523 :
きら☆:
ザルツカヴィ、石造りの家が多い大きな町である。
夜にもかかわらず町の門には番兵がいて警備は厳重だ。
一行は民家の軒下を通って門から少し奥まった家のそばに潜んだ。
カーンカーン
音がする。
キラは民家の中を覗いた
「ミスリルを加工してる」
もう一軒隣の家も覗いた
「こっちもだよ」
ふと誰かがライアスの袖を引っ張った。
「おじさん達、よそ者でしょ?こんな所にいたら捕まっちゃうよ。パパがうちに来いってさ」
子供は2軒の民家の斜め奥にあるみすぼらしい家に一行を案内した。
「ようこそ!レジスタンスへ」
家の中では数人の荒くれ者が酒呑みをしていた。
524 :
きら☆:2007/04/20(金) 19:54:20
「あんたらアルフェスタから戦争を阻止しにきたスパイだろ?」
レジスタンスのリーダーらしき五十代くらいの男が聞く。
「なぜそう思う?」
ライアスが聞き返す。
漁師の男は語る
「俺はジャック、漁師なんだが夕方あんたらが小舟で来るのを見ちまったんだ。ミスリルを加工している家を見ただろ?この町は重税に耐えかねて戦争に加担する奴らが殆んどさ。」
「戦争?16年前に終結したはずだ」
ライアスは問いただす。
キラは退屈していた、何せ猫は人前では喋ってはいけないからだ。
一行はご馳走を振る舞われキラもやっとおこぼれにありつけた。
ケネスは石切の仕事をしているといういかつい若者とつるんで酒を酌み交わしている。
サイは疲れてエィミーにもたれかかっている。
ロイはサイの皿に食べ物を取ってやった。
ジャックは言う
「この町の城の君主、ガルフォードは戦後ずっと機会を待っていたのさ。始まるぜ、戦争が‥。
525 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/20(金) 20:31:08
キャラクター紹介
キラ(猫勇者、黄金の爪を装備して猫独特の戦いをする)
ライアス(16年前の戦争の英雄、大剣を怪力で自在に使いこなす)
サイ(弱視のためぼんやりとしか人や物が見えないが卓越した僧侶魔法を使う17才の修道士。沈着冷静な性格)
エィミー(自称サイの保護者、サイを愛している。魔法使いではたちの資産家のお嬢様。明るいじゃじゃ馬娘)
ケネス(エィミーの婚約者、女好きで軽い男に見られがちだが男気溢れる海商業の息子。レイピアで戦う)
ロイ「サイの兄、サイと離ればなれに育ったせいか弱視のサイに対して過保護になってしまう。鉱山職人で武器はハンマー。寡黙な青年)
526 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/22(日) 17:46:05
まあ、このレベルのキャラ設定しか出来ないんじゃ
プロは100%無理だな
某下読みより
>>526プロなんか全然目指してませんが某サイトではキャラクターは評価されていますが?
電撃文庫なんかよりか自分ではいいと思ってますから。
載せるんじゃなかった‥。
528 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/26(木) 16:52:34
電撃文庫やスニーカー文庫のどこがプロなんですか?
529 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/26(木) 18:15:35
530 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/26(木) 18:21:45
>>529テメーみたいな汚い野郎にサイトに入ってほしくない。
オジサンなんか面白く無い事でもあったの?
531 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/26(木) 18:32:53
>>529オジサンやっぱり面白くないことあったんじゃんWWWWw
397:名無し物書き@推敲中? :2007/04/26(木) 17:52:53 [sage]
ここもかw
みんな聞け
残飯とは何か?
残飯=ごはん管理人
作家でごはんというサイトでアク禁になった沖縄のオヤジが
何年もごはん管理人を誹謗中傷して回っていたんだよ
おれも残飯って何かわからなかったが
やっとわかってすっきりしたから書いておくよ
532 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/26(木) 18:35:13
>>529あいにく私は作家でごはんの管理人ができるような立派な人間じゃないんで
ってか文章でわかれよ。
オジサン乙
オジサン乙
作家でごはんアク禁乙
536 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/28(土) 08:37:41
>>527 「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
「某サイトではキャラクターは評価されていますが?」
( ´,_ゝ`)プッ
537 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/28(土) 08:59:29
何かと思ったが……中2病って感じじゃね? ↓
525 :名無し物書き@推敲中?:2007/04/20(金) 20:31:08
キャラクター紹介
キラ(猫勇者、黄金の爪を装備して猫独特の戦いをする)
ライアス(16年前の戦争の英雄、大剣を怪力で自在に使いこなす)
サイ(弱視のためぼんやりとしか人や物が見えないが卓越した僧侶魔法を使う17才の修道士。沈着冷静な性格)
エィミー(自称サイの保護者、サイを愛している。魔法使いではたちの資産家のお嬢様。明るいじゃじゃ馬娘)
ケネス(エィミーの婚約者、女好きで軽い男に見られがちだが男気溢れる海商業の息子。レイピアで戦う)
ロイ「サイの兄、サイと離ればなれに育ったせいか弱視のサイに対して過保護になってしまう。鉱山職人で武器はハンマー。寡黙な青年)
それよりも
>>516のやつ、面白い
538 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/28(土) 15:58:16
妙なポルノ
つーか、そうやって二流RPGの説明書みたいにキャラクターの性格とか説明しちゃうのが痛い
本当に評価されるのは「冷静沈着」とか「明るいじゃじゃ馬」とかいう特性を
読むほうが自然に感じるようなキャラクター描写だと言うのに。
540 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/28(土) 18:46:07
>某サイトではキャラクターは評価されていますが?
はあ?
そうだね。評価される所でチヤホヤされてなよ、もう2chに来るな
としか言い様がない。マジで
542 :
名無し物書き@推敲中?:2007/04/28(土) 19:20:00
残飯にいさん、来た?
543 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/01(火) 11:06:30
まぁまぁ、下手でもいいよ。下手な人にこそ書いてほしいね。
うまい人も大歓迎だけど
544 :
圭一:2007/05/02(水) 07:34:51
はぁ〜?
別にスニーカー文庫も電撃文庫もプロじゃないだろ
特に後者は「萌え系」に頼りきってる感じで、ストーリーそのものはグダグダだろ?
ハッキリ言って、もう萌えを通り越してウザいんですが‥。
電撃もスニーカーも萌えキャラが出て来れば物語なんか適当でいいと思ってるだろ?
考えバレバレ‥もう飽きれて物も言えん‥
今度電撃文庫の人気タイトル3作品が映画やるだろ?
シャナ、キノはいいとして、なんで萌えと爆笑シーンしかいいとこ無しでストーリー駄目駄目のいぬかみ!
なんでこんな駄作がアニメ化や劇場化してるんだよ。
納得いかねェ‥
シャナも萌え系だが、糞いぬと違ってストーリーがしっかりしてて、萌え系に頼ってる感じがしない。
ぶっちゃけ糞いぬかみ!みたいなこういうキャラだけで中身のないラノベが最近増えてて、飽きれる‥
545 :
圭一:2007/05/02(水) 07:37:19
最近はファンタジー小説も萌えに頼ってる作品が多いんだよ‥
あえて作品名は出さないが‥
546 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/02(水) 23:47:12
しゃな
きの
この二つがさっぱりわからない
インド人の名前なのか?
電撃文庫に国籍はねーよw
ガキ向けの小説だから深く考えるな。
劇場三部作で一番中身がないのはキノだろ
シャナといぬかみは同じくらい
>>544 鳥の群れと一緒で、閉じた世界ではイジメと恋愛とヒッキーしか発生せぬし、
顧客の興味もそのどれかにしか行くまいよ。
ヒッキーとイジメではビジネス的に売れんから、恋愛に振るしかないんだろう。
「小説読んで擬似的に恋愛を体験している」とかいう評論はあるねえ。
まぁアレだ。
先がないと思っている人間には、冒険譚も悲哀も葛藤もミステリも通じねえ。
>>546 「灼眼のシャナ」「キノの旅」でググればWikipediaに当たる。
人種は知らん。
551 :
俺の小説ではないが:2007/05/03(木) 10:36:45
552 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/03(木) 18:47:42
553 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/03(木) 19:50:36
>>550 ググッたよ
覗いたよ
わかったよ
俺の趣味から10光年は離れてる世界だった
まあ、ファンタジーとは一生折り合えそうもない
ファンタジー小説よりファンタジーロック聴こうよ。
パイオニアはやっばりキャメルだな。
555 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 12:50:40
安っぽい盛り上がりで中途半端に糞ガキ相手に搾取してきたものの
すでに行き詰ったファンタジーラノベ市場
崩壊へ向けて類似パロディーを延々と繰り返す
もともとロクに社会に出た事のないような連中が作って支えてきたため
化けの皮がはがれやすい
556 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 13:29:33
始まり
榎本さんは、ちょとドキッとしたみたいだった。
―――そりゃそうだよな・・・突然告白されたんだから。
無言のまま、駅に入っていた。
そのとき、榎本さんが、座ったまま、俺のことを、抱きしめた。
そして、俺にしか聞こえないような声で、
「私も。」
――「私も」ってことは、つまり・・・榎本さんも、俺が、す、すき?まじかよ。やった。やった。
そう俺が思っている間に榎本さんが言った、
「やっとかなった。」
という声を聞いたものはいなかっただろう。
俺は無意識のままに榎本さん、いや、もう由紀恵と呼んでもいいだろう。由紀恵と手をつないで電車を降りていた。そして、そのまま、歩き始めた。
新たな愛が、また一つここに生まれた
557 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 13:30:51
>>556 間違えた
本当の詩はこの下
↓
↓
↓
人は、人のことを愛し憎む動物だ
人は、自分のことを愛してほしくて
だれかのことを愛している
だれかを愛すことをやめたら
それは自分を愛すのをやめることと
同じことだ。
人は、自分のことを憎んでほしくなくて
自分を憎むだれかを憎む
だれかを憎むことをやめたら
それは自分が憎まれても良いというのと
同じことだ。
そして人は、愛すということをやめたら
憎むということをやめてしまう
憎むということをやめてしまったら
愛すということもやめてしまう。
愛すと憎む
まったく違う二つの言葉は
必ず一緒にいる。
人は、人のことを愛し憎む動物なのだから。
558 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 13:32:09
すると榎本さんはいきなり全裸になった。
思わず見とれてしまう俺。
美しい素肌が眩しい。ああ、たまらない。
そして遂にパンティが下ろされた。
俺は驚愕した。
裸になった榎本さんの股間には、桁外れに巨大なチンコが隆々と勃起していたからだ。
「さあ、始めましょう。私のこと、愛してくれているんでしょ?」
559 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 13:32:57
えー、期待していますってことで、そろそろ寝る、おやすみ。
560 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 13:35:28
俺はゴクリと生唾を飲み下した。
榎本さんの股間で悠然とそそり立つ肉棒の迫力に気圧されてしまったのだ。
「え、榎本さん…」
僕はオズオズと榎本さんに声を掛けた。
すると榎本さんは、俺の目を見ながらニヤリと笑う。
「さあ、あなたも服を脱いで。早く始めましょう」
僕は一瞬硬直した。緊張、期待と不安。それらが入り混じった複雑な感情。
そして遂に俺はうなずき、ゆっくりとブリーフを下ろし始めた
561 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 13:36:12
チンコついているなら考え直すと言いたいが、実物を見たい。
なんか俺が避けるためにバイとか言っていたのを思い出した。
562 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 13:38:10
始まるは終わりの始め。
わかれるのが怖いってか。
563 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/06(日) 13:38:19
「ねえ、私の前にひざまずいて」
榎本さんは冷厳とした口調で俺に命じた。
俺は引き寄せられるように榎本さんの前でひざまずく。
目の前には巨大なペニス。
雄に20センチはありそうな、今まで見たことも無いようなサイズだ。
こ、これが俺の中で大暴れするのか・・・たまらないぜ!
俺はまだ見ぬ快楽に、激しい興奮を覚えた。
564 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 13:41:02
人間性はそれで問題ないから。
565 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 14:00:43
つうか俺本当にホモだと思われてるのかな。
あれ実は身をはった壮大なネタなんだけど。
566 :
オオバ ◆000o0WYhuo :2007/05/06(日) 14:04:46
では何故今まで女が近くにいても行かなかったのかと思うかもしれない。
それなりに自分が自分勝手な性分だとわかっていたし、
たぶんそんな自分はずっとは合わせられないだろうなと思っていたので
突撃することができなかった。
567 :
オオバ ◇000o0WYhuo:2007/05/06(日) 15:08:54
連投スマソ
568 :
”管理”人:2007/05/06(日) 15:09:27
あーあー
570 :
名無し物書き@推敲中?:2007/05/11(金) 18:20:35
脳内電波ファンタジー世界では
俺様は巨大な回虫で、尻尾の先の毒針から紫色の毒液を噴射してコクゾウムシを捕まえて食べるんだ。
571 :
名無し物書き@推敲中?:2007/08/10(金) 16:39:04
あげ
「王様!ヤマトの船が軍勢を率いてキー半島を陸沿いに北上しているとの報告です!!」
三十半ばのゼペルトバーグ騎士団長ラティエル・クルバインが王の間の扉を両手で思いきり開く。身長が2メートル近くある大男だ。
「うむ!いよいよ決戦の時だな。城や市街は厳重に守りを固め野営地の用意をせよ!!」
王の言葉に「はっ!」と返事を返すと廊下に出たラティエルに続き騎士達のざわめく声や足音が聞こえ場内は騒然とした。
「いよいよですな、我々はどうすれば?」
ライアスの言葉にアルファ王は「それなんだが、諸君らには各々の持ち場で活躍してほしい。野営地にて作戦会議を開く、世は後で駆けつける。」
573 :
名無し物書き@推敲中?:2007/11/08(木) 13:00:16
>>572 漢字の間違いに気づいたアルファ王はあわてて言い直した。
「余は後で駆けつける」
しかしライアスの姿はもうどこにも見えなかった。
575 :
名無し物書き@推敲中?:2007/11/12(月) 14:31:56
お前の手口は全て知っている。
お前にしてみれば俺から逃げたい一心で
ありったけの想像力を振り絞ったんだろうがこんなド過疎掲示板で
いくら細工してもムダだ
第一お前には時間の「概念が無い」(←意味不明だろうなあ)
だからバレる
>>575 読ませてもらいました。
私も初心者だし、小説について多くを知っている訳ではないのですが、ちょっと言わせてもらいます。
まずはじめの文。『小高い丘があった』ではなく、『小高い丘がある』にすべきかと。
一人称形式で書かれているので、ここで過去形にしてしまうとよく解らないことになります。
……。
ひとつひとつ細かく言うのはあとにして、全体的な印象から述べさせてもらいましょう。
私の意見ですので、スルーしてしまってかまいません。
会話文のあとは改行をして欲しいです。
文の中に入りすぎていてごちゃごちゃしているように感じます。
選挙制度において、それが始まったばかりの日本とほとんど同じ状態であるというのは……。
これがあとの方で何か使われるのなら別だけれど、そうでないなら選挙制度の説明のところだけはいらない気がします。
今こんな感じで。
まだ見ていますか?
出来れば話がしたいので、出てきてくれませんか?
578 :
名無し物書き@推敲中?:2007/11/18(日) 20:09:16
あげさせてください。
>>575氏と話がしたいのです。
ここはスルーして欲しくなかったです。
話をさせて下さい。
>>575氏。
よろしくです。
579 :
575:2007/11/18(日) 20:34:06
>>578 578です。何か問題でもありましたでしょうか?
580 :
575:2007/11/18(日) 20:35:22
訂正 578です。→575です。
581 :
☆バキューン!☆:2007/11/18(日) 20:36:35
残飯は異常な訂正癖www
582 :
名無し物書き@推敲中?:2007/11/18(日) 20:53:23
>>580 問題があると言いますか、細かくあげると大変そうだったので、
出来れば会話形式で話を進められたらいいなと思って呼ばせてもらった次第です。
何か、変な気分なので、確認させて下さい。
貴方はここのスレッドで小説の推敲をお願いした。
そうですよね。
それで私がそれをやろうとしているところです。稚拙ですが。
状況説明はここで終わります。
早速本題に。
まず、重複表現には気をつけるべきです。
『彼女は熱いキスを交わした僥倖、そしてその思いがけない幸福の余韻を押さえつけ真顔に戻り言った』
僥倖の意味が思いがけない幸いであるので、ここでは
『彼女は熱いキスを交わした僥倖の余韻を押さえつけ』
などとするべきだと思います。
次に『「何だ、君か」と僕はぶっきらぼうに答え』について。
ここでぶっきらぼうに答えるのはどうかと。
「何だ、君か」と言ったとき『僕』は安心したと思うのです。
そしてそのあとの『僕』の言動を見ると、『君』が来たことを全く憂いていないので
『ぶっきらぼう』はいらないと思います。
とりあえず。
583 :
575:2007/11/18(日) 21:01:47
>>582 推敲して頂いてありがとうございます。
今後の参考とさせて頂きます。
584 :
名無し物書き@推敲中?:2007/12/11(火) 18:38:03
585 :
名無し物書き@推敲中?:2007/12/26(水) 15:02:00
昔々ある処に大そう美しい御姫様が居りました。
その御姫様を見た者は、「自分は知らぬ間に天上の楽園に迷い込んで、女神様の姿を目にして
いるのだろうか」と思ってしまうほど、御姫様の美しさには、何かこの世の者から掛け離れた
所がありました。「御姫様の父親は人間ではなく神様なのだ」と噂する人も居りました。
御姫様はただ美しいというだけでなく大そう賢い方でもありました。そのため、何か困った事や
争い事が起きると、人々は御姫様の処へ相談にやって来ました。御姫様はいつも見事に問題を
解決しましたので、しまいには「王様や他の大臣達よりも、御姫様の方が頼りになる」という人まで
出てくる始末でした。
御姫様の評判が高くなると、それを面白くないと思ったり、王様の地位を脅かす者だと思う人も現れる
様になりました。人々がこの御姫様ばかりを褒め称えるので、他の御姫様達の中にはそれを妬ましく思う
人も居りました。そういった人々は、王様にこの御姫様の事を悪く言ったり、あちこちに御姫様の悪い噂
を広めたりしました。当の御姫様は、周りの事など何も気にしていない様でしたが、王様の方は、そうは
行きませんでした。御姫様の悪い噂を聞くにつけ王様の心は乱れました。
そんな時遠く離れた土地に、恐ろしい魔物が現れたという知らせが、王様の下に届きました。
586 :
巫呪:2008/04/05(土) 07:27:47
遠乗りに出かけた兄が花を摘んで戻りました。
略奪もこの頃ではすっかり形骸化していて、相手方に事前に対価を支払い、騎獣に輿を置くといった具合なのですが、兄は文字通り目についた花を無造作に手折ったのでした。
それは廿をいくつかすぎた巫で、まだ十二分に美しいのですが、まったく口をきかず、また満足に歩くこともしませんでした。
のどを焼かれ、足の腱を断たれていたのです。
私はどんな罪人を掠めてきたのかと詰め寄りましたが、兄は神殿で見かけたのだと言うばかり、花を着飾らせて楽器など奏でさせるのでした。
女巫であれば私も目くじらを立てたでしょうがが、花は二重に機能を失った男巫であったので、忙しさもあり放っておきました。
神殿からは巫を返せと幾度も使者を寄越しましたが、兄は充分な対価を置いてきたのだからと譲りません。
私は昼日中から花と戯れる兄に代わって執務をこなしました。
花は、あと数年保つでしょう。
その間に、私はゆっくりと兄王を追い落とせばいいのです。
満願成就の暁には、花の目を潰して神殿に返しましょう。
巫の呪力とは、そうして強まっていくものなのです。
587 :
名無し物書き@推敲中?:2008/06/15(日) 00:13:52
age
昔、チンピョロ=スポーンという男がいて、
彼は、生まれて生きて死にました。
メラとは空気中の分子運動を加速させるという物理現象的操作ではなく
魔波を幾重にも練りあわせて熱力場を展開する呪法だ。
魔物は右手の筋肉、骨、細胞を隅々まで頭に思い描き、
手の根元から指先まで魔波を展開、幾重にも練り合わせていく。
人族が迫っていた、生い茂るブッシュを掻き分け、全力でこちらに走ってくる。
その顔には鬼が宿っていた(魔族が人族に鬼を見るとはなんという皮肉だろう)
私を殺し、村を蹂躙し、娘を犯して楽しみ、略奪で得た金で明日から遊んでくらすという寸法なのだ、
必死にもなるだろうが、まったく気に入らない。
人族は間近に迫っていた、魔波はまだ十分に練りあわされていない、これでは
奴の鎧ごと打ち抜くことはできないだろう。
だからといって逃げ出せば殺されるだけだ。
(いいだろうサラ、決断の時だぜ)
人族をギリギリまでひきつける、前方2メートル、魔波の練成は間に合わない。
悪魔が宿るといわれるウルグジス族の左腕を硬質化さらに魔気を質量に変換し
硬質の爪、甲を作り上げる。
「くぉっ!」
人族の打ち下ろし、一息に迫る大振りの剣を左腕で左へなぎ払い慣性を利用して
そのまま左後ろ回し蹴り。たっぷりと勢いのついた蹴りがゴキンと小気味のいい音をたて男のわき腹を抉る。
男は足を地面にめり込ませたが、奴の鎧はその衝撃をすべて受け止めていた。
「ぶるあっ!!」
逆袈裟からの剣閃、体を後ろにそらしてかわし、ついで男の蹴りが襲い掛かる。
「しっ!」
魔波を練る右腕を軸に男の足に手をついたまま回避、人族は不自然な姿勢のまま
上段の剣を振り下ろしてきた。
(なんといい鎧と剣を揃えてきたものだな!)
