1 :
忍法帖【Lv=31,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :
2011/08/27(土) 12:17:42.19
2 :
忍法帖【Lv=31,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/08/27(土) 12:19:58.70
読書会題材一覧 アセンション 夢野久作「木魂」 マグナ 小酒井不木「血の盃」 N 芥川龍之介「お富の貞操」 アセンション カフカ「断食芸人」 ムー大陸 岡本かの子 「鮨」 佃煮マニア 宮沢賢治「どんぐりと山猫」 マグナ 国木田独歩「女難」 鈴木雄介(S字結腸) 坂口安吾 「堕落論」 (´・ω・`) 太宰治 「トカトントン」 記憶喪失 太宰治 「グッド・バイ」 鈴木雄介(S字結腸) 武田泰淳「異形の者」NOW
(S字結腸)がうけるw
鈴木もマグナも佃煮も自宅警備員
佃煮は鬼女だろ
でも、こういう機会じゃないと多少なりとも緊張感をもって読む事ってなかなかないし、いい経験だよね。
鬼婆だね
でも、がどこにつながるのかわからん
なんで30歳で婆なんだ? 30歳なんてまだまだ人生これからだろ!
佃煮はどう考えてもアラフォー
でも、がつながるのは行進、さもなくば暮らし。
>>1 乙!
>>7 ここまでのいろいろな意見で中で2つの大きい論点は?
コテハンの年齢なんかにしつこくこだわってる奴は大抵ニート
でもでフジテレビは絶対誰か言うと思ったが、まさかデモクラシーとは
佃煮名無しいるな。
佃煮の粘着は感想書いたのか?
18 :
吾輩は名無しである :2011/08/27(土) 14:28:08.84
311は震災です 911はテロです 711は韓国タレント使うキチガイコンビニです。 829は来ません。永久に来ません。その日お誕生日なのは893なお姉さんです。
名無しでの個人攻撃とかセクハラはここではやめてくださいね〜
>>21 キモオタニートはAKBでも見てろ
佃煮はペ・ヨンジュンで発狂してろ!
>>24 名無しでの個人攻撃とかセクハラはここではやめてくださいね〜
ここまでのいろいろな意見で出た中で2つの大きい論点があった。 ひとつは、柳が穴山と決闘したのかどうか、 もうひとつは、柳が回想前と後で変化したのかどうか。 実際に闘っただろうという意見があり、いや逃げたんじゃないかという意見もあった。 ムーは主人公に変化がないといい、鈴木やニッパらは変化があったという。 この2つの論点をつなぐ形で、この決闘(への決意)が柳に変化をもたらした、 という意見もあったし、鈴木やほら話者なんかは、 語られていない空白に戦争体験があるとして、それが柳を変化させたと読んでた。
俺個人はこの2つの論点はあまり重要視していない。 おそらく実際に闘っただろう決闘も自分から選んだものではないし、 その決闘への覚悟が主人公の柳を変化させたとも思わない。 そして回想前と後で変化があったとしても、その変化は重要じゃない。 もし変化が重要だったとすれば、泰淳はもう一度ラストに、 冒頭の回想前の柳を持ってきたと思うんだね。 だから鈴木の「敗戦というファクター」の読みの可能性は否定しないけれど、 重要な変化がもしもあり、この作品の中でほのめかされているとすれば、 「その物」との対話、「その物」との関係の中にあるんじゃないかと思うな。
30 :
ほら話者 :2011/08/27(土) 15:46:07.66
ありゃ新スレもう立ってたのか
31 :
ほら話者 :2011/08/27(土) 16:36:30.32
>>26 まとめあざす
変化の論点、自分のはちょっと意味合いが違いますわ。きちんと書いてなかったな。
主人公のスタイルの変化はたいして無い。せいぜい強化されているだけ。
冒頭を読んだだけでは、ニヒルでちゃらんぽらんなくだらないひも野郎なんだが、
その生き方への読者の意味づけが、「異形の者」の物語や空白の戦争体験への
「読み」を経て変化する、そのようにこの小説が構成されていると思う。
「すでに女を知ってからの戦地での禁慾生活には死の恐怖がつきまとい」
で「戦地」が出てくるため、語りの現在時点では主人公に戦争経験は確かにある。
>>31 なるほど〜。主人公柳の変化というよりも、
読者が読む冒頭の主人公像が、読み進み、読み終わって変化すると。
戦争というモチーフは別にして、それは確かにあるよね。
素晴らしい。イーザー読者の面目躍如たる意見だなあ。
昨日一晩徹夜したらへばっちゃって吐き気もして元気がでない・・・ ちょっと読書会はお休みさせてもらって、気が向いたらなんか書く事にします。
マグナさんありがとうございます。 アセンションさんは適宜まとめを入れて下さるので、わかりやすいなー。ありがとうございます!
