>>817 自分の書いた文章を気色悪いと言えるなら、きっと成長するよ。「余白」があるって事だから。頑張れ
あと残念ながら猫は気にならなかった。何個か気になる文章があってそっちに気が行った。すまん。
>お客さんの声です
お店の人でないならまず「子供の声」と認識した上で「すいませんだからお客さんだろうか」、と言う順番じゃなかろうか。
それを「お客さんの声です」と言い切ってるから不自然に感じた。まぁ、この指摘は微妙か。
>彼は半べそをかきながら
性別情報なく「彼」と言うのはどうかと。せめて黒いランドセル等入れるとか。
>「おばあちゃんのとこ猫飼えませんか?」
「おばあちゃんの所で猫飼えませんか?」を子供らしくするために「所⇒とこ」はいい。
けど「猫飼えませんか?」は「とこ」を使う低学年にしてはちょっと大人な頼み方だなぁ、と思った。
819 :
白菜人間:2006/03/02(木) 17:37:45
>>798が羨まし。レスいっぱい、幸せいっぱい、ってところか。
くっそ。今度、文章を投稿する時にはコテハンなんて消しやる。
まっ、文体等で俺とバレる可能性もあるが。
820 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/02(木) 17:46:31
>>819 よしよし。
次は書き込みするからさ、またコテで投下しなよ。
>>818さん、あの気色悪いのは、多分自分自身もあまり理解出来ない類だからだと思います。
自分としては、同姓愛っていう異質なものに対しての世間の差別的な目と、同姓愛を受け入れてくれる環境、主人公自身の止められない感情と自分を客観視した時の浮いた感じ。そういうものを表したいと思ってました。
(タイトルが『東京』というもので、新宿とか行けばよくそういう人いるじゃないですか。)
でも、本当に抽象的でしたね。千文字に抑えるのもキツイですが、あれを書くには改めて技術と才能が必要だと実感しました。
あと、
>>800のですが、
「おばあちゃんのお家でこの子飼えない?」とかの、崩した言い方の方が良いってことですよね?
………うぅ〜ん、難しいOTL
>>出版社の方
一度目はホウって読んじゃったけどカタね 間際らしい
>>そう言うと出版社の方は電話を切られました。
一見すると受身なのか尊敬なのかわかりずらい あとなんか変なので
→出版社の人間はそう言い放つと一方的に電話を切った。
>>今は団地で一人暮らしです。
娘の話で流れていたので一瞬娘が一人暮らしになったととってしまいがち
よって「今、私は団地で一人暮らしです」としたほうがいいかと
>>「みきちゃんも、控えてはどうですか。」
みきちゃんが煙草屋にいる婆さんだとはすぐにわからないはず
ウメちゃんならアレだけど
すぐみきちゃんが婆さんだと説明してあげたほうが理解しやすい
>>口の悪さの裏側に、優しさが込もっています。
→でも口の悪さの裏側には優しさがこもっています
とすると俺が読みやすいw なのでここは重箱の隅
>>中学校の時から変わっていません。
>>みきちゃんのこういうとこは昔から変わりません。
だぶり
読みやすさ:2/5
描写:2/5
オリジナリティー:2/5
面白さ:2/5
オチ:1/5
>>802 面白さ:4/5
>>822は
>>800-801 ついでに
>>758-759も
>>彼女は他の女とは違う。普通の女ではない。とにかく、僕は美里が大切だ。
で結局どこが違うのw 「とにかく」でうやむやにしてる感が垣間見える
言葉は悪いが経験のなさが伺えてマイナス印象。
>>小汚い町
もう少しいい表現がありそうな なんかいかにも汚らしい印象
>>すべてが無意味な様な気がする。でも、同時にすべてに意味があるのかもしれない。
どないやねんw
>>黒ビール
なぜかワロタw 自分でも理由はわからないけど なので重箱の隅かな カシスオレンジも・・・
>>「ねぇーあき、この前言ってた、あきがモノってどういう意味?」
「ねえー、あきーっ。この前あきがヒトじゃなくてモノだって言ってたけど、それってどういう意味だったの?