男の足につけたままの右腕の筋肉がメシメシ唸り、持ち上げた体で後方に飛び上がりこれを回避。
サラは初撃奴の剣をへし折るつもりで左腕で受け止めたし、
回し蹴りをした左足には魔気をみなぎらせて500kgの質量を力場を展開しながら叩き込んだのだ。
(くそが!ミスリル銀を使ってやがる)
魔気で装甲した左腕なら普通の鎧などチーズのように引き裂ける。
滞空しながら見る限り、奴の鎧の左腹は大きくへこんではいるもののの、
骨折はしていないようだし、内臓がつぶれてさえもいないのは明らかだった。
ミスリル銀は極めて高い対刃性、対衝撃性、対魔気性を持っているので
この武具を持つものとの戦いはそこらの凡百の剣士や魔物や地獄者との戦いがお遊戯のように思えてしまうほどになる。
(どうりで誰が行っても殺されているわけだ。ドワーフだったら構成分解してなんとかするんだろうが、あの格闘術はそれでもきついぜ)
おまけにミスリルは羽のように軽いのだ!鎧と剣の重さが0(魔波で質量があるので始末に負えない!)の剣士とどう戦えというのか!
男はうっすら笑っていた、こちらは滞空して身動きがとれない、
手には投げクナイが六本(しかも破邪石でできているではないか!)
着地まであとたっぷり五秒はある。右腕の魔波は練りあがりつつあったが
破邪石の投げナイフを受ければ即死しかねない。
(なるほどどこで手に入れたのかはしらんが、ミスリルの剣と鎧で手当たりしだい稼いで回っているのか。さぞ気分のいいことだろうぜ!)
装甲した左腕で投げクナイ三本はしのげるだろうが、あとの三本はどうなるかわからない、
強靭な魔族の肉体とは言え破邪石が脳や内臓を貫けば死は免れないだろう。
男が剣を地面に突き刺し、アンダースローに二本投げ放つ。
高速のクナイが二本。奴はもう既に二本の投擲体制に入っていた。
ヒュォッ!ヒュォッ!
「くそったれが!」
一本目。心臓に突き立とうとするクナイを左腕でかばう。装甲がひび割れ、破邪気の激痛に顔がゆがむ。
二本目が右腹を軽く抉る。これもひどい激痛だった。
魔族が破邪石を体で受け止めることは人族にとっては大きなショックだろうが、男は無表情に三度目の投擲体制に入る、
三、四本目のクナイは既に間近に迫っていた。
そのときサラの時間は一瞬が永遠に引き延ばされていた。
体をひねって斜め回転した。体の位置がズレ、三本目が脇の間を抜ける、
「がぁっ!!」
四本目は左腕に突き立っていた。これも装甲化した左腕を貫通せず、破邪気が体を駆け抜けズタズタに引き裂く。
(これは、死んだか)
彼は自らの死の匂いを嗅ぎ取っていた、そしてそれはこの先の村の運命でもある。
家畜や家財は奪われるだろう、男は殺される、女は美しいものはきっちり犯されてから殺される(女達はそのときばかりは自身を呪うだろう)
子供達も男どもが殺されたっぷり恐怖を味わったあとに殺されるだろう、それがどうした?
自分になんの損失があろうか?魔族と人族の間に一体何の感情があろう?
私は魔族だった。そして彼らは人族だ。人族のことは人族がけりをつけるのだ。
私はなぜこの男を殺そうとするのか、村を守ろうとするのか。
よくわからなかった。気の迷いかもしれないな、何かを守ることで愛を求めてみたかったのかもしれない。
居心地がよかったな、この村の連中は居心地がよかった、いや、それすらどうなのか。
逡巡の後、最後の投擲が行われていないことに気づいた。男は投擲を行っていないのだ。
イライラしてやった、反省してるようなしてないような。
ぽぺえん ぽぺえん
age
595 :
名無し物書き@推敲中?:2008/08/25(月) 21:31:15
投稿サイトに出した短編を、手直しして投稿しようかと思ってます。
なんか感想あったら宜しく。文章や言葉がおかしい所あれば指摘なんかも。
ただ酷評は勘弁して下さい。
では書き上げたらまた書き込みます。
創作発表板が出来たみたいなのでそっちに書き込みますね
597 :
小説家志望 ◆t0cg76M06k :2008/09/27(土) 20:46:18
小説 夏の夜行列車
ガタンゴトンッ。揺れる列車。
私はそこにいた。なぜ乗っているかなんてわからない。
出発時間が過ぎたから列車は急に走り出しただけ。
当然チケットなんてもっていない。
どうするかはこれから考えよう。と納得する。
”本日は当寝台列車をご利用いただきありがとうございます”
車内アナウンスが響く。
”お手持ちの乗車券をお確かめの上、ご利用ください”
ドキっとした。
蝉がないている。このまま行けばもしかしたら…。
時は4ヶ月前に遡る。私は地元の高校に進学し、地元の
大学に合格し、地元の企業に就職し、地元の墓に入る。
そんな平凡な未来を想像していたのだ。
中学を卒業した私は、柚木に別れを告げなかった。
高校は同じだと思っていたのだ。
「東京に行く」
そう柚木が切り出したとき、何の冗談かと思ったが、
今になってみればその信念は固く、専門学校に通う
彼女は私には遠い存在になった。
続く
598 :
小説家志望 ◆t0cg76M06k :2008/09/27(土) 20:51:43
続き
「どうして東京に?」
私は不思議でしかたなかったのだ。
この自然溢れる山道に、穏やかでのんびりとした生活、
なんにも不安のない日常を捨てて、彼女は東京に
行くといったのだから。
私は中学のアルバムを漁った。柚木が東京に行きたいと
いう原因を探るためだ。
メモが見つかった。
柚木と一緒に埋めた未来へのカプセルのメモだ。
”10年後発掘しよう”
そのメモはカプセルを風化させないためのものだった。
私はそのメモのおかげでカプセルの存在を思い出した。
掘り起こしてみよう。
思い立った私は中学の校庭の裏の山の茂みの三番目の木の下を
掘りに行くのだった。
599 :
小説家志望 ◆t0cg76M06k :2008/09/27(土) 20:56:19
続き
私はメモの通りにそこへ向かった。
向かううちに当時の柚木の笑顔が回想された。
午後、掘り返す作業を開始する。私は
スコップ片手に必死にあのカプセルを探す。
手ごたえが見つかったかと思えば、必死にその場所を
ある程度掘り返したと思えば、何もなく、結果違う場所を
その作業が幾度となく続いた。
しかし…。
カプセルはなかった。土砂崩れが起こったわけでもなく、
土の重みにたえきれず潰れてしまったわけでもなく、
柚木が持ち出していたのだった。
”勝手に持ち出してごめんね”そう書かれたメモがそこに残っていた。
私は柚木の行方を捜すことにした。
600 :
小説家志望 ◆t0cg76M06k :2008/09/27(土) 20:57:10
今日のところはこの辺で
続きは明日投稿します。
ではノシ
601 :
名無し物書き@推敲中?:2008/10/01(水) 23:24:04
〜
>>591 相当良い。
あとは話の中身がどんだけ面白いかだな。
602 :
名無し物書き@推敲中?:2008/10/05(日) 10:35:44
>>589ー
>>591 が同じ人?うまいね。
文章の流れもいいし、文体も読みやすい。続き読みたいな。こういう話好きだ。
603 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 22:52:37
某所に投稿中のものを投下いたします。
よろしければお付き合いくださいませ
とりあえず第一話ぶんを一気に。w
時空と滅びを司る邪神、その邪なる力ゆえに賢者に封印されん。
邪神を封じ込めし鍵は、5つの石。水・風・土・火・闇の5大属性の魔の力秘めしモノ。
封印解き放たれし時、時空の扉は開かれる。
封印解除せし者、邪神と同等の、時空を支配する力と全てを滅する力を得るであろう。
人としての心身と引き換えに。
最後の1行を見ないまま。
男は、動いた。
己が野望の為に。
Tales of Moment
604 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 22:54:24
物語は、水の属性を資本とする辺境の島・キュア。
そのはずれの、小さな村から始まる……。
< 辺境:キュア 清流の村:リヴェイル >
澄んだ風が、彼の橙色を帯びた赤毛の髪をなびかせる。
澄んだ水は、彼の紅玉の瞳を一点の曇りもなく映す。
「……ふう」
古びた石造の橋に腰掛け、フラム・バーンズはひとつ息をついた。
理由は、『退屈』。
辺境と称されるこの国の人口は、そう多くない。その更に奥まった場所である村で見かけるのは、子供と老人ばかり。若者たちは、ほとんどキュアの首都(そう言うほど大きな町ではないが)や外の世界へ出稼ぎに行ったきり帰ってこないのだそうだ。
そんな場所だからこそ、人々は外の世界の情報には疎かった。
そして暇つぶしをしようにも、18歳の青年が楽しめるような場所はないし、周辺に生息している魔物も大して強くはない。
「……参ったな。ろくな情報がない」
そんな理由から、フラムは途方にくれていた。
605 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 22:55:26
村を隔てる美しい小川が奏でるせせらぎの音色も、あたりを駆け回る子供たちのはしゃぎ声も、気休めにすらならない。むしろ苛立ちが増す一方である。
……こんな退屈すぎる場所でぐずぐずしているのは、もう沢山だった。
彼には彼なりの目的があって……魔物だの帝国だので物騒なこの時代に、わざわざ腰に剣をぶら下げ、2年もかけて世界中を回っているのだから。
ふと、視線を村の外……緑色にうっそうと茂る森の奥、妙に場違いな真っ黒い建造物へと移した。
ここからでは見えないが、数日前あの建物の前を通りがかった。
機械で制御され、固く閉ざされた巨大な門と、乗り越えて脱走などとても出来そうにない、これまた巨大な塀。
時折、キュアに駐留している巡回の兵士が、こちらを警戒心以上のものを髣髴とさせる鋭い目つきで、ぎろりと睨み付けて来るのが妙に印象に残っていた。
……闇の島、帝国・ダルグ。
2年前、突然世界中に建てられた帝国の施設『留置所』。
606 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 22:56:34
帝国の使者いわく、帝国本土での犯罪が急増し、本国だけでは対応しきれなくなった為……との事だったが、世界中の誰もが、帝国上層部の目論むそれ以上の目的に、薄々は感づいていた。
帝国の民……人呼んで『闇の民』は、選民思想の強い軍事国家に身をおく人々。自分たち『闇の民』が最も優れた血統である、という教えを頑なに信じ、他国の4つの国民になど、見向きもしないどころか見下す一方である。
そんな人々が、好き好んで他国の領土に建物を造るわけがない。
だからこそ、疑っている。
帝国だけではなく世界中を巻き込むかもしれない、巨大なものを抱えているのではないか、と。
「……帝国。2年前……」
607 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 22:58:08
無意識に、手が首から下がったガラスのペンダントに伸びた。何度かの戦いの影響で、それにはところどころにうっすらとひびが入っている。が、フラムは肌身離さずそれを持ち歩いていた。廃棄するなど、考えたこともない。……それほど大事なものだから。
しんみりした気分を無理やり振り払い、フラムは立ち上がる。つま先に当たった小石が小さく放物線を描き、それは眼下の小川にぽちゃんと落ちた。
もう1日だけ、留まろう。それで何も進展がないようなら、この村を……否、この国を去ろうと決めて、フラムは歩き出した。
第一話、導入部分。とりあえずここまで
続きは明日書き込み予定です
608 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 23:35:12
チーズのように
609 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/15(土) 23:47:13
があっ とうてき
ゲームのやりすぎ
610 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:11:33
「……?」
宿屋へ向かう途中、入り口付近が騒がしいと思って、フラムは足を止めた。村人たちが集まり、何やらもめている。その中には、数日前村に到着した時に優しくしてくれたリヴェイル村長・ベリルの姿もあった。
好奇心から、そちらへ足を進める。人ごみを掻き分けるように、声のするほうへ進んだ。
「だから何度も言っているだろう。お前は村には入れないんだ!」
「お主が村にどんな影響を及ぼしたか……知らないはずはないじゃろう!」
老人や数少ない若者の、怒りに満ちた声があちこちから聞こえてくる。
「……分かっています!」
意外にも、反論したその声は、まだあどけなさの残る少女の声だった。
「でも……もう2年も前の話なのに……」
「時間がたてば忘れられるとでも思ったか! 愚か者!」
「……っ!」
出会ったときとはまるで正反対の、嫌悪感たっぷりの声で、容赦なくベリルは少女に怒声を浴びせる。少女がはっと息を呑む。
なんて嫌な会話だ。少なからず、不快感がフラムの心をちくりと刺した。
「ちょっと、通してくださ……っと」
611 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:12:40
ようやく人ごみを抜け出したフラムの目に飛び込んで来たのは、自分とそう歳の離れていなさそうな、滝のように青く長い髪、そして蒼穹の瞳の少女だった。
片手に弓を持っているが、矢のほうはどこにも装備していない。村人たちの突き刺さるような嫌悪の視線に全身を射抜かれ、小柄な体が余計に小さく見えた。
一体何があったのか。成人すらしていない少女を寄ってたかって罵るなど、どうかしている。そう言ってやりたかったが、村人たちの言い分が真に正しいのだとしたら、よそ者である自分ではとても弁護しきれない。
とりあえず、この理不尽な状況だけでもどうにかしよう。そう思って、フラムは少女と村人たちの間に割って入るように立った。
「フラム殿! 邪魔をしないでいただきたいですな」
「……彼女は?」
「……ただの『追放者』ですよ」
追放者。ますますただ事ではない雰囲気だった。
「あ、あなたは……」
「ああ、気にするな。俺はこの村とは関係ない。見てのとおり、『火の民』だからな」
おずおずと顔を上げた少女に、ぎこちなくフラムは笑いかけ、自分の髪と目の色を示して見せた。
「とにかく、落ち着いて話を……、……!」
そう言ったフラムの声が途切れた。
はっとする彼の視線の先には……魔物。
612 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:13:29
ここらではポピュラーな魔物、ウルフにリーフモスキートが1体ずつ。どちらも大した敵ではないが、今はまずかった。非戦闘員が大勢いる。そして更に……目の前の少女の背後で隠しようのない殺気を発しているにもかかわらず、彼女は魔物に気付いていない。
弓を持っていても経験がなければ……いや、そもそも肝心の矢を持っていないのであれば非戦闘員と同じだ。
舌打ちし、フラムは少女を村人たちのほうへ突き飛ばし、剣を抜いた。
「きゃっ!」
「下がってろ!」
悲鳴を上げよろけた少女に鋭く命じ、フラムは剣を構えた。手袋越しに、手首に力が満ちてゆくのを感じながら、いつものように集中する。
ごう、という轟音と共に、剣の刀身だけが赤々と燃え上がったのは、その瞬間だった。
「!!」
「これはッ!?」
村人たちの間にどよめきが走った。ごうごうと燃える剣の切っ先は、村人がいる場所までもとてつもない熱気を伝えていたが、フラム本人はその剣を熱がりもせずに平然と手にしていた。
「……行くぜ!」
叫び、地面を蹴った。戦意を感じた魔物たちが、咆哮する。
613 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:14:30
まずは……厄介な、空を飛び回るリーフモスキートから。好都合なことに、それは無謀にもフラムの真正面に突っ込んできた。
「……はっ!!」
大きく剣を振り上げ、高熱を帯びたそれを思い切り、胴体部分に叩き付ける。キィ、とか細い断末魔をあげ、リーフモスキートは地面にぼとりと落ち、それきり動かなかった。
次はウルフ。走る速度を落とさず、そのまま剣を振りかぶる。
しばらく様子を疑っていたが、やがてウルフはこちらへ飛び掛ってきた。
急ブレーキをかけ、大きく……
「炎刀(フレイム・ブレイド)!」
剣を、振り上げる!
巨大な炎の一閃が、ウルフを容赦なくなぎ払う。大きく放物線を描き、ウルフの身体はぶすぶすと黒煙を上げながら崖の下へ落ちて行った。あの下は文字通りの奈落の底。生還はきっと叶わない。
勝利を確信し、ふうと息をつく。刀身の火が、しゅう、という音と共に沈下し、それを確認したフラムが剣を腰の鞘に収める。
「大丈夫か?」
そう言って笑いかけて見せたが、村人たちも少女も皆怯えたように黙り込んだままだった。
「……今のは……魔法!? 火属性の……!」
少女が上ずった声で言った。見開かれた蒼い瞳は、驚愕にいろどられている。
「大昔、賢者が邪神と戦った時に使ったとされる『魔法』……それを今、使える人……あなたは『魔法能力者』!?」
614 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:15:19
「じろじろ見るな」
むっとしながらフラムは言う。
旅の先々で魔法は魔物相手に駆使してきた。驚かれるのは今に始まったことではないが……化け物扱いでもされているようで、気分の良いものではなかった。
幼い頃は、本当に化け物に近い扱いをされたこともあった。人々が遠ざかっていくのはこの力のせいだと思い、この力を疎んじたこともあった。
生まれ持ったこの力を、彼は薄々理解していた。今この時代、魔法を使えることは本来ならばあり得ない話であると。周りから見れば、自分は異形の力を持つ人の姿をした化け物に見えるのかもしれない。
だが、少なくとも今は、自分はそんな風には思っていない。
物心ついた頃から身体に備わったこの力を、今更捨てることは出来ない。今の自分の目的のためにも、自分の剣の威力を増幅してくれるこの力は、必要不可欠なもの。
そして、自分は化け物なんかじゃないと信じている。誰に何と言われようとも。
……だから。
この力を信じていられるうちは、この力を誇る。そう、決めたから。
「いちいち疑わなくても、確かに俺は能力者だ」
そんな思いを胸に、そうフラムは名乗って見せた。……相変わらず、村人たちは驚きを隠せない様子だったが。
やがて、ベリル村長が口を開いた。
「……出て行け」
「え?」
「出て行けと言っておるんじゃ! 長々と居座ってわしらの清き清流の村を汚しおって! 早く出て行かんか、悪魔めが!」
615 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:16:46
「そうだそうだ!」
「出てけっ!」
「帰ってくるな!」
やがて、村人たちも火がついたように騒ぎ出した。
「お前もだ、ティア! その小僧と共にあの汚らしい樹海へ帰らんか! もう話すことはない!」
「……ッ」
少女の顔を鋭くにらみ付けて、ぴしゃりとベリルは言い放つ。ティアと呼ばれた少女が、悔しげに唇を噛んで俯いた。
やがて、顔を上げたティアは、フラムの手を引いて歩き出した。
「な……」
「来て。私の家……この先に、霧の樹海っていう樹海があるの。その中に私の家があるから」
「霧の樹海……って、このあたりじゃ有名な魔物の巣窟じゃないか! そんなところに住んでるのか?」
「村長が仰ってたでしょう?」
驚くフラムの顔を見ずに言うティア。前を向いたまま歩き続けているので表情は分からないが……その声は、驚くほど低く、冷たかった。
「私は『追放者』なの」
616 :
Tales of Moment 第2話。:2008/11/16(日) 20:18:00
「……!」
はっと、息を呑む。
彼女は、追放者。処分を受けたのは彼女の責任。例え魔物に喰われたとしても、村の人間には関係も責任も何もない。……そういう、事。
それを理解したフラムは、迷いなく歩き出した。
正直、あの村を発とうとしていたのは事実だったし、あの村人たちの本性を知ってしまった今では、例え実りがあったとしても留まりたくはなかったのも、フラムにとってはまた事実だ。
ふたりを見送る姿は、ない。
(……汚らわしいのは、どっちだか)
心の中でそう呟きながら、フラムはティアに導かれるままに歩き続ける。
遠くに、霧をまとった樹木が見えた。
第2話 糸冬。
主人公とヒロインが揃いましたよっと
次回更新は火曜を予定
617 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/16(日) 21:12:32
遠回しないいかたが多過ぎ↑
618 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/17(月) 15:03:04
vipよりましだが、もうそろそろ、目的と試練、敵と味方みたいな設定はやめたほうがいいぞ
>>603-607を書き終えたファンタジー作家志望のバカ・ヘイドレクはここで溜め息をついた。
橙色の赤毛とか紅玉の瞳なんて、もう中2病でも最近書かないようなキャラ設定。
相変わらずヘイドレクの脳味噌は中学生レベルからまるで進化していなかった。
しかし何と言ってもこいつはヘイドレクである
(※「ヘイドレク」とは、才能もないのに勘違いしてファンタジー作家を志望する人間の総称のこと)
イカ臭い自分の部屋に閉じこもり、パソコンに向かいながら、再び中2病ファンタジー世界に没頭し始める。
もちろん時折ご自慢の短小包茎ちんこを右手でグニグニといじくり回しながら。
================================================================================================
中京地域から見れば辺境といわれる三河エリアの人口は、まあまあそんなところだ。
奥まった場所で見かけるのは在日中国人や在日ブラジル人たちばかり。
若者達は夜な夜な国道沿いのコンビニやファミレスの駐車場に集い、夜な夜な改造バイクを乗り回し暴れていたのだ。
そんな場所だからこそ、トヨタ自動車とその関連企業は、労働者を奴隷として扱い搾取して儲けられたのだ。
派遣社員を解雇されたフラム・バーンズは、暇つぶしはおろか、明日の食事にも困窮する始末。
「……参ったな。ロクな仕事がない」
そんな理由から、フラム・バーンズは途方に暮れていた。
県境を隔てた産業通りを通る輸送用大型トラックの奏でるディーゼルエンジンの爆音も、
三河のド田舎ではしゃぐヤンキー連中の喚き散らす歓声も、フラム・バーンズにとっては遠い世界のことに思えた。
むしろ苛立ちが増す…あいつらは派遣拒否されてないのに、俺こと天才ファンタジー作家フラム・バーンズは首だぜ!