>>31 >主人公のスタイルの変化はたいして無い。せいぜい強化されているだけ。
これは同意ですが、やっぱり変化はあると私は読みます。醜悪な生を選択するという能動的な生き方に変わっている。それまではやはり、大僧正にあったり密海と対話するなど、極楽に未練というか何か惹かれるものがあったのでは。
そういえば、主人公を生臭坊主とする意見もありましたが、回想の始めでは鮨やなんかにはあまり興味がないようですね。冒頭になると、そうでもない。やっぱり地獄=生を選んだ結果だと思いました。
36 :
治美 :2011/08/27(土) 21:05:00.16
パラパラと読み返しております。 柳は回想前と回想後で変化したのか、という論点がありますが。 それよりも、決闘を決意した時点の柳と、その頃を回想する柳の 間には、質的変化があるのか、ということを考えてみるのが面白 そうです。 ほら話者さんの提案した戦争体験、ということを考えてみると、 何となくですが、ロストジェネレーションを思い浮かべました。 作品の冒頭の柳のニヒルと倦怠が、それを彷彿とさせるんですよね。 ロストジェネレーション的なものでないとしても、冒頭の柳の態度 をどのように捉えたらいいのか、論点になりえると思います。 なんとなく、ただ宇宙的法則に身を投げだしている、と考えても 良さそうなのですが。 相変わらず古いタイプの分析で申し訳ないのですが、少し考えて みても面白いかと思います。
37 :
治美 :2011/08/27(土) 21:25:05.52
補足 私のなかでは何となく、異形の者は青春ストーリーな 気がするんですよね。一人の若者の成長物語りというか。 やはり、その物と対峙したことで、成長したのではないかと。 疾風怒涛の若者のロマンと捉えても良いのかもしれませんが。 ちなみに、その物と対峙することで、若い柳は一つの真理 をつかんだと思います。 ただ、その頃を回想する柳は、どのようにこの経験を捉えて いるのかがイマイチ分からないです。 それと、その物と対峙した若い柳と、それを回想する柳との 間は連続しているのか、分断しているのか、その両方なのか、 みたいなとこに関する皆さんの意見を聞かせて いただきたいのです。
極楽なんて夢見て若かったなという感じでの回想と思いました。物語のラストと冒頭の柳は連続している、隔たりないものと捉えています。
ついでに、地獄に憧れを抱く哲学者がちょうど若かりし頃の主人公と同質。 私は穴山の開けた障子の穴ってやっぱり大仏の目と同じモチーフだと思うのですが、なぜ穴山があの穴をあける役を担うのかがわからない... 穴山の開けた穴ってなんなのだろう
40 :
ほら話者 :2011/08/27(土) 22:14:40.88
>>36 正解なんか無いんです。解釈は自分がどう読んだかでいい。
あとは自分の読みにどれだけ説得力をもたせて論じるかが力のみせどころです。
ぜんぜん古いタイプの分析じゃないですよ。
「異形の者」をロストジェネレーションと結び付ける視点提示あたり、
テクストの意味を他のテクストと関連させて見出すことは「間テクスト性」
と呼ばれます。(ジュリア・クリステヴァ、ポスト構造主義者)
あと、あまり飛躍しない比較的オーソドックスな読みももちろんあり。自分も使うし。
これそが作者が意図した意味=正解で他はダメなんて主張しなけばいいだけ。
↑古い批評はこれを主張しちゃってたので、それを乗り越える新しいやり方が作られた。
>>39 最初にいくつかの穴と痕に目を付けたのはニッパだったね。
「異形」が各場面の関係性によって対象を変えているように
「穴」もまたバリエーションがあると読めるかもしれないね。
大仏の空洞の目が宇宙的なものにつながるとすれば、
穴山による障子の穴は、性という人間的な深淵を象徴するといえるかも。
>>37 花子と同棲する柳と回想の中の柳との間に横たわる空白。
その語られていない空白に何かを読めるとすれば、
個人的意見として、キーワードは「極楽」しかないだろうと。
2つの「赤土の穴」と冒頭の印象の変化について 赤土の穴から出てくるヒキガエル2匹は、通りがかった男女に 落ち着いて、真剣に、ただああやってるだけ、と評される。 これ交尾シーンか?と思ったんですが、蛙は交尾しないのね。 「抱接」と言うらしいですが、産卵を誘発する行為だそうで。 それでも著者の意図としては”性交”があったかもと思いました。 なんか既に誰か書いてたような気がしたけど。 柳は冒頭、”キラキラと輝き光る水液をだらしなく吸いこむ、赤土の穴のように冷く静かにしていた。” 穴の中にいるわけではなく、「液体をだらしなく吸い込む穴のように冷たく静かに」ってのがイマイチ上手くイメージできません。 平穏な状態なのかな?、それに続けて ”まだまだ俺のこの世に生きて行く余地はのこされている。まだまだこれから先、苦もあり楽もありして、 未知なる無限に包まれ、そこを自分なりに這っていることはできる、と安心した気持でいたのであった。” とあって、花子との同棲生活の充実が伺えます 自分は最初に読んだ時、柳は冒頭から喪失感に苛まれていると思っていたんですが、 読み返してみて、その印象が変わりました。 柳は花子との同棲生活でそれなりの幸福を手に入れようとしていた。 それが哲学者との会話によって、過去の記憶が呼び覚まされたことにより揺らいだのではないか。 と、まあそんなふうにふと思ったのです。 なんかバラバラな書き方ですまぬ
44 :
治美 :2011/08/27(土) 23:48:59.38
>>ニッパさん極楽さん 若いときの柳は極楽を拒否してましたよね。 あの世なんて眼中にないと。 冒頭の柳は、極楽という言葉を死という意味で使って いると個人的には考えています。あなたもどうせ極楽 にいく=あなたは死を避けられない、みたいな感じで。 このあたりはどうお考えでしょうか? >>ほら話者さん 間テクスト性! また一つ勉強になりました。ほんと面白いです。 専門用語はまだ使えないのですが、私なりの言葉で 今抱いている問題意識についてお話します。 読みのアナーキズムに少し嫌気がさしている部分があります。 なので、テクストの内容よりもテクストの効果、という ものを考えられるようにしたいんです。 変奏する異形の者という考えも、テクストの効果といって いいですよね? そっちの方に興味が移っている自分がいるんです
45 :
ほら話者 :2011/08/27(土) 23:54:04.15
>>37 若者の成長物語り=ビルドゥングスロマン(教養小説)
そういう読みもできると思う。
そう読む場合、若い時の彼と成長した彼には違いがあり、
経験がその違い・変化の原因になっている。
自身を持って、そこを論じ説得力を持たせればいいかと。
自分の解釈の場合は、アンチ教養小説的な香りをかいでいて、
青春物でもサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』みたいな、
主人公が成長してるのかしてないのかよくわかんない感じのあるでしょ、
ああいうなんか成長の拒絶みたいな、大人達が提示する成長の方向性が
気に入らないみたいな印象を持っています。
その場合、「その物」との対峙は予定された成長・変化を促さず、
主人公はそれを拒絶する形で、自身のスタイルの強化へとつながる、
という流れです。そういう感じの連続性を見てます。
>>42 >個人的意見として、キーワードは「極楽」しかないだろうと。
アセンションさんがどういう意味合いでこういう風におっしゃったのかわからないですが、
>>43 >柳は冒頭、”キラキラと輝き光る水液をだらしなく吸いこむ、赤土の穴のように冷く静かにしていた。”
>穴の中にいるわけではなく、「液体をだらしなく吸い込む穴のように冷たく静かに」ってのがイマイチ上手くイメージできません。
と合わせて読んだ時に、あれ?この穴のイメージって仏像の目=その物(私の意見だと=無や死)といっしょじゃんって思いました。決断の部分で生を選んだと思ったのだけれどー。
>>44 >冒頭の柳は、極楽という言葉を死という意味で使って
>いると個人的には考えています。あなたもどうせ極楽
>にいく=あなたは死を避けられない、みたいな感じで。
>このあたりはどうお考えでしょうか?