自分が読みやすいように勝手にリライト
>>僕は目がしらが熱くなっているのをぼんやりと理解しながら
なんかあきが独り勝手に読者ほったらかしで暴走してる風な印象を受けるw
理由を読者にほのめかしてればそうはならないかもしれないけど
最後まで読んでみても結局何がいいたかったのか全然わからない
できれば解説を求めたい
読みやすさ:2/5
描写:2/5
オリジナリティー:2/5
面白さ:2/5
オチ:2/5
>>823さん、レスありがとうございます。
みきちゃんは昔、魅鬼ちゃんと名乗ってました。
そして黒ビールは旨いです。
はい、前回の方は自分でもよくわかりません。三ヶ月ぐらい前に出したものですので。
とりあえず、すべて即興で作ったものなので、読みやすさを重点的においてやってこうと思います。
たしかに、読み返すとかなり重なってますね………
>>825 ま、いろんな人のいろんな意見は全て参考になると思うよ。
絶対的価値観なんてないんだから、さ
827 :
白菜人間:2006/03/02(木) 21:48:06
「ハプニング・バーに行きましょう」又しても、だしぬけに河本がそんな事をいいだした。
「ハプニング・バーだとう。何だ、それは」
俺は本当に分からなかったので、河本に訊き返した。
「読んで字の如くですよ。行けば、分かります」河本は俺の承諾を得もしないで勝手にタクシーを止める。「ささっ。どうぞどうぞ」
半ば無理ヤリ車内に押し込まれてしまった。
「なあ、いまさらなんだけど、お前が俺の名を呼ばない理由って何だ」薄暗い車内で、俺は真っ当な疑問を口にする。「お前が〇〇課長とか、〇〇軍曹とかいえば、会話文で俺とお前の関係なんかもある程度見えてくるだろうに。何故、そうしない」
「そんなの、私に訊かれたって分かる訳ありません」ハプニング・バーなるものは、そんなに楽しい所なのか。河本は運転席と助手席の間から身を乗り出し、俺を一顧だにしない。
「分かる訳あるだろう」俺はボリボリと首筋を掻きながら顔を顰める。「てめぇの事なんだからさ」
「いいえ、本当に分からないのです。作者に訊いてみない事には、何も分からないのです。憶測でよければ答えます。
828 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/02(木) 22:38:16
ただたんに作者が面倒臭がっているだけか、もしくは、この物語が破綻しかけた時に上手く取り繕う為の安全弁として我々の関係を伏せているのではないかと思います。ようするに、面倒臭がり屋のご都合主義。もっと分かり易くいえば、作者は馬鹿なのであります」
「わおっ」と叫んで跳び上がり、俺はタクシーの天井に頭をぶつけた。
「お前そんな事いったら、また消されるぞ」前回の轍を踏んでしまったかと思い、ヒヤヒヤしながら俺は河本の足を凝視した。ずっと、凝視し続けた。
「なにをそんなに見てるんですか。さ、降りて下さい」
河本の声で我に返る。河本が消されなかったところから判断するに、先程の暴言は作者の逆鱗に触れなかったらしい。いや、作者の性格からしてそんな事は有り得ない。物語の進行上必要なので、河本を消さなかったと見るべきだろう。
俺は河本に促されるまま車外へ出る。
目の前に密林地帯が広がっていた。
後ろを振り向くと、断崖絶壁である。
「どうやって、ここまで来た。タクシーでどうやってあの崖を越えて来た。飛んだのか登ったのか、他の方法でか。答えろ。今すぐ答えろ。答えろ、答えろ、答えろおおお」俺は河本の頭を両手で鷲掴み、シェイクした。
「う、運転手に訊いてくれぇ」
先程までタクシーが停まっていた場所を見ると、そこにはものの見事に何も無かった。タイヤの跡さもえ残っていなかった。
「てめぇ、わざとやってるのか。ナンセンスにも程があるだろうが。また、叩かれたいのか。酷評の雨あられだぞ」
829 :
白菜人間:2006/03/02(木) 22:41:22
今日は、もう疲れたので終わりにします。
続きは何時になるか分からないので、とりあえずここ迄の酷評お願いします。
830 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/02(木) 22:47:19
数分前に感じたのは、血管がどくりと蟲いた様に気味の悪い感覚だった。
条件の揃った日になると必ず陥る、奇妙な焦熱感。火の付いた煙草を押し付けられた程度の熱さではない。溶解した鉄を体の芯に流し込まれる様な熱さなのだ。
物語の出だしなのですが、少しばかり文章の巧拙について不安です…。
酷評よろしくお願い致します。
>>830 そんな短い切れ端じゃあ何も分からんよ。
>>827-828 いつも思うんだが、ネタの整理と構想の組み立てくらいやれよ。
垂れ流しの文章だから効果的なメリハリが無いし、話に引き込まれることも無ければ、味わい先読み
したくなるような読み応えも無い。
勢いだけで書いてるからテンポが悪くなるようなことだけは無いが、それだけの文章では誰が読んだ
ところで面白いなどとは思わない。
偶発的に思いつく「それだけで面白いネタになっている文」に頼っている間は、物書きなんかしていない
一般人と何も変わらない。ちなみにそういう文は
>>827-828にはひとつも無い。
>>830 831に同じ。
もしお前が『文章の巧拙』というものを、血管が蟲くとか焦熱感に陥るとか溶解した鉄を流し込まれるとか、
そういう言葉を並べ立てられることだと思っているのなら、国語の教科書読んで出直してきてください。
833 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/03(金) 05:12:20
>>827-828 ナンセンスが主題なのか?
