★こうなったら読書マラソンしません? ★第六戦目

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1無名草子さん
【 公式レース規則 】
書き込みは名前の欄にハンドルと総読破ページ数を記入して下さい。

例) 名前:マラソン次朗(5963)[sage] 投稿日:92/13/32 24:28

本文に読んだ本と読んだページ総数を書きましょう。
★漫画はカウントしないでください。
★一冊読み終えた後の書き込みが基本ですが、
読破に時間がかかる本であれば、途中で書き込んで構いません。
★読んだページ数は、大体で構いません。
とりあえずゴールは10000nということでスタート。

10000nのゴールテープを切ったら、総読破ページ数欄に☆を一つ加えて、
ぜひ、もう一度、1nからゴールの10000nをめざして参加して下さい。

☆の使用例) 名前:パンダパン(☆864)[sage] 投稿日:02/10/20 00:27

<推奨>
200前後に下がったら、レース参戦を歓迎する意味を込めて、
マラソンの書き込み時に(『空あげ』はしないで)アゲ書き込みでお願いします。

>>2 読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。
>>3 過去スレなど。

前スレ
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1164021617/
2無名草子さん:2008/02/14(木) 21:18:24
ページ数を加算するだけでは味気ないので、
ちょっとした感想と、その本に対しての評価を書き添えてみて下さい。

☆読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。

第一回戦『★こうなったら読書マラソンしません? スレッド』より。

A > A「明けの明星の如き作品」(特別な感情を覚える様な傑作)
B > B「抜群。当該分類類書では必読」
C > C「幸せな気分。まあ、読んで良かった」
D > D「どうして、面白そうだと考えて読んだのか?」
E > E「えらいモノをつかまされた。時間を返せ!」

F > F「古本屋でも持て余す産業廃棄物」

↑という様な感じで、実質的な五段階評価と思ってください。
AとかEに該当する作品はそれほど多くないと思うので、特別な作品用にキープ。
実質的にCが中央で、そこからBとDに振り分ける。

Fは、心底頭に来たとか、許し難い構成の小説など、何年に一度のすごい奴、
傾いた家具の下に入れて、高さ合わせに使用するのが相当であるモノ用。

他人に対する読書の目安としての寸評ですので、
多少厳しめぐらいが良いのではないでしょうか。
・・・という事で、楽しんで読書をしましょう。


☆の使用例は、最初の10000p完走者の『パンダパン さん』に敬意を表して、
使用いたしました。
3無名草子さん:2008/02/14(木) 21:20:09
☆★★第一戦・第二戦・第三戦レースリザルト(過去スレ)★★☆

★こうなったら読書マラソンしません?(※DAT落ち中) 
http://book.2ch.net/test/read.cgi/books/1026838198/
★ こうなったら読書マラソンしません? 第二戦目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/books/1061672377/
http://f32.aaa.livedoor.jp/~sumakoba/1061672377.html(html化)
★ ★こうなったら読書マラソンしません? 第三戦目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/books/1086568199/
★★こうなったら読書マラソンしません? 第四戦目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/books/1116901880/
★ こうなったら読書マラソンしません? ★第五‘戦目
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/books/1164021617/


<復帰したいけど、ページ数を忘れてしまった方へ>

まとめサイトの『総走破ページ数』のページをご覧下さい

「こうなったら読書マラソンしません?」まとめサイト
http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
4無名草子さん:2008/02/14(木) 21:22:25
新スレ立ててみました。
5本まっしぐらな猫(8201):2008/02/15(金) 13:15:32
>>1さん、スレ立ておつかれさまです。

+読んだ本+
葉隠入門/三島由紀夫 新潮文庫 P208 【B】
蛇を踏む/川上弘美 文春文庫 P183 【C】
後世への最大遺物 デンマルク国の話/内村鑑三 岩波文庫 P111 【B】
ティファニーで朝食を/カーポティ (訳)龍口直太郎 新潮文庫 P266 【B】
津山三十人殺し/筑波昭 新潮文庫 P364 【B】
エンジェル/石田由良 集英社文庫 P302 【D】
シンデレラ 竹書房文庫 P233 【C】
ファウジーヤの叫び 上/ファウジーヤ・カシンジャ レイリー・ミラー・バッシャー (訳)大野晶子 ソニーマガジンズ P433 【C】
ファウジーヤの叫び 下/ファウジーヤ・カシンジャ レイリー・ミラー・バッシャー (訳)大野晶子 ソニーマガジンズ P406 【C】
6一年生(2☆1597):2008/02/15(金) 20:32:15
久しぶりに追加です。新規の方々、よろしくお願いします
('A`)さん、毎回お疲れ様です

【E】『三国志こぼれ話』松本一男 (日本文芸社) 222p
【D】『なんで時間がないんだ?』菅野 結希 (自由国民社) 186p
【C】『恋愛は少女マンガで教わった』 横森理香 (集英社) 230p
【B】『行動してみることで、人生は開ける』 加藤諦三 (PHP研究所) 248p
【C】『思想なんていらない生活』 勢古浩爾 (ちくま新書) 285p
【B】『会社員の父から息子へ』 勢古浩爾 (ちくま新書) 202p
【C】『自分に酔う人、酔わない人』 勢古浩爾 (PHP新書) 224p
【C】『マリア様がみてる 薔薇の花かんむり』 今野緒雪 (コバルト文庫) 199p
【C】『禁煙セラピー』 アレン=カー (ロングセラーズ) 219p
【C】『結論で読む人生論』 勢古浩爾 (草思社) 221p
【B】『<対話>のない社会』 中島義道 (PHP新書) 207p
【B】『孫子』 金谷治 訳 (岩波文庫) 202p
【C】『狂人三歩手前』 中島義道 (新潮社) 184p
【C】『リンボウ先生の「超」低脂肪なる生活』林望 (日経新聞社) 199p
【C】『ごはん美人のススメ』幕内秀夫 (大和書房) 224p
【D】『話し上手は「相づち」が9割』 吉田たかよし (宝島社) 189p
【B】『「粗食」は生きること』 幕内秀夫 (講談社) 221p
【C】『まぁいいかぁ。』 宝彩有菜 (廣済堂出版) 190p
【B】『観念的生活』中島義道 (文芸春秋) 239p
【B】『方法序説』 デカルト (岩波文庫) 137p
【C】『粗食で生き返る』 幕内秀夫 (角川Oneテーマ) 179p
【C】『目にあまる英語バカ』 勢古浩爾 (三五館) 238p
【B】『「日本人英語」のすすめ』 グレン=サリバン (講談社) 225p
【A】『哲学の教科書』 中島義道 (講談社) 377p
7テタ(8☆3653):2008/02/15(金) 21:20:30
新スレおめでとうございます。

『オイラー、リーマン、ラマヌジャン』黒川信重 岩波科学ライブラリー 116p
時を超えて受け継がれる素数の不思議。【C】

『東京ノート』平田オリザ ハヤカワ演劇文庫 209p
戯曲。舞台を見てみたい。【C】
8ニート1号(7☆6954):2008/02/16(土) 07:54:01
>>1さん、スレ立てありがとうございます。
本まっしぐらな猫さん、あずさん、毎日、ドリップさん、はじめまして。これからよろしくお願いします。
マイクロチップさん、半魚鳥さん、HANAさん、真空さん、りーすさん、HANAさん、一年生さん、
完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』 水野和夫 日本経済新聞出版社 373p 【B】
世界経済をITと国際分業のネットワークでつながったひとつのシステムとして捉えて、マクロ経済の視点と
歴史学を融合させ世界経済の現状を幅広い分野にわたって説明しようとする野心的な著作です。
アメリカが巨額の貿易赤字を垂れ流しながら高い経済成長を遂げている理由や、日本で格差社会が生じる
メカニズムなど、著者の指摘は概ね当たっているのではないかと感じました。

『新帝国主義論』 武者陵司 東洋経済新報社 347p 【C】
産油国や日本や中国をはじめとする工業国が貿易黒字をアメリカに投資をし、アメリカは受け入れた資金を
BRICsなどの成長著しい地域に投資をして、受け入れた資金の支払利息よりも高い投資収益を上げること
で貿易赤字と国民の過剰な消費を埋め合わせる国際的な資金の流れが説明されていて、アメリカは金融と
ソフトウェア、日本はハイテク工業、中国とインドは低賃金労働で、棲み分けがおこなわれて、現状が
固定化され、今の経済成長がしばらく続くのではないかという見通しを著者は示しています。
アメリカの景気次第のような気がするのですが、どうなのでしょうか?
テーマが大きすぎて、私ではわかりません。

『証言村上正邦 我、国に裏切られようとも』 魚住昭 講談社 252p 【C】
KSD事件で逮捕された村上正邦元参議院議員のインタビューをモノローグ形式でまとめたものです。
生長の家の組織票をバックにして当選した当事者の村上氏が語る生長の家と政治との係わり、保守系の
有力団体である日本会議と神道系をはじめとする宗教団体の関係が語られている点は興味深く読みました。

『大空のサムライ』 坂井三郎 光人社 529p 【B】
零戦に乗り海軍航空隊のパイロットとして活躍された故坂井三郎氏が残した臨場感あふれる克明な空戦の記録。
9ニート1号(7☆8998):2008/02/16(土) 08:02:10
『獄中記』 佐藤優 岩波書店 502p 【A】
いわゆる外務省をめぐるムネオ疑惑で外務省側から逮捕された佐藤優氏の獄中での読書と思索の記録です。
利益分配型の政治から新自由主義型の政治への転換への分析など、哲学と神学を基礎にして行われる
佐藤氏の考察はたいへん参考になりました。

『野蛮人のテーブルマナー』 佐藤優 講談社 205p 【C】
前半のインテリジェンスのビジネスと生活への活用と後半の国際ジャーナリストとの対談から
成り立っています。酒と女をインテリジェンスにからめるとノビー臭くなるのはどうしてなんですかね。

『脳と日本人』 松岡正剛/茂木健一郎 文藝春秋 225p 【D】
なにを言っているのか、ほとんど意味不明の対談集でした。

『必要悪』 田中森一/宮崎学 扶桑社 244p 【C】
バブルとヤクザ、司法官僚の不作為などが裏社会に精通する両氏により語られています。

『新版 きけ わだつみのこえ』 日本戦没学生記念会編 ワイド版岩波文庫 521p 【C】
死の可能性が高い戦争を命じる権力に対する怒りと絶望感を持ちながらも、家族と国を守るためと
自分を納得させて戦場に赴く学徒兵の姿は悲劇以外のなにものでもないと思いました。
指導者が正しく状況を認識し有効な対策を取れないところは、程度の差こそあれ、
現在と変わっていないのではないかと思いました。

『「きけわだつみのこえ」の戦後史』 保阪正康 文春文庫 347p 【C】
10ですな(11☆750):2008/02/16(土) 09:27:14
ロード・ダンセイニ「世界の涯の物語」河出文庫357p
前半が退屈でした【C】

田中哲弥「さらば愛しき大久保町」ハヤカワ文庫371p
亀の水【C】

エーリヒ・ケストナー「一杯の珈琲から」 創元推理文庫161p
訳文がよくこなれていないように思われます
演劇論があまり理解できませんでした【D】

スティーヴンスン「プリンス・オットー」岩波文庫300p
他愛ない結幕
フォン・ローゼン伯爵夫人の危険な魅力
古雅な文体で翻訳された情景描写が格別【C】
11マイクロチップ(☆1364):2008/02/17(日) 14:37:09
('A`)いつもおつかれさまです。
半魚鳥さん、HANAさん、真空さん、りーすさん、ですなさん、完走おめでとうございます。
HANAさん、バカハツ五郎さん、銀狼さん、はむさん、テタさん、りーすさん、ニート1号さん、ありがとうございます。
本まっしぐらな猫さん、あずさん、毎日ドリップさん、はじめまして。よろしくおねがいします。

「小生物語」 乙一 幻冬社 253p 【C】
乙一の小説は好きじゃないけど、これはおもしろかった。

「チルドレン」 伊坂幸太郎 講談社 289p 【B】
短編集。優しくて爽やかだなあと思う。永瀬が好きだ。

「雷の季節の終わりに」 恒川光太郎 角川書店 305p 【D】
途中まですごく面白かったのに、ラストに向けてものすごい勢いで失速した感がある。
この小説の中の悪人が本当にすごく悪人で、布団の中で震えたよ……。

「陰翳礼賛」 谷崎潤一郎 408p 【B】
旅に出たくなった。
12無名草子さん:2008/02/18(月) 21:05:44
念のため保守
13('A`):2008/02/18(月) 21:19:27
無名草子さん、新スレを立てて頂いてありがとうございました。
「第五戦目」の今月分のデータを、至急取っておきます。
14毎日、ドリップ(5024):2008/02/18(月) 23:23:22
>>1
どうも、挨拶ありがとうございます

『パルムの僧院(上・下)』 スタンダール(生島遼一・訳) 岩波文庫 772p(371・401) 【C】
心理描写に圧巻されました。下巻がとくに素晴らしい

『スティグリッツ教授の経済教室』 ジョセフ・E・スティグリッツ ダイヤモンド社 325p 【C】
現代世界の経済的状況が分かりやすく解説されています。しかし日本関連がもう少しあれば尚良かった

『新版 論理トレーニング』 野矢茂樹 産業図書 224p 【C】
論理学から一歩引いて、より現実的な使用を重視していて申し分のない内容でした
15りーす(40☆1868):2008/02/19(火) 06:41:03
スレ立ておつかれさまです。
毎日、ドリップさん、よろしくお願いします。
一年生さん、ですなさん、おめでとうございます。
HANAさん、テタさん、銀狼さん、ニート1号さん、マイクロチップさん、ありがとうございます。

『有頂天家族』森見登美彦(著)(幻冬舎)357p【B】
京都を暗躍する狸、天狗、そして天狗以上に天狗らしい人間の美女、弁天。
まさか、主人公が狸だとは思わなかった。

『シルエット』島本理生(著)(講談社文庫)185p【C】
デビュー作。地味だけど水準は高い。

『一千一秒の日々』島本理生(著)(マガジンハウス)219p【C】
連作短編集。他の話で主人公の人が別の話で脇役で登場。少しずつ繋がっている。

『ナラタージュ』島本理生(著)(角川書店)373p【C】
過去作品と比べて濃厚だが、主人公が煮え切らないので疲れる。

『あなたの呼吸が止まるまで』島本理生(著)(新潮社)187p【C】
評価は芳しくないけれども、ナラタージュより上達していると思う。

『クローバー』島本理生(著)(角川書店)259p【C】
男女の双子兄弟が出てくる恋愛小説。
16りーす(40☆5085):2008/02/19(火) 06:53:55
『ゴールデン・フリース』ロバート・J・ソウヤー(著)(ハヤカワ文庫)303p【B】
大型宇宙船内部で起こった殺人。犯人は最初から明らかにされている。
後半、一気に明かされていく驚愕の真実。

『占星師アフサンの遠見鏡』ロバート・J・ソウヤー(著)(ハヤカワ文庫)392p【B】
恐竜型知性体キンタグリオ族の少年ガレリオ物語。

『さよならダイノサウルス』ロバート・J・ソウヤー(著)(ハヤカワ文庫)340p【B】
恐竜絶滅の秘密を探るべく白亜紀へ行った考古学者が見た、思いもよらぬモノ。

『銀河北極』アレステア・レナルズ(著)(ハヤカワ文庫)481p【C】
「火星の長城」と分冊になった中短編集。
表題作は人類が滅亡寸前になっている四万年後の未来世界まで。

『ティンカー』ウェン・スペンサー(著)(ハヤカワ文庫)623p【C】
異次元間転移装置が不完全だったため、ピッツバーグが地球からエルフホームに。

『ようこそ女たちの王国へ』ウェン・スペンサー(著)(ハヤカワ文庫)461p【C】
男性出生率が異様に低い世界で“物”として扱われる少年の物語。
最後は10人の王女と重婚で逆玉ハーレム状態なご都合主義。

『ボーナス・トラック』越谷オサム(著)(新潮社)315p【C】
暴走する車に轢き殺され幽霊となった男と、事件にかかわってしまった会社員。
死者は出るけどホラーではないし怖くも無い。幽霊のヘタレっぷりが面白い。

『階段途中のビッグ・ノイズ』越谷オサム(著)(幻冬舎)302p【C】
不祥事で廃部寸前の軽音楽部が、たった四人で奮闘する青春小説。
17あず(3187):2008/02/19(火) 17:28:06
>1さんスレ立てお疲れさまです。皆さんよろしくお願いします。

『チーム・バチスタの栄光(上)』海堂尊 宝島社 P237【C】
『チーム・バチスタの栄光(下)』海堂尊 宝島社 P269【B】
白鳥が出てきてから(下巻から)テンポUP。
現役医師が書いただけあって、院内の描写にはリアリティあり。
映画見に行きたいな〜。

『探偵ガリレオ』東野圭吾 文春文庫 P324【C】
『予知夢』東野圭吾 文春文庫 P263【C】
ドラマが面白かったので手を出してみた。
『探偵〜』は少し理系の知識が必要か?

『夜のピクニック』恩田陸 新潮文庫 P447【C】
悪く言えば地味。だけどそこがおもしろい。高校時代を思い出す。

『木曜組曲』恩田陸 徳間文庫 P239【B】
登場人物は女性ばかり。でも書き分けができていて混乱することなく読める。

『戻り川心中』連城三紀彦 ハルキ文庫 P450【B】
表題作も良かったけど、『花緋文字』にやられた。
18一年生(2☆1597):2008/02/20(水) 18:21:23
【C】『ガールズBOX』 早川倉理 (日本文学館) 119p
前作より踏み込んだ描写が光ります。
【A】『学生諸君!』 漱石・賢治、ほか (光文社) 279p
著名な先輩たちの心に沁みる文章。こうしてまとめられたものが読めて幸せです
19一年生(2☆1997):2008/02/20(水) 18:22:00
ページを追加し忘れました
20本まっしぐらな猫(☆2089):2008/02/20(水) 18:23:00
挨拶ありがとうございます。

貧しい人々/ドストエフスキー (訳)千草堅 新潮文庫 P260 【C】
朔太郎とおだまきの花/萩原葉子 新潮社 P157 【C】
女神/三島由紀夫 新潮文庫 P346 【D】
太陽の王ラムセス1/クリスチャンジャック (訳)山田浩之 角川文庫 P500 【C】
両性具有の美/白州正子 新潮文庫 P203 【E】
太陽の王ラムセス2大神殿/クリスチャンジャック (訳)山田浩之 角川文庫 P475 【C】
ロミオとジュリエット/シェイクスピア (訳)中野好夫 新潮文庫 P267 【C】
太陽の王ラムセス3カディシュの戦い クリスチャンジャック (訳)山田浩之 角川文庫 P476 【C】
太陽の王ラムセス4アブ・シンベルの王妃 クリスチャンジャック (訳)山田浩之 角川文庫 P466 【C】
太陽の王ラムセス5アカシアの樹の下で クリスチャンジャック (訳)山田浩之 角川文庫 P445 【C】 
ビギナーズクラシック徒然草/角川書店編 角川ソフィア文庫 P293 【C】
21銀狼(6149):2008/02/20(水) 20:50:26
>>1さん、スレ立て乙です。
ですなさん、一年生さん、本まっしぐらな猫さん、完走おめでとうございます。

『空中ブランコ』奥田英朗/文春文庫/282p
【A】伊良部先生シリーズ第二弾。収録されている「女流作家」に出てくるセリフは
下手な感動小説よりもウルッときます。前作よりもストーリーが固まっている印象を受け
読み応えのある面白い話ばかりでした。

『ダ・ヴィンチ・コード(上)(中)(下)』ダン・ブラウン/角川文庫/296+284+278p
【C】中世の宗教・美術品などが好きなので、そのあたりを
語られている部分は興味深く読みました。ですが、全体的なストーリーは
後半になっていくにつれ「突飛だなあ」感じます。
22千の天使がバスケする☆☆☆☆857:2008/02/21(木) 07:15:55
一年ぶりに再開です。
摂氏零度の少女 新堂冬樹 幻冬舎 (324)【B】
久々の黒新堂です。音羽お受験殺人をモデルにした、砂漠の薔薇といい
今回の母親毒殺事件をモデルにしたこの作品といい、他の黒新堂作品よりも違った狂気の部分が怖かったです。
23ニート1号(8☆519):2008/02/22(金) 04:10:26
ですなさん、本まっしぐらな猫さん、完走おめでとうございます。

『国家論』 佐藤優 NHKブックス 315p 【C】
共産主義理論、ナショナリズム論、神学の言説から、国家とは、資本主義とは何かを読み解こうとしたものです。
議論を進めるうえで複雑な観念上の操作が為されていて、なかなか難しかったです。   

『昭和陸海軍の失敗』 半藤一利/秦郁彦/平間洋一ほか 文春新書 231p 【C】
トリビアが満載の対談集。気軽に読めて楽しめました。

『最強情報戦略国家の誕生』 落合信彦 小学館 381p 【C】
日本の欠陥は情報機関がないことだという著者の持論が語られています。久しぶりに落合本を
読んでみたのですが、情報機関に対するこだわりと文体から受ける雰囲気は変わっていないように感じました。

『中華文明と中国のゆくえ』 ワン・ガンウー 岩波書店 181p 【C】
過去200年の中国の歴史とこれからの課題として台湾問題などが述べられています。
少し工作員くさいですが、近代中国について教科書風によくまとまっていると思いました。

『失敗の本質』 戸部良一ほか 中公文庫 413p 【B】
大東亜戦争における6つの失敗した作戦から共通点を探り旧陸海軍の組織的欠陥は
どこにあったのかを導き出したものです。
24HANA(30☆4001):2008/02/22(金) 08:33:42
>>1さん、新スレ立て感謝の極み。
マイクロチップさん、ありがとうございます。
一年生さん、ですなさん、ニート1号さん、本まっしぐらな猫さん、完走おめでとうございます。

『危ない中国点撃!』 福島香織 産経新聞出版 297p
産経新聞izaに載せられたブログを収録。
例の毒餃子一色時に発売された為か、全体の三分の二を食の話題が占めている。
日本にいて知っていたのはダンボール肉まん、パナマの風邪薬だけだが、現地では想像を絶するものもある。
工場廃液から作った食用油ってどうよ?
北京オリンピック日本から行かれる方は、是非とも生命保険の手続きをしっかりしていって欲しいものです。【C】

『「中国問題」の内幕』 清水美和 ちくま新書 251p
上記の本が一般市民の生活を中心にしているのに対し、こちらは政治問題中心。
胡錦涛と利益集団との戦い等は、その禍根も含めて興味深い。民工に関しては今までと変わらない記述。
中国が地球の裏側くらいにあれば見てて楽しいんだけどね。【C】

『幽霊屋敷』 友成純一 角川ホラー文庫 297p
クトゥルー+河童。
途中までは青春ホラーとしていい出来なんだが、いかんせんラストが盛り上がりに欠ける。
せめて実験シーンくらいは「凌辱の魔界」くらい吹っ切れて欲しかったものです。
媒体に遠慮したのかな?【C】
25HANA(30☆5243):2008/02/22(金) 08:50:45
『島崎警部のアリバイ事件簿』 天城一 日本評論社 624p
前編時刻表トリック、後編不可能犯罪の二本立て。
時刻表トリック、最近はやる人間がほとんどいなくなっているが(西村京太郎除く)、やはりたまに読むといいものだ。
ただし読者の考える余地が無くなっているのだけが問題であるが。
不可能犯罪も密室あり一人二役あり暗号あり、で楽しませてもらえた。【B】

『牛頭天王と蘇民将来伝説』 川村湊 作品社 399p
日本各地の牛頭天王と蘇民将来を探訪している。
例の祭りで一気に有名になった観のある蘇民祭であるが、これほど日本全国にあるとは思わなかった。
問題点は朝鮮からの伝来に拘りすぎている点か、もう少し大陸やインドからの影響も考えるべきだと思う。
以前東北旅行中に蘇民祭と幟が立っているのに興味を惹かれ、神社を探していたら山中に迷い込んだ事を思い出した。
花巻の胡四王神社だったと思う。【C】

『鴉白書』 渡辺啓助 東京創元社 219p
新青年作家が齢九十にして書き上げた一冊。エッセイ「探偵横町下宿人」と短編一本で構成されている。
なんと言っても「探偵横町下宿人」当時の思い出から今までの流れは実に読み応えがある。
やっぱり乱歩に関する記述が一番多いな。
中井英夫や鮎川哲也で終わっているがそれらの人も今は亡い。【B】
26テタ(8☆4204):2008/02/25(月) 20:41:50
一年生さん、ですなさん、ニート1号さん、本まっしぐらな猫さん、完走おめでとうございます。

『久生十蘭』橋本治 編 国書刊行会 250p
短編集。どれもしっかり作り上げられた話。【B】

『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦 角川書店 301p
京大生のボーイ・ミーツ・ガール。【B】
27箱男(5972):2008/02/26(火) 03:35:28
『人間失格』 太宰治 新潮文庫 155p【B】
内容が鬱過ぎる……でもいい。

『人情武士道』 山本周五郎 新潮文庫 359p【A】
短編集。俺が読んだ小説の中で一番好きだったかもしれない。

『ひとごろし』 山本周五郎 新潮文庫 405p【C】
短編集。私的に当たり外れが大きかった。
28はむ(3147):2008/02/27(水) 14:40:13
>>1さん、新スレありがとうございます。

りーすさん、一年生さん、ですなさん、本まっしぐらな猫さん、ニート1号さん
完走おめでとうございます。

本まっしぐらな猫さん、あずさん、毎日、ドリップさん
初めまして。どうぞよろしくお願いします。

「時間鉄道の夜」大場惑/朝日ソノラマ/229P【D】
タイムファンタジー。
過去・未来を行き来するような感じではないです。
時間はスパイス程度です。
平坦な感じで、どんどん退屈してしまいました。

「メソポタミヤの殺人」アガサ・クリスティー/早川書房/426P【C】
どう考えてもこの人が犯人だよねと思ってた人が
本当に犯人だったのでちょっとがっかりしました。
騙されたかったです。

「少女七竈と七人の可愛そうな大人」桜庭一樹/角川書店/295P【A】
(完成版前の校正刷りをもとに印刷された物なので
出版されてるものとページ数が違います)
実際あったら本当に怖い大人たちの勝手な事情に巻き込まれつつも
自分の生き方を見つけようとする七竈がとても素敵でした。

七竈のおっとりとしてとらえどころのない透明感が
大人達の泥臭さを和らげてる感じがしました。

「有機戦士バイオム」梶尾真治/早川書房/231P【B】
短編集。笑えるのあり、じーんとくるものあり。
なかなか良いオチでした。
29銀狼(7899):2008/02/28(木) 01:12:32
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『重力ピエロ』伊坂幸太郎/新潮文庫/485p
【C】伊坂さんの著作を読むのはまだ2冊目なのですが、兄弟を中心に話を展開させて
いくことが好きなのでしょうか。一風変わった登場人物の言動は軽快で面白いですが
何故かそこかしこの心理描写にに「ほんの些細な歪み」を感じます。

『檻の中の少女』大石圭/角川ホラー文庫/381p
【C】決して万人にお勧めできる内容ではないです。人によっては吐き気を覚えるような
ストーリーかもしれません。大石さんの作品はどれもグロテスクでホラーですが
「ある意味これは究極の愛の形なのかもしれない」と感じさせる耽美な力があります。

『症例A』多島斗志之/角川文庫/569p
【C】精神病棟に勤める医者・榊と患者の亜左美、博物館の秘密を調べる遥子を
中心にストーリーが進みます。タイトルやあらすじからしてサイコ小説かと思いきや
後半になるにつれ中心人物のはずであった亜左美の影がどんどん薄くなるは
質の悪い推理小説のような部分が挟まれるは、伏線かと思っていたエピソードが
実は全く関係なかったり未消化だは、物語としての出来は微妙です。だけどリアリティの
ある院内描写は好きなので【C】で。

『三人の悪党』浅田次郎/光文社文庫/315p
【C】小説を気楽に楽しむなら、このような娯楽の割合が多いものが一番だと思います。
登場人物である阪口健太・大河原勲・広橋秀彦の大真面目にバカな言動をするところには
思わず笑ってしまいました。
30古弓(1112):2008/02/28(木) 22:05:48
はじめまして。古弓といいます。
こそこそとROMしてましたが、
モニターの前で指をくわえているだけなのが
たまらなくなってしまったので参戦させてください!!
2ch歴がとっても浅いので、至らぬところなど平にご容赦ください。


『天使の爪 上・下』大沢在昌/角川文庫/1112p(568・544p)【C】
同じ文庫の『天使の牙』の続編です。
冒頭のショッキングな事件から物語に引きこまれて、
抜け出せなくなってしまいました。
「脳移植」という一見現実味のある、
けれど到底実現不可能な設定を上手く処理しているな、と思いました。
31りーす(40☆7283):2008/02/29(金) 00:50:13
本まっしぐらな猫さん、おめでとうございます。
はむさん、ありがとうございます。
古弓さん、よろしくお願いします。

『日曜日たち』吉田修一(著)(講談社)196p【C】
五編の短編に分かれているが、全てに脇役として二人の兄弟が登場する。

『東京湾景』吉田修一(著)(文藝春秋)269p【C】
出会いサイトで知り合った男女の物語。

『長崎乱楽坂』吉田修一(著)(文藝春秋)206p【C】
没落していく地方ヤクザ一家の物語。文章は上手いけど中身が薄すぎる。

『春、バーニーズで』吉田修一(著)(文藝春秋)156p【C】
ある家族を男性視点で綴る連作短編。

『女たちは二度遊ぶ』吉田修一(著)(角川書店)224p【C】
様々な男女の短編集。

『私の男』桜庭一樹(著)(文藝春秋)381p【C】
第138回直木賞受賞作。悪くはないけど、この程度で受賞させるのはどうかと……。
伊坂幸太郎の「死神の精度」が受賞していないのに、このレベルで受賞は納得出来ない。

『彩乃ちゃんのお告げ』橋本紡(著)(講談社)195p【C】
不思議な能力を持つ彩乃ちゃんに関わる事になる三人の物語。

『いのちのパレード』恩田陸(著)(実業之日本社)332p【C】
最新短編集。結構、当たり外れがある。オチが弱いものが多い。

『いのちの授業』神奈川新聞報道部(著)(新潮社)239p【C】
余命僅かと宣告されつつ、最後まで授業を続けた校長先生の六年間。
32りーす(40☆9459):2008/02/29(金) 01:14:47
『天使の骨』中山可穂(著)(朝日新聞社)195p【C】
劇団を失い、欧州をさまよう同性愛者の女。

『白い薔薇の淵まで』中山可穂(著)(集英社)200p【C】
純文学作家と年上女性の、狂気に近い同姓愛。これで男同士なら絶対に読めない。

『喪失記』姫野カオルコ(著)(福武書店)250p【C】
喪女の男日照り日記といった感じで、とことん色気が無くて萎えます。

『愛はひとり』姫野カオルコ(著)(幻冬舎)150p【D】
創作用のネタ帳をそのまま出したんじゃないかと思うような酷さ。

『フラミンゴの家』伊藤たかみ(著)(文藝春秋)250p【C】
最新作。病に倒れた元妻から娘を預けられるバツイチ男。

『今夜だけうそつき』久美沙織(著)(集英社)215p【C】
『脅迫―終わらない明日』清水マリコ(著)(パラダイム)224p【D】
『天使達の午後』明日間透(著)(ハーヴェスト出版)236p【D】
『御臨終の若者へ、生きろ、生きてみろ』野坂昭如(著)(講談社)221p【C】
『どうでもいいようで、やっぱりどうでもいい話』なだいなだ(著)(毎日新聞社)235p【C】
33マイクロチップ(☆2331):2008/02/29(金) 10:16:33
古弓さん、はじめまして。よろしくおねがいします。
本まっしぐらな猫さん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

「白い巨塔」 山崎豊子 新潮社 967p 【B】
1kg近くあって重い上に、値段も4563円らしい(図書館で借りた)
文庫本5冊で2114p(ソースはbk1)分を一冊に詰め込むのが無謀だと思うんだが。
フジテレビのドラマは強欲な財前主役のヒューマンドラマか、財前と里見の友情ドラマ的な印象だったけれど、
原作を読んでみると医学会の腐敗がメインの印象だった。
東佐枝子に関しては谷崎小説のヒロインみたいな描写だなあと。
終章は読んだことがないくらい鬼気迫るような、人間の最期がリアルで鳥肌立った。
967pでこんなに濃くできるのか。名作はすげい。
34HANA(30☆6473):2008/02/29(金) 18:19:19
古弓さん、これからよろしくです。

『温泉と日本人』 八岩まどか 青弓社 228p
日本人と温泉の関わり合いを、歴史順に描いている。
時代と共に温泉に求められるものも変化しているのであるな。湯治から行楽への変化とか。
温泉の効能が重視されるようになったのがつい最近というのが以外。【C】

『山本周五郎探偵小説全集3 怪奇探偵小説』 山本周五郎 作品社 370p
山本周五郎の少年向け探偵小説より怪奇色の強いものを収録。
冒頭の「南方十字星」は怪奇色は薄く冒険小説の趣だが、後のは生き返る死体、動くマネキン、毒虫などその手のマニアの需要に応える作品が揃っている。
少年向けでも骨格はしっかりしているのが多いな。【C】

『サイケデリック神秘学』 ロバート・A・ウィルソン ペヨトル工房 382p
60〜70年代に書かれただけあって、ドラッグ革命礼賛の部分が多い。
宗教の神秘体験をドラッグで手っ取り早くやってしまおうというのは、いかにも西洋的思考。
むろんそんなお手軽なものであるわけはなく、ドラッグとオカルティズムは今や何の繋がりもないものになってしまいましたとさ。
当時の雰囲気を知る上ではお勧めな一冊。【C】

『妖怪は繁殖する』 一柳廣孝・編 青弓社 250p
ナイトメア叢書の三冊目。テーマは妖怪。
面白かったのは時代の中の妖怪という部分。オサカベやケサランパサラン、ツチノコの変遷が興味深い。
もろ左の論客がいたが、特定の思想を通すと妖怪さえそういう見方しか出来なくなるのかと、ふと憐れみを覚えた。【C】
35真空(☆☆☆☆☆1735):2008/02/29(金) 23:47:11
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
銀狼さん、テタさん、りーすさん、HANAさん、ニート1号さん、マイクロチップさん、
ありがとうございます。
前スレ最後取得出来なかったので、漏れてる方ありましたらすみません……


『仕掛け花火』江坂遊 講談社ノベルス 244p【B】
ショートショート専門作家によるショートショート集。清々しい。
漫才のような掛け合いが、声に出して読みたいくらい楽しいです。
ベストは「花火」、「たまご売り」、「虹細工」、「秋」など。

『エディプスの市』笠井潔 ハヤカワ文庫JA 410p【C】
短編小説嫌いによる短編集。思想を展開するには短編では器が小さ過ぎると。
矢吹駆シリーズが好きなら未完の連作「超越幻想」は必読かもしれません。

『組み木の夢』小黒三郎 創和出版 147p【C】
組み木の玩具作家によるコラム集。ぱらぱら眺めて和みます。

『レオナルドのユダ』服部まゆみ 角川文庫 517p【B】
レオナルド・ダ・ヴィンチを取り巻く者達によるレオナルドを巡る愛憎劇。
綿密な描写がリアリティを高め、幻想性を生みます。
著者にしてはミステリ要素は少なめですが、傑作。

『ありきたりの狂気の物語』チャールズ・ブコウスキー 新潮社 363p【C】
短編集。クール、ドライ、クレイジー。
舞城王太郎を思い出しました。
36ですな(11☆1650):2008/03/01(土) 01:34:58
シャンナ・スウェンドソン「赤い靴の誘惑」創元推理文庫446p
セックスを期待するようなケイティは嫌だ【C】

レヴ・グロスマン「コーデックス」ソニーマガジンズ454p
自分勝手な期待と挫折
陰鬱ですな【D】
37半魚鳥(☆☆☆5863):2008/03/02(日) 23:06:36
遅くなりましたが、新スレ立てお疲れ様です。
お祝いの言葉有難うございます。そして完走した方、おめでとうございます。

「少女には向かない職業」 桜庭一樹 東京創元社 P231 【B】
「全然大丈夫じゃないんんですけど。」 垣内美香 太田出版 P188 【C】
「アフターダーク」 村上春樹 講談社 P288 【C】
「なぜ大人がDSにハマルのか!?」 細川敦 ソフトバンククリエイティブ P226 【D】
「スワロウテイル」 岩井俊二 角川書店 P254 【B】
「ハンサム★スーツ」 鈴木おさむ 集英社 P197 【C】
「刀語 第十一話 毒刀・鍍」 西尾維新 講談社 P211 【C】
「涼宮ハルヒの溜息」 谷川流 角川書店 P278 【C】
「涼宮ハルヒの退屈」 谷川流 角川書店 P308 【C】
「涼宮ハルヒの消失」 谷川流 角川書店 P254 【C】
38バカハツ五郎(☆☆☆☆4223):2008/03/03(月) 09:53:57
「私と20世紀のクロニクル」 P.325 ドナルド・キーン著 中央公論新社 【B】
 キーンさんの本を読んでみよう。
「病める狐(上)」ミネット・ウオルターズ著 P.325 東京創元社 【A】
 得体の知れないサディストの男が老人に復習する話?
 小さな村の中の人間関係が下品でおかしい。
「粗食で生き返る」 P.179 幕内 秀夫著 角川書店 【B】
 粗食とは粗末な食事のことではありません。米を主食にして、それにあったおかずを組み合わせた献立です。
 米に合うおかず。野菜、漬物、味噌汁、魚。これらを三度三度食べ続ければ昔の日本人のように心身共に健康になれるそうです。
「伝奇集」 P.282 ボルヘス著 岩波文庫 【D】
 レベルが高すぎて皆目理解不能。
 こんな経験はヘーゲルを読んだとき以来の体験だ

「人生を半分降りる」 P.294 中島 義道著 新潮社 【B】
 自分本位の生き方は素晴らしい。自分本位の生き方をしている他人の生き方も尊重しよう。
 おれも、今以上に自分本位の生き方をしていきます。

なんか、おひさしぶり。


('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

古弓さん、はじめまして。よろしくおねがいします。
本まっしぐらな猫さん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。



39('A`):2008/03/04(火) 19:51:42
2月1日〜2月29日までの集計です。

1位…りーす選手(16126P)【1/58 位】
2位…本まっしぐらな猫選手(12089P)【30/58 位】
3位…HANA選手(6303P)【3/58 位】
4位…一年生選手(5647P)【22/58 位】
5位…ニート1号選手(5066P)【8/58 位】
6位…毎日、ドリップ選手(5024P)【43/58 位】
7位…銀狼選手(4221P)【37/58 位】
8位…かえるくん選手(4183P)【4/58 位】
9位…テタ選手(3925P)【7/58 位】
10位…あず選手(3187P)【47/58 位】
11位…バカハツ五郎選手(2511P)【16/58 位】
12位…マイクロチップ選手(2222P)【29/58 位】
13位…真空選手(1681P)【12/58 位】
14位…はむ選手(1478P)【48/58 位】
15位…ですな選手(1189P)【6/58 位】
16位…古弓選手(1112P)【54/58 位】
17位…箱男選手(919P)【40/58 位】
18位…千の天使がバスケする選手(324P)【16/58 位】

新スレも盛り上がって行きましょう('A`)
40(*'A`)<こちらは実況です!:2008/03/04(火) 19:52:54
(*'A`)<ニート1号選手が、9位から8位に順位を上げました!
(*'A`)<バカハツ五郎選手が、17位から16位に順位を上げました!
(*'A`)<一年生選手が、25位から22位に順位を上げました!
(*'A`)<マイクロチップ選手が、31位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<本まっしぐらな猫選手が、圏外から30位に順位を上げました!
(*'A`)<銀狼選手が、43位から37位に順位を上げました!
(*'A`)<毎日、ドリップ選手が、圏外から43位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、圏外から47位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、49位から48位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、圏外から54位に順位を上げました!

(*'A`)<りーす選手、40回目の完走です!
(*'A`)<ですな選手、11回目の完走です!
(*'A`)<ニート1号選手、8回目の完走です!
(*'A`)<一年生選手、2回目の完走です!
(*'A`)<本まっしぐらな猫選手、初めての完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
41テタ(8☆4948):2008/03/06(木) 19:41:07
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『食う寝る坐る 永平寺修行記』野々村馨 新潮文庫 412p
永平寺に上山した著者の体験記。修行の厳しさ、厳しさを通して見る己。
永平寺の修行を疑似体験しているよう。【B】

『数学ガール』結城浩 ソフトバンククリエイティブ 332p
数学萌えっていうんだろうか。【C】
42りーす(41☆1007):2008/03/07(金) 06:18:30
ニート1号さん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、集計ありがとうございます。

『ルイスと魔法使い協会 壁の中の時計』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)201p【C】
『ルイスと魔法使い協会 闇にひそむ影』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)170p【C】
『ルイスと魔法使い協会 魔法の指輪』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)202p【C】
『ルイスと魔法使い協会 鏡のなかの幽霊』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)198p【C】
『ルイスと魔法使い協会 魔女狩り人の復讐』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)198p【C】
『ルイスと魔法使い協会 オペラ座の幽霊』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)190p【C】
『ルイスと魔法使い協会 魔法博物館の謎』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)190p【C】
『ルイスと魔法使い協会 橋の下の怪物』ジョン・ベレアーズ(著)(アーティストハウス)199p【C】
ルイスとローズリタが死霊や悪霊など、闇の者に襲われまくり。
最後は、某暗黒神話関係まで出てくる。ルイス少年が余計な事に首を突っ込みすぎ。
43りーす(41☆3882):2008/03/07(金) 06:32:10
『幻のザビーネ』古川薫(著)(文藝春秋)165p【C】
第101回直木賞候補作。変死事件に巻き込まれたエリート社員が逃亡するのだが、盛り上がりに欠ける。

『カツラ美容室別室』山崎ナオコーラ(著)(河出書房新社)153p【D】
ストーリーは凡庸で中身スカスカ、文章も稚拙。これは酷すぎる!
デビュー作より悪くなってどうする!? これが芥川賞に選ばれなくて良かった。

『おたから蜜姫』米村圭伍(著)(新潮社)463p【C】
蜜姫シリーズ第二弾。今回はかぐや姫の宝探し。

『竜巻ガール』垣谷美雨(著)(双葉社)223p【B】
短編集。それぞれの題名は無理やりっぽいけど、全部面白かった。

『放課後』東野圭吾(著)(講談社文庫)353p【B】
第31回江戸川乱歩賞受賞作。この水準でデビュー作なのは凄いと思う。

『パラレルワールド・ラブストーリー』東野圭吾(著)(講談社文庫)449p【C】
意中の女性が親友の恋人だったり自分の恋人だったりして混乱してくる。
題名がこれだけど、実は並行世界物ではなかった。

『シリウスの道 上』藤原伊織(著)(文春文庫)351p【B】
『シリウスの道 下』藤原伊織(著)(文春文庫)329p【B】
いつものハードボイルドに企業小説を融合した感じ。他作品ほど悲惨な結末ではない。

『名残り火』藤原伊織(著)(文藝春秋)389p【C】
「てのひらの闇」の続編だが、独立した話になっているので単品でも読める。
親友が傷害事件に巻き込まれて死んでしまう。主人公は事件を調べ始めるのだが……。
後半が少し荒いままだが、推敲途中で藤原伊織が力尽きてしまったので仕方が無いだろう。
もうこの作者の著書を読めないのが残念だ。
44ニート1号(8☆2026):2008/03/07(金) 10:23:28
HANAさん、テタさん、はむさん、銀狼さん、マイクロチップさん、バカハツ五郎さん、りーすさん、
ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『ユダヤ陰謀説の正体』 松浦寛 ちくま新書 229p 【C】
欧米でのユダヤ陰謀説の出所とそれを日本で広める人々の人脈上のつながりが検証されています。

『誰も知らない世界と日本のまちがい』 松岡正剛 春秋社 467p 【B】
17世紀から現在までの歴史の流れをふまえて国民国家や資本主義がどのようにして発生したのかが、
平易に語られています。一見関係のなさそうな事柄でも豊富な知識で関連付け意味を与える教養は凄いと
思いました。

『世界経済の成長史1820~1992年』 アンガス・マディソン 東洋経済新報社 370p 【D】
1820〜1992年までの世界199カ国の人口やGDPを推計しようとしているのですが、本文のけっこうな
部分がGDPの推計方法と出典に当てられていて、読んでいて面白いものではありませんでした。
読み物といよりも、資料集という感じです。

『経済統計で見る世界経済2000年史』 アンガス・マディソン 柏書房 441p 【C】
紀元1〜2001年までの217の国、地域の人口とGDPを現在の国境線に直して推計した意欲作です。
数字の出し方の一例を挙げますと、2000年前の人々のGDPを求めようとしても信頼の置ける資料がないので、
現代に置き換えてみて、現在最低限の暮らしを営むのに年間400ドルかかるので、2000年前の
一人当たりのGDPは400ドルとするというような推計がなされます。
1000年前、2000年前の人口や経済状態を表す資料はほとんどないので、大雑把な推計で
多少数字の信頼性に疑問を感じますが、具体的に数字を出したのは評価できるのではないかと思います。
無敵艦隊を築いた1600年のスペイン本国、名誉革命後の1700年のイギリス本国、ペリーが来航する33年前の
1820年のアメリカよりも、同じ年の日本のほうが経済規模は大きいなど意外な発見があって面白いです。
45ニート1号(8☆3259):2008/03/07(金) 10:27:39
『憎まれ役』 野中広務/野村克也 文藝春秋 254p 【C】
京都府出身で小泉政権時に抵抗勢力と呼ばれた野中氏と月見草と自称した野村氏、
政界と球界で実績を残した二人の対談集です。

『勝者の決断』 半藤一利/童門冬二ほか ダイヤモンド社 233p 【C】
強い組織を作るために、日本史、中国史から組織論を学ぶといった内容です。

『イノベーションの作法』 野中郁次郎/勝見明 日本経済新聞出版社 396p 【B】
リーダーの情熱や直観で周囲の反対や既成概念を打破して、成功にするに至ったヒット商品やイベントを
取材して、共通するものは何かを探ったものです。なかなか熱くていい感じです。プロジェクトXに
近いかなと思いました。

『暗流 米中日外交三国志』 秋田浩之 日本経済新聞出版社 350p 【B】
米中日外交三国志と副題がついていますがアメリカの対中国外交に大きな比重が置かれています。
国防総省をはじめとする対中強硬派、国務省をはじめとする対中宥和派の実力者への直接取材から、両者の
熾烈なせめぎあい、中国外交のアメリカへの過剰ともいえる譲歩と配慮、アメリカと中国に挟まれて
右往左往する日本の三者の姿がリアルに描かれています。
有力者への取材力、取材からなにが起きているのかを浮かび上がらせ読者に伝える構成力、両者ともに
素晴らしいと思いました。
46かえるくん(☆×M 7897):2008/03/10(月) 17:15:32
>>('A`)さん
集計乙です。

『バッカーノ!1933(上・下)』成田良悟 合わせて695P【B】
『バッカーノ!1934(上・中・下)』同上 合わせて1333P【B】
『SPEED』金城一紀 298P【A】
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』桜庭一樹 206P【C】
『ウェディング・ドレス』黒田研二 489P【C】
『山ん中の獅見朋成雄』舞城王太郎 230P【C】

直木賞を受賞した桜庭一樹を初めて読んだ。
200P強という薄さながら、中々読み応えがあったな。
47HANA(30☆7566):2008/03/10(月) 20:41:58
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。

『イタリアンホラーの密かな愉しみ』 山崎圭司・編 フィルムアート社 205p
イタリアンホラーの紹介。
イタリアンホラーというとダリオ・アルジェントやルチオ・フルチとかしか知らなかったが、
かくも色々な作品が作られていたとは思わなかった。
吸血鬼やジャッロなど分類も行き届いている。
それでもやっぱ俺にとってイタリアンホラーはフェノミナやサンゲリアなんだよなあ・・・【C】

『恐怖箱 怪医』 雨宮淳司 竹書房文庫 235p
実話怪談シリーズの新作。
医療関係の怪談が中心であるが、なかなかバラエティに富んでいる。
気に入ったのは写真の怪「裏と表」脳標本に纏わる話「回廊」、特に後者は上手い短編小説の趣がある。
作者には是非とも第二弾を書いてもらいたい。【C】

『山本周五郎探偵小説全集6 軍事探偵小説』 山本周五郎 作品社 384p
軍事探偵小説と銘打っているものの、幻想、怪異と幅広く収録されている。
前編中の白眉はジキルとハイドを思い起こさせる「猿耳」、深夜の怪異と強引すぎる原因付けが愉しませてくれる。
他にも「豹」「弛緩性神経症と妻」等、少年ものに収まりきらないのはここに収録されている。【B】

『ゾンビ』 ジョージ・A・ロメロ+スザンナ・スパロウ ABC出版 269p
あまりに有名な映画のノベライズ。
例のショッピングモールのシーンしか頭に残ってなかったが、改めて見直したら忘れていたシーンの多さに自分で吃驚。
裏話にもう一つのラストシーンてのが載っていたが、現在の方がいいな。【C】
48HANA(30☆8327):2008/03/10(月) 21:04:32
『切株映画の世界』 洋泉社MOOK 262p
切株映画とは人体切断シーンのある映画のこと、まぁ要するにバラバラシーンが入っている映画ですな。
内容は当然の如くスプラッターが中心。冒頭のカラーページからしてホステルの1シーンだしなあ。
スプラッターの歴史やジャーロについて詳しくなれる。
日本物が犬神家の一族とスクイズ最終回だけというのが多少悲しい。【C】

『赤いヤッケの男』 安曇潤平 メディアファクトリー 284p
幽連載の山岳実話怪談が一冊にまとまった。
内容はしんみりした怪談あり、純粋な恐怖物ありでバラエティに富んでいる。
日本アルプスが舞台の話が多く、以前行った上高地を懐かしく思い出す。
それにしても深山で一人寝るのは度胸が要りそうだな。【C】

『日本の10大新宗教』 島田裕巳 幻冬舎新書 215p
天理教や創価学会等、十の新宗教を分析している。
歴史的な背景、これからの展望等はこちらが詳しいが、実際の信仰風景は以前読んだ「日本ばちかん巡り」の方が詳しいと思う。
それにしても新宗教、既製の神道や仏教(日蓮宗)の影響下から脱し切れないのが何ともはや。
どの新宗教も最近は創設時のパワーを失いつつあるように読めた。【C】
49千の天使がバスケする☆☆☆☆1350:2008/03/13(木) 12:48:13
負の紋章 ヒキタクニオ 徳間書店 (493)【A】
ストーリーは変質者に娘を殺された父親が犯人に復讐するという話だが
文献に頼らない綿密な取材が一番ヒキタワールドの中で生きてる作品でした。
最近の萌え系ブームを皮肉った「カワイイ日本」とゆう表現にはマジで共感!!
50古弓(2149):2008/03/13(木) 22:53:56
('A`)さん、集計ありがとうございます。
完走された方、おめでとうございます^^

『DADDY FACE』伊達将範/電撃文庫/338p【C】
冴えない青年が突然やってきた美少女にふりまわされる典型的なお話。
ただし、ヒロインとの関係の設定が、少々生理的に受け入れにくいものがありました。
キャラクター自体には嫌悪感を感じないので、それが残念です。

『DADDY FACE 世界樹の舟』伊達将範/電撃文庫/416p【C】
上の続きです。
すこしご都合主義な展開があったように思われますが、許容できる範囲でした。

『バカとテストと召喚獣』井上堅二/ファミ通文庫/283p【D】
知人から勧められて読んだのですが、
戦闘に臨場感がなく、設定の説明が曖昧、文章がカスカスした感じを受けました。
主人公もあまり存在感がなく、ヒロインに好かれる要素が見当たりませんでした。
上級クラスの良い設備を手に入れるために下級クラスがテストで戦うという話です。
小ネタはそこそこなので、何も考えずに読む分にはいいかもしれません。
51りーす(41☆6536):2008/03/14(金) 09:51:01
ニート1号さん、HANAさん、有難うございます。

『月光ゲーム Yの悲劇88』有栖川有栖(著)(東京創元社)304p【C】
『孤島パズル』有栖川有栖(著)(東京創元社)332p【C】
『双頭の悪魔』有栖川有栖(著)(東京創元社)412p【C】
『女王国の城』有栖川有栖(著)(東京創元社)507p【C】
学生アリスシリーズ初読み。探偵が結論を出すまでに全てのヒントが読者に与えられる
フェアプレイの推理小説って、意外に少ない気がする。ヒントを与えられても全然判りませんが……。
四巻が出るまでに間が開きすぎなのが残念。次で完結するらしい。

『卵の緒』瀬尾まいこ(著)(マガジンハウス)193p【C】
捨て子だと思っている小学生と母の絆。

『図書館の神様』瀬尾まいこ(著)(マガジンハウス)165p【C】
同級生の自殺で人生が狂ってしまった国語講師と、たった一人の文芸部員である男子生徒の物語。

『温室デイズ』瀬尾まいこ(著)(角川書店)203p【C】
題材が学校崩壊と虐めだから滅入る。

『優しい音楽』瀬尾まいこ(著)(双葉社)194p【C】
公園でおじさんを拾ってきてしまう女等、ちょっとズレた人達の短編3つ。

『天国はまだ遠く』瀬尾まいこ(著)(新潮社)169p【C】
旅先で自殺に失敗した女性が、そのまま民宿に泊まり続ける。

『ありがとう、さようなら』瀬尾まいこ(著)(メディアファクトリー)175p【C】
もうひとつのエッセイと比べたらいまいち。
52りーす(41☆8423):2008/03/14(金) 10:03:24
『アサヒビール大逆転の発想』飯塚昭男(著)(扶桑社)238p【C】
危機的状況から、いかにして復活したかよく判る。それにしても、
傾いた企業というのはどうして内部にいる人間の力で変えられないのか。

『ビール戦争の舞台裏』瀧川綾子(著)(晩聲社)170p【E】
アサヒビールを揶揄する事ばかり書いて、具体例も説得力に欠ける物が多い。
当時の分析も、今になってみればハズレている事だらけ。
要は、美味いビールが飲みたい、税金が高い、宣伝にお金かけすぎと文句垂れているだけのおばさんか……。

『フツーのボクが起業家になれた!!』藤村哲哉(著)(徳間書店)261p【C】
ギャガ・コミュニケーションを設立した藤村氏の物語。
サラリーマン時代、支払いが滞ったカダフィ大佐の国に集金しに行く時点で、
もはやフツーの人間ではないと思う。

『すべては一杯のコーヒーから』松田公太(著)(新潮社)234p【C】
タリーズコーヒージャパン設立の物語。

『楽天の研究』山口敦雄(著)(毎日新聞社)205p【D】
研究というよりも、単なる企業宣伝書。

『イチゴ色禁区3 春の禁区のその果てに』神崎リン(著)(角川スニーカー文庫)308p【C】
打ち切りなのか、あまり盛り上がらないまま終わってしまったが、
中途半端に放置されるのではなく、物語として完結している。

『シュプルのおはなし』雨宮諒(著)(電撃文庫)256p【C】
物語の中に登場する少年が物語を考えるという入れ子式なので、
各話は子供っぽいけど、ほのぼのとした感じは良いと思う。

『名犬ミケは左きき』坂本良太(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)215p【D】
犬耳娘がペットにしてくれと押しかけるコメディだが、すでに使い古された題材で捻りも無いから陳腐。
53ニート1号(8☆4861):2008/03/14(金) 18:11:07
『投資の心理学』 ローレンス・E・リフソン/リチャード・A・ガイスト 東洋経済新報社 301p 【D】
投資をする際の投資家心理についてなどの小論をあつめたものです。内容はバリュー投資のすすめや
付和雷同はやめましょうといった一般的なことでこの本ならではの独自性がないところは残念に思いました。
あと、訳文が読みづらかったです。

『その数学が戦略を決める』 イアン・エアーズ 文藝春秋 340p 【C】
著名なワイン評論家、メジャーリーグのスカウト、医師などの専門家の知識や経験よりも、
大量データ解析にもとづく分析のほうが様々な分野で優れた結果を収めている事例が紹介されていて、
将来は専門家の地位が低下するのではないかということが示唆されています。

『豊かさの誕生』 ウィリアム・バーンスタイン 日本経済新聞社 475p 【C】
世界には豊かな国と貧しい国がありますが、その差はどこから生じたのかを探ったものです。
結論としてイギリス、アメリカが発祥の民主主義と市場経済と科学技術を育んだ土壌に落ち着くところは
現在のアメリカを肯定しているアメリカ人らしいなと思いました。
計量化になじまないと思われる幸福などを、数値化するなど面白いことを試みています。

『バブル』 田中森一/夏原武 宝島社 205p 【C】
バブル紳士や裏社会がバブル時代に行ったことを振り返った対談です。

『亜玖夢博士の経済入門』 橘玲 文藝春秋 281p 【C】
54テタ(8☆5604):2008/03/14(金) 20:37:20
『系統樹思考の世界』三中信宏 講談社現代新書 294p
進化論の説明でよく見かける図、系統樹。しかし、系統樹は生物学の中だけの
ものではなく、写本の系譜など非生物の世界でも考えられてきた。この分野をまたぐ
考え方の解説。さらに進化論や歴史学は科学たりえるのかなど。【C】

『ケンブリッジの哲学する猫』フィリップ・J・デーヴィス 社会思想社 201p
ケンブリッジ大学ペンブルック・カレッジに居ついた猫のファンタジー。
【C】

『インド夜想曲』アントニオ・タブッキ 白水社 161p
失踪した友人を追ってインドをさまよう主人公。【C】
55マイクロチップ(☆5878):2008/03/15(土) 10:47:18
('A`)さん、集計おつかれさまです。
りーすさん、完走おめでとうございます。

「アサッテの人」 諏訪哲史 講談社 189p 【C】
爆笑ではないけれど、こらえきれずに吹き出すところが多々あった。
そんなにもキツツキ……

「ハルさん」 藤野恵美 東京創元社 291p 【B】
ハルさんこと晴彦と娘のふうちゃんが主人公の短編集。
とにかく登場人物全員がいい人で和む。

「わくらば日記」 朱川湊人 角川書店 286p 【C】
「かたみ歌」 朱川湊人 新潮社 235p 【B】
どちらも昭和30年代くらいの東京下町が舞台の短編集。
いい意味でも悪い意味でも期待を裏切らない。

「カリスマ(上)(下)」 新堂冬樹 徳間書店 461p+474p 【B】
初新堂でした。人に薦めようとは思わないけど面白い。
どんでん返しに次ぐ大どんでん返し、に次ぐどんでん返し。

「猫たちの冬」 ヴォルフガンク&ハイケ・ホールバイン ポプラ社 375p 【D】
猫ファンタジー。レギー萌え。

「自分の顔が許せない!」 中村うさぎ 石井政之 平凡社新書 235P 【B】
顔や自意識についての対談。面白かった。
56ですな(11☆2507):2008/03/16(日) 22:06:34
>>39いつも集計ありがとうございます

柳田國男「日本の昔話」新潮文庫172p
話が回りくどくて分かりにくいのですが
戦前に雑誌「旅と伝説」を通じて昔話を募集したところ
「採集でない新作品で、しかも共産主義の教育を念じた民話もまじっていた」
「目的ある作り話を提供する者が、民話の名をもって流布する場合があった」
という思い出話が興味深い【C】

北村薫「ターン」新潮社352p
女々しさの表現がよい【C】

ジャネット・ウィンターソン「灯台守の話」白水社243p
もう少しひねりがほしかった【C】

高橋克彦「春朗合わせ鏡」文藝春秋333p
相変わらず浅い【C】

57HANA(30☆9275):2008/03/17(月) 07:52:36
『大正昭和艶本資料の探求』 斉藤夜居 芳賀書店 382p
大正から昭和初期にかけての艶本を研究した一冊。というか基本文献。
内容も宮武外骨から梅原北明、戦後のカストリまで幅広く扱っている。
これを読んでいると、艶本出版が検閲との戦いだったということがよくわかる。そう考えればいい時代になったものだ。
大正期の物が、一番風情があり面白そうに思えた。【B】

『銀河英雄伝説7』 田中芳樹 創元SF文庫 346p
シリーズ七冊目。
全編が次の巻に向けての前奏曲の趣がある。
作者の政治志向が鼻につかない部分は面白いのになあ。いらんモノが絡むと急にああなるんだろう。【C】

『新左翼とは何だったのか』 荒岱介 幻冬舎新書 220p
アホの実録。
60年代からの新左翼と共産党の関係、大学当局と生協の関係とかは新しく教えられた。
ただ当事者の証言としては全体的に他人事の記述、そのくせ当時の空気に対するノスタルジアだけは濃厚に漂っている。
それにしても左翼はなんで自分の人生に対する総括もせずに、環境とか人権とかあちこちに手を伸ばすのだろうかねえ【C】
58HANA(30☆9945):2008/03/17(月) 08:10:07
『京都人だけが知っている』 入江敦彦 洋泉社文庫 244p
京都の風習、人情などを京都人が内側から書いた物。
京都に七年近く住んでいたが、それはあくまで「よそさん」としての立場。
そのくせ永く住んで思い入れだけはあるから、こういう解説書(?)はありがたい。
読んでいたら、また行きたくなってきた【B】

『墓標なき墓場』 高城高 創元推理文庫 235p
高城高全集一冊目。
海難事故とそこに秘められた謎を追っているが、犯人はすぐにわかるのに事件自体が最後までわからない珍しい造り。
最後になってそこがそう繋がるのか、と驚かされた。
作者、最近復活したみたいでこれから注目していきたい。【B】

『創価学会』 島田裕巳 新潮新書 191p
先に読んだ「10大新宗教」の内容を膨らませたような作り。創価学会の発生から、現在の構造までを分析している。
個人的に現世利益を教義に押し出した宗教は嫌いだし、現世利益を標榜している時点で日蓮宗は仏教ではないように感じた。
世間や2ちゃんで何故あれだけ嫌われているのか、の一端が何となくわかった【C】
59一年生(2☆2324):2008/03/17(月) 09:32:23
【C】『マリア様がみてるキラキラまわる』 今野緒雪 (コバルト文庫) 194p
【B】『わたくし率 イン歯ー、または世界』 川上未映子 (講談社) 133p
60りーす(42☆0774):2008/03/19(水) 01:15:10
マイクロチップさん、ありがとうございます。

『オブ・ザ・ベースボール』円城塔(著)(文藝春秋)153p【C】
第137回芥川賞候補作。野球とは何の関係も無い話だった。
受賞作よりも、こちらの方がちゃんと物語になっているので好きなのだが。

『平成トム・ソーヤー』原田宗典(著)(集英社文庫)402p【C】
本家のトム・ソーヤーとは無関係。早稲田大学の入試問題を裏から入手するため、
天才スリ師ノムラ、秀才のスウガク、女子高生キクチの三人組がある計画を企てる。
「戦線スパイクヒルズ」という名前でコミカライズ。

『恐怖の幻影』ウィリアム・カッツ(著) (扶桑社ミステリー文庫)403p【B】
ある日、実際に起こる出来事を幻視できる様になってしまった少女が主人公の恐怖小説。

『フェイスメーカー』ウィリアム・カッツ(著) (新潮文庫)403p【B】
ウィリアム・カッツの小説の中では、珍しく? ハッピーエンド的かも。

『ゴースト・フライト』ウィリアム・カッツ(著) (創元ノヴェルズ)478p【B】
1937年に太平洋上で消息を絶った飛行士エアハートがロサンジェルス空港に不法着陸するが、その姿は40代にしか見えなかった。
女性版リンドバーグと言われた、アメリア・エアハートとアドルフ・ヒトラーを絡めたストーリー展開が面白い。

『魔界戦記ディスガイア』秋倉潤奈(著)(電撃文庫)255p【C】
基本的に原作に沿ってはいるが、マデラス戦までで終わってしまう。

『魔界戦記ディスガイア 魔界で転生♪』安曽了(著)(電撃文庫)257p【D】
下手ではないが、名前もついていないプリニーを主役にしているのが微妙。
61バカハツ五郎(☆☆☆☆3495):2008/03/20(木) 15:08:46
「ロング・グッドバイ」 P.579 チャンドラー著 村上 春樹訳 早川書房 【A】
 なにより、マーロウの科白が粋でカッコいい。
「カシオペアの丘で(下)P.341 重松 清著 講談社 【A】
 他人を憎み、恨むことを支えにして生きる人生は寂しいな。
「KAMIKAZE」 P.334石丸 元章著 文春文庫 【B】
 元特攻隊員のじいちゃん達を訪ね、特攻という行為の真実を抉り出す迫真のレポート。
 あの、日陰忠雄氏も登場。
「ぶらぶらヂンヂン古書の旅」 P.222 北尾 トロ著 風塵社 【A】
 ああ、こういう旅の楽しみ方もあるんだ。著者は本屋ばかりの村を作りたいと言って
いる。いいね。近くにいい温泉があれば最高だ。

りーすさん、完走おめでとうございます。


62テタ(8☆5974):2008/03/20(木) 16:58:59
りーすさん、完走おめでとうございます。

『仮想世界で暮らす法』内山幸樹 講談社ブルーバックス 166p
批判精神なき「妄想」。【D】

『町角ものがたり』池内紀 白水社 204p
ヨーロッパのいろいろな町角。【C】
63ニート1号(8☆6562):2008/03/22(土) 01:00:40
りーすさん、完走おめでとうございます。

『失敗学のすすめ』 畑村洋太郎 講談社 255p 【B】
失敗には、未知の分野に挑戦して失敗する良い失敗と不注意、無知、検討不足など防ぐことができるのに
起きてしまう悪い失敗の2種類の失敗があり、失敗を恥ずかしいこと、減点の対象と考えると責任回避や
失敗の隠蔽が行われて、より大きな失敗が起きてしまうので、失敗から教訓を学び、将来の失敗防止に
活用し,創造の源にすることが大切なのではないかというようなことが述べられています。

『瀬島龍三 参謀の昭和史』 保阪正康 文藝春秋 268p 【C】
戦前は大本営参謀、戦後は伊藤忠商事の会長や政府の諮問委員としてエリート街道を歩み、山崎豊子氏の
「不毛地帯」の主人公のモデルではないかといわれている瀬島龍三氏の人生を批判的に検証したものです。
ソ連側との停戦交渉の際にソビエトへ抑留されることを肯定したのではないかという抑留者の疑問と
南方作戦時に行った作戦指導により大量の犠牲者が出たのではないかという戦史家の問いに答えず、
真相を話さない瀬島氏の態度に厳しい視線が向けられています。

『史林有声』 陳舜臣 NTT出版 262p 【C】
主に中国の歴史にまつわるエッセイ集です。古代の日本と中国の交流についてかかれたところは
なかなか興味深く読みました。

『食がわかれば世界経済がわかる』 榊原英資 文藝春秋 199p 【C】
『中国共産党帝国の崩壊』 小室直樹 カッパビジネス 209p 【C】
『恋する身体の人間学』 小浜逸郎 ちくま新書 222p 【C】
『日本の盛衰』 堺屋太一 PHP新書 286p 【C】
64ですな(11☆4650):2008/03/23(日) 00:46:37
高木彬光「白昼の死角」角川文庫680p
株価が下がると手に取る一冊【B】

浅田次郎「プリズンホテル」集英社文庫
1夏315p 2秋435p 3冬310p 4春403p
読み終えるのが寂しくなるシリーズでした【C】
65銀狼(9769):2008/03/23(日) 23:54:40
りーすさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、集計ありがとうございます。

『巷説百物語』京極夏彦/角川文庫/518p
【C】どちらかと言うと、京極氏の著作は長編のほうが面白い気がします。

『海と毒薬』遠藤周作/新潮文庫/208p
【C】名作文学と呼ばれる作品は、時代や人を選ばないのだなと改めて感じました。
続編が読めないのは残念です。

『あやし』宮部みゆき/角川文庫/303p
【C】怪奇短編集。好きな話と嫌いな話が結構別れます。

『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』桜庭一樹/富士見書房/208p
【C】文体がラノベっぽいなあと思っていたら、ラノベだったものを
単行本化したものらしいです。雰囲気は好き。

『白い薔薇の淵まで』中山可穂/集英社文庫/237p
【C】同性愛に対して偏見はありませんが、なんだか暑苦しいと感じてしまいました。

『皆月』花村萬月/講談社文庫/396p
【B】ストーリーの元となる事柄はやや重いですが、軽いテンポで読みやすく
ぐいぐい引き込まれました。
66りーす(42☆2128):2008/03/24(月) 04:02:44
バカハツ五郎さん、テタさん、ニート1号さん、銀狼さん、ありがとうございます。

『吉原手引草』松井今朝子(著)(幻冬舎)256p【B】
失踪した花魁の謎を解くために聞き込みをするという変わった構成なので、
慣れるまで読みづらいが、直木賞受賞は妥当だと思う。

『愛をみつけたうさぎ』ケイト・ディカミロ(著)(ポプラ社)205p【C】
陶器で出来たうさぎの波乱万丈な冒険物語。

『窓際の死神』柴田よしき(著)(双葉社)284p【C】
まさに窓際族な死神。一見するとただの中年オヤジ。不条理でブラックな寓話。

『リバース』石田衣良(著)(中央公論社)275p【C】
ネカマとネナベの恋愛小説。

『猫舌流英語練習帖』柳瀬尚紀(著)(平凡社新書)188p【B】
新書クラスの英語学習書では秀逸。

『ワンちゃん』楊逸(著)(文藝春秋)146p【C】
第138回芥川賞候補作。
67HANA(31☆1042):2008/03/25(火) 09:58:49
りーすさん、完走おめでとうございます。

『續人譽幻談 水の底』 伊藤人譽 龜鳴屋 351p
入手したのはフランス装版の方。番号も意外と早かった。
前作のような陰々滅々とした話は影を潜め、陽性の話が多くなってる。前作の作風が好みだったせいか、少々残念。
冒頭の「溶解」。前作の「穴の底」を思わせてこれはこれで満足。「水の底」「落ちてくる!」「夜の爪」は幻談というより心理小説といった趣。それでも「水の底」の怖さはただ事でない。
全編の半分を占める「われても末に」は極上の恋愛小説。
90歳を過ぎてもこれだけの物を書ける筆力は凄い。【B】

『江戸川乱歩と13人の新青年〈論理派〉編』 ミステリー文学資料館・編 光文社文庫 439p
新青年アンソロジー。
論理派と銘打ってるものの「聖アレキセイ寺院の惨劇」とか論理を超越している物も含まれている。
個人的には「爬虫館事件」「痴人の復讐」など少々ぶっ飛んだものの方が楽しい。
本格的なのも「石塀幽霊」「彼が殺したか」等十分に愉しむことが出来た。【C】

『涼宮ハルヒの憂鬱』 谷川流 角川スニーカー文庫 307p
角川の救世主(笑)
2ちゃんで文体の話題が出ると必ずコレとケータイ小説が引き合いに出される。他のラノベに与えた影響力は凄そうだな。
創造が現実を浸食するってのは実に楽しいと思う。気がついていてもいなくても【C】
68HANA(31☆1868):2008/03/25(火) 10:14:13
『ルサンブランス』 ピエール・クロソフスキー ペヨトル工房 190p
この作者の他の作品と絵を見ている事が前提となっているため、内容についてはほとんどわからず。
訳文、これわざとややこしくしてないか?
現代思想に暗いものにはシュミラクルが代替体験を意味するのにもしばらくかかった。【D】

『深泥丘奇談』 綾辻行人 メディアファクトリー 317p
ほとんどが「幽」に連載されていたため、未読は「悪霊憑き」のみ。
「悪霊憑き」は読者が思いこんでいた事実と違う事実を知らされる事により、意味していた事実が変化するという構成で「十角館」に通じる物があると思った。三つ子の魂百まで。
「十角館」も真相を邪魔していたのは勝手な思いこみだし。
神経質な文体が幻想に誘うという点では殺人鬼とも違った作者の新境地だと思う。【C】

『地獄』 南條竹則・編 メディアファクトリー 319p
英国怪談の新訳がほとんどなくなった昨今、こういう一冊はうれしい。
収録されているのはデ・ラ・メーア「シートンのおばさん」メイ・シンクレア「水晶の瑕」ブラックウッド「地獄」
「水晶の瑕」はだらだらした心理小説のようで気に入らなかった。
目玉の「地獄」は急激なラストのオチさえ除けば雰囲気とも言うことなし。
ブラックウッドくらい全ての作品が翻訳されていて欲しかったと我が国の出版界に思う。【C】
69はむ(5377):2008/03/25(火) 11:27:40
りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。

「蒲生邸事件」宮部みゆき/文芸春秋/686P【C】
タイムトリップにミステリー要素が加わって
お話自体は面白かったのですが
主人公にイライラしました。

「偶然の祝福」小川洋子/角川書店/201P【C】

「殺されざる者」鳴海丈/徳間書店/355P【E】
背景がちょっと…気持ち悪かったです。

「きみにしか聞こえない」乙一/角川書店/201P【C】
3篇収録。

「サラマンダー殲滅」梶尾真治/朝日ソノラマ/525P【B】
テロにより愛する夫と娘を奪われ復讐を誓う主人公。
戦いや復讐はやはり虚しい事なんじゃないかと思いました。

「暗いところで待ち合わせ」乙一/幻冬舎/262P【D】
この男の事件後にとった行動は最低だと思いました。
70りーす(42☆3836):2008/03/27(木) 05:40:47
HANAさん、おめでとうございます。
HANAさん、はむさん、ありがとうございます。

『風が強く吹いている』三浦しをん(著)(新潮社)508p【C】
素人だらけの大学生集団が箱根駅伝に挑戦。
この作品で直木賞取った方が良かったのに。

『ママの狙撃銃』荻原浩(著)(双葉社)354p【C】
普段は専業主婦で、その正体は凄腕のスナイパーという内容かと思ったら、かなり違って残念。
少女の頃、一度だけ人を殺した主人公に、再び依頼の連絡が舞い込んでくる。

『悲しき人形つかい』梶尾真治(著)(光文社)340p【C】
題名とは逆にかなりのSFコメディで、全然悲しくない。むしろ笑える。

『雪屋のロッスさん』いしいしんじ(著)(メディアファクトリー)189p【C】
すごく短い話ばかり30編。キレイな話ばかりでなく、後味の悪い物も多い。

『倒立する塔の殺人』皆川博子(著)(理論社)317p【C】
大戦末期の女学生達がノートにリレー小説を綴る。作品と作中作で混乱しそうになる。
71ニート1号(8☆7850):2008/03/29(土) 03:48:31
HANAさん、完走おめでとうございます。

『昭和の戦争 保阪正康対論集』 朝日新聞社 268p 【B】
近現代史の研究家保阪氏と同業者の専門家、戦争を経験した世代の作家との対談集です。
戦時中の雰囲気が感じられてなかなかいいです。自分の知らなかったことが語られていて参考になりました。

『北朝鮮VSアメリカ』 原田武夫 ちくま新書 222p 【C】
北朝鮮は偽ドル札を作ることができない根拠が示され、偽ドル札はCIAが工作資金として作ったアメリカの
自作自演ではないかという推測と北朝鮮情勢理解のポイントはアメリカ対中国、ロシアではなく
アメリカとEU勢の利権争いであるという主張が展開されています。
著者は元外交官でドイツに駐在した後、北朝鮮班長を勤めた経歴から全くの嘘を述べているとは思えませんが
日本の報道とはかけ離れた主張がされていて理解に苦しみます。

『コオロギと革命の中国』 竹内実 PHP新書 312p 【D】
魯迅と女性革命家、コオロギの相撲がテーマとして取り上げられていますが、脈絡がなく一冊の本として
なにが言いたいのかよくわかりませんでした。20世紀前半の中国の雰囲気は伝わってきます。

『新教養としてのパソコン入門』 山形浩生 アスキー新書 207p 【C】

『投資の科学』 マイケル・J・モーブッシン 日経BP社 279p 【B】
72テタ(8☆6478):2008/03/29(土) 21:03:57
HANAさん、完走おめでとうございます。

『本棚が見たい!』川本武 ダイヤモンド社 149p
著名人の本棚拝見。【D】

『薬指の標本』小川洋子 新潮文庫 185p
短編二編。【C】

『夜の来訪者』プリーストリー 岩波文庫 170p
ミステリー。一家団欒に現れた警部のおこす波紋。【B】
73無名草子さん:2008/03/29(土) 21:42:14
  / ̄ ̄\
 | ..オレ |
 | ココニ |
 | ネムル..| ,,
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
長年のご愛顧ありがとうございますた
オレ先生の次の人生にご期待ください!
74マイクロチップ(☆7554):2008/03/30(日) 16:37:04
りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。

「切れた鎖」 田中慎弥 新潮社 146p 【C】
相変わらずいい変態。

「邪魔」 奥田英朗 講談社 454p 【B】
あまりの悪意の連続に手に汗握った。

「花まんま」 朱川湊人 文芸春秋 264p 【B】
表題作に号泣。直木賞はさすがだわあ、と初めて思った。

「AMEBIC」 金原ひとみ 集英社 170p 【B】
食事が嫌い派なのでとても面白かった。と同時に、主人公の生活が羨ましかった。
食べ物及び食事をする人の描写がグロテスクすぎて食欲がゼロどころかマイナスになる本。

「夜啼きの森」 岩井志麻子 角川書店 381p 【C】
「ぼっけえきょうてえ」の世界。
75マイクロチップ(☆7554):2008/03/30(日) 16:38:01
「京都狛犬巡り」 小寺慶昭  ナカニシヤ出版 229p 【C】
これをきっかけに「狛犬」でぐぐったら狛犬マニアって意外と多くてびっくりした。

「注文の多い料理店」 宮澤賢治 (?) 194p 【C】
宮澤賢治作品にとっての山猫は、伊坂作品にとっての犬みたいなものなのだろうか。

「オーデュボンの祈り」 伊坂幸太郎 新潮文庫 464p 【B】
デビュー作でこのクオリティは神すぎる。
うさぎさんが可愛くて大好き。

「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎 創元推理文庫 375p 【D】
初めて伊坂にがっかりさせられた。
76箱男(5972):2008/03/31(月) 11:40:15
今月は結局一冊も完読できませんでしたよ畜生。
絶対に許さんぞ残業ども!
じわじわとスキルアップしてくれる!
一日足りとも残らんぞ覚悟しろ!
77HANA(31☆3015):2008/03/31(月) 16:31:58
はむさん、りーすさん、ニート1号さん、テタさん、マイクロチップさん、ありがとうございます。
箱男さん>フリーザでしたっけ?