私もそういう読みです。回想冒頭の柳が意味する極楽は、そういう意味ではない。もっと、お気楽で楽しい場所のようです。決断で極楽の意味が変化したと考えております。
って、同じようなことばかり書いてるな。
アセンションさん、次のイェイツですが、青空文庫に加えお好きな方のためにこっちのリンクもお願いします。
http://www.online-literature.com/twain/2858/
48 :
治美 :2011/08/28(日) 00:42:20.59
>>ニッパさん 同じことを言わせてしまってすみません。 冒頭の柳の極楽はお気楽な感じに近い、というの 文章でいうとどのあたりで感じましたか? 私としては、極楽をよくない奥の手、といっているので 極楽はプラスのイメージではないんですよね。 ほら話者さんがブラックホールという言葉を使われましたが、 極楽=死後=ブラックホールな気がしたんです。 ブラックホールというのは、破壊と消滅を繰り返す宇宙ですよね。 宇宙の法則は、人間界のありとあらゆる物全てを飲みこんで しまって無化するようなものなんじゃないかなと思います。 武田泰淳の司馬遷なんかにもヒントがあったらいいな
49 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 00:48:42.57
>>43 氷結レモンさん
うん。同じ感触です。冒頭の主人公には幸福を感じます。
過去の記憶が呼び覚まされたのは、哲学者の質問に適当に答えているうちに
うっかり「極楽」を出しちゃって哲学者を苦悩させてしまったのを
ある種の共感を持ってすまなく思ったところからなんですよね。
>>44 治美さん
>読みのアナーキズムに少し嫌気がさしている部分があります。
アナーキズム的な破壊じゃなくて、よりテキストを「開く」感じで捉えるのがいいかも。
>変奏する異形の者という考えも、テクストの効果といって
いいとおもいますよ。
現代的な文学理論では、文学的テクストは多重の読み方を内包すると考えられていて、
その多重の読みを許容している面を治美さんは「テクストの効果」と読んでると思う。
書かれた内容以上のことを表現する美的手法であり、読者に考えさせる、
意味づけを読者にまかせる「開かれた」部分です。
そいういうテクストの効果の一つに、ロシア・フォルマリズムの言う「異化効果」
ってのがあります。
だれかが「文学部唯野教授」による講義内容をWebに置いちゃったのを
見つけたのでよかったらよんでみそ。
第三講 ロシア・フォルマリズム
http://homepage1.nifty.com/hayaka59/mprofile/writer/tti/chap_03.html
>>48 治美さん
>同じことを言わせてしまってすみません。
いえ、なんだかもう自分から出るものは出尽くしてしまったなという自虐の意味でしたよ〜。
>冒頭の柳の極楽はお気楽な感じに近い、というの
>文章でいうとどのあたりで感じましたか?
正確には冒頭、ではなく、回想の始めの方の柳ですね。「お気楽」っていうのは書くのを手抜きした為に少し意味が伝わらないと思うので、補足します。
柳の極楽に対する姿勢は極めて真剣ですが、夢見る極楽はいわゆる一般的な極楽で、例えば、お風呂に入って「あーゴクラク」と言う時の極楽と似ていると思うのです。作品終盤の極楽と比べて陽性なのです。
「自分としては、極楽がたとえあの世にあるとしても、それはつまらぬことであると思う。この世に於て極楽を建設することこそ僧侶の任務ではないか」
上記は密海との対話の際のやの発言ですが、こういう質問が出るということは柳が極楽をなにか居心地のいいものと捉えているからだと思うのです。
それが、密海との対話、その物とも対峙をへて変化するという理解が私の読みです。
>極楽=死後=ブラックホールな気がしたんです。
とのことですが、この部分私の読解もほぼ同じかと。一番最初の感想に書いたのですが、私は極楽=無=死という形で捉えております。
ほら話者さんがブラックホールと呼ぶ物をおそらく私は穴と読んでいて、それは仏像の穿ち目が極楽を象徴しているから。穴が無を象徴しているのだと思うのです。
みなさんの感想を読んで行く中で、穿ち目の他にも赤土の穴や障子の穴、密海のお灸後までが同じモチーフだと感じていて、なかなか複雑だ。いろいろな読みを可能にする作品はきっといい作品だ、などと感じているところ。
死は誰の上にもあるということなのかしら。だとしたら、穴自体になってしまった柳って、完全に異形の者なのかも...