ちょっと読むに耐えないし、気の毒だがセンスもないと思われ。
>>830 焦熱感にワラタ。なんじゃいな、それ。
「焦りの感覚が、自分の体に熱さを伴ってこみあげてくる」とかいう意味かな。
もっと文章そのもので、せっぱ詰まった感じを表すよう工夫した方がいい。
834 :
833:2006/03/03(金) 05:33:29
>>830 焦熱を辞書で調べたら
【焦熱】
@こげるような熱さ
A焦熱地獄の略
→【焦熱地獄】
〔仏〕八大地獄の第六。殺・盗・邪淫・飲酒・妄語の罪を作った者が
おちるという。灼熱地獄。火梵地獄。
とある。焦燥感をもじって「焦熱感」としたのなら語としては間違いだと思う。
俺も焦熱は辞書で調べちまったよ、ググって見ると結構つかわれてるんだな
ただ、今まで読んできた本の中で使われてたのは見たこと無いが
しかし、新しい表現ってのはひょんな事から生まれてくるかもしれんしなあ
>火の付いた煙草
こっちが良いかな→火の点いた煙草
>溶解した鉄を体の芯に流し込まれる様な熱さなのだ。
たとえ話でも状態は、苦しいなんて次元じゃなく即死だろ。
定期的に襲ってくる症状で毎回死んでるワケか?w
>>830 「奇妙な」焦熱「感」とか、気味の悪い「感覚」など、ぼやかすのをやめれば
ちっとは伝わり易くなるんじゃ? それに合わせて前後も変わるだろう。
「奇妙さ」を認識できる余裕が無い程の「熱さ」を伝えてほしい。
伝えたい感覚が、830の中でまだ研ぎ澄まされていないのでは。表現はその後。
838 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:08:19
藻奈(もな)が小学校に上がった年、大好きだった母が亡くなった。
元々、母親の体が弱いことは知っていた。亡くなる一ヶ月前からはずっと大きな病院に入院していた。
それでも、藻奈には突然の別れだった。
いつも、病室でさえも、明るく笑っていた母だったから、必ず元気になって家に帰ってくるものと信じていたのだ。
目を真っ赤にして口を真一文字に結んだ父が、母の顔にかけられていた白い布を取り除き、藻奈に母親との最期の別れをさせた。
いつもと変わらない優しい寝顔にしか見えないのに、小さな手でそっと母の顔に触れると、人形のように固い感触で冷たかった。
父親が、
「ママにお別れしなさい。」
と、静かに言った。
藻奈は、
「・・・嘘ッ!嘘だよ!ママはきっと元気になるって約束したもん!ママは約束を破るのは嘘吐きと同じっていつも言ってたもん!ママは嘘をつくのは嫌いだって言ってたもん!こんなの信じないーッ!」
と叫ぶと病室を飛び出してしまった。
839 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:08:59
それでも、藻奈のささやかな抵抗も虚しく、母との耐えがたい別れは粛々とした時間とともに否定し難い事実として重くのしかかってきた。
通夜と葬儀が実感のないままに進んでいく。自分の身に起こっている現実だとはいまだに信じられない。
けれど、どう願っても、もう母には会えないらしい。
体が空虚に冷たく感じる。胸の痛みが止まらない。
(嘘吐き!嘘吐き!ママの嘘吐き!)
声には出さないけれど、心の中ではずっと叫び続けていた藻奈には、話し掛けてくる大人達の言葉がまったく耳に入らなかった。
父親は抜け殻のように黙り込む藻奈を親戚に任せ、焼香していく参列者達への挨拶に追われていた。
藻奈は、お店のガラス窓越しに表通りを眺める感覚で、弔問の大人達をぼんやり眺めていた。
子供ながらに奇妙に感じるのは、大人達の大半が普通の顔をしていること。中には笑いながら話に夢中になっている人もいる。
しかも、お酒を飲んでご馳走を食べるらしい。
藻奈にはもう我慢出来なかった。
(パパは悲しくないんだ。パパはママに冷たかった。ママが入院している時だって、仕事ばかりしていてほとんどお見舞いに行ってない。だから、ママは寂しくて死んじゃったんだ。)
藻奈は「嘘吐き」の母と「冷たい」父と「笑う」客への怒りで、耐えがたい悲しみを消してしまいたかった。
泣くよりも前に悲しみで胸が痛くてたまらなかったのだ。
けれど、怒りで悲しみは消せるものではない。
たまらず、藻奈はその場から逃げ出していた。
840 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:09:38
見知らぬ道をひたすらに走った。辺りの景色もまったく知らない。
北風の冷たい寒い日で、吐き出す熱い息と引き換えに臓腑を凍らせるような冷たい空気が胸に刺さる。
息苦しさにあえぐ喉が冷たく乾いていく。スカートから見えている剥き出しの膝も、寒さと疲れで痛みガクガクする。
けれど、どれだけ走っても胸の痛みは増すばかり。
藻奈は我武者羅に走り続けた。
走って走って苦しくなって倒れたら、ママの所に行けるだろうかと、ふと思う。
死にたいと思ったことはないが、母親のいない世界で自分が生きていけるとは思えなかった。
ママっ子だった藻奈には、母親がいて自分がいる、というのが日常の当然の条件であり、母親のいない現実は自分のいるべき空間に思えなかったのだ。
どこをどう走ったのかはわからない。
額から流れる汗が目に入り視界がぼやけていた。心臓が早鐘のように打ちつけている。耳もおかしくなったのか、辺りの木々を揺らす風音さえ聞こえない。
とうとう藻奈は、田舎の木ばかりが生えている公園に迷い込み、一本の大きな木の下にしゃがみ込んだ。
