★★こうなったら読書マラソンしません? 第三戦目

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【 公式レース規則 】
書き込みは名前の欄にハンドルと総読破ページ数を記入して下さい。

例) 名前:マラソン次朗(5963)[sage] 投稿日:92/13/32 24:28

本文に読んだ本と読んだページ総数を書きましょう。
★漫画はカウントしないでください。
★一冊読み終えた後の書き込みが基本ですが、
読破に時間がかかる本であれば、途中で書き込んで構いません。
★読んだページ数は、大体で構いません。
とりあえずゴールは10000nということでスタート。

10000nのゴールテープを切ったら、総読破ページ数欄に☆を一つ加えて、
ぜひ、もう一度、1nからゴールの10000nをめざして参加して下さい。

☆の使用例) 名前:パンダパン(☆864)[sage] 投稿日:02/10/20 00:27


☆★★第一戦・第二戦レースリザルト(過去スレ)★★☆
★こうなったら読書マラソンしません?(※DAT落ち中) 
http://book.2ch.net/test/read.cgi/books/1026838198/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0403/10/1026838198.html (html化)
★こうなったら読書マラソンしません? 第二戦目
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/books/1061672377/

☆関連リンク『 ★読書マラソンスレのまとめ 』☆「無名草子さん」作成のHP

http://books.fc2web.com/

>>2 読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。
2820:04/06/07 09:30
ページ数を加算するだけでは味気ないので、
ちょっとした感想と、その本に対しての評価を書き添えてみて下さい。

☆読んだ本の『寸評用・評価基準 ABCDEF 』の例。

第一回戦『★こうなったら読書マラソンしません? スレッド』より。

A > A「明けの明星の如き作品」(特別な感情を覚える様な傑作)
B > B「抜群。当該分類類書では必読」
C > C「幸せな気分。まあ、読んで良かった」
D > D「どうして、面白そうだと考えて読んだのか?」
E > E「えらいモノをつかまされた。時間を返せ!」

F > F「古本屋でも持て余す産業廃棄物」

↑という様な感じで、実質的な五段階評価と思ってください。
AとかEに該当する作品はそれほど多くないと思うので、特別な作品用にキープ。
実質的にCが中央で、そこからBとDに振り分ける。

Fは、心底頭に来たとか、許し難い構成の小説など、何年に一度のすごい奴、
傾いた家具の下に入れて、高さ合わせに使用するのが相当であるモノ用。

他人に対する読書の目安としての寸評ですので、
多少厳しめぐらいが良いのではないでしょうか。
・・・という事で、楽しんで読書をしましょう。


☆の使用例は、最初の10000p完走者の『パンダパン さん』に敬意を表して、
使用いたしました。
3無名草子さん:04/06/07 22:40
<推奨>
200前後に下がったら、レース参戦を歓迎する意味を込めて、
マラソンの書き込み時に(『空あげ』はしないで)アゲ書き込みでお願いします。

<復帰したいけど、ページ数を忘れてしまった方へ>
まとめサイトの方へ一覧を作成しておりますので、よろしければご利用ください。
http://books.fc2web.com/all.html

<FAQ>
Q.
ところで、どのあたりが「こうなったら」なのだ?(第一戦目の16さん)
A.
こうなったらのルーツは大学生活板の「こうなったら勉強マラソンしません?」にあります。
というのも、本スレッドはその勉強マラソンの姉妹編として誕生したからです。
そしてマラソンスレッドの元祖は、現在も2chの名物スレッドとして独特な盛り上がりを見せている
独身生活板の「禁煙ならぬ、禁オナニーマラソンしません?」になります。
そのオナニーマラソンの評判が広まり、派生して出来たのが大学生活板の勉強マラソンです。
すなわち「こうなったら」には、オナニーマラソンに触発され誕生した勉強マラソンの、
いわば本能と理性との隔たりによるものが、この言葉の裏に隠されていると推察できます。

<読書マラソンスレッドお勧め作品>
 2人以上の方が【A】の評価を付けた作品です
 ・『坂の上の雲』 司馬遼太郎/著 文藝春秋
 ・『砂の女』 安部公房/著 新潮社
 ・『1973年のピンボール』 村上春樹/著 講談社
 ・『罪と罰』 ドストエフスキー/作 岩波書店、新潮社他
 ・『青の炎』 貴志祐介/著 角川書店
 ・『狐闇』 北森鴻/著 講談社
 (2004年6月7日現在、狐闇のみ文庫化されておりません)
4無名草子さん:04/06/07 22:42
<読書マラソンスレッド簡易年表>

・02年7月17日 大学生活板の勉強マラソンの姉妹編として設立
・02年9月10日(一戦目242)でA〜Fの評価が確立される
・02年10月14日(一戦目340)パンダパンさんが初めての完走者に
・03年1月21日(一戦目545)祝♪こえびさんが完走し完走者は10名に
・03年2月19日(一戦目600)パンダパンさんが20000ページを突破
・03年3月20日(一戦目663)ですなさんの走破ページが☆9999とぞろ目になる
・03年5月2日(一戦目742)りーすさんが30000ページを突破
・03年6月7日(一戦目797)Karimonoさんの参加で参加者が50名に
・03年7月27日(一戦目913)りーすさんが40000ページを突破
・03年8月24日 本スレッドが第二戦目に移行する
・03年10月21日(二戦目106)りーすさんが50000ページを突破
・04年1月2日(二戦目252)HANAさんの完走で、完走者累計20名に
・04年2月24日(二戦目448)りーすさんが60000ページを突破
・04年5月29日(二戦目779)りーすさんが70000ページを突破
・04年6月3日(二戦目802)えりさんの完走で、完走者累計30名に
・04年6月7日 本スレッドが第三戦目に移行する

もうすぐ、読書マラソンも2周年ですね。
5無名草子さん:04/06/07 22:44
<関連スレッド>
洋書でマラソン!レッツラゴー! 「ENGLISH板」
http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/english/1058268598/
こうなったら勉強マラソンしません? 17時限目 「大学生活板」
http://ex5.2ch.net/test/read.cgi/campus/1085517292/

<その他のマラソンスレッド> (多いので厳選しました)
禁煙ならぬ、禁オナニーマラソンしません? Part29 「独身男性板」
http://human5.2ch.net/test/read.cgi/male/1085223342/
こうなったらゲームマラソンしませんか?1面 「ゲームサロン」
http://game6.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1056881116/
ヒアリングマラソン 「ENGLISH板」
http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/english/1003673784/
みんなで音読マラソンやろうよ!3 「ENGLISH板」
http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/english/1060538348/
【ウエスト&下腹痩せマラソンlV】 「美容板」
http://life5.2ch.net/test/read.cgi/diet/1063657503/
【禁ポキ】骨は鳴らしちゃ駄目【マラソン】 「身体・健康板」
http://etc2.2ch.net/test/read.cgi/body/1076008649/
【筋肉】 ボディビルダー養成マラソン 【鍛錬】 「スポーツ板」
http://sports7.2ch.net/test/read.cgi/sports/1073984786/
■■頭皮マッサージマラソン■■ 「ハゲ・ズラ板」
http://life5.2ch.net/test/read.cgi/hage/1075310136/
【継続は】禁スロマラソン 4km【力なり】 「スロット板」
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/slot/1077178250/
禁煙マラソンしよう!(Part2) 「無職・だめ板」
http://human5.2ch.net/test/read.cgi/dame/1078820516/
コンビニ板のみんなで労働マラソンしませんか? 「コンビニ板」
http://life5.2ch.net/test/read.cgi/conv/1078213211/
6無名草子さん:04/06/07 22:46
┏━━━━━━━━━┓
┃ 5月の読破数集計  ┃
┣━┯━┯━━━━━┻━━┯━━━┯━┓
┃順│総│ ブックマラソン参加者 .│ ページ..│冊┃
┠─┼─┼────────┼───┼─┨
┃ 1│22│むらかみ        .│  8735│20┃
┃ 2│ 6│HANA        │  8449│24┃
┃ 3│ 1│りーす       ...│  7584│33┃
┃ 4│15│(・Д。)        │  5948│18┃
┃ 5│13│OPERA         .│  5505│16┃
┃ 6│ 2│白川道       .│  5356│15┃
┃ 7│27│たけぺー        .│  5160│14┃
┃ 8│ 4│MJ          .│  4500│13┃
┃ 9│49│有耶無耶な迅姫......│  4339│15┃
┃10│21│日暮         .│  3152│ 8┃
┃11│25│鳥崎         .│  2801│10┃
┃12│ 3│トビ子        │  2765│ 8┃
┃13│12│額引き        │  2602│ 8┃
┃14│40│金太郎飴     ...│  2564│ 7┃
┃15│20│かえるくん      │  2134│ 7┃
┃16│ 9│コウイチ      ..│  2098│ 6┃
┃17│33│丹波         .│  1958│ 9┃
┃18│24│テタ         .│  1492│ 7┃
┃19│69│木           .│  1374│ 4┃
┃20│32│かいん        │  1327│ 7┃
┃21│ 5│ですな        .│  1015│ 3┃
┃22│53│ウニイクラ丼     │.   840│ 3┃
┃23│18│甲本ヒロヒト      │.   817│ 3┃
┃24│14│みんちー       .│.   794│ 2┃
┃25│71│うんこ太郎      .│.   728│ 3┃
┃26│89│情け人         │.   228│ 1┃
┗━┷━┷━━━━━━━━┷━━━┷━┛
7無名草子さん:04/06/08 19:13
新スレおめでとうございます。

本をまだ読了していないので、正式な書き込みはまた近いうちに。
『ラーゼフォン 時間調律師』神林長平・徳間デュアル文庫・253p
同名のアニメーションを、全く別の物語に仕立てた小説。
(私はアニメは未見ですが)そのためノベライズでは無く、
「コラボレーション」と、作者と原作者は呼ぶ事になったようです。
時空間をねじ曲げる相手に対抗する物語。 →【 C 】

前スレに書き込んだら以下のような表示があり、書き込めませんでましたので、
こちらに移動してきました。・・・初めて見ました。

>ERROR!
>ERROR:このスレッドは512kを超えているので書けません!

第三戦めのレースも、皆様よろしく。
9(・Д。)(☆☆4094):04/06/09 00:13
新スレ移行、おめでとうございます。
新規ランナーの方、今後ともよろしくおねがいします。

GOTH 乙一 角川書店 332P

主人公コンビが猟奇事件に巻き込まれたり介入したりする話。
作品の持つ世界観は良いのだが、
あるトリックについていい加減飽きてしまうのが悲しいところ。
あまり切なくはないけど、まぁ、期待程度には面白いと思います。
主人公は読者にちょっとだけ嫌われる性格。

ヒロインである森野さんが惨殺されていれば、私的評価は【S】でしたが、
そんな事すると物語が崩れちゃいますね、しょんぼり。
総合してみると、【B】

筒井康隆全集3 筒井康隆 新潮社 375P

長編、馬の首風雲録など収録。
ザッと読んで「楽しかったナァ」と思える程度。
この巻のメインは「戦争」かな…、善悪のフィルターを取っ払って見た
戦争は、まさにこんな感じなのかも知れないと、感じました。
馬の首は前置きがちっと長すぎた気がするな…後半は文句なしだったけど。【B】
10たけぺー(☆3282):04/06/09 00:28
>820さん
三戦目スレ立ち上げありがとうございます^^
皆さん今後ともよろしくお願いいたします♪
しかし凄いですよね普通は1000までなのに・・・

>VON・トーマス・マンさん、夜( ゚ー゚)さん
はじめまして^^よろしくお願いいたします。

「The S.O.U.P.」川端裕人 角川文庫 456p
ネット上で繰り広げられるハッカーvsクラッカーの世界戦争?
それにしてもこの人はどんな背景のお話でもさらりと書いてくれますねぇ。
私が精通してないから判らないだけかも知れませんが^^
いつかはこんな日が来てしまうのかと思うとちょっと怖い・・・
今更なんですけど作中に出てくる「ゲド戦記」「指輪物語」
読みたくなってしまいました。
【C】
>3-6
無名草子さん、スレッドのテンプレの補完など、ありがとうございました。
これから参加する人にもわかりやすい様々な情報で、私も参考になりました。

>10 たけぺーさん。レスの平均Byte数が、500Bytesを越えないと、
こう言う状況は生じないので、確かに珍しいですね。
私は、2ちゃんねる専用ブラウザーの、OpenJane Doeを使用していますが、
専用ブラウザーは、過去ログがdatファイルとして自動的に保存されますので、
過去ログ参照が簡単に出来ます。気になったので過去ログファイルを検索しましたが、
私が見て保存している範囲では、「運用系」のスレッド以外で500KBを超えて書き込めなくなったのは
このスレッドが初めてです。(速報、実況、AA系はあまり保存していないので)
また、10行位の書き込みですと、500Bytes以内に納まると思います。
専用ブラウザーを使うと、自分の書き込みのByte数がわかります。
12たけぺー(☆3282):04/06/10 01:17
>820さん
そうなんですか〜^^
皆さんの熱さが伝わってくるような感じがします。
確かに居心地のいいスレですよね♪


「博士の愛した数式」小川洋子 新潮社 253p
本屋大賞で気になって私も買ってみました。
数字にこんなに艶っぽさを感じることが出来るとは・・・
もうちょっと真面目に数学やっときゃヨカッタ?
読み終わってから切なくなった一冊でした。
【C】

>むらかみさん
如何でしたか?
13はちこ(2573):04/06/10 01:29
>823
> 中山可穂の作品はどれもレズビアンが題材になってますよ。
> あと古いものでは谷崎潤一郎の「卍」とか…
わあ。ありがとうございます!
さっそく読んでみます。


「孤独について」 中島義道(198P)【F】
自意識過剰で客観性の薄い方だなぁと思いました。
個人的にはこの方が見ない物のほうに興味があります。
孤独を感じる場所は人それぞれですね。
14OPERA(☆☆☆3647):04/06/10 18:53
「今昔物語集 / 角川書店編」 276P 【C】
ビギナーズ・クラシックシリーズ2冊目。
高校の教科書で読んだものもあってちょっと懐かしかったです。
前回読んだ「平家物語」ほど感銘は受けませんでしたが、
まぁまぁ面白かった。

「図南の翼 / 小野不由美」 389P 【C】
十二国記シリーズ。陽子が出てこないからという理由で
今まで読む気がしなかったんですが、やっと消化できました。
十二国記シリーズで読んでないのはあと「華胥の幽夢」だけ。
でもなんか珠晶は好きになれない…。

「暗黒童話 / 乙一」 344P 【C】
「GOTH」に通じるものがある。グロ描写はちょっと勘弁です…。
乙一はやっぱり短編・中編小説を書かせた方がうまいと思う。
これは無駄に長かった気がします。
三戦目も楽しく読んでいきましょう〜>みなさま

『博士の愛した数式』小川洋子 新潮社 253P

感想を書くのが難しいなぁ……。【C】

>たけぺーさん
私、巻末の参考文献のうちの3冊、過去に読んでまして。
その中で「放浪の天才数学者エルディシュ」が影響しているなーと思う部分が多いと感じました。
「博士〜」はフィクション、「エルディシュ」はノンフィクションですから
比較するのもおかしいんですが、「エルディシュ」読んだ時の感動があるので、
素直に楽しめなかったかもしれません。
野球的なところでは、「シューレス・ジョー」や「ゲッティング・ブルー」といった作品の雰囲気と似ているかな。

理数系の読み物だと、ノンフィクションばかり読んでいるので
(「ワンダフル・ライフ」とか「エーテル・デイ」「複雑系」とか面白いです)
私の中で「博士〜」はノンフィクションに勝ててないかも。
でもいいお話でした。ホンワカというのも切なくなるというのもとても共感します。
16かえるくん☆(4560):04/06/10 21:37
いつの間にやら三戦目に(汗

「ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王」上遠野浩平 321P【C】
「夜明けのブギーポップ」同上 283P【C】
「ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師」同上 329P【B】

「ペパーミントの魔術師」について。
本編の3つの物語と今までの物語が、上手い具合に絡んでくる。
『ここでソイツを出すか〜』と驚きがしばしば。
このシリーズを読む場合は、是非第1作目から。
17むらかみ(☆6359):04/06/10 23:54
『剣闘士スパルタクス』佐藤賢一 中央公論社 354P

スパルタクスの乱の小説。
中世路線からローマ路線になるんでしょうかね、佐藤さん。
塩野先生とはアプローチが違うからいいのかな。【C】

『死に花』太田乱三 角川文庫 421P

老いのエンターテイメント小説。
展開が少し唐突に感じられましたが、ほどほどに楽しめました。
いわゆる「老人」が主人公の小説って好きです。【C】

『ぼっけぇきょうてぇ』岩井志麻子 角川ホラー文庫 203P

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作。短中篇集。
どうしようもない作品も多い角川ホラー文庫ですが、これはよかったです。
最後の「依って件の如し」がステキすぎ。
小松左京の「くだんのはは」、あの怖さを思い出しつつ楽しめました。【B】
18ですな(☆☆☆☆3709):04/06/11 00:31
ジェレミー・ドロンフィールド「飛蝗の農場」創元推理文庫506p
緊迫感に満ちた構成の妙
前半の展開の遅さもまた良し【B】
19無名草子さん:04/06/11 23:59
スレの立て始めの保守は必要?
20鳥崎(☆4811):04/06/12 01:25
>820さん
スレ立て乙です。

『北方謙三三国志読本』北方謙三・監修 ハルキ文庫 258p

北方三国志の別巻。あとがき的インタビューと
時代背景、人物辞典、三国志通信。2章は有意義。
他は北方三国志にしか準拠していないため、物足りない。
まぁ、「読本」だから仕方ないか。【C】

『日露戦争名将伝』 柘植久慶 PHP文庫 280p

日露戦争に関わった将軍の列伝。日露戦争を知るために
この本から当たるのは適当でないと思った。戦争の詳しい経過が
掴めない。将軍がどこで戦ったかも地図がないのでよくわからない。
写真が多いのは良かった。【D】
21たけぺー(☆3658):04/06/12 01:37
>むらかみさん
確かにノンフィクションには勝てないでしょうね。
そうかそんな本が有ったのですね。気になるな〜(そっちのほうが)
よろしかったら発売元とか教えてください。

「沈黙博物館」小川洋子 ちくま文庫 376p
「博士〜」がちょっといいかもと思ったので2冊目に^^
だったのですがあんまり私向きではないかな?
作り上げられようとしている博物館の趣旨が良く解らないのと
状況の理不尽さが消化不良です。
【D】
22みんちー(☆☆4104):04/06/12 19:43
820さん、スレ立て乙です。

『クラカトアの大噴火』 サイモン・ウィンチェスター 早川書房 466p
死者3万6千人。だが、史上最悪の火山爆発がもたらしたのは、
それだけではなかった。信じ難いほど壮絶な天災の真実と、
はからずもそれが後の政治や科学に与えた意外かつ決定的な影響を、
人に焦点を当てて描く。
好きな人は好きなんじゃないかな。はは・・。【D】
23みんちー(☆☆4570):04/06/12 19:44
カウント忘れました。はは・・。
24トビ子(☆☆☆☆7081) :04/06/12 21:42
スレ立て乙でした

『真珠婦人』 菊池寛  文春文庫 588P
瑠璃子は子爵の息子と許嫁の関係だったのに心ならず成金である勝平の妻になる。
だが一度も夫に身体を許さず、夫悶死の末サロンで男を次々に手玉に取る妖婦と化す。
すじがきはこんなもん。単純明快なのに、読了後しばらく「死を呈してまで守りきる
女の操ってなんだろうな」と考えさせられた作品。瑠璃子の言葉遣いが美しい【B】

『ダレン・シャン] 精霊の湖』ダレンシャン/橋本恵(訳) 小学館 326P
シリーズ最新刊。前作で主要キャラの死を迎えてから今作品を読む気が起きなくて
今更読了。懐かしい面々登場と共に今までの設定を忘れかけてる自分に叱咤。
ダレンは心身共に大人になったんだなあ、ってしみじみ思う【C】
25あゆ作(266):04/06/12 22:16
最近積み本を崩し始めたので、俺も参加しよう

・メビウスの殺人 我孫子武丸 266P 評価C

ところどころに散りばめられたギャグが秀逸。
ミステリーとしては種明かしがかなり下らないが
前述したギャグと合わせ、軽く楽しむ読み物として評価できる。
エピローグのラスト一文は必見
26あゆ作(547):04/06/12 23:16
ショージ君のコラムで一杯 東海林さだお 281P 評価C

東海林氏の文章修行や、読書暦が興味深い。
「ラーメン屋のにんにくをどれぐらい使うべきか?」といった
愛すべき小市民的着眼点が面白く、笑いながら読める。
氏のコンプレックスが伺えるもコラムもいくつかあり、それもまた微笑ましい。
27むらかみ(☆6738):04/06/12 23:36
>あゆ作さん、よろしくお願いします。

『トマシーナ』ポール・ギャリコ 創元推理文庫 379P

猫ファンタジーの名作。途中少し泣きそうになってしまいました【B】

>たけぺーさん
『放浪の天才数学者エルディシュ』は草思社から出ています。
初版が2000年なので古本でも手に入れられるかもしれません(実際こないだブクオフで見ました)。
別件ですが「ジュラシック・パーク」(ハヤカワ文庫)を読んでから
「複雑系(科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち)」(新潮文庫)を読むと
科学系な楽しみが倍増したりするかもしれません。
映画ではすっぱり抜けているカオス理論が楽しめます。

お気が向きましたらぜひどうぞお試しください。
28りーす(7☆7536):04/06/12 23:52
もう新スレッドなんて・・・。
なんか、簡易年表に名前がたくさんあって、気恥ずかしい感じ。
読破ページ6桁目指して、頑張ります。


『ディスニーランド真相心理研究』富田隆(著) (こう書房)222p【C】
「ディズニー」と名のつくものは、ついつい買ってしまうが、内容的にはそれほどでなかった・・・。

『殴られる妻たち』安宅佐知子(著) (洋泉社新書)270p【C】
内容がヘビーすぎで、とってもブルーになってしまいました。

『コンピュータはそんなにエライのか』柳沢賢一郎(著) (洋泉社新書)222p【D】
IT時代を否定的に論評してはいるが、もはやこの流れは止まらないのでは?

『比較政治制度論』中谷義和、田口富久治(編) (法律文化社)170p【C】
イギリスやフランス等、他国の統治システムがよく分かる。

『アサヒビールの電子メール社内革命』宮本紘太郎(著) (中経出版)238p【C】
『パチンコ業界のすべてがわかる本』溝上幸伸(著)(ぱる出版)237p【C】
29かえるくん(☆4560):04/06/13 02:21
名前の欄間違えてました(恥)
30あゆ作(1057):04/06/13 02:43
>>27
こちらこそよろしく

猫の地球儀1-2 秋山瑞人 評価C 計510P

孤独な宇宙で生き、探求心を胸に地球を目指す猫と
秩序のためにそれを阻止しようとする猫社会とをえがいた物語。
何を犠牲にしても突き進もうとする天才の振る舞いを捉える視点は
決して安易な肯定でなく、しかし陳腐な否定でもない。
そしてだからこそこの物語は美しい。
31HANA(☆☆☆☆6988):04/06/13 05:38
スレ立て乙でした。1〜6の行き届いた案内ぶりに頭が下がる思いです。
ちなみに前回の最後は私でした。
あゆ作さん、これからよろしくお願いします。

『澁澤龍彦 回想と批評』 幻想文学出版局 334p
澁澤龍彦に関する文を集めたもの。
有名どころでは三島由紀夫、稲垣足穂、筒井康隆等。
一番面白かったのはW章の作品に関する評論を集めた部分。「黄金時代」「太陽王と月の王」が読みたくなる。
全集読んでるので、また注文してこないと。【B】

『誘拐作戦』 都筑道夫 創元推理文庫 248p
ミステリ。
作中の登場人物二人が交互に書いており、その人物当てが普通の犯人探しより面白かった。
最初はえらくトリッキーな印象を受けたが、土台がしっかりしているので一気に引き込まれた。
ところで最後の部分、(メル欄)なので証拠としては成り立たないと思うんだけど・・【B】

『韓国は変わったか?ソウル便り10年の記録』 黒田勝弘 徳間文庫 424p
産経新聞連載の韓国に関するコラムを集めたもの。時期的には金泳三からノムヒョンまで。
問題点等は指摘しながらも、結局は韓国が好きという著者の視点が伝わってくる。
友好とはどこかの新聞みたいに阿るだけではなく、相手の問題点も指摘した上で初めて成立するものだと良くわかる一冊。【B】

『文学と悪』 G・バタイユ ちくま学芸文庫 345p
作家に関する評論集。取り上げているのはエミリ・ブロンテ、カフカ等八人。
案の定というか全て読者が読んだ上で、という前提に立っているのでカフカ、エミリ・ブロンテ以外はよくわからず。
ボードレール、ジュネに関しては別の評論を読んだという前提があるので、さらによくわからず。結局は勉強不足なんですけどね。
評価は主観で・・・【D】

『退職刑事3』 都筑道夫 創元推理文庫 255p
安楽椅子探偵物の短編集。
一種の暗号物の「筆まめな死体」が面白かった。推理小説家がダイイングメッセージを難しく考えすぎる「料金不足の死体」は皮肉?
解説によるとこのシリーズで長編を書く予定もあったらしいが、安楽椅子探偵物で長編は難しいのでは?でも読んでみたかったのも事実である。【B】
32丹波(9841):04/06/13 11:11
>あゆ作さんよろしくお願いします(・∀^)

『淫蕩妻』 ベストロマン文庫 302P
久々の官能小説。投稿手記のかたちで色んな人の体験談を語っている。
人間の奥深さを感じさせられますね。こういう本は・・・・・【c】

『勝手にしゃべる女』 赤川次郎 新潮文庫 223P
赤川次郎のショートショート集。星新一のSSよりも喜劇性に富んでる
というか、爽やかというか・・・、赤川次郎の世界がそのままグッと
凝縮されたような感じですね。長編の合間にある「一休み」といった
印象を受けた。ちなみに解説は星新一。【B】


33あゆ作(1300):04/06/13 13:19
>>31-32
よろしくお願いします。

河合隼雄全対話1 河合隼雄 243P 評価B

会話形式で綴られた河合隼雄氏の対談集。
それほど難しくなく、ユング心理学や氏の入門書としても読める。
一番印象に残ったのは遠藤周作氏との対談。
ユングの言う、人の普遍的無意識に潜む「元型」に触れなければ
物語は人を感動せしめることができない……
時代を超え、文化の枠を超え存在する「元型」の存在に
非常に興味をそそられた。
『みなごろしの学園』豪屋大介・富士見ファンタジア文庫・469p
バイオレンスとエロスを縦軸と横軸に据えたファンタジー小説。
作品の出来としては平凡か。  →【 C 】
35あゆ作 1443:04/06/14 03:50
異邦人 アルベール・カミュ 143P 評価C

無為に生きる人は、時として殺人を犯し
その罪を問われて死刑にもなりうる。
首尾一貫して自分以外の何にも拠ろうとしないムルソーは
キリスト教を背景にする社会にとってまさしく異邦人であったのだろう。
余談だが、裁判のシーンはクロノトリガーを彷彿とさせた。
36あゆ作 1980:04/06/14 04:24
龍は眠る 宮部みゆき 537P 評価C

二人の超能力少年が登場する物語。
ミステリーとしては弱く、SFとしても今更感の拭えない題材だが
もし自分に超能力があったらどうするか? という点を
少年の内面から年相応に、丁寧に描写してあって面白い。
突き出た設定のわりに綺麗にまとめられているのも好感触。
37あゆ作 2365:04/06/14 13:45
黒猫館の殺人 綾辻行人 385P 評価D

記憶を無くした老人と、彼の残した手記。
二つの視点で物語は進み、やがて真実へ至る――。
トリックは壮大だが、壮大すぎてやや興醒め。
有名なミステリーのパロディらしいが調理しきれていない印象を受けた。
38金太郎飴(6182):04/06/14 18:23
>>1
スレ立てお疲れ様です。

>>あゆ作さんよろしくお願いします。

『「紅藍の女」殺人事件』 内田康夫 講談社文庫
p264
浅見光彦のでてくる、TVでもおなじみのシリーズ。
この頃の内田作品はややマンネリ化のきざしがあったように思う。
でもまあ、嫌いじゃないんで。【C】

よし、今月も無理せず頑張るぞ!!
39金太郎飴(6446):04/06/14 18:26
  ぁぁあああぁぁぁ
ページのカウント忘れてもうた〜
40かいん(9546):04/06/14 21:32
新スレ立て乙華麗>1さん

『吸血姫 美夕 小説版』 早見裕司 秋田書店 256P
漫画・吸血姫 美夕のノベライズ。
闇からはぐれた神魔(神であり魔物である敵)を
狩る事を宿命とされた少女の物語。
短編6本は美夕の視点もあり、神魔にねらわれた者からの視点からの
ものもあり、刹那的雰囲気で漫画版の初期に近い雰囲気あった。
【C】

『現代思想の冒険』 竹田青嗣 ちくま学芸文庫 250P
哲学(=思想)を近代から現代へと時代を追って解説する。
哲学とはなにか?を時代の変化とともに一気に紐解いて行く一冊。
読後の満足感は高い。
【C】
41かいん(9546):04/06/14 21:33

『イラク 借りたヤカン』 スラヴォイ・ジジェク 河出書房新社 254P
イラク戦争の矛盾とアメリカや資本主義の迷走を強烈に指摘する。
物事を広く、固定概念に捕らわれず抽象的に捉える
相変わらずのジジェク節が、私の無知無批判な思考を活性化します。

アメリカはイラクの憲法にイスラムの特権的地位を認めないと盛り込んでいるが
ユダヤ教徒に関してイスラエルに要求したらさぞかしすばらしいことだが
現在のイラクで選挙を民主的がなされるならばイスラムを特権化することになるだろう。
みたいな事が書いてあり、読むたびハッと考えさせられます。
【B】

『美少女の現代史』 ササキバラゴウ 講談社現代新書 194P
オタク文化(美少女漫画)萌えの歴史を男性の視点から、
美少女漫画の始まりや美少女漫画の構造(男の主人公の目的喪失)
を70年代からの現代に至るまでの遷移を解説する。
非常に興味深い一冊でした
【B】
42あゆ作 2744:04/06/15 01:45
>>38
よろしくお願いします

十角館の殺人 綾辻行人 379P 評価B

外部への逃げ道が遮断された孤島で起こる、連続殺人事件。
犯人の心情には納得しかねる点があるが、
キャラ立てや伏線の張り方が上手く、読んでいて素直に楽しい。
あの時の違和感はこうだったのか、と素直に納得させてくれる。
物語の完結は実に美しく、芸術的ですらある。
43あゆ作 3502:04/06/15 01:55
キャベツの丸かじり 東海林さだお 261P 評価C
鯖の話が面白い。鯖好き

ブタの丸かじり 東海林さだお 243P 評価C
200円カレー、たまに食べに行ってます

食後のライスは大盛りで 東海林さだお 254P 評価C
オムライスが食べたくなった
44あゆ作 3642:04/06/15 03:22
森鴎外 雁 144P 評価B

イケメン大学生と金貸しの妾のすれ違いを描いた物語。
オチには思わず感心してしまった。
ifの物語は数あれど、まさかこうくるとは。
タイトルもこれ以外ありえないだろう。見事に完成された作品。
45あゆ作 4025:04/06/15 07:58
ぼくらの七日間戦争 宗田理 383P 評価E

二十歳過ぎて読むもんじゃなかった
46☆丹波(129):04/06/15 17:41
『遅刻して来た幽霊』 赤川次郎 新潮文庫 288P
表題作を含む6つの短編ミステリー集。特に最後の「幕間に死す」は
なかなか良かった。「公衆電話」、「タイプライター」・・・・・なんか
登場するモノに時代の流れを感じますね。それがまたいい。【C】

おかげさまで1万ページを達成することができました。3月3日から
始めて3ヶ月強。これからも宜しくお願いします。m(--)mペコ・・

47OPERA(☆☆☆5763):04/06/15 21:01
「東亰異聞 / 小野不由美」 443P 【C】
十二国記シリーズ以外で初めて小野不由美の作品を読みました。
幻想的なミステリーで結構良かったです。

「DIVE!! 1〜前宙返り3回半抱え型 / 森絵都」 220P 【A】
今まで読んだ青春物で一番の作品。まだ1巻目ですが、
早くもハマりました。続きが気になります。

「ベルリン飛行指令 / 佐々木譲」 543P 【C】
戦闘機にかける熱い男たちの物語。熱いのは良いんだけど、
最後がアレかい。拍子抜けしました。

「妖櫻記 上 / 皆川博子」 434P
「妖櫻記 下 / 皆川博子」 476P 【C】
とにかく長かった…。疲れました。
内容の3分の1はすでに忘れているような気がする。
読み進めれば進めるほど今まで読んだ内容を忘れていく…。
新規参加の皆様、宜しくお願いします。

>>46
完走、おめでとうございます〜


ぼっけえ、きょうてえ 岩井志麻子 角川書店 221P

岡山県の田舎。津山30人殺し、なんてのも思い出しましたね。
短編なので、中々読みやすかったのも好評価。
読み終わった後だと、ただでさえ薄気味悪勝った表紙の絵が、
目も当てられなくなる程…恐ろしくなった。【C】

澁澤龍彦全集7 渋澤龍彦 河出書房新社 564P

なかなか読み易い全集。
澁澤さんってどんな事考えてた人間なのかナァ、って思ってる人にはこの一冊を。
まぁ、全集の中では、あんまり取り留めの無い感じでは、あるかも。【B】
49たけぺー(☆4059):04/06/16 00:29
>あゆ作さんよろしくお願いします^^
しかしハイピッチですね〜

>むらかみさん
楽しみな情報ありがとうございます♪
動物生態系も結構好きな範疇なので今度探しに行こうっと。

「密やかな結晶」 小川洋子 講談社文庫 401p
まとめて買ってしまっていたもので・・・
読んでて辛かったんですけど読み終わってもやっぱり辛かった。
多分もう読むことは無いでしょう〜
【D】
50あゆ作 4337:04/06/16 01:30
>>48-49
よろしくお願いします
一度はまると一気に読むほうなので、ガンガン崩してます

車輪の下 ヘルマン・ヘッセ 246P 評価C
積めこみ教育を批判している物語
一度高校生の時に読んだが、あらためて今読みなおすと
田舎の美しい風景が特に印象に残った。

人間失格 太宰治 166P 評価A
必死に恐怖から逃れ、やっとのことで得たと思っていた安息が
あっさりと否定されるカタルシスは強烈。
素晴らしい作品
マリア様がみてる ウァレンティーヌスの贈り物(後編) 今野緒雪 コバルト文庫 248P

紅主役。蓉子様の私的評価グンッとアップ。由乃さん可愛い。
…とか、読んでる人にしか分からない評価書いてもしょうがないわけで。
これ一冊読んでどうなる、ってもんでも無いから、評価に困るけど…
ライトノベルとかあんま抵抗無い人は、立ち読みだけでもお薦めします、恥ずかしいけど。【C】

アポリネール詩集 アポリネール 堀口大學訳 新潮文庫 210P

初版、昭和29年。今読んでるの、第四十三刷。
かなり多くの人に愛されてきた詩集のようですが、それに見合うだけの価値はあります。
何かちょっとした情動があった時に、サッと読みたい一冊。
若くして戦火の犠牲となった、アポリネール氏の死が、今更ながらに悔やまれます。
堀口大學さんの翻訳が素晴らしいと思いました。原本は読んだことありませんが…【B】
52かいん(9908):04/06/16 22:28
『分かりやすい表現』の技術 藤沢晃治 講談社BLUEBACKS 189P
『分かりやすい文章』の技術 藤沢晃治 講談社BLUEBACKS 173P

理解しやすい表現(文章)の書き方を悪い例・よい例を上げて解説している。
巻末には分かりやすい表現(文章)を書くためのチェックシートがある。
ささいな気配りで分かりやすい文章がかけると気が付いた。
仕事にも趣味にも再利用ができる二冊。
【C】
53みんちー(☆☆4791):04/06/16 23:44
丹波さん、完走おめでとうございます。
あゆ作さん、よろしくお願いします。

『ウェルカムホーム』 鷺沢 萠 新潮社 221p
「普通の家族」とは少しカタチが違うけど、
とっても温かいふたつの家族の情景を描いた
ハートウォーミング・ストーリー二篇。
完全じゃなくても普通じゃなくてもいいやん。
って思えました。【C】
54あゆ作 5092:04/06/17 14:20
>>53
よろしくお願いします

犠牲 柳田邦男 294P 評価B
邦男氏の息子、洋二郎氏の人生観、嗜好性には共感できる部分があった。
「遺族には悲しむための時間が必要である」 なるほどな、と思う。
文中で引用されていた草壁焔太氏の詩が強く印象に残った。

ショージ君の南国たまご騒動 296P 評価C
1ページ目から大いに笑わせてもらった。
フィジー島と沖縄の旅行記があるという、ちょっと豪華な一冊

海と毒薬 遠藤周作 165P 評価B
実在した生体解剖事件を基にした物語。
扱うテーマもさることながら、この小説の特筆すべきはその密度。
人物が、出来事が、この小説が、まるで生き物のように脈うっている。
55あゆ作 5344:04/06/18 18:16
ショージ君のナンデカ?の発想 東海林さだお 254P 評価D
謙虚な校歌は少し面白かったが、全体的に微妙
食べ物ネタが少ないのもマイナス
56OPERA(☆☆☆7268):04/06/18 20:48
「招かれざる客たちのビュッフェ / クリスチアナ・ブランド」 566P 【D】
あんまり自分には英国本格ミステリーは肌に合わないのかもしれない。
おもしろくなかった…

「岡山女 / 岩井志麻子」 243P 【D】
「陰陽師」シリーズと似たようなスタイルなのかなと思ったけど、
これはかなりキツかった。結構前に読んだ「ぼっけえ、きょうてえ」は
割と面白かった記憶があるけど…。
2冊続けて爆弾。

「陰陽師 飛天ノ巻 / 夢枕獏」 292P 【B】
陰陽師シリーズ再読の続き。全然派手なストーリーじゃないのに
雰囲気で魅せるというか、不思議に面白い。博雅が可愛い。

「薔薇の血を流して / 皆川博子」 280P 【C】
ブックオフで思いがけず皆川博子の絶版になった単行本を発見。
昔の作品でも皆川さんの持ち味である曖昧で幻想的なラストは相変わらず。
ちょっと物足りない気もしますが。

「能を彩る文様の世界 / 野村四郎・北村哲郎」 126P 【C】
能面や物語の種類によって身に着ける装束の違いを詳しく書いてある本。
能の装束について知りたくて買ったのはいいけど…
私は能に関する基本的なことがサッパリなのでイマイチ理解できなかった。
装束について調べる前にまず能の基礎を勉強せねば。
関係ないけど何故か巻末に皆川博子のコラムがあってちょっと驚きました。
ご挨拶ありがとうございました……前スレ見落として焦ったです_| ̄|○
えと、わざわざ覚えていただかなくてもよろしいのですが、夜とのみ
呼んで下さいますと幸いです。w

「赤い楯 −ロスチャイルドの謎」2/P.492【c】
ナチスが暴走に至るまで、というよりドイツがナチスを受け入れるまで、
といった感じなのかな。
ロスチャイルドというのは金融を牛耳る一族で、どちらかというと糾弾を
目的とした書だと思うんですが、事態が事態なだけに気付くと応援を
してしまいましたよ(*ノー゚)とほ。
話が飛びまくるのが、逆にありがたいというか、わかりづらいというか。
全体としては面白いんですが、文を褒める気にはなれないかなぁ。


「キノの旅」1/P238,2/246,3/208【b】
ライトノベルでオタでない人に読んでると告げても恥ずかしくないのは、
これと十二国記かなー、という本ですかも。
旅から旅へという生活を続ける、キノと喋るバイクの話。
むしろ良くないんだろう国の描写で時々寂しくなるんですが、少し変な
読み方なのかな。
58鳥崎(☆5391):04/06/19 11:16
あゆ作さんよろしくお願いいたします。
丹波さん完走おめでとうございます。

『山岡鉄舟の武士道』 勝部真長・編 角川ソフィア文庫 282p

幕末、明治の剣豪で、明治天皇の侍従を務めた
山岡鉄舟が考える武士道について。西洋と日本では
心情が違うため何もかもに西洋を取り入れることを
懐疑している。一理あると思う。勝海舟の解説が面白い。【C】

『122対0の青春 深浦高校野球部物語』 川井龍介 講談社文庫 298p

高校野球記録となる122点を取られた側の野球部の、その後の話。
このような試合があっても誰も部活をやめずに当時の1年が卒業する
まで全員野球を続けたというのに驚く。しかも1勝もしていない。
郡部の学校教育の恵まれてなさと生徒の素朴さが印象に残った。【C】
59りーす(7☆9296):04/06/19 12:32
『イトーヨーカ堂グループ 高収益業革のすすめ方』国友隆一、高田敏弘(著)(こう書房)239p【C】
『ダイエー・中内功の物価1/2革命』岩淵明男(著)(オーエス出版)255p【C】
『ダイエーVSヨーカ堂のPB戦略』溝上幸伸(著)(ぱる出版)219p【C】
『激安PB商品戦争の裏側』佐藤洋平(著)(エール出版社)186p【C】
ここに至って、ますます優劣が明らかになりつつある気がする。
中内氏の名前、変換で出ませんでした。すみません・・・。本当は、工刀です。

『分割 NTTvs郵政省 大儀なきたたかい』藤井一(著)(ダイヤモンド社)168p【C】
NTTと郵政省の対立について。裏事情もわかる。

『電磁波汚染』天笠啓祐(著) (日本実業出版社)213p【C】
高圧電線沿いはガンと白血病が多発していたり、携帯電話で脳腫瘍になったりと、目に見えないだけに、怖い。
ちなみに、電磁波が高いとこだと、手に掲げるだけで蛍光灯がついたりします。

『セブン-イレブン流心理学』国友隆一(著)(三笠書房)226p【C】
『サイバースペース革命』日本経済新聞(編) (日本経済新聞社)254p【C】
60りーす(8☆1351):04/06/19 12:33
『恐怖の誕生パーティ』ウィリアム・カッツ(著) (新潮文庫)404p【B】
毎年、同じ日に鳶色の髪をした美しい女性を殺す、カレンダー殺人犯。
夫の誕生パーティに昔の友人を呼んで、ビックリさせようと、過去の経歴を調べ始めたところ・・・。
想像もできない程の、意外な結末が見事っ!

『蛇女の伝説』南條竹則(著)(平凡社新書)233p【C】
「白蛇伝」から、ギリシャ神話まで、幅広い内容。

『わが友なる敵』ロングイヤー(著) (講談社文庫)388p【C】
ヒューゴー賞受賞。「第五惑星」の原作。

『刀と首取り』鈴木眞哉(著) (平凡社新書) 222p【C】
従来、戦場の主力兵器としてイメージされている刀は、実際は合戦において、
あまり活躍しなかったらしい。


『くますけと一緒に』新井素子(著) (新潮文庫)277p【C】
『少年犯罪』鮎川潤(著)(平凡社新書)217p【C】
『ネイチャー・カレンダー』平凡社新書編集部(編著)(平凡社新書)314p【C】
「吃逆」P.362【c】
宋の時代を舞台にした、推理連作短編。
しゃっくりをすると他人の過去を見ることの出来る男……が実はあんまり役に
立ってないところがいーなー( ゚ー゚)ノw
事件そのものの濃さも、ミステリ好きにもいけるかと思います。

>>60、りーすさん
>『恐怖の誕生パーティ』
なんか面白そうですねー、読んでみようかな。
62ウニイクラ丼(3976):04/06/19 14:42
遅くなりましたが三戦目スレ立て乙でございます >>1

はじめましての方、よろしくお願い致します。
完走された方、おめでとうございます!

「しゃばけ」 畠中恵 新潮文庫 342p 【C】
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。
江戸を舞台に、体の弱い薬種問屋の若旦那がお守りの妖怪達とともに
殺人事件を解決する話。
ファンタジーの定義はあまりよくわからないのだが、違和感なくすっと読めた。
しかし雰囲気が先に来ちゃって物語があまり印象に残らない。
こういうものなのか、好みの問題なのか…。続編に期待。

「地の果て 至上の時」 中上健次 新潮文庫 616p 【A】
秋幸三部作の三作目。
血というものにどれだけの力があるのか、またそれが万人に普遍であるのかかはわからないが、
その呪縛に翻弄される人間の姿、そのひとつがここに描かれていると思った。
しばらくハマりそうな予感。どうせなら小学館文庫の全集で買えばよかったかなあ。
63テタ(☆4144):04/06/19 19:10
『日はまた昇る』ヘミングウェイ 岩波文庫 338p
第一次大戦後のパリに集まった若者たちの日常。
これといったストーリーはないけれど、読んでいて引き込まれた。
【B】
64丹波(☆671):04/06/20 15:19
『死者におくる入院案内』 赤川次郎 新潮文庫 323P
外科、小児科等に分けた7つの短編ミステリー集。「スターのゆりかご」
「残された日々」辺りが読みどころかと思われます。他はまぁまぁと
いった所。【C】

『ジャズ小説』 筒井康隆 文春文庫 219P
様々なジャズレコードの曲名を題名にして書いた短編小説集。
ショートショートのイメージが強い。いかにも筒井氏の作品
といった感じ。バラエティーに富んだ話でジャズに興味がなく
ても十分楽しめる・∀・【B】
65ですな(☆☆☆☆3843):04/06/20 15:29
シュティフター「森ゆく人」麥書房134P
堅苦しい【D】
66かえるくん(☆6089):04/06/20 20:37
「ひとり、思いきり泣ける言葉」吉元由美 203P【C】
主に恋愛についての文章。泣けなかったけど、
「そっか、こういう考え方もできるんや」と思った。

「ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ侵蝕」上遠野浩平 241P【C】
「ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生」同上 259P【C】
強さ、とは何なのか。俺は勝ち負けに拘ってしまいがちやけど、
そんなのに拘ってるようじゃまだまだかなぁ。

「海辺のカフカ 上・下」村上春樹 合わせて826P【B】
再読。
2人の人物の物語が平行して進み、徐々に交わっていく。
どの登場人物もいい味出してるなぁ。ちょっと「?」ってところも
あったけど、じゅうぶん楽しめた。
りーすさん、七週目完走おめでとうございます。

ク・リトル・リトル神話集 HPラヴクラフト他 376P

クトゥルフ神話アンソロジーみたいなもんでしょうか。
ラヴクラフトさんの作品も、大抵、&ダーレスだし。
内容的にはハスターメイン。ファンなら買い。【B】
68あゆ作 5564:04/06/21 02:17
>>58 >>62
よろしくお願いします。

ショージ君のさあ!何を食おうかな 東海林さだお 220P 評価C 
やはり、この人の食べ物に関するコラムは面白い。
社員食堂、大学の食堂、裁判所の食堂、老人ホームの食事など
いろいろなところでとった食事の風景が描かれている。
69りーす(8☆2576):04/06/21 04:06
>(・Д。)さん
ありがとうございます。大台目指して頑張ります。

>夜さん
『恐怖の誕生パーティ』なんとなく予想出来る展開で、落ち着くかと思いきや・・・。
あの結末は、誰にも予想出来ないかと思います。「やられた〜!」って感じでした。
もう1点読みましたが、これも掟破り。

『マンハッタン連続殺人』ウィリアム・カッツ(著) (サンケイ文庫)319p【B】
大都会で起こる連続殺人。現場には常に、紙粘土のゴンドラが置かれている。
通常、この手の小説は、誰が犯人なのか明らかにされず、ハラハラするものですが、
なんと、話の始めから犯人が登場している!


『キャリアショック』高橋俊介(著)(東洋経済新報社)214p【C】
従来のキャリア・デザインが全く通用しなくなる程、あらゆる変化がますます加速して行く恐ろしい時代になってしまいました。
先の見えない時代に生き残るのは強い者ではなく、「変化」出来る者だけ。

『なぜ人を殺してはいけないのか』小浜逸郎(著)(洋泉社新書)235p【B】
巷で言われる様な薄っぺらい感情論や一般論を超えて、物事を深く、かつ論理的に追求している点は秀逸。


『松下・ソニー生き残り最終戦争』小林紀興(著) (光文社)234p【C】
『なぜ大人になれないのか』村瀬学(著)(洋泉社新書)223p【B】
70HANA(☆☆☆☆8712):04/06/23 07:36
りーすさん>完走おめでとうございます。
(・Д。)さん>次は「真ク・リトル・リトル神話大系」などはいかがでしょう。
今なら古本でしか入手できませんが・・・

『耳のこり』 ナンシー関 朝日文庫 210p
シリーズ最後の一冊。死んじゃったもんなあ・・・もう出ないよなあ・・
例によって我々がTVに感じてる胡散臭さのようなものをはっきりと言葉にしてくれている。
そういえばネット始めてからTVまるで見てないなあ・・・【B】

『鏡花全集7』 泉鏡花 岩波書店 689p
文学板の鏡花スレを見ていたらブクオフで一万円以下で手に入れてたのがいた・・・
好みである幻想物が多く満足。
面白かったのは「薬草取」「きぬぎぬ川」。「起請文」「舞の袖」は長いわりに人情物なので少々つまらない。
やっぱ幻想譚のほうが面白い。【B】

『ナンシー関超コラム』 ナンシー関 世界文化社 317p
今までのコラムよりテレビCMに関するものも集めている。
そうとう昔のまで収録されているため、内容がわからないものもしばしば。トレンディドラマって何だったんだろう。
2世タレントと北の将軍サマを同列に語っているセンスがステキ。
以前読んだものが多いため、評価は辛めで。【D】

『心霊大全』 中岡俊哉 ミリオン出版 508p
こういうノリの本好きなのでついつい買ってしまった・・・といっても古本市だけど・・。CDもついてまあお得。
全六章で日本、世界の怪奇現象と超能力関係に分けられている。
日本の怪奇現象は子供の頃好んで読んだ大百科シリーズを思い出させる。お菊人形とかソロモン王の秘宝とかキリストの墓は青森にあるとか、実になつかしい。
世界編も同様。人体発火なんて懐かしいなあ・・
後半はほぼ流し読み。面白かったのは心霊写真くらい。ヒーリングを読んで昔駅前で手かざしに会ったのを思い出す。そういえば最近見ないな・・・・【C】
>>70
真ク・リトル・リトル神話体系、ですか…
近くに大きな古本屋が無いから、見つかるかなぁ…
見つかったら、読んでみようと思います、ハイ。


肉体の悪魔 ラディゲ 新潮文庫 203P

早熟にして早すぎた天才、レイモン・ラディゲの作品。
若いうちに読んでおこうと思った。
若いうちに読む本だと思った。中高生向け、不朽の名作。【B】

悪の華 ボードレール 新潮文庫 470P

訳者は堀口大學先生。
今回も唸らせてくれます。もう大好き。
作品の内容としては、流石にタイトルに恥じない悪っぷり。
様式的なオシャレを感じた。
旧仮名遣いが、慣れるまでは読みづらい事を除けば、
かなり…変わり者にお薦めできる詩集じゃないかと。【B】
72むらかみ(☆☆509):04/06/23 23:36
『レッド・ドラゴン(決定版、上・下)』トマス・ハリス ハヤカワ文庫(356+342P)【C】
『第四解剖室』スティーブン・キング 新潮文庫 394P【D】
『幸運の25セント硬貨』スティーブン・キング 新潮文庫 414P【D】

以下「十二国記」シリーズ

『月の影 影の海(上・下)』小野不由美 講談社文庫 (264+245P)【C】
『風の海 迷宮の岸』同上 347P【C】
『東の海神 西の滄海』同上 313P【B】
『風の万里 黎明の空(上・下)』同上(344+363P)【C】
『図南の翼』同上 389P

気がついたら1周してました……。
十二国記、面白いんですねぇ(しみじみ)。
仕事から帰って夜3時までを2日続けてしまいました。

「屍鬼」から小野不由美に入った私としてはきっと読みづらいんだろうな、と
勝手に想像してて、これまで手が出ませんでした。
読まず嫌いで失敗したなー。
よくよく考えたら好きな要素ばっかりでした。
王様ものだし、パートナーものだし。成長ものだし。

キングはもう体に合わないっぽいです、大好きだったのに。
(でも「ミザリー」くらいまでか……大好きだと言えるの)
「十二国記」が楽しすぎるからいいや♪
73丹波(☆1136):04/06/23 23:53
『命の器』 宮本輝 講談社文庫 180P
宮本輝のエッセイ集。自分の好きな作家のエッセイって
共感できる部分が多くていい。大人のグチのような所も
ありますが・・・【C】

『妄想銀行』 星新一 新潮文庫 285P
久しぶりに星新一を読んでみました。32編のSS。風刺という
よりもユーモアコメディ的な要素が強かったように思える。
内容が小説らしいというか何と言うか。こーゆーのもいいな
という感じのが多かった。特に最後の表題作「妄想銀行」は
傑作!【C】
74OPERA(☆☆☆7915):04/06/23 23:56
「さゆり 上・下/ アーサー・ゴールデン」 334P+313P 【B】
去年の秋に買った本の再読。
ハリウッドで映画化されるそうですね……全編英語で。
この作品は京都弁だからこそいいのになぁ…。
75みんちー(☆☆5034):04/06/24 00:06
りーすさん、完走おめでとうございます。

『バッテリー』 あさの あつこ 教育画劇 243p
多感な時期を野球に明け暮れてすごす少年たちを、
生き生きと描き出す。
道徳臭いのをイメージしてたので意外でした。
佐藤真紀子さんの絵がイメージに合ってる。【B】
むらかみさん、完走おめでとうございます。


文学部唯野教授 筒井康隆 岩波書店 304P

筒井イズム溢れる作品。
純文学とか良く知らないけど興味がある、みたいな読者さんにお薦め。
物語も、文学評論の講義も、ハイレベルを保っています。
ただ、逆にそっち方面に詳しい人にとっては、「ナニを今更…」って事だらけで
楽しめないかも知れません…僕はブンガク素人だから、面白かったけど。【A】
77あゆ作 5989:04/06/24 23:23
赤毛のアン ルーシイ・モウド・モンゴメリ 425P 評価B

手違いで貰われた孤児、赤毛の少女アンの青春期を描いた物語。
全38のエピソードから成り、読み進めるにしたがって
空想化でおっちょこちょいなアンの姿が等身大に浮かび上がってくる。
心情や情景の描写はとても丁寧で、圧倒的ですらある。
さすが全世界で愛されている作品なだけのことはある。面白かった
78むらかみ(☆☆1277):04/06/24 23:48
>(・Д。)さん、ありがとうございます。

『黄昏の岸 暁の天』小野不由美 講談社文庫 444P 【C】
『華胥の幽夢』 小野不由美 講談社文庫 324P 【C】

どの巻も大変楽しく読みました。
読んだあとに、「あー面白かった……!」と言えるのって幸せだー。

>りーすさん、遅れましたが完走おめでとうございます。

79どぅつ():04/06/25 20:54
参加したいのですが、今まで読んだの含めていいんですか?
80どぅつ(16):04/06/25 22:13
とりあえずスタート。
「注文の多い料理店・角川文庫版」宮沢賢治 A
これで宮沢賢治にはまったわけですが…救いようの無いラスト、というのは
認めるけど、ジャンル分けで「怪談」にされてたのはショックだった。
81どぅつ(302):04/06/25 22:23
「蛇にピアス・文藝春秋第130回芥川賞受賞全文掲載収録版」 金原ひとみ43P B
これが芥川賞ですか…後半はハラハラしましたが…

「蛇にピアス・通常版」 金原ひとみ124P C
文藝春秋版とラストが違います。けど↑の改稿は正解だった、と思う。
何せラスト一つでランクが変わってしまってますから…
今から読もうと思ってる人はバックナンバーで文春、をおすすめします。

「インストール」 綿矢りさ119P B
これは短編、なんでしょうね。薄っぺらく言えばヒッキー女子高生がパソコンして
おしまい、みたいな話なんですが、結構ラストはジーンとしちゃいました。
82ですな(☆☆☆☆4638):04/06/26 00:48
ロバート・R・マキャモン「魔女は夜ささやく」文藝春秋
上422P 下373P
ミステリ・ホラー・時代・恋愛・成長など
さまざまな小説要素を綺麗にまとめています
やや濃度が不足しているので【C】
藤田新策の表紙絵がよいですな
83HANA(☆☆☆☆☆541):04/06/26 10:35
200越えたので上げますね。

むらかみさん>完走おめでとうございます。
どぅつさん>これからよろしくお願いします。

『日本の聖地』 久保田展弘 講談社学術文庫 355p
日本人の宗教意識を聖地を通して検証するスタイル。
取り上げられているのは北海道、熊野、白山、四国、出羽三山等。
神道修験道の次に記紀神話が出てきたりするので混乱する。聖地の順序をもう少し考えるとわかりやすかったと思うのに・・・【C】

『阿蘭陀すてれん』 都筑道夫 ちくま文庫 501p
ホラー小説を集めたショートショート、及び短編集。
短編の方は作者による後書きがあるのでそちらも興味深い。
性質上皮肉な落ちがついたものが多く、長編ではできない独特の味を醸し出している。
「猫の手」「蒸発」が嫌な感じで面白かった。【B】

『日影丈吉全集7』 日影丈吉 国書刊行会 687p
「夢の播種」「泥汽車」「鳩」及び単行本未収録短編を収める。
たまに小説の神が降りてきたような短編に出会うことがあるけど、「泥汽車」などはそのいい例だと思う。
とにかくイメージが美しい。他にも少年期の思い出を綴った作品が並んでおり、全てA級。「泥汽車」だけでも読む価値あり。
泥汽車中以外に気に入ったものとしては「ひこばえ」「冥府の犬」「鳥雲に入る」
未収録の方には特に印象に残ったのはないが、「怪談・ひとり者の卵」「陰の虫」が台湾を扱っていていい感じであった。
とにかく「泥汽車」だけで【A】

『切り裂きジャックはあなたの友』 ロバート・ブロック ハヤカワ文庫 286p
ホラー短編集。
ラヴクラフトに師事しただけあり、ラスト一行に全てを込めるような物が多い。
作者初期の短編を集めており、パルプ雑誌的な良さを持っている。
皮肉なオチの「生き方の問題」「行きどまり」呪いを扱った「斧を握ったリジー・ボーデンは・・・」「修道院の饗宴」など面白かった。
圧巻は切り裂きジャックが生きて1930年代のアメリカに出現する表題作。
大変面白かった。【B】
84テタ(☆4663):04/06/26 12:57
>HANAさん、ついに☆五つですね。

『カオス的世界像』イアン・スチュアート 白揚社 519p
カオス全般にわたる解説。グリック『カオス』が人物中心なのに対して
この本はもう少し内容に踏み込んでいる。
少し暴走気味のところはあるけれど、【B】
85うんこ太郎(1829):04/06/26 21:37
遅レスですが、新スレおめでとうございます。
完走された方、おめでとうございます。初めましての方、よろしくお願いします。

小西甚一著『日本文学史』講談社学術文庫242p
平安〜江戸時代まで全部中世としてるのは、そういう時代区分も解る気はするけれど、
やっぱりちょっと長い気がする。そして中世以外は全くと言っていいくらい書き込まれていない。
全般に渡って著者の結構偏った視点で語られているのだけれども、そこがたまたま
新幹線の中で本でも読もう、とこの本を手に取ったドナルド・キーン氏の目に留まり、
一度絶版になったこの本もこうやって文庫化できたり、海外赴任?したりできたらしい。
どうでもいいけど運のいい人なんだろうなぁ。そんな訳で【C】。
ちょっと遡るのですが……記録に残しておこうかな、と。

「カラマーゾフの兄弟」上/p667、中/p615、下/p680
キャラクタというと、違うんだろうなぁ、文学好きサンに怒られるんだろうな、
と思いはしたんですが、そんな感じ。
どいつもこいつも端役に至るまで濃っ!
そしてこれは純粋に驚いたんですが、台詞が見開きページに収まりきって
なかったりするので。
息継ぎ大丈夫かおまいと聞きたくなりましたよ( ゚ー゚)ノ【a】

(しかしどこもちゃんと褒めてないですか_| ̄|○トホホ)

>>60、りーすさん
あい、アマゾンでも調べてみたんですが、どの作品も評価高いですね〜。
ちょっとどういうジャンルの作者さんかわかんなかったですが(w
87鳥崎(☆6007):04/06/27 00:27
完走された方おめでとうございます。
どぅつさんよろしくおねがいいたします。

『爆撃調査団 内田百闖W成12』 ちくま文庫 370p

随筆集。食べ物に関する物が多かった。台湾に行って思い出すことが、
砂糖の倉庫のことやバナナを食べなかったことという「蟻と砂糖」、
「バナナの菓子」が印象深い。「おからとシャムパン」を途中まで
ジャムパンと間違えていた読んでいたが、筆者の性格ならそれも
自然と思えてしまう。【B】

『砂をつかんで立ち上がれ』中島らも 集英社文庫 246p

エッセイ集と他の本のあとがき、解説を集めたもの。重複した内容が
多すぎる。自著に関することと、東海林さだおのことで全てのページの
半分以上を占めるだろう。同じ本の中で3,4回同じことをほとんど同じ
文章構成で書いているのでここまで来たらそれが面白い。【C】
88みんちー(☆☆5390):04/06/28 00:22
むらかみさん、HANAさん完走おめでとうございます。

『バッテリーU』 あさの あつこ 教育画劇 356p
巧と豪。二人は最高のバッテリーになる夢を抱いて中学へ進学した。
徹底した生徒指導を推し進める野球部監督・戸村の圧力に対し、
巧は豪や仲間の信頼を支えにマウンドに立つ。
自分自身であり続けるための挑戦をリアルに描く。
文句無し。【A】


89丹波(☆1718):04/06/28 18:34
完走された方おめでとうございます。
どぅつさんよろしくお願いします(^∀^)

『暗夜行路』 志賀直哉 新潮文庫 582P
志賀直哉唯一の長編。2週間ほどかかってやっと読み終わりました。
はじめ思ってたよりも読みやすい文章で解り易い。志賀直哉の作品は
和菓子の味がすると批評した人がいるようですが確かに・・・ナルホド
ですね。実際は17年かけて発表された作品をたったの2週間で読破する
のはなんか勿体無い感じがした・・・・。あのラストの締め方は素晴らしい。
少し目頭が熱くなりました。短編の方も名作が多いと聞きますので
そちらの方も読んでみようと思います。【B】
HANAさん、完走、おめでとうございます。
どぅつさん、コレから宜しくお願いします。

日本残酷死刑史 森川哲郎 日本文芸社 244P

最初に残酷な死刑の歴史を、これでもかっ!って程まざまざと見せ付けられ、
最後には死刑の恐ろしさを、死刑の効果の無さを指摘して終わる。

死刑の実態に深く迫った上での死刑反対論。
感情論なのは分かっているが、人の命なんて言う尊いものを、
損得勘定のみで扱わない、って姿勢には、感情論だからこそ好感が持てる。
タイトルからは想像もできないような思索の世界に、引き込まれます、嫌でも。
勿論、あっち方面の方のための、資料的価値もバッチリです。【B】

超クソゲー2 阿部広樹 多根清史 や本進一 太田出版 359P

つまらないゲームの話題で必死に盛り上がる放課後。
ゲームの空回りもまた、ゲームとしての面白さの一つであった。
そんな楽しいゲーム談義を思い出させてくれる一品。
僕、この本のおかげで、また愛情を持ってゲームに接することが出来そうです。
ちょっとひねくれたゲーム好きにだけおすすめ。【A】

蹴りたい背中 綿矢りさ 河出書房新社 140P

風景描写について、キラリと光るセンスを感じる。気がする。
気になった部分は、
生き生きと描かれて無い人間像。ワザとなのか、苦手なのか。
そこまでは分からないが、これからの成長にちょっぴり期待したい。
出来れば、肌のみずみずしいうちに大成して欲しいナァ…(ぉぃ
残念なことを一つあげれば、インストールのが面白かった、って事かな。【D】
91たけぺー(☆4173):04/06/29 00:36
>りーすさん・丹波さん・むらかみさん・HANAさんおめでとうございます♪

言語と文化T 青柳晃一 114p
文化の一端を担っているのが言語であるがその言語の違い故に文化が
搾取され争いも起きるという微妙な関係に気づきました。
世界中が仲良くなる方法ってやっぱり無いんですかね?
ぶっちゃけテキストなんですがこんなものしか読んでない・・・
【C】
92OPERA(☆☆☆8965):04/06/29 19:57
「終戦のローレライ 上・下 / 福井晴敏」 453P+597P 【C】
約1年半ぶりに読み返しました。
前回読んだときはあまりの長さに途中で挫折してしまったのですが、
今回も挫折しそうでした…。何であんなに無駄に長いんでしょう。
途中までは良くても後半だんだんと嫌になってきてしまう。
もう少し無駄な部分を省いて欲しい。無駄に熱い。熱すぎる。
この人の小説は大体好きですが、これだけはなんとも・・・
「赤い楯 −ロスチャイルドの謎」3/p860
とあるすごい一族がいるんだよん、が主題のようです。
血縁があるのはホントでしょう、金の流れも実は信じてます。
影響力については話半分、ところどころ「あー」と実は思ってます。
“一族”で括らなければ、金がそういう動きと影響してて不思議はない。


結構楽しく読んできたつもりだったのですが〜。
食品業界については、……多分これ本当なんだろうなぁ。
なんつーか日本の事件にそっくり、手際はるかに良いのが逆にどうかと
思いますが。

キュリー夫妻の話で、覚えのある人物が直系に近いのでびっくり_| ̄|○
核の話は外に流れないからなぁ。

ただ、今回はラスト部分が完全に推測に推測重ねてたのが興醒めでした。
確証ないって言ってた内容、離して出してきても覚えてるぞ!

