1 :
無名草子さん:
【前スレ】
北方水滸伝・楊令伝を語ろう第四十六章
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1268624277/l50 【出版状況】
・水滸伝 ハードカバー、文庫ともに、全19巻まで発売中。
・北方水滸伝・楊令伝 1−12巻まで発売中。文庫版は、まだ未定。
【替天の志(ローカルルール)】
★楊令伝に関し、詳細・ネタバレを含む内容に関しては、
小説すばる公式発売日(基本、毎月17日)発売に解禁とする。
★公式発売日前日以前の早売りに関しては外部に記述して誘導に留める等、
早売り派の配慮と自重を持って行動されたし。
★文庫新規参入者は文庫派専用スレがあるので、深入りする前に移動すべし。
★原典との対比に付いては制限は設けず、
ただし、場の雰囲気に応じ臨機応変に対処されたし。
★☆荒らしは徹底無視するべし。耐えに耐えよ。☆★
★専ブラウザを使用すべし。★
★
>>970あたりで次スレ用意し誘導すべし.。
関連リンクは
>>2-4
2 :
無名草子さん:2010/04/19(月) 02:14:50
3 :
無名草子さん:2010/04/19(月) 02:20:18
>>1 乙〜
すばる5月号読破した。
秦容が敗北し、史進が日本刀を新たな武器にし、荀響が戦死し、蔡福が死んだ。
ついでに韓伯竜と孫安も死んだ。
はげしくどうでもいい内容だ。早く、楊令は死ね。
キャラをためこんでおいて、戦で殺すだけなんで、物語としての広がりに欠けたな。
ちょこっと登場して次に出てくるときは戦死という無個性キャラを数十人も作ったため、
キャラ相互の区別が困難。まあ誰がどこで死のうと、どうでもいい物語になった。
広がりをもたせようとした方臘戦・燕京戦は、呉用以外の梁山泊のキャラには無関係なので、
不満が募っただけ。ドウカン・ファイトという狭い地域で闘われる戦で、宋の命運が
決定されるという展開は、物語を小さなものにしたしな。
戦後の新しい国づくりは、楊令ひとりのアイデアをなされたため、読者の楊令嫌いに拍車を
かけただけ。あと2回の連載で終了されることを切に願う。続々編なんて、とんでもない。
楊令伝の連載が終了し、この世に楊令がいないと思うだけで、我々は清々しい気分になれる。
楊令伝は、早急に事業仕分けした方がいい。
続水滸伝にするか、楊令伝にするかの分かれ目は、前作で108人のうちの何人が生き残るか
だったのだろう。前作で108星を多めに殺してしまったために、一世と二世の力関係のバランス
が崩れ、二世中心のドラマになってしまった。それが面白かったかと言えば、全然おもしろく
なかった。水滸伝のリーダーである晁蓋と宋江は、初登場時にそこそこの年齢だったから、
重みがあった。ドラマでいうと、ベテランの人気俳優のようなものな。
二世は、頭領にするなどもってのほかで、上級将校にすることでさえ疑問符がつくようなキャラ
ばかりだったので、少しも盛り上がらなかった。初めて顔を見るような新人俳優が、頭領やNo.2
を演じていると、観ないものよ。下っ端の登場時間の短い新人俳優など、区別ができないしな。
あと10名、108星の生き残りが多ければ、続水滸伝は面白くなっていたんじゃないか?
順当に呉用を頭領にもってゆく方向に展開すべきだったね。あるいは、交易を新しい国の中心産業に
するのならば、盧俊義を殺さずに生かしておくとかな。
呉用は、武官と文官の対立の中で嫌われ者になっていったが、こういう対立を描くのなら老大国である
宋で描くのが当たり前。宋に較べると組織が小さくかつ新しい梁山泊の中では、文官も武官もないだろう。
目標を達成するまでは、両者の間に軋轢があったとしても、老大国よりは互いに譲歩ができるものだぞ。
政権を獲ったら連立を組むべき野党どうしの連携は、政権を獲るまでは、円滑にゆくだろうが。
対立が表面化するのは政権奪取後だ。
また、日本における諸葛亮の人気を考えるならば、軍師呉用を嫌われ者にするなど、営業戦略として拙すぎる。
公孫勝以下では、頭領は無理だろうからな。
だいいち、呉用が嫌われた理由が一人で何でもやるからだった。しかし、呉用は戦場で戦闘行為をしたことがない。
楊令は戦闘でも中心人物。それ以外でも中心人物。何でもひとりでやっている。嫌われないという設定が
不思議でならんのよ。しかも民を皆殺し。略奪やり放題。これで楊令が梁山泊の頭領として同志から
熱望されるという展開は、もう読者をバカにしているとしか言いようがない。
文句を言わずに読みつづけている奴の神経が理解できん。
世代交代が早急すぎて、楊令より年長のキャラが、全員じゃま者のような印象になったな。
楊令より年長のキャラが、全員阿呆にみえたというか。
梁山泊以外の軍では、梁山泊の古参キャラと同じ年代の人物が普通に活躍しているのに、
梁山泊の古参キャラだけに、老化を嘆くシーンがある。はるかに年長の童貫は、まったく
老化しない。これはふざけすぎ。楊令を早々と頭領にしてしまった副作用だわな。
ちょっと前まで「年寄だけどまだまだ頑張るぜ!!若いモンに任せておけるか」って言ってた百八星が、
今月号になると「俺は老いた、梁山泊はもう俺達の場所じゃない」と言い出す。
冷静になって、時間の経過を考えるてみると、まあそうなっても何もおかしくはない。呉用や公孫勝は
もう 70 に近いか越えているかぐらい。
でもいくらなんでも展開急すぎる。呉用の「いつか俺も死域にはいる」っていう伏線はどこ行ったの?
キャラ出しすぎちゃって、ひとりひとりの描写が極めていい加減になってしまったな。宋や金に視点を
当てすぎたのは失敗だったというのが、また今回も如実に表われてしまった。
岳飛が劉光世気付かうシーンなんかはとても萌えられたんだけど。
>>12 趙安の老化はよく覚えていないが、童貫の老化は、梁山泊の古参に較べると、申し訳程度の描写だよ。
童貫は呼延灼と較べても10歳以上の年配だもの。老化レベルは、もっと深刻だったはず。
>>11 伏線のようでいて伏線でも何でもないんだよ。
数回前に伏線のような装いで書かれた叙述は、読者は生真面目に「どうなるんだろう」と
思っている。ところが作者は、忘れるのか、覚えていても予定を変更するのか、伏線らしき
叙述があとで刈り取られたためしがない。
これは楊令伝という小説に特徴的なものだな。水滸伝までは、そういう例はなかった。
闇夜を手探りで進むような叙述になっているからな。
各エピソード、各人物について、ある程度は結末というものを想定し、そこから逆算して事前に
書くべきことを決めてもらわないと、無駄なタネばかり撒いて、まったく刈り取られていないから、
草ぼうぼうの原野を見ているようなんだ。非常に見苦しいし、不愉快。
水滸伝では、無駄に登場してきた人物が、きわめて少なかった。
終盤登場の許貫忠や周信には、若干その傾向があったが、中盤までは、無駄に登場した
人物は皆無だったな。
ストーリーの中で何らかの役割を果たすために登場した。
ところが、楊令伝では、兵数に合わせて将校の数を決めているだけ。兵数に見合っただけの
将校を揃えるという観点からのみ、キャラを増やしてきた。
そのため、水滸伝で時間をかけて育て上げた108星を、内容のないオリキャラに置き換えた
だけ。それが前作より大幅に増加された戦の場面に注ぎ込まれる。
まあ、これで面白くなったら、不思議だわ。
その程度の準備しかできていないのなら、それなりにコンパクトにまとめれば、
読めないことはないんだよ。カルピスの原液が定量の半分しかないのなら、
水の量を半分にすれば、普通にカルピスの味がする。
楊令伝は水だけ増量されているので、読後の徒労感がひどかった。
18 :
無名草子さん:2010/04/19(月) 17:19:14
宣賛の息子が事故にあって杖付きになったけど、あれって何か意味あるのか?
誰か当時の宋の経済人で杖付きのヤツっていたのかな?
19 :
無名草子さん:2010/04/19(月) 17:20:42
まぁ、色々あるが、ちゃんと終わらせて欲しい。
とりあえず、皆の希望はそこにしか無い(泣)
たしかに。「最終回だけは買って読もう」と思っているわけではない。
もう二度と読まない楊令伝ではあるが、通巻30巻を超える大作なんだから、
最後だけはきちんとしてもらいたいな。読まんけど。
本当にどうでもいいキャラがどうでもよく死んでいく話だなあ
南宋や金の人物は、斉が滅亡するまで、史実では誰も死なないんだよな。
病死の斡離不ぐらいじゃないか、死ぬのは。
それを考えると、南宋や金の人物を濃厚に肉付けしても、死に際を描けないから、
あまり意味はなかった。
人物が肉付けされていない梁山泊の人物ばかりが死んでゆく。どうでもいい。
登場場面が比較的多い花飛麟や侯真が、孫新や張青よりも印象が薄いのは、問題だな。
読者の琴線に触れるキッチリしたドラマを各キャラに用意してやらないと、出番が多ければ
キャラに愛着が生じるというものでもないな。
岳飛、劉光世、張俊、この三人はキャラクターがしっかりしてきたな。
岳飛と劉光世の過去のオリジナルエピソードも綺麗に使われてた。
梁山泊の惨状はもう目も当てられん。
岳飛と劉光世は、禁軍にスカウトされる前が描かれているからな。
劉光世は負傷したり、高宗を守って流浪したりと、色々な体験をした。
梁山泊の面々には、これがない。
26 :
無名草子さん:2010/04/19(月) 22:28:25
>>25 岳飛が秦檜に絡めとられるまで描き切るって事なのかね。そこまで梁山泊の面々を引っ張るのは
さすがにキツくないか?
岳飛って 35くらいで殺されたんじゃなかったか?
28 :
無名草子さん:2010/04/20(火) 03:39:13
確か、岳飛は1141年死去のはず。
史進(1082年生まれ)が50歳を過ぎているから現時点で1132年は越えていることになる。
あと6,7年ってとこか。それなら書き切っちゃうよなぁ。
29 :
無名草子さん:2010/04/20(火) 12:27:11
15巻で終了。それ以外に選択肢なし。
最近目立つ叙述が、作中人物に「方臘戦や燕京戦も(この小説にとって)有用だった」という感想な。
作中人物の台詞らしく読めないのよ。作者の自演感想文みたいでな。
それと、そこまでの流れを振り返って復習するような会話場面が多すぎる。
物語が前進していないのな。こういうところも読んでいてイラつく。
31 :
無名草子さん:2010/04/20(火) 14:55:55
>2
単行本派だけど、李家の重装備部隊の流れを汲む人は全滅するのか…
野戦フェチで城攻めアンチの楊令に使い倒されたって思ってしまう。
何度もいわれていることだけど、30過ぎても悪い意味でガキな
楊令が将才で晁蓋をしのぎ、個人戦闘で林冲・王進をしのぎ、
政治思想で宋江をしのぐスーパーマンにしてしまったから、本当に
魅力がない。
楊令は老化するにはまだ早いけど、強さの絶頂期のままにきちんと
滅びの美学というか、梁山泊の滅亡や消滅をかけるのかね…
戦でも政治でも経済でも殺せない楊令は子午山でひっそりと暮らすのでした。
自分が使い倒した好漢達のことを語りながら…などというエンドにならないでほしい。
>戦でも政治でも経済でも殺せない楊令は子午山でひっそりと暮らすのでした。
>自分が使い倒した好漢達のことを語りながら…などというエンドにならないでほしい。
この展開が最悪なんだよな。俺は日本へ脱出なんて展開もあるかなと思った。
かりに楊令が小説終了後も生き延びるというラストがあるかもしれないと思うと、
後味が悪くてこれ以上読みたくなくなったな。
「今、ネット上には漫画を不正コピーしたものがあふれています。これらの不正コピーとアップは
すべて、漫画家たちの気持ちに反しておこなわれたものです。そして、この作品をこう読んで
ほしいという作者の意図をも大きくねじ曲げています。不正コピーを作りネットにアップする行為は、
たとえそれが気軽な気持ちでおこなわれたとしても、漫画家が心血を注いだ表現活動を傷つける
ことであり、また、法に触れる行為でもあります。私たちは、こうした不正コピーを発見するつど、
漫画家と話し合いながら、考えられるあらゆる策を講じてきました。しかし、心ない人たちはあまり
に多く、残念ながらそのすべてには対応し切れてはいないのが現状です。読者の皆様にお願いです。
ネット上にある不正コピーは、漫画文化、漫画家の権利、そして何より、漫画家の魂を深く傷つける
ものです。それらすべて法に触れる行為であるということを、今一度、ご理解ください。また漫画家の
方々と集英社は今後も、ネット上のあらゆる不正コピーに対しては厳正に対処していきます。
読者の皆様の変わらぬご支援をお願いいたします」
http://getnews.jp/archives/56459
34 :
無名草子さん:2010/04/20(火) 15:51:05
北方三国志読本で「孫権は嫌いだ。天下統一という男の野心も持たず、
一国独立で小さく固まったから」と北方先生自身が言っていたのに、
童貫戦以後の楊令って、まさに一国独立でしかも金勘定ばかりを
重視して、邪魔する奴(金とか李仁考の片割れとか)を脅迫や
暗殺しまくるという、『北方三国志の』孫権にそっくりなんだけど。
オリジナル展開のオリジナル主人公を自分の嫌いなタイプ(と過去に
説明していた)で描写するってのはどうなんだ。
>>17 楊令伝の内容はけっこう豊富なんだ。ところが、それを15巻もかけてやる必要があるのか
というと疑問が残ったな。スリムな文体にして半分の巻数にまとめていれば、水滸伝後半
ぐらいの面白さにはなっていたように思う。
人物をたくさん出すのはいいのだが、全部がキャラ立ちするはずもない。血縁二世以外の
オリキャラ将校は、黄鉞・孫安程度の少ない出番でよかったかなと思っている。
その分、血縁二世の創作に集中していれば、もっと面白かったんじゃないかと思う。
>>34 深い意味はないだろう。俺だって、A子といっぱつやりたいときは、「A子は素敵だ。B子は好きじゃない」
と言う。B子といっぱつやりたいときは、「A子はただの友達だよ。女として意識したことはないね」と言う。
>>35 終盤になってウジャウジャ登場した岳家軍の若い将校は、梁山泊のオリキャラ以上に
詳述する必要はなかったな。
姚平と牛坤だけはキャラが立っていた。
ところが、史実の姚平仲と牛皐から名前を借用したはずなのに、彼らを平兵卒・下級将校
どまりにする神経はよくわからない。
他の史実キャラについてもそうなんだが、なんか史実キャラは小馬鹿にされていたよな。
>>34 そういう矛盾は枚挙に暇がありません。
<水滸伝16巻/274頁>
「いいか、呉用殿。童貫が騎馬隊を三つに分けた。歩兵を五つに分けた。そんな話を聞いてどうなる」
林冲が言い続ける。史進は、うつむいていた。
「楊令伝を読まなくなった連中はみんな、読む必要などないことだ、と思ったんだよ。あるいは
読みたくないとな。戦は、生きものだ。小説もインタビューも生きものだ。きのうと今日、同じ質問
を受けても、答えはその都度違う。大違いなことも多い。きのうは、天下統一という男の野心も持たず、
一国独立で小さく固まった孫権を嫌っていても、今日は、孫権と同じことをした楊令を愛するのだ。
俺たちが執筆中に頭に入れておかなきゃならんのは、どの程度の水増しをすれば読者が買わなく
なるほど小説がつまらなくなるかということだけさ。あとは、なんの意味もない」
「私が、この小説の矛盾を指摘するのは無意味だ、と言っているのか、林冲?」
「そう言っている」
史進は、うつむいていた。頭の上を飛び交う言葉を、じっと聞いているしかなかった。
「私は、この小説の中で書かれた矛盾や不整合が、どんなものだったか掌握していたい」
「矛盾が多すぎて、きりがないのです、呉用殿」
宣賛が言った。
楊令が新しい国を作っても、感動がないのよ。
屋台で酔っ払いが法螺吹いているのを聞いているようで、阿呆くさいだけ。
ジャングル大帝は、オープニングを見るだけで感動してしまう。
心正しい科学の子でなきゃだめよね。楊令は死ねよ。
とりあえず、これだけは覚えておけ。
ドロロンえん魔くんのエンディング・テーマを作曲したのは吉田拓郎ではなくて、
吉田拓郎調に作曲した小林亜星だ。
>>34 孫権が必死で荊州から北上しようとしたのを、あえてカットしてわざわざ「内にこもりぎみな孫権」というキャラを創作したのに、
後になって、「孫権は嫌いだ」と言う。
考えてみれば、昔から、自分でやったことをすぐ忘れてるんだな。
このスレって病人の巣なの?
楊令は国民を愚弄しているよな。
気!気!気!オーラパワー!死域!
>>14 デジャブを感じたので理由を考えてみた。
〇〇は××だ。→そういう意味ではありません。
△△は□□だ。→そうではありません。
●●は▲▲だ。→そういう思いで書いたのではありません。
◇◇は◆◆と書いてたではないか。→書いてません。
・・・
なんだ、どこぞの総理と同じじゃないか。そのうち慣れるさ
ロシア革命前夜に起きた血の日曜日事件が他の小説に出てきたのだが、
幻王と岳家軍の民の皆殺しを思い出してしまった。
若干性質は違うにしても、血の日曜日事件は、普通、虐殺された民衆に同情的に書かれる。
幻王と岳家軍の殺戮は、民衆を殺したロシア軍の立場で書かれている。
それを面白いと思って読む人がいるんだろうか?
岳飛はまあわかる。短いながら苦悩もかかれたし、
部下の擁護や反発、民衆の反発もあって形だけは成したと思う。
本来は楊令に対し同じ形式をもっと濃密に書くべきだったと思うな。
民衆に同情する視点は部下や民衆の反発という形ではっきり取り込むべきだった。
水滸伝で幼児を殺した石秀の苦悩と決断に較べると、岳飛の場面も不十分。
紙で作られた花を見て、「本物の花になろうか」というところは、たとえとして
適切だとは思えないし、読んでいて琴線に触れることもなかった。
石秀の場面は、読者が体験できる卑近な例で語られていたので、心に響いてきたのだろう。
たしか石秀の掌から伝わってくる幼児の柔らかく暖かい肉体の描写などもあった。
自分がもし石秀の立場だったら、彼と同じことができるだろうか、と考えさせるところがある。
それにひきかえ、岳飛の場面は糞。
造花を見つめながら、本当に人を殺して、本物の花になろうか、と考えた経験のある読者は
いないだろう。花のたとえは、場違いで、滑稽だった。
作中人物の心の描写が雑でテキトーなのが楊令伝の特徴ですね。
読者の体験に照らし合わせて「なるほどね」と思うような叙述がまるでない。
造花と本物の花のたとえなど、おそろしく陳腐。
しかも、
造花=きれい事を口にするだけで、民衆を殺さない政治家
本物の花=民衆を平気で殺す政治家
なんだから、話にならない。
思い切った決断をすることで、能力を伸ばした経験は、大人になると実は少ない。
そういうこともあるのかもしれないが、あまり意識しなくなるのだろうな。毎日のことなんで。
だから、造花と本物の花といった、その場で思いついた陳腐でつまらんたとえしか出なくなる。
能力が低かった少年時代には、そのような体験の記憶が多い。
跳び箱に恐怖心を抱くと飛べない。助走のときに怯んで失敗した体験なら、けっこう
多くの人が持っている。もっと幼児の頃に、小川を飛び越えようとして怯んで失敗した
経験とかな。思い切ってやればできるのに、怯んだばかりに失敗する。
敵の実力を実際以上に高く評価して、自分の立案した作戦に自信が持てず、結果的に自軍
の敗北を招いた将軍・軍師の叙述を読ませて、そのような少年時代の体験を読者に想起
させて、作品の中の出来事を、自分のことのように感じさせるのが、上手い物書きなんだろうな。
そういうのは、ネタに限りがあるだろう。上手い作家だからといって、無限にネタが湧いて
出てくるものではない。
それができないときにどうするか。読者が読んで損しなかったと思わせるにはどうするか、
ということも考えないと。
歴史を素材にするのなら、読者の知識を増やしてやることなんだよね。
同じような内容のつまらん戦の描写を、繰り返すだけではなくてね。
戦を繰り返すのなら、新しい要素をどんどん注入しないとな。
楊令伝で面白く読めた戦は、度人という新しい要素が加わった方臘戦だけだったな。
あとはどれも同じ。しかも各いくさのパートが長いから、退屈きわまりない。
度人のシーンも、映画「ガンジー」でみた無抵抗主義の戦いに似ていたから、
とくに目新しいこともなかったろう。
三国志や水滸伝は、長尺でも読み応えがあったが、楊令伝は長いだけでつまらない。
長くなればなるほど、つまらなさが増幅されるということだから、早く終った方がいいよ。
物語の終盤は水滸伝と同じように、梁山泊の人々が次々に死んでゆくシーンを連続させて、
見せ場を作るつもりだったんじゃないの?
だったら、梁山泊の人々が嫌われるようなエピソードを冒頭にもってきたんじゃだめでしょう。
皆殺しのキチガイ楊令を梁山泊が頭領として懇請すれば、梁山泊も同罪だからね。
59 :
無名草子さん:2010/04/26(月) 15:44:09
13巻が発売されているな。
あいかわらず表紙の人物が五頭身だ。
楊令伝の人物は幼稚に見えてしまうのだが、この挿絵は一役かっているよ。
1巻の楊令なんか三頭身だったし。
楊令の交易の話がいまいち盛り上がらないのは、陸のシルクロードと日宋貿易を
くっつけただけだからだろうな。
実際の宋時代の交易は、陸のシルクロードが廃れて、海のシルクロードが中心だった。
つまり現代の作家が書いているのに、史実の宋よりも楊令は遅れているんだ。
盛り上がらないわな。
交易が梁山泊の財源にされているところが毛嫌いされているんだも。
逆らう民は皆殺しにするが、おとなしくしている民は安い税にしてやる。
ほんと人をバカにしているよ。肚が立つ。
この作品では、民は虫けら同然の扱いだが、兵もそれと変りないな。
名無しのキャラに時間はかけていられないが、民一般については、
彼らを見下した扱いをしないように配慮するのが一般。
まして梁山泊も岳家軍も「民のための国を作る」を標榜している。
口で言うことと、実際にやることは、こんなに違いますよ、という物語を書こう
としているようにも見えない。
いったい何がやりたいの?
戦を描く小説では、名もなく死んでゆく兵についても、きちんと配慮がなされているよな。
こんな民や兵を虫けら扱いする小説を面白いといって読んでいる奴って、
どんな顔してんの?一度見てみたいわ。
前スレで楊令は誇大自己症候群、要するに自己チューであると話題になっていたが、
これを面白いといって読んでいる人も、楊令と変りがないんじゃないの?
民のための国を作ると口で言いつつ、民を皆殺しにする相談をしている小説を読んで
本当に面白いのか?俺には、理解できない。
ハードボイルド小説というのは、情操の欠如を賛美する小説なのか?
>>63 中高生がターゲットなんじゃないの?公式HPのアンケートの回答者を年代別に見ると、
水滸伝でさえ10代20代が圧倒的に多い。
中高生なら21歳の楊令が頭領になっても違和感なく読める。
また年長者が阿呆に見えても肚がたたない。
>>65 ハードボイルドというと、「蘇える金狼」で、風吹ジュンが松田優作のズボンのチャックを
下げて、ちんぽをしゃぶりはじめた場面しか思い出せん。
宋江は、人知れず、梁山泊の外にいる同志の家族にまで気配りをしていた。
このような細やかな配慮の積み重ねが、器量とか包容力として、他人に認められる。
宋江と違って、戦場で働かなければならない楊令に、そんなことはできない。
また、童貫の首を挙げたからといって、周囲が楊令を頭領と認めるか、というと
そうでもない。少なくとも東洋の英雄のタイプではないな。
古代ギリシアのポリスなら英雄になれるだろうが。
とにかく、作中人物はいざ知らず、頭領と見れないものを、頭領と強弁することは、
今日で終わりにしないか?
似ているけど、民主党関連のスレが大荒れするようになったのは、最近のことだ。
ここは3年前から荒れている。その意味では、民主党が楊令に似ているんだ。
71 :
無名草子さん:2010/04/26(月) 17:12:06
しかし、誰が何と言おうと楊令伝は面白い。傑作だな。
>>66 >中高生なら21歳の楊令が頭領になっても違和感なく読める。
違和感がないのは、中高生が実社会でのテストを受けていないから。
もちろん謙虚な中高生も多いが、能力さえあれば社会に出てすぐにでも
バリバリ働けるという妄想を抱いている中高生もいる。
楊令伝は、そういう妄想に便乗しているだけの小説に思えてならない。
>>69 民を殺すときの陰湿さは、ヨーロッパの古典叙事詩にないところだけどな。
ヨーロッパの古典叙事詩には、強さ=正義と思わせるだけの基礎があって、
英雄が殺人をしても、カラッとした風通しのよさがあるが、楊令伝は、その部分
だけは多湿なモンスーン地帯の暗さがある。
第2巻冒頭で、楊令と燕青・武松らが、幻王の殺戮・略奪についてディスカッション
した場面がまずかったんだわ。
あの場面の楊令が暗すぎた。その後、13巻まで基本的に楊令の性格に変化はない。
悪さをした生徒が学級会で吊るし上げられているような印象のするディスカッションを
すれば、楊令は言い訳をするしかない。このイメージがずっとつきまとっているから、
楊令の不人気が続いている。
民の皆殺しはどういう理由でやった。強盗はこういう理由で、女を奪ったのはこういう理由だ、
なんて逐一弁解をしたのでは英雄にはなれないよ。
どこが悪いの?みたいな顔をして大笑いしていれば、薄気味悪いと思う人もいるかもしれないが、
政略・戦略面で卓越した計画を楊令が示せば、作者のイメージしていた英雄像に近づけたかも
しれないな。そのような卓越した政略・戦略は示せない。過去の殺戮・略奪について、燕青の口
を通して弁解させる。水を酒と言ってしまう暗い問答。俺を殺せば黒騎兵は抜けられるという
バカ丸出しの捨て台詞。楊令の悪いイメージは、ここで決定され、その後、楊令をどのように持ち
上げても、楊令嫌いに拍車がかかるばかり。
何巻まで続くのかはしらないが、楊令に死んでもらって、残りの物語を進めた方が賢明だよ。
その前の第1巻ラストの楊令の台詞「いま、あなたがたに会いたくなかった」で、
楊令の負けというか、作者の負けが決まったと思う。
楊令を中国人の物語に同化させてはならなかったんだ。
外国人にすればよかった。
水滸伝の李雲は眼がブルーで外国人だろう。三国志の呂布もその桁外れの強さ
から外国人ではないかという説がある。
楊令が外国人なら、物事を測る尺度が中国人とは違うから、奇抜は発想を次々に
物語の中に吹き込んで、周囲から「すごい」と言われても違和感がなかったんだ。
楊令が登場する場面だけ、ホメロスの英雄叙事詩にすれば、逆説的だけど、
楊令の存在に違和感をもたせることで、楊令のすごさは違和感なく納得できるという
物語にすることができたような気がするな。
三国志演義の呂布は悪役といわれるが、それは主君を何度も裏切ったことが、
後世の宋学的価値観からすると許されないというだけだろう。
現代の日本人が読めば、演義の呂布は、それほど抵抗ないんだろうと思う。
北方三国志を読む前から、呂布は嫌いではなかったという読者が多いのでは
なかろうか。俺も、どうして呂布が悪役と言われるのか、よく理解できなかった。
演義の劉備は宋学的には優等生かもしれないが、現代の読者にはちょっと退屈だ。
演義にはミニ劉備がたくさん出てきて、これらはどれも退屈。
彼らとは別の原理で行動する呂布は、目立つんだよな。
楊令はその後「民のための国」のようなことを言い出すが、ここで完璧にその他
大勢と同化してしまったよね。能力設定は高いが、そんなことは作者の匙加減ひとつ
でできてしまうことなので、能力の高さをもって読者は「楊令はすごい」とは思わんのよ。
しかも性格が暗いので、何をやっても嫌われる。
>>75 >そのような卓越した政略・戦略は示せない。
方臘戦と燕京戦を同時に起こして、宋禁軍を中原から追っ払い、その間に中原を
梁山泊が制するというのならば、卓越した政略・戦略だったんだ。
ところが、燕京戦を起こしたのは梁山泊ではなくて、聞煥章だ。
方臘も独自に叛乱の準備をしており、梁山泊は決起の時期を早めただけだ。
楊令は宋禁軍の留守に僅かな領土を得たが、鳥なき里の蝙蝠といったみっともなさ。
中原を制する華やかさなどなかった。
かりに燕京戦・方臘戦が、すべて梁山泊の関与の下に起きていたとしても、楊令の
政略・戦略の卓抜さを示す手段にすぎない、これら二つの戦の内容を詳細に語って
いたのでは、手段が目的になってしまい、楊令の政略・戦略の卓抜さは、忘れられてしまう。
1月号で、楊令自身が、燕京戦・方臘戦の重要さを説いていたが、ここは詳細にやる
べきところじゃないよ。
方臘の乱と梁山泊の乱を時系列で前後して出したのが失敗。
同じような叛乱を二つ続けたので、あとからやった梁山泊と童貫の戦いが霞んだ。
できれば民衆叛乱どうしなので連携してもらいたかったね。
梁山泊の陣容からして方臘の乱と同時並行で決起は無理だとしても、
梁山泊がともに童貫軍を攻撃すれば、よりいっそう童貫軍は消耗したわけだし。
半年ほど前に水滸伝に出会って過去スレと平行して読んできた。
でも、30章過ぎたあたりから批判の嵐でログを読むのが辛くなってきた。
この先もこんな感じ?楊令が新しい国の形を演説したとこだけど
82 :
無名草子さん:2010/04/27(火) 06:02:22
>>79 逆に言えば方臘がスウィングし過ぎたって事だな。
禁忌の人肉食いを効果的に使って方臘がとにかく妖しく見えた。
ギリギリで正気を保つ呉用と、壊れていく許定、孤高の石宝など脇も充実してたしな。
最後石宝が童貫に挑んでやられちゃう所で、梁山泊諜報部の皆さん全員で眺めてる画も鮮烈
だった。
>>81 楊令が新しい国の形を演説して以降は、批判以外のレスは、0.1%ぐらいだな。
その傾向は、このスレに限ったことではなくて、他の素人書評でも同様だと思う。
楊令伝が面白くなくなった最大の理由は、ドウカン・ファイト後に、楊令が梁山泊の領土の
不変更を宣言したからだと思う。
この先も戦はずっと続く。しかし戦の結果としての領土の増減がない。これではワクワクしないし、
ハラハラドキドキもしない。抽象的に「闘うこと」それ自体は賛美されるが、戦の結果は
戦死者数だけで示され、それ以外の戦果というものがない。何のために戦っているのか
その理由がわからない。そんな戦が続く。面白いわけがない。
84 :
無名草子さん:2010/04/27(火) 12:34:04
たとえて言うと、曹操・劉備・孫権の三人が、この先もずっと戦は続けますが、魏・蜀・呉の三国の
領土にいっさい変動は生じませんと宣言した三国志のようなものですか?
