小林信彦・中原弓彦

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941無名草子さん:03/02/15 01:31
>>940
長篇の方が自分のペースで書けるという、御自分の感覚でしょう。
僕は、連作短編が一番冴えていると思うけれど。
もしくは、短編ではあんまりいい扱いを受けなかったからかも。
942無名草子さん:03/02/15 05:02
>>940 >>941 に同意します。
スティーブン・キングを誉めるのも早かったけど、悪影響を
受けるのも早かったような気が…。
943無名草子さん:03/02/16 22:07
>>940
>>942
できたらもう少し詳しく説明して欲しいですね。
春樹とかキングの悪影響ってどんなところを指しているの?
後、長編作家の素質がないという理由も?
944無名草子さん:03/02/18 00:43
942じゃないけど、キングの影響というのは、物語の順序を入れ替えて、
時間軸であとに来るくだりをオープニングにもってくるところ。
例・「僕たちの好きな戦争」の玉砕シーン
  「イーストサイドワルツ」のエロ本を買うシーン。

あと、主人公にプチ超能力(「怪物が目覚める夜」)があったりするのも
そうかな?(キングの小説で、握手した人の未来が見えて・・・というのがあったね)
945無名草子さん:03/02/18 02:43
小説世界のロビンソンでは長編小説を礼賛していたよなあ。

人間喜劇や富士に立つ影など。パルムの僧院も好きなんだよな。
946無名草子さん:03/02/18 03:17
>942じゃないけど、キングの影響というのは、物語の順序を入れ替えて、
>時間軸であとに来るくだりをオープニングにもってくるところ。

それって昔からあるすごくオーソドックスな手法だと思うんだけど・・・。
947無名草子さん:03/02/18 03:42
>>946
禿同。
ナントカ法って、名前も付いていたな。
そんなの映画の影響であって、キングを持ち出すまでもない。
948無名草子さん:03/02/18 04:03
>ナントカ法って、名前も付いていたな
倒叙法のことかな? それとは少し違うんだよ。
ストーリーの流れと関係なく、見せ場だけを
冒頭にもってきて読者をひきつけるのだから。
949無名草子さん:03/02/18 06:52
「東京のロビンソン・クルーソー」「東京のドン・キホーテ」「時代観察者の冒険」
とか、絶妙のネーミングだよね(ものは言い様ともいう)。
現代作家たる者、今が分かってないてないとダメですが(w
言い換えれば、単なるミーハーともいう。
「地獄の映画館」に収録された故笠原和夫氏との「レイダース」対談、
ほとんどゆるぎない笠原氏に対して、妙なハイテンションの小林氏が、ねぇ。
広瀬隆の本読んでも動揺するし。井原氏みたいにハワイに永住するとか、どう?
950無名草子さん:03/02/18 11:12
>>948
ごめん。
倒叙法じゃなかったですね。
でも、見せ場をぽんと持ってくるのは映画の手法。タイトル前によくやるよね。
だから特にキングの手法、と言うわけではない。
951無名草子さん:03/02/18 12:47
キング自体が映画の手法に多大に影響を受けてるからね。
952無名草子さん:03/02/18 13:03
>>951
キングが読んで育った作家達もみんな映画の影響を受けてる。
いわゆる通俗スリラーとかホラーって、映画と切り離せない。
953無名草子さん:03/02/18 16:28
>>950
タイトルが出る前に映画の一部を流す手法を「アバンタイトル」といったと思います。
もっとも最近の映画はほとんどがこれですね。
954無名草子さん:03/02/18 21:53
>>953
> タイトルが出る前に映画の一部を流す手法を「アバンタイトル」といったと思います。
正しいが、上の流れででている手法とは関係ないな。