プラスマイナスで今回も( ゚ー゚)ノ【c】
94HANA(☆☆☆☆☆1362):04/06/30 11:08
テタさん、鳥崎さん、(・Д。)さん、うんこ太郎さん、みんちーさん、丹波さん、たけぺーさんありがとうございます。

『水妖記』 岸田理生 角川ホラー文庫 315p
土俗とエロスに溢れた短編集。
ある意味ミステリの「鬼子血飲児数え唄」が実に素晴らしい。登場人物全員がイッているのに加え、不気味な動機、あからさまに異様なアリバイなど・・・これで長編を書いて欲しいところである。
他には「吸血伝説」や「魔縄記」など主人公があっちの世界に行ったっきり帰ってこないのが多い。
それがなんとも羨ましくなってしまった。【C】

『澁澤龍彦全集18』 澁澤龍彦 河出書房新社 506p
「唐草物語」「魔法のランプ」等を収めている。
「唐草物語」は実在の人物の架空の伝記といったところ。「空飛ぶ大納言」のイメージ「金色堂異聞」の妙な味わいが好き。
関係ないが「金色堂異聞」を読んで筒井康隆の「ヤマザキ」を思い出した。過去と未来の違いはあるものの。
「魔法のランプ」はエッセイ集。従来の硬質なイメージより柔らかさが出てるような気がする。
好みの合う人には楽しめると思う。【B】
95日暮(☆5853):04/06/30 22:55
久々です。

『朝食抜き!ときどき断食!』 渡辺正 講談社 189p
朝食抜きの健康法を紹介。西医学式健康法。
ちょっとずつ実践しています。【B】

『一日に24時間もあるじゃないか』 中谷彰宏 PHP文庫 189p
時間の使い方についての本。
これも少しずつ実践中・・・。【B】

『頭がいい人の習慣術』 小泉十三 KAWADE夢新書 216p
自分を高めるために・・・。
でもあまり実践はできていません(泣)【B】

『株のことがわかる事典』 中島勲 日本実業出版社 346p
株に興味を持ったので読んでみました。
難しい面もあり、途中で眠たくなったところも。【C】
96OPERA(☆☆☆9788):04/07/02 20:34
「DIVE!! 2〜スワンダイブ」 194P
「DIVE!! 3〜SSスペシャル’99」 196P
「DIVE!! 4〜コンクリート・ドラゴン / 森絵都」 234P 【A】
清々しい青春物語。
文章も読みやすいのでスラスラ読める。
久々に読み進めるのが楽しい本にめぐり会えた。

「真夜中のサクラ / 小林ゆり」 199P 【C】
ブスで暗くてコンプレックスの塊だった女の子がドラァグ・クイーン
として生まれ変わるというお話です。華やかさというより泥臭さという感じ。
まぁまぁおもしろかったというところか。
97鳥崎(☆6526):04/07/03 01:11
『ロシアについて』司馬遼太郎 文春文庫 259p

「坂の上の雲」執筆後にまとめた日露交流史、中近世のシベリア、
モンゴル史のエッセイ。よく知らない部分がわかりやすく書かれていた。
ロマノフ王朝によるシベリア征服史が印象深い。対談集などで
よく見られる暴論的な言い回しが面白い。【B】

『オー・ヘンリー傑作選』大津栄一郎・訳 岩波文庫 260p

主に19世紀末ごろのアメリカの都市を舞台とした短編集。
どの作品も読み始めが退屈で冗長だが、最後の2ページぐらいの
どんでん返しで驚かされる。殺伐とした内容がないのも良い。
「二十年後」「ハークグイブスの一人二役」「赤い酋長の身代金」
が内容的に、「最後の一葉」は別の意味で印象深い。【B】
98ですな(☆☆☆☆5235):04/07/03 09:09
>>97「別の意味」が気になりました

ヒュー・ウォルポール「銀の仮面」国書刊行会258p
恐怖系短編集 
表題作は乱歩に激賞されているそうですが寡聞にして知りませんでした
男のふれあいに対する微妙な嫌悪感を巧みに描く作品が多いですな【B】

ダン・シモンズ「夜更けのエントロピー」河出書房新社339p
恐怖系短編集
「最後のクラス写真」は滑稽極まる設定とストーリーにもかかわらず
なぜか感動を覚えてしまう奇妙な作品でした 
1993年度世界幻想文学大賞(短編部門)受賞もうなずけます
これ一篇ならA評価をつけたくなりますが
それ以外があまりにもいつものシモンズなので
【C】
99テタ(☆5246):04/07/03 10:36
『さまよえる湖』スウェン・ヘディン 角川文庫 257p
『さまよえる湖』スウェン・ヘディン 白水社 326p
角川文庫を半分読んだところで、図書館で偶然白水社の訳も見つけた。
パラパラ見るとスケッチや写真が多いのでこちらの方がいいなあ、
とさらによく見ると、読んだ覚えのない文章が訳出してある。
あわてて角川文庫のあとがきを読むと、「読みやすいように原文を削ったり編集したりした」とある。
どうりで前後のつながりがよくわからない箇所があったはずだ。
ということで二冊を並行して読む。
やはり角川版はかなり削ってある。さらに距離や長さ、容積の数字が二冊で一致していないところがある。
不思議だ。仕方がないので岩波文庫版も借りてきて比べる。岩波と白水社の数字はぴったり一致する。
そういうことで、それぞれ【D】【C】
100みんちー(☆☆5645):04/07/04 01:18
『バッテリーV』 あさの あつこ 教育画劇 255p
シリーズ第3弾。
Vでこれは本物と確信。
児童書で熱くなる自分が気恥ずかしいけど、
続編全て買う勢い。【B】
101丹波(☆2200):04/07/04 10:30
『恋占い』 赤川次郎 新潮文庫 243P
2人の高校生と中学生を主人公にした9本の短編恋愛小説。
はっきり言えば駄作。あんなに「冷めた」中学生は出てくる
のは避けてほしい。読んでるだけで腹が立ってくる。内容
も1円玉みたいな軽さ。【D】

『高円寺純情商店街』 ねじめ正一 新潮文庫 239P
東京の高円寺の北口商店街の乾物屋を中心とした物語。小学校の
時の教科書にも載ってたものなので懐かしかったー。登場人物の
個性がよく表われていて特にあの父親の人物像は素晴らしい。
なんか下町人情を思わせるような生活観溢れた内容でした。特に
「六月の蠅取紙」、「にぼしと口紅」は良作。小説らしい小説だった
ように思える。「直木賞受賞作」。【B】
102むらかみ(☆☆4434):04/07/05 01:25
『建売秘密基地 中島家』太田忠司 幻冬舎文庫 294P【D】
『ザ・対決』清水義範 講談社文庫 289P【C】
『柏木誠治の生活』 清水義範 新潮文庫 295P【C】
『河馬の夢』 清水義範 新潮文庫 235P【C】
『学問のススメ〈挫折編〉』清水義範 光文社文庫 269P【C】
『学問のススメ〈奮闘編〉』清水義範 光文社文庫 272P【C】
『学問のススメ〈自立編〉』清水義範 光文社文庫 274P【C】
『青山物語1971』清水義範 光文社文庫 240P【C】
『ハンニバル(上・下)』トマス・ハリス 新潮文庫(368+452P)【B】
『わんぱく天国』佐藤さとる 講談社文庫 169P【B】

ちょっと疲れ気味なので、読みやすい作品ばかりです。
そんなこんなで私の生活は【D】。
月曜日からは立ち直ろう……。
103りーす(8☆4374):04/07/05 12:36
むらかみさん、HANAさん、丹波さん 完走おめでとうございます。
皆様、7月も頑張りましょう♪


『プライシング』青木淳(著)(ダイヤモンド社)239p【B】
企業にとって、販売する商品の価格設定は、重要な戦略課題である事がよくわかる。

『仕事ができる人できない人』堀場雅夫(著) (三笠書房)237p【C】
ベストセラー本ですが、まぁ普通。特に感銘も受けなかったし・・・。

『クラシック名盤ほめ殺し』鈴木淳史(著)(洋泉社新書)217p【C】
天使と悪魔がクラシックについて語り合うという、ちょっとふさけた内容だけど、
きっと、クラシックに詳しい人なら面白いんだろうと思う。
知識が無いので、笑うトコがよくわかりませんでした。

『ネット心中』渋井哲也(著)(NHK生活人社新書)214p【C】
う〜む、またヘビーな内容のものを読んでしまって、気が重い。

『英国・フランス楕円球聖地紀行』中尾亘孝(著)(洋泉社新書)222p【C】
『歴史と出会う』網野善彦(著)(洋泉社新書)222p【C】
『ハーバードで語られる世界戦略』田中宇、大門小百合(著)(光文社新書)258p【C】
『勝つためのレシピ』平石貴久(著)(光文社新書)189p【C】
104りーす(8☆4374):04/07/05 12:38
あぁ・・・。
NHK生活人社新書→NHK生活人新書 の間違いです。
オーケンのめくるめく脱力度の世界 大槻ケンヂ 新潮社 266P

あんまり脱力できない旅本。むしろしんみり。
まぁ、それでもいつも通りのオーケンと言うか、なんと言うか。
手軽に読むには内容がちと重いし、かと言って深く考えて読む本でも無い。
まぁ、楽しい旅エッセイ、って観点からすれば、悪くないだろう。【C】


身近な人に「へぇ〜」と言わせる意外な話1000 J&Lパブリッシング 朝日文庫 327P

タイトル通り、中々実用的な雑学本だった。
読んで「へぇ〜」ってするだけの本なので評価するのもアレですが、
せっかくだから【C】を選ぶぜ。


マリア様がみてる いとしき歳月(前編) 今野緒雪 コバルト文庫 217P

まぁ、なんと言うか。コレも作品の内容上、読んでる人向けの
感想にしかならないところが悲しい感じ。
おおまかに言うと、黄薔薇様大活躍って所か。見所は安来節。
シリーズを通して見るとこの作品の評価は【B】、かな。
106かえるくん(☆6960):04/07/06 01:41
「ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド」285P【C】
「ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト」291P【C】
「ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ」295P【B】
3作とも上遠野浩平。

「ジンクス・ショップ〜」について。
ジンクス…、根拠なんか無いけど、俺ってそういう根拠無い系に
影響されやすいような気がする。全然信じてはないんやけどなぁ。
特に最近はあまり安定してないから、藁にでもすがりたい、
って思ってんのかも。
書評じゃなくて、愚痴っぽくなってしまって申し訳ないです。
107トビ子(☆☆☆☆8902):04/07/06 06:27
完走された方々おめでとうございます

『そして、警官は奔る』 日明恩   講談社 518P
潮崎ちゃんは可愛いんだけど、実際にこんな警官がいたらうざい。
不法滞在と認知されない子供との駆け引きの話。でも細かい話の繰り返しが
多いわりに読了後のストーリーが思い出せない【D】

『水底の森』 柴田よしき   集英社 570P
どこまでもついてない女、風子の人生録。といえばそれまでだが
ここまで男に翻弄され運命に弄ばれて、死ぬ勇気もなければ自分で
立ち上がることもできない、風に舞う木の葉のように自分の人生を受け入れる
ある意味人生を達観しているのかも。本人の自覚関係なく。
いつも思うけどこの作家は女の情念とか性欲の描写が本当に巧いなと感じる【B】

『シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説』ローラ・ヒレンブランド/奥田祐士(訳)ソニーマガジンズ521P
映画化もされたシービスケットをめぐるオーナー、調教師、ジョッキーの人間模様。
決してあきらめない、どんなトラブルが襲ってきてもネバーギブアップの精神が
馬と人に息づいている。疾走シーンやダービーの白熱した様子は手に汗にぎるよう。
途中でダレるのは、翻訳の未熟さのせいかと思われる。【C】

『死にぞこないの青』 乙一  幻冬舎文庫 212P
先生を筆頭にクラス全員のいじめの標的になったマサオは、ある日アオという
死にぞこないの少年の幻を見るようになる。
クラスのいじめに、学校で習ったえた、ひにん等の言葉を挟むところなどが
秀逸でリアル感がいや増す。役割と考えるところが小学生らしい。しかし
こんな先生が存在するのはフィクションの中だけであってほしい【C】
108某ヌレの389(7728):04/07/06 13:08
すごい久し振りですね…とりあえず完走された方々おめでとうございます。


『超・殺人事件 推理作家の苦悩』 東野圭吾 新潮文庫 301P【C】
毒笑、怪笑小説に似てますね。こういう作品は息抜きに最適です。
これで自分が理系人間かどうか分かるのですが…自分はどうやら似非のようです(w

『回廊亭殺人事件』 東野圭吾  光文社文庫 308P【D】
東野氏の作品としては珍しくハズレを引いたような…結末も予想通りの展開だったのでこの評価。

『宿命』 東野圭吾 講談社文庫 378P【C】
タイトルでラストを予想したら見事に的中してしまった(w
でも内容は好き。

『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾 講談社文庫 355P【C】
犯人当て推理小説です。「私が〜」より容疑者の数は少ないのに…私は分かりませんでした(苦笑)
109テタ(☆5505):04/07/06 19:31
『人工生命というシステム』佐倉統 北野宏明 ジャストシステム 259p
人工生命とその周辺についての対談。
人工生命についてはちょっと過大評価のような気がする。
【C】
110真鍮買い(566):04/07/07 01:57
どうもみなさんはじめまして、新規で参加させてもらいます

『睡魔』 梁石日 幻冬舎文庫 566P【C】
マルチ商法にはまった作者の実体験を基にした小説
読みやすい文体で書かれており、高額羽毛布団を試行錯誤して売る
主人公のサクセスストーリーとしても楽しめるようになっている。
111りーす(8☆6973):04/07/07 10:33
真鍮買いさん、よろしくお願いします。

『スメル男』原田宗典(著)(講談社文庫)407p【C】
ある日、体から東京全都を嘔吐させるような異臭が漂いはじめた男の話。
最初、スルメ男かと思ってたよ・・・。

『しょうがない人』原田宗典(著)(集英社文庫)185p【D】
たしか、以前、ドラマになってTV放映されていましたね。読んでみたらそれほどでも・・・・。

『スバラ式世界』原田宗典(著)(集英社文庫)232p【B】
『日常ええかい話』原田宗典(著)(集英社文庫)224p【B】
『むむむの日々』原田宗典(著)(集英社文庫)234p【B】
『元祖スバラ式世界』原田宗典(著)(集英社文庫)203p【B】
作家に対して、こう言っては失礼かもしれないけど、エッセイの方が、断然面白いっ!!

『Den Fujitaの商法1 頭の悪い奴は損をする』藤田田(著)(ワニの新書)223p【C】
『Den Fujitaの商法2 天下取りの商法』藤田田(著)(ワニの新書)194p【C】
『Den Fujitaの商法3 金持ちラッパの吹き方』藤田田(著)(ワニの新書)214p【C】
『Den Fujitaの商法4 超常識のマネー戦略』藤田田(著)(ワニの新書)246p【C】
今は亡き、日本マクドナルドの創業者、藤田田の著書。

『経済再生は日本流でいこう』東谷暁(著)(洋泉社新書)237p【D】
客観的に書けば【B】なのに、感情的な表現が見苦しく、台無しになっている点が残念。
他者批判よりも、もっと具体的な解決策を提示して欲しい。
112鳥崎(☆7019):04/07/08 00:21
真鍮買いさんよろしくお願いいたします。

>98 りーすさん

その表題の作品がドラマなどでありきたりなパターンの
ルーツみたいな話でして、話としては他の短篇が好きなのですが
オーヘンリの影響力を知ったという点で印象深かったのです。
この葉っぱが全部散るとアタシは死ぬ。みたいな話です。

『この日本人に学びたい』 松尾スズキ 知恵の森文庫 218p

芸能人、有名人の人物評的なエッセイ集。まともに扱われている
人はまずいなく、侮辱になっているか、全く語られずに著者の
日記みたいになっていたり、短篇小説を書いたりしている。
脚注が芸能人版悪魔の辞典みたいで面白いと思ったら書いているのは
別の人(宮崎吐夢)だった。【C】

『日本海海戦』 岡本好古 学研M文庫 275p

日露戦争の戦記。情緒的。生麦事件などにもふれているが、
薩英戦争から急に黄海海戦に飛ぶのに違和感を持つ。
戦艦の動きの描写や人の動きが大げさで面白い。【C】
113真鍮買い(700):04/07/08 06:36
りーすさん、鳥崎さんよろしくお願いします

>>110
細かいことですが羽毛布団ではなく健康マットの間違いでした…

『春の目ざめ』ヴェデキント/野上豊一郎(訳)岩波文庫134P【B】
14歳の性に目覚めはじめた少年が社会の偽善的な道徳に反抗し
結果社会から排斥をうけるという内容の戯曲
性表現に関してやたらに比喩的な表現がされており妄想を膨らませてくれる
114HANA(☆☆☆☆☆3085):04/07/08 22:31
真鍮買いさん>よろしくお願いします。

『あやかし考』 田中貴子 平凡社 255p
中世の奇談について論じたもの。とはいえ平安から桃山まで幅広く取り扱っている。
取り扱われている内容は道成寺、比叡山、夕暮れの都、柿の木やキノコ等。
奇談怪談に興味を持つなら読んでおいて損はない一冊。【B】

『新耳袋 第九夜』 木原浩勝、中山市郎 メディアファクトリー 318p
実話怪談シリーズの九冊目。
あいかわらず粒よりの話が揃えられているが、第一夜を読んだ時のような衝撃は薄れてきている。
この手の話に慣れたのか。それでも記にまつわる話などは、そこらの実話怪談が束になってもかなわないと思う。【C】

『目羅博士の不思議な犯罪 江戸川乱歩全集第八巻』 江戸川乱歩 光文社文庫 777p
表題作並びに地獄風景、恐怖王、鬼、殺人迷路、悪霊、幼虫を収める。
悪霊以外は小学生時に読んだ覚えがあり、断片的なシーンだけは覚えている。
読書の原体験と乱歩は切り離せないなあ・・・
今回初めて読む「悪霊」は冒頭を読む限り、屈指の出来栄えになるのではないか。返す返す中断が惜しまれる。【B】

『世界の涯の物語』 ロード・ダンセイニ 河出文庫 373p
驚異の書と驚異の物語、二冊を一巻にまとめている。
内容から言えば圧倒的に驚異の書の方が上。ショートショート程度の長さが多いけれど、一つ一つが持つイメージは絶品。
この世ならぬ世界がとても美しく描かれている。【B】
115OPERA(☆☆☆☆743):04/07/08 23:13
「4TEEN / 石田衣良」 251P 【B】
初めて石田衣良の作品を読みました。
良かった!IWGPみたくシリーズ化して欲しいぐらい。
読み終わった後に表紙の写真を見て思わずにやっとしてしまった。

「図書室の海 / 恩田陸」 237P 【C】
短編集。
率直に言ってわけわからん。わからない話のオンパレード…。
話がちゃんと完結していないというか、恩田陸の作品を
読んだことのない人間が読んでも理解できないつくりでした。

「マリア様がみてる / 今野緒雪」 252P 【B】
「マリア様がみてる〜黄薔薇革命 / 今野緒雪」 215P 【B】
本屋で買うのが少し恥ずかしかった…。
アニメは何度か見たことがあったので話の流れは大体覚えてました。
女子校出身者としては羨ましいような寒気がするような…w
変な世界観だけどハマりそうです。
エセル・リナ・ホワイト「らせん階段」ハヤカワ・ポケミス293P
正統派サスペンスもこもまでくると鼻につきます
邦題は映画公開時のものとのこと 確かに映画向きですな【C】

シュトルム「ある画家の作品」林道社65P
シュティフターと思って読了しましたが似たようなものかもしれません
小品【C】
関陽子「国際結婚《危険な話》」洋泉社新書206P
異国人との結婚は一筋縄ではいかない。
さまざまなリスク、たとえば金目当ての男や麻薬中毒者などの
危険人物を見抜けなかったり等がある。
それらを著者の見聞きした実例で語っているため、わかり易くかつ恐ろしい。
ちなみに著者も国際結婚者【C】
118丹波(☆2512):04/07/09 22:22
真鍮買いさん>よろしくお願いします。

『半分の過去』 赤川次郎 新潮文庫 312P  【C】
ごく普通のユーモアミステリーです。内容の展開は良かったと思う。
(−−;)最近ペースが落ちてきてます。色々と忙しくて・・・・
119テタ(☆5758):04/07/10 19:33
『べらぼう村正』都筑道夫 文春文庫 253p
楽しく読めた。解説によると続編もあるようで。
【C】
真鍮買いさん、今後とも、よろしくお願いします。

人生の知恵 ラ・ロシュフコー 角川文庫 203P

読んでいて辛くなる一冊。この本を読むと、いつも世界から
後ろ指を指されている気分にさせられる。
こんなにも正面から自分の悪徳と対面させられたのは初めてだ。
一言一言が人間の深層心理を暴き、心理を暴かれた「われわれ」は
自分自身を、ひいては人間を嫌悪せずにはいられない。
それほどまでに、彼の人間観察の目は、鋭い。【A】

食い物を粗末にするな 立川談志 講談社+α新書 235P

食い物問題について真面目に考えている人、と言うより、
あんまり深く考えたことの無い人にオススメしたい。
笑ったり心配したりしながら、食べ物の大切さが分かる。毒舌耐性必須。
なんだかんだ言って、家元も結構イイモノ食ってる…【C】

全日本食えば分かる図鑑 小学館 椎名誠 236P

食い物の本ばっかり読んでるのは、夏で食欲が湧かない裏返しだろうか。
家元…談志さんの本と比べると、内容もジョークも主題も、全てが軽めで、口当たりが良い。
食べ物にたとえるなら、談志さんの本がドリアン、こっちはマンゴスチン、って所か?
料理の内容も気取ってなくてよろしい。てか気取ってたら多分読まない。【B】
121かいん(☆656):04/07/11 11:21
『シャーロックホームズの最後のあいさつ』 
コナン・ドイル 阿部知二 訳 創元推理文庫 296P
収録の短編「瀕死の探偵」の展開が特におもしろい。
周囲に事件の匂いをさせずに、全く予測もつかないアプローチで
事件の証拠を抑える彼の手法に良い意味で裏切られた作品だった。
【C】

『マルクス』 エドワルド・リウス 小阪修平 訳 現代書館 157P
彼が共産党宣言やその他の著書の思想に至った過程を平易な文章で解説している。
マルクス哲学や、現代哲学をこれから始める人に最適な1冊です。
【C】

『<美少女>の現代史』 ササキバラ・ゴウ 講談社現代新書 196P
サブタイトルは「萌え」とキャラクター
美少女という視線で、美少女アニメの定義と、いつ頃から
美少女アニメが蔓延してきたのかとその理由を解説する。
なかなか興味深い。物語の喪失と美少女の台頭という図式を考えてしまう。
【B】

『いまだ妖怪は徘徊している』 スラヴォイ・ジジェク 長原豊 訳 情況出版 99P
マルクスの共産党宣言がいまだ有効であることを、
映画や若者文化やたまごっちなどの大衆文化の本質と、資本主義や共産主義の
本質を比較することで解説する一冊。
相変わらずだが、彼の視線は鋭いところを見ていると感心してしまう。
【B】
122真鍮買い(1989):04/07/11 12:59
>>114-121よろしくお願いします

『八月の博物館』 瀬名秀明 角川文庫 589P【C】
大長編ドラえもん風のSF小説、最初は読みはじめた時は大はずれかと思ったがネタばれしだした
200Pくらいからそこそこ面白くなった。執拗なメタフィクションの小細工はいらんかったかも

『終着駅へ行ってきます』 宮脇俊三 新潮文庫 251P【C】
著者は鉄道紀行文学の大家、作中で作者は高い運賃の寝台列車や新幹線を使い
高そうなホテルに泊まり特注の食事を楽しむなどやたら豪勢に金に使いまくる。
青春18切符などを使いせせこましく旅行する身としては大変うらやましいかぎりだ

『岸田理生戯曲集T捨子物語』 岸田理生 而立書房 200P【C】
最近亡くなったこともあって刊行されだした劇作家・岸田理生の戯曲集
弟子だけあって作風はもろ寺山修司、表題作の内容は父娘相姦と天皇批判

『ひかりごけ』 武田泰淳 新潮文庫 246P【B】
四本の作品を収めた短編集、表題作は前半が小説で後半が戯曲という変則的な構成で
主題はカニバリズム、やたらに中国贔屓の作者に少しイライラさせられる
123テタ(☆5963):04/07/11 19:10
>かいんさん、完走おめでとうがざいます。

『玩物草紙』澁澤龍彦 中公文庫 205p
エッセイ。【C】
かいんさん、完走おめでとうございます。

幸福な王子 ワイルド 新潮文庫 236P

童話界に輝く名著。私的お気に入り。
まぁ、風刺とかキリスト教観とか言っても、童話なので。良くも悪くも。【B】
125丹波(☆2914):04/07/12 21:48
>かいんさん、完走おめでとうございます。

『新説県民大図鑑』 「ニッポンジャーナル」編集部編。訳;堀五郎 402P
いわゆる県民性の本です。全国の都道府県を地域別にデータを元にして
県民性を解説してます。外国人が書いたものらしく、一部、誇大妄想的な
文章もある。読んで実感したことはやっぱり、「データと実情は必ずしも
一致しない」ということでしょうか?県民性なんて知っている人は
知ってても門外漢にはサッパリなことが多いですからね。でもちょっと
した小噺としては面白く、会話のネタが増えたような気がします。【B】
126うんこ太郎(2117):04/07/13 08:42
初めましての方、よろしくお願いします。
かいんさん、完走おめでとうございます。

大岡信著『大岡信の日本語相談』朝日文芸文庫p288
週刊朝日?かなんかに連載されていた、読者の日本語の質問に、4人の著名人が持ちまわりで答える
というコーナーの、大岡信さんの回をまとめたもの。
高校生くらいの時初めて読んで、すごく面白かった記憶があるんだけど、改めて読んだらなんか眠かった。
再読だからかな?でも、初めてこの本のシリーズ読んだらやっぱり面白いんじゃないかなぁ〜と思う。
何より、読者の質問の投稿に、はっとさせられるものが多い。そんなわけで【B】
最近忙しくて、あんまし本を読む時間がない_| ̄|○
127HANA(☆☆☆☆☆4372):04/07/13 14:15
かいんさん、完走おめでとうございます。

『幽vol.1』 メディアファクトリー 319p
日本初の怪談専門誌らしい。創刊号は小泉八雲特集。
「幻想文学」みたいに特集にもう少しページを使って欲しかった。八雲の場合は特に。
京極夏彦の小説や、実話怪談なども充実していていい感じ。
大いに趣味に合うので、もう少し早いペースで出してほしい。【B】

『百器徒然袋 風』 京極夏彦 講談社ノベルズ 536p
(探偵)榎木津が活躍する中篇三本を収める。
通常のミステリと違い、事件そのものを楽しめるというのは本当に凄い。
自称一般人の主人公がだんだんと「一味」に巻き込まれていくというのがミソだが、我々から見ると彼も十分変わり者なのである。
「面霊気」のラストが特に気に入った。【B】

『続現代奇聞録 怪異百物語』 猿田悠 マイクロマガジン 203p
実話怪談集。夏になるとこういうのが読みたくなるのは日本人のDNA?
しかし玉石混合これだけ読んでいると、多少食傷気味になってくる。
内容としては可もなし不可もなし、まあ普通の怪談。
そういやオカ板の怪談そのままが入っているな・・・【D】

『暗黒神ダゴン』 フレッド・チャペル 創元推理文庫 249p
先祖から受け継いだ館、意味不明の言語が書かれた手紙、屋根裏の手錠、魚を思わせる娘。
これだけ小道具がそろっているにも拘らずクトゥルー神話ではなかった。
どちらかというと主人公の(鬱陶しい)内面を描いたサイコホラーといえる。
原理主義者としては神話ではないと思うが、ホラー小説としてはよく出来ていると思う。
しかし本当にクトゥルー入れてる意味がないなあ。【C】
128鳥崎(☆7448):04/07/14 00:12
かいんさん完走おめでとうございました。

『オーケンのめくるめく脱力旅の世界』大槻ケンヂ266p 新潮文庫

普通の人は好んで行こうとはあまり思わないようなところ
を旅するエッセイ。池田貴族追悼記や筆者の精神病院通院記
など暗く、危ない内容が多い。三十路男三人で事故を起こしながら
牧場へ行き、イヌのかっこうをしたバスを追いかける話が面白かった。【C】

『紋切型辞典』フローベール 山田欝・訳 163p 平凡社ライブラリー

ありがちな表現法の辞典。簡潔すぎてよくわからないくらい簡潔
だが、主観的なものや単なる言葉遊びみたいなものもある。
悪魔の辞典をマイルドにしたような感じ。【C】
129みんちー(☆☆5868):04/07/14 00:30
真鍮買いさん、よろしくお願いします。
かいんさん、完走おめでとうございます。

『バッテリーW』 あさの あつこ 教育画劇 223p
シリーズ第4弾。
ちょっと小休止。
でも充分面白いけど。【C】
トリイ・ヘイデン「タイガーと呼ばれた子」早川書房389P
最後まで読んでも再読かどうか判然としませんでした【C】
131テタ(☆6198):04/07/14 21:25
『楽しき熱帯』奥本大三郎 集英社 235p
アマゾン昆虫採集紀行。いまひとつ臨場感がない。
【C】
『掌篇妖怪草紙・巻之二・小袖の手』京極夏彦・講談社・124p
(6cm X 4cm の豆本。「魍魎の匣」の単行本の全プレ品)
出来としては平凡な小品小説だが、
装丁その他を含めた、企画全体としては良い出来だと思う。→【 C 】
133鳥崎(☆7982):04/07/17 12:24
『幻島記』 白石一郎 文春文庫 302p

表題は慶長地震で沈没した島を偽造する話。他戦国、江戸時代
の九州を舞台にした計5編。どの作品も急激に変遷する時流の中に
ある人達を主人公に設定してどのように切り抜けていくか、
切り抜けられないかを描く。「一炊の夢」がとくに面白かった。【B】

『村上朝日堂』 村上春樹、安西水丸 新潮文庫 232p

エッセイ集。可もなく不可も無い内容だが、20年前に書かれた
ものの割には古くてなんのことかよくわからない話はなかった。
翻訳家の立場から書かれたものにハッとさせられるものが多かった【C】
134丹波(☆3476):04/07/17 15:58
『血の騒ぎを聴け』 宮本輝 新潮文庫 365P
宮本輝氏の最新エッセイ集です。好きな作家のエッセイってやっぱり
興味あります。作者自身の体験記や書評など、盛りだくさん。特に最後
の「自作を語る」は宮本作品を語る上で、重要な事項が多かった。「花の
降る午後」や「泥の川」など、読み返したくなりました。【B】

『ショートショートの広場11』 阿刀田高・編 講談社文庫 197P
「小説現代」に一般から応募されたショートショートを63本集めたもの。
1〜2ページで終る非常に短いものがほとんど。短い中でブラックユー
モアや風刺、笑いを取り込むのは難しい作業なのは解るけど・・・・・、
やっぱりプロの作家の力量と素人の差というものを感じさせられ
ました。【D】
135夜( ゚ー゚)(5232):04/07/18 21:14
真珠買いさん、よろしくです。
……完走の方のチェックがままなってない_| ̄|○

「赤い楯 −ロスチャイルドの謎」4/p60【c】
密林のページ数間違えで記録ミス、3−4巻ページ数調整してます。
通報しておこうかなぁ、登録面倒いけど。
「びーふすてーきくらぶ」に微笑んだのは私だけでしょうか。
どうもこうなんていうか、通して読んで丸呑みにしたとしても、胸に迫るものが
いまいちないというか。
全部まるっと真実だとしても、害も益もあるとしか言えないなぁと。

「しゃばけ」p342【b】
なんていうのか薄ー……いや、いいんだけど。
期待したより面白かったというのに、なんでこんなに薄味に感じるんだろう。
評価も高く、まあすぐ読みたいー、という状態でもないけど次作もまず確実に
読むでしょう、なんか薄く感じるのはむしろなんでかわかりません。
嫌な人物のいないタイプの物語りですね、そうか執着もどこか薄いんだな。
うげ、文章がしっちゃかめっちゃか_| ̄|○スミマセヌ

「風姿花伝」p162【b】
芸能書として、明治期まで能の家にのみ伝わっていたものだそうです。
『秘すれば花』なんて言葉もこの中のものですね。
(戦国モノの時代劇に出てきたのは……間違いになるのかな?)

古典としては非常に読みやすいと思います、旧字旧かなにさえ慣れてれば、
注釈もいらないくらいじゃないかな?
たかが趣味とはいえ、物を書く身ですし、交流のために受けとか狙いますし。
≪花≫の考え方がとても面白かったです。
父の天才に比べ、努力の必要な秀才だったとされる世阿弥ですが。
だからこそ、誰にでも近しい内容になったのではないかなぁと。
今度はページ数カウント間違えるし……(´・ω・`)
>>136は上の名前欄でお願いします。
138OPERA(☆☆☆☆2677):04/07/19 01:36
「ゴシップガール / セシリー・V・Z」 332P 【C】
この本の内容がリアルだっていうなら、アメリカの高校生は相当ドキュ(ry

「骨笛 / 皆川博子」 248P 【C】
幻想小説というんかな…皆川博子のこういう系統の作品は苦手分野です。

「竹取物語(全) / 角川書店編」 252P 【B】
次々と男を破滅に導く魔性の女、かぐや姫。全部読んでこそ「竹取物語」の
本当の面白さがわかるのかもしれない。

「スリー・アゲーツ / 五條瑛」 737P 【B】
鉱物シリーズ第2弾。この人の文章はすごく読みやすくて好きです。

「感情教育 / 中山可穂」 365P 【C】
面白かったけど段々中山可穂の作品は内容もキャラもみんな同じなのではないかと思えてきた。


一行感想文になってしまった…。自分のボキャブラリーの無さに乾杯。
昔から感想を書くのが苦手で、一行捻り出すのもかなり苦労する。
すらすら書ける皆さんはすごいです。
私の感想文はちと浮いてる気がする。下手でヽ(´ー`)ノ
ヤン・マーテル「パイの物語」竹書房474P
難破したパイ少年と凶暴なリチャード・パーカーの二人きりの長い漂流譚
魚を釣りウミガメを捕り海水を蒸留しリチャード・パーカーを怒らせない
極限のサバイバル描写と驚愕のラストシーン
何度でも読み返したくなります【B】

余談ですが「ツシママル」という船名がいかにも難破しそうですな
ブラックユーモア傑作選 阿刀田高編 光文社文庫 374P

阿刀田さんから構成とアンソロジストの天賦の才を感じますた。
全体的に小奇麗に選ばれてると思ったが、
ブラックユーモアのレベルに関しては60点…?
世間的露骨なブラックに慣れ過ぎたんかなぁ。【B】

地獄の辞典 コラン=ド=プランシー作 床鍋剛彦訳 講談社+α文庫 517P

ただの辞典かと思いきや。どうにも作者の博識なコラムが読めていいですね。
悪魔の情報、民間の迷信、フランス人の好きそうなオカルティックな話が沢山。
ただし、コレは抄訳なので、自分の気になる悪魔の情報が載ってるとは限らない。
とりあえず、コレ文庫化した講談社は偉い。挿絵も神。
やっぱり悪魔っつったらこの人じゃなきゃ。

ただ、日本人は作者のキリスト教的考え方に違和感を覚えますから!残念っ!
…種本となったヴァイヤーさんの本とか、和訳されてたら読みたいなぁ。【A】
141丹波(☆3982):04/07/21 13:21
『花の降る午後』 宮本輝 講談社文庫 506P
一つ前に読んだ宮本氏のエッセイを読んだ瞬間、これを読み返したくて
堪らなかった。2年ほど前に一回読んだんですが今回は登場人物も全て
紙に書き出して深読みしました。昭和末期の春に刊行された神戸を
舞台とした、ミステリーと恋愛小説が合体したような内容です。
ひとりの円熟期の女性をメインに様々な人々が、生きることに苦しみ、
人を愛し、人間の奥深さに触れる・・・・そんな良作です。ただ、登場する
人の関係や間柄が複雑ですね。でも作風がいかにも、神戸の午後といった
雰囲気でした☆【A】

尚、この人の作品としては珍しく、パッピーエンド風に締めています。
142HANA(☆☆☆☆☆6185):04/07/21 19:25
『幻想文学3』 幻想文学出版局 192p
特集は幻想純文学。
幻想的な純文学を50点挙げているが、何故か読みたい、と思うものが少なかった。
中井英雄、古井由吉くらいか・・・。
ブックガイドでは読みたいのが大いにあるが、20年前のものなので絶版にならずにあるか・・・【C】

『中空』 鳥飼否宇 角川文庫 350p
ミステリ。
横溝正史賞、因習に囚われた村、20年前の殺人、といったキーワードから横溝世界的などろどろとしたものを想像していたのだが、随分とあっさり風味なのは語り手の造型か、それとも文体のせいか・・・
個人的には横溝世界を想像していたので少しがっかりした。
真相の一部と動機はなにやら京極的。【D】

『定本山頭火全集1』 種田山頭火 春陽堂書店 531p
山頭火が詠んだ全俳句が網羅されている。
やはりよいと思う句は草木塔に全て収められている。
収められていない句にも秀作が多いが、多すぎて一つ一つ吟味しにくい。
旅先を読み込んだ句に心惹かれるものが多い。【B】

『江戸川乱歩全集1 屋根裏の散歩者』 江戸川乱歩 光文社文庫 740p
初期の短編が収められている。
「二銭銅貨」「D坂」「赤い部屋」「白昼夢」「人間椅子」・・・
あまりにも名作が多すぎる。特に「赤い部屋」「白昼夢」は初めて読んだ時の衝撃が思い出さされた。
とにかく必読の一冊と思える。【A】
143テタ(☆6624):04/07/23 23:15
『柿の種』寺田寅彦 岩波文庫 310p
ひとつひとつが短すぎて物足りない。
著者が「日記の断片のようなもの」と書いてるから仕方がないのか。【C】

『気候が文明を変える』安田喜憲 岩波科学ライブラリー 116p
3200年前に引き起こされた気候変動を例に、それが世界史にどのような
影響を与えたかを解説している。
以前に読んだ『環境と文明の世界史』の衝撃的な面白さと比べると
やはり物足りない。【C】
144みんちー(☆☆6099):04/07/24 00:10
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『バッテリーX』 あさの あつこ 教育画劇 231p
シリーズ第5弾。
なんかあんまり野球してないぞ・・。
6巻で完結するらしい。早く出て欲しい。【C】
145HANA(☆☆☆☆☆7814):04/07/24 05:32

しばらく書き込めなかったから溜まってます。

『ペガーナの神々』 ロード・ダンセイニ ハヤカワ文庫 211p
空想上の創世、神々、及び終末の日について書かれたている。
特に創世と終末のイメージは、身震いがするほど・・・。
とにかく神々の夢幻的なイメージが素晴らしい。
神話とか幻想文学に興味を持ってる人には基本文献。【A】

『野ざらし忍法帖』 山田風太郎 ちくま文庫 365p
忍法物の短編集。
表題作の「忍者野晒銀四郎」はラストがホラーっぽくて気に入った。
他には「忍者仁木弾正」「忍者傀儡歓兵衛」等が面白かった。
しかし主人公、ほとんど救われないか死ぬかするなあ・・・【C】

『恐るべきさぬきうどん 麺地創造の巻』 麺通団 新潮OH文庫 316p
うどん食べたい。
他県の人間には製麺所がうどん食べさせているとか創造つかないだろうな。
小学生の時分、金毘羅さん行ったとき「醤油うどん」があまりに上手く三杯食べてしばらく動けなかったことを思い出した。
とりあえず今度この本片手に回ろうと思う。【B】

『鏡花全集巻八』 泉鏡花 岩波書店 737p
圧巻は三分の二を占める「風流線」「続風流線」。偽善的な上流社会とそれに対抗する鉄道工夫の活躍を描いている。
ヒロインの造型がなかなかにいい。ただし幻想性は少なめ。
「紅雪録」「続紅雪録」も小品ながら雪の中の待合室の描写が気に入る。【B】
146ナシオン:04/07/24 09:21
「夢を食った男たち」阿久 悠 p476

 かつての日本テレビの人気番組スター誕生から生まれたアイドルたちと
筆者の絡みをつづった70年代中盤以降の芸能界の物語。
147HANA(☆☆☆☆☆9238):04/07/24 20:36
遅ればせながら
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『百物語第三夜』 平谷美樹 ハルキホラー文庫 260p
実録怪談集。
筆者周辺の話を集めており、他の怪談集とは一風変わった話が多い。
ただしUFOと超能力関係は止めた方がよかったと思う。
怪談集でこの二つ使って成功しているのを見たことがない。【C】

『ファンタスマゴリア 光学と幻想文学』 マックス・ミルネール ありな書房 296p
ファンタスマゴリア自体についてではなく、幻想文学が光学とどのように関わっているかという論文集。
鏡や望遠鏡、カメラといった道具がいかに幻想文学に影響を与えているかについては驚かされるばかり。
紹介されている中には読んでいないものも多く、自分の読書不足が悔やまれる。
一番面白かったのはやはりホフマンについて。【B】

『伝染る「怖い話」』 宝島社文庫 413p
三章に分けられていて、第一章では噂関連。二章では霊関連。三章では現代との係わり合いについて書かれている。
90年代だけありオウムなど今では少し聞かない話題が多い。
他の恐怖関連書籍にはない話題が多く、アニメ業界の話など暗い気分になれること請け合い。
個人的にはダルマ女、学校の怪談に興味を惹かれた。【B】

『天城一の密室犯罪学教程』 天城一 日本評論社 455p
探偵作家の初作品集。ただしデビューは山田風太郎と同時期。
密室の論理を説いた理論編などは興味深く読めたのだが、小説の方は暗示に留める部分が多くわかりづらい。文体に馴染めないこともそれに拍車をかけている。
トリック至上主義を批判しているものの、短編ほとんど全てが機械密室というのも皮肉である。
評判の「高天原の犯罪」はあまり感心しなかったものの、「盗まれた手紙」は面白かった。
著者に習って批判的に書いてみました。【C】
148むらかみ(☆☆6584):04/07/25 00:57
新規の参加者様はじめまして、完走のみなさんおめでとうございます。

『誰も知らない小さな国』佐藤さとる 講談社文庫 214P
OPERAさんの「感想が苦手」というコメントを拝見して
自分の感想を見つめなおすことしきり。私も感想あんまし書いてないじゃん!!
というわけで【C】

『時のかなたの恋人』ジュード・デヴロー 新潮文庫 602P 再読
タイムトラベルものは数あれど、「リプレイ」と並んで私のお気に入りです。
最後に幸せな気分になりたいときはこれ。【B】

『タイムラン(上・下)』マイケル・クライトン ハヤカワ文庫 459+459P
タイムトラベルものかと思いきや、量子多元宇宙ものでした。
クライトンって企業VS学者という対立が多いような。【C】

『隣の家の少女』ジャック・ケッチャム 扶桑社ミステリー 416P
酷い話です。再読ですが何度読んでも読後が悪い。
それでも現代恐怖小説としては、重要な位置を占める作品だと思います。【B】

暑い日が続きますが、みなさまお身体にはお気をつけて。
私は夏風邪で、クーラー効きすぎの会社でグズグズいっています……。
149みんちー(☆☆6206):04/07/25 22:21
『NO.6(ナンバーシックス)#1』 あさの あつこ 講談社 207p
2013年の理想都市「NO.6」。エリート居住区に住む12歳の紫苑は、
特別警戒地域から逃走してきた少年・自称ネズミと出会う。
その瞬間、紫苑の人生はリセットされた。待つのは破滅…!?
まだ序章だけど、すこぶる期待度高し。【C】
150丹波(☆4550):04/07/26 11:21
『小僧の神様・城の崎にて』 志賀直哉 新潮文庫 285P
以前から読みたかった志賀直哉の短編集です。深い内容のものから
ユーモラスなものまで多々ありますが、その中でも、「流行感冒」、
「真鶴」、「濠端の住まい」は良作だと思う。ただ、最後の4篇の山科物
・・・ですか?一つの連作らしいですが順番がバラバラでなんのこっちゃ
さっぱりでした。内容もイマイチ掴めない。。。もうちょっと読者に対す
る配慮が欲しかったです・・・・。でも全体としては秀作。【B】

『透明な檻』 赤川次郎 新潮文庫 283P
お馴染の長編サスペンス小説。サラッと読めるのがいい。とりあえず
新潮文庫の赤川作品読破を継続中です!【C】
151丹波(☆5079):04/07/28 09:45
『安全のカード』 星新一 新潮文庫 260P
やや長めのショートショート16編。10ページから20ページ位のものだが、
これは依頼された枚数の都合らしい。カラクリを展開させたり、あっと
言わせるというより寧ろ、謎を残す内容が多かったように思える。
「人員配置」、「雷鳴」、「問題の部屋」の3つは特に良かった。【C】

『復讐はワイングラスに浮かぶ』 赤川次郎 新潮文庫 269P
中編ミステリー1本と短編ミステリー3本の計4本の話を収録。
古本屋で買ったんですが紙面がわら半紙のように変色してました。
血なまぐさい事件も濃厚な情事もユーモアに描く赤川氏に感服し
ますね。やっぱりこの人に純文学は似合わない。【C】

なんだか連続カキコになってしまいました。。。夏休みですから結構
自由になる時間が多くて読書にも集中できます。今後ともよろしく@
152HANA(☆☆☆☆☆☆313):04/07/28 13:31
『ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語』 東雅夫 編 学研M文庫 535p
「大烏」「おとらんと城奇譚」「龍動鬼談」「物の怪」等を収める。
読んでいて不意に「文字禍」という言葉が頭に浮かんだ。凝古文体はとにかく馴染みにくい。
一番読みやすかったのは黒岩涙香というのが何とも・・。
それにしてもドレは素晴らしい。【C】

『季刊幻想文学30』 幻想文学出版局 207p
特集は異端文学マニュアル。
主になっているのは久生十蘭、夢野久作、小栗虫太郎等。
当時ならともかく現在は市民権を得ている作家が多い。
特集は29号と分けたため、ページ数が少なく残念。新青年中心ならもう少し作家が紹介できるだろうに・・・
レヴューでは相変わらず読みたくなるものが多い。【C】

『東京焼盡』 内田百閨@ちくま文庫 333p
東京空襲下での日記。
空襲下にもかかわらずいつもの調子である。酒に拘っているのが妙におかしい。
それにしても文学報国会解散の件は素晴らしい。
文学者気取りの政治家に爪の垢でも煎じて飲ませたいものである。某都知事、知事や帰るべき朝鮮を持っていない輩に。
それにしても戦争末期は日本の勝ちを信じている人間いなかったんだなあ。原爆も伝わりが早いし。
資料としても一級品である。【B】
153テタ(☆6958):04/07/28 19:09
『毒の文化史』杉山二郎 山崎幹夫 学生社 334p
毒という視点から人類の歴史を振りかえるという
かなりスケールの大きな対談。
二人の専門が違っていろいろの方面からの引用に圧倒される。
【B】
154ナシオン:04/07/29 19:32
ナシオン(663)

 「新撰組と会津藩」星亮一 平凡社 P187
 会津藩と新撰組の関係が分かりやすくまとめてあった。これから、新撰組
関係の小説を読むときには役に立つかもしれませんね。
>りーすさん、ありがとうございました。
「恐怖の誕生パーティ」p404、【b】
サマンサが本当に一体なにをしたというんだっ_| ̄|○・゚・。
最初から“犯人”がわかっている話なので、どこでりーすさんの言う事実が
判明するのか、ちょっと妙な読み方をしてしまいましたが。
(大抵そういう先入観ってよくないのですが。)
「うぎゃー!?」
でした……ホント( ノー゚)。ソンナ


「暁天の星」p261【c】
好きな話ですが、バランス的にcかなぁ。
見た目イマドキの若い兄ちゃんが(中身古風かも( ´∀`))、法医学教室に
院生として配属。
そこの若いお姉ちゃんと(助手、中はがらっぱち系だけど言動可愛い)。
幼馴染みの刑事と一緒に、暴走するシリーズの一作目です。

事件がちょっと特徴的かも、流れはスムーズ、法医学に関する知識は、
完璧っていっていいんでしょうね(なんせ本職だしなー)。


「君主論」p235【b】
マキャたん(マキャベリ)性格悪ー|゚д゚)
勧められた人が言うように、お人よしで世間知らずだと思うけどっ。
でもって、多分誠実でどっか抜けてて可愛いんだろうとも思うけど。

“特定の君主”の気を引くために書かれたという書物。
かなりの数のタイプ別分類になっているのは、マニア性質がさせた自然な
ものと見なします。
156ナシオン(915):04/07/31 14:27
「だめだこりゃ」いかりや長介著 新潮文庫 p252

 8時だよ全員集合、なつかしいね。
 踊る大捜査線はみたことがありませんが。
157ナシオン(1109):04/07/31 17:50
ゴールデンアワー 四元 康祐 著 新潮社 P104

 詩集だったんですね。
 30分で読み終えました。
158ナシオン(1342):04/07/31 18:07
「青春18切符で愉しむ鉄道の旅」 青春18きっぷ探検隊 編
小学館 P233

 なんか、今日はかるいものばかりでした。
 もっとも、わたしのばあい、おもいのは殆どよみませんけどね。

 このきっぷで、九州に行きたくなりました。
159トビ子(☆☆☆☆9783):04/08/01 09:54
かいんさん完走おめでとうございます。
(・Д。)さん完走おめでとうございます。
HANAさん完走おめでとうございます。

『百器徒然袋−風』 京極夏彦  講談社ノベルズ 536P
驚いたのがオビ部「姑獲鳥の夏、映画化」榎木津が阿部寛らしい。
そんなエノさんの破天荒日記と化した百器シリーズ。
神よりむしろ古書肆のほうが本島君のあつかいが非道いと思うのだが。
面霊気ラストがよかった。「五徳猫」のせいで最近やけに招き猫が気になる【C】

『骨董屋征二郎京暦』 火坂雅志  実業之日本社 345P
明治時代初期の京都を舞台に元藩士の男が骨董屋商売を通じて出会う人間や
社会の混乱を描いていく。御一新から骨董(特に茶道具)が暴落し、希少な
国宝級の名品が二束三文で諸外国に叩き売られるという状況を憂う姿に同意。
できればもっと長編で読みたい【C】
160鳥崎(☆8712):04/08/01 18:48
(・Д。)さん,HANAさん完走おめでとうございます。

『新世紀デジタル講義』立花隆・他 新潮文庫 516p

コンピュータのしくみ、歴史、各分野に及ぼす影響、
その後の展望などについて。2000年頃の話なので
ピントの合わない話もあるが、浅く広く書かれていて
何も知らずにコンピュータを使っている人にもそれなりに
理解できた。歴史とコンピュータ産業の構造が興味深い。【C】

『ふしぎの博物誌』 河合雅雄・編 中公新書 214p

生物、地学の評論集。「子供に教えてあげてほしい」などと
前書きで言っておいて、冒頭の3編が糞、レイプ、死体について
という構成にまず驚く。昆虫の生態に面白い記述が多く、
アリとアブラムシの関係が特に印象深いが、筆者の文章の巧拙
に差がありすぎる気がした。【C】
161みんちー(☆☆6411):04/08/01 23:32
HANAさん完走おめでとうございます。

『NO.6(ナンバーシックス)#2』 あさの あつこ 講談社 205p
近未来サバイバル小説第2弾。聖都市「No.6」のエリート候補
生から一転犯罪者として逃亡中の紫苑。
ネズミの言った「すべてを知ってもなおNo.6に帰りたいならオ
マエは敵だ」の真意は?
もうこの世界の虜。3巻が楽しみ!【C】

162白川道(☆☆☆☆7869):04/08/02 18:49
完走されたみなさん、おめでとうございます。

最近小説を読みきれてないですねー。
途中まで読んで放ってるのが十数冊・・・。
そんな中で一気に読了したこの2冊は別格、ってことですかね。


三島由紀夫『潮騒』新潮文庫197p・・・【A】
島で生まれ、島で仕事に就き、島で結婚し、島で死ぬ。
そんな完結性、独自性が特徴の神島でおこる少年と少女の恋愛物語。
少年から大人に変わる・・・って歌にもあるけどそんなテーマも内包したいい小説です。
三島は初体験ですけど結構いいんじゃないでしょうか。

三浦綾子『塩狩峠』新潮文庫389p・・・【A】
主人公信夫の生い立ちから最期までを通して、
キリスト教への目覚めと信仰を描く。
信夫の正直さ、やさしさ、弱さなどがストレートに書かれていて読み応えがあります。
その正直さと信念の強さゆえに信夫はふじ子と結婚できなかった・・・という話も感涙もの。
163HANA(☆☆☆☆☆☆1802):04/08/02 19:44
トビ子さん、鳥崎さん、みんちーさん、白川道さん、ありがとうございます。
ナシオンさん、よろしくです。

『定本畸人研究Z』 畸人研究学会 ちくま文庫 520p
工事現場で惑星を作る「ラム男」、路上に数字を書き続ける「ナンバーズ」、ごみ屋敷に住む「刀剣フェチ」、「千葉県民」
ここには様々な人々がいる。
お勧めは様々な主張を伝える「有象無象の叫び」、ちょっと変わったお店「カルトなお店」、人の住むところ「オレの家」等
ここまで熱くなれる人々がほんの少し羨ましくなったりして・・・。【B】

『香山滋全集7』 香山滋 三一書房 526p
目玉はなんと言っても「怪獣ゴジラ」。シナリオタイプだが映画の感激が甦った。
この時期はいわゆる秘境物は少ないが、変わって怪獣物とでもいうべき物が増えている。雪男とか。
なんともいえない味の小説がそろっていてうれしい。【B】

『稲垣足穂全集5』 稲垣足穂 筑摩書房 443p
数学とか天文学に関するものを集めている。
算数の時点で止まっている自分にはあまりにも難解。リーマン図形といわれてもほとんど理解できず。
理解できたのは自伝的内容のものと子供向けの「星の学者」のみ。
勉強不足が身に染みた。【C】
164真鍮買い(3064):04/08/02 22:15
かいんさん、(・Д。)さん、HANAさん完走おめでとうございます。

『怒りをこめてふりかえれ』ジョン・オズボーン/青木範夫(訳)原書房220P【B】
ウェスカーを読むにあたり再読、下層階級出身の男と中産階級出身の女が
結婚したことによるわだかまりを軸に展開される作品
男が女を透し差し向ける社会へのどうしようもない怒りの科白は圧巻

『ウェスカー全作品1』アーノルド・ウェスカー/木村光一(訳)晶文社215P【B】
『ウェスカー全作品2』アーノルド・ウェスカー/木村光一(訳)晶文社179P【C】
『ウェスカー全作品3』アーノルド・ウェスカー/小田島雄志(訳)晶文社192P【C】
著者は1960年頃のイギリスにおけるニューレフト運動の先鋭的な劇作家
内容も社会主義が云々といったものがメインで今読むのはつらい部分が多いかも
代表作とされる群像劇『調理場』は個人的には期待はずれでした…
面白く読めたのは1に所収の作品『根っこ』くらいかな

『松田正隆戯曲集 雲母坂 夏の砂の上』松田正隆 深夜叢書社269P【D】
頑ななまでに九州弁の科白に拘る京都の劇作家松田正隆の戯曲集
二編ともある特殊な状態におかれた家族の劇であるが…完成度はいまいちかな
高橋克彦「だましゑ歌麿」文芸春秋526p
江戸を舞台にしたミステリ
ややひねり過ぎですが楽しめました
歌麿を「うたまる」と読ませるのが意味ありげですな【C】

高橋克彦「写楽殺人事件」講談社319p
遡って再読
殺人事件は平凡ですが【b】
166丹波(☆5376):04/08/03 11:05
『新・東京23区物語』 泉麻人 新潮文庫 297P
東京都23区を区別ごとに詳しく解説した社会学の文庫本。読んで
たら東京に対する憧れが激しくなってきました。日本の政経の
中心である東京を知る上では十分な内容だったように思えます。
ユーモアに富んだ文章が特徴。【B】
167りーす(8☆8675):04/08/03 20:06
完走者のみなさま、おめでとうございます。
読んだ本の整理が進まないうちに、もう8月か・・・。

『コパーヘッド』ウィリアム・カッツ(著) (創元推理文庫)402p【B】
英国航空の定期便に偽装したソ連軍機が、アメリカが開発中の超高性能兵器の完成を阻止する為に侵入するが、
その事を知るのは撃墜された本物の旅客機に乗っていた、大西洋を漂流する、ただ一人の生き残りだけ。
やや、時代設定は古いものの、この作者の幅の広さには驚かされます。

『縄文時代の商人たち』小山修三、岡田康博(著)(洋泉社新書)206p【C】
縄文時代と言えば、原始時代的なイメージがありますが、この時代に、北海道から関東まで、ヒスイやコハクが流通していた事実に驚きです。

『IT革命?そんなものはない』柳沢賢一郎、東谷暁(著)(洋泉社新書)201p【C】
どことなく、批評家にありがちな、驕りが感じられて、読後感も悪い。
他人を批判するのは良いが、創造的な自分たちの意見が見られない。
何より、題名がいかにもB級的な気がします(笑)。

『わたしを認めよ!』勢古浩爾(著)(洋泉社新書)206p【C】
『ヴォーゲル、日本とアジアを語る』エズラ・ヴォーゲル、橋爪大三郎(著)(平凡社新書)243p【C】
『東京見聞録』原田宗典(著)(講談社文庫)185p【C】
『見学ノススメ』原田宗典(著)(講談社文庫)259p【C】
168りーす(8☆9853):04/08/03 20:34
『ビジネスマンのための「個性」育成術』黒木靖夫(著)(NHK出版 生活人新書)198p【C】
ウォークマンの仕掛人、黒木氏の著書。それにしても、SONYには人材が多い。(某政党には人罪が多いけど)
生活人新書にまで、手を広げてしまった・・・。

『GooD Luck』アレックス・ロビラ、フェルナンド・トリアス・デ・ベス(著)(ポプラ社)119p【B】
書店で山積みされていたので、一面の緑※に圧倒されて、思わず購入してしまいました。
(※カバーが緑色です。それにしても、売り方上手いなw)
一見、内容は普通のファンタジーですが、人によって、ビジネス書や哲学書にも!?
一読の価値ある良書だと思います。【A】評価でもいいくらい。

『難関資格は働きながらとりなさい』佐藤孝幸(著)(かんき出版)238p【C】
『論語』貝塚茂樹(著)(講談社現代新書)198p【C】
『英語の新しい学び方』松本亨(著)(講談社現代新書)206p【C】
『「転職」のすすめ』渡辺深(著)(講談社現代新書)219p【C】
169ナシオン(1709):04/08/04 19:28
「そして誰もいなくなった」クリスティ P.367
生まれてはじめて、ミステリーを読みました。面白いですね。
つぎは、シャーロック・ホームズのシリーズにも挑戦したい
ですね。
170みんちー(☆☆6953):04/08/05 01:00
『犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』
コニー・ウィリス 早川書房 542p
謎の花瓶を求めて、21世紀と19世紀のあいだを行ったり来たり、
タイムトラベルで歴史を縦横に駆けめぐる史学生ネッドとヴェリティの
活躍をユーモアたっぷりに描く冒険譚。
読破に1ヶ月以上も・・・。
全体的にどうでもいいような内容。【D】
小泉和子「洋裁の時代」OM出版187p
日本人の衣服の変革期は鹿鳴館時代ではなく
サザエさん連載当時だったわけですな
生活感あふれる歴史書
「はじめてズロースをつけたとき」といった回想譚もあり
電車の中で読むには不向きでした【c】

福井晴敏「亡国のイージス」講談社文庫上552p下364p
日本人の心を揺さぶる非常によくつくられた小説【a】
172$男(1593):04/08/05 19:51
皆さんよろしくおながいします。

『図書室の海』  恩田陸   新潮社 p237
 恩田さんは長編より短編に向いてるんじゃないかというぐらい。【C】

『バードケージ』清水義範 NHK出版 p300
 主人公がある日駅で助けた中年男性から1億円をもらう。
 その1億円で、主人公が壊れていく様を期待したんだけどなぁ……【D】

『村上朝日堂』 村上春樹  新潮社  p232
『村上朝日堂の逆襲』p263
『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』 p344
『村上ラヂオ』p217
 以上4冊2日で読了。この人のエッセイは面白い。
 うーん、水丸の描く春樹の顔はカワイイ…【B】

173$男(3048):04/08/05 20:33
もういっちょ。

『OUT』上下  桐野夏生  講談社  p446+340
 全体の暗い感じがとてもいいです。
 主人公の雅子は最後まで無敵でいて欲しかったのに、裸にされてやんの… ( ´Д⊂ 【B】

『ドミノ』  恩田陸   角川文庫  p383
 ひとつひとつの小さな物語が、東京駅での奇跡につながるという物語。 【C】

『コンビニララバイ』  池永陽  集英社 p286
 どこかの町実際にでありそうなぼのぼのとした物語。
 普段難しい本ばかり読んでる人に読んで欲しい。【C】
 
 
>>172
$男さんよろしくお願いします。
春樹のエッセーいいですよね。

中上健次『重力の都』新潮文庫177p・・・【C】
結構ハードな短篇。目を針で突いたり、セックスしたり。。。
そんな穢い物語に真実を見さすというスタイルらしいね。
読後感は最悪、というほどでもない。
175丹波(☆5565):04/08/06 08:54
『ラッフルズホテル』 村上龍 集英社 189P
シンガポールの高級ホテル「ラッフルズホテル」を舞台にした映画を
小説化したもの。一つの場面を3人の登場人物の視点で描く独特の
手法を用いた小説で、何かと比喩表現を多発している。しかもその
比喩が人を小馬鹿にしたようなものも目立って自分はあんまり気に
いらなかった。賛否両論が真っ二つに分かれそうな小説だと思う。
【D】

$男さんよろしくお願いします。^^
176HANA(☆☆☆☆☆☆3010):04/08/06 19:59
真鍮買いさん、ありがとうございます。
$男さん、これからよろしくお願いします。

『鏡花全集巻九』 泉鏡花 岩波書店 674p
「悪獣篇」「海異記」といった幻想的、ホラー的な話が多く非常に満足。
時期的に日露戦争と重なっており、「外国軍事通信員」「銀短冊」といった作品にその影響が見て取れる。
やっぱり白眉は「海異記」。海の怪異が畳み掛けられる様は素晴らしい。【B】

『汁かけめし快食学』 遠藤哲夫 ちくま文庫 363p
汁かけめしを熱く語った一冊。
家庭料理が不当に低く貶められている、という主張には全く同感。
少なくともコ○イ○のカレーよりは、うちのカレーの方が美味しい。
汁かけめしは歴史的には長いのだろうが、現在に名残を留めているのはカレーと丼物だけだな、とふと思った。
ところで皆さんは「ねこまんま」はどういった食物と認識してますか?【C】

『「超」怖い話凵x 平山夢明 竹書房文庫 221p
鏡の中から這い上がってくる壊された肉体、轢殺した亡霊に付きまとわれる男、守護霊に萌える女。
凡百の実話怪談とこのシリーズの違いは、やはり文章力だと思う。
寝苦しい夏の夜にいかがでしょう。【C】
177テタ(☆7173):04/08/07 16:28
『ウェーブレット入門』B.B.ハバード 朝倉書店 215p
硬いタイトルだけど一応一般向けの啓蒙書。そもそも著者は数学とは無縁の人らしい。
ウェーブレットという数学の道具の、意義や発見のエピソードのような
やわらかい部分と、それを補足する内容に踏み込んだ硬い部分とに分けられている。
しかしどっちつかずの中途半端になっている。どっちかに焦点を絞ったほうが
よかったのでは。もっとも後者に絞れば専門書になってしまうけれど。
【C】
178ナシオン(1963):04/08/09 07:07
北方領土上陸記 上坂冬子 文芸春秋社 P254

 日本人にとって北方領土とはいかなる
存在であるのかをもう一度考えてみよう
というのが、この本の内容です。
 ここでも、日本政府の外交下手が紹介
されています。
 ちょっと、情けなくなりました。
179かえるくん(☆7448):04/08/09 16:11
「堕落論」坂口安吾 322P【B】
熱いな、この人。無頼派と呼ばれるのも納得。
書きたいから書く、っていうのが伝わってくる。
内容も大学の講義みたいでおもしろい。

「人間失格」太宰治 166P【A】
人間関係か…。俺は嫌いな人間と接する時、仲良いフリもしない。
そういう努力を放棄してしまっている。器が小さいと
自分でも自覚してるけど、「別にいいや」と開き直ってる。
人間失格かな、太宰に言わせると。
暫く来てなかったから本が溜まってきた…

はじめましての方、はじめまして。
完走された方、おめでとうございます。

・澁澤龍彦全集8 澁澤龍彦 河出書房新社 571P
絵画にこだわった一冊。一枚の平面図から多面的に考える彼はカッコいい。【C】
・澁澤龍彦全集9 澁澤龍彦 河出書房新社 539P
澁澤龍彦集成、収録。全集の中でも、特に先生の人となりが見えてくると思った。
全集の中でも結構重要なポジションを占めてるんじゃないかなあ【B】
・トンデモ世紀末の大暴露 と学会 イーハトーヴ出版 254P
ご存知と学会。モノは紹介のしようなんだナァ、と思った。
魔道書ネクロノミコン…欲しいナァ。【C】
・海と毒薬 遠藤周作 角川文庫 165P
やっぱこの人好きだ。中1の頃とは全く真逆の感想を持てるようになったのは、
やっぱり俺が変わったのか。本の内容は変わらないし…。【A】
・他人同士 阿刀田高 新潮文庫 312P
短篇いっぱい。後を引くブラックなオチが良い。
迫り来る破滅ほど恐ろしいものは無い、ね。【B】
・黒魔術の少女 青柳友子 集英社文庫 260P
作品としてどうだ…ってワケじゃ無いんですが(失礼!
その描写の陰惨さと救われなさにはちょっとしたサディスティックな同情を禁じえない。【C】
・70年代カルトTV図鑑 文藝春秋 238P
この本はカルトだ。よってこの本を手にした俺もカルトだ。
TVがカルトたる所以はカルトである必要性があったからなんだね…【B】
・今夜、全てのバーで 中島らも 講談社 269P
とても良い本だと思った。全ての、心優しき酔っ払いどもに乾杯。【A】
181ナシオン(2215):04/08/10 17:09
 「アメリカ黒人の歴史」 本田創造著 岩波新書 P252

 ゆっくりと皆さんのあとを走らせていただいております。
 依然、米国社会に人種差別は残っている。差別はアメリカ社会のシステムの
一部に組み込まれており、システム維持のために必要なものであると著者は語
っている。
182丹波(☆6321):04/08/11 12:37
『あすなろ物語』 井上靖 新潮文庫 256P
ひとりの青年の少年期から壮年期までの成長を描く物語。特に中盤の
方は自分と年齢が似通っていたので感情移入しやすかった。全体として
の印象は「良い」の一言に尽きますね。
こういう小説をもっと読みたい。【B】

『夜のかくれんぼ』 星新一 新潮文庫 311P
風刺を含むSS28篇。枚数の都合なのだろうか、かなりまどろっこしい
プロセスを踏んでオチへと導くものが多かったような気がする。中に
はオチらしいものが無いのもある。これも故星氏の力量なのだろう。
「不吉な地点」、「うすのろ葬礼」、「幸運の公式」が良かった。【C】

『蛍・納屋を焼く・その他の短編』 村上春樹 新潮文庫 189P
不思議な青春小説の「蛍」は印象深く、短編小説の味が良く出ている。
近いうちに全部読み返してみたい。【C】
183むらかみ(☆☆8138):04/08/11 23:24
『二人のガスコン(上・中・下)』佐藤賢一 講談社文庫(374+391+384P)

ダルタニャンとシラノの人生が交差していたら、という物語。
とりあえずデュマが読み返したくなりました。【C】

『死のロングウォーク』405P リチャード・バックマン(とあえて言う)扶桑社ミステリ

歩くことをやめたら死ぬ、という競技に参加する若者を描いています。
ほんのりSF的な背景を用いていますが、それはあまり重要ではなくて。
極限の状況に置かれた人間関係を書く、キングの持ち味の原点だと思います。
再読(何回読んだかわかりませんが)ながら【A】

さて、夏休みは四国旅行でリフレッシュする予定です。
鯨とか青のりとかカツオとか、食べて食べてw
それではもう少し涼しくなったらまた〜
184ですな(☆☆☆☆8332):04/08/13 10:07
高橋克彦「完四郎広目手控」集英社317p
江戸のマスコミギョーカイという素材はおもしろいのですが
各編が短く物足りませんでした【C】
185鳥崎(☆9385):04/08/13 20:57
$男さん、よろしくお願いいたします。
完走された方おめでとうございました。

>176 HANAさん

「猫まんま」はみそ汁ぶっかけ飯と認識してます。

『情報様式論』 マーク・ポスター/室井尚、吉岡洋・訳 p377 岩波現代文庫

コンピューターが作り出した新しい社会について、近代の
論者の予測と実際の様相を比較、批評する形で論ずる。文体が独特で
難解なのでぼんやりとしか理解できない。フーコーの章は
解説で咀嚼してくれたのでよくわかった。【C】

『日本怪死人列伝』 安部譲二 p296 扶桑社文庫

尾崎豊、オウムの村井幹部など戦後の不可解な死亡事件の真相を
裏社会に詳しい筆者が推理するエッセイ集。殺し屋など裏社会が関係している
のではないかと思われる事件については細かい部分を詳しく推察している
ので面白いが、ロッキードや日航機墜落事故などそうでない事件に
関しては若干物足りない印象。尻すぼみの構成。【C】
186テタ(☆7507):04/08/14 19:35
『娘巡礼記』高群逸枝 岩波文庫 334p
百年近く前の文学少女の自分探しの旅、というところか。
微笑ましい。【B】
スティーヴン・キング「人狼の四季」学研M文庫185p
キング風味が濃縮されていますな
挿絵も美しく文庫サイズで見るには勿体ないほどです【C】
188某ヌレの389(9315) :04/08/15 17:32
>>新規の方
初めまして。これからも宜しくです。
>>完走された方々
心からおめです。

『壁』 安部公房 新潮文庫 253P【B】
芥川賞受賞の1冊。短編が6作品入っている。
S・カルマ氏の犯罪とバベルの塔の狸は読み応えのある作品だった。

『密会』 安部公房 新潮文庫 243P【B】
描写、ストーリー、人物…どれを取っても言葉に出来ない程凄かった。

『笑う月』 安部公房 新潮文庫 154P【C】
安部公房のエッセイというか創作ノート…に近いモノ。
もう少し安部公房の作品を読んでから、読んだ方が楽しめたと思う。

『探偵ガリレオ』 東野圭吾 文春文庫 324P【C】
5つの短編からなるこの作品。
似非理系人間の私は事件が起きた段階でトリックが2つ分かった。
それなりに楽しめた。

『仮面山荘殺人事件』 講談社 286P【C】
しっかりと作者の狙い通りにやられてしまった。
確かに『空前絶後のドンデン返し』だった。

『しのぶセンセにサヨナラ』 講談社 327P【C】
以前読んだ『浪花少年探偵団』の続編。
ミステリーの要素もしっかり残し、人間模様も楽しめた。
189ナシオン(2419):04/08/15 20:21
 点子ちゃんとアントン ケストナー 岩波少年文庫 p204

 少年少女向けの本もたまに読むと面白いですね。
 ケストナーという人はほんとうに心優しい人だということが
分かりました。
190$男(3888) :04/08/15 20:54
『天使に見捨てられた夜』桐野夏生 講談社文庫 p420
 もっと登場してください。木暮さん。【D】

『葬列』小川勝己 角川書店 p420
 話の主役である4人の組み合わせは、とても良いと思います。
 全体に内容が濃く、ラストシーンも期待以上だった。【A】
191ナシオン(2692):04/08/16 14:31
「お金持ち気分で海外旅行」きゅうえいかん PHP文庫 P273

 まあ、お金は賢く使いなさいということが詳しく書いてあります。
192かいん(☆1654):04/08/16 20:50
おくればせながら、完走された皆様、おめでとうございます。
新規の皆様、よろしくお願いします。

『エクリチュールの零度』
ロラン・バルド 森本和夫 林好雄 訳註 ちくま学芸文庫 276P
社会的環境から導かれる「言語」と、個人的経験から導かれる「文体」という
言語学の定義に「エクリチュール」という概念を加え、文学の世界を解明する。
・・・内容が難しく理解が及びませんでした。機会を改めて再読したい。
【C】

『哲学マップ』 貫 成人 ちくま新書 247P
哲学は先代の哲学者の流れをくみ取り、または批判することで成立している。
この本は、哲学者の系譜を図示してくれるので、全体像を理解するのに役立ちます。
【C】

『郵便的不安たち』 東浩紀 朝日新聞社 475P
哲学者の著者が手掛けた仕事(書評、論文、エッセイ)が集約された一冊。
オタク文化やエヴァンゲリオンなどへの言及もあり、読み応え十分。
【B】
193みんちー(☆☆7343):04/08/16 22:36
$男さん、よろしくお願いします。

『火の粉』雫井 脩介 幻冬舎 390p
自白した被告人へ無罪判決を下した元裁判官に、今、火の粉が降りかかる。
あの男は殺人鬼だったのか?
梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた…。
手に汗握る犯罪小説。
設定は違うが、デ・ニーロの映画『ケープ・フィアー』を思い出した。
ラストはいいと思う。【C】
194HANA(☆☆☆☆☆☆4210):04/08/17 13:12
>>185 む、我が家ではねこまんまは鰹節をふりかけたご飯となっております。ちなみに味噌汁版は犬ご飯と呼ばれており・・・