戦を描いた時代小説は、読者にとってもオナニーのようなところはある。
現実世界では戦など体験したことのない読者が、物語世界で戦を追体験する。
自分の応援する国の領土が拡大すれば、オナニー効果は大きい。
勝敗を目に見える形にするには、勝敗と領土の変動が連動するのがわかりやすいな。
梁山泊が旧宋の領土を呑み込んでしまうという展開、つまり大きな梁山泊は、
ペントハウスやプレーボーイのグラビアのグラマーなお姉さんと同じで、スリネタとして
好まれる。これに対して、小さな梁山泊というのは、チビでデブでペチャパイのブスの
ようなものでスリネタにならない。
このところ小さな梁山泊を必死に正当化するべく、さかんに作中人物に説明させているが、
説明して納得できるようなものではないんだよ。好みの問題な。よほど特異な趣味の
持ち主でなければ、チビでデブでペチャパイのブスをスリネタにはしない。
それを小説の中盤で、梁山泊の領土は今後いっさい変動しませんと宣言する。
もう誰も読まないよ。わからないかね?
中国で統一王朝の力が弱くなると、各地に軍閥なり分国が割拠するのは、何度も
繰り返された歴史であって、わざわざ楊令伝でやる必要はないんだ。
北宋末から南宋初の歴史は、そうではないのだから。軍閥は金の傘下に入るか、
抗金軍閥として南宋の傘下に入った。
梁山泊や岳家軍・張家軍のような分国が登場すると、かえって理解しにくくなったな。
水滸伝の続編として期待されているところは、まるで書かれていない。
誰も期待していないところ、しかも作者にとってもあまり得意分野とは思えない領域に
踏み込んで、迷走している小説だね。
1.世間の道徳観の正反対をゆく破廉恥な主人公。
2.不必要に長くて、内容はいつも同じな戦を、何度も繰り返す。
3.あまり親しくない人と間を持たせるためだけにする当り障りのない会話が
物語世界で意味もなくダラダラと続く。
世界で最も嫌われる小説というものを書いてみたかったんじゃないかね。
最近、そのように思えるようになった。
>>82 俺は、石宝や蕭珪材のようなキャラが、まったくダメだ。受けつけない。
少年漫画のキャラのような気がして、アホらしくなってくるんだな。
楊令も似たようなところがあるが、これは少年漫画には絶対に出てこない
キチガイだからな。「愛と誠」の太賀誠以来だな。こんな肚の立つキャラは。
戦を真正面から見据えると、きっとヤワな現代日本人には耐えられないだろうな。
新戦場には死体が散乱している。画像で見るだけでもグロいが、現場に立てば
腐臭によって嗅覚が悲鳴を上げるだろう。
楊令伝でも、そこらは描かれていない。あまりグロいものを見せると読者が耐えられ
ないから、ガンダムのような戦になっているんだろう。
だが、方臘戦は、もう少しグロい場面が描写されてもよかった。
のちに梁山泊と戦う際に、童貫軍の将兵に方臘戦のトラウマが蘇えるシーンがある。
方臘戦でグロい場面が描かれていないから、トラウマに説得力がない。
91 :
無名草子さん:2010/04/27(火) 13:32:26
童貫・蕭珪材・岳飛は、戦人と呼ばれ、そのこと自体が称賛に値することのようなのですが、
どうしてだかわかりません。戦死した宋の地方軍の兵は、戦人ではないのですか?
戦人というのは「ガンダム、かっこいい」というのと同じ。
その程度の小説だよ。あまり深く考えないように。
>>88 そういう野心作であるなら、作品中で矛盾が生じないように、徹底的に推敲を重ねている
はずだよ。先月書いたところと矛盾が生じてしまうような糞作品なだけじゃないの?
学者さんでも、通説に異論を唱えるときは、あとで矛盾点をつつかれないように、徹底的に
考え抜く。楊令伝は奇抜なことをして注目を浴びたいという欲求が強いわりには、矛盾が
続出しているから、叩かれるんだと思う。
オーソドックスな道徳観、世間一般に流布している史実、読者に受け入れられやすい人物像
等々にのっとり、正統的な物語にしていれば、そうそう矛盾は生じるものではない。
細かな部分で失念等はあるにしても、物語の骨格を成す部分に矛盾がなければ、ふつーは
誰も叩かない。楊令伝は、度を越している。
>>91 抽象的なものの美化は、ネタのない人が陥りやすい傾向
不思議でしかたないのは、北方謙三には現代日本を舞台にした膨大な作品群が
あるんだろう。その中のキャラクターやエピソードを、12世紀の中国風にアレンジ
すれば、読者は容易に見抜けるものではない。なぜ使わない。
俺なんか北方の現代モノなど読んだことがないから、丸々パクっていても、いっこう
にかまわない。どうして、次から次に、無個性なキャラばかり出してくるんだ?
各キャラに関するストーリー欠如が、楊令伝をつまらなくしているだよな。
楊令はすごい。童貫はすごい。すごい二人を戦わせましょう。
どうです、すごいでしょう?
こればっかりやん。ストーリー欠如。
そんなもん、誰が読むか。アホらしい。
恋愛ネタも、ストーリーに発展性がないんだよな。
花飛麟と扈三娘は、社内恋愛なんで、どちらか一方が死んで、他方が悲しむという
だけの単純ネタであることは、はじめから察しがついた。
徐絢は間者で南宋の宮中に潜入し宗沢に接近したので、使いようによっては面白い
キャラになったんだがな。系図を入手しただけで、それ以上のストーリーの発展はなし。
宋清とケ礼華の恋愛や李富と馬桂の恋愛のように、他の大事件に発展させる作者の冴え
が、まるで感じられなくなったな。すぐに息切れして、セックスさせて終了。こればっか。
もう少しコンパクトにまとめればよかったな。10数巻の大作にするには、作者が歳を
とりすぎた。俺は作者よりは若いが、夜11時を過ぎると眠くなる。
楊令伝は、巻数のわりに、内容がない。
80歳で挑戦するフル・マラソン。小学生が夏休みの宿題で作ってくると宣言した本物の自動車。
そんな感じの小説になってしまった。
検察官「そのとき、熟女真の村にやって来た人物は何をしたと思いましたか」
証人「数秒のことでしたが、人を刺したんだと思いました」
検察官「そのとき、周囲はどんな様子でしたか」
証人「もう、クモの子を散らすように、みんな逃げていきました」
検察官「あなたはどんな気持ちでしたか」
証人「体が震えるというか…。もうガタガタして。呆然としました」
証人「最初は悪役の高キュウが人を殺したと思ったんですが…。主人公の楊令が民を皆殺しにしたことが容易に理解できませんでした」
>>85 「天下」についてのクドクドした説明も、最近ふえたよな。
あれももういらないよ。何を言っておるのか、サッパリわからん。
説明の前提になっている時代背景が、いったいいつの時代のどこの国のことなのか
理解に苦しむことが多いから、何を言っているのか理解できない部分が増えるんだろうな。
読んでいる小説は水滸伝の続編であって、小説の中で北宋の滅亡なども語られているから、
読者は12世紀の中国という時代背景を前提にして考える。
ところが楊令伝で語られる内容は、べつの時代であることが多い。
時代小説の中に現代の諸問題を考える上でのヒントを盛り込んで好評を博した作家はいるが、
そういう作家は、ダイレクトに現代を時代小説の中に持ち込んではいないぞ。
あくまで表面的には、小説で取り上げられている時代のことを書いているんだ。たまたまその時代
に生じた事件が、現代のある事件に酷似していたり、現代人にも共通の関心事であったりする
から、現代を時代小説の中に巧妙に取り入れたと評価されるわけだ。
なんか楊令伝は、このあたりが違うよね。ダイレクトに現代中国を連想させる話や、現代日本の
特定時期を連想させるものがあって、それを前提に話を膨らませる。読者は12世紀の作中人物が
直面する作中の出来事について語っているのか、現代を語っているのか理解に苦しむ。
他のキャラがフェードアウトしていく中、欧元だけはやけに出番が増えてるな。
やっぱり楊令を始末するのはこいつか。
前提となる時代背景で惑わされるというのも、もちろんあるが、それ以前に話に
まとまりがない。
>>100が言っている理解できない天下の話というのは、たぶん
花飛麟と岳飛の問答だと思う。
他民族を受け入れてる金国が宋を武力で侵略するのは悪いことではない。少なく
とも岳飛殿の抗金よりは、金国の武力侵略の方が正しい、と花飛麟は言った。
岳飛は、花飛麟殿には、私が馬鹿に見えるのでしょうねと答えた。
すると、花飛麟は、そうではない。宋の一部の領土を奪って建国した梁山泊を
すごいと思え、とわけのわからんことを言う。
酔っ払いの問答というか、キチガイの問答にしか見えないんだよね。
考えてから書いている?思いついたことを思いついたままに、すべて活字にしていないか?
>>102 暗殺が成功か失敗かは、この後の状況次第で変るんだろうが、楊令暗殺を遂行することは、
初登場時に見えたな。
まあ、こんなことを書いていると、楊令を暗殺するつもりで梁山泊に潜入した欧元ですら
楊令のすごさに心酔した、というように変更されるのかもしれんがw
天下の説明は、マジで不要。梁山泊は宋を倒すことを目標にしてきた。
倒して目標がなくなった。次の目標を設定する。それが天下=旧宋の全領地。
交易による豊かな国を作ると楊令は頑張っているが、中国を広域国家にして
どこでも自由に通行できるようにした方が、輸出品の調達が容易。
国内に敵を抱えて、交易で儲けようも何もあったものではない。
つまり、交易で儲けるにしても、いまの小さな梁山泊が有利であるという
積極的な理由にはどこにもない。梁山泊が輸入した昆布は薬として四川地方で
重宝されているという叙述があったが、四川地方が他の軍閥に支配され、交易
不能になったら、梁山泊は商売にならんだろう。
広域国家を作ることは、梁山泊の有利になっても不利になることはない。
少し話が脇道にそれた。
要するに、天下というのは、物語中の多くの登場人物が目指す共通のゴールと認識
していれば足りる。中華の外にも民はいる、とガキのような屁理屈を言うな。
100m走、200m走、400m走と、共通のゴールを決めておけば、競技に参加する
選手は練習するのが容易になるだろう。
競技会が始まらないと何m走るのかわからないとしたら、選手は練習できないだろう。
「本日は、317m走の競争をしてもらいます」では、困るんじゃない。わからない?バカ?
天下=漢民族だけで構成されて漢民族が支配する統一国家というように楊令伝では
定義するのだが、誰が決めたの?
>>106 中国人。花飛麟と岳飛が話題にしている天下は、中華思想のことだろう。
ただし、中華思想があっても、中国が小国に分裂したことはしばしばあるから、
花飛麟が小さな梁山泊のどこが悪いとむきになるのは違和感があるんだよな。
民族の統一よりも外国の武力侵略を優先する花飛麟の思想は理解できないな。
ナショナリズムは右翼固有の思想でもあるまいし、なによりも武力侵略で被害が
生じていても、梁山泊国が安全ならば我関せずという考えは、自己チューそのもの。
ほんと嫌な人間ばかりになったな。楊令が来てからの梁山泊は。
おまいらが楊令という言葉を見ただけで過剰反応するように、
民族という言葉に過剰反応する人間もいるんだな。初めて知ったw
梁山泊にも検察審査会を作って、楊令を起訴相当にすればいいのに。
楊令は、欧元に殺されるよりも、「俺を殺せば黒騎兵は抜けられる」と大口を叩かれた
黒騎兵によって殺されてほしい。
同じ女真族の皆殺しを楊令に強要されたわけだからな。拒めば、自分が楊令に殺される。
同じ民族を殺すのが嫌で、黒騎兵を抜けようと思えば、楊令を殺さなければならない。
黒騎兵の兵には、想像を絶するような葛藤があったと思うよ。
早く楊令を殺して、解放されろよ。楽になるよ。
李袞のように、黒騎兵の100頭の馬に踏み殺されるという結末がいいな。
>>111 >「俺を殺せば黒騎兵は抜けられる」
「失敗すれば、おまえの命はない」が口癖のショッカーや死ね死ね団を連想したな。
読んでいて、こっちが、こっ恥ずかしくなったw
今日、13巻を買ってきた
12巻買ってあるけども未読
14巻以降、買う価値ありますか?
水滸伝であれだけ熱狂して読んだんで最後まで付き合いたい気持ちは
あるんだけど方臘戦終わったくらいから辛くなってきてるんだわ
岳飛や蕭珪材が魅力ないのが痛いかな
蕭珪材出てきたときなんかはすごく期待したんだけどな・・・なんか欲の
ない何考えてるんだかわからない人だったよ
最近「望郷の道」読んだんだけどすごく面白かった
まだまだ描きたいことがあれば面白いんだなって再確認できた
「楊令伝」は明らかに描く熱意がなくなっちゃってるよね?
「水滸伝」の頃は文章に熱意が溢れてたのにさ
個人的には、12巻好きだね。
みんなが、叩いているけど、俺はあまり感じないな。
人生は残酷なもんだと思っているから、国が一つできるのなら、このくらいあるだろうという感じ。
李応の子供達や、秦容の茫洋とした感じもいいな。
統一か、小さくても独立かでゆれるのは面白いし、
姉と弟。戦をあきらめたのと戦で認められないのととで、いろいろと対比が
わかりやすくてよかった<12巻
ただ、その全てが無駄死にしていくんだよな…
李応の子供で思い出したけどオリジナルの綽名って微妙なやつに限って
響きのいい綽名をもらってるんだよな
李英や韓成なんて可哀想になるレベル
扈三娘と王英のカップルは相思相愛でいて欲しかったな。
いかにも見合い結婚って感じだ。
子供たちもぱっとしないし、どうせなら娘を産んで
母娘で騎兵の指揮するぐらいやって欲しかった。
>>116 俺も12巻好きだぜ。
李英が好きなんで、どんどんフラグが立つのを見るのは悲しいけどな
>>115 方臘軍や燕の三将軍は、年齢相応の人物なんで、砂漠でオアシスを見つけたような
気がしたな。梁山泊は若い楊令を頭領にしたせいで、古株が全員幼児化して面白く
なかった。
水滸伝は物語が濃密だったな。しばらく登場していない人物を、次はいつ登場させるか
などの構成も、納得のいくものだった。キャラの新登場の配分も、申し分なかった。
楊令伝は、それらすべてがグダグダ。
>>116 12巻というのは、岳家軍の皆殺しのことかな?
国が一つできるのなら、このくらいあってもいいとは思うが、梁山泊は扈一族を
皆殺しにしていないし、放火を手段とする場合のみが皆殺しだという定義は
ヘンだと思うよ。
>>117 小さな梁山泊が交易で国家財政を賄うというところがポイント。
周囲が敵国ばかりなのに、交易を円滑に行なえるとは思えない。
梁山泊の領土が、有力な輸出品の産地とされているわけではない。
敵国を通過して輸出入を行なうのに、周辺の国々と戦争をするのは、
梁山泊の交易コストを著しく高める。
「金は、どういう国なのですか。女真族がいて、契丹族がいて、渤海の民もいる。
漢民族だけが人と言っている岳飛殿と較べて、はるかに他を受け入れていると
言えるでしょう。漢民族は、ほかの民族を受け入れず、この広い国土を自らのもの
にしようというのですか」
熟女真を皆殺しにし、叛乱を起こした契丹族を武力鎮圧している金国が、
漢民族より、はるかに他を受け入れていると言えるのか、疑問。
中華思想では周辺民族をケモノヘンの文字で呼称しており人間扱いしていないが、
それが岳飛の思想なのか?
多民族国家であれば、武力侵略が許されるというようにも読めるのだが、どうして?
日露戦争当時のロシア帝国は、ポーランド、フィンランド、バルト三国、コーカサス
諸国(現在のグルジア・アルメニア等)を属国にしていた多民族国家であった。
これら属国の兵士も戦場に駆り出され、もっとも危険な部署を受け持たされた。
つまり、最前線で敵の砲弾・銃弾で死傷しやすい部署を受け持たされたのな。
日本兵はロシア人を殺しているつもりで、多くのポーランド人を殺していたわけだ。
属国の兵士の死傷率が高いことも、ロシア革命を促進する理由になっている。
20世紀ですら、これだ。
元寇のときも、先陣で戦わされたのは、高麗人や漢人だ。
多民族国家の侵略戦争のやり方って、こんなものだろう?
それとも何か。金国に限っては、契丹族や渤海の民の皆様に、安寧な暮らしを
していただくために、女真族の兵士が最前線で命をかけて戦っているのか?
寝言は寝ていえよ。
>>116 >人生は残酷なもんだと思っているから、国が一つできるのなら、このくらいあるだろうという感じ。
アバウトに「このくらいあるだろう」ではなく、史書に残された記録から、想像力を働かせてもらいたい
のだ。あるいは史書の叙述がデタラメで、自説が正しいとするのなら、現代人の合理的思考を基礎
として、なるほどを思えるような物語にすることが肝要。
129 :
無名草子さん:2010/04/28(水) 13:27:54
>>115 >「楊令伝」は明らかに描く熱意がなくなっちゃってるよね?
やる気がないのなら、冒頭で主人公に、殺人・強盗・誘拐をやらせるような、
大口を叩くなということよ。世間一般の道徳観からして嫌われるエピソード
を冒頭のもっとも目立つところに配したのなら、それなりに納得のゆく
落とし前をつけろということだ。
国家を作ってしまうような人物は、権力者から押し付けられた道徳を小心翼々
と守っている、あんたら庶民とは違うんですぜ。もっと次元が高いんですぜ。
殺人・強盗・誘拐だって平気でやるんですぜ、というように物語を始めたのなら、
読み進めているうちに、読者が「なるほど、そうかもしれないな」と思えるような
落とし前をつけろということだ。
13巻までで描かれている楊令は、そのあたりの高校生にも劣る阿呆だろう。
きっちり落とし前をつけろ。
>>125 歴代の中国の王朝は、他民族を受け入れているんだけどな。
唐の都の長安は国際都市だった。
宋代だって、ペルシア人の居留地は多くあったし、日本の留学生・留学僧も多かった。
北の遊牧民は戦をしかけてくるので、それとは戦っているが、それをも受け入れろと
いうのは、おかしくないか?敵は中国人を殺しに来ているのだぞ。
>>124 花飛麟の言うことを楊令も否定していない。「梁山泊がそうだというだけだ」と言っているから、
同意見なんだろう。
これを、楊令や花飛麟が馬鹿であることを示す発言として書いているのなら問題はないの
だが、読んでみると、そうでもないような気がするんだな。
放火を手段としなければ皆殺しとはいえないと言った軻輔は、読者に軻輔は馬鹿ですよ
ということを覚えてもらいたくて、そう書いたんでしょう?
史実との比較でどうのこうのを論じるような小説ではないと思うが、
常識と対比して首をひねるような部分が多いのは、読みたくなくなる理由になっているな。
ざっと数ページよんできて、「なるほどな」と得心するところが本当にない。
「何を言っているの?」「そりゃないだろう」
そんなんでつまずくことばかりなんだよな。
>>126 この小説の中で、岳飛が「漢民族だけが人」と言ったことはないと思う。
つまらんことに固執して、大局が見えていない。ときに常識すら踏み外す。
>>129 できもしないことを言われると、肚が立つということだよね。
「アメリカとの対等な外交関係を打ち立てる」と大口を叩く。
できはしないだろうとは思うものの、できたらいいなという願望も有権者の間に生じる。
やってみた→案の定、できはしない。
そのときに大口を叩いたやつが、こっぴどくやられるのは当たり前。
民を平気で殺せるやつじゃないと天下は取れないというのなら、それを読者が納得する
形で物語にしてみろということだ。
いまのところ、肚が立っているだけだ。
水戸黄門にも、おかしいところはある。
弥七の風車は、どうして100発100中なのか理解できない。
野球でいうと打率10割。ありえないよ。一回ぐらいはずせよ、弥七、と思ってしまう。
だが、ベースになっている道徳観は、庶民のものと同一だ。
だから、観ていて、つまらないと思う人はいても、肚が立つ人はいないだろう。
庶民の道徳観に真っ向から挑戦状を叩きつけたのならば、納得ゆく形で
落とし前をつけろ。
楊令伝に出てくる「開き直る」が、どうも一般の使い方と違うような気がする。
気になってしかたない。
「折り合いをつける」も、元来は、他人との軋轢を調整するというように、外部で生じてる
ことがらに「折り合いをつける」のが普通だと思う。
楊令伝では、ひとりの人物が、自己の内部で生じた対立・齟齬等に「折り合いをつける」
ことが多い。ここも気になる。
>>138 「立ち直る」のニュアンスに近いよね。ただ、立ち直る前には、落胆していなければならないが、
必ずしも落胆している人物が「立ち直る」わけではなくて、単にスキル・アップした、成長した
という表現として「開き直る」と言っているような感じ。
少なくとも、落ち度を指摘された人物が「開き直って」ふてぶてしい態度をするという文脈で
「開き直る」が使われたことはないな。
開き直るには、「態度を改め、まじめに応対する」という、正反対の意義もあるが、
そういう文脈でもないよね。
>>116 >人生は残酷なもんだと思っているから、国が一つできるのなら、このくらいあるだろうという感じ。
楊令伝の場合、見せしめ刑による一般予防効果の話ばかりするから、権力の実体がそれに
尽きるように思えてしまうんだ。あまりに視野狭隘で、単純すぎるように思えてしまうのさ。
>「ルーピー(loopy)」は「愚か」や「変わり者」でなく「現実から変に遊離した人」
楊令の新国家構想は平時ならばやれないことではないと思うが、戦時にやると
コスト高だと思うよ。
旧宋の領土を平定してからやれば?それなら納得。周辺諸国と戦争をしつつ
やるようなことではないでしょう。
>>139 公孫勝の場合、必ずしも自己の内部で生じた対立・齟齬等に「折り合いをつける」という
意味ではなかったな。新しく生じた自己の役割・性格を、自己の内部に取り込んで、
古い自己との「折り合いをつける」というニュアンスだった。
楊令伝というのは、洗濯槽から出したばかりの洗濯物のような感じなんだわな。
水を搾れよ。
>>134 日本の歴史を扱った時代小説ではないから、細かなところは書かない方がいいとは
思う。中国史の細かなところを書かれても、興味のわかない読者が多いだろうから。
しかしながら、政治や戦争のダイナミズムに関する常識的なところを踏まえて
いない登場人物の御託を聞いているのは、退屈きわまりない。という以上に、作品に
対する興味を失うな。手に余る分野に踏み込まなくても、小説は書けると思うがな。
闇塩の道の全貌は読者にはわからないが、巨大なものであろうという推測が成り立つ
材料はちょこちょこ見せる。巨大だから梁山泊がいくら戦をしても財源は底をつかない。
曖昧なままに読者を納得させれば、それでいい。梁山泊は現実の政治をしているわけで
はないからな。重要なのは読者の納得。それを数値を挙げて説明する奴は馬鹿。
つまり、梁山泊は選挙前の民主党でよかったということですね。
まあ、楊令伝の楊令の政治に較べれば、民主党の方が、1億倍マシだけどね。
>>144 北方がNHKブックスの解説書で「楊令の新国家構想は
実現すると周辺諸国から袋叩きにあう。何故なら他国
の問題点を逆提示しているから」という注釈つけてた。
よく、こんなものを書く気になったものだなあという程の愚劣な政治だと思う。
理念そのもを全面否定しようとは思わない。こういう考えもあっていい。
プランの精度を高めてゆけば、現実政治ではともかく、小説内の政治では
面白くなったかもしれない。しかしながら、
それを実現するにあたって、小説の中で、税率や交易事業の粗利などの数値を
書くべきではなかろう。いつ交易事業を始めるべきかの時期の判断も滅茶苦茶だ。
幼稚園児を相手に紙芝居でやってくれよ。読めたものではない。
>>152 >何故なら他国の問題点を逆提示しているから
他人の神経を苛立たせたい楊令の性格丸出しだな。ほんと死ねばいいのに。
他人に肚を立たせるのが趣味なんだな。
他国の問題点を提示する以前に、自説の内容を読者にわかりやすく説明すべきだよ。
というより、そもそも説明すべき内容というものが決まっているのか?
梁山泊の民の税は廃止する。国家の経費は交易で国家自身が稼ぐ。それも、いつの
まにか商人の手に委ねるようなことに変更されていた。民は無税(実際には1割徴収
しているがすべて備蓄)といっていたのに、一律10%の消費税の導入。
最初にきちんと決まった内容というものがあるのか?
行き当たりバッタリでテキトーなことを書いているようにしか思えないんだが。
もう少し小説の精度を高めた方がいい。できないのならやめてくれ。
それか原典のキャラを早く全員殺してくれ。
水滸伝の続編だと思うから、この情けない内容に肚が立つわけで、
オリキャラだけになってしまえば、無視できる。どうでもいい小説。
>>127 つい最近まで、金国は領内の契丹の叛乱に悩まされていると言っていたのに、
花飛麟発言のときは、金国が五族共和の平和の楽園のように言われている。
御都合主義も、ここまでくると呆れるな。
呆れる以前に、小説として成立していないだろう。
一回読み切りと考えるしかないんだが、連載小説のような体裁で書かれているからな。
わけわからん。
水滸伝のときと比較すると、楊令伝は、一見して短時間でテキトーに書き流して
いる様子がわかってしまうのに、どうして巻数の延長なんてやるんだろう。
>>159 このスレの連中を激怒させて、憤死させたいんだろうw
>>148 水滸伝には、“書かない賢さ”があった。熟慮して書かれた文章というものには、
みな“書かない賢さ”がある。知らないこと、得意でないこと、これを書けば妄想だと言われて
他人に笑われそうなこと。そういうことは、熟慮すれば、おのずからわかる。
すべてを知り尽くすこと、すべてを得意にすること。それは人間には不可能だ。
でも、数少ないが、自分の知っていること、自分の得意なことだけでも、時間を
かけて丁寧な文章を書けば、他人を感動させることができる。
小学生の作文の中にだって、感動できる文章はあるぞ。
楊令伝には、俺様は一段高いところにいるぞというナルシズムが見えていかん。
>すべてを知り尽くすこと、すべてを得意にすること。
楊令のキャラクターそのものじゃんw
自己肥大した楊令を書きつづけていたら、作者まで楊令になってしまったのか?