> もっとも最近の映画はほとんどがこれですね。
ほとんどかよ! んなわけねえよ。

ところで史上最長のアバンタイトル映画は「ハムナプトラ2」と思うのだが、如何?
955無名草子さん:03/02/18 22:02
先週の文春のエッセイでひとつ気になったのは、宮本武蔵のことを論じながら、
元になったマンガは読んでいないと書いてある点だった。昔からポップ=カルチャーに
ついてそれなりの見識を示していた人なんだけど、とうとう時代に付いていけなくなったのか、
あるいはマンガ=手塚という古い図式から抜けられないのか、どっちなんだろう。
956無名草子さん:03/02/18 22:16
>>955
マンガ=手塚と思う陳腐な人ではないと思うが、目が悪くなって本が読めない
と当人が言ってるんだから、酷なこと言うなよ。
957無名草子さん:03/02/18 23:08
それしても「武蔵」の話をするときに、
バガボンド自体が吉川原作だってことに
触れないか気が付いてないか、ってヤシ多いよ
958無名草子さん:03/02/18 23:12
外国ドラマを見てないと貶され、
マンガを読んでないと貶され…
小林氏、小説書く暇なんてあるわけない、
このスレの言いなりになってたら。
959無名草子さん:03/02/18 23:25
でも吉田秋生は熱心によんでたはず。ガラスの仮面も途中まで読んでいたと
コラムに書いてあったし、娘の影響かな。青年漫画はほとんど読んでいないでしょう。
960948:03/02/19 00:55
>>954
ハムナプトラ2意外にも、地獄の黙示録、ロボコップ2などあるぞ
(だいたいあれがアバンタイトルなら本編はどこにある)

>>949
アバンタイトルとは、007や寅さんなどがそうだけど
要はオマケをあたまに持ってきている演出。
「呪われた町」の冒頭や、「好きな戦争」のそれは違うよね。
おまけではないし、コロンボみたいなストーリー動機としての
倒述法とも違う。

意外と、これをやってる映画は少ないんじゃないかな?
「ミッションインポッシブル」は、タイトル部分で映画全編を
早回しして見せていて、ここで問題にしている手法とは違うけど、
感覚は、どこか通じるものがあると思うよ。
961無名草子さん:03/02/19 00:59
>>960
アヴァンタイトルはおまけではない。
タイトル前に映画の衝撃的発端などをど〜んとぶちかましてアイキャッチするのが
主眼。「シャレード」がその典型。
「007」や「寅さん」のアヴァンはどっちかというと独特な使い方だな。
962948:03/02/19 01:10
>>961
あら、爆発とかのない「普通」の映画をあんま観てないボロがでちゃった。
訂正さんくすです。
963無名草子さん:03/02/19 01:51
正確に記すと初公開時の「地獄の黙示録」の70ミリ・バージョンは、タイトルも、
スタッフ・キャストのクレジットも出ない。
964953:03/02/19 03:05
なるほど。「アバンタイトル」についてちょっと勘違いしたようです。
タイトルがでる前の映像部分は何でもすべてひっくるめて
アバンタイトルというのかと思っていました。
最近の映画はほとんどその手法、と書いたのは
とにかくタイトル前に何かが写ってることが多いような印象があったんで。

いつまでたってもタイトルが出てこない映画といえば、
野村芳太郎の「張り込み」が印象的でした。
965無名草子さん:03/02/19 03:34
>>964
いやいや、『タイトルがでる前の映像部分は何でもすべてひっくるめてアバンタイトル』と呼ぶのは間違ってません。
『オマケ』ではないだけで。
映画によっても、アヴァンタイトルの使い方はいろいろです。
「張り込み」はシナリオしか読んでいませんが、たしか、効果的なアヴァンタイトルの用法
だったと思います。
966無名草子さん:03/02/19 20:01
氏の未発表の日記に書かれた殺すリストを一部公開します。
トキワ、大坪、渋谷、松村、高田(純)、上野、三谷、小野、北野、山本、
967無名草子さん:03/02/19 20:26
>>966
松村、高田(純)、上野、三谷、小野、北野、山本
が判らん。
高田純二?
968無名草子さん:03/02/19 22:09
渋谷、松村は、ビートルズ方面、
小野はアニメ方面だったか?