>>50 補足
ブラックホールとしての極楽は、密海、その物との対峙を経て現れてくると読みました。
52 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 08:47:44.41
ブラックホールはアセンションさん(前スレ994)のアイデアですわ、自分じゃなくて。 治美さんとニッパ椰子さんのやりとり見てて思ったけど、「極楽」も多重変奏されてるかもね。 自分は、あの世の極楽を学ぶ加行場から抜け出して行くレストランの場面などは、 主人公が望むこの世の極楽って感じがします。
蜜海との会話で柳が言う極楽は、軽々しいものではなく 社会主義とかの現世的な理想だと思う 腰の定まらない柳だけど、理想を捨て切れず 僧侶も現世における生活に根ざした理想を追求するべきだと思っていたのではないかな?
転向右翼って印象は受けますけどね それは主人公というより作家本人がきっとそうなんだろうなって。
55 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 10:33:59.60
>>53 蜜海との会話部分だけをそう読めるけど、他の部分がなぁ。
あの主人公はその手の理想主義にさっぱり性が合わないように見えるよ。
あの世の極楽を求める理想主義、社会主義という現世の理想主義、
主人公はそれらと出会うけど、結局そういう観念的で実体・肉体を持たない思想を退けて、
肉体的なありのままの生を受け入れてると自分は読んだな。
>>43 面白いなあ! そっか、「赤土の穴」。冒頭からすでに穴があったんだね。
しかも2度も! 読んでても読み過ごしてるものってやっぱあるなあ。
この作品は穴(赤土)に始まり穴(大仏の目)に終わるともいえるか…。
2度目の描写は一見「ここ必要か?」と思える印象的な情景描写の場面で、
わざわざカットインの手法で挿入されてたね。
>>49 「多重の読み方」ということでいえば、
前に、柳ヘタレ説を出してた名無しの意見を面白いと書いたけど、
面白さを感じた理由を改めて考えてみた。
俺も含めてほとんどは柳という主人公に寄り添って読んでるけど、
穴山の視点で見たとすれば、柳ヘタレ説にも部分的に共感できるんだよね。
穴山にとって柳はどうにも喰えない存在だったんだろうとw
>>50 のニッパや他の人も書いているように、密海と対話する柳は
極楽はあの世ではなくこの世に求め建設すべきだという
社会主義的な思想の名残をまだ残した現世主義者だよね。
しかし冒頭の柳が哲学者に対して「適当に」語る極楽は、
あの世のことになっている。
哲学者VS柳、柳VS密海、という2つの極楽対話。
このコントラストにおいて、極楽に対する柳のポジションは「変化」してるね。
柳「だって人間はみんな極楽へ往くときまってるんですから」
密海「汝もまたやがて極楽へとおもむくのである」
本当はここから先はあまり書きたくないんだよなあ。 鈴木がリーチ待ちしてる牌を俺が振り込むことになるのがわかってるからw
そんなのあるのか?
>>60 鈴木の手は、「戦争というファクター」による変化、だったね。
俺はその読みに理解を示した上で、あえて留保を付けた。
その手を完成させるための根拠ある論立てはまだ鈴木は十分にできていないけれど
それがたぶんできるんじゃないかと思ってるw
やっちまいなよ!
>>62 できれば鈴木にツモって欲しいんだがw 一緒にやってもいいし後で検討しよう。
>>47 イェイツ了解! 翻訳の問題のとこであまり足止めされないといいね。
>>62 冒頭シーンと回想シーンの間に長い時間が横たわっていることは、
冒頭の柳が、「かつて極楽の専門家であった」ことに気づくのに
「一週間以上かかった」と語っていることや、
「永いこと極楽という語を自分の会話に使用したことはなかった」
としていることからもわかるね。
つまり、かつては「極楽の専門家」だったけれど、今はそうじゃないと。
「極楽の専門家」じゃなければ何の専門家なんだろう?
地獄?
僧形をやめた事を修辞しているだけじゃないの
>>65 >>66 地獄の専門家。そこに行く前に確認しておきたいけれど、
描かれている修行中の柳はまだ密海と対等に対話できるレベルになく、
つまり「極楽の専門家」と呼べる状態じゃなかった。
「その物」との対峙を経たこの作品の余白の部分で、
「極楽」という概念を「掌の垢と油で汚れ光るほど」愛玩し、
「極楽の専門家」になっていったんだろうと思えるんだな。
もしかしたら柳は極楽を自分なりに
「苦しまぎれに発明」さえしたのかもしれない。
>>67 根本的なところから聞きたいんだけど、
> 「あんたには愛というものがわかっていないらしいな」と哲学者は言った。
> 「わかっています」
冒頭ほどなくしてこういう対話がある。
君はこれをどう読んでいるの?
1.”愛というもの”が何であるのかを承知している
2.”愛というもの”が何であるのかをわかっていない自分自身の業を承知している
3.”愛というもの”が普遍的に存在しない(=この世が地獄であること)を承知している
4.それ以外
>>68 愛も憎しみも誤解の上に成り立ってる、と語られてるね。しかも「適当に」。
そしてその前に誰かを真に愛することもできないだろうとも。
そこでの対話で哲学者が「地獄に行く」ことを語ったときに、
柳は「地獄の専門家」の立場から「奥の手=逆手」を出してしまったんじゃないだろうか。
「極楽の専門家」だった柳は、やがて極楽をも忘れ、この世=地獄を選ぶ。
あたかも今度は「地獄」のスペシャリストになるとでもいうように。
で、実際に「地獄の専門家」になったとすれば、それはどこでか…
>>69 彼の語り口は彼自身が自分でも言ってるように適当なことだから
そこは別にいいんです。
「わかっています」という文言に込められた意味をアセンション自身がどう捉えているのか、
そこが聞きたい。
71 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 15:50:08.93
鈴木さんツモお願いします 先進んで欲しくてじれったくなってきた
つまり地獄とは戦場だと?
>>70 愛も憎しみも誤解の上で成立してることは、わかってるんじゃないかと思う。
ただしその理解はネガティヴな理解、ネガとしての理解じゃないかな。
むしろ、哲学者が「わかってない」ことを言いたかったのではないかと思うね。
すでにアウトラインはニッパが描いていたものだけれど、
柳はこの世=地獄を選んだ。
で、地獄の中の地獄といえる現実は何か?
