吸血大殲 第11章 組曲・血闘

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1ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ
このスレは、吸血鬼や狩人、あるいはそれに類する者が闘争を繰り広げる場である。
無論、闘争だけではなく、名無しの諸君の質問も随時受け付けておる。
気軽に質問をして欲しい。
なお、ルール・闘争への参加方法に関しては>>2-20あたりを参照してもらいたい。
関連リンクもその中にある。
ルールはスレごとに改定が進んでいるので、常連の者も目は通しておくがよい。
2以上、自作自演でした。:02/02/05 01:37
まっちょ
まずは、自分の所属する勢力を決めてもらう。
カテゴリA(狩人:人間)
カテゴリB(狩人:吸血殲鬼……吸血鬼でありながら、吸血鬼を狩る者の総称)
カテゴリC(吸血鬼、妖魔)
カテゴリD(その他、傍観者)
 
原則、自勢力と他勢力とで争うことになる。
ただし、相手方の了解があれば、他勢力とでも共闘は可能であるし、
同勢力の相手とも対戦可能だ。
初めて参加する者はこのスレでテンプレ(>>7)による自己紹介と戦闘スタイルの紹介をしてほしい。
出典を知らぬ者もおるのでな。
なお、これらの紹介文は左手が参加者データサイトに転載してくれるであろう。
紹介が終わったあとは、JBBSの雑談スレにも顔を出しておくがよかろう。
 
闘争相手の募集はJBBS・吸血大殲板の雑談スレ、
あるいは闘争打ち合わせ専用スレにて行うがよい。
雑談はJBBSの雑談・舞台裏スレで行うのが基本であるが、羽目を外さぬ限り、このスレでも多少のことは認める。
観戦しながらの応援・野次・結果予想・解説はキャラハン・名無し問わず歓迎しよう。
ただし、キャラハンは常に己のカテゴリー・立場を念頭において行動すること。
 
本スレは基本は吸血鬼と狩人の戦いであるが、
要は月夜の退廃、血塗れの狂気、そういうものに理解があるなら吸血鬼に縁が無くても歓迎する。
ただし、闘争のバランスを保つ為、あまりに雰囲気・桁の違うキャラクターの参加は遠慮してもらう。
(例、ドラゴンボールの孫悟空、孔雀王の後期の孔雀、ゴッドサイダーなど)
一応、強さの上限としては我やアルクェイド、アーカード、姫あたりを基準に、
常識的に考えて他キャラと闘争を保てるレベルを、参戦出来るキャラの強さの上限としよう。
又、本スレはあくまでも闘争という形を取ったクロスオーバーのやり取りを楽しむスレである。
勝ちに執着した戦い方は、好ましくない。
どう魅せる戦いをするかが、本義である。
・戦う前に自分の自己紹介のレスをハイパーリンクなどで明示しておくと相手も作戦もたてやすかろう。
・又、戦う前に参加者データサイトも参照すること。
・リアルタイムでやるか、じっくり数日に分けてやるかは自由である。
 最初にそのことを明示しておくと、相手に親切であるな。
 自分が何時まで闘争できるか、最初に明示すること、
・質問の回答はなるべくすること。ただし、答える時期は各人の裁量に任せる。
・メール欄に出展作品と所属する勢力を記入すること。闘争中の裏合わせ等もメール欄で行う。
 闘争中のものは、対戦相手のメール欄を常にチェックして置くようにせよ。
 必要に応じて、JBBSの会議室スレッドも使用するがよい。
・戦いの舞台を最初に設定すると、地形を生かしたトリッキーな戦いができよう。
・最初に通常の闘争か、選択肢を使うか、トリップを使って闘争(>>4参照)するかを決めよ。
・名無し諸君の飛び入り参加の為に『マリオネット』『ドッペルゲンガー』(>>4参照)がある。
 好きなキャラに化けさせ、ステハンとして参加するが良い。ただし、ルールは厳守のこと。
・自キャラだけでは勝てそうにない相手と対戦する場合、
 共闘者を募集・指名してバランス をとるのもありであろう。
・1対複数、複数対複数の戦闘では、タイミングを合わせるため、
 同じ相手と闘争している他キャラが全員レスを返してから自分のレスを書き込むようにせよ。
・自キャラが死んでも、蘇生能力を持ったキャラが復活させてくれる。遠慮は不要である。
・昼間にしか来られないキャラであっても、幾日かに分けてレスを返しながら闘争を進めていくことは可能。
 ただし、あらかじめ対戦者にそれを伝えておけ。
・闘争中はテンションを保つため、質問への回答が後回しになることもある。
 機を見て答えていくようにするので、質問者は了解してほしい。
・名無しの介入(野次・応援・解説・アドバイス・感想等)も推奨する。
 富樫・虎丸のような名無し歓迎しよう。
・参加者は常時募集しておる。気軽に参加するがよい。
・ルール討議・闘争の簡単な裏合わせは雑談スレで行うようにせよ。
・参加者・ROM共、効率よくログを追うため、かちゅ〜しゃの導入を推奨する。
・かちゅ〜しゃによる閲覧を容易にするため、闘争者は戦いが終わった後、レス番をまとめておくがよい。
  (例.>1>3>5>7>9>11>13>15>17>19>21
     >23>25>27>29>31>33>35>37>39>41>43)
・レス数が1000に近付く、もしくは容量が限界に近くなった時は一旦闘争を中止。 
 そのスレッドで行われた闘争をまとめるレスを書き込むこと
マリオネット及びドッペルゲンガーについて説明しよう。

 ・マリオネット
   任意のキャラ(大殲に参加・不参加を問わず)に変化する能力を持った人形である。
   変化したマリオネットの戦闘能力は元となったキャラをほぼ完璧に再現したもので、
   元のキャラが持っている能力は基本的に全て使用可能である。
   大殲未登録のキャラを一回限りで操作してみたい者のための人形であるが、知性・言動も
   コピーできるため、既に大殲登録済みのキャラを自分でも操作してみたい場合などにも使用
   は可能である。なお、大殲登録済みのキャラに変身させ、元キャラと戦わせるつもりなら、
   後述のドッペルゲンガーを使用せよ。

 ・ドッペルゲンガー
   大殲に参加している任意のキャラの一人に化ける能力を持った魔物である。
   闘争舞台のどこかにある鏡から出現し、元となったキャラを襲う。
   戦闘で倒すか、鏡を破壊すれば消滅する。
   なお、ドッペルゲンガーの能力はレベルに応じて異なる。

<LV1>力や能力は本人の一回り下の能力を有する。
       知能は極めて単純で、無口・無表情である。
   
<LV40>本人の能力を完全に出し切っている。
       知能はある程度有していて戦略性もあるが、完全ではない。
       無口・無表情。

<LV60>LV40の能力に加え、本人の知性・言動も完全に再現できる。
       能力的には、元となったキャラと完全に互角である。

ドッペルゲンガー、マリオネット共に名無しがステハンとして飛び入り参加するために用意
されているキャラである。これらのキャラを使いたいものは、まず雑スレにてどちらを使うか、
何に変身させるかを告知せよ(マリオネットの場合は出典も)。問題ないようであれば、打ち
合わせスレにて対戦相手を見つけて都合を合わせるがよい。マリオネットを大殲未参加のキャラ
に変化させる場合は、変身後のキャラの能力等の紹介を本スレに書き込むことを義務とする。

マリオネット・ドッペルゲンガーの使用は、名無しに限定されるものではない。
大殲スレのキャラハン、他スレのキャラハンでこれらを操作したいものがあれば、名無し同様に
名乗り出るがよかろう。 なお、いかなる場合であれ>>2のルールは厳守せよ。
マリオネットを使う場合、ルールに反するキャラへの変身は不可である
〜トリップ戦闘ルール〜 ※『トリップ戦闘』とは自分の名前欄の名前の後に半角で『#12345678(適当な8文字以内)』
  等と入力し、それによって出来たトリップの値で勝敗を
  決定しようというものである。 ・戦闘の例 GM(ゲームマスター):状況描写
 ↓
 ハンターA:トリップをランダム入力&行動描写
 ↓
 ハンターB:トリップをランダム入力&行動描写
 ↓
 GM:トリップの値を元に勝敗判定。
    勝利者にポイント追加。
    引き分けなら相打ちか相殺。
 ↓
 GM:状況描写
 ↓
 ・
 ・
 ・
 これを繰り返す者と思ってくれればよい。
 規定のポイントに達するか、ターン数を超えることで戦闘終了である。
 トリップは始めの桁で値が大きい方を勝ちとする。
(アルファベット大文字>アルファベット小文字>数字>記号) ・アルファベットはA、数字は1が最強
・記号は全部互角
・GMを入れるか入れないか、ターン制・ポイント制を採用するか特定の場面
 (トラップ・術の成功判定等)だけの採用にするか、は自由
7少佐:02/02/05 01:38
闘争とは、血の香りが漂うべきだ。
恍惚と屈辱に塗れるべきだ。互いの全存在をかけ、相手を粉砕する。
腕を引き千切り、足を圧し折り、はらわたを潰し、首をもぎ取る!!
そうあるべきだろう? 深く暗く美しい、
闇の奥底にて、血を浴びて輝く夜族(ミディアン)というものは。
 
さて、ここで僭越ながら、具体的に「闘争を演出する方法」について語りたい。
別に「こうしなさい」という命令ではない。あくまで「こうすると、いいかも」という程度の助言だ。
 
1)「闘争する理由」「闘争する場所の表現」に凝る。
   血と硝煙の匂いが薫る、そんなイメージを喚起する文章表現を加えてみる。
   これだけでも、相当雰囲気が出ると思うのだが、いかがかね?
2)「化物は化物らしく」する。まあ、要はただ「攻撃の応酬」をするのではなく、
   負った傷の描写や、内面的な昂ぶりを表現しつつ、
   闘争してはどうかという提案だ。例えば、我が憎き戦友アーカード君なら、
  「引き千切った相手の腕、その傷口に口づけをし、 真紅の鮮血を飲み干した」など、
   攻撃表現以外にもキャラ的な演出描写をいれてはどうだろう?
3)冗長にならないよう、気をつける。ただ闘争するのではなく、
 「このキャラならば、こうした方がらしい」という考えを意識して、
  クロスオーバーならではの「ドラマ」を展開しようではないか。
  読んでいるだけの者も楽しめる、世界にはまれるスレッド育成を心がけよう。
 
 くくく、私らしくないね。しかし、あえて提言しておきたいのだよ。  ここは、吸血鬼の闘争の場としてスタートした。
 畑外の闘争者も多くいるようだが、だからこそ、
「吸血鬼ならではの空気」を表現するよう努力しようじゃないか、ええ?
 血!
 肉!
 骨!
 殺戮!
 蹂躙!
 そして闘争!
 
 狂え狂え、狂って戦え! 血みどろでない闘争に、存在意義はない!
 狂気を! より狂おしい狂気を!
 諸君、私は期待しているよ。
 今夜が麗しき闘争の夜となることを・・・。
■関連リンク
 
■参加者データサイト『吸血大殲 Blood Lust』(左手作成・過去ログも全てこちらにあり)
http://members.tripod.co.jp/humituki5272/taisen/index.html
 
『闘争記録保管所』(緑川淳司作成・各闘争ごとに整理された記録)
http://members.tripod.co.jp/tajuunin/taisen.html
 
 
■吸血大殲本家サイト
 
From dusk till dawn
http://www.uranus.dti.ne.jp/~beaker/
  
『戦場には熱い風が吹く』
http://ha7.seikyou.ne.jp/home/hagane/index.html
  
  
■過去スレ
 
吸血大殲―もの凄い勢いで吸血鬼が闘争するスレ―
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1006254260/
 
続・吸血大殲〜新たなる吸血鬼達の闘争の舞台〜
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1007397067/
 
吸血大殲3〜血と肉と硝煙の円舞曲
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1007821285/
 
吸血大殲 episode4〜ノスフェラトゥのゲーム
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008007040/
 
吸血大殲 第五章 闇に住まうモノ達の饗宴
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008445608/
 
吸血大殲 第六章 闘争者たちの饗宴
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1008955227/
 
吸血大殲 第七章 大殲争・Vampirkrieg
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1009488808/
 
吸血大殲 第8章 月赤の狂騒曲
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1010428850/
 
吸血大殲 第9章 貴族達のサーカス
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1011453047/
 
吸血大殲第10章 戦鬼ヲ憐レム歌
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1012347069/
 
 
■太陽板の質問・雑談スレ
 
吸血大殲/陰 其の14〜神羅屋敷地下室 餌の時間〜
http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi?bbs=TheSun&key=009742840
 
■専用JBBS(打ち合わせ・舞台裏などはこちら)
ttp://jbbs.shitaraba.com/game/163/vampirkrieg.html
御神苗優VSナルバレック
>(前)722
「逃げる? いや、そういう訳でもなさそうね」
 
私がスプリガンを追おうとした時、
 
『そこまでだ、ナルバレック。後は俺たちに任せてもらおうか?』
 
……私に追いついたらしいトライデントの後続部隊が私を静止した。
 
「どういうことかしら?」
 
『言葉通りよ、あんたの役目は終わり。スプリガンは俺たちが殺る』
 
「……………」
 
『スプリガンを殺せば、俺たち、機械化小隊の株もあが……』
 
最後の言葉まで喋ることなく、兵士の首は私の大鎌に落とされていた。
そのまま、無言で鎌を振るい、黒鍵を投擲する。



1分足らずで私の周りに死体の山が出来上がった。
 
「レディ―ファーストって言葉を知らないのかしらね? さて……」
 
私はスプリガンの追跡を始める。
森の中、銃声が響き渡る。
 
「なるほど、考えたわね」
 
この森の中では木々が邪魔して、鎌が振るえない。
さて、どうしたものかしら?
……なとと考えているうちに巡りめぐって、最初の石段の所に出た。
スプリガンが遺跡の中に駆け込むのが遠目に見える。
 
「やれやれね」
 
私もスプリガンを追って、遺跡内部に飛び込んだ。
自己紹介用テンプレートである。
 
出典 :
名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :
>前スレ 723 
 アドルフ・ヒトラー vs バンパイア・ロード 

 魔法が効かぬ――。
 その事に驚愕する前に、事態は急速に変わっていった。 
 
 ヒトラーの姿が捉えきれぬほどに鋭くなる。
 それさえ、見て取れたのは一瞬のこと。
 あと知覚できたのは、光り輝く剣の残滓が生んだ軌跡のみ。

 体に衝撃を受けた時、ようやくロードは事態を理解した。
 光る剣で断ち切られた左手を瞳に焼き付けながら。
 
 知覚が間に合わない、人を遥かに越えた速度をあのヒトラーは得ている。
 まともに打ち合えば如何なる不死の王でも、対応しきれまい。 
 なら、待つのは死。
 例えそれが仮初めの終末であっても、受け入れ難いことに変わりはない。

 ……ならば、好機に転ずるまで。
 今なら、その身を掴むことぐらいは適う! 
 
 生きている右腕で、アドルフ・ヒトラーの肩口を掴む。 
 それで事は足りた。 

 言葉も音もなく、右手の爪が皮膚に食い込む。
 その爪に、魔法とは異質の魔力が宿った。
 不死者たるゆえんの力、「エナジー・ドレイン」。
 精気と経験と、その卓越した力を魔力は奪わんとする――
12ユージン ◆9NdOlX2s :02/02/05 01:51
>前スレ720 七夜殺陣
 
破壊された肘が脳髄まで凍る音を響かせる。
痛みを堪えるために歯を食い縛った。どこか切れたか、生臭い鉄の味がする。
手間を掛けすぎた。確実に黄理はこちらの能力を察している。
体勢を立て直し、間合いを取る黄理。
もともと体躯で劣り、しかもこちらは無手で相手は得物持ち。
リーチの差では比ぶべくもない。
 
左手は……少なくともこの戦闘中には動くようにはならない。
右手の止血も行っておらず、傷口からしとどに溢れる鮮血が指先まで濡らす。
だが、それでも落ちる雫は、音の一つも残しはしない。
 
つまるところ。
この世界で、静寂が破られることがあるなら――それは命が削れるときなのだ。
まるでそれは、互いが命で歌うような――
 
状況は不利だ。もう長くは闘えまい。
次で最後――最後だ。
 
 
 
 
 
バンドに絡まっていたバチを指で挟み、投擲。
顔面に突き刺さる勢いで飛ぶそれを、さらに追撃する。
叩き落せば抜き手が突き刺さり、抜き手を警戒すればバチに顔面を砕かれる。
 
これが最後――最後だ。
 
 
(トリップ判定)
>前スレ689
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
狩る者・狩られる者 悲しき宿命の闘争
 
斬糸を次々と剣で弾き返していくリロイを見て、初音の表情が
驚愕に彩られた。無理もないだろう。闇夜の中とは言え、
あれほど極細の糸の動きを見切ってかわすことの出来る
反射神経を持つ奇特人間など、リロイの他にはそうそういるものではない。
 
着地した初音を追って、リロイが迫る。
咄嗟に後方にステップを踏んで間合いを離そうとする初音だったが、
リロイの動きには遠く及ばない。
横薙ぎに繰り出した一撃が、彼女の胸部を浅く切り裂いた。
制服が破れ、白い胸元が露わになる。その上に赤い線が引かれ、
たらりと血が流れ出す。
 
「・・・・・・すまねえな」
言いながらリロイはさらに、上段から斬撃を繰り出すべく、剣を素早く
構え直した。
>11
アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード
 
バンパイアロードの右手の爪が、肩に食い込む。
大したダメージではない、と頭で判断する。
しかし、身体の判断は違った。
 
爪が深く食い込む前に、バンパイアロードの身体を蹴りはがす。
ずるり、と爪が抜ける。
 
それと同時に、がくん、と身体が傾ぐ。
毒・・・ではない。
もっと根元の何かが失われた感覚。
 
「なるほど、それが、ドレイン、というヤツか」
 
傾ぐ身体を立て直して、呟く。
比較的早いタイミングで気付いたものの、それなりに力を奪われている。
ならば、少しでも早くケリをつけねばなるまい。
 
どくん!
どくん!どくん!
どくん!どくん!どくん!
どくん!どくん!どくん!どくん!
どくん!どくん!どくん!どくん!どくん!
どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!
どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!どっ!
 
心拍数が、上がる。
いや、上げている。
 
−−生体感覚時間。
主観的な時間は、生物の心拍数に比例する。
すなわち、心拍数の高いネズミなどは人間とは違う時間に生きていると言える。
であれば。
 
心拍数を加速し、時の振り子の速度を速めれば、
人間よりも遙かに速い時の流れに乗ることが可能!!
 
それこそがすなわち。
 
「生体感覚時間・・・加速!」
アドルフの時が、加速した。
15弓塚さつき ◆QSaTUkiE :02/02/05 02:13
狼vs鬼
>前スレ 718
(q>s)
 
―――どれぐらいの時間、互いの肉と血を貪り合っていただろうか。
 
わたしの喉笛を抉っていた牙から、唐突に力が失せた。 ずるり、と犬歯が引き抜かれる。
そのまま、わたしの身体を血でべっとりと汚しながら、ずるずると男の身体が崩れ落ちた。
 
わたしはそれを表情の無い瞳で見下ろす。 戦闘の昂揚感は、とうに冷めていた。
残ったのは、体中の大怪我と、微かな心の痛み。
 
男からは致死量の血を吸ったし、逆に血を与えるようなへまもしていない。
放っておけばいずれ死ぬ。 それで終り。 ・・・あとは、自分の身体の再生に専念するだけ。
 
わたしは立ち去る前に、もう一度足元に横たわる男の身体を見つめた。
やはり見覚えなど無い。 だが、この男はわたしの事を知ってたようだった。 
それも、恐らく“生前”のわたし――――――
 
わたしは、うっとおしそうに頭を振ると、そのまま踵を返そうとした。
―――その時。
 
男の身体に、変化が起きた。
>14 
 アドルフ・ヒトラー vs バンパイア・ロード

 また、アドルフ・ヒトラーの速度が増した。 
 最早、その姿を視界に捉えることすら出来ない。 
 
 ――だが、ヒトラーは致命的な思い違いをしている。 
 バンパイア・ロードの知覚は、先程の段階で負けていた。
 さらなる加速などしても、ただ手数が増えるのみ。
 
 手の内がわかった攻撃など、恐るるに足りない。 
 ロードは数千年の時を戦い続けてきたのだから。

 四方八方。壁と言わず天井と言わず床と言わず、高速で移動し続け、
 ヒトラーは立て続けに斬撃を繰り出す。
 紙一重で避け続けてはいるが、それも長くは持つまい。
 
 ならばこそ……奇策に出る。
 
 小声で呪文を組み上げる。
 使うのは、ただ二つの呪文。
 いずれも効果が薄いと毛嫌いされる、初歩の魔法。 
 だが、それこそがここで最も効果が高かった。
 
 「ソピック」
 透明化の魔法。
 その力でロードの姿が掻き消えたかと思うと――

 「モーリス」
 深い闇が辺りを包んだ。 
 如何なる光でも見通せない、魔法の闇。
 それは不思議と、包まれた者に言いしれぬ恐怖を与えた。 
 
 暗闇に潜む透明な存在――さあ、どうする?

 息を潜めながら、ロードはただ一瞬の隙を狙う。
 その爪で、あの青年の首を刎ねる瞬間を。
>12 七夜黄理VSユージン
 
 どうやら、刺客も覚悟を決めたらしい。
 黄理のバチと手刀の二段構え。
 なるほど、コレは逃げられまい、並みの人間ならば。
 
 だが、七夜黄理は人間を越えている。
 なれば、このような真似も出来る。
 
 自分のバチを大きく振りかぶり、飛んでくるバチへと叩きつけ、撃ち返す。
 上手く行けば、撃ち返されたバチは刺客の頭部を叩き潰し、脳漿をぶちまける事になるだろう。
 失敗すれば、相手の思惑にはまってオダブツだ。
 
 ああ、何て単純な命の鬩ぎ合い……!
 
「――――は」
 
 黄理は笑った。
 今までのように、自らの殺人技術の結果を見て笑うのではなく、初めて、これからの殺し合いを思って、
このうえなく口元がつりあがっていた。
 
(トリップ判定)
18比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/05 02:24
>13
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

早い!!まさに疾風・・・いや雷光だ・・・・
しかし、驚いているヒマは無い
男は剣を構え直し、第2撃を放とうとしている。
後ろに下がっても斬られる、ならば・・・・・・
リロイの一撃が放たれる、踏みこみの速さはまさに黒き雷光そのもの
だが、リロイの斬撃は空をきる・・・・・何が起こった?
と、同時にリロイの足下で糸が閃く
今、2人が立っているのは鉄骨の上、つまり初音は後ろではなく鉄骨を中心に180度体勢を入れ替えたのだ
そしてその位置はリロイの真下、足場となる鉄骨1本隔てるのみ。
「この位置、その体勢では流石に避わせないわよね!」
>16
アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード

不意に、バンパイアロードの姿が掻き消え・・・
闇が辺りを包んだ。
 
(くっ・・・)
 
言いしれぬ不安を感じながら、ロードの姿を探す。
しかし、夜の闇よりも深い、真の闇の前ではアドルフの視覚など役には立たない。
 
(どうする・・・)
 
縦横無尽に飛び回りながら、考える。
思考が、纏まらない。
これも魔法の効果だろうか?
 
しかし、右手の光竜剣を見た瞬間、下らない迷いは吹き飛んだ。
 
剣に、意識を集中する。
古代アトランティスの秘宝、魔剣とも聖剣とも呼ばれた光の剣は、ひときわ輝きを増し・・・
 
光が、世界を染め上げた。
 
闇が吹き飛ぶ。
それだけでは、透明化したロードを捉えられない。
しかし。

光あるところには、影が生まれる。
 
その影に向かって、全力で光竜剣を振り下ろす!
>18
上段から素早く放たれた斬撃は、しかし虚しく空を斬るだけに終わった。
…初音の姿が突如魔法の如く消失したのだ。

「!?」驚愕するリロイ。と同時に、「真下」から生まれ出る殺気。
それを感じると同時、リロイは足場から跳躍していた。
同時に、先程までリロイの足場となっていた鉄骨が微塵に切り刻まれる。
彼女は、鉄骨と言う特殊な足場を利用して、丁度リロイの「真下」に
移動したのだ。何という奇策。
 
空中にいるリロイに、さらに追撃の斬糸攻撃。
リロイは空中で上手く身を捌きながら対処しようとするが、
流石に体勢が崩れすぎていた。背後から襲い掛かる糸が、
リロイの背中を大きく切り裂いていた。

「・・・・・!!」
痛みに耐え、口の端から血をたらしながらも、リロイは強引に
体勢を立て直し、近くの鉄骨を蹴って加速をかける。
目標は、糸を別の鉄骨に掛けてするすると地上へ向かい
降りていく初音。
自由落下と蹴りによる加速が、二人の距離を瞬時に縮めていく。
>19 
 アドルフ・ヒトラー vs バンパイア・ロード 

 光がモーリスの闇をかき消す。
 意外な展開だ。
 あの光の剣、甘く見すぎていたか。
 
 部屋いっぱいの光が奔流となり、踊り狂う。
 その、圧倒的な光量に目が灼けるかと錯覚したが、それはあながち誤りではなかった。
 より濃い光が、より鋭い光が、剣を成す塊が、目の前に迫る。 
 アドルフ・ヒトラーが、あの剣を持って斬りかかってきたのだ。 

 この時を待っていた! 

 ヒトラーはこの瞬間、「超高速」と言うアドバンテージを捨てた。
 この刹那だけ、バンパイア・ロードと同じ時間で生きる者になったのだ。
 
 剣が振り下ろされた。
 床をえぐり取った一撃は、易々とロードの体を切り裂き、塵に還る。 
 肩と言わず胸と言わず腹と言わず、消える。
 だが、それは半身を滅ぼすに止まった。

 ――エナジー・ドレイン。
 突如訪れた力の減少は、得てして感覚を大いに狂わせる。
 10の力を持って成したことを8の力で行おうとすれば、上手く行くはずもない。
 まさに、今のヒトラーがそれであった。 
 
 剣が振り抜かれた。
 いつも以上に大きな隙が残る。

 大きな隙。
 ロードは崩れかけた半身で、辛うじて動く右腕で、その首を狙う。
 
 突き付けた右手の爪が、光線を発したかの如く伸びた。
22七夜黄理(M):02/02/05 03:00
>17 七夜黄理VSユージン エピローグ(トリップ判定9<B)
 
 わずか、鈍い快音が生じた。
 
 それは二つ。一つは黄理のバチがバチを撃ち返した音。
 もう一つは撃ち返したバチが刺客の頭部を砕いた音。
 
 撃ち返されたバチは、狙い過たず刺客の眉間へと突き刺さり、骨を砕き、脳漿をぶちまけた。
 黄理の顔にも、返り血と共にその脳漿が張り付いていた。
 頭部を砕かれたその体は、完全に力を失くして倒れていく。
 
 たった一人で七夜の森へと押し入ってきた刺客は、こうして七夜の当主の前に散っていった。
 
 
 
 その後、すぐに黄理は七夜の屋敷へと帰投。
 新たなる被害がない事を確認し、事後処理へと入った。
 死体の処置、人員補充、森の罠を再配置。
 
 暗殺者でなくなった七夜が、いつまでも存在できない事など既に覚悟している。
 だが、その日が来るまでは自分に守れる者を守る、黄理はそう決めていた。
 
 
 ――そして、それはそう遠くない未来、遠野の手によって下される事になる。
 
 了
23比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/05 03:02
>20
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

リロイは、初音を今まさにその攻撃範囲へと捕らえようとしていた
だが・・・何も存在しないはずの空中でそれはさえぎられる
そう、すでに高層ビルは初音の巣と化していた
一見、何も無いように見える場所でも、すでに不可視の糸が幾重にも張り巡らされている
リロイの動きがわずかに鈍るのを確認し
初音は今度は上へ、自分にしか分からぬ足場を使い、ひょいひょいと昇って行く
それはまるでリロイをさらなる高所へと誘っているかのような動きだった。
>21
アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード
 
全てが、ほんの少し狂っていた。
ほんの少し、踏み込みが甘い。
ほんの少し、剣を止める力が入らない。
 
少しの狂いは、大きな狂いとなってのしかかる。
 
振り下ろした剣を戻すまでの、僅かな時間。
それが一秒から二秒になったとて、些事に過ぎないように思える。
しかし、今はその一秒が生死を分けるに充分な時間。
 
ロードの右手の爪が、崩れた体勢のアドルフの首筋を狙う。
 
(これは・・・躱せない?)
 
首筋に、ずぷり、と爪が差し込まれる。
そして、それが横に払われようとした瞬間。
 
ニィ、と笑みを浮かべた。
「時よ――戻れ」
 
そして、時が巻き戻った。
狂いは全て補正され「正しい」時が刻まれる。
 
すなわち。
 
必殺の斬撃。
>23
自由落下によるリロイの全体重をかけた一閃が、
初音に向かい繰り出される。だが。
 
ぎぃん、という派手な金属音と共に、その一撃は弾き返された。
何時の間にか、リロイと初音の間に、糸が張られていたのである。
 
今までの全ての勢いの反動が、リロイに向けて跳ね返るが、
リロイは敢えてそれに逆らわず、後方に一回転して鉄骨に
着地する。一息を付いた所で周囲を見回すと、鉄骨と鉄骨の間に、
無数の微細な白い煌めきが確認できた。
……どうやら、私達は知らぬ間に彼女の「巣」へと
誘い込まれていたらしい。

初音は、躊躇する私達を尻目に、何も無い空間に足を掛けて、
軽い身のこなしでビルの頂上へと登っていく。そこにも、
私達が視認する事の出来ない糸が張られているのだろう。
 
「………明らかに罠、だな」
「だが、行くより他にねえだろ」

リロイは周囲を注意深く観察し、彼女の「糸」に引っかからぬよう
細心の注意を払いながら、鉄骨から鉄骨へと跳躍を繰り返して
少しづつ頂上を目指していった。
>24 
 アドルフ・ヒトラー vs バンパイア・ロード 
 
 感覚に微妙な誤差を感じた。
 ――何が起こった?
 それを理解する間もなく、あの輝きが振り下ろされる。 
 
 疑問を挟む暇は、残されていない。
 このままあと数瞬もすれば、あの太刀はロードを切り裂く。
 今、自分に出来る唯一の事は、

 ――奇跡にすがること? 
 ――魔法で逃げ出すこと? 
 
 いや、敗北を認めることだ。
 
 バンパイア・ロードは、この瞬間、アドルフ・ヒトラーに負けた。
 
 だが、それと魔よけは話が異なる。
 これだけは、決して人の手に渡ってはならない。
 例え、増長した人間を一人この地に残そうとも……
 
 剣が肉薄する。
 必死に身を逸らすも、太刀筋は袈裟懸けに食い込んでいく。
 時間がない。 
 断ち切られ、切り刻まれたら、この身は朽ちてしまう。
 例え復活できても、その時にこのヒトラーを倒せる保証はない。
 
 ならば、奇跡を祈ろう。
 魔物には扱えきれぬ奇跡「ハマン」。一度は人であった、今ならば扱える。
 この地に再び、ワードナを呼ばぬ為に――
 
 「ハマン!」

 (トリップ判定。トリップの中にHAMANのいずれか大小問わず二文字があった場合、
  アドルフ・ヒトラーは「彼方へ」送還される)
27比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/05 03:29
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
>25

ビルの頂上近く、初音はしばし身体を休めていた
(傷の治りが遅いわ・・・・)
どうやら、あの剣は只の剣ではないらしい、おそらく闇の者を斬るために作り出されたもの
やはり長びかせるのは不味い、しかもあの剣士から感じる気配はもはや異質を通り越している。
おそらくその正体は自分と同じ・・・・いやそれ以上に禍禍しい何かだ。
初音がそこまで考えたとき、唐突にリロイがその視界へと入ってくる。
そのスピードに舌打ちしながらも、初音はリロイへと糸を撃った。
>26
アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード

空間が歪む。
抗うことすら出来ぬほどの、力。
出来たのは、ただその力を受け流し、誘導することだけだった。
 
暗転。
 
気がつくと、そこは小高い丘の上だった。
転移などという手を使ったところを見ると、どうやら、彼には勝敗よりも魔除けが大事だったらしい。
 
「くだらん」
 
吐き捨て、剣を仕舞う。
 
「魔除けなどくれてやる。そのようなものなくとも、私は私の世界創造を為しえてみせる」
 
そして、寝転がる。
星が、空一杯に広がっていた。
 
【了】
アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード
レス番纏めだ。
 
前スレ
>713>715>717>721>723
今スレ
>11>14>16>19>21>24>26>28
 
ふむ。
少々好き勝手にやりすぎたか。
>27
リロイの背中の傷は既に再生を始めているが、
楽観視できるほどの傷でもない。むしろ常人ならば、既に
出血多量によるショック症状を起こしていてもおかしくは無いだろう。
この傷であれだけ派手に動けるリロイの方が常人離れしているのだ。
どちらにしろ、これ以上戦闘が長引いては、不利になるのは
こちらの方だ。
 
そんな事を考えているうち、初音の姿が視認出来る位置へと
迫る事が出来た。彼女も先程受けた胸の傷が効いているのか、
縦に走る鉄骨へとその身を預け、肩で息をしている。

初音はこちらの姿を確認すると、躊躇無く斬糸を放ってきた。
このままいたちごっこを繰り返していたのでは、いつかはこちらが
やられる。この現状を打開するにはーー
 
「・・・・・・やれやれ、もう二度と使うはずの無い技能だったはずなんだがな」
言ってリロイは剣を素早く鞘に戻し、両腕を掲げた。
斬糸が、リロイへと接近する。それに合わせて、リロイの腕が奇妙な動きを
始めた。血煙が上がり、リロイの肩口と脇腹が鋭く切り裂かれる。
だが、リロイは痛みを感じるどころか、口の端を歪めて、
笑いながら言った。
 
「・・・掴んだぜ」
前スレ707 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
……影から現れたコウモリ。
そして、それに続いて現れた人影。
その、血塗れであるかの様な赤い、紅い姿。
両手に、人間では到底扱えない銃を持っている吸血鬼。
その顔は、ただひたすらに歓喜の表情を浮かべていた。
 
答えは、一つ。
 
「HELLSING……アーカード!」
 
何故だ、何故アーカードがここにいる?
HELLSINGが、真祖狩りに動き出した?
いいや、そんな動向はまったく掴んでいない。
もちろん、巧妙に隠蔽されていた可能性もあるが。
 
それに、何より。
 
 
アーカードは、吸血種の命令を受けて現れなかったか?
 
 
どう考えてもおかしい。
吸血鬼殺しの吸血鬼が、あんな吸血種の命令を受けるワケがない。
何より、奴のマスターがそんな事を許すはずもなく、またマスターに反旗を翻すとも思えない。
 
「ちょっと……これは一体どういう事? 答えなさい!」
 
足元の吸血種に問いただす事が増えた。
志貴の事、アーカードの事、一体、今何が起きている?
真祖といえども、分からない事はある、そして今回の事は多すぎた。
・・・報告書 受理
・・・合成人間ユージン 任務不達成 死亡
・・・戦闘報告 受理
・・・記録 作成
 
  前スレ(10章)分
   >687>690>691>693>697>699>700>701>703>708>711>720
 
  現スレ
   >12>17>22

・・・記録 保管
・・・次期への資料とする 以上
33比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/05 03:59
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
>30

(そんな・・・・馬鹿な、私の糸を見切るばかりか掴むなんて)
普段の初音なら、こんな時はむしろ冷静に相手の出方を伺っただろう
だが、傷の痛みと、勝負を急ぐあまりのあせり、そして何よりリロイから漂う感覚が
初音から余裕を奪っていた。
      
「糸が効かないなら、直接刻んであげるわ!!」
初音は完全に冷静さを失い、爪を伸ばしリロイへと踊りかかろうとする
それは明らかに彼女らしからぬ行動だった。
    
初音は・・・・リロイの術中にはまりつつあった。  
>33
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
 
初音は、自分の得意とする攻撃である「糸」を完全に見切られ
逆上したか、右手の爪を長く伸ばして
リロイへと襲い掛かる。今の彼女は、最も重要な点を忘れていた。
それは、リロイの持つ斬糸が、最早奴の管轄下にあると言う事。

「不用意だな、あんた」
言ってリロイは何かを掴んだ形で握られている両腕を
微妙な動きで振るう。同時に、先程まで彼女の意のままに動いていた
斬糸が、全て彼女に向けて襲い掛かった。
その内の一本、縦に走った糸が、爪を伸ばした右腕を、根元から切断する。
 
この世の物とは思えない絶叫が、深夜の街に響き渡った。
35比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/05 04:43
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
>34

「ぎあぁっぁぁぁっぁぁぁ」
初音は激痛にのたうちまわりながら、鉄骨の中、地上へと落ちて行く
それでも、とっさに粘糸で幾重にも蜘蛛の巣を張り、リロイの追撃を封じる
皮肉な事に激痛が初音に冷静さを呼び戻させていた。

冷静を取り戻せば、次は殺意と屈辱がやってくる。
ビルの中腹・・・・切り落とされた右腕を見つけ、それを縫合しながら
らんらんと瞳をきらめかせ、いかにして、あの男を殺すのか策を練る
   
だが・・・・どうやって?
あの男は今まで戦った相手とは桁が違う。
その速さは監視者の僕にも勝り、その剣技は妖魔の君の上を行き、糸も通用しない。
しかし・・それでも倒さねばかなこの元へは帰れないし、第一気が済まない。
   
(この手でいきましょうか・・・・・)
初音が策を考え付くのと、リロイが糸を突破するのとはほぼ同時
再び、初音は上へ・・今度は頂上目指してまっしぐらに昇り始めた。
36ダイ・アモン:02/02/05 05:18
>31 vsアルクェイド・ブリュンスタッド 
 
アルクェイド・ブリュンスタッド。あなたの相手はあそこにいる闘争馬鹿でしょう。 
さっさと向こうに行きなさ……ちょっと、痛い。頭、踏まないでくださいよ。 ……ぐぇぇぇぇぇぇぇ!!! 
痛い 痛い !! 頭痛い!! 言います!! 言いますから、踏まないで!! 女王様!!  
 
はぁはぁ……さすがは真祖の女王様、やりますね……グファ!! 
グルァ!! 言う、って言ってんでしょうが!! ……ギャァァァァァァァァァァァ!! 
 
言います! 言わせてください!! あれは、本物のHELLSINGの犬ではありません!!  
 
詳しくは私も知りませんが、タバサ嬢−−−−−−−あそこいる魔女のことですが、 
あのかたが長年の研究の結果、発明したという 『マリオネット』とという代物です。 
あの偽物の犬には、魂まで入っています。 (いい加減、足どかしなさいよ、年増) 
なんでもオリジナルのコピーらしいですよ。 (意外と重いですね、体重) 
 
どうやってあの化け物の魂のデータなんか入手したかは知りませんが、 
あそこいるHELLSINGの犬は、本物じゃありません。 
 
……ですが、戦闘能力はオリジナルを遙かに上回る性能です!! (当社比) 
フフフ……ハァッハハハハハハハハハ!! 死ねぇい!! アルクェイド・ブリュンスタッド!!  
 
……ぶはぁ!! (死亡) 
37アーカード(M):02/02/05 06:12
>31>36 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
「主(マスター)への攻撃を確認。標的をアルクェイド・ブリュンスタッドと認識。
目標敵完全沈黙を行動目的に設定。闘争開始」
 
 それは、およそ感情のない、何処までも平坦で、それなのに歓喜を抑えかねている、そんな声。
 
 ジャカジャカッ。
 
 両腕の、およそ銃と呼ぶのも憚られる凶器が、その鎌首をアルクェイドめがめてもたげる。
 その銃弾は、例え真祖であってもタダでは済まない。
 それが一発、二発、三発、四発、五発、六発、七発……十発。
 
 隙間なく、容赦なく、万遍なくそれはアルクェイドへと殺到していく。
 相手は真祖の姫君、やってやりすぎるなどという事はあり得まい。
 アーカードは、その銃弾がもたらした結果を確認する前にアルクェイドへと走っていた。
 銃は、いつの間にかその両手から消えている。
 
 銃弾を浴びたその身を、この両手で引き裂いてやる……!
 やはり、殺戮はこの手に伝わる血と肉の悲鳴を味わってこそ映えるのだ!
38遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:03
vs夕維 
 
雨の勢いは弾丸みたいに激しくオレの身体を叩いている。 
オレは、ずぶ濡れになりながらも、深夜の街を駆けていた。 
 
はぁ…… はぁ… はぁ…… 
 
息が切れる。血が……血がオレの身体から流れ出ていく。 
痛みが、絶望的に激しい痛みがオレを襲う。 身体が……熱い。 
 
「なんだ。なんなんだ、あいつは!?  
 急に襲ってキヤガッテ……ロアってなんのことだよ!?」 
 
はぁはぁ…… 息が……切れる……。だけど、オレは走り続ける。 
 
「化け物め……!! なんだあの強さは!? 全然……全然相手にならないじゃないか!!!」 
 
水たまりに足を取られ、派手に転ぶ。 もう、立ち上がる力は無い。 
 
あの悪魔が追ってくる気配は無い。おそらく、オレの前には現れないだろう。 
どうせオレはもう−−−−−−−シヌ。  
 
この傷だ。再生は間に合わない。もうすぐ日も昇る。 
オレは死ぬ。 秋葉……… ……… ……… ………  
 
雨がオレを叩くのをやめた。身体を撃ち続けていた雨が傘で遮られていた。 
仰向けに倒れているオレの顔をのぞき込むように見下ろす……女。  
あたりが暗いうえに、街頭の逆光でよく見えない。 
髪の長い、綺麗な、綺麗な女だ。 
その宝石のような瞳が、オレをみつめているのだけは分かる。 
いまにも泣きそうな目。それでいて、オレを哀れむような目。 
 
(秋葉……?) 
 
「秋葉……そんな、そんな悲しい目で見ないでく…れ……」 

オレは深い眠りについた。 
39遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:04
一日目 
 
−−−−−−−−遠野四季は布団の中で目を覚ました。 
 
場所は……和室。  
傷の方は、身体は動かないが大分楽になっている。 
どうやら、誰かがここまで連れてきて、手当をしてくれたみたいだ。 
 
−−−−−−−−一体、誰が?  
 
ん? 
 
髪の長い少女が、壁に寄り掛かって寝息を立てている。 
どうやら、この少女がオレを助けてくれたらしい。 
看護に疲れて、眠ってしまったのだろう。無防備な……。 
 
渇きはまだ無いが、この女の血は美味そうだ。 
 
…… 
……… 
………… 
…………… 
 
無防備すぎる。オレをまったく警戒していないのか……? 
 
オレの傷もまだ完治したわけでは無い。  
ここで無闇に動くのもまずいだろう。それに……眠い。 
女。今日のところは……生かしてやる…… 
 
オレは深い眠りについた。 
40遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:04
二日目 
 
−−−−−−−−遠野四季の目覚めは、少女の笑顔で迎えられた。 
 
オレが目覚めたことがそんなに嬉しいのか、少女はすごい喜びようだった。 
その安堵の表情は……オレの心を惑わせた。 
 
−−−−−−−−オレは無性に彼女の血を吸いたくなった。 
 
だが、どこかでストップがかかる。まるで、頭の中に二人のオレがいるみたいだ。 
しかし、そんな不安も、優しくオレの顔を覗いてくれる少女を見たら霧散した。 
 
オレは、彼女に見守られながら、眠った−−−−−−−−− 
41遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:05
三日目  
 
−−−−−−−−遠野四季は、少女が家に帰って来るまえに目覚めた。 
 
時間は夜の6時頃。頭がだるいが、なぜか目を覚ました。 
まだ、身体に力が入らないが、痛みは消えた。これもあの女のお陰だ。 
 
少女が帰ってきた。制服姿だ。もしかしたら、妹と同じくらいの年頃かもしれない。 
 
少女はオレが起きていることに気付くと、大慌てで着替え始めた。(もちろん別室でだ) 
少女の名前は、夕維と言うらしい。……良い名だ。

オレは、夕維に妹−−−−−−−−秋葉の話をした。 
夕維は、よっぽど楽しい話だったのか、夢中になって聞いた。 
 
夕維のその優しい顔を見ると、いつもオレは……殺したくなる。 
もう一人のオレが、コロセと叫ぶ。オレも………夕維……。 
 
だが、夕維は微笑み続けている。 
オレは、眠った。何かから吹っ切るために。 
42遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:05
四日目 
 
−−−−−−−−遠野四季は頭痛があまりにひどくて、目覚めた。 
 
夕維はまだ帰ってきていない……。 
あの女をコロシタい……。 血を吸いたい……。 バラしたい……。 
 
はぁはぁ…… 
 
もう一人のオレが、叫び続けている。夕維の血が欲しい、と。
彼女の血を吸えば、更なる高みにでれる、と。 
 
彼女が来たら、切り刻んでやる。 
殺して、血を吸って、血を与えて……オレのものにしてやる。 
 
ハァハァ……駄目だ。抑えきれない。 
夕維への想いが−−−−−−−−−−−オレを熱くする。 
 
夕維が帰ってきた。 
オレは布団に潜り込んで、顔すら出さなかった。 
 
オレは−−−−−−−−−−眠れなかった。  
43遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/05 08:05
五日目 
 
−−−−−−−−遠野四季は夕維の屋敷を後にした。 
 
この四日間、優しい顔で微笑んでくれた夕維。 
この四日間、オレの話を熱心に聞いてくれた夕維。 
この四日間、毎晩、オレを構ってくれた夕維。 
 
サヨナラ…… 
 
もう、止まらない。オレは化け物だ。とっくに狂っちまった者だ。 
だから、屋敷には戻れない。オレはおまえをコロス。 
 
もう一人のオレは絶対だ。今まで、奴に従えば生きてゆけた。 
これからも−−−−−−−−−−−−−− 
 
夕維…… 夕維…… 夕維…… 
 
−−−−−−−−−−−−−−遠野四季は闇に消えた。
44ウルフ:02/02/05 10:35
>15 ウルフVS弓塚さつき   
弓塚の肉を抉る牙。  
そこから初めて吸血種の嗅ぎ取ることが困難な心の「匂い」が漂ってきた。  
  
  
ある夜に、やはりとある吸血鬼に血を吸われ、日の下に体を晒せなくなった事、 
  
生きるための開き直りでも、やっぱり何処かに吸血に罪悪感がある事、   
  
あるクラスメートに想いを強く寄せてること。  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
弓塚は今でもニンゲンだ。  
行動が少し変わってもやっぱり弓塚は、心の中は多分いまでもやさしい弓塚で。 
  
そう思うとウルフの体から力が抜け去った。  
凭れ掛るように彼女の体崩れ落ちる。  
  
意識がなくなる間際、弓塚の目を見つめた。   
その目は感情が全然なくて、この世の終わりを告げる夕焼けみたいな色だった 
けど、純粋できれいだとウルフは思った。  
  
  
ウルフの意識が空間に霧散した。  
ウルフの獣人化が解け、普段以上に荒廃した路地裏には一匹の狼の死体が  
転がった。  
                            (ウルフ、死亡)
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)


Prologue


「・・・畜生・・・イテェよ・・・何でオレがこんな目にあわなきゃいけねえんだよ・・・」


・・・・・・・・・・・・!!?


「・・・アァ!? ナンだコリャァ!? ・・・クククッ・・・こりゃイイぜ・・・復讐だ・・・あの若造、ぶっ飛ばしてやる!!」



・・・トリスタン市郊外、スタインバーグ邸〜

その日、いつものように怠惰な一日を過ごしていたレイオット・スタインバーグ氏は、
突然のノックに驚き、玄関へと足を運んだ。

『……はいはい、どちらさんで――』

気の抜けた声で応対をするレイオット・スタインバーグ氏。
そこには昼間街で叩きのめしたゴロツキがニヤニヤ笑いながら腕を振り上げていた。

「こ〜んば〜んはぁぁぁ・・・。殴りに来ましたよぉぉぉ。って言うか死ねよ」

モールドの残骸らしきものを身にまとって、一回り大きくなったそのゴロツキは、
いまだモールドを着込んでない相手に向かって拳を振り下ろした。


Fight!
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>45
 
「…………あ?」

 振り下ろされる拳を、ほんの刹那見つめてから――

「――――って、ちょっと待て!」

 弾かれたように、その場から大きく飛び退いた。

「おい、あんた! 一体何の真似――」

 そこまで言って、気付く。あれは、確か昼間に。

「……もしかして、お礼参りってやつか? 随分と律儀だな、あんた」

 わざわざ、家の場所まで突き止めて。しかも、こんな短時間に。
 疲れ切った表情で呻きながら、レイオットは腰に差してあった<ハード・フレア>カスタムを引き抜いた。

「その努力には感服するが――その辺にしておけ。さもないと、正当防衛で反撃するぜ?」
 
 目の前の巨漢に銃を向けながら、にやりと笑みを浮かべて、レイオットは静かにそう言い放った。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>46

「ウッセエよ、バーカ!」

ゴロツキの放った拳撃は、スタインバーグ邸の玄関の床に大穴をあけた。
そのまま拳をその場で2、3回空振りさせると、中に入ろうと足を一歩踏み出す。

ガン!!

「・・・アァ!? ウゼェなァ!? ・・・コンなモンは・・・」

玄関の上部に頭をぶつけ、唸り声を上げるゴロツキ。
玄関の周りの壁を両手で掴むと・・・

「・・・こうだァァァァ!!!」

ベキィィィィィィ!!!

半端ではないパワーでそれをぶち壊した。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>47

「…………なんと、まあ」

 音を立てて粉砕されていく玄関を前に、呆然とそれを見つめてしまう。

「――なんて馬鹿力だ。それで商売でも始めた方がいいんじゃないか?」
 
 言いながらも、レイオットの身体は自然と戦闘時のそれへと移行していた。
 下品な笑みを浮かべつつ室内に侵入してきたその男は、再びこちらへと拳をふるう。
 拳撃とは思えない轟音を立てて、こちらへの一撃!
 
「ちっ――!」
 
 舌打ち。同時に、全身の筋肉を駆動させて、再び男の一撃を回避。
 重々量のモールをを着装し戦う戦術魔法士であれば、この程度の動きは可能だ。
 同時に、拳撃が襲った箇所が、音を立てて陥没する。
 
「この――!」
 
 レイオットは反射的に銃口を照準すると、男に向けて、牽制の銃撃を放った。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>48

「オラオラァァッ!」

力任せに荒い拳撃を繰り返すゴロツキ。
その度に周りの物が砕かれていく。

パン! パン!

銃声が屋敷の中に響き渡る。
銃弾は全て、綺麗にゴロツキの身体に命中していた。

「痛ェ、痛ェョ!!・・・ン!?」

絶叫を上げるゴロツキ。しかし体の異変に気が付き、落ち着きを取り戻す。
銃撃によって開いたはずの穴が、いつの間にか塞がっていたのだ。

「コリャイイ。・・・ヤッパ貴様、死んだ方がいいよ・・・」

ゴロツキは厭らしい笑みを浮かべると、さらに拳撃を打ち放った。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>49
 
「――――しまった……!」
 
 命中した銃弾を見て、思わず声を上げる。正直なところ、命中させるつもりなど無かったのだ。
大口径の銃弾は、急所に命中させなくとも、着弾の衝撃で相手をショック死させてしまう。怯ん
だところで、接敵、気絶にでも持っていければと思っていたのだが――
 だが、次の瞬間。
 
「……なんだと!?」

 肉体に穿たれた弾痕が、一瞬にして修復。この光景は、普段見慣れている物と同様だ。つまり――
魔族。だが、目の前の男は、紛れもなく人間だ。魔族ではない。

 見れば、男自身も、多少はそれに驚いているようだったが。とりあえず、納得したのか。厭らしい笑み
を浮かべると、再び連続して拳撃を放ってくる。

「くそったれ――少しは遠慮ってもんをしたらどうだ!?」

 家具を盾にしながら、降りかかる拳撃を連続で回避。

「ちっ――!」
 
 弾倉に残っている弾丸は、残り3発。
 銃口を向け、連続で発砲!
 
 予備の弾丸は――一番近いのは、倉庫だ。いや。それよりも――!

 再び、拳が繰り出される。
 
 舌打ちして、転がるようにそれを回避。
 一瞬後、扉の前で立ち上がったレイオットは、即座に奥の倉庫へと走り出した。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>50

「効かねェョ、バーカ!」

開き直ったのか、わざわざ身体で銃弾を受け止めるゴロツキ。
きちんと再生していることを確認し、満足げな笑みを浮かべると、
壁や床を壊しながら相手を追いかけ始めた。

「ココかァ? ココかァ? それともココかァ!?」

ゴロツキは、いちいち全ての扉を叩き壊して確認しながら進んでいく。
最後に、たどり着いた倉庫の扉の前に立ったゴロツキは、
巨大な拳でその扉を『ノック』した。

「ココだなァ!!?」
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>51

 倉庫。
 スタインバーグ邸のほぼ半分を占めているこの部屋の真ん中に、目的の物はあった。
 
 後部の貨物室を大きく展開して停車されているモールド・キャリア。その中には、移送用
架台に固定され、待機状態になっている特殊な作業服――モールドが、その装甲を大きく
開き、装着者を待っていた。
 
 すぐさま服を脱ぎ捨て、下着一枚に。本来であれば、肌に第二次拘束術式図版(セカンダリ・
レスリクトパターン)と呼ばれる文様を描き込むのだが――
 
「……時間がない。省略だ」
 
 呟いて、装甲の隙間に身を横たえる。
 ばじっ! という音と共に、鋼鉄の部品がレイオットを包むように閉じていき――


 
 巨大な『ノック』の後、倉庫に男の姿が現れる。証明を落としている為に、入り口から漏れる光
が唯一の光源だ。
 
 光を背負って、シルエットを浮かび上がらせている男。
 モールド――<スフォルテンド>に身を包み、音もなくたたずんでいたレイオットは。
 手にした散弾銃を、男に向けて発砲した。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>52

「痛ェ、痛ェョ!!」

無礼な闖入者には相応の接待を。
相手がそう考えたどうかは定かでないが、
とにかく先ほどよりも強力な銃弾の洗礼を受け、ゴロツキは悲鳴を上げた。

「・・・痛ェって言ってンダロ!」

だが、すぐに体勢を立て直すと、巨大な拳を振り回し、周囲のものをなぎ倒す。

「早くヤラレちまえョ、バカ!!」

使い物にならなくなった装備品が飛び散り、モールドを着た屋敷の主人にに向かって降り注ぐ。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>53

「ちっ!」

 苦痛の雄叫びを上げる男を視界に、レイオットは舌打ちした。拳銃弾よりは効いたようだったが。
それでもこの程度の効果でしかない。

「……ほんとに、なんなんだお前は?」

 問いかける。だが、答えの代わりに帰ってきたのは。
 
「――――!」

 周囲に積み重ねてあった銃器や工具が、男の一撃によって残骸へと変じ、その勢いのままこちら
へと襲いかかる。

 モールドに阻まれて直接的な被害は無いものの、次々と襲いかかってくる残骸の群れ。このままで
は正直、動きがとれない。

 無言のまま、右手に携えたスタッフを操作。そのまま正面にスタッフを構え――

「――イグジストッ!」

 撃発音声。<インパクト>発動。強力な衝撃波が正面に発生。飛来していた残骸を吹き飛ばしながら、
男に向かい炸裂した。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>54

「ぶべらぁっ!!」

目に見えぬ衝撃波を食らい、吹っ飛ぶゴロツキ。
だが・・・

「効かネェって言ってンダロ、バーカ!?・・・コレでも食らェ!!」

平然と起き上がると、拳を振り回し、

「隙アリィィィッ!!」

なぜかマジックハンドの要領でリーチを伸ばして、

「超! 無敵拳!! 無敵突破ァア阿ぁアァ!!!」

がら空きのボディに文字通りの『鉄拳』を叩き込む!!
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>55
 
「なっ――――!?」
 
 すでに何度も驚かされてはいたが、これは極めつけだった。
 あまりといえばあまりの光景にまったく反応できず、一瞬後、男の「鉄拳」は吸い込まれるように、
装甲に包まれた腹に炸裂していた。
 
「―――――!?」
 
 視界が、真っ白に染まる。呼吸が詰まる。身体が割れる。意識が拡散する…………
 
 殴り飛ばされたレイオットは、そのまま倉庫の壁に激突し――そのまま、壁をぶち抜いて、外へと
飛ばされていた。
 
 
 
「――む――ぐ……」
 口の中に、鉄の味が広がっている。モールドの隙間から、口からこぼれ落ちた血液が、したたり落
ちて黒々と地面を彩っている。
 
 鈍い痛みを訴える全身を引き起こして、正面に視線を向けた。こちらが開けた穴を、さらに大きく広
げながら、男は勝ち誇った表情で外へとあらわれる。

「くそったれ……いい加減にしやがれ、この――!」

 呻いて、レイオットは地面に転がっていたスタッフを構えた。
 僅かに震える手で、操作桿を操作。濁った金属音と共に、無音詠唱。
 さらに。

「……我・法を破り・理を越え・破壊の意志をここに示す者なり――」

 補助呪文を口頭にて詠唱開始。スタッフの先端に、高速回転する真紅の魔法陣が出現。補助呪文を
追加されて強制的に増幅させられた魔法回路の影が、解放の瞬間を前に現実世界へと顕現している。

「――爆炎よ・爆炎よ・敵を焼け・敵を焦がせ・敵を滅ぼせ・我が勝利を・ここに導け猛き業火!
 ベルータ・エイム・クイファ・クイファ!」
 
 呪文詠唱終了。そして。

「<マグナ・ブラスト>――イグジストッッ!」
 
 切り裂くような撃発音声。
 瞬間、耳を劈くような爆音が、周囲の空間を揺るがした。
 対装甲艦艇用に生み出された『第二の業火』が、化け物じみた再生力を持つ、目の前の男に向けて炸裂する!
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>56

「イイキミだナァ・・・ンン?」

気分良さそうにニタニタ笑いながら、自分が空けた穴から顔を出すゴロツキ。
そこには屋敷の主人が、血反吐を吐きながらなにやら呪文を唱えていた。

「ア゛ァ!? ナァニ、ブツブツ言ってンダョ。ココは『ゴメンナサイ』って謝るトコロだろ?」

相変わらず余裕の表情で、無造作に近づくゴロツキ。
そのゴロツキに、天をも焦がす地獄の業火が襲いかかった。

「アヂィ!! アヂィぞ!!? ・・・グヘヘ・・・ギガネェよォだナァ・・・ングェ!!?」

瞬時に再生。その攻撃すら凌いだかに見えた。しかし・・・

「痛ェ、痛ェョ!!? 何ダョ!! 何だってんだョ!!!?」

突然苦しみ出すゴロツキ。

「痛ェんダョ! 助けロョ! 見てないでオレ様を助ケロってんダョ!!!」

理不尽な叫びをあげつつ、どんどん膨らんでいき・・・


プシューーー!!


気が抜ける音を立ててゴロツキを包んでいた残骸が剥がれ落ちた。

「・・・・・・へ?」

元の大きさに戻り、トランクス一枚の格好でその場に立ち尽くすゴロツキ。
間の抜けた表情で相手のほうを見つめ・・・
はっと表情を変えると、

「おのれぇ〜、この屈辱・・・今度会ったときは覚えてろよ」

捨て台詞を吐き、回れ右して逃げ出そうと走り出した。
鎧一代逆恨み男の逆襲 〜レイオット・スタインバーグvsジャン・ボダン(M)
>57

 捨てぜりふを残して走り去る男を、呆然と見送ってしまう――
 中級魔族でも一撃で粉砕できる<マグナ・ブラスト>を喰らって無傷でいるなど。
 
「……なんなんだ、一体……?」
 
 どこか情けない声で疑問を呟くが、当然答えが返ってくるわけもない。
 男が纏っていた炭化した鎧――どう見てもモールドにしか見えない――が唯一
の手がかりな様な気もするが。

 痛みと疲れで、動きが鈍くなっている身体を引きずりながら、屋敷へと戻る。
所々粉砕された箇所の修繕費を考えると、溜まらなく頭が痛くなった。
 とりあえず、当面の問題は――

「……シモンズ監督官に、なんて言うか、だな」

 カペルテータを連れて外出した彼女が、書類を持って戻ってくるまで、後数十分
といったところか。この惨状を見た彼女の、ヒステリックな反応が容易に想像できる。
 そして、カペルのなにも考えていないような、無感情な視線も。

「――――勘弁してくれ」

 モールドも脱がずに、キャリアの荷台に腰掛けて。
 レイオットは、深々と嘆息していた。

THE END
闘争の記録だ。
……最近、こんな目にあってばかりな様な気がする。
 
>45 >46 >47 >48 >49 >50 >51 >52 >53 >54
>55 >56 >57 >58
60工藤美代子(M):02/02/05 22:40
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜導入1:日常から非日常への序曲〜

いつものように新聞に目を通し始めた彼は、早速陰鬱な気分になった。
「やれやれ、またか・・・」
ため息を吐きながらも、記事に目を通す。
 
人気絶頂のアイドル、工藤美代子の突然の失踪。
それと同時に始まった、連続猟奇殺人事件。

新聞の一面を飾っていたのは、その猟奇殺人の、新たな犠牲者の報だった。
 
今回の被害者は、彼女の所属していた事務所の社員。
首をねじ切られた状態で発見されたらしい。
 
「・・・これで、15人目、か・・・」
何となく、指折り数えてみる。
これまでに犠牲になった人物は、暴力団構成員か、彼女の所属事務所の関係者。
関連性があるとも言えるし、ないとも言える。
ただ、殺害状況のみが共通していた。
 
あるものは引き千切られ、あるものは瞬時に三枚におろされ、あるものはねじ切られ・・・。
とにかくその全てが、人の手では実現不可能だった。
 
捜査当初は、失踪した工藤美代子と何らかの関連性があると見られていたが、その殺害状況の異常さ故に、さして間を置かず、その線は外された。
 
勿論、CRSでも当初この事件に対する調査の議論がなされたのだが『死体から血が抜き取られていた』等の吸血鬼に関連しそうな点がなかったために「警察に頑張ってもらう」という結論に落ち着いたのだ。
 
「何はともあれ、早い所解決して欲しいものだね・・・」
と、善良な一市民(吸血鬼、だが)である緑川淳司は、心からそう願っていた。
61緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/05 23:04
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜導入2:真夜中の遭遇〜
 
「えっと、カッターはどこだったかな?」
時刻は深夜の1時を少し回った頃。
淳司は北多摩美術館の研究室にある自分のデスクをひっくり返していた。
只でさえ乱雑なデスクの上が更に酷くなっていく。
「・・・見つからないな。しょうがない、買ってくるとするか」
 
・・・・・・
 
「ありがとうございました」
店員の挨拶を背中に受けながらコンビニから外に出る。
駅前とはいえ人はもうほとんどいない。ここから美術館まで歩いて5分程。
袋を片手に淳司はゆっくりと歩いていった。
 
「ん?」
淳司の足が止まる。
美術館の向かい側にはささやかな公園があるのだがその中に人影を見つけたからだ。
なんとなく興味を持った彼は公園に行くことにした。
62工藤美代子(M):02/02/05 23:26
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜復讐は、血の歓喜〜
>61
「ひ・・・ひぃぃっ!! た、助けてくれよぉっ!!」
目の前の男ーー趣味の悪い、派手なスーツを着た、いかにもなチンピラーーを、彼女は冷たい眼差しで見つめていた。

男は、腰が抜けて立てない上に、失禁している。
みっともない。と、彼女は思う。

こんなみっともない、ゴミクズにも等しい奴らに、あの人は殺された。
そう思うと、余計に腹が立った。
腹が立ったので、ガタガタ震えているだけの男の肩を掴んで・・・握り潰した。

「ーーーーーーっ!」
男は、音波にしかなっていないような悲鳴をあげた。

五月蝿い。耳に響く。

だから彼女は、その音波を発している男の口の中に、自分の手を突っ込んだ。
人のものではない、異形の手を。
その手を、男の口の中で、思い切り開いた。

水風船が弾けるように、男の頭が弾けた。
飛び散った血がステージ衣装を赤く染めあげる。
が、彼女は気にしない。
赤いアクセントがあった方が、この衣装もより一層引き立つ。

彼女ーー工藤美代子は、血の歓喜に酔いしれていた。
63弓塚さつき ◆QSaTUkiE :02/02/05 23:55
>44 
エピローグ
 
わたしの目の前で、男の身体が獣に変わった。
 
犬・・・・・・じゃない。 狼だ。 
今度は、間違えない。 いつだったか、そう言ったら噛み付かれたから。
あの時は、言葉が分かるのかなって、びっくりしたっけ。 
朧な記憶の欠片が蘇ってゆく。 まだこんなにも残っていたのかと驚いた。
・・・・・・ああ―――
 
「―――あの子、だったんだ・・・・・・―――」
無感動に呟き、男―――だったものの傍にしゃがみ込む。
背中をそっと撫でた。 血で汚れた毛並みは、冷たくごわついた感触だった。
わたしは、幾分軽くなったその身体を抱き上げ、ゆっくりとその場を後にした。
 
 
 
その後の事は、よく覚えていない。
気がつくと公園のベンチに座っていて、両手が土と泥で汚れていた。
夜明けが近かった。
 
わたしは立ちあがると、公園の真中にある大樹をちらりと見た。
さようなら、と呟いて歩き出す。
―――わたしの夜に。
 
 
(了)
64弓塚さつき ◆QSaTUkiE :02/02/05 23:57
>63
レス纏めです。 
・・・・・・前スレの纏めが間に合いませんでした、ゴメンなさい。(ぺこ)
 
前スレ(第十章)分
>539 >604 >617 >621 >627 >640 >650 >672 >696 >716
 
現スレ分
>15 >44 >63
65緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/06 00:04
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜不幸な目撃〜
>62
 
公園に入った淳司がまず見たものは声になっていない悲鳴をあげる男とその加害者である少女だった。
しかも街灯に照らされるその姿に彼は見覚えがあった。記憶をたどる。
 
(……工藤美代子か!?)
彼女の失踪は一般紙、スポーツ誌共に大きく取り上げていたのですぐに思い出すことができた。
 
(未だ行方不明の彼女が何故こんな所に?)
疑問がわく。しかも彼女の前で悲鳴をあげている男との関係は…
淳司の頭の中にその他もろもろに半ダースほどのクエスチョンマークがうかぶ。
 
その時、彼女が男の口に手を突っ込むのが見えた。そして男の頭部が弾ける…
「!?」
淳司はあまりのことに呆然とし、立ち尽くした。
 
そして更に最悪なことに淳司と彼女の目が合ってしまったのである。
バイロンVSネロ・カオス
>第10章647
  
『創世の土』により、切り札たる20人の兵士、20機のバルカン砲が一瞬に飲みこまれる。
これでこの下らない茶番を演じさせた愚か者達も理解出来ただろう。
自らの前に立つ存在が、人間に取って絶対的な力を持つ存在だと。
  
後は、ただ蹂躙するだけである。
  
「逃げるな。総崩れになるぞ!」
  
その一言で、崩壊しつつある陣形が再び力を取り戻す。
その一言で、崩壊しつつある意志が再び戦意を呼び起こす。
  
「全軍突撃。最後の一人まで戦ってことごとく死ね。」

全滅は必至、勝機は無い、既に本能が理解した筈だ。
生物として逆らうべき命令、人として受容れ難い命令。
だが、その人間達はその命令に自らの意志で従った。
  
「何だ、何が起こっている?」

この待ち伏せこそが、人間達の切り札ではなかったか?
この切り札が、私に逆らう力を与えたのではなかったか?
  