「論争となったら、僕は、相手が首をつるまでやる。」
969無名草子さん:03/02/19 22:11
未発表ではないけど、
寺山(演劇方面)のパクリを指摘、とか。
970無名草子さん:03/02/19 22:17
あ。小野って、小野耕世か。
北野って、北野武?
山本って?
渋谷は音楽評論家でロッキンオンの渋谷でしょ?
松村が判らない。

寺山のパクリを小林さんは指摘してますね。永六輔の芝居を寺山がパクッたの。
その文章は「我々は何故映画館にいるのか」(もしくは「東京のロビンソー・クルーソー」
だったか)という本に収録されていたはず。
971無名草子さん:03/02/19 22:52
渋谷がわかれば松村もわかるでしょう。
「渋松対談」なんてのもあるしね。

信彦さんは突っ込みはいいんだけど
自分が突っ込まれた時に知らん振りするのがなあ。
自分はおいといて突っ込みまくる子どもっぽさが
よさでもあるんだけど。
972無名草子さん:03/02/19 23:47
>>971
エッセイでも困ったことになりそうだとみると
すぐ逃げ出したと平気で書くね。
自分のかっこわるいところも隠さず出すとかいうんじゃなくて
そういうことするのなんともおもってないみたい。
うっかりすると、東京の下町人の流儀だとか言いそう。


973無名草子さん:03/02/19 23:53
>>972
ヤバいと逃げだすのって悪いことなのか?
おれなら上手く逃げだす方が賢いと思うが。
974944:03/02/20 00:11
944です。キングの影響云々について反響が多いようなのでもう少し。
たしかに、時間軸上の未来の部分を先に見せるという方法はキングの専売特許
ではないと思いますが、コレに関しては小林氏みずからが「キングの影響」と
言っていたので書きました。(たしか「小説世界のロビンソン」で)
そこで引き合いに出されたいたのはキング「呪われた町」でした。

映画で言えば、わたしの記憶にあるのは、「地獄の黙示録」の冒頭の個室シーン。
ここは時間軸上では、映画終盤の、マーロン・ブランド殺しのあとに来るはず。
(つまり、すべてがおわったあと) それからウディ・アレンの「インテリア」で
冒頭のほうに、家庭崩壊したオヤジのしょんぼりした姿がインサートされている
シーンもありました。 いわゆる「アヴァン・タイトル」とはまるで違います。

余談ですが、北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海」は、映画の最後に
タイトルと映倫マークがでます。ということは映画本編がほとんどすべてアヴァン
ですね。
975944:03/02/20 00:24
つづき。ここまで書いて、小林本をまた引っ張り出してみたのですが、
「ムーン・リヴァーの向こう側」の冒頭も同じ手法でした。
主人公にいたずら電話がかかってくるエピソード。お気に入りの手法の
ようですね。

時間前後手法を使う場合、そのシーンがある種の伏線というか、展開を
暗示しているところがミソかと思います。

映画の007や寅さんは、あれは「つかみ」で、時間の前後はないので、
まったく違う方法でしょうね。(たとえて言えば、寅さんの冒頭に、
寅さんが未来のヒロインに振られて、一人歩いているシーンなんかがあれば、
小林手法と同じですけど、客は離れそう)
976無名草子さん:03/02/20 00:38
クロニクルに描かずに、「いれこ」みたいに描くのは、ニコラス・ローグの
「ジェラシー」が最も大胆にやってる。
タランティーノの初期2本もそうだな。
おっと。「死刑台のエレベーター」のアタマ、ジャンヌ・モローのアップなんかもそうじゃないか?
977無名草子さん:03/02/20 01:05
>>973
場合によりけりですよ。
小林氏が逃げずにそこにいれば
後の人がいくぶん助かったような、
なおかつべつに小林氏も致命的な打撃を
こうむる心配がないような、そんなとき。
めんどくさいからいや、みたいなかんじ、わかるけどさ。
しかし一方では小林氏はけしてあっさりした性格でもないよね。
そこが読んでておもしろいところではあるんだけども。
978無名草子さん:03/02/20 01:19
>>974