崩れるようにへたり込み荒い息を繰り返した。
全身から汗が噴出している。頭が沸騰しそうに熱い。
藻奈は、太い木の幹に額を押し付け、自分がなにをしたいのか、これからどうしたらいいのか、問いかけた。
しかし、漠然としてわからない。
どうにか呼吸が整ってきた藻奈は、膝を胸に押し付けるように抱え込み、大きな木に背中をもたれかけた。
841 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:14:09
考えようとしても何も浮かばない。
全身から噴出した汗が寒風の中で冷やされ、ぞくぞくする寒気となって襲ってくる。
思い出したように深い悲しみと孤独も襲ってくる。
「・・・ママのバカーッ!!」
悲しみのやり場がない藻奈が叫んだ。
__ごめんね。
ふと、母の声が藻奈の耳に聞こえた気がした。
「え・・・ママ?・・・ママなの?」
__ごめん・・・ごめんね、藻奈。
「ママ?・・ママ!ママ!」
藻奈は辺りを見回しながら母を呼んだ。
樹木が並ぶ公園は、すでに夕闇に包まれ始めていた。
「ママ・・どこにいるの?」
藻奈は立ちあがると、目を凝らして母の姿を探した。
__ごめんね、藻奈。ママ・・約束を守れなかったね。
「嫌ぁッ!そんな・・そんなこと聞きたくない!ママに会いたいの!ママがいてくれなきゃ嫌なの!」
藻奈は必死に叫んだ。
目が熱くなり、涙が溢れてくる。
胸の痛みとともに後から後から溢れてくる。
我慢していたわけではないが、母が亡くなってから初めてこぼれた涙だった。
__ごめんね、藻奈。・・でも、ママはいつも藻奈のそばにいるから。いつも藻奈を見守っているから。
「どこ?・・ねぇ、ママ。どこにいるの?」
藻奈はしゃくりあげながら何度も周囲を見回した。
__ママは藻奈のすぐそばにいるわ。ママは空・・ママは大地・・ママは木々の梢・・・藻奈がママを思うときにはいつも、ママは藻奈をそっと抱きしめているわ。
「わかんない・・わかんないよぉ、ママ!」
七歳の藻奈に母の言葉が理解できるわけがない。
確かに、病室で母に甘えて抱っこしてもらったときにも、母は藻奈の髪を撫でながら同じようなことを言っていた。
けれど、母の温もりと柔らかな感触の方がいいに決まっている。
現に今、凍えそうな体は全然温かくならない。
藻奈は再びうずくまり膝を抱えた。
842 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:15:42
「・・ママ・・寒い・・寒いよぉ・・・」
せきを切ったように溢れ出した涙は止まらない。
冷え切った体に涙だけが熱く感じる。
「・・・ママぁ・・・」
しゃくりあげながら呼んでも、もう母の声は聞こえなかった。
「ぅ・・うあぁぁぁぁーーん!」
藻奈が大きな泣き声をあげた。溜まりに溜まった悲しみを吐き出すように、声を嗄らして泣いた。
「あぁぁぁぁぁーーん!うあぁぁぁーーん!」
……ァ……ナァ……
いきなり呼ばれた気がして、藻奈はドキッとした。
耳の奥に聞こえる声ではない。すぐ近くから聞こえる生の声。
……ニャァ……
弱々しいけれど、確かに聞こえる。
「どこ?・・・どこにいるの?」
……ニャァァ……
鳴き声は藻奈の後ろから聞こえていた。
もう日は落ちている。公園の照明は頼りない。
藻奈は薄闇の中、這って太い幹の裏側に回った。
843 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:22:29
手の先に箱らしきものが触れる。
どうやらダンボール箱のようで、フタが閉じられた中からガサゴソとした音も聞こえる。
「・・・ママ?」
そんなわけはないが、思わず口からでた言葉だった。
……ナァァン……
呼びかけに箱の中から返事がかえってきた。
藻奈は急いで箱のフタを止めているテープをはがした。
……ナァァ……
暗闇の中で大きな目がきらめいている。
目ばかりが目立つ痩せた子猫。
藻奈はそっと手を伸ばして抱き上げ、胸元に抱えた。
「・・・あったかぁぃ・・・」
ふわふわの毛並みと柔らかな感触。
藻奈は頬擦りをしながら、
「・・・ママ・・・」
と、呟いた。
844 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:23:18
……ニャァァ……
また答えるように鳴く。
この子猫が捨て猫だろうという認識くらいある。
それでも、藻奈はこの子猫が母親のかわりに現れた存在だと思いたかった。
「ママ・・・」
ふわふわのベルベットみたいな体に顔をうずめる。
「・・・あったかぁぃね。」
藻奈の口元に小さな笑みが浮かんだ。
……ナァァ……
子猫は寒がっているようだ。
小さな顔を隠すように丸まって体を藻奈の胸に押しつけてくる。
「そっか・・・」
寒いしお腹も空いた。
藻奈に現実感が戻ってきた。
「大丈夫、ママ。藻奈がなんとかする。」
見知らぬ土地の見知らぬ公園。
すっかり日も暮れて暗闇に静まり返っている。
七歳の少女にこの状況を打開できるとは思えない。
だが、藻奈はクィッと笑みを作ると、しっかり立ちあがった。
845 :
名無し物書き@推敲中?:2006/03/03(金) 14:29:01
>>838 ごめん、全部読んでないけど気になるところがあった。
>小さな手でそっと母の顔に触れると、人形のように固い感触で冷たかった。
主人公の女の子は、母親が亡くなってから何時間後に対面したのかな?