>>162 ∧_∧
( ´∀`) <オマエモナー
( )
| | |
(__)_)
>>161 ナルシズムをもっとも濃厚に感じたのは、楊令が青州からきた商人に、「国か管理する
交易では腐敗が起きない」と言ったところだな。
それ以前の宋では、それが腐敗の温床とされていたのに、自分がやるときは腐敗が絶対
に生じないという独善には唖然としたよ。
自分だけが善人で、自分だけが正義を行なうという思想だな。
ほとんどの人間は、自分を善人だと思っているし、正義を行なっていると思っているが、
他方で、もしも自分が権力者になったときは、悪を行なう危険性も皆無ではない
という自覚のもとに、制度として独善を排除する装置を予め準備しておく。
自由主義者には、そういう謙虚さがあるな。
民主主義を過度に強調する連中には、この謙虚さが欠けている。
楊令梁山泊は、民主主義じゃないしw
はじめから独裁国家だよ。
統治に服さない民は、皆殺しだしな。
小説の中で大規模な自然災害を起こして、中国が飢饉に陥ったという想定で
物語を進めてみれば面白いのにな。
楊令は、皆殺しをするよ。
ま、こんな状況でも若干生き残っている楊令のカス信者には、
楊令に反対 = 反革命分子 としか見えないんだろうw
革命ごっこは一部の基地害がどこかでやってくれよ。
それより、この楊令政権の後の政権はたいへんだろうな。
ここまで中国をメチャクチャにしておいて、
素人のオレから見ても、百年くらい修復できないんじゃないか、マジで。
現代中国人もしらない「金さえ払えばなんでも手に入るし、税金は収入の1割」とか
アホな楽園をその当時の中国最大の穀倉地帯に作ったからなあ…
楊令に対して、否定的な奴は中東に飛ばされるか野垂れ死にされるかの上に、
楊令は何がなんでも自分が帝にならない、でも権力は手放さない。
合議制でやるといっておいて、合議なんて楊令からの命令でしかない、
もちろん後継者なんてつくらないとかアホの極みの政権だし。
梁山泊が潰れたらどうなっちゃうんだろうな。
そのような現実には見向きもしないで、「楊令の新国家構想は
実現すると周辺諸国から袋叩きにあう。何故なら他国の問題点を
逆提示しているから」と、間違った政治をしている周辺諸国が
正しい政治をしている楊令の梁山泊を逆恨みしているかのごとき言い草。
サヨクは、どこまで思い上がっているんだろうか。
サヨクはサヨクが正しいと思うもの以外は、いっさい認めない。
しかも、歴史は法則にしたがって発展するんだとさ。
その法則のなかには、南宋は杭州を臨安府と改称し新しい首都とした事実は
含まれないのですか?
まあ、李英の母親が、陳夫人と王、という二つの名前を持ってしまったときに、
この先の楊令伝が面白くなるかどうかを、悟らなければならなかったということだ。
>>172 それ認めちゃうと、「南宋なんて倒すべき(殺すべき)価値もない屑」と
楊令が一方的にののしってることの否定になるから、できるわけない。
民主主義でも帝国主義でも何でもいいから、国として成立しようと言うのなら、
頭は必要なわけで。それが、「柴進が帝になってくれたら」という顧大嫂の
言葉であり、暗に皮肉だったのかもしれないけど、即座に楊令ファン倶楽部1号の
イケメン中年が「無意味なことをいうな」と否定しちゃったからしょうがない。
楊令も「俺がいやなら追い出せ」とかいいつつ、本気で嫌といった奴に対しては、
追い出されるのではなく、楊令の方から梁山泊からいづらくなるように仕向ける。
酷いときには、ファン倶楽部2号の暗殺老人に手を汚させようとするとかな。
1万歩ゆずって、楊令の国のあり方がよしとしても、楊令が死んだり引退したら
どうするんだって言うのはぜんぜん解決してないからなあ。合議で決めろ、
数で決めろと言いつつ、楊令は後継者も自分の対抗格も育てる気がない。
そうなる可能性の秦容は楊令以上に頭に立たない性格だし、わざわざ凹ませたし。
175 :
無名草子さん:2010/04/29(木) 19:06:49
ギリシャの首相
「お金がない…どうしよう、このままでは国が破綻してしまう。」
楊令
「心配するな、私がドイツとフランスとオランダの首相を脅して1兆ユーロを借りてきたぞ」
ギリシャ首相
「さすが楊令殿、すごい楊令殿すごい」
楊令伝・文庫本 - 予想される解説者
1巻 鳥越俊太郎
2巻 落合恵子
3巻 森永卓郎
4巻 大谷昭宏
5巻 勝谷誠彦
6巻(聞煥章と扈三娘の巻)・・・ムルハーン千栄子
北方水滸伝は宋江が立派すぎて違和感がある。
悲華水滸伝ぐらい情けないほうが好み。
>>177 セックス・シーンは描写されるわ、泣き虫だわ、軍規に違反した林冲を死罪にすると言い張るわ、
どこが立派なの?まあ、そのような欠点があるから、宋江は楊令のように嫌われなかったんだけどな。
もちろん楊令が立派に見えるという意味ではない。楊令を立派に見せたいのは作者の思いであって、
俺たちには、楊令はとことんイヤミな奴。
>>174 楊令は水滸伝の3巻から登場して比較出番の多い少年だったが、所詮はオリキャラ。
国を倒す・国を作るといった大きな事業を、他に史実キャラが登場しているにもかかわらず、
オリキャラの楊令にやらせるというのが無理だったんだわ。読んでいる俺たちの気持ちの中で、
オリキャラがそれをやってしまったのでは、地球を守るウルトラマンや仮面ライダー
と同じになってしまう。滑稽なんだ。
金国の一武将として宋を倒したのなら納得できていたんだろうな。
水滸伝のラストで、原典の108人が宋を倒していたとしても滑稽だったろう。
大坂城に篭った真田十勇士が徳川軍を倒してしまうようなものだからな。
だから、彼らは童貫に敗れた。納得のいく結末だった。
楊令が宋を倒してしまうと滑稽になるから、楊令が宋禁軍に勝利した後、残党の掃討戦
を梁山泊がやることなく、小さな梁山泊建国事業を始め、宋を滅亡させた部分は金に
やらせたんじゃないの?
そうに違いないとは思うが、強敵宋の実質を支えていた禁軍を倒したのが梁山泊なので、
梁山泊が宋を倒したのと変らない。金軍の開封府進攻の場面は、ショボすぎた。
頁数にしても、ドウカン・ファイトとは比較にならないほど少なかった。
梁山泊が宋にとってかわる大国ではなく、総人口の20分の1であるということで、
史実との調整はついているとお考えなのかもしれないな。
南極で建国していたなら、史実との調整は万全だったな。
まあ、あまりやりすぎると、児童文学との区別がなくなってしまう。
楊令伝はけっして児童文学ではございませんということをアピールしたくて、
主人公に殺人・強盗・女攫いをやらせたんだろうよ。
>>186 児童も読めない。時代小説ファンも読めない。いったい誰が読むんじゃ?
188 :
1/2:2010/04/30(金) 14:54:57
>>179 これに尽きる、という気がするな。
水滸伝は宋の徽宗の時代を背景にしているだけで、徽宗の生きた時代の本物の歴史とは
無関係な物語だった。そういう原典があって、それを現代的にアレンジしたものだった。
原典が人気のある古典なので、その現代風アレンジは、ひろく読者に受け入れられた。
ところが、楊令伝の時代は、原典の時代が過ぎ去り、本物の歴史の方が騒がしくなってくる。
すでに阿骨打を登場させ、原典にも方臘の乱が物語に取り込まれているから、それらを
描いていると、本物の歴史との接点が濃厚になってきた。水滸伝と同じように、徽宗の統治する
宋の時代に生じたエピソードとして処理することもできないことはないが、徽宗をあまりに長生き
させると、物語がリアリティを失いかねない。したがって、史実に近い進行にならざるを得ない。
靖康の変等の重要な歴史ドラマを無視できなくなる。
ところが、原典は99%までがフィクション。史実を前面に出すと、本来ならば、水滸伝の続編が
史実と調和するはずがない。なんらかの調整が必要になる。方策は二つ。史実の流れをメインにして、
そこに水滸伝続編のキャラを織り込んでゆくか、あるいは、純然たる妄想小説にして、時代小説を
あまり読まない読者のみを相手にするかだな。しかし楊令伝は、この史実とフィクションの葛藤を
うまく処理できなかった。
189 :
2/2:2010/04/30(金) 15:05:20
信長がもしも本能寺の変で死んでいなかったとしたら、という妄想小説を立ち読みしたことがある。
これは史実とフィクションの葛藤を、フィクションの側に大きく振ったものだが、一定の需要は
あるのだろう。信長が本能寺の変で死亡する小説・ドラマは枚挙に暇がなく、それらに飽きた読者
の中には、「もし信長が死んでいなかったとしたら」という妄想をしてみたいという人もいるに違いない。
ところが、楊令伝の時代は、日本で頻繁に小説化・ドラマ化された物語ではない。岳飛ですら楊令伝
で初めて知ったという読者もいるはずだ。ここで大きくフィクションの側に振り子を振った物語が歓迎
されるかというと、にわかにはそうは思えない。むしろ史実の岳飛という人がどんな人物だったのかを
知りたいという需要の方が高いと思う。なんでミニ楊令のような岳飛を読まされなければならんのだ、
と思った読者が多いのではなかろうか。
楊令というオリキャラが宋を倒し新しい国を作るという物語は、次郎長一家や赤穂四十七士が徳川幕府
を倒して新しい国を作ったというぐらいバカバカしい話なんだ。次郎長や忠臣蔵は大好きでも、彼らが
徳川幕府を倒すような妄想はバカバカしくてやってられないという人が多いのではなかろうか。
これは需要はないと思うな。すでに天下人であった信長が、もしも本能寺で死んでいなかったらという
妄想は、当日の死という一点を変更すれば足り、本能寺の地下に脱走路があったとしたらという小さな
妄想をすれば成り立つ。ひとりの人物を延命するだけなので、妄想の程度が低く、妄想することに罪悪感
をあまり感じないんだろうと思う。
ところ史実に残る国を倒すというところで妄想が働くと、もうこれはダメという人の方が多いだろう。
小説は虚構だからデタラメを書いていればいいんだと思う。
徳川綱吉の治世や、徽宗の治世に、歴史に残っていない三面記事レベルの事件が
いくら起きてもかまわない。
しかし、徳川綱吉の治世や、徽宗の治世を転覆させるような大事件を書くときは、
作者に節度を求めたい。
1巻で海東青鶻の話題が出てきたから、それなりの準備はあるものと思って読み
始めたが、杭州と臨安が並列して出てきたところで、読むのをやめた。
南宋の歴史の解説書で、首都改称の事実に触れられていないものは皆無だし、
大学入試の頻出問題でもある。あまり世間を舐めないほうがいい。
楊令伝は作者の青春時代の日記に近いものだと思って読むことにしてる
壮大なようでいて実際には具現化不可能な楊令の国家論とか、
学生運動してた人の理想そのまんまだと思うし。
梁山泊がこじんまりしてるのはむしろ、この国家論じゃ中国統一ムリっていう
作者の良心じゃないか?
楊令がすごすぎるのも、青春時代の夢を綺麗に思う心の表れかな、と。
その結果、楊令が読者の反感買っちゃってる今の状況も、当時の学生運動に対する
市民感情と被ってる気がする。これ、わざとだったら純粋にすごいよね
史実では梁山泊が天下を取った事実はないんだし、結局崩壊を迎えるわけだけど
終末をどう書くかに興味ある
やっぱ内ゲバで終わるんかなー
史実との調整が上手くいかないならば、キャラクターの造形に力を入れて、
水滸伝以上に魅力的なキャラをたくさん登場させるという手もあったはずだ。
あっちがダメなら、こっちで勝負するという粘り強さが感じられなかった。
水滸伝では初登場以前の108人がどのような人生を送ってきたかについて
5〜6頁にわたって詳細に書かれている場合が多かった。
楊令伝の場合、印象としては、2〜3行だろう。一見して手抜きとわかる。
>>191 >その結果、楊令が読者の反感買っちゃってる今の状況も、当時の学生運動に対する
>市民感情と被ってる気がする。これ、わざとだったら純粋にすごいよね
それは屁理屈。当時の市民感情と読者が重なるのではなく、作品中の民の感情が
当時の学生運動に対する市民感情と重ならなければならない。
楊令に対する民の感情は、ほとんど伝えられることはない。
目だっている場面は、岳飛が楊令に感心している場面のように、作中で楊令が絶賛される
ところだけだ。
作品の中で、当時の学生運動に対する市民感情が示されていれば、まったく肚は立たないよね。
そうではなくて、民を平気で殺せるような奴じゃないと、天下は取れないときた。
学生運動をしていた連中で、殺人まで肯定していた奴はごく稀だろうが、幻王の殺人・強盗・誘拐を
公務執行妨害や凶器準備集合罪に置き換えると、似たようなものになる。
>>191 >梁山泊がこじんまりしてるのはむしろ、この国家論じゃ中国統一ムリっていう
>作者の良心じゃないか?
それならそうで、継続的に楊令を批判する人物が、作品の中に必要だよ。
最初に楊令の小さな梁山泊を猛烈に批判していた李媛は、ともに西域に行ったとき、
楊令に丸め込まれた。
この国家論じゃ中国統一ムリっていう作者の良心を、この小説を読んでいて感じ取れた
ことはないね。すまないが。
>楊令がすごすぎるのも、青春時代の夢を綺麗に思う心の表れかな、と。
単なる自己肥大だろう。そういうのは純文学でやってもらいたい。俺とは無縁の世界なんで。
>>194 >作品の中で、当時の学生運動に対する市民感情が示されていれば、まったく肚は立たないよね。
続けて読めなくなるほど肚が立つような本だと意味がないからな。
時々楊令を批判するような声も作品中で出てくるが、常設キャラでやってもらわないと、
読者は安心して読めないだろう。
軻輔のように、はじめは幻王の殺戮を批判する役割を担って登場したキャラが、数回後には
楊令を擁護するキャラになっていた。楊令伝は、こんなのばかりだ。
軻輔のようなキャラが出てくると、かえって肚が立つ。
>>193-196 >作品中の民の感情が 当時の学生運動に対する市民感情と重ならなければならない
191だけど、うん。その通りだと思う。そうだったらまあ、逆に読者には
納得してもらえる作品になってただろうになと残念に思うよ
ただ、自分はもう作者の青春日記だと思ってるからか、自分の昔の心の傷に直に触れる
勇気がないのも分かる気がするっつーか
自分で作った民が自分が作った理想=楊令を非難するのは耐えられんのかな、と
登場人物じゃなくて書いてる方に感情移入しちゃってるのかも
楊令伝はエンタテイメント作品なんだから、193-196が言ってることはもちろん正しいよ
純文でも自伝でもないんだから、読んでる人が楽しくなきゃ意味ない
結末が、楊令=理解されなかった悲劇の英雄で終わったら納得いかない気持ちは
自分にもある
なりたかった俺物語じゃなあ…
>>190 第1巻の海東青鶻が、つまり、三段重ねの苺パックのいちばん上の段ということですね。
>>198 >自分で作った民が自分が作った理想=楊令を非難するのは耐えられんのかな、と
それはありうると思うな。作者の立場に立てば。
ただ、作者にとっては、楊令は自分が作った理想なのかもしれないが、申し訳ないけど、
俺個人の人生の中では、楊令が理想であったことは一度もないんだ。
他の読者の中には、楊令と重なる自分を見出す人もいるかもしれないが、俺はまったく
見出せない。
むしろ、楊令や岳飛に人間扱いされていない民に、はげしく同情する。
そして、楊令や岳飛が標榜しているのが、民のための国を作るだ。
ここで俺の怒りが爆発するんだな。
そして、楊令や岳飛が、口では綺麗事を述べたてるが、実際には卑劣なことばかりしている
破廉恥漢に描かれているかというと、そうではない。
民のための国を作ると言いながら、民を皆殺しにすることを躊躇しないルーピー。
岳家軍の皆殺し後の孫範と徐史の会話は、俺にはまったく理解できなかった。
殺戮後の岳飛の台詞、「楊令も眠れない夜を送っただろう」は、まったく心に響かなかった。
そもそも水滸伝はエンタメ小説としてスタートしたのだから、続編も基本的な雰囲気
は踏襲しないと、裏切りに腹を立てる人もいるだろう。
エッチで愉快なはずの『ハレンチ学園』が、マジで殺し合いを始めたときに、引いた読者は多いだろう。
キューバ革命云々は、水滸伝連載開始当時のインタビューで言われていたことだが、
実際それが小説に表れていたのは、梁山泊が革命組織であること、青蓮寺が敵であること、
というところだけだった。キューバ革命は、日本人にとっては遠い国の話であるから、
日本人の日常とのかかわりでいうと、反戦デモや市民権運動と並ぶ60年代の雰囲気を
伝えるひとつのエピソードにすぎない。そのようなものとしてキューバ革命が捉えられている
限り、反感を持つ読者はいないのだろうな。そこで止めておけばよかったんだろう。
>>198 >作者の青春日記
それなら現代小説でやるべき。
当時まだ生まれていない読者ならば、生き証人の自伝的小説で、当時の空気が
つまめるから、需要は見込める。俺は、読まないけど。
まあ、現代小説で私小説をやると、脇役で登場した人物のモデルとかが、プライバシー
侵害で訴えたりするから、時代小説に仮託して書くのが流行りのようなのだが、
同じ時代小説でも、市井の浪人剣士が活躍するような作品でやってもらいたい。
楊令伝のように、10巻(20年)を超える大作で、歴史の体系を語らざるをえない小説
でやってもらいたくないな。
もちろん歴史の体系を崩さないように上手くやるならいいよ。
>>198 >結末が、楊令=理解されなかった悲劇の英雄で終わったら納得いかない気持ちは
>自分にもある
楊令伝の後半は、その匂いがプンプンする。ラストがそうだと、水滸伝までつまらなかったな
という感想になってしまいそうで、あらかじめ読むのをやめた。
>なりたかった俺物語じゃなあ…
なりたかったプロ野球選手の物語ならば、可愛らしかったのにな。何のために楊令伝を書いたのだろう。
石を投げられたいわけ?
作者に青春日記のように感じられる部分も、積極的にそれを書きたかったというのではなくて、
調べずに書けるのがそれだからそうしたというようにしか思えないのな。
整理された感じがなくてダラダラと続くだけの会話部分を読んでいると、そういう疑いを抱いてしまう。
長いだけで変り映えのしない戦のシーンもそう。簡単に構成だけ決めて、テキトーに伸ばせる
から、やたらと戦のシーンが多いような気がしてならない。
花飛麟の用兵は、花が咲いたように鮮やか、呼延凌は地味だが堅実で手堅い用兵をする。
こればっか。
>>197 作者は一貫して、読者に楊令を好きになってもらいたくて、書きつづけているよね。
それだけは、よくわかる。
一方で民を皆殺し。他方で格安の税。
こういう飴とムチで支配されることが、民は最も嫌いだということを、この作者はわからないのだろうか?
民を愚弄しているんだよ。
誰かも書いてたけど、一貫して楊令を批判する人物がいればよかったんだろうな
別に敵方とか反乱分子とかじゃなくてもいい
リーダーは孤独なんだ!というテーマを崩したくないんだろうけど、
言いにくいこと言ってくれる友達役の人物がひとりくらいいてもよかったと思う
そいつとの対話で、どんな覚悟で民を虐殺したのかとか、遺族には恨まれて当然と
思ってるとか、楊令にはそのへんを語って欲しかった気がする
作者にとっては言い訳は男らしくない、そんなの書くの嫌だ、なのかもしれないけど
内面を語らなすぎる今の楊令はぶっちゃけサイコパスじみて見える
ホームレスは社会の役に立たないので火をつけてやったぜ、などっかの学生みたい
208 :
sage:2010/05/01(土) 11:37:23
最近ンフマップで買ったVista搭載でメモリが1.5Gもある高性能ノートパソコンで何かをROMっている楊令殿に話しかけるコエンシャク。
、
コエンシャク
「楊令殿、何をしていらっしゃるのですか?」
、
楊令殿
「となりの国の事も勉強しようと思って日本のツーチャンネルと言うサイトを見ているのだよ。」
、
コエンシャク
「さすが楊令殿勉強熱心ですね。」
、
楊令殿
「ところでコエンシャクよ、日本にも我々と同じく革命の志を持つ日本共産党と言う政党がありそこのスレッドではCGJ,CGJとたくさんの書き込みがあるが、しいGJとは何のことかな?」
、
コエンシャク
「そうですね、我々の世界で例えるなら
すごい。楊令殿、すごいと同じような意味です。」
、
楊令殿
「……」
>>207 禿同
一貫して楊令を批判する人物、あるいは楊令の本心を見抜いて暖かく見守る爺ないし恋人。
それらの人物との会話を通して楊令の心の内が読者に伝われば、楊令が嫌われることは
なかった。
それに対する作者の回答は、皆殺し後の孫範と徐史の会話に示される。
上記のようなキャラを出してリーダーの孤独を害することは、傲慢なんだと。
作者が考える美学がどんなものであれ、それが読者に共感されなければ、主人公楊令は
精神病者に見えるだけ。結局、読んでいても腹が立つだけだから、途中で読むのをやめる
しかなかったな。
中学時代のツッパリ・不良少年も、クラスメートにだけは見捨てられたくなくて、
クラスメートにだけは愛嬌をふりまくんだよな。
織田信長も伊達政宗も、実弟を殺すという現代人の共感を得られないような事件を起こす。
戦国大名の家族と、現代の核家族とは、家族の概念が異なるから、当時の人間の行動
原理をそのまま描いて、現代人の理解を得るための説明はしないという作風はあっても
いいと思う。ただし、読者がそれに耐えられるのは、短めの小説か、90分で終る映画の
場合だろうな。楊令伝のような大長編で、現代人の理解を得るための努力を怠ると、読者
は途中で耐えられなくなるよ。楊令が基地害にしか見えないからな。
大長編の場合は、世間一般の正邪・善悪の判断と一致した基本理念に支えられていないと
読めたものではないぞ。だからといって、幻王の殺戮・略奪を、大長編の中でやってはならない
ということではない。正常な道徳観をもった読者が物語に参加できるように、そういう道徳観に
反する行動をする楊令を批判しつづける常設キャラないしは楊令の本心を語らせる相手となる
キャラは、絶対に必要だ。作劇の基本だと思う。
それと一国の物流コストの総額の半分の税収があれば国家経営は可能というような
非常識を述べるのは、よした方がいい。もう二度と北方作品を読めなくなってしまった。
梁山泊が始めた交易事業は、徐々に民間に払い下げられるような話をしていました。
粗利は2割で、その粗利は、すべて運送費に当てられるということなんですが、事業
を引き継いだ商人は、どうやって食ってゆくのですか?
もちろん、飲まず食わずです。わたしの算盤はそのような答えをはじき出しました。
原価8割で、運送費が2割。このルールで売価が設定されます。
生鮮食料品を扱う商人は、売れ残って廃棄処分にされる商品の原価を、売価に
転嫁することも許されません。
商品が売れ残った場合は、首を吊って死んでいただきます。
梁山泊の交易を利権と捉える商人はいなくなりますね。
事業を引き継いでくれる商人はいるのでしょうか?
国が行なう交易なので、腐敗があってはならないのです。
商人は飲まず食わずで働くか、あるいは死を選ぶか。
選択肢はその二つしかございません。
わたしの算盤はそのような答えをはじき出しました。
楊令伝には、ほんもののサヨクの人も迷惑しているんじゃないかね。
理想主義で現実が見えていない、妥協することがなく政治的でない、
という批判には慣れているだろうが、
楊令伝と同じように天然だと思われたくはないだろうからな。
ノ´⌒ヽ,
γ⌒´ ヽ,
// ⌒""⌒\ )
i / (・ )` ´( ・) i/
!゙ (__人_) |
| |┬{ | ナカーマ
\ `ー' /
/ |
>>209 孫範と徐史の会話に頻出した傲慢の語も、理解しにくかったよな。
もともと岳飛の部下である孫範と徐史は、上司である岳飛に対して傲慢な態度を
とったことはない。かすかにでもリーダーの孤高性を害するような考えをもったことを
強調的に自己批判するために傲慢という語を用いるにしても、一般の用法と違い
すぎて違和感があった。
>>204 花飛麟の花が咲いたような派手な用兵と、呼延凌の地味だが堅実で手堅い用兵
というカタログ文句も、何度も読まされたな。
実際に兵を率いた両者の用兵を具体的に描写して、なるほど花飛麟は派手で、
呼延凌は地味だが堅実な用兵をするなと納得できるようにしてもらいたかった。
ザ・ピーナッツの二人がそっくりで区別できないから、一方に赤い服を着せ、他方に
緑の服を着せて、「よかった。ちゃんと区別できますね」とはしゃいでいるような感じがした。
ある意味、全編がカタログ文句で綴られた小説のような印象だったな。
作中ではすごいと言われる楊令のすごさを読者は感じ取れない。
今後の展開の伏線になるのかなと思わせる事実が、その後に生かされることがない。
具体的なストーリーではなく、作中人物の印象だけで語られる他者
この教材を使えば、すぐに○○ができるようになります、というカタログ文句を並べているが、
いまだ教材は完成していないどころか、製作の準備すらできていないのに、
カタログ文句だけで全編が貫かれた小説。
張平が使う暗器
使いまわされたあげく速攻で殺され、何のために登場したのかわからなかった劉彦宗
もカタログだったな。
ほんとつまらなかったのが、祖永・曽潤から党厳・周印に至る二級品のカタログが
続いたあたりだったな。
たしか曽潤のプロフィールを紹介する2行程度の紹介文だったと思うが、曽潤は
力が強くて木の枝をへし折る、というのがあった。
武松が拳で木の幹をへし折った場面を思い出したが、曽潤は幹ではなくて枝だ。
言い換えると、武松ほどにはすごくはないから期待するなと言っているのと同じ。
しかも、武松が木の幹を拳でへし折るシーンは、そこにいたるまでの武松の悲しい
ドラマがある。曽潤には、そのようなドラマはない。
ドラマがないなら、せめて武松以上の力持ちにするという発想はなかったのだろうか?
いつかその力が生かされるかもしれないと思えば、物語に対する期待感が大きくなる。
力は強くても、それが指揮官としての優秀さに直結するわけではない。せめて抜群の
膂力でもあれば、曽潤だって使いようがあったはずだ。
何の役にも立たない中途半端なキャラを増やすことに、いったい何の意味があるのか
理解できない。
意味はあるさ。すごい楊令ちゃんの地位を脅かすような高い能力をもったキャラの登場
は許されないw
重大な決断を迫られるリーダーの孤独を描いた小説ではないな。
リーダーである楊令の地位が、他者に脅かされることについて異常なまでに神経質で、
楊令以外の梁山泊のメンバーを必要以上に過少評価する。
小心なリーダーの孤独を描いた作品だ。
そのような楊令を頂点とするピラミッド型の秩序にあっては、
最底辺を構成する一般の民は、虫けら同然、ゴミ同然になることは必然のこと。
皆殺しにすることに何の痛痒も感じない。
>>227 全編が主人公楊令の視点で語られて、そのような印象になっているのなら、
まあわかる。楊令の主観だけを書いているから、そうなることもありえる。
楊令伝の場合、非常に多くの人物の視点で語らせて、物語の客観性を担保
しようとしている。それにもかかわらず、小心なリーダーの孤独を描いた作品
のような印象を読者に与えてしまうところが、この作品の異様なところだな。
>>190 >南宋の歴史の解説書で、首都改称の事実に触れられていないものは皆無だし、
>大学入試の頻出問題でもある。あまり世間を舐めないほうがいい。
入試前に詰め込んだ知識というものは、数年後には大半を忘れてしまう。
南宋の首都がどこかという知識なんて、日常生活との接点がないから、
歴史好きで歴史の本ばかり読んでいる人でなければ、ほとんどの人が忘れる。
ただし、これからその時代を背景にした小説を書こうという人が、こんな基本的
な知識を忘れるだろうか、というと忘れるはずがないわな。
ひょっとして楊令伝を書く前に、一冊も南宋の歴史について書かれた書物に
目を通していないわけ?という疑いを持たれても仕方ないだろう。
俺たちはそんな小説を読まされていたのかということに気づいたときの憤激を
理解しなくてはだめだよ。詐欺の被害者というものは、詐取された金額の多寡で
憤慨するのではなく、騙されたことそれ自体に憤慨するんだからね。
読んでるだろう。はじめの方の頁に海東青鶻の話が出ていたんだよ。
方臘の乱あたりまで読んで、そこを書いているときに、杭州や臨安の地名に
触れざるを得なくなってしまったんだろう。
たぶん現代モノの地図を見たんだろうな。
現在の杭州市は、8つの区部と3つの市(臨安市を含む)と2つの県で構成されている。
>>214 運送費という名目で、その中に、商人が受け取る給与も含めてしまうんだろう。
そのあたりのことは、詳しい人たちが身近にいるんじゃないの?
取材費の中に、私的な飲食費を含めるようなものだから。
>>216 いるんだよ。きわめてマトモな発想で善行だけを行なう自分たちの理解者というもので
世界は溢れていて、反動的な帝国主義者さえこの世からいなくなれば、自分たちと同じ
善人で世界は満たされる。そして、腐敗も差別も皆殺しも一掃される。
ナルシズム全開の思想だから、反動的な帝国主義者さえこの世からいなくなれば、
そういう商人は、必ず現れるという発想な。
しかし、抗金を唱える岳飛とは仲良く談笑し、反対に熟女真の民は皆殺しにします。
商品原価=8割 輸送費=2割
┝━━━━━━━━━━━━━━━━┿━━━┿━┥
88彡ミ8。 /)
8ノ/ノ^^ヾ8。( i )))
|(| ∩ ∩|| / / <1割の税が国家予算
从ゝ__▽_.从 /
/||_、_|| /
/ (___)
\(ミl_,_(
/. _ \
/_ / \ _.〉
/ / / /
(二/ (二)
>梁山泊には、一割の税が落ちればいい。船と車輛の、輸送の儲けがあればいい。<1月号402頁>
>「一割の税です」「しかし、四百で買った物を、五百で売っておられる」「確かに。
>しかし、それが商いでしょう」<1月号419頁>
きわめて理解しにくい表現なんだが、「税」と「儲け」は異なるから、
梁山泊には、一割の税が落ちればいい。「それに加えて」船と車輛の、輸送の儲けがあればいい
ということで統一的に理解しておこう。後者も、正確に言うと、船と車輛の、輸送「経費をまかなう
だけの」儲け、というように理解しておこう。
このように理解すると、「四百で買った物を、五百で売って」儲けた百が、輸送経費ということになる。
402頁は、一割の税=梁山泊に落ちる輸送経費というようにも読めるが、そのように考えると
梁山泊の国家経営のための費用がなくなる。農民から徴収する1割の税(収穫の1割
という意味だと思う)は、すべて備蓄すると楊令が言っていた。梁山泊には交易の利が
あるから、農民から徴収した税を国家経費に当てる必要はない。理論的には無税でも
梁山泊はやっていけるということを、楊令は言っていた。
やはり、1割の外税のほかに、2割の粗利があり、それを輸送費に当てているという意味
なんだろうな。
>>235の図で良いと思う。
梁山泊は交易事業を商人に払い下げると言っているのだから、将来的には輸送費は
商人がやり繰りすることになり、梁山泊は1割の税だけを徴収する。
ただ、すべての取引の場面に、梁山泊の官吏が立ち会うことはできない。商人に帳簿
をつけさせ、年あるいはそれより短い期間を定めて課税することになるんだろうな。
商人は仕入れの際に、仕入先の商人に原価×0.1の消費税を支払っているから、
顧客に販売した商品総額の1割を梁山泊に納税するのではなく、
販売総額×粗利×0.1
を納税することになる。商人がすべて正直に申告すれば腐敗は生じないが、虚偽の
申告も生じ得る。現に、作家が同席していない私的な飲食費を取材費として申告した
商人もいる。中国の全商人の仕入れ伝票を梁山泊の官吏が精査しなければならないな。
収税官吏は莫大な数が必要になるぞ。1割の消費税で賄えるかな?
兵への給与、戦費その他諸々の経費を支弁した残金でやるんだぞ。大丈夫かな?
>>236 あのあたりの叙述は、もっと納得のいくものにしておかないと、騙せるのは小学4年生
ぐらいまでではないか?むかしの子どもと違って、いまの子どもはバカじゃないよ。
有名中学を受験する6年生とかは、賢いよ。ほんとしっかりしないとバカにされるよ。
輸送費の半額で国家経営ができるというギャグは、林屋三平でも、ビートたけしでも、
思いつかないよな。こんなに鋭いボケをかますとは、北方謙三は只者ではないな。
吉本興業と松竹芸能のスカウトが、アップを始めたようです。
しかしもうグダグダだなw
じゃんじゃん戦やって、キャラを殺しまくって、さっさと終れよww
>>232 商人が2割の輸送費を負担し、商人の給与は、梁山泊が徴収した1割の税の中から、
梁山泊が支払う、だったらもう大笑い。
>>237 たぶん楊令は何も考えていない。青州の商人に対して堂々と「しかし、それが商いでしょう」と
言っているところを見ると、2割の儲けで梁山泊の国家経費をまかなっているようにも読める。
輸送費は必要経費なんで、純益ではないからな。
しかし、そうすると、「輸送の儲け」=輸送費をまかなうだけの儲けは、どこにいってしまうんだ、
という疑問が生じる。
つまり、何も考えていない。李英の母親は、陳夫人であり、王、でもある。これと同じ文脈で
読むべきなんだという気がしてきたw
┌−┐
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|ノ´⌒ヽ,,
γ⌒´ ヽ
.//""⌒⌒\ )
i / ⌒ ⌒ ヽ )
!゙ (・ )` ´( ・) i/
| (__人_) | 1割の税。2割の輸送の儲け。フニャフニャ。
___ \ `ー' /_____
| . |__>─----─<_|_ |
| (|__i 友 愛 i_|_) |
└――-┴―|_______| ┴―――-┘
\_____ノ
(二」 L二)
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└−┘
軻輔が「火を放っていないから幻王は皆殺しをしたつもりになっているだけだ」と
言ったときは、同時に、梁山泊が扈一族を皆殺しにしたという捏造が行なわれて
いたから、激怒してしまって、笑っている余裕がなかった。
しかし、楊令の消費税に関する発言は、純粋に大笑いできるわ。
俺は、他人の失敗をあざ笑うようなイヤミな人間ではないんだが、すまん、ここは
我慢しようと思っても我慢できない。
ウワハハハハハハハハハハハハ。
>>238 中世の軍なので、鉄・弾薬・ガソリンを大量に消費するわけではないが、
梁山泊のごとく500万人の国民を実質無税にして、それで10万の兵を
養うというのは事実上不可能だろうな。
それに、高校の世界史の授業で、「黄河を制する者は、天下を制する」と
いう諺を習った。中国の権力者にとって治水土木・灌漑土木は、重要な
施策であったのだろう。経費は民に負担させるにしても、無税を標榜している
梁山泊に、土木工事の経費の強制徴収ができるのだろうか?
ひょっとして、これも1割の税でまかなうというのか?
夢を語られるのは結構なんだが、実現が可能かなと思わせる程度の空想じゃないと、
夢ではなくなり、バカバカしいタワゴトになってしまうんじゃないの?
荀響は李応殿から、実現できない志は志ではないと教わったんじゃなかった?
楊令殿の夢は、誰が考えても、実現しないと思うよ。
2割の粗利をすべて輸送費に当てていたら、商人はどうやって食っていけばいいの?
事前にじっくり練って成案を作っておき、前後矛盾しないように、政策は述べないとな。
いきあたりばったりのアドリブでやっていると、物笑いになるだけ。
まあ、早く終った方がいいわ。
楊令伝から読み取れる構想というのは、
1.全体の流れは大まかに史実ベース
2.108人とまではいかないが、キャラを増やして、それらが童貫戦のときのように次々に死んでゆく
3.楊令に新しい国を作らせる
この3つかな。
方臘戦は予定外に長くなったという話をしておったから。
これだけじゃ、面白くならんわ。個々のキャラを魅力的に描いてゆかんと。
それが主人公ですら魅力がないというていたらく。
早く終った方がいい。
最初に税の話をしたのは方臘だった。ここが躓きのはじまり。
だが、方臘がハッタリ屋であり、方臘政権が永続的な政権でないことは、みんな知っている。
だから方臘の税の話は無害だった。
これに対して、梁山泊はハッタリで無税にするとは言っていない。大真面目なんだ。
もう少し精度を高めた政策を提示すべきだったな。いまやっているのじゃ、てんでダメ。
面白くもなんともないし、バカバカしいだけ。欠陥だらけで、実現可能性がゼロに近い。
この作者の持ち味は、不器用だけど筋の通った男の生き様を書くことだと
思うんだよね。時にアホに見えるけど、そこがいい、みたいな
なのに楊令みたいな完全な人格を書こうとしてまんまと失敗してる
登場人物の賢さや考え込まれた密な設定でうならせる作家じゃないのに
無茶するなーと最初は思ってたよ
モンゴル・元は東アジア大陸で皆殺しをして牛を飼っておくべきだったな、みたいなスレになっているw
>>254 楊令のキャラがダメなのは、もちろんなんだけど、部下の新将校が、またどれもダメ。
基本的に、若いor年配×非DQNorDQNの4種類のキャラしかない。それで岳家軍の
新将校を含め数十名の将校をまかなっているから、面白くない。
水滸伝の杜遷のような屈折したキャラは、いなくなってしまったね。
楊令伝の登場人物は、ほんと4種類だけなんだよね。
4種類の人物だけで、現実社会の縮図を見せることはできないよ。
杜遷も最期のシーンは梁山泊の有能な中堅将校という楊令伝キャラと同じ無個性な
キャラにされてしまったけど、第2巻の杜遷は面白かった。梁山泊の仲間になることが
予定されているのに、王倫の下で有力な地位を占めていて、けっこういい暮らしをしている。
天真爛漫な宋万に較べると、林冲への接近の仕方に、屈折したものがある。原典を知らない
読者なら、杜遷はひょっとして敵ではないかと疑わせる存在に描かれている。
王倫という悪役のトップがいたからこそ、杜遷は面白いキャラになった。
楊令伝でも各部隊の将校は、宋万と杜遷のペアが基本になっているんだけど、4種類のうち
のどれかなんだよな。
雷横の上司であった志英なども、小物ではあるが、キャラとしてはナチュラルで面白い。
いかにも現実世界にいそうな人物なんだよ。
青蓮寺の機嫌を損ねて自分の地位の安泰が失われるのではないかとビクビクしている。
大過なく軍人暮らしを終えて、安寧な老後を送りたい。
何を考えているのかわからない梁山泊の将校に較べると、人生の目的が明確で存在感はある。
梁山泊の将校は、考えることはすべて楊令に任せて、自分は闘う機械になっている。
人生の目的が見えないから、海に漂うクラゲのような印象。
志英のほうが人生の目的が見えるだけ、人間らしく見える。
梁山泊を撲滅して、宋を復活させてもらいたい。登場する人間がみな生き生きとしていた。
水滸伝のキャラたちに較べると、楊令伝のキャラはどれもみな劣化しているというのが
楊令伝嫌いの人たちの一致した意見だな。
岳飛と韓世忠を除くと、プロフィールを詳細に紹介されたキャラがいない。長くで1ページ、
短ければ2〜3行だから、どのプロフィールが誰のものだったか、覚えてられないんだわな。
学校を卒業して久しぶりに見た同級生の劣化した姿を見ているようで、楊令伝は読みたくないんだよな。
評判の美人だったA子が、三原じゅん子化していた。
秀才の誉れ高かったB君が、アニメの話しかしない。
イケメンのC君がブタになっていた。
前作から引き続き楊令伝に出ているキャラは、みんなそんな感じ。
目と目を合わしにくい感じがするんだ。だから読まない。
ほんとうに15巻という膨大な長さを必要とする小説だったのだろうかという疑問があるんだな。
無駄な会話シーンと、不必要に長い戦シーンをコンパクトにすれば、
半分ぐらいにまとめられたんじゃないか。
10巻完結予定をわざわざ伸ばしてまで続けるような小説なんだろうかと思ってしまう。
さっさと打ち切って、新しいテーマで新しい小説を書いた方がいいのではないか。
内容的には新しい国を作る話をしているのだけど、執筆の姿勢から強く連想してしまう
イメージは、“宋の腐敗”なんだよ。
70歳すぎた与謝野さんが自民党を飛び出して新党を立ち上げても新党ブームが起きない
のといっしょで、ベテラン作家が革命のドラマを書いても、青春時代へのオマージュにしか
ならんのよ。だから、つまらん。長さだけはうんざりするほど長いから、俺もこの作品に
「宋の腐敗」と同じ匂いを嗅いでしまうな。
>>259 プロフィールはなくても、個々のキャラにミニ・ドラマを用意して登場させれば、
それなりにキャラは立ったのだろうな。そのようなミニ・ドラマがあったのは、
花飛麟・侯真・岳飛ぐらいなんだよ。他はごく簡略な紹介文のみ。
そんなキャラが50名以上いるから、区別すら困難になる。
花飛麟・侯真・岳飛のエピですら、どこかで見たことのあるようなものだったしな。
花飛麟が兵に厳しすぎて調練で兵を殺す→子午山送り、というのは、史進。
侯真を半殺しにして鍛え上げるのも、王進と史進。
岳飛は、樊瑞・項充・李袞と同じ盗賊退治。
たいしたことないのよ。
水滸伝で原典から引用したのと同程度の堅牢な構成と個々人のエピソードを
用意してから執筆に入ってもらいたかったな。堅牢な構成は史実を学べば得られる
のだから、あとは個々人のエピソードをオリジナル・ストーリーで準備すればよい。
梁山泊の会で、「僕はA型で几帳面なんで、構成とキャラ造形に関しては、
最初から最後まで、ばっちり創作ノートに準備してから書き始める」と言って
おられたな。
そのくせ、「楊令に恋人はできますか?結婚しますか?」という質問に対しては、
女真で暴れまくっていた楊令は、これから徐々に人間らしさを回復してくる。
楊令がどのような人間になるかは、書いてみないとわからない。その過程で、
楊令に恋人ができるかどうか、結婚するかどうかも、おのずから明らかになって
くる、とおっしゃっていた。
「おい、おい、創作ノートはどうした?」とつっこみたくなったよw
奇抜なことをして読者を驚かせようという性向が強すぎて、物語の統一感に対する配慮
を怠ったんだと思うよ。第1巻の幻王の殺戮・略奪の時点で、この物語は終了している。
その後の楊令を見る読者の目は冷たい。世間をあっと言わせる殺人事件の犯人が、出所
後、社会から暖かく迎えられるかというと、そう甘くはない。
楊令が何をしても、独特の暗さがつきまとってしまって、素直に楽しめない。長くなれば
なるだけ、つまらなくなる。第1巻で終了しとけばよかったな。
呂布の性格逆転、武松と藩金蓮の性格逆転は、逆転させても筋の通ったドラマになっていた。
その検証をしてから、執筆に取り掛かったのではないかと思うんだ。細部にいたるまで矛盾が
生じないように配慮されていた。
楊令の性格逆転は、行き当たりバッタリの印象があるな。筋が通っていない。
水滸伝のファンとしては、楊令伝は存在そのものが許せないんだろうな。
ただ単に前作の続編を読みたいという人なら、この楊令伝でも満足するかもしれないが、
前作と同レベルの緻密に練られた作品を読みたいという人には不満が多いだろう。
せめてもう少し短ければ不満は爆発しなかったのかもしれない。
その意味では、前作の人気に寄りかかった便乗商品の印象を払拭できなくて、作品の
存在そのものが、宋の腐敗をイメージさせてしまうのかもな。
>>268 楊令と同じことをやった二竜山の山賊が読者からこんなに嫌われるかというとそんなことはない。
悪役だから、悪いことをするのは当たり前。二竜山の山賊は、カラッとした陽気さすら感じさせる。
楊令の場合主人公なので、殺戮・略奪について、一理屈こねなきゃならない。
実際、燕青などが代弁して一理屈こねたのだが、あれで納得できた人がいるのかね。
楊令嫌いの劫火に油をそそいだだけのような気がするが。
>>268 >楊令が何をしても、独特の暗さがつきまとってしまって、素直に楽しめない。
はじめにドでかい犯罪をやらせたものだから、作者じしん、楊令を書くときに、ペンが
萎縮しちゃってんだよ。
評判が良くないのは承知の上で、楊令を書きつづけなければならない。
しかも、楊令をすごい人物にしなきゃならない。
小説的表現としては間違ったことはしていないと、さかんに自己暗示をかけているが、
作者も21世紀に生きる普通の道徳観をもった人間だから、それとは別の次元で幻王の行為
を正当化するのに苦慮している。
>>268 >奇抜なことをして読者を驚かせようという性向が強すぎて、
幻王の殺戮・略奪は、奇抜なことをやろうとしたんじゃなくて、本気で権力の本質を
書こうとしたんだろうよ。
おまえらだって、税金を納めたり、パトカーが傍を走っていれば制限速度を守るのは、
権力に対する恐怖心から、そうするんだろうと言いたかったわけさ。
民を皆殺しにすれば、殺されなかった他の民がおとなしく服従するというのは、そういうこと。
しかし、これが読者にとって不愉快なんだよ。
近代以前ならいざしらず、また現代でも北朝鮮のような後進国ならありうるだろうが、
安定した法治国家の国民が、そんな一面的な権力観をもっているわけがない。
だから、いい大人は、そんなことを口にしない。
読者側から見ると作者が中二病にしかみえないのに、「これが権力の本質だよ、おまえら
わかったか」と突きつけられると、むかつくわけよ。
作者じしんが「いくつになってもやんちゃな俺」というキャラクターを捨てることだね、まず。
全編オリジナルの楊令伝で、史実ベースの重厚な作品を書くことができれば、
「いくつになってもやんちゃな俺」というキャラクターから脱却できたのにな。
絶好のチャンスを逃してしまった。
鏡に映る顔のしわを見ていれば、「いくつになってもやんちゃな俺」というキャラクター
を演じつづけるのが無理だとわからないか?
>>274 梁山泊に来てからの楊令は、民の皆殺しをしないのだが、その理由が明らかにされていない。
女真にいたころと考えに変化がないのなら、民の皆殺しをやれ。
やらなくなったことに理由があるのなら、その理由を示せ。
読者の評判が悪いからやめたというのでは、物語内部の解決にはならない。
楊令は攫ってきた女300人のなかから、どのようにして現在の恋人を見つけたんだ?
桂三枝と西川きよしを呼んで、フィーリング・カップル5対5をやったのか?
女真を離れて10年近く放置しておいて、恋人もへったくれもあるか。
後付けにしても遅すぎる。
これから生きる喜びを知ろうという、若い娘を何百人も攫った<楊令>
↓
攫ったのは熟女真の若い娘だけで、山中の兵の妻にするため<燕青>
若い娘とわざわざ断っているのは、人妻は含まれていないということだろう。
周通が楊志の妻に惚れたときも、彼女が人妻であることが判明すると、
周通はあっさり引き下がった。
民を殺すことは良心の呵責なく行なえるのだが、不倫は絶対にしないのが梁山泊だ。
燕青の調査能力は、この時点では、楊令の妾については及んでいない。
「私を、甘く見るな、楊令。幻王の戦を、私は調べ上げた」と大言壮語しているが、実は
たいしたことはない。
まだ12巻までしか読んでないけど、楊令に種を仕込まれそうな女はいるのか…
せっかく、30過ぎてもガキ臭い楊令は子供がいなくて、新生梁山泊のアホ国家も
後継者不在で滅びるのでしたとなるかと思ったのに。
今でも楊令は「俺は『非常時の』頭領だ。帝じゃない」といいつつ、自分の絶対君主で
やってるんだ。楊令にガキができたら、皇太子面しそうだな。
>>281 女真の村に置きっぱなし。10年近く会っていないだろうから、タネを仕込まれる心配はない。
たぶん面倒を見ている完顔成にタネを仕込まれるんだと思う。
>>282 逆に言えば、水滸伝の終盤の楊令みたいに「成長した」姿で現れる可能性もあるってことか…
楊令の種じゃなかったにしても、「10年前に仕込んでいただきました」とか捏造すればいいんだし。
どうせ、隠し子がでるなら晁蓋の隠し子が出てきて、その天才的戦争センスで
「俺の親父の作りたかったのは、こんなぬるま湯じゃねぇ」と叫んで、
黒騎兵に守られた楊令と梁山泊をズタボロにしてくれればいいのに。
つーか前向きな話をする気にならんのじゃ。
全国PTA連合会とかで、子どもに読ませたくない図書に指定して、楊令伝が絶版になる
というような話がしたい。
時代小説であることを置いといて、純然たるハードボイルド小説として考えても、
楊令伝はB級なんだわな。
俺たちがイメージするハードボイルドな人物というのは、周囲が何と評しようと、
己の正しいと信じる道をまっしぐらで、結果的に世間の良識と調和できなくて
孤独になることが多い。
やはり一人で行動する殺し屋や刑事がピッタリはまる人物なんだよな。
軍隊のような組織のトップをハードボイルドに描くのは、はじめから制約が多い。
童貫や岳飛が戦人(いくさびと)として周囲から称賛される場面は、ちっとも
ハードボイルドじゃない。大将は最後に死ぬ役割であって、最初に死んでゆくの
は最前線の兵。兵に死ぬことを命じる立場にある大将が、「闘うことは素晴らしい。
闘うことは美しい」とやっていると、どんだけナルシスト?と思ってしまう。
ハードボイルドとは正反対の人物になってしまうんだよな。
個人で行動するハードボイルドな主人公も、ナルシストには違いないんだが、
命のやりとりをするリスクは、自分ひとりにのしかかってきて、死ねば自業自得。
誰にも迷惑はかけないから、かっこいいわけだ。
大将は自分も死ぬ覚悟で闘っているとしても、部下である将兵を巻き添えにする
からな。
>>285 >兵に死ぬことを命じる立場にある大将が、「闘うことは素晴らしい。
>闘うことは美しい」とやっていると、どんだけナルシスト?と思ってしまう。
ナルシストというより、詐欺師だな。はじめから詐欺師に描かれていた方臘は、
その点で、童貫や岳飛に比べると評判がいいんだと思う。
方臘は宗教というものを利用して信徒を生きた実弾にして、自分の野望を遂げようと
した。詐欺師を詐欺師として描いていた。描写に欺瞞がないから、方臘は好感を
持たれたのだと思う。
クズをクズとして描いていれば、ウソはついていないから腹は立たない。
二竜山のケ竜や、梁山泊の王倫に対して腹が立たないのは、ウソがないから。
ありのままに嫌な人物で、殺されてしまえと読者が願っていると、ほんとうに
誰かが殺してくれるから、痛快だった。
方臘も、そうなんだろうな。
登場場面の少なかった耶律大石なども、そう。
楊令、(楊令伝の)童貫、岳飛には、ウソがあったな。作中の他の人物が、
裸の王様の服は素晴らしいと言い続けたウソ。
とりわけ読者が死ねと願いつづけている楊令が、周囲から「すごい、すごい」と
言われつづけるのは腹が立つな。
敵役のキャラであっても、ケ竜や王倫のような人物にはしたくないという
ヘンな制約を作者が自分自身に課した。
梁山泊の敵役を高Qのような小物にしたくないという制約。
それはそれで結構なんだが、敵役をどのように描くかについて、落としどころ
を見つけられなかったように思う。
その原因は、作者の好みによるもう二つの制約があったことによる。
それは、帝政を擁護する奴は馬鹿だから、俺様の作品には出したくない。
攘夷・抗金を主張する奴は馬鹿だから、俺様の小説には出したくない。
(まあ、最近になって、やっと岳飛は抗金を言い出したが、本音はそうではない)
だが、これだけ多くの制約があると、敵側の人物も、梁山泊と同じにならざるを
得ない。現にまったく区別ができない。
落としどころとして作者がたどりついたのが、戦人。抽象的に闘うことを賛美して、
その象徴的人物として童貫・岳飛を祭り上げること。
これでは、なんのことだかわからない。戦に参加している兵も、全員戦っているからな。
最底辺の兵卒と、童貫・岳飛と、どこが違うのよと思う。
たしかに燕京戦で敵前逃亡した地方軍の兵とは違う。しかし死力を尽くして闘う兵と
童貫・岳飛の違いはないだろう?梁山泊の将兵とも、禁軍の兵と違いがない。違う?
水滸伝がはじまったときは、宋は腐敗だらけ。その中で、もっとも腐敗がひどいのが
禁軍とされていた。地方軍には、当時まだ秦明・呼延灼・関勝などがいたから、腐敗
していなかったのな。そう言わなきゃならない都合があった。
腐敗していない宋の機関が青蓮寺だった。それで青蓮寺が梁山泊の敵役になった。
ところが軍隊を持たない青蓮寺では、梁山泊と最終決戦ができない。
そこで、宋で最大の腐敗の温床だった禁軍を急遽腐敗していない組織に衣替えして
梁山泊の敵に仕立て上げる都合が生じた。
もっとも、童貫軍だけは、禁軍の他の部隊とは違うと第1巻で言っていたので、作者は
命拾いをした。ところが宿元景もたいして腐敗していなかった。楊センもそうだ。
腐敗していたのは高Q以外に誰がいたのだ?
善悪や正邪で登場人物を二分するのが嫌でも、
たとえば、損得勘定を義理・人情に優先させる集団と、反対に、損得勘定よりも義理・人情を
優先させる集団というような二分法もあったろうにな。
何らかの基準で集団を色分けしないと、闘う意味すら見出せなくなってしまう。
この点、水滸伝時代の梁山泊と青蓮寺は、うまく人物群の色分けができていた。
軍と軍が直接対立するようにになってから、この色分けがなくなって同質化してしまったな。
敵味方の軍が同質化しても、蔡京・高Q・王黼のような腐敗廷臣が、ちゃんと
物語の中で重要な地位を占めていれば問題はないんだよ。
美しく闘った両軍兵士の血と汗の向こう側では、腐敗廷臣だけが漁夫の利を
得ているという虚しさがあれば、両軍兵士の闘う姿の美しさを称賛することにも
意味が出てくる。
楊令伝には、それがない。腐敗廷臣はすべて退場だ。
唯一活躍している文官である李富も、腐敗してこない。これじゃ物語にならん。
仮面ライダーも美しい戦士。ショッカーも美しい戦士。もちろん腐敗廷臣などは
登場しません。
まるで仮面ライダーだなww
作中では、楊令は中華を統一しようとしない。だから尊く、だからすばらしいって
作中人物が賛美してるけど、無政府主義ですらない、ただのわがまま坊やだしな。
楊令が目指す国もわからなくもないが、いつまで非常時の頭領を続けているんだ
って話になる。そのくせ、小さな梁山泊で、小さくても富める国を作り出しているのに、
楊令にとっては用済みの人材処理だろうが、登場人物がポコポコ死んでいくのは、
梁山泊の一番の重要事である交易のために周辺国家と仲良くすることすらしていないと。
民主主義で重商主義を目指しているつもりなんだろうが、それを阻んでいるのは
楊令自身じゃないか。悪い意味で現代中国のような一党独裁といびつな経済発展
してるように見える。
いつになったら、議会が開かれて、「数で決める」議決がされるのだろう。
楊令の命令と呉用の陰湿な根回しと公孫勝の暗殺だけだな。
…ところで、項充は作者に忘れされられたみたい(旧梁山泊奪還で殺し損ねた?)だけど、
そのうち、張横・童猛みたいに「やべぇ、今のうちに殺しとけ」であわてて殺されたりするのだろうか。
>>292 李富は腐敗はしてないかもしれないが、李師師がでてきてからは、
作中でどんなに李師師に操られてないとか、鋭さを増したとか作者が自己讃美しても
何が何でも梁山泊をつぶすというライバルとしての魅力がなくなった腑抜けに見える…
中華を統一しないことが価値あることのように作品では言われているが、
その根拠は、梁山泊軍10万で統治できる範囲が現在の領地だというに
すぎないんだよな。
広域国家の中で独立運動が起きる場合は、抑圧されている少数民族が
自治を勝ちとるために戦う場合が多いのだが、梁山泊はそれですらない。
むしろ民族の統一など欺瞞だとして唾棄されている。
このあたり世界の常識と違う。
民族の統一・不統一の問題は、いちおう棚上げしておくとしても、戦後の
世界政治の中で最も嫌われたのが、独裁なんだよな。独裁政治による
国民の自由の抑圧と、戦後世界は戦いつづけた。
ところが、楊令伝世界では、楊令の独裁が最高に価値あるものとして位置
づけられている。楊令が独裁する限り、独裁の悪弊は一切起きないという
前提で物語が進められる。
それこそが独裁の弊害なんだけどね。このあたりも世界の常識の逆をゆく。
ほんとうに腹の立つ小説だ。
>>295 童貫禁軍が敵側の中心的地位を占めるようになってからは、青蓮寺は無用の存在になった。
それを童貫の戦死とともに、南宋建国の中心勢力と位置づけることが、そもそも無理なんだよ。
軍を持たないがゆえに梁山泊との決戦の主役になれなかった青蓮寺が、梁山泊が健在であるにも
かかわらず、新国家の中心勢力になるなど、ありえない話だ。ここは物語の矛盾・不整合の
最たるものだと思う。
作者としては、梁山泊が中華統一を目指さなかったことによって、青蓮寺も浮かぶ瀬があった
と納得しているのかもしれないが、内乱を鎮圧できない組織が、新国家建国とはおこがましい。
新国家建国の方が、はるかに大きなエネルギーを必要とするからな。
青蓮寺は軍と共同歩調で南宋を建国すべきだった。旧禁軍をすべて配下に取り込むべきだったな。
その意味で、短期間ではあったが、岳家軍と張家軍が独立姿勢を示したことは、こも物語にとって
まったく余計・無用・有害なエピソードだった。
>>294 項充は楊令伝に登場する際も、作者に忘れられていた。たしか山ごもりしていたな。
死ぬ時も忘れられていたので、山ごもりしていることにするんじゃないかw?
>>292 >美しく闘った両軍兵士の血と汗の向こう側では、腐敗廷臣だけが漁夫の利を
>得ているという虚しさがあれば、両軍兵士の闘う姿の美しさを称賛することにも
>意味が出てくる。
楊令伝は、ここが決定的に欠けているな。
人間の生き様の美しさというのも、あくまで相対的なもので、引き立て役となる
醜い生き方をする人物が同じ物語の中にいるからこそ、美しく見えるわけだ。
水戸黄門というドラマは、毎回いい若い者が、ヨボヨボの爺さんに助けてもらう
ヘンなドラマだ。若いのに自分で解決できんのか、このヘタレがと思ってしまう。
若い被害者たちは、「ご老公様とはつゆ知らず、失礼の段お許しくださいませ」と
土下座をするばかりだ。
だが、そんなご老公様でも、引き立て役となる悪代官がいるから美しく見える。
楊令伝というのは、悪代官を登場させないで、水戸黄門と遠山の金さんと桃太郎侍
だけを登場させて闘わせ、「戦う男は美しい」と感心しているだけの馬鹿ドラマだ。
自分が気に入らないタイプのキャラは登場させないという発想が、理解に苦しむよなw
最近は、悪役どころか、戦士以外のキャラがいっさい登場しない。
新登場キャラは、すべて将来戦場で死んでゆく戦士ばかりだ。
読者の中に10万の軍隊を私有している人間はいないから、ぶっとんだ妄想力をもつ
読者以外は、原則として、軍人には同一化できないものなんだよ。
読者が軍人に同一化しようと思えば、(1)非軍人である登場人物が軍という組織に参加
してゆくドラマを見せる、(2)はじめから軍人として登場する場合は、性格的に非軍人
である読者に近いものにする、という工夫が必要だろう。
読者が楊令に同一化するのに困難を感じる原因は、このあたりにあるかな。
(1)水滸伝時代の楊令は、少年時代から軍人になるべく育てられたようなところがあって、
非軍人が軍隊に参加したという経歴に欠ける。なにしろ育てたのが禁軍師範の王進だからな。
この点、山中で修行していた林冲、保正の子であった史進などは、非軍人が軍隊に参加した
感じだったんだ。
(2)とすると、生まれつきの軍人のような楊令は、性格的に読者に近くなければ読者の共感
を得られない。童貫は初登場時からずっと軍人なんだけど、他の宋の廷臣のように腐敗して
いない。賄賂などは一切受け取らないという清廉な人物だった。その面で、読者は童貫に
同一化しやすかった。
楊令が、そうでないことは説明するまでもない。読者の中に、殺人・強盗・誘拐犯人は、まず
いないだろうからな。
楊令を殺すか、小説を終らせるか、どっちかにしろよ。
楊令が架空の存在とはいえ、活字になって生きていると思うと
胸くそが悪いんだわ。
>>303 楊令が嫌われるのは、殺人・強盗・誘拐犯人だからじゃない。
犯罪者を主人公にした小説・映画はたくさんあるし、そのようなドラマでも、読者は
主人公に感情移入できる。
楊令が嫌われるのは、唯我独尊、傲慢な性格が災いしているよ。
3巻あたりだったと思うが、楊令と李媛の会話で、李媛が篭城する敵を攻めるときは、
攻城側には3倍の兵力がいると、孫子の兵法のままの常識を述べた。
これに対する楊令の答えは、俺には兵法の常識は不要だだったな。
楊令の傲慢ここに極まれりという印象を持った。
戦前の陸軍士官学校でも教えていた初歩的な戦術の常識だと思う。
何様のつもりなんだろうね。ほんと死んでもらいたいわ。
その程度のことで自慢げにでかい態度をしている狭量な楊令が、
数万人の集団の頭領になれるとは思えないんだがな。
ここも世界の常識と違う。腹が立つ。
>>304 広告には15巻完結予定とあったから、あと2ヶ月で終了だろう。もうしばらくの辛抱だ。
水滸伝のときは、13巻完結予定→17巻完結予定→19巻完結と、2回延長されたんだ。
油断できないぞ。
お粗末な忍耐力だなw
宋江の梁山泊の活動は成功した。
しかし女真から帰ってきた楊令の梁山泊の場合は、成功といえるような結果は
得られなかったといっていい。楊令が頭領をやる上での最大の欠点はその年齢
が幼すぎたことであった。
さらにはこの楊令の説くところが誇大すぎるという印象を読者に与えた。楊令は、
「まばゆいばかりの梁山泊」
といったふうの梁山泊宣伝をぶってまわった。不幸なことに読者は赤化した梁山泊
が「まばゆいばかりの梁山泊」のごとく成長することを好まなかった。
楊令は梁山泊建国の経過を本にして刊行した。無邪気で楽天的な赤化分子の文章
であり、元来、梁山泊が楊令が説くほど栄光にみちた過去をもち、またいかに将来への
希望にみちた国であろうとも、読者には関係のないことであった。
読者は彼の無邪気さを冷笑し、ほとんど黙殺した。
楊令にとって時の流れがその均質さを少しずつ失い始めたのは三年ばかり前のことだった。
皆殺しをやめた春だ。
皆殺しをやめた理由は誰にも説明しなかった。きちんと説明するには二十五巻はかかるだろう。
それに、皆殺しをやめさえすれば読者の非難の声は鎮静すると思っていたのに、楊令に対する
非難はいっこうに鎮まらない。それが癪なので説明するのが億劫になったのだ。
「中庭の芝生の刈り方が気に入らなかったんだ。」どうしても何かしらの説明を加えないわけには
いかぬ折にはそう言った。
「君はまだ若いんだ。」と僕は言った。「これから恋愛だってするし、結婚もする。どうして
梁山泊の頭領になることを急ぐ必要がある?」
「頭領になんかなりたくなかった。」楊令は剃刀と箆で包茎の皮を剥きながらボソボソと
言った。
そのとき、なぜか知らないが、楊令の内部で何かが裂けた。楊令は大口をあけて怒鳴り出し、
読者を罵り、楊令伝なんか読むなと言い、消えてなくならなければ火を放って皆殺しにするぞ、
と言った。楊令は、喜びと怒りの入り混じった慄きとともに、読者にむかって、心の底をぶちまけた。
そうだ、楊令伝では、陳夫人と王、は同一人物だ。杭州と臨安も併存している。しかし、それが
どうしたというのだ。君はまさに自信満々の様子だ。そうではないか。しかし、その楊令伝のミス
の指摘のどれをとっても、女の髪の毛一本の重さにも値しない。君は死人のような生き方をして
いるから、自分が生きているということにさえ、自信がない。
私はといえば、頭はからっぽのようだ。しかし、私は自信を持っている。自分について、君よりも
強く、また、私の人生について、来るべき死について。そうだ。私は北方作品中最高の能力を与え
られた。宋江よりも、晁蓋よりも、人をたくさん集めるだけの魅力を与えられ、林冲よりも強く、
盧俊義の闇塩の道など比較にならないほどの金銀も稼ぎ出した。世界の文学史上で最高の
キャラクターといえば、この楊令なのだ。
どうして君たち読者は、この楊令にひれ伏さない。どうして、私を崇めない。たしかに私は三つ葉葵
の印籠は所持していない。しかし、君たち読者は、この楊令にひれ伏し土下座すべきじゃないのかね。
この楊令は、成功した作家と同じぐらいの身分の尊さがあるはずだ。成功すれば、
この私が何を言っても、読者が反論するはずがないと思っていた。違うのかね?
楊令伝の内容が面白くなくても、読者は文句ひとつ言わずに、十巻だろうと、二十巻だろうと、
楊令伝を買いつづけるべきじゃないのかね。
そうじゃない。そうなるべきだったんだ。なぜなら、楊令は尊いのだ。文句があっても、
文句が出てくるはずがないんだ。
私は、この真理をしっかり捉えている。私はかつて正しかったし、いまもなお正しい。
いつも、私は正しいのだ。臨安と杭州が併存してもだ。
民族の統一なんて欺瞞だ。他国の侵略を排除するなんて漢民族の思い上がりにすぎない。
金国は優れた多民族国家なのだ。武力侵略を受け入れないという君は狂っているんだ。
孫子がどうしたというのだ。天才楊令が篭城した敵を攻めるのに、三倍の兵力を
必要とするなんて、そんな欺瞞を君たちは信じるというのかね?
楊令は神だ。楊令伝をバイブルだと思って、毎夜、寝る前に一節ずつ読みなさい。
楊令伝は、きっと君たちの福音になるはずだ。神である楊令を崇めよ。
しかるに君たち読者は、飽きもせずにこのスレッドで楊令伝に対する不満を述べ
たてる。私はこのスレッドを前にして初めて、世界の優しい無関心に、心を開いた。
これほど世界を自分に近いものと感じ、自分の兄弟のように感じると、私は、自分が
幸福であったし、今もなお幸福であることを悟った。
私は、幻王時代の殺戮と略奪の罪を認めよう。私は謹んで君たち読者の裁きを
受けよう。すべてが終って、私がより孤独でないことを感じるために、この私に残された
望みといっては、私の処刑の日に大勢の見物人が集まり、憎悪の叫びを上げて、
私を迎えることだけだった。
水滸伝は、原典では目立たなかった登場人物を丁寧に描いて、目立つキャラに引き上げた。
一見無能に見える原典キャラでも、使いようによっては有能で魅力的なキャラになる。
作品じたいが部下の能力や魅力を引き出す有能なリーダーの役割を果たしていたな。
楊令伝はまったく逆。それまで有能で魅力的だったキャラまで叩き落して、楊令と童貫
およびその後継者である岳飛だけを有能という設定にした。ところが、青天井に能力を
引き上げられてしまった楊令と童貫が人間離れしてしまって、これまた魅力がない。
結局、誰も魅力のない糞ドラマになったな。終了しようぜ。読む気にならない糞小説だ。
楊令の作った新しい国なんて、まるで少年漫画の世界だからな。
まともな高校生以上の年齢の人間には読めない。やめてくれ。
>>289 >たしかに燕京戦で敵前逃亡した地方軍の兵とは違う。
この場面は、そういう事実があったということが趙安に報告されただけだったな。
ドラマ仕立にしていれば、崩壊してゆく宋の官軍の姿を、説得力ある形で読者に提示できた。
楊令伝では、どうして宋が滅亡したのか、読んでいてよくわからなかった。
「戦う男は美しい」という場面の描写ばかりで、宋が弱体化し、滅亡してゆく理由については、
報告の形で伝えられるだけで、印象に残らないんだよな。
将軍や将校ばかりを大量に投入し、それらばかりを描いているから、
歴史の変動の部分はそっちのけで、男の美学ばかりになったな。
ただし、それも水滸伝や三国志に較べるとかなり劣化した話になっていたが。
多くの登場人物を出すのならば、上は帝から、下は兵や庶民に至るまで、
様々な階層の人物を登場させて、それぞれの立場から宋の滅亡を描いていれば、
もっとわかりやすくなっていた。
楊令伝では、童貫が死んだから、宋が滅亡したというにすぎない。
青蓮寺が宋の大商人の財産を奪って南宋の建国資金を作ったエピソードなども、
報告を上げるだけではなくて、ドラマ仕立にすべきだったな。
いまごろ青州の商人を出すんじゃなくて、北宋末の混乱期に登場させる。
つまらない戦のシーンをダラダラ続けているだけでは緊張感がない。
梁山泊と童貫が宋の興亡を賭けて戦っている間に、一方では青蓮寺による新国家
建設が着々と進行している。それを読者に印象づけるには、単に李富の一人語りで
準備の模様を伝えるのではなく、ドラマ仕立てでやる。
そうすれば、北宋末の商人の動向もわかるし、青蓮寺のメンバーである石倫や范斌にも
見せ場を与えられて、物語が豊かになる。
燕京戦の敵前逃亡のシーンも同様。地方軍の逃走兵士をパートタイムの名前つきキャラ
で登場させる。一部は、趙安か劉譲の将校に斬られる。そういう場面があれば、物語が
生き生きしてくる。何万という軍勢の動きをいくら描いても、個人は集団の中に埋没して
しまい、人間が物語を構成する要素であることを忘れてしまうことがある。
戦の場面が、楊令伝になって極端につまらなくなったのは、個人が集団に埋没しているから。
1.こういうことをやろうというアイデアが浮かぶ
↓
2.ドラマに構成するためストーリーとキャストを決める
↓
3. 執筆する
楊令伝は、2の部分が欠落しているか、極端に短時間で構成されるんだろうな。
考えたアイデアをドラマ化しないで、動きの少ない会話だけで処理するから、
退屈な会話シーンが多くなる。
新登場のキャラに、プロフィールどころか、身体的特徴すら欠落しているのも、
そのせいだわな。登場させると決めてから、どんなキャラにするかを考える
時間がほとんどないんだろうな。
いったん戦が始まると、それと併行した他のドラマが進行しなくなり、戦闘シーンばかりになるのも、そのせいだろうな。
「最低でも県外」といって収拾がつかなくなった鳩山と似たような感じのする小説だな。
民の皆殺しをやらせておいて、それに主役をやらせると大見得を切ったはいいが、
殺戮や略奪が読者に好感を持って迎えられるはずもなく、屁理屈に屁理屈を重ねて、
ますます傷を深くしている。
>>320 >多くの登場人物を出すのならば、上は帝から、下は兵や庶民に至るまで、
>様々な階層の人物を登場させて、
ほんと将軍と将校の登場人物ばかりだったな。同じ職業の人間ばかり登場させるから、
個々のキャラが立たないわけで、帝、廷臣、商人、下士官、兵・・・と、色んな人物を出せば
書き分けるのが容易だったろうに。上級の軍人ばかり出したのが不思議でならない。
医者の安道全や鍛冶屋の湯隆の場面を読めばよくわかるが、調べたのか想像しただけ
なのかは知らないが、彼らの仕事ぶりは、いかにも医者や鍛冶屋らしく見える。
とにかく時間をかけて考えてから書いているというのだけは、すぐわかるんだよ。
楊令伝では、職人の仕事場面は忌避されているか、書かれていても、それらしく見えない。
朱椛と朱杏の酒場の場面ですら、水滸伝の朱貴・朱富に較べると、格段に面白くない。
軍人という一種類の人間だけを出して、彼らに戦をやらせるだけの小説。
しかも、水滸伝とたいして違わない長さ。これでは楽しめない。
>>322 「史記」の連載開始が、楊令伝の連載開始から数ヶ月後だったからじゃないか?
向こうは新作、こちらは続編。新作の方は調べなきゃならんから、不可避的に時間がかかる。
まあ、楊令伝のための準備が足りなくなるのも、無理はないわな。
常連客20名ばかりで回しているスナックがあったとする。
不景気で常連客のリピートが鈍くなる。
スナックのママさんは、新規の顧客を開拓しようと、一見さんにばかり愛想をふりまく。
「おい、ママ。俺たちはほったらかしかよ」と常連客が文句を言う。
常連客は面白くないので、スナックに来店しなくなる。
一見さんは、所詮一見さん。
結局、誰も来なくなる。
水商売が廃業に追い込まれる典型的なパターンな。
このスレが盛り上がったのは、ランティエ廃刊のときだけだったからな。
ここの住人も、あのときだけは、嬉しそうにレスしていた。
>>329の言うのが当たっているかもしれんな。
すばるに楊令伝についての対談が載せられていたが、あのときも史記の話ばかりだった。
それにしても楊令伝は物語が単調すぎて面白くないわな。
単調という批判をされないように、不必要に複雑にした部分もあった。
劉彦宗の話や、岳家軍・張家軍の独立、やけに詳細な地名の羅列とか。
これらは本当に不必要で、物語をつまらなくしただけな。
梁山泊を斉にしないと面白くはならんわ。そもそも現在の小さな梁山泊の格安の税で
10万の兵を養うというのは不可能だし。
斉と南宋は、中国を南北に二分して、長大な国境線を挟んで対峙する。
南宋には、劉光世・岳飛・張俊・韓世忠という有力な将軍が四名いるから、彼らを長大
な国境線に分割して配備する。国境線から離れた部分は、精鋭を常置する必要はないからな。
事情は梁山泊でも同じよ。南宋の四大軍閥に対応して、四名の将軍を国境線に配置
する。南宋の領土深く攻め込むときは、金軍が参加すればいい。
梁山泊側も四軍団に分割すれば、水滸伝のときの本寨・二竜山・双頭山・流花寨と同じ
になり、それだけでキャラに個性を持たせることができる。各拠点の責任者には箔がつくし、
下っ端将校も分割した方が出番が多くなる。
国境線を挟んで対峙していれば、「この巻には戦場面がなかったな」というときでも、
頻発する国境紛争のひとつを描くことで、戦場面を楽しみにしている読者の要望にも
応えることができる。いいことづくめだった。
どうして小さな梁山泊がいいのかの言い訳というくだらない叙述もなくなる。
これが一番うざいからな。
>>325 幻王の殺戮・略奪を正当化しようとする屁理屈というのは、鳩山の「最低でも県外」発言に
ついての鳩山はじめ閣僚の言い訳とよく似ているよな。
さっさと辞めろといわれるところも、普天間問題とそっくりだ。
335 :
無名草子さん:2010/05/06(木) 15:33:31
「秦容伝」という続々篇のは、このスレの始めの方でも言われていたが、
よそでもちょくちょく見かける。ソースはあるのか?
三国志(もちろん北方)よりも、楊令伝のほうが血沸き肉踊るとか言っている奴もいるんだが、
正気かね?どうも、賛成しかねるのだが。
「天下をどう思う、秦容?」
「人間がそんな言葉を持ったのが、誤りなのかもしれない、と思います。
国もです。そんな言葉は要らない。人がいて、営みが守られていれば
それでいいのだと思いますが、叱られるな、こんな事を言えば」
「叱りはしない。秦容、おまえの考えを実現するには、なにをすればいいと思う?」
「あなたを殺すことだと思います、楊令殿。あなたのような独裁者こそ、天下そのもの、
国そのものです。幻王の皆殺しによって、熟女真の民の営みは、根こそぎ奪われた
のです。恥ずかしいとは、思わないのですか、楊令殿?」
秦容は、剣を抜いた。
「おまえに、私が斬れるかな?」
楊令が言いおわる前に、楊令の首は胴から離れていた。
人がいて、その営みを守るために、集団の中で色々知恵を絞るわけなんだがな。
国家のみが人に害悪をなすという思想にはついていけないな。
もちろんそういう例が皆無ではないが、無政府状態において、人が人になす害悪の
方がはるかに大きい。
>>338 国家のみが人に害悪をなすという思想の連中は、無政府状態において人が人になす害悪
のことを言い出すと、人が元来性悪なものであるという基礎から考えるから、そうなるんだ
と言うんだな。つまり、無政府状態において人が人になす害悪を怖れる人間は、自分が性悪
だから、そういう怖れをもつのだと決め込むんだ。
ところが、自分たちは善人であって、他の人々もすべて善人であると信じているから、自分は
無政府状態において人が人になす害悪などはありえないと言うんだ。
だから、国家が人になす害悪のことだけを考えればいいという。
要するに、自分は善人であるというナルシズムと強固に結びついた思想ね。
自分は善人であるというナルシズムと強固に結びついているから、革命が成就すると、
仲間を平気で粛清する。
仲間を粛清するという悪事まで、自己欺瞞によって正当化しようとする。
実態は権謀術数の政治の力学で粛正はおこなわれるのだけれど、気分はいつも善人なのよ。
キモ。
>>338 >もちろんそういう例が皆無ではない
国家の命じた戦で大量の兵が死ぬことを言っているのだろうが、
こと楊令伝に関する限り、戦の火種は楊令なんだわな。
楊令は夢だけで語り、このスレは現実でかたってるんだから、
話が噛み合うことはないよなぁ。
左翼思想を持つ者は、学生運動連中も同じ。
裕福に暮らしてきたから、人の苦しみや辛さが分からないんだろうな。
理想だけを述べたてて、多くの兵や民を戦に巻き込み、殺す。
そのあげくに、「真の戦人」と悦に入ってりゃいいさ。
>>333 戦を題材にしたエンタメ小説なんだから、戦が起きるのが不自然でないような情況
を作り出すことを最優先してもらいたかったな。
長大な国境線を挟んで、金軍と梁山泊軍に追っ払われた南宋が失地回復を目指して
南宋を建国する。両国(斉と南宋)の精鋭は、当然、国境線近辺に配備される。
ここで紛争が生じるのは不自然ではない。
なんでわざわざ梁山泊が狭い国土に引っ込んで、侵略するものは、金国であろうと、
宋であろうと戦う、なんてくだらないことを言う?
そこは、訂正されたろう。
梁山泊は多民族国家である金国に侵略されれば、抗金なんて野蛮なことはしないんだろう。
梁山泊国の天下などは目指さないのだから、金国が梁山泊国を武力侵略すれば、侵略
されたままに放置するんだろう。抗金よりは金国の侵略の方がましだと言っていたよ。
すばる1月号の花飛麟発言。それを肯定した楊令発言からすると、そういうことになるぞ。
しかし楊令伝は、どうして次々に矛盾した叙述ばかり出てくるの?
正常な読者が圧倒的多数で、楊令教信者が少数者だから。
正常な人間の正論に反論している過程で、有効な再反論のネタがなくなり、
矛盾を言わざるを得なくなってしまったのよ。
13巻読んだら、楊令が自分じゃ屁たれて、花飛麟に岳飛の罵倒を代わりにやらせてるのも
アレだが、
「いいという意見を取りまとめて、国を作ると、それは今まであったようなツマラン国ができる。
だから俺が独裁した」
とか、自分が帝そのもののようなことを平気で行ってるんだな。
こんな奴のために、水滸伝の理想がどんどん汚される(穢すなんていうのにも及ばない)のって、
耐えられんな。
やっぱり、水滸伝終盤で楊令が再登場したときに、林冲にボコボコにされ百里風には
ついていくことさえできなかったとかで挫折させとけばよかったんだ。
それだけじゃなく、秦容をキモショタにして花飛麟とホモ臭い兄弟愛みたいなのを
描写するのは誰が得したっていうんだ。
「この童の親はどこだ?」
楊志が声をあげた。
「殺されました、両親ともに。身寄りはありません。村で養う余裕もございませんので、
どこぞにお捨てください」
「これから育とうという子を、捨てろと言っているのか?」
賊を追い払った魯智深が、楊志と長老の会話に加わってきた。
「長老の言うとおりにした方がいい、楊志。この子は邪悪な目をしておる。いずれ、この国
に災いを為す子に違いない。余計な情けをかけるな。捨てろ」
楊令は、茫然としているようだった。
数年後、魯智深は子午山の王進を訪ねるべく、山中を歩いていた。
いきなりだった。背後から斬りつけてきた。それをかわし、手首を取って、魯智深はそばの
大木の幹に叩きつけた。まだ若い男のようだ。完全に気を失っていた。
追い剥ぎで得たものを、そのまま身につけていたのだろう。袴や靴を奪われたものは、
上体を斬られるかして、上衣だけ血で汚したに違いない。
男が息を吹き返したのに、魯智深は気づいた。狡猾な男だ。気を失ったままのふりをして、
こちらを窺っている。
「あいかわらず邪悪な目をしておるの、楊令」
「俺を、子午山の王進の元に連れてゆけ」
「その必要はない」
魯智深が拳で二、三度顔を打つと、楊令は息絶えた。
一の木戸から、渡しで楊令が来ている、という知らせが入った。
すぐに聚義庁へ連れてこい、と宋江は命じた。
ひとりで会いたかったので、呉用を呼ぶのはあとにした。
なにか、心が塞いでいるような気がする。
「宋江殿。楊令です。入ってもよろしいでしょうか?」
「何をしに来た?」
「梁山泊への、入山のお許しをいただきたく、参上いたしました」
「ごらんのとおり、童貫軍との戦の最中である。おまえの相手をしている暇はない。
子午山へ帰ってくれ。王進殿には、私から手紙を書いておこう」
楊令が、にっこりと笑った。なぜだかわからないが、宋江は腹が立った。
交易輸送費の半額で国家を経営することが不可能であることにやっと気づいたのか?
>>350 水滸伝18巻で楊令が登場したとたんに、楊令伝のようにストレートにモノを言わない
面白くない文体になっているな。わろたw
楊令伝を叩いていたら、楊令伝の続編まで書かれてしまうことになった。
普天間移転問題を叩いていたら、徳之島にまで訓練基地を作られそうになってしまった。
こんな感じか?
>>351 作者視点の出せない小説、しかも12世紀の中国という手枷足枷を嵌めてまで、
そんなことをやる必要があるのかね?
真正面から歴史小説を書くか、あるいはやりたいテーマを現代小説で書くかすれば
いいと思うのだが。
現代小説で国境を越えた商業・経済・貿易を描く →それを勉強するのは骨が折れる
史実ベースの歴史小説 →史実を調べるのは骨が折れる
水滸伝の続々編で国境を越えた商業・経済・貿易を描く
→グローバル経済について突っ込んだ勉強をしていなくても、「これは時代小説ですし、
フィクションの続編ですから」と言い訳ができる。
史実に誤りがあっても、「国境を越えた商業・経済・貿易を描くという現代的なテーマが
背景にあるものですから」と言い訳ができる。
続々編があるから、こころおきなく楊令伝を終了できるというのは、いいことだよ。
糞楊令が生きていると思うだけで、むかつくものがあるから。
しかし、続々編でも、楊令が作ろうとした国は、後継者たちによって、ユートピア
と認識されているんだろう。そこで、「楊令、すごい」は出てくるわけだ。
楊令の作ろうとした国を夢や理想の実現と思える人にとってはそれでいいが、
夢や理想の果てにある現実は決して面白いものではないぞと予見していた人には、
どうでもいい続々編だわ。
夢や理想を持つ人は、自分と同じ夢や理想をもたない人が、気の毒な人に見える
んだよな。誰だって夢や理想は持つだろうが、それが「国とどうする。政治をどうする」
という夢や理想でないと、彼らは他人をつまらない人とみなすんだよ。
このあたりの唯我独尊も、腹が立つよな。
楊令の作った国が、南宋や金から見れば邪魔な国であったとしても、
それ自体として成立可能な国かも知れないなと思えなければ、
ユートピアと認識することもできないだろう。
小説の中の国だから実際に成立しうる国でなくてもいいから、せめて小説
内部では、「こういうのもアリかもしれないぞ」と思わせる程度の精度は
もってないとな。粗雑すぎて、一目で「こりゃ無理だ」と思われたんじゃ
続々編にも興味がわかないね。
つーか原典梁山泊の108人はほとんど死んでいるか老人だから、
もう水滸伝じゃないだろう。
世界の歴史の中で無数の専制者が出たが、そのうちわずか二、三人のみが
すぐれた政治業績を残した。あとはことごとく専制のために国家を破り身の破滅
を来たした悪例の歴史であるが、しかし存在としてすでに悪である専制者たちは、
つねに歴史上数例しかない英雄的な先例を神聖視することによっておのれの専制
を正当化する癖があり、常人以下の能力でしかない楊令でさえ、
「梁山泊の国の形が整うまでは、自分が頭領を続ける」
と、宣言した。偉大なる梁山泊は、ただ一人の愚人によって率いられているので
ある。もっともその愚人が勇敢な英雄的賢者であれば専制の害はさらにひどいもの
になるに違いないが。……
熟女真襲撃の話を読者に聞かせたことが正しい選択であったのかどうか、
僕にはいまもって確信が持てない。たぶんそれは正しいとか正しくないとかいう
基準では推しはかることのできない問題だったのだろう。つまり世の中には正しい
結果をもたらす正しくない選択もあるし、正しくない結果をもたらす正しい選択も
あるということだ。このような不条理性――と言って構わないと思う――を回避する
には、我々は実際には何ひとつとして選択してはいないのだという立場をとる必要
があるし、大体において僕はそんな風に考えて小説を書いている。
「ようこそ梁山泊へ」と梁山泊帽をかぶったカウンターの女の子が梁山泊的な微笑を
浮かべて僕に言った。僕は深夜の梁山泊では女の子は働かないものだと思いこんで
いたので、彼女の姿を目にして一瞬頭が混乱したが、それでもすぐに思いなおして、
頭上で戟を二回転させた。
カウンターの女の子は突然戟を振り回しはじめた僕の姿を唖然とした表情で眺めて
いたが、それでもすぐに思いなおして、
「魚肉の饅頭はいかがですか?」
と、梁山泊的な口調で注文を訊いた。
このような状況についての対応法も<梁山泊接客マニュアル>にはきちんと書かれて
いるのだ。
365 :
無名草子さん:2010/05/07(金) 18:51:49
>>360 あんなものが夢や理想なんですか、と途方にくれるような国だもんなw
ドウカン・ファイト終了後の交易パートは、お世辞にも人気があったパートとは
言いがたいのだが、続々編では、あえてそこをやるのか。
ますますこの作家の考えがわからなくなってきた。
368 :
351:2010/05/08(土) 12:36:23
もっとも重要なことを書き忘れていた。
◆(「史記・武帝記」は)死ぬまで書き続けたい。
つまり、楊令伝と同様の時間割で書かれるということだ。
梁山泊は崩壊するとは言っていたが、楊令が死ぬとは言ってないよな。
ひたすら楊令の無様な死を願って叩き続けた俺たちの誠意が伝わってないのか?
370 :
無名草子さん:2010/05/08(土) 13:36:04
>>1 乙〜 第四十六章で終っていたのかと思っていたよ
>>350 18巻の楊令の梁山泊到着シーンから、ほんとうにおかしくなったな。
煽りで言っているのでも、楊令が嫌いだから言っているのでもない。
あの場面で、宋江、皇甫端、杜興らが、まるで久しぶりに会う恋人を待つような様子で
楊令を待ち焦がれているシーンが、読者には理解できない。
あるいは、宋江らの姿は初めて生まれる赤ん坊の顔を見た父親のようでもあるのだが、
それにしては彼らは年齢が老けすぎている。
何よりも不思議なのは、梁山泊本寨で暮らしたことのない楊令と、宋江、皇甫端、杜興らは、
面識がないはずなんだ。
このシーンから一気に少年漫画になってしまったな。
面識のない人物を、あのように熱狂的に待つことができるのが、団塊世代の特徴なんだろうか?
俺は子供の頃、面識のないはずのビートルズのメンバーに熱狂して発狂したように見えるファン
をどう理解していいのか戸惑った。俺、7歳の春のことだ。あのファンの人たちがバカに見えた。
それからしばらくして安田講堂事件をTVで見た。熱狂した人々が機動隊と戦っていた。
ビートルズのファンを見たときと同じような感想を持った。
面識のない楊令に熱狂するし、
燕京戦に出兵し方臘軍と戦ったことがないはずの趙安・劉譲の兵が、
方臘軍の生き残りを怖がるしな。
団塊のやることは、理解の範囲を超えている。
そういうことを平然とやれるのが北方作品の特徴なのかな?
誰と誰が面識があるか、どの兵がどの戦に参戦していたか、というような事実は、
小説の中ではきわめて重要な事実だと思うぞ。
細かいことだから忘れていいというようなものじゃない。
自分の妻が誰であったかを忘れ、隣りの奥さんが隣りの亭主の妻であることを忘れ、
隣りの奥さんと一発やっていいのか?
重要な事実はきちんと筋道を通せよ。読めたものじゃないから。
375 :
王、:2010/05/08(土) 14:22:26
登場人物の名前もそうです。
>>374 原典の面白くない部分として、宋江の名声が全国に轟いているというのがあった。
ウン城の小役人にすぎない宋江の名を知らない人がいないというのが不自然なのな。
北方水滸伝では、宋江を替天行道の著者にすることによって、多少は知名度が高い
ですよという程度に止めていた。施恩を替天行道の愛読者にして、まあ納得のいく
宋江像を作りあげた。
ところが、楊令で重大なミスをしたな。二竜山の将兵が共に暮らしていた楊令に
懐かしさを覚えるのは理解できる。しかし楊令は梁山泊本寨の人たちと、そんなに深い
仲ではない。そういう事情を無視して、楊令に熱狂している梁山泊の幹部を見ていると、
続編で楊令を頭領にするという都合だけが伝わってきて、興醒めしたな。
>>369 その惧れが十分にあるな。楊令が死なないのなら、ここで叩く価値すらない楊令伝
になってしまうな。
だが、続編を書くとして、楊令マンセーのために秦容を初めとする第三世代を
軒並み叩き潰してしまってるし、文官にいたっては、呉用クラスまでそだっているのが
第二世代(楊令世代)にもいないのをどうするんだろう?
梁山泊は全員商人になるんだろう。戦はしない。というか金軍と南宋軍の戦のみ。
そうすると、蔡豹が主役で、楊令が盧俊義ポジで「俺は老いぼれても、俺の政治・経済センス
は最高だ」といってしゃしゃり出てくる場合もあるのか…
燕青が死に損なった上に、復帰を目指しているとか、小ざかしい奴ばかりが生き残って
のさばるつまらない展開だ。
楊令伝は、登場人物が軽く200名を超す大作なんだけど、体裁だけを三国志や水滸伝に
そろえようとした結果、つまらなくなってしまったな。有名な史実キャラや原典キャラ
だからこそ、登場人物が200名を超えても興味深く読めた。
ところが登場場面がわずかしかないオリキャラが次々に登場しても、印象に残らない。
三国志や水滸伝も200名全員が魅力的なヒーローではなかったが、少なくとも
30名以上は、短い小説であれば主役が務まる人物がいた。
10巻を超える超大作を面白く読ませるにには、そういう人物をできるだけ多く
そろえることなんだろうな。
楊令伝は、それに相当する人物を4〜5名にしぼろうとして、水滸伝では魅力的であった
人物まで故意につまらなくしている。
その4〜5名は、不自然なまでに持ち上げて、面白くなくなっていったしな。
論外な楊令はどうでもいいとしても、少しも年齢を感じさせない童貫、
オリキャラごときを尊敬している岳飛。やっていることが無茶苦茶。
金軍の諸将、南宋の諸将を、大きな人物として描き、梁山泊の面々は、
実力では彼らに劣るが、読者がもっとも感情移入しやすい人物群に描く。
これが常識的なやり方だろうな。
もちろん個人の武術の技量などでは、梁山泊の面々に見るべきものが
なければならない。
しかし、背景となる国力・武力において両国に劣るので、政治力において
両国の武将に劣る。こういう描き方が、読者に受け入れられやすかった
のだと思う。
まったく逆なことをやってしまったからなw
逆のことをやるのなら、それなりに周到に準備して読者を唸らせるものが
あればよかったのだが、粗雑さばかりが目立った。
>>384 金国は、とくにそうだな。
圧倒的な騎馬隊の強さで宋軍を翻弄したのは誰でも知っている史実であるのに、
楊令伝では梁山泊軍と童貫軍の闘いによって漁夫の利を得たという最悪の展開。
ところがいつまでも金国を弱国にしているわけにもいかないが、ここまでの経緯と
矛盾するので、いまは困っているような感じ。
呉乞買はひどすぎるというか、ふざけすぎたな。
そのひどい呉乞買が、幻王=楊令=呉乞買であるための重要な仕掛けであるのなら、
読者も我慢するが、幻王=楊令=呉乞買という初期構想は、後半あっさり否定してしまう。
なんと、楊令は平和が好きで、戦をしている自分を“幻”と思いがたいために、幻王を
名乗っていたのだ、という駄洒落のようなくだらないオチ。最悪です。
楊令にも、ひとつだけすごいところがある。
それは、嫌いな奴・そりの合わない奴を居辛い気分にさせて、
追い出すなり無駄死にさせると言うこと。
こればっかりは、北方風の表現でいうならば
「舌を巻くほどに楊令はうまい」
口ではどんなに交易と平和がすきといっても、商隊に配属された奴が
死んだり、トバされたり、しなくてもいい敗北したりと
左遷のための職として有効に活用してる。
北方三国志の曹操でも、ここまで冷酷に人材を使いつぶしてない。
北方三国志の曹操は有能と見ると、なんだかんだと手をかけてつぶしきれない。
この楊令の組織運営術は、後世の政治家が見習うべきではないだろうか…なんちゃって。
梁山泊のメンバーは、「楊令すごい」のおかげで、すでにキャラクターとして
死んでいたのだが、商隊にとばされて名実共に殺されているんだなw
梁山泊のメンバーが次々に戦死してゆく終盤というのは予想できたのだが、
彼らが戦死してゆく戦の意義をどのように位置づけるつもりなんだろう、
ということは気になっていた。
ドウカン・ファイトは、前作から一貫して梁山泊が目標にしていた宋を打倒する戦
という意義が明確なので、その戦で死んでゆく梁山泊の戦士たちの死にも
意義を見出すことができた。
ところが、これ以上大きくならない梁山泊という制約の中で、楊令という他人の
夢を守るために死んでゆく兵士たちの死に、何か意義を見出すことができる
のだろうか?
宋を倒した後のことは、自分たちは何も考えていなかった。天才楊令殿が考えて
くださった。よくわからないけれど、宋が倒れた後も戦が続いているようなので、
とりあえず戦に行って死んできます。こういうノリなんだろうか?
自民党が倒れた後のことは、何も考えていなかった。
民主党が何をやりたいのかは、よくわからないけど、
子ども手当てをくれるというので、次の選挙でも民主党に投票しますという
2割程度のキチガイと同じだなw
楊令が提案した夢か理想か知らんが、それを自己の夢や理想として
梁山泊の兵士全員が、自己の内部に取り込むイベントがないと、
兵士たちが死んでゆく理由を見つけ出すのは難しいんじゃないか?
梁山泊の民は、なるほど税が安くなってラッキーかもしれないが、
梁山泊の兵は、現役を引退してやっと畑を一枚もらえるだけだろう。
民にも徴兵はあるが、いまのところ徴兵によって集められた兵は、
外敵とは戦っていないよな。
はじめから梁山泊に住んでいて土地を持っていた奴は大喜びだろうが、
ずっと戦ってきた梁山泊の兵は、梁山泊の民を怨むんじゃないか?
兵たちには耕す畑がないから、兵士になって命をはって、わずか畑一枚
を手に入れるために戦う。見ず知らずの梁山泊の民だけが、戦によって
得た福利を享受する。兵は割りに合わないと思うだろうな。
大土地所有者と自作農だけに手厚いのが楊令の政策だ。小作人は軍に
残って命を的に戦う以外に食っていけない。女工哀史よりも、もっとひどい話だ。
大土地所有の話をすっとばして楊令伝を書いたのは失敗だったな。
12世紀なら土地所有の有無・多寡によって貧富の差がついている
ことぐらい小学生高学年で歴史を学べば誰でも知っている。
水滸伝にも、蔡京、柴進、祝朝奉、李応のような大金持ち、そこまでの
金持ちではないが保正の子である宋江、晁蓋、史進などが出てきた。
小説内部にも、歴然と貧富の差はあったのだ。そこを無視して、一律
1割の税。喜んでいるのは大土地所有者だけだろう。
小作人は、40歳すぎまで戦って、やっと畑一枚を楊令殿から恵んで
もらえる。
たいへんですね。
395 :
無名草子さん:2010/05/11(火) 14:39:19
そんな話よりは、料理の作り方の話の方が、お好きなんだろうよw
続々編では、商業・交易・経済のお話をしてくださるようですww
作品の内容が充実していたときは、原典をどのように再構成して物語を面白く
したか、といったような技術的な談話が多かったよな。
作品に内容がなくなってくると、権力とは何か、国とはなにか、経済とは何か、
といった抽象的すぎて、たかが小説ごときでは処理できそうにもない
大上段に構えた談話をやりだしたな。
司馬遷を超えられた先生は、孔子・孟子といった聖賢に近づきつつあるのです。
>>396 まあ、そういうのを喜ぶ読者層にターゲットを絞ったということだろうな。
30歳をすぎると、小説など読まなくなるからな。
それにしても、対象となる年齢層が低すぎるとは思うが。
399 :
無名草子さん:2010/05/12(水) 05:52:48
だな。
時制を合わせつつ、説話や列伝を組み込んで展開した水滸伝と
あまりに重厚過ぎるテーマをメインに展開させた楊令伝。
オレは水滸伝7巻が好きだ。
重厚なテーマは、水滸伝では、庵を結んで世捨て人のような暮らしをしていた宣賛
なんかにやらしていたのにな。戦闘力抜群の楊令にやらせるというのが異様なんだわ。
やり方が下手。
古代の英雄ならば、軍司令官としても優秀、政治家・行政官としても優秀という人物
はいただろうな。国が小さいし、人口も少ないから、それほど困難でもなかったろう。
現代の戦争や政治ほど複雑でもないし。
中世も似たようなものだけど、史書に残る優秀な軍司令官=政治家・行政官という図式
は、後世の目を意識して脚色されたものであるから要注意。実際には、ひとりの人間が
何でもやれるとかはありえない。名前が表に出ない有能なスタッフが支えていたんだよ。
その意味で、楊令のキャラにはリアリティがないね。
それとオリンピックの金メダリストが、政治家になるというのも、もってのほか。
二足の草鞋というのは、国民を舐めているよ。
>>29 水滸伝で死んだ好漢は晁蓋を含めて76名ではなかったか?
毎回5章ずつで15巻で75名消化。15巻のみ6章にすれば、死亡好漢を
全員語れるんだと思っていた。
すばる5月号だけで2章消化していれば、ちゃんと15巻で終了のはずなんだが。
>>337 女・老人・子ども・赤ん坊まで皆殺しにすると、人物が小さく見えてしまう。
岳飛がそれだな。
それに加えて、楊令は、強盗と女攫いまでしている。
これで人物が大きくなった。おまいらも、そう思うだろう?というのだから、
理解の範疇を超えている。
404 :
無名草子さん:2010/05/12(水) 22:48:13
楊令伝おもしろく読んでる自分はこの場合KY?
406 :
無名草子さん:2010/05/13(木) 00:51:51
お、かまってくれてる。ありがd
ん〜っと、会話とか好き。
最近読んだのだったら例えば戴宗が走って公孫勝に見つけられたとこらへんとか
秦容が花飛麟におこづかいもらって「わっ」とか言ってるとこらへんとかおもしろかった。
ところで登場人物名一発変換するととんでもない字がでてくる。
ちゃんと書こうとすると漢字分からなかったりするし。
読んでるだけで書いたことなかったからそんなことに初めて気づいた。
すごいな、俺にはそういう、ラノベを読んでいるときのような楽しみ方はできなかった。
ハードカバーで1600円もするものを、キャラ萌え的には読めなかった。
不平を抑えきれない爺が、暗殺がとりえの爺に言いくるめられたり、
30過ぎの男に20前後がショタホモ路線で擦り寄るようにしか見えないんだ。
408 :
無名草子さん:2010/05/13(木) 01:18:36
レスdクス。そっか。キャラが好きだからおもしろいのか。
そんな自分にはあそこの公孫勝のいなし方おもしろかったけどなあ。
返事したときもういないのも笑えたけど、残った2人の言葉もそれぞれ笑えた。
秦容はぼーっとした能力突出キャラおもしろいと自分は思うんだけど
一番おもしろかったのは
>>407のレス
>30過ぎの男に20前後がショタホモ路線で擦り寄るようにしか
↑これ、ワロタ。なるほど。
これからそういう見方も考えつつ読んでみるようにする。
さらにおもしろいかも知れない。ありがd
409 :
無名草子さん:2010/05/13(木) 13:11:24
>>404 むしろ楊令伝をおもしろく読んでる人の意見を聞きたい。
自分が途中で読むのをやめた後で、その後の話題について触れてあると、
ちょっと気になって立ち読みでもしてみようかという気になったりもするが、
楊令伝の場合、そういう気持ちにまったくならない。
その意味では、稀有な小説だと思う。
10年以上にわたって書きつづけ、最初の頃と較べると、素人目にも文章にしまりが
なくなり、キャラに魅力がなくなり、秀逸なドラマもなくなってきている。
やはり、長すぎるというのが最大の問題なんだろうよ。
コンパクトに1冊にまとめられた小説だったら、少々面白くなくても文句は出ない。
>>398 架空の人物がやる架空の戦というところが、いまいち熱が入らない理由であって、
30歳をすぎても、史実にあった戦争や戦を描いた小説を読む人は多いよ。
岳飛や韓世忠といった史実キャラも登場しているんだけど、9割以上フィクションで
名前を借りているだけだからな。
桃太郎や金太郎のように幼児期に出会うオリキャラに感情移入が可能なのは、
幼児は現実認識と空想世界が渾然一体となっているから。中高生になっても空想力
は豊かだから、その時期に出会った架空のヒーローには感情移入が容易だと思う。
20歳を過ぎると、オリキャラで構成された戦の物語を読むのはつらいものがあるな。
平家物語で語られる鎌倉武士の活躍も、まあフィクションの部分が多いから、
楊令伝の岳飛や韓世忠と同じなのかもしれないが、純然たるオリキャラが
登場しないことと、広く後世の人々に名前が知られていることから、興味深く
読める。楊令伝は、オリキャラが史実キャラを見下しているんだから、肚が
立つだけで、話にならん。
架空の人物が戦う小説で、戦の緊迫感を感じ取れるというのは、若さの特権というか、
皮肉ではなくて素晴らしいことだと思うよ。
年を取ると、架空の戦のシーンは、バカバカしくて20行と読めないからな。
水滸伝の戦のシーンを面白く読めたのは、そこで戦っているのが、原典でお馴染みの
108人の好漢たちだからだよ。まだ現実と空想世界が未分離だった少年時代に
原典を読んでいるから、彼らの活躍は、年をとってからでも面白く読めた。
オリキャラの場合、所詮ひとりの作家の頭の中から出てきた人物にすぎないからな。
主要人物が数名しか登場しない小説で、作者が登場人物に密着していると、オリキャラ
であっても実在感を獲得することはある。漱石の坊っちゃんのように、日本人の大多数
が知っているオリキャラだっているわけだ。
しかし楊令伝のように100名以上のオリキャラを量産されると、工業製品という印象しか
ないな。たとえば、祖永という早くに死んだオリキャラを創造するために作者が費やした
延べ時間はどのくらいなんだろう。祖永という人物を作るのに100時間かけて
いたら、どう考えても楊令伝は書けないよ。李英の母親のように、途中で名前が変って
しまう人物だっている。そういう人物群を、人間だと思えと言っても無理だと思う。
だから、彼らが作品の中で死んでも、人間の死であるとは受けとめられない。
史実ベースの戦記モノで、ひとりの兵士の従軍日記の一部が引用されていたとする。
引用は5行で、彼がそれを書くために費やした時間は10分でしかないとする。
しかし、その5行=10分の背景には、ひとりの人間の人生があって、膨大な時間が
存在している。それを感じながら、5行の従軍日記を読むと、とても重い。
本物の人生をもった人間が戦場で戦う小説だと、読んでいるこちらにまで戦場の緊迫感
が伝わる。
作中時間が10年以上経過する大作を書くのであれば、原典の生き残りと代表的な
二世キャラ数名に作者が密着すべきだった。それ以外の新オリキャラなどに視点は
不要だった。将校数はある程度揃えないと、前作との均衡がとれなくなるから、新オリキャラ
を出すのはいいんだ。しかし、中途半端にどれもこれも視点を与えようとするから、
全員薄味になってしまった。この点、事前の構想が不十分。
また、原典の生き残りと代表的な二世キャラ数名に作者が密着するということは、彼ら
を読者の側に引き寄せるということだから、読者に近い存在でなければならない。
主人公に殺人・強盗・誘拐をさせるなど、もってのほか。これをやっちゃ、バカよ。
また、歴史に名前を残す人物群は、登場時間は短くても、大きな存在として描かなければ
ならない。なぜなら、読者のほとんどは歴史に名を残さないから、すでに名を残して
いる人物は、読者とは違う人たちなんだ。歴史に名前を残している人物といったって、
実はたいした人物ではないんですよ、という風な露悪趣味はよせ。
読者は梁山泊の人々に感情移入をしようとしている。歴史に名前を残した人物群を、
現実の読者と同じような普通の人に描いてしまうと、オリキャラと史実キャラが均質化
してしまって、オリキャラである梁山泊の人物に感情移入をする際の邪魔になるんだ。
水滸伝がそうだったからな。巨大な宋という国があって、そんな中で小さな梁山泊が
頑張っている。だから読者は梁山泊に共感したんだ。
同じように、金国や南宋の人物は大きく描かないと、読者は新梁山泊のメンバーに
共感できんだろう?
いきなり、すごいすごい楊令殿が出てきて、他は全員楊令に劣る人物にされたんじゃ、
どうやって梁山泊に共感するんだよw
>>417 架空の戦闘であっても、ノンフィクションかと思わせるような真に迫った小説というのも
あると思うぞ。楊令伝は違うけど。
楊令伝の戦は、読者に馴染みのある時代の戦ではないこと、つまり読者がよく知らない
時代の戦であることに頼っている部分があると思う。
右クロスですか?
史進が上半身裸になって九紋竜の刺青を見せて戦うシーンなどがあればいいんだよ。
それが水滸伝だからな。書いている方としてはバカバカしいのかもしれないが、そういう
読者サービスは必要。他の点で大きく水滸伝のイメージを変えているんだから、形式的な
ところは水滸伝らしくしないとな。
水滸伝らしくしろなんて、過剰な期待だよ。
もう少しでいいから、まともに読める小説にしてもらいたい。
でなけりゃ止めるか、どちらか。
楊令伝を読んで、もっとも近いと思ったのが、ポルノ小説。
ポルノ小説も、1頁から最後の頁まで、ずっとセックスをしているわけではない。
それと交互にセックスをしていない場面も出てくる。
しかし読者の目当ては、セックス・シーン。なので、間のシーンは実にてきとーに書かれている。
楊令伝の作者は、戦闘シーンが読者に最も喜ばれると思い込み、これを小説のメインに据えた。
つまり、ポルノ小説におけるセックス・シーンが、楊令伝の戦闘シーンな。
戦闘シーンとそうでないシーンが交互に登場する。
ポルノ小説のセックス・シーン以外に、これといったストーリーがないのと同じで、
楊令伝の戦闘シーン以外にも、ほとんどストーリーらしきものはない。
楊令伝の戦が退屈なのは、水滸伝に較べて戦が大規模化したからだよ。
水滸伝前半のように少人数で戦っているときは、将校のひとりが人間ばなれした
活躍をしても不自然じゃない。数千人の中には、傑出して強い奴がいても
おかしくないと読者が納得するから。
ところが、数万人で戦っているときに、一人だけ傑出した奴がいると不自然
なんだわな。楊令伝の秦容を見て、笑っちまっただろう?
数万単位での戦闘になると、個人の人間ばなれした活躍なんてものは、集団の
中に埋没してしまい、そうでないところで決着がつくのが自然だからな。
近代戦を描いた小説でも、陸戦はわかりにくく、海戦はわかりやすいな。
海戦の場合、軍艦を人格化して見れば、戦闘単位が数十に絞られるから、
戦闘の経過が理解しやすくなる。
楊令伝でも、騎馬隊をそのような戦闘単位にするという工夫をしていた。
騎馬隊は集団が一匹の獣のような動きをするから、それによって戦闘経過を
わかりやすくしようとしたんだろう。
ところが、いくら騎馬隊を増やしても、歩兵を全部なくすわけにはいかない。
一時期、歩兵はいったい何をしているのと思うぐらい目立たなくなってしまった
時期があった。そこが海戦との違いだな。
もう少し騎馬隊と歩兵部隊が連携して闘うといった工夫があってもよかったと
思うのだが、俺が読んだ限りではなかったな。
騎馬隊が増えたのは、工夫というより、自動車で高速で走れば気持ちいいという
趣味なんじゃないか?歩兵にはスピード感がないからな。
>>416 >だから、彼らが作品の中で死んでも、人間の死であるとは受けとめられない。
グロ・シーンは書かないというポリシーなのかもしれないが、戦場でたくさんの兵が
死ぬのに、その惨状を描くことがないな。
切り落とされた腕、一面血の海となった原野。グロにならないように注意しつつも、
多少は凄惨な戦場を描かないと、戦がゲームの中の出来事のように思えてしまう。
馬桂の死体は、露骨にグロだろうw
三国志をかいていたころは「あれ?何でこのキャラださないの?」って言うぐらいに
登場人物を削っていったのにな…
そういえば、北方三国志も曹操が死んで、馬超ロリコン編がはじまったころから、
三国志でもなんでもないつまらない作品になって行ったな
>>429 ババアのセックス・シーンの方が、死体よりグロいと思った。
>>430 最初から最後まで、常に一定の水準を維持しろとはいわないが、
この作家の場合、序盤と中盤以降に露骨に水準の差がある。
差が大きすぎて、同一作品という感じがしないんだよね。
楊令伝1巻の海東青鶻の話なんて、ウニののったチラシ寿司。
ウニに釣られて寿司を買ったら、下のシャリはパサパサだったというやつ。
入るときだけイイ話をする保険屋にも似ているな。
いざ入院して保険金を請求する段階になると、なんだかんだと理由をつけて保険金が下りない。
史実では斉と戦った張俊を、斉の将軍にするというのは、どういう感覚なんだろうね。
このあたりは理解できない。
名前を借りているだけだから、どうでもいいんだろう。史実の張俊とはプロフィールからして
別人だし。
437 :
無名草子さん:2010/05/15(土) 14:56:36
名前を借りるだけなら、堤燈仮面とか、河豚マスクとか、紛らわしくないものにしてくれ。
張俊だと、史実の張俊と勘違いする読者もいる。
中国の物語を書いているからというわけでもないんだろうが、中国の工業製品に似ている
気がする。
ホーム・センターで安い椅子を買ったんだが、見た目は日本製と変らない。値段は日本製
の2分の1以下なんで、喜んで買った。
ところが、中国はボルトとナットの作りが粗雑。信じられないような柔らかい鉄でネジ穴を
作っているもので、しばらく使っていると、ナットがガバガバ・マンコのように役に立たなくなる。
おかげで半年も使わないうちに買い換えるはめになった。文字通り、安物買いの銭失いだわ。
高くても日本製を買っていた方が、結局、得になったと思うことしきり。
地震ですぐ壊れる建物w
鎮遠は日清戦争の戦利品なんで、第三艦隊に編入したからな。
そういえば、楊令がわざわざ原野にでて、ドウカンファイトをやったり、
李家メンバーを商隊に送り込んではネチネチと一人ずつ追い出したり、
殺されたりさせてたのは、梁山泊の城壁が武松のパンチ一発で崩れるような
ボロ施工なのがばれたくないからだったりして。
>>438 中国製の長靴も、しばらく使っていると、水が染み込んでくる。
中国は、溶接、接着という技術がまだまだだね。
>>441 城壁のボロ施工の犠牲になったのが、ケ飛だよ。
今月号読んだ、一掃セール開始
だが盛り上がらん・・・
誰が死んだか、教えてくれると嬉しいな
凄まじいネタバレになるからさすがに遠慮しとくw
李富(暗殺)、公孫勝(暗殺時に致命傷)、宣賛(謀殺)、陶宗旺(洪水)、段景住(洪水)、蒋敬(洪水)、が死んで、
粘没喝が病気で瀕死。
李富に止めを刺したのは呉用。
さらに粘没喝と撻懶が組んだっぽい。
次回、金と南宋に挟撃されて梁山泊軍壊滅の予感が。
粘没喝と撻懶の死ぬ順序が入れ替わってるっぽいのと、耶律大石のサマルカンドの戦いが無くなりそうなのが
気になるところかも。
本気で終了する気になったみたいだな。続々編執筆も決まったから、くそおもしろくもない
楊令伝はやめてもいいわな。水滸伝のときのように、二度も延長するのはみっともないし。
宣賛と蒋敬が死んで、梁山泊の民政が一気に崩れそうでいいな。
あとは、妙に生き延びて活躍してる呉用と最大のDQNの楊令は当然として、
復活フラグ建て始めたイケメン中年の首を取れれば、梁山泊が理想国家だと
嘯く奴は絶滅できるのだが。
梁山泊が崩壊するのはいいんだが、死なせる人物が多すぎて、梁山泊の崩壊を
「それみたことか、糞梁山泊が」とくさす人々を描いているスペースはあるのか?
梁山泊が滅亡してゆく姿を、諸国の民がゲラゲラ大笑いしているシーンがあると、
納得の結末なんだがな。
登場人物が死のうが、国が滅びようが、新しい国ができようが、ほんと何の感動も
ない小説だった。
とにかくストーリーが連続してゆかない。ぶつ切りの月並みな話が次々に出てくる
だけで、関連性も発展性も何もない。
このスレで評判の良い宋清とケ礼華の恋愛は、それ自体を切り離してみると、たいした
ドラマではない。それが、閻婆惜殺人事件→宋江の出奔へとストーリーが連続してゆく
から面白かった。楊令伝では、そのような発展がない。
それだけじゃなくて、雷横の出奔にも発展したしな。もちろん、宋江を怨むようになる
馬桂や、それにつけこむ青蓮寺。実に見事だったよ。
宋清とケ礼華の恋愛それ自体も、花飛麟と扈三娘の恋愛、侯真と徐絢の恋愛に
較べると、他のキャラに多くの影響を及ぼした点で、ずっと面白かったよ。
ケ礼華と自分が同志であることが宋清にバレると宋清まで故郷と父親を捨てる
ことにならないかを懸念する宋江、宋江とケ礼華の仲を疑う閻婆惜と宋清、閻婆惜に
惚れていた唐牛児のウソ・・・。多くの人物に影響を及ぼして物語を膨らませている。
何の脈絡もなく、いきなり洪水おこして、登場人物死なせるって、
北方センセが無名のド新人だったら、書評欄でフルボッコにされるぞ。
それに宣賛も、楊令病が移ったのか、殺されるということに対して
無邪気と言うか無知というか白痴のような反応しかしてない。
自分たちが思い切り嫌われてることと、嫌われたからには殺されるって事を
自覚しろ。
蒋敬殺すのに、洪水が必要なら、楊令を殺すには落雷か隕石か?
それと、武松も殺しておかないと、せっかく楊令と作者の魔の手から生き延びた
一○八星が「楊令殿が死んだのに、お前がのうのうと生きてるのが気に入らない」
とかいって、鉄球ロケットパンチでもやりかねんな。
455 :
無名草子さん:2010/05/17(月) 21:48:54
宣賛はまだ死んではいないんだが・・・
李富の死に方があまりにもあっさりしていて噴いたw
つーかアレでいいのか?w
梁山泊最大の宿敵だろwwwwww
ドウカンファイトを旧梁山泊で戦死した人々のための
復讐戦ではなく、奇麗な軍人のドウカン(あえてカタカナ)と
すごい楊令殿のスーパーファイトにしたあたりから、
この小説が上っ面だけになったんだよな。
ドウカンが憎くないから、楊令にとって義父の仇である李富だって憎くない。
奇麗な奇麗な楊令殿に復讐や憎しみと言う概念は無いんだよ、きっと。
だから、あっさりと殺して、軍略・政略・暗殺を極めたスーパーチート
呉用の誕生の踏み台にするしかなかったんだよ…orz
作者視点を出さず、作中人物の視点だけで語らせる小説は、行動の基礎になっている
作中人物の主観の描写が売り物であるはず。水滸伝の武松、楊志、雷横らの名場面
はそれで成功した。楊令伝は肝心なところで主観描写がスルーされるよな。
459 :
無名草子さん:2010/05/18(火) 21:52:29
流石に宣賛は死んでるでしょ。
460 :
無名草子さん:2010/05/18(火) 21:52:52
108人中の生存者は、44回終了時で14人でOK?
最新刊をやっと読み終わったが、登場人物が全然覚えられねぇ…
例えば李英が裏切っても、ふーん、そう…としか思えないわ
水滸伝の13巻見直して、物語の熱さと登場人物への思い入れの差を感じて非常にがっかり
もう新刊買うのやめて、手持ちの水滸伝と合わせて文庫落ち待ちしようかな
俺は文庫本にヒョウシ絵を期待しているのだが。
>>453 最低最悪の女キャラは郤妁だろ。
秦容と韓成との三角関係でドラマがあるぞ〜と思わせといて、
処女膜2枚の凡ミスで失笑を買って嫌になったのか、西にポイして話から消してしまった。
何度も秦容に稽古を付けてもらったの、秦容と比べてどの程度の強さだの描写してたのに、
それが生かされたエピソードは自宅で韓成に殴りかかるだけw
これなら最初から登場しない方がよっぽどましだった。
韓伯竜の最後もひどかったよな……。
兄に犬と呼ばれて、一矢報いることもできずにやられるんだぜ。
そういうキャラが、たとえ負けるにしても、なにくそと吼えて、何かしらやりとげるのが熱いのに。
何のために出てきたんだあいつは。
「韓伯竜独自の用兵」があるぞあるぞと見せかけて実は何もなかったし、
兄との愛憎劇も別に広がらず、仲間のために死んだわけでもなく
本当にただ最終回近いから在庫処分されただけだな。
最後まで何の役割も果たさない奴が主要人物ヅラしていたとは、真面目に読んで損したわ
行間埋めのために出された、新キャラもかわいそうだけど、
原典じゃ新たな冒険と新たな生き様を求めて、狭苦しい中国を抜け出した
李俊まで洪水で在庫処分されるんだぜ。
水軍の戦をかきたくないだろうし、「楊令伝の」韓世忠に負けるような
シーンを書ききる自信もないんだろう。
でも、この楊令伝のおかげで、史実の韓世忠が破滅的な嗜好をもっているとか、
独身であるとかははまったくありえなく、有能かつ夫婦円満で、
出世後の引き際まで心得ていた名将だというのを調べる気になれた。
むしろ、どんなに勝っても最初から負けキャラが決まってる岳飛よりも
楊令のライバルに向いているのかも。史実の韓世忠は。
無駄に長い戦闘シーンのために、前作の特徴であったひとりひとりの人物を丁寧に
描くという長所が失われたな。
それから、前作に関するインタビューで、青春時代に抱いたキューバ革命への憧憬を
水滸伝で書きたいと言っていたけど、前作はそんなことを書いている暇がないほどに
人物やストーリーが充実していた。
人物やストーリーが貧弱な楊令伝においてキューバ革命への憧憬が現実のものになった
感があるが、そういうのはエッセイか現代小説で書いた方が伝わりやすいのではないかと
思った。12世紀の中国の王朝交替で描くのは無理がありすぎる。前提となる諸条件の
違いが大きすぎるから。物語もわかりにくくなったし、水滸伝の続編を望んでいた人には
原典の人物がつまんなくてガッカリだったろうな。
>青春時代に抱いたキューバ革命への憧憬
そもそもキューバ革命を現在どれぐらいの読者が知っているかなんだよな。
自分の生まれる直前の大事件というのは、案外知らない人が多い。
100年以上前の歴史的事件のほうが一般によく知られているんだわな。
試験に出るから。
むしろ革命政権の中心人物であるクロムウェル、ロベスピエール、スターリンなどは
悪人と認識している読者の方が多いわな。世界史の授業ですらそうだったから。
クロムウェルによるアイルランド人の大虐殺なんかは、世界史で教えるからな。
岳家軍と同じく女子供の区別なく殺したらしい。
大虐殺をやった人物は“大きくなる”というのは100年以上むかしの認識ではないか?
ルーズベルトがクロムウェルの伝記を書いているが、その中で「なるほどクロムウェル
は専制政府をつくりはしたが、その政府は人民の自由を尊重しただけでなく、これを
いっそう拡大して、人民が望んでいた以上の完全なる自由を与えた」と絶賛している。
日本でも明治期あたりまでは、クロムウェルは評判がいい。
しかし、俺らが学校で清教徒革命を習ったことは、評判が悪かった。ジャコバン党は
もっと評判が悪い。スターリンなどは最低。
キューバ革命への憧れと言われても、いつの時代のどこの国の話ってな印象。
>キューバ革命への憧れ
ごく一部の人たちだけだろう?
>>461 梁山泊と岳家軍の最終決戦に備えるためなのか、岳家軍の新キャラが大量に
投入されはじめた頃から、誰が誰だかわからなくなってきたな。
岳家軍のキャラどうしの会話場面というのは、梁山泊のキャラどうしの場面と
少しも違わないから、人数だけ補充すればよく、キャラ紹介場面は不要だった。
>>463 秦容とのペアを続ければよかった。それなら面白いドラマが作れたかもしれない。
郤妁が不要になったから、韓成に払い下げた感じになってしまった。
第二の公淑だよ、まるで。とても印象が悪い。
>>464 >>465 ドウカン・ファイトにまったく参戦せず、存在すら忘れられかけていた。
戦後お情けで登場させてもらったが、出さない方が良かったようなつまらんエピ。
最期もまったく期待していなかったが、予想どおり感動を与えない死に様だったな。
張平・蘇端・?謹の3人なんて、そろいもそろって騎兵で楊令軍の一員で
楊令の弟分なんてキャラがかぶりまくったもんだから、
(登場直後は立場はともかく性格は全員違っていたにもかかわらず、
「無口で騎兵の扱いがうまくて粘り強い」に同一化した)
一人は青騎兵に、一人は巡邏に、一人はドウカンファイトで死亡と
本当に使い捨てにしたな。
結局、楊令の弟分キャラを書くのが張平だけで大変になって、
二人をキャラ的に殺したんだろう。巡邏に回った蘇端も見せ場が
あったかというときわめて微妙。
476 :
475:2010/05/19(水) 17:32:46
カク謹は2chでは、名前さえ許されないのか…不憫すぎる。
>>457 楊令に対して憎悪の感情しか起こらないというところがヘンな小説だよな。
多くの人々の心の中に潜んでいる共通の情緒・感覚・正義感。そこで共鳴して、
お互いに人間であることを楽しもうとする部分が、この小説に欠けていると思う。
>>475 各キャラのやることが、軍隊の中で何をするかに尽きていたので、個性を
出せなかったのだと思う。
少年期を脱すると、次は梁山泊の将校になるしかなかった連中ばかりなので、
水滸伝の好漢のように入山前の職業がなかったのが痛かったな。
軍人・官吏・保正・寺小屋教師・漁師・獄吏・僧侶・商人・地方の顔役・山賊なら、
みんなやることが違う。これでないと個性は出せないよ。
勝ち負けはどうでもいい。岳飛の戦ができればいい。(キリッ)
って、もう完全にスポーツ小説だな。
守るべきものがあれば、死んでも負けられないはずで、
そういう奴らが血みどろになって戦うから面白いのであって、
ベストを尽くせばそれでいい、それが青春だなんて爽やかに言われてもちっとも面白くない。
戦う前は敵同士でも、戦が終わればみんなトモダチだぜ!とか言い出しかねない。
話のオチは大多数の読者が納得する平凡なものが望ましいから、スポーツ・ドラマのような
「両者ともにベストを尽くした。勝った側も負けた側も恨みっこなし」というオチは、スポーツ・
ドラマ以外でも用いられることが多い。
しかし楊令伝にとってそういうオチが適切かといわれると、「ちょっと違うよなー」と思う。
負ければ国が滅びるという緊張感がないし、スポーツと違って戦闘の過程で多くの人間が
死ぬわけだ。トップの人間どうしがスポーツ感覚であったとしても、死んだ兵士の家族などは
そういう気分になれないだろう。そこのところを捨象して、幹部だけがスポーツ感覚で戦を
捉えていることに対しては違和感しかもてないな。
楊令伝を読んでいると、「これが青春だ」「飛び出せ!青春」を思い出すよな。
楊令;河野先生 、呉用;校長 、李富;教頭先生
史進;高木君 、花飛麟、呼延稜、秦容、張平;サッカー部員
岳飛、金;県立東
ううん、県立東がへタレすぎる
本は10巻まで持っているが
来月最終回なのに全く興味が沸かない話ってのもすごいな
一応確認作業としてななめ読みはするが
484 :
無名草子さん:2010/05/21(金) 05:49:45
>>483 連載が終了すること自体は、とても嬉しいよ。
クロムウェル率いる英国軍が引き上げた後のアイルランド人のような気分だ。
きちんと準備はしなきゃだめだということだな。
水泳大会に出場するのに水着の準備を忘れた。
フルチンで泳いだらウケるかと思ったら、物笑いにされた。
楊令伝は、そんな小説だな。
これで南宋と金に押しつぶされて梁山泊滅亡なら、
小さな梁山泊に閉じこもって最小限の軍で守るという
楊令の考えは完全に失敗じゃないか。
倒そうと思えばいつでも倒せた相手を放っておいて大きくしたために
まんまとやられちゃいましたなんて、楊令はただのアホだな。
楊令はちょっと珍しいぐらいのアホだよ。
子供時代の楊令は大好きなのに、どうしてこうなった…
楊令伝の序盤、相当長期間、楊令視点がなかったんだが、あれがまずかった。
皆殺し、強盗、女攫い、横柄な態度・・・。不可解な行動が多かったにもかかわらず、
楊令自身の心情がみえてこないから、不気味な人物になってしまった。
公孫勝は、生きて生きて生ききったのだろうか。
>>491 これ以上生きて、宋江や晁蓋の理想を、楊令の小銭稼ぎ主義に
塗り替えられていくのを「夢が現実になるなんて見たくない」と
綺麗な言葉でごまかしたんだよ。
…そういう風におもいたい。
夢が矮小化されたな。民のための国=税金の安い国。
安い税率を維持するには、民の定員を400万人に厳守しなければ不可能。
移民は許しません。なんか、バカみたいな夢だ。
梁山泊軍が崩壊したら、南宋軍・金軍・賊徒・周辺住民が先を争って
梁山泊の400万人に襲い掛かって略奪凌辱が始まるのは確実だな。
今まで周辺住民を排除して自分たちだけが甘い汁を吸ってきた恨みで
みんな殺されるか奴隷にされるだろうな。
元々そのあたりに住んでいただけで、梁山泊なんて興味なかったのに
楊令の夢の国づくりごっこに付き合わされて虐殺されるとは、住民悲惨すぎるな。
せめて梁山泊の領土となるべき地域の保正ら多数が、梁山泊の志に共鳴して
梁山泊軍を引き入れたというような叙述があれば、彼らの末路も納得できる。
梁山泊は「民のためだ」と口でいいつつ、やっていることは王朝そのもの。
梁山泊が周辺国家から敵視され滅亡したときの民の面倒は誰もみてくれない。
まあ、そのあたりの計算ができる賢い楊令だったら、楊令伝を読みつづけているけどなw
楊令のやっていること、やろうとしていることは、生き残りの一○八星からすれば
許せないどころか、ぶん殴ってつるし首にするぐらいの、宋江や晁蓋に対する
否定に見える。でも、生き残りの一○八星が楊令ファン倶楽部に加入するか、
政治のことなんて考えてませんと言う言い方をして、わずかに反発した戴宗を
老化して時代の見えない馬鹿扱いしてネチネチといじめて左遷するという
酷さ。二世代でも李家の姉弟を商隊で飼い殺しにするために、わざわざプライドを
へし折るようなことを太ったばあさんやら、金の武将やらにやらせてる。
湖の孤島にでっかい旗を立て、民衆をあおり、煽った炎で中華全土を焼き尽くすのが
替天行道じゃないのか。それをわざわざ中原という中華で一番、人と土地の豊かな
部分に行き、その部分だけを梁山泊といい、外から梁山泊になりたがる個人も村落も
追い返すってのはありえないだろ。なぜ、怒らないんだ。
挙句の果てには、ぼやき爺に「替天行道が良くないな。天下統一なんて間違ってたんじゃ」
とか大否定を言わせてる。
そして、楊令伝の梁山泊がすごい裕福に書かれているが、実際は
「400で買ったのは500で売れ。それが商売だ」ととんでもない低価格を商人に
強制させ、のこった100から50を税で分捕り、わずか50の利益(それも原価以外の
必要経費が引かれてない)とか、商人に死ねと言うようなことをやってる。
逆に農民や地主は1割の税って話で、原価のない連中は9割まるもうけ…
珍品や宝石などは梁山泊自身が独占して、いくらでも高い値をつけて梁山泊外で
売りさばく。結局、儲けてるのは楊令と一部の大地主だけで、その他は外から
見えるほど楽な暮らしになってないはず。これのどこが理想なんだ。
なにも考えずに書いている人に、文句を言っても仕方がないw
食糧自給を確保するために、農民に手厚い政策を打ち出した諸国は、現在赤字財政で
苦しんでいるが、楊令伝の作者はそこまで考えて書いたのでもない。
農業と商業で税制上これほどの格差があったら、商業をやる人はいないだろうw
みんな農民になるよww
続々編は、商業・経済・交易について書きたいと言っておられたが、
商人がひとりもいなくなって農民だけになって商業が滅んだ梁山泊が、
どのようにして再び商業を発展させたかを書くのか?
ところで「楊令伝」には、人名がやたらと出てくるのだが、読み手にすれば一人と
して想像力によって肉付けできず、電話帳でも見ているようである。
第一巻に青鶻鬼という人名が出てくる。やがてその青鶻鬼は幻王という名で登場
する。ああ青鶻鬼は幻王のことか、とやっとわかる。
ただしその幻王が何者なのか、ずいぶん読みすすまねばわからない。
ともかくも幻王は登場して早々は、民を皆殺しにするわ、強盗はするわ、女を攫って
セックスしほうだいだわ、これが水滸伝なら二竜山の山賊が楊令の村を襲ったように
ふるまっている。
そういう野放図さ(計算のなさ)が、「権力とは何か」というものだろう。
>>496 >>497 上で楊令が「これをやりたい」と考えれば、すべて思ったとおりに事が運ぶという
マンガなんで、梁山泊の政策に対して、民がどのような反応をするかなんて、
考えた形跡がないな。
梁山泊のある荘で、徴兵反対の百姓一揆らしきものはあったが、他の面については、
民は判断力も意思もないバカあつかいなんで、民の反応などどうでもいいんだろうが。
>>500 しかも徴兵反対とか、梁山泊の政策にたいするアンチテーゼでなくて、
たんに葉敬の「俺を梁山泊の将軍にしろ」って言う感じのわがままだったからなあ。
結果的にそう、なれてるし。
個人的には史進は好きなキャラだし、その後継者ができてくれるのは嬉しいけど
それと政治がどうとかを絡めるべきではなかった。いや、作者的にも絡ませるつもりも
ないんだろうけど。
ただ、せっかく出した葉敬を秦容のカマセにし、その秦容を左遷と失敗の代名詞の
商隊に送って、予想通りに凹ませ、さらに花飛麟とのホモ兄弟描写…
全ては結局、すごい楊令殿とそれ以下の雑魚で終わってしまって、
キャラが出てくることに意味がないんだよな。
天下一の戦略眼を持つすごい楊令殿が南宋と金の共謀に気付いてないわけないよね。
李富とダランが会った事は呉用から聞いてるはずだし。
これで全然気付いてなかったら本当のアホだな。
503 :
無名草子さん:2010/05/24(月) 05:37:30
>>502 つーか、秦檜が宰相で実権がそっちに移ってるのにそれに気付かないのがなぁ。
抜け殻の李冨をやった所で・・・
「美しき武人(戦人)たちの闘う姿を見よ」といった感じの小説なんだが、
なんか古臭い感じがしてピンとこないんだよな。
ホメロスぐらいに古ければ登場人物を神格化できるが、現代の作家
にこれをやられてもピンとこない。
美しき武人の数を絞らないとな。たとえば童貫ひとりとかに。
俺は、童貫と蕭珪材と石宝の3人が、まったく区別できない。
他にも、軍人キャラの3分の1ぐらいが、美しき武人だからな。
勧善懲悪ドラマではないが、勧武懲文ドラマなんだわな。
ちゃんと作戦を考え、堅陣を組み、計画的に行動する将軍=無能、クズ、雑魚
何も考えず、自分が先頭を走り一匹の獣(笑)になって動く将軍=天才、最強、武神
こんな厨設定ばっかり
ところで護国の剣の行方はどうなったんだ?
今後、吹毛剣の顛末も含めきになるのだが。
>>508 護国の剣は、12巻で折れてる。岳飛が回収したと言う描写はないな。
吹毛剣の顛末は既に知らされているところだから今更・・・
>>499 オランダ独立戦争の頃、スペイン軍のアルバ公がナールデンの市民を皆殺しにした。
市民は一人も殺さないから城門を開けと騙して、入城後皆殺しにしたようである。
この“ナールデンの大虐殺”以降、足並みの揃っていなかったオランダの各都市が
団結し、スペイン軍を撃ち破ったようである。
もはやスペインに抵抗するほか生きる道はないと悟ったのだろう。
権力が皆殺しをすれば、殺されなかった他の民はおとなしくなるという理屈が理解できない。
権力による民の皆殺しに対しては、民の大反発が生じるのが常識的。
現に水滸伝までは、そうだった。
楊令伝になって登場人物が権力側に立ったとたんに、皆殺しは大人物
であることの証明。皆殺しをやれば、他の民の反乱は起きなくなり、
世の中は平和になるというウソを連発。
自分たちが倒そうとしている敵がやる皆殺しは、悪い皆殺し。
自分たちがやる皆殺しは、良い皆殺し。
なんじゃ、こりゃ?
皇帝の独裁は悪い独裁。
楊令の独裁は良い独裁。
新生梁山泊は集団指導体制→揉めたら数で決めろ→多数が集まって
良いと言うものを決める→そんなことをしていたから、今までの歴史も
政治体制も屑だった→自分(楊令)が良いと思ったものを100年先の夢を見て
押し通す→集団指導体制なんて反故にした、楊令の独裁がすばらしい
と、風が吹いても桶屋が儲からないほどの多段論法コンボをきめてるぜ。
宋が塩を独占していたのは悪い独占。
梁山泊が昆布を独占しているのは良い独占。
>>418 ゴッホは、ある時期から迷わずに一挙に形を描き、修正することをしなかったそうである。
色彩についても自分の直観を信じ、色を選ぶのにひるむことがなかったらしい。
が、構想については入念だった。構想の最初に、哲学があった。
水滸伝15巻を読んでるんだけど、
この作品は電車の中でたびたび泣いてしまうわ。
北方作品の登場人物を駄菓子屋で買うプラモデルにたとえると、
史実キャラ・・・日露戦争・第二次大戦で活躍した戦艦・戦車・戦闘機のプラモデル
原典キャラ・・・サンダーバードのメカ等の誰でも知っているメカのプラモデル
オリキャラ・・・・プラモデル屋のおっさんが考えたオリジナル・メカ。
完成させても友達は誰も知らないから、自慢できない。
だから買わない。
518 :
無名草子さん:2010/06/03(木) 17:46:21
誰が今まで単行本の表紙になったのかを教えてくれ
大体は分かるんだけど、イマイチこれといった特徴がなくて分からないやつもいる
>>516 電車の窓が開いていなかったか?花粉症だろう?
>>518 あの表紙絵に興味のある奴は少ないと思う。
>>516 誰も平和=悪だなんて言ってないよ
平和=嘘だって言ってるだけ
お前だって生きてんだろ
ただ単に「生きる」という言い方をするのがサヨクの卑怯な所で
生存競争に参戦する、という言い方が正しい
生きることすなわち争いなわけで、そこから意図的に目を逸らすから嘘つきだって言ってるんだよ
>>516 読み進んでしまうと難しいだろうけど、宋江が死んで梁山泊の旗を楊令が渡されるとこで、読むのやめとき。
水滸伝全巻読んだら、替天行道でも読んで 1巻の冒頭から振り返る。
楊令伝は、くだらない連続ドラマ・水戸黄門・MMO
汗馬と牝馬の入浴シーンに 「もういい加減にしろよ」って思う。
そう言えば、由美かおるさんが やっと退陣したね。
楊令伝の楊令(作者とも言う)は鄭天寿のことをすっぱり忘れてるし、
兄貴分だった郭盛をアゴどころか、鼻先であしらうかのような扱いをしてる。
それどころか、自分の顔に義父の楊志と同じ位置に酷いやけどの跡があるのすら
忘れて、イケメン君のように振舞う。
他にも、勝手に替天行道とは宋を倒して天下を握ることじゃないなど…
劣化した作者本人による原作・前編レイプ度は漫画でいうなら、男塾の宮下あきらを超え
キャプテン翼の高橋陽一レベルに「もうやめてくれ」と言いたくなる域に達している。
小説界でココまで自分の作品を自分でレイプしたのは、初ではなかろうか。
>>523 >それどころか、自分の顔に義父の楊志と同じ位置に酷いやけどの跡があるのすら
>忘れて、イケメン君のように振舞う。
青痣のある顔が女性にとっては怖い顔に映るだろうと思って、恋愛に対して消極的だった楊志。
水滸伝のときはキャラクターの個性を生かしたストーリーを作っていたよな。
読み終わってもうんざりするくらい馬が走っていたなという印象しかないんだわな。
どこかにドラマがあったか?
楊令伝1冊500円で売れたよー(^o^)/
文庫落ちしたらまた集めてやるよ、これ以上ハードカバー分の金はかけられねぇわ
今小説すばる4月号を読んでる。何というか終わってるな。終わってる物語を読み続けるのは馬鹿だけど乗り掛かった船だし…。それにしても李一族は浮かばれないね。北方先生は何がしたいのだか?水滸伝が如何に神作品だったか良く分かる。続編は必要なかった。
水軍は結局最後まで使い切れなかったな。
水陸両用軍とか、大砲を積んだ戦艦とか、もっと重要な役割を果たすもんだと思っていたが、
水滸伝の時の方がよっぽど活躍していたな。
上青・費保・倪雲・狄成の4兄弟も、楊令伝では主力として大暴れするのかと思いきや
まるで空気だし。
楊令伝の開始早々、楊令の同世代のライバルが誰もおらず、童貫以外にライバルは
いないという設定がおかしかったんだわな。
「巨人の星」でいうと、星飛雄馬に花形満や左門豊作という同世代のライバルが
いるから面白かった。高校を卒業したばかりの星飛雄馬のライバルが川上監督しか
いなくて、飛雄馬がいきなり阪神タイガースの監督になり、川上が「星君と闘いたい」
と言っているような小説だった。
少年漫画だって、こんなつまらんことはやらんぞ。
>>528 同世代のライバルか
岳飛を最大のライバルにするべきだったのに出会いのシーンで小便もらさせたり
その後童貫の飼い犬になってしまってキャラとして育たなかった(育てられなかっ
た?)のが痛いね
水滸伝であれだけの存在感出すまでに丁寧に描いた李冨を単に南宋を出現させ
るための役割りしかふれなかったのも残念
まあいまさら言ってもしゃーないことだわな
北方センセがトチ狂って、楊令=無敵 騎馬隊=無敵 原野戦=最高の戦争
の設定にしちまったから、水軍=ページの無駄 攻城部隊=居るだけ邪魔になってしまった。
楊令がそうおもうだけでなく、作者がそうおもっているから、水軍は実にぱっとしない、
生きているのに気力のない連中ばかりになった。
騎馬隊が山を駆け上がって、山を攻め落とすとかチートに過ぎる描写は入れたが、
どうやら、攻城戦は書くのに虫唾が走るようなので、わざわざ李家姉弟を実に
無残に使いつぶした。ついでに、宋側の攻城戦のプロの趙安を実にあっけなく
殺した。
そうして、敵味方も「なぜか」原野戦しかしないし、原野戦では無敵の楊令と
「楊令ルール」での闘いしか書かなくなった。
そのくせ、宋江と違って、暗殺・政争が大好きっ子で、積極的に他国を脅したり
皇族を自分の指示で暗殺するというとんでもないクズキャラ楊令の誕生となってしまった。
これで、楊令に人気が出ると考えているなら、作者は本当に文章能力が枯渇したと思う。
>>530 たしかに。
楊令伝は、四煎目のお茶を呑んでいるみたいに、味がない。
主人公のキャラクターの作り方については疑問しか生じない。
岳飛ってどの作品に出てますか?
楊令伝は、楊令が主人公なんですか?楊令って誰ですか?
10日からはフライングネタバレ大会だな
535 :
無名草子さん:2010/06/12(土) 18:56:28
W杯も始まりました。
呼延灼
史進 林冲
穆弘 公孫勝
関勝
雷横 朱ドウ 秦明 花栄
李応
1,2,4巻
>>518 1,2,4巻楊令 3巻方ロウ 5巻花飛麟 6巻侯真 7巻張平 8巻(?)