『アメリカン・ゴシックの水脈』 八木敏雄 研究出版社 251p
アメリカ文学におけるゴシック小説の影響を考察した一冊。
その発生からポオ、ホーソンまでを扱っている。
何よりゴシック的なのが、新大陸移住者の日記というのが恐ろしい。
プロテスタントの病理を見たような気がします。【C】

『幻想文学33』 幻想文学出版局 207p
特集は日本幻想文学必携。
古代から近現代までの幻想文学をコンパクトにまとめてありわかりやすい。
現代まで鳥瞰した年賦は実に力作。近代部分を読んでいると、題名だけで欲しくなる本が続出。
難点を言えば各時代時代の内容が薄くなりがちなこと。
他の号の日本幻想文学特集でカバーしながら読みたい。【B】

『香山滋全集8』 香山滋 三一書房 493p
秘境物は影をひそめ、風俗的なものが中心になってきている。
「魔婦の足跡」は前半の殺人事件が後半急転直下に無人島物になるあたり、初期の「怪異馬霊教」に通じるものがある。
こういう作りの作品は好き。【C】

『地名の謎』 今尾恵介 新潮OH文庫 255p
地名に関する歴史や風景を書いている。
わけのわからないひらがな地名なぞが増えているが、一時の流れで決めるのには僕も反対。
さいたま、とか完全にネタ扱いだし・・・
ところで皆さんは次の地名の読み方わかります?
1、浮気 2、汗 3、放出 4、未明 5、打出小槌町
195HANA(☆☆☆☆☆☆4998):04/08/17 13:24
『怪奇礼賛』 E・F・ベンスン他 創元推理文庫 396p
イギリスのホラーを集めたもの。最近の血なまぐさいだけのホラー(それも好きなんですが)とは違った一癖も二癖もある怪談が楽しめる。
ほとんどが初訳なのもうれしいところ。
気に入ったのはジェイムスを髣髴とさせる「ばあやの話」、嫌な進行を暗示させる「のど切り牧場」、幽霊との付き合い方「死は素敵な別れ」等。
やはりこの手の怪談は素晴らしい。【B】

『ミロク信仰の研究』 宮田登 未来社 392p
日本人におけるミロク信仰を考察した本。
鹿島踊、富士講、大本教、沖縄といったものを手がかりに日本人がミロクを受容したかが述べられている。
ここでは五十六億七千万年後といったものではなく、年々それが待望されていたことがわかる。
教理とかはあまり関係ないところで受容されているなあ。【C】
196テタ(☆7758):04/08/17 20:22
『本が好き、悪口言うのはもっと好き』高島俊男 大和書房 251p
エッセイ。
言いたい放題、薀蓄もたくさん。【B】
197かえるくん(☆7897):04/08/17 21:42
「痴人の愛」谷崎潤一郎 449P【C】
谷崎氏の女性観が良くわかる。女性を見下している、
と言われかねないが、決して見下しているわけではない。
『痴人』とあるが、今の男性でも共感する部分が
あるのではないかと思う。
198真鍮買い(5357):04/08/18 15:13
『眠れぬ森の美女たち』香山リカ 河出文庫210P【D】
著者がよくしている精神分析?によるお悩み相談本を小説として構成してみましたという
内容であり、社会的には不自由がない働く女性が幸福の在り処を求めて悩み共同生活を
行うというものだが…俺にはいまいち理解し難い部分がありました

『ペレアスとメリザンド』メーテルランク/杉本秀太郎(訳)岩波文庫222P【D】
童話のような意匠の戯曲。最初から最後まで特に現代的なひねりもなく終わる
戯曲史的な位置づけとか象徴主義のこととかも多少気にしながら読んでみたが
そんな面白みもいまいち見出せず

『空の境界(上)』奈須きのこ 講談社ノベルス431P【C】
『空の境界(下)』奈須きのこ 講談社ノベルス473P【C】
能力バトルもののライトノベル。連作短編で最初の方の話は少し構成に難があるが
下巻に入ったあたりから作者の世界にぐんぐん引っ張られてきて全体的には面白かった

『アヌイ作品集1』ジャン・アヌイ/鈴木力衛 岩瀬孝(訳)白水社310P【B】
『アヌイ作品集2』ジャン・アヌイ/米村晰 梅原成四 梅田晴夫(訳)白水社316P【B】
『アヌイ作品集3』ジャン・アヌイ/鬼頭哲人 岩瀬孝 芥川比呂志(訳)白水社331P【A】
全部で九本を所収した戯曲集。代表作の『アンチゴーヌ』と晩年の傑作『芝居稽古』を
所収した3は特に楽しめた。3冊を通して外れなく傑作揃い
199うんこ太郎(2557):04/08/19 06:59
『万葉秀歌(二)』 久松潜一 講談社学術文庫 440p
万葉集で筆者がチョイスした歌を解説した、ごくごく普通の万葉集の本。
これで読むのは2回目。寝る前に読むと寝つきがすごく良くなる・・・('A`) 【C】
200丹波(☆7536):04/08/19 11:31
『校庭に、虹は落ちる』 赤川次郎 新潮文庫 402P
先月初頭に刊行された新刊です。「学校」という閉鎖社会で起こった
せつない物語。明らかに学生時代ってのは長い人生の中で最も特殊
な時期なんでしょうね。読んでいてそう感じずにはいられません。【C】

『つねねらぬ話』 星新一 新潮文庫 206P
なんだか星新一らしくないというか、オチがイマイチっていうか・・・
というのが第一印象だった。神話的なものが多い。もっとブラックな
小噺が個人的に好きなんですが、たまにはこんなのもいいかな・・と
思ったりもする。【D】

『雷鳥九号殺人事件』 西村京太郎 光文社文庫 307P
久しぶりにトラベルミステリーを読んでみました。長編ではなく、
短編集みたいなものです。ひと昔前に刊行されたものなんでJRが
国鉄だったり、今では走っていない列車が使われていたりする。
表台作が特によかった。【B】

『こころ』 夏目漱石 角川文庫 300P
1年ぶりに再読してみました。去年よりは深読みできたと思います。
内容以前に伏線の張り方や山場のもっていき方など小説の技法にも
感服させられる文学作品だと思います。【A】

『三国志(一)〜(十三)』 北方謙三 ハルキ文庫 13冊で4152p

北方流三国志。久々に睡眠時間を削って先へ先へと読まされました。
話の内容は正史ベースでオリジナルキャラも少々出てきますが、
それほど話の筋を変えない気にならない程度です。
話の進行は全体の局面を書くより、人物一人一人の視点からを重視して書いていて、感情移入しやすい。
戦乱の世に荒野を駆け巡った漢たち、その夢、志の物語。
呂布が特によかったかな・・・。終わりは三国志ものには珍しく、孔明の死で終わり、
その後の蜀の滅亡、魏の終焉の話などは一切ありません。
北方氏が書いたのは劉備とそこに集う士の話であって、
作中で言わせているように「一人になってしまった」孔明の死で、この作品も幕を閉じるべきなのだろう。
姜維はどちらかというと孔明から間接的に引き継いだ感じだし・・・
しかしこれだけの量の話をだらける部分も少なく読ませる力には脱帽です。
三国志ファンでもファンでなくてもおすすめかな。【B】

『三国志読本』 監修・北方謙三 ハルキ文庫 258p

上記の三国志のファンブックみたいなもんですね。
インタビューの製作秘話等はなかなか面白かったです。【C】
202鳥崎(☆9803):04/08/21 06:17
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。

『編集兼発行人』 山本夏彦 中公文庫 196p

本や出版関連の話題が多いエッセイ集。あらゆる話題
が鋭い人間批評につながる。年賀状を出さないのはへそ曲がりだ
言っている著者の理論もへそ曲がりだなぁと思う【C】

『読み書きの技法』 小河原誠 ちくま新書 222p

理解するための教科書の読み方、理解させるための論文の書き方。
文章の組み立てについては的を得ていると思ったが、
文そのものについての言及が少なかったのでやや不満。【C】
203みんちー(☆☆7756):04/08/21 16:17
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。

『禁じられた楽園』恩田 陸 徳間書店 413p
大学生・平口捷は、同級生で世界的天才美術家・烏山響一から招待を受けた。
聖地・熊野の大自然の中に作られた巨大な「野外美術館」へと。
めくるめく幻想ホラー。
何だかなんでもありな感じで・・・。【D】
204夜( ゚ー゚)(7803):04/08/22 01:08
「されど罪人は竜と踊る」p359【c】
現行5巻までで……5巻は正直評価してるので、最初のほうの評価は自信ないや。
悪口雑言ファンタジーとか血と饒舌の戦記だの、いろんな言われ方してる。
「仲の悪いコンビが〜」という文句をホントは鵜呑みにしていたが。
まあ、羨ましくないでもない。

たいそうに読みにくいが、飛ばし読んで構わない気もする。


「灰よ、竜に告げよ」p459【b】
上の続き物、第2巻、ひでぇ話。
主人公の向こうに廻るのがむしろ正義で、誰よりも優しい天才少年。
……なんでここまで念入りに踏み躙るんだろう。
作者のスレ覗いていて、少年の武器を直すシーンが好きだという言葉にちとキタ。


「嵐が丘」上/p313、下/p378【b】
主人公が共感もなにも出来ない、のっぺら某みたいな人物な理由はわからない。
ネリ・ディーンという召使いが、語る過去は、ヒースクリフという人物を中心に
彼を拾った家と、そこの娘、娘の結婚相手など巻き込んでのもの。

世代が変わって、彼らの娘と息子らの結末までが見られる。
慣れた人ならともかく、とても面白かったけれど、上手く説明出来ない(*ノー゚)
205HANA(☆☆☆☆☆☆6269):04/08/22 20:09
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。

『江戸川乱歩全集2 パノラマ島綺譚』 江戸川乱歩 光文社文庫 763p
本格推理からエログロ、ユートピア物までそろっていてお買い得。
個人的には「闇に蠢く」と「一寸法師」が気に入っている。
どの作品が好きかで、好みがわかるかも。【B】

『小説幻妖 弐』 幻想文学出版局 255p
主にげベルギーの幻想文学を集めている。
「闇の路地」「女豚」などほとんど知られていない傑作が多い。
幻想文学新人賞にはあまり見るべき作品がなかった。しいて上げれば「泳法」が好みにあったくらい。
「水漬く屍、草生す屍」が一番気に入った作品であった。【B】

『夢野久作迷宮の住人』 鶴見俊輔 双葉文庫 253p
作品論というよりは初心者のためのガイドブックといった感が強い。
主な作品のダイジェストや久作の生涯は詳しく良く知らない人なら楽しめると思う。
知ってる人には作品論である第3部が楽しめる。【C】
大江健三郎『宙返り(上)』講談社文庫 527p
大江健三郎『宙返り(下)』講談社文庫 568p・・・【B】

内部対立をはらみながら進んでいく教団の話で、
「万延元年のフットボール」・「燃えあがる緑の木」に続く“四国の森”三部作。
読み通すのは結構パワーがいるけどこういう小説が書けるのは大江しかいないだろうなあ。
さすが。
207ナシオン(3313):04/08/23 10:25
 父っちゃんは大変人 北 杜夫 新潮文庫 P351

 中年のオヤジが国王になったり、プロ野球の
監督になったりする話。

 くだらなかった。
 でむ、読んでしまった。
208ナシオン(3545):04/08/23 16:13
「運命を変える未来からの情報」森田 健 講談社 P232

 このての本が好きで、たまに買ってしまいます。
 アインシュタインとかユングまで登場してきます。運命は変えることが出来るか?
 変えることができると著者は言っています。運命を変えることができようができまいが
とにかく幸福になれれば、いいと思いました。
 毎日笑っていると、幸せになれるというのが、この本の
結論でした。
209HANA(☆☆☆☆☆☆7566):04/08/23 19:41
ナシオンさん、読んだ後にランクをつけてみてはいかがでしょう?
他の人の参考になると思うし、また自分の感想をまとめる上でも役に立つと思いますので。

『幻想のエロス』 種村季弘 河出書房新社 387p
フェティシズム、少女、人形などをキーワードにエロティシズムというものに踏み込んでいる。
古今の文献を引いているあたりは流石に碩学という感じ。
人形がもっとも読み応えがあるのは、作者の専攻しているドイツ文学と関わりが深いからだろうか。
テーマのわりにサラリとした読後感の作品が多い。【B】

『江戸の町は骨だらけ』 鈴木理生 ちくま学芸文庫 275p
骨を手がかりに江戸時代の街作り等に言及している。
骨はあまり出てこず、寺社の変遷などを説いている部分が多い。
各時代の骨に対する考え方の違いは面白かった。【C】

『定本山頭火全集第二巻』 種田山頭火 春陽堂書店 635p
昭和五年九月から昭和七年十二月までの日記。
主に九州の行乞が中心となっている。うち定住二回。
内省的な内容で読んでいるこっちまで自分の内面を振り返らされることが多い。
生き方としては素晴らしいだろうが、随分しんどいことでもあるな、と感じた。
自分自身を見つめなおす意味でも面白かった。【B】
210ナシオン(3545):04/08/24 20:19
>>209

 アドバイス、ありがとうございました。
 全く気が付きませんでした。これからもよろしく
おねがいいたします。
グレッグ・イーガン「しあわせの理由」ハヤカワ文庫447p
刺激的ながら寂しさを湛えた短編集【C】

ジュール ヴェルヌ「グラント船長の子どもたち」ブッキング上364p下342p
ありがちな展開にもかかわらず感興を催させる
これが王道というものなのでしょうか
地理学部分はやや冗漫
頑な悪役が心に残る一方貞淑なだけの女はつまらないものですな【b】
212丹波(☆8276):04/08/25 16:11
『美徳のよろめき』 三島由紀夫 新潮文庫 190P
要するに不倫の話なんですねこれ。背徳行為を見事に美徳にしてしまう
錬金術のような作品。個人的にこういうのはあまり好きじゃない。【D】

『宇宙のあいさつ』 星新一 新潮文庫 338P
SS35編。軽い読書にピッタリですね、星作品は。ところで読んでいて
驚いたことに、収録されている「期待」という話の時代設定が去年の
8月1日なんですよ。もの凄くSFです。【C】

『五千回の生死』 宮本輝 新潮文庫 212P
9本の短編小説集。一つ一つの話の内容が濃く、繰り返し読んで楽しめる
と思う。作者自身の若い頃の経験を元に書いたものが多い。
実はこの人、短編の方が得意なのでは・・・?【B】
213みんちー(☆☆8045):04/08/25 22:46
『チルドレン』伊坂 幸太郎 講談社 289p
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。
信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き…。
こういう奇跡もあるんじゃないか?
ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「5つの奇跡」の物語。
「アヒルと鴨のコインロッカー」といい、
この作者はホント魅力的な人物を描いてくれます。【B】
214HANA(☆☆☆☆☆☆8220):04/08/26 18:24
>>210
いえいえ、差し出がましい事を申して申し訳ありません。
こちらこそよろしくお願いします。

『夢見る人の物語』 ロード・ダンセイニ 河出文庫 368p
ファンタジーの名作がそろっている。
「妖精族のむすめ」「サクノスを除いては破るあたわざる堅砦」「幽霊」「ヤン川を下る長閑な日々」等
名作を上げれば数限りない。
それにしてもダンセイニが続々出版されるとはよき時代になったものである。【A】

『うなぎ風物誌』 川口昇 東京書房社 286p
鰻に関する蘊蓄を語った本。
蒲焼に関してのみと思っていたら、生態系のことも書いていてちょっと意外。
それでもやはり興味深かったのは鰻屋や料理法についての事。
生態系は生態系で、料理は料理で分けて書いてくれたらありがたかった。【C】
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。

トラブルバスター 景山民夫 角川文庫 287p
この小説、まぁ、なんというか景山さんらしいと言うか…。
TV関係に興味がある人なら笑える…のかな?
主人公が行動のわりにカッコ良すぎるのが不思議だ。
基本的に明るくてサッと読める内容なので、
時代劇でも見るような感覚で読むのが吉か。【C】

D坂の殺人事件 江戸川乱歩 新潮文庫 300P

暗号トリックで一躍脚光を浴びた処女作「二銭銅貨」や
日本家屋の密室を実現せしめた「D坂の殺人事件」、
怪奇変態趣味(失礼!)の傑作である
「屋根裏の散歩者」「人間椅子」「鏡地獄」「芋虫」
等の名作短編が揃っている。
鏡地獄や人間椅子は客体的な情景を想像すると
とたんにナンセンスギャグに変身するので、飽きない。
…まぁ、こんな楽しみ方は邪道かも知れないけど。【B】

もいっちょ。

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 講談社NOVELS 麻耶雄嵩 331P

久しぶりに夜中徹夜した推理小説。
内容に関して触れる事は全てネタバレに繋がるので、外郭の感想だけ。
筆のタッチも軽く読みやすい。面白かった。【A】

澁澤龍彦全集10 澁澤龍彦 河出書房新社 575P

エロティシズム関係ではあんまし印象の強くない10巻。
妖人奇人館の印象が強すぎるのかなぁ…
別にまぁ…正直、今までのと比べるとこれといって取り立てる部分が無いと言うか…
しかし、澁澤龍彦集成Zが収録されている点においては、
ファンにとって欠かせない一冊だと…思う。【C】

澁澤龍彦全集11 澁澤龍彦 河出書房新社 596P

ところがどっこい、11巻は内容、全集的にも超重要。丁度折り返し地点でも…ある。
フランス文学者としての澁澤先生の博識が
悪魔の居る文学史に、文章の美食家としての彼のセンスが偏愛的作家論に、と
作家論目白押し。中でも、悪魔の居る文学史はフランスの小ロマン派を
探求する上ではこの上ない助けになるだろう。
作家論に興味がある人は是非。【B】

文章が長くなってしまったので、二回投稿です…スイマセン。
217トビ子(☆☆☆☆11143):04/08/28 08:44
甲本ヒロヒトさん、完走おめでとうございます。
気付いたら自分も完走してました(´∀`)

『モグラびと ニューヨーク地下生活者たち』 ジェニファー・トス/渡辺葉(訳)  集英社 318P
ニューヨークの地下には無数のトンネルがあり、ホームレスがねぐらにしている
その数推定5000人。最初は信じられなかったけど、著者の命がけルポで彼らの
生活様態、各コロニーの派閥などが見えてくる。地下生活を長く続けると
太陽の光を瞳が受け付けなくなるんだって。あらゆる意味で衝撃だった【C】

『猟奇的な彼女』 キム・ホシク/根本理恵(訳)  日本テレビ放送網梶@518P
映画で大好評を博した同作のノベライズ。原作はネット小説(エッセイ)という形を
とりながら配信されたので口語的な進行をしています。イマドキの韓国大学生の様子が
よくわかったしストーリーもいい。ハングル語の表記方法をネットという媒体で母音と
子音を自由に組み合わせたのがヒット要因だと訳者あとがきにあったが、日本語翻訳
だとその魅力が表現できなくて残念。映画版のチョン・ジヒョンが猛烈にかわいい【C】

『ねこのばば』 畠中恵  新潮社 246P
若旦那あやかしシリーズ第三段。表紙のイラストになごみます。
佐助主役の話もあったし若旦那は相変わらず病弱で健在(?)です。
本当は殺生のないストーリーが読みたいのだけど。駄目かな【C】

『ダレン・シャン 11 闇の帝王』 ダレンシャン/橋本恵(訳)  小学館 278P
シリーズ最新刊。クライマックス近いとあって猛烈な急展開を呈しています。
ストーリイ的には今までのシリーズ含め3指に入る面白さかもしれない。
流血や殺人だけじゃない、心の中に燻る自分を苦しめる恐怖を全面に
押し出した手法に拍手【B】
『復讐のサマータイム・デビル17(2)』豪屋大介・富士見ファンタジア・436p
展開が読めた感じがして、途中で少々飽きそうになったが、
終盤の展開は見事に作者にやられた。→【 C 】

『九つの殺人メルヘン』鯨統一郎・光文社・257p
連作短編集。事件をグリム童話に見立てて、かなり強引な謎解きが続く。
悪くはないが、平凡。→【 C 】
219ナシオン(3880):04/08/28 17:01
「高い窓」チャンドラー ハヤカワ文庫 P335

 フィリップ・マーロウが登場するシリーズの中の
1冊。
 話の展開に無理がなくてよい。
 1940年代の米国の西海岸の風俗描写も秀逸。【A】
220$男(4613):04/08/28 20:58
『グロテスク』  桐野夏生   文藝春秋 p536
主人公が直接こちらに話してくれているような文章構成がとてもよかった。
和恵の高校時代の惨めさが、やけにリアルで良い。  でもオチが…【B】
 
『蛍・納屋を焼く・その他の短編集』  村上春樹   新潮文庫  p189 
「蛍」は「ノルウェイの森」の元の物語ですね。
「ノルウェイの森」は、また近いうちに再読します。【C】
221テタ(☆8011):04/08/28 22:30
トビ子さん、完走おめでとうございます。

『江戸人とユートピア』日野龍夫 岩波現代文庫 253p
江戸中期の社会の閉塞状況の中、そこからの脱出を願った人たちが描いた
ユートピアについて。
題材は魅力的だけど、なぜかのめりこめなかった。
なにかが噛みあわない。【C】
222ナシオン(4440):04/08/29 11:42
「めくるめく脱力旅の世界」大槻ケンヂ 新潮文庫 P266
 癒しを超えた脱力感があたえらる素晴らしい旅行記。そんなに
遠くへ行っていないのも好感がもてる。[B]

「新・めしの食える経済学」きゅうえいかん 光文社 知恵の森文庫 p294
 はい、せんせい分かりました。お金は大事につかいます。
 この本の中でこんな質問が読者に出されています。
 一流ホテルの最低の部屋の料金と三流ホテルの最高級の部屋の値段が
同じであったら、あなたはどっちを選びますか?
223鳥崎(☆☆562):04/08/29 22:04
トビ子さん完走おめでとうございます。

『わからなくなってきました』 宮沢章夫 新潮文庫 327p

エッセイ集。雑誌、書籍の面白い部分を指摘する内容のものが
面白かった。細かいところを衝く観察眼が読書をする上で
参考になると思った。【B】

『信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』宇月原晴明 新潮文庫 432p

信長が両性具有だったという伝奇小説。仏教、神道、キリスト教以前の宗教
などの神々の共通点は興味深かったけど、いろいろ詰め込みすぎて
説明不足な感じがした。ローマ皇帝とナチスに関する言及がもう少し
ほしかった。【C】

完走ありがとうございました。

『無法地帯』大倉崇裕・双葉社・272p
幻のプラモデル(\400万)を求めて繰り広げられる仁義なき戦い。
バイオレンス・アクション・ロード・オタク・ストーリー。
なかなかに楽しめた。→【 B 】

『ラングーン侵攻(上)』谷甲州・中公ノベル・209p
シリーズもの。下巻が刊行前なので、暫定→【 C 】
225かいん(☆2543):04/08/30 21:06
甲本ヒロヒトさん、トビ子さん、鳥崎さん、完走おめでとうございます。

『表徴の帝国』 ロラン・バルト/宗左近(訳) ちくま学芸文庫 232P
1972年に訪日し、その時触れた日本文化の特徴を記述したエッセイ。
日本文化は懐石料理や俳句のように記号の意味から解放され、空虚な物だが
純粋な表現体として記号が存在する。記号=表徴に意味を与えるのは表現体の受け手。
日本文化には西洋文化にはない「エクリチュールの零度」がある。
・・・と書を通して彼は伝えたかったのだろうと、感じた
【B】

『おい、ブッシュ、世界を返せ』 マイケル・ムーア/黒原敏行(訳) アーティストハウス 327P
「映画 華氏911の原点」帯に書かれている。
映画は映像と音響で意味を作れるが、文字の本は字面どおりで安心して読めます。
テロルとイラク戦争、ブッシュ一族とイラク、オサマのお金の繋がりを指摘してる。
視点の方向はジジェク著の「イラク」や「テロルと戦争」と近いですが、
ムーアはアメリカの中の人なのでジジェクにくらべると文章の切れ味が弱く
視線が狭いです。が、平易な(つーかフレンドリーな)文章で読みやすいです
【C】

『家父長制と資本制』 上野千鶴子 岩波書店 330P
マルクス主義フェミニストの立場から、女性の解放を論じる。
市場での生産活動と、家庭での再生産活動のどちらかを選択的に背負うため
女性は不利な立場にある。
昔なら再生産活動に注力していれば良かったのだが、今は生産活動も背負う。
しかも自分のためではなく、子供の為(教育費)のために働く。
(子供という優秀な人材を市場に提供するため、という大義の元に)
女性には行きずらい世の中だなぁ。
【C】
226820 :04/08/31 11:21

いよいよ読書の秋です。

一万ページ先のゴールを目指して、あなたも『読書マラソン』に参加しませんか。

読書マラソンは、本を読み始めれば、いつでもスタートできます。

参加ご希望の方は、レース参加前の準備運動として、

>>1-5 【 公式レース規則 】その他、を参考にしてみてください。

227HANA(☆☆☆☆☆☆8991):04/08/31 13:19
新規参加期待age
トビ子さん、鳥崎さん、完走おめでとうございます。

『怪奇小説の世紀 第一巻夢魔の家』 西崎憲 編 国書刊行会 255p
レ・ファニュからウエィクフィールドまでの100年に書かれた怪奇小説を集めたもの。
この巻で気に入ったのはハーヴィー「旅行時計」ベンスン「アルフレッド・ワダムの絞首刑」等。
最近のホラーにはない雰囲気というものを堪能させてもらいました。【C】

『怪奇小説の世紀 第二巻がらんどうの男』 西崎憲 編 国書刊行会 265p
シリーズ第二巻。
「ボルドー行の乗合馬車」は間違いなく傑作。不条理小説というジャンルがあるとすると、カフカと共にトップに上げられると思う。読者までポツンと置いていかれる感じには脱帽。
レ・ファニュ「妖精にさらわれた子供」は民間伝承的な感じがして好き。コナン・ドイルはいまいちであった。
例外として解説の好事家志願がよかった。こんな世の中で読書などを趣味にしている我々も好事家の資格はあるのではないだろうか。【C】

『怪奇小説の世紀 第三巻夜の怪』 西崎憲 編 国書刊行会 251p
ダンセイニ卿は個人的な趣味からいって別格。じつに優しい幽霊(?)が登場する。
ジェイコブズは「猿の手」に比べると流石に落ちるがそれでも雰囲気だけを残すいい作りをしている。
他にも正体不明の悪意が気味悪い「夜の怪」砂地で出会った怪「砂歩き」などが良。
「列車」は長さの割りにあまり感心しなかった。【C】
228丹波(☆9009):04/09/01 19:41
完走された方々、おめでとうございます。

『ホームタウンの事件簿』 赤川次郎 新潮文庫 361P
一つの団地を舞台にした短編7話。まぁ、至って普通ですね。赤川作品
って通学途中の電車の中で読むには最適☆【C】

『ようこそ地球さん』 星新一 新潮文庫 372P
星新一作品の中では初期のもの。42編のSS集。この人って生前自ら
語っていたように時事風俗から切り離した作品をひたすら書き続け
ていましたが、ここには例外的に時事に基づいた小話が一編含まれ
ています。「探検隊」という小噺がそれです。【B】

軽い小説ばっかり最近続いてますんで、ここで一つ凝った評論にでも
手を出してみようと思う今日この頃です。
229ナシオン(4889):04/09/03 05:47
スティーブン・キング「グリーン・マイル(1)」P148
「グリーン・マイル(2)」P150 「グリーン・マイル(3)」P151

 やっと、全体の半分を読み終えました。スティーブン・キングについては
単なるホラー小説家という先入観があって、今まで読まずに来たのですが、
今回はじめて読んでみて、非常に巧い作家だと思いました。
 全ての人間が持っている二面性をとても巧く表現していると思います。
230鳥崎(☆☆1140):04/09/04 00:36
『西と東の語る日本の歴史』 網野喜彦 講談社学術文庫 327P

西と東の違いの歴史。視点が斬新。東と西で支配体制が違う状態が
平将門の乱以降、秀吉の小田原征討まで続くという見方が
ユニークで興味深い。資料が少なく信憑性が薄い内容が結構あるので残念。【C】

『普及版日本文学全集第一集』 清水義範 集英社文庫 251p

日本の古典文学を題材とした短編集。内容を咀嚼し現代風にアレンジ
したもので、その作品の批評にもなっている。徒然草、方丈記あたりが
辛辣で良い。文章でやる有名人のモノマネも面白かった。【B】
『香山滋全集9』 香山滋 三一書房 477p
全体的にファンタジックな小説が多い。
「みのむし」とか「霊魂は訴える」などは鏡花を思い起こさせる。こういった異世界交流譚は趣味にあうのかな。
問題作としては「人間ライカ」。どうしても最近の北朝鮮の拉致を思い起こさせる。
秘境物はほとんど一編。しかも主人公に魅力がなくなってきている。【C】

『三月は深き紅の淵を』 恩田陸 講談社文庫 436p
一冊の本をめぐる中篇集。
こういった架空の本、特別な本とかはこのスレにいる人間なら全員惹かれるテーマだと思う。
ただし前二編にくらべ後半は本とはあまり関係のない主題になってきている。
「回転木馬」は「黒と茶の幻想」の予告編みたいでどうかと思う。メタな作り好きじゃないし・・・【C】

『彼方』 J−K・ユイスマンス 創元推理文庫 434p
ジル・ド・レの一代記を執筆する作家の下に忍び寄る黒魔術と黒ミサの影。
こう書けば格好いいが、実際は自然主義の手法で書かれているので実にかったるい。
面白いのはジル・ド・レの年代記の部分と黒ミサ等に関わる部分。その他の作家の日常などは実につまらない。
題材が題材だけに興味を惹かれたが、もう少し何とかならなかったものか。【C】
島崎さん、完走おめでとうございます。
HANAさん、完走おめでとうございます。

『ICOイコ 霧の城』 宮部みゆき  講談社 537P
生贄の運命を背負った少年と、鋼鉄の檻で時を過ごす囚われの少女と。
二人が出会い、自分の親から運命から逃げ出しその絆を断って新しい
生き方を模索する。アドベンチャーファンタジーだが、あまりに精緻で
残酷な手法に一気に引き込まれました。二人の運命が悲しすぎます。
全体的にヘヴィーだけどイコの健気さとタフなところが唯一救われる【C】
233あくび猫(0):04/09/05 02:05
本を読むスピードがとても遅いのですが、面白そうなので参加させて下さい。
1年間で10,000ページが目標です。

現在、筒井康隆の『パプリカ』(新潮文庫)を読んでいるところです。
1週間後にはなんとか読み終えたいですねえ。
234ナシオン(5290):04/09/05 14:15
あくび猫さん、はじめまして。
私もスピードは出ません。

ディック・フランシス「利腕」P401
イギリス競馬界のシステムを知らないとちょっと理解しづらい
部分もありました。【B】
完走された方、おめでとうございます。
あくび猫さん、はじめまして。今後とも宜しくお願いします。

バレンタイン14の恐怖 アイザックアシモフ編 小梨直訳 新潮文庫 404P

横文字の登場人物恐怖症の僕には、どうも慣れるまでに時間がかかった一冊。
こざっぱりとした短編のチョイスは、深い恐怖に陥る事も無ければ、
読んでいて飽きが来る事もあまり無く、アンソロジストとしての
彼の才覚もそれなりに表していると見て良いだろう。
ただ、一つ一つの作品が全部面白かったかと言うと
多少疑問の余地が残る。【C】
…親族からもチョコを貰えないような地味な恐怖のが馴染み深かったり。

農協月へ行く 筒井康隆 角川文庫 278P
収録作品「村井長庵」の悪漢ロマンとオチに、
筒井作品の嫌な部分と後味の悪さが凝縮されているような気がした。

表題作は安心して読める「キレイな筒井SF」なので、初心者にもお薦め。
他の収録作品も全体的に俺好み。【B】

うーん…俺もペース落ちてきたなぁ…(汗
完走された方、おめでとうございます。
新規参加の皆さんよろしくお願いします。


阿佐田哲也『次郎長放浪記』角川文庫 345p 【C】
清水次郎長の阿佐田哲也アレンジです。
次郎長をはじめとして大政・小政、法印の大五郎と、出てくる仲間が全員超博徒で、
世間に極悪非道な迷惑をかけながら旅します。
読後感は悪いです。


吉行淳之介『夕暮れまで』新潮文庫 184p 【C】
佐々と杉子の不倫物語7章立て。
性行為が出てくる回数が多いけども行為そのものの描写はさらりとしたもの。
この手の小説は結構好みです。


読むのが途中で止まっている本が約20冊ある。。。
いや、よく考えれば100冊以上あるのか。。。。。
これが積読の始まりかと思う今日この頃。
237りーす(9☆1517):04/09/07 13:13
甲本ヒロヒトさん、トビ子さん、鳥崎さん、完走おめでとうございます。
あくび猫さん、よろしくお願いします。

かなり溜まってしまいました・・・。

『美しい日本の掲示板』鈴木淳史(著)(洋泉社新書)188p【C】
2チャンネルの事も載っている。なかなか興味深い。

『日本人はなぜナメられるのか』中山治(著)(洋泉社新書)216p【C】
理路整然と話を展開すれば良いのに、名指しでの他者批判が多すぎ。

『大真面目に休む国ドイツ』福田直子(著)(平凡社新書)210p【C】
6週間もの夏期休暇、時間内労働等、とてもうらやましい。その分、給料が少なくて
生活は貧しいらしいが、給料が多少多くても、物価が高すぎ、休みもなく、労働法は
お飾りにすぎない日本人からすれば、天国の様・・・。

『知事』橋本大二郎(著)(平凡社新書)225p【C】
高知県知事、橋本大二郎氏の、知事としての仕事内容について。
この知事、いい意味で知事らしくない。ちなみに、橋本龍太郎の弟です。

『人権を疑え!』宮崎哲弥(著)(洋泉社新書)206p【C】
『化学物質は警告する』常石敬一(著)(洋泉社新書)221p【C】
『シングル化する日本』伊田広行(著)(洋泉社新書)203p【C】
『昭和の子ども、田舎の暮らし』新田鉦三(著)(平凡社新書)195p【C】
238りーす(9☆3471):04/09/07 13:19
『「2001年宇宙の旅」講義』巽孝之(著)(平凡社新書)205p【C】
意外に真面目、かつ難解。映画やSFに精通していない方にはお勧めできません。

『知らないと損するエアライン<超>利用術』杉浦一機(著)(平凡社新書)230p【C】
格安航空券の仕組みや、業界の裏事情等、興味深い。

『プロレタリア文学はものすごい』荒俣宏(著) (平凡社新書)258p【C】
「帝都物語」で有名な荒俣氏が、こんな本まで出してるなんて。全然興味が無い
プロレタリア文学を、思わす読んでみたい気にさせてしまう、荒俣氏がものすごい!

『できそこないの出来事』原田宗典(著)(集英社文庫)226p【B】
『本家スバラ式世界』原田宗典(著)(集英社文庫)185p【B】
『大サービス』原田宗典(著)(集英社文庫)262p【B】
『プロデューサーは次をつくる』中谷彰宏、小室哲哉(著)(飛鳥新社)174p【C】
『超心理学入門』中村雅彦(著) (光文社)227p【C】
『図解仕事人』久垣啓一(著)(光文社新書)187p【C】
239りーす(9☆4869):04/09/07 13:38
『生き方』稲盛和夫(著)(サンマーク出版)246p【C】
京セラ、KDDIの創業者、稲盛氏の人生哲学。生き方に迷ってる時、おすすめかも。

『ディズニー方式が会社を変える』ビル・カポダクリ、リン・ジャクソン(著)(PHP研究所)245p【B】
また、ディズニー関連の書籍を買ってしまった。業種を問わず、非常に参考になると思う。
(参考に出来るかどうかは、経営者のオツム次第ですがw)

『会社がイヤになった』菊入みゆき(著)(光文社新書)245p【C】
題名に惹かれて。内容は、それぞれのモデルケースが、あまりにも普通っぽくて、参考にならず。普通に、なんとなく会社がイヤな人程度ならお勧めかも。

『沖縄 時間がゆったり流れる島』宮里千里(著)(光文社新書)241p【C】
『時代小説の愉しみ』小沢信男、多田道太郎、原章二(著)(平凡社新書)203p【C】
『大江戸奇術考』泡坂妻夫(著)(平凡社新書)218p【C】
240丹波(☆9737):04/09/07 17:45
あくび猫さん、よろしくお願いします。

『優駿』 宮本輝 新潮文庫 上巻334P+下巻394P
一頭のサラブレッドに夢を抱く競馬小説。競馬のことは全く知らな
かったけど、学ぶものが多かった。人工的に作られた生き物の持つ
不思議な美しさに触れることができる小説ですね。幕の閉じ方が
良い。吉川英治文学賞受賞作。【B】
241鳥崎(☆☆1815):04/09/07 21:32
HANAさん、りーすさん完走おめでとうございました。
あくび猫さん、よろしおねがいいたします。

『人斬り以蔵』 司馬遼太郎 新潮文庫 418p

幕末、戦国末期の奇人を扱った短編集。利で動かない人間が
何で動くのかという考察が面白いが、シモネタが多すぎるのと
人は誰でも歴史に名を残したがるという決めつけには閉口した。
この中では「鬼謀の人」、「太夫殿坂」が面白かった。【C】

『だめだこりゃ』 いかりや長介 新潮文庫 257p

自叙伝。本当かよと思いたくなるほど謙虚で、物足りない。
その謙虚さがあれだけの人気者になった要因なのかもしれない。
酔ったハナ肇が芸名を決めていく話が面白かった。「あとがき」
で著者が書きたかったといっていることは、読みたかった。【C】
242ナシオン(5527):04/09/08 05:22
「大日本帝国スーパーマン」北杜夫 P237 【C】
 北杜夫のナンセンス小説3編を収録。全般的にくだらなくて
頭が痛くなる。
 ただし、「銭形平次ロンドン捕物帖は佳作。
243HANA(7☆1400):04/09/09 11:00
トビ子さん、(・д。)さん、白川道さん、鳥崎さん、ありがとうございます。
あくび猫さん、これからよろしくお願いします。(そういえば南條竹則にも同じ題名がありましたね)

『定本山頭火全集第三巻』 種田山頭火 春陽堂文庫 586p
昭和八年一月から昭和九年七月までの日記。
主に基中庵の日々や交友録が中心。あいかわらず自分の内面に分け入るようなく記述が多い。
死のことを考えている部分、自分のことに照らし合わせ多少鬱になる。【B】

『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一』 夢枕獏 徳間書店 476p
空海入唐時代の怪異を描いている。
基本的には陰陽師と同じく二人の会話が中心となっているが、向こうに比べやはりスケールが大きい。
この巻では予言する獣とかの他にはあまり目立った怪異はないが、続きがどうなっていくか大いに期待できる。【C】
244HANA(7☆)2313:04/09/11 10:56:41
『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二』 夢枕獏 徳間書店 478p
二巻目。
全編がプロローグみたいな一巻に比べ、楊貴妃の死の謎とか空だった墓とかが出てきていよいよ佳境に突入したように思える。
相変わらず二人の会話が楽しい。
しかし陰陽師とかに比べ主人公の影が薄いような気もしないでもないな。【C】

『郵便局と蛇』 A・E・コッパード 国書刊行会 244p
不思議な読後感を持つ短編集。読んだ後、切なくなるような話が多い。
「辛子の野原」「若く美しい柳」などはそれの典型的なもの。
「銀色のサーカス」「ポリー・モーガン」はホラーチックで気に入った。一方「シオンへの行進」はほとんど意味がわからず。
一風変わった作品がそろっていた。【C】

『季刊幻想文学9』 幻想文学出版局 191p
特集は怪奇幻想ミステリー。
日影丈吉とか山村正夫、中井英夫とか登場している人物がほとんど死んでいるのが切ない。
この雑誌の困ったことは手に取るたび読みたくなる本が増殖していくところ。
今回も「葬儀のあとの寝室」「死都ブリュージュ」とか読みたい本が増える。
しかしどこかの出版社で赤江瀑の全集出してくれないかな・・・。
特筆は怪奇幻想ミステリー50選。このようなマニアックな本の特集をする雑誌はもう出ないんだろうな。【B】
245ナシオン(5705):04/09/11 17:24:34
「緋色の研究」ドイル。
ご存知シャーロック・ホームズのデビュー作。
面白かった【A】 P178
246無名草子さん:04/09/11 17:44:18
  ∧_∧     ∧_∧
 (´∀`)    ∈・∀・∋ こっちダヨー 
 (   )    ∠  >
247白川道(☆☆☆☆10930):04/09/11 18:57:05
司馬遼太郎『燃えよ剣(上・下)』新潮文庫 972p 【A】

新撰組結成から戊辰戦争・函館戦争を、新撰組副長土方歳三にスポットを当てて描く。
今が旬の小説ですね。激動の時代を駆け抜けて散った男の中の男です。
新撰組の魅力抜きにしても小説として完成度高い。


村上春樹『アフターダーク』講談社 288p 【D】

2年ぶりの新作長編だが、ひょっとして「作家の変化」を意識しすぎたのか。
過去の銘作とは変わり果てた文体とストーリー。春樹節は見られず。
今流行の市川拓司・片山恭一みたいな文体で残念。バカヤロー!
248みんちー(☆☆8697):04/09/11 23:09:53
トビ子さん、鳥崎さん、りーすさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
あくび猫さん、よろしくお願いします。

『ダ・ヴィンチ・コード (上)(下)』ダン・ブラウン 角川書店 334p 318p
ダ・ヴィンチが絵に込めた暗号とは? 全米750万部突破、話題騒然の衝撃作。
衝撃は受けましたが、最後の方は疲れました。【C】
249トビ子(☆☆☆☆☆3040):04/09/11 23:33:51
白川道さん、完走おめでとうございます

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』J.K.ローリング/松岡佑子(訳) 静山社 上659下701P
主役かと見まごうほどハーマイオニーの働きが目覚ましい。実際今回のハリーは
ただヒステリックな行動ばかりが目立った。もっと精神的な成長が欲しい。
学校の時間割に沿ってスクールライフを追う展開が良い、やはりハリポタの醍醐味は
ホグワーツ生活だなと再認識。アンブリッジ先生の愚挙を見ると魔法界もラクじゃないな
と思ってしまう【C】
『中途採用捜査官』佐々木敏・徳間書店・446p

中途採用の「特別捜査官」制度は実在の制度で、(警部補任官)
警視庁にコンピューター捜査官として採用された、システムエンジニアの話。
面白かったが、キャラクター描写が話の進行につれて変化しているように感じた。
プロットはいいのだが、小説としては脇が少々甘い感じがする。→【 C 】
251あくび猫(475):04/09/14 00:05:21
皆さんよろしくお願いします。
やっと1冊読み終えました。

『パプリカ』 筒井康隆 新潮文庫 475P

「夢」がテーマと言うことでフィリップ・K・ディックみたいな作品を
想像していたのですが、ちょっと違ったようです。
他人の夢に侵入できるDCミニをめぐる争奪戦がメインで、「夢」は
それを盛り上げる舞台に過ぎない、という感じでした。
前半の夢探偵の部分は面白かったのですが、後半のスラップスティックは
やりすぎのような気がしてのめり込めませんでした。
ただ、破天荒なノリは筒井康隆らしいと言えばらしいですね。【C】
252りーす(9☆6910):04/09/14 11:04:24
『時々、風と話す』原田宗典(著)(角川文庫)227p【C】
『黄色いドゥカと彼女の手』原田宗典(著)(角川文庫)238p【C】
サラサラとした感じの小説。バイクに乗って、どこかへ出かけたくなります。

『日本の司法文化』 佐々木知子(著) (文春新書)214p【C】
海外の法律と絡めて、日本の司法制度について書かれています。
窃盗犯が美人だったので無罪となったり、殺人犯を人種問題にすり替えて無罪にする
海外の事例を見ると、陪審制度は復活させて欲しくないと思う。法律に疎い人間に、
見た目などで決められたのでは、たまったものではない。

『恐怖の呼び声』ウィリアム・カッツ(著) (新潮文庫)510p【B】
事故で死んだ娘の声で、真実を知った主人公が犯人と対決する話。
死者との交信という設定が気持ち悪い。

『東京困惑日記』原田宗典(著)(角川文庫)250p【C】
『海の短編集』原田宗典(著)(角川文庫)146p【C】
『27』原田宗典(著)(角川文庫)220p【C】
『家族それはヘンテコなもの』原田宗典(著)(角川文庫)236p【C】
253りーす(9☆8277):04/09/14 12:43:06
『貨幣とは何だろうか』今村仁司(著)(ちくま新書)237p【C】
書名から、経済学的な内容かと思っていたのだが、むしろ哲学的内容。難解ではあるけれども、奥深い。

『経済学を学ぶ』岩田規久男(著)(ちくま新書)221p【B】
平易な内容で判りやすく、専門知識が無くても読める良書でした。

『日本の雇用』島田春雄(著)(ちくま新書)238p【C】
『世界変動の見方』猪口孝(著)(ちくま新書)228p【C】
『国連新時代』外岡秀俊(著)(ちくま新書)221p【C】
『万葉集』古橋信孝(著)(ちくま新書)222p【C】
254丹波(☆☆368):04/09/14 20:29:30
『老人と海』 ヘミングウェイ 新潮文庫 134P
外面描写中心の小説。正直、興味を持って読めなかった・・・・。
でもヘミングウェイの有名所は押さえておきたいと思ってます。【C】

『だから私は嫌われる』 ビートたけし 新潮文庫 279P
もの凄いペースで進められる超辛口のエッセイ。とにかく読めば読む
程スッキリする。たぶん(てゆうか確実に)、こんなことテレビの中では
喋れないだろうと言うくらい際どい話有り。【B】

『一流の人間学』 山崎武也 PHP文庫 218P
社会生活や会社での人間関係を円滑に進める為のビジネス・マナー集。
101項目あります。いいこと書いてあるんですが、これらが本格的に
実践できるのはちょっと先の話になりそうです。【C】
255うさぎの中の亀(288):04/09/14 21:14:09
今回から参加させていただきます。
だらだら読書になってしまうかもしれませんが取り敢えずは
☆1つ目指してがんばります。がんばるものでもないかぁ?

村上春樹『アフターダーク』講談社 288p 【C】
期待以上でも未満でもありませんでした。往年のファンは多分これでは
不満で、もっとすごいものを書いてくる事を期待していたでしょうし、
私もそれに洩れず期待値は高かったのですが、それなりに満足はしています。
ただやはり小説としての厚み、深みがもっと欲しかったように思います。
ってどっち付かずですね……この作家には多くのものを望んでしまうから
でしょうか?


スタートとしてはいい作品でした。
次は保坂和志の『カンバセイションピース』を読んでみたいと思います。
もう読み始めてるんですけどね。
256HANA(7☆)3768:04/09/14 21:58:18
白川道さん、丹波さん、完走おめでとうございます。
うさぎの中の亀さん、これからよろしくです。

『密室殺人大百科 上』 二階堂黎人編 講談社文庫 809p
密室殺人を集めたアンソロジー。
アンソロジーの常として玉石混交ではあるが、おおむね気に入った作品が多い。
とくに密室をパロディ化した「本陣殺人計画」は、このシリーズに対するあてつけかと思うくらい皮肉が利いていい感じ。
しかし自分をカー等と同列に並べる編者のあつかま・・自信には敬服するなあ。【C】

『二人のガスコン 上』 佐藤賢一 講談社文庫 374p
鉄仮面の謎をめぐってダルタニャンとシラノが活躍する活劇小説。
上巻だけあってほとんど謎が進展していないが、主人公が魅力的なので先も期待できそうである。
時代背景に暗い上三銃士も読んでいないので、人物関係にわかりづらい部分がある。【C】

『赤い館』 H・R・ウエイクフィールド 国書刊行会 272p
ゴーストストーリー集。
古典的なイギリスの怪談がそろっていて実に満足した。
ゴーストストーリーは作者も書いているように現代ではもう書かれることのなくなったジャンルではある。
ただ個人的にはぜんぜん風情のないモダンホラーよりは雰囲気たっぷりのこちらを応援したいものであるが・・・。
「赤い館」「ゴーストストーリー」「悲哀の湖」が雰囲気が良く出ていた。【B】
257ナシオン(5853):04/09/15 05:41:13
「グリーンマイル(4)」スティーブン・キング 新潮文庫 P148

 このての小説にはかなり好き嫌いがあると思うけど、わたしは
いまのところ面白く読んでいます【A】

258かえるくん(☆8275):04/09/15 23:11:03
「こころ」夏目漱石 378P【B】
読んでて感じた矛盾は、巻末の解説を読んで解った。
伏線の張り方が上手い。授業で結末を知ってたけど。
生きることって哲学だよなー、と改めて思う。
259ですな(☆☆☆☆☆828):04/09/16 00:32:00
宮部みゆき「天狗風」講談社文庫572p
「震える岩」に比べて恋愛要素が多くなっており辟易しました【c】

加門七海「黄金結界」河出書房新社306p
地図に線を引くあたりはまさに机上の空論ですな【e】

高橋克彦「幻日」小学館280p
自伝的連作短編集
小説としてはさほどの面白味はありませんが
作家の生い立ちに興味があれば楽しめましょう【c】


260かえるくん(☆8619):04/09/16 17:07:41
「暗黒童話」乙一 344P【C】
本編と「アイのメモリー」がいい感じで馴染む。
ホラーと切なさが描かれてるけど、
どっちか一方だけを主題にした方が
良いんじゃないかなー、と思った。
261鳥崎(☆☆2349):04/09/16 23:01:39
完走した皆さんおめでとうございました。
うさぎの中の亀さん、よろしくお願いいたします。

『日本はどう報じられているか』石澤靖治・編 新潮新書 205p

欧米とアジア各国の新聞について。国ごとに執筆者が異なるので
比較がしにくい。一つのテーマを各国がどう報じるかを書いて
ほしかったが、そこまで報じられていないと言うことだろう。【C】

『日本人を考える 司馬遼太郎対談集』 329p 文春文庫

ものすごく広範な話題で、日本人についてと言う括りでも
適切とは言えない。完全非武装論や思想、信仰の使い捨て
など本気か冗談か分からないが、ある意味的を射た言い回しが面白い。
小説にならないようなくだらない日本史知識も良い。【A】
262(・Д。)(☆☆☆6332):04/09/16 23:50:05
白川道さん、丹波さん、☆ゲッツおめでとうございます。
うさぎの中の亀さん、今後とも宜しくお願いします。

マルドロールの歌 ロートレアモン伯爵 集英社文庫 333P
ゴシック、暗黒系小説としての見方が強い作品だが、
作者の若者特有の感性と言語センスは現在でも十分通用する。
解説の人が「パンク」と評していたが、いい表現だと思う。
(個人的には「ヴィジュアル」って感じだが)
高校生のうちに読んでおくと嬉しい一冊。
訳者の知識も豊富なので安心。【A】

鏡の中の鏡 ミヒャエル・エンデ 岩波書店 367P

当方初エンデ。期待が作品の内容を上回ってしまった事のみが残念だ。
20世紀のドイツ文学として読むも良し。
精神的な読み物として読むも良し。
童話として読むのもまた良し。
一日1短編のペースで読めば一ヶ月で終わる丁度良い配分。
…本当に疲れる童話だった気がする。(褒め言葉)【C】

マリア様がみてる いとしき歳月(後編) 今野緒雪 コバルト文庫 219P

マリみて前期の最終巻。
さすがは卒業式。読者の期待を裏切らないデキである。
祐巳以外のストーリーテリングも最終巻とあってはかえって好印象。
キレイにまとめたと感じた。
志摩子さんはココがピークだったと思う。マリみて内評価はAだけど…
ココから読むとしたら【B】
263テタ(☆8626):04/09/18 10:06:36
『風に吹かれて』パトリシア・ハイスミス 扶桑社ミステリー 330p
短編集。【C】

『性と出会う』松園万亀雄編集 講談社 285p
性をめぐる人類学者の座談会。
扱われている地域がかなり偏っている。【C】
264ナシオン(6205):04/09/18 11:13:48
「深い河」遠藤周作 講談社文庫 P352

 人生の意味を深く考えさせる作品です。[A]
 信仰が人間の生き方に及ぼす影響の大きさを思わされました。
ありがとうございます。
丹波さん完走おめでとうございます。
新規参加の方、よろしくお願いします。

吉行淳之介『娼婦の部屋・不意の出来事』新潮文庫 354p ・・・【A】

13短篇を収録。
男の女(ほとんど娼婦)とのかかわり方を短篇で表現する技巧派。



高村薫『黄金を抱いて翔べ』新潮文庫 358p ・・・【E】

五百キロの金塊を銀行から強奪する話。
題名を見る限りは面白そうだけど小説は拙い。
266テタ(☆8796):04/09/19 19:06:59
『対話 人間の建設』岡潔 小林秀雄 新潮社 170p
対談。支離滅裂でどうもよく分からない。
【D】
267$男(6299):04/09/19 19:47:33
『白夜行』  東野圭吾   集英社 p506
どんどん進むにつれ、だんだん雪穂と亮二の接点が明らかになっていく。
最後の雪穂の冷たさが良かった。【B】

『いま、会いにゆきます』  市川拓司   小学館  p374 
ポストせかちゅー?
物語に現実味がありません。【C】

『そして粛清の扉を』  黒武洋   新潮社 p279
女教師一人バトルロワイアル。
この女教師は人殺すのが上手いですね。ナイフ一振りで生徒瞬殺ですもん。おかしいね。【D】

『ノルウェイの森』  村上春樹   新潮社  p267+260
>>220再読。いい本は何度読んでもいい。【A】
268かえるくん(☆9434):04/09/20 22:59:54
「アフターダーク」村上春樹 288P【C】
うーん…。ボリュームが足りなかった。
それから、主人公が『僕』じゃないしなー。
後、会話の場面の文体が気になる。
つまらなくはなかったけどね。

「ノルウェイの森 上・下」同上 上下合わせて527P【A】
再読。
『僕』の心の動き。死。喪失。不完全さ。救済。
『僕』だけじゃなくて、他の人物も好き。
特に、突撃隊。『僕』とのやりとりは、どこかほっとする。
269むらかみ(☆☆☆4269):04/09/20 23:26:44
涼しくなりつつさりげなく完走。そして復活〜。

『魔道士の掟』1〜5巻 (341+334+335+346+301P)
『魔石の伝説』1〜7巻 (307+295+302+309+325+329+327P)
『魔都の聖戦』1〜4巻 (324+335+350+341P)

上記「真実の剣シリーズ」テリー・グッドカインド著 ハヤカワ文庫【C】

スタンダードなヒロイックファンタジーかと思いきや
少しムアコックっぽかったり、アン・ライスっぽかったりと
なかなかに楽しかったです。ただ、場面の切り替えがすごく唐突な感じなのが残念。
それがハリウッドっぽくて、人気の原因のひとつとは解説してありましたが。

『12皿の特別料理』清水義範著 角川文庫(289P)【C】

「料理」がテーマのパスティーシュ短編集。
お気に入りは「ぬか漬け」と「カレー」。
清水センセは料理もなさるらしい。

『神様がくれた指』佐藤多佳子著 新潮文庫(641P)【C】

出所したばかりの若く才能ある?スリ師と、ギャンブル狂の女装の占い師のお話。
描かれている人物に好感を抱かずにはいられないのって、うまいなぁと思う。
登場人物の設定だけで、読んでみたくなりません?

追記:ノルウェイの森を読むとキュウリが食べたくなります。
   「アフターダーク」と「ハリーポッター」購入悩み中。
270(・Д。)(☆☆☆7126):04/09/21 22:39:27
むらかみさん、完走&復活おめでとうございます。

種村季弘のネオラビリントス2 奇人伝 種村季弘 河出書房新社 415P

氏自身の博学をサラリと、優しく教えてくれる一冊。
奇人たちの生涯が優しく、温かく描かれている。
惜しい人を亡くしたものだ。【B】

クビキリサイクル 西尾維新 講談社 379P

こんな「いかにも」なラノベを読むのも久しぶりな気がする。
堅苦しさが一切合財排除されたスタイルは、なるほど、
新時代を担う、とか言われてるだけの事はある。
代わりと言ってはなんだが、精神的な重苦しさは、ある。
決して万人受けする作品じゃ無いが、興味のある人は一読の価値あり。【C】
271テタ(☆8945):04/09/23 10:18:27
『右翼・ナショナリズム伝説』松本健一 河出書房新社 149p
日本の右翼の概説。
知らないことばかり。【B】
272ナシオン(6839):04/09/23 16:13:34
「グリーンマイル(5)」S.キング 新潮文庫 P160 [A]
 超能力者コーフィ、本領発揮。

「晩課」エド・マクベイン ハヤカワ文庫 p474[B]
 下品で面白いけど、話の展開に無駄が多いね。この無駄も
マクベインの魅力の一つかも知れないのだけれど。
273(・Д。)(☆☆☆7705):04/09/23 19:08:04
鞍馬天狗1 角兵衛獅子 大仏次郎 小学館文庫 332P

時代小説の名作。
大ヒットするだけの事はあって全体的に完成度が高い気がする。
ですます調の丁寧な語り口も、読みやすくて良い。【C】

帝都物語1 荒俣宏 247P 角川ノベルス 247P

この胡散臭さが大好きです。
陰陽道大好きな貴方と、新伝奇ブームに興味のある貴方には
一読の価値あり。燃えます。【B】
274HANA(7☆)6206:04/09/23 20:27:28
むらかみさん>完走おめでとうございます。

『暗黒館の殺人』(上・下) 綾辻行人 講談社ノベルズ 654+646p
ひさびさの館シリーズ。
本格ミステリとして読んだ場合ははっきり言って物足りないが、ゴシック小説として読んだ場合はまあ満足できる出来。
読んでいる途中、ゴシック小説をイメージしていたのは僕だけではないらしく、ミス板のスレとか東雅夫さんとかもそういった感じを受けたみたいである。
まあ、怪しげな宴、シャム双生児の美少女、古い館といった物が散りばめられていたら誰でもそっちに連想が働くだろうけど。【C】

『香山滋全集10』 香山滋 三一書房 380p
「臨海亭奇譚」が面白いが、後は大した作品が載っていない。他には、あえて言うなら「妖異の海」くらいか。
その分、「臨海亭奇譚」は出てくる人間のほとんどが人間の屑という素晴らしい作品。
まともなのは主人公とヒロインだけ・・・。それでも何故か魅力的な作品に仕上がっている。【C】

『肉体と死と悪魔 ロマンティック・アゴニー』 マリオ・プラーツ 国書刊行会 758p
以前から少しずつ読み進めていて、ようやく読了。
歪んだ美、サタニズム、宿命の女、つれなき美女、アンドロギュヌス、といったものを手がかりにロマン派を読み解いている。
ロマン派と一口に言っても幅広く、ほとんど邦訳がない作家もあり理解するのに非常に手間取る。
個人的にはバイロン的吸血鬼、つれなき美女、イギリス風悪徳等のサディズムに非常に興味をそそられた。
引用を読むだけでも十分に楽しめる。【B】
275丹波(☆☆1221):04/09/24 21:14:20
『森のなかの海』 宮本輝 光文社文庫 上巻427P+下巻426P
今月に光文社から出た宮本輝の新刊です。人間の「再生」をテーマに
した長編で、内容豊か。読み応えありました。生きることの楽しさ
というものを伝える作品です。現代教育制度の批判が物語の中で
目立っているのも特徴。【B】

276かえるくん(☆☆24):04/09/24 23:23:49
「火車」宮部みゆき 590P【C】
再読。
失踪した女性を捜しているうちに、
妙な事が次々と明らかになっていく〜、という話。
余談だが、東野圭吾が関西弁について
アドバイスをしてくれたそうだ。
277真鍮買い(5884):04/09/25 01:00:48
『幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門』清水邦夫 新潮社 135P【C】
個人的にこの作家のタイトルのつけかたが好き
中身は昔の学生運動風味

『悲しき恋泥棒』矢代静一 新潮社 138P【D】
ウェルメイドプレイ、科白とか色々古臭くて今読むには耐えない出来
この手の戯曲は賞味期限が短いなあ

『赤い鳥逃げた…』大橋泰彦 白水社 94P【D】
日航機墜落事故を題材にした作品なのだが…
今更読むようなもんでもない

『イエーツ詩集』イエーツ/加島祥造(訳編)160P 思潮社【B】
能楽を元ネタにした劇詩「鷹の井戸」目当てで読書
象徴主義云々の詩論とか色々考えさせられました
278鳥崎(☆☆2987):04/09/25 17:43:35
むらかみさん、かえるくんさん完走おめでとうございます。

『目まいのする散歩』 武田泰淳 中公文庫 209p

散歩をする話。描写が細かい。思い出話を書き散らしているだけ
のように見える。解説や巻末の文が意味深だったが、
そこまでは読みとれなかった。【C】

『NunberベストセレクションIII』 文春文庫PLUS 429p

スポーツノンフィクション集。選手生命をたたれた、
もしくはその寸前までいった選手の話が多かった。
活躍できない選手の話は報道ではあまり目にしないので有意義。
ジムに所属できない韓国人チャンプの話が印象に残った。【C】
279ナシオン(7013):04/09/26 07:14:26
「株でこっそり年収1000万」P174 アートン

 財テク女優 あいはら友子センセイの財テク指南書とおぼしき本。
 新聞の広告を見ただけでアマゾンから買ってしまいました。この
内容なら立ち読みで十分。
 これから、株をはじめてみようという方には余りお奨めできません。[C]
280テタ(☆9078):04/09/26 19:19:12
『犬』中勘助 岩波文庫 133p
表題作ほか一篇。
どちらも読んでいて気が滅入る。【C】
281(・Д。)(☆☆☆8273):04/09/27 20:06:16
かえるくんさん 完走おめでとうございまス。

帝都物語2 荒俣宏 角川ノベルス 261P

感想としては一巻とおんなじ。
時代も変わっていろんな事件が起きたようだ。
中国の秘密結社やドイツにまで手が伸びてるところを見ると、昭和が楽しみ。【B】

鞍馬天狗2 地獄の門・宗十郎頭巾 大仏次郎 小学館 307P

ストーリーテラーが杉作少年じゃなくなったせいか、
鞍馬天狗の和製スーパーマン的な色が失われ、社会性が色濃くなった気がする。

コレを良いと見るか悪いと見るかはそれぞれだが。
…僕は一巻の和製スーパーマン鞍馬天狗が好きなので【C】
282むらかみ(☆☆☆5771):04/09/28 23:18:33
かえるくんさん完走おめでとうです。

『地球儀のスライス』森博嗣 講談社文庫 430P【C】

ミステリィ短編集。まぁ可も無く不可もなく……。
しかしこの人の題のセンスは好きだな。

『世にも珍妙な物語集』清水義範 講談社文庫 317P【C】

ユーモア小説13編。センセの『国語入試問題必勝法』の主人公が
大人になって自分の子供に算数を教えるという1編が最高。
どうでもいいけど「ユーモア」って凄い時代感がする言葉だ。

『香水 ある人殺しの物語』P・ジュースキント 文春文庫 341P【C】

18世紀パリ。孤児の主人公が自らの特異な嗅覚を武器に
自ら作った香水で何でもやってしまう話。オチがねぇ。そうくるか……。

『象られた力』 飛浩隆 ハヤカワ文庫 414P【C】

SF。4中篇。ジャケ買い。内容はまぁまぁ楽しめました。
283ナシオン(7346):04/09/29 05:59:17
トウモロコシ畑の子供たち スティーブン・キング 扶桑社 P343

 ほんと、キングの小説は不気味。全くありえないような
話なんだけど、起こりそうな気がしてくるから怖い
284かえるくん(☆☆723):04/09/29 11:57:49
>>鳥崎さん,(・Д。)さん,むらかみさん,どうもです(^-^)

「スプートニクの恋人」村上春樹 318P【C】
再読。
孤独だから、人との関係を望むのだろう。
でも、人との関係は永遠じゃないんだよなぁ。

「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」西尾維新 381P【C】
西尾維新を読んでみろ、と、友達が6冊ほど貸してくれた。
ふむ、キャラクター小説として楽しく読めた作品。
小説をどのように読むかは人によって違うのだけど(汗
『戯言遣い』こといーちゃんに、自分と似ている…
と共感できる部分がいくつかあった。
また、作者が森博嗣が好きというのも伝わってくる。
285HANA(7☆)6875:04/09/29 16:01:52
かえるくんさん>完走おめでとうございます。

『ゴシックハート』 高原英理 講談社 242p
人外、残酷、猟奇、両性具有、人形といったものを手がかりにゴシック的なものに迫っていく。
ゴシックといえば、ヨーロッパの一ジャンルを思い出すが、これはゴスやエヴァンゲリオンといった現代におけるゴシック的なものを扱っている。
その分、今までになかった発見もあり面白い。
個人的に興味深かった章は「残酷」「人外」「異形」【C】

「異界の扉」 小池壮彦 学習研究社 220p
実話怪談集。
この人の怪談や都市伝説を考証するといったスタイルは好き。
その分今回の本が単なる実話怪談集に終始したのは残念で他ならない。
次回は是非とも本来のしスタイルに戻ってほしいものである。【D】

『幻想文学24』 幻想文学出版局 207p
特集は「夢みる二十年代」と題し、大正期における少年、少女小説を取り扱っている。大部分は少女小説。
二十年代というタイトルから大正モダン文学的な特集を期待していたため、少々とまどう。
最初の宮沢賢治、稲垣足穂は面白いが尾崎翠、吉屋信子は読んでいない為、ほとんど理解不能。読書量が少ないなあ・・・。
大正ー昭和メルヘン・ファンタジー必携はその点役に立ちそう。【C】
286テタ(☆9276):04/09/29 20:39:27
『山のごちそう』渡辺隆次 ちくま文庫 198p
山麓暮らしの著者による山野の食物とその料理のはなし。スケッチ付き。
自分の住環境と違いすぎて、ただただ「へー」という感じで
読んでしまった。【C】
287うさぎの中の亀(971):04/10/01 22:25:51
『カンバセイションピース』保坂和志 新潮社 410P 【B】
とりとめのない記憶や日常のなんでもない出来事に言葉を与えて
あげたかんじだった。ぐるぐるとまわる思考ひとつひとつを丁寧に
拾って何かを見つけて行こうとする作業は物語でもないし小説でも
ないのかもしれない。
読んでいると、この本とは関係ない自分の思い出やら恋人の事が頭を
よぎって度々読むのがストップした。もしかしたらそれはもっとも
有意義な読書なのかもしれないと思いました。

『悪童日記』アゴタクリストフ ハヤカワ文庫 273P【C】
読みやすかった。教訓本なのかと思った。
トルストイなんかの小説よりも表面的に簡単にできているので
読後の境地は軽いものだったけど、それは「劣っている」からという
事ではなくてこの小説の方法がそういう手段を取っているだけの話で
他の小説と比べる事自体ナンセンスで
そうはいっても比べる対象がないとそのものを表わす言葉を
もっていないからなんとも言えなくなるんだけど……
なにを言っているのかわからなくなったので止めます。。。はぁ。
288ナシオン(7611):04/10/02 14:31:54
「本を読む本」アドラー他著 講談社学術文庫 P265

 難しかった。もう一度暇ができたら読み直してみます。内容は
どくしょの方法についいて極めて格調高く論理的に説明がされています。

 先週は忙しかったり酒呑んだりしたりで余り
本を読めませんでした。
289丹波(☆☆1965):04/10/02 18:13:09
かえるくんさん>完走おめでとうございます。

『ビートたけしの世紀末毒談』 ビートたけし 集英社文庫 274P
最近ビートたけしのエッセイにハマってます。ひと昔前に出版さた
本ですが、今でも十分楽しめます。現代日本の社会のカラクリを
毒ガス攻撃!・・・・・です。世の中、ビクビクするほどのものじゃないし、
思い込むほど大したものじゃない・・・・。【B】

『怪盗の有給休暇』 赤川次郎 角川文庫 230P
難しい本や堅い小説読んだ後には赤川次郎で頭休めてます。【C】

『恋文』 連城三紀彦 新潮文庫 240P
男と女の複雑な恋愛関係を描く短編5本。内、「恋文」は直木賞受賞作。
いわゆる「大人の小説」です。あと10年程したらもっと本気で感動
できると思います。【C】
290みんちー(☆☆9182):04/10/03 02:36:06
白川道さん、丹波さん、むらかみさん、かえるくんさん、完走おめでとうございます。
うさぎの中の亀さん、よろしくです。

『黄金旅風』飯嶋 和一 小学館 485p
江戸初期、栄華を誇った海外貿易都市・長崎に、2人の大馬鹿者が生まれた。
「金屋町の放蕩息子」「平戸町の悪童」と並び称されたその2人は、やがて、
権力に蹂躪される長崎の人々の、光り輝く守護神となった…。
何がメインなのか伝わってこないのが残念。【D】

291ナシオン(7821):04/10/03 07:52:40
「預金封鎖」副島隆彦 著 P210 祥伝社

 我々の預金がアメリカの財政当局に
狙われている。来年からハイパーーインフレに
襲われる。
 そんなことが繰り返し述べられ、経済に無知な
我々をおおいに不安がらせてくれた後、こういう
状況が来た場合の対策が語られる。
 その結論は、ここでは言えない。
 買ってまで読む価値なし。[C]
292あくび猫(610):04/10/03 12:15:33
おひさしぶりです。超スローペースですが、ぼちぼち読んでます。