『松田修著作集 第五巻』 松田修 右文書院 553p
収録は「日本の異端文学」「『方丈記』を読む」、後座談。
「日本の異端文学」は異端文学というより、日本文化全体を独特の視点から見た感じ。
「『方丈記』を読む」は馬場あき子との対談、そのせいか本書の半分以上が対談で占められている。
「方丈記」じっくり読んだことなかったので、入門として最適であった。【B】

『増補 明治の迷宮都市』 橋本紳也 ちくま学芸文庫 316p
明治期の見世物小屋とか墓地、高層建築を解説。
大阪の遊興地の変遷とか、お化け屋敷なぞ実に面白い。
都市論とかに興味を持つ上でも読んだ方が良いと思う。【B】

『涼宮ハルヒの溜息』 谷川流 角川スニーカー文庫 278p
二作目。
フィクションに絡んでメタな構造があるので一作目より楽しめた。
物語論もあるし、ラノベを見くびってたと思う。
所謂「魔法の言葉」をここまで堂々と持ってきたのには感服した次第。【C】
78HANA(31☆4124):2008/03/31(月) 16:54:00
『駿河城御前試合』 南條範夫 徳間文庫 541p
シグルイ原作。
所謂一対一の試合形式であるが、試合そのものより各キャラの背景が面白い。
試合形式の方は「甲賀忍法帖」で窮め尽くされた感があるので、人間ドラマとして描いたのは正しいと思う。
ところでシグルイ、今10巻で第一話の半分も行っていないのだが、終わるのだろうか・・・【B】

『涼宮ハルヒの退屈』 谷川流 角川スニーカー文庫 308p
三作目。
短編集だとどうしても日常を描いたまったり物になるのかな。もちろん最後の話は別。
というか「孤島症候群」、探偵へのアンチテーゼ全開で書かれているような。
ミステリ好きとしては、この話が一番楽しめた。【C】

『死神のいる街角』 中井紀夫 出版芸術社 260p
後味の悪い話がたっぷりと。
特別好みにあったのは、何が起きているかわからないが雰囲気だけが高まっていく「挽肉の味」、隠された動機が明らかになった瞬間震え上がる「葬式」
黒い純愛小説「怪我」等、全体的に嫌な方向に流れていく話が多い。
雰囲気を高めるのは難しいなあ。【C】
79あず(5025):2008/03/31(月) 23:02:38
りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『タルト・タタンの夢』近藤史恵 東京創元社 P212【C】
おいしそうな料理と謎が絶妙に絡み合う。
こんなビストロがあったら行ってみたい。

『愚行録』貫井徳郎 東京創元社 P260【C】
一家惨殺事件の取材を通して見えてくる真実。
幸せそうに見えた家族にも、そりゃぁもうイロイロあったということで・・・

『落下する緑 永見緋太郎の事件簿』田中啓文 東京創元社 P301【C】
ジャズってあんまり良くわからないんだけど・・・おもしろそう。と思える作品。
お気に入りは『挑発する赤』。いけ好かない評論家にイライラさせられるも、最後ですっきり!

『子どもたちは夜と遊ぶ 上』辻村深月 講談社 P348【C】
『子どもたちは夜と遊ぶ 下』辻村深月 講談社 P380【C】
「iは誰か」というメインの謎よりも、作者が仕掛けたちょっとした罠の方に
衝撃を受けてしまった。やられた。

『ぼくのメジャースプーン』辻村深月 講談社 P337【B】
罪と罰について深く考えさせられる作品。最後は泣けた。
「子どもたちは〜」の登場人物が何人か出てきます。
中でも秋先生は非常に大きな役割を担うので、先に「子どもたちは〜」を
読むことをおススメします。
80真空(☆☆☆☆☆4086):2008/03/31(月) 23:51:45
『変体少女文字の研究』山根一眞 講談社文庫 258p【C】
丸文字の誕生と普及に見る、少女意識と文化の変容と広がり。昭和61年刊。
メール、ギャル文字、ケータイ小説といった現代のケータイ文化に読み替えて、
さらなる少女文化の発展と考えることが出来るのかも。

『パズル崩壊』法月綸太郎 集英社文庫 346p【B】
ミステリ短編集。のりりん版「ミステリーズ」だと勝手に思ってます。
ベストは「カット・アウト」。

『ひょっこりひょうたん島2 ライオン王国の巻(下)』井上ひさし・山本護久 ちくま文庫 501p【C】
リメイク版すらまともに観てませんが、伏線もあって面白いですね。
欠本が多いのが残念ですが、さらに残念なのは50巻刊行計画が13巻で頓挫してることです。

『〈移情閣〉ゲーム』多島斗志之 講談社ノベルス 317p【B】
孫文を主題に据えた国際謀略小説。面白い。

『知恵の輪読本』秋山久義 新紀元社 183p【B】
「その名作・分類・歴史から解き方、集め方、作り方」の副題の通り。
興味そそられてつい100円ショップで知恵の輪を買ってしまいました・・・。

『ギデオン 神の怒り』ラッセル・アンドルース(デイヴィッド・ハンドラー&ピーター・ゲザーズ) 講談社文庫 746p【B】
陰謀に巻き込まれた男女の逃亡劇。ルルのいないヘビーなホーギーシリーズという趣き。
意外とひねりも効いた良質のサスペンス。
81本読み(1292):2008/04/01(火) 00:11:28
はじめまして。
最近時間が出来たので私も参加させて頂きたいと思います。
ちょっとずつしか読めないですけど、まずは一回完走できればいいなあ。

『てるてるあした』加納朋子 幻冬舎文庫 P372【C】
 昔はこの人の本よく読んだな…と思って購入。相変わらず読後感がいい。
 優しい気持ちにさせてくれる。
 でも以前のような感動がなくなってきた自分にちょっと歳を感じた。
 前作のささらさやを読んでおかないと人物関係が分かりにくいかも。
 再読予定無し。

『ニッポン泥棒 上』大沢在昌 文春文庫 P463【C】
『ニッポン泥棒 下』大沢在昌 文春文庫 P461【C】
 何気に新宿鮫シリーズ以外のものは初めて読んだ。
 「恐るべき未来予測ソフト」のリアリティには疑問があるけど、
 大沢さんの年代ではそこを求めるのは酷かもしれない。
 そこじゃない部分、世代を代表する日本人の意識のぶつかり合いが一番描きたかった所かな?
 物語として下げが弱いのは残念。
 再読予定無し。
82バカハツ五郎(☆☆☆☆5283):2008/04/06(日) 07:27:10
「病める狐(下)」ミネット・ウオルターズ著 P.312 東京創元社 【A】
 ストーリーが単純で、無駄な飾りが付いていない、今時のミステリーにしてはとても読みやすい易い作品。途中で英国の相続制度の話が出てくるのにはちょっと参った。
 私には難しい。
「1976年のアントニオ猪木」 P.397 柳澤 健著 文芸春秋 【A】
 プロレスはスポーツではなく演劇である。
 その、スタイルをぶち壊し、プロレスと言うエンターテイメントをこの世から消滅させたアントニオ猪木のはなし。
 猪木とアリの一戦がプロレス消滅のきっかけになったと筆者は言う。
 ナゼ、猪木はアリと戦ったのか。
 プロレスを捨てて総合格闘技へ向かったのか。元プロレスファンの私は一気に読んだ。
「任侠学園」 P.343 今野 敏著 実業之日本社 【B】
 やくざが学校経営。
 荒唐無稽な話ですが、このような人たちが出てきてくれないかなと期待するのは、日本の学校教育がどこか狂っている証拠。
「極道記者」 P.339 塩崎 利雄著 祥伝社 【B】
 競馬に嵌ってしまった人たちの物語。競馬以外にも競輪、競艇といろいろ楽しいことが沢山行われている日本。
 ギャンブルに命を賭けている人たちってこの国にどれくらいいるのだろう。
 ギャンブルに嵌るのって本当に怖いな。
「温泉で健康になる」 P.161 飯島 裕一著 角川書店 【B】
 熱い風呂は体に悪い。
 一泊二日の温泉旅行で効果が期待できるのは疲労回復のみ。
 とは、言っても気分転換には温泉がいいよね。
「伝わる・揺さぶる文章を書く」 P.236 山田 ズーニー著 【C】
 論文やレポートの書き方の基本型は「論点」+「意見」+「論拠」という単純なもの。読み手の心に響く文章を書くこつは、どのような相手に自分が書いた文章を読んでもらうかをきちっと認識することだそうです。
 相手が読みたくなる文章の書き方の項目は参考になった。

HANAさん、完走おめでとうございます。
本読みさん、よろしくおねがいします。

83('A`):2008/04/06(日) 11:07:57
3月1日〜3月31日までの集計です。

1位…りーす選手(14377P)【1/58 位】
2位…HANA選手(7651P)【3/58 位】
3位…ニート1号選手(7331P)【7/58 位】
4位…マイクロチップ選手(5223P)【26/58 位】
5位…ですな選手(3900P)【5/58 位】
6位…かえるくん選手(3251P)【4/58 位】
7位…半魚鳥選手(2435P)【19/58位】
8位…真空選手(2351P)【12/58 位】
9位…テタ選手(2274P)【8/58 位】
10位…はむ選手(2230P)【43/58 位】
11位…銀狼選手(1870P)【34/58 位】
12位…あず選手(1838P)【44/58 位】
13位…古弓選手(1037P)【50/58 位】
14位…バカハツ五郎選手(677P)【16/58 位】
15位…千の天使がバスケする選手(493P)【17/58 位】
16位…一年生選手(327P)【22/58 位】

新年度ですね('A`)
84(*'A`)<こちらは実況です!:2008/04/06(日) 11:08:54
(*'A`)<ニート1号選手が、8位から7位に順位を上げました!
(*'A`)<半魚鳥選手が、20位から19位に順位を上げました!
(*'A`)<マイクロチップ選手が、29位から26位に順位を上げました!
(*'A`)<銀狼選手が、37位から34位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、48位から43位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、47位から44位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、54位から50位に順位を上げました!

(*'A`)<りーす選手、42回目の完走です!
(*'A`)<HANA選手、31回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
85古弓(3760):2008/04/07(月) 17:24:27
りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
本読みさん、はじめまして。よろしくお願いします^^
('A`) さん、集計ありがとうございます!!

『十四歳、ルシフェル』中島望/講談社ノベルス/326p【B】
いじめられっ子だった主人公が思い人の前で殺される。
が、彼はサイボーグとしてよみがえった。 復讐と純愛の物語。
70年代のヒーローものっぽいと作者さんもおっしゃってますが、 自分はかなり熱くなって読んでしまいました。
特に、最後の数行は涙腺決壊ものでした。

『地獄変』中島望/講談社ノベルス/370p【C】
上の続編です。 主人公とその敵がバトルしているシーンや 敵の強さを表すための残酷描写が多かったです。
それよりも、純愛に焦点を当ててほしかったな、と思いました。

『ハイブリッド・アーマー』中島望/HARUKI NOVELS/158p【C】
主人公がふとしたきっかけで、蜂の強さを手に入れる。
果たして彼はどうなってしまうのか…? といった感じでした。
でも、明確な敵が存在しないため、緊迫感を感じられず、また主人公の性格に感情移入しにくかったです。

『小さな国の救世主2 おざなり軍師の巻』鷹見一幸/電撃文庫/385p【C】
地道な取材に基づいて書いていることは文章の端々から感じます。
ですが、それだけでした。面白いといえば面白いのですが、 感心させられるということはなかったです。
また、地の文で嘘をついた部分があったので、すこしマイナスでした。
あと、話がうまく運びすぎているような気がしましたが、続きものなので、 次の巻で何か起こることを期待します。

『悪女の美食術』福田和也/講談社/372p【D】
単に作者が好きなものを好きなように語っているだけでした。
なんというか、読んで思ったことは「勝手にしろ」ということだけ。
悪女の、と銘打ってる割には自分のことしか書いていません。
86ニート1号(9☆0066):2008/04/09(水) 05:01:21
本読みさん、はじめまして。これからよろしくお願いします。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『戦争の世界史』 W・H・マクニール 刀水書房 565p 【C】
主に西洋史について人口の増加や技術の限界及び発展が歴史に与えた影響を論じています。
唯物論的な見方をとっていますが、個人的には結構好きです。

『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル NHK出版 667p 【C】
ファンタジー仕立てのストーリーで西洋哲学の歴史を解説した10年以上前のベストセラー。
哲学とストーリーを結びつけた構成には感心しました。

『「中国問題」の内幕』 清水美和 ちくま新書 251p 【C】
最近の中国情勢が中国共産党の権力闘争に重点を置いて解説されています。

『ハプスブルクをつくった男』 菊池良生 講談社現代新書 234p 【C】
14世紀の中欧情勢の中でのハプスブルク家当主ルドルフ4世と神聖ローマ帝国皇帝カール4世の政治上の
駆け引きが描かれています。なじみのない時代と複雑な血縁関係が書かれていて、読むのに骨が折れました。

『官僚とメディア』 魚住昭 角川oneテーマ21 211p 【C】
官僚のメディアを利用した情報操作と情報源の官僚を批判できないマスメディアの腰の引けた様子が
批判的に検討されています。

『故事成語でわかる経済学のキーワード』 梶井厚志 中公新書 288p 【C】
中国起源の故事成語を経済学の概念を使って解説しようと試みていますが、経済学の概念の解説に
重点が置かれていて、故事成語と経済学の融合はうまくいっていないように感じました。
しかし、インセンティブやコミットメントなどの経済学の考え方は繰り返し丁寧に説明しているので
経済学の著作としての役割は十分果たしていると思います。
87HANA(31☆4986):2008/04/09(水) 07:30:09
('A`)さん、いつもありがとうございます。
あずさん、バカハツ五郎さん、古弓さん、ありがとうございます。
本読みさん、これからよろしくです。

『狼憑きと魔女』 ジャン・ド・ニノー 工作舎 281p
17世紀フランスの狼男、魔女についての本とそれに関する論考。
悪魔が実際に物質を変化させられるという考えに対しての反駁になっているが、我々の目から見ればコップの中の論争みたいになってる。
現代の論考部分では作者がどこから剽窃したかまで最大余さず調べ上げられている。
狼男自体に関する論文が面白かった。【C】

『涼宮ハルヒの焼失』 谷川流 角川スニーカー文庫 254p
シリーズ四作目。
今回は複線の張り方と畳み方が凄い。三巻の短編を元にえらく膨らませてるな。
最近図書館で斜め読みした某ミステリに爪の垢を呑ませたいほど。
しかし時系列順で読まないと何がなにやらわからないなあ。【B】

『涼宮ハルヒの暴走』 谷川流 角川スニーカー文庫 327p
シリーズ五作目。短編集。
短編集はごく普通の学園生活を描いた物が多いな。それが悪いというわけではないけど、前作を読んだ後だと妙に食い足りない。
終わらない夏のイメージは好きだけど。【C】
88HANA(31☆6236):2008/04/09(水) 08:10:55
『赤すぎる糸』 仙波龍英 マガジンハウス 363p
吸血鬼物だが、吸血鬼自体も運命とかそういった物に動かされるだけの存在というのが面白い。
その為吸血鬼自体はあまり出てこず、もっぱら主人公二人の動きが中心。
出てくる人物の嫌らしさは折り紙付き。【C】

『涼宮ハルヒの動揺』 谷川流 角川スニーカー文庫 301p
シリーズ六作目。短編集。
短編集はやはり日常の生活を描いた物になるな。これが日常かどうかは別として。
ミステリゲームは好き。【C】

『ギロチン』 ダニエル・ジェルールド 青弓社 353p
ギロチンの歴史とそれが文化に与えた影響を論じている。
ギロチン自体が西洋諸国に与えた影響というのはただ事ではないのであるな、と納得。
あまたの文人墨客が題材にしているし、現在も続いているのもわかる。
しかし画像豊富なのはいいが、ダイレクトに見せられても・・・【B】

『東海道品川宿』 岩本素白 ウェッジ文庫 233p
随筆集。しみじみとした文体で明治の日本を描く。
表題の「東海道品川宿」はやたら失われた時代へのノスタルジアをかき立てるな。
個人的には物に対する偏愛を語った「壺」などが好き。【C】
89りーす(42☆6745):2008/04/10(木) 18:49:23
本読みさん、よろしくお願いします。
('A`) さん、集計ありがとうございます。
ニート1号さん、おめでとうございます。
マイクロチップさん、あずさん、古弓さん、ありがとうございます。

『黒猫ロック』谷村志穂(著)(角川春樹事務所)162p【C】
『気になる部分』岸本佐知子(著)(白水社)207p【C】
『図説 中国近現代史』池田誠、他(著)(法律文化社)258p【C】
『ソ連現代史T』倉持俊一(著)(山川出版社)400p【C】
『ソ連現代史U』木村英亮(著)(山川出版社)391p【C】
『塔ノ沢魔術研究会』沢野翔(著)(イーグルパブリシング)255p【D】
『パペットプリンセス』沢野翔(著)(イーグルパブリシング)255p【C】
『宝卿院響様とキケンな婚約者』月下さがの(著)(イーグルパブリシング)255p【C】
『私はウサギ―千野姉妹のルナティックな毎日』ひかわ玲子(著)(中央公論社)177p【C】
『カラオケ伝説』尾崎克之と伝説少女団(編)(メディアワークス)199p【C】
『デモナータ6幕 悪魔の黙示録』ダレン・シャン(著)(小学館)350p【C】
90テタ(8☆7017):2008/04/10(木) 21:30:13
('A`) さん、いつも集計ありがとうございます。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『ハイスクール1968』四方田犬彦 新潮文庫 364p
大学紛争当時、高校生だった著者の自伝。当時の雰囲気がおぼろげながら
伝わってくる。【B】

『お艶殺し』谷崎潤一郎 中公文庫 175p
短編二編。【D】
91はむ(6960):2008/04/11(金) 13:16:16
('A`) さん、いつも集計ありがとうございます。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。
本読みさん、どうぞよろしくお願いします。

「デスゲーム 24/7」ジム・ブラウン/早川書房/541P【C】
アメリカのリアリティー・ショー「サバイバー」を元ネタにした本。
ウィルスをまかれた島で、参加者たちの生死をかけた
サバイバルが始まる。
一番怖いのは視聴者かも…

「占星術殺人事件 改訂完全版」島田荘司/講談社/415P【C】
島田荘司デビュー作。御手洗潔シリーズ第一弾。
密室殺人と6人姉妹のバラバラ殺人事件。
未解決のまま時は流れ―40年後。
御手洗潔が事件解決にのり出す。
途中難解で私の頭では読むのが苦しくなる
部分がありましたが、これが発表された当時は
ミステリーファンをうならせたのではないでしょうか。

「アダルシャンシリーズ」雨川恵/角川書店
「アダルシャンの花嫁」/218P【C】
「ハルシフォンの英雄」190P【C】
和睦の条件として嫁入りしたのは10歳のおしゃまな皇女だった!?
始終皇女様の事ばかりでなく、王宮の黒い部分にも触れている。
宮廷内でのごたごたや他国との関係が
今後どういう展開をみせるのか気になります。

「ジュリエットXプレス」上甲宣之/角川書店/219P【C】
接点がないようにみえる3つの事件。
細い糸が少しずつ絡み合いながら衝撃のラストへ。
92一年生(2☆2731):2008/04/12(土) 18:01:17
最近あまり読めていませんが、追加です
新年度になりましたが、引き続きよろしくお願いします

【B】『マリア様がみてる マーガレットにリボン』 (コバルト文庫) 203p
【B】『「世逃げ」のすすめ』 ひろさちや (集英社新書) 204p
93マイクロチップ(2☆104):2008/04/13(日) 14:21:40
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
本読みさん、はじめまして。よろしくおねがいします。

「ベルカ、吠えないのか?」 古川日出男 文芸春秋 344p 【B】
生死すら人間の気まぐれに左右される犬の悲劇。
このページ数でこの読み応えは奇跡だと思う。
フィクションとノンフィクションの境界がわからない。

「夢を与える」 綿矢りさ 河出書房新社 305p 【E】
登場人物がほぼ全員意地悪っていう。

「赤々煉恋」 朱川湊人 東京創元社 307p 【A】
短編集。色々なフェチが主役で、それもネクロフィリアとかアクロトモフィリアとか、ディープなフェチだけれども、
読後感は爽やかなくらいだったのが良い。

「散歩学」のすすめ 古川愛哲 中公新書ラクレ 232p 【C】
散歩の楽しさを書いた本。

「犬身」 松浦理英子 朝日新聞社 505p 【C】
書評で絶賛されてたり、よっぽど面白いんだろうなあって期待しすぎた感がある。
何もそこまで鬱な展開にしなくてもいいじゃないか……。

「オートフィクション」 金原ひとみ 集英社 262p 【C】
シャアはどうしてシャアなのか気になる。赤い彗星が頭から離れない。

「ハイドラ」 金原ひとみ 集英社 137p 【B】
世界が好き。

「夜市」 恒川光太郎 角川書店 174p 【C】
バミューダトライアングルで行方不明になった人や飛行機はきっとここで暮らしてるんだろうなあと思う。

「窓際の死神」 柴田よしき 双葉社 284p 【D】
94HANA(31☆7315):2008/04/13(日) 19:28:00
ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『見慣れた顔』 松岡悟 出版芸術社 233p
ホラー短編集。
作者が医者だけはあり、病院の雰囲気などは良く書けていると思うが、いかんせんストーリーが古い。
心霊写真をお炊き上げで除霊など、最近のホラーとは思えない。
主人公があっさり幽霊肯定しすぎるし、回りもそれに同調。
あと、一つの短編にいくつものエピソードを絡めているため、まとまりが付かなくなってる。【D】

『四畳半神話大系』 森見登美彦 角川文庫 405p
京都の学生モノというだけでノスタルジーに耐えられなくなる。
主人公の日々を無為にすごしている様が、俺を含め大方の大学生とそっくり。
下鴨神社好きでよく行った為、鴨川デルタの記述が出たときは涙が出そうになる。
学生時代思い出して、ダメだ。この手の話。【B】

『中国動漫新人類』 遠藤誉 日系BP社 441p
中国での日本アニメとそれが人々に与えた影響について記述。
海賊版が広める一因になったという見方は面白い。中国だと海賊版だらけだろうしなあ。
某動画見てる俺が言うのも何だが・・・。
中国に思い入れがありすぎて向こうよりになりすぎている部分が気になるが、それを除けば面白い分析であった。【C】
95ニート1号(9☆0839):2008/04/15(火) 04:37:38
りーすさん、テタさん、はむさん、HANAさん、ありがとうございます。
マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『昭和の名将と愚将』 半藤一利+保阪正康 文春新書 253p 【B】
昭和史を研究している両人が昭和の陸海軍の名将と愚将を語り合った対談集です。
名将としては、栗林忠道、石原莞爾、山本五十六等が愚将としては、辻正信、牟田口廉也等が挙げられています。
丹念な調査、豊富なエピソードから下される判断には概ね納得しました。

『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』 橘玲 ダイヤモンド社 267p 【C】
国や会社に依存しない生き方として海外への投資をメインとした人生設計を指南していますが、
海外への移住を利用した節税の伝授などが書かれていて、反国家的、反共同体的な姿勢は
好みが別れるところだと思います。
ポートフォリオ理論や効率市場仮説などのファイナンス理論の説明は秀逸だと思いました。

『本当はヤバイ!韓国経済』 三橋貴明 彩図社 253p 【B】
なんで韓国では移民や留学が多いのだろう?鵜飼い経済と揶揄されているけど本当のところはどうなんだろう?
と私が疑問に思っていたことが韓国の国際収支統計の項目をひとつひとつ解析していくことにより
説明されていて疑問が氷解しました。経常収支、資本収支を項目ごとに分析しているので
国際統計を学ぶ教科書としても優れていると思います。
96ニート1号(9☆1883):2008/04/15(火) 04:41:58
『なぜケータイ小説は売れるのか』 本田透 ソフトバンク新書 238p 【C】
携帯小説に共通するストーリー構成や読者は携帯小説をどのように受け止めているのかが分析されています。

『4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する』 杉山茂樹 光文社新書 304p 【C】
ここ20年ぐらいのヨーロッパサッカーの戦いから、4-2-3-1とか3-4-1-2とか各フォーメーションの持つ意味を
を考察しています。日本代表の得点力不足の説明はなるほどと思いました。

『愛国者の条件』 半藤一利/戸一成 ダイヤモンド社 205p 【C】

『エール大学式4つの思考道具箱』 
バリー・ネイルバフ/イアン・エアーズ 阪急コミュニケーションズ 297p 【C】
97ロボ缶:2008/04/15(火) 05:25:27
始めまして。今日見つけて、参加を決意しました。
ちょっとずつマイペースに読み続けていきたいと思います。
『動物農場』ジョージ・オーウェル 角川文庫 280p 【B】
前提知識なしで読みました。解説を読んで、なるほどなぁ・・と。
彼の描く世界は、今のいろいろな国にあててみても、空恐ろしい感じです。
98ロボ缶(280):2008/04/15(火) 05:28:24
HNにページわすれました。次回からもよろしくお願いします。
99古弓(6551):2008/04/16(水) 14:19:18
ニート1号さん、マイクロチップさん完走おめでとうございます!!
ロボ缶さん、こちらこそよろしくお願いします^^

『乱歩R』江戸川乱歩原作/角川ホラー文庫/350p【D】
『まっぷたつの子爵』イタロ・カルヴィーノ/河島亮昭訳/晶文社/187p【C】
『もしもし、運命の人ですか。』穂村弘/メディアファクトリー/182p【B】
『博士の愛した数式』小川洋子/新潮社/253p【B】
『日本アパッチ族』小松左京/角川文庫/368p【C】
『鳥姫伝』バリー・ヒュガート/和爾桃子訳/早川書房/396p【C】
『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ/上田真而子・佐藤真理子訳/岩波書店/589p【B】
『超人計画』滝本竜彦/角川文庫/260p【D】
『行儀よくしろ。』清水義範/ちくま新書/206p【C】
100りーす(42☆8931):2008/04/18(金) 10:02:36
ロボ缶さん、よろしくお願いします。
マイクロチップさん、おめでとうございます。
「オートフィクション」は私も気になりました。
出てくる男の名前がシン、シャア、ガトウ、ヒロ。
シン・アスカ(シードデステニー)? シャア・アズナブル(ファースト)? 
アナベル・ガトー(0083ジオンの残光)? ヒイロ・ユイ(ウイング)?

『あの日にドライブ』荻原浩(著)(光文社)294p【C】
第134回直木賞候補作。題名でタイムトラベル物かと思ったら違った。

『千年樹』荻原浩(著)(集英社)299p【C】
千年を生きる古木を軸に二つの時代が交互に展開される短編の連なり。

『四度目の氷河期』荻原浩(著)(新潮社)459p【C】
父親がいない少年は、自分の親がシベリアで発見されたクロマニヨン人だと思い込む。

『明日の記憶』荻原浩(著)(光文社)327p【B】
若年性アルツハイマーで自分自身が壊れていく男の悲劇。

『サニーサイドエッグ』荻原浩(著)(東京創元社)378p【C】
「ハードボイルド・エッグ」続編。相変わらず、探偵が間抜け。

『乳と卵』川上未映子(著)(文藝春秋)138p【C】
第138回芥川賞受賞。前作ほど酷くない。

『ホルモー六景』万城目学(著)(角川書店)291p【C】
続編かと思ったら、ホルモー絡みの短編だった。
101ロボ缶(1904):2008/04/19(土) 16:12:12
『Story Seller』伊坂幸太郎・近藤史恵 他 (新潮社) 527p 【C】
若手実力派が勢揃い。有川浩と道尾秀介がよかった。有川作品だけでいえば【B】

『虚像の砦』真山仁 (講談社) 511p 【D】
ハゲタカシリーズのような真山節にはかける。ストーリーとしてもありきたり。

『新しい中世』田中明彦(日本経済新聞社)362p 【B】
帰属意識の希薄化、イデオロギーは自由主義的民主主義の一本化が進んでいる現代は、
中世と似たような構造を持っており、「新しい中世」といえるという主張。詳しく書いてあって、わかりやすい。

『佐藤可士和の超整理術』佐藤可士和 (日本経済新聞) 224p 【D】
整理術っていうから単純なきれいにしましょうみたいな本だと思ってた。
実際は、空間・情報・思考の3つにわけた整理方法。たいしたこと書いてない。
102マイクロチップ(2☆1599):2008/04/20(日) 15:42:37
ロボ缶さん、はじめまして。よろしくおねがいします。
りーすさん、古弓さん、ニート1号さん、ありがとうございます。

「ジェットコースターにもほどがある」 宮田珠己 小学館 294p 【B】
相変わらず面白くて腹筋が痛い。
渡米して10日間ひたすらジェットコースターに乗り、日本のジェットコースターにも乗り、
その感想を面白可笑しく書いた本。
メデューサとニトロとXがなんだか楽しそうなので日本上陸したら乗ろうと思った。

「いっぺんさん」 朱川湊人 実業之日本社 293p 【C】
「逆井水」は「世にも奇妙な物語」でドラマ化したらしっくりきそうな話だと思った。
「山から来るもの」は最後の台詞が怖すぎる。

「死神のいる街角」 中井紀夫 出版芸術社 260p 【B】
著者のことばに「日常(街角)のなかにまぎれこんでくる恐怖(死神)」とあるけれど、まさに。
「うそのバス」なんて、本当に街角を走っていそうだし、「葬式」もありえないとは言い切れない。
つーか表紙の写真が一番怖いよ。

「最悪」 奥田英朗 講談社文庫 648p 【C】
「邪魔」と同じような感じ。
岩井が一人で弁当食べてるシーンは超ホラー。
103一年生(2☆3756):2008/04/20(日) 17:54:48
【B】『プチクリ!』 岡田斗司夫 (幻冬舎) 211p
好き=才能、というのは大きな励みになります。
気楽にのんびり表現を楽しむプチクリは、これからますます増えてゆくでしょう。
【C】『「ニート」って言うな!』 本田由紀 ほか (光文社) 310p
【C】『「負けた教」の信者たち』 斎藤環 (中央公論新社) 253p
上記2冊は、マスメディアの捏造する若者像に疑問をなげかけています。
【C】『ひきこもりの<ゴール>』 石川良子 (青弓社) 251p
著者がうちの大学に講師として来たので、読んでみました
104はむ(8290):2008/04/21(月) 20:44:26
マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

「つめたいよるに」江國 香織/新潮社/209P【C】
ちょっと素敵で可愛いお話の詰め合わせ。

「Okage」梶尾真治/早川書房/367P【C】
"児童大量失踪""お陰参り"ぞっとするホラーかと思ったら
想像と違う方向にいってしまった。

「スパイダーウィック家の謎」ホリー・ブラック/文渓堂【B】
「第1巻 人間、見るべからず」141P
「第2巻 魔法の石をさがせ」140P
「第3巻 エルフとの約束」149P
「第4巻 ドワーフと鉄の森」140P
「第5巻 オーガーの宮殿へ」184P
薄くて字が大きめな1冊に面白いエキスがギュッと詰まってます。
105ニート1号(9☆3599):2008/04/22(火) 05:10:51
ロボ缶さん、はじめまして。これからよろしくお願いします。
古弓さん、ありがとうございます。

『聖書VS世界史』 岡崎勝世 講談社現代新書 254p 【C】
聖書の記述を実際にあった事実と信じる教会や敬虔な信者と確認された事実だけを認めるべきと考える
歴史学者の論争の過程を追ったものです。

『みんなの意見は案外正しい』 ジェームズ・スロウィッキー 角川書店 286p 【C】
どのような条件がそろえば、集団として妥当な意思決定ができるかが考察されています。

『特攻と日本人』 保阪正康 講談社現代新書 227p 【C】
特攻隊を考える上で、祖国のために命を捧げた英霊論、誤った天皇制国家の手先に過ぎないという
犬死に論のような各個人が持つ右翼、左翼のような思想信条的な立場からの価値判断ではなく、
必ず死ぬことを前提とした非人間的な特攻というシステムを生んだメカニズムを探ることと
戦後60年経った今、特攻の持った意味を評価して日本の歴史の中に位置付ける必要が
あるのではないかということが述べられています。

『頭脳勝負』 渡辺明 ちくま新書 222p 【C】
将棋会の若手実力者、渡辺明竜王が棋士は儲かるのか、対局中になにを考えているのか、
棋士は普段なにをしているのか、などの一般人の疑問に答えるといった感じでしょうか・・・
女流棋士の実力や段位と実力の関係などについて率直に書かれていて面白かったです。
全体を通してストレートな語り口は好印象を持ちました。

『わたしたち消費』 鈴木謙介/電通消費者研究センター 幻冬舎新書 206p 【C】

『誇りを持って戦争から逃げろ!』 中山治 ちくま新書 236p 【C】

『騙すアメリカ 騙される日本』 原田武夫 ちくま新書 285p 【D】
106ですな(11☆6030):2008/04/23(水) 00:27:35
リチャード・ビアード「永遠の一日」東京創元社310p
凝った仕掛けが楽しめました【C】

ロレンツォ・リカルツィ「きみがくれたぼくの星空」河出書房新社228p
やるせない美談ですな【C】

D・L・スミス「18年めの奇跡」光文社361p
イタリアの田舎らしい話です【C】

機本伸司「メシアの処方箋」ハルキ文庫481p
小さき者が小さき幸福を手に入れる【C】
107HANA(31☆8367):2008/04/23(水) 19:31:13
ロボ缶さん、これからよろしくです。

『飛騨の怪談』 岡本綺堂 メディアワークス 317p
岡本綺堂といえば「木曽の旅人」「白髪の女」といったしみじみした怪談というイメージがあったが、これで引っ繰り返った。
帯の伝奇UMA小説に偽りはなく思いっきりぶっ飛んだ内容になっている。
同時収録の戯曲と実話怪談も言うことなし。
それにしてもこの作品にしてもラヴクラフトにしても、退化とホラーの関係って深いものがあるなあ。【B】

『仙波龍英歌集』 仙波龍英 六花書林 153p
ライト・ヴァースは肌に合わないかと思っていたが、毒を含んだ物も多くてわりと満足。
都市風俗を取り込んでいるので、死語が多くて理解しにくい物もあり。
少年時代を歌った中でポンジョとかファンキー族とか注釈がないと全くわからない。
それにしても忍ばせた毒は素晴らしい。【C】

『幽霊狩人カーナッキの事件簿』 W・H・ホジスン 創元推理文庫 375p
ホームズと同じ時代に書かれた心霊探偵物。個人的にはこっちの方が好み。
単純に心霊現象が原因のものだけではなく、人間の意志によって起こされた事件と混ぜ合わされており、それがために凡百の心霊探偵物と一線を画すものとなっている。
最後まで読まないとどっちが原因かわからないものなあ、特に「月桂樹の館」等。
さらに両者が混ぜ合わされた例もあり、目を離せない内容となっている。【B】

『ホーンテッド・マンション』 仙波龍英 マガジンハウス 207p
ホラー短編集。イラストは丸尾末広。
最初の「妖かしの蠕動」を始めとして出てくる登場人物の大半が変態。
大体に於いてダメ人間と変態が主人公なので恐怖感より別の興味が湧き出てしょうがない。
一般人をメインにした「凍えて眠れ」「紅い花みつけた」はいい出来。【C】
108HANA(31☆9190):2008/04/23(水) 19:43:16
『「極」怖い話』 加藤一 竹書房文庫 221p
実話怪談集だが、同時に怪談に対するエッセイみたいな形式にもなっている。
そのため一つの話の中に複数の話題がある反面、内容が薄まっているようにも思えた。
やはり実話怪談は凝縮された中に怖さが詰まっている方が良いかな、と考えた次第。
「家」は一つの話が詳しくて良かったかな。【D】

『素白随筆集』 岩本素白 平凡社ライブラリー 349p
この間知った途端、新しい選集が出たので購入。
収録は「山居俗情」「素白集」。いずれもしみじみとした内容が多い。例えれば上質の水を飲むような感じ。
個人的には旅行を中心にした作品に面白い物が多いと思われ、「旧都秋景」等は特に気に入った。【B】

『夜の声』 W・H・ホジスン 創元推理文庫 253p
カーナッキの後書きで復刊されていることを知り、慌てて購入。
海をテーマにした怪異談が多数収録されている。
白眉はマタンゴの原作「夜の声」そういえばマタンゴ、新しく出たけどまだ買ってないなあ。
謎のUMAに襲われる「熱帯の恐怖」映画にしたら面白そうな「カビの船」等も興味深く読めた。
作品の内容に何かが出てくるのが多いのは、当時の流行なのかなあ。【B】
109バカハツ五郎(☆☆☆☆☆6438):2008/04/24(木) 05:59:22
「馬券会計学」 P.165 丸の内龍太郎著 KKベストセラーズ 【C】
 馬券で儲けられるか。儲けられるそうです。
 賭けるレースは新馬戦と未勝利戦。
 大穴狙いを続ける。勝負レースを絞り込む。ちょっと3番目が難しいかな?
「神田村通信」 P.270 鹿島 茂著 清流出版 【B】
 都心と郊外、日常生活はどちらが快適か?
 それは、都心。
 スーパーで安い買い物が出来ないことを除けば、公共交通機関で移動が可能。通勤時間の短縮等良いことばかり。
 神田神保町は職住接近の町で、年中近所の人たちと顔を会わせながら生活できるというのも羨ましい。
「ブックストア・ウオーズ」 P.251 碧野 圭著 新潮社 【C】
 書店員の正社員の割合の低さを知った。第3次産業は他の業種も似たようなものなのだろうか。
「累犯障害者」P.238 山本 譲司著 新潮社 【B】
 人間は一人では生きていけない。
 それは、障害を持つものも、持たないものも同じ。日本の福祉行政の杜撰さに驚かされた。
「ネットカフェ難民」P.231 川崎 昌平著 幻冬社 【B】
 ただ、生きるために生きるネットカフェ難民たち。
110テタ(8☆8426):2008/04/27(日) 08:55:26
『真景累ヶ淵』三遊亭円朝 岩波文庫 484p
怪談話。【C】

『M/D マイルス・デューイ・デイヴィスIII世研究』菊地成孔 大谷能生 エスクァイア マガジン ジャパン 775p
東京大学での講義録であるマイルス・デイヴィス本。大部。【B】

『英国フード記 A to Z』石井理恵子 松本里美 三修社 150p
英国の食べ物紹介。【C】
111あず(8723):2008/04/28(月) 02:06:42
ロボ缶さん、はじめまして。よろしくおねがいします。

『御宿かわせみ』平岩弓枝 文芸春秋 284p【C】
『江戸の子守唄―御宿かわせみ 2』平岩弓枝 文芸春秋 251p【C】
『水郷から来た女―御宿かわせみ 3』平岩弓枝 文芸春秋 316p【C】
『山茶花は見た―御宿かわせみ 4』平岩弓枝 文芸春秋 253p【C】
『幽霊殺し―御宿かわせみ 5』平岩弓枝 文芸春秋 244p【C】
『狐の嫁入り―御宿かわせみ 6』平岩弓枝 文芸春秋 232p【C】
『酸漿は殺しの口笛―御宿かわせみ 7』平岩弓枝 文芸春秋 234p【C】
『白萩屋敷の月―御宿かわせみ 8』平岩弓枝 文芸春秋 259p【C】
『一両二分の女―御宿かわせみ 9』平岩弓枝 文芸春秋 261p【C】
『閻魔まいり―御宿かわせみ 10』平岩弓枝 文芸春秋 254p【C】
『二十六夜待の殺人―御宿かわせみ 11』平岩弓枝 文芸春秋 253p【C】
読みやすくてはまってしまいました。
江戸末期の風情漂う作品。基本的には捕り物帳ではあるものの
神林東吾と、幼なじみで現在は宿屋の女主人の「るい」の恋愛の行方も気になる。

『第三の時効』横山秀夫 集英社 419p【C】
F県警強行犯捜査一課の面々の個性が強烈。
収録されているどの短編も秀作ぞろいですが、やはり表題作が一番良かった。
迫る時効と逃げる犯人。そしてそこに仕掛けられた時効の罠。

『七つの棺』折原一 東京創元社 438p【C】
様々なパターンの密室が出てきます。
個人的には『ディクスン・カーを読んだ男たち』が好き。
112マイクロチップ(2☆3010):2008/04/29(火) 11:17:11
「穴」 原宏一 実業之日本社 269p 【C】
富士の樹海で出会った元自殺志願者4人が共同で縄文生活をする物語。
人間の強欲さを描いた話に思えた。

「水銀虫」 朱川湊人 集英社 261p 【B】
短編集。「はだれの日」はボダ少女によって家庭を壊された少年が主人公。
2ちゃんだとボダ被害者の声もよく聞くし認知されてるけど、小説に出てきたのは初めて読んだなあ、と。

「その猫に何が起こったか?」 野村桔梗 国書刊行会 252P 【D】
主人公の唯一の家族の雑種猫・ミーを誘拐されたところから話が始まる。
不幸な生い立ちや、いかに猫を愛していたかなどなど、すごく気が滅入る……。

「ポケット・フェティッシュ」 松浦理英子 白水社 121P 【C】
性に関する短いエッセイ集。
おむつのCMは母から子に対するセクハラにしか見えないから嫌いだ、とか。

「盗まれて」 今邑彩 中央公論社 269P 【B】
「つきまとわれて」 今邑彩 中央公論社 260P 【C】
どちらも〜1995年に書かれた短編集。
あとがきや作中でポケベルやワープロが最新の機器として書かれているのが一番印象的。
「この時代だからこそだなあ」と懐かしんでしまった。
113銀狼☆741:2008/04/29(火) 15:41:40
古弓さん、ロボ缶さん、よろしくお願いします。
完走された方々、おめでとうございます。

『狼の領分』花村萬月/新潮文庫/354p
【C】読みやすいし、それなりに面白く読めましたが読後感があまりよくないです。

『死神の精度』伊坂幸太郎/文春文庫/345p
【B】短編集。一番最後の話を読み終え、思わず「上手いなあ」と呟いてしまいました。

『少女七竈と七人の可愛そうな大人』桜庭一樹/角川書店/273p
【B】全体的に、いい意味で淡い印象を受けました。「砂糖菓子」よりも好き。

初の完走ー…ですが最近読書に勤しむ時間がなくて寂しい限りです。
114ですな(11☆7274):2008/04/29(火) 20:59:24
銀狼殿
初完走御目出とうございます

グレッグ・イーガン「祈りの海」ハヤカワ文庫464p
あいも変わらぬイーガン節
懐かしいやら痛いやらですな
ディアスポラに比べれば楽しく読めました【B】

アリス・キンバリー「幽霊探偵からのメッセージ」ランダムハウス講談社367p
魔法製作所を買ったらamazonからやたらと勧められたので
渋々読んでみたのですが
コージーとハードボイルドが渾然として落ち着きませんでした
ペネロピーに惹かれる幽霊もいかがなものかと【D】

岡本綺堂「半七捕物帳〈6〉」光文社時代小説文庫413p
この巻はあまり好きな話がない
「白蝶怪」などいたずらに錯綜させすぎです【C】
115ニート1号(9☆5032):2008/04/30(水) 11:16:20
銀狼さん、初完走おめでとうございます。

『戦略思考ができない日本人』 中山治 ちくま新書 206p 【B】
『戦略思考で勝ち残れ!』 中山治 ちくま新書 218p 【B】
精神分析を用いて西洋と対比しながら日本社会や日本人の特徴や精神構造の説明を試みる日本・日本人論です。
西洋と日本の対比から導き出される論考は少々大雑把かなと思うところもありましたが納得できるところが
多かったです。
土居健郎や岸田秀の精神分析を用いた日本人論が好きだったので、本書も面白く読めました。

『補給戦』 マーチン・ファン・クレフェルト 中公文庫BIBLIO 422p 【C】
17世紀から第二次世界大戦までの欧州の主要な戦争について補給と兵站にスポットライトをあてて、
考察したものです。補給面を重視する見方を採ると、普仏戦争でドイツが勝ったのはモルトケが率いた
ドイツ参謀本部が優秀だったからではなく、偶然であるといった見解やロンメルは西アフリカでまったく
勝つ余地はなかったといった、戦略や戦術を重視した通説とは異なる斬新な見解が示されています。

『十字軍という聖戦』 八塚春児 NHKブックス 252p 【C】
十字軍が発生した思想的、歴史的経緯と複数回にわたって行われた各十字軍の展開が解説されている
十字軍の概説書です。

『中国投資の王道』 バートン・マルキールほか 日本経済新聞出版社 335p 【D】
超強気な見方の中国投資のすすめと投資指南です。
中国に取材に行って、上海の高層ビル郡をみて、その印象から21世紀は中国の世紀といっているように
感じました。環境汚染や貧富の格差、不正会計などの中国の問題点に関しては、確かに中国にはいろいろ
問題があるけれど、それでも共産党なら共産党指導部ならきっとなんとかしてくれるはずなので大丈夫、
「中国政府は世界一ィィィ」と問題の解決において中国政府を万能視する見方には疑問を感じます。
中国が発展するにしても、少々楽観的な見方を採りすぎているのではないかと感じました。
116HANA(32☆168):2008/04/30(水) 20:27:04
銀狼さん、完走おめでとうございます。

『山魔の如き嗤うもの』 三津田信三 原書房 430p
前作があまりに出来が良かったので今回読むに当たって一抹の不安を覚えていたが、それが杞憂に終わって実に満足。
前作の謎解きの糸が解けるような明快さは無いものの、冒頭で出るホラーみたいな部分が論理的に解かれるのは多少強引な部分もあるが素晴らしい。
推理は相変わらず二転三転し、最後まで犯人がわからなかった。
シリーズ物で水準以上を保っているのは凄いと思う。【B】

『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦 角川書店 301p
春、夏、秋、冬の京都を舞台にした大学生の恋愛小説?
個人的にそれぞれなにがしらの思い出がある場所が多く、やっぱ京都の学生生活を舞台にしたのはダメだ・・・弱くて。
夏の古本市が一番心に残る作品でありました。実在する古本屋も挙げられており中には何度も行った場所も・・・。
明後日からワタクシ自身も京の古本市に行くので、古本市の神に祈りを捧げてから行こうと思いました。
最近無性に大学時代の無為な時間が懐かしい。【B】

『新・悦楽園園丁辞典』 塚本邦雄 花曜社 247p
エッセイとも小説ともつかぬ短文集。
笛や華などの題名の元に、それぞれが標本箱の中に収められたように言葉で飾られている。
これはただただ文章の美しさを愉しむのが一番だと思った。【C】
117HANA(32☆701):2008/04/30(水) 20:36:27
『先住民と差別』 喜田貞吉 河出書房新社 298p
柳田国男を読んでいて思ったのだが、明治期は先住民に対する関心が異常に高まった時期ではないか。
この本でも先住民とその周辺に関する部分を論じている。
しかし二千年以上も前のことをそう単純に分類して大丈夫なのかという疑問は残る。
個人的には後半のオシラサマ等民俗学関連が興味深かった。【C】

『日本猟奇史 江戸時代篇T』 富岡直方 国書刊行会 235p
江戸時代前半に起った奇妙な出来事を随筆などからまとめたもの。
幽霊や人間の巻き起こした事件も含まれているが、やはり目に付くのは天変地異。
小山が移動した話や猿の心中等といった事件が収録されており、読んでいて楽しかった。【C】
118真空(☆☆☆☆☆5769):2008/04/30(水) 23:56:15
『迷宮』清水義範 集英社 259p【C】
ミステリ。もっとひねりがほしい。

『不安な童話』恩田陸 新潮文庫 344p【D】
ご都合主義では。超能力設定が意味なしなんて。

『実況中死』西澤保彦 講談社ノベルス 308p【B】
超能力ミステリ。騙されました。でも冒頭は少しアンフェアでは?

『阿Q正伝』魯迅 角川文庫 208p【C】
ベストは「狂人日記」。

『あの素晴らしい日ペンの美子ちゃんをもう一度』岡崎いずみ 第三文明社 127p【C】
少女漫画誌を読んだことがないので、この有名な広告作品をここで始めて見ました。
マンガのガイドブック的なものですが、一応カウントしておきます。

『果しなき流れの果に』小松左京 角川ハルキ文庫 437p【C】
ちょっと設定先行で難解。もう少し説明してもいいのでは。
119りーす(43☆0000):2008/05/01(木) 16:53:32
銀狼さん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『ラットレース』方波見大志(著)(ポプラ社)299p【C】
幽霊絡みだがホラーじゃない。

『幸福な食卓』瀬尾まいこ(著)(講談社)231p【C】
父が父親である事と仕事を辞めるし、母は家出、兄はいい加減になり、娘は梅雨の季節に体が壊れる。
担任は馬鹿だし、恋人は死亡……。題名と違って、あんまり幸福な感じがしない。

『キップをなくして』池澤夏樹(著)(角川書店)293p【B】
キップを無くして駅から出られなくなり、駅の子となった少年達の物語。

『ひなた』吉田修一(著)(光文社)246p【C】
夫、妻、弟、弟の彼女、四人の視点変更による春夏秋冬。
吉田修一って、何でホモネタ入れたがるの?

0000にするために、ページ数合う本を探すのは大変だった。
120テタ(8☆8622):2008/05/06(火) 08:17:03
銀狼さん、HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。

『日本人の英語』マーク・ピーターセン 岩波新書 196p
英語的な発想の解説。そうだったのか。【B】
121はむ(8983):2008/05/06(火) 12:55:39
銀狼さん、HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。

「グラーレンの逆臣」雨川恵/角川書店/221P【C】
「エルヴァインの末裔」雨川恵/角川書店/253P【C】
「バルハールの姫君」雨川恵/角川書店/219P【C】
アダルシャンシリーズ3、4、5巻。
122('A`):2008/05/09(金) 17:26:30
4月1日〜4月30日までの集計です。

1位…バカハツ五郎選手(12943P)【12/60 位】
2位…ニート1号選手(7182P)【7/60 位】
3位…HANA選手(6577P)【3/60 位】
4位…マイクロチップ選手(5456P)【23/60 位】
5位…りーす選手(5095P)【1/60 位】
6位…古弓選手(4402P)【42/60 位】
7位…あず選手(3698P)【35/60 位】
8位…はむ選手(2913P)【36/60 位】
9位…ですな選手(2624P)【5/60 位】
10位…テタ選手(1948P)【8/60 位】
11位…ロボ缶選手(1904P)【52/60 位】
12位…真空選手(1683P)【13/60 位】
13位…一年生選手(1432P)【22/60 位】
14位…本読み選手(1292P)【55/60 位】
15位…銀狼選手(972P)【32/60 位】

新生活…やっと1ヶ月…('A`)
123(*'A`)<こちらは実況です!:2008/05/09(金) 17:27:15
(*'A`)<バカハツ五郎選手が、16位から12位に順位を上げました!
(*'A`)<マイクロチップ選手が、26位から23位に順位を上げました!
(*'A`)<銀狼選手が、34位から32位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、44位から35位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、43位から36位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、50位から42位に順位を上げました!
(*'A`)<ロボ缶選手が、圏外から52位に順位を上げました!
(*'A`)<本読み選手が、圏外から55位に順位を上げました!

(*'A`)<HANA選手、32回目の完走です!
(*'A`)<ニート1号選手、9回目の完走です!
(*'A`)<バカハツ五郎選手、5回目の完走です!
(*'A`)<マイクロチップ選手、2回目の完走です!
(*'A`)<銀狼選手、1回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
124ロボ缶(3854):2008/05/09(金) 18:20:55
銀狼さん、HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。

スカイ・クロラ 森 博嗣 (中公文庫) 333p 【B】
映画化される前に、読んでしまおうと決意。謎が多いままに終わるため、
これだけで判断は難しい。しかし、文体、表現などはよい。

夏目漱石全集〈1〉夏目 漱石 (ちくま文庫) 573p【B】
吾輩は猫であるが収録されている。これはおもしろい。実はこれは読んだことなかった。
夏目漱石のイメージが少し変わった。

愛と幻想のファシズム〈上〉〈下〉村上 龍 503p+541p(講談社文庫) 【A】
好き嫌いがきっちりわかれるだろう内容。現実にもどったあとも、なにか影響をうけているような感覚になる本。
今だからこそ読み直しても価値のある本。


125バカハツ五郎(☆☆☆☆☆8227):2008/05/10(土) 15:14:18
「裁判員制度の正体」P.232 西野 喜一著 講談社【B】
 裁判員制度は現代の徴兵制度だ。この本では、裁判員にならない方法も丁寧に記載されている。
「ベートーヴェンな憂鬱症」P.346 森 雅裕著 ブッキング【D】
 本は本屋さんで実際に手にとって、内容を良く確認してから買いましょう。この本が小説だとは思いませんでした。
「風に顔をあげて」P.239 平 安寿子著 角川書店
 とにかく、世の中ポジティブに生きようよ。そうするほうが幸福な気分で生きられるよ。と、感じさせてくれる本。
「永遠の1/2」P.448 佐藤 正午著 集英社文庫 【A】
 30年前の昭和55年頃の九州が舞台。
 失業し、競輪の儲けと失業手当で生活している主人公とそっくりの男がいることから、色々な事件が起きる。
 この国の若者たちの生態が狂い始めたのがこの頃からであるということが分かる。
 ミステリーとしても、かなりの出来映え。
「交響曲の秘密」P.246 200CD交響曲の秘密編集委員会編 学研 【B】
 参考になった。
 古典派と現代音楽の作品をもっと聴こう。
「ピアニストが見たピアニスト」P.278 青柳 いずみこ著 白水社 【C】
 ピアニストを紹介する本で、素人にも分かりやすい本かと思いきや。ピアノを相当弾いた経験がないと理解できないような部分があった。
 アルゲリッチがソロでステージに立たなくなった心境を推察する部分は、逆にピアニストじゃないと書けないな。
126HANA(32☆1723):2008/05/12(月) 15:52:05
('A`) さん、いつもありがとうございます。
りーすさん、テタさん、はむさん、ロボ缶さん、ありがとうございます。
りーすさん、見事な完走おめでとうございます。

『銀河英雄伝説8』 田中芳樹 創元SF文庫 340p
シリーズ八巻目。個人的には事実上の最終巻。
実際この後のことは壮大なエピローグみたいな気がしないでもない。
いくつかは見るべきエピソードもあるんだけどね。【B】

『新耳袋殴り込み』 ギンティ小林 洋泉社 271p
新耳袋で紹介された怪奇スポットを探索している。
行ったスポットは「山の牧場」「幽霊マンション」「廃墟ホテル」「天狗神社」。よく考えたらほとんど関西系だな。
幽霊マンションでスパイダーマンの宣伝をしたり、恐がりの漫画家が実に良い味出していたりして笑った。
「幽霊マンション」一度見ておけば良かったかとも思う。【C】

『アメリカ病』 矢部武 新潮新書 206p
「ポジティブ」「銃社会」「ダイエット」等アメリカ人の心に救う病巣を解説している。
型に嵌った生き方を最上のものと考えて生きていると、いかに疲れるかみたいなケースになっているな。
これも洗脳の一種であるなとかを考えながら読んだ。【C】

『「小皇帝」世代の中国』 青樹明子 新潮新書 205p
「小皇帝」の生態などについて書かれたのかと思いきや反日などの分析とか中心で多少食い足りない。
貧富の差などは読み飽きているので、タイトルに沿った話にして欲しかった。
実際に目で見た生態は面白かったので、そこから膨らませて欲しかったなあ。【C】
127HANA(32☆2400):2008/05/12(月) 16:08:14
『古本屋を怒らせる方法』 林哲夫 白水社 234p
古本に関するエッセイ。
作者とは集める本の方向性が違っているため書名を見て羨ましくなることはあまりないが、所有している特殊能力「ゴッドハンド」は是非身につけたいと思った。
ちなみにここでの「ゴッドハンド」とは、滅多に見ない古書をタダ同然で探し出す能力らしい。
やっぱ方向性の同じ人が読むと羨ましくて悶絶するんだろうなあ、この本。【C】

『京都の歴史を足元からさぐる 洛北・上京・山科の巻』 森浩一 学生社 258p
京都の歴史に関する本。主に古代から平安以前が多いので興味の範囲から多少ずれている感じ。
それでも新しいことを色々教えられた。花の御所がまさかあんな所にあったなんて。
地図を見て気がついたけど深泥ヶ池って結構近いところにあったんですな。【C】

『韓国はなぜ反日なのか』 吉井英一 彩図社 185p
韓国人の生態を描いているが、なんか2ちゃんのテンプレを見ているような気が・・・
実体験に即して嫌いと言うことはよくわかったのだが、もう少し深く分析して欲しかった。
国自体が反日でファビョっているような所だから、行動が似てくるのはわかるような気もするけど。【C】
128ニート1号(9☆6690):2008/05/12(月) 16:45:42
HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『街場の中国論』 内田樹 ミシマ社 245p 【B】
屁理屈のようにも感じないでもないですが、面白い角度からの中国論。

『日本封じ込めの時代』 原田武夫 PHP新書 193p 【C】
日本の朝鮮統治とマッカーサーの日本統治の共通点を金融、メディア支配の両面から探ったものですが、
あまりうまく関連付けができてないように感じました。
日本の朝鮮統治について書かれたところは勉強になりました。

『プロ相場師の思考術』 高田智也 PHP新書 187p 【C】
相場師の考え方や日常が本音で書かれていて興味深く読みました。

『正義の正体』 田中森一/佐藤優 集英社インターナショナル 255p 【C】
起訴された経験を持つ元検察官の田中氏と元外交官の佐藤氏の対談をまとめたものです。
検察や外務省の考え方や雰囲気がわかりなかなか面白かったです。

『ウェブ時代5つの定理』 梅田望夫 文藝春秋 269p 【C】
『国家と人生』 竹村健一/佐藤優 太陽企画出版 287p 【C】
『無節操な日本人』 中山治 ちくま新書 222p 【B】
129テタ(8☆8872):2008/05/14(水) 21:35:52
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『サンクト・ペテルブルグ断章』山田実 未知谷 250p
サンクト・ペテルブルグ滞在記。おもしろい情報もあるが、ちょっと退屈。
【D】
130かえるくん(☆×N 1802):2008/05/15(木) 21:52:03
『陰陽の京 巻の一〜四』渡瀬草一郎 合わせて1184P【C】
『フリッカー式』佐藤友哉 459P【A】
『エナメルを塗った魂の比重』同上 504P【A】
『水没ピアノ』同上 455P【A】
『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎 275P【B】
『蠱猫』化野燐 475P【C】
『クビキリサイクル』西尾維新 553P【B】
131パンダパン(215):2008/05/15(木) 22:51:13
お久しぶりです。
また参加させていただきます。
今度は続きますように・・・。

『しくじった皇帝たち』高島俊男 ちくま文庫 215p【D】
著者の作品の中では最低ランク。
どうしちゃったのという感じ。
耄碌したか、高島俊男。
内容は隋の煬帝と明の建文帝の話
132古弓(9476):2008/05/16(金) 12:45:31
('A`) さん、いつもありがとうございます。
HANAさん、銀狼さん、りーすさん、完走おめでとうございます!!
ページ数0000ってすごい……!

