931 :
吾輩は名無しである:2005/05/09(月) 23:54:00
>>919 <「ある一つの葉だけがヒラヒラ、……風が吹いてきた。そうしたらその動く葉は動かなくな
った」という現象は、じつは、私も見たことがあるのだが、ここで、「原因は知れた」と言わ
れても、その原因はいったい何だったのか、分からない。「知れた」なら、教えてほしいもの
だ。 しかし、同じ疑問をもつ読者が多いと知らされた志賀自身は、驚いたようだ。どうや
ら、誰にも分かるだろうと思ったらしい。しかしそれでも、小説以上の説明は行っていない
という。〔 略 〕に対する解釈を『日本近代文学大事典』(講談社)に発見した。「人体
に感ぜられる風もないのに、ヒラヒラと動く一枚の木の葉がここに点出されているのは、生
の意欲が極度に低下して、死とすれすれの意識状態、いわば生の無風状態に近づいたとき、
生命の営みの本質がかえってくっきりと見えてくることを象徴しているかのようである。」
(本多秋五・執筆) はたして、作者本人がそこまで意識していたかどうかはともかくとし
て、解釈は面白い。>マーク・ピーターセン「英語で発見した日本の文学」光文社より
932 :
吾輩は名無しである:2005/05/12(木) 23:46:39
小説の神様とか言われてて
読んだけど、あんまりハマらなかった…。
一応、文学部に入ったので
志賀直哉読んでないと恥ずかしいかなと思って
読んだけど、読みたくないもの読んでも
為にならないかなと思って、暗夜行路だけ読んで辞めようと思ってます。
でも他にこれは志賀直哉じゃないと味わえない世界だよという
作品があったら教えてください。
>>933 『暗夜行路』と『城之崎にて』を読んで何の感慨も覚えなかったならお勧めしない。
芥川や太宰ほど刺激強くないから、そういうのを求めるなら向かないと思うし。
文章の美しさだとかを求める人向け。
おれも最初は好きじゃなかったけど、学生の頃研究課題になってさ、それがきっかけで、
伏線とかの作りの深さとか、志賀ならではの表現に眼が行くようになって、惚れ込んだかんじ。
ちなみに『暗夜行路』は後編の方が面白いよ。前編はストーリーとしては正直つまらない。
表現上の伏線の塊みたいなもんだからな。随分長いがプロローグみたいな捕らえ方したほうがいい。
おっぱい揉んで終わりだし。
935 :
吾輩は名無しである:2005/05/13(金) 03:48:47
左門豊作だ!
豊作じゃあ豊作じゃあうへえへへえっへげ
>>933 志賀氏の文章の旨さは一見平凡に見える所にこそあるので
氏の小説に現代のメディアの提供するような面白さを求めてもそれは得られません
作者が元々そういうものを望んで著したものでは無いからです
「自分は脳の構造に忠実に書きたい」とは氏の言葉ですがこれが味わえるようになれば
こころから素晴らしい作家であると言えるようになると思います
具体的に書いたほうが良いでしょう、例えば「城之崎にて」の冒頭、
山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした、その後養生に、一人で但馬の城崎温泉へ出掛け
た。背中の傷が脊椎カリエスになれば致命傷になりかねないが、そんなことはあるまいと医者に
言われた。二三年で出なければ後は心配はいらない、とにかく要心は肝心だからといわれて、そ
れで来た。三週間以上――我慢出来たら五週間くらい居たいものだと考えてきた。
938 :
937:2005/05/16(月) 00:34:40
この文章に既に非凡な才能を表しています
通常ならば怪我をしたとの描写の後に医者の言葉の説明がはいる筈です
なぜなら時系列で考えた場合、それが出来事の正確な進行であるからです
これが素人なら例えばこのように書くのではないでしょうか
山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした。医者には、
「その背中の怪我が脊椎カリエスになれば致命傷になりかねないですが……そんなことはまあ無いでしょう。
しかしとにかく要心は肝心ですからね。養生なさった方がよろしいですな」と言われた。
それで私は一人、但馬にある城の崎温泉に出かけたのである。
――三週間以上、我慢できたら五週間くらい居たいものだ。