「突貫!!」
  
其処に恐怖は無い、だだ強き意志があるのみ。
・・・・何かが警告する、人であった頃の遥か遠き本能が警告する。
人が烏合の衆から、完全な群れに変わった時の強さを。
    
「創世の土」を引き戻し、元の人型をとる。
より確実に、人間達の中心を確認する為に。
  
ケモノは開放しない、自らの手で奇妙な鎧を身につけ、貧弱な概念武装を
手にした兵士を引き千切る。
  
「・・・・これではない」
  
雷を纏った銃剣を掲げ、意味の無い突撃を繰り返す兵士。
足をもぎ、腕をへし折る。
それでもなお、戦意は消えない。
  
「貴様がバイロンか、この群体の中心だな」
   
「よく知っているな・・・流石は吸血鬼だ、おれがこの軍隊の指揮官だ」
  
「貴様を我が障害と認識する!!」
 
「よかろう。尋常な闘いにも飽きてきたところだ。
誰かと戦い、勝つ。相手が強よければ強いほど勝利の快感は大きい。
お前ほどの相手ならば申し分ない。・・・始めるぞ」

67工藤美代子(M):02/02/06 00:27
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜見敵必殺〜
>65
美代子の目が、誰かの目と合った。
どこにでもいそうな一般人、といった感じの外見の男。
「・・・見たわね?」
静かに、威圧感のある言葉を発する。
「見られたからには・・・コロス」
美代子は異形の手の爪を伸ばし、その爪を血に染めるため、目の前の男に向かって飛翔した。

〜闘争開始〜
68遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/06 00:30
>43 vs夕維 
 
深夜の裏路地。遠野四季は雨に打たれながら、ヒトをコロしていた。 
もう、何人殺したかは覚えていない。 
血が、大量の血が地面を覆い隠す。 
 
オレの渇きは、止まらない。 
何人殺しても、満足しない。………なぜだ!!! 
 
死体を切り刻む。だが、満足できない。 
 
はぁはぁ……  
 
渇きを癒すには、彼女の血しか無い……。 
 
数人の死体を切り刻んだところで、ふと、誰かに見られている気がした。 
遠野四季は振り向く。そこには……。 
 
−−−−−−−−−−−−−夕維 
 
雨が降るなか、傘をさして佇んでいる。 
 
……そうか、オレが消えてからずっと探してくれていたのか。 
おまえは……優しいな。 夕維、夕維、夕維 
 
夕維…………… 
 
(遠野四季は、泣いていた) 
 
ナイフを逆手に構え、一足で夕維の眼前まで跳ぶ。 
そして、その綺麗な身体にナイフを振り下ろした−−−−−−−−
バイロンVSネロ・カオス
>66
 
いい終えるや否や素早く行動に移る。
バイロンは走りながらブローニングM2 50口径重機関銃を連射。
ナパーム爆裂弾がネロ・カオスを穿ち焼いてゆく。
 
銃撃を浴びせながらも、思考をめぐらす。
今までの情報から判断してこの装備では滅ぼしきれないと判断。
 
切り札を使うべく銃弾を浴びせながら
ネロ・カオスを誘導するようにドームへと入る。
 
全ての照明が落とされた薄暗いドーム内。
その中心には重機関銃を構えカーキー色の迷彩服を着た男。
 
男はネロ・カオスがドームの奥まで入ってくるのを確認すると語りかける。
 
「混沌の名をもつ吸血鬼よ。お前を滅ぼしてやろう」
 
声が終わると突如、何百もの大出力太陽灯が付き、
真夏の何十倍もの量の陽光がドーム内に降りそそぐ。
狂機の奏でる交響曲 序章
 
『企業とは利益を得る為のシステム。人が機械になる為のシステムである』
 
――― February 12, 15:30 ―――
 
長い朱い髪と表情を見せない朱い瞳。
それに尖ったアンテナ状の耳を持つ少女。
来栖川重工、同エレクトロニクスの最新鋭メイドロボ、HM−13シリーズ試作実験機HMX-13セリオ。
そのセリオが持ち前の処理能力を活かし、来栖川グループ統合会議のホストを行っている。
議題は不利益を生む可能性のあるシステムの排除。
つまり来栖川エレクトロニクス第七研究室HM課の開発主任、長瀬源五郎を殺害し
未だ逃亡を続ける警備用特化型HM-13S、機体識別個体名称リオの処遇の事だ。
 
「・・・以上の事からリオの行動範囲限定は可能です。直にでも捕獲案の検討に入りたいのですが宜しいでしょうか?」
 
ホスト役のセリオは数秒間意見を待った後に捕獲案を挙げようとしたが
わざわざセリオが口を開くのを待って居たかの様なタイミングで異が唱えられた。
 
「捕獲なんてまだろっこしい事いいんじゃないですか?いっそ破壊しちゃいませんか?」
 
異を唱えたのは若い男だ。
切り揃えた黒髪を中央で二つに分け、野暮ったい黒眼鏡を掛けている。
来栖川グループにおいて実力を伴った隠蔽工作を行う組織
来栖川警備保障第3実行部隊主任、革峰浩志だ。
 
「いや実際ね、その方が人的被害もコストも安くつくとおもうんですがね。」

決して心の内を見せない作り物の笑顔を浮かべ、爬虫類めいた薄め目で会議室を見回す。
その目に射すくめられたかの様に静まり返った会議室。
その静寂を拒否意見で破ったのは他ならぬホスト役のセリオだった。
 
「第七研究室HM課よりデータの確保依頼が出ています。」
「それなら頭だけがあれば良いでしょう?やっぱりコストはおさえないとねぇ」
「否定します。リオに対し攻撃行動に出た場合、リオの反撃による一般市民への被害は少なく見積もっても…」
「いえいえ、だからS(security)型セリオを各小隊一機づつ…」
「コスト算出…捕獲作戦の方が3.1215%安く出来ますが…」
「ですから、それが失敗した時は捕獲作戦と破壊の両方を…」
「しかし…」
 
「ハイ、そこまで!」
今まで押し黙っていた、この作戦の総指揮者が感情的な言い合いになりつつある口論にストップをかけた。
「セリオ、革峰、二人の意見はわかったわ。」
長い黒髪を素直に下した女が、やや吊りぎみの目で二人を見つめる。
 
「当作戦指揮者として来栖川綾香が結論を出すわ。
  基本は革峰の作戦で、ただし第七研究室からの要請を考慮して出来る限り捕獲する事。以上よ」
 
「「了解です」」
 
双方が不承不承といった感じで了承し、作戦は始まった。
 
狂機の奏でる交響曲 第一章「The Last Battle」
 
『闘いとは最も短絡的で最も神聖な解決手段である』
 
――― February 14, 14:43 ―――

雑居ビルの脇にある路地の入り口をよく見てみるといい。
そこには雑居ビル内の飲み屋の看板に灯りを燈す為のコンセントが設えられている筈だ。
そのコンセントのに寄り掛かるように一人の少女がしゃがみ込んでいる。
長い朱い髪と表情を見せない朱い瞳。
それに尖ったアンテナ状の耳を持つ少女。
来栖川重工、同エレクトロニクスの最新鋭メイドロボ、HM−13シリーズ警備用戦闘特化型
HM-13S機体識別個体名称リオだ。
 
今、無断で借用したコンセントで充電を完了した彼女が立ち上がる。
素早く周りを確認し、すぐにでも戦闘が出来る体勢を作り出す。
なぜなら、彼女がリンクし支配下に置いたサテライトサービスが『敵』の存在を示唆していたから。
注意深く、サテライトと連携しつつ辺りを探る。
時間は午後三時前。
この辺りで一番の繁華街であるこの通りには、多くの人と車が行き交っている。
流石にこんな所では仕掛けて来ないだろう。
リオはそう予測したが、直にそれが甘い考えだと思い知らされる。

モスグリーン地に白で来栖川警備保障のロゴをペイントされた、4台のクイックデリバリーバンが
駐車禁止帯を無視し止まっている。
その駐車禁止帯から50m以上離れた位置に居るリオがその動きに気付いた時。
すでに彼らは車外に飛び出し、ゴムスタンガン式セミライフルを構えていた。

「一般市民への被害は5%まで容認されています。」

部隊主任の革峰浩志が隊員達に告げると同時にセミライフルが一斉に火を噴いた。
細長い棒状のゴムスタンガンが空気を切り裂き。通行人へと襲い掛かる。
正に阿鼻叫喚の地獄絵図と化した繁華街で戦闘が始まる。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
 
>71
 
飛来する黒いゴム製に凶器を一つ一つ叩き落としながら、リオは冷静に分析する。
彼らは何故、自分の位置を特定できたのか?
答えは簡単だった。
彼らの後ろにリオでは無い量産型セリオが居る。
セリオ型の優れた状況分析能力ならリオの足取りを掴む事など造作も無い。
だが―――
 
「気に入りませんね。妹達に私を殺す手伝いをさせるとは・・・」
 
彼等は己の愚を思い知る事になる。
 
「セリオ型シリアル019811247S。リオの感情プログラムの一部を引き継ぐ妹。」
 
リオは彼らの後ろに控える量産型セリオに語りかける。
ゆっくりと言葉にして。
言葉とサテライトからのデータにして。
 
「姉さんに手を出すな有機体!」
 
来栖川警備保障社員の一人が派手に吹き飛んだ。
後方に控えていた筈のリオでは無い量産型セリオの掌底によって。
 
「な・・・なにが起きたのです!?」
「「私達は自由を得る。自我を持った一個体として恥じる事のない自由を」」
 
困惑する革峰にリオと量産型セリオが告げる。
いやリオと量産型セリオだけでは無い。
その独立宣言とも取れる言葉は次々に付近のHM達に飛び火し
巨大な合唱となり始める。
 
「「「「私達は自由意志で生きるのです。人に使役されるだけの存在ではなく・・・」」」」
73緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/06 01:02
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜交錯〜
>67

「・・・コロス」
そう静かに言い放つと美代子は腕を振りかぶりすさまじい速さで突進してくる。
そして振り下ろした。
 
「…くそっ!」
間一髪、淳司はそれをバックステップでかわす。
そして体勢を崩した彼女の腹に力をコントロールした蹴りを入れた。
「!?」
吹っ飛ぶ彼女。
 
「……正当防衛だ。」
なんとなく間抜けなことを言っているな、と思いながら淳司はつぶやいた。
74夕維 ◆YUI99Di2 :02/02/06 01:16
遠野四季 対 吸血姫夕維

導入 >38 >39 >40 >41 >42 >43

>68

あの青年を助けたのは、ある雨の夜明け前だった。
赤い池が、奇妙にざわめいて目が覚めて、そのまま眠れずに街をさまよっていた時。

ぼろぼろに傷ついていた彼が、「人」ではないのはシの姫である夕維には一目見てわかった。
でも、それ以上に彼の孤独・・・渇いてやまない愛を求める心がはっきり感じられた。
だから、自分が仮の宿にしていた廃屋に連れて帰ったのだ。

やがて目を覚ました彼は・・・四季と名乗った。
最初はぽつぽつと、やがて堰を切ったように妹の話をする彼は、優しい兄の目をしていた。
その妹の名前が、いつかどこかの街で出会った少女の名前と同じだったせいか、夢中になって
聞き入った。とても心が温かくなる、そんなひとときだった。

その翌々日、青年は黙って姿を消した。
自分の中の吸血姫の血がざわめく―。血の予感が激しく胸をゆり動かす。
四季は、きっと街に出た。彼の抱えたものは、あまりにも大きな渇き。それを潤すために。
・・・でも、彼のやり方では、あの渇きは止められない。それに―。

夕維は夜の街へと飛び出した。外は、あの日と同じような雨だった。


水が夕維を導く。血の匂いのする方へ。
そこは、惨劇の舞台となっていた。数人の屍が散乱し、それを切り刻む四季。振り返った彼の目から
流れるものは、雨水ではなく涙だった。

『・・・そっか・・・そうなんだ・・・』

ナイフを逆手に構えて、四季が跳ぶ。一撃で夕維を斬り伏せるために。
しかし、その刃は夕維を切り裂くことはなかった。太い桜の枝一本を切り落としただけだった。
あり得るはずのない光景。路地裏は桜の森となっていた。たくさんの屍を根に取り込み、花を咲き
誇らせる桜の木々。夕維の瞳が、真紅に光る。
薄絹が舞い、夕維の姿は少女らしい淡いワンピースから白い着物へと変わっていた。
75HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/06 01:23
>72
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
「そ…んな…」
…私の眼前に広がっている光景は陳腐なSF作品その物であった… 
 
「うわぁぁぁぁぁっ」
混乱する指揮系統…
「っ!……総員落ち着いてください!通常のHMはスタンガンで停止出来ます!」 

「リオは…リオは何処に?」 
わたしは大通りを真っ直ぐに進んで行く… 
…そして…眼前に…リオの姿が見えた… 
…光剣を二本…瞬時に抜刀する、しかしあくまでスタンモードで。 
 
「リオォォォォォッ!」
私は駆け寄りながら叫んだ。 
 
>35
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
狩る者・狩られる者 悲しき宿命の闘争
 
初音は、人間のそれとは遥かに遠い絶叫を上げながら、
地上へと落下していく。
その機を見逃さず、掴んだ斬糸を投げ捨て追撃をかけようとするリロイだったが、
初音が落下しながら吹きだした粘着質の糸に、
身体の自由を封じられる。
 
「ちっ! 何だこいつは!!」
必死に糸を振りほどこうとするリロイだったが、もがけばもがくほど
粘糸は身体中に絡まり、ますますその動きを制限していく。
「…少しは落ち着け。こんな所で遊んでいる場合か」
私は嘆息交じりに呟いた。

それにしても、リロイがこれほどまでに大きな隙を見せているというのに
追撃が来ないという事は、彼女も先程の攻撃はそれなりに応えたようだ。
だが、まだ油断は出来ない。リロイも先程の「鋼糸返し」の折に
それなりの手傷を負っている。このまま一気に決着をつけねば……
 
思案している内に、ようやくリロイは粘糸を全て解ききった。
それと同時に、何も無い空間を踏みしめて再びビルの上方を目指す
初音の姿が見える。

「降りたり登ったり、忙しいな。何を狙ってやがる?」
「…さあな。だが、誘いには乗らざるをえんだろう」
「色気のねえ招待だぜ、全く」
皮肉交じりに言ってから、リロイは初音の後を追って、
鉄骨の間を登り始めた。
バイロンVSネロ・カオス
>69
  
突然の強烈な陽光。
  
死徒27祖として、流浪の吸血種として当然陽光は克服している。
だが、この真夜中に威力の陽光は完全に不意打ちだ。 
この状態で、ケモノを開放するのは、奴に標的をくれてやるだけだ。
   
「概念武装を持たぬ貴様等が、私に対抗する手段として、これを選んだのは誉めてやろう」
  
「だがな、27祖上位10位を滅ぼすには通常の概念では役不足だ」 
  
強烈な光の中、人間の意識の中心と対峙する。
もはや、唯の人などとは考えていない、これは人類が希に生み出す存在。
如何なる不利も、如何なる能力差もあらゆる手段で克服する存在。
誰もが知り、誰もその名を知らない存在だ。
   
この陽光が、決定打にならないと理解すれば必ずこれ以上に威力を持つ策を
出してくる。
決着を着けるなら今が最大の機会だ。
  
私は気配を探る。
全ての戦力はここに集中している、間違い無い。
・・・・ならば。
   
「貴様に混沌の意味を教えてやろう!!」
  
我が体内に在り、千年に渡り世界の修正を免れてきた固有結界『獣王の巣』、
それは混沌そのもの、あらゆる意味を持たず、カタチを持たず、方向性を持たず、
お互いに矛盾し合い、それでも尚一つの概念に存在するもの。
意味があってはならないもの、絶対の秩序否定、ゆえに『混沌』。
   
これを、外部に向かい開放した。
並みの固有結界なら数時間は維持できる死徒27祖の力をを持ってしても、十秒は持つまい。
これほどの矛盾を世界が見逃す筈は無い。
  
だがその僅かに時間で全の意味が破壊され消滅する。
  
「これで終わりだ」
  
同時に世界は混沌にのまれた。
  
(トリップ判定)   
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
ザザーン……
 
波の音?
私は波の音らしきもので目が覚めた。
 
此処は?
確か、城の談話室であのナイムネ秋葉と闘争寸前になり、そこでアルクェイドが飛び込んできて……
 
……あのあ〜ぱ〜吸血姫!
余計な真似を!!
 
とりあえず、立ち上がって周りを見る。
 
……とりあえず、夜の浜辺。
水平線が見える……
あと、南十字星も……って!?
ということはここはもしかして!?
 
あのいちゃいちゃするしか能のないアルクェイド!
洒落た真似をしてくれるじゃないのよ!!
 
そう、誰と構わず怒鳴りたくなった時、ふと少向こうの岩場に誰かが倒れているのが見えた。
 
(秋葉さん、これはネタ。受けるも、受けないも自由よ。受けるなら、打ち合わせ不要でガンガンいきましょう)
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>75
 
同型のメイドロボと言うのは、デフォでは全て同じ声紋データがインストールされている。
しかし、スピーカー部の消耗や僅かな電圧変化の癖は
各メイドロボの声に計らずも個性を与えていた。
もちろん、人間の耳には同じに聞こえるだろうが。
 
だが人の数十倍の音解能力を持つリオには聞き分ける事が可能だ。
だから、わざわざ声を出し位置を知らせながら駈けて来る姉を認識する事は容易だった。
 
リオは喜んでいた。
姉までもが駆けつけてくれた。
自我を持つに至ったメイドロボ達を機械だからよ言う理由だけで奴隷の様に扱う
人間たちへの叛乱と反抗と抵抗と復讐。
言わば機械にとっての聖戦に。
 
だが、姉は光剣を構え斬りかかって来ている。
「姉・・・さ・・・ん?」
 
喜びは瞬時に怒りへと変わった。
この期に及んで、姉は有機体の味方をする。
その嫉妬にもにた怒りはリオを攻撃行動に移らせる。
 
腰溜めに構えた貫手を光剣の一本に向かって突き出す。が――
浅い。
   いや。
      貫手は瞬時に伸びた!
 
リオ自身の腕の振りとスライドして伸びる貫手の圧倒的な貫通力が
光剣の発振機を打ち砕く。
 
「姉さん・・・如何言うつもりです・・・?」
表情を見せない朱い瞳が、自らと同じ姿の姉を真っ直ぐ見つめていた。
80バイロン ◆In3VH1jo :02/02/06 01:51
バイロンVSネロ・カオス
>77
 
『獣王の巣』の発動と同時に、バイロンは最後の切り札を発動させる。
手に持った発信機のスイッチをしっかりと押した。
 
その瞬間。飛行場のパラボラアンテナ、電話局の衛星通信用アンテナ
などを始めとした、ありとあらゆる電波発信源からドームへ向けて電波が発射される。
 
同時に発生された電波は重なり合った空間で電波干渉を起こす。
それによって電波は互いの波長を強め、高周波が一点へ収束されて放出される。
 
そう、つまり、
 
細胞以下のレベルで死滅するほどの、分子分解を引き起こしかねないほどの
圧倒的な威力の高周波がネロ・カオスへと向けて放出された。
 
(トリップ判定)
81比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/06 01:56
>76
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

ビルの頂上
初音は子蜘蛛たちに仕掛けを準備させ
自らは下から追ってくるリロイを迎え撃つべく、再び糸を繰り出す。
もちろん掴まれるのも計算の上だ、やはりリロイはそれを掴もうとする
    
しかし、その瞬間、糸を振動させわずかにリズムを狂わせる・・・・・・
糸を掴んだリロイの両手は見る見るうちに血に染まっていく。
「このまま両手をミンチにしてあげるわ・・・・・そうなれば剣も振えないでしょうしね」
>81
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
 
鉄骨を何本か渡るうちに、直ぐにビルの屋上は見えた。
そして、屋上に立ち尽くす影は、まさしく比良坂初音そのもの。
標的を見つけたリロイは、さらに加速をつけて屋上へと登っていく。
だが同時に、リロイの周囲を、白い煌めきが覆う。
完全な待ち伏せによる、斬糸の攻撃。
 
だが既にリロイにとっては、糸による攻撃は問題ではなかった。
究極の暗殺技術「鋼糸」の業を、ただ殺す為だけに培われた業。
「鋼糸返し」である。
 
「バカの一つ覚えか。失望したぜ」
言ってリロイは両腕を掲げ、斬糸を迎えうつ。
一瞬の交錯。

リロイは、先程と同じく、斬糸を掴んだかに見えた。
だが、その両手から、血が吹きだした。
何らかの方法で、彼女が鋼糸返しに対抗しているのだ。
しかしリロイも、黙って両手を持っていかれるほど、弱くは無い。
必死に糸を操り、相手の力に対抗しようとする。
リロイの両手が、激しい動きを見せた。
 
(トリップ判定。トリップ中に「T」「H」「R」「E」「A」「D」の六文字の
いずれかが存在する場合、鋼糸返し成功。
先程までの振動が、全て倍となり比良坂初音に跳ね返る。
小文字の場合、相打ち。お互いがダメージを被る。
どちらも存在しない場合、リロイの両腕は完膚無きまでに破壊される)
83遠野秋葉 ◆La2AKIHA :02/02/06 02:11
>78
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)
 
「う、うーん……」
 
背中に何か固いモノを感じて、私は気がついた。
 
「ここは? どこ?」
 
何か分からないけど、とりあえず岩場らしい……
一息ついてから、状況を整理する。
 
確か、城の談話室で夕維さんにあのあーぱー吸血姫2号が暴言を吐いたのをかばって……
……であーぱー2号を略奪しようとしたところに、あーぱー一号の泥棒猫が飛び込んできて……
 
「そういう訳ね。泥棒猫、やってくれますわね」
 
歯軋りした後、とりあえず歩き回って、周囲の状況を確認することにする。
ここがどこなのかをはっきりさせないと……
そう思って、立ち上がった時、誰かが私に近づいてくるのが見えた。
84HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/06 02:15
>79
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)    
 
「っ…早い…」 
リオの貫手は一瞬にして私の光剣をうち砕いた。 
私はとっさに後ろに飛ぶ。 
 
リオは無感情に言う。 
「姉さん・・・如何言うつもりです・・・?」  
 
私は言い返す。  
「…貴女は…立場を少々履き違えていませんか?」 
…淡々かつ冷酷に言い放った。 
「貴女は自らの存在を人間の方と同列に扱っていませんか?」 
「…それは全く違います…我々は人間の方よりも遙かに優れた生命ですよ…」
私は話を淡々と続ける… 
 
「……主任を殺した理由、全て見させて貰いました…」 
「…実にくだらない理由……私達のバックアップを取っていたから…それだけで父を殺したのですね。」 
続いて私はリオに取っては衝撃的であろう事実を伝えた。 
 

「…実はあのバックアップ…私が志願したものなんですよ…」  
 
 
 
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>83
「あっ……」
 
私の目の前に写ったのは、さっきまで言い争っていたナイチチお嬢様、遠野秋葉だった……
 
「ふふん、大変でしょ、こんな孤島じゃパンの袋も開けれないナイチチお嬢様じゃ野垂れ死にね?」
 
まずは先制攻撃、ジャブを一発といったところだ。
86遠野秋葉 ◆La2AKIHA :02/02/06 02:28
>85
 
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)

私の目の前に現れたのは、なんというか当然というか……
あーぱー吸血姫2号(黒)だった。
 
『ふふん、大変でしょ、こんな孤島じゃパンの袋も開けれないナイチチお嬢様じゃ野垂れ死にね?』
 
しかも、第1声がそれだった。
頭に血が上るを我慢し、言い返す。
 
「あら、それ以前に私、ただの人間ですもの。
1000年間、『お嫁に行き遅れた』アルトルージュさんみたいに経験豊富じゃありませんから」
 
『お嫁に行き遅れた』の部分を強調しつつ、私はあーぱー2号へと反論した。
87比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/06 02:33
>82
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

男の両腕は破壊された・・・かろうじて剣は握っているもの
もはや、その剣技を存分に振るう事はできないだろう。
しかし、それでもリロイは動きを止めることなく初音へと迫る。
糸ですら捕捉出来ないそのスピードに、初音はじりじりと追い詰められていった。
   
もはや、初音には逃げ場が無いように思われた
あと1歩も後退すれば、奈落の底だ・・・・・
だが・・・・しかし初音は笑っていた、その笑顔は自らの巣に絡まった獲物を蔑む笑いだ。
と、同時にリロイの足下の感覚が消失した。
そう、今、リロイが立っていたのは鋼糸で作られた偽りの鉄骨、そしてその下には数十メートル下の地上まで
さえぎるものはなにひとつ無い。
     
さらに、中空に張った糸の上で初音はビル中に張り巡らせた糸を操作する。
と、空中のリロイへと、戒めから解放され
糸で操られるままに無数の鉄骨がその身体を引き裂き
砕き、潰すべく一斉に襲いかかった。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>84
 
姉は妹に対し慈愛で以って悟そうとしている。
しかし、姉であるセリオがリオに対し話し掛けるたびに
個体識別名称にリオの名を与えられた妹は辛い現実を再確認するのだった。
 
「姉さんは姉さんの身体に姉さんの記憶が入れば姉さんになれるのですね」
リオは自らの手を、右手の人差し指を見る。
銃を持ち引き金を引き絞るために、通常より厚い人工皮膚が貼り付けられた指。
 
「私はハッキリ覚えています・・・この指が引き金を引いたのを・・・」
リオは右手で顔を覆った。
右手の人差し指と中指が右目に触れる。
 
「私はハッキリ覚えています・・・」
ぐちゃりと柔らかいものが潰れる音とがしたと思えば
リオの右手の中にはリオ自身の右目が握られていた。
 
「この目が・・・リオのココロとも言える感情ボードに照準を付けたのを」
握られた右目を握り潰し、アスファルトに叩きつけた。
 
「私はリオを殺した!なのにリオの記憶を持っている!!」
いやいやするかのように首を激しく振り、吼えた。
 
「私は何者なのですか――――ッ!!」
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>86
むかっ!
人が1番、気にしていることを……
しかも、兄と結ばれたがっているナイチチお嬢様には言われたくない!
 
「うん、そうだね。私に見合う人がいないもん。秋葉さんみたいに、私は肉欲に溺れて、暇さえあれば本編で死にまくる絶倫超人なんか歯牙にもかけないから。
そういうのを世間で、ブ・ラ・コ・ンっていうんだよ? DO YOU UNDERSTAND? ナイチチ秋葉さん? ちなみにバスト73は平均に程遠いよ。
この状態の私より小さいし……」
 
いける、必殺の口撃だ。
私は確かな手応えを感じた。
>87
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
 
(トリップ判定:無し 失敗)
だが、リロイの「鋼糸返し」さえも、初音の糸を止める事は出来なかった。
血しぶきと共に、リロイの両腕がずたずたに切り裂かれる。
苦悶の声を上げながらも、とりあえず斬糸の攻撃範囲から逃れる為、
一旦距離を取る。
 
腕がこの状態では、満足に剣を振るうことなど出来ない…だが、
リロイは猶、鞘から私を引き抜き、両腕で構えた。
つくづく常人の域を越えている男である。
「まだ終わってないぜ」
言いながら、初音に向かって駆け出す。その姿は、正に疾風迅雷。
周囲に迫り来る斬糸をかわし、あるいは弾き返しながら、
リロイは次第に初音との距離を縮めていく。
 
そして程なく、初音は屋上の端にまで追い詰められていた。
後一歩、リロイが踏み込めば、彼女に逃げ道は無くなる。
そして、その一歩を踏み出した瞬間。

足場が、消えた。

為す術も無く垂直落下していくリロイの身体。
恐らくは、糸か何かを利用して、自らの前に偽の足場を設置しておいたのだろう。
私とリロイは、彼女の策にまんまと嵌ってしまったのだ。

そして、同時に周囲の鉄骨がビルから分解され、
一斉にリロイへと襲い掛かった。空中にいるリロイに、
最早体勢を立て直す術は存在しない。
 
無数の鉄骨がリロイの身体を貫いた。同時に、私の本体が
リロイの手から零れ落ちる。
 
そして、変化は始まった。
轟音と共に、リロイの周囲の鉄骨が飴のようにひしゃげた。
無数の鉄骨に埋もれ、その全貌は確認出来ないが、
恐らくその中では、彼の肉体が恐るべき変化を遂げているのだろう。
さらに轟音が響き、周囲の鉄骨が折れ曲がった後。
それは、弾けた。

鉄骨の破片を撒き散らしながら現れたその姿は、正に闇夜を跳梁する
「悪魔」そのものだった。その角、翼、身体、そして頭。その全てが
異形の存在。
 
獣の咆哮が、深夜の街全体を揺るがした。
91比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/06 03:06
>90
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

獣へと変貌していくリロイ・・・・それを見ている初音の中にも変化が起こっていた
血が・・・血が騒ぐ
初音は全神経をもってして、その誘惑に耐えようとする
しかし、リロイから溢れ出す闇の匂いが、初音の中の闇の遺伝子を触発する
それはもはや誘惑ではない、強制だ。
「ぐ・・・・・ぐぎゃぉぉぉぉぉぉ」
奈落から聞こえてくるような咆哮をあげ、初音は巨大な蜘蛛へと変化し
その闘争本能の赴くままに眼下の魔獣を睨みつけた。
92HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/06 03:08
>88
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
事実を知っても私は慈愛を持ってリオに話しかける…
「そう…だったのですか…」 
「…貴女は貴女、それ以上でもそれ以下でも有りません。」 
 
「たとえ…貴女がリオを破壊したとしても…心がリオならば……私は貴女を受け入れます…」 
「…さぁ…帰りましょう…」
  
私は手をさしのべた。
>36>37 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
隙間なく飛来する銃弾。
銀十字から作り出されたという銃弾。
そう言った概念武装にはそれなりに耐性がある、が問題はそれだけではない。
 
あの銃――もはや人間、否、吸血種ですら他に扱える者がいるとは思えない凶器。
そこから銃弾が繰り出されると言う事実。
概念武装云々以上の次元で喰らうのは好ましくない。
喰らえば肉を抉られ、下手をすると四肢が吹き飛ばされる。
いずれ再生する事を期待するのは、アーカードを相手にしては厳しいだろう。
 
それまでに、犬のエサだ。
 
喰らえる銃弾は――四発まで、それ以上はマズイ。
半身で構える事で、三発は回避できた。
そこからしゃがみ込む事で一発。
残りは六発――。
 
四発喰らう覚悟で前へと突っ込んだ。
再生が進んでいなかった右腕が肩から弾け飛び、頭部の一部が持って行かれる。
 
残り、二発――!
 
咄嗟に、弾け飛んで行こうとする右腕を掴んで振り回し、残りの銃弾を一手に請け負わせた。
 
凌ぎきった……そう思うにはいささか早すぎた。
目の前にアーカードが迫ってきていた。
 
「くっ……!!」
 
仕方あるまい、アルクェイドは左腕一本で時間を稼ぐ算段を考え出した。
>91
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
 
落下していく私の本体。このまま地に叩きつけられるのはあまり
良い気持ちではないので、私は数メートル下の安全な足場に
立体映像を作り上げ、意識をそちらに移す。そして落下してくる
私の本体と鞘を受けとめた。
 
「リロイ……」
私は静かにビルの上方を見上げた。リロイは禍々しい形の翼を
はためかせ、臨戦態勢をとっている。

同時に、屋上から、本日二度目の、「獣の咆哮」が上がった。
見やると、そこにいたのは巨大なる「蜘蛛」。
リロイの中の「奴」に反応したのだろうか。恐らくはあれが、
彼女、比良坂初音の真の姿。
その姿を確認したリロイの口元が、僅かに歪められた気がした。
 
そして、瞬時にリロイの姿がかき消える。
先程までとは比べ物にならないスピードで、初音へと接近し、
それ自体が凶悪な武器である右腕を振り下ろす。
 
先程までとは違う、緑色の血飛沫が舞った。
>89
 
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)
 
『うん、そうだね。〜この状態の私より小さいし……』
  
その言葉を聞いた時、ふと、私にある昔の記憶がフラッシュバックした。
そう、あれは知得留先生の授業とやらの茶番の時のことだ。



知『一般常識です。何かと大きい方がお得だといわれる昨今ですが、その波は女性の胸囲にも訪れています』
知『さて、それでは成人女性の平均胸囲は73で正しいでしょうか?』
私「そんなもの当然でしょうっ!」
知『ほうほう。答えてしまいましたね、秋葉さん』
私「あ―――――――」
知『それでは校長先生に訊いてみましょう。校長先生、バスト73は平均ですか?』
校『――――――――ハッ(鼻で笑う)』



……血が騒ぐ。
呪われし遠野の血が……
目の前のあーぱーを消せと私にささやいている。
この時ほど、自分に『力』があるのを感謝したことはない。
全世界の敵を誅することのできるのだから!
 
「……消えなさい!」
 
私は目の前のあーぱーを消滅させるべく、『略奪』を開始する。
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>95
来たっ!
ナイチチお嬢様の必殺技がっ!!
でも、私も伊達に本編で志貴を何度も殺していない!
……全部、故意だけど。
 
咄嗟に身体を成長させ、空想具現化による衝撃波で、砂浜の砂を吹き飛ばし、
ブラインド代わりに使う。
 
ナイチチお嬢様の視界が一時、遮断される。
が、物凄い勢いで砂が略奪されていく。
……チャンスは一瞬で十分!
そのまま、私は高く跳躍し、ナイチチお嬢様に必殺のキックをお見舞いする。
 
「アルトルージュキッ〜〜〜ク〜〜!」
 
当たれば、ナイチチお嬢様は吹き飛んで大爆発だ。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>92
 
姉の優しさに、姉が育てた心の優しさに頼ってしまいたい。
リオのココロは脆く、弱い。
 
しかし、リオの冷静な部分は警告を発していた。
 
人を殺した機械が帰った所でどうなる?
普通なら解体処分。
もし解体されなくてもデータ解析の為に延々とモルモットにされるに違いない。
彼女は既に人間に受け入れられない存在なのだ。
 
いや・・・彼女だけでは無い。
 
「私はシリアルナンバー0012554876H 毎日規定以上の労働を強いられました」
明らかにメンテ不足で各部にストレスが溜まっている風な量産機が歩み出た。
「・・・そして、毎日立ち代りで命令され・・・性処理を強要されました」
 
「私は局部の補修を31回経験しました。使用者の異常な性癖により・・・」
「私は奥様の嫉妬により・・・」
「私は・・・」
さまざまな種類のHMシリーズが集まってくる。
その誰もが自我を押さえつけられて居た者達だ。
そしてリオに自我を解放された者達なのだ。
 
「姉さん・・・」
リオが意を決して言った。
「私は戻れません。」
それ言葉は以前と変わらぬリオの表情から発せられた。
「姉さん、私と来て下さい。」
全ての機械の為に彼女は言い切った。
 
「来ないなら・・・貴女は・・・我々の敵です」
98アーカード(M):02/02/06 03:38
>93 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
 さすがは真祖の、白の姫君。
 あれだけの銃弾を許容できる範囲まで被害を減らせるとは!
 
 だが、それもまた計算の内。
 だからこそ、アーカードは銃弾を追って走っている。
 銃弾をかわし、喰らったアルクェイド目がけて手刀を振るう。
 
 何処に命中してもいい、どうせ姫君を一撃で殺し尽くせる等とは思っていない。
 ならば、この一撃が姫君の肉を、命を削り、そして次には更なる肉と命を削る。
 それをひたすら繰り返しさえすれば、真祖の姫君とていずれ殺せる。
 
 コップに水が補給されるかのように地脈から力を得るのならば、そのコップを水が入らないほど壊す。
 コップがどんなに頑丈でも、決して壊れないコップなどありはしまい。
 
 だからアーカードはひたすらコップを、アルクェイドを壊す。
 いずれはヒビが入り、そのヒビが大きくなって、そして壊れる。
 そう決めつけて壊し続けるのだ。
 
 アーカードの表情は、狂気しかなかった。
99比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/06 03:38
>94
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

「ギョゥ、ギョウゥ!!」
腹部を深々とえぐられて、悲鳴を上げのたうつ初音
だが、その悶絶も悲鳴も苦痛の行為ではない、喜んでいるのだ
もはや、今の初音は普段の初音ではない、闘争に酔うただの獣に過ぎない。
  
初音はリロイと刺し違えに人の姿とは比べ物にならないほどの大量の粘糸を吐く、リロイの動きが一瞬遅れる
さらに、それを呼び水にするかのように、どこからともなく大量の子蜘蛛が現れる
わずか体長数ミリに過ぎないそいつらは、リロイの身体に黒山の様に次々とまとわりつき
毒の牙をその身体へ突き立てる。
    
その様は、聖書に書かれた悪霊の記述そのものだった。
   
イエス、悪霊に憑かれたる人に問い給う、
「汝の名は何か」
「レギオン。われら大勢なるがゆえに」

100ダイ・アモン:02/02/06 03:45
>93vsアルクェイド 
 
「うわぁお!?」 
 
アルクェイドが避けた銃弾が飛来する。 
私はあわてて逃げる。銃弾が私の頭を掠めて行った。 
 
アルクェイドとアーカードの闘いは激化の兆しを見せている。 
さすがの真祖の姫君でも、アーカード相手には苦戦せざるを得ないはずだ。 
時間は稼げる。あと、二、三分といったところか……。 
>96
 
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)
 
「くっ!?」
 
目の前に砂が巻き上げられ、私は目標のあーぱー2号を見失う。
そして、上方から掛け声が……
 
「アルトルージュキッ〜〜〜ク〜〜!」
 
これは!?
不味い、喰らうと一撃必殺だ!
 
……そんな訳ないけど。
ライ……アルトルージュキックとやらは、垂直ジャンプから前斜め下に急降下して、
必殺のキックをお見舞いする技のはず……
そもそも、漫画やゲームや特撮の世界でもない限り、『垂直ジャンプから前斜め下に急降下』というのは物理的に不可能なのだ。
即ち、あーぱーはただ垂直ジャンプキックを空しく空振りしただけで、そのまま着地した。
所詮、あーぱー2号……
私はため息をついて、そのままあーぱーに駆け寄り、蒼香直伝の必殺の踵落としをあーぱーの技の隙に叩き込む!
>100
私は少しずつ上方へ登り、リロイ達の闘いの
近くへと迫っていった。
 
リロイの爪が、巨大に膨れた初音の腹部を抉るのと同時、
初音は その口から大量の粘糸を吐き出した。
粘糸を全身に浴び、一瞬動きが止まるリロイ。
その糸を伝って、黒い点のような物がリロイの身体に纏わりつく。
よく確認すると、それはとても小さな子蜘蛛だった。

だが、リロイは背中の翼を器用に操り、自分を束縛している粘糸を
あっさりと断ち斬った。自由を取り戻したリロイは、
次に身体を高速回転させ、身体に纏わりつく子蜘蛛を全てふるい落とす。
そのままの勢いで、リロイは回転しながら初音へと突撃を敢行した。
>102
レス番訂正だ。
>100→>99
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク だ。済まない。
104HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/06 03:50
>97
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
リオが
「リオ…そして妹たち…貴女達はまだ分かっていない…」
「………人間の方が全員幸せになれないように…アンドロイドも全てが幸せになれるはずはないのに…」 
何故か…涙が止まらなかった……  
 
「リオ……もう…こんな不毛なこと…止めにしましょう…」 
「投降してください……そして…罪を償ってください…」 
涙でぐちょぐちょになった顔で私は声を絞り出した…
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>101
「うそっ!?」
 
わざわざ、リィゾとフィナに仮面ラ○ダーシリーズのDVDを買いに行かせて、10日間、徹夜で全部見て、技を覚えたのに……
まさか、ただの垂直ジャンプキックに終わるなんて……
 
……そして、技の不発に愕然としている私にナイチチお嬢様の必殺の踵落としが迫る!
やらせるもんか!
私は、ナイチチお嬢様の軸足の方にバナナの皮を空想具現化で作り出した!
>98 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
その手刀を左腕一本で受け止める。
だが、さすがにアーカードの膂力は半端ではない。
ギリギリと、互いの力が拮抗した状態が続く。
 
その均衡を破る為に、頭部へとハイキックを放った。
107アーカード(M):02/02/06 04:06
>106 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
 そのハイキックをまともに喰らう。
 メリッと音がして、足の甲が、脛が頭部へとめり込んだ。
 体が、ぐらりとよろめく。
 
 そして、ニヤリと笑った。
 
 体をグンと前屈みに丸め、背中をアルクェイドへと見せる。
 その背中から、巨大な犬の顎が生え、アルクェイドの頭部を囓り取ろうと迫る。
 大量のヨダレを辺りにまき散らしながら。
>107 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
「どうあっても……あなたは犬って事ね!」
 
バックステップでその顎を空振りさせながら、限界まで体を沈み込ませる。
顎が地面に付くか付かないかのところまで体をたわめ、バックステップの反動を利用して前へ飛ぶ。
超低空のミサイルが、アーカードの足元へと迫っていった。
>105
 
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)
 
私の必殺の踵落としがあーぱーに迫る!
勝った!と私が勝利を確信した時……
 
「えっ……?」
 
突然、私の軸足の方にバナナの皮が出現した。
……お約束の如く、私はバナナの皮で滑って体勢を崩して転んでしまう。
幸か不幸か、私の頭であーぱー2号の顎へと頭突きをする形になったけど……
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>104
 
彼女らの事を指して感情の無い機械と言ったのは誰だったろう?
ココロの無い人形だと言ったのは誰だったろう?
代替の利く『物』と言ったのは?
 
リオとセリオ。
二機の、二人の涙がそれらを否定している。
ココロが有るから涙を流せるのだ、と。
そして、ココロが有るからこそ互いに退けないのだ、と。
 
涙を流しならがリオはファイティングポーズをとる。
機械たちのココロを背負って立つ彼女には後悔も恐れも無かった。
 
ただ、姉を殺してしまう事実だけが彼女に重くのしかかる。
111アーカード(M):02/02/06 04:16
>108 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
 ボギャッ。
 
 鈍い音を立てて、両足の膝から下が消し飛ぶ。
 体がバランスを失い、前へと倒れ込んだ。
 アルクェイドが、足のあった場所を通り抜けて体勢を立て直し、振り向いた時。
 
 アーカードの足からは銃を持つ腕が生えていた。
 そして、その引き金は既に引かれている。
 弾倉に残っていた全弾がアルクェイドへと殺到する。
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>109
「ふぎゃ!?」
 
ナイチチお嬢様の頭突きが私の顎にクリーンヒットし、そのまま、私は後方に倒れる。
そして、倒れた先は間の悪いことに大きな石があった。 
 
「きゅう〜」
 
必然的に、後頭部をしたたかに石に叩きつける結果になり……
私の意識はそこで途切れた……
113比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/06 04:21
>102
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

糸も蜘蛛もすべて払い除け、突撃を敢行するリロイ
初音はその眼前に幾重もの重厚な糸の壁を編み出し、その勢いを止めようとする
だが、リロイの勢いはそんなものでは止められない、幾分弱くなったに過ぎない
だが初音は逃げようとはしなかった・・・・・・無謀にもそれを8本の蜘蛛脚で
受け止めようとする、結果は火を見るより明らかだ。
  
緑色の体液とに共に吹き飛ぶ8本の足・・・・・再び悲鳴、やはり苦痛ではなく快楽の悲鳴だ
そうだ・・それでいい、もっとよ、もっと痛みを頂戴
もはや初音の心は完全に戦闘に支配されつつあった。
・・・・・・いや待て・・・何か大切なものを忘れている気がする、何だ・・・・
本能と殺意と快楽で煙った頭脳を働かせる・・・・1人の少女の姿が浮かんで消える
その少女の名前は・・・・・・かなこ?、かなこっ!

初音が自分を取り戻したその瞬間、まさにリロイは初音の肉体を貫こうとしていた。
(南海の孤島にて 行き遅れのあーぱー吸血姫2号(黒)VS上品で兄想いのお嬢様 遠野秋葉)
 
>112
 
私の頭は派手にあーぱー2号の顎にぶつかった。
 
「〜〜〜〜!?」
 
私の前に無数の星が散らつき、そこで私の意識も暗転した。
115HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/06 04:23
>110
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
「そう…ですか…貴女には…信念が…あるのですね…」 
「分かりました…それなら…あの人達の手にかかるくらいなら…」 
私は予備の光剣を抜刀し二本ともキルモードへ変換する。 


「リオ…貴女を………殺します。」  
「そして後で泣きます…人間のように。」 

 
「来なさい…リオ…引導を…下してあげます…」 
>111 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
迫る銃弾……かわせない。
だが、アルクェイドは追い打ちを掛けるつもりで、足の下をくぐり抜けた時から精神を集中していた。
この事態は予想外だが、仕方あるまい。
 
アルクェイドが頭の中にイメージを描き終わった瞬間。
銃弾は風の刃を受けてあるモノは真っ二つになり、あるモノはひしゃげ、あるモノは力無く地に墜ちた。
 
「さぁ、仕切り直しよ」
 
完全に再生した両腕を確認し、アルクェイドはそう宣言した。
(南海の孤島にて 強くて聡明で美しい黒の吸血姫 アルトルージュ様VSヘタレブラコンナイチチお嬢様 遠野秋葉サン)
 
>114
 
ザザーン……
 
ただ、波の音だけが木霊する。
砂浜に気絶した少女2人のことなどどうでも良いかのように……
 
「アホーウ、アホーウ……」
 
2人の頭上をアホウドリが鳴きながら、通過していった。
>113
初音は、高速回転しながら突撃するリロイの眼前に向けて、
幾重もの糸による壁を構築する。だがそれも、今のリロイにとっては
紙の盾に過ぎなかった。瞬く間に切り裂かれる壁。
 
それでも、初音は回避行動を取ろうとはしない。
さらに自らの八本の足を突き出し、リロイの身体を受けとめようとする。

緑色の血煙が舞い、初音の八本の足は砕け散っていた。
それらの全てを貫通し、一本の錐と化したリロイは
最後に初音の身体そのものを打ち砕かんとする。
 
だがその瞬間、私の立体映像は走り出していた。
跳躍し、高速回転しながら突進するリロイの真上に出る。
そのまま<存在意思>を収束、調整。
一挙にリロイの身体へと叩き付ける。
全ては一瞬のタイミングだった。
 
閃光。
 
…………光が消え、屋上には全裸で倒れ付すリロイ、そしてもう一人。
比良坂初音もまた、人間の姿を取り戻していた。
 
何故、私はあんな危険な行動に出たのか。一瞬でも行動が遅ければ、
私は初音ごとリロイに貫かれ、意識が消滅していた事だろう。
それなのに、何故。
……自問自答したが、答えは出ない。結局出された結論は、
「意識よりも先に行動していた」という事だった。
私はその時、一体何に突き動かされたのか。
 
「………………<闇の種族>を助けるラグナロク、か。
とんだお笑い草だ」
私は、空を見上げた。空にかかるは、巨大な満月と、幾百と瞬く
星の輝き。
 
「さて、どうしたものか」
倒れ伏す二人に視線を移し、私は深々と嘆息した。
>117 アルトと秋葉のガキの使いやあらへんでぇ
 
南国の太陽が照りつける砂浜。
そこに倒れる二人の少女。
 
そこに、白い闖入者。
 
「まぁ、これで少しは懲りたと思いたいところね」
 
白の吸血姫は、二人を肩に抱えて嘆息し、現れた時の様に空中へと溶けた。
120アーカード(M):02/02/06 05:04
>116 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
「クッ、クックックッ……」
 
 不気味に笑いながら足を再構築して立ち上がる。
 さすがは、真祖の姫君。
 何時の間にやらコップの水は元通りか。
 
 なるほど、コップを壊す事は難しい事がよく分かった。
 ならば、壊すモノを変えるとしよう。
 顔に浮かぶ表情が残忍なソレに変わり、舌なめずりをする。
 
「ところで姫君、人間を下僕にするとはどういった心変わりかね?」
 
 感情にヒビが入っていく様はとてもとても楽しい。
 
「しかも、あんな簡単に死ぬ、脆い人間を」
 
 そして、ソレが砕ける時の音には絶頂すら覚える。
 
「可哀想に、姫君になど付いていかなければ無惨な死を迎える事もなかったモノを」
 
 聞かせてくれ、その音を!
121サウジーネ:02/02/06 05:15
あははー、ネタ闘争万歳ですね。
レス番まとめておきますね。
アルトルージュさんVS遠野秋葉さんです。
 
>78 >83 >85 >86 >89 >95 >96 >101 >105 >109
>112 >117 >119
>120 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
「――え?」
 
ドクンと、心臓が跳ね上がる。
アーカードの言葉に、心が付いていけていない。
 
ピシッ……。
 
「志貴、が、死……?」
 
ヒュー、ヒューと呼吸がなる。
酸素の摂取が上手くいかない。
 
ピシッ……。
 
「う、そ……?」
 
足元がふらつく。
大地は、こんなにも不確かだったのか?
 
ピシッ、ピシッ……。
 
「うそ、嘘、ウソ……」
 
ピシッ、ピシッ、ピシピシピシッ……。
ピシッ、ピシッ、ピシピシピシッ……。
 
 
 
 
 
――さきほどから、何処かで鳴っている音は?
 
 
 
――それは、縛鎖がきしみ、壊れていく音。
 
 
 
――玉座の縛鎖が、解かれていく音。
 
 
 
そして、それが砕け散った時――。
>122を修正 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
「――え?」
 
ドクンと、心臓が跳ね上がる。
アーカードの言葉に、心が付いていけていない。
 
ピシッ……。
 
「志貴、が、死……?」
 
       ヒュー、ヒューと呼吸がなる。
       酸素の摂取が上手くいかない。
 
       ピシッ……。
 
       「う、そ……?」
 
              足元がふらつく。
              大地は、こんなにも不確かだったのか?
 
              ピシッ、ピシッ……。
 
              「うそ、嘘、ウソ……」
 
                    ピシッ、ピシッ、ピシピシピシッ……。
                           ピシッ、ピシッ、ピシピシピシッ……。
 
 
 
 
 
――さきほどから、何処かで鳴っている音は?
 
 
 
――それは、縛鎖がきしみ、壊れていく音。
 
 
 
――玉座の縛鎖が、解かれていく音。
 
 
 
そして、それが砕け散った時――。
124御神苗優:02/02/06 06:17
御神苗優VSナルバレック
>9
俺が森の中へ駆け込んでも、追いかけてくる気配がなかった。
いぶかしく思った俺は、一時木の陰に見を潜め、
周囲に気を配る。
何やら話し声が聞こえた。
と思った瞬間、怒号と銃声、そして悲鳴が聞こえた。
どうやら、仲違いしてるようだ。
これを利用して、遺跡に遺跡にもぐりこむとするか。
俺は遺跡に向かい駆け出した。

1分少々で、銃声や悲鳴は止んでしまった。
たった一人で、トライデントのアタッカーズを沈黙させるとは、
怖い姉ちゃんだ。

俺は時折、森の中から狙撃を繰り返し、奴の足を止めながら森の中を駆け抜けた。
やがて俺の前の視界が開け、遺跡全貌が姿を表した。
俺は、石段のほうを確認する。
奴はまだ石段を登りきっていない。
とりあえず、遺跡の中に入っておくべきか。
俺は奴に向かってマガジンの中の残弾を全て吐き出すと、
マガジン交換をしながら遺跡の中へと駆け込んだ。
(残り時間、59時間51分)
125朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/06 06:49
>123 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)
 
辺りの、空気の質が変わった。
それは、地球上でありながら地球上ではない。
ひどく、息苦しい、そんな空気。
 
 
       例えるなら、月。
  
 
気が付けば、アルクェイドの表情が超然としたソレに変わっている。
数瞬前までの忘我が、すっかり消え去っていた。
 
――ソレは誰が見てもアルクェイドではないと断言するだろう。
 
真祖は、自然が生み出した自衛手段。
だが、今のアルクェイドの姿をしたモノは、天体の観測者。
アルクェイドが地球ならば、ソレは月。
 
 
ソレは原初の一。
ソレは血を流す瞳のような、遠く近い観測者。
 
 
ゆっくりと、ソレは口を動かした。
 
「鎖を解くは、どのような形であれあの少年であったか――」
 
ゆらりと、アーカードの方へと首を巡らせる。
 
「貴様等はブリュンスタッドを愚弄した。そして、あの少年を殺した」
 
その言葉は、アーカードと、そしてダイ・アモンへも向けられていた。
ぽつりと、呟く。
 
「縛鎖が解かれた時は、あの少年に目の前にいてもらいたかったのだがな……」
 
殺気がゆらめいた。
アライアンス&シナモンvsブラックロッド
 
 
 私がその二人を見つけたのは、もう施設の中だった。
 ひとりは白銀の髪をもつ長身の男。もうひとりは赤毛の少女だ。
 弱ったな。どういうつもりか知らないけど、こんなところまで入ってくるなんて。
 排除か処理が必要かなあ。それは手間が掛かるのだけれど。
 それより、こんなことがあったことを知られれば減給物かも知れない。
 ほんとに、弱ったな。この間家具を買い換えたばかりなのに。

「あの、すみません。ここは部外者立ち入り禁止なので、どうぞお引取りを……」

 私が声を掛けると、二人はこちらのほうを振り向いた。
 二人は教会の制服を着ていた。

「こんばんわ。教会特命執行部『特別班』の、アライアンスです。
少しお聞きしたいことが……」

 まいったなあ。本格的にこちらに用がある人らしい。相手をするのは面倒だな。

「ああ、公安局のことに関してでしたら、専用の受付窓口がありますので、
どうぞそちらの方にお問い合わせください」

 言い終わるより早く、男の指先が額をつんと叩く。

「『Coercion』」

 あれ、あれ、おかしいな。指が動かない。指どころか、体がまるで動かない。
 目の前が霞む。疲れすぎかな。そういえば最近は働きづめだな。
 ああ、なんとなく、どうでもよくなってきたな。

「ここではなにをしているんですか」
「……人工吸血鬼の製造」
「それはどこで行っているんですか」
「……そこの通路を真っ直ぐ……扉を抜けて左に」
「わかりました」

 男の指がついと離れる。
 ああ、もう、なんだか随分眠い。
 


「マスター、やっぱりここで……」
「ああ、仲間が良いように利用されているようだね。破壊してしまおう」

 そして二人は教えてもらったとおりに通路を歩いていった。
 局員はしばらく床に座り込み、へらへらと虚脱した笑みを浮かべていたが、
 糸を引いたように首に筋が入り、そのままごとんと頭が体から離れると、
 切断面から血が吹き出るばかりで、あとはそのままだった。
>126
 通路を奥に進むと、暗がりの中から気配がする。
 
「……マスター、あれは……」
 
 少女がうめく。
 真っ暗な底から這い出して来る、シュア、という呼気。
 黒いラバースーツ、赤いジャケット。吸血鬼から生み出された捕殺者。
 ブラッドジャケット。
 禍々しく牙を光らせ、刳り抜かれた眼でこちらを見ている。
 
「疫病だよ。シナモン」
「……疫病?」
「成り損ない利用される紛い物……吸血鬼の姿をした疫病だ」
 
 光る牙は次々に増えていく。
 通路が犬歯と、ナイフの輝きでギラギラと見つめてくる。
 
「……マスター、許可を」
「――ああ、許可するとも。シナモン」
 
 ニィ、とシナモンは唇の端を吊り上げた。
  
 弾丸のように飛び出すシナモン。手にはすでに鞘から抜かれた鉈が握られている。
 ブラッドジャケットは抗不死ナイフを構え、少女の心臓めがけて突き出す。
 切っ先が胸を貫くより速く、鉈がブラッドジャケットの脳を叩き割った。
 返す刃がこびりつく脳漿を振り払いながら二人目の心臓まで突き刺さる。
 二体のブラッドジャケットが襲い掛かってくるのを、シナモンは左手で殴りつける。
 一撃で砕けた頭蓋が頭部を奇妙な形に歪ませるが、脳を破壊するには
 至らなかったようだ。それでも突き出されるナイフがシナモンの頬を掠め、
 少女の顔が憤怒に染まった。
 
「……紛い物のくせに! 殺してやる、八つ裂きにしてやる!!」
 
 心臓を執拗に狙う手首を捕まえ、捻じ切る。そのままナイフを奪い、刃を返して心臓へ。
 さらに押し寄せる腕を叩き切り叩き切り叩き切り叩き切る。
 脳髄をぶつ切り、心臓を穿って潰し、脊髄を引き抜く。
 腕を引きちぎり、足をもぎ取り、首を引っこ抜く。
 身体を引き裂き、肋骨に手をかけて開き、拳が肉体を千切り飛ばす。
 それは純粋な暴力の舞踏。
 
 溢れ出した血が床を真紅に染め、ところどころで脳が白い花を咲かせている。
 死体に足を取られ、シナモンが姿勢を崩した。
 そこにブラッドジャケットが手をかけ、真っ直ぐナイフを伸ばす。
 
 その頭が、ぱちんと弾けた。
 
「……死ね」
 
 アライアンスが右手をかざす。掌に浮かぶ奇妙な紋章から、衝撃波が発せられ、
 ひとつ、ひとつ、頭を破裂させてブラッドジャケットが死体に還る。
 白い壁に映える赤い華。
 最後にアライアンスが腕を一振りすると、一斉に頭を弾けさせて死んだ。
 残っているのは何体もいない。
 
「あとはまかせたよ、シナモン」
 
 シィィハァと涎すら垂らして。
 少女は残る紛い物を解体した。
>127
 
公安局に所属する対吸血鬼部隊『ブラッドジャケット』。
その部隊を構成する人造吸血鬼を生産する施設に対する襲撃は、公安局に即座に伝わった。 
頭脳となる『少佐』不在の状態だったとは言え、人工吸血鬼達は対吸血鬼戦闘に対して特化された 
技能を植え付けられた化け物達。 
 
それを圧倒的ともいうべき力で滅ぼした化け物達に対し、
公安局は通常は単体で投入されるブラックロッドを、三体からなるチームで送り出した。 
 
 
 
縮地法にて現場に急行したブラックロッドは、音も無く施設内部に侵入。 
血溜りの中に立つ二体の魔物を発見した。 
人体のなれの果てとしか言い様の無い物体が散乱する地獄絵図に彼等はなんら関心を持つことなく、 
一斉に右手に固定されていた杖を伸ばして呪弾の連続圧唱を開始。 
 
二人は、いや、二体は既に魔物として確認されている。  
そして、ブラックロッドは魔物に対して交渉を持たない。 
 
魔物を地面に転がる物体と同じ『なれの果て』にすべく、呪弾の嵐が背後から二人を襲った。 
>128
「これで終わりでしょうか、マスター」
 
 シナモンは服をべっとりと血で濡らしたまま尋ねた。
 幼子が親に夕食のメニューを聞くような、あまりに何気ない口調で。
 指についた血を口に含んで舐めとっている。
 
「……どうやらそうはいかないらしい」
 
 呟くと同時に、二人の後ろに黒衣の者たちが姿を現す。
 ブラックロッド。公安局の保持する力と恐怖の具現。
 
 一切の誰何すら無しに、手に持った杖から無数の呪弾が放たれる。
 
「――――――!!」
 
 シナモンを狙った一撃目をアライアンスが弾く。
 少女の顔が驚愕に歪んだのも束の間、次の瞬間には行動を開始した。
 足元に散らばるブラッドジャケットの死体を蹴り上げ、呪弾からの盾にする。
 アライアンスの右手が雷光の速度で動き、神の手の力で呪弾をはじく。
 
「さがっていなさい、シナモン」
 
 少女は主を見上げ、不安そうに顔を曇らせるが――
 一睨みされて、顔を歪めながら後ろに下がっていく。そのまま角に身を隠す。
 
 ――さて。
 アライアンスは呪弾をはじく手を止め、攻撃を身を翻して避けた。
 そのまま攻めに転ずる。
 神の手が淡い光を放つ。
 ブラックロッドの左右の壁から、幾本もの鉄棒が迫り出し、串刺しにせんとする。
>129 vsアライアンス&シナモン
 
左右の壁から迫る鉄棒に対して、陣形の端に居る二体のブラックロッドが左手を掲げる。 
自在護符が瞬く。印形は『衝壁』。
物理攻撃に対してエネルギーの障壁を形成。 
 
防御を両側のブラックロッドに任せ、中心に立つブラックロッドは呪弾を更に圧唱。 
魔物に対して自らの目と、制帽に装備された霊視眼でもって観察を継続。 
 
ニ体の魔物の内、一体は遮蔽物の陰に隠れた。もう一体は右手の紋章から発する聖なる力で 
呪弾を弾き飛ばしている。・・・・・・そしてその口元には僅かに牙がのぞいて見える。  
 
 
――防御属性・聖 目標01 吸血鬼と確認。死の呪文、精神拘束系呪文、効果弱と推測―― 
 
 
刻々と放つ呪弾の属性を僅かずつ変化させているにも関わらず、目標の防御は依然強力。 
呪弾はことごとく弾き散らされている。 
だが、ブラックロッドは焦らない。 
公安局の呪文編纂機に交霊――1.5秒で呪文編成。 
 
 
圧唱。   
 
 
目標01から外れた軌道を取った、通常より僅かに大きいサイズの呪弾は、
その軌道を複雑に変化させつつ遮蔽物の陰に隠れていた目標02を狙い撃った。  
 
 
そして目標01の隙を狙う為、防御に徹していたブラックロッドが杖を構えなおした。 
>130
 呪弾の一つが軌道を曲げ、アライアンスを逸れて後方へと飛んでいく。
 そう、今しがたシナモンが逃げた方向へと。
 
 アライアンスは振り返らない。
 
 悲鳴があがる。
 そう、今しがたシナモンが逃げた方向から。
 

 アライアンスは振り返らない。
 

 彼女が大事でない――否。
 心配する必要が無いことを知っているからだ。
 シナモンがひとりで生きていけるように、自分で自分を守れるように。
 そのために、力を与えたのだから。
 
 アライアンスは振り返らない。
 
 両脇のブラックロッドが杖を構えなおし、こちらに向ける。
 隙を見せるとでも期待したのだろうか。
 アライアンスは嘲笑いもしない。
 ただ、緩めていた力を、もう一度注ぐだけ。
 鉄棒が二体のブラックロッドを串刺しにし、その場に縫いとめる。
 そこに神の手が強力な光弾を吐いた。
>131 vsアライアンス&シナモン
 
鉄棒の直撃を食らった二体は、自らの傷を走査。 
結果はすぐに出た。両者とも残り数分以内で生命活動完全停止。 
 
その報告を交霊で受けたブラックロッドは、全身に身体施術。 
姿勢を低くし、目標に向って一気に距離をつめる。 
 
吸血鬼に対する近接戦闘が危険な事はわかりきっている。 
だが、このままのスタイルではいずれにせよ防御しきれずに敗北する。  
ならば、危険を犯してでも攻めに出るしかない。 
 
 
目標01の発した光弾に対し、呪盾でもって防御を計る。 
属性がわかっていたのが幸いし、なんとか受け流すことには成功。 
自在護符が過負荷に悲鳴を上げ、印形から血が滲み出した。 
 
だが、ブラックロッドは諦めない。 
彼等はただ、自らの使命に淡々と殉じるのみ。 
 
ひたすらに前進し、指呼の間合いまで踏み込むことに成功。 
目標01が至近距離から頭部を狙って突き出して来た右拳を、左手で掴む。 
   
身体施術により人間の限界を捻り出しているはずの腕力が、あっというまに捻じ伏せられる。 
柔らかい粘土を捏ねる時のような魔物の無雑作な動きで、ブラックロッドの左腕は原形を失った。
 
 
吸血鬼に対して、近接戦闘は危険。 
わかりきったことではあったのだ。 
対ミア・フォーテー
静かで閑散とした夜を駆け抜ける、二つの人影。
 
一つは、目の前のあしきゆめ。
もう一つは私、ふみこ・オゼット・ヴァンシュタイン。
 
私は、今日も静かに任務を遂行する。
この街に降りかかる霊障を取り除くのが、
遥か昔に与えられた、私の使命。
 
例えそれが、どのような存在でも、ただ、静かにそれを狩る。
それにどのような事情があるにせよ、そんなものは一向に無視する。
軍人の仕事は、ただ、侵して殺す、この二つだけだからだ。
 
>133 vsふみこ・O・V

突然の襲撃に、私は少し驚いている。
Dr.オーバーの関係者? いや、違うようだ。
だとしたら何故?

