だれにもはなさないこと

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49名無しさん@お腹いっぱい。
>>46続き。
なんとも、自分の過去を振り返るという作業は大変辛いものだ。
君の作品を読んで、「わかりやすい後輩」くんが、
妙に自分の父に似ていることに苦笑した。
彼は今も田舎でのほほんと幸せに生きている。
(この間愚痴った母も同様にのほほんと幸せに生きている。)
だが、私は父の生き方が尊敬できるものとは残念ながら思っていない。
彼は極めて単純な上におめでたく、若い頃女の尻を追いかけ回しては
その度に逃げられる、そんな全くもてない男だった。そしてそれを恥とも思わない。
一つの家の最後の嫡男とは、そういう意味のない人生を守っていくものだ。
彼の全人生は今のところ保守の塊だ。もう還暦を迎えたから死ぬまで変革はないだろう。

彼は私が男として生まれることを大変期待したようだ。
男の名前しか考えていなかった。
また私も随分元気に母の胎内で暴れていたらしいので誤解されても仕方ない。
だが、女として私が生まれたその日に、
そういった単純でおめでたい父は私を呪った。
私が家を離れることは至極当然のことだったよ。
あの家に生まれた理由は未だに整理できないんだ。

まあ他にも私の家はオカルトな事情が渦巻いているのであとは略すが、
そんなわけで、「夜学」を見て考え込んだのは確かだ。