『シング・ソング童謡集』 クリスティーナ・ロセッティ 文芸社 135P
ヴィクトリア朝時代の英国の詩人クリスティーナ・ロセッティの詩集です。
童謡集と銘打っているだけあって、赤ちゃんや生き物に関する詩が
多いのですが、少し毒があったり、死について詠った詩があったりして
むしろ大人が読んでこそよさが分かるように感じました。
読んでいる間は繊細で儚い詩世界に魅了されっぱなしでした。【A】
三島由紀夫『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫 227p・・・【C】

登場人物5人の手紙のやり取りでストーリーを展開していく。
手紙の書き方のハウツーものという性格も併せ持つ。


吉行淳之介『原色の街・驟雨』新潮文庫 288p・・・【A】

表題2篇含む初期短篇5篇。
日常に潜む狂気を独特の筆致で描く。
ちょっと怖いはなし『驟雨』や『薔薇販売人』がよい。


村上春樹『風の歌を聴け』講談社文庫 160p・・・【B】

リニューアル発売された文庫をまた買ってしまった。。。


太宰治『津軽』新潮文庫 255p・・・【C】

太宰の郷土風土記。少年期に生まれ過ごした津軽を再発見する。


南原幹雄『天皇家の忍者』新潮文庫 462p・・・【C】

秀忠・家光の徳川幕府に対抗する後水尾天皇に仕える忍者をテーマにしている。
秀忠、土井、武家伝奏、後水尾の対決は迫真しているが、
肝心の忍者のキャラクターに個性が感じられない。
294トビ子(☆☆☆☆☆3428):04/10/03 22:34:53
『ゲイルズバーグの春を愛す』ジャック・フィニイ/福島正実(訳) ハヤカワ文庫 282P
表題ほか10編の短編集。表題作はかつてナポレオンが凱旋したといわれるアメリカの
ゲイルズバーグという土地をこよなく愛する男の話。土地というか、その土地が抱える
歴史に惚れたというか。どこかノスタルジックで懐かしく、昔の旧跡が無くなる切なさ
なんかがとてもいい。その他の作品も小粒ながら心にじわりとくる話ばかり【B】

『介護入門』 モブ・ノリオ 文藝春秋 106P
芥川賞受賞なので読んでみた。一人称語りで展開する作者(30歳独身男性無職)
が同居している祖母の介護を母親と2人3脚で行っている。終始書き殴ったような
放言的展開は好みが分かれるところだろう。しかし読んでいてグッと響く表現が
数カ所見受けられ不覚にも涙した【C】
295飛華(205):04/10/03 23:03:30
「NO.6#2 あさのあつこ」
今日からレースをはじめます。
時間がないので、とりあえず友達に借りたものを読みました。
温室のような国で生きている私には全く想像できないような、過酷な世界が広がっていました。
まさに、異国の戦争を見ている感じです。
なんだか平和ボケしてるなぁ、私。
296HANA(7☆)8593:04/10/04 07:50:26
飛華さん>これからよろしくお願いします。

『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』 夢枕獏 徳間書店 462p
プロローグ的だった前二冊に比べ、いよいよ唐にかけられた呪が姿を見せ始めた。
空海が出てくる部分より、手紙により過去の謎が暴かれていくシーンの方が読ませるなあ。
核心の謎の部分は残したまま、最終巻へと続く。【B】

『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四』 夢枕獏 徳間書店 477p
三分の二ほどが宴に費やされている。宴の場面で全ての謎が解かれていくシーンは圧巻。
解決された後に残るのは、ただ人間の悲しさだけというのも仏教をベースにした物語らしくていい。
三分の一は空海が密を手に入れるまでのエピソードだが蛇足の感が強い。
三巻四巻ともに一気に読む。【B】

『密室殺人大百科 下』 二階堂黎人編 講談社文庫 779p
密室殺人のアンソロジー、下巻。
相変わらず玉石混交。「らくだ殺人事件」はパロディ色濃厚で気に入った。落語の方がテーマというのは予想がついていたけど。
「縛り首の塔」は楽に犯人を当てることができた。しかしこのトリックメジャーすぎ・・・。
よくわからないものとしては「答えのない密室」。この手の作品はどうも肌に合わない。
古典二つは名作であった。【C】
297楓(588):04/10/04 22:34:08
今日から参加させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。

『ぼんくら』 宮部みゆき 講談社
購入は2000年・・・読まずに寝かせておいたら文庫本化されてしまったので、
あわてて読みました。

宮部さんの本は、視線が優しくて暖かい作品が多くて好きです。
魅力的な登場人物も盛りだくさんなんですが、
この『ぼんくら』は特に子供達がかわいい。
おでこの三太郎のかわいらしさにやられてしまいました。
ホロリと泣ける一冊でした。
記念すべき第一冊目という事で・・・【B】
298(・Д。)(☆☆☆9574):04/10/04 23:58:12
飛華さん、楓さん、初めまして。これからよろしくお願いします。

マリア様がみてる 特別でないただの一日 今野緒雪 コバルト文庫 195P

特別変わったことも無いただの後期マリみてでした。
箇条書きっぽい表現が目立ったのと、
男の出番がやけに多かったのが気になるけど、
まぁ、次回に期待と言う事で。【D】

鞍馬天狗3 新東京絵図 大仏次郎 小学館文庫 300P

時は過ぎ、明治。
明治になって鞍馬天狗は何をやっているのだろうか?
…舞台を江戸に移し、ますますメタ現代劇色を帯びてきた鞍馬天狗。
いよいよ新聞小説らしくなってきたと言うかなんと言うか。【B】

鞍馬天狗4 雁のたより 大仏次郎 小学館文庫 366P

この作品において、鞍馬天狗の社会色は一気呵成に頂上を目指し始めた気がする。
時代が収束を向かえると同時に、鞍馬天狗を含む登場人物の行動も
内に向き始めるようになり、1巻と比べると大人向け…渋いつくりとなっているように思える。【C】

種村季弘のネオラビリントス3 魔法 種村季弘 河出書房新社 447P

タイトルこそ魔法なれど、扱う内容は錬金術のようなゴテゴテな魔術と言うより、
タロットや薔薇十字団を中心とした
霊媒や団体についてのアンソロジーに近いかも知れない。
かと言って魔法目当てに読んで損をするような書物でもないので、
興味のある方は是非ご一読を。
文体は相変わらず優しい感じ。【C】
299鳥崎(☆☆3496):04/10/05 21:55:54
『悪文 裏返し文章読本』 中村明 ちくま新書 238p

悪文の定義を示し、その反対のわかりやすい文章の書き方
について考える。これという絶対的な定義はなく、結局
感覚的なものに頼らざるをえない面が多いように思った。
定石は目的を持って破るべしという考えには大きく頷かされた。【C】

『サバイバルブック』 柘植久慶 集英社文庫 271p

地震、洪水からクーデター、核爆発までありとあらゆる天災、人災から
身を守る方法について。被災後の数分間の行動に突拍子もないものが
多く、面白くてためになる。飛行機事故に被災した際のシミュレーション
は読み物としても面白かった。【B】
300トビ子(☆☆☆☆☆3716):04/10/05 23:17:50
飛華さん、楓さん、これからよろしくお願いします。

『アフターダーク』 村上春樹  講談社 288p
このスレでも数人が読了してますが。自分も手に取りました。
深夜から未明にかけての「闇」の時間に起こった出来事が、表現しがたい様々な
視点や観念から多角的に表現されている。猫と戯れ、メモを高橋に渡し、
朝日が昇る、マリの幸せを願うのみです。しかしあのTV男は誰?【C】
301あくび猫(886):04/10/07 22:51:22
飛華さん、楓さん、私も新参者です。よろしくお願いします。

『トム・ゴードンに恋した少女』 スティーヴン・キング 新潮社 276P

「世界には歯があって、油断していると噛みつかれる」という冒頭に
惹かれて買いました。キングは十年来のファンだけど、文庫以外を
買うのは初めてかも。
9歳の少女が森で迷う、というそれだけの話ですが、次々に情景を
変える森の描写を読んでいるだけで楽しめました。
キングの悪癖である無駄に長いエピローグもなく、幕切れが
爽やかなのも○です。【C】
302丹波(☆☆2322):04/10/08 17:42:17
飛華さん、楓さん、よろしくお願いします。

『道行く人たちと』 宮本輝 文春文庫 357P
対談集。宮本輝が、田辺聖子や織田正吉など色んな方面の人と語り
合う。かなり高度に文学を批評してたり、宗教を論じたり。なんか
別次元の人たちみたいに見えた・・・。もう一つの対談集も近々読んで
みたい。【C】
303HANA(7☆)9690:04/10/09 06:41:04
楓さん、これからよろしくお願いします。

『霊峰白山』 北國新聞社編集局編 北國新聞社 314p
北國新聞に連載されていた特集の単行本化。
あまり深く突っ込んだ内容はないが、専門書では見られないような新聞独自の記述が多くて面白かった。
現代に生きている白山信仰という点で興味深い点がいくつもあった。
写真を見ているだけでも楽しめる。
読んでいるうちに白山に登りたくなった。【C】

『大誘拐』 天藤真 創元推理文庫 456p
本棚の整理をして見つけ、面白さのあまり最後まで読み返してしまった。
誘拐ミステリは多々あれど、この作品がトップレベルであることは間違いなかろう。
プロット、人物造型何をとっても文句なし。機会があれば是非一読を。【A】

『模倣の殺意』 中町信 創元推理文庫 327p
長編ミステリ。
ミステリの場合内容を詳しく書くことはできないが、上手く騙された充実感を味わうことができた。
しかし、背表紙の鮎川哲也の言葉はある意味ネタバレになるのではなかろうか。
解説によるとあるトリックの走りらしい【B】
304楓(1146):04/10/09 06:48:38
皆様よろしくお願いします。

『卵の緒』 瀬尾まいこ マガジンハウス 191P
「天国はまだ遠く」「図書館の神様」がおもしろかったので、
デビュー作のこの本をネット注文して購入しました。
「卵の緒」と「7’s blood」からなる中編小説です。
家族小説・・・というかちょっと変わった家族小説というか・・・。
まさに心温まるお話でした。
現役の中学校教師をされているそうで・・・生徒が羨ましすぎます。

『犯人に告ぐ』 雫井脩介 双葉社 367P
途中で止められなくて、一気読みしました。
展開速いし、勢いある感じでした。
映画化の予定もあるそうで、映像化されても面白そう。
個人的には津田長さんの優しさにホロリときました。
・・・でも何度も読み返したいという作品ではないですね。
文庫本化を待てばよかったかな。【C】




『犯人に告ぐ』 雫井脩介 双葉社 367P
305テタ(☆9809):04/10/09 10:44:30
『ブリュッセルの招き猫』林丈二 同文書院 221p
ヨーロッパでの路上観察。【C】

『魔群の通過』山田風太郎 文春文庫 312p
幕末の水戸天狗党による京都長征。そのなかにいた主人公の語り
という形式になっている。
攘夷のために戦い死んでいった人たちと、またたくまにその攘夷という
思想そのものが忘れ去れた悲惨さ。【B】
306トビ子(☆☆☆☆☆4081):04/10/09 13:48:30
『形見函と王妃の時計』アレン・カーズワイル/大島豊(訳) 東京創元社 365P
前作続きというか微妙なリンクがある。図書館司書の青年が古い文献を調べに
来た富豪の老人に奇妙な調査を依頼される。それはかのフランス王妃ゆかりの
品物であった。前作同様思わぬストーリー展開やラストに出くわす感じ。
図書館司書の(専門的)仕事ぶりが楽しく興味深い【C】
307ナシオン(8127):04/10/10 07:36:52
「幽霊」エド・マクベイン ハヤカワ文庫 P306

 87分署シリーズの中の1冊。
 幽霊の正体が何かは分からなかったが、魅力的な
女性はいっぱい出てきます。
 ゲイも出てきます。このシリーズにはゲイがよく
出てくるみたいですが、米国にはそんなにたくさん
いるのかと思ってしまいました。[B]
308ナシオン(8328):04/10/10 16:12:05
「グリーン・マイル(6)」キング 新潮文庫 p201
 シリーズを全て読み終えました。6冊全部あわせると1200ページ
弱ですか。考えてみると、ちょっとした量になりますね。
 薄い本が好きな私には、分冊になっていて
ちょうど良かった。
 もし、1冊にまとまっていたら、立ち読みもしなかったと
思います。
309テタ(☆☆62):04/10/10 19:04:00
『某飲某食デパ地下繪日記』東海林さだお 毎日新聞社 253p
小田急百貨店デパ地下の新聞広告が元らしい。
これなら買ってみたくなる。【B】
310$男(7944):04/10/10 19:44:04
春樹×3

『ねじまき鳥クロニクル』  村上春樹  新潮社  p308+356+492
自分自身、数冊にわたる長編は好きではないのですが、この長編は読者を飽きさせません。
作者自身の世界観が一番良く出ている作品だとおもう。なんだかRPGみたい。【B】

『神の子どもたちはみな踊る』  村上春樹  新潮社 p201
春樹短編集の中では一番面白いのではないでしょうか。【C】

『アフターダーク』  村上春樹  講談社  p288
「僕」が視点ではなく、「カメラ」が視点の、作者自身の挑戦作。
この作品の中には、いろいろな謎があるけれど、それが解かれぬまま物語が終わってしまう・・・【D】
311楓(1755):04/10/11 21:58:04
『なかよし小鳩組』 荻原浩 集英社文庫 348P
倒産寸前の弱小広告代理店「ユニバーサル広告社」が、暴力団「小鳩組」
のイメージアップ戦略を手掛ける・・・ってお話です。
笑えて泣ける・・・電車の中で読んでいたので非常に困りました。
荻原さんの本は大好きなんですが、作品のなかに出てくるイベントがとにかく楽しそう。
元コピーライターだからでしょうか。【C】

『ぶらんこ乗り』 いしいしんじ 新潮文庫 261P
とても不思議で素敵なお話でした。ファンタジーというかなんというか。
「物語作家いしいしんじ」と紹介されていましたが、まさに物語な感じ。
なんで今までこの人の作品を読んで来なかったんだろ、私のバカー
ってことで慌てて全作品をネット注文してしまいました。
・・・これじゃ感想になってないですね。ランク付け出来ず。

312かえるくん(☆☆1841):04/10/12 00:33:22
「クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識」西尾維新 381P【C】
戯言遣いこといーちゃんの周りで起こる事件。
ミステリーとしては、どうかなぁ…という感じ。
まぁ、自分はキャラクター小説と読み過ぎてしまい、
事件の矛盾に気付きませんでしたけれどorz

「クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子」同上 197P【C】
戯言遣いこといーちゃんのm(ry
うーん、犯人もトリックも分かりやすい。
(↑のも分かりやすいのだけれど…)
でも、登場人物は魅力的に描かれている。

「サイコロジカル 兎吊木垓輔の戯言殺し」同上 245P【C】
「サイコロジカル 曳かれ者の小唄」同上 295P【B】
今回のトリックはすぐにピンときた。
けれど、それでもつまらなさを感じない。
ほんとイイキャラ生み出すよなぁ。
313かえるくん(☆☆2606:04/10/12 00:33:48
「ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹」西尾維新 477P【B】
トリックはありがちなんだけど、また気付かず…。
ただ、今回はいーちゃんの成長に重きをおきたい。
みいこさんとのやり取りは良かった。

「零崎双識の人間試験」同上 288P【B】
戯言シリーズの番外篇。時間的にはクビシメの時。
序列では3番目の『零崎』だけど、1番タチが悪い。
でもやっぱ、人類最強には敵わないか…。
フランス幻想小説傑作集 窪田般邇 滝田文彦編 白水社Uブックス 289P

小ロマン派いっぱい。
フランスSFの走りと思ってみてみると、どの短編もフランス味に溢れていて良い。
この中では、ボレルの作品が特に気に入ったかもしれない。【C】

帝都物語3 荒俣宏 角川ノベルス 282P

守護神○○キター!な一冊。
大震災直後の帝都。これからがどうなるか見物です。【C】

裸のランチ ウィリアム=バロウズ 河出書房新社 328P

良い意味でグチャグチャ。
雑多かつヒッピー的な、特異な文章構成にメロメロです。
吐き気がするようなストーリーと同性愛と麻薬のアナロジー。
読者の僕も麻薬患者的な「寒さ」にやられてしまいそうでした…。【B】
315ですな(☆☆☆☆☆2412):04/10/14 00:52:10
高橋克彦「あやかし」双葉社616p
「幻日」+「総門谷」ですな
読む必要なし【E】

「フランシス・ジャム詩集」新潮文庫211p
大學訳をややクドく感じるようになってしまいました【C】

カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」早川書房409p
不条理に陥るのをぎりぎりでかわしてリアルさを保つ腕前が見事【B】

デイヴィッド・シックラー「マンハッタンでキス」早川書房348p
タイトル装丁の軽薄さと裏腹にやや不気味な雰囲気の連作短編集
舞台となる褐色砂岩のマンション「プリエンプション」は
望楼館あるいはマンハッタンの奇譚クラブを想起させます【C】
316ナシオン(8855):04/10/15 06:34:07
「フレッド・ブラッシー自伝」フレッド・ブラッシー著 P427 エンターブレイン

 プロレスリングというエンターテイメントが今よりもずうっとメジャーだった
時代の大スター、噛み付きブラッシーの自伝。
 若い頃プロレス好きだった私のような者には大変面白い1冊。
 プロレスに興味がなかった人には全くつまらない、なにが面白いのか全く
理解でいない本。
 アントニオ猪木とモアメド・アリの世紀の一戦の裏話は特に面白かった。【A】
317HANA(8☆)1640:04/10/15 11:36:51
テタさん、(・д。)さん、完走おめでとうございます。
とか言ってるうちに私も完走。

『稲垣足穂全集6』 稲垣足穂 筑摩書房 563p
飛行機に関する文章を集めている。主に歴史が中心。
現代の味も何もない飛行機と違い、レトロなのは危険も多いが味わいがあって良いと思った。
特に作品中で紹介されている色付きかけた麦畑の上を飛行機の影が流れていくのは想像してもなんともいえない。
一方で墜落で命を失った人の部分もあり、こちらはその人の情熱に焦点が当てられている。【B】

『鏡花全集巻十』 泉鏡花 岩波書店 749p
「無憂樹」「お弁当三人前」「春昼」「春昼後刻」「婦系図」の五作品が載っている。
大体三分の二程度は「婦系図」で占められているな。
目玉はなんと言っても「春昼」「春昼後刻」。山中で見せられる幻想的な演劇の部分はなんともいえない。ラストもいいし言う事なし。
「婦系図」は風俗物のわりには割りと面白かった。ラストの畳み掛けるような展開は気に入った。【B】

『倒錯の帰結』 折原一 講談社文庫 367+231+31+9p
最初からと逆からと読むようになっているのでこのようなわけのわからぬページの付け方になった。
一応ミステリなのだがいろんな点で疑問が残る。僕の頭がよくないせいかもしれないけど・・・
特に一番の疑問は監禁者のラスト。ミステリという性質上書けないが、どうなっているのやら・・・
先に前二作読んでおくべきだったかな。【D】
318丹波(☆☆2566):04/10/15 14:27:37
『みんな自分がわからない』 ビートたけし 新潮文庫 244P
激しい毒舌エッセイ。特に、「地球にやさしくなんかできない」は
読みどころ。みんな薄々気づき始めてるんだけど表に出しては言わない
ことをズバズバと・・・。【C】
319楓(2886):04/10/15 22:16:32
『夏の名残の薔薇』 恩田陸 文藝春秋 352P
恩田陸の文章は好きだ。それなりに楽しく読み進めてた。
わけ分からない話だけど、ラストに何かあるんだろう・・・と期待しながら。
結局わけ分からないまま終了・・・【E】

『トワイライト』 重松清 文藝春秋 391P
タイムカプセルを開けるために、26年ぶりに母校で再会した同級生達。
それぞれが仕事や家庭に色々な問題を抱えてて・・・。
登場人物がそれぞれ、ちょっとずるくて、ちょっと自分勝手で、ちょっと卑怯で、
でも優しくて・・・。
ちょこちょこと出てくる「ドラえもん」のエピソードがしみじみと泣けます。 【C】

『神様からひと言』 荻原浩 光文社  388P
佐倉涼平、9月12日付けで総務部からお客様相談室へ移動。
各部署で問題を起こした社員が集まる、リストラ要員強制収容所・・・のお話。
登場人物が誰も彼もとにかく個性的、というか変わってる。
現実にはお近づきになりたくない人たちばかりだけど、
本の中だと、とにかく魅力的で面白い。 【C】


320鳥崎(☆☆4080):04/10/15 23:08:10
飛華さん、楓さん、よろしくお願いします。
テタさん、(・д。)さん、HANAさん完走おめでとうございます。

『NUNBER ベストセレクションIV』 文春文庫PLUS 298p

一流スポーツ選手のロングインタビューをまとめたもの。
勝ち続けているときより負けたときのことについての方が
印象深いコメントが多い。清水宏保選手のキャラクターが
独特すぎて面白かった。【C】

『小さな手袋』 小沼丹 講談社文芸文庫 286p

随筆集。故人を追憶する話が多いが、なぜだか面白い。
何年かの間に井伏鱒二と交わした竹に関することのみを
書き出すなど記憶力に秀でていて、文章の取捨が独特。
本業の文学の話になるとつまらなくなるのに逆に驚いた。【B】
321ナシオン(8907):04/10/17 14:23:42
「ウッドストック行き最終バス」デクスター 著 ハヤカワ文庫 P352

 30年近く前にハヤカワミステリに訳された本だそうです。
 二人組みの若い女性がヒッチハイクで車を捕まえ、そのうちの
一人が何者かに惨殺され、残りの一人が何処かへ行ってしまうという
話。
 イギリス人は昼間から平気でビールを飲むんだということが
発見できました。やっぱり競馬も好きみたいですね。
 
322ナシオン(8907):04/10/17 14:24:27
評価は[B]でした。
テタさん、HANAさん、完走おめでとうございます。
(スッカリ見落としてました…orz)

鞍馬天狗5〜地獄太平記〜 大仏次郎 小学館文庫 515P

一番1巻に近い感じの一冊。京都の登場人物総出演で否応にも
クライマックスの雰囲気が盛り上がる。完成度も高い。【B】

あなたの知らないガリバー旅行記 阿刀田高 新潮文庫 234P

ガリバー旅行記と併読していたが、
こっちのが面白いから先に読み終えてしまったワケで。
イギリスの風俗史から調べるより、これ一冊読んだほうが間違いなくラクである。
ギャグのキレが少々前世紀気味なのはまぁ、しょうがないかな、って具合だが、
やっぱり阿刀田さん、好きだ。【B】
324あくび猫(1238):04/10/17 18:07:50
『フォア・フォーズの素数』 竹本健治 角川書店 352P

竹本健治の第一短編集『閉じ箱』を読んだ時、この人は本質的には
短編作家なんじゃないかと思ったのですが、第二短編集の今作を読んで
その思いを強くしました。
何とも言えない寄る辺なさ、寂しさに浸ることが出来ます。
数学を用いた寓話的な表題作「フォア・フォーズの素数」と、少年のころの
妄想をそのまま描いたような「非時の香の木の実」が特に気に入りました。【B】

>>321ナシオンさん。
コリン・デクスターがお気に召したようなら『キドリントンから消えた娘』を
お薦めします。
ミステリとしては変則的な構成ですが、この人の魅力を味わうのに
これ以上の作品はないと思います。
325ナシオン(9110):04/10/18 06:19:48
「崖っぷち弱小大学物語」杉山幸丸著 中公新書ラクレ P203

 子供の数が減っていくのに何故か増加する大学。生き残りのために
ナリフリ構わず学生を集める3流4流の弱小私立大学。
 そんな弱小私立大学に職を得た世界的な霊鳥類学者である著者の
教育者としての現場からの報告。
 いまどきの大学生のレベルがどれほどのものかが良く分かる本。

>>324あくび猫さん。
 本の紹介ありがとうございます。また、よろしくおねがいします。

 
 
326ナシオン(9333):04/10/19 06:29:29
「友がみな我よりえらく見える日は」上原 隆 著 幻冬社アウトロー文庫
P223
 
 世間一般的な見方からすれば、あまり幸福な生活を送っているとは
思えない生活をしている人たちのレポート。
 人生とは、生きることとはいかに厳しいものかを痛感させられる1冊。
 村上龍氏の解説の秀逸[A]
327テタ(☆☆464):04/10/19 23:17:02
(・д。)さん、HANAさん完走おめでとうございます。

『フランス歩けば・・・』林丈二 廣済堂 229p
フランスでの路上観察。【C】

『グロタンディーク』山下純一 日本評論社 173p
20世紀最大の数学者グロタンディークの伝記。
謎の部分もあるらしい。数学もラディカルだけど、
生き方もラディカル。【B】
328トビ子(☆☆☆☆☆4872) :04/10/21 06:21:05
テタさん、(・д。)さん、HANAさん完走おめでとうございます。

『私が語りはじめた彼は』 三浦しをん  新潮社 251P
数々の女性を弄ぶ村井氏という男性を6人の視点から6通りの短編で語る。
どの話も素晴らしくストーリー展開も秀逸。村井氏に奥さんを寝取られた
男性の心理描写を書き出すところなどはハッとするほどに文体が生きている。
デビュー作「格闘する者に○」から比べると同一作家とは思えない。
正直、もっとみんなに注目されてほしい女性作家。【B】

『エンダーのゲーム』オースン・スコット・カード/野口幸夫(訳) 早川書房 540P
昆虫型異星人からの攻撃を防御する地球。エリート司令官育成スクールで頭角を現した
エンダー少年(10歳)が大人達の軋轢や司令官としての孤独と向き合いながら
事態の意外な展開に翻弄される。信頼できる仲間たちとの交流にじんときたり。
政治哲学者として大人の偽名を使ってネットを暗躍する兄弟たちはみんな12歳とか
10歳とかで、なんかSFみたいでスゲーとか思ってしまった(SFなんだけど)
読了後は物悲しいんだけど、爽やかで、ちょっと切ない【B】
329丹波(☆☆3460):04/10/21 20:13:56
テタさん、(・д。)さん、HANAさん完走おめでとうございます。


『今さら他人には聞けない疑問650』 エンサイクロネット編
                  知恵の森文庫 404P
ジャンルを問わずあらゆる面のウンチクを網羅した大雑学本。同じ系列
のがパート3まで発売されてるようなので、そちらも読んでみようと思
う。今まで疑問だったことが一気に解決してスッキリ☆【B】

『家族カタログ』 赤川次郎 角川文庫 297P
家族を中心に様々な出来事を描く連続短編。「家族の絆を意味を問い
ただす作品」だと解説。【C】

『青い鳥』 メーテルリンク(堀口大學・訳) 新潮文庫 193P
やっぱり世界中で読まれているだけあって良質な内容。
童話劇だけど、途中でふと垣間見せる人生の教訓の数々が印象深い。【C】

330鳥崎(☆☆4556):04/10/22 23:36:01
『野火』 大岡昇平 新潮文庫 182p

敗戦寸前のレイテ島で、味方からも見捨てられた状態から
どのように生き延びたかを書き綴る。何も信じられないが
生きのびるために人と協力する様が重苦しく感じた。他人、
社会との接し方を考えさせられる。【A】

『古本奇譚』 出久根達郎 中公文庫 294p

古書店店主のエッセイ集。主に古書店の業務について。
戦前、報道各社から取材されていた精神病患者の
葦原将軍について、彼の「詔書」の売買をきっかけに
取材していく長編エッセイが面白かった。【B】
331金太郎飴(8465):04/10/23 01:26:57
テタさん、(・д。)さん、HANAさん、完走おめでとうございます
久しぶりのカキコです。

『すべてがFになる』 森博嗣 講談社文庫 508p 【B】
『冷たい密室と博士たち』 森博嗣 講談社文庫 404p 【C】

「理系ミステリー」とはどんなものかとひかれた。
独特の用語にとまどいもしたがおもしろく読めた。

『三国志1 天浪の星』 北方謙三 ハルキ文庫 333p 【C】
前々から読んでみたいと思っていたシリーズ。
人名が難しい、、、

『後宮小説』 酒見賢一 新潮社 252p 【C】
昔の中国にあった後宮の様子が垣間見できたのがよかった。
文体が気にくわなくていまいちのめり込めなかったのが残念。

『症例A』 多島斗志之 角川書店 522p 【C】
ある患者を中心にして受け持ちの精神科医と、患者の語ることを
耳にした学芸員それぞれが別々に平行して話を創っていく。
とても練りこまれていたように感じ、読みごたえ十分だった。
ただ、後半の患者の変化が都合良すぎたように感じた。








332ナシオン(9615):04/10/23 17:17:41
「通り魔」マクベイン 著 ハヤカワミステリ文庫 P283
 87分署シリーズの第2作。
 翻訳は田中小実昌さん。昔11PMに出ていたのを
思い出しました。
 軽妙で非常に読みやすい翻訳。【A】
333むらかみ(☆☆☆2756):04/10/25 00:33:43
完走された方々お疲れさまデス。

『面白南極料理人』西村淳 新潮文庫 349P
第38次越冬隊に参加された西村さんの、手記っぽいドキュメント。
ウィルスも生きれない極寒の地での料理のお話。
牛乳を持っていっても凍るとか、いろいろ笑えて楽しめました。
料理本というより、人間本な感じ。【C】

『魔界の神殿』(1〜4巻)テリー・グッドカインド ハヤカワ文庫(321+323+301+315P)
予言に翻弄される主人公達という展開に、そろそろ飽きてきたかも。
それでも面白いんですけどね。【C】

『こんなこと、だれに聞いたらいいの?』セシル・アダムス ハヤカワ文庫 395P
再読。あれですね、雑学系のハシリ?同じようなのをもう一冊。
『怪しい化学者の実験ガイド』ジョーイ・グリーン ハヤカワ 266P
ハヤカワも売れスジにいくのか……。ePiとか埋もれてる作品を出してるのにね。
前者は【C】、後者は【D】で。

『火星の人類学者』オリヴァー・サックス ハヤカワ 398P
「レナードの朝」の著者。静かに感動してしまった。
「失う」っていうのが自分のテーマだからか、「得られないもの」というのにも
とても反応してしまっているな、うん。【B】

『一瞬の光』白石一文 角川文庫 589P
題で買ってしまったけど読む価値なし。【D】

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』ローリング 静山社(659+701P)
もうどうでもいいや。読み返せないファンタジーはダメ。
売り方もキライ。【C】


334かえるくん(☆☆4330):04/10/25 00:43:15
「ビートのディシプリン SIDE1〜3」上遠野浩平 合わせて1031P【C】
ブギーポップシリーズの番外編、かな。
主人公のビートが様々な試練(一言で言えば)に挑む。
『糸』がどう繋がっていくのか楽しみ。

「エナメルを塗った魂の比重」佐藤友哉 398P【B】
相変わらずムカムカさせてくれる。
とにかく濃い、けれど途中から麻痺しだした。
完全に救いがなかった訳じゃないけど…。

「きみとぼくの壊れた世界」西尾維新 295P【B】
濃いのが続いたなぁ。佐藤友哉とは別の濃さだけれど。
↑の佐藤友哉の作品の場合、いきなり衝撃があったけど、
この作品は落とし穴に落ちた感じ。
ラストはあれで良かったのかな、とほんの少し疑問。
ほんの少しね。
むらかみさん、完走おめでとうございます。

七つの危険な真実 作者多数 新潮文庫 316P

サスペンス短編を集めた一冊。
全体的には可も無く不可も無くといった印象。
時間つぶしには最適、古本屋で買うとしても、
少なくとも、損にはならないだろう【C】

ミステリーのおきて102条 阿刀田高 角川文庫 386P

102のショートエッセイからなる、
読み物としても面白いミステリー解説書。
ミステリー小説を書きたいと思ってる貴方にも、一読をお薦めします。
解説の内容自体もなかなか懇切丁寧で良かった。【B】

ガリヴァ旅行記 スウィフト 中野好夫訳 新潮文庫 423P

皮肉屋必読。社会を憎むだけじゃあ芸が無い。ココはいっちょ
スウィフト先生を見習って子供に悪影響な童話を一本仕上げるべきだ。
そっちのほうがよっぽど社会に対する復讐になるだろう。
これからの社会にはこういう皮肉の手本が必要であると思う。
皮肉を読み解く手順から、私たちはきっと皮肉の意味する深みを探るのだろう。
でもちょっと長かったかも知れない…

考えようによってはこの本、最後の章以外要らない、って説も。【C】
336ナシオン(9903):04/10/26 06:32:44
「チャイコフスキーコンクール」中村紘子 著 中公文庫
 チャイコフスキーコンクールの審査員を務めた筆者の経験から、現在の
音楽コンクール、ひいてはクラシック音楽界の問題点を浮き彫りにした本。
 ろくにピアノが弾けない人でも、このコンクールに参加できるという話には
驚きました。
 こういう人たちをモスクワでは「ツーリスト」と呼ぶのだそうです。【B】
337楓(5100):04/10/26 19:30:57
『コールド・ゲーム』 荻原浩 講談社  376P
荻原さんは好きな作家の1人なんだけどな・・・
前半は青春小説系というか、重松清さんっぽいなと思いながら読んでたんだけど、
途中から何か嫌な感じになってしまいました。
読後感悪い作品は好きじゃないです。 【D】

『虚無への供物 上・下』 中井英夫 講談社文庫 420P+409P
「推理小説の墓碑銘と絶賛された」という作品らしいですが・・・【D】

『一八八八切り裂きジャック』 服部まゆみ 角川文庫 769P
ヴィクトリア朝時代のとても豪華な世界のお話ですが、
こういう世界の物語は、どうやら私には合わないらしい・・・【D】

『GO』 金城一起 講談社 240P
2000年に購入して、本棚で眠っていた本を取り出しました。
スイスイと読めるしなかなか楽しかった。
4年間寝かせた甲斐がありました。 【C】
338みんちー(☆☆9823):04/10/26 23:13:20
完走された方々おめでとうございます。
新規の方々よろしくお願いします。

『楊家将〈上〉〈下〉』北方 謙三 PHP研究所 357p 284p
「三国志」「水滸伝」と並ぶ中国の一大叙事詩「楊家将」が、
とうとう現代に甦った!
建国の苦悩の中にある宋国を懸命に支える楊一族の熱き闘いを、
壮大なスケールで綴る物語。
面白いけど「三国志」にゃー勝てない。【C】
339HANA(8☆2684):04/10/27 07:20:43
鳥崎さん、(・д。)さん、テタさん、トビ子さん、丹波さん、金太郎飴さん、むらかみさん、みんちーさん、ありがとうございます。

『サム・ホーソーンの事件簿T』 エドワード・D・ホック 創元推理文庫 459p
ミステリ集。
全編が群衆の前で消えた男、消えた凶器、空中で絞め殺されたスタントマンといった不可能犯罪ばかりで非常に満足。
最近のキャラ物になったミステリにはどうも食指が動かないけど、古いのかなあ。
本格ミステリ好きにはお奨め。【C】
『ホラー映画の魅力』 小中千昭 岩波アクティブ新書 190p
最近の日本ホラーが好きなので買った。
女優霊、リング、呪怨等黎明期におけるホラーが解説されていて面白い。
この本を読んで邪願霊を見たくなってレンタル行ったがなかった・・・。こないだあったような気がしたんだがなあ・・・。
代わりにテキサスチェーンソーと女優霊を借りてきました。【C】
『怪盗ニック登場』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫 395p
価値の無いものだけを盗む怪盗の話。
盗むものは大リーグのチーム、陪審員、回転木馬、棺、等。
盗む手口よりそれにかかわる謎解きの方が興味深いのはミステリ作者の故だろうか。
とりあえずこういった話は大好きである。【B】
340テタ(☆☆917):04/10/27 19:51:51
『半七捕物帳(一)』岡本綺堂 光文社文庫 453p
捕物帳の元祖。滋味を感じる。
【B】
341あくび猫(1547):04/10/27 23:50:35
『パレード』 吉田修一 幻冬舎文庫 309P
同じマンションに同居する5人の男女の生活を、それぞれの視点から
描いた小説です。
現代を舞台にした「めぞん一刻」といった感じなのですが、5人の微妙な
距離感の描き方がとにかくうまくて、ストーリーらしいストーリーもないのに
最後まで楽しく読めました。
解説を先に読んだせいで結末は想像がついたのですが、それでもとても
印象に残りました。【B】
342トビ子(☆☆☆☆☆5461):04/10/28 00:17:53
むらかみさん、完走おめでとうございます。
『怪盗ニック登場』なんか読みたいかも>HANAさん

『輪違屋糸里』 浅田次郎  文藝春秋 上304P 下285P
幕末、新撰組の近藤と芹沢が局長として京都を闊歩していた時代の話。
島原の輪違屋という屋号で花魁をやる糸里の目を通して新撰組と八木家の
人々、壬生村の様子を語る。だいたいの新撰組小説においての芹沢は始末の悪い
狼藉者で一括りにされるが本作品では「水戸の武士」として、近藤以下を
「多摩の百姓」として書き分けているのが新鮮だった。
ありそうでなかった解釈に感心し、浅田氏はほんと、新撰組好きなんだなと再認識した次第【C】
343鳥崎(☆☆5120):04/10/28 21:46:07
村上さん完走おめでとうございます。

『定本 物語消費論』 大塚英志 角川文庫 342p

ポトラッチなどと言った消費論の用語は出てくるが、
それほど難解ではないオタク文化評論集。実際に起こったことと
フィクションとの区別を全くせずに比較して論じているのが面白い。
固有名詞の誤字が多く、それで説得力が薄まってしまった。【C】

『足利義昭 流れ公方記』 水上勉 人物文庫 222p

資料から義昭の足跡をたどる事に徹していて、創作の部分が
ほとんど無い。前半は公方の影響力、貴族的部分と何代か前から
将軍家の落ちぶれ具合をよく現わせていて、非常に面白い。
織田家に来てからの後半は奇妙な行動を説明し切れていない。
だからこそ幕府が滅びたとも言えるが、物足りない気もする。【C】
344みんちー(☆☆☆25):04/10/28 23:52:28
『かなしみの場所』大島 真寿美 角川書店 202p
私は子供だった頃、誘拐されたことがあるらしい。
雑貨を作りながら淡々と日々をおくる果那、そして彼女をとりまく人々。
それぞれの人生、それぞれの場所のいとおしさが静かに浮かびあがる物語。
静かな穏やかな世界。今どき珍しい。【C】
345りーす(10☆368):04/10/29 02:08:48
飛華さん、楓さん、よろしくお願いします。
完走者のみなさま、おめでとうございます。

う〜む、またサボリ気味・・・。
南の島で、本を読まずにボーッと海を見てたんだけども・・・。


『バッド・プレース』ディーン・クーンツ(著) (文春文庫) 596p【B】
意識が無い間に、自分がどこかに行ってしまうが、ただの夢遊病では無い。
面白いんだけれども、クーンツの中では作風がB級的。

『種田山頭火の死生 ほろほろほろびゆく』渡辺利夫(著)(文春新書)182p【C】
俳人、種田山頭火が、どのような人生を生きたかについて。
それにしても、この方、ずいぶんと破天荒な、ある意味どうしようもない人生を歩んでます。

『蕎麦屋のしきたり』藤村和夫(著)(NHK生活人新書)190p【C】
蕎麦って奥が深いと、つくづく思わせる1冊でした。

『十九、二十』原田宗典(著)(新潮文庫)254p【D】
エッセイは面白いんだけど、やはり、小説はイマイチな気がするんだよなぁ・・・。

『東京トホホ本舗』原田宗典(著)(新潮文庫)198p【C】
『吾輩ハ苦手デアル』原田宗典(著)(新潮文庫)212p【C】
『柳田国男の読み方』赤坂憲雄(著)(ちくま新書)222p【C】
『ニーチェ入門』竹田青嗣(著)(ちくま新書)237p【C】
346ナシオン(☆88):04/10/29 20:10:31
「シカゴよりこわい町」リチャード・ベック著 P185 東京創元社

 外国文学、また読み始めました。
1920年代後半から1930年代中期に
かけてシカゴに住む兄妹が、夏休みに
祖母の家を訪れた時に、祖母が巻き起こす
騒動に巻き込まれる話が8編掲載されています。
 面白いです。
 特に「ブレーキマンの幽霊」は傑作。【A】
347真鍮買い(8938):04/10/31 21:02:14
完走された方おめでとうございます

『マクベス』シェイクスピア/福田恒存(訳) 新潮文庫162P【B】
なんとなく再読、異常に展開が速いのが特徴的

『ジロドゥ戯曲全集5』ジロドゥ 白水社359P【B】
代表作『オンディーヌ』その他を所収、読むとどんどん鬱屈してくる作品集

『上海』横光利一 岩波文庫247P【C】
5・30事件下の上海の情景を綴った作品、当時の上海は自分の国でまともな生活を
営めない底辺の人材が乞食と娼婦をしに集まってくる場所だったそうです。

『QED百人一首の呪』高田崇史 講談社文庫511P【C】
『QED六歌仙の暗号』高田崇史 講談社文庫587P【C】
『QEDベイカー街の問題』高田崇史 講談社文庫391P【D】
『QED東照宮の怨』高田崇史 講談社文庫472P【D】
歴史的な建造物やらに隠された意味を見出すともに、それと照応して起こる殺人事件も
解決してしまおうという試みの推理小説

『汚れた手』サルトル 人文書院184P【C】
『トロイアの女たち』サルトル 人文書院141P【B】
後者はエウリピデスの原作を書き直したもので無駄のないシンプルな構成が秀逸
前者は政党批判の戯曲で面白いのだが少し冗長だ
348ナシオン(☆277):04/11/01 06:21:52
「バカのための読書術」小野谷 敦 ちくま新書 P189[A]

 バカは本を読んで、知識を吸収するように努力しろ。
 バカは難しい本は読むな。
 バカはあらゆる分野の歴史を
本で勉強しろ。
 こんなことが書いてある本でした。
349りーす(10☆1534):04/11/01 21:59:21
ナシオン様、完走おめでとうございます。


『この思想家のどこを読むのか』加地伸行、小浜逸郎、佐伯啓思、西部邁 ほか(著)(洋泉社新書)243p【C】
福沢諭吉、小林秀雄、三島由紀夫などについて。
多数の著者が、それぞれを担当して書いている割には、結構まとまった1冊になっていると思う。

『事件論』芹沢俊介(著)(平凡社新書)209p【C】
毒物、放火、誘拐など、様々な事件について、事例を交えた内容。
死刑=人が人を裁くという視点で捉えているのは納得出来ない。
あくまでも、法が裁くのであり、逆にそうでなければ、いかなる軽微な犯罪も、
裁く事は出来ないと言う論理が成立し、世界は無法地帯と成らざるを得ないのでは?

『江戸奇人伝』氏家幹人(著)(平凡社新書)257p【C】
今も昔も、変わり者がいますね。

『絵巻で読む中世』五味文彦(著)(ちくま新書)219p【C】
『JFK』松尾弌之(著)(ちくま新書)238p【C】
350丹波(☆☆4782):04/11/02 21:16:53
完走された方おめでとうございます。

『ふしぎな名画座』 赤川次郎 角川文庫 346P
「ローマの休日」などの映画を元ネタにした短編集。【C】

『私は世界で嫌われる」 ビートたけし 新潮文庫 267P
無茶苦茶なこと言ってるようだが、しっかり筋が通ってる。横断歩道に
立っている「みどりのおばさん」の年収って700万超えるらしい。世の中の
裏の裏まで学ばせてくれる一冊。【B】

『やっぱり私は嫌われる』 ビートたけし 新潮文庫 229P
かつての海部首相の批判が凄まじい。食べ物に例えるとミネラルウォーター
の栓を抜いてある奴。(笑) 【B】

『草原の記』 司馬遼太郎 新潮文庫 227P
モンゴルを歴史と地理の両方からアプローチした紀行みたいなもの。意外と
モンゴルって奥深い国だ。興味深い。【C】

『童話ってホントは残酷』 千葉大学三浦佑之教授;監修 二見文庫 254P
赤頭巾やシンデレラなどの童話の原作を載せて解説。特に初版グリム童話に
T・Uとして収録された話はもうキチガイとしか言い様が無い。【C】
351トビ子(☆☆☆☆☆5783):04/11/02 23:01:08
みんちーさん、完走おめでとうございます。
りーすさん、10個目完走おめでとうございます。
ナシオンさん、完走おめでとうございます。

『グラスホッパー』 伊坂幸太郎  角川書店 322P
殺し屋、自殺させ屋、亡き妻の復習を誓う教師という面識のない3人3様の話が
同時に並行して進む。登場人物がとにかく個性的である。名前もしかり。
伊坂ワールドな雰囲気なのでハマる人と二度と読まない人に分かれそうだな
自分は楽しいと思った【C】
352りーす(10☆2678):04/11/03 21:40:01
トビ子さん、ありがとうございます。


『アメリカの経済支配者たち』広瀬隆(著)(集英社新書)254p【C】
なんだか、田中芳樹の「創竜伝」に出てくるフォー・シスターズを彷彿させるような内容ですが、
これが真実だとしたら、恐ろしいやら羨ましいやら・・・・。

『ノルンの長い夢』平谷美樹(著) (早川書房)365p【B】
第二次世界大戦期のドイツと、21世紀の日本で、ストーリーが「同時進行」していく。
「時間」をテーマにしたSF。

『金融開国』益田安良(著) (平凡社新書)248p【C】
『サウンド・エシックス』小沼純一(著) (平凡社新書)277p【C】
353OPERA(☆☆☆☆7285):04/11/03 22:15:47
久しぶりのマラソン参加です。


「王妃の離婚/佐藤賢一」 429P
「蛇行する川のほとり1〜3/恩田陸」  367P
「ツ、イ、ラ、ク/姫野カオルコ」  426P
「ユーモレスク/長野まゆみ」  155P
「千年王子/長野まゆみ」  185P
「雨更紗/長野まゆみ」  141P
「薔薇密室/皆川博子」  577P
「生ける屍の死/山口雅也」  360P
「イン・ザ・プール/奥田英朗」  269P
「スピーク/ローリー・ハルツ・アンダーソン」  284P
「小生物語/乙一」  253P
「シメール/服部まゆみ」  353P
「サラ、神に背いた少年/J.T.リロイ」  276P
「マリア様がみてる〜いばらの森/今野緒雪」  281
「マリア様が見てる〜ロサ・カニーナ/今野緒雪」  252
354ナシオン(☆793):04/11/04 06:12:54
トビ子さん、リースさん、みなさん
ありがとうございます。
「ワイオミングの惨劇」トレヴェニアン著 P.516 新潮文庫
 頭のおかしな3人の凶悪犯が刑務所から脱獄。
 ワイオミングの片田舎の小さな町を襲い、住民を
苛めまくる話。
 隔絶空間の恐怖を描いていてけっこう面白かった。[A]
355テタ(☆☆1202):04/11/06 19:30:31
ナシオンさん、みんちーさん、りーすさん、完走おめでとうございます。

『ファンダメンタルなふたり』山田詠美・中沢新一 文春文庫 285p
バブルのころの対談なので、今読むとかなりずれた感じがする。
例えば次のようなくだり。
中沢: 麻原彰晃みたいな面白い人がやりたいと言ってるんだったら、
その通りやらせて、爆発するまでやらしてみたらいいじゃないか、と思うんだ。

【D】
356楓(7550):04/11/06 22:04:11
完走された皆々様おめでとうございます。

『火車』 宮部みゆき 新潮文庫 582P
宮部さんのミステリーは、脇の登場人物がどれも魅力的です。
最後の楽しみに取っておいた作品だけど、読んでしまった・・・。 【C】

『誘拐ラプソディ』 荻原浩 双葉文庫 421P
借金と前科しかないダメ人間が、ヤクザ屋さんの息子を誘拐してしまう・・・
おもしろかったんだけど、主人公がなんだか腹立つというか、
ダメ人間なりのかわいらしさが無いというか、魅力的じゃない。
誘拐された子供とかヤクザ屋さんファミリーはすごい魅力的なんだけどな。 【C】

『本の雑誌血風録』 椎名誠 朝日文庫  541P
『本の雑誌』は私が10年程買い続けてる愛読誌です。
その昔、本の雑誌社で働いていた群ようこがいい味だしてます。 【C】

『救命センターからの手紙』 浜辺裕一 集英社文庫 258P
『救命センター当直日誌』 浜辺裕一 集英社文庫 296P
医療福祉系の仕事をしているので、医者モノ看護モノ老人モノ精神科モノは
よく読むのですが、その中でもこのシリーズは好きなひとつです。 【C】

『1985年の奇跡』 五十嵐貴久 双葉社  352P
おニャン子時代に、ある弱小野球部に起きた、ささやかな奇跡?の物語。
この本とにかく面白い。大笑いって感じじゃなくてクスっと笑える、で泣ける。
こういう本を読むと、男って楽しそうだな〜ってうらやましくなります。
おニャン子世代の方、何となくおニャン子分かる〜って方おススメです。 【B】


357みんちー(☆☆☆290):04/11/07 01:44:24
皆様ありがとうございます。
ナシオンさん、りーすさん完走おめでとうございます。

『ジョゼと虎と魚たち』田辺 聖子 角川書店 265p
どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作他、
仕事をもったオトナの女のさまざまな愛と別れを描いて、素敵に胸おどる短編、
八編を収録した珠玉の作品集。小川洋子さんも絶賛してます。【C】
358トビ子(☆☆☆☆☆6265):04/11/07 07:44:46
『葉隠入門』 三島由紀夫  新潮文庫 208P
「武士道といふは死ぬことと見つけたり」の一文が代表する武士が
武士らしく生きるための指南書「葉隠」を三島由紀夫が現代風に
紹介している。現在の時代でも頷ける箇所は沢山あります。
彼らの言う「死ぬということ」は、イマドキの練炭自殺みたいな
リセット願望とは明らかに違う。
彼ら武士にとっては一日一日がリセットなのだろう【C】
こんな入門書が「風姿花伝」でも欲しいところだ

『好き好き大好き超愛してる』 舞城王太郎  講談社 274P
ストレートなタイトル、ド派手な装丁、著者が描いたイラスト封入など
書店でもひときわ目立ちます。愛がテーマのいくつかの短編で編成
ぶっ飛び舞城ワールド【C】

それにしてもセックス描写無しの愛し合う恋人達を表現するのは
とどのつまり「死に」ネタなんでしょうか。
「セカチュー」あたりからその動きが顕著になってきたように思えるが。
間違っているとは言わないけど、そればかりというのもなんか、食傷気味
なんですよね(また死にネタかよとか思う自分にも)
359かえるくん(☆☆5512):04/11/07 17:45:19
「ねじまき鳥クロニクル 第1〜3部」村上春樹 合わせて1182P【B】
再読。
初めて読んだ時は、よく分からない、
というのが率直な感想だった。
でも今回読み返してみて、
「流れ」っていうのを感じて、面白かった。
完走された皆様、おめでとうございます。

沈黙の教室 折原一 ハヤカワ文庫 697P

ちょっとズレた日常の構築を楽しむ感じの一冊。
まぁ凡作。視点のクロス、資料の挿入等はナカナカ効果があって良い。
読んでいる時はまぁ、面白かった。子供の残酷さを仕掛けと結びつけた着眼点も好き。【C】

政治的に正しいおとぎ話 ジェームス・フィン・ガーナー デーブ・スペクター、田口佐紀子訳 DHC 146P

自粛ブームを笑いながら考える本。
やっぱりみんな寓話が好き。中身じゃなくて文体で笑う本。【C】

澁澤龍彦全集12 澁澤龍彦 河出書房 637P

旅行記等のエッセイメイン。
澁澤氏自身の年譜なんかもあるので、ファンなら是非。…本人はイイ気分じゃ無かったみたいだけど。
何冊か読んでいて思うが、この人の文体は粘っこく無くて良い。文体のダンディ。
例え旅行記エッセイであっても、本人様お得意の博学エッセイの形式を崩してないのもダンディ。【B】
361HANA(8☆)2975:04/11/09 18:10:16
PC壊れてしばらく書き込めなかった・・・・orz
完走された皆様おめでとうございます。
トビ子様>楽しいですよ。是非ご一読を。

『月明かりの闇』 ジョン・ディクスン・カー ハヤカワ文庫 504p
フェル博士最後の事件。
カー晩年の作品でミステリとしての出来はいまいちではないかなあ。
若いうちに書かれた傑作群に比べれば、酷く見劣りがするのは確か。
それでも怪奇趣味が加わっているのはうれしいことである。【C】

『サム・ホーソーンの事件簿U』 エドワード・D・ホック 創元推理文庫 433p
相変わらずの不可能犯罪のオンパレードでうれしい限り。
サムが容疑者になる「伝道集会テントの謎」飛行機での空中密室を扱った「ブリキの鵞鳥の謎」等が面白かった。
編年制で書かれているので、登場人物の立場の移り変わりにも興味をいだける。【C】

『怪盗ニックを盗め』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫 399p
今回もニックは価値のない物ばかりを盗んでおります。
誘拐される表題作を始め、プールの水、教会の音楽、雪、スリッパ、何も盗まない、等等。
相変わらず謎解きも魅力的で読んでいて楽しいシリーズである。
トビ子さんも是非ご一読を。【B】
362HANA(8☆)3806:04/11/09 18:25:33
『定本山頭火全集 第四巻』 種田山頭火 春陽堂書店 640p
昭和九年七月から昭和十一年十二月までの日記。
目玉は半年近くをかけた関東、東北への旅行。中には自殺未遂とかの記事もありドキッとさせられる。
やっぱりこの人の場合、内省が凄い。自分を省みる意味でも、たまに読み返したい。【B】

『季刊幻想文学10号』 幻想文学出版局 191p
特集は「石の夢・石の花」
やはりというかドイツロマン派の特集になっている。
ホフマンとかノヴァーリスが読みたくなる。ホフマンはともかくノヴァーリスはなかなか手に入らないからなあ。
読んでいて読みたい本が次々に出てくるのが、この雑誌の困ったところである。【C】
363鳥崎(☆☆5704):04/11/09 23:26:51
完走した皆様おめでとうございます。

『犯罪症候群』 別役実 ちくま学芸文庫 349p

犯罪に関するエッセイ集。徐々に脱線していき、結論が
とんでもない事になる犯罪用語を論じている文と不可解な動機
の犯罪者を「わからない」派と名付けて、その動機をなるべく
わかりやすく解説する文が面白かった。若干難解。【B】

『古武術からの発想』 甲野善紀 PHP文庫 235p

対話式の自己啓発書みたいなものか。古武術の古典から
見いだされる生き方、考え方を提案する。科学などを安易に
信じずに実践で考え出されたものが一番であると言うような事だが
何にでも当てはまるとは思えない。【C】
364ナシオン(☆1746):04/11/11 06:00:42
「オペラ座の怪人」P.452 ルルー 角川文庫
 暗い。明るいミステリというのは余り聴きませんが、この作品は暗い。とくに
後半部分の舞台がオペラ座の地下になるので、余計にくらくなるのかも。【C】

「マンハッタンの薔薇」P.501 ビクター 講談社文庫
 男好きな弁護士姉妹が母殺しの犯人を捜すミステリ。【C】
 軽く読めます。
365丹波(☆☆5316):04/11/11 18:14:19
『たけしの死ぬための生き方』 ビートたけし 新潮文庫 224P
相変わらず嵌ってます。ビートたけしの毒舌エッセイ。かなり哲学的
な箇所有り。【C】

『太郎物語−高校編−』 曽野綾子 新潮文庫 310P
爽やかな青春小説。主人公と年齢が似通ってるだけあって感情移入し易く、
のびのびと読めた。小説だけど、全体的にエッセイみたいな雰囲気が漂う。
大学編もあるようなので、そちらも近いうちに読んでみたい。【B】

366かえるくん(☆☆6018):04/11/12 20:31:25
「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」滝本竜彦 237P【B】
最初は「ふ〜ん」って感じで読んでたけど、
途中からぐっと引き込まれた。
青春、だなぁと思った。

「NHKにようこそ!」同上 269P【C】
最初はやや呆れながら読んでた。
所々出てくる、微妙に笑いのツボついてくるネタ。
ぐっと引き込まれることはなかったけど、
少しずつ面白さを感じることができた。
367HANA(8☆)5400:04/11/13 06:06:49
『韓国人の歴史観』 黒田勝弘 文春新書 230p
大体インターネットで既出の記事が多いが、改めて読むと酷く笑えるものが多い。
まさか20世紀になって国家が風水事業を行うとは思わなかったなあ。
他人のコンプレックスを云々するのは好きではないので、これ以上のことは書かないが一方的に愛憎の対象となるのは一方にとっては迷惑なものである。
あれ?これってストーカー・・・ 【C】

『鏡花全集 巻十一』 泉鏡花 岩波書店 702p
「草迷宮」が入っているだけで満足の一冊。鏡花作品を全て読んだわけではないが、最高傑作だと思う。
他には「沼夫人」「星女郎」がホラーテイストでいい感じ。「霊象」「頬白鳥」にはあまり感心せず。
それにしても草迷宮最後の手鞠歌を聴くところは最高であるな。【B】

『天空への回廊』 笹本稜平 光文社文庫 662p
久しぶりに冒険小説を読んだ。
ストーリーに飽きさせず一気に読ませる力がある。
しかしやはり山はいい。軽いトレッキングみたいなものでもいいから、また行きたいものである。【B】
泉鏡花面白そうだなぁ…
一通り消化したら探してこよう。

ジョーク哲学史 加藤尚武 河出文庫 277P

西洋哲学史の美味しい部分を初心者にも分かり易いように解説。
興味はあるけど名前を言われるとサッパリ、て人の入門書としてオススメ。
個人的には掘り出し物。【B】

昆虫図 久生十蘭傑作選W 久生十蘭 306P

十蘭センセの文体はダンディに流麗で良いですね。
話の内容も噛み締めるほど味がある名品多し。
21世紀のダンディを目指すなら是非ご一読あれ。
解説の人の感想が自分とほぼ一緒でちょっと嬉しかったりして。【B】

幻想のエロス 種村季弘のネオラビリントス4 種村季弘 387P

種村さんはやっぱりスゴい。
エロスについての作品がメインとして集められているが、
それでもただの情愛論に終わらないところが立派だと感じる。
ただ、他の作品よりも専門的な話題が多いので、
ちょっと読むのに時間がかかるかも。【B】
369(・Д。)(☆☆☆☆4825):04/11/13 21:22:35
ついでにage。
370無名草子さん:04/11/13 23:39:19
368まで
りーす 101534
HANA 85400
トビ子 56265
白川道 53034
ですな 52412
OPERA 47285
MJ 45045
(・Д。) 44825
パンダパン 41398
七階冥途 39904

〜10〜

コウイチ 36205
むらかみ 35771
額引き 33994
どん 33541
空谷 32329
みんちー 30290
かえるくん 26018
鳥崎 25704
丹波 25316
テタ 21203
371無名草子さん:04/11/13 23:40:40
〜20〜

甲本ヒロヒト 20867
B37 19422
トリ 16887
日暮 15853
血の滴る剣 15573
阻止雄真実 14826
山師 14082
たけぺー 13658
ウサギ 13182
かいん 12543

〜30〜

えり 12009
ナシオン 11746
レッド・マジック 10383
祝♪こえび 10013
某ヌレの389 9315
真鍮買い  8938
931 8640
金太郎飴 8645
$男 7944
夜( ゚ー゚) 7803
372無名草子さん:04/11/13 23:41:58
〜40〜

へヨン 7628
楓 7550
みー 7348
コワ 6107
あゆ作 5989
白 5946
肉球 5842
目指せ一日一冊 5233
初子 5184
有耶無耶な迅姫 5030

〜50〜

獣人 5004
北家ケンシロウ 5000
さま 4932
ケヴィン・レンコン 4512
みりあ 4424
ヨサリアン大尉 4025
ウニイクラ丼 3976
BJ 3307
メルトン♪ 3149
割り子 2980
373無名草子さん:04/11/13 23:43:20
〜60〜

れお 2890
ひのきのぼう 2736
富士奇跡 2730
VON・トーマス・マン 2650
伊藤と吉岡 2586
はちこ 2573
うんこ太郎 2557
アズサ 2550
ざき 2473
ロイド 1973

〜70〜

くろねこ 1632
ムル 1555
あくび猫 1547
SF 1466
Karimono 1460
煙 1460
ひろ氏 1440
木 1374
すー 1351
メイプル 1215
374無名草子さん:04/11/13 23:45:27
〜80〜

かぼす 1011
アプリ伽 990
海人 976
うさぎの中の亀 971
グースマン 932
きら 659
アヴァンギャルド 617
水化粧 602
あかね 574
古典物理学 555

〜90〜

okiro 553
・・・ 466
キャミー 445
3号 427
虚ろ獅子 418
もんきち 414
どぅつ 302
ニャンコ 278
情け人 228
座椅子 215

375無名草子さん:04/11/13 23:45:59
〜100〜

飛華 205
機甲自転車 200
十四 170
参事官 120
376りーす(10☆3680):04/11/14 03:11:30
テタさん、みんちーさん、皆さま
ありがとうございます。

おっ、ランキングだ。
ご苦労様です。


『海の魔法使い』パトリシア・マクラクラン(著)(あかね書房)60p【C】
『明日の魔法使い』パトリシア・マクラクラン(著)(福武書店)127p【C】
歳をとると、見えなくなるモノもあるようで。
もう一度、読みかえさなくては、どこがいいのだか、わからなかった。

『青い髪のミステール』ミュライユ(著)(偕成社)63p【D】
童話を現代風に風刺している様な感じの話だけど、ガリバーには遠く及ばない・・・。

『こどもの情景』A・A・ミルン(著)(パピルス)119p【C】
クマのプーさんで有名だが、こんな童話も書いていたのは知らなかった。

『生命感を問い直す』森岡正博(著)(ちくま新書)205p【C】
『TV 魔法のメディア』桜井哲夫(著)(ちくま新書)222p【C】
『日本の地価の決まり方』西村清彦(著)(ちくま新書)206p【C】
377ですな(☆☆☆☆☆3885):04/11/14 10:50:07
ジム・デフェリス「シックス・センス」竹書房文庫314p
結末だけは有名な映画のノヴェライズ
映画の筋を着実に追ってゆくきちんとした仕事【C】

アン・タイラー「パッチワーク・プラネット」文春文庫410p
生活感がリアル
しかし日本男性の情緒とはかなり違いますな【D】

アンドリュー・クラヴァン「秘密の友人」角川文庫540p
濃厚なスリルとアクションと家族愛に食傷【C】

藤谷俊男「おかげまいりとええじゃないか」岩波新書209p
マルクス史観には書かれた時代を感じさせられます
資料が整理されているのでやはり読む価値はあり【C】
378貫井(560):04/11/14 22:36:38
今回より参加させていただきたいと思います。
よろしくおねがいします。

『ヒュウガ・ウイルス −5分後の世界U−』村上 龍 幻冬舎 237p
龍氏には毎回よく取材していると関心させられます。
軍隊の作戦行動やバイオテクノロジー関連の描写がしっかりしていて安心して読めます。
ところで宮崎県の日向村(劇中では九州のヒュウガ村だけど)って武者小路実篤の新しき村ですが
オチは武者小路の思想に対する批判を含んでいるんでしょうか^^:
【C】

『墓地を見おろす家』 小池真理子 角川ホラー 323p
 短編小説のネタを長々と引き伸ばしたという印象。
家族の描写が丹念に書き進められているのに、肝心の恐怖シーンは淡白。
何故霊がこの家族を襲うのか、が説明されていないため
単なる怪談話にしかなってないのが残念。【D】

379あくび猫(2142):04/11/15 23:53:30
貫井さん、よろしくお願いします。

『パーク・ライフ』 吉田修一 文春文庫 177P 【B】
『最後の息子』 吉田修一 文春文庫 245P 【C】
吉田修一の小説は基本的に「いい人」しか出てきません。
そこが上品で爽やかな印象を与える要因でもあり、物足りなさを感じさせる
ところでもあります。
2冊とも中編を集めたものですが、中でも日比谷公園を舞台にした
「パーク・ライフ」は清涼感を感じさせる傑作だと思いました。

『青い麦』 コレット 新潮文庫 173P
毎年ヴァカンスで海辺の避暑地にやってくる幼なじみの少年と少女。
お互いに好意を抱いているが、少年が魅力的な中年女性と行きずりの
関係を持ったことでぎくしゃくし始めて……。
少女漫画かと思うような話ですが、大人に差しかかった年代の複雑な
心情が実にうまく描けています。
作者が50歳の時の作品だというのは驚きです。名台詞多し。【B】
380みんちー(☆☆☆599):04/11/16 00:15:19
貫井さん、よろしくお願いします。

『キマイラの新しい城』殊能 将之 講談社 309p
事件発生は750年前!
古城の密室に石動戯作が奇抜な演出で挑戦する!
困った事に事件の謎よりも、
750年前の人物の視点から見た東京の姿が面白かった。【C】
381ナシオン(☆2062):04/11/16 06:17:48
「謎まで三マイル」デクスター カヤカワ文庫 P316

 死んだと思った人から手紙が届くことからはじまるミステリ。
 デクスターの作品は丁寧に読まないと途中で展開がわかんなくなるので
読み終えるのに時間がかかりますね。【B】
382りーす(10☆5033):04/11/16 15:23:15
貫井さん、よろしくお願いします。


『イリュージョン』松岡圭祐(著)(小学館)413p【C】
「マジシャン第U幕」とサブタイトルがつけられている様に、続編ではないものの、
世界設定は同じ。話がやや小振りになっているのが残念な気もする。

『ぐれる!』中島義道(著)(新潮新書)187p【C】
反論や意見する気にすらならない程、イッテしまってます。
どうしようもない人たちの教祖的存在かも。

『情報デザイン入門』渡辺保史(著)(平凡社新書)237p【C】
インターネット時代における、情報デザインについて。

『笑われるかも知れないが』原田宗典(著)(幻冬舎文庫)211p【C】
『あはははは』原田宗典(著)(幻冬舎文庫)305p【C】
383チョコレート(0):04/11/16 15:50:32
本を読む習慣をつけたいので参加します。
よろしくお願いします。
関係ないですが別板でオナ禁の方も参加中です。
384テタ(☆☆1993):04/11/16 23:26:20
『日本幻想文学集成27 宇野浩二』堀切直人 国書刊行会 312p
どうでもいいようなことが、うねうね書き連ねてある。
中毒性がある。おもしろい。【B】

『素数に憑かれた人たち』ジョン・ダービーシャー 日経BP社 479p
リーマン予想という未解決問題の紹介。
この予想を一般の人に伝えることはある程度成功していると思う。
自分は、歴史や最近の動きが楽しめた。【C】
385楓(9561):04/11/17 21:14:24
貫井さんよろしくお願いします。

『明日の記憶』 荻原浩 光文社 327P
若年性アルツハイマー症だと告げられた、男性の物語。
哀しい話なんだけど、ラストに救いがあります。
現実はもっともっと大変なんだろうけど・・・  【B】

『安楽病棟』 帚木蓬生 新潮文庫 633P
痴呆病棟の物語。仕事柄痴呆の方と接する機会が多いので、
症例発表でも読んでる気分でした。 【C】

『羽の音』 大島真寿美 理論社 141P  【C】
『水の繭』 大島真寿美 角川書店 210P 【C】
大島真寿美さんのかなしみの表現が好きです。

『盗作・高校殺人事件』 辻真先 創元推理文庫 275P
マンガ気分で読める一冊。 【C】

『雨にも負けず粗茶一服』 松村栄子 マガジンハウス 425P
武家茶道家後嗣・18歳の少年?の物語。
京都での話が中心なので、マターリでした。 【C】
386鳥崎(☆☆6282):04/11/19 23:02:49
貫井さん、チョコレートさんよろしくお願いします。
ランキング及びまとめサイトの更新乙かれさまです。

『牛への道』 宮沢章夫 268p 新潮文庫

エッセイ集。新聞、雑誌の妙な部分を指摘するもの。
手法に目新しさはないが、安心して笑える。
『悪霊』『金枝篇』などの堅苦しい本を咀嚼する内容の
第4章はばかばかしくない上にためになった。【C】

『トゥバ紀行』 メンヒェン=ヘルフェン 田中克彦・訳
岩波文庫 310p

20世紀初頭に独立国として存在したシベリアの小国を旅した
ドイツ人の紀行文。いかに未開かを書いた部分より、いかにして
未開の地が植民地とされて行ったかを書かれた部分が興味深い。
ソ連の体制矛盾が建国直後から存在した事が読みとれる。【B】
387チョコレート(448):04/11/20 11:13:40
ようやく一作目…

『ドン・キホーテ』 セルバンテス・著 会田由・訳(集英社「世界文学全集 3」より) 448P 【C】

ちなみに「世界文学全集3」にはケベーテの『大悪党』も収録されてるんだけど、
このスレの趣旨としては読んだ方がいいんだろうか・・・
吉行淳之介『砂の上の植物群』新潮文庫259p・・・【A】
文体がたまらなく好きです。


村上春樹『シドニー!@コアラ純情篇』文春文庫252p
村上春樹『シドニー!Aワラビー熱血篇』文春文庫245p・・・【B】
これまでいくつか出ていた紀行物(ランゲルハンス島、遠い太鼓、やがて哀しき外国語
等)のノリで2000年のシドニーを取材している。


小関智弘『鉄を削る町工場の技術』ちくま文庫217p・・・【B】
自身30年旋盤工として働いた著者が、町工場の存在と仕事を、自らの経験を通して語る。
技術とは何か、労働とは何かを考えさせられます。


木村聡『赤線跡を歩く』ちくま文庫223p・・・【C】
建物の記録写真が多いが、文章は少ない。
389コウイチ(☆☆☆38035):04/11/20 22:41:59
『いま、会いにゆきます』 市川拓司 小学館 374P

比べるとするなら、セカチューの方が好きかも。
いくらなんでも身長178cm以上で54キロは痩せすぎです。【D】

『パーク・ライフ』 吉田修一 文春文庫 177P

読み終えたあと、書評サイトいくつか見ましたがあまり評判よくないんですね。
でも、すごく面白かったです。主人公の控えめなところと、日比谷公園の描写
好きです。flowersはなんとなく理解できた程度です。【B】

『パレード』 吉田修一 幻冬舎文庫 301P

登場人物が個性あって良いんですが皆、頭良すぎな点が気になりました。
ちょっと意味わからなかったかな。物語としては面白かったですけど。【C】
390コウイチ(☆☆☆38035):04/11/20 22:43:19
『将棋の子』 大崎善生 講談社文庫 345P

藤井システムはすごいんだなと、この作品を通じてあらためて知りました。
表舞台にたてなかった人の苦悩の話は好きですし、心に響きましたけど
最後の方は少し冗長に感じました。【C】

『最後の息子』 吉田修一 文春文庫 245P

短編集。表題作は意味わかりませんでしたが、残り2つは良かったです。
でも著者の作品は意味わからなくてもストーリーが面白いですね。【C】

『夏のロケット』 川端裕人 文春文庫 388P

ちょっと青春の話は苦手かも。最初から物語の世界観に否定的になってしまい
なかなか感情移入することができませんでした。打ち上げの場面の
氷川さんのセリフは感動しましたけど。
391ナシオン(☆3758):04/11/21 07:22:08
「千里眼を持つ男」クーランド 講談社文庫 P483
 シャーロック・ホームズのファンには楽しい1冊かも。[C]

「警官嫌い」マクベイン ハヤカワ文庫 P299
 87分署シリーズの第1弾。このシリーズをあまり読んではいませんが、ふるいものの
方が無駄がなくて好きです 【A】。

「馬鹿・テキサス」レーダー ハヤカワ文庫 P374
 ドタバタ推理小説です。
 悪党一味の中のレッドとビリー・ドンの二人はかなり
壊れていて楽しいキャラクターの持ち主です。【B】
392チョコレート(605):04/11/21 18:27:02
『大悪党(パブロスの生涯)』ケベード・著 桑名一博・訳(集英社「世界文学全集 3」より)P157

「キャッチミーイフユーキャン」を思い出した。生きるのって大変だな・・・。【B】
貫井さん、チョコレートさん,今後とも、よろしくお願いします〜。

ディケンズ短編集 ディケンズ 岩波文庫 310P

エンターテイメントとして結構面白い作品。
語りの文体は軽妙。ざっと読み流すが吉か。【B】

短編小説講義 筒井康隆 岩波新書 200P

文学部唯野教授によるありがたーい講義。
楽しい短編小説の基礎を楽しく学べる。精神面で。
技術面で学びたい人間は別の本のがイイかも知れず。【B】
太宰治『二十世紀旗手』新潮文庫279p・・・【D】

初期の小作品7篇。かなり荒れた文体ですよ〜。
マニアじゃない限り、就きあい切れない作品です。トホホ。
395ポポ(378):04/11/22 02:52:26
参戦させていただきます。
よろしくお願いいたします。

三好徹『チェ・ゲバラ伝』原書房  378p
伝説の革命家ゲバラの一生を綴った一冊。
読了時には「夢があった、だから戦い続けた。」と云う帯の台詞に感銘を覚えてしまいました。
ただ惜しむべきは人名が出すぎで、全員を把握しきれないことでしょう。これは私の能力の問題か・・・。

ゲバラ、格好良過ぎ!
【C】
396丹波(☆☆6449):04/11/22 22:47:54
貫井さん、チョコレートさん、ボボさん 、よろしくお願いします。

『悲しみよ こんにちは』 サガン 朝吹登水子訳 新潮文庫 164P
フランス文学にチャレンジ☆
サガンの処女作を選びました。第一印象として心理描写が巧みです。【B】

『悪魔のいる天国』 星新一 新潮文庫 267P
星氏の初期のショートショート36編。オチも爽やか。批評も爽やか。
短いながら一つ一つの話から学べるものがありますね。【C】

『私ばかりがなぜもてる・たけしの初級賢者学講座』 ビートたけし 
新潮文庫 267P
初級、中級、上級とあるので順を追って読むことにした。人間本当の意味で
賢くないと世の中渡って行けないんだなーと強烈に感じさせられました。
もっと勉強します!【B】

『三毛猫ホームズの傾向と対策』 赤川次郎 角川文庫 310P
早く新潮文庫の新刊が出ないかなー、と待ちわびる今日この頃。【C】

『89番めのネコ』 エレノア・ニルソン 常陸宮妃華子訳 国土社 125P
童話だけど、書棚から引っ張り出して読んでみた。下手な小説よりよっぽど
価値ある。と思いますよ。【C】





397テタ(☆☆2251):04/11/23 09:54:22
『死んでもいい』浜なつ子 講談社文庫 258p
フィィピンにはまった男の生態。
ある時代を裏面で象徴する人物を描くのが目的らしいけど、
中途半端。【C】
398楓(☆1316):04/11/23 22:05:57
ポポさんよろしくお願いします。

『あなたは私の手になれますか』 小山内美智子 中央出版 265P
著者は脳性マヒの女性です。心地よいケアを受けるための本。
医療系の仕事をしている身としては、反省したり勉強になったりの一冊でした。 【B】

『仮題・中学殺人事件』 辻真先 創元推理文庫 193P
『改定・受験殺人事件』 辻真先 創元推理文庫 259P
シリーズ物なので続けて読んだけど・・・【D】

『安政五年の大脱走』 五十嵐貴久 幻冬舎 388P
津和野藩士51人と、美雪姫が切り立つ山頂から大脱出。
ラストの脱出法には突っ込みをいれたい所だけど、一気読みしたくなる面白さ。
登場人物たちの「その後のこと」がいいです。 【B】

『僕たちの戦争』 荻原浩 双葉社 428P
2001年の19歳と1994年の19歳が入れ替わってしまう、タイムスリップ物。
ありがちな設定だけど、面白かった。戦争はいけません。 【C】

『痛みの中からみつけた幸せ』 小山内美智子 ぶどう社 222P
入院生活を綴る「闘病日記」 考えさせられながらもとても面白い。【B】
399HANA(8☆)6164:04/11/24 07:29:37
貫井さん、チョコレートさん、ボボさん 、よろしくお願いします。
楓さん、完走おめでとうございます。
ランキング、いつもお疲れ様です。感謝の極み。
(・д゜)さん、鏡花は全集が2〜3万くらいでした。私は神田で2万で入手しましたよ。

『蛍』 麻耶雄嵩 幻冬社 350p
冒頭を読んだ部分では僕の嫌いなセカイ系かと見間違えたが、しっかりとミステリしていたので安心した。
特に殺人者と共犯者探しが同時に行えるのは面白く、両者の関係も面白かった。
一部○○トリック使ってるところがあるな。【C】

『怪物のルネッサンス』 伊藤進 河出書房新社 414p
欧州中世における怪物を取り扱っている。
特に古代から中世への怪物のイメージの流れは興味深かった。
澁澤や種村が好きな人は十分以上に楽しめると思う。
図版が豊富な点もうれしいところ。【B】
400HANA(8チル)6871:04/11/24 07:51:33
『黒の召喚者』 ブライアン・ラムレイ 国書刊行会 296p
クトゥルー物の怪奇短編集。実際にはそれとは関係ないものも多く収録されているが。
「屋根裏の作家」「創作の霊泉」など作家を対称にしたものに佳作が多いが、タイタス・クロウものはやや興ざめ。
それにしてもこのような怪奇短編集が出回るような古きよき時代が日本の出版社にもあったのであるな。【C】

『独逸怪奇小説集成』 前川道介・訳 国書刊行会 411p
独逸の怪奇小説のめぼしいものが揃い踏み。
冒頭では「刺絡」「蜘蛛」の二大巨編で、心を鷲掴みにされる。それにしても「トルメントの宝石」は欲しいな。「眠れる美女」は一夜の恐怖体験を綴ったもので、なかなかに素晴らしい。
「黒・白・赤」「シャボン玉の世界で」「億万長者ラコックス」は自分のイメージする怪奇小説とは違い、ややついていけないが「日々是好日」「牧神の午後」くらいから再びのめり込む。
死後の問題を取り扱った「降霊会奇譚」「幻妖」は当時の心霊学(?)を知る上でも興味深い。
ラストを飾る「ヨーナス・バルクとの冒険」「ペール・ランシューズの墓地」「ミイラの花嫁」は何故今まで是が紹介されていなかったのかと思わされる。
怪奇小説に興味を持つ人には必読の一冊。【A】
401みんちー(☆☆☆921):04/11/24 23:56:26
チョコレートさん、ボボさん、よろしくお願いします。
楓さん、完走おめでとうございます。
集計乙です。

『グラスホッパー』伊坂 幸太郎 角川書店 322p
復讐。功名心。過去の清算。それぞれの思いを抱え、
男たちは走る。3人の思いが交錯したとき、運命は大きく動き始める…。
クールでファニーな殺し屋たちが奏でる狂想曲。書き下ろし長編。
もう伊坂幸太郎は私の中で1つのジャンルになりつつある。【B】
402ポポ(979):04/11/27 02:06:36
『新書百冊』 坪内祐三 新潮社 252p
著者の読書遍歴を披露している読書ガイド。
読んでいると読書欲を刺激されて、新書を何冊も買い込んでしまいます。【B】

『使える新書』 斎藤哲也(編) WAVE出版 349p
幅広い読者層を対象にしているので、章によって紹介本のテーマを変えているのですが、私にはそれがかえって、不統一感を招いている気がします。
読書「ガイド」なので、そのような編集になるのが当然なのでしょうが。【C】

403鳥崎(☆☆6868):04/11/27 02:31:15
ボボさんよろしくお願いします。

『戦国と幕末』 池波正太郎 角川文庫 355p

戦国末期、元禄、幕末の歴史エッセイ。元禄を人々の心の
過渡期と考えて忠臣蔵周辺を論じたものが面白かった。
敵討ちの記録に驚く。【B】

『思考を鍛える論文入門』 神山睦美 ちくま新書 231p

論文の書き方を論じたものではない。哲学を論じているのが主だが
、表題がそれを連想させないものなのはなぜか。
命題をつめ込みすぎて話が抽象的なものになりすぎてしまい、
理解しにくい。結論を急ぎすぎていて楽しくない。【D】
乙川優三郎「椿山」 文春文庫 255P
4つの短編が収録されている時代小説。
各々趣の異なった小説となっているが十分楽しむことができた。
【C】
405コウイチ(☆☆☆8488):04/11/28 06:46:39
『人間失格』 太宰治 新潮文庫 P139

内容はわかりやすいですが、一文が長くて読みづらかったです。
人の本質が垣間見れるようで共感する点は多いですけど、やっぱり
古さを感じてしまうかな。ラストが一番印象的です。【B】

『贈られた手』 天童荒太 新潮文庫 P314 

家族狩りシリーズの3部作目。未だに物語の中身が見えてきません。
個人的に主人公が入れ替わり立ち代りする展開が、どうしても馴染めなかったです。
残り4部と5部が残っておりますが、ここで挫折します・・
406チョコレート(814):04/11/28 16:39:55
『限りなく透明に近いブルー』 村上龍 P209

詩的?な文章が多くて、すらすら読める感じではなかった。半分くらい理解できてないかも…。【C】
407トビ子(☆☆☆☆☆7159):04/11/28 23:27:53
遅ればせながらランキング、ありがとうございます。励みになります。

『怪盗ニックを盗め』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫 399p
現金、宝石などの盗みは全く行わず、価値のないもの(プールの水、教会の音楽、他)
ばかりを依頼人の要求に応じて盗み出す怪盗ニック。泥棒のくせに詮索好きな所が
好感。依頼人が一見価値のない物に何故執着して盗みを彼に依頼するのか。
謎解きが凝っていて楽しい。自分こういう話はけっこう好きです(HANAさん多謝)【B】

『シャーロック・ホームズ東洋の冒険』 テッドリカーディ/日暮雅道(訳) 光文社文庫 495P
モリアーティ教授との対峙から空白期、インド、ネパール、チベットを舞台にした
ホームズの活躍パスティーシュ。ここ最近何冊か出版されているが、今作品のは
18世紀大英帝国と東洋の国々の経済摩擦とか植民地関係とかテーマが大きくて
ちょっと大変だったけど展開が早くて楽しく読みました。
ホームズよりゴラシャール、モリアーティよりモラン大佐が大活躍というか・・・
脇役万歳でしたね【C】
408あくび猫(2590):04/11/29 01:08:12
ドラクエ買っちゃいました。もともと遅い読書ペースが更に遅くなりそうです。

『牝猫』 コレット 岩波文庫 200P
まるで恋人のように仲睦まじい夫と飼い猫、それに嫉妬する新妻という三角関係は
面白かったです。ただ、物語のほとんどが夫の視点で語られるのですが、
夫の性格造形が厭世的で読者の共感が到底得られないような代物なので、
せっかくの三角関係から生まれる緊張感がぼやけてしまっている気がしました。
妻の視点から見た話だったらもっと面白い小説になったのに……。【D】

『熱帯魚』 吉田修一 文春文庫 248P
日常の延長にありながら、印象に残るエピソードを描くのがうまいですね。
特に「グリンピース」での空き缶の使い方は一本取られたという感じです。
心が通った部分もありながらもどうしてもうまくいかない人間関係を描いた
作品ばかりなので、読後感はかなり重苦しいです。
『最後の息子』収録の「Water」みたいな爽やかな短編もあればよかったのですが。【C】
409丹波(☆☆7520):04/11/29 14:26:30
『ほんとうの話』 曽野綾子 新潮文庫 205P
エッセイ集です。正統派って感じですね〜。ただ私情を挟みすぎ。のような
感じがしないでもない。日記じゃないんだからあんまりダラダラと自分の
経験を並べ立てるのはどうかと・・・。【C】

『吾輩は猫である』 夏目漱石 新潮文庫 610P
一ヶ月程かかってやっと読破しました!2度目の再読ですが、やっぱり
面白い。特に苦沙弥先生と中学生の奮闘の場面がお気に入り。簡単な
事でも難しい表現で冷静に猫の目を通して描くのが何とも言えない程
滑稽だ。文字通り、古典的傑作です。^^【A】

『だれかさんの悪夢』 星新一 新潮文庫 256P
これも再読。本屋に行くと必ず手にとってしまうのが星氏の小説。もっと
長生きしてほしかったです。【C】
410楓(☆3417):04/12/01 23:08:55
『蒼穹の昴』 浅田次郎 講談社文庫 337+367+372+376P
本を読んでぐったりと疲れたのは久しぶりだった。 【B】

『腐蝕の街』 我孫子武丸 双葉文庫 312P
『屍蝋の街』 我孫子武丸 双葉文庫 337P
2024年、2025年が舞台のお話。シンバがかわいいので・・・【C】
411ポポ(1273):04/12/02 00:35:09
『終点:大宇宙!』 A・E・ヴァン・ヴォークト 東京創元社 294P
SFのエッセンスを抽出したような短篇集です。
とり・みきがSFを読む上での基本として掲げた一冊だけあって、そのSF世界に浸ってしまいます。
【B】
412鳥崎(☆☆7347):04/12/02 22:48:52
『世界ケンカ旅』 大山倍達 徳間文庫 216p

空手を広めるために世界を回った著者の武勇伝。
拳を振るった瞬間の行動を冷静に振り返っているのに
驚く。エンターテイメントとして空手を認識させ、
広めることを躊躇しない精神が潔い。【B】

『古書彷徨』 出久根達郎 中公文庫 263p

主に古書店開業当初の苦労などを綴ったエッセイ集。
著者の人の良さから儲からない厄介な仕事に手を
出してしまう様子が面白い。短編「聖紙魚」が収録
されていたが個人的にはエッセイのほうが好み。【C】
413ナシオン(☆5351):04/12/03 20:34:19
「密猟者たち」 フランクリン 東京創元社 P273
 米国南部を舞台にした短編集。
 なんか、きもい作品ばかりが並んでいます。[C]

「第三の男」 グr−ン 早川書房 P196
 同名の名作映画の原作。
 映画よりも地味な感じがするけど渋みがあってこれはこれで
いいかも【B】

「007カジノロワイヤル」フレミング 東京創元社 P220
 007シリーズの第1作。
 テンポは遅いけど、面白かった。
 映画も見たくなりました。【A】

「動く標的」マクドナルド 東京創元社 P326
 ポール・ニューマン主演の映画の原作。
 舞台は終戦直後のロスアンジェルス。私立探偵リュー・アーチャーが
誘拐された大富豪の行方を探すはなし。
 アメリカは昔から豊かだったということが分かる1冊【B】

「悪党パーカー 人狩り」スターク ハヤカワ文庫 P250
 これも映画の原作。
 悪いやつしか出てこないとんでもない小説。だけど面白い。暇つぶしに
最適の1冊【A】

「ひらいたトランプ」 クリスティー ハヤカワ文庫 P328
 ブリッジをやってる最中に起きた殺人事件の犯人を捜すはなし。コントラクト
ブリッジのルールを知らないと、面白さ半減の作品だそうです。
 わたしもルールは良く知りません。【B】
ポポさん、よろしくお願いします。
楓さん、完走おめでとうございます。

鏡花全集…2万ですか。
学舎の人間には結構辛い値段ですね…orz

はじめて学ぶイギリス文学史 神山妙子 ミネルヴァ書房 299P

偏った知識ばかり持つのもアレなので、一度文学概史に目を通さないと、と
思って読んでみました。英語の勉強にもなってお得。
文学史に興味がある人、古典をよく読む人は読んでおくと
コレからますます楽しくなる…と思う。【C】


はじめて学ぶフランス文学史 横山安由美 朝比奈美智子 ミネルヴァ書房 354P

上記と同じ理由で。
時代背景を知らずに読むのと知っていて読むのでは
理解の内容が全然違う気がします。
基礎的な部分がいろいろ欠けてたので、ちょうどよかった気がします。
テキストもわかり易い。【B】
「蒼穹の昴1〜4」浅田次郎 講談社文庫 337pと367pと372pと376P
泣いた泣いた。
中国の清時代をこんなに面白く熱く描いた作品は珍しいと思う。
李鴻章、袁世凱の描き方もそれぞれの性格をうまく出していると思う。
(事実がその通りだったかは別として)
あと浅田次郎の選良観が垣間見られて愉快。
何で直木賞もらえなかったかが最大のなぞ。【A】
416テタ(☆☆2908):04/12/04 19:20:48
楓さん、完走おめでとうございます。

おお、まとめサイト更新されてますね。

『明治百話(上)』篠田鉱造 岩波文庫 267p
実話を収集したもの。以前に読んだ『幕末百話』と比べると
感覚が現在にかなり近い。
下巻が手許に見当たらない・・・。【C】

『パワナ くじらの失楽園』ル・クレジオ 集英社 142p
短編小説。衰退しつつあった19世紀の捕鯨の回顧と悔恨。
【C】

『マイルスとコルトレーンに日々』植草甚一 晶文社 248p
1970年前後のジャズの変化を伝える記事。
海外の記事がたくさん引用されているが、どこまでが引用で
どこまでが著者の意見かよくわからない。意図的にやっているんだろうけれど。
417楓(☆4612):04/12/05 21:27:47
『夜のピクニック』 恩田陸 新潮社 342P
夜を徹して80キロを歩きとおす、高校生活最後のイベント「歩行祭」のお話。
歩き続ける様子が淡々と綴られてる、静かな物語なんだけど、泣ける作品でした。 【B】

『グレイがまってるから』 いせひでこ 理論社 161P
著者の家にやって来た、シベリアンハスキーのお話。
イラストのグレイがかわいすぎる。 【C】

『こんな夜更けにバナナかよ』 渡辺一史 北海道新聞社 461P
筋ジストロフィー症の鹿野靖明氏とボランティアの方々の日々を綴ったノンフィクション。
医療福祉系の仕事をしている者として、色々考えさせられました。
考えてるだけじゃダメなんだろうけど。

『幸福な食卓』 瀬尾まいこ 講談社 231P
私の中で今、新刊が一番待ち遠しい作家さんです。
瀬尾さんの本にはちょっと変わった?家族が登場する。
少年少女がとても魅力的に描かれてるのは、著者が現役の中学講師だからかな。
何度も書くけど、瀬尾さんの生徒がとにかく羨ましいです。 【B】


418oni(1066):04/12/06 17:52:31
はじめまして。これからよろしくお願いします。
二十年以上生きてきて最近やっと読書の面白さを知りました。

『きょうのできごと』 柴崎友香 河出文庫 183P
映画を観てから読んだのですが、、まぁ普通かな。【D】

『オカルト』 田口ランディ 新潮社文庫 266P
一つ一つのエッセイが短くて読みやすい。面白いのもあれば、何だコレってものもある。【C】

『からだのひみつ』 田口ランディ 寺門琢己 新潮社文庫 P309
同じような対談が続き半ばダレたが、後半が面白かったです。【C】

『ガイドブック 哲学の基礎の基礎』 小阪修平 講談社文庫 P308
基礎の基礎とはいえ難しい。。。途中で再読しつつやっと読了した。【D】

今まで本というものを全く読まずに生きてきた人間なので、オススメの本がありましたら是非教えてください。
個人的に最近は、作家さんのエッセイっぽいものを読みたいと思っています。
夏目漱石 『私の個人主義』 講談社学術文庫 169p【C】

晩年の漱石が大学や新聞主催の講演会で行った講演を5篇収録。
明治40年代の聴衆に向けた語り口はとてもやさしく、自らの体験を話す語り口はまた軽妙。
当時の自由主義と江戸時代の封建主義を比較し、明治の個人主義はいかにあるべきかを主張する。
現代の読者が読んでも納得できるいい講演です。



>>418
こちらこそヨロシクおねがいします。
このHPを参考にしてはいかがでしょうか?
過去ログもありますし。
http://books.fc2web.com/a.html

エッセーなら漱石門下で「随筆の神様」といわれる内田百閧熕l気がありますよ。
420oni(1384):04/12/07 02:31:32
『できればムカつかずに生きたい』 田口ランディ 新潮社文庫 P318
共感する部分が本当に多かったです。自分の人生を振り返る意味でも読む価値はありました。
(私自身)人生の指針となりうる本だと思いました。【B】

>>白川道さん
まとめページがあったとは!参考にさせていただきます。
これからもよろしくお願いしますね!
421HANA(8☆)8754:04/12/07 08:00:44
まとめHP様>いつもお疲れ様であります。感謝の極み。
oniさん>これからよろしくお願いします。
百鬼園先生なら集成が文庫で出ておりますので、それからが入りやすいと思います。
楓さん>完走おめでとうございます。
(・д。)さん>28冊で2万ですから。一冊に直すと文庫より安いです。あれ?これってセールスの手口に似てるな・・

『南方熊楠全集6』 南方熊楠 平凡社 606p
新聞随筆、未発表手稿を収録。
新聞随筆前部には神社合併問題等比較的政治的な話題が数多く収録されている。その分話題は固めなのが多い。
後半部、未発表手稿は薀蓄を思いのままに語ったという感があり、楽しく読める。
「兎と亀の話」「鳥を食うて王になった話」は世界各地からよくも例話を集めたものだと思う。特に兎と亀など・・【B】

『怪盗ニックの事件簿』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫 318p
シリーズ第三弾。
相変わらず石鹸、灰皿、ポスター、家族写真等価値のないものを盗んでおります。
それに関する謎解きも磨きがかかってきている。
人死にも出ないし、まったり風味の作品が好きな人にお勧め。【C】

『日影丈吉全集8』 日影丈吉 国書刊行会 959p
全集も残すところ後一冊。最後まで無事刊行されますように。
単行本未収録作品集を一気に掲載。書店で見た時、値段と分厚さに引いた。
単行本未収録ということで不安もあったが、上質の作品もあり安心する。まさに玉石混交。
「鳴神」「粉屋の猫」「山姫」「東官鶏」「ある生長」はなぜ今まで収録されていなかったのかが問題になるほどの出来。
「吸血鬼」は別のアンソロジーに収録されていたな。
この作者の台湾物のアンソロジー出版する奇特な出版社はないものか。【B】
422丹波(☆☆7988):04/12/07 17:05:57
oniさん、よろしくお願いします。
楓さん>完走おめでとうございます。

『錦繍』 宮本輝 新潮文庫 223P
書簡体の小説。宮本輝の作品の中でも評価の高い方だと訊いています。
印象深い書き出しで始まり、見る見る内に読者を手紙の中の世界へと
巻き込んでいく・・・・・。夢中になって2日ほどで読破しました。【B】

『宮崎駿の「深み」へ』 村瀬学 平凡社新書 245P
宮崎駿のアニメ映画作品を一つ一つ丹念に読み解く。いわゆる、「映画の
解説書」とでも言いましょうか。筆者は他の批評家とは違う独自の視点
から宮崎アニメを見ているらしいですが、かなりこじ付けとも思われか
ねない箇所あり。こんなに深く、映画を見たことなんて自分は無いです。【C】

「ハウルの動く城」見ました。良いですね〜^^
423テタ(☆☆3096):04/12/07 21:57:37
『マクベス』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 188p
シェイクスピアを初めて読んだけれど、こんなにおもしろいとは思わなかった。
いいものを見つけた。
【B】
424oni(1807):04/12/08 16:15:01
『キッチン』 吉本ばなな 新潮社文庫 P197
言い回しがとてもキレイだった。展開が非日常的で読み進めていくのが面白かった。【B】

『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 新潮社文庫 P226
独特の世界観が私の心を癒してくれた。まいとおばあちゃんの信頼関係が胸を打った。【B】

>>HANAさん、丹波さん、テタさん
読書に興味を持ち始めたばかりの私ですがこれからもよろしくお願いします^^
425テタ(☆☆3349):04/12/09 21:32:29
>>oniさん、こちらこそよろしくです。

『天才の栄光と挫折』藤原正彦 新潮選書 253p
数年前、教育テレビで放送していたものをまとめたもの。
そのときは2,3回しか見られなかったので、
見逃した関孝和などあって嬉しい。
【C】
426ナシオン(☆6484):04/12/10 06:23:07
「東京ジョー」エムシュイラー 角川書店 P357
 掲示板、チャット、電子メール等のネットを利用したメディアを
利用して株価を操作して金儲けをしている人たちのレポート。
 翻訳が十分こなれていない部分があったが、なによりも
同じような話が延々と続くのには閉口。【C】

 「今夜は眠れない」宮部みゆき 角川文庫 P282
 突然、昔の知り合いから莫大な遺産を受け取っててんてこまいする
家族の物語。
 登場人物もそう多くないので、気楽に読めたミステリ【A】

 「xの悲劇」クイーン ハヤカワ文庫 P494
 素晴らしい。
 ちょっと、私には長かったですが。「W」も読みたくなりました【A】
 
427HANA(9☆)408:04/12/10 07:21:40
『何だかんだと』 ナンシー関 角川文庫 202p
TVやタレントに関するコラム集。
あいかわらずタレントに関するとほほ感が実にうまく言葉にされている。
最近ほとんどTV見ないけれど、それでも十分楽しめますな。石田純一とハリウッドなどは脱力して・・・もう・・・
肩の力を抜いて楽しめる一冊。【C】

『蒼穹の昴 1〜4』浅田次郎 講談社文庫 337p+367p+372p+376P
このスレであまりにも高い評価つけている方が多いので、読んでみようと思い立った。
前半部登場人物があまりにも天命に従って生きすぎるので田中芳樹みたいにならなければいいなと思いつつ読み進めると、後半部でそれが一気に重要な意味を持つにいたる。
特にラストで天命が成就される瞬間は圧倒的。ちなみに私はマオは大量殺人者と考えているので、作者の評価とは違いますな。
登場人物もそれぞれ魅力的である。(パンダパンさんの言うように、史実とは違うと思うけど)
久しぶりに小説を一気読みさせられました。【A】
oniさん、はじめまして。まだまだ道の浅い人間ですが、よろしくお願いします。

>HANAさん
感想おめでとうございます。
文庫に直すと安い…ですか。うーむ、商売上手ですね…w

巴里の憂鬱 ボードレール 新潮文庫 156p

人生は一行のボードレールにも若かない。
それをなんか実感させられる一作。
いきなし悪の華じゃ辛い人にも、モラトリアムな貴方にも、おおいにお勧め。
訳は堀口大學先生じゃなくて、三好達治先生。【A】

くるみ割り人形とねずみの王様 E・T・Aホフマン 種村季弘訳 264P

初ホフマン。
なるほどコレは良い怪奇幻想。
こんなのを子供に聞かせるなんて…ちょっとどーだろう、とも思ったりします。
ホフマンは凄い気に入ったので、また別のを読む機会があったら
読んでみたいなぁ、なんて思ったりしました。【B】

また酒中日記 吉行淳之介編 310P

各種文芸人のお酒に関する日記。
野坂昭如さんのアル中っぷりはホント迫力がある。
この本を片手に持っていればジュースを飲んでるだけで幸せになれる気がした。

いつか僕もこんな風にお酒を飲める大人になりたい、そう思った。
429楓(☆5679):04/12/11 19:31:38
『ぶたぶたの休日』 矢崎存美 徳間デュアル文庫 250P
物語の主人公はピンクのぬいぐるみ、山崎ぶたぶた氏。
ぶたぶた氏にはかわいい奥さんと子供のいるお父さんです。
シリーズ物なんだけど、読んでるとほんわか幸せになる大好きなシリーズです。 【C】

『ジャージの二人』 長嶋有 集英社 204P
山荘にて、父と息子のアンチ・スローライフな日々が始まる。
何かが起きるわけでもなく、何ともゆった〜りした物語でした。
読んでてうたたねをしてしまいました。 【C】

『神のふたつの貌』 貫井徳郎 文春文庫 427P
神の声が聞きたい・・・と願う牧師の息子早乙女。神の声を求めて殺人者となっていく。
物語の最初が蛙を殺すシーンから始まるんだけど、怖いというか気分悪い。
登場人物が全体的にどこかずれてるというか、すごく嫌な気分になる小説でした。
貫井氏の本は一通り読んでるんだけど、読後感が悪い作品が結構ある。
この本に関しては救いのない天童荒太を読んでる感じでした。 【D】

『野ブタ。をプロデュース』 白岩玄 河出書房新社 186P
おでぶのイジメられっ子の転校生が、主人公のプロデュースで人気者に。
文藝賞の受賞作。最初ちょっと文章が読みにくいと思いながら読んでたんだけど、
いやあすごい面白かったです。
高校生の頃って「クラスから浮かずにいる」って事が重要だったな・・・
ある意味仕事での付き合いの何倍も大変だったかも。
笑いながらもラストがちょっと悲しくて、でも明るいって感じがいいです。 【C】
430鳥崎(☆☆7877):04/12/12 03:34:09
oniさん、よろしくお願いいたします

『延長戦に入りました』 奥田英朗 幻冬舎文庫 249p

スポーツ観戦のエッセイ集。スポーツ紙、テレビ中継でしか
楽しめない見方が主。逐一検証していたので面白いが、ありきたり気味か。
接待ハンドボール、父の運搬車で一般道を120kmなどという
筆者の体験したスポーツ話は、それに至った心的要因などの
面で共感できる。【C】

『落城無残』 南条範夫 281p 徳間文庫

落城の瞬間に立ち会った無名の人々を主人公にした短編集。
極限状態に陥り、人間の残酷な面をあらわにする人と、
そうでない人の対比がどの作品にも描かれている。
非常にえげつない印象を受けたがどこか救いがあるところが良い。【B】
431みんちー(☆☆☆1288):04/12/13 00:05:10
oniさん、よろしくお願いします。
HANAさん完走おめでとうございます。

『犯人に告ぐ』雫井 脩介 双葉社 367p
犯人よ、今夜は震えて眠れ-。連続児童殺人事件。
姿見えぬ犯人に、警察はテレビ局と手を組んだ。
史上初の劇場型捜査が始まる!
タイトルの付け方が絶妙。ちょっと地味だけど、
目が離せなかった一冊。【C】
432OPERA(☆☆☆☆9451):04/12/13 12:26:32

「追憶のかけら / 貫井徳郎」 478P 【B】
「麦の海に沈む果実 / 恩田陸」 416P 【A】
「死の泉 / 皆川博子」 435P 【B】
「陰陽師 付喪神ノ巻 / 夢枕獏」 317P 【B】
「陰陽師 鳳凰ノ巻 / 夢枕獏」 251P 【B】
「一九三四年-乱歩 / 久世光彦」 269P 【C】

先月〜今月頭まではこれだけ。
最近忙しいせいか、なかなか読書量が増えない・・・。
やややの話 吉行淳之介 文藝春秋刊 281P

吉行さんのオシャレエッセイ。
言ってる内容よりも彼の文章に酔い痴れるべし。
スタイリッシュに読んでスタイリッシュに楽しむ、そんな一冊。【C】

自選ショートミステリー 日本推理作家協会編 講談社文庫 355P

暇な時、手が空いた時、友人との待ち合わせの時等ににちょうどイイ一冊。
どの作品も毛色が少しずつ違っていて、読んでいて飽きない。

ただ、一作ごとの長さが足りない、って人は居るかも知れない。【C】
434あくび猫(3073):04/12/14 06:40:35
すっかり寒くなりましたね。師走でなかなか本を読む時間が取れません。

『三四郎』 夏目漱石 新潮文庫 298P
言わずと知れた漱石の初期を代表する作品のひとつですが、初めて読みました。
登場人物同士の軽妙洒脱なやりとりや、里見美禰子との静謐な感じのする恋愛を
堪能しました。主人公三四郎の、優柔不断ながら芯の強さを感じさせる性格造形も
好印象でした。
明治時代の東京の雰囲気を味わうことができるのも大きなポイントですね。【A】

『薬指の標本』 小川洋子 新潮文庫 185P
「薬指の標本」「六角形の小部屋」の2編が収録されていますが、秘められた感情の
捌け口となるようなガジェットが出てきて、次第にそれに依存していくようになるという
意味では、同じ主題による変奏曲と言えます。
ストーリーと言うより文章から立ち上る現実感の希薄さ、透明感はこの人の
持ち味でしょうか。面白かったです。【B】
435テタ(☆☆3734):04/12/14 19:14:36
HANAさん、完走おめでとうございます。

『煙突やニワトリ』武田花 筑摩書房 189p
エッセイ。読んでいたら、子供のころの近所の風景を
思い出した。【C】

『ジュリアス・シーザー』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 196p
市民を前にしたブルータスとアントニーの演説が印象的。
【B】
436チョコレート(1116):04/12/15 16:51:23
『日々の泡』ボリス ヴィアン (著),曽根 元吉 (翻訳) 新潮文庫 302P

フランスの恋愛小説。繊細(時に残酷)でシュールな表現が良いです。【B】
437かえるくん(☆☆9889):04/12/15 23:01:39
「水没ピアノ」佐藤友哉 P387【B】
筋は通ってるけど、自分には無理だな。主人公の行動。
フリッカー式の主人公に似てるかな。

「姑獲鳥の夏」京極夏彦 P630【B】
初・京極作品。
描写上手い。人物作りも。
榎木津がいいなぁ、あまり物語では
役に立ってはないんだけど(汗

「TRAIN+TRAIN1〜3」倉田英之 合わせてP781【C】
主人公・礼一とアリーナというキャラの関係がいい。
巻を進めるにつれて、礼一の成長ぶりが良くわかる。

「ぼくらは虚空に夜を視る」上遠野浩平 P289【B】
「わたしは虚夢を月に聴く」同上 P253【C】
「あなたは虚人と星に舞う」同上 P269【B】
終わり方がきれい(ぼくらは〜、が特に)

「イリヤの空、UFOの夏 その1〜4」秋山端人 合わせて1262【A】
再読。
…いいものはいい、それだけやなぁ。
438oni(2464):04/12/16 01:48:56
HANAさん、完走おめでとうございます。私はまず一巡目を何とかクリアせねばと思っております。
みなさん、引き続きよろしくお願い致します。

『人間失格』 太宰治 新潮文庫 P139
はしがきがとても印象に残っています。今度は『斜陽』を読んでみようと思います。
これまた暗い話なのかな・・ 【B】

『アムリタ(上)』 吉本ばなな 新潮文庫 P295
ひょんなことで暮らすことになった家族の不思議なまとまりが好きです。
登場人物が多く、それぞれが小説のひきたて役になっているところが良いです。 【B】

『働くことがイヤな人のための本』 中島義道 新潮文庫 P223
参考にするかしないかは自分次第ですが、新たな道を示してくれる本です。
とても哲学的で、普段、仕事で相当悩んでいる人にしか利かないかもしれないです。 【C】

最近、寝る前に本を読むのが日課になりました。
帝都物語4 荒俣宏 角川ノベルス 292p

たまに読むと嬉しい、博学系なSFフィクション。
歴史を基にした世界構成なので、
読んでいて分かりやすい。

じっくり読んでも、飛ばして読んでも面白い。【B】
440真鍮買い(☆1191):04/12/16 05:35:12
『ハサミ男』殊能将之 講談社文庫510P
犯人は途中で何となく解ったがトリックの完成度は高し
読了した後すぐに再読したくなる出来映え【B】

『概説日本演劇史』河竹繁俊 岩波書店504P
演劇史の教科書みたいな本、アメノウズメから戦後の新劇あたりまでが対象【C】

『第一阿房列車』『第二阿房列車』内田百閨@新潮文庫317P248P
特に目的地も無いけど何となく列車に乗り旅をする紀行
列車に乗るということが今とは随分と違った感覚なのが面白い【C】

『朱雀家の滅亡』三島由紀夫 河出書房141P
エウリピデスの『ヘラクレス』というのを下敷きにしたらしい作品
内容は『英霊の声』『魔神礼拝』系統の著者の戦争体験への呪詛【C】

『きみとぼくの壊れた世界』西尾維新 講談社ノベルス295P
はじめて読む西尾維新
内容は妹と近親相姦しかけてる男と保健室登校のヒッキー女が
自分らの通ってる高校でおこった殺人事件に挑むはなし【C】

『演劇論 騙りの地平』鈴木忠志 白水社238P
評論集なので雑多な内容ですが主には観世寿夫の世阿弥に帰れという箴言を元に
なぜに世阿弥があんな肉体を抑圧する演技を完成させたかをよく考えて演技方法を
つくっていこうということが書いてます【C】
441丹波(☆☆8392):04/12/16 17:01:37
HANAさん、完走おめでとうございます。

『ジーキル博士とハイド氏』 スティーヴンソン(田中西二朗訳) 新潮文庫 130P
名高き、二重人格をテーマにした怪奇小説である。という予備知識が無かった
らもっと純粋に楽しめたのかなーって感じです。でも読み返す価値はあると
思います。【B】

『ビートたけしの世紀末毒談』 ビートたけし 集英社文庫 274P
読み返しです。1994年に出たエッセイということもあって内容が古い
けど、今でも十分通じる所がある。際どいスケベ話から北方領土問題まで
幅広く毒舌で語られる。それにしてもたけしの発想は凄い!【C】
442HANA(9☆)878:04/12/17 18:24:08
(・д。)さん、みんちーさん、テタさん、oniさん、丹波さん、ありがとうございまする。
真鍮買いさん、完走おめでとうございます。

『恐怖2ちゃんねる』 恐怖2ちゃんねるプロジェクト編 ブッキング 198p
主にオカ板でのスレを中心にまとめられている。
レスとそれに対する返信。板の名前とアドレスもついているので、実に親切。
いくつか実際に行ってみたけど、やっぱりこういうのはネットで見たほうが面白いね。【C】

『魔性の文化誌』 吉田禎吾 みすず書房 272p
色とか双子、動物といったものを文化人類学的に読み解いている。
構造主義の影響を強く受けているように思えるが、現在の文化人類学的にはどうなってるんだろう。
この分野に関しては門外漢であるが、両義的な性格を持つものが多いのに驚かされる。【C】
443HANA(9☆)1853:04/12/17 18:49:27
『きんぴか1 三人の悪党』 浅田次郎 光文社文庫 315p
ヤクザ、自衛官、元官僚の三人のか抱腹絶倒の活躍を描く。
此の巻では陥れた巨悪にそれぞれ復讐するのであるが、復讐の仕方がまた素敵。
個人的に気に入ったのは、アメリカかぶれの自衛官に決起文を読ませるくだり。もちろん陰からライフルが狙ってる。
浅田次郎、こういう一面もあったのであるな。【C】

『きんぴか2 血まみれのマリア』 浅田次郎 光文社文庫 347p
今回は前巻と違いドタバタが多い印象を受ける。筒井で育った者としてはうれしい限り。
今回気に入ったのは5キロのヘロインが関係者でたらいまわしにされる「クリスマスロンド」
久々に笑わせていただきました。【B】

『きんぴか3 真夜中の喝采』 浅田次郎 光文社文庫 313p
前二巻に比べ、全体に哀愁が漂っている。
ヒデさんの最後の事件ともいえる「真夜中の喝采」を経て、軍曹の里帰り「チェスト!軍曹」。
三人の別れ「バイバイバディ」にいたるまで、笑いより先に妙な哀しみを感じてしまう。
こうしてみるとやっぱり浅田次郎の小説だなあ。と思うわけである。
まだ「蒼穹の昴」しか読んでないけど・・・【C】
444ですな(☆☆☆☆☆4992):04/12/18 00:08:52
西崎憲「世界の果ての庭―ショート・ストーリーズ」新潮社197p
いくつかの物語の断章が組み合わされて響きあう
ささやかな幻惑【B】

ジェイン・ジェイクマン「霧けむる王国」新潮社314p
印象派の画家モネのカラー図版を多用した贅沢なミステリ
あいまいな解決と焦点のぼやけた展開はまさにモネの絵を思わせます【D】

ジャスパー・フォード
「文学刑事サーズデイ・ネクスト〈1〉ジェイン・エアを探せ!」
ソニーマガジンズ526p
別世界のイギリスを舞台にしたスラップスティック
今後どのようにシリーズを続けていくのかという点が気がかりですな【C】

ジェイムズ・P・ホーガン「揺籃の星」上創元SF文庫315p
陰謀論者の文章を思わせます【D】


445ナシオン(☆7364):04/12/18 15:40:38
D.E.ウエストレイク
「斧」文春文庫 P.374[A]
 現在失業中のあなた。この小説の主人公のように、自分の就職のために
善良な市民を何人も殺せますか?

ハーラン・コーベン
「カムバック・ヒーロー」ハヤカワ文庫 P506【B】
 NBAのスター選手が急にいなくなって、その行方を
彼の親友のスポーツエージェントが探すはなし。
 誘拐モノではありません。
真鍮買いさん、完走おめでとうございます。

帝都物語5 荒俣宏 角川ノベルス 281P

いつも通り。辰宮兄の扱いが映画版の数百倍ショボい。
というか、全体的に救えない感じ。登場人物が。【B】

笑うな 筒井康隆 新潮文庫 246P
筒井さんのショートショート。
何が面白いのかはわからないけどなんか笑っちゃう。
100の説明よりも一読のが良い。この本は。【C】

沈黙 遠藤周作 新潮文庫 256P
他人に読めって言われて読んでも絶対面白くない。
自分から読んではじめて面白いのが遠藤周作さんのキリスト教系書籍。
ストーリーは単調だが、なぜか引き込まれる。
…こんな本もあるよ。とだけ。【A】
447楓(☆7140):04/12/18 20:53:04
完走の方々おめでとうございます。

『おはなしの日』 安達千夏 集英社 235P
親から虐待を受けて育つ子供達の物語。3つの話が収録されています。
表題作の「おはなしの日」が一番好きです。主人公が田舎の祖父母に預けられるん
だけど、そのおじいちゃんとおばあちゃんがとても暖かくて癒されます。 【B】

『レイクサイド』 東野圭吾 実業之日本社 272P
受験勉強の為に4組の親子が過ごす別荘で、ある夫の愛人が殺されてしまう・・・。
東野さんの普通の推理モノって久々読んだけど、やっぱ好きです。 【C】

『火の粉』 雫井脩介 幻冬舎文庫 565P
元裁判官の隣家に、2年前に無罪判決を下した男が引っ越してくる。
昔こういうドラマあったな〜。  【C】

『流星ワゴン』 重松清 講談社 389P
家庭は崩壊し、会社はリストラ・・・死んでしまいたいと思う主人公の前に、
5年前に死んだある親子の運転するワゴンが止まる。
そして・・・自分と同い歳の父親と出逢う。

1997年に「ナイフ」を読んで、これが長年泣き本の1位だったんだけど、
それを超える泣き本でした。帯の著者の言葉でさらに号泣。 【A】


448oni(3228):04/12/19 17:16:58
真鍮買いさん、完走おめでとうございます。

『アムリタ(下)』 吉本ばなな 新潮文庫 P308
読んだあとあったかい気分になれました。面白かったです。【A】

『おしゃれの階段』 光野桃 新潮文庫 P244
ファッションの奥深さを知りました。【C】

『日蝕』 平野啓一郎 新潮文庫 P212
ひたすら読むのに時間がかかりました。これを大学生が書いたとは信じられないです。【C】

449かえるくん(☆☆☆294):04/12/19 23:43:00
「クリスマス・テロル」佐藤友哉 P160【D】
評価はDだけど、決してつまらなかったという訳ではない。
ただ、この人に普遍性を持った作品を作って欲しくない。
読み手を100l選ぶ、そんな作品を作って欲しい。
…自己中な感想ですが。

「新本格魔法少女りすか」西尾維新 P245【C】
小説を読んでいて、登場人物に殺意を覚える時がある。
でも、この作品では「死んで欲しい」と思う登場人物がいた。
似て非なる感覚、それを感じる事が(俺は)できた。
450トビ子(☆☆☆☆☆8014) :04/12/20 23:18:47
真鍮買いさん、完走おめでとうございます。
かえるくんさん、完走おめでとうございます。

「ワーキングガール・ウォーズ」 柴田よしき 新潮社 284P
柴田の書く負け犬オンナ、ここに集結。ってな雰囲気。やはりこの作家は女性の
内面を表現するのが上手い。珍しくセックス表現がないところも好感【B】

「アバラット (2)」クライヴ・バーカー / 池 央耿(訳)ソニーマガジンズ 571P
本を手に取ったときの重厚感、著者の描いた油絵の挿絵がとにかく強烈です。
もちろんストーリーも素晴らしいです。異世界アバラットの表現もさることながら
登場するキャラクターが全員主役級の存在感がある。他のファンタジー本とは
ジャンルさえ違う気がする。ストーリーと挿絵で数倍も楽しい【B】
かえるくんさん おめでとうございます

水晶幻想/禽獣 川端康成 講談社文芸文庫 317P

雪国も伊豆の踊り子も読まないでコレから読み始めた事を少々後悔。
全部が全部、凄い重い。
文章はかなり「美しい」。日本語って美しいね、やっぱ。
死を思い続ける程に内容は難解。
脳みそが考えることを、そして理解することを拒絶している。
…初めての経験。【B】

家族解散 糸井重里 新潮文庫 246P

こちらもヘビー。
表紙のお父さんとかに騙されて買っちゃいけない。
実は凄い重苦しいんです、これ。

文章は軽妙にして洒脱。どこか滑稽。とても滑稽。
なのにテーマが重い、ラストが辛い。
家族って何だろう?じゃない。
家族って概念自体が現実的に存在していない。

社会的に気が狂いそうになる一冊。【C】


思いがけず重い本にあたってしまった。
次はもっと軽い本が読みたいです…orz
452桜木(0):04/12/21 00:50:08
参加表明です。今年から読書を始めて
冊数で目標を立てたのですが思いのほか進まなかったので、
皆さんに刺激されつつ読書マラソンを頑張ろうと思います。
よろしくお願いします。
453蒼穹(1013):04/12/21 03:57:21
はじめまして。面白そうなので参加させてもらいます。

「復活」トルストイ 河出世界文学体系 499P
「誰がために鐘が鳴る」ヘミングウェー 河出世界文学体系 514P

復活はC、誰がはB評価。誰がのラスト数頁は読んでいて鳥肌がたった。
454みんちー(☆☆☆1754):04/12/23 00:26:09
桜木さん、蒼穹さんよろしくお願いします。
真鍮買いさん、かえるくんさん完走おめでとうございます。

『ヒートアイランド』垣根 涼介 文芸春秋 466p
ストリートギャング雅の頭アキとカオルがやばい
金に関わった仲間を救うために立てた作戦とは。
疾走する少年たちを描くミステリー。
クライマックスは出来すぎ感が否めないものの、
それをも凌ぐ爽快感。【C】
455丹波(☆☆8863):04/12/23 14:43:20
真鍮買いさん、かえるくんさん完走おめでとうございます。
桜木さん、蒼穹さんよろしくお願いします。

『死者の奢り・飼育』 大江健三郎 新潮文庫 270P
久しぶりに堅い話を読破しようとして選んだ一冊です。因みに大江氏の小説は
これが初めてです。芥川賞受賞作の「飼育」をはじめ、「人間の羊」、「死者の奢り」
など、6編を収録。
「他人の足」が良いですね。6編の中で一番印象深い。ラストの一言のインパク
トの強さがある。話の展開の仕方も上手。ということで【B】

『サラダ記念日』 俵万智 河出文庫 201P
難しいのを読んだあとはコーヒーを片手に短歌鑑賞。
とにかく、作者の観察力の鋭さに感服。日常の何気ない風景を31文字にたくし、
こんなに沢山詠むのは並みの腕ではない。特に気に入った歌には一番上に
丸印を付けて読みました。【C】
456桜木(247):04/12/24 04:44:58
みんちーさん、丹波さん、
こちらこそよろしくお願いします。

「パイロットフィッシュ」大崎善生 247P【C】
主人公の考え方が興味深かった。
記憶の話や、傘の自由化とか。
けど、時折入るセックス描写のたびに
中途半端に冷めていく自分がいたのでC。
457りーす(10☆7362):04/12/24 20:35:01
チョコレートさん、ボボさん、oniさん、桜木さん、蒼穹さん よろしくお願いします。
HANAさん、真鍮買いさん、かえるくんさん完走おめでとうございます。
エラーで書き込み出来ず、どんどん溜まってます・・・。

『イツロベ』藤木 稟(著)(講談社)428p【C】
『テンダーワールド』藤木 稟(著)(講談社)493p【C】
『概説 現代政治の理論』阿部斉(著)(東京大学出版会)236p【C】
『世界経済の再編成』田中寿雄(著)(近代セールス社)274p【C】
『アジア太平洋新時代と日本』関寛治、西口清勝(著)(法律文化社)259p【C】
『学ぶことの法則』鷲田小弥太(著)(丸善ライブラリー)169p【C】
『謎解き・風の又三郎』天沢退二郎(著)(丸善ライブラリー)205p【C】
『アメリカの素顔』ジャック・ソロモン(著)(丸善ライブラリー)265p【C】
458りーす(10☆9036):04/12/24 20:39:42
ほう、ようやく書き込めるようになったよ・・・。

『二十世紀をどう見るか』野田宣雄(著)(文春新書)222p【C】
『法科大学院』山田剛志(著)(平凡社新書)212p【C】
『知の休日』五木寛之(著)(集英社新書)205p【C】
『偶然の一致はなぜ起こるのか』定方昭夫(著)(KAWADE夢新書)199p【C】
『辞めるな、サラリーマン』ヨミウリ・ウィークリー編集部(著)(中公新書ラクレ)180p【C】
『不思議の国のアリス』ルイス・キャロル(著)(角川文庫)178p【C】
『覚悟の法則』弘兼憲史(著)(PHP文庫)251p【C】
『生き方の原則』邱永漢(著)(光文社文庫)227p【C】
井伏鱒二『井伏鱒二文集T 思い出の人々』ちくま文庫 325p 【C】

全4巻のうちの一つ目。三好達治や太宰治など人物を活写する随筆集。


吉行淳之介『悪い夏・花束』講談社文芸文庫 290p 【B】

290pで1,200円?
高っ!
初期14作品を集めた短編集。
習作的なものも多い。古き良き(?)昭和を感じられるマッタリ作品です。
460テタ(☆☆4349):04/12/26 10:33:02
『ヴェニスの商人』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 197p
シャイロックの存在が大きい。
実際、歴史的にもシャイロックの解釈はいろいろあるようだ。
【C】

『日本糞虫記』塚本珪一 青土社 233p
著者のフンコロガシに対する愛情が伝わってくる。
ただ、あれもこれもと書いてあるので素人にはきつい。
【C】

『無限・カオス・ゆらぎ』寺本英・広田良吾・武者利光・山口昌哉 培風館 185p
座談会。うーん、難しい。【C】
461楓(☆8732):04/12/26 19:25:40
『それでも警官は微笑う』 日明恩 講談社 425P
硬派なタフガイとお坊ちゃまのミスマッチ刑事コンビのお話。
お坊ちゃま刑事の潮崎がミステリー小説好きって設定なので、
合田刑事、片山刑事、鮫島警部・・・さらに奪取やリコ等の登場が笑える。 【C】

『青空の卵』 坂木司 東京創元社 334P
『子羊の巣』 坂木司 東京創元社 268P
『動物園の鳥』 坂木司 東京創元社 210P+シークレットトラック6P
名探偵はひきこもり・・・。ひきこもりの鳥井と彼が唯一心を開く友人、坂木司の物語。
お互いが何よりも大切という2人の関係は、あくまでも「友人」らしいです。
メインの2人は繊細。その他の登場人物もいい人達。装丁もきれい。
こういう柔らかい小説というかふわふわとした小説が私はすごく好きだ。 【A】

462トビ子(☆☆☆☆☆8236) :04/12/26 21:17:00
「ラブストーリー」 クァク・ジェヨン / 人見葉子(訳) 日本テレビ放送網 222P
韓国映画「ラブストーリー」の原作版。映画も観たので、その映像を思い起こしながら
サクサクと読む。純愛は限りなくシンプルでちょっともの悲しい。
463楓(☆8732):04/12/26 21:31:02
計算だけして1冊書き忘れてました。

『交渉人』 五十嵐貴久 新潮社 349P
病院に立てこもった犯人と警視庁犯罪交渉人との心理戦。
後半というかラストがあっけない感じでした。 【C】
464緑電話(624):04/12/26 21:45:08
今日から参加させて頂きます。
宜しくお願い致します。

『殺人鬼』綾辻行人著/双葉社 280P
スプラッタに重点を置いてるのかと思いきや、其処此処にちりばめられた
矛盾に最後の最後で気付かされ、妙な読後感。
嫌いでは無いけど、余り読返したいとは思わない一冊でした【D】
『ステップ・ファザー・ステップ』宮部みゆき著/講談社文庫 344P
親に出て行かれた双児と、その双児が住む家に落ちた泥棒の話。
ほんわかテイストで、肩の力を抜いて読めました。
最後のミルキー・ウェイが妙に面白かったです【A】
桜木さん、蒼穹さん、緑電話さん、今後ともよろしくお願いします。

恐怖同盟 阿刀田高 新潮文庫 319P

特筆すべき点は無し。
…阿刀田ホラーに飽きてきたのかも知れない。【C】

政・官・財の日本語塾 イアン・アーシー 中公文庫 325P

ユーモア溢れる偉い人語批判。
真面目に考えず、軽い気持ちで相槌を打ちながら読むのが吉。
少し昔の本だけど、実はこの本で言われてる現状はあんま解決してない。
続編を作るとすれば、政・官・財・報(道)の日本語塾を。是非。【B】

澁澤龍彦全集13 澁澤龍彦 河出書房 634P

収録されている「胡桃の中の世界」は
どのエッセイも「楽しんで書いてるなぁ…」ってのが
伝わってきた気がする。
こういう文章で知識を増やす事ほど楽しいものはない。【B】
466HANA(9☆)3191:04/12/27 18:29:49
かえるくんさん、(・д。)さん、完走おめでとうございます。
桜木さん、蒼穹さん、緑電話さん、今後ともよろしくお願いします。

『幽 vol.2』 メディアファクトリー 351p
特集は岡本綺堂。地名を特集するのはいいのだけれども、もう少し著作等についても切り込んで欲しかった。
あと、大部分は実話怪談。嫌いではないけれども、むしろ大好きだけど、もう少し綺堂にページを割いて欲しい。
今回もこれを見て、二冊ほど新たに欲しい本ができました。【C】

『高等魔術の教理と祭儀 教理篇』 エリファス・レヴィ 人文書院 272p
ここに載っている魔術はとほとんどカバラを元としたもの。
専門用語と我田引水が多すぎて、理解することができなかった。
セフィロトの意味することがわかっただけでも収穫かもしれない。【D】

『鏡花全集 巻十二』 泉鏡花 岩波書店 715p
「尼ヶ紅」「貸家一覧」「海の使者」「神鑿」が気に入る。特に「尼ヶ紅」は生理的に嫌な感じがよく出ている傑作。
本巻の大部分を占める「白鷺」幽霊は登場するものの、大部分は人情物なので興味が湧かなかった。
それにしても「尼ヶ紅」の尼は気持ち悪いな。【C】
467緑電話(1342):04/12/28 06:30:43
『ニッポンの病院』 ジョン・C・ウォーカー/日経BP P204
なぜ日本の病院はダメなのか、というキャッチコピーに惹かれて読了。
出版されて4年。日本の病院の相変わらずさに笑いが込上げました【D】

『幽霊刑事』 有栖川有栖/講談社文庫 P514
幽霊になってしまった主人公が犯人を突き止めるミステリとラブストーリーの融合小説。
ミステリ自体、差程驚く様なトリックでも無かったけれど、読み易さと読後感は抜群。
ラストの作者が施した余韻に、じんわり【B】
468テタ(☆☆4607):04/12/28 19:55:52
(・д。)さん、完走おめでとうございます。

『ハムレット』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 258p
父の復讐を誓いながらもそれを逡巡するハムレット、
その母はどこまで事実を知っていたのか、
など、たくさんの謎、矛盾を抱えたまま劇は進行する。
おもしろい。【B】
469みんちー(☆☆☆2134):04/12/29 00:52:33
緑電話さんよろしくお願いします。
(・д。)さん完走おめでとうございます。

『ギャングスター・レッスン』垣根 涼介 徳間書店 380p
犯罪プロフェッショナルを目指すアキを待ち受ける過酷な試練を描く、
長篇痛快ハードピカレスク。
『ヒートアイランド』の続編。具材はいいのに料理はイマイチ感。
非常に勿体無い。【C】

今年最後の書き込みになります。1年間ありがとうございました。
今年一番の作品は、あさのあつこさんの『バッテリー2』でした。
来年もよろしくお願いします。
皆様良いお年を〜。
470HANA(9☆)4158:04/12/29 10:22:45
『ドイツ幻想文学の系譜』 ヴィンフリート・フロイント 彩流社 253p
19世紀のドイツ短編幻想文学を、作品ごとに読み解いている。
幻想と現実、貴族と平民、権力と民衆といった対立関係で作品を見ているのが多いが、そのように単純化するのはどうかと思う。
しかし読んだことあるのが「ロカルノの女乞食」「砂男」だけというのが…我ながら読書量少ないなあ。【C】

『心霊写真は語る』 一柳廣孝・編著 青弓社 253p
心霊写真集・・・ではなく、心霊写真を通して心理、世相を解説したもの。
個人的には心霊写真の系譜や、世相が心霊写真に与える影響に興味を持った。
それにしても明治時代や19世紀の心霊はずいぶん自己主張が激しかったと見える。
心霊写真の意味の移り変わりについて述べられたものが多く、実に興味深かった。【B】

『月の裏側』 恩田陸 幻冬社文庫 461p
解説や本文でも触れられているように、どうしてもボディスナッチャーを思い浮かべてしまう。
僕はディックを思い浮かべた。
あちらは周囲が○○、こっちは自分が○○であるかどうかわからないといった違いはあるが。
自分はこちらのほうが面白く感じた。
しかし普通のこのタイプのホラーとは違い、希望にあふれたラストであるなあ。【C】

僕もおそらくこれが今年最後の書き込みになります。
それでは皆様、よいお年を^^
471鳥崎(☆☆8456):04/12/30 00:07:21
新たに参加された皆様よろしくお願いいたします。
完走された方々おめでとうございます。

『牛乳時代』 中島らも 角川文庫 263p

創作落語集。解説などから察するに筆者に自殺願望が
あったりアルコール中毒で入院したりする時期に
かかれたものだろうが、これだけ馬鹿馬鹿しいものが書ける
ということに驚く。「うし相撲」が最も面白かった。【C】

『寺田寅彦随筆集 第二巻』 岩波文庫 316p

専門家が誰も研究しないような題材を取り上げて科学的考察をする。
題材がバラエティに富みすぎているので、興味が薄い話も少なくないのが
難だが、何に関しても平等に論理的で冷静なのが妙に面白い。
混んだ電車の後に空いた電車が来る話と言語の話が興味深い。【C】

私もこれで今年最後です。皆様よいお年を。
472かえるくん(☆☆☆1987):04/12/30 01:54:06
トビ子さん、(・д。)さん、みんちーさん、りーすさん、HANAさん
ありがとうございます。あ、「かえるくん」で結構ですよ(^-^;)

「スカイ・クロラ」森博嗣 P320【B】
戦闘機のパイロットが主人公の話。
文章が良い。かなり。ストーリー終盤は特にいいなぁ。

「猫の地球儀 焔の章」秋山瑞人 P251【C】
「猫の地球儀その2 幽の章」同上 P259【B】
猫と猫が操るロボットの話。
焔の章では読みにくい文章で、本当にイリヤを書いた人か?と
思ったけど、幽の章でレベル上がったと思う。

「殺竜事件」上遠野浩平 P275【C】
「紫骸城事件」同上 P286【C】
「海賊島事件」同上 P302【C】
ファンタジーとミステリを融合させた感じ。
だから、本格ミステリ好きな方には合わないと思う。

今年は色んな作家に出会えた年やったなぁ。
偏りがありましたが…
皆様、来年もよろしくお願いします。
473あくび猫(3698):04/12/30 10:38:59
『それから』 夏目漱石 新潮文庫 302P
『三四郎』を読んだので、三部作をなす『それから』『門』にもチャレンジしてます。
主人公・大助の何もできないのに自尊心だけは強いところは、自分の醜い一面を
見ているようでした。
「行動しない」ことで永遠のモラトリアムを生きていた主人公が、不倫という行動に
出た途端に遊民としての立場も自分の哲学も崩壊してしまうところは圧倒的です。
中盤までの平坦で盛り上がりに欠けているところが、後半の展開で生きてくる
わけですが、小説としてはややバランスが悪いかもしれません。【C】

『魔界の神殿2 赤い月』 テリー・グッドカインド ハヤカワ文庫 323P
1巻が期待はずれだったのでずっと放置していたのですが、最終巻まで
出たみたいなので再び読み始めました。
感想は最後まで読んでから書くとして、ようやくいつものスピーディな展開に
なってきたのが嬉しいです。【C】

来年もよい本に巡り会えますように。みなさんよいお年をお過ごしください。
474ナシオン(☆8840):04/12/30 15:43:01
「遠きに目ありて」天藤 真 創元推理文庫 P396

 天才的な推理能力を持つ少年の活躍を描く短編集。
 最後の完全な不在がお奨め。【B】

「ピアニストを撃て」グーディス ハヤカワミステリ P190
 無駄がなくテンポがあって暇つぶしには最適の1冊。【A】

「ジャンプ」佐藤正午 光文社文庫 P351

 ミステリの形式はとっているが、単純にミステリとは言い切れない、なかなか
深いメッセージが含まれている作品。
 仕事人間で、常に自分中心の考え方しかできない男の前から、彼のガールフレン
ドは失踪します。
 彼は、必死で彼女を探すのだが。【A】

「扉をひらいたひと」田中弘子 三五館 P167
 歴史に残る51人の女性のプロフィールをまとめたもの。それぞれ、よく
まとめられていると思うが、参考文献をもう少し詳しく紹介して欲しかっ
た。【C】

「三つの棺」カー ハヤカワ文庫 P372
 所謂密室モノ推理小説の傑作。
 地味な作品なので途中で飽きちゃいました。【判定なし】
夏目漱石『坑夫』 新潮文庫 229p ・・・【B】

「事実をそのままに記しただけなので小説ではない」と弁明しているが、
実体験に基づいたリアルさと漱石の心理描写ですさまじい作品になっている。


村上春樹『アンダーグラウンド』 講談社文庫 777p ・・・【C】

地下鉄サリン事件。これももう10年前の事件か・・・。
当時のマスメディアの報道のあり方に疑問を持つ筆者が『本当のこと』を知るため、
事件被害者数十名に独自のインタビューを敢行したその記録。


村上春樹『1973年のピンボール』 講談社文庫 183p ・・・【C】

作家25周年のリニューアル文庫版を、また買ってしまった。
これでピンボール2冊。この作品を再読するのは6・7回目だが、
読み返すたびに新たな発見がある。『アフターダーク』に登場したジェイの科白とか。
自分にとっては特別な作品だった。

私もこれが今年最期の書き込みです。
みなさまよいお年を。
476楓(☆9452):04/12/31 09:44:43
『Fake』 五十嵐貴久 幻冬舎 420P
掛け金10億円のポーカーに、入念なイカサマを仕掛けて大勝負に打って出た四人組・・・。
とにかく楽しい、これぞエンターテイメントな小説。
個人的には「安政五年の大脱走」とか「1985年の奇跡」みたいな
登場人物のその後の事・・・のエピローグも読みたかった。

『卒業』 重松清 新潮社 300P
今年最後の本という事で、重松本を選択しました。
4つの作品集。どの作品にも親の死が出てきます。
主人公はかつて少年少女だった大人たち。家族小説って感じでしょうか。
重松本は泣ける作品が多いですが、これも泣けます。
「まゆみのマーチ」の母親の愛情というか強さに大泣き・・・

私も今年最後です。今年も楽しい読書生活を送る事ができました。
ではでは皆様、良いお年を。








477緑電話(2847):04/12/31 12:24:13
『翼ある闇』 麻耶雄嵩/講談社文庫 P454
んな阿呆な、と思わず何度も呟いてしまった作品。
何度も有るひっくり返しからラスト迄、目が釘付け。
でも矢張り読み終わった後も、んな阿呆な、でした【C】

『殺人鬼?�』 綾辻行人/双葉社 P270
前作で懲りつつも、逆襲編という事で読んでみました。
これはミステリでは無いだろう、というのが感想。
前作は確かにラストに驚きが有ったけれど、今回は
スプラッタ・ミステリーでは無く、スプラッタ・ファンタジー【D】

『姑獲鳥の夏』 京極夏彦/講談社文庫 P621
只の無駄知識の羅列なのでは…と途中読むのを止めようとしつつも読了。
其の無駄知識が最後に全部繋がった時の爽快感が良い【C】

『少年アリス』 長野まゆみ/河出文庫 P160
特筆すべき点は特に無し。強いて言えば字が大き過ぎて目が泳いだ【D】

私も今年最後の書込みです。
5日前からの参加という事で、今年ラストに良いキッカケが出来たな、と。
未だ未だ読みたい本が沢山有るので、来年も引き続き楽しみながら
読書したいと思います。
それでは皆様良いお年を。
478テタ(☆☆4767):04/12/31 16:35:55
『夏の夜の夢』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 160p
今年の最後にふさわしい愉快な作品でした。
【B】

では、皆さん良いお年を。
479トビ子(☆☆☆☆☆8823):04/12/31 22:54:50
(・д。)さん完走おめでとうございます。

「奇術師」クリストファー・プリースト / 古沢嘉通(訳) ハヤカワ文庫 587P
19世紀、二人の奇術師が争いながら牽制しあいながら、互いのイリュージョンを
暴こうというストーリーが展開していきます。二人の争いとその展開の中、
いつのまにか騙されていたのはイリュージョニストではなく我々読者だったというか、
とにかくラストに驚きです。一気に読めます。非常に面白い作品でした【B】

また来年も皆様健やかにお過ごし下さい。
本は明るいところで読みましょう。よいお年を。
滝本竜彦「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」角川文庫 301P【B】
    「NHKにようこそ!」269P【C】
両方とも主張は同じ。
著者が考えてきたことをそのまま小説にしたといった感じ。
ヒッキーなどには共感できて好まれるのではないかと。
個人的にはネガティブのが好きです。共感できた。
言い忘れましたが、昨年はお世話になりました。
皆様良いお年を。
って、あけましたね。
おめでとうございます。
書き忘れましたが明けオメです。
483りーす(10☆9985):05/01/03 05:04:38
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
緑電話さん、よろしくお願いします。


『海の夜間飛行』中村征夫(著)(TBSブリタニカ)111p【B】
水中写真を撮るカメラマン、中村氏の本。幻想的な海中の写真がとってもきれい。
タイトルも非常に良い。石垣島で思わず買ってしまった一冊です。

『妄想炸裂』三浦しをん(著)(新書館)221p【C】
ほんとうに炸裂してるけど、つまらないです・・・

『失敗力』ハイブロー武蔵(著)(総合法令)191p【C】
なんだか、ちょっと宗教っぽい。あえて言うなら「読書教」ってとこかな。

『ひらめきはどこから来るのか』吉永良正(著)(草思社)229p【C】
もっとお手軽な内容かと思ったら、意外に固い話でした。

『幸福論』斎藤一郎(著)(平凡社新書)197p【C】
重い内容のモノを扱っている割に、平易で読みやすい。
484緑電話(4204):05/01/04 07:32:47
明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
参加の際、レス下さった方々有難うございました。

『占星術殺人事件』 島田荘司/光文社文庫 P462
既に前評価としてトリックについての事は知っていたけれど
其れ以外でも十分に楽しめる1冊でした。
でも前知識として無かったら、衝撃的だったんだろうなぁ…【C】

『十角館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P366
館シリーズ1作目。そして2005年の最初に読んだ作品。
純粋に面白いと拍手したい作品でした。
時々「あれ?」と思う所は有ったものの、ラストのひっくり返しに
仰け反りました【B】

『ビリー・ミリガンと23の棺/上下巻』 ダニエル・キィス/早川書房 P529
多重人格について興味が湧くも、読後感は複雑【D】
485楓(☆☆1399):05/01/04 19:07:00
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

『いとしのヒナゴン』 重松清 文藝春秋 461P
ちょっと重松さんの系統とは違う話かな?
でも泣かせる所はやっぱり重松本。主人公ノブの祖母がいい感じです。【C】

『きよしこ』 重松清 新潮社 253P
吃音症だったという著者が、吃音症の少年におくる「個人的な小説」。
これぞ重松本・・・やっぱり泣かせてくれます。
どういう風に生きてきたら、こういう優しい物語が書けるのか・・・
重松さんの小説を読むといつも感じます。 【B】

『なんにもうまくいかないわ』 平安寿子 徳間書店 237P
主人公の志津子のキャラがかっこよくてかわいい。 【C】

『明日は明日のカキクケコ』 敷村良子 マガジンハウス 262P
自叙伝っぽい小説なんだろうか・・・。何となくすべてが未消化で終わった感じ。 【D】

『藁の楯』 木内一裕 講談社 281P
作者はあのビーバップ・ハイスクールのきうちかずひろ。
リアリティがあるようで、全く無い感じというか。
一文短くて、空白が目立つ感じ・・・もっと分厚い長編で読みたい。 【C】

『夜明けの音が聞こえる』 大泉芽衣子 集英社 131P
すばる文学賞受賞作。いかにもそういう感じの小説。 【D】

『スポーツドクター』 松樹剛史 集英社 322P
最初は文章だとしっくりこない思ったんだけど、2章目くらいから楽しめました。 【C】
486チョコレート(1746):05/01/05 17:43:48
『ドン・キホーテ [後編]』 セルバンテス著 牛島信明訳 630P 【C】
自分は前編(正編)よりもこっちの方が好き。
前編のストーリーは有名だけど、後編はぜんぜん雰囲気が違う。

みんなメチャクチャ早いですね〜。自分気合いが足らんのかな…
487HANA(9☆)4840:05/01/06 20:21:07
明けましておめでとうございます。
今年も一年よろしくお願いします。
りーすさん>遅まきながらありがとうございます。つい見逃してしまいました・・・
楓さん>完走おめでとうございます。

『本棚探偵の回想』 喜国雅彦 双葉社 454p
今年初めて買った本にして、初めて読了した本。
古本関係のエッセイであるが、いろいろな企画があって面白い。
(神田を回り各店からミステリ関係を一冊づつ買う、月長石を一日で読み終わる、等)
個人的に好きなのは漂流学校のパロディとアンソロジーを編む回。
本に対する愛が溢れていて、一気に読み終えてしまった。
ついでに前作を頼もうとアマゾ○やB○1を回ったがどこもないってどういうこと?【B】

『稀人』 小中千昭 角川ホラー文庫 238p
全編狂人の独白みたいな本。
これに似た話、夢枕獏の短編で読んだことがあるな。
違うのは実際他人を殺すところだけであるような・・・
それにしてもこのようなシチュエーションよく見かけるが、男が持つ根源的な欲求に結びついているのかなあ。
認めたくはないが。【D】
488HANA(9☆)5908:05/01/06 20:39:12
『社会派くんがゆく! 激動編』 アスペクト 唐沢俊一、村崎百郎 301p
時事を話題にした、まあ漫才。今巻は雪印ムネオから拉致問題まで。
それにしても世の中の移り変わりの速さ、話題の消え行く早さには驚かされる。
タマちゃんとか田中真紀子とかいう単語を眼にして
「ああ、そんなのいたなあ」
とつい感慨に耽ってしまった。タマちゃんとか、みんな覚えてます?【C】

『日本の幽霊たち 怨念の系譜』 阿部正路 日貿出版社 352p
日本の幽霊または幽玄なるものについて物語や説話、近代文学から迫っている。
一部幽霊自体には関係ないものも混じっている。伊勢物語の鬼等は幽霊ではないと思うが・・・。
それでも幽霊のイメージが時代とともに変化するということや、近代の作家がどのように捕らえていたのかは面白く読めた。
それでもやっぱり日本においては鬼と幽霊は別物だよなあ・・・【C】

『社会派くんがゆく!逆襲編』 アスペクト 唐沢俊一、村崎百郎 415p
この巻はイラク問題から楓ちゃん事件までを取り扱っている。いわば最新の事件。
読んでいくといままでマスコミに出なかった世間一般のイメージを、そのまま本にしたような印象を受ける。
イラクの三人に対する印象とかまんま2ちゃんねるそのままだし。
人々にマスコミに対する信仰がなくなった分、世間一般のイメージが表に出てきだしたとも考えられる。【C】
489テタ(☆☆5045):05/01/06 23:32:18
あけましておめでとうございます。

『経済物理学の発見』高安秀樹 光文社新書 278p
経済活動を徹底的に自然現象としてとらえると
何が分かるか、という視点が取られている。
【B】
あけましておめでとうございます。本年もよろしくおねがいします。

楓さん、完走おめでとうございます〜

闇の中の子供 小松左京 新潮文庫 320P
ちょっと後味の悪いSF作品が集まってる感じ。
主義主張が表にドンッと表れてないので、気張らずに読める気がする。【D】

マリア様がみてる インライブラリー 今野緒雪 コバルト文庫 206P
本筋とあんまり関係ない短編集。
上手くできすぎてる気はするが、世間って結構こんな風に狭かったりする。
そういや、「とりかえばや物語」は澁澤先生が
古代日本のポルノグラフィとして紹介してたなぁ、ドキドキ。【C】

総理大臣という名の職業 神一行 角川文庫 247P
総理大臣職についての説明。
少し昔の本なので、今の政治を知る上ではあんまり役に立たないが、
政治そのものの仕組みを理解するために役立つかも知れない。
資料も多く、それなりに満足できる一冊。【B】

ラヴクラフト全集1 H・P・ラヴクラフト 創元推理文庫 317P
再読。やっぱりラヴクラフト好き。
インスマウスの影、はクトゥルフ神話の基本に忠実で、良い作品。
闇に囁くもの、はいつ読んでも飽きない。
ラヴクラフトに興味のある方は、この本か、全集3巻からの入門をお勧めしたい。【B】

澁澤龍彦全集14 澁澤龍彦 河出書房新社 468P
この本収録の「思考の紋章学」は、
前期の博物学エッセイから、後期のフィクション作品群、日本古典を題材とした
後期エッセイへの転換点となっていて貴重であり、読んでてもなかなか面白い。
興味を持った方は、是非、「思考の紋章学」単品で読んで欲しい。願望形。【B】
491真鍮買い(☆4730):05/01/08 03:57:19
『勝手に生きろ』ブコウスキー 学研M文庫270P
著者の20代前半くらいの時を書いた自伝的小説
仕事を探す→職をはじめる→酒か女の問題をおこして失職
の無限ループが延々と続く【B】

『リュビーモフのタガンカ劇場』ゲルシコヴィチ リブロポート311P
ソ連官僚の妨害と闘いながら演出家リュビーモフはタガンカ劇場で
いかなる作品を作り上げてきたかと言うことが切々と書いてある。
著者もアメリカへの亡命者なので官僚への批判は怨恨たっぷり【C】

『美濃牛』殊能将之 講談社ノベルス542P
横溝正史の作品、主に八つ墓村を元ネタにした推理小説【B】

『亡国のイージス』福井晴敏 講談社文庫552P+564P
映画化するのは大変そうだな〜と思った。【C】

『暗黒館の殺人』綾辻行人 講談社ノベルス654P+646P
おどろおどろした雰囲気以外はあまり印象に残らなかった
トリックそのものは嫌いじゃないが推理小説として微妙【C】
492緑電話(5726):05/01/08 09:24:23
『水車館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P346
館シリーズ第2弾。
犯人が中盤位で分かるも、読了後少しばかり納得いかず。
自分が館トリックに固執してたからかも【D】

『異邦の騎士』 島田荘司/講談社文庫 P432
事前に5割方ネタバレされていたけども、楽しめました。
其れにしても探偵というのは如何してタイミング良く
現れるのだろう、とフと思ってしまった【C】

『黒猫館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P367
館シリーズ第3弾。
ラストのひっくり返しに思わず本を投げたくなった作品。
そんな続編知らないよ、と【D】

『テロリストのパラソル』 藤原伊織/講談社文庫 P377
アル中バーテンダーの犯人探し。
知人に薦められて読んだものの、どうも私には合わない【E】
493りーす(11☆1103):05/01/09 12:52:29
『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹(著)(新潮社)201p【C】
村上春樹の短編集。やはり、春樹って天才だと思う。なんで、こんなサラサラと水が流れるような文章が出てくるんだろう?
神戸の震災が味付け的に絡んでるのは、その頃に書かれたのかな?結構、訳のわかんない話が多いんだけど、
「かえるくん、東京を救う」なんて、なんだかファンタジーと妄想が混ざったみたいで微妙な世界を構築しております。

『森博嗣のミステリィ工作室』森博嗣(著)(メディアファクトリー)305p−35p=270p【C】
森博嗣のファンムック的な本。自作のマンガとかまで入ってて、読んでる方が恥ずかしくなってきてしまうんですが・・・。
前半にある、「森博嗣のルーツ・ミステリィ100」という部分だけでも、一読の価値はあるかと。
これを参考に、未だ未踏のジャングル、ミステリィに挑戦してみようかと・・・。
一応、この板のお約束事なので、森氏のマンガのページはマイナスしました。

『バカの壁』養老孟司(著)(新潮新書)204p【D】
自分にも「バカの壁」がある事を認識しているのだろうか?
書名からして不快です。

『まともな人』養老孟司(著)(中公新書)229p【C】
かなり「バカの壁」と重複した内容になってるので、両方読む必要は無いかも。
この中にも、たくさんの「バカの壁」が埋まってます・・・。

『キーワードでわかる最新・心理学』成田毅(編)(洋泉社新書)214p【C】
心理学の専門用語等を事例とともに解説しています。
494りーす(11☆1103):05/01/09 12:58:38
しまった。ちょっと失敗してる・・・。
495干瓢(805):05/01/09 14:09:32
はじめまして〜私も参加させてもらいます!今年1月1日分からカウントします。

『煙か土か食い物』舞城王太郎 講談社文庫 342p
暗号が奇抜でよかったです。ドラえもんとか対数螺旋には大爆笑。【B】

『エイジ』重松清 新潮文庫 463p
中学生時代が懐かしいです。青春って素敵ですね。【B】

・・・こんな感じでいいんでしょうか?読むペースはあまり速くないですが完走目指したいです。
496りーす(11☆2041):05/01/10 10:22:32
干瓢さん、よろしくお願いします。


『クチュクチュバーン』吉村萬壱(著)(文藝春秋)157p【E】
いやあ、もうどうしようもないです。なにこれ・・・。なんだか創作板で連作小説始まったら、みんなに無茶苦茶荒らされて、世界が混沌としたような話・・・。
いや、話?これ、話?小説?もう、理解を超えている。こんな、落書きみたいのが、第92回文学界新人賞受賞作だなんて・・・。

『民家に学ぶ家づくり』吉田桂二(著)(平凡社新書)201p【C】
一口に「民家」と言っても、地域により様々な様式があるのに驚き。
言われてみれば、地方によって風景に溶け込む家の形が違っている。
使い捨てにされてしまう、現代の住宅事情にも言及。

『武神の階』津本陽(著)(角川文庫)580p【C】
戦国時代最強?の上杉謙信の物語。
途中で歴史解説文っぽくなるところが随所にあり、とても読みにくいのが残念。
497丹波(☆☆9592):05/01/10 16:11:01
久しぶりのカキコです。
完走された方、おめでとうございます。
緑電話さん、干瓢さんよろしくお願いします。^^

『ドナウの旅人・上巻』 宮本輝 新潮文庫 466P
取り敢えず、上巻のみを読破しました。下巻は今後少しずつ読んでいく
つもりです。ヨーロッパを東西に流れるドナウ川に沿って旅をする長い
物語。宮本輝の始めての新聞連載小説だそうです。【C】

『そのバカがとまらない・たけしの中級賢者学講座』 ビートたけし 新潮文庫 263P
初級から続くビートたけしの賢者学講座。憲法、映画、教育、スポーツなど、
全11項目に分けて毒舌解説。世の中の仕組みと裏世界がよく解ります。【B】
498干瓢(1312):05/01/11 19:14:05
改めて皆さんよろしくお願いします。

『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』滝本竜彦 角川文庫 301p
主人公の気持ちがストレートに伝わってきて重かったです。非常に共感が持てました。【B】

『ナノテクノロジーの世紀』餌取章男、菅沼定憲 ちくま新書 206p
ナノテクノロジーの発展が情報技術、医療、環境など様々な分野に影響を与えている、という内容。
サイボーグなどのSFでしかないものが現実のものになる気がして恐怖を覚えた。【C】

499チョコレート(2343):05/01/12 17:00:35
『甲賀忍法帖』山田風太郎【C】
『深い河』遠藤周作 347P【C】
500チョコレート(2343):05/01/12 17:01:38
↑すいません、甲賀忍法帖は250Pです。
501HANA(9☆)7271:05/01/12 20:30:47
干瓢さん、これからよろしくお願いします。

『本棚探偵の冒険』 喜国雅彦 双葉社 396p
どこの本屋行っても、どの通販サイト巡っても見つからないので絶版かな?と諦めかけた時、ようやく発見。しかも初版。
初版だけに検印がついているというサービスなので、初めて見たときは一瞬目を疑った。
おそらく初版か、月報あるなしで価値は相当変わると思う。
古本的な感想を書いてみました。【B】

『定本山頭火全集 第五巻』 種田山頭火 春陽堂書店 580p
昭和12年1月から昭和14年5月までの日記。
時期的には其中庵から風来居への移転。信濃旅行等。戦争の記述がそこかしこに見受けられる。
やはり日記は内省的で気分が滅入っている時に読むとますます沈む。
旅日記は風景描写、俳句ともにいいと思う。【C】

『日本の狂気誌』 小田晋 講談社学術文庫 387p
日本の狂気観を古代から近代まで俯瞰したもの。
「今昔物語」等を社会病理学的に読み解いていく試みなどは面白かった。
とくにドッペルゲンガー、応声虫等の正体を暴いていくのは非常に興味深い。
江戸時代前期まであった社会が狂気を受け入れるシステムが崩れていくという点等、考えさせられることが多い。【C】
502緑電話(8216):05/01/12 22:48:41
干瓢さん宜しくお願い致します。

『月光ゲーム』 有栖川有栖/創元推理文庫 P340
犯人の動機は置いておいて、物語りの構成や流れは好み。
其れでも矢張り動機の弱さに加えて犯人が分りやす過ぎたので
次回作に期待。【C】

『トミー・ノッカーズ 上下巻』 スティーブン・キング/文藝春秋 P748
ハードカバーの表紙に惹かれて購買読了。
全体を通して流れる気味の悪さと、徐々に明らかになってゆく真相に釘付け。
でもSF物は苦手かもしれない【D】

『魍魎の匣』 京極夏彦/講談社 P683
箱を開けるのを躊躇してしまう読後感。
此の作品自体物凄く面白かったが、作中作品を総べて読みたくなった。
でも矢張り気味悪い……【C】

『シーラという子』 トリイ・ヘイデン/早川書房 P330
『タイガーと呼ばれた子』 トリイ・ヘイデン/早川書房 P389
シーラという子のみを読めば、感動して涙する。
タイガーと呼ばれた子を続けて読むと、あぁ、そういう物なのか、と思う。
続編は読まなければ良かった、と思ってしまった【D】
503テタ(☆☆5401):05/01/13 22:34:46
りーすさん、完走おめでとうございます。

『カラスも猫も』武田花 筑摩書房 167p
エッセイ。【C】

『魔法の庭』イタロ・カルヴィーノ 晶文社 189p
短編集。【C】
干瓢さん、よろしくお願いします。
りーすさん、完走おめでとうございます。☆11個…怒涛ですね。

澁澤龍彦全集15 澁澤龍彦 河出書房新社 643P

いつも通り。やっぱり13巻近辺を境に、作風とか少し変わってきた気はするが。
どちらかと言うと読みやすいものが揃ってるのでお勧め。
私生活のエッセイが多い。私小説を嫌う澁澤先生の作品としては
ちょっとだけ異質かも知れない。【C】
505干瓢(2368):05/01/14 07:01:32
『凍土の狩人』森村誠一 角川文庫 248p
ネタバレで恐縮ですが、埋められた女性の兄と、犯人と一緒にいた女性が親しくなるのが偶然であるのが
不自然だと思いました。そこが少々不満です。【D】

『十万分の一の偶然』松本清張 文春文庫 356p
途中眠かったです。最後も平凡である印象。【D】

『アキハバラ@DEEP』石田衣良 文藝春秋 452p
池袋や月島もそうだったけど、やはりこの人は街を描くのが巧い!さらに人物の物語における役割分担も
しっかりしてて、ストーリーのテンポも良い。そしてクライマックスはホントにのめり込んでしまいました。
読み終わったあとの余韻のせいでしばらく何も考えられませんでした。
こういう本を読みたかったんだ!って感じです。【A】
506かえるくん(☆☆☆3222):05/01/15 12:48:53
遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
新規参加された方、よろしくおねがいします。
完走された方、おめでとうございます。

「まどろみ消去」森博嗣 P380【B】
この人は短編書いてもすごいなぁ。
キシマ先生の話がお気に入り。

「天空の蜂」東野圭吾 P632【C】
テロリストがヘリを奪って、政府を脅すという話。

「TRAIN+TRAIN4」倉田英之 P223【C】
今までの巻に比べて、割と新鮮な印象を受けた。
507みんちー(☆☆☆3615):05/01/15 17:46:50
明けましておめでとうございます。
楓さん、りーすさん完走おめでとうございます。
干瓢さんよろしくお願いします。

『冬のソナタ 完全版〈1〉〈2〉〈3〉〈4〉』キム ウニ
ソニーマガジンズ 413p 381p 343p 344p
韓国のオリジナル脚本を元に日本放映時にカットされた
重要シーンもすべて収録した「冬のソナタ」決定版。
いろいろ突っ込みどころも満載なんだけど、
もう夢中で読みました。【B】
508緑電話(9931):05/01/16 20:30:31
完走された方々おめでとうございます。

『フック』 テリー・ブルックス/ソニー・マガジンズ P341
映画の方を先に観ていたので、如何かと思いましたが面白かったです。
小説→映画は閉口してしまいますが、映画→小説は中々是が。
じんわり胸に染み入る良作ファンタジー【C】

『迷路館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P367
トリック及び犯人指摘の解決編よりも、一番ラストに
用意された最後のひっくり返しに唸りました。
未だ未だミステリ初心者で、是からミステリを探る楽しみが
沢山有ると思えば楽しいですけれど……悔しいなぁ【C】

『海のある奈良に死す』 有栖川有栖/双葉社 P346
綺麗に纏まった読み易い作品でした。好印象。
関係無いけれど、ハードカバーより文庫にすれば良かったと
今更乍ら思いました……重かった……【C】

『魔術はささやく』 宮部みゆき/新潮文庫 P399
勢い良く読めて面白かったです。
物語りの有る良作。でも海の〜の後に読むべきでは無かったかも【B】

『46番目の密室』 有栖川有栖/講談社 P262
学生編が中々面白かったので、作家編にも手を付けて
みようかと思い、読了。
矢張り読み易いものの、犯人の動機付けでのアレは如何なんだろう…、と【D】
509あくび猫(4537):05/01/16 23:46:02
あけましておめでとうございます……というには少し遅くなりましたが、
今年もゆっくりと読書を楽しみたいと思います。

『ホテル・ニューハンプシャー』 ジョン・アーヴィング 新潮文庫 (上)427P(下)412P
ホテル経営を夢見る父親とその子供たちを描いた年代記のような小説です。
破天荒な話ですが、作品の持つ異様なエネルギーにねじ伏せられました。
悲劇であると同時に喜劇でもある独特の雰囲気や、魅力的なヒロインであるフラニー、
「開いている窓の前で立ち止まるな」(Keep Passing Open Window)という何度となく
繰り返される警句など、印象に残るところは非常に多かったです。【B】
510りーす(11☆2700):05/01/17 09:55:13
テタさん、(・Д。)さん、みんちーさん、皆様ありがとうございます。

『声に出して読めないネット掲示板』荷宮和子(著)(中公新書ラクレ)248p【C】
2003年8月1日、広島平和記念公園に保管されていた折り鶴に火がつけられ、
14万羽が焼失するという事件がありましたが、その後、2チャンネルで急激に
盛り上がった折り鶴オフ等について書かれています。

『昭和映画史ノート』内藤誠(著)(平凡社新書)190p【C】
戦時下の映画環境から、伝説の男ハヤフサヒデト(実は、こんな人知らなかったけど)、
石原裕次郎まで。どことなくノスタルジーを感じてしまう一冊です。

『通じる英語・上達のコツ』平澤正夫(著)(洋泉社新書)221p【C】
発音記号を題材に、英語上達のコツを論じております。しかし!読めないと意味が無い。
ある程度の知識があり、その発音記号が具体的にどの音に相当するのか理解出来なければ、無駄です。
この1冊だけでも十分役に立つと、著者は自信満々ですが、それは貴方が賢いからでしょっ!
と、突っ込みたくなります。一般人には無理です。
511りーす(11☆3432):05/01/17 09:58:07
『環境と文明の世界史』石弘之、安田喜憲、湯浅赳男(著)(洋泉社新書)270p【B】
まさしく目から鱗。世界史が人類による地球環境破壊の歴史だったなんて・・・。
古代文明って、何であんな荒地や砂漠に?と思った事ありませんか。
実は、緑豊かな大地を、森林伐採や略奪農法により疲弊した結果が、あの姿なのです。
ローマ帝国による森林破壊、イスラム文明による砂漠化。大航海時代には、南の島まで禿坊主に・・・。
恐ろしい話です。学校では教えてくれない、世界史の暗黒面ですね。
この後、人類はどこへ向かうのでしょうか?

『京都人だけが知っている』入江敦彦(著)(洋泉社新書)215p【C】
この本に出会い、京都の実態を少しだけ垣間見る事が出来た様な気がします。


『「モノ」を売るな!「体験」を売れ!』藤村正宏(著)(オーエス出版社)247p【B】
見た目、すごく安っぽいハウツー本のように見えますし、パラパラとページをめくっても、
いかにも軽薄そうなイメージ。ですがっ!読んでみれば、かなり目から鱗状態になる事
確実です。商売人は必読ですが、関係無い人も、頭が柔らかくなります。

ちょっと、ベタな外見で損しているのではないかとも思えるのですが、
この表紙も、実は計算されているのでは?と深読みしてしまいます。

★大きいものよりミニチュア。
★未来より過去をコンセプトに。
★「夜景無料!」の一言だけで、年間売上が1億2000万円UP!

などなど。なかなか興味深い内容です。
512干瓢(3074):05/01/17 21:25:50
『鳥人計画』東野圭吾 新潮文庫 388p
東野さんは様々なジャンルに精通していて凄いと思います。【C】

『スプートニクの恋人』村上春樹 318p
非常に形而上学的ではあるけれど、独特の世界観がやはり素晴らしいと思う。【B】
513テタ(☆☆5508):05/01/17 22:35:49
『ゼンメルヴァイスの生涯と業績』L=F・セリーヌ 無量寿+倒語社 107p
若きセリーヌの医学学位論文。産褥熱克服に貢献したゼンメルヴァイスの
生涯を描いたもの。しかし、おおよそ論文らしからぬ書き方で、
「ミラボーは吼えたけり、ヴェルサイユは恐れおののいた。」
で始まる。ゼンメルヴァイスこそセリーヌの理想らしい。
【B】
514干瓢(3710):05/01/20 01:02:00
『エルメス』戸矢理衣奈 新潮新書 185p
買い物依存症はブランドの価値を貶めるのだなぁ。衝動買いする日本人女性の多くは、作り手の意図を
カケラも理解していないに違いない。【C】

『もう一度デジャ・ヴ』村山由佳 集英社文庫 191p
こんなストーリーでは、小学生でも退屈であろう。【E】

『サウダージ』盛田隆二 角川文庫 203p
作中全体にどこと無く儚さが漂っていて、ノスタルジックな気持ちになります。高級な小説だと思います。【C】

『つゆのあとさき』永井荷風 岩波文庫 157p
主人公の女性の気丈さに引き換え、男ってどうしてこんなにヘタレなのでせうか?【C】
515干瓢(3810):05/01/20 01:08:20
↑すいません〜 ・゚・(ノД`)・゚・ 足し算間違えてました・・・
516HANA(9☆)8589:05/01/20 15:20:50
りーすさん>遅まきながら完走おめでとうございます。

『幻談・観画談』 幸田露伴 岩波文庫 200p
「幻談」「観画談」「骨董」「魔法修行者」「蘆声」の五編を収める。
随筆とも小説ともつかぬ短編。特に「幻談」「観画談」は随筆から終盤一気に奇妙な世界へと誘い込まれる手法が見事。
「骨董」「魔法修行者」も随筆のようでもあり、奇妙な小説のようでもある。
このように文章を楽しめるのは実にうれしい。【B】

『生首に聞いてみろ』 法月綸太郎 角川書店 492p
ミステリ。
本来なら殺人予告としか取れない石膏像の首切断に、あれほどの意味を持たせたのは脱帽。
一部のミステリだと切断した方法論にしか興味を示さないのもいるが、きちんと複線になっていて一安心。
ネタバレになるので断片的なことしか書けないのが辛いね。
でもこの話、名探偵いらないんじゃ・・・【C】

『香山滋全集11』 香山滋 三一書房 626p
晩年の作品、および初期作品の原型となった作品を収める。
晩年の作品を読み返していて、香山滋は最後まで香山滋であったのだな、と思う。
スタイルをコロコロ変える作家にも見習って欲しい。
現在では決して書くことのできないであろう作品を堪能させてもらいました。【C】
俺は非情勤 東野圭吾 集英社文庫 267P

ミステリーとしては凡庸、ジュブナイルとしては雑。
全体的に中途半端な印象が大きい。それでも、読みやすさは評価。
あえて読ませる相手を指定するとすれば、小学4〜6年生だろうか…って、
コレが本来のこの本の予想する読者層みたいですね。でも高校生的には【D】

黒死館殺人事件 小栗虫太郎 現代教養文庫 547P

探偵と言うか、登場人物と言うか、「黒死館そのもの」を楽しむ一冊。
資料館の準備室を探検するような楽しみがある。
…推理小説としては、名探偵の行動が突飛過ぎて、読者の推理の余地が
ほぼ全く残されていない気がします。僕は好きですけど。
あ、この作品も名探偵いらない気がしますね…【B】
518トビ子(☆☆☆☆☆9456):05/01/21 10:32:00
楓さん、りーすさん完走おめでとうございます。

「世界のすべての七月」ティム・オブライエン / 村上春樹(訳) 文藝春秋 477P
69年卒の男女が同窓会で集い、各々の30年を見つめ直す群像劇。
人生はその人間の数だけあって、数奇なやつから不幸のどん底かと思えば思わぬ
幸運があったり、転落があれば希望があったり。人の出来事じゃなく、同窓会という
形をとっているので話が立体的だし、内面に問いかける筋立てにもなっているので
読み始めると気持ちよく物語に入れて読了後も爽やか。
こんな人生だけど捨てたもんじゃないやって雰囲気で、なんだか前向きになれます。
できれば30代以上の人向け【B】

「霧笛荘夜話」 浅田次郎 角川書店 291P
港町に佇む古アパート「霧笛荘」に住む住人と管理人の話。それぞれいわくありげな
人物が登場しながら物語は進む。ちょっとしたおとぎ話みたいな雰囲気。
悪くはないが、オブライエン先に読んでしまったからインパクトに欠ける【C】

「アキハバラ@DEEP」 石田衣良 文藝春秋 452P
秋葉原を舞台に男女6人のベンチャー戦士達が戦い、成長していく。
よくわからないけど秋葉原ってスゴイ所なんですねというのが正直な感想。
それでも池袋WGPみたいな弾むグルーヴ感は流石。一気読みでした【B】
519緑電話(☆1821):05/01/21 20:53:20
『コズミック 流/水』 清涼院流水/講談社文庫 P920
『ジョーカー 清/涼』 清涼院流水/講談社文庫 P652
どんな壮大なネタなんだろう、とネタバレ読んでしまう前に読了。
ラノベとして読めば読めない事は無いかもしれないけれど
是だけのページ数を使って創る作品では無い様な気が。
其れと、陳腐なひっくり返しが多過ぎて飽きる【F】

『眼球綺譚』 綾辻行人/集英社文庫 P318
有り触れたと云えばそうかもしれないけれど、『再生』が如何にも
気味が悪い。じんわりホラーは苦手です【D】
520みんちー(☆☆☆3843):05/01/22 01:19:21
緑電話さん、完走おめでとうございます。

『だりや荘』井上 荒野 文藝春秋 228p
亡くなった両親が残したペンション、だりや荘。
繊細な姉と明るい妹、妹の夫が引き継いだが…。
愛のやさしさと残酷さを鮮かに描く長篇小説。
全く感情移入できませんでした。【D】
521紅の静香:05/01/22 02:12:17
読書マラソン参加いたします。どうかよろしくお願いします。

『禁欲のススメ』姫野カオルコ/角川文庫 233p
ひとり遊びをした子供時代、それが見つかって学校に呼び出し食らった
親の言い訳が何故か「一人っ子」だったり、「料理が好きです」と女が
人前で言うことははしたない、彼氏のはいてたブリーフに失望などヒメ
ノ価値観が思い出とともに炸裂。けっこう面白かった。【C】

『わがモノたち』原田宗典/新潮文庫 177p
著者である原田氏の子供っぽくて面白い方向にナイーブなキャラが出てる。
このころの原田作品は好き。
笑えるので人前や電車では読めない。【B】

『我輩ハ苦手デアル』原田宗典/212p
かなり共感できる「ニガテ」がある。ゴキブリは名前からしてイヤだとか
歯医者は医者の中でも一番キライだとか観光地の土産にはロクなものがな
いとか。時々入る「イヤだわイヤだわ」「リンダ困っちゃう」も笑った。
…エッセイのほうが個人的には好き。【B】
522紅の静香(1207):05/01/22 14:47:55
すみませんハンドルの横にページ数書き忘れ…

『マジシャン』松岡圭祐/585p
初期「千里眼」がわりと好きだったので選んで読んでみました。
主人公の女の子が松岡作品らしくスーパーヒロインだけど今回は深読みしすぎると
拍子抜けするかも知れない。【D】
523りーす(11☆4677):05/01/22 16:35:59
HANAさん、トビ子さん、ありがとうございます。
緑電話さん、完走おめでとうございます。
紅の静香さん、よろしくお願いします。

『海辺のカフカ(上)』村上春樹(著)(新潮社)397p【B】
『海辺のカフカ(下)』村上春樹(著)(新潮社)429p【B】
家出少年、猫と話す老人、太平洋戦争時の山の中。全く関係無い様な話が、徐々に一点に収束していく。
なんだかよくわからないまま結末を迎えてしまいましたが、他の著作とも絡み合ってる?

『ゲーム戦線超異状』高柳尚(著) (ライフ社)206p【C】
『任天堂ガリバー商法の秘密』内海一郎(著) (日本文芸社)213p【C】
524OPERA(☆☆☆☆☆4743):05/01/22 17:22:44

「黒と茶の幻想 / 恩田陸」 619P 【B】
「陰陽師 竜笛ノ巻 / 夢枕獏」 247P 【C】
「6ステイン / 福井晴敏」 414P 【C】
「ゴシップガール2 / セシリー・V.Z」 373P 【C】
「レイクサイド / 東野圭吾」 272P 【C】
「黄昏の百合の骨 / 恩田陸」 309P 【B】
「天使と悪魔 上・下 / ダン・ブラウン」 343P+349P 【B】
「砂のクロニクル / 船戸与一」 586P 【B】
「カラフル / 森絵都」 275P 【B】
「永遠の仔 上・下 / 天童荒太」 422P+493P 【B】
「双頭の鷲 / 佐藤賢一」 618P 【C】
「嗤う伊右衛門 / 京極夏彦」 385P 【B】


今月はこれだけ。
正月は暇だったのでたまってた本を読めました。
525テタ(☆☆5725):05/01/23 19:22:11
緑電話さん、OPERAさん、完走おめでとうございます。

『リチャード二世』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 217p
バラ戦争のそもそもの発端となる、リチャード二世廃位の戯曲。
その後の作品へとつながる。【B】
526楓(☆☆3966):05/01/23 21:08:31
完走の皆様おめでとうございます。

『日暮らし 上・下』 宮部みゆき 講談社 367P+374P
とても読んでて心地いい一冊。宮部さんの時代小説好きです。 【B】

『震災列島』 石黒耀 講談社 489P
震災の場面は迫力あるんだけど、なんか壮大なB級映画を見た感じに似てる。 【D】

『そして警官は奔る』 日明恩 講談社 518P 
ミステリー小説マニアの潮崎が相変わらず面白くて最高です。 【C】

『神様がくれた指』 佐藤多佳子 新潮文庫 641P
続きが読みたい一冊。 【C】
527白川道(☆☆☆☆☆8221):05/01/23 23:36:12
織田作之助『聴雨・蛍』 ちくま文庫 244p ・・・【B】
短篇11収録。文楽の吉田文五郎、将棋の坂田三吉など芸にこだわる
人間を取り上げた作品が印象深い。

星新一『ブランコのむこうで』 新潮文庫 213p ・・・【C】
なんとなく読み始めるとは待ってしまうが、
対象年齢は小学校低学年くらいだと思う。


白川道『病葉流れて』 幻冬舎文庫 477p ・・・【C】
待望の文庫化。この人の文庫は装丁が渋い。
主人公は『流星たちの宴』の梨田。

川端康成『名人』 新潮文庫 175p ・・・【B】
囲碁界の名勝負を取り上げた作品。
何ヶ月にもわたる対局を、名人の息遣いが聞こえそうな丹念さで追う。
528紅の静香(1634):05/01/24 00:13:48
『すべての女は痩せすぎである』姫野カオルコ/集英社文庫 254p
タイトルに正直に惹かれて買った本(笑)。
最後の吉行淳之介との思い出がホロリときた。【B】

『智恵子抄』高村光太郎/新潮社文庫 173p
有名な詩集。独特の美しい描写で妻智恵子への想いが綴られている。
解説草野心平が語る著者との思い出、本人が語る夫婦の思い出、すべてが
美しい。
「レモン哀歌」など意外にも死後発見された遺作も収録されている。【A】
緑電話さん、OPERAさん、完走おめでとうございます。
紅の静香さん、よろしくお願いします。

日本幻想小説傑作集T 阿刀田高編 白水Uブックス 312P

読みたかったけど見つからない!そんな作品が一杯載ってて嬉しい。
「老車の墓場」はほぼそのまま自動車リサイクル法でビックリ。
どの作品も、流石に小粒揃いでグッド。幻想小説は何を読めば…って方に。【B】

日本幻想小説傑作集U 阿刀田高編 白水Uブックス 315P

評価は上と殆ど同じ。強いて言えば2巻の方がミステリー・ホラー寄りだろうか。
いや、一巻に「くだんのはは」が収録されてるから相殺かな、やっぱ。【B】

追記:太宰治ってこんなの書いてたんだ…。【B】
530干瓢(4710):05/01/24 18:37:48
緑電話さん、OPERAさん、おめでとうございます。
紅の静香さん、これからよろしくお願いします。

『パン屋再襲撃』村上春樹 文春文庫 221p
短編6編。個人的には「象の消滅」と「ファミリー・アフェア」が面白かったです。【C】

『もう君を探さない』新野剛志 講談社文庫 446p
高校教師が夏休みに家出した生徒を探していると、やくざの元教え子が何者かに殺害される。
二つの事件が次第に接点を持ってくる・・・というストーリー。
複雑でついていくのが大変だったが、ラストは感動。【C】

『二度のお別れ』黒川博行 創元推理文庫 233p
トリックは秀逸だが、謎の解け方が少々不満。【C】
531562:05/01/25 16:48:28
「うつくしい子ども」作:石田衣良 P285
重たいテーマでした。主人公の行動力は見習いたいものだ。

「スッチー道」作:keiko 
P123(本当はP247ですが、絵が半分ほどだったので)
スチュワーデスの裏側に興味があって読んだけど
文体が変で読みづらかった。
もっともっと奥の話が読みたかったなぁ。(書けないんだろうけど)
532桜木(616):05/01/25 16:58:43
>>531
スミマセン!名前の所間違えました。桜木でした。
533紅の静香(1873):05/01/26 00:14:53
『死体洗いのアルバイト 病院の怪しい噂と伝説』
坂本俊公/イースト・プレス 239p
伝説の「死体洗い」アルバイトは存在するのかは個人的に気になってたので
購入(やはりないらしい)。
他の話もいろいろ面白かった。結構勘違いしてるのが多いなぁ、と感じた。
元がウェブサイトらしい。巻末にアドレスがあったので行ってみようかな。
【C】
534ですな(☆☆☆☆☆6213):05/01/26 00:46:53
J.R.R.トールキン「指輪物語1 旅の仲間 上」評論社396P
再読ですのでストーリーの展開ばかりを気にせず
ゆるゆると読み進んでゆけると思います【B】

京極夏彦「鉄鼠の檻」講談社ノベルス825P
寒いのでこちらもつい手に取ってしまいました
枯淡の風情はシリーズ前三作と毛色が違いますな【B】
535HANA(9☆)9469:05/01/27 18:11:34
緑電話さん、OPERAさん>完走おめでとうございます。
紅の静香さん>これからよろしくです。
(・д。)さん>黒死館は何度読んでもストーリーさえもわかりませんorz

『忘れえぬ山T』 串田孫一編 ちくま文庫 390p
登山家等が山に対する思い入れを綴ったものから登山紀行まで取り揃えられている。
やはり山に登った記録が中心になるが、登山に暗いため地名を表示されてもピンとこなかった。
登山に興味がある人にとっては、面白く読めると思う。【C】

『京のオバケ』 真矢都 文春新書 198p
オバケといっても狐狸妖怪の類ではなく、節分の夜人々が仮装する習俗のこと。
京都に長い間住んでいたので、このような生活に密着した習慣を書いている本に出会うとなんともいえない気になる。
観光ガイドブックの類にはあまり紹介されていない習俗が多いので、興味深く読めると思う。
住んでいる時もう少し出歩いておけば・・・【B】

『バルトルシャイティス著作集1 アベラシオン 形態の伝説をめぐる4つのエッセー』 ユルギス・バルトルシャイティス 国書刊行会 292p
動物と人間を顔で結びつけた軌跡「動物観相学」石の中にある絵に人間がどう接してきたか「絵のある石」ゴシック建設と森、オリエンティズムの関わり「ゴシック建設のロマン」庭に作られた東洋の建築物を追う「庭園とイリュージョン風景」を収録。
美術史を読んでいるはずが、いつの間にか幻想の中に誘い込まれているような気になった。
澁澤龍彦等が好みの人はきっと気に入るはず。
個人的には「絵のある石」が興味深く読めた。【C】
536手羽先(748):05/01/27 20:45:39
読書マラソン参加します。
とりあえず兄の本棚からチョイス。

『ケイゾク/シーズン壱 完全版』 西荻弓絵 角川ホラー文庫 518p
同名ドラマの小説版。ドラマを飛び飛びで観ていたので、
「こんな話もあったのか」と、補完できた。
懐かしさも手伝ってかそれなりに楽しめたかな。【C】

『闇の歯車』 藤沢周平 講談社文庫 230p
せっかくなので読んだことの無いジャンルを、と思い手にとった。
一人の泥棒が飲み屋の常連を利用して、押し込み強盗を働く話。
この常連たちの、押し込みの片棒を担ぐまでの経緯が、
今現在のサスペンスドラマに通じるものがあってちょっぴり意外だったw【B】




537緑電話(☆4109):05/01/27 23:06:07
みんちーさん、りーすさん、テタさん、楓さん、(・Д。)さん
干瓢さん、HANAさん、有難うございます。
OPERAさん完走おめでとうございます。
紅の静香さん、手羽先さん、宜しくお願い致します。


『人形館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P368
肩透かしを喰らった気がするけれど、嫌いじゃない。
自分が勝手に頭の中で作っていた館シリーズの定義が
崩されて、続編を新たに楽しく読めそうな予感【C】

『崑崙の王 上下』 夢枕獏/徳間文庫 P849
シリーズ物とは知らずに読んで後悔【D】

『どこまでも殺されて』 連城三紀彦/新潮文庫 P261
再検証の箇所を読むのが辛かった。
然も如何読んでも其の部分がこじつけと云うか苦しいと云うか……。
破綻しかけた文章を書く人物設定かもしれない【D】

『狂骨の夢』 京極夏彦/集英社 P577
久々に眠くなりました。蘊蓄量が多過ぎてラストに辿り着く前に
体力を使い果たしてしまい、物語りの出来不出来よりも完読した事に
嬉しくなってしまった【D】

『しあわせの書』 泡坂妻夫/新潮文庫 P233
読み終えた後、30分位呆然としてしまった。
何と言うか、海辺を走って夕陽に向かって叫びたい気分。
ミステリ小説というより、ビックリ箱小説【A】
538テタ(☆☆6009):05/01/28 23:23:56
『間違いの喜劇』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 139p
生き別れた双子が二組、何度も人違いをされ
自分でも自分がだれなのか分からなくなってしまう喜劇。
【B】

『アブサン』クリストフ・バタイユ 集英社 145p
話に溶け込むことができずに読み終わってしまった。【D】
手羽先さん、宜しくお願い致します。

菜根譚 洪自誠 (メインは久須本文雄の訳&注) 講談社 336P

まさに座右の書に相応しい一冊。
人間の節制な生き方について、儒教や禅宗等の豊富な知識で書かれている。
中国版徒然草のようなもの、と認識して頂ければそれが一番近いかと。
生き方に詰まった時、自分を見失った時、もしかしたらこの本が
君の背中を後押ししてくれるかも知れない。小市民の味方。【B】

掌の小説 川端康成 新潮文庫 559P

川端康成の作品には殆ど常に死の陰が見え隠れする。
掌編を集めたこの本には、そういった共通点は見出せないが、
そういった雰囲気はしっかり見出せる。と思う。
文章が繊細で美しい。空洞の、よく磨いたガラス球を連想させる。
感覚的な意味でのキレイな日本語に触れたい人にオススメ。
掌編だから電車の中やトイレでちょちょっと読める。
なるほど、これこそ日本の誇れる作家だ。ノーベル賞だって納得。【B】
540トビ子(6☆)59 :05/01/30 21:41:53
緑電話さん、OPERAさん完走おめでとうございます。

「美男忠臣蔵」 鈴木輝一郎 講談社 317P
タイトルにぶっとんだが、衆道ネタはスパイス程度。内容は柳沢吉保を中心とした
幕臣勢の展開で47士をいかな罪として裁くかに重きがおかれる。
とはいえ、綱吉と並み居る老中たちとの板挟みにあい、美しく苦悩する吉保も
なかなか絵になる【C】

「ダレン・シャン −運命の息子−」 ダレンシャン/橋本恵(訳) 小学館 286P
とうとうシリーズ最終話。まあ、予想通りといえばそんな結末ではあったが、
後半、終盤は予言ばかりに縛られて正直、中だるみした気持ちもあったが、
それに言いたいこともいろいろ有るが、最後にシルクドフリークを登場させた所で不覚にも
涙がにじんだのでそれでチャラ。【B】
541干瓢(7344):05/01/30 22:30:21
手羽先さん、これからよろしくお願いします。

『Y』佐藤正午 ハルキ文庫 321p
SFっぽい恋愛小説。「縁」とは、どのように生きようとも不変のものなのですね。【C】

『ジャンプ』佐藤正午 光文社文庫 360p
失踪した女性を探すストーリー。『Y』と同様に、「あの時こうしておけば・・・」のような要素が強い。
人が生きる意味を見出したときの意志は強い。そんなことを思わせる話。【C】

『経済学を学ぶ』岩田規久男 ちくま新書 220p
経済学の基礎をわかりやすく解説。入門に適した一冊だと思います。
10年前に出版された本なので事例が少々古いのが残念。【C】

『蒼穹の昴』全4巻 浅田次郎 講談社文庫 377p+367p+372p+388p=1504p
泣きました。マジで泣きました。読み終えた後しばらく何も出来なかったです。【A】

『魚籃観音記』筒井康隆 新潮文庫 229p
筒井康隆作品は初めてですが、あまり面白さを感じませんでした。【D】
542あくび猫(4848):05/01/30 22:31:27
>>517>>535
私は黒死館大好きなんですけど、周囲に読み通した人が誰もいません(´・ω・`)
『ドグラ・マグラ』はわりと誰にでも受けがいいのになぁ。

『門』 夏目漱石 新潮文庫 311P
事件らしい事件もなく、ひっそりと暮らす夫婦の日常が淡々と綴られるだけ
なのですが、その描写が味わい深く、また中年期にさしかった年代の複雑な
心情も感じさせられます。
後半の参禅の場面はそこだけ浮いているけど、主人公の深い諦めの境地を
象徴しているという面では重要なエピソードに思えました。【B】
543みんちー(☆☆☆4078):05/01/30 22:48:31
OPERAさん、トビ子さん完走おめでとうございます。
紅の静香さん、手羽先さんよろしくお願いします。

『おはなしの日』安達 千夏 集英社 235p
母親に対する相反した感情の間で揺れ動く少女の孤独を記憶の再生の
なかにうつしだし、子供であること自体の悲しみを鮮明に思い出させる、
心にしみる三編からなる作品集。
いずれの作品もテーマは家庭内暴力を受ける少年・少女の話。
是非今の大人達に読んで欲しい一冊です。【D】
544手羽先(1,111):05/01/31 23:15:12
改めて皆さんよろしくお願いします。

『消えた女 彫師伊之助捕物覚え』 藤沢周平 新潮文庫 363p
元凄腕の岡っ引が、失踪した親分の娘を捜しているうちに、次々と殺人事件が起きる。
その裏では役人と材木商の黒い繋がりが…!
推理小説だけあって、犯人を追い詰めていく過程が良い。
彫藤の親方や石塚同心などの脇とのやり取りも面白かった。【C】
545かえるくん(☆☆☆7290):05/02/01 10:42:24
新規参加された方、よろしくおねがいします。
完走された方、おめでとうございます。

「ペロー・ザ・キャット全仕事」吉川良太郎 P366【B】
「デュラララ!!」成田良悟 P347【C】
「奥様はネットワーカ」森博嗣 P221【B】
「M.G.H 楽園の鏡像」三雲岳斗 P349【B】
「パンドラの匣」太宰治 P351【A】
「バウワウ!」成田良悟 P302【C】
「Mew Mew!」成田良悟 P329【C】
「カレとカノジョの召喚魔法」上月司 P373【D】
「斜陽」太宰治 P206【B】
「冥王と獣のダンス」上遠野浩平 P337【C】
「機械仕掛けの蛇奇使い」上遠野浩平 P347【C】
「ソウルドロップの由体研究」上遠野浩平 P261【C】
「禁涙境事件」上遠野浩平 P279【C】

「パンドラの匣」について。
正義と微笑、パンドラの匣の2編が収録されている。
青年向きというか、世の中や人間の明るい部分が出ている。
こういう趣きの作品はこれ以降でていないらしい。
人間の暗い部分を描いた作品も好きだが、こういうのも中々いい。
パンドラの匣では色気が強い。
直接的な性表現は無いが、その分余計に色気を感じる。
546緑電話(☆6446):05/02/02 11:58:00
『殺人方程式』 綾辻行人/光文社文庫 P395
トリックが以前何処かで読んだ事有ったので、ガックリ。
中途半端な知識を付ける前に純粋な頭で読みたかった【D】

『御手洗潔の挨拶』 島田荘司/講談社文庫 P334
ミステリとしてだけでは無く、物語りとしても物凄く面白かった。
良い作品に出会えたな、と素直に喜べた1冊【B】

『眩暈』 島田荘司/講談社 P529
そんな馬鹿な、と唸って読了。
所々疑問が残るものの、再読する気力無く謎は謎の侭【D】

『8の殺人』 我孫子武丸/講談社文庫 P273
ユーモアミステリ。トリック及び犯人は、分かり易くヒントが
鏤められてたので気持ち良く真相を掴めた。
ミステリというよりも面白小説として読んだ方が良いかも【C】

『斜め屋敷の犯罪』 島田荘司/光文社文庫 P380
再度そんな馬鹿な、と唸って読了。
矢張り島荘初期作品は面白いな、と思いました【C】

『絶叫城殺人事件』 有栖川有栖/新潮社 P314
何となく後味が悪い作品が揃った本という印象。
其れでも、あぁ、なる程な、と唸ってしまった1冊【C】
547無名草子さん:05/02/02 15:46:53
平成17年1月の結果表 (05/01/01〜05/01/31分集計)

順位...|氏名        |頁    |冊
1   |緑電話      |11262 .|27
2   |干瓢        |7344  |24
3   |OPERA        |5705  |14
4   |りーす      ..|5641  |23
5   |HANA       .|5321  |14
6   |(・Д。)      .|4477  |12
7   |楓          |4336  |12
8   |真鍮買い      .|3539  |7
9   |みんちー      |1944  |6
10  .|紅の静香    ..|1873  |7
11  .|トビ子       .|1823  |5
12  .|テタ        |1242  |7
13  .|かえるくん     .|1235  |3
14  .|チョコレート     |1227  |3
15  .|ですな       |1221  |2
16  .|あくび猫       |1150  |3
17  .|手羽先      |1111  |3
18  .|白川道      |1109  |4
19  .|丹波        |729   .|2
20  .|桜木        |408   .|2

間違ってたらすみません。
548HANA(10☆)137:05/02/03 13:03:04
手羽先さん>これからよろしくお願いします。

『季刊幻想文学22』 幻想文学出版局 191p
特集は大正デカダンス。
いつもながら必携は読書ガイドとして大いに役立つ。欲しい本がどんどん増えていく・・・
郡虎彦、大泉黒石といったほとんど見かけない作家の作品も復刻してくれてありがたい限り。
それにしても「死霊の盆踊り」レビュー。大笑いさせていただきました。【B】

『東京の民間信仰』 長沢利明 三弥井書店 269p
東京のほとんど人に知られていない小さな寺社。そこに伝わる行事などを考察している。
東京というと流行の最先端とか首都とかいったイメージしか浮かばないが、根っこの部分では過去とつながっているのだなあと納得。
ほとんど東京に出たことのない私にも何か懐かしいイメージを思い浮かべらされるものが多かったです。【C】

『野に属するもの』 堀切直人 沖積社 208p
エッセイ集。
知人をめぐること、言葉に関するもの、等いろいろあるが、個人的には町歩きに関する部分が一番好きである。
種村季弘のエッセイにもあるような、ゆっくりとした時間の流れが感じられる。
自分自身がノスタルジックな性格だからこういうものに感銘を受けるのかなあ。【C】
549無名草子さん:05/02/04 00:40:39
『クリスマス・カロル』ディケンズ 訳:村岡花子 P149
キレイなお話。 でも原文で読んだときの方が好きだったかも。C
『実録田中角栄と鉄の軍団』(上・中・下)大下英治P1154
大物政治家の伝記。面白い。B
『田中角栄の実践心理術』赤塚行雄P245
そこそこ面白いが大げさすぎる気も。D
『自省録』中曽根康弘P252
自慢多いが結構楽しめる。C
『わが上司後藤田正晴』佐々淳行P442
自慢多し。C
『時の光の中で』浅利慶太P270
昭和という時代に憧れた。
筆者のような青春を送ってみたい。A
『THE WRONG GOODBYE』矢作俊彦P591
台詞がなんかかっこよくて好き。
横浜で暮らしてみようかしら。
『バカの壁』養老猛
自分の固定観念を疑ってみろってことかしら?
「俺にはバカの壁はない」なんて一言も言ってないのに誤解されている模様。
ベストセラーになるほど内容の濃いものでも無いとは思う。C
『死の壁』養老猛
バカの壁よりかは面白く、納得できる話も多かった。
主題の死についての考察よりも『エリートと安楽死』の章の方が良かったような。B
軽いモンばっかですねw
読みかけで放り出してる本多し。『金閣寺』、『赤と黒』はどこいったんだよ・・・
来年受験だしもう本読む時間無いよ・・・
550:05/02/04 00:42:13
↑です。
551干瓢(8633):05/02/04 12:11:52
トビ子さん、完走おめでとうございます。
HANAさん、10万ページ達成おめでとうございます!

『手紙』東野圭吾 毎日新聞社 357p
兄は主人公の学費のために空き巣に入り強盗殺人を犯し、服役することになった。
そのため弟は社会から差別を受け続ける。
このような問題に気持ちの良い解答はあるはずも無いので読んでいて辛かったです。
兄の最後の手紙には涙が出てしまいました。【B】

『幻惑の死と使途 ILLUSION ACTS LIKE MAGIC』森博嗣 講談社文庫 572p
犀川先生の思想は共感できる部分が多い。殺人事件よりも、登場人物たちの
やり取りの方が面白かったりして。解説はプリンセス天功。【C】

『ステップファザー・ステップ』宮部みゆき 講談社文庫 360p
小説全体からにじみ出てくる温かさがいいです。これこそ宮部小説の真骨頂でしょう。【B】
552かえるくん(☆☆☆8270):05/02/04 21:40:26
>>547
ランキング乙です。

「悪意」東野圭吾 P365【C】
「むかし僕が死んだ家」同上 P313【B】
「ALONE TOGETHER」本多孝好 P302【C】

「むかし僕が〜」について。
伏線の張り方や、構成が良い。
『秘密』や『白夜行』も好きだけど、
誰かに東野圭吾を勧めるなら、この本かなぁ。
トビ子さん、HANAさん、完走おめでとうございます。
>>542
イイですよねぇ…黒死館。
ドグラマグラは読者を世界観に馴染ませるための準備があるけど、
黒死館は名探偵法水様が最初っからフルスピードで飛ばしてますからね…。
そこらへんが受けの違いかも知れませんね。内容的には。
>>547
ランキング乙です〜。

アシモフの雑学コレクション アシモフ 星新一編 新潮文庫 315P

個人的に理科の補充教材として一読。
やっぱり人間はムダ知識が大好きなんだ、と実感。
日本の歴史で普通に習う歴史が雑学として収録されている事に、
アシモフに対して仄かな優越感を抱いちゃったり…して。
そうやってサプライズしながら読む本。【B】

江戸川柳で知る故事・伝説 室山源三郎 現代教養文庫 253P

こちらもトリビアチックに楽しむ本。
江戸時代の川柳のセンスにほんのりとした元禄情緒を感じずにはいられない。
メインは川柳でなく、それにまつわる故事伝説なので、
川柳をアテにしていた人はちょっと見当はずれかも知れない。【B】
554HANA(10☆)1463:05/02/06 08:24:57
遅まきながら・・・
トビ子さん、完走おめでとうございます。
>>547 ランキングお疲れ様です、感謝の極み。
干瓢さん、(・д。)さん、ありがとうございます。

あと黒死館は情報量を楽しむためのものだと思ったり・・・

『鏡花全集巻十三』 泉鏡花 岩波書店 698p
前編幻想小説のオンパレード。しかも外れなし。
火事を起こす坊主と女性の幻想、グミの実が印象に残る「朱日記」白昼に遭遇した怪異を淡々と語る「小春」
老婆の描写がとても嫌な「酸漿」百物語の場に現れた怪異「吉原新話」数ページの間に全てが凝縮された感のある「高桟敷」
泉鏡花を読もうとする人はこの巻から入るといいかも。【B】

『吸血妖魅考』 モンタギュー・サマーズ日夏耿之介 ちくま学芸文庫 413p
サマーズの「ヨーロッパに於ける吸血鬼」「吸血鬼」を日夏耿之介が纏め上げたもの。
ヨーロッパ各地の吸血鬼エピソードの辞典みたいになっている。
各々のエピソードも面白いが、ポリドリの「吸血鬼」以降の劇場の吸血鬼物をまとめたものが新しい知識が多く面白かった。【C】

『江戸東京の噂話 「こんな晩」から「口裂け女」まで』 野村純一 大修館書店 215p
江戸、東京の噂話をわかりやすく紹介している。
桃太郎と金太郎のように習俗絡みで考察しているものが多い。
それにしてもハンバーガーの噂に元ネタがあったとは知らなかった。
僕の聞いた話では蚯蚓バージョンだったけど・・・食事中の方ごめんね。【C】
555みんちー(☆☆☆4499):05/02/06 23:57:58
HANAさん、完走おめでとうございます。
ランキング乙です。

『Fake』五十嵐 貴久 幻冬舎 421p
賭け金、10億円。プライドと未来を取り戻すため、
4人組は手に汗握る世紀の大勝負に打って出た。
勝負シーンよりも4人の掛け合いが面白かった。【C】
君主論 マキアヴェッリ 黒田正利訳 岩波書店 186P

君主になるための理論でも無ければ、
君主として他人を陥落させるための理論でも無い。
これはあくまでも、君主として国を治める方法である。
語り口、心構えが過激なためにそこらへん勘違いされやすいが…。
少なくとも理想像の君主を見習った行動をしたい。そう感じた。【B】


へんないきもの 早川いくを バジリコ株式会社 157P

変な生き物を紹介。
文章も面白く、単純に知的好奇心の満足も味わう事ができる。
しかし、間違いなくトリビアの種にすらならないような記事ばかりなので
(まぁ、扱う題材が変な生き物なのだからしょうがないが)、
この本から入手できる知識は自分の心の中に留めておくのが良いだろう。
また、この本も説いている自然保護もやっぱ必要か。
娯楽読み物としては丁度イイ長さである。一冊2時間かからない。【B】
557ポポ(2675):05/02/07 18:48:02
完走された方、おめでとうございます。
新規参戦の方、よろしくおねがいします。

『時間のかかる彫刻』シオドア・スタージョン 創元文庫 347P 【B】
「スタージョンは健在なり」の改題となっています。
ヒューゴー・ネビュラ両賞を受賞した表題作を中心に、計13作品の短編集となっています。
やはり、スタージョンはいい。

『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』すが(糸偏に圭)秀美・渡部直己 大田出版 269P 【C】
帯には「誰も教えてくれなかった小説実践マニュアル」とありますが、ブックガイドというよりも、小説の読み方の要素の方が強いです。

『へんないきもの』 早川いくを バジリコ株式会社 157P 【C】
(・Д。)さんに全く同意。
見開き2ページで一種類の生物を紹介。左側が本文で、右側が詳細なイラストとなっています。

『文豪ナビ 太宰治』 新潮文庫 159P 【C】
私が小説を読み始めたのは太宰がきっかけでした(こんな人、多いと思う)。
入門書としてこの本を読むのはいいかもしれないですけれど、他の太宰論を読んだ事がある人には物足りないと思います。

『黒死館殺人事件(上下)』 小栗虫太郎 231P+239P 【B】
難解であります。そして、三大奇書の名に恥じぬ一品であります。


558テタ(☆☆6558):05/02/07 19:23:47
トビ子さん、HANAさん、完走おめでとうございます。

『サマルカンド年代記』アミン・マアルーフ リブロポート 431p
オマル・ハイヤームの自筆本の行方を追ったノンフィクション風小説。
イスラム世界が舞台なので、新鮮ではあったが小説としてはいまいち。
【C】

『ゲーデルの謎を解く』林晋 岩波科学ライブラリー 118p
さっぱり分からない。【D】
559りーす(11☆5823):05/02/09 17:27:12
手羽先さん、宜しくお願いします。
トビ子さん、HANAさん、完走おめでとうございます。
ランキングご苦労様。

『リトル・バイ・リトル』島本理生(著)(講談社)155p【C】
はたから見れば、少しだけ困難な状況に置かれている女の、ごくごく平凡な日常。
淡々と話は進み、盛り上がりもなく終わってしまいました。

『生まれる森』島本理生(著)(講談社)165p【C】
ややストーリーの完成度は上がっておりますな。我慢して読んでいてわかった事・・・。やはり恋愛小説は肌に合いませぬ。中高生の頃に読めばちょうと良いかもしれません。

『火薬と愛の星』森健(著)(講談社)211p【C】
はぁ、読んで疲れます。15ページ目で投げたくなった。
最後まで頑張った自分を褒めてあげたい。内容以前に文体がテクに走りすぎ。

『テレビゲームと子どもの心』坂元章(著)(メタモル出版)173p【C】
一見、『ゲーム脳の恐怖』のようなテレビゲーム否定の書に見えますが、著者は容認派です。
まだまだデータが乏しいうちに、根拠もなく否定してしまう風潮は眉唾物である。
それは、テレビゲームだけに限らない。

『プレイステーション大ヒットの真実』山下敦史(著)(日本能率協会マネジメントセンター)219p【C】
『ゲーム業界「セガ・任天堂・ソニー」3強の勢力地図』小島郁夫(著)(ぱる出版)223p【C】
560りーす(11☆6758):05/02/09 17:35:55
『ドラッカーさんが教えてくれた経営のウソとホント』酒井鋼一郎(著)(日本経済新聞社)227p【C】
ドラッカー入門書的な感じ。易しい。

『玩具修理者』小林泰三(著)(角川書店)224p【C】
この本は推理小説だと思って、なにも知らずに借りてきたのでした。
表紙がいかにも推理小説だよ。ホラーでしたか・・・。

『超人計画』滝本竜彦(著)(角川書店)253p【C】
欝ヒッキーの自虐ネタ満載エッセイでした。

『リセットボタン』酒井秀行(著)(文芸社)231p【C】
宇宙人からもらったリセットボタンで、人生を修正する男の話。
SF的な書き出しから、だんだんと宗教っぽくなって来て、読後感がよろしくない。
星の神話伝説集 草下英明 現代教養文庫 286P

星々にまつわる神話をピックアップして紹介している。
ギリシア神話に偏り勝ちな星座神話ではあるが、
日本などのギリシャ以外の諸国の神話もしっかり網羅している。
こういう、地球全体の文化の流れを見渡せる本は好きだ。
星たちの視点からすれば、文化の流れなどちっぽけなものかも知れないが。
ああ、天文ってなんて面白いんだろう。
この面白さを教えてくれなかった地学教師をこの年で恨むぜ…。【B】

誰も行けない温泉 前人未湯 大原利雄 小学館文庫 169P

行動力を楽しむ一冊。
これと言った特徴は無いが、誰でも行ける普通の温泉に行きたくなる。
読み物としては、まぁ、話題程度。インパクトはある。【D】
562干瓢(9977):05/02/10 02:08:14
『かまいたち』宮部みゆき 新潮文庫 274p
時代小説4編。表題作「かまいたち」が一番良かったと思います。【C】

『生きる意味』上田紀行 岩波新書 228p
経済成長のみをを追求することや、人の価値をすべて数値化して判断する社会構造が、人から
「生きる意味」を奪い、個人の創造的な生活を妨げている、という内容。
主張には大いに賛成だが、解決は根本的に不可能なのでは・・・?と思ってしまったり。
しかし、大学生の現状についての指摘には、これはまさに自分のことだな、と思わず唸ってしまいます。
いい意味で色々なことを考えさせてくれた一冊。読んでよかったです。【B】

『破線のマリス』野沢尚 講談社文庫 391p
映像制作側の人間の驕りが引き起こす悲劇。
途中からどんどん話が逸れていくような気がしてならなかったです。【C】

『きらきらひかる』江國香織 新潮文庫 213p
互いに問題を抱える夫婦。真っ直ぐで優しい小説だと思いました。【C】

『臨機応答・変問自在』森博嗣 集英社新書 238p
学生からの質問に対しての回答集。森氏の考え方が垣間見ることができます。【C】
563丹波(☆☆☆76):05/02/10 11:35:13
久しぶりのカキコです。
完走された方々、おめでとうございます。
紅の静香さん、手羽先さんよろしくお願いします。

『ああ、腹立つ』 阿川佐和子ほか 新潮文庫 222P
短編エッセイ集。なるほどモットモだ!と拍手したくなるものもあれば、
「コイツ、ただ自己中なだけじゃねぇか」と一喝したくなるのもあった。【C】

『おまえの不幸には訳がある!・たけしの上級賢者学講座』 ビートたけし 新潮文庫 262P
色んな不幸を徹底解説する毒舌エッセイ。って言うか、たけしのエッセイを読んだら
他の作家のエッセイがまどろっこしく感じる。ビートたけしの文体は完全な
口語体だから・・・。【B】
564かえるくん(☆☆☆9217):05/02/10 16:43:33
「カンガルー日和」村上春樹 P261【B】
「蛍・納屋を焼く・その他の短編」同上 P189【B】

「神の子どもたちはみな踊る」同上 P237【B】
短編集。
『蜂蜜パイ』がかなりお気に入り。
ほのぼのしているけど、背景(根底)には震災の影。
でも、いい。かなり。

「ミナミノミナミノ」秋山瑞人 P260【C】
今回の夏もただでは終わりそうに無い。
続編があるということで、まぁジャブ程度(結構重いけどね、そのジャブが)
C評価だけど、完結すればB、Aになるんじゃないかなと思わせる。
文体もテンポもなかなか。キャラクターも良い味出してる。
565緑電話(☆9097):05/02/11 11:57:34
完走された方々おめでとうございます。
>>547さん集計乙でした。

『時計館の殺人』 綾辻行人/講談社文庫 P616
面白かった……ラストの落ちは如何かと思ったけれど、久し振りに
満足出来た綾辻作品。是ぞ館作品!という感じ。
クローズド・サークル仕様な作品が結構好きです【B】

『玄い女神』 篠田真由美/講談社文庫 P423
何度か読むのを止めようかと思いつつも、読了。
果たして是はミステリ小説なのだろうかと疑問を抱く作品でした【D】

『塗仏の宴-宴の支度-/-宴に始末-』 京極夏彦/講談社 P1248
延々と続く壮大な物語に、訳が分からなくなりました。
蘊蓄を必至で読み、漸く解決編だと思って読み進め、落ちがアレで
色んな意味で衝撃を受けました。卑怯だ……【D】

『ハサミ男』 殊能将之/講談社 P364
バレを読む前に読んでしまおうと思って読み、余りの衝撃に呆然。
作者の施したトリックに全く気付けませんでした……【B】
566ポポ(3331):05/02/11 17:56:14
『動物農場』 ジョージ・オーウェル 角川書店 280P 【B】
ソ連を戯画化した現代の童話として有名な作品。
思想の左右を問わず、楽しめ、考えさせられる。
開高健の評論がついていて、ちょっとお得。

『タイムマシンをつくろう!』 ポール・デイヴィス 草思社 185P 【C】
簡単な相対性理論の解説から始まって、実際にワームホール型タイムマシンの製作過程とそれに伴う問題を提示している。
実際につくれるか、つくれないかは問題ではないと思う。つくれるかも知れない、ってときが一番楽しいのではないかと。

『会社は絶対、やめていい!』 石井貴士 PHP研究所 191P 【D】
「会社勤めはくだらない。フリーの方が絶対にいい!」ってだけで書かれている。失敗した場合に対して一文字も書かれていない。
「子供がいる場合、夢を追う姿を見せろ」ってあるが、そりゃ、何ぼなんでも無理でしょう。
なお、私、会社を辞めざるを得なくなって、自分を励ます為にこの本を買ったが、余計凹んだ。独身だからいいんだけれどね。
567ですな(☆☆☆☆☆6827):05/02/11 23:29:30
E.T.A.ホフマン「ブランビラ王女」ちくま文庫256P
態と滅茶苦茶な筋書きにしてはいるものの本当は深い製作意図があるに違いないと
裏読みさせられるような奇態な物語でした【D】

J.R.R.トールキン「指輪物語 旅の仲間」下評論社358P
ガラドリエル様を持ち上げすぎではないでしょうか【B】
568楓(☆☆5676):05/02/12 21:40:08
『死んでも治らない』 若竹七海 光文社文庫 315P 【C】

『被害者は誰』 貫井徳郎 講談社 262P 【C】

『猫は密室でジャンプする』 柴田よしき 光文社文庫 336P 【C】

『となり町戦争』 三崎亜記 集英社 196P
なんか事務的に?戦争に向かっていく感じが、妙にリアルで怖い。【C】

『試験に出るパズル』 高田崇史 講談社文庫 420P 【C】

『イッツ・オンリー・トーク』 絲山秋子 文藝春秋 181P
2編の話からなってるんだけど、2つめの「第7障害」の方がなんか好きだ。 【C】
569HANA(10☆)2237:05/02/13 07:39:21
丹波さん>完走おめでとうございます。
みんちーさん、りーすさん、テタさん、ポポさん、ありがとうございます。

『大正流亡』 堀切直人 沖積社 222p
大正期の文学者についてまとめられている。
作品を読んだことのない金子光晴、花田清輝などはともかく読んだことのある作家についてはそのような見方もあるのかと驚かされる。
この人の場合、大正期そのものよりその後脱皮した作家に比重を置いている模様。
百鬼園先生と永井荷風の対比は痛快でありました。【C】

『キョウコのキョウは恐怖の恐』 諸星大二郎 講談社 283p
初の小説集らしい。
そうは思えないほど文章が達者で、基礎のできている人は違うなと思わされる。
五編が収められているが、悪夢でよく見るような現実が一挙に幻想に変わる作品ばかり。
現在の作家でこういうものが読めるとは思わなかった。
お勧めはなんと言っても「秘仏」。久々に怖い思いで読みました。【B】

『ユリイカ臨時増刊号 総特集怪談』 青土社 269p
本棚の整理をしていて発見したので再読。
実話怪談をほとんど取らず、評論に重点を置いているのは流石。
その分創作怪談もほとんどないわけだけど・・・。
気になった記事にホラー作家アンケートというのがあった。こういうものでも作家の力量がわかってしまうのが恐ろしい。【C】
570みんちー(☆☆☆4848):05/02/13 23:46:13
丹波さん、完走おめでとうございます。

『クラバート』 オトフリート・プロイスラー 偕成社 349p
旅の少年・クラバートは、ひょんな事から水車場の見習いになり、
親方から魔法を習い始める。
過酷な労働と魔法の訓練を繰り返す生活が3年ほど続いたある日、
クラバートは一人の少女と出会い、恋に落ちる。そして、
愛と自由を懸けて、親方と対決することになるのだが…。
宮崎駿が『千と千尋の神隠し』の下地としたらしい。全く分からなかった…。【C】
571みんちー(☆☆☆4848):05/02/13 23:49:02
丹波さん、完走おめでとうございます。

『クラバート』 オトフリート・プロイスラー 偕成社 349p
旅の少年・クラバートは、ひょんな事から水車場の見習いになり、
親方から魔法を習い始める。
過酷な労働と魔法の訓練を繰り返す生活が3年ほど続いたある日、
クラバートは一人の少女と出会い、恋に落ちる。そして、
愛と自由を懸けて、親方と対決することになるのだが…。
宮崎駿が『千と千尋の神隠し』の下地としたらしい。全く分からなかった…。【C】
572みんちー(☆☆☆4848):05/02/13 23:43:34
丹波さん、完走おめでとうございます。

『クラバート』 オトフリート・プロイスラー 偕成社 349p
旅の少年・クラバートは、ひょんな事から水車場の見習いになり、
親方から魔法を習い始める。
過酷な労働と魔法の訓練を繰り返す生活が3年ほど続いたある日、
クラバートは一人の少女と出会い、恋に落ちる。そして、
愛と自由を懸けて、親方と対決することになるのだが…。
宮崎駿が『千と千尋の神隠し』の下地としたらしい。全く分からなかった…。【C】
573みんちー(☆☆☆4848):05/02/13 23:52:58
丹波さん、完走おめでとうございます。

『クラバート』 オトフリート・プロイスラー 偕成社 349p
旅の少年・クラバートは、ひょんな事から水車場の見習いになり、
親方から魔法を習い始める。
過酷な労働と魔法の訓練を繰り返す生活が3年ほど続いたある日、
クラバートは一人の少女と出会い、恋に落ちる。そして、
愛と自由を懸けて、親方と対決することになるのだが…。
宮崎駿が『千と千尋の神隠し』の下地としたらしい。全く分からなかった…。【C】
574みんちー(☆☆☆4848):05/02/13 23:57:41
スマソ。
575干瓢(☆1326):05/02/14 16:02:43
丹波さん、感想おめでとうございます〜。

『日韓サッカー文化論』盧廷潤 講談社現代新書 162p
初の韓国人Jリーガーのサッカープレーヤーとしての半生を綴った手記。【B】

『蛇を踏む』川上弘美 文春文庫 183p
短編3編。不思議な夢のような話。【C】

『阿修羅ガール』舞城王太郎 新潮社 284p
期待が大きかっただけに、少々がっかりしました。【C】

『インディヴィジュアル・プロジェクション』阿部和重 新潮文庫 206p
再読。
やはり面白い。【B】

『夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER』森博嗣 講談社文庫 514p
「幻惑の死と使途」と同時期に発生した事件を扱っている物語で、偶数章しかありません。
逆に「幻惑の〜」の方には奇数章しかありません。
結末が唐突過ぎである気が少ししました。【C】

初☆ゲットです!また次の☆目指して頑張りま〜す!
丹波さん、干瓢さん、完走おめでとうございます。

不安な録音機 阿刀田高 文春文庫 299P

久々に読むとやっぱり阿刀田高は面白い。
こういう連作短編は区切りがしっかりしていてステキだ。
下地のしっかりした恋愛小説は読んでいて厭味が少ないのが嬉しい。【C】

広瀬正小説全集6 タイムマシンのつくり方 広瀬正 河出書房新社 256P

全集最終巻にして、まだまだ書ける雰囲気が漂っているのが寂しい。
線上時間とかパラドックスとかが苦手な感情人間の僕は
最後の方ではタイムマシンネタの多さにちょっと飽きたが、
「理系っぽい」質の高い作品を沢山読めて結構幸せ。【C】
577トビ子(6☆)376:05/02/14 23:07:40
丹波さん、干瓢さん、完走おめでとうございます。

「ぼくのキャノン」 池上永一 文藝春秋 317P
沖縄離島にあるぼくの故郷である島には第二次大戦に残された巨大カノン砲が
村を見据えるよう守り神として君臨している。こんな雰囲気の前半はちょっと
このストーリーについていけるか心配だったけど(登場人物も濃いし)
しかし読み進むうちキャラが生きてきて彼らの行動を楽しむようになってからは
面白楽しく読んだ。故郷を、村人を、土地を愛する気持ちが底辺に常にあるから
なんだかいつも見守られているような気持ちになる。沖縄に行きたい【B】
ALL MY TOMORROWSV 開高健 角川文庫 535P

1963年〜1969年のエッセイを集めた一冊。
ベトナム戦争に行ったりとか色々やっててビックリした。
こんな作家が居ただなんて…。
本人も言ってるように、ユーモアを忘れない姿勢には共感が持てる。
そしてこの本を肴にお酒が飲みたくなってくる。うーん、トリス。【B】

ポケモンの秘密 ポケモンビジネス研究会 小学館文庫 269P

少々吹っ飛んでるビジネス書。商品を愛する事が売れ行きに繋がると言うのなら、
書いてる人もポケモンをプレイして欲しいと思った。
ピカチュウを評して「ロリコン系キャラクター」ってのは如何な物かと。笑ったけど。【D】
579HANA(10☆)3309:05/02/19 06:58:29
干瓢さん、完走おめでとうございます。

『日本の村・海をひらいた人々』 宮本常一 ちくま文庫 278p
「日本の村」は地方における家の形、村の形態を解説、「海をひらいた人々」は漁の形態とその伝播を語っている。
どちらも子供向けに書かれたものでわかりやすい。
先に読んだ本が左系で日本を否定する部分が気に障っていたので、こういった本を読んでいると日本人の根に触れるような気がして何か安心した。【B】

『澁澤龍彦全集9』 澁澤龍彦 河出書房新社 539p
1969年の作品を収録。
サド研究、エロティシズムが中心となっていて、博物学視点はあまり表に出てきていない。
黒魔術や悪魔崇拝を語った部分はやはり真骨頂という感じ。
個人的にはこういった部分より後期の作品が好き。【B】

『超怖い話0(ゼロ)』 樋口明雄 竹書房文庫 255p
実話怪談集。
平山夢明と違ってオーソドックスな怪談が多い。その分イヤさは薄め。
こういったものを読みなれていると物足りないが、これから入ろうという人にはちょうどいいかも。
それにしても幽霊自己主張しすぎ。【D】
580ですな(☆☆☆☆☆7334):05/02/19 12:25:47
>「海をひらいた人々」
最近良栄丸事件への言及部分を再読したばかりです
猟奇的に扱われることの多い事例が冷静で判りやすい文章で描かれており
まるで違う印象を受けました

高橋克彦「京伝怪異帳」中央公論新社507P
主人公の京伝の印象が薄くむしろ先生が主役になってしまっています
「だまし絵歌麿」とのリンクがあり楽しめました【C】
581りーす(11☆7912):05/02/20 07:11:51
丹波さん、干瓢さん、完走おめでとうございます。


『ドリームバスター』宮部みゆき(著)(徳間書店)364p【C】
『ドリームバスター2』宮部みゆき(著)(徳間書店)324p【C】
地球人の夢の中に逃げ込んだ他の世界の凶悪犯を捉える、賞金稼ぎのお話。
読みやすいんだけど・・・・。

『100億稼ぐ超メール術』堀江貴文(著)(東洋経済新報社)197p【C】
しかし私は自信を持って、1つのことだけは言える。
みんな、やるべき最低限のことすらやっていないじゃないか。
これは、まえがきに書かれた、ライブドア社長 堀江氏のことば。

そう、やるべき事をやってないから、株を時間外取引で買われてから慌ててるんだろうね。
問題あるのなら、予め法律で禁止しておけば良いだけの話です。


『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』滝本竜彦(著)(角川書店)237p【C】
女子高生がジェイソンみたいな謎のチェーンソー男と戦うという、ぶっ飛んだ設定です。
なんだか訳わからんライトノベル系にありがちな安易な話ですが、読ませる力はありますね。

『夜がくるまでは』イヴ・バンディング(著)(ブックローン出版)32p【C】
582無名草子さん:05/02/20 12:03:01
遅まきながら一部更新&リニューアル致しましたのでご覧下さい。
583失礼しました:05/02/20 12:04:23
上のレスは
http://books.fc2web.com/
のHPのことです。スレ汚しスマソ
584ポポ(4341):05/02/20 12:25:44
集計、乙でございます。

『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』 スティーヴン・ウェッブ 青土社 367P 【C】
フェルミパラドックス(星はたくさんあるのに、何故人類は知的生命体と出会っていないのか)に関する本。
いろいろなアイデアがあって面白い。これを読むとSFが書けてしまいそうになってしまう。
知能は進化の必然ではないそうな。

『アシモフのミステリ世界』 アイザック・アシモフ 早川書房 485P 【C】
犯人探しより謎解きに力を入れたSFミステリ。
ミステリ以外の作品が入っているのはご愛嬌ってことで。
デビュー作の真空漂流と続編の記念日が収録されている。

『文豪ナビ 芥川龍之介』 新潮文庫編 新潮社 158P 【C】
新潮社の文豪ナビシリーズです。
これはやっぱりあれですかね?本離れ(文学離れ?)を食い止めようとする新潮社の苦肉の策ってヤツですかね。
585楓(☆☆7115):05/02/20 21:10:55
>>582 どうも乙でございました。

『ボーナス・トラック』 越谷オサム 新潮社 315P
明るい幽霊のお話。結構楽しかった。 【C】

『お縫い子テルミー』 栗田有起 集英社 179P
退屈な小説だった。【D】

『みんな誰かを殺したい』 射逆祐二 角川書店 276P
登場人物に魅力無し。薄っぺらな感じでした。 【D】

『だりや荘』 井上荒野 文藝春秋 228P
ある意味おとぎ話のような小説だった。 【C】

『ブルータワー』 石田衣良 徳間書店 441P
SFってことになるんでしょうか。石田衣良っぽくない小説。【C】
>>582
乙カレーです。いつもありがとうございます。

北限の猿 畑正憲 角川文庫 264P

ムツゴローさんの本。動物の生態を扱った本だが、
動物の周りを取り巻く人間の考え方やそれを見るムツゴローさん本人に興味を覚えた。
エッセイとしても上手くまとまっていて読みやすい。動物に興味があれば。【C】

爆笑問題太田光自伝 太田光 小学館文庫 221P

太田光の自伝。本人が色々バカな事(褒め言葉)を交えて話してくれるので飽きない。
自伝だからエッセイかな、と思ったが、エッセイと言うか対談本であった。

…この人、ホントは田中の事コンビとしてどう思ってるんだろう。【C】
587かえるくん(☆☆☆☆98):05/02/22 13:13:43
「神は沈黙せず」山本弘 P508【C】
SF全般に言える事だと思うけど、作品の世界観が
すっきり入ってこないと、読み進めにくいだろう。
この作品はかなりそれが顕著だ。
なかなか論理的で説得力もある構成だが、
如何せん資料が多すぎる。
その為、非常にテンポが悪い。
感情移入できる登場人物が少ないのもマイナス。
乙一や滝本竜彦が絶賛してると聞いたから読んでみたものの、
うーん。なんか微妙。つまらなくはないけど…。
結論や世界観は嫌いじゃないし、悪くはないけどね。

「ネコソギラジカル」西尾維新 P373【C】
いい。テンションいいよ、今回。
戯言シリーズも終盤。展開も申し分ない。
登場人物の紹介のページで興奮したのは初めてだ。
まぁ、シリーズ通して好き、って人限定だろうけどね。
期待を込めて(裏切らないと思うが)C評価。
588HANA(10☆)5183:05/02/23 11:09:16
>>582 いつもお疲れ様です。
ですなさん>良栄丸事件ググったらすげえ怖えぇ。書き方でどのように取れる、とでも言ういい見本ですな。
かえるくんさん>完走おめでとうございます。

『バルトルシャイティス著作集2 アナモルフォーズ 光学魔術』 ユルギス・バルトルシャイティス 国書刊行会 372p
いわゆる騙し絵。
ある一点から見れば意味がわかる絵や、円筒の鏡を当てれば意味のわかる絵を歴史にそって解説している。
現代人の目から見れば遊びにしか見えないこれらの絵も、哲学や神学等と係わり合いながら開発されてきたことがわかる。
豊富な図版もうれしい。特に「天使たち」をカラー収録してくれたとことか。【C】

『「超」怖い話∞(エンドレス)』 樋口明雄 竹書房文庫 286p
実話怪談集。
感想はほとんど0と変わらず。
実話怪談はまさに玉石混交だと思った。【D】

『定本山頭火全集 第六巻』 種田山頭火 春陽堂書店 531p
日記と随筆を収録。
日記は昭和14年6月から昭和15年10月6日まで。
随筆は日記とは違った形の身辺雑記が多い。断片が多く、意味を取るのに苦労するものもある。
日記の最終日は妙に心に残る。ワン公とニャン子の記述。
「とんぼが、はかなく飛んで身のまはりを飛び回る、とべる間はとべ、やがて、とべなくなるだろう」【B】

『ゴシック名訳集成 暴夜(アラビヤ)幻想譚』 東雅夫編 学研M文庫 695p
ほとんどが「ヴァテック」「シャグパットの毛剃」で占められている。
ヴァティックは以前古本で探したら8000円近くしてあきらめた経緯があるので読めてうれしかった。
個人的にはもっとドロドロした暗黒小説を期待していたのだが王様が意外とヘタレで残念。
「シャグパッドの毛剃」は千夜一夜風の冒険譚。
老婆に変身させられた姫と男の冒険という聞いたようなストーリーでもある。
これまた男がヘタレ・・・。
残りの作品では蓬莱の文章が気に入る。【C】
589干瓢(☆2594):05/02/23 12:55:01
かえるくんさん、完走おめでとうございます〜

『探偵ガリレオ』東野圭吾 文春文庫 330p
天才物理学者が様々な怪奇事件を科学的に解決していく。解説は佐野史郎。【C】

『天国までの百マイル』浅田次郎 朝日文庫 293p
また浅田次郎に泣かされてしまいました。シンプルに感動できます。【A】

『怒りのブレイクスルー』中村修二 集英社文庫 284p
200億円の裁判でも有名な青色LED及び青色半導体レーザを世界で初めて開発(どっちもノーベル賞級だと思う)
した人の手記。日本の政府、企業のの研究者に対する冷遇を激しく糾弾する。【C】

『雨鱒の川』川上健一 集英社文庫 361p
田舎で育った幼馴染の恋物語。
感情移入しづらかったのであまり感動とかは出来ませんでした。しかし自然の描写などは素敵でした。【D】
590テタ(☆☆7017):05/02/23 19:31:04
>>582 どんどん充実していきますね。

かえるくんさん、干瓢さん、完走おめでとうございます。

『路面電車』クロド・シモン 白水社 165p
一文が3ページにもわたってあったりして、最初は
戸惑ったけれど、だんだんリズムにのって読めるようになった。【C】

『ランダムな世界を究める』米沢富美子+立花隆 平凡社ライブラリー 294p
対談。アモルファスの話。
【C】
591エビ(256):05/02/23 20:50:03
はじめまして、参加させて頂きます。これからバンバンと本を読んで完走を目指します!
『爬虫類の部屋に来た』 レモニー・マケット 草思社 256p 【B】
「世にも不幸な話」というシリーズの第二弾です。
ハッピーエンドが絶対に無いのですが、続きが気になり夢中になります。
途中「あぁ、早く気づいてー!!!!」と叫びたくなる場面がいくつか有りました。
592緑電話(☆☆1802):05/02/25 07:13:11
>582さん乙です。
完走された方、御目出度うございます。
エビさん、宜しくお願い致します。

『ハリー・ポッターと賢者の石』 J・K・ローリング/静山社 P455【C】
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 J・K・ローリング/静山社 P502【C】
今更乍ら、読んでみました。確かに訳が時折破綻するけども
物語りとしては面白いなと思いました。

『「Y」の悲劇』 有栖川.篠田.二階堂.法月/講談社文庫 P329
思わず壁に投げ付けたくなりました。思いきり【E】

『夜想曲』 依井貴裕/角川文庫 P270
構成的には結構好みだけど、落ちがショボいと思われます。
予想範囲内一番嫌な落ちのド真ん中に命中【C】

『孤島の鬼』 江戸川乱歩/角川ホラー文庫 P408
どろりとした読みごたえ。おどろおどろしい雰囲気が堪らない。
ラスト、某の哀れさに思わずホロリ【B】

『マレー鉄道の謎』 有栖川有栖/講談社 P348
トラミス……?【D】

『妖都』 津原泰水/講談社文庫 P393
まるで一昔前に流行り捲った暴走する某アニメを彷佛とさせる物語り。
一貫して何が言いたいのか分からない。中高校生向けかと【E】
593りーす(11☆9131):05/02/25 12:59:17
集計ご苦労様です。


『インストール』綿矢りさ(著)(河出書房新社)120p【B】
女子高生作家が書いたという時点で敬遠していたが、意外に読めた。

『海の仙人』絲山秋子(著)(新潮社)154p【C】
ファンタジーという名前の神様が出てきて、主人公は3億円当たった男。
登場人物が全て不幸っぽくて鬱な話だ。こういうのが好きな人はハマルんだろう。

『パイロットフィッシュ』大崎善生(著)(角川書店)245p【A】
どうせ不幸な話を読むなら、こちらの方がお勧め。
ある程度、歳とってからが尚良し。

『ソムリエのひらめき』田崎真也(著)(河出書房新社)219p【C】
『平凡なんてありえない』原田宗典(著)(PHP文庫)199p【C】
『かんがえる人』原田宗典(著)(光文社文庫)282p【C】
594トビ子(6☆)816:05/02/25 22:08:13
>>582
自分の読んだA評価本が推奨されているのはうれしいものです。
かえるくんさん、完走おめでとうございます。

「太陽と毒ぐも」 角田光代 マガジンハウス 235P
11編の短編。いずれもちょっとばかり問題を抱えた恋人がいる恋愛小説。
どうしても我慢できなかったり、それでも大好きだったり、耐えられなくて
関係が終わってしまったりしてる。咲いたり泣いたり悩んだり・・・
人生いろいろ、男も(もちろん女も)いろいろです【C】

「真夜中の五分前」SIDE-A 本多孝好 新潮社 205P
主人公の男性が彼女と別れてまた別の女性とくっついている前半は、なんか
いけ好かない展開だとイライラしたが、後半から終盤は彼の内面やタイトルの
側面における心情などが一気に開けて最後の一行では、ぐんと心に迫ってきた。
こうくるとは思わなかった。参った。本当に。【B】
595白川道(☆☆☆☆☆9568):05/02/26 00:11:49
>>582更新乙です!

吉行淳之介『星と月は天の穴』 講談社文芸文庫 203p・・・【A】

吉行淳之介『暗室』 講談社文芸文庫 301p・・・【B】

吉行淳之介『悩ましき土地』 講談社文芸文庫 222p・・・【B】

吉行のまとめ買い成功。amazon.comって便利ですね。
『星と月〜』は吉行の十八番。中年男性と二十歳の女性の男女関係。
この小説では中年作家矢添の書く小説の中の男女関係にも注目できる。


山田風太郎『忍法聖千姫』 ちくま文庫 346p・・・【C】

三島由紀夫『仮面の告白』 新潮文庫 275p・・・【C】
596テタ(☆☆7371):05/02/26 19:45:15
緑電話さん、完走おめでとうございます。

『新ネットワーク思考』アルバート=ラズロ・バラバシ NHK出版 364p
インターネットや人の社会的つながりなどといったネットワークの普遍的な
性質を探ろうという話。お話としてはおもしろいけれど
本質的なところでどうもよく分からない。
関連本も読んでみることにしよう。【B】
597手羽先(2801):05/02/27 20:54:29
『姑獲鳥の夏』 京極夏彦 講談社文庫 630p
京極堂シリーズ第1弾。
今年の夏に映画化するとかで、友人の薦めもあり頑張ってみた。
妖怪なんて全然出て来ないのに、妖怪小説とか呼ばれる所以が
分かった気がする。しかしあのトリックはありか?
京極堂の良い様にされる関口が良い。【C】

『魍魎の匣』 京極夏彦 講談社文庫 1060p
同シリーズ第2弾。
「姑獲鳥〜」を読んだ勢いで。前作より嫌な感じの不気味度UP。
設定なんかは突拍子も無いのにあまり不自然に感じさせず
読めた。読んだ後なんだか男が羨ましくなってしまった。【B】
598HANA(10☆)5704:05/02/28 16:19:23
エビさん>これからよろしくお願いします。
緑電話さん>完走おめでとうございます。
手羽先さん>これからシリーズ読めるとは、手羽先さんが・・・羨ましくなってしまつた。

『あくび猫』 南條竹則 文芸春秋 329p
このスレの「あくびねこさん」に非ず。
現代版我輩は猫である。
飼い主とその友人の交流が描かれているのだが、周囲の人間が一癖も二癖もあるので一気に非日常に。飼い主はそれに輪をかけて変わっている。
各話が美食で彩られているので、読んでいると腹が減ってくる。
まったりとした雰囲気が好きな人にお勧め。【B】

『季刊幻想文学4』 幻想文学出版局 192p
雑誌。特集はアーサーマッケン。市場にあまり出回っていないらしく手に入れるのに苦労した。
オカルト、聖杯伝説等、マッケンにさまざまな角度から光を当てている。
特にブックガイドは読んでいるうちに、集成を読み返したくなる。
「夢の丘」がえらく高く評価されているが、個人的に最高なのは「パンの大神」「三人の詐欺師」だと思う。【B】
599無名草子さん:05/02/28 19:48:39
受験も終わって大学入学まで暇な高三です。参加させて頂きます

『終戦のローレライ 下』福井晴敏 講談社 597p 【D】
少女が兵器という微妙な設定のこの本。まだ下巻なので
なかなか話が進まないが、今年は終戦60年にあたる年でもあるし・・・

明日は卒業式だぁ
600光政(597):05/02/28 20:14:43
↑すいません名前を忘れました
かえるくん、完走おめでとうございます〜
エビさん、これからよろしくお願いします。
緑電話さん、完走おめでとうございます〜
光政さん、これからよろしくお願いします。僕も早く受験戦争から解放されたひ…

姑獲鳥の夏 京極夏彦 講談社ノベルス 430P

こちらは上段下段組で200P削減。
彼らの言う符号のかけらは分かるのだが、
なるほど、こういう結論ですか、うーむ…。
最初の理屈っぽい部分で好き嫌い分かれるかも知れません。俺は好き。【C】

恋の罪 マルキ・ド・サド 澁澤龍彦訳 河出文庫 307P 

ついにサド様の小説を購入&リーディング。
…おっかしぃなぁ、ソドム120日もジュスチイヌも売ってない…
つーわけで唯一残ってたコレを買ったワケですが…。
全体を通して冗長かな、と思ったが、ロドリグと呪縛の塔等のような、
後世のための幻想風味溢れる小品やプロヴァンス異聞のような迷作まで。
掌編のが冗長さが排除されてて一般向けかも。
それでもまぁ、この本は資料的価値か。サドっ子にとっての。【C】

新・坊ちゃん ビートたけし 太田出版 197P

ビートたけしはやっぱりセンスで書いてるなぁ…。
彼の溢れるような才覚にあやかりたい所。
本としては時代ネタについていけないと100%笑えなくて寂しい。
2時間あれば読み終わるけれど、読後感はなんとも。
印象深い作品では無いが、読中のインパクトは強い。【C】

…今月中にもう一つ☆が欲しかった不覚。
あと1000ページ〜。
602干瓢(☆4752):05/03/01 17:48:06
緑電話さん、完走おめでとうございます〜
エビさん、光政さん、これからよろしくお願いします。

『ぼくはこうして大人になる』長野まゆみ 新潮文庫 181p
年頃の少年の話。【D】

『国境の南、太陽の西』村上春樹 講談社文庫 299p
文章がやっぱりいいです。ラストが凄く好き。【A】

『アフターダーク』村上春樹 講談社 288p
3人称による描写だからか、春樹っぽくない気もします。【C】

『今はもうない SWITCH BACK』森博嗣 講談社文庫 538p
ラストでびっくり。やられました。【B】

『星々の舟』村山由佳 文藝春秋 389p
直木賞受賞作。近親相姦とか出てきて暗い話。でも最後は何か好きです。【C】

『ニッポニアニッポン』阿部和重 新潮文庫 193p
ラストが唐突過ぎるかな〜と思いました。前半が面白かっただけに残念。【C】

『予知夢』東野圭吾 文春文庫 270p
「探偵ガリレオ」の第2弾。オカルト現象中心。【C】
603無名草子さん:05/03/01 21:11:44
2月の成績&総合成績を掲載したのでご覧下さい。
http://books.fc2web.com/
推奨作品の欄は工事中ですので足りない部分はご了承下さい。
604桜木(1025):05/03/02 14:31:59
新参者の皆様今後ともよろしくお願いします。
完走した皆様おめでとうございます。

「夢をかなえる人の手帳術」作:藤沢優月P139
【C】
時間を上手に使うための本。
簡単そうだけど実効に移せなそう。

「バッテリー3」作:あさのあつこP270
【D】
少年野球の話。毎回何となく読んでしまう。
次回作も文庫化されたら読みそうだけどD。

活字離れしてました。
気合を入れてがんばります。
605無名草子さん:05/03/04 20:09:33
初めまして、新しく参加します。よろしく。

『にんじん』ルナアル作 岸田国士訳 岩波文庫 259p
作者の子供時代の事実に基に書かれた作品。良くも悪くも子供は怖いなぁ。
作品の中の版画みたいな挿絵も怖い。作品の中では「赤い頬っぺた」が特に好き。【c】
606哀王:05/03/04 20:10:52
名前忘れました。
607緑電話(☆☆3893):05/03/04 21:01:46
テタさん、HANAさん、(・Д。)さん、干瓢さん、有難うございます。
光政さん、哀王さん、宜しくお願い致します。
>>603さん集計お疲れさまです。

『シャーロックホームズの帰還』 コナン・ドイル/新潮文庫 P381 【C】
『シャーロックホームズの思い出』 コナン・ドイル/新潮文庫 P342【C】
言わずもがな、な作品。何故か和んでしまうのは、懐かしいからだろうか。

『ロシア紅茶の謎』 有栖川有栖/講談社文庫 P356 【C】
『ブラジル蝶の謎』 有栖川有栖/講談社文庫 P320【C】
『スウェーデン館の謎』 有栖川有栖/講談社文庫 P369 【C】
『英国庭園の謎』 有栖川有栖/講談社文庫 P323 【C】
可も無く不可も無く無難に面白いといった感じ。
ブラジル蝶の蝶々がはばたくは物語的には一番好き。
そんな阿呆な、と思うけれど其処が又何とも。
608テタ(☆☆7806):05/03/04 23:25:36
『ヘンリー四世 第一部、第二部』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 215p+220p
リチャード二世を追い落として王位についたヘンリー四世が
内乱を鎮圧するところから病没まで。
まだまだ続く。【B】
609HANA(10☆)7324:05/03/05 10:15:13
>>603さん いつもありがとうございます。
光政さん、哀王さん>これからよろしくお願いします。
哀王さん>名前の後ろにページ数を書かれてはいかがでしょう?私の場合それが妙に励みになります。

『亡国のイージス 上・下』 福井晴敏 講談社文庫 552+564p
冒険小説。久しぶりに一気読み。
現代日本が抱える病理的なものが表わされていると思う。
自分自身普段はあまり気にしないというか、あえて考えないような問題であるし。
登場人物が悪役にいたるまで、全て弱さまで書き込まれているのもいい。
映画化されるらしいが、納得のいく作品を作ってもらいたいものである。【A】

『大正幻滅』 堀切直人 リブロポート 251p
大正作家の震災後をテーマにした評論集。
夢野久作、内田百閨Aタルホ、乱歩は面白く読めたが金子光晴の部分は左がかって納得できない部分多し。
白禍という言葉がよく使われるので、左の人がアメリカや西欧に対して憎悪を抱くのはコンプレックスではないか、と思ったりもした。
寺田寅彦、もう一度読み直したくなったな。【C】

『霊感少女論』 近藤雅樹 河出書房新社 253p
霊感少女や怪談を民俗学的に考察した一冊。
内容的にはコックリさん、霊感少女、学校の怪談等。
それにしても大学にも七不思議があるとは思いもよらなかった。私の大学にはそんなもの存在しなかったし・・古いことは古いんだけどなあ。
自分の高校には霊感少女等はいなかったが、この本の結論に照らし合わせてなんとなくその理由が納得させられてしまった。【C】
610りーす(12☆0292):05/03/05 12:38:19
光政さん、哀王さん、よろしくお願いします。
集計ご苦労様です。

『運に選ばれる人選ばれない人』桜井章一(著)(東洋経済新報社)229p【C】
無敗の雀鬼が運について語った本。何かと考えさせられる内容でした。

『NHKにようこそ!』滝本竜彦(著)(角川書店)269p【C】
引きこもりの著者による、引きこもりが主人公の話。

『黄昏の百合の骨』恩田陸(著)(講談社)309p【C】
なんか、敵対する者の正体が最後まで謎のままで・・・。
続編への伏線かと思ったら、これが続編でした。失敗した、前作読んでません。

『はじまりもなくおわりもなく』フィリップ・デュマ(著)(講談社)55p【C】
非常に薄いですが、実の父の死を物語にした、かなり重い内容の本でした。

『月9』中村うさぎ(著)(朝日新聞社)237p【C】
『いったいぜんたい どうなってたことか』ケン・レイニイ(著)(ブックローン出版)30p【C】
『あお』ポリー・ダンバー(著)(フレーベル館)32p【C】
611干瓢(☆6541):05/03/05 15:22:06
りーすさん、完走おめでとうございます〜!
哀王さん、これからよろしくお願いします。

『感じない男』森岡正博 ちくま新書 181p
フェティシズムやロリコンなどについての性癖について解説。
途中飛躍や筆者の思い込みが多すぎてついていけませんでした。
しかし12歳前後のアイドルの存在がマスメディアを媒介としてロリコンを社会に大量生産する基盤を
作っているのではないかという意見には賛成。
もしかしてつ○く♂はロリコンプロデューサー?【D】

『駅弁大会』京王百貨店駅弁チーム 光文社新書 214p
京王百貨店のイベント・駅弁大会にまつわる話。駅弁が猛烈に食べたくなります。【B】

『口のきき方』梶原しげる 新潮新書 191p
しゃべり方が上手くなるノウハウについての本。【C】

『裸の王様』ビートたけし 新潮新書 189p
たけしの社会批評。面白いが各項目が短すぎる気もします。
あと新書っぽくは無いですね。【C】

『海辺のカフカ』上下巻 村上春樹 新潮文庫 486p+528p=1014p
ついに文庫化。
珍しく曖昧なところが無く読後感すっきりの作品。「世界の終り〜」と同様に偶数章と
奇数章で別々のストーリーになっているが、話自体は密接につながっています。
個人的には春樹作品の中で最高傑作。【A】
612テタ(☆☆8029):05/03/06 10:50:35
『図解雑学 確率モデル』今野紀雄 ナツメ社 223p
イラストがいっぱいであっという間に読めた。
手応えなし。【D】
集計お疲れ様です。
哀王さん、今後とも宜しくお願いします。
りーすさん、完走おめでとうございます。

豪快 男の手料理ステーキ指南 柴田卓三監修 講談社文庫 229P

図ばっかりであんまし読んだ気はしなかったけどお腹が空く。【C】

上司のホンネ部下のタテマエ 塩田丸男 集英社文庫 226P

上司から見た部下よりも部下からみた上司の方に話の中心が置かれている。
こっちの方が世間受けが良いのだろう。
参考になる一冊と言うより、読んで納得する一冊、に近いかなぁ【C】

現代無用物辞典 朝日ジャーナル編 新潮文庫 331P

ここに書かれている無用な品は現代でも未だ生き残っている。
無用かつ無用である事に価値がない品がこんなに多いとは。
消費者って不思議だ。俺が言うのもアレだが。
あとやっぱり朝日。いろんな意味で。【C】
614無名草子さん:05/03/06 15:38:28
615かえるくん(☆☆☆☆1332):05/03/07 09:55:30
「悪魔のミカタ(1)」うえお久光 P325【C】
主人公がある目的の為に悪魔の味方になる話。
所謂萌えの要素もあり、俺にとって久しぶりな感覚。

「陰陽の京 1〜3」渡瀬草一郎 P909【C】
平安時代に存在した慶滋保胤が主人公。
三人称で語られる物語は久しぶりで、少々苦手。
しかし、雰囲気は良いなぁ。主人公も物語も。
616丹波(☆☆☆737) :05/03/07 15:35:17
『私は世界で嫌われる』 ビートたけし 新潮文庫 267P
再読です。ブックオフでたけしの対談集も廉価販売してたので、次は
そっちも読んでみようと思います。【C】

『ブランコの向こうで』 星新一 新潮文庫 213P
ほのぼのとする不思議なファンタジー小説。堅苦しい難しい本を読んだ
後に読むと最高です。面白くて一気に読破してしまいました。【C】

『午後の曳航』 三島由紀夫 新潮文庫 181P
いわゆるマドラス物ですね。これは。題名の意味は小説の後半で明らかに
なります。そんなに思ってたよりも複雑な話ではない。むしろとっつき易い
ものだと思う。ただ、少々えぐい。【B】

すっごく久しぶりのカキコです。完走された方々、おめでとうございます。
初参加の方、よろしくお願いします☆^^
617ですな(☆☆☆☆☆7851):05/03/07 23:41:29
J.R.R.トールキン「指輪物語 二つの塔」上評論社358P
指輪が出てこない部分のほうが楽しめます
この巻にですます調は不釣合いですな【B】

クラフト・エヴィング商會「じつは、わたくしこういうものです」平凡社159p
一服の清涼剤【C】

618HANA(10☆)8348:05/03/11 07:00:42
りーすさん、完走おめでとうございます。

『二つの死闘 ヴィクトリア朝のセンセーション』 R・D・オールティック 国書刊行会 275p
ヴィクトリア朝に起こった二つの事件が、当時のジャーナリズムや小説にどのような影響を及ぼしたか、を考察している。
二つの事件とは退役少佐と金貸しの死闘、遺産目当てで我が子を襲った貴族。
大半が事件の解説に使われているが、これもなかなか面白い。
それにしてもセンセーションをもって本となすジャーナリズムの基本は、現代日本でも全く変わってない。【C】

『作家の犯行現場』 有栖川有栖 新潮文庫 406p
ミステリの舞台を巡る紀行文集。
場所は横溝正史の岡山、松本清張の亀嵩、能登金剛など。
最後にはその場所に関係したミステリ案内もあり助かる。また読みたい本が・・・
それにしても広兼邸(八つ墓村多治見邸)は一度行ってみたいものです。【C】

『子不語の夢 江戸川乱歩小酒井不木往復書簡集』 浜田雄介編 乱歩蔵びらき委員会 343p
江戸川乱歩と小酒井不木の往復書簡と論考が収められている。
わずか数年の間に良くこれほどの手紙が書けたものだ、と二人の探偵小説への情熱に頭が下がる。
白昼夢裏話や二人のメディア戦略、不木が乱歩に期待していたかがわかる。
日本探偵小説黎明期の情熱がひしひしと伝わってくる一冊。
それにしても忘れられた作家となっている不木、もう少し評価されてもいいのにな・・・「死体蝋燭」とか好きなのに【B】
619緑電話(☆☆6192):05/03/11 18:36:06
りーすさん、完走おめでとうございます。

『リヴィエラを撃て』 高村薫/講談社文庫 上下巻P894
知合いに薦められて読んだものの、上巻は読むのが苦痛。
確かに緻密で精巧な堅い文章で読みごたえは有ると思う。
でも落ちが…………【C】

『江戸川乱歩傑作選』 江戸川乱歩/新潮文庫 P293
人間椅子を未だ読んで無かった事に気付いて読了。
他作品もそうだけど、人間椅子が矢張り郡を抜いて怖気が走りました。
何と言うか、臓物を捏ね繰り回される様な感じ【B】

『淋しい狩人』 宮部みゆき/新潮文庫 P318
本を媒介にして巻き起こる事件を本屋の爺ちゃんが解決してゆく話。
非常に読み易く、一気に読めた1冊。
けれど、物足りない感が有るのも事実【C】

『人形はなぜ殺される』 高木彬光/光文社文庫 P365
いまいちスッキリとしない読了感。読み難かった所為かも【C】

『六枚のとんかつ』 蘇部健一/講談社文庫 P429
何れ程の物かと興味を抱いて読み、大いに後悔した1冊【E】
620りーす(12☆1800):05/03/12 21:09:19
干瓢さん、(・Д。)さん、HANAさん、緑電話さん、有難うございます。


『蛇にピアス』金原ひとみ(著)(集英社)124p【B】
何かと批判も多いけど、一気に読ませる力はあると思う。
エロとグロ満載で、かなり「痛い」話なので、あまりおすすめは出来ませんけど。

『The End of the World』那須正幹(著)(ポプラ社)141p【C】
そういえば全く別の話だけど、映画にも「エンド・オブ・ザ・ワールド」ってありました。
どちらも米国VS中国の核戦争で世界が滅びる話でした。なんだか救いの無い話だ。
ズッコケ三人組の作者がこんなのも書いているのには驚いたけど。

『サマー・オブ・ナイト(上)』ダン・シモンズ(著)(扶桑社ミステリー文庫)531p【C】
『サマー・オブ・ナイト(下)』ダン・シモンズ(著)(扶桑社ミステリー文庫)523p【C】
世界幻想文学大賞受賞作家の長編ホラーだけど、こういう、現実的でない話はあまり・・・。

『明治天皇を語る』ドナルド・キーン(著)(新潮新書)189p【C】
明治天皇について。天皇だからとかじゃなくて、本当に偉い方だったんだと、
ちょっと目から鱗が落ちたような思い。
621無名草子さん:05/03/13 03:50:16
このスレ、レス付けても良いのかな?

>>620
『The End of the World』って、「○○な日に読む本」のシリーズに載ってた話ですよね?無線の話。
単行本になってるんですか?短い話だった気がするんですが…。
そして、読みながら半泣きだった気もするw
622ですな(☆☆☆☆☆8015):05/03/13 14:15:14
パトリック・モディアノ「さびしい宝石」作品社164P
子供の頃の変な記憶と孤独にとらわれた娘
舞台は現代だと思って読み終えた後で
解説から戦後まもないことを知り驚きました【C】
623テタ(☆☆8418):05/03/13 19:33:03
『スモールワールド・ネットワーク』ダンカン・ワッツ 阪急コミュニケーションズ 389p
ネットワークに関する話。
以前に読んだバラバシの本は、ネットワークは簡単な法則から成り立っていて
それが分かればいろいろなことが解明できるという、かなり楽観的な内容。
ワッツは、そう単純ではなくて、具体的な現象はもっと複雑であると言っている。
お話としてはバラバシの方がおもしろいけれど、ワッツの泥臭さも
捨てがたい。【B】
624トビ子(6☆)1310:05/03/13 23:03:19
「真夜中の五分前」SIDE-B 本多孝好 新潮社 171P
SIDE-Aがよかったから本作も読んでみたが・・・あれれ。
なんでこういう恋愛モノって女性ばかり死ぬの?【D】

「ジョッキー」 松樹剛史 集英社文庫 323P
すばる新人賞受賞も頷ける、会心の青春小説。
うれないジョッキーの青年と競走馬たちや調教師、トレセンの仲間達の
描写がいい。自分は競馬関係全く担当外だけど、ここに出てくる人々や
馬々(?)が素晴らしい。特に馬が個性的。かわいいんだこれが【B】
TOKYO 図書館ワンダーランド 内藤毅 日本マンパワー出版 270P

首都圏の図書館を歩いて取材した記事をまとめた一冊。
首都圏以外だったら海野弘の『日本図書館紀行』あたりを読むのがいいだろうか。
取材記事自体はあんまり面白くないので資料として読むのが吉。
あ、面白く無いけど伝える力は見事。良く観察してると思いました。
図書館に行ってみたくなる、って意味ではこの本は
立派に役目を全うしているかな、とも感じました。【C】

読書大全 植田康夫編 講談社 401P

読書思想大全に近い。
読書の心構えをビシッと一転させられる。
「俺は力が欲しい・・・!!」とか言っちゃうような人にお勧め。
書愛がこの本を面白くさせる。評価浮動。今のところは【C】

武蔵坊弁慶1,2 今東光 350+367

おれは歴史小説と言うものをあまり読まない人間だが、
コレは結構楽しく読ませてもらった。
なるほど、誇張も多いだろうが
弁慶彼自身の視点での読み物とは珍しいやも知れない。
主人公の無敵っぷりを楽しむ一冊なので、気兼ねは要らないね。コレは。【B】
626HANA(10☆)9509:05/03/14 09:07:56
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『サバト恠異帖』 日夏耿之介 国書刊行会 342p
前半は吸血鬼や魔術師、月世界の男といった怪異譚から獄中で書かれた文学や焚書から成っている。
後半は書物に関するエッセイ中心。
旧漢字体なので現代の漢字に慣れきった身では多少読むのに時間がかかった。風情はこの方があると思うけど。
やはり面白いのはなんといっても前半。特に焚書やそれが元で牢獄に入れられた本が興味深い。【C】

『悪趣味ゲーム紀行3』 がっぷ獅子丸 マイクロマガジン 161p
ゲームのエンディングが主人公の享年と時世の句「ラーメン橋」。主人公の家がダンボールハウス、実際に体力が0になると死ぬ恋愛シュミレーション「ドリームジェネレーション」。
刑事が主人公、聞き込みのアパートにいくと住人が胡坐をかいてジャンプ、果ては北の某国に拉致られテポ○ンを避けるアクションゲームになる「刑事大打撃」。韓国の生首ゲームで有名な「Tomak」
まっとうなゲームをしているなら絶対に目に入らないであろうゲーム類を散々紹介している。
業界のやばい裏話は前二冊の方が面白かったかな。【C】

『闇夜に怪を語れば 百物語ホラー傑作選』 東雅夫編 角川ホラー文庫 340p
古今の百物語をテーマにした作品を集めている。
百物語に起こる怪異をテーマにしたもの、雰囲気だけを伝えたもの、語られる怪談そのものをテーマにしたもの、実話怪談っぽいもの、などバラエティに富んでいる。
やはり名作が多く以前読んだものも多いが、鴎外の百物語の舞台裏などは実に興味深かった。
「吉原親話」と「江戸時代の随筆」という僕の立てていた二大予想、外れてしまいました。【B】

『新耳袋 第一夜』 木原浩勝 中山市朗 メディアファクトリー 318p
上を読んでいたら、百物語つながりで読みたくなった。
最近のはだんだんとネタ切れの観があるが、この辺は十分練れている感じがする。
他の実話怪談にくらべ霊とかではなく、単に得体の知れない話が多い。それが実に嫌な感じを醸し出している。
今年で最終巻が出るらしいけど、有終の美を飾ってもらいたいものである。【C】
627丹波(☆☆☆1367) :05/03/15 14:21:06
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『魂がふるえるとき〜心に残る物語・日本文学秀作選〜』 宮本輝・編 文春文庫 375P
文春文庫創刊30周年記念企画作品。宮本輝が選んだ短編小説を16篇を収録。
川端康成、樋口一葉、永井荷風などの有名作家の意外な作品が勢ぞろいです。
旧仮名遣いだったり古典文学的な文体だったりして読みにくいものもあるけど、
全体的に凄く良質。こういう短編を山のように読みたいものです。【B】

『走れメロス』 太宰治 新潮文庫 255P
太宰治が安定した実生活を送っていた中期の作品集。表題作の他、「富嶽百景」、「女生徒」
なども収録。やっぱり一番のお気に入りはメロス。いつ読んでも感動します。
ってゆうかこの人の作品って殆ど自伝なんですね。自分のことをここまで正確に
記す作家って凄い。【B】
HANAさん、丹波さん、ありがとうございます。

哀愁の町に霧が降るのだ 上中下 椎名誠 235+250+250

大学卒業したらもう一度読もう。
今の僕にはまだこのレベルは早い。
全部読み終わってから、そういう本だと思った。【B】

戦略型読書指南 三上武久 北海道印刷 277P

思想的偏りが小林よしのりと同じベクトルを見せる、
愛国的数学教師の極めて珍しい一冊。

思想がぶっ飛んで偏っているため、最早俺には
右翼なのか左翼なのか検討もつかない。奇書にして希書。
たまに良い事も言ってるが、そのためだけに買うほどのものでは無い。
図書館で見つけたらザッと読み飛ばして、面白そうだと思ったら借りれば良い。
まぁ、それでも、作者の国を良くしたいという心意気だけは伝わった。【E】

びっくり王国大作戦 友成純一 扶桑社文庫 310P

この人の事は良く知らなかったが、何だか物凄いグロっちぃ
スカトローンでゾウッキーな小説を書いているそうだ。
別の著書にも興味を持ったがやめておこうと思った。
書いてある映画評等は中々面白い感じで良い。
宮崎にファーストインプレッションを受けた世代の評論は僕にとっては貴重だ。【B】
629ベンガル(648):05/03/16 00:24:55
初めて参加しま〜す!よろしくお願いします。  

柔らかな頬 上・下 桐野夏生 文春文庫 648P

桐野作品は初めて読んだのですが、とりあえず直木賞受賞作を
選びました。平凡な主婦が、愛人と旅行中に娘が行方不明になって
しまい、それをきっかけにいろんな人の人生が悪いほうへ変わって
いくという話。ちょっとしたことがきっかけで、不幸になってしまったと
いう所に私は生々しさを感じ、リアルに恐くなった。
でも何となく結末が想像できてしまうかんじが少し残念だったかな。【C】
630光政(1472):05/03/16 10:55:32
ベンガルさんどうぞよろしくお願いします。

「終戦のローレライ下」 福井晴敏 講談社 597p
つっこみところ満載(潜水艦が30ノット出したり、水中で大砲ぶっ放したり)
だったがまあ楽しめたかな。ちなみに映画は未見。【C】

「戦争論」 クラウゼヴィッツ 徳間書店 422p
前から一度読んでみたかった一冊。
「戦争は政治の一手段にすぎない」の言葉で有名な本だが、
それ以外にも戦争の概念から戦術の鉄則まで
幅広く取り上げてある。
間違っても、某漫画家の描いた戦争論とは
比べることがおこがましいほどの名著である。
難しかったけど勉強になった。【B】
631テタ(☆☆8687):05/03/18 00:52:59
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『黄金』ブレーズ・サンドラール 白水社 269p
主人公は実在の人物らしい。
どんどん場面が展開する不思議な小説。
【B】
632干瓢(☆8447):05/03/18 16:16:26
(・Д。)さん、完走おめでとうございます〜!
ベンガルさん、よろしくお願いします!

『変身』フランツ・カフカ 高橋義孝訳 新潮文庫 119p
虫に変身した男の話。経済的に家計を潤すという点を除いたら家族にとっては男に存在価値が
ないという観点から見れば、虫に変身していなくても成り立つ小説でしょう。
現代のサラリーマンたちにもよくあてはまりそうな話。【B】

『邪魔』上下巻 奥田英朗 講談社文庫 414p+390p=804p
登場人物たちの錯乱ぶりが凄かったです。【B】

『デパートB1物語』吉田菊次郎 平凡社新書 220p
百貨店の食料品売り場の話。とりわけ菓子についての話が多い。
七夕にバレンタインのような商法を仕掛ける計画もあったという裏話なども読めて、面白い。【C】

『シェエラザード』上下巻 浅田次郎 講談社文庫 377p+386p=763p
壮大なストーリー。浅田節も全開です。【B】
633干瓢(☆☆372):05/03/18 16:18:20
『ブレイブ・ストーリー』上下巻 宮部みゆき 角川書店 639p+659p=1289p
ただのゲーム話と思っていたら現実界の少年の成長物語という感じ。前半部が少々冗長に感じました。【C】

『魔球』東野圭吾 講談社文庫 326p
約束を破られることが大嫌いで育ての親に対する恩を忘れない少年に結構共感もてました。【C】

『介護入門』モブ・ノリオ 文藝春秋 105p
何がいいのか全然わかりませんでした。【E】

『ランドマーク』吉田修一 講談社 205p
特にストーリーがあるわけでもないのに読ませられます。
一応大宮を知っている人間として、細かい街描写がくすぐったい感じでした。【C】
テタさん、干瓢さん、ありがとうございます。
ベンガルさん、よろしくお願いします。
干瓢さん、完走おめでとうございます。

電波男 本田透 三才ブックス 405P

感動した。けど真っ当な人生歩んでたら読まないでいい本ですね…残念ですが。
タイトルに惹かれた日陰者のオタクにこそ買って欲しい一冊。【A】


夏と冬の奏鳴曲 麻耶雄嵩 講談社ノベルス 499P

メルカトル鮎シリーズ(?)第二弾。
相変わらずの後半の急転直下っぷりと
ちゃぶ台をひっくり返すようなどんでん返しのトリックは健在。
舞台設定と伏線の張り方に脳味噌を凄い使うせいか、
前作よりも色々な方向で複雑怪奇になった感アリ。

…いやぁ、男が男に惚れるってこういう事か。神父様、ステキッ(´Д`;)【B】
635ベンガル(912):05/03/19 03:09:21
干瓢さん完走おめでとうございます。

ブルーもしくはブルー 山本文緒 角川文庫 264P

ドッペルゲンガ−のお話です。主人公の女性は、もう一人の自分
と生活を取り替えることを思い付く。
もう一人の自分を見ることで、自分自身の心の変化がおもしろかった。【C】
636トビ子(6☆)1625:05/03/19 10:33:46
(・Д。)さん、完走おめでとうございます
干瓢さん、完走おめでとうございます

「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ/沼野恭子(訳) 新潮社クレストブックス 315P
憂鬱症のコウテイペンギン、ミーシャと売れない短編小説家ヴィクトルが
暮らすアパートメントで起こる数奇な出来事。ロシア(ウクライナ)の
ライフスタイルが垣間見える。上質なミニシアターを見終わったような読後【C】
637HANA(11☆)938:05/03/19 20:22:36
ベンガルさんこれからよろしくお願いします。
干瓢さん、完走おめでとうございます。

『鏡花全集 巻十四』 泉鏡花 岩波書店 782p
あいかわらず幻想関係が多くてうれしい限り。
一番気に入ったのは「霰ふる」。夜に布団の中で読んでいたら、布団の暖かさがうれしくなるような小品だった。
他にもとことん暗い「夜釣」「南地心中」「三人の盲の話」等。
あまり有名な話はないが、隠れた名作の多い一冊だった。【B】

『美食倶楽部バカゲー専科3』 ユーゲー編集部編 キルタイムコミュニケーション 191p
バカゲー自体は前二冊のインパクトが強すぎて、あまり目立って面白いのはなかった。
シェンムー2くらいか・・・。
むしろRPGを魔法だけでクリアするといった無茶な企画や、X箱へのイヤミの方が面白かったかな。
もう少しゲーム紹介にページを割いて欲しかった。【D】

『スニーカー』 スティーブン・キング他 ハヤカワ文庫 456p
キング、ダン・シモンズ、ジョージ・R・R・マーティンの三人が三分の一ずつ担当して一冊の本を作っている。
以外にも一番良かったのはダン・シモンズ。「イヴァソンの穴」は密かに傑作だと思う。
キングの表題作はスニーカーである必然性が感じられないし、「献辞」もイマイチだった。「リプロイド」は良かったかな。
マーティンは中篇一本だが、やはり短編三本の方がいいように感じた。【C】
638某ヌレの389(9553):05/03/20 13:58:07
『予知夢』 東野圭吾 文藝春秋 238P【C】
お久し振りです。

探偵ガリレオの続編で5つの短編を集めたもの。
トリックは探偵ガリレオよりもかなり難解になっていた。
個人的には探偵ガリレオよりもこちらの方が好き。
639楓(☆☆☆2004):05/03/20 21:45:57
パソコン修理に出してたので、間があいてしまいました。
完走された方おめでとうございます。
初めての方よろしくおねがいします。

『レインレイン・ボウ』 加納朋子 集英社 275P 【C】
『ゲームの名は誘拐』 東野圭吾 光文社 301P 【C】
『ネイバーズ・ホームサービス』 前川麻子 集英社 220P 【C】
『スペース』 加納朋子 東京創元社 241P 【C】
『手紙』 東野圭吾 毎日新聞社 357P 【C】
『ウエルカム・ホーム』 鷺沢萌 新潮社 221P 【C】
『時計を忘れて森へ行こう』 光原百合 東京創元社 261P 【B】
とても心地のいい1冊でした。
『十八の夏』 光原百合 双葉文庫 308P 【C】
『クリスマスの4人』 井上夢人 光文社 314P 【D】
『あきらめのよい相談者』 剣持鷹士 東京創元社 236P 【C】
『孔雀狂想曲』 北森鴻 集英社 286P 【C】
『二人道成寺』 近藤史恵 文藝春秋 227P 【D】
『夢を見ずにおやすみ』 鷺沢萌 講談社 210P 【C】
『水上音楽界の冒険』 若竹七海 創元クライム・クラブ 255P【D】
『密室は眠れないパズル』 氷川透 原書房 283P 【D】
『もう切るわ』 井上荒野 恒文社 202P 【D】
『モルヒネ』 安達千夏 祥伝社 232P 【D】
『鎮火報』 日明恩 講談社 460P 【D】  
640(・Д。)(☆☆☆☆☆☆4184):2005/03/21(月) 22:22:02
HANAさん、楓さん、完走おめでとうございます。

メビウスの殺人 我孫子武丸 講談社文庫 284P

殺人事件や登場人物よりも、それを取り巻く
世間の動向の面白さに目を奪われた。
作品全体に滑稽な空気が流れているが、
それが基本となる事件の怖さを引き立てていると言うか…。【C】

あ(病だれに阿)(なぜか変換できない) 麻耶雄嵩 講談社ノベルス 288P

前作、前々作のリンクしている時間軸を一つに縁り合わせた作品。
パワーは落ちた気がする。【C】

あいにくの雨で 麻耶雄嵩 講談社ノベルス 251P

登場人物や街の名前に、昔懐かしいアニメや特撮の
登場人物の名前が引用されててちょっと微笑ましかった。
魅力的な探偵役が居ないのが
他の作品と比較して見劣りする理由だろうか。【C】
641干瓢(☆☆2110):2005/03/21(月) 23:50:30
HANAさん、楓さん、完走おめでとうございます。
(・Д。)さん、ベンガルさん、トビ子さん、HANAさん、楓さんありがとうございます。
ここのスレに書き込むのが楽しみで読書にも熱が入る今日この頃です。ここってホントに良スレですね〜

『コインロッカー・ベイビーズ』上下巻 村上龍 講談社文庫 258p+248p=506p
生き別れたキクとハシがそれぞれラストで目的を達成する瞬間は圧巻。【B】

『少女地獄』夢野久作 角川文庫 274p
滲み出てくる独特の雰囲気が何とも言えません。【C】

『スナーク狩り』宮部みゆき 光文社文庫 395p
同じ時間を複数の人物が様々な行動をし、息もつかせぬ迫力で最後まで一気に読ませます。
やはり宮部小説にハズレなしです。【C】

『塩狩峠』三浦綾子 新潮文庫 389p
この作品がキリスト教に対し独善的である傾向はあったものの、主人公の生き方には共感が持てました。【B】

『海と毒薬』遠藤周作 新潮文庫 174p
この作品は現代が抱えている問題を強く示唆していると思います。
恐喝され親の通帳から数百万もの金額を下ろす子供、人を殺しても平然として罪の意識に
苛まれることなんて決して無い子供・・・。例を挙げれば枚挙に暇がありません。
すごく考えさせられる内容でした。【A】
642緑電話(☆☆8344):2005/03/22(火) 16:00:01
完走された方々、おめでとうございます。

『亜愛一郎の狼狽』 泡坂妻夫/創元推理文庫 P369【B】
『白い兎が逃げる』 有栖川有栖/講談社 P311【C】
『呪音』 大石圭/角川ホラー文庫 P314【D】

『ロートレック荘事件』 筒井康隆/新潮文庫 P214
こういう系統のミステリは、頭が真っ白の内に読んだ方が良いんだろうな、と。
決して面白く無かった訳では無いけれど、作者が施したトリックが分りやすい上に
解説部分が長過ぎて少しばかり辟易としてしまう【C】

『モロッコ水晶の謎』 有栖川有栖/講談社 P236
何となく買った有栖川新刊。どことなく何時もより内容的に薄い感じが。
個人的に「推理合戦」が一番面白かった。其の顛末に思わずニヤリ【D】

『夏と冬の奏鳴曲』 麻耶雄嵩/講談社文庫 P708
読解力が無いからなのか何なのか、読了後は暫くモヤモヤしてました。
何が如何してそうなるのか余りにも気になり、思わず考察ページを網羅。
が、納得出来ず。本来そういう小説なんだろうが、スッキリしないミステリは
好きでは無い事が今回の事で判明【D】
643コウイチ(☆☆☆10194):2005/03/23(水) 00:38:34
前回の投稿より間隔が開いてしまいました。
今月からまた、頑張っていきたいなと思います。

『大人のための文章教室』 清水義範 講談社現代新書 P207

文章指南書としては、あまり強制的ではないので気楽に読めます。
意外と現代的な面白いテーマもあって楽しく読めました。【C】

『対岸の彼女』 角田光代 文藝春秋 P288

最近、小説を途中で挫折してばかりだったのですが、この作品に出会って
小説の面白さを教えてくれた気がします。
小夜子と葵の対岸にナナコがいるようで、すごく切なく感じました。
邂逅の森に続いて直木賞受賞作すごく良かったです。【B】

『生首に聞いてみろ』 法月綸太郎 角川書店 P492

もう勢いで読みました。事件起こるまで冗長すぎます。
ミステリーとしては上手くまとまってて良作だと思うのですが。
2005このミス1位の作品だったので期待していましたが残念です。【D】
644コウイチ(☆☆☆10194):2005/03/23(水) 00:39:32

『ブラフマンの埋葬』 小川洋子 新潮社 P146

ブラフマンの正体わからず、女性は情のない性格なのかと感じてしまう結末でした。
雰囲気を楽しむ作品かな。そういう感じの僕は苦手ですが。【D】

『夜のピクニック』 恩田陸 新潮社 P342

あまり面白いと思った作品は少ないですけど、著者の作品は個人的にすごく好みです。
高校の行事である歩行祭の状況を延々と描いた作品ですが、そのなかで登場人物の
心の動きや情景の臨場感がリアルで共感する部分多かったです。
この作品は本当に面白かったです。【B】

『幸福な食卓』 瀬尾まいこ 講談者 P231

読みやすくて、とてもやさしさが伝わってくる作品でした。
著者の作品は初めて読みましたが、現代風な感じで楽しく読めました。
ただ、ラストがあまりにも唐突だったような気がします。【C】
645テタ(☆☆9067):2005/03/23(水) 19:56:30
干瓢さん、HANAさん、楓さん、コウイチさん、完走おめでとうございます。

『十二夜』ウィリアム・シェイクスピア 白水Uブックス 174p
シェイクスピアが何度か取り上げている、とりまちがいの喜劇。
でも、これは読後感がすっきりしない。
【C】

『天体力学のパイオニアたち 上』F・ディアク、P・ホームズ シュプリンガー・フェアラーク東京 206p
天体力学とそれに関連したカオスを話題にしている。
グリックの本をさらに内容的に掘り下げたかったようだけど
このままでは一般向けとしてはきつい。
【C】
646みんちー(☆☆☆5740):2005/03/23(水) 23:49:11
1ヶ月振りです。
完走の方おめでとうございます。
新規の方よろしくお願いします。

『七王国の玉座〈上〉〈下〉―氷と炎の歌〈1〉』
ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 446p 446p

北の大狼スターク家、黒い牡鹿バラシオン家、
金の獅子ラニスター家、ドラゴンの子孫ターガリエン家。
七つの大国を舞台に王位争奪戦が今幕を開ける!
ひたすら長い。そんでもってあまり話進んでない。【C】
647HANA(11☆)1410:2005/03/24(木) 05:37:29
(・Д。)さん、干瓢さん、テタさん、みんちーさん、ありがとうございます。
楓さん、コウイチさん、完走おめでとうございます。

『呪いの都市伝説 カシマさんを追う』 松山ひろし アールズ出版 223p
「カシマさん」に色々な角度から検証を加えている。曰く伝染性、四肢欠損、撃退法等。
迫れば迫るほど正体が茫漠としてわからなくなる感じ。噂の幅が広すぎるのかも。
それにしても「カシマさん」がこれほどの幅を持っているとは驚きである。
バリエーションで一番怖かったのは肉塊の話かなあ。詳しくは「カシマさん 肉片」でググっていただきたく。【C】

『大東京三十五区 亡都七事件』 物集高音 祥伝社 249p
探偵小説集。
トリック自体は肩透かしを食らうものが多いが、(学帽事件等それだけはやめてくれ・・・っていうトリックだったし)雰囲気作りがなかなか上手い。
大正、昭和初期の帝都東京に興味があれば一読して損はないかも。
個人的に好みなのは「地ノ底ノ怪座敷」「悪魔ノ命ジタル殺人」。
特に前者は実に上手だった。【C】
648HANA(11☆)2221:2005/03/24(木) 05:38:31
『電脳猟奇』 友成純一 ぶんか社 334p
スナッフビデオとインターネットをテーマにしたホラー・・・ってそんなストーリ解説は意味を成さないほど前編にパワーが溢れている。
殺す方も殺される方もみんなアレなので、終いには人間をモノとして認識できるようになる。
ヒューマニズム等ただの幻想、この感じは仏教の不浄観読んだ時と似ているな。
とりあえず我々が平凡にキーを叩いている裏でこのような取引が行われているであろうし、我々がいつ其処に足を踏み入れてもおかしくないのだ。【B】

『モダン都市文学Z 犯罪都市』 川本三郎編 平凡社 477p
1920−30年代に発表された作品の中から、東京と犯罪に関するものを選りすぐっている。
有名どころが多いので佐藤春夫、潤一郎、水谷準、乱歩は何回も読んだことがあるが、プロレタリア系は初めてでワンパターンとはいえなかなか新鮮だった。
連作「諏訪未亡人」はただの誘拐事件から作者が変わるごとに飛行機墜落、国際謀略組織、地下アジト等どんどん話が大きくなっていき、上手くまとまるのか別の意味でドキドキした。
実際の事件を作家が競作するといった作品は面白かった。いまやったら人権派なるもののためにえらいことになるのであろうが・・・【C】
649ベンガル(1554):2005/03/25(金) 02:09:54
HANAさん、楓さん、コウイチさん、完走おめでとうございます。

「悪女について」 有吉佐和子 新潮社文庫 471P
とてもおもしろいお話でした。謎の死を遂げた美貌の女実業家・富小路公子
彼女に関わった27人への男女のインタビューのみで構成された、変わった
趣向の小説です。ある人はあんな酷い女はいないと言ったり、あんないい人は
いない、と褒めたたえたる。 証言をつなぎあわせることにより、点と点が
つながり線になるのがおもしろい。
読み手にいろいろ想像させてくれて、とてもおもしろかった。【A】


「female(フィーメイル)」 小池真理子、唯川恵、室井佑月、姫野カオルコ、
乃南アサ 新潮文庫 171P

エロスをテーマにした短編集。読んだ事のない作家の小説が読めて
新鮮で楽しめた。官能小説といってもそんなにどろどろしてないのも
良かった。
私が好きなのは、乃南アサの短編で、小学生の男の子の性の芽生えの話。
心理描写が上手く、男の子のドキドキ感がよく伝わってきておもしろかった。
【C】
650ベンガル(1554):2005/03/25(金) 03:26:23
HANAさん、楓さん、コウイチさん、完走おめでとうございます。

「悪女について」 有吉佐和子 新潮社文庫 471P
とてもおもしろいお話でした。謎の死を遂げた美貌の女実業家・富小路公子
彼女に関わった27人への男女のインタビューのみで構成された、変わった
趣向の小説です。ある人はあんな酷い女はいないと言ったり、あんないい人は
いない、と褒めたたえたる。 証言をつなぎあわせることにより、点と点が
つながり線になるのがおもしろい。
読み手にいろいろ想像させてくれて、とてもおもしろかった。【A】


「female(フィーメイル)」 小池真理子、唯川恵、室井佑月、姫野カオルコ、
乃南アサ 新潮文庫 171P

エロスをテーマにした短編集。読んだ事のない作家の小説が読めて
新鮮で楽しめた。官能小説といってもそんなにどろどろしてないのも
良かった。
私が好きなのは、乃南アサの短編で、小学生の男の子の性の芽生えの話。
心理描写が上手く、男の子のドキドキ感がよく伝わってきておもしろかった。
【C】
651ベンガル:2005/03/25(金) 19:03:32
なぜか、連投になってました。すまそ。
652(・Д。)(☆☆☆☆☆☆5181):2005/03/25(金) 22:32:28
コウイチさん、完走おめでとうございます。

メルカトルと美袋のための殺人 麻耶雄嵩 講談社ノベルス 280P

麻耶雄嵩入門編として最適。
作りこまれてる!とまでは思わないが、ベースがしっかりしている。【B】

鴉 麻耶雄嵩 幻冬舎推理叢書 374P

ちょっとだけ今までの作品とは違う雰囲気&時間軸。
しっかり最後にはお家芸を見せてくれるので安心して読める。
荒削りな部分も減ってきた。【B】

木製の王子 麻耶雄嵩 講談社ノベルス 343P

最低限の常識を弁えた上でやりたい事をやってる一冊。
大分スタイルも洗練されてきて、角が取れたように感じる。
ここらへんなら結構ラクに読めるんじゃないだろうか。【B】
653コウイチ(☆☆☆☆783):2005/03/25(金) 23:07:56
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。

『ナラタージュ』 島本理生 角川書店 373P

恋愛小説久しぶりに読みました。王道な感じのストーリーです。
文章は微妙に読みづらかったです。中盤まで物語は平坦なので、それまでは少し退屈でしたが、
終盤は主人公の心の葛藤がすごく伝わってきましたね。正直、泣きました。【C】

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』 山田真哉 光文社新書 216P

最近売れている新書を。会計の入門書の入門という感じの身近な題材から会計について
解説された本ですが、タイトル通り笑える部分が所々あって面白かったです。
著者の書かれた本を、もっと読んでみたいなと思いました。【C】
654ベンガル(3219):2005/03/26(土) 04:04:11

「芸妓峰子の花いくさ」岩崎峰子 講談社+α文庫 334P

祇園で舞妓デビューし、6年間売り上げナンバーワンの舞妓だった著者の
自叙伝。普段はのぞくことのできない祇園の深部を支える人々の暮らしや、
舞妓さんや芸妓さんの裏話がおもしろかった。
一言で言うと「女の戦いすご〜こわ〜」みたいな… 【B】

「化粧」上・下 渡辺淳一 講談社文庫 682P、609P
これも京都祇園のお話。老舗料亭の美人三姉妹の恋愛話ですが、
それぞれが全く性格も恋愛の考え方も違うし、展開が早いのでさくさく
読めてよかった。【B】
655りーす:2005/03/26(土) 14:50:33
>>621
遅レスですみません。
題名となっている世界の終わりを描いた短編をはじめ、死者が自分の存在を忘れさせないため、
クラス会を開催するという、ちょっとホラーな話など、4編が収録させています。

(・Д。)さん、干瓢さん、完走おめでとうございます。
ベンガルさん、よろしくお願いします。


うぅ、最近ルーター壊れかけなのか、接続出来ない現象が・・・
656りーす(12☆2445):2005/03/26(土) 16:53:17
『Q&A』恩田陸(著)(幻冬社)309p【C】
様々な組み合わせの人物による質疑応答で、ある事件の真相に迫るという手法。
Q(質問)は地の文で、A(回答)は会話文という構成になっています。

『死にぞこないの青』乙一(著)(幻冬社文庫)212p【C】
乙一。なんだか人気があるようなので、初挑戦です。
担任のアホ教師から虐められるようになった少年の前に「死にぞこない」の男の子が現れるようになって・・・。
うーん、話は読ませるのだけど、ホラーと言う程でもない。

『寂しい国の殺人』村上龍(著)(シングルカット社)94p【C】
神戸のあの事件を題材に、『近代化の終焉』というテーマで村上龍が挑んだ作品。

『100万回生きたねこ』佐野洋子(著)(絵)(講談社)30p【A】
大昔に読んで、心のどこかに引っかかっていた一冊を再読。名作です。
これでカキコ500冊目。
657白川道(☆☆☆☆☆☆1460):2005/03/27(日) 01:37:34
ヘミングウェイ『武器よさらば』新潮文庫 488p・・・【B】
村上春樹『海辺のカフカ(上)』新潮文庫 486p・・・【B】
太宰治『新樹の言葉』新潮文庫 338p・・・【B】
吉行淳之介・開高健『対談 美酒について』新潮文庫 237p・・・【C】
白川道『星が降る』新潮文庫 343p・・・【C】
658(・Д。)(☆☆☆☆☆☆6216):2005/03/27(日) 14:14:15
白川道さん、完走おめでとうございます。


おバカさん 遠藤周作 遠藤周作文庫(講談社) 330P

誠愚は奸智に勝る。そして面白いから、読ませる。
お手軽に読めてお手軽に色々考えさせられる。【B】

ナイトブリード 友成純一 ハルキ・ホラー文庫 236P

現代社会に突如妖怪が出現した!って雰囲気が好き。
精緻な人間観察は機械のように冷たく正確かつ、スプラッター。
心なしかオモイデ教あたりと同じ臭いがする。【C】

現代語訳竹取物語 川端康成 新潮文庫 160P

やっぱり川端文章は素敵。
教材としてではない竹取物語がこれほど面白いとは。
でも主役は後半60Pに渡る物語解説の方だと思った。
解説だけでも立ち読みの価値あり。【C】

ワニ眼の朝ばしり 沢野ひとし 角川文庫 309P

面白かった時は面白かった、つまらなかったときはつまらなかった、と
ハッキリ書いているところに好感が持てるし、同意である。
スポーツは大嫌いだけど、体を動かしたくなった。
…春休みとは言え、こんな時間に2chに書き込みしてる人間が言う台詞でもないか。【C】
659無名草子さん:2005/03/28(月) 01:31:03
>>655
レスありがとうございました。
もう1回読んでみたくなってきました。
660659:2005/03/28(月) 01:32:21
すみません、↑は621です。
661丹波(☆☆☆2119):2005/03/28(月) 17:59:53
ベンガルさん、はじめまして。よろしくお願いします。
白川道さん、完走おめでとうございます。

『草枕』 夏目漱石 新潮文庫 227P
かなり前に購入してずっと読まずに本棚に眠っていた一冊でしたが、
やっと読み終わりました。物語の部分はすごく読みやすいけど、思想めいた
箇所はかなり複雑で難解。でも漱石文学の中で押さえておきたい一冊です
よね。【B】

『くたばれPTA』 筒井康隆 新潮文庫 238P
筒井康隆のショートショートって独特の癖があって面白い。読み始めたら
止まらない!【C】

『秘密のひととき』 赤川次郎 集英社文庫 287P
短編5本を収録。「日常に普通にいる人々の意外な一面」をテーマに話は
進む。【C】
662干瓢(☆☆3532):2005/03/28(月) 19:52:15
コウイチさん、白川道さん、完走おめでとうございます〜!

『流星ワゴン』重松清 講談社文庫 477p
こんなに自分が泣くとは思いませんでした。最後の方は泣き過ぎて落ち着いて読めませんでしたw
橋本さんが何か好き。何か最高評価ばっかり出して恐縮ですが【A】

『だって、買っちゃったんだもん!』中村うさぎ 角川文庫 239p
バカだ、バカすぎる・・・。
こんなバカなことばっかり書いて、本が出せるのだから凄い女。
でも稼いだ金が片っ端からドルガバやらシャネルやらに消えていくだけなので羨ましくは無いがw
しかし本当に笑えて、主張はかなり筋が通っていて、潔さもあり、共感できてしまう。
単に偽善を装っているだけの人間よりも、よっぽど人畜無害、かつ親しみが湧くというものです。
下の作品と同じ評価ってのも変ですが【B】

『ドグラ・マグラ』上下巻 夢野久作 角川文庫 324p+382p=706p
チャカポコの部分など読みづらいところが何箇所かあれど、非常に完成度が高く、文章が練られている。構想十年は伊達じゃない。
ただ、何回も読み込むことによってより味が出る作品と思われるので、評価を現段階でつけたくないところですが、
あえてつけるとすれば、今回は【B】
663ですな(☆☆☆☆☆9390):2005/03/29(火) 00:14:24
J.R.R.トールキン「指輪物語 二つの塔」下評論社272P
初めて読んだ時に比べて奇妙に楽しい印象を受けて困惑しました
版型の違いによるものでしょうか【C】

マーク・トウェイン「王子と乞食」角川書店506P
原著の挿絵と各章見出しのカットが完全に収録されています
特にカットのデザインは力強く見事なものです
物語ももちろん完訳で非常に読み応えがあります【B】

フランシス・ジャム「三人の乙女たち」青土社597p
詩人の散文集
晩年の比喩を駆使したには訳者もてこずらされた感がありますな【C】
664ですな(☆☆☆☆☆☆494):2005/03/30(水) 00:19:52
飯田譲治・梓河人「アナザヘヴン2」角川ホラー文庫
1:285P 2:255p 3:300p 4:264p

キャラの立て方も小刻みな場面転換もギャグの頻度もいかにもテレビドラマ風ですな
精神世界への傾倒すら一種の演出なのでしょう
よく出来ていますが軽々しい【C】
665HANA(11☆)3174:2005/03/30(水) 10:57:38
ベンガルさん、ありがとうございます。
白川道さん、ですなさん、完走おめでとうございます。

『幻想と怪奇 ポオ蒐集家』 仁賀克雄編 ハヤカワ文庫 357p
ホラーアンソロジー。
冒頭はダーレス「淋しい場所」ダーレスはクトゥルー神話が有名だがこのようなしっとりした短編もあるとは知らなかった。
他にもロバート。・ブロック「ポオ蒐集家」ディック「植民地」ジャコビ「水槽」などがお気に入り。
サイコホラー好きには「すっぽん」「はやぶさの孤島」などもあり、万人にお勧めできると思う。【B】

『冥い天使のための音楽』 倉坂鬼一郎 原書房 278p
ミステリー。
倉坂鬼一郎の場合、暗示的な文体だけで話を進めていく手法をよく使うことがあるが、今回は完全に裏目に出た感じ。
吸血鬼二人組の場合はキャラが立っているのでそれほど感じないが、今回のような場合だと人物不在のような印象を受ける。
ただ人が殺されて庭に埋められるだけ。それだけの印象しか持てなかった。
もう一度『赤い額縁』のような傑作が読みたい。【E】

『人間・廃業・宣言』 友成純一 洋泉社 318p
映画評論。
問題は紹介された映画のほとんどを自分が見ていないため、評論もわからない部分が多々あったこと。
やはり映画を見てから読むべきだったかなあ、でもこれだけ多くの映画見る暇ないしなあ・・・
それでもティム・バートンをスピルバーグの対比とかマトリックスに関しては面白く読めた。【C】
666光政(2679):2005/03/30(水) 21:01:53
コウイチさん、白川道さん、完走おめでとうございます

『強制された健康』 藤野豊 吉川弘文館 219p
厚生省が設立された経緯や戦前の国家的健康運動やその陰で
迫害された障害者の存在など興味深かった。
ただもう少し考察が深かったら良かったかな。【C】

『義経上下』 司馬良太郎 文芸春秋 計988p
大河ドラマもやっているでいい機会だと思い読んでみたら
読む前は「義経=悲劇の英雄」というイメージだったのに
読んでるうちに、こいつただの馬鹿だなって思えてしまった。
いままでの自分の思う義経のイメージと全然違ってびっくりした。【C】
667無名草子さん:2005/03/30(水) 23:17:52
参加者各位

細かいことで恐縮なのですが、時折レス中のページ数とハンドルの横にある総ページ数の
食い違いがある方がいらっしゃるのでので注意されたいと思います。総ページ数は各位の月の
最終書き込みの数字を、月間読破数はレス中のページ数の合計を表示しておりますので、
両者の辻褄が合わない場合がありますがご了承下さい。
また、こちらの集計ミスを発見された際には、HPの下にある掲示板にてご指摘下さい。
その他お気づきの点がありましたら、そちらもよろしくお願いします。

只今3月分の集計を行っております。4月1日に更新予定です。

http://books.fc2web.com/
668緑電話(☆☆☆109):2005/03/31(木) 08:25:03
完走された方々、おめでとうございます。

『灰色の砦』 篠田真由美/講談社 P364
トリック及び犯人については、決して目を見張る物が有る訳では無い。
人物描写については考え物。だが、物語り自体は中々面白いと思う【C】

『シャム双生児の謎』 エラリィ・クイーン/新潮文庫 P386
可成り読み辛かった。物語りが、という事では無くて“文体”が。
海外物を読む時は、訳者を選ぼうと思った1冊【C】

『殺戮にいたる病』 我孫子武丸/講談社 P258
伏線の張り方や趣向は目を見張るものも有るとは思うが、読了後は
エログロ猟奇系という事しか頭に残らなかった1冊。
妙に露骨過ぎる為か、折角の伏線が無駄になっている感じがするし、何より
其の露骨さでトリックに気付いて後悔……【D】

『0の殺人』 我孫子武丸/講談社文庫 P226 【D】
『メビウスの殺人』 我孫子武丸/講談社 P228 【D】
『ペルシャ猫の謎』 有栖川有栖/講談社文庫 P303 【D】
669桜木(1529):2005/03/31(木) 13:05:42
「セカンドショット」川島誠
P203【D】
なんか下品だった。

「暗いところで待ち合わせ」乙一
P263【C】
二人の最初と最後の気持ちの変化が良かった。
最初に思ってることも、最後に気付いた事もすごくよくわかる。
670干瓢(☆☆4654):2005/03/31(木) 13:47:51
ですなさん、緑電話さん、完走おめでとうございます〜!

『流星 お市の方』上下巻 永井路子 文春文庫 345p+317p=662p
信長の妹、お市の生涯を綴った物語。【B】

『団塊老人』三田誠広 新潮新書 206p
団塊ジュニアより年下の自分には早いような気もしましたが、思うところはありました。
何にもしないでゴロゴロしているだけの奴はただのゴミ。
当たり前で、しかし重要な主張が盛り込まれていたと思います。【C】

『反自殺クラブ』石田衣良 文藝春秋 254p
IWGPシリーズ第5弾。
短編だとそろそろ物足りなさを感じます。
このシリーズもそろそろ主要キャラ総出場の長編を書いてくれないかな〜
劇場版名探偵コナンみたいにw【C】
671無名草子さん:2005/03/31(木) 19:55:44
670さん
『反自殺クラブ』の意見に賛成です!
672(・Д。)(☆☆☆☆☆☆7180):2005/03/31(木) 22:45:17
ですなさん、緑電話さん、完走おめでとうございます。

黄金竜伝説 友成純一 早川書房 488P

近未来都市のお話。
予言やらメイスンやら超日本史やらと、マニアも涎ダラダラのギミックがいっぱい。
それにしてもやっぱり世界破滅型の臭いがする。
タイトルがエヴァのモジリとかだったらもっと売れただろうに。
目立たない、勿体無い。【B】


乱調文学大辞典 筒井康隆 講談社文庫 195P

こういう文字かくて笑えるのは大好きです。
たまに頭が筒井さんのこういう部分を欲する。
後半の流行作家になるために、は
今では少し条件も変わってくるのかも知れません。【C】


やつあたり文化論 筒井康隆 新潮文庫 281P

文化論内でドタバタが起こってないのが
ちょっと物足りなかったりしました。
最後の方は朝日新聞がリアルでドタバタする内容だったので
とっても面白かったですっ【C】
673ベンガル(3471):皇紀2665/04/01(金) 01:18:28
白川道さん、ですなさん、緑電話さん完走おめでとうございます。

「エリカ」 小池真理子 中央公論新社 292P

プレイボーイと40歳の独身女性の恋愛の話
単純な感想は、私はあまりこういう恋愛は好きじゃないなー、と。
淡々としたストーリーで、どっぷりハマるかんじの恋愛小説ではなかった。
小池さんの書くせつな〜い恋愛物が好きな私としては、ちょっと
物足りなかったです。【E】
674無名草子さん:皇紀2665/04/01(金) 03:51:56
市原憲克 の検索結果 約 53 件中 1 - 15 件目

おまいらまだまだ手ぬるいぞ

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675無名草子さん:皇紀2665/04/01(金) 03:55:20
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676猫(5252):皇紀2665/04/02(土) 00:51:01
『まともな人』養老猛:内容かぶってるなぁC
『あ・じゃ・ぱん』矢作俊彦P777:
すごく洗練されたカンジの文章で奇想天外な物語を描く。
チャンドラーの『さらば愛しき女よ』を骨組みに、
様々な文学作品の引用が話の流れを彩る。(三分の二が他作品からとったものだという)
戦後史の知識や読書量が多ければ多いほど楽しめるであろう作品。
私でも楽しめたのだからそれなのなくても楽しめる♪Aー

不思議の国のアリス ルイスキャロルP180
ふしぎなお話C

全然読んでないなぁ・・・
677りーす(12☆4092):2005/04/02(土) 09:52:40
ですなさん、緑電話さん、完走おめでとうございます

『アッシュベイビー』金原ひとみ(著)(集英社)190p【D】
エロとグロと変態で下品な話。お勧めはしません。
前作よりも劣ります。10円でも買いたくないです。

『GOTH リストカット事件』乙一(著)(角川書店)332p【C】
文章は読ませるんだけど、猟奇殺人や通り魔の話で、主人公もダークだし、疲れました。

『空の境界 上』奈須きのこ(著)(講談社)431p【C】
『空の境界 下』奈須きのこ(著)(講談社)473p【C】
ライトノベル系の見た目ですが、かなり程度は高いです。
もともと同人小説だったらしい。独特の世界観と文体。

『6番アイアンの教え』坂田信弘(著)(NHK出版)221p【C】
坂田氏は「ひかりの空」というゴルフマンガのストーリーを考えている人ですね。
678トビ子(6☆)2388:2005/04/02(土) 13:14:50
HANAさん、楓さん、コウイチさん、白川道さん、ですなさん、緑電話さん、
完走おめでとうございます。
667さま集計おつかれさまです。

「魔法」クリストファー・プリースト/古沢嘉通(訳) ハヤカワ文庫FT 526P
前作の「奇術師」みたいな作風を望んでいたけどいささか期待はずれ。
それでも南フランスを横断している気分になる。恋愛は複雑【D】

「オレンジガール」ヨースタイン・ゴルデル/猪苗代英徳(訳) NHK出版 237P
15歳のゲオルグ少年が幼少の頃死んだ父親からの長い手紙を読み始める。
宇宙の真理と生命の営みが丁寧に書かれているあたりはこの作家の得意分野
であろう。でも母親の気持ちが軽視されている気もする。そう思うとタイトルも
なんかちぐはぐ感がある【C】
679HANA(11☆)4996:2005/04/02(土) 13:56:06
トビ子さん、ありがとうございます。
緑電話さん、完走おめでとうございます。
>>667さん、集計お疲れ様です。

『UMAハンター馬子完全版1,2』 田中啓文 ハヤカワ文庫 439+572p
日本各地に続出するUMA,その謎を追うのは「大阪のおばはん」
ネッシー、雪男からチュパカブラ、グロブスター果ては○○○○○○○にいたるまで前編ダジャレとパロディの嵐。
特に美味しいのはレッドキングネタと「西の空に、明けの明星が輝く頃、ひとつの光が(略)」ネタ。
これはキャラクター造型した時点で勝ちだと思ったなあ。
それにしても無事完結してよかった・・・【B】

『木製の王子』 麻耶雄嵩 講談社文庫 462p
ある意味続きものなので、一部わからない所あり。
分単位のアリバイ崩しを期待して読みだしたが・・・これアリなのかな。
一種のクローズドサークル物として読んだ方が騙されないですんだかもしれない。
それにしても各章の冒頭が最後に納得させられたのは流石。【C】

『失踪症候群』 貫井徳郎 双葉文庫 349p
若者の連続失踪事件に探偵チームが挑む。
現在の身分証明制度の盲点を突いた点には、上手いなと感心させられた。
今回は探偵役一人だけに焦点があてられていて、その他の探偵役の影が薄かったが、三部作ということで徐々に明かされるのに期待したい。【C】
680テタ(☆☆9200):2005/04/02(土) 23:02:32
白川道さん、ですなさん、緑電話さん、完走おめでとうございます。

『天体力学のパイオニアたち 下』F・ディアク、P・ホームズ シュプリンガー・フェアラーク東京 133p
話として散漫。テーマで引き付けきれてない。
【C】
681りーす(12☆4573):2005/04/04(月) 02:18:08
『親指さがし』山田悠介(著)(幻冬舎)230p【C】
子どもの頃にやった他愛の無いゲーム「親指さがし」。そこから恐ろしい事件が起こるのですが・・・。
ホラーとしての切り口、内容はなかなか良いんだけど、やはり作者としての力量不足が
文章に出てしまっている感じを拭えない。

『HARRY THE DIRTY DOG』Gene Zion(著)(Harper Trophy)28p【C】
『ロンパーちゃんとふうせん』酒井駒子(著)(白泉社)34p【C】
『裸の王様』ビートたけし(著)(新潮社新書)189p【C】
682HANA(11☆)6406:2005/04/07(木) 16:55:30
『ルバイヤート集成』 オマル・カイヤーム 矢野峰人訳 国書刊行会 292p
矢野峰人が訳したルバイヤートを一冊に収録したもの。
全体的に現世の無常と酒を歌ったものが多く、なにやら仏教的ですらある。
七五調の格調高い文体を満喫できた。【B】

『香山滋全集12』 香山滋 三一書房 486p
この巻から少年小説に入る。
少年小説とはいえ秘境、秘法、美少女といったいつもの香山節は健在。
少年向けということで顕著になったような気もする。
個人的に好みなのは海底牢獄かな。【C】

『火刑法廷』 ジョン・ディクスン・カー ハヤカワ文庫 341p
本格ミステリと怪奇小説の融合。
密室、消えた死体、毒殺魔、転生といったカー独特の雰囲気が実に上手く使われている。
探偵の推理で全てが解決したら最後で逆転、という構図は最近はよく見られるがこの時代は少ないのではないか。
ミステリ好き、怪奇小説好きのどちらが読んでも満足できると思う。【B】

『8の殺人』 我孫子武丸 講談社文庫 291p
著者のデビュー作。
第一の殺人のトリックはすぐに解けた。
それにしても最初で冤罪を匂わせているが、これはアンフェアではないか。
ネタばれになるからこれ以上はいえないけど・・・【C】
683コウイチ(☆☆☆☆1918):2005/04/07(木) 20:52:23
ありがとうございます。
白川道さん、ですなさん、緑電話さん、完走おめでとうございます。

『キマイラの新しい城』 殊能将之 講談社ノベルス 309P

石動戯作シリーズ5作目。
中世ヨーロッパの騎士の亡霊に取り付かれたテーマパークの社長からの依頼。
個人的には、本作のようなくだらないストーリーは好きですね。
社長と若者の間にめばえる意味不明の友情が可笑しかったです。【B】

『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 新潮文庫 221P

若い人に勧めてあげたい本。
でも自分は年寄りなので、お腹いっぱいなところありました。【C】

『バッテリー』 あさのあつこ 角川文庫 255P
『バッテリーII』 あさのあつこ 角川文庫 350P

大変面白かったです。一昔前のスポーツ漫画みたいな感じでしたが
意外と男臭くないので読みやすいです。
巧君と豪君の心の葛藤が良いですね。続きもはやく読みたいです。【B】
684(・Д。)(☆☆☆☆☆☆8775):2005/04/08(金) 18:00:56
 世界トホホ映画劇場 大畑晃一 小学館 242P
世界各地の変な映画を紹介。
地域的には、以外にもメキシコが量的にも凄い。
日本で入手できるようなメジャーなトホホ映画は一切紹介されてないので、
本当の映画マニアだけが楽しめる本。一見さんには難しいです。【D】

 ひるめしのもんだい 椎名誠 文春文庫 279P
変わり映えしないが面白いのは椎名誠さんのスゲーところ。
肩の力を抜いて楽しみたい。【C】

 さらばモスクワ愚連隊 五木寛之 講談社文庫 256P
人間を上手に描ける人、小説も面白い。
こういう真摯な本を読めて良かった。【B】

 マリア様がみてる〜妹オーディション〜 今野緒雪 コバルト文庫 215P
続きモノなので今までのを読んだ事を前提に進めると、久々にヒット。
のハズなんだけど納得できない部分も少しずつ増えてきてちょっと辛い。
懸念していた俗っぽさは回避したものの、
別方向での俗っぽさが残ってしまって個人的不満。【C】

 短編小説集 荒俣宏 集英社文庫 317P
やっぱ荒俣さんは面白い。
全体的に「荒俣ワールド炸裂!」って感じでした。
ただ、一作一作が濃いから入門向け短編集にはなれない気がする。【B】

 極楽イタリア人になる方法 パンツェッタ・ジローラモ ワニの選書 286P
イタリア人になりたい。と思わせる一冊。
…イタリアっていいなぁ。寛大で。【B】
685光政(3693):2005/04/10(日) 15:07:29
『戦争学』 松村劭 文藝春秋 221p
特に古代、中世の戦いは歴史書にも載っていないので
とても勉強になった。【B】

『零式戦闘機』 吉村昭 新潮社 312p
牛車で飛行機を運ぶ話がすごく印象に残った。【C】

『人間の土地』 サンテグジュペリ 新潮社 243p
難しくてなかなか理解しにくかったが意味を考えるというのも
なかなか面白かった。【B】

『情報と国家』 江畑謙介 講談社 238p
この人の本は大変読みやすくいっきに読めた。
情報の落とし穴については納得するところが多々あった。【C】
686楓(☆☆☆4142):2005/04/10(日) 21:14:12
完走された皆様おめでとうございました。

『フクシノヒト』 役所てつや案・矢崎綜一著 文芸社 262P
役所の福祉課のお話。もっと各ケースのエピソードをゆっくり読みたかった。 【C】

『死なないで』 井上剛 徳間書店 314P
主人公は超能力を持っているって設定。設定はともかくとして、
両親との確執というか溝がえらく簡単に解決してしまってるのがどうも・・・。 【D】

『相棒に気をつけろ』 逢坂剛 新潮文庫 350P
普通に楽しく読めた。エンタメ小説。 【C】

『月夜の晩に火事がいて』 芦原すなお 創元推理文庫 521P 
「ミミズクとオリーブ」「嫁洗い池」はすごい好きだったんだけど、
これはイマイチ。 【C】

『プレゼント』 若竹七海 中公文庫 314P
後味悪いので、ちょっとなあ。若竹さん好きな作家なんだけど。 【C】

『さくら』 西加奈子 小学館 377P
ある一家の物語。でも家族小説って感じでもないような気が・・・。
文章というか表現がすごくキレイで、読んででとても心地いい。
とても優しい小説でした。ラスト泣きました。 【B】

687(・Д。)(☆☆☆☆☆☆9518):2005/04/11(月) 20:59:16
珍獣戯話 吉行淳之介 毎日新聞社 233P

吉行さんはこんな優しい感じのエッセイも書くのか。
題材が動物な事も含め、読んでいて落ちつくエッセイ。
写真のところの「親父ギャグ」も逆に心和ませるから不思議。
でも量がちょっと物足りないかな?【C】

博物誌 ルナール 新潮文庫 262P

こちらも動物が題材。最近荒んでいるのか動物好き好きモードだ。
挿絵の妙技もさる事ながら、ルナールの詩からは
動物の行動が生き生きと伝わってくる。
長いもので評価少ないのが残念、とあとがきにあったが、
僕はこういう、短いセンテンスで幸せにしてくれる詩の方が好きだ。
日本人だからなのか、疲れてるのかは知らんが。【B】

金谷上人行状記 横井金谷 東洋文庫 248P

爆笑系奇人エッセイ。
昔風の語り口が読んでいて心地良い。
作者の金谷上人には、自己弁護やらエゴイズムやらが少ないのでお勧め。
解説がジャマに感じる人も多いと思うが、
民俗学的見地や補足の意味からはあの解説も必要なので許してやって下さい。
まぁ僕もちょっと多すぎるかなって思ったけど。【B】
688HANA(11☆)7706:2005/04/12(火) 17:47:10
『江戸川乱歩全集第25巻 鬼の言葉』 江戸川乱歩 光文社文庫 683p
前編からミステリに対する愛情が漂ってくる一冊。
概ね海外ミステリの紹介が中心だが、一部国内作家を紹介した部分があり国内好きとしてはうれしい限り。
しかしこうして見るとミステリ黄金期には本当に名作が多いという事がわかる。
まだ読んでない本が読みたくなる一冊。【B】

『幻想と怪奇 宇宙怪獣現る』 仁賀克雄編 ハヤカワ文庫 381p
ホラーアンソロジー。
ピンからキリまであるが、概ね良作が多い。
個人的に面白かったのは「その名は悪魔」「裁きの庭」「ハリー」「宇宙怪獣現る」
こうして見ると割と古典的な怪談が好きということがばれるな。【C】

『朝鮮民族を読み解く』 古田博司 ちくま学芸文庫 236p
朝鮮民族の思考法について考察している。
これを読むと何故反日になるのか。おぼろげながら理解できる気がする。
彼らは結局、中華秩序から逃れえぬものなのだな。
後は脳内勝利が李氏朝鮮の時代からあったと知って、大笑いできた。【C】
689はんぺん(296):2005/04/12(火) 23:01:13
初めて参加します。よろしくお願いします。

『落下する夕方』 江国香織 角川文庫 296p
衝撃的なラストもそれまでの人物描写がしっかりされていたためか、そこまでの違和感は感じず。
でも全体的にいまいち理解出来ない。雰囲気は凄く好きなのに。
私の読みが甘いのだろうか…。【C】
690ですな(☆☆☆☆☆☆1721):2005/04/12(火) 23:42:14
お褒め下さった皆様有難うございます
無名草子殿集計お疲れ様です

飯田譲治・梓河人「アナザヘブン」角川ホラー文庫上427p下414p
熱く濃い出来ですな【B】

モーリス・ルブラン「八点鐘」新潮文庫390p
これは俺のオルタンスじゃねえ
ずっと南洋一郎を読んでいるべきでした【D】
691干瓢(☆☆5771):2005/04/13(水) 00:39:45
はんぺんさん、これからよろしくお願いします。

『69 sixty nine』村上龍 集英社文庫 244p
疾走感溢れる青春小説。主人公のぶっ飛んだ行動がすがすがしくてとても心地いいです。
自分も高校時代にこんな無茶をしてみたかったものですw【C】

『ブルータワー』石田衣良 徳間書店 445p
SFというよりはファンタジー小説であるように思います。系列で言うと「エンジェル」みたいな。
9.11に触発されて書いたそうだが、それに関する思想は含まれていないので、純粋に物語を
楽しめるようになっているのでいいと思います。【C】

『光源』桐野夏生 文春文庫 428p
何かが解決するのではなく、破綻へ向かう小説。こういうのも結構面白いと思いました。【C】
692丹波(☆☆☆2883):2005/04/13(水) 10:57:29
HANAさん、楓さん、コウイチさん、白川道さん、ですなさん、緑電話さん、
完走おめでとうございます。

はんぺんさんよろしくお願いします。

『徹底比較!関東人と関西人』 日本博学倶楽部 PHP文庫 237P
いわゆる東西比較論。多彩なジャンルで関西と関東を比較する。なんか
同じ日本人なのにこうも色々違うのは面白いですねぇ〜。っていうか
「人種が違った?」とかそんなことまで較べんでも・・・【C】

『悪口の技術』 ビートたけし 新潮文庫 234P
読んで納得快感のエッセイ。それにしてもビートたけしって好奇心旺盛
っていうか博学っていうか。【B】

『徒然草』 吉田兼好 角川書店編 角川ソフィア文庫 293P
日本の古典文学を堪能しました。高校の時授業で習った文章もあって
思わずニヤリ。こういうの読んでるとやっぱり人間ってのは今も昔も
本質的なことは変わってないなーって感じます。滑稽な話から重たい
人生論まで,春秋に富む話が詰まってます・・・が,全段載ってるわけじゃ
ないのがちょっと残念・・。【B】

693トビ子(6☆)2945:2005/04/13(水) 22:39:47
「石のハート」レナーデ・ドレスタイン/長山さき(訳) 新潮社クレストブックス 269P
家族全員を失った少女が主役。30年の空白を隔てて彼女は自宅に舞い戻る。
少女時代の記憶と現在の感情とが錯綜しながらストーリーが進む。
もっと読みづらいかと思ったら全然よろしい。てゆか感情の出し方とか、
心理描写などが秀逸。オランダの作家は初めて読んだが、こんな素晴らしく
深い余韻が楽しめるならもっと他作品も読みたい【B】

「対岸の彼女」 角田光代 文藝春秋 288P
既婚子供有りの女性と、未婚独身の女性。二人の触れ合いと仕事の関係。
高校時代の淡くも冷たい記憶とも同時進行する。
なんかもっと、互いの幸せを醜く羨むドロドロ展開を望んでたですよ私は。
でも高校時代の派閥とか無視とかはなんとなくわかる【C】
694ベンガル(3934):2005/04/15(金) 09:22:53
はんぺんさんよろしくお願いします。

「フリッパントライフ」甘糟りり子 講談社 250P
幸せな退屈より、不幸な刺激を求めて軽はずみに、はすっぱに、過激に
生きる快感エッセイ。という帯にひかれて買ってみました。
ミラノで自分の生まれ年のシャンパンをおとり置きするなど、ゴージャスな
内容のエッセイもあれば、いろんなお店の麻婆豆腐を食べ歩くなど楽しいエッセイも
あり、とても楽しめた。【B】

「真空管」甘糟りり子 文藝春秋 213P
モータージャーナリストの女性が、ある男性と知り合い、交際を深めていくうちに、
屈折した性癖に気付くという話。
読んでいて気持ちのいいものではなかったけど、登場人物の空しい気持ちがよく
伝わってきてよかった。
【B】
695りーす(12☆6043):2005/04/16(土) 19:03:33
はんぺんさん、よろしくお願いします。

『蒼い瞳とニュアージュ』松岡圭祐(著)(小学館)253p【C】
第3のカウンセラー、一ノ瀬恵梨香登場。東京のどこかに仕掛けられた爆弾を巡る恐怖。

『ダレン・シャン 奇怪なサーカス』ダレン・シャン(著)(小学館)318p【B】
ようやく借りられました。未だに人気があるらしく、いつ図書館に行っても置いてなくて。
従来のファンタジーでは考えられないような展開だ。続きが気になります。

『富士山』田口ランディ(著)(文藝春秋)261p【C】
富士山に関連した4つの短編。某テロ宗教の話は危ないのでは?
あと、「ジャミラ」という話は、著作権に抵触しないのか疑問。

『これで英語開眼』鷲見顕斉郎(著)(洋泉社新書)233p【C】
『決断プロフェッショナル』今村栄三郎(著)(光文社新書)198p【C】
『びんぼう草』群ようこ(著)(新潮文庫)207p【C】

696みどり(477):2005/04/16(土) 19:29:36
初参加です。よろしくお願いします。

「長いお別れ」レイモンド・チャンドラー ハヤカワ・ミステリ文庫 477P
一度読んでみろ読んでみろと勧められていた作品。
言わずと知れた(らしい)名作。
もうちょっともうちょっと、で最後まで一気に読みました。
映画の「三つ数えろ」を見た後なので、
どうしてもボギーのイメージが。【B】
697はんぺん(655):2005/04/17(日) 01:27:21
みどりさん、よろしくお願いします。

『憧れの魔法使い』 さくらももこ 新潮文庫 153p
さくらももこのエッセイは笑いながらも感心させられてしまう。【C】

『世界の中心で、愛をさけぶ』 片山恭一 小学館 206p
今更感が否めないが…映画もドラマも見ずに、初セカチュー。
ぐっと来る場面もあったけど、やはりありきたり過ぎ。サク暗過ぎ。【D】
698ですな(☆☆☆☆☆☆2221):2005/04/17(日) 09:47:37
新井千裕「恋するスターダスト」講談社214p
引きこもりの青年が難病の美少女と携帯メールで交流する物語ですが
鉄棒と逆上がりを崇める新興宗教
料理する猿とオカマ男の闘いなどが登場するのは
前衛的な純文学を目指して書いたのかネタなのか
この作家の方向性に興味を感じます【C】

J.R.R.トールキン「指輪物語 王の帰還」上評論社286P
メリー君とピピン君の描き分けは難しいですな


699みどり(939):2005/04/17(日) 18:34:22
「御殿女中」 三田村鳶魚 中公文庫(鳶魚江戸文庫)462P
江戸時代の考証本。
「大奥」を見て「はて?」と思って読んでみました。
扱ってる年代が違いました……【C】


700りーす(12☆7682):2005/04/18(月) 02:40:13
みどりさん、よろしくお願いします。

『シャングリラ病原体(上)』ブライアン・フリーマントル(著)(新潮文庫)382p【C】
『シャングリラ病原体(下)』ブライアン・フリーマントル(著)(新潮文庫)386p【C】
温暖化で、氷河に埋もれていた病原菌(人類に急激な老化と死をもたらす)
が解き放たれるというバイオハザード物だけど、どうもいまいちだった。
登場人物の描き方が陳腐。

『火車』宮部みゆき(著)(双葉社)358p【B】
文字通り。消費社会の落とし穴、破産を題材としたミステリー。山本周五郎賞受賞。

『お寿司、地球を廻る』松本紘宇(著)(光文社新書)211p【C】
『星のピッカル すてきなプレゼント』ケイ漆原(著)(サンナホル出版)48p【C】
『毛糸に恋した』群ようこ(著)(幻冬舎文庫)254p【C】
701HANA(11☆)8821:2005/04/19(火) 11:01:21
はんぺんさん、みどりさん、これからよろしくお願いします。

『死霊鉱山』 草野唯雄 光文社文庫 315p
ホラーミステリ。
いわゆるクローズドサークル物だが、少々食べたりない。高校時分から設定を聞いて期待していたのだけど。
こういうのはもう少し人数を多くして、幽霊役も直接姿を見せないようにした方が面白かったのではないだろうか。
最後の部分ももう少し上手く料理して欲しかった。
設定はいいので悔やまれる限りである。期待が大きすぎたかな。【D】

『江戸の怪異譚 地下水脈の系譜』 堤邦彦 ぺりかん社 412p
江戸時代の怪異譚がどのように変化しているか、を論じた一冊。
唱導との係わり合いや、怪異に対するそれ以前の見方との対比など見るべきものは多い。
鴛鴦沼や火車などここの事例を論じた部分、経済との係わり合いを論じた部分が特に興味深く読めた。
江戸時代の怪異に興味がある方にはお勧めできる。【C】

『アリゾナ無宿』 逢坂剛 新潮文庫 388p
西部劇風の冒険小説。
予想とは違いアクションの部分が少なくて少々拍子抜け。
西部劇や冒険小説の魅力の一端は強大な悪役にあると思うのだが、この場合悪役が妙に小物。
エピソードの細切れにせず、完全な長編にした方が面白かっただろうに。【D】
702HANA(11☆)9390:2005/04/19(火) 11:15:24
丹波さん、ありがとうございます。

『夢の舌』 種村季弘 北栄社 251p
作家についての評論集。
例によって読んだことのない作家はほとんどわからないが、読んだ作家に関しては興味深く読める。
香山滋などは普段論じられる事が少ないのでうれしい限り。
それにしても乱歩はこの人に限らず、ほとんどの人のエッセイなどで幼いころの思い出とともに語られているなあ。
ノスタルジアを喚起させる何かがあるのかも。【C】

『絞首台の謎』 ディクスン・カー 創元推理文庫 318p
カー初期の長編。
どこにもない街、絞首台の影、死人の運転するリムジン、死刑人ジャック・ケッチと、
後期のものよりも怪奇趣味が強く出ている。
個人的には強ければ強いほど好きだけど・・・。
超自然的な謎が上手く解かれた時のカタルシスを感じる事ができた。【C】
703(・Д。)(☆☆☆☆☆☆☆943):2005/04/20(水) 01:15:56
はんぺんさん、みどりさん、よろしくお願いします。

秋の日本 ピエール・ロチ 角川文庫 254P
同じ日本のはずなのに異国探訪物語と勘違いしてしまうのは
ロチの筆がいいからなのか今の日本が西洋化されているからなのか。
多分両方だろう。【C】

テレビの21世紀 岡村黎明 岩波新書 236P
テレビの未来を考えている。こういう楽観論でもなく、真っ向否定でもないテレビ論は嬉しいね。
21世紀はメディアだパソコンだでテレビ無視し過ぎだと思ってた俺は嬉しい。
僕は別にテレビっ子ってわけじゃないけどサ。
最後の年表も嬉しい。【C】

食わせろ!!(再読) 景山民夫+山藤章二 317P
いい組み合わせだ。
気を抜いて読みたい時に最適。
この本の景山さんは変に考えすぎてないで好きだ。面白いし。【B】

極楽TV(再読) 景山民夫 305P
この本で注意されてた事はほとんど治ってないテレビ。
サラリといい事いっぱい言ってる。
見かけの毒に惑わされずじっくり読めばいい薬。
見かけの毒を全部受け入れればいい麻薬。【B】

みだれ撃ち涜書ノート 筒井康隆 313P
こういうガツガツした書評って嬉しい。
いや、書評というか読書ノートか。
本の背景、作者の背景をを優しく説明してくれたりと、正直なところそこらへんの書評より優しく丁寧。
あと、こういう濫読系の書評の方が見る目が公平っぽくて読みやすい。【B】
704りーす(12☆8955):2005/04/20(水) 20:36:40
(・Д。)さん、おめでとうございます。

『ちびくろ・さんぼ』ヘレン・バンナーマン(著)(瑞雲舎)30p【A】
まさか、復刊するなんて!思わず買ってしまいましたよ。

『ガンダム「一年戦争」』円道祥之(著)(宝島社)229p【C】
一年戦争を史実と仮定した場合の後付け的な蘊蓄と説明。

『アマゾンの秘密』松本晃一(著)(ダイヤモンド社)215p【C】
熱帯雨林にある川じゃなくて、世界最大の書籍オンラインストアです。日本への参入に関する話。

『暗いところで待ち合わせ』乙一(著)(幻冬舎)262p【B】
視力を失った女性の家へ逃げ込んだ、殺人犯として追われる男。
乙一が「せつない系」とか言われている理由がよくわかりました。
これ、いいね。

『別人「群ようこ」のできるまで』群ようこ(著)(文春文庫)270p【C】
『下駄ばきでスキップ』群ようこ(著)(文春文庫)267p【C】
705光政(5289):2005/04/21(木) 19:53:17
はんぺんさん、みどりさん、よろしくお願いします。
(・Д。)さん、おめでとうございます。

潜水艦隊 井浦祥二郎 学習研究社 452p
いかに日本海軍が潜水艦を使った通商破壊を
真剣に考えていなかったがよく分かる。【C】

世界ファシスト列伝 長谷川 公昭 中央公論新社 301p
これだけ世界中にファシストやそれに近い政党、団体があったとは
全く知らなかった。【C】

敗北を抱きしめて増補版上・下 ジョン・ダワー 岩波書店 計843p
まずこれだけ日本の戦後について詳しく調べてあることに驚いた。
とくに当時の人々の“生”の声に耳を傾けているのがよかった。【B】
706白川道(☆☆☆☆☆☆2951):2005/04/22(金) 22:57:16
(・Д。)さん、おめでとうございます。


白川道『朽ちた花びら−病葉流れてU−』小学館427p【B】
白川道『崩れる日なにおもう−病葉流れてV−』小学館598p【B】
ギャンブル小説『病葉流れて』の続編です。
寡作だった白川はこの一年で長編を量産しました。


中原中也『中原中也全詩歌集(上)』466p【B】
詩にも手を出してみました。詩の形をとった言葉の表現も良いですね。
「汚れつちまつた悲しみに・・・」などの代表作も収録してあります。
707(・Д。)(☆☆☆☆☆☆☆1736):2005/04/23(土) 01:04:56
りーすさん、光政さん、白川道さん、ありがとうございます。

異邦人 カミュ 新潮文庫 146P

前半がやや冗長だが、
後半の主人公が殺人を犯したあとからが面白くなる。
いわゆる一つの人間の側面。カフカの変身と比較されるキモチも分かる。【C】

にぎやかな未来 筒井康隆 角川文庫 259P

傑作短編集。その名にたがわない傑作が揃っている。
と言いたいところだがやっぱり筒井さんのは中長編のが好きだな。
そして筒井さんを掘り当ててきた江戸川乱歩先生をさらに尊敬。
星新一さんの解説が実に正鵠を射ていて気持ちが良い。【C】

一度は食べたい地魚、旬と産地 成瀬宇平 西ノ宮信一 本山賢司 388P

魚を読むだけでこんなに面白いなんて。辞典読み目指そうかしら。
魚図鑑としては中途半端、料理本としても中途半端で
読み応えが妙に足りなかった。鮮度が落ちているのかも知れない。【C】
708あくび猫(6233):2005/04/23(土) 08:01:34
おひさしぶりです。ぼちぼち読書を再開しました。

『海辺のカフカ』 村上春樹 新潮文庫 (上)486P(下)528P
『スプートニクの恋人』を読んだ時は過去の作品の縮小再生産みたいで
失望したのですが、これは楽しく読めました。
少年のパートはいつもの村上春樹風ですが、老人のパートは今までにない作風を
感じさせられ、印象に残る場面も多かったです。
明確な解決こそないものの、ミステリ風のお膳立ても好みでした。【C】

『こころ』 夏目漱石 新潮文庫 371P
有名な遺書の章ももちろん素晴らしかったのですが、前半の先生の描き方に
大人の色気を感じました。
エゴイズムが主題にも関わらず、どこか夢見がちな少年の視線を感じさせるのが
大きな魅力になっていますね。
(有名すぎて感想を書きづらいです)【B】
709みんちー(☆☆☆5941):2005/04/23(土) 11:29:47
またまた1ヶ月振りです。
完走の方おめでとうございます。
新規の方よろしくお願いします。

『王狼たちの戦旗〈上〉―氷と炎の歌〈2〉』
ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 201p(途中まで)

『七王国の玉座』の続編なんですが、
もうどーでもいいや。ということで途中で断念。【D】
710テタ(☆☆☆87):2005/04/23(土) 19:44:01
(・Д。)さん、完走おめでとうございます。

『妖説太閤記 上下』山田風太郎 講談社大衆文学館 442p+445p
太閤記を換骨奪胎し、秀吉の真の目的を前面に押し出した
妖説版。
【A】

711かえるくん(☆☆☆☆5422):2005/04/24(日) 17:30:43
完走された方おめでとうございます。
新規参加の方よろしくお願いします。

「悪魔のミカタA〜F」うえお久光 合わせて1689P【C】
「金田一少年の事件簿@」天樹征丸 302P【C】
「ギャングスターウォーカーズ」吉川良太郎 267P【C】
「幻惑の死と使途」森博嗣 572P【C】

「空の境界 上・下」奈須きのこ 合わせて904P【C】
うーん、文体やら構成は確かに独特だけど、
全体的に重たい感じで少々冗長。
それぞれの物語の締めくくり方はなかなかだけど…。

「デュラララ!!×2」成田良悟 356P【B】
展開がかなり良い方向に向かっている(はず)
前作よりも力強さを感じるし、キャラクター性もいい。
まだ語られていない、あのキャラ達が次回作以降で
語られるとしたら、どうなるかかなり楽しみ。
712テタ(☆☆☆414):2005/04/24(日) 18:45:48
『新・世界の七不思議』鯨統一郎 創元推理文庫 327p
連作短編集。シリーズ前作に比べていまひとつ。
【C】
713HANA(12☆)592:2005/04/25(月) 07:18:35
(・Д。)さん、テタさん、完走おめでとうございます。

『近代日本心霊文学誌』 一柳廣孝・安藤恭子・奥山文幸・共編 つちのこ書房 266p
近代日本における心霊学の影響を被った作品のアンソロジー。
一つ一つの作品に丁寧な解説がついて実に良心的。
わりと有名な作品が多く何度も読んだのもあるが、また違った見方ができるようになった。
コラムも面白い。【B】

『大東亜科学綺譚』 荒俣博 ちくま文庫 436p
学天側の生みの親、火星の土地を売った男、戦中の生物学者たち、昭和天皇、ラストエンペラー。
戦前から戦中にかけての規格外の科学者たちを扱った一冊。
現在の科学者とは、また違ったスケールの大きさを感じさせられる。【C】

『両性具有迷宮』 西澤保彦 双葉文庫 500p
ミステリと思って買ってしまった・・・
内容に関してはまあ殺人事件が起きるんですが、本筋はそれではないですね。
とりあえず作家たちの会話は面白かった。【D】
714はんぺん(1084):2005/04/25(月) 17:39:24
『ぼくは勉強ができない』 山田詠美 新潮社 249p
良かった。主人公とその家族が、自分をしっかり持っていて良いね。
哲学的なものがある。【B】

『野ブタ。をプロデュース』 白岩玄 河出書房新社 186p
スイスイ読めるし面白いけど、どうも漫画っぽい感じ。アイデアはいい。
ただ(笑)を使うのは勘弁。【C】
715トビ子(6☆)3528:2005/04/25(月) 21:27:26
(・Д。)さん、テタさん、HANAさん完走おめでとうございます。

「あくび猫」 南條竹則 文藝春秋 329P
アクビ先生の飼猫、チビちゃんの目を通した愉快な仲間と世界。
ほのぼのして暢気な笑いあり、美味しい食べ物あり(中華が多い)
先生の友達が個性的で楽しい。ほのぼのです【B】

「反自殺クラブ」池袋WGP-V  石田衣良 文藝春秋 254P
集団練炭自殺の邪魔をして、死を思いとどまらせようとする集団、反自殺クラブ。
マコトが関わりながらも事件に巻き込まれます。いつもながらカコイイです。
キングが段々「雪女」みたいになってる気がするが・・・気のせいだろう【B】
716(・Д。)(☆☆☆☆☆☆☆2550):2005/04/26(火) 00:56:17
テタさん、HANAさん、完走おめでとうございます。

日本の喜劇人 小林信彦 新潮文庫 328P

戦争については授業で沢山習うが
同じ時期のこういった事については
こういった本でないと学べない。
ちょっと懐古趣味過ぎるかもと思ったがそれが味なのだろう。【C】

テレビ消灯時間 ナンシー関 文春文庫 222P

面白かった。こういった鋭い観察眼がテレビに
適用される例もあんまり多くないから少し新鮮。
同じような人は多いが代用は効くまい。【C】

鏡の国の孫悟空 菫若雨 東洋文庫 264P

ココまでメチャクチャにやられると
僕はもういう事がありません。傑作。
ただ頭ワルイ僕としては現代語訳が欲しかったなぁ…【B】
717テタ(☆☆☆633):2005/04/27(水) 20:47:59
HANAさん、トビ子さん、(・Д。)さん、ありがとうがざいます。

『私の旧約聖書』色川武大 中公文庫 219p
素養がないので、よく分からなかった。【D】
718干瓢(☆☆7171):2005/04/27(水) 23:49:00
(・Д。)さん、テタさん、HANAさん、おめでとうございます!
みどりさん、これからもよろしくお願いします〜

『坑夫』夏目漱石 新潮文庫 283p
自分の体験を小説にして欲しい、という依頼のもと書かれた小説。
非常に読みやすく、洗練された文章はさすがです。
内容も面白いが、読むことそのものを楽しめる作品。【C】

『武器よさらば』アーネスト・ヘミングウェイ 大久保康雄訳 新潮文庫 494p
最後が重いです。読後は暫く何もできませんでした。【C】

『ぼんくら』宮部みゆき 講談社文庫 326p+297p=623p
登場人物がとても生き生きしていていいですね。
宮部さんの「こういうのが書きたいんだ!」って気持ちが伝わってくる気がします。【C】
719りーす(13☆0051):2005/04/29(金) 14:56:09
テタさん、HANAさん完走おめでとうございます。

『大人のための文章教室』清水義範(著)(講談社現代新書)207p【C】
文章の書き方を習いたくて・・・・・・。

『「せつなさ」の心理』加藤諦三(著)(PHP文庫)205p【C】
『愛を後悔している人の心理』加藤諦三(著)(PHP文庫)221p【C】
なんだか具体例でイタイ人たちがたくさん出てくる。

『孤独か、それに等しいもの』大崎善生(著)(角川書店)222p【C】
短編集だが、気分が滅入るような話が多い。

『真夏の犬』宮本輝(著)(文藝春秋)213p【C】
『だれにだって ゆめはある』バークリ・ブレスエット(著)(ブックローン出版)28p【C】
720HANA(12☆)2300:2005/04/29(金) 19:58:53
(・Д。)さん、トビ子さん、テタさん、干瓢さん、りーすさん、ありがとうございます。
りーすさん、完走おめでとうございます。

『終戦のローレライ T〜W』 福井晴敏 講談社文庫 255+479+459+515
三日ばかりかけて一気に読了。
戦闘シーンの上手さもさることながら、随所に身震いするほどのシーンが多々出てくる。
特に三巻のラストの絹見の言葉、海軍五省のシーン、各乗組員のシーンは素晴らしい。
映画では省かれていたらしい、終章が一番感動的だったのは皮肉だな。
いろいろ考えさせられる事も多かったが、それに倍する面白さであった。【A】
721ですな(☆☆☆☆☆☆3329):2005/04/30(土) 01:58:19
P.G.ウッドハウス「比類なきジーヴス」国書刊行会305p
軽にして妙
洒脱さ比類なし【B】

ロバート・ファン・ヒューリック「真珠の首飾り」
ハヤカワ・ポケット・ミステリ166P
シノワズリですな
もっと伝奇色が欲しいところ【C】

J.R.R.トールキン「指輪物語 王の帰還」下評論社263P
ホビット庄の掃討あたりは完全に記憶から消されていたので大きな驚きを感じました
また10年ほどして再読するべきですな【B】

稲見一良「ダック・コール」ハヤカワ文庫374P
豊饒【B】

井沢元彦「修道士の首」講談社文庫253P
探偵たる織田信長のカリスマ性とトリックの平凡さに落差があります【C】
722りーす(13☆1309):2005/04/30(土) 12:19:20
HANAさん有難うございます。

『考える技術』大前研一(著)(講談社)271p【C】
新時代の乗り越え方。

『ダレン・シャンU 若きバンパイア』ダレン・シャン(著)(小学館)302p【B】
またしてもダークな展開に。従来のファンタジーと比べて明らかに異質な存在だ。

『チョコレート戦争』大石真(著)(理論社フォア文庫)164p【A】
本の整理をしていたら出てきたので、思わず再読。今読んでも面白い。

『酒ビッグバンの衝撃』吉田豊(著)(商業界)262p【C】
『超酒類流通革命』吉田豊(著)(商業界)259p【C】
723にゃ〜(566):2005/04/30(土) 14:32:38
初めまして、おいらも参加させてください。よろしくお願いします。

『吾輩は猫である(上)(下)』夏目漱石 明治図書中学生文庫 566p
猫の視点から人間の姿・行動・言動・社会をバッサリ切り捨てるのは
ユーモラスでもあり非常に痛快です。
ラストはイライラする世の中は変えることはできないという
現代にも向けられたメッセージがあり心に響きます。【C】
724楓(☆☆☆5859):2005/05/01(日) 08:32:42
『破裂』 久坂部 羊 幻冬舎 450P
現代版・「白い巨塔」だそうですが、巨塔を読んだ時の様な、充実感は無し。
医療裁判とか、教授選とか、衝撃の?高齢化対策とかの話が盛り込んであるけど、
う〜ん、それぞれが中途半端な印象でした。 【C】

『ミッキーマウスの憂鬱』 松岡圭裕 新潮社 251P
ディズニーランドの裏側物語って感じでしょうか。途中まで主人公が気に入らなくて
イマイチだったんだけど、後半好きになりました。 【C】

『ミステリなふたり』 太田忠司 幻冬舎文庫 367P
刑事の奥さんと、イラストレーターのダンナ(年下)のお話。
特に何があるわけでもないけど、楽しく読めました。 【C】

『新・世界の七不思議』 鯨統一郎 創元推理文庫 317P
「邪馬台国はどこですか」の姉妹編。邪馬台国にハマッタので待ってましたの一冊。
歴史って楽しいなと素直に思えるし、何より面白い。大笑いしながら読みました。 【C】

『熱球』 重松清 徳間書店 332P
不祥事が原因で、あと一歩で甲子園行きを逃してしまった、元高校球児の中年男性の話。
重松さんの本はいつも泣きのツボを押してくるので、この本も途中から涙々。
高校球児をこよなく愛し、「ようがんばった」と声援を送り続ける、ザワ爺がとにかく泣ける。
小学生の頃から、高校野球大好き人間なので、野球小説には、非常に弱いです。  【B】
725にゃ〜(854):2005/05/07(土) 13:12:06
『こころ』夏目漱石 集英社文庫ヤング・スタンダード 288p
私と先生の出会い、両親と私、先生と遺書に分かれてて
有名な先生の遺書以外の章も読んでこその小説だと思いました。
自由と独立と己れとに満ちた現代の犠牲としてみんな淋しさを
味わわなければならないという先生の言葉に現代社会の孤独性をも
考えされられます。 【B】
726りーす(13☆2746):2005/05/07(土) 16:22:42
にゃ〜さん、よろしくお願いします。

『チルドレン』伊坂幸太郎(著)(講談社)289p【B】
一見、短編のようでありながら、少しずつ繋がる物語。

『介護入門』モブ・ノリオ(著)(文藝春秋)106p【C】
芥川賞受賞作だが、何がいいのかちっとも理解できない。

『作家デビュー完全必勝講座』若桜木虔(著)(文芸社)350p【C】
この作家、かなり叩かれまくってるよなぁ。

『平和のための戦争学』松村劭(著)(PHP研究所)213p【C】
この国のタブーとなっている、戦力による抑止力について考察している。

『無印良女』群ようこ(著)(角川文庫)244p【C】
『無印失恋物語』群ようこ(著)(角川文庫)235p【C】
727麦丼(421):2005/05/08(日) 00:33:07
参戦致します。よろしくお願いします。

『霊応ゲーム』 パトリック・レドモンド 早川書房 421p
ホラーです。すっごい怖いです。
ただしタイトルからイメージされる類の「ホラー」ではありません。
結局描かれるのは人間なのです。
そういった意味では「黒い家」と似てなくもないかも。
しかし絶版。がんばれ早川。 【B】
728(・Д。)(7☆3883):2005/05/09(月) 00:25:26
りーすさん、完走おめでとうございます。
にゃーさん、麦丼さん、今後ともよろしくお願いします。

猫の首 小松左京 集英社文庫 232p

動物がかわいそうなめにあう作品は苦手です。
やっぱり面白かった。内容が濃い。【C】

私設博物誌 筒井康隆 新潮文庫 314p

こういう読み物も書けるんだなぁ(詠嘆)。
紹介が面白いかどうか、ってのは素材だけじゃなくて
その人の技量にもかかわるんですね。【C】

漱石ゴシップ 長尾剛 文春文庫 248p

今鎌倉文学館で漱石特集やってますねそういえば。
漱石作品の予習に最適。【C】

文鳥・夢十夜 夏目漱石 新潮文庫 262p

漱石先生は、なんでもできる。
夢十夜はただの夢語りではなく、
夢に着想を得た名短編集だと思う。【B】

極楽TV 景山民夫 新潮文庫 305p

死んじゃったのが惜しまれる。
幸福の科学にはまったのが惜しまれる。
景山さんが今のテレビをどう考えるのかを知りたかったなぁ。【C】
729麦丼(1007):2005/05/09(月) 21:40:53
『宇宙戦争』 ウエルズ ハヤカワSF 303p
映画化記念ということで読んでみたのですが…ちょっとガッカリ。
まぁパニック映画にしたら映えそうな作品ではありました。
ところでクラークが序文書いてるんですが、
モロにネタばらししてるので未読の方はご注意。  【D】

『ロマンス小説の七日間』 三浦しをん 角川文庫 283p
最近話題な三浦しをんの恋愛小説。
あとがきが一番面白かったです。あとがきだけなら【B】なのですが…。
やっぱりこの人はエッセイストですね。  【D】
730HANA(12☆)4047:2005/05/10(火) 06:37:04
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします。
しばらく人大杉で書き込めなかった・・・

『稲垣足穂全集7』 稲垣足穂 筑摩書房 465p
明石帰省から最後の上京時までの自伝が中心。
自伝というものがあのタルホをして、ここまで重いものになるとは・・・
読んでいくうちにだんだんと鬱になるが、「弥勒」などではそこを突き抜けた境地まで至っている。
いつもの作品に比べ、格段に重かった。【C】

『民俗空間の近代 若者・戦争・災厄・他界のフォークロア』 川村邦光 情況出版 317p
全体で三部構成され、第一部は明治維新以後、民俗風習がどのように変化していったかを考察。
個人的に興味があるところなので面白く読めた。
第二部は阪神大震災やオウムとの関わり合い。第三部はそれ以後のことだが、妙にイデオロギー入っているような気もする。
地獄を失った不幸については全くの同感。【C】

『崇徳院怨霊の研究』 山田雄司 思文閣出版 293p
崇徳院が祟るようになった理由や、その変質の過程について考察している。
今鏡では後世の崇りの様子が伺えない点や、後鳥羽上皇との関わり合いで怨霊像が作り上げられた点など面白く読めた。
しかしやっぱり自分の中では、白峰とかの影響が強いなあ。【C】

『江戸川乱歩全集第五巻 押絵と旅する男』 江戸川乱歩 光文社文庫 672p
収録作は「押絵と旅する男」「蟲」「蜘蛛男」「盲獣」。
ほとんど読んだことがあるが、読み返してもまあ面白く読めた。
以外にも一番面白かったのは「盲獣」。
そういえば知人に子供の英才教育のために「蜘蛛男」を使うとか言ってたのいるが大丈夫かな・・・
特に漬物樽の所とか・・・【B】
731HANA(12☆)4832:2005/05/10(火) 06:50:50
『淋しい場所』 オーガスト・ダーレス 国書刊行会 254p
ホラー短編集。
意外にもクトゥルー神話物は一切出てこず、子供時代のノスタルジックな怪異が中心。
子供の時の想像に大きくなってから復讐されるというパターンが多い。
ノスタルジックな作品に弱いので、実に面白かった。【B】

『なめくじに聞いてみろ』 都築道夫 扶桑社文庫 531p
殺し屋達と次々に対峙するのは、ジョジョ第三部を思い出させるな。
主人公がオーソドックスで、相手の能力を暴いて倒すというのも似てるし。
もちろん発表されたのはこちらがずっと先なので、このパターンはある意味一番オーソドックスなのかも。
感想?そんなものはなめくじに聞いてみろ。【C】
732丹波(☆☆☆4681):2005/05/10(火) 22:02:44
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします。
完走された方おめでとうございます。

久しぶりのカキコです。^^

『子子家庭は大当たり!』 赤川次郎 新潮文庫 293P 【C】

『思い出トランプ』 向田邦子 新潮文庫 225P
良質な短編が13本。さすが直木賞の作品だけはある。一話一話かみしめる
ように読みました。【B】

『真夏の犬』 宮本輝 文春文庫 237P
宮本輝の短編集。特に表題作は夏の暑さが文章から感じられるほど描写に
優れる一作だと思う。
昨今、流転の海シリーズの第四部が刊行されたようなので、そちらも
近々読破する予定。【B】

『おまえの不幸には訳がある!』 ビートたけし 新潮文庫 262P
『そのバカがとまらない』 ビートたけし 新潮文庫 263P
ビートたけしが毒舌を振りまくシリーズ。毒舌と言っても一昔前のエッセイ
と較べると口調は穏やか。共に【B】

『坊ちゃん』 夏目漱石 新潮文庫 216P
夏目漱石の文学で一番読みやすいのが「坊ちゃん」だと個人的に思ってます。
ふと思い立って読み返してみました。文字通り快作ですね!【A】

『海がきこえる』 氷室冴子 徳間文庫 302P
高知と東京を舞台に繰り広げられる一昔前の青春劇。何気にスタジオジブリ
によってアニメ化されてます。視聴率も良かったらしい。【C】

733にゃ〜(1265):2005/05/11(水) 01:31:50
りーすさん、麦丼さん、(・Д。)さん、HANAさん、丹波さん、よろしくです。
完走された方お(・∀・)め(・∀・)で(・∀・)と(・∀・)う!

『坊ちゃん』 夏目漱石 角川文庫 136P
「坊ちゃん」「マドンナ」「赤シャツ」「野だいこ」「山嵐」「うらなりくん」「狸」
忘れられないニックネームに特徴あるキャラと印象深いエピソード
100頁あまりの話とは思えない充実度は驚異です。
坊ちゃん団子の由来もわかりました。【A】

『坊ちゃん殺人事件』 角川文庫 275P
坊ちゃんを読んでから大分前に読んだのを再読
本歌取りだけあって『坊ちゃん』を読んだ後だと(・∀・)ニヤニヤとできる箇所あり
他の部分は…【C】
734にゃ〜(1265):2005/05/11(水) 01:33:19
作者名抜けてました。
『坊ちゃん殺人事件』 内田康夫 角川文庫 275P
735干瓢(☆☆8713):2005/05/11(水) 05:35:14
りーすさん、完走おめでとうございます。
にゃ〜さん、麦丼さん、これからよろしくお願いします。

『留学』遠藤周作 新潮文庫 318p
日本とヨーロッパの文化の違いに押しつぶされ、挫折していく三人の青年の苦悩を描いた作品。【B】

『梟の城』司馬遼太郎 新潮文庫 517p
二人の伊賀忍者の話。戦闘シーンがかっこいいです。【C】

『数奇にして模型 NUMERICAL MODELS』森博嗣 講談社文庫 707p
途中の犀川と国枝桃子のやり取りが面白かったです。【C】
736テタ(☆☆☆1287):2005/05/12(木) 21:30:50
りーすさん、完走おめでとうございます。

『あなたに似た人』ロアルド・ダール ハヤカワ・ミステリ文庫 443p
短編集。それぞれにひねりを効かしているが、賭けに常軌を逸するのを描いたものが
数編。有名な「南から来た男」は以前読んだことがある。
【C】

『ストレス知らずの対話術』齋藤孝 PHP新書 211p
【C】
737光政(6951):2005/05/13(金) 21:38:03
りーすさん、完走おめでとうございます
にゃ〜さん、麦丼さん、よろしくお願いします

ローマ人の物語1〜5 塩野七生 新潮文庫 計1026p
高校の世界史でも習ったのだがローマ史がこんなに
面白いものだとは知らなかった。全巻読みたいです。 【B】

ムッソリーニ ロマノ・ヴルピッタ 中央公論新社 323p
ファシズムの開祖なのにヒトラーと比べて存在が薄い人だけど
なかなか人間味がある人物なんだなあ。ていうか愛人多すぎ。 【C】

アルフレッドTマハン 訳者麻田貞雄 研究社 313p
海外膨張主義を唱えたマハンの書簡と解説。 【C】
738(・Д。)(7☆5659):2005/05/14(土) 01:27:13
吾輩は猫である 夏目漱石 新潮文庫 492p
能動的で好きです。迷亭先生かっこいい。
長いのでゆっくり読みたい。【B】

牛への道 宮沢章夫 新潮文庫 268p
日常がシュールへ、とあるが
最近のお笑いによくある「あるある」ネタ。
でも質が高いから面白い。【C】

明和電気 魚器図鑑 NTT出版 253p
面白いものを見たい人向け。
機械の美学。魚だけど。【D】

夜のコント冬のコント 筒井康隆 293p
筒井康隆はなんでもできる。
断筆直前の作品。いよいよドタバタ以外の作品も円熟。
でもやっぱり人情劇よりドタバタSFのが好きです。僕は。【C】

ぐうたら好奇学 遠藤周作 講談社文庫 296p
色々できて面白い人。のはずなのに
日常生活関連では極めてジミ。
この余韻を楽しむのだろうか。
笑いの質は高い。【B】

ポケットに名言を 寺山修司 角川文庫 174p
名言集は色々出ている。
この本もその一環である。名言の種類が古今東西で、
寺山修司である必要性を感じないと謂ったらうそになるが。【C】
739とんとん(511):2005/05/15(日) 17:02:45
みなさん、こんにちわ。
よろしく、おねがいします。
「ガラスの村」 クイーン ハヤカワミステリ P.309 【A】
 ニューイングランドの片田舎に住む老人殺しの話。
 単なる謎解きの本格モノミステリーではないところが素晴らしい。

「ヴェジタリアンの健康学」 蒲原 聖可 丸善ライブラリー P.202 【B】
 ヴェジタリアンというのは、穀物や野菜だけを食べるだけの人々では
ないということが分かる本。
 安易に食生活を菜食に切り替えることの危険性が分かりやすく
書かれている。
740りーす(13☆4004):2005/05/15(日) 17:17:01
麦丼さん、よろしくお願いします。
(・Д。)さん、干瓢さん、テタさん、光政さん、ありがとうございます。


『僕と先輩のマジカル・ライフ』はやみねかおる(著)(角川書店)297p【B】
主人公の少年、井上怪人は超常現象を認めず、科学によってそれを解き明かそうとする人物。
幼なじみの川村春奈は本物の霊能力者。その二人が大学に入学し、オカルトに傾倒した
アヤシゲな先輩と出会って……。

『姉飼』遠藤徹(著)(角川書店)181p【B】
第10回日本ホラー小説大賞受賞。怖くはないけど、かなり気色悪い話。

『蹴りたい背中』綿矢りさ(著)(河出書房新社)140p【B】
第130回芥川賞受賞。自分の居場所が無い高校生のやるせなさがよく出ている。

『クール・ムーンライト 月の輝く庭で』アンジェラ・ジョンソン(著)(あかね書房)142p【C】
色素性乾皮症の為に太陽の下で生きていけない少女の物語。

『恥の文化再考』作田啓一(著)(筑摩書房)282p【C】
『哲学の現在』中村雄二郎(著)(岩波書店)216p【C】
741楓(☆☆☆8499):2005/05/15(日) 18:50:54
『大誘拐』 天藤真 創元推理文庫 444P
読み始めて2ページで、「柳川とし子刀自」が好きになってました。とし子刀自の言う事なら、
何でも信じる、元メイドのくうちゃんも魅力的。楽しかった。 【C】

『ネバーランド』 恩田陸 集英社文庫 268P 
昔ドラマ化されてましたね、そういえば。 【C】

『バッテリーV』 あさのあつこ 角川文庫 270P
読むのが勿体無いので、取って置いたんだけど、ついに読んでしまった。
読んでると、景色や匂いや風を感じる事のできる、本を読む喜びのぎっしり詰まった1冊。
切なくて、もどかしくて、胸が痛くなるような、キラキラとした小説です。【A】

『カレーライフ』 竹内真 集英社文庫 758P
読み終わった日に、カレーを作りました、翌日に残りをカレーうどんにしました。【C】

『北京原人の日』 鯨統一郎 講談社文庫 509P
バカミスってわけじゃあないんだよね。 【D】

『川の深さは』 福井春敏 講談社文庫 391P
物語の途中に書かれる、本人の社会への思いの様な部分に疲れた。 【D】

742にゃ〜(1265):2005/05/15(日) 21:09:03
漱石の代表3作も読んだので文藝賞受賞作を読んでいこうと思います(・∀・)

『魔女の息子』 伏見憲明 河出書房新社 165P
ゲイ小説。文藝賞じゃなきゃ絶対読んでいないジャンルだけに…。【D】

【タイトル】77歳の老母を魔女とするにはいくら恋に狂うとしてもちと弱いと思う。△
【冒頭】いきなり絡みシーンは気持ち悪いがしょうがないか。セリフで始まるのは安易。×
【会話】そこそこ立体的。母親の手紙などの工夫も良い。○
【説明過多】ライターだけあってそのあたりのミスは少ない。○
【近接の原理】仕事仲間の女性ライター、おかまバーのママとなかなか個性的。○
【外面描写】女性ライターは自分のことしゃべりすぎだがそれ以外は自然。△
【他人】女性活動家の反戦演説が主人公および読者に訴えかける。△
     兄の娘が大人びすぎていて怖い。不自然すぎ。×
【ラスト】ホモの片想いを行動に移そうとした心理変化に終わる。△
743HANA(12☆)5648:2005/05/16(月) 07:48:17
とんとんさん>これからよろしくです。

『異界が覗く市街図』 小松和彦他 青弓社 278p
連続講演会の筆記録。小松和彦や宮田登などえらく豪華なメンバーが揃っている。
このような講演だとそれぞれの主張することがわかりやすくていい。
赤坂憲雄だと境界、宮田登だと魔所というようにテーマもそれぞれの主要研究テーマだし。
しかし鎌田東二だけは、あいかわらずあっちの世界に片足突っ込んだような話。【C】

『百鬼園座談』 内田百閨@論創社 314p
百鬼園先生の座談集。
お金の話やら酒の話等が中心だが、それにとどまらず話があちこちに飛ぶ。
面白かったのは教え子との対話。いたずらばっかり。【B】

『書物の王国1 架空の町』 東雅夫編 国書刊行会 224p
架空の町を題材としたアンソロジー。
前半は全くの架空の世界、後半は街中の異界をテーマとしている。後半の方が面白く感じられた。
シュオブ「眠れる町」、マッケン「N」、ジャン・レイ「闇の路地」など現在では入手が難しい作品が読めるのはうれしい限り。【B】
744にゃ〜(1430):2005/05/16(月) 19:22:42
頁数足すの忘れてた…・。とんとんさんよろしくノシ
745テタ(☆☆☆1660):2005/05/16(月) 21:37:41
『進化しすぎた脳』池谷裕二 朝日出版社 373p
脳について、高校生に対しての授業形式という形で語っている。
分かりやすくまとめられている。
【B】
746麦丼(1814)
レスくれた皆さん、どうもありがとうございます。
とんとんさん、よろしくお願いします。

『ハムレット』 シェイクスピア 岩波文庫赤 208p 【C】
思ったよりは読みやすかったです。
ストーリー展開は普通すぎてちょっとガッカリでしたが、
リズミカルな台詞は大変素晴らしい。

『ガダラの豚』 中島らも 実業之日本社 598p 【B】
死ぬほど面白くて眠れなくなります。危険です。
テスト前や、大事な会議が控えている夜などに読んではいけません。
しかし評価は【B】。終わり方と、あと伏線回収が……。
エンターテイメントとしては超一級なだけに、非常に勿体無いです。