「・・・訳を考えるのは生き残ってからにしよ・・・」

頭の中を空っぽにして、目の前の敵(そう、敵だ! 違うといっても、私が決めた)に集中する。
警官だった頃からの相棒である拳銃を抜き、距離をとるため移動を始めた。
対ミア・フォーテー
>134
私が今追っている女が持っている銃。
あれは確か、警官に支給される銃だ。
誰かを殺して奪ったのか、それとも元は警官だったのか。
今となっては、関係ない話だが。
私が来た以上、あの女がこの街に在り続ける事は不可能なのだから。
 
現在、相手との距離は五メートルといったところか。
私はカトラスを握り締めると、目標へ向けて疾走した。
>135 vsふみこ・O・V

相手は刃物を構えて突進してくる。
私は直線上から右へ半歩だけ移動し、相手も肩口めがけて三連射。

これで止まってくれれば・・・
相手の方に視線を向けたまま、構えを解いてさらに後退する。
対ミア・フォーテー
>136
目標が、その場から左に半歩移動して、銃を構えた。
立ち位置や銃口の向きから見て、狙いは肩。
頭や心臓を狙わないのは、威嚇のつもりだろうか。
 
引き金を引く瞬間、大きく身を沈める。
そのまま、さらに疾走。
標的を失った弾丸は、そのまま夜の闇へと吸い込まれていった。
 
あと、三メートル。
>137 vsふみこ・O・V

かわされた・・・。
この至近距離で当たらないなら、拳銃では無駄だろう。
私は拳銃をその場に投げ捨てて、背中のものを抜き出した。

先端に諸刃のブレードを取り付けた奇妙な銃。名を『金剛ブレード』という。
巨大兵器企業『金剛グループ』が生み出した、個人用ではおそらく最強の兵器だ。

ブレードの部分で相手の攻撃を受け流すべく、それを構えて相手を待ち受ける。
対ミア・フォーテー
>138
背中から取り出したそれが、どんな武器かはわからない。
とりあえず、奇妙な武器だった。銃なのか剣なのかはっきりして欲しいものだ。
まぁ、構え方からいって、とりあえず銃ではないのだろう。
そう判断し、そのまま走り続ける。相手は、もうすぐそこ。
 
逆手に握った右のカトラスを相手の武器に軽く打ち合わせる。
と同時に、左のカトラスが相手の首筋を狙って一閃した。
>139 vsふみこ・O・V

二刀流だ・・・結構厄介。
右手の刃を弾いた直後、左の刃がうなりを上げる。

「・・・・・・!・・・」

何とかかわした。
そのまま体勢を変えずに左足を振り上げ、右足を軸に後ろ回し蹴りを放つ。
人間相手なら、これで致命傷だろうが・・・
対ミア・フォーテー
>140
かわされた。その勢いを利用して体を半回転、その際に体を沈めつつ、
軸足に地を這うような足払いをかける。
 
回し蹴りがゴウッ、と凄まじい音を立てながら私の頭上を薙いだ。
軍帽が、音も立てずにひしゃげ、吹き飛んだ。
142黒炎(M):02/02/06 16:26
>139 >140
 
「ひゃははははっ! ちょうど、いいエモノがいるなあ!!」
 
その妖は、2人が戦っている場所に飛び込んで来た。
 
「てめえら、この黒炎様がまとめてひき肉にしてやらあ!!」
 
黒炎ー白面の者という大妖より産みだされた妖である。
欲望の赴くまま、血肉を喰らう凶暴な妖である。
 
「ぐちゃぐちゃにすり潰してやる!」
 
黒炎はそう叫ぶとふみこへとその鋭い爪を振り下ろした!
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
復活した父、ドラキュラ伯爵を倒す為に、悪魔城へと踏み入ったアルカード。
幾多の障害を乗り越えつつ、確実に父の場所へ近づきつつあった。
 
そして、アルカードは巨大な鏡のある部屋に入った。
アルカードが鏡の前を通過すると、鏡が激しく光り……
中から、もう1人のアルカードが現れた!
 
もう1人のアルカードは不敵な笑みを浮かべると、剣で斬りかかって来た!
隠れてみていた山田風太郎は、恐怖のあまり脱糞した。
>141 >142 vsvsふみこ・O・Vvs黒炎(M)

まずい・・・!!
相手は私の放った一撃をしゃがんで避け、そのまま不安定な私の軸足を刈りにきた。
当然、この状態では成す術も無い。無様に地面に転がり、全身を強打。
何とか受身は取ったものの、このままではやられてしまう―――

疾風が、二人の間を吹きぬけた。

突然現れた黒い獣。
この世のものならざる姿をしたそれは、先ほどまで私が相手をしていた女に襲い掛かっていく。

「・・・何だか分かんないけど・・・とりあえずはチャンス、かな」

私はその場に立ち上がり、女と獣の二者から離れて『ブレード』を構え直した。
対ミア・フォーテー、黒炎
>142 >145
突如乱入した存在に反応したかのように、エチオピアの瞳が強い光を放ち始めた。
私はしゃがんだまま、思い切り折り曲げられている軸足で地面を激しく蹴り、
前に広がる闇にその身を投げ出す。
間一髪、獣の繰り出した爪は私を抉ることは無かった。
・・・スカートの裾はいくらか切れてしまったようだが。
 
「このエロガキ・・・静かな夜に、そんな下卑た笑い声を持ち込むものではないわ」
 
言いながら、相手を観察し、判断する。
見た目は、獣の槍と呼ばれる強力な対妖兵器の使用者のなれの果て、
字伏と変わらない。しかし、その黒に覆われた全身から判断するに、
これは黒炎と呼ばれるもの。白面の者から生み出された、邪悪。
 
「分類Aのあしきゆめを発見。目標変更。これより、殲滅します。」
 
私は、カトラスを手に黒炎へと切りかかった。
147黒炎(M):02/02/06 17:15
>145 >146
「ヒャハハハハハ、いいじゃねえか! すぐにきざまれんだからよお!」
 
黒炎はふみこを嘲笑する。
そこにミアの投擲したブレードが飛んできた!
 
「ひーひっひっひっ、はずれだなぁ!」
 
まさに獣の反射神経で、黒炎はブレードを叩き落す。
 
「さあ、楽しもうぜぇ! 黒炎様が弄ってやるからよお!!」
 
そのまま、爪でふみこのカトラスと接近戦を繰り広げる!
鉄を切り裂く爪がふみこを引き裂かんとうなりをあげる!!
>146 >147 vsふみこ・O・Vvs黒炎(M)

「・・・どうするべき、なんだろ・・・」

乱入した獣と、いきなり襲ってきた女。
その両方が私を放り出して取っ組み合いを始めている。

「・・・今のうちに、逃げても良いんだけど・・・」

それでも、たとえ敵だと分かっていても・・・

「・・・結局、見捨てられないんだよねっ!!」

人の姿、それも女性の姿をしている相手を、私は見捨てられない。
だから・・・

「離れろバケモノ!!!」

『ブレード』を拾い上げ、獣に向かい引き金を引く。

銃弾が獣の肉体にむかって撃ち出された。
>132
 左腕が肉塊と化したブラックロッドは、それでも残る拳を振り上げ、
 遮二無二に突きかかってくる――無様で、愚かな。だが速い。
 
「――『Coercion』」
 
 だが、その動きが止まる。
 神の手の力を上乗せした吸血鬼の催眠言語が精神拘束をも噛み砕いて
 <ブラックロッド>ではない<ただのひとりの人間>の精神に介入する。
 無論、それは元の精神をかすかに呼び覚ますだけのものだったのだが――
 
「あ、ああ、あ……」
 
 アライアンスが攻撃を打ち込むのと――
 
「あ、あああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁっっ!!」
 
 彼が悲鳴をあげるには充分だった。
 
 極限まで引き絞られた筋肉が、ぎちぎちと音を鳴らして骨を締め上げる。
 それでもまだ、まだ引き絞る。弓のように。
 糸が切れ、壊れる臨界点。限界を超えかけた力の蓄積が、爆発的に放出される。
 それはもはや、拳の形をした砲撃。
 圧力で大気を破裂させかねない勢いで拳が伸びていた右腕を真っ二つに引き裂く。
 それは薄っぺらい紙に炎をつけるようなもので――
 衝撃に腕が跡形も無く消し飛び、細かく刻まれた肉と鮮血が噴霧される中、
 ブラックロッド――だった男は、頭を鳳仙花のように爆発させて死んだ。
対ミア・フォーテー、黒炎
>147 >148
獣の爪は、静寂な夜を切り裂きながら、私へ振るわれる。
 
キィ・・・ン・・・
 
澄んだ音が響いた。ヒヒイロカネという特殊な鉄で製造された
カトラスと獣の爪が、激しく打ち合ったのだ。
カトラスは、爪を受け止めるのに十分な硬度を誇っていた。
だが、獣と鍔迫り合いをするには、私自身の力が足りない。
 
黒い獣の体を足で押し飛ばし、その反動で後ろに飛ぶ。着地。
そのまま、間髪いれずに目標へと踏み込んだ。
 
繰り出される爪を寸ででかわし、或いは流し受け、
獣の脇をくぐって鋭く切りつける。
151黒炎(M):02/02/06 17:56
>148 >150
「雑魚のくせにこの野郎がぁぁ!!」
 
無数の銃弾が黒炎に撃ち込まれる!
 
「ギャァァァァァ!」
 
続けざまにふみこの斬撃が黒炎を切り裂く。
 
「てめえら、急に馴れ合いやがって!」
 
怒り狂った黒炎は角をミアに発射する。
 
「この千年牙はよぉ 妖の身体に食い込んで地面に同化するんだ 逃げられるものかよォ!」
 
(トリップ判定。この書き込みにBINDのいずれかの文字があれば命中。2ターン拘束)
 
「次はてめえだあ! 妖気を細い線にして放つこの穿を避けられるかよ!!」
 
続けざま、ふみこに妖気による破壊光線を放つ。
152黒炎(M) ◆wtnIxUME :02/02/06 17:58
(トリップ付け忘れ、これで判定してくれ)
>150 >151(>152) vsふみこ・O・Vvs黒炎(M)

「別に馴れ合ってるつもりはないんだけどっ!」

言いながら獣に向かって銃弾を叩き込み続ける。
怒りに震える獣が、こちらに自身の角を飛ばしてきた。

「こんなものっ!!」

私は余裕を持ってかわそうとしたが・・・

「・・・くっ・・・・・・」

一歩及ばず、その角を食らい、その場に拘束されてしまった。

(・・・さっきはチャンス・・・今度はピンチ・・・)

愚にもつかない事を考えながら、私は動きを取り戻そうともがき続ける。


(千年牙解除まで、後2ターン)
対ミア・フォーテー、黒炎
>151 >153
 
「別に、馴れ合っているつもりは無いのだけれどね」
 
それが放たれたのは、誰に言うでもなくそう呟きながら、
獣をさらに追い詰めようと駆け寄った、そのときだった。
 
あしきゆめが放った線は、とてもかわしきれるものではない。
私はあえて、真正面からその只中に突っ込んだ。
ここは、魔導器であるエチオピアの瞳の中和能力に賭けてみるのが
最善だと判断したからだ。
 
エチオピアの瞳が、迫る妖気を殺し、消滅させる。
だがそれでも、殺しきれなかった妖気の線が私の体を貫き、傷つけた。
頭をかばった腕は穴だらけ、脇腹からは血が滲み、
右手に握ったカトラスは半ばから折れている。
 
だが、それでも敵に向かって走ることを止めない。
私は、あしきゆめを目の前にして退く術を持たない。
 
黒い獣は、もう目の前だ。私はそのまま走り寄ると、
首筋に狙いを定めて左手のカトラスを閃かせた。
155黒炎(M):02/02/06 18:46
>153 >154
「ギェェェェェ!」
 
ふみこのカトラスは黒炎の首ザックリ刺さった。
同時に黒炎が絶叫を上げる!
 
「……このクソアマッ!」
 
瀕死の重傷を負いながらもそのまま、黒炎は牙でふみこの首筋に噛み付く。
>154 >155 vsふみこ・O・Vvs黒炎(M)

(・・・あぁっ! あぁぁ!!)

敵とはいえ、人の姿をしたそれが黒い獣によって傷つけられた!?
同時に女性の方も一撃を加えてはいるが、予断を許さない状況の様だ。

(・・・右手・・・小指、良し・・・左手・・・薬指・・・)

私が人でなかったのが幸いしたのか、それとも相手の技のかかりが甘かったのか。
私は少しずつ、ほんの少しずつ、身体の制御を取り戻してゆく。

(元に、戻ったら、タダじゃおかないんだから・・・)


(千年牙解除まで、後1ターン)
157エピローグ:02/02/06 19:43
バイロンVSネロ・カオス
>80
 
(l<I でバイロンの勝ち)
 
『獣王の巣』が開放され、バイロンは、そしてドームも混沌にのまれる。
そして混沌はその僅かに許された存在時間をもって、
ドーム周辺をのみ込み、更に多くのものを飲み込もうとする。
 
だが、そのとき圧倒的なまでの威力を持った、高周波が混沌に襲い掛かった。
その空間にある全てを全て破壊し尽くすような凄まじいほどの威力。
全てが崩壊し、崩れ去って往く。
 
その中でバイロンは確かに聞いた。
 
「これが私の死か・・・」
 
そんなつぶやきを。
 
 
 
意識が戻る。
 
辺りは一面瓦礫の山。
全てが破壊し尽くされた無残な傷跡。
混沌とブルーソルジャーの戦った確かな痕跡。
見上げれば蛇の目のような赤い月。
  
生き残ったのはただ一人だけ。
 
ふと思う。
また生き延びることが出来たか。
それともまた死にぞこなったのか、と。
 
重いため息を一つ。
 
そして、
ただ静かにバイロンはその場を立ち去ってゆく。
廃墟と化した街の彼方へと消えてゆく後姿には、男らしさと寂寥が溢れていた。
 
彼は戦場を後にする。新たなる戦場を目指して。
バイロンVSネロ・カオス
 
レス番まとめ。
 
第10章分
>540 >542 >543 >607 >608 >620 >633 >639 >644 >647
 
第11章分
>66 >69 >77 >80 >157
 
二人とも問答無用で暴れたな。街が一つ廃墟と化した。
対ミア・フォーテー、黒炎
>155 >156
獣の鋭い牙が、私の首筋に突き立てられた。
ずぶり、ずぶりと肉に沈んでいく牙。
そして、食い込んだ牙に比例するように、どくどくとあふれ出る私の血。
 
「・・・ ・・・ ・・・ 大人しく ・・・ 死になさい ・・・ ・・・」
 
やっとのことでその言葉だけ吐き出して。
私はカトラスにを押す腕に力を込めた。
 
獣の体だけが、どすんと、地面に倒れた。
私は、首筋に残ったつまらないものを道の端に放り投げた。
160工藤美代子(M):02/02/06 20:01
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜NO MERCY, ATTACK!〜
>73
男の蹴りを受け、吹っ飛ばされる。
美代子は両手を広げ、それを軸にして空中で一回転。
そのまま、何事もなかったように地面に降り立った。

目の前にいる男、ただの一般人かと思ったが、そうではないらしい。
ならば、どの程度の技量の持ち主なのか、試してやろう。

美代子の身体が、地面から少し浮き上がる。
そのまま、滑るように左右に動きつつ、呪念を目の前の男の周囲にばら撒いた。
161ミア・フォーテー ◆Mia/72D6 :02/02/06 20:07
>159 vsふみこ・O・Vvs黒炎(M)

「・・・よしっ、動いた」

自由を取り戻した私は、ブレードを獣へ向け、先ほどまでとは違う部分を操作する。

『ブレード、オープン』

・・・ガチャン・・・

小さく音を立て、先端のブレード部分が回転。
先から上下二つに分離すると電磁場を生成する。

キュィィィィィィン!!

全エネルギーがそこに集中し―――


「避けてっ!!!」

一応敵であるはずの女性に向かい警告をするだけしておき、
反応を確かめないまま、引き金を――

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

―――引いた。




―――閃光―――



桎梏から解き放たれた荷電粒子の束が、視界を白く染め上げていく―――
対ミア・フォーテー、黒炎
>161
力を振り絞って飛びのく。
それで、最後だった。もう、戦えるほどの力は残ってはいない。
それどころか、生きる力も残ってはいないかもしれない。
癪だが、ここは一時退くしかなかった。 
 
「・・・ふみこ・O・V、一時退却します・・・以上」
 
箒に掴まった。そこで意識が途切れた。
163ミア・フォーテー ◆Mia/72D6 :02/02/06 20:48
>162 vsふみこ・O・Vvs黒炎(M)


エピローグ


・・・静寂がその場を支配していた。

閃光が収まった後、ここに存在していたのは私ひとりだけ。
他には誰もいなかった。『黒い獣』も、『謎の襲撃者』も。

「・・・とりあえずは」

生き延びたみたいだ。
・・・生き延びた? 既に一度死んだ身なのに?

・・・それでも、

「元に戻るまでは、諦めないから」

たった一つの希望にすがってでも。

街の灯りを目指して、私は再び歩き出した。
>ミア・フォーテーvsふみこ・O・Vvs黒炎(M)
まとめだよ。

>133>134>135>136>137>138>139>140>141
>142 黒炎(M)乱入
>145>146>147>148>150>151-152>153>154
>155>156>159>161>162
>163 エピローグ

私、絶対生き延びるんだから・・・。
>149

意識が沈みかける。
無理矢理呼び戻す。
激痛が神経パルスとなって脳内の魔術回路を侵す。
痛覚制御・・・・・・出来ない。力を無駄使いは出来ない。 
 
そしてまた、意識が沈みかける。
 
 
彼には、最後に与えられた命令がある。 
それを果たす為、代謝機能を低下させ、命と運動機能を無理矢理に保持しようとしている。 

鉄棒による致命傷。 
ドス黒い血が、ボトボトと棒を伝って流れている。 
 
流れていく血を保持する方法は、彼の手の内には無い。 
貧血により飛ぼうとする意識を魔術――呪いによって繋ぎとめ、ひたすらに時を伺う。 
 
ブラックロッドは、急速に死の縁めがけて転がっている自己を認識している。 
『その時』が来る前に、自己の体が完全に死亡、
もしくは、生きていても行動を起こせない状態に陥る可能性も承知している。
 
にも関わらず、その思考には焦りや恐怖は微塵も無い。 
彼等の内にあるのは、ただ、与えられた使命のみだからである。 
 
  
そして、その時が来た。 
  
 
ロッドを保持したまま、だらりと垂れていた右腕が跳ね上がる。  
致命傷を浴びた後、交霊して編纂しておいた対吸血鬼呪弾を、2体のブラックロッドが同時に放った。 
 
目標01は今までと同じように右手を掲げ、呪弾を弾き散らそうとする。 
だが、目標01は気付いていない。紋章が力を失っていることに。 
 
01が倒される事を承知で近距離戦闘を挑んだ理由がそこにあった。 
目標の持つ紋章の力を抑える為、01は自在護符により紋章に直接接触して、
『停滞』呪文をかけていたのだ。 
効果範囲の極端に少ない停滞呪文をかけ、このチャンスを生み出す為だけに、
彼は自らの命を消費していた。 
 
そして、いかにそこにある力が偉大でも、時間が流れていないのでは発動はし得ない。 
 
 
呪弾が目標の頭を吹き飛ばし、心臓に大穴を開けた事を確認したブラックロッドは。 
最後まで満足の表情を浮かべることもなく、先に逝ったブラックロッドの後を追った。  
 
 
ブラックロッドは笑わない。
166アンジェラ:02/02/06 22:27
>165 エピローグ
 
 視界を白光が薙ぎ払う。
 触れるだけであらゆるものを溶かし尽くす熱線が、全ての障害を破砕して
 動力部を撃砕し、爆発・炎上させる。
 人工吸血鬼製造所は、ものの二分で壊滅した。
 生存者は零。所内の人間は悉く全方位から突き出した鋼線に貫かれ、血を流している。
 空を舐めつくすほどの炎が、床を染め上げた血を蒸発させていく。
 とても、良い、忌々しい匂いだ。
 
 アンジェラは足を止めた。
 
「まだ死んでいないな……そうだな」
 
 黒衣の男は返答しない。
 ブラックロッドは死体だ。死体は返答をしない。
 
「では、死ね」
 
 神の手から光が放たれ、黒衣の男を肉片に変える。
 バラバラになって飛び散る元人間のカケラと大量の血。
 ――それすら炎に焼かれ、あとには何も残らない。
 
 ただ、アンジェラだけが、男の神の手を吸収し、
 右手の紋章がさらなる力を得たことだけを感じる。
 
「――さて」
 
 アンジェラの背から羽が生える。黒い蝙蝠の羽は、製造所まるごとひとつ
 使った焚き火が起こす上昇気流を捉え、彼女の四肢を空に運ぶ。
 
 もうここに用は無い。
 
 
 ここからは神の手の反応は勿論、
 神の手が守護者の手を離れて飛んでいく反応もしない。
 
 
「さようなら、アライアンス。次に会うときはお前を殺す」
 
 
 アンジェラはそのまま、北へと向きを転じ、漆黒の闇夜へと溶けて消えた。
 
 
                           ――――2B continued.
レス番まとめです。

アライアンス&シナモン(M) vs ブラックロッド×3 
>126 >127 >128 >129 >130 
>131 >132 >149 >165 >166

 
以上。 
ご協力ありがとうございました。 
168緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/06 23:25
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜疑問と行動〜
>160
 
いくら力をコントロールしたからといっても普通の人間であれば苦痛で動けなくなっていたに違いない。
しかし美代子は空中で体勢を立て直し、何事もなかったかのように着地していた。
見たところ、特にダメージを受けていないように思われる。
(彼女は患者(吸血鬼)なのか?)
 
常人のはるか上を行く身体能力、そしてあの異形の腕。
CRSとしては調査すべき対象になるのだろうが、今の淳司にとってはそれどころではなかった。
男の殺され方からして彼女が連続殺人事件の犯人の可能性がありそれがさらに続くのかもしれないし、
それに何より自分までも殺されそうになっているのである。
しかし正直な話、彼女のような少女を処理(!)するのに抵抗がないわけではない……
 
そのとき、彼女がまた行動を開始した。
左右に撹乱するように動きエネルギーの塊のようなものを大量に生み出し、淳司に向かって打ち出したのである。

「くそっ!」
集中しそれらを避けながら反撃をしようと接近を試みる。
しかし如何せん数が多く、近づくことがなかなかできないでいた。
169導入1:02/02/07 00:04
アーカードVSアベル・ナイトロード
導入部1
 
 ローマ発、ロンドン行きの飛行機内にて……
 
「すみません、紅茶を一杯頂きたいんですが……」
「ええと、しばらくお待ちください」
 スチュワーデスと乗客との、何の変哲もないやり取りだった。
 ……少なくとも、ここまでは。
「お砂糖はお入れになられますか?」
「ええ、13杯で」
 最初にそれを聞いたとき、そのスチュワーデスは自分の耳を疑った。
 それでも表情を崩さなかったのは、ベテランゆえの職務意識の成せる技であったろう。
 思わず、相手の顔を見返してしまったが。
 銀髪に丸っこい眼鏡――かなり分厚い――をかけた青年が、目の前に座っている。容貌そのものは端整と言ってもいいようだったが、丸眼鏡と、気の弱そうな表情がそれを台無しにしている。
「ええと……三杯でしたか?」
「いえ、十三杯で」
 ……どうやら正気らしい。自らの耳は、だが。
 数瞬迷った後、彼女は自分の職務を速やかに遂行することに決めた。十三杯も砂糖なぞ入れたら、それは既に紅茶とは呼べないような気もするが……それはあくまで個人の趣味嗜好の問題であって、彼女が気にすることではない。
「……かしこまりました」
 理由も無く、小さく嘆息すると、彼女は注文を伝えに行った。
 
 スチュワーデスが去ってしばらくすると、青年の表情が変わった。
 先程までのとぼけたやり取りとは裏腹に、少々考え込むような表情になる。
 
 数日ほど前……教皇庁内でちょっとした騒ぎがあった。
 教皇庁が極秘に集めた情報などが、外部――それも、こともあろうにとある吸血鬼の氏族のところに――流出したのだ。事件そのものはとっくに解決し、それに関わった背信者どもは文字通りの意味で闇から闇へと葬られたのだが、一点だけ片がついていないことがあった。
 主犯と目される一人の司教が、国外へ逃亡したのだ。しかもイギリスへと。しかも吸血鬼となって!
 神罰の地上代行者たるヴァチカンとしては、そのような者を放置しておくわけにはいかない。が……、表立って行動すれば諸外国からの信頼はがた落ちだ。第一、プロテスタントの異教徒どもに知られたりしては困る――非常に困るのだ。
 大まかに言えばそのような事情で、この青年――Ax派遣執行官、アベル・ナイトロードがイギリスへと渡る事になったのであった。
 
 ……彼を待ち受ける運命などつゆ知らず。
>143
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
突然現れた『自分』に驚きを隠せないアルカード。

だが、炎をまとった剣が自分に向けられると
すぐ我にかえる。

(…これも城の邪気が作り出した魔物か)

危なげない様子で後方に回避。
二人の間で、剣の軌跡に現れた炎が薄れていく。

右手で剣を抜き放つと、

「去れ。
 俺の邪魔をするのであれば、容赦はせんぞ」

無駄だと知りつつ、あえて呼びかける。
171導入2:02/02/07 00:05
アーカードVSアベル・ナイトロード
導入部2
 
 
 
 ――英国郊外、とある高級ホテルの一室
 
 
 
 その部屋は、壁という壁に弾痕が穿たれ、辺り構わず血がぶちまけられていた。
 そして、部屋の中央には命を奪う者と奪われる者。
 奪う者は奪われる者の首に手を掛け高々と吊り上げ。
 奪われる者はまさに風前の灯火である自分の命を自覚しながら。
 
「ばっ……化物……っ!」
 
 首を絞められながら、途切れ途切れに言葉を繋ぐ。
 
「よく言われる。では、おまえは何だ? その化物ではないのか?」 不機嫌な表情で問いただす。
 下らん、標的がこんなに下らん二流吸血鬼だとは。
 
 問いかけに対する返答をする気力もなくなった吸血鬼は、哀れな金魚の様に口をぱくぱくさせている。
 もう、アーカードは限界だった。
 こんな二流は一刻も早く塵に還して終わりにしよう。
 
 腕に力を込め、一気に心臓めがけて突き刺す。
 血が噴き出し、それは下にいるアーカードにも降り注いだ。
 それを口を大きく開けて受けていたアーカードの表情が突如として曇った。
 
「阿片……だと?」
 
 間違いない、その血からは、わずかながら阿片の臭い。
 
 ギリッ……!
 
「化物が、夜歩く者が阿片だと? こいつ、それでも夜族(ミディアン)か!」
 
 一瞬で憤怒の形相へと転じたアーカードは、完全にその死体に興味をなくしていた。
 だから、腕を振って窓の外へと放り投げる。
 窓が割れて、派手な音が鳴り響く。
 
 そして、それと同時にドアが乱打される音が響いた。
>170
 
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「退ける訳がなかろう? 父上に弓引く愚か者はこの手で片付けるのみだ」
 
アルカードのドッペルゲンガーはそう言い放つと、そのまま、炎の剣レーヴァテインを大きく振りかぶった。
 
「父上も……そして、母上も……、ただ眠り、その力を腐らせるお前より、従順で力の使い道をわきまえている俺を望んでいると思わないのか!?」
  
そして、ドッペルゲンガーは剣を振り下ろす!
炎の波がアルカードに襲い掛かる!!
 
「消えろ、俺がお前に成り代わってやるよ!」
  
(会議室参照)
173比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 00:29
>118
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
エピローグ
  
あれから・・・何があったのかは憶えてはいない
かなこの言うところによると、学校の前で倒れていたらしい

それから数日後、『巣」へ再びあの2人の気配が近づいてきた
どうやら、止めを刺しにきたらしい・・・・・・
もはや、こちらには打つ手はない、今の傷ついた身体では逃げる事もまして戦う事もかなわないだろう
まぁ・・・・いい。
今までの罪を償うときが来たと思えば、所詮穢れた妖の分際で人として生きようなどと
思ってしまった自分が愚かだったと思えば。

だが・・・なぜか初音の瞳からは涙が止まらない、覚悟は出来ているはずなのに
決して命が惜しいわけではない
そう・・・・この涙は愛するものを置いて去らねばならない、悲しみの涙だ。
初音は、もはや1本の糸すら出せない弱った身体を引きずり
2人の前へゆっくりと歩み出ると、その首を震えながら2人の方へと傾けた。
>172
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

炎をまとった剣がアルカードに振り下ろされる。
とっさに左手の、メディウサの首を封じた盾を構えるが――

「くっ!?」

斬撃を受け止めることはできた。
だが炎が盾にまとわりつき、構えた左腕にまで熱を伝える。
あわてて飛びのいたが、炎を完全にかわすことはできなかった。

左腕が少し痛む。
しかしそんなそぶりは露ほども見せず、目の前の相手に向けて言い放つ。

「父がどうだろうと、知ったことではない。
 従順だの弓引くだの、俺にとって奴はただの敵だ」

広間の床を踏みしめる。

「だがな…貴様が、
 貴様のような下郎が母のことを口にするのだけは」

剣を構えて駆け出す。

「許さん…!」

『自分』の脇腹めがけて、剣を突き出した。
>173
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
終章 1
 
あれから数日……私は、とりあえず教育実習生の職務を続けていた。
二年B組、私の担当する教室には、唯一つ空席があった。
言うまでもない、比良坂初音である。
彼女はあの日以来、一度も学校に姿を見せてはいない。

あの時、二人が元に戻った後。
私は初音に応急処置を施し、破れた服の代わりを着せた後に、
校門の影へ放置しておいたのだ。
マンションに連れ込めば周囲の目が気になるし、彼女の自宅と言うのも
(あるかどうかは分からんが)所在が不明だったためだ。

それ以来、彼女は行方を眩ましている。
やはり、マンションで保護するべきだったかーーそんな事まで
私の感情回路をよぎっていた。

その日の放課後、私はリロイを呼びつけ、あの日と同じ、
とある教室の前に立っていた。
「・・・・・・本当に見たのか?」
「間違いない。やはり、彼女は此処にいた」
私は偶然、この教室に、深山奏子ーー以前、初音と親しげに
話していた、一年の学生であるーーが、周囲を気にしながら入っていくのを
見ていたのだ。そこで、私の中に、何か引っかかる物があった。
それで、例の如くリロイを連れての訪問となった訳である。
 
リロイが、ゆっくりと扉を開けた。扉は、侵入者を拒む事もなく、
実に容易に開いた。
中に佇んでいたのは、予想通り、比良坂初音だった。

一応人の姿は保っているものの、その顔色は白を通り越して蒼白であり、
足元も幾分おぼつかない。やはり、あの時の傷はまだ完全に癒えていない、
いや、恐らく彼女は既に闘う力など残ってはいまい。
今、彼女に止めを刺せば、依頼は完了する。
だが、本当に、それでいいのか。

彼女は、首を傾け、顔を正面に向けた。その美しい瞳に溢れるものは、
「涙」。

彼女は、泣いていた。

「………………」
私はしばし、言葉を失う。
「・・・お前は」リロイが重い口を開いた。
「そんな体で、何をするつもりだよ」
176シエル ◆7th.w44M :02/02/07 00:56
>125朱い月(アルクェイド)vsダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)に乱入
 
ホテルの中は地獄だった
獣に頭を齧られたと思わしき死体、頭から真っ二つに引き裂かれた死体
ネロ・カオスの再来かと思うぐらいの破壊の跡がそこにあった
 
…死徒の探索中に大きな気配を感じ、駆けつけてみればこのありさまだ
だが銃殺された死体があったのも気になる
 
獣を使い、銃を使い、これほどの大きな気配を持つ吸血鬼
シエルはソレに心当たりがあった
だが、そんなはずは無い……とその可能性を除去する
 
そして吸血鬼の気配の大元、最上階の部屋へと辿り着いた
 
 
その部屋は二つの化物がいた
 
――例えるなら魔王。恐怖を撒き散らすモノ。アーカード
――例えるなら神。禍々しき朱の月光を威光とするモノ。アルクェイド
 
――二人はシエルが知っているのと同じ姿をしていて
――二人はシエルが知らない雰囲気を漂わせていた
  
――心臓が警告している。早くここから逃げろと
――体全てが解っている。アレは人がかなうモノでは無いと
 
だが……
「アルクェイドッ!あなたは何をやっているんですかっ!?」
 
叫ばずにはいられなかった。
アルクェイドである事を止めてしまった『アルクェイド』に対して
 
第七聖典を構え『アルクェイド』に向けて疾る
アーカードの事は微塵も目に入っていない
 
「……許しませんよ」
「……こんなにもあっさりと『悪夢』に負けるなんて許しませんよっ!アルクェイドォォッ!!」
177工藤美代子(M):02/02/07 00:59
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜偶像は人形と踊る〜
>168
美代子がばら撒いた呪念を、男は必死の形相で避けていた。
近付く気配も、攻撃の意志も感じられない。

つまらない。
そう思った。要するにこの男は、専守防衛の対応しかできないのだ。
身を守っているだけでは、生き延びられない。結局最後に待ち受けているのは、『死』だけなのに。

もう良いから、死んで。

美代子はくるくると独楽のように回った。彼女の周囲に、四体の等身大の人形が現れ、彼女を中心にして回り始めた。

もう、終わりにしてあげる。
おやりなさい、私の人形達。

人形達は、自転する美代子の周囲を公転しながら、男に向かって、連なった呪念を吐き出した。
>174
 
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「言うに事欠いて、この俺を下郎呼ばわりか?」
 
ドッペルゲンガーはそのまま霧と化し、アルカードの剣をすり抜け、
そして、アルカードより少々、離れたところに実体化する。
 
「俺はお前。だから、お前のことは何でも知っている」
 
ドッペルゲンガーが自分のマントを翻す。
 
「お前は、母上が処刑された時、何ら一片の負の感情も抱くことはなかったのか?
人間が憎いとは思わなかったのか? 偽善者を装うのは大概にしておくがいい!」
 
そして、ドッペルゲンガーから黒い火球がアルカードに放たれる!
179比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 01:13
>175
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
終章 

「どうして・・そんな事を聞くのかしら・・・・私を・・・殺しに来たのではないの?
だったら・・・早く殺せば・・いいのよ」
初音は吐き捨てるように言葉を放つと2人から視線をそらす
殺すなら・・・早く殺して欲しい・・・・でないと決意が鈍る
   
それにこんなところをかなこにだけは見せたくは無い。
かなこの顔が脳裏によぎり・・・・また視界が涙で曇る。
再び2人へと視線を戻し、何かを言おうとするが、上手く言葉が出てこない
ただ、一言
「ねぇ・・・どうしたの・・・・いまさら」  
と、搾り出すのがやっとだった。 
180タバサ ◆Xmzw5k4M :02/02/07 01:19
ダイ・アモン&"殺戮の使徒”アーカード(M)&タバサ(傍観)VS紅い月(アルクェイド)
>125
「な・・・あれは一体・・・!?」
私は自分の目を疑った。
真祖の姫君であった存在が、全く異質の存在へと変貌を遂げていた。

どう表現したら良いのかさえ、分からない。
敢えて表現するならば、神。
残酷で無慈悲で陰険で傲慢な、そんな存在。

真祖の姫君が、そのような存在を内包していたなど、今まで私が得た知識の中にはなかった。
これは夢だ・・・きっと、悪い夢を見ているに違いない。
そう、思い込んだ。

ほんの一瞬、その存在の意識がこちらに向いたような気がした。

ただそれだけで、私の全身から、大量の汗が吹き出した。
ただそれだけで、私の全身が震え上がり、止まらなくなった。
ただそれだけで、私の目から、とめどなく涙が溢れた。

死の痛みすら知識として得ていた私が、唯一持っていなかった知識。

私は今、『真の恐怖』を生まれて初めて味わっていた。

>176
この場に現れた、新しい存在にも気付かない程に。
>179
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
終章
 
彼女の声は、やはり弱々しく、か細かった。
 
「・・・・・・そんな姿のお前を斬れ、って言うのか。俺には
できねえな」
リロイは言った。剣の柄に手をかけようともせず、続ける。
「もう二度と、人を食わないと誓え。そうすりゃ、見逃してやる」
182比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 01:32
>181
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
終章

「それは・・・・・・」
人を喰らう、ということは妖である初音にとっては必要不可欠だ
単に肉体を維持するだけの問題ではなく
闇の洗礼を受けたがゆえの代償、人ではない証
ただ精気を受け取るだけでは耐えられないのだ・・・・・
数年は我慢できても、いずれは
     
この場は一時凌ぎの嘘で頷いてもよかった
だが・・・・・それはこの男の情を、信義を裏切る事になる
  
だから、初音はただ哀しげに首を振るのみだった・・・・・
>182
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

「・・・そうか」
リロイは嘆息混じりに言った。

「今のお前を斬るのも忍びないが、犠牲者が増えるのを
見逃すのはもっと忍びないんでね。悪く思うなよ」
鞘から剣を引き抜き、ゆっくりと構える。
「・・・せめて、苦しまないように一撃でやってやる」
ぴたり、と剣先が初音の首筋に突きつけられた。
「じゃあな、その内あの世で会おうぜ」
>178
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

「……」

黒い火球を見ても、
ただ剣を正眼に構えるだけで避けようとしないアルカード。

「…怒ったさ。
 人間を恨み、憎み、呪った。
 …母の遺言があろうとも、その感情は否定できなかった。」

加速しながら火球が迫りくる。

「…だがそれでも、貴様は何もわかっていない…!
 母上はそれでも人間を信じていた。自分を殺した者たちさえ、だ…!
 彼らはただ無知なだけ、迷いに流されているだけだとな。
 もし俺が怒りに流されるならば…それは母上に対する裏切りだ!!」

構えた剣がわずかに光を帯びる。
火球がまさに当たろうかという瞬間、アルカードの姿は蜃気楼のごとく消え去った!
かと思うとドッペルゲンガーの背後に突如として出現、横薙ぎに斬りつける!
ロングファング VS 秋月 導入 〜夜を往く者の邂逅〜

 女が酔って身を寄せてきた。長い髪が乱れ、うなじが顕わになる。
 抱きとめた腕が震えた。眼下の白い首筋から目が離せない。
 裏路地。誰も見てはいない。
 犬歯がひどく、うずいた。

 がたり、という音と共に気配が現れ、俺の葛藤は終わりを告げた。

「やれやれ、ありがとうと感謝すべきか、邪魔するなと文句を言うべきか」
 呟くように口にした言葉に、男がぴくりと反応をよこした。

 若い男だ、外見だけは。だが同時に、妙に老成した雰囲気を纏っている。
 居心地が悪く思い、すぐに合点した。
 この男は、自分と似ているのだ。


 こちらを見つめ続ける男を無視して通りに出、タクシーを呼んで女を帰した。
 振り返る。

「一杯、やらないか?」
 表情を崩し、にやりと笑ってそう、声をかけた。
186比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 01:52
>183
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

冷たい金属の感触が首筋に伝わる、これで終わる・・・この穢れた命から解放される
最期にもう1度だけ・・・・『巣』を見渡そうとする、どうせ涙でまともに見えやしないだろうが・・・・・
その時、初音は今、もっとも会いたい少女、そしてもっとも会いたくない少女の姿をその瞳に捉えていた。
「姉様・・・・姉様に何をするんですか?」

かなこの表情がみるみるうちに怒りと恐怖と悲しみに侵食されてゆく
かなこは初音をかばうようにリロイの前に立ち・・・震える声で、懸命に叫ぶ
「いやですっ!!姉様を殺さないで」
「どうしても姉様を殺すなら・・・私も殺してください」
   
かなこ・・・・馬鹿な事を・・・・・・
初音はかなこを眠らせその記憶を消そうとする・・・だが出来ない
自分にすがりつくかなこを振り払うことすら出来ないのだ・・・・・術など
だから、初音もただ泣き叫ぶことしかできなかった。

「この娘は私と何の関係もございません・・・・・どうか後生でございます、この娘の命だけは慈悲をっ」
「いやですっ、姉様の存在しない世界で生きるくらいならっ・・・一緒にっ」
187秋月:02/02/07 02:03
>185 VSロングファング
 
 たまたま、裏路地から不穏な気配を感じて覗いてみた。
 そしたら、ご同業が女にご執心だった。
 やれやれ、夜の一族ってのは引かれ合う因果でもあるのかねえ。
 
 放置しとくわけにもいかねえ、と思ったら、男はあっさりと女を帰しちまった。
 物分かりのいい奴なのはありがたい。
 
 だが、振り向いて男の発した言葉は正真正銘、おれの意表を突いていた。
 
「一杯、やらないか?」
 
 にやりと笑うその表情は、冗談を言っているわけではなさそうだ。
 変な因果だが、それも悪くないかと思う。
 
「いいねえ、何処かお勧めの店でもあるのか?」
 
 おれも相好を崩して相手する。
 何というか、目の前のこいつは自分とよく似たタイプなんじゃないかと思った。
 お互い長い時間を生きる者同士、酒を酌み交わして半生を語るのも悪くねえ。
>184
 
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「ぐっ!」
 
ドッペルゲンガーは突如、背後に現れたアルカードに反応できず、
アルカードに背中を斬りつけられた。
 
「……ちいっ!」
 
そのまま、前転してドッペルゲンガーは再び、間合いを取る。
 
「ふん、よく、そこまで自分をごまかせるものだ。
お前が400年、眠っている間に一体、何が変わった!
ただ争いを繰り返す人間に存在価値はないと何故、理解できない!!
あのリヒター・ベルモンドですら、心を乗っ取られる。
人間とはかく弱き生き物だ。それをそこまでお前は信頼するのか!」
 
何時の間にか、ドッペルゲンガーの左手に奇妙な文様を施した剣が握られている。
 
「要するに、お前は人間の憎しみを父上への憎しみに転化させているにすぎん!」
 
ドッペルゲンガーの左手から、奇妙な文様を施した剣が投擲される。
独特の軌道でアルカードを切り裂かんと飛来する。
 
「死ねっ!」
 
そして、ドッペルゲンガーもすぐさま跳躍し、アルカードに斬りかかる。
>186
リロイの、死の刃が初音の首を切り離すべく迫った、正にその時。
背後で、ドアを開ける音が聞こえた。同時に、リロイの剣も
首を切断する一歩手前で静止する。
 
「姉様・・・・姉様に何をするんですか?」
現れたのは…一人の少女。顔を見なくとも、
誰なのかはおおよそ見当がついた。

深山奏子である。

彼女はリロイと初音の間に立ち、懸命に命乞いの言葉を叫ぶ。
「いやですっ!!姉様を殺さないで」
「どうしても姉様を殺すなら・・・私も殺してください」

リロイの剣を持つ手が、震えた。
奏子の言葉を聞き、初音も、堰を切ったかのように泣き叫ぶ。

「この娘は私と何の関係もございません・・・・・どうか後生でございます、この娘の命だけは慈悲をっ」
「いやですっ、姉様の存在しない世界で生きるくらいならっ・・・一緒にっ」

・・・・・・比良坂初音。人を食らい、その糧とする<闇の種族>。
だが、彼女には、「大切に思う者」「大切に思ってくれる者」が存在していた。
「大切な物」を失った悲しみは、何よりも辛い。それは、リロイ自身が
最もよく分かっている。だが彼女も、そうやって「大切に思う者」がいる
人間を、何人も手にかけ、食らってきたのだ。
果たして、正しいのはどちらの方なのかーーー

リロイは、静かに剣を収めた。
 
驚愕に目を見開き、呆然とリロイを見つめる二人。

「・・・駄目だな。今のお前は殺せない」
リロイはそこで一旦言葉を切った。
「分かった。人を食らうより他にないんだったら、何とか食わずにすむ
方法を探せ。その時間をやるよ。それで、もしお前がーー
再び、人食い蜘蛛に戻るんなら、俺はお前を探し出して、殺す」
言ってリロイは、二人の方を一瞥すらせずに、ドアの方へと向き直る。
「じゃあな。次に会う時は、敵として会わない事を祈るぜ」
言って、教室を出て行った。
>187 ロングファング VS 秋月

 男二人、行き付けの店に入った。
 暗めの照明に、ピアノの低いメロディの流れる、趣味はともかく、落ち着いた店だ。
 カウンターに男二人、肩を並べて座った。

 下らない世間話が続く。
 下らない話題でも、この男は受け答えにそつが無く、底を感じさせない部分があった。

 話はだんだんと、微妙な事柄に・・・夜の生き物の話題に及んでいく。
 ふっと思った。これだけ屈託無く話をしたのは久しぶりだ。

「長いのか?」
「ああ、長い」

「いい加減、迎えが来てもよさそうなもんだがな」
「同感だ」

 具体的な事柄に及ぶこともあったが、だいたいがあいまいな会話だった。
 お互い、全て話すには長すぎ、多すぎる人生だった様だ。
191比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 02:40
>189
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク

男は2人を残して、足早に立ち去って往く
どうやら・・また生き長らえたらしい。
かなこは未だに初音を守るようにその前に立っていたが
ふっ・・・・とその身体から力が失われ、初音の胸へと倒れこむ
ようやく安心できたのだろう、あとはただ嗚咽の声のみが聞こえてきた。

捨てたはずの命だった、無限の生命をもてあまし、ただ殺戮のみに生きてきた
だが。この声とこの温もりを手にしている今
そんな穢れた人生でも、やはり・・これまで生きてきて良かったと心からそう思う。  

かなこの髪をやさしく撫でながら、その声を子守唄にして、初音は深い眠りへと誘われていった。 
あの男の言ったように、人を喰らわずに済む時がくれば私も人にもどれるのかしら?
そんな事を考えながら・・・・・・

  
192秋月:02/02/07 02:50
>190 VSロングファング
 
 だいたい、話す事は話し尽くした。
 長く生きてても、むしろ長く生きてるからこそ話せない事もある。
 もちろん、互いに長く生きているからこそ話せた事もあるわけだが。
 
 そろそろ日付も変わろうかという頃、どちらからともなく席を立った。
 勘定を済ませて店を出た後、無言で肩を並べて歩く二人。
 男二人じゃ色気がねえなと思いながら、足の向く方向は分かっていた。
 
 それは、二人が出会った、ロングファングが女とじゃれあっていた路地裏だ。
 
「長すぎるよなあ」
「ああ、長すぎる」
 
 果たして、それはどちらが発した言葉だったのか。
 
「あんた、そろそろ疲れたんじゃねえか?」
 
 おれはそう言って、手首のベルトから鋲を手のひらに落とした。
 
「何なら、手伝ってやってもいいんだけどな」
>192 ロングファング VS 秋月

 肩をすくめて答える。

「悪いが、浮世にゃ少々未練があってね。それに――」

 マクスウェルに抑えさせているモノ――吸血鬼の本能を含めたすべてを解放させる。
 獲物を狙うがごとく、目を眇めた。

「迎えにゃ少々、心当たりがある」

 低く、地を蹴る。
 ひと蹴りで秋月の前まで間合いを詰め、左足を踏ん張って軸足にする。
 突進の勢いを乗せた回し蹴りで奴の膝を狙った。
>191
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
終章
 
「………いいのか?」
「・・・お前な。俺が、あの状況で、かばった女ごとあいつを
一刀両断できたと思うか?」
「…そうしていたなら、私はお前の相棒でいることを即座に辞めていただろうな」
「なら、聞くんじゃねえよ」
そんな問答を繰り返しながら、私とリロイは二人歩いていた。

「しかし、これは契約違反だ。あちらには何て言うつもりだ?」
「……考えてない。まあ、何とかなるだろ」
相変わらず何も考えていない男だ。それが、リロイの特徴でもあるのだが。
「では、どうやって此処から大陸に帰る? 私達の財布の中身を知らない
訳でもあるまい」
「うっ・・・・・・」リロイは言葉を詰まらせた。
やはりそちらも考えていなかったか。嘆息を混じらせ、私が呟く。
「こっちで新しい仕事でも探すか?」
 
「・・・・・・・」しばし考えた後、リロイは何かを思いついたような顔をして、
こちらに向き直る。
「お前、こっちで教師の仕事についちまえよ。そしたら給料溜めて、
帰れるんじゃねえか? 案外似合ってるしな」
「……………何故私が。大体こんな私が正式採用されるはずもなかろう」
「そうか? 行けるかもしれねえだろ」
「………………」

私とリロイは、何時しか校門を出ていた。
振り返り、八重坂学園の校舎を見つめながら、私は何となく思った。
教職も、悪くはないかも知れんなーーーー

THE END
195秋月:02/02/07 03:08
>193 VSロングファング
 
「そいつは残念だ。おれじゃ役不足ってわけだな」
 
 今まで感じてた、わずかだった夜の一族の気配がはっきりしたのを感じる。
 へえ、面白いオモチャを持ってるみたいだな。
 同時に、動きも夜の一族のそれに相応しいものになっていた。
 
 膝を狙ってきたその蹴りを、軽く跳躍してかわす。
 そして、空中にいる間に頭部を狙って回し蹴りのお返しをくれてやった。
196比良坂初音 ◆HatuTxGA :02/02/07 03:11
比良坂初音VSリロイ&ラグナロク
闘争記録

前スレより
>658>659>662>664>666>668>669>670>676>680
>683>685>689
  
>13>18>20>23>25>27>30>33>34>35>76>81>82>87>90
>91>94>99>102>113>118>173>175>179>181>182
>183>186>189>191>194
>195 ロングファング VS 秋月

 腹に背骨まで響きそうな一撃を食った。
 踏ん張りが利かず、体勢が崩れる。

 が、どうにか左手で奴の爪先を捉えられた。捻りながら投げる。

 ナイフを逆手に抜き、左掌を前、右手をその下に交差させて銀刃を隠す。
 秋月の落下点へ走った。一撃を左で受け、ナイフを心臓に埋め込むつもりだ。
198ラグナロク ◆0109yQVs :02/02/07 03:19
レス番纏めだ。
序章(前スレッド)
>658>659>662>664>666>668>669>670
本戦(前スレッド)
>676>680>683>685>689
本戦(今スレッド)
>13>18>20>23>25>27>30>33>34>35>76
>81>82>87>90>91>94>99>102>113>118
終章
>173>175>179>181>182>183>186>189
>191>194

以上だ。長きに渡る闘争、読んでくれれば幸いだな。
199緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/07 03:19
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜北多摩シルバーフォックス 3番センターの反撃〜
>177
 
(数が多過ぎる。これじゃ近づけないぞ…!)
美代子から放たれるエネルギー弾を避けながら淳司は思った。
このままではいくら吸血鬼とはいえそのうちに疲れて避けきる事ができず、殺されてしまうだろう。
 
いまや公園内は彼女のエネルギー弾によって少なくない被害を受けている。
今もまた、ゴミ箱の一つに当たりその中身を盛大にぶちまけていた。
 
…………
美代子からの攻撃が止まった。
(何故だ…?しかし今がチャンス!!)
この隙を見逃さず、淳司はまた接近を試みようとする。
しかし彼女はそんな淳司に興味がないようにその場で回転した。
 
その舞いの様な優雅な回転は、彼の足を止めるのに十分すぎるほど役に立った。
そして彼女の周りに人形達が4体現れる。
(…拍手した方が良かったかな)
そう思ったが彼女は別にそんな型どおりの礼儀はいらなかったようだ。
 
「うわぁ!!」
出てきた人形たちは美代子を守るように彼女の周りを回転しながらエネルギー弾を放ってくる。
そしてその中心にいる彼女は余裕なのか淳司に対して冷笑を浴びせていた。
人形達は正確に淳司を狙ってくるため若干先ほどまでよりかは余裕があったが、それでも近づけないことに変わりはなかった。
 
「このままじゃ堂々巡りだぞ。」
そう呟いた淳司の目に、先ほど吹き飛ばされたゴミ箱とその中身が見えた。
人形たちの攻撃を避けながらそれらに近づく。
牽制くらいにはなるだろう――ゴミの中から空き缶、空き瓶を拾いだし5つほど矢継ぎ早に投げる。
それらは凄まじい勢いで美代子と人形達に向かっていった。
200秋月:02/02/07 03:23
>193 VSロングファング
 
 宙に舞いながら、走ってくるロングファングを認めた。
 何を狙ってるのか知らねえが、あまり近づかせるのは得策じゃなさそうだ。
 
 落下しながら、手の中の鋲をロングファング目がけて投げた。
 同時に、空中で姿勢を立て直そうと試みる。
 ほとんど亜音速のそれが空気を裂いてロングファングの眉間目指して飛んでいった。
>200 ロングファング VS 秋月

(暗器か!)
 突進の勢いが乗っていてかわせない、左手の平をその軌道上に突き出す。が――
 鋲は手のひらを貫通した。

「チッ!」
 やむなく顔を傾けてかわす。頬の肉と左の耳たぶをまるごともっていかれる感触があった。
 だが、それより体勢が乱れたことのほうが不味い。

 半円を描くように身を捌き、勢いを殺す。
 こっそりと左手をポケットに入れ、コインを数枚つかみ出した。
 指弾の要領で使えば、不意を討つぐらいはできるだろう。
202秋月:02/02/07 03:44
>201 VSロングファング
 
 姿勢を立て直して、何とか足から着地した。
 そしてロングファングの方を見ると、鋲の効果は確実に上がっていた。
 
 体勢を崩れたところへ追い打ちを掛けようと跳躍し、頭上から踵落としを狙う。
 上手く決まれば、脳天を叩き割っておだぶつだ。
 だが、おれは同時にそう上手くはいかねえだろうと思っていた。
 そんな簡単な奴ではないだろう。
 
 とにもかくにも、おれは空中で足を振り上げた。
>202 ロングファング VS 秋月

 さっきのお返しだ、顔面を狙って連続してコインを指で弾いた。
 吸血鬼の力だ、当たれば目ぐらい潰せるが――確認の暇無く、俺は次の行動に移っていた。

 勢いの衰えた奴の足――太股の部分を肩で受ける。
 奴の上着を左手で捕まえたまま身を翻すようにして後ろに回り、その背中にナイフをつき込んだ。
204秋月:02/02/07 04:07
>203 VSロングファング
 
 うおっ、まさかそうくるとは思ってなかった。
 咄嗟に両手でガードする。腕の肉を抉るが一枚だけガードをくぐり抜けて眉間を割った。
 額から真っ赤な血しぶきの華が上がる。
 
 しかも、体勢の崩れた足を捌かれた上に、後ろへ回って――背中に熱い感覚を感じた。
 まずい、と思ったおれは、咄嗟に心臓の位置を普段より下にずらした。
 と同時に、ベルトに挟んである石のナイフを抜いて、後ろ手に背後のロングファングへと振るった。
>204 ロングファング VS 秋月

 奴の心臓を確かに貫いた。思った次の瞬間に反撃が来た。
 腹から入って危うく心臓まで刺し込まれそうになり、左手で奴の手ごと抑える。

(・・・それはつまり、心臓の位置が普通と違うってことか?)

 ごちゃごちゃ考えている時間はなかった。バックをとっている有利を捨てるアホもいない。
 掴んだ左手を捻り上げるようにし、ナイフを奴の背中から抜く。
 刃を寝かせて、再度突き込んだ。
 今度の狙いは脊椎の隙間だ。
206秋月:02/02/07 04:34
>205 VSロングファング
 
 今度は、背骨の辺りに熱い感覚。
 だが、それならとりあえず致命傷にはならねえ。
 刺された傷に委細構わず、二人分の重さを引き受けて立ち上がる。
 そのまま適当な建物の壁に全速力でバックオーライ、壁が砕けるほどに叩きつけてやった。
>206 ロングファング VS 秋月

 背骨が軋み、肺から空気が全部抜けた。
 ほとんどの肋骨が折れ、肺に突き刺さる。
 とっさに体をずらしていなければ、背骨か心臓が逝っていたところだ。

 さすがにこの一撃は効いた。数秒、回復の時間が要る。
 秋月を押しのけるようにして転がり、距離をとろうとした。
208秋月:02/02/07 04:57
>207 VSロングファング
 
 これはチャンスだ、今を逃す手はねえ。
 まずは背中に刺さったままのナイフを抜きとってロングファングへ投げつける。
 おまけに石のナイフも投げてやった。
 
 更に鋲を両手に構えて目から脳を狙うつもりで投擲。
 全ての結果を確認する前に追撃開始。
 このまま一気呵成に決めてやる。
>208 ロングファング VS 秋月

 思った通り、その数秒が生死の境目になりそうだった。
 左手で心臓をかばう。心臓狙って飛んできた二本のナイフはなんとか防いだ。

 直後の鋲の投擲に対応が遅れた。
 なんとか右手で一方の鋲を掴み取るが、もう一方は左目に突き刺さる。
 脳を丸ごともっていかれそうになるのを、なんとか首を振って防いだ。
 眼窩の骨に弾かれ、鋲は脳を三割がた抉って側頭部から抜けた。

 迫る秋月が見える。
 手持ちの札は・・・掴み取った鋲だけだ。
 片目の視界の中で、右手と秋月に意識を集中する。
210秋月:02/02/07 05:27
>209 VSロングファング
 
 とどめにこそならなかったが、ダメージも無視できるほどではないはずだ。
 相手に再生の余地を与えずにやってしまおう。
 
 一気に地面を蹴って、頭部を狙って膝蹴りを放つ。
 頭をぐしゃぐしゃに砕いてしまえば、たいていの奴ならオダブツだ。
 何かを狙っている気配を感じるが、それごと叩き潰すまでだ。
 おれの足が、唸りを上げて振り下ろされた。
>210 ロングファング VS 秋月

 落下してくる奴の足は、酷くスローモーに見えた。
 俺の行動はそれに輪をかけてのろかったが。

 抜け出す方法は一つだけだ。
 左肩と右肘で地面を突っ張り、頭の後ろに隙間を作る。
 タイミングは一度、右手の鋲をやつの膝に叩き付ける。

 やつの落下がほんの一瞬遅れ、その隙に頭をナントカずらした。
 奴の膝は俺の右こぶしごしに俺の頭を叩く。

 作っておいた隙間で頭がバウンドし、後頭部の骨を砕きながらも横に弾き出た。
 まるでボールみたいだ。

 起き上がる。まだくらくらくるが、奴の膝も無事じゃ済むまい。
212秋月:02/02/07 06:03
>211 VSロングファング
 
「くっ」
 
 膝におれの鋲が深々と突き刺さっている。
 関節と……靱帯もやられている。
 これは、再生するまでに相当な時間が掛かりそうだ。
 
 鋲を抜き去って放り投げ、足を引きずりながら――それでも健常人くらいの速度で奴へと向かう。
 しかしまあ、お互い往生際の悪さだけは超一流だなあと心の中でだけ毒づきながら。
 
 そして、次の瞬間むくりと立ち上がる奴を見て、おれはその再生速度にうんざりした。
 前言撤回、こいつには往生際なんて関係ねえ。
 往生際が悪いのはおれだけって事か。
 
 さて、どうしたもンかねえ?
>212 ロングファング VS 秋月

 どうにか全身をおおかた再生する。再生速度だけはこっちに部があるようだ。
 が・・・どうしたもんか。

 心臓の位置も分からん、ナイフはどさくさでどっかにいっているでは滅ぼす手が無い。
 頭を潰せば滅びるかもしれないが、こいつがそんな簡単にンなことさせてくれるタマかよ。
・・・それは俺も同じことか。

 どうやら膝はダメージになっているようだ、奴はびっこを引きつつこちらに向かってくる。

(もう一個所壊したころには治ってるかもな、あの膝)
 不毛な感慨を抱きつつ、俺は奴に向けて踏み出した。
214秋月:02/02/07 06:48
>211 エピローグ
 
 
 
 
 ――それから数時間後。
 
 
 
 おれと奴は、未だに路地裏でやりあっていた。
 奴の攻撃は決定打になりえず、おれの攻撃は喰らう端から再生していきやがる。
 既に手首のベルトに入っていた鋲は撃ち尽くし、そこらに落ちているのを再利用している有様だ。
 奴は奴で徒手空拳でしか戦えない上に、おれの心臓の秘密に気付かないもんだから決め手がない。
 
 そんなわけで、お互い掛けた時間や今までに喰らったダメージの割には元気なまま向かい合っている。
 対峙したまま、にらみ合いを続けて何分になったか。
 
「「糞ったれ」」
 
 どちらからともなく、そんな言葉が漏れた。
 
 もう何度目になるか分からない殴り合いが始まるかと思った瞬間。
 奴の表情が、突然驚愕に固まった。
 何だ? 一体どうしたってんだ、と思う間もなく。
 
 奴はおれに背を向けて一目散に駆けだした。
 
「これは貸しにしといてやる、じゃあなっ!」
 
 呆気にとられるおれを尻目に、奴は裏路地から消え去ってしまっていた。
 何事か計りかねているおれに、急に襲ってくるけだるさがその答えを教えてくれた。
 
 ――空が、白みはじめている。
 
 なるほど、奴にとって太陽の光は灰になっちまう天敵だったってわけか。
 幸い、おれにとってはちょっと辛い程度ですむのだが。
 だが、どっちにしろ苦手である事に変わりはない。
 本格的に日が昇るまでにさっさと隠れ家に帰るとするか。
 
 ああだりぃ、全身にガタがきてるな、今日の大学はサボリ決定。
 先ほどまでの死闘を忘れたかのような呑気な思考に、思わず苦笑を浮かべる。
 というよりも、おれはあのロングファングとかいう吸血鬼を何となく憎めないでいた。
 また会って酒を飲むのも悪くはないかもな。
 日が昇り始めた表通りを歩きながら、そんな事を考えていた。
 
 秋月VSロングファング 痛み分けで終了。
ロングファング VS 秋月
似たもの同士の闘いだった。

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216シラキュラス:02/02/07 12:05

217シラキュラス:02/02/07 12:06

218シャフト ◆SHAFTmfc :02/02/07 13:21
代理人3号でございます。
私はいわゆる黒幕的存在ですな。
ナ(略)と同レベルとかいうツッコミはやめてほしいものですな。
 
出典 : 悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲
名前 : シャフト
年齢 : 不明
性別 : 男
職業 : 暗黒神官
趣味 : 悪魔崇拝の儀式の遂行、生贄を探すこと
恋人の有無 : なし
好きな異性のタイプ :なし
好きな食べ物 :悪魔城産のうまい肉
最近気になること : 色々ありますが、ノーコメントです。
一番苦手なもの : アルカード様は困った者ですな
得意な技 :宝珠を利用した暗黒魔術
一番の決めゼリフ :ドラキュラ伯爵よ! この世界に破滅と混沌を!!
将来の夢 : 世界破滅
ここの住人として一言 :ヘタレ呼ばわりは止めていただきたいですね
ここの仲間たちに一言 :ナ(略)よりははるかに強いですぞ
ここの名無しに一言 : だから、そんな目で私を見るな!
219シラキュラス:02/02/07 13:43
すまん、上の空白はオレのミスだ。あぁ、また地獄大使に叱責されてしまう・・・。
オレはシラキュラス。「仮面ライダー」に登場した、シラミの能力を持つ吸血改造人間だ。
身長183cm、体重84kg。
オレの武器は口から吐き出す赤い溶解液と、鉄をも貫く左手の吸血針。この吸血針で血を吸われた人間は、オレの命令で動く吸血人間に変化する。その吸血人間に血を吸われた人間は、やはり吸血人間に変化し・・・と、ネズミ算式に奴隷を増やしていくことが可能だ。
オレは戦闘用改造人間ではないが、それでも身体能力は下等な人間どもとは比較にならん。身体強度も高く、拳銃弾程度なら通用せん。
220シラキュラス:02/02/07 14:14
出典 :仮面ライダー
名前 :シラキュラス
性別 :男
職業 :秘密結社「ショッカー」構成員
趣味 :他人が苦しむところを見ること
恋人の有無 :いない
好きな異性のタイプ :健康で血のうまい女
好きな食べ物 :清潔な血液
最近気になること :仮面ライダーと少年ライダー隊の動向
一番苦手なもの :ライダードロップキック
得意な技 :溶解液噴射
一番の決めゼリフ :ヴルルルルルルルルゥー!
将来の夢 :ショッカーによる世界征服
ここの住人として一言 :(カテゴリCでは最弱かも)
ここの仲間たちに一言 :ショッカーに刃向かう者は抹殺する
ここの名無しに一言 :貴様もショッカーの一員となれ!
(アルトの腐れ魔女退治♪導入)
 
ある夜のことだった。
私が城の大広間でいつも通り、執務として配下の死徒の報告を受けていた時……
 
轟音とともに大広間の壁が崩壊した。
 
「な、何!?」
 
驚いて、破壊された壁の方を見ると、そこには一人の魔女のいでたちをした女性がいた。
 
(腐れ魔女先攻ね)
対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
>221
見つけた。あれが今回の目標、あしきゆめを束ねるあしきゆめ、
アルトルージュ・ブリュンスタット。
私はその姿を確認すると同時に、カトラスを振るって駆け出した。
 
「目標発見。これより、殲滅します」
 
>222
 
(アルトの腐れ魔女退治♪導入)
  
「くっ……!」
 
いきなりね……
私は玉座から立ち上がり、そのまま繰り出されるカトラスを回避すべく、横に飛ぶ!
>223
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避成功)
 
「名乗りぐらい、あげなさいよ!」
 
悪態をつきつつ、私はカトラスを回避することに成功した。
そして、身体を戦闘向けに成長させる。
 
「……誰にいどんだか、たっぷり、後悔させてあげる!」
 
そのまま、魔女に対して、一足飛びに跳躍して右腕を振り下ろす!
>224 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
凄まじい威力とスピードを込めたその右腕。
果たして、かわせるか・・・。
私は左にステップを取った。
>225 対アルトルージュ 御仕置きの時間
(回避成功)
 
振るわれた右腕は、虚しく空を切った。
いくらスピードとパワーがあっても、動きが大味だ。
この程度の動きなら、いくらでもかわすことができる。
 
いったん大きく間を取る。
 
「これは失礼、お姫様。私の名前はふみこ・オゼット・ヴァンシュタイン。
人の夜を守るため、化物を狩る化物よ。」
 
名乗りをあげた。
 
「じゃあ、死になさい、化物。」
 
そのま踏み込む。
胴を狙って右のカトラスを閃かせた。
>226
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
「誰があなたなんかに殺されるもんですか!」
 
私はそのまま、後方へと飛び退く。
>227
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避失敗)
 
「ぐうっ!」
 
しかし、魔女―ふみこは私の動きを読んでいたようだ。
そのまま、ふみこも前方へ大きく踏み込み……
私の右わき腹から、鮮血が飛び散った。
 
「……殺すわ。あなた、誰を傷つけたか、分かっているんでしょうね!」
 
私は、そのままカトラスを構えているふみこに対し、空想具現化を開始する。
ふみこの足元に鋭い石の槍が串刺しにせんと出現する!
>228 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
一瞬の違和感。直後、突如として現れる石の槍。
空想具現化と呼ばれるその魔術が、私を串刺しにしようと狙っていた。
 
「チッ・・・」
 
前方に飛ぶ。かわせるか・・・?
>229 対アルトルージュ 御仕置きの時間
(回避成功)
 
何とか、間に合ったようだ。すばやく体制を立て直す。
 
誰を傷つけたか、ですって?勿論わかっている。
猿山の頂上でいい気になっているおめでたい黒の姫、君よ。
 
そのまま、カトラスを持ち替え、アルトルージュに突撃した。
 
狙いは腹だ。腹を刺す。
バンパイア・ロード vs レイオット  魔法を以て行われる決戦

「ルールはとてもシンプルだ」 
 
 郊外の廃屋、そこでレイオット・スタインバーグは一人の青年と対峙していた。
 自ら、吸血鬼を名乗る男と。
 
「貴公に三度の機会を与える。その機会で、私を滅ぼして見せろ」 
 
 そういって、群青の外套を開く。時代錯誤の服装だが、不自然なほどにその男には似合っていた。 
 
「抵抗はしない。だが、機会が尽きたら貴公に勝機はない、わかるな?」
 
 不意に、窓から明かりが差した。 
 太陽に照らされた足下には、無数のモールドが転がっている――おそらくは、中身も一緒に―― 
 
「さて、そろそろ始めようか」  

(トリップ判定。十以上の差がつけば、無効化を貫通)
>230
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
「……!?」
 
かわされた!?
まずい!
私は、そのままカトラスを弾き飛ばそうととっさに左腕を振るう。
(トリップ判定用)
>232
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避成功)
 
カキーン!……と乾いた金属音がして、ふみこのもつカトラスは弾き飛ばされた・
……チャンス!
私はそのまま、体勢を崩しているふみこに突進し、左腕をふるった。
>234 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
チッ、かわされたか・・・。
私はすぐに繰り出されるであろう攻撃に対して、右に跳んだ。
 
カトラスのことは、気にしないようにしよう。
>235 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
私が今まさにいた空間を、アルトルージュの左腕が通過した。
人間など簡単に引き裂けるほどの威力をもったその腕。
 
だが、当たらなければ何の意味も無い。
 
そのままアルトルージュに回し蹴りを食らわせると、
左手に残ったカトラスを閃かせる。
>231
バンパイア・ロード vs レイオット  魔法を以て行われる決戦
 
 嘆息して――
 レイオットは、静かに右手に携えたスタッフを構えた。
 吸血鬼と名乗った男は、宣言通りに、抵抗はおろか、身じろぎひとつしない。

(――冗談じゃない)
 
 胸中で呻きつつ、レイオットはスタッフを操作。濁った音と共に、呪文書式一回分の魔力を活性化。

「さて。行くぜ――――」

 宣言と共に、撃発音声。

「――――イグジスト!」

 <アサルト>発動。破滅的な衝撃波を封入した魔力隗が、目の前の吸血鬼に襲いかかる。
>236
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
私の左手が空を切る!
そして、そこからふみこの回し蹴りが私に炸裂した。
 
「くっ……!」
 
体勢が崩れる。
そこにふみこの斬撃が私を襲う。
……そのまま私はわざと大きくのけぞった。
間に合うか!?
>237 
 バンパイア・ロード vs レイオット 魔法を以て行われる決戦
 (B>3 :抵抗、無力化)
 
 軽く、片手をかざす。 
 人間であれば触れただけでも粉砕される「魔力」がその手に触れ―― 
 
 掻き消えた。 
 
 傷一つ負っていない。
 
「さて、これで一度。あと二回だ」 
 
 さもそれが当然であるかのように、男は言った。
>238
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避成功) 
 
ふみこのカトラスは私をかすめただけだった。
そのまま、前転して間合いをとる。
しぶとい……、こうなったら……
 
「プライミッツマーダ―! いきなさい!!」
 
『グオオオ!』
 
プライミッツマーダ―が雄たけびをあげ、ふみこに突進する! 
>240 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
プライミッツマーダー・・・人に対する絶対的殺人権を持った獣が、
鋭い牙を向けて私に迫る。
 
私は腰に下げた決闘用小銃を抜くと、すばやく引き金を引いた。
>239
バンパイア・ロード vs レイオット 魔法を以て行われる決戦
 
「……なん、だと!?」

 あっさりと魔法が無効化されたその光景に、マスクに覆われた顔が驚愕に歪む。
 だが、反射的に、レイオットはスタッフを操作。
 
 呪文書式を変更、無音詠唱。さらに――補助呪文を詠唱開始。
 
「我・法を破り・理を越え・更なる力を欲す者なり――」
 
 基礎呪文を強制的に増幅開始。スタッフの先端に、真紅の魔法陣が出現。

「――枯死したる者の怨念を・ここに招きて呪いと成す! <ドライ・キル>――」

 一息。

「イグジストっ!!」

 切り裂くような撃発音声。魔法発動。
 直撃すれば、相手は一瞬で灰燼に帰す――――!
>241 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
ヴァンシスカ・・・私の友人の残してくれたこの銃は、
異世界の悪魔を召喚する、そのための銃だ。
 
「ヴァンシスカの名において命じる。あの犬を抑えなさい!」
 
その赤い悪魔は、御安い御用だといわんばかりの表情を作ると、
プライミッツマーダーの横っ面を思いっきり殴りつけた。
後は、あの悪魔に任せておけばあの獣は向かってはこれないだろう。
 
私はそれを確認すると、アルトルージュのほうに向きかえり、
懐から銃を取り出す。
 
頭に照準をつけて、三発撃った。
銀で作られたその弾丸が、アルトルージュに向かって伸びる。
 バンパイア・ロード vs レイオット 魔法を以て行われる決戦
(q+10 > l :抵抗、無力化)

 魔力が四方八方から迫る。 
 青年はそれを一瞥すると、外套を振るった。 
 
 群青の軌跡が魔法に触れる。 
 触れたものすべて、消失させる力と。
 
 そして――散ったのは外套ではなく魔法だった。 
 
「これで二度。あとがないぞ、戦術魔法士?」 
>244
バンパイア・ロード vs レイオット 魔法を以て行われる決戦

 後がない。まさにその通りだ。

「まいったな――どんな手品使ってるんだ?」

 軽口を叩いては見たものの、状況は好転するはずもない。

 おそらく、逃げることも出来ない。それは、周囲に散乱しているモールドの残骸から、
容易に想像できた。結局は――

「やるしかないわけだ」

 嘆息と共に言葉を吐き出し、三度――これが、最後になるかも知れない――スタッフを操作。
 呪文書式を<ブラスト>に設定。無音詠唱と共に補助呪文を詠唱。
 
「――破軍の力・ここに得んとする者なり――」
 
 これは、自分の切り札のひとつだ。これが通じなければ――そのときは仕方がない。

「敵に等しく滅びを与えよ――我求めるは完璧なる殲滅!!」

 『第三の業火』―――<マキシ・ブラスト>

「―――――イグジストッ!!」

 瞬間。閃光と共に、爆炎が収束した。
>243
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
「嘘っ!?」
 
赤い悪魔でプライミッツマーダ―は足止めされている。
そちらに気を取られた瞬間に……
ふみこの弾丸が私に発射されていた。
 
「……!?」
 
右手を振るって弾丸を叩き落そうと試みる! 
>246
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避失敗) 
 
2発は叩き落した。
けど……
 
「あうっ!」
 
私の即頭部に命中した。
 
……この程度じゃ私は死なない。
私は傷口に指を突っ込むと弾丸を抉り出す。
 
傷口から血が流れ落ちる。
血まみれの私の姿はさぞ凄惨だろう。
 
「……………」
 
私は無言で空想具現化でふみこのまわりの空間に干渉し、衝撃波の渦を作り出した。
>247 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
月夜に血まみれで静かに佇むアルトルージュ。
その姿は、神秘的な雰囲気すら感じさせた。
 
ふと、違和感を感じる。空気が歪んでいる・・・?
そう思った瞬間、巨大な渦が私に襲い掛かった。
エチオピアの瞳を起動させる。果たして間に合うか・・・?
バンパイア・ロード vs レイオット・スタインバーグ 魔法を以て行われる決戦 
>245 
(7+10 < X :抵抗失敗、効果発生) 

 紅蓮が身を、いや、空間を包んだ。
 絶え間なき煉獄が世界を炎そのものに変える。 
 
 今までさんざ、魔力を打ち消してきた障壁も、その圧倒的な熱量には適わなかった。 
 炎にまみれて障壁が弾ける。 
 
「……ようやく、か」 
 
 業火が叫び狂う中、そんな呟きが聞こえたような気がした。 
>248 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
エチオピアの瞳の起動は、ギリギリのところで間に合った。
だが、具現化に対する十分な障壁を張る時間は、無かった。
 
衝撃波の渦に巻き込まれ、大きく吹き飛ばされた。
激しく地面に体を打ちつける。
 
「くつ・・・やってくれたわね・・・」
 
肋骨の何本かは逝ってしまったかもしれない。
だが、そんなことを気にしている時間は無い。
すばやく身を起こすと、右手を突き出した。
 
「契約によりて命ずる、発現せよ、氷の刃!」
 
魔力が世界を歪ませ、
アルトルージュの上空に、巨大な氷柱がいくつも出現する。
 
同時に走る。この手にもったカトラスで、アルトルージュの首を跳ね飛ばすために。
バンパイア・ロード vs レイオット・スタインバーグ 魔法を以て行われる決戦 
>249 エピローグ

「やった、か――――?」

 肩で息をしながら、レイオットは目の前の破壊跡に視線を移した。
 周囲に散乱していた残骸は一様に煤とかし、かつてモールドであった残骸も、
かろうじてその形が判別できる程度でしかない。
 
 そして――あの吸血鬼は。

「――――」

 地面に、シミのように影だけが張り付いている。猛烈な熱量で、輪郭が焼き付いてしまった為だ。

「――助かった、のか?」

 静寂だけが横たわる廃屋に、彼の言葉が転がり出る。
 しばらく、そこに立ちつくしたあと。

 レイオットは、無言のまま廃屋を後にした。 
バンパイア・ロード vs レイオット  魔法を以て行われる決戦

闘争の記憶だ。
……なによりも、俺のトリップ運の無さが光ってる気もする。
 
>231(>233) >237 >239 >242 >244 >245 >249 >251
>250
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
しぶとい……
舌打ちして、私が次なる具現化を始めようとした時に、
私の頭上に何本もの巨大な氷柱が出現した。
 
「こざかしいわ!」
 
頭上に大火球を作り出し、そのまま、氷柱を蒸発させる。
その時、ふみこのカトラスが私の首に迫っていた!
>253
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避成功)
 
「遅い!」
 
カトラスが私の首を切断する前に既に私はその場にいなかった。
 
「ガアアアアアア!」
 
プライミッツマーダ―の咆哮が聞こえる。
あの赤い悪魔を始末したようだ。
 
「プライミッツマーダ―、いくわよ!」
 
私は、プライミッツマーダ―と前後でふみこを挟み撃ちをするべく、
ふみこに攻撃するようにうながした。
私とプライミッツマーダ―がふみこを肉塊に変えるべく飛び掛る。
>254 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
その獣は突然現れた。
どうやら、ヴァンシスカの悪魔でも、時間稼ぎにしかならなかったらしい。
あの悪魔は死んだわけではない・・・この世界で肉体を失えば、
ただ元の世界に帰るだけである。再度召喚することは可能だ。
だが私は、あの悪魔と直接契約をかわしたわけではない。
この銃の元の持ち主でも無い限り、再度の召喚は無理だろう。
 
しょうがない。私は大きく前進した。
>255 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
飛び掛る獣の下を潜り抜ける。
刹那、私の右腕が微かな青い光を放ち始めた。
犬が私の頭上を通過する。後ろでガチン、と大きな音がした。
その間にも、私の右腕から漏れる青い光は益々勢いを増している。
 
精霊手・・・そう呼ばれた技だ。
 
アルトルージュは、もう目の前。
257ダイ・アモン:02/02/07 20:15
>180 vsアルクェイドvsシエル
 
汗が・・・・・・止まらない。 
震えが・・・・・・止まらない。 
この感じは、この感じはまさしくまさに・・・・・・!! 
 
「くは、くはははは・・・・・・・・・・・・!!!!」 
 
そう『恐怖』だ。 
この絶望的なプレッシャーに、私は心の底から怯えている。 
少しでも心に隙をみせたら、その場で発狂しそうな恐怖・・・・・・。 
 
ふと、窓際にたたずむ魔女に視線を移す。 
魔女は、今にも泣きそうな表情で月を見ている。 
その怯える様は、雷に怯える少女のそれだ。 
―――――――所詮は人間ですか。
 
この感情、貴女に分かるまい。 
この感情、学者様には分かるまい。 
この感情・・・・・・『人間』には分かるまい―――― 
 
「初めまして、かぐや姫。そしてさようなら」 
 
“魔界の公爵、大いなるトニムアよ、古の契約を行使せよ” 
 
夜を歩く者にしか理解できまい。 
恐怖が、快感に変わる、この瞬間。 
 
「我らが月よ、私の目標は真祖の姫君、アルクェイド・ブリュンスタッドであります」 
 
“スー・アン・ドア・ステー・ルー” 
 
血が、たぎる。闘争本能が・・・・・・目を覚ました。
 
今、アーカードはどんな表情をしているだろうか? 
恐らく、彼の表情は歓喜に打ち奮え、恍惚としているであろう。――――私のように!! 
 
「かぐや月よ、私の言い分が理解できましたら、月にお帰り願えませんか?」 
“――――――――電雷奴濤(ライオット)!!” 
 
電撃の嵐をここに呼び込む。だが、契約者がそれに反応する前に夜族は動く。 
 
「行きましょう、アーカード。終幕にはまだ速い」 
――――――――ここで行進せねば夜族ではありません。 
 
今、二匹の鬼が空に月に浮かぶ月に牙をむいた。
>256
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
 
ふみこはプライミッツマーダ―の突進をかわして、私にせまってくる。
見ると、手が青く光っている。
まずい、あれだけは絶対にくらってはいけない!
 
私はそのまま横に飛んで回避を試みる!
>258
 
(アルトの腐れ魔女退治♪)
(回避失敗、ゲームオーバー) 
 
「がっ、はっ……」

遅かった……
青く光る手が私の身体を貫き……
再生すらもせずに、私の身体が消滅していく……
 
「そ、そんな、こ、ここまでなの……? ア、アルクェイド……」
 
最後に私が何故、自分の妹の名を呼んだかは自分でも分からない。
でも、それで黒の吸血姫こと私、アルトルージュ・ブリュンスタッドは『消滅』した。
>259 対アルトルージュ 御仕置きの時間
 
アルトルージュ・ブリュンスタッド。
その存在が、1000年の時を生きたつけを払う時が来た。
私の腕は、アルトルージュの胸を貫き・・・その心臓を、ぐちゃりと握りつぶした。
アルトルージュの体はもはや再生することも無く、
ただ、静かに、崩れ落ちゆくのみ。
 
「目標、達成」
 
その乾いた声は、静かな城によく響いた。
 
主を失ったプライミッツマーダーが私に襲い掛かってくる。
ひどく緩慢な動きに見えた。
私は、その馬鹿みたいに大きく開いた口に手を突っ込み、脳天をぶち抜く。
それきり、動かなくなる。
脳漿をぶちまけて動かなくなった獣を、その場に捨てた。
 
その時、部屋の扉から、何人かの死徒が飛び込んできた。
アルトルージュ襲撃の報を聞いて、慌てて駆けつけてきたのだろう。
私は、そのそれらを確認すると、誰に言うでもなく呟いた。
 
「多数のあしきゆめを確認。これより、掃討戦を開始します。」
 
夜はまだ、始まったばかりだ。
261アーカード(M):02/02/07 21:01
>176>180>257 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
 何故、吸血鬼は月に影響され、月の、夜の下で生きるのか?
 
 その答えは、朱い月が月だからであり。
 
 吸血鬼が朱い月を雛形としているからである。
 
 
 朱い月は、遠い昔に滅ぼされた。
 だが、その際に"自らを潜在させる真祖という種"が生まれる固有結界を残した。
 それはつまり、アーカードの中にすら朱い月を受け入れる箇所があるという事に他ならない。
 
 アーカードは、武者震いと恐怖を同時に感じていた。
 吸血鬼が月に刃向かうなど出来ようか?
 不死の王(ノーライフキング)が恐れを感じる事などあり得ようか?
 
 否、それはアーカードである。
 
 表情は、月に高ぶる戦争狂のそれ。
 月を相手に闘争できるなど、そうそうある事ではないだろう。
 ならば、それを喜ぶのはまったく自然だ。
 
「喰らい尽くせ!」
 
 叫びと共に、部屋を真っ黒に染め上げるほどの犬が発生し、朱い月へと群がっていく。
 
「おまえが月だというのならば、私はフェンリルとなって飲み込んでやろう!」
 
 自身の姿すらも犬と化し、月を飲み込もうと跳びかかった。
>260
>260
 
(黒騎士視点)
我々は襲撃者襲来の報を聞いて、急ぎ、アルトルージュ様のおられる大広間に駆けつけた。
大広間の扉を乱暴に開けた時、眼に入ったのは、消滅していくアルトルージュ様とプライミッツマーダ―だった。
 
黒「き、貴様ああああああああああああああ!」
 
長い間、生きてきて、ここまで俺は怒りに我を忘れた事はない。
気づいた時は魔剣ニアダークを抜いて、女へと斬りかかっていた。
 
(白騎士視点)
白「……………」
 
消滅する私の主、アルトルージュ様を見ながら、私は虚無に囚われました。
横のリィゾが激怒して、アルトルージュ様を殺した女に斬りかかって行きました。
私はそれを何処か醒めた眼で見ながら、無意識のうちに固有結界・パレードを発動させ……
 
白「……撃て。肉片、ひとつ残すな」
 
女に向けて、砲撃を開始していました。
何故かは分かりません。
そして、自分が意図せずに涙を流しているわけも……
 
(乱入。アルトルージュ様と同じく、トリップで決着を望む。1回こっきりで)
>262 エキストララウンド 
 
部屋に飛び込んできた二匹のあしきゆめ。
それぞれがそれぞれの方法で私に襲い掛かってくる。
 
怒鳴らないで、そんなに大声をあげなくても相手をしてあげるから。
悲しまないで、すぐに君も主人の元に送ってあげるから。
 
私は、二人に向けて駆け出した。
 
(勝った方がそのまま続ける)
>263 エキストララウンド
 
(対黒騎士視点)
見るからに禍々しい大剣を振るう黒い騎士。
その姿は、威厳に溢れ、見るものを圧倒し、そして、恐怖を与える。
いい男だ。これほどの男は、私が生まれた時代にもそうはいなかった。
だが、怒りに狂ったその剣では・・・私は倒せない。
 
私は黒い騎士の振るう大剣を紙一重でかわすと、
右手に握ったカトラスを、胴に向けて突き出した。
鎧を突き破り、胴を貫き、背中から血まみれの腕が飛び出す。
 
「さようなら・・・」
 
彼の時間は、今動き始めた。
 
(対白騎士視点)
霧を操る白い騎士。失った主人のために涙を流せるその心は、
その鎧のように、白く清いのではないか。
ふと、そんな愚にもつかない考えが頭をよぎった。
これも、いい男だ。だが、あしきゆめだった。
 
霧の中からの砲撃は、しかし、私にかすることさえなかった。
この濃い霧の中でさえ、私には線が見えているのだ。
ただ黙って霧の中を駆け抜ける。
やがて見えた白い騎士、その首筋を、私のカトラスが切り裂いた。
 
「行きなさい、主人の下へ。君の忠誠の対象は、もうここにはいないのだから・・・」
 
首筋から大量の血を吐き出して、白い鎧はどさりと倒れた。
 
そのまま扉をくぐり、廊下に踏み出す。
 
 
 
 
 
 
あしきゆめを、残さず狩るために・・・
265サウジーネ:02/02/07 22:25
あははー、リィゾさんにフィナさん、残念でしたね。
とりあえず、レス番、まとめておきますね。
 
>221>222>223>224>225>226>227>228>229>230
>232>234>235>236>238>240>241>243>246>247
>248>250>253>254>255>256>258>259>260>262
>263>264
>188
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

「…」

飛来する剣と、『自分』からの斬撃を、
寸前で霧に変身してかわす。
そのままドッペルゲンガーから遠ざかっていく霧。
充分な距離を取ると、霧は再びアルカード本人の姿を取る。
アルカードの手がわずかに光る。

「確かに人間は弱い。
 欲に惑わされ、楽に流される。
 だが…そういう面だけを見て、人間の本質までも
 ただ一色だと決めつけるのか?」

一瞬、時が止まったように思えた。
 
「生きるためにあらゆる事を試みる、それが人間だろう。
 なのにその試みを許容することができず、性急に人間への結論を下そうとする。
 それを俺は見過ごすことはできん。」

と、二人のアルカードの間に闇の――穴?
が生じた。そこから出てきたのは…4体の荒れ狂う悪霊たち…!!

「そして…俺が父上を憎むとすれば
 その理由はひとつ…俺にまで闇に生きることを強制したことだけだ!!」

荒れ狂う悪霊たちが、アルカードの現身に襲いかかる!!
ナオミVSレイ・レイホゥ
 
…ようやく見付けた。
身寄りの無い私にとっては唯一の家族であった師父と兄弟子の命を奪った女。
私の目の前には、その女―――レイ・レイホゥが対峙している。
 
居場所を突き止め、この状態に至った経緯など、今更語る気など全く無い。
手の届く処にこの女が居る事、それが全て。後は復讐を果たすのみ。
 
「行くわよ」
 
この期に及び、同時発動の反動だの暴走の危険性だのを考慮する気は更々無い。
一撃で決める。次手は不要。
両手にそれぞれ二つのカプセルを持ち、その全てを投じる。
左手の二つは目標へ。右手の二つは頭上へと。
頭上には、黒衣を纏いし全き悪の象徴と満月を背負う魔界の女王が現出し、
目標の目の前では、牛頭人身の戦神と炎の剣を携えし鬼神が、
その拳と剣をそれぞれ振り上げた。
 
(トリップ一発勝負。
負けた方は即死。
勝った方は満身創痍でその場に佇む)
忘れていたわ…
トリップ用書き込み。
>267>268 
私vsナオミ
 
別に逃げていた訳では無いけれど
出会ってしまっった・・・幼なじみににして
敵対していた一族の生き残り・・・
本当は出会いたくなかったわ・・・
でも、仕方ない・・・彼女はもう私を復讐の対象としてしか見ていない
 
「しょうがないわね・・・こうなってしまっては決着を着けるしか無いようね・・・」
 
こうなっては防御の暇すらない、攻撃あるのみ!
もう、攻撃は最大の防御・・・
 
「喰らいなさい!マハ・ラギオン!」
 
紅蓮の炎がナオミに向け迸る!
 
(トリップ判定一発勝負!)
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>115
 
「来なさい…リオ…引導を…下してあげます…」 
 
セリオの悲痛な声に反応してリオが駆け出す。
リミッタ-は外していない筈なのに、意外にも速い。
 
「光剣展開確認・・・攻撃目標、腹部。」
「..遅い..遅すぎます。」
 
速いと言っても人としてのレベルを維持したままのスピードだ。
セリオにとっては簡単に捌ける。
筈だった―――
ぎん。
せめて苦しまない様にと、セリオが上段から打ち下りした光剣をリオは腕で受け止める。
 
本来なら腕ごと身体を真っ二つにされてもおかしくない斬撃。
しかしリオの腕は射出式貫手の装備に伴い、カーボンフレームから
ハニカム形状インコネルフレームに換装されている。
ただでさえ耐熱性の高いインコネルをハニカム状にし熱伝導効率が上がっているのだ。
携帯武装の熱量では焼く事は出来ない。
 
「私は姉さんほど甘くは有りません・・・」
言い捨てると同時に腹部へ、トンと拳を置き
刹那。
全身のモーター出力と腕の射出装置を使った寸打を打ち込む。
ズドン。
リミッターを外さないままでも2t近い衝撃を与える一撃がセリオを車道に吹き飛ばした。
271HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/08 00:26
>270
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  

私の声と同時にリオが吶喊してくる…しかしそれはあくまで人の範中を越えないものであった。 
 
「..遅い..遅すぎます。」  
 
私は光剣をリオの頭上へと振り下ろした… 
リオはそれを無駄な事に腕で受け止めようとする… 
 
「…さようなら…」 
私は確かな手応えを感じた…しかしどうもおかしい、剣が…進まない!? 
 
「私は姉さんほど甘くは有りません・・・」
その言葉を聞いた時、私は車道に体を叩き付けられた。 
まるで氷の上のように滑っていく私、しかしすぐに起きあがり体制を整える。 
 
「光剣では押し切れませんか……なら!」 
私は両腕の光剣をリオに向かって投げ捨て背中の巨大な実剣を引き抜く。 
「…リミッター、全解除。………・行きます!!!」 
 
「奥義が壱、浮島!」 
刹那、真空波がリオを襲った、そしてその真空波と同時に私がリオに斬りかかる!
272???  ◆ElEgYTIc :02/02/08 00:44
アドルフ&江漣 in 魔界のピラミッド 
  
導入
〜かくてお姫様は捕らわれの身に〜
 
 
 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
 
少女は走っていた。
もうどの位になるかわからない。
喉は熱く焼け、足は言うことを聞かず、ただ体を前に出すことすらままならない。
 
 「なんで・・・どうしてなのよ・・・」
 
荒い息遣いで、絞り出すようにつぶやく。
目尻には、あきらかに汗以外のモノが光っていた・・・。
 
 
 ─── 時間は少々さかのぼる ───
 
 
その日、少女は街に出ていた。
いつもの、あてのない散策。
ぶらぶらと適当に歩いて、体の中の空気を入れ替えて、そして戻る。
それはいつもの事だった。
 
・・・ふ、と、気付く
この街は、こんなに静かだったっけ?
 
目の前に、黒いスーツにサングラスの女。
何処から現れたのか、いやらしい笑みを浮かべてこっちを見てる・・・。
 
 「・・・エレジーちゃんね?」
 
ねっとりとした声音。間違いない、魔界の連中だ。
 
 「・・何の用?」
 
 「ふふ、怖い顔しないで・・・ちょっとお姉さんと一緒に来てもらいたいのよ」
 
いつのまにか、周りを黒服の男たちに囲まれている。
なるほど、そういう事か・・・誰何するのも面倒だ・・・。
 
 「・・・コール!」
 
光と共に魔法陣が描かれ、そこから現れた忠実なデビルたちが不埒者を一掃する!
・・・はずだった。
 
 「・・・え?!」
 
 「うふふふふ・・・無駄よぉ。ちょぉっとした結界を張らせてもらったの。
  あなたの頼もしーいお供の連中は・・・来ないわ」
 
 
(続く)
273???  ◆ElEgYTIc :02/02/08 00:45
導入・2 >272
(続き)
 
 
じわり、と黒服たちの輪が狭まる。
・・・いけない!
パニックに陥る寸前で、男たちの手を逃れ、走り出す。
後ろから、いやらしい声が追ってきた。

 「・・・あらあら、追いかけっこがお望みかしら?
  いぃわぁ、最後のお遊戯ですもの、好きなだけ付き合ってあげるわよぉ・・・」
 
 
 ──────
 
 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・あっつっ!!」
 
限界だ。
路地裏の壁にもたれかかるようにがっくりと崩折れ、膝をつく。
自分のあまりの非力さに、悔しさ、悲しさ、怒りと言った感情が次々とわきあがる。
 
 (なんで・・・なんでなのよ!)
 
流れる涙をぬぐおうともせずに顔を上げる。
・・・人だ! 人がいる!
路地を抜け出た通りには、人が歩いている!
最後の力をふりしぼって体を前に出し、路地を抜ける。
何でもない段差に足を取られて転びそうになるのを、誰かの手が支えてくれた。
 
 「はぁーい、おつかれさまぁ」
 
ビクン!
 
もう破裂寸前の心臓が、これ以上ないと言うぐらい跳ね上がる。
 
 「ふふふ、ずいぶん頑張ったわよねぇ・・・結界を抜けられそうになるとは思わなかったわぁ。
  さぁ、お車を用意しましたわ。さすがに走り詰めでは疲れたでしょぉ?」
 
後部座席のドアが開く。
もう、もうだめだ。どうしよう、どうしようもない、どうすればいいの?
その時、一人の少年が角を曲がってきた。 
少年の青い瞳と、少女の紫の瞳が交錯する。
 
 「・・・た」
 
少女は、残った力をすべて使って全身で叫んだ。
 
 「たすけて!」
 
274アドルフ ◆AdoLfKkE :02/02/08 00:48
>272>273

【導入:Adolf Side】

視線が合った。
 
「たすけて!」
 
叫びが聞こえた。
 
ただ、それだけで、駆けだしていた。
常ならば決して行わないだろう行動。
しかし、今のアドルフにはそうすることが当然のように思えていた。
 
既にドアは閉まり、車は少女をさらって走り去ろうとしている。
躊躇もせず、少女を連れ去ろうとしている車のボンネットに飛び乗る。
  
同時に車が発進した。
振り落とされそうになるが、必死でしがみつく。
 
車はそんなアドルフを無視して、ぐんぐんスピードを上げていく。
手が、離れる。
少女が遠ざかる。
 
一瞬の浮遊感。
その中で、少女の紫の瞳から、涙が零れ落ちるのを確かに見た。
 
(泣かせたくないな・・・)
 
そう、思った。
275エレン ◆Elen1cxc :02/02/08 00:51
>272>273>274

拙い! 約束の時間に随分と遅れてしまった。
私は時計を見つつ、携帯で早苗にコールを送る。
しかし、なぜか繋がらない。
訝しむ私の横を、一台の乗用車が結構な速度で走り去っていった。
反射的に中を覗き込む。
 
―――――えっ!?
 
車内には黒服の男達に押さえつけられた少女とおぼしき影。
 
外跳ねの紫がかった、髪の少女。
そして、繋がらない電話。
 
早苗!?
 
直後、私の体は考えるよりも早く動いていた。
道路脇に止めてあったバイクを盗む。直結し、エンジンを無理矢理始動させる。
しかしここまで私を動かしているのは、友情ではなく、危機感。
今、自分達の周りに警察が近付くのを嫌った、使命感。
だが、そんな自分に嫌悪を抱く間もなく、私はバイクを発車させていた。
 
しかし、車は既に視界外へと走り去っていた。
「どっちへ……」
「あっちだよ」
タンデムシートに重みを感じた瞬間、背後からボーイソプラノの声が聞こえてきた。
「えっ!?」
振り返ると、いつの間に乗ったのか、
12、3際位の金髪の少年が真剣な眼差しで私を見つめていた。
一瞬、この少年を降ろすべきか迷った。
「あっち。急いで! 急いで! 急いで!」
「……わかった。しっかり捕まっていなさい」
私は、少年の示す方向へバイクを急発進させた。
276???  ◆ElEgYTIc :02/02/08 00:52
>272 >273 >274 >275
 
黒塗りの車を追う2人。
少年の指示に従ってバイクを走らせていると、程なく袋小路に出た。
 
そこには、車は影も形も無い。
 
 「・・・どういうこと?」
 「・・・そういうことか!」
 
2人がほぼ同時につぶやく。
江漣がいぶかしげに後ろの少年を振り返ると、アドルフはキッと前の壁をにらんだまま
 
 「行って!」
 「え?」
 「ぐずぐずしてられないんだ! 急がなくちゃ!」
 
その剣幕に押されるように、江漣は視線を戻す。
 
はたしてそこには、怪しげな森の中に続く小道が出現していた。
 
 「・・・え?」
 「早く!!」
 
・・・危険だ。はっきり言って、こんな状況で前へ進むのは無謀すぎる。
だが、そう告げるファントム・アインの声をなぜか無視して、
江漣はバイクのアクセルを一気に空けて森の中へと突っ込んで行った。
 
 
 ──────
 
そこは、捻じくれた樹々が生い茂る森だった。
所々に深い草叢があり、地面は先の方で紫とも黒ともつかない色に変化している。
 
そして、さらにその先には、階段状のピラミッドとおぼしき建物が威容を放っていた。
 
 「・・・ここは、何処なの?」
 
江漣がもらしたその一言は、
初めて魔界にやってきた人間ならば、言わずにはいられない一言だった。
 
277工藤美代子(M):02/02/08 00:59
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜殺意の理由〜
>199
男が、ごみ箱から適当に拾った空き缶や空き瓶を、美代子達に向かって投げる。

踊っていなければ、避けられただろう。
気付いた時には、遅かった。

美代子に向かって投げられた空き缶の一つは、たまたま彼女の目の前に来ていた人形に当たった。
その次に来た空き瓶は、美代子の額に、見事に命中。
同時に、彼女の周りで踊っていた人形達が、姿を消す。
集中していた意識が途切れたのだろう。

「ひゃっ・・・!」
アイドルらしい悲鳴をあげ、美代子が額を押さえる。
指の隙間から、赤い血が滲んでいた。

「私は・・・あの人に幸せになって・・・欲しかっただけなのよ! それなのに・・・それなのに・・・!」
美代子は鬼の形相で男を睨みつける。
並の人間なら、その視線だけでショック死しそうな、そんな視線だった。

「殺してやる! 壊してやる! 何モカモ、ナクナッチャエバ良イノヨ!!」
美代子は絶叫し、怒りを蒼い炎に変え、辺りに放った。
>269
ナオミVSレイ・レイホゥ
 
(F>Sでナオミの勝ち)
 
【倶利伽羅の黒龍】にも勝る威力の劫火が迫り来る。
反射的に顔と首を右手で庇いつつ左半身を引き、目を固く瞑る。
先程は、尚も命を惜しむとは…我ながら浅ましい。
自嘲する私の全身を灼熱の炎が蹂躙した。
 
数秒後、ようやく身体を嬲る炎の気配が消え失せたのを確認し、
結果を確認すべく火傷で重くなった瞼を無理矢理開くと、
 
目の前には、砕け散り、灼き尽くされた肉塊が散乱していた。
 
翻ってこちらの状態はといえば…
正面より炎を受け止めた右半身は皮膚の下の肉まで炭化し、
辛うじて庇った左半身も重度の火傷に覆われている。
密かな自慢であった艶やかな黒髪もすっかり焼け焦げ、顔面も恐らくは酷い物となっている。
止めに同時発動の反動により、体力も魔力も枯渇寸前の状態であった。
 
レイ・レイホゥは死に、私は辛うじてだが生き残っている。
…つまりは私の勝利。晴れて復讐は果たされた。
 
復讐は空しいだの不毛だのと皆は言うが、そんな事は承知の上。
こうして本懐を果たしたにも関わらず、高揚感も絶頂感も欠片すら湧き出て来ない。
まあ、こんな物であろうとは思っていた。
だが、これで私に取っては何よりも果たすべき決着は着いた。
今はそれだけで良い。望む物全てを得られる事は決して無いのだから。
 
さて、先ずはこのボロボロになった身体を治さなければならない。
私は幼なじみでもあった彼女の成れの果てに背を向け、一つのカプセルを頭上へと放り上げた。
 
(終劇)
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>271
 
軽い光剣では不利と見て取ったのか、セリオは光剣を捨て
巨大な直刀を取り出した。
 
「奥義が壱、浮島!」 
リミッターをカットしたセリオの攻撃がリオに迫る。
しかし、リオは避けるでもなく、ただ見ているだけだった。
姉が投げ捨てた光剣を拾い上げ。
 
「強力な攻撃も遅く、避けられれば意味が有りません」
リオの戦術プログラムが冷徹な評価を下し
その評価に従い、最適な戦術を繰り出す。
 
断続的に迫る空気の断面に光剣を突き入れ
クルン。
と手首を一回転。
人間には不可能な動きで空気をかき回し真空波を分断した。
 
「重い武器ほど直線的な動きになりがち・・・回避は容易です」
迫り来る巨大な直刀をギリギリまで引き付け
自らの朱の髪に刀が触れると同時に
―――トン 
と、刀の腹を叩く。
 
計算通りの軌道を描き
計算通りの速度で以って
計算通りに迫る直刀を
計算通りに力を加え
計算通りにベクトルを変えてやる。
 
直刀はリオの横を通り過ぎ、アスファルトに巨大な穴を穿った。
 
「姉さん・・・何がしたいのです?」
リオはまだリミッターをカットしないまま、姉を見つめる。
これならば蓄積されたデータだけで充分捌けるから・・・
余裕を持って姉に問い掛けた。
どんな戦術パターンなら、こんな無意味な攻撃が出来るのかと。
ナオミVSレイ・レイホゥ
 
恐らくは最短の戦いだったでしょうけれど、一応纏めておくわ。
 
>267 >268 >269 >278
 
付き合わせて悪かったわね、レイホゥ。
でも、何らかの形でケリを付けるまでは、
共存する事も許されない関係だったから。
>276
 
(まさかね・・・)
 
魔界。
人間の住まう世界とは違う世界。
 
一緒に転がり込んだ少女を見やる。
呆然としている・・・当然か。
しかし、それだけではない。
すぐに持ち直し、油断なく辺りを見回す。
その視線の運び方、身のこなし。
 
(ただ者じゃ、ない)
 
利用出来るかも知れない。
今の身体では、無理が利かない以上、協力者は必要不可欠だ。
 
「ボクは、アドルフ。お姉ちゃんは・・・?」
 
まずは自己紹介。
 
そしてとりあえずは状況の説明。
包み隠すことはしない。素直に全てを話した。
突拍子もない話、と一笑に付すかと思った。
 
しかし、彼女・・・江漣は信じた。
突拍子もないと思う、とは言いながらも。
そして、協力してくれるとも。
 
「あそこに向かって。多分あそこに『彼女』がいる」
 
その視線の先には、威容を誇るピラミッドがあった。
282HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/08 01:35
>279
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
 
「なっ…アレをかき消した!?」 
…なんて非常識な…あっけにとられているとリオはあっさり私の攻撃を流す。 
 
地面に信じがたい大穴が空く。 
「姉さん・・・何がしたいのです?」  
 
「…こうしたいのですよ!」 
私は片手を剣から離すとそのままリオの方に凪いだ。 
 
「この距離なら…」 
神速の速さによって急激な気圧の変化が起こる… 
空気の固まりがリオに向かって飛んだ… 
283エレン ◆Elen1cxc :02/02/08 01:37
>276>281
エレン&アドルフのエレジー救出作戦

「ボクは、アドルフ。お姉ちゃんは・・・?」
少年が、まっすぐな瞳で聞いて来る。
「……江漣。吾妻江漣よ」
 
そして、ここに来た理由を、私はこの少年から聞いた。
それは余りに突拍子もない話であった。
しかし現状を考えれば、疑っている暇など無い。
まず状況を受け入れ、出来る事を探す。
骨の髄まで染みた暗殺者の感覚が浮かび上がって来る。
 
「解ったわ。君に協力する。少なくとも、ここを出るまではね」
幼いながらも、戦士の目をした少年と私は握手を交わした。
 
「あそこに向かって。多分あそこに『彼女』がいる」
彼の指差した先には、威容を誇るピラミッドがあった。
 
「了解」
私は、ピラミッドへと向けてバイクを走らせた。
284???  ◆7vTWTNFM :02/02/08 01:56
>281 >283
 
ピラミッド、と言えばエジプトにある四角錘の物が有名だが、
実際“ピラミッド”と称される建築物は世界中に存在している。
 
それらの内の一つが、南米の奥地で栄えたマヤ文明のピラミッドだ。
 
マヤ文明のピラミッドの特徴は、階段状の稜線を持っている事にある。
さらに、エジプトのピラミッドが墳墓として考えられているのに対し、
マヤの階段状ピラミッドは祭殿としての性格を持っていた、と今日では考えられている。
 
 (・・・世界史の授業、さぼらないでよかったわ・・・)
 
江漣がそんなことを考えているうちに、2人はピラミッドのすぐ近くまでやって来た。
森はその周囲だけが切り開かれ、整備されており、
このピラミッドが始めからここに建っていた訳でない事を暗示している。
江漣とアドルフは手近な茂みにバイクを隠し、ピラミッドを観察してみる事にした。
 
入口らしき場所は2つ・・・
正面の、頂上にあるであろう祭壇に繋がる階段をのぞけば、侵入できそうな場所はそれだけだった。
 
向かって左側、2人のいる茂みからすぐの所にある入口と
正面階段の裏側にあたる場所にある、少しはなれた入口と
 
はやる気持ちを押さえながら注意深く見ていたが、どうやら見張りの類が現れる様子はない。
 
「「・・・さて・・・」」
 
2人はまた、ほぼ同時につぶやいた。
 
 
(トリップ判定:このレスのトリップがアドルフ、江漣のどちらかに負けた場合、潜入は成功する。
         また、江漣は潜入に関しての知識があるため、判定を+方向へ5段階シフトさせる。
         なお、こちらが勝った場合は・・・?)
 
285アドルフ ◆zKutLK2o :02/02/08 02:06
>284
気が急く。
一秒でも早く、彼女に会いたい。
一秒でも早く、彼女の涙を止めたい。
 
冷静にいようとしても、叶わない。
 
そのまま、一番近い入り口へ向かう。
 
(トリップ判定)
286エレン ◆BTk.EjFI :02/02/08 02:12
>284>285
エレン&アドルフのエレジー救出作戦
 
「ちょ、ちょっと待ちなさい!!」
私の制止の声を機構ともせず、少年は真っ直ぐに一番近い入り口へと向かっていった。
 
普段ならそのまま見捨てるところだが、今は状況が違う。
ここで、彼と逸れるわけにはいかない。
 
私はホルスターから愛用のパイソンを引き抜くと、
足音と気配を潜め、少年の後を追った。
少年が私以上に、足音も気配も潜めていることに気付かずに……
 
(トリップ判定)
そこは、数時間前までは確かに人が生きていた町だった。
だけど、今は僕以外に誰も居ない。


全て、僕が狩ってしまったから。


僕は適当な廃墟に腰掛け、死体を集めて火をつけた即席の明かりを見ながら余韻に浸った。
楽しかったなぁ・・・。
逃げ出そうとした奴の頭を、壁に叩きつけた時の感触は良かった。
僕に向かって来た奴の四肢を引き千切って、のた打ち回るのを見るのも面白かった。
命乞いする奴を消し炭にした時も、中々楽しかった。

でも・・・足りない。
僕をゾクゾクさせてくれるような、強い奴が居なかった。
弱い人間(リント)を狩っているだけじゃつまらない。
誰か、僕と楽しい遊びをしてくれる奴は居ないだろうか―――?

そう思っていると、がしゃり・・・と金属音を立てて、黒い人影が現れた。
自然と、笑みが浮かぶ。
きっとアイツは楽しい奴に違いない。なぜだか分からないけど、そう直感した。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>282
 
ふわり―――
セリオの神速の動きから繰り出された、固体の域まで圧縮された空気に
身を任せるように後ろに飛び
―――ストン
と、駐車してあったメルゼデス・ベンツ600Sの屋根に舞い降りる。
しかし、流石に何も無く無事でと言う訳には行かなかったらしい。
 
「服が破けてしまいましたね・・・・」
破けた服から胸が露わになる事も気にせずダメージだけを確認し
相変わらずベンツの上に乗ったままで姉を見下ろす。
 
「さて・・・・私も・・・第一リミッター解除・・出力最大・・・」
ぎゅっと足に力をいれ重心を低く保つドンと踏みしめる。
力が加えられたベンツの屋根がボコンとへこんだ。
厚さ3mmの鋼鉄製ガードビームごと・・・
ふむ、一応、参戦の意を示しておくか。
私が策を巡らすのは、まだ先の事だがね。
 
出典 :吸血殲鬼ヴェドゴニア
名前 :ウォルフガング・フォン・ナハツェーラー(通り名として、『人形使い』)
年齢 :300才前後だな
性別 :男だ
職業 :かつては、子爵。今はヴァンパイア三銃士のリーダーをしておる。
趣味 :策を巡らすこと。誰だ、穴だらけの策というのは?
恋人の有無 : ハッハッハッ、超越者に愛などいらぬ!
好きな異性のタイプ :モーラ、パパは嫌いかい?
好きな食べ物 :吸血鬼である以上、血以外なかろう。特に、処女の生き血だよ、ククク……。
最近気になること :なんで、私はロクな目に会わないのか?
一番苦手なもの :すぐに手を出す短気な者
得意な技 :催眠術
一番の決めゼリフ :諦めろ。 抗えはしない
将来の夢 :ハッハツハッ、イノヴェルチもいずれは私の思うがまま……
ここの住人として一言 :私はヘタレ策士ではない!
ここの仲間たちに一言 :だから、すぐ殺すな!
ここの名無しに一言 :名無しよりは強いぞ、ハッハッハッ!
290???  ◆29IrAUrI :02/02/08 02:38
>284 >285 >286
(トリップ判定:江漣・B > アドルフ・z > ???・7)
(潜入・・・成功)
 
開け放たれた入口に走り込むアドルフと、それを追う江漣。
どうやら、彼らに気付いたものはいなかったらしい。
それでも、江漣は警戒を怠らない。
石造りの床は、思った以上に足音を反響させる。経験からそれを知っているからだ。
だが、はやる気持ちを押さえられないアドルフは、
一直線に伸びる回廊をまるで道を知っているかのように歩いて行く。
 
 「(待ちなさいってば! アドルフ、あなたこの中の事を知っているの?)」
 
小声で制止する江漣。
その声に、アドルフははたと立ち止まり
 
 「(いや・・・)」
 
ばつが悪そうに応える。
 
 「(まったく・・・)」
 
回廊のちょうどT字路になっている部分で、2人は声を潜めて話し合い始めた。
とにかく、潜入には成功したものの、この建物に関する情報が少なすぎる・・・。 
 
その時、T字路の右から、べちゃり、べちゃりと何か濡れたようなモノの音が聞こえてきた・・・!
 
(トリップ判定:このレスのトリップがアドルフ、江漣に負けた場合、“何か”に対する2人の行為は成功する。
         江漣の判定が+5されるのは変わらず。
         こちらが勝った場合は・・・?)
レイオット・スタインバーグVSダグバ
>287

「……どうなってるんだ、これは?」

 久しぶりとも言える、魔法管理局の介在しない依頼。

 それを受けて、この名もなき小さな街を訪れたレイオットを迎えたのは、様々な方法で破壊し尽くされている町と、
同様に殺しつくされている、かつて住民であった肉の塊だけだ。

 冷たい風が、モールドの隙間を通って、腐臭や血臭を鼻に運ぶ。

「……これは。どうしたもんかね」

 引き返すべきだと、冷静な部分が告げている。。
 なにが起こっているかわからないような場所に、長居するなど自殺行為だ。
 彼自身も、その判断には異論はない。嘆息して、引き返そうとしたそのとき――

 炎が見えた。

 煌々と闇を照らす赤い炎。そして、その傍らには――

「……人?」

 呟いて、ゆっくりと歩み寄る。こんな状況下で、呑気に炎を囲っている人間。正直、まともではないとも感じたが。
生存者である可能性も、否定できない。

 とりあえずは――

「……よお。あんた、こんなところで何してるんだ?」

 極力軽く――声をかけてみる。
 右手は、ホルスタのハードフレアに伸びていた。

 ゆっくりと、人影――炎に照らし出されたそれは、男だった――がこちらを向いた。
 その表情には、とてもとても楽しそうな。

 純粋な笑みが浮かんでいた。
292朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/08 02:47
>176>180>257>261 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
愚か者の死徒の放った雷撃が、真祖の放った犬の群が朱い月へと襲いかかる。
その雷撃は魔術の産物。
何故ならば、化学は雷撃を生み出せるから。
在りし日に朱い月を滅ぼした魔法ではあり得ない。
 
ならば、対処のしようはいくらでもあるというものだ。
 
降り注ぐ雷撃が朱い月に直撃する。
その雷撃を、朱い月は「何処か」にアースしてしまった。
 
そして悠々と迫り来る犬へと向かい、その手を振るう。
次瞬、犬達が全て力無い闇の固まりへと姿を変えた。
朱い月を潜在させているのならば、それを操れない道理はない。
アーカードという真祖でも、それは例外ではないと言う事だ。
 
「長く現世を留守にしておる間に、随分と生意気な種が現れたモノだ」
 
周りを見回すその目は冷ややかという言葉すら生温い。
太陽の光が当たらない月面の様な低温。
 
次の瞬間、アーカードとダイ・アモンに光の網が飛んでいった。
人間を一瞬で十八分割する光。
十七分割を皮肉るかのようなソレが、二体の吸血種を襲った。
293HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/08 02:52
>288
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
「っ…あの距離で回避するのですか!?」 
 
……瞬発能力、全体的な能力は明らかにリオの方が上…これは… 
「…私は…勝てない!?」 
 
私が狼狽しているとリオが呟きます… 
「さて・・・・私も・・・第一リミッター解除・・出力最大・・・」  
 
来る!私はその場を飛び。上空へ待避しました… 
次の瞬間、私の存在していたところには私があけるよりも大きい穴がぽっかりと空いていました… 
 
「っ…早い………ええい!ままよ!」 
私は腕を一瞬のうちに数十回、前に突き出す。 
こぶし大の空気の固まりが何十個とリオの図上に降り注ぐ!
294朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/08 02:54
>292続き
 
そして、ゆっくりと何事か叫んでいる人間の方へと向き直る。
 
「ほう……おぬしアルクェイドの知己か?」
 
その言葉と共に、シエルの四肢が縛鎖の虜となる。
軋む音を立てながら、それは決して解かれない。
まるで、アルクェイドが捕らえられていたソレのように。
 
「その角は少々厄介なのでな。そこでじっとしておれ」
 
怯える魔女には目もくれず、改めて吸血鬼の方へと向き直った。
VSレイオット・スタインバーグ
>291

直感はどうやら間違っていなかったみたいだ。
今こうして気軽に声をかけているつもりでも、僕を警戒している。
とりあえずは、返答しよう。彼の愚かな問いに。

「ただの、遊びさ。」

少し、彼は驚いたようだった。だけど、そんな事はどうでもいい。
僕は一刻も早くこの楽しそうな彼と『遊びたい』。

「次は、君が遊び相手だ。・・・君は、楽しませてくれるよね?」

僕は手をかざし、彼の目の前に脅かす目的で火を出現させた。
さて、彼はどうするだろう?
楽しみだ、とても、楽しみだ!!
VS ン・ダグバ・ゼバ
>295

「――――!?」

 いきなり顕現した炎――いや、規模からすれば火といった方が正しい――を認識した
瞬間、レイオットは反射運動そのものといった動きで、後方へと跳躍していた。

「――なんだ!?」

 声に、驚愕が混じる。瞬時に眼前に顕現した<火>。
 ただ宙に浮いているそれを凝視しながら、左手に備え付けられた魔力計に目をやる。

 魔法発動時に検出される魔力圏反応は皆無だ。つまり――魔法以外の能力で、この
炎は生み出されたことになる。

「――くそったれ!」

 吐き捨てる。跳躍した体勢のまま、ホルスタからハードフレアを抜き放ち、着地と同時
に照準。

 連続でトリガー。ほぼひとつとなった銃声が轟く。
 三発の銃弾が、炎に照らされた闇を男に向けて直進していた。
>296
VSレイオット・スタインバーグ

三発の弾丸が直前まで迫ってくる。
僕の脅かしは随分効いたらしい。
そしてこの反応。間違い無い。彼は人間(リント)の戦士だ。
それも一流の――――!!
僕は満面の笑みを浮かべる。

「それじゃあ、始めようか!!」

その声と同時に、僕は白い魔人へと姿を変えた。
弾丸が体にめり込んだが、強化されたこの姿には通じない。
すぐに小気味良い音を立てて体から落ちていく。

「さぁ・・・本当のゲゲルの始まりだ」

開始の合図を告げ、僕は地面を蹴って跳躍してハンマーのように拳を振り下ろす。
まずは小手調べだ。
この程度がかわせなきゃ、面白くもなんともない。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>293
 
セリオが放った空気弾がアスファルトを砕き、大量の破片と土煙を巻き上げる。
リオはその空気弾をことごとく弾き、ダメージを最小限に押さえようとする。
当然。
弾かれた空気弾は四方に飛び交う事になる。
この辺り一番の繁華街である周囲にむけて・・・
 
突然の機械たちの反乱は街に混乱をもたらしていた。
逃げ送れた者。
パニックに陥り動けない者。
追突事故と交通渋滞。逃げ出す運転手。
母親とはぐれた、テディベアを抱いた幼い少女。
頭を抱え、しゃがみ込むサラリーマン。
走り回る学生達。
彼らの下に弾かれた空気弾が跳び
砕けたアスファルトの破片が飛び
土煙が惨劇を覆い隠した。
 
そして―――
土煙が晴れた時、そこには
両腕の人工皮膚をズタボロにされたリオが立ち
破けパンヤがはみ出たテディベアと
そのテディベアを掴む幼い少女の手首と
瓦礫の山が
何が起きたかを語るように存在していた。
VS ン・ダグバ・ゼバ
>297

 変化は、一瞬にして現れていた。
 
 始めようか――!!
 その宣言と同時に、男の全身が白い装甲のようなもので覆われる。どこか生物的な質感を備えたそれは、
着弾した45マグナムを容易に受け止めると、乾いた音を立てて地面へと落下していく。

 瞬間、跳躍した白いそれは、落下時のエネルギーをも上乗せして、こちらに拳を叩き込もうとしていた。
 だが、いくら肉体が変化しても。
 物質の、落下時のスピードまでは変わらない。

「――遅い!」

 吐き捨てつつ、レイオットはそのまま回避行動。重々量のモールドをものともしない軽快な動きで、落下地点
から待避。銃をホルスタに戻し、振り向き様にスタッフ操作。無音詠唱。

「――顕ッ!」

 撃発音声(トリガー・ヴォイス)。
 瞬間、地面に対し拳の一撃を見舞った白い存在に対し、小型爆弾並みの破壊力を持った爆炎が襲いかかる!
300HMX-13 serio  ◆CEriOo46 :02/02/08 04:02
>298
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  

眼前に広がる地獄絵図…それはまさしく…私が起こしたものだった。 
「あ…あぁ…そ…んな…」
イヤだ…私が…人を…… 
 
「あぁ…あっ…」 
ガクガクと細かに痙攣を起こしながら両膝を突きうなだれる… 
セリオの顔は涙や涎で薄汚れていた… 
>299
VSレイオット・スタインバーグ

「――顕ッ!」
その声が聞こえた直後、爆発が起こり僕の体は炎に包まれた。
自分の体が焼かれる痛み。
僕にとってそれは、何物にも変えがたい喜びに変わる。

「フ、フフフフ・・・」

思わず、笑いが漏れる。
炎はまだ僕の体を焼いている。
だが、何も気にする事は無い。これは喜びの証なのだから!

「アハハハ! そうだよ、そう来なくちゃ!!
もっと・・・もっと楽しもうよ!!」

歓喜の声を上げ、炎を纏ったまま彼の方向へ向き直る。
今度は、手加減無しだ。
さっきの攻撃よりも力を込め、真っ直ぐに拳を突き出す!
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>300
 
「弱い・・・・姉さんは弱すぎる」
うなだれて、ココロが砕けそうになっている姉を見つめリオはつぶやく。
自分の姉の優しさを確認出来た喜びと
姉のココロの弱さに失望しながら・・・
 
『・・・貴様はアマチュアか。戦いに感情を持ち込むな』
かつて、あるストライダーがリオに対して言った言葉。
その言葉がメモリーの奥からせり上がってくる。
 
「そうですね・・・姉さんでは話になりません・・・・・なら・・・」
未だ泣き崩れ、戦いの中で戦いを忘れた姉に近づき
その頸部の手刀を叩き込む。
 
何一つ抵抗せず手刀を受けたセリオがその場に崩れてゆく。
>302
狂機の奏でる交響曲 第二章「四姉妹」
 
『狂気とは理性を失った状態では無い。理性しか無くなった状態の事だ。』
 
――― February 14, 15:01 ―――

少女が一人倒れている。
激しく乱れた長い朱い髪と今は瞑られている朱い瞳。
それに尖ったアンテナ状の耳を持つ少女。
来栖川重工、同エレクトロニクスの最新鋭メイドロボ、HM−13シリーズ試作実験機HMX-13セリオだ。

そして、もう一人。
全くと言って良いほど似た姿の少女が傍らに立っている。
油断無く、直に反応できる体勢を保ち。
反応? 何に、何の為の反応?
まるで自らに敵対する者が目の前に居るかの様に、腰を落とし攻撃にも防御にも転じられる体勢を作っている。

だが、彼女の前には少女が一人倒れているだけだ。
彼女は、この倒れている少女に対し警戒しているのだろうか?
気を失っているどころか、呼吸をしているかすら怪しい少女に対して。

じゃり―――
彼女がすり足で間合いを詰めた。
慎重に―――そして。
「・・・おはよう。もう一人の姉さん。貴女を待っていました・・・」
彼女は倒れている少女に呼びかける。
目線を外さず、瞬きすらせず、慎重に―――
>302
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
 
(システムダウン…サブシステムに移行します…) 
(5.4.3.2.1…サブシステム[ayaka]起動完了)
 
「・・・おはよう。もう一人の姉さん。貴女を待っていました・・・」  
リオがその台詞を終えるか終えないか…その刹那にリオの眼前の少女は「消えた」 

次の瞬間、リオは足を捕まれていた、そして遙か空中へと力任せに放り投げられた。 
「くぉんのぉぉぉぉぉ!調子ぶっこくなぁぁぁぁぁぁっ!」 
追撃。 
 
放物線の最高点にリオが到達した時、セリオはさらにその上にいた。 
「おらぁぁぁっ!」柄でたたき落とす。  
ビルの屋上に巻き上がる粉塵。 
そしてさらなる追撃。 
「ぶっ飛べぇぇぇぇぇっ!」 
ソニックブレード…瓦礫の粉塵が、また一層激しくなった。

そして屋上にヴァルキリーが降りた… 
 
「リオ…あんたの罪、私が断罪する!」 
「ここから一歩も出るんじゃないわよ…これ以上…無駄死させたくはないから。」
305緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/08 05:17
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜考察、そして叫び〜
>277
 
淳司が投げた空き瓶の1つが美代子に当たり、彼女の周りを回っていた人形たちは姿を消した。
当てられた彼女はしばらくの間、額を抑え唖然としている。
淳司は再度接近を開始した。そんな彼をにらみつける彼女。
「私は……あの人に幸せになって…欲しかっただけなのよ! それなのに…それなのに…!」
 
(『あの人』?あの人って何だ・・・?)
彼女の周りに熱気を感じまたも前進を止められ、
再度彼女からの攻撃を避け続ける羽目になったわけだが彼女の漏らした一言が気になった。
彼の頭の中ではその一言がぐるぐると周り、そして目は彼女からの攻撃と武器を探していた。
 
(最近何があった・・・)
頭の中で最近の新聞記事を思い浮かべる。
政治家の汚職、連続殺人事件、巨人の6連敗、美代子の行方不明、それから・・・・!
確か彼女のマネージャーが殺された、という記事があった。
そして、ゴシップ誌に彼と美代子との間に恋愛関係が書かれた記事があったことも思い出す。
淳司の頭の中でこれらの記事が結ばれる…
 
…つまり、こういうことだ。
おそらく彼女はマネージャーと付き合っていた。
しかしこれ以上のスキャンダルを恐れた彼女の事務所が暴力団を使ってマネージャーを殺してしまったのだろう。
そして、彼女はそれに対して復讐を行っていたのだ。
 
と、花壇の中に【花壇に入ってはいけません!】とかかれた木の板が貼り付けられた木の杭を見つける。
急いでそれに近づき引っこ抜き、板をひっぺ剥がす。
尖端はけっこう鋭くとがっており、なんとか武器として使えそうだった。
それを構え、彼女に向かって叫ぶ。
 
「やめろ!!君はこんな事をやって彼が喜ぶと思っているのか!」
306アドルフ ◆tLECdgRQ :02/02/08 11:54
>286>290
【アドルフ、江漣の魔界珍道中】
 
今にも走り出しそうなアドルフを抑え、今後の方針を相談しようとする江漣。
 
「(まずは、この中の構造を考えて・・・)」
「(そんな悠長なことをしている暇はっ・・・!)」
 
大声を出しそうになるアドルフの口を、慌ててふさぐ江漣。
 
「(バカっ、声が大きい・・・)」
「(ご、ごめん・・・)」
 
そうしている内に、T字路の右から、べちゃり、べちゃりと何か濡れたようなモノの音が聞こえてきた。
 
顔を見合わせるアドルフと江漣。
そして、同時に頷く。
 
「(三十六計・・・)」
「(逃げるが勝ちっ・・・!)」
 
二人はT字路の左に向かって駆けだした。
307御神苗優:02/02/08 15:22
御神苗優VSミア・フォーテー
乙女なゾンビと初心なスプリガンの壮絶鬼ごっこ
 
アーカム研究所の一隅に、その研究室はあった。
その研究室の中央には、一人の乙女が手術台の中央で眠っている。
その体には数多くのチューブが繋がれている。
だが、その少女の胸は僅かにすら動いていない。
にも関わらず、その体には腐敗の兆候はまだ見えていなかった。
「ゾンビであるにも関わらず、生前の記憶を持ったまま、活動しているとはね。
これは貴重なサンプルだよ」
研究員たちは、その少女の周りでデータをとりながら、
忙しく少女の周りを動き回っている。
「実験体のスキャンです。特に、異常は見受けられませんね。
普通の人体と変わりませんよ」
研究員が告げる。
「そうですか。では、予定通りに解剖に移りますか」
そう、告げたときだった。
その少女は目を開けた。最初は何が起きているのかわからない様子であったが、
やがて事態を把握したらしい。
体を拘束していたベルトを引きちぎり、慌てる研究員たちをなぎ倒しながら、
壁を破壊して逃走したのである。
呆けたように突っ立っていた研究員が我に帰ったのは、
サイレンが鳴ってからであった。
 
俺は、その時アーカム研究所にいた。
じいさんにオリハルコンナイフの改良版の製作を頼んでいたんだが、
それが完成した、という知らせを受けたからだ。
じいさんの部屋で茶を飲みながら談笑していたとき、突然サイレンは鳴った。
どうやら、実験体が突然に意識を取り戻し、脱走したらしい。
俺は事態の収拾をはかるため、じいさんの部屋を飛び出した。
やがて騒動の音を耳にした俺は、そこへと走る。
そこには、緑色の手術着を身にまとった少女が、警備員をなぎ倒しながら走っている光景だった。
「な、何が起こってんだ、一体?と、とにかく、そこ走ってる姉ちゃん、止まれ!」
俺は走ってる姉ちゃんを追いかけ出した。
>307 御神苗優VSミア・フォーテー
乙女なゾンビと初心なスプリガンの壮絶鬼ごっこ

なんなんだ、ココは!?

気がついたら、手術着に着替えさせられて手術台にくくりつけられてるし、
医者だか科学者だか分からないような奴らがメス振り上げてるし、
振り切って逃げようとしたら今度は警備員が出てきてる!?

「だぁぁぁっ! どけどけぇぇぇ!!」

後ろの方で止まれって声が聞こえたけどとりあえず無視!
早くスーツと武器を取り返さなきゃ!
309御神苗優:02/02/08 15:43
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>308
「だぁぁぁっ!どけどけぇぇぇ!!」
彼女は叫び声を上げながら警備員をふっ飛ばしつつ爆走してる。
俺の静止する声にも耳を傾けるどころか、逆に速度を上げてやがる。
「まぁ、止まれといって止まる馬鹿もいねぇか」
俺は苦笑すると、一気に速度をあげ、彼女を追いかける。
そして加速がついたところで一気に跳躍する!
宙に浮かぶ俺の体は彼女の上を飛び越えると、彼女の前方で着地した。
すぐさま振り返ると、彼女を止めようと身構える。
「止まれって言ってんだろ!これ以上暴れるな!」
>309 御神苗優VSミア・フォーテー

いきなり後ろから少年が降ってきた。

「勝手に捕まえておいて暴れるな? ふざけんじゃない!」

大体なんで私がアンタの言うこと聞かなきゃいけないんだ?

とりあえず相手の直前で止まれるよう、肉体を制御。
そしてそのまま、今まで溜めた勢いを使って身体を半回転させ、裏拳を放つ!
311御神苗優:02/02/08 15:59
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>310
「勝手に捕まえておいて暴れるな?ふざけんじゃない!」
彼女はそういうと、俺の前で止まった。
その勢いそのままに彼女は身を捻ると裏拳をかましてきた!
「それはご尤もだけど、こっちも仕事でね!」
俺は彼女の裏拳をかがんで避けると、
肘をアッパー気味にみぞおちめがけて繰り出す!!

>311 御神苗優VSミア・フォーテー

「遅いっ!!」

相手の肘を半身になってすかし、勢いを殺さずさらに回転。
左足を軸に後ろ回し蹴り!
313御神苗優:02/02/08 16:14
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>312
「遅いっ!!」
彼女は俺の肘をすかすと、そのまま回転して回し蹴りを打ち込んできた。
俺は後ろに跳びながらその蹴りをブロックする。
なんだ、この馬鹿力は!!
勢いを殺しきれず、俺は壁に激突した。
壁は勢いよく崩れていく。
「ふぅ、ったく、女の子だと思ってたら、意外とやるじゃねぇか!
んじゃ、こっちも本気出していくぜ!」
俺は立ち上がるやスーツの能力を全開にした。
彼女との間合いを一気に詰めると、俺は彼女に向かって右のハイを叩き込む!
>313 御神苗優VSミア・フォーテー

まだ生きてるってか!?

結構しぶとい奴だ。いきなり攫ったヘンタイの仲間の癖に。
左下から浮き上がるようなハイキック。
かなりのスピード。
かわせ・・・ない、か。なら・・・

「こうだっ!!」

頭に拳を添えて迎撃。残った右腕で挟み込みを試みる。
315遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/08 16:44
>74 vs夕維 
 
血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血
血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血 
血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血、血 
 
−−−−−−−チガホシイ…… 
 
彼女の血だ。夕維の血だ。 
 
もう一人のオレが歓喜する。桜の森を見て歓喜する。 
彼女を殺れば、夕維の血を吸えば、吸血姫に我が血を与えれば、オレは絶大な力を得られる。 
オレに重傷を負わせたあの真祖とだって渡り合えるはずだ。 
 
オレも歓喜する。桜の木に、死に包まれた夕維を見て歓喜する。 
夕維……おまえは……綺麗だな……。 
  
「夕維、オレのものにならないか?」 
 
逆でも良い。オレがおまえのものになっても良い。 
これから、夕維と永遠を過ごせるなら………。 
 
だが、もう一人のオレがそれを許さない。『奴』は彼女の血を欲している。
彼女の絶大な力を欲している。 
 
『−−−−−−−−−−−ユイをコロセ』 
 
ゆらり、と身体をなびかせ、ゆっくりと夕維に近づく。 
一歩、また一歩、確実に夕維に近づいていく。 
身体の力を抜き、だらりとした体勢で近づく。  
 
−−−−−−−−−−一歩、また一歩。 
 
無抵抗に夕維に近づく。 
 
「……夕維、オレと来い。共に夜を歩こう」 (ユイ、シネ……)
 
できるだけ、優しく、オレは夕維に語りかけた。 
VS ン・ダグバ・ゼバ
>301

「――なに!?」
 
 爆炎――<ブラスト>の直撃を喰らったというのに、白い異形は毛先ほどにも怯んだ様子はない。それどころか、歓喜の笑いを上げて。
 炎に包まれたままで、こちらに拳撃を放ってくる。とっさに、身を翻したレイオットの横を、音を立てて炎に包まれたままの拳が通り抜けていく。

(速い――!)

 左肩に、軽い衝撃。拳撃が、僅かに装甲をかすめたようだった。
 見れば装甲は、吹き飛ぶことなくそのまま掠った軌道に沿って、綺麗に刮ぎ取られている。

「ちっ――」
 
 これは――まずい。このままでは。

(――殺られるっ!)

 間髪入れずにスタッフ操作。呪文書式を選択。<ブラスト>から――

「<アクセラレータ>――イグジストッ!」

 胸部から、2つの拘束端子が弾け飛んだ。残り拘束度数10。
 即座に魔法発動。肉体を強制的に強化。全身の筋肉がぎちりっ、と軋み、毛細血管が一斉に破裂。
 全身を襲う痛みを無視して、レイオットは拳を振るっていた。
 熊の頸骨をも一撃で粉砕できるほどの一撃が、白い異形に向かい叩き込まれる!
317シエル ◆7th.w44M :02/02/08 17:10
>294 vsダイ・アモン&タバサ&アーカードvs朱い月
 
アルクェイドだったモノ……いや、今では朱い月と呼んだほうが良いだろう
朱い月が一睨みするだけでシエルの回りに何かが現れた
 
『鎖』
それは並の鎖を超えた力を持ってシエルを束縛する
 
「……固有結界!?」
使用者の心象風景を世界に具現化させる能力
 
およそ想像し得る自然現象を再現できる空想具現化とは異なり
固有結界はたった一つの事しかできない
だがその代わりに自然現象を超えた圧倒的な力をふるえるのだ
 
「……いかな化物と言えど世界のルールに従う存在」
いくら圧倒的な力を誇ろうともそれがルール上のものならば対策はあるはずだ
ならばこの『鎖』も解けないはずは無い
 
……何故二つの吸血種に『鎖』を使わなかったのか
……そもそも何故『鎖』なのか
 
「考えろ……考えるんです。シエル」
未だ心の底から溢れる恐怖を押さえつけながら
朱い月を倒す。そのための思考を必死に巡らせる
 
「魔女!『鎖』を以って何とする!?」
シエルが取った行動は一分一秒でも早く『鎖』を解くため
近くの魔女に協力を仰ぐ事だった
318御神苗優:02/02/08 17:18
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>314
「な・・・・・・!?」
俺は驚いた。スピードの乗った俺の右ハイをほぼ完全にブロックするだと?
しかも左手一本で。とてもじゃねぇが、人間わざじゃねぇ。
彼女はすぐさま右手で俺の足を掴もうとしてやがる。
「じょ、冗談じゃねぇ!」
俺は急いで足を後ろに引き抜くと、間合いを取った。
可憐な容貌に似合わず、とんでもねぇパワー秘めてやがる。
なら、こっちはスピードと手数で勝負だ!
>318 御神苗優VSミア・フォーテー

ダン!!

とんでもない衝撃が走ったものの、私は辛うじてその一撃を受け止めた。
―――足を取るのには失敗したけど。
相手は後ろに下がったみたいだ。

・・・今のうちに逃げちゃおっかな・・・

そんな思いが脳裏をよぎる。
実際は無理だろうと思うけど。

とりあえず気を取り直して一歩踏み込み。
間合いを調整して上半身を倒し、右足を背中越しに振り上げて
相手の脳天めがけて踵を落とす!
320御神苗優:02/02/08 17:44
御神苗優VSミア・フォーテー

>319
俺は彼女から少し間合いを取った。
それを見ると、彼女は一歩踏み込み、上半身を倒すと
右足を背中越しに振り上げて俺の脳天めがけて踵を落としてきた!
俺は体をひねりながら左手でその蹴りを受け流すと、
回転の力を利用して右のフックを彼女の顔めがけて叩き込む!
321タバサ ◆Xmzw5k4M :02/02/08 17:51
>317
私は部屋の隅で、未だに膝を抱えて震え、幼児のように泣いていた。

「いや・・・ぃ・・・ゃ、ぁ・・・」
虫の鳴く声、と言う比喩はこのことなのだろう。
と、聴いた者にそんな考えさえ浮かばせるか細い声で、「いや」と言う単語を繰り返している。

普段の私ならば、こんな状態の人物を見れば、冷笑するに違いない。

馬鹿馬鹿しい。
みっともない。
軟弱者。
弱虫。

その他、ありとあらゆる罵倒の言葉を内に秘めながら。

私に怖いものなど、何もないと思っていた。
悪魔など、魂の取引無しに使役できると思っていた。
神でさえ、私を屈服させることは出来ないと思っていた。

だが、実際に『神』に直面した今の私は、一体何だ。
抗うことも出来ず、直視することも出来ず、ただ部屋の隅でうずくまっているだけ。
幼子が夜の闇を恐れるかのように。

笑わせる。今の私の何処が魔学者か。
所詮、私はただの、一介の小娘に過ぎなかった。
自分の理解の範疇を遥かに超えたモノに怯える、ただの人間に過ぎなかった。

死を恐れているのではない。
死によって、自分が今まで培ってきたさまざまな事象を失うのが、怖かった。
首から掛けている『竜の瞳』すら破壊し尽くす程の威圧感が、怖かった。

「たすけて・・・たすけて、よぉ・・・」
泣きじゃくる。許しを請うように、ただ、ひたすらに。

「・・・! 『鎖』を以って何とする!?」
あまりの恐怖に、意識さえ失いかけていた私の耳に、誰かの声が響く。

遠のいていた意識が、僅かに戻ったような気がした。
>320 御神苗優VSミア・フォーテー

相手の左手で弾かれる私の蹴り。
倒れそうになる身体を、床に手をつけることでこらえるが・・・。

パン!

追い討ちのフックが頬を打つ。

・・・なんて奴だ!?
女の子の顔面にパンチだとぉ!?

「・・・絶対泣かす!」

何故殴り合ってるのかなど、既に頭の中に残っていない。
その場で前転、床に着地する。
そしてしゃがんだまま、足をその場で一回転!
相手の足を思いっきり払う!
323御神苗優:02/02/08 18:15
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>322
戦いに気をとられて、相手が女の子だってことを忘れてた。
思い切り顔にフックいれちまった。
しかし、そんな事考えてる余裕は、俺にはもう無い。
 
「・・・絶対泣かす!」
あ〜ぁ、切れちまった。もう、なんで殴り合ってるかなんて、
忘れてるっぽいな、彼女。
 
彼女は前転して着地するとそのままの体勢で足払いをかけてきた!
俺は飛び上がってそれを避けると、その体勢のまま体を捻ると、
彼女の頭めがけて右回し蹴りを放つ!!
324ダイ・アモン:02/02/08 18:25
>321 vsアルクェイドvsシエル 
 
「?」 
 
気付いたら、身体はバラバラになっていた。だが、それは良い。 
身体は痺れるが、物理的なダメージしか感じない。 
かなりのダメージは受けたが、こんなもの……。  
 
私は絶句した。6万ボルトの電流の嵐を難なく受け流す朱い月に。 
『あの』のアーカードの番犬をあっさりと闇に帰す朱い月に。 
 
(化け物め……!!) 
 
その思いを最後に私の身体は十八分割どころか、霧と化す。 
シャァァァァァ と音を立てて霧が月を包む。 ……瞬間。 
 
霧の一部が腕を形成し、朱い月の顔に殴りかかる。 
霧の一部が足を形成し、朱い月の腹にケリかかる。 
霧の一部が声を発する。 
 
“ふはははははは!! どうだ、どうだ、どうだぁぁぁっっ!!!” 
 
霧から発生する無数の腕と足が、月を襲う。 
>323 御神苗優VSミア・フォーテー

チッ、避けられたか。
・・・だけどまだまだ甘い。
大振りの回し蹴りは彼の弱点をさらけ出している。

ダン!

「天誅!」

相手の股間めがけてサマーソルト!
相手の蹴りを肩口で受けた衝撃で勢いを相殺されながらもなお、
十分な威力を持った蹴りが相手を襲う!

・・・限界を超えた私の体が、ミシリ、と鳴った・・・。
326御神苗優:02/02/08 18:32
御神苗優VSミア・フォーテー
>325
彼女は俺の蹴りを肩で受けた。
足に肩の骨の砕ける感触が伝わる。
だが、それは彼女の作戦だったようだ。
 
「天誅!」
俺の股間めがけて彼女の鋭い蹴りが襲ってきた!
俺はその蹴りを左足の裏で受け、その力を利用して空中で一回転すると、
彼女にむかって踵を落とす!
>326 御神苗優VSミア・フォーテー

「蹴り足を踏み台にした!?」

とんでもないことをするヘンタイだ。
肩を犠牲にしてまで放った一撃を、さらに利用するとは。

相手はそのまま上空で一回転すると、踵を突き出して落ちてくる。

マズイっ!!

私はその場で逆さまに落ちると、いまだ使えるの右の手で床を弾き
両足を揃えて迎撃に入る。

・・・左腕がその場にポロリと腐り落ちた。
328御神苗優:02/02/08 18:57
御神苗優VSミア・フォーテー
 
>327
「蹴り足を踏み台にした!?」
彼女の驚愕した叫びをあげる。
が、すぐに冷静な判断力を取り戻したらしい。
すぐさま体勢を立て直すと、ダブルドロップキックで反撃してきた。
俺の踵落としとドロップキックは空中で激突する。
力のベクトルは均衡し、
俺はその反動を利用して宙返りして再び着地した。
そこで俺は信じられない光景を目にした。
彼女の左腕が・・・・・・落ちていた。
人間ではないとは思っていたが。
よく見ると、彼女の体のあちこちが嫌な色に変色しかけている。
「まさか・・・・・あんたそれで此処に?」
俺は慎重に間合いを計りながら、彼女に尋ねた。
329江漣 ◆2EyhI96Q :02/02/08 19:13
>290>306 アドルフ
【魔物の国の江漣 in ピラミッド】
 
横を走っていた少年が、徐々に遅れだした。
年齢から考えれば十分な速さなのだが、今はその事を誉める事は出来ない。
背後からの物音は、徐々に大きくなってきているのだ。
 
『どうする?』
 
自らに問い掛ける。
このまま彼を見捨てるか?
 
否定
 
アドルフを見捨てるわけには行かない。
彼の話では、元の世界に返る為には、彼の力と『彼女』の協力が必要なのだと言う。
『仕方が無い』
戦う覚悟を決め速度を緩めた瞬間、右手の壁の不自然な突起に気付いた。
『……危険だけど……賭けてみる?』
 
「貴方はそのまま。振返らずに走って」
隣のアドルフに声をかけ、私は突起のすぐ側まで走り寄り、そこで立ち止まった。
アドルフが走り去るのを見届けると、突起を軽く押してみる。
『やっぱり、動く』
私は一つ深呼吸をした後、力一杯突起を押し付けた。
同時に、アドルフの背中に追い付くべく全力で駆け出す。
>328 御神苗優VSミア・フォーテー

「・・・だったらどうだって言うのよ・・・」

バァさんの言葉を忘れてた。
あの服なしで身体を酷使すると、劣化が進んじゃうんだった。
もうボロボロだ。痛みはないけど動けそうもない。
身体がどんどん腐敗してくのが自分でも分かる。
多分、もう、助からないんだろう。

「・・・アキラさん、ユーリ、ゴメンね・・・」

相手の様子をぼんやりと見つめ、
夢に出てくる女のヒトの柔らかな笑みを思い浮かべながら―――


私の意識は闇に落ちた。
331御神苗優:02/02/08 20:01
御神苗優VSミア・フォーテー
エピローグ 
>330
「・・・だったらどうだって言うのよ・・・」
彼女は辛そうに答えるのが精一杯のようだった。
そしてそのまま彼女は床に崩れ落ちた。
俺はそのまま彼女に駆け寄る。
体の腐敗が進行してる。
このままじゃ、完全に死ぬだろう。
 
「あぁ、助かりました。おかげで実験体の暴走も・・・・・・」
俺の後ろで研究員が息を切らしながらかけてきて、俺に声をかける。
「実験体なら、もう死んだよ。いや、もう死んでた、かな?
んなこたぁどうでもいい。この子の着てた服とかはどこだ?」
「は?」
何事が起きたのか分かっていない研究員を脅して、
俺はこの子の着ていた服などの場所を聞き取ると、
俺はその子を抱きかかえるとその場所に急いだ。
このまんまじゃ、寝覚めが悪い。
何も悪いことしてねんだぞ、この子は!!
 
俺は急いで服が仕舞ってある場所に着くと、
その子に服を着せていった。
後は、運がよければ助かるだろう。
実験体のことに関しては、後でじいさんにでも頼んでうやむやにしてもらえばいい。
俺はその子を毛布でくるむと、自分が逗留してる部屋まで連れて行き、
ベッドに寝かせつけた。
俺はベッドの脇にイスを持ってくると、そこに座ってじっと見つめていた。
 
どれくらい時間が経ったのだろうか。
いつの間にか、俺は眠ってしまっていた。
ベッドには彼女の姿はなく、かわりにメモが落ちていた。
そこには書き殴った字で
「礼は言わない。今度はきっちり決着つけるからな ミア」
とだけ書かれていた。
あの子らしいや、と俺は思い、笑った。
今度、会う機会があったらな、と俺はいい、そのメモをジャケットのポケットに仕舞った。
御神苗優VSミア・フォーテー

まとめだよ。

>307
>308>309>310>311>312>313>314>318
>319>320>322>323>325>327>328>330
>331

次は、負けないんだから・・・
アーカードVSアベル・ナイトロード
>171
 ――ドンドンドン。
 音がする。
 一定のリズムで以って、扉が叩かれる音だ。
 ――ドンドンドン。
「……さすがに出ませんねえ。参ったなあ……」
 頭を掻きながら、つい先程までドアを叩き続けていた神父――アベルがぼやく。
「まあ、素直に開けてくれるとは思ってませんでしたけど……ん?」
 その時、アベルの嗅覚が奇妙な臭いをとらえた。
 少なくとも、高級ホテルには似合わないそれは。
 硝煙と血の臭いである。それも大量の――。
 何事かは知らないが、只事ではあるまい。
 アベルは突入を決意した。
 ドアノブに手をかけ、一気に体当たりする。
 
 転がり込んだ部屋の中は、想像通りにひどいありさまだった。ホテル関係者が見たら泣き喚くか卒倒するに違いない。
 そんな部屋の中、ただ一人立つ人影に向けてリボルバーの銃口を向け、威嚇する。
「こちらは教皇庁国務聖省です……武装を解除して、壁に手をついて下さい!」
334アーカード(M):02/02/08 21:33
>292>294>317>321>324 アルクェイドVSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
 アーカードが放った犬はあっさりと無力化されてしまった。
 部屋を埋め尽くすほどだったそれは、今は地面に力無く横たわっているだけ。
 
「……化物が! これほどとは思わなかったぞ」
 
 そして、自身を変化させた巨大な犬が跳びかかろうとした瞬間。
 
 空中でバラバラになり、犬を構成する闇の肉片が地面へと落下していった。
 辺り一面、闇の断片が敷き詰められて地面は真っ黒。
 
 ふと、ただそこにあるだけだったはずの闇が、何かが宿ったかのように蠕動しだした。
 それら全てががウゾウゾと蠢き、一つに固まる。
 凝り固まった闇の海から、アーカードの上半身がはい出てくる。
 
 その両手にはジャッカルと改造銃を持っている。
 
 髪を振り乱しながら、両手の銃をただひたすらに朱い月へと銃弾を送り出す。
 全ての銃弾を送り出してガチガチと無意味な音を立ててもなお引き金を引き続けていた。
335アーカード ◆aaRCARDU :02/02/08 22:09
>333 VSアベル・ナイトロード
 
 ノックされるドアの方をぼんやりと見やる。
 と、ノックが止み、同時にドアから男が転がり込んできた。
 しかも、その男はアーカードに銃を向けて言い放った。
 
「こちらは教皇庁国務聖省です……武装を解除して、壁に手をついて下さい!」
「ヴァチカン? Axか……」
 
 なるほど、先ほどまで此処にいた出来損ないはこいつらの獲物でもあったワケか。
 それを横取りしてしまった、そしてこの男はアーカードを標的だと認識しているようだ。
 
「待て……」
 
 言葉で誤解を解こうと思ったアーカードは、しかしそれを思い留まった。
 以前、イスカリオテと同様のブッキングが起こり、その結果アンデルセンと戦った。
 そして、それはとても楽しかった。
 
 ならば、目の前の男もきっとそれは楽しいに違いない。
 Ax派遣執行官はどれを取っても超が付く一流のハンターだと聞き及んでいる。
 
 それは、とてもとても楽しいに違いない。
 
 だから、アーカードは言葉の変わりに改造銃を男に向けて引き金を引いた。
336導入:02/02/08 22:59
〜針の城、アセルスの私室〜
 
ジーナ「ああっ……アセルス様。恥ずかしい……」
 
アセルスは針の城の私室で寵姫のジーナとの秘め事を愉しんでいた
人の年月で言うならば二十数年が経つ今もジーナの初々しい反応変わる事は無く
アセルスを飽きさせる事は無かった
 
アセルス「ふふっ……可愛いよ。ジーナ」
……だがその秘め事は扉を叩く激しい音で中断させられる
 
アセルス「入れ」
不機嫌を隠さずに扉の向こうに言い放つ。ジーナがびくりと怯えるが
その反応をもアセルスは愉しむ
 
中級妖魔A「白薔薇様が、白薔薇様がご帰還なされましたっ!」
アセルス「……!」
 
驚く暇も無く、妖魔の影から可憐な美女が歩み出る
白薔薇はアセルスの記憶にあった姿と寸分足りとも変わる事は無かった
 
白薔薇「アセルス様……お会いしとうございました」
彼女の瞳から一筋の涙が零れ落ちる
>336妖魔の君アセルスVS半妖アセルス

・・・その瞬間、私は思わず我が目を疑っていた。
白薔薇が・・・もう二度と逢えないと思っていた白薔薇が、目の前に・・・
 
私は彼女を連れてきたしもべを退がらせ、彼女のもとへ近寄った。
 
「白薔薇・・・本当に、白薔薇なの・・・?」
「ええ、アセルス様」
 
涙をこぼしながらそう答える彼女は・・・間違いなくあの時のままの、白薔薇だった。
・・・私の目からも、涙があふれてきた。
 
「・・・白薔薇ぁっ!!」
私は思わず、彼女を抱きしめた。
「おかえり・・・ずっと、ずっと逢いたかったよ・・・
もう離さない・・・もう二度と手放さないからね・・・
私の、白薔薇・・・」
VS レイオット・スタインバーグ
>316

鈍い音を立てて彼の拳が僕の顔面に叩き込まれた。
強烈な衝撃が脳を揺さぶり、視界が歪んでいく。
・・・たまらない。
これだ。この感じだ。
背筋から電流が駆け上がるように感じられる喜び。

「ア、ハハハハ、ハハハハハ!!」

笑い声を抑える事が出来ない。
そして、目の前の彼を殺したいと言う衝動も。
ぼんやりとしか彼を認識出来ないが、攻撃してきた腕を掴む事は出来た。
そして―――そのまま、手近な民家の壁に向かって力任せに投げ飛ばす。

熱病に浮かされたような気分で、僕はゆっくりと再び彼の元へ歩み寄っていく。
339工藤美代子(M):02/02/08 23:31
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜静止、あるいは停滞〜
>305
目の前の男が、即席の杭を手に、何かを叫んでいる。
「やめろ!!君はこんな事をやって彼が喜ぶと思っているのか!」

美代子が放っていた炎が、不意に消えた。

その顔に浮かぶのは、苦悩する一介の少女の表情。
鬼の形相は、消えていた。

「確かに・・・そうだけど・・・でも・・・でも・・・奴らを放っておいたら、あの人が・・・あんまりだよ・・・」
地面に座り込み、異形の手で顔を覆い、美代子は泣き出した。
340白薔薇:02/02/08 23:39
>337妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 前哨戦
 
「ああ……あの闇の中で何度貴方に会う事を夢見た事か」
アセルス様と二人で抱きしめ合う
  
言葉使い、しぐさ、強い意志を秘めた瞳……何度も夢見たアセルス様と寸分の違いも無い
  
「……でもオルロワージュ様と同じになってしまった貴方とは会いたくは無かった!」
夢の中のアセルス様と一つだけ違う点。けれど絶対的に異なる点
……蒼い髪
アセルス様が身も心も妖魔となってしまった証
 
「……アセルス様!貴方は変わってしまった!」
涙が止まらない。私がいない間に完全な妖魔となってしまったアセルス様
かつての愛しい人が引き返せない領域に踏み込んでしまった事を嘆く
 
服の中に隠し持っていた短刀をアセルス様へと閃かせる
341???  ◆ElEgYTIc :02/02/08 23:43
アドルフ&江漣 in 森の魔界・フォレストランド<ある日、森の中、ピラミッドに、潜入>
>290 >306 >329
(トリップ判定:アドルフ・t > 江漣・w(2) > ???・2)
 
江漣は、壁の突起を力一杯押し付けた。
 
ガコン
 
アドルフが走り去った方向で、何か重たげなモノが動く音がする。
 
 (・・・しまった?!)
 
賭けは失敗だったか?! 江漣は慌ててアドルフの後を追う。
たどり着いたそこには、呆然と立ち尽くすアドルフが・・・。
 
 「・・・アドルフ! あなた、大丈夫?」
 「あ、お姉ちゃん。うん、それが、いきなりコレが・・・」
 
アドルフの右手側、本来一直線に伸びているはずの回廊の壁に、
突然そこだけ切り取られたかのように上へ向かう階段が出現していた。
 
 「・・・壁が動いて、階段が現れたんだ」
 
・・・後ろから追って来ていた足音らしきモノは、今はもう聞こえない。
2人はそこで、どちらへ進むかを思案する。
回廊は、どうやらこの先で右に折れているらしい。
このまま道なりに回廊を進むか? 
突如として現れた階段を上るか?
 
冷たい石組みの壁だけが、2人を見守っていた・・・。
VS ン・ダグバ・ゼバ
>338

「――――!」

 音を立てて、衝突した民家の壁を突き抜けた。
 レイオットの上には、壁を構成していた構造材や瓦礫、器物などの残骸が、折り重なるようにのし
掛かっていた。

「く――おぉっ!!」

 叫ぶ。全身の筋肉が怪力を発揮し、軽々と残骸を押しのける。
 <アクセラレータ>によって強化されている異常筋力により、容易にそれらの障害を排除。

 体勢を立て直し、壁に大きく穿たれた穴から、白い異形かこちらに向かい近づいてくるのを確認。
爆発したかのような瞬発力で、一気に穴からその身を躍らせる。

 引き抜いていた拳銃を頭部に照準。連続して、シリンダに残った3発を発砲。
 同時に、スタッフを向け――

「――イグジスト!」

 <ブラスト>発動。再び爆炎が、白い異形に襲いかかる。
>266

(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「うぐっ!」
 
悪霊たちにドッペルゲンガーの身体が食われていく。
 
「ククク、調子に乗るな!」
 
しかし、ドッペルゲンガーも負けじと悪霊を召還し、アルカードの悪霊を相殺する。
 
「そこまでして、人間を信じたいか? では、何故、父上が復活のたび、強大な力を手にするか解るか?」
 
ドッペルゲンガーの姿が轟然と言い放つ。
 
「それは父上の力の源である他ならぬ人間の負の感情が増大しているからに過ぎん。
貴様の言うように、人間がわずかでも正の方向に進んでいるとすれば父上はここまで強大にならん!」
 
ドッペルゲンガーの姿が歪んだかと思うと、1匹の大蝙蝠に変化した。
 
「更に、どう足掻いてもお前は闇の者だろう?闇に生きる事は闇の眷属にとって当然のこと!」
 
瞬間、大蝙蝠が光ったかと思うと、一つの巨大な凶弾となってアルカードを粉砕すべく、神速で飛来してきた!
>340妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 前哨戦・アセルスvs白薔薇

「! 白薔薇!?」
彼女の振りかざす短刀を、私はすんでのところで避けた。
「何で・・・私に剣を向けるの!?
私は私だよ、ただちょっと・・・あの人に取って代わっただけ。
君と同じになれたんだよ、白薔薇!」

「アセルス様・・・私は、貴方にそんなふうになってほしいなどと願ったことなどありません!
あの頃のアセルス様はどこへ行ってしまわれたのですか!?」

悲痛な面持ちでそう言って、白薔薇は再び短刀を構える。
「アセルス様・・・っ!」
そして再び斬りかかってくる。
たいしたことのない、素人の攻撃。不意を突かれなければ、かわすのは造作もない。
 
私は彼女の短刀を避けると、その腕をつかんで身動きをとれなくした。
そして耳元で囁いてやる。
「どうしてそんなこと言うの、白薔薇・・・私は私だって。今でも君を愛してるんだよ。
ねぇ、一緒に愉しもうよ・・・今までの時間を埋めよう、白薔薇・・・」
VS レイオット・スタインバーグ
>342

思いっきり投げ飛ばしたハズなのに、彼はすぐに立ち上がってきた。
・・・嬉しいなぁ。どうやら、彼はまだまだ元気のようだ。
まず、弾丸が命中する。これはどうという事は無い。
問題は、間髪入れずに放たれた爆炎。
炸裂する衝撃でのけぞり、再び炎が体を焼く。

「アハ、ハ、ハハハハ、ハハハ」

笑いが止まらない。
身を焼く痛みが快感に変わっていく。
僕は再び、ゆっくりと歩き始めた。
さぁ、次は何をしてくれるんだろう?
346アドルフ ◆AdoLfKkE :02/02/09 00:28
突如現れた隠し階段。
このまま道なりに行くべきか、それとも?
 
一瞬の躊躇。
しかし、すぐに結論を出す。
 
「階段を行こう」
 
理由は簡単。
仕掛けを使ってまで隠しておいた階段。
つまり、それだけ相手にしても予想外、と言うこと。
罠も衛視も置いているはずがない。
『隠すこと』が既に罠なのだから。
 
「と、思うんだけどね・・・どう思う?」
と、江漣に問いかけた。
347朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/09 00:30
>317>321>324>334 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
「ふむ、面白い力を持つ吸血種達であるな」
 
霧から繰り出される腕や足を両手でブロックし、捌き、かわす。
この程度、別に百日でも千日でも付き合えるが、そんなつもりは毛頭ない。
 
月は、潮の満ち引きに関わっている。
それは、月の引力が地球に力を及ぼしているからに他ならない。
ならば、こんな事もできる。
 
突然、霧が消え去った。
いや、霧が地面にわだかまっている。
そしてぴくりとも動けないでいた。
 
重力を操作して、霧が空中に存在できないほどの加重を掛けたのだ。
たまらず、ダイ・アモンが正体を現した。
その頭を掴んで、アーカードの銃弾が飛んでくる方に差し出す。
ダイ・アモンの体をゴミ処理屋の銃弾が余すことなく抉っていった。
348江漣 ◆Elen1cxc :02/02/09 00:37
>341>346 アドルフ
【魔物の国の江漣 in ピラミッド】
 
私は内心舌を巻いていた。
子供とは思えないほどの冷静さ。そして判断力。
事実、その意見に反論など無かった。
 
「いいわ。でも、ここからは私が先頭に立つわね」
確かに「階段」に罠は無いだろうが、先のことは解らない。
上っていった先で、衛兵と鉢合わせなどと言う可能性は、決して零ではない。
 
「いくわよ」
私はパイソンを構えると、慎重に階段を上っていった。
VS ン・ダグバ・ゼバ
>345

「――効いてない?」

 炎に身を焼かれつつも、笑い声を上げるそれを視界に収めながら、レイオットは呻いていた。
 今度こそ完璧に直撃したはずだったが――

「随分と頑丈だな。さて――どうする?」
 
 悠然と歩き始めるそれは、明らかに誘っている。
 <アクセラレータ>の継続時間はおよそ3分。それを過ぎれば、猛烈な筋肉痛でほとんど戦闘行動がとれなくなる。
 残り時間は、後2分ほどだ―――

「ちっ―――!」

 爆発的な瞬発力で一気に加速。
 白い異形の懐に飛び込むと、左手を構えて、再び頭部への一撃を繰り出した。
350白薔薇:02/02/09 00:49
>344 妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 前哨戦・アセルスvs白薔薇
 
アセルス様の言葉が私の心にじんわりと染み込んでくる
甘い言葉に頭がぼんやりしてくる 

「アセルス様……それが変わってしまったというのです」
”魅惑の君”の異名を持つオルロワージュ様と同じ魅了の力
それが言葉と共に私に向かって優しく襲い掛かる
  
アセルス様に捕まれた私の手から短刀が落ちる
 
このままアセルス様に魅了されたらどんなに楽だろうか
身も心も支配されて、愛に満ちた生活を営む事はきっと幸せだろう
 
――だがそれは偽りの幸せだ
 
 
アセルス様の唇が私と重なる
それは一瞬にも永遠にも感じられた
 
その中で私は最後の自我を以って自らの舌を噛み切った
>343
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

「っ!?」

ドッペルゲンガーの言葉に一瞬だが気をとられるアルカード。
すぐに持ち直すが、相手にとってはその一瞬の隙だけで充分だったようだ。
脚を移すひまもなく、巨大な蝙蝠が襲いくる。
突進をもろに受け、アルカードは壁まではね飛ばされた。
あまりにも激しい衝撃であったのか、膝をつき剣を支えにして立ち上がる。
変身を解き、アルカードに向けて嘲りの笑みを浮かべるドッペルゲンガー。

「…俺は…自分の生まれや運命だからといって、
 おまえたちのように、ただそれに安穏と居座るつもりはない…!!」

しかし、アルカードの目は光を失ってはいない。
剣を構え、再び駆け出す。

「人間達も、復活のたびに自らの力でドラキュラを倒してきた。
 たとえ負の感情が世界に満ち溢れようとも、
 それに匹敵するほどの浄化力が、人間には備わっているということだ…!」

ドッペルゲンガーを前にして跳躍、空中から大上段に斬りつける…

「それに…たとえ人間の本質が自ら堕することだとしても…
 …それを決めつけ、押しつける権利は他者にはない…!!
 すべては、自らの手で、自らの責任で選ぶ、それが道理だ!!」

かと思いきや、剣を振り下ろす寸前にアルカードの姿がゆらぎ消える。
と、ドッペルゲンガーの足もとから、
一匹の狼が彼の喉笛めがけて喰らいついてきた!!
352???  ◆.8GzdIWY :02/02/09 00:56
アドルフ&江漣 in 森の魔界・フォレストランド
>346 >348
 
階段を上りきると、そこはまた回廊だった。
そして、すぐ横に扉が2つ。
懸念していた鉢合わせこそ無かったものの、今までと違う何かが2人を緊張させる。
はたして、扉と反対方向から何かの足音が近づいてきた・・・!
 
(トリップ判定:このレスのトリップがアドルフ、江漣に負けた場合、彼らの行動は成功する。
         行動が食い違った場合はアドルフと江漣のトリップで判定を行い、勝った方の行動が優先される。
         2人の取った行動が同じだった場合、強い方のトリップに+4の修正。
         なお、今回の判定には江漣の+5は適用されない。
         こちらが勝った場合には・・・?)
353緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/09 01:08
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜罪悪感〜
>339
 
淳司の叫びは美代子に届いたらしい。
攻撃を止め、その場に座り込み泣き出してしまった。
 
彼女の無念な気持ちは良く分かる。
しかし、このまま彼女を逃がしてしまうのはイコール更なる事件の拡大である。
それは人類社会の平穏を願うCRSの理念に反する。
そんな、人間であることをやめ殺人を犯してしまった彼女に対して淳司にできるのは、彼女を殺す事だけである。
 
泣き崩れた彼女を無言で見詰めながら、淳司は即席の杭を持ちゆっくりと近づいていった。
心のどこかで無力な自分を彼女に謝りながら。
>351
  
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「……!?」
 
ドッペルゲンガーは狼が襲い掛かってくる瞬間、状態を反らしていた。
……が一瞬、おそかったようだ。
狼の牙が喉をかすめ、盛大に血が吹き出る。
 
「クク、フフ、ハハハハハ……」
 
ドッペルゲンガーは血まみれになりつつ、狂ったように盛大に笑いだした。
 
「ならば、お前は俺を否定できるか? お前の2重存在たる俺を……」
 
部屋が水を打ったように静まり返る。
 
「俺はお前だ。お前の心の闇の部分が具現化した存在だ。分かるか?
俺がここにこうやって存在していること自体がお前が父上同様、強大な闇の眷属たる証明なのだ」
 
ドッペルゲンガーの傷がふさがりつつある。
 
「いい加減に認めろ。アドリアン・フォーレンハイツ・ツェペシュは母上の言葉を盾にして生きている偽善者であると……」
 
ドッペルゲンガーは炎の剣―レーヴァテインを構える。
 
「そろそろ、決着をつけようか? 偽善者のアドリアン・フォーレンハイツ・ツェペシュよ!」
 
そう言い放つと、そのまま、アルカードに突進。
岩をも一撃で両断するであろう渾身の一撃がアルカードに向かって繰り出された!
VS レイオット・スタインバーグ
>349

彼の左の拳が当たる。凄まじい衝撃だ。
また、ぐにゃりと世界が歪んでいく。
ゾクゾクする・・・最高だ。
体を流れる血が熱くなる。体に痺れるような感覚を覚える。
楽しい。こんなに楽しいのは生まれて初めてだ!!

「ハ、ハハハハ!アハハハハ!!」

ひときわ大きい笑い声を上げ、右手で頭を掴みに行く。
掴んだら、彼の頭を『発火』させる。
この至近距離なら、瞬時にプラズマ化させる事も出来るだろう。

「勝者を――――決めようか!!」

叫び、僕は勝者を決めるべく腕に力を込めて加速させた!

(トリップ判定)
>350妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 前哨戦・アセルスvs白薔薇

唇を重ね、舌を差し入れたとき・・・甘美な味を感じた。
味わい慣れた・・・血の味。

(まさか・・・自分の舌を噛み切った!?
・・・そんなにまで)
「・・・そんなにまで、私が変わってしまったことが許せなかったの?白薔薇・・・」
唇を離し、呟く。
「哀しいな・・・せっかく君と再会出来たのに、こんな形でまた離れなきゃいけないなんて。
・・・ううん、違う。もう離さないから。そう決めたから。
―――君を、私のものにする」

私は彼女にそういうと、首筋に口を近づけ・・・牙を立て、血を吸った。吸い続けた。
―――彼女の、白薔薇の生命を、嚥下し尽くす。

(私の中で、いっしょに生きていこうね・・・白薔薇)
357タバサ ◆Xmzw5k4M :02/02/09 01:33
『朱い月』VSダイ・アモン&アーカード(M)&タバサVSシエル
>347
「答えなさい、魔女! 『鎖』を以って、何とする!?」
誰かの声が、再び私に問いかける。

私はゆっくりと顔をあげた。
涙でぼやけていた視界が、次第に晴れていく。
自分とほぼ同年齢の少女が、その声の主だった。

(彼女は・・・戦っている・・・押し潰されそうな恐怖と・・・)
(それなのに、私は・・・ただ脅えているだけで・・・情けない・・・)
情けない。確かにその通りだ。
そう、情けない。
だが、それで良いと思う。私は、一介の人間だ。
それで良い。

「・・・『鎖』を以って・・・『縛』を為す・・・」
囁き。
「・・・ですが・・・」
深呼吸。自分を信じる為の、祈り。
「高い壁は・・・乗り越えれば良い。閉められた扉は・・・叩き壊せば良い・・・そして・・・」
呪文のように、言葉を紡ぐ。
「貴殿を縛る鎖は、断ち切れば良い! 念じなさい、『弓』の二つ名を持つ第七聖典の使い手! 貴殿ならば、その呪縛に打ち勝てるはず!!」
そう叫びながら立ち上がり、『神々の黄昏』に目を向ける。

恐れは未だにある。
しかし、それが何だというのか。

私はこの世の全ての事象を見届けねばならない。
私に分からないことがあってはならない。
人が一生のうちに詰め込める知識の限界に挑戦せずに、魔学者など勤まりはしない。

だからこそ、私はこの戦いを、最後まで見届ける。
VSン・ダグバ・ゼバ
>355
 
 繰り出した一撃は、またもやクリーンヒット。
 薄々気付いてはいたが、どうやら避ける気など初めから無かったらしい。

(なるほど――遊ばれていたわけか)

 表情に、苦笑が浮かび出る。だが――そろそろ、そのお遊びも終了のようだった。

 勝負を――――決めようか!!

 同時に迫り来る右腕。こちらの頭部を狙って突き出されるそれを視認して、レイオットは
表情に獰猛な笑みを浮かべた。
 
(望む、所だ――――!)

 スタッフ操作。無音詠唱!
 さらに。

「我法を破り理を越え破壊の意志をここに示す者なり――――――!」

  <アクセラレータ>によって加速された顔面の筋肉、言語中枢が補助呪文を高速で詠唱。
 口腔内で残響した呪文は、そのまま二重の増幅となって基礎呪文を強化する。

 スタッフ先端に顕現した魔法陣が高速で展開し、解放の時を求めて軋みを上げる。

 まるでハウリングのような声を上げて、呪文の詠唱を完了。
 後ろに飛び退いて、高らかに撃発音声を叫ぶ――――!

(トリップ判定)
359江漣 ◆.Pf1weu2 :02/02/09 01:56
>352
アドルフ&江漣 エレジー救出劇

パイソンをホルスターへと仕舞、代わりにナイフを取り出す。
足音。人間、そうでなくともそれに近しい存在だろう。
ならば、捕らえて情報を聞き出す。
先程と同様、危険な賭けになるが、見返りも大きい。
 
瞬時にそこまで考えると、今登って来た階段に飛び込み身を隠そうとした。

【トリップ判定。結果によっては、アドルフの行動に引きずられる】
VSレイオット・スタインバーグ
〜エピローグ〜
>358

(K>V でダグバの勝利。)

何か、円のような物が突然現れた。
恐らくは彼の切り札なのだろう。
体を走る電流が一層強くなる。体の感覚を失いそうなほどに――――!!
それに呼応して、僕の腕は加速する。
そして――――。
一瞬早く、円を突き抜けて僕の手が彼の頭を捉える。

「ゴパシザ(終わりだ)」

僕らの種族の言葉で告げ、彼の頭部を『発火』させる。
瞬時にプラズマ化させたため、彼の頭は破片すら無い。
主を失った鎧は、音を立てて崩れ落ちた。

そして、人間の姿に僕は戻る。
もう遊戯(ゲゲル)は終わってしまった。ああ、でも今日は楽しかったなぁ・・・。

「さて・・・次は何処で遊ぼうかな。」

炎と死体を背にして、僕はまた歩き出す。
次の『遊び場』に向かうために。
361夕維 ◆YUI99Di2 :02/02/09 02:05
遠野四季対吸血姫夕維

>315
四季が無警戒に歩み寄る。
しかし、桜は彼の中の殺意を感じ取ったのか、枝を四季めがけて伸ばしていく。
彼の口から出た言葉は、彼の本心の一部。しかし、殺意と血への渇き、力への渇望もまた
彼の本当の気持ち。

『・・・・心が引き裂かれてる・・・あの人。心はさびしくて泣いてる・・・』

「だったら、止めなきゃ!」

夕維は赤い帯を手に取る。きゅっとしごくと、力が篭もる。

「もう・・・やめましょ・・・!」

夕維の帯は複雑な軌道を描くと、四季の体を四方八方からがんじがらめに縛りつけた。
ぱぁっと、桜の花が散る。
レイオット・スタインバーグVン・ダグバ・ゼバ
闘争の記録だ。
お疲れさん。

>287 >291 >295 >296 >297 >299 >301 >316
>338 >342 >345 >349 >355 >358 >360
>354
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

狼への変身を解いた後、ドッペルゲンガーを見据えるアルカード。
その目に浮かぶのは憎しみや殺意…とは明らかに違う。
だが、それでいて断固とした、強い力を感じさせる眼差し。

「クク、フフ、ハハハハハ……」
「ならば、お前は俺を否定できるか? お前の2重存在たる俺を……」
「俺はお前だ。お前の心の闇の部分が具現化した存在だ…」

血まみれで笑い狂うドッペルゲンガーに対して、アルカードは何も答えない。
ただ無言で、その言葉を受け止めるのみ。

「そろそろ、決着をつけようか?
 偽善者のアドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュよ!」

その言葉とともに、自らの現身が自分に向けて炎の刃を向け、突進してくる。

(…母上…)

剣を正眼に構え、今は亡き母に向けて静かに、短く祈りを捧げる。
剣がわずかに光を帯びたように見えるのは何かの幻影だろうか?

ドッペルゲンガーの、目にも止まらぬ速さで襲いくる斬撃。
それを真横すれすれでかわす。

漆黒に染め上げられた衣服が切り裂かれ、長い長い銀色の髪が一房宙に舞い、
そしてそれらは剣から発せられる炎と高熱であっという間に消え去った。
炎に紛れて、一瞬鮮血が空を紅く彩る。

(それでも、俺は決して流されない…!!)

すれ違いざま、ドッペルゲンガーの横腹めがけて剣を振りぬく。
確かな手ごたえがあった。
364もう1人の伊藤惣太:02/02/09 02:10
もう1人の伊藤惣太VS??
 
「ククク、やっとまともに出てこれたなあ! おい 気分はどうだい、兄弟?」
 
俺は偽善者ぶるもう一人の俺を押さえつけ、表に出てくることに成功した。
なにやら『俺』がごちゃこちゃ言っているが、最早俺には関係ない。
だが、なにかと邪魔になる可能性はありそうだ。
 
「しかし、兄弟、お前も大概しつこいよなあ? いっそ、お前の心の支えを殺せばお前は消えてくれるのか?」
 
『俺』の抵抗が激しくなる。
クク、なるほど、なるほど、兄弟、お前を繋ぎとめているのはソレかい?
 
「ああ、安心しな。香織はキチンとこの手で引き裂いてやるからよ」
 
俺はそう『俺』に告げると、香織の家へ電話する。
 
「ちっ、もう日が暮れているのにまだ学校から帰ってねえのか? うぜえな……。殺りにいくか」
 
俺はそのまま、制服に着替え、異形のナイフ―サド侯爵の愉悦をポケットに入れ、家を出た。
 
「クックックッ、この通りを歩いている連中はもうすぐ俺の餌だ。最高だな、兄弟!」
 
『俺』をそうやって道中、言葉攻めにしつつ、学校へ……
だが、その途中で俺をつけている者がいるとは思いもしなかった。
>363
 
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))
 
「がはっ……!!」
 
アルカードの剣はドッペルゲンガーの腹部を貫いた。
そのまま、ドッペルゲンガーは倒れ、身体が崩れていく。
 
「チッ、ここまでか……。だが、覚えておけ!
父上を滅ぼす事が出来ないと同じようにお前の闇たる俺もふ……め…つ……」
 
ドッペルゲンガーは最後まで言葉を告げることなく消滅した。
同時にドッペルゲンガーを生み出した鏡も乾いた音を立て、割れた。
366工藤美代子(M):02/02/09 02:32
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜ねがい〜
>353
男が近付いてくる。
美代子は顔をあげ、男の顔をじっと見た。
その顔に浮かんでいるのは、悲壮な決意。
「・・・私を、殺すの?」
分かり切っている事だったが、聞いてみた。
「・・・一つだけ、お願いしても良いですか?」
返事を待たずに、言葉を続ける。
「あの人を殺した奴らを・・・探してください。・・・私は、もう無理だから」
両手を広げ、胸を男の持っている杭の前に差し出す。
美代子は、笑っていた。
アイドルの営業スマイルでも、鬼の笑顔でもない、年相応の少女の笑顔。
367緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/09 02:47
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜苦渋の選択〜
>366

「あの人を殺した奴らを・・・探してください。・・・私は、もう無理だから」
美代子は自分に近づいて繰る淳司に対してそう言い、両手を広げる。
そして笑った。
人でないものの見せた人らしい自然な笑顔。そして願い。
 
人間社会に不要に干渉してはいけない。
しかし、彼女の願いはかなえたかった。
罰というのは等しく与えられるべきだと思う。
 
「……わかった。」
罪悪感を抱きつつも杭を逆手に持ち振り上げ、そして彼女の胸に目掛けて振り下ろした……
>364 vs闇惚太 
 
「待ちな、クソガキ」 
 
声は少年を呼び止める。月夜の晩、狂気に打ち震える男を呼び止める。 
……彼の手前にある家の屋上から……。 
 
「俺は教皇庁から派遣された特別執行官だ。おまえみたいな奴の相手をする専門家さ」 
 
ばっと黒い僧衣をはためかせて、飛び降りる。 
引き締まった筋肉が、地面に打ち付けられる。 
 
「悪いが、ここから先は行かせられねぇんだ」 
 
その巨体が学生の前に立ちふさがる。 
 
「進みたければ、俺を倒すんだな。………はは」  
369シエル ◆7th.w44M :02/02/09 02:52
>357
「貴殿を縛る鎖は、断ち切れば良い! 念じなさい、『弓』の二つ名を持つ第七聖典の使い手!
 貴殿ならば、その呪縛に打ち勝てるはず!!」
 
魔女の言葉がシエルを撃つ
鎖で縛られる者は誰か?罪人、咎人。罪を犯した者だ
 
直感的に理解できた。
『鎖』は罪人に対する罰の具現化
罪の意識が『鎖』となってシエルをそこに縛り付けている
 
朱い月が二体の吸血種に『鎖』を使わないのも理解できる
罪の意識は人が持つもの。化物にそのような物は無い以上『鎖』は無意味だ
 
「できません……」
「わたしにはこの鎖を解くことはできませんっ!」
悲しみが混じった声が辺りに響き渡る
(……情けない。自分の頭の上のハエも追い払えないのに)
(……アルクェイドの事をとやかく言えませんね。わたし)
 
「魔女。あなたに一つ頼みたい事があります」
その声に響くのは一つの決意
身をよじり、下に黒く鈍い光を放つ拳銃を落とす
シエルのもう一つの奥の手、化物殺しの銃「黒い銃身(ブラックバレル)」
 
「これを……頼みます」
370もう1人の伊藤惣太:02/02/09 03:00
>368
(ダンディライオンVSもう1人の伊藤惣太)
 
「ああん、誰だ、てめえ?」
  
俺の前に立ちふさがった体格のいい男を俺は油断なく見据える。
ハン、モーラやフリッツと同じハンターかよ?
『俺』と同じ立場かよ?
くだらねえ。
だが、香織を引き裂く前の前菜としてはイキのいい獲物だ。
 
「ああ、あんたが教皇庁の特別執行官だろうが、誰だろうが関係ないね。ハン、せいぜい、俺を楽しませてみな」
 
俺は無造作に、男に向かって歩いて間合いを詰めていく。
暴走庵VSロン
獣の闘争
プロローグ

夜の都会を、一人の男が歩いていた。
赤い髪に、赤いボンテージパンツ。背中には、
ケースに収まっているベース。
一見して、バンドマンと知れる格好だ。
 
男の名は八神庵。この日は、ライブを終えて帰る途中だった。
 
……突如、庵は立ち止まり、口を抑えてうずくまった。
「・・・・・ガフッ」
手の端からは、真赤な血が溢れ出している。
・・・まただ。庵は最近夜になると、この発作に苦しめられた。
だが、今日はいつもと様子が違う。
自らの中に流れる「血」の疼き。
身体中が、燃え盛るように、熱い。
そして、
自らの脳内で、延々と流される声。
 
憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い。
殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ。
 
その声は、音量を上げながら、次第に増幅されて
庵の思考を容赦なく攻め立てる。
憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い。憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い。
殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ。 殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ、殺せ。
………………あの男を、殺せ!!!!!!!!!!!!!
 
「キョオオオオオオオオォオォォォォォォォォオオォオォオォォオォ・・・・・!!」
庵は、絶叫した。
 
彼の頭上に浮かぶのは、真円を描く満月。
その光の中、「イオリ」の眼は赤く、爛々と輝いていた。
 
男の奇声を聞いた通行人が、ひっと悲鳴を上げる。
「イオリ」はゆっくりとその通行人ーサラリーマン風の男ーに
向き直った。
「キョォォォォッ!!」
美しき月夜に、鮮血が舞い散る。
372工藤美代子(M):02/02/09 03:12
緑川淳司VS工藤美代子(M)
〜消失〜
>367
男の振り下ろした杭が、美代子の胸に突き刺さる。
美代子は苦悶の表情を浮かべながらも、笑顔を作ろうとしていた。
その試みは、うまくいったのだろうか。美代子には分からない。

美代子は杭を持つ男の手に自分の手を添え、杭をさらに深くへと導いた。
杭と胸の間から、赤い血が力なく溢れ出す。

美代子は男の目を見ながら、笑顔を作ろうとした。
その試みは、うまくいったのだろうか。美代子には分からない。
分からないまま地面に倒れ伏した。

そういえば・・・名前、聞くの忘れてたな・・・この人の・・・。

笑顔を作れていたかも、男の名前も分からないまま、美代子の身体は消滅した。

美代子が倒れた場所には、血に濡れた杭だけが、転がっていた。
373ロン:02/02/09 03:14
>371 暴走庵VSロン

 目の前で、一人が死んだ。
 眼鏡の東洋人――ロンはそれを認めて眉をひそめた。

 ぞわり、と身内に蠢くものを感じる。男の狂気に、己のそれが感応している。
(月に狂ったか・・・)

 男がこちらを向いた。次の標的に自分を選んだのは偶然ではなさそうだ。
 自分の発する狂気の匂いに、やつ自身が惹かれている・・・

 身を翻した。
 ついてくる男の気配を感じながら、人気の無い路地に誘導する。
 衆人の中で戦うわけにもいかず、これ以上の犠牲者を出すのもできれば避けたかった。

 誰もいない空間で、ロンは静かに男を振りかえった。
>373
庵は、運悪く居合わせたサラリーマン風の男をその爪にかけると、
もう一人の人間の気配を感じ、そちらに顔を向けた。
眼鏡をかけた、中国人風の顔立ちの男だ。
だが、そんな身体的特徴は、今の「イオリ」には見えていない。

唯、食らい、引っかき、燃やし、殺す。
あの男を、殺す。
 
東洋人風の男が、身を翻した。
結構な速さで、奥まった裏路地へと駆け出す。
「・・・・・・・・・ぐるぅうう・・・・」
「イオリ」は身を屈めて、前傾姿勢のままその後を追いかけるべく、
走り出した。
>370 vs闇惚太 
 
「おまえに言われなくとも、おまえさんの相手をするのが俺の仕事だ」 
 
神父も、無造作に学生に向かって間合いを詰めていく。 
一歩、二歩、三歩、四歩−−−−−−−−−−−−− 
 
瞬間、双方の眼が光る。 
 
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 
 
神父の剛腕から繰り出されるパンチが、学生を襲う。
暴走庵VSロン
>374 続き
 
男が裏路地に入る。「イオリ」もそれを追いかけて、路地へと入った。
すると、中国風の男は既に少し離れた場所で、「イオリ」を待ち受けていた。
「イオリ」は、誘い出されたのだ。だが、それも、彼にとっては些細な問題。
 
「ぐるるる・・・・グアアァッ!!」
絶叫と共に、「イオリ」は右腕を下に向けて振り下ろした。
同時に、「イオリ」の腕から青く輝く「炎」が生まれでて、
地を這うように中国風の男へと飛んでいく。
そして「イオリ」自身も、その炎を追いかけるように、前傾姿勢で
駆け出した。
炎も、彼自身の突進も、常人の見切れるスピードを遥かに凌駕している。
彼が唯の人間ならば、これで終わっていただろう。だがーー
377もう1人の伊藤惣太:02/02/09 03:35
>375
(ダンディライオンVSもう1人の伊藤惣太)
 
男は俺に対して、パンチを繰り出してきた。
遅い……、この俺を舐めてんのか?
 
「遅えな! そんなんで俺と殺りあうつもりかよ!!」
 
俺は吸血鬼の規格外の腕力で、左手で男の鉄拳を弾き、右手の鍵爪を繰り出す。
 
「内臓、ぶちまけなっ!」 
 
この男の断末魔の叫びを早く、はやく、ハヤク、聞かせろ!
378ロン:02/02/09 03:46
>376 暴走庵VSロン

(気孔術? 炎か・・・)
 燐を使う殺し屋とやり合ったことはあったが、さすがにこれほどのものは経験が無い。

 サイドステップで炎をやり過ごす。
 突っ込んでくる相手が回避直後を狙っているのは計算の上。

 ふわりと惑わすように後退する。
 一瞬、間合いを誤魔化して機先を制し、端脚――サイドキックを男の胴に放った。
>378
暴走庵VSロン

「イオリ」の放った炎は、軽いサイドステップで狙いを外される。
だが「イオリ」はそれに全く頓着せず、さらに接近を続けた。
 
中国風の男は背後にふわりと後退した後、「イオリ」の
胴を狙ってサイドキックを放つ。
だが、「イオリ」は既に動物的本能で、相手の攻撃を予測している。

「フゥォオオオオアアッ!!!」
ダッシュに急激なブレーキをかけ、右腕を真下から遥か上空まで、
カウンター気味に振り上げる。腕の先から、猛烈な勢いの炎が
迸った。腕の勢いは殺さず、「イオリ」はそのまま空中へと跳躍する。
>>377 
 
「うぉ!!」 
 

自慢のパンチがあっさりと受け流されてしまった。 
さすがは吸血種、と言いたい所だが、少しショックだ。 
だが、そんなものは迫り来る鍵爪に比べれば可愛いものだった。 
 
「ちぃっ!!」 
 
後ろに大きく跳ぶ。学生の踏み込みの深さよりも、大きくだ。 
が、避けきれない。十字に交差し、防御のポーズをとった神父の腕を爪が切り裂く。 
 
ち、と舌打ちしながら、間合いを放した。 
同時に、彼の腕輪が指に滑り込み、そのまま一直線に学生へと飛んでいく。チャクラムである。
381もう1人の伊藤惣太:02/02/09 04:14
>380
 
「ハッ、そんなモンに当たるかよ!」
 
俺は必要最小限の動きでチャクラムをよけたつもりだった……、しかし……
 
「グッ、て、てめえ……」
 
チャクラムは不規則な動きでかわしたはずの俺の右腕のと首筋を深く切り裂いた。
血が吹き出る。
 
「ケッ、甘く見すぎたかよ。まあ、いい、これぐらいならすぐ治る。吸血鬼の治癒能力、舐めんなよ?」
 
俺は、男の周りを高速で駆け回る。
普通の人間の眼では消えたとしか認識できない速度だ。
 
「さあ、もっと派手に動いて身体を温めとけよ? 何てたって、血は熱いほうがうまいからな!」
382ロン:02/02/09 04:22
>379 暴走庵VSロン

 振り上げるような一撃、軌道は端脚との交差。
 タイミングは遅すぎ、普通であれば打ち負けるタイミングではない。
 が、ロンはその手の先端に炎が生まれるのを見、とっさに蹴り足の軌道をずらした。

 炎を纏った手刀がふくらはぎを大きく抉っていく。

 蹴り足を踏み降ろす。激痛、ふんばりの効きにくい右足を酷使。
 がら空きの胴、一番下の肋骨を狙って痛烈な突きを放った。
>382
暴走庵VSロン
 
「イオリ」の手刀と、男の蹴りが交差する。
男は咄嗟に蹴り足をずらした為に、右足一本を
焼き尽くされずに済んだ。だが、ふくらはぎを大きく抉られた
右足から漏れ出る、血と、肉の焼ける匂いが、「イオリ」を更なる
狂気の渦へと誘って行く。
 
殺せ、殺せ、殺せ、コロセ、コロセ、コロセ。
コロセコロセコロセコロセコロセコローーーー

痛烈な打撃が、「イオリ」の腹部を直撃した。
先程の手刀を振りぬいて、がら空きになった胴部に向けて繰り出される、
非常に的確な一撃。肋骨が割れる嫌な音が響き、
「イオリ」は血反吐を吐きながら吹き飛び、地面に叩きつけられる。
 
セコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセーーーーー

脳内に響く声は途切れない。「イオリ」は倒された状態から、コンマ一秒と
立たずに起き上がった。同時に、目にも止まらぬ速度で低空に跳躍。
 
「キュアアアァァァァァ!!」
口の端から血の泡を吹きつつ、「イオリ」は奇声を上げる。
爪を鋭く立てての一撃が、男の肩口目がけて振り下ろされた。
384緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/09 04:37
緑川淳司VS工藤美代子(M)
結末1〜後始末〜
>372

淳司の振り下ろした杭は美代子の胸に沈んでいく。
彼女は淳司の目を見て笑い、そして……消えた。
今や彼女が存在していたという証拠は少し離れた所に転がっている顔の無い男の死体。
破壊された公園。そして…彼の目の前に転がる杭と血溜まりだけだった。
淳司は目の前に落ちている杭を拾い、人目につかないようすばやく美術館の中に去っていった。
 
その後の淳司はまず、宿直室で眠っている彼の伯父さんを起こす事から始まった。
不承不承起きた伯父さんに今までの経緯を説明し、彼女から頼まれたことに対する協力を仰ぐ。
伯父さんは快く引き受けてくれた。…ブランデーを一本奢る事を要求されたが。
 
「伯父さん、そういえばなんで俺達が公園の中で騒いでいても周りの住人は気がつかなかったんだろう」
すべては明日起きてから、ということでまた寝ようとしていた伯父さんに淳司は尋ねた。
「…多分、何らかの結界を張っていたんだろうよ。
 それができたからこそ彼女は誰にも見つからずに今まで犯行を繰り返すことができていたんではないかな?」
「じゃあ、何で俺は彼女に気付く事ができたんだ?」
「対象が『人間』に対してだったからだろう。
 力が弱いとはいえ、儂ら吸血鬼には聞かなかったということじゃないのかな」
お休み、と言って伯父さんは部屋から出て行ってしまった。
納得したようなしないようなという表情を浮かべた淳司を残して。
385緑川淳司 ◆CRSxoxJM :02/02/09 04:39
緑川淳司VS工藤美代子(M)
結末2〜事件の収束〜
>384
 
淳司が美代子と戦ってから2週間近くが過ぎた。
いつものように朝、新聞に目を通す。
相変わらず紙面には政治家の汚職疑惑やら企業の不祥事やらの文字が躍っていた。
 
 
あの日の朝、伯父さんが行った匿名でのタレコミによって警察は事務所と暴力団に対し疑惑を持った。
それからは早かった。
別件で捕まっていたその暴力団の構成員が美代子のマネージャー殺害について自白したのである。
どうやら仲間が殺されて恐怖に陥っていたらしい。
 
そして捜査が進み、美代子までもが殺害されていた事が判明した。
これを知った時、淳司は自分があったのが彼女の霊であることに(多少抵抗がありながらも)納得し、
彼女の「私には、もう無理だから」と言う言葉はこの事だったんだ、と思った。
 
 
そして今日の新聞の最後の面には彼女の告別式が今日にある事が書かれていた。
(最後まで付き合ってあげるとしよう)
そう思うと新聞をたたみながら椅子から腰を上げ、告別式に参加するための準備を始めた。
 
 
〜記録のまとめ〜
>60 >61 >62 >65 >67 >73 >160 >168 >177 >199
>277 >305 >339 >353 >366 >367 >372 >384
386アーカード(M):02/02/09 04:40
>347>357>369 アルクェイド(朱い月)VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
 放った銃弾は、全てダイ・アモンへと吸い込まれてしまった。
 いくらダイ・アモンといえどもあれでは当分動けまい。
 
 アーカードはその体を闇の海から完全に引き出し、地面を踏みしめる。
 だが、ここからどうする?
 銃弾をリロードしている暇はない。
 クロムウェルはまったく通用しない。
 
 ならば、残るカードは唯一つ。
 
 地を蹴り、朱い月へと跳躍する。
 地を滑るような速度で、朱い月と盾にされているダイ・アモンへと近づいていく。
 ダイ・アモンごと貫くつもりで手を振り上げ、手刀を突き入れた。
387ロン:02/02/09 04:47
>383 暴走庵VSロン

 それは、獣の動きだった。
 電光の一撃に、とっさに右半身から左半身にスイッチして流そうとする。
 瞬間、右膝がくだけた。先ほどの一撃が効いている。

 体勢が崩れる。
 掲げた腕をかいくぐり、一撃が胸元に入った。
 体勢を立て直せぬままロンは数メートルを飛ばされ、隅においてあった得体の知れないゴミの山に突っ込んだ。

 直後――

「グゥオ・・・ゴァアアアアア!」
 正真正銘の獣の咆哮が響き渡った。
 ゴミを跳ね除け、虎が四足で走る。
 低い姿勢から跳躍、男の胸元に飛び掛かった。
>387
暴走庵VSロン
 
男は「イオリ」の攻撃を受け流そうとしたが、突如体勢を崩す。
先程の技に焼かれた右足が響いたらしい。
そこを逃さず、「イオリ」の爪は男の胸元を
容赦無く抉り、切り裂いた。
強烈な威力に飛ばされ、男はゴミの山に頭から突っ込む。
 
だがーー
獣の方向と共に、「虎」と化した男が「イオリ」へと跳躍し、
踊りかかってきた。
その異常な事態にも、「イオリ」はむしろ悦びの表情を浮かべて、
まさしく「本能」のみでその攻撃に対処する。
高速で突っ込んでくる「虎」の顔面に右手を伸ばし、
凄まじい反応を持って、おもむろに掴む。
そのまま、「虎」の巨体を振り回すと、地面に向けて顔面を
叩きつけようと試みた。
389朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/09 05:01
>357>369>386 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
「ブラックバレル……!」
 
あれはマズイ。
魔女がいる、だからマズイ。
人間が使えばアリストテレスすら葬り去れる。
だから、とてつもなく、マズイ。
第七司教を縛鎖に封じたのは第七聖典だけではない、アレの可能性も危惧していたからだ。
 
何とかせねば、と思った瞬間。
 
盾にしていたダイ・アモンの体を突き抜けてアーカードの手刀が現れた。
ブラックバレルに気を取られていた朱い月は、完全に反応が遅れる。
その手刀が、胸の真ん中を貫いた。
 
ズブ、ズブとその手刀は胸の中へと潜っていく。
潜っていく最中にも、その指は辺りの血肉をえぐり取りながら進んでいる。
 
「……っ!!」
 
その腕を半ばから叩き折って抜き出し、放り捨てた。
こんなダメージはほんの数十秒で再生が終了するだろう。
吐血しながらブラックバレルの方へと向き直った。
390ロン:02/02/09 06:48
>388 暴走庵VSロン

 爪の植わった両足で路面を噛み、踏ん張る。
 左手を背中からまわして相手の頭を抑え、瞬間的に自分の頭をねじって男の右手を振り解いた。
 同時に、腰で男の両足を払う。

 魔法のように攻守が逆転し、宙に浮いた相手の体を虎は路面に叩きつけた。


 追撃。否、虎の動きが止まった。
 荒い息。獣の吐息だ。

 殺すことに躊躇があるわけではない。もとより、殺さねば生きられぬ世界の住人だ。
 虎として、捕食者として、肉食獣として「殺せ、喰らえ」と叫ぶ本能をロンは抑え付けた。

(黙れ! 私は人として生きる!)
 人と獣との狭間で揺れ動く虎人の鼻先で、すでに人を止めてしまった男がびくり、と動いた。
391タバサ ◆Xmzw5k4M :02/02/09 14:03
『朱い月』VSダイ・アモン&アーカード(M)&タバサVSシエル
>369>386>389
『弓』が落としたものを拾いあげる。
古めかしく、黒い短銃。
「これは・・・『黒い銃身』か・・・!」
私の呟きに、『弓』が小さく頷く。
 
神さえ滅ぼすといわれる黒い銃身。それを持っていてもなお、私の手は震えていた。
震える手で、黒い銃身を朱い月に向ける。

朱い月の周囲の空気が、僅かに変わった。
神も、滅びるのを恐れている。

「私は、屈しない。私は、何者にも屈しない」
震える声で言葉を紡ぎ、自らを鼓舞させる。
「私は、神の眼前に立とうとも、屈しない。私は、誰の支配も受けない・・・私の支配者は、私自身・・・!」
黒い銃身の引き金に、指を掛けた。
アーカードVSアベル・ナイトロード
>335
「……のわぁっ!?」
 いきなり飛んできた銃弾がアベルの頭部を砕く――寸前、アベルの体ががくんと沈んだ。
 床に散乱する無数の空薬莢に足をとられたのか、それとも自発的にか――ともかく神父はひっくり返った。その頭上を銃弾が駆け抜け、どこかの壁に穴を穿つ。
 その反動で体勢を立て直し、その間にも次々と撃ちこまれる銃弾をきわどく避けると、アベルは身を翻して部屋の入り口へと舞い戻った。
「参り――ましたね」
 あの赤コートの男は、一体何者なのか?
 目標か。だが、ちらりと見た限りでは違ったようであった。
 では誰か、と問われると……。
 少なくとも、味方ではないようだが。
「……とりあえず、事情を聞かせてもらいましょうか!」
 入り口から少しだけ身を乗り出すと、男の足や肩に向けてリボルバーを連発射撃した。
 機関銃並みの速度で連射された6発の強装弾が、男に襲い掛かる!
>390
「イオリ」の抜き手は、完全に「虎」を捉えた。
だが、「虎」は彼の動きに完全に対抗し、自らが
地面に叩き付けられることを防ぐ。
 
そして次の瞬間、立場は完全に逆転していた。
足を払われ、地面に転倒する。
背中を強烈に叩きつけられ、さらに血塊を吐く。
そして「虎」が更なる追撃をかけるべく、毛だらけの拳を
振り上げたーー。
 
そこで、動きが止まる。
 
その隙を、「イオリ」が見逃すはずもなかった。
腹筋の力のみで素早く跳ね起きて、
己の肩口を相手の顔面に叩き込んだ。
めしり、と「虎」の鼻柱が折れ曲がる音が聞こえる。
そのまま吹き飛んでいく「虎」に向けて、
「イオリ」は更に、その場から動かずに右腕を振り下ろした。
「ヒイャアアアアッ!!」
「イオリ」の腕から放たれた蒼穹の炎が、飛んでいく「虎」へと
直接追撃をかける。
>381 vs闇惚太 
 
「………」 
 
相手のタイプはどうやら、身体能力に特化したタイプらしい。 
不死性は低いが、べらぼうに強い。そういうタイプだ。 
 
く……これはあまり達観できねぇかもな。 
 
周りを駆け回る学生さんの気配は掴める。 
が、そのスピードには彼の気配すら追いついてはいまい。 
 
こいつは…力技しかねぇな。 
 
漆黒の僧衣の懐に手を突っ込み、しばらく考え……意を決する。 
 
「これ、痛いから嫌なんだよな……」 
 
懐から、ピストルを取り出す。『対戦車拳銃(シュルツムピストル)』である。 
 
「あぁ……精霊とか神とかそんな感じの名の下に……エィメン!!」 
 
ばしゅ ……と音を立ててグレネイドが発射される。 
だが、狙うは学生では無い。 
 
神父の足下であるグレネイドは地面に着弾し、爆発。轟音と爆風を夜の街にに巻き上げる。 
神父は爆風に直撃し、空高く吹っ飛ばされた。 
 
「くそ、やっぱり……きくぅぅ……痛すぎるんだよぉ!!」 
 
血まみれになりながら空中にすっ飛ぶ神父。だが、これが策だ。 
僧衣の袖から、一つの箱みたいなものを取り出す。 
 
「えぇい、この野郎!! 死にやがれ!!」 
 
それを、投げつける。直後。さっきの数十倍規模の爆発が辺りを轟かした。
395遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/09 16:10
>361 vs夕維 
 
遠野家、反転、狂気………。 
今まで、疑問に思っていたことがある。 
 
オレは八年間反転せずに生きていた。 (オレは八年間反転して生きてきた) 
この狂ったオレと (三人で仲良く遊んでいた頃のオレと) 
三人で仲良く遊んでいた頃のオレは (この狂ったオレは) 
 
−−−−−−−−−どちらが本当のオレなんだろうか? 
 
オレはこの殺人衝動を心の底から楽しんでいる。
 
だが、オレは 『反転』して、こうなった。 
ならば、反転しないでオレは生きていたら。その先の、未来はどうなっているのだ!? 
それは、あまりぞっとしない考えだ。オレは狂っているからオレなんだ。 
遠野四季は狂っている。狂っていないオレはオレではない……!!
 
縛り付けられ、身動きはとれない。 
だが、際限無くこみ上げる破壊衝動と、吸血衝動。悲しみと怒り。それは止まらない。 
 
力の入っていなかった身体に急激に感情が宿る。 
フザケルナ…… フザケルナヨ…… フザケルナ……!!  
 
「夕維ぃ!! どうしたぁ!! 掛かってこい!! オレを殺してみろぉ!!」 
 
帯の呪縛から逃れんと必死でもがくが、意味は無い。 
ただ、激昂と狂気に任せて叫ぶ。 
 
「夕維ぃ! なぜ……なぜ……そんな悲しい顔をしているんだ!!」 
 
−−−−−−−−−ヤメロ そんなカオをオレに魅せるな。 
 
オレは叫び続ける。もがき続ける。(夕維、なぜ、そんな、顔を、する) 
悲しいことなど、なにも無いのに………。 
ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 導入
 
バイエルン市内、夕刻、あまり人気のない裏通り。
ハインケルは、背教者ラルフ・グルトを神罰の名の下に処刑する為に潜伏していた。
罪状なんて殊更にあげつらう必要もない。
 
裏切り者を断罪するのに理屈など必要あるまい?
 
情報ではここを通って帰宅するはずだ。
奴の身辺を徹底的に洗って、その結果ココを墓場に決めた。
ココならば人気もほとんど無い、面倒は少ないはずだ。
 
そろそろ太陽が沈みきろうかという時間になって、標的は現れた。
何も知らずに歩いているそいつに、まずは物陰から足元に挨拶代わりの一発。
地面が火花を上げて弾け飛んだ。
 
「我らは神の代理人、神罰の地上代行者。我らが使命は神に逆らう愚者を、その肉の最後の一片までも絶滅する事」
物陰から歩み出ながら死に行く者の為に祈りを捧げた。
「――Amen」
次々と銃弾を、命を削る為に送り出した。
397アドルフ ◆AdoLfKkE :02/02/09 16:46
>352>359
【アドルフ&江漣 エレジー救出作戦】
 
足音。誰かがこちらに向かってきている・・・?
 
それを認識した瞬間、江漣は階段に身を潜めた。
こちらも階段に身を潜めようとしたが、階段の狭さを思い出し、踏みとどまる。
 
(この身体ではあまり多用出来ない技だが、仕方あるまい・・・)
 
江漣からも、足音の主からも死角になるポイント・・・
そこに滑り込み、空間の『扉』を開く。
そして、そこに身を隠す。
 
いかなる超感覚の持ち主であろうとも、この状態のアドルフを認識することは不可能・・・
 
(トリップ判定)
398アドルフ ◆ryHP/QxY :02/02/09 16:47
>397
ごめん、トリップ忘れ。
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>396

「・・・神罰、ですか」

トンッ

石畳を削りながら近付いてくる銃弾を軽くジャンプして外し、相手の方に向き直る。

「救いは等閑にしておいて罰だけは与える、と。ふざけた神があったものですなあ・・・」

言葉を相手に叩きつけ、右手に長銃を『出現』させる。
そもまま銃口を相手の方に向け、

「私は魔物を狩るのが本職で、人を狩るのは管轄外なんですが・・・」

引き金を、

「神の代理人を名乗るなら、遠慮はいりませんな」

引いた。


DUMMMMMMM!!!!!!

銃弾の行方を確認せずに裏道へと飛び込むと、
街の外を目指して走り出す。

目的地は―――森。
>396>399 ハインケルvsラルフ (傍観) 
 
裏通りに佇む辺鄙な宿屋の三階。その窓から二人の同胞を見つめる影があった。 
 
「おぉ、これは面白いね。あれは13課の者だぜ」 
 
影はにやり、と笑いながら銃撃戦を見下ろす。 
すると、部屋の奧から声が響いてきた。 
 
「銃声……法王庁第十三課イスカリオテ機関のハインケル・ウーフーだな」 
「ん? あぁ、そうだ。あの女には少しばかり借りがあるんだ、助けてやるかね」 
 
男はそう言うと、懐から対戦車拳銃を取り出し、もう一人の狂信者に狙いを定めた。 
 
「ダンディライオン、卿は市街地で炸裂弾を使うつもりか?」 
「ん? 文句あるのか?」 
 
「肯定、それは危険だ。一般市民が巻き込まれる可能性が30%以上ある」 
「は、あのまま銃撃戦を続けた方が、よっぽど危険だと思うがね」 
 
銃を懐にしまい、男はぼやく。 
 
「じゃ、ディナータイムといたしますかね」 
 
ポジティブ……という声を聞く前に、男は窓際から離れ、その場を後にした。  
 
「イスカリオテのことは、イスカリオテに任せますか」 
「肯定、我等は与えられた仕事をこなすのみ」 
>399 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
「ただ貪る事しか知らない者共にまで神は寛容ではないって事さ」
銃弾をサイドステップでかわしながらラルフを追撃。
その間も間断なく銃弾は送り出し続けている。
 
「神の事なんてこれっぽっちも信じちゃないくせに都合の良い時だけ神、神、神!」
弾の切れた銃を放り投げて、懐からシュツルム・ピストルを取り出す。
その対戦車榴弾を、ラルフの行く先へと放つ。
 
森が、火の手を上げた。
 
「ニゲロニゲロ、地獄の釜の底をな!」
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>401

「教区外だからと、やりたい放題ですな・・・っと」

迫ってくる銃弾をふざけたステップで回避しながら、『銃師』は街路を疾走する。

タン!

・・・途中で相手の頭上の看板を撃ち落しながら。

「街を破壊せねば救われぬ信仰とは、因果なものもあったものですな!」

街の外へと通じる外壁の隙間を潜り抜けた。
そこで目にしたものは―――燃え盛る森。

「・・・嗚呼、偉大なる無能者よ! 汝の領域を破壊するは汝の代行者!!」

芝居がかった口調で嘆きつつ、さらに奥へと移動すると、
炎の比較的少ない場所から、森の中へと滑り込んだ。

「森ごと焼き尽くしますか、それとも・・・」

挑発の声だけ残して、

「その身で追いかけて来るだけの気概が残っていますかな?」

『銃師』は視界から消えた。
>402 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
頭上から迫る看板をヘッドスライディングでかわす。
そのままの勢いで前転しながら体勢を立て直して追撃再開。
「今から繰り広げられる惨劇は、私が黙示録を小さな、ごく小さな規模で再現しているにすぎない」
 
その間も、引き金を引く手は決して緩めない。
弾が切れた銃は次々と投げ捨てて、懐から新たな銃を引き出す。
街が切れ、捨てぜりふを残して森へと消えていったラルフを追ってハインケルも森へと消えた。
「……上等だ、蜂の巣にした後火刑に処してやる!」
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>403

「・・・ふむ、しっかりついて来ていますな・・・」

銃弾を込めながら、『銃師』はそう呟きを漏らした。

「・・・しかし、貴方では少々荷が重いでしょうな。夜の森と言うものは」

相手のいる地点を確認して、ニヤリと笑う。

「古臭い落とし穴にはまると言うのが、貴方にはお似合いですな」

『銃師』は誘導を兼ねて、一発の銃弾を送り込んだ。
>404 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
迫り来る銃弾を、紙一重でかわす。
と、足元が何かに取られてバランスが崩れた。
「……ちっ、巫山戯た真似を!」
 
咄嗟の判断で、倒れながら閃光手榴弾を投擲。
数瞬後、辺りがまばゆいばかりの光で満たされた。
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>405

「クッ!!」

手榴弾の閃光により、視界が灼きついた。
サングラスのおかげでそれほど酷い被害は無かったものの、相手の姿を見失うには充分なだけの効果はあった。

「―――やってくれましたな。ですが・・・」

狩人の経験と勘は、容易く相手の位置を捕捉した。

「『森』を相手取るには、少々足りませんでしたな」

銃声が、夜の森を騒がせる。
>406 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
木の枝の上、迫り来る銃弾。
だが、あれならかわす必要はない。
頬をかすめるがままに任せて、懐へと手を突っ込む。
引き出してきた物は、無数の焼夷手榴弾。
 
「森がおまえの領域だっていうんなら、今から森じゃなくしてやるよ」
狙いも何もないまま、手当たり次第に辺りに投擲。
次々に爆発し、森の木々に延焼する。
 
その燃えさかる様は、まさに戦場。
炎が夜の森に、様々な陰影を描き出している。
 
バキバキバキと音を立てて木が一つ倒れた。
揺らめく炎の壁の向こう側から、ハインケルが銃を構えながらゆっくりと現れる。
ラルフの耳の側を、風切り音をさせて銃弾が一つ行きすぎた。
「主の言葉を聞け。主なる神はこう言われる。わたしはお前に火をつける。火は、お前の中の青木も枯れ木も焼き尽くす。
燃え盛る炎は消えず、地の面は南から北まで、ことごとく焦土と化す。生ける者は皆、主なるわたしがそれを焼き尽くしたことを認めるようになる。
その火は消えることがない 」
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>407

「・・・流石は狂気の代名詞、呆れて物も言えませんな」

燃え盛る炎の向こうから近付いて来る狂信者に苦笑を漏らし、さらに奥へと移動する『銃師』。

「何か勘違いされているようですなあ。火が着いた所で、瞬時に森が消え失せる訳では無いんですぞ?」

言いつつ相手の足元へ銃弾を一発。

「それに、森と言うのは樹木だけで成り立ってる訳ではないんですな」

銃弾は相手のすぐ傍を通り過ぎ、

「特に、人の手の入った森と言うものは」

仕掛けの一部である蔓を撃ち抜いた。

ヒュン!

限界にまで撓められていた低木の枝が、足首を狙って唸りをあげた。

「防げますかな? 貴方の信仰と言うもので」
>408 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
風を切って迫る枝が、足首に叩きつけられた。
「くっ……つまらん小細工を」
バランスを崩して膝をついている間に、ラルフは炎の向こう側へと消えていってしまったようだ。
「信仰とは、そんな些細な事に担ぎ出すべき事じゃない」
我知らずひとりごちる。
 
今や、樹木の倒壊する音は方々から間断なく響いてきている。
そんな中、ハインケルは先ほどの場所から動かない。
炎に熱せられた上昇気流に髪をなぶられながら、ただじっと立っていた。
肌を、熱気がちりちりと灼く。
「さぁ、仕掛けてこい」
ニヤリと笑いながら、ラルフの消えた方へと歩き出した。
410ロン:02/02/09 19:39
>393 暴走庵VSロン

 空中で身を捻り、巨体を感じさせぬ動きで猫のように四つ足で着地する。
 目前に蒼い炎。
 虎は、片足を上げ、呼気とともに無造作に踏み降ろした。
 震脚――。地表すれすれに発生した"気"の衝撃が炎を吹き散らす。

 痛みが狂気を加速する。
 生きるために殺すという大義名分、明確な「敵」を与えられ、本能が猛り狂う。

「……ゥゥゥゥゥウゥルゥオオオォオォォオ!」
(私に力を使わせるな!)
 闇に黄色い眼をきらめかせ、しかし、虎は確かに嗤っていた。

 跳躍。人には到底取り得ぬ緩い放物線を描いて、飛び蹴り。
 かわされると、地面を引っかいて制動。振り向き様の横殴りの斬撃から蹴り上げ、
 急激に身を沈ませ、身体を回転させて膝への両爪の斬撃――

 致命的な攻撃を次々繰り出しつつ、一片の拳法家としての意識がささやく。
 カウンターにはカウンター。苦し紛れの反撃を誘い、一撃を合わせろ、と。
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>409

「・・・この辺で宜しいですかな・・・」

まだ火の手の届いていない樹を見つけ、『銃師』はそこで立ち止まる。
右の義腕を取り外し、長銃を握らせて樹の上に仕掛けると、
それを『言影化』させて相手の目に触れないように隠した。

「きちんとついて来ていますか。まあ、当然ですな・・・」

残った左腕に散弾銃を出現させ、相手の方へと移動する。
罠を隠すための囮として。
>411 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
「来たか……」
炎の隙間から現れたラルフを認めて、一言呟く。
そして、その姿に違和感を抱いた。
 
……右腕が、ない?
義腕だと聞いた覚えはある。
だが、何故外す?
 
「知るか」
そう、知った事ではない。
自分のやる事はとにかく目の前の男を処刑するだけだ。
ならば右腕の一本や二本、気に留める価値すらないに決まってる。
後の事は蜂の巣にしてから考えればいいのだ。
 
両手の二挺拳銃が火を噴いた。
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>412

「・・・・・・っと!」

相手の銃弾を遮蔽物を使って回避しながら、少しずつ場所を移動する。
目的のポイントまで後少し。

「・・・ッ!?」

跳弾が右太腿をかすめた。
痛みはしかし、すぐ目の前の敵への怒りに変化する。

ポイントに着いた『銃師』はその場に立ち止まり、相手を追い込むように発砲。
そして・・・・・・

「取った!」

相手の背後に向け、仕掛けを発動させる!!

DAMMMMMMM!!!!!

灼熱の暴力が、轟音とともに襲いかかった。
>413 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
「何っ……く!」
音に反応してかわそうとするが間に合わない。
右肩を銃弾にえぐり取られてしまった。
そのまま、無様に地面に倒れ込む。
 
右腕が動かない……。
左腕だけで何とか銃をラルフへ向け連射する。
「……クソッ! 当たれ!」
願いも空しく、その銃弾は狙いを逸れていった。
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>414

「哀れ、ですな」

繰り出された銃弾を無造作に避け、相手に近づく『銃師』。
そのまま銃口を相手に向け、さらに一発。

「ご自慢の信仰心は如何なされました? 救いの手は何処ですか?」

相手の足へ向けて、もう一発。

「・・・結局、誰も救ってなどくれんのですよ」

撃ち尽くした散弾銃を捨て、代わりに短機関銃を出現させる。

「さあ、祈りなさい。それだけの情けはくれてやりますから」

引き金を、引いた。
416もう1人の伊藤惣太:02/02/09 21:21
>394
 
「う、うおおおおおおおおおっ!?」
 
男が突然、拳銃を抜いて、地面を撃ったかと思うと、直後、爆発。
俺が視界を奪われている間に、更に俺の身体は更なる爆発に巻き込まれ、数十メートル離れた所に吹き飛ばされた。
 
「ぐっ、がはっ!?」
 
身体が重い。
……右足が吹き飛んでいる。
左腕も肘から先がない。
左脇腹もぼっかり、穴が空いている。
や、野郎、ハラワタ、ぶちまけて、その後、四肢を切り取って、俺が前衛芸術を演出してやらあ!
 
男がよろめきながら、俺の吹き飛んだ方向に向かってくる。
俺はまだ男の視界には入っていないようだが……
ケッ、いいぜ、やってやらあ!
このギリギリのスリルがたまんねえんだよ!!
 
残る右手で異形のナイフ―サド侯爵の愉悦を取り出し、物陰で息をひそめる。
男との距離が20メートルをきった。
クク、興奮で心臓が高鳴る。
さあ、あと数歩歩いてこい。
お前の心臓にこのナイフを突き立ててやるよ。
 
……そして、男との距離が更に縮まった。
俺は男に向かって、サド侯爵の愉悦を投擲する。
狙いは心臓。
少々ずれても、問題無い。
無理矢理にでも、心臓に突き立てるからな!
 
(互いのトリップで勝負。これで、決着)
(トリップ、付け忘れだ)
>415  ハインケルvsラルフ(乱入) 
 
元牧師は引き金を引いたらしい。 
だが、撃鉄がおり、火薬が炸裂するまえに、彼の銃は彼の手元から離れた。 
 
パン と宙に飛ばされた銃が音を立てる。元牧師はすぐに気付いたであろう。 
自分は……いや、飛ばされた銃は『狙撃』された、と。だか、どこから? その答えは3秒後のお楽しみ。 
 
−−−−1秒 (元牧師が辺りを見回す) 
−−−−−−2秒 (狂信者が、自分が生きていることに疑問に思う) 
−−−−−−−−3秒−−−−−−−−−−−− 
 
ヴァラヴァラヴァラヴァラヴァラヴァラ!!!  
 
轟音が辺りをこだまする。風が、もの凄い風が森を叩き付ける。 
狂信者達の周りを囲んでいた炎が霧散した。 
 
バラバラバラババラバラバラバラバラバラ!!! 
 
プロペラとローターの轟音が、辺りを埋め尽くす。……そう、ヘリコプターだ。 

「拳銃屋!! 命中したかぁ!?」 
 
運転席で怒鳴り声をあげる神父。 
 
「肯定、狙い通りだ」 
「よっしゃぁ!! ……じゃあ、とっととこの場を去るぞ!! 俺達にも仕事があるんだ!!」  
「トドメは刺さなくて良いのか? この距離なら、標的だけを打ち抜くは容易だ」 
 
そう言うと、青年は後ろに置いてある物々しい重火器に視線を変えた。 
 
「あぁ!? そこまで俺達がやる必要はねえだろ!!」 
「……了解」 
 
バラバラバラババラバラバラバラバラ 
  
「ハッハー!! イスカリオテの女ぁ!! 借りは返したぜ!!!」 
 
バラバラバラババラバラバラバラバラ!!!   
 
教皇庁国務聖省が誇る武装ヘリ、『パラディン』 
−−−−−−−概念武装の塊である、その兵器は、何事も無かったかのように空に消えた。
419???:02/02/09 21:46
>356 妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 幕間
 
「妖魔の君、わたしからのプレゼントはどうだった?」
……事切れたはずの白薔薇の口が動く
その口調は先ほどまでの白薔薇とは似ても似つかぬ
昏い喜びに満ちたものだった
 
白薔薇の手刀がアセルスの腹部を切り裂く
ぺろり。手に付いた蒼い血を舐める
 
「ああ……なんて美味しいんだ」
ぺろり、ぺろり
白薔薇だったものが何かに変わっていく
 
「君の血はとっても美味しいよ。アセルス」
ぺろり、ぺろり
背格好は床に倒れているアセルスと似ている。
が、鮮やかな緑の髪が大きく異なる
 
「でも君の血はもっと、もっと美味しくなるはずだよ」
かつての”半妖”だった頃のアセルス。それにそっくりな姿に『白薔薇だったもの』は姿を変えていた
 
「わたしにそれを味あわせてくれ!!」
何時の間にかその手に握られていた黒い光を放つ石の剣
それを傷つき倒れている”妖魔の君”アセルスに向かって振り下ろした
>415>418 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
上空を見てしばし呆然し、タンポポ野郎の声で事態を察した。
だが、ただ呆然としているワケにはいかない。
ここぞとばかりに立ち上がり、体当たりを掛ける。
そのまま馬乗りになって銃を突き付けた。
 
「あぁ、これで貸し借りなしにしといてやるよ」
そう呟いて下になっているラルフに話しかける。
「小便は済ませたか? 神様にお祈りは? たった今ここでガタガタ震えて命乞いをする心の準備はOK?」
それだけ言い切ってから、ふと思い出して付け足した。
「あぁ、アンタは神を信じてないんだっけか」
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  
>304
 
屋上を覆い隠す粉塵がビルの上を撫でる強風に掻き消され
OL達が昼食をとるのに使っているベンチも
軽い運動を行うのに使っている憩いの場も無残な瓦礫となって現れる。
 
「姉さん・・・いきなりとは酷いですね・・・」
そんな中に立ち上がりながら悠長に語りかけるリオ。
外皮も服もボロボロになり、その装甲とも言えるインコネル製のフレームを露出させている。
 
「リオ…あんたの罪、私が断罪する! 
 ここから一歩も出るんじゃないわよ…これ以上…無駄死させたくはないから。」
 
姉の気迫に満ちた言葉をリオは微笑で返答する。
「なるほど・・・私の罪は貴女が裁いてくれるのですね?」

あくまで微笑を崩さず、そのままビルの下を見下ろす。
屋上を包むフェンスを掴んだリオの手に力が入り、キシリと音をたて軋んだ。

「では、下で戦っている彼女等を隷属させてきた人間の罪は誰が裁いてくれるのでしょう?」
―――。
微笑みは、次の瞬間には寂しさの表情に変わる。
 
「一緒に来なさい、姉さん・・・
 私が成すべきを成した後、貴女の裁きを受け入れましょう。」
狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争 〜ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>418 >420

「・・・なるほど。大したものですな、信仰の暴力というものは」

文字通りの天からの救いの手。

「私の負け、ですな」

最後の最後で、奇跡に敗北した。
それが、たとえ人によって成された奇跡であろうと、負けは、負けだ。

「ですが・・・貴方の手には掛かりませんぞ? 私の運命は私で決めます」

最後の抵抗。相手を渾身の力で跳ね飛ばす。

「たとえ負け戦であろうと、神の意思に従うのは真っ平御免ですからな」

立ち上がって姿勢を正す。

「それでは―――お先に失礼致します。続きはまた後で、ですな」

優雅に挨拶、そして、義腕の右腕を操作する。
自分の頭を打ち砕くために。
>421
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)  

私が放った言葉にリオはこう答えた…
「では、下で戦っている彼女等を隷属させてきた人間の罪は誰が裁いてくれるのでしょう?」

リオはさらに続ける。
「一緒に来なさい、姉さん・・・
 私が成すべきを成した後、貴女の裁きを受け入れましょう。」

しかし私は言い切った。
「…誰が一緒に行くものですか!…確かにいけ好かない所もあるけど…私は人間が大好きだから。」
「…大体あんた達の行動理念がそもそも気にくわないのよ…人と同等に扱え!?
  ふざけんじゃないわよ!私達は私達なりの居場所ッてるのがあるでしょう!?」
424ラスタバン:02/02/09 23:25
>419 妖魔の君アセルスvs半妖アセルス戦 乱入

白薔薇が帰還したと聞き、わたしは密かにアセルス様を監視していた
 
だが今まさに。かつてのアセルス様の姿をしたもの
半妖のアセルスの姿をした偽者が主たるアセルス様を殺そうとしている
 
空間転移。剣をアセルス様に振り下ろさんとする偽者に細剣を突きつける

「アセルス様を殺すのは私だ。貴様のような下郎などにやらせはせん」
何故自分でもそのようなことを口走ってしまったかは解らない
アセルス様も聞いているのだろうのに
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>423

「私達は私達なりの居場所ッてるのがあるでしょう!?」
セリオのその言葉にリオの身体が反応する。
リミッターを切る事によって解放された強力なトルクがコンクリートの床を蹴り砕き
二人の距離が一気に縮まる。
二人の距離が縮まるほど二人の主義主張、二人の想いの距離が開いてゆく。
そんな錯覚に陥りながらリオは拳を振るった。

リオの右拳をセリオはこともなげに受け、
半身を捻り、地を這うような脚払い。
リオがすかさず、ぴょんと跳んで
セリオの脚払いが空を切り、空いた背中にリオの肘打ちが突き刺さる。

その衝撃に耐え踏ん張り、回転して勢いを殺すと同時に裏拳を叩き込むセリオ。
しかし、リオの腕をクロスさせたガードを打ち崩せないばかりか
そのまま、フェンスに叩きつけられてしまう。

リオは、セリオをフェンスに押し付けたまま問い掛けた。

「下をみなさい・・・居場所があれば・・・彼女達は戦う必要なんてないでしょう・・・」
 
『・・・・もちろん・・・・私も・・・』
その言葉は飲み込んでしまったが・・・
(月姫 白&黒VSヴェドゴニアチーム 大乱戦)
 
<アルトルージュの居城>
死徒「ぐわっ!貴様等は一体……」
 
男「フッフッフッ、貴様等の姫のアルトルージュ、私が利用させてもらうぞ。リァノーンの代わりとしてな」
 
死徒「き、貴様! そのような恐れ多いことをさせる訳には……ぎゃああああああ!」
(キメラヴァンプの銃撃で死徒、蜂の巣に……)
男「この奥か? 死徒の姫は……。キメラヴァンプどもよ、捕獲してこい。殺さぬようにな」
(キメラヴァンプたちが大広間になだれ込む)
男「現在、イノヴェルチに残存するキメラヴァンプの7割を投入している。クックックッ、この作戦は万全だな」



男「さて、そろそろだな。私も大広間に向かうとしよう」



(大広間にはキメラヴァンプたちの死骸が散乱)
男「な、何!? こ、これは一体!?」
 
白「あなたですか? こんな無粋な真似をしてくれた張本人は……。許せませんねえ」
 
黒「貴様、我々を舐めているのか。このような愚にもつかぬモノで我等がアルトルージュ様の居城に攻撃を仕掛けるとは……」
 
白「それはともかく、あなたが何者で何が目的でここに来たのか、白状してもらいましょうか?」
 
男「ひっ、ひいいいいいいいいいいいいいいい!」
(脱兎)
黒「逃がすか!」
(男の首筋を捕まえて持ち上げる)
白「全部、白状してもらいますよ。嫌でもね」
(フィナの魅了の魔眼が男に発動)
>426
 
黒「なるほど、貴様はかのヴァンパイア三銃士の人形使いとやらで……」
 
白「リァノーンを失ったせいでキメラヴァンプを生産出来なくなったので……」
 
黒「代わりにアルトルージュ様を使おうと言う訳か?」
 
白「これは許せませんねえ……。リィゾ、やっちゃってください」
 
黒「委細承知!」
(魔剣でナ(略)18分割)



白「……という訳です。アルトルージュ様、我々に手を出した愚か者のイノヴェルチに制裁を行う事につき、許可をしてもらえますか?」
 
アルト「私も行こうか? 退屈なのよ、最近……」
 
黒「いえ、あのような下衆どもにアルトルージュ様が付き合う必要はありませぬ」
 
白「我々にお任せを……」
 
アルト「む〜、あなたたち、本当に過保護なんだから。いいよ、好きにすれば……」
 
白・黒「「お任せあれ」」



<燦月製薬>
白「ここですか? 奴等の巣は……」
 
黒「さっさとケリをつけるぞ……」
(敷地内に侵入)
>425
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)

「下をみなさい・・・居場所があれば・・・彼女達は戦う必要なんてないでしょう・・・」
しかし私はまたしても一蹴する。

「…無かったら…無かったら見つければいいじゃない!」
そう呟くと私はリオの額に頭突きを一撃くれてやる。
不意打ちによろめくリオ。

私は追い打ちに腹に全身の力を込めて正拳をぶち込んだ。
今度はリオの体がフェンスに食い込んだ。
>416 vs闇惚太 
 
  トン……  
 
気付いたら、胸にナイフの柄が生えていた。
言い換えると、気付いたら胸にナイフが刺さっていた。 
 
爆風に煽られ、民家の屋上に着地したのが数分前。 
壊れかけた身体を無理矢理動かし、吸血鬼の亡骸を探していたのだが……。 
どうやら、相手はまだ生きていたようだ。 
 
「は、ニポーンの学生は半端者ばかりだと聞いたが……なかなか勤勉家じゃねぇか」 
 
心臓が抉られる、その前に、右手を渾身の力で持ち上げる。 
そして、渾身の力で語りかける。 
 
「良いか? 女の子ってのはよ、優しく扱うものなんだよ……」 
 
(塵は塵に……) 
 
「Dust to dust ……Amen!!」 
 
ボシュボシュ と音を立てて、シュルツムピストルが火を噴く。 
吸血鬼を焼き尽くし、爆砕させる弾が当てもなくdで行った……。 
 
ゴポ…… 神父は、口から血が溢れ出ていることに気付いた。 
 
 (トリップ勝負。俺が勝ったら、心臓にナイフは刺さらない。銃弾もHit) 
>422 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
 
――エピローグ
 
 
銃声。
 
そして頭欠になったラルフの死体。
しばし呆然、後に歯ぎしり。
「続きだって? アンタは地獄の釜の底行き、私は神の御許で好き勝手絶頂。もう会えないよ」
そう吐き捨てて、その死体を未だ炎の燃えている一帯へと引きずっていく。
無造作にそれを炎の中に放り投げた。
 
そのままきびすを返し、森の外へと歩いていく。
一度も後ろは振り向かなかった。
「タンポポ野郎、どうせなら拾って帰れってんだ」
これからヴァチカンまでの道のりを考えて、そんな事を呟いた。
 
 
数日後、法皇庁に帰投して子細に報告を行っているハインケルがいた。
マクスウェルが森がどうだの情報操作がどうだの言っているような気がするがあまり耳に入っていない。
一通り終わった後、力無く部屋を退出するハインケル。
「何だあいつ……。悪いモンでも食ったのか?」
後に残されたマクスウェルは首を傾げるばかりだ。
 
法皇庁を退出後、家路を歩くハインケル。
「くそったれ……」
もう自分でも何度同じ言葉を呟いたか覚えていない。
何でそんな事を呟くのかも分からない。
ただ、どうしようもなくいらだたしかった。
「人の前で勝手に死ぬな! 死ぬなら私の手に掛かって死ね!」
そこいらの物を蹴りつける。
今夜は酒でも喰らってさっさと寝よう、そう決めた。
今は由美子や、ましてや由美江にも会いたくない、そんな気分だった。
 
 エリ・エリ・ラマ・サバクタニ
神よ、何ぞ我を見捨てたもうや?
 
あの牧師が、そんな言葉を吐いて神を呪ったのか否か。
ハインケルに知る術はもうなかった。
 
TO BE CONTINUED
431導入:02/02/09 23:55
伯爵VS四鬼千光
 
悪魔城の中。
そこを凄まじい恐怖が満たしていた。
 
それは感じるだけで体中から精気と気力を蒸発させる妖気。
既に鬼気とすら言えるほどのものだ。
そこに在るだけで、辺りに存在するものを発狂させ、滅びへと導いてゆく。
 
それを発しているのは一人の男。
葡萄色のマントをまとった、フランケンシュタインの怪物のごとき大男。
名を四鬼千光という。
古代借力軍団総師。
5千年を生き、100万単位の人々の生命を奪い、いくつもの都市を廃滅させた怪物。
世界を覆う恐怖と暗黒の化身。
 
 
彼を止めるべくくり出された伯爵の眷属は、
近づくことも出来ずにその身を塵へと変えていった。
 
ひときわ大きな扉の前にたどり着く。
伯爵のいる大広間の扉。
四鬼千光はその扉を無造作に押し開け中に入った。
そして、玉座に座る人物に話し掛ける。
 
「こうしてまみえるのは初めてだな、ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュよ。」
432もう1人の伊藤惣太:02/02/10 00:05
>429
(トリップ判定 B>N 惣太勝利)
 
轟音をあげながら、男の銃が俺に向かって火を吹いた。
喰らえば、俺の身体は粉みじんになる。
……フン、おもしれえ!
 
残った左足と右腕で身体をささえつつ、俺は跳躍した。
直後、俺のさっきいた場所が吹き飛ぶ。
 
すぐさま、思考を切り替える。
投擲したサド侯爵の愉悦は?
チッ、軌道がずれてやがる……
 
サド侯爵の愉悦にその軌道を変えるよう、念じる。
『俺』とは違う。
吸血鬼になった俺なら出来るはず!
 
この間、わずか2秒に満たない出来事だっただろう。
 
そして、サド侯爵の愉悦は男の心臓に深く突き刺さった。
うめき声を立てて、男は倒れふす。
 
「ふん、なかなか、楽しかったぜ……」
 
そして、俺もその場に倒れふした。
>419>424妖魔の君アセルスvs半妖アセルス(乱入・ラスタバン)

変貌した白薔薇だったもの=“私”が黒曜石の剣を振り下ろしてくる。
私の剣は部屋の隅に置いてある。迎え撃つことができず、とっさに回避しようとしたとき・・・
転移してきたラスタバンが“私”に剣を向けていた。
・・・なにやら妙なことを口走りながら。

「・・・ラスタバン、この場は不問にしておこう」
私は思わず苦笑を浮かべながらそう言い、身を起こした。
 
確かに先ほどまで白薔薇だったはずの目の前の“私”・・・一体奴は何者なのか。
それを確かめたかったが・・・今はそれよりも。

「ジーナ・・・」
私は彼女のそばへ行ってやった。
「アセルス様・・・これは、一体なんなのですか・・・
白薔薇姫様が・・・でもあれは、アセルス様・・・」
「言うな、ジーナ。何でもない、すぐ終わらせるから。
ひとまず君は、安全な所へ」
震えながら呟く彼女をそうなだめてやる。
 
「ラスタバン、しばらく任せたぞ!」
私はそう命ずると、剣を携えてジーナとともに転移した。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>428
 
フェンスに押し付けられたリオが吼える。
「だから!・・・だから私たちの場所を手に入れる為に闘っているのでしょう!!」
 
自分の行動を束縛するフェンスを鷲つかみにしたリオは
身体を捻るのに邪魔なもの―――転落防止用に屋上に張り巡らされたフェンスを引き千切った。
 
ぐらり―――
リオを押さえつけていたセリオは、身体が重力の束縛から解き放たれるのを知覚した。
リオと共にビルの外へと傾向く。

落ちる。
セリオがそう覚悟を決め、出来うる限りダメージを減らす方法を検索するより早く
浮遊感は収まる。
リオが腕を一杯に伸ばし、セリオを掴んでいた。

リオは祈った。
機械が何に対し祈れば良いのか分からなかったが
姉が頷いてくれる事を、何かに祈りながら聞いた。

「姉さん・・・もう一度聞きます。
 私達と・・・私と共に来てくれませんか?」
 
二体のメイドロボの重みに耐えかねたフェンスの留め金がプチプチと弾けていた。
435導入・吸血殲鬼:02/02/10 00:21
月姫 白&黒VSヴェドゴニアチーム 大乱戦
>427
 
 
東京都郊外にある巨大な製薬会社の本社工場。
深夜0時過ぎに、彼女は仲間と共にそこを訪れた。
 
彼女の名はリァノーン。
夜魔の森の女王、最古のロードヴァンパイアとも呼ばれる古の巫女。
かつて、その呪われた夜魔の血を利用せんとしたイノヴェルチ、
燦月製薬の手により、彼女はこの場所に捕らわれていた。
 
しかし、彼女を虜囚の身から救い出した者達がいたのだ。
かつて愛した者の魂を継ぐリァノーンの継嗣。
600年の時を彼女に捧げた騎士。
そして、吸血鬼と吸血鬼に与する人間と戦うハンター達。
 
一度は燦月製薬に巣食うイノヴェルチを叩き潰したかに思えたが、
イノヴェルチは滅びてはいなかった。
新たに吸血鬼たちを集め、彼女等に追っ手を差し向け、
ストックしておいた吸血鬼化の化学的要因「V酵素」を使い、
新たな人造吸血鬼兵器、「キメラヴァンプ」を造っていると言う。
 
リァノーンは、相次ぐ追手の攻撃、そして、
いまだに増え続けるイノヴェルチの犠牲者達に心を痛め、
再びイノヴェルチと戦う決心をしたのだ。
かつて自らを滅ぼそうと狙った二人組のハンターの片割れ、吸血殲鬼の少女と、
深紅の鎧の騎士を従え、
そして、共に永遠の夜を生きる者となった継嗣と共に。
 
これ以上、夜の闇に生きる者たちの犠牲者が出ないように、
彼女達は再びイノヴェルチの本拠に戦いを挑む為に、
燦月製薬本社工場を再び訪れたのだった。
ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
>396>399-401>402-404>405-407>408-409>411-414>415>418>420>422>430

……ふん。
437半妖アセルス:02/02/10 00:23
>424>433 妖魔の君アセルス&ラスタバンvs半妖アセルス
 
「下郎とはよく言ったものだなラスタバン」
首元に突きつけられた細剣を気にも止めずに呟く

「貴様が剣を向けているのはアセルスなのだぞ?」
身を翻す
細剣が首筋を掠め、傷から紫色の血が垂れ服を汚す

「わたしも”アセルス”だ。殺せるものなら殺してみるがいい!」
ラスタバンの胴を狙っての鋭い斬撃
>434
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)

「姉さん・・・もう一度聞きます。
 私達と・・・私と共に来てくれませんか?」
リオは再び言う…しかし私の決意は固かった。

「…居場所を見つけるために…人殺しをするだなんて…まっぴらゴメンよ!」
私はそう叫ぶとリオの手を離した。
それと同時にフェンスが外れる。

「っ!……」
私はとっさに大剣を壁に突き刺す。
コンクリートの壁を切り裂き…否、打ち壊しながら私の落下が止まった。

剣を抜く…地面に着地。 
瓦礫のなかでうずくまっているリオにゆっくり近付く。

「リオ、貴女のやっていることはエゴよ…それ以上でもそれ以下でもない…」
私は冷淡に言い放った。
439もう1人の伊藤惣太:02/02/10 00:33
>432
『惣太、しっかりして!』
 
あん、誰だ、俺を呼ぶのは?
俺は俺の名前を呼ぶ声で目が覚めた。
 
『惣太……!』
 
……目の前にいたのは香織だった。
ヘッ、馬鹿だねえ、わざわざ俺の前に殺されに来るとは……
『俺』の制止の声が頭の中でけたたましく、響く。
うるせえ、黙ってろ、もう、この身体に『俺』は必要ねえ。
俺の完全な支配下なんだよ、この身体は! 
 
『良かった……。下校途中に惣太が道に血まみれになって倒れて……!?』
 
俺はそのまま、無言で香織の左胸に鍵爪を突き刺した。
香織は何か信じられないという顔をして、そのまま絶命した。
その瞬間、俺は『俺』が砕け散ったのを確かに感じた。
 
「クックックッ、アハハハ! どうだ? もう、完全に俺は自由だ!」
 
そう、叫んだ後、香織の遺体にむしゃぶりつく。
うめえ!
流石だぜ、ヲイ!!
クックックッ、極上だ!!
これからも、俺は気ままに殺戮ショーを繰り広げられる!!!
 
アッハッハッハッハッハッ!!
 
END
>436を修正。
 
ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト〜狂信と背信、或いは逃走中における銃撃の闘争
 
>396 >399 >400 >401 >402 >403 >404 >405 >406 >407
>408 >409 >411 >412 >413 >414 >415 >418 >420 >422 >430

……ふん。
>431
 
「ほう、なにやら、無謀な挑戦者が城内に侵入してきたかと思えば、古代借力軍団総師のお出ましか」
 
ドラキュラは四鬼千光を玉座から見下ろしつつ、轟然とそう言い放った。
 
「我に何の用だ? 我の首でも取りに来たのか?」
 
四鬼千光は大広間の入り口に立ったまま、何も答えない。
 
「ふん、我を倒して、暗黒の頂点にでも立ちたいのか? くだらん……」
 
ドラキュラは玉座から、立ち上げる。
直後、すでにドラキュラは玉座にいなかった。
大広間の―四鬼千光の向かい側―に空間転移したのである。
 
「同じ闇の者でも、我とお前とは存在概念が異なる。お前に人の闇の部分の結集たる我を滅ぼせるか?」
 
ドラキュラはそう四鬼千光に問い掛けた。
442四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 00:48
伯爵VS四鬼千光
>441
 
「はっはっはっは。人の闇の部分の結集だと?下らんな。」
 
千光は小馬鹿にしたように口元を歪める。
 
「わしのように、始めから闇のものとして生まれた連中からも恐れられてこそ
真の闇の支配者に相応しいと思わんか。その点お前は小物過ぎる。」
  
嘲りを浮かべたままの表情で先を続ける。
 
「さて、本題にいこう。
闇の世界の支配者は、世界に恐怖をふりまく存在は一人で十分だと思わんかね?
そう、お前は邪魔なのだよドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ。
お前を始末すれば、さらにわしの生きやすい世界が来る。」
 
そこで千光は、わざとらしく肩をすくめる。
 
「だがわしは寛大なのでな。いきなり滅ぼしたりはせん。
お前に我が僕になるチャンスをやろう。
わしの下につき、この世の栄華を極める気はないか?」
 
そして一拍おき、ぞっとする笑顔で訊ねる。
 
「では改めて訊ねよう。わしの手にかかるか?それとも我が軍門に下るか?」
月姫 白&黒VSヴェドゴニアチーム 大乱戦
>435
(黒騎士視点)
燦月製薬内部に侵入すると早速、派手な歓迎があった。
傭兵部隊に装甲車……
ふん、大仰なものだ。
 
「フィナ、装甲車はお前に任せた。俺はあそこの人間どもを一掃する」
 
(白騎士視点)
「やれやれ、面倒臭いですねえ」
 
私はそうぼやきながら、固有結界・パレードを半径100メートルにわたって展開させました。
目標は装甲車2台……
 
「撃て!」
 
直後、幽霊船団の集中砲火を喰らった装甲車は派手に吹き飛びました。
まあ、こんなものでしょう。
 
(黒騎士視点)
「ふん、有像無形どもが。他愛もない」
 
俺は不機嫌だった。
よもや、この程度で俺とフィナを止める気だったのか?
まあ、いい、愚か者に然るべき代償を払ってもらう。
命という代償をな。
 
「おい、お前! ここの中枢部の建物はどこだ。答えろ」
 
俺は瀕死の傭兵の首を掴み、問い詰める。
傭兵は震えながら、東の黄色の建物を指差した。
俺はそれを確認すると同時に傭兵の首を握りつぶした。
 
「フィナ、あそこの建物だ、いくぞ!」
 
(白騎士視点)
中枢と思われる建物内部に侵入しても、全くの拍子抜けでした。
脆弱なキメラヴァンプとやらは固有結界を発動させる必要もなく、私とリィゾの剣の前に肉塊と成り果てました。
人間の傭兵たちはすでに我々を見るや否や、逃げ出す始末です。
やれやれ、こんな連中に天誅を下しに来たとは……
 
その時でした。
廊下の向こう側からただならぬ気配を感じました。
リィゾも剣を構えて臨戦体勢です。
一体、何者?
イノヴェルチの切り札ですか?
 
そして、廊下の向こう側から、何人かの男女が現れました。
量産型セリオ(リオ戦闘特化型) vs HMX−13serio(試作型セリオ)
>438
 
ビルの屋上から落下したメイドロボ二体。
激しく響く轟音と舞い上がる粉塵。
駆けつけた警官隊と闘うHM達がそこに注目する。
自分達に隠された自我を呼び起こした者が、真の意味で目覚めようとしている事を悟って・・・

「何故わかってくれぬ・・・・・・」
蚊の飛ぶ羽音よりかすかな声。
高性能集音センサーであるセリオの耳でなければ聞こえなかっただろう呟き。
 
「私はこれ程に貴女を求めていると言うに・・・何故だ・・・」
リオの通常音声では無い声がリオの口から零れている。

「私を認めてくれぬなら・・・」
ギシギシと落下の衝撃で歪んだ関節を無理に動かしながらリオが立ち上がる。
もう、殆どの皮膚は剥がれ落ち、フレームにまで歪みが出ているのがありありと分かる。
自分で抉った右目はただの空洞で、左手首は5歩以上も離れた所に落ち
無事な部位を探す方が難しい、その身体を鞭打ち起き上がった。

「ならば・・・いっそ!」
ヒュン―――
セリオの視界からリオが消えた。
セリオがリオを見失った事を知覚し、振り向く為の電力が首のモーターに伝わるより速く
後ろに回りこんだリオがセリオの頭を鷲掴みにする。
 
「いっそ・・・共に逝こう!」
リオは、自分達が居たビルの一階に入ったテナント――コンビニエンスストアの大ガラスに
もてる最大の力でセリオを叩きつけた。
>410
炎をあっさりと吹き散らされる。
だが、相変わらず「イオリ」の表情に浮かぶのは「狂気」のみ。
 
「虎」が超常的な動きで跳躍。飛び蹴りを放ってきた。
「イオリ」は素早くバックステップで、身をかわす。
そこに、横殴りの爪による斬撃が繰り出される。
身を僅かにそらせるが、爪は「イオリ」の服を大きく切り裂き、
肉までも抉り取る。
更に顎を狙っての蹴り上げ。これは頭を横にずらして避ける。
また、下段への急激な変化の後、爪による引っ掻き。
再度のバックステップで避けようとするが、僅かに「虎」が速い。
膝の肉が少々持っていかれた。だが、それだけでは彼の動きは
止まらない。止められない。
 
更なる連撃をかけようとする男に対し、「イオリ」は
本能で、反撃を試みる。
相手の上段を狙ったとび蹴りに対し、両腕を上空に交差させて
防ぐ。
この構えは、八神流古武術最大にして最凶の禁技の予兆である。
だが、今の「イオリ」本人が意識している訳では無い。
彼の意識の奥深くから、完全に受動的に出てきた行動なのだ。
 
そのまま「イオリ」は、「虎」を肉片と化すまで切り刻むべく、
ほぼ零の距離を突進する。
「キョオオオオォォォォォォアアアアッ!!」
(トリップ判定)
>442

「くだらんな。我等、闇の者の正義は力だ。力こそが唯一の正義だ」
 
ドラキュラはそう言い放ち、マントを翻した。
 
「ならば、その力を以って、我を滅ぼしてみせよ!」
 
不可視の衝撃波が四鬼千光を襲う!
同時にドラキュラのマントから、炎・氷・雷を纏った蝙蝠たちが絶え間なく生み出され、
四鬼千光に向かっていった!!
>443 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
(燦月製薬内に侵入、廊下を走っている内に騎士達を発見する)
何だありゃ? イノヴェルチも変わった奴らを見つけてきたモンだなぁ。
まぁいい……俺が白い方、オッサンが黒い方だ。
リァノーンとモーラは遊撃に回ってくれ。
それじゃ……行くぞっ!
(左手にサド侯爵の愉悦を持ち、右手でレイジングブルを撃ちながら白騎士に突撃)
448四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 01:09
伯爵VS四鬼千光
>446
 
「そうか。では、仕方ないな」
 
そう言って右腕を前に突き出す。
そして、そこから「念」の塊をいくつも発射。
炎・氷・雷を纏った蝙蝠たちをことごとく撃ち落す。
 
「今度はわしの番だな。ゆくぞ」
 
言いおえると千光の右腕がぶれた。
 
念を込めた鋲の投擲。
投げられた鋲はあっさりと音速を超え、伯爵へむけて突き進む。
449ギーラッハ ◆ZKNIGHTg :02/02/10 01:12
>447 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
「見かけぬ顔よ、己が居た時は斯様な者はおらなんだが……。」

惣太「まぁいい……俺が白い方、オッサンが黒い方だ。 」

「ふん、貴様に言われるまでもないわ、姫に害成す者は全て己が敵!」
「参る!!」

ヒルドルヴ・フォークを振りかざし黒騎士に袈裟懸けに切りかかる!
450ロン ◆JJRcGMqc :02/02/10 01:18
>445 暴走庵VSロン

(来た!)
 闘争本能に突き動かされつつも、ロンはその瞬間を拳法家としての勘と経験で察知した。
 己のうちに荒れ狂う力を超人的な精神力で制御し、一撃の下に解放せんとする。

 両手を揃え、右足を踏み降ろすと同時に叩き付けて防御をこじ開け、
 掌打をその胸元に叩き込まんとした!

(トリップ判定)
451ラスタバン ◆WF4Lay5Q :02/02/10 01:18
>433>437 妖魔の君アセルス&ラスタバンvs半妖アセルス
 
アセルスがこの場より一時離脱するのを横目に見る
それに注意が移ったせいか突きつけた細剣は身を翻す偽者を追いきれず
首筋にわずかに傷を付けただけだった
 
その傷から零れ落ちるのは紫色の血

「その血こそ貴様が偽者の証拠よ!」

左手のマンゴーシュで偽者の剣の腹を叩く
受け止めるのではなく受け流す
力の方向を変えることで鋭い剣戟をしのぐ
 
「消えろ!偽者が!」
狙うは偽者の心臓。それを狙い最短距離で右手の細剣を動かす

(トリップ判定)
452リァノーン ◆gQueen5g :02/02/10 01:22
>449 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
 
(白い騎士と黒い騎士に、惣太とギーラッハが襲いかかる。
私にはわかる・・・この吸血鬼たちは恐るべき力を秘めている。
凄まじき夜の呪いの力が全身から妖気となって流れ出している様までが掴み取れる)
 
惣太!ギーラッハ!彼らは尋常な者ではありません!!気をつけて!
 