電車の中でこのようなことを考えながら。
これは出来事の手順に従い書き改めたものです
しかも会話文を挿入しより具体的な描写になっており、また抒情も含まれている筈です
けれども読み比べてどちらがより強い印象を与えるでしょうか
前者の伝える確かな現実感に比べ後者にはいかにも作り物のように感ずる所がある筈です
志賀氏は怪我をした、との描写の後に一度城崎温泉に出かけたと端的に応えた後
地の文に最小限に医者の言葉を挿入し、その医者の言葉も
とにかく要心は肝心だからといわれて、それで来た。
と的確に内容を述べた後にはすぐさま主人公の行動描写につなげられ物語りにあるリズムを生んでいます
氏の用いる「脳の構造に忠実に」とはこのようなリズムと無関係ではありますまい
ほんの一文をとってもこのような見事さです
志賀氏の作品を読むときにはその一語一語の言葉の選び方、文章のつなぎ方、また音読をしたときの響きに至るまで
じっくりと読み込んでください、それこそ暗唱できるまでに
そうして初めて旨さが分かる作家なのです
>>933 どこの大学か知らないけど
随分とレヴェルの低い文学部生だね。
阿呆だね。
語りの進行の中で何もひっかかる所なく、スムーズに読ませる。何か出来事などの挿入があっても、前後をうまくつなげることによりその場面を浮き立たせない。すなわち、ごく自然に読む人を誘導するのが志賀の志賀たる所以。
自分で書いてみるといかにこの人が美しいかがわかると思われる。
941 :
吾輩は名無しである:2005/06/05(日) 12:01:01
g
岩波文庫で初めて新かなに飜字された志賀直哉『暗夜行路』改版(二〇〇四年刊)。
「船暈」に「ふなえい」とルビが振つてある。
はて、フナエイなんて日本語があつたかね?
原文「ふなゑひ」なら、せめて新かなでも「ふなよい」でせうに。
志賀の作品って姿見だねぇ
945 :
吾輩は名無しである:2005/06/07(火) 05:15:11
933 :吾輩は名無しである :2005/05/13(金) 00:03:00
小説の神様とか言われてて
読んだけど、あんまりハマらなかった…。
一応、文学部に入ったので
志賀直哉読んでないと恥ずかしいかなと思って
読んだけど、読みたくないもの読んでも
為にならないかなと思って、暗夜行路だけ読んで辞めようと思ってます。
恥ずかしいかなとおもって文学を読むんですか。
いくら読んでもあなたには文学は無益だとおもいますよ。
946 :
吾輩は名無しである:2005/06/11(土) 15:25:55
新潮から出てる短編(小僧の神様・城の崎にて)読んでる。
日記みたいな作品が多々あるけど、割りと好きだわ。
何か愛すべき頑固爺って感じ。
実際に身近にいたら…w
947 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 16:50:14
>>928 1だろ、その頃の十二歳は小学校は卒業してるはず。
949 :
吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 11:57:40
0
950 :
吾輩は名無しである:2005/07/13(水) 04:30:48
志賀直哉って小説家の中では群を抜いてイケメンじゃない?w
それが彼の魅力の一因になっているのでは?
若い頃なんて俳優さんみたいだよ!ちょっと窪塚ににてんの!
作品もいいと思う!女々しいって書いてる人いたけど私は
逆にさばさばしてるとおもったんだけど…
951 :
吾輩は名無しである:2005/07/13(水) 23:07:56
丹羽文雄には負ける
952 :
吾輩は名無しである:2005/07/14(木) 02:20:54
>>950 考えていることが女々しい
斜視でどこを見ているかわからない
本人も気にしたと思う
953 :
吾輩は名無しである:2005/07/14(木) 19:11:24
え志賀直哉って斜視なの?
954 :
吾輩は名無しである:2005/07/15(金) 17:23:17
じゃなくね?
955 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 10:52:43
阿川さんって弟子だったんだよね?