こんな世知辛いトヨタ城下町でぐずぐずしてるのは、もう沢山だった。
フラムにはフラムなりの目的があった…サブプライムローン問題だの円高不況だので物騒なこの時代に、
わざわざ懐に出刃包丁をしのばせ、経団連のお偉方(トヨタの相談役の奥田硯とかキャノンの御手洗とか)を、
延々逆恨みして付け狙っていたのだから。
ふと、視線を街の外…白と灰色に塗られた工場のラインが立ち並ぶ工場街の奥、妙に場違いな真っ黒い建造物に移した。
ここからでは見えないが数日前あの建物にフラムは立ち寄ったのだ。
……人材派遣会社・日研総業。
労働者はそこで数字で管理され、安普請の寮に幽閉され、ちょっと気を休めればただちに減給、派遣奴隷商人の館。
「雇用のセーフティーネット」との美辞麗句の下、実際は雇用市場における中間搾取利権でしかない派遣会社。
不況になればフラムのようにあっさりと解雇を言い渡されて何の保障もなくおっぽり出されるだけ。
(※ここまで書いてヘイドレクは、うんこを漏らしながら涙を流した)
闇の派遣…日研総業。
小泉構造改革によって、突如雨後の筍のように湧き出した派遣奴隷の周旋所。
日研総業曰く、日本はこれからグローバルな経済の中で生き残ってゆかねばならず、
雇用の流動性を齎し、速やかかつ機動的な労働者のコントロールの必要性のため、
もう終身雇用では立ち行かなくなってきた為…とのことだった。
が、フラムの様なファンタジー脳のバカは、経団連や清和会のその陰謀なんぞなんも知らんかった。
(※もちヘイドレクなんぞもそんなの知ることなく、阿呆みたいに才能の片鱗も見えないファンタジー小説を呑気に書いていた)
トヨタ城下町に集う関連会社の従業員や、仕事を求めて集った全国の労働者たち。
人呼んで「奴隷」たちは、グローバリズムと新自由主義思想の強い資本家連中の利益搾取政策のカモだ。
自由競争原理と、外需依存の産業体質こそ最も国を繁栄させる肝であるという思い込みを頑なに信じ込み、
中流階層の崩壊や、内需崩壊の危機なんぞ何処吹く風、ただの格安労働者くらいに見下す一方である。
そんな資本家優遇政策を推し進める経団連や自民党清和会連中などに、繁栄する日本など作るれるわけが無い。
と、新聞を時折読むんだりネットをエロ画像検索の合間に時折2ちゃんねる覗く程度で得られる知識でフラムはそう思いこんでいた。
だもんだから、こいつは勘違いしている。
>>603-607は自分のことを物凄い天才ファンタジー作家なんじゃないかと思い込んじゃっている。
そして今書き始めた
>>603-607の作品は、みんなに絶賛されて出版され、大ヒットとなるんじゃないかと。
何て幸せなヤツなんだフラム。そういうやつのことを中2病っていうんだよ。
「……帝国。二年前……(※三点リーダーの多様は中2病文学の特徴)」
無意識に、ポケットの中の解雇通告書を握り締めた。
何度も握り締めたそれは、ところどころ破れかけ、千切れかけている。
フラムはそれを肌身離さず持ち歩いていた。
この就職難の時代にようやく得られた仕事…解雇されても尚、その事実が受け入れられないように。
それほど仕事が大事だったのだ。
たとえ派遣でも、一応寮に入れて、搾取されまくっいたといえ給料も出たのだから。
絶望的な気分に沈み込みながら、フラムはフラフラと歩き始める。
道行く人たちが怪訝な目でフラムを見つめ、気持ち悪そうに彼を避ける。
――もう一日だけ、留まろう。それで仕事が見つからないようならば、俺が第二の革命家・加藤智大に…。
第一話、導入部を書き込んだヘイドレクは、ここで泣いた。
もうファンタジーを書く才能がない……そのことを知っているのに、それを受け入れられない自分がいるのだ。
>>603-607…キミのことだよ。
623 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/23(日) 20:35:42
『Tales of Moment (※何か良い感じのタイトルをつけようとして意味不明になっちゃったって感じは中2病)』
「……?(※中2病文学お得意の三点リーダー。ライトノベルくらいだなこういうのが通るのは)」
トイレに向かう途中、入り口付近が騒がしいと思ってフラムは足を止めた。解雇された労働者たちが集まり、何やらもめている。
その中には、数日前まで関東自動車工場でラインで一緒に働いていた中年派遣工、自分は村長だったと妄言を言うベリルの姿もあった。
もしかして救世軍バザーで炊き出しでもやっているんじゃないかなと思い、フラムは足を進める。
薄汚れた失業者たちの群れを掻き分けるように、声のする方に進んだ。
「だから何度も言っているでしょ。あなたたちには失業保険を受給できないのっ!」
若くて美しい、おそらく厚労省のキャリアで今は地方の社会保険事務所の署長をやっているインテリ美人が、
失業者たちをさも汚いものを見るかのように見下ろし、金切り声を上げている。
美人だけに、その通告の言い方がなおさらフラムにも堪えた。
「頼む、このままじゃ年を越せずに死んじゃうんだよ…何とかしてくれ!」
泣きながら失業保険の支給を訴える派遣解雇を受けた面々…フラムも良く考えたらその一人じゃないか。
624 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/23(日) 20:36:14
「文句があるなら日研総業とトヨタ各社に言ってくれ…ここ社保事務所へのクレームは筋違いだ!」
そういうなり、若くて美しいキャリアウーマン組の社保所長は扉を閉め、中のカーテンを下ろした。
そう、彼女こそこの物語のヒロインであり、そして今後一切フラムに関わらない美人・ティアさんだ。
この騒動の後、彼女は大学の同級生であり医学部の助教授になった男と結婚し、成城の一戸建てに引っ越す。
さらに厚労省で仕事を続け、女性キャリア組出身の審議官にまでなり、3人の子供を育てて76歳で大往生を遂げる。
その人生において、フラムとは一切関わることない。
そもそも主人公が唐突に美人のヒロインと邂逅してドラマが進むなんて、脳味噌腐ってんじゃねーの?
間もなく到着した機動隊が、騒動を起こした労働者たちを検挙し、豚小屋同然の留置所に放り込んだ。
その中に、哀れ我らが主人公、フラム・バーンズもいた。
警棒で一発殴られたフラムその場で昏倒し、糞尿を垂れ流したままの姿で護送車に投げ込まれたのだ。
第二話 終わり。
次回更新? 本気ですんの、お前?
625 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/23(日) 21:03:25
名前はヘイドレクにしとけよ
ややこしい
626 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/23(日) 21:39:45
この流れは前にあったヘイドレクのまんまじゃねーかよ!!
祝 ヘイドレク復活!!!!
627 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 01:27:02
「はっ!」とヘイドレクは目覚めた。そこは豊田警察署の署内にある留置所だった。
つい先頃まで自分はフラム・バーンズなる男前の勇者を名乗って冒険を繰り広げていたのだが。
一体どうしたことだろう、今は疲れ切った失業者の群れに囲まれたまま床に倒れ伏している。
「あ、あのう。ここは一体どこなんですか?」ヘイドレクはすぐ傍に座り込んでいる一人の青年に声を掛ける。
だが青年は無言のままだ。まるで呆けたような表情で留置場の壁を見つめ、ヘイドレクには答えない。
ヘイドレクはおずおずと、別の人間に声を掛ける。だが、誰もヘイドレクの質問に答えることなどなかった。
天井から裸電球が一つぶら下がるだけの、薄汚い留置場の中で、十人ほどの逮捕者が雑然と座っている。
皆無言だ。まるで絶望の淵に置かれているかのような表情のまま。
(どうして僕は今、こんなところにいるんだろう?さっきまで抜群の美少女とともに冒険の旅に赴いていたところだったのに?)
ヘイドレクも同じように呆けた表情で考え込んだ。最もヘイドレクは普段から呆けている人間なので、そんな状況でも普通と変わらなく見えたが。
折角フラムなるカッコイイ名前とカッコイイ風貌とカッコイイ運命を背負ったカッコイイファンタジー世界の英雄になったつもりだったのだが。
深まる秋の気配は、この狭苦しい留置場に冷たい風となって吹き込み、ヘイドレクも凍えそうだ。
彼もまた、周りの未決囚たちと同じように膝を抱えて座り込もうとする。
だが臭い。なんか物凄くうんこ臭いのだ。
何でだろう、と思って自分のズボンを見ると、ヘイドレクは自分が思い切りお漏らししていることを発見した。
「ああっ、僕の一張羅が!」ヘイドレクはズボンを指先でなぞりながら悲鳴を上げる。
「うるせえぞ、てめえ!」ヘイドレクに向かって誰かが怒鳴りつけた。
はっ、となって振り返ると、同房の未決囚たちがヘイドレクを睨みつけている。
皆荒んだような目つきで、今にも殴りかかってきそうな、そんな目付きだった。
「ご、ごめんなさいっ!」とヘイドレクは慌てて謝罪し、周りの邪魔にならないように房の隅の方に移った。
628 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 01:28:48
(なんか突然復活させられてるけど、一体どうしたことなんだろうな?それにいきなりムショにぶち込まれるなんて?)
ヘイドレクは壁を見つめながら考えた。正確に言えばムショではなく、ここは未決囚が入れられる警察署の留置所なのだが。
傍にある共用便器の陰から、丸々と太った一匹のゴキブリが姿をあらわす。ヘイドレクはゴキブリが苦手なため、少し体を除けた。
ゴキブリは触覚をヒクヒクと振りながら房の床を足早に走り、誰かが吐いたゲロにたどり着くと、クラムチャウダーのようなその残飯に喰らいついた。
するとまた別のゴキブリが数匹、やはり便器の陰から姿を現し、同じくゲロのところに這ってゆく。汚らしいったらありゃしない。
留置場の廊下からは、警官達に殴りつけられながら房に放り込まれる逮捕者たちの悲鳴が響いてくる。
そういえば先ほど凄い美人の労働基準監督署の署長さんに、みんなで詰め寄っていたのを思い出した。
彼らはあの暴動事件で逮捕され、それでここに集められたんだな、とヘイドレクは悟った。
ちょうどそのころ、気持ち悪い失業者の群れににじり寄られた労働基準監督署の美女、ティアは、警察に対して被害届を提出していた。
罪状は複数だが、その中には強姦未遂罪も並んでいる。なんとそこの加害者の欄には、ヘイドレクの名前が書かれていた。
そんなことも知らないヘイドレクは、留置場で出された豚のえさのような臭い飯を美味しそうに咀嚼していた。
久しぶりの暖かなご飯だ。腐りかけのキャベツの芯や他の野菜屑、それとドロドロに解けた合成ハムを口に頬張りながら、ヘイドレクは空腹を満たした。
これから起こる凄まじい悲劇など、このときのヘイドレクには予想もつかなかった。
ああ、哀れなりヘイドレク!
お前に永遠の平安はいつ、訪れるのか?
629 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 01:33:52
>>625 名前は今までどおりヘイドレクにして書き込みました。
一方でフラム・バーンズという名前のあまりの痛々しさも捨てがたいので、併用して使って行きたいと思っている所存です。
630 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 01:42:26
で、アナルはいつ掘られるんですか?
631 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 02:29:06
「で、アナルはいつ掘られるんですか?」というくだらない質問をした
>>630。
そんな愚かな
>>630に対して過酷な罰が下されることが決定した。
では、過酷な罰を書き込んでやってください。
みなさん得意でしょ?
632 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 04:48:13
まあね
今回もリレー小説形式なんか?
だけどスレの容量はあと120KBくらいだぜ
持たないとおもうけど
634 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 07:35:22
さあ、逝くざますよ
635 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 08:41:13
先ず
>>630の処刑についてだが、その手続きは今現在、大変手間取ってしまっていることをご報告申し上げておく。
とにかく急にヘイドレクが復活したので、ヘイドレク委員会の委員たちは大慌てなのだ。
通常、復活の際に開かれるはずの準備委員会もなしに、いきなり本会議場に召集を掛けられた委員たちも困惑気味だ。
「一体何事だ?なぜ急に復活したんだ!」
と、声を荒げる委員もいる。秘書官や事務官たちは急いで関係資料をコピーし、各委員の座る席に配布する。
とにかく目の回るような忙しさだが、そんな中でも黒塗りの高級車に乗った委員たちは続々と会議場に入場してきた。
PA機器の調整の最中に、会場全体にハウリング音が響き渡る。
そんな耳障りな音を耳にしながら、ヘイドレク委員会の委員長を務める権田俊行は急ぎ足で委員長席に着席した。
委員会本会議場は突然のことに、まだざわついている。
あれから数ヶ月、ヘイドレクの運命は流転し、さらに権田自らの手でその命運を閉ざされたのだ。
にも関わらず、突然のヘイドレクサーガの復活…確かにそれは一大事件といえる。
権田はマイクロフォンの音声が生きているのかを確かめるために、指先で叩く。
すると再び甲高いハウリング音が会場に鳴り響く。
慌ててオペレーターが音声レベルを下げ、睨みつける権田に向かって頭を下げた。
権田の着座する委員長席には大量の資料が並べられている。
今回、突然ヘイドレクサーガが復活した理由や、神を冒涜する行為を行った
>>630の処断についてなどの資料だ。
ただし、ヘイドレクサーガの復活の経緯については、委員の中でも特別理事たちのみの極秘事項扱いとなっている。
一応権田もこの特別理事の一人である。だが、この最高機密は誰にも漏らせない。
そう、いかにキャサリンが巧みなフェラをしてせがんでも、この秘密は漏らす事は許されないのだ。
636 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 08:42:38
突然の本会議召集のためか、欠席を申し出た委員もかなり多くいた。
特にヘイドレク帝国海軍の第一連合艦隊は南太平洋を航海演習中のため、海軍の将校たちに欠席が目立つ。
ヘイドレク委員会の権田派重鎮である滑川海軍大将やスメルノフ海軍大尉・男爵の欠席は痛い。
彼らの欠席によって議会の多数派工作に影響があるのでは、と権田は訝った。
「権田委員長。そろそろ…」
権田の第一秘書であり、政策担当補佐官の明石忠宣が、権田に耳打ちした。
権田は資料を読みながらも、明石の言葉に軽く頷き、脇にあったコップを手にとる。
良く冷やされたミネラルウォーターをゴブリと飲み干した権田は、軽く咳払いをしてマイクに向かった。
まだ興奮冷めやらぬ会場全体を睥睨し、権田は大きく深呼吸する。
さしもの豪傑、権田俊行ですらも、ヘイドレクサーガの復活には緊張の色を隠せなかった。
とにかく今日は、ヘイドレクサーガの復活宣言と、
>>630の処刑についての会談だ、と権田は自分に言い聞かせる。
「…本会議場に集ったヘイドレク委員会の皆様、ご着席ください」
会場内に、権田の野太い声が響き渡った。その声が本会議場内にあるスピーカーを通じ、広大な部屋全体を揺さぶる。
本会議場に集った1600人ほどの委員たちは、その声にハッと我に返り、委員長席に鎮座する権田を見た。
緊張した面持ちで会場全体を睥睨する権田…その凄まじい威圧感に各委員たちは慌てて着席する。
ガタガタと椅子が床に当たる音が静まると、広大な会議場は水を打ったように静まり返った。
緊張した溜め息や咳払い以外、物音一つしない。みな、緊張しているのだ。
637 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 08:43:23
一体これから何が起こるのか…その一事に全ての関心が集まっている。
そう、大戦前夜の御前会議を思い起こして貰えば良い。
これからこの本会議場で行われる会議は、まさしくそれに匹敵する、歴史的な会議だ。
権田はしばし瞑目する…かつて自分がヘイドレクたちと繰り広げた数々の冒険が脳裏を過ぎった。
その凄まじさ、馬鹿馬鹿しさ、そして神へ通じるような崇高さ…愚かな暇人たちによって玩ばれ続けたヘイドレクの運命。
(なんということだ。また再び、あの悲劇が繰り返されるとでもいうのかっ!)
膝の上で握り締められた権田の拳に、汗がにじむ。
静まりかえった本会議場で、委員たち全員の目が、緊張で強張る権田に集まっていた。
ついに、時計は午前十時となった。
その瞬間、仕掛けられた小さな扉がパカッと開き、そこから可愛らしい鳩の人形がスライドして出てくる。
ジィーっと仄かな機械音とともに出てきた鳩時計の鳩は、15センチほど飛び出ると、そこで停止した。
ゴクリッと唾を飲み込む音がする。権田の額にも、玉のような汗がにじみ、流れ落ちた。
638 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 08:43:56
「ピポッ!ピポッ!ピポッ!ピポッ!…」
静まり返る本会議場内に、愛くるしい鳩の鳴き声が軽やかに流れる。
その泣き声は合計十回…そう、それはたった今、午前十時になったということだ。
十回以上でもなく、十回以下でもなく、正確無比に十回啼いた鳩は、ちょっと小首をかしげるような動きをした。
それはまるで、未だ緊張が解けない会場を、不思議そうに見下ろすようにみえる。
そのまま小鳩は、出てきた時と同じようにゆっくりとスライドしながら、仕掛け時計の扉の中に消えてゆく。
ゆっくりと…静かに。
パタン、とほんの僅かな音を立てて仕掛け時計の扉が閉まった。
そう、遂に来てしまったのだ。この日が、この時が!
瞑目を続けていた権田は、突然両目をカッと見開いた。
目は血走っている…僅かに潤んでいるのは、気のせいだろうか。
権田は再びマイクロフォンに向かい、震えるような声で言葉を発した。
「ヘイドレク委員会の緊急本会議を開催いたします!」
639 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 08:56:10
本会議は今までに無いほどの混乱を極め、議論は紛糾したことを、先ずご報告申し上げる。
青天の霹靂のような今回の事態に、誰もが対応できるほどの見解を持ち合わせていなかったのだ。
実に丸三日ほど掛かった今回の緊急招集本会議は、最終的には議長でもある権田俊行氏にその決定を一任した。
権田は全世界の運命を決めるこの重大な責任を受託し、結果、会議は遂に合同声明文を発表することとなった。
その重大な決定は、要約すると以下である。
1.ヘイドレク委員会は、今回のこのヘイドレクサーガの復活を歓迎する。
2.関係各位は今回のこの復活と決定を尊重し、以後各委員会で作製される行動計画を遵守し、実行する。
3.今回の復活は突然で、下準備の期間が無かったことを考慮し、現行の状態からのスタートとする。
4.涜神行為を行った愚か者
>>630の処断について。
@本日直ちにチンコと両乳首を縫い合わせる刑に処す。
Aその際、麻酔を用いることを禁止し、タコ糸を木綿張りで縫い合わせる方法を採用する。
Bその状態のまま渋谷のスクランブル交差点に連行し、そこで一週間晒し者とす。
以上。
640 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 09:43:25
よくわからないけど
会議を開くまでの様子でそれだけ書けるのは大したもんだよ
馬鹿馬鹿しいこともフルスイングすると結構力作になるんだなと感心した
641 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 17:41:05
良く分からないなら来るなよ屑
642 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 18:52:35
屑と言われ、ヘイドレクは憤慨した。
本当のことをストレートに言われたためだ。
643 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 20:45:09
おちんちんがおぎんおぎんですよ
644 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 21:17:59
突然ヘイドレクが踊り出した
645 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 21:42:18
もちろんヘイドレクは全裸だ。
爽やかなくらいの全裸で踊りだしたヘイドレクの姿に世界は感動の渦に包まれた。
みんなが泣いている。老若男女全てが涙を流しているのだ。
これほど感動的な光景は今まであったであろうか?
646 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/24(月) 22:40:58
そう、ヘイドレクにはダンサーとしての才能があったのだ。観る者すべてを魅了する驚くべき才能が!
ヘイドレクは思う。なぜ自分はファンタジー作家などという馬鹿げた夢を見たのだろうと。
あんなもの畜生のやることである。
ダンスで人々を楽しませればいいじゃないか。
心に輝きを与えれば。
世界に、光りを射せば!
「よし!」
ヘイドレクはくるりとターンを決め、空高くジャンプすると雲を突き抜け眩いひとつの星となった。
647 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 00:47:14
その星の名は、「死兆星」という。
648 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 02:11:09
おいおいw
649 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 04:51:30
さて、星になった夢をみたヘイドレクは、眠い目をこすりながら公園のベンチで目覚めた。
一体あの夢は何だったのだろうか?
ヘイドレクは寒さに震えながらベンチから立ち上がると、公園の水道の蛇口を捻って顔を洗い始めた。
薄くなった髪を気にしながら丹念に顔を洗い、汚れて茶色くなったタオルで顔をゴシゴシとこする。
ファンタジー作家を目指していたのは、はるか昔の高校時代だ。
どちらかといえばかなり偏差値の低い高校に通っていた時分、ラノベの走りのようなファンタジーノベル(名誉のために名は伏せる)を読み、天啓を受けたのだ。
「そうだ、俺はファンタジー作家になるために生まれてきたんだ!」
そう目覚めてから幾年月、ヘイドレクはいまだに過酷な現実社会のなかを漂浪し、見果てぬ夢を追い求める冴えない男であり続けている。
公園でひとしきり顔を洗い、殆ど虫歯だらけの歯を磨いているさなか、公園の中を幼稚園児たちが通った。
数人の幼稚園児たちは、初々しく瑞々しい表情を浮かべながら楽しげに歩いている。
ヘイドレクの股間が疼いた。何せ彼はロリなのだ。
ヘイドレクの濁って血走った目は幼稚園児たちの中にいる一人の可愛らしい少女をロックオン。
その少女は幼稚園児たちの中でも一際可愛らしく、ロリロリ美少女大好きなヘイドレクのリビドーをチクチクと刺激しやがる。
ああ、何て罪な小娘なんだ。
鼻息荒げたヘイドレクは、幼稚園児たちの数メートル後方にさりげなく位置取りをする。
何も気づかないまま、呑気に歩いている幼稚園児たちを、気持ち悪い目で睨みつけながら。
特に目をつけた美少女を舐めるように見つめる。
赤いスカートの中から伸びる小枝のように細い足が、朝日を浴びて白く輝く。
白いソックスの先には、真っ赤な靴。小さな靴で器用にステップを踏みながら、少女は友達たちと楽しげにはしゃいでいる。
ヘイドレクの心のブラックな欲情が、激しく燃え上がった。
俺が穢してやる、俺があの美少女を汚してやるんだ、とヘイドレクは不気味な笑顔を浮かべる。
650 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 04:52:38
そして幼稚園児たちが大通りから見えない木立の中に入った瞬間、ヘイドレクはダッシュした。
ヘイドレクの思考はこうだ。幼稚園児たちの中からあの美少女をひっ捕まえて拉致する。
そして泣き叫ぶであろう他の幼稚園児たちを適当に蹴り飛ばして気絶させる。
その後さらに公園奥の木立に美少女を連れ込んでうしししし。
そのようなイメージを浮かべ、ヘイドレクは突進した。
既に貧弱なペニスはビンビン。その先端からカウパーがにじみ出いている。
今までアナルを掘られ続けた屈辱を、ここで晴らしてやるんだ。
弛んだ腹をブルブルさせながらヘイドレクは、木立の角を曲がった。
その瞬間だった。ヘイドレクは信じられない光景を目にする。
そこには完全武装した先ほどの幼稚園児たちがズラリと並び、ヘイドレクを待ち受けていた。
ついさっきまでの天使のような幼児達が、いまや凶悪そのものの表情を浮かべてニヤニヤしている。
小さな手にはナイフ、釘バット、それにチェーンなど、ギラギラと残酷な輝きを放つ武器が握られている。
「あんた、今ウチらのこと付けてなかった?」
幼稚園児たちのリーダー格と思しき、美人系の幼稚園児がヘイドレクに言う。
将来はかなりの美人になりそうなその娘は、嘲笑うようにヘイドレクを睨みながら手にしたバタフライナイフをガチャガチャといわせる。
「このおっさん、ウチらに悪戯しようとしてたみたいよ」
別の少女がそういう。
そんなまさか、ヘイドレクは思った。こいつら最初からわかっていたのか。
651 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 04:53:21
幼稚園児たちはゆっくりとヘイドレクを取り囲み、逃げ道を塞ぐ。
でもまあ、こいつ等は幼稚園児だし、僕は大人だ。いざとなればこいつ等を突き飛ばしてしまえばいい、そうヘイドレクが思った瞬間。
「逃げようったってそうはいかないよ」と背後から声が掛けられる。
そこには先ほどヘイドレクが付けねらったあの美少女がいた。
その美少女は、一見しただけでヤクザと分かるコワモテの大男を引き連れている。
しかもその男の後ろには、子分と思しき十人ほどのヤクザが。
ヤクザのおそらく親分らしき男が、サングラスを指先でずらしながらヘイドレクに言った。
「おう、テメエ、ウチの可愛い娘に何しようとしたんだ?」
そう言って物凄い目線で睨みつける。
すると美少女が、「あの変な人、私の脚とかお尻とかをジッと見つめていたんだよ。チョーきもい」と親分に縋りつく。
まずい、もう幼女へのわいせつの前科なんか欲しくないのに。
ヘイドレクの額に汗がにじむ。というより今回は(今回も)少女なんかに一度もいいこと出来ないで勝手に犯人にされてしまっているじゃないか。
どうしたことだ。なんでだ。僕はファンタジックスーパーヒーローであるはずなのに!
「おう、このバカをひっ捕まえてやんな!」
親分はそう命令すると、子分衆たちは素早く動いてヘイドレクに飛び掛った。
暴れる間もなく転がされたヘイドレクはその場でしこたま殴りつけられ、荒縄で縛られる。
「みんな、あとでこの変態野郎を思う存分痛めつけるんだぜ。こんな変態バカなんて生きるかちなんかないからな」
親分は幼稚園児たちにそういうと、幼稚園児たちは嬉しそうに歓声を上げた。
幼稚園児たちによる、ヘイドレクへの恐怖の拷問が始まる。
652 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 21:56:14
薄暗い地下室に連れ込まれたヘイドレク。全裸にされ、鎖で縛られて天井から吊るされている。
口にはギャグボールが填められ、既に肛門には巨大なバイブレーターがねじ込まれた状態。
「う、うむんっ!」
顔をしかめ。苦しそうにヘイドレクは呻き声を上げる。
しかし何故だろう、ヘイドレクの貧弱ペニスは隆々と勃起し、何度も痙攣を繰り替えす。
「な〜に、この人。こんなに苛められてもなんか嬉しそうにしてるよ」
幼稚園の子供達は、宙吊りにされたヘイドレクを不思議そうに見つめる。
「ああいうのって変態って言うんだよ。」
天使のように可愛らしい女の子たちは、そういうとクスクスと笑った。
その中にはヘイドレクが付けねらった例の美少女・久美ちゃんもいる。
久美ちゃんはヘイドレクの緩んだ肉体を、さも汚らしいもののように見て、顔を顰める。
隣の女の子に「あの人、本当にキモいよね」と囁き、嘲るように笑った。
天使のような可愛らしい顔が、嘲りと罵りで醜く歪む。
その久美ちゃんの表情を見た瞬間、ヘイドレクは思わず射精してしまった。
653 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 21:56:46
「げっ、この変態射精してるよ」「うげ、キモ」
園児たちはヘイドレクの情けない射精っぷりを見て、ゲラゲラ笑う。
その笑い声を全身で浴びながらヘイドレクは泣いた。
しかし何故だろう、どうしてなんだろう。こんなに嬉しいのは?
「は〜いみんな、これからこの変態豚をさらに痛めつけますから、席についてね〜」
そういいながら幼稚園の先生・花岡美智子が地下牢獄に入ってきた。
長身でスレンダー、少しツンとしたきつい感じの美女。それでいてここ、エニグマ幼稚園の先生。
それが花岡美智子先生だった。
先生は既に準備バッチシ。ボンテージのバニーガールスタイルで、顔には蝶のマスク、手には薔薇鞭。
そう、ご自慢のSM女王様スタイルで、ヘイドレクににじり寄った。
「あら、この豚。私の許可なしに勝手に射精しちゃったの?」
萎れかけたヘイドレクのペニスを一瞥した美智子先生は、少し顔を顰める。
654 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 22:22:46
まずはゾウ組の健太君の攻撃である。
彼はイボイボ付きの金棒を振りかざし、ヘイドレクの脳天へと叩き込んだ。
「ぎゃああああああ!」
ぐしゃと、スイカを潰すような音を立ててヘイドレクの頭から血が吹き出る。のたうち回るヘイドレク。
この一撃で常人ならば間違いなく死んでいることだろう。
しかし、ヘイドレクは死なない。物凄く物凄く物すごーく痛いのだが、ぜったい死なない。この物語の主人公だからである。
いっけん死んだように見えてもサディスティックなスレ住人の手によってすぐ蘇ってきたことは周知の事実だ。永眠は許されない。
「さあ、つぎは拓也くんのばんだよ」彼は血ノリのべったり付いた金棒を手渡す。
金棒を受け取った拓也なる少年はニヤリと笑った。
筋骨隆々、身長二メートル近いもはや「少年」とは呼べぬ園児であった。
655 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/25(火) 22:26:07
656 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 00:35:08
二つ合わせちゃえよ
それぐらいの力あるだろおまえら
657 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 04:38:31
「ふごう、おごおー!」
拓也くんはとっても鼻息があらい、ちょっとやんちゃなたんぽぽ組の仲間です。
近所の不良高校生相手に喧嘩して相手に大怪我させたりする、ちょっと元気な男の子。
口からだらだらとヨダレを垂れ流す拓也くんを、美智子先生は優しく鞭でしばきます。
「ひぎいっ!うがあっ!」
激しい鞭の音とともに、拓也くんは床にころげまわってライオンさんのような鳴き声で鳴いてみせます。
はち切れんばかりの拓也くんの筋肉は、気持ち悪いほどに静脈が浮かび上がってます。
たんぽぽ組のお友達は「拓也の体にはミミズさんがいっぱい住んでる!」と言って褒め称えます。
「ぎゃあぎゃあ騒がないの拓也くん。そんなに大声上げてたら次のお遊戯の時間の後のおやつは抜きにしますよ!」
美智子先生はそういって拓也くんのお尻を思い切り蹴飛ばします。
美智子先生は先端が針のように尖ったピンヒールのレザーブーツを履いているので、蹴られると結構いたいです。
それを見て幼稚園一の美少女、久美ちゃんは涙を流しながら笑ってます。
あまりにも大笑いしすぎて、久美ちゃんは呼吸が苦しそうです。
久美ちゃんは、他人がもがき苦しむのをみると、楽しくて仕方が無いという、ちょっと困り者です。
でもヤクザ屋さんの親分の妾でもあるので、さすがに園長先生の海江田平八先生も注意するのを控えてます。
前に久美ちゃんを注意したところ、巨大なダンプカーが幼稚園に突っ込んで、数人のお友達が挽肉になってしまったからです。
658 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 04:39:03
「先生、もっと拓也くんをいじめてよ!今度は電パチ警棒で!」
健太くんは調子に乗って煽ります。
ゾウ組の健太くんも、近所の野良猫を包丁で解体するのが大好きな男の子です。
もしかして将来、お医者さんになるかもしれませんね。
「みんな静かに。静かに!」
美智子先生はそう言って、幼稚園のお友達たちをなだめます。
前に興奮しすぎたお友達たちが、先生の言うことをきかずにいきなり乱交パーティーを始めて、数人の女の子が妊娠してしまったことがあるのです。
堕胎費用を賠償させられたエニグマ幼稚園は債務超過に陥ってしまい、ブラック金融からのトイチ融資でなんとかしのいだのです。
あの返済で数人のせんせいのンお姉さんたちが、ソープランドに売り飛ばされてしまいましたが。
「これからみんながやるのは、拓也くんイジメじゃなくて、この変態豚野郎の成敗ですよ!」
美智子せんせいはそう言って、ヘイドレクのキンタマを思い切り蹴飛ばしました。
「うぎゃーっ!」
天才ファンタジー作家にして変態ロリ野郎のヘイドレクは、部屋の壁がビリビリと振動するような悲鳴を上げました。
まるで気が狂ったみたいです。正直きもいです。
しかし幼稚園のお友達たちは、そのヘイドレクの姿を見て、本日一番の笑顔で笑いました。
もう最高です。このような変態を成敗するだけじゃなくて、その処刑までやれるなんて。
659 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 04:39:36
「じゃあ拓也くん、今日はご褒美としてこの変態豚を思い切り玩んでいいですよ。ただし死なない程度にね!」
美智子先生は床でガオガオと飢えた獣のように鳴くマッチョな拓也くんに向かってそう言い、誰もが恋をしてしまうような笑顔で笑いました。
さらに美智子せんせいは、拓也くんの手をとり、その手に巨大なバイブレーターを握らせます。
これで思い切りいじめてやりなさい、と言わんばかりに。
だが、美智子先生は知らなかったのです。
それはある意味、ヘイドレクにとってはご褒美になっちゃうということを。
660 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 17:11:34
ファンタジーの要素が足りなくね?
661 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:13:02
「ふむ…、ファンタジーの要素が不足か」
ベッドの上で葉巻を吹かしながら、権田伯爵はそう呟いた。
傍らには彼の新しい愛人であるメアリーが、火照った表情で権田を見つめている。
先ほどまでの凄まじいまでの情事に、メアリーは完全に翻弄されメロメロだった。
しかし権田は違った。
窓から差し込む月明かりの中で、権田の目だけはまるで張り詰めたような緊張感に満ちている。
天井に立ち昇る葉巻の煙を見つめながらも、権田の意識は遥か遠くを見つめていた。
そう、ヘイドレクの運命…世界を揺るがし、宇宙を破滅させかねない危険なサーガ。
チリチリと火花を放ちながら細い糸の上を爆走する茶番劇に、さしもの権田も恐怖感を覚えていた。
「ご主人さま…私、良かったですか?」
普段の隙の無い美貌とは打って変わって、メアリーは権田に縋るような態度を見せる。
官能的な唇で、権田の逞しい肩にキスをする。それは更なる愛撫を求めているようだ。
だが、権田は無視した。メアリーは長い脚を権田に絡ませ、さらに唇を這わせる。
しつこくセックスを求めるメアリーを押しのけ、権田はベッド脇のリモコンを手にした。
スイッチを入れると、部屋の向こうに置かれた50インチモニターに、映像が映し出される。
ヘイドレクだった。
幼稚園の地下牢獄に監禁されたヘイドレクが、可愛らしい幼稚園児たちに激しい拷問を受けていた。
縛られて吊るされたヘイドレクは、相も変わらず不様な鳴き声を上げて暴れている。
662 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:13:41
ケツには巨大な浣腸器がねじ込まれ、抜群の美少女が手にしたジッポライターで乳首を炙られている。
メアリーに負けないほどにスレンダーな美女が、そんなヘイドレクに向かって棘だらけの鞭を振り下ろしている。
なのにどうしたことだろう、ヘイドレクの小さなペニスはカチカチに勃起し、数分に一度のペースで射精を繰り返していた。
(相変わらずこいつはマゾなんだな…)
権田はあきれ返っていた。
メアリーは権田の股間に顔を埋め、権田の節くれ立った巨大な肉茎を口に含んでいる。
たっぷりの唾液で肉茎を濡らし、熱く蠢く舌で一心不乱に権田を刺激して誘っている。
ベッドシーツに浮かぶメアリーの完璧なヒップ…先ほどまで権田が徹底して苛め抜いたあの美尻だ。
メアリーの呻くような声とともに、ベッドシーツの中でその美尻は蠢き、わなないていた。
確かに見事だ…キャサリンもフェラは抜群であったが、このメアリーも中々の技巧の持ち主だ。
権田の肉茎は徐々に熱を帯び、メアリーの口の中でゆっくりと膨張を始める。
一方、モニターの中のヘイドレクは、身長が2メートルに達するほど巨大な幼稚園児に貫かれていた。
水色の可愛らしい幼稚園の制服に身を包んだ、恐ろしくマッチョなその子供は、宙吊りのヘイドレクのケツを犯している。
胸にはひらがなで ” たんぽぽ組 たくや ”と書かれた名札がぶら下がり、異様に逞しい腰が突き出されるたびに、
その少年の盛り上がった胸の筋肉の上で跳ね上がる。
(中々の趣味だな…)
権田はそう思い、笑った。
663 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:14:19
突然、電話が鳴った。
権田はコール音を数回聞き流しながら、メアリーのフェラを堪能する。
コール音7回を数え、面倒くさそうに身をずらし、権田はベッドサイドのテーブルにあるインターフォンを手に取った。
その際もメアリーは権田の腰に抱きつき、ペニスを吐き出さない。
甘くせつない喘ぎを漏らしながら、喉の置くまで権田のペニスを飲み込み、さらに刺激を与えようと奮闘していた。
「権田だが…」
わざと声色を低くする。こうして相手を威圧することで、これからの会話を有利にすすめるためだ。
ハッタリとゴリ押し、そして懐柔…交渉相手から巧みに利益を引き出すコツだ。
無数の修羅場をくぐり抜けてきた権田の、経験則でもある。
「ご、権田閣下。夜分申し訳けございません。急電です!」
相手は秘書官の明石忠宣であった。普段は冷静に黒子に徹している明石には珍しく、声がわずかに上ずっている。
「構わない。ところで一体何の用だね?」
権田はあくまで普段通りに答えた。ビジネスであればあるほど、表情は確実にコントロールすべきだ。
画面ではヘイドレクが床に降ろされ、自分が漏らした糞を食べさせられていた。
首には牛革製の太い首輪がつけられ、凄い美少女の女の子がその先の鎖を握っている。
床に散らばった糞を這い蹲りながら食べるヘイドレクは泣いていた。
だがやはりと言うべきか、ヘイドレクの下腹部にぶら下がる情けないちんぽは、これまた勃起している。
664 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:16:10
どうしようもないやつだな、と権田が軽く舌打ちしたとき、権田の耳に信じられない一方が飛び込んできた。
「権田閣下、申し訳にくいのですが。このスレはあと100キロバイト程度の残量しかない模様です!」
そこで明石の声は止まった。
この有能な政策担当補佐官の優れたところは、不必要なことや余計な事を言わないことだ。
権田を信頼し、権田の判断の余地を大いに与える…それが彼のやり方なのだ。
だが、そんなことは今の権田にとってどうでもよかった。
スレの残量が残り100キロバイトを切っているという事実…。
その意味の重大性を分からぬ権田ではない。いや、その重要性を一番分かっている男と言ってもよい。
瞬間、権田はベッドの上で固まった。
だが、その際もメアリーにくわえこませたペニスを勃起させていたのはさすがである。
何も知らないメアリーは、キャサリンから権田の愛人一号の地位を奪おうと、必死に権田に快楽を齎そうと奮闘中だ。
画面では、ヘイドレクが再び幼稚園児たちに苛められていた。
壁の鉄枷に両手両脚を拘束されたヘイドレクは、幼稚園児たちの投げる腐った卵や腐ったミカンの標的にされている。
「や〜い変態男!」と叫びながら、天使のような微笑で腐った生ゴミをヘイドレクに投げつける幼稚園児たち。
無邪気で瑞々しいその顔に浮かぶ残虐で嗜虐的な表情に、権田は思わず熱いモノを憶えた。
665 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:22:21
(感動か…?)
権田は一度、自問自答し、慌ててそれを否定した。
馬鹿げている、俺ともあろう男が…そう権田は呟き、そして微笑んだ。
「は、早くぅ〜!権田閣下のお情けをください!」
メアリーがすすり泣くように訴える。
権田はインターフォンの受話器を切ると、傍らに放り出した。
女を激しく犯したい、久しぶりに義務ではなく、己の強い欲情を感じ取った。
権田にすがり付いて泣いているメアリーの肉体を抱え上げた。
そのまま問答無用に、己の巨大なペニスを、メアリーの熱く濡れたヴァギナにぶち込んだ…。
666 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 20:23:01
(で、ファンタジーはどうなったんだ?それとスレの残量の問題も…)
突然、権田に電話を切られ、執務室で呆然とする明石忠宣首席補佐官。
おそらくまた別の女をヒイヒイ言わせているんだろうな、と権田に少々呆れながら受話器を戻した。
シガレットケースから一本葉巻を失敬する。
それを備え付けの卓上ライターで着火し、明石はソファーに身を投げ出した。
(疲れた…)
明石は言葉にするでもなく、そう呟く。ここ数日の怒涛のような仕事を思って、明石は大きく溜め息をつく。
突然のヘイドレクサーガの再開、それとともに
>>630の処刑、さらにファンタジー要素の欠落問題。
そして今、スレの残量が100キロバイトを切ってしまっているという事実。
明石は大きく煙を吸い込み、吐いた。煙はゆっくりと天井に立ち昇り、散ってゆく。
その煙の行方を見るともなしに見つめながら、明石は暫くそのままだらしなくソファーに横たわっていた。
廊下の方からは、職員たちがあわただしく動き回っているのが分かる。
ときおり怒鳴り声が響き、さらにあわただしく電話が鳴り響く。
(…馬鹿馬鹿しい。馬鹿馬鹿しいにも程がある!)
明石は心の中で叫んだ。叫ぶと同時にソファーから立ち上がり、電話口に向かった。
電話帳も見ずに、素早く電話番号を打つ。
相手は武装親衛隊特殊戦専門部隊隊長、武本悠一中佐…権田の政敵だ。
明石は暗号通信が生きていることを確認すると、武本の副官である福地少佐が電話口に出るのを待った。
夜が、更けてゆく…。
667 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/26(水) 22:13:32
「あと100キロバイトを切ったのか!」ヘイドレクの顔にわずかな希望の色が浮かんだ。
「あともう少し、あともう少しでこの地獄から開放されるんだ!」
長かった、とヘイドレクは思った。最初からこのスレにいたわけではなく後半ムリヤリ
復活させられたのだが、やはり長かった。いちレスでも永遠に感じるくらいだ。
「拷問につぐ拷問につぐ拷問だ。そう、拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問。もういっ
ちょ、拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ。はあはあ、拷
問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷
問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷
問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷
問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷
問につぐ拷問につぐ拷問につぐ拷問につぐ」
姑息な手段に打って出るヘイドレクであった。
668 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/27(木) 02:21:07
「このままではまずいでしょう。今回の事態を収拾できなければ、大混乱は必死です」
首相官邸内の総理執務室に入るなり、甘粕健次郎男爵・総務大臣は緊張した面持ちでそう語った。
首相官邸は今や大混乱だ。
JCIAによってもたらされた武装親衛隊の武装蜂起の兆しあり、の情報に従い、内閣は陸軍に警備活動を下令。
陸軍側は帝都憲兵連隊に動員をかけ、首相官邸を始め、各主要省庁に配置を官僚したのだ。
その後ただち内閣総理大臣・円城寺秀麿侯爵は戒厳令を敷いたのだ。
ヘイドレクサーガの突然の復活、さらに
>>630の処刑問題で行政府としての処理能力は既に限界だった。
それに追い討ちをかけるようにファンタジー要素不足問題とスレ容量限界問題。
ヘイドレク委員会が機能不全に陥った隙を狙っての、武装親衛隊の妖しげな動き。
既に帝都各所で武装親衛隊の隊員たちが動き回り、陸軍憲兵隊の緊張をよそに悠々と街中を合歩しているという。
帝都戒厳令…そこまでの事態を引き起こした円城寺内閣への批判は必至だ。
野党勢力も党内会議を行い、今回の混乱の事態を重視して首相解任動議を提出する見込みだという。
その動きに対し、もはやボンボン総理は頼みにならんと、与党内でも造反の動きがある。
「それにしても、ヘイドレク委員会の権田のやつは一体何をやってたんでしょうね?」
苦々しい口調で首相主席補佐官・来栖雅彦陸軍大佐は言った。
そう、権田の責任…首相執務室に集った行政最高責任者たちの脳裏にその考えが浮かんだ。
スケープゴートにはもってこいの彼を捉え、つるし上げれば帝都混乱は収まる…かもしれない。
今や武装親衛隊部隊と、内閣の支持を表明した陸軍部隊と、どちらが先に権田を見つけるかに掛かっている。
おそらく武本は、権田をつるし上げにして現内閣への追求材料とするであろう。
そんなことになってはまずい。それだけは防がなければならない。
「陸軍及び内務省はこちら側につくことは決定しているんだな?」
時期総理の最有力候補と目される甘粕総務大臣は秘書官たちに問うた。
総務担当主席秘書官は素早く応じる。
「現段階で大本営の作戦部、及び帝都第一連隊の連隊長である香椎秀恒陸軍大佐らの同意は取り付けております」
香椎秀恒陸軍大佐、こいつも問題が多い男である。
香椎は元々陸軍士官学校時代、現在武装親衛隊に転籍した武本悠一中佐と同期であった。
陸軍大学でも武本に次ぐ席順で卒業し、ポコペン戦役に置いて陸海空の連動作戦を行った凄腕。
その際、切り込み役を行ったのが武本隊で、ポコペン国のゲリラ部隊をわずか一月で壊滅させたのだ。
武本と通じている可能性がある。
確実に切り札となりうるのは、大本営直轄の帝都憲兵隊と総務省の指揮下にある警察庁及び帝都警察。
親衛隊の武力蜂起に対して、果たして彼らだけで耐えうるのであろうか?