密海が語った「大破壊、大消滅、大動乱」を感じられる地獄とは?
>>72 ロン!
面白いね。
>>73 つまり1.の立場ですか?
柳本人は”愛というもの”が何であるのかを承知していて、
それゆえに哲学者は”愛というもの”が何であるのかを承知していないことをハッキリと確信していると?
それじゃゲーテの愛も?
>>75 >>73 に書いた「ネガとしての理解」以上のことは大して言えないなあ。
ちょっと俺は語りすぎたから、愛や地獄を語る哲学者についての75の意見はどう?
78 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 16:19:08.93
>>73 さらに展開すると、
主人公は地獄の専門家であり、その表現者でもある。
「私の極楽物語の一節」である「異形の者」を自己言及的に語る
作家なんですよ、主人公は。
という感じで、作者の自伝的作品とする解釈がしっかりと成立。
自分はもっと自由に飛躍したいからやらないけど。
>>77 哲学者に関してですね、僕には似非右翼、もっと言えばピエロに見えますね。
主人公柳を持ち上げるために意図的に真善美を誤解したキャラクターを作った。
この話は続けても既に確として在る隔たりを確認するだけで終わると思うのでどうでもいいですよ。
それより、その「ネガとしての理解」というのがイマイチわからないんですよ。
もう少し噛み砕いて言って貰えないかな。
>愛も憎しみも誤解の上で成立してることは、わかってるんじゃないか
とされてるけど、「愛も憎しみも誤解の上で成立しているのではないこと」が
「ネガとしての理解」というのならわからなくもないんです。
何を表現しようとしてくれているのかがわからない。
泰淳が三島に対して抱いてたような感情なのかな?
81 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 17:05:02.60
>>79 別に隔たっていないと思うけどなぁ。
花子の行動(五千円のくだり)が、哲学者の愛が誤解であることを証明してしまってて、
哲学者が「あんたには愛というものがわかっていないらしいな」と、
愛は誤解だと答える主人公を責めてくあたり、もう笑いどころですわ。
それより矢継ぎ早に焦点の見えない質問しておいて「どうでもいい」と閉めちゃう
名無しさんの意図がわかりませんね。
「根本的なところから聞きた」かったんじゃないの?
>>78 確かに。「私の極楽物語の一節」という言葉に「作家」を読めるね。
>>79 俺も「既に確として在る隔たり」というのがわからない。そこを詳しく。
>>80 それはどのような感情?
>>81 ゲーテ好き哲学者はかなり戯画的に描かれてるね。
まあ「ネガ」という言葉は他にうまい表現が即座に見つからなくて使ったんだけど、 ちょっと通じにくい言葉だったかもしれないね。 「誤解」の上に成立してることの「理解」を果たして「理解」と呼んでいいのかwという面と、 哲学者への反動的(適当な)応答という面、その両面のニュアンスを汲んでもらえれば。
84 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 17:42:02.92
>>79 念のため補足
アセッションさんの言う「ネガとしての理解」は
>>73 の次一文だよ
>むしろ、哲学者が「わかってない」ことを言いたかったのではないかと思うね。
>>83 んー、2に近いのかな。
いや、違うか。反動的な応答ね・・・。
>>82 については
>>79 で書いた通りだよ。
この哲学者は自分自身の愛の発露が間違っている事を知っている。
それを深く自覚しながら”誤解なくわかりあえる世界(=極楽)”に自分が到達することは無いと確信している。
自虐的な意味で自分は地獄に行くと笑うんです。
この読み方は君には相容れないものでしょう?
主人公柳が成長していないことの証左なんですから。
「アイザリア・バーリンの言う消極的自由と積極的自由を”極楽”という一つの単語で表現しようとするから
君たちの議論はいつまで経っても前に進まないんだ」
って言ったところで政治哲学の話になるし、そうなると文芸評論でもないでしょ。
ああ、そうか。 >この話は続けても既に確として在る隔たりを確認するだけで終わる この表現がダメなのね。 じゃあこうしよう。 「この話は続けても既に確として在る隔たりを浮き彫りにして確認するだけで終わる」 これでいいか。
88 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 18:26:33.71
>>86 「極楽」が多重変奏されているという話はすでに出てるんだけどねぇ
読んでない?
いろんあ哲学を文芸批評に援用するのはよくやるよ、
つか文芸批評理論ってほとんど哲学から来てんだけど
>>88 そうね、役割が複数あるにも関わらず相変わらず極楽という単語ひとつで表現しようとしている。
間違ってる?
