「完全な遊戯」のすごいストーリー

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1慎太郎狩り
慎太郎の「完全な遊戯」
昔、読んだのですがストーリーがはっきり思い出せません。
確認しようと本を探してるけど田舎なので図書館にありません。
ヤフオクやネット古本屋でも今すぐは無理とのこと。
たしか、金持ちの大学生(太陽族)が就職して社会に取りこまれる前に
完全にモラルに反する遊びをしようと、何か障害のある女性を強姦して
どうにかして彼女の人生を破壊するんだけど、
トルコ嬢かなんかに身を崩した彼女がそれでも健気に生きているのを見て、
崖から突き落として殺すんじゃなかったでしたっけ?
「自分で本探せよ!」と言わずに、私の記憶間違いを指摘してくれる人いませんか?
2吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 08:26
>1

「野生時代」に掲載されたヤツじゃ
なかったっけ?
3翻訳屋:2001/07/01(日) 17:46
それはこないだ出た講談社文芸文庫の戦後短編選(正確な書名失念。10巻揃って
から買うつもり)の第2巻に入っていますよ。
4吾輩は名無しである:2001/07/01(日) 21:34
>3

間違えました、スンマソ。
5現実は文学を模倣する!:2001/07/02(月) 03:32
高校生2人を逮捕 知的障害者を強姦容疑
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 重度の知的障害がある女性を強姦(ごうかん)したとして、蕨署は28日、蕨市の男子高校生2人(ともに16歳)を準強姦の疑いで逮捕した。2人は容疑を認めている。

 調べでは、2人はそれぞれ昨年8月と今年2月、団地の物置に女性を連れ込んで強姦した疑い。女性が妊娠したことに家族が気づき、被害を届けた。同じ女性に対する数回の余罪があるとみて調べている。

http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=1264
6ポケモン:2001/07/02(月) 03:36
あなた、冗談談社の方ですかあ! タイミングいいすねえ。総会屋なみだすな。
7かをる@半可通 :2001/07/02(月) 08:34
>>3
講談社文芸文庫編『戦後短篇小説再発見1 青春の光と影』ですよ。

プロットだけ見ると、まさに鬼畜の物語ですね、これ。
8翻訳屋:2001/07/02(月) 08:53
>>3
あれ第1巻でしたか。2巻の性のナントカ、のほうじゃなくて?
9かをる@半可通 :2001/07/02(月) 08:59
>>8
ええ、いま手元にあるので正確です(笑)
10吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 17:17
おもしろそうな話っすな。
11ポケモン:2001/07/02(月) 17:24
大体このスレのタイトル何『「完全な遊戯」のすごいストーリー』
宣伝くせえー。
12慎太郎狩り:2001/07/02(月) 18:43
>11
アホか? 宣伝だったら間違えたりするわけないじゃん。
というわけでスレッド立てた本人ですが、
文芸文庫の件、ありがとうございます。

ところで、肝心の質問ですが
私の記憶は正しいのでしょうか?
かをる@半可通サマ、教えてもらえますか?
13アントニオ猪木:2001/07/02(月) 18:50
で、宣伝じゃないとして慎太郎狩りさんは、この本を肯定するのですか?
否定するのですか? 筆者の人間性をどう捉えるのですか? 述べよ。
14翻訳屋:2001/07/02(月) 20:50
小説家のままだったら、よかったんだけどねえ。
15かをる@半可通 :2001/07/02(月) 20:56
>金持ちの大学生(太陽族)が就職して社会に取りこまれる前に
>完全にモラルに反する遊びをしようと、何か障害のある女性を強姦して
>どうにかして彼女の人生を破壊するんだけど、
>トルコ嬢かなんかに身を崩した彼女がそれでも健気に生きているのを見て、
>崖から突き落として殺すんじゃなかったでしたっけ?

だいたいあっていると思いますが、礼次たちが女性が精神病を患っているのを知るのは、
二回目の行為の後なので、はじめから障害者を狙ったわけじゃなさそうですよ。

【ストーリーの補足】
雨の中で女性を見つけ、車の中でひとしきり行為におよんだあと・・・。
礼次たちは〈東京の兄貴夫婦〉の建てた〈夏用の小さな家〉に女性を監禁していたぶり、
自分たちが留守のあいだに女性が逃げないように拘束したり、友人に相手をさせます。

礼次は〈帰りたくない〉と言う女性を、友人が馴染みの熱海の店に売り飛ばします。
数日後、礼次たちは女性に会いに行き、礼次と女性がふたりっきりで睦言を交わします。

で、いい雰囲気になるのですが、礼次は女性を崖から突き落として殺害してしまいます。
これらはすべてかねてからの筋書き通りだった。

・・・という感じでしょうか。やはり鬼畜の物語という印象は変わりませんね。
16慎太郎狩り:2001/07/02(月) 21:22
ありがとうございます。記憶は確かでした。
僕は小説としては面白いのですが、
思弁ではなくて、慎太郎が本気で主人公の弱者への共感の否定を肯定しているのが恐いです。
つまり、弱者への同情は「理性」的な唾棄すべき紋切り型にハマるので、
たとえ心のうちのどこかに同情を感じても、あえて酷いことを行って
人間の「自由意思」を確認する、という行為です。
この極端な「人間主義」は、無頼派やビートニクスと共通しますが、
彼らは自己の破滅に向かったのに、石原はあくまでダーウィニズム的な
ニーチェ的な超人志向と弱者蔑視に向かいます。
この小説は知恵遅れの女性を踏みにじる話ですが、
政治家になった後も重度障害者に「あんな人にも人権ってあるのかね?」
と発言した事件を見ると、非常に小児的な「他者への想像力の貧困」が
今も続いているようです。
「政治は自己表現」と言ってはばからない彼の精神は
世の中のすべての存在は自分の人生に寄与しているという
思春期以前の唯我論から成長していないようです。
しかし、そういう傾向は私にまだありますから、
彼の小説は面白いのです。
17:吾輩は名無しである:2001/07/02(月) 21:53
>石原はあくまでダーウィニズム的な
>ニーチェ的な超人志向と弱者蔑視に向かいます。
=ヒトラー
18吾輩は名無しである:2001/07/03(火) 00:27
>弱者への同情は「理性」的な唾棄すべき紋切り型にハマるので、
>たとえ心のうちのどこかに同情を感じても、あえて酷いことを行って
>人間の「自由意思」を確認する、という行為です。

なるほど! 自由意思の確認なんですね。なんだか感心しました。(本当に)
19吾輩は名無しである:2001/07/03(火) 00:28
三島由紀夫も自殺直前のインタビューで「完全な遊戯」を絶賛していたね。三島も晩年は選挙に出て政治をやりたかったらしいが、慎太郎に先を越されて大分くやしがっていたようだ。
20吾輩は名無しである:2001/07/03(火) 00:30
>ニーチェ的な超人志向と弱者蔑視に向かいます。
はヒトラーの誤読。

よって読解力レスシンタロー=ヒトラー
21吾輩は名無しである
>19
だとすれば、三島もろくなもんじゃないのでは?