「ほ、本当にそれだけで大丈夫でおじゃるか?」
殿上貴族流れの貧弱宰相、円城寺秀麿の顔は青ざめている。
何の能力もなく、決断力もない、一流の血筋以外は何も持たない凡才。
まさにそれだからこそこの冴えない名門貴族の男は、ヘイドレクサーガ休止期間の安定期に首班指名されたのだ。
「大丈夫ですよ閣下。かならず不穏な動きを抑えてみせます」
赤城官房長官はそう言って怯える首相を宥めた。
もちろんこの言葉には何の根拠もない、そのことは赤城官房長官が一番良く分かっている。
甘粕健次郎は窓辺に立った。
親衛隊の狙撃兵に狙われますよ、と注意する首相秘書官の言葉に、神経質になりすぎているとたしなめる。
窓の外には、いつもどおり平穏に見える帝都の町並みが見える。
まるで混乱も、動乱も無いかのごとく、平和だ。
ただ普段と違うのは、通りに人影もなく、軍用車以外の車が走っていないことぐらいか。
首相官邸の前には、完全武装した帝都憲兵大隊が戦車とともに配置されている。
降りしきる雪の中で彼らは微動だにせず、周辺地域を監視していた。
(まだ若き兵士たちだ、血は流させたくないな…)
甘粕はそう呟き、深い溜め息を吐いた。
一方、首相官邸から直線距離で5キロほど離れた西仙石町の大本営参謀本部も混乱していた。
「一体権田のやつは何処に雲隠れしやがったんだ!?」
陸軍参謀本部情報課課長、武隈剛毅中佐は部下に怒号を発していた。
陸軍司令部から派遣した特殊作戦班が権田俊行伯爵邸に突入したが、すでにそこに権田はいなかったという。
つい先頃まで権田俊行が寝ていたと思われる寝室には、一人の物凄い金髪美人が全裸で眠っていただけ。
メアリーと名乗る惚れ惚れするような美女は陸軍司令部に連行され尋問を受けているが、何もわからないというだけ。
彼女自身も、権田に捨てられた、私は生きてゆけないと号泣しているのだという。
(さすがやり手の権田だな…)
作戦部情報課参謀、山科克行中尉はそう思い、唇を歪めて笑った。
ヘイドレクサーガの終焉と復活に、この権田という希代の傑物が関わっているのは既に判明している。
だが、この突然の復活も、権田にとっては予想外なのではなかったか?
(だが武装親衛隊の蠢動は、明らかに権田の動きと連動している…?)
今回のあまりの手際のよさに、山科ら作戦課の課員だけでなく、情報参謀の連中も仰天していた。
ヘイドレクサーガ復活からファンタジー要素欠落問題、スレ残量問題と、怒涛のように押し寄せる難題。
委員会の調整能力が限界に達したとたんに、今回の武装親衛隊の武装蜂起の情報と、憲兵主導の帝都戒厳令。
出来すぎている。権田の迅速な逃亡は、この動きを読んでいたとしか思えない。
それほどたくみであり、遺漏がない完全な計画にすら見える。
だが、完璧であればあるほど、その作戦自体がくさい。
目的、それだけが不明なのだ。
(おそらく、権田の側に外へ通じた人間がいるのだろう…)
山科はそう思い、目の前にある権田俊行伯爵のファイルを手に取った。
静岡県沼津市生まれ、東京帝国大学法学部次席卒業後、ハーバードロースクール及びビジネススクール卒。
クルップペン戦役においてアメリカ海兵隊に志願兵として入隊し、そこで最高位のシルバースター勲章を3つも授与。
その後、投資会社の調査部に所属し、さらに資源開発公社、軍需産業の顧問などを歴任。
現在はヘイドレク委員会委員長・外務審議委員・通産省貿易局非常勤審議官・資源開発機構常務理事…
よくまあこれほどというほど、ありとあらゆる肩書きが並んで記されている。
黒い噂の絶えない権田だが、こいつは確かに傑出している。
しかしそれだけに敵も多いはずだ。
山科は丹念に資料を見た…もちろん資料には謎な部分が多い。
それはあまりにもブラックな業界で生き抜いてきた男、権田ならではだった。
ふと、権田のスタッフ名簿に違和感を覚えた。
そこにある名前に見覚えがあったからだ。
明石忠宣・秘書官。山科の直感が、この男を指し示していた。
名簿の写真を見つめながら、山科は電話機を手に取る。
内線呼び出しで呼び出した相手は、司令部総所属、法眼義家大尉だ。
2コール目で相手は電話に出た。
「ああ、法眼か?」
そう言いつつも、山科の目は名簿の明石から逸れない。
「何だ、山科か?今こっちは大変なことになっているんだよ、何か用か?」
電話の向こうの司令部オフィスは騒々しい。だが、山科はまるで気にせずに続けた。
「権田の行方が、分かるかもしれないぞ…」
電話口の法眼が、息を飲むのが分かった…。
…権田は常に冷静であった。
今回の混乱もまた突然であり、権田の予想外であったが、権田ほどの男である。
明石の内通など、とっくに承知していた。
彼の経歴など、裏の裏まで知り尽くすだけの情報収集力を権田は備えていたのだ。
確かに一見すれば四面楚歌である。さすが武本悠一といわなければならない。
権田に動かせる手兵を全て海外に追いやり、完全なまでの包囲網を敷いて見せたのだ。
武本の部隊、帝都憲兵隊、大本営、全てを敵に回しても、それでも生き延びる道。
それは海軍であった。
そう、確かに帝国海軍第一連合艦隊は海外派兵のために帝国には現在いない。
だが、権田の手兵となる海軍士官たちは、帝都にある海軍軍港・月島海軍基地には揃っていたのだ。
海軍系の政商として外地を暗躍し、星の数ほどの利権を作り上げた権田は、海軍や軍需産業にとって最重要VIPだ。
ポコペン臨時政府やクルップペン軍事政権にも通じる権田という男の重要性を見誤るはずはない。
今回の帝都騒乱の際、海軍の動きは気味が悪いほどに静まり返っていた。
憲兵部隊や武装親衛隊、が主要幹線を動き回っている中で、その静けさは不気味ですらあったろう。
海軍側の動きはそれだけではなかった。
海軍月島軍港に権田が到着し次第、直ちに軍令部の人事広報が発表され、権田は海軍大佐に任官された。
正式な役職は月島海軍所属海軍陸戦隊七瀬連隊付き情報将校。
現在クレネエヴァ洋上で演習中の帝都海軍第一連合艦隊指揮官・滑川大将直々の人事だ。
だが、そんな肩書きなどとかはどうでもいいのだ。海軍大佐任官によって、権田の身の安全は完全に確保されたのだ。
将官ではないために内閣による承認は要件とならず、陸軍や他の省庁からの容喙は認められない。
また権田はアメリカ海兵隊特殊部隊大尉という輝かしい軍歴もあるため、士官学校卒業の要件も問題とならない。
この時点で、もはや円城寺内閣による権田のスケープゴート作戦は頓挫したことになる。
帝都直下で既に武装展開している憲兵隊が、これ以上海軍軍令部と事を構えるという事態に踏み切れるわけがない。
これ以上やれば帝都直下で内戦だ。
(果たして円城寺秀麿のバカは、それでも陸軍側を説得して動かせるかな…?)
動かせまい、陸軍も流石に拒絶するだろうな、そう呟いた権田は、シラキュス産の極上ワインを煽った。
口の中に広がる豊潤な果実の渋み…そのたまらない味覚は、権田を唸らせる。
美人海軍士官ドロシーの乳房を撫で回しながら、権田は笑った。
官能に酔いしれたドロシーが、自らブラウスを脱ぎ払い、権田に抱きつく。
(まだ総仕上げがあるんだが…まあいい、戦いの前に一息入れておくか)
そう言って権田は、抜群の海軍美女と唇を重ね、そのまま彼女をソファーに押し倒した。
今夜は眠れなさそうだ…。
「一体、権田は何を企んでいるんだ!」
尋問室で法眼情報参謀大尉は叫んだ。
目の前には捕捉された権田の元秘書官・明石忠宣が横たわっている。
何度も殴りつけられて血まみれ、折れた歯が床に転がっている。
彼は遂に武本悠一に情報をリークしていたことは白状した。
彼ごときが白状したところで、武本は気にも留めないだろうが。
壁に寄りかかって明石を見つめる山科作戦参謀中尉もまた、権田に遅れを取っていたことを認めざるをえなかった。
海軍軍令司令部月島基地…盲点だったのだ。
微妙にして、危険極まりない場所。
陸海軍の間の緊張関係がただならぬところまで来ている昨今、この場所にむやみに介入するわけには行かない。
海軍陸戦隊というつわもの集団の存在が、陸軍にとってこれほど重かったということを山科は悟らされた。
しかも月島軍港は、海軍航空隊の帝都総司令部でもあり、さらには54センチ砲を12門備える戦艦スサノオがある。
あの最大射程70キロの巨大な砲門が火を噴けば、陸軍司令部などあっさりと木っ端微塵だろう。
(抜かった…)
山科は尋問室の窓から、外を見る。暗い夜空からは、チラチラと粉雪が舞い降りてきていた。
もう、打つ手はない。大本営も、武装親衛隊も手出しのできない場所に、権田はあっさりと逃げ去ってしまった。
というより、散々帝都の秩序をかき乱した末に…。
(もしや権田は、帝都擾乱を自ら画策するために、今回の事態を引き起こしたのではないか…?)
怒り狂う法眼大尉を横目に、山科は熟考した。
明石忠宣のような男を放任していた権田や、情報攪乱を事実上黙認したまま放置しているJCIA。
これは明らかに特定の目的を持って動いているように見える。
JCIAの動き…ポコペン戦役後の、傀儡政権の樹立に関わったJCIA。
クレネエヴァ海域に存在する帝国海軍第一連合艦隊が関わる、ヴェストラキ軍事統治…。
(権田と武本はおそらく通じてはいまい…だが、今回の事態でお互いに暗黙の了解があったとしたら…?)
山科中尉の頭脳のどこかで、スイッチが入った。
武本はポコペン戦役でゲリラ掃討作戦の指揮を取った部隊長であった。
当時武本は陸軍、そして海軍の補給路を用いてポコペン戦役の戦線に兵站を敷いていた。
海軍の軍商として暗躍していたのは、権田俊行は外地のクルップペンに深く食い込んでいる。
ヘイドレク委員会委員長という表の顔に隠れた、とてつもない利権の温床を、この男は掌握しているのだ。
クルップペン軍港の建設と、道路や鉄道の敷設、クルップペンに存在する世界有数の鉄鉱山、莫大なインフラ投資。
そこに発生した莫大な利権…陸軍が殆ど介入できなかった、恐るべき規模の海軍利権。
さらに武本が陸軍から転出し、その後は親衛隊の士官となった事実。
フリーランスな親衛隊士官の立場…血に飢えた政商たちの尖兵となって、現地で自由気ままに殺戮が可能…。
恐るべき権田。権田やその勢力の手が予想以上に長いことが知れる。
そう、JCIAの動きから見れば、今回の騒乱の目的が知れるというものだ…現内閣の瓦解。
「…甘粕健次郎男爵だ。」「何だと?」山科のもらした一言に、法眼大尉は瞬時に反応した。
「甘粕健次郎総務大臣だ。JCIA長官も兼任している彼でなければ、こんな簡単にことは進められない」
そう、大本営の情報部を完全に出し抜き、なおかつここまでの大規模な情報攪乱を行えるとなれば、答えは一つだ。
右派勢力の頭目、財閥出身の男爵。彼ならばこの騒乱によって莫大な利益を得る。彼自身の甘粕内閣の成立も。
だが、だがしかし。甘粕は現在、首相官邸にいる。しかも皮肉にも陸軍憲兵隊にぐるりと囲まれた状態で。
陸軍自らが首相官邸に乗り込んで、甘粕を打ち滅ぼすなど、まさしく国家反逆罪となってしまう。
そうなったらそうなったで、月島軍港は大義名分を得て憲兵隊に砲を打ち込むであろう。
万事休すか…山科は権田の存在そのものに激しい戦慄を覚えた。
その山科と法眼に追い討ちをかけるように、新たな情報がもたらされる。
武装親衛隊は今回行った「歳末街角清掃活動」を終了。
集められた大量のゴミや空き缶は丁寧に分類され、粛々と棚橋環境センターに運ばれた、という…。
…相変わらず首相官邸はにぎやかだった。
そんな中、首相官邸の執務室の窓から、降りしきる雪を無表情で眺める甘粕健次郎総務大臣の姿があった。
円城寺秀麿首相は先ほど神経症の発作を起こして倒れ、現在は医務室で鎮静剤を投与されている。
(さすがボンボン宰相だな…あんなバカな首相を後押ししたばかりに陸軍の連中も大変だろうに)
降りしきる雪の中で、生真面目に官邸警備活動を行う帝都憲兵隊を憐れむように見下ろす。
JCIAの活動は今後、外地に幅広く伸びてゆくであろう。
ヴェストラキ植民都市におけるJCIAの活動拡大は、すなわち甘粕自身の利権拡大に連なる。
恐るべきは権田であった。今回の帝都騒乱をたった一人で画策し、完全に陸軍や売国左派勢力を扼したのだから。
「…大臣、お電話です。第四種暗号通信回線からです」
総務省秘書官が甘粕に告げた。
そろそろ来るころだと思っていた。秘書官を退室させ、甘粕は受話器を手にする。
「海軍軍令部の権田大佐です。大臣はご無事ですかな?」
野太い権田の声が受話器から響いた。無遠慮ぶりは相変わらずである。
「ああ、私は大丈夫だ。それよりも事態は今後どういう風に推移してゆくかね?」
身の安全の保証…憲兵隊が逆上し、決死の覚悟で首相官邸に乱入してくる恐れもある。
陸軍当局の暴発こそ、現時点での最大の懸念となっているのだ。もちろん陸軍側が全容に気づいていればだが。
「おそらく大丈夫でしょう。陸軍司令部にいる私の手の者からの情報では、参謀本部を含めて動きは皆無です」
陸軍司令部の手の物…?何時の間に権田はそのような間諜を使っていたのか、と甘粕は一瞬戦慄を覚える。
そんな甘粕の様子など察することなく、権田は続けた。
「クルップペンのハイスカレダム建設の受注は、おそらく甘粕財閥の甘粕建設に決まると思いますよ」
大規模な水源確保と水力発電所の建設事業…海軍軍政部の完全なる管轄下。
「ああ、それとですね甘粕大臣、クルップペン軍港とポスクレ鉱山の輸送鉄道の敷設権は、国際入札となるそうです」
暗に甘粕財団に何とかせよ、と権田が言っているように聞こえる。
もちろんその鉄道警備隊は、おそらくは武本隊を中心とした武装親衛隊の利権となるのだろう。
そこまで計算しての行動とは…権田という男の凄まじさを知り、甘粕は驚愕した。
今回の決起は、完全に権田と武本の黙契によって進められたものと、既に甘粕は気づいていた。
それだけの動きが出来る傑物など、他に考えられないからだ。
「滑川海軍大将は11月に月島軍港に帰港予定です。それまでに新内閣の樹立をなんとかお願いしますよ」
そう語ると、権田は返事も聞かずに電話を切った。
受話器を手にしたまま、甘粕は虚空を見上げる。
果たしてこれでよかったのだろうか、そんな疑惑が甘粕の中で蠢く。
もはや円城寺内閣は死に体…今回の事態はそのとどめとなるであろう。
たかが清掃活動を武装蜂起と誤認し、憲兵部隊を動員して帝都戒厳令まで発布してのける失態。
これで内閣は総辞職せざるを得ない。その後、大統領は甘粕へ組閣命令を行う…その段取りもすでに確定している。
だが、権田の仕事はまだこれだけではない。
今回の帝都騒乱のケリをつける行動は、これから権田自身が行うのだ。
ゆっくりと受話器を置き、再び窓の外を見る。
降り始めた雪が何時の間にか積もり、首相官邸の庭を白一色に染め上げてゆく。
帝都の中でめぐらされた醜い陰謀の全てを、天が覆い隠そうとするかのように。
穢れの無い雪化粧を見つめながら、甘粕は窓際で一人ジッと空を見上げていた…。
「…動く必要は無いよ、福地少佐」
漆黒の親衛隊制服に身を包んだ武本悠一大佐は、席を立とうとした福地少佐に向かって言った。
しなやかな長身、鼻筋の通った、まるで女性のような繊細な面貌…黒くつややかな長髪を後ろで束ねた武本大佐。
そう、彼こそは悪名高い武装親衛隊特殊戦専門部隊の部隊長であり、ヴェストラキ戦役で暴れた地獄の天使だ。
推定年齢400歳…最強クラスの眷属、ヴァンパイアでもある彼は、帝都の生きる伝説そのものと言ってよい。
「はっ、しかし明石忠宣秘書官が、陸軍に捕らえられており…」
福地少佐は抗弁した。しかしその福地少佐を、しなやかで長い武本の指先が制する。
「気にすることは無い。奴は消されて、それで終わりさ」
まるで興味なさそうに武本は言った。そのままグラスに注いだワインに軽く口を付け、喉を潤す。
権田ほどの男が、明石程度の男に出し抜かれるはずが無い。
おそらくは最初から明石のことを見抜き、逆に利用していたのだろう。
陸軍の参謀本部も、明石という男の存在は完全に抹殺するであろう。
ただの軍商でしかない伯爵権田と、親衛隊の一味が通じていたというだけで、一体何ができるというのか?
それ以上に、今後陸軍はイニシアティブを喪失してゆき、それどころではないはずだ。
今回の陸軍の帝都直下での軍事活動と、内閣の下した戒厳令。
最早死に体となった円城寺内閣の瓦解は、これで事実上決定したようなものだ。
「それよりも福地少佐…突撃隊の動きは適当にな。あくまでも「歳末街頭清掃活動」でしかないのだからな」
武本はそう言うと黙った。もうこれ以上用は無い、そういう意思表示である。
素早く悟った福地少佐は、そのまま武本の執務室から退出した。
向かう先は親衛隊通信室。帝都各所に設けられた親衛隊支部に、突撃隊の撤収を命ずるためだ。
「…まあ、まだ時間はあるさ」
武本は窓の外を見た。
銀色に輝く狼の目を持つ武本は、自分の瞳よりも白い雪の結晶を見やる。
ヘイドレク…たった一人の屑のような男の存在が、これほどまでに世界を揺るがしたことに、少し感動を覚えた。
キラキラと雪明りを反射する武本の瞳は、尚も闇に閉ざされた未来を探していた。
遠きトラキアの地、忘れ去られた父祖の地を捜し求めて彷徨った、あの長い旅の日々の頃のように…。
「…テレビ局です。テレビ局の中継車が海軍司令部に入っています」
陸軍参謀本部の情報課オフィスがあわただしくなった。情報課の若手職員が、テレビモニターに次々と電源を入れる。
そこには海軍司令部の広報室が映っていた。海軍司令部内の記者会見場には記者たちが既に集っている。
記者会見場の雛壇には、まだ誰もいない。海軍の濃紺の軍服を着た若手将校が、記者に様々な資料を配布している。
内閣にも陸軍にも、これは完全に抜き打ちであった。
権田をはじめ、彼らは陸軍及び内務省など円城寺内閣を支持する勢力を二歩も三歩も出し抜いていた。
記者会見を開き、全てを既成事実化する…それによってケリが付く。
(このまま憲兵隊を海軍司令部に動かすか…?)
山科は一瞬、そのような考えが過ぎった。だがすぐにそのアイデアを打ち消す。
この後に及んでの直接軍事行動など、馬鹿げているにも程がある。
流石に陸軍上層部も承知しないであろう。今回は完全なる敗北なのだ。
画面に映る記者会見場が、急にざわつく。同時に画面端から、数人の海軍将校が入ってきた。
その中には、忘れたくても忘れられない男の姿があった…権田俊行伯爵・現海軍大佐。
権田はいつもどおりの無骨で無愛想な面構えで、記者会見の席の中央に堂々と座ってのけた。
居並ぶ将官たちなどに対する配慮など、権田の態度や表情からは微塵も見られない。
が、将星を煌めかせる将官たちも、それが当然であるかのように脇の席に陣取る。
権田はそこまで海軍に食い込んでいたのだ。
記者会見場は静まり返った…ヘイドレク委員会委員長でもある権田が、今回の混乱をどうおさめるか。
それは記者たちだけでなく、ここ陸軍参謀本部も、おそらく首相官邸でも最大の関心事であろう。
権田は緊張の色も見せずに、居並ぶ記者たちを睥睨する。恐るべき肝っ玉だ。
数瞬、そのようににらめつけて威圧したあと、彼は軽く咳払いをした。
マイクを軽く叩き、音声が生きていることを確認する。
ミネラルウォーターをコップに注ぎ、わざと記者たちを焦らすようにゆっくりと飲み干す。
空気が完全に止まっている…その中で突然、権田は口元を僅かに緩めた。
気づいたものがいたであろうか、微妙な微笑み、そう山科は思った。
「…お集まりの新聞テレビ各社の皆様、深夜に大変ご苦労さまです」
権田はゆっくりと語りだした…いつもどおりの良く響く低音のテナーボイスで。
記者たちは咄嗟にペンを手にし、権田の言葉を一言も漏らすまいと手帳にペンを走らせる。権田は話を進めた。
今回の憲兵隊動員や戒厳令発令は、円城寺内閣が事実確認を怠り、見切り発車で起こしたこと。
武装親衛隊は例年通りの歳末の清掃活動を行ったに過ぎないこと。
それを円城寺内閣側が勝手に武装蜂起だと勘違いして、独り相撲で大騒ぎしていただけのこと。
すなわち今回の混乱の全ての責任は、円城寺秀麿内閣そのものにあるということ…これらをしれっと言ってのけた。
「今回の騒動の下地には、ヘイドレクサーガの突然の復活や、それに伴う混乱があったのでは?」
新聞記者の一人がそう質問する。権田にとっては痛い質問であるはずだ。
ファンタジー要素の欠如や、スレ容量問題など、緊急に解決しなければならない問題が山積みなのだから。
だが、権田は平然としていた。質問した記者を一睨みして威圧し、その直後に満面の笑みを浮かべてみせる。
恐るべき余裕…というより、その笑顔の方が、しかめっ面よりも数段恐ろしく感じるものも多かったはずだ。
「ファンタジー要素欠落の問題は、今後の作家連中の腕に掛かっているため、彼らに働きかけて善処いたします」
権田の言う「働きかけ」「善処」に、如何なる意味があるかを知っている関係者は苦笑した。
それはすなわち、「銃口をこめかみに突きつけて有無を言わせない」と同意義の言葉だからだ。
武装親衛隊本部の執務室でテレビを見ていた武本悠一大佐も、これには思わず苦笑した。
さすがは権田だな…暗に武装親衛隊の特殊作戦隊も動かせよと告げているようなものだ。
もちろんクルップペン利権に関わる以上、それに応じなければなるまい…。
画面上の権田は表情一つ変えずにさらに続ける。
「最大の懸案事項であるスレ残量問題については、先ほど最終的な解決案が出されました」
権田のその発言に、記者会見場はオオッ、と声が上がる。
「如何なる解決手段なんですか?」「どのように解決なさるおつもりですか?」
次々に質問する記者を、権田は軽い咳払いで制する。
688 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/27(木) 20:08:24
「このスレの残量はもはや70キロバイト程度…そのために新しい植民地を用意しました」
そう言って権田は、脇に控える海軍司令部の若手士官に目配せする。
「そう、新しいスレです…これでスレ残量の問題は完全に解決されました」
権田のその言葉を合図に、雛壇背後の暗幕を一気に引き上げられた。
そこには巨大な文字で、新しいスレの名称とリンク先が記されていた。
”ここで小説書いても良いのかな?”
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1195876630/l50 フラッシュの光がテレビの画面上を埋め尽くす…。
見事な幕引きだな、ともはや苦笑するしかない山科中尉。
(権田俊行か…今回のことは忘れないからな)
そう言って記者に満面の笑みを見せるテレビの中の権田を睨みつけ、山科はタバコに火をつけた。
…一方、エニグマ幼稚園の地下室で幼稚園児たちの慰み者になっているヘイドレク。
新スレ発掘の事実を耳にしたとたん(当然彼は主役なので、テレパシーで即知らされた)、彼は思わず叫んだ。
「うわあああああああっ!」
だが、ヘイドレクのその悲痛な叫びは、誰の耳にも届かなかった。
なぜなら今は深夜で、幼稚園のお友達も、先生も園長さんも、みんなおうちにかえってしまっていたからだ。
明日からさらにファンタジーの度合いが増した地獄の日々が、ヘイドレクを襲う。
689 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/27(木) 21:54:35
こうしてヘイドレクの希望は完全に打ち砕かれた
ただ残念なことがある
中編小説といってもいいくらいの力作だけど
たぶん他の誰も読んでくれない
俺はちゃんと読んだけど
690 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 00:33:18
単なるスレ誘導のために20レス消費する作品書くか?
691 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 17:38:27
692 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 21:23:31
ふと目覚めると、ヘイドレクはファンタジー世界にいた。
あたり一面に広がる炊き出しの匂い、そこに群がる失業者の群れ。
そう、ここは兵庫県尼崎。外需不況で大量リストラされた労働者が流れ着いたファンタジー世界だ。
ヘイドレクは立ち上がり、誘われるように炊き出しの列に並ぶ。
美味しそうな匂い…めまいがするほど腹が減ったヘイドレクの口の中に、唾液が溢れる。
ほんの僅かの配給食糧を巡って、失業者のおっさんが職員を怒鳴りつける。
「アイツの方が具が多い!」と、無理矢理ひしゃくを奪い取り、自分の紙皿にさらに多く入れようとする男。
それを見てふざけるなと飛び掛る別の連中…もはや修羅場と言ってよい。
(魔法が使えたらなあ…)
ヘイドレクはボロボロの作業着の上から自分のちんぽを弄りながら、そんなことを夢想した。
(魔法が使えたら、ここで豪華で美味しい食事を出して、たくさん食べられるのになあ…)
何を夢みたいなと言ってるんだよヘイドレク。今お前はそれどころじゃないんだぞ。
そう、廃墟と化したビルの陰から、ヘイドレクたちを見つめる妖しげな目があった。
しかも複数…彼らはこの場に群がる浮浪者の群れを、冷酷非情な目で注視している。
彼らは魔物…今は名前が思いつかないので適当でいいけど、とんでもない魔物なのだ。
とにかくファンタジー要素を放り込まないと、ヘイドレク親衛隊の特殊作戦員に殺されてしまうから必死なのだ。
こめかみに突きつけられた銃口の冷たさ、暗殺者の刺すような視線を感じながら、キーボードを必死に叩く。
その苦労を察してもらいたい。ここで地獄の魔物とかを出して魔法とかドラゴンとか出さないと…。
一発殴られたので、慌ててストーリーに戻ることにする。
693 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 21:24:03
ビルの陰から覗く黄金色の無数の瞳は、明らかにこの兵庫県尼崎市とは異世界の住人に違いない。
そう、おそらく愛知県豊田市辺りから来た…じゃなくてブラジルのサンパウロ州からやって…ウゲッ!
分かりましたごめんなさい、ストーリーに戻らさせていただきます。
おそらく魔界から使わされた魔物であろう。
時折差し込む陽射しを反射して、口元から伸びる巨大な牙が鋭く輝く。
全身に外骨格のようなウロコ…さらにその上に鋳鉄の鎧を纏ったその魔物たちは、どう見てもキャノンの工作員…
ではなくて剣と魔法のファンタジーワールドから現実世界にやってきた、とっても悪い魔物たちだ。
どうがんばっても魔物の名前が思い浮かばないので、適当にトヨタ・カローラと名づけておく。
あ、これはいいんですか?分かりました。じゃあこの魔物の名前はカローラで。
血に飢えて興奮するトヨタ・カローラたちを、宥める一人の男がいた。
天を突くような長身(実際には突いていない)で、灰色の肌をした中々の美形の顔だ。
金と銀をあしらった見事な装飾の鎧を着て、紅の美しいローブを羽織り、カローラたちを従えている。
薄桃色の瞳は、何やら自ら光を放っているかのように暗闇の中で仄かに輝く。
細面で繊細そうなその表情は、高貴で知的な雰囲気がある…おそらく貴族階級の生まれなんでしょう、ええ。
彼の名はトヨタ・クラウンアスリート。
トヨタのラインナップの中でも上級大型セダンに位置づけられ、FRのスポーティーさが売りのトヨタ自慢の車種だ。
もちろん大衆車でしかないカローラなんぞ足元にも及ばない、おっさんカーといわれようととにかくトヨタの看板…
694 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 21:24:35
ああ、すいません。脱線してしまいました。
そう、クラウンアスリートは魔道士である。
今回、このクラウンアスリートは、この現実世界を支配すべく魔界から送られてきた、武力偵察部隊だったのだ。
クラウンアスリートというこの魔法使いもまた、いにしえの血を受け継ぐ名車種の最新モデルである。
ただ残念なことに、最近トヨタ自動車の経営戦略でプレミアム客層はレクサスブランドに掻っ攫われてしまった。
あ、言い間違えました。魔界の国家戦略で新興層であるレクサス族が魔界の上位を占めるようになってしまった。
だが最近の外需不況と国内中産階級の崩壊で、割高なレクサスを買う層が減り、売り上げは思わしくない。
それどころか、「レクサス名乗っても中身はトヨタ車」と揶揄され、ブランド価値は失墜しかかっている。
「ズキューンッ!」
怒り狂ったヘイドレク親衛隊の隊員が、私の目の前で拳銃を発砲した。
銃弾は私の鼻先を掠め、部屋のキャビネットの上にある花瓶を打ち砕き、そのまま壁に食い込む。
「ひいっ!す、すいません」
何と言うことだ、ヘイドレク親衛隊の方がお怒りだ。
これからなんとか盛り上げてヘイドレクにファンタジックで過酷な運命をもたらそうとしたんだけどもう出来ない。
す、すいません、もっとがんばります。だからゆるしてください。次からちゃんと書きます。はい。
695 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/28(金) 21:35:41
とにかくヘイドレクと炊き出しに並んだ浮浪者の列に、カローラたちが襲い掛かったのだ。
血と脳漿と内臓が飛び散り、人の四肢が千切れ飛ぶ血なまぐさい光景をイメージすればオッケー。
もちろん交通事故じゃないぞ、あくまで地獄の魔物が襲い掛かって人を喰らっているんだ。
カローラで人を跳ね飛ばして、ひき殺したなんてイメージは間違いだからな、そのへんよろしく。
そう大変なことになったんだ、魔物たちが人々に襲い掛かっているんだぜ。
そんな中、我らがヘイドレクは何処で何している。
ここまで苦労してヘイドレクをヒーローにするためのお膳立てを作ってやったんだ。
ヘイドレクよ、その辺の角材でもいいから拾って、魔物と戦えっての。
間違っても本物のトヨタ・カローラを角材で叩き壊しちゃだめだぜ。
それをやったら器物損壊罪でお巡りさんに素敵なブレスレッドを填められて、取調べ室でアナルを掘られちゃうぜ。
ほらヘイドレク、お前の目の前に魔物カローラが迫っているじゃないか。
カローラたちを率いる魔道士クラウンアスリートが、ビルの上から笑っているぞ。
戦えヘイドレク!
696 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/29(土) 00:29:53
ここで突然日産シーマがティアナやスカイラインセダンを引き連れて登場した。
「ハッハッハッ。魔術師トヨタクラウンよ。きさまでは俺には勝てん。俺様は日産が誇るプレミアムセダンである日産シーマだぞ」
697 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/29(土) 01:29:08
「どれも僕にはとても買えない車だよ」とヘイドレクは言った。
内容のないスレだな、、
699 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/29(土) 12:35:50
「なぁ、ファンタジーヒーローなんてやめちまえよ」と、魔物がささやいた。「俺たちの仲間になれば高い車になんてすぐ乗れるぞ」
もう一匹の魔物もささやく。「そのうえ旨い物が食い放題。いい女も抱ける」
ヘイドレクの心は揺れ動いた。
700 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/29(土) 20:31:03
そう、ヘイドレクは営業マンの巧みなセールストークに騙されているのだ。
701 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/29(土) 20:55:59
「さあ、ヘイドレクさん、お返事の方をはやく頂けないでしょうか」魔物は眼鏡のへりを中指で押し上げ、ヘイドレクに詰め寄った。
「うううん。そう言われもなあ」困惑するヘイドレク。
「なにを迷うことがあるのですか」もう一匹の魔物が背広の胸ポケットから櫛を取り出して七三分けの髪の毛を撫で付けた。「我々の仲間になった方がだんぜんお得ですよ」
「でもなあ。やっぱり。うううん。うううん」腕組みをしてヘイドレクは天を仰ぐのだった。
702 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/30(日) 18:15:36
一生懸命長い話書き込んで
その中に色々と新キャラやネタを仕込んだのに
誰もそれをリレーで生かしてくれない気分はどうだい?
こんな馬鹿馬鹿しいことに無駄に実力を浪費してる理由がわからない
もっと有効な使い道があると思うんだが
704 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/30(日) 19:56:49
「馬鹿馬鹿しいことだと?貴様一体なんのつもりだ!」
その言葉を聞いた瞬間、ヘイドレクは怒り狂った。
そりゃそうだ、その言葉はヘイドレクの人生を馬鹿馬鹿しいと断じているも同然だからだ。
その様子を見ているヘイドレク委員会の委員たちは、みんな苦笑いを浮かべる。
だってそうだろ、お前の人生なんてただの出来の悪いコントなんだし、と呟きが次々と吐かれる。
そんなヘイドレク委員会の面々は、権田にあてがわれた高級娼婦たちをおのおの抱きかかえていた。
テーブルには最高級の美酒、それにキャビアのカナッペやスモークサーモン、イベリコハムなどの高級食材。
それらを賞味しながら、同時に抜群の美女たちを味わい尽くす。
それが彼ら、ヘイドレク委員会の委員たちの面々だ。
彼らは勝利者…そして彼らが眺めるモニターに映し出されたヘイドレクは、ピエロだ。
果たして廃車置場で一人酔っ払ったようにフラフラ彷徨うヘイドレクは、白昼夢でも見ていたのだろうか?
カローラやクラウン、シーマやシルビア、その他型落ちの廃棄処分車に囲まれて、ヘイドレクは泣いていた。
手には角材…先ほどまで2世代前のカローラの残骸をガンガンそれで殴りつけて暴れていたのだ。
このモンスターめ、ボクはファンタジー世界の英雄だぞ、と怒鳴りつけながら。
誰もいない車の墓場で、ヘイドレクは力なく崩れ落ちる。
廃油が染みて汚れた地面に這い蹲り、己の過酷な運命に怨嗟の言葉を吐いている。
705 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/30(日) 19:57:21
そのとき、ヘイドレクに危機が迫っていた。
廃車置場に向かって、綜合警備保障の巡回車がゆっくりと向かってきていたのだ。
白と紺の車体カラーの巡回車の列は、屈強な警備員たちを乗せて県道を曲がり、ゆっくりと市道を進む。
郊外の河原に設えられた広大な廃車置場まであと少し。
そんな危機が迫っているなど夢にも思わず、ヘイドレクは突然作業着のズボンをずり下ろした。
困ったときにはオナニー、それが英雄ヘイドレクの流儀なのだ。
もさもさに密集した陰毛の中に隠れるように、ヘイドレクの貧弱ペニスが起立する。
2週間近く入浴していない(正確には公園の水飲み場で体を拭っていない)ために、そのチンコは臭そうだ。
その可愛らしいチンコを、ヘイドレクは掴んだ。
つい先ほど草叢で拾った週刊プレイボーイのグラビアを開く。
グラビアページにはあられもない姿でその肢体を晒すグラビアアイドル。
しなやかな肉体に、たわわな乳房をぶら下げるミルクタンク。
芸術的なヒップラインを惜しみなく強調するポーズ。
そんな我儘な肉体を、過激なまでに小さい水着で辛うじて覆い、彼女たちは微笑んでいた。
ヘイドレクには一生向けられることがない、美女たちの微笑み。
ヘイドレクの右手が激しく蠢く。
ああ、たまらない…星明りとアークライトの照らす廃車置場で、浮浪者ヘイドレクはオナニーをし続ける。
見果てぬ夢を追い続け、ついにたどり着いた極楽郷…それは己の貧弱な想像力が描き出す妄想世界であった。
706 :
名無し物書き@推敲中?:2008/11/30(日) 19:57:56
廃車置場のゲートが開く音がする。それと同時に廃車置場に入ってくる巡回警備車のエンジン音も。
だが、その物音はヘイドレクの耳には決してとどかない。
彼は現実世界では決してみることの出来ない夢の世界の音楽を聴いていた。
世間一般の人間から見れば調子外れの音痴な音楽かもしれない、が、ヘイドレクにとっては女神の囁きそのものだ。
車の残骸の中で半裸でオナニーをしているヘイドレクを、警備員たちは発見した。
彼らは無線で警察に連絡するとともに、呻き声を上げて射精を始めたヘイドレクを地面に取り押さえる。
あはははっ!と呆けたように笑い続けるヘイドレク。
そんなヘイドレクの頭に向かって、警備員は鋳鉄製の図太い警棒を振り下ろした。
ゴンッ、と鈍い音を響かせ、ヘイドレクはそのまま失神する。
尿を放ち、便を漏らし、器用にも射精を繰り返しながら…。
707 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/01(月) 09:01:45
気が付くとヘイドレクは昼なお暗い山の中にいた。
大木の太い枝から一本の荒縄で吊されている。胴の部分をぐるぐる巻きにされ、まるで
蓑虫の如くだ。フルチンである。
「あれっ。なんで僕はこんなところにいるんだ?」ヘイドレクはきょとんとした顔で呟く。
今までの経緯をちっとも覚えていない。さすが忘却の名人ヘイドレク。馬鹿だ。
「ふっふっふっ。お目覚めのようだな」がさっ、がさっ、と枯れ葉を踏む音を立てて権田
伯爵が現われた。委員会の者たち数人もいっしょである。
「あっ、テメェ権田!」ヘイドレクは目を剥いて叫んだ。
「権田じゃないだろ、権田じゃ」口元を歪めて笑い、コートの内ポケットから葉巻を抜き
取る。取り巻きの者が差し出したライターで火をつけた。「権田伯爵と呼べ」
ヘイドレクに向かってふぅぅぅと煙を吐いた。
「なんだテメェ、こんどは伯爵か」伯爵、というのがどのような地位の者なのかはよく分
らなかったのだが、とりあえず偉い人であることは間違ないとそれだけはヘイドレクにも
理解できた。「権田のくせに!」
まるでジャイアンみたいなセリフを口ばしった。
「自分の立場をわきまえていないようだな」権田は真顔で取り巻きの者に目配せする。「
やれ」
ヘイドレクに向かって顎をしゃくる。
「うわ。な、なんだ。なにを。うわあああ!」
ヘイドレクの悲鳴が遠くの山々までこだました。
「ほら、山びこだよ…」
お父さんはマサシくんにそう言い、遠くの八ヶ岳を指差しました。
マサシくんは、お父さんが指を差した方向に耳を済ませます。
するとどうでしょう、遥か八ヶ岳の峰から素敵な声が聞こえます。
「あ、本当だパパ、凄いや!」
マサシ君は嬉しそうに笑います。
「ねえ、どこどこ?私も聞きたいよ!」
マサシ君の妹、マユミちゃんはパパにねだります。
マユミちゃんは今度、エニグマ幼稚園の年長組になりますが、まだまだ甘えん坊さんです。
優しいパパはマユミちゃんを抱き上げ、そして頬に優しくキスをします。
パパはお髭が濃いので、マユミちゃんの頬にはざらざらした感触がします。
「ほらマユミ、あっちの方だよ。耳を済ませてごらん?」
パパはそう言って、再び八ヶ岳を指差しました。
マユミちゃんは目を閉じ、耳を済ませます。
するとどうでしょう、再び甲高い声が響いてきます。
「あ、パパ。私も聞こえたよ!ねえ、あれは何?」
マユミちゃんはパパの首に抱きついて尋ねます。
子供は好奇心がいっぱいです。
見晴らしのよい高台でお弁当にしましょう、とママはゴザを敷き、お弁当の用意をしています。
良く晴れ、遠くアルプスまで見通せる素敵な場所。
空気も澄んでいて春風がとても気持ちいいです。
優しい陽射しが幸せな家族を照らします。少し眩しいくらいの陽だまりです。
「マサシ、マユミ。あれはね…、」
パパはマサシくんの手を取り、マユミちゃんを抱き寄せました。
「あれはね、ヘイドレクという男の悲鳴なんだよ」
パパはそう言って、遠く八ヶ岳の峰々を見ながら微笑みました。
710 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 04:08:17
山の中に放置されたヘイドレクの目の前に突如仙人が現れた
711 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 08:50:47
たくさんいる。
数えてみると千人いるようだ。
712 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 17:35:40
しかも全員専任仙人に選任された千人の仙人たちだ
713 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 18:58:49
ネタフリが弱い
714 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 19:54:11
と、987番目の仙人が怒りもあらわに言った。
715 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 21:30:24
ここで「
>>713番目の仙人」と言えなかった
>>714のセンスの無さをヘイドレクまでが呆れ返った。
「悪くないネタ振りだったんだがな、
>>714よ。だがもう一押し足りなかったようだ」
>>715番目の仙人が、そう言って
>>714の仙人を詰った。
そう、彼は惜しかったのだ。誰もが彼のネタ振りを決して悪いものとは思っていない。
だが、最後の最後で、彼はそれを完成させることが出来なかったのだ。
何と惜しいことを…惜しいにも程がある。
「…修行が足りないんじゃないですか?」
ヘイドレクは、思わずそう呟いてしまった。
しかもさらに悪いことに、ちょっとだけ笑ってしまった。
それがまずかった。
ヘイドレクに呆れられ、嘲笑われるなど、この宇宙にこれ以上の屈辱はあるわけがない。
しかも巨大な楡の木の枝にぶら下がったままの、全裸のヘイドレクに笑われたのだ。
716 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/02(火) 21:31:10
>>714は震えた。
憤り、屈辱、無念、慙愧…ありとあらゆるネガティヴな感情が、
>>714の心をかき乱す。
今までの長い修行の末に、ようやく714番目の仙人になれたのに…それなのに!
>>714は立ち上がった。そしてヘイドレクの元に歩み寄った。
不思議なことに、彼の顔には笑顔が浮かんでいる。
まるで慈悲深い仏のような笑顔だ…修行の末にたどり着いた涅槃の笑顔だ。
その笑顔のまま、なおも失笑するヘイドレクに向かって近づいてゆく。
ヘイドレクは気づかない。
気づかねばならなかっただろう。
>>714の素敵な笑顔の奥に隠れ潜んだ、桁外れの殺意に。
残り999人の仙人が見守る中、
>>714番目の仙人は、ヘイドレクに向かって…
717 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/03(水) 04:29:11
とろけるようなキスをした
718 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/03(水) 06:40:58
そのまま熱い抱擁
裁判所でなQQQ
720 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/03(水) 09:13:48
とりあえず執行猶予がついた
721 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/03(水) 23:27:45
さっそく泥棒に入るヘイドレク。
口の周りに黒々とヒゲを生やし、唐草模様の風呂敷でほっかむりをしている。
ファンタジーの要素が足りないといけないので、いちおう腰にはオモチャの剣。
完璧だ、とヘイドレクはひとりほくそ笑んだ。
722 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/09(火) 06:05:41
しかしヘイドレクはズボンとパンツを履き忘れていた
723 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/09(火) 17:56:17
うんこするときに全部脱いで、そのまま履き忘れて出てきてしまったのだ
724 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/09(火) 21:10:26
そのウンコをした場所が、なんと今から泥棒に入る屋敷なのだ。
725 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/09(火) 21:45:49
しかもそのうんこはこれからするのだ。
726 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/09(火) 21:56:15
権田部長がヘイドレクの代わりに。
727 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/10(水) 07:03:19
素敵な詩をありがとう。
728 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/10(水) 12:40:39
と、ヘイドレクは言った。
権田部長がかわりにウンコをしてくれたので腹痛はすっかり治まっている。
きっとそれは詩的な出来事だったに違いない。
729 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/11(木) 20:55:54
ちなみに権田はレオタードを着ている。
ヘイドレクは訊いてみた。
「なんで権田さんは、そんな恰好をしているんですか?」
「むろん」と、権田はウインクして親指を立てた。「いっしょにあの屋敷へ侵入するためじゃないか!」
どうやらキャッツアイのつもりらしい。
730 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/14(日) 17:15:30
「みーつめる、キャッツアイ♪」と、権田は歌いながら飛び上がった。
素晴らしい跳躍力だ。ひとっ飛びで屋敷の屋根へと降り立った。
「さあ、ヘイドレク。君もくるんだ!」
しかしヘイドレクは動けなかった。前屈みに股間を押さえ込んでいる。
「ちょ、ちょっと僕は……」
大股開きに飛び上がった権田の股間のモッコリを見て、ヘイドレクの股間もモッコリしたのだ。
こちらの方は性的興奮で……。
731 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/14(日) 17:21:58
どこがファンタジー?
732 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/14(日) 17:54:28
733 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/14(日) 17:55:36
↓あとは、まかせた!
734 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/14(日) 19:38:51
そいつが勝手に一人で書いてるだけ
ほっとけ
735 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/15(月) 18:38:51
何でやめちゃったんだろうね
736 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/17(水) 09:38:56
ふたりしかいないから
737 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/19(金) 01:39:33
ヘイドレクって何?
738 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/20(土) 21:29:58
ヘイドレクというのはファンタジー世界に現れた希代の英雄にして、史上最高の才能を持つファンタジー作家ですよ
739 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/21(日) 00:34:51
そうなのだ。ヘイドレクは希代のファンタジーヒーローなのだ。
「な、なんてことをしようとしていたんだ……。俺は……。」ヘイドレクは膝からその場にくず折れた。
昔のことを思い出す。
ヘイドレク十五の夜であった。――
「オジサン、頼んでいた制服できた?」
「うん。できたけど……」仕立て服屋のオヤジはヘイドレク少年を訝しげな表情で見つめた。
近所でも評判の真面目な少年ヘイドレク。それがある日とつぜん長ランにボンタンズボンを注文してきたのだ。
学校で生徒会委員長まで勤めている、ヘイドレクが。
「いいのかい。こんなものを……」
「いいんだよ!」ヘイドレク少年は明らかに強がりと分かる語調で叫んだ。「お金は払っただろ!」
ひったくるように改造制服をオヤジの手から取ると、店を飛び出した。
心配顔でその様子を見届けるオヤジ。額には、玉の汗が浮かんでいた。
「なにがあったんだ。あの子……」
740 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/21(日) 00:44:16
「うおおおおっ」
深夜の田舎街を自転車で疾走するヘイドレク。あの改造制服をきている。
髪型はリーゼントだ。剃り込みはいれていない。
いつもの真ん中分けの髪型から作ったものであり、剃り込みを入れるほどの勇気はない。明日からの学校生活を考えて。
また明日からは真面目な生徒として登校するつもりなのだ。
この夜はヘイドレク少年にとっての大冒険。漫画のビーバップハイスクールで見た登場人物になりきれる、夜。
「うおおおおっ。なんぼのもんじゃい、ゴルァ!かかってこいや!」
ヘイドレク少年はペダルをこぎつづける。
途中、コンビニ前にたむろする本物の不良たちを目撃しあわてて来た道を引き返したりしながら。
「ひ、ひぃぃぃ。はぁはぁ」
――そんなこんで夜は白み始める。
ヘイドレク少年は川沿いの橋元に自転車を停め、土手へとおりた。
ポケットからタケノコの里を取り出し、草の上へ体育座りした。
名の残りおしそうに浮かんでいる三日月を見上げながらボリボリ、ボリボリとひとつひとつを味わった。
涙が、こぼれ落ちた。
「あの頃から、何も変わっちゃいないな……。俺……」ヘイドレクにしてはめずらしく現実を直視した。「いや、むしろ悪くなっているな」
鬱になった。
「死のう」決然と立ち上がった。
741 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/21(日) 19:24:53
富士の樹海へ向かう途中、ヘイドレクは捨て犬を見つけた。
「お前も見捨てられたんだな。必要と、されなかったんだな……」
ヘイドレクは電信柱の下に屈み込んで箱の中の子犬をなでた。
その子犬はハァハァと口をあけて、嬉しそうに尻尾をふる。
子犬の舌先は心ない何者かの手によって、三分の一ほどが切断されていた。
742 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 13:38:52
743 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 13:43:46
何だか見づらいね
よく分からないや
まあ頑張ってよ
744 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 19:19:55
>>742 素晴らしい、感動した
この作品は傑作中の傑作だ
来年の今頃はノーベル文学賞を受賞していると思う
こんな才能が埋もれていたなんて驚きだ
745 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 21:21:25
746 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 22:06:09
見えるよ
コピペして飛んでごらん
747 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/23(火) 22:37:08
見えるよ
93やって飛んでごらん
748 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/24(水) 17:39:19
見えるよ
アナルにビール壜ねじ込んでグリグリやってごらん
749 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/24(水) 17:52:30
ほんとだ!
93やって
アナルにビール壜ねじ込んでグリグリやって
コピペして飛んだら見えた!
750 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/24(水) 18:33:44
ワロスwww
751 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/28(日) 01:24:15
乳首を洗濯ばさみで挟むのを忘れんなよ
752 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/30(火) 19:18:40
言われたとおりに乳首を洗濯ばさみで挟み込んだヘイドレク。
強力なスプリングの締め付けに、ヘイドレクの乳首は今にも千切れそうだ。
「痛い、痛いよとっても!」
部屋の中で一人呻くヘイドレクは、何故か微笑んでいた。
まるで母の愛…自らの肉体を苛めるその苦痛が、ヘイドレクに喩えようもない悦びを齎していた。
すでにアナルにねじ込まれたビール瓶は、ヘイドレクの直腸の内壁を激しく圧迫。
さらに奥へと突き進み、ヘイドレクの内臓は今にも張り裂けそうだ。
これもまた、英雄になるための修行だ、ヘイドレクはそう解釈し、自らに課された過酷な痛みに耐えた。
753 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/30(火) 21:48:32
でもおしっこの我慢は限界だった
754 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/30(火) 23:49:14
「さあ、ヘイドレク。溜まった聖水を私にぶちまけるんだ!」
権田は片膝をついて両腕をひろげた。
両の目をとじた表情は期待で恍惚としている。
755 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/31(水) 06:02:31
うんこも我慢の限界だった
756 :
名無し物書き@推敲中?:2008/12/31(水) 12:27:35
権田は脱糞した。
757 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/02(金) 00:10:17
その糞をヘイドレクはありがたく貪り食った。
「権田さんのウンコが食べられるなんて幸せです!」涙をボロボロこぼしていた。「人間、生きていたらいいことがあるんだなぁ」
新年を迎えたヘイドレク。
この馬鹿は相変わらずである。
758 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/02(金) 17:55:22
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらをどこかのスレに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
759 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/02(金) 21:52:29
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ
760 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/02(金) 22:10:17
「い、一億五千万!」ヘイドレクは驚愕した。「一万円札が一億五千万枚……」
さすがはヘイドレク。むしろ去年よりも馬鹿に磨きがかかっている。
そんなヘイドレクを見て権田は飽きれかえるを通りこし、こちらの方もやはり驚愕していた。
761 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/03(土) 17:17:55
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル
762 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/03(土) 19:57:23
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
763 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/04(日) 17:25:45
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団
764 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/04(日) 20:39:28
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク
765 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/04(日) 21:08:55
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分
766 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/04(日) 23:48:29
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
767 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/04(日) 23:55:07
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円
768 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 00:25:55
誰だよ
福袋にヘイドレクなんか入れたのは
769 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 12:05:21
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌吹雪の剣 炎の鎧 水鏡の盾 オーガシールド
グレートヘルム ミラーシールド 光のドレス 金の髪飾り キラーピアス
鉄仮面 奇跡の剣 理力の杖 水の羽衣 魔封じの杖 毒針 幸福の帽子
鉄兜 力の盾 マグマの杖 隼の剣 光の鎧 雷神の剣 刃の鎧
不思議な帽子 魔法の鎧 ゾンビキラー 鉄の爪 鉄の盾 皮の盾
ターバン 誘惑の剣 魔法のビキニ 破壊の鉄球 隼の剣・改 メタルウイング
英雄の槍 覇王の斧 メガトンハンマー 粉砕の大鉈 闇の衣
ギガントアーマー 大親分の盾 小悪魔のナイフ マジカルメイス
ドラゴンローブ 神秘のビスチェ 女神の盾 黄金のティアラ ファントムマスク
バスターウィップ オーディーンボウ 鉄の槍 紅蓮のローブ ラミアスの剣
771 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 15:53:37
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌吹雪の剣 炎の鎧 水鏡の盾 オーガシールド
グレートヘルム ミラーシールド 光のドレス 金の髪飾り キラーピアス
鉄仮面 奇跡の剣 理力の杖 水の羽衣 魔封じの杖 毒針 幸福の帽子
鉄兜 力の盾 マグマの杖 隼の剣 光の鎧 雷神の剣 刃の鎧
不思議な帽子 魔法の鎧 ゾンビキラー 鉄の爪 鉄の盾 皮の盾
ターバン 誘惑の剣 魔法のビキニ 破壊の鉄球 隼の剣・改 メタルウイング
英雄の槍 覇王の斧 メガトンハンマー 粉砕の大鉈 闇の衣
ギガントアーマー 大親分の盾 小悪魔のナイフ マジカルメイス
ドラゴンローブ 神秘のビスチェ 女神の盾 黄金のティアラ ファントムマスク
バスターウィップ オーディーンボウ 鉄の槍 紅蓮のローブ ラミアスの剣
三倍アイスクリーム 蕨餅 黒潮アイス IIDXGOLD 葱 八つ橋 玄米フレーク
772 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 17:20:18
773 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 18:25:45
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類
774 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/05(月) 21:31:39
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
775 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/06(火) 06:20:59
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻
776 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/06(火) 17:43:24
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA
777 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/06(火) 23:13:53
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
778 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/07(水) 04:18:57
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
ピコピコハンマー(ヘイドレクと言ったらこれでしょ!)
779 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/07(水) 18:40:07
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
ピコピコハンマー(ヘイドレクと言ったらこれでしょ!)
ヘイドレクはファンタジーノベル大賞とか角川ホラー大賞とか狙って
下手糞な文章を原稿用紙に書き連ねて毎回送りつけて
そんで下読みに適当にパラ見されてそのままゴミ箱に放り込まれて終わってるが
本人は自分にファンタジー作家の才能があると勘違いして自意識過剰になってる
そんな連中の総称なんだよ
で、その原稿用紙を追加
780 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/07(水) 19:55:12
∧l二|ヘ
(・ω・ ) おいらを次のレスに送るんよ
./ ̄ ̄ ̄ハ お別れの時にはお土産を持たせるんよ
| 福 | |
| 袋 | |,,,....
 ̄ ̄ ̄ ̄
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ 一億五千万円
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
重装騎兵隊一個師団 ヘイドレク うんち一回分 おしっこ三年分
借入金百億円 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
ピコピコハンマー(ヘイドレクと言ったらこれでしょ!)
ヘイドレクはファンタジーノベル大賞とか角川ホラー大賞とか狙って
下手糞な文章を原稿用紙に書き連ねて毎回送りつけて
そんで下読みに適当にパラ見されてそのままゴミ箱に放り込まれて終わってるが
本人は自分にファンタジー作家の才能があると勘違いして自意識過剰になってる
そんな連中の総称なんだよ
で、その原稿用紙を追加
そろそろこのネタが賞味期限切れなので防臭剤
781 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 00:57:17
これだけの所持品を持ったヘイドレクは、たった一人で大地に降り立った。
目の前には無数の死体…終わったばかりの戦いで死んだ戦士たちの骸が、折り重なるように横たわっている。
流れ出る血が、乾いた大地に吸い込まれてゆく。
晴れ渡った空には雲一つなく、中天の太陽が放つ熱線が、屍たちを焼く。
風が吹いた。わずかに焦げ臭い南風が、ヘイドレクの頬をかすめる。
先ほどまでのあの激しい戦いなどまるで無かったかのように、暖気を孕んだ風が辺りを吹きぬけた。
そんな中で、ヘイドレクはゆっくりと立ち上がった。
全ての希望は打ち砕かれ、全ての夢が破れたこの荒野の只中で、彼は大地を再び踏みしめた。
泥に塗れ、草臥れた己の肉体が悲鳴を上げる。だが、その痛みすら心地よく感じた。
まだ生きている、という実感が、ヘイドレクの不屈の魂を再び甦らせたのだ。
「こ、ここは何処だ?」
汗ばんだ額を手で拭いながら、ヘイドレクは天を見上げた。
憎々しいほどに青い空が、頭上に広がる。
痛いほどの光が、ヘイドレクの網膜を刺す。ヘイドレクは思わず顔を顰め、太陽から目を逸らした。
無論答えるものなど居ない。それはヘイドレクにも分かっている。
782 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 00:58:12
己の手にある謎の袋を大地に放り出した。馬鹿げた赤色の中に染め抜かれた、「福袋」という文字。
何故自分がこんなものを手にしているのかはわからない。
いや、いまさら分かったところで、そんなことなどどうでも良い。
大きく溜め息を付いたヘイドレクは、纏わり付く蝿を手で払いながら、再び大地にしゃがみこんだ。
おそらくこの世界で、再びくだらない冒険をさせられるのであろう。
この袋の中身は、この冒険のために用意されたアイテムと言うわけだ。
どうせくだらないものだろうな、とヘイドレクは唇をわずかに歪め、笑った。
そしてその予感は見事に当たった。
「何だよ、これは…」
あまりに馬鹿げた品の数々に、ヘイドレクはあきれ返った。
だがそれと同時に、ヘイドレクは己の本当の正体を悟ることになった。
この福袋の中に入っていた、束ねられた原稿用紙…そこに添えられたメモ。
”ヘイドレクはファンタジーノベル大賞とか角川ホラー大賞とか狙って
下手糞な文章を原稿用紙に書き連ねて毎回送りつけて
そんで下読みに適当にパラ見されてそのままゴミ箱に放り込まれて終わってるが
本人は自分にファンタジー作家の才能があると勘違いして自意識過剰になってる
そんな連中の総称なんだよ”
ヘイドレクという男の存在の謎…その答えが、記されていたのだ。
783 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 00:59:16
それを見て、ヘイドレクは唖然とした。その下らなさ、馬鹿馬鹿しさに。
まるで才能の欠片もないのに、ホラーやファンタジーなんかの賞を狙って作家になろうなんて本気で思っている馬鹿。
そんな奴らが、この世の中に本当に存在するなんて…その気持ち悪さに、ヘイドレクは思わず怖気だった。
「くだらねえ連中だな…しかも俺も前世はこんな人間の屑みたいな存在だったなんて、最低だな」
手にした原稿用紙の束を握り締めながら、ヘイドレクは溜め息を付く。
今回ばかりは、今までとはまるで異なる、逞しく凛々しい一人の男として再生したヘイドレク。
彼の魂には、天の計らいによって勇者の意志と、過酷な運命の車輪が刻まれていた。
だが、彼の持っているのは
>>780で書き込まれた下らない品々。
この先、この心もとない武器で、運命を切り開いてゆかねばならないのだ。
とりあえず子供銀行発行の一億五千万円と、小学二年生がふざけて書き込んだ借入金百億円の証文は不要だ。
ヘイドレクはそれを傍で燃えていた火の中に放り込む。
うんち一回分と、おしっこ三年分は、その辺に撒き散らした。
結構な量であるものの、屈強な肉体を与えられたヘイドレクにとっては大した重さではない。
大量の屎尿は、辺りに散らばる戦士たちの遺骸の上に撒き散らされ、死せる戦士たちの栄誉を穢した。
784 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 01:00:08
リストにあった重装騎兵隊一個師団は、先ほどの戦いの中で展開させ、敵の主力部隊と相打ちとなって全滅している。
かつての王国からヘイドレクを慕って付いてきた歴戦の勇者たち…その頼もしき部下たちの喪失を、ヘイドレクは悔いた。
(俺も、今や流浪の王だな…)
ヘイドレクは己の運命の流転を呪う。そして失われた自らの王国のかつての栄華を想い、思わず目を潤ませた。
手元に残ったのは、以下の品々。これらはそのうち使えそうだ、とヘイドレクは考え、再び福袋の中にしまいこんだ。
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
うんち一回分 おしっこ三年分 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
ピコピコハンマー 原稿用紙 防臭剤
「さあ、冒険の始まりだ…」
福袋を肩に担ぐと、ヘイドレクは何処とも知れぬ方角に向かい、荒野を踏み出した。
誰も待つものなど居ない、目指す場所もない、永遠の放浪…。
785 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 04:20:25
旅立つ前にとりあえずその辺にうんこをしたヘイドレク
今回は男前の英雄なんだってな
よかったなヘイドレク
786 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 17:22:32
大量の糞便を排出し、下腹部が軽くなったヘイドレク。
地面には、今まで自分の腹の中に詰まっていたとは俄かに信じがたいほどの量の糞が積みあがった。
「まいったなあ、内臓が全部出ちまったかと思ったぜ」
ヘイドレクは無骨な二枚目フェイスを少し歪ませて、自嘲的に笑った。
さらに腹を力ませ、腸内に残る糞便を搾り出す。
ブリブリッという香ばしい音とともに、残った糞の滓が肛門から飛び散った。
同時に膀胱の栓を開き、膀胱内に溜まった大量の尿を吐き出した。
生暖かい南風に乗って、芳しい糞便の香りが辺りを漂う。
荒れ果てた大地の只中で、ヘイドレクは排便の快楽に酔いしれ、思わず唸った。
暫くして、ヘイドレクは気づいた。
「あ、紙が無いな…」
そう、ヘイドレクの手荷物の中にはトイレットペーパーは無いのだ。
787 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 17:23:03
(しまったな、これからもうんこの後にケツがふけないのか…)
ヘイドレクはその事実に驚愕した。
伝説の英雄になる(予定)の勇者である自分が、肛門にうんこをべっとりさせたまま旅を続けなければならないのだ。
「そんな格好悪いこと、冗談じゃねえよ。」
思わずヘイドレクは舌打ちする。
するとどうだろう、とっさにナイスアイデアを思いついたのだ。
今回ばかりは聡明な頭脳(ただしファンタジー作家志望レベルから見ての話)を受け継いだヘイドレク。
前世の彼であれば、手でケツを拭いてそのまま手に付いたうんこを舌で舐めてしまっていただろう。
何度も転生を繰り返し、遂にヘイドレクは進化(?)したのだ。
「これで拭けばいいじゃんか…なんだよ簡単な話じゃんかよ!」
そう思いついた途端、ヘイドレクはカッカと豪快に笑って見せた。
ヘイドレクは自分の荷物(「福袋」と書かれている)の中から目的の物を取り出した。
そう、それは前世のヘイドレクが大事に大事に書き連ねた、原稿用紙だ。
かつての世界では、ヘイドレクは命がけでこの原稿用紙に文字を書き連ねていた。
祈るような気持ちで出版社に原稿を送り、そのまま編集者にゴミ箱に捨てられ続けたあの原稿。
にも関わらず、いつか自分の才能が世に認められると根拠無く信じ込んでいたあの無為な日々。
その前世のヘイドレクの血と涙の結晶たる、ファンタジー小説を書き連ねた原稿が、今ヘイドレクの手に握られている。
そこには、ファンタジーノベル大賞やラノベ大賞、日本ホラー大賞を狙って書いた駄文たちの文字が躍る…。
788 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 17:23:37
ヘイドレクはその原稿を一枚無造作に引っ張り出すと、適当な大きさに折りたたんだ。
そのまま何のためらいもなく、そんぽ原稿用紙で己の肛門を思い切り拭った。
ゴシゴシ、フキフキ…。
肛門にこびり付いていたその糞をあらかた拭うと、ヘイドレクはそれをその辺に放り捨てた。
まあ、かつてのヘイドレクの書き連ねていた作品なんぞ、そんなレベルの物に過ぎなかったので、何の問題もない。
きっちりケツを拭き、肛門をピカピカに磨き上げたヘイドレクは、パンツとズボンを引き釣り上げた。
引き締まった腹筋、盛り上がった肩の筋肉…かつての脆弱メタボなヘイドレクボディとは打って変わったマッチョボディ。
その肉体を躍動させながら、ヘイドレクは荷物を担ぐ。顔には、思わず引き込まれそうな笑顔が浮かんでいる。
便意を解消できた悦びと、トイレットペーパーの問題を解決できた喜び…気づくとヘイドレクは声を上げて笑っていた。
笑い声を上げながら、ヘイドレクは再び荒野を歩き出した。
未知なる冒険を求めて…。
789 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 19:31:22
アイテムを使ったりアイテムをげっとしたりすればいいってこと?