90 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 18:40:00.20
>>89 いや。別に1つで読むのも解釈なんでおk。
2つに分けてこれとこれに該当とか既存の概念に結び付けて考えたり、
3分割でも4分割でも無限分割でもよろしい。
説得力さえあればいい。
正解は無いよ。
どうも名無しさんは自分の考えこそが正解といいたいようだが
91 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 19:01:25.27
>>86 アイザリア・バーリン援用して論理展開した意見があるなら
ちゃんと聞かせくれよ
そう人につっかかって他人の意見の否定の上に自分の論理展開せずにさ
「あんたには〜というものがわかっていないらしいな」
なんて始め方はどっか戯画的哲学者みたいでしょうに
>>91 だからそれを出したって詮無いって話をだね・・・
言ってもしゃあないか。
じゃあ設計図だけね、
バーリンの思想というのは端的に言えばこうです。
束縛のない好き勝手気ままに振る舞える事を指して消極的自由と定義し、
欲望に負けず誤謬を排して自身を律しうる態度を積極的自由と定義した。
同じ”自由”という文字がアテられているけど、その意味は全くの逆です。
君は極楽が変奏していると考えてるらしいが、そうではなくて元々全く別のものなんだよ。
それはまず分離しておかないと話にならない。筈。と僕は考える。という注釈が無いとダメだったんだね。確か。
こう書くと「何故別々のものであると言えるのか!」ってなるでしょ。
「だって前者は左翼的で後者は右翼的だから」って答えると
「もう少し詳しく書け」ってなって
「サヨクとはその由来からして目的合理性を絶対の価値基準として世界を網羅しようとする思想で、原来は云々・・・」と語ると
「そりゃお前の勝手な思い込みだ!」と批判される。
文芸と全く関係ない政治哲学の話になって、これを続けて言っても終わりの画が見えないもん。
終わりがあるとすれば「はいはい、君はそう思うのね。でも俺は違うから。」以外の終わり方が見えない。
>>87 の通りでしょ。
93 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 20:30:32.79
>>92 うーん。名無しさんが極楽を分離して考えるってのと、
名無しさんのその考えを他の者にもを強要する(こう考えるべきだ)ってのは
まったく次元が異なる話なんだけどなぁ
こうであるはずがないこう考えるべきだなんて言い方するから
考えを強要しているように誤解受けるんだよ
たとえば
>君は極楽が変奏していると考えてるらしいが、そうではなくて元々全く別のものなんだよ
これだと俺にお前の考えは名無しさんの考えに追随しろって読めるでしょ?
アセッションさんへのつっかかりかたもそうなんだけど。
お前が間違ってるから自分の考えに従えって感じがそこかしこに出てくる。
人の意見とけんかしながら語ったりせずに、名無しさんの意見を語ればそれでいいと思うのだが。
94 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 20:33:29.83
>>93 訂正
×これだと俺にお前の考えは名無しさんの考えに追随しろって読めるでしょ?
○これだと俺に名無しさんの考えに追随しろって読めるでしょ?
>>82 対談を読んでみればわかると思う。泰淳は三島に複雑な感情を持っていたと思う。自分と違う人種だと思いつつ、ある種「愛して」いたのでは?あの哲学者に対するように。
97 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 20:54:07.42
>>95 要は人の意見は受け付けないってことね
なら人に自分の意見を受け入れてもらえないことも納得できるだろう
なんかこう、魂のぶつかり合いみたいなの見たいんだぜ。 みんな怒れ! 咆哮せよ!
アセンションさん
そっか!!翻訳の問題で引っかかりすぎても進行しないので、イェイツは基本日本語訳でお願いします!
>>86 >主人公柳が成長していないことの証左なんですから。
どういう風にですか?哲学者の方が悟っているからと読んでいるからということかな。つまり、柳対哲学者の図式はそのまま柳対哲学者に当てはまるということですか?
>>92 バーリンの思想を持ち出したのは、単なる例ですよね。つまり、バーリンの自由のように極楽という一言で片付けられているものでも異質なものが混在している。ということ?
どういう極楽が作品の何処で読み取れると思ったんですか?
名無しさん、もし上記について既に書いていたらすみませんです。あと、名無しさんの感想はどれですか?それが読めるとわかりやすいのですが....
>>97 押し売りの親切が一切の例外なく好意を持って受け止められると考える心性がわからんよ
お前スレ汚したいのかね?え?「僕は君の言うような人間ではないよ、何故なら・・・」と俺の自己紹介が聞きたいのかね?
いつ止めるつもりでいるんだ?俺にまだ聞きたい事があるのか?
君の気に入るように文体を変える事を約束するまで君は俺に付き纏うつもりでいるのか?
>>99 ×つまり、柳対哲学者の図式はそのまま柳対哲学者に当てはまるということですか?
◯×つまり、柳対哲学者の図式はそのまま柳対密海に当てはまるということですか?
間違えた!
ところで、この中で地獄と極楽を信じている人、ないしは地獄と極楽という概念に切実な関心を抱いて生きている人っているのかね(俺は違う)
ぼちぼち行きます ニッパさんへの答えになるかわからないけど、主人公に「成長」はあったのか、という問題と、 穴山との決闘という「決断」とはどういう性質のものなのか、ということについて思うところを書きなぐってみる。 余力がないので自分用メモのようになってしまうと思うがご容赦を。 まず、何らかの経験を経て成長するのは「精神」というやつだと思うが、 この小説が主題とするのは精神ではなくて魂であり、そして魂は成長はしないものである。 精神に幼年期から老年に至る水平な時間が流れて行くとすれば、 魂にはそうした相対的な移行に対して垂直にそそり立つ次元がある。
「異形の者」の語り手は、この精神という水平の軸と、魂という垂直の軸の間を行きつもどりつしている。 彼は一方で、修業僧という過渡的な立場に身を置く青年だ。 とはいえ、この男には、時に青春というものが錦の御旗とする、世間との不器用な軋轢などはないに等しく (そうした暗い青春を生きているのは穴山の方である)、 苦労知らずのお坊ちゃん育ちにも関わらず、彼の精神は世間的に老成し切っている。 彼にしてみれば、自身の周囲の環境は、自分の抜目なさと、背後に控える財力と権力とで、 いかようにも泳ぎ抜くことができる水のようなものなので、つまりは真面目に向き合うに値する事柄ではない。
この態度は、冒頭の時制における語り手においても変わっていない。 兵役も敗戦も経験したのであろうこの語り手は、相も変わらず「まだまだ俺のこの世に生きて行く余地はのこされている」などとうそぶいているのだから始末が悪い。 まあ入門初日に、平然と炊事係りをまぐろ寿司で買収するしたたかさとニヒリズムは、未だ健在なのだろう。
>>86 >>92 「文芸と全く関係ない政治哲学の話」ってことは
泰淳「異形の者」からも離れてしまうってことなのかな?