実は最近叔母が亡くなったのでお通夜の前に会いに行ったんだけど、死後一日半経ってもまだ冷たくはなっていないらしかった。(触れる勇気はなく確かめなかった)人間の体はゆっくりと温度が下がっていくし、そのときの季節でも下降スピードは変わってくる。
だから、冷たくて固くなっているのは不自然。
そういうひとつひとつを、きちんと確かめながら書かないといけない。
846 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:30:32
文体も文章も稚拙ですが……根本的な間違いとか思いこみとか勘違いとか
教えていただけたら嬉しいです。
こんなに行間あけたらまずいだろ、とは自分でも思いますが……
PC画面で読むとき、つまってると読みにくくて^^;
847 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 14:33:42
>845さま、ありがとうございます。
体温ですかぁ……
父と叔母の通夜で触れたときの印象を書いてしまいました。
そうですね。その辺の検証が甘かったですね。。
848 :
白菜人間:2006/03/03(金) 15:53:26
>>832>>833 おお、いっぱいレスが!みんなありがとう。って、二つだけかよ!
>>798があまりにも羨ましかったのでマネてみたが、虚しくなるだけだな。ま、二つレスが貰えただけでも有難いが。
特に、
>>832には感謝。長文ありがとな。
>>832の文章にある、[物書きなんかしていない一般人と何も変わらない]という部分。これは、まさにその通り。前にも書いたが、俺は素人同然。素人が物書きの勉強の為、ここに来ているのだ。俺の文章を読めば一目瞭然である。
>>833 もっと詳しい酷評を頼む。
長文ちょうだい。(おっ、何か語呂がいい)
長文ちょうだい、長文ちょうだい、長文ちょうだい、長文ちょうだい、長文ちょうだい、長文ちょうだい。
>それでも、藻奈のささやかな抵抗も虚しく〜
「それでも」が何か変。
>「嘘つき」「冷たい」「笑う」を囲ったのはどうして?
見事に「名詞」「形容詞」「動詞」で対象も「母」「父」「客」とばらばら。
強調してるのはわかるけれど、連続して使うと全部ベクトルが違うのが凄く気になった。
>耳も〜辺りの木々を揺らす風音さえ聞こえない
「さえ」と言うほど木々を揺らす風音って大きいかなぁ
>田舎の木ばかりが生えている公園
イメージ沸かない
視点がふらふらしてるけれど、これぐらいならいいのかなぁ。俺は違和感感じたけれど…
>>838-844 さすがに7連続となると、
>>2にある通り外部に貼ったほうがよかったんじゃないかね。
文章のほうは、構成の仕方や、840あたりからの話の盛り上げ方なんかは良いセンいってる。
ただし推敲不足。じっくり読み返すだけでなく一息ついた後にざっと素早く読み返して、細かい違和感を
キッチリ潰そう。気になったところ箇条書き。
・テンポが悪く、長すぎたりくどい文がある。839の頭など。
・視点が藻奈から急に離れるすぎることがある。『子供ながらに奇妙に──』など。
・山場で力が入りすぎて、読み手への配慮を欠いている部分がある。841『いいに決まっている』に
「言葉より」が足りない、など。
・好き嫌いの問題なのかもしれないが、ママは嘘なんか吐かないってところの芝居がかった説明台詞は
どうにもしらける。幼児性の発露をこういう風に表現するのは、なんだか安い昼メロ見てるようで。
・この話がこれで完結なのだとしたら、余韻が足りない。
あと下らないことを少し。『藻奈に現実感が戻ってきた』ってのが「もなはどくにおかされた」みたいな
RPGのメッセージのように思えた。クイッと笑みを作るってのがよくわかんなかった。藻奈はやっぱり
モナーなのかなっておもった。
そろそろじすれのきせつですね。ああねむい。おやすみなさい……。
851 :
子猫ママ:2006/03/03(金) 18:14:08
>849さま。最後まで読んでくださってありがとうございます!
そうですねぇ……ボキャブラリィが足りないし表現力がなくて……。
風音より木々の唸るような轟音の方が恐ろしげに聞こえるし。。
田舎だと斎場ってかなり山に近い場所にあるもので私的イメージが強すぎましたね。。
色々教えてくださった部分も含め、考え直します。
>850さま。丁寧に読んでくださってありがとうございます!
モナーが大好きなもので^^;えへへ……しかもRPG好きのゲーマーですw
バッチリ言い当てられてビックリ!つか、鋭いーー!!
この話はプロローグで、こうゆう過去から猫をママと思い込んでる女の子が
彼女を心配してる男性に少しずつ心を開いて恋に迷う、みたいな……もろメロドラマですw
やっぱ設定もお話もつまらないよなぁ……って思って文章とか表現の甘さを教えて貰おうかと^^;
済みませんでした。。。ごめんなさいですーーー!!m(_ _)m
お願いします。
富永チャコ、彼女の仕事は夜遅くまでかかる事が多かった。住んでいるのはどこにでもあるマンション。
チャコは深夜に帰ってくるとエスカレーターに乗り、自分の部屋のある階まで行くのが何時もの生活だった。
チャコは今の生活にあまり、不満は無い。仕事は深夜までかかるとと言っても休みはちゃんとある。給料もいいし、やりがいもある。
住んでいる所に関しても、それ相応の家賃だし、住んでいる人達も良い人ばかりだった。管理人を除いてだが。
彼氏もいるし、家族も困った状態の者は居ない。
ただ、ただ1つ嫌な所があった。
それが今から乗ろうとしているエレベーターだ。
見た目、性能、全てが普通に見える。しかし、時々聞こえるのだった。
1人で乗っている時に限って聞こえてくる。
最初は何の音かは解らなかったし、空耳だろうと思った。だが、同じような音を何度も聞くと空耳では無い事は解ってくる。
その音は何者かが這いずり上がって来るように聞こえた。それはチャコにとって不快の塊のような音でたまらなく嫌だった。
嫌だったらエレベーターを使わなければいいのだが、このマンションに階段は無い。非常用の階段はあるものの、本当に非常時しか使ってはいけないとなっている。
使っている所を管理人に見つかるとグチグチと文句を言われる。
「はぁ、これさえなければいいのになぁ。今日は何の音も聞こえないといいけど。」
エレベーターが来るまでの間、チャコはぼやいて時間を潰していた。
少しすると、すぐにエレベーターが到着した。チャコは乗り、自分が降りる階のボタンを押した。
扉は閉まり、エレベーターは動き出した。
途中の階で乗ってくる人はおらず、チャコは一人で乗り続けていた。
「ああ、あの音が聞こえてくるのって、こういう日なんだよね。」
チャコはエレベーターの中で不安になっていった。
その不安に答えるように順調に動いていたエレベーターが途中で急に止まってしまった。
「え、嘘。何で止まるのよ。」
不安になったチャコはエレベーターの非常用の呼出ボタンを押す。
しかし、何の反応も無かった。
「もう、何で誰も出ないのよ。」
チャコはイライラしながら何度も呼出ボタンを押すが、何も返事は返ってこない。
チャコは諦めると携帯電話を取り出した。
とりあえず、エレベーター会社に電話をしたらどうにかなるだろうと思い、掛ける事にしたのだった。
番号を押す。受話器の無効から呼出音が聞こえてくるが、取ろうという気配は感じられない。
携帯に耳をかたむけていると急に呼出音以外の音がチャコの耳に聞こえて来た。
「・・・こんな時に嘘でしょう。」
その音はチャコが嫌がっている、何かが這いずり上がって来る音だった。
音の事を気にしないために電話に集中しようと思うのだが、どうしても気になってしまう。
「もう、なんなのよ。やめてよ、もう!」
チャコは思わず叫んでしまう。
そんな事をしても音が止まるわけでは無いのだが、我慢できなかった。
無視をしようとしたが、チャコはある事に気がついた。這いずる音がだんだん大きくなっている。
チャコは恐怖を感じ、下を見た。心の中で来ないで、と願うが止まる事は無い。
そして、その音はエレベーターの真下に来ると止まった。
音が止み、チャコは安心した。
しかし、次の瞬間、ドンドンと大きな、エレベーターを叩く音が真下から聞こえて来た。
それは間違い無く何かがこの下に居る事を伝える音だった。
「きゃあああああああああ!」
チャコは驚き、その場に座りこんでしまう。
「やめてやめてやめて!」
音はしばらく続き、その間、チャコはずっと叫び続けていた。
どれくらい経ったのか解らないぐらい叫んだ後、エレベーターが急に動き出した。
「はぁはぁはぁ。」
エレベーターが自分の住んでいる階に着くとチャコは走って自分の部屋に逃げて行った。
翌日、チャコは引越しする事を管理人に伝えに行った。
その際、エレベーターに乗る時は誰かが乗るのを待ってから乗った。
エレベーターから降りた時、チャコは何か視線を感じ後ろを見た。
そこには他の住人がエレベーターに乗り、扉が閉まる所だった。
気のせいだろうと思い、前を向いた時と同時にエレベーターが上がって行った。
エレベーターが通り過ぎるとケーブルが垂れていた。
そしてケーブルには首を吊られた人間が居た。その目はハッキリとチャコの後ろ姿を見つめていた。
終
何か大きな音が耳に鳴り響く。朦朧とする中でその音のする方向に手を伸ばす。すると冷たい物体に手が届いた。
