トヨタのGOAって見かけ倒しのへなちょっこ

このエントリーをはてなブックマークに追加
708名無しさん@そうだドライブへ行こう
>>699
この結果を見ると、ファンカーゴは旧型から新型に変わる時

(1)プリテンショナ-の作動時機を早めた
(2)ベルトフォースリミッターの作動点を低くした
(3)ボディ全体の強度を引き下げた

という変更をしたようだ。

旧型はまずプリテンの作動が遅くて、ダミーがシートに張り付いた状態、
フォースリミッターもほとんど意味が無い状態で衝撃がきて、頭と首に
致命的な力が掛かったようだ。オフセット衝突でHICが1000超えてるが、
これではお話にもならない。レベル1も当然の結果だ。

そこでプリテンの作動時機を早めて、フォースリミッターが乗員に衝撃が
来る段階で上手い具合に働くようにしたようだ。一定の張力を保って
ゆっくりとベルトが出ていくから、頭や首だけに力が掛からず、胸に掛かる
Gも低く出来る。これだけで大分改善できただろう。

しかしトヨタはオフセット試験でのHIC値の再発を最も恐れたのか、乗員に掛かる
G自体を減らすためにボディ強度を下げてきた。ドアはとりあえず外側に外れるように
したらしい。旧型がこじ開けすら出来ない状態だったからか。

結果として頭部障害値は下がったが、元々大きかったブレーキペダルの
侵入量が更に増し、思わしくない結果となってしまった。

日本の試験は頭部・胸部の障害に重きがおかれて下肢傷害は軽視されている。
キューブなどは316mmも侵入していながら、評価の対象外であるかのようである。
致死性の傷害を重視するという姿勢であるようだが、下肢傷害は回復が遅く、
周囲の人間の援助が必要であり、簡単に社会復帰できる傷害ではない

NHKの特番でロシアの地雷設計者が出てきたとき、彼は地雷の目的が
「人を殺さず、片足を確実に失わせることだ。そうすれば本人の社会復帰には
多くの資金と人手が必要となり、敵に長期的ダメージを与えることができる」と語った。
人道に反する兵器と呼ばれる所以だが、自動車事故における下肢傷害においても
メーカーのペダル地雷を無視して良い道理は無いのである。

結果にはほとんど表れないことだからシワ寄せをここに押しやっているのだろうが、
こうした「テストで良い成績を取るためのクルマ作り」は、実安全でのメリットを
削り取る性質のものである。