『将の器 参謀の器』童門冬二/青春出版社/221p【D】
気質、資質を説明するというよりは、
戦国時代の将軍と参謀のエピソードをあげているだけという感じでした。
『バスジャック』三崎亜記/集英社/228p【C】
短編集。それぞれの長さがバラバラだったのが少し気に障りました。
『となり町戦争』三崎亜記/集英社/196p【C】
最後の「これが戦争なんだ」という結論には納得しかねる部分が。
『哀しい人形つかい』梶尾真治/光文社/340p【B】
コメディ。梶尾さんは外れがないので大好きです。故に少し評価が甘め。
『ミミズクと夜の王』紅玉いづき/電撃文庫/269p【C】
大賞作には恥じないと思いますが、ただの児童文学みたいな趣になっているような気がします。
『ファンタージエン 愚者の王』ターニャ・キンケル/遠山朋子/ソフトバンク・クリエイティブ/446p【C】
「はてしない物語」の公式二次創作……と言っては怒られるんでしょうか。
『エンディミオン・スプリング』マシュー・スケルトン/大久保寛/新潮社/397p【D】
二つの物語を無理やりドッキングして、読みにくくなってます。
ばらばらに書いて膨らましたほうが面白かったろうに…。
『うさぎの映画館』殿先菜生/電撃文庫/260p【C】
胸がほっこりするお話。叙述トリックにやられました。
『野暮な人 イキな人』越川浩子/日本文芸社/216p【D】
要約すると、マナーは大切にネ! 
『容疑者Xの献身』東野圭吾/文藝春秋/352p【B】
これほど、謎が解けなければいいと願ったミステリはないです。
133古弓(☆2639):2008/05/16(金) 12:55:51
『僕僕先生』二木英之/新潮社/266p【C】
主人公が二―ト。その売り文句に間違いはなかったです。僕僕先生が可愛い。
『バルトの楽園』古田求/潮出版社/206p【D】
はいはい、いい話ですね。文章の下手さに泣きました。
『削除ボーイズ0326』方波見大志/ポプラ社/342p【D】
小学生のちょっとした冒険もの?
終わりのシーンを冒頭につなげてくれないのが残念でした。
『Q&A』恩田陸/幻冬舎/309p【D】
問答だけで話が進んでいく試みは面白いのですが、
結局謎の答えは明かされないのが不満でした。
『江戸の恋』田中優子/集英社新書/200p【C】
色々なところから資料をひいて江戸時代の恋愛事情を紹介していて、とても興味深かったです。
『小さな国の救世主3 いまどき英雄の巻』鷹見一幸/電撃文庫/397p【D】
第一部完。主人公の成長は面白いのですが、
続きを読みたいと切望させる作品ではありませんでした。
まだ続くのか、という気分です。
『子どもたちは夜に遊ぶ(上)(下)』辻村深月/講談社ノベルス/348p・380p【B】
登場人物のたちの心のすれ違いと、行動のゆき違いが重なって、
とても悲しく優しいお話になってると思いました。
『凍りのくじら』辻村深月/講談社ノベルス/370p【C】
ドラエもんを読みたくなります。
前者と違って、殺人事件がメインでないので嬉しかったです。
『ママの狙撃銃』荻原浩/双葉社/355p【C】
暗殺者のお母さん。家族の中にいる時と、仕事の時とが地続きになっている感じがとても良いと思いました。
134マイクロチップ(2☆5335):2008/05/18(日) 14:53:38
('A`)さん、いつもありがとうございます。
パンダパンさん、はじめまして。よろしくおねがいします。
銀狼さん、HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。
0000ってすげいなあ。

「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」 江國香織 集英社 202p 【D】
いわゆるダメンズばかりの短編集。

「深泥丘奇談」 綾辻行人 メディアファクトリー 317p 【C】
深泥丘病院に通う作家「私」が主人公の短編連作。怪談というかホラーというか。
不思議な医者と看護婦が出てくるあたり奥田英朗の伊良部シリーズを思い出した。
ちょっと趣の違う「悪霊憑き」が一番好き。

「町長選挙」 奥田英朗 文芸春秋 258p 【C】
アンポンマンのモデルは明らかにホリエモンだし、HGのギャグも使われてるんだけど、ちょっと古い感があるのが悲しい。
前作よりマユミちゃんが活躍してて嬉しい。

「ネット王子とケータイ姫」 香山リカ+森健 中公新書ラクレ 182p 【C】
一般的に男子はネット、女子はケータイに依存する子が多いらしい。
今話題の有害サイト規制に通じる。
要は「臭いものにフタをするのは無理、どう付き合うかを模索するしかない」って話。

「ローマ人の物語1」262p【B】/「ローマ人の物語2」385p【B】
「ローマ人の物語3」263p【C】/「ローマ人の物語4」456p【B】
塩野七生 新潮社
2はハンニバル戦争、4はユリウスカエサル(ルビコン以前)。
ハンニバルは超強いし、対するスキピオは超カコイイんだけど、
若き日のシーザーのダメ人間具合もすごすぎていっそ尊敬するw
135はむ(9112):2008/05/22(木) 13:10:50
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
かえるくんさん、古弓さん、完走おめでとうございます。
パンダパンさん、はじめまして。よろしくお願いします。

「アーサー・スパイダーウィックの妖精図鑑」ホリー・ブラック/文渓堂/129P【C】
イラストがリアルで実物大を基準にした大きさが書かれてあり
それが一層リアル感を醸し出している。
説明も細かく、子供が見たら本当にいるんじゃないかと錯覚しそう。
136りーす(43☆5416):2008/05/24(土) 03:15:28
('A`) さん、集計ありがとうございます。
はむさん、ロボ缶さん、HANAさん、ニート1号さん、古弓さん、マイクロチップさん、ありがとうございます。
かえるくんさん、古弓さん、完走おめでとうございます。
パンダパンさん、お帰りなさい。

『ドラゴンラージャ1 宿怨』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)381p【C】
『ドラゴンラージャ2 陰謀』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)365p【C】
『ドラゴンラージャ3 疑念』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)365p【C】
『ドラゴンラージャ4 要請』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)365p【C】
『ドラゴンラージャ5 野望』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)357p【C】
『ドラゴンラージャ6 神力』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)373p【C】
『ドラゴンラージャ7 追跡』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)413p【C】
『ドラゴンラージャ8 報復』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)413p【C】
『ドラゴンラージャ9 予言』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)397p【C】
『ドラゴンラージャ10 友情』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)421p【C】
『ドラゴンラージャ11 真実』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)421p【C】
『ドラゴンラージャ12 飛翔』イ・ヨンド(著)(岩崎書店)373p【C】
韓国産ファンタジー。妙にゲーム感覚な物語だが、ハリーポッター効果で
駄作ファンタジーが増殖した今では、この変な感じがある意味新鮮。

『放課後ログイン』神代創(著)(メディアファクトリー)257p【C】
『放課後ログイン2』神代創(著)(メディアファクトリー)258p【C】
『放課後ログイン3』神代創(著)(メディアファクトリー)257p【C】
異世界物だけど、3巻完結にしては設定を大きくしすぎ。
137りーす(43☆7875):2008/05/24(土) 03:22:36
『擬態』ジョー・ホールドマン(著)(早川書房)350p【C】
太古に飛来し海中で過ごすうちに記憶を無くした何かが、陸へ上がり人類に擬態して生活し始める。

『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』嶽本野ばら(著)(小学館)319p【B】
二人組が今回も大暴れ。人は死ぬけど推理小説ではない。

『阪急電車』有川浩(著)(幻冬舎)221p【A】
阪急今津線というローカルネタだけど、地元民には堪らないだろう。
片道15分の間に起こる人間模様。図書館シリーズよりもこれが好き。

『退屈姫君伝』米村圭伍(著)(新潮社)309p【C】
五十万石の大藩で生まれ育っためだか姫が、僅か二万五千石の小藩の正室に。
取り潰しを狙う田沼意次の魔の手から嫁ぎ先を守ろうと奮闘する。

『退屈姫君 海を渡る』米村圭伍(著)(新潮文庫)300p【C】
失踪した殿を助けるため、めだか姫が船で江戸を抜け四国の領内へ。

『退屈姫君 恋に燃える』米村圭伍(著)(新潮文庫)333p【C】
身分違いの恋から始まる騒動。またしても田沼意次が敵役。

『ネフィリム』小林泰三(著)(角川書店)314p【C】
SFっぽい吸血鬼物。

『少女ノイズ』三雲岳斗(著)(光文社)313p【C】
あっさり系のミステリー。表紙がラノベっぽい。
138HANA(32☆3443):2008/05/24(土) 17:11:07
ニート1号さん、古弓さん、マイクロチップさん、ありがとうございます。
かえるくんさん、古弓さん、完走おめでとうございます。


『クラッシュ』 J・G・バラード 創元SF文庫 246p
事故に取り憑かれた男の話。
事故とセックスの関連をエロティズムという観点から描いているが、実際に事故にあった身からいえばその後はとてもそんな余裕はない。
命に関わりのない事故だったからかな。
関係者の感情というものがあまり考慮されてないように思えた。【C】

『江戸の悪霊祓い師』 高田衛 ちくま学芸文庫 352p
祐天上人の事績に関する論文。
祐天上人と言えば今までは累のイメージしかなかったけど、それ以外にも大量の悪霊祓いをしているのは新鮮。
やはり累に関しては一章全てを使っているが、その分析も興味深い。
知ってるようで人間の事績はあまり知らないものであるなあ。【B】

『池田大作なき後の創価学会』 宝島社 206p
某巨大教団の今後を予測した一冊。
書き手の位置で内容に偏りもあるが、公明党に批判的な学会員でも大作マンセーで気持ち悪い。
内部の人間は当てにはならぬ。かといってアンチ過ぎても感情が出すぎてどうかと思う。
冷静に考察しているのは島田博巳くらいか?【C】

『中国汚染』 相川泰 新潮新書 239p
中国の環境問題に関するレポ。
実際の環境汚染については一章で扱っているだけで、残りは環境への取り組みとその挫折。今後の問題点などか。
それはそれで興味深いのだが、現場の様子をもう少し書いて欲しかった。【C】
139HANA(32☆4625):2008/05/24(土) 17:23:20
『マンク』 マシュー・グレゴリー・ルイス 国書刊行会 642p
悪魔に魅入られた修道僧が堕落していく様子を描くゴシック小説。
昔の話らしく、現代の小説に比べると描写などの点で迫力がない。殺人も強姦も自分の意志というより操られだもんなあ。
ゴシックというジャンルに興味があるならば、読んでおいて損はないと思うけど。
それにしても「悪魔の霊液」もそうだったけど西洋は坊主が堕落するのを描くジャンルでもあるのだろうか。【C】

『物語 京都の歴史』 脇田修・脇田晴子 中公新書 317p
京都の歴史を年代順に描く。
やはり一冊にまとめるには枚数が足りないのか、やや駆け足になっている。明治維新後なんか本当にあっさりとだし。
それでも洛外の名所などは知らなかった事も多かったし、江戸期はいろいろと勉強になった。
洛外みたいに地区別の歴史というのも、また読んでみたい。【C】

『東京伝説 冥れる街の怖い話』 平山夢明 竹書房文庫 223p
壊れた人間シリーズの最新作。
昔に比べて描写がマイルドになっているような気がする。
厭感溢れるのも「キムチおやじ」だけであるし。
サイコさんのネタが尽きたのか、それともまえがきにあるように現実が追いついたのか…【C】
140一年生(2☆4082):2008/05/24(土) 20:02:07
【C】『いやな世の中』勢古浩爾 (ベスト新書) 208p
【C】『Dr.Jekyll and Mr. Hyde』 Stevenson (Penguin book) 64p
141一年生(2☆4028):2008/05/24(土) 20:02:52
すみません、ページ数は4082ではなくて4028でした^^;
142無名草子さん:2008/05/26(月) 22:09:11
オナ禁マラソン6日目っす 
143ニート1号(9☆9288):2008/05/29(木) 04:48:25
かえるくんさん、古弓さん、完走おめでとうございます。

『人間の条件(上)(中)(下)』 五味川純平 岩波現代文庫 583p+641p+598p 【B】
戦時中の満州で良心的に生きようとする主人公梶の苦悩と満州での日常生活、関東軍での生活、
ソ連軍との戦闘と敗北そして敗残兵となり逃亡するまでがリアルに描かれた小説です。
植民地とは、国家とは、イデオロギーとはなんなのだろうかといろいろと考えさせられました。
良い小説を読んだと思いました。

『街場の現代思想』 内田樹 NTT出版 241p 【C】
格差社会についてのエッセイと若者の人生相談について書かれています

『街場のアメリカ論』 内田樹 NTT出版 267p 【C】
児童虐待や連続殺人犯などを取り上げた意外な角度からのアメリカ論。

『昭和とは何だったのか』 保阪正康 五月書房 268p 【C】
太平洋戦争や小泉批判など月刊誌の原稿を書籍化したものです。
144ニート1号(10☆0226):2008/05/29(木) 04:50:55
『三国志曼荼羅』 井波律子 岩波現代文庫 323p 【C】
三国志に関する複数の論考をまとめたものです。
三国志では登場人物のキャラクターに焦点が当てられて語られることが多いと思いますが、
宦官と儒教知識人の対立など政治的、社会的な側面が三国志に与えた影響が
考察されていて、興味深く読みました。

『逃げる孫子』 守屋淳 青春出版社 205p 【C】
曹操、毛沢東、ホーチミンの事績を振り返りながら「孫子」がどのように活かされているかを検証したものです。
勝てない相手と戦うときには退くことも重要と臨機応変に対応することの重要性が強調されています。

『新しい神の国』 古田博司 ちくま新書 222p 【C】
中国、韓国とは家族観、宗教観が違うので東アジア共同体などうまくいくはずがないという
留学した体験的認識からの東アジア論及び日本論です。

『大橋巨泉の超シロウト的美術鑑賞ノート』 大橋巨泉 ダイヤモンド社 188p 【D】
ヨーロッパの美術館で絵を見て回った感想を綴ったものです。
著者の断りどおり、シロウトの感想なのでほとんど得るものがありません。
145テタ(8☆9606):2008/05/29(木) 21:42:18
かえるくんさん、古弓さん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『森を抜ける道』コリン・デクスター ハヤカワ・ミステリー文庫 506p
ミステリー。【C】

『ジュリアス・シーザー』シェイクスピア 光文社古典新訳文庫 228p
訳者を替えて再読。やはりおもしろい。【B】
146はむ(☆383):2008/05/30(金) 11:18:08
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

「屍鬼 上・下巻」小野不由美/新潮社/545P・726P【D・C】
怖いというよりいらいらする、もどかしいといった感じです。
無駄に長い気もしました。
地理的・社会的にも孤立した村なのに、些細な事も腹を割って話せる
信頼できる人があまりにもいなさすぎると思いました。
だからこそなのかもしれませんが。
147マイクロチップ(2☆6855):2008/05/30(金) 15:11:48
はむさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。
私が中学生のとき、母に「なんか面白い本ない?」と聞いたら
「人間の條件」と「嵐が丘」を物置から出してきてました。
面白かったけど中学生によく薦めたな……。

「ローマ人の物語5」  塩野七生 新潮社 484p 【B】カエサル、ルビコン後
「ローマ人の物語6」  塩野七生 新潮社 484p 【C】パクスロマーナ
6巻でようやく紀元後になった。
カエサル格好いいなあ。福田さんも爪の垢煎じて飲んで欲しい。

「閉鎖病棟」 帚木蓬生 新潮文庫 361p 【C】
優しいなあ。
チュウさんの妹夫婦(健常者)が一番悪者な感じに書かれてたのは
作者が患者に対する世間の偏見の見本として書いたからなんだろうか。

「死神の精度」 伊坂幸太郎 文春文庫  337p 【C】
面白かったけど、感想は春キター!としか。
148マイクロチップ(2☆6855):2008/05/30(金) 15:14:05
×「ローマ人の物語6」  塩野七生 新潮社 484p 【C】
○ 「ローマ人の物語6」  塩野七生 新潮社 338p 【C】
149HANA(32☆3225):2008/05/31(土) 20:58:41
はむさん、ニート1号さん>完走おめでとうございます。
マイクロチップさん>「嵐が丘」とか昼ドラみたいな話を、進めるのも読む方も凄いですな。

『地獄横町』 渡辺啓助 桃源社 282p
作者初期の短編を収録。
新成年作家に共通する独特の空気が素敵。
「愛慾埃及学」「塗り込められた洋二郎」「屍くずれ」といった死体加工物が気に入った。
どっかこの人の集成か全集出さないかなあ。【B】

『不平等国家 中国』 園田茂人 中公新書 200p
中国の格差を論じた一冊。
他の本と一線を画しているのは、データーを中心にまとめているところ。
体験とかエピソードを盛り込んでいないので面白みには欠けるが、問題点がよくわかる。
しかし中国人のアンケート、曝して大丈夫なんですかね?【C】

『中世の音・近世の音』 笹本正治 講談社学芸文庫 343p
鐘の音が中世近世でどのような変遷があったのかを論じた一冊。
神々に対する誓いから人間同士の合図に変わっていくというのは、実に興味深かった。
筆者の立場上信州の資料が多いな。あまり馴染みのないところだから珍しい。【C】
150真空(☆☆☆☆☆7093):2008/05/31(土) 23:46:29
『フォア・フォーズの素数』竹本健治 角川文庫 355p【B】
やっぱり竹本健治の短編集は面白いな。
ベストは「銀の砂時計」。あと「非実の香の木の実」、「白の扉の果て」なども。
この質の短編集をもっと頻繁に出してくれれば……。

『密室探求 第一集』鮎川哲也編 講談社文庫 531p【C】
密室アンソロジー。1980年くらい?良くも悪くも日本的な湿っぽい作品が多い。
ベストは渡辺剣次「悪魔の映像」か。

『神狩り2 リッパー』山田正紀 徳間書店 438p【C】
21世紀に入ってからの山田正紀の大作は無駄に長くてしんどいです……。
本当にこれがカッコイイ、面白いSFなのかどうか。
151あず(☆3006):2008/06/01(日) 08:19:06
かえるくんさん、古弓さん、はむさん、ニート1号さん完走おめでとうございます。

『夜鴉おきん―御宿かわせみ12』平岩弓枝 文芸春秋 283p【C】
『鬼の面―御宿かわせみ13』平岩弓枝 文芸春秋 286p【C】
『神かくし―御宿かわせみ14』平岩弓枝 文芸春秋 268p【C】
『恋文心中―御宿かわせみ15』平岩弓枝 文芸春秋 263p【C】
『八丁堀の湯屋―御宿かわせみ16』平岩弓枝 文芸春秋 260p【C】
『雨月―御宿かわせみ17』平岩弓枝 文芸春秋 278p【C】
『秘曲―御宿かわせみ18』平岩弓枝 文芸春秋 264p【C】
『かくれんぼ―御宿かわせみ19』平岩弓枝 文芸春秋 283p【C】
『お吉の茶碗―御宿かわせみ20』平岩弓枝 文芸春秋 258p【C】
『犬張子の謎―御宿かわせみ21』平岩弓枝 文芸春秋 285p【C】
『清姫おりょう―御宿かわせみ22』平岩弓枝 文芸春秋 283p【C】
『源太郎の初恋―御宿かわせみ23』平岩弓枝 文芸春秋 279p【C】
『春の高瀬舟―御宿かわせみ24』平岩弓枝 文芸春秋 265p【C】
安定した面白さ。
レギュラーメンバーも少しずつ年をとり、その子どもたちも活躍しはじめる。

『斜め屋敷の犯罪』島田荘司 講談社文庫 394p【C】
御手洗潔シリーズ第2作目、だそうですが、ずいぶんとエキセントリックな探偵役ですね。
豪快なトリックがすごい。

『凶笑面』北森鴻 新潮文庫 334P【C】
蓮丈那智フィールドファイル1
民俗学にはあまり興味はないし、短編に詰め込まれている知識もちょっと難しい気がするが、
那智と助手の内藤のかけあいが面白くて読めた。
152テタ(8☆9923):2008/06/07(土) 20:58:15
はむさん、あずさん、完走おめでとうございます。

『明治バベルの塔』山田風太郎 文春文庫 317p
短編四つ。【C】
153無名草子さん:2008/06/07(土) 21:26:05
154りーす(43☆9923):2008/06/10(火) 10:50:05
はむさん、ニート1号さん、あずさん、完走おめでとうございます。

『さよなら、そしてこんにちは』荻原浩(著)(光文社)244p【C】
少し皮肉の効いた七つの短編。

『できるボスの条件』京野友香(著)(ダイヤモンド社)212p【C】
馬鹿上司の具体例多すぎて苦笑。直属のボスは優秀で良かった。

『アイスマン。ゆれる』梶尾真治(著)(光文社)320p【C】
祖母が遺した呪文書を使って男女をくっつけた主人公。しかし、副作用が現れる。

『黒笑小説』東野圭吾(著)(集英社)285p【C】
さすが黒笑だけあって、ブラックな話が多い。

『人脈を広げる33の鉄則』中島孝志(著)(サンマーク出版)205p【D】
人脈3万超えたとか、著者の嘘臭い自慢話や他人の悪口に付き合いたい人だけどうぞ。

『論理と感性は相反しない』山崎ナオコーラ(著)(講談社)226p【D】
またしてもツマラナイ、どうでも良いような短編ばかり。

『家日和』奥田英朗(著)(集英社)235p【B】
『戸村飯店青春100連発』瀬尾まいこ(著)(理論社)321p【C】
155テタ(9☆):2008/06/10(火) 21:35:04
『あるクリスマス』トルーマン・カポーティ 文藝春秋 77p
【C】
偶然にもきりのいいページ数になった。
156バカハツ五郎(☆☆☆☆☆8272):2008/06/11(水) 06:01:45

「ベートーベンの交響曲」 金 聖響、玉木 正之著 講談社 P.259 【B】
 ベートーベンの交響曲の解説。
 出来るだけ平易に説明しようと言う著者の努力のあとが見られて、好感が持てた。それでも私にはちょっと難しかったが。

「人間らしく生きるなら江戸庶民の知恵に学べ」 淡野 忠良著 河出書房 P.208 【C】
 貧乏人は出来るだけ不要な出費を避け、互いに助け合って生きるべし。江戸時代も現代も同じ。
「海峡を渡るバイオリン」陣 昌鉉著 河出書房 P.429 【A】
 人間の嫉妬心というのは、その関係が近くなるほど強烈になる。恐ろしいと思った。
「クラシックを聴け」許 光俊著 青弓社 P.275 【A】
 クラシック音楽作品の構造を実に分かりやすく説明している。指揮者や作曲家の好みに偏りがあるのはしょうがないか。
「植木 等伝 わかちゃいるけど、やめられない」戸井 十月著 小学館 P.237【A】
 日本経済の高度成長期、多方面な分野から素晴らしい才能が多数登場した。
 植木 等。野球の長嶋やプロレスの力道山以上に日本を元気にしてくれた人。現代のような社会状況下では絶対に現れないタイプのタレントだ。
「音楽のたのしみU」P.420 ロマン=マニュエル著 白水社 【C】
 対話形式で書かれた音楽史の本。翻訳ものは読みづらい、もう一度じっくり読んで見ます。
「20世紀音楽 クラシックの運命」 宮下 誠著 光文社新書 P.446 【B】
20世紀のクラシック音楽の名作の紹介。参考図書として最高。ロドリーゴの名前が出てこないのが寂しい。返す返すもナクソスの値上げは残念だ。



157('A`):2008/06/12(木) 20:45:11
5月1日〜5月31日までの集計です。

1位…りーす選手(8944P)【1/60 位】
2位…古弓選手(6088P)【29/60 位】
3位…ニート1号選手(5194P)【7/60 位】
4位…HANA選手(4749P)【3/60 位】
5位…かえるくん選手(3905P)【4/60 位】
6位…マイクロチップ選手(3845P)【21/60 位】
7位…はむ選手(2093P)【34/60 位】
8位…ロボ缶選手(1950P)【49/60 位】
9位…バカハツ五郎選手(1789P)【12/60 位】
10位…真空選手(1324P)【13/60 位】
11位…テタ選手(1180P)【8/60 位】
12位…一年生選手(272P)【22/60 位】
13位…パンダパン選手(215P)【60/60 位】

>>HANA選手
総ページ数が、>>139では「324625P」ですが、>>149では「323225P」となっております。
ですので、>>139の「324625P」に、>>149の「825P」をプラスした、「325450P」で集計しております。
もし計算が間違っていましたら、このスレでも、まとめサイトの方でも結構ですので、ご一報下さい。


腸炎(現在は完治)で苦しんでおりました('A`)
158(*'A`)<こちらは実況です!:2008/06/12(木) 20:46:21
(*'A`)<マイクロチップ選手が、23位から21位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、42位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、36位から34位に順位を上げました!
(*'A`)<ロボ缶選手が、52位から49位に順位を上げました!
(*'A`)<パンダパン選手が再スタートし、現在60位です!

(*'A`)<りーす選手、43回目の完走です!
(*'A`)<かえるくん選手、15回目の完走です!
(*'A`)<ニート1号選手、10回目の完走です!
(*'A`)<古弓選手、1回目の完走です!
(*'A`)<はむ選手、1回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
15910号館(188):2008/06/14(土) 00:50:47
自分でも読書記録を付けていますが、やっぱり目標を設けると張り合いが出てきます。
ってわけで、参加させて下さい!
目標は、社会人になる来年4月までに10,000ページ!

あんまり読むのは早くないですが、じっくりいけたらと思います。
よろしくお願いしますっ。

加藤尚武「応用倫理学のすすめ」 丸善ライブラリー188p【B】
死刑廃止、捕鯨、セクハラ、子供の人権など、
普通に接しているとどうしても「議論が空転ばかり」していしまう話題について、
よく主張される議論の部品を示してくれる。
世界を構成する問題を、一歩一歩着実に理解する助けとなる一冊。
160どみとりぃ(529):2008/06/14(土) 01:38:02
今までROMってたんですが、上の方に便乗して自分も参加させていただきます( ´・ω・`)
そこまで読書家というわけでもないのだけれど、いいのかな。
文学作品と新書を中心に読んでいきたいと思います。よろしくお願いします。
とりあえず、・・・目指せ積ん読崩しヽ(´ー`)ノ

『赤毛のアン』529p モンゴメリ 村岡花子訳 新潮文庫 【A】
実は今まで読んだことがありませんでした。(なんとも恥ずかしい・・・)
いやー、おもしろかったです。小さいときに読んでおけばよかった。
読みやすくてするすると1日で読了してしまいました。こんなの久しぶりです。
おしゃべりで空想好きな少女が成長していく、女流作家ならではの描写に惹かれました。
間違いなく傑作。さすが世界が愛した少女小説。
初めて書き込むのにおこがましくもAという評価です。なんかすみません・・・

現在はなにかと誤訳云々で話題となっている野崎訳「赤と黒」に挑戦中。
読了致しましたらまた報告にあがります。ノシ
161はむ(☆1475):2008/06/14(土) 12:11:05
('A`)さん、集計ありがとうございます。
腸炎さぞ苦しかったでしょう。
私も昨年急性腸炎にかかり、苦しい思いをしました。
お大事になさって下さいね。

マイクロチップさん、HANAさん、あずさん、テタさん、りーすさん
ありがとうございます。

テタさん、完走おめでとうございます。

10号館さん、どみとりぃさん、始めまして。
よろしくお願いします。

「ドラゴンラージャ1 宿怨」イヨンド/岩崎書店/381P【C】
「ドラゴンラージャ2 陰謀」イヨンド/岩崎書店/365P【C】
言い回しや掛け合いが面白くテンポよく話も進み
変にアクの強いキャラもいないのでサラッと読めました。
ただ笑い方が妙に気になりました。

「黒祠の島」小野不由美/祥伝社/346P【C】
初めは島ぐるみのホラーっぽくてわくわくしたんですが…
162HANA(32☆6284):2008/06/15(日) 17:10:35
('A`)さん、いつもありがとうございます。
('A`)さんの書き込みがあるのとないのではテンションが違うような気がするので、これからも体にご自愛ください。
ページ数ですが、小生の計算間違いのようです。ご指摘ありがとうございます。

テタさん、完走おめでとうございます。
10号館さん、どみとりぃさん、これからよろしくです。

『日本猟奇・残酷事件簿』 合田一道+犯罪史研究会 扶桑社文庫 300p
明治から戦後の猟奇殺人を集めたもの。
野口男三郎や高橋お伝、阿部定や小平義雄といったメジャーな物から、世に知られていない様な事件まで網羅している。
人間の性は決して変わらないことを教えられる。【C】

『京都の不思議』 黒田正子 光村推古書院 275p
地蔵盆が盛んな理由、地獄への入り口はどこにあるか、等の京都に関する雑学エッセイ集。
割と有名な物もあるが、大半は初めて知ること。書かれている事も今は失われた物に関する記述が多い。
こういうのを読んでいると、また京都に行きたくなって困る。【C】

『子守唄はなぜ哀しいか』 石子順造 柏書房 259p
近代日本の母親像の変遷を考察している。
読んでいると何となく日本人にマザコンが多い理由がわかるような気がする。特に戦時中の母親像は興味深い。
九章を読んで日本の小説等では母子相姦が多いけど、アメリカとかだと父と娘が多いという話を思い出した。文化の違いかなあ。【C】
163HANA(32☆7564):2008/06/15(日) 17:31:30
『祝山』 加門七海 光文社文庫 245p
実話怪談を長編にしたような感じ。こういうのは嫌いじゃない。
肝試しで神仏を馬鹿にした阿呆が祟りを受けるという割とオーソドックスな話であるが、入らずの山などを付け加えることによって厚みが増しているように思う。
個人的には製材所での出来事を、もっと詳しく書いて欲しかった。【C】

『松田修著作集 第六巻』 松田修 右文書院 723p
複眼の視座、日本刺青論、日本的聖性の機械学、座談を収録。
今までのようにテキスト一つ一つを取り上げるのではなく、国文学全体を論じているように思えた。
日本刺青論は著者の原点を焼き直して興味深かったし、ことばへの測鉛は昔の動作がどういうものかわかり面白かった。
筒井康隆との対談が個人的には一番思い入れがあった。【B】

『秘密の京都』 入江敦彦 新潮文庫 252p
京都人による京都案内。
いままでのエッセイのように京都の特質に迫るというものではないが、ありきたりの観光名所を避けるという姿勢は気に入る。
(今少し読み返したら観光案内と見せかけつつ、京都人のなんたるかを書いてあった。本は油断できない)
おかげで今度京都行った時、回る場所が決まった。額縁門、実際見るのが楽しみである。【B】

『デ・ラ・メア幻想短篇集』 W・デ・ラ・メア 国書刊行会 305p
いきなり名品中の名品「謎」をトップに、様々な短編を収録している。
デ・ラ・メアを詳しく読むのはこれが初めてだが、「ケンプ氏」「深淵より」等のホラータッチの作品が気に入る。
「三人の友」の地獄は本当の意味での地獄だね。
中編「一瞥の恋」は気に入らず。単なる恋愛小説でしょう、これ。【C】
164HANA(32☆7809):2008/06/15(日) 17:32:24
すいません、またページ数間違いましたorz
165りーす(44☆1417):2008/06/17(火) 13:09:49
('A`)さん、集計ありがとうございます。
10号館さん、どみとりぃさん、よろしくお願いします。
テタさん、完走おめでとうございます。

『初恋温泉』吉田修一(著)(集英社)204p【C】
短編5つ。表題作は初恋温泉なのに離婚話……。

『静かな爆弾』吉田修一(著)(中央公論新社)199p【C】
恋愛も仕事も、書き込みが中途半端。

『残虐行為記録保管所』チャールズ・ストロス(著)(早川書房)382p【C】
クトゥルフ神話にも絡んだSFホラー。敵が大きすぎで、逆に盛り上がらない。

『不思議島』多島斗志之(著)(東京創元社)256p【C】
誘拐され、無人島に置き去りにされた過去を持つ女と、離島へやって来た青年医師。
恋愛小説なのかと思いきや、過去が絡んでミステリーへ。

『株式会社ネバーラ北関東支社』瀧羽麻子(著)(メディアファクトリー)183p【C】
転職して、東京から北関東の田舎に来た女性の、ほのぼのとした日常を描いた物語。

『りすん』諏訪哲史(著)(講談社)270p【C】
芥川賞受賞作家の新作。ほぼ会話文だけで地の文が無いので違和感だらけだが、
慣れると受賞作よりは面白い。

『今日の早川さん2』COCO(著)(早川書房)参考110p【B】
オールカラーで楽しい。ネタにどれだけ反応出来るかは、読み手の読書量次第。
マンガになっているけど、本読みのための本である。マンガなのでページ数は参考。
166りーす(44☆5198):2008/06/17(火) 13:26:01
『仏のきた道』鎌田茂雄(著)(PHP新書)233p【C】
仏教がシルクロードを通って伝播した経緯について。

『森を守る文明・支配する文明』安田喜憲(著)(PHP新書)246p【C】
文明の盛衰を森林資源と絡めて論じる。人類の歴史がそのまま森林破壊の歴史なのが……。

『もの忘れは「ぼけ」の始まりか』宇野正威(著)(PHP新書)207p【C】
記憶のメカニズムからアルツハイマー病まで。

『20世紀の思想』加藤尚武(著)(PHP新書)242p【C】
思想家の流れと繋がりがよく判る。

『マドンナのアメリカ』井上一馬(著)(PHP新書)197p【C】
『巨大隕石の衝突』松井孝典(著)(PHP新書)216p【C】
『話しあえない親子たち』伊藤友宣(著)(PHP新書)194p【D】
『かぷりっちおスノー』黒石翁(著)(二見書房)286p【C】
『特別授業』深町薫(著)(パラダイム)254p【C】
『看護しちゃうぞ』雑賀匡(著)(パラダイム)238p【C】
『学園巫女奴隷』おーはた(著)(ナポレオンXX)274p【C】
『もう好きにしてください』もりたみよお(著)(パラダイム)224p【C】
『中華転身くるくる翠蓮』湊甚七(著)(マイクロマガジン社)251p【C】
『ヴァルキリースレイブ』狩野景(著)(マイクロマガジン社)250p【C】
『ひと晩5冊の本が速読できる方法』橘遵(著)(KAWADE夢新書)184p【C】
『出井伸之のホームページ』ソニー・マガジンズ(編)(ソニー・マガジンズ)285p【C】
167りーす(44☆7632):2008/06/17(火) 13:38:07
『花宵道中』宮木あや子(著)(新潮社)251p【B】
デビュー作でいきなりハイレベルなのには驚いた。

『雨の塔』宮木あや子(著)(集英社)162p【D】
ちょっと百合系。淡々としすぎで、「花宵道中」のようなキレが全く無い。

『白蝶花』宮木あや子(著)(新潮社)261p【B】
それぞれ独立した短編になっているが、別の主人公も絡んで来る。戦前から戦後までの悲愛。

『氷菓』米澤穂信(著)(角川文庫)217p【C】
やる気の無い高校生ホータロウが、姉の言いつけで廃部寸前の名門古典部に入部。
同じく入部したお嬢様の好奇心に翻弄されてしまう青春ミステリー。

『愚者のエンドロール』米澤穂信(著)(角川文庫)254p【C】
古典部シリーズ2作目。上級生が作りかけた、中途半端な映画の結末を推理する。

『クドリャフカの順番』米澤穂信(著)(角川書店)314p【C】
古典部シリーズ3作目。文化祭に起こった妙な連続盗難事件の謎を解く。

『遠まわりする雛』米澤穂信(著)(角川書店)354p【C】
古典部シリーズ4作目。短編集だが、先の三冊を補完する感じにもなっているので、これ単品では面白さ半減。

『さよなら妖精』米澤穂信(著)(東京創元社)312p【B】
過去回想シーンに鏤められたヒントと現在の推理が秀逸。しかし、結末は苦く悲しい。

『犬はどこだ』米澤穂信(著)(東京創元社)309p【C】
病気で仕事を辞めて故郷に戻った男は、ペット探しの探偵をしようとするのだが、
いきなり失踪した美女を探すという依頼が飛び込んでくる。
16810号館(936):2008/06/21(土) 00:51:06
じわじわ。。。

橋本周司など「ハードウェアの匠」 日経BP社203p【C】
自分は日ごろソフトウェアばっかり触っている学生なので、
こういう硬派な、エンジニア!、という人のお話は格好よく思えます。
プリンタのインクを飛ばすにも色んな苦労が有るんだなぁ。

守屋洋「中国古典一日一言」PHP文庫388p【B】
文語は口語と違い、どちらかというと音楽と同じ通路を通って脳に届くように思います。
言葉では分かっていても中々できないことが有りますが、
そういうどうにもならない自分を、ちょっと深いところから鼓舞してくれる力が中国の名言には有ります。

永井荷風「つゆのあとさき」岩波文庫157p【D】
時代が昭和と近いせいか、いま一つ永井荷風の良さが分かりませんでした。
腕くらべも読んでみようかなぁ。
169りーす(44☆9192):2008/06/21(土) 11:16:24
『江利子と絶対』本谷有希子(著)(講談社)201p【C】
三編あるけど、最後に乙一を強烈にした感じの殺人ホラーが……。

『生きてるだけで、愛。』本谷有希子(著)(新潮社)140p【C】
第135回芥川賞候補作。過眠症のメンヘル女が主人公で痛すぎる。

『ぜつぼう』本谷有希子(著)(講談社)175p【C】
没落芸人が腐って絶望しているだけ。甘えすぎで共感出来ない。

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』本谷有希子(著)(講談社文庫)215p【C】
自分の現状を直視せず、女優になる夢を捨てきれない病的な姉。
兄はDV男だし、兄の妻は不幸女だし、妹すら姉に虐待されているようでいて、
実は腹黒かったりするので、登場人物全員が駄目人間か!?

『遭難、』本谷有希子(著)(講談社)161p【C】
生徒の自殺未遂事件でゴタゴタする教職員達の戯曲。

『乱暴と待機』本谷有希子(著)(メディアファクトリー)220p【C】
兄から復讐されるのを待ち続ける美しい妹と、屋根裏で妹を覗き続ける兄。
二人が作り上げる偽りの関係がキモすぎ!

『イママン』本谷有希子(著)(駒草出版)307p【C】
小説ではなく、笑っていいとも形式で話題の漫画家に突撃インタビュー。

『ほんたにちゃん』本谷有希子(著)(太田出版)141p【C】
本人本という事なのだが、登場する電波女がかなり痛い。
これは創作なのか、本人が本当にこういう痛い人間なのか!?
170りーす(45☆1440):2008/06/21(土) 11:34:14
『百匹目の猿』船井幸雄(著)(サンマーク出版)222p【B】
宮崎県の小さな島で、100匹ほどの猿が餌付けされている。
ある時、1匹の猿が海水で芋を洗って食べ始め、やがて群れ全体にその習慣が定着した。
ところが、一定数の猿が海水でイモを洗うようになった時、この島の猿とは交流がない
地域の猿にも、この行動様式が伝播していった。
船井幸雄はオカルト本だらけだが、これは読める。

『なぜそれは起こるのか』喰代栄一(著)(サンマーク出版)239p【B】
『こうして未来は形成される』喰代栄一(著)(サンマーク出版)239p【B】
「百匹目の猿」現象も含む出来事に対して、イギリスの天才科学者シェルドレイクが大胆な仮説を唱えている。
現代科学では実証出来ないが、非常に興味深い。

『マンガ産業論』中野晴行(著)(筑摩書房)259p【C】
マンガで読む産業論ではなく、出版業界の現状を論じた書籍です。
マンガの黎明期からジャンプ神話の崩壊以降まで。業界が低迷する理由を安易に
ブックオフや携帯料金に求めず、現状を真摯に受け止める姿勢は評価出来る。

『宇宙旅行はエレベーターで』ブラッドリー・C・エドワース、フィリップ・レーガン(著)(ランダムハウス講談社)360p【B】
これはSFではなく、現段階のテクノロジーで実現可能な宇宙エレベーターについて書かれた書籍。
SFに出てくる夢物語ではなくて、もうじき実現可能な段階まで来ているとは驚きである。

『スカイワード』マサト真希(著)(電撃文庫)309p【D】
『スカイワード2』マサト真希(著)(電撃文庫)287p【D】
『スカイワード3』マサト真希(著)(電撃文庫)333p【D】
ストーリーはともかく、大風呂敷広げまくって未完結のままなのは駄目だと思う。
打ち切りなのかもしれないが、それなりに纏めて行かないと。
171どみとりぃ(1885):2008/06/21(土) 23:00:44
りーすさん、完走おめでとうございます。

『赤と黒(上)』465p スタンダール 野崎歓訳 光文社古典新訳文庫 【C】
『赤と黒(下)』645p 上に同じ
誤訳騒動がありましたが(自分はフランス語は中級程度しかできないので)触れないことにしても、・・・
下川氏に指摘されている通り、やはり日本語の慣用句の間違いが目につく。
すらすらと読めるが固有名詞の間違いなどもあるそうなので注意が必要ですな。
下川氏も「誤訳リスト」やらを一般読者のために公開すべき。
昔の訳のほうも読んでみよっと。それにしても欝エンドきっついなあ・・・スタンダールめ( ・`ω・´)

『中学生からの作文技術』246p 本多勝一 朝日選書 【B】
中学生用とは思えないほどブラックな「ネタ」が多くておもしろかった。
内容は文章作成術について。当たり前のようなことでも意外に気づかない文章のコツが簡潔に書かれている。
良書だった。原書のほうも読みたくなった。
172マイクロチップ(2☆8698):2008/06/22(日) 05:43:02
10号館さん、どみとりぃさんはじめまして。よろしくおねがいします。
あずさん、りーすさん、完走おめでとうございます。
テタさん、ぴったりの完走おめでとうございます。

「摂氏零度の少女」 新堂冬樹 幻冬舎 324p 【C】
中二病少女の妄想を本にしたみたいな。

「吉原手引草」 松井今朝子 幻冬舎 256p 【B】
面白かった。葛城さん、魅力的な人だったんだなあって切なくなった。

「ローマ人の物語7 悪名高き皇帝たち」  塩野七生 新潮社 500p 【C】
「ローマ人の物語8 危機と克服」  塩野七生 新潮社 373p 【C】
「ローマ人の物語9 賢帝の世紀」  塩野七生 新潮社 390p 【C】
悪名高き皇帝たちって、21世紀の他人から見るといっそ面白い。
ネロのやった元老院議員運動会とか現代の国会議員がやったらいいのに。
「こんな腹してメタボ検診とか言ってんのか!」みたいな。
9巻321ページに載ってる賢帝ハドリアヌスの愛人の美少年アンティノーの彫像が
現代のアイドル・タッキーにそっくりで笑った。
173テタ(9☆548):2008/06/22(日) 19:55:44
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。

『クリスマスの思い出』トルーマン・カポーティ 文藝春秋 79p
イノセントな思い出。【C】

『小川洋子対話集』小川洋子 幻冬社 238p
岸本佐知子がおもしろい。【C】

『ゲッチョ先生の卵探検記』盛口満 山と渓谷社 231p
卵をめぐる考察。身近なものから切り込む。【C】
174足踏みミシン(2195):2008/06/22(日) 20:45:57
集計の方や走者の方、初めまして。参加希望の者です。
至らぬ点も多々あるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
また読み返した本のページなどは記載してよいものなのでしょうか?


「東西不思議物語」澁澤龍彦/235p【B】河出書房新社(文庫)
49篇のテーマを古今東西の典籍を引用しながら紹介する連載を纏めたもの。
著者が書くように「理屈ではなく、肩肘を張らずに驚いたり楽しんだり」できた一冊

「異端の肖像」澁澤龍彦/206p【C】同上
「世界悪女物語」澁澤龍彦/250p【C】同上
「快楽の哲学」澁澤龍彦/236p【C】同上
「夢のある部屋」澁澤龍彦/229p【C】同上
「女のエピソード」澁澤龍彦/204p【C】同上

「長靴をはいた猫」シャルル・ペロー、(翻)澁澤龍彦/222p【B】同上
ペローの童話集。
童話でありながら、皮肉的な人間観察と教訓に満ちた9話の集録

「O嬢の物語」ポーリーヌ・レアージュ、(翻)澁澤龍彦/264p【B】同上
個人的にはAなのですが、万人向けではない為B表記

「イギリス名詩選」澁澤龍彦/349p【C】岩波文庫
左頁に原詩、右頁に訳詩、頁下部には注釈があった。60人100篇を集録
175バカハツ五郎(☆☆☆☆☆8967):2008/06/24(火) 05:39:56
「コピー用紙の裏は使うな」村井 哲之著 朝日新書 P.226 【B】
 経費節減に関する本。
 目的をもって、成果が目に見え、見返りがあれば経費節減、
省エネは達成できる。当然。
「いつまでも老いない脳をつくる10の生活習慣」石浦 章一著 ワック P.247 【B】
 結局、やる気をいかに持続させられるかにかかっているということだ。
「勝つための論文の書き方」鹿島 茂著 文春新書 P.222 【A】
 論文を書くこと。つまり相手を説得するための有効な論理の展開方法を書いた本。
 勉強になった。

10号館さん、どみとりぃさんはじめまして。よろしくおねがいします。
足踏みミシンさん、よろしくお願いします。

176テタ(9☆692):2008/06/27(金) 21:31:57
『幽霊たち』ポール・オースター 新潮文庫 144p
抽象感が漂う短編。【C】
177ニート1号(10☆5613):2008/06/29(日) 02:53:52
10号館さん、どみとりぃさん、足踏みミシンさん、はじめまして。よろしくお願いします。
はむさん、あずさん、テタさん、りーすさん、完走おめでとうございます。
テタさん、はむさん、マイクロチップさん、HANAさん、りーすさん、ありがとうございます。
('A`)さん、集計いつもありがとうございます。

>>マイクロチップさん
面白い本として、「人間の條件」を挙げるお母様のセンスはとても素敵ですね。
うちの母が最近読んでいた本が「ホームレス中学生」と「女性の品格」だったので尚更そう思います・・・

『ロシア 闇と魂の国家』 亀山郁夫+佐藤優 文春新書 248p 【C】
『歩兵の本領』 浅田次郎 講談社 308p 【C】
『まぐれ』 ナシーム・ニコラス・タレブ ダイヤモンド社 387p 【C】
『情報力』 佐藤優/鈴木琢磨 イーストプレス 267p 【C】
『とてつもない日本』 麻生太郎 新潮新書 190p 【C】
『第二次大戦とは何だったのか?』 福田和也 筑摩書房 239p 【D】
『大国政治の悲劇』 ジョン・J・ミアシャイマー 五月書房 534p 【B】
『個人投資家がマーケットで勝てない本当の理由』 渡辺信一 ダイヤモンド社 237p 【C】
『テポドンを抱いた金正日』 鈴木琢磨 文春新書 224p 【C】
『朝鮮民族を読み解く』 古田博司 ちくま新書 220p 【B】
『阿Q正伝』 魯迅著/裘沙・王偉君画 岩波書店 295p 【C】
『アジア三国志』 ビル・エモット 日本経済新聞社出版社 401p 【C】
『持丸長者 幕末・維新篇』 広瀬隆 ダイヤモンド社 373p 【C】
『持丸長者 国家狂乱篇』 広瀬隆 ダイヤモンド社 466p 【C】
『韓国の品格』 重村智計 三笠書房 251p 【C】 
『アメリカ狂乱』 日高義樹 徳間書店 260p 【C】
『アメリカ 村上春樹と江藤淳の帰還』 坪内祐三 扶桑社 225p 【D】
『蒼氓』 石川達三 新潮文庫 262p 【C】
178マイクロチップ(2☆9825):2008/06/29(日) 11:46:54
足踏みミシンさん、はじめまして。よろしくおねがいします。

「ローマ人の物語10 すべての道はローマに通ず」  塩野七生 新潮社 231p 【C】
何よりも古代ローマ軍の基地には獣医がいたってことが記憶に刻まれた。

「犬のしっぽを撫でながら」 小川洋子 集英社 221p 【B】
エッセイ集。
「本を読む人が好き」という話に激しく同意。というか本を読んでる人って3割増に見える。

「失格社員」 江上剛 新潮文庫 462p 【C】
「戦いは終わることがない。永遠にむさぼり、むさぼられる。それを繰り返す。それが資本の論理だ!」

「人間椅子」 江戸川乱歩 角川ホラー文庫 213p 【B】
短編集。「目羅博士の不思議な犯罪」が一番好きだった。
「鏡地獄」の「全面鏡張りのボールの中に入るとどう見えるか」って実験、
いつだったかテレビで嵐の桜井か誰かがカメラ付きでやってたけど、
あの実験は乱歩インスパイアだったのかな、と思い出した。
179HANA(32☆8783):2008/06/29(日) 17:45:38
足踏みミシンさん、これからよろしくです。
りーすさん、テタさん、完走おめでとうございます。

『汚職大国・中国』 暁冲 文春文庫 317p
一番凄い事はこの本が中国で出版された事。
流石中国、日本のちまちまとした汚職とはスケールが違う、という事例が次々。
構図は地方対中央という形を取っているが、こうでもしないと中国で出版できないだろうなあ。一番悪い部分は書けないだろうし。
笑ったのは北京派を汚職で追い落とした上海派が、こないだ同様の手口でやられていた点。まさにかの国は奇怪至極。【C】

『大大阪イメージ』 橋爪節也・編著 創元社 470p
かつて大阪が大大阪と名乗っていた時期。正確には大正時代の合併時点での文化や社会相を論じている。
今だとあんな為体だけど、かつては希望に満ちていた時期もあったのであるな。まことに時の流れとは残酷な物である。
昔は「○○の大阪」等と名乗りを上げていた自治体もあったらしいが、今はもうない。
まことに残酷なものである。【C】

『エハイク紀行』 吉田戦車 講談社 187p
不条理漫画の第一人者による句集。
漫画に見られるような不条理な俳句が多くて満足した。
つぐなって 悔いてまた出て 春手錠
ひかり浴び 河原ゆけども 春手錠【C】
180HANA(32☆9848):2008/06/29(日) 17:57:03
『第三帝国の興亡』 ウィリアム・L・シャイラー 東京創元社 459p
第三帝国時代の歴史を描く。第一巻はヒトラーの出生から政権奪取まで。
著者自身が実際見た部分も多く、同時代人しか語れないような事も書いてあり満足したが、
現在の視点から過去を断罪するような記述が目立ち興を削がれた。【B】

『女は変身する』 一柳廣孝・編 青弓社 215p
女性の変身についての論考集。
高田衛は原作を読んでいなくてもわかるが、それ以外は読んでいないと内容が理解できない。
特に今回はシェイクスピアのマニアックなの、エヴァ、ベルサイユの薔薇、ヘルタースケルター、グレンラガンなどを題材に扱っているが、
ことごとく未見なのでわけがわからない。
今回は肌に合わなかったということで。【D】

『東京 下町山の手』 エドワード・サイデンステッカー ちくま学芸文庫 391p
明治維新から関東大震災までの東京の移り変わりを描く。
実際住んでみると今のほうがいいんだろうけど、詩情豊かに描かれるとかつてのそこが理想郷のように思える。
当時の風俗や社会情勢なども興味深く読めた。【B】
181HANA(33☆659):2008/06/29(日) 18:07:46
『四谷怪談地誌』 塩見鮮一郎 河出書房新社 231p
四谷怪談のストーリーと、舞台になった場所を考察している。
四谷怪談は昔読んだのだが大まかなストーリー以外は忘れているので、未読の人に優しい構成はありがたい。
東京の地理を知っていれば面白さ倍増だったろうに、ほとんど知らないのが悔やまれる。
現代の陰亡堀、意外と明るいのね。【B】

『恐怖箱 蛇苺』 深澤夜・原田空・つくね乱蔵 竹書房文庫 217p
実話怪談集。
三人で書くとバラエティがあって、笑えるのからシャレにならないのまで各種取り揃っております。
シャレにならないのは「緊急の場合は」「残像」「虐家」等。
ある程度の長さのある方が、読み応えのあるような気がする。【C】

『銀河英雄伝説9』 田中芳樹 創元SF文庫 363p
シリーズ9作目。
8巻以降は付録のような物であるが、今回の戦いで書くべき物は全て書いたという気がする。
10巻は本当の余録。
鬱陶しい政治思想が出てこないおかげで楽しめた。【C】
182一年生(2☆4734):2008/06/30(月) 08:52:41
【D】『持たない暮らし』下重暁子 (中経出版) 221p
【B】『蟹工船 一九二八・三・一五 』小林多喜二 (岩波文庫) 272p
【A】『草枕』夏目漱石 (岩波文庫) 223p 
183はむ(☆2024):2008/06/30(月) 13:42:54
ニート1号さん、ありがとうございます。
りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
足踏みミシンさん、よろしくお願いします。

「銀齢の果て」筒井康隆/新潮社/239P【D】
お年寄り版バトル・ロワイアル。
何とも痛々しい。

「リアル鬼ごっこ」山田悠介/幻冬舎/310P【D】
184HANA(33☆1222):2008/06/30(月) 20:11:12
はむさん、ありがとうございます。

『ポドロ島』 L・P・ハートリー 河出書房新社 317p
ホラー短篇集。
あいもかわらず表題作の上手さは折り紙付き。正体不明の雰囲気の盛り上げ方は実に参考になる。
一番気に入ったのは「合図」。雰囲気だけで一つの短編を作り上げる腕は尋常では無いと思った。
この作者「ポドロ島」しか読んだことがなかったが、まとめて読めて実に満足。【B】

『隣之怪 蔵の中』 木原浩勝 メディアファクトリー 246p
実話怪談集。
今回はしみじみとした話が多くて残念。もう少し骨身に寒気が染み渡るような、そんな話が読みたかったのに。
満足できたのは「女子寮」など少数。
方向転換もいいことばかりではないのであろうなあ。【D】
185真空(☆☆☆☆☆9304):2008/06/30(月) 22:37:45
『怪談・奇談』ラフカディオ・ハーン 田代三千稔訳 角川文庫 287p【C】
耳なし芳一、雪女といった有名所からそうでないものまで42編。
主に幽霊譚なので続けて読むとちょっと飽きますが、描写は繊細で良し。

『密室の鍵貸します』東川篤哉 光文社文庫 310p【C】
ユーモア本格。ちょっとどうかと思う部分もあるけど、
トリックはなかなか。

『ローウェル城の密室』小森健太朗 ハルキ文庫 420p【C】
再読なので、呆然の密室トリックよりも前半の少女マンガパートが楽しかったり。
親本は挿画入りで装丁も凝ってたので、そっちのが本の造りは良かったですね。

『猟人日記』戸川昌子 出版芸術社 250p【C】
前半のサスペンスはやや単調なものの、後半は面白い。
結末の意外性に至るまではあっさりしてて、もう少しボリュームがあっても良かったのでは。

『きまぐれフレンドシップPart1/Part2』星新一 新潮文庫 241p/266p【C】
主にSF作家やイラストレータの作品解説、交友録集。
筆者自身の人生、作風と比較して語るというスタイルが多いので、半生記の面も。
解説された作品が読みたくなりました。

『壺中の天国』倉知淳 角川書店 437p【C】
電波犯によるサイコ殺人。しかしキャラクタは面白いけど、謎解きは地味な……。
意外性も論理もいまいちでカタルシスに乏しいです。
186('A`):2008/07/06(日) 21:35:18
6月1日〜6月30日までの集計です。

1位…りーす選手(13565P)【1/63 位】
2位…HANA選手(5772P)【3/63 位】
3位…ニート1号選手(5387P)【7/63 位】
4位…あず選手(4283P)【29/63 位】
5位…マイクロチップ選手(2970P)【21/63 位】
6位…真空選手(2211P)【12/63 位】
7位…足踏みミシン選手(2195P)【52/63 位】
8位…どみとりぃ選手(1885P)【54/63 位】
9位…テタ選手(1086P)【8/63 位】
10位…10号館選手(936P)【59/63 位】
11位…バカハツ五郎選手(740P)【12/63 位】
12位…一年生選手(706P)【22/63 位】

温かいレスをありがとうございました(*'A`*)
走者の皆様も、健康に気を付けて読書に励みましょう('A`)
187(*'A`)<こちらは実況です!:2008/07/06(日) 21:36:18
(*'A`)<真空選手が、13位から12位に順位を上げました!
(*'A`)<一年生選手が、23位から22位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、37位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、34位から33位に順位を上げました!
(*'A`)<足踏みミシン選手が、圏外から52位に順位を上げました!
(*'A`)<どみとりぃ選手が、圏外から54位に順位を上げました!
(*'A`)<10号館選手が、圏外から59位に順位を上げました!

(*'A`)<りーす選手、45回目の完走です!
(*'A`)<HANA選手、33回目の完走です!
(*'A`)<テタ選手、9回目の完走です!
(*'A`)<あず選手、1回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
188バカハツ五郎(☆☆☆☆☆☆724):2008/07/10(木) 05:23:25
「コピー用紙の裏は使うな」村井 哲之著 朝日新書 P.226 【B】
 経費節減に関する本。
 目的をもって、成果が目に見え、見返りがあれば経費節減、
省エネは達成できる。当然。
「いつまでも老いない脳をつくる10の生活習慣」石浦 章一著 ワック P.247 【B】
 結局、やる気をいかに持続させられるかにかかっているということだ。
「勝つための論文の書き方」鹿島 茂著 文春新書 P.222 【A】
 論文を書くこと。つまり相手を説得するための有効な論理の展開方法を書いた本。
 勉強になった。
「東京暮らし」川本三郎 著 潮出版社 P.285 【A】
 駅前食堂で、古本を読みながらビールを呑みたい。
「星 新一 1001話をつくった人「最相 葉月著 新潮社 P.571 【C】
 星新一の作品をこれから読みたいと思います。
「退職後の仕事をどうするか」金井 誠之著 河出新書 P.206 【E】
 

189無名草子さん:2008/07/10(木) 09:10:05
「コピー用紙の裏は使うな」
「いつまでも老いない脳をつくる10の生活習慣」
「勝つための論文の書き方」
が前とダブってますよ。
190無名草子さん:2008/07/10(木) 23:31:20
再読をカウントしちゃいけない、というルールは無いよ。
191無名草子さん:2008/07/10(木) 23:38:08
いや、評価からコメントまでまったく同じだったから、なんかのミスかなって。
再読なら問題は無いけども。
192バカハツ五郎(☆☆☆☆☆☆724):2008/07/11(金) 20:16:54
あ、本当だ、
ごめん。
差し引くと何ページ?
193無名草子さん:2008/07/11(金) 23:57:20
それは自分で計算してくだせぇ
194HANA(33☆2073):2008/07/12(土) 06:53:18
('A`)さん、いつもありがとうございます。

『怖い話はなぜモテる』 平山夢明・稲川淳二 情報センター出版局 221p
怪談の名手二人の対談集。
怪談とホラーの定義の違いとか、発表されてない怪談とか読んでいて楽しい。
怪談が想像力を育む、怪談のススメには大いに同感させられました。
二人の怪談に対する想いが伝わってくるような一冊でしたな。【B】

『すきま』 倉阪鬼一郎 角川ホラー文庫 270p
幽霊屋敷ホラー。
この作者の特徴である、とんでもない漢字使いが今回は異様に目立つ。
しかし幽霊屋敷物はどんな優れたものであっても、過去の因縁というパターンから逃げられないのね。【C】

『幽 vol.9』 メディアファクトリー 360p
特集は山の怪談。
「山の怪談」名作案内が指標としてえらく役立つ。復刻された実話怪談も時代がかっていて興味深い。
小説、実話怪談はいつもの通り。【C】
195HANA(33☆2863):2008/07/12(土) 07:09:50
『「超」怖い物語 屍村』 樋口明雄 竹書房文庫 270p
ホラー小説集。実話怪談とはまた違った切り口が楽しめる。
筒井短編を思わせる「納豆」アニィの大阪弁が楽しい「手首」等面白く読めた。
ただ実話の影響がやたら感じられる。幽霊がダイレクトに出てくる部分は興醒めかな。【C】

『山の宗教』 五来重 角川ソフィア文庫 270p
修験道で名高い山それぞれを解説した一冊。
一口に修験道といってもそれぞれの地方独自の多様性を持っているのがよくわかる。同時に勢力争いも。
行ったことのある羽黒山、石鎚山が懐かしく思い出される。【C】

『怪談実話系』 「幽」編集部・編 MF文庫 250p
作家が怪談実話をテーマにした短篇集。
純粋の実話怪談から搦手まで多様性に富んでいる。
上手いのは矢張り京極。何かがあるとわかっているのに、それが何なのかわからないもどかしさは一級品。
ただ一番おっかないのは岩井志麻子、かるいエッセイ調が一気に地獄に変貌する様は凄いの一言ですな。
男だと特別怖いな、色んな意味で。【B】
196HANA(33☆3812):2008/07/12(土) 07:30:40
『ブラックウッド傑作集』 アルジャーノン・ブラックウッド 創土社 536p
随分昔に訳されたものだけど、最近だと入手困難な作品も多く含まれていた。
以前から気になっていた「ウェンディゴ」、ようやっとこの作品で読めた。
他にもこの本でしか訳されていたいのが多く助かる。
後読んでないのは「柳」だけか。【B】

『欲に咲く女、欲に枯れる女』 岩井志麻子 イースト・プレス 191p
「怪談実話系」がイヤ過ぎたので、岩井改めて読み始めた。
「ぼっけえきょうてえ」内の「依って件の如し」が凄かったけど、その後何故か離れてしまったからなぁ。
本の内容はアレな人博覧会。いろんなひとがいるんだな。【C】

『「超」怖い話Μ(ミュー)』 平山夢明・編著 竹書房文庫 222p
実話怪談集。
相変わらず純粋な幽霊モノが大半を占めている。
イヤさ、痛さはサイコ物の方が上だが、生理的嫌悪感はこちらのほうが多いな。
平山夢明が今回で卒業なのは寂しい限りであるな。【C】
197バカハツ五郎(6☆29):2008/07/12(土) 10:36:40
これが正しいページすうでした。
193>ありがと。
198一年生(2☆5128):2008/07/12(土) 22:31:44
【A】『直筆で読む「坊ちゃん」 夏目漱石 (集英社文庫ヴィジュアル版) 394p
「坊ちゃん」の原稿をカラーコピーしたものが全文載っています。面白いもので、慣れるとすらゝと読めます
199りーす(45☆3201):2008/07/12(土) 22:31:47
どみとりぃさん、マイクロチップさん、HANAさん、はむさん、ありがとうございます。
HANAさん、バカハツ五郎さん、完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつもありがとうございます。
足踏みミシンさん、よろしくお願いします。

『鼓笛隊の襲来』三崎亜記(著)(光文社)205p【C】
妙な設定ばかりで9編。この作家は短編のほうが読みやすくて良い。

『海を見る人』小林泰三(著)(ハヤカワ文庫)389p【C】
表紙からは考えられない位、ハード系統のSFだった。
表題作に出てくる海を見る老人の物語が悲しい。

『天体の回転について』小林泰三(著)(早川書房)345p【C】
「海を見る人」と比べたら普通っぽいSFが多い。

『SFベスト201』伊藤典夫(編)(新書館)221p【C】
厳選された名著をベテランが選び出す。しかし、絶版品切れが多すぎなのは困る。
せっかくお勧めされても、入手出来なければ読めない。

『頭の中の猫の飼い方』鷹音美緒(著)(東洋出版)165p【C】
掘り起こした猫石の下にいた猫が、頭の中に住み着いてしまう。

『アビシニアン』古川日出男(著)(幻冬舎)221p【C】
親に捨てられた自分の猫と再会し、自分がいた世界を捨てて野生で暮らす少女。

『へルマフロディテの体温』小島てるみ(著)(ランダムハウス講談社)215p【C】
真性半陰陽や性転換者の妖しい物語。
200一年生(2☆5128):2008/07/12(土) 22:32:30
あら、りーすさんと3秒違いでの投稿w
201りーす(45☆6948):2008/07/12(土) 22:58:48
>>200
どうもw

『おどるでく』室井光広(著)(講談社)187p【D】
第111回芥川賞受賞作。言語学的知識はともかく、読み物として全く楽しめない。

『エピデミック』川端裕人(著)(角川書店)509p【B】
首都圏の外れで発生した新型の疫病を封じ込める物語。現実には、たまたま有能な人間が
現地にいたりしないし、馬鹿な官僚がポカミスするだろうから、相当酷い事になるだろう。

『悶絶スパイラル』三浦しをん(著)(太田出版)275p【C】
三浦しをんの新作エッセイ。

『アド・バード』椎名誠(著)(集英社文庫)574p【C】
危険生物により崩壊し、寸断された不気味な未来世界を舞台にしたSF。

『喚ばれて飛び出てみたけれどU 見逃してよ審判』丸本天外(著)(角川スニーカー文庫)278p【D】
ドタバタしているだけで内容が無い。二作目でこうも劣化したら駄目だろう。

『天軍戦国史1』羅門祐人(著)(ベストセラーズ)218p【D】
『天軍戦国史2』羅門祐人(著)(ベストセラーズ)213p【D】
『天軍戦国史3』羅門祐人(著)(ベストセラーズ)221p【D】
現代の大学が戦国時代へ飛ばされるというシミュレーションだが、未完結のまま投げられているのは最悪。

『ヴァルキュリアの機甲』ゆうきりん(著)(電撃文庫)295p【C】
『ヴァルキュリアの機甲U』ゆうきりん(著)(電撃文庫)293p【C】
『ヴァルキュリアの機甲V』ゆうきりん(著)(電撃文庫)335p【C】
『ヴァルキュリアの機甲W』ゆうきりん(著)(電撃文庫)349p【C】
爆核を持つ巨大生物の襲来、戦うのは巨人の乙女。
20210号館(2236):2008/07/14(月) 10:47:22
足踏みミシンさん、はじめまして!よろしくおねがいします
('A`)さん、集計ありがとうございます。

ペース伸びないなぁ、まあいいか。

支倉凍砂「狼と香辛料」メディアワークス329p【D】
数年ぶりにライトノベルを手に取ってみる。
う〜ん、流石にこの年になると、キャラにわざとらしさを感じて感情移入できん。

柘植久慶「戦場の生存術」中央公論社380p【B】
ブービートラップの見つけ方とか、狙撃されにくいフェンスの乗り越え方とか、
そういうcombatレベルの技術も面白いが、
突発的な大量のタスクをどう処理していくかというtactics、strategyレベルのお話も興味深い。

三浦朱門「そうか。憲法とはこういうものだったのか」229p【C】
憲法が、平安〜戦後の日本をどのように反映しているかが分かる。
もう少し、現代の私たちにとって憲法がどういうものなのか知りたかった。

宇野哲人「大学」講談社115p【B】
「小人閑居して不善をなす、君子はその一人を慎む」
有名なこの言葉が、どんな文脈で出てくるかが分かって感動。

寺山修二「幻想図書館」 川出書房新社p【C】
「蛙」の本、「娼婦」、「寝台」、「本」の本などなど。マニアックな本たちが紹介されている。
本とは、難しい事を考えて読むものばかりでなく、
内容を純粋に一人で、また人と紹介し合って楽しむものも多いなと。
20310号館(2236):2008/07/14(月) 10:49:10
すみません、最後の一冊、ページ数忘れていました。
合計ページ数は、これを反映済みです。

寺山修二「幻想図書館」 川出書房新社247p【C】
204はむ(☆2650):2008/07/15(火) 13:41:53
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
バカハツ五郎さん、完走おめでとうございます。

「薬師寺涼子の事件簿 水妖日にご用心」田中芳樹/祥伝社/216P【C】
今回のお涼さんは比較的おとなしめだったような…

「新・ちくま文学の森 9 たたかいの記憶」複数作家/筑摩書房/410P【C】
戦争・たたかいをベースとした複数作家による短編集。
205ニート1号(10☆7662):2008/07/16(水) 01:11:25
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
バカハツ五郎さん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『戦争の経済学』 ポール・ポースト バジリコ株式会社 430p 【C】
戦争は景気を刺激し経済を拡大させると言う通説は事実なのか、兵員を集める際に徴兵制と志願制のどちらが
良いのか、核兵器は通常兵器と比べて安上がりなのか、など20世紀のアメリカの戦争を題材にして、戦争の
様々な側面をマクロ・ミクロ経済学の知見から戦争のコストパフォーマンスについて考察しています。

『リオリエント』 アンドレ・グンダー・フランク 藤原書店 640p 【C】
1400〜1800年の世界経済の資金の流れを追うと、当時、国際的な決済手段として用いられた銀は
ヨーロッパ人が植民地にしていた南米から掘り出され、アジアから陶磁器、絹織物、茶、香辛料を買うために
使用されて、最終的にインドと特に中国に流れたことからアジアが世界経済の中心だったということを論じています。
俗な言葉で言うと、コロンブスやヴァスコ・ダ・ガマはアジアを目指したが、インド人や中国人はヨーロッパに
行かなかった、イギリス人は中国に売る物がなかったのでアヘンを売った、という感じだと思います。
ルネサンス期のヨーロッパはアジアと比較すれば田舎、産業革命がヨーロッパで起きたのは偶然に過ぎないなど
アジアを過剰に持ち上げ、ヨーロッパを過剰に貶めているのは、著者のパーソナリティか、
自説を際立たせるためか分かりませんが、少々筆が滑りすぎのように感じました。

『中国が予測する北朝鮮崩壊の日』 綾野 文春新書 206p 【C】
中国の現役軍人が書いた北朝鮮政策の転換を訴えたレポートです。国境沿いで核実験をしたり、経済援助を
たかる北朝鮮に支援をするだけの価値があるのかと現在の中国外交に疑問を投げかけています。
北朝鮮情勢に関しては、経済状態が厳しいので、金正日体制の存続は難しいのではないか、仮に経済状態が
厳しい中でも、金正日体制が15年続けば世襲は可能になるという展望を示しています。

『持丸長者 戦後復興篇』 広瀬隆 ダイヤモンド社 489p 【D】
『大和ごころ入門』 村上正邦/佐藤優 扶桑者 284p 【C】
206りーす(45☆9396):2008/07/17(木) 08:16:12
『喚ばれて飛び出てみたけれどT はじめまして世界』丸本天外(著)(角川スニーカー文庫)284p【C】
1巻書くの忘れてた……。典型的な悪魔召喚物。パターンに嵌りすぎな分、無難に受けるだろう。

『真田手毬唄』米村圭伍(著)(新潮文庫)359p【C】
大阪城落城後、豊臣秀頼が九州へ脱出するという噂が立つのだが、
物語はいきなり170年後に飛んでしまう。

『山彦ハヤテ』米村圭伍(著)(講談社)378p【C】
陸奥国折笠藩のお家騒動。前藩主の妾に命を狙われる若き藩主。
山の中で殺されかけたところを、野生児ハヤテと一匹狼の尾なしに助けられる。

『南総里見白珠伝』米村圭伍(著)(幻冬舎)305p【C】
南総里見八犬伝絡みなので、有名なあの作家も登場する。
紅無威おとめ組の二作目。このまま三作目へ続きそうな終わり方。

『プロトコル』平山瑞穂(著)(実業之日本社)269p【C】
会社勤めの若い女性が派閥抗争に巻き込まれるが、あまり盛り上がらない。

『すんごくスバラ式世界』原田宗典(著)(集英社文庫)214p【B】
元祖、本家ときて、今度は「すんごく」。電車の中で読むのは危険かも。

『ぼくは落ち着きがない』長嶋有(著)(光文社)213p【C】
図書部の面々による青春小説。

『空で歌う』中山智幸(著)(講談社)202p【C】
第138回芥川賞候補作。

『強運の持ち主』瀬尾まいこ(著)(文藝春秋)224p【C】
占い師が主人公なので最初は胡散臭い感じがしたが、いつの間にか人生相談みたいになっていくのが面白い。
207パンダパン(402):2008/07/20(日) 00:13:48
舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる。』講談社文庫187p【C】
愛がテーマなのだろうと思う。
愛するとはどういうことなのか考えさせられた。
しかし著者の描きたかったのは、それだけではない気がする。
私には難しかった。
208額引き(☆☆☆☆6103p) ◆dT3GaKVXKY :2008/07/20(日) 01:48:06
4スレの321からやってきました。(たぶん)
放蕩息子の帰還をご容赦ください。再びレーストラックに復帰したいと思います。


『アキハバラ@DEEP』石田衣良・文藝春秋・452p
実在の人物?のカリカチュアライズがなかなか良かった印象があります。→【 C 】

『浦島太郎の真相』鯨統一郎・カッパノベル・231p
またしても、鯨氏の小説を買ってしまいましたが、
同一手法の焼き直しに思えてしまうのは私の記憶力の悪さでしょうか。→【 D 】

『クルクス大戦車戦』上下巻 デイヴィッド L ロビンズ・新潮文庫・864p
原作の史実との差異を、訳注でつっこんでる箇所が多かった。
それが興を削ぐのが残念。全体としては悪くないが、平凡な出来か。→【 C 】
209パンダパン(640):2008/07/20(日) 22:48:38
永江朗『恥ずかしい読書』ポプラ社238p【C】
本についてではなくそれを扱う人に焦点を当てた本。
元書店員であった著者だから書ける販売する側の内実も書かれている。
活字中毒の方々なら楽しめるであろう一冊。
210バカハツ五郎(6☆1984):2008/07/21(月) 09:48:44
「50歳からの勉強法」佐藤 富雄著 海竜社 P.214 【B】
 そろそろ、将来のことを考えないと。
「さまよう刃」東野 圭吾著 角川文庫 P.499 【A】
 必殺仕置人募集。
「音楽のたのしみV」ロラン=マニュエル著 白水社 P.447 【C】
 もう一度よおく読んでみたい。
「やめられない心理学」鳥井 哲志著 集英社新書 P.199 【A】
 いい思いをすると、悪いことだと分かっていてもやめられない。
「5」佐藤 正午著 角川書店 P.506 【B】
 とても、現代的な恋愛小説。携帯電話というのは本当に便利だけど、危ない道具でもあるんですね。

リースさん はむさん ニート1号さん
ありがとうございます。
これからもよろしく。
211りーす(46☆1964):2008/07/25(金) 05:54:44
額引きさん、お帰りなさい。

『イラハイ』佐藤哲也(著)(新潮社)272p【C】
第5回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

『沢蟹まけると意思の力』佐藤哲也(著)(新潮社)206p【C】
沢蟹まけるが主役なのに、あまり活躍せず不条理な話が続いて脱力感たっぷり。

『ぬかるんでから』佐藤哲也(著)(文藝春秋)241p【C】
不条理系の話が多い。話の中に登場する“妻”が作者の妻である佐藤亜紀と重なって仕方が無い。

『海辺のウサギ』鈴木鈴(著)(電撃文庫)395p【C】
断片化された世界設定が、ネット内部の仮想空間っぽくて興味深い。
血と死人が出ないので、吸血鬼シリーズよりは好き。

『リセット』垣谷美雨(著)(双葉社)350p【B】
三人の中年女性が、不思議なレストランの特別メニューで高校時代から人生やり直し。

『極め道』三浦しをん(著)(知恵の森文庫)230p【C】
三浦しをんのエッセイ第一弾。この頃から暴走して話が逸れる傾向があったのか。

『格闘する者に○』三浦しをん(著)(新潮文庫)279p【C】
三浦しをんの小説デビュー作。この頃から文章は上手い。

『キララ、探偵す。』竹本建治(著)(文藝春秋)338p【C】
『キララ、またも探偵す。』竹本建治(著)(文藝春秋)257p【C】
竹本建治がラノベっぽいキャラクター小説を書いているのに意表をつかれる。
しかも、ラノベ文庫じゃなく文藝春秋からメイド物とは……。
212りーす(46☆4838):2008/07/25(金) 06:16:38
『おしゃべり怪談』藤野千夜(著)(講談社)191p【D】
短編集だが、結末が無くて尻切れトンボみたいで微妙な話ばかり。

『少年と少女のポルカ』藤野千夜(著)(ベネッセ)223p【C】
美形の同級生が好きな、男子校に通うホモと、ホモ主人公が好きなオカマのクラスメイト。
BLっぽいのは嫌いなので、設定が微妙。

『少女怪談』藤野千夜(著)(文藝春秋)157p【D】
短編4つだが、これも結末が無くて尻切れトンボみたいで微妙な話ばかり。

『ぼくらはみんな生きている』坪倉優介(著)(幻冬舎)218p【C】
大学入学直後に交通事故に遭い、全ての記憶を失った青年の実話。

『ミカ!』伊藤たかみ(著)(理論社)212p【C】
『ミカ×ミカ!』伊藤たかみ(著)(理論社)203p【C】
『がいこつさん』五味太郎(著)(文化出版局)31p【C】
『同級生』内藤みか(著)(ナポレオンXX)300p【C】
『となプリ』七海ユウリ(著)(美少女文庫)313p【C】
『騎士プリ』七海ユウリ(著)(美少女文庫)276p【C】
『お姉ちゃんとあそぼ』橘真児(著)(美少女文庫)280p【C】
『ちょっと素直にどんぶり感情』村上早紀(著)(パラダイム)224p【C】
『はらぺこかいじゅう』ニーアム・シャーキー(著)(ブロンズ新社) 24p【C】
『猫とコンピュータ』高沢恭子(著)(ソフトバンククリエイティブ)222p【C】
21310号館(3695):2008/07/25(金) 22:08:17
気になってたけど読んで無かった本、ジャンルをチビチビと。

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」新潮文庫 350p【A】
賢治の童話は、本当に元気が無くなり感情が麻痺してきたとき、
希望や淋しさや、綺麗なことを考える気持ちを思い出させてくれる。

西澤保彦「七回死んだ男」講談社文庫358p【B】
あまり推理小説は読まずに生きてきたことを後悔した。
深夜から夜明けまで掛けて一気に読んでしまった。

宇野哲人「中庸」講談社228p【C】
「大学」はまだ分かったが、こちらはまだ付いていけなかった……。

森山卓郎「表現を味わうための日本語入門」岩波書店204p【C】
ことばの意味をはっきり表す名詞などと違い、
語尾や助詞、時制の微妙な違いによって文のニュアンスが
どのように変わるかに注目した本。詩などを味わう際のヒントになるやも。

イプセン「人形の家」岩波文庫154p【B】
イプセン「幽霊」岩波文庫165p【C】
読まずに暗そうなイメージを抱いていたが、意外とドタバタ。
今読むとなにやら普通だけれど、当時の女性観だと異様だったんだろうか。
アガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」なんかと繋がるものを感じた。
21410号館(5265):2008/07/25(金) 22:39:07
行数制限のため分割〜

森毅「魔術から数学へ」講談社学術文庫226p【B】
中世の数学観や、数学者の性格が生き生きと伝わってくる。
現代では当たり前になっている概念が、過去や、ひょっとすると未来ではコロっと変わるかも。

羽生善治「決断力」角川ONEテーマ21 201p【C】
決断力以外にも、将棋を長いこと指していく上で重要な力について語っている。
「月下の棋士」は結構的を射ているんだなぁと思った。

小浜逸郎「言葉はなぜ通じないのか」PHP新書221p【C】
会話とは、論理だけを伝えるのでなく、相互の物語を同調させ、
さらに思ってもいなかった新たな物語を紡いでいく行為である。
自分もこの点を見逃していることが多く、例示されたproblemは身につまされた。

吉田一彦「暗号戦争」日経ビジネス人文庫289p【D】
暗号のごく基本的な概念を学べる。
技術的な面からも、人間心理的な面からも。

Peter Morville「アンビエント・ファインダビリティ」オライリー・ジャパン234p【B】
検索技術など情報学の話題が中心だが、
「探す」という人間の根源的な行為についてのトピックが網羅されている。
熱を感じる。

ミヒャエル・エンデ「モモ」岩波書店399p【B】
時間は大切にすべきなのか、それとももっと自然体で接すべきなのか、
それともそんなことはどうでも良いのか、人生がよく分からなくなってくる。
215パンダパン(1070):2008/07/26(土) 18:53:03
阿佐田哲也『先天性極楽伝』小学館文庫430p【C】
昨秋より隔月ペースで刊行されている阿佐田哲也コレクションの5冊目。
正直、後から刊行されるものほど質が落ちている気がする。
面白くはあるが再読するかは迷う。
216りーす(46☆7773):2008/07/29(火) 11:32:23
『黄泉がえり』梶尾真治(著)(新潮文庫)476p【C】
題名がこれだから最初はホラーかと思ったけど、ゆるいSFか。

『クロノス・ジョウンターの伝説インフィニティ』梶尾真治(著)(ソノラマノベルズ)420p【B】
タイムトラベルロマンス。独立した短編でありながら、別の主人公に影響を及ぼしている。

『銀河不動産の超越』森博嗣(著)(文藝春秋)279p【C】
SFかと思ったら、名前だけで銀河系とは何の関係も無かった。
妙な客に翻弄されつつも、様々なものを貰って潤う青年のご都合主義な物語。

『愛はさだめ、さだめは死』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(著)(ハヤカワ文庫)389p【C】
硬派なSFばかり12編入った短編集。

『終りなき戦い』ジョー・ホールドマン(著)(ハヤカワ文庫)366p【B】
異星人との星間戦争を千年以上も戦う事になってしまった男の悲劇。
作戦宙域へ行き来する間はウラシマ効果で歳を取らないので、いつのまにか最古参兵に。

『エンダーのゲーム』オースン・スコット・カード(著)(ハヤカワ文庫)540p【B】
人類が昆虫型異星人バガーによる二度の侵攻を退け、第三次侵攻に備えている未来世界。
司令官を育成するバトルスクールの話だけで終わりそうになるのだが、この結末には驚いた。

『アイの物語』山本弘(著)(角川書店)465p【A】
愛の物語じゃなくてAIの物語です。機械の反乱により人口が激減したとされる近未来。
美しいアンドロイドに捕獲された少年が7つの物語を聞かされる入れ子構造のSF。
217テタ(9☆1531):2008/07/29(火) 22:04:19
額引きさん、お帰りなさい。

『薔薇の名前 上下』ウンベルト・エーコ 東京創元社 413+426p
中世イタリアの修道院を舞台にしたミステリー。謎解き部分以外にも
いろいろ仕掛けがあるらしいが、読み取れず。【C】
218ニート1号(10☆9044):2008/07/30(水) 02:05:26
額引きさん、はじめまして。よろしくお願いします。
りーすさん、完走おめでとうございます。

『世界のしくみが見える「メディア論」』 有馬哲夫 宝島社新書 222p 【B】
新聞、ラジオ、テレビ、各媒体の特性が受け手に与える影響を考察したマーシャル・マクルーハンの
メディア論をやさしく解説したものです。
「世界のしくみが見える〜」といそうなタイトルがついていますが、小泉元首相の人気の解説や、
ワーキングプアのメカニズムの検討など斬新な視点からの考察はタイトルに恥じない出来だと思いました。

『ジャガイモの世界史』 伊藤章治 中公新書 243p 【C】
戦争や飢饉で食糧が足りなくなったときに各国で多くの人の命を救ったジャガイモの歴史をたどったものです。

『世界経済の謎』 竹森俊平 東洋経済新報社 376p 【C】
銀行や年金など身近なものを経済学的に解説した数式を使わない経済学の入門書です。
なるほどと思う点も多かったのですが、文章が少々読みづらかったです。

『容赦なき戦争』 ジョン・W・ダワー 平凡社ライブラリー 541p 【B】
太平洋戦時にアメリカと日本が互いに憎み合い、敵を動物や鬼、非人間的なものと相手をイメージし、
殺し合うのに良心の呵責を感じなくなった両国の国民感情を追跡したものです。アメリカ人の対日観が
分かって、たいへん興味深く読みました。今も根底にある感情は変わっていないように感じました。
219ニート1号(11☆0656):2008/07/30(水) 02:08:24
『私は日本のここが好き』 加藤恭子 出窓社 253p 【C】
日本に関係の深い外国人に日本の良さについてインタビューをして書籍としてまとめたものです。

『日本人が書かなかった日本』 イアン・リトルウッド イーストプレス 316p 【C】
イギリスのタブロイド紙、大衆の日本理解に関しての歴史的なプロセスを検証したものです。
日本を理解する過程で、現実にある日本を理解しようとするのではなく、もともと先入観としてあった観念に
合う情報を選び、自分たちに都合の良い解釈をし、偏見や思い込みに合わない情報は望んでいなということが
良くわかりました。最近の毎日新聞英語版の記事に関する騒動などは典型的なケースだと思います。

『文明の衝突』 サミュエル・ハンチントン 集英社 554p 【C】
宗教、歴史などの文化的アイデンティティが冷戦後の文明間の統合や衝突の大きな要因なのではないかという
仮説を示し、検討を加えたものです。
冷戦後の世界情勢をかなり的確に言い当てているのではないかと思いました。
イスラムやヨーロッパに関してかなり詳しく記述しているので、地理と歴史の勉強にもなりました。

『資源世界大戦が始まった』 日高義樹 ダイヤモンド社 245p 【C】
『中国赤い資本主義は平和な帝国を目指す』 副島隆彦 ビジネス社 244p 【D】
220パンダパン(1399):2008/07/30(水) 17:41:28
折原一『愛読者』文春文庫329p【C】
話が往復書簡またはFAXメインで進んでいくと言う異色の作品。
いくつかの章に分かれているがそのどれもが主人公が覆面作家であるということ
を利用し、巧妙なわなが仕掛けられている。
221あず(☆6387):2008/07/30(水) 23:58:40
10号館さん、どみとりぃさん、足踏みミシンさん、額引きさん、はじめまして。
りーすさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『宝船まつり―御宿かわせみ25』平岩弓枝 文芸春秋 280p【C】
『長助の女房―御宿かわせみ26』平岩弓枝 文芸春秋 275p【C】
『横浜慕情―御宿かわせみ27』平岩弓枝 文芸春秋 283p【C】
『佐助の牡丹―御宿かわせみ28』平岩弓枝 文芸春秋 294p【C】
『初春弁才船―御宿かわせみ29』平岩弓枝 文芸春秋 271p【C】
『鬼女の花摘み―御宿かわせみ30』平岩弓枝 文芸春秋 315p【C】
『江戸の精霊流し―御宿かわせみ31』平岩弓枝 文芸春秋 287p【C】
『十三歳の仲人―御宿かわせみ32』平岩弓枝 文芸春秋 281p【C】
『小判商人―御宿かわせみ33』平岩弓枝 文芸春秋 284p【C】
子どもたちの活躍は読んでいて楽しいが、
確実に登場人物たちが年を取っているのが少し寂しい。

『花の下にて春死なむ』北森鴻 講談社文庫 280p【C】
『桜宵』北森鴻 講談社文庫 283p【C】
『蛍坂』北森鴻 講談社文庫 248p【C】
東京・三軒茶屋の路地裏にひっそりと佇むバー「香菜里屋」。そのマスター・工藤がバーに集う人々をめぐる4つの事件を解決していく連作短編集。
作中に出てくる工藤の料理がおいしそうで、4種類のビールもおいしそうで、
ほんとに「香菜里屋」行ってみたい。
222あず(☆8068):2008/07/30(水) 23:59:18
『秘密』東野圭吾 文芸春秋 452p【C】
交通事故によって娘の体に母親の魂が宿ってしまったことから繰り広げられる
少し歪んだ家族の生活と、父であり夫である平介の苦悩。
読む人の立場・性別によっても感じ方は違うかもしれない。
感動したけど、直子人生やり直せてずるくね?と思ってしまった私は汚れているのか・・・?