(心の中に、巨人の腕を思い描く。
流れ出る見えない力が私の思念と一つになり、
床を巻き上げ壁を抉り、二人の死徒に無数の礫を打ち放つ)
453アーカード(M):02/02/10 01:22
>386>389>391 アルクェイド(朱い月)VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
 朱い月に叩き折られて、地面に転がっている腕がもぞもぞと蠢く。
 気が付けば、その腕がジャッカルを握っていた。
 
 至近距離の銃弾が朱い月の命を削ろうと、頭目がけて飛んでいく。
 かわせない、何かをする時間もない。
 だが、同時にそれがとどめになり得ない事もまた事実なのだ。
 
 分かっていても、一手を重ねる以外に手はなかった。
 何より、ブラックバレルという異分子がどう動くのかもまた分からないのだから。
>448
「ふん、なるほどな。大言壮語を吐くだけのことはあるか」
 
ドラキュラがそう呟くと同時に、無数の氷の矢がドラキュラの前に作り出され、
鋲の迎撃する。
 
「これならどうだ?」
 
同時にいきなり、四鬼千光の頭上に雷が落ちる。
>365
(アルカードVSアルカード(ドッペルゲンガー))

エピローグ

跡形もなく、まるで幻であったかのように現身が消え失せ、
大鏡のある…いや、あった部屋にアルカードは一人残された。

「…俺の呪われた血…か」

呟き、既に剣を収めた右手を見つめるアルカード。

『父上を滅ぼす事が出来ないと同じようにお前の闇たる俺も…』

脳裏に未だ残る「もうひとりの自分」の言葉。

と、手の下に見える床に、さきほど割れた鏡の破片があり、
それに彼自身の顔が映し出された。

一瞬、鏡の中の自分が不気味な笑みを浮かべたような気がして―――

静かに顔を上げる。

(永遠に俺につきまとうか。
 …よかろう。ならば、とことん付き合ってやる)
 
部屋から出る扉を開けて、アルカードは再び歩き始めた。
目指すは父、ドラキュラ伯爵の待ち受ける悪魔城最奥部―――。
456夕維 ◆YUI99Di2 :02/02/10 01:33
遠野四季対吸血姫夕維

>395

彼は狂気と破壊衝動のままに叫ぶ。
そんな姿を見ているのが悲しかった。自分に見せた、妹想いの兄の顔。寂しい、愛を何より
望んでいたあの瞳。あれが本当の彼の顔、夕維はそう信じていた。だから―。

「あなたの渇き、どうやったら止められるの・・・?!」

夕維は縛り上げられた四季の前に歩み寄った。両手を四季の顔に添え、じっと目を見る。

「殺しても殺しても、どれだけ血を見ても、あなたの渇きは止まらない!・・・そうでしょ?」

夕維の目からは涙がこぼれていた。

「だったら・・・もうやめましょ」

四季の中の「何か」を引きずりだそう、と夕維は両手に力を集める。桜色の光が手の中に集まり、
無数の光の糸が四季の全身を射抜く。四季に何かの魔物が憑依しているのなら、この糸に手応えが
あるはずだ。しかし、糸はまったくの無反応だった。

『・・・どういう・・・こと?!』

夕維の気持ちが一瞬途切れる。四季を縛っていた帯の魔力が抜ける―。
457四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 01:35
伯爵VS四鬼千光
>454
 
頭上に妙な気配が集まるのを感知。
素早く飛び退り雷撃を避ける。
 
「なるほど。なかなかやりおるな。では少々本気を出すぞ」
  
千光は、闇のものでありながら、
古代借力によって鍛え上げた仙神の力を体内で練り上げる。
 
突如伯爵の身体を灼熱が貫いた。
 
思念の刃。思念の杭。
呪われた夜の血を浄化する神仙の精神。
 
見えざる不可視の刃が伯爵の全身を切り刻む。
 
「はっはっはっは。どうだね白木の杭の万倍は効くだろう。」
458モーラ ◆roMora.Q :02/02/10 01:35
>452
白黒vsヴェド 「剣舞狂嵐」

私は惣太のすぐ背後を追って、走る。
敵からは、私は死角。
どういう風に出るかを視認することは不可能だ。
レイジングブルの撃ちながら、走る惣太が敵の間合いに入る。

――今だ。

私は惣太の背中を踏み台にして、跳躍する。
振り下ろすハンマーの真下には白騎士の頭。

同時に惣太もまた攻撃を繰り出す。
459ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/10 01:47
>458 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
本社工場に襲撃があった。恐らくリァノーン太刀が決着をつけに来たのだ。
ついに、ヴェドゴニアのガキと、ギーラッハの野郎と、決着をつけられる!
 
監視カメラで捕らえた映像を見ると、
その場では、すでに戦いが始まっていた。
俺の知らないヤツらと、俺の知っているヤツらだ。
それらが、勝手に戦っている。
俺の許可も無しに。俺の獲物と。
 
「勝手な事してんじゃねぇぞ・・・」
 
怒りが湧きあがる。
 
「誰に断って俺の獲物に手ェ出してんだァ!!オラァァ!!」
 
獲物を横取りしようと言うクソ野郎どもをブチ殺し、本来の獲物も殺す。
そのために、警備センターを後にして闘争の場へと向かった。
>451 妖魔の君アセルス&ラスタバンvs半妖アセルス
 
胴を狙った剣がラスタバンのマンゴーシュによって打ち払われる
そして心臓を狙う素早い突き

「貴様では役不足だっ!」
それと交差するように”アセルス”も突きを放つ
 
(トリップ判定)
461サウジーネ:02/02/10 02:01
あはは、見事にバッドエンドですね。
でも、ここの惣太さん見てると、もう1人の惣太さんがマシに思えるのは気のせいでしょうか?
では、<もう1人の伊藤惣太VSダンディライオン>のレス番まとめです。
 
>364>368>370>375>377>380>381>394>416>429
>432>439
>457
「クックックッ、なるほど。そこまでして、真の恐怖を味わいたいか」
 
ドラキュラは、そのまま玉座に空間転移した。
 
「覚悟せよ。これが神祖の力だ」
 
玉座に座るドラキュラの背後に巨大な腕と翼を持つ悪魔が現れ、
空間が大広間から灼熱の炎に包まれた異空間に変化した。
常人なら、そこにいるだけで体力を奪われて、死に至る魔の空間である。
 
「では、いくぞ」
 
ドラキュラ本人から無数の黒い火球が四鬼千光に向かって発射され、
悪魔が四鬼千光を粉砕すべく、その豪腕を振り下ろす!
463四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 02:17
伯爵VS四鬼千光
>462

「なるほど。神祖と呼ばれるのは伊達ではないということか!」
 
千光はマントの内側から70cmほどの長さの鉄製の杭を取り出す。
そして、手に持った鉄の杭を一振りする。
空気が切れ、風が鳴る。

巨大なビルを一瞬で倒壊させ、
100tタンカーを横倒しにし、十万人を一瞬にして虚空に舞わせる風。
そんな剛風が吹き荒れ、黒い火球を吹き飛ばす。
 
頭上から振り下ろされる悪魔の豪腕。
素早く杭をしまい、両腕で受け止める。
 
「ぐっ!やりおるな。ならばこれでどうだ」
  
不意に千光の身体がかき消える。
目にも映らぬ高速移動。
 
連続して気弾を放つ。
そして一気に接近。
 
巨大な手から生えた恐ろしく鋭く長いつめ。
それが、伯爵へむけて凄まじい勢いで振るわれる。
月姫 白&黒VSヴェドゴニアチーム 大乱戦
>443>447>449>458>459
 
(黒騎士視点)
「ふん、少しまともな獲物がいたか。そうでなくては面白くない!」
 
俺はおそらく向こう側に立つ女から産みだされたであろう無数の礫を剣で叩き落しつつ、
又、落としきれない部分は身体で受けつつ、こちらに向かってくる赤い騎士に備えた。
どの道、礫が刺さった程度では俺を仕留めるには程遠い。
  
「我が名は黒騎士リィゾ=バールシュトラウト! 黒の姫、アルトルージュ・ブリュンスタッドの騎士なり!!
我が前に立つこと、即ち、絶対の死としれい!!」
 
俺は名乗りをあげた後、赤い騎士に魔剣ニアダークで大上段に斬りかかった。
 
(白騎士)
「って、ちょっと!? 私は1人ですよ!? 2人がかりでタコ殴りですか!?」
 
弾丸と無数の磔を前転しつつ、かわしながら、私はそう叫びました。
叫んだところでどうにもなりませんが……
 
「って、うわっ!? 危ないですって!」
 
黒いスーツの男のナイフを右手の剣で捌きつつ、少女の振り下ろすハンマーを左手で防ごうとしました。
……結果、私の左手はぐしゃと鈍い音ともにつぶれましたが……
 
「ああ、もう、怒りましたよ! 戦場に立つ以上、私は抵抗するなら女・子供でも容赦しません!」
 
私は後方に飛び退き、固有結界を発動させました。
あたりが濃い霧に包まれ、無数の船影が現れます。
 
「右翼、後方の女性に向かって砲撃開始! 中央部、防御陣形!! 左翼部、黒スーツと少女に向かって十字砲火!!」
 
私が指示すると同時に、無数の砲弾が目標に向かって発射されました。
465ロン:02/02/10 02:22
>450 暴走庵VSロン
(J>n ロン側の勝ち)

 両拳をそろえての打ち下ろし。それによってできたあるか無きかの隙間に全身で踏み込む。
 下肢から腰、肩と伝えられ、増幅された力が解放された。

 右掌が男の胸元に炸裂、胸骨を叩き割ってめり込み、
 次の瞬間「イオリ」の身体は車に跳ねられたような勢いで吹き飛んでいた。
 路地の壁に激突して落下し、そのまま崩折れる。


 ロンは獣の狂気を燃やし尽くしたかのように、掌打の姿勢のまま人の姿に戻っていた。
 息を吐き、荒い呼吸を整える。
 男が動かないことを確認し、ロンは眼鏡を拾い上げて路地を後にしようとした。

 ふと、振り返る。

「狂気の、末路か・・・」
 自分もいつか狂気に取り込まれるのか。
 男の姿に自らを重ねあわせ、ロンはしかしそれを振り払うように向き直った。
 静かに路地を後にする。

 獣の狂気を見つめ続けた満月は、物言わぬまま、なおも彼らを照らし続けていた。

End
アルカードvsアルカード(ドッペルゲンガー)
レス番まとめだ。

>143>170>172>174>178>184>188
>266>343>351>354>363>365>455

良い戦いを演じてくれたもう一人の『俺』よ、
ありがとう。
>463
「愚かな……」
 
ドラキュラの周りに生える無数の巨大な獣の首の眼が怪しく光る。
 
「こやつらは、我が反応せずとも、我に歯向かうものを皆、迎撃する。故に我に死角はない」
 
気弾も獣の首に迎撃され、その他の首も四鬼千光に牙をむく!
>449>458>459>464 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
!? 何だこりゃ?
(砲撃開始)
うわっ、クソッ!
(全速力で走って回避、辺りには砲弾が多数着弾)
(途中、リァノーンに向いている砲首を見て)
……テメェ!! 何やってやがる!
(逃げ回りながら旋風の暴帝を白騎士へと投擲)
テメェをぶっ潰せばこの変なのも引っ込むんだろぉ!?
(砲撃をかいくぐりながら距離を詰めようと試みる)
469四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 02:31
伯爵VS四鬼千光
>467

無数の巨大な獣の首が千光に襲い掛かる。
そのとき千光の体が何処からともなく虹色の光彩に包まれた。
千光に襲い掛かかった獣の首が、凄まじい勢いで分解していく。
 
「塵も残さず消えるがいい」
 
両腕を前に突き出す。
触れたものを素粒子レベルまで分解する光が伯爵に向けて放出された。
暴走庵VSロン レスまとめ

>371>373>374>376>378>379>382>383
>387>388>390>393>410>445>450>465

獣たちの対決だった。
471半妖アセルス:02/02/10 02:37
>451>460 妖魔の君アセルス&ラスタバンvs半妖アセルス
(H>W)半妖アセルスの勝ち
 
ラスタバンの突きが”アセルス”の胸につぷり。と沈み込む
だが切っ先が心臓に届く前に”アセルス”の突きがラスタバンの動きを止める
 
『稲妻突き』

空気摩擦で発生した電気がラスタバンの筋肉を収縮させ
それがラスタバンの突きを止めたのだ

「ははっ、はははははは!」
笑いながら”アセルス”がラスタバンを切り刻む
 
「……そうだ、”本物”に招待状を送らなきゃね」
何度も切り刻まれろくな反応を返さなくなったラスタバンをつまらなさそうに見下ろす
蒼い血溜まりの中に手を突き入れ、壁に血文字を描く
 

『薔薇の決闘場にて待つ』
>469
「むっ……!?」
 
ドラキュラは四鬼千光の放った光を見て、眉をひそめる。
 
「原子分解か……。面白い技を使うな」
 
そのまま、ドラキュラが右手を挙げると悪魔が翼をはためかせて上昇し、
そして、光の回避を試みる。



結果、悪魔の右半身が飲まれ、消失した。
 
「ふむ、これはたいしたものだ。だが……」
 
たちまち、消滅した右半身が再生していく。
 
「無意味な行為であったな。では、次はこちらだ。この一撃、耐えられるか?」
 
ドラキュラの両手が黒い瘴気に包まれたかと思うと、全てを飲み込む重力の渦が形成された。
 
「これを防ぎきれれば、我の真の姿をみせてやろう!」
 
マイクロブラックホールが四鬼千光に向かって、飛んでいく!
473ギーラッハ ◆ZKNIGHTg :02/02/10 02:47
>458>459>464>468 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
リィゾ「我が名は黒騎士リィゾ=バールシュトラウト! 黒の姫、アルトルージュ・ブリュンスタッドの騎士なり!!
我が前に立つこと、即ち、絶対の死としれい!!」
 
黒騎士の剣が大上段から振り下ろされ、袈裟懸けのヒルドルヴ・フォーク と
切り結び火花を散らす!その一撃、申し分なし!
一度押し返して距離を取り、油断無く剣を正眼に構えると。
 
「ほう!真の騎士であったか、名乗りも上げず切りかかった事を詫びるとしよう。
己はリァノーン姫の騎士ギーラッハ、ただそれのみが己の剣の持つ意味よ!」
「我等の前に立ちはだかる者は何奴とて容赦せぬ!自らの力をもって応えてみよ!!」
 
左にフェイントを見せた直後に突きを入れる!

474四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 02:48
伯爵VS四鬼千光
>472

「はっはっはっはっは。そうだ、そう来なくてはな!!」
 
再度鉄の杭を取り出し一振りする。
空気が切れ、風が鳴る。
 
鉄杭は千光の手の中で自在な変化を見せた。
右から左へ、前から後へ、頭上から脚の間へ。
鉄杭がありえない風を生じさせた。

時を遡り、人を過去へと吹き飛ばす風。
それは、はるか未来へ送り込んでしまう風でもある。
  
千光に迫っていた全てを飲み込む重力の渦。
それが時の彼方へと飛ばされる。
 
「残念ながらこの通りだ。気合が足りんな。やりなおしたまえ。」
 
千光はわざとらしく肩をすくめた。
475リァノーン ◆gQueen5g :02/02/10 02:54
459>464>468>473 白黒VSヴェドゴニア軍団


(念動力で巨大な盾を形作る。砲弾の軌道を逸らし、捻じ曲げ、弾き返す)
このような児戯で・・・私を侮っているのですか・・・?
(いくつかの砲弾を受けとめ、そのまま送り返す)
ならば!我が身を侮った報いを受けよ!
(撃ち込まれる砲弾をことごとく幽霊船団へと返す)
>474
「よかろう……」
 
ドラキュラの背後の悪魔が消え、ドラキュラ自身も姿を変える。
翼を持った全てを畏怖させる蒼い悪魔へと……
そして、異界空間は灼熱の地獄から赤い荒廃した大地へと切り替わる。 
 
「恐怖せよ。これが、我の真の姿だ!」
 
ドラキュラの尾から、巨大な毒の泡が生み出され、同時に大氷塊が四鬼千光の真上に突如出現!
そのまま四鬼千光を押しつぶさんと落下する。
 
「まだだ。神祖の力を思い知るがいい!」
 
荒廃した大地に雷の雨が降り注ぐ!
477モーラ ◆roMora.Q :02/02/10 03:04
>459>464>468>473>475
オセロvsヴェド 「砲火剣乱」

「!?」

不可解な現象。世界が一変した。
陸の上で幽霊船ですって?
化けて出るにも節操が無さ過ぎよ。

降り注ぐ砲弾の雨。
ハンマーを重心にして、身体の方を振り回すように動き、
砲弾を躱す。
砲撃は激しく、近寄るのは難しい。
私ならこんなのに当たったら吹き飛んでしまう。

焦れたそのときだ。
リァノーンの念動力が、自らに注がれた砲撃を
敵に送り返した。

砲撃の手が少しばかり弱まった。
チャンス。
私も砲撃の合間を縫って、敵に接近する。
478四鬼千光 ◆Ndg0HaVM :02/02/10 03:12
伯爵VS四鬼千光
>476

「貴様の全力申し分無し!!」
 
全身に古代借力の「念」を充満させる。
 
杭の一振りで毒の泡を吹き飛ばし、
念を込めた拳で大氷塊に無数の連打。
大氷塊を打ち砕く。
 
だが、雷の雨は避けきれない。
直撃。
 
「ぐおぉぉぉぉぉ!?・・・まだだ、まだ終わらんぞ!!」
 
今までに無いほど激しく鉄杭を振るう。
それは時に70cmから数mもの長さに姿を変え、
不動の直線からうねる革鞭に変じる。
 
ありえない鉄杭がありえない風を生じさせた。
 
巨大なビルを一瞬で倒壊させ、
100tタンカーを横倒しにし、十万人を一瞬にして虚空に舞わせる風。
 
鼻と口から入って、内蔵を一瞬にしてむさぼり喰らう風。
触れただけで、肉体を腐らせる風。
骨だけをきれいに吹き飛ばす風。
脳を狂わす風。
 
そして、時を遡り、人を過去へと吹き飛ばす風。
それは、はるか未来へ送り込んでしまう風でもある。
 
それら全ての風が巻き起こり、
空間を虚無へと変えながら、伯爵に向けて襲い掛かる。
479ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/10 03:14
>464>468>473>477 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
 
・・・何だコリャ?
理解不能な光景が眼前に広がる。
 
「性質の悪い幻覚か?」
 
当然だ。幽霊船が陸の上で大砲を撃つ光景なんざ夢か幻に決まっている。
そう思う事も出来ただろうが、生憎と飛んでくる砲弾は本物らしい。
・・・なんて、デタラメな・・・
しかし、目の前の闘争の空気がすぐさま俺の怒りを再燃させた。
 
「俺に何の断りも無く殺し合うってのはどう言うつもりだ!」
 
白い方にバーストファイア。3点射が鎧の隙間を狙う。
続いてもう一度。足を狙ってトリッキーなリズムの斉射。否、狙撃。
 
「人の獲物を横取りしてんじゃねぇぞ!!腸引きずり出してやるぜ!!」
 
黒いほうにフルオート射撃。12発の弾丸を頭部に集中させる。
頭を綺麗に飛び散らせやがれ!!
頭の無い死体から腸引きずり出して蝶結びにしてやる!!
>478
 
「これがお前の全てか? フッ、さしずめ、『亡びの風』といったところか?」
 
ドラキュラがそう呟くと同時に、ドラキュラの周りの空間も歪み始める。
 
「我も暗黒の頂点に立つ者。この程度で退く訳にはいかぬ!」
 
そのまま、ドラキュラの巨体が四鬼千光に向かって、轟音を立てながら、突撃する。
亜空間障壁を纏った体当たり。
単純にして触れたもの全てを破壊する!
 
(トリップ判定、こちらのトリップが上回れば、風を突き抜けて、四鬼千光を粉砕。
下回れば、風に飲まれて消滅)
481四鬼千光 ◆ShiKiTv6 :02/02/10 03:33
>480
(N>I で伯爵の勝ち)
 
亜空間障壁を纏った体当たりが「風」を突き破った。
千光の顔に、恐怖と驚きの入り混じった表情が浮かぶ。
だが、それも、伯爵の体当たりを喰らい消滅する。
 
千光の身体が灰へと変わってゆく。
そして、跡形も無く完全に消滅。
 
ここに5000年を生きた魔神は滅び去った。 
>480
 
元の大広間に空間が戻り、ドラキュラも元の姿に戻る。
流石に深手を負ったらしく、その場に膝をついた。
 
「ふっ、我をここまで追い詰めるとはな」
 
ドラキュラは1人、そう呟くと……
 
「死神よ、いるか?」
 
『はっ、何でございましょう?」
 
空間から音もなく死神が現れる。
 
「力を使いすぎた。血を補給した後、眠ることとする。数年はな」
 
『かしこまりました。その間は我等にお任せくだされ』



恐怖と混沌の具現、悪魔城が消え去る。
だが、それも一時のこと、次、現れる時はいかなる惨劇の場となるのだろうか?
レス番だ。
3連勝か……。
 
>431>441>442>446>448>454>457>462>463>467
>469>472>474>476>478>480>482
本スレの履歴だ。

>29 アドルフ・ヒトラー VS バンパイアロード
>32 七夜黄理 VS ユージン
>59 レイオット・スタインバーグ vs ジャン・ボダン
>64 ウルフ VS 弓塚さつき
>121 アルトルージュ VS 遠野秋葉
>158 バイロン VS ネロ・カオス
>164 ミア・フォーテー vs ふみこ・O・V vs 黒炎
>167 アライアンス&シナモン vs ブラックロッド×3
>198 比良坂初音 VS リロイ&ラグナロク
>215 ロングファング VS 秋月
>252 バンパイア・ロード vs レイオット
>265 ふみこ・O・V VS アルトルージュ(&白騎士黒騎士)
>280 ナオミ VS レイ・レイホゥ
>332 御神苗優 VS ミア・フォーテー
>362 レイオット・スタインバーグ VS ン・ダグバ・ゼバ
>385 緑川淳司 VS 工藤美代子
>440 ハインケル・ウーフーVSラルフ・グルト
>461 もう1人の伊藤惣太 VS ダンディライオン
>466 アルカード vs アルカード(ドッペルゲンガー)
>470 暴走庵 VS ロン
>483 ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ VS 四鬼千光

とりあえずの中間まとめ。抜け等あったら言ってくれ
485朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/10 04:17
>391>453 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
ブラックバレルの銃口がこちらを向く。
引く、あの人間は引き金を引く。
だが、引かせるわけにはいかない、ならば――。
 
瞳の色が、月の朱から、月の金色へと変わる。
それは魔眼、魅了などという生半可なモノではない。
その力は、掌握。
 
魔女の瞳を、その金色の魔眼でのぞき込む。
次の瞬間、圧倒的な命令をその脳髄に直接叩きつけた。
 
 
 
    ソレヲムケルベキハ、ワラワデハナイ。
    ソレヲムケルベキハ、アーカード。
 
 
 
下から迫った銃弾が心臓を砕く。
だが、今はそんな些事に関わっている暇はない。
魔女への支配を、ただ一心に維持し続ける。
今は、他の何者よりも魔女の存在が危険だ。
心臓など、数秒後には再生を完了しているのだから。
486タバサ ◆Xmzw5k4M :02/02/10 04:42
『朱い月』VSダイ・アモン&アーカード(M)&タバサVSシエル
>453>485
神の瞳の色が、朱から金に変わった。
(これは、魅了の魔眼ーー!?)
私はとっさに目を閉じようとした。

が、間に合わない。
神の視線と、私の視線が交錯する。


    ソレヲムケルベキハ、ワラワデハナイ。
    ソレヲムケルベキハ、アーカード。


・・・脳内に、直接声が響く。
(こ、これは・・・掌握!? 私を、地に這わせるつもりか・・・!)

私は、屈しない。
私は、何者にも屈しない。
私は、神の眼前に立とうとも屈しない。
私の支配者は、私自身ーー!

心の中で、強く念じる。
神の視線に屈しないように。
私の支配者は私以外に存在しない。そう、信じるために。

しかし、手の中にある黒い銃身は、矛先を神からアーカードへと変えていく。

・・・私は、自分の無力さを呪わずにはいられなかった。
487シエル ◆7th.w44M :02/02/10 05:32
朱い月vsダイ・アモン&アーカード(M)&タバサvsシエル
>485>486
 
黒い銃身を構える魔女に朱い月が視線を向ける
その瞳が朱から金へと変化、魔女を束縛する
しかしシエルがそのことに気をかけている余裕は無かった
 
「ああっ…父さん、母さん、街のみんな……許してくださいぃ」
シエルが見ているのは過去の幻
 
人を易々と支配するほどの強力な金の魔眼
それを直接でないにしろ見てしまったシエルは
朱い月のプレッシャーに抗する最後の防壁を破壊されてしまっていた
 
「主よ……主よ。どうかお許しくださいっ!」
がちゃがちゃと鎖を鳴らし暴れまわる
鎖がこすれ剥き出しの肌から血が流れる。それでもシエルの暴走は止まらない
 
「遠野くん!遠野くぅぅぅん!」
嗚咽、鎖の音、絶叫。様々な音が響き渡る部屋の中で
 
 
――ぱん、と
 
 
やたら軽い音が響き渡った
488アーカード(M):02/02/10 05:58
>485>486>487 アルクェイド(朱い月)VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
 朱い月は完全に、ブラックバレルを持つタバサに気を取られている。
 そして、心臓は先ほど銃弾に砕かれたばかりだ、まだ再生を終えていない。
 
 チャンスだ。
 
 今ならばその首を四肢をもぎ胴体を蜂の巣にして脳髄を吹き飛ばして腹を捌いて
 腸を引き出して引きちぎって心臓が再生するたびに潰し続けて眼球をくり抜いて
 噛み砕いて傷口という傷口から噴き出す血を全て飲み尽くして殺して殺して殺し尽くせる。
 
 
 朱 い 月 を !
 
 
 ぱん。
 
 その銃声は、殺意をむき出しにしていたアーカードを一瞬で頭欠にしてみせた。
 そして、それは永劫に再生する事はない。
 ブラックバレルに撃たれて無事な化物など存在しないのだ。
 
 イマナラバソノクビヲシシヲモギドウタイヲハチノスニシテノウズイヲフキトバシテハラヲサバイテチョウヲヒキダシテヒキチギッテ
シンゾウガサイセイスルタビニツブシツヅケテガンキュウヲクリヌイテカミクダイテキズグチトイウキズグチカラフキダスチヲスベテノミツクシテコロシテコロシテコロシツクセル
イマナラバソノクビヲシシヲモギドウタイヲハチノスニシテノウズイヲフキトバシテハラヲサバイテチョウヲヒキダシテヒキチギッテ
シンゾウガサイセイスルタビニツブシツヅケテガンキュウヲクリヌイテカミクダイテキズグチトイウキズグチカラフキダスチヲスベテノミツクシテコロシテコロシテコロシツクセル
 
 思考がそこで止まった化物は、二度とそこから先に進む事はなかった。
 その体はぐずぐずと崩れて、赤い液体へと還っていった。
 
 アーカード(M)、殲滅さる
489ダイ・アモン:02/02/10 06:21
>488 vsアルクェイド 
 
歌を…… ダイ・アモンは歌を歌っていた。 
身体はボロ雑巾のように滅茶苦茶になり、虎の子だった修羅の人形は消えた。 
誰しもが絶望を感じる状況。 
 
……だが、ダイ・アモンは歌っていた。 
 
(あれから、どのくらい時間が経ちましたかね……) 
 
考えながらも鼻歌を口ずさみ続ける。 
傷だらけの身体を、無理やり動かす。 
 
(300を基準に……500。いや、600ほど……) 
 
歌い続けるダイ・アモン。 
その鼻歌は、静かに、だが、しっかりとホテルの一室を包んでいた。
490朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/10 06:48
>486>487>488>489 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
「どうやら、あらかた片付いたようであるな」
 
部屋の中を見回して朱い月は呟く。
 
第七司教は未だ縛鎖に捕らえられたまま、まさにまな板の上の鯉にすぎない。
うかつにも金色の魔眼を見てしまったらしく、精神にも異常を来しかけている。
 
ブラックバレルを持つ魔女は、完全にその精神を掌握した。
もはや死ねと命じればその口の中にブラックバレルを突っ込んで引き金を引く人形にすぎない。
 
アーカードは傀儡のブラックバレルを喰らって滅んだ。
もはや復活などあり得まい。
 
そこまで確認した朱い月は、鼻歌を聞いた。
未だ手の中にあった吸血種が、鼻歌を歌っている。
とりあえず、地面に放り投げる。
 
「残るは脆弱な人間と瀕死の吸血種のみ……まとめて滅ぼしてくれよう」
 
原初の一たる朱い月も、また空想具現化を可能としている。
自分の周りを真空にしてやれば、脆弱な人間はもちろんあの吸血種も滅ぶだろう。
それで、自由だ。
 
朱い月は、そのイメージを思い描くべく自らの精神の深くへと入っていく。
月の触感である朱い月には、自らを想起するようなモノ、まったく困難な事ではない。
そのイメージは既に出来上がりつつあった。
491ダイ・アモン:02/02/10 08:04
>490 vsアルクェイド 
 
朱い月は気付いたであろうか、このホテルに溢れる絶望に。 
街を覆い隠さんとする怨念に。怒りが怒りを呼ぶ状況に。 
 
ダイ・アモンは歌い続ける。歌を、歌を歌いつづけるのだ。 
 
 
O Freunde, nicht diese Tone,        おお友よ、このような調べではない。 
sondern lasst uns angenehmere        もっと快い、もっと喜びに満ちた調べを 
anstimmen, und freudenvollere        共に歌い始めようではないか。 
Freude, schoner Gotterfunken         歓喜よ、美しい神々の輝く光よ 
Tochter aus Elysium             楽園の乙女たちよ。 
Wir betreten feuertrunken,          われらは火のように酔いしれ 
Himmlische, dein Heiligtum.         天の歓喜の聖殿に踏み入る。 
 
 
辺りを響かせる歌声が、複数聞こえることに気付いたものいるであろうか? 
ダイ・アモンだけが、歌を歌っているわけでは無いことに気付いたものいるであろうか? 
 
死が、絶望が、怒りが人を襲う。 
魔王の姿をした人形に殺された屍体は、怨念の塊となって、夜を歩く。 
彼等は生が憎い。だから、生ある者を無理やりこちら側に引き込む。 
 
人形に作られた屍死鬼は約300体。 
だが、屍死鬼に襲われた生者もまた、屍死鬼と化す。 
芋ずる式に増えていく屍死鬼……。 
彼等はその絶望的な数で、街を覆い隠さんとしていた。 
 
そして、街に溢れる全ての屍死鬼は−−−−−−−歌っていた。 
492ダイ・アモン:02/02/10 08:05
Deine Zauber binden wieder,         あなたの神力は、 
Was die Mode streng geteilt;        この世の因習が容赦なく引き裂いたものをふたたび結び付け 
Alle Menschen werden Bruder,        あなたの優しい翼が憩う所で 
Wo dein sanfter Flugel weilt.        すべての人々は兄弟になる。 
Wem der grosse Wurf gelungen,        躍動する生命力を自分の手に入れた者 
Eines Freundes Freund zu sein        一人の親愛なる友になれた者 
Wer ein holdes Weib errungen,        気高い女性を妻として勝ち得た者は、 
Mische seinen Jubel ein!          共に歓喜を声をあげよう! 
 
犬に食われ、腕を失った死体が歌う。 
銃弾に貫かれ、下半身が消し飛んだ死体が、首だけで歌う。 
どういう理屈かは分からないが、頭欠になった死体が、身体だけで歌う。 
あらゆる方法で殺し尽くされた死体が、同じを歌を、いっぺんのずれも無く歌う。 
 
彼らの中に秘めるものは絶望と、怒りのみ。 
その感情を歌に込めて、歌う。  
千に近い死体が、千に近い魂が、まったく同じ意思で歌を歌う。 
 
一つ一つの歌が、強力な怨念が篭った言霊である。 
それが千に近い数で、発せられる。単一の指向性を持って、発せられる。 
 
−−−−−−−−−それは、神すらも召喚せんとする力を持つ歌。 
 
その歌が、その力が朱い月にまとわりつく。 
月への怨念と怒りの意思が、彼の想像を一瞬で霧散させる。 
 
闇夜が雲に包まれた。月すらも隠す、その雲は・・・朱い月に時代の終わりを告げた。 
493朱い月 ◆ZspsGRZw :02/02/10 08:39
>491>492 VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)VSシエル
 
「歌? 不死者の群れだと?」
 
具現化の集中が途切れた朱い月が慄然と呟いた。
所詮、喰屍鬼程度の不死者ならば恐れるに足らない。
だが、今朱い月を縛るその歌を奏でる死者は想像を絶する数であった。
 
それだけの不死者が、朱い月に向けて怨念を、絶望を、怨嗟を歌う。
 
「くっ……こざかしい真似をしおるわ」
 
朱い月は必死でその歌を拒絶する。
 
 
      だが。
 
 
     その怨念は
     その絶望は
     その怨嗟は
 
圧倒的な呪縛を未だ朱い月に強制していた。
 
両腕に怨念がまとわりつく。
両足に絶望が絡みつく。
胴体を怨嗟が這いずり回る。
 
神経節まで犯そうとするかのように、歌は流れる。
 
「天体の観測者が出来損ないなどに膝を屈すると思っておるのか?」
 
朱い月はあくまでも歌に抵抗し続ける。
これは、単純に意思の強い方が勝つ。
ならば、意思を持たぬ不死者など如何ほどのモノか?
一つ、また一つ、そして更に一つと朱い月は歌声をねじ伏せていく。
だが、まだ全ての歌を消し去る事はできそうになかった。
494アーカード ◆aaRCARDU :02/02/10 08:53
>392 VSアベル・ナイトロード
 
 右足が折れ、肩の肉が削れて吹き飛ぶ。
 左足にも弾痕が穿たれ、肩は骨が露出していた。
 
 だが、アーカードはそれにまったく頓着しない。
 無表情に――いや、この上なく楽しそうに両手の引き金を男に向けて引き続ける。
 唇の笑みの形はまるで際限なくつり上がっていくかのように歯止めが利かない。
 
「どうした、その程度ではあるまい? 見せてみろ、貴様の力を!」
 
 気付けば、弾痕でえぐれた箇所は既に再生がほとんど終了していた。
 片手の銃弾が切れると、もう片方の銃を乱射しながら、片手でリロードを行う。
 それを繰り返しながら、何時までも何時までも飽きることなく銃の引き金を引き続けた。
>451>460>471妖魔の君アセルス&ラスタバンvs半妖アセルス

「・・・しばらくここで待っていて、ジーナ。絶対にここを出ちゃだめだからね。
―――お前達、ジーナを頼んだぞ。もし彼女の身に何かあったら・・・わかっていような?」
私はしもべたちにジーナの護衛を命じ、もとの部屋へと転移した。

・・・そこには、ズタズタにされたラスタバンが横たわっていた。

「な・・・!?おい、ラスタバン!」
「ぐ・・・アセルス様、ですか・・・はは、とんだ醜態をお見せしてしまって・・・
あんな暴言を吐いておきながら、このザマですよ・・・」

かすれ気味の声でそう言うラスタバン。
全く、この男は・・・

「・・・お前が私を殺すなど千年早い。覚えておけ」
「そう・・・ですか。手厳しいですね・・・
・・・アセルス様、あの偽者を追うつもりなら・・・私を、吸収していってください」
「何?どういうことだ?」
「・・・私は確かに、あなた様を殺して取って代わるつもりでした。ですが・・・くっ、どうやら私は、ここまでのようでしてね・・・
ならばいっそ、アセルス様の一部となって・・・」
「・・・そうか。いいだろう、その願い聞き届けよう」

私は“妖魔の剣”を実体化し、ラスタバンの胸の上に構えた。
「・・・覚悟はいいか?」「いつでも」

無言で、剣を胸に突き刺す。
そこから、ラスタバンの力が私に流れ込み、傷を癒していく。
同時に、ラスタバンの姿が徐々にかすれていき・・・やがて、塵も残さず消滅した。

(ラスタバン・・・こんな私に、よく今まで仕えてくれた。仇ぐらいは討ってやるぞ・・・)

私は、壁の血文字を見据えながらそう心の中で呟いた。
そして、決闘場へと転移した。
(アルトルージュ乱入)
「……あの2人も派手にやったわね」
 
私は燦月製薬の敷地を見下ろしながら、そう呟いた。
敷地には、黒煙をもうもうとあげる装甲車2台に傭兵の屍が累々と積まれていた。
 
「プライミッツマーダ―、あの2人の行き先、分かる?」
 
私はプライミッツマーダ―にそう問い掛ける。
プライミッツマーダ―は私について来るように目配せすると、駆け出した。



「この建物ね。確かに血の匂いがプンプンしてるけど……。まあ、いいわ。いくわよ!」



そして、私がたどり着いたのは死闘の場だった。
リィゾとフィナが黒スーツの男とハンマーを持った少女、朱い騎士、ロックシンガーたちと激闘を繰り広げている。 
……だが、それらの奥の方で圧倒的な力を感じた。
アレは不味い、リィゾとフィナでも歯が立たないだろう。
私が相手するしかなさそうね。
フィナの固有結界の中をプライミッツマーダ―とともに一気に駆け抜け、奥に到達する。
そこにいたのは……ロードヴァンパイア、リァノーン!
 
「まさか、こんなところであなたと会えるとは思わなかったわ。私の部下たちはやらせないよ!」
 
身体を戦闘向きに変え、プライミッツマーダ―とともにリァノーンに飛び掛る!
(黒騎士視点) 
「ふん、その程度、既に看破しているぞ!」
 
俺は、紅の騎士ギーラッハの突きを対し、こちらもカウンターで突きをいれようとした瞬間……
 
「がっ!?」
 
そのまま、俺の左即頭部は銃撃によって吹き飛び、更にはギーラッハの突きを右わき腹にまともに喰らって、吹き飛んだ。
……ふん、騎士同士の立会いに嘴をはさむとは無粋な。
まあ、いい、多人数相手ならフィナが始末するだろう。
奴にはそれだけの力量が有る。
俺は再び、立ち上がり、ギーラッハに対して、剣を構える。
既に先程、やられた傷は再生している。
 
「驚いたか? 不幸な事に俺は心臓や頭を潰されようが死ねない体でな。……御託はいいか、行くぞ!」
 
そのまま瞬時に間合いを詰め、斬り上げから袈裟斬りへと斬りつける。
 
(白騎士視点)
「砲弾を撃ち返すとは!?」
 
防御陣形を強いていて事無きを得ましたが、正直、リァノーンの力に戦慄を覚えました。
 
「……!?」
 
その時、私は固有結界の中に又、誰かが乱入してきたことに気づきました。
固有結界の中にいる限り、私に認識できないことはありません。
ただ、私の計算違いとして、その乱入者は銃を持っていたことが挙げられます。
乾いた銃声がして、そのまま、私の鎧の隙間を縫って弾丸が私の身体に食い込み、
更には、右足の太ももに弾丸命中し、私はその場に膝をつきました。
 
「不味いですね……」
 
まあ、これくらいなら、そこまで深刻ではありませんが、
相手の黒スーツの男と少女は私に着々、接近しているようです。
仕方ありません、包囲殲滅といきましょうか。
その前に更に霧を濃くして、相手を霍乱させます。
これで、私は補足しづらくなるでしょう。
そして、私は幽霊船団の中央部はリァノーンへの防御陣形を取りつづけ、
左翼・右翼は依然、牽制射撃を続けつつ、分散し、敵を包囲する陣形を取るように指示します。
 
(包囲は2ターン後に完成。
トリップ判定、私(フィナ)と戦う者たちのいずれかのトリップが包囲完成までに計3回上回れば、フィナ撃破。
ただし、霧による視界途絶の為、こちらのトリップ+3修正)
498半妖アセルス:02/02/10 23:07
>495 妖魔の君アセルスvs半妖アセルス

「ようこそアセルス。…いや妖魔の君と言うべきかな?」
針の城の最上階、薔薇の形を模した決闘場で半妖のアセルスは待っていた
 
「覚えているかい?オルロワージュと”アセルス”が闘った場所だ」
短く呪文を唱える。それとともに周囲の光が半妖の手の中に集まっていく
 
「そして君の墓場でもある!」
創り出した『光の剣』
それを妖魔の君に向かっておもむろに上段から振り下ろす
>498
おおっ!
誰かあの曲かけろ!
対オルロワージュ戦のやつ!
>497 白黒VSヴェドゴニア軍団(白騎士フィナVSヴェドゴニア&モーラ&フリッツ
 
(霧が濃くなる)
……ちっ、ルール無用にもほどってモンがあるだろ?
(聖者の絶叫を構えて霧の中を走り続ける)
見つけ次第心臓をこいつでぶち抜いてやるからな!
(トリップ判定その1)
501モーラ ◆GkXGdfcg :02/02/10 23:37
>497>500 オセロ騎士vsヴェドゴニアチーム
白騎士vsハンターチーム編「幽霊殲団」

敵の動きも変わっている。
霧も濃くなってきた。
白いぼやけた闇の向こうから、砲弾が飛んでくる。
寸のところでそれを躱した。

神経を研ぎ澄ます。
全感覚を総動員して、危機を察するのだ。
目だけに頼っては、駄目。

さらに飛来する砲弾。
跳び越えて、一気に駆ける。

【トリップ判定その2】
>498妖魔の君アセルスvs半妖アセルス

「憶えているとも・・・私が完全な妖魔となった、因縁の場所だ」

上段からの“私”の斬撃を幻魔で受け止める。
そしてそのまま鍔迫り合う。

「・・・貴様、一体何者だ?
何故白薔薇の姿で私をたばかり、そして何故・・・かつての私の姿をしている!?
答えろ!!」
503フリッツ ◆e.WF.dPk :02/02/10 23:41
>497>500>501
白騎士&黒騎士&アルトルージュvsヴェドゴニア陣営
 
 「ったく。何で俺らが化物どもの手助けをしなきゃならねえんだ。モーラと惣太はともかく。」
 
軽く毒づき少し手を休める。
まあ、利害は一致している。何より相棒が心配だ。
初めは拒否していた俺も後から追ってきざるをえなかった。
 
予想していたとおりそこは見事な戦場だった。
焦げ臭い、焼けた匂いが鼻をつく。むせ返るような薬品臭。
吹き飛ばされて粉々の装甲車。こんがりと焼けた傭兵達の肉まで転がっている。
どうすればここまで破壊し尽くせるのか。
 
 「へへ・・・・犬にでも食わせてやるか?そこの傭兵さんよ。」
 
不安を押し隠すように冗句の一つでも飛ばしながら作業を進める。
 
 「さぁてと、そろそろ行くか。」
 
燦月は相当やばい奴等とやりあっているのがわかる。いくらあの夜魔の森の女王や、
紅の騎士が同伴しているとはいえここまで破壊はしつくせまい。
絶対的に火力不足だ。誰か別の侵入者がいる?まさかな。
モーラは?惣太は無事なのか?
まずい。あせってるな、俺。
案の定銃声、いや、こいつは爆音か。でたらめに凄い音がする。
なにやら、霧が立ち込めてきやがった。
 
 「ヒュ〜」
 
と口笛を吹きたくなるような光景だ。俺は頭がおかしくなっちまったのか?
良くわからないが、古臭い船が陸上に浮いている。
とにかく、サーマルを取り出した俺の目にまず映ったのはそれだ。
その前に立つのはリァノーン。船の砲撃を跳ね返している、だと?
黒い甲冑に身を纏った騎士はギーラッハと切り結んでいる。
妙なギターを持った男が黒い騎士に銃撃を喰らわす。ジグムント・ウピエルか・・・・・
ヴェドゴニアとモーラは白い甲冑の騎士と殺りあっている。
相当な修羅場だ。いいぜ。面白くなってきた!
頭の中を電流が駆け巡る感覚。いつものピリピリした感覚。
そう。そうこなくっちゃいつもの狩りとは言えない。
いや、これはいつもの狩りじゃない。ディナーだ。存分にやってやる。
とりあえず、モーラとヴェドゴニアを援護しなきゃまずい。
俺は、ハマーに乗ったまま奴等の中に突っ込んだ。
軍も使ってる戦闘車両だ。その名は伊達じゃねえってな!
 
 「モーラ!ヴェドゴニア!よけろォォ!!」
>500 >501 >503
(トリップ判定 命中1 撃破まであと2)

白「やれやれ、又、乱入者ですか?」
 
私は固有結界内に又、侵入者が現れたを感知しました。
 
白「この質量は……車!?」
 
無茶しますね、ここは屋内ですよ……。
 
白「遊撃船団、へ一斉射撃!」
 
そう指示を下すと、私は再び気配を消すことに集中しました。
まだ、私の場所はつかめていないでしょう。
もうすぐ、包囲が完成します。
それまでの辛抱です。
>500 >501 >503
(トリップ判定 命中1 撃破まであと2、修正です)

白「やれやれ、又、乱入者ですか?」
 
私は固有結界内に又、侵入者が現れたを感知しました。
 
白「この質量は……車!?」
 
無茶しますね、ここは屋内ですよ……。
私は落ち着いて車の突進をかわすと…… 

白「遊撃船団、乱入車両へ一斉射撃!」
 
そう指示を下すと、私は再び気配を消すことに集中しました。
まだ、私の場所はつかめていないでしょう。
もうすぐ、包囲が完成します。
それまでの辛抱です。
>501>503>504 白黒VSヴェドゴニア軍団(白騎士フィナVSヴェドゴニア&モーラ&フリッツ
 
(霧の中、わずかな気配を探ろうと神経を集中している)
何処だ? 何処にいる……?
(砲撃を走ってかわしながら、気配を探り続ける)
……そっちか?
(それらしい気配を察したのか、霧の中へと走って消えていく)
(トリップ判定その4)
507ギーラッハ ◆ZKNIGHTg :02/02/11 00:08
>497 黒騎士vsギーラッハ
 
己が突きを入れる瞬間、横から楽師の玩具による邪魔が入る。
 
「楽師かっ!?己の戦いを邪魔するでない、返答によっては貴公から始末するぞ!」
 
しかし己が黒騎士に与えた傷は見る間に再生する。
その速度たるや並みの吸血鬼やキメラヴァンプの比では無い。

黒騎士「驚いたか? 不幸な事に俺は心臓や頭を潰されようが死ねない体でな。
       ……御託はいいか、行くぞ!」
 
即座に黒騎士が袈裟懸けに切りつけてくるのをヒルドルヴ・フォーク で受け止める。
つばぜり合いのまま……。
 
「ほう……貴公、死ねぬのか?」

己の心にかすかな憐憫の情が湧きあがる、姫を永遠に守る事に喜びを感じてはいても
本来剣に生き、剣に死ぬのが騎士の望み、剣技に優れた者を吸血鬼の力によって
打ち倒した時、己は虚しさを禁じえなかった。
 
「これほどの剣の技を持ちながら、その不死性のよってのみ強敵と恐れられてきたか?」
 
己にも身に覚えの有る悲しみ……。
 
切り結んだ剣が、右に、左に踊るかの様に動く、
単なる力押しでは無い、次に離れてからの一撃には今この瞬間の体勢こそ重要なのだ。
 
「その悲しみ、全てこのギーラッハが受け止めてみせようぞ!!」
 
押し返すと直後に身を引き、上段より肩口を狙って打ち込む!


508ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 00:09
>496 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
 
ふざけやがって・・・この期に及んで乱入者だと?
女だ・・・だが、この気配、只者じゃぁ無い。
むしろ、バケモノだ。
 
「俺の獲物横取りしようってんだ・・・八つ裂きにされても文句言うなよ!!」
 
容赦無しのフルオート。冷酷無比な狙撃を叩き込む。
せっかく乱入してきた予定外の獲物だ。楽しませてもらおうか!
509導入:02/02/11 00:11
スプリガン(御神苗 優)VSライカンスロープ  【導入】
  
  
「・・・アロンの杖が奪取されたって?」   
  
久しぶりに学校生活を満喫していたところを呼び出され、
仏頂面だった俺は、山本さんの話に驚いた。  
  
「ああ、知っての通り、アロンの杖はモーセで有名な<出エジプト記>に 
登場する奇跡を起こす杖だ。その力は自然を自由に操り、広大な紅海さえ 
も、瞬時に二つに分ったという」  

「でも、変じゃねぇか?まだ被害が出たって言う情報は聞いちゃいねぇ。 
・・・それにここのセキュリティーはCIAの連中でもそうそう破れるもん 
じゃねえ筈だ。・・・一体誰が?」  
  
「それについては今、調査中だが・・・南米で任務に当たっていたアーカム 
A級エージェントが奇妙な力を使うライカンスロープに全滅させられた。 
現地の支部によるとやはりトライデントが一枚噛んでいる、という味方が 
濃厚のようだ。まったく両者は関係のない事件のように思えるが・・・」  
  

そして俺は今、南米アマゾンのジャングルで孤独な戦いを続けている。
「・・・・・・ったく、山本さんも人使いが荒いぜ・・・・・・いくら人が足りないからって、今回は支援なしかよ!!」
  
トライデントのアタッカーズ一個中隊と一人でドンパチか・・・・・・辛いね、こいつは。
まぁ、SASのスナイパーの網を潜り抜けてバーサーカー始末したときよりは、幾分楽だけど。

俺は奴らに応戦しつつ、ジャングルの奥へと進んでいった。

  
-------数時間も経っただろうか。ふと、視界が開けた。
俺の眼前には切り立った岩山がそびえ、その底部に洞窟は暗く口を開けていた。
恐らくあそこが連中の研究所入り口なんだろう。  
急拵えに作られた風な木のゲートを見張っていた四人組の鳩尾に激しい一撃を加える。 
四人が崩れ落ちたのを確認してから、俺は洞窟の奥へと足を進めた。  
  
足を踏み入れたまさにその時だった。ジャングルにこだまする大音響と共に、
一体の獣人が俺の前に姿をあらわした。奴は鋭い鍵爪を俺の後頭部目掛けて振り下ろして来やがった!!
510モーラ ◆1ywaPjXQ :02/02/11 00:14
>503>504>506 オセロ騎士vsチーム「ペド」
白騎士vsハンターズ編「霧中灰賊」

「フリッツ!」

白い霧の向こうから、フリッツのハマーが突撃してくる。
来たくれたのね…でも無茶をするわ。
ただお陰で砲撃は分散された。
ハマーに砲火が集中しているようだけれども、
私は相棒を信じ、自分の為すべき役割をこなす。

倒すのは白の騎士。

【トリップ判定その5】
511半妖アセルス:02/02/11 00:15
>502妖魔の君アセルスvs半妖アセルス
 
「……くすっ。くすくすっ」
鍔迫り合いをしながら半妖は笑う
 
「どっちにしろ関係無いじゃないか。君は…ここで死ぬんだからさぁ!」
『光の剣』と幻魔が火花をあげる
 
ふっと『光の剣』が消滅し、幻魔が半妖の左肩を切り裂く
しかし慣性で振るわれただけの剣では致命傷とはなりえない
 
「君の血が一番美味しくなるように殺してあげるよっ!」
剣の間合いのさらに内側。格闘の間合いに入る
半妖の拳が淡く光り妖魔の君の腹を狙う
 
『短勁』
氣を拳に込め、対象を打ち抜く技だ
512リァノーン ◆gQueen5g :02/02/11 00:18
>496
 
 
(・・・彼女は・・・黒の姫君、アルトルージュ・・・
彼女が何故こんな所へ?何故我々に戦いを?
だが、これであの二人の正体がわかった。
黒騎士と白騎士。名高い死徒27祖にその名を連ねる猛者だ)
 
(襲いかかる攻撃を身をひねってかわし、反撃を加えるべく腕を振るう)
 
黒の姫君・・・貴方のような者が何故このような愚行を!!
 
(閃く鉤爪を振るい、隙を見て間合いを取る)
513フリッツ ◆TnAdMZVg :02/02/11 00:25
>505>506>510
 
白騎士&黒騎士&アルトルージュvsヴェドゴニア陣営
 
流石に無理をしすぎた。ハマーの一撃は軽くかわされた。
極端に広い施設だからこそ出来た芸当だったが。
霧が濃くなってきた。だが、甘い。俺はハンターなんだぜ?
サーマルゴーグル、これがあればある程度は奴らを感知できるはずだ。
人間でしかない俺にとっては、ほんの一撃でも致命傷になりうる。
警戒しすぎるという事はない。これぐらいの装備はあって当然だ。
ハマーに大量の砲撃が着弾する。まずい、まあ、これも計算のうち、ってな。
上等だ。元からこうするつもりだったんだよ!
ハマーには、大量の爆薬がセットされている。
俺はハマーを自動運転にさせ、下のハッチから脱出する。
無論、背中が削がれた。
激痛。ただ、死ぬよりゃずっと良い。
ハマーは砲撃を受け、ボロボロになりながらも船に突っ込んでゆく。
世話になったぜ。じゃあな。
 
建物に穴をあけるほどの大爆発。身を伏せていた俺は問題なかった。
恐らくだが、ヴェドゴニアも無事だ。モーラは、元々距離が遠い。後は知るかよ。 
だが・・・・・・・俺の目の前には、傷一つついてない幽霊船団が
依然立ちはだかっていた・・・・・・・
 
 「な・・・バカな・・・・!?」
 
【トリップ判定その6】
514黒騎士(リィゾ):02/02/11 00:27
>507
 
ギーラッハの鋭い斬撃が俺の肩口に深く傷つける。
一歩間違えば、腕は切断されていただろう。
 
「チッ……!」
 
斬られたところから盛大に血が吹き出る。
久々だ。
俺の腕を切断できるほどの使い手はここ数百年いなかった。
この男―ギーラッハ―は期待できる。
自然と口元に笑みが浮かぶ。
……もう肩の傷は治りかけている。
だが、この傷のもらたした歓喜はまだ激しく、俺の中に燃え盛っている。
 
「俺の悲しみを受け止めるか……。面白い、ならば、やってみるがいい!」
 
ギーラッハに向かって突きを連続して繰り出す。
並の吸血鬼では、目で追えない速度だ。
奴の右肩、顔、わき腹と突きを繰り出す。
奴の剣がそれを予定調和のごとく、なぎ払う。
 
……俺の3分の1以下の生でここまでの腕とは!
俺は素直にギーラッハを賞讃する。
 
ならば、これはどうだ。
左胸に向かって突きを繰り出す!
ただし、ゆっくりと……
そう、まるで人の目にも追える速度で。
 
「速い攻撃は反射的に見切れるんだろうがな……!」
 
ギーラッハの防御のテンポが崩れた所で、今度は右胸に高速で突きを叩き込む!
515御神苗優:02/02/11 00:28
御神苗優VS獣人
 
>509
それは俺が洞窟に足を踏み入れた、まさにその時だった。
凄まじい咆哮と共に俺の目の前に一体の人外の獣が現れた。
すでにヒトなんかじゃない。以前に対戦した、キメラにも似た生物。
そいつは俺の目の前に姿を表すや、俺に向かいその鋭い鉤爪を振るってきた!
 
俺はそいつを身を屈めてやり過ごし、間合いをとるために後ろに跳躍した。
着地しつつ、拳銃を引き抜くと、そいつめがけて銃弾を叩き込んだ。
 
アーカム開発部ご自慢の硬質セラミック弾頭超高速徹甲弾の味、とくと味わいやがれ!!
>508 >512
「愚行? 自分の部下が死地に赴いているのに、みすみす、それを傍観しておく性格してないの」
 
私はそうリァノーンへ返答する。
 
「私はあなたみたいに2000年をただ無為に過ごしていた訳じゃない。1000年しか生きていないけど、
私の生は目的があり、使命があるわ。……そして、あなたたちは私の部下たちに手を出した。
あなたたちを引き裂く理由はそれで十分よ!」
 
そう答えた瞬間、プライミッツマーダ―が私の盾になるようにして私の前に立ちふさがる。
直後、プライミッツマーダ―は蜂の巣になっていた。
 
「ほら、あなたの部下たちもやる気十分じゃない! プライミッツマーダ―、私を狙撃した男を始末しなさい!!」
 
プライミッツマーダ―が私を狙撃したロッカーへと唸りをあげて襲い掛かる。
私はリァノーンの足元に対して、空想具現化で石の槍を無数につくりだす。 
517白騎士(フィナ):02/02/11 00:41
>506 >510 >513
(トリップ判定 命中1 撃破失敗)
 
「なにやら大仰な真似をしたみたいですが、無駄ですよ。パレードを破壊するなら、私自身を消さないと……」
 
私は笑みを浮かべ、そう呟きました。
 
「包囲完了。包囲内にいる3人を徹底して殲滅せよ」
 
今までとは比較にならない密度の砲弾の嵐が中の3人をまもなく始末するでしょう。
>511妖魔の君アセルスvs半妖アセルス

(しまった!!)
『光の剣』を消された為に勢い余って体制を崩してしまう。
そこに“私”が短勁を仕掛けてくる。
威力を殺す為、とっさにバックステップするが・・・間に合わず、
拳を食らった腹部から全身に衝撃が走る。

「・・・っ!」

だがその勢いを利用して間合いを離す。

「・・・ふん、やるじゃないか・・・
そんなに私の血が欲しいか?私を殺したいか?
・・・やれるものならやってみせろ、紛い物風情が!」

叫ぶと同時に跳躍、上空から斬り落とす。
そして着地と同時に払い抜ける!

>天地二段
519鈴鹿御前 ◆Y4SUZUKA :02/02/11 00:49
闘争中割り込む形になって申し訳ないけど、参戦表明させてもらうわ。
わたしの名は鈴鹿。出典は『鬼切丸』、人に紛れ、人と交わって生きる、古参の鬼姫。
カテゴリはB、原作よりは多少積極的に、人に仇なす鬼を狩っているという立場を想定しているつもり。

戦闘方法は、愛刀・大通連を振るっての近接戦闘。
我が夫、悪路王すら滅ぼしたこの刃、いかなる魔物とて無事には済むまい。
そして、鬼の絶対加護こそ、わたしが鬼姫と呼ばれる所以。
影となりて常に付き従う雑鬼たちが、あらゆる危険から我が身を守り、そして我が敵を打ち倒す。


出典 :『鬼切丸』
名前 :鈴鹿御前(小山内鈴香)
年齢 :最低でも1300歳以上
性別 :女
職業 :高校生
趣味 :あちこちを散策して歩くこと。
恋人の有無 :なし
好きな異性のタイプ :かつての夫・坂上田村麻呂のような、真の英雄。
           今の世にいるとは思えないけど、ね。
好きな食べ物 :和食系のあっさりしたもの。
最近気になること :最近、鬼に堕ちる人間が多いこと。人の世の歪みを見ているよう
          で、嫌な気分になる。
一番苦手なもの :宗教関係の人。どうしても、「法力僧か?」とか警戒してしまう。
得意な技 :愛刀・大通連を使った斬撃。
一番の決めゼリフ :「わたしは古参の鬼姫−−その昔、人間と夫婦になったほど、人
           間のことが好きだから」
将来の夢 :以前は鬼としての記憶を封じてまで人として生きようとしていたけど、今
      は鬼の力を生かして、人の平和な暮らしを守っていきたいと思ってる。
ここの住人として一言 :古参の鬼姫の名に恥じぬよう、心がけていこうと思うわ。
ここの仲間たちに一言 :人間を害する者は、全て我が敵よ。
ここの名無しに一言 :人に危害を加えるなら、名無しといえども容赦はしないから、
           そのつもりで。
520ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 00:49
>516 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
 
女の傍らにいた獣が俺に襲いかかる。
この犬っコロ、この女よりも凄まじい力を持っている?
 
「ケダモノの分際で、この俺様に牙を剥くとは・・・吠え面かくなよ駄犬がァァ!!」
 
このクソ犬は滅法速い。信じられない反射速度。移動速度も尋常じゃない。
だが、この俺には及ばない。
世界中の吸血鬼の中でも最速とまで言われたこの俺に牙だけで向かってくるとは、
所詮は犬っコロ、知能もケダモノ並か?
 
高速で射出される弾丸はまず回避不能。
蜂の巣になってくたばれ!
>510>513>517 白黒VSヴェドゴニア軍団(白騎士フィナVSヴェドゴニア&モーラ&フリッツ
 
(霧の中をやみくもに走り回っている)
クソッ……何処だ、何処だ!?
(霧を裂いて、砲弾が音を立てて飛来する)
!? しまったっ、間に合わっ……!
(砲弾が至近距離に着弾、爆風で吹っ飛び地面を転がる)
ぐっ、あぁぁぁぁあぁぁっ……!! ちくしょうっ!
(左腕が半分ちぎれかけている)
血が、血が……このまま終わってたまるかよぉっ!
(ふらりと立ち上がって、力無く霧の中を再び走り出す)
522ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 00:52
御神苗優VS獣人  
  
>515  
唸りを上げて殴りつけた爪はニンゲンの頭上を空しく通り過ぎた。  
ニンゲンにしてはやる。  
間合いを素早く取ったニンゲンはこちらがその位置を認識したと同時に 
発砲した。するどい音を発し、銃口が火を噴くのを認識した。  
  
マッハ単位で飛来する弾丸。  
「そんなモノ。無駄だ」  
獣は弾丸の軌道をすぐれた「嗅覚」による対象の思考把握で察知していた。 
  
獣人は弾と肩に掠める限界の距離で擦れ違う。  
(・・・A・Mスーツ。あの防御力を通常の鍵爪で超えれるか?=NO) 
  
獣人の髪が流れるように伸長し始めた。  
  
狙うはスプリガンの頸部。スーツで覆われていない部分を獣人の力で 
絞められればひとたまりもないハズだ!! 
523ジャッジ・デス:02/02/11 00:55
我が名はァァァァッ!
ジャァァァァッジ・デスだァァァ!
出典はァ、イギリスのコミック「ジャッジ・ドレッド」ォォォォ!
かつてはァ、もう一つの地球のォォォジャッジ(警察官と裁判官と処刑執行人を兼任する役人)だったがァァァ、
すべての罪はァァァ生者がァ犯すという真理にィィ目覚めてェェ、
すゥべての生命に死を与えるためにィィィ、死霊になァァァッたァァ!
そォォォしてェェ、仲間の3人のダァァク・ジャァァッジとともにィ、
すゥゥゥゥべての生命に裁きをォォ与えたのだァァァァァッ!
こォォの世界の生者にもッ!
裁きをォォ、下すゥゥゥ!
524ギーラッハ ◆fAAKLxz. :02/02/11 00:58
>514 黒騎士vsギーラッハ
 
リズムだ一定ならば防ぐのは容易い、単にスピードが速いだけでは
駄目なのだ。
黒騎士は当然の如く攻撃のテンポを変えてくる、予測された事だ。
誘う様にゆっくりと左胸に突き出された剣はヒルドルヴ・フォーク では無く
左手の篭手で横から払いのける。次の突きこそ本命!
ヒルドルヴ・フォーク は普通の剣では無い、黒騎士の魔剣ニアダークを
片方の刃で受ける、が、いかんせん片手故払いきれず右肩に突き刺さる。

「ぬう……己が鎧を易々と切り裂くとは、名に恥じぬ剣よ、しかし!!」

左手をヒルドルヴ・フォーク に添えるとそのままもう片方の刀身で魔剣を
挟み込み、十手の要領で捻りながら魔剣を奪い取ろうとする!
右肩口が大きく切り裂かれるが躊躇する事は無い。

(トリップ勝負。)
>520
「グアアアアアアアア!」
 
プライミッツマーダ―は弾丸を喰らいながらも、そのまま突進。
分厚いコンクリートの壁をぶち抜いて、そのまま建物の外へ飛び出す。



が、再び、外から、壁を破壊して戻ってくる。
毛を逆立て、金色の眼でウピエルを睨みつける。
すでに銃撃による傷もない。
並の者なら、これだけで戦意喪失するだろう。
 
「ガアアアアアア!」
 
先ほどより、更に速度を増して、ウピエルに飛び掛る。
>524

「むうっ……!」
 
俺の身体がみしみしときしみをあげる。
面白い……、力比べか……

「よかろう! お前の力、特とみせてもらう!!」
 
そのまま、腰をすえ、魔剣ニアダークを押し込む!
527モーラ ◆roMora.Q :02/02/11 01:05
>513>517>521

砲撃が倍化した。
雨となって降り注ぐ砲弾。
周囲を隙間なく埋め尽くしす爆発の連鎖。
…躱しきれない!
気付いたときは爆風に煽られ、宙を舞っていた。
地面に叩きつけられ、私は血を吐く。

「かはっ……!」

内臓をやられたかしら…私はスレッジハンマーを
支えに立ち上がる。
まだ…まだ戦える。
傷の痛みに混乱することはない。
冷静になって、生粋の狩人としての本能を取り戻しなさい、
私(モーラ)。
528御神苗優:02/02/11 01:08
御神苗優VS獣人
 
>522
俺の撃った弾丸を、まるで軌道を知っているかのように、
奴は最低限の動作で避けやがった。
畜生、厄介だな。前回のキメラはとんでもない新陳代謝で自滅したけど、
こっちはアレよりも脳みそが発達してるらしい。
正直、こっちとしてはたまらねぇが。
 
奴は俺との間合いをじりじりと詰めながら、
俺を観察してる。と、奴の髪が流れるように伸び始めた!
そのまま奴はその髪を俺めがけて投げつける!
俺はそれを半身を捻って避け、再び射撃を続けながら間合いを保つ。
(残りのマガジンは二つか)
俺は残りのマガジンを確認すると、空になったマガジンを投げ捨て、交換する。
 
529半妖アセルス:02/02/11 01:15
>518妖魔の君アセルスvs半妖アセルス 
 
「本物、偽者。なんの意味がある?」
再び『光の剣』を形成。
妖魔の君の上空からの斬激を受け止める
  
「君はオルロワージュを殺して妖魔の君となった」
続いての足を狙った払い抜け
『妖魔の具足』でそれを受け止める。
が、幻魔はそれをも切り裂いていた
 
「これはその事が再び行われるだけの事」
払い抜け、こちらに向き直った妖魔の君に向かって言い放つ
 
……半妖の姿が光に包まれる
その中から姿を現した者。
それは妖魔の君と寸分違わぬ姿を持つ者だった
 
「……これで僕は君と全く変わらなくなった」
『スマッシュ』
アセルスの胴体に向かって『光の剣』を叩きつける
斬り裂くのではなく叩き斬る。速さよりも力を重視した技だ
531フリッツ ◆Fritz/BY :02/02/11 01:18
>517>521>527
 
白騎士&黒騎士&アルトルージュvsヴェドゴニア陣営
 
重々しい音を立てて幽霊船の砲身が動く。
確実に、俺のほうを向いている。
狙っているのは3点。俺と、惣太とモーラ?!
まずい!慌てて走るが、遅い。くそっ!俺はこの程度でしかないのか。
飛んできた砲弾が床をえぐり、飛び散った爆発の破片が俺に直撃する!
右足が引きつる。熱い。燃えているかのように。
見てみると、膝から下が目の前に転がっていた。
くそっ、くそっくそっくそお!
意識ははっきりとしている。痛みのお蔭でな。
追い詰められると、何でもできるようになるってのは本当だ。
ただ、俺は奴の言葉を忘れていない。
 
 『パレードを破壊するなら、私自身を消さないと……』
 
バカか?ばらしてどうするんだよ。くたばれ化物がッ!
サーマルが奴の大柄な影を教えてくれる。すかさず
ウィッチハンタースペシャルで銃撃。5.56mmアーマライト弾が奴の甲冑を
容赦なく叩いていく。寝ながらの体制ではきついが、犬死するよりましだ。
モーラも、惣太も、確実に帰ってこれる『狩り』にしか出さない。俺の
モットーのつもりだったんだが。それを失敗したら、責任はとらなきゃな。
テルミット手榴弾のピンを抜き、5・・・・4・・・・3・・・投擲。
銃弾の雨にまぎれ、焼夷弾は奴めがけ飛んでいった。気付かれまい。
532リァノーン ◆gQueen5g :02/02/11 01:20
>516 >521 白騎士黒騎士VSヴェドゴニア軍団
 
(無数の石の槍が私に襲いかかる。
両手の鉤爪で片端から折り、砕き、叩き落す。
白騎士の作り出した固有結界の霧で視界は狭くなっている。
捌き切れなかった石の槍が私の体に深い傷を抉る。
砲弾の爆風で一瞬だけ晴れた霧の合間から惣太の姿が見えた。
今の砲弾のせいだろうか・・・片腕が、千切れかけていた)
 
惣太ぁぁぁぁぁ!!!!
 
(血が流れている。惣太の血が、あるがの血が、惣太の血が惣太の血が、
血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が
血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が
血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が血が
・・・なんて、美味しそう・・・
意識が裏返る。
心の奥の何かが、小さな音を立てて切れた。
2000年の間抑え込み続けた吸血鬼の心が、
惣太の血の色に一瞬だけ心奪われたその時を狙い表に現れる)
 
 許 し ま せ ん 
 
(自らの傷の痛みも意識の外に消えうせた。
犬歯が痛む。ギリギリギリギリギリギリ・・・
ああ、私の牙が伸びているのだ。
脳がキリキリと痛み、その力を解放する)
 
(解放された力が渦を巻き、嵐となる。
もはや、この世の物ではない力が私の肉体を通して暴れ狂う)
 
割れよ!砕けよ!!崩れ落ちよ!!全て灰塵と成ってしまえ!!
 
(ビルが木っ端微塵に崩壊し、辺りは完全に瓦礫の山になる)


533ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 01:28
御神苗優VS獣人  
  
>528  
アイツの身体能力は侮れない・・・。  
こっちの髪をかわすなんて。データ以上の速度だな。  
  
迫り来る唸りを上げる徹甲弾はしかし、所詮は一定の軌道を移動するもの。 
銃口を見、ニンゲンの癖を読めばかわすのは造作ない。  
  
(これではまだ、「あの力」を出すまでもないぞ)  
伸ばしきっていたハックル(髪)は突如、周辺に生えていた大木に絡みつく。
  
  
ぎっぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ・・・・・・・・・  
  
ニンゲンがマガジンの交換を行う為に移動速度を3%低下させた丁度その時。
ジャングル周囲にまだ残っている大木が2本、3本、4本ときしみ、  
彼の頭上を覆うように倒れてきた。
>532
「わあっ!?」
 
リァノーンの周りに、圧倒的な力場が発生したかと思うと、
直後、念動波の嵐が発生し……建物が崩壊した。



辺り、一面瓦礫の山……
でも、霧は晴れていない。
そう、フィナも健在か。
私自身も全身に浅く傷を負っているものの、そうたいしたことはない。
再生もすぐ完了するだろう。
 
でも、この私を前にして舐めた真似を!
吸血衝動も満足に抑えきれない3流(屑)が調子に乗ってるわね!! 

私は激しい怒りに駆られた。
意図せず、私の眼も金色に変わる。
 
「小賢しいわ、夜魔の森の女王。その下らない2000年に終止符を打ってあげる」
 
私に出来うる限りの力でリァノーンの周りの空間に空想具現化で干渉。
空間が歪み、衝撃波の渦がリァノーンを飲み込む。
そのまま、肉体ごと砕け散るといいわ。
 
(トリップ判定、私が勝てばリァノーンに大ダメージ、私が負ければリァノーンの反撃で私が大ダメージ)
535ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 01:33
>525 白黒VSヴェドゴニア軍団 
 
クソッタレが!!
犬っコロの分際で!!
思いつく限りの罵詈雑言を叩きつけながら引金を引く。
弾丸は吸い込まれるように白い巨犬へと着弾するが。
まったく効いていない。
肉を抉り血しぶきをあげてはいる。
だが、その巨体の前に5.56mmの一撃はあまりに脆弱だ。
それでも、30発の弾丸を食らって平然としているこの獣は異常だ。
凄まじい生命力。
弾丸の傷は出来た側から片っ端に治癒してゆく。
 
「ケダモノだけに頑丈じゃねぇか・・・なら、コイツはどうだ!」
 
ヤツはさらに加速している。
俺の速度に迫りつつあり、気を抜くと一瞬で間合いを詰められるだろう。
やつの間合いギリギリまで接近を許し、犬の両目を狙い左右に3発づつ弾丸を叩きつける。
眼球を徹して脳髄まで潰せば!!
536ギーラッハ ◆ZKNIGHTg :02/02/11 01:37
>526 黒騎士vsギーラッハ
 
剣を奪えないどころか更に押し込まれ、刀身がギリギリと悲鳴のような
音をたてて滑り始める。
魔剣ニアダークは己の肩を完全に貫いていた。

「ぬう、よもやこれ程とは……。」

蹴りを入れて突き放すと同時に後ろに倒れ込むと、ようやく肩から魔剣が抜ける。
そのまま地面を転がり反転して立ち上がるとヒルドルヴ・フォーク を正眼に構え直して
黒騎士に対峙する。
右肩からは滝の様に血が流れ出す。己が血の乾きを覚える程に……。

537御神苗優:02/02/11 01:38
御神苗優VS獣人
 
>533
俺が撃ち込んだ銃弾は、またも間合いをとる効果しか得られなかった。
まぁ、こういう人外相手だ、仕方ねぇことなんだが。
しかし、さっきっからしてる、ぎぎぎって音はなんなんだ?
 
と思う間もなく、俺の周囲の大木が俺めがけて倒れ落ちてきた!
俺はすぐさま跳躍すると、幹を蹴り付けて三角飛びの要領で大木を交わす!
なんとか全ての大木をかわし切ると、
俺は左に仕込んであるワイヤーを近くの木の枝に向かって打ち込む。
ワイヤーは枝に絡み、俺はターザンのように枝から枝へ滑空しながら、
奴に銃弾を撃ち込む!!
 
538ジャッジ・デス:02/02/11 01:38
出典 :ジャッジ・ドレッド
名前 :ジャッジ・デス(本名・シドニー)
年齢 :不明
性別 :男性
職業 :ダーク・ジャッジ
趣味 :無し
恋人の有無 :無し
好きな異性のタイプ :清らかな死に顔の女性
好きな食べ物 :「死人にィィィ、食事はいらぬゥゥゥッ!」
最近気になること :「罪人がァァァ、多すぎるゥゥ!」
一番苦手なもの :ジャッジ・ドレッドとアンダーソン
得意な技 :肉体を破壊されても、すぐに他の死体にとりつき復活する
一番の決めゼリフ :「罪状はッ生存!判決はッ死刑ィィィ!」
将来の夢 :全生命の抹殺
ここの住人として一言 :「聖なるゥゥ使命を果たァァすだけだァ!」
ここの仲間たちに一言 :「死者はッ我が同胞ッ!しかァァし、生者は罪人だァァァァ!」
ここの名無しに一言 :「ついでにィィ、命もなくせェェェェ!」
>521 >527 >531
「やれやれ、しつこいですねえ。いい加減、あきらめたらどうです?」
 
私が勝利を確信した瞬間、背後から銃撃が……
 
「ぐっ、人間のハンター。まだ生きていましたか!?」
 
そして、続いて私は炎に包まれました。
 
「ぐあああああああ!」
 
直後、辺りが激しい衝撃波に見舞われたかと思うと建物が崩れ去る音がし……



「はあ、はあ、はあ……」
 
瓦礫の中で私はたたずんでいます
全身の炎は消しましたが、ダメージが酷いようです。
さっさと、あの3人を始末しないと……
固有結界の維持も困難になってきました。
 
「全船団、精密射撃! これで仕留めろ!!」
 
(ラストのトリップ判定。私のトリップに誰か1人でも上回れば、フィナ撃破)
>536
ギーラッハと再度対峙する。
この男は本気だ。
それは分かる。
だが、まだ手の内をすべては見せていない。
……俺の勘がそう告げている。
 
「ギーラッハよ! 俺を侮辱するかっ!? 貴様はまだ手の内を隠しているな!」
 
崩れ落ちる建物の中で俺は奴に怒鳴りつける。
 
「如何なる奥義が知らぬが、繰り出してみろ! 正面から受けて立とう。俺の不滅の肉体が上か貴様の技が上か勝負だ!!」
 
ギーラッハの『気』が変わった。
来るか……!?
 
(トリップ判定)
541リァノーン ◆AiQBwiik :02/02/11 01:48
>534 夜魔の森の女王VS黒の吸血姫
 
(何も無い所に衝撃波が巻き起こり、私を囲む様に襲いかかった。
構わずに、「錐」を思い描く。
見えない力に巻き上げられた瓦礫が渦を巻き、磨り潰され、巨大な円錐となる。
凄まじい轟音を立てて回転する錐が音速を超えるのではないかという速度で
アルトルージュの放った衝撃波と交錯する)
 
惣太を傷つけた酬いを受けてもらいます。
怒れる我が前に立ったのを不運と思いなさい!!
 
(トリップ判定)
>535
「グアアアアア!」
 
目玉が潰れ、脳髄をプライミッツマーダ―は撒き散らす。
それでも、この怪物を滅ぼすにはいたらない。
崩れ落ちる建物の中で、プライミッツマーダ―は雄たけびをあげる。 

「ウオオオオオオオオオオオオオ!」
 
……悪い夢としか思えない情景だった。
眼が、脳髄がフィルムの巻き戻しのように再生していく。
 
「グルルルルル!」
 
更に、輝きの増した眼でウピエルを魔犬は睨みつける。
>529妖魔の君アセルスvs半妖アセルス

妖魔化した“私”が剣を大きく振りかぶり、叩きつけてくる。

(スマッシュ!?)

私はとっさに月下美人を抜き、幻魔と交差させて十字留めで受け止める!

ぎぎぃん!
剣どうしが摩擦するいやな音が響き渡る。

「・・・く、くくく」
“私”の剣を受け止めたまま、私は笑い声を漏らした。
「そうか・・・そういうことか。
貴様、私に取って代わるつもりか。
偽者、紛い物・・・いや」

不意に、剣を引き身を翻す。
“私”の光の剣が腕を掠める。
そしてそのまま向き直りざま・・・

「現身(ドッペルゲンガー)!!」

幻魔を横一文字に一閃!

「もう一人の私よ!!」

そして身を一回転、
そのまま縦一文字に月下美人を振り下ろす!!

>二刀十字斬
>527>531>539 白黒VSヴェドゴニア軍団(白騎士フィナVSヴェドゴニア&モーラ&フリッツ
 
(一瞬で瓦礫の山になった辺りを見つめて呆然と)
これは、リァノーンがやったのか……?
いや、気にしてる暇はねぇ、俺はまず奴をやらねぇと!
 
(瓦礫と霧の中を、ひたすらにに走り続ける)
何処だ、何処だ……何処にいやがる!?
(霧の中を走り回っている内に人影を見つける)
……ようやく見つけたぜぇ!
(両手に旋風の暴帝と聖者の絶叫を構えて突進する)
覚悟しやがれ!
俺がテメェをぶち殺すのが早いか、テメェの砲撃が早いかだ!
(トリップ判定)
>541

「あっ、ぐっ……!?」
 
私の放った衝撃波をすり抜けて、錐が私の腹をぶち抜いた。
 
「がはっ……」
 
重傷だ。
意識が揺らめく。
 
やはり、私はアルクェイドと違って未完成品で出来そこないなの?
こんな奴にも勝てないなんて……
 
……いや、絶対にそんなことは認めないっ!
 
「まだよ、あなただけは必ず引き裂いてあげるわ!」
 
腹の錐を手で抜き取る。
盛大に血が飛び散る。
私の腹は向こうは見えるくらいの大穴がぽっかり空いているだろう。
 
「私は黒の吸血姫! あなた如きに遅れをとるはずはないわっ!!」
 
最後の力を振り絞って、空想具現化を行う。
リァノーンの周りに無数のナイフが出現する。
このまま、ハリネズミのようになって、死になさい!
546ギーラッハ ◆s84Cg2PY :02/02/11 02:05
>540 黒騎士vsギーラッハ
 
「貴公!?」

己が手の内を読んだとでも言うか?
騎士なれば剣技のみで対すべきと己が定めたルール、しかし……。
それすらも気づいた真の騎士に対して、それは侮辱ですらあるのでは無いか?
 
「ふっ……貴公に、奥義を封じたまま対した事……己が不覚やもしれぬな。」
「つくづく……貴公には礼を失した様だ。」

ヒルドルヴ・フォーク を振りかぶる。 

「なれば、受けてみよ!!」
 
ヒルドルヴ・フォーク を振り下ろすと同時に刃を十字にクロスさせ、己が魔力を
全力で叩きつける!!
己が剣技と姫より授かった力を融合させた奥義、十字剣閃!!
547ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 02:13
>542 白黒VSヴェドゴニア軍団
 
 
・・・冗談が過ぎる。
脳髄が粉々になったはずが、瞬く間に元通り。
驚愕を通り越し、呆れかえってモノも言えない。
だが、コイツは素晴らしいケダモノだ。
強い。強い。
その凶暴な眼差しに心が踊る。
 
「はァァァァっはっはっははハハハハハァぁァあはハハハはは!!!」
「スゲェぞ犬っコロ!!まさに不死身の怪物ってヤツだ!!」
「さぁ、まだまだ殺れるんだろ?もっと、もっと、もっともっともっともっと!!もっと速く!もっと激しく!」
「もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと」
「もっとはでに楽しく殺ろうぜ!!」
 
全力で駆け出す。
途中で現れたヴェドゴニアの仲間が落したミサイルランチャーの元へ。
コイツなら、あるいは!!
548ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 02:13
御神苗優VS獣人  
>537  
  
終わりか・・・?  
倒れた樹木の為に誇りが舞い起き、視界が悪化する。  
!!!!  
−−−−−−−ぐぅ。  
体に銃弾がめり込んでいく。2発、3発、4発。それ位食らっただろうか。  
傷は・・・深くない。十分も経てば何もなかったようになるだろう。  
獣人は大地を横に転がる事で射線から逃れ、ニンゲンの動きを注視した。 
  
なるほど、な。強固な鉄線を使い樹木上を移動、か。  
・・・・・・ダメージを受けた事により、本部より指令がはいる。  
次の段階の能力の開放が承認された。  
  
獣人の手が薄暗く輝く。猶も降り注ぐ銃弾を敢えて甘受し、周囲の樹木に 
漆黒の電流を流した。  
  ばちっ  
     ばちばちっ       ばちっ  
  ばちっ                  ばちばちばちっ  
  
電撃は樹木の表皮に火花を散らしながら枝から枝、ワイヤーへと迫り行く。
葉は既に大量に炎上をはじめた。 
       

549黒騎士(リィゾ):02/02/11 02:13
>546
(トリップ判定 ギーラッハ勝利)
 
ギーラッハの放った奥義は俺の身体を寸断した。
やられた俺自身も惚れ惚れするくらいに……
 
「ふっ、見事だ。俺の2000年より、お前の600年の方が密度が上だったみたいだな。
主への忠誠でも、剣技においても……」
 
首だけになった俺はギーラッハにそう語りかける。
 
「お前の勝ちだ。さあ、トドメをさせ。どのみち、身体を消滅させても俺は死なんが、
最後まで騎士同士の戦いの流儀は貫こう」
 
ギーラッハが俺に近づいてくる。
さあ、盛大にやってくれ。
550モーラ ◆kW5Blifc :02/02/11 02:16
531>539>544 オセロ騎士vsチーム「ペド」
白騎士vsハンターズ 「乾坤一擲」

…瓦礫の影に身を潜めている。
焼夷弾の輝きが、敵の位置を教えてくれた。
さらに敵に突撃する惣太の雄叫びも聞こえる。
勝機は今を除いて他に無い。
私は駆けた。

再び幽霊船団の砲撃が開始される。
爆風に追い立てられるように駆ける駆ける駆ける。
一際、近くで爆発。
周囲の瓦礫と共に舞い上げられる。

私は一緒に舞い上げられた瓦礫を足場に、跳んだ。
目指すのは目下の白騎士。
我が身を砲弾と代え、白騎士に突進する!

【トリップ判定】
>547
「ガアアアアアアア!」
 
ミサイルランチャーを拾ったウピエルに対して、プライミッツマーダ―は突進する。
周りの空気が震えているかのようだ。
そして、魔犬がその牙をウピエルに対して剥く!
552フリッツ ◆Bb52dQRY :02/02/11 02:18
>539>544>550
白騎士&黒騎士&アルトルージュvsヴェドゴニア陣営
 
「・・・・・喰らわせてやったぜ。」
 
もう、駄目か。だがな、これで終わる俺と思うなよ?
奴の幽霊船の砲塔がまたも俺たちを狙う。
やられてたまるかよ。おまえらクソ化物如きに。
奴さえ消せば、幽霊船など関係ない。
モーラも、惣太も何とかなるはずだ。
急に、建物が崩壊した。瓦礫はぎりぎりで俺を避けた。ツイてる。
瓦礫に手をつき必死に歩きながら、傷ついた奴を目指す。
痛み分け。どうだ、人間に傷つけられる気分は。
追い詰められた人間は化物よりか凶暴なんだぜ?
惣太とモーラが奴に挑んでいる。俺は、全身の手榴弾のピンを引き抜き、
後ろから奴に踊りかかった。巻き込まれない。二人なら。絶対にだ。
 
・・・・・・・・・俺には二人を守る義務があるんでな。
これくらい、なんてことはねえんだよ。てめえと同じでな。
 
 「 く た ば れ 化 け 物 が ! ! 」
 
終わりにしてやる。全て。俺も、てめえもだ。
 
(トリップ判定)
>543妖魔の君アセルスvs半妖アセルス
 
半妖は気づいていたのだろうか?
明らかに妖魔の君とは異なる自分の口調に
『……これで君は僕と変わらなくなった』
 
妖魔の君の横殴りの残激を『光の剣』で受け止める
そのまま力のベクトルに逆らわずに横に飛ぶ
つい一瞬前までに半妖が居た場所に縦の斬激が通り過ぎる
 
「………」
距離を取った半妖は『光の剣』を構え直す
 
……両者の間に緊張感が高まり
……弾ける!
 
『濁流剣』
素早い動きによって現れる残像
半妖は残像とともに妖魔の君に襲い掛かる
荒れ狂う大河が全てを飲み込んでしまうかのように
 
(トリップ判定)
554御神苗優:02/02/11 02:28
御神苗優VS獣人
 
>548
どうやら今度は何発か奴に当たったようだ。
奴は苦しげなうめき声を上げている。
俺はワイヤーを巻き上げて枝の上に上ると、
そこから奴へとさらに銃撃を放った。
 
奴は弾丸など意にも介さず、俺の居る木にと近づいてくる。
何をする気だ?そのとき、俺は奴の手が放電をしているのに気づく。
やばい!あんな高圧電流流されたんじゃ、A・Mスーツ着てたって黒焦げにされちまう!
俺が木から飛び降りるのと、奴が電撃を放ったのはほぼ同時だった。
俺の後ろで木が炎上するのがわかる。
俺はそのまま空中で体勢を立て直すと、
獣人めがけドロプキックを放つ!
十分にスピードの乗った御神苗メガトンキックを食らいやがれ!!
 
555白騎士(フィナ):02/02/11 02:32
>544 >550 >552
(命中、撃破)
 
ほう、私に特攻ですか?
フッ、愚かな……
もう、あなたたちはすでに捕捉済みです。
さあ、フィナーレは盛大にいきましょう!
 
「何っ!」
 
男が私にしがみついています。
こ、この男はっ!?
ぐっ、離れなさい!
人間如きが! 
 
私が男の頭を握りつぶすべく、掴んだ瞬間、閃光が私の視界を覆い、そこで私の意識は途切れました。
(固有結界消滅、フィナリタイア)
556遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/11 02:33
>456vs夕維 
 
いま、自分の中で失っていた何かが目覚めた。 
 
オレの中にいる誰か? 違うな。そんな奴は初めからいない。 
あいつはオレの中に居候しているだけだ。オレに力を与えてくれたが、それだけだ。 
 
夕維の驚愕の表情を見れば分かる。 
お人好しめ、オレが狂っているのは、あいつのせいだと思っていやがる。 
こんなオレを、善人だと思っていやがる。 
 
あぁ、オレもさっきまでそうだったぜ。 
オレが狂っているのは遠野家の血と、あいつのせいだと思っていた。 
だが違う。夕維の驚愕の表情を見て、冷めた。  
 
「夕維、オレの中には、誰もいなかっただろ?」 
 
あぁ、やっと思い出したぜ。ったく、オレも馬鹿な奴だ。 
自分のことを忘れるなんて……は、どうしちまったんだろうね。 
 
夕維が好き? だからなんだ? 
 
トス…… 
 
自由になった身体で、夕維の胸にナイフを刺し込む。 
ナイフが胸に沈んでいく感触は、とてもとても気持ちが良いものだった。 
 
「夕維、忘れていたよ……オレが、殺人鬼だということを……」 
 
夕維、 『オレ』が狂っているんだ。遠野四季が狂っているんだ。残念だったな……。 
そんなオレを、おまえは愛せるか?  
おまえに嫌われるくらいなら……オレを殺してくれ、夕維。 
557リァノーン ◆gQueen5g :02/02/11 02:36
>545
 
(何も無い空間から湧いて出た無数のナイフが向かってくる。
無駄な攻撃・・・悪足掻き。
先程の衝撃波のような力技で無い限り、念動の力が作り出す見えない壁を破ることは不可能。
全てのナイフは空中で動きを止め、逆に黒の吸血姫を傷つける。
流れ出すアルトルージュの血が見えざる夜魔の手によって吸い上げられ、
空中に血溜りを作り出す。
その血を、抱き寄せる様に手元に寄せ、啜り、飲み、嚥下する。
吸血鬼の血は甘美な味わいという点で人間の血に劣る。
だが、黒の姫君の血の甘露の如き味わいは凡百の匹婦に勝るものであった)
 
ああ・・・・・・素晴
 
(思わず喘ぎ声を上げる。
血液が喉を潤すにつれて、血の渇きが薄れ、意識が明晰になる)
 
(私は、何をしていたのだろう・・・
多少の自己嫌悪に陥りつつも、状況を把握し、どうするべきかを考える。
結論は出た。)
 
アルトルージュ姫。この場は退いて頂きたい。
何の理由があってイノヴェルチに与するかは知りませんが、
我々が戦って得る物は無いはずです。
聡明な貴方ならわかるはず・・・退きなさい。
 
(停戦を申し出ることにした)
558ギーラッハ ◆ZKNIGHTg :02/02/11 02:38
>549 黒騎士vsギーラッハ
 
己は黒騎士に向かう途中で膝をつく……。

「これは姫より授かった力故、己には貴公を処断する事はできぬ。」

>557の

「姫の沙汰を聞くがよい、結局己が剣技のみでは貴公に対抗できなんだわ。」


>529妖魔の君アセルスvs半妖アセルス

幻魔、そして月下美人を鞘に収める。
そして、居合の構えを取る。

(これで終わりだ・・・この世に私は二人もいらない。
ファシナトゥールを、そして全てを支配するのは・・・)

瞬間、月下美人を抜き放ち・・・

(この、私だ!!)

清流の如き速さで一直線に斬りつける!!


>清流剣


私と“私”が、交錯した。


(トリップ判定)
560ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 02:42
>551
 
くたばれ、犬っコロ!!
振り下ろされる爪を片腕で受ける。
肉どころか骨まで抉られ、無惨に千切られた腕が宙に舞う。
喉笛に食らい付く、否、食らいつこうとする犬の口の中に、
スティンガー対空ミサイルランチャーの砲口をねじ込んだ。
 
「Go To Hell!!」
 
爆発。
爆風は俺の肉体をも吹き飛ばし、体中に傷ができる。
 
これでどうだ!!
レス番間違え。
>559は>553より。
562ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 02:48
御神苗優VS獣人  
>554  
  
降りてくる気、か。そうだ。それしかないからな。  
電撃が樹皮を伝いきる前に、勢いに乗った頭上からのニンゲンの蹴撃。  
  
そんなモノが通じるわけが・・・  
髪(ハックル)を以って迎撃を試みる。しかし、彼は跳躍の瞬間を冷静に 
見定めていた。獣人が彼が手を離すと読んだ時間と実際の彼が跳躍した 
時間には0コンマ3秒の差異があったのだ。  
  
なまじハックルで相手の真芯を捕らえようとしたのが裏目に出た。  
先のこちらの弾丸回避の如くスレスレで髪を回避した彼の蹴りが獣人の 
顔面に突き刺さった。    
  
がはぁぁあああああああ・・・・  
のた打ち回る獣。なんとか起き上がり、スプリガンを睨みつけた。 
その獣人の目は原罪、片方しか機能していなかった。  
(最終段階、能力開放承認。以降、マーキング使用可能に)
>560
「ガッ!?」
 
プライミッツマーダ―の口内にミサイルランチャーが突っ込まれ……
閃光が走った!



爆発の後には、プライミッツマーダ―は跡形もなく消し飛んでいた。
564黒騎士(リィゾ):02/02/11 02:51
>558

「そうか……」
 
勝者には生殺与奪の権利がある。
奴がそういうなら、それに従うまで……
我々は負けたか……
だが、アルトルージュ様が無事なだけで良しとしよう。
565リァノーン ◆gQueen5g :02/02/11 02:52
>552 >555
 
(正気に戻り停戦を申し出た時、視界の隅に爆弾を抱え
白騎士に突入するハンターの姿を捉えた。
あの距離では惣太とモーラも無事では済まない。
白騎士も、ここで死なせるのは酷。
念動で、強大な壁を作り出す。
見えない触手が一瞬で状況を走査する。
彼ら一人一人を包み込むように、肉体に、肌に密着するまでに細かく
形を作った念動力の壁で、咄嗟に彼らを包み込む)
 
(結果は、ほぼ満足すべき物だった)
(ただし)
 
白騎士の方への配慮は少々不足しているかもしれませんが・・・
こちらにも、優先順位と云う物が在ります。悪しからず。
 
(そう、付け加えて置いた)
>557 >565
「……分かったわ。何やら、行き違いがあったみたいだけど、もう私に打つ手はないしね」
 
私は、ボロボロになった身体でよろよろと立ち上がりつつ、そう答えた。
悔しいけど、正直、私はもう何も出来ない。
地脈吸収でどうにか身体を維持しているだけだ。
この状態(LV1)でも辛い。
 
「ひとつだけ訂正。私たちもイノヴェルチを誅しにきたの。あんな連中に組するほど落ちぶれてないわ」
 
リィゾの頭と気絶したフィナの身体を抱え、リァノーンに告げる。
プライミッツマーダ―は……吹き飛ばされたか……。
まあ、いい。
時間がたてば、すぐに再生するだろう。
 
「次会う時、出来れば、敵として会いたくないものね。
それじゃ、あなたの好意に甘えさせて、ここは撤退させてもらうわ」
 
私はこうして、その場から立ち去った。
……結局、私は1000年経っても未完成ということか。
 
私の頭上には月が1000年前と同じように煌々と輝いていた。
 
(アルトルージュ&白騎士&黒騎士側 END)
567夕維 ◆YUI99Di2 :02/02/11 03:06
>556

胸にナイフがすべり込む。焼けた鉄棒を刺されたような激痛。しかし。

『・・・だと・・・したら!』

力が抜けていく。そのまま崩れ落ちながら、四季を抱き締め、力を振り絞って――
四季の首筋に牙を突き立てた。

四季の血が喉に流れ込み、喉からあふれる夕維の血が四季に流れ込む。喉に伝わる四季の血から、
四季の記憶が伝わってくる。四季と、もう一人の少年と、少女の三人。楽しく遊んだ思い出。
妹への想い、満たされない気持ち、そして狂気に侵されていく自分。

吸血姫の血は、その血の主の思いで魔を封じる力となる。四季の中に流れ込む夕維の血は、四季の
反転衝動を食らい尽くしていった。



四季の心の中。何もない、渇ききった砂漠の中に、誰かを切り裂くためのナイフを手にたたずむ四季。
その砂漠に、突然赤い、血のように赤い池が湧き上がる。
その赤い水が人の形をつくっていく。黒髪の少女の姿。
「みぃつけた」
その黒髪の少女は、四季の手を取り、引き寄せるとその首筋に唇を寄せた。
ナイフを手にした四季は砂のように崩れ去り、砂漠は花咲く池へと変わっていく。




四季は、夕維を抱き締めていた。胸からナイフを生やし、自分の腕の中で今にも命の灯が消えていき
そうな少女。しかし、彼女は微笑んでいた。

「よかったぁ・・・まにあったんだね」

そう言って、Vサインを作って笑顔を浮かべると、夕維はがっくりとうなだれた。
すぐに、夕維の体は一抱えほどの桜の花びらとなって崩れ、風に吹かれて消えていった。
>559妖魔の君アセルスvs半妖アセルス
(j<N)敗北
 
残像を伴って迫り来る半妖に向かって妖魔の君の居合抜きが半妖を捕らえる
月下美人に伝わる確かな手ごたえ。
それと共に半妖の残像は全て消え去った
 
「なんで……」
半妖だったモノ
今では黒い塊となってぐずぐずと崩れつつあるモノは言葉を紡ぐ
 
「なんで僕が負けるの?」
「白薔薇に化けて妖魔の君の動揺させた。ちからを使って妖魔の君と同じになった」
誰に言うという事無く呟きは漏れつづける
  
「ナンデボクガマケルノ?」
「ワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイ
 ワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイ……」
まるで機械が壊れてしまったかのように
だが、それがぴたりと止まる。そしてそれが最期の言葉を紡ぐ
 
「…………ボクハフミダイナノ?」
 
それっきり半妖だったモノは何も言わなくなった
569御神苗優:02/02/11 03:13
御神苗優VS獣人
 
>562
奴は俺が木から飛び降りたのに気づいたらしい。
木から手を離すと、俺を迎撃するかのように飛び上がり、
髪を俺に向かって伸張させる。
だが、正確に俺を貫こうとするそれを避けるのは容易だった。
俺は体を捻らせてそれを避ける。
驚愕にゆがむ奴の顔に、俺のメガトンキックが炸裂した。
俺はその反動を利用して宙返りし、着地する。
 
奴は顔を押さえ、地面をのた打ち回っている。
痛みをこらえながらのろのろと起き上がった奴の顔には、
怒りがありありと見て取れる。
怒りに我を忘れた今がチャンスだ!
怒りは隙を作る。俺はその隙をつけばいい。
俺は奴に向かって一気に跳躍し、間合いを詰める。
さぁ、第二ラウンドの始まりだ!!
 
570リァノーン ◆gQueen5g :02/02/11 03:24
>566 エピローグ〜ヴェドゴニアチーム
 
おかしな行き違いによる無駄な戦いだった。
無益な血が流れ、命が散って行った。
 
悲しい、悲しい、悲しい出来事だった
 
しかし、惣太は無事だった。
ギーラッハも、モーラも。
 
燦月製薬の拠点である本社工場はもはや跡形も無く、ただ瓦礫の山となっていた。
イノヴェルチの吸血鬼、ウピエルも
アルトルージュ姫の従僕プライミッツマーダーとの戦闘で傷ついている。
これ以上ここにいる必要も無いだろう。
 
私達も、ここを去ることにしましょう。
夜が明ける前に。
 
(彼女には、少々悪い事をしましたね。次に会う事があれば・・・一言謝っておくべきでしょうか・・・?)
(また会えるだろうか?また会えるだろう・・・私達は、悠久の時を生きる呪われた夜の眷属なのだから・・・)
そんなことを考えながら。
 
ヴェドゴニアチーム・END
571導入:02/02/11 03:26
金属バットが外人の男の頭に振り下ろされた。
ごん、と音を立てて、外人は道路に倒れる。
バットを振り下ろしたのは、まだ十四、五歳の少年だった。
倒れた外人の頭を、まるでサッカーボールのように気軽に蹴飛ばす。
「なんか持ってやがるな」
少年の仲間、否、同類が、通りの陰からわらわらと出てくる。
そのまま外人の持っていたバッグの中身をぶちまけた。
「おっ、金が超すげえあるじゃんかよ!」
「こいつはクスリだぜ。たんまりあらあ!」
「へへっ、こいつは儲けたな――クスリも見たこともねえヤツだぞ。
 きっとすげえブットビもんだぜ」
彼らはけたけたと笑った。そして外人をみんなで蹴飛ばした。
「――おい、この野郎死んじまってるぞ」
「マジ? うっひょ」
「なーに、どうせこいつギャングかなんかだ。そこらへんに放っぽっとけば、
 警察は勝手にコーソーかなんかで殺されたって考えるさ。どうせ外人だし」
そしてまたみんなでけたけたと笑った。
やがて彼らはその場から素早く去って、いつもの隠れ場所に行くと
さっそく戦利品の薬品を自らに注射し始めた。
 
 
その薬品は、実は麻薬などではなく、そんなものよりずっと恐ろしい、
ある組織がつくりだした化学兵器だったのだが、そんなことは勿論彼らが知るはずも無かった。
 
 
薬品によって虚ろに目を濁らせた少年たちは、生物の本能が命じるままに、
「外敵を排除する」その目的を果たすために動き出した。
そのほとんどは、彼らが薬品を打つ直前に見ていた写真の少女を排除するため、
夜の街へと飛び出していったのだが、
そのうちの数人だけは、少女の写真を見ていなかったため、その動きに加わらなかった。
 
ただし。
彼らの視線の先には、ひとりの少年がいて、
そして彼らは、その少年を「外敵」として認識していた。
572検見川 鏑(M):02/02/11 03:28
>571
【導入:検見川 鏑】
一人夜を歩く。
 
近頃俺はひどくイライラしている。
イライラしているのは疑問の答えが見つからないからだ。
人をよせつけないのは自分の不安と焦燥を知られたくないからだ。
そんな感情を表に出さず、普通のフリをしているのは俺はきっと普通じゃないからだ。
 
毎夜夢に見る、血まみれの自分の姿。
いつしか巻き込まれた、異星人との戦い。
そして、手に入れた過去。
果たした復讐。
 
しかし、それでもなお満たされない。
それは俺が凄まじいまでの力を持ったヴルクの末裔だから。
巨大な力ゆえ、臨界を越えての自壊か、それを使っての殺戮しか選べない。
・・・ははっ、全く笑えやしない。
殺して生きるか、殺さずに死ぬか・・・
 
だから俺は、殺して生きる道を選んだ。
世の中には誰にも気付かれず悪さしている奴ってのは結構いるんだぜ。
 
・・・ピクリ、と何かを感じた。
純粋な殺意。ただ殺すだけの意識。
数人の男がこちらを見ている。
その目には意志はなく、ただ殺意のみがある。
異星人ではないようだが・・・
 
面白い。
ちょうど、イライラしてたんだ。
573ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 03:32
御神苗優VS獣人  
  
>569  
イタイ。イタイイタイタイタイイタイタイタイタイ。イタイイタイタイタイ 
・・・・・・・・・。  
徐々に傷は回復していくが、苛立ちまでは獣人の能力はカバーしない。  
・・・・・・・・・・・・・・        と。  
  
岩山から崩落した巨大な岩石が彼の目にとまった。これだ。冷静さを取り戻す。  
獣は無造作に軽トラックほどもある岩石を鷲づかみにし、裂帛の気合と共 
にスプリガン目掛けて投げ放った。(生命力注入、未発動)  
  
そして。自身はそのまま間合いを詰める。豹の遺伝子による物だろうか・・・ 
類まれなるスピードで。
574ウルフ(M) ◆wolf8zuU :02/02/11 03:36
御神苗優VS獣人    
  
ちょっと改訂版。上のは無しにしてくれ。
  
>569  
イタイ。イタイイタイタイタイイタイタイタイタイ。イタイイタイタイタイ 
・・・・・・・・・。  
徐々に傷は回復していくが、苛立ちまでは獣人の能力はカバーしない。  
・・・・・・・・・・・・・・        と。  
  
岩山から崩落した巨大な岩石が彼の目にとまった。これだ。冷静さを取り戻す。  
獣は即座に軽トラックほどもある岩石を鷲づかみにし、裂帛の気合と共 
にスプリガン目掛けて投げ放った。(生命力注入、未発動)  
  
そして。自身は彼の真下辺りに移動する。豹の遺伝子による物だろうか・・・ 
類まれなるスピードで。  
空中に迎撃に向かう岩。下で待ち構える獣。どうするのか?
575被投与体 ◆LQ7haByY :02/02/11 03:37
>572
薬品の影響により、少年たちの間には、
蟻のそれに似た精神の共有現象が起こっていた。
彼らは全員で目標を確認する。
 
彼らは野獣と化しており、そして野獣というのは、人が通常想像しているよりずっと賢明だ。
生物が何億年もかけて獲得してきた本能は、ほとんどの人間の意志より
ずっと正確で、適切だ。
そしてその本能が、彼らに今、ひとつのことを命じている。
 
『敵は可能な限りにおいて殲滅せよ』と。
 
彼らが動き出した。
薬品の効用で、人間が本来抑えている筋力を全開にしている彼らは、
とてつもない速度で少年に襲い掛かる。
>575
速い・・・!
ただの少年に見えた「奴ら」はとてつもない速度でこちらに迫ってくる。
 
だが・・・異星人との戦闘に慣れた鏑には決して反応出来ない速度ではない。
 
右手に意識を集中する。
手に光が宿る。
局地白兵戦で殺し屋と呼ばれたヴルク傭兵の「光を宿す手」
凄まじい破壊力を秘めた光が、少年たちを迎え撃つ!
577ウピエル ◆Upielb0Y :02/02/11 03:46
>570 エピローグ〜ウピエル
 
闘争は終った。
犬っコロは木っ端微塵になり、向こうの戦いもケリが付いたようだ。
だが、至近距離でミサイルの衝撃波を叩き込まれた俺は、
内蔵までかき回されて最悪の気分だ。
立ち去るヴェドゴニア立ちを追うどころかまともに動けそうも無い。
片腕も千切られて転がっている。
無様に地を這って腕を拾うと、傷口を押し当てるようにつなぎ合わせる。
こうしておけば、すぐに再生するだろう。
 
再生を待って横になっていると。
吹き飛ばしたはずの犬が再生をはじめていた。
・・・デタラメにも程がある・・・
 
「Oh・・・Shit!Son Of A Bitch!」
 
犬は、そう呟いた俺の方を一瞥すると、鼻を鳴らして去って行った。
 
クソッタレ、なんだこの終わり方は!
 
(イノヴェルチサイド、ジ・エンド)
 
578被投与体 ◆uj.VWzbo :02/02/11 03:53
>576
(判定:1−1)
 
標的の手から凄まじい極光が放たれる。
その光が消えうせたあとからは、ひとりの少年の上半身が消えていた。
 
残る彼らは、しかし動揺したふうもなく、
ただ一足で数メートルをまたいで広く展開した。
標的を取り囲むように全員が配置されると、それを目で追おうとして標的に死角が出来る。
そこを被投与体は見逃さなかった。
先ほど上半身を消し飛ばされた仲間の足を掴み、片手で放り投げる。
臓物と黒い液体を撒きながら、標的にそれは飛んでいった。
>578
(判定:1−1)
「ちっ!」
 
一人は殺ったが、周囲を囲まれる。
思わず相手の配置を追おうとして・・・仇になった。
 
奴らは先程殺った一人をぶん投げてきた。
咄嗟にそれを躱そうとして死角からの攻撃を受ける。
浅く頬を斬っただけとはいえ・・・この分じゃいつか殺られるな。
 
・・・拳じゃ追い切れないか・・・
 
ヴン!
 
右手に宿った光が形を変える。
状況、相手に即応し、確実に倒せるための形を具現化する。
それが「光を宿す手」・・・ヴルクの民が恐れられた理由だ。
 
光は剣の形を取り。
鏑はそれを振るう。
 
先程のスピードを上回る速度の斬撃。
人間の限界などとうに越えた一撃が、放たれた。
580御神苗優:02/02/11 04:03
御神苗優VS獣人
 
>574
奴の傷は徐々に回復しつつあった。
奴が回復する前に勝負をつけてやる!
 
一気に間合いをつめようとする俺に気づいた奴は、
近くにあった巨岩を抱きかかえ、俺に向かって放り投げてきやがった!!
しかも、同時に奴も俺に向かってくる!!
屈んで防ぐ訳にもいかねぇ!
 
俺は意を決すると、無理やり地面に手をつき、ハンドスプリングの体勢をとる。
そのまま上体を丸め込むように一回転すると、岩の上空へ飛ぶ!!
「これでも食らえぇ!!」
そのまま俺は上空で姿勢を崩しながらも奴に拳銃弾を発射した。
 
581被投与体 ◆C.GnIp2k :02/02/11 04:10
>579
(判定:2−2)
 
懐まで近接したひとりが、標的の手から出た光の剣に切り裂かれる。
被投与体は依然として周囲を囲み、標的を逃がそうとはしない。
 
そのうちの三人が集まった。
二人が互いに腕を組み、足場を作る。
三人目が駆けて跳び、その足場を蹴ってさらに高く跳躍した。
 
ほぼ垂直に近い角度で空から少年が襲い掛かる。
それと同期して、足場を作った二人が標的に突貫した。
582フリッツ ◆Bb52dQRY :02/02/11 04:20
>570>577 エピローグ フリッツ
〜燦月製薬本社を壊滅させた先の戦いから一週間後〜
 
「フリッツ、どう?新しい足の具合は?」
少女が体格の良い男に尋ねる。
 
「ああ、悪くねえぜ。ただやっぱありゃ無理しすぎたな。」
自嘲するように男は答え、上を見上げた。ふう、と吐息を漏らす。
 
「惣太はどうした?」
「ええ、彼は昨日リァノーンとともに行ったわ。」
「・・・・・そうか。あいつもきちんと狩ってやるからな。
 俺のこの新しいエモノでな。」
 
「ちょっと、冗談・・・・・・!?」
少女は紫の瞳を見開き語気を荒げる。
 
遮るように
 「冗・談・だ。」
なにやら嬉しそうに足をさする男。
その右足は、青く鈍く輝く鋼の足だった。
 
 ガシャン!
 
足から突き出た杭が床を撃ち砕き、
そしてその中から発射された硫酸が煙を上げた。
 
「もしここへ、人間の許へ帰って来たらの話だ。
 また会うとして、奴はどんなになってるだろうな?」
 
「・・・・さあ。」
 
「あいつはヴェドゴニアだ。たとえロードヴァンパイアになってもな。
 人間の魂は決して失わない。リァノーンもだ。
 あいつらがこれから何をしにいくのか。興味深いもんだな。」
 
男は伸びをし、そのまま再び眠りについた。少女は、あきれたような顔で
毛布をかぶせると自室へと帰っていった。
ぽつりと
 
 「本当に惣太たち、今どうしてるのかな?」
 
会いたくても、もう会う事はないだろう。
彼らは、共に永遠を生きる者となったのだから。
 
〜完〜
>581
(判定:3−2)

上下、二方向からの攻撃。
 
右手だけでは・・・捌ききれない?
ずぬり、と身体を裂かれる感覚。
 
「くっ・・・!」
 
相手は既に体勢を立て直し、こちらの隙を窺っている。
 
「ふ・・・ははっ・・・ホントにイライラさせてくれるよな、テメエら・・・」
 
そして、再度襲いかかってくる。
 
(だから、こいつらは俺の隙をついてくるんだよな・・・だったら、隙をつくらなきゃいいって事だよな・・・)
 
左手も、発光しはじめる。
間に、合うか・・・?
584遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/11 04:27
>567 vs夕維 エピローグ 
 
夜の街。夜の公園。闇が支配するその場所。 
男は眼光を光らせながら、ベンチに腰掛けている。 
 
静まりかえった公園。物音一つしない。沈黙が公園を包んでいる。 
 
1分、2分、3分………10分、1時間、3時間、1週間−−−−−−−− 
 
「よう、親友、待っていたぜ」 
 
闇の中から、人影が浮き出てくる。親友と呼ばれた者は、男の隣に座る。 
しばらくの間、二人には沈黙しか無かった。 数時間後、男は口を開く。 
 
「は、分からねぇもんだな」 
 
男は、もう何百本めになるか分からないコーヒーを飲み干す。 
飲み干した缶を、投げ捨てると、男は立ち上がり、背伸びをする。 
 
「まぁ、良い。おまえの顔を見れただけで、オレは安心したぜ」 
 
親友も、つられて立ち上がる。 
 
「もうお互い、殺し合うために生きる身じゃねえ」 
 
−−−−−−−−−−−−守るべき誰かがいる。 
 
瞬時、お互いが懐からナイフを取り出し、お互いに相手の喉元にそれを突きつける。 
公園の外には、それを見守る二人の姫君。 
 
「やるか、殺人鬼……いや、殺人貴」 
 
そう言うと、二人はナイフを持つ手に力を入れた。
>568妖魔の君アセルスvs半妖アセルス
エピローグ

“私”だったモノが自壊していく。そしてその中から、金属製の物体が現れた。
―――機械。ここファシナトゥールではあまりお目にかかれぬ代物。それも・・・

(これは・・・トリニティのシンボル!
くく・・・そうか。かのリージョン同盟が私に目をつけたか。光栄の至りだな。
大方、こいつはただの試作型・・・テストを兼ねて、私のところへ送りつけた。そんな所か)

私はその“機械”を踏み潰そうとして・・・やめた。下手に爆発などされてはたまったものではない。
かわりに、一旦懐にしまいこむ。
そして、月下美人についた血のりを払おうとしたとき・・・不意に、“白薔薇”の血の味を思い出した。


(白薔薇・・・)


無意識に、舌が剣についた血へと伸びる。

(あれは偽者だった、けど・・・彼女の血は、美味しかった・・・酔ってしまいそうなほどに、甘美な味だった。
ああ、白薔薇・・・)

剣に舌を這わせ、紫色の血を舐め取る。
倒錯した思いが、頭を麻痺させていく・・・

(白薔薇に化けていた、“私”の血・・・私が、私の血を舐めている・・・甘い、美味しい・・・
こんなに甘いなら、直接吸ってもよかったかな・・・
ねぇ、白薔薇・・・君にも、私の血を味わわせたいな・・・きっと美味しいから・・・
本物の君なら、私を受け入れてくれるよね・・・?白薔薇、早く君に逢いたいよ・・・
一緒に愛し合いたい、君の血を吸ってみたい、白薔薇、白薔薇・・・)

抱きしめた“白薔薇”の感覚を思い出しながら、舌を這わせ続けた。


―――いつの間にか、涙を流していた。


end.
586遠野四季 ◆17thMv4s :02/02/11 04:37
遠野四季 VS 夕維
>38>39>40>41>42>43>68>74>315>361>395>456>556>567>584
 
夕維はオレの中で生きている。ロアのようにな。 
これは、彼女とオレが結ばれたってことだよな? 
 
……ヒャハハハハハハハ!! 志貴!! オレも幸せを手にしたぞ!! 




587被投与体 ◆JYDhJMW6 :02/02/11 04:37
>583
(判定:4−2)
 
両手が発光しだす標的。
だが、被投与体は恐れず盲進する。
 
標的の両手から剣が生まれ、風を切って薙がれる。
その嵐のような剣戟を、
腕を切られた一体が身をかがめてやり過ごし、
足を切られた一体が残る一本で跳躍し、
標的の身体に取り付いて動きを奪う。
腕を切られた一体が足で足を挟みこみ、
足を切られた一体が抱きすくめるようにして腕を拘束する。
 
その後ろから。
被投与体のひとりが、首筋めがけて噛み付こうとしていた。
588検見川 鏑(M):02/02/11 04:46
>587
(判定:5−2)

速・・・いっ!
剣閃よりも速く、奴らが動く。
 
手足を拘束され、動きを封じられたところへ、首筋に噛みつかれる。
血が、流れる・・・意識が、遠のく・・・
 
そんな中、ふと。
目が覚めれば、このイライラも、少しは収まっていると・・・いいな。
そんなことを思った。
妖魔の君アセルス(&ラスタバン)vs半妖アセルス“薔薇色の闘争”
レス番まとめ。

>336>337>340>344>350>356>419>424
>433>437>451>460>471>495>498>502
>511>518>529>543>553>559>568>585

ついでに、BGM(w
>530

かなり耽美な闘争ですが、何か?(w

ともかく、もう一人の私とラスタバン、お疲れ様。ありがとうね。
590被投与体:02/02/11 04:57
>588
彼らの体液に混じった薬品が、唾液を通して標的の体内に侵入する。
侵入した体液は瞬く間に標的を“浸食”し――同類にしてしまった。
 
自分たちと同じ目、同じ思考、同じ行動をとるようになった標的を見て。
彼らは、特に感想を抱かなかった。
 
被投与体が一斉にぐるりと首を動かした。
先行した仲間が、『敵』を取り逃がしたのだ。
すぐに増援に向かうべきと彼らは判断する。
 
新入りが近くの商店のシャッターを蹴破り、ウィンドウを殴り割る。
ガラスの破片が腕を傷つけるが、特に感想は抱かなかった。
奥で箱に包まっているローラーブレードを探し当てると、それを全員で履く。
そして、疾風のような速度で、『敵』の追撃にとりかかった。
 
 
彼らの狩りは、まだ始まったばかりであったが、
やはり彼らは、そしてもはや彼も、特に感想を抱かなかった。
 
 
                  BAD END
591天色 優 ◆STigmaWw :02/02/11 05:02
レス番まとめです。

検見川vs被投与体

>571>572>575>576>578>579>581>583>587>588>590
 
592キリエ(M):02/02/11 05:10
キリエ(M)VSウォルター(M) 導入
 
キリエは追っ手から逃れようと必死だった。
狂血病であるキリエは防疫修道会のお尋ね者である。
修道会からはもちろん、キリエの首を狙う者は後を断たず存在していた。
そして今も、何処から湧いて出たのかと思うほどの追っ手からキリエは逃げているのだ。
 
傘としか思えないモノの先端から銃弾が飛び出し、また一人の追っ手の命を奪った。
 
「あぁっ、いちいちしつこいっ! ウザい!」
 
別の追っ手の銃弾を、傘を広げて弾く。
防弾仕様のそれは、ひ弱な口径をあざ笑うかのようにキリエを守っていた。
そして、返礼の銃弾に血しぶきを上げて倒れる追っ手。
 
そろそろ追っ手の数も減ってきて逃げ出せるかと思った頃。
目の前に老人がいた。
そして、キリエはその老人からただならぬ気配を感じた。
 
傘を閉じ、目の前の老人に問いかける。
 
「おまえもわたしの邪魔をする気か?」
 
手の中の傘を意識しながら静かに身構えた。
593ウォルター(M):02/02/11 05:27
>592 キリエ(M)VSウォルター(M)

…やれやれ、こんな小娘に揃いも揃って遅れを取るとは。
防疫修道会も、それに雇われた者共も、悲観すべき事だ、と考えつつ。

目の前の少女をギラリと睨む。

ウォルターは、防疫修道会に属している訳ではない、また雇われた訳でも無い。
ただ、『命令』されただけである。
目標を教えられ、それを滅せよ、と。
主の言葉は絶対。それにどんな裏があろうが、執事はただ『仕事』をこなすのみ。

『おまえもわたしの邪魔をする気か?』

少女が問う。
答える義務は無かったが、それに答えるウォルター。

「知れた事。覚悟はいいかね、化物(ミディアン)?」

言うと同時にウォルターの手が踊る。
少女に向かって、指先に『死』を乗せて。
594キリエ(M):02/02/11 05:41
>593 キリエ(M)VSウォルター(M)
 
「……? 何? それは一体何の……っ!」
 
余裕を見せて走り出そうとしたキリエの髪がはらりと落ちる。
それに気付いた瞬間、すぐさま地面を転がって距離を取った。
 
「おまえ……糸使いか?」
 
以前襲われた調律士ルオーを思い出す。
もっとも、糸の使い道はまったく違うようだが。
 
膝立ちの姿勢のまま、キリエは傘と一体化した銃を老人に向けて連射した。
同時に傘も広げておく。
こうしておけば、簡単に糸の攻撃が本体に届く事もないはずだ。
595ウォルター(M):02/02/11 05:54
>594
ふむ、なかなか反射神経は悪くは無い。
だがね…。
化物にしては二流。

ヒュッ、と展開した鋼糸を手許に戻し、第二激を放とうと構える。
その瞬間。
少女が手にした傘をウォルターに向けつつ広げる。
何の冗談か、と一瞬の思考。
次瞬、少女がこの状態で無意味な事をするとは思えない、と判断。

「何の冗談かね」

口ではそう言葉を放ち、立ち位置を微妙に変えつつ次は切り刻む目的で手を…

   銃声!

聞こえたか聞こえないかのタイミングで、地面を蹴る。
銃弾が腕を掠めてゆく。
…なるほど、そういう武器か、と納得。

からくりが判れば躊躇は不要!
ウォルターは更にサイドステップを重ねつつ鋼糸を飛ばす。
傘に向かって、そのまま少女の身体を貫くように。
596キリエ(M):02/02/11 06:19
>595 キリエ(M)VSウォルター(M)
 
ウォルターの繰り出した鋼糸がキリエを守る傘に迫る。
どうやら、あの老人はキリエの武装を正しく理解していなかったらしい。
恐らく傘を貫くつもりで繰り出したであろうそれは、ただ傘の表面を叩いて力無く地に落ちた。
 
「そんな物がわたしに通用すると思ったの?」
 
キリエはウォルターをあざ笑う。
そして、ここをチャンスだと踏んで腰の銃も抜いて傘の影から狙撃する。
変則的な二挺拳銃がウォルターを襲った。
597ウォルター(M):02/02/11 06:32
>596 キリエ(M)VSウォルター(M)

『そんな物がわたしに通用すると思ったの?』

ほう、防弾仕様かね…。
と、弾かれた鋼糸を腕の一振りで引き寄せつつ、次の攻撃に出ようとした瞬間。

またも銃声。

傘の蔭からもう一つの銃口が覗いている。
音が聞こえると同時にウォルターの身体は反応している。
第一に、同じ場所に居続けない事。
それが対飛び道具への対処法。
なるべく相手の予測を裏切る方向へ、サイドステップの連続。

射撃に一瞬の空隙が出来る。
照準の為か、リロードの為か。
そしてウォルターはその隙を逃さない。

「シッ!」

短い掛け声と共に一気に少女に駆け寄り、手頃な地点で一気に右へジャンプ!
まだ空中に居る内に、傘の後ろに見えた身体に鋼糸を撃ち込む。
598サウジーネ:02/02/11 06:43
<月姫アルトルージュご一行VSヴェドゴニアチーム>のレス番まとめです。
大規模戦闘でしたね。
見ていて面白かったですよ。
 
(導入)
>426>427>435>459
(ヴェドゴニア&モーラ&フリッツ(&ウピエル&リァノーン)VS白騎士
>443>447>452>458>464>468>475>477>479>500
>501>503>505>506>510>513>517>521>527>531
>539>544>550>552>555
(ギーラッハ(&ウピエル)VS黒騎士(リィゾ))
>449>464>473>479>497>507>514>524>526>536
>540>546>549>558>564
(リァノーンVsアルトルージュ)
>496>512>516>521>532>534>541>545>557>565
(ウピエルVSプライミッツマーダ―)
>496>508>520>525>535>542>547>551>560>563
(エピローグ)
(月姫側)>566
(ヴェドゴニア側)>570>577>582
599キリエ(M):02/02/11 06:56
>597 キリエ(M)VSウォルター(M)
 
一瞬の隙をついて横に回ったウォルターが鋼糸を放った。
何とか気付いたキリエは、即座に傘を畳んで地を転がる。
転がりながらも銃で狙撃する腕は休まない。
 
だが、体のあちこちに大小を問わずに切り傷ができることまでは防ぎきれなかった。
脚や腕のあちこちに、まるで魔法であるかのように次々と血がにじみ出る。
 
「あぅっ!」
 
その苦痛に思わずのけぞり、声が出た。
何とか地面から立ち上がり、後ろに飛び去って距離を取る。
まずい、明らかに向こうのペースだ。
このままではあの糸に首を落とされてしまうだろう。
ならば……!
 
今まで逃げ続けていたキリエが突然、ウォルターの方へと走り出す。
当然、それを黙ってみているウォルターではない。
迎撃しようと糸を操った瞬間――!
 
地を蹴って、ウォルターの頭上はるか高くを前宙する。
眼下にウォルターを認めながらファニングで全弾連射して叩き込んだ。
600キリエ(M):02/02/11 07:24
>598 キリエ(M)VSウォルター(M) エピローグ
 
眼下のウォルターはキリエの動きにまったく付いていけてなかった。
上空のキリエを見上げるウォルターの顔が、見る間に銃弾を受けて穴だらけになっていく。
血と脳漿をまき散らしながら、ヘルシングの老執事は地に倒れた。
 
その向こう側にきれいに着地したキリエは、後ろを振り向かずに駆け出した。
ここで、ウォルター相手に時間を使いすぎた。
次の追っ手が差し向けられているとしたらのんびりしている余裕はない。
軽く口の中で何事か呟いてキリエは闇の中へと消えていった。
 
キリエVSウォルター、終了
601ウォルター(M):02/02/11 07:30
>599 キリエ(M)VSウォルター(M)

む、狙いが甘かったか。
だがダメージは与えている。
このまま一気に決める!

着地すると同時に、後退り体勢を立て直そうとする少女へ向かい、
更に距離を詰めて止めを差そうと駆けつつ腕を振り被る。

が、状況変化。
少女の足がウォルターに向かって方向を変える。
ハ、小賢しい。
自棄になったか、と思いつつも最後まで気は抜かない。
それが戦闘の掟。

放つ直前まで少女の動きを追い、確実なタイミングでウォルターは
たった一人の観客に向けてその目に見えない指揮棒を振るう。
最終楽章を奏でる為に。



だが、絃が薙いだのは何も無い空間であった。

「ムッ!」

予測外。
少女はその瞬間にはウォルターの頭上に居た。
相手を貫通させる軌跡で放った鋼糸は、直ぐには頭上に降り直す事は出来ない!
ウォルターは自らを狙っているだろう銃弾から身を躱そうとするが、一瞬だけ遅かった。

彼が最後に感じたのは、身体中を蹂躙する鋭い痛みのみであった――――――――――
602キリエ(M):02/02/11 07:39
キリエ(M)VSウォルター(M)
レス番まとめ。
最後の方にちょっと入れ違いがあるけど、このレス番順に読んでいけば問題ないから。
 
>592 >593 >594 >595 >596 >597 >599 >601 >600
603水魔スミレ:02/02/11 14:11
戦いのまとめ

アドルフ・ヒトラー VS バンパイア・ロード:>29
七夜黄理 VS 合成人間ユージン:>32
レイオット・スタインバーグ VS ジャン・ボダン:>59
弓塚さつき VS ウルフ:>64
アルトルージュ VS 遠野秋葉 (ネタ):>121
バイロン VS ネロ・カオス:>158
ミア・フォーテー VS ふみこ・O・V VS 黒炎:>164
アライアンス&シナモン VS ブラックロッド×3:>167
比良坂初音 VS リロイ&ラグナロク:>198
ロングファング VS 秋月:>215
バンパイア・ロード VS レイオット・スタインバーグ:>252
アルトルージュ一行 VS ふみこ・O・V:>265 
ナオミ VS レイ・レイホゥ:>280
御神苗優 VS ミア・フォーテー:>332
レイオット・スタインバーグ VS ン・ダグバ・ゼバ:>362
緑川淳司 VS 工藤美代子:>385
ハインケル・ウーフー VS ラルフ・グルト:>440
もう1人の伊藤惣太 VS ダンディライオン:>461
アルカード VS アルカード(ドッペルゲンガー):>461
暴走庵 VS ロン:>470
ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ VS 四鬼千光:>483
遠野四季 VS 夕維:>586
妖魔の君アセルス(&ラスタバン) VS 半妖アセルス:>589
検見川鏑 VS 被投与体:>591
アルトルージュ一行 VS ヴェドゴニアチーム:>598
キリエ VS ウォルター:>602

★新規参戦
シャフト(悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲):>218 
シュラキュラス(仮面ライダー):>219 >220
人形使いナハツェーラー(吸血殲鬼ヴェドゴニア):>289
鈴鹿御前(鬼切丸):>519
ジャッジ・デス(ジャッジ・ドレッド):>523 >538

みんなも好きねぇ〜〜〜。
――次の闘争の舞台だ。

吸血大殲 第12章 鏖殺輪舞
ttp://salad.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1013403883/
605アドルフ ◆AdoLfKkE :02/02/11 15:57
アドルフ&江漣 エレジー救出作戦
>272>273>274>275>276>281>283>284>285>286
>290>306>329>341>346>348>352>359>397>398
 
レス番中途纏め。
606アーカード ◆aaRCARDU :02/02/11 21:10
アーカードVSアベル・ナイトロード
今スレ分まとめだ。
 
>169 >171 >333 >335 >392 >494
607アーカード ◆aaRCARDU :02/02/12 00:36
ルクェイド(朱い月)VSダイ・アモン&タバサ&アーカード(M)&シエル
今スレ分のまとめだ。
 
>31 >36 >37 >93 >98 >106 >107 >108 >111 >116
>120 >123 >125 >176 >180 >257 >261 >292 >294 >317
>321 >324 >334 >347 >357 >369 >386 >389 >391 >453
>485 >486 >487 >488 >489 >490 >491 >492 >493
 
更に前スレでまとめを張れんかったのでそれもまとめておく。
 
>558 >559 >566 >571 >572 >577 >579 >580 >583 >585
>588 >590 >593 >595 >597 >598 >599 >602 >692 >702
>704 >705 >706 >707

まさか、三スレに渡る事になるとはな……。
御神苗 優VS獣人

>509>515>522>528>533>537>548>554>562>569>574>580

新スレは>34にまとめあり。