956 :
吾輩は名無しである:2005/08/06(土) 22:27:57
何をもって「弟子」っていうか、よくわかんないけどね。
#佐高信のコメントはシンラツ。
957 :
吾輩は名無しである:2005/08/07(日) 02:23:42
己は城之崎生まれ城之崎育ち悪そな奴は大体友達
958 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/06(火) 11:23:59
0
959 :
吾輩は名無しである:2005/09/08(木) 13:49:56
志賀直哉 若い
960 :
吾輩は名無しである:2005/09/15(木) 05:59:10
志賀直哉が太宰の「斜陽」を批判して、太宰は「如是我聞」で志賀批判をした、
という話はよく聞くのですが、その志賀直哉の斜陽批判というのは
志賀の全集か何かに載っているのでしょうか?
読んでみたいのでご教示ください。
961 :
吾輩は名無しである:2005/09/15(木) 12:48:14
何か座談会の席上で、じゃなかったっけ?
詳しいこと知ってる人がいたらよろしく
962 :
吾輩は名無しである:2005/09/15(木) 23:27:59
>>952 話し蒸し返すけど志賀氏はロンパリじゃないだろ
写真見れば一目瞭然
サルトルと勘違いしてないか
963 :
吾輩は名無しである:2005/09/15(木) 23:38:13
そもそも日本の作家に斜視っていたっけ?
池澤夏樹って斜視かな?
>>961 >何か座談会の席上で、じゃなかったっけ?
俺は読んだことがある。酷評していたが,少し触れただけだった。
>>964 追伸 このインタビューでは,ほかに,
テレビではナポレオン・ソロを見ている・・・トルストイは人物描写が平板・・・
など話していたと思う。
>>960 岩波の志賀直哉全集に入ってるよ。座談会が収録されたやつ。
968 :
吾輩は名無しである:2005/09/24(土) 22:33:44
志賀直哉と芥川龍之介は古典ですなあ。これ以外に該当する作家はいない。武者野小路、違う。漱石、やや近似。という風に考えると、芥川と志賀以外に該当する人物はいなくなる。芥川と志賀は偉大だ。
969 :
吾輩は名無しである:2005/10/07(金) 23:29:19
志賀直哉の、マンモスの牙が出てくる「閑話・・・・」って本(?)について
知ってる人いませんか?
970 :
吾輩は名無しである:2005/10/12(水) 18:01:04
突然お邪魔してすみません。。。この文章が載ってる本を知っている方はいませんか?
疲れ切ってはいるが、それが不思議な陶酔感となって彼に感ぜられた。彼は自分の精神も肉体
も、今、この大きな自然の中に溶け込んで行くのを感じた。
971 :
吾輩は名無しである:2005/10/13(木) 23:13:35
これは『暗夜行路』の終わり辺りだ。
972 :
960:2005/10/14(金) 15:56:54
>>966 亀で申し訳ありませんが、ありがとうございました。
読めました。
973 :
吾輩は名無しである:2005/10/14(金) 17:41:04
スレ誕生5周年記念あげ
もしかして小僧寿チェーンの名の由来って志賀直哉の作品から?
>>974 正解。
志賀直哉の小僧の神様に由来している。
また、創業者の山木益次の社員のすべてが、常に最善を尽くし、
お客様に奉じる”小僧”であってほしいという願いも込められている。
菜の花と小娘 ってどうですか?
977 :
吾輩は名無しである:2005/10/30(日) 10:20:07
来年受験で文学作品よんでるんですが志賀さんの作品の小僧の神様から読み始めました。ですがちょっとわからない…読解力がまだ…詳しい方小僧の神様を説明していただけませんか?軽くでいいので
978 :
吾輩は名無しである:2005/10/31(月) 00:14:08
小僧の神様って小僧に鮨くわせてやる話しだろ
読解もクソもない、まんまだろ
もう11月だというのにそんな事言っているオマエは
読解力より現実理解力のほうに問題がある
979 :
吾輩は名無しである:2005/11/07(月) 17:23:18
とりあえず、わかりやすいよね
980 :
吾輩は名無しである: