兄と妹の小説

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無し物書き@推敲中?
誰か「お兄ちゃん大好き☆」な小説を書いてください。
□◆くだらねぇ創作依頼はここでしろ!◆□
http://cheese.2ch.net/test/read.cgi/bun/1010166284/
4名無し物書き@推敲中?:02/03/25 07:31
近親相姦ですか?
それなら俺に任せなさい。
それよりどういう妹がお好みかな?
好みを書いといてくれ。
5名無し物書き@推敲中?:02/03/25 07:45
兄視点でなく、妹視点で書いて下さい。
当方、女。兄萌えしたいです。
6名無し物書き@推敲中?:02/03/25 07:47
無理です。
現実感がでません。
兄とは萌えるものではなく、奪うものです。
7名無し物書き@推敲中?:02/03/25 07:52
いや、兄萌えしたい。
現実に兄がいないからこんなこと
いえるんだけどさ。
8名無し物書き@推敲中?:02/03/25 08:29
>6
妹が兄の貞操を奪う小説ですか?
それも萌えだな。
9名無し物書き@推敲中?:02/03/25 08:47
兄は高校3年生、弟の僕は今、中2だ。
小さい頃から、僕は兄に憧れていた。
いつも虐められていた僕を、かばって
助けてくれた兄。いつかそんな強い兄みたいに
なりたい、その願望は違った欲求へと変わって行ったんだ。

「兄さん・・・・嗚呼」
「やめろ光彦・・あっ」
兄の陰茎は
10名無し物書き@推敲中?:02/03/25 09:05
王道としては、
妹に優しいシスコン気味の兄とか、
普段は乱暴だが実は優しい奴だとか?
11名無し物書き@推敲中?:02/03/25 09:19
>9
すまん。萌えた。
12名無し物書き@推敲中?:02/03/25 09:25
鬼畜な兄がたまに見せる優しさとかに萌え。
そんなのを書いて下さい。
兄……44歳。既婚。一男一女の父。
   大手企業に勤務する管理職だが、現在社内でリストラが進められている中、
   妻の不倫を知ってしまう。
妹……38歳。実家で父母と同居。
   かって小学校教師だったが、担任のクラスが学級崩壊を起こしたことから、
   自分の仕事に絶望。今は親の年金にすがって生活している。
とかいう設定でもいい?
14名無し物書き@推敲中? :02/03/25 09:57
>13
いや、それはそれで珍しい兄妹設定で良いんだが、
出来れば10代〜20代がいいなぁ。
思春期〜後くらいの年代で、心の葛藤っぽいのを求ム。
1514:02/03/25 10:00
ストイックなのがいいなぁ。
「お兄ちゃん、気持ちよかったよ……」  

 由梨絵が感じ入った声で言う。

「俺もよかったよ……」  

 和彦も同じような返事をするが、気持ちの中では曖昧であった。

「じゃ、ひと休みしてもう1回しよ、ね?」  

 由梨絵のあっけらかんとした言葉に、和彦はうなずく。しかし考えてみると、由梨絵はあの初体験の日から今日にい
たるうち、かなりのスピードで性の感覚を会得しているようだ。セックスをするたびに躰の動きは巧みになり、和彦の
技術を凌駕していく。すでにこの日も和彦は、由梨絵主導で躰を二回つなげていた。

「なんだか乗り気じゃないみたいだけど……もうやめちゃう?」  

 由梨絵は無邪気な笑顔で兄の顔をのぞき込む。この顔が、男の自尊心を刺激して、和彦をすぐ奮い立たせる。

「……やるよ、じゃあすぐやれよ」  

 そう言って和彦はベッドに仰向けに寝て、二度の行為ですっかりしぼんでしまっているペニスを指さした。

「おしゃぶりね、わかった」  

 由梨絵は嬉しそうな顔をして、すぐに兄のペニスに指を添えた。

「また、大きくなってね……」  
 そうつぶやくと由梨絵は形よい唇をO字形に開け、兄のモノを咥えこんだ。少しずつ頭を振ると、和彦はその感覚に
再び愉悦してゆく。

「ああ……いいよ、由梨絵」  

 頭の中では、母親とのはっきりとしたつながりを求めているのに、結局由梨絵にフェラチオされると自分の怒張は自
然に力を帯びていく。
(男って、情けない生き物だな……)和彦は一人ごちながら妹の口淫を受け入れていた。  しばらくして、由梨絵が和
彦のペニスから柔らかい唇を離した。

「あはっ、大きくなった!」  

 本当に嬉しそうな声を上げて由梨絵が喜ぶ。

「もう、大丈夫だね……さあ、しよっ!」  

 妹の言葉に、和彦はうなずいた。そしてその妹の躰を抱きしめると、またすぐベッドに仰向けに横たわって、今日の
相手の由梨絵とは初めて経験する騎乗位を妹に要求した。

「ここの上に乗れよ、由梨絵」  

 そう言って、妹のフェラチオによってすっかりいきり立ったペニスを指さした。
18名無し物書き@推敲中?:02/03/25 12:55
官能でいいのか。なーんだ。
19名無し物書き@推敲中?:02/03/25 12:59
わかっちゃいないな。
兄と妹とのロマンを。
王道ともいえるこの物語を官能して締めくくるとは愚の骨頂。
読んでるこっちが赤面してしまうような
甘酸っぱい、禁断の青春なるもの期待したい。
マジ期待したい
兄妹モノの真髄はだな、
禁忌と背徳とストイックだ。
これにつきるね。
このスレはやばいな
22名無し物書き@推敲中?:02/03/25 19:55
成人向けのスレですか?
いや、禁欲を楽しむスレです。
唯一のものにしか理解できぬ
崇高なスレなのだ
25名無し物書き@推敲中?:02/03/25 23:23
最後までプラトニックで書ききったら神。
禁欲こそが醍醐味だろうな。
>26
禿げしく同意!!
玄関にミュールが脱いであった。
ピンクの、っていってもあたしが渋谷の安い店で買ったようなのじゃなくて
高そうで可愛い上品なピンク。サイズはあたしのより小さい。きっちり揃え
られてて。最悪。
「あら歩、お帰り」
おかあさんがキッチンから出てきて、お盆の上にウエッジウッドのティーカップ
からほわほわ湯気が立ってて、昨日おばさんが持って来てくれたウエストの
クッキーも載ってて。最悪。
「なに仏頂面してるの?お腹でも痛いの?」
おかあさんもよく見るといつもより一段濃い口紅なんか塗ってて、毛玉だらけの
カーディガンは脱いでて、シミひとつない水色のエプロンなんかしてて。最悪。
「どうしたのよ? おかあさん、お客様にお茶出してくるわよ」
応接間は1階。階段の前、おかあさんは2階に行こうとしてる。2階には納戸、
お兄ちゃんの部屋、あたしの部屋。最悪。
「お腹痛いんじゃなかったら、ダイニングにクッキーあるわよ」
あたしがお兄ちゃん子だからか、『お客様』について全く触れないおかあさんの
態度が逆にむかつく。最悪。

あたしはにっこりと微笑んでみせた。
「お兄ちゃんにお客様? あ、わかったあ、カノジョでしょ」
一瞬、おかあさんはぎょっとしたようにあたしの顔を見た。
「最近よくケータイで話してたもんねえ〜。そうか〜。お兄ちゃんにもやっと
女ができたかぁ、めでたいねえ」
明るい声を出してはしゃいでみせると、おかあさんはホッとしたような顔になり、
「ホラ、そんなに大きな声出すとお客様に聞こえちゃうわよ」
と陽気な声でいった。
「清楚な感じのきれいなお嬢さんで、おかあさんびっくりしちゃったー」
『解禁!』とでもいわんばかりにおかあさんは小声であたしにカノジョ情報を
漏らし始めた。
「同級生なんだって、陸と。でもきっと陸より成績いいわね」
「ふぅーーーん」
知りたいって思う気持ちともう聞きたくないって気持ちが交錯した。
「後で聞かせて。お茶出してきたら? 冷めちゃうよ」
「あ、ああ、そうね」

上にあがっていくおかあさんを見送ったあと、あたしはピンクのミュールを
じっと見つめ、それを軽く足先で小突いた。
「サイアク・・・」
待ってました、我らが神か!?
>28
続き、楽しみにしてます。
「お兄ちゃん、入るよ?」
 いつも通り、ノックを三回。
 少しの間の後、お兄ちゃんの声。
「どうぞ、歩」
 大きくなって、一緒だった部屋が別々になった。お兄ちゃんの部屋を
訪ねる時、いきなりドアを開けたりしない。あたしは少しは配慮というものを
持つようになった。
 机に向かうお兄ちゃん。頭が良くて、あたしの自慢のお兄ちゃん。
 綺麗に切り揃えられた黒髪に、細面の顔立ち。大好きな大好きなお兄ちゃん。
「おにーちゃん、カノジョ来てたんだってね?」
 出来るだけ、気にしてないフリして話す。
 悟られたくない。
「うん、歩も顔合わせれば良かったのに。ほんとにお前は人見知りが激しいね」
 クスっと笑って、お兄ちゃんは眼鏡の端を上げた。お兄ちゃんの癖だ。
 お兄ちゃんの笑顔は優しい。それはあたしが妹だから。おにちゃんにとって、
あたしはそれ以外の何者でもない。
 そして、あたしはお兄ちゃんにとって『一番』ではなくなった。
「だって、邪魔しちゃ悪いでしょ」
 悪戯っぽく笑って見せて、それから後ろ手に隠してたものを取り出す。
「見て、今日の小論文の評価、Bに上がったんだよ。すごいでしょ?」
 もう、彼女の話なんか、したくない。聞きたくない。
 心がちりちりと焼けつく。醜い感情が顔を覗かせる。
「すごいじゃないか。歩は頑張り屋さんだな」
 染み入るような優しい笑顔を見せ、お兄ちゃんはいつもみたいにあたしの頭を撫でた。
 おっきな手。優しくてあったかい手。
 撫でられながら、あたしはくすぐったくて嬉しくて目を閉じる。
 目を開けると、優しいお兄ちゃんの笑顔。心が溶ける。
「えへへ。次は頑張ってA評価とるね」
 この手はもうあの人に、彼女に触れたんだろうか。
 ふと、そんな疑問がよぎる。
 サイアク。
3231:02/03/30 20:15
28の神の続きを書いてみた。
引き続き、sage進行で行こうではないか。
プラトニックかつストイックに身悶えするような
甘く切ないのを求ム。
歩ってなまえはいいな
28の神、降臨求む!!
「お母さん、お兄ちゃんは?」
 朝、起きるとお兄ちゃんの姿がもうなかった。
「陸ならもう出たわよ。今日から彼女と待ち合せて登校なんですって」
 お母さんはいつもの少しよれよれしてる使い慣れてる方のエプロンをしていた。
 彼女が来た時の水色のエプロンじゃない。
「ふぅん」
 あたしは笑ってみせて、テーブルについた。
 いつもの朝食。テレビではいつものニュースキャスターが台湾の方で地震があった
ことを伝えている。お母さんは大変ねぇと言って、台所に消えた。
「いつも朝は一緒に食べようねって約束してたのに……」
 あたしは小さく呟いてパンをかじった。
 いつもの朝だけど、お兄ちゃんだけいない。

 思い出す。
 小さい頃、喧嘩が苦手なのに苛めっ子からあたしを必死に守ってくれたこと。野良犬に
追いかけられて泣いてたあたしを、自分も犬が苦手なのに身を挺して守ってくれたことを。
 お兄ちゃんはシロツメ草で冠を作り、あたしの頭に乗せてお姫さまだと言ってくれた。
大きくなったらお嫁さんにしてくれるって約束してくれた。
 それはもう思い出。昔のこと。
 分かってる。
 だけど。

 学校から帰宅したあたしはお兄ちゃんの部屋の前に立った。
 ノックせずに入る。
 靴が玄関になかったからまだ帰ってきてない。生徒会があるからお兄ちゃんは帰り
が遅いことがたびたびある。
 生理整頓がきちんとされた部屋。お兄ちゃんの人柄が出てる。あたしの散らかった部屋
とは全然違う。
 あたしはお兄ちゃんのベッドにごろんと横になり、目を閉じた。
 お兄ちゃんの匂いがした。男の人の匂いだ。少し、胸がドキドキした。
「お兄ちゃん……」
 ぎゅっと、布団の端を掴んだ。
 お兄ちゃんを誰にも渡したくない。
うひゃ!やばい!もぞもぞする。
>28
固有名詞の使い方が上手い。こういうの
女性じゃないと普通分からない。だから女性の一人称
が絶妙。オレも勉強せねば。
「だから、つきあって」
柴崎の陽に焼けた顔がどんどん赤黒く染まっていった。
『だから』って・・・、何の『だから』?
委員会の後、教室にかばん取りに行ったら柴崎が来て『ちょっと来て欲しいんだ
けど』っていわれ、まったくの無言でずんずん先歩く柴崎の後ついて渡り廊下の
とこまで来た。
そしたら柴崎、くるりと回れ右してあたしのほう向いて、いきなりさっきの言葉。
「つきあう・・・って」
あたしと柴崎が?
「ダメ?」
柴崎はあたしの目を見ないで足元のすのこを見ながらそういった。
「だって・・・」
柴崎は仲のいいクラスの人としか思ったことない。ちょっとガサツだけどおもしろ
いし、やさしい。けど。
「おれら、気合うと思うんだけど」
「・・・・・」
それはわりとそうなんだけど、でも。つきあうってことは彼氏と彼女になるって
ことで・・・とあたしが内心焦りながら断る言葉を探していると、柴崎はそれを
察したみたいだった。
「やっぱ、ダメか。・・・・・・わかった」
柴崎はもう一回小さい声でわかった、と呟くとちょっと笑ってやっとあたしの
顔をまっすぐに見た。
「好きな奴、いんの?」
すぐにお兄ちゃんの顔が浮かんだ。
「うん」
柴崎は笑ってるけど泣きそうだってことがわかった。今度はあたしが目をそらした。
「ごめんね、柴崎」
あたしもなんだか泣きそうになって、すのこがちょっと滲んで見えた。
お兄ちゃん、お兄ちゃんも彼女に『つきあって』っていったの・・・? お兄ちゃんが
いったの・・・?
39名無し物書き@推敲中?:02/04/02 06:20
>38
やった、よくぞ書いてくれた。
ありがとう、同士よ!! これは起承転結の承かな?
「あたしさ、柴崎に告白された」
「……は!?」
 あたしの隣でお茶を飲んでた良美が吹き出した。
「そんなに驚くことないじゃん」
 次の日のお昼休み、机を並べてお弁当を食べている途中のこと。
 友達の良美は、目を猫みたいに大きくしてあたしをまじまじと見た。
「でも、あんた、会長のこと、お兄さんのこと……」
 良美は言葉が続かないらしい。
 あたしがすごくお兄ちゃんのことを好きだって、良美は知ってるから。
「柴崎には断わった。けど、気が変わるまで待つって言われた」
 あたしは昨日のことを思い出す。
「でも、付き合ってもいいかな……なんて思ってる」
 呟いて、ふいにお兄ちゃんの顔が浮かんだ。優しいあの笑顔。
 あたしは確かめたかった。お兄ちゃんの気持ちを。
 あたしが男の子と付き合うって知ったら、お兄ちゃんは何て言うだろう。どんな反応を
するんだろう。付き合うなって止めてくれるんだろうか。
 でもそれは、お兄ちゃんの気持ちを確かめたいが為に、柴崎を利用することになる。
 ちくりと胸の奥が痛んだ。
「歩は今までブラコンすぎたよ。私もその方が歩の為になると思うよ?」
 お弁当箱を閉じながら、良美は真面目な顔で言った。
「うん……」
 あたしは自分のお弁当箱を見ながら、ぼうっと頷く。
 お弁当箱の中身、いっこうに減らない。大好物のタコさんウインナーも残ったままだ。
 食が進まなかった。本当にそれどころじゃなかったから。
 ケータイに着信。
「歩の鳴ってるよ? 誰から?」
 柴崎からだった。
神よ!
そのうち兄の苦悩なんかも
織り交ぜて頂けると萌えるんですが!!
よろしくお願いします。
>>37
確かに。ミュールって何?て感じ。
43名無し物書き@推敲中?:02/04/03 01:11
ggg             
基本はプラトニックかつストイックで!
「マジで? 付き合ってくれるの!?」
 柴崎は次の時間、体育だからってジャージだった。もうこんな暖かいのに暑くないのか
って、あたしは思った。
 屋上の日当たり、すごく良くて風が少しだけ吹いてて気持ちが良かった。
 結局あたしはお弁当、全部食べられなかった。頭のすみっこで、食べ損ねたタコさんウ
インナーのこと、考えてた。
「条件。家族に紹介したいからうちに来て。土曜日に」
 あたしの言葉に、柴崎は顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせている。
「そ、そんなさ、いきなり。おれ、心の準備ってものが。それにどんな服着てけばいいか
わかんねーよ」
 何を焦ってるのか、柴崎はしどろもどろになってる。
「ふつーでいいよ。それにうち、お父さん単身赴任でいないし、お母さんとお兄ちゃんだ
けだし、気軽に考えなよ」
 あたしは柴崎があまりに慌ててるので、可笑しくて、悪いなと思ったけど少し笑ってし
まった。柴崎も照れたみたいに笑って、頭をかいた。

 教室に戻ったら、良美が待ち構えてて、色々聞かれた。
「付き合うことにした」
「じゃあ、歩のブラコンもこれでなおるわけだ。うんうん」
 良美は感心したみたいに頷いてる。
「お兄ちゃん、カノジョ出来たから。だから。まだどんな人かは見てないけど」
 良美は一瞬だけ、あたしを気の毒そうに見て、それからまた笑顔に戻って言った。
「そっかー、生徒会長にも彼女がね。それじゃ、歩も諦めなくちゃダメってわけね。
でも、歩も柴崎と付き合うことになったワケだし、一見落着じゃん」
 バンって、背中叩かれて、あたしはちょっとちょっとむせた。
 昼休みが終わるチャイムを聞きながら、お兄ちゃんは彼女とお昼ご飯食べたのかなっ
て、そんなことをぼんやり考えてた。
28の神よ!
歩は「あゆむ」ですか? それとも「あゆみ」ですか?
ご降臨、求む!!
アユミにいっぴょう。
漏れも「あゆみ」がいいYO!
ここ、何人くらいで書いてるのかな。
玄関にスニーカーが脱いであった。お兄ちゃんの革靴の横に。薄汚れたナイキと
比較的きれいなコンバース。
あたしは急いで靴を脱ぎ、おかあさんのいるダイニングに「ただいまー」と声だけ
かけるとそのまま階段を駆け上がっていった。

「・・・のほうがイケてんじゃん」
「あれはよくないって。デザインに惑わされんな。仕様がいいのは・・・」
お兄ちゃんの部屋から聞き慣れた声がした。ドアの前で足を止めて、ノック三回。
「こんにちはー。東野さん、西さん、いらっしゃい!」
「お、歩ちゃん」
「ちはー」
「歩、おかえり」
東野さんが開いた雑誌をあたしのほうに向けた。
「歩ちゃん、どれがいいと思う?」
パソコンの写真が並んでる。よく見るためにあたしはお兄ちゃんの部屋に入って
いった。
「…これかなあ」
じっくり見比べたあとキャンディーみたいな色のパソコンを指さしたとたん、三人は
ドッと笑った。
「参考にならないよ、歩の意見は」
「イヤ、たしかにこれは可愛いって」
「歩ちゃんには似合うよな〜」
頬をふくらませたあたしに、お兄ちゃんはまだちょっと笑いながらだけどごめん
ごめんっていいながらシュークリームののったお皿を差し出した。
「そんなんでごまかされないもん」
「アニベルセルのだぞ?」
あたしはあっさりと怒りを解いた。お兄ちゃんはあたしのツボをほんと心得てる。
「おおーーっ」
ページをめくっていた東野さんが声をあげた。どこかのパソコンかプロバイダの
広告らしいけど、なぜか水着姿の女の人の後姿の写真。Tバックなのでお尻が
丸出しになってる。
「いーねえいーねえ」
「歩ちゃんの前でセクハラだぞ、お前」
「あっわりいわりい、でもさー、意味もなくバーンと出してくれてんだぜえ? 
ありがてーよー」
「ヒガシーは尻星人だからなー」
「シリだけじゃないだろ?」
東野さんたちといるお兄ちゃんを見てると不思議な気持ちになる。
あたしや家族の前では落ち着いてて優しい男の人なのに、まるでクラスの男子たち
みたい。内容が内容だけにあたしはちょっと恥ずかしい気持ちになりながらも
いつもよりちょっと子供っぽい態度のお兄ちゃんを微笑みながら眺めていた。

ああだこうだいいながら楽しそうに話してじゃれあってる三人にあたしは
「ほんとトウナンシャーは仲いいよね」
と言った。三人は入学してすぐに意気投合して以来ずっと仲がいい。
おにいちゃん(とあたし)の苗字は南なので、東野さんの東と西さんの西で
『東南西』になる。
「これで北が揃えば東南西北、完璧になるのにね」
それを聞いて東野さんはなぜかにやっとした。
「カオリちゃん入れると揃うよなあ?」
東野さんはお兄ちゃんのほうを見た。西さんもちょっと笑いながらお兄ちゃんを
見てる。
あたしの表情は微笑んだまま凍りついた。

お兄ちゃんのカノジョのこと、おかあさんが『キタハラさん』って言ってたことを
思い出した。
>50-51
すごく良いなぁ。上手い。
歩ちゃんの切なさが伝わってくる。
これからどうなるんだろうか。
ミナミアユミタン。

韻踏んでる。
jobsのバカ。なんでカラー展開やめたんだ
「そうそう、俺、今日学校で歩ちゃん見たよ」
東野さんはいたずらっぽい笑いを浮かべたままあたしのほうを見た。
「えっ? あ、そ、そう…」
うまく頭が働かない。キタハラカオリ、キタハラカオリ。その名前だけがあたしの
頭の中で何度も何度もこだましてた。
「屋上にオトコとふたりでいたよな」
「えっ」
西さんもお兄ちゃんもあたしを見た。お兄ちゃんの視線を感じてあたしは我に返った。
「彼氏? なーんてな、ハハハ」
東野さんの口調は、あたしが少し照れながら『やだ、そんなんじゃないよ〜』って
否定するに違いないって信じてるようだった。お兄ちゃんも西さんも『ヒガシー、
あんまりからかうなよ』みたいな顔して笑ってた。

お兄ちゃん、あたしのこと、ちゃんと女の子として、女として好きになってくれる人、
いるんだよ。
あたしは微笑みを作って東野さんを見た。目は笑っていなかったかも知れないけど。
「うん。そう。カレシ」
東野さんは小さい目を見開いた。西さんが膝の上の雑誌を閉じる音がした。
お兄ちゃんがどんな顔をしてるのかは見なかった。視線はずっと感じてたけど。
今日は更新が多くて嬉しい!
お兄ちゃんがどういうふうに思っているのか、
どういう行動とるのか、楽しみです。
これってやっぱりジュブナイル系かな?
良スレの予感。
すっごく(・∀・)イイ!
「東西南北」とか、小ネタがぴりりと効いてるNE! 
い、今更「あゆむ」に一票入れてもダメデスカ…
わ、わたくしも、あゆむに一票。
「あれ、お母さんは……?」
 次の日、学校から帰ってくるとお母さんがいなくて、そのかわ
り珍しくあたしより早く帰ってきていたお兄ちゃんが居間にいた。
いつもは帰ってくると、すぐに自分の部屋に向かってしまうのに。
「近所の奥様方と、カラオケ大会。急だったから夕飯は作れなか
ったから、適当に作って食べてって言ってたよ」
 お兄ちゃんは顔を上げずに言った。
 昨日の一件以来、あたしはお兄ちゃんと上手く顔を合わせられ
ない。そして、お兄ちゃんがどう思っているか、分からない。
 あたしたちはもっともっと小さい頃、お互いが全てだった。お
互いのことで知らないことはなかったし、隠し事もしなかった。
 大きくなるにつれ、お兄ちゃんについて知らないことが増えて
いった。それはあたしの不安の増加にも比例していた。今はお兄
ちゃんについて、知らないことが沢山ある。目には見えない壁を
感じた。
「あたしが、なんか作ろっか?」
 新聞を読んでるお兄ちゃんに向かって言う。
「ん。今日は俺が作るよ。冷蔵庫に材料あるみたいだし」

 お兄ちゃんは器用だ。あたしは、お兄ちゃんの隣に立ってその
様子を見てた。指が、綺麗だと思った。少し、ドキドキした。
 いつも勉強や生徒会ばかりで忙しいお兄ちゃんが、エプロンを
して台所に立っているのは何だか不思議な感じがして、あたしは
おかしくてちょっと笑ってしまった。
「なに、歩?」
 お兄ちゃんは、優しく笑って少し首を傾げる。
「ううん、だってお兄ちゃんってば、女のあたしより料理が上手
なんだもん」
「男だって、料理くらいは出来たほうがいいからね。歩も頑張る
んだよ?」
 お兄ちゃんは微笑んで、手元に視線を戻す。
「分かってるって」
 これでも、お母さんに少しずつ料理を教えてもらっている。あ
たしは、自分が作ってみせれば良かったなって、今ごろ思った。

 お兄ちゃんが作ったカレーはとても美味しかった。じゃがいも
が少し生煮えだったけど、あたしにとっては世界で一番美味しい
料理だった。
 このごろずっとお兄ちゃんは帰りが遅くて、夕飯を一緒に食べ
られなかったから、久しぶりに一緒に食べた夕飯だった。すごく
すごく幸せで、時が止まればいいって思った。
「あのね、お兄ちゃん。土曜日空けておいて貰えるかな? 家に
いて欲しいの」
 お兄ちゃんのスプーンを持つ手が止まる。
「いいよ。何があるの?」
「当日までナイショ」
 あたしは笑ってみせる。
 お兄ちゃんも曖昧に微笑んで、また食べ始めた。
 夕飯の間、お兄ちゃんはあたしの彼氏の件には触れなかった。あ
たしも話題に出さなかった。今日は、それで良いと思った。
 土曜日、お兄ちゃんはどんな反応をするんだろうか。
あゆみ2票 あゆむ2票
 ドキドキ
楽しみにしています。
64名無し物書き@推敲中?:02/04/08 15:36
ageとくか・・
神の降臨はまだかなぁ。
続きが気になる。
まだやってたのか

つーか途中から全部同じ人が書いてる?
それはない
よくみると、文章作法が日によって変わってる。
「・・・」と「……」の違い、改行の際の一マス
空けるか空けないか、二人はいると思われ。
(´-`).。oO(神は四月になったから忙しいのかなぁ?)
>>69
あきたんじゃない?
2チャンのスレ内小説でまともに完結したのってみたことないし
71mono ◆OtJW9BFA :02/04/11 16:46
40です。どうでもいいのですが、コテハンでいこうかと。
他の神も、コテハン、どうですか?
72mono ◆OtJW9BFA :02/04/11 16:49
 土曜日。
 あたしは駅に柴崎を迎えに行くがてら、駅前の「トロアフィーユ」でケーキを買った。
柴崎がどんなの好きか知らなかったから、とりあえず、いちごのミルフィーユにしてお
いた。あたしは、チョコレートケーキ。お兄ちゃんとお母さんはかぼちゃのタルト。
 今日はすごく良く晴れてた。天気予報は見てこなかったけど、雨なんて降りそうもな
いくらい晴れてる。
 でも、気分は少しだけ憂鬱で、足も重かった。
 春用に新調したコート、白くて可愛いのに、心の中がもやもやしてた。
 駅に着くと、柴崎は待ち合わせのところに来てた。緊張してるみたいで、駅ビルの時
計ばっかり見上げてて、あたしはおかしくて少し笑った。
 柴崎の私服姿、初めて見た。たぶん買ったばかりの服だ。服とか興味ないって言って
た。学校では運動部だからって、いつもジャージ着てる柴崎が、今日の為にどんなふう
に服選んだのかなって、そんなこと考えて悪いなって思った。胸がちくちく痛む。
「柴崎! おはよ」
 あたしが声をかけると、柴崎はぎくしゃくとこちらに振り向き、それからあたしをま
じまじと見た後、言った。
「おはよ。南の私服って初めて見た」
「あたしも柴崎の私服、初めて見たよ」
 二人で、並んで家まで歩きながら、途中、柴崎はいきなりしゃがみこんで唸ったりし
て、あたしは驚いた。よほどうちまで挨拶に来るのがプレッシャーなのかなって思って、
悪いなってまた思った。
 空を見たら、さっきまで晴れてたのに灰色の雲が広がっていた。
ソウダッタ。歩タンはミョウジミナミなんだヨネ!
74mono ◆OtJW9BFA :02/04/12 22:06
他の方も書きませんか。ぜひ。
拍子抜けした。
ほんっと、拍子抜けした。
「えっ、お兄ちゃん出かけたのぉ?」
「そうよー、多分北原さんね。急に携帯かかってきたみたい」
「えーーーっ」
お母さんはあたしの落胆なんか物ともしないで、ソファに座ってかしこまってる
柴崎をニコニコと眺めた。
「柴崎くん、ごゆっくりしてってね」
「は、はいっ、ありがとうございますっ」
「柴崎くんは運動部なの? ほら、日焼けして健康そうだから・・・」
「は、はいっ」
あたしは冷めた気分で紅茶を飲んだ。
お兄ちゃんがいないなんて・・・。
キタハラさんと出かけちゃうなんて・・・。
お兄ちゃん、あたしだって緊張してたんだよ。お兄ちゃんが柴崎と会ったら一体
どんな態度をとるのか、怖いような、楽しみなような・・・そんな気持ちでいたんだよ。
考え込むと視界が涙で揺れてきたので、あたしは顔をあげた。
「まあー、柴崎くんにも妹さんが? きっといいお兄ちゃんなんでしょうねー。
うちの歩もすっごいお兄ちゃん子でね、お兄ちゃんも歩に甘すぎて困るんだけど」
想像したとおり、お母さんの独壇場になってた・・・。

カチンコチンになってお茶にもお菓子にも手を出さずお母さんに答えてる柴崎が
なんだかとっても気の毒に思えた。
「柴崎、あたしの部屋にお兄ちゃんに借りた『バガボンド』の新刊あるよ。読まない?」
やったやった、つづきだー!!
77mono ◆OtJW9BFA :02/04/15 23:26
鯖が変わったので、ここがなくなったかと思って
あせりました。あってよかったです。
うむっ!こう来たか
 カチャッという音を立ててドアが閉まった。
 柴崎は一階にいるお母さんに聞こえないように、ささやき声で言った。
「緊張した〜!」
 ようやっと解放された、って感じの笑顔。
 さっきまでの、ロボットみたいにぎこちない様子とはまるで正反対。
 急に感情が戻ったみたいに、にこにこしだした。
「えーそんなに緊張することないじゃん」
 あたしはおかしくなった。
「でもさ、見てくれよこれ」
 そう言って柴崎は、手の平を向けた。
「あ、ほんとだ。すごい」
 柴崎の手の平は、汗でびっしょりだった。

 それから柴崎はあたしの部屋の中を見回して、いろんなものをほめ始めた。
 小学生の頃に買ってもらった、今ではどうでもいい感じのぬいぐるみ。
 お母さんがヨーカドーで買ってきた、ハデハデのピンク色をしたベッドカバー。
 ほめるのは、そんなわかりやすいものばっかだったけど。
 アフタヌーンティーのフォトフレームとか、グリーンレーベルのインテリアランプとか、
 あたしのお気に入りの雑貨はちらっと見て素通り。
 かろうじてカゴに盛ったポプリに、これ何? って質問が来たくらい。
 でも柴崎は一生懸命にほめてた。
 いいひとなんだ、と思った。
 ガラスのローテーブルにマンガを置いて、二人で一緒に読んだ。
「柴崎読むのはやーい」
「あ、ごめん」
「まだだってば」
「わりいわりい」
「……」
「もうめくっていい?」
 読み始めのころは、ちょっと距離があった。
 二人とも斜めからマンガを読むみたいに、お互いの身体を離していた。
 でも、いつの間にそうなったのか──あたしと柴崎は身体をくっつけてた。
 肩を通して、柴崎の体温が伝わってきてた。
 そっと柴崎の顔を眺めると、マンガを見つめながら、少し頬を赤くしていた。
 柴崎のそんな顔見ると、なんだかあたしのほうまでどきどきしてきた。
 柴崎はいいひとだし、たのしいひとだと思う。
 付き合ってくれって言われてオーケーしたんだから、あたしは柴崎の彼女で、柴崎はあたしの彼氏だった。
”彼氏”の柴崎と身体をくっつけてマンガ読んでるあたし。
 微妙にどきどきしてるあたし。
 でも、そういうあたしを、部屋の隅っこから他人みたいに眺めてる、醒めたあたしもいた。
 お兄ちゃんのせい。
書いてみました。ムズカシー
82mono ◆OtJW9BFA :02/04/17 06:47
すごく雰囲気出てて良いです。
上手いなぁ。
女子高生の一人称って難しいですよね。
自分も勉強せねば。
83mono ◆OtJW9BFA :02/04/17 07:01
 漫画も読み終って、柴崎はきょろきょろと辺りを見まわした。
「それにしても、ほんと可愛い部屋だよな。さすが女の子って感じ。綺麗に片付いてるし」
 やっとリラックスしたみたいに柴崎は言った。
「片付けておいたんだよ。柴崎、遊びに来るから」
 お母さんがテディベアものばかり買ってくるから、あたしの部屋はクマばっかりだ。カーテン
もクッションも布団のカバーもクマ柄で、いかにもって感じに女の子女の子し過ぎてる。少し恥
ずかしい。
 あたしはガラステーブルの隣に置いてある、一番大きなテディベアの頭をぽんと叩く。
(男の子部屋に入れるの、初めてだ)
 ふと、気づいた。
 お兄ちゃん以外の男の人を自分の部屋に入れるのは今日が初めてだった。そう思った途端、あ
たしは何だか脈が速くなるのを感じた。何だか変に意識してしまう。
「え、えっとさ、柴崎。『バカボンド』って、スラムダンク描いてる人だって知ってた?」
 隣に座る柴崎に話題を振った。何か話さなくちゃって思った。何も話さないでいると、あたし
まで緊張しそうになる。
「そりゃ知ってるよ。オレ、雑誌のほうで読んでたもん」
 柴崎は何を当たり前な、と言わんばかりだ。
「でも、南も男向けの漫画読むんだな。けっこう意外」
 読み終った漫画を、ひょいと手に取った。
 柴崎、背が高い。あたしの目線、柴崎の胸の辺りになる。
 手を見て、運動している人の手だと思った。ゴツゴツしてて、お兄ちゃんと違う。
 でも、嫌じゃないと思った。
「……南?」
 ぼうっとしてたら、柴崎が少し屈んで目線合わせてきた。目の前に柴崎の心配そうな顔が来る。
「あ、ごめんね、ぼうっとして。うん、あ、あたしお兄ちゃんいるから、結構借りて読むし」
 しどろもどろになる。
「そういえば、南の兄貴って生徒会長だよな。今日はいないんだ?」
 あたしは無言で頷く。
 そうだ。
 お兄ちゃんがあたしとの約束破ったの、今日が初めてだ。
84mono ◆OtJW9BFA :02/04/17 07:15
微妙に進展しなくて、ス、スミマセン…。
 柴崎を駅まで送っていった帰り、あたしはこっそり泣いた。
 あたしは馬鹿だ。
 どんなに柴崎がいい人でも、どんなに好きだと言ってくれても、お兄ちゃんの
代わりにはならないのに。あたしが好きなのはお兄ちゃん一人なのに。
 柴崎があんまりいい人だから、あたしはそれに甘えてつけ込んだんだ。そして、
お兄ちゃん以外の人に、少しだけどドキドキした。
 本当に情けなくて、心が苦しかった。
 ぎゅっと手を握り締めた。爪の跡、手のひらに赤く残った。
「お兄ちゃん……」
 呟いて、目の端をこする。
 空が夕焼け色に染まる中、あたしは一人俯きながら家路を歩いた。足が重い。
 押し潰されそうなくらい、胸が痛かった。
「歩?」
 聞き慣れた声がして、弾かれたみたいに顔を上げるとお兄ちゃんが立っていた。
「お、に……ちゃん」
 玄関の前にお兄ちゃんがいて、驚いたみたいにあたしを見た。
8685:02/04/17 16:49
つづき、よろしくお願いします。
87名無し物書き@推敲中?:02/04/19 17:43
(;´Д`)
ヒッソリトヤラシテヤッテ
89mono ◆OtJW9BFA :02/04/21 07:25
書く時は回数と題名入れたらいいかも
しれませんね。
今月忙しいので、来月になったら参加するっす。
「歩? どうしたんだ…?」
 あたしは急いで濡れた睫の水分を拭った。
「え、う、ううん、なんでもないよ」
「…でも今おまえ」
「今日はグラタンだって。早くウチ入ろ」
 お兄ちゃんの目を見ないであたしは先に玄関に入った。
「友達、帰ったのか?」
 あたしの背中にお兄ちゃんは声をかけた。
「やだお兄ちゃん、『トモダチ』じゃなくて『カレシ』だよ。…さっき送ってきた」
「…悪かったな、今日は…お前、家にいてくれって言ってたのに」
 あたしは振り向かずに靴を脱いだ。
「しょうがないよー。カノジョからの呼び出しだったんでしょ? あたしだって
お兄ちゃんよりカレシのこと優先するだろうし!」
 明るく声を出したつもりが、なんだか怒気を含んだみたいな声になった気がして
あたしは
「あー疲れたあー、夕ご飯まで部屋で寝てよっと」
と階段をのぼっていった。
やったやった、待ってました!
「待てよ、歩!」
 ガクンと身体が止まって。見たら、手首を掴まれた。
 階段を上りきり、あたしの部屋の前、お兄ちゃんが手を掴んだ。
「なに?」
 握られた手首が、痛い。でも、あたしは努めて冷静に聞き返した。
 お兄ちゃんの顔、すぐ側にあった。怒ってた。初めて、見た。
「どうして泣いてた? あいつに何かされたのか?」
 焦ってるみたいに聞いてきて、お兄ちゃん、少し屈んであたしに目線合わせ
てきた。驚いて、後ろに下がろうとしたけど、手首を掴まれてて動けなかった。
(お兄ちゃんが好きだからだよ)
 そんなことが言えるわけもなく。
「何もされてないよ。でも、何かされててもお兄ちゃんには関係ないじゃん。
お兄ちゃん、約束やぶりしたじゃん! お兄ちゃん、嘘つきだよ!」
 せきを切ったように言葉が止まらなかった。言い終えて、あたしは目をそらした。
 お兄ちゃんの怒った顔、怖くて、目を合わせられない。いつもの、優しいお兄
ちゃんじゃなかった。とても、怖かった。自然と身体が震えて、喉が引き攣れたみ
たいに乾いた。喋るのが辛い。
「……ごめん。カオリが事故って。自転車に乗ってて、徐行で走ってた自動車に軽く
だけどぶつかって、念のため検査するんで入院なんだ。約束破って悪かった、歩」
 言って、お兄ちゃんは手を放した。手首、お兄ちゃんの手の後が赤く残った。
「いいよ。理由が理由だし仕方ないよ。キタハラさん、大丈夫なの?」
 跡の残った手首、隠すみたいに後ろ手に手を組む。手首が、熱い。
「うん。骨折とかしてないし、足を捻挫したくらいみたいらしい」
 お兄ちゃんは胸を撫で下ろすみたいに言って、それからまた少し怖い顔に戻った。
「あまり心配させるな」
 コツンって、額を小突かれた。
「う、うん……?」
 いまいち分からなくって、でも、一応頷いて見せて、あたしは額を押さえた。
 自分の部屋に戻ったあたしは、ベッドに突っ伏した。
 それから、赤く跡の残った手首を見て、どうしてお兄ちゃんはあんなに怒ったん
だろうって、そんなことばかり考えてた。
これからもストイックかつプラトニックでいきたいです。
小出しな感じ(何が?)がイイ!!
「あら、陸の妹さん?」
 あたしを視線でとらえ、その人は微笑んだ。
「はい、歩っていいます」
 三年生の教室の前、足を少し引きずって、北原香さんはあたしを見た。
あたしより少し背が高くて、少しだけ見下ろしたけど、その目は優しか
った。艶やかな黒髪を肩まで伸ばして、大人みたいに微笑むその人は、
お兄ちゃんの彼女だ。
「おにいちゃんから北原さんが怪我したって聞いて、大丈夫かなって思
って。いきなり教室まで来ちゃってごめんなさい。あっ、はじめまして」
 初めて会ったのに挨拶を忘れてて、あたしは慌てて頭を下げた。
「陸が大げさに言ったのね。大丈夫よ、心配してくれてありがとう、歩
ちゃん。そういえば、お会いするのは初めてね」
 ゆったりと北原さんは右手を出してきて、あたしはあたふたとその手
を握り返した。
 少し見上げて北原さんを見た。綺麗な人だった。簡単に髪を染めてし
まう子の多い中、北原さんの黒髪は目立った。だけど、悪い意味での目
立ち方ではなくて、映えるだ、って思った。

 いきなり、会いたくないと思っていた北原さんに会いに行ったのは、
お兄ちゃんの彼女がどんな人なのか、この目で確かめておかなくては、
って思ったから。
 北原さんは、お兄ちゃんと同じ生徒会のメンバーで書記をしているら
しい。そして学力テストでは、お兄ちゃんを抜いていつも一位を取って
いるそうだ。
 一階の一年生の教室に戻りながら、あたしは敵わないなって、そんな
敗北感を味わった。お兄ちゃんが北原さんを好きになるのは当たり前だ
って、そう思った。
「南、どこいってたんだ?」
 声が聞こえて顔を上げると、そこには柴崎がいて笑いながら手を振っ
てきた。当たり前みたいに、柴崎は優しく接してくれる。
「柴崎……」
 そのひとなつっこい笑顔に、あたしはまた胸が痛むのを感じた。
キタハラさん登場! 黒髪のおねえさまタイプ。
プラトニックマンセー。
神よ! つづき、おながいします。
保守るぜ!
続き期待あげ
「ねえ、柴崎はさ、妹いるんだよね?」
 教室からグラウンドを見ながら、柴崎にそんなことを聞いた。
「いるよ、年子でね。まだ中学の3年」
 放課後で教室には誰もいなくて、あたしたちは他にどこかに行くお金が
ないからって教室で喋ってた。
「もしもだよ、柴崎の妹がさ、柴崎のこと好きって言ったらどうする?」
「……なにそれ?」
 あたしの質問に、柴崎はわけ分からないって顔で聞き返してきた。何を
言ってるんだって感じで。
「だから、もしものこと。どうする?」
 食い下がったら、柴崎は困ったみたいに眉毛をハの字にして、それから
考えるみたいに唸った。
「やっぱり嫌だな。そういうの考えられないよ、俺」
 真面目に困ったみたいに、柴崎は言った。
「だって、俺、南と付き合ってるんじゃん」
 それから、そう言って横を向いてしまった。
 グラウンドで、野球部の走る掛け声が聞こえてて、でも教室はとても静
かだった。黙ってしまった柴崎の隣で、あたしは聞かなければ良かったな
って、失敗したと思った。
 もしお兄ちゃんに好きだって言ったら、どう思われるんだろう、何を言
われるんだろうって、そんなことを窓の外を見ながら考えてたときだ。
「な……」
 そんな考えごとをしていたら、いきなり柴崎があたしの手を取った。驚
いて柴崎を見上げたら、すごく嬉しそうに笑った。
「俺らさ、付き合ってるのに手も繋いだことなかったじゃん」
「う、うん……?」
 手、握られたままあたしは頷く。
「じゃ、帰ろうっか。っていっても、オレは電車通学だから校門まで一緒
にね」
 そのままあたしの手を引いて柴崎は歩き出した。
 手を繋いでる間、学校の門を出るまで柴崎はずっとにこにこ嬉しそうに
してて、あたしを見る目はとても優しかった。
 でも、その手はおにいちゃんの手じゃない。この手はあたしの本当に欲
しいものとは違うって、心のどこかで思った。
10日ぶりに続き!!
陸兄は歩タンのことどう思ってるんだろう。
歩タンはこのまま流されてしまうのかな。
その夜は、黒髪をかきあげる北原さんの白くて綺麗な指のことや、柴崎の手の
こと、お兄ちゃんの手のことなんか思い出したり考えたりして、なかなか宿題
が進まなかった。
そんなとき、ケータイにメールが入った。
「あ、良美からだ」
柴崎と付き合い出してから良美と過ごす時間が少し減った。っていっても
休み時間や昼休みに相当話してるんだけど。減った分メールのやりとりは
増えたかも。
良美にも彼氏みたいな人がいるけど、カテキョの大学生なので学校で男子と
一緒にいることはない。みたいな、っていうのは、一緒に映画観にいったのと
遊園地行ったのと動物園行ったのがそれぞれ1回なんだって。この1年で。

あたしは何気なくメールを観た。きっと今夜の歌番組のことだろうな、なんて
思いながら。
「・・・・・・」
あたしの予想は見事はずれた。はずれたどころか・・・。
「うそ・・・」
思わず声が漏れる。
良美のメールは短かった。短かったけど、信じられないような内容だったけど、
なぜだか冗談とは思えなかった。
―歩、あたし妊娠したかも―

やったやった、続きだ!
良美タンはどんなふうにお話に絡んでくるのかな。
 あたしはその後すぐに良美と会う約束をして、家を飛び出した。
 外はもう暗くて、だけど駅の周辺はやたら明るかった。
 待ち合わせの場所に、私服姿の良美が所在なげにぽつんと立ってた。小走り
に近づいたら、泣きそうな顔であたしを見て無理矢理っぽく笑った。

 ファーストフード店の中、あたしと良美ははじっこの席に座った。何て話を
切り出したら良いか分からなくて、頭の中で考えてたら良美が先に口を開いた。
「歩もさ、そういうの気をつけなくちゃダメだよ」
 小声で、良美が言った。
「……え?」
 あたしは、良美が何を言いたいのか分からなくて、聞き返す。だけど、すぐ
に何のことだか理解した。
「あたし、そんなことしないよ!」
 声を荒げて、反論した。
 良美が口の前に人差し指をあてて、静かにって合図してきた。
「あたし……」
 小さな声で呟いて、あたしはそれ以上言えなくなってしまった。
 誰かが自分の身体にさわるとか、考えられない。そういうの、分からない。
「でも、付き合ってればいつかはそういうことになるんだよ?」
 良美が、少し怒るみたいに真面目な顔で言った。
 あたしは返事をすることが出来ない。
「あと、心配させてごめん。結局、大丈夫だった。きたから」
 良美はそれだけ言って、少し笑った。

 良美と別れた帰り道、あたしは月を見上げながら思う。
 もう、だらだらしてられないって。
 柴崎はいい奴だけど、恋愛対象としてきちんと見られない。
 いつかは、そういう関係になるのかとか、考えられない。
 あたしが本当に欲しいものは、柴崎じゃない。そして、ふっと脳裏に浮かぶ
笑顔は、お兄ちゃんのものだった。
1-106を読まないで、あやうく個人体験談を書くところだった・・・あぶない。
>107
個人体験を元に小説を!
でも、プラトニックかつストイックに
おながいします。
>>108

>でも、プラトニックかつストイックにおながいします。

それが無理な内容だから、彷徨ってるんですよ・・・。
第23回 ケンカ

 次の日の夕方、学校の帰り道のこと。あたしは近道に公園を突っ切る
ことにした。
 太陽はとうに沈み、辺りは薄暗くなってきている。
 公園の端のベンチのところで、うちの高校の制服を着た男女が何かも
めていた。男の人はベンチに座って俯いていて、女の人は向かい合う形
で立ち、男の人を見下ろしていた。
「おに……ちゃん」
 あたしは小さく呟いた。
 どこかで見たその人はお兄ちゃんで、向き合って声を荒げているのは
お兄ちゃんの彼女の北原さんだ。
 ケンカしてる、のだと思う。でも、一方的に責め立てているのは北原
さんのほうみたいだった。
 あたしはワケが分からなくて、見てたら悪いとは思ったけど、その場
から離れることが出来なかった。
 何か叩く音が聞こえた。街灯の明りの下、少し薄暗い中で見えたのは、
北原さんがお兄ちゃんの頬を叩く姿だった。
 北原さんはそのまま走って行ってしまった。
 少しの間の後、俯いてたお兄ちゃんが顔を上げた。
「歩……」
 あたしに気づき立ち上がる。すごく驚いた顔してた。
「お兄ちゃん、どうしたの? ……ケンカしたの?」
 駆け寄って訊ねると、お兄ちゃんは困った顔をした。それから苦
笑いしてあたしの頭を撫でる。
「なんでもないよ、歩」
 聞かれたくいみたいだった。
 あたしは、それ以上聞けなくて、ただ黙ってお兄ちゃんを見上げてい
た。
111名無し物書き@推敲中?:02/06/10 23:28
>109
じゃあ、21禁のあたりの板に兄弟姉妹との体験談を語るスレがあった気がするのでそちらへ。
112109:02/06/11 03:22
>>111さん
当方、19才につき・・・
でも、スレ違いな会話だから、これぐらいでおいとまします。
どうもありがとうございました。そして、スレ汚しごめんなさい。
疑問の糸が思いがけないところから解けはじめるなんて、思ってもみなかった。

次の日のことだ。振り替え授業で数学が体育になったので、あたしは良美と更衣室に
行くため廊下を歩いていた。
「えっ!?」
「そんな大声出さないでよ、歩」
「だ、だ、だって」
つい焦った声が出た。放課後一緒に薬局に行こうって誘われただけなんだけど。
「・・・あたしね、こないだあんなことがあって、いろいろ真剣に考えたんだ」
良美はまじめに、ゆっくりと言った。
「当然ヒニンも大事だし、ちゃんとするけど、もしかして・・・って思ったとき、
焦ったりいろいろ勝手に想像して悲壮な気持ちになったりしないようにしたいって」
「・・・・・・」
ふいに良美がうんと遠いところへ行ってしまったような気持ちになって、あたしは
黙った。
「だからっ! ね、歩だって今はダイジョーブなんて思ってるかも知れないけどいつ
そうなるかわかんないじゃん! 今日の放課後一緒に妊娠判定薬、買っとこうって!」
急に明るい声を出した良美はちょっとぼーっとしていたあたしの肩を叩いて、明るく
先に更衣室に入っていった。
「え? え、ちょっと待って、よし・・・」
あたしはそんなことになんかなんないっ!って抗議をしようと更衣室に入ると、
「・・・!」
人いきれ。あたしはいつもと違う更衣室の様子に思わず立ち止まった。
シトラス、ローズ、フローラル・・・ありとあらゆる制汗剤の匂いがモワッと混ざって、
きゃあきゃあわいわいって話し声、人、人、人・・・。
「3年のクラス、前の時間に体育だったんだねー」
上級生たちが着替える中、下級生のあたしたちのクラスの女子はそれぞれ何とか場所を
探して着替えていた。
「ひゃー、こりゃ空いてる棚探すのも一苦労だわ」
良美とあたしがキョロキョロしていると、凛とした声がきこえた。
「歩ちゃん」
振り返ると、北原さんがいた。
「こっちの棚、空いてるわよ」
「あ・・・」
「ほら、お友達もどうぞ」
にっこりと微笑む北原さんは、体育の後だっていうのにどこか涼やかで綺麗だった。
「ありがとうございます・・・」
昨日お兄ちゃんの頬を叩いて声を荒げていた北原さんの姿が浮かんだ。
「今日の体育はグラウンド?」
「あ、は、はい、ハードルみたいです」
「今日は外暑いわよお」
昨日のことなんか微塵も感じさせない明るい声だった。
「そ、そうで・・・」
北原さんのほうを見てあたしは息を呑んだ。北原さんは体操着を脱いで、下着だけ
の姿になっていた。
薄いブルーの下着をつけた北原さんの身体は、白くて輝くような肌がしなやかに
曲線を描いてた。
あたしの幼児体型とは全く違う、清廉な中につやめいた光を秘めた女の人の身体だった。

ふいに、お風呂上がりに時々見たお兄ちゃんの上半身裸の姿が重なり、あたしは何かで
頭を叩かれたような衝撃を受けた。大げさなんかじゃなく。
お兄ちゃんは男、北原さんは女、なんだ。それを思い知らされたような気がした。
「陸、今日元気?」
北原さんがこちらを向いて何気なく訊いた。
「は・・・」
あたしは北原さんの身体を凝視していた自分にきづいて、目を逸らした。
「け、今朝はお兄ちゃん早くて会ってないですけど・・・」
「そう」
北原さんは少し笑った。
「ちょっとケンカしちゃったのよね、ふふ、気になって探り入れちゃった」
その困ったような微笑みにあたしは打ちのめされた。
北原さんはお兄ちゃんの頬を打っても、ケンカしても、お兄ちゃんと仲直りできる
ことを、お兄ちゃんと信じあってるってことを信じてるんだ。そう感じた。

早くこの場から離れたかった。あたしはこの人にはかなわない。この人よりずっと
ずっとお兄ちゃんのことが好きでも、誰よりもお兄ちゃんのことが好きでも、女として
お兄ちゃんに愛される要因なんて、あたしにはひとつもない。

そのとき、うしろで声がした。
「北原さん」
あたしと同じクラスの、委員長をしてる津山さんが立っていた。
瞬間、北原さんの表情が硬くなったのをあたしは見た。
津山さんはいつものようにきちっと髪の毛をおさげにしていて、上目づかいで北原
さんを見上げていると、なんだか叱られている子供みたいに見えた。
「何?」
北原さんは静かにそう言ったが、微笑みは顔から消えていた。
「あ、あの・・・」
「陸のこと?」
唐突にお兄ちゃんの名前が出て、あたしは戸惑った。
「はい。あの、あれはわたしが悪いんです。南先輩のせいじゃないんです」
津山さんはそういうと深々と頭を下げた。
「ごめんなさい!」
お、新展開だね。
陸兄は何かやらかしたのかな?
こう、兄と妹の切なさ爆発なプラトニック展開
きぼんぬ。神よ、よろしくおながいします。
28の神は、まだいらっしゃるんだろうか。
切ない展開にいくまでにもうちっと「ためて」欲しい〜
そうか、今は「ため」の時期なのか。
歩タン、何と言って良いのか分からないけど、
頑張れ!
12028:02/06/17 15:29
>>117 神ではありませんが、時々覗かせてもらってます。
気軽に書いたものだったので繋げていただいていて最初は驚きましたが、同時に
感激しました。

繋げる、といえば1行リレー小説、今日は荒れてて残念…。

ああ、28の神!
お久しぶりです。よろしければまた続きお願いします。
読み手ですが、楽しみにしています。
続き、楽しみにしています。
神様、頑張って下さい。
これって、続き書いてもいいの?
最初から読んできたんだが。
いいとおもうなり!たのしく進めてほしいなり!
125名無し物書き@推敲中?:02/07/11 16:28
ダレモカカンノカアゲ
126名無し物書き@推敲中?:02/07/11 21:56
わたし、お兄ちゃん大好き!
いけないことだと思うけど、処女は、お兄ちゃんに捧げたいな。
でも、わたしには、こまった秘密があるの。
お兄ちゃんには、内緒だけど、わたし、男の子なんだ。

<つづく>
つづきじゃないYO
128名無し物書き@推敲中?:02/07/13 18:32
http://www.0lisk.jpn.org/moenu/cgi-bin/anth001/anthologys.cgi?action=html2&key=20011029001115
(エ)小説準備板というところに投稿されていた兄妹の純愛物語。俺は結構好きなんだが。
129名無し物書き@推敲中?:02/07/13 18:36
>>128
変態め!
130名無し物書き@推敲中?:02/07/13 18:58
変態かぁ?
書こうとは思ってるんだが、時間がないので保守書きこみ。
132 :02/07/22 00:05
age
なんか難しい状況だね
歩の兄と北原さんとクラスメイトの津山さんの間になんか一悶着あって、
おそらくそれは先日のけんかの原因なんだよね?
しかも女がびんた食らわすくらいだから、よほどのことがあった、と
むうぅ・・・

ところで北原さんて足捻挫してるのに体育できるんか?
134もの:02/07/24 12:55
 津山さんは一瞬あたしをみて、それから戸惑ったような表情を見せた。
 どうして、あたしを見てそんな顔をする必要があったのか分からなかった。
「や、やっぱり、なんでもないんです。あの、すみません!」
 くるりと踵を返すと、そのまま走っていってしまった。
「津山さん……」
 あたしは小さく呟いた。
 一体、どういうことだか分からない。
 北原さんに助けを求めるように振り返る。彼女は曖昧に笑って、長い髪をかきあげた。その笑顔はなぜか悲しげに見えた。

 秋からはお兄ちゃんは生徒会を引退する。もう三年生だから受験勉強を真剣にやらなくては、っていつも言ってる。今だって予備校に通ってるのに、大変だなって思った。
「おかえり、歩」
 家に帰ると、お兄ちゃんはあたしより先に帰ってきていた。居間でソファに座って、テレビのニュースを見ている。夕飯が出来るのを待っているのだろう。お母さんが台所でパタパタとせわしなく動き回る足音が聞こえた。
「ただいま、お兄ちゃん」
 あたしは玄関にカバンを置いて、リビングに向かう。
「ねえ、お兄ちゃん。あたしのクラスの津山さんってコがね、お兄ちゃんのこと何か言ってたの」
 何気なくした質問に、お兄ちゃんが弾かれたようにこちらに顔を向けた。
「……どうしたの?」
 すごく驚いたみたいに、目を丸くしてあたしを見た。
 聞いちゃいけないことだったのかな、そう思って、あたしは謝った。
「ご、ごめんね、お兄ちゃん」
 兄妹の関係だからと言って、立ち入ってはいけないことだってある。今の質問、何も考えずに口にして、無神経だったかもしれない。
「ううん。なんでもないんだよ、歩。津山さんに何か聞いた?」
 あたしは首を横に振った。
「津山さんとね」
 お兄ちゃんはそこでいったん言葉を区切った。
 それから、考えごとをするみたいに視線を泳がせて、再び口を開いた。
「委員会で一緒になったときにね、少し相談に乗ってもらった。ただそれだけだよ」
 お兄ちゃんは苦笑いして、視線をそらした。
 拒絶された。
 もう、聞かれたくないみたいだった。
「そう」
 あたしは笑って見せて、居間から出た。
 あたしじゃ、お兄ちゃんの相談相手にはならないんだ。こんなに、こんなに側にいるのに。
 そう思ったら、少し泣けた。
 
 でも、北原さんにも相談できないコトって一体なんなのかなって思った。あの優しげな北原さんが怒る、お兄ちゃんの悩み。
 考えても、分からなかった。
136名無し物書き@推敲中?:02/07/26 01:14
http://yasai.2ch.net/bun/kako/1015/10151/1015105093.html
このスレは究極の自作自演ですか?
137名無し物書き@推敲中?:02/07/26 02:17
そうなん?
途中から続きがあんまりにも難しいので書けなかったが。
139名無し物書き@推敲中?:02/07/26 13:35
>>136
なんだ?こりゃ
140名無し物書き@推敲中?:02/07/26 13:40
>>136
凄いな・・・同じ時間に同じスッドレを二つ立てて、両方に同じようにレスをし
E-MAIL欄から何から何まで同じようにレス、
しかし片方は2002年5月20日23時49分撃沈された、と
物凄い話だな、おい
141名無し物書き@推敲中?:02/07/26 16:52
鯖が変わったとかじゃなくて?
そのままコピペ?
暇な人もいたもんだなぁ
現存するスレッドがなぜか倉庫にある
別に2chでは珍しいバグじゃないだろ
そういえば、5月に鯖がえしたじゃん。
その影響じゃない?
ちびちび続いてって欲しいスレっすよ
 夏休みには入ってしまって、その後、津山さんに何を言おうとしていたの
か聞けずじまいだった。普段、グループが違うから話したりしなかったので、
呼び出して聞くなんてことは出来ない。結局、何も分からずじまい。
 柴崎は毎日のように部活があったし、良美もバイト始めてなかなか会えない。
お兄ちゃんは、夏休み開けに文化祭があるので、生徒会の集まりが忙しいって
言ってた。生徒会のない日は予備校か図書館で勉強。
 あたしだけ、なんだかヒマな夏休みだった。
 窓の外は真っ青な空と入道雲。でも、どこに出かける予定もなく。
「私もバイトしようかなぁ」
 そんな心にもないことを独りごちて、机の上の夏休みの宿題を見る。うんざり
するほどの量。毎年、新学期が始まる間際に慌ててやりだすのでお母さんに
叱られる。
 そういえばお兄ちゃん、今日は生徒会がないから図書館に行くって言ってた。
 あたしは数学の宿題をカバンに詰め込む。
 ヒマだったし、会えるか分からないけど行くだけ行ってみようと思った。

 自転車で十分くらいの距離に図書館はある。町の文化会館の隣にあって、
ニ階建てで赤いレンガの壁の、わりとモダンな雰囲気の図書館。普段、図書館に
まめに通うほうじゃなかったけど、前はお兄ちゃんにくっついてよく遊びにきてた。
過去形なのは、このごろはつれてきてくれないから。
 一階は開架書庫になってて、お兄ちゃんがいつもいるのは二階の学習室のほう。
中は少し弱めに冷房が効いてた。ひんやりと心地良い。
音を立てないようにと心持ち緊張しながら階段を登る。学習室の入り口できょろ
きょろと中を見まわすと、奥の席にお兄ちゃんはいた。一人だった。北原さん、
一緒じゃないんだ。隣の席が空いてたから、あたしはお兄ちゃんの隣に座った。
 ふと、こちらに向けられた視線があたしをとらえた。少し驚いたみたいな顔を
したあと、お兄ちゃんは無言で少し微笑んだ。あたしも無言で微笑み返す。
 カバンから宿題のを出すと、あたしは去年よりは早く宿題に取りかかった。
 お兄ちゃんの隣に座るあたし、他人から見たら彼女に見えるかな、なんて考えて
たら顔が勝手にニコニコしてしまった。
 たぶん、出だし好調な夏休み。
 いい夏休みになりますようにって、セミの鳴き声を聞きながら思った。
純愛でも肉欲まみれでもいいんだけど、
兄妹(姉だめ&義妹だめ)恋愛の小説とかおせーてください。
ドロドロのでもいいでし。さわやかでもいいでし。
>147
当方も探しているけどなかなか見つからない。
やはり創作板の人間として、自分で書くしか道はないのか。
ということで、共に続きを書きませんか?
第29話

 今月のおこずかい貰って、あたしは駅前まで足を伸ばした。
 新しい服が欲しいなって思って、お財布とにらめっこしながら
歩いてた。
 途中、学校の前を通ったら柴崎の姿がグラウンドに見えて、
あたしは手を振った。柴崎も振り返してきて、頑張ってねって
声をかけた。友達として接するなら最高なんだけど、恋愛対象と
して付き合うというのは未だに分からない感覚だったりする。
 柴崎はどう考えてもお友達で、そのお友達がある日いきなり
恋愛対象に変わる日が来るのかなってそんなこと思った。
 本屋さんの前を通って、ふと見知った顔を見つけた。私服姿
だったから見過ごしそうになったけど、津山さんだった。
 あたしは、ふらりと本屋さんの入り口を通っていた。

「津山さん? 久しぶりだね」
 参考書の棚の前に、津山さんはいた。
 声をかけたら驚いたみたいに振り向いて、それから遠慮がちに
笑みを返してきた。
「南さん……、ひさしぶり。私服だったから分からなかった」
 津山さんは数学の参考書を棚に戻すと、向き直った。
 そういえば、津山さんと二人だけで話すのって初めてだ。
「終業式いらいだね。ね、今日はこれからヒマ?」
「え? うん……」
 聞きたかった、お兄ちゃんが津山さんにした悩み話。本当は
こういうふうに聞いちゃいけないって分かってる。
「駅前のマック、一緒に行こうよ、津山さん」 
 でも、あたしは、どうしても知りたかった。
150名無し物書き@推敲中?:02/08/06 01:15
こう言うのも書いて

同じ母親から生まれたが遺伝的には他人の兄妹

例えば死んだ親友OR姉妹の卵子を使って代理出産
>150
難しそうですなぁ。その設定。
152147:02/08/08 18:11
>148
文筆業から離れて久しいから、書くのはちとツライです。
が、兄妹もので長篇を書いてみようか?と思い始めているところです。
下記2作は読まれましたか?俺もまだ読んでいませんが・・。

君の笑顔がまぶしくて
雅亜公
フランス書院
1997年09月30日 初版発行
ISBN4-8296-7366-4 C0179 \438E
税別 438円

途中下車
高橋文樹 著
幻冬舎 刊
ISBN:4344001192
1200円
153148:02/08/09 22:31
>152
プラトニック? 探してみまつ。
>153
「君の笑顔が〜」はもう絶版になってるみたいですねぇ…。
「途中下車」は
『たとえモラルに反していようとも、ぼくは妹を愛し抜く―。
 それが、ぼくが選び取った生き方だ。
 爽やかで決然たる青春を描いて、全選考員に絶賛を浴びた新世紀の文学誕生。
 第1回幻冬舎NET学生文学賞受賞作。』だそうです。

155147:02/08/12 02:18
>>153、154
書店から「君の笑顔〜」絶版の報告電話が、
ちょうど前回書き込んだ後にかかってきました。
お盆が明けたら、「途中下車」が書店に届くそうです。
ちょっと読んでみて、報告入れますね。
156ネオ麦茶:02/08/16 03:38
age
157名無し物書き@推敲中?:02/08/16 10:49
夢野久作 ドグラマグラ? だっけ?
あれよかったなー
158名無し物書き@推敲中?:02/08/16 22:23
 
159147:02/08/18 08:44
>>157
よし、検索して探して買って読んでみる!
160147:02/08/21 16:31
高橋文樹の「途中下車」・・・三時間で読み終わったよ。
筆者は東大生だそうだけど、しょせんは学生が書いた作品だった。
あんなもんで賞が取れちゃうとは、いい世の中だ。一晩で書けるよ。
自信を付けさせてもらった点では、買って良かったと思った。
157さんのそれ、ちょっと期待しつつ書店に注文してくる。
161名無し物書き@推敲中?:02/08/21 20:23
>160
「ドグラ・マグラ」を買うときには勇気がいりますよ。
カバーのイラストがレジに出すとき、ちょっと、、、
162147:02/08/22 22:26
>>161
注文してきますた。

てか、もう誰も小説を書いてくれないんでしょうか。
かなり楽しみに待ち続けているんですが・・。
163名無し物書き@推敲中?:02/08/22 23:44
「兄貴ー!」

「なんや由美、もう帰ってきたんか。えらい早かっ」

「兄貴、おま○こせえへんけ」

「なんやと!いきなり何を言い出すのや!」

「そや。いきなりや。いきなり奪って欲しいねん」

「何をいうてけつかん。奪ってくれ言われて、
ほなやらしてもらいまっさ〜なんてもんとちがうど」

「ええやないの。ウチ、まだ処女やねん」

「処女やったらそれでええやないか!大事にせんといかん」

「して欲しいねん」

「俺らは兄と妹やねんど。ええか?わかっとるか」

「なあ、してえー。頼むから」

「断る。エエ加減にせえ」

「してくれへんのか。ウチ、可愛くないから?」

「おかん、帰って来るぞ」

「話をそらすな。ウチ可愛いやろ」

「そらまあ、妹にしては可愛いなあと常日ごろから」

「ほなして」

「あほ!」

「して!」

……つづく。(あまり緊張せず次号を待て)
164名無し物書き@推敲中?:02/08/23 00:49
「兄貴、いつもヤラシイビデオとか観てるから、エッチな事したいんやろ?」

「大きなお世話じゃ」

「したい癖に」

「ああ、したいわい!彼女もおらん!しとうてしとうて気ィ狂いそうじゃ!
そやけどなあ、お前としたいとはこれっぽっちも思わん!」

「兄貴ー!」

「なんじゃーい!」

「これこれ」

「あほー!乳出すなー!」

「冗談や」

「え」

「皆、冗談。うそやうそ!」

「ホンマか由美。ホンマに冗談なんやな?」

「う……ん」

「そうか〜、冗談か〜。ほっとしたわ」

「冗談やけど、半分だけ。ホンマや」

「ホンマってお前」

「好きやねん、兄貴の事な」

「へ」

「そやから、して」

「そやから、それは出来ん言うてるやろが」

「そうやないねん。ちょっとだけ、キスして欲しいねん」

「お前、経験ないんか?」

「おまん……」

「ちがうちがう!キスキス」

「ある」

「経験ないから、無理やり経験しようとしてるのと違うか」

「もう〜」

「すまんすまん。マジか?」

「マジ」

……すみません、つづきます。
165147:02/08/23 11:24
さりげに面白くて期待中
166名無し物書き@推敲中?:02/08/24 01:26
「マジってお前、こんなもんマジになられても困るが」

「兄貴、好き。好きやったらアカンの?」

「あかん」

「なんで?」

「お前、十八やろ。それがわからん歳でもないやろ」

「兄貴の事、前から好きやった」

「それで告りに来たんか」

「ホンマはね、今めっちゃパニクってるねん」

「そうやろなあ」

「びっくりした?」

「あたりまえじゃ」

「ほな、今の事、忘れて……。おやすみ」

「待て、由美」

「!」

……さらにつづく。
167名無し物書き@推敲中?:02/08/24 01:34
「キスだけやったら……ええぞ」

「ほんまに?」

「キスだけやぞ」

「いいよ。キスだけ」

「一回だけやぞ」

「いいよ。一回だけ」

「一瞬やぞ」

「一瞬でええよ」

「目ェ、つぶっとけよ」

「うん、目ェ開けへん」

「ちょっと待て。歯ァ磨いて来る」

「どうして」

「さっき、スルメ喰うたからな」

「私はいいのに。気にせえへんから」

「ええか、こういうのはなあ、雰囲気が大切や」

「早く磨いて来て」

「アクアフレッシュどこや」

「ユニットにない?」

「ないから聞いとんのや」

「新しいのん、出したらええやん」

「うがい薬でもええぞ」

「もう、はよしいや!」

……つづく。(小出しでホント、すみませんです)
168147:02/08/24 12:36
>>167
漫才みたいで面白い。w
楽しみに待ってます。
169名無し物書き@推敲中?:02/08/25 03:09
「どういう風にして欲しいねん」

「兄貴の思うようにしたらええやんか」

「思うようにしたらええやんかてお前、理想のキス
言うもんがあるやろ」

「そしたらねえ……」

「ああ!何するねん由美」

「焦ってどないするねん、首に手ェ回したぐらいで」

「それから?」

「顎をもちあげて」

「こうか」

「ウチの腰に手をまわして」

「こ…う……」

「……」

「……」

「…ん……」

「柔らかいなあ」

「女の子の唇はこういうもんなの」

「なんで標準語やねん」

「女の子はこうなるの」

「次は舌いれたろか」

「あほ。ムードの無い言い方やめ」

「由美」

「何」

「自分の部屋へ戻ってくれ」

「なんで」

「ええから。早う戻れ」

……つづく。
170名無し物書き@推敲中?:02/08/25 21:39
171名無し物書き@推敲中?:02/08/26 13:18
「もしもし、兄貴!」

「お前なあ、隣の部屋から電話せんでもええやろ」

「これから、兄貴のケータイにメールとかいっぱい入れるから」

「こんな事、お母んに知れたら」

「そういう事言わへんの!」

「これはお前、これ以上行ったら……」

「どないやっちゅうの?」

「近親相姦に……」

「そういう表現せんといて」

「世間の皆様にどう言ってお詫びを」

「深刻にならんといてえな」

「お前は何でそんなに冷静やねん」

「真剣に考えてたから。ずっと」

「俺は突然やったからなあ」

「兄貴、ウチを部屋に戻した後、一人でなにしてたん?」

「なんでもええやろ」

「勃起してたやろ」

「してへんわい!」

「だってキスの時、ウチのお腹に硬い物が……」

「ちゃうわい!」

……つづく
172名無し物書き@推敲中?:02/08/26 13:47
「俺のことが好きやったら、もっと丁寧な言葉使え」

「わかったお兄ちゃん」

「そうそう」

「ウチ、ほんまに」

「ウチ、ほんまにやないやろ。私本当にやろ」

「私、本当にお兄ちゃんやったら、あげてもいいと思てるねん」

「ちょっと考えさせてくれ」

「今度の日曜日、どこか連れて行って」

「デートかそれ」

「うん、まあ」

「カレシと行ったらええやないか」

「私が?いいの?本当に?カレシと?」

「いや……まあまて。そらちょっと」

「そうよね」

「ほな一回だけ。デートちゅう事で」

「おまん……ちがった、エッチもいいよ」

「兄妹やから言えるんやな。そういう風に」

「お兄ちゃんにまかせるから」

「俺はもう、何もわからん」

「そういう事やから彼女が出来へんのよ」

「やかましわい」
あははは、面白い。期待age
174名無し物書き@推敲中?:02/08/27 03:16
「由美、家出る時はお母んに何て言うて出てきた?」

「友達とミナミへ遊びに行くて言うた」

「よし!」

「何でガッツポーズやのん?」

「ええか由美、絶対人前で俺にくっついたらあかんぞ」

「わかった」

「ええな、決して破目をはずしてはなりませんぞ」

「変な言い方」

「気をつけろと言うとるんや」

「わかってるってば。お兄ちゃん」

「今日はえらいリキ入ってるな」

「褒めてくれる?昨日、ストレート・パーマあてたし
服も靴も新品やし」

「俺もこの日の為に新調したのや」

「いつものTシャツとジーパンやないの」

「あほ。三千八百円もしたんやぞこれ」

「Tシャツ?」

「ジーパン」

「あははははは!でも嬉しい。おニューでデート
してくれるなんて」

「ええか、今日は先ず映画を観てその後喫茶店へ入る」

「綿密やね」

「下調べバッチリや!俺について来い」

「嬉しい!嬉しい嬉しい!」

「くっつくな〜!」

「ミナミ着いたら、腕組んでもいい?」

「ああいいとも腕組む……あかんあかん!」

「もう」

……つづくのであった。
175名無し物書き@推敲中?:02/08/27 03:38
大変微笑ましい兄妹ですね
176名無し物書き@推敲中?:02/08/27 04:00
まあね
177名無し物書き@推敲中?:02/08/27 07:17
ほんのり萌えてきますた
ここは、

兄ちゃんの肉棒が妹のオメコにズッコーーン!
クッハーー! たまんねーー−!!!

と言ってみるスレですか?
179名無し物書き@推敲中?:02/08/28 11:01
まだか。また出直してくる。

>>178
違います。本来はエロなしのスレだったけど、
いままさにタブーがおかされようとされてるトコ。
楽しみです。
180名無し物書き@推敲中?:02/08/29 16:22
つづきまだかのぅ、、
181名無し物書き@推敲中?:02/08/29 16:26
「怖かったね」

「まあまあだな。B級ホラー。あんなもんやろ」

「エッチなシーンもあったよね」

「ゾンビが犯されるところやろ……あ、俺アイスコーヒー」

「私、アイスティー。ゾンビに!でしょ」

「俺ら他人から見たら、どういう風に映るかなあ」

「恋人同士とちゃう?」

「あんまし顔似てへんからなあ」

「お兄ちゃんはお父さんと似てるねん」

「親父の話はすな」

「ごめん」

「お前、進路どないするねん」

「受験の話?」

「もっと先のことや。なにかビジョンでもあるんか」

「OLになりたい」

「そんな漠然としたビジョンがあるかい」

「お兄ちゃんはどうやの?」

「お兄ちゃんと呼ぶな」

「いちいち気にしてばっかり!」

「今日はデートやねんぞ!お兄ちゃんとか呼んでたら他の人が
聴ィたら、どない思わはるか!あったまの悪いやっちゃの〜」

「むっかー」

「俺にしてみれば……」

「女の子とはじめてのデート?」

「じゃかあっしゃー!」
182名無し物書き@推敲中?:02/08/29 16:40
「あんた他に好きな人おらんの?」

「あのなあ、お前なァ、何もあんた呼ばわりせんでも」

「ほな何て呼んだらええのよ!」

「そらお前……ひろ君とか」

「え?」

「そやからお前、ひろく……ン」

「あははははははははははははははははははは!」

「じゃかあっしゃー!」

「ひろ君」

「う〜っさいぼけェ〜!」

「ひ〜ろ君!」

「しばきたおすぞォこらあ!」

「あかんの?ひろ君やったら」

「じゃかあっ……お前、あの、いや、い……そんでええ」

「今日はデートしてくれてありがとう、ひろ君」

「いやまあ、なにその」

「では最初の質問。他に好きな女の人いてないの?」

「それ聞いてどないするねん」

「聞いときたいねん」

「今後の参考にするんか」

「ええやん!なあ、どうやのん?」

「おる」

183147:02/08/31 00:53
おおっ!
ドグラマグラのゲットと共に
新編もゲット。目出度い!
184名無し物書き@推敲中?:02/08/31 00:55
ナースTVでは24時間リアルタイムにナースステーションの映像をお届けしています。
書棚やテーブル下、ロッカールームやトイレに仕掛けられたカメラから、白衣の天使の痴態を余すところなくご覧いただけます。
http://210.188.193.18/agency/bnb/form.phtml?banner=wataru
185名無し物書き@推敲中?:02/09/02 04:21
「うっわー、おるんや」

「おったらアカンのか」

「同い年のひと?」

「そうや。なんで聞く」

「お兄ちゃんより年下やったら、何かいややなあて。思って」

「もうそろそろ……」

「まだ早いよ」

「晩飯までに帰らんと」

「私は大丈夫。遅くなるって言うてきたから」

「そやけどお前」

「ねえ、行く?」

「どこへやねん」

「もう〜」

「どないやねん」

「ラ・ブ・ホ」
186名無し物書き@推敲中?:02/09/02 04:40
「いきなりですか!」

「今日はエッチしてもええよって言うたやんか」

「言うたやんかて言われてもお前」

「ここまで来て怖くなったん?」

「そら怖いわい。ついこの間まで俺らは……」

「それは言わへん約束でしょう」

「第一、行っても何も出来へんと思うわ俺」

「そうかなあ、毎晩エッチなビデオ観てるのに?」

「それとこれとは別や!」

「行くだけ行ってみる?ね。味見してみる?」

「いや晩飯のおかず作ってるのとちがうからなあ」

「行こ」

「う〜ん、でもなあ〜」

「ね」

「うん……いや、まあ…ほな、い…行こか」
187名無し物書き@推敲中?:02/09/02 04:54
「暑。」

「喫茶店、クーラー効いてたね」

「外に出たらまた汗かいてきた」

「ラブホってどこ?」

「お前が言い出したんやぞ。場所も知らんのか」

「私が知ってるわけないやん」

「こっちや」

「知ってんの?」

「あたりまえや。下調べバッチリと言うたやろ」

「ほなお兄ちゃんもラブホ行くつもり…」

「あほ、いざという時の為にやなァ」

「連れて行く人もおらんのに」

「やかましい」

「良かったね、知識が役に立って」

「やかましい」
何気に核心へと迫っているじゃないか……
189147:02/09/02 09:35
淡々としたこの独特のリズムが好き。
190 :02/09/05 12:24
191名無し物書き@推敲中?:02/09/05 12:28
恐ろしい板だなー。。。。逃げよう。
192名無し物書き@推敲中?:02/09/07 05:12
津山さんとどうなったんだ?続きが気になってしょうがないんだけど
193名無し物書き@推敲中?:02/09/07 05:53
そんな事よりよ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、俺の部屋で妹のはるかとセックスしようとしたんです。セックス。
そしたらなんかめちゃくちゃ抵抗されて犯せないんです。
で、よく見たらなんかうっすら涙浮かべて、懇願するような目で見てるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前な、兄貴に犯されそうになったぐらいで泣いてんじゃねーよ、ボケが。
ティンコ入れるだけだよ、入れるだけ。
なんか親まで部屋に入ってくるし。一家4人で乱交か。おめでてーな。
ひろし、パパはそんな子に育てた覚えはないぞ!、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからこの部屋から出ろと。
セックスってのはな、もっと恍惚としてるべきなんだよ。
はるかのグチョグチョに濡れたおまんこからいつ潮吹きはじめてもおかしくない
逝くか逝かせるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。おとんおかんは、すっこんでろ。
で、やっと二人きりになれたかと思ったら、はるかが、今日危険日なの、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、危険日なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、危険日なの、だ。
お前は本当に危険なのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、子どもできるのが怖いだけちゃうんかと。
近親相姦通の俺から言わせてもらえば今、近親相姦通の間での最新流行はやっぱり、
妹強姦、これだね。
嫌がる妹を無理矢理犯して大量中出し。これが通の犯り方。
強姦ってのは征服する喜びが多めに入ってる。そん代わり理性が少なめ。これ。
で、妹に大量中出し。これ最強。
しかしこれをやると次から妹に口を聞いてもらえなくなるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らは、使用済み下着握ってシコってなさいってことですよ。
195 :02/09/10 13:55
保守
196名無し物書き@推敲中?:02/09/14 01:17
続きはまだか
197 :02/09/14 03:00
漏れも待っているのだが・・・
198名無し物書き@推敲中?:02/09/16 03:22
「大変ながらくお待たせ致しました」

「お兄ちゃん、誰に喋ってるのん?」

「何でもない。こっちの事や」

「それよりどこ?ラブホ」

「この道曲がったらラブホ街や」

「ここ?」

「そうや、ほれみい」

「うわ〜、いっぱい」

「ちょっと離れて歩け」

「なんで」

「ええから」

「……」「……」

「何か喋ってよ」

「黙ってついて来い。今どのラブホにするか迷っとるのや」

「私、どこでもいい」

「よし、決めた!ここや!」
199名無し物書き@推敲中?:02/09/16 03:28
「ドキドキする」

「静かにしとれよ」

「このパネルで部屋選べるのん?」

「そうらしいな」

「鍵がついてる」

「その304どうや」

「お兄ちゃんが選んで。私はどれでもいいから早く」

「和風はちょっと……」

「早く〜」

「よし、この潮騒にしよか。なんか内装が良さげや」

「308?エレベーター向こうらしいよお兄ちゃん」

「こんな所でお兄ちゃん言うな」

「ひろ君」

「いやそれもちょっと……」

「はよいけ」
200名無し物書き@推敲中?:02/09/16 03:33
「三階……押してくれ」

「……」

「後悔せえへんか、由美」

「……」

「緊張するなあ」

「……」

「着いた。三階や」

「……」

「308は……こっちやぞ」

「……」

「先入れよ」

ラスト三行がイイ!
202201:02/09/16 03:34
ずれた。>199 のことね。
203名無し物書き@推敲中?:02/09/16 03:52
「わ〜、何かすごいね!」

「意外と広いな」

「見て!ひょっとしてここのお風呂ガラス張り?」

「ぼや〜っとシルエットが見えるようになっとるわ」

「冷蔵庫まである」

「何も飲むなよ」

「テレビ観よ」

「ほれ、スイッチオ〜ン」

「あ」

「うわ」

「やらし。消すよ」

「つけとけ」

「いや!」

「しゃあないなあ、ああ勿体無い……」

「お兄ちゃん……私、今日の事ゼッタイ誰にも言わへんから」

「あたりまえや」
204 :02/09/16 05:10
きた!待ちに待った続きが!
サンデーよりも楽しみにしてた続きが!
アッパーズよりも楽しみにしてた続きが!
205名無し物書き@推敲中?:02/09/17 02:32
あげ
206 :02/09/22 00:24
207名無し物書き@推敲中?:02/09/23 04:14
「お兄ちゃん、さっきからよそ見してばっかり」

「まだ間に合うぞ」

「え?」

「今やったら、まだ間に合うというとるのや」

「そんなん……急に怖くなったん?」

「風呂入って、昼寝でもして出ようやないか」

「健康ランドちゃうよお兄ちゃん」

「そうか、もう手遅れか」

「こっち向いて」

「おう」

「おうって、柔道やるのとちゃうの」

「うん」

「……」

「……」

「……っぷ!」

「何がおかしいねん!兄貴ー!」
208名無し物書き@推敲中?:02/09/23 04:22
「なんちゅうか俺、見詰め合う事に慣れてなくって」

「へんな標準語使わんでもええの」

「この間みたいなキスして」

「よし、真面目にやるか」

「目を閉じようか?」

「まて。歯ァ磨いて来る」

「もう〜」

「まあまて、焦るな。アクアフレッシュないかな」

「バスルームとちがうのん?」

「お兄ちゃん」

「ん?」

「一緒にお風呂はいろっか」

「ぶ」

「歯磨き粉飛ばすなー!」
209名無し物書き@推敲中?:02/09/23 04:29
すみません、208の文章ですが。
最後の六行、兄と妹のかけあいが混ざっちゃいました。
210名無し物書き@推敲中?:02/09/23 04:43
「昔一緒に入ってた頃とちがうぞ!俺らは」

「だから違う意味で言ってる」

「お前、ホンマに由美か」

「そうや。お兄ちゃんの妹の今は恋人の」

「俺は……嬉しい。背中流してくれよな」

「うん、いいよ」

「俺もお前を洗って」

「遠慮しとくわ」

「なんでやねん〜」

「恥ずかしいもん」

「そらズルイ。えげつない」

「うん、でも」

「うん、でも言うたかてやねえ」

「やっぱりお兄ちゃんの後で入ろうかな」

「ややこしいやっちゃなあ」
211名無し物書き@推敲中?:02/09/23 04:53
「ほな由美、お先ィ」

「はーい」

「そのスリガラスから覗くなよ」

「覗くか!」

「おーい、由美ィ〜」

「はーい、なに〜?」

「湯ぅはいってへん〜」

「いれたらええやんか〜」

「お〜い、由美ィ〜」

「はいはい、なにー」

「気ィ変わって、勝手に帰るなよ〜」

「帰れへんー」

「お〜い、由…」

「やかましい!黙ってお風呂はいり!」
ほのぼのですなぁ。
213名無し物書き@推敲中?:02/09/23 08:56
>>150
こういうのなら書いてる。

戸籍上完璧な兄妹だけど遺伝子的なつながりはゼロな兄妹。
なぁ、何で遺伝子が関係していると駄目なんだ?
兄と妹なら、血のつながりのあるほうがディープで面白いじゃないか。
215Neo ◆GoP0V9Oo :02/09/23 09:55
>>161
キミはいったいいくつになったんだ?
>>211のもいいけど
俺は>>149の続きが気になる。
217213:02/09/23 15:52
>>214
血のつながりがあると、奇形や先天的な病気を起こす確立が高いからなぁ。
特に遺伝病の保因者になる確率は格段に高くなるんだよ。
ハッピーエンドを考えてるもんだから、主人公達の将来のこと考えるとちょっと・・・

確かに血縁者のほうがディープなんだけど、俺が書くには題が重過ぎるんでパス。
俺と同じだね。
書いてるうちに登場人物に情が湧いて安易に最後の一線を超えさせる事ができない。
まあこのスレは別にエロスレじゃないけどね。
219213:02/09/23 21:28
>>218
そうなんだよね・・・。特に俺は出だしからキャラに情が湧きまくりだからなぁ・・・。(笑)
ちなみに作中ではエロの予定なし。ラストに結婚させるつもりだからその後のことを考えて、ね。
220コテハン:02/09/27 19:12
感化されオリジナル考えてみたんだが…叩かれそう。
勇気が出たら載せます
221名無し物書き@推敲中?:02/09/27 23:07


     素晴らしきヒッツカラルドage


 
222名無し物書き@推敲中?:02/09/29 19:30
age
223名無し物書き@推敲中?:02/09/29 20:05
あべ
224名無し物書き@推敲中?:02/09/29 20:07
きしょすぎる
225 :02/10/03 12:18
そのきしょさを乗り越えたところに愛があるんじゃい。たぶん。
226名無し物書き@推敲中?:02/10/04 23:01
幻惑のセルバンデスage
227名無し物書き@推敲中?:02/10/12 19:16
続きは?
228名無し物書き@推敲中?:02/10/13 14:25
マターリ上げるか
229物書き@推敲中:02/10/13 23:25
「あーいいお湯だった。ほらお前もとっととシャワー浴びてこい」
「はーい」
「おースリガラスから透けてるで」
「見たらあかんて、もー」
「、、、なー時間経つの遅いな」
「ごちゃごちゃいわんとカラオケでも歌って待っとき」
「ああ、、、なー、このリモコンどうやってつかうんや」
「ちょっとまっとき、今上がるから」
「、、、」
「なんでこれが使えんの。お兄ちゃんアホちゃう」
「いや、なんか意識が遠くて」
「意識って。何があったん?」
「なにがあったもなにも。あれ、マイク壊れてるで」
「もースイッチオンになってないやろ、ほら」
「わったしはー愛の歌をー」
「おにーちゃんーしっかりしー」
「こ、こらハウリングでうるさい」
「あれ、おにーちゃんのマイク、しっかりオンになってるやん」
「笑わすな歌が歌えん」
「このマイクで何人ゆわしたの。白状せえ」
「こら由美、人の体で遊ぶな、萎える」
「きゃはは楽しい」
230名無し物書き@推敲中?:02/10/14 10:16
>>211の続きですね
231229:02/10/15 04:03
211さんじゃないけど、続き。

「なめとんかい」
「なめてなーい。指で弾いてるだけ」
「由美」
「ん?」
「お前も緊張してんのか」
「ってゆうか、、、」
「見たの初めてか」
「ってゆうかあ、なんで触ってくれへんの、ほら触って」
「あ、、、なんでこんな大洪水に」
「未開のジャングルに洪水はつきもんや」
「未開とか言って自分で開発してんと違うか」
「そんなには、してないと、、、」
「、、、」
「そう、そこ。あ」
「、、、」
「あ」
「あれ、どした?まさか」
「うん、、、堤防決壊」
「今日はこれくらいで、、、」
「ゆわしてくれるまで開発してもらわんと、うち、帰らん!」
232名無し物書き@推敲中?:02/10/16 11:31
同時代ゲーム
233229:02/10/16 19:58
続けてみたりする。

「土手が低くて床下浸水してもうたか」
「はよ公民館に避難せな、こっちこっち」
「公民館の入り口が、ここかい」
「あいたたた」
「狭き門やな。よう入らん」
「ええから」
「ええんか」
「、、、くっ」
「入った、、、」
「出したらあかんよ」
「、、、」
「あかん、あかんて」
「、、、あーもうたまらん」
「わ、顔まで飛んできた」
「よかったか?」
「実は、、、痛かった」
「それが普通や」
「とか言って背中向けてタバコ吸おうとしなーい」
「おっと」
「バックを取ってー、マウントポジションに持ち込んでー」
「詳しいな」
「タバコ吸う前にここ吸って、ね、おにーちゃん」
「で、由美は」
「十八歳未満の喫煙は禁じられてますので、あたしはこっちを」
「、、、お口に合えば」
「合いまくり。おにーひゃん、だいひゅき」
234229:02/10/18 22:20
そしてその晩、二人そろって帰宅。

母「二人とも御飯すんだの?じゃあお風呂わいてるから、」
妹「あ、もう入ってきた」

父、それを聞き、新聞をとりおとす。
処女なのに大洪……

うっ。あやうく野暮な疑問をぶつけるところだったぜ。
236229:02/10/24 22:26
>>235さん
まあ、大目に見て下さい。

「おやすみなさーい」
父の動揺を黙殺し、由美はさっさと自分の部屋がある二階への階段を昇っていった。
「じゃ、俺も」
「正博、ちょっとええか?」
父は遠慮がちに正博に向かって手招きした。
「なに?」
「由美も18やから、彼氏が出来てもおかしくはない」
「ま、まあそうだよね」
「会ったことあるんか?」
「誰に」
「由美の彼氏に」
「おるかどうかも知らん」
「いや、さっきの由美は女の顔しとった」
「そ、そうかな」
「まあ、いつかはそういう日が来るのは当然やが、いざとなると」
「そんなこと俺に言われても」
「正博、由美に伝えとけ。好きな人おったら家に連れて来いって」
「、、、連れてこさせてどないすんの」
「どんな顔しとんのか見たいだけや」
 正博は思った。こんな顔やと言ったら父に絶対殺されるだろうな、と。

 正博が自分の部屋に帰ると、パジャマ姿の由美がベッドの上で熟睡していた。
 無理やり起して自分の部屋に帰らそうかとも思ったが、その晩は床の上で寝ることにした。
age
238名無し物書き@推敲中?:02/11/05 02:45
なんだってー!
239名無し物書き@推敲中?:02/11/09 20:49
一ついっておこう、俺が居る限りこのすれは定期的に保守される、間違いなくな
兄妹に萌えるのは異性の兄妹のいないひとでは?
かく言う俺は妹大好きなバカ兄貴だが、決して「萌え」などではないと言っておこう。
つまり、このスレのような話や噂の十二人の妹が電波を飛ばす話など、見てて
「おいおい勘弁してくれよ」
と思うこともしばしば。
妹は何処まで行っても妹ってこった。
242名無し物書き@推敲中?:02/11/10 14:01
・・・そう、ほんの一時間前までは。

いま、隣に座ってセーラムライトをふかしてるのは、もう妹なんかじゃない。
一人の女として、愛し始めている自分に気づいた。

俺の顔を見上げて満足げに微笑む彼女、かわいいよ。
再び下半身に疼きを覚えた俺は、何の迷いもなく彼女を押し倒した。
>>240
俺も妹はいないよ。いたらいいなーと思わなくもないけど、実際いたら絶対萌えない。
 
「南先輩のこと……でしょ?」
話を切り出した津山さんに、あたしは無言でうなずいた。
「ごめんね、南さんにも迷惑かけちゃったみたいで」
「謝られても困るよ。お兄ちゃんと、何があったの?」
言って、ちょっとキツかったかな、と思う。
でも半分むりやり連れてきたようなものだし、
なによりあたしは真実を知りたかった。
津山さんはどこか遠くを見るような目で、ぽつり、と言った。
「……わたしには、兄がいたの」



「じゃあ、わたし予備校があるから」
津山さんが店を出る。
あたしはなにも言えないまま、窓の外をぼんやりと見ていた。
津山さんのお兄さんは亡くなったこと。
お兄ちゃんに似ていたこと。
お兄ちゃんといることで、寂しさを紛らわせていたこと。
その様子を北原さんが見ていたこと。
津山さんの話は嘘みたいで、細かいことは忘れてしまった
けれど、淡々と話した悲しそうな顔は忘れられない。
お兄ちゃんがいない生活なんて考えられなくて、そんな
状況になったらどんな気持ちかなんて想像もつかなくて、
でも人に話すのが辛いっていうことは分かる。

一番卑怯なのは、あたし。それだけがはっきりしていた。

ぬるくなったコーヒーを飲み干して、携帯を取り出す。
『……あ、歩。どしたの?』
「うん……今晩、泊めてくれないかな?」
どんな顔をしてお兄ちゃんに会えばいいのか、分からないから。
ぉぅぇんしてまつ。
247 :02/11/14 21:56
 >>245
 え、ちょっと、誰に電話?ま、ままままままさか・・・次の話は初めての(略
冷たいシャワーを浴びたけど、ぜんぜんスッキリしない。
良美はリビングでビールを飲んでて、テレビでは天気予報を
やってた。明日は晴れ。ところによりにわか雨。
「歩も飲む?」
あたしは首を横に振って、オレンジジュースの缶を開けた。
「明日も泊まるんだったら早めに言ってね。
 夕飯の材料買わなきゃいけないからさ」
良美の家族は旅行に行ってて、しばらく帰ってこないらしい。
キライな人たちじゃないけど、今は誰とも顔を会わせたく
なかったから、ちょっと気が楽だった。
「うん……ありがと。明日は帰るから」
あたしも良美も黙ったまま、テレビを眺める。
つまらないサスペンスが始まって、ありきたりの結末で、
気がついたら良美は部屋に戻ってた。あたしもすることが
なくて、客間のふとんにもぐり込んだ。

寝られない。いろんなことが頭の中をグルグル回ってる。
そういえば、知りたいことは何も分からなかったんだ。
あのとき津山さんがあたしを見た目。
お兄ちゃんが津山さんにした悩み話。
実は何も知らないのはあたしだけで、みんなであたしを
バカにしてるんじゃないか、なんて考えが頭に浮かんで、
そんなことを考えた自分が恥ずかしくなった。
249名無し物書き@推敲中?:02/11/15 03:27
ケータイが鳴った。
誰かとしゃべる気分じゃないけど、無意識に手をのばす。
柴崎からだった。
「……もしもし?」
『あ、南? 今大丈夫か?』
「うん、大丈夫だけど……どうしたの?」
柴崎がこんな時間に電話してくるの、初めてだ。
『いやあの、その、えーと……あのさ、明日、時間あるかな?』
「え?」
『その、もしヒマだったら一緒に映画でも観に行こうかなって。
 いや、イヤならいいんだけど……どうかな?』
柴崎からの、デートの誘い。頭が真っ白になって返事もできない。
よりによってこんな日に、どうしてこう、タイミングが悪いんだろう。
「……南?」
「あ、ごめん、スケジュール確認してたんだ。明日は大丈夫だから……」
駅前の噴水のところに、11時。それだけ決まって電話が切れる。

断ればよかった、なんて思っても手遅れ。
サイアク。
250名無し物書き@推敲中?:02/12/05 10:10
ageageage
251PURE-GOLD:02/12/05 10:13
■■■■■■■■■■■■■■■■■
=================
★ 総合芸術情報ポータルサイト ★
=================
  ◆ 12月1日リニューアル ◆
《言葉の芸術新規開催》
◎個人・法人広告掲載募集中!!◎
◎個人・法人情報掲載募集中!!◎
--------------------------------
http://www.pure-gold.jp/koten/
--------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■
252名無し物書き@推敲中?:02/12/05 14:00
サイアク。
サイコウ!
ここ、続いていたんですね。
嬉しいっす!!
 駅前の噴水、勢いよく水を吐き出して、風向きによっては水しぶきが
かかる。それがかからない所に座って、柴崎を待った。
 日差しがぎらぎらとしてて、すごく暑い。空はやたら真っ青で、でも
あたしの心は晴れなかった。
 少し早いかなって思ったけど、良美に礼を言って家を出た。
 駅の時計、十時四十五分で、柴崎はそろそろくるはず。
 この時間、お兄ちゃんは図書館で勉強してる時間だ。
 あたしはそんなことを思いながら、足もとの白く乾いたアスファルトを
見つめた。頭がくらくらする。暑さのせいだけじゃない。
 ふいに目の前に影ができて暗くなった。頭に、何か乗せられた。
 驚いて顔を上げると、柴崎がいた。
「柴崎」
「ごめん、待った? 暑いとこ待たせてごめんな」
 あたしの頭に乗せられたのは、柴崎の帽子だった。
「ううん、柴崎だって時間より早いよ」
 あたしは首を横に振って、駅の時計を指さした。
 柴崎は日に焼けた顔で笑って、手を差し出してきた。
 少しためらってからその手につかまって立ち上がる。
「腹減ってる? なんか食べてから行く?」
「だいじょうぶだよ」
 あたしはほこりを払って、柴崎を見上げた。
 柴崎、また身長伸びた気がする。前に会ったときより、少しだけ高い。
「じゃ、行こっか」
「帽子は?」
 頭に乗せられたままだった帽子、どうしようかと思っておろおろしてたら
柴崎はもう一度笑った。
「あげるよ」
 手を引かれた。優しい手だった。
 あたしは、当たり前のように微笑み返してくれるこの人を見ていると胸が
痛くなる。こんなに優しい笑顔を受けるべきでないと。
 あたしは、どうしたらいいんだろう。
本州
一気に読んだ。
漫才兄妹がよい息抜きになりますた
続き書いて下さい。神よ。
259名無し物書き@推敲中?:02/12/28 19:35
定期上げ
260名無し物書き@推敲中? :03/01/06 12:49
最後まで書き上げて!!
261山崎渉:03/01/06 16:03
(^^) 
262名無し物書き@推敲中?:03/01/06 19:16
 いつからだっただろうか、妹を異性として意識するようになったのは・・・
よく覚えてないけど、たぶん、随分ちっちゃい頃からだったような気がする。
俺は今、妹とベッドの上にいる。二人とも一糸纏わぬ裸だ。妹の白い乳房を眺めながら
俺はどうして今、血を分けた妹とこうして男女の営みをしているのかぼんやりと
考えていた。
=======================================================================

妹の陰毛の海の下にあるグロテスクな濡れ濡れマンに舌をブチュっと差し込む。
ズチュズチュズチュプチュと卑猥な音をさせながら俺の舌が妹の中を這い回る。
「はあっ、はぁうぐぅあああらう〜〜!」
妹は意味のわからないうめき声をあげ、俺の舌の侵入を歓迎する。この叫び声としか
言いようのない声は恐らく両隣3軒くらいまでに響いていることだろう。
「もう、いいよな、血の繋がったおまえの濡れマンにズチュ!っと入れるぞ」
そう言って、俺はすかさず抽送を開始した。妹のマンコは抜き差しする度に卑猥な
音がする。ブチュ、ヌチョ、プチュプチュヌプヌプププ、ズピュズピュピュー!
「いくぞ、出すぞ、注ぎ込むぞ、実の妹のまんこに俺の精子を!孕め!孕め!孕みやがれ!
わーはっはっははグハハハハうぴうぴぴぴひいひい」
「ummmmmmmmmmmmmmmm!!!! イクーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
263名無し物書き@推敲中?:03/01/06 19:16
俺は、絶頂に・・・達した。それは間違いなかった。しかし、ある異様な感覚を感じた。絶頂に
達した瞬間、目の前の景色がぐるぐると回り始め、眩暈かと思い一瞬目をつぶって再び開けた
とき、俺の知っているいつもの家の景色が全くなくなっていた。
ぱらぱらぱらぱらぱらぱら。頭上で大きな音がする。ふと見上げると、青い空に一台のヘリコプターが
浮かんでいた。と、その瞬間銃撃戦がはじまった。
ずどどどどどどどどどどどどどどどど。
ひゅるん、ひゅるん、ずどどどど。
絶頂に達したばかりの俺はいったい何が起きたのか全くわからなかったが、俺の中の本能が、これは
危険だと悟ったのかうつぶせになった。と、いつのまにか俺が今の今まで組み敷いていた妹がいつのまにか
いなくなっていたことに気づいた。
俺はいまだ状況がはっきりつかめていなかったが、何かとんでもないことが起きているということだけは
わかった。
「困ったな・・・どうして」
しかし、戦場で迷いは許されない。おれは気を取り直し、近くに転がっていた自動小銃を手に取った。
第34話

 映画館の中は冷房がきいててひんやりと涼しかった。
 映画はもう始まってた。途中からだったけど、かまわずあたしたちはチケットを買った。
「どこか空いてるかな」
 暗闇にまだ慣れない目で辺りを見まわす。
「南、こっち」
 小声で柴崎に呼ばれ、手を引かれた。
 真ん中あたりの席が二つ空いていて、あたしたちは静かに席についた。
 今流行りのアクション映画だった。恋愛ものよりはアクションもののほうが好きだったから嬉しかった。
 そういえばこの映画、お兄ちゃんも見たいって言ってた。あたしはそんなことを思い出しながらスクリーンを見ていた。

「映画、どうだった?」
「面白かった。あたし、アクションもの好きだから見られて良かった」
 映画館を出て、ぎらぎらした太陽の下、駅前のお店で何か飲もうってことになり、あたしたちはお喋りしながら歩いた。時計はもう三時をさすというのに日差しは厳しかった。
 駅前の通りは暑さを避けてか人通りは少なく、人影もまばらだった。
「知ってた。前に南がアクションとか好きだって言ってたから」
 柴崎は言って、はにかむように笑った。
 そういえば、そんなことを話したことがあった。でも、入学したばかりのころだ。ずいぶん前のことなのに、覚えていてくれたんだ。
第35話

「柴崎、記憶力いいね」
「違うよ、南が言ったから覚えてたんだよ」
 暗に、あたしのことを特別だ、と言ったのが分かった。
 柴崎はぷいと横を向いてしまう。このごろ分かってきたことだけど、柴崎の照れてるときのクセだ。
 駅前のお店は二階にあった。階段を二人でのぼる。
「南」
 呼ばれて、顔を上げた。すぐ近くに柴崎の顔。腕を引かれた。
「な……」
 なにをされてるか、なにをされたか分からなかった。
 唇にやわらかい感触。触れるか、触れないかの。
 それがキスだと分かった瞬間、柴崎の腕をはねのけていた。
 嫌だ。
「南……」
 もう一度、名を呼ばれる。返事はできなかった。柴崎の、とまどうような声。
 柴崎の顔を見ることができない。
 ほおが濡れてて、自分が泣いてるんだと後から気づいた。
 嫌だと、触られたくないと思った。決定的だった。もう、柴崎を恋愛の対象として見ることはできない。
「ごめん」
 どうして謝られるのか分からない。
 謝らなければならないのは、あたしだ。
「ごめんね、柴崎」
 そこから先、どうやって家に帰ったのかは分からなかった。
 次に柴崎と話すときは、きちんとけじめをつけるときだ。
すばらしい。
やっぱこういうベタな展開がいいよな。
267名無し物書き@推敲中?:03/01/07 17:50
なんかいまいちなんですけど
初めて書いた人??
268↑?:03/01/07 20:09
 なんだこいつは?
プラトニックマンセー。
初めてこの板に来ました。
ガンダムスレを横目に見ながら迷わずこのスレにダイブ。
…来て良かった。

妹、います。血、つながってます。苦しいです。
もういい年なのに。可愛くてしかたありません。
妹に彼氏がいるのか気になります。
あっけらかんとエロいことをできるはずもなく。

小さいころは
からだのつくりが違うのが不思議で、
あそこを見せてもらったりしていたのが
思い出されて、今更ながら赤面してしまいます。

はぁ、もっと医学が進歩しますように…
あなた、病気ですよ。
272名無し物書き@推敲中?:03/01/08 15:52

俺たちは妄想を楽しんでるんだけなのよ
板違いってやつだな。
274葛の葉 ◆Leaf.p8Qac :03/01/08 16:45
今、なんでもいいから書いてみたいんだ。
スレタイのテーマでひとつ作ってみようか?
>274
同じスレで?
分かりにくくならなければ良いんじゃないのかな。
プラトニックでストイックなのをキボンヌ。
同じスレでやると分かりにくくなると思われ。
そうか? SSの複数進行は普通だと思うけど
分かりにくくなければ良いと思われ。
タイトルつけるとか。
第36話

「別れた!?」
 良美の言葉にあたしはうなづいた。
 
 夏休みが終わり、それからすぐにやってくる文化祭の用意で浮き足立った
教室の窓ぎわで、あたしと良美はお喋りに興じていた。
「うん、なんだかもうダメだなって思って」
 あたしの言葉に、良美は目を丸くした。信じられないって感じに。
「なんで? あんたたち付き合ってまだ半年もたってないじゃん」
 答えに詰まってしまい、あたしは天井をあおいだ。
「ねえ、どうして? なにかあったの?」
 良美は言って、顔を覗きこんできた。
「……だって、キスしてきたから」
 小声で答えたら、良美は吹き出してお腹をかかえて笑い出した。
「あは……、あっはは! もう、歩ったら……おかしい!」
「そんなに笑うことないじゃん!」
 言い返して良美の背中をばんっと叩いた。
 良美は肩を震わせながら、目のはしをこすった。
「でも歩ってば、そんなキスくらいで別れてたら、誰とも付き合えないじゃない」
 お子様ね、って頭をぽんと撫でられて、あたしは少しむきになって答えた。
「本当にダメなんだもの。嫌なの、そういうの」
 そのとき、教室の後ろの扉から柴崎が入ってきた。目が合った。
「おはよ……」
「……おはよう」
 ぎこちなく挨拶を交わす。
 こんなとき、同じクラスだと辛い。
 別れようって切り出したとき、柴崎はあたしのことを責めなかった。いつも
みたいに優しく笑ったけど、あたしは柴崎が無理に笑ったのが分かった。
 津山さんに、もう一度詳しいことを聞こう。高くなった空を見ながらあたしは
思った。
280葛の葉 ◆Leaf.p8Qac :03/01/09 05:25
「題名考えるのが苦手なんです・・・妹ラブエピソード」(2−1)

雪兎だ。
日没の早い、冬の日の夕刻。高校から帰宅した兄を、
玄関先まで駆け足で出迎えた妹の美穂をみつめた時、涼二はそう思った。
「お兄ちゃん、おかえり〜、待ってたんだよ。これ、可愛いでしょう?
今日、お母さんに買って貰ったんだ〜。似合う?」
純白のモヘアのセーターに身を包んだ美穂は、甘えた声でそう言いながら、
片足立ちになり、その場でくるっと回転してみせた。
長い髪の毛が宙を舞う。涼二は、その愛らしさに息を飲んだ。
そして、ぴったりとしたニットを押し上げている、妹の胸のラインから視線を外しながら、
「ばぁか。なにやってんだか。」ぼそりと、低い声で呟いた。
「なによぅ。意地悪ねっ。」
美穂は、機嫌を損ねた風もなくそう言い放ち、廊下をばたばたと駆けて行った。
涼二は通学鞄を乱暴に肩から外し、ため息をついた。

「ごちそうさま〜。お母さん、遅いねえ。」
「みさえ叔母さんとこだろ?どうせ2人して、際限なくくっちゃべってんだろうよ。」
「まぁた。お兄ちゃんてば、すぐにそんなこと言うんだから。」
美穂は、軽く拗ねたような表情を見せ、2人分のカレー皿を手にして、立ち上がった。
涼二は、無言でテレビのリモコンへと手を伸ばした。野球番組へとチャンネルを替え、
妹が水を使う様子へ聞き耳を立てながら、ソファへ深く座り直した。
暫くすると、水音とともに「きゃっ・・・や〜ん。」妹の、軽い悲鳴が耳に届いた。
281葛の葉 ◆Leaf.p8Qac :03/01/09 05:30
「題名考えるのが苦手なんです・・・妹ラブエピソード」(2−2)

「どうしたんだよ?」
台所へ足を運んだ兄に、美穂は胸元を指し示した。
「水かけちゃった・・あ〜ん、冷たい。」
「部屋で着替えて来いよ。」
「これ、後ろボタンなんだよね、お兄ちゃん、外してくれない?」
美穂は、兄に背を向けると、長い髪の毛を両手でさらりと掻き分けた。
花の香りによく似た、甘い匂いが涼二の鼻をくすぐる。
つややかに流れた黒髪の間の、うなじの白さが目に眩しい。
涼二は、音を立てて唾を飲み下した。
雪兎のニットに包まれた妹のきゃしゃな肩が、呼吸につれてかすかに震えている。
どのくらい時間が経過した頃だろう、
誘われるように手を伸ばし、抱きすくめようとしたその時
「ねえ、お兄ちゃん・・まだぁ?」
しびれを切らせた妹の声に、涼二は弾かれたように我に返った。
「ほいよ。・・つまんないことで、手ぇ焼かせんじゃねえよ。」
「ふんっだ。」
美穂は軽く舌を出し、愛らしい顔をしかめて見せてから、台所を出て行った。


小説でもなんでもない。エピソードっつぅか。つまんなかったらゴメン。
282ハァハァ ◆.PRELOLIn. :03/01/09 14:46
>>葛の葉先生 イイ!シチュ萌えでつ!
やっぱり妹の冬はふわふわもこもこですよね。
儚いキャラも好きなんですけどね…。


以前どっかで書いたけれど、
漏れの夢は、アキバで友達に誘われてエロゲ屋に入り、
無意識に兄妹もののゲームを物色していると
顔面に学生カバンをぶつけられて「ふぎゃ!…な!?」となっていると
「あ、おにいちゃんだ、確かこのお店に入っていった…」でついてきた妹が
入り口に立っていて

「お兄ちゃんのエッチ変態どすけべ痴漢!
お兄ちゃんの浮気者!馬鹿ぁぁー!!うわーん!」(走り去る)

「ご、誤解だこれにはわけが…ていうか浮気って…」(よろよろ…)
ってなることでつ…
>>280-281
妹のセリフが、なんつーかHゲームのような・・・
その辺もう少しリアルにしてほしいなぁ
第37話(歩たんのお話)

「津山さん、待って!」
 移動教室の授業の前、あたしは津山さんを呼びとめた。
 津山さんは立ち止まると、少し困ったみたいな顔をした。
「なに?」
 あたしはかまわずに訊ねる。嫌がられることくらい、承知のうえだった。
「あのね、聞きたいことがあるんだけど」
 柴崎さんは、視線を泳がせる。
 同じグループじゃないあたしが話しかける理由、津山さんはその理由がすぐに分かったみたいだった。
「その話、放課後でいいかな。もう、行かないとチャイム鳴るし」
 廊下で津山さんのグループの子がたちが、少しいぶかしげにあたしたちを見ていた。普段、あたしと津山さんは同じ教室にいても話なんてしたことがなかった。だから彼女たちがそんな目であたしたちを見るのも不思議じゃない。
「分かった。じゃ、放課後ね」
 
 放課後、あたしたちは屋上で待ち合わせをして落ち合った。
「津山さん、あの……」
「南先輩のことでしょう?」
 津山さんはあたしの言葉をさえぎるみたいに言って、手すりに寄りかかった。
「教えて……もらえないかな」
 どうしても聞きたかった。
 兄妹だからって、プライベートに踏みこんじゃいけないのは分かってる。
 だけど、お兄ちゃんのこと、なんでも知っていたい。
「本当は南さんには一番言いたくなかったの」
 あきらめたみたいに言って、津山さんは空を仰ぐ。空はもう高くて、雲が薄く流れていた。
「どうして?」
 あたしは聞き返す。
 あたしには一番言いたくなかったって、どういう意味なのか。
 少しの間のあと、津山さんは口を開く。
「南先輩の悩みごとは、南さん、あなたのことだから」
 
285Σ(゚д゚)ナント!:03/01/12 12:05
 期待age。
第38話(歩たんのお話)

「あたしのこと?」
 聞き返すと、津山さんはうなづいた。
「……南先輩は、打ち明ける相手があたしでなくても良かったんだと思う。きっと誰かに聞いて欲しかったんだろうね」
 津山さんは曖昧に微笑む。
「な……、どういうこと……なの?」
 わけが分からない。あたし、何かお兄ちゃんに迷惑をかけてただろうか。とっさに考えを巡らせたけど明確な答えは浮かばなかった。
「委員会の集まりで最後まで残ったときにね、私に兄がいて、すごくお兄ちゃん子だったことを話したの。南先輩が兄に似ていて……だから私、兄が生き返ったみたいに思えた」
 津山さんは言って、ここではないどこかを見るような、どこか遠くを見るような目をした。きっと、亡くなったお兄さんのことを思い出したんだろう。その顔はどこか悲しげだった。
 あたしは黙って津山さんの言葉の続きを待った。
「そしたら南先輩にも妹がいるって。すぐに同じクラスのあなたのことだと分かった」
 あたしをまっすぐに見てきた。
 少し強い風が吹いて、津山さんのおさげ髪が揺れる。
「小さいころからいつも一緒にいて、すごく大切に思っていたって。……いつのまにか異性として意識し始めていたけど、思春期のときだけの一時期のものでしかないだろうって」
 あたしはその言葉に固まってしまう。
 それは、まさか。
第39話(歩たんのお話)

 まるで神様のお告げを待つみたいに、あたしは津山さんを見つめた。
「だから、一緒にいたいと思うと同時に辛くなる。その気持ちを隠しておくのがひどく苦しいって言ってた。良い兄を演じるのが辛いって」
「――……」
 あたしは言葉がでない。
 津山さんの言葉が、お兄ちゃんの声に重なって聞こえた。
「北原先輩に訊ねられて、このことを話してしまったの。考えもしないで言ってしまって……だから、あのとき北原先輩と少しいざこざになっちゃった」
 津山さんは秘密ごとを破った罪悪感を感じているみたいだった。眉を歪ませ表情を曇らせた。
 あのとき、それは体育の授業の前のことだ。津山さんが自分がいけなかったって北原さんに謝ってたことがあった。
「……ごめんね、北原先輩にもだけど、やっぱり話しちゃいけないことだった。南先輩のこと、責めたりしないで。悪いのは私だから」
 北原さんは声のトーンを落として、視線を外した。
「ううん、……ううん、聞けて良かった。……ありがとう、北原さん」
 いつのまに泣いていたのか、あたしのほおに涙が伝った。
 胸が苦しくて、なかなか泣きやむことができなかった。
突っ込み失礼
第39話の下から3行目と4行目の北原さんのところって
津山さんじゃないの?
もしかして漏れが勘違いしてる?
289287:03/01/13 18:47
>288
あ、ほんとだ、
すみません、間違えました。
申し訳ありませんが、北原さんじゃなくて
津山さんでお願いします。
払子

第40話(歩たんのお話)
 太陽は傾き、空は明度を落としていく。
 どんな顔をしてお兄ちゃんを見れば良いんだろう、そんなことを思いながら帰り道歩いてた。
 頭の中がぐしゃぐしゃして、どうしたら良いのか分からなかった。

 玄関のドアを開けると、きちんとそろえられた靴があった。お兄ちゃんの靴だ。
 帰ってきてるんだ。
 家に着くまでどうすれば良いか分からなかったのに、あたしは考えるより早く階段を駆け上っていた。

 あたしは深呼吸をして、いつも通りノックを三回した。
「どうぞ」
 少しの間のあと、お兄ちゃんの声がした。
 同じ家に住んでいても、このごろ顔を合わせてなかった。意識してしまうから。
「入るね、お兄ちゃん」
 ドアを開けると、勉強机の前にいつもみたいにお兄ちゃんは座ってた。机の上には参考書が開かれて、
その隣にも何冊か本が積まれている。
「どうした、歩?」
 優しい笑顔。いつもあたしに見せる、お兄ちゃんのあったかい微笑み。
 心臓が、胸のあたりが苦しかった。
 聞きたかったこと、それを口にしてどうなるかなんて考えてられなかった。ただ、お兄ちゃんの口から、
はっきりとしたことを聞きたいと思った。
「あのね、お兄ちゃん。津山さんにね、話を聞いちゃったの。……ごめんね」
 お兄ちゃんの顔色が変わった。
292Σ(゚д゚):03/01/17 22:21
果敢すぎるぜ歩ちゃん!
293名無し物書き@推敲中?:03/01/18 01:55
久し振りに見たら再開。
メデタシ。
頑張って下さい。
295桃花:03/01/18 06:49
http://momolin.fc2web.com/
【探し物とくとくページ】
ごめんなさい みんなにみて欲しいから投稿させて下さい
[yahoo] [infoseek] [google]などの検索サイトにて「探し物 とくとく」で検索
タイトル【探し物とくとくページ】を探してね あなたの探し物見つけて下さい
296山崎渉:03/01/19 03:32
(^^)
とりあえず保守
ホッシュ
ほしゅ
300名無し物書き@推敲中?:03/02/15 01:55
「あがったぞ〜由美ィ」

「エライながい御風呂やったねー!」

「約半年ちかくの入浴やった」

「待っててね、次私入るわ」

「洗うとこ、見ててもええか」

「ええわけないやんか」

「バスローブとってくれ」

「投げるよ」

「いや、こっちへ持ってきてくれ」

「投げる」

「ちゃんと隠してるやないか!はよ持ってこんかいぼけー」

「いやや。そんな言い方のひろ君」

「持ってきてね」

「はーい」

「投げるなぼけー!」
深夜に新作とは…



























キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
302名無し物書き@推敲中?:03/02/15 02:03
「ひ〜ろ君」

「なんや〜?」

「バスローブとってェ〜」

「投げ」

「投げるなよ」

「ほなそっちまで持っていくぞ。ちゃんと隠してるやろな」

「……隠してない」

「見てもええんか」

「見たらあかん」

「この前、平気で乳見せたやないか」

「今日は別」

「持っていくぞ」

「電気消してから」

「持っていくぞ」

「いいよ」
303名無し物書き@推敲中?:03/02/15 02:10
「見える?兄き……ひろく……」

「うん」

「ごめんな、胸大きないやろ」

「そんなことあらへん」

「ダイエットもしてんけど」

「きれいやで」

「ほんま?」

「俺はきれいと思う」

「そっちへいく」

「体拭けよ」

「向こうのお部屋で待っててな」

「音楽かけとくわ」

「明かりも消して欲しいな」

「薄暗くしとこか」

「消して欲しいな」
304名無し物書き@推敲中?:03/02/15 02:16
「消したら真っ暗やないか」

「ええやんか」

「なんも見えへんやないか」

「恥ずかしいもん」

「真っ暗闇ででけへんぞ」

「そやかて」

「そやかててお前、男っちゅうもんはなあ」

「女の子はねえ」

「せめて微妙な薄明かりが欲しいところや」

「いやや、そんなん」

「もめてる場合と違うぞ」

「おもいっきり暗くしといてな」

「わかってるって」

「ゼッタイやで」

「お前の体が見たいねん」
>「約半年ちかくの入浴やった」
ワラタw

期待してまつ。
すっげーいいところで漫才バージョンに切り替わったな…
この漫才バージョンの話も面白くて好きなんだよな。
期待ほっしゅ。
308名無し物書き@推敲中?:03/02/21 00:22
かなり久しぶりに来たら、まだ続いてたんだね。
職人さん、続き期待してますYO(・∀・)
309229:03/02/21 18:52
「あれ、お兄ちゃん知らへんの?あたし興奮したら体光るんやで」
「それほんまか」
「うん、ほんまほんま。はよ触って」
「、、、光らん」
「あたりまえや、蛍じゃあるまいし」
「犯したろかこのアマ」
「うん、犯して、突っ込んで」
「突っ込んだ」
「わ、呼吸ぴったし、やっぱきょうだい」
「ここか?」
「そう、そこ。なんで、分かるの、あ」
「実は俺夜目が利くんや」
「嘘つく余裕あったら、子宮をあ、あ」
「駄洒落言うな、お客さんひいとるで」
「お兄ちゃん、それ以上、あ、つっこまんといて」
「こんな相性いいボケはじめてや」
「二人で、吉本行く?」
「その前に、う」
「はあ、お兄ちゃん?」
「うん、吉本やなくて十三あたりにいってもた」
「、、、もう行ったらあかんよ」
「失礼しました」



ごごごご、ごめんなさい!
hoshu
第41話 (歩たんのお話)
 お兄ちゃんは何も言わない。
 信じられないといった表情であたしを見た。
「でも、あたしが勝手に聞いたんだから津山さんは悪くないよ」
 お兄ちゃんは視線を少しそらす。
「気持ち……悪いだろう?」
「そんなことない。あたし、すごく嬉しいよ? 小さいころからずっとお兄ちゃんのこと、大好きだった!」
 間を入れずに言い返す。
「あたし、お兄ちゃんもあたしのこと好きだって思ってくれててこんな嬉しいことはないよ」
 お兄ちゃんは答えなかった。まるで全てをあきらめてしまった人みたいな目をして、黙ってた。
「血が繋がってなければいいと思った。でも現実には兄妹だ」
 お兄ちゃんはそこでいったん息をつき、目を伏せた。
「だから、そういう感情はおしまいにしなくちゃいけない」
「やだ、やだよ。あたし、ずっとお兄ちゃんのこと想ってた。誰にも、渡したくないっ」
 あたしは食い下がる。見苦しいだなんて、そんなことは考えられなかった。ただ、必至だった。
 どうして、たまたま兄妹に生れたってだけで諦めなくちゃならないんだろう。
第42話(歩たんのお話)
「歩のことを忘れなくちゃと思って香とも付き合ってみたけど、やっぱりダメだった。隠していても分かるんだろうね。女のカンってやつかな。喧嘩の原因はそれだよ」
 それって、あたしが柴崎と付き合ったのと同じだ。
 お兄ちゃんを試すため、忘れるため、あたしは柴崎と付き合ってた。結局あたしと柴崎もダメになった。
「お前が付き合うって聞いたとき、どれだけ心の中で嫉妬したか」
 表情に出せなかったけど、とお兄ちゃんは薄く悲しげに微笑む。
「あたしだって同じ気持ちだったよ?」
 他人だから、それだけでお兄ちゃんに選ばれる人に嫉妬してた。この世であたしだけがお兄ちゃんに選ばれない。どれだけ悔しかったか分からなかった。
「歩、俺は高校を卒業したら家を出ようと思う。家にいても気持ちの整理がつかないからね」
「そんな……」
 お兄ちゃんと離ればなれになる。そんなの嫌だ。
「家を出ることは母さんにも話してある。分かってくれるね」
「分からないよ! あたしはただ、お兄ちゃんが好きなだけなのに。それっていけないの?」
 知らずに涙がほおを伝う。悲しい、悲しかった。
 お兄ちゃんもすごく悲しげな顔をしている。何も言わずにあたしをじっと見ている。
 ――困らせたくはなかった。
 あたしは涙をぬぐうと、お兄ちゃんを見る。
「分かった、これでおしまいにする。だから、最後に……キスして」
第43話(歩たんのお話)
「あゆ、む……」
 お兄ちゃんの戸惑う声。
 かまわずに目を閉じる。
 心臓がしめつけられたみたいに苦しかった。
 あたしは神の審判を待つ罪人のように、目を閉じたままそのときを待った。
 少しの間のあと、肩にぎこちなく手が置かれて、衣擦れの音がした。
 息づかいが聞こえる。
 そっと、額に、暖かくて柔らかな感覚がした。
「おに……ちゃ……」
 唇にじゃなかった。
 あたしは驚いて額に手を当てて、お兄ちゃんを見上げた。
 お兄ちゃんは優しく微笑んでいる。眼鏡の奥の瞳も優しい色をしていた。
 それから、ぎゅっと抱きしめられた。
 二、三秒のことだったけど、あたしは驚いて目を丸くした。
「これでおしまい。歩、これでまたもとの兄妹に戻ろう」
 お兄ちゃんは身体を話すと、もう一度、微笑んだ。
 あたしは無言でこくりとうなづく。
 お兄ちゃんは、最後まできちんとお兄ちゃんだった。
 あたしはお兄ちゃんの妹で、それ以上の何者にもなれなかった。
 だけど、これでじゅうぶんだ。他に何もいらない。
 とてもとても優しいキスだったから。
第44話(歩たんのお話)
 あれから数年。
 あたしは大学生になった。
 お兄ちゃんからは季節ごとに絵葉書が届く。メールがあるのに葉書を送るところがお兄ちゃんらしい。手紙は手書きが一番だって、ことあるごとにいつもいっていたから。
「南! ……あれ、それお前の兄さんから?」
 あたしは隣に立つ柴崎に絵葉書を見せる。
「お兄ちゃん、あっちの大学に留学しちゃったから。こうしてたまに絵葉書を送ってくれるんだ」
 ニュージーランドで元気にやっているらしい。
 つづられた文字は柔らかだった。
「へえ、南島のほうにいるんだ。ヒツジがたくさんいるほうの島だな」
 絵葉書には果てしなく続く牧草地帯に飼いにされた羊がてんてんと写っていた。
 柴崎はあたしの頭をぐりぐりと撫でながら、感心したようにうなづいている。

 柴崎とあたしはまた付き合うようになった。彼も同じ大学だ。
 友だちみたいな関係だけど、少しずつ仲は進展している。
 あのころ、あたしはお兄ちゃんを異性として見ていた。それが思春期の一時的な感情だったにしろ、あたしは本気だった。真剣にお兄ちゃんのことを好きだった。それは事実だ。
 血迷っていたわけでもない、間違っていたわけでもない。ただ、本当に好きだった。ひたむきに純粋にお兄ちゃんを見ていた。
 お兄ちゃんを好きなことは変わりはない。だけどそれは誰にも言わない。お兄ちゃんにも言わない。あたしだけの秘密。
「南ってお兄ちゃんっ子なんだな、ほんとに」
 あたしはうなづき、にっこりと笑った。
「うん。あたし、お兄ちゃん大好きだから」

 おしまい
良かったです。
お兄ちゃんと結ばれなかったの辺りがスレタイ通りという感じでしたね(笑)
1年がかりでしたなー。なにわともあれ、みなさんお疲れさまでした。
317名無し物書き@推敲中?:03/03/03 08:34
ホシュアゲ
318名無し物書き@推敲中?:03/03/03 13:58
犠牲者6千万人以上!!
日本に核が落ちたぞ!!

ソース
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Toys/2215/newpage2.htm
北朝鮮+アメリカの誤爆核にて日本撃沈

参考スレ
http://tmp.2ch.net/test/read.cgi/bakanews/1046131290/l50
319名無し物書き@推敲中?:03/03/08 16:11
保守age
ほっしゅ

またなにか書いてくれ。切ないのがいいでつ。
妹に服従させられる話ならあるが
>321
よみたいです。よろしくたのみまつ。
エロ有りになりますが・・・
エロメインでなければ、おながいします。
H板ですが・・・
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1048519937/l50
3人の書き手によるザッピング妄想近親相姦小説です。
ジュブナイルみたいな青春系が読みたいでつ。
なかなかないものでつな。
自給自足するしかないのか……。
327名無し物書き@推敲中?:03/04/03 21:35
 草木も眠る丑三つ時、閑静な住宅街の、ある一軒家の屋根の上で、
近隣の迷惑もかえりみず、大声を出している連中がいた。

「ヘルガーッ、こっちへおいでよ!」「そうそう、いい眺めだぞ」
「嫌よ、そんな所にのぼったら服が汚れるもの。それにさっきお風呂にはいったばっかりだし」
「また入ればいいじゃないか」「早くしないと流れ星どっか行っちゃうぞ!」
「(…どっちにしろどっか行くわよ) はいはい、今行くから黙っててくれる?」
「あッ、見たか陸、今光ったぞ!!」「おう、ひょっとしてUFOじゃないか!?」
「もう、お兄ちゃん達静かにしてよ!!!」「シーッ!!!」

○月×日 晴れ
 一昨日、僕、フリードリヒ・シュナイダーは妹のヘルガと一緒に日本にやってきた。
ああ、憧れの日本!本場のスシが食べられるんだ!夢みたいだ…って、それだけじゃ
ないよ、勿論。僕達のいる所は南さんという感じのいい家族だ。
つまりホームステイというやつだ。長男の陸とは年も同じという事もあって、すぐに仲良くなった。
陸の妹の歩ちゃんもイカしている。ヘルガと彼女もすぐにいい友達になった。
毎日僕らは遊びまわっている。勿論ちゃんと勉強もやってる。ヘルガの目が光っているし。
 旅行の費用は、少し前にヘルガがスピーチコンテストで優勝したお金で、全部持った。
それもあって僕は彼女に頭があがらない。妹の癖に、全く!いや、感謝感謝。
それと、日本語を僕達が小さい頃から教えてくれたじいさんにも感謝感謝。
さあ、明日は何をしようか?ここらは星が綺麗だと言うし、屋根にのぼって
星を眺めるのも悪くない。陸に相談してみよう。そろそろ寝よう。お休み。




328名無し物書き@推敲中?:03/04/03 21:42
続きキターッ!!!
しかも前の続き…?
329名無し物書き@推敲中?:03/04/10 23:11
前の設定を生かしつつパラレルに書いていこうという事か?
330名無し物書き@推敲中?:03/04/11 01:58
 きっかけはなんだったのか、そもそもきっかけなんてあったのか。
そんな事はどうでもいい。
 いつからか僕は、彼女の事を一人の異性として見ていた。
「どうしたのお兄ちゃん、具合でも悪いの?顔が赤いよ?」
ベッドに寝転んでぼんやりしていた芳山一夫の顔に、女の子のドアップが重なった。
言えるかよ、お前が可愛過ぎるからだなんて。
「そうかもな」
「ええっ大丈夫なの?ちょっとお薬取ってくるから待っててっ!」
「お、おい」
病気は病気でも恋の病なんだよな……ま、いいか。

331名無し物書き@推敲中?:03/04/11 01:59
設定

舞台は田舎のボロアパート。主人公、芳山一夫は妹の和子とわけあって二人暮し。
二人は高校生で一夫が高校二年生で和子が一年生。

一夫:自転車部に属する懐古主義者。顔立ちは悪くない。性格は気難しい。
好きなアーティストはカーペンターズ。趣味は読書・散歩。特技はマラソン。

和子:ポニーテールが良く似合う。勿論黒髪。背は高め。
結構凛々しい。好きなアーティストは兄と同じカーペンターズ。
趣味・特技は合気道。部は勿論合気道部。鈍感。

浅倉吾郎:一夫の親友。何事にも積極的。密かに和子を思っているが、一夫
が和子を見る目が以前と違うのを感じている。

(登場人物はあと適当に何人か登場させて下さい)

主人公達が住む町:都心からだいぶ離れた所にある完璧なる田舎町。ゲーセンもカラオケ
もない。日が暮れると真っ暗で星がきれい。今時飲んでも大丈夫な川が流れている。

学校:伝説に恵まれている。ゆるやかな校則。七不思議有り。近接校との付き合いが盛ん。

この物語の題名:何がいいかな…誰か考えて→『』
名前が古っ
その上、好きなアーティストがカーペンターズってw
名前の古臭さとあいまって、何十年前の話みたいだ。
334名無し物書き@推敲中?:03/04/11 08:43
おい、名前の出典ってもしかして時かけか?

一夫に和子に吾郎はできすぎだろw
335名無し物書き@推敲中?:03/04/11 08:57
題名は『時のカンツォーネ』でいいんじゃねえ?
336名無し物書き@推敲中?:03/04/11 09:21
  これは、『時をかける少女』から名前を取ったな?
337名無し物書き@推敲中?:03/04/11 14:44
<夕暮れ時、大根畑で一組の若い男女が佇んでいる>

「兄さ!おらを娶ってくれるって言ったべ?確かに言ったべ?」
(農家ルックの少女、ザンギリ頭の少年に駆け寄る)
「言ったべ。嘘じゃあなか」
(ザンギリ頭の少年、少女を抱きとめその艶やかな髪に手をやる)
「ああ嬉しい!夢じゃなかとね?」
(少年を見つめる瞳には涙が浮かんでいた)
「夢じゃあねえ。…証拠を見せてやる。お梅、愛してるだ!」
(少年、少女の唇を塞ぐ。若者らしい荒々しいキッス。少女の唾液を啜る音が響く)
「ん…ううんん!はァッ、兄さ!愛してるふッ」
(少女、髪を振り乱し、兄を押し倒す)
「ぷはァッ、おめえ力強くなったなあ。昔は大根だって引っこ抜けなかったのに」
(少年、少女に組み敷かれながらも悪態をつく。右手を少女の乳房に添える)
「おらだって農家の女だもん。…兄さ、オメコしよう」
(少女、少年の頬に唇を這わせながら囁く)
         
338名無し物書き@推敲中?:03/04/11 14:44
「お梅、いいのか?」
(少年、愛情が滲み出た声で尋ねる)
「うん、おらのここに兄さの大根、ぶっこんで!」
(少女、着物を開きふんどしを取る。左手を割れ目にあてがい入り口を見せる)
「いやお梅、まずぶっこむ前に消毒しなくちゃ駄目だべ」
(少年、笑って少女の腰を寄せる)
「え、兄さまさか…ん、ああああん!!!」
(少年の唇が少女の下唇を襲う。少女が少年の上に用を足す格好だ)
(少女の嬌声と、淫靡な匂いと音が場を支配する)
「兄さ、やめてけれ!おら、まだハッ風呂も入って…ああッ!」
(少女の陰部からは一昨年村を襲った洪水にも似たものが溢れていた)
「安心しろ。おらは生まれてからこんなうめえ水は飲んだ事がねえ」
(少年、もう一つの穴も指で攻める)
「はあッ!兄さ、そっちはやめてけれ!くうう…」
(少女の願いは少年の無情な行為によって却下された)
「うう…言う事聞かないならおらだって!」
(少女、腰を反転させ少年の股間に顔を寄せ、中のものを取り出し、頬張る)
339名無し物書き@推敲中?:03/04/11 14:45
「うおッ!!」
(少年、獣のような声を出し、腰を振るわせ、果てた)
「んん…!!!」
(少女、少年のエキスを全て飲み下す。脈動が治まるまで舌を動かす)
「すまん、お梅。あんまり気持ちよがっだから」
(少年、呼吸を整えながら少女の尻を撫でる)
「ううん、いいの。おらもこんなうめえ乳、初めてだ」
(少女の頬に少年の飛沫が付いており、少年はそれを拭ってやる。少女はそれを吸う)
(辺りはすっかり闇に覆われ、空にこうこうと輝く満月が、二人を照らしていた)
340名無し物書き@推敲中?:03/04/11 14:46
「じゃあいくべ、兄さ」
(少女は少年の屹立したものの上に腰を落とす。くぐもった声が少年を怯えさせる)
「お梅、大丈夫か?」
(少女は笑って首を振り、ゆっくり腰を動かす。少年もそれに合わせる)
「あッ、はあッ、あッ…」「う、くッ、はァッ!」
(大根畑のござの上で交わる二人の兄妹。息遣いが合わさってシンフォニーとなる)
「はァン!ああッ兄さ!凄く感じるだ!」
「おらもだ!お梅のここ凄くぬるぬるで!おらッ、もう駄目だ!!」
「兄さ、まだだべ!おらのおっぱい握って、しゃぶってッ…!!!」
(少年、少女の乳房を揉みしだき、乳首を吸う)
(少女の乳首は鋭く尖り、確かな少年の舌に感触を残す)
(何時の間にか体勢は入れ替わり少年が上になっていた)
(上の唇が再び一つになり、兄と妹は完全に一つになった)
341名無し物書き@推敲中?:03/04/11 14:46
「お梅、おら…もう…!!!」「兄さ、おらももう…ああッ!!!」
(少年は射精する寸前に己を引っ張り出そうとしたが、少女のそれが拒んだ)
「うッ……!!!!」
(2回目は更なる刺激の為か、先程を遥かに凌ぐ量を少女の中に放った)
(少年が己を抜こうとすると、少女が再び拒んだ)
「兄さの大根、おら、確かにもらったべ」
(少女が淫靡な笑みを浮かべ少年にむしゃぶりつく)
                               感
歩たんの話すごく良かった。
「空兄だったら?」
「え?」
「空兄の好きな人に、恋人がいたら、どうする?」
空は、琴音を凝視していた。
凍り付いたかのように、目を見開いて。
ぎこちなく身動ぎして、空は小さく首を振った。
「・・・・・・・どうもしないさ。俺は、耐えるよ。」
「奪ったりしたいとは、思わないの?」
琴音が空とこんな話をするのは初めてだ。興味津々で琴音は空に尋ねる。
「そいつが、俺の好きな・・・・・・・好きな子を本当に守れるなら、何もしない。
むしろ、そいつとうまくいくよう、手を貸すよ。」
空は、琴音から目をそらして言った。
「それで生じる俺の痛みくらいなら、押さえるよ。
俺の心だ。押さえきってみせる。好きでも何でもないふりくらい、できる。」
もしかして空兄、澪さんのこと言っているのかな。
琴音はそう思った。
「でも時々・・・・・・・。ほんとに時々、俺の心がどうしようもなく荒れ狂うときもある。
好きで、たまらなくて、眠れない夜を過ごしたことも、あるよ。」
空は辛そうだった。
「だからそう言うときは黙って外に行く。空を見上げると、落ち着くんだ。自分の名前のせいかな?」
空はやっと笑った。
「そんなときは触れないで欲しい。琴音。俺が自分の心を抑えているときだから。
そして、もう二度とこんなことは聞かないでくれ。正直、辛い。」
空は今、好きな人がいるのだ。
琴音は直感した。
そしてその好きな人には、恋人がいる。
私に敦也という恋人がいるように。
琴音は頷いた。空が微笑んで、立ち上がる。
「お休み。琴音。」
「あ、待って!!」
琴音はもやもやとした気分のまま空を引き留めた。今日は興奮して眠れそうにない。
「お願い、私が眠るまで側にいて、手ぇ、繋いでて。」
琴音が甘えた声で言うと、空は苦笑して承諾した。
「今夜だけ、眠るまでだけだよ。」
「うん!」
琴音は喜んで、ベットに潜り込むと、右手を出した。
傍らに座った空が、その手を握ってくれる。
その表情は、先ほどのように曇っていた。
琴音は空に手を握って貰って安心したのか、すぐに眠気が来た。
空は、隣で窓の外を見ている。
琴音は、囁くような声を出した。
「・・・・・・・空兄・・・・・・・、澪さんが好きなの・・・・・・・?」
空が驚いて身動ぎする気配がした。
図星か、と、琴音は気分が落ち込んだ。
それ以上何も言えずに、琴音は顔を壁の方に向けた。
「・・・・・・・お休み・・・・・・・。」
空からの返事はなかった。
歩たんの名前の読みって「あゆむ」?
>327
つづきキボンヌ。
>345
「あゆみ」説と「あゆむ」説がある。
2対2くらいじゃなかったっけ。
348名無し物書き@推敲中?:03/04/12 11:45
>>333
カーペンターズは一部で「近親相姦してる」って噂が流れたんだよ。
多分それに引っ掛けたのさ。中々うまいね。
349名無し物書き@推敲中?:03/04/12 11:49
【クレジットカードのショッピング枠を現金化!】

クレジットカードで買い物をすると、商品代金の80〜90%のキャッシュバック!!
10万円の買い物をすれば8〜9万円の現金がお手元に!!

■■朝日カード■■
http://www2.pekori.to/~ryu/asahi/
>>349の解説きぼん
351名無し物書き@推敲中?:03/04/12 14:24
「凛々しく恋してゆきたいんですわーたしー♪
傷つく事に弱虫なんておとーめがーすーたるもの♪」
「だーっ、フリードリヒ!でかい声で恥ずかしい歌ぁ歌うなよ!第一なんでお前がナンノを知ってんだよ!?」
前世紀の恥ずかしいアイドルナンバーに、陸はたまらず抗議の声をあげる。
「ふ…昔、ちょっとな」
こげ茶色の髪をした美少年ーフリードリヒ・シュナイダーは爽やかに笑い、歌を続けた。
「だーからやめろっつーに!大体ここは寺だぞ、静かにしろよ!」
今日は4人で町の史跡・神社仏閣巡りに来ていた。この町は以外に歴史が古く、走り回っている家に地元民の陸達もまだまだ知らない場所がある事を知らされた。
「ごめんね陸。お兄ちゃん楽しい時は決ってはいからさん歌うの」
フリードリヒの妹、ヘルガがやんわりととりなす。
「ちなみに悲しい時はなんなのヘルガ?」
「聖子ちゃんの蒼いフォトグラフ」
「…君達の幼児期が怖い」
「解っちゃうお兄ちゃんも相当なもんだけどねー♪」
「なんだとこらっ、歩!」
キャッキャと笑い声をあげて逃げる歩。それを追う陸を遠めに見ながら、ヘルガは兄の歌が『はいからさんが通る』から『蒼いフォトグラフ』へと変わったのに気付いた。
「どうかしたの、お兄ちゃん」
「…写真はセピア色に
褪せる日が来ても
輝いた季節 忘れないでね
蒼いフォトグラフ…」
352名無し物書き@推敲中?:03/04/12 14:26
「お兄ちゃん?」
フリードリヒは黙って慰霊碑に刻まれている「それ」を指した。キリストが生まれた時、空に輝いたといわれる星を。
「ダビデの星、なんでここに?」
「どうかしたか?」
思わずドイツ語で声をあげたヘルガに気付き、陸達が戻ってきた。
「これは?エロイムエッサイム?」
不思議そうに星をなでる歩。笑って陸が説明した。
「これはダビデの星って言ってな。イスラエルの象徴とされたものなんだ。主にユダヤ教徒の人達が信仰してる」
そこで言葉を切り、シュナイダー兄妹をチラッと目をやり陸は続けた。
「尤も、昔のドイツではこれが災厄の象徴みたいに言われたがな。フリードリヒ?」
物思いに耽っていたらしいフリードリヒは、陸の言葉で視線をダビデの星から外した。
「思い出すよ。11月になると、僕の母が決ってお祈りをするんだ。多分誰かの命日だと思う。
母がフリードリヒ、ヘルガ、おいでって言って僕達を抱き寄せる。
僕達が母を見上げると、母は言った。お前達よくお聞き。あの忌まわしい11月の夜、世界に何が起こり、私達に何が起きたのかを」
フリードリヒは足元の小石をぽんと蹴った。小石は大きく弧を描き、
池に落ちた。ぱちゃんと、乾いた音がした。
353名無し物書き@推敲中?:03/04/12 14:51
続きかってに書かせてもらったぜー
354名無し物書き@推敲中?:03/04/12 14:53
これは安いアダルトDVD一枚900円!!
http://www.net-de-dvd.com/
これは安いアダルトDVD一枚900円!!
http://www.net-de-dvd.com/
これは安いアダルトDVD一枚900円!!
http://www.net-de-dvd.com/
355名無し物書き@推敲中?:03/04/12 15:04
それで作中に「作者の歳がバレますよ」とかあったらどっかで見たようなネタだよなぁ・・・
357名無し物書き@推敲中?:03/04/12 16:55
なんの話?どういう事?
>>356
>353
神!!!
続きこれからも期待してまつ。
359名無し物書き@推敲中?:03/04/13 23:45
>>353
リレーしにくいが面白うなりそうだな。
360名無し物書き@推敲中?:03/04/19 00:23
age
361山崎渉:03/04/20 01:36
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
  ∧_∧
  ( ・∀・)   | | ガッ
 と    )    | |
   Y /ノ    人
    / )    <  > ∩
  _/し' //. V^^)/
 (_フ彡       /   ←>>361
363名無し物書き@推敲中?:03/04/24 02:32
出版社は忘れたが、「妹〜あかね〜」って本に萌えた。

兄視点の本だが、ぐれてた妹が兄の愛(家族愛ね)に包まれてだんだん素直に&可愛くなっていく茜に超萌え。


「そうだよ、もうお兄ちゃんがいなくちゃ生きていけないんだも〜ん。」
って話す茜に涙。
もう一年とたたずに離れなくちゃいけなくなるのに。

すごくイイ!
364bloom:03/04/24 03:09
365名無し物書き@推敲中?:03/04/28 22:49
保守あげ
保守はageる必要無いんだよ
367名無し物書き@推敲中?:03/04/29 15:12
スマソ。これ好きだから過去ログになって欲しくなくて・・・・・・・。
368名無し物書き@推敲中?:03/04/29 15:32
rtyny8iygt9uy
従兄が好きだから歩たんの気持ちがわかって切なかったです。
状況もね、彼氏が出来たとか言ってみたりね。ホントに出来たんだけどね。
何の反応もなかったけどね。
370シュナイダー家に伝わる日記:03/05/03 03:25
1938年10月(かすれていて読めない)、僕達の町の状況はますます悪化するばかりだ。
最近ではパンを一切れ買うのも一苦労だ。町の目も大分厳しくなってきた。
連中が僕らを連れて行くのももう時間の問題かもしれない。
くそ、こんな事なら南の忠告に従って町を出るべきだった!
すまん南。君が国を出る時に僕ら兄妹と付き合っていた事が知られ名なければいいんだが。
幸運を祈る。
くそ、ヒトラーめ。(破れていて判読不可能)…我が1100万の同胞達は今一体
何人になってしまったんだろう?神よ、(判読不能)
私は、25歳の会社員です。
まさか妹とこんな関係になってしまうとは、夢にも思いませんでした。
妹の瑞穂は、13歳この4月から中学2年生です。
私達兄妹の両親は、3年前事故で無くなりました。
身寄りの無い私達兄妹は、2人で暮らしています。
瑞穂は、とても素直でやさしい子で、家事のほとんどをやってくれます。
話は、昨年の秋の出来事です。
日曜日に妹と2人で冬物の衣類やコートを買いに行ったときです。
まずは、瑞穂の買い物をしていました。
トレーナーやスカートなどを買いコートの売り場へ行く途中、
後ろを歩いていたはずの瑞穂の姿がいつのまにか見えなくなっていました。
どこかではぐれたのかと思い、今来た方向へ戻ってみました。
すると瑞穂が立ち止まって何かをじっと見ていました。
何を見ているのかと思い瑞穂の後ろに回ってみると、
『ちょっとおませなブラ』という女の子がはじめて着けるような
ブラジャーをディスプレイしてあるコーナーを見ているようでした。
瑞穂は、私が後ろにいることに気づかずに夢中で見ているので、
私は瑞穂の耳元で小声で「ほしいの?」と聞いてみました。
瑞穂は、とても驚いた様子で「違うよ、違うよ」と言ってましたが、
私がもう1回「ほしいんだろ?」と聞くと、
顔を真っ赤にして「うん」と答えました。
瑞穂の胸元に目をやると、Bカップくらいあるんじゃないか?、
と思うほど、膨らんでいることにそのとき初めて気づきました。
とにかく買ってあげることは決めたものの、どれが瑞穂にちょうど良いのか
分らないので、女性の店員さんに事情を話して選んでもらいました。
(その時私は、瑞穂に先にレジの方へおっぱらわれた)
他の買い物を済ませ家に帰り自分の部屋でテレビを見ていると、
瑞穂が部屋に入ってきました。
いつもなら私の隣に座りテレビを見るかゲームをするのですが、
その日は私の横に立ったままなので、「どうしたの?座らないの?」と
聞きましたが、瑞穂はにこにこしたまま私の横に立ったままでした。
私は不思議に思いましたがその理由に気づき、「ブラ着けてみたの?」
と聞くと「うん」と答え私の横に座り腕にしがみ付いてきました。
そのまま少し話をすると、
1年近く前から、ブラがほしかったこと、
でも家計のことを思ってずっと我慢していたことを話してくれました。
私は、瑞穂にすまない気持ちでいっぱいになり、
瑞穂を、だきしめました。
どのくらいの時間抱きしめていたかは解りませんが、
しばらくすると瑞穂が胸はBカップまで成長していて、
『ちょっとおませなブラ』のコーナーの物ではサイズが合わず、
一般の下着コーナーで選んで買ってきたことを教えてくれました。
それを聞いた瞬間私の心臓が、大きく鼓動しました。
腕の力をぬき瑞穂をはなすと瑞穂はにこっと笑うと私にキスしてきました。
私はビックリしましたがそのまま瑞穂を抱き寄せました。
唇をはなし、「どんなブラ着けたか見せて」と言ってみると、
すこしはずかしがりながらトレーナーを脱いで見せてくれました。
瑞穂の着けているブラは薄いブルーでフロントッホックのものでした。
「かわいいよ」といってもう一度抱き寄せキスしました。
キスしながらブラの上から胸を触ると、一瞬ビクッと体が震えましたが、
全くいやな素振りは見せません。
私は調子に乗って胸をもんでみると瑞穂は、
「ン・・・ン・・・ン・・・」と小さな声を出していました。
唇からそのままうなじにキスしながら、フロントホックを外すと、
瑞穂は、「アッ」と小さな声を出しました。
うなじから口を離しそっとブラを脱がせました。
ツンと上を向いた乳首は薄いピンク色で乳輪は小さ目でした。
私はたまらずに乳首に吸い付きました。
瑞穂は、「アッ・・・アッ・・・アッ・・・」とさっきより少し大きな声を、
断続的にあげ、乳首が硬くなるにつれその声はだんだん大きくなっていきました。
乳首を舌で転がすようにしながら、スカートの中に手を入れ、
ショーツの上から瑞穂のオ○ンコをさすりました。
すでにそこは少し湿り気を帯び熱くなっていなした。
瑞穂のオ○ンコからは少しずつ愛液が流れ出してきました。
瑞穂の反応はとても初々しいのですが、思ったよりもスムーズに濡れていくので、
『もしかして処女ではないのでは?』と思い、
「セックスしたことあるの?」と、聞いてみると、
「セックスはしたこと無いけれど、半年前からオナニーをするようになった」と
教えてくれました。
「何を想像してオナニーするの?」と聞くと、
「お兄ちゃんのオ○ンチンを舐めているところとか、
オ○ンコに入れてもらっている所を想像してするの」と、教えてくれました。
それを聞いた私は、その通りのことをしてもらおうと思い、
ズボンを脱ぎベットにすわり瑞穂を正面に座らせ「なめてみて」とたのみました。
すると瑞穂はためらうことなく私のチ○ポを舐め始めました。
もちろん瑞穂はフェラチオをするのは、初めてだったので、
ソフトクリームを舐めるようにぺろぺろ舐めるだけでした。
「口の中に含んで吸ったり舐めたりしてみて」というと、
行った通りしてくれました。
けっしてうまくはありませんが、一生懸命してくれるので、気持ちいのです。
その時瑞穂の舌がカリ首の所を舐め上げました。
私は思わず「ウッ」と声をあげると、瑞穂は一旦口を離し「気持ち良い?」と
聞いてきました。
私が「すごく気持ち良いよ」と答えると、
「もっとするね」と言いまた舐め始めました。
今度はちらちらと目線を私の顔にむけ、どこをどうすれば私が気持ち良いかを、
探りながらしているようでした。
そのしぐさのあまりのかわいさに、2分ほどで爆発寸前になり、
われを忘れて瑞穂の頭を両手で持ち、激しく前後に揺さぶり、
瑞穂の口の中で射精しました。
我に返ると瑞穂は大量の精液を口の中に出されむせていました。
私は慌てて、ティッシュを数枚取り「これに出して」と言い瑞穂の、
口にあてがいました。
しかしその瞬間瑞穂は、「ゴクン」とのどを鳴らし口の中のものを飲み干し、
いつもの笑顔で「ビックリした、しょっぱくて苦いんだね」と言いました。
その笑顔のあまりの可愛さに、また私のチ○ポは大きくなっていきました。
それを見て瑞穂は「もう一回してあげる」と言い私のチ○ポへ
手を伸ばしてきました。
しかし、私はその手をつかみ「今度はお兄ちゃんがしてあげる」と言って、
瑞穂を抱き上げベットにねかせました。
ショーツを脱がせ足を開くとビショビショに濡れたオ○ンコが見えました。
瑞穂のオ○ンコには、産毛が少し濃くなった程度の毛が生えていました。
私は、その下の割れ目を両手で開き、穴のほうからクリトリスに向かって
舐め上げました。
瑞穂は「アッ・・・ウアッ・・・」と今までで一番大きな声を上げ身をよじらせました。
クリトリスの皮をむき、あまり刺激が強すぎないように
舌の先でつついてみました。
するとここが一番感じるところらしく、可愛い声を上げよがり始めました。
そしてちょっと強めに舐め上げた瞬間「アアッ・・・・・」と
大きな声を上げながら、おなかやオ○ンコをびくびくさせながらいきました。
私が「気持ち良かった?」と聞くと、
「すごく気持ち良かった、自分でするときはこんな風にはならなかった」
と言いました。
そしてまた抱き寄せキスしました。
今度は舌を差し込むと瑞穂はすぐに私の行為にこたえ舌を絡めてきました。
「入れて良い?」と聞くと、「うん、初めてはお兄ちゃんて決めていたの」
と言ってくれました。
もう一度軽くキスをして、瑞穂のオ○ンコにチ○ポをあてがい、
ゆっくり入れていきました。
瑞穂の顔が苦痛に歪みます。
「やっぱりやめようか?」と聞くと、
「大丈夫、さいごまでして」と笑顔で言いました。
私は再び腰に力を入れゆっくりと入れて行きました。
途中で『プチプチ』という感触が亀頭に伝わってきました。
それはおそらく瑞穂の『純潔の証』を貫いた感触だったのでしょう。
瑞穂のオ○ンコからすこし血がにじんできます。
私は、ゆっくりと時間をかけて瑞穂の奥まで到達しましたが、
チ○ポ3分の1は、入りきりませんでした。
(胸は大きく成長していましたが、
オ○ンコのほうはまだ成長しきってはいないようです。)
しかし、やはりまだ瑞穂顔は苦痛に歪んでいます。
このまま動いても瑞穂に痛い思いをさせるだけど考え、
そのままキスしたり胸をもんだりしていました。
どれくらいの間そうしていたでしょうか、
それまでわたしのチ○ポをきつく締め付けるだけだった瑞穂のオ○ンコが、
少しほぐれたまにキュッキュッとリズミカルに締め付けてくるようになりました。
『もう大丈夫かな?』と思いゆっくりと動いてみました。
やはりまだ痛いようですが、私の腰の動きに合わせて、
「アッ・・・ウン・・・アアッ・・・」とかすかな声を上げ始めていました。
10分くらいゆっくり動き続けると、瑞穂の顔から苦痛の色は消え、
感じている声もだんだん大きくなっていきました。
私もだんだん射精感が高まり腰の動きも速くなっていきました。
やがて我慢の限界に達した私は、射精寸前にチ○ポをひきぬき、
瑞穂のおなかに向かって射精しました。
2回目だと言うのに驚くほどの量が、すごい勢いで吹き出しました。
それは瑞穂の胸にかかり、一部は顔や髪の毛まで飛び散りました。
私は瑞穂についた精子をふいてやりながら、「痛かったでしょ?ごめんね」と
あやまりました。すると瑞穂は、
「最初は痛かったけれどやさしくしてくれたからだいじょうぶ。
それに途中からはすごく気持ち良かったよ。」と言ってくれました。

それ以来毎日一緒に風呂へ入り、毎日一緒のベットで寝ています。
今では瑞穂は自分から私の上にまたがり腰を振ったり。
朝目覚めるとチ○ポをしゃぶっててくれたりして私を喜ばせてくれています。
「瑞穂の生きがいはお兄ちゃんを気持ち良くさせること」と言ってます。
そんな瑞穂が、可愛くてたまりません。
瑞穂が中学を卒業したら、私達のことを誰も知らない所に移って
夫婦として暮らしていこうと思っています。
>>371-381
引用先は毒男板ですか?(w
コピペっぽいが一応・・・
>まさか妹とこんな関係になってしまうとは、夢にも思いませんでした。
嘘吐き!こういうとこは微妙に気になるんだよなぁ。
ここ知ってる?おれはハマッた・・・切なかった

一番身近な異性・兄弟姉妹の想い出〜
ttp://www2.bbspink.com/hneta/kako/998/998396125.html
一番身近な・・スレに掲載されていた、お兄ちゃん子の連載 Web版
ttp://whoiskimura.tripod.co.jp/brother/
連載の続き
ttp://onichanko.muvc.net/?

386名無し物書き@推敲中?:03/05/08 05:41
「どういう風にして欲しいねん」
「兄貴の思うようにしたらええやんか」
「思うようにしたらえやんかてお前、理想のキス
言うもんがあるやろ」
「そしたらねえ……」
「ああ!何するねん由美」
「焦ってどないするねん、首に手ェ回したぐらいで」
「それから?」
「顎をもちあげて」
「こうか」
「ウチの腰に手をまわして」
「こ…う……」
「……」
「……」
「…ん……」
「柔らかいなあ」
「女の子の唇はこういうもんなの」
「なんで標準語やねん」
「女の子はこうなるの」
「次は舌いれたろか」
「あほ。ムードの無い言い方やめ」
「俺のことが好きやったら、もっと丁寧な言葉使え」
「わかったお兄ちゃん」
「そうそう」
「ウチ、ほんまに」
「ウチ、ほんまにやないやろ。私本当にやろ」
「私、本当にお兄ちゃんやったら、あげてもいいと思てるねん」
「ちょっと考えさせてくれ」
「今度の日曜日、どこか連れて行って」
「デートかそれ」
「うん、まあ」
「カレシと行ったらええやないか」
「私が?いいの?本当に?カレシと?」
「いや……まあまて。そらちょっと」
「そうよね」
「ほな一回だけ。デートちゅう事で」
「おまん……ちがった、エッチもいいよ」
「兄妹やから言えるんやな。そういう風に」
「お兄ちゃんにまかせるから」
「俺はもう、何もわからん」
「そういう事やから彼女が出来へんのよ」
「やかましわい」


388名無し物書き@推敲中?:03/05/08 05:48
「由美、家出る時はお母んに何て言うて出てきた?」
「友達とミナミへ遊びに行くて言うた」
「よし!」
「何でガッツポーズやのん?」
「ええか由美、絶対人前で俺にくっついたらあかんぞ」
「わかった」
「ええな、決して破目をはずしてはなりませんぞ」
「変な言い方」
「気をつけろと言うとるんや」
「わかってるってば。お兄ちゃん」
「今日はえらいリキ入ってるな」
「褒めてくれる?日、ストレート・パーマあてたし
服も靴も新品やし」
「俺もこの日の為に新調したのや」
「いつものTシャツとジーパンやないの」
「あほ。三千八百円もしたんやぞこれ」
「Tシャツ?」
「ジーパン」
「あはははははでも嬉しい。おニューでデート
してくれるなんて」
「ええか、今日は先ず映画を観てその後喫茶店へ入る」
「綿密やね」
「下調べバッチリや!俺について来い」
「嬉しい!嬉しい嬉しい!」
「くっつくな〜!」
「ミナミ着いたら、腕組んでもいい?」
「ああいいとも腕組む……あかんあかん!」
「もう」
389j:03/05/08 10:10
人生の成功において必要なことは、学歴でも地位でもありません。
知恵と勇気と冒険心です。
果敢に未知なる世界に挑戦し続ける事です。

http://www.h2.dion.ne.jp/~achooooo/index.html

390動画直リン:03/05/08 10:29
あれ?なんかデジャビュ
ほっしゅ
394山崎渉:03/05/22 02:55
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
395名無し物書き@推敲中?:03/05/24 11:08
28の神! 漏れらはがんがって歩たんのお話を完結させたでつよ。
またいつか降臨してくださいでつ。
396名無し物書き@推敲中?:03/05/24 11:59
397山崎渉:03/05/28 10:30
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
398名無し物書き@推敲中?:03/06/04 15:07
あげ
399女性にお勧め:03/06/04 15:09
http://imo8.kakiko.com/deai22/gyu/gyuu/index.html
出会いはここから中高生専用わりきり〜即アポ
女性の方も訪問してね!いいこと見つかるよ!
先に一度自分を殴っとくのでご了承を(意味不明)
                    _ _     .'  , .. ∧_∧
           ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '     (    )←俺
          , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
         /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
        /   ノ                 |  /  ノ |
       /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
       /   _, \               / ,  ノ
       |  / \  `、            / / /
       j  /  ヽ  |           / / ,'
     / ノ   {  |          /  /|  |
    / /     | (_         !、_/ /   〉
   `、_〉      ー‐‐`            |_/
401下克上(仮題):03/06/08 21:16
時は深夜
両親もしっかり寝ている丑三つ時
そんな時俺はこの前中学三年生になった妹の部屋に近づいた
(そうだ!アレ忘れていた)
俺は素早く風呂場に行ってある物を持ってきた
髭剃りとクリーム
これからする事を考えると不思議と笑みがこぼれる

今俺の持っているアイテム
髭剃り クリーム タオル デジタルカメラ マイナスドライバー
これで何をするかって?
ふっふっふ、これでいつも馬鹿にしてくる妹を下僕にしてやるのだ!

ってことで妹の部屋

クッ
(ちっやっぱり鍵がしてある)
もちろん予測済み
パッパラッパッパ〜(効果音)
スオウはマイナスドライバーを取り出した

カチュ カチンッ

(よし!開いた!)
そして俺はこっそり部屋に入った
402下克上(仮題):03/06/08 21:16
(何も知らずよく寝てるな)
知ってたら怖いけどな
そして俺はベットに近づく
布団が床に落ちていた
(よし!手間が省けた!)
そして俺は妹に近づき

するっ

下を脱がした
(ふふっ…)
俺は妹の局部を見つめた
(薄っすら毛が生えている…)


(あっ…そうだ…)
パチッ
俺はスタンドを点けた
(起きた時に暗いと叫ぶかもしれないからな)
どっちにしても叫ぶような気がしたがとりあえず明るくした
「んっ…」
まだ妹は起きていない
(よしっそろそろ取り掛かるか)
俺は妹の股を広げた
(綺麗だ…)
余韻に浸ってる途中で起きたらめんどくさい
俺は早速クリームを用意して妹の陰部に塗った
(これ位かな?)
そして髭剃りで毛を剃っていく
403下克上(仮題):03/06/08 21:17
ジョリ ジョリ

ジョリっ
「んっ…」
(起きる…)
「えっうわっあれ?……」
俺を見て呆然としている
そりゃそうだ、いきなり下を脱がされ剃毛されているんだから
間髪容れず俺は言った
「叫ぶな、叫んだら思いっきり斬るぞ」
「えっなっなんでスオウが私の部屋に…って何してんの!?」
「お前の毛を剃ってんだよ」
「なにしてんの!止めろよ!」
「何言ってんだ、主導権は俺にあるんだ
少しでも騒いだら思いっきり斬るって言ってんだろ」
「うわっねっちょっと止めてよ、なんでこんな事してんだよ」
「もちろん仕返しだよ、何時も何時も俺を下僕扱いしやがって」
「おっお前、後でどうなるか分かってんのか?」
「お前が俺の下僕になるだけだ」
「なっ…さっ叫ぶぞ…」
「今叫んだらお前のココが血塗れになるだけだ」
「……………(血の気が引いている)」
「別に俺は警察に捕まろうが何だろうが構わない
 お前が困るだけだ」
「最低」
「何言われようが知ったこっちゃない」
そう言って俺は剃毛し続けた
404下克上(仮題):03/06/08 21:18
「うぅっ…うっやっ止めてよ〜お願いだから〜」
「い・や・だ」
いくら泣いたって許さない
それに泣いたって余計俺を萌えさせるだけだ
「ぃ…今までのことは謝るからさ…」
「それ以上喋るとほんとに斬るぞ」
「しょっ所詮ただの脅しでしょ、そんなこ…」
しゅっ
俺は髭剃りを素早く横に動かし妹の局部の上を少し斬った
「うぁっ…」
「次は本気で斬るからな」

じわっ

血が出てきた
「…ぅ…ぁあ…」
「泣き叫んだらもっと痛いぞ」
「ひ…ひど…酷…ぃ…」
妹はあまりの恥ずかしさと屈辱に顔を手で覆った
405下克上(仮題):03/06/08 21:19
「さてと」
剃り終わり俺はタオルでクリームを拭った
「…ぁ、ぐ…ひっく…」
(血が結構出てるな…まっ撮った後でいいか…)
俺はポケットからデジカメを取り出した
ピッ ピッ
「ぃ…いやっ……なに撮ってんの…」
「誰かに喋ったりしたらネットに公表するからな」
「ぐっ…あぁ…」
妹の絶望的な顔が俺のオスを刺激する
だがまだだ…まだ犯さない…
(簡単に犯して終わっちゃおもしろくないしな…)

ピッ
(これ位でもういいかな?)
デジカメをポケットにしまい
そして今も血が出ている傷口に口を近づけた
ぴとっ ピチョ 
「あ…あぁ……」
苦い味がした
でも不思議と不味いと思わない
その時妹の陰部はほんのり湿っていた
406下克上(仮題):03/06/08 21:40
(今日はもう終わりでいいかな)
傷口からの血が止まり、血も全て舐めつくして無くなった
たっぷり妹を蹂躙した俺は立ち上がって妹に言った
「これからは俺を兄として敬えよ
 そして俺を兄と呼ぶように
 じゃなきゃコレがどうなるか…分かってんな」
「ぅ…そしたらあんたも困るんじゃ…」
「だから俺はたとえ警察に追われようと平気なんだからな
あと兄と言え!」
「……スオウ兄…」
「よし!それでオッケー
 ……………じゃあな、アカネ♪」
ガチャ

「ねぇ…」
「なんだよ」
「な…なんで……け…警察に追われてもだ…大丈夫なの…?」
「お前がもし誰かに言ったら俺はお前の画像をネットで流す」
「だからそれがなんで…」
「そして警察に捕まる前に……………」
「前に何よ………」







「……………死んでやる」
407名無し物書き@推敲中?:03/06/14 01:17
晒しage
兄と妹
やるなら真面目に
真面目にやってればフォローする

ただし童貞と処女の組み合わせじゃなかったらフォローしない
409名無し物書き@推敲中? :03/06/14 04:10
題名「浩二と瑞希」
登場人物
浩二…22歳。園芸業の青年。中卒。無類のクルマ好き。やや屈折している。
      175cm、63kg。ほぼ毎日ゲーセンとオートバックスに寄る。
瑞希…17歳。高校生。プリクラ、コスプレ好き。甘えん坊で陽気な性格。
      157cm、40kg。3sizeは83・55・80。パン屋でバイトしている。
二人の両親は4年前事故死。祖父母もなく両親が残した家で二人暮し。
ただし両親が相当の財産を残したためさほど生活には苦労していない。
話の舞台
関西地方のある住宅都市。
時代設定
現代。2002年から2003年。

次回から開始予定です
「今日も暑いなあ。はよ帰って扇風機つけようか」
浩二は歩きながら汗を拭いた。腕時計を見る。午後4時半。
妹の瑞希はまだ学校から帰っていないだろう。
「風呂でも沸かしとくか。今日も一番風呂は決まりやな」
7月上旬。梅雨に入って蒸し暑い日が続いている。
動くだけで全身に汗がにじむ。こんな時こそシャワーを
浴びて冷たいビールをぐっと一杯飲むのが一番だ。
「冷蔵庫にはまだ3本あったな。まだ買出しには行かんでええやろ」
浩二は財布を再びポケットにしまって煙草に火を着けた。

家の玄関の戸を開けて、いつものように「ただい…」
と言いかけた浩二は、脱ぎっぱなしの妹の革靴に気がついた。
「なんや、瑞希帰っとるんか」
浩二はさして驚きもせず靴を脱いで廊下に上がった。
瑞希が兄より早く帰宅するのは別に珍しいことではない。
「おおい瑞希、俺帰ったで。飯の仕度でもしとくぞ」
居間に入って浩二は大声で妹を呼んだが返事がない。
「どこおんねん…っつたく。まあええか」
浩二は買って来たビールを冷蔵庫にしまって、振り向いた。
と、目の前に瑞希が立っていた。バスタオル一枚の風呂上り姿で。
顔を火照らせて、去年の夏祭りで貰った団扇を動かしている。
「どう、お兄ちゃん。あたしってセクシー?」
瑞希は引き締まった腰をくねらせた。
「んなアホなことしとらんで早よ飯食うぞ」
浩二は呆れた顔をしてカップ麺を取り出した。
「お兄ちゃんったら、萌えないの?あたしのカラダに。
そんなことだから22にもなって未だに童貞なのよ」
瑞希の言うとおり、浩二はこの22年間一度も女性と
付き合ったことがない。
「だから言うたやろ。俺は中卒で働き始めたから付き合い
なんかないって。大体そういうことには興味全くないねん」
言いながら浩二はカップ麺にポットの湯を注いだ。
     ∧_∧ 
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕のスレを保守して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                           山崎渉
「なんか、つまんない。あたしご飯いい。先に上いってる」
瑞希はバスタオル姿のまま階段を上がっていってしまった。
「何考えとんねん、あいつは。ったく、うちの恥や」
浩二は一人カップ麺の汁をすすった。
「けどあいつももう高二か。早いもんやな」

…浩二と瑞希の両親は4年前の6月、飛行機事故で死んでしまった。
浩二と瑞希の二人を残して。
祖父母は既に亡く、二人は辛い孤独感に襲われた。
しかも当時、瑞希はまだ中学に入ったばかりだった。
甘えん坊であどけない瑞希は、何日も泣き続けた。
当時塗装工だった浩二は、妹の進路のために必死に働いた。
だがあとで両親が2000万近い遺産を遺したことが分かり、
3年後瑞希は無事に高校に進学することができた。
瑞希の性格が両親が死ぬ前とあまり変っていないのは、
遺産のお陰で大した苦労をせずに済んだからかもしれない。
しかし一方で過労が溜まっていた浩二は、2年前喀血して倒れた。
リフトに塗料入りのポリタンクを載せようとした時、
肺静脈を破ってしまったのだ。
以来、定期的に通院しながらの日々が続いている。
だが浩二は喀血したことはおろか通院していることも、
まだ妹に話していない。
妹には、普通の家庭のようにのびのびと育って欲しい。
無邪気で明るい妹の性格を歪めたくはない。
普段はぶっきらぼうでひねくれたような性格の浩二だが、
唯一の肉親である瑞希への思いが生きる支えになっているのだ。
414名無し物書き@推敲中?:03/06/14 06:51
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
http://homepage3.nifty.com/coco-nut/
「兄と妹」はジュブナイル系がよいでつ。
エロはおなかいっぱいでつよ。
…夕食を済ませた後、浩二はしばらくテレビを見ていた。
しかしなぜか今日は面白い番組がない。
「おもろいもんがないな。パソコンでもやろか」
テレビを切って2階に上がった浩二は、瑞希の部屋の電気が
消えているのに気がついた。
「もう寝たんか。早いな。明日は土曜なのに。まあええか」
そのまま部屋に入り電気をつけた直後、
「ねえお兄ちゃん」
高く澄んだ瑞希の声がした。
「なんや。起きとったんか」
「うん。入っていい?」
「ええけど、俺今からインターネットやるからな」
「いいよ。あたし構わないから」
ドアが開いて、瑞希が入ってきた。赤青白三色ストライプの
入った浴衣を着ている。瑞希の夏の寝巻きは浴衣だ。
「なんかあったんか」
「ううん。あのね…お兄ちゃんもし、あたしに好きな人ができたら
どうする?」
「別に。どうするもこうするもない。17にもなりゃ彼氏が
できたって可笑しくないやろ」
浩二はパソコンの画面から顔を動かさずに答えた。
「あたし、好きな人がいるの」
瑞希は思いつめたような声を出した。
「ふーん。そうかい。わざわざ言うほどのことと違うで」
「でも、その人お兄ちゃんもよく知ってる人なの」
「なんや、この近辺に住んではる人か」
「ううん。今、この部屋にいるわ」
「この部屋って、俺とお前しかおおへんがな」
浩二は表情一つ変えず答えた。
「そうよ。あたし、お兄ちゃんが好きなの」
瑞希はキッと顔をあげて言い放った。その表情は決して
冗談を言っているとは思えなかった。
「好きって…そ、そりゃ兄妹としてやろ。まさか恋仲とか
うんなアホなわけないよな?」
浩二は怪訝な顔をした。
「どうして?なぜお兄ちゃんを好きになっちゃだめなの?」
瑞希は兄に詰め寄った。シトラス系の甘いオーデコロンの
香りが流れて来る。
「あかんも何も、俺たちは実の兄妹や。恋なんかできるわけない。
んなこと高二にもなりゃわかると違うか。それに親戚同士で結婚したら
なんか遺伝が狂うんやろ。俺生物習ってへんからよう分からんが。
近親何とかって言うらしいけど、んなこと俺は絶対しいひんで」
浩二は呆れ顔で妹を見た。瑞希の目にはいつのまにか涙が溜まっていた。
「…そりゃ、普通は変だと思うよね。実の兄を好きになるなんて…。
でもあたし本気よ。今日佐緒里に打ち明けたら、ちゃんと聞いてくれた。
佐緒里も自分のお兄ちゃんが好きで、もうHもしちゃったって。
…お兄ちゃん、いつもあたしを守ってくれた。甘えん坊で幼いあたしの
ために必死に働いてくれた。あたしを高校に行かせてくれた。
好きな服も買ってくれた…いつしか、お兄ちゃんに恋をしちゃったの、
あたし。ねえお願い、真面目に聞いてよ、お兄ちゃん!」
瑞希は泣きながら兄の胸に抱きついた。
「…まいったなこりゃ…。ついてねえときゃ、こんなもんか…」
浩二は淋しげに笑った。自分が告白されたのは初めてである。
しかもよりにもよって相手は血の繋がった実の妹。
女性との付き合いがなかった彼にとって、まさに不測の事態しか
言いようがなかった。
山○の名前を名前欄に入れるとふしあなさんになるらしいから
気をつけたほうがよいぞ。
「あのなあ、何度も言うけど俺は中卒で一人就職
していったから異性との付き合いは今までなかったんや。
そやからこんな時どうしてええか分からへんねん」
浩二は戸惑いながら妹の頭を見つめた。
海藻エキスの入ったヘアコンディショナー独特の香りが漂ってくる。
両手はまだ、浴衣をまとった妹の華奢な身体を抱いている。
「ねえ、お兄ちゃん…」
瑞希は兄の胸に顔を埋めながら、か細い声を出した。
「なんや、どうし…」
浩二と瑞希が顔を向けたのが、ほぼ同時だった。
そして、瑞希の淡いピンクの唇が浩二の荒れた唇を塞いでしまった。
「げ…お、おい…」
浩二は目を白黒させた。瑞希は目を閉じて恍惚とした表情をしている。
必死に妹の身体を離そうとしたその時、
(あ、これはマスカットの味や…)
浩二の脳裏にふと、みずみずしいマスカットの果実が浮かんだ。
亡くなった母が好きだったマスカット。
そして、お母さんっ子だった妹もマスカットが小さい時から大好きだった。
浩二自身も、学校帰りにおやつとしてよく食べていた。
(懐かしいなあ…)
思い出に浸っていた浩二は、ふと我に帰ると、慌てて両手を妹から離した。
「さ、離れろよ。兄貴にキスしたってしゃあないやろ。自分の部屋行けよ」
「うん…。ねえお兄ちゃん、あたしの気持ち分かってくれた?」
瑞希はじっと兄の顔を見つめた。なぜかその表情は明るかった。
「好きも何も、俺達は実の兄妹や。ちゃんと守ったるで心配すんな」
浩二はまたパソコンの画面に向き直っていた。
「ねえお兄ちゃん、お兄ちゃんの初キッス貰っちゃった。えへ♥」
「あ、あかん!そうやった!おい、瑞希待てや!」
瑞希は爽やかに笑いながら部屋を出て行ってしまった。
「おやすみ、お兄ちゃん。愛してる」
と言いながら。
420名無し物書き@推敲中?:03/06/14 23:34
>415
ジュブナイル系って何でつか?
421名無し物書き@推敲中?:03/06/15 00:38
ジュブナイルって少年、少女って意味だが、
ようは純愛ものってことか?
うーん、真意はいかなものか。
瑞希が出て行った後、浩二は妹の身体の感触を思い出していた。
妹に抱きつかれたのは、いったい何年ぶりだろうか。
思えば、霊安室の両親の遺体と対面した際、大声で泣きわめく
妹を両腕で抱きしめた時からもう4年以上になる。
あの頃と比べて、瑞希も大きくなったものだ。
性格はまだまだ幼いところも残っているが、身体に関しては
もう成人女性と殆ど変らないだろう。
「・・・」
浩二は煙草に火を点けると、回転椅子の背もたれに寄りかかった。

よくテレビドラマでキスシーンやセックスシーンが流れる。
恋人同士でキスをしているうちに欲求が抑えきれなくなり、
性行為に走っていくパターンがほとんどだが、自分には
なぜかそのような感情・発想が全く起こらない。
先日見た妹が見ていたドラマは、兄妹間での近親相姦を描いた
ものだったが、あの時でさえ何の感情も起きなかった。
「俺はひん曲がっとんねん」
浩二は今まで自分をそう評価してきた。
確かに女性と付き合ったことは一度もない。しかも小・中学校と
比較的大人しかったせいかしばしばいじめの対象にもなった。
そのせいか対外的に控えめに育った浩二には、他人と接すること
自体がおっくうに感じられることもある。
中卒で社会人となり、塗装、建築、運送、園芸など主に裏方的な
仕事を回って生きてきたことも、引き篭り的な性格に拍車をかけた。
「何のために、あいつは俺にコクッたんや…ああ、分からへん」
浩二はまだ一回しか吸っていない煙草を灰皿にこすり付けると、
ベッドに寝転んでしまった。

ああ、今日はなんて日なんやろうか。
423名無し物書き@推敲中?:03/06/15 02:02
エロの有無はともかく、実の兄妹って時点で少年少女もないだろ。
たしかにそれは言えるかもw
>>409の著者です。
都合により17日から連載再開します。
実の妹に告白されたDQN的性格の青年のその後を描きます。
話のポイントのいくつかは、>>413に書かれています。
この兄妹が今後どうなっていくのかぜひ考えてみてください。
>409の著者

続きよろしこ!
>>409の著者です。>>425で17日とありましたが、予定が早く
かたづいたため、今夜から連載を再開することになりました。
1舞台が関西で、どうして浩二は関西弁で瑞希は標準語なのか、
どうして浩二には心理的に一部欠けているところがあるのか、など
いろいろ不思議な点を織り交ぜています。
一応シナリオを組んで製作していますが、途中作風が変るかも
しれませんのでご了承下さい。
翌日。
浩二はいつものように起きて顔を洗いに洗面所に向かった。
あの思いがけない妹からの告白に、なぜか昨夜はなかなか寝付けなかった。
普段の彼の性格ならば、大したことはないと一蹴して熟睡モードに入るはず
であろうが、そうならなかったことからしてどこかしら自分の心の中に
妹に対して何か特別な感情でもあるせいなんだろうか、とふと考えてしまう。
記憶にある限り、あれほど眠れなかった夜は今までなかった。
「うぃぃ…ああ痛ぇぇ…」
寝違えた首をぽんぽん叩きながら浩二は洗面所のドアを開けた。……
「キャーッ!」
「ギョエーッ!」
二人の悲鳴ががらんとした家中に響いた。…二人。
そう、洗面所には瑞希がいたのだ。いや、ただいただけならこれほど
悲鳴をあげる必要はないはずである。
瑞希は身体に何も身に着けていなかった。つまり、素っ裸だったのだ。
鏡の前で、ストレートの長い黒髪をかき上げながら自分の裸体を凝視していたのである。
いくら女に興味がない浩二でも、これには仰天した。
寝違えた首も何もかも吹き飛び、浩二は思わず後ろにひっくり返った。
「お、おい、お前何しとんねん…あ、朝の洗顔は俺が一番と決めたやないか!」
浩二は壁にぶつけた頭の痛さも忘れ、ひきつった顔をして言い放った。
「お、お兄ちゃんこそ、ノックもしないで入らないでよ!いきなり
ハダカを見られちゃって、あたしまだ心の整理ついてないんだもん」
瑞希は慌ててバスタオルを胸元に抱いてしゃがみこんだ。顔は
茹で上がった伊勢海老のように真っ赤になっている。
「決めた約束簡単に破るな!朝一に使いたいんなら一言言うてくれや。
ああ痛ぇ…今日は朝からほんまに厄日や…朝から妹の裸見せられるなんて」
「何よ!いきなり人のヌード見といて、その捨てゼリフ。ひっどーいお兄ちゃん。
朝ごはん作ってやんないからね!」
タオルを抱いたまま瑞希は立ち上がって、起き上がろうとしている兄を
膨れっ面で見下ろした。
「なんやと!この野郎、人が飯作れへんことネタにしよって…待てや!」
「えへへ、お兄ちゃんこっち!」
浩二が立ち上がるより早く、瑞希は笑いながらそのまま軽やかに
階段を駆け上がっていってしまった。
「この野郎、待てや…」
追いかけようとした浩二は、はっとして立ち止まった。
自分が妹のペースに乗っていることに気づいたのだ。

この4年間、自分は兄として妹を守ってきた。
「黙って俺について来い」というほどではないが、ひ弱な妹の
ために『頼れる兄貴』となるべく努力してきた。無理が祟って
途中何度か死に掛けたこともあったが、なんとか今日まで頑張ってきた。
お陰で何とか『頼れる兄貴』にはなれてきたようである。
ところが昨日今日と、自分は逆に妹に引っ張られているようだ。
こんなことは今までなかった。思ってもみなかった。
しかもその間、今までになかった不思議な感情に囚われている。
よく分からないが、自分は妹に振り回されるのを楽しんでのはないか。
さっき階段を昇っていった妹の笑顔は、決して人を馬鹿にしたような
なものではなかった。
ごく自然に、明るく無邪気で爽やかな笑顔だった。いつも妹が見せる、あの笑顔。
そのせいか、なぜか腹が立たなかった。「この野郎、からかいやがって」ぐらいの
甘酸っぱい感じしかしなかった。
あの時の自分の感情…浩二は思わずその場に立ち竦んだ。
俺が変ったのか。それとも、あいつが変ったのか。いや、両方変ったのか。
昨日から、俺たちはどうなったんだろう・・・
・・・・・・
ふと考え込んだ浩二に、突然激しい胸の痛みがに襲ってきた。
針で刺すような、鋭く染みるような痛み。発作が始まったのだ。
浩二はその場に倒れこんだ。それほど激しい痛みだった。
「ああ、痛ぇぇ…く、薬はどこや…」
よろめきつつ立ち上がりながら、浩二は洗面台の下の薬を取り出した。
カプセルを慌てて飲み込んだ浩二は、ようやく胸をなでおろした。
一転して気分が良くなる。呼吸は楽になり、目の前が明るくなる。
「ああ、助かった。それにしてもなんっちゅう痛みや。もしあそこで
薬がなか…」
言いかけて浩二は口をつぐんだ。
薬の存在をさっき瑞希に知られたのではないか。だとすれば…
途端に頭の中が真っ白になった。
妹だけには、どうあっても知られたくはない。瑞希にとって、
この世で頼れるのは浩二だけである。あのひ弱でガラスのように
傷つきやすい性格では、自分が死んだ後とても一人でやっていけるとは思えない。
なんとしてでも、瑞希が一社会人としてそれなりに自立していける
ようになるまでは生きなければならぬ。
元々身体の弱かった浩二はその思い一心で、今まで命を繋いできたようなものだ。
「俺は死なん。このままでは終わらへんで…!」
浩二は屈んでいた姿勢を一気に真っ直ぐ伸ばした。額には脂汗が光っている。
「どうしたのお兄ちゃん。なんか体操でもやってんの?」
妹の声に、浩二ははっとして振り返った。
階段の踊り場から、瑞希がこっちを見ている。水色のワンピースを着て
てすりに寄りかかり、頬杖をつきながら不思議そうに兄の顔を見つめている。
「なあに、そんなに汗びっしょりかいて。まさかあたしのヌードにそんなに
興奮しちゃった?うふふ」
屈託のない笑顔。どうやら瑞希は兄の病気にはまだ気づいていないようだ。
「なあに、ちょっとやばいこと思い出してさ。さ、朝飯今日は俺が作ったるで」
「え、お兄ちゃん作ってくれるの?嬉しい、楽しみだな」
瑞希は元気良く階段を降りてきた。浩二は慌てて薬の入った小瓶をポケットに
しまうと、台所に向かった。

ああ、助かった。まだ知られてへんな。
ageておきます。
二週間後、浩二は瑞希と近所に住む瑞希の旧友佐緒里の3人で
神戸に出かけた。繁華街に出るのが好きな瑞希のために、浩二が
計画したのだ。
「うちのお兄ちゃんとっても優しいんだよ。4年間ずっとお転婆な
あたしの面倒を我慢して見てくれているんだもの」
「瑞希のお兄さんすっごいうらやましいわ。あたしの兄貴なんてね、
いい加減で物事ど忘れしちゃうんだもん。あたし惚れちゃいそう♥」
「なあ、話盛り上げんのはええけどな、あんま変な方向持ってくなよ。
女の妄想はめちゃ恐ろしいもんやねん」
「もうお兄ちゃんたら、話の腰を折らないでよお」
浩二の車の中は会話が弾んでいる。運転している浩二自身も自然に
気持ちが和んでくるようだ。
車は川を越え、「兵庫県」と書かれた標識を通過した。
・・・
佐緒里は瑞希が小学校に入る時、東京の郊外から引っ越してきた。
瑞希とは中学校も進学先の高校も同じで、うまの合う友人の一人である。
しかも瑞希と同じく、和俊という兄がいる。浩二より2つ下の大学生だ。
浩二とはゲーセンの顔なじみで、浩二は彼の人となりをよく知っている。
小柄で生真面目、やや大人しいが好きなことにはとことん熱中する、
いわゆるオタクタイプの人間。クルマ好きの浩二と趣味が一致した
こともあってか、最近では頻繁にメールもやりとりするほどの仲だ。
実は二週間前の金曜の夜、浩二が寝付けなかったのは単に妹に告白された
だけが理由ではない。
数少ない友人として接していた和俊が、妹と性的関係を持っていたことに
衝撃を受けたのである。
「まさかあいつが、ね…」
普段の行動からは思いもつかない和俊の裏を知り、浩二は人間の性格の
複雑さを思い知らされた。
人は見かけによらない。単純なことかもしれないが、人付き合いがあまり
育たなかった浩二にはなかなか重い事実であった。
1はこのスレのことを覚えているんだろうか?
歩たん以来、ヒットが無いからのう・・・・
だね……、歩たんの話、好きだったなぁ。
俺も展開が面白かったなあ・・・
シスプリのパチもんを書いてみましょうか?

「シスター・ストーカー −お兄ちゃんだ〜い好き♥−」
ほっしゅ
439229:03/07/06 19:01
二人の自宅にて。

「いや、このビデオ怖かったなあ」
「ひろくん、このモニターから人が出てくるって話ね、、、」
「うん」
「出てくるのが安岡力也だったら?」
「それは別の意味ですごく怖い」
「百人くらいの安岡力也がわらわらとテレビのモニターから出てくんやで」
「あかん、俺今晩一人でトイレ行けんようになってもうた」
「そんな、また大げさな」
「だって由美、トイレのドア開けたら力也さん用足し中だったらどないすんねん」
「どうするって、前に回ってよく見る」
「見てどーする」
「お兄ちゃんのと比べる」
「そう来たか」
「ほな、トイレいこ。力也さんとくらべっこや」
「いや力也さんおらんって」
「おるかもしれんで」
「おらんおらん」
「じゃあ、じゃあ二人でいこ」
「ん?わかった。由美、本気で一人でトイレ行けないんやろ」
「だって、さっきのビデオこわかった〜」
「わかったわかった、そんな半泣きにならんでもおにいちゃんが付いてるから」
「ありがと。じゃあついでに後ろからも」
「突いてええってか」
「うん」
「ええかげんにしなさい」




440山崎 渉:03/07/12 11:45

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
>>439
 ふにょっと萌えぇ〜
442名無し物書き@推敲中?:03/07/14 01:50
「どっこいしょ」石段に腰掛ける、由美。

「なんや、また関節炎か」と老体の妹を気遣うひろくん。

「ええ?なんやて?」聴き返す由美。

「足が痛びんが〜〜!」痰が絡んだひろくん。

「……いとうない。ちょっと座らへん?」と由美。

「はよせんと、孫が来よるぞ」風がひろくんの白髪をなでる。

「お互い、年とったねえ」遠い目で空を見つめる由美。

「またホテル行きたいんか?」さらに遠い目の兄、ひろくん。

「ええ?なんやて?」聴き返す、補聴器の由美。

「ボデル行ぎだびんが〜〜!」やはり、痰の絡むひろくん。

「ついに、初孫やからねえ、私と兄ちゃんの」と由美。

「ふひゃはははは、ふごご!」入れ歯がずれるひろくん。

「まだ、うちとマグワイたいん?」無表情の由美は、石段の下をみやる。
下には、はるか小さく鳥居が見える。ここは風がおだやかで、ひと気も無く
老兄妹がデートするには格好の場所だった。

「どうかなあ、それはどうかなあ」ひろくんは皺をギュッと増やして
微笑んだ。
443山崎 渉:03/07/15 11:41

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
新小説:「ドリ野郎と昼ドラ娘」
幸蔵→23歳。群馬県内に住む青年。自動車整備工。
由香里→16歳。県内の高校1年生。兄と二人暮し。
445名無し物書き@推敲中?:03/07/19 04:33
空あげ
446山崎 渉:03/08/02 01:13
(^^)
>>432の続きです。ながらくお待たせしてすみませんでした。

「どうや、兄貴とは仲良くやっとるんか」
浩二は佐緒里に尋ねた。
「ええ、おかげさまで・・・。うち、両親が共働きで昼間は誰も
いないから、兄はあたしの心の支えなんです」
佐緒里はオレンジジュースを飲みながら答えた。
ここは市内のある喫茶店。瑞希はトイレに行っており、今
座っているのは浩二と佐緒里の二人だけである。
「・・・実はな、この前和俊君から聞いたんや。彼とあんたが・・・
その、男女の関係になっとるっちゅうことを。あれほんまか?」
「ええ、本当です。去年の暮れぐらいから・・・あたしから告白
したんです、お兄ちゃんのこと好きって。そうしたら、兄も
あたしのこと愛しているんだ、でも実の兄妹だからなかなか言い出せ
なかったって。その日の夜は、あたしにとって初めての夜でした。
兄はとても優しくて、あたしも初めてで不安はあったけどすぐ
受け入れることができました。そう、あれは去年の12月28日でした。
はっきり覚えています。もう兄から聞いたとは思いますが、あたしは
もう処女じゃないんです」
「12月28日っつうたら、俺がレストランで店員と喧嘩した日やな・・・
あ、あかん。関係ない話してすまん。それで、和俊君とは今も
そういった関係で?」
「はい、今も時々・・・。もちろん、道徳的にはいけないことだろうし、
どのみち兄と結ばれることはできないですけど・・・でも、兄を
愛している気持ちになんら変りはありません。それだけは本当です」
「せやな・・・」
・・・・・・
しばらく沈黙が続いた。昼間にもかかわらず、この店は客が少ない。
浩二達以外の2、3人の客も黙って雑誌の文字を追っている。
慌しく往来する外の国道とは隔離された、別空間のような感覚に包まれる。
あたかも霊安室のような、昼とは思えないほどに静かな店内。
その静けさが、余計に話を重苦しさに拍車をかけているようだ。
激しく期待
449名無し物書き@推敲中?:03/08/15 04:02
kitaiage
450山崎 渉:03/08/15 11:52
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
>>447の続きは現在推敲中です。ご期待ください。
あげておくよ。下がりすぎだから。
ちょっとだけ期待してますよ。
保守揚げしますから、推敲を続けて下さいな。
>447
率直な感想だが、妹と肉体関係をもった事を告られた男が
その事を当の本人に聞くと言うのは不自然な気が・・・・・
まして、妹の方も「もう処女じゃないんです」なんてありえねー・・・

あと、ヘンに12/28に拘ってますが伏線だとしても妙に浮いてます。
455名無し物書き@推敲中?:03/08/25 17:08
保守のついでに聞くが、今このスレの住人ってどんくらいいるの?
とりあえず→1
456名無し物書き@推敲中?:03/08/25 17:22
以上
ほっしゅ
458名無し物書き@推敲中?:03/09/10 08:56
妹に欲情するなんてありえない。
妹のいない奴のただの妄想。
>>458
姉がいると姉萌えは分からん、ってのと一緒だ( ゚Д゚)y−~~
460名無し物書き@推敲中?:03/09/10 14:10
対策として毎日両腕がべとべとになるまで自慰していますので、姉や妹には欲情しません。

「お兄ちゃん、にちゃんねるなんか見てないでさっさと支度してね。今日は美央と一緒にデートする日だよ。気持ちいいこといっぱいしようね☆」

ええ、欲情はしません。でも、大抵は無理矢理欲情させられちゃうんです。
しくしくしくしく……。
461美央の日記:03/09/10 14:32
今日は大好きなお兄ちゃんと遊園地にいきました。
美央がアイスが欲しいっていったら、トリプルを買ってくれました。
お兄ちゃんはやさしいです。
くちびるについたアイスは、お兄ちゃんになめてもらいました。
そのまま甘いキスをしました。
ジェットコースターとお化け屋敷でお兄ちゃんを泣かせたあと、
観覧車に乗りました。
お兄ちゃんに仕返しにずっとじらされたから、美央は泣いてしまいました。
でもお兄ちゃんは美央が泣くととってもやさしくなります。大好きだよって何度も言ってくれました。
美央も大好きだよ、お兄ちゃん。
462●のテストカキコ中:03/09/10 14:32
http://ula2ch.muvc.net/ (このカキコは削除しても良いです)
463名無し物書き@推敲中?:03/09/17 23:06
ついさっき妹が処女喪失した
464山崎 渉:03/09/18 00:05
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
465名無し物書き@推敲中?:03/09/18 19:47
兄24歳 警視庁第四機動隊所属の機動隊員
妹20歳 都内某大学全共闘議長
466もちとけた:03/09/18 20:22
この板応援。荒らし来たら潰す。俺のことは……気にするな。潰したら勝手に消えるさ。
467名無し物書き@推敲中?:03/09/18 21:53
兄22歳 学生。IQ300、趣味バイク。悪の秘密結社に改造手術を施される。
妹20歳 短大生。↑の組織の工作員。

保守
469名無し物書き@推敲中?:03/10/06 23:14
age




          終          了
471名無し物書き@推敲中?:03/11/19 11:37
よし、書いてやるから保守しとけ。
ただしクオリティは問うな。
誤字脱字も許せ。仕事中に書いてくからな。
ありがd。ホッシュ。
保守
474471:03/11/25 11:14
忙しくてそれどころじゃなくなった
趣味はファッション、サーフィン、スノボ、クラブ、カフェだぜ。
じゃあだれかかわりに書いてくれ。
切ないのをきぼん。
477471:03/12/05 14:56
まだ忙しいぜよ。
せめて保守に協力するさ。
漏れも保守する。
がんがれ
480471:03/12/15 22:46
そろそろ保守かな
481471:03/12/22 22:48
ごめんよ。まだ忙しくてさ。
室井犀星に書かせろ!
483名無し物書き@推敲中?:03/12/25 12:57
ファミリー・アフェアー
>>1
ごはんに投稿されてたやつだけど。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hfk/cgi-bin/tanren/antho.cgi?action=html2&key=20031223234332

どうかな?
歩タンくらいしか完結したお話がないね。
ほかもがんがってください。楽しみにしてます。
487名無し物書き@推敲中?:04/01/26 23:06
なかなか落ちないね
ほしゅしてるからな
保守
室井犀星を嫁

と以前にも書いたかも知れん
age
「狙われる男、狙う女」
涼介:25歳。自動車整備士で走り屋。イケメンだが女はめっぽう苦手。広島出身。
里緒:18歳。涼介の妹。高3。兄思いが高じて兄萌え。マックでバイト。京都出身。

なお、半年余りストップしていた「浩二と瑞希」も再スタートする予定ですので、
宜しくお願いします。
200X年冬。
涼介は愛車86トレノから降りると、道路脇の自販機に向かって歩き出した。
「またたばこきれちゃったよ。大体ねえ、このたばこ、おいしくない割りに値段だけは高いんだよね。もういやんなっちゃうよ」
コインを投入しながら、涼介は端正な顔立ちを不機嫌そうに歪ませる。
ここは京都と滋賀の県境、山中越え。涼介はこの狭く暗い峠をホームコースと
する、25歳のいわゆる「イケメン」走り屋である。
既に、両親は鬼籍に入っている。母は妹里緒が小学校2年のとき白血病に
倒れ、父も涼介が高2のとき脳卒中であっけなく死んでしまった。今は親の
遺した遺産と涼介の給料、それに里緒のバイト代で生活している。
涼介にとって里緒は、たった一人の家族だ。甘えん坊で流行好き、舌足らずな
関西弁で兄に欲しい物をせがむお茶目な妹である。一方、そんな妹が愛して
やまない兄貴も、慌て者で女は苦手、怖がりで勘のにぶい、少々頼りになり
がたい性格の持ち主である。それでいて暴走族・ヤクザの聖地広島・江波出身、かつて地元の高校の暴走族、今は現役の慌てん坊走り屋だから、兄妹揃って
「オモロイ」キャラといえるだろう。
たばこを買って封を切ろうとしたそのとき、ジーパンのポケットに入っている携帯が鳴り出した。
「もしもし」
「あ、お兄ちゃん?里緒やで。うちな、今バイト終わってこれから家に帰るとこ
なんやけど、いつも一緒に帰っとる麻未ちゃん今日休みで今一人なんよ。
せやから、良かったら迎えに来てくれへん?お・ね・が・い☆」
「あんたねえ、もう高3でしょ。いい加減人に頼ってばかりの人生見直したほうが
いいと思うけどねえ」
「もうお兄ちゃん、ええ加減その話し方やめて。ここは関西やで。うちみたく関西弁
話すか男らしく古里の広島弁話いな」
「・・・お、おのれはのお、わしが昔広島で暴走族やっちょったこと知っとるじゃろ?
わしゃ今そんことをぶち恥ずかしゅう思うとるけえ、あんまし広島弁使いとうは
ないんじゃ。・・・あ、あかんまた方言が出てしもうた・・・」
「そう、そう、お兄ちゃんその話し方が一番カッコええで。ほな、早よ迎えに来てな。
そんじゃ」
電話は一方的に切れた。
「もう、里緒の野郎・・・人をおだてることだけは金メダル級だよ・・・。ああ疲れた」
涼介は自販機の横の古びたベンチに力なく座り込んだ。

涼介と里緒は実の兄妹だが、途中までは別々に暮らしていた。
涼介が4歳のとき母方の祖母が病気で倒れ、妊娠中の母は看病のため父と
郷里の京都に帰った。幼い涼介は伯父夫婦に預けられ一人広島に残る形と
なり、祖母の病状が一進一退を繰り返すうちに年が明け、里緒が生まれた。
里緒が生まれてまもなく、祖母はこの世を去った。悲しみも完全に癒えぬうちに、
今度は祖父までもが胃ガンで倒れてしまった。涼介の両親は涼介を京都に
呼び寄せようと考えたが、当時二人にそんな余裕はなかった。
祖父の闘病生活は10年以上に及び、その間二人は280km離れた広島と京都で
別々に育った。
そんな二人に待っていた運命は、かなり悲惨なものだった。
両親の死、優しかった叔母夫婦の自己破産、広島で涼介を育ててくれた伯父
夫婦の交通事故死、暴走族同士の衝突による涼介の大けが・・・
涼介は高校を出るとすぐ、住み慣れた広島を離れ妹のいる京都に移り住んだ。
言葉遣いもなるべく標準語に直し、暴走族時代の思い出の品を殆ど処分した。
幸い、里緒を育てている母方の伯母夫婦の紹介で山科にある自動車整備工場に
正規従業員として雇われた。まもなく整備士の資格を取り、本格的に第2の人生を
踏み出したのだった。
別々に暮らしていた間、二人は殆ど会う機会がなかった。
里緒が兄の存在を知らされたのは母の死後であったし、涼介が京都に妹が
いると告げられたのは、父の死の床であった。
そのため二人は、なかなか兄妹としての自覚をもてなかった。よくテレビドラマで
放送される、同居しているが血の繋がりのない兄妹、というものよりももっと
哀しい関係だっただろう。
缶コーヒーを飲み干し、ふっとため息をついて首をあげた涼介は
「わしゃあいつしかおらんのじゃのお・・・どげなことしても守らんといけんのじゃ・・・」
とつぶやいて、車に戻った。あたりはもう漆黒の闇に包まれている。街灯は殆どなく、
民家も見当たらないこのあたりは、日の長い夏でも6時を過ぎるとヘッドライトを点けなくては
走る事が難しい。
キーを回し、86特有の高い澄んだエンジン音を響かせる。
「この音がたまんないんだよな。やっぱ頭文字Dは俺の永遠のバイブルだ」
と叫び、アクセルを踏み込んだ。

その頃、里緒は一人北白川の並木道を歩いていた。
バーバリーのマフラーにミニスカート、やや短めのルーズソックスと
いたってイマドキの女子高生スタイルに、色白で目のぱっちりした顔立ち。
里緒は学校中の男子のみならず、女子の間でも評判になっていた。
多くの男子生徒からプロポーズされたこともある。ホワイトデーにはヴァレンタイン
にチョコを渡したことのない男子から20個以上もチョコを送られたこともあった。
しかし、里緒は今まで誰とも付き合ったことはない。自分から断り続けてきたのだ。
「源田さんは理想が高いんやなあ」「里緒ちゃん、ほんまは誰が好きなん?教えてや」
周りからいろいろ訊かれても、常にはぐらかして明確な返答を避けてきた。
なぜなら・・・
突然、携帯の着メロが鳴り出した。里緒の好きな浜崎あゆみの「Trust」が、
街灯明るい通りに響き渡る。
「もしもし、お兄ちゃん?今どこにいるん?」
「今蹴上を過ぎたところ。あとちょっとで着くから、もう少し待っててな」
「うん。ありがとう、うち待ってるで」
携帯をしまって、里緒はふと空を見上げた。
冬の空は澄んで、明るい星がいくつか見える。町明かりの殆どない比叡山の
ほうに行けば、もっと見えるだろう。
「もうすぐ、お兄ちゃんが迎えに来るんや・・・うちの好きな人が・・・」
496名無し物書き@推敲中?:04/02/13 22:12
壁に耳をつける。すると妹のか細い声が聞こえてくる
「あん、もうそこはだめだって」
クソ、あのガキは俺の妹と何やってやがる。今すぐ部屋に駆け込んでぶん殴ってやりたい。
俺は5分ほど前に紹介されたガキに怒ってるはず、なのだがなぜか勃起している。
そう、童貞なんだ。何をやっているかは想像できるが経験はない。おい、妹だぞ、なんて諫めてもあそこは収まらない
「もう、お願い、そこはダメだって」
あ〜っと止めなきゃ、早すぎるよ中学は早すぎるだろ、行け妹のためだ
俺は自分の部屋のドアをわざと大きな音で開けて閉める。これが最期の情けだ。どうか止めてくれ
妹の部屋のドアをノックもせずに勢いよく開ける。すると
悲しいことに、、、、オセロをやっていたなんてことは無かった

マセガキは妹の下着をヒザまで降ろしてあそこをいやらしい音を立てて舐めてやがる
俺はさまざまな感情を抑えて、冷静を装って、威厳を保つように喋り始める
「お、お、お前そこはどんな味がするんですか?」

南たん大好き保守
「浩二と瑞希」続き
「ねえお兄ちゃん、佐緒里ちゃんと何話していたの?教えて」
「別にええやないか。日常の事をあたりさわりないように話しとっただけや」
「もう、教えてよお、お兄ちゃんのいじわる!」
瑞希はふくれっ面でペットボトルのジュースを飲み干した。
神戸から帰り、佐緒里を自宅に送った二人は今、自宅の居間で寛いで
いるところである。
「なあ、自分12月28日がどんな日か知らんか」
「え、28日?うーん、確かお兄ちゃん駅前のレストランで店員と
口喧嘩しちゃったんだっけ?あんまりはっきり覚えてないけど」
「それ以外に何か覚えてないか」
「ええ、だって特に何もなかっと思うよ。それに一日一日何があったかなんて
とても覚えきれないもん。・・・あ、そういえば、佐緒里ちゃんあたしに連絡なしで
突然学校休んだんだ。佐緒里ちゃん学校休んだりバイト休むときは必ず
あたしに連絡入れるコなのに・・・」
まさか実兄と性的関係をもったことを一日中考え込んでいた、とは
口が裂けても言えない。
「そうかいな。そうやったらええわ。風呂に入るか?それともどっか食いに行くか?」
「え、久々の兄妹揃っての外食?嬉しい!!行く行く!ねえお兄ちゃん、あたし
友達から聞いた浜大津にできたイタリア料理店に行きたい。連れてって!」
「なあにぃ?イタリア?俺そんな店は知らんで」
「大丈夫!あたし案内するから。ノープロブレム!さあ、レッツゴー!」
「・・・まあええか」
浩二は、着替えをしに自分の部屋へ向かって階段を駆け上がる妹を
じっと見つめていた。
「あいつは何も知らないんやな・・・まああいつは知るべきやない。佐緒里とかいうコも
勘の鋭い瑞希に悟られんようよう頑張ったもんや・・・」
浩二はため息をつくと、車のキーをとりに居間へ戻った。
>>388漫才バージョンの話続きキボンヌ
歩たんハアハア
保守
保守
保守?
保守??
ほっしゅう
506名無し物書き@推敲中?:04/03/05 21:45
なんか2CHで語られる妹って、兄に対して従順すぎる気がするな。
"マチガイ"が起こりそうなときはこのくらいの抵抗を示す方ほうが、個人的にはモエるんだが。

23 名前:Classical名無しさん[] 投稿日:03/10/01 17:14 ID:ckiw3XZc
兄「あー…これはだな…」
妹「近づかないで!…お母さんに、言う…!」
兄「あ、いや、ま、ま、ま、待ってくれ!勘違いだ! お兄ちゃんはな、現象としての妹に萌えているだけで 決してお前に対して邪念を抱いているわけじゃないんだ。
アニメにおける妹というのはだな、その…ほら、記号なんだよ!分かるだろ?記号! つまりだな、妹キャラというのは優しいとか素直とか従順とか…そういう妹的?
そうそう!妹的! 妹、じゃなくて妹的、なものがお兄ちゃんは好きなんだよ。分かるだろ?な?な?な?な?」
妹「…本当…?」
兄「本当本当」
妹「…そうだよね、単に可愛いものが好きってだけだよね?」
兄「そうそうそう!」
妹「アハ、びっくりしちゃった〜!」
兄「お兄ちゃんもびっくりしちゃった〜、アハハハハ…」
妹「そういう漫画の妹って、別に本物の妹じゃないってことだよね?」
兄「そうそうそう!妹的な要素を持った女の子ってだけ」
妹「だよね〜!血が繋がっている妹に萌えるはずなんてないもんね〜!」
兄「…」
妹「…え…」
兄「いや…血が繋がっているかいないかは、妹萌えの重要な要素だろ! 血が繋がっているからこそ燃え上がる恋ってのも、妹萌えの重要なラインなんだよ!
好きになった相手が偶然妹だった…お兄ちゃんだった…そういう悲劇性!
そこでこそ証明される真の愛というものは、昔から純文学の中でも好んで描かれてきていたがな、 例えば…!」
妹「お母さんっ!お母さ〜〜〜んっ!!」
兄「…え?あ…あ!ま、待て!これはあくまでも一般論であって、決してお前に萌えているわけでは…」
妹「嫌ぁぁぁっ!お母さん、助けて!!お兄ちゃんが、お兄ちゃんが〜〜!!」
507名無し物書き@推敲中?:04/03/05 23:58
なんか2CHで語られる妹って、兄に対して従順すぎる気がするな。
"マチガイ"が起こりそうなときはこのくらいの抵抗を示す方ほうが、個人的にはモエるんだが。

23 名前:Classical名無しさん[] 投稿日:03/10/01 17:14 ID:ckiw3XZc
兄「あー…これはだな…」
妹「近づかないで!…お母さんに、言う…!」
兄「あ、いや、ま、ま、ま、待ってくれ!勘違いだ! お兄ちゃんはな、現象としての妹に萌えているだけで 決してお前に対して邪念を抱いているわけじゃないんだ。
アニメにおける妹というのはだな、その…ほら、記号なんだよ!分かるだろ?記号! つまりだな、妹キャラというのは優しいとか素直とか従順とか…そういう妹的?
そうそう!妹的! 妹、じゃなくて妹的、なものがお兄ちゃんは好きなんだよ。分かるだろ?な?な?な?な?」
妹「…本当…?」
兄「本当本当」
妹「…そうだよね、単に可愛いものが好きってだけだよね?」
兄「そうそうそう!」
妹「アハ、びっくりしちゃった〜!」
兄「お兄ちゃんもびっくりしちゃった〜、アハハハハ…」
妹「そういう漫画の妹って、別に本物の妹じゃないってことだよね?」
兄「そうそうそう!妹的な要素を持った女の子ってだけ」
妹「だよね〜!血が繋がっている妹に萌えるはずなんてないもんね〜!」
兄「…」
妹「…え…」
兄「いや…血が繋がっているかいないかは、妹萌えの重要な要素だろ! 血が繋がっているからこそ燃え上がる恋ってのも、妹萌えの重要なラインなんだよ!
好きになった相手が偶然妹だった…お兄ちゃんだった…そういう悲劇性!
そこでこそ証明される真の愛というものは、昔から純文学の中でも好んで描かれてきていたがな、 例えば…!」
妹「お母さんっ!お母さ〜〜〜んっ!!」
兄「…え?あ…あ!ま、待て!これはあくまでも一般論であって、決してお前に萌えているわけでは…」
妹「嫌ぁぁぁっ!お母さん、助けて!!お兄ちゃんが、お兄ちゃんが〜〜!!」
保守?
ああ、保守だ。
なんだ保守か
オレたちは保守するしか
漫才兄妹終わったのか?
保守
保守するか
漫才兄妹作者の降臨を待つまで保守
あれ、鯖かわったのかな? ほしゅ。

「美しき兄妹愛、てか?」

横から顔を突き出してきた沢井は、俺の手元を覗き込んでそう言った。
片手にコンビニの袋を提げながら、口元にはいつもの薄い笑みを浮かべている。

「うらやましいねえ。そのココロの篭ったお弁当、俺にも一口分けてくれよ」
「うるせえ、何しに来た」

包みに伸びてくる手を払いながら、さも嫌そうに顔を顰めてやると
冗談だって。誰もとりゃしねえよ、とけらけら笑われた。
特に言い返しもせずに、半開きの包みを開ける。
返したところでこの男に口で勝つ自信はないし、実際顔ほど不快な訳ではない。

「何しに来たってのはないでしょ?メシ時に一緒に食う奴もいねえ、
寂しいお前さんのために、わざわざ来てやったってのにさ」

沢井はそう言ってレジ袋を机の上に投げ出し、図々しく隣に座りこんだ。

「…誰も来てくれなんて言ってない」
「んー、そうもいかないのよ。連理ちゃんから
お兄ちゃんをヨロシクって、お願いされてるからねー」

こいつは俺が何かしら文句を言うと、必ずその名を出す。
年の離れた妹だけには頭が上がらない。
何しろ毎日の食事は、あいつのおかげで成り立っている。
だが、あれは俺にはそんな可愛らしい頼み方はしないだろう。




「今日燃えるゴミの日だから」
「…ああ」
「…それと帰ってきたら洗い物やっといて」
「…ああ」
「……聞いてる?」

適当にうなずいて頭を掻いていると、上から不機嫌そうな声が降ってきた。
「聞いてる」
まだ見下ろされているところからして、多分バレている。
鷹は観念したように布団から起き上がった。

創作文芸版の連載小説って完結したためしがないからな。
書くならきちんと完結させてくれ。
521517:04/03/24 20:45
誰もいないと思ってたのに・・・
アウア

>>520
そうなのか?



ここで書くの初めてなんだが。
>>521
歩の話は完結したからがんがれ
そうか歩たんの話は完結したんだよな。
517たんもがんがれ。
  ,,,,.,.,,,,
 ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ!
  """"
漫才兄妹
漫才兄妹保守
1から一気に読破しました。
陸と歩のお話はすごいですね。
この板に来るようになったのはつい最近なのですが、
他の板では複数のSS作家が1本の話を纏めるなんて
なかなか想像できません。
さすが創作文芸板と感心してしまいました。

他にも未刊のSSがあるようですが、ひと月も更新がないと
いうことは完成をみることはないのかな。
いや、歩たんの話も一ヶ月以上更新がなかったときもあるし、
ほかの話も一年くらい待ってもよいかもしれん。
保守
530名無し物書き@推敲中?:04/04/09 21:21
保守するならageなよ。
保守しておく。
保守
533名無し物書き@推敲中?:04/05/15 05:35
保守
534517:04/05/31 22:43
ノソーリ 亀のような速度で投下。



周りに放り投げられた衣服を、緩慢な動きで拾い上げ袖を通していく。
襟を整えたあたりで扉が閉まる音を背中に受けた。…ああ、またか。
いつもぎりぎりの時間に起こすくせに、やたらと用事を言いつけてくるのだ。
そもそも自分は極端に朝が弱い。付き合っていると向こうも遅れそうな具合なのだが、
何故か時間が来るまでは寝かしておいていてくれる。

鞄の脇にはきっちり一人分の弁当が置いてあった。
535517:04/05/31 22:44


あんないい妹他にいない、と沢井はそう言う。
「気立てもいいし、家事も得意だし、おまけに可愛いし。…ホーント、お前に似なくてよかったよな」
「悪かったな」
あいにくこちらは身の回りの事にも無頓着だし、愛想など始めから持ち合わせていない。
態度がなっていないだの、可愛げが無いだの、昔から聞き飽きるほど言われ続けていたのだから、
自分でもよくわかっているつもりだ。だがそれで性格を直そうと考えた事は無い。
536517:04/05/31 22:45
「……俺には優しくないぞ、あいつは」
「そりゃ、身内だから厳しいんでしょ。…つーかさ、お前が贅沢なだけだって」
なるほど、確かにそうかもしれない。
甲斐甲斐しい妹に三度(正確に言うと二度)の食事に、掃除に洗濯まで全部やってもらって、
他に何を望むというのだろう。だが自分は生臭で横柄で、その上欲張りだった。
「駅前にケーキ屋できたの知ってるか?」
女の子向けの店で、けっこう繁盛してるらしいと、沢井は付け加える。
適当に聞き流しかけていた鷹は、二言目で顔を顰めた。
537517:04/05/31 22:53


「……それがどうした」
いくらか低い声で呟くと、沢井が面白そうにこちらに目を向けてきた。
笑っている。
自分は昔から泣いたり笑ったりするのが得意ではなかった――単に面倒だっただけだが。
だが、案外表に出やすい性質なのかもしれない。
「…買ってやったら?連理ちゃんに。
どうせ、孝行の一つもしたこと無いんだろ?」
「何だそりゃ…」
ぽつりと抑揚の無い声が漏れる。

鷹は顔を変えるのが苦手だが、甘いものはもっと苦手だった。

538517:04/05/31 23:01


何だコレ無駄に長いよ、というかこれでも削ったんですが……orz
いや、その前に妹出てませんね。男二人だけ。殺風景なもんだ。

たらたらすみません。また晒しに来ていいですか…?
>>538
楽しみにしてるよん
517たんがんがれ保守
保守
>>495の続きです。4ヶ月放置してしまい申し訳ありません。
6月も半ばを過ぎた。
盆地である京都は日中も夜もじりじりと暑い。色白の里緒には少々辛い季節だ。
「お肌の手入れほんま大変。クリームいくらあったても足らんわあ。でも今日のステーキめっちゃうまかったなあ」
里緒はベッドの上で、すらりと伸びた白い脚にローションを塗り続けている。兄涼介は今入浴中だ。
今日は土曜日。里緒も涼介もオフである。涼介が自慢のハチロクで神戸のステーキレストランに
連れて行ってくれた。創業40年とかいう老舗だけあって味はなかなかのもので、里緒は頗る機嫌がいい。
「・・・今日こそ、今日こそお兄ちゃんに告白しよっかなあ・・・」
涼介が里緒を乗せて比叡山を走りまくってから4ヶ月あまり。里緒は兄の全てを愛していた。顔に長身、性格、
運転技術、今までの面倒・・・あれから何回か告白しようとしたのだが、ことごとく失敗してしまった。
涼介が女性苦手だったこともあるが、それ以前に里緒自身がけっこうシャイな性格であることも
関係していた。
「もうこれ以上引き伸ばせへん・・・。お兄ちゃんも25だし、そろそろ誰かとデートでも・・・」
里緒は頭をぶるぶるっと横に振った。嫌や。お兄ちゃんは誰にも渡したくない。お兄ちゃんは、
ずっと、これからも里緒と一緒に暮していくんや。他の女と暮らすなんて考えられへん。ありえへんわ。
その時、「ガチャッ」とバスルームの戸が開く音がした。
「ああええ気持ちじゃあ・・・今日もまたぶち暑い日じゃったわ」
気持ちよさそうな兄の独り言が聞こえてくる。
里緒はふっと顔をあげると、その場に立ち上がった。
>>542の続き
・・・「ああお疲れさん。さ、ビールビール」
涼介は冷蔵庫の扉を開け、缶ビールを取り出した。風呂上りの一杯はやっぱりうまいよ。
涼介は首に巻いたタオルで濡れた長髪を拭きながら自室の戸を開けた・・・
「あ、あれ・・・?里緒か?」
「この家には、うちとお兄ちゃんしかおらんやんか」
「ああ、そうだね・・・っておい!勝手に人の部屋に入らんでよ!一言言ってくれ」
「ええやんか。実の兄妹やし。堅苦しいこと抜き」
「・・・」
妹に押し切られ、涼介はすごすごと部屋に入った。自分の部屋に入るのにこんなに申し訳なく
入る必要はないのだが。
里緒は灯りも点けずに涼介のベッドの中にもぐりこんでいた。なぜか毛布を身体にまきつけている。
今夜は満月なので、部屋は結構明るい。青白い光のせいか、部屋全体がどこか厳粛に感じられる。
「お兄ちゃん、またビール飲んでるんか?ちっと飲ましてや」
「だーめ。あんた未成年でしょうが。まあ18になったら考えてもいいけど。あと1年の辛抱ね」
「ひっどおい。お兄ちゃんのケチ!」
里緒は思い切りアッカンベエをした。涼介は苦笑した。妹のふくれた顔もなかなか可愛いのだ。

「ねえ、お兄ちゃん」
「なんですか」
「お兄ちゃんって、好きな人とか出来た?」
「いないねえ。あんまし興味ないし、俺には車が一番だよ、やっぱり」
「ふーん、そうなんや・・・」
「そんなこと訊いて、あんたは出来たのか」
「もし出来とったら、どないすんの?」
「何にもしないよ。自分のことは自分で決めなよ。俺その辺のことは詳しくないからクラスメートなり
知り合いにでも相談してくれ」
「そう・・・。でもなお兄ちゃん、あたし、とんでもない人好きになったんやで。信じられる?」
「信じられない人って・・・。誰?やーさん?族の兄ちゃんか?それとも援交のおっさんか?」
「もう、お兄ちゃんのアホ!誰もそんな人好きになんかならへんわ!お兄ちゃんもよう知ってはる人や」
「誰ですか、その人」
「うちの目の前におる人」
ここで、>>492から>>495>>542の「狙われる男、狙う女」の簡単な紹介です。
涼介:25歳。イケメンで長身。女性が大の苦手。仕事後のビールが大好き。広島市中区出身。童貞。
里緒:17歳。涼介の妹。兄を異性として愛している。少々シャイで天真爛漫。京都市左京区出身。処女。
二人の現住所:京都市山科区のアパート。
二人の職業:涼介→伏見の自動車工場で整備士。里緒→市内の公立高校2年生。マクドナルドでバイト。
>>543の続き
「うちの目の前って・・・。俺しかいないっすけど」
「せや。お兄ちゃんや。うちの好きな人は、お兄ちゃん。信じられへん話やろ」
「・・・」
涼介は押し黙ってしまった。ありえない。妹が実の兄を好きになるなんて。考えられないよ、まったく。
「もうお兄ちゃんったら、なんか言うてよ。ぐずぐずせんと、早く」
「・・・馬鹿ですかあんたは」
「え?」
「馬鹿かって。実の兄貴を好きになって、あんたそれでどうしようっちゅうわけ?」
涼介は呆れてまともに返答できず、少々吐き捨てるような言い草になってしまった。
「決まってるやん。お兄ちゃんとデートして、一緒に食事して、遊んで、そして・・・」
「そして?」
「ついには、結ばれるの」
里緒は顔を赤らめてはっきり答えた。いつのまにか毛布が少しめくれて、白い裸の肩がのぞいている。
だが涼介はビールをあおりながら自動車雑誌を見ているので、それにまったく気がついていない。
「何が結ばれるんだ」
「お兄ちゃんとうちが」
「今でも結ばれていますが?今度はいったい何なんだい」
「違う!うちとお兄ちゃんが、身も心も一つになるの」
「なんでそんなことをしなきゃいけねえんだよ」
「好きな人同士は、そうなる運命なの」
>>545の続き
涼介は妹の言う事がまったく分からない。酒には強いから、酔って頭が混乱しているからでは
ない。暴走族時代に番長張っていたタメの女と半年弱親しくしていたこともあるから、世間一般の
女の考える事が分からないわけでもない。じゃあなんだろう。なんで分からないんだろう?
「あのさあ、世間では見も心も一つになることを(結婚)というらしいけど、お前が言っているのは
そのことか?」
「結婚?うふふ、案外そうかも。でもな、法律上は無理やんか。せやから今流行りの同棲婚みたい
なもんをしたいんよ。お兄ちゃん分かる?」
里緒は意味ありげに笑っている。おいおい、こんなところで笑うような話かよ。まったく・・・
「じゃあ、要はこういうことだ。お前は俺が好きだからずっと俺のそばにいたい、と。
まあそれは分からなくはないけど、『身体まで俺と一つになる』って、それどういう意味?」
涼介は最後まで気に掛かっていた疑問をぶつけてみた。
「お兄ちゃん、うちがなんで今毛布身体に巻いているか知ってる?」
「なんで?」
「毛布とったら、うち人前に出られへん姿になってしまうもん」
「なにそれ?」
「想像つくやろ?」
里緒は相変わらず笑っている。だが仕事疲れで酔いがいつもより早く回っている涼介は、
妹の顔が赤くなっていることにまだ気づいていないようだ。
「ううん、よう分からん」
「じゃあ、見せてあげる」
>>546の続き
里緒はおもむろに立ち上がった。そして、毛布を身体にまきつけたままベランダの前に立ちはだかった。
「?」
涼介は何が始まるのかさっぱり分からない。三本目のビールを開けながら、妹をじっと見ている。
里緒は兄に背を向けるようにしてしばらく佇(たたず)んでいたが、やがて思い切ったように
毛布をハラリと床に落とした。
その下には・・・里緒は、何にも着ていなかった。まっさらだ。いや、真っ裸だった。
涼介には何かが床に落ちたところまでは何とか見えたが、そのあとに白い細長いろうそくみたいな
ものがぼおっと窓際に浮き上がっているように見えた。あれって妹なの?変な格好してんな〜・・・
今日は一段と酔いが来ているようだ。少々呂律も回らなくなっているかもしれない。
里緒は生まれたままの姿でうつむいたまま兄に背を向けていたが、やがてくるりと身体をこちらに向けた。
全体的にやや痩せ型だが、すらりとした体格。やや大きめの胸に、細く引き締まった腰。
日本人にしては長く均整のとれた両脚。逆光になっているので顔と臍の下は陰になってよく見えないが、
かなり色っぽい身体をしているのは見て取れる。
涼介は雑誌を机に置くと、目をこすった。眉間にしわを寄せて妹を見つめていたが、やがて
飛び出さんばかりに目を見開いてのけぞった。
「あ、あんた何て格好・・・ふ、ふ、風呂ならそこにあ・・・」
「お兄ちゃん!」
里緒は兄に飛びついた。あまりに勢いよくぶつかったためか、涼介は裸の妹と一緒に
椅子ごと後ろにもんどりうって転んだ。
>>547の続き
「いててて・・・」
涼介はぶつけた頭をさすっている。里緒は兄の胸元に顔をうずめて、細い両腕を兄の背中に回して
しっかり身体を抱きしめている。
生々しい妹の体温が、白いTシャツを通して伝わってくる。同様に里緒にも、酔って火照った兄の
体温がじっとりと感じられた。
「よ、よせよ、離れろ!」
涼介は力ずくで妹の腕をほどこうとした。だが酔っているのでなかなか力が入らない。さっき
転んだせいか頭痛が激しくなってきたようだ。
涼介は何とか妹の腕をふりほどくと、とっさに机の上にあったビール缶の中身を妹の顔に
ぶちまけて部屋から飛び出した。
里緒は顔にかかったビールのことを忘れて全裸のまま無表情で床に座り込んでいたが、やがて
床に突っ伏して大声で泣き始めた。
「ひ、ひどい・・・お兄ちゃん、うちにこんな仕打ち・・・あんまりや!」
泣き声は、一晩中続いた。
・・・
翌朝。涼介は寝違えた首をさすりながらソファから起き上がった。
昨夜妹の異常な行動に驚いて部屋から飛び出したはいいが、寝る場所が見つからず結局
居間のソファに倒れこんで、そのまま爆睡となったわけだ。
悪酔いしたせいか、まだ頭痛が完全にとれていない。こんなに酔うなんていつもと違うな。
ビール2本半しかあけてないのに。やっぱあいつの行動で身体が縮み上がったんだ。うん。間違いない。
「そういえば、あいつどうしたんだろ。もう泣き疲れて寝ちまっただろうな」
涼介は少し心配になって、自分の部屋に行こうと立ち上がった。すると・・・
「お兄ちゃん、おっはよー!もう酔いは覚めた?今日の朝ごはんはな、トーストにお兄ちゃんの
大好きなビーフジャーキーやで。さあ、今日もお仕事頑張ってや!」
里緒はエプロン姿で兄に爽やかな笑顔を向けた。泣きはらした表情はまったく見られない。
「お、お前、もう起きていたのか・・・。なあ里緒、昨日のことは・・・」
「お兄ちゃん、はよせんと遅刻してまうで。さ、はよう席について。いっただきまあす!」
里緒は途中で話を遮るように兄を食卓につかせた。
「なあ、昨日のことだけどさ、俺ちょっとやば・・・」
「お兄ちゃん、これおいしいやろ?お兄ちゃんの故郷広島のいちごで作ったジャムやねんで。
それとね、これもまたお兄ちゃんの好きな近江牛の燻製やで。どんどん食べてや!」
里緒はなぜか話を遮ろうとする。昨日の事を後悔して触れられたくないのだろうか。
「なあ聞いてくれよ里緒、昨夜俺ひど・・・」
「あ、うち麦茶持ってくるわ。今日も暑くなりそうやし、水筒も用意しとくから」
やはり里緒は昨日の事に触れてほしくないようだ。しきりに話題を変えようとする。
「・・・」
涼介はそれ以上何も言えず、少々棘の刺さった気持ちで食事を済ますと家を出た。
>>549の続き
「・・・やっぱし、昨日のわしの態度ぁまずかったんじゃろうか。えらいことしてもうた・・・」
愛車を運転しながら、涼介は顔を曇らせる。
きちんと向き合うべきだったのかな・・・でも実の妹にあんな風に迫られるとは
思ってもみなかった。おそらく普通の人間でも混乱するのではないか。
「まあ時間が空いたら、じっくり考えるか・・・」
涼介は煙草を口にくわえると、アクセルを更に踏み込んだ。

一方、里緒は学校の図書室で独り物思いにふけっていた。
「やっぱうちの行動まずかったんやろな・・・けどいつかは言わなあかん
ことやったし、思い切って告白したことは間違ってない。でも・・・
これからお兄ちゃんに避けられるかも分からんな・・・ああ、ほんまどうしよ」
机の上に広げた本など、彼女の視界にはまったく入っていない。彼女の視線は
どこともなく宙を彷徨っている。まるで催眠術にかかったかのように。
「りーお!何してん?ボーっとしてさ。何考えてたん?教えてや」
いきなり声をかけられ、里緒は驚いて後ろを振り返る。
クラスメートの芽美が、手にキャンパスノートを抱えて笑っている。
「なんや、めぐかいな。別に何にも。今日もなんかつまんないなあ思うて」
「そんなこと言うて、また兄さんのこと頭に思い描いてたんとちゃう?里緒って
お兄さんのことになると急に自分の世界に入り込んでまうし」
「そ、そんな・・・やっぱバレた?」
「小学校から一緒なんやで。里緒が何考えてんのか、うちには手に取るように分かるわ」
「そっか・・・やっぱめぐには隠せへんな。ほんまのこと話すわ。けど、ここでは言えない
ような大事な話やから、授業終わったら家に来てくれへん?」
「え、里緒の家に?ええけど、お兄さん大丈夫なん?」
「大丈夫。今日は帰りが遅くなる言うてたし、心配せんで」
「そう。分かった。いったん家で着替えてから行くけど、ええか?」
「ええで」
「それじゃ、また今夜」
二人は笑顔で別れた。だが芽美が図書室を出た直後、里緒はまた厳しい表情に戻った。
「めぐには、何もかも打ち明けよう・・・もう独りじゃ抱え込めへんもん・・・」
>>550の続き
「里緒、お待たせ。で、話って何なん?」
芽美は夕方五時少し過ぎに、里緒の家にやってきた。金閣寺の近くに住んでいる
芽美は、わざわざ普段そうそう乗らない地下鉄を乗り継いで駆けつけてくれたのである。
「ごめんな、めぐ。ちょっと真剣な話したくて・・・まあ、あがって」
「おじゃましまあす」
二人は里緒の部屋に入った。芽美は床にペタッと座り込み、里緒はベッドの上に腰掛けた。
「で、話って何?」
「・・・なあめぐ、イマドキのうちらって、いろんな男の人好きになるよな?」
「そりゃあまあ・・・うちら17っていうピチピチの年頃やし、未熟やからかっこええ相手やったら
即効で惚れてまう人もおるわな」
「で、うち、見つけたん。好きな人」
「へえ、里緒もやるやん。おめでと。で、相手ってどんな人?誰なん?」
「聞いて驚かんでや」
「うん」
「板垣涼介」
「え、板垣・・・りょ、涼介って・・・それ、里緒のお兄さんの名前と一緒じゃ・・・」
「そう、うちのたった一人の家族。実のお兄ちゃんや」
芽美は予想外の答えに何も言えない。ただ、右手を額にかざして冷静さを保とうとしている。
そんな、実のお兄ちゃん恋するなんて・・・里緒ってそんなこと考えてたんや・・・
芽美は里緒が出してくれたオレンジジュースを一息に飲み干すと、大きく深呼吸して
里緒の顔を見つめた。
「そうだったん・・・自分のお兄さんを、好きになってしまったんか・・・それは、男性として?」
「うん・・・うち、昨夜お兄ちゃんの目の前でヌードになって告白したんやけど・・・」
里緒は顔を赤らめて答えた。やはり同性の前とはいえ、思い出せば恥かしい話だ。
「ええっ、ヌードに?そ、それは・・・それはまたハデな行動に出たんやね・・・で、結果は?」
芽美は目玉が飛び出さんばかりに驚いた。あまりに大胆すぎる・・・自分にはとてもマネできへんな・・・
「・・・ダメ。ビールひっかけられて逃げられてもうた・・・。めぐ、うち早まったことしてまったん?どうなん?」
里緒は芽美の日焼けした腕をつかみ、まるで借金を頼み込むように彼女に尋ねる。
「そんな、早まったことってのは確かやで。いきなり年頃の妹にそんな風に迫られてみい、
誰かて逃げ出すやろ」
「そうか・・・やっぱうちアホやわ・・・もうどうしたらええのん・・・?うちさっぱり分からんわ・・・」
「・・・」
芽美は黙ってしまった。でも、決して分からなくはない。両親に早く死に別れ、兄と
別々の環境で長く育てられた里緒には、涼介に対して実の兄という感覚で接することは
なかなか難しいのかもしれない。けっこういい感じのカップルが同棲してうまく生活している、
そんな感じなのだろうか。大学生の姉しかいない芽美には、兄という存在が
なかなか想像しにくいもののように思える。
保守
>>287 の続きで、291を勝手に変更(ごめんね、だって続き読みたいんだもん)。

裏第40話(歩たんのお話)

 太陽は傾き、空は明度を落としていく。
 どんな顔をしてお兄ちゃんを見れば良いんだろう、そんなことを思いながら帰り道歩いてた。
 頭の中がぐしゃぐしゃして、どうしたら良いのか分からなかった。

 望んでいたことが現実になったはずなのに、胸の中は苦しくて、逆に現実となってしまったことへの恐怖感に押しつぶされてしまいそうだった。
 いや、今だって信じられない。もし津山さんの言っていたことが本当だとして……
 本当だったとして……
 なんでだろう……嬉しいのに、信じたくない……

 夕暮れ射す子供たちの帰った後の公園に、寂しさを紛らわすように、首輪で繋いだ犬と戯れる女の人。一目見て羨ましいなと思った。あたしとお兄ちゃんはもうあんな風にはなれないのかな、と……赤い公園が涙で滲んだ。
 瞳の雫を拭い、立ち去ろうとしたところで、ワンと一声大きく吼える飼い犬。その声に振り返ると、同じようにこちらを向いた飼い主と目が合った。黒髪に、自分を慰めるような笑顔をはたと止めた北原さんだった。その顔にはわずかに、泣き腫らしたような跡が残っていた。
 それも一瞬だけで、あたしを見るとすぐに笑顔に戻る。そこにさっきまでの悲しい影はなかった。

「学校の帰り? 遅かったのね」
 お辞儀をしながら近寄ったあたしに、明るい声でそう言いかけてくる北原さん。
 お兄ちゃんと北原さんが喧嘩してから、もう随分と日が経っている。夏休みの間も二人が会ってる様子はなかったし、もう、北原さんにとっては過去の話になっているのかも知れない。
「聞いたんだ?……」
 北原さんの言葉に、はっと顔を上げる。
「あ……ご……」
 口がいうことを聞かない。
 言ってしまうのが怖かった、信じたくなかったから……
「陸……南君はどう? 上手くやってる?」
 怖かった。
 なんで笑ってるんだろう? なんで罵倒しないんだろう?……兄妹でなんて、どう罵られたって文句は言えないのに、北原さんはきっと悪くないのに。
 きっと、悪いのはあたしとお兄ちゃんだけなんだ……
 だから、信じたくないんだ……
「気にしなくていいのよ、あれは浮気とかっていうんじゃなくて……優しすぎた、だけだから……陸が……」
「えっ?」
 それまでの暗い言葉を振り払うように、自嘲気味に笑う北原さん。
「お目当ての子にはもう告白したのかしらね……」
「え……うそ……」
 知らないんだ、北原さんは。
 でも、津山さんはそのことを話したって言ってたのに……
「あ、ごめんね、言わなくていいから。……あの子じゃないのは分かるわよ、あの子も南君狙ってたみたいだから、最初は嘘なのかと思ったけど……」
 嘘を言った?……津山さんが?……
「好きな人がいるって、ここで南君から聞いて……すぐに引っぱたいて、逃げちゃった……」
 両手を犬に乗せたまま俯く北原さん。
「夏前の期末テストは私も散々だったけど、あれでけっこう悔しかったのよ?……それでも、点を取れちゃうのが……」
 こちらは向かずに、犬のふさふさした毛を弄んでいる北原さん。
「今更陸に勝ってもしょうがないのにさ、あいつまで点落としちゃって……」
 犬を撫でていた北原さんの手が止まる。
「中一の時からずっと、追いついて告白しようって思ってたのに……もっと勉強頑張って、早く告白してれば良かった……そうすれば……」
 そのまま犬に抱き付いて、顔を埋めて泣き出す北原さん。

 もしも……津山さんの言っていたことが嘘だったら……
 いや、そうでなくても、お兄ちゃんの好きな相手が本当にあたしで、それが兄妹としてのものだったとしたら……
 きっと二人はやり直せる。そうなったらたぶん、あたしに勝ち目なんてない……
556554-555:04/07/31 18:24
 ごめん通りすがりだが、最初からばーっと読んだら続きが見たくなってしまった(⊃д⊂)
 勢いでやっちまったが、歩ちゃん再来希望者いたらぜひ続きを書いてやてくれ。
 しかも、よけいだったら忘れてくれ。

 ちなみに漏れは“あゆむ”派だ……
 このスレを上げる度胸は俺には……
こっそり保守

己の文章力の無さと遅さに、
マンションの六階からヒモ無しバンジーしたい気分ですorz
>>558
 がんがれ
妹と兄の小説書いてる奴発見!
えちねた板だけど、ここのK−ってやつ、けっこーおもろいぞ。
えちねた!妹萌えスレ
http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/hneta/1089256598/
562恋せよベイビー 1/4:04/08/14 18:53
「あ〜、恋がしてぇなぁ……」
 テレビを見ていた兄ちゃんが突然ボソリと呟いた。
「は?急に何?この暑さで遂に頭に何か涌いた?」
 アタシは頼まれた梨を剥きながら兄ちゃんの後頭部を見つめる。
「いや、こういうドラマ見てるとさ、何か恋人がいるのってイイかもなぁって思えてきてな」
 テレビでは一昔前に流行ったドラマの再放送をやっていた。
 アタシは、そのドラマをリアルタイムでも今も全く見てないので内容は分からないが、ベッドの中で主人公の男とヒロインらしい女が随分な綺麗事の愛を囁きながらセックスをしてる。
「何だ、エッチがしたいって事?」
 剥き終わった梨を兄ちゃんに手渡しながら、アタシは努めて気楽に尋ねた。
「ったく、お前はいつも短絡的だよな。俺は恋がしたいの。恋人とイチャイチャしたり愛を囁きあったりしたいんだよ。エッチなんて今はする気も起きねーって」
 シャクっというイイ音を響かせながら梨を齧った兄ちゃんの目は真剣に画面を見つめている。
「恋ねぇ…お手軽な所でアタシなんか相手にどう?」
 皿に載せた梨に自分も手を伸ばしながら、アタシは自分の手が震えてるのに気付いた。
「ヤダね。俺は報われる恋がしたいの。皆に祝福されるようなぁさー……って、俺と恋に落ちて幸せになれる訳がないか……」
 兄ちゃんがテレビの画面から顔を背けるようにアタシの方に向き直る。
「何言ってるの!兄ちゃんみたいな俗に言う3kは女の子の憧れだから誰だって幸せでしょ??」
 声の震えを隠せないアタシは、せめてしっかりと兄ちゃんを見つめた。
563恋せよベイビー 2/4:04/08/14 18:54
「俺の寿命が後、3ヶ月でも?」
 兄ちゃんがベッド横のテーブルに置いた2つ目の梨に手を伸ばす。
「アタシなら、幸せだよ」
 兄ちゃんが微妙な顔になった。アタシは本気だけど、もしかして、ただの同情だと思われたのだろうか。
「……お前とじゃ、両思いでも誰にも祝福されないし、後で、絶対、お前泣くじゃん」
 兄ちゃんは、3つ目の梨を飲み込んだ後、小さな声で振り絞るように答えてきた。
「そりゃ、兄ちゃんだもん。例え、恋人じゃなくたって泣くよ」
 兄ちゃんがコレから近いうちに死んでしまう事を考えては、今だって本当は泣きたい気分である。
「まぁ、イイや…コッチ上がれよ。久し振りに耳掃除でもしてくれ」
 兄ちゃんは照れたように鼻の頭を掻いて、ベッドの上であぐらをかいた。
「この間、やってあげたらくすぐったいとか言って嫌がったじゃん」
 アタシは棚の中から耳掻きを取り出し、すぐにベッドの上に上がる。
「あの時は、あの時。だって、まだ性欲があったからムラムラしたんだよ」
 アタシの膝枕と耳掻きの動きに気持ち良さそうに兄ちゃんが微笑んでいた。
「今は襲う気がないって事?」
 不器用なアタシは極力気を配りながら兄ちゃんの耳の中を弄くる。
「残念ながらな」
 兄ちゃんがアタシの膝の方に向き直りながら笑った。
「何で残念なのよ……」
 アタシはわざと乱暴に耳掻きを扱う。
「だって、病院で俺の世話するだけなのに、こんなミニスカ…期待してたんだろ?俺が、もし、溜まってたら襲ってもらえるかも…ってさ?」
 兄ちゃんがいやらしい手つきで腿を撫でた。
 図星なのが恥かしくて、アタシは黙って耳掻きを動かす。
564恋せよベイビー 3/4:04/08/14 18:54
「あ〜死にたくねぇなぁ……」
 耳掻きが終わった後も、膝枕したままの兄ちゃんの頭を撫でていると、突然、呟かれた。
「さっきは恋がしたいじゃなかったっけ??」
 兄ちゃんが随分と気楽な声だったのでアタシも冗談のような口調で返す。
「いやいや、恋はしてるだろ。何しろ恋人に膝枕してもらってる訳ですし」
 兄ちゃんがアタシをしっかりと見つめてきたのでアタシの顔はみるみる赤くなってきた。
「恋人がいて、まぁ、今、イチャイチャもしてるとみなすなら、次は愛の囁き?」
 兄ちゃんが言っていた言葉を思い出しながら尋ねる。
「そうだな……でも、俺、好きな子に愛なんて囁かれたら幸せすぎて昇天するかもな」
 兄ちゃんは照れた赤い顔でアタシを好きな子と呼んだ。
「アタシはしつこいから、簡単には死なせないわよ。長生きしてね、愛しのダーリン??」
 頬にチュッとキスをすると、兄ちゃんはアタシの首に腕をまわして向こうから唇にキスを返してくる。
「ハニーの為に出来る限り頑張ります」
 唇を離した兄ちゃんが、ニッコリと笑った。
 アタシは、目に浮かんだ涙があふれて止まらなかったけど、つられるように笑う。
「約束だからね」
 アタシ達は証文代わりのキスを繰り返した。
565恋せよベイビー 4/4:04/08/14 18:57
 兄ちゃんは約束したおかげか予定よりも長生きしてくれている。
「もういいよ、最期までアリガト…」
 手を握って、辛そうな兄ちゃんに声をかけると、兄ちゃんが目を見開いた。
「…勝手に引導を……渡すな…俺が……まだ死にたくないんだよ…」
 久し振りに見る兄ちゃんの瞳。
 やせ細って、こんなに弱々しい声で、今にも死にそうなのに、兄ちゃんの目はしっかりと生きていた。
「恋せよベイビー…」
 兄ちゃんがアタシの手を引いた気がしたので、耳を口に近づけると、アタシだけに聞こえる小さな声で囁かれる。
 兄ちゃんは、その後、眠るように意識を失い、そのまま安らかに死んでしまった。
「死にたくないなんて、言ったくせに、微笑んでるな……」
「本当に、まるで、思い残す事なんてないって顔ね…」
 父さんと母さんが、お医者様の臨終宣告の後、慰めあうように言葉を発する。
 多分、兄ちゃんはアタシに新しい恋を見つけろと言って、満足したのだ。
『自分勝手な奴。自分だけ、完結してんじゃないわよ』
 アタシは溢れる涙を拭いもせず、心の中で何度も兄ちゃんをなじる。
 だけど、どんなに毒づいても兄ちゃんの事が一番大好きな気持ちが止まらなかった。


 あっという間に季節は移り変わって、兄ちゃんの大好きだった梨が今年も店頭に並び始める。
 兄ちゃんの遺言なだけに実行してあげたいと思ってはいるけど、アタシはマダマダ新しいダーリンを見つけられそうになかった。
>>552の続きです。

「なあ里緒、確かに里緒のお兄ちゃんは面食らったと思う。でもほんまは嬉しかったのかも
しれへんで。色っぽくなった妹を見て、兄は誰でも喜ぶもんやと思うわ。里緒の兄ちゃんは女運が
無かった分ウブやったんと違う?まあ諦めることはないやろうけどさ・・・でも近親相姦やなこれって・・・」
芽美にはそれだけしか言えなかった。まさか自分の兄を好きになるなんてね・・・でも、女には
そういうのはあるのかもしれない。潜在的な女の欲求なのかも・・・
芽美は里緒が帰ったあとも、好きなトレンディドラマを見ることを忘れてずっと考え込んでいた。

「ただいま・・・」
里緒が帰宅したのは、夜11時過ぎだった。結局芽美の家を出た後、ずっと兄のことを考えながら
街中をふらついていたため、自分でも信じられないほど遅くなってしまった。
「おいおい、お前こんな時間までどこにいたんだ!心配したじゃないか!合コン?勉強会?一言言ってくれよ全く!」
涼介は慌てて玄関に飛び出してきた。顔色は真っ青だが、里緒の顔を見て少し落ち着いたようだ。
「ごめんなお兄ちゃん・・・芽美ちゃんの家で相談事してた・・・。ほんまにごめん。夕ご飯は?」
「もう食い終わっとるけど・・・何か食べに行きたいなら連れてってやるけど・・・けどな、いくら友人の
家にいたって、こんな時間までいたら家の人の迷惑にならんか?」
「ううん、7時半には芽美ちゃんの家から出たで・・・あとはずっと街をぶらぶらしてた。お兄ちゃんのこと
考えながら・・・うちずっとお兄ちゃんのことで頭いっぱいやったん」
「ああそう・・・まあいいや、話の続きは後でするとして、早く出かける仕度しろ」
「うん・・・」
里緒は涼介に言われるまま、自分の部屋に入った。
保守
568名無し物書き@推敲中?:04/09/10 12:29
モテない男性板から来たものですが、脳内妹との妄想を発展させた短編小説を
趣味で書こうかなと思います。
自分は78 =94= 117です。
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1094648734/
いまいちエロネタの書き方が分かりません。こんな感じのでいいのでしょうか。
わからないので感想を下さい。短い文ですみません。
569名無し物書き@推敲中?:04/09/23 13:41:18
わたしはおにいちゃんがほしーなー
570名無し物書き@推敲中?:04/09/23 13:54:28
お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!
571名無し物書き@推敲中?:04/09/23 14:04:02
時間はもう夕方の5時ぐらいだった。
夕焼け色に染まった家への道を辿りながら、今日の部活を思い出す。特に、素晴らしかった。
憧れの早川先輩―誰にでもそう言う人はいると思うけど―と試合して勝てたのだから。
季節はいつのまにか夏から秋への変わりつつあり、ひんやり涼しい風が気持ちよかった。
テニスラケットが私の尻をたたく。家へと急かすように。
572名無し物書き@推敲中?:04/09/23 14:07:25
とり合えず5行だけ書いてみた
573571:04/09/23 14:16:10
ガチャッ
「ただいま」
家の中には誰もいない。真っ暗だ。
パチンと電気をつけると、私は荷物をどさっと落として家に上がった。
テニスラケットは立てかける。
冷蔵庫からポカリスエットの2リットルを出す。そして口つけてそのまま飲んだ。
まるで哺乳瓶をすう赤ん坊のようだっただろう。
半分くらい一気に飲んだところで蓋をしめた。あしたまた、買いに行ってこなければ。
574名無し物書き@推敲中?:04/10/02 05:58:11
>>568
 読めぬ……来たのが遅かったか……
575名無し物書き@推敲中?:04/10/07 19:26:05
age支援
576名無し物書き@推敲中?:04/10/07 19:39:05
放課後の学校に、17時のチャイムが鳴り響いた。
生徒たちが下校した後の校舎は、部活動を行う生徒がわずかに残っているだけだ。
この学校は進学校なだけあって、あまり部活動も盛んではない。
生徒たちは塾や予備校に行くためにいつも急いで下校し、グラウンドや一部の特別教室以外は殆ど人がいないのが通常だ。
人気のない教室の窓からは、静かに夕日が差し込んでいた。
だが今日はそこに1組の男女の姿があった。
「ごめんなさい・・・」
短い髪を耳にかけながら、その女の子は気まずそうにそう言って頭を下げた。
「いや、こちらこそごめん。困らせたみたいで」
その男子はショックを押し隠し、健気にも彼女が責任を感じないように笑顔を見せた。
577名無し物書き@推敲中?:04/10/07 20:02:46
「あ〜あ、か〜わいそ」
その男子が教室から去ると、後ろの扉の陰に隠れていた髪の長い、切れ長の瞳をした女の子がそう言いながら教室に入ってきた。
「麻美」
とショートカットの女の子は目を丸くした。麻美と呼ばれた髪の長い女の子は肩をすくめた。
「立ち聞きするつもりはなかったんだけど、忘れものを取りにきたのよ」
そう言って麻美は苦笑いした。
「そしたら美雨と彼の声が聞こえてきちゃったの」
「悪いと思ってるけど・・・」
とショートカットの女の子、美雨は上履きのつま先をこすり合わせた。
「そうねえ、悪い子じゃないけど、かと言って大した子でもなかったよね」
と麻美は言って笑った。「それにしても、片っ端からふっちゃうんだね」
「・・・」
「彼氏欲しくないの?」
「・・・別に」

578ゆらゆのえ ◆XSPdC8orrg :04/10/08 17:22:37
>>576-577
マルチすんじゃねー
579名無し物書き@推敲中?:04/10/08 19:04:48
マルチってなあに?(´・ω・`)
おいしいもの?
580名無し物書き@推敲中?:04/10/09 20:59:22
>>579
うんうん、そうだよ
581名無し物書き@推敲中?:04/10/17 19:32:03
マジレスすると
マルチポストの略だ。
同じ内容を別の板、もしくはスレッドにコピペすることだ。
582581:04/10/17 19:33:39
ついでに支援age
583名無し物書き@推敲中?:04/10/17 19:48:25
>>581
ありがとう! なんて親切なひとなんだ!
結婚して下さい!(≧ω≦) きゃあ、言っちゃったあ〜!!!
584名無し物書き@推敲中?:04/10/17 21:13:57
蛍の墓ぐらいしか思いつかないな(笑
585名無し物書き@推敲中?:04/10/18 01:48:29
lllllllllllllllllllllllllllll/llllllllllllllll!! iilllll!!  iill!!  i!   ll!!     !   ,|  ill llllllllllヽllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllll/llllllllllllllllll!! ill! !   il! / /       、    /||  l!   l! l! llヽlllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllll/llllllllllllllllll! il!    /_/|,_/!,,_,,_∧_n  /| i  //::||       ! `,llllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllll/lllllllllllllllll!      |::::::::::::::::::::::::_:::`::':::Lト、,_|/:::|:| i   i     ,|llll○llllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllll/llllllllllllllll!       |:::::::::::: "  ̄   ~ 丶、 :::::::::: '!!|,,_//|     |lllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllll llllll!       |:::::::                  ::ト、 ,i    |llllllllllllllll○lllllllll
llllllllllllllllllll|llllllll! !lll! i  i   i |::::    /~~``''‐、,           _ ' !、   |llllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllll`llllll!∧ト-!-"!''!トi;;"!!'―---/       ` 、        '   丶 ト、 |llllllll○llllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllll!:ヽ:::::(: ||:::::::::::::::::... '、        ノ_    ,   ○ ' / }, |lllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllヽ :: : :::::::::::::::::::::::::::`'‐ 、,    /  ` 、/ ``'- 、  /  | ,|llllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllll\   : :::::::::::::::::     ``''"´ ::::::::::/      )/|  / /lllllllllllllllllllllllllllllllll
節子「ハハハハハッ! 見ろ!サクマ式ドロップがゴミのようだ!!」


586:04/11/01 16:46:38
お兄ちゃん大好き
587:04/11/02 11:43:55
お兄ちゃん大好き
588:04/11/02 22:12:17
お兄ちゃん大好き
589:04/11/03 09:13:26
お兄ちゃん大好き
590:04/11/04 13:09:41
お兄ちゃん大好き
591名無し物書き@推敲中?:04/11/05 21:17:40
>>552の続きです。長らくお待たせしてすいませんでした。

「・・・なあ里緒、里緒がお兄さん好きなんはよう分かる。でもな、決して早まったら
あかんと思うで。里緒のお兄さんオクテみたいやし、そういう人ってあまりに
突拍子な行動を目の当たりにしたら相手に危機感を感じてしまうもん。
里緒の情熱は分かるけど、もうちょっと慎重にせんとね」
芽美はしばらく考えた挙句、何とかこう切り出した。
「そう?ありがとう、めぐ。うち、あきらめない。頑張って説得してみせるから」
「うん、うちも恋愛に関しては経験少ないけど応援してる。頑張ってな」
二人は互いに見つめあい、気持ちよく微笑んだ。里緒の頬には、涙の跡が残っている。
・・・・・・
その頃、涼介は一人河原町の通りを歩いていた。
仕事が早く片付き、少々時間に余裕のあった涼介は気晴らしに繁華街へ出てきたのだ。
車好きの彼にとって、通りを歩くのはもう半年振りに近い。
涼介は、あるデパートのショーウィンドーの前に立ち止まった。
普段なら目もくれないような場所なのに、何故か今日は足が自然に止まった。何故だろう・・・
そこには、女物のバッグが展示されていた。海外の一流ブランドのバッグだ。けっこう
値が張る。涼介にとって、決して安い買い物とは言えない。しかし、
「あいつに、このバッグを見せたらなんて言うだろう。喜んでくれるかなあ・・・あんな
酷いことをしてしまったんだから、詫びの一つでもしなきゃな」
涼介はバッグを眺めつつ独りでにそう呟いていた。
涼介の頭の中には、まだ昨夜里緒を突き飛ばして泣かしてしまったことへの後ろめたさ、
後悔の念が残っているのだ。お詫びのしるしにこのバッグを買ってやろう。それで
きちんと誤るんだ。最初はあいつのことだから朝みたいに話をはぐらかそうとするだろう。
でも、きちんと伝えないといけない。兄として、男として、きちんと言わないといけないんだ。
涼介はいつになく引き締まった表情で、店の中に入っていった。
592たまには書いてみる:04/11/07 22:09:48
超短編。

「おい!唯花!おまえ、また俺のゲームソフト持って行っただろ!」
突然、お兄ちゃんが私の部屋に怒鳴り込んで来た。
「ちょっと!ノックくらいしてよ!レディーの部屋なんだから!」
私は、軽く怒鳴り返す。
「なにがレディーだ、ガキのくせして、んなことより、ゲーム返せよ」
「知らないもん、そんなの」
私は、テレビ画面に映った最新ゲーム(もちろんお兄ちゃんのもの)の映像を見ながら、平然と言い返す。
「それは、何だよ」
お兄ちゃんがテレビを指差して言う。
「・・・なによぅ、いっぱいあるんだからひとつくらいいいでしょ」
開き直ってみる。
「お前だって結構持ってんだろうが。自分で金貯めて買え」
「小学生に向かって、『自分で買え』はないんじゃないの?」
さらに開き直ってみる。
「黙れ。とにかく返せ。」
593たまには書いてみる:04/11/07 22:12:29
592から

お兄ちゃんは、無理やりゲーム機の電源を切り、ソフトのCDを抜いていく。
「ちょ、ちょっと!何するのよ・・・・あ〜あ、いいとこだったのに」
「これは俺のもんだ、どうしても貸してほしけりゃ金持ってきな」
そう言って、お兄ちゃんは部屋を出て行こうとする。
「もう!お兄ちゃんなんて大っ嫌い!」
・・・・・嘘。
「もうちょっとまともな悪口言えねぇのかよ。おまえは」
・・・・・ほんとは、
「ふんだ!早く出て行ってよ!」
・・・・・私、ほんとは、
「はいはい」
・・・・・ほんとは、勝手にゲームを持ってくれば、お兄ちゃんが、
「あ・・・」
・・・・・お兄ちゃんが、来てくれると思って、
「あん?何だよ」
・・・・・私、お兄ちゃんのこと、
「唯花、唯花ね・・・」
「何だよ?早く言えって」
・・・・・大好きなの。
「・・・なんでもない」
594たまには書いてみる:04/11/07 22:12:52
592から

お兄ちゃんは、無理やりゲーム機の電源を切り、ソフトのCDを抜いていく。
「ちょ、ちょっと!何するのよ・・・・あ〜あ、いいとこだったのに」
「これは俺のもんだ、どうしても貸してほしけりゃ金持ってきな」
そう言って、お兄ちゃんは部屋を出て行こうとする。
「もう!お兄ちゃんなんて大っ嫌い!」
・・・・・嘘。
「もうちょっとまともな悪口言えねぇのかよ。おまえは」
・・・・・ほんとは、
「ふんだ!早く出て行ってよ!」
・・・・・私、ほんとは、
「はいはい」
・・・・・ほんとは、勝手にゲームを持ってくれば、お兄ちゃんが、
「あ・・・」
・・・・・お兄ちゃんが、来てくれると思って、
「あん?何だよ」
・・・・・私、お兄ちゃんのこと、
「唯花、唯花ね・・・」
「何だよ?早く言えって」
・・・・・大好きなの。
「・・・なんでもない」
595たまには書いてみる:04/11/07 22:13:49
MISS!
594から

私は下を向いて、お兄ちゃんが出て行くのを待つ。
「・・・ったく」
お兄ちゃんは、ドアを半分閉めて、振り返る。
「・・・次、持ち出すときは、『いっしょに遊ぼう』くらいは言えよな、唯花」
「え?」
「俺はおまえのこと、嫌いじゃないんだから」
突然のお兄ちゃんの言葉に、私の顔は赤くなった。
「・・・もう!ばか!早く出てってよぉ!」
私はそばにあったクッションをドアに向かって投げつけた。
「うおっ、恐ぇ」
ドアを閉めて、お兄ちゃんは行ってしまった。
「・・・ばか」
私はドアの前にぺしゃりと落ちたクッションを拾い、ぎゅっと抱きしめる。
「お兄ちゃん・・・」
・・・・・今度は、もうちょっと、素直になれるかな・・・・・
596紺野:04/11/09 12:24:45
まじでいい
597:04/11/10 09:02:08
なんかしる!!
598名無し物書き@推敲中?:04/11/21 22:38:12
599名無し物書き@推敲中?:04/11/26 22:38:03
あたしも何か書いてみようかなあ
600名無し物書き@推敲中?:04/11/26 22:39:12
あたしも何か書いてみようかなあ
601名無し物書き@推敲中?:04/12/07 12:36:49
妹が死んでからもう1年。
妹は今も僕を見守ってくれているのかな?
妹は、僕の唯一の兄妹だった。
両親が早く死んで、二人だけの兄妹って、すごく嬉しくて、幸せだったなあ。
ところが、突然、白血病だって医者に宣告されてから、妹は病室で日に日に弱っていった。
「病院ってひまねえ」って笑う妹を見て、僕はいつも泣いていたんだ。
妹の為に、僕の小汚いノートパソコンをあげたら、妹はすごく喜んでくれたよね。
ネットをするようになった妹がいつも見ていたサイト、
それが「2チャンネル」だった。
ある日妹はいつものように、笑いながら言った。
「ほら、見て今日も600ゲット出来たよ。」
「あまりパソコンばっかいじってると身体に障るよ」
なんて僕が注意すると、
「ごめんねえ。 でもね、これ見てよ。
ほら、この601のひと、600げっとぉ!なんて言っちゃってさぁ、ふふ」
僕は黙っていた。妹がすごく楽しそうで、僕は何も言えなかった。
「ほらみて、この601のひと、変な絵文字使ってくやしぃ〜!だって。
かわいいねえ。 ふふ。」
僕はまだ黙っていた。笑う妹を見て、どうしようもなく悲しくなった。
「憶えててくれるかなあ」 妹がふと言った。
「…この601のひと、私がいなくなっても、あの時変な奴に600をとられたんだよなー
なんて、憶えててくれないかなあ……無理かな……憶えてて、ほしいなぁ……」
それから数ヶ月後、妹は僕だけに見守れながら息を引き取った。
妹はもうこの世に居ない、なのに僕は今F5を連続でクリックしている。
妹の事を、3のひとが忘れないように、いつまでも、いつまでも忘れないように。
天国にいる妹と一緒に、今ここに刻み込む
        600 ゲ ッ ト


602その1:04/12/07 13:39:04
いらいらしていた。むしょうに枕を投げたくなって、壁に叩き付けた。
情けない兄貴を持つと苦労は全て私にやってくる。それが許せない。
22にもなって出かけるときの服装も自分で決められないのだ。
任せておいたらいつまでたっても部屋から出てこないので、結局私がコーディネートする。
いつもトロくさくて、何もないところでも転ぶ。猫背で下を向き、あまり喋らない。
ほんとに同じ親から生まれたのだろうか?ひょっとして腹違いなのではなかろうかと、
何度思ったことか。
投げた枕を元の場所に戻した。いらいらが治まったわけではないが、いつまでもこうしていても
仕方がない。ベッドに体を投げ出し、額に腕をあてて少し考えた。

兄貴にもいいところがないわけではない。誰にでも優しく接することのできる人だ。
しかしその優しさも、度を過ぎればただのどんくさいものになってしまうのだ。
そこが私と全然合わない。でも不思議と、兄はみんなから好かれる。
自分からアクションを起こすわけでもない、盛り上げるわけでもなく、周りが自然と
彼と同調するのを実感することがたまにある。

「・・・私って、嫌な口うるさい女に見られてるかな。」
でも、それだけ小言を言われるようなことを兄もしているのだ。そう思いたい。

壁一枚へだてて隣にある兄の部屋のドアノブに手をかけた時、私は逡巡した。
(なんで兄貴と話なんかしようと思ったんだろ・・・まあいいか)

意外にも兄貴は私がノックして入ってきたのに驚かず、やんわりと構えていた。
「お、珍しいね。お前が自分から俺の部屋に入ってくるなんて。」
「ん、ちょっと話でもしようかなって思ってさ。」
丸いムートンの座布団に、私は腰をどっと下ろした。
「ね、私ってやっぱ口うるさいかな?どう思ってる?」
兄貴は軽くせせら笑って、咳を軽くして言った。
「そんなこと、考えたこともないや。俺の妹にしてはやんちゃだとは思うけどなぁ・・・。」
内心ほっとしたが、また私の悪いところが出てしまった。
「ほらぁ、やっぱりそう思ってるんじゃない。どうせ私はがさつだよ・・・。」
「俺だってこのとおり、ノロマでドジな男だよ。それに比べたらお前はしっかりしてるよ。」
「っていうか、さっきお前、部屋で何ドタバタしてたの?」
アッ、っと私は思った。とても兄貴のことだなんて言えない。そこまでデリカシーのない女に
育ったつもりはないのだ。

「ちょっと、学校で嫌なことあってね。むしゃくしゃしてたから枕投げたの。
今は反省してるんだから。」
こう切り返すのが精一杯だった。すると兄貴はけたけた笑って、
「なんだ、お前らしくもない。どうせまた俺のことでいらついてるんじゃないかなぁって思ったよ。」
妙に冷たい汗がにじみでてきた。変なところで兄貴は鋭い。これは困る。
「年頃なんだから、そりゃ色んな悩みはあるよ。兄貴みたいにのほほんとしてないんだから!」
もう、バレてると思った。それでも必死に言い訳する私は、空回りしていた。

こんなやり取りがいくつか続いたあと、兄貴は私の両肩に手を置いて、
「ま、そんなにいきり立つなよ。なんかあったら俺でよければ相談には乗るよ?」
一瞬ドキッとした。あの兄貴が、ほんの一瞬ではあるが立派に見えた。
しかし、そのあとに座っていた椅子ごと後ろにひっくり返ったとき、私は一気にその気持ちが萎えた。
軽く笑っていつもどおり気丈に振舞って私は部屋を出た。

その夜、枕を抱えながら兄貴の言葉をかみ締めていた。
「・・・どうせ私はがさつで野蛮よぉ・・・はぁ」
604名無し物書き@推敲中?:04/12/12 13:59:51
期待してます。
605実験:04/12/29 00:02:37
 どんな苦しみや悲しみにも耐えていける――その自信があったから、僕は家を出てこれ
た。実際、この街が僕に与える苦しみや悲しみから、僕は耐えていると思う。
 作家になるという夢を果たすまで、家へは帰らない――そう決めたはずなのに、運命は
卑劣な手を使ってきた。
「流すよ?」
「うん……」
 僕は今、妹の髪を洗っている。慣れない作業、狭い風呂場、僕の服はびしょびしょにな
っている。
 ――こいつは両足と、片手の自由が利かない。つい数ヶ月前から、こうなってしまった。
先天的なものではない。
 初雪の降りた翌日、両親と妹が乗った車は事故に遭い、両親は死んでしまった。妹は奇
跡的に助かったが、両足と片手の自由は命の代償だった。
 僕は二十一、妹は十九。兄妹とは言え、一緒に風呂に入るような歳ではない。しかし、
ホームヘルパーを雇うような金はない。頼れる親族もいない。自由を奪われた妹と、僕は
この世で二人きりになった。
 妹の体を洗う。最初は異常だと思えたこの行為も、回数を重ねるたびに慣れてきてしま
う。妹は僕以上に不快な思いをしているはず――そう思うと、自己嫌悪に陥ってしまう。
 そんな僕を気遣ってなのか、妹はいつも明るい。歌が上手なこいつは、体を洗い始める
といつも歌を歌い始める。不思議と心安らぐ一時だ……。
606名無し物書き@推敲中?:05/01/08 16:55:39
お、このスレまだあったんだ。嬉しかったので記念書き込み。
みんながんがれ。
607妄想家:05/01/24 02:11:13
「私のお兄ちゃん」☆1☆

〜9月〜
ある日俺は2月から続いてた就職活動も終わり無事就職の内定をもらった。
一段落したことから俺は大学のある愛知県から実家の福井に戻ってきていた。
しかし、実家に戻ってきたものの今までの就職活動中に比べたらずいぶん
する事がなくて暇をもてあましていた。そこで、今まで免許をとっていなかったので
自動車学校にいくことにした。
免許をとったら今までひそかに憧れていた一人旅をしようと計画したのだ。
しかし、いざ自動車学校にいってみるのはいいが実技やら筆記やらと
いそがしく、途中でイヤになってきてしまった。
「はぁ〜、こんなんじゃなんの為に実家に戻ってきたのか・・・
 もっと、のんびりしようと思ったのになぁ〜。」
・・・・・・・・・ふぅーーー
「まぁ、悩んでても仕方ない、今までのツケがまわってきたんだから。」
俺はどうもめんどくさがりやでイヤなことやめんどくさいことはあとにあとに
とする性格だった。その為、免許をとるのもまわりの友達が大学受験が終わった
時にとっていたのだが、俺はせっかく受験が終わったのにまた勉強なんてごめんだぜ、
というふうに考えていて自動車学校にはいかず、ぐうたらとのんびりしていたのだ。
「まぁ、免許なんて大学在学中に取ればいいか。」
そんなふうに考えていた。しかし、現実は結局はとらずに今まできてしまった。
まぁ、原因は俺の性格もあるのかもしれないが、なにしろコンビニのバイトをしていたため
朝や夕方、深夜などにシフトが入っていたためなかなかいそがしく、免許を取る暇がなかったのだ。
608妄想家:05/01/24 02:14:22
「私のお兄ちゃん」☆2☆

まぁ、そんなかんだで大学生活を送っていた。大学生活自体はそれなりに充実したものだったが、
一つ後悔しているのが、彼女をつくれなかったことだ。
俺は結構人見知りがあり、しかも女性と話すのが苦手だった。その為初対面の人とはうまく話せず、
女の子と知り合っても、最初はうまく話せずあまり仲良くなれなかったのだ。
そんな感じでバイト先の女の子とも最初の会話がうまくいかず、その後もあまり、
深く話し合う事もなかった。別に全然話さないということもない。それなりに、
日常会話はするが、男友達と話すようなバカな話や笑い合って話す事はなかった。
そんな為、結局彼女はできず廻りのカップルを見ていると気分が下がっていく事が多かった。
〜はぁ、なんで俺って女の子とうまく話せないんだろう〜
・・・・・・・・・・・・
609妄想家:05/01/24 02:18:43
「私のお兄ちゃん」☆3☆

「はぁ、なんで俺って女の子とうまく話せないんだろう。」
俺は、中学生の時から飼っている犬の散歩にでかけながらそんなことを考えていた。
「もっとうまく話せていればバラ色の大学生活だったのにな〜。」
ちょうどその時は自動車学校のいそがしさで気分が下がっていた。その為気分転換もかねて
モチロモの散歩の為、普段はいかない遠くの河原まで散歩にきていた。
まぁ、いろいろ考えいるうちに無意識のうちにきてしまったというのが正解かもしないが・・・。
まぁ今日は天気もいいしいい気分転換になるだろうなと思い廻りに人がいないことを確認し
(今は9月ということもあり、学生の夏休みも終わっているし、まだ11時ということもあり
それほど人はいなかった。)
チロを(ヒモはつけたままだが)離してやった。そしたら結構うれしそうに、河原のほうに
走っていき、いろいろと遊んでいた。
610妄想家:05/01/24 02:20:15
「私のお兄ちゃん」☆4☆

〜そういえば、昔はよく遠くまで散歩にいっていろいろチロと遊んだっけ、最近は忙しくて
チロの散歩もいいかげんにしてたな。チロがこんなにうれしそうにしてるのって久しぶりに見たや。
〜チロは俺がチロを飼いたいとわがままをいい、親戚のおじさんの犬の子供をもらって、
飼い始めた。それがチロだ。最初はやっぱりお母さんが恋しかったのか夜寝るときにすごく悲しそうに泣いていた。
俺はそんなチロと半年ほど毎日一緒に寝ていた。そして、散歩も俺がつれていきいろいろ遊んでやった。
まぁ、半年ほどしたら、親が
「そろそろチロも外にだして一人で寝なせなさい。」
といわれてしぶしぶ了承した。まぁ、いい年して犬と一緒に寝ているというのも
今となってはちょっと恥ずかしいかな。
まぁ、そんな感じで俺は大学に行くまでチロの世話をいろいろしてきたが、大学に行ってからは
あまり、チロともあえず、俺自身も一人暮らしの大学生活を楽しんでいた事もあり
あまりチロのことを思う事も少なくなってしまった。
そんな中で今日、チロを散歩につれてきたがやっぱりチロはかわいいなと思った。
チロを見ているとイヤなことも忘れられる。昔の楽しい事を思い出せ、すごく心がやすらぐ。
俺はチロを離すと、河原の所の道に面して坂になっている芝生の所に寝転がり
いつのまにか寝てしまっていた。
・・・・・・・・・・
611妄想家:05/01/24 09:26:56
「私のお兄ちゃん」☆5☆

・・・一体、どれだけ眠っていたのだろうか。心地よい日ざしの中、
心身ともに疲れていた俺はしらずしらずの内に眠ってしまっていた。・・・
そんな中、俺の脳裏に女の子の声が聞こえてきた。
「・・・・・ぶですか。」 「あの〜。」 クチュ
ハッ!
その瞬間俺はいきなり目がさめた。
気づくと俺の目の前にはチロがいて俺の顔をぺろぺろとなめていた。
「なんだ、チロが、、びっくりさせるなよ。」
「今、お前の声が、聞こえたぞ。お前ってけっこうかわいい声してるんだな。」
ふふっ、
〜んっ、また聞こえた〜 しかも後ろから聞こえた。チロは今俺の目の前にいる。
ということは、
俺はさっと、体を後ろにむけた。
そこには中学生か高校生ぐらいの女の子が笑っていた。
その娘はかわいかった。
髪は背中までとどいており、きれいな長い黒髪の女の子。そう、無邪気でなにも悩みなどなく、
毎日を充実して生きている。天使みたいな女の子が笑っていた。
「この子、お兄さんの子ですか。」
その子はチロの隣にやってきて、そっとしゃがみチロの頭をなでていた。
しゃがんでいることもあり、体を起こして座っていた俺の隣にちょうど、
目と目があうかたちになった。
俺は一瞬ドキッとした。
612妄想家:05/01/24 09:29:57
「私のお兄ちゃん」☆6☆

〜なにやってんだ、俺は・・・こんな子供にドキッとなるなんて〜
つくづく自分の今までの女関係の悪さにうんざりした。
「かわいいですね。今河原を散歩していたら、この子が走り回っていて、
なにしているんだろうと思ってきてみたんです。」
そう言って女の子は話し始めた。
「いいなぁ〜。こういうの。私昔から犬を飼ってみたいと思ってたんです。
 だけど、内の親がダメだっていうし、私も無理だってわかっているから我慢はしてたんですけど。」
ちょっと、さみしげに話ていた。
「でも、やっぱり実際に見てみるとカワイイですね。」
そう彼女は笑って話した。
「うん、そうだね。俺もささっきそう思ってたんだ。こいつチロっていうんだけど、
俺が中学の時から飼い始めてるんだ。よく昔はいっしょにいろいろ遊んだりしていたんだ。」
ふと、俺は気づいた。
〜なんでだろう。この娘とはうまく話せるな。なんか、無防備っていうか。すごく話しやすい〜
613妄想家:05/01/24 09:31:50
「私のお兄ちゃん」☆7☆

そんなこんなで俺はその娘とチロのことについていろいろ話し合っていた。
その時俺は彼女についてなんにも知らないなと思った。
「そういえば、君の名前は、俺は勇太。葉世勇太。大学4年生。君は。」
「私は由美。白波由美。16歳です。」
「由美ちゃんは今は学校じゃないの。」
「えっ、あっ、うん、今日は創立記念日で休みなの。」
「へぇ〜、どこの学校に行ってるの。」
「えっ、え〜と、白山高校。」
「へぇ〜、そうなんだ。」
「あっ、そろそろ家にもどらないと。お母さんが心配してると思うから。
 それじゃぁ、お兄さん。失礼します。」
「あっ、うん。それじゃぁね。」
俺はちょっと残念な気分だった。もうちょっと話していたいと思っていた。
「また、あえますか?」
「えっ、」
帰るまぎわに彼女が言った。
「また、チロちゃんに会いたいなーと思って。」
あっ、なんだ、チロにか。一瞬俺にかと思った俺が情けなかった。
「あっ、うん、また来るよ。今度は土曜日のこの時間にこようと思うんだけど。」
「わかりました。それじゃあ。またあってくれますか。」
「うん、いいよ。」
「ありがとうございます。それじゃぁ。」
彼女は笑って。せいいっぱい手を降りながら歩いていった。
かわいかったなぁ〜。
なんか、妹っていう感じ。おれにも妹がいればあんな感じだったのかな〜。
そんなことを考えながら俺は家に帰ろうとチロのヒモを持って立ち上がった。
土曜日か、
614妄想家:05/01/24 16:58:05
「私のお兄ちゃん」☆8☆

俺はその日、また彼女にあいたいと思っていた。なんでだろう。こんな気持ちになるなんて。初めてだ。
今まで俺は女性とは、どこか形だけの話であまり深く話し込んだ事はなかった。でも、由美ちゃんとは自然に話せる。
こんなことは初めてだ。どうしてだろう。
そんなことを考えているうちに彼女との約束の土曜日が来た。
その日の俺はいつもより早く目がさめた。
なんでこんなに早く目がさめたんだろう。まだ朝の6時だ。なんだろう、この気持ち。
まるで、小学生の時の修学旅行の日みたいな感じだ。あの時も、初めての修学旅行ということもあり、
期待と興奮でめざましがなるよりも早くに目がさめて、いろいろとはしゃぎまわっていたっけな。
今もそんな感じだ。はやく彼女にあいたい。そんな気持ちだった。
約束の時間が近付いている。俺はチロの散歩に出かけた。
615妄想家:05/01/24 17:01:52
「私のお兄ちゃん」☆9☆

この前の河原に着いたとき、そこに1人の人影が見えた。その時俺は、誰か近所の人がいるのかなと思った。
なぜなら、俺は早く彼女にあいたいという気持ちから約束の時間よりも早く河原についたから、
まだ由美ちゃんがいるとは思わなかったからだ。しかし、ゆっくりと、彼女とあった場所にいくとそこに由美ちゃんがいた。
「あっ、お兄さん。こんにちは。」
「あっ、、こんにちは。」
「うれしい、ちゃんときてくれたんですね。」
「あぁ。もちろんだよ。でも、由美ちゃんくるのはやくない。俺も結構はやくきたと思ったんだけど。」
「えへっ。はやくあいたくて。」
ドキッ
616妄想家:05/01/24 17:06:05
「私のお兄ちゃん」☆10☆

〜うー。やっぱりかわいいなぁ。なんだろう。彼女をみていると気分が安らぐや。〜
「えっ、そうなの。そんなにあいたかったの。」
「はいっ。早くチロちゃんに会いたかったです。」
あっ。そうか、チロにか・・・。
そういえば、この前も同じような勘違いしたっけ。俺って学習能力なさすぎ。
「チロちゃん。これ食べる。」
そういうと彼女は、ポケットからクッキーを取り出しチロに差し出した。
「これ、チロちゃんに食べさせてもいいですか。」
「うん、いいよ。」
「よかった。これ、今日チロちゃんに食べさせてあげようと思って。私がつくってきたんです。」
「えっ、由美ちゃんの手作り。」
「はい。でもうまくできたかわからないんだけど。えへ。一応私も食べてみたんだけど。
 いまいちうまくできたかどうかわからなくて。どう。チロちゃんおいしい。」
「ワン、ワン」
「はは、チロもおいしいって言ってるよ。」
「本当。ありがとうチロちゃん。」
それにしても、チロのやついいなぁ〜。俺も食べてみたいぜ。
617妄想家:05/01/24 17:16:22
「私のお兄ちゃん」☆11☆

そう思っていた俺に気づいたのか知らないが、彼女がこっちを見てニコリと微笑んだ。
「あの〜。もしよかったら、お兄さんも食べてくれますか。」
「えっ、俺もいいの。」
「あっ、はい。チロちゃんにも食べて欲しかったけど。お兄さんにも食べてほしいんです。
 初めてつくったから。うまくできたかどうかわからないけど、もしよかったら食べてください。」
「今日またお兄さんに合うから、なにかしたいなぁと思って。なにがいいかな〜って、考えてて、
 前からやってみたかったクッキーをつくってみたんです。こうやって、人に食べてもらうのって初めてだから
 うまくできてるかわからないけど。正直な感想いってください。」
「うん。」
そういわれて、俺はすごく嬉しかった。俺も女の子からこんなふうに手作りのものをもらったのははじめてだったから。すごくドキドキした。
できることなら、このまま食べずに、ずっと残しておきたいと思った。でも、せっかく彼女がつくってくれたんだから、ありがたくいただこう。
618妄想家:05/01/24 17:26:07
「私のお兄ちゃん」☆12☆

「それじゃあ、いただきます。」
そういうと、俺は彼女がつくってくれたクッキーを最初の一口は少しだけ口に入れ、少しずつ味わいながら食べていった。
「どうですか。」
由美ちゃんは俺の反応を見ているのか。ずっと、俺の顔を見上げて心配そうに見ている。
〜そんなに、心配そうにしなくてもいいのにな。〜
「大丈夫。おいしいよ。」
「本当ですか。」
そういうと彼女は今までの曇った顔からいきなり晴れ晴れとした笑顔に変わっていた。
「本当ですか、本当ですか。本当においしいですか。」
そう何度も聞いてきたので、
「もちろんだよ。由美ちゃんがつくってくれたものだもん。それならおいしいに決まってるよ。だって、由美ちゃんすごく料理上手にみえるよ。」
「将来はやさしい料理上手なお母さんに決定。」
「えぇ〜。そんなの違いますよ〜。」
彼女は照れてるのか。顔を真っ赤にして否定していた。
「だって、私いままで、料理なんてそんなにしたことないし。ましてやお母さんなんて、、私には無理ですよ。」
「えっ、どうして、由美ちゃんならきっといいお母さんになるよ。俺が保証する。」
「そんな、それに、私あまり男の人と話すのって苦手なんです。なんていうか、男の人って何を考えてるのかわからないし。
 どこか怖い感じがして。それに私、あまり、同年代の子と話すきかいもないし。」
「えっ」
619妄想家:05/01/24 17:31:37
「私のお兄ちゃん」☆13☆

「あっ、でも、お兄さんは違いますよ。最初はちょっと怖かったけど。なんだか、話しやすそうな感じで。
 それにチロちゃんもいたし、私お兄さんとなら・・ゴホッ、ゴホッ」
「あっ、大丈夫、由美ちゃん。」
「あっ、すいません。ちょっと、今日張り切ちゃって早くから外にいたから。」
「そうか。もしつらいんだったら。今日はもう帰ろうか。」
「えっ、」
そういと彼女は悲しそうな顔をした。
「でも、まだ会ったばかりだし。」
「大丈夫またあえるよ。もし由美ちゃんがよかったら、明日も俺来るからさ。」
「本当ですか。」
彼女は又、曇った顔から晴れ晴れとした顔になった。
〜表情の差の激しい子だな。見てるとおもしろいや〜
「うん。だから、明日にそなえて今日は体を休ませて。明日おもいっきり遊ぼう。」
「はいっ。」
満面の笑みで答えた。
「それじゃぁ、明日。またこの時間にね。でも、今日みたいにあまり早くきてもだめだぞ。風邪ひいちゃうからな。」
「はい。チロちゃん。また明日ね。」
「ワン、ワン」
「それじゃぁ、また明日。」
「うん、また明日あおうね。・・お兄ちゃん。」
ドキッ
620妄想家:05/01/24 17:38:32
「私のお兄ちゃん」☆14☆

そういわれて俺は驚いた。振り向いたら彼女はもう帰り道を歩いていた。お兄ちゃんだなんて初めて呼ばれた。
俺は一人っ子だったから、兄弟のいる家庭がうらやましかった。やっぱり兄弟がいればいろいろとあそんだり、
相談ができるものだと思ったし、なにより、一人になることがないと思ったからだ。
俺の家は俺が中学生になると両親ともに働くようになり、俺が学校から帰るといつも家にはだれもいず、寂しい思いをしたものだ。
そんな体験からいつも兄弟が欲しいなと思っていた。
そんな俺に今日由美ちゃんは「お兄ちゃん」って言ってくれた。俺はその言葉を聞いたとき、驚いたのと同時に体が熱くなった。
心が震えた。初めての体験だったから。憧れの言葉だったから。彼女との距離が縮まったと思ったから。
彼女が俺に親しんでいてくれてると思ったから。
・・そう思ったら一気に俺の気分は最高潮になり、チロと一緒に走って家まで帰った。
なんだろう。この気持ちは。そうだ、小学生の時、テストで100点をとって、それを早く母親に見せたいと思って急いで家に帰った。
あの時の気持ち。そう、あのころのまっすぐな気持ちというのか。そんな感じだ。
俺は明日がくるのをいまかいまかと待ち望んでいた。そして、明日はなにをしようかな。と彼女のことばかり考えていた。
なにしろ俺は彼女のお兄ちゃんなんだから。やっぱり、兄として、妹の面倒をみてやらなければそんなうかれきった気持ちでいた。
621妄想家:05/01/24 19:37:43
「私のお兄ちゃん」☆15☆

そんなこんなで長い1日が終わり日曜日になった。今日もやはり昨日と同じで朝早く目覚めてしまった。
しかも今日は昨日よりも興奮していた。だって、由美ちゃんが俺のことを「お兄ちゃん」って呼んでくれたんだぞ。俺に妹ができたんだぞ。
俺はそんな昨日の興奮冷めやらずドキドキしていた。
〜今日はなにをしようかな。どんなことを話そうかな。〜
そんな彼女と出会ったときのことを考えていた。
彼女と会う前の俺からは想像もできない気持ちだ。彼女にあう前は女の人と話すのが苦手で奥手な俺だったが、
今は早く由美ちゃんに会いたい。そんな気持ちで一杯だ。そして、俺は今日も由美ちゃんに会う為にチロと散歩に出かけた。
〜しかし、俺もチロをだしに彼女にあってるんだよな。チロごめんよ。〜
そう考えていた。
〜いつか、チロなしでも由美ちゃんと遊べるようになりたいな。〜
・・・・・・・・・・
622妄想家:05/01/24 19:40:54
「私のお兄ちゃん」☆16☆

河原につくと、今日は俺のほうが早かったみたいだ。由美ちゃんはまだきていない。
〜へへ、今日は俺の方が早かったな。〜
なぜか、俺は得意げに思っていた。
待つ事5分程して由美ちゃんがきた。
「あっ、もうきてる。早いですね。」
「へへ、今日は由美ちゃんよりも早くこようと思ってね。」
「え〜。ずるいですよ。昨日私に早くきすぎるなっていったのに。」
彼女は頬をふくらませて怒った表情をした。
〜でも、こんな怒った顔もかわいいな。〜
「今日はこれをしようか。」
俺は由美ちゃんと一緒に遊ぼうと思いブーメランを持ってきていた。
「えっ、これをどうするんですか。」
「これでね、これを投げると、、ッホイ!」
「ワンワン」
俺がブーメランを投げるとチロが勢いよくブーメラン目がけて走っていった。
「うわ〜。すごい。チロちゃんかしこいんですね。」
「まあね。小さい頃よく一緒に遊んでたからね。」
「あの〜、次私が投げてもいいですか。お兄さん。」
「えっ、あ、うん、いいよ。」
623妄想家:05/01/24 21:13:50
「私のお兄ちゃん」☆17☆

その時俺は一瞬自分の耳を疑った。昨日は俺のことを「お兄ちゃん」て呼んでくれたのに、今日は又「お兄さん」に戻っている。
確かにお兄ちゃんって呼んだのは帰り際の一回だけだけど彼女から「お兄さん」って呼ばれたらどこか寂しい気分になった。
「さん」と「ちゃん」の違いだけなのに、ずいぶん聞こえ方が違うように感じた。
「お兄ちゃん」ていうのは、本当の家族みたいに、兄妹みたいに、親しんでくれていて、仲の良い感じがすけど、
「お兄さん」っていうのはどこかよそよそしく、知り合いっていう感じだ。
そんな感じで由美ちゃんが「お兄さん」っていったのはちょっと残念だった。確かにいままでは「お兄さん」だったけど、
一度「お兄ちゃん」と呼ばれたらそっちのほうがうれしいし、妹ができたってかんじだったのに、
やっぱり、由美ちゃんは俺のこと、仲良くしてくれる人としか見てくれてないのかな。
なんだか、さっきまでのうかれた俺が今さら恥ずかしくなってきた。
〜なに考えてたんだ俺は、アホか。〜
624?I¨?z?AE:05/01/24 21:20:25
「私のお兄ちゃん」☆18☆

「それじゃあ、いくよチロ!それ!」
「ワンワン」
そうして考えているうちに時間はあっというまにすぎた。
「今日はありがとうございました。楽しかったです。」
「あ、うん、それはよかった。」
「そういえば、お兄さんの家ってどこですか。」
「えっ、俺の家は結構ここから遠いんだ。」
「えっ、それじゃぁ・・・」
「あっ、でも遠いっていっても歩いて20分くらいだからたいした事ないよ。」
彼女は申し訳無さそうに答えた。
「ごめんなさい。私のわがままで。」
「えっ、そんなことないよ。俺もここにくるの結構楽しみだったから・・・。
 そういえば、由美ちゃんの家はどこ、ここら辺?」
少し、おどろいた感じで少し小さな声で答えた。
「えっ、え〜と、私もちょっと遠いかな。」
「そうなんだ。じゃあ結構大変だね。」
「あっ、別にそんなことはないですよ。」
俺を気づかってか手を振りながら笑っていった。
625妄想家:05/01/24 21:23:58
「私のお兄ちゃん」☆19☆

「実は今日、お兄さんといっしょにサンドイッチ食べようと思ってつくろうとしたんだけど、
 ちょっと用事ができてつくれなかったんです。」
彼女は残念そうに下をむいたまましゃぺった。
「だから今度会うときにつくってくるんで食べてくれますか。」
そういうと、俺の方を見上げながら、どこか心配そうに見ていた。
「うん、由美ちゃんがつくってくれるなら、例え雨が降っていても食べに来るよ。」
「本当ですか。じゃあ、私力をこめてつくりますね。」
「あっ、でも明日は無理かもしれませんけど。」
彼女はわらいながら言った。
「えっ、でも明日は月曜日だから由美ちゃん学校じゃん。次は土曜日かな。」
「えっ。」
彼女ははっと、驚いたような顔をしていった。
「あっ、そうか、そうですよね。明日は月曜日だから・・学校か。」
そういうと、寂しそうな顔しながら下を向いた。
「それに、お兄さんにも予定がありますよね。明日もだなんて、すいません、ちょっと調子にのってました。」
「そんなことないよ。俺だって、由美ちゃんの学校がなければ明日も会いたいよ。」
「本当ですか。」
まだ、下を向いたまま喋っていた。
626妄想家:05/01/24 21:27:42
「私のお兄ちゃん」☆20☆

「本当だよ。俺さ今大学も就職が決まって、単位も取り終えたから実家に帰ってきてるんだ。だから結構暇なんだよ。」
「えっ、そうだったんですか。大学生って、こんな早くから休みなんですか。」
俺の顔を見上げながら言った。
「うん、だからさ、今していることと言えば、自動車学校にいって免許をとってるぐらいなんだよ。
 でもさ、結構その自動車学校ていうのもめんどくさくてさ。俺って結構いいかげんな性格でイヤなことは後から後からしようとするから、
 今頃免許とりにいってさ、ダルインだよね。」
「クスクス」
ちょっと元気がでてきたのか少し笑ってくれた。
「だからさ、由美ちゃんとあえて本当によかったよ。由美ちゃんと会うとさなんかイヤなことを忘れられるっていうか。
 一緒にいると楽しいんだよ。」
「私もです。」
彼女は河の方をむきながら喋りだした。
「私もお兄さんといっしょにいると楽しいんです。」
その言葉を聞いた時俺はすごく嬉しかった。さっきまで「お兄ちゃん」やら「お兄さん」で悩んでいた俺がバカみたいだった。
〜彼女が俺といるのが楽しいと思ってくれてるんだ。そんな呼び方くらいどうでもいいか〜
627妄想家:05/01/25 00:47:08
「私のお兄ちゃん」☆21☆

「そっか、じゃあまた早く会いたいね。」
しばらく沈黙が続いた。彼女がなにか言い返すかなと思ってまってたんだがなにも言って来ない。
どうしたのかなと思って俺は彼女の方を見た。そしたら、彼女はなにか言いたそうにしてた。
「どうしたの。」
心配した俺はそう聞いた。
すると彼女は小さい声で下を向いたまま喋りだした。
「・・あの、明日も会ってくれませんか・・。」
「えっ、でも明日は学校があるんじゃないの。」
「・・嘘です・・・学校は行ってません。」
「えっ!」
628妄想家:05/01/25 00:49:17
「私のお兄ちゃん」☆22☆

その瞬間俺は驚きの余り思わず声を出してしまった。
〜どうして由美ちゃんは学校にいってないんだ。いや、そんなことよりどうして嘘をついたんだ〜
俺は聞き返した。
「でも、初めてあったときに白山高校に行ってるっていったじゃない。」
「ごめんなさい!」
彼女は途端に泣き出し泣き声のまま俺に喋り続けた。
「だって、初めてあったときはこんなに仲良くなるなんて思ってなかったんだもん。・・ック、
 もう会わないだろうって思ったんだもん。・・グス、だから、別に嘘ついてもいいかなって思った・・ヒック、
 でも、そんなふうにお兄ちゃんに嘘ついてるのが辛くなってきた。・・ック・・ごめんなさい!」
由美ちゃんはますます激しく泣いてきた。
「あっ、いや、別に俺は怒ってるわけじゃないんだ。ただ、ちょっと驚いて。だから、そんなに泣く事はないよ。
 別に俺、由美ちゃんが学校にいかなくてもなんとも思わないよ。だって、由美ちゃんは由美ちゃんだろう。」
「・・ック・・ック・・グス」
俺はそっと彼女を抱き締めた。
体が震えてた。耳が真っ赤だった。小さな体。強く抱き締めたら壊れそうなくらいに・・・
「だから、もう泣かないで。」
俺は彼女の髪を撫でながら言った。
「うん、・・グス・・ごめんなさい。」
「ほらほら、もう泣かなくてもいいよ。」
「うん・・・」
しばらく俺は彼女を抱き締めていた。彼女が泣き止むまで。そうすることによって、
彼女が安心するならいつまでもそうしててもいいと思った。
・・・・・
629妄想家:05/01/25 00:53:54
「私のお兄ちゃん」☆23☆

彼女が泣き止むのを待って、俺達は近くのベンチに座った。
「もう大丈夫?」
「うん、ありがとう。お兄ちゃんに抱き締められている時、すごく温かった。」
まだ、俺の方はみてくれず、下をむいたままだった。だけどさっきと比べるとずいぶん落ち着いていた。
「やっと、お兄ちゃんって呼んでくれた。」
「えっ」
驚いたように彼女は俺の方を見上げていた。
「昨日帰り際にお兄ちゃんっていってくれただろう。あれ、俺すごく嬉しかったんだ。
 俺さ、兄弟が欲しいって思ってたから、昨日由美ちゃんにそう呼ばれたらすごく嬉しかったんだよ。」
「え・・・」
彼女はまた下を向いた。どこか顔を赤くしているように見えた。さっきまで泣いていたからかなと思った。
「でもさ、今日あったらまたお兄さんに戻っていたから、ちょっとさみしいなぁって思ってたんだけど、、
 まぁ、呼び方なんてどうでもいいけど、やっぱりお兄ちゃんって呼ばれるとうれしいかな。・・へへ。」
「ふふ・・・。」
630妄想家:05/01/25 01:01:01
「私のお兄ちゃん」☆24☆

ようやく笑ってくれた。
「私も、姉妹が欲しかったの。私も一人っ子で、、いつも一人で、、だから、いっしょに遊んでくれる人、
 話し合ってくれる人が欲しかったの。そんな時にお兄ちゃんと会って、私も姉妹が欲しかったから、
 お兄ちゃんが本当にお兄ちゃんだったらいいなぁって思って。」
彼女は少し上を向いて喋った。
「昨日、勇気だしていったんだよ。お兄ちゃんって。でもね、後で思ったの。
 なに勝手にお兄ちゃんて呼んでるんだって。本当の兄弟じゃないのに。
 もしかしたら、お兄ちゃんは迷惑してるかもしれないって・・・。
 そう思うと今日は怖くなって、お兄ちゃんって呼べなくなっちゃった。でも、嘘ついてよかった。」
「えっ」
彼女は俺の方を向いて喋った。
「だって、学校に行ってるって嘘ついたおかげで、無意識のうちにお兄ちゃんってよべて、抱き締めてもらえたもん。」
その瞬間、俺と由美ちゃんの二人とも顔が赤くなった。
「ぷっ、な〜に〜、それ、照れてるの〜。ハハハッ。」
「なっ、何言ってるんだよ。そうゆう由美ちゃんだって顔が赤くなってるじゃないか。」
「あっ、お兄ちゃんずる〜い。」
「えっ。」
「私はこれからお兄ちゃんのことをお兄ちゃんってゆうから、お兄ちゃんも私のことを由美ちゃんって、
 ちゃんづけしないで、由美って言っていいよ。」
「えっ。」
「だって、私達はいまから兄妹だもん。」
「えっ、そうなの。」
「うん、そうだよ」
631妄想家:05/01/25 01:19:23
「私のお兄ちゃん」☆25☆

彼女は俺に顔を近付けてそう言ってきた。
「だって、二人とも一人っ子で兄妹が欲しいって思ってて、お兄ちゃんも私のことを妹として見ていてくれてたし、
 私もお兄ちゃんをお兄ちゃんと見てた。だから、今から私達は血は繋がってないけど兄妹だよ。」
満面の笑みで俺に言った。
「そうだな。今日から俺たちは兄妹だ。」
「うん。そういえばお兄ちゃんって、驚いたりする時によく、えっ、っていうね。それって口癖なの。」
「えっ、って、からかうな由美!」
「あはは。」
俺達はさっきの出来事が嘘かのように笑い合った。今までの遠慮したような話かたじゃなくて、
本当の兄妹のように、うちとけあい、お互い心のそこから笑い合った。
たとえ血がつながっていなくても、本当の兄妹じゃなくても、そんなの関係ない。
「兄妹」なんてひとつの言葉でしかない。だから無理に「兄妹」にこだわる必要もない。
だけど俺達はお互いにその関係を憧れていた。本当に大事なのは形じゃなくて、お互いの思いだ。
お互いが「兄妹」と思えばそれでいい。きっと、今の俺達は本当の兄妹よりも「兄妹」になっていると思う。
これからも、そんな関係でいたい。いれればいいなと思った。
「今日からお兄ちゃんは私のお兄ちゃんだよ。」
632妄想家:05/01/25 01:36:10
ー第1部終了ー

あとがき:
みなさんこんにちは。この作品を最後まで読んでくれた人。ありがとうございます。
っていうか、これを見ている人はいるのだろうか・・・。まあ、なんとなく
書いた作品だから、だれも見なくてもそれでもいいか。
でも、偶然見つけて読んでくれた人はありがとう。偶然見つけてへんてこな小説と思って
気分を害した人はすいません。その為にもだれも使って無さそうなスレに書き込んだ訳ですが。
まあ、これを見つけた人はなにかの運明とおもってゆるしてくらはい。
一応、今回をもってこの作品の第一部は終了しました。次は第2部、、
お互いを兄、妹のように思い合い、今までの関係から一歩踏み出した二人、
しかし、いつまでもそんな関係でいれるのか?
由美はなぜ学校に行ってないのか。
などなど、2人の人間関係、2人だけの旅行など。
第一部を超える展開です。乞うご期待。
っていっても、また、ここに書くかはわかりませんが・・・。
もし、どっかで見かけてよかったら読んでみてください。それでは、長文失礼しました。

・妄想家・
633名無し物書き@推敲中?:05/01/26 04:58:57
GJ!!
第2部きたいしてます!
634名無し物書き@推敲中?:05/03/01 18:46:20
>>585
(ny
635名無し物書き@推敲中?:2005/04/04(月) 15:10:31
法医学の授業で聞いたんだけれど、近親相姦は、姉と弟ってケースが大半
らしいね、意外だったよ、マジで。
636名無し物書き@推敲中?:2005/04/07(木) 07:13:19
>>635
そうなのか、兄と妹は少ないのか。
意外だな。

兄と妹では妹が拒否するケースが多いような気がする。なんとなく。
逆に妹だけからの一方的なものでも実現化しにくいか。

そもそも合意の上で行われるものなんだろうか……
637名無し物書き@推敲中?:2005/04/13(水) 16:29:20
妹が拒否したって力ずくで
っとそんなこといっちゃいけないんだね
でも、そんな兄妹けっこう知ってるよ
638名無し物書き@推敲中?:2005/04/13(水) 18:03:24
>>637
そんな妹はいらない。
639名無し物書き@推敲中?:2005/05/29(日) 13:43:28
丸山弁護士
640名無し物書き@推敲中?:2005/06/25(土) 23:32:16
ってか、妹キャラって
年齢はどれくらいが打倒なのか。
641名無し物書き@推敲中?:2005/06/27(月) 17:27:45
そんなことより、尊敬されていない兄がいっぱいいることを
忘れるな。
漏れもその一人だ
642名無し物書き@推敲中?:2005/06/27(月) 21:22:34
漏れも「実妹萌え」の能力者だが、実妹がいる。
残念ながら内外含めかわいさの欠片も無し。
性格は二の次でいいから、かわいくなければ萌えません。
可愛かったら今頃何してるか分かりませんがね。
643名無し物書き@推敲中?:2005/06/28(火) 23:00:25
この間レンタルビデオで「青い相姦」とかいうビデオを借りてみた。
なかなか面白い作品だった、一度観てみろ。
644名無し物書き@推敲中?:2005/06/30(木) 15:46:40
ふふふ、ちっちゃいのね、と妹が言った、特大のバイブレーターが振動音を
たてている、ふっ、普通はね、これよりもっと小さいんだよ、パリでも、吉原でも
兄さんは、大きいねって言われるんだよ、懸命な説得は無駄だった、後に、
小5の妹には、すでにアメリカ海兵隊将校の愛人がいたことを知った。
645名無し物書き@推敲中?:2005/07/18(月) 22:12:23
保守('A`)マンドクセ
646ニッカ:2005/08/06(土) 01:13:45
ありすは妹みたいないい子だった。。

http://gooo.net/~eel/cgi-bin/w_view.cgi?kannou/1122495218/24
647名無し物書き@推敲中?:2005/09/18(日) 00:40:15
あの、プラトニックな小説でもいいですか?
ていうか人が居ない…かな?
648名無し物書き@推敲中?:2005/09/19(月) 07:48:32
>>647
是非!
649647:2005/09/22(木) 20:26:07
わ…じゃあ書き込んでみます。



1/11

兄の葬儀は遺体の無いまま行われた。
暑い夏の日で、蝉がとてもうるさく泣いていた。
じりじりと照りつける陽の元で挙げられた葬儀はとても悲しかった。
私は、兄の死を信じていなかった。

兄と私はとても仲の良い兄妹だった。
十歳も年の離れた妹を、兄は鬱陶しがりもせずに可愛がってくれた。
遊び相手になり、世話をし、無条件に甘やかした。
近所の人達も親戚の者達も、
口をそろえて「妹思いのお兄ちゃんね」と褒めそやした。
兄は優しかった。

いつだったか、私がかめを飼いたいと言うと、
兄はすぐに小さなみどりがめを買ってくれた。
「どれがいい?」
店の床に置かれた大きな水槽の前に屈みこんでかめを選んだ。
産まれて間もないのか、甲羅もまだ柔らかい小さなかめ達は皆、同じ顔かたちに見えた。
太鼓橋をかたどった置物や、平たい石の上で寄り集まり、
互いに積み重なるようにしているので、下のほうのかめはよく見えなかったが。
見える分だけを一匹一匹よく眺めても、
どれが良いかめで、どれが悪いかめなのか解らなかった。
650647:2005/09/22(木) 20:27:48

2/11

「わからない」
困って、下唇を突き出すようにして言うと、
兄は後ろから私を抱えるようにして、水槽へ手を伸ばした。
「これはどうかな?」
こつん、と兄の長い指が一匹を突いた。
塊になったかめ達から外れた、一匹だけ端でじっとしているかめだった。
「これはきっと、完璧なかめだよ」
その頃の私には『完璧』という言葉が耳慣れていなかったし、
意味の解っている今でも完璧なかめとは一体何なのかよく解らない。
けれど、兄が言うのなら私の選ぶべきかめはこれなのだ、
と幼い私は「じゃあ、それ」と兄に甘えて言った。

同時に水槽や餌も買い揃え、帰るとさっそく兄は水槽に砂利を流し込んだ。
その横で私はかめをボール箱から取り出した。
ちょこちょことした動きのみどりがめは、
私の手のひらの上でも歩き回れる程小さかった。
きつい表情の目。きちんと並んだ五本の爪。
緩やかに反った真緑の甲羅。
ちょこんと生えた尻尾。
私は不意に心に喜びがあふれ出し、兄に抱きついた。
兄は満足そうに微笑んでいた。
静かに笑う人だった。
651647:2005/09/22(木) 20:29:56

3/11

私達は海辺の町に住んでいた。
といっても、私達の家は海岸から数キロ離れていて、
海辺へ出るには何十分も歩かねばならず、
帰りは坂道を上らなくてはならないので更に時間がかかった。
そのせいなのかもしれない。
私は兄と海へ行ったことがなかった。
父か母に連れられて海へ泳ぎに行くことはあったが、
不思議と兄と一緒に行くことはなかった。

海が青いのは夏だけだった。
他の季節の海は、全てを吸い込むような灰色をしていた。
その海が、私の兄を飲み込んだ。
その日、私は夏休みに入ったばかりで、
宿題を早くに済ませてしまおうと躍起になっていた。
初めに全て済ませてしまえば、あとの一ヶ月ほどを兄と遊んで過ごせる。
そればかりを考えて、机に向かっていた。
「少し、出掛けてくるよ」
「うん」
私はとても短い返事をして、
それは算数のドリルを埋めるのに必死になっていたからだった。
「じゃあね」
そう言って戸を閉めた兄の顔を、私は見ていない。
『少し』と言った兄は、そのまま帰らなかった。
652名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 21:36:02
http://www.uploda.org/file/uporg198803.jpg
山田ウイルス(´・ω・) カワイソス

勇者ゆうた(´・ω・) カワイソス 山田ヲチスレ 165
http://tmp5.2ch.net/test/read.cgi/download/1127125691/
653名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 21:36:35
山田に感染テラワロスwwwww
654名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 21:38:29
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!

        山田ウィルス

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
655名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 21:39:17
逃げて〜

   逃げて〜
656名無し物書き@推敲中?:2005/09/22(木) 21:44:27
>>652
IEのお気に入りに
分子生命科学教室・荒牧研...
ってのがある人が
山田ウィルス感染者
657647:2005/09/23(金) 09:04:28

4/11

遺書には両親に宛てたありきたりな言葉と、私への短い言葉が書かれていた。
「元気で、良い子でいてください。」
女の子の様な、柔らかな丸みを帯びた字を書く人だった。
兄の遺体は海から上がらず、葬儀は遺体の無いまま挙げられた。
私は兄の死を信じなかった。
誰も死んだところを見てないのに、どうして死んだなんて言うの、
死体だって無いのに、どうしてお葬式なんてするの、と私は両親に食ってかかった。
母は泣いていたが、私はそんなことは気にしなかった。
ただ、兄の葬儀なんてやめてほしかった。

子供の私がいくら反対したところで、何の意味も無かった。
兄の葬儀は淡々と進められた。とても暑い日だった。
私は喪服のまま風呂場に閉じこもった。
床はひやりとしていて、親戚達のすすり泣く声や無遠慮な談笑が遠く聞こえた。

かめを入れた水槽は普段、脱衣所に置かれていた。
硝子の大きな水槽は四角く丈夫で、かめは外に出たがって何度も暴れたが、
その苦労がむくわれることはなかった。
私は脱衣所から風呂場へ、かめの水槽を運んだ。
思っていたよりはるかに重たく、苦労した。
軽々と水槽を持ち上げる兄の姿が、ありありと思い起こされた。
線の細い人だったのに、意外に力は強かったのだ、と思った。
途端に、目尻に涙が溢れた。
死ぬわけがない。あの優しい兄が、私を置いて。
かめは硝子の壁をはい上がろうともがき、バシャンと音をたてて、薄く張った水に倒れた。

658647:2005/09/23(金) 09:05:09

5/11

葬儀が済むと、何をする気力も無く、ただ毎日縁側に座って時間が過ぎるのを待った。
宿題は残り半分になっていたが、もうそれを済ませてしまう意味も感じなかった。
母は私に小銭を持たせ、外へ出した。
「遊んでおいで」と無理をして微笑む母に逆らう気も起きず、ふらふらと家の門から離れた。
そのときの私はずいぶん虚ろな目をしていたと思う。
私の様子を見かねてか、同情してか、近所の駄菓子屋の前で店番のおばさんに引き止められた。
おばさんは近所の子供達の顔と名前を全て覚えていて、
兄のことも私のこともよく知っていた。
子供を亡くしたことがあるという彼女は、皆に優しかった。

「好きなもの、持って行っていいよ」
哀れみの混じった表情でおばさんは言い、私はただ首を振った。
おばさんは少しうろうろとして、低い戸棚の硝子戸を勢いよく開けた。
反対側で手を伸ばしていた男の子が手を挟まれて短く叫んだが、おばさんは気付いていなかった。
おばさんは、びろうどの敷かれた紙の小箱を引っ張り出した。
びろうどにはいくつも切込みがあり、小さな玩具の指輪が挿してあった。
金の輪に紅や緑のプラスチックの塊が付いた指輪だった。
私はそれを箱ごと持たされ、駄菓子屋を出た。

659647:2005/09/23(金) 09:05:58

6/11

去年の私の誕生日に、兄は本物の指輪を買ってきた。
玩具の指輪ではなかった。
宝石も本物で、プラスチックや硝子なんかではなかった。
とても深い青い石で、夏の海よりもはるかに青かった。

「子供にそんな高価なものを持たせるなんて、どうかしてるわ。すぐになくすに決まってるでしょう」
母は怒ったが、兄は気にしなかった。
「女の子なんだから、いいじゃないか」
兄は笑って、私の指に指輪を嵌めてくれた。
子供の私にその指輪は大きすぎて、私は幼い自分の体を恨んだ。

玩具の指輪を持ったまま、海まで歩いた。
晴れた海は冴えた色をしていた。
海水浴客の居ない岩場へ降りて、箱ごと玩具の指輪を捨てた。


660647:2005/09/25(日) 15:23:06

7/11

季節が移り秋になって、私は八歳になった。
兄の居ない誕生日は、とても白々しかった。
母の焼いたケーキも、父の買ったプレゼントも、何の意味もなかった。
私は寂しかった。

私は次第に口数が少なくなり、一人でいることが多くなった。
両親は私のことをとても心配したが、私にはどうでもよかった。
私はかめの世話をし、勉強机の引き出しから指輪を取り出しては眺めて過ごした。
私は兄の帰りを待っていた。

冬になると、かめは砂利の下にもぐって冬眠してしまい、
水槽の中は、わずかに盛り上がった砂利だけになった。
死んだわけでもないのに土にもぐって眠るなんてどういう了見だ、
とかめを掘り起こしてつついてみたが、起きなかった。

私のすることは、指輪を眺めるだけになってしまった。
661名無し物書き@推敲中?:2005/09/25(日) 17:27:51
>死んだわけでもないのに土にもぐって眠るなんてどういう了見だ、
>とかめを掘り起こしてつついてみたが、起きなかった。

ちょっと笑ったw

>>647
もう最後まで書いてあるのかな?
楽しみにしてます。
662647:2005/09/25(日) 21:17:39
>661
ありがとうございます。
最後まで書いてあるのですが、なにぶんネットできる時間が短いもので、
ちょっとずつしか上げられなくて、申し訳ないです。
楽しんで頂けたら幸いです。
663647:2005/09/25(日) 21:18:36
8/11

「ただいま」
待ち焦がれた兄は、憎らしい程あっさりと玄関に立っていた。
「おかえりなさい」
私にはそれしか言えなかった。
兄は相変わらず静かに笑んでいた。
外はちらついていた雪がやんだところだった。
「父さんと母さんは?」
兄は靴も脱がず、玄関に立ったまま訊いた。
「出かけた」
私は短く答えた。
ただ、嬉しさで胸がいっぱいだった。

お留守番ごくろうさま、と言って、兄は私の頭に手を乗せた。
優しい手だった。
兄は屈んで私に視線を合わせた。深い瞳も相変わらずだった。
「海へ、行こうか」
兄はゆっくりと優しく言った。
私は、うん、と頷くと大急ぎで支度をした。
急がなければ、また兄が居なくなってしまう気がした。
私が外套を着、靴を履き終えるまで、
兄は静かに微笑みながら、ちゃんと玄関で待っていてくれた。
664647:2005/09/25(日) 21:25:04
9/11

冬の海はとても怖ろしかった。
灰色の波と空は暗く獰猛で、何かを呼び掛けていた。
風が強かった。
私は兄の黒い外套にしがみついて歩いた。
兄はただ、静かに微笑んでいた。

「良い子にしてた?」
兄は私を振り返って訊いた。
「うん」
私はうそぶいた。
兄は微笑んだ。
私はただ黙って兄にしがみついていた。
どこへ行ってたの、とか、どうして帰ってきてくれなかったの、
とか訊きたいことは山ほどあったが、もう何も言えなかった。
ただ、二度と兄の葬式など挙げさせるものか、と思っていた。
665647:2005/09/26(月) 10:49:26
10/11

波はひどく大きな音を立て、全てを飲み込むように繰り返し襲いかかろうとした。
空は薄墨を流したように雲って、重苦しかった。
けれど、兄さえ居れば何も怖くなかった。
「もう、家にお帰り」
突然の兄の言葉に、私ははっとして兄を見上げた。
兄の笑みが冷たく思えたことを覚えている。
拒絶のような言葉だった。
兄は繋いでいた手を放し、私は絶望的な気分になった。
置いて行かれるのだ、と思った。
足元の砂が、波にさらわれてゆくような気がした。
兄は悲しげに微笑んでいた。
「どうして」
震える声で訊いた。兄は困ったように笑っただけだった。
強い風が吹いた。波が大きな音を立てる。
不思議なことに気が付いた。
兄は、微動だにせず立っている。
髪一本、なびいていなかった。
兄の黒髪は柔らかく額にかかっている。
そつなく着こなした黒の外套ははためいておらず、
荒れ狂う海を背にしたその姿は、一枚の絵のようだった。
兄は風を受けていない。
吹きすさぶ風は、兄をすり抜けて私の体を押した。
私は濡れた砂浜に倒れ込んだ。
兄が、何か囁いたような気がした。
666647:2005/09/26(月) 10:50:04
11/11

春になってもかめは砂利の下から出て来なかった。
私はその亡骸を、そっと海へ還した。
青い石の指輪は、私が成長しきる前にどこかへなくしてしまった。

兄が存在したこと自体、夢だったのではないかと思うことがある。
幼い頃の記憶はすっかり薄れてしまった。

今日も風を受けながら海を眺める。
私もいつか還るだろう。
兄がいるであろう、その場所へ。


(後書き)
プラトニックですが、いかがでしたでしょう。
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
667名無し物書き@推敲中?:2005/09/26(月) 15:32:57
まとめ
>>649-651,657-660,663-666
668名無し物書き@推敲中?:2005/09/29(木) 19:55:02
gdfhghfyhdfhd
669名無し物書き@推敲中?:2005/10/03(月) 01:24:35
>>647
よかったよ。
またよろしく。
670名無し物書き@推敲中?:2005/10/16(日) 16:48:23
市販されてる兄妹小説のリストってないかい?
671みーの:2005/10/20(木) 01:44:46
焼きついた影は幻か現か 消ゆことなく繋がれて 全てを包み込む

 刻み込まれたのは キミの全て
 刻み込まれたのは 貴方の全て

 捕らわれたのは 俺の全て
 捕らわれたのは 私の全て―――





the forbidden butterfly  





ふわり、と。
舞うように走る貴方に捕らわれたのは何時のことだった?

髪の毛一筋でさえも鮮やかに私を狂わせる貴方に私は夢中――



貴方をたとえ一瞬でも私のモノに出来るなら

私はきっと喜び狂って地獄へと身を落とすでしょう
672みーの:2005/10/20(木) 01:49:15
「…あの、すみません」

頬を染める目前のそれなりに愛らしい少女に、嘆息を漏らしたくなるのを無理矢理堪えた。
そして完璧な作り笑いを浮かべる。

「……何ですか?」
「あの……三上先輩に此れ、渡してもらえませんか?」

そう言ってその少女はピンクの花の薄様の、それはそれは可愛らしい封筒を差し出す。

この状況下で差し出すその封筒にはハートのシール。
想いを告げる内容以外に何があるだろうか。

「…ごめんなさい。悪いけど私、そういうのは全部断ってるの。
 やっぱり自分で渡すのが一番いいと思うから」


―――渡せるだけで 幸せな事に どうして気付かないの?
                     
                         それすらも 『罪』 な 人間だって 居るのに―――

673みーの:2005/10/20(木) 01:50:57
「にしても、今日だけで3人目だっけ?本当にモテるよね、三上先輩って」
「…うん」

手元にあるサンドイッチを軽くかじって、頷く。

「でも、どうしてみんな私に頼むのかな」
「そりゃ妹だからでしょ。話しやすいじゃない、アンタからなら。兄妹仲良さそうだし。
 ――いいよねぇ、先輩の妹なんてさ……」


自分がどれだけ恵まれているのか わかっていないのは 貴方の方よ?

だって貴方は 愛することも もしかしたら愛されることすら 出来るかもしれないのだから

愛することすら 『罪』 な 人間が居ること 貴方は 知ってるの?
674みーの:2005/10/20(木) 01:51:54
「カッコいいし、サッカーうまいし、頭もいいし!
 その上ハルカにだけは優しいんだもん。ホントうらやましいよ、もうっ!!
 私だって先輩の妹になりたかったよぉ」


―――なら 代わってあげる

私は 彼を愛せる資格を持った全ての女が 殺してしまいたい程 羨ましい―――


「……そう、ね」

パタパタと風にはためこうとするスカートを押さえながら、慣れたように凍りついた微笑を浮かべる。
ただし、見た者は見惚れる程美しい微笑を。

「先輩とそっくりで綺麗なところも羨ましいわー。
 目とか髪とか、ホント似てるよね」
「…うん、よく言われる」

凍った微笑の下の全てのドス黒く醜い感情を全く感じさせない明るい声音で言う。
675みーの:2005/10/20(木) 01:52:34
―――やめて

やめてよ

私は こんな髪も目も 細胞のヒトカケラすら 大嫌いよ

彼と同じDNAを持つ自分なんて 見たくも無いわ

全ての部品を取り替えて別人になれるなら

迷わずそうするのに―――






「ハルカ」

―――細胞が、騒いだ。
体中が喜びに溶けてしまうかと、思った。

今このまま死んでしまえたら、何て幸せなんだろう?
彼に呼ばれた自分の名はまるで真綿の束縛のように私をとらえて放さない。

「…兄さん。
 まだ授業中よ?どうしたの?」

そう言いながら、声の方向に身体を向けるとそこには屋上のドアを後ろ手に
閉めている兄の姿があった。

676みーの:2005/10/20(木) 01:53:19
「俺はだりィから抜けてきた。……ってそういうおまえは?」

目と目が合ったその瞬間、愛しさに胸が焦がれる。
眩しさに、思わず目を細めてしまう。

「私たちは、自習だったの。
 ――ね、麻凛?」

それでもつとめて平静を装い、何でもないように言葉を紡ぐ。
悲しいくらい、苦しいくらい高鳴る自分の全てを否定して。

「えっ う、うん。
 こ、ここここんにちは、三上先輩っ」

隣に居る友人は可哀想なくらい動揺しながら、頬を真っ赤に染めてぱたぱたと
意味も無く手を遊ばせている。


ふわり、と吹いた心地よい風に彼の髪が揺れる。
同時に視界の端で自身の背中まである彼と同色の髪がふわふわと浮いては
軽く絡み合うのが見えた。
677死神:2005/10/25(火) 14:27:19
兄「美優、SEXしよう。」
妹「うん、入れて〜♪」
妹「アンアン♪」
兄「うっ、、、。」



え〜、作者の「死神」です。沢山のご感想待ってます。
678名無し物書き@推敲中?:2005/10/25(火) 15:20:10
俺「もっとしようぜ」
妹「えー」
俺「でも、いいよ☆」
俺「あっあん♪」
俺「はぁはぁ」
俺「うっ…!」

679名無し物書き@推敲中?:2005/12/14(水) 17:12:33
age
680文学板号外:2005/12/14(水) 17:18:03
612 名前:吾輩は名無しである :2005/12/14(水) 17:09:14
はるか高み=美香


613 名前:吾輩は名無しである :2005/12/14(水) 17:12:16
ソースは?


614 名前:吾輩は名無しである :2005/12/14(水) 17:14:53
338 :吾輩は名無しである :2005/12/14(水) 02:46:14
私は一編集者として、美香とはるか高みの対談を実現させたい。

342 名前:はるか高み :2005/12/14(水) 02:39:59
>>338
それは論理的に不可能です。

上記の三島由紀夫スレでの会話より、論理的に判定しました。
681名無し物書き@推敲中?:2006/01/03(火) 15:52:28


はじめまして。最初から全部読みました。

すごく長くて時間かかったけど、良い話たくさんありますねー。
682:2006/01/04(水) 23:49:36

男の人って妹がいるんだったら「お兄ちゃん」って言われた方が嬉しいのでしょうか?
誰か答えてくれる人いますか?
683高倉拳:2006/01/05(木) 14:02:12
大哥いは男だねぇえって倶梨伽羅紋々を背負った姐さんから言われたほうが
嬉しいと思うよ、緋牡丹のお竜さんみたいな人から言われたいな。
684名無し物書き@推敲中?:2006/01/11(水) 15:19:42
>>682
ていうか、お兄ちゃん以外になんて呼ぶの?
685名無し物書き@推敲中?:2006/01/11(水) 20:27:57
兄さんとかじゃないの?
686名無し物書き@推敲中?:2006/01/11(水) 20:46:05
「お兄様」・「兄上」・「にいにい」・「兄貴」・「兄ちゃん」・「あんちゃん」
「○○(なまえ)さん」・「○○(なまえ)」などなど。
687名無し物書き@推敲中?:2006/01/11(水) 20:49:48
「お兄さん」・「あにじゃ」も
688名無し物書き@推敲中?:2006/01/12(木) 04:50:25
このスレは兄妹なら恋愛話じゃなくてもいいですか?

>>682
小さい頃に「兄さん」と呼べと言った事あるけど結局「お兄ちゃん」になったよ。
妹から呼ばれてムカつく事はあっても嬉しいって事は特に無いな。
689名無し物書き@推敲中?:2006/01/12(木) 13:32:56
北欧混血の美少年から兄上様と付きまとわれたことはあるが、肛門性交は一箇所
しか締まらないからつまらないよね、結局一部のマニアのものだと思うよ。
690 ◆o3RYTFWRa6 :2006/01/13(金) 13:08:11
//
691屋 ◆TJ9qoWuqvA :2006/01/13(金) 13:11:48
。。
692:2006/01/28(土) 12:33:53

質問に答えてくれてありがとうございます。
こんな奴がこういう所に来るのは珍しいとは思いますが私は女です。4歳離れた兄がいます。
今私は中2で、今年3年になります。兄は今年で大学生です(受かるかわからないけど・・・)。
小さい頃から兄のことを「にぃ」と呼んでいますが、高校生になっても「にぃ」と言うのはどうかなぁと思います。
それに、「おにいちゃん」って呼ぶような性格でもないような気がするんです。
688さんのように何か言ってくれればいいのですが・・・。
きっかけとか何も無しじゃ恥ずかしくて今更変えられません。どうすればいいんでしょう・・・。
693688:2006/01/28(土) 13:24:17
間を取って「おにぃー」で。
694名無し物書き@推敲中?:2006/03/08(水) 21:27:29
age
695名無し物書き@推敲中?:2006/03/09(木) 14:21:28
 昭和十年代、東京の大学に進学する兄の学資を捻出するために女郎屋に売られる
妹、山女衒が玄関の腰掛で待つ間に、今生の別れとあわただしく最後の近親相姦
をする二人、こんな美しくも哀しい小説を書いています。
696名無し物書き@推敲中?:2006/03/09(木) 14:58:24
くだらん
697名無し物書き@推敲中?:2006/03/09(木) 15:18:45
ttp://nw.ume-labo.com/
ここに兄妹を扱った小説が一杯あるぞ。十八禁は兄弟サイトにある。
698名無し物書き@推敲中?
>>692

 それだけ兄さんに気を使っているのならどんな呼び方でも十分だ。

 呼び捨てにしたり、変なあだ名で呼ぶよりマシだ。
 俺だけど、俺の妹だけど。