9巻韓伯竜 10巻秦容 11巻葉敬and武松 12巻王定六 13巻ショウ圭材
あと誰がはいるだろうか
なんで楊令は楊志のように魅力あふれる人間になれなかったの
>>538 ありていにいえば、楊令が北方流ハードボイルド(笑)キャラになったから。
女は性欲処理のはけ口、自分以外の男は自分の強さと暴力のはけ口という
性格設定のため。
楊志は北方作品では珍しい、強くて優しくて、子供の成長を喜び、
妻を護り愛し、世の中の不正を憎むという良い大人のキャラだったから
魅力のあるキャラになったと思う。
北方三国志の張飛と楊志は近いが、北方三国志の張飛のような
「兵士を死ぬまでいじめることで、残りの兵士が強くなる」
「兵士を死ぬ寸前までいじめて、ぎりぎりの強さを引き出す」という
サド嗜好を表に出すことは楊志はなかった。
楊令版梁山泊は青臭い理想を言う前に、将軍以上の人物で女はソープか
略奪するって言う性欲処理ではなく、きちんとした家庭をつくるという
キャラがいないのが、ダメダメだ。
あとまさか死ぬはずがないって原作ファンを裏切った衝撃もあったと思う。
楊令は続編書くにあたってゆっくりとあたためてきたはずなのに、
楊令伝開始直後に全て破壊しちゃった感がある。
そういや家族大事にしてる描写のあるやつだいぶ少ないな
ここは罵倒大会だろうと思ってひさしぶりに来てみたんだが、
もうそんな勢いもないのな
物語の終焉が近づくにつれスレが過疎るとか…
ある意味すごい小説だなw
だって単純につまらないんだもの!
登場人物にほんと魅力ないんだもの!
でも流石に今月号だけは楽しみ
546 :
無名草子さん:2010/06/17(木) 13:42:39
読了。
・・・・・・・・色んな感情が渦巻いているが、
ただ、終わらせただけだ。
岳飛の最期を外伝でちょろっとやって、そこで呉用やら史進やらの終わりを見せるつもりだろう。
>>541 うっかり、楊令の前で家族の話しなんかしたら
トチ狂って死域(笑)モードで切りかかってくるからな。
まさにキ○×イに刃物。楊令に吹毛剣。
>>542 今の梁山泊で死人が出ても楊令のための無駄死にだと思うが、
暗殺までできるようになったチート呉用はいらないな。
軍師+致死軍ボスって感じになりそうで。
史進は退役して欲しかったけど、続々編で薪キャラの身代わりに殺されるんだろうな。
後で、自分でも最新号を見てこよう。
ああ、体術得意の14歳の少年なんだね。
素晴らしい打ち切りエンド
楊令ざまぁぁぁぁぁぁとしか思えない最期でしたねw
Wikiの更新はやっ
よほど嬉しかったのか?
北方先生もついに体力つきたのかって終わり方だったな
wikiの北方水滸登場人物の項を見て、改めて楊令伝メンバーの影の薄さに驚いた
水滸伝メンバーとそれなりに関わりのあった隊長クラスじゃないと全然印象にないや
で、次は秦容伝やるんだっけ?
こいつもこいつで、作中で凄い凄い言われてるから凄いってことは分かるんだが、
凄さの裏付けがなく中身が全く伴ってないので、薄っぺらいスカしたキャラだという印象しかない
それよりも、呉用が暗殺スキルを身につけただけでは飽き足らず、
実戦指揮まで身につけてしまった。老いぼれたと思った史進も
日本刀で戦闘力が維持できてるし。
呉用がなんでもできて、史進が最強キャラでいくなら、
楊令なんて、いや、楊令伝と言う作品そのものがいらなかったんじゃね?
結局、呉用、李俊、史進、燕青が生き残ってるし、中年以上の
108星とほぼ同期の上級将校が再評価されてるし、
それでいて、2世メンバーは商隊で中東や日本にトバされたの以外は、
一部を除いて全滅。
本当に楊令世代なんて、北方歴史小説には(もちろん読者にも)無意味なキャラ
たちだったんだなとよくわかる
555 :
玉和:2010/06/18(金) 00:59:50
終了記念カキコ。
梁山泊を継ぐのは秦容ではなく、岳飛じゃないか?
この流れで岳飛を主人公の物語書かれてもなあ
もちろん十分主役張れる人物だとは思うし、北方岳飛も嫌いじゃないから
楊令の遺志を継いで〜とかじゃなくて、一個の岳飛伝としてなら読みたいと思うけど
とりあえず楊令乙
水滸伝の時から好きじゃありませんでした
読んだ
ええええええええええええええええええええええええ
なに、なんだ、この終わり方は
ここまでやってきてこれか
第三世代に続くのか
楊家将演義にするつもりか
先週、「破軍の星」を読み直したんだが
その半分も心に響かない
抗いようのない大きなものに破れて滅びてゆく姿が見たかったのに
洪水がそれというのもよかったのに
これじゃ、滅びの美学どころか、ただの運じゃないか
たまたまあのタイミングであいつが上手くいったから、というだけじゃないか
しょぼおおおおおおおおおおお
え、まだ続き書くのか?
559 :
無名草子さん:2010/06/18(金) 14:52:17
>>550 そこまで言われても、読む気にならないよね。
立ち読みもしたくない。時間が惜しい。
>>553 半年読まないと、親が108星である二世以外は、完璧に忘れるよ。
ここまで史実から離れてオリキャラを大量投入する小説なのであれば、
壮大な歴史ドラマを書いてはいかんよ。
南北朝クラスの小さな戦闘を中心に据えた物語の方がいいと思う。
個人の格闘を描くのが、この作家には合っている。集団戦はつまらん。
兵数が10万を超えるような戦だと、読んでいて面白いところがまったくなかった。
退屈というか苦痛だった。
誰が書いても、兵数が膨大な戦は面白くならんよ。
読者は小説内の個人にコミットしてゆくから、集団の客観的な描写は面白くない。
しかしそれを書かないと状況がつかめない。
ところが状況を掴んたところで、実際にあった出来事ではなくて、純然たるフィクション
だから、客観的な状況を書かれても、読む気がおきない。
わざわざ本屋にななめ読みしに行くきもおこらん
史記の3巻も出てるみたいだが2巻の途中から読んでないし
北方の物語を作る能力が劣化したのが原因かな
日向シリーズの最新刊が単行本化されてから判断
岳飛がハンデキャップ背負ったけど今何年?岳飛はあと何年で死ぬんだろ。
年代なんか守る必要はないし,ハンデがあればアタッチメントぐらい装着するだろ
ある意味楊令伝の劣化は原書の71話以降の劣化をなぞってると考えれば
秦容伝やったとしても所詮は100〜120位の更なる劣化になるんだろうな
楊令の死は宋江のそれのオーバーラップだし
正直北方梁山泊は原作以上の惨めな最期を遂げて欲しいけど
秦容では所詮楊令の劣化コピーでしかないから
メカニカル岳飛
次やるとしたら今度は志に縛られない連中が多くなりそうだから
楊令伝ほど軍人戦争小説にはならないんじゃないの
自分で逃げないように、アキレス腱切った上で、味方の楊令に殺してくれと
おねだりした宋江もかなりのヘタレだが、私怨で暗殺された(もう青連寺とは
関連のない)楊令が、宋江と似たような死に方とはとても思えんなあ。
楊令は北方センセにとっては、最高キャラだから、戦で負けない、政治思想でも
否定されない、ただ消え去るって言うのを書きたかったんだろうけど。
そのためにますます尻切れトンボ感が強くなっただけ。
宋江の死をもって、梁山泊の負けの象徴となったというのとは大違い。
いや自分でアキレス腱切れたらたいしたもんだろ
死ぬ方が楽なのに楊令待ってなきゃならんとかで
571 :
玉和:2010/06/18(金) 21:57:40
秦容伝は要らん。
というか、架空キャラには思い入れを持てないことが分かっただろ。
それなら兀朮伝や秦檜伝の方がいいくらいだ。
梁山泊という題材の段階で「高い志持った連中がどの様に腐って滅亡するか」が見物だったのに
楊令のあの様なマンセー振りで楊令伝は駄目になったんだよ
秦容伝がこれの続きなら最早梁山泊は単なる武装カルト集団でしかないよな
韓世忠もさ、出てきたはいいけどありゃひどい
「俺を弟殺しにさせた」って言ってるけどお前弟討つ時なんて言ってた
しかも何の役にも立たずにあっさり退場
岳飛と同じクラスの歴史的名将を
>>573 そいつはちょいと誇張し過ぎじゃないか
岳飛は「謝れ!俺に夫婦そろって土下座して謝れ!!!」と
主張できる超大物だが韓ちゃんはそこまで大物ではない
だが、史実の韓世忠は、楊令伝の同名キャラとちがって、
やけっぱちの破滅主義者じゃなく、引き際も心得ていて、
奥さんと幸せな結婚もしてると、北方流ハードボイルド(笑)とは対極なんだよな。
そりゃ、だすとなれば、基地外設定にされるわけだ。
正直、楊令伝の韓世忠って、誰だっけそれ?なレベルだよね
韓世忠は一体何しに来たんだw
最終回だから一応出しとこうと思ったんだろうが、
いくらなんでもやっつけ仕事すぎるだろ。
出しゃいいってもんじゃねーぞ
王韋って史実王貴の変名のつもりだったのかな
この後どうすんの?
金軍と南宋軍でガクヒファイトして終わり?
580 :
無名草子さん:2010/06/19(土) 13:54:22
こんな「ありえない」小説をいけしゃあしゃあと書く奴が
横山秀夫の直木賞受賞を邪魔したのかよ…
死ねよ
腹切って死ね
お前がさんざん書いてきた主人公たちと同じく
何 の 意 味 も な く
誰 か ら も 顧 み ら れ ず
み じ め に 死 ね
でも来月からすばるを買わなくていいので少しホッとしている
岳飛の
俺死ぬ今日死ぬ絶対死ぬ、
いやもう死んだ!殺された!絶対死んだねこれは!
いやなんか生きてるけど、もう殺されたんだって。
ここにいる俺は俺じゃないんだって。
でもどうせ明日には死ぬ。絶対死ぬよ。
ほーら斬られた。体斬られてるなう。ほーら死んだ!これで確実に死んだ!
あれ、まだ生きてる?
の繰り返しで引っ張るのも飽き飽きしたな。
読む人を飽き飽きさせる小説なんだよ。
妙に史実にこだわったのがなぁ
岳飛とか動かしようがないだろうに
岳飛の剣何本折れたんだろう
次回作では日本刀でパワーアップって寸法さ
やっと終わったのは良かったけど、最終回でさらに文章のレベルがガタ落ちして
崩壊寸前だったな。
周杳がまるで作った人間のようだとか、みんなに嫌われているとか、
今さら裏切りのフラグ立ててたけど、そんなのずっと前にやっておくべき事だろ。
このスレではとっくに正体ばれてたからいいけど、知らない読者は
急に周杳がクローズアップされて、急に楊令殺して急に完結、
打ち切りエンドとしか思えないだろう。
英雄の晁蓋は、暗殺者が「名乗りを上げて」殺すべきではないとして、
原典のを曲げて、名無しの毒矢で殺された他のに比べれば、
「私怨ですから。あ、俺の名前は○×」と名乗って殺されて、即座に自殺(キャラ処分)
するとか、本当に文章能力が枯渇したのを見せ付けたからなあ。
衰えたのは文章能力ではなく構成力だ
水滸伝読んで楊令伝はまだ手を付けてないけどここまで評判が悪いと読むの躊躇う
水滸伝の時点で楊令の優遇には疑問が多かったわけだが
>>591 水滸で終わっとくという選択もあるよ。楊令伝の終わりは水滸より中途半端。
>>591 水滸伝の時点で再登場以降の楊令の優遇っぷりにもやもやしていた俺は、
楊令伝を経て楊令がさらに嫌いになりました
楊令伝はなあ、新キャラが水滸伝キャラより魅力的でないのは仕方ないというか予想通りだったが、
108星が捨て駒というかしょーもない死に方だったり、魅力半減になってるのが嫌だ
具体的に言うと杜興の爺さんの死に方ふざけてんのか
>>593 洪水であわてて在庫処分されたり、死ぬ前に散々に劣化したとくどいぐらいにかかれたり
するよりは、ずっとマシな死に方のような。
ああ、どうでもいい場面で、殺されて河に沈められる奴もいたっけ。
595 :
無名草子さん:2010/06/21(月) 02:59:13
全体読み終わって思ったこと・・・・。
ドウカンファイト2(ホーロー編)終わって、ドウカンファイト3やって終わりにすればよかったね。
正直、建国治世編と通商編はいらんかった。8巻位で「水滸”外”伝」で纏めればよかったと思う。
そうすれば、もうちょっと年代ジャンプさせて整理して、史実キャラもキチンとした形で
「水滸”後”伝」が書けたと思う。無理やり岳飛を絡めた性で史実キャラが陳腐化したのが良くなかった。
なにが残念って、楊令軍強くしすぎた性で物語がバランス取れなくなってクソゲー化したこと。
そんなんだから収拾つけるのが無理になっていった。
そんで・・水がざっぱーーンと来て、チャンチャンバラバラやってサドンデスで終了ってのは・・
・・・まるでドリフだ。
(俺の中で、正直ラストシーンで・・「ツッテッテ!!ツッテッテ!!ツテッテーー!!」ってBGMが聞こえた)
596 :
無名草子さん:2010/06/21(月) 03:50:47
楊令伝終了時の百八星の生き残りは以下の通り(でよかったかな?)
11人か・・・寂しくなったな・・・。
・前線…史進(騎馬遊撃隊総監)李俊(艦隊提督)呉用(参謀統括・司令代行?)
・後方…曹正(教導?歩兵隊)孟康・李立(補給部隊)顧大姐・孫ニ娘(練兵隊)
・支援…白勝(軍医)金大堅(ハンコ屋)
・退役…燕青(失明して修行中)
また一騎打ちかよ…飽きた
みんな金軍を先に潰した方がいいと思ってるのに、
楊令はなんで岳飛を攻撃したの?
あげく予想通り金軍に後ろを突かれて失敗。
やっぱり金軍を先に攻めようと思い直すとか、
楊令って部下全員よりアホなの?
>>599 水滸伝のときも思ったんだが、勝ちつづけていた梁山泊が負けに転じるときが上手く書けていないな。
勝ちつづける軍団を描くときは、細かな目配りができていて、梁山泊は水も漏らさぬ万全な態勢で
勝ってゆく。ところが、負けるときは索敵ひとつ満足にできなくなる。
楊令伝は、はじめから細かな目配りをしない小説で、とにかく楊令がすごいから梁山泊は勝ちつづける
というアバウトな物語なんだが、負け始めるときは、突然、楊令が馬鹿になる。
なにがなんだかわかりません。
601 :
項充:2010/06/21(月) 17:26:27
作者にも忘れられてるんで、
>>596が俺を覚えていなくてもしょうがない。
マジレスすると、オバサン二人組は練兵ではなく、商隊の所属だと思うぞ。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
来月号を楽しみにしてたのに、お前等の書き込みを見て初めて最終回だとわかったうえに、
色々調べたら再開は一年後だと!?
梁山泊が洪水でえらいことになって、金の裏切りを知らせることもできなくて、
ああこれで梁山泊軍がはさみうちにあって壊滅してゆくんだなと、
北方流滅びが描かれるんだろうなと思ったら……。
金軍の奇襲も打ち破ってしまった。
それどころか岳飛軍も金軍も撃破できてしまいそう。
そしたらなんとびっくり何の伏線もなかったあいつがいきなり……。
(ノToT)ノ ┫:・'.::・
劣化って、こういうことを言うんだなあ……どうしようもない。
>>603 最近の先生は、「意外な展開」と「はぐらかし」を混同しているんだよね。
今のせんせいの作品でも史記は好きなんだけどな
史記の李広は新世代の戦についていけない劣化キャラなんだが
水滸伝と違ってきちんと細部が描写されてるからな。
守りの戦ばかりしていたから敵地に進軍する発想自体が無く
息子のような歳の将軍に追い抜かれていく悲哀がよく書かれている。
俺は凡人だ凡人だと繰り返しいつの間にか阿呆になっている楊令伝のキャラとは違う。
奇襲に全然気付かなかったり、
奇襲してきたのがダランだと勘違いしたり、
部下が金軍を先に攻めろと言ってるのに岳飛を攻めて失敗したり、
みんなが不自然さを感じている欧元を全然疑わなかったり、
欧元にあっさり斬られたり、
最近弱くなったと自分で言ったり、
最終回でいきなり下駄を脱がされて今までのツケを全部払わされたな。
楊令なんて作者の贔屓がなければこんなもの。
いや俺等の心もボロボロにされたよ…数年間かけてジワジワとさ…
ウソつけw
ここでさんざん楽しんだくせに
611 :
無名草子さん:2010/06/23(水) 02:50:43
・・・さて、楊令(実は楊家の血は一滴も流れてない)の話はおいといてだ、諸兄。
話の中では、中国最大の愛国英雄とされる岳飛がかなり格下扱いではあるが、ライバル軍団の位置づけだったワケだ。
俗にいう「岳家軍」だ。今回の楊令伝ではこの岳軍の幕僚を、これでもかってぐらい派手に殺しちゃった・・。
さて、数少なくなった岳軍の未登場幕僚に「楊再興」っていう楊家の純血直系キャラがいるんだな。
コイツは次回で活躍すると思う。(もしかすると楊令の女真の妾の小として出たりして・・)
また、副官で「王貴(今いる王偉じゃないよ)」ってのがいる。王貴といえば・・、
サゲマン伝説(ヤったり惚れたりした男はみんな死ぬ!!)を作ったあの女の息子だ!
梁山泊出身者でありながら、個人の志的な理由で、岳軍入りするのが出てくるかもしれないね。
612 :
無名草子さん:2010/06/24(木) 16:08:46
最終話を読んだけど、何というか唐突すぎるな。終わり方も、楊令の死も。
結局最終話なのに、治安維持の蘇端とか出てこなかったし。
楊令の死も、せっかく克服したとはいえ親子という弱点があるのだから、
岳飛が岳雲を庇って傷付く、あるいはそれの逆とかで記憶が再来して暴走して戦死とかの方が楊令らしかったような気がする。
まだほかにも書きたい感想は色々あるけど、この辺で・・・・・
あと、結局百八星は誰が生き残ったの??
呉用、李俊、白勝、おばさん二人、あと項充ぐらい??
一年後がどうなるのかが楽しみだ
>>610 楽大娘子の件で呂牛が聞煥章にそんなこといってたな
水軍の放置プレーひどすぎる。
水陸両用軍も大砲も全然出てこなかったな。
野戦以外は死んでも書きたくなかったのか。
615 :
無名草子さん:2010/06/24(木) 23:43:14
最終回の感想を一言でいうと
「なんかジャンプ漫画(特に車田先生の)の打ち切り作品」かと思った。
”立ち上がれ梁山泊の戦士たち!本当の闘いはここからだ!! ”
ー 第一部 完 ー
ご愛読有難う御座いました!北方先生の次回作にご期待下さい!!
こんな感じにしか思えんかった。
楊令伝、流し読みなんだが、北方名物ガッカリキャラがいないのが残念だったな。
三國志の軍師の弟子から猛将の弟子になったアンちゃんや、どこぞの教祖の弟。
水滸伝では華々しく双頭山デビューした(敵でも味方でも)トウ○○とかいたけど
この作品では最初から成長せず雑魚のまま死んだリ○とかのはいたけど、ガッカリキャラいないよね…こんなの北方じゃねえよ。
未だ先生の時代小説は好きではあるけどだけど、
所詮オリジナル要素が強い歴史展開を書ききるのはやっぱ無理だったなって感じだ
>>539のいうような、スカした北方流ハードボイルドキャラも嫌いだし
人物も展開も、歴史や原典を元にして+α程度が一番バランスがいいね、先生の場合
楊令が倒れてもさ、楊令伝というか、ひとつの話が終わった気がしなかったんだよな。
水滸伝だと、宋江が死んだら梁山泊は終わりって感じがすごくした。途中何人も斃れていくんだけど、最後の宋江の死は、まさに作品の終わりだった。
楊令だと、あ、死んだのへえという感じで、途中で死んでいった他のキャラと何も変わらない。
突然すぎたし、どうせ誰かが後を継いでやっていくんだろ? と思えて全然終わった感じがしない。
来月からすぐ続編が始まっても、何の違和感もなく読めそう。
>>617 史実を背景にオリジナルの主人公の物語を作るのであれば、主人公はせいぜい1000人の部隊
を率いる隊長程度じゃないと現実味がなくなるよな。楊令を10万の兵と500万人の民の頭領にした
ことが失敗だった。
方ロウの乱や金の侵略といった世界史レベルの大事件を扱っているのに、
梁山泊が宋を倒すことを志にしてしまったものだから、直接世界史レベルの
大事件にかかわらざるをえなくなった。日本史にたとえると、一向一揆が
室町体制を滅ぼしたようなデタラメな物語になってしまったな。
楊令が金の一武将として五千ばかりの兵を率い宋と戦う物語になっていれば
違和感なく読めたんだと思う。
>>618 オリキャラだから、生きようが死のうが、どっちでもいいよな。
水滸伝5巻で死んだ青蓮寺の名無し手の者の死のほうが、感動的だったとおもう。
男性の登場人物がレイプやソープをすることで好感度がアップすると思い違いをしている
ところが痛い小説だよな。
武器を持たない老人や子供を殺すという苦渋の決断をすることで登場人物の
好感度が上がると思い違いをしているところはどうにかならんものだろうか。
数ヶ月の間楊令伝のことをすっかり忘れていて、
本屋ですばるをみかけたから久々に立ち読みしてみた。
公孫勝や宣贊が死んでたり武松が死んだのにちょっと驚きつつ
読み進めてたら楊令も死んだので、少し清々しながら
「この作品も終わりが近いんだな」と思い帰宅してスレを見た。
そして初めてアレが最終回だったということを知った。
正直なところ、ポカーンとしか言いようがない。
武松は、楊令伝になって、すぐに楊令に片腕落とされて、せっかく悲しみを
内に押し込めた深みのある男がべらべらしゃべる上にその内容の全てが
「楊令殿すごい。すごい楊令殿」のDQNキャラになりさがったから、
もっと早くに死んでよかったな。あの世では、兄嫁と思う存分ヤリまくって、
李達や魯達には見向きもされないでほしいもの。
水滸伝時代から楊令の異常な持ち上げだけでも辟易してたってのに
楊令伝になったらなったでそれ以上に楊令殿すごいの連発+旧キャラほぼ全員劣化というクソッぷり。
結局のところこの小説は完全なる北方のオナニー以外の何者でもなかったな。
627 :
無名草子さん:2010/06/28(月) 03:27:55
でも皆なんだかんだ言いつつ読んでるのね
海堂の花がいたもの
もう100人以上の死に様を描いているので、感動的な死に様はなくなってしまったな。
葬儀屋の業務日誌に書かれたような死が続いている。
架空の戦で架空の人物が死んでゆくのだから、人物をじっくり描いた後で戦死させないと、
感動はないな。この点で、すでにお馴染みの108星が死んでいった水滸伝とは異なる。
>>627 電車の待ち時間なんかに、すばるを流し読みするだけだしね
単行本は買わない
>>631 しかしどうあれ読んでるんだよね?
単行本でなければどうなの?
そんなものに興味はない、もしくは金払わないってこと?
その言い方何かを必死で否定しているように見えてカコイクナイ
ま、ただの感想ですが。
あなたこそなんでそんなムキになってるのか不思議だよ
ただの感想だけど
まあ読まなきゃ文句も言えないしな
>>633 ムキになってたか?
スマソ
なんでかって?
ここの住人揃いも揃ってグチグチ文句言ってまで読まなきゃいけないもんか?
ってここ読んでたらイライラしてきた
ま、嫌なら読まなきゃいいんだがw
熱烈な北方先生や楊令伝のファンであり、ここの論調が気に入らないのか
それとも釣り針を仕掛けて煽りたいのか。
何だ、やっぱりここの論調はダメなのか。
韓世忠マジで何しにきたんだwwwww
退場早すぎだろw
続編では歴史的な面でどこまでやるんだろう
岳飛を中心に書くと楊家将の焼き直しになるな
それはやっぱり岳飛が死ぬとこまでじゃないの?
梁山泊の残党の使い道が思いつかないけど
岳家軍にでも入るのかね?
無事最終回を迎えたのに、何この過疎り具合?
史記読んだら面白過ぎワロタw
643 :
無名草子さん:2010/07/25(日) 01:46:46
単行本の発売で読んでいる俺に教えてくれ。
続々編のアナウンスがあるの?
>>643 >>351の雑誌のインタビューによると、「ユートピア」梁山泊の理想を
国境を越えた通商の形で書きたいんだそうです。
このスレだけでなく、楊令伝の感想ブログかなんかでも、通商編を
読みたいといってのはないと思うんだけどな…
「楊令伝」がつまらないのは、比較対象が作者自身の前作「水滸伝」であったことにつきる。
反対に「水滸伝」が面白かったのは、それ以前に日本で発表された水滸伝と比較して
優れているからだ。作品の良し悪しの評価をする場合、評者は無意識のうちに他の作品と
比較している。ちょうどボクシングの世界タイトルマッチを見終わったとき、その勝者を世界
で一番強い男と錯覚するのと同じだ。実際には勝者は一人の敗者と戦って勝ったにすぎない。
世界中を探せば、もっと強い人間がいるかもしれないが、リングに立った二人の勝負が決まる
ことによって、世界一の強者が決まると錯覚させることが肝要だ。この錯覚誘導の上手い
下手が、小説や映画の良し悪しの評価になっている。
「水滸伝」の続編である「楊令伝」は、最初から敗者になることが決定していた不幸な作品
だったな。
北方水滸伝大好きなので高いハードルで読み始めたってのももちろんあると思うが、
正直楊令伝は単純につまんなかったよ!
長期連載物の途中で耐えられなくなって既刊全部売っ払ったのは久しぶりなんだぜ
>>645 仮想敵となるべき作品を、クレバーに選ばなければならないということだな。
北方水滸伝は、吉川の「新・水滸伝」をねじふせた観があった。
楊令伝は、北方水滸伝を仮想敵にして、これを乗り越えようとして、
完膚なきまでにねじ伏せられた。
とうとう終わったのか楊令伝
感想見ると、どうも最後まで楊令殿に真のカタストロフは訪れなかったようで残念だ
ただ死ぬんじゃなくて、俺は間違ってたのか?的な反省なり絶望なり欲しかったな
去年の大河とかも主人公がイミフにマンセーされて、他の人物が不当にアホに描かれて
たけど、最近こんな厨二っぽい万能主人公(しかし具体的な有能エピソードは描かれず、
まわりの褒め言葉で表現)が流行なのかね?
俺様つええな爽快ストーリーが見たくなったら、素直にアニメ見たりラノベ読むので
お願いですからN○Kと北方先生は普通に仕事してください
楊令伝も面白くなる可能性はあったんだよ
しかし大筋から細部まですべてが雑だった
これは多忙な作者より怠惰な編集者が非難されて然るべき問題だと思う
会話の部分が長すぎたな。小説ではなく、戯曲のようだった。
刺客に殺されて完とか舐めてんの?
つまり
あの刺客>>>超えられない壁>>>林冲、史進、武松、燕青etc・・・
が確定したわけですね
つーよりよ、両親を闇討ちされた楊ちゃんをやっぱり暗殺で殺すってのは
何か深い意味があるのかね
そういうものに対するのが楊ちゃんの全存在ではなかったのかね
全部無駄かね
どのあたりが楊令”伝”だったのか、何の感動もないままで終わってしまった。。。
あとさ、水滸伝もそうだったけど続編ありきで終わらせないで欲しかったなあ
盛り上がりどころのない小説だったな。突込みどころは腐るほどあったが。
続編の花飛りんの活躍が楽しみだぜ!
花ちゃんの一丈青とのくっつきかたとその後の修羅化は
ほんとうにとってつけたような話でなにも感じるところがなかった・・・
意味もなく将棋の駒を動かしているだけなんだよな。
その後に繋がる動きというのは、何にもない。
いっそ歴史の枠を壊すなら徹底して壊して、完全架空小説にしてしまえばよかった。
古の志茂田カゲキのような。
岳飛も韓世忠も梁山泊入りして、みんなで宋も金も倒して楊令隠居。
岳飛大統領の大元・民主主義共和国。
そうすれば読者の8割に批判されても2割は喜んだだろうに、
歴史の大枠を越す勇気がなかったばかりに、読者の9割9分を敵にした。
というかさ、北方が夢にまで見た新国家の建国を描ける題材だっただろ?
なのに、建国の様子はほとんど書かずに、金・飯・女・馬の話題ばっかり!
何考えてるのやら…
9月になったことだし、いってみよう!
「続編まだ〜〜〜?」
662 :
無名草子さん:2010/09/05(日) 21:36:50
北方はもう書くのをやめるべき。
続編なんて言われても読みたい要素が残ってないんだがなあ
生き残った梁山泊の連中が、死んだ楊令の悪口を延々と言い続ける展開なら
面白いよ。それ以外は、うけつけない。