>>96 そっか。今度対談を読んでみよう。
>>98 「見たい」じゃなく自分で「やる」んじゃなきゃw
>>99 一応リンク貼って「日本語版テキスト基本で」と註釈しようか。
ニッパさん おっしゃてること、かなり理解できました! 同じような意見だったみたいですね。 ほら話者さん 唯野教授のネットのやつ見ましたよ〜 かなり分かりやすく解説されてましたね 早く本が家に届けばいいのに
>>103-105 つまり、ムーの読みを端的にいえば、回想前と後との空白には何もなく、
主人公柳(の魂)には変化は見られない、と。
そういうことでいいのかな?
ところが、このちゃらんぽらんな語り手は、一方で、妙に生真面目な線の引き方をする。 「だが十九歳の私には、愛妻を抱いて蒲団のぬくもりの中に自己の幸福にうちふるえている 僧侶の自分を、想像することは不可能であった。そこには幸福ばかりがあって、仏教はないように思われた」 さりげない記述ではあるが、その後の部分でもっと直截に 「もしこの世に正しいことがあるならば、それは自分のなし得ないことの中にあるような気がしていた。 美しいこともまた、不可能の中にありそうだった」と言っているように、 自身の世間的な生活に対する蔑視(というより無頓着さ)と表裏一体の形で、「美」の世界への憧れがある。
つーか、それが俺らが「主人公が喪った情熱」として論じてるものだよ。「妙に生真面目な」で片付けられない情熱が19歳の柳の中にはあったんだよ。
114 :
ムー大陸 ◆DMnIjpZYd2 :2011/08/28(日) 22:53:42.78
いや、語り手のその種の「潔癖」は変わってないと思う
115 :
治美 :2011/08/28(日) 23:05:33.62
108は治美でございます、失敬
116 :
ほら話者 :2011/08/28(日) 23:14:18.40
ムー大陸さん まだつづくんですよね。全部でてからコメしたいのだけど
>>114 少なくとも「現世に極楽を建設する」という類の発想はないね。冒頭の私には。
そして、この「美」は、語り手の魂を垂直に貫く次元を形成している。 それは語り手の精神には関わりを持たない、つまり、学習し、苦悩し、そして堕落もすれば成長もする精神には関わりを持たない何かだ。 それは、監督の暴行事件に端を発した修業僧たちの弾劾会議の最中に、語り手が幻視するヒキガエルの世界である。
>>117 そんなこと元々本気で考えちゃいないよ柳クンはw
ごくフツーに左翼活動にかぶれてたっていう時代風俗的エピソードに過ぎないだろそれ
つるつると無抵抗に流れてゆく精神の世界と、人称も時間も欠いた魂の世界。 この二つの世界は、これまで語り手の中で交じり合うことはなかったが、 無時間的なヒキガエルの世界から、せわしない人間の世界に引き戻された瞬間、 語り手は「俺のスキー仲間が殴られようとするのを俺が黙ってみのがす」という 「つまらない小事情」が「感覚的にイヤ」だという理由で、穴山の恨みを買うのは承知の上で、 親友というほど近い間柄とも思われない監督の弁護に乗り出す。 おそらく、監督の弁護を決断させたのも、穴山との決闘を決断させたのも、義憤や打算といった「精神」の所業ではない。 それは語り手を垂直に貫く美の世界、ヒキガエルの世界に属する決断なのであって、つまりそれは一個の人間の歴史におさまるべき性質にはない。
魂が、怒りの時も悲しみの時も、つねに同じ音曲を奏でているように(怒ったり悲しんだりするのは精神や心であって魂ではない)、その決断は「瞬間」に属するものではない。そしてその決断は、その結果から帰納できる性質のものでもない。 語り手は最初から、「この騒動の仲間入りをするのも、そこから脱け出すのも、共に無意義である」ことを知っている。また、穴山との決闘も、何ら生産的な要素を持たない「愚劣な行為」であることも知っている。
まだ続いてたのかw で、まだ続くのかw どうもムーのスタイルはオナニー的だなあ。 なんつーか、最初の感想じゃないんだから、 もっとこう応答的にというか、 座談会風に、即興的にやれないもんかねえw
>>99 僕はそれほどプロットの練られたお話だと思っていないんですよ
柳対哲学者の構図を柳対密海に重ねる。意図的にそういう作劇にしているか?そうではなかろうね。
つまり、それが正しいとか間違ってるとかよりナンセンスだね、と切り捨てているんです。
(仮に対比構造が活きるとするなら柳と中国僧ではなくて、柳と穴山でしょうね。)
別の言い方をすると、同じ”極楽”というシニフィアンを軸にして互いに弁じ立てているが、全く違う話をしている。
具体的に言いましょうか。
柳対哲学者では
柳は極楽を異形の者に取り込まれる(目的合理性に還元出来ないこと。仏教用語で言う処の諸法無我)という意味で使い、
哲学者はバーリンの言う積極的自由を想定している。
柳対中国僧では
柳はバーリンの言う消極的自由の意味合いで使い、
中国僧は絶対自由(仏教用語で言う処の涅槃寂静)を指して使っています。
見た通り、前段の柳と後段の中国僧では”極楽”の意味するところが違います。
変奏でも変容でもなく、元々違うものを一つの”極楽”というシニフィアンに押し込めるからそう見えているだけです。
あなたが成長でなく変化と捉えたのは概ね同意出来ます。この主人公は僕の目から見ても転向右翼です。
ただ、「能動的に醜悪な生を選んだ」という点には同意できません。
それが即ち終局の「穴山との決闘」を能動的に避けて逃げ出した、という意味で使っているのなら同意できます。
うーん・・・これねえ。
余計なお世話だと思うし杞憂であって欲しいけど、この話を続けていくと欝になると思うよ。
出産を経験した女性であるがゆえに。なんとなくね。
それはそれとしてムーに喧嘩うりてえ!!
こんなお説法は別に面白くないんだよ俺は!!説教くせーし。
次のやつで出来ねえかな。
>>121 おおよそ合意出来てんだよ!!