『バルーン・タウンの殺人』松尾由美 創元推理文庫 394p【C】
人工子宮の普及の中、あえて妊娠することを選んだ人々の暮らす地域、東京都第七特別区を舞台にしたSFミステリー。
妊娠・出産経験がないとおもしろさ半減かもしれない。

『殺戮にいたる病』我孫子武丸 講談社文庫 324p【B】
猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラー蒲生稔の犯罪を描く。
グロテスク。吐き気がするほどグロテスク。でも我慢して読み進めてよかったと思えるラスト。

『QED―百人一首の呪』高田崇史 講談社文庫 511p【C】
百人一首に秘められた謎と殺人事件の謎に博覧強記の薬剤師・桑原崇が挑む。
百人一首に興味ない人には全くおもしろくない小説。
ミステリーを期待して読んでもあまりおもしろくない小説。
でも私は好きです。
22310号館(6847):2008/07/31(木) 00:29:55
りーすさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます!
(りーすさんのを見てると、今まで興味無かったSFも楽しそうに見えてきました。。。)

とりあえず、じっくり完走を目指そうっと。

歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」文春文庫477p【D】
僕の好きな「伏線が一気に回収されて、やられた!」ってタイプの推理小説なんだけれど……。
色々つめこまれ過ぎていて、没入しきれなかった。トリックのためのトリック、って感じ。

楳垣実「日英比較語学入門」大修館書店290p【B】
津田幸男「英語支配への異論」第三書館355p【C】
言葉が違えば、その単語の意味するものの範囲や、
ちょっとした言い回しの違いに込められた感情は異なる。
言語間に強弱があった場合、弱い立場の言語を使う者は、
その齟齬により生ずる誤解の責任を押し付けられる。
言語的ナショナリストが何を危惧しているのかが良く分かる。
(後者の本には、個人的に気になっている中島義道も寄稿しており、ちょっと得した気分でした)

吉本隆明「読書の方法」光文社334p【B】
読書の魅力は、書き手の持つ・作り出す自分の知らない世界を垣間見られる事である。
と書くとなんだか平凡だが、そういった事が、確かな世界観を感じさせる表現で書かれている。
「ノン・ジャンル ベスト120」など、これから何を読むとよいかを示す海図ともなってくれる。
読書を好きになり始めたばかりの自分にとっては、色々と得るものの多い一冊だった。

Antoine de Saint Exup´ery (著), 池沢夏樹 (訳) 「星の王子さま」集英社文庫126p【A】
子供向けだけあって説教臭さも感じてしまうが、
それはそれとして、ただただ良いさね。
224マイクロチップ(3☆1502):2008/07/31(木) 10:56:03
HANAさん、バカハツ五郎さん、りーすさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

「エンブリオ」 帚木蓬生 集英社 483p 【B】
限りなく黒に近いグレーの治療をする産婦人科医岸川が主人公。
途中までは海外の学会で絶賛されるシーン含め白い巨塔みたいな話かと思っていたら
後半は殺人多発してサスペンスだった。

「終末のフール」 伊坂幸太郎 集英社 301p 【B】
「8年後に小惑星がぶつかって世界は終わります」と宣言があり
リミットまであと3年になった仙台が舞台の短編集。
読んだ直後より少し経ってからのほうが面白かったなあ、と思い始めた。

「セリヌンティウスの舟」 石持浅海 光文社文庫 233p 【C】
最後のページで主人公につられて叫びたくなった。

「白痴」 坂口安吾 新潮文庫 253p 【B】
初安吾なわけですが、これを中高時代に読んだら危険が危なかったと思う。

「鼓笛隊の襲来」 三崎亜記 205p 【D】
「突起型選択装置」だけがものすごく好き。
他も面白かったけれど、文体が読みにくいというか。

「ムーミン谷の夏祭り」 ヤンソン 講談社文庫 202p 【B】
おもしろかった+なつかしかった。
今読んでみるとムーミントロールは「〜だぜ?」を多用してキザくさいし、
ムーミンパパはモラハラっぽいし、嫌な奴がいっぱいいてびっくりした。
しかし約20年ぶりに読んでまさかまたスナフキンに惚れ直すとは思ってなかった。
225マイクロチップ(3☆2798):2008/07/31(木) 10:59:10
「ローマ人の物語11 終わりの始まり」  塩野七生 新潮社 343p 【C】
ハリウッド映画グラディエーターの元ネタの時代。
「ローマ人の物語12 迷走する帝国」  塩野七生 新潮社 351p 【C】
皇帝が次々変わりすぎて誰が誰だかわからない。
「ローマ人の物語13 最後の努力」  塩野七生 新潮社 296p 【C】
時間の積み重ねで今の世界は作られてるんだなあと、当たり前のことをしみじみ感じた。
「ローマ人の物語14 キリストの勝利」  塩野七生 新潮社 306p 【B】
帝国終了に向けて佳境にさしかかった感がある。

今月中にローマ全巻読み終わると思ってたのに、最終巻だけ来月に持ち越しだなんて!
226はむ(☆3351):2008/07/31(木) 11:43:01
りーすさん、ニート1号さん、マイクロチップさん
完走おめでとうございます。
額引きさん、初めまして。よろしくお願いします。

「スカイ・クロラ」森博嗣/中央公論新社/320P【C】
「ハローサマー、グッドバイ」M・コーニイ/河出書房新社/381P【D】
227HANA(33☆4641):2008/07/31(木) 20:58:48
りーすさん、ニート1号さん、マイクロチップさん、ありがとうございます。
バカハツ五郎さん、りーすさん、ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。
額引きさん、改めてよろしくです。

『近代スピリチュアリズムの歴史』 三浦清宏 講談社 314p
近代スピリチュアリズムの歴史がわかりやすくまとめられている。
ただし著者自身がガチで信じているため、読むに当たっては注意が必要。「英国心霊主義の擡頭」読んでるのなら宗教の代用物ってのがわかりそうなものなのだが。
否定的な意見をあまり書いていない様な気がする。
個人的にはどうやったらラップ音やオーラ信じれるのか疑問でありますが。【C】

『「実話」怪談草紙』 上原尚子 竹書房文庫 223p
わりとオーソドックスな怪異談が収録されている。可もなく不可もなくって感じ。
「僕に似ているアイツ」等の少々捻った話が気に入る。
実話怪談もこれだけ読むと食傷気味であるな。【C】

『苛立つ中国』 富坂聡 文春文庫 292p
西安の日本人狩りや反日暴動などの時期に書かれた一冊なので、多少情報は古い。
あの事件で中国の実態が世間に知れ渡り、友好友好と痴呆の様に唱える人種が減ったのでありがたい事件ではあったな。
読んだ印象では中国の「民」の実力を過大評価しすぎのような気がしないでもない。【C】
228HANA(33☆5242):2008/07/31(木) 21:23:15
『いわくつき日本怪奇物件』 福澤徹三 ハルキ・ホラー文庫 205p
実話怪談集。今回は場所に関連した話を集めている。
これだけ実話怪談を読んでいるとどの話がどの話かこんがらがってくることが多い。
しかしこの作者とか平山夢明とか確固たる実力を持っている者は話が別。
今回も楽しましていただきました。【C】

『笑える中国』 2ちゃんねる新書編集部・編 ぶんか社 191p
ネットで見える物はなるべく買わない方針だけど、今回のこれはネタに負けた。
石景山遊園地のミッ○ーとか高速列車が死体を貼り付けたまま運行とか、選りすぐったアレなネタで攻勢をかけてきている。
もう後数日で北京オリンピック、楽しみでなりません。(ネタ的な意味で)【C】

『怖い本8』 平山夢明 ハルキ・ホラー文庫 205p
実話怪談集。
あいかわらず生理的不快感をかき立てる描写が素晴らしい。
やっぱり筆力が際だってるなあ、と感じた次第。叙情的な作品もいいが、こういう方が好きかな。【C】
229HANA(33☆6425):2008/07/31(木) 21:44:54
『文藝怪談実話』 東雅夫・編 ちくま文庫 394p
文豪が体験した怪談を集めた一冊。
田中河内介、幼い時に読んだ記憶があるが実際今読んでも何が正確なのかはっきりわからない。
都市伝説の走りみたいなものかなあ。
内田百間は別格として様々な作家が妙な体験をしていて面白く感じる。【B】

『黒沢清の恐怖の映画史』 黒沢清+篠崎誠 青土社 309p
黒沢清が自分の人生に影響を与えた映画を振り返る。
年代順になっているのでホラー映画年代記としても楽しめる。
ハマーはあまり興味がないので、イタリアンホラーと悪魔のいけにえを重点的に読む。
一番印象に残ったのは尼さんと悪徳住職が対決する場面で背後の即身仏が立ち上がるという話。
監督曰く、スルメが焼かれると動くのを参考にしたらしい。【C】

『放送禁止映像大全』 天野ミチヒロ 三才ブックス 253p
差別問題とか俳優が捕まったりとかで、現在は再放送不可能な作品を紹介。
有名な怪奇大作戦の「狂鬼人間」やウルトラセブンの「遊星から愛をこめて」は基本。
東映版「スパイダーマン」も紹介されているが、これはDVDが出たなあ。
やっぱり目立つのは差別問題との絡みで不可能ってのが多いな。【C】

『京味深々』 入江敦彦 光文社智恵の森文庫 227p
グレゴリ青山を読んでいてもそうであるが、京都に生まれるというのは物書きとして一つの強みではないだろうか。
一つ一つの食べ物が作者の幼児体験に結びつけられて、それがさらに興味をそそる。
とりあえず今度行ったとき食べるのを、いくつかピックアップしておいた。
しかし「ももじろう」のでっかいおむすび。名前が山下清というのはなんともはや。【B】
230真空(6☆1348):2008/07/31(木) 23:20:55
『ラムラム王』武井武雄 銀貨社 156p【B】
大正期に書かれたナンセンス童話。話もさることながら、挿画がモダンで秀逸。

『新 顎十郎捕物帳』都筑道夫 講談社ノベルス 228p【B】
久生十蘭のカバーな良質の本格ミステリ短編集。「浅草寺消失」などが好きです。
あときつね姫に萌えました。

『交換殺人』フレドリック・ブラウン 小西宏訳 創元推理文庫 212p【C】
サスペンス。皮肉の効いた以外な結末・・・なんでしょうけど、
これでもわりと大丈夫なのでは?終盤が性急過ぎ。

『短い夜の出来事』江坂遊 講談社文庫 318p【C】
ショートショート集。叙情的なものはちょっと減ってて残念。

『ミステリーサウンド 恐怖の序曲』澤田徳子・作 渡辺有一・絵 旺文社 207p【C】
児童文学。三部作二作目。ぬるいミッシングリンクもの。多くは期待しませんでしたが。

『ミステリーメモリー 6月7日』澤田徳子・作 渡辺有一・絵 旺文社 207p【C】
三作目。双子を扱ってるわりに盛り上がりに欠ける。
不思議設定の一作目がベストでした。
231真空(6☆1348):2008/07/31(木) 23:21:55
『謎の物語』紀田順一郎編 ちくまプリマーブックス 215p【C】
リドルストーリーのアンソロジー。ベストはD・ブッツァーティ「なにかが起こった」。
ちくまプリマーブックスは学生向け選書としてはマニアックなので中学生は必読。

『螢』麻耶雄嵩 幻冬社文庫 438p【B】
著者にしてはありがちな設定でやや辛かったのですが、最後まで読むとやっぱり麻耶雄嵩でした。
いつまでも文章がこなれず人工的で無骨な本格職人。
トリック至上主義ミステリなので素人にはおすすめ出来ない。出来るかも?

『魅惑の仏像13 金剛力士 奈良・興福寺』毎日新聞社 63p【C】
すさまじい躍動感の肉体美であります。筋肉、血管の表現がよく分かります。
造形的には法隆寺と京都妙法院のものの方が好きですけど。


6周目完走です(゚∀゚)
232ですな(11☆7658):2008/08/01(金) 00:48:18
真空殿おめでとうございます

マイクル・コーニイ「ハローサマー、グッドバイ」河出文庫384p
初恋は無様であるべきではないでしょうか【C】
233額引き(☆☆☆☆6898p):2008/08/03(日) 19:21:43
みなさん、ありがとうございます。完走者のみなさん。また、新たなレースの始まりですね。

『のぼうの城』和田竜・小学館・333p
小田原の役の戦闘が行われた、後北条氏の支城での物語。
石田三成と大谷吉継の二万の軍勢に対する、
籠城戦を描く時代小説。着眼点はすばらしい。→【 B 】

『真説 鉄砲伝来』宇田川武久・平凡社新書・241p
鉄砲の伝来がいつなのかは、コロンブスの西インド諸島上陸日のように、
はっきりしたものではなく、特定できないんじゃなかろうか、
というのが結論か。著者は、国立歴史民俗博物館教授
興味深く読んだが、論文調で少々くどい感じがする。→【 C 】

『一度も植民地になったことがない日本』デュラン・れい子・講談社+α新書・221p
あっと言う間に読んだが、暇つぶしの娯楽としては、
へぇ』と感心する部分もあり、なかなか面白いエッセイ集だった。『→【 C 】
234パンダパン(1781):2008/08/05(火) 01:08:48
東野圭吾『変身』講談社文庫382p【C】
文章や話の運びはうまい。
ただ脳移植と精神の影響と言う題材を扱うには繊細さが欠けていた気がする。
普通に読む分には面白いと思う。
235ほうき(262):2008/08/06(水) 09:00:29
夏休みに入り、読書に挑戦したいと考えこのスレにきました。
皆様ほどは読めませんが、以前よりも本と親しくなれればと思います。
家にある本を読んでいきたいと思います。
新しい本は少ないですが見守っていてくれると幸いです
黒川康正『スーパー「速学術」』 知的生き方文庫 262p【D】
作者は公認会計士をやる傍ら司法試験合格、通訳の資格を得た方で、そのノウハウを公開。
一度読めば十分で、それほど内容は濃くない。要点をまとめれば、
時間を金で買え、イヤホンつかってほかの作業しながら勉強しろ ってことくらい。
わりと納得できることも少なからずあった。

↑こんな感じでいいでしょうか?
236ほうき(262):2008/08/06(水) 09:01:20
すいません、sageます。
237りーす(46☆9908):2008/08/07(木) 13:28:41
ニート1号さん、マイクロチップさん、真空さん、完走おめでとうございます。
ニート1号さん、あずさん、10号館さん、マイクロチップさん、はむさん、HANAさん、ありがとうございます。
ほうきさん、よろしくお願いします。

『猫と針』恩田陸(著)(新潮社)123p【C】
恩田陸が戯曲に挑戦。

『ようちゃんの夜』前川梓(著)(メディアファクトリー)144p【D】
薄口で雰囲気だけの小説だった。高校生くらいなら楽しめるかもしれない。

『切羽へ』井上荒野(著)(新潮社)204p【C】
第139回直木賞受賞作。この賞は女性作家と恋愛小説には甘口なので、直木賞にしては凡作か。

『千両花嫁』山本兼一(著)(文藝春秋)360p【C】
第139回直木賞候補作。幕末の頃、京の道具屋夫婦が主人公。
幕末の有名人がたくさん物語に絡んでくる。

『ワープする宇宙』リサ・ランドール(著)(NHK出版)617p【B】
宇宙というより物理学の本でした。英米超一流大学のテキストとして使用されているだけに、
数式を使わず易しく説明されても理解し難い高度な内容。

『人類が消えた世界』アラン・ワイズマン(著)(早川書房)439p【B】
もし人類が急にいなくなったら、残された物がどうなるかというシミュレーション。

『ボトルネック』米澤穂信(著)(新潮社)248p【C】
東尋坊から転落して、気づけば自分が生まれなかったパラレルワールドへ。
他作品と比べて、暗く嫌な感じのエンディングだった。
238りーす(47☆2553):2008/08/07(木) 13:40:14
『空色のリンク』中里融司(著)(ルルル文庫)249p【D】
異世界物なのはともかく、中学生なのに活躍しすぎなご都合主義。

『九つの、物語』橋本紡(著)(集英社)313p【C】
文学作品にリンクした、九つの連作。

『ヤミナベ・ポリスのミイラ男』梶尾真治(著)(早川書房)236p【C】
早川だけど、SFというよりはラノベに近くて馬鹿っぽい。最後のオチは最低。

『ちびくろさんぼ2』ヘレン・バンナーマン(著)(瑞雲舎)30p【C】
言葉狩りで一時期絶版になっていたものの続編。岩波版では同じ、瑞雲舎版で分冊。

『黒ねこのおきゃくさま』ルース・エインズワース(著)(福音館書店)56p【C】
自己を犠牲にしてまで他者に親切にして、ご都合主義的に見返りがある説話はもうお腹一杯。

『先輩とぼく』沖田雅(著)(電撃文庫)287p【C】
『先輩とぼく2』沖田雅(著)(電撃文庫)262p【C】
『先輩とぼく3』沖田雅(著)(電撃文庫)325p【C】
『先輩とぼく4』沖田雅(著)(電撃文庫)285p【C】
『先輩とぼく5』沖田雅(著)(電撃文庫)313p【C】
『先輩とぼく0』沖田雅(著)(電撃文庫)289p【C】
ヤクルト飲んで酔っ払った宇宙人に脳味噌を入れ替えられてしまう男女入れ替わり物。
239ですな(11☆8026):2008/08/08(金) 01:09:05
ゼナ・ヘンダースン 「ページをめくれば」 河出書房新社368p
学校の光と影がたくみに描かれ楽しく読めました【B】
240ニート1号(11☆2653):2008/08/08(金) 04:20:06
マイクロチップさん、真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
ほうきさん、はじめまして。よろしくお願いします。
あずさん、10号館さん、マイクロチップさん、はむさん、りーすさん、ありがとうございます。

『硫黄島に死す』 城山三郎 新潮文庫 322p 【C】
1932年に行われたロサンゼルスオリンピックにおいて、馬術で金メダルを獲得した西竹一を主人公にした
表題作ほか太平洋戦争、軍隊に関する短編小説七編を収めたものです。

『黄金の日日』 城山三郎 新潮文庫 331p 【C】
戦国末期の堺の商人呂栄助左衛門の生涯を通して、堺の町の繁栄と衰退を描いた歴史小説です。

『韓VS日「偽史ワールド」』 水野俊平 小学館 285p 【C】
「日本の起源は韓国」「侍の起源も韓国」など日本側から見ると、変で押し付けがましい韓国特有の歴史観の
生成過程がよく解明されています。

『オタクはすでに死んでいる』 岡田斗司夫 新潮新書 190p 【C】
著者が以前に定義したオタクが消えてなくなったので、オタクは死んだといっています。著者のオタクの
定義には違和感がありましたが、オタクの歴史や世代論としてはよくまとまっていると思います。

『先崎学の浮いたり沈んだり』 先崎学 文藝春秋 237p 【C】
軽妙でユーモアがある文体で将棋棋士の日常がつづられていて、面白いです。

『霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」』 高橋洋一 文春新書 176p 【B】
バブル崩壊後に景気がなかなか回復しなかったのは、国全体の利益よりも、大蔵省、日銀の利益を優先して
経済政策を立案した大蔵省、日銀が引き起こした経済政策の誤りによる政策不況だと元キャリアの財務官僚が
語っています。

『砂の文明・石の文明・泥の文明』 松本健一 PHP新書 204p 【C】

『日米文明の衝突』 重村智計 カッパブックス 252p 【C】
241ほうき(636):2008/08/10(日) 06:15:11
『ブレイブストーリー 1 幽霊ビル』宮部みゆき 角川スニーカー文庫 374p【B】
全4巻のうちの第一巻。小5の少年が家庭の問題に直面し、内面的な成長をとげようとする。
運命をかえるためビジョンに向かう決断をする。

住人の皆様一日一冊は読んでおられるようなので、自分もなんとかがんばりたいです。
242ですな(11☆8271):2008/08/13(水) 21:56:09
森雅裕「マンハッタン英雄未満」新潮社245p
タイトルの分からない本スレのどこかで見かけて
大変面白そうだと思った作品です
縁あってやっと読むことができました【B】
243りーす(47☆5159):2008/08/14(木) 12:26:25
ニート1号さん、ありがとうございます。

『ねこブログ』にゃんこの会(著)(辰巳出版)127p【C】
『ネコを撮る』岩合光昭(著)(朝日新書)206p【B】
ネコ写真満載で可愛い!

『グ、ア、ム』本谷有希子(著)(新潮社)153p【C】
母、姉、妹三人のグアム旅行。今までの作品と比べて登場人物が普通にいそうな感じ。

『サウスバウンド 上』奥田英朗(著)(角川文庫)356p【B】
『サウスバウンド 下』奥田英朗(著)(角川文庫)274p【B】
国家権力と戦い続ける元過激派の父を持ってしまい、翻弄される少年。
ある事件に巻き込まれ、一家は東京から西表島まで転居する事に。

『使える読書』齋藤孝(著)(朝日新書)237p【C】
手抜き作品な感じだが、紹介されている書籍については使えるのでC。
齋藤孝の本文だけなら使えないのでD。

『ザ・万歩計』万城目学(著)(産業編集センター)231p【C】
鴨川ホルモーを書いた万城目学の初エッセイ本。

『ツクツク図書館』紺野キリフキ(著)(メディアファクトリー)222p【D】
新しい感覚の小説である気はするのだが、荒削りというより荒すぎである。
荒いだけで削ってもいない感じか。面白くない本しか置いていない、変な図書館が舞台となる。

『ゼロの使い魔14 水都市の聖女』ヤマグチノボル(著)(メディアファクトリー)263p【C】
異世界で覇権国家が使った陸戦兵器と、教会のマークが似ているというのは皮肉か!?

『ICO』宮部みゆき(著)(講談社)537p【C】
プレステ用ゲーム「ICO」を宮部みゆきがノベライズ化したもの。
244はむ(☆3611):2008/08/15(金) 10:55:42
真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
ほうきさん、はじめまして。よろしくお願いします。

「宇宙の漂流者」トム・ゴドウィン/岩崎書店/260P【B】
世代を超えた壮絶なサバイバル。
これぞサバイバルだと思いました。
245HANA(33☆7332):2008/08/16(土) 13:24:06
真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
ほうきさん、これからよろしくです。

『絶滅危惧ビデオ大全』 植地毅 三才ブックス 247p
ビデオは発売されたもののDVDが出されるかどうかという、アレな作品を紹介。
一世を風靡した「一杯のかけそば」やゾンビ映画を語るときには外せない「ブレインデッド」とかのメジャーなものから、
「エリマキトカゲ物語」や「デスファイル特別版」等の時代を感じさせる者まで多岐に渡って紹介されている。
個人的には「竹中直人の放送禁止テレビ」がイチオシ。まもなく手にはいるかもしれないので楽しみである。
見たいなあ「屍姦48手」や「出身地当てクイズ」。後ここでは書けないような内容の数々。【C】

『第三帝国の興亡2 戦争への道』 ウィリアム・L・シャイラー 東京創元社 454p
ヒトラーが権力を握ってからオーストリア併合、ミュンヘン会談を経てチェコ消滅までを描く。
この巻での白眉はヒトラーのハッタリの上手さとイギリス、フランスの外交下手。
チェンバレンを見ていると最近のハト派と呼ばれる政治家を連想させますな。
相手に迎合してばかりだとシャレにならない結果を引き起こすこともあるわけで。【B】

『奇想の江戸挿絵』 辻惟雄 集英社新書 206p
江戸時代の読み本を彩った挿絵を紹介している。図版多数。
やはり絵という物は言葉をいかに尽しても実物を見るようなわけにはいかないので、
こういった紹介方法は実に良い。
テーマ別にされているのもわかりやすかった。
収録されているのを見ていっても北斎は別格であるな。発想力が凄い。【C】
246HANA(33☆8722):2008/08/16(土) 13:41:51
『耳嚢 上』 根岸鎮衛 岩波文庫 435p
江戸時代の聞き書きの代名詞のような作品。
新耳袋では怪異だけがクローズアップされているが、まじないや将軍の事跡、世間の噂など様々なことが書き留められている。
ま、一番興味深いのは怪異なわけでありますが。
短い話ばかりだが一つ一つが味わい深い。【B】

『怪奇事件はなぜ起るのか』 小池壮彦 洋泉社 285p
様々な事件を怪談・事件・歴史に振り分けて解説している。
怪談の部分は作者のお家芸なだけあって興味深いものが多かったが、事件はなんともはや。
全て政府や警察の陰謀にするのはもう手垢が付いた手法だと思うけど・・・発表媒体からかなあ。
このままアッチの方面に行かないことを願うばかりです。【D】

『少女領域』 高原英理 国書刊行会 355p
少女意識を主題にした小説を年代順に論じている。
一読思うのは戦前と戦後の自意識の差。戦前は家や社会が一定の抑圧となっていたのだろうが、戦後はその重しが取れて自意識が思うままに羽を伸ばしている。
それが良いか悪いかは別の問題であるが。
森茉莉で作者が説くところに従えば、男も女も妄想の方向はそれほど変わらないということか。【C】

『第三帝国の神話』 J・F・ノイロール 未来社 315p
ナチズムが独逸に突然現れた物ではなく、第一次世界大戦後からの積み重ねであることを説いている。
興味深い内容であったが当然というか、専門的すぎる部分が多い。ワイマール共和国の部分は第三帝国の興亡をあらかじめ読んでてよかった。
人種、民族問題の部分は「聖別された肉体」がやたら詳しいが、これはそれ以外の社会史的な部分を補うのに役に立った。【C】
247ほうき(1200):2008/08/16(土) 13:51:58
『ワンルームマンションの経営』 日向野利治 すばる舎 189p【C】
ワンルームマンションの経営方法の入門。今のうちに一部屋でもいいから経営者に
なるといい、って書いてある。税の説明とか、空室をつくらない方法、トラブル対処、利用者についてなど参考になった。
個人的には、マンション経営はけっこううまくいきそうにない、という感想。

『不思議な数《π》の伝記』alfred S.Posamentier Ingmar Lehmann 松浦俊輔訳
日経BP社 325p 【B】
πに関するお話。πという数字についての考察。個人的に数学が好きであり、
こういった本は好きなので多少の贔屓はありますが、Bとしました。
πは「円周率」というだけに、円の面積に関してよく登場しますが、それ以外の姿もたくさんある。
たとえば、無限級数などでは収束した和にふくまれることも数学者の間では有名である。
非常に良い近似法、ラマヌジャン、オイラーの話などもふくまれ、大変楽しめた。
248ニート1号(11☆5113):2008/08/17(日) 03:51:55
『中国の時代』 ジム・ロジャーズ 日本経済新聞出版社 312p 【C】
日本のバブル崩壊や現在の原油や食物価格の高騰を10年前から予想して的中させた、大きなスパンでの
正確な読みに定評のある投資家ジム・ロジャーズが中国経済のこれからを予測したものです。
一時的な停滞はあったとしても、これからも中国経済の成長は続くと強気な見方をしています。

『峠(上)』 司馬遼太郎 新潮文庫 597p 【C】
『峠(下)』 司馬遼太郎 新潮文庫 548p 【B】
越後長岡藩の家老として明治政府と北越戦争を戦った河井継之助の生涯を描いた歴史小説です。

『トンデモ!韓国経済入門』 三橋貴明 PHPペイパーバックス 221p 【C】
他国の知的財産権をそっくりコピーする「模倣型」、目先の利益ばかりを追う「刹那的」、日本で作られたものを
韓国が独自に作ったと主張する「日本隠し」の3点から韓国経済の特徴の説明を試みています。
AAのニダーはデフォルメされたキャラクターながらも、韓国の特徴を良く捉えていると本書を読み、
思いました。

『なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか』 チャールズ・R・モリス 日本経済新聞出版社 261p 【C】
レーガン政権から現在のブッシュ政権までのアメリカ経済の流れの中から、サブプライム問題が生じた
原因を解明しようとしたものです。

『日中比較優劣論』 金文学 南々社 296p 【C】
日本の大学で教えている朝鮮系中国人が書いた日中比較論です。
日本人は礼儀正しく、協調性があり、一方、中国人は自分勝手で民度が低いので100年経っても
日本に追いつけないというのが趣旨で、肯定的な日本論としては特に目新しい視点はないように思いました。
右派の論客の日本論に近い印象を受けました。経験に基づく中国に関する記述は重みがあります。

『価格はなぜ動くのか』 宇野淳編著 日経BP社 225p 【D】
249マイクロチップ(3☆4571):2008/08/17(日) 10:53:17
ほうきさん、初めまして。よろしくお願いします。
はむさん、HANAさん、りーすさん、ありがとうございます。
真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。

「ローマ人の物語15 ローマ世界の終焉」 塩野七生 新潮社 405p 【C】
国が滅びるって案外こういうあっけないものなのかもしれないなあ、と。
国はまだしも、少数民族とかこんな風に自分も気づかないうちに滅亡してるのかも。

「砂漠」 伊坂幸太郎 実業之日本社 410p 【D】
男3人+女2人+女1人のグループで3組のカップルとかどこの少女漫画かと。
麻雀もわかららいから余計につまらないのかも知れない。

「恥ずかしい読書」 永江朗 ポプラ社 238p  【B】
パンダパンさんのコメント(>>640)を見て読んでみた。面白かった。
椅子とバイオライトが欲しくなった。
書店にも駐車場付き郊外型やCD売り場併設など流行があるっていう話は
「言われてみればたしかに!」と思った。

「背教者ユリアヌス」 辻邦生 中央公論社 720p 【B】
塩野七生が「ユリアヌスを題材にした小説は多い」的なことを書いていただけに、波瀾万丈で面白かった。
250パンダパン(2002):2008/08/17(日) 16:24:59
西尾維新『君と僕が壊した世界』221p 講談社 【C】
シリーズ前作が正直つまらなかったのでどうかと思ったが今作は及第点。
ミステリー好きにはいまいちなトリックなのかもしれないがあまりミステリーには詳しくないので心地よく騙された。
251バカハツ(6☆3340):2008/08/17(日) 16:30:39
「色川武大、阿佐田哲也 エッセイズ1」大庭 萱朗編 ちくま書房 P.409 【A】
 暢気ないい人生だな。
「賭ける魂」植島 啓司著 講談社現代新書 P.221  【A】
 ギャンブルの当たり外れは偶然である。今更ながらそんな値前の話を読んで納得している馬鹿な俺。
「知のソフトウエア」立花 隆著 講談社現代新書 P.236  【B】
 パソコンが一般に普及する前の時代の情報収集、情報の整理、まとめ方について書かれている。本の読み方についてはとても参考になる。
「東京島」桐野 夏生著 新潮社 P.281 【C】
 無人島で7年間も生き延びることなど不可能だと思うのだが。
「波止場日記」ホッファー著 みすず書房 P.247 【A】
 著者の経歴を見て驚き、内容のしごく合理的であることに感動。学校教育など必要のない人が世の中にはいくらでもいるのだ 
「俳句入門」土岐 秋子編 日東書院 P.238 【A】
 読みやすい。子規のような俳人になれそうなきがしてきた。

みなさん、ご無沙汰してました。
252テタ(9☆2176):2008/08/17(日) 21:05:31
マイクロチップさん、真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。

『僕の妻はエイリアン』泉流星 新潮文庫 300p
高機能自閉症の妻のノンフィクション。【C】

『木曜日だった男』チェスタトン 光文社古典新訳文庫 345p
途中でオチがなんとなくわかるが、それでも不思議な小説。【C】
253('A`):2008/08/19(火) 01:08:12
7月1日〜7月31日までの集計です。

1位…りーす選手(16333P)【1/63 位】
2位…10号館選手(5911P)【43/63 位】
3位…HANA選手(5203P)【3/63 位】
4位…あず選手(5062P)【27/63 位】
5位…ニート1号選手(5043P)【6/63 位】
6位…バカハツ五郎選手(3017P)【12/63 位】
7位…マイクロチップ選手(2973P)【21/63 位】
8位…真空選手(2044P)【12/63 位】
9位…額引き選手(1847P)【15/63 位】
10位…はむ選手(1327P)【30/63 位】
11位…パンダパン選手(1184P)【58/63 位】
12位…テタ選手(839P)【8/63 位】
13位…一年生選手(394P)【22/63 位】

集計が遅くなってすいませんでした('A`)
254(*'A`)<こちらは実況です!:2008/08/19(火) 01:19:24
(*'A`)<ニート1号選手が、7位から6位に順位を上げました!
(*'A`)<バカハツ五郎選手が、13位から12位に順位を上げました!
(*'A`)<額引き選手が、16位から15位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、29位から27位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、33位から30位に順位を上げました!
(*'A`)<10号館選手が、59位から43位に順位を上げました!
(*'A`)<パンダパン選手が、63位から58位に順位を上げました!

(*'A`)<りーす選手、46回目の完走です!
(*'A`)<ニート1号選手、11回目の完走です!
(*'A`)<バカハツ五郎選手、6回目の完走です!
(*'A`)<真空選手、6回目の完走です!
(*'A`)<マイクロチップ選手、3回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
255ですな(11☆8755):2008/08/22(金) 06:41:50
('A`)殿いつも集計ありがとうございます

ジョン・ボーランド「紳士同盟」ハヤカワPケットミステリ180P
紳士らしからぬ紳士どもの描写が楽しい【B】

ローラ・レバイン「このペン貸します」集英社文庫304P
下品なご婦人ですな【D】
256テタ(9☆2610):2008/08/24(日) 19:28:03
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。

『コケの謎』盛口満 どうぶつ社 214p
ゲッチョ先生、今度は苔にはまる。【C】

『「狂い」の構造』春日武彦 平山夢明 扶桑社新書 222p
狂気についての対談。硬い内容ではなく、好き放題にしゃべったという感じのもの。【C】
25710号館(8648):2008/08/26(火) 03:20:08
('A`)さん、ありがとうございます。とっても励みになっています。

マイクロチップさん、真空さん、りーすさん、バカハツ五郎さん、
完走おめでとうございます。俺ももう一息っ!!
ほうきさん、よろしくお願いします!

今月は、科学、と、読んで無かった定番、をちょっと攻めてみました。
ものぐさで、ついついまとめ書きをしてしまいます。

マルキ・ド・サド「悪徳の栄え」角川文庫628p【D】
悪徳を美徳より自然な行為と捉え、殺人・性交(主に後ろ)に耽る人々。
期待していた、なにか綺麗で甘美な穢さではなく、なんというか、汚い汚さにがっかり。

星新一「進化した猿たち3」新潮文庫277p【B】
日本人にとって1コマ漫画は、教科書の風刺がくらいでしか見ることはないもの。
この本はそんな1コマ漫画の魅力を星新一のガイドで伝えてくれる。
1,2巻も読みたいなぁ。。。

リチャード・ブロディ「ミーム―心を操るウイルス」講談社414p【B】
思考の遺伝子「ミーム」がいかに特定の考え方を
人々の間に広めていくか、それからどう身を守るかの本。
科学の本というよりは、自己啓発っぽかった。

伊藤信吉「高村光太郎詩集」新潮文庫205p【B】
緑色と、冬とが好きな人にお勧め。
僕はどっちとも好きじゃないけど、それでも心を動かされた。
特に詩集「ぼろぼろの駝鳥」に収められた詩が好き。

トーマス・クーン「科学革命の構造」みすず書房277p【C】
理系の学生たるもの、一度は読んでおかなければ!と。
よく使われる”パラダイム“という言葉の出典。
科学は積み重ねでなく、時に断層のようなパラダイムシフトが起きる。
258一年生(2☆5128):2008/08/27(水) 01:44:45
('A`)さん毎回ありがとうございます。

【C】『漱石の「仕事論」』鷲田小弥太 (彩流社) 200p
【D】『はらたいらのジタバタ男の更年期』はらたいら (小学館) 221p
【B】『銀の匙』中勘助 (岩波書店) 227p
美しい子供時代の心を描いている
【B】『あかね空』山本一力(文芸春秋) 411p
【A】『戦雲の夢』司馬遼太郎 (講談社) 423p
この小説を機に司馬遼太郎の戦国ものを少しづつ読もうと決心しました。四国の長曾我部氏の話
【D】『文明としての教育』山崎正和 (新潮社) 207p
【C】『其の一日』諸田玲子 (講談社) 260p
【A】『国盗り物語(司馬遼太郎全集10,11)』司馬遼太郎 (文芸春秋) 502+582=1090p
クソマジメで不器用な光秀に共感をおぼえる
【A】『破戒』島崎藤村 (新潮社) 500p
部落問題は、過激な糾弾や利権食いなどで、あまりプラスの関心を持っていませんでしたが、反省
【D】『戦国の山城をゆく』安部龍太郎 (集英社) 234p
写真がもっとあればなおよいのに……
【C】『司馬遼太郎という人』和田宏 (文芸春秋) 252p
【C】『お言葉ですが…8 同期の桜』高島俊男 (文芸春秋) 333p
【C】『座右の名文』高島俊男 (文芸春秋) 223p
【C】『白洲次朗的』勢古浩爾 (洋泉社) 222p
Amazonでは酷評されていますが、勢古さんが好きなので面白く読めました
259一年生(2☆9931):2008/08/27(水) 01:46:50
ページの追加をし忘れました
260額引き(☆☆☆☆7957p):2008/08/28(木) 01:15:09
('A`)さん、集計ありがとうございます。

『与太郎戦記』春風亭柳昇・ちくま文庫・328p
著者が落語家に入門したのは戦後で、
徴兵により機関銃部隊に配属された一歩兵が、
大陸を転戦し、復員するまでを、軽妙な語り口で描いた戦記。
新作落語の第一人者であった噺家による手記であるから、
当然ながら、内容が良い。
原著は昭和44年刊で、著者45歳の時の作品である。 →【 A 】


『ティーガー戦車隊』上下巻 オットー・カリウス・大日本絵画・518p
こちらは、ドイツ軍戦車部隊の戦記であるが、与太郎とは好対照な作品。
著者は、ソ連戦車を150輌以上撃破した『伝説的エース』であるため、
ある程度、政治的な含みのある手記になっている。 →【 C 】

『空中雷撃』谷甲州・中央公論・213p
シリーズの一冊。つなぎの巻だが、
一冊にするほどのエピソードでは無い気がする。    →【 D 】
26110号館(☆656):2008/08/28(木) 02:46:34
わーい、四月までに、という目標よりも随分早く完走できました。
ここからは、ちょっとスローダウンして、ちゃんと卒業を目指そうっと。

九鬼周造「「いき」の構造」講談社現代新書211p【B】
ある文化に特有の言葉を、客観的に整理しようという
熱意が伝わってきた。ってか、こういうの好きなんだなこの人。

谷徹「これが現象学だ」講談社現代新書262p【C】
論理学や哲学を、自分の見ている風景に還元することから始まる現象学。
「現実」のみを求め続けたフッサールの苦悩がちょっと伝わってきた。

大江健三郎「あいまいな日本の私」岩波新書232【D】
小説家は、小説中でいかに人生の実験をするか。素顔が垣間見える。

寺山修二「書を捨てよ、町へ出よう」角川文庫322p【C】
「何も起こらない時代、ロマンスの欠乏」をやや離れて笑っている感じが良い。

溝口理一郎「オントロジー工学」オーム社275p【C】
哲学の用語として使われる「オントロジー(=存在論)」が、
人工知能の分野の工学者によってどのように実用化されているかが分かる。

三浦俊彦「多宇宙と輪廻転生」青土社355p【A】
「私は何故○○(あなたの名前)なんだろう」 といった問いに始まり、
宇宙が無数に存在すること、魂は輪廻することに論理的なアプローチする。
頭がクラクラするが、面白い。

宮沢賢治「注文の多い料理店」新潮文庫 351p【A】
どれも良いが、「おきなぐさ」に良さが凝縮されている。
たった7ページの文章に、声を出して切なくなった。
なぜ自分には世界がこのように見えないのだろうかと悲しくなった。
262ニート1号(11☆7371):2008/08/30(土) 15:25:52
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
10号館さん、完走おめでとうございます。

『常勝将軍立見尚文(上)(下)』 柘植久慶 PHP研究所  406p+411p 【C】
伊勢桑名藩士として戊辰戦争を戦い賊軍とされながらも、高い指揮能力を買われ陸軍に出仕し、
日露戦争で第八師団を率いて陸軍大将まで登りつめた立見尚文を描いた伝記小説です。

『断末魔の中国』 柘植久慶 学研新書 206p 【D】
環境汚染、政府の腐敗、民族問題で中国は滅ぶとする中国崩壊論。
著者が中国を嫌いなのは伝わってきますが、もう少し冷静に語ってほしいと思いました。
自分の価値観に合わないので、中国は崩壊するとは言い切れないと思いますが・・

『八甲田山死の彷徨』 新田次郎 新潮文庫 267p 【B】
日露戦争を前にした耐寒訓練で199名の犠牲者を出した実話をもとにした小説。
冬の八甲田山で寒さの中、兵士が発狂したり、氷漬けになって死んでいく描写は圧巻です。
これほど重苦しく、救いのない小説は珍しいと思います。

『文明の衝突と21世紀の日本』 サミュエル・ハンチントン 集英社新書 205p 【C】
冷戦後の世界は宗教と歴史によりグループ化がなされ、集団の価値観の親疎により離合集散が
行われるとする「文明の衝突」の抄冊版です。

『葡萄酒かさもなくば銃弾を』 手嶋龍一 講談社 327p 【C】
著者がじかに会って取材をした政治家や外交官の評伝です。
独自の切り口からの人物評は意外な側面が見えて興味深いです。

『海から見た戦国日本』 村井章介 ちくま新書 221p 【C】
戦国時代に日本と外国との窓口であった北海道南部、琉球、長崎、平戸を通して行われた貿易や
人的交流が当時の東アジア情勢の中で持った意味と位置づけを検討したものです。

『戦国茶闘伝』 三宅孝太郎 洋泉社新書y 215p 【C】
茶道や茶道具のために命をかけた戦国武将や茶人のエピソードを集めたものです。
263ニート1号(12☆0177):2008/08/30(土) 15:27:48
『日中「アジア・トップ」への条件』 莫邦富 朝日新書 253p 【C】
近年の日中関係に関するエッセイを集めたものです。

『日本の本当の順位』 浅井信雄 アスキー新書 190p 【C】
人口や面積など明らかに計量出来るものから、「人の良さ」や「平和度」のようにどうやって
計測したんだと疑問を感じるものまで日本に関する様々なランキングデータを集めたものです。

『黄金の島 ジパング伝説』 宮崎正勝 吉川弘文館 219p 【B】
黄金の島ジパングに関する伝説がどのようにして発生し、どのようにして広まったのかを検証したものです。
本書に拠れば、日本が黄金の島ジパングだとする説は、遣唐使や留学生として中国大陸に渡った日本人が皆、
滞在費、仏典の購入の支払いに砂金を使用したので、日本人は金を持っている。故に日本には金が溢れている
にちがいないと誤解が生じたことから日本=ジパング説が発生したとのことです。

『鉄道地図から読み解く秘密の世界史』 宮崎正勝編著 青春出版社 195p 【C】
『人民解放軍が沖縄を攻める日』 柘植久慶 ワニブックス 266p 【D】
『資本主義2.0』 水野和夫/島田裕巳 講談社 268p 【C】
『国力会議』 浜田和幸責任編集 祥伝社 229p 【C】
『逆立ち日本論』 養老孟司/内田樹 新潮選書 255p 【C】
『合気道とラグビーを貫くもの』 内田樹/平尾剛 朝日新書 230p 【B】
『世界を動かす人脈』 中田安彦 講談社現代新書 277p 【C】
『水戦争』 柴田明夫 角川SSC新書 202p 【C】
『軍需物資から見た戦国合戦』 盛本昌広 洋泉社新書y 222p 【C】
264一年生(2☆9925):2008/08/31(日) 11:42:34
>>258
>502+582=1090p
というとんでもない計算間違いをしてしまいましたw
1084pですね。累計から6引いておきました
265はむ(☆5005):2008/08/31(日) 11:52:25
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
10号館さん、完走おめでとうございます。

「アンジェリク 1 はだしの女侯爵(上)」S&A・ゴロン/講談社/461P【B】
「アンジェリク 2 はだしの女侯爵(中)」463P【B】
「アンジェリク 3 はだしの女侯爵(下)」470P【C】
ヴェルサイユに住んだ経験のある作者が織り成す
十七世紀のフランスを舞台にした恋あり冒険ありの歴史大河ロマン。
ちょっとしたスリルも味わえます。
見過ごしてしまうような些細な出来事が後々物語に絡んでくるので
一つ一つしっかり覚えておきたいところ。
266はむ(☆5005):2008/08/31(日) 11:54:29
すみません。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。
267マイクロチップ(3☆5934):2008/08/31(日) 14:58:32
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
テタさん、10号館さん、ありがとうございます。
10号館さん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

「東京島」 桐野夏生 新潮社 281p 【C】
書評はあてにならない。

「マイケル・ジャクソン―今世紀最大のポップスターの悲劇と真実」
クリストファーアンダーセン ベネッセコーポレーション 495p 【C】
マイケルに関するゴシップを詰め込んだ本。
読んでるうちに100万ドルなんてはした金に思えてきたよ……

「レター教室」 三島由紀夫 ちくま文庫 227p 【B】
中年や若者5人のやりとりする手紙だけで進んで行く物語。

「ガリア戦記」 G.J.カエサル 講談社学術文庫 360p 【C】
塩野のローマ人の物語からの流れで読んでみた。
戦闘シーンは手に汗にぎる迫力で、外国で戦争中にこんな報告書が送られてきたら国民狂乱だろうなあと思った、
けれどカエサルを褒めていいのか翻訳者がいいのか迷う。
268HANA(33☆9560):2008/08/31(日) 21:33:18
('A`)さん、いつも集計感謝の極み。
10号館さん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『十三の呪』 三津田信三 角川ホラー文庫 346p
死相が見える探偵の活劇譚始まり始まり。
キャラがラノベっぽくて妙に薄っぺらい気がする。謎解きも他のシリーズに比べて深みがないし。
無理矢理若者に合わせているような気がする。そのようなのは良いから例のシリーズのようにもっと重厚な謎解きを…【D】

『ざくろの実』 イーデス・ウォートン他 鳥影社 226p
アメリカ女流作家怪奇小説選。
どれもなかなかの話で面白く読めた。
ストレートに幽霊を出している「幻覚のような」より朧気に存在を主張している「揺り椅子」「ざくろの実」が完成度が高いように感じる。【C】

『幽霊名画集』 辻惟雄・監修 ちくま学芸文庫 266p
以前より一度見たかった全生庵コレクションがカラー収録されていて満足す。
気に入ったのは「宿場女郎図」「骨を打つ修羅」その他多数。
収録されている論文も絵を見ないとわからない部分が多く、その意味でも収録されているのは嬉しい。
コレクション以外の絵も多く、目を楽しませてくれた。【B】
269HANA(34☆404):2008/08/31(日) 21:47:01
『九十九怪談 第一夜』 木原浩勝 角川書店 277p
新耳袋著者による実話怪談集。
他の実話怪談みたいに直接幽霊に触れた話は少なく、不思議な話が多く収録されている。
いたずらに恐怖を煽るのと、淡々と記述するのとどちらが効果的か、読んでいて考えさせられる。
しかし「大仏様」は一体…【C】

『トンデモ中国 真実は路地裏にあり』 宮崎正弘 阪急コミュニケーションズ 327p
中国旅行記であるが、他の本と違い近現代の遺跡を中心に回っている。
旅行の合間に触れられる人々の暮らしが、実に生々しく興味深い。
反日が日常にさりげなく紛れ込まされてるなあ。お互い嫌いあうのはある意味理想だが。
あと毛沢東が商売の神様になっていても驚かないような日常。
本書収録中の共産党の遺跡は一つとして知らなかった。【C】

『別冊幻想文学3 タルホスペシャル』 幻想文学出版局 240p
一冊丸ごと稲垣足穂。
足穂の作品から始まり、彼を題材にした作品、ブックガイドまで痒いところに手が届く作りになっている。
やはりというか「一千一秒物語」「少年愛の美学」に触れている人が多い。
個人的には京都物も好きなんだけど、それには全く触れられてなかった。【C】
270HANA(34☆817):2008/08/31(日) 22:05:21
『封印されたミッキーマウス』 安藤健二 洋泉社 175p
有名な都市伝説、プールの底から削られたアメリカネズミやあの人は今by佐川一政、志賀直哉のアレな発言などを徹底的に掘り下げて調べている。
タイタニックの日本人生存者の話等は目から鱗が落ちまくりであった。
アメリカネズミの版権が日本では切れているという話に至ってはにわかには信じれないくらい。(1989年に切れている)
あー道理でニコニコで関連画像消されないわけだ。アメリカネズミのご利用はよく考えてから。【B】

『江戸東京 怪談文学散歩』 東雅夫 角川選書 238p
東京を舞台とした怪談を歩いて検証。
東京にほとんど行ったことがないので、地名を聞いてもぴんとこない。
しかしほとんどの作品が下町や周辺部を舞台にしている事くらいはわかった。
しかし小説における場所とは実に重要なものでありますな。【C】
271真空(6☆3681):2008/08/31(日) 23:55:35
ですなさん、りーすさん、ニート1号さん、はむさん、HANAさん、
マイクロチップさん、テタさん、10号館さん、どうもありがとうございます
('A`)さん、いつも集計と実況ありがとうございます

『不思議の国の悪意』ルーファス・キング 創元推理文庫 346p【C】
ミステリ、サスペンス短編集。ベストは不条理気味な表題作。

『不思議図書館』寺山修司 角川文庫 293p【B】
様々なジャンルの古本、主に洋書紹介。なんとマニアックな。

『海外ブラックロード 危険度倍増版』嵐よういち 彩図社 190p【C】
生半可な気分で海外の暗部に踏み込んではいけないぜという旅行ガイド。

『最後の刑事』ピーター・ラヴゼイ ハヤカワ・ミステリ文庫 541p【C】
いつも通り上手いストーリーテリングで読ませるけど、
気負っているのかちょっと長過ぎか。

『玩具修理者』小林泰三 角川ホラー文庫 221p【C】
文章も内容も拙い。SFホラー「酔歩する男」の酩酊感はなかなか。

『ことばの国』清水義範 集英社文庫 281p【D】
言葉に関するパスティーシュとエッセイ。微妙なものも。

『饗宴(シュンポシオン) ソクラテス最後の事件』柳公司 原書房 363p【C】
古代ギリシアが舞台のミステリ。雰囲気は良い。

『日本の美術379 八部衆・二十八部衆』伊東史朗 至文堂 98p【B】
これは雑誌なのかも。インド美術に見る八部衆の源流が面白い。
272真空(6☆3681):2008/08/31(日) 23:58:00
むむ、『饗宴』の作者は柳広司さんでした。ちょっと訂正をば
273テタ(9☆2992):2008/09/06(土) 21:36:39
10号館さん、ニート1号さん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』ウェンディ・ムーア 河出書房新社 382p
18世紀に生きた近代外科医学の父、の伝記。ジェンナーの師であり、ドリトル先生の
モデルともいわれる。畸人。【B】
274ですな(12☆66):2008/09/07(日) 20:53:47
中山咲「ヘンリエッタ」河出書房新社192p
女子向けですな【C】

グラディス・ミッチェル「ウォンドルズ・パーヴァの謎」河出書房新社312p
ミセス・ブラッドリーには惹かれますがこの読みにくさは異常【C】

アンドリュー・パイパー「ロスト・ガールズ」早川書房403p
ホラーにしては物足りません【C】

森雅裕「北斎あやし絵帖」集英社404p
詰め込み過ぎではないでしょうか【C】
275ニート1号(12☆1665):2008/09/10(水) 03:25:19
はむさん、マイクロチップさん、HANAさん、テタさん、ありがとうございます。
HANAさん、ですなさん、完走おめでとうございます。

『思想地図vol.1 特集・日本』 東浩紀・北田暁大編 日本放送協会出版 468p 【C】
ナショナリズム、漫画、ライトノベルなど現代の日本の世相について研究している若手の学者、評論家の
論考を集めたものです。

『八大文明』 外村直彦 朝日出版社 279p 【C】
大文明に値する文明はどこかという問いを設けて、独自の基準を設定して世界史の中から八つの文明を
選び出し定義したものです。著者の設定した基準には少々疑問を感じましたが、過去の学者の定義に
言及されているところは参考になりました。

『カネと暴力の系譜学』 萱野稔人 河出書房新社 202p 【C】
国家とは、資本主義とはなにかをフランス現代思想をとおして解説したものです。

『マクルーハンの光景 メディア論がみえる』 宮澤淳一 みすず書房 164p 【C】
「ホットなメディア」「クールなメディア」など、メディア分析で知られるマクルーハンの思想と人生を
解説したものです。

『不平等国家 中国』 園田茂人 中公新書 200p 【C】
幅広い階層の中国人に対して行った意識調査をまとめたものです。
調査の結果としては、現在の経済発展を評価し、収入の低い人ほど現在を成り上がるチャンスと考えて
格差の拡大を許容する、金持ちは民主化よりも政治体制の安定を望むなど、不平等があることを認めながらも、
以前と比べると暮らし向きは良くなっているので、現在の中国の発展に満足している傾向が窺えました。

『先生はえらい』 内田樹 ちくまプリマー新書 175p 【C】
276HANA(34☆1606):2008/09/13(土) 07:30:26
テタさん、ニート1号さん、ありがとうございます。
ですなさん、完走おめでとうございます。

『銀河英雄伝説10』 田中芳樹 創元SF文庫 352p
シリーズ最終巻。
正直八巻から後は蛇足みたいな気がしないでもない。
最後急ぎ足みたいだが、破綻もなく綺麗に終わらせるのは大したものだと思う。【C】

『オカルト・ムーヴメント』 近代ピラミッド協会・編 創林社 198p
主に近代の神智学の歴史を記述。
最初に神智学以前の流れ、誕生、ブラヴァッキー以後と著者毎に流れに沿って説かれているのでわかりやすい。
ブラヴァッキー以後の神智学はほとんど知らなかったので、そこまで記されていたのはありがたい。
アガルタについても興味深く読めた。
最後のトランスパーソナル心理学は発行当時の時代相を思わせるものがあるなあ。【B】

『恐怖の映画術』 鷲巣義明 キネマ旬報社 239p
日本ホラーの監督へのインタビューとレビューをまとめた一冊。
監督では黒沢清のインタビューが多かった。「CURE」近所のレンタルショップにないんだよなあ、見てみたいのに。
やっぱり「リング」と「呪怨」の成功は大きいと思う。【C】
277HANA(34☆2812):2008/09/13(土) 07:50:19
『耳嚢 中』 根岸鎮衛 岩波文庫 497p
枕元に置くとうなされる刀の話。死者が借金を取りに来た話。ぜんそくの薬の話。
相変わらず奇談から市中の噂話まで幅広く収められて楽しめる。
ここまで外れなしの話を集めるのは正直凄いの一言。【B】

『あなたの隣の電波さん』 別冊宝島編集部・編 宝島SUGOI文庫 315p
軽傷から重傷までこの世の物ならぬ物とコンタクトを取れる人図鑑。
アイドルストーカーとか競馬グッズ転売厨とかどこかがずれてる人も、読んでいて何ともいえない気になるが圧巻は真性。
皇居からお前は天皇と電波が届いた人とか、日夜電波に攻撃される人。
それにしてもこういう人たちってどうして電波に拘るんだろう。【C】

『となりの創価学会』 別冊宝島編集部・編 宝島SUGOI文庫 394p
学会員より見た創価学会が描かれている。
僕自身は現世利益と罰を説いている時点で日蓮教は仏教ではないと考えているが、学会だと特にそれが顕著だなあ。
ま、幸せそうでなによりである。
それにしてもこの本発刊当時、学会は反権力と言っていた方、今はどう考えておられるんでしょう。【C】
278マイクロチップ(3☆7870):2008/09/15(月) 15:26:49
HANAさん、ですなさん、完走おめでとうございます。

「とんでも怪書録」 唐沢俊一 光文社文庫 273p 【B】
「脳天気本」博覧会的本。

「沈黙博物館」 小川洋子 筑摩書房 309p 【B】
遺品を集めて展示する博物館を作ることを依頼された学芸員と依頼主一家のお話。
病院でアンネの日記を朗読するシーンで主人公に惚れた。

「とびきり陽気なヨーロッパ史」 テランス ディックス ちくま文庫 310p 【C】
イギリス人の視点で書かれている分イギリス寄りっぽいところが少々あるように感じた。
けれど、学生時代世界史苦手だった自分は、こういう本が市場に溢れて欲しいと思った。
ベルギー人ってばビールとポテチが好きなんて日本人みたいじゃんw

「寡黙な死骸 みだらな弔い」 小川洋子 中公文庫 241p 【B】
「死」で繋がった連作短編集。
「毒草」の川端の「片腕」に似たエロスが素晴らしく良い。

「スメラギの国」 朱川湊人 文芸春秋 475p 【D】
猫が大量に死ぬので後味が最悪だった。

「はつ恋」 ツルゲーネフ 新潮文庫 137p 【C】
夏の100冊入っていたので今更読んでみた。面白かった。

「プーチン」 池田元博 新潮新書 191p 【C】
スパイに憧れる少年・プーチンが大統領になるまでの経緯、
戦後からプーチン大統領誕生までのロシア国内の状況、
プーチンが大統領になってからのロシアと今後について。
この本が出た2004年時点では欧米と仲良くしていたらしいのに、
どこがどうなってグルジア侵攻になったんだろうか。
279パンダパン(2189):2008/09/16(火) 22:33:04
中島義道『ぐれる!』新潮新書 187p 【C】
結局、いつも通り死をとことん考えろってことかい、てな内容。
280あず(☆☆15):2008/09/19(金) 20:55:14
HANAさん、ですなさん、完走おめでとうございます。

『インディゴの夜』加藤実秋 創元推理文庫 294p【C】
ライター兼ホストクラブオーナーの晶と、型破りなホストたちが活躍する短編ミステリー。
起こる事件自体は軽くないけど、軽く読めてしまうのがいいところでもあり
物足りないところでもあり。

『ミステリー傑作選・特別編〈5〉自選ショート・ミステリー』講談社文庫 355p【C】
『ミステリー傑作選・特別編〈6〉自選ショート・ミステリー2』講談社文庫 336p【C】
どちらも総勢33名の作家さんの書いたショートミステリー集。
暇な時にどこからでも読めるし、ちょっとの時間で読めてしまう短さ。
家事の合間に読んでたら、意外とすぐ読み終わってしまった。
初めて読む作家さんの作品も多くあり、他の作品も読んでみたいと思える作家さんとも出会えた。

『邪馬台国はどこですか?』鯨統一郎 創元推理文庫 316p【C】
6つの短編からなる歴史ミステリー小説。
歴史に関して素人なので、出てくる新説(珍説?)に、ただただびっくり。
前半3つは素直に面白かったけど、後半3つはちょっと苦しいかも。

『イン・ザ・プール』奥田英朗 文春文庫 279p【C】
マザコンで注射好きの精神科医・伊良部が、訪れる患者の悩みをいつの間にか解決していく。
う〜ん・・・。期待しすぎたのか、あんまり面白く感じられなかった。

『有栖川有栖の密室大図鑑』有栖川有栖 新潮文庫 367p【B】
古今東西の密室トリックを使った名作を図解つきで解説。
ネタバレがないので未読の作品でも安心して読める。
どれも面白そうで読みたくなってしまうのが難点か?
281パンダパン(2503):2008/09/20(土) 19:59:22
阿佐田哲也『雀師流転』小学館文庫 314p 【C】
未完の長編と23編のエッセイが収録されている。
長編は未完だしエッセイはどこかで見たことあるようなことばかりなのでFANには物足りないかもしれない。
282ですなですな(12☆740):2008/09/21(日) 10:46:55
あず殿も完走お目出とうございます

ジャック・リッチー「クライム・マシン」晶文社332p
飄としてよし【C】

アクセル・ブラウンズ「ノック人とツルの森」河出書房新社342p
ちょっと掃除してくる【B】
283パンダパン(2981):2008/09/22(月) 16:26:18
梁石日『闇の子供たち』幻冬舎文庫 478p 【B】
タイを舞台に幼児売春、幼児売買の世界を描いた作品。
永江朗の解説が良い。
284テタ(9☆3551):2008/09/23(火) 20:42:41
ですなさん、あずさん、完走おめでとうございます。

『大学院生物語』伊良林正哉 文芸社 223p
とある分子生物学研究所を舞台にしたフィクション。【C】

『プラトーノフ作品集』プラトーノフ 岩波文庫 336p
短編集。【C】
285HANA(34☆3780):2008/09/24(水) 13:03:49
マイクロチップさん、あずさん、ありがとうございます。
あずさん、完走おめでとうございます。

『アメリカの宗教右派』 飯山雅史 中公新書ラクレ 253p
アメリカの宗教右派の歴史と、政治に与える影響を説いている。
意外だったのは彼らが最初は民主党支持だったのと、ブッシュ政権下でもそれほどイニシアチブを取れていないという件。
しかし彼らの形成される要因が、最近の日本における保守層と同じ要因なので笑った。
行き過ぎたものには反動が来るわけですな。【C】

『怪談前後』 大塚英志 角川選書 493p
柳田國男と自然主義の関係を論じた一冊。
遠野物語をめぐる人間模様が面白く感じた。
水野葉舟も佐々木喜善も心霊思想に取り込まれたのに、柳田だけが無事という部分の分析は興味深い。
それにしても文学と民俗学という問題は難しい。【C】

『悪魔のほくろ』 ロルフ・ヴィルヘルム・ブレードニヒ 白水社 222p
ドイツの都市伝説集。
いくつかは日本の都市伝説と似通った話もあり、人間の想像力には限界があるな。などと思った。
怪談じみた話が多く、どの国でもこのような傾向の話が好まれるなあ。
有名なハンバーガーの材料の話もありました。【C】
286古弓(☆4858):2008/09/24(水) 13:05:14
お久しぶりです。夏は忙しくて読書する時間が取れませんでしたorz
秋はなんとか時間をとりたいところです……;
以前、お言葉をくださった皆さん、ありがとうございます。
そして、完走された方、おめでとうございます。

『Fate/zero vol.1 第四次聖杯戦争開始』虚淵玄/TYPE MOON BOOKS/405p【C】
『Fate/zero vol.2 王たちの狂宴』虚淵玄/TYPE MOON BOOKS/395p【C】
『Fate/zero vol.3 散りゆく者たち』虚淵玄/TYPE MOON BOOKS/294p【C】
『Fate/zero vol.4 煉獄の炎』虚淵玄/TYPE MOON BOOKS/450p【C】
TYPE MOON原作ゲーム『Fate/stay night』の外伝。
燃えあり、萌えあり、の良作だと思うのですが、やはり原作によっかかってる部分があって
ゲームをやっていない人には人に勧められないと思い、評価を一ランク下げました。
心情的にはぜんぶBです。

『春の雪 豊饒の海』三島由紀夫/新潮文庫/475p【B】
硬い作品にも挑戦。
三島さんの文章は、普通の描写を読んでいるだけでも胸が激しくときめきます。
転生ものは好きなので、時間をかけて次の作品を読んでゆきたいです。
287HANA(34☆4908):2008/09/24(水) 13:15:36
『凶宅』 三津田信三 光文社文庫 348p
幽霊屋敷物。
今回は謎解きの要素は少ないものの、その分純粋なホラーとして楽しめた。
雰囲気だけ盛り上げて一気にラストのカタストロフに持って行くのは上手いなあ。【B】

『探偵奇譚 呉田博士』 三津木春影 作品社 499p
ソーンダイク博士やホームズの翻案。
ホームズの方はほとんど読んだことがあるが、舞台と登場人物が変わると作品から受ける感じも違うので不思議。
明治大正の探偵小説は厳密さに欠ける代わりに、熱気みたいなのが濃くていいなあ。【B】

『黒石怪奇物語集』 大泉黒石 桃源社 281p
怪奇小説集。
幽霊や超常現象が出てくる話は少なく、運命の皮肉を中心にした話が中心。
気に入ったのは宿命の女を描いた「心癌狂」、雰囲気が異様に盛り上がる「ほるとがる女の手紙」等が面白く読めた。
何となく森鴎外を連想させる話が多い。【C】
288ニート1号(12☆4010):2008/09/30(火) 04:39:47
あずさん完走おめでとうございます。

『見えないアメリカ』 渡辺将人 講談社現代新書 245p 【B】
アメリカの有権者が投票をする際に民主党、共和党を選ぶ基準はどこにあるのかを探求したものです。
黒人は民主党、金持ちの白人は共和党支持というようなステレオタイプな見方にとらわれずに、
アメリカ社会の多様性を誠実に伝えようとする記述ぶりに好感を持ちました。

『市場リスク 暴落は必然か』 リチャード・ブックステーバー 日経BP社 447p 【C】
ウォール街で20年近く働いてきた経験から、金融市場でバブルと暴落がなぜ起こるのかを
解明しようとしたものです。

『危険な幻想』 ジェームズ・マン PHP研究所 249p 【C】
経済発展が続けば中国は民主化するといわれていますが、経済発展と民主化は本当に関係があるのか、
むしろ別のカテゴリーなのではないかと疑問を投げかけています。このままでは一党独裁の共産党政権が
支配する中国が台頭するのではないかと、人権派の立場から懸念を表明しています。

『日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり』 K・V・ウォルフレン 徳間書店 307p 【C】
イラク戦争によりアメリカは世界の信頼を失ったというリベラルな立場からの新自由主義批判です。
アメリカよりイランやベネズエラの方がましだと言い切っていますがそれでいいのでしょうか?
ブッシュが嫌いなのは伝わってきますが、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いを地でいっているように感じました。

『ウェブ国産力』 佐々木俊尚 アスキー新書 271p 【C】
『ワインと外交』 西川恵 新潮新書 223p 【C】
『新版 史的システムとしての資本主義』 I.ウォーラーステイン 岩波書店 242p 【C】
『恋愛と贅沢と資本主義』 ヴェルナー・ゾンバルト 講談社学術文庫 361p 【C】
289はむ(☆6135):2008/09/30(火) 11:47:15
HANAさん、ですなさん、あずさん、完走おめでとうございます。
やっと書き込めたぁ〜

「ハリー・ポッターと死の秘宝(上)」J.K.ローリング/静山社/565P【C】
「ハリー・ポッターと死の秘宝(下)」565P【C】
ハリー・ポッター最終巻。
お話は好きだけど、どうしてもハリーを好きになれない。
290マイクロチップ(3☆8702):2008/09/30(火) 13:31:08
あずさん、完走おめでとうございます。
('A`)さんは今月忙しかったのかな?