その形、大きさからしてだんだんそれが目覚まし時計であることがわかった。甲高い電子音でわめき散らす安物
の時計を黙らせると、両手で目をこする。また一日が始まったか・・・。12月、冬の真っ只中だったので、なかな
かベッドから出ることが出来ずにうとうとしながら毛布に身を包む。これから、ベッドから出て、シャワーを浴
び、朝食を済ませ、ヒゲをそり、歯を磨いて、ゴミを出さなければならない。そして通りの向かいにあるバス停か
ら、おんぼろ92番線に乗って、職場に向かうのだ。いつもと変らない一日。だからといって、不満なわけでは無
かった。トミー・フラートンは都市部に法律事務所を構えていた。つい3年前に開業したばかりだが、腕の良い弁護
士、安い依頼料ということで、そこそこ評判の良い事務所だった。まだ大きな事件を扱ったことは無いが、こつこつ
仕事をこなしていき、開業時はトミー独りだけだったが今では4人ほど従業員を抱えていた。小さな鏡を見ながら歯
を磨いていると、目の下のところのシワが目だっていることに気づいた。今年で38歳になる。美味しい朝食をこし
らえてくれる伴侶が欲しいと何度も思ったものだが、今ではほとんど諦めてかけていた。それよりも事務所の営業に
没頭する毎日で彼は満足だった。スーツに着替え、準備を整えた。今日は何人もの依頼主に会わなければならない。
何かやり残したことが無いか確かめ、ゴミ袋を片手に、もう片方にスーツケースを持って、寒空のもとへ飛び出していった。
午後4時ごろを過ぎると、騒がしかった事務所も静かになり始めた。開業時に中古の家具屋で仕入れた皮革の破れ
かかった椅子に腰掛け、すっかり冷えたコーヒーを啜る。たばこの煙を深く吸い込み、一気に吐き出す。ふと、仕事
部屋を見回す。窓からはオレンジ色の陽が差し込み、壁にはロースクールの卒業証書やら絵画やらがかかっている。
週に何回か、時々人生について考えることがある。とくに忙しい仕事がひと段落した今日のような午後。自分は何不
自由なく、愛に満ちた家庭で育ってきた。両親は信頼し合い、愛し合っていた。また、その子供たちにも溢れんばか
りの愛を注ぎ、子供たちも両親の愛に応え、たくましく勇気のある優しい人間へと育っていった。また、フラートン
夫妻は近所でも人気の二人だった。何か祝い事があると、大きな家の庭に隣人や友人を招いてはバーベキューやパーテ
ィーを開いて賑わった。トミーとその妹、アニーも参加して、たくさんの大人たちとおしゃべりをしたりして和ませた。
夫妻にとって自慢の子供たちだった。
さっき即興で書きました。翻訳モノしか読まないんで文法とか全くです・・・
お手柔らかにお願いします;
857 :
白菜人間:2006/03/04(土) 00:36:59
レスちょうだい、レスちょうだい、レスちょうだい。
>>857 そんな事書くくらいならどんどん書きなぐれ
あ、ちなみに
>>827-828読んだがため息しか出なかった。感想無し。まぁでも気の毒なのでなんか言おう
えーと……
何を言いたいのか全然わからない。釣りにしか見えない
なんていうか、他のここに書いてる人たちが小中学生のブラスバンドとすると君のは、メトロノーム。
何も無い。ノリとリズムと勢いだけ。読んでてなんの感情も湧かない。色が無い。何も無い。
それは君がこの文章に感情を込めていないから。何も考えずただ手が動くまま機械的に文章を垂れ流しているから。
文章が上手くなったとしても、やっぱり君はメトロノーム。たぶん、君の文章を読むたび毎回ため息をつくと想像できる。
今の文章が面白い、と思って書いているのなら、VIPかラウンジで評価してもらうといいよ
>>852-854 >自分が降りる階のボタン
この場合、いつも同じボタンを押しているのだから適当にでも7階とか数字にしたほうがリアリティあると思う
好みかも
前半の独り言は(ああ、あの音が聞こえてくるのって〜)と言う風に頭の中だけにしたほうがたぶん自然。
後半は相手が警備会社だったり、音の主だったりするから自然だと思うけど。
>オチ
勿体無い。オチの推敲が全然足りない。
全体的に雰囲気がホラーっぽくない。イマイチ恐怖感が伝わらない。俺が飲んでて酔ってるだけかもしれん。
もっと恐怖の描写をめいっぱい入れた方がきっと良くなるとおもうよ。擬音とか。
――ぎっ
――ぎっ
音が近づいてくる。
あの音が―― みたいな(酔ってるので適当。まじすまん)
>>855-856 「何そのかびら」で縦読み?と思った。
とりあえず、改行して読みやすくしてくれ。。。最後まで読む気がしなかったので途中まででレス
>>目覚まし時計のくだり
起きるシーンを一人称でこまかく書くと、本人おきているような錯覚を覚える。
だから「だんだんそれが目覚まし時計である〜」が凄い不自然。
と言うかおれ自身、大きな音がして手を伸ばす時は、