決闘やってねえんだよこいつは!!
対立軸を寄越せ対立軸を。
ムーは感想文なんかよりハゲと痔に向き合わないといけないよ 現実から逃げちゃダメだ
スピードが遅いってだけならわかるんだけど、 書いてあるわけじゃん? なら最初に投稿しといて後で語り合えばいいじゃん。 創作発表じゃないんだしさ
ムー大陸と比較して鈴木のいいところは、
即興的なアドリブ応答ができることだよな。
俺だけじゃなく外野からもムーへの不満来てるぜw
>>123 最後の3行、感想書いてネーム欄に番号入れればOKw
ニッパから来週のお題イェイツが出てるけど、掲げるのはもうちょい待つかw
つまり、この無時間的な魂に起因する決断は、精神の歴史には何の寄与もしない。監督を庇うために熱弁を奮おうと、穴山とどつき合いをしようと、それらは精神に対して、なんらの有意義な滋養も保証しないだろう。語り手はそれを百も承知なのだ。 しかし、これらの決断の結果がもたらす貧しさこそが、むしろ語り手の魂の、ほとんど宗教的と言ってよい強靭さを際立たせるのだ。 頭朦朧としてきて何書いているのかわからなくなってきたのでこれで終わりですが、だいたいそんな所です。 わかるよね!
>>123 柳対哲学者、柳対密海の構図の対比において
「極楽」が違う意味を持つのはその通りだね。
その差異があるからこそ、コントラストが生まれる。
空白をはさんで。
>>128 で、端的に回想前と後との間はどう捉えてるの?
見逃してくれよう。 そして/あるいは 知るかバーカww
>>131 何だよそれw まあいいや。とりあえずおつかれ〜w
いや、そもそも語り手が変わったとか変わらないとかぶっちゃけ何の興味もないですなw その「空白」への詮索にも興味ゼロ。 そもそも、この小説は「現在からの回想」という円環構造を欠いていると思う。 ラストに吹き付ける「冷たく湿った風」は、いつのまにやら「現在形」になっていると思う。 それでよし
ああ、最後の一文だけは上手い文学的修辞だったと思うね 襟に当たるってことは風は前から吹いてるってことだ その冷たい夜風が当然背中に入る 凛然とした面持ちでお堂一周して向かうんだろうね。 まあ決闘の現場に行くまでには逃げ出すんだが。
まだ言ってるしw
>>135 うるせー馬鹿野郎
ちょっと首洗ってくる
なんか、「極楽」をめぐって議論が白熱してるねえ。 哲学者との議論において提示された「極楽」という概念は、哲学者がもちだした 「地獄」の反対物で、この哲学者はゲーテを崇拝してるようだから、この哲学者の 地獄は、ファウスト的な地獄なわけだろうな。悪魔の誘惑にまけて契約すると 魂は地獄はおちるって、いかにもキリスト教的なビジョンであるですね。まあ 聖書においても、善人の魂は天国に行き、悪人の魂は地獄におちるってことが 繰り返し説かれているので、この哲学者の議論もそういうラインにそった議論 だなあとおもったね。で、話者は、「人間はみんな極楽にいく」って、哲学者に 対して反論するんだが、これは話者が自ら注解するように、浄土真宗の他力 本願の考え方だ罠。真宗の寺院で身につけた考え方は、還俗したあとも、ふと した機会に口にでてしまうということだな。 まあ、「人間みんな極楽にいく」というような考え方は、善人は天国に行き 悪人は地獄におちる、それが正しい宗教的信念のありかたであるという 見方からすると、異形かつ不気味なものの見方であり、ゲーテ的な、西欧の 正統的な考え方からすると、クリステヴァのアブジェクションみたいに見えるの かもしらん。他力思想それ自体が、「異形のもの」にみえてはこないだろうか。
密海ってひとも、浄土真宗についてはなにがしかの知識はもってたのかな? 「それはすでに汝の宗派に於ては決定していることではないか」 といってるからねえ。 つまり、話者の宗派、浄土真宗についても知ってたんだろう。 にしても、密海の話というのは、あまりにも超俗的で、いささか、空々しさも 感じさせるねw 宇宙の運命がどうたらこうたらとかw 中国的な賢者、隠士 ってのは、だいたいみんなこんな調子でものいうんだろうか。 漫画の「拳児」に でてきた、拳法の達人の説教を思い出したわ。
>>92 で解説されてたバーリンの考え方なども、俺にはクセノフォンによる
善の弁明、悪の弁明の現代版にみえたねw
つまり積極的自由主義者は善人であって天国=極楽に行けるが、消極的
自由主義者は悪人であるから、地獄に落ちるとw
140 :
吾輩は名無しである :2011/08/29(月) 01:50:51.03
泰淳先生は社会主義の投企(積極的自由とも位置づけられる)と 浄土真宗の他力本願との間に必然論という点で似通ったものを感じたんでしょう。 で、そこに「救い」ではなく「虚無」を垣間見た。 というのは、すべてが決定済みであるのなら 現世における人間の行為や生そのものが無化され、 倫理道徳に即した信仰生活も崩壊してしまうから。
んー、虚無思想っていうか僕には消極的アナーキズムが見えるけどねえ まあいいや、寝よ。
142 :
吾輩は名無しである :2011/08/29(月) 02:15:58.53
逆に女給との懶惰な生活や破戒僧の生活に 倫理を見たんじゃないんですかね。 まあ、一種の転向文学と捉えられのかも知れません。 吉本隆明が指摘するように「転向」とは政治権力の弾圧によってのみ起こるのではなく 自身の信仰する思想への懐疑によって引き起こされるものなのだ、と そういう意味ではアナーキズムと言えるのかもしれません。 たぶん、人間や自由、そして生そのものを守ろうとしたんでしょう。 この場合、参考