「あふれた愛」 天童荒太 集英社 333p 【D】
それぞれ違った事情で心を病んだ男女が主人公の中編集。
ショッキングな出来事→最悪な事態に→それでも乗り越えて頑張ろうというあらすじ。
最初の2編に出てくる男がひどくてひどくて
器が小さい人間で恥ずかしいけれど最後の救いが許せなかった。
「うつろな恋人」の智子がそれなんてエロゲ?みたいなリアリティのない美少女キャラで
真剣に読めなかった。

「永遠の出口」 森絵都 集英社 313p 【B】
主人公の紀子が小学校3年から高校卒業まで成長していく様子を書いた短編連作。
運悪く意地悪な担任に当たったり、ぐれてみたり、バイトしてみたり、彼氏ができたり、
十代ってこんなんだったなあって懐かしくなった。
意地悪な担任にクラスメイトが力を合わせて打ち勝つストーリーはドラマ「女王の教室」っぽい。
宇宙は今も膨張しているらしいけれど、十代の頃って交友関係が猛スピードで膨張してたなあ。

「海と毒薬」 遠藤周作 角川文庫 186p 【A】
なんとなく難しそうなイメージで手を出してなかったけれど、すごく読みやすかった。
戦時中、医大で敵国人の捕虜を生体解剖したっていう実際の事件を下敷きに作られた小説。
悲しいけれど多分、戸田みたいな「罪悪感?それ食えんの?」みたいな人が
戦時中のみならず現代も社会のトップになれるんだろうな。
どうでもいいけど去年肺炎で人工呼吸器計1ヶ月+心臓の開腹手術したこちらとしては
田部夫人の手術のシーンが怖くて仕方なかった。
291マイクロチップ(3☆9524):2008/09/30(火) 13:39:44
「プーチン、自らを語る」 N・ゲヴォルクヤン、N・チマコワ、A・コレスニコフ
扶桑社 282p 【C】
巻頭に写真が何枚か掲載されているんだけど、めくった瞬間にコーヒー噴いた。
巻頭の写真だけでも読んで良かったなあと思った。
「朝はできるだけ果物を食べ、ケフィールを飲む」(P190)で
いいえケフィアですのCMを思い出して頭から離れないんだ。
それまでの内容も全部忘れたし、その後の内容も入ってこないんだ……

「蜘蛛」 遠藤周作 出版芸術社 244p 【C】
遠藤周作怪奇小説21編。
表題作「蜘蛛」「月光の男」と、最後の「生きていた死者」が良かった。
「生きていた死者」に「もう作品の世の中じゃないんだな、小説家も雰囲気なんだよ」
ってセリフがあるけど、芥川賞を綿谷・金原が受賞したのに似たことが当時あったんだろうか、
将来を予言したんだろうか。

「恋愛指南−アルス・アマトリア」 オウィディウス 岩波文庫 143p 【D】
古代ローマ時代の恋愛詩の巨匠がお遊びで書いた恋愛のハウツー本。
古代ローマの恋愛術が21世紀日本で通じるのがすごいの一言。
1巻の外見について書かれているところでは「過度にめかしこむより無造作にしろ」
「清潔を心がけろ」「歯を磨くように、爪は切るように、
鼻毛を切るように、口が臭くないように」って現代の雑誌の
「特集・モテる男になる!」みたいなやつと基本同じじゃないかw
女性向けの指南を書いた3巻は「化粧する姿を男に見せるな」「少しだけじらせ」とか。
人間の本能的な部分ってずっと変わってないのかなあ。
(amazonでは214pになってるけど71ページ分の訳注と解説は読まなかったです)

「本の虫―その生態と病理 絶滅から守るために」 スティーヴン・ヤング アートン 153p 【B】
内容は「本の虫」の生態・病理・分類・飼育法などをイラスト入りで解説したユーモア本。
書店に入るとトイレに行きたくなる、古本マニア、自費出版ブームが欧米でも
日本と同様らしいというあたりに、「本の虫」の生命力の強さを感じた。
読んでいてあるあるwと思うところがたくさんあって面白かったです。
本の虫に感染している方だけにおすすめの一冊です。
292テタ(9☆3839):2008/09/30(火) 19:30:01
『三つの小さな王国』スティーヴン・ミルハウザー 白水uブックス 288p
短編三篇。「展覧会のカタログ」が印象的。【B】
293HANA(34☆5711):2008/09/30(火) 21:55:28
はむさん、ありがとうです。

『前田慶次道中日記 資料編』 前田慶次 私立米沢図書館 139p
関ヶ原後、京都から米沢に至るまでの日記。本編の方は読むのを断念。
日記を読む限りではあまり傾き者っぽくないが、熊野の巫女に祝詞の意味を教えたら効かなくなった話や、攫われた女が不細工なのに驚くなど結構酷いことも書いてる。
後半はエピソード集。一夢庵風流記にない米沢でのエピソードが多数収録されていて面白かった。【C】

『小川未明集 幽霊船』 小川未明 ちくま文庫 378p
文豪怪談傑作選九巻。
正直「赤い蝋燭と人魚」しか読んだことがなかったが、小説のあまりの出来の良さに驚く。
なんでこれほどの物が埋もれてしまったのか。文体だけで驚異を紡ぎ出す物は百鬼園先生と通じる物があるな。
お気に入りは前半の土俗の怪異。「越後の冬」「老婆」は一読の価値有り。【B】

『横溝正史読本』 小林信彦・編 角川文庫 286p
まさか復刊されるとは思わなかった。表紙も当時のが使われている。
内容は対談が三分の二くらい。新青年時代と自作解説が特に面白い。
残りはエッセイと他人による書評。どの作品が何に影響されたか、作品自体を読んだのは随分昔であるが、ストーリーを覚えていることに驚く。
読書黎明期に読んだものは忘れないのであるな。
古書でとんでもない値が付いており、読むのを諦めていただけに読んだときの感激もひとしおである。【B】
294真空(6☆5054):2008/09/30(火) 23:33:12
『風の証言』鮎川哲也 創元推理文庫 323p【C】
鬼貫もの。トリックはいくつも練られていて面白いものの、
最後の詰めは読者は解けませんね。

『時のかたち』服部まゆみ 東京創元社 302p【C】
ミステリ中短編集、エッセイ、インタビュー。ベストは「時のかたち」でしょうか。
インタビューの「本格はあまり読んでない」という話が意外でした。

『壜の中の手記』ジェラルド・カーシュ 西崎憲他訳 晶文社 332p【B】
戯画的な奇想に満ちた短編集。ベストは表題作。

『伝奇集』J.L.ボルヘス 鼓直訳 岩波文庫 282p【B】
神話的、哲学的、迷宮的な短編集。ベストは「円環の廃墟」。
人間性を排除した形而上学的なアプローチとかすごい良い。

『凶運の手紙』仁木悦子 角川文庫 234p【C】
ミステリ短編集。「一日先の男」の怪奇風味は著者にしては珍しくて新鮮。
295('A`):2008/10/04(土) 21:44:37
8月、9月と忙しくて集計してなくてすいません('A`)
取り敢えず、9月分は今日中にスレに書きます。
8月分はまとめサイトの方にて。
296('A`):2008/10/04(土) 23:02:59
9月1日〜9月30日までの集計です。

1位…HANA選手(4894P)【3/64 位】
2位…ニート1号選手(3833P)【5/64 位】
3位…マイクロチップ選手(3590P)【18/64 位】
4位…古弓選手(2219P)【30/64 位】
5位…ですな選手(1985P)【6/64 位】
6位…あず選手(1947P)【25/64 位】
7位…真空選手(1373P)【11/64 位】
8位…テタ選手(1229P)【28/64 位】
9位…はむ選手(1130P)【28/64 位】
10位…パンダパン選手(979P)【52/64 位】

またもや集計が遅くなってすいませんでした('A`)
297(*'A`)<こちらは実況です!:2008/10/04(土) 23:05:24
(*'A`)<マイクロチップ選手が、19位から18位に順位を上げました!
(*'A`)<あず選手が、27位から25位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、29位から28位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、31位から30位に順位を上げました!
(*'A`)<パンダパン選手が、55位から52位に順位を上げました!

(*'A`)<ですな選手、12回目の完走です!
(*'A`)<あず選手、2回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
298無名草子さん:2008/10/09(木) 23:56:55
「寝ながら読書スタンド」をアマゾンにて11980円で出品しています。
ぜひお求めください。
299パンダパン(3329):2008/10/10(金) 20:18:16
集計お疲れ様です!

隆慶一郎『鬼麿斬人剣』348p【C】
死に際の師匠から訳有で打った刀を折って回って欲しいと託される話。
著者のサンカ好きが鼻につくがそれ以外は非常に面白いと思う。
300ニート1号(12☆5094):2008/10/11(土) 02:55:53
('A`)さん、2か月分の集計ありがとうございます。

『数学で犯罪を解決する』 キース・デブリン/ゲーリー・ローデン ダイヤモンド社 369p 【C】
数学的な考え方を活用して犯罪を解決するアメリカのドラマで使われた数学的手法を解説したものです。
コンピュータをはじめとして現代の社会で幅広く使われている数学を基礎とした技術や概念が難解な数式を
使わずに文章で説明されていたので助かりました。

『竹中平蔵、中国で日本経済を語る』 竹中平蔵 大和書房 237p 【C】
戦後の日本のと現在の中国の経済発展の共通点、竹中氏が小泉内閣で担当した
不良債権処理や郵政民営化について語った北京大学での講演をまとめたものです。

『ジャーナリズム崩壊』 上杉隆 幻冬舎新書 234p 【B】
他人に厳しく、自分たちに甘いダブルスタンダードな日本のマスメディアのエピソードが
たくさん紹介されていて失笑を禁じえませんでした。

『すべての経済はバブルに通じる』 小幡績 光文社新書 244p 【B】
現在、問題となっているサブプライム危機について、住宅ローン会社、投資銀行、ヘッジファンドなどの
各参加者がマーケットでどう行動し、そこでなにが起きたのかの説明を試みたものです。
サブプライム問題、金融資本主義の解説として本質を捉えているのではないかと思いました。

『ドバイにはなぜお金持ちが集まるのか』 福田一郎 青春新書INTELLIGENCE 188p 【C】
世界一高いビルが建つなど発展著しいドバイの近況を紹介したものです。
301ニート1号(12☆6350):2008/10/11(土) 03:04:25
『機関銃の社会史』 ジョン・エリス 平凡社ライブラリー 334p 【C】
機関銃が兵器としては優秀でありながらも欧米の軍隊ではその価値がなかなか認められなかった
経緯をたどったものです。
威力の高い兵器のほうが人間の生身の体よりも強いというのは現代人の感覚からすると
当たり前だと思うのですが、18世紀半ばから19世紀の初めにかけての軍人は勇気と健全な肉体、
いわゆる騎士道精神のようなものが近代兵器を超越すると考えていたのは少し不思議に感じました。

『空の戦争史』 田中利幸 講談社現代新書 253p 【C】
航空機同士の戦いではなく、航空機の爆撃により、犠牲となった被害者の立場から空襲の歴史を
記述したものです。

『昭和史の一級資料を読む』 保阪正康/広瀬順皓 平凡社新書 283p 【C】
昭和の戦争を語るうえではずしてはならない資料と昭和史を研究してきた経験から資料を読む際に
留意すべき点を語り合った対談です。軍部の領土拡大路線よりも外務省の国際協調路線を支持していた
昭和天皇の太平洋戦争観がはっきりとわかった点は参考になりました。

『近代化と世間』 阿部謹也 朝日新書 198p 【D】
302ニート1号:2008/10/11(土) 03:18:59
あらら、計算を間違ってしまいました
.>>300は(12☆5282)です
失礼しました
303ですなですな(12☆2625:2008/10/12(日) 09:47:23
('A`)殿お忙しい中ありがとうございます

アーダルベルト・シュティフター「晩夏」上 ちくま文庫508p
まだるこさ満点【B】

Louisa May Alcott, "An Old-Fashioned Girl", Puffin, 360p
ポリーかわいいよポリー【B】

グラディス・ミッチェル「月が昇るとき」晶文社348p
狂った遠近感に妙に惹かれる作風です【C】

森見登美彦「有頂天家族」幻冬社357p
タイトルのわからない本スレでご教示いただきありがとうございました
やっと読めました
大変おもしろうございました【B】

高橋克彦「完四郎広目手控 文明怪化」集英社312P
新聞錦絵
全体に小粒【D】
304バカハツ五郎(☆☆☆☆☆☆3019):2008/10/13(月) 06:40:31
「俳句のつくり方が面白いほどわかる本」金子 兜太著 P.222 中経出版【A】
 俳句を作るには、色々ルールがあるけれども、とにかく自由にたくさんつくってみましょう。それが、上達への第一歩です。
「ホット・キッド」レナード著 小学館文庫 P.562 【A】
 飽きずに一気に読める。翻訳もうまい。
「永遠の故郷・夜」吉田 秀和著 集英社 P.157 【C】
 吉田センセイの文章はレベルが高すぎて一度や二度の読書では理解不能。
「プリズン・ストーリーズ」アーチャー著 新潮文庫 P.363【A】
 面白い。刑務所の中で作者が聴いた話から作った話が特に素晴らしい出来栄えです。
「俳句入門」稲畑 灯子著 PHP新書 P.203 【C】
 著者は虚子の孫だから虚子贔屓になるのは仕方ないと思うけど。
「鉄人ルー・テーズ自伝」 講談社 P.213 テーズ著 【A】
 本当にプロレスって全てが八百長だったのだろうか?プロレス人気が衰退した原因を、もう一度考えてみたくなった。
「ロミオ」エリス著 ハヤカワ文庫 P.575 【B】
 このごろのミステリー小説って、やたらと長いのが多いけどこの作品はそうでもない。テンポもいい。

しばらくです。
また、よろしくおねがいします。
305バカハツ(6☆4064):2008/10/13(月) 06:47:23
ページ数に間違いがありました。訂正します。
306はむ(☆7896):2008/10/14(火) 13:49:35
('A`) さん、いつも集計ありがとうございます。

「カストレーデの皇子」雨川恵/角川書店/223P【C】
「シェーンベルムの騎士」223P【C】
「ユスティニアの花束」254P【C】
アダアルシャンシリーズ6、7、外伝。

「少女には向かない職業」桜庭一樹/東京創元社/270P【B】
少女時代の友達関係・悩み・やるせなさが伝わってくる。

「選ばなかった冒険 光の石の伝説」岡田淳/偕成社/317P【C】
妙に鬱になりそうなゲームに似た世界での冒険物。

「二分間の冒険」岡田淳/偕成社/259P【B】
子供に戻ってわくわくしました。
冒険最高。

「謎の物語」紀田順一郎/筑摩書房/215P【C】
「女か虎か」等の『謎』を含んだ物語を集めた短編集。
307はむ(☆9820):2008/10/14(火) 13:51:02
「ひらいたトランプ」アガサ・クリスティー/早川書房/396P【C】
「ようこそ、おまけの時間に」岡田淳/偕成社/220P【C】
「アンジェリク 4 ヴェルサイユの恋人(上)」S&A・ゴロン/講談社/345P【B】
「アンジェリク 5 ヴェルサイユの恋人(下)」324P【B】
「アンジェリク 6 金髪の女奴隷(上)」333P【C】
「アンジェリク 7 金髪の女奴隷(下)」306P【C】
308パンダパン(3643):2008/10/14(火) 19:19:10
薄井ゆうじ『イエティの伝言』 314p 小学館文庫 【C】
ヒマラヤに住むイエティが人間社会との交流を求めるという小説。
作中でのイエティは個を尊重し意思の疎通はテレパシーのようなものをつかう設定になっている。
テーマとしては個人と個人の相互理解はどこまで可能なのかなのかなと思った。
309悟りの境地へ(0):2008/10/15(水) 09:17:14
今日から僕も参加させてもらいま〜す(^v^)
310パンダパン(3783):2008/10/19(日) 07:35:06
綿矢りさ「蹴りたい背中」140p 河出書房新社 【C】
自意識過剰な主人公と自意識皆無な同級生の話。
精緻な高校生活の描写に高校時代を思い出して恥ずかしくなってしまった。
311古弓(☆7210):2008/10/19(日) 13:10:14
('A`)さん、お忙しい中集計ありがとうございます!
ひそかに心配しておりました……。無理はしないでくださいね。
悟りの境地へさん、よろしくお願いします。
それと、完走された方、おめでとうございます^^!!


『ラブレター』岩井俊二/角川文庫/215p【D】
 作者さんは同じ内容の映画を監督してらっしゃるのですが、映画で見るべきだったと後悔。
『狼の紋章』平井和正/角川文庫/282p【C】
 リメイクの漫画を読んで、懐かしくなって再読。おもしろい。しかし、古い……。
『DZ』小笠原慧/角川文庫/467p【C】
 遺伝子と進化に関わるSFと言えばいいのでしょうか。
 文体が、海外のサスペンスみたいでおもしろかったです。
 福祉施設が舞台になる場面があるのですが、最近施設に行ってきたのですこし身につまされまし

た。
『家族八景』筒井康隆/新潮文庫/231p【C】
人の心を読める少女が、家政婦として色々な家族の間を渡り歩く話。
『メリーゴーランド』荻原浩/新潮文庫/445p【C】
郊外のテーマパークを再建するために、主人公が奮闘するお話。
ほろ苦い読後感が良かったです。
『OKAGE』梶尾真治/新潮文庫/712p【C】
312テタ(9☆4467):2008/10/19(日) 19:23:46
('A`)さん、集計お疲れさまです。

『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ 新潮社 223p
映画も見たことがなかったけれど、無垢な者、であった者をめぐる物語。【B】

『ポアンカレ予想を解いた数学者』ドナル・オシア 日経BP社 405p
数年前解決したポアンカレ予想をめぐるお話。【C】
313HANA(34☆6871):2008/10/20(月) 15:36:22
('A`) さん、忙しい中集計ありがとうございます。どうかお体にはお気をつけください。
悟りの境地へさん、これからよろしくです。

『恐怖箱 彼岸花』 加藤一・編 竹書房文庫 217p
実話怪談集。
「エア・バイク」とか「素直」とかバカ話も入ってると思えば、「ありがとう」「石段」みたいな話が急に出てくるから油断がならない。
作者が多いのも良し悪しで、やはり玉石混淆という感じを受ける。【C】

『また中国か!』 東亜細亜問題研究所 普遊舎ブラック新書 209p
例の国の生態。
一般人からしたら目新しいのかも知れないが、2ちゃんとか見てたら慣れっこのニュースが続く。
マスコミとの報道とそれだけ隔絶しているのかもしれないけど。【C】

『奇談異聞辞典』 柴田宵曲・編 ちくま学芸文庫 734p
江戸時代の随筆から奇談を抜き出した辞典。
まずはそのボリュームに圧倒される。
有名なよく聞く話から「怪談老の杖」「北国奇談巡杖記」とかの聞いたこともない随筆からの抜粋もあって非常に読み応えがある。
江戸時代の随筆に興味のある人は手に取ってみるといいと思う。【B】
314HANA(34☆7717):2008/10/20(月) 15:48:19
『秀吉はいつ知ったか』 山田風太郎 筑摩書房 302p
エッセイ集。
自分の住んでいる町の事から、歴史エッセイ。国際論、旅行記と幅広く収められている。
国際論なんかを読むと昨今の進歩的文化人みたいに時事に踊らされていない様子がよくわかる。さすがは戦中派不戦派。
歴史エッセイに意外な視点が多く面白かった。【B】

『おまえが若者を語るな!』 後藤和智 角川ONEテーマ21 225p
昨今の若者論を批判的に読み解いている一冊。
宮台真司とか香山リカとか肌が合わないので読んだことはないが2ちゃんでたまに見かけ、
その度に得も言われぬうさんくささを感じていた。そのうさんくささに言葉を与えられた感じ。
岡田斗司夫にしても彼らにしても自分の商売道具使い捨てにする感覚はどうしても理解に苦しむ。【C】

『新耳袋大逆転』 ギンティ小林 洋泉社 319p
幽霊マンションにまた行ったり、山の牧場に案内人付きで行ったり。最近の芸人より体張ってるなあ。
三本足のサリーちゃん、小生が聞いた話とまた違いますな。私が聞いた話だと失敗した人形の話でしたが、ここでは実在人物の話になっている。
怪奇旅日記、今回も楽しませていただきました。【C】
315HANA(34☆8711):2008/10/20(月) 15:58:40
『千年王国の追求』 ノーマン・コーン 紀伊國屋書店 456p
ユダヤ教から中世に至るまで千年王国の思想がどのような変遷を辿ったかを論じた一冊。
マルクスの思想が突然出来た物ではなく、いかにそれ以前の物から影響を受けているかわかる気がする。
最初は教会によって弘法されていた物が、後に批判の道具になるとは歴史の皮肉を感じるなあ。
自由心霊派を知れただけでも価値のあった一冊。【B】

『悩めるアメリカ』 実哲也 日経プレミアシリーズ 245p
グローバル化、テロ、医療保険。現代アメリカの問題点とそれにどう取り組んでいるかを紹介している。
例えばグローバル化でも一方では中国に職を奪われた人もいるし、一方は貿易で儲けた人もいる。割と一方に偏っていない姿勢は評価できる。
移民の問題とかは、これから他人事で無くなっていくようにも思えるなあ。
今だとこれにサブプライムも入るんだろうなあ。【C】

『美女と竹林』 森見登美彦 光文社 293p
竹林をただ苅る話。
それがこれほど面白いのはやっぱ文体と才能だなあ。一部の会話など百鬼園先生を思わせる出来だし。
文章をしみじみ楽しみながら読みたい。【B】
316HANA(34☆9265):2008/10/20(月) 16:07:59
『消えるヒッチハイカー』 ジャン・ハロルド・ブルンヴァン 新宿書房 325p
アメリカ都市伝説の入門書的一冊。
日本の都市伝説と共通しているのもあるな。消えるヒッチハイカーはタクシーの乗客の話そっくりだし、二階の男はベッドの下の男と共通している。
ベビーシッター等向こうでしか通用しない都市伝説と日本でしか通用しない都市伝説の差などを考えていると面白かった。
ヒッチハイカーも日本だと大抵幽霊だけど、向こうはキリストとか乗ってくるし。【B】

『漢字廃止で韓国に何が起きたか』 呉善花 PHP研究所 229p
期待したようなものは前半三分の一程度で後は韓国の言い回しやことわざ。
正直看板に偽りありという感じである。
言わんとすることは2ちゃんでも指摘されているし、「ひらがなだけでかくすれっど」とか。
今回はいまいちだったかなあ。【D】
317パンダパン(4575):2008/10/21(火) 23:04:59
山本文緒『みんないってしまう』角川文庫 228p【C】
短編集。
やや病んだ感じがいい味だしてる。

隆慶一郎『一夢庵風流記』新潮文庫 564p【C】
数少ない資料からよくぞここまで書いたなーと言う感じ。
小説としては非常に面白い。
318パンダパン(4882):2008/10/25(土) 16:39:06
金原ひとみ『蛇にピアス』集英社 124p 【C】
芥川賞受賞作にしてはちょっとお粗末という感じがした。
普通に読めば普通に面白いと思う。

本谷有希子『腑抜けども悲しみの愛を見せろ』183p 【B】
タイトルにひかれて読んでみた。
文章力が今ひとつかなという気がしたので小説より劇が見たくなった。
久しぶりに他の作品も読んでみたい作家。
319テタ(9☆5003):2008/10/27(月) 22:41:30
『黒船以前 パックス・トクガワーナの時代』中村彰彦 山内昌之 中公文庫 331p
対談。徳川の平和がなぜ続いたのか。世界的な視野から眺める。【C】

『美しいイギリスの田舎を歩く!』北野佐久子 集英社be文庫 205p
【D】
320はむ(2☆694):2008/10/31(金) 15:52:03
悟りの境地へさん、初めまして。
よろしくお願いします。

「ファイナル・ゲーム」黒武洋/角川書店/309P【C】
ほとんどD寄り。

「煌夜祭」多崎礼/中央公論新社/219P【C】
評判が良かったので期待し過ぎてしまいました。
この世界観は好きです。

「タイタンの妖女」カート・ヴォネガット・ジュニア/早川書房/346P【C】
321マイクロチップ(4☆1811):2008/10/31(金) 17:40:30
('A`)さん、いつもありがとうございます、お疲れさまです。
悟りの境地へさん、はじめまして。よろしくお願いします。

「深い河」 遠藤周作 講談社 347p 【C】
3行で言うと、妻の生まれ変わりを探す男、大学時代の変人同級生を探す女、
命を救ってくれた鳥の恩返しをしたい童話作家、ビルマで死んだ戦友の供養をしたい老人、
新婚の写真家夫婦などが旅行会社のインドツアーでガンジス川に行く話。
そこで人生とは、生死とは、神とは、についてそれぞれが見つめ直す、と。

「安楽病棟」 帚木蓬生 新潮社 462p 【B】
主人公は痴呆病棟で働く新人ナース城野とそこに入院している個性豊かなお年寄りたち。
病棟主治医の香月先生と安楽死や尊厳死についてどう思うかを話し合う場面では、
肯定派の香月と否定派の城野との主張がわかりやすくてさすが医者だなあ、と。

「残虐記」 桐野夏生 新潮社 221p 【C】
「グロテスク」と同じ系統のいかにも桐野夏生な小説。
落ち込んでるときには絶対に読んではいけない。
誰が悪人で、善人なのか。
「あなたのこと心配してるのに!」な善意の押し売りが一番怖いよなあ、と思った。

「太宰治 滑稽小説集」 太宰治著/木田元編集 みすず書房 206p 【D】
「畜犬談」が良かった。
「い、犬なんか嫌いなんだからね!これは犬に襲われないように犬好きを演じてるんだからね!」
な太宰風ツンデレ短編、ほほえましい。
322マイクロチップ(4☆1811):2008/10/31(金) 17:41:50
「地図男」 真藤順丈 ダ・ヴィンチブックス 144p 【B】
文章のリズムがひたすら心地良い。
面白いけれど、全体に浅い・薄っぺらくてここまで押し売りするのはどうかと思う。

「闇の子供たち」 梁石日 幻冬舎文庫 478p 【B】
時々不思議な日本語が混じってるのが気になりつつも、読み始めたら止まらなかった。
ラストの「日本にいる外国人は所詮、日本人とは違うのだという排他的な感情に
ほかならなかった」というところ、外国人なら実際国籍違うじゃねーか、在日乙w
と思った2ch脳の自分乙www

「鍵穴から覗いたロンドン」 スティーブ・ジョーンズ ちくま文庫 429p 【C】
17〜19世紀くらいにかけてのロンドン及び英国の
ファッション・食事・教育・性風俗・エンターテインメント・スキャンダルなどを
挿絵付きで紹介している本。
毎日新聞の例のコーナーをまとめて文庫化しました、みたいな本かと。
323テタ(9☆5215):2008/10/31(金) 20:31:40
『ダンディズム』生田耕作 中公文庫 212p
ダンディのお手本ボー・ブランメルの美意識について。【C】
324ニート1号(12☆7305):2008/10/31(金) 21:01:32
はむさん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『資本主義と自由』 ミルトン・フリードマン 日経BP社 380p 【C】
自由の価値をもっとも尊ぶ個人としての立場から社会はいかにあるべきかを論じたものです。
著者のフリードマンはいわゆる新自由主義経済の代表的な経済学者として知られている方ですね。
大きな政府は駄目で、小さな政府を目指すことが良いと言われていることの意味がよくわからなかったのですが
良い悪いは別として、規制緩和や市場開放を行い小さな政府が良いとされる理由はよくわかりました。

『ハイエク 知識社会の自由主義』 池田信夫 PHP新書 204p 【B】
現実社会で広い影響力を持ったケインズ主義、マルクス主義、マネタリズム、とハイエクの経済思想を
比較したものです。経済だけではなく、法哲学など幅広い分野に言及されていて感心しました。

『米国世界戦略の核心』 スティーブン・M・ウォルト 五月書房 371p 【C】
イラク戦争でアメリカの評判は地に落ちましたが、アメリカが世界の信頼を取り戻すのにはどうすればいいのか、
また、唯一の超大国として覇権を長く維持するためにはなにが必要かを考察したものです。
戦争や地球温暖化のような国際協調が必要な問題が起きたときには、イラク戦争のように単独で行動するのでは
なく、問題を解決する際にはアメリカを調停者として頼るように仕向けて恩を売り、アメリカの意向を最大限反映
することが重要であると論じています。
325ニート1号(12☆9131):2008/10/31(金) 21:06:57
『日韓歴史論争 海峡は越えられるか』 櫻井よしこ/金両基 中央公論社 340p 【C】
保守派の論客櫻井氏と日本に厳しい視線を向ける在日韓国人の金両基氏が主に近代日本の行動をそれぞれの
立場から語り合ったものです。日本の行動にまったく問題がなかったわけでもないので、櫻井氏が押され気味
のような印象を持ちました。

『オイルマネーの力』 石田和靖 アスキー新書 189p 【C】
一部で話題になりつつあるイスラム金融とペルシア湾岸諸国、特にドバイの経済情勢を扱ったものです。
現在の経済危機が深刻化する前に書かれたようで、産油国の経済に対して強気な見方をしていますが、
原油価格がピークの半分になっているのに本当に大丈夫なのでしょうか?

『新しい中国人』 山谷剛史 ソフトバンク新書 247p 【C】
中国のインターネット事情と日本人や日本のハイテク製品について中国人がどのように思っているかを
取材したものです。糞青といわれる中国版ネット右翼の現状を知りたかったのですが、たいして言及されて
いなかったのは残念に思いました。

『アメリカもアジアも欧州に敵わない』 八幡和郎 祥伝社新書 268p 【C】
ヨーロッパ各国の歴史と文化、現在の状況を紹介したものです。
新書にもかかわらず、マイナーな小国まで網羅していて、情報量が多いのは評価できると思います。


『行政不況』 中森貴和 宝島社新書 201p 【C】
『ブログ論壇の誕生』 佐々木俊尚 文春新書 254p 【C】
『リアルのゆくえ』 大塚英志+東浩紀 講談社現代新書 327p 【C】
326真空(6☆6341):2008/10/31(金) 23:35:44
『月世界へ行く』ジュール・ヴェルヌ 江口清訳 創元SF文庫 317p【D】
1869年発表、1964年訳。
砲弾に乗って宇宙に出るとかツッコミ所満載ですが、さておき
固有名詞や具体的数値の羅列、過剰装飾気味の文章、道中の退屈さ、
しょんぼりオチなど今読むとなかなか辛いものが。

『終着の浜辺』J.G.バラード 伊東哲訳 創元SF文庫 300p【C】
SF短編集。「甦る海」など静謐な空気感が秀逸。

『ソフトマシーン』ウィリアム・バロウズ 山形浩生 柳下毅一郎訳 河出文庫 223p【D】
カットアップ、フォールドインという切り貼り手法で作られた小説。
あんまり理解出来ない。理解するものなのか?感じるものなのか!?
正直しんどい。

『未明の悪夢』谺健二 光文社文庫 447p【B】
阪神大震災時の神戸を舞台にしたミステリ。震災描写が濃厚圧巻。
推理、トリック部分もそれくらい練られていると尚良かったのですが。
327名無し猫(433):2008/11/01(土) 13:17:10
今日から参加させていただきます。
よろしくお願いします。

『経済学の歴史』 ジョン・ケネス ガルブレイス 鈴木哲太郎(訳) ダイヤモンド社 433p 【B】
ギリシャ時代から1980年代までの経済思想とその時代背景を大まかに取り扱っています。
少し古いのが難点ですが、経済学の歴史を把握するには良い本だと思います。
328パンダパン(5210):2008/11/02(日) 08:43:05
本谷有希子『ぜつぼう』175p 【C】
売れなくなった芸人が真の絶望を求め続ける。
相変わらずの文章力。
話自体は面白いので物凄く残念だ。

本谷有希子『グ、ア、ム』153p 【C】
身勝手な長女に堅実な次女にその合間でおろおろする母。
329ほうき(3004):2008/11/02(日) 21:10:20
『理系のための研究生活ガイド』 坪田一男著 講談社ブルーバックス 【C】p239
理系のための研究生活に関するアドバイスなど。著者は慶応大学医学部→ハーバード大学という高学歴。
海外の留学のことに関してもいろいろかいてあり、理系である自分としては大変興味の湧いた一冊といえます。
内容:研究テーマや研究の楽しむものであるということや論文を書くことがいかに大切かということなど。

『理系のための人生設計ガイド』 坪田一男著 講談社ブルーバックス 【C】p248
題名通り、理系のための大学からの人生設計のしかたなどのアドバイスが書いてある本です。
「大学に残って研究する場合」に特化しすぎた内容であったので、いくら自分が理系とはいっても
参考になった部分は現時点ではあまりない印象。ただ、まだ自分が二年生であることも考えると、
来年や再来年、大学院に入ったあとなどに読んでみてもまた違った印象になるかもしれない。

『ブレイブ・ストーリー 2 幻界』宮部みゆき 角川スニーカー文庫 p308 【B】
『ブレイブ・ストーリー 3 再会』宮部みゆき 角川スニーカー文庫 p360 【B】
『ブレイブ・ストーリー 4 運命の塔』宮部みゆき 角川スニーカー文庫 p361 【B】
全四巻の2、3、4。少年の心の動き、葛藤を表現。読者である自分が、かつて少年だった時の心の動きを
客観的に文章としてうまくとらえることができたような気がしました。
子供のお話ではあるけど、子ども時代に読める本ではなく、今の歳になって読む物にふさわしいと思いました。

『光の帝国/常野物語』恩田陸 集英社文庫 p288 【B】 
特別な能力を持ってしまった一族の話。その能力をもつひとと接する人々。
個人的にこういったシチュエーションの物語は好き。

また復帰しました、というか、たまってたのを返済みたいな形になってしまいすみません。
それでもまだまだなので、今後もどんどん読んでいくつもりです。
330無名草子さん:2008/11/02(日) 21:32:37
【在日朝鮮人は悲劇の差別被害者を装った特権階級=z

川崎市 在日朝鮮人一世帯当たり2700万円程度の補償(不法占拠の立ち退き費用) ボロい住居とは別に土地を持ってるのに

国の負担金2兆6000億円のうち、半数の1兆3000億円を、僅か数十万人の在日韓国、朝鮮人が受給している
現在は2兆3000億?
・生活保護優遇
(一世帯あたり年600万円が無償で支給。在日朝鮮人64万人中46万人が無職。
なお仕事を持っていても給付対象から外されることはない)
・国民年金全額免除(“掛け金無し”で年金『受給』が可能)
・保険診療内の医療費は全額タダ(通院費も全額支給)
・都営交通無料乗車券給与。
・仮名口座可(脱税の温床)
・上下水道基本料金免除。
・JRの定期券割引。
・NHK全額免除。
・特別永住資格(外国籍のまま子々孫々とも日本に永住できる)
・公文書への通名使用可(在日隠蔽権獲得)
・公務員就職の一般職制限撤廃。
・永住資格所有者の優先帰化。
・公営住宅への優先入居権。
・外国籍のまま公務員就職。
・犯罪防止指紋捺印廃止。
・朝鮮学校、韓国学校の保護者への年間数十万円の補助金援助(所得に関係なく全額補助)
・民族学校卒業者の無審査公私高校受験資格付与。
・競争率の低い帰国子女枠で有利に進学可能。
・朝鮮大学校卒業者の司法試験1次試験免除。
・大学のセンター試験に韓国語の導入。
・上記試験受験者への異常な優遇。
・民族学校卒業者の大検免除。
331パンダパン(5430):2008/11/02(日) 23:23:14
本谷有希子『乱暴と待機』メディアファクトリー 220p【B】
妹に復讐するため同棲する兄。
複雑な愛の形を描いた小説なのかな。
今まで読んだ中では小説としては一番読みやすかった。
332ですなですな(12☆3761):2008/11/03(月) 00:39:27
はむ殿マイクロチップ殿おめでとうございます

ジュリアン・グラック「シルトの岸辺」ちくま文庫510p
予兆に敏感すぎると統合が失調するという説を思い出しました【D】

ウーヴェ・ティム「カレーソーセージをめぐるレーナの物語」
河出書房新社221p
欠乏のなかで工夫して食欲を満たすような内容が自分の好みであります【B】

コーネリアス・ライアン「史上最大の作戦」ハヤカワ文庫NF405p
ハラスはどこへいってしまったのか
ロンメルはその日何をしていたのか
大変読み応えがありました【B】
333ほうき(3480):2008/11/04(火) 23:14:17
『時計館の殺人』 綾辻行人著 p476 講談社ノベルス 【B】
綾辻の「館」シリーズの第五作目。自分はまだ十角館、迷路館とこれしか読んだことがないが、
はやくも「館」中毒かもしれない。
本格推理。閉ざされた洋館といった、いかにもベタな舞台だが、それでいて最後に驚愕の事実が控えている。
次は水車館に挑戦。順番通り読んでないのが残念。
334古弓(☆8125):2008/11/05(水) 22:16:16
はむさん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。
名無し猫さん、はじめまして。これからよろしくお願いします^^

『貴婦人Aの蘇生』小川洋子/朝日文庫/243p【C】
 ロマノフ王朝の生き残り?の伯母と主人公が暮らす日々を淡々と描く。
 主人公のボーイフレンドや剥製商のキャラ付けと
 古い洋館という舞台が映えていると思いました。

『脳と魂』養老孟司・玄侑宗久/ちくま文庫/291p【C】
 対談集。タイトル通りのお話。

『テロリストのパラソル』藤原伊織/角川文庫/381p【B】
 上質なハードボイルド。
 時代が数年前なのを如実に感じさせること以外は、とても優れた物語でした。
335パンダパン(5791):2008/11/06(木) 05:47:43
デュラン・れい子『一度も植民地になったことのない日本』講談社+α新書 221p
【C】
ヨーロッパでの日本の捉えられ方など。
書名はその中の一編であり植民地関係の話だと思っていると期待はずれ。

本谷有希子『生きてるだけで、愛』新潮社 140p
鬱病で過眠症の主人公と寡黙な恋人の関係を描く。
336パンダパン(6753):2008/11/06(木) 21:21:19
本谷有希子『遭難』161p 【C】
小説ではなく戯曲。

隆慶一郎『死ぬことと見つけたり 上下巻』399+402p 【C】
未完なのが残念。
小説としては面白く、葉隠にも興味を持つことが出来た。
337パンダパン(6912):2008/11/08(土) 16:04:13
本谷有希子『偏路』新潮社 159p 【C】
小説ではなく戯曲。
最後のほうにこの作品のモデルとなったお父様との対談も掲載。
338名無し猫(1222):2008/11/08(土) 16:41:21
『スターリン・ジョーク』 平井吉夫 河出書房新社 302p【B】
共産圏ジョークの傑作集です。
政治ジョークの中でも共産圏のものは格別に面白いです。

『キリスト教の悲惨』ヨアヒム・カール(著) 高尾利数(訳) 法政大学出版局 250p【B】
元神学者の著者がキリスト教を批判した本です。
キリスト教の負の側面を知ることができました。

『イラク戦争 イスラーム法とムスリム』真田芳憲 中央大学出版部 237p【C】
アメリカの武力行使、武装勢力の戦闘行為を国際法、イスラーム法の視点から捉えています。
339ほうき(3753):2008/11/09(日) 22:47:26
『水車館の殺人』 綾辻行人著  講談社 273p【C】
綾辻行人の館シリーズ第二弾。本作品は彼が大学院在学中に書かれたもの。
過去と現在を交互になるように書くことで、少しずつ明らかにされていく新事実。
340('A`):2008/11/11(火) 00:24:49
10月1日〜10月31日までの集計です。

1位…ニート1号選手(5121P)【5/64 位】
2位…はむ選手(4559P)【25/64 位】
3位…HANA選手(3554P)【3/64 位】
4位…古弓選手(2352P)【29/64 位】
5位…マイクロチップ選手(2287P)【17/64 位】
6位…パンダパン選手(1901P)【48/64 位】
7位…ですなですな選手(1885P)【6/64 位】
8位…テタ選手(1376P)【8/64 位】
9位…真空選手(1287P)【11/64 位】
10位…バカハツ五郎選手(724P)【12/64 位】

好きな人が できました(*'A`*)
341(*'A`)<こちらは実況です!:2008/11/11(火) 00:25:56
(*'A`)<バカハツ五郎選手が、13位から12位に順位を上げました!
(*'A`)<マイクロチップ選手が、18位から17位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、28位から25位に順位を上げました!
(*'A`)<古弓選手が、30位から29位に順位を上げました!
(*'A`)<パンダパン選手が、52位から48位に順位を上げました!

(*'A`)<マイクロチップ選手、4回目の完走です!
(*'A`)<はむ選手、2回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
342かえるくん(☆×O 723):2008/11/11(火) 03:41:10
『ノルウェイの森(上・下)』村上春樹 合わせて527P【A】
『螢・納屋を焼く・その他の短編』同上 189P【B】
『どきどきフェノメノン』森博嗣 379P【C】
『クレィドゥ・ザ・スカイ』同上 343P【C】
『すべてがFになる』同上 522P【B】
『工学部・水柿助教授の日常』同上 324P【C】
『τになるまで待って』同上 335P【C】
『冷たい密室と博士たち』同上 422P【C】
『笑わない数学者』同上 484P【C】
『詩的私的ジャック』同上 472P【C】
『封印再度』同上 572P【B】
『まどろみ消去』同上 380P【C】
『ZOKU』同上 343P【C】
『虚空の逆マトリクス』同上 383P【C】
『クビシメロマンチスト』西尾維新 559P【B】
『クビツリハイスクール』同上 279P【C】
『サイコロジカル(上・下)』同上 合わせて730P【B】
『対話篇』金城一紀 244P【A】
『どすこい。』京極夏彦 555P【D】
『極限推理コロシアム』矢野龍王 442P【C】
『孤虫症』真梨幸子 437P【C】
343ニート1号(13☆1031):2008/11/12(水) 01:31:08
名無し猫さんはじめまして。これからよろしくお願いします。
かえるくんさん完走おめでとうございます。
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
('A`)さんの恋愛が成就しますように、陰ながらお祈りしております^^

『経済大国興亡史1500〜1990(上)(下)』 チャールズ・P・キンドルバーガー 岩波書店 246p+215p 【D】
国家には人間のようにライフサイクルがあるという仮説から経済大国になった国に共通する要因を
探求しようとしたものです。こういうことがあった、こういうこともあった、と現象の羅列だけで
原因の究明に踏み込んでいないように感じられ、期待はずれでした。

『異形の大国 中国』 櫻井よしこ 新潮社 335p 【C】
中国は、言論の自由を許さず、人権に配慮せず、環境汚染によって人類を破滅させかねない犯罪的国家で
あるので、日本人は中国に心を許してはならないと警戒を呼びかけたものです。

『GO』 金城一紀 講談社 241p 【B】
在日韓国人の高校生の差別と恋愛を描いた小説。若いっていいなと思いました。

『新 脱亜論』 渡辺利夫 文春新書 307p 【C】
日清戦争から太平洋戦争までの日本の戦争を自衛のための戦いだったという観点から日本の近現代史を
見直そうとしたものです。

『霞が関の逆襲』 江田憲司/高橋洋一 講談社 286p 【B】
霞が関の官僚が自分たちに不利な法案に抵抗し骨抜きにする手口、または政治家を取り込む手口が
明かされていて興味深く読みました。

『霞が関をぶっ壊せ』 高橋洋一 東洋経済新報社 270p 【C】
344はむ(2☆2003):2008/11/12(水) 11:23:56
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
好きな人できたんですね(^^)
陰ながら応援しています。

ニート1号さん、ですなですなさん、古弓さん、ありがとうございます。
マイクロチップさん、かえるくんさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。
名無し猫さん、よろしくお願いします。

「アルスラーン戦記13 蛇王再臨」田中芳樹/光文社/222P【B】
「ドラゴンラージャ3 疑念」イ・ヨンド/岩崎書店/365P【C】
「ドラゴンラージャ4 要請」365P【C】
「ドラゴンラージャ5 野望」357P【C】
345テタ(9☆5657):2008/11/13(木) 22:02:26
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。
はむさん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』作者不詳 岩波文庫 125p
16世紀の小説。【C】

『最短経路の本』P.グリッツマン R.ブランデンベルグ シュプリンガー・ジャパン 317p
数学小説。【C】
346パンダパン(7417):2008/11/15(土) 00:17:04
('A`)さん、集計お疲れ様です!
恋、頑張ってくださいね!!

松浦理英子『犬身』朝日新聞社 505p【B】
犬になりたい女の話。
文章はうまいし結末がわかりやすいので読後感は爽やか。
347ですな(12☆4294):2008/11/15(土) 00:33:41
('A`)殿集計ありがとうございます
ご多幸をお祈りします

L. M. Montgomery "The Blue Castle" (Bantam)224p
我が少女小説コレクションより王道の一冊【C】

飛鳥部勝則「バベル消滅」角川書店309p
フェアかどうかと言われてももはやどうでも好い【D】

かえるくん殿ニート1号殿おめでとうございます
久しぶりにかえるくん殿のレスを拝見いたしました
348地上派(4220):2008/11/16(日) 22:32:18
お久しぶりです。

レバレッジ英語勉強法(本田直之)朝日新聞出版【C】197p
筆者の推す勉強法が書かれている。的を得ているとは思った。

仕事の選び方人生の選び方(安田佳生)サンマーク文庫【D】172p
経営者の心構えのようなことが書かれていて、タイトルからは脱線していた。

頭がいい人の敬語の使い方(本郷陽二)日本文芸社【C】197p
ビジネスにおいて使う敬語を具体的に説明。自分には身近でなかったので少し辛かった。

覚悟のすすめ(金本知憲)角川ONEテーマ21【C】182p
本音も書かれているので興味のある人には読んでもいいと思う。
349地上派(6219):2008/11/16(日) 22:58:08
美しき凶器(東野圭吾)光文社文庫【B】353p
こちらが追いかけられてるような気持ちになりハラハラした。

白夜行(東野圭吾)集英社文庫【A】860p
話の練り方、伏線の使い方がすばらしい。脱帽です。

幻夜(東野圭吾)集英社文庫【B】786p
白夜行の続編ともとれる作品。こちらもおもしろかった。
350ニート1号(13☆2801):2008/11/18(火) 20:02:06
はむさん、ですなさん、ありがとうございます。

『平和の地政学』 ニコラス・スパイクマン 芙蓉書房出版 152p 【C】
ユーラシア大陸を統一する勢力が出現するとアメリカの安全は脅かされるので、かつてイギリスがヨーロッパ
大陸の覇権を狙ったナポレオンやプロイセンに対抗したように、覇権を狙う国の反対側の国々を支援して
覇権国の野望を挫く分断統治をユーラシア大陸に対して行うことがアメリカの国益に叶うと論じたものです。
アメリカがナチスドイツや旧ソ連に強硬に対抗したのもわかるような気がしました。

『アメリカ政治の現場から』 渡辺将人 文春新書 205p 【B】
アメリカで下院議員のスタッフとして働き、その後に上院議員の選挙に携わった経験から得られたものを
アメリカの選挙事情として紹介したものです。
想像していた以上に、有権者が投票をする際の要因として民族と宗教が占める割合が大きいということが
わかり、参考になりました。


『ニッポンの評判』 今井佐緒里編 新潮新書 222p 【C】
日本がどう評価されているのかを世界17カ国に滞在する日本人が書いたレポート

『大国アメリカはスポーツで動く』 生島淳 新潮社 206p 【C】
アメリカ社会でスポーツの占める位置と過去の大統領のスポーツ経験や好んだスポーツなどが
紹介されています。

『目からハム』 田丸公美子 朝日新聞出版 268p 【B】
イタリア語通訳を40年近く勤めた経験に基づき、日伊の違いを軽妙に表したエッセイです。

『官邸崩壊』 上杉隆 新潮社 236p 【B】
安倍政権崩壊のドキュメント。
その場で見ているような臨場感がありますが、あまりにも出来すぎのような気もします。

『経済倫理=あなたは、なに主義?』 橋本努 講談社選書メチエ 278p 【C】
『大丈夫な日本』 福田和也 文春新書 203p 【C】
351HANA(35☆547):2008/11/22(土) 17:13:46
('A`)さん、いつもありがとうございます。恋の成就を祈っております。
はむさん、マイクロチップさん、かえるくんさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。
名無し猫さん、これからよろしくです。

今月は積読の中からナチ特集。忙しくてなかなか読めない。

『聖別された肉体』 横山茂雄 書肆風の薔薇 398p
ワイマール共和国の時代からナチ末期にかけてまでの人種論を、オカルトの立場から読み解いている。
アーリア民族優生思想がナチ独自のものではないことを、神智学や様々な論者の書籍を応用して証明している。
基本的な事はこの本によって完全に押さえられているので、読んでいるうちに生命の泉や祖先の遺産、についてもう少し詳しく調べてみたくなる。
しかしまあシークレット・ドクトリン。よくもまあ信じれる人間があれほどいたものだ。【A】

『第三帝国の興亡3 第二次世界大戦』 ウィリアム・L・シャイラ 東京創元社 538p
三巻はポーランド侵略からノルゥエー征服まで。ヒトラーの絶頂期ですな。
ソ連との条約などを見ていると、何故英仏が後手後手に回っているのかよくわからない。
戦争への参入も時期を逃しているし、何故戦争後半あれほどの逆転が可能だったのかますますわからなくなる。【B】

『カリガリからヒトラーへ』 ジークフリート・クラカウアー みすず書房 346p
ワイマールからナチ直前まで、映画よりドイツ人の深層心理を探った一冊。
深層心理はともかく、この時期のドイツ映画には名作が多いと思う。
僕が見たことあるのは「カリガリ博士」と「M」くらいだけど、
他にも「ノスフェラトウ」「ドクトル・マブゼ」「メトロポリス」等一度は名を聞いた作品が目白押しである。
あまり聞いたことの無い作品も多いけど、それで層の厚さを感じることができる。【C】
352テタ(9☆6170):2008/11/24(月) 18:54:31
HANAさん、完走おめでとうございます。

『リア王』シェイクスピア 光文社古典新訳文庫 287p
悲劇。【C】

『神西清』池内紀 編 国書刊行会 226p
翻訳家として知られている著者の短編集。【C】
353りーす(47☆8589):2008/11/25(火) 03:01:48
HANAさん、完走おめでとうございます。
かなりサボってしまいました。

『バスジャック』三崎亜記(著)(集英社)228p【C】
『ジーン・ワルツ』海堂尊(著)(新潮社)265p【B】
『乙女なげやり』三浦しをん(著)(新潮文庫)285p【C】
『人生に意味はあるのか』諸富祥彦(著)(講談社現代新書)233p【C】
『きまぐれ遊歩道』星新一(著)(新潮社)253p【C】
『政治資金』笹子勝哉(著)(社会思想社)205p【C】
『おしかけサキュバス』鎌田人間(著)(KTC)249p【C】
『マヴカレ魔法少女』コトキケイ(著)(KTC)252p【C】
『学らぶ』黄支亮(著)(ナポレオンXX)313p【D】
『王子クレオマデスの冒険』アドネ・ル・ロワ(著)(現代教養文庫)226p【C】
『ていうか経済ってムズカシイじゃないですか』中尊寺ゆつこ(著)(日本経済新聞社)181p【C】
『水月〜この世界に足りないもの〜』蕪木統文(著)(ファミ通文庫)249p【C】
『ウォルマートの真実』西山和宏(著)(ダイヤモンド社)312p【C】
『てのひらの中の宇宙』川端裕人(著)(角川書店)182p【B】
354テタ(9☆6527):2008/11/30(日) 09:17:51
『ハイプレイン』阿原一志 日本評論社 125p
工作による双曲平面の疑似体験。【C】

『世界の言語入門』黒田龍之助 講談社現代新書 232p
アイウエオ順に世界の90言語をエッセイで紹介。【C】
355マイクロチップ(4☆3005):2008/11/30(日) 17:07:48
うっかり書き込み忘れるところだった……

「魔王」伊坂幸太郎 講談社文庫 369p 【C】
売れると政治問題を扱った小説を書く作家って多いけど、伊坂、お前もかと。

「ニッポン社会入門―英国人記者の抱腹レポート」コリン・ジョイス 生活人新書 222p 【C】
面白い。

「自壊する帝国」 佐藤優 新潮文庫 603p 【B】
ソ連及びロシア人に対するイメージが変わった。
今解散総選挙が行われたらうっかり新党大地に入れてしまう気がする。
356真空(6☆7428):2008/11/30(日) 17:15:22
『夢野久作全集9』夢野久作 ちくま文庫 448p【B】
精神病院を舞台にしたもの、「キチガイ地獄」などタイトルに地獄の付いたもの、
といった「ドグラ・マグラ」の中核に連なるような短編を集めた巻。
「瓶詰地獄」は至高。「少女地獄」の「何んでも無い」も傑作。

『抒情の奇妙な冒険』笹公人 ハヤカワSFシリーズJコレクション 185p【C】
タイトルで手に取りました。オラオラ無駄無駄は全く関係なく、
昭和初期から後期、平成、そして未来を抒情豊かに詠んだ短歌集。

『敗北への凱旋』連城三紀彦 講談社ノベルス 194p【C】
終戦直後の事件を巡る暗号ミステリ。
かなり無理な部分もありますが、圧倒的な筆力。なんと小説として無駄がないことか。

『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』スーザン・A・クランシー  ハヤカワ文庫NF 260p【B】
アブダクション体験記憶の形成、さらには記憶がないのに確信を持つ過程について。
宇宙人から非道、性的な人体実験を受けた記憶があっても、
アブダクティーにとっては癒しである、という結論は目からウロコがポロッポロ。
357HANA(35☆2027):2008/11/30(日) 20:15:18
テタさん、りーすさん、ありがとうございます。
ナチ特集続き。

『第三帝国の興亡4 ヨーロッパ征服』 ウィリアム・L・シャイラー 東京創元社 456p
フランス征服からアシカ作戦を経て、対ソ宣戦、アメリカ参戦、スターリングラードまでを描く。
こうして後から軌跡を辿ってみると、どこでどう失敗したのかが詳しくわかる。
少しの判断ミスと情報の読み違えが後々響いていくのは一流の戦記物を読んでいる気分。
何事にも手を広げすぎてはいけませんな。【C】

『SSの歴史』 ハインツ・ヘーネ フジ出版社 669p
やはりというか主にヒムラーが主役になっている。
どちらかというと終盤のヒムラーが美化されすぎのような気もする。
読み応えがあるのは「最終的解決」の部分。強制収容所の看守がナチ政権下において殺人罪で裁かれるというのはブラックユーモアですな。
猫と将校の小咄思い出した。【C】

『健康帝国ナチス』 ロバート・N・プロクター 草思社 355p
ナチスのガン研究を論じた一冊。
意外にも喫煙の害は、第二次世界大戦後まで知られていなかったのにまず驚いた。
健康という大義名分に全国民が従うというのは現在も変わらないなあ、それが国の政策か一般市民のイメージかだけで。
禁煙や菜食主義などナチの進めた物と現在の物はイメージは違うものの目的とするのは同じではないかと感じた。【C】
358HANA(35☆2667):2008/11/30(日) 20:34:58
『ナチスと映画』 飯田道子 中公新書 254p
前後二部に分かれ、前半ではナチスが主導した映画、後半では戦後ナチスを主題とした映画を論じている。
こないだ読んだ「カリガリからヒトラーへ」がナチスの映画には直接触れられていなかった為、ナチの映画を紹介してくれているのはありがたい。
個人的には後半のナチスを描いた映画の変遷が興味深かったけど。
それにしてもニコニコの総統閣下シリーズは面白いなあ。【B】

『永遠なるヒトラー』 H・ラウシュニング 八幡書店 386p
物騒な題名とは裏腹に、内容はヒトラーの言行録。
収録されているのはポーランド侵攻前までだけど、その後のヒトラーの戦略が描かれている。ソ連侵攻とか。
一番重要だと思えるのが「新人類を創出せよ」「人間とは生成途上の神である」という章。ヒトラーが何を考えて行動していたか、が述べられているような気がする。
言葉の一つ一つがなんとなくナチス的。【C】
359名無し猫(1863):2008/12/01(月) 02:49:13
『保存食品開発物語』スー・シェパード(著) 赤根洋子(訳) 文藝春秋 493p【B】
乾燥、塩、燻製といった古来以来の保存法から、近現代の缶詰、冷凍、脱水法まで書いています。
当時のレシピや19世紀に日本を旅したイザベラ・バードが見た日本の食環境なども載っていて興味深かったです。

『イラン・ジョーク集―笑いは世界をつなぐ』モクタリ・ダヴィッド(著) 青土社 148p【C】
360足踏みミシン(2682):2008/12/01(月) 23:56:44
お久しぶりです。

「城〜夢想と現実のモニュメント」 澁澤龍彦 189p【C】河出書房
「妖人奇人館」 澁澤龍彦 194p【C】×2(388p)河出書房

('A`)様、いつも集計ありがとうございます。
361ですな(12☆5504):2008/12/02(火) 23:55:42
HANA殿りーす殿おめでとうございます

アラスター・グレイ「哀れなるものたち」早川書房389p
やがて淋しき奇想天外【B】

ニコール・クラウス「ヒストリー・オブ・ラブ」新潮社329p
クラインの壷のようにねじれてつながる人の縁【B】

アーダルベルト・シュティフター「晩夏」下 ちくま文庫492p
何も起きない長い物語ですが
これから何回も読み返すことになると思います【A】

362はむ(2☆3853):2008/12/03(水) 16:23:24
HANAさん、完走おめでとうございます。
テタさん、HANAさん、ありがとうございます。

「東亰異聞」小野不由美/新潮社/443P【C】
魑魅魍魎が跋扈する妖怪ものかと思いきや…

「ムンジャクンジュは毛虫じゃない」岡田淳/偕成社/229P【C】
「放課後の時間割」岡田淳/偕成社/197P【C】
「リクエストは星の話」岡田淳/偕成社/155P【C】
「そのケータイはXXで」上甲宣之/宝島社/445P【C】
「地獄のババぬき」上甲宣之/宝島社/381P【C】
363テタ(9☆6980):2008/12/07(日) 07:52:33
『素敵にサイエンス 企業編』中村立子 近代科学社 159p
理系女子中高生のための働き方紹介。校正が甘い。【D】

『ボン書店の幻』内堀弘 ちくま文庫 294p
昭和初期、モダニズム詩集を送り出した小さな出版社を追いかけて。
【B】
364休符(1328):2008/12/08(月) 09:25:45
自分はさほど読書家ではないのですが、本に触れるきっかけをと思い今日から参加させていただきます。
よろしくお願いいたします。

『モモ』 ミヒャエル・エンデ 岩波少年文庫 409p
時間とは何かとの哲学。幼い時分に読んだ時には分からなかった概念を感じた。【C】

『最後の喫煙者』 筒井康隆 新潮文庫 281p
副題・自選ドタバタ傑作集1。
著者ならではの突き抜けた不快、鋭い風刺、シュールすぎるブラックユーモアが楽しめる。【C】

『檻のなかの子』 トリイ・ヘイデン ハヤカワ文庫 638p
児童心理学の研究者である著者のノンフィクション。
個人が出来ることは、考えること、聞くこと。それが歩き出すことに繋がるのだと思った。
そしてそれが必ずしも最善ではないのもまた人間だと思う。【C】
365ニート1号(13☆5721):2008/12/09(火) 02:03:03
HANAさん完走おめでとうございます&ありがとうございます。
休符さん、はじめまして。これからよろしくお願いします。

『アーロン収容所』 会田雄次 中公新書 235p 【B】
終戦後にビルマで捕虜になった際の捕虜収容所での体験や感じたことを振り返ったものです。
ぎりぎり生存可能な量の食糧しか与えられずに労働をさせられる描写や帰国しても仕事があるのだろうか
という焦りは胸に迫るものがありました。

『中国の歴史 近現代篇(一)(二)』 陳舜臣 講談社文庫 622p+636p 【C】
日清戦争終結後から中華民国成立までの中国の近代史を綴ったものです。
孫文をはじめとする革命派や改革派は正義で、西太后が実権を握っている守旧派はよくないとする論調は
安易な善悪二元論のように感じました。

『零戦と戦艦大和』 半藤一利ほか 文春新書 195p 【C】
日本海軍と零戦と大和など配備していた兵器の長所と短所を論じ合った文芸春秋の座談会をまとめたものです。

『プロパガンダ戦史』 池田徳眞 中公新書 210p 【C】
戦時中に海外向けのラジオ放送の担当を命じられた際に、各国の情報宣伝工作を比較し、どうすれば
効果が上がるかを研究したものです。

『資本主義は嫌いですか』 竹森俊平 日本経済新聞出版社 283p 【B】
現在の金融危機についてアメリカで行われている様々な経済的議論が紹介されていて、興味深く読みました。

『生物と無生物のあいだ』 福岡伸一 講談社現代新書 285p 【B】
『歴史とは何か』 E・H・カー 岩波新書 252p 【C】
『鉄砲を捨てた日本人』 ノエル・ペリン 中公文庫 202p 【C】
366パンダパン(9072):2008/12/11(木) 22:52:15
中島義道「どうせ死んでしまうのに、なぜ今しんではいけないのか」角川文庫205p【C】
優しい言葉をかけているようで優しくない。
東山彰良「さよなら、ギャングランド」宝島社文庫 347p
宝島文庫の中では白眉。
阿佐田哲也「ギャンブル百華」角川文庫 316p
エッセイ。
阿佐田哲也「ドサ建ばくち地獄 上下巻」角川文庫 243+280p
ヒリヒリした鉄火場の空気が伝わってくる。
黒川博行「文福茶釜」文春文庫 264p
騙しあい化かしあいの世界がユーモラスに描かれている。
367りーす(48☆0548):2008/12/12(金) 10:35:47
ですなさん、ありがとうございます。
休符さん、よろしくお願いします。

『声で魅せてよベイビー』木本雅彦(著) (ファミ通文庫)296p【C】
声優の卵と高校生ハッカーの恋。

『遍路』本谷有希子(著)(新潮社)159p【C】
小説だと思っていたら戯曲だった。

『ゼロの使い魔15 忘却の夢迷宮』ヤマグチノボル(著)(MF文庫)263p【C】
ガリアの狂王との対決は、この巻で終了。

『タバサの冒険 ゼロの使い魔外伝』ヤマグチノボル(著)(MF文庫)261p【C】
『タバサの冒険2 ゼロの使い魔外伝』ヤマグチノボル(著)(MF文庫)260p【C】
本編では影が薄めのタバサが主人公。

『ホワイトブレス』蕪木統文(著)(ファミ通文庫)247p【C】
『とってもフェロモン』村上早紀(著)(パラダイム)220p【D】
『紫紺の刻』青江ぷり子(著)(イーグルパブリシング)253p【D】
368HANA(35☆3692):2008/12/12(金) 19:07:30
ですなさん、はむさん、ニート1号さん、りーすさん、ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。
休符さん、これからよろしくです。

『日本共産党の戦後秘史』 兵本達吉 新潮文庫 485p
日本共産党が戦後どのような軌跡を描いて、現在に至るかが記されている。
見事なまでにソ連中国の言いなりになっている姿は逆に清々しい。俺だと自尊心が許さんが、他人の命令で動く人は働きがいがあるだろうなあ、共産党。
共産党の夢が19世紀ヨーロッパの貧民窟の夢というのには納得。そりゃ現在じゃ衰退するはず。
日本で上意下達がこれほど行き渡っている党は共産党と公明党だと思うが、そう考えると仲が悪いのも納得。【C】

『黒い本2』 飯野文彦 竹書房文庫 318p
ホラー小説集。
連作小説であるが、一つ一つの話の内容が薄い様に思われる。
媒体に配慮したのかなあ。【D】

『ニッポンの評判』 今井佐緒里・編 新潮新書 222p
世界各国で日本がどのように受け止められているか、が実際住んでいる人間の手によって書かれている。
意外と日本て前向きに受け止められているのね。先人達の努力に感謝。
特亜三国からのレポートが無いのは・・・ま、聞いても同じだからでしょうな。【C】
369HANA(35☆4410):2008/12/12(金) 19:23:58
『イケダ先生の世界』 ベンジャミン・フルフォード 宝島SUGOI文庫 189p
外国人の目から見た創価学会。
海外での創価学会の事がわかり興味深い。大学建てて、賞をもらって、とやっていることは日本と変わりないな。
終盤の公明党については、日本のマスコミでは絶対に踏み込めない所まで詳しく書かれており興味深かった。【C】

『トンデモ偽史の世界』 原田実 楽工社 331p
世界の偽史と日本の偽史を紹介。
世界編は日本国イースター島起源説、シオンの議定書と陰謀、ウリナラ半万年。
日本はニセ天皇興亡史、徳島にソロモン王の秘宝が、等と愉快な説が収録されている。
個人的にはこれからの中国朝鮮に期待。朝鮮は言わずもがな、中国もモンゴロイド中国起源説等やってるみたいだし。【B】

『日本の偽書』 藤原明 文春新書 198p
「上記」と「竹内文献」、「東日流外三郡誌」と「秀真伝」、「先代旧事本紀」と「先代旧事本紀大成経」というまあ代表的な文献を論じている。
「先代旧事本紀」は時代が古いせいかあまり面白くないが、「東日流外三郡誌」辺りになると随分面白くなる。
極めつけは「竹内文献」。青森キリストの墓や古代は日本が世界を征服していた等と愉快すぎる内容に是非一度読んでみたくなる。
まあ、この辺は「ウラ・リンダ年代記」やウリナラ歴史学と共通する部分もありますが。【C】
370パンダパン(9612):2008/12/12(金) 23:03:37
石田衣良「愛がいない部屋」集英社 221p
神楽坂にある高級マンションにまつわる人々の連作短編集。

歌野昌午「ハッピーエンドにさようならを」319p
短編集。さまざまな手法で意表をついてくれる。
371バカハツ五郎(6☆4504):2008/12/14(日) 10:28:52
ワルツ(上)花村 萬月著 角川書店 P.440 【B】
 終戦直後の東京の混乱状態が旨くかけていると思う。
372りーす(48☆3903):2008/12/16(火) 02:43:08
HANAさん、ありがとうございます。

『てのひらのエネミー 魔王城起動』杉原智則(著)(角川スニーカー文庫)253p【C】
『てのひらのエネミー2 魔将覚醒』杉原智則(著)(角川スニーカー文庫)258p【C】
『てのひらのエネミー3 魔軍胎動』杉原智則(著)(角川スニーカー文庫)280p【C】
『てのひらのエネミー4 魔王咆哮』杉原智則(著)(角川スニーカー文庫)326p【C】
ごく普通の少年が運命の悪戯で新しい魔王になるという、最近流行りのパターン。

『ゴーレム×ガールズ』大凹友数(著) (MF文庫)263p【C】
『ゴーレム×ガールズ2 ふたごクリスタル』大凹友数(著) (MF文庫)259p【C】
保健室登校児が女の子のゴーレムをつくる。

『ガトリング・メロディ』長谷川昌史(著)(電撃文庫)290p【D】
「ひかりのまち」続編。相変わらず盛り上がりに欠け面白くない。

『波打ち際の蛍』島本理生(著)(角川書店)203p【C】
最新作。DVによって壊れてしまった女性が主人公で鬱な話。

『スメラギの国』朱川湊人(著)(文藝春秋)475p【B】
事故がきっかけで始まる、特殊能力を持つ化け猫との戦い。

『三びきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン(著)(福音館書店)27p【C】
これ、普通の創作かと思っていたけど北欧民話だったんだ……。

『館・メイド物語』アンソロジー(パラダイム)224p【D】
『ハニーブラッド』蒼井村正(著)(マイクロマガジン社)249p【C】
『僕は天使じゃないよ』沢野翔(著)(イーグルパブリシング)255p【C】
373ほうき(4263):2008/12/16(火) 04:21:54
「蒲公英草紙/常野物語」 恩田陸 著 273p 【C】
以前読んだ常野物語の光の帝国の続編のようなもの。特殊な能力は前作よりも大袈裟には出なかったと思われる。

「saw5」パトリック・メルトン/マーカス・ダンスタン 原案 行川渉 237p 【B】
ハリウッドホラー映画の「saw」シリーズ最新作。いつも楽しんで読ませていただいています。
映画をノベライズしたものは、人物の心情なども言語化されているのでいっそう面白いとおもう。
最新作なのでネタバレはやめておきます。
374はむ(2☆5284):2008/12/16(火) 14:16:46
りーすさん、完走おめでとうございます。
休符さんはじめまして、よろしくお願いします。

