第三巻読み終えました。
第三巻はかなり読みやすくて、しかもストーリー自体も変化し始めたので
小説として読める部分が多かったかな。
では引き続き第四巻を・・・
>>46 本を読みたいという欲求をこれほど満たしてくれる本というのも
なかなか無いと思う。
満漢全席を何日も掛けてたべているような感じw
夏目漱石『夢十夜』
悲しい夢や寂しい夢が美しい文章で書かれている。
夢十夜が終わり次の『文鳥』に移る。
千代、千代と鳴く文鳥が可愛らしく、文鳥を飼うのも良いなぁと
思い始めたあたりで、餌をやり忘れて死なせてしまう。
飼い始めるあたりでも、面倒はそのうち家人がみるだろうとおもい、
死んでしまった時も、家人に当る様子に興ざめして、その後の『永日小品』を
読まずに本を置いてしまった・・・
もうちょっとで4巻読み終わる保守
>>49 お疲れ様>保守
4.5巻は楽しめますよねw
夏目漱石『草枕』
漢文調の大変美しい文体。
日露戦争を挟んで時代が大きく変化しはじめた時の
雰囲気を表現しているのだろう。
「神聖喜劇」第四巻読み終えた。
ギルーさんも言ってる通り、面白くてスムーズに読めた巻だった。
上の方で名無しさんが「これは小説ではなく・・・」というような事を
言っていたけど、同感。
これは小説じゃない!w
まあ、今まで読んだ小説と、スタイルがあまりにも違うので
そう感じるんだろうけど。
戦争の中で自分の居所についての東条二等兵の心の中の葛藤が
ようやく自分なりに理解できるようになってきた。
遅っ。
×東条
○東堂
結局、休日だった今日一日を使って第五巻を読み終えました。
所感は後でまた。
って、この作品を読み切れているのかどうか全く自信が無いので
およそ見当外れなものになる可能性大ですが。
54 :
† ◆SKULLqR12M :2005/11/29(火) 23:11:59 ID:itNQWwQz
えー、「神聖喜劇」を読み終えて。
まだ頭の中がまとまっていないので、思いついた事を順不同で
書かせてください。
メモ代わりに。
場所は対馬の軍隊内務班、期間にすれば四ヶ月ほどの間に起きた出来事を
追って書かれた文学作品。
出来事と言っても、ショッキングな、あるいはセンセーショナルな事件が
起きるわけでもない。
大きな事件といってもせいぜい銃剣のすり替え事件程度。
そんな中で人物が緻密な描写で描かれ、思想が果てしない奥行きをもって
広がる。
物語の底流に絶えず流れるのは社会主義的平等主義の精神。
作品内では、膨大な、異常とも思えるほどの様々な引用が行われる。
それは超人的な記憶力を誇る主人公「私」東堂二等兵の記憶の反芻として
出現する。
潔癖であり、完璧主義の超人である「私」を、前半で嫌というほど
頭に中に叩き込まれる。
そんな特殊な形式で書かれた作品ではあるものの、実験的とは感じる事無く
作者の執念のこもった迫力に追い立てられる様に読み進んでしまう。
あー、ヨッパで記憶、考えがまとまらないので続きはまた明日にでも。
イザベラ・バード『ロッキー山脈踏破行』
開拓時代がやっとひと段落し始めた頃の未開のロッキー山脈を
旅した物語。
北風の唸る音を聞きながら夜中に読んだので
雪深い山小屋の描写が妙にリアルで、楽しめた。
気温で言えば、全く寒いとはいえないのだけれど(w
さすがに年の暮れで、あちこち拾い読みしているのだけれど
なかなか最後まで集中できない、が、
イザベラ・バードの冒険物語は一気に読めた。
58 :
大人の名無しさん:2005/12/14(水) 23:50:42 ID:skbzr67S
境 弘明
未明の海戦
ヨーゼフ・ロート著『蜘蛛の巣』
作者はウクライナ生まれのユダヤ系、ナチスが断頭する直前のベルリンの
様子がリアルタイムで書かれている。
貧富の差が極端に大きくなっていたベルリンで何者でもないことに
絶えられない、何者かであることにしか誇りを感じる事のできない人たちが
ファシズムに絡め取られていく。
何のイデオロギーも持たない時に、リアリズムに徹しきれない脆弱さの
危険性を感じた。
『チョコレート・アンダーグラウンド』アレックス・シアラー著
チョコレートを始め、一切の甘いものが健康のため禁止されてしまった社会に
反旗を翻す子供達の物語。
チョコレートではなく、タバコだったらもう少し屈折して面白いだろうなぁと
つい思ってしまった。
タバコは他者への迷惑という問題もあるけれど、それさえ気を配れば
個人の嗜好にとやかく口出しされる不快感は
同じなんだけどな・・・
