【虎の穴−作者の戯言】

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>>489
丁寧なレス、どうもありがとうございます。
>特定の批評者(もしくはわたくし)に対するあてつけのような文も見られた
という一文、失礼致しました。

読み替えの癖はわたくしにもあります。
人の心というものは表面に見えている以上にはるかに深く、また巨大なものであり、
故にステレオタイプの人物を作り出すのは危険なことであると常々思っております。
さらりと読めても意味が通じ、深く読んで頂いても別の解釈が出来る、
そういった人物をきちんと描く事か出来るように心がけているのですが、
こういったベーシックな展開の物語になりますと、多面的な読み込みの可能性は
一般に低くなるのだなあと思いました。
恐らくは理想の高い>>489様がさらりとお読みになるには
ちょっとしんどい作品であるとは実は解っておりました。

(余談ですが、この冬わたくしの拙作がCD化と相成りまして、製作者側から、
「多方面に解釈できるものを」と数回リテイクを受けました。
こちらの業界は基本的に分業制なので原作者とはいえ一人では何も出来ませんが、
責任は重いものだなとつくづく思った次第です。解釈は多く出来たほうがいい。)

なお、蛇足返しで失礼致しますが、
>そのわからない筈の個と個とが理解しできたと感じられることこそ
>人とそして異性と出会う歓びであろう、とそちらに力点を置いたつもりだった私は、
>まったくその通りなんすよ、と惚気たくなるほどの連れあいに恵まれております。
ああ、ようございました。どうも一般の化粧臭い(笑)女に
どこか壁を作っていらっしゃるようにお見受けいたしておりましたので。
奥様をお大事に。
(けど、自分の連れ以外は相変わらず「……」なんですよねぇ、つくづく。
男って面白い…いや、煽りじゃないです。にゃははは〜)

あなたと文芸についてこういうお話が出来たのははじめてです。
大変嬉しく、また有難く思います。
では、わたくしからも、お身体ご自愛くださいませ、と申し上げておきます。