「消された一家 北九州・連続監禁殺人事件」豊田正義/新潮社/239P【C】
ノンフィクション。

「インシテミル」米沢穂信/文芸春秋/447P【C】
「ドラゴンラージャ6 神力」イ・ヨンド/岩崎書店/373P【C】
「夏と花火と私の死体」乙一/集英社/223P【C】
「学校ウサギをつかまえろ」岡田淳/偕成社/149P【C】
375ニート1号(13☆6606):2008/12/19(金) 00:33:22
りーすさん、完走おめでとうございます。

『クリエイティブ・クラスの世紀』 リチャード・フロリダ ダイヤモンド社 349p 【C】
これから社会を発展させるために、必要な要素は、科学技術、高等教育を受けた人材、開かれた社会制度、の
三要素であり、現在のブッシュ政権が行っている安全保障を重視し、移民や留学生を排除する政策は長期的な
視点から考えると、アメリカのためにならないという現状に対する危機感から本書は記されたようです。
科学技術や高等教育を重視するのには異論はないとして、開かれた社会について面白い見方だと思ったのは、
中国やインドより、教育が進んでいて開かれた社会である北欧諸国の方がアメリカのライバルになると考えて
いる点とサンフランシスコのようなゲイを認める都市は寛容で開かれた街なので多様な人材を集めることができ、
経済力が高い、という視点は少し変わっているけれども、斬新だと思いました。

『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』 町山智浩 Bunshun Paperbacks 254p 【C】
書名のようなアメリカ人のおバカな部分や病んだ箇所、キリスト教原理主義者の奇怪な行動が
面白おかしく紹介されています。
気軽に楽しく読めるのですが、いくらかは割り引いて考える必要があるように思いました。

『さらば財務省!』 高橋洋一 講談社 282p 【B】
小泉、安倍の両内閣で、郵政民営化、公務員制度改革に携わった元財務官僚の回想録。
政治家の命令に従わずに、社会保険庁のように楽なことしかしようとしない仕事振り、
老後の生活のために天下り先の廃止に激しく抵抗する中央省庁の姿が鮮明に描かれていて、
現在の官僚制度には暗澹とさせられます。
自省の利益しか頭にない誤った目的意識を持った官僚制度しかない現状は国民にとっても
官僚にとっても不幸なことだと思いました。
376ニート1号(13☆7476):2008/12/19(金) 00:41:05
『ヨーロッパ的普遍主義』 イマニュエル・ウォーラーステイン 明石書店 189p 【C】
たとえば、イラク戦争のように、アメリカには自由、民主主義、市場経済、を広める使命があるので、
軍事力を用いて、イラクの体制を変える権利がある。このような考え方は、500年前に中南米で
ヨーロッパ人には正しい教えであるキリスト教を広める使命があり、武力を用いて、インカ帝国を
倒してもかまわない、と考えたことと相似形ではないか、つまり、自由や民主主義という概念、
軍事力の元となる科学技術、非白人に干渉する権利、これらは、いずれも欧米の政治家や
資本家を正当化するレトリックに過ぎないという見方を示しています。
自由、民主主義、科学技術を資本家や政治家の権力を正当化するレトリックだと言い切って
しまうのは、そういうようにも考えることができますが、少し極端なようにも感じました。

『パラダイス鎖国』 海部美知 アスキー新書 191p 【C】
日本は世界第二位の経済大国になりましたが、そこそこ豊かで食べてはいけるけれど、
将来には不安がある現在の閉塞感の原因について国際統計に表れる現象から説明をし、
現在の閉塞感から抜け出すための処方箋として、シリコンバレー在住の経験から、
シリコンバレー流のやり方を日本風にアレンジして適用してみるのが、
いいのではないかと提案しています。

『売国奴』 黄文雄/呉善花/石平 ビジネス社 245p 【C】
台湾出身の黄氏、韓国出身の呉氏、中国出身の石氏の三氏が出身国の社会制度やメンタリティが
いかに駄目であるか、また、出身国の日本に対する国民感情を語り合ったものです。
いつも思うことですが、中韓の二国は自国を相対化する視点が欠けていると思います。
もしこの本に書いてあることが事実だとすれば、中国人や韓国人は、ある意味人種差別に
近い感情を日本人に対して持っているのでないかと思いました。

『1997年−世界を変えた金融危機』 竹森俊平 朝日新書 245p 【C】
377バカハツ五郎(6☆4763):2008/12/19(金) 05:29:00
新宿駅最後の小さなお店ベルク 井野 朋也著 ブルース・インター・アクションズ
P.259 【A】
 個人経営の店も工夫次第で生き残る可能性が十分あることを示してくれる一冊。
 接客とはお客様を安心させることだそうです。
378りーす(48☆6099):2008/12/21(日) 06:27:01
はむさん、ニート1号さん、ありがとうございます。

『青猫屋』城戸光子(著)(新潮社)225p【D】
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作だが、全然面白くなかった。

『マザーズ・タワー』吉田親司(著)(早川書房)320p【C】
美しい教祖様を救うため、四人の男が宇宙エレベーター建造に挑む。
ハヤカワなのに、ラノベっぽいのは何でだろう。

『やさしいため息』青山七恵(著)(河出書房新社)173p【C】
友人のいない女性のもとに、行方不明になっていた弟が転がり込んできて観察日記をつけられる。

『肝心の子供』磯崎憲一郎(著)(河出書房新社)106p【C】
ブッダ親子三代の物語。第44回文藝賞受賞。

『眼と太陽』磯崎憲一郎(著)(河出書房新社)118p【C】
第139回芥川賞候補。

『星空放送局』中村航(著)(小学館)95p【C】
『MAID iN HEAVEN』バリカン腱司(著)(KKベストセラーズ)218p【D】
『私のKnightになってよネ! 2』佐藤了(著)(ファミ通文庫)280p【C】
『私のKnightになってよネ! 3』佐藤了(著)(ファミ通文庫)315p【C】
『私のKnightになってよネ! ぷち』佐藤了(著)(ファミ通文庫)346p【C】
379テタ(9☆7824):2008/12/22(月) 21:22:59
『神を見た犬』ブッツァーティ 光文社古典新訳文庫 402p
短編集。理が勝ち過ぎる。【C】

『解読!アルキメデス写本』リヴィエル・ネッツ ウィリアム・ノエル 光文社 442p
二千年の時を経てアルキメデスが写本からよみがえる。写本がたどってきた経歴、その内容を
明らかにする。【B】
380HANA(35☆5272):2008/12/23(火) 13:30:01
『狂気の王国』 フリードリヒ・グラウザー 作品社 310p
訳は種村季弘。1930年代の精神病院を舞台にしたミステリ。
訳者好みだとは思うものの、ミステリとしてはどうかと思う。全体的に淡々と話が進んで、盛り上がらないまま終わった。
精霊マットという小道具に心引かれたが、一人の患者の狂気の産物以上として出てこなかったのは残念。【D】

『怪奇と幻想への回路』 内山一樹・編 森話社 329p
日本ホラー映画についての論文集。
古典的な怪談映画から「リング」まで幅広く論じられていて、なかなか読み応えがある。
古典的な化け猫映画やゴケミドロ等、論じられている作品を見たくなってくる。【C】

『恐怖箱 遺伝記』 加藤一・編 竹書房文庫 223p
創作怪談アンソロジー。
それぞれの短編が関連性を持っているのは面白いが、本だけだと読めないのがあるのはどうか。QRコード使い方が良くわからないのよ。
収録作もなんとなくだな、と思いながら読んでいたら「長市の祭」などが紛れ込んでいるので油断ができない。
ハイテクに弱いのも考え物である。【C】
381HANA(35☆6506):2008/12/23(火) 13:45:38
『偽書「東日流外三郡誌」事件』 斉藤光政 新人物往来社 330p
「東日流外三郡誌」騒動を追っていた記者がその流れをまとめた本。時系列に沿って記されているのでわかりやすい。
こうやって外側から見ているとなんでこんな物が信じられたのかわからないが、渦中にあってはわからないものなのかなあ。
しかし頑なに本物と思い込もうとしている真書派を見ると、盲信とは大変なものだとも思う。
それにしても踊らされた自治体とか神社、ご愁傷様でした。【B】

『20世紀の幽霊たち』 ジョー・ヒル 小学館文庫 699p
ホラー短篇集。総じてレベルの高い作品に満足。
読んでいる最中キングの作品を思い出したけど、後書きを読んで納得。
表題の「20世紀の幽霊たち」は救われるラスト、カフカを本歌取りした「蝗の唄を聞くがよい」や嫌感たっぷりな「黒電話」等が読んでて気に入る。
久々に海外ホラーを読んで満足した。【B】

『血のアラベスク』 須永朝彦 ペヨトル工房 205p
東欧吸血鬼の歴史からゴシック小説における吸血鬼、現代の映画まで基本的な事はコレ一冊である程度押さえられる。
逆に言うと基本的すぎて物足りない部分も。
巻末の文献一覧、「血の季節」や「スラヴ吸血鬼伝説考」。こういうのを見る度に手に入れたい本が増えて困る。【C】
382名無し猫(1942):2008/12/26(金) 01:38:19
『GOTH モリノヨル』 乙一  角川グループパブリッシング 79p【C】
GOTHの続編一話分。本文はともかく残り半分の写真集どうなのだろうか。
383ですな(12☆6510):2008/12/27(土) 09:06:10
梅本 弘「ベルリン1945―ラスト・ブリッツ」歴史群像新書285p
異例に生活描写が多く素人にも読み易い戦記でした【B】

有栖川 有栖「朱色の研究」角川文庫421p
ミステリとしてはよい出来ですがなにやらホモ臭いですな
ところどころの関西弁に反応してしまいます【C】

ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの私記」岩波文庫300p
理想の読書生活が描かれています
翻訳も宜し【B】
384マイクロチップ(4☆4389):2008/12/28(日) 16:47:45
休符さん、初めまして。よろしくお願いします。
HANAさん、りーすさん、完走おめでとうございます。

「ローマから日本が見える」 塩野七生 集英社文庫 407p 【B】
建国からアウグストゥス(オクタヴィアヌス)までのローマ史のあらすじと
古代ローマと現代日本の政治の比較、特にリーダーについて。
要するに政治は結果論で国民が幸せで国家が繁栄するならなんでもありでいいし
民主主義は一つの手段に過ぎないのに今の日本は結果より手段が大事なのがダメだ、と。
結果が出るまで外野は余計な口出ししないでリーダーに任せるべきだ、と。
それは正しいんだけど、塩野さんはカエサルを贔屓しすぎてると思うんだ。

「テリー伊藤のニッポン裏稼業」 テリー伊藤 宝島社文庫 221p 【C】
19種の裏稼業に従事している人々にテリー伊藤がインタビュー。
いかにも宝島社な本で、19種×各10ページ程度なので、電車での暇つぶしはぴったりかと。

「悪魔が殺せとささやいた」 「新潮45」編集部編 新潮文庫 373p 【C】
ワイドショーが大好きそうな事件14件のアンソロジー。
生い立ち〜事件発生〜判決までまとめて見ると毎日小出しのワイドショー+2ちゃんより
本質がよくわかるなあ、と。
くだらないけど渋谷のカオリンの裁判がやたら取り上げられてたのって
マスコミの中の人がカオリンを好きになってたからなんじゃね?と感じた。
あとボタの新妻を殺した夫が懲役10年の刑っていうのは重すぎると思う。

「クリスマス・カロル」 ディケンズ(村岡花子訳) 新潮文庫 151p 【A】
すごく良かった。これから毎年読もう。

「世界の言語入門」 黒田龍之助 講談社現代新書 232p 【B】
世界の90言語×2ページ+言語学についてのコラム。面白かった。
著者は言語というものが大好きで、新しい言語に出会うと嬉しくて仕方ないのが伝わってきて
自分も何か外国語をマスターしたいなあと思った。
けれど読んでいるとどの言語も魅力的で、何を学ぶか決められないんだ。
385マイクロチップ(4☆5133):2008/12/28(日) 16:53:08
「びっくり先進国ドイツ」 熊谷徹 新潮文庫 335p 【C】
著者は十六年間ドイツに住んでいるフリージャーナリスト(元NHK記者)。
ドイツ及びドイツ人について良い面も悪い面も知り尽くしてるんだろうなあ、
一度も行ったことないけど、現地の空気が伝わってくる気がする。
無駄にドイツ人のイラストが上手いしw

「芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2」 江戸川乱歩 角川ホラー文庫  196p 【C】
「芋虫」「踊る一寸法師」「赤い部屋」など短編9編。
初めて読んだ「人でなしの恋」がひたすら美しくて良かった。
乱歩の耽美物って耽美と怪奇のブレンド具合が素晴らしいなあ、と。
三津田信三の解説も良かったし、このシリーズは表紙の絵も好きだ。

「潮騒」 三島由紀夫 新潮文庫 213p 【C】
同性愛サロン板で「漁師の新治みたいな男ステキだわあ」な書き込みを見て読んでみた。
貧乏だけど真面目で優しい主人公新治が名家の美少女初江に恋をした。
しかし金持ちで家柄を鼻にかけた安夫が初江と結婚するという噂が!
頑固な宮爺はどちらを婚約者に選ぶのか?ってこれなんて日本昔話?
新治はたしかにステキだった。

今年はこれでラスト。よいお年を!
386テタ(9☆8380):2008/12/28(日) 20:25:49
『数学ガール フェルマーの最終定理』結城浩 ソフトバンククリエイティブ 365p
数学小説の続編。物語としてはつまらなくなった。【C】

『自由と規律』池田潔 岩波新書 171p
イギリスのパブリックスクールでの教育について。今から80年前の教育は
現在どのくらい変化したのか。【C】

今年はこれが最後です。みなさん、良いお年を。
387バカハツ五郎(6☆5628):2008/12/30(火) 06:08:39
「ヘッジファンドの真実」 若林 秀樹著 洋泉社 P.285 【C】
 ヘッジファンドの日本での活動状況を書いた本。それぞれのファンドによって運用方針が全く違う。
 それが、自由主義経済なのだろう。ただ、筆者も金儲けのためなら違法行為でなければ何をやってもいいというのはよろしくない。今回のリーマン・ショックも、米国の金融業者の自分勝手なやり方が原因の一つだったんでしょう。
「ほしのはじまり」新井 素子編 角川書店 P.580 【B】
 星新一のショートショーとから54編の傑作を紹介。ショートといってもけっこうロングなものもあったりして。
388ニート1号(14☆0422):2008/12/30(火) 23:43:45
『石油の支配者』 浜田和幸 文春新書 236p 【C】
原油の価格決定の仕組みと石油の埋蔵量はどれくらいあるのかなどの様々な考え方を紹介したものですが、
石油無機物説、原油価格は有力者の談合で決定されているなど、どうも胡散臭い感じが拭えませんでした。

『私の部下はイギリス人』 デンゾー高野 太陽企画出版 238p 【B】
日系メーカーの支店長としてイギリスに駐在した経験を基にしたエッセイ。
部下にイギリス人を持つ苦労話、英語でコミュニケーションをとる難しさ、勤労観や労働法制の違いからくる
日英のギャップなど、日本と海外の違いがわかって面白かったです。

『ヴィジュアル版「決戦」の世界史』 ジェフリー・リーガン 原書房 473p 【C】
世界史の中からヨーロッパでの戦いを中心に50の戦いを選び解説を加えたものです。
肝心の戦闘部分の地図はショボイですが、フルカラーでなかなか豪華な造りの本です。
戦闘部分だけでなく、戦闘にいたる経緯にも、もう少し説明があっても良いのではないかと思いました。

『利己的な遺伝子』 リチャード・ドーキンス 紀伊國屋書店 558p 【B】
ダーウィンの自然淘汰という概念を首尾一貫して使い、遺伝子の役割や遺伝子が生物の行動に与える影響に
ついて考察したものです。
非常にロジカルで刺激的な科学読み物だと思います。
囚人のジレンマを多用した説明はミクロ経済の教科書を読んでいるような感じがしました。

『日韓いがみあいの精神分析』 岸田秀/金両基 中公文庫 222p 【C】
『文明の生態史観』 梅棹忠夫 中公文庫 349p 【C】
『近代世界システムで読む日本』 山下範久 講談社選書メチエ 260p 【C】
『イノベーションと企業家精神』 P・F・ドラッカー ダイヤモンド社 324p 【C】
『バカでもわかる戦争論』 福田和也 新潮社 286p 【C】

それでは皆様、よいお年を。
389はむ(2☆6826):2008/12/31(水) 09:45:30
ニート1号さん、完走おめでとうございます。
みなさま、良いお年をお迎え下さいませ。

「イシュターナの祝鐘」雨川恵/角川書店/253P【C】
アダルシャンシリーズ最終巻

「雨やどりはすべり台の下で」岡田淳/偕成社/165P【C】
ある人にまつわる子供たちのちょっと不思議で心あたたまるお話。

「カンタン刑 式貴士怪奇小説コレクション」式貴士/光文社/393P【C】
「呪われた町 上」スティーヴン・キング/集英社/362P【C】
「呪われた町 下」スティーヴン・キング/集英社/369P【C】
390休符(3081):2008/12/31(水) 19:38:28
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『三毛猫ホームズの推理』 赤川次郎 光文社文庫 340p 【C】
約30年前のシリーズ1作目、密室ミステリです。
大きなトリックは見破れましたが、それだけで終わらずに最後まで楽しめました。

『キノの旅-The Beautiful world-』 時雨沢恵一 電撃文庫 238p 【C】
『キノの旅U-The Beautiful world-』 246p 【C】
風刺的な色合いの強いライトノベルです。短編連作で、1話毎の構成が好みでした。
中高生の時に読んでみたかったです。

『イリヤの空、UFOの夏 その1』 秋山瑞人 電撃文庫 304p 【C】
『イリヤの空、UFOの夏 その2』 321p 【B】
『イリヤの空、UFOの夏 その3』 304p 【B】
SFライトノベルです。読ませる個性的な文章に引き込まれれば、自分も青春を謳歌している気にしてくれます。
コメディの中に魅せる友情を描くのが上手い人だと思いました。

皆様、よいお年をお迎えください。
391HANA(35☆7441):2008/12/31(水) 20:29:00
マイクロチップさん、ありがとうございます。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『実録 殺人事件がわかる本』 柳下毅一郎 洋泉社MOOK 223p
殺人事件についてまとめた一冊。
内容がまとまっていない気もするが、その分津山30人殺しやヴァージニア工科大学まで幅広く扱っている。
チョ・スンヒの作品を読めるのはこれくらいであろう。【C】

『関西赤貧古本道』 山下善行 新潮新書 221p
古書についてのエッセイ。
これらの本の常として自慢になってしまうのは仕方がない。というかほとんど自慢。
ただしジャンルが違うために全く羨ましくない。
巻末の書展案内は役に立つ。【C】

『耳嚢 下』 根岸鎮衛 岩波文庫 491p
あいかわらず世事から怪異まで幅広い。
とはいえ天狗になる話や狐の祟りなど、今まで以上に怪異録が多い気もする。
古文は読みにくいが、このシリーズはそれも気にならないほどに引き込まれていった。【B】

それでは皆様、良いお年をお迎えください。
392真空(6☆8036):2008/12/31(水) 23:12:30
『物語のウロボロス』笠井潔 ちくま学術文庫 351p【C】
主に探偵小説、伝奇小説評論。中井英夫、夢野久作、小栗虫太郎は面白い。

『澁澤龍彦初期短編集』澁澤龍彦 河出文庫 257p【C】
ベストは「人形塚」。

アニソン三昧聴いてて本読む暇ないです。嘘です。
よいお年を!(゚∀゚)
393HANA(35☆7801):2009/01/02(金) 16:47:05
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
新年一番乗りw

『新輯内田百間全集 第一巻』 内田百間 福武書店 360p
読み初めは百鬼園先生で。
収録作は冥途、旅順入場式。何度読み返しても飽きることのない作品ばかりである。
むしろ読み込むほどに、文体の持つ力というのが感じられる。【A】
394テタ(9☆8768):2009/01/03(土) 22:14:45
あけましておめでとうございます。

『ヘンリー五世』ウィリアム・シェイクスピア 白水uブックス 227p
ちょっと単調。【C】

『瀬戸内の困ったガキ』坂田明 晶文社 161p
自伝エッセイ。ひとつひとつが細切れなのが残念。【C】
395バカハツ五郎6☆5979):2009/01/04(日) 14:48:38
あけましておめでとうございます。

「聞いてないとは言わせない」リーズナリー著 ハヤカワミステリ p.289 【B】
 話の展開がスピーディーで内容が単純なのがいい。
 とにかく、こういったエンターテイメント系の作品は内容的に
凝っていないほうがいい。
「波乱の時代・特別版 サブプライム問題を語る」グリーンスパン著 日本経済新聞社
P.62 【C】
 内容はとても難しいが、各国の財政当局が金融取引に規制を加えて
恐慌の発生を未然に防ぐことは不可能だと述べていることだけは理解
できた。
396りーす(49☆0167):2009/01/06(火) 16:37:04
あけましておめでとうございます。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。
マイクロチップさん、ありがとうございます。

『死せる魔女がゆく 上』キム・ハリスン(著)(ハヤカワ文庫)367p【C】
『死せる魔女がゆく 下』キム・ハリスン(著)(ハヤカワ文庫)361p【C】
異界保安局を辞めた魔女レイチェルは、生ける吸血鬼アイヴィとコンビを組むが、
嫌な元上司に逆恨みされて呪いをかけられたり暗殺者を送り込まれたりと散々な目に。

『お嬢さまとお呼び!』森奈津子(著)(エンターブレイン)463p【C】
レモン文庫から出ていたものの復刊。三冊分入っているが、第三話の「お嬢さま帝国」が最高。

『お嬢さまボロもうけ』森奈津子(著)(エンターブレイン)463p【C】
お嬢さまシリーズハードカバー復刊版第二弾。

『お嬢さまと青バラの君』森奈津子(著)(エンターブレイン)335p【C】
三巻以降は文庫二冊分。青バラの君は嘘吐きで美形な朝比奈杏里というBLキャラ。

『お嬢さまボロもうけ』森奈津子(著)(エンターブレイン)367p【C】
最後の「お嬢さま大戦」で、今までに戦った相手とお嬢様同盟を結んで平等を掲げる敵を倒す。
学園物なのに、資本主義vs共産主義の構図になっているのが面白い。

『電化製品列伝』長嶋有(著)(講談社)198p【C】
小説に出てくる電化製品に着目したエッセイ。

『盛衰』梶原一明(著)(三笠書房)376p【C】
『ハート』大橋歩(著)(講談社文庫)213p【D】
『現代の国際貿易』町田実(著)(中央経済社)268p【C】
『ニューベンチャーの旗手たち』角間隆(著)(東急エージェンシー)250p【C】
『パソコンをどう使うか』諏訪邦夫(著)(中公新書)185p【C】
『文科系のパソコン技術』中尾浩(著)(中更新書)222p【C】
397('A`):2009/01/09(金) 00:01:55
12月1日〜12月31日までの集計です。

1位…ニート1号選手(7621P)【5/66 位】
2位…りーす選手(7510P)【1/66 位】
3位…はむ選手(4823P)【23/66 位】
4位…HANA選手(4774P)【3/66 位】
5位…休符選手(3081P)【54/66 位】
6位…ですな選手(2216P)【6/66 位】
7位…パンダパン選手(2128P)【39/66 位】
8位…マイクロチップ選手(1376P)【16/66 位】
9位…テタ選手(1853P)【8/66 位】
10位…バカハツ五郎選手(1564P)【12/66 位】
11位…ほうき五郎選手(783P)【51/66 位】
12位…名無し猫選手(720P)【58/66 位】
13位…真空選手(608P)【11/66 位】
14位…足踏みミシン選手(487P)【55/66 位】

またも、遅くなってしまいました('A`)
11月の集計は、まとめサイトの方で('A`)
また、私事ですが、好きな人とはお付き合いをすることになりました(*'A`*)
前回温かいレスして頂いた方、どうもありがとうございました(*'A`*)
398(*'A`)<こちらは実況です!:2009/01/09(金) 00:02:47
(*'A`)<マイクロチップ選手が、17位から16位に順位を上げました!
(*'A`)<はむ選手が、24位から23位に順位を上げました!
(*'A`)<パンダパン選手が、42位から39位に順位を上げました!
(*'A`)<ほうき選手が、53位から51位に順位を上げました!
(*'A`)<休符選手が、圏外から54位に順位を上げました!
(*'A`)<名無し猫選手が、62位から58位に順位を上げました!

(*'A`)<りーす選手、48回目の完走です!
(*'A`)<ニート1号選手、14回目の完走です!


http://dokusyomarason.blog76.fc2.com/
399箱男(5972):2009/01/09(金) 01:55:37
>>397
まあなんだ、本読んでもないのに書き込みさせてもらうと

***おめでとう!***
400HANA(35☆7801):2009/01/09(金) 12:02:08
('A`)さん、おめでとうございます。
もうHNを(*'A`*)に変えちゃえw

小生も春が欲しいものであります。
401はむ(2☆6826):2009/01/09(金) 13:28:48
('A`)さん、良かったですね!おめでとうございます。

それから集計いつもありがとうございます。
402はむ(2☆7492):2009/01/09(金) 13:31:33
りーすさん、完走おめでとうございます。

「ある日、爆弾がおちてきて」古橋秀之/メディアワークス/253P【C】
ボーイミーツガールの短編集。
どれも面白かったけど「三時間目のまどか」が特に好き

「ドラゴンラージャ7 追跡」イ・ヨンド/岩崎書店/413P【C】
403テタ(9☆9292):2009/01/11(日) 20:13:31
('A`)さん、いつも集計ありがとうございます。そして、おめでとうございます。

『熟女の旅』松沢呉一 ちくま文庫 365p
本に登場する「熟女マニア」長田長治君がとても愉快。【B】

『ABC戦争』阿部和重 講談社 p159
青いなぁ。【D】
404ですな(12☆7136):2009/01/12(月) 15:01:50
('A`)殿集計ありがとうございます
ご多幸をお祈りいたします
ニート一号殿リース殿完走おめでとうございます

グラディス・ミッチェル「踊るドルイド」原書房314p
読むと頭がふわふわします
翻訳ややわろし【C】

ボリス・アクーニン「リヴァイアサン号殺人事件」岩波書店312p
正統派名探偵とテクストの快楽【C】
405バカハツ五郎(6☆6802):2009/01/15(木) 05:43:58
「スリーパインズ村の不思議な事件」ペニー著 ランダムハウス講談社 P.477 【A】
 主人公ガマシュ警部の個性がとても良い。それにしても、最近本を読むスピードが
遅くなってきている。
「世界金融危機」金子 勝、アンドリュー・デヴィッド著 岩波書店 P.69 【A】
 バブルは必ず破裂する。今回もそれは証明された。さあ、われわれはこれから何処へ行くのだろう。
「TOKYO0円ハウス0円生活」坂口 恭平著 大和書房 P.277 【B】
 理想の住居、それは常に自由に形を変え続けることができる住まいだ。



二十一号艇さん、りーすさん、完走おめでとうございます。

406休符(4021):2009/01/16(金) 11:03:58
('A`)さん集計ありがとうございます。そしておめでとうございます!
ニート1号さんりーすさん、完走おめでとうございます。

『三毛猫ホームズの心中海岸』 赤川次郎 223p 【C】
 ドラマティックでいて、しかしリアリティもあると感じました。
それは著者の犯罪倫理感が十分に盛り込まれているからかと思います。
入り組む事件に翻弄されながら、最後にはやるせない思いでぐっとくる、良い小説でした。

『イリヤの空、UFOの夏 その4』 秋山瑞人 333p 【B】
 いよいよ真相が明かされ、誰もが確かに生きていることを強く実感させられる巻でした。
この選択肢の中で自分には何が出来るだろう、と苦悩する様子が行間からひしひしと伝わってきました。
SF青春ものに囚われない良作ラノベ。

『逃げこんだ花嫁』 赤川次郎 199p 【C】
 花嫁シリーズの2編収録。無駄が一切なくスピーディに物語が進行するので、電車内などに最適だと思います。

『緋色の研究』 コナン・ドイル 191p 【C】
 シャーロック・ホームズ初登場巻です。
2部構成の著し方も面白かったし、人物について根まで掘り下げて書かれているのがよく分かりました。
宗教が犯罪に絡んでいるのも不謹慎ながら興味深かったです。
407ですな(12☆7474):2009/01/20(火) 01:37:01
本日は長文失礼
以前
こんな設定(展開)はイヤだ!part24
スレにて話題となった

>3 名前:イラストに騙された名無しさん :04/02/13 21:47 ID:huq72F4M
>私も
>「若きドイツ人神学生が徴兵後訓練期間中にナチ高官の目にとまり武装SSに転属
> 後国防軍に再転属
> イタリア戦線を転戦しながら各地の教会を略奪
> ローマ教皇の謁見を受けた際 教皇を脅して直々に司祭になる許可を得る
> 敵包囲下に残された負傷した仲間の救出に赴き敵の捕虜になる
> 捕虜になった際 教皇直筆の許可状を振りかざして修道院に送らせ そこで司祭となる
> 捕虜収容所で司祭としてナチ派捕虜と抗争」

>という自伝を読んだ記憶があるんだが


>誰に話しても真実だと信じて貰えない。

この本の改版を読みました
ゲレオン・ゴルドマン「死の影 慰めの光」鳥影社338p
くれぐれもカソリックはあなどるべからずですな
予想以上におもしろうございました
当時書き込まれた方どうもありがとうございました【B】
408HANA(35☆8751):2009/01/20(火) 16:16:04
りーすさん、完走おめでとうございます。

『悪魔には2本蝋燭を立てよ』 齋藤君子 三弥井書店 269p
ロシアのフォークロアを紹介した一冊。
主に伝統的フォークロアが紹介されており、都市伝説は一件だけ触れられているだけであった。
それでも昔話等は面白く読める。特に魔女は一撃で仕留めなければならない、等は先に読んだ吸血鬼と共通する部分があり東欧との距離の近さなども考えると興味深い。
共産主義の時代にこういうのは全滅したと思っていたけど、結構生き残ってるものですね。【C】

『サイモン・アークの事件簿T』 エドワード・D・ホック 東京創元社 364p
自称二千歳の男、サイモン・アークが活躍する探偵譚。
どの話にも悪魔や魔術師、秘密結社などの味付けがされていて、オカルト風なミステリが好きな人にはたまらないと思う。
もう少し眺めの話でじっくり蘊蓄を聞きながら読みたい話も多い。【C】

『服従の心理』 スタンレー・ミルグラム 河出書房新社 317p
以前から読みたいと思っていたけど、古本サイトでも出回ってなく諦めていたところにまさかの復刊。真にありがたいものです。
内容は通称「アイヒマン実験」の実験レポート。後書きでは訳者による問題点も指摘されており、痒い所に手が届いた作りとなっている。
一読した感じでは問題は権威ではなく責任の所在に重点があるような気もするなあ。素人の読後感として。【C】
409HANA(35☆9687):2009/01/20(火) 16:33:08
『GOTH 夜の章・僕の章』 乙一 角川文庫 190+253p
どの作品にも著述トリックが仕掛けられている。特に「犬」などは小説の造りを逆手に取った作品でやられた感が強い。
「土」「声」はキャラクター性を上手く使っている。そこまで読者の思考を誘導する手腕が大した物であるが。
しかしミステリで語り手が探偵役を務めているのは珍しいなあ。【B】

『オタク・イン・USA』 パトリック・マシアス 太田出版 272p
アメリカがANIMEをどのように受容してきたかと、アメリカオタクの現在。
これを読んでいるとサブカルチャーがいかに多くのファンに支えられているかわかるなあ。
とりあえず日本が世界に誇れる物だと思うので、TV局の収奪に負けずがんばってもらいたいです。【C】

『幽刻記』 西浦和也 竹書房文庫 221p
実話怪談集。
生々しい話は少なく、ファンタジーじみた話が多く見受けられる。怖い、より不思議、を多く集めた感じ。
こういうのもいいけど、心底震え上がらせてくれる作品の方が読みたいものである。【C】
410足踏みミシン(3194):2009/01/20(火) 19:06:26
('A`)さん集計ありがとうございます。

『幻想の画廊から』 澁澤龍彦 河出書房 234p 【C】
『幻想の彼方へ』 澁澤龍彦 河出書房 278p 【C】
幻想の画廊からの続編をなすもの。マニエリスムからシュルレアリスムへの
美術作品に関するエッセイをまとめた一冊。
411ニート1号(14☆2532):2009/01/22(木) 22:55:29
('A`)さんいつも集計ありがとうございます。そしておめでとうございます。お幸せに!
はむさん、休符さん、HANAさん、りーすさん、ですなさん、バカハツ五郎さん、ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。

『ルポ中国「欲望大国」』 富坂聰 小学館101新書 254p 【C】
ネトゲ廃人、麻薬、替え玉受験、愛人事情、など、中国の負の側面をレポートしたものです。
同じことを日本と比較すると中国の方がひどいように感じました。

『オバマのアメリカ』 渡辺将人 幻冬舎新書 228p 【C】
オバマが大統領を目指すにあたり、予備選、本選挙で使った選挙戦略について解説したものです。

『できそこないの男たち』 福岡伸一 光文社新書 285p 【C】
男性は女性と比較すると寿命も短く、癌のような病気にもかかりやすいのは人間の基本仕様は女性であり、
男性は女性から進化したというような人間の性別を生物の進化の点から考察したエッセイです。

『世界史再入門』 浜林正夫 講談社学術文庫 333p 【C】
ヨーロッパ、アラビア、インド、中国と日本の歴史を古代、中世、近代と並行的に見て、各地域で同時期に
共通したもの、あるいは共通ではない独自のものに着目して、年号や人物よりも歴史の流れを重視して
記述した世界史です。世界史のおおまかな流れを振り返るのに良いのではないかと思いました。

『「経済人」の終わり』 P・F・ドラッカー ダイヤモンド社 310p 【D】
ファシズム体制の成立の原因を第一次世界大戦と世界恐慌を防げなかった資本主義と社会主義の失敗に求め、
第二次世界大戦が勃発する前にファシズム体制が失敗すると予見したものです。
ファシズムがなぜうまくいかないのかが、つらつらと書かれているのですが、それがつまらなく辟易と
させられました。

『海洋連邦論』 川勝平太 PHP研究所 269p 【C】
『世界の電波男』 本田透 三才ブックス 431p 【B】
412テタ(10☆10):2009/01/25(日) 19:51:29
『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ 岩波文庫 223p
異なる時間が錯綜しながら、しだいに焦点があってくる。【C】

『文士温泉放蕩録』嵐山光三郎 ランダムハウス講談社文庫 495p
温泉から見た明治、大正の文士たち。【C】
413はむ(2☆8663):2009/01/26(月) 11:40:32
テタさん、完走おめでとうございます。

「霧が晴れた時」小松左京/角川書店/419P【B】
ホラー短編集。

「ドラゴンラージャ8 報復」イ・ヨンド/岩崎書店/413P【C】
「六番目の小夜子」恩田陸/新潮社/339P【C】
414休符(5757):2009/01/27(火) 18:23:10
テタさん完走おめでとうございます。

『わたしが幽霊だった時』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(浅羽莢子訳) 創元推理文庫 302p【C】
目まぐるしい展開のせいか、訳がやや読み辛いです。

『鏡地獄』 江戸川乱歩 角川ホラー文庫 405p【B】
怪奇幻想ものから8編の選集。
人の愚かしさや美しさやおかしみが、交じり合って融合する恐怖を感じました。

『キノの旅V・W-the Beautiful World-』 時雨沢恵一 電撃文庫 208p+218p【C】
『学園キノ』 時雨沢恵一 電撃文庫 349p【D】

『"文学少女"と死にたがりの道化』 野村美月 ファミ通文庫 254p 【B】
太宰を読んだらまた見方が変わるかも知れません。読まねば。
415テタ(10☆168):2009/01/30(金) 21:28:04
はむさん、休符さん、ありがとうございます。

『ポケットいっぱいの外国語』黒田龍之助 講談社 158p
外国語にまつわるエッセイ。【C】
416ニート1号(14☆3954):2009/01/31(土) 16:53:52
テタさん完走おめでとうございます。

『メタル・ウォーズ』 谷口正次 東洋経済新報社 235p 【C】
金融危機前の資源高騰の原因を中国が資源を買い漁っていることにもとめ、中国が国を挙げて行っている
資源の獲得とそれに対抗するため大規模寡占化を図っている資源メジャーについて書かれたものです。
本書で紹介されている資源を採掘するさいの環境破壊は想像以上にひどく驚きました。

『ジパング伝説』 宮崎正勝 中公新書 222p 【C】
8世紀から14世紀ぐらいまでのアラビア、インド、東南アジア、中国の海上交易とそれを通して
日本が黄金の国ジパングとしてアラブ世界やヨーロッパに伝わった過程を考察したものです。
個人的に興味のある分野について書かれたものなので、楽しく読めました。

『君主論』 マキアヴェッリ ワイド版岩波文庫 387p 【C】
君主にとって重要なことは権力の維持であり、必要であるのならば、軍事力や策略の行使をためらっては
ならない、といったような道義や倫理よりも直接的な力を重視した権力論といった感じでしょうか
マキャベリはうんたらかんたら、君主論ではなんたらかんたらと、よくほかの本でも引用されるので、
想像していた内容とさほど違いはなく、意外性はありませんでした。

『神は妄想である』 リチャード・ドーキンス 早川書房 578p 【C】
著者のドーキンスは進化論を信奉するオックスフォード大学の教授で、本書は進化論を認めない
アメリカのキリスト教原理主義者に向けて書かれたもののようです。神が人間を造ったという
インテリジェント・デザイン説、神が地球を創ったとする創造論は科学的にありえないと批判をし、
また現実社会においてもイスラエル対パレスチナ、アメリカ対イラクなど宗教の違いによる紛争が
絶えないなど、宗教を信じることの弊害が力説され、いま必要なことは宗教から自由になることだと
強く訴えていて、個人的には共感しました。
自分の信じる価値観のためには他人を傷つけても平然としているアメリカのキリスト教原理主義の
過激さが印象に残りました。
417ニート1号(14☆5516):2009/01/31(土) 17:01:23
『日本は財政危機ではない!』 高橋洋一 講談社 286p 【C】
いわゆる上げ潮派と呼ばれる人々の経済政策を紹介したものです。
現在、日本には約1000兆円の財政赤字があり、財務省は財政危機だと訴えていますが、実は国の資産も
約700兆円あり、資産から負債を引くとマイナスは約300兆円で、日本のGDPを500兆円として対GDP比で
みると純債務は60%で、諸外国と比べてみると同じぐらいなので、行政改革と政府資産の売却により、
日本経済を成長軌道に復帰させることは可能だと論じています。
さまざまな財政改革案が紹介されていて、希望が持てるのですが、実行に移されるかというと疑問符が
つくような気がします。

『分断されるアメリカ』 サミュエル・ハンチントン 集英社 586p 【C】
中南米、特にメキシコからの移民の流入により、アメリカは従来からある白人のアメリカとヒスパニックの
アメリカの二つに分かれようとしていると懸念を表明し、アメリカを世界一の大国に押し上げる原動力に
なった白人が持っていた価値観に回帰するべきだと訴えています。
自分の理想からかけ離れていく祖国に対する白人エスタブリッシュメントの焦りがひしひしと伝わってきます。
相当な勢いでメキシコ人が流入してきているようですので、ハンチントン老の望むような展開にはならない
ような気がするのですがどうなんでしょうか・・・

『金融大崩壊』 水野和夫 NHK出版生活人新書 209p 【B】
サブプライム問題が起きた経緯とこれからの世界経済についての見通しについて、さまざまな統計を使って
なかなか説得力がある説明を展開しています。
本書を読むかぎりでは、100年に一度の経済危機というのは大袈裟な表現ではないようで、金融危機の
震源地であるアメリカも厳しいが日本も相当厳しい状態に追い込まれそうだと感じました。

『萌える男』 本田透 ちくま新書 218p 【C】
『フロン』 岡田斗司夫 海拓舎 263p 【C】
418HANA(36☆644):2009/01/31(土) 20:35:15
テタさん、完走おめでとうございます。

『摩天楼とアメリカの欲望』 トーマス・ファン・レーウェン 工作舎 383p
ひたすら高くひたすら大きく。アメリカにおける摩天楼の歴史とその思想の解説。
摩天楼と物質主義との関連を説いている点は面白いけど、機能主義という点を見落としているような気がしてならない。
歴史については教えられる部分多し。【C】

『殿様と鼠小僧』 氏家幹人 講談社学術文庫 288p
松浦静山の生涯とその周辺を記した一冊。
なんとなく松浦静山というと枯れた随筆家というイメージがあったので、前半生の猟官運動等は意外に感じた。
やはり隠居してからの交友録や、甲子夜話からの記述の方が面白く読める。【B】

『現代イスラムの潮流と原理主義の行方』 宮田律 集英社 286p
イスラム原理主義についてわかりやすく説いている。どちらかというとイスラムよりの記述が目立つ。
原理主義の発生要因が貧富の差とアイデンティティというのは何となく理解できる。
その上で原理主義が行っている過激な面をクローズアップし、福祉などを知らしめないのは日本も含めた西側のマスコミの限界か。【C】
419HANA(36☆2095):2009/01/31(土) 20:54:18
『幽vol.10』 メディアファクトリー 384p
特集は芥川龍之介。いつもながら特集にもう少しページを取って欲しい。
いつもながら京極は流石である。特に庭のある家は久々に怪談を読んだという気がした。
第三特集の「怪しき我が家」は競作であるが、人間関係の中に怪異が紛れ込むというのをどの作者も取っており、つい最近内田百間を読み返した身からすれば何となく違和感を覚える。【C】

『妖術師・秘術師・錬金術師の博物館』 グリヨ・ド・ジヴリ 法政大学出版局 482p
様々な西洋オカルトを紹介した一冊。
妖術師では悪魔崇拝や魔女。秘術師では占いや護符、錬金術師ではその大系と用具と項目毎に分けられていてわかりやすい。
ただ紹介されている物があまりにも多いため一つ一つが簡単に触れた程度になっているのは残念。
これを読んで興味を惹かれたのはもう少し突っ込んで調べると面白いと思う。【C】

『「超」怖い話Ν(ニュー)』 加藤一・編著 竹書房文庫 219p
実話怪談集。
実話怪談を数多く読んだためか、何となく嫌さが感じられなくなっている。
一つ一つの記述があっさりしているためかなあ。【C】

『室生犀星集 童子』 室生犀星 ちくま文庫 366p
室生犀星の小説をまとめて読むのはこれが初めてであるが、予想以上に叙情的で良かった。
「童子」「後の日の童子」も良かったが、それより心に残ったのは「不思議な国の話」。会話に挟まれた春の記述が心に残って仕方がない。
一転、都会を舞台にした作品は薄気味悪い物が多い。これはこれでなかなか。【B】
420名無し猫(3153):2009/01/31(土) 23:31:14
HANAさん、完走おめでとうございます。

『ポスト・ヒューマン誕生』 レイ・カーツワイル 日本放送出版協会 661p【A】
『レイ・カーツワイル―加速するテクノロジー 』 レイ カーツワイル 日本放送出版協会 92p【B】
『行動科学への招待―現代心理学のアプローチ』 米谷淳 米沢好史 福村出版 238p【C】
『発想法―創造性開発のために』 川喜田二郎 中央公論社 220p【B】
421ニート1号(14☆7452):2009/02/06(金) 00:10:39
HANAさん完走おめでとうございます。

『中国が目論む世界支配の正体』 ベンジャミン・フルフォード 扶桑社 237p 【D】
ベンジャミン「アメリカは中国の台頭を脅威に思い、地震兵器を使って四川大地震を引き起こしたんだよ」
Ω ΩΩ「ナ ナンダッテー!!」
というようにアメリカは秘密兵器を使って中国を攻撃したとのことです。
地震兵器のほかにも津波兵器、SARSを東洋人向けの生物兵器としてアメリカは開発したそうです。
まじめに読むとアホらしいですが、ネタとしてのクオリティは高く、楽しめました。

『ベンジャミン・フルフォードのリアル経済学』 ベンジャミン・フルフォード 日経BP社 200p 【C】
サブプライム問題とこれからの世界経済の見通しについて述べたものです。
サブプライム問題、原油や農産物の価格高騰の説明は自分の知る範囲では当を得たもので、
将来の見通しについては無難な見通しを示しているように感じました。こちらはまともだと思います。

『17歳のための世界と日本の見方』 松岡正剛 春秋社 363p 【C】
世界と日本で宗教や文化が歴史上どのように発生し、また互いに影響を与え合い、どう変化したかを
論じたものです。大胆な見方が示されていて本当かなと思うところもありましたが、広範な知識に
基づいた説明は興味深く読みました。

『白川静』 松岡正剛 平凡社新書 269p 【C】
漢字研究家、白川静の業績を紹介したものです。

『ラーメン屋VSマクドナルド』 竹中正治 新潮新書 205p 【B】
アメリカ駐在の経験と経済データから、アメリカと日本の違いを考察した日米比較論。
独自の視点から筋の通った説明をしていて、面白かったです。ぜひ続編を出してほしいと思いました。

『負け犬の遠吠え』 酒井順子 講談社 277p 【C】
なぜ自分は結婚できなかったのかを述べた30代女性の言い分。毒女、怖いッス

『100年デフレ』 水野和夫 日本経済新聞社 385p 【C】
422はむ(2☆9333):2009/02/06(金) 11:49:49
HANAさん、完走おめでとうございます。

「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎/新潮社/464P【C】
「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」桜庭一樹/富士見書房/206P【C】
423テタ(10☆677):2009/02/08(日) 12:32:00
HANAさん、完走おめでとうございます。

『雪沼とその周辺』堀江敏幸 新潮文庫 206p
連作短編集。【C】

『黒船以降』中村彰彦 山内昌之 中公文庫 303p
対談。「黒船以前」の続編。【B】
424テタ(10☆920):2009/02/13(金) 21:44:35
『西洋音楽史』岡田暁生 中公新書 243p
クラシック音楽史ではなく、西洋音楽の歴史。おもしろい。わかりやすい。
【B】
425バカハツ五郎(6☆8365):2009/02/14(土) 10:10:49
「公共空間としてのコンビニ」鷲巣 力著 朝日新聞出版 P.312 【A】
 もはや、コンビには単なる小売店ではない。いまや地域住民の憩いの場となっている。
コンビニの隣に住んでいれば、仕事以外で遠くに行かなくても死ぬまで不都合なく生きていける。
 コンビには今や日本の文化だ。
「俳句脳」茂木 健一郎・黛 まどか著 角川書店 P.174 【B】
 いい俳句を作ることは、いろいろと勉強しなければならない。まず、いい句を沢山読むことが肝要。
「生きてるだけでだいたいOK」マギー司郎著 講談社 P.207 【A】
 えらい教育者や哲学者などが書く教育論や人生論より遥かに心に染みとおる内容。本当に苦労した人の話は説得力がある。
「てのひらに落花」冨士 真奈美 著 本阿弥書店 P.199 【A】
 チワワは脳が小さいので他の犬種に較べると知能程度が落ちるのだそうです。
妙に納得してしまいました。
「ワルツ 中」花村 萬月著 角川書店 P.443 【B】
 百合子と城山が差しで勝負する部分の迫力がいまひとつ。
「カラヤンと日本人」小松 潔著 日本経済新聞社 P.228 【B】
 芸術家か事業家か。視点を変えて評価すると、これほど差が出てくる人物も珍しい。

426電波時計(2273):2009/02/14(土) 21:15:40
みなさん、はじめまして。今日から参加させてください。まずは完走が目標です。

姜尚中、『悩む力』、集英社新書、2008、190ページ 【C】
悩みをどう解消するかを説いた本は多いが、この本は、悩みを肯定し、「とことん悩んで突きぬけろ」と提言する。
この本を読めば、少しは気持ちが楽になるのではないかと思う。ただ後半の記述はイマイチ。

東国原英夫、『芸人学生知事になる』、実業之日本社、2008、248ページ【B】
東国原宮崎県知事の体験談。とてもおもしろかった。人間はいくつになっても勉強をすることができる、と気づかせ
てくれる。この本を読んで、東国原氏は、相当の努力家であり、彼のピンチをチャンスにする行動には頭が下がる。

木田元、『哲学は人生の役に立つのか』、PHP新書、2008、253ページ【B】
以前、爆笑問題の番組の出演していたのを見て、購入。自身の回り道の人生を惜しげもなく披露。これからの自分の
人生について悩んでいる人は、読んでみると元気が出るかも。ただ、タイトルはややミスリーディングだと思う。

佐藤優、『自壊する帝国』、新潮文庫、2008、603ページ【B】
ソ連崩壊の過程を、一人の若き外交官の目から見たノンフィクション。とても読み応えのある文章で書かれており、
当時のソ連の様子がよくわかる。なぜかアントニオ猪木も登場する。恩田陸氏の解説も素晴らしい。

佐藤優、『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて 』、新潮文庫、2008、550ページ 【B】
 『自壊する帝国』の後に購入。こちらのほうが読みやすい。この本を読んで「国策捜査」の中身がわかると当時の
マスコミの騒ぎはなんだったのだろうと思う。鈴木宗男のイメージもガラッと変わりましたね。

東郷和彦、『北方領土交渉秘録―失われた五度の機会』、 新潮社 、2007、429ページ 【B】
 佐藤優氏のかつての上司で対ソ連・ロシア外交に一貫して関わり、北方領土返還交渉に尽力してきたかつてのロシ
ア官僚によるノンフィクション。とても上品な文章でで、対ソ連・ロシア外交について高い視座から鳥瞰的に記述。
427さらりーまん(867):2009/02/15(日) 14:21:47
はじめまして。わたしも初参加です。
忙しい日々ですが、完走めざしてがんばります。

『右翼と左翼』  浅羽通明  幻冬舎新書  253p 【B】
右翼と左翼の起源から、その進展および現在における両者の違いまでがわかりやすく解説されていた。
マルクスから小林よしのり、雨宮処凛に至るまで、いろいろな人が登場しおもしろかった。

『マネー力』  大前研一  PHPビジネス新書  217p 【D】
投資はやらないが、少し興味があるので購入してみた。
途中から大前氏のビジネス講座の宣伝が入る。

『人を10分ひきつける話す力』  斎藤孝  だいわ文庫  191p 【C】
帯に「ベストセラー文庫化!」とあったので購入。内容は平易でわかりやすい。
聞き手にとって意味ある話(=情報量、影響力の大きな話)をするには日頃の勉強、
ネタのストックが必要とのこと。今後は常に心がけよう。

『認められる力』  太田肇  朝日新書  206p 【C】
副題に「会社で成功する理論と実践」と続く。成果主義が導入されて以来、会社同僚との
ギスギスした関係を感じている人が多いらしい(私もである)。
そんな中、周りに認められ出世するにはどうすべきかが説かれている。W-Wの関係等が
紹介されているが、結局は個人の能力を磨くことが重要ではないかと感じた。
428ニート1号(14☆9578):2009/02/17(火) 22:22:35
電波時計さん、さらりーまんさん、はじめまして。こらからよろしくお願いします。

『ビューティフル・マインド』 シルヴィア・ナサー 新潮社 595p 【C】
学生時代は傲慢で自己中心的な性格ながらも数学者として将来を嘱望されていたにもかかわらず、30代で
精神病に罹り、老いてから精神病が自然回復し、ノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュの伝記。
精神病で苦しんだり、家庭が不和だったりで、天才でも幸福ではないのを見ると、家内安全とか、ふつうの
ことが幸せなのかもしれないと思いました。

『ライトノベル☆めった斬り!』 大森望/三村美衣 太田出版 272p 【C】
SFやテレビゲームから影響を受けてライトノベルというジャンルが成立していくライトノベルの歴史と
30年のライトノベル史の中から100作品を紹介した書評の二部構成で成り立っています。
個人的には、ラノベはファンタジーというイメージが強かったのですが、両者の対談を読むとラノベは
SFから強く影響を受けているというのは少し意外でした。

『文学賞メッタ斬り!』 大森望/豊崎由美 パルコ 391p 【C】
各文学賞の選考過程や受賞作の傾向、審査員にまつわるゴシップやトラブルに関しての本音トークの放談。
個性のある作品が敬遠され消去法で無難な作品が文学賞を受賞する傾向があることや、文壇での作家間の
力関係など自分の知らなかったことに触れられていて、興味深く読みました。

『文学賞メッタ斬り!2007年版』 大森望/豊崎由美 パルコ 303p 【C】
『文学賞メッタ斬り!2008年版』 大森望/豊崎由美 パルコ 323p 【C】
『黒字亡国』 三國陽夫 文春新書 242p 【C】
429はむ(2☆9956):2009/02/19(木) 16:19:22
電波時計さん、さらりーまんさん、初めまして。
どうぞよろしくお願いします。

「冷たい方程式 SFマガジン・ベスト1」トム・ゴドウィン他/早川書房/331P【C】
「世界最終戦争の夢 ウェルズSF傑作集2」H・G・ウェルズ/東京創元社/292P【C】
430HANA(36☆2978):2009/02/20(金) 20:28:56
名無し猫さん、ニート1号さん、はむさん、テタさん、ありがとうございます。
電波時計さん、さらりーまんさん、これからよろしくです。

『韓国分裂』 西岡力 扶桑社 236p
韓国内で起きている右派と左派の争いの模様。ノムヒョン時代なので多少情報が古いかも。
作者の立ち位置から当然右派に肩入れしている。
個人的には蝙蝠みたいな位置で居られるより、はっきりと向こう側だと認識できた方が日本にとってプラスのような気もする。【C】

『しあわせの書』 泡坂妻夫 新潮文庫 241p
買って二三日置いていたら、作者の訃報を目にして慌てて巻を開く。
トリックはマジシャンらしいトリックであったが、それを実際に実行するのが凄い。
最後のページで気が付いてあっと言わされた。こういう遊び心のあるの大好き【B】

『西国巡礼の寺』 五来重 角川ソフィア文庫 406p
西国三十三カ所の主要な寺院をピックアップし、そこから信仰について考察をしている。
西国巡礼は名前だけ聞いたことのあるものの、改めてその範囲の広さに驚く。岐阜まで含められているとは思わなかった。
今熊野の場所や清水寺も巡礼寺だったことなど初めて知った。
個人的には行ったことのある岡寺が紹介されていなかったのが残念。【C】
431HANA(36☆4117):2009/02/20(金) 20:48:25
『ネ・メ・ク・モ・ア』 渡辺啓助 東京創元社 412p
著者百歳記念出版。新青年発表の古い作品から最新作まで網羅されている。
それぞれの時代時代に応じてそれぞれ違う面白さがあるが、矢張り新青年から戦後すぐまでが一番面白い気がする。
「深夜の獣魂病者」「ミイラつき貸家」とか題名だけで興味を惹かれる。
晩年はしみじみとした作品が多いなあ。【B】

『グ印亜細亜商会』 グレゴリ青山 旅行人 181p
この人の作品は古本屋物や京都物が好きなんだけど、亜細亜モノは亜細亜で違った魅力がある。
特に最後の「幻町の亜細亜」は探偵小説や独逸表現派、月光浴等、僕の趣味にダイレクトに響いてくる。
特に台湾の画家陳澄波に付いての紹介は圧巻。実に凄い画だ。【C】

『江戸切絵図を歩く』 新人物往来社・編 新人物往来社 262p
忠臣蔵、桜田門外の変、樋口一葉、それぞれが辿った道を現在の人間が歩いている。
あいかわらず東京の地名に暗いため、何が何処を意味しているかわからない部分も多い。
それでも下町は下町の山の手は山の手のイメージみたいな物が読んでいるうちにぼんやりと浮かんでくる。
地名の持つイメージって大事ですね。【C】

『迷走中国の天国と地獄』 宮崎正弘 清流出版 284p
中国の問題点を扱った一冊。
とはいえ指摘されている問題点は、貧富の差、モラルなどこの手の本と似たり寄ったり。
問題点が多すぎて目に付くところから指摘しないときりがないのかも知れないけど。
この本が書かれたのがオリンピック前夜。不況の波で貧富の差はさらに広がっている…【C】
432さらりーまん(1584):2009/02/22(日) 14:16:29
ニート1号さん、はむさん、HANAさん、こちらこそよろしくお願いします。

『一勝九敗』  柳井正  新潮社文庫  274p 【C】
ユニクロの社長。十戦十勝はありえないし、成長するためにはむしろ不都合、驕りから
将来的に致命的な失敗へとつながる危険性もある。
リカバリーできる範囲の失敗を数多く経験し、反省、試行錯誤を続けよと説く。
読んでいて組織の硬直化を何よりも嫌う姿勢が伝わってきた。文章も明快。

『プロ交渉人』  諸星裕  集英社新書  189p 【C】
ワールドカップ、オリンピック等のビッグイベント招致活動の舞台裏が描かれている。
非常に生々しい事柄も含まれているが、諸星さんの文章が非常に明るかったためか、
読後感は暗いものではなかった。日本人はロビー活動を嫌う傾向が高いが、国際的な場では
常識的な活動のようだ。


『在日』  姜尚中  集英社文庫  254p 【C】
姜尚中の自伝。在日の歴史について全く知らなかったので(不勉強)、ためになった。
北朝鮮の挑発的行動についても冷静に分析し、東アジア全体の利益、平和を念頭においた
考え方が示されている。今後、テレビで姜さんを見る目が変わりそう。おもしろかった。

433電波時計(2932):2009/02/24(火) 23:28:20
三好京三、『キャンパスの雨』、文芸春秋、1979、268ページ、【B】
 34歳の僻地の小学校教師が、大学通信教育の夏季スクーリングでおくるキャンパスの生活を、スポーツ、実験、ほ
のかな恋など、豊富なエピソードで描いた作品。同県の人との交流や友情もいいな,と思わせる。著者自身も、慶応
義塾大学の通信教育部(文学部)を卒業している。

重田修治、『日本一わかりやすいマーケティングの教科書』、アスカエフプロダクツ、2002、183ページ、【C】
 初心者向けにマーケティングについて、鉄道事業を例にとり、分かりやすく書いた本。私自身初心者なのでわかり
やすかった。テーマごとに見開きになっているので、読みやすい。索引も充実。

下田直人、『「勝ち組企業」の就業規則』、PHPビジネス新書、2008、208ページ、【B】
 一般に、硬くてなじみのない就業規則について、とても読みやすく書かれている。実際の会社の具体例も豊富。社
員のモラルを高め、ES(従業員満足)が向上する就業規則を作ることによって、業績が向上すると著者は説く。

434電波時計(3681):2009/02/24(火) 23:32:30
藤原正彦、『国家の品格』、新潮新書、2006、191ページ、【B】
 論理展開がよくわからないところがあるが、いろいろなエピソードが満載で、読みやすいし、面白い。いま日本に
必要なのは、情緒、国語、武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである、と著者は説く。これは、著者
のような人が言うと説得力があるが、くたびれた親父が同じことを言っても説得力はない。

金賛汀、『朝鮮総連』、新潮新書、2004、206ページ、【C】
 朝鮮総連と在日の戦後史について分かりやすく書かれていた。朝銀破たんについても分かりやすく書かれていた。
ただ、総連内部での権力闘争について詳しく書かれすぎているような気がする。また、マンギョンボン号を利用した
不正送金疑惑や、日本人拉致事件についての記述はない。(もしかしたら、著者が総連を離れた後の事件かもしれない)

スペンサー・ジョンソン、『チーズはどこへ消えた?』、扶桑社、2000、96ページ、【B】
 現実を受け入れる事、変革の重要性を説いた本。失ったチーズをいつまでも懐かしんでいてもだめなのだ。行動し
なければ、何も変わらない。とてもわかりやすい本だが、非常に奥が深い。ぜひ、何度も読んでみたい本。

佐藤義典、『ドリルを売るには穴を売れ』、青春出版社、2007、256ページ、【B】
 廃業寸前レストランの復活までをストーリー形式にして、マーケティングについてわかりやすく説明している。
『モノを売るには、顧客の「価値」から考える』ことが、とても大事である。著者のメルマガと併読すれば、より
効果的だと思う。
435テタ(10☆1564):2009/02/27(金) 22:19:27
『多面体と宇宙の謎に迫った幾何学者』シュボーン・ロバーツ 日経BP社 507p
ある幾何学者の評伝。【C】

『世にも美しい日本語入門』安野光雅 藤原正彦 ちくまプリマー新書 137p
対談。【C】
436マイクロチップ(4☆7180):2009/02/28(土) 17:00:21
電波時計さん、さらりーまんさん、はじめまして。よろしくおねがいします。
ニート1号さん、りーすさん、テタさん、HANAさん、遅くなりましたが完走おめでとうございます。
('A`)さんもおめでとうございます。いいなあ。

「竹中式マトリクス勉強法」 竹中平蔵 幻冬社 214p 【C】
小泉首相とのエピソードが面白かった。
とりあえず紹介されてた。「知的生活の方法」を読むところから勉強を始めます。

「カラマーゾフの兄弟<第1巻>」 ドストエーフスキイ(米川正夫訳) 岩波文庫 434p 【C】
「カラマーゾフの兄弟<第2巻>」 ドストエーフスキイ(米川正夫訳) 岩波文庫 351p 【C】
「カラマーゾフの兄弟<第3巻>」 ドストエーフスキイ(米川正夫訳) 岩波文庫 341p 【C】
「カラマーゾフの兄弟<第4巻>」 ドストエーフスキイ(米川正夫訳) 岩波文庫 406p 【B】
2巻279ページからのグルーシェンカが一本の葱について話すシーンが印象的というか一本の葱の話って、
芥川の「蜘蛛の糸」とまるっきり同じでオチまで同じで、元々言い出したのはどこの国なんだろうなあ、と。
4巻の法廷のシーンでは時代も国も違うのに何故か弁護士が検事の1枚も2枚も上手なのがわかる不思議。
ラストのアリョーシャの演説に大感動で時間かかったけど読んできてよかった!苦労が報われた!と思ったw
名訳なのかドストエフスキーが天才なのか。

「波のうえの魔術師」 石田衣良 文春文庫 301p 【B】
新米株屋が主役の青春小説。すごくスリルがあって面白かった。
読んでると株って面白そうだなあ参入したいなあと強く思った。
437HANA(36☆5045):2009/02/28(土) 20:40:07
マイクロチップさん、ありがとうございます。

『タイタス・クロウの帰還』 ブライアン・ラムレイ 東京創元社 390p
ラムレイ版「未知なるカダスを夢に求めて」。
ウィルマース財団が旧支配者と戦うという設定に疑問を抱いていたため、今回のように別の話になると急に評価が上がるような気がする。
理想郷エリシアに至るまでの旅行記は、想像力の限りを尽しておりラムレイを見直さざるを得ない。【C】

『怖い話』 福澤徹三 幻冬社 263p
ホラーに関するエッセイ集。
怪談とか都市伝説などを扱っており、本来ならば怖いはずであるがどうしても吹き出す様な内容になるのは作者の技術か。
怖い広告中、ペンネームの話等は腹を抱えさせられました。
と、そんな中にも狂気をもって狂気を制した話や運び屋のバイトの話をさりげなく紛れ込ましているのが怖い。【C】

『東北の湯治場湯巡りの旅』 永井登志樹 無明舎出版 275p
東北地方の温泉を紹介。
西日本の温泉と違い自炊棟とかがあり、本当の意味での湯治場という感じがする。
こういう鄙びた温泉でしばらくぼーっと過ごしてみたい。【C】
438HANA(36☆5942):2009/02/28(土) 20:54:39
『日韓大変』 黒田勝弘 徳間書店 230p
韓国政治に関する一冊であるが、金大中在任中の本であるからいかんせん情報が古い。
主題は反日であるが、これに関しては現在まで全く変化が無いように思われる。
この時代は天皇訪韓とかいう夢物語が論じられていたのであるなあ、時の流れとは真に興味深いものである。【C】

『「超」怖い話ベストセレクション 死臭』 平山夢明 竹書房文庫 414p
「超」怖い話中から平山夢明の書いた話をまとめた物。
こう見てみるとクオリティの高さが目立つ。量をこなさなければならない実話怪談でこのクオリティは凄いのではないか。
「貧者の祈り」「干瓢」といったイヤさが目立つ作品が多いのも特徴。【C】

『狂鬼降臨』 友成純一 出版芸術社 253p
表題作は以前幻冬社から復刊された際買い逃した物で、今回出版されたのは実にありがたい。
内容も期待通り爽快な内容。登場人物の肉体という肉体を堪能できる。
しかし作品中一番気に入ったのは「地獄の釜開き」。こういう本当の意味での地獄を描けた作品は少ないのではないか。
「地獄の遊園地」は登場人物や会社が別の意味で怖かった。大丈夫なんですね、コレ。【B】
439ニート1号(15☆1527):2009/02/28(土) 21:10:58
『読書進化論』 勝間和代 小学館101新書 254p 【D】
「本をどう読むか」といった読書論の本ではなく、自分はどうやってベストセラーを書いたのか、
著作をいかに書店に売り込んだのかを述べたマーケティングの本だと思いました。
自分の著書が売れたとか、自分は洋書を日本で発売される前に原書で読んでいる、
とかいった自慢が鼻につきました。

『経済論戦は甦る』 竹森俊平 東洋経済新報社 293p 【C】
「官から民へ」をスローガンとし、小さな政府を目指す構造改革路線、不採算な企業は非効率的な経営を
しているので潰したほうがよいという清算主義、マイルドなインフレを起こすことにより、借り入れの負担が
軽くなり赤字企業でも存続の可能性が高まるリフレ政策を採るべき、というバブル崩壊後の日本で議論された
3つの経済政策の中で優先順位の高い政策はどれなのかを検討したものです。
結論として竹森教授はリフレ政策が良いとしています。

『ブラックホールを見る!』 嶺重慎 岩波科学ライブラリー 110p 【C】
肉眼では見えないブラックホールをX線や赤外線を使って観測しているブラックホール研究者の
日常を綴ったものです。

『世界史(上)(下)』 ウィリアム・H・マクニール 中公文庫 457p+452p 【C】
西洋文明に重点を置いて、各文明の流れを並行的に記述した世界史の概説書です。
文章に読みづらい点が多々ありました。

『オバマ大統領』 村田晃嗣+渡辺靖 文春新書 168p 【C】
オバマ大統領の経歴やこれからの政策の見通しを語り合ったアメリカ研究者同士の対談です。 

『宇宙論入門』 佐藤勝彦 岩波新書 215p 【C】
440ですな(12☆9202):2009/02/28(土) 21:31:45
北村薫「空飛ぶ馬」創元推理文庫357p【B】
スカーレット・トマス「Y氏の終わり」早川書房533p【B】
フレドリック・ブラウン「天の光はすべて星」316p【C】
横溝正史「白と黒」角川文庫522p【C】
441休符(7205):2009/02/28(土) 23:17:44
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 新潮文庫 226p【C】
ラスト3ページに涙しました。青少年優良図書だと思います。

『"文学少女"と飢え渇く幽霊』 野村美月 ファミ通文庫 318p【C】
どろどろさも単巻完結なのでよいです。

『シャーロック・ホームズの思い出』 コナン・ドイル 新潮文庫 350p【B】
(この時点での)ラストの物足りなさに、シャーロッキアンを自覚しました。

『とらドラ!、同2』 竹宮ゆゆこ 電撃文庫 249p+305p【C】
2巻いい所で終わるなあ。王道でないラブコメ。
442真空(6☆9659):2009/02/28(土) 23:29:27
『木曜組曲』恩田陸 徳間文庫 247p【C】
女性の物書きが集って推理合戦。
ただし推理の証拠はなく、真相が徐々に明らかになるだけ。
全員価値観が同じでキモいね。

『カリブ諸島の手がかり』T.S.ストリブリング 倉阪鬼一郎訳 河出文庫 433p【C】
名探偵ポジオリ教授作品集。しかし皮肉の効いたアンチミステリの色も濃厚。
ヴァン・ダインデビュー前の1925年からこれが執筆されていたというのは驚きです。

『ビートのディシプリン』上遠野浩平 イラスト/緒方剛志 電撃文庫 349p【C】
洋楽のタイトルを名前に持つ超能力バトル。ん、それはどこかで見たことが。
ちなみにパーフェクトペアは出て来ませんでした。

『春期限定いちごタルト事件』米澤信穂 創元推理文庫 251p【C】
ラノベにして紛うことなき創元日常系。控え目な描写は良し。

『座敷童にできるコト』七飯宏隆 イラスト/池田陽介 電撃文庫 343p【D】
いきなり美少女同居系、ファンタジーバトル。
443りーす(49☆1300):2009/03/01(日) 12:48:27
はむさん、ですなさん、バカハツさん、休符さん、HANAさん、ニート1号さん、マイクロチップさん、ありがとうございます。
テタさん、HANAさん、ニート1号さん、完走おめでとうございます。
電波時計さん、さらりーまんさん、よろしくお願いします。

『理由あって冬に出る』似鳥鶏(著)(創元推理文庫)252p【C】
鮎川哲也賞佳作。トリックはともかく、人物描写がまだ荒すぎる。

『時が滲む朝』楊逸(著)(文藝春秋)150p【C】
第139回芥川賞受賞。

『金魚生活』楊逸(著)(文藝春秋)157p【C】
金魚の話かと思ったら、後半は日本人とのお見合いばかり。

『ロシア・ショック』大前研一(著)(講談社)232p【C】
最近の大前研一はただの自著CMが多いが、これは久しぶりに良書。

『僕の好きな人がよく眠れますように』中村航(著)(角川書店)215p【C】
ラブラブなのはともかく、相手が既婚者で不倫というが引っかかる。

『終わりは始まり』中村航&フジモトマサル(著)(集英社)127p【C】
回文にストーリー(中村)とイラスト(フジモト)をつけたもの。
444りーす(49☆3977):2009/03/01(日) 13:07:53
『読書進化論』勝間和代(著)(小学館101新書)254p【E】
読書論じゃないし、著者の宣伝と自慢ばかりで中身スカスカ。
わざわざお金を払ってまで広告を読んでありがたがる信者の謎。

『廃墟建築士』三崎亜記(著)(集英社)221p【C】
有り得ない変な話ばかり四編。

『コスプレ幽霊紅蓮女』上甲宣之(著)(宝島社文庫)458p【C】
題名がオタクっぽいけど、都市伝説に絡めたミステリー。
他作品とリンクしてるから、執筆された順番に読んだ方が良いかも。

『コスプレ温泉』吉岡平(著)(ソノラマ文庫)282p【C】
こんなの書くために、三年半も自費で取材したとは……。

『ランドマーク』吉田修一(著)(講談社)205p【C】
貞操帯男が出てきて気持ち悪すぎる。

『のほほんだけじゃダメかしら?』大槻ケンヂ(著)(集英社)236p【C】
大槻ケンヂが女性にインタヴューする形式。

『トキオカシ』萩原麻里(著)(富士見ミステリー文庫)334p【C】
絶対に忘れない記憶力を持つ少年と、時に呪われた家系の美少女が出会い、過去へと飛ばされる。

『ロリドラ』コトキケイ(著)(KTC)242p【C】
『幻夢館』岡田留奈(著)(ハーヴェスト出版)229p【C】
『失われた原始惑星』武田弘(著)(中公新書)216p【C】
445さらりーまん(2288):2009/03/01(日) 14:26:50
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『人は話し方で9割変わる』  福田健  リュウブックスアステ新書  221p 【C】
冒頭にある「楽しい人生は上手な会話から始まる」というのは、正にそのとおりと思う。
内容的には結構ふつうのことが書いてあるが、話しにくい人に対しても「1日1回目を見る」
「1日1回は話しをする」等は早速実践しようと思う。

『なぜ弁護士はウラを即座に見抜けるのか?』  佐伯照道  リュウブックスアステ新書  188p 【C】
感情的になって挑発的な議論をする相手に対する対処法が参考になった。
この応用として(?)暴力団の行う露骨な脅迫への対応例もある。あくまで淡々と議論し、自分が
挑発に動じない人間であることを相手に印象づけた上で、自分と相手の双方にとって何が最良の
解決策かを提示するのが重要。

『断る力』  勝間和代  文春新書  295p 【C】
「断る」という言葉が非常に多くの意味で使われている。
自己投資の時間を作るために仕事や遊びは選びながら(断りながら)やるべきという話から始まり、
自分の得意な領域、能力を早く認識し、それ以外の不得意なことについては諦める(断念する)ことで
自分を確立するという話に展開され、そのような確立された者同士がチームとして機能するためには
お互いの意見を真摯に検討し合いながら(断りあいながら)、より良いアイデアへと導くことが大事
という話になっている。嫌われるのを恐れてはいけないということが印象に残った。
446無名草子さん:2009/03/01(日) 18:55:33
落雷に注意してね。
447無名草子さん:2009/03/03(火) 05:10:36
ゴンザレスは電気ショックを与えたら生き返ったかもしれないね。
448無名草子さん:2009/03/03(火) 05:17:51
危ない大学・消える大学 2010年版
449バカハツ五郎(6☆9458):2009/03/05(木) 05:47:00
「テレビ番外地」石光 勝著 新潮社 P.207 【A】
 サブタイトル「東京12チャンネルの奇跡」
 最近のテレビ東京の番組は面白い。日本のジャーナリズムが持っている共通
の弱点についても語られている。

「戦争の経済学」ポースト著 バジリコ P.436 【B】
 戦争の経済的効果をあらゆる角度から考察した本。広く浅く、という感があ
るが、素人にはそれがかえって分かりやすさにつながっている。
 国際紛争の要因の殆どは貧困だという。

「悼む人」天童 荒太著 文芸春秋 P.450 【B】 
静人、巡子、蒔田、倖世の四人を中心に物語は展開していく。
人の死を重く受け止め、いつまでもその事実を心に刻むために、事故や事件
の現場へ赴き、其処で亡くなった人の御霊を悼む。そんなことを続ける静人。
彼は「これは、自分の病気です」と言う。
幼い頃自分と母親を捨てた父親を憎みながら生きる雑誌記者、蒔田。癌に侵
され余命わずかな静人の母巡子。何故か男から殴られ続け、遂に夫を殺した倖
世。
この四人の人物の生き方を描くことで、人の死と愛に関する考え方のいくつ
かのパターンを示している。
「人間の根幹を成す細胞の働きは、欲しいものは奪うか、奪わればいように、
先に攻撃するかということだ」と語る倖世に殺された夫の亡霊。人間は単なる
生きる物だという考え方。まあ、こういうのもスッキリしてていいかな。
450無名草子さん:2009/03/05(木) 17:59:39
ダヴィンチ文学賞の読者審査員になった人が居たら、
「蘇州水仙譜」に一票をお願いします。水の都を舞台にした活劇です。
添田氏はMFダヴィンチ編集部が主催する「幽怪談文学賞」で
最終候補になりながらも涙を呑んだ才能ある逸材です。
読者審査員になった人が周囲にいたら、協力を呼びかけて下さい。
才能ある人材が世に出るか出ないかは、読者審査員の皆さんにかかっています。
451はむ(3☆421):2009/03/06(金) 09:59:14
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

「びりっかすの神さま」岡田淳/偕成社/164P【C】

「極限推理コロシアム」矢野龍王/講談社/301P【C】
452りーす(49☆6050):2009/03/06(金) 12:05:27
はむさん、完走おめでとうございます。

『秒速10センチの越冬』岡崎祥久(著)(講談社)164p【C】
広告会社を辞めてお金に困った男が冬の間バイトする微妙作。

『楽天屋』岡崎祥久(著)(講談社)265p【D】
微妙な話ばかり三編。文章におかしい部分があるのは、変換後の消し忘れなのか?

