくりだよお。こりゃ当分のあいだ、辛いものは食べられないかに?
喋るだけでもすんごく痛いっちゅーの。腕と足と胸もケガしちったし、まったく、乱暴なヤツは苦手だよん」
 <獣化>を解除した毒島は、舌の傷にも構わずせわしなく独り言をまくしたてた。
 彼が負わされた傷はすでに出血が止まり、その傷口も驚くほど小さなものとなっている。
 <獣人>特有の優れた回復能力によって、傷は戦闘中に癒されてていたのだ。
 
「さあて、とっても強くておまけに天才のハジメちゃんは、見事にクロウくんをゲットしましたとさ。
名前どおりに苦労させてくれたじゃないの、なんつって、ゲヒャヒャヒャ。
おっと、お持ち帰りする前に、途中で目ェ覚まさんよう麻酔を打っておかんといかんかったにー。
こいつはサイだって一週間おねんねの特別製、危ないから二、三回しか使ったことのない秘蔵のお薬よん」
 
「よっしゃ効いてる、ほんじゃ帰るかにゃ。
久しぶりに<獣化>して暴れたから、疲れちったよ。ヒローコンバイってカンジぃ?
で、疲れた体に鞭打ってこの大荷物を抱えて車まで戻らにゃいかんとは、
つくづくオレ様って苦労人ねえ、涙がでちゃう」
 
「だ・け・ど、苦労は報われるモンだわなあ。クロウちゃんをオレ様の
宇宙地下秘密大研究所まで持って帰ったら、そこで実験・解剖しほうだい!
さあてさて、最初はあっちこっちを切り取って組織サンプルの保存だネ!
それからどんな実験をしてさしあげようかな?
やりたい実験がいーっぱいあるからして、ハジメちゃん目移りしちゃう!
キミの不老不死のメカニズム、この天才的頭脳で完全解明しちゃうぞ、ぎゃははははははは・・・・」
『吸血海殲』――エピローグ
 
「――――――」
 
目が覚めた。
その当たり前の事実を、ひどく意外なものとして受け止めてから、レイオットは、自分がまだ
生きているのだとようやく気が付いた。
 
「――どう……やって?」
 
いまだ<アクセラレータ>の後遺症は消えず、口を開くというそれだけの動作にも、残った全
身の力をかき集めなければならない。喋ることは諦めて、彼は再び、声には出さず同じ疑問
を発する。自分は――どうやって生き残ったのだ?
海面へと落下していく自分の姿は、はっきりと記憶に残っている。あのタイミングで、ヘリの
連中が自分を回収出来たはずがないのだが……
 
嘆息する。そこで、彼は自らの思考を打ち切った。どのみち、分からないことは分からない
のだ。後で誰かに聞けばいいと結論づけて、力無くまぶたを閉じる。全身を襲い続ける猛烈
な倦怠感と、思い出したように走り抜ける激痛が、絶え間なくレイオットを襲い続けている。
 
――少し、眠ろう。
胸中で呟く。どのみち、まだしばらくは動けないのだ。無理矢理にでも睡眠を取って、時間を
潰すしかない。彼は横たわった姿勢のまま、その身体をベッドに預け――
 
……ベッド?
そこまで考えて、ようやく彼は、ここは一体何処なのだろうと、そんな当たり前の疑問へと行
き着いていた。
 
鼻を突く消毒液の臭いと、傍らに座っているカペルテータから、ここが病院なのだと気が付く
のは、もうしばらく先の話である。
 
(レイオット・スタインバーグ:生還)
『吸血海殲:エピローグ』
 
隠れ家に帰り着いた俺は、改めてキャッシュの確認をした。
よし、間違いないな。
ほんの少し予定より多いようだが、借りを作ったとは思わねえ。
いつもの事、いつも通りの戦闘だ。
 
冷蔵庫を開けると――― ちっ、ビールは切らしたままだったか。
 
まあいい。街に出る事にしよう。
今日ぐらいはなじみの店で飲むとするか。
 
だが、そんな俺の思惑とは別に、部屋中に鳴り響く程のコール音が鳴る。
やれやれ、売れっ子はつらいねえ。
 
端末に向かいつつ、一番近いコンビニまでの道順を思い出す。
 
 
……俺が冷えたビールにありつけたのは、それから3日も後の事だった。
 
 
(グリフターことコール・キャッシュ、無事生還。新たな戦地へ)
556両儀 式 ◆qiRyouGI :02/06/30 20:58
《吸血海殲 エピローグ》
 
 どんなコトが起こっても、大抵の場合は次の日がやってくる。
 街はまだ、昨日の騒ぎの爪痕を残している。
 ただ、私達の泊まっていたホテルの周りは比較的被害が少なかったようだった。
 
 昨日の夜、幹也はホテルのフロントの所で、落ちつかなそうに待っていた。
 ドアが開いた音を聞いて、こちらに、はっと振りかえる。
 幹也の少し伸ばした左の前髪が、左右にゆれる。
 私は彼の前まで、二本の足で歩いていってこう呟いた。
 
「ただいま」
 
 それっきり、私の意識は途絶えていった。
 ただ、倒れこむ身体を……誰かが抱きかかえてくれたのを感じて。
 
 
 そして、今日に至る。
 
 朝、ホテルのベッドの上で目を覚ました私は辺りを見まわし、幹也を探す。
 どこかから漂ってくる紅茶の香り。
 
「式、おはよう」
 
 不意に、脇から声がかかる。
 顔を向けると、幹也が紅茶なんかを飲んでいた。
 
「驚いたよ、式を抱きとめて手を見たらべっとり血がついてるんだもの。
 良く見てみると左手がないし」
 
 切り落とした左手のことを思い出して視線を落とす。
 そこには簡単な処置だが、包帯が巻かれていた。
 再び顔を上げ、幹也の方を見ながら問いかける。
 
「なんだ、怒らないのか?」
 
「そりゃあ心配したよ。でも、式が無茶をするのは分かってたし。
 それに、式の面倒を見るのが、僕の仕事だから」
 
 私はそれを聞いて黙り込んでしまう。
 なんでそんなにキザったらしい台詞を吐けるんだ、ばか。
 
 幹也は席を立ち、私と同じ目線にしゃがみこんだ。
 
「言ったはずだよ、式。君を―――――」
 
 一生離さない、って―――そう言って彼は私を抱きしめた。
 
 
 【両儀式:生還】
――――吸血海殲――――
アルフレッド・スタインウェイのエピローグ
 
――――AM5:30
 
 ダベンポートから少し離れた海岸。
吹き抜ける潮風と波の音、そして昇りつつある朝日。
それらが相まって自然の芸術品と言った趣がある。
 
 泳ぐには多少早すぎる時間。その海岸に一人の青年がいた。
整った容姿、ブランド物のスーツに身を包み、その物腰は上品にして典雅。
絵に描いたような貴族然とした姿だ。
 
 その青年、ロミリオ・ポロ・プロフェット男爵は今まさに至福の時を迎えようとしていた。
右手には銀のスプーン。左手には皿を持っている。
 皿の上でその身を振るわせるのは――――プリン。ロミリオの大好物である。
 黄色味がかったその姿はトパーズすら及ばない美しさ。
さらに上部に掛かっているカラメルソースが朝日に反射して美しい煌めきを放つ。
 
 潮風のせいで香りを楽しめないのはマイナスだがそれを補ってあまりある。
ロミリオはゆっくりスプーンをプリンに差し込む。そして――――口に含む。
 
 ――――何という、悦び。
 
 口に広がるまろやかな甘さにロミリオは悦楽の表情を浮かべる。
 
 「――――素晴らしい。英国の料理はいまいちと言う話だったが……
   これならば来た甲斐があったという物だ。そうは思わないかね。アルフレッド君」
 
 ロミリオはプリンから目を離し少し離れた場所にいるアルフレッドを見た。
見る者によっては鉄クズにすら見えるかもしれない。
<アクセラレータ>の効果が切れたアルフレッドはゼンマイの切れた人形同然だった。
 
 「…お前か……余計な…真似を……」
 
 アルフレッドの意識は侯爵級魔族との戦い、<マキシ・ブラスト>がぶつかり合った時点で無くなっていた。
ならば沈みゆく船からアルフレッドを救い出したのは眼前のロミリオなのか。
 
 「おや、ならば助けない方が良かったのかな? 君にはまだやることが残っていたと思ったのだが」
 
 アルフレッドをからかうようにロミリオは言葉を重ねる。
アルフレッドは無言……決着を付けることなく終わったレイオット・スタインバーグのことを考えているのか。
 
 「なに、レイオット君とはまた会えますとも。あなた方は深い縁で繋がっているのですから。
  ……天使である私が言うのですから間違いはありませんよ」
 
 芝居がかった口調でロミリオは言う。
だが、アルフレッドは聞いていなかった。深い疲労によって再び意識を失ったのだ。
 
 「ふふ、ゆっくりと休みなさい。幕間劇は終わったのですから――――もっとも、すぐに新しい章が始まりますがね」
 
 ロミリオの呟きは波の音に遮られ……消えていった。
『吸血海殲』 エピローグ
 
>521>547>549
 
命辛々の脱出を果たし、一路ロンドンへ向かう高速艇。
 
「運転手は運転がお仕事だったんじゃないの・・・・」
恨みがましく呟くが応えるヤツはいない。
御神苗は艇内で寝てるし、フィオもあたしのそばで寝息を立てている。
 
兵頭力に到ってははメモを一枚残して消えてしまった。
 
「はぁ・・・・。居眠り運転で事故っても恨むなよ」
 
 
エリ&フィオ MISSION COMPLETE
559範馬勇次郎:02/06/30 23:39
お疲れさん だ次は俺もイクぜ
560名無しクルースニク:02/07/01 12:28
【吸血海殲】 エピローグ >520>525
 
 世界を覆うのは、慈しむような霧雨だった。
 リズムを刻む雨粒が、ガラス一枚を隔てたアスファルトの上でダンスを踊っている。
 チョコレートパフェのグラスを叩くスプーンの音がポップスの音色に掻き消されて、
それでもしつこく反抗を繰り返す。
 不意に生まれた気配に、青年はウエハースを咥えたまま背後を振り返った。
 
「――痛」
「痛いか、おはよう」
 
 酷使した肉体の無遠慮な痛みが、首と肩を貫いた。全身を苛む鉛のような疲労は、
それだけの単純動作を酷く緩慢にさせる。
 振り向いた目の前に、ジャック=クロウが立っていた。
 
「派手にやったみたいだな、お疲れさん。朝から糖分か」
「……夢の中で船を沈めたよ」
「タイタニックも沈んだんだ、別に良いさ」
 
 座りもせずに、クロウは青年の傍らに立った。
 イギリス海軍基地の状況は――少なくとも、基地に関しては状況の収束が付いたらしい。
ヴァチカンとプロテスタント、類する勢力の介入が、グールを一掃したそうだ。
 イギリス壊滅は、とりあえず免れたのだろう。愚かな鉤十字の末路は知った事では無いが、
罪無き人々を救えた事だけでも、そこに尽力出来ただけでも満足だった。
 ふと、思い出した。
 
「……彼は?」
「彼?」
「俺を運んでくれた、あの――」
 
 喉の中を滑り降りて行く生クリームに塗れたウエハースの塊が、気管に触れて咽掛けた。
 思考の中に蘇ったのは、冷たい死の世界から自分を運び出してくれたらしい青年の姿。
一歩間違えば、こうして朝食を取る所か、海の底で魚の朝食になっていたとしても、何らお
かしくは無い。
 ジャックはタバコを取り出し、禁煙席に気付いて律儀にポケットに押し込んだ。
 
「お前を運んで来てくれた連中か? さあ、その辺りのホテルじゃなきゃ、もう帰ったか」
「礼位――言わせろよ、馬鹿」
「恩人に酷い言い様だな」
「テメエに言ったんだよ、気の効かない」
561名無しクルースニク:02/07/01 12:29
>561
 
 クロウは肩を竦める。長身を包む烏色のカソックは、長身の偉丈夫を「神父」と言うよりは、
別の世界の人間に見せていた。似合っていない。悪いが。
 声には出さずに呟いて――意識の隅の戯言が、替りに発声された。
 
「――イギリスは、どうなるんだろうな」
「……さあな。しかし、主は見守っておられる。結果は自ずと弾き出されるのが理であり、
 勝利者は常に主の加護を受けた者であるのは間違いは無い」
「ふん。インテグラ卿と英国国境騎士団に、神の御加護が有らん事を、か」
「此処から先は俺達の管轄じゃない。俺達の領域じゃないんだ。
 連中が祖国を守る為の戦いであり、矜持を貫き通せるかの戦いだ。
 ――ヘンに手出しして、迷惑がられるのも御免だね」
「今回はアンデルセン神父に任せる――か。フン、祭りに騒げないガキになった気分だ」
「お前はまず、さっさとその無様な身体を直す事だな」
「……馬鹿言え。もうとっくに全快してる。あのな、一日くらい休暇寄越せよ、畜生。
 ま、子供達が待ってるから、どの道出るつもりだったけど」
 
 スプーンの上に乗っていたチェリーが、バランスを崩してクリームの海に落下する。
 思い出したように口を開く青年が、茫洋と呟く。
 
「……連中は、幸せだと思うか? あの救えない連中の末路は」
「幸せなんだろうさ。幸福を得る事は、実は簡単な事なんだ」
 
 クロウは、寂しそうに窓の外を一瞥した。
 
「人間を止めちまえばいいのさ」
 
 ――なら――それなら、俺やお前は、幸福を得る事は出来ないじゃないか。
 アスファルトに膜を作る小雨を横目で見ながら、青年は「馬鹿らしい」、と溜息を吐く。
 降り止みそうに無い雨の気配が、心地好く耳の中に残り続けていた。
 
【クルースニク・殲滅任務完了】
562クロウ ◆DsxKUROU :02/07/01 19:57
クロウvs毒島

>553

「っ・・・・・」

目が覚めたのは、まったく見知らぬ場所だった。
おまけに酷く頭が重い。

(何なんだ、一体)

声が変、というか出ない。
身体を起こそうとしてやっと気が付いた。
手術台に手首が、肘が、肩が、身体中の関節が皮のバンドで括り付けられている。
最も、感覚は有るものの舌も満足に動かせない身体にそれが必要なのかどうか。

 あの男か?

確か、実験材料にするとか・・・そう考えた時奴が姿を現した。
メスや膿盆やらが乗った台車を押して、胸糞悪い笑みを浮かべながら。
生きながら腹を開かれるのは御免だったが、どうしようも無い。

 くそ・・・!!


「つっっ・・・がぁっ」

今、右足の太腿を骨まで切り開かれた。因みに麻酔無しだ。
切って、治るまで待って、また切る。この繰り返しが何度続いたか。
この身体に刻まれた痛み、何時か貴様にそっくり味あわせてやる・・・!!
563クロウ ◆DsxKUROU :02/07/01 20:03
クロウvs毒島のレス番纏めだ。

前スレ 第二十九章分
ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/

>201 >202 >227 >237 >250 >274 >275 >276 >280 >287
>295 >298 >304 >428 >429 >431 >434 >436 >437 >441 (>442)

本スレ

>37 >46 >62 >71 >553 >562

感想が有るのならここだな。
ttp://fargaia.hokuto.ac/html/test/read.cgi?bbs=vampbattle&key=1019409630
緑川淳司&花村雅香 VS 弓塚さつき(27祖)
29章での纏め『ttp://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1024151370/461
 
このスレでの経過。
>45>55
 
次スレに続くからね。
『吸血海殲』 エピローグ

 ――空中戦艦『アイアンメイデンU』

「カテリーナ様、テロ組織からの声明が発表されました」
「テロ組織、ですか。我々の介入はこれで終わりですね」
「はい。これ以上は13課が黙ってはいないでしょう。私達はあくまで――」
「そう、『側面支援』。わかっています」

 アイアンメイデンUの主であるシスターケイトと、アベル、トレス、ケイトの
上司である枢機卿カテリーナ・スフォルツァの会話。

 今回のAxの介入は、主に政治的得点を狙ったカテリーナによるものだった。
 対ミレニアム戦においての主役はあくまで13課。しかし、何もせずにいるというのは
怠慢ととられかねない――。
 そのような誤解が生み出される余地を少なくし、あちこちに貸しを作りつなぎをつくる
ための介入だった。

 まず、ダベンポートの異変はテロ組織のバイオテロという事にして、住民を退避させる。
その上で「NATO軍の対化学・細菌兵器部隊」という事にした異端審問局を投入、
グールを殲滅する。そしてミサイル攻撃は「無かった」として記録には残らない。

 これが全てだった。
『吸血海殲』 エピローグ(続き)

 シスターケイトが再び話しかけてきた。

「カテリーナ様、通信です」
「回して」
「はい……」

 程なくして、トレスの平坦な声が聞こえてきた。

「ミラノ公、撤収完了した。現在、ダベンポートでは異端審問局とグールの戦闘が
行われている。ミレニアムのグールが残っているらしく、苦戦中だ」
「そう……住民の避難は?」
「可能な限り行った。残ったのはグールだけのはずだ」
「ご苦労様でした。早く戻ってください」
「もう一点報告がある。ナイトロード神父と変わる」

 そういって、いきなり通信の相手が変わった。

「カテリーナさんですか? ちょっと面白い人達と会いました」
「いきなりなんですか?」
「〈ロング・ファング〉とロードヴァンパイアの伊藤惣太、わかります?」
「…………」

 カテリーナが息を呑む。

「そういう事です。避難を誘導した人達の中に、彼らの戦いを見た人がいるから
間違いありません」
「そうですか……わかりました。こちらで調査します。アベル、早く戻って」
「次に何かあるんですか?」
「埋葬機関が気になります」
「殺人卿ですか……じゃあ、早くします。イギリスのご飯はあまり美味しくないので」

 それだけ言うと、唐突に通信が切れた。

 政治的得点。他への貸し。
 人々の平穏に、それがどれほど役に立つのだろうか。
 それ以前に、我々は人々にとってどれほど役に立てているのか。
 カテリーナは、そう思わずにはいられなかった。

「『求めよ、去れば与えられん』……とはいかないわね」

 カテリーナは一人そう呟いた。
 カテリーナの手元には、ミレニアムの本隊が動き出したという情報が入っている。
 これで13課は派手に動き出すだろう。


 戦いは、まだ、終わらない――――。


<TO BE CONTINUED>
……これが結末か。チッ。

『吸血海殲』 レス番まとめ1

全体導入>76>77

各キャラ導入
御神苗優>78>80  フォッカー(M)>79  アシュレー・ウィンチェスター(M)>81>96
レザード・ヴァレス>82  名無しクルースニク>83>95
レイオット・スタインバーグ>84  リロイ&ラグナロク>85>90
兵頭力(M)>86  フリッツ(M)>87>88  イワン・アイザック(M)>89
エリ&フィオ>91

全体導入2>92

戦闘開始>94>97>98>99>113>115

各キャラ導入2
クロウ>93  スミレ>100>102  トップガンダー(M)>101
ふみこ・O・V>103  シド・デイビス>104  祁答院マコト>105
レプリロイド水中部隊>107>111 レッドアリーマー>108  エドワード・ロング>109
ビリー・龍>110  オーフェン>112  麻宮アテナ>116  両儀式>117
伊藤惣太>150


(※以下の分類は、最終的にどの場所で戦闘を終えたかで区別しています)

高速艇(ヘルシング)vsミサイルフリゲイト(ミレニアム)
【参加キャラ】御神苗優、エリ&フィオ、兵頭力、フリッツ(M)、グリフター(M)、
レイオット・スタインバーグ、アルフレッド・スタインウェイ(M)、ふみこ・O・V、
エドワード・ロング
(乱入)改造教師オオツキ>132  ???(M)>290

>100>102>118>120>128>129>130>131>133>142>144>145>146>151>153>156>160>161
>163>164>165>168>172>176>177>178>180>182>183>185>188>198>202>206>207>210
>213>215>218>223>224>225>230>237>240>241>242>246>249>253>263>264>266>268
>270>277>294>295>301>310>311>313>325>327>328>330>335>336>347>352>354>359
>363>364>366>368>372>375>378>381>382>384>387>388>391>392>397>400>401>403
>408>410>412>414>419>421>422>424>425>429>432>434>437>440>441>442>443>444
>445>448>451>457>458>460>462>463>467>469>470>472>473>475>476>479>481>483
>486>491>495>496>497>501>504>506>507>508>510>514>515>518>521>522>523>527
>528>532>533>535>536>537>538>539>540>541
『吸血海殲』 レス番まとめ2

ノンセクション
【参加キャラ】
・スミレ
VS御神苗&兵頭&エリ(クラブ2)、(>196よりさらに)VSオクトパルド
>118>130>133>151>161>164(>165)>176>185>196>207>210>214>224>225>231>246>297
VSリロイ
>278[>281]>282{>283}>293
VSレナス(&リロイ&カノン)
>300(>305)>329>334(>339)>348>351>353(>361)>367
VSリロイ&カノン
>377>385>394>405>417>427>430>446>454>457>458
>102 スペードエース、クラブ2、ホバークラフトへ雷撃
(影響:ホバークラフト>119 スペードエース>131)
>151 水素、酸素のストック(メール欄参照)
(大波/影響:スペードエース>168)、
>246 スペードエース、クラブ2を巻き込む大渦
(影響:スペードエース>253>263>295)
>278 トップガンダーVSリロイに乱入
>293 地上班全員への無差別攻撃
>300 レナス乱入
>334 マンチェスター爆破、撃沈
>353 レナス死亡
>367 リロイを追撃
>454>457>458 死亡
>460 竜巻発生
>475 竜巻消失

・レザード・ヴァレス
海殲風レザードの野望ダベンポート風ステポチーン和え
>104>114>136>122>298>302>315>321>337>344

・レナス・ヴァルキュリア
>260>273>276>300>329>348>353

カメオ出演
>123>126>513>546