それが「目覚まし時計だから手を伸ばさなくては」と思ってるので、イマイチピンと来ない
目がしょぼしょぼなのです。。。ちゃんと読まないでレスしてすまんす
たぶん、頭の中のイメージを文章にするのが苦手っぽいね。上手く構成できてない。
イメージしようと思ったらなんか必要以上の事が書かれていて、頭の中がゴチャゴチャになる感じ。
自分で読んで「読みづらいな」と思わなかったかな
861 :
白菜人間:2006/03/04(土) 02:40:05
>>858 とりあえず前置きしておこう。今、俺は酔っている。安物のウイスキーをボトル半分程呑んで、天国にいる。
だから、支離滅裂な文章になったとしても御容赦願いたい。
>>858よ、お前は鋭い。なぜ、俺が何も考えずテキトーに文章を書いた事が分かった!? 不思議だ。さてはお前、何んらかの特殊能力を備えているな。
アッパレ
>>858、日本一の男!(気分はすっかり徳川の家康なり)
と、ここまで書いて又もや面倒臭くなってきた。
とりあえず
>>858は懐柔できたからよしとしよう。
これだけ煽ててやったんだ、文章を書く度に
>>858からレスを貰えるのは確実だな。
うしししししっ。
>>827-
>>828 原稿用紙を投げつけられそのまま逃げられたって感じ
後先考えず勢いで描きなぐリング
小説かくより2ちゃんで面白ネタかくほうがにあってるっぽげ
今回の作はちょっと実験してみましたってかんじ?
文章自体は特におかしなところはないよ
・普通に読める
・これといった内容はない
・特に面白いものではない
・読後は少し頭痛がする
・完成度は低い
863 :
白菜人間:2006/03/04(土) 06:47:21
>>862 お前、とりあえず俺の書いた文章には必ずレスしろ!
本音をいうと、お前のレスには期待してた。(まっ、お前だけじゃなく他にもいるが)
お前の文章には錆び付いていない、いや、錆び付く事を無意識に拒む感性のキラメキを感じる。
だから
>>862よ、頼むぞ!
と、
>>862をこれだけ褒めてやったんだ、今度から
>>862は俺のシンパだな。俺の垂れ流す文章で狂喜するに違いない。
はぁ〜あっ、と。酒に酔って書く文章はマジ辛いすよ。
もう、疲れた。寝る。
>お前、とりあえず俺の書いた文章には必ずレスしろ!
なんで命令形なのさ
痛い人って酒飲んでることをことさらに主張しますね。
厨房が煙草吸ってるの自慢するような感覚なんだろうか。
一人で飲んでそこまでハイテンションになれる理由が知れない。
866 :
1/2:2006/03/04(土) 09:26:55
足りない頭を必死に働かせて(僕が必死に考えることはこれぐらいしか無いのだ。
若しくは必死に考えている振りをしたいのかもしれない)、確固とした力強い原理、
見失われることのない指針、それで居て同時に、極めて緻密で独特なロジックを手に入れようと思っていた。
篩にかけられた候補を精査し、確かに真らしいと判定出来たならば、それを手に取ろうとする。
だけれども、その瞬間、別の側面から投げかけられた強烈な光によって、それは単に、
風化した岩の塊が生み出す、単なる光学的な偶然に過ぎないことに気づかされる……
つまり、どん詰まり。
僕は台所で、まな板の上に置かれた真新しい包丁と向き合っていた。包丁は妖しい光沢を放っている。
水は熱湯へ、そして今まさに熱湯から水蒸気へと姿を変え、スチール製のやかんを振動させながら、
キッチンを湿らせていた。
僕の着ている黒いパーカーには、糸くず、ほこり、フケ、食べかすがあちこちにくっついている。
右袖には処理に失敗した精液が凝固してこびりついている。洗濯しなければ……と思い続けて一週間が経った。
(いざとなったら……その時はその時だ)
867 :
2/3:
僕は包丁から視線を移さなかった。僕の頭の中では思考が運動を続けているから(と僕は信じたい)。
やかんの中でも平衡状態が保たれている。カタカタ震える音が鼓膜に気持ちいい。
(易しすぎても、逆に難しすぎてもよくないんだ……極端は駄目なんだ……その……分かるだろ?
それにしても……僕以外の人間はみんな馬鹿じゃないのか……僕は分かっているんだよ……僕だけが理解しているんだよ……)
僕は凝視を続ける。眼球を動かすのが面倒くさかった。
思考は等加速度運動を続け、尋常ではない速度に達している。脱線は予期されるべきこと、
そして容易なことだった。
(でも傲慢なのは好くないな。謙虚、謙虚にならなきゃいけない…あぁ……疲れた……)
僕は時間の感覚を失っていた。 思考は想起へと変容を遂げていた。
(友達は金魚をミキサーにかけたって言ってたっけ……手塩を掛けて育てたやつ!僕も見たことがある……素晴らしいものだった。
魚のことはよく分からないけど……でもあれは綺麗な金魚だったのに!でも僕は彼もまた綺麗だと思ってしまったんだ!)