『南へ下る道』岡崎祥久(著)(講談社)245p【C】
登場人物が人生に対していい加減すぎる。後先考えないラテン的な性格は羨ましいが。

『バンビーノ』岡崎祥久(著)(理論社)363p【C】
大人みたいな変な転校生の、変な話。

『首鳴り姫』岡崎祥久(著)(講談社)253p【C】
昔話かと思ったら、夜間部に通う学生のショボい恋愛物でがっかり。

『独学魔法ノート』岡崎祥久(著)(理論社)272p【C】
魔法を独学しようとする少年が子供っぽくない。魔法も存在するのかどうかあやふや。

『昨日この世界で』岡崎祥久(著)(文藝春秋)189p【D】
少しズレた気がする世界で、少し変な人々の日常。

『文学的なジャーナル』岡崎祥久(著)(草思社)213p【D】
小説だと思っていたら、作者のメモというか日記というかチラシの裏……。

『ctの深い川の町』岡崎祥久(著)(講談社)109p【C】
故郷に戻ってタクシー会社へ再就職した男のさえない話。第139回芥川賞候補作。
453バカハツ五郎(7☆55):2009/03/09(月) 19:53:03
「チャイルド44 (上)」スミス著 新潮文庫 P.394 【A】
 スターリン統治下のソヴィエト連邦で少年少女の連続殺人が起きる。共産主義社会ではみな平等であるのだから他人のものを盗んだり、暴力
的になる必要はなく、当然警察も理論上必要はない。しかし事件は起こる。被疑者は共産主義の枠の外にいる、これまた共産主義社会には存在
しないことになっている不良少年。
 そして、また事件が起こる。

「風天 渥美清のうた」森 英介著 大空出版 P.303 【A】
お遍路が一列に行く虹の中
これは、講談社の「カラー版新日本大歳時記に載った寅さんのうた。寅さんの俳号は風天。
自らの私生活を殆ど公開しなかった俳優渥美清の人生を、彼が残した俳句から振り返る本。
454ニート1号(15☆2975):2009/03/10(火) 02:02:15
はむさん、バカハツ五郎さん、完走おめでとうございます。
休符さん、さらりーまんさん、はむさん、ありがとうございます。

『編集者という病』 見城徹 太田出版 299p 【B】
尾崎豊、松任谷由美、坂本龍一、らの大物ミュージシャン、村上龍、五木寛之、石原慎太郎、らの大家に
食い込み、数々のベストセラーを生み出した角川書店出身で現在は幻冬舎の社長を務める見城徹氏が
自らの編集者人生について語ったものです。
作家と編集者の関係、ベストセラーが作り出されていく過程が垣間見られて、興味深かったです。

『ブレジンスキーの世界はこう動く』 ズビグニュー・ブレジンスキー 日本経済新聞社 294p 【C】
冷戦終了後アメリカは世界で唯一の覇権国として、ユーラシア大陸をどうコントロールすればアメリカの
覇権が長続きするかを考察したものです。
上から目線で腹立たしい点もありますが、言っていることは妥当だと思いました。

『この金融政策が日本経済を救う』 高橋洋一 光文社新書 205p 【B】
金利の上げ下げ、通貨供給量の調節など金融政策が経済にどのような効果を与えるのかが、やさしく解説され
ていて、参考になりました。ただ、金融政策がしっかりしていれば、経済的な難問がほとんど解決するという
ような論調には疑問を持ちました。

『三国志実録』 吉川幸次郎 ちくま学芸文庫 198p 【C】
魏の曹操とその息子である曹丕、曹植、三者それぞれの政治家としての側面と詩人としての側面にについて
焦点を当て、さまざまな資料を駆使し、三者の業績を解明しようと試みたものです。
この親子は恐ろしく優秀だと、改めて思いました。

『21世紀の国富論』 原丈人 平凡社 254p 【C】
『ひよわな花・日本』 ズビグネフ・ブレジンスキー サイマル出版会 198p 【C】
455無名草子さん:2009/03/10(火) 02:29:56
昨年から続くメディアの異常とも言える麻生首相叩きにウンザリされてる方、
9〜15日間で麻生首相の本を一斉に買って応援の声をあげませんか。
本は1冊数百円です。まずはニコ動見てください。

●参考動画【3月10日】麻生太郎首相の本購入イベント【決行】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6312528
麻生太郎首相の本購入イベント【3/10】
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/event/1235905027/l50
もしスレが1000で落ちていた場合、イベント板に新スレがあります。
(携帯からは案内→イベント企画です)
456HANA(36☆6630):2009/03/11(水) 13:50:25
ニート1号さん、はむさん、バカハツ五郎さん、完走おめでとうございます。

『トンデモ!韓国経済入門』 三橋貴明 PHP研究所 221p
韓国経済を初心者向けに解説した一冊。
経済と関係ない所で水増ししたような部分もあるが、経済についてはわかりやすかった。
しかしながら大体の流れについてはネットで検索した方が早い部分もある。
こういう本は情報の新しさが命であるし。【C】

『本当はヤバイ!韓国経済』 三橋貴明 彩図社 253p
上記の本を経済に特化させたようなもの。僕のような経済オンチにとっても読みやすかった。
これで「何で中央銀行が赤字になってるんだ」とか
「油漏れ事故でサムスンの保険がやばいと言われてたのに何で全体に波及してるんだよ」といった疑問が氷解した。
何事に於いても基礎は大事であるなあ。【C】

『有明詩抄』 蒲原有明 岩波文庫 214p
以前「あくび猫」に引用があったので興味を惹かれ買ってみたものの、ひたすら難解。
旧字体がそれに拍車をかけている。
内容を理解するため読み込むところから始めないといけないとは、象徴主義とは難儀なものであるなあ。【C】
457りーす(49☆8207):2009/03/12(木) 04:52:13
バカハツ五郎さん、完走おめでとうございます。

『悪人』吉田修一(著)(朝日新聞社)420p【B】
今までの文章上手いけどどうでもいい内容とは一味違う。
犯人よりも、他の人物のほうが悪人に見えて仕方が無い。

『さよなら渓谷』吉田修一(著)(新潮社)199p【C】
前作の「悪人」は殺人、今回は婦女暴行。題材的に気分が滅入る。

『元職員』吉田修一(著)(講談社)166p【C】
文章力だけで、中身が退屈。駄目人間がバンコクで過ごすつまらない日常。

『ロスト・ストーリー』伊藤たかみ(著)(河出書房新社)331p【C】
微かにファンタジー入っている感じだけど、語られない部分が多すぎる。

『恋してキスして死神ガール』七海ユウリ(著)(美少女文庫)296p【C】
殺しに来た死神と恋に堕ちる、ありがちな物語。

『エンジェルメイド』青江ぷり子(著)(イーグルパブリシング)251p【C】
内容はショボいけどスウェーデン人が可愛かった。

『TO THE CASTLE』桑島由一(著)(集英社スーパーダッシュ文庫)231p【B】
すごく馬鹿っぽいラノベだが、ツボに嵌ってしまった……。

『薄妃の恋』仁木英之(著)(新潮社)263p【B】
僕僕先生の続編。
458りーす(50☆0496):2009/03/12(木) 05:11:54
『木洩れ日に泳ぐ魚』恩田陸(著)(中央公論新社)263p【C】
たった一晩で、状況も関係も二転三転。

『劫尽童女』恩田陸(著)(光文社)322p【C】
超能力を与えられてしまった少女の戦い。

『空想歴史読本』円道祥之(著)(メディアファクトリー)285p【C】
あまりにも適当すぎる嘘歴史に笑った。番組制作者のユーモアか、馬鹿なだけなのか!?
『空想科学裁判』円道祥之(著)(宝島社)188p【C】
『空想法律読本』盛田栄一(著)(メディアファクトリー)255p【C】
空想歴史を法的に見てみる。真面目に論じても、前提となる状況が馬鹿すぎる。

『空想非科学大全』柳田理科雄(著)(メディアワークス)250p【C】
空想科学物の約束事を検証する。

『インフルエンザ』中島捷久、沢井仁、中島節子 (著) (PHP新書)221p【C】
『素読のすすめ』安達忠夫(著)(講談社現代新書)224p【C】
『超ひも理論への招待』夏梅誠(著)(日経BP社)281p【C】
459電波時計(4805):2009/03/12(木) 21:58:09
ニート1号さん、はむさん、バカハツ五郎さん、りーすさん完走おめでとうございます。

加藤周一、『読書術』、岩波現代文庫、2000、218ページ、【B】
 評論家の加藤周一氏が、読書の楽しみ方を1960年代の高校生向けに語ったものである。
読む対象の種類や必要性に応じて読むコツやスタンスを教えてくれる。現代は、「速読」ブームだが、本書では、
しっかりとした基礎知識を築き上げることが実はもっとも着実な「速読術」なのである、ということを教えてくれる。

佐藤優、『獄中記』、岩波書店、2006、502ページ、【C】
 獄中記ではあるが悲壮感はまったくない。日記の部分は、面白みに欠けるが、外務省時代の後輩・友人・弁護人
へあてた手紙によって、著者の思索の過程が明らかになる。思索のレベルが高いので難しかった。巻末の付録に収
められている論文は、北方領土問題やこれからの日本の行く末について色々考える機会を与えてくれる。

アラン・ワインズマン、『人類が消えた世界』、早川書房、2008、404ページ、【C】
 人類が忽然と消えてなくたった後の地球を考察する本。多少強引な論理展開もあったが大変興味深く面白かった。
先祖も含め人間が行ってきた事柄とその影響を考えるのに役立つ一冊。人間が存在しなければ環境問題はそもそも
存在しないということなのか。翻訳が少し硬いような気がする。 
460HANA(36☆7305):2009/03/13(金) 12:03:38
りーすさん、完走おめでとうございます。

『実録 この殺人はすごい!』 洋泉社MOOK 223p
しょっぱなからエド・ゲインと都井睦雄のフィギアかよ。
例によって妙な殺人事件の紹介だが、愛犬家連続殺人の「ボディを透明にする方法」がやたら詳しくて気持ち悪い。
マスコミのひぐらしと殺人事件を結びつけた記事が実際はゲームをプレイした事もない記者によって書かれた事が衝撃的。
脳が不自由な人を情報によって踊らす手口は殺人事件の記事より怖かった。【C】

『恐怖箱 怪癒』 雨宮淳司 竹書房文庫 235p
実話怪談集。長めの話が多め。
前作がなかなか良かったので期待して買ったのだが、前作よりテンションが低いような気がする。
特に「蛇の杙」。帯で大々的にアピールされていたのだが、何だかなあという感じ。もう少し陰惨な話を期待していたのだが。
次作では前作のような話を期待したい。【C】

『日韓新考』 黒田勝弘 産経新聞社 217p
日韓関係について論じた一冊。向こうに住む人独特の考え方みたいなのもあり面白い。
例によって関係考察は歴史認識が中心。コンプレックスとか中華思想とか様々な面より読み解いている。
私なんざ連中が過去ばかり問題にするのは未来がないからだと思ってるんだけど。それだと考察にならないか。
しかし今の大統領も左派だったらさぞかし面白かっただろなあ。実に残念だ。【C】
461りーす(50☆2982):2009/03/14(土) 21:51:56
電波時計さん、HANAさん、ありがとうございます。

『ラジ&ピース』絲山秋子(著)(講談社)164p【C】
三十路超えたラジオ局DJの日常。

『ばかもの』絲山秋子(著)(新潮社)172p【C】
アル中で堕ちていくばかもの人間の転落人生。

『北緯14度』絲山秋子(著)(講談社)275p【C】
小説ではなくて、セネガルへ行く紀行文。

『プリンセス・トヨトミ』万城目学(著)(文藝春秋)504p【C】
会計検査院vs謎の大阪国。前半の日常パートが長すぎる。

『みんな元気。』舞城王太郎(著)(新潮社)285p【C】
意味不明な話が多い。現実と妄想の区別が曖昧で判りにくい。

『亜玖夢博士の経済入門』橘玲(著)(文藝春秋)281p【C】
ちょっと笑うセールスマンっぽい。駄目人間が突き落とされるのだが、経済理論による博士の解説が入って面白い。

『椿山課長の七日間』浅田次郎(著)(毎日新聞社)378p【C】
冥府が俗世にまみれすぎで微妙だった。
浅田次郎じゃなくて電撃作家あたりなら違和感なかったかもしれないけど。

『クリスマス・テロル』佐藤友哉(著)(講談社)160p【E】
作者が死亡した訳でもないのに、ちゃんと終わらせずに途中で投げ出している。
最低だ。ジャンプの富樫某と同じくらい酷い! クリスマスともテロとも関係無いし。
基本的に、最後まで仕上げない仕事は0点でしょう。

『子供たち怒る怒る怒る』佐藤友哉(著)(新潮社)267p【C】
人が殺されまくる黒い話ばかり。出てくるのがキチガイだらけで憂鬱になる。
462はむ(3☆816):2009/03/16(月) 16:08:49
バカハツ五郎さん、りーすさん、完走おめでとうございます。
りーすさん、ニート1号さん、HANAさん、電波時計さん、ありがとうございます。

「扉のむこうの物語」岡田淳/理論社/395P【C】
扉の向こう側での物語。
463ニート1号(15☆4950):2009/03/18(水) 04:08:33
りーすさん、完走おめでとうございます。

『オバマ・ショック』 越智道雄・町山智浩 集英社新書 202p 【C】
オバマ大統領について触れられている部分は少ないですが、アメリカの歴史や文化についてのトリビア的な
知識が満載で面白かったです。

『天才数学者はこう賭ける』 ウィリアム・パウンドストーン 青土社 411p 【C】
アメリカで理系の高等教育を受け、カジノと株式市場で必勝法を探求した人々にまつわるノンフィクション。
著者はごく一部の格別に優秀な人はカジノ、マーケットで儲けることが可能ではないかと示唆しています。
何を買うかという銘柄選択ではなく、どれだけ資金を投入するかという資金配分について書かれた部分は
参考になりました。

『東アジア世界の歴史』 堀敏一 講談社学術文庫 356p 【C】
中国に侵入してきた異民族が中国に建てた征服王朝の歴史と中国と周辺諸国との対外関係から、中国に
残る歴史書を使い、東アジアの歴史を構成したものです。他の中国通史を読めということだと思うのですが、
肝心の中国の歴史がすっぽりと抜け落ちているのは不親切だと思いました。

『クルーグマンの視座』 ポールR.クルーグマン ダイヤモンド社 133p 【C】
「IT革命はたいして経済成長に貢献していない」「企業の経営と経済は別物なので、経営者が経済政策に口を
出しても意味がない」「中国やインドのような途上国の経済成長は先進国の賃金水準を引き下げない」という
一般に報道されている通説とは異なる見方の3つの小論が収録されています。

『マネー敗戦』 吉川元忠 文春新書 206p 【C】
『科学とオカルト』 池田清彦 講談社学術文庫 208p 【C】
『世界史に消えた海賊』 武光誠 青春出版社 202p 【C】
『近代アジア精神史の試み』 松本健一 岩波現代文庫 257p 【C】
464電波時計(6526):2009/03/22(日) 08:10:24
山崎豊子、『沈まぬ太陽』(全5巻)、新潮社、1999、合計1721ページ、【B】
 日本を代表する航空会社(JAL)の凄まじい腐敗ぶりをえがいたもの。架空の人物
もいるみたいだが、ほとんどの人が実在する人物だ。
 労組委員長としてストライキを主導したために、10数年にわたる海外(それも僻
地)でのたらいまわしをされる主人公。当時の経営陣の無能・無責任・無関心ぶり
や組合員を食い物にする組合。広報幹部と癒着する大手新聞記者。会社の利権を貪
る政治家や官僚たち。等々いろいろ知らないことが出てきた。
 第5巻に出てくる「この会社は末期癌だ」という発言がすべてを物語っている。
読後感は、決して清々しいものではない。
465無名草子さん    :2009/03/22(日) 16:43:44

東京マラソン完走!!!

おまいらPC前でグダラグダラやってると脳が腐るぞ!
キーボードから離れて表に出ろ!
そこらを一周走って汗かいてこい! 
少しは閉塞した日常に風が入ってくるだろう!!

466休符(9881):2009/03/26(木) 19:39:29
『理由』 宮部みゆき 新潮文庫 686p【C】
鳥瞰的で緻密な作品。残念ながらその精緻さが肌に合わなかった。

『探偵ガリレオ』 東野圭吾 文春文庫 330p【C】
流行りものに今更手を出す。探偵小説ではなく、科学を書きたかったんだろうな。

『グリーン・レクイエム』 新井素子 講談社文庫 244p【B】
十代から二十歳の時に書いただなんて、新井氏の頭の中を覗いてみたい。
独特の文体と世界観の虜になると抜け出せなくなるSF。

『どろぼうの名人』 中里十 ガガガ文庫 286p【C】
百合で姉妹で歳の差は美味です。

『"文学少女"と繋がれた愚者』 野村美月 ファミ通文庫 318p【C】
今回は題材が作中早々明言されます。白樺派に興味を持ちました。

『とらドラ3!、同4、5』 竹宮ゆゆこ 電撃文庫 253p+254p+305p【C】
467テタ(10☆2654):2009/03/29(日) 01:33:00
ニート1号さん、はむさん、バカハツ五郎さん、りーすさん完走おめでとうございます。

『巨匠とマルガリータ』ブルガーコフ 河出書房新社 607p
1930年代のモスクワに舞い降りた悪魔。それを呼び寄せた「巨匠」の小説。
小説の完結とともに悪魔も立ち消える。【B】

『フィンチの嘴』ジョナサン・ワイナー ハヤカワ文庫 483p
ガラパゴス諸島のダーウィンフィンチは今も我々の目の前で進化を遂げている。
【B】
468りーす(50☆5329):2009/03/29(日) 12:58:07
はむさん、ニート1号さん、テタさん、有難うございます。

『竜岩石とただならぬ娘』勝山海百合(著)(MF文庫)259p【C】
中華風の怪談短編集。

『ABC戦争』阿部和重(著)(講談社)159p【D】
戦争じゃなくて田舎で不良同士が敵対するだけだった。

『見えない宇宙』ダン・フーバー(著)(日経BP社)297p【B】
宇宙の大部分を構成しているダークマター、ダークエネルギーについて。

『もしもし、運命の人ですか。』穂村弘(著)(メディアファクトリー)182p【C】
中年男性の深読みしすぎな妄想ワールドが面白い。

『人形の館』招き猫(著)(ハーヴェスト出版)255p【D】
陳腐すぎる展開の上に、まさかのバッドエンド。

『超ひも理論とはなにか』竹内薫(著)(講談社ブルーバックス)266p【B】
数式を使わず、図や絵や表を多用しているので分かりやすい。

『瞬撃のヴァルキリィ』深見真(著)(ファミ通文庫)287p【C】
大戦後の荒廃した世界で、山猫と合成された生態兵器の女が悪党と戦う。

『勝ち抜くチェーンストア』波形克彦(著)(日本経済新聞社)251p【C】
資料としては古いが、米国での変遷を知るには使える。

『「残業ゼロ」の仕事力』吉越浩一郎(著)(日本能率協会マネジメントセンター)205p【C】
黒企業では無理かと……。

『蝶番』中島桃果子(著)(新潮社)186p【D】
姉が消えるのだが、何か事件が起こるでもなく単調。一文がダラダラと長くて読み難い。
469りーす(50☆8542):2009/03/29(日) 13:17:55
『天女湯おれん』諸田玲子(講談社文庫)459p【C】
おれんが営む銭湯にはある秘密があった。

『エイリアン・テイスト』ウェン・スペンサー(著)(ハヤカワ文庫)431p【C】
狼少年が事件に巻き込まれ、地球規模の危機へと発展。

『関西国際空港』佐藤章(著)(中公新書)232p【C】
猛反対しておいて、後から新空港の利権を横取りしようと邪魔をする神戸市の節操の無さが酷い。

『きのうの世界』恩田陸(著)(講談社)478p【C】
ある町ある水無月橋で人が死んだという事件から始まるのでミステリーかと思ったら、後半が……。
なにこの中途半端な読後感は。

『不連続の世界』恩田陸(著)(幻冬舎)289p【B】
都市伝説っぽいものを含む五編。「月の裏側」に出てきた多聞が主役。

『ブラザー・サン シスター・ムーン』恩田陸(著)(光文社)189p【C】
青春小説で釣っているけど、青春じゃなくて回顧譚にすぎない。
主人公は三人交代するけど、順風満帆人生ばかりなのが不満。

『進化とは何か』今西錦司(著)(講談社学術文庫)220p【C】
『ムチむちメイド姫織』岡下誠(著)(KTC)254p【C】
『ひまわり 水泳部のキャプテン』北都凛(著)(美少女文庫)267p【D】
『好き!木曜日のワードプロセッサー』堀田あけみ(著)(河出書房新社)174p【C】
『フェアリーガール』堀田あけみ(著)(河出文庫)220p【C】
470マイクロチップ(4☆8839):2009/03/30(月) 11:15:37
ニート1号さん、はむさんかんそうおめでとうございます。

「そうだったのか!現代史」 池上彰 集英社文庫 407P 【A】
世界史をほとんど知らない自分には「へーそんなことがあったんだ、現代史」くらいなわけだけれど
わかりやすくまとまっている(と思う)し、思想が左右どちらにも偏っていない(気がする)良本。

「国家の罠」 佐藤優 新潮社文庫 550p 【B】
今流行りの国策捜査を受けた?著者の逮捕前〜獄中生活〜控訴までのノンフィクションなわけですが
小沢氏(及び党幹部)の「国策捜査!自民もやってるのにずるい!陰謀だ!」って言い分は
全然納得できないけれど、500ページかけて示された佐藤さんの言い分や考察や美学はかなり納得した。

「1984年」 ジョージ・オーウェル 422p 【A】
ニコニコ動画で大人気の平沢進氏の「big brother」の元ネタだと聞いて読んでみた。すごかった。
ウィンストンの母との思い出、ジューリアと過ごした日々の正統派古典作品っぽい良さと、
仕事には口述器を使いテレスクリーンに追われるSF的な面白さと、全体主義に対する恐怖が混ざって脳が限界。

「動物農場」 ジョージ・オーウェル 280p 【B】
表題作の他にルポ的な短編「象を射つ」「絞首刑」「貧しいものの最期」を収録。
280ページ中約80ページはあとがきや年表だなんて軽い詐欺だよ……面白かったけど。
動物農場が面白かったのはもちろん、「絞首刑」が自分的に名作だったな。
471箱男(9578):2009/03/30(月) 14:08:31
ただいまー

涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流 角川 307p C
        溜息           278p C
        退屈           308p C
        消失           254p B
        暴走           325p B
        動揺           301p C
        陰謀           430p C
        憤慨           301p C
        分裂           295p 続きが出るまで評価保留
消失、暴走が特に好きだった。ラノベもいいね。

無常の見方 アルボムッレ・スマナサーラ サンガ 202p B
怒らないこと アルボムッレ・スマナサーラ サンガ 203p C
自分を変える気づきの瞑想法 アルボムッレ・スマナサーラ サンガ 172p B
ブッダの智慧で答えます〜生き方編〜 アルボムッレ・スマナサーラ 創元社 230p C
上座仏教は釈迦の教えがちゃんと生きてるよなあ、と改めて感じた。
日本の仏教って法事葬式以外になじみがないもんなあ。
472HANA(36☆8479):2009/03/31(火) 19:17:26
『オカルトの惑星』 吉田司雄・編著 蒼弓社 263p
1980年代の日本がどのようなオカルトを受容していたのかを考察している。
小生の子供時代に話題になったものもあり、何となく懐かしく読み返される。子供時代ハマったなあ、この手の話題。
ネッシーとかUFOは子供にも理解できたもの、古史古伝やデニケンが受容されていたのは初めて知った。
なんとなく懐かしい香りのする一冊であった。【B】

『松田修著作集 第七巻』 松田修 右文書院 664p
「江戸異端文学ノート」「異形者の力」対談を収録。
あいかわらず公式の歴史外にあるような事を読ませるのが上手い。特に「江戸異端文学ノート」は落語や川柳といった物の別の一面を教えてくれる。
その分「異形者の力」中の暗殺異聞、特定の話が公式的になっているのが残念。戦後文化人の限界か。
江戸文学を考える上で読んでおくべき一冊だと思った。【C】

『ホラー映画クロニクル』 産経新聞社 247p
ホラー黎明期から現在まで、時代、ジャンル、国別に網羅している。
やっぱこの手のは作品紹介が読んでいて楽しいなあ。重要な作品はきちんと一ページ特集してくれてるし。
とりあえず色々な作品が見たくなるのは不思議。後で手元にあるポスタル2見てしまおう。【C】
473HANA(36☆9692):2009/03/31(火) 19:40:45
『偽書の精神史』 佐藤弘夫 講談社選書メチエ 246p
中世の偽書を論じた一冊。
偽書そのものではなく、偽書が発生したその背景を問題としている。現代と違い中世では受け入れられる下地があったのであるなあ。
特に本覚思想と鎌倉新仏教の距離については驚かされた。【C】

『激流中国』 NHKスペシャル取材班 講談社 295p
以前ニコニコ動画で一章の「富人と流民工」を見て以来一度見たかった番組の書籍化。
病院、チベット問題、小皇帝、高齢化、公害と現代中国の抱える問題点を民の目線から取材している。
もっとも中共の検閲受けてるはずなので、本当にヤバイ部分は放送されるはずもなく。【C】

『キャプテンアメリカはなぜ死んだか』 町村智浩 太田出版 378p
現代アメリカに関するコラム集。大上段に構えた論文よりこういったコラムの方が本質を突いている部分があるように思う。
読んでいて思うのはキリスト教原理主義とWASPの問題。アメリカは自由と平等の国というのが表面的なものであるのがよくわかる。
ま、日本も人のことは言えんのでしょうが。
「ウィークリ・ワールド・ニュース」と「モラル・オレル」見たいなあ。【C】

『風紀紊乱たる中国』 宮崎正弘 清流出版 294p
中国各地の旅行記といった趣。
いまさら中国人のモラル云々言っても全世界が知っていることで仕方がないと思う。
むしろ三峡ダムがどうなっているのかとか、現在のシルクロードの方が面白かった。
台湾は以前からの焼き直しのような気がする。【C】
474HANA(37☆932):2009/03/31(火) 20:08:06
『二瓶の調味料』 ロード・ダンセイニ 早川書房 333p
以前から読みたかった表題作、ようやく読むことが出来た。
ミステリ短篇集だが、正直以外と大したことがなかった。
ただし「二瓶の調味料」だけは別格。江戸川乱歩が奇妙な味の短編と激賞しただけはあるなあ。
最後の一行で何とも言えない気分になる短編は久しぶりにお目にかかった。【C】

『東京の地霊』 鈴木博之 ちくま学芸文庫 300p
六本木や本郷、上野公園といった東京各地の土地の歴史を解説している。
やはり東京では六本木や原宿ではなく、こういった歴史を内包した土地に心惹かれる。
何となく読んでいるうちに東京行きたくなる不思議。【C】

『アラン島』 シング 岩波文庫 247p
愛蘭、ゲール語という単語は幻想的な響きを持っているが、現実の生活はやはり散文的なものであるなと実感させられた一冊。
海での生活や灰を作る作業、どれを取っても島の厳しい暮らしを物語っていて、民俗学の書物を読むような気にさせられた。
ただし島人との語る話はやはり幻想的。【C】

『黒い予言者』 ロバート・E・ハワード 創元推理文庫 360p
コナン全集三巻目。
「黒い予言者」「忍びよる影」「黒魔の泉」を収録。
魔法だの萌えだのいう軟弱な要素を一切廃した冒険小説はこれほど面白い。【C】
475テタ(10☆2893):2009/03/31(火) 20:41:55
HANAさん、完走おめでとうございます。

『東南アジア四次元日記』宮田珠己 文春文庫PLUS 239p
おちゃらか旅行記。【C】
476ニート1号(15☆6113):2009/03/31(火) 21:33:27
HANAさん、完走おめでとうございます。
テタさん、マイクロチップさん、ありがとうございます。

『地政学』 奥山真司 五月書房 333p 【C】
主要な地政学者の理論の解説と地政学が実際にアメリカの外交、安全保障政策で自国の国益の追求の
ためにどのように使われているかを紹介したものです。
実際にあった事例を使った解説は、本当かなと思うところもありましたが、納得できるところも多々あり、
興味深かったです。

『オバマは世界を救えるか』 吉崎達彦 新潮社 235p 【C】
金融危機下にあるオバマ政権の行末を予想したものです。

『経済は感情で動く』 マッテオ・モッテルリーニ 紀伊國屋書店 316p 【B】
行動経済学の入門書です。人間が犯しやすい不合理な行動や、偏見や思い込みに基づいて為される
意思決定について、丁寧に解説されているので、読んでいて面白かったです。

『戦略的思考とは何か』 岡崎久彦 中公新書 279p 【B】
明治維新後の国際環境を冷静に考えてみると、日本の国力ではアメリカ、ロシアを軍事力で占領することは
できないということは自明なので、そこから、ではどうすれば日本の安全を守れるのかを考えてみると、ロシア
よりはアメリカの方がましなので、結局はアングロサクソンのアメリカについていくしかないというのが結論です。
夢がない結論ですが、歴史的文脈を踏まえた感情を排した議論のすすめ方には、好感を持ちました。
477ニート1号(15☆6661):2009/03/31(火) 21:37:13
『「私」は脳のどこにいるのか』 澤口俊之 ちくまプリマーブックス 216p 【C】
「心」「自我」とは、どこにあるのかを脳科学の視点から考察したものです。
結論として心は脳の活動であると著者は断言しています。
心の病気である鬱病の患者に投与される薬は脳に作用する薬なので、心は脳にしかないという
主張は説得力があるように思いました。

『科学者は神を信じられるか』 ジョン・ポーキングホーン 講談社ブルーバックス 167p 【C】
物理学者から司祭に転じた著者がキリスト教の教えと科学は並立できるかを論じたものです。
地動説や進化論の否定などキリスト教会の言い分は数百年前の当初の主張からだいぶ後退しているので、
著者の主張は相当苦しいように感じました
宗教を信じるのか、信じないのかは、結局は個人の選択の問題ではないかと思いました。

『科学は不確かだ!』 R・P・ファインマン 岩波書店 165p 【D】
自身の科学に取り組む姿勢、科学者と一般人の科学に対する考え方の違いについて述べた講演を基にした
エッセイ。文章が読みづらかったです。
478真空(7☆1173):2009/03/31(火) 23:55:15
『絶望系閉じられた世界』谷川流 イラスト/G・むにょ 電撃文庫 295p【D】
部屋に突然天使と悪魔と死神と幽霊。絶対的力を持つ少女。でも中途半端だった印象。
半分くらいでまとめてからもっと突き抜けてたら面白かったかも。

『先輩とぼく』沖田雅 電撃文庫 イラスト/日柳こより 287p【C】
アホっぽい文章とアホっぽい内容で良いと思います。

『先輩とぼく2』沖田雅 電撃文庫 イラスト/日柳こより 262p【C】
1作目と違って多視点になったから、
なんかちょっとすごい展開になるかと期待したら全然そんなことなかったぜ。

『人類は衰退しました』田中ロミオ イラスト/山崎透 小学館ガガガ文庫 259p【C】
タイトルが秀逸。妖精です。前半は良いですが後半がダレ気味。
主人公の髪が触手に見えてたまりません。

『世界の中心、針山さん』成田良悟 イラスト/ヤスダスズヒト&エナミカツミ 電撃文庫 411p【D】
ベッドの下の斧男とか好きですけど、いまいちぬるい。

『よくわかる現代魔法』桜坂洋 イラスト/宮下未紀 集英社スーパーダッシュ文庫 320p【C】
プログラミング言語のコードで魔法を発動させるとかいう話。
文法とか解説されれば面白いかったかもしれません。

7周目完走です(゚∀゚)
479はむ(3☆1183):2009/04/01(水) 14:21:06
HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。
テタさん、マイクロチップさん、ありがとうございます。

「ハサミ男」殊能将之/講談社/367P【C】
いつか読んでみようと思ってたら先に犯人を知ってしまった…
おのれ犯人を書き込んだやつめ…
480りーす(51☆0350):2009/04/04(土) 16:05:26
HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。

『手』山崎ナオコーラ(著)(文藝春秋)159p【D】
第140回芥川賞候補作。

『GO』金城一紀(著)(講談社)241p【B】
在日少年を主人公にした青春恋愛小説。第123回直木賞受賞作。

『対話篇』金城一紀(著)(講談社)221p【C】
死ぬ話が多い恋愛三編。世界を共有しており、他の長編と繋がっている

『映画篇』金城一紀(著)(集英社)363p【B】
短編が五編だが、世界観は共有しており少しずつ繋がっている。

『レヴォリューションNo.3』金城一紀(著)(角川文庫)281p【C】
ゾンビーズ大暴れ。途中でヒロシがいなくなるのが辛い。

『FLY,DADDY,FLY』金城一紀(著)(講談社)245p【C】
娘を重傷に追いやった高校生に復讐を誓う父がゾンビーズの朴舜臣に猛特訓を受けて敵に挑む。

『SPEED』金城一紀(著)(角川書店)298p【B】
家庭教師の死に疑問を持った女子高生がゾンビーズと共に戦う。
481電波時計(7593):2009/04/04(土) 17:20:46
HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。

半藤一利、『昭和史』、平凡社、2004、509ページ、【B】
半藤一利、『昭和史 戦後編』、平凡社、2006、558ページ、【B】
 著者が語り下ろしたものを文章に仕立て直したものなので、とても読みやすく、歴史の流れがつかみやすい。学校
の授業では、昭和史は詳しく学ぶことはできないのでこの本はお勧め。
482ニート1号(15☆7932):2009/04/08(水) 02:06:08
真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。

『今世紀で人類は終わる?』 マーティン・リース 草思社 246p 【C】
ケンブリッジ大学の物理学部教授である著者は、科学技術が高度化するにつれ、災害の規模も飛躍的に大きく
なるので、核兵器や生物兵器を使ったテロ、サイバーテロ、地球環境異変などの悪影響によって、今世紀人類が
生き延びる可能性は50%だと推測しています。
ずいぶんと人類が生き延びる可能性が低いような気がするのですが、どうなのでしょうか・・

『14歳からの社会学』 宮台真司 世界文化社 231p 【C】
自分と他人、自分と社会、社会はどのように成り立っているかなど、社会学の課題を中学生向けに
説明したものです。社会に対する自分の知らない見方が紹介されていて興味深かったです。

『岡崎久彦の情報戦略のすべて』 岡崎久彦 PHP研究所 350p 【B】
「こうあってほしい」という希望的観測、「こうでなければばらない」という理想主義を排除しなければ、
正確な予想はできないと外務省で情報畑を歩んできた著者は言っています。
自身の経験と歴史的文脈に根ざした主張は納得できるところが多かったです。

『中国は歴史に復讐される』 岡崎久彦/渡辺利夫 育鵬社 200p 【C】
貧富の差の拡大、多すぎる人口、環境汚染など国内事情が悪すぎるので、中国のこれ以上の発展は無理と
中国をボロクソにけなした中国悲観論です。

『ブリュージュ』 河原温 中公新書 244p 【C】
中世西ヨーロッパの商業の中心地として栄えたベルギーのブリュージュ(ブルージュ)の街の歴史と
そこで暮らしていた人々の生活を紹介したものです。
中世ヨーロッパの人々の暮らしにキリスト教が根付いていることを強く感じました。
483電波時計(8207):2009/04/10(金) 09:05:11
りーすさん、完走おめでとうございます。

井上靖、『氷壁』、新潮文庫、614ページ、【B】
 山岳小説の名作。とても上品な文章で、読んだ後で爽快感が得られる。舞台は昭和30年なので、尺貫法表示や手を
叩いて妻を呼ぶなど古い部分もあるが、登場人物は生き生きと書かれている。また、登場人物のすべてが名誉欲や出世
欲、金銭欲など人間の卑しい部分を見せていないのが印象的だった。
484さらりーまん(2869):2009/04/11(土) 11:00:49
『プロ弁護士の思考術』  矢部正秋  PHP新書  238p 【C】
弁護士の考え方というよりも、日常や仕事において生じうる問題にいかに立ち向かうかに
ついて考えた本。事実を客観的に見ることは難しく、自分の意見も数多くある意見の
一つにすぎない。他人とのトラブルを解決するには、多くの選択肢を準備し最初から
両者の落とし所を考えた俯瞰的な立場を取ることが重要と説かれている。

『プロ相場師の思考術』  高田智也  PHP新書  187p 【D】
上の本と比べ内容が薄かった。著者が相場で生活をしていることと、その著者からみると
世に出ている投資、投機関係の本の多くは相場で生活していない人が書いた役に立たない
ものであることが書かれている。

『「数式思考」の技術』  中島孝志  講談社+a新書  206p 【C】
トヨタ、ホンダ、花王などの企業戦略を数式、グラフ化しわかりやすく説明している。
その企業のとる戦略も様々でありおもしろい。著者が指摘するように今後のiphoneを
めぐるやり取りは注目である。
485さらりーまん(3988):2009/04/11(土) 11:10:15
はむさん、バカハツ五郎さん、りーすさん、HANAさん、真空さん、完走おめでとうございます。

『人を見抜く技術』 桜井章一 講談社+α文庫 189p 【C】
雀鬼こと桜井章一氏。「性格は癖と考えてなおす」「捨てるときは潔く」など普段の生活で
活かせそうな言葉が多い。

『ローマから日本が見える』 塩野七生 集英社文庫 407p 【C】
初めて読んだ塩野作品。普通に面白かった。純粋なローマ史を追うだけでもおもしろかったが
歴史本の読み方についても多くのヒントが得られたと思う。

『町長選挙』 奥田英朗 文春文庫 269p 【D】
前2作のほうが良かった。伊良部はある意味うらやましいが。

『動的平衡』 福岡伸一 木楽社 254p 【C】
書店でサイン本を見つけて購入。相変わらず文章はうまいが、そろそろ生命系の
別テーマのものについても書いてほしい。
486さらりーまん(4772):2009/04/11(土) 11:15:12
『新薬スタチンの発見』 遠藤章 岩波科学ライブラリー 113p 【C】
仕事の必要上読んだが面白かった。非常に論理的な研究の進め方が描かれている。
新薬競争相手であるメルクとのやりとりも迫力がある。

『コレステロールに薬はいらない』 浜六郎 角川oneテーマ21 219p 【C】
上の本との関連で読んだ。データの解釈がやや怪しいと感じる箇所があったがどうなのだろう。
遠藤氏と直接討論してほしいが。

『糖尿病は薬なしで治せる』 渡辺 昌 角川oneテーマ21 166p 【C】
これも仕事関連本。糖尿病治療に関して大まかな知識を得るのには良いと思う。

『新・現代免疫物語「抗体医薬」と「自然免疫」の驚異』 岸本忠三 中嶌彰 講談社ブルーバックス286p 【B】
抗体医薬について知りたくて購入。難易度が適切で良かった。ノーベル賞候補として
毎年名前を聞く審良氏の業績は圧巻。

487テタ(10☆3427):2009/04/14(火) 22:01:24
真空さん、りーすさん、完走おめでとうございます。

『数の本』J.H.コンウェイ R.K.ガイ シュプリンガー・ジャパン 323p
数についての本。【C】

『魅惑者』ウラジーミル・ナボコフ 河出書房新社 211p
『ロリータ』の最初の小さな鼓動。【C】
488はむ(3☆1885):2009/04/15(水) 10:34:42
りーすさん、完走おめでとうございます。
さらりーまんさん、ありがとうございます。

「あねのねちゃん」梶尾真治/新潮社/281P【C】
梶尾先生の書かれるヒロインは癖がなく素直で
読んでいて安心する。

「1984年」ジョージ・オーウェル/早川書房/421P【C】
489壱(2033):2009/04/20(月) 06:37:38
みなさん初めまして。
ずっとROM専だったのですが、今日から参加させていただくことにしました。
とりあえず一度目の完走を目標にしてがんばります。
どうぞよろしくお願いします。

【B】「模倣犯 上・下」宮部みゆき 小学館 721P・701P
心理描写が非常に丁寧でよかった。
結末は呆気なくて、少々物足りなさを感じたものの
「犯人も所詮は人間」ということを示すためには
あれくらいで充分だったのかもしれないと思いました。

【A】「アルジャーノンに花束を」ダニエル・キイス 早川書房 325P
全編を通して、主人公自身による手記のような形でストーリーが進行していくので、
主人公が徐々に変貌していくさまがダイレクトに伝わってきます。
終盤のなんともいえない切迫感も、
この手法でなければ感じられなかったものかも。

【C】「怪笑小説」東野圭吾 集英社文庫 287P
東野作品を読んだのは今回が初めてなのですが、
シリアスなミステリ作家というイメージがあったので
いい意味で軽めの作品(ブラックコメディ?)が多い本作に少し驚きました。
「アルジャーノンに花束を」の形態が取られた短編が特に印象に残っています。
本家を読んだばかりだから、というのもありますが。
490休符(☆1850):2009/04/20(月) 06:49:00
りーすさん、完走おめでとうございます。
壱さん、よろしくお願いいたします。

『予知夢』 東野圭吾 文春文庫 270p【C】
いまいちハマりきれなかったのは波に乗り遅れたせいか?
オカルトめいたトリックを科学で明かすシリーズです。

『GOTH モリノヨル』 乙一 角川書店 79p【C】
映画記念的な短編。新作が読めるだけで嬉しいが、それにしても短い。

『"文学少女"と穢れ名の天使』 野村美月 ファミ通文庫 318p【C】
既存の文学作品をモチーフに物語が進められます。

『とらドラ6!〜10』 竹宮ゆゆこ 電撃文庫 291p+257p+277p+231p+246p【C】
491テタ(10☆3889):2009/04/26(日) 20:57:06
休符さん、完走おめでとうございます。

『ラスプーチンが来た』山田風太郎 文春文庫 462p
明石元二郎が大暴れし、ラスプーチンが日本にやって来、無茶苦茶さが楽しい。
【B】
492電波時計(8715):2009/04/28(火) 21:34:15
休符さん、完走おめでとうございます。
壱さん、はじめまして。よろしくお願いします。

M.J.アドラー C.V.ドーレン、『本を読む本』、講談社学術文庫、265ページ、【B】
 読むに値する本をどのように読んだらよいかという読書技術について書かれたもの。一流の本は再読するたびに、
新たな発見があるというが、まさにこの本がこれに該当するのではないか。まずは、分析読書をマスターすることが
目標。翻訳が素晴らしいのでとても読みやすい。何度も読み返したい。

P.F.ドラッカー、『[新訳]経営者の条件』、ダイヤモンド社、243ページ、【A】
 どのようにすれば成果を上げることができるか、について書かれたもの。時間の記録・分析、貢献に焦点を合わせ
ること等、5つの点から説明している。成果を上げることは修得できるが、教えられるものではないという。書かれ
ていることは納得することばかりだが、実践することは難しい。よって、何度も読む必要がある。多くの知識労働者
ばかりでなく、大学生にも役に立つと思う。
493HANA(37☆1998):2009/04/28(火) 21:51:26
テタさん、ニート1号さん、はむさん、りーすさん、電波時計さん、さらりーまんさん、ありがとうございます。
真空さん、りーすさん、休符さん、おめでとうございます。
壱さん、これからよろしくです。

『異形のロマネスク』 ユルギス・バルトルシャイティス 講談社 348p
ロマネスク建築の中に一定の法則があるのを論じた一冊。
一見混沌に満ちたものが、一つの法則から次々と発生した様子を眺めるのは楽しい。
この手の本には図版は不可欠だけど、これには図版が多数収録されていて助かる。【C】

『楽園への失踪』 J・G・バラード 創元SF文庫 376p
環境保護運動が地獄へと変わる様を描いた一冊。
読みながらグリンピースとかシーシェパードを連想したが、フェミの思想も入っているな、これ。
だんだんとユートピアがディストピアに変わっていくシーンは圧巻。
しかし主人公、普通先に逃げるだろ。【C】

『四隅の魔』 三津田信三 角川ホラー文庫 342p
死相学探偵二冊目。
前作のオチがあまりにアレだったので心配してたが、今回はちゃんと理に落ちて満足。
超自然が絡むと謎解きも何もなくなってしまうのだな。ホラーとミステリの境界についてちょっと考えさせられてしまう。【B】
494HANA(37☆3032):2009/04/28(火) 22:05:53
『ブルターニュ幻想民話集』 アナトール・ル・ブラーズ 国書刊行会 349p
ブルターニュ地方に伝わる民話から、死に関する物をよりすぐっている。
死神アンクーや彷徨える死者、死の予兆などバラエティに富んでいる。
やっぱりキリスト教の徳を讃える話が多いが、その背後に昔からの信仰が潜んでいるようで楽しめた。【C】

『「極」怖い話 罠』 加藤一 竹書房文庫 219p
実話怪談集。
霊関係の話はやりすぎると白けるし、大人しすぎると怖くない。加減が難しいものである。
その点こういうエッセイ風にしたら、テーマ毎に様々な話が絡み合っていいように思える。
個人的には小さく分けられた方がメリハリが効いていいと思うのであるが。【C】

『鱧の皮』 上司小剣 岩波文庫 253p
大正時代の純文学はかったるい。
そう思って読み始めたけど、最初はともかく最後の二編はストーリー的に脹らみがあって面白く感じた。
微妙な心理の襞より、波瀾万丈な方がやっぱりいいなあ。【C】

『憤青』 沙柚 新潮社 213p
日本在住の中国人作家が見た反日デモというわかりにくい立場で書かれている。
これを読むと中国の人間が愛国教育とか関わりなくガチで日本人を嫌っているのがわかるなあ。
あと一番知られている日本人は小泉と石原というのは笑った。二階や河野涙目。【C】
495さらりーまん(5520):2009/04/28(火) 23:53:20
休符さん、完走おめでとうございます。
壱さん、よろしくお願いします。


『心の操縦術』 苫米地英人 PHP文庫 179p 【B】
久々に読んで良かったと思った自己啓発本。
「過去が未来を決めるのではなくて、未来が過去を決める」の言葉が印象に残った。

『カンブリア宮殿 社長の金言』 村上龍 日経ビジネス人文庫 296p 【C】
68人の名経営者のインタヴュー集。個々の話が短すぎてあまり含蓄が感じられなかった。
ただ経営者が写真入りで紹介されており、「こんな顔だったのか〜」と思った。

『マキャヴェリ語録』 塩野七生 新潮文庫 273p 【C】
マキャヴェリの言葉がただ並んでいるだけであるが、読む人が変われば解釈も
変るんだろうなと思わせる本。歳をとってからもう一度読んでみようと思う。
496さらりーまん(6338):2009/04/29(水) 00:24:53
『先を読む頭脳』 羽生善治 新潮文庫 237p 【C】
将棋好きなので購入。羽生さんのように1つのことを極めてみたい。

『タイムマシン』 H.G.ウェルズ 角川文庫 270p 【B】
おもしろかった。吾妻ひでおの影響であるが、今後はSFにも挑戦しようと思う。

『考える技術』 大前研一 講談社文庫 311p 【C】
考えることの重要性が説かれている。大前氏の成功体験が描かれているが、
考える訓練は自分でしなくてはならないのでがんばりたい。

『ルポ 貧困大国アメリカ』 堤美果 岩波新書 207p 【B】
肥満、医療、ワーキングプア、戦争など現代のアメリカの貧困を取り巻く状況が描かれている。
最近似たような内容の本が多いが、それだけこの本が与えた影響が大きいのだろう。

497さらりーまん(7376):2009/04/29(水) 00:53:50
『排除の空気に唾を吐け』 雨宮処凛 講談社現代新書 194p【C】
アメリカだけでなく日本でも貧困の様相は似通っている。
問題提起だけでなく対応策についても提示してくれたら参考になると思う。

『越境者的ニッポン』 森巣博 講談社現代新書 197p【D】
最近の日本に対する提言集であるが、個人的には著者のギャンブルに関する記述がおもしろかった。

『世界がわかる理系の名著』 鎌田浩毅 文春新書 245p【C】
ダーウィン、ニュートンを始めとする歴史に残る科学者の書いた本が紹介されている。
ハッブルの本がおもしろそうと思った。

『クラウドコンピューティング』 西田宗千佳 朝日新書 197p【C】
新技術(?)クラウドの紹介本。MSの独占もそろそろ終わりか。

『アフリカレポート』 松本仁一 岩波新書 205p 【B】
何10年もアフリカを見続けてきた著者によるアフリカレポート。権力層の腐敗はすさまじいが、
最後に紹介される民間での取り組みには、ほっとさせられる。がんばってほしい。
498ニート1号(15☆9191):2009/04/29(水) 04:14:14
壱さん、はじめまして。これからよろしくお願いします。
休符さん、完走おめでとうございます。

『閉塞経済』 金子勝 ちくま新書 199p 【C】
従来型の土建屋が潤う公共投資を行うケインズ政策は財政赤字を拡大するだけ、マーケットメカニズムを重視
する規制緩和政策は格差を拡大する悪政、と現在主流の経済学に批判的で、政府が主導して賢明な投資に
より、戦略的に代替エネルギーや環境関連事業に投資をして新産業を生み出し、経済を安定させるべきだと
主張しています。金子先生の主張を実現するためには、金子先生は経済学者よりも政治家になったほうが
よいのではないかと感じました。

『世界同時不況』 岩田規久男 ちくま新書 206p 【C】
現在の世界同時不況から早期に脱出するための対策を考えるうえで、過去の世界恐慌、昭和不況、バブル崩壊
の3つの不況からいかに脱出したか、また、なぜ脱出に長い時間がかかったのかを検討したものです。
結論として恐慌には金融緩和政策しか効果がないという立場を採っています。
経済学にはいろいろな考え方がありますが、私の知るかぎりでは、非常にオーソドックスだという印象を持ちました。
不況の脱出には金融緩和政策が効果があるということに重点が置かれていて、なぜ長期的には財政出動は効果が
ないのかについてもう少し説明があってもよかったのではないかと思いました。

『歴代陸軍大将全覧 明治篇』 半藤一利/横山恵一/秦郁彦/原剛 中公新書ラクレ 273p 【C】
明治時代に陸軍大将まで登りつめた33人の事績を語り合った座談をまとめたものです。
やはり長州と薩摩出身者が多いという印象を持ちました。

『歴代海軍大将全覧』 半藤一利/横山恵一/秦郁彦/戸高一成 中公新書ラクレ 381p 【C】
こちらは旧帝国海軍で海軍大将に就任した全77人の事績を語り合った座談をまとめたものです。
上の陸軍篇と比べると一人一人に割かれているページが少ないので、内容が薄いように感じました。

『海賊キャプテン・ドレーク』 杉浦昭典 中公新書 200p 【C】
航海者として世界一周を成し遂げ、軍人としてはスペインの無敵艦隊と戦ったイギリスの船乗り
フランシス・ドレークの評伝です。命がけだった当時の航海の大変さが伝わってくる点は良かったです。
499ニート1号(16☆0372):2009/04/29(水) 04:22:18
『「昭和」を点検する』 保阪正康/半藤一利 講談社現代新書 237p 【C】
「この際だから」「しかたなかった」などのキーワードを挙げて太平洋戦争時の軍部の行動を批判的に
検討したものです。
自分たちに都合の良いように考えるご都合主義の職業軍人の指揮下で無謀な作戦に従事させられ、
亡くなった兵士の方たちは気の毒としか言いようがないと思いました。

『シモネッタの本能三昧イタリア紀行』 田丸公美子 講談社 253p 【C】
著者がイタリア語通訳として見たイタリア人と日本人の恋愛模様について下ネタまじりでおもしろおかしく
綴ったエッセイです。
日本人とイタリア人の恋愛に対する積極性の違いに驚きました。

『シモネッタのドラゴン姥桜』 田丸公美子 文藝春秋 200p 【C】
開成→東大法→弁護士とエリート街道を進んだ子息を持つお母さんのエッセイです。
どのようにして開成→東大法学部に入学させたのかというhow to本ではなく、生まれたときから弁護士に
なるまでを見守ったエッセイといった趣です。
エリートの子供自慢が鼻につくといった点はなく、著者のくだけた笑いのセンスは面白いと思いました。

『紙の道』 陳舜臣 読売新聞社 253p 【C】
中央アジアと中国との交易や戦争により、中国の西域に紙が伝播した過程を推測した歴史エッセイです。
中央アジアの地理は入り組んでいて、わかりづらかったです。

『日本とは何かということ』 司馬遼太郎/山折哲雄 NHK出版 238p 【C】
司馬氏と山折氏の日本の宗教についての対談と司馬氏の逝去を悼む追悼文の二部構成から成り立っています。
司馬氏と山折氏の対談で語られる日本の宗教は浄土真宗のみで、他の日本の主要宗教である禅宗と日蓮宗に
ついてはほとんど触れられておらず、また追悼文は日本の伝統として当然のごとく故人の業績を褒め称えるもの
で意外性はなく、本の出来としてはイマイチかなと思いました。
500ニート1号(16☆2737):2009/04/29(水) 04:24:42
『どこで日本人の歴史観は歪んだのか』 岡崎久彦 海竜社 214p 【C】
『権力の読みかた』 萱野稔人 青土社 224p 【C】
『テロルとクーデターの予感』 佐藤優/魚住昭 朝日新聞出版 230 【D】
『会社は毎日つぶれている』 西村英俊 日経プレミアシリーズ 233p 【C】
『1984年』 ジョージ・オーウェル ハヤカワ文庫 421p 【C】
『バカの壁』 養老孟司 新潮新書 204p 【C】
『唯脳論』 養老孟司 青土社 269p 【C】
『第三次世界大戦 左巻』 田原総一郎/佐藤優 アスコム 293p 【C】
『第三次世界大戦 右巻』 田原総一郎/佐藤優 アスコム 277p 【C】
501マイクロチップ(5☆0897):2009/04/29(水) 12:05:37
HANAさん、真空さん、りーすさん、休符さん、ニート1号さん完走おめでとうございます。
壱さん、はじめまして。よろしくおねがいします。

「蟹工船・党生活者」 小林多喜二 新潮文庫 281p 【D】
売れているとか漫画化とか映画化とか散々宣伝されていたので一応読んでみた。
有名な「蟹工船」よりも「党生活者」の方が、当時そういう信条でそういう暮らしをしている人々がいたのかと興味深かった。
当時工場で配ったチラシが進化したものが赤旗ですかね?C委員長乙です。

「知的生活の方法」 渡部昇一 講談社現代新書 214p 【B】
タイトル通り知的生活を送るために大事な精神、空間、時間等の確保の方法について
著者が実践したり偉人の暮らしや知恵を紹介したり。
興味深かったのはコウスティングの話。カントの寝相を図解してくれ。

「臓器農場」 帚木蓬生 新潮文庫 617p 【B】
ちょうど15歳以下の子どもへの臓器移植について話題になってますが。
生命とは?脳死とは?人間の尊厳とは?の部分は軽く触れる程度で、サスペンス色が相当強いと思います。
ところどころで「この事件が終わったら、先生の家でパーティをしましょうか」等々
なんてわかりやすい死亡フラグなんだ!と半笑いになってしまった。
502マイクロチップ(5☆0897):2009/04/29(水) 12:08:50
「江戸の下半身事情」 永井義男 詳伝社新書 200p 【C】
最初から最後まで下半身の話なわけですが、98pあたりの性病の広まり方の話は面白かった。
江戸時代の吉原は今もソープだらけだし、高級風俗街だった深川の門前仲町は今も風俗抜きで高級っぽい土地だし
江戸と平成って意外と近いなあっていうのが一番の感想@都民

「そうだったのか!現代史パート2」 池上彰 集英社文庫 419p 【B】
現代どころか最近の事件(ミャンマー民主化及びアウンサンスーチー軟禁や9.11等々)についての第二次大戦あたりから振り返って解説した本。
今回の場合最近の事件すぎて「2008年時点ではまとめればこうですよ」です。

「累犯障害者」 山本譲司 新潮文庫 327p 【B】
刑務所に服役している/いた障害者の実状についてのノンフィクション。
良書でした。
503テタ(10☆4270):2009/04/29(水) 20:11:01
ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック』村上春樹 中央公論新社 391p
スコット・フィッツジェラルドゆかりの地を訪ねる紀行など。【B】
504HANA(37☆4294):2009/04/29(水) 22:12:45
ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『密室の如き籠るもの』 三津田信三 講談社ノベルズ 345p
シリーズ初の短篇集。
最初の作品のトリックがあまりにアレだったもので、がっかりしながら読んだものの
次の家が動くトリックで持ち直し、最後の作品では満足の域に達した。
最後の作品だけだが、シリーズ持ち味の二転三転する結末が用意されており、その点だけでもよかった。【B】

『国枝史郎伝奇全集 巻一』 国枝史郎 未知谷 684p
収録作は「蔦葛木曽桟」「砂漠の古都」「八ヶ岳の魔神」「大捕物仙人壺」
正直最初の蔦葛だけでお腹いっぱい。八ヶ岳で止めを刺された感じがする。
「砂漠の古都」も探偵小説と銘打った冒険小説の風で、想像力の限りを味わうことが出来る。
ただし蔦葛は未完部分と完成部分、両方収録されている文庫の方がよかった。【A】

『「超」怖い話 怪逅』 久田樹生 竹書房文庫 233p
実話怪談集。
この巻は所謂理に落ちない話が多かった。
特に最後の「きじゅろ」などは最後までわからないのが異様な余韻を残している。
実話怪談では自分の中で珍しくヒット。【C】
505HANA(37☆4852):2009/04/29(水) 22:20:26
『東京伝説 閉ざされた街の怖い話』 平山夢明 竹書房文庫 223p
相変わらずイヤな話爆発。
「黒飴」とか「かもふらーじゅ」といった、家庭の中の逃げ場がない話がとても嫌。
かと思うと最後に「ぼっさん」みたいな話を持ってくるからこの作者油断が出来ない。【C】

『怪談文芸ハンドブック』 東雅夫 メディアファクトリー 335p
前半の怪談の定義は特に目新しいものはなかったけど、後半の紹介は怪談に対する愛情が籠もっていて読んでいて楽しい。
有名作品の紹介が多いため、読んだことのあるのばかりだが、それでも再読しようという意気を起こさせる。
やっぱ大正期の怪談が一番面白そうに感じるなあ。【C】
506壱(3254):2009/04/30(木) 17:38:59
休符さん、ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

【B】「マリオネットの罠」赤川次郎 文春文庫 379P
最後の最後でタイトルの意味がわかる。
まさかこの人物が……と驚いた。

【C】「痴呆老人が創造する世界」阿保順子 岩波書店 207P
痴呆老人たちのとる一見脈絡のない行動にも、
ちゃんと意味があるということがわかった。
全体的に暖かみのある目線で書かれていて安心して読める。
ただ、痴呆に対する間違った認識が変わる一方、
今までとは別の恐れを感じるようになってしまった。

【C】「我らが隣人の犯罪」宮部みゆき 文春文庫 253P
どの短編も読みごたえがあってよかった。
個人的には「気分は自殺死亡」が好き。
しかし、この短編集に限ったことではないけど
この作者の描く子供はいい子すぎて時々鼻につくなあ。

【B】「十角館の殺人」綾辻行人 講談社文庫 382P

まさかこの(ry
犯人の動機がちょっと弱いように感じたけど、
次は一体誰が殺害されてしまうのだろうか、というスリルが存分に味わえてよかった。
クリスティーの「そして誰もいなくなった」や、
他の古典を先に読んでから読めばよかったなとちょっと後悔。
507壱(3254):2009/04/30(木) 17:41:07
>>506
すみません「気分は自殺死亡」じゃなくて「気分は自殺志願」でしたw
508テタ(10☆4499:2009/05/07(木) 21:06:50
『たいした問題じゃないが』行方昭夫編 岩波文庫 229p
20世紀初頭のイギリス・コラム集。いかにもという感じである。【C】
509ニート1号(16☆4388):2009/05/08(金) 03:01:28
マイクロチップさん、テタさん、HANAさん、壱さん、ありがとうございます。
マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

『景気ってなんだろう』 岩田規久男 ちくまプリマー新書 175p 【B】
景気とはなにか、景気はなぜ変動するのか、景気の変動を緩和し、景気後退を防いだり、景気を回復させたり
する政策にはどんな政策があるか、といった問題を数式を使わず、言葉のみで解説したものです。
大変わかりやすく、文句なしに素晴らしい出来だと思いました。

『黒い手帖』 矢野絢也 講談社 301p 【C】
元公明党委員長矢野絢也氏が創価学会・公明党から離反した経緯を綴った手記。
矢野氏が創価学会から受けた監視やお布施の強要が克明に書かれていて、こんなことまでするのかと驚きました。
このようなことは社会通念上あってはならない異様なことだと思うのですが、なぜ警察沙汰にならないのかは
ある意味で不気味なことだと思いました。
創価学会は共産党盗聴事件のときから、現在まで体質は変わってないのだなと思いました。

『陸軍大将全覧 大正篇』 半藤一利/横山恵一/秦郁彦/原剛 中公新書ラクレ 357p 【C】
日露戦争と太平洋戦争の間の戦争がなかった時期に大将になった人達が取りあげられているので
名の知られた人は少ないといった印象を持ちました。

『歴史の舞台』 司馬遼太郎 中央公論社 271p 【C】
中国の新疆ウイグル自治区を訪ねた際の感想を綴った紀行文。

『長安から北京へ』 司馬遼太郎 中公文庫 367p 【C】
文革期の中国を旅した紀行文。鉄と儒教が中国に与えた影響を考察している部分は面白かったです。
ただ、文革期の中国を持ち上げているのはいかがなものかと思いました。

『帆船6000年のあゆみ』 ロモラ&R.C.アンダーソン 成山堂書店 180p 【D】
丸木舟、1本マストの舟から3本マストの船までに帆船の構造が変化していくプロセスを解説したものですが
非常に読みづらかったです。
510りーす(51☆2385):2009/05/08(金) 05:37:14
壱さん、よろしくお願いします。
休符さん、ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。
ニート1号さん、電波時計さん、さらりーまんさん、テタさん、はむさん、HANAさん、ありがとうございます。

『桜色BUMP シンメトリーの獣』在原竹広(著)(電撃文庫)320p【C】
大型獣に食われたかのような無残な死体で不思議屋が発見される。
高山桜子と浅子悟郎のシリーズ第一弾。

『桜色BUMP ビスクドールの夢』在原竹広(著)(電撃文庫)291p【C】
多発する行方不明事件と、怪しげなアンティーク・ドール屋。桜子が人形に……。

『腐敗の王Sakura in pale rose bump』在原竹広(著)(電撃文庫)328p【C】
学校で桜子の同級生が腐乱死体となる。十年前も同様の事件があり、腐敗の王の噂が広まる。

『隣人Sakura in pale rose bump』在原竹広(著)(電撃文庫)285p【C】
隣の世界にいる隣人に捕えられ、魂を喰われそうになる桜子。

『ゼロの使い魔16 ド・オルニエールの安穏』ヤマグチノボル(著)(MF文庫)259p【C】
戦争が終わって小休止状態。主人公の人気急上昇でモテ期人生。

『一億三千万人のための小説教室』高橋源一郎(著)(岩波新書)187p【C】
小説の書き方を書いた他の本に劣るとも勝らずな、役に立たない内容。

『魔法ファンタジーの世界』脇明子(著)(岩波新書)210p【D】
知識量はともかく、内容が単なる好き嫌いに終始しているのがいまいち。

『東京借景』荻世いをら(著)(河出書房新社)155p【D】
どうでも良い、つまらない日常の風景。
511りーす(51☆4465):2009/05/08(金) 05:58:12
『レイチェルと滅びの呪文』クリフ・マクニッシュ(著)(理論社)293p【C】
弟と一緒に魔女が支配する星へ連れ去られたレイチェルが、魔法で敵と戦う。

『レイチェルと魔法の匂い』クリフ・マクニッシュ(著)(理論社)291p【C】
魔女達を支配する大魔女ヒーブラが地球を狙う。

『レイチェルと魔導師の誓い』クリフ・マクニッシュ(著)(理論社)349p【C】
地下から放たれた暗黒の獣が魔導師の星と地球を襲う。

『なぜ買わないのか なぜ買うのか』鈴木敏文(著)(講談社)267p【D】
鈴木氏はともかく、対談相手が予測を外しすぎで節穴すぎる。
全然世の中が見えていない。駄本じゃないけど内容が古すぎる。

『熱死戦線ビットウォーズ』葛西伸哉(著)(富士見ファンタジア文庫)243p【D】
フルートやカメラと合体して、音や光で戦う。絵も内容も古臭い。

『宇宙授業』中川人司(著)(サンクチュアリ出版)141p【C】
基本的な事しか書いてないけど、平易で分かりやすい。

『系外惑星』井田茂(著)(東京大学出版会)204p【C】
重力や軌道から計算し、太陽系外の惑星を発見するという内容なのだが、
数式を多用しすぎなので、門外漢には辛すぎる。

『H5N1』岡田春恵(著)(ダイヤモンド社)292p【B】
小説の形になっているが、実際には新型インフルエンザ流行のシミュレーション。
海外試算によると日本人の死亡者数は210万人、下手なホラーより怖い話である。
いつ鳥が来るかと思っていたら、予想外の豚インフルエンザが始まりましたね(汗)。
ちなみに鳥インフルエンザの致死率は60%なので、豚とは全く比較にならない。
512電波時計(9545):2009/05/08(金) 06:30:04
ニート1号さん、マイクロチップさん、完走おめでとうございます。

夏目漱石、『坊っちゃん』、角川文庫、216ページ、【B】
 中学以来、久しぶりの再読。当時は、ユーモア小説という印象しかなかったが、自分がそれなりの年齢になって、
物語に書かれていることが理解できるようになった。人間のエゴイズムをさらけ出しているということは以前は気付
かなかった。漱石は、坊ちゃんを同情的に描いているが、坊ちゃんも結構嫌な奴だなと感じた。漱石自身も松山に赴
任していたことがあるが、赤シャツ的要素と坊ちゃん的要素どちらを持ち合わせていたのだろうか。

司馬遼太郎、『司馬遼太郎全集 第27巻(世に棲む日々)』、文芸春秋、614ページ、【B】
 吉田松陰とその弟子である高杉晋作の物語。司馬作品にありがちな脱線(余談)も今回は最小限で、一気に読むこと
ができる。松下村塾という名称が地名(松本村)に由来しているということを初めて知った。また、伊藤博文が人間味
あふれる存在として描かれているのは意外だった。第1世代の松陰、第2世代の高杉、第3世代の伊藤、井上。これら
の面々を輩出した長州は人材の宝庫だ。司馬の幕末作品はやはり面白い。
513りゅう(2291):2009/05/10(日) 19:36:02
初参加です。よろしくおねがいいたします。

『カリスマ上』 新堂冬樹 P531  【C】
 新興宗教の話。冗長でなかなか話が進まない。評判のようなので下に期待。

『迷宮入り事件』 古瀬俊和 P284 【C】
 三億円、グリコ森永、草加、佐賀連続などを収録。まあまあ詳しく面白い。
 事件シリーズを追うつもり。

『0をつなぐ』 原田宗典 P196   【D】
 短編エッセイ。俺には原田宗典は理解できんなあ。

『鬼畜』 西村望 P270      【C】
 戦後間もない連続殺人ノンフィクション。まあまあかな。

『情事の果て』 松田美智子 P220 【C】
 不倫相手が正妻の子供を殺す、そして旦那は・・・。松田美智子もの結構好きです。

『さくら日和』 さくらももこ P229【C】
 エッセイですが、初期の作品の方が好きかな。でもまあまあ面白い。

『赤い指』 東野圭吾 P270    【C】
 東野圭吾らしいソツのないまとめですが、設定に共感できなかった。

『殺す側の論理』 本多勝一 P291 【E】
 本多と誰だったかユダヤ人の論争。30年前の論争ってこんなんだったのかというのも
 あるけど読んでいて退屈でつまらなかった。探検モノは好きなんだけどね。
514かれん(1230):2009/05/11(月) 01:41:30
初めて参加させていただきます。一周目指してがんばります。
どうぞよろしくお願いします。

『世界文学を読みほどく スタンダールからピンチョンまで』 池澤春樹 新潮選書 P405 【B】
10(+1)の文学作品の文学史の中での位置づけ、その時代の社会がその作者にどう影響を与え、
それが結果としてどう作品となったか、というようなことを中心として作家である著者が京都大学で講義したものです。
講義録ということで大変わかりやすいですし、紹介されている作品を自分で読みたくなるように語っているので、とても良い書だと思います。

『火車』 宮部みゆき 新潮文庫 P585 【C】
『世界文学を読みほどく』において、あっさりとですが、
筆者が本作品を現代の日本の病理を表わしている作品であるということを語っていたことに興味を覚え、そこだけに注目して読みました。
現代社会は誰でも夢を実現できるようにしたが、無理に夢を実現させることの代償がいかに大きいか教えはしなかった、というような台詞が気に入りました。

『哲学マップ』 貫成人 ちくま新書 P240 【C】
哲学の世界地図、というコンセプトの哲学入門書らしく、古代ギリシャから現代哲学までを紹介されています。
哲学の入門書の中でも格別にわかりやすいので、まず一歩を踏み出すならこれをオススメします。

515りゅう(2888):2009/05/16(土) 22:00:46
『警察回り記者』朝日新聞社 P325 【D】
 中身は警察回りというよりは戦前戦中戦後の苦労談が多い。題と中身が違うのでこの評価。

『交通刑務所の朝』 川本浩司 P272 【C】
 飲酒運転で交通刑務所に入った話。在宅で刑務所に入る経緯がわかって興味深い。話はやや古い。
516HANA(37☆5584):2009/05/19(火) 08:58:47
りゅうさん、かれんさん、これからよろしくお願いします。

『左翼はどこへ行ったのか』 別冊宝島編集部・編 宝島SUGOI文庫 253p
かつて革命に青春をかけた人々がいた。彼らは崇高な理想に燃え、日々活動していた。
ま、ソ連が崩潰し中共・北朝鮮があのザマという様子を見ると、人生の無駄遣いだとしか思えないけど。
そう考えるとこの本の表紙が墓碑銘に見えてくる不思議。来世では上手いことやりましょう。【C】

『横溝正史研究 創刊号』 戎光祥出版 250p
冒頭の杉本一文カラー絵を見るだけで涙が出てくる。
創刊号は一冊丸々金田一耕助。古谷一行インタビューからライフスタイルまで様々に考察している。
読んでいるうちに、ああこんな記述あったなあ、と思い出が蘇ってくる。
角川には是非全文庫を復刊してもらいたいものである。【B】

『文才がなくても書ける小説講座』 鈴木信一 ソフトバンク新書 229p
文章の書き方指南。
概念はともかく書くことの仕組みは大いに役立つのではなかろうか。
しかし小説家ってやっぱり凄いなあ。【C】
517HANA(37☆6536):2009/05/19(火) 09:13:41
『絶望の大国、中国の真実』 宮崎正弘+石平 WAC 269p
中国の評価は難しい。
特に日本人にとって思想が右に傾いているか左に傾いているか、で全然変わってくるし。
客観的に見て左より右がまだマシなのではないかとは思うけど。【C】

『都市伝説と犯罪』 朝倉喬司 現代書館 245p
都市伝説とほとんど関係ないじゃん。
秋葉原加藤から池田小宅間、津山三十三人まで近現代日本の事件のルポ。
中には「あったなあ、そんな事件」と驚かされるのも少なくない。会津で少年が母親の首持った事件とか。
これだけ殺人が多かったら、何時巻き込まれても不思議じゃないな。【C】

『第三帝国の興亡5』 ウィリアム・L・シャウラー 東京創元社 438p
内容はホロコーストからムッソリーニ失墜を経てヒトラー自殺まで。
大半がヒトラー暗殺等に裂かれ、戦記的な部分はよくわからない。気が付いたらノルマンディー終わってたし。
しかし後書き等のドイツ人に対する偏見とかはどうにかならないものか。【C】
518HANA(37☆7580):2009/05/19(火) 09:25:53
『中国の巫術』 張紫晨 学生社 288p
中国に残る魔術儀礼を紹介している。てっきりこの手のは、文革で全滅していたと思ったから驚き。
基本は少数民族のもので、漢族にはもう残っていないことがわかるけど。
それにしてもやたら未開とか原始とか、マルクス史観丸出しの記述はなんとかならないものか。
資料としては面白い。【C】

『名も無き書(上・下)』 アノニマス PHP研究所 267+268
サイコサスペンスかと思ったら途中から方向が変わってきて驚いた。
帯の煽りや作者名からもう少し神秘主義的な物を想像していたが、普通のホラーで少し残念。
原因はこっちの思い込みだけど。
ラストの壮快感はなかなか楽しめる。【C】

『イスラムの怒り』 内藤正典 集英社新書 221p
西洋とイスラムの価値観の違いから、何故テロが起きるか等を分析。
イスラム寄りの記述が目立つけど、価値観の押し付け合いは両方どっちもどっちだと思う。
しかし価値観の違いとは難しいものであるな。【C】
519電波時計(☆881):2009/05/19(火) 20:57:05
りゅうさん、かれんさん、はじめまして。よろしくお願いします。

松本清張、『半生の記』、新潮文庫、188ページ、【C】
 松本清張の私小説。おもに作家になるまでのことが書かれている。貧しい家に生まれ、学歴が低かったために就職
に苦労し、苦労して就職した朝日新聞でも、差別的待遇を受けていた。また、両親の過度な束縛にも苦しんでいた。
戦後は、箒を売りながら家計を助け、同時に行く先々の遺跡や名所を回り、これが作家になってからの知識の源泉に
なったようだ。自らの苦労が作風に反映されているのだということを知った。

司馬遼太郎、『燃えよ剣』、文芸春秋、663ページ、【B】
 新撰組の土方歳三が主人公の物語。新撰組についての本は初めて読んだが面白かった。新撰組結成の動機のひとつ
が当時大流行したコレラだとは知らなかった。土方の京都で見せた厳しさに比べて、最後に函館で見せた優しさが印
象的だった。最後の決戦前に近藤勇や沖田総司などの亡くなった新撰組のメンバーが土方の枕元に現れたシーンは感
動的だった。

梅棹忠夫、『知的生産の技術』、岩波新書、218ページ、【C】
 1969年初版の著書。情報の整理の仕方や、読書・手紙・原稿・文章の書き方などについて書かれている。「忘れるた
めに書く」、「規格化」の大事さ、「整理や事務の技法について考えることは精神衛生の問題である」が印象に残っ
た。個人的には、6章の「読書」と11章の「文章」(特にこざね法)が参考になった。反面、タイプライターやコピー
についての記述は古い。

宮脇俊三、『シベリア鉄道9400キロ』、角川文庫、267ページ、【C】
 1982年4月に6泊7日のシベリア鉄道を体験してきた鉄道紀行文。旧ソ連時代末期の話なので、外国人立入禁止地域
があったり、写真撮影についての制限があったりして、興味深い。横浜からナホトカまで船で行ったというのはすご
い。ソ連の一般市民との交流は特にない。

520りゅう(4323):2009/05/23(土) 14:13:46
『実録刑務所暮らし』 別冊宝島編集部 p411 【C】
 刑務所体験記短編集、古い話が多い

『手紙』 東野圭吾 p428 【B】
 強盗殺人を犯した兄とそのせいで差別偏見を受ける弟
 東野らしい細かい描写とストーリー回しがよい

『ジェットコースターにもほどがある』 宮田珠己 p295 【D】
 ジェットコースターに興味がなかった

『将棋の子』 大崎善生 p301 【C】
 将棋プロの育成機関、奨励会の話。冒頭の中座の昇段シーンは
 泣けるものがあるが、中身的には奨励会の生存競争の激しさとか
 対局シーンとか期待してたけどどうもそういう方向ではなかった
 
521テタ(10☆5222):2009/05/23(土) 20:47:02
電波時計さん、完走おめでとうございます。

『新しい病気と製薬の現場』丸山博巳 図書新聞 237p
タイトルから薬学者の自伝のような本かと思ったが、少し違った。【D】

『スルタンガリエフの夢』山内昌之 岩波現代文庫 486p
ロシア革命に、抑圧された民族の解放を夢見たムスリム・コムニストの情熱と
挫折を描く。【C】
522りーす(51☆6749):2009/05/24(日) 17:18:58
りゅうさん、かれんさん、よろしくお願いします。
電波時計さん、完走おめでとうございます。

『別冊 図書館戦争』有川浩(著)(アスキー・メディアワークス)273p【C】
本編の後日譚で、すでにカップル成立後なので、ベタ甘成分だらけ。

『別冊 図書館戦争U』有川浩(著)(アスキー・メディアワークス)286p【C】
ついに柴崎麻子までベタ甘になってしまったか。

『黒水村』黒史郎(著)(一迅社文庫)282p【D】
ラノベでホラーというので期待したのに、B級映画的な嘘臭い話で失望した。

『ふたかた』わかつきひかる(著)(一迅社文庫)286p【C】
学園一の美少女が死亡したが、双子の弟の身体を乗っ取りセーラー服姿で登校。
こんなに可愛い子が女の子なわけないじゃない!