> 映画で言えば、わたしの記憶にあるのは、「地獄の黙示録」の冒頭の個室シーン。
> ここは時間軸上では、映画終盤の、マーロン・ブランド殺しのあとに来るはず。
あれはサイゴンのホテルだろ。時間軸順だろ。
わざわざモノローグで語っているだろ。テキトーなこと言うな!
罰としてコッポラのディレクターズカット版DVDを買って100回見直す罰。
979無名草子さん:03/02/20 01:47
>>978
オレもそう思ったが、最近見返してなかったので自信がなかった。
980無名草子さん:03/02/20 02:08
974じゃないけど、「黙示録」オープニングのジ・エンドがかかる爆発シーン、
35ミリ版のカーツの宮殿爆破シーン:エンディング(フィルム反転みたいなやつ)
に繋がるわけで、いれこ構造というか、エンドレス構造になっている。
981無名草子さん:03/02/20 08:40
>>980
それも違うような・・・。
オープニングはヘリコによる襲撃シーン(主人公の記憶のフラッシュバックが見えちゃっている)
ラストはジェット機によるナパームでの攻撃。
炎や爆発の絵が似てる(これさえあやしい)だけだろ。
別にエンドレスの意味ないだろ。そもそも物語りが河を遡る=根源を探す構造になっている
わけで。
お前ら偉そうにノブについて語っているが、そうとう怪しい気がしてきたよ(笑)。
982944:03/02/20 09:20
すいません、「地獄の黙示録」、まぎらわしい例えでしたかね?
わたしの解釈は980さんと一緒で、ラストとあたまが繋がっているという
ものです。
「地獄の黙示録」に関して、同じ解釈をしているのは大岡昇平と立花隆。
大岡昇平の文章は「成城だよりI」(文藝春秋)に収録されております。
(英語の読解が出来ると、よくわかるそうです。画面の中の落書きや本の
 文章などが色々な意味を持っているそうです。私にはわからないのですが・・・)
983無名草子さん:03/02/20 11:55
地獄の黙示録のオープニングのホテル内で、主人公がぼんやりとしているのは、
ジャングルから強制的に連れ帰られて、森の中での出来事=王殺し 
を思い出して呆然としているという説があります。
あと、最後のマーロンブランドの持っているメモ?に英語で「森を焼き払え」
という指令?が書いてあって、オープニングの炎上はその光景だという説も。
その英語は字幕にでていないのでわかりにくいらしい。
984無名草子さん:03/02/20 12:34
ともかく、小林信彦を批判してる連中のレベルもこんな程度だとバレたわけか。
だから、あんまりヒトのミスをあげつらうんじゃないよ。
985無名草子さん:03/02/20 12:54
>>984それを信彦さんに言いたいだけだと思われ。
今回のは解釈の相違で未だにいろいろな説があるわけで
信彦さんのような単純なミスではないので。。。
(私は黙示録は公開時に見たきりで覚えてないです)

986無名草子さん:03/02/20 16:25
次スレどうする?
987無名草子さん:03/02/20 18:52
>>980
>そもそも物語りが河を遡る=根源を探す構造になっているわけで。
なんか蓮實みたいな物言いだな、オイ。信彦と重彦の「二彦」の呪縛から逃れる事を
祈ってます。てゆーか、成増あたりのマンションに住んでるビンボー人が
ガタガタ言うなよ。
988無名草子さん:03/02/20 19:09
>>986
スレ立てガンガレー
989無名草子さん:03/02/20 19:52
990無名草子さん
>>989
乙ー