『雀の手帖』幸田文
何で幸田文ばかり読んでしまうのだろうと思ったら
あとがきを見て
祖父祖母の語り口と同じだということに思い当たりました。
それにつけても日々の暮らしががさつになっていると反省させられます。
明日から3週間くらい留守にします。途中で書き込めるかどうかが不明。
通りすがりの方がおられたら、どうか保守御願い致します。
『夜と霧』
小学生の時に読んだ印象が衝撃的で(という記憶のみで)手をつけられずにいて
でも、再読して深く感銘を受けた。
「読まずには死ねないシリーズ」に必携の一冊。
尊厳とは何かについて深く考えさせられた。
ギルーさん
こんなところにいらしたのですね。
以前京都のスレでお話した者です。最近はHN消してます。
最近読んでる本は「西遊記」(大人向けなので漢文みたいで難しい)
でも、面白い。
>>63 お久しぶりです・・・ってどなたでしょう(w
京都スレは楽しかったです。17日まで京都で遊んでいました。
近鉄百貨店の古書市で、欲しい本を数冊発見しましたが、良いものには
きっ〜ちり良い値段がついていて・・・(w
手が出ませんでした。京都の古書店、侮りがたし。
過疎スレで保守に苦労しています。もし良かったら遊びに来てください。
少しずつ読み進めている本『夜の果てへの旅』セリーヌ。
三月書房で購入しました。
売ろうと思って整理し始めたらはまってしまった本。
アイザック・ディネーセン『ピサへの道』
ストーリーテイラーだけあって、引き込まれる。
それにしても、読んだ記憶が全く消えうせている。
『永遠のファシズム』ウンベルト・エーコ
枢機卿とのやり取りの手紙「他人が登場するとき」より引用
『人間が不器用な偶然の過ちによって地上に現れ、死ぬ運命にあるばかりか、その認識を持つことを余儀なくされ、そのためにあらゆる動物の中で最も不完全なものであると。
このとき人間は、死を待つ勇気を得るため、必ずや宗教的動物になるはずです。そして、模範的なイメージや説明とモデルを人間にもたらすことのできる物語を作ろうと心から願うでしょう。そして
想像することのできるイメージ−なにか輝くもの、恐ろしいもの、感傷的に心慰める者−のなかで、
定めの時に到達することによって、キリストのモデルを、普遍的な愛を、敵への赦しを、他人を救うために生贄に捧げられた生命を思い描く宗教的・道徳的・詩的な力を持つようになるのです。
もしも私が遥かなる銀河からやってきた旅人なら(中略)この哀れで不名誉な種は、多くの過ちを犯しはしたが、全ては「真実」であると望み、信じることに成功したという事実のみによってあがなわれる、と判断することでしょう。』
宗教の必然性(キリスト教限定でなく)を語っている場面・・・
本当に自分が理解できているかどうか自信がないけれど・・・
とりあえず、売ることを目的に購入したけれど
売るのを止めることにする。
倉橋由美子『大人のための残酷童話』
有名な童話や昔話・神話の倉橋由美子バージョン。
愛は自己満足に過ぎないというスタンスをベースに冷徹に小気味良く調理している。
「ローワンと魔法の地図」 ← これはダレン・シャンよりも子どもにおすすめ
「わが子を愛するのはたやすいことではない」 ← 搾取し、弱者の犠牲の上に成立してきた歴史について考えてみたいと思っているのでその一環
10万円ではじめる株式投資入門!「株はこうして買いなさい」
2000年発行なので、さすがに内容が古かったかも。
魚好きはやはりここにもいなかったか。(・人・)ナモナモ
>>70 相変わらず、良い読書をされているようですよ。
箱酒さんもなにか読んだ本を書いていってください。
『反体制の芸術』板崎乙郎著中公新書
反体制の芸術というとプロパガンダとしてのアートを思い浮かべるけれど、
「表現の能力は現代美術にあっては技法の練習に依存するのではなく、
精神的な体験が深いか浅いか、繊細か粗雑かにかかっている。
現代美術は、もはや技法の問題ではなく、精神的な体験について論ぜられるべき
問題なのである」と言う立場に立って書かれている。
そして個人の精神的な体験は反体制としてしか存在し得ないという結論に
導かれる。
73 :
大人の名無しさん:2006/03/15(水) 21:52:50 ID:84BR54WB
age
『ケーテ・コルビッツ死・愛・共苦』ドイツ人版画家
第一次大戦で志願した長男が戦死、戦争で死ぬことはどんな戦争であれ
無駄死にであるという認識に達することこそ、死者への真の誠実である。
その後、ナチスのファシズムに徹底して戦った人。
これは、靖国参拝に対するアンチテーゼでもあると思う。
というか、戦死を美化する行為そのものへのNOである。
高尚なスレですね。
比較的最近読んだ本では、加賀乙彦「宣告(上・下)」(新潮文庫)
重いです。拘置所でキリスト教に帰依した死刑囚の話です。
最も最近読んだ本が、藤原正彦「この国のけじめ」(文藝春秋)というのは
触れないで下さい(笑)
>>77 ようこそです。これに懲りずにたびたび書き込んでください。
高宗ではないです、はい。
で、停滞気味だった『新リア王』上巻終了。
下巻は動きがありそうなので、期待しています。
79 :
大人の名無しさん:2006/05/16(火) 01:55:16 ID:C/WcUwT8
落ちそうなんであげとくわ
昨日、話題の「黒い太陽」読了
風俗業界の内幕暴露っつう点では確かに面白く読めたけど、小説としては紋切り型で陳腐
いかにも「続編が出ますよ!お楽しみに!」って感じのエンディングに萎えた
>>79 保守ありがとうございます。
『新リア王』終了。
終戦後、貧困の駆逐を目指した保守の政治の到達した地点と
仏教の無常観が徹底したリアリズムで描かれている。
きちんと読めたのかどうか、不安になるけれど、
ふぅ〜面白かった。
しまった、『新リア王』高村薫著でした。
82 :
79:2006/05/17(水) 01:35:42 ID:NjsFOhRg
俺も『新リア王』発刊直後に読んだお
眩暈がするほど濃厚で面白かった
特に、救いようの無いラストが次作(三部作最終)の予告編として効果的
いよいよ合田刑事も登場しそうだしね
ああ、後何年待てばいいんだろう
>>82 『新リア王』なんと発売していたのを知らなかったのですよ。
もう、晴子の次は永遠に出ないと諦めていて、あわてて読んだ次第です。
サイトを見ると
晴子の時にまだ構想はなくて、保守政治と仏教については
このために準備したそうな・・・
どうか、合田刑事とスニーカーが違和感無い内に・・
85 :
大人の名無しさん:2006/05/28(日) 22:22:00 ID:uzOw1nPu
森絵都「永遠の出口」(集英社文庫)
学生時代を回想する形式なんだが、いまの30代にとっては
懐かしく感じられる一冊。
「永遠の出口」俺も単行本発売時に読んだお
何と言ってもこのタイトルが秀逸だわな
胸に沁みるものがあった
85さんは森絵都さんのブレイク作品「カラフル」読みました?
87 :
大人の名無しさん:2006/05/29(月) 00:31:13 ID:4rPijG/A
>>86 85です。
うおーっ、読んでる方がおられましたか!!
わたしも「カラフル」読みましたよ。
ちょっとファンタジーな感じもありましたが
中学校のときの雰囲気がしっかりと伝わってくる
名作だと思っています。
88 :
大人の名無しさん:2006/05/29(月) 00:34:38 ID:dXCA3x9C
今更ながら「蒲田行進曲」読みました。
映画を観なおしてから読んだんですが、銀ちゃんにしびれっぱなし!!
映画もよかったけど、本当に原作まだの人は是非読んでみてください。
書き込みがあるのは嬉しいものです。
佐藤亜紀『鏡の影』
「とびっきりの器量のいい鱒の一匹をよそわせ、絹のシュミーズでも脱がせるようにそっときめ細かな皮を剥ぎ取った」
「狼もたじろぎかねない色魔の食欲をもって、たらしこまれた生娘のように次々と皿に
飛び込んでくる鱒を片付けていった」
などと、凝った表現が満載で、楽しく読めました。
が、読み手の私がキリスト教文化の素養に乏しいため、作者の意図した引用の
面白さの半分も理解できていないと思われます。
『とっても不幸な幸運』畠中恵
『とっても不幸な幸運』と、書かれた缶を開ける度に何かが起こる。
読み進むにつれ、本と舞台になる新宿のバーの雰囲気に馴染んできた。
休日向きの本。心がゆっくり休めた。
91 :
大人の名無しさん:2006/07/17(月) 01:35:28 ID:ajvPXijX
神様からひとこと
『善の研究』西田幾多郎
93 :
大人の名無しさん:2006/08/20(日) 21:40:47 ID:VDLXQV5K
奥田英朗 さうすばうんど
94 :
hage:2006/08/23(水) 00:08:00 ID:RqpUrSvB
ここセンスいいな!
「邪魅の雫」京極夏彦
いまいち
96 :
大人の名無しさん:
魚好きは死んだのか?