『美女と竹林』森見登美彦(著)(光文社)293p【B】
エッセイという建前なのだが、妄想だらけで、本人が出る小説にしか見えなくなって来る。

『恋文の技術』森見登美彦(著)(ポプラ社)332p【C】
全部、書簡形式になっていて物語に入って行きにくい。

『動物化するポストモダン』東浩紀(著)(講談社現代新書)193p【C】
サブカルチャーに焦点を当てた現代日本文化論。

『ゲーム的リアリズムの誕生』東浩紀(著)(講談社現代新書)339p【C】
「動物化するポストモダン」の続編。
ゲームや小説のネタバレを多用しているので気をつけないといけない。
523りーす(51☆8923):2009/05/24(日) 17:31:58
『現代マンガの冒険者たち』南信長(著)(NTT出版)401p【C】
マンガに関する批評書。

『夏のくじら』大崎梢(著)(文藝春秋)315p【C】
高知大学に入学した青年がよさこいに参加する。

『スノーフレーク』大崎梢(著)(角川書店)253p【B】
高校卒業を目前に控えた高校生が、すでに死亡したはずの幼なじみの真実を探ろうとする。

『マジョモリ』梨木香歩(著)(理論社)35p【C】
マジョモリに招待された女の子の話。

『蟹塚縁起』梨木香歩(著)(理論社)34p【C】
名主と男の前世からの因縁。暗い話だった。

『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』梨木香歩(著)(理論社)30p【C】
他の生き物を食いまくっているワニが、同じ爬虫類で仲間だから食べないでとカメレオンに言われてしまう。
気にせず食うが、お腹の中でナカマナカマと五月蝿いので、友達だと思っているライオンに相談しに行くと……。
なんというか、シュールな結末だ。

『にゃんコン!』石川千里(著)(美少女文庫)271p【C】
狐耳になってしまった先輩と猫耳になってしまった幼なじみのW攻撃。

『お嬢様はメイド様!?』七海ユウリ(著)(美少女文庫)320p【C】
超貧乏少年のところで、幼なじみ大富豪娘が強引な花嫁修業。

『お嬢様と無人島!?』七海ユウリ(著)(美少女文庫)262p【C】
台風に邪魔されて人がいないけど、島に住む女の子もいるし、無人島じゃないですね。

『陽だまりの彼女』越谷オサム(著)(新潮社)253p【C】
10年ぶりに再会した彼女はデキる女系に成長。しかし、誰も知らないある秘密を持っていた。
524テタ(10☆5495):2009/05/28(木) 21:05:02
『ビゴーが見た明治職業事情』清水勲 講談社学術文庫 273p
諷刺画家ビゴーによる職業記録。【C】
525ニート1号(16☆5730):2009/05/29(金) 04:45:06
りゅうさん、かれんさん、はじめまして。よろしくお願いします。
電波時計さん、完走おめでとうございます。

『大帆船時代』 杉浦昭典 中公新書 222p 【C】
帆船から汽船へと変わる帆船としては最後の時代の帆船の構造や用途について書かれたものです。
帆船は燃料費はただだが、運べる量に限りがある、木でできているので鉄でできている蒸気船と比べて保険料が
高い、蒸気船と比べて目的地まで時間がかかる、風まかせなので貨物の到着の時期が正確には予想できない
といったデメリットがあるなど、帆船が蒸気船に取って代わられた理由が良くわかりました。

『鄭和の南海大遠征』 宮崎正勝 中公新書 207p 【C】
明の時代に艦隊を率いて東アフリカまで遠征した鄭和の航海について書かれたものです。
当時の中国、東南アジアの情勢がよくわかる点はよいと思います。
当時から東南アジアで華僑が大きな力を持っていたとは驚きました。

『ヨーロッパ覇権以前(上)(下)』 ジャネット・L.アブー=ルゴド 岩波書店 264p+200p 【C】
13,14世紀に存在したユーラシア大陸の交易ネットワークの結びつきについて書かれたものです。
雲南省固有の風土病であったペストがモンゴルの駅伝ネットワークを通して広まり、その後のユーラシア大陸の
歴史に大きな影響を与えたこと、十時軍が宗教的情熱だけでなく、当時の経済的先進地であったイスラム圏を
略奪する経済的動機があったことなどがわかり興味深く読みました。
少々難解でしたが、文献を詳細に調べており、各地域の当時の社会や産業の様子がよくわかる力作だと思います。

『一流の人は空気を読まない』 堀紘一 角川oneテーマ21 211p 【C】
現在、日本に漂っている閉塞感の原因を他人の顔色を窺う「空気を読むこと」であり、閉塞感を打破するためには、
リーダーシップを持った他人のために働ける責任感を持った人材が必要だとしています。

『マクロ経済学を学ぶ』 岩田規久男 ちくま新書 238p 【C】
GDPを中心にマクロ経済を解説した入門書です。
526ニート1号(16☆7460):2009/05/29(金) 04:53:49
『ドル崩壊!』 三橋貴明 彩図社 269p 【D】
サブプライム問題を解説したものなのですが、私が読んだほかの類書と比較するとあまりいい出来だとは
思いませんでした。
やたらネット記事の引用が多い点は他人のふんどしで相撲を取っているようで、感心しませんでした。

『崩壊する世界 繁栄する日本』 三橋貴明 扶桑社 257p 【C】
アメリカ、中国、日本など、世界9カ国の経済構造と資本の流れからGDPの各項目に着目し、
経済データから何が言えるかを帰納的な手法で探ったものです。
少々大雑把な気がしないでもないですが、各国の特徴がよく捉えられているのではないかと思いました。

『ブルー・オーシャン戦略』 W・チャン・キム/レネ・モボルニュ ランダムハウス講談社 294p 【C】
激しい価格競争が繰り広げられる既存市場レッド・オーシャンから抜け出し、新しい価値観を消費者に提案する
ことにより、既存市場を抜け出し、競争のない市場ブルー・オーシャンを創り出し、コストは安く、利幅は大きく
取ることができる製品、サービスを投入することができるというコンセプトと、それを実現するための戦略の
立て方が紹介されています。
理屈としては筋が通っていて面白いと思いました。働いている人の意識ってそう簡単に変わるかな?と
思わないでもないですが、前向きな気持ちになれるよい本だと思います。

『民族化する創価学会』 島田裕巳 講談社 283p 【C】
創価学会の内情が現在どうなっているかを観察したものです。
新規の信者が増えないなど、創価学会にも創価学会なりの悩みがあることがわかり、興味深く読みました。
過度に敵視するのではなく、冷静に観察している姿勢は本書に説得力を与えているように感じました。

『街道をゆく7 大和・壺坂のみちほか』 司馬遼太郎 朝日文庫 315p 【C】
『知の超人対談』 岡本行夫/佐藤優 産経新聞出版 312p 【C】
527マイクロチップ(5☆2635):2009/05/30(土) 11:49:23
りゅうさん、かれんさん、これからよろしくお願いします。電波時計さん、完走おめでとうございます。
テタさん、HANAさん、壱さん、ニート1号さん、りーすさん、電波時計さん、ありがとうございます。
('A`)さんは恋人とうまくいっているのでしょうか。

「禁色」 三島由紀夫 新潮文庫 580p 【C】
580ページのうち550ページはラスト1章のためにあるんだと思った。ベタだけど美しい終わり方で良かった。
同性愛サロン三島スレで言われていた「三島の好きなもの(同性愛と美青年と貴族)を詰め込んだだけの小説」は的確だと思った

「緋色の研究」 コナン・ドイル(延原謙訳) 新潮文庫 205p 【C】
有名すぎるシャーロック・ホームズシリーズの第一作。面白かった。
中学生くらいのときに子ども向けのを読んでる途中でつまんなくて投げ出したんだけど、それは正しかったと思った。
第二部のモルモン集団とかユタ州の話は子どもには向いてないwホームズって意外と深くて暗いなあ。

「真夏の死」 三島由紀夫 新潮文庫 294p 【B】
11篇収録の短編集。表題作が一番良かったですが、どれもこれも良かったです。

「そうだったのか!日本現代史」 池上彰 集英社文庫 418p 【C】
毎度のことだけど名前はよく聞くけれど内容はまるっきり知らない人物・団体・出来事についてよくわかった。
「今のマスコミがどこも左に偏ってるのは学生運動で前科のある学生を唯一受け入れた業界がマスコミで
その人たちが出世して社内で決定権を持ってるのが元学生運動家ばかりだから」
って2ちゃんの陰謀説の根拠ってこのへんか!みたいなことを思いながら読むのも面白い。

「屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション3」 江戸川乱歩 角川ホラー文庫 241p 【B】
表題作と「暗黒星」収録の明智小五郎モノ中編集。子どもの頃読んだ明智と印象が相当違って驚いた。
エロいというか変態くさいというか。明智さん、一郎の容姿に惚れ込み過ぎだろう……
528電波時計(☆2765):2009/05/31(日) 18:39:49
テタさん、りーすさん、ニート1号さん、マイクロチップさんありがとうございます。

帚木蓬生、『逃亡(上・下)』、新潮文庫、計1210ページ、【B】
 戦前憲兵として香港で活動していた主人公が、敗戦後GHQの戦犯追跡を受け、各地を逃亡する話。占領国で憲兵
が何をしていたのか、戦後日本の様子も詳しく描かれている。上層部の無責任なところや、マスコミの論調や世論が
一夜にして変わってしまうところは現在と変わらない。まともな抗弁もできずに無実の罪を着せられ、死刑になった
人々の事を考えれば、戦勝国の称する戦犯とは一体何なのか、と考えてしまう。

山室信一、『キメラ―満洲国の肖像 (増補版)』、中公新書、396ページ、【C】
 満洲国成立から崩壊までの政治史や行政史が中心。建国の背景や、国家理念についての記述は詳しい。また、新書
にしてはボリュームがあり、力作だ。反面、筆者の私情が多いので、やや読みにくい。一般の満州の人々の暮らしや
文化についての記述は少ない。戦後日本の政治・行政・経済に満州国官僚が重要な役割を果たした。これは、韓国で
も同様だった。それにしても、溥儀はあまりに哀れだ。

小林英夫、『<満州>の歴史』、講談社現代新書、278ページ、【C】
 17世紀から第2次世界大戦後までの満州(中国東北部)の歴史をコンパクトに解説。引揚者の中には、日本で開拓
地に入ったり、南米移民に再度出るというケースも少なくなかった。また、戦前の満州での5カ年計画は、戦後の高
度成長政策(傾斜生産方式)に連動しているという。戦前の満州と戦後の日本は人的に連動しているというのは新た
な発見だった。溥儀が立命館大学に多額の寄付をしていたのは知らなかった。
529壱(4266):2009/05/31(日) 20:14:04
りゅうさん、かれんさん、初めまして。これからよろしくお願いします。
電波時計さん、完走おめでとうございます。

【C】「失われた町」三崎亜記 集英社 428P
これはSFなのか群像劇なのか……。
どちらにしても、中途半端な印象を受けた。
失われた町は、あくまで登場人物たちの葛藤や成長、絆などを描くための
舞台装置にすぎないように見受けられたので
SFというには微妙だし、
群像劇として読むには人物造形がステレオタイプすぎてちょっとキツい。
失われた町を初めとする設定は結構好きなので、Cにしました。

【B】「火車」宮部みゆき 双葉社 358P
肝心の物語の中心となる女性は一切姿を現さず、
様々な人たちの証言によって
初めは得体のしれない、掴み所のなかった人物が
一人の人間味ある女性へと形作られていく過程がとてもよかった。
ラストは、個人的には無駄がなくとても綺麗な終わり方だったと思う。

【C】「時をかける少女」筒井康隆 角川文庫 226P
表題作は映画のCMかなにかから、
三角関係の話だと勝手に思いこんでいたら全然違っていた。
100Pあまりの短編だったのもちょっと意外。
古い作品だけど、今読んでもなかなか魅力的。
530HANA(37☆8465):2009/05/31(日) 21:12:22
電波時計さん、完走おめでとうございます。

『魔界と妖界の日本史』 上島敏昭 現代書館 294p
日本史の上での怪異な事件を紹介した一冊。
一つの事件につき2〜3ページなので量はあるが内容は少々薄い。
しかしリーフデ号の像が妖怪になっていたり、八瀬童子の特権争いとか面白い話が多かった。
巻末に参考文献ついているのもポイント高し。【C】

『花祭』 早川孝太郎 講談社学術文庫 390p
奥三河地方に伝わる伝統芸能を解説したもの。
イメージとしては神楽踊ったり湯をかけたりするものという認識があったが、
一つ一つの行動が精緻に記録されているため単に踊るだけではないことがわかり、読んでいて面白い。
現在はほとんど原形を留めていないのが寂しい。【C】

『銃に恋して』 半沢隆実 集英社新書 201p
アメリカの銃規制に反対する人の思想を追っている。
銃は人を殺さない、殺すのは人間だ。とは至極名言だと思う。問題は殺す人間がポコポコ出てきている事で。
とりあえず海の向こうではいくらでも撃ち合いしていても、日本に入って来るのは勘弁というのが正直な感想。【B】
531HANA(37☆9513):2009/05/31(日) 21:27:49
『怪異の風景学』 佐々木高弘 古今書院 217p
怪異を地理学の立場から読み解いた一冊。この方面からの研究は少なそうなので面白い。
考察されている怪異が名前だけは知っていたものの、その他は詳しくは知らないものだった。
そういう意味で正確な生態を知るのはこれが初めて。そう言う意味で興味深く読めた。【B】

『『遠野物語』を読み解く』 石井正己 平凡社新書 252p
遠野物語を種類分けしそれぞれの項目について論じている。
こういうのを読むと、また東北に旅行したくなる。
特にデンデラノ周辺の明治時代の地図を見ると、遠野物語の登場人物が意外と近くに住んでいたことに驚かされる。
もう少し早く知っていれば、現地と照らし合わせれたのに。【C】

『戦前の少年犯罪』 管賀江留郎 築地書館 294+33p
少年犯罪を煽るのはマスコミのお手の物だが、これを読むと最近の子供は随分大人しくなったと感じられる。
年代が昭和始めから終戦までと広いためか、宅間や宮崎並みの犯罪者がガンガン出ている。
しかし子供が相手を殺しても示談で済むとか、昔はおおらかだったのであるな。【C】

『都市伝説の正体』 宇佐和通 祥伝社新書 252p
紹介されている話は都市伝説に関する本を一冊でも読んでいたら知っている話ばかりであるが、
噂の伝播に関する考察がなかなか面白い。
アメリカバージョンと日本バージョンの違いは、やはり国民性だろうなあ。
高校生の頃、死体洗いのバイトの噂を信じ、病院に電話をかけた友人、元気にしてるだろうか。【B】
532りゅう(5860):2009/06/06(土) 15:18:52
『アラビア遊牧民』 本多勝一 p238 【C】
 探検三部作の一つ、アラビアで遊牧生活を送る部族のレポート。
 当然トイレなどないが、なぜかそこらに人糞はころがっていない。そのわけは・・・
 宗教的理由か密着度が低く、取材期間も短く中身が薄い。

『身分帳』 佐木隆三 p359 【C】
 殺人で刑務所生活を送っていた人物の出所後生活ノンフィクションもの
 一つ一つのエピソードが面白い。金持ち婦人が独身男性を買う芦屋クラブ、
 Aコースは20万円の入会金・・・そんな詐欺昔からあったんだな・・・

『娘の積木くずし』 穂積由香里 p216 【C】
 積木くずしって懐かしい言葉だな、と手に取ってみたが、結構面白く
 最後まで一気に読ませる。芸能人とヤクザは表裏一体の関係なんだなと思った。

『現代ニュース論』 大石裕 p260 【C】
 ニュースについて論じる。冗長で中身が薄く感じた。

『殺人百科』 コリンウイルソン 大庭忠男訳 p230 【C】
 昔の猟奇殺人を集める。外人の名前は印象に残りにくく、そのせいで
 話の流れがつかみにくい・・・

『普通の生活』 景山民夫 p234 【C】
 エッセイ集。まあまあ面白い。全体的にキザったらしい。
533りゅう(7155):2009/06/06(土) 15:26:04
『近代日本の殺人ファイル』 會津信吾・長山靖生 p270 【C】
 明治大正期の有名どころ殺人事件集

『囚人狂時代』 見沢知廉 p318 【C】
 自身の刑務所体験記、一柳などとのエピソードもある。もう一つかな。

『交渉人』 五十嵐貴久 p454 【C】
 人質をとって立てこもる凶悪犯と説得する刑事、なかなか面白く一気に
 読ませるが、終章、オチがいただけないいやなタイプの小説の一つ。
 半落ち的で後味が悪い。

『パチンコの経済学』 佐藤仁 p253 【C】
 パチンコ業界の中身や歴史がわかる。まあまあ。
534電波時計(☆4258):2009/06/06(土) 21:14:37
壱さん、HANAさん、ありがとうございます。

米原万里、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』、角川書店、283ページ、【B】
 著者が60年代に通っていたプラハのソビエト学校で出会った3人の少女のその後の人生を追ったエッセイ。共産主
義に翻弄された人々の東欧近現代史といえる。30年が経過して、変わってしまった友人たちを全て理解することので
きない著者のもどかしさが伝わってくる。著者のような特別の経験をした人でなければ、書くことができない。

米原万里、『オリガ・モリソヴナの反語法』、集英社、407ページ、【A】
 主人公が60年代に通っていたプラハのソビエト学校で出会った踊りの先生(オリガ)の謎を解くミステリー。とて
も面白く、一気に読んでしまった。オリガを通してスターリン時代のソビエトの粛清を知ることができた。伏線の張
り方が素晴らしい。登場人物が意外なところで密接に絡み合っている。また、作品の中にはいくつものヤマがあり、
読者を飽きさせない。何度読んでも感動的だと思う。

加藤周一、『羊の歌―わが回想』、岩波新書、224ページ、【C】
加藤周一、『続羊の歌―わが回想』、岩波新書、218ページ、【C】
 昨年亡くなった加藤周一の40歳までの日々(戦前からから1960年まで)を自ら綴った自叙伝。子供のころから、冷
静な「傍観者」として一定の距離を保ちつつ時代を冷めた目で見ていた。また、自らや家族に対しても長所や短所を
冷静に見極めていた。特に青年時代には、「傍観者」であることの寂しさのようなものも感じられた。自らの立場を
決して絶対化することのない謙虚な人柄が伝わってくる。

魚住昭、『野中広務 差別と権力』、講談社、361ページ 、【C】
 被差別部落出身である野中広務が、政治の世界の中枢に躍り出て「影の総理」と呼ばれ、小泉内閣後、力を失い引
退するまでの軌跡を描いたもの。政治の裏の世界を垣間見ることができる。幼少時から国会議員になるまでの前半部
分が特に面白い。はたして野中氏は、確固とした思想やイデオロギーを持っていたのか。政治の世界には妬みや差別
が渦巻いているが、これは実世界でも同じだ。
535ニート1号(16☆8696):2009/06/08(月) 16:49:05
『世間さまが許さない!』 岡本薫 ちくま新書 238p 【B】
他人の考えや行動を自分がよいと考えるものと無自覚のうちに同じにしようとするモラル同調圧力が法律よりも
上位概念として存在しているのは、法治国家としておかしいんじゃないの?とモラルと法の整合性について
日本ではあまり考えることがないのではないかと近年のニュースや事件を例にとり指摘しています。
自分もよく考えずに、感情的に反応することが多いのではないかと反省させされました。

『中国官僚覆面座談会』 富坂聰 小学館 206p 【C】
四川地震や北京オリンピックなど昨年中国で起きた出来事について中国の中堅官僚が本音で語り合った
座談会をまとめたものです。
官位が金銭で売買され、その地位に着くと一財産できるとか、権力を持つものが持たざるものを収奪するという
体制は科挙が実施されていた時代から変わっていないのかなと感じました。
週刊誌の暴露記事のノリでほんとうかな?と思うところもありましたが、読み物としては面白かったです。

『議員秘書という仮面』 上杉隆 小学館文庫 217p 【C】
冠婚葬祭、宴会への議員の代理として出席、選挙区の地まわりといった議員秘書が普段している仕事を取材
したものです。秘書の仕事とは頭をさげ、酒を飲むことにより人脈を作り選挙支援と投票を依頼する泥臭い、
義理と人情の世界ということがわかりました。選挙に勝つことが目的になっており、選挙に勝ったあとに何を
為すかといった視点が議員と秘書には欠けているような気がしました。

『なぜ世界は不況に陥ったのか』 池尾和人/池田信夫 日経BP社 301p 【C】
経済学者は今回の金融危機をどう考えるかを論じ合ったものです。
池尾氏の金融面からの解説からは、いろいろと気づかせられる点が多かったです。

『難解な本を読む技術』 高田明典 光文社新書 274p 【C】
難解な思想書、哲学書を読む際に、押さえておくポイント具体的に指南したものです。
536真空(7☆2690):2009/06/11(木) 02:32:48
はむさん、りーすさん、電波時計さん、ニート1号さん、さらりーまんさん、
テタさん、HANAさん、マイクロチップさん、どうもありがとうございます。

『ウロボロスの基礎論』竹本健治 講談社ノベルス 673p【B】
再読。うんこ小説にして、「虚無」「ドグマグ」「黒死館」への竹本なりのオマージュ・・・なのかなあ。
数々の未解決事件、伏線に不満を覚えるも、そこかしこに張られた自己言及記述のせいで、
何を考えるのも無意味に思えて来ます。汚いなさすが竹本きたない。

『灼眼のシャナ』高橋弥七郎 イラスト/いとうのいぢ 電撃文庫 293p【C】
いきなり少女が居候になって刀持ってて世界を守るためにバトルして悪を倒してとかそういう系統。

『オックスフォード運河の殺人』コリン・デクスター ハヤカワミステリ文庫 288p【C】
安楽椅子探偵的歴史もの。もうちょっと深みがあった方が良かったです。

『ゼロの使い魔』ヤマグチノボル イラスト/兎塚エイジ MF文庫 263p【C】
異世界に飛んで来て、魔法学園少女の奴隷になりましたと。
なんとなくハリポタのラノベ版。違うか。
537HANA(38☆396):2009/06/11(木) 08:56:32
『日本妖怪異聞録』 小松和彦 講談社学術文庫 208p
元々子供向けに書かれた本のためか、内容的に少々薄い。
扱っている妖怪も有名所ばかりだし。
入門書としては、それぞれの妖怪の背景まで書かれているためお勧めかもしれない。
個人的には少々物足りなかった。【C】

『都市伝説の謎』 中見利男 ハルキホラー文庫 287p
な、なんだってー!!
都市伝説というよりトンデモ説を紹介した本。
MMRで扱っているような説が次から次へと出てくる。そういうのも嫌いじゃないけど。
それにしてもイルミナティどれだけ暇な組織なんだよ。【C】

『内藤正敏民俗の発見W 江戸・都市の中の異界』 内藤正敏 法政大学出版局 388p
東京に残る悪所、伝説などを考察した一冊。
落語の中の地理学とか見世物など非常に興味深く読めた。
江戸から東京への盛り場の変遷とか読んでいると、地霊というものが実際にあるものだと思えてくる。
西日本の人間には馴染みのない地名とかも多いけど。【C】
538HANA(38☆1144):2009/06/11(木) 09:17:51
『マーダー・ウオッチャー 殺人大パニック!!』 柳下毅一郎・編 洋泉社MOOK 223p
殺人シリーズ三冊目。もうコロンバイン高校から10年にもなるのか。
あいかわらず陰惨な事件のオンパレードだが、
デンパ戦車ブラックジャック号とか(デンパさんが戦車で市街地を乗り回した事件)杉並区TVジャックとか毛色の変ったのも多い。
しかしアメリカ相変わらずスクールシューティングが多いな。【C】

『「幽霊屋敷」の文化史』 加藤耕一 講談社現代新書 286p
オカルトチックなものかと思ったら、ディズニーランドのホーンテッドマンションの文化的背景だった。
それでもそこに至る迄のゴシック小説の影響から、トリックにおけるファンタスマゴリアの影響とか、
個人的にツボにはまりまくりの部分が多かった。
問題はディズニーランド行ったこと無い人間にとって、ホーンテッドマンションがどういうものかいまいちわかりにくい部分。【C】

『切株映画の逆襲』 洋泉社MOOK 239p
切株映画シリーズ二作目。
めぼしい物は前回で紹介し尽くしたのか、マイナーなネタに走りすぎ。あと無理矢理切株にこじつけているような気もする。
トム・サヴィーニ全仕事とか映画自体より特撮とかに焦点を当てた記事の方が面白い。【C】
539休符(☆4975):2009/06/14(日) 13:20:25
ご無沙汰しております。

『古都』 川端康成 新潮文庫 251p【B】
京の町を舞台にした双子の姉妹の物語。
うっかり京都に旅行行って来てしまった。

『ZOO1』 乙一 集英社文庫 265p【C】
短編集。白とか黒とか分けるのはあまり好みではないが、愛と死に触れられる白乙一。

『ZOO2』 乙一 集英社文庫 233p【C】
「1」よりも後味の悪いものが多いように感じる。だがそれがいい。

『名探偵の掟』 東野圭吾 講談社文庫 348p【C】
著者のミステリ観が著されている。
「安直なミステリファン」に対する批判が痛烈。

『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎 新潮文庫 464p【C】
中二設定気味のミステリ?
残念ながらさほど好みでなかった。

『人間失格・桜桃』 太宰治 角川文庫 196p【B】
言わずと知れた名作。太宰をもっと読んでみたくなった。

『"文学少女"と慟哭の巡礼者』 野村美月 382p【C】
『"文学少女"と月花を孕く水妖』 野村美月 ファミ通文庫 318p【C】
『"文学少女"と神に臨む作家(上)、(下)』 野村美月 ファミ通文庫 318p+350p【C】
泉鏡花の「夜叉ヶ池」をモチーフにした最終章。
540無名草子さん:2009/06/14(日) 20:13:45
>1

しません。そんなヒマ無いw


541テタ(10☆6078):2009/06/16(火) 22:07:59
HANAさん、完走おめでとうございます。

『このささやかな眠り』マイケル・ナーヴァ 創元推理文庫 302p
「ロング・グッドバイ」をなんとなく思わせるミステリー。【C】

『そうはいっても飛ぶのはやさしい』イヴァン・ヴィスコチル/カリンティ・フリジェシュ 国書刊行会 281p
チェコスロヴァキアとハンガリーの二人の作家の短編集。【C】
542電波時計(☆5087):2009/06/18(木) 17:48:25
HANAさん、完走おめでとうございます。

森見登美彦、『夜は短し歩けよ乙女』、角川書店、301ページ、【B】
 ともに京大生である先輩と可愛い黒髪の乙女の恋愛小説(ファンタジーものとも言える)。全部で4編から成る
(酒、古本、学園祭、風邪)。脇を固める人物(樋口さん、羽貫さん、事務局長、パンツ総番長等)もとても個性
的で強烈。大変ほのぼのしていて、ほんわかした気分になる。黒髪の乙女がとても愛らしい。

森見登美彦、『太陽の塔』、新潮社、205ページ、【C】
 休学中のモテナイ京大生と周囲のむさ苦しい友人たちのイケてない日々を書いた小説。明るく清潔な男女交際とは
全く逆の妄想の日々。こういう青春もアリかも知れない。時代背景は昭和の時代に近いような気がした。

沢木耕太郎、『テロルの決算』、文春文庫、323ページ、【B】
 昭和35年に日比谷公会堂で演説中に刺殺された、浅沼稲次郎社会党委員長刺殺事件をテーマにしたルポ。浅沼稲次
郎と17歳の右翼少年山口二矢の人生が丁寧に描かれている。安保闘争に明け暮れた当時の雰囲気が伝わってくる。当
時の左右社会党内での争いや右翼の内情が丁寧に描かれている。山口二矢や赤尾敏は、共産党よりも社会党に対して
警戒していた事、当時、山口家で購読していた「読売新聞」だけが、日比谷公会堂での演説日程を記載していた事、
当初は、共産党の野坂参三を狙っていた事、など興味深かった。
543ニート1号(17☆0556):2009/06/19(金) 03:09:24
HANAさん、完走おめでとうございます。

『知識ゼロからの太平洋戦争入門』 半藤一利監修 幻冬舎 206p 【C】
旧日本軍がどのように運営されていたか、また、太平洋戦争での主要な戦闘について説明を加えたものです。
少々物足りないような気もしましたが、右寄りでも左寄りでもなく、事実を淡々と記述しているといった印象を
持ちました。

『卜部日記富田メモで読む人間・昭和天皇』 半藤一利/御厨貴/原武史 朝日新聞社 218p 【C】
昭和天皇の側近が残した記録から昭和天皇の人柄や考えを浮かび上がらせようとした対談です。
弟との確執や老化を嘆くなど昭和天皇の人間的な側面が垣間見られて面白かったです。

『山県有朋』 伊藤之雄 文春新書 485p 【C】
山県有朋の評伝です。普通選挙制への弾圧や藩閥の親玉として現在の価値観からすると評判が悪い人物ですが、
他国の侵略を許さない軍隊と国家機構があってこそ、国民の安寧があると考える山県なりの正義がわかる点は
よいと思いました。

『戦争とゲーム理論の戦略思考』 竹内靖雄 日本実業出版社 357p 【D】
タイトルにゲーム理論とついていますが、ゲーム理論に関してはほとんど触れられておらず、孫子や
クラウゼヴィッツの戦争論など戦略論の古典を引用し解説をくわえているのですが、その解説が
言い回しを変えただけで、薄っぺらく感じました。

『科学革命の構造』 トーマス・クーン みすず書房 277p 【C】
その時々で良いと思われる学説が、新しい学説によって発展的に乗り越えられることにより科学は発展してきた
ということを化学、物理の歴史を通して考察したものです。
理系の学問はキッチリしたものだと思っていたのですが、現状の理論では説明できないものはスルーしたりと
理系にも案外いい加減なところがあるというのはアホな文系の学生だった自分にとっては意外でした。

『サンデーとマガジン』 大野茂 光文社新書 317p 【C】
黎明期の週刊少年漫画誌を作り上げた人々の記録。
当時の編集者の情熱が伝わってくる良質のドキュメントだと思いました。
544りゅう(9589):2009/06/20(土) 13:37:23
『現職警官裏金内部告発』 仙波敏郎 p237 【D】

 警察内での裏金作り告発本。どうもこの人の書いてることは何か
 ひっかかるものがある。素直に全部信用できないというか。
 中身も薄い印象があったのでこの評価としました。

『殺人心理学入門』 岡崎博之 p95 【C】

 殺人に至る心理状態を書く。特に目新しいものはない。

『ビルマアヘン王国潜入記』 高野秀行 p277 【C】

 ミャンマーでアヘンの種まきから収穫までを現地で経験。アヘンで
 ラリったぜというような軽いノリを期待したら中身はかなり硬い内容。

『中国の旅』 本多勝一 p313 【C】

 中国旅行記と思ったが中身は戦前戦中の中国植民地政策に関するもの。
 それならそうと南京大虐殺・・・とかそういったタイトルをつければいいのに。
 それと思想が偏ってるのが気になる。新聞記者なら中立の視点とすべき。

『秘密』 東野圭吾 p452 【A】

 バスの事故で死んだ母と生き残った娘、娘には母の精神が憑依した。
 夫との生活で起こるさまざまな出来事を東野流に描く。最後思わず
 泣いてしまったのでこの評価としました。

『カリスマ下』 新堂冬樹 p560 【C】

 下巻のp300までは不要な回想シーンなどあり冗長な展開だが、p300以降は
 それまでと変わった激しい流れとなる。意外なオチではあるがそんなに
 不快感はなかった。
545りゅう(9589):2009/06/20(土) 13:38:03
『ワセダ三畳青春記』 高野秀行 p293 【C】

 筆者が10年住んだアパートでの生活を記録したもの。面白いエピソードも
 あるが所詮は内輪受けの範囲かと。

『パチンコ屋に学ぶ経済学』 伊達直太 p207 【E】

 中身なく全くつまらない。売り上げ−経費=もうけ、というようなことを
 語られても。負けてる人が偉そうに本を書いてはいけない。
546HANA(38☆2149):2009/06/24(水) 19:32:16
テタさん、電波時計さん、ニート1号さん、ありがとうございます。
ニート1号さん、完走おめでとうございます。

『戦前のこわい話』 志村有弘・編 河出文庫 189p
戦前に発表された怪談やら殺人事件等のアンソロジー。
怪談は堂々と幽霊が出てきて今の目からは閉口するが、殺人は妙にグロいのが多くて楽しめた。
しかし戦前の作品というのは、どうやってこの独特の空気を表現しているのか。【C】

『怪異学の可能性』 東アジア恠異学会 角川書店 398p
日本史上の怪異を時代毎に論じている。
主に王権と怪異の関係について論じられており、独特の視点に教えられることは多かった。
個人的には民俗社会の中の怪異をもう少し取り上げて欲しかった。【C】

『高城高全集2 凍った太陽』 高城高 創元推理文庫 465p
高城高全集二冊目。
乾いた文体が作品内容とマッチしている。特に「廃坑」は素晴らしい。
何故にこの様な作品群が忘れ去られていたんだろう。【C】
547HANA(38☆2994):2009/06/24(水) 19:43:14
『日本風景論』 池内紀 角川選書 279p
旅に関するエッセイ集。北海道から四国九州まで、日本全国を歩き回っている。
茨城県牛久や鳥取県琴浦など、ほとんど知名度が無いところを歩いているのがポイント高い。
こういうのを読むとどこか行きたくなる。紹介されている近場、行ってくるかなあ。【B】

『アニメ文化外交』 櫻井孝昌 ちくま新書 245p
もう少し堅い本かと思ったが、世界各国の読者の反応とか講演の様子などで割と柔らかかった。
しかしコスプレにコミケ、世界のヲタも日本のもあまり代わりがないなあ。
欧米の反応は割とネットで目にすることがあるが、東南アジアや中東の反応はほぼ目にしたことがないので目新しかった。【C】

『怪奇映画天国アジア』 四方田犬彦 白水社 321p
東南アジアの怪奇映画、主にインドネシアとタイの物を中心に論じている。
地域文化に密着した作品が多く、文化背景を知っていなければお手上げじゃないかな、この作品群。
大体が幽霊の復讐ってカテゴリに入れていいのかなあ。【C】
548テタ(10☆6763):2009/06/24(水) 22:03:23
『日本語の思考法』木下是雄 中公文庫 341p
日本語についてのエッセイ。【C】

『中公新書の森 2000点のヴィリジアン』中央公論新社 143p
中公新書2000点記念。中公新書ベスト20の中にとある本を見つけ膝を打つ。【C】

『サウダージ』盛田隆二 中央公論社 201p
【D】
549りゅう(1☆1305):2009/06/27(土) 15:33:45
『パラレルワールド・ラブストーリー』 東野圭吾 p449 【D】
 通学時に一目ぼれした女が親友の彼女となっていた。次の節では
 その彼女は自分の奥さんになっていた。どのようにしてこうなったか
 思い出せない。自分の感性と合わなかった。オチもちょっと。

『夜の底に生きる』 山口洋子 p230 【D】
 銀座のホステスの日常。

『破獄』 吉村昭 p370 【C】
 昭和11年に強盗で捕まって以来何度も脱獄する男の話。
 結局男は死刑になるのか、逃げ切るのか?ガチガチに対策された獄に
 屈するのか?次はどんな技で脱獄するのか期待させる、ルパンとかを
 見るようなワクワク感がある。

『さよならサイレントネイビー』 伊東乾 p349 【D】
 オウム事件がなぜ起こったかを考える。頭よすぎて?文章がワケワカラン。

『FXトレーディング』 キャシーリーエン p318 【C】
 FXトレーディング解説本、パンローリング本。いいこと書いてると思う。
 でも買おうとは思わなかった。
550マイクロチップ(5☆4310):2009/06/30(火) 10:20:17
HANAさん、りゅうさん、完走おめでとうございます。

「四つの署名」 コナン・ドイル(延原謙訳) 新潮文庫 196p 【C】
シャーロック・ホームズ2作目。
宝探しとカーチェイス(車じゃないけど)が冒険的スリルで現代のミステリとは一味違って良い。
善し悪しは別にして、イギリスと植民地インドの関係とか、白人と有色人種との差について
白人登場人物がナチュラルに差別丸出しで悪びれてないのが文化が垣間見えて面白い。

「バスカヴィル家の犬」 コナン・ドイル(延原謙訳) 新潮文庫 268p 【B】
ホームズの長編4つの中で一番面白いよ。

「恐怖の谷」 コナン・ドイル(延原謙訳) 新潮文庫 258p 【C】
これはホームズが活躍する第1部より、犯人の過去の物語である第2部(ホームズ全く出演せず)の方が面白いっていうアレ。
名探偵vs名探偵だったのね。

「きみが住む星」 池澤夏樹 角川文庫 105p 【B】
旅先から恋人へ送る写真+書簡集、という形式の小説?
どの写真も手紙も素敵すぎてそんなん送られてきたら惚れてまうやろー!な本だった。

「こまった人」 養老孟司 中公文庫 221p 【C】
養老さんの本は初めてでしたが想定外の面白さでした。
ひねくれ者の虫好きの脳科学者が虫はいい、森はいい、政治は嫌いだ、都市は嫌いだということをうだうだ言ってるだけなんだけど。

「800字を書く力」 鈴木信一 祥伝社新書 204p 【C】
551マイクロチップ(5☆7265):2009/06/30(火) 10:21:55
「水の戒律」 フェイ・ケラーマン(高橋恭美子訳) 創元推理文庫 423p 【C】
舞台がユダヤ人村っていうこともあって、刑事と被害者が恋に落ちるなんてベタなストーリーも一味違う面白さがある。
ミステリとして見ると、事件は恋を盛り上げるためのスパイス程度でしかないけれども。
宗教についてのわかりにくい箇所はしっかり登場人物が解説してくれるので、翻訳嫌いの人でも楽しめるかと。

「贖いの日」 フェイ・ケラーマン(高橋恭美子訳) 創元推理文庫 574p 【C】
デッカーシリーズの中では比較的警察小説らしいかと。
犯人についてもっと詳しく書いて欲しかったけど、デッカー生家の家族愛小説としての良さで補っている良い小説でした。

「堕ちた預言者」フェイ・ケラーマン(高橋恭美子訳) 創元推理文庫 644p 【B】
これは警察モノじゃない、警察官が主役の昼ドラ小説だ!と思って読むとすごく面白い本です。
ミステリとして読むと評価Dくらいなんだけど。

「赦されざる罪」フェイ・ケラーマン(高橋恭美子訳) 創元推理文庫 652p 【C】
こんなに面白くてこんなにすっきりしない小説も珍しい。
シンディもサミーも大人になったなあ、と親戚のおばさん目線で読んでしまう。
ミステリとして読むとやりきれないというか、むずむずするというか。

「逃れの町」 フェイ・ケラーマン(高橋恭美子訳) 創元推理文庫 630p 【D】
宗教色政治色が強すぎて無宗教の日本人にはついていけないよ……聖書読もう。
ラストは清々しくて良かった。

「坊ちゃん」 夏目漱石 新潮文庫 209p 【C】
馬鹿正直な坊ちゃんと狡賢い赤シャツの対決以外何も書かれていないんだけれど、
最初からラストまでテンポ良く、読みやすく、面白かった。

「読書案内」 W.S.モーム(西川正身訳) 岩波文庫 186p 【C】
古典のうちどれを読めばいいか、どれが面白いかの案内書。
これ単体ですでに面白い。
552ニート1号(17☆1787):2009/06/30(火) 11:32:40
りゅうさん、完走おめでとうございます。
HANAさん、ありがとうございます。

『暴走する資本主義』 ロバート・B・ライシュ 東洋経済新報社 379p 【C】
現在、世界的に貧富の差が拡大しているのは、資本主義的な経済効率ばかりが重視されていて、民主主義の
機能である社会的公平性の維持を図ることが蔑ろにされているからであり、資本主義と民主主義のバランスが
おかしくなっているのではないかと指摘をしています。
現代の経済と社会のあり方について考えさせられる良書だと思いました。

『15歳からのファイナンス入門』 慎泰俊 ダイヤモンド社 180p 【C】
なぜハイリスクなものにはハイリターンが必要なのか、リスク分散の優位性、ディスカウントキャッシュフロー
という3つの考え方についてゼミナール形式で解説したものです。
非常に丁寧に解説が為されており、好感を持ちました。

『強欲資本主義 ウォール街の自爆』 神谷秀樹 文春新書 206p 【C】
過度の利益を追求するアメリカ型資本主義は駄目で、やっぱりものづくりだよねといった趣旨です。
もっともなことを言っていると思うのですが、新鮮味は感じませんでした。

『イスラム・ネットワーク』 宮崎正勝 講談社選書メチエ 293p 【C】
ウマイヤ朝、アッバース朝期に急速に拡大するイスラム圏の広がりとその経済的繁栄を描いたものです。

『世襲議員のからくり』 上杉隆 文春新書 173p 【C】
日本に世襲議員が多いことの理由を親からの後援会組織の相続にあるとし、世襲議員は強力な後援会組織を
擁しているので楽に選挙に通るため議員として鍛えられることがなく、そのようなひよわな議員の増加が政治の
機能不全を起こし、日本の停滞の一因となっているとしています。
553ニート1号(17☆3006):2009/06/30(火) 11:38:03
『ある明治人の記録』 石光真清編著 中公新書 162p 【C】
会津藩の上級武士の家系に生まれ、義和団事件の際には日本守備隊の中心メンバーとして活躍した柴五郎陸軍
大将が少年時代を回想した手記。
祖母、母、姉妹が男子に後顧の憂いなく戦ってもらうために自刃したエピソードは印象に残りました。
親や兄弟に対する孝行、物事に真剣に取り組む姿勢など武士道の良質な部分に触れられた気がしました。

『集中講義!アメリカ現代思想』 仲正昌樹 NHKブックス 291p 【C】
ジョン・ロールズのリベラリズムを軸として、それに対抗するコミュニタリアニズム、リバタリアニズムなどの
アメリカ現代思想を時代背景とともに解説したものです。
最も不利な立場にいるものが、最も得をするような制度をつくること、意見の違うもの同士でも相手を尊重し、
棲み分けを行うというロールズの考えかたは個人的には好きですし、重要だと思います。

『日本の難点』 宮台真司 幻冬舎新書 286p 【C】
海外の社会学や思想の文献を引用しつつ、現状の日本がどうなっているかを論じたものです。
かなり観念的ですが、現在の問題についてうまく説明できているように感じました。

『シリコンバレーから将棋を観る』 梅田望夫 中央公論新社 291p 【C】
『新しい資本主義』 原丈人 PHP新書 189p 【C】
554HANA(38☆4001):2009/06/30(火) 16:48:27
マイクロチップさん、ありがとうございます。
りゅうさん、完走おめでとうございます。

『第三帝国の嘘』 セルジュ・コスロン 原書房 259p
ナチス・ドイツがついた嘘を批判した一冊。
有名なホルスト・ヴィッセルからヒトラーの精神医などあまり知られていないのも詳しく論じられている。
それでも秘密兵器とか地政学等はどの国も戦記高揚のためにやっているのでは。
相手がナチスとはいえ、この点まで批判するのはどうかと思う。【C】

『お岩』 小山内薫 メディアファクトリー 334p
四谷怪談を元ネタとした小説。
小岩の性格が第一回と後半と変っていったり、伊右衛門の出生の秘密が全然絡んでこなかったり長編として見ればやや難が目立つ。
それでも後半の怒濤の展開は楽しめた。やはり復讐モノはいい。【C】

『東京伝説ベストセレクション』 平山夢明 竹書房文庫 414p
あいもかわらずイヤな話のオンパレード。
怖い話とは違い、純粋に痛い話、イヤな話が目立つ。
個人的には多重債務者の末路「叉焼握り」やリアルでやりかねない「日本専用」がとても嫌。
都会は怖いのう。【B】
555HANA(38☆4815):2009/06/30(火) 17:03:24
『恐怖箱 蟻地獄』 原田空・矢内倫吾・高田公太 竹書房文庫 215p
実話怪談集。
霊の話中心だが、何かイヤという感じがしない。
実話怪談系で一番重要なのは怖さではなく、嫌さなのではないかと思った。【C】

『殺人現場を歩く』 蜂巣敦 ちくま文庫 315p
綾瀬女子高生コンクリ詰めから東電OL殺人や世田谷一家四人殺傷と90年代に起った殺人現場のレポ。
事実だけを淡々と書いているんだけど、それが逆に犯人の異常性を際だたせる結果となっている。
写真は実に平凡な風景で、見ているといつ我々が巻き込まれてもおかしくないような気にさせられる。【C】

『小鼠ニューヨークを侵略』 L・ウイバーリー 創元推理文庫 254p
アルプス山中の小国がアメリカに宣戦布告。しかも14世紀の装備品で。
古本屋で四冊セットを見つけ、思わず買ってしまった。一巻は持っているが、矢張り何度読んでも面白い。
これを書いている最中もところどころ拾い読み。残りの三冊が楽しみである。【B】
556真空(7☆3987):2009/06/30(火) 23:31:00
『ナツメグの味』ジョン・コリア 垂野創一郎他訳 河出書房新社 303p【C】
シニカルなユーモアに満ちた短編集。
「異説アメリカの悲劇」とか中期の作品がシュールで良いです。

『日本以外全部沈没 自選短篇集3 パロディ篇』筒井康隆 徳間文庫 381p【B】
表題作はタイトル勝ち。あまり前衛的なのは辛いですけど、
「フル・ネルソン」、「ホルモン」、「デマ」などは最高。
日下三蔵がインタビューアの自作解題も面白い。

『迷宮の扉』横溝正史 角川文庫 242p【C】
ジュブナイル金田一。館、双子など雰囲気はとても良し。

『緋色の迷宮』トマス・クック 村松潔訳 文春文庫 371p【B】
相変わらず家族の崩壊がクックのテーマ。粘着質の筆致はあまり好きではないですけど、
サスペンスフルで読ませます。
557りゅう(1☆2633):2009/07/04(土) 16:50:01
HANAさん、ニートさん、マイクロチップさんありがとうございます。

『戦前の少年犯罪』 p294 管賀江留郎 【C】

 戦前の少年犯罪は現代よりえぐいという話、パターン分けして実例、
 評論が書かれている。最後の、私は少年犯罪に興味はない、ってのはなあ。

『否認』 p299 堀田力 【B】

 検察官と頑強に否認する被告の対決話かと思ったら、弁護士と依頼人の娘の
 火遊び話、何のこっちゃ?と思った。しかし裁判での反対尋問からの逆転劇、
 そこからの展開は見ごたえがあった。

『デイトレード』 p293 オリバーベレス 【C】

 ファンダメンタルに頼らずテクニカルでトレードを行う、トレードに対する
 考え方を書く。訳文ものにかかわらず、独特の訳文らしさ、読みにくさが
 ない点が好感を持てた。

『死刑執行人サンソン』 p253 安達正勝 【C】

 フランスの死刑執行人を代々務めるサンソン家の話、昔の死刑執行、
 フランスの死刑史、考え方がよくわかる。

『ワンルームマンションの経営』 p189 日向野利治 【C】

 ワンルームマンションの経営に関する知識本、読みやすく一気に読める。
 やってみようかという気にさせるが、中身が浅いのが残念。
558電波時計(☆6757):2009/07/08(水) 23:56:44
ニート1号さん、りゅうさん、完走おめでとうございます。

吉村昭/『アメリカ彦蔵』/新潮文庫/562ページ/【C】
 船乗りとして破船、漂流した13歳の少年彦蔵の物語。漂流後、滞在したアメリカでは、アメリカ人が彦蔵に対して
とても親切に接していた事、また、日本に滞在した西洋人が傲慢な態度をとりつつ、裏では、攘夷派による暗殺に対
して、とても怯えていた事は驚きだった。故郷の人も彦蔵に対してどこかよそよそしく、日本では、自分の居場所を
見つけることが出来なかった。日本の外から見た歴史も面白いと感じた。

丸山真男、加藤周一/『翻訳と日本の近代』/岩波新書/189ページ/【C】
「翻訳」について、加藤の問いに丸山が答える問答集。徳川時代も翻訳文化であり(中国語の翻訳)、その経験が
維新後の翻訳作業を大きく助けた、という指摘は新鮮だ。「翻訳」を通して、当時の日本がどの分野に興味を示して
いたのかが分かった。福沢諭吉が西洋文明を的確にとらえていたこと、また既に明治10年代で、多くの社会主義や共
産主義の本が翻訳されていたことは驚きだった。「翻訳」が日本の近代化に大きく寄与したのがよくわかった。

宮本常一/『忘れられた日本人』/岩波文庫/334ページ/【B】
 地域文化の伝承者である老人たちが、どのような環境で生きてきたか、を克明に記したもの。おもに西日本の部落
が中心であるが、北海道出身の自分には見たことも聞いたこともない習俗が語られていて、とても面白かった。男女
ともに性について開放的だったのは、とても驚きだった。夜這いが本当にあったというのも驚きだった。昔の農村・
漁村は家父長的で封建的である、というイメージがあったが、この作品を読む限り、必ずしもそうではない、という
印象を持った。

559電波時計(☆6757):2009/07/08(水) 23:57:42
加藤周一/『私にとっての20世紀』/岩波書店/239ページ/【B】
著者が一市民として、20世紀の出来事や状況を回想したもの。自らを「非専門家の専門」と言っているように、内
容は政治・経済・社会・文学など多岐にわたる。戦争責任に対しては、日本とオーストリアには共通点があるとい
う指摘、日本では「平等」は定着したが、「自由」はあまり定着しなかったという指摘、中国は冷戦史観では見る
ことはできないという指摘、等は新たな気づきだった。21世紀に生きている我々日本人に対するメッセージのよう
に感じた。

デール・カーネギー/『人を動かす[新装版]』/創元社/346ページ/【A】
人間関係分野における定番の本。具体例(ただし、古いものが多い)を豊富に取り上げ、とてもわかりやすく解説
されている。「人を動かす3原則」、「人に好かれる6原則」、「人を説得する12原則」、「人を変える9原則」、
「幸福な家庭を作る7原則」から成っているが、すべての分野が関連している。当たり前のことばかりだが、多くの
気づきがあり、できることから実践しようと思った。何度も目を通したい。
560りゅう(1☆4283):2009/07/11(土) 16:58:45
『隣の殺人者たち』 p287 別冊宝島 【C】

 有名事件とプロファイリング。あまり面白くない。

『白馬山荘殺人事件』 p357 東野圭吾 【C】

 山荘で起こる殺人事件と解く。普通の推理小説。合わないかな。

『累犯障害者』 p238 山本譲司 【C】

 障害者で犯罪を犯す人について書かれている。どこも注目してなかった
 ところで興味深い。

『寿司屋のカラクリ』 p198 大久保一彦 【C】

 一流店と大衆店のネタに対するこだわりなど。寿司が食いたくなる。

『たった一人の生還』 p245 佐野三治 【C】

 ヨットレースで転覆、漂流した経緯など。漂流時の心理状態など
 興味深く一気に読める。

『規律とトレーダ』 p325 マークダグラス 【C】

 パンローリング本、今ひとつ印象に残らない・・・
561HANA(38☆5653):2009/07/15(水) 07:46:32
『ザシキワラシの見えるとき』 川島秀一 三弥井書店 339p
東北の民俗について論じた一冊。
前半が座頭や巫女といった霊能者に関して、後半がザシキワラシや山神等の伝承に関しての考察となっている。
六部殺しや山中婚姻等の伝承の背景が面白く読めた。【C】

『新・幻想と怪奇』 ローズマリー・ティンバリー他 早川書房 268p
怪奇小説集。どことなく懐かしい感じのする話が多い。
個人的に面白かったのは「スクリーンの陰に」。ブロックは流石と言ったところ。
他にもプロットが懐かしい「射手座」「ジェリー・マロイの供述」等が良かったと思う。【C】

『小鼠月世界を征服』 L・ウイバーリー 創元推理文庫 231p
小鼠シリーズ二冊目。
今度は財政に困った大公国がアメリカに借款を持ちかける。その理由は月世界旅行。
人類が月に到達する以前の話で、読む度現代との時代差を感じる。もう三十年以上昔か・・・。
全て丸く収まる様子は読んでいて気持ちが良い物であるな。【B】
562HANA(38☆6327):2009/07/15(水) 08:06:39
『小鼠ウォール街を攪乱』 L・ウイバーリー 創元推理文庫 201p
小鼠シリーズ三冊目。
今回の舞台はウォール街。時ならぬ臨時収入によって大公国の経済は破綻しようとしていた。大公女は投機によってそれをなくそうとするのだが・・・。
一冊目二冊目では影の薄かった大公女大活躍。する事なす事全て裏目に出るのには、読んでいて声を出して笑った。
正直一冊目に次いで出来が良い話だと思う。【B】

『自殺者たち 一日一死』 稲葉真弓・下川耿史・編著 青弓社 234p
昭和から平成にかけての自殺事件を集めた本。
有名所では太宰や川端、三島から藤村操等。その他無名の一般人の死まで多数取揃えられております。
中にはこれ自殺じゃないだろうってのも含まれてますが。それにしても代わった方法で自殺する人多いな。【C】

『心霊写真』 ジョン・ハーヴェイ 青土社 239p
西洋の心霊写真、というよりそれが生み出した文化的背景について考察している。
宗教、科学、芸術の三つの方面から考察しているが、一番面白いのはやはり宗教。心霊主義の始まった時の熱気が感じられる。
向こうの心霊写真は本朝みたいに薄ぼんやりせず、堂々と自己主張しているのが多いな。【C】
563HANA(38☆7735):2009/07/15(水) 08:40:29
『ザ・キープ(上・下)』 F・ポール・ウィルスン 扶桑社ミステリー 301+320p
トランシルヴァニア、中世の城西を占領したナチスに襲いかかる怪異。
史実でもドイツとルーマニアは関係深かったため、この設定は上手いと思った。
何を言えば後半ドイツ軍の出番が少なかった所かな。【B】

『「超」怖い話Ξ』 松村進吉・編著 竹書房文庫 222p
このシリーズも惰性で買うようになった。
とりあえずだんだんよくわからない話が増えてきたように思う。除霊した霊能者が夜中に立っていたり。
それでも「鑑賞会」は良かった。一話一話の長さが足りず、説明しきれていないのかも知れない。【C】

『ゴシック名訳集成 吸血妖鬼譚』 東雅夫・編 学研M文庫 565p
吸血鬼関連の名訳を集めた一冊。
ポリドリの「吸血鬼」とゴーチェの「クラリモンド」はこの手のアンソロジーには必須らしく、もう何度読んだかわからない。
ただ読んだことあるのはその二つだけで、シュウオップの「吸血鬼」や横溝正史訳の「モダン吸血鬼」等、珍しい物が多数収録されていて満足できる。
しかしルルーの「吸血鬼」。黄色い部屋やオペラ座の怪人書いた人がこんな訳のわからないストーリー書くなんて…。【B】
564ニート1号(17☆5000):2009/07/16(木) 01:27:42
電波時計さん、ありがとうございます。

『陸奥宗光とその時代』 岡崎久彦 PHP研究所 483p 【C】
幕末から明治の半ばにかけて政治家として活躍した陸奥宗光の評伝です。著者が陸奥宗光の縁者だから
かもしれませんが、陸奥の行動を無条件に好意的に解釈するのには違和感を覚えました。

『司馬史観と太平世戦争』 潮匡人 PHP新書 204p 【C】
太平洋戦争は間違っていたと考える、朝日新聞や読売新聞、評論家で言えば保阪正康氏や半藤一利氏の歴史観を
3、4年前の時事問題とからめて批判したものです。
個人的には潮氏の意見に賛成ではありませんが、保守派の言い分がわかる点は参考になりました。

『戦う石橋湛山 新版』 半藤一利 東洋経済新報社 314p 【C】
昭和初期、軍部、マスコミ、国民が戦争に熱狂する中で、一貫して中国大陸からの撤退と産業振興による経済力の
強化を訴えた石橋湛山の言論を当時のマスコミの論調や軍部の動きと対比したものです。
世間に賛同者がいない中で、信念を持って自らの主張を貫き通す石橋湛山の姿勢は尊敬に値すると思いました。

『世界連鎖恐慌の犯人』 堀紘一 PHP研究所 190p 【C】
投資銀行、ヘッジファンドを野放しにしたことが今回の金融危機をもたらしたとするアメリカ流の金融資本主義を
批判したものです。

『ほんとうの環境問題』 池田清彦+養老孟司 新潮社 189p 【C】
人間が二酸化炭素を排出する前から、地球は今まで寒冷化と温暖化を繰り返してきたので、現在の主流である
二酸化炭素が原因だとする地球温暖化説はおかしいのではないか、もっと広い視野でほかの要因も検討してみる
必要があるのではないかと二酸化炭素が原因だとする地球温暖化説に懐疑的な立場をとっています。
温暖化批判の罵倒が芸になっていて、読んでいて痛快でした。

『正義で地球は救えない』 池田清彦+養老孟司 新潮社 190p 【C】
『遺伝子がわかる!』 池田清彦 ちくまプリマー新書 171p 【C】
『安心社会から信頼社会へ』 山岸俊男 中公新書 253p 【C】
565りゅう(1☆5323):2009/07/18(土) 17:06:02
『デマークのチャート分析テクニック』 トーマスデマーク p470 【C】

 デマークのトレード法を書いてるが、わかりにくい。

『朝日新聞社会部記者の回想』 講談社 p317 【C】

 戦中戦後の新聞記者のようすを書いている。あまり面白くなかった。

『ミニヤコンカ奇跡の生還』 松田宏也 p253 【C】

 登頂断念後24日間かけて下山する様子を書く。回想、妄想シーンが
 多く読みづらい。大変だったということが伝わりづらくなっている。
566電波時計(☆7688):2009/07/18(土) 17:23:26
梅棹忠夫/『文明の生態史観』/中公文庫/349ページ/【C】
 約50年前に発表された比較文明論の名著。従来の東洋対西洋、アジア対ヨーロッパという区分ではなく、世界を
第1地域(=西ヨーロッパ・日本)、第2地域(=その他の地域)という区分でとらえたもので、なかなか衝撃的
な理論だ。確かに、日本とインドが同じアジアといわれてもピンとこない。西アジアや東南アジアを調査した時の
調査記も、著者の鋭い洞察で読み応えのある内容だ。著者の展開した知識人論や宗教論についても面白い。

佐藤優/『国家と神とマルクス』/太陽企画出版/254ページ/【B】
著者の過去に発表した新聞・雑誌の文章を一つにまとめたもの。右の『月刊日本』と左の『情況』の文章が掲載
されているのが特徴だ。これが著者の信念である寛容の精神と多元主義なのだろう。『月刊日本』の大川周明につ
いての論文は勉強になった。『情況』の「国家という名の妖怪」という主題で行われた対談も、対談相手とよく議論
がかみ合っていた。ただ、難しい部分もあった。新自由主義や著者の言う護憲についての解説も勉強になった。愚行権
という考えはとても面白い。

佐藤優/『私のマルクス』/文芸春秋/328ページ/【C】
 著者の高校・大学時代の思想的自叙伝。思想的遍歴がよく書かれている。良き友人、よき恩師に恵まれ、濃密な
時間を過ごしたのが伝わる。70年代の東欧の様子(国によって全く違う)や学生運動についての記述もあり、民青
との対決のくだりは笑えた。マルクス主義やキリスト教に関する記述も多いが、哲学訓練や神学訓練を受けていない
と、理解するのは大変だと思う。学生運動で一度逮捕されそうになり、そのくだりで、自分は一度は逮捕される人生
なのだ、という記述が印象に残った。
567ラグ(646):2009/07/21(火) 10:30:54
最近、本を読み始めた者です。
一般的な評価が高いものを選んで読んでいるので、
全体的に評価が高くなりがちだと思います。
文章を書くのは下手なので、
レビューも読むに耐えないかもしれませんが、
皆さんよろしくお願いします。

今月読んだ本(個人的に評価の高かったものから)

『暗いところで待ち合わせ』 乙一 幻冬舎文庫 p257 【A】
視力を失った一人暮らしの女と
それを利用して勝手に忍び込んで住む殺人容疑者の話。
自分は久しぶりに本を読み始めたばかりで気づきませんでしたが、
ミステリーを読みなれている人であれば、
真相に気づくのはさほど難しくないかもしれません。
設定が面白いため、最初から最後まで一気に読んでしまいました。
乙一の作品は初めてでしたが、非常に面白かったので、
もう何冊か読んでみようと思いました。

『塩狩峠』 三浦綾子 新潮文庫 p389 【A】
主人公のキリスト教に対する思いの変遷を描いた作品。
実物の人物をモデルとして書いてあるが、
内容のほとんどが、作者の想像で書かれている。
一途に一人の女性を思う主人公、そしてその結末を思うと
自然と涙があふれてきました。
宗教を扱った作品には少し嫌悪感がありましたが、
この作品を読んで、そういったものは消え去りました。
568ラグ(646):2009/07/21(火) 10:54:13
幽霊刑事 有栖川有栖 講談社文庫 p514 【A】
タイトルからもわかるように、主人公はすでに死んでいます。
幽霊になった主人公が霊能力者の同僚(刑事)と協力して、
自分が殺された事件の真相を探る話です。
伏線が多いですが、犯人を予測するのは難しいかもしれません。
最後の12pの作者の演出には驚きました。
こういった手法は他の作者さんもしているのかもしれませんが、
自分には非常に新鮮でした。
読もうと思われている方は、
間違えても最後のほうのページは
開かないほうが良いと思います。

錦繍 宮本輝 新潮文庫 p223 【A】
離婚した男と女の手紙のやり取りだけで構成されている作品。
別れて十年後、とある場所で偶然再会したきっかけから
過去の事件の真相を知るために女が男に手紙を送る。
手紙の内容はいつしか過去の話から現在の話へとなっていく・・・
泣ける作品ではないですが、
「もし、あの事件がなかったら」と考えると
胸の奥がジーンとします。

家族八景 筒井康隆 新潮文庫 p273 【B】
人の心が読めるお手伝いの少女の話。
主人公は同じですが、タイトルどおり話は八つあります。
人の心がいかに汚いかが良くわかります。
主人公の心の中もかなり黒いです。
身の危険を感じたときや、興味がわいたときは、
平気でその家族をぶち壊しにします。
続編があるようなので、そのうち読んでみたいと思います。
569ラグ(2535)
『失踪HOLIDAY』 乙一 角川スニーカー文庫 p233 【B】
親を心配させようとして、使用人の部屋に潜んで、
主人公が自分を誘拐されたように見せかけようとしたら、
警察に連絡されて、引っ込みがつかなくなって・・・という話。
このまま親にバレて終わるのかなと思っていましたが、
まさか、裏でそんなことが起こっていようとは・・・

『陰日向に咲く』 劇団ひとり 幻冬舎文庫 p214 【C】
短編集かと思いきや、登場人物が重なって登場します。
なので、最初から順番に読まないといけません。
出てくる登場人物は変人ばっかりです。
芸人さんだけあって、オチがうまいです。

『異邦の騎士』 島田荘司 講談社文庫 p432 【C】
主人公は記憶喪失。
そしてある事をきっかけに人を殺したことを思い出す。
トリックがかなり大胆なミステリーです。
ちょっとしたことがきっかけで成功し得ない犯罪計画。
後日談がもう少しあっても良かったと思います。