790 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/08(木) 21:29:14
いや、違う。
今の自分にとっていちばん必要なのは食料だ。
テントの隅で膝を抱え座り込んでいたヘイドレクは勢いよく立ち上がった。
失業者たちを掻き分け外へ出る。
派遣村の空は悲しいくらいに晴れ渡っていた。
791 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 00:24:47
792 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 02:18:22
>>789-791 いや、アイテムを使ったりアイテムをゲットするだけじゃなくて、それで面白いことをやるのが目的なのだ。
そう、それは愛の行為。神へと通ずる道を歩む修羅道であるのだ。
ヘイドレクの立ち向かうその先には、様々な困難が待ち受けているであろう。
その困難に立ち向かい、全てが明らかになったそのとき、ヘイドレクは神になるのだ。
ヘイドレクはクシャトゥーリアの家門に生まれたそのとき、蓮の葉の上に立ち上がったという。
そこで彼は、瞑目するように目を瞑りながら、後々まで語り継がれる気高いお言葉を発せられたのだ。
「天上天下、唯我独尊」
そのお言葉を耳にされたアレクセイ・クロポトキン閣下は、その場で両手を合わせられ、滂沱の涙を流されたのだ。
クロポトキン閣下は感動の熱き涙を拭いもせず、答えたという。
「ああ、この御子こそ、神より遣われし救世主さまだ!」
感激のあまりクロポトキン閣下はその場で白刃を抜き去り、己の喉を付いて殉死なされたという。
そう全ては伝説…神の御子として誕生した救世主・ヘイドレクの神話の始まりなのだ。
793 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 02:19:09
クシャトゥーリアを名乗りながらも実際は大工であったヘイドレクの父ヨゼフ。
彼は同時に、当局にマークされた極左テロリストであり、ゴラン高原で密売したアヘンをローマに流す売人でもあった。
紀元前23年に引き起こされた、かの有名な「血のアッピア街道事件」の首謀者も父ヨゼフである。
この時にはローマ人やフェニキア人、フィレンツェ人など数百人の市民が犠牲となっている。
この酸鼻極まる凶悪テロ事件により、ヨゼフ属するグレゴリー=ザイツェフ聖騎士団は、パブリックエナミーbPとなった。
地中海世界全域に指名手配されたヨゼフらは、ローマの憲兵百人隊に追いつめられ、海路中近東へ逃亡した。
母はマリアンヌ…彼女もまたグレゴリー=ザイツェフ聖騎士団の外部秘密工作院である。
類稀なる美貌と、10カ国語を操る語学力を活かしてパリの社交界に出入りしたマリアンヌ。
ルイ16世の寵愛を受けた彼女は、特に請われてマリー・アントワネットの教育係となったのだ。
そしてマリアンヌは、マリーに言わせた名言がある。
バスティーユ監獄襲撃事件で武装蜂起したパリの民衆。
そんな彼ら民衆たちがヴェルサイユ宮殿に押し寄せて「パンをよこせ!」シュプレヒコールを挙げるその只中…。
「パンが無ければ、うんこを食べればいいじゃない・・・うふっ!」
そう、この名言こそ、マリアンヌがマリーに言わせたものだったのだ。
そしてその言葉は、民衆達を歓喜の渦に巻き込んだのだ。
マリーの放ったその言葉を耳にした民衆たちは、その場でうんこを垂れ流し、先を争って喰らったという。
それが後に語られるフランス革命だ。
794 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 02:19:40
だがそんなマリアンヌの陰での努力も長続きしなかった。
鵯越の戦いで破れた平家の軍勢が瀬戸内海に落ち逃げ、源平の軍事バランスが崩壊。
マリアンヌの身を危うくなり、知己のあるゾロアスターの手引きでヨゼフのいるアレクサンドリアに落ち延びた。
皇帝オクタヴィアヌスが放った刺客の目を盗み、アレクサンドリアの町を抜け出た一行は、ガラリアの地を目指す。
別名ムンバイ…またの名をガンダーラと呼ばれるガラリアの地は、現在の神奈川県茅ヶ崎市東海岸一丁目付近だ。
快速アクティーの停車する茅ヶ崎駅から徒歩にして十分ほどの場所にあるその公園の片隅に、一行はたどり着いた。
彼らは皆傷ついていた…戦いに疲れ、理想の天国を見失い、多くの血を流し、虚しい犠牲を生み出してきた。
そんな修羅の日々に、皆疲れ果てていたのだ。
そんな時であった。マリアンヌが産気づいたのだ。
後世の歴史では馬小屋と伝えられるその場所は、実際は市営公園の公衆トイレだ。
そこで我らが御子が誕生したのだ…祝福と、嘲笑に包まれる中で。
この気高い御子には、美しい名前がつけられた。
その名は「ヘイドレク」
そう、神の名前だ。
795 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 16:09:03
現在の所持品: 帽子 老眼鏡 爪楊枝 ステテコ コタツ
覚醒剤200キロ 核弾頭搭載巡航ミサイル 使用済み生理用ナプキン
うんち一回分 おしっこ三年分 麻雀牌 解雇通告書類 コシノジュンコ著「おしゃれ入門」
「ついでにとんちんかん」第四巻 「くりいむレモン」OVA ダッチワイフ
ピコピコハンマー 原稿用紙 防臭剤
796 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 19:16:48
ヘイドレクが公衆便所で生を受けたその日、東の空に輝く星が赤く燃え上がったことが知られる。
その星は一瞬、真っ赤に燃え上がったと思ったら、その後三つに分裂し、さらにそれぞれが六つに分裂した。
合計18個に分裂したその星は、隊列を組みながら東の空を見事に飛行。
なおかつ整った隊列を全く崩すことなく見事な宙返りを決めて見せたという。
十分ほど、華麗なる空中ショーを見せた航空自衛隊所属”ブルーインパルス”隊は、無事三沢基地に帰還。
その後直ちに領空侵犯をしたソビエト空軍のミグ23の追撃に向かったという。
その模様を見た東方の三賢者たちは「これは神が御子を使わせた証である!」と叫び、欣喜雀躍した。
彼らは長らく不況に苦しむ日本経済に絶望し、革命闘争を起こすべく地下テロ組織を結成していたのだ。
三賢者たちはコロッセオ地下のカタコンベから出ると、当局が放った伊賀忍者部隊の追撃を受けながら走った。
そう、もちろん新たに生まれ出でた救世主、ヘイドレクへの祝福のためだ。
伊賀忍者軍団を率いるのは陪臣ウラディミール。
そう、彼こそは後にゲティスバーグ演説の最中のリンカーン大統領を狙撃し、暗殺した男だ。
またダラスの路上でケネディ大統領を殺害したのもまた、彼である。
797 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 19:17:21
先日行われた宮廷付きの魔術師である阿部晴明の占星術による予言は、恐るべきものだった。
大ローマ帝国を脅かしかねない危険な存在が、西暦3986年の今、誕生したというのだ。
その名は、ヘイドレク…神の子を名乗り、パクス・ロマーナを崩壊させかねない危険な存在。
ここで彼の命運を立たねばならない、と占星術師たちは皇帝に告げた。
でなくば、皇帝ピサロは奴隷に貶められ、マッチョなお兄さんに永遠にアナルを掘られる運命を化されるという。
「ゴクリ…」
思わず生唾を飲み込んだ皇帝ピサロは、心中の興奮を抑えるのに必死であった…実は彼はホモなのだ。
だが、ホモが皇帝の座に着くことは神への冒涜であり、許されるものではない。
それゆえ彼がホモであることは、後宮の中でもごく一部のホモ従者たちのみなのだ。
このような皇帝自らによる涜神行為こそが、世の動乱を招いているのだ。
にも関わらず、保身に必死な皇帝はウラディミールに命令を下達する。
「ヘイドレクなるものを捕らえ、殺害せよ!」
皇帝は怒鳴りつけた…ホモであるにも関わらず皇帝となった男。
実は密かに奴隷となってマッチョ兄さんたちにアナル開発されることを夢想すらしていた不埒な王。
だが、皇帝はそんな心中の迷いを振り払うかのように、もう一度さけんだ!
「ヘイドレクを殺せ…もしできなくばウラディミールよ、そなたを去勢する!」
ひいっ!と悲鳴を上げたのを憶えている。
ウラディミールは思わず自分の股間を押さえながら、慌てて皇帝ピサロの前にひれ伏した。
(ヘイドレクを殺さねば、俺のきんたまが切り取られて、一生ソプラノボイスになってしまう!)
希代の女好きであるウラディミールにとっては最大級の恐怖であった。
798 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 19:17:59
かくしてウラディミールは、配下の伊賀忍者軍団を総動員し、ヘイドレクの行方を追った。
その網に掛かったのが反政府テロ組織「東方の三賢人」というグループであった。
彼らはサンバルテルミの大虐殺を引き起こしたあと、血のメーデー事件まで引き起こした危険な団体だった。
ICPOのリストにも、トップランクに記載されているカルト的集団…それがヘイドレクの元に向かっているという。
「チャンスだっ!」
ウラディミールは伊賀忍者の服部カンゾウとシンゾウの兄弟を呼んだ。
伊賀忍者たちの中でも最高レベルの暗殺技術を持つ腕利きだ。
「武装テロ組織”東方の三賢人”のアジトのあるレキシントンアベニュー三番地の雑居ビルを包囲し、殲滅せよ!」
ウラディミールは二人に命じた。そして獅子丸という人食いマッドドッグを付け、彼らのアジトを襲わせた。
実に30人近い犠牲者を出しながらも、東方の三賢人たちはアジトを抜けた。
向かうは神奈川県茅ヶ崎市…まだ生まれて間もない御子、ヘイドレクのおわすその場所だ。
彼らは走った…仲間達が次々と倒れる中、振り返りもせずに。流れる涙を拭おうともせずに。
旅立つヘイドレクに、届けなければならないものがあるのだ。
それをヘイドレクに届けずに、死ぬことは出来ない。(※その荷物の一部が
>>795)
一方、ヘイドレクはそのころ、オムツの中にうんこを垂れ流すのに忙しかった。
799 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/09(金) 20:38:13
そのウンコは高く売れた。飛ぶように売れた。
店頭にならぶヘイドレクウンコを求めて民衆は暴動寸前だった。
「うおーっ。そのウンコ、俺によこせ!」
「金ならいくらでも出すぞー!」
「子供が病気なんです……。そのウンコがないと……」
人々は虚実いりまじりの訴えで、必死な形相だ。
800 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 00:29:03
出張先のビジネスホテルで、ネット検索をしてデリヘルを呼び
そしてことを済ますと、現地の居酒屋を検索して地元グルメを堪能し
いい気分になってホテルに戻り、コンビニで買ったビールとスルメを味わいながら
2chでクダを巻く・・・
これが正しいネットブックの利用の仕方だ・・・ヘイドレク
802 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 02:01:35
公明党に感謝しる!ウェーハハハハ!
∧ ∧
<丶`∀´> 定額給付金 国民は待望
U θ U 『もらえるなら早く欲しい』というのが率直な声だ
/ ̄ ̄T ̄ ̄\
|二二二二二二二|
|東順治副代表|
パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ
∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
< >】 < >】 < >】【< > 【< > 【< >
/ /┘ . / /┘. / /┘ └\ \ └\ \ └\ \
ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
http://www.komei.or.jp/news/2009/0107/13418.html ∧,, ∧ 定額給付金の受け取る、受け取らないは自由なる意思に
(`・ω・´) 基づいて行われるもの。 私自身についても該当する」
U θU
/ ̄ ̄T ̄ ̄\
|二二二二二二二|
|与謝野大臣 |
パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ パシャ
∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
( )】 ( )】 ( )】 【( ) 【( ) 【( )
/ /┘ . / /┘. / /┘ └\ \ └\ \ └\ \
ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35780820090109
803 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 14:48:25
[006/006] 164 - 衆 - 教育基本法に関する特別… - 3号
平成18年05月24日
○池坊委員
それでは、先ほどからも質問に出ておりました豊かな情操と
道徳についてお伺いしたいと思います。
憲法十九条では、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と書いてございます。
しかしながら、私は、心や態度を教育で扱ってはいけないと考えるのは、
果たして正しいのだろうかと疑問を持っております。
教育で最も大切なことは、心の育成ではないでしょうか。
だからこそ、「教育の目標」の第二条の一に豊かな情操と道徳を培うと明示してあるのだと思います。
知が優先し徳が欠如する人々によって構成される社会は、本当に悲惨なものだと思います。
かつて日本でもカルト宗教が無差別テロを起こしましたが、
そこにいた人たちは、高学歴、優秀な研究者もおりました。
私は時折思い起こすのですが、ヒトラーのナチス・ドイツ、これは
中心者十五人によって形成されていたのです。
そのうちの八人までが博士号を取得しておりました。
この人たちによって五百万以上のユダヤ人が殺されたのです。
kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=5378&SAVED_RID=3&SRV_ID=9&DOC_ID=3813&MODE=1&DMY=5484&FRAME=3&PPOS=49#JUMP1
804 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 16:13:06
日本国憲法
第八十九条
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは
維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、
これを支出し、又はその利用に供してはならない。
↑
定額給付金が 『支持団体の待望』 となるとこの辺が怪しいw
故に、無理やり 『国民の待望!』とすり替えてるんじゃない?
805 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 18:07:37
まもなくスレが容量オーバーだってのに・・・
806 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/10(土) 23:43:23
マダム・ヘイドレクの背徳
807 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/11(日) 04:15:08
>>805 もう随分前に次スレに移ってるよ
ここはとっくに捨てられてんの
808 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/11(日) 05:51:05
嘘言ってんじゃねーよ!!
809 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/11(日) 18:35:10
そう、その通りなのだ。このスレは間もなく終わり、残りは適当な電波カキコで埋めてゆくさだめなのだ。
秋風は吹き抜ける無限の荒野に佇むヘイドレクは、自らの救世主列伝に思いを馳せた…。
国際武装テロ組織”東方の三賢者”によって祝福されたヘイドレク。
彼らはヘイドレクにおのおの貢物を捧げたのだ。
メルキオールはヘイドレクに、”エクスカリバー”と銘されたピコピコハンマーを与えた。
バルタザールはヘイドレクに、老眼鏡を与えた。
カスパールはヘイドレクに、コシノジュンコ著「おしゃれ入門」を与えた。
彼らは幼き御子、ヘイドレクの前に跪き、彼が新世界を創造する新たなる神になることを予見した。
そしてその場で彼らは、洗脳で左翼テロ集団に入った女子大生たちと激しく乱交パーティーを始めたのだ。
妖しい光の中で、老いた賢者たちの皺だらけの手が、若き娘達の乳房を玩ぶ。
地下カタコンベ(茅ヶ崎市公園事務局の用具倉庫の別称)には、北朝鮮製のアヘンの匂いが立ち込める。
そんな中で彼らは快楽に酔いしれ、そして溺れていった。
ヘイドレクはすやすやと眠る。
その後に訪れる彼の受難と救世の遍歴など、知る由もなかった。
810 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/12(月) 00:24:06
本当に終わりそうだ
811 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/12(月) 01:35:46
>>810 だから終わるって言ったろ
別スレに移ってくれ
812 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/12(月) 20:53:36
作物食い荒らすイナゴの群れみたい
813 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/12(月) 22:04:36
新スレ建てようとしたら建てられなかった。
残り少ないスレを無駄遣いした罰ですか?
814 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/13(火) 20:52:05
罰です
815 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/13(火) 22:49:04
権田はヘイドレクとまぐまわっていた。
マークマグワイアが年間ホームレス数70の世界記録を打ち立てた年だった。
「ハァハァ。ヘイドレク」
「あぁ、ご、権田さん」
ふたりはその日、70回まぐわった。
除夜の鐘が鳴るのと同時に権田は71回目の射精をしたのだが、はたしてあれは翌日の性行為に計算されるのか、
はたまた除夜の鐘と同時であったからつまりは同一日による71回のまぐわいと数える方がよいのか、
のちのちふたりを悩ませたものである。
816 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/14(水) 04:29:24
817 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/14(水) 17:46:42
818 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/14(水) 19:27:12
>>817の言うみんなとは、ヘイドレクのことだった。
ヘイドレクはコテと名無しを総動員して創作文芸板を支配していたのだ!
「ぶはははは。あーあ、また面倒くせぇなぁ」彼の顔に優越感の充満した笑みが浮かんだ。「付き合ってやるかw」
物凄いはやさでキーボードを叩きだした。
819 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/14(水) 19:50:50
>>818 昔エロパロ板に憤怒の河を渡れというスレがあったの。
その残党が二人いて、それがここでナンセンスしてるだけなんだよ。
だから今は君はお呼びでないわけ。
わかる?
820 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/14(水) 21:01:09
>>819 つーか、あれ削除されたぞ
何であそこはすぐ落ちるんだ?
821 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/15(木) 01:21:19
何の話ですか?ヘイドレクの物語は永遠に不滅ですよ。
822 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/15(木) 17:36:29
そうだね
ヘイドレクの物語は永久に語り継がれてゆくからね
823 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/15(木) 20:15:12
どこで?
824 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/15(木) 20:55:00
「ふぅーっ。まぁこれくらいでいいか」ヘイドレクは額の汗を拭った。
彼は自演の達成感に恍惚としている。
百パーセントバレてないと思い込んでいた。
825 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/16(金) 00:18:26
826 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/16(金) 23:39:09
えっ?
本当にスレが終わるの?
あと200レスくらいあるんじゃないの?
827 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/17(土) 17:38:45
もう容量が限界なのだ
828 :
名無し物書き@推敲中?:2009/01/19(月) 00:42:11
,. '゙!
,.' ´ :::|
,.'´ __ ::l、 /`,
,.'´ 〈 ,.::`ヽ ` :::::i
,.'´ ∨::;;: /゙, ::::::::l
_ ,/  ̄ r‐_、::::l
/ ,. - >、_, レ'::::iヽ | 私を殺すつもりか?
/ i′ ,′ ヽ_, ヾ'..ノ::l
_,.! { ヽ_ ノ .::::::::::::|
゙, ヽ .. ::::::::::::::::::l
゙、 \ ::::::::::::::::::::::::! _
ヽ ` ‐ .. _ ::::::::::::::::::::::l ,..:'´::::::::::`:ヽ、
゙、:::  ̄ `` '''''''''''''''' ‐ :、::::::::::_M n ,:':::::::::::::::::::::::::::::ヽ
\:::::: ..ヽ:::::::゙!ニヽ' /;::::::::::; !:::::::::::::::::::: |
\::::::::::.. ... ....:::::::::::i::::i´:.:.::゙! ,.:':::;:'::::::::::∪::::::::::::::::::::;'
\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::|:.:.:.:_」,/::::;:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
` ‐ ::_:::::::::::::::::::::::::::::::/::::|:.:.:.:.:.:.`:.7:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
...........  ̄ ―---‐::'´:::::::∧、:.:.:.:.:.:.l:ハ::::::::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ :', \;.:.':./∧:::::::::::::::::::::::::::/「ーz
.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ゙, :', /:.:.〈〈_ ヾト:::::::::::::::::/⌒y‐'
829 :
名無し物書き@推敲中?:
.,,illlll|i,,,[llll゙llllll゙l!デ''''''j,,lllllil|il☆'lllllll,llll!llllllllllllliillニ : '
'゙l,,,r,,lll,,,,,li,,,,,,,,lliiiiiilllllllll||l゙ニ゙llj゙'llll,ll゙llillilllliiiiiiiilllllili、、
.,,i,,,゙,,llllllllllllllllllllllllllllllllll゙ll,lll,iil` '|,!'llllliillllllllllllll゙゙!l!゙゙☆: :
: illllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!lil!l!,lll° 、:lli,゙llllllllllllllllllll,,l,,lllillll,,,,,、
.゙q]llillllllllllll!lllllllllllllllllllllill゙',l゙ll゙° .、,,,,lli,lllllllllllllllllllllllllllllllll゙|l″
: ,,lliiillllllllllll!"~゚゙゙゙゙゙゙゙゙”゙゙゙`‘”:″ ゚゙゙゙!!!lllllllllllllllllllllllllllll,☆,,.
,,lllllllllllllllllll` .ill゙゙lllllll:.、 .:'lil,ilir,,,: ゙!!lllllllllllllllllllllllllll,,,,,.,,、
: ,,lllllllllllll!llillll `゙゙° ` ”'゙゜`` ゙゙lllllllllllllllllllllllllllllllll丶
.,llllllllllllllli,lllllll: 'llllllllllllllllllllllllllllllll゙.,
,llllllllllllllllll,llliii、 :llllllllllllllllllllllllllllllliiil,,ァ
゙llllllllllllllllllllllllll: ,lllllllllllllllllllllllllllllllllllllli、
`lllllllllllllllllllllllll, ,llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|'
゙゙!llllllllllllllllllllli, .,,,,_、 ,lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll′
: ゙゙゙!!l!!!!lllllllllli,, ` .'" .,,illlllllllllllllllllllllllllllllllllllll゙゜
.:゙lllllllllllii,, : .,,illllllllllllllllllllllllllllllllllll゙゙゙゙°
lllllllllllllllii,,, ,,,lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!
.llllllllllllllllllllii、 、 : .`'’` .lllllllll゙llll゙゙lllllllllllllllllllll゙
.゙゙゙゙!!!!!!!!!lllll、: 丶 ` 、ill!!゙゜ ⌒ .゙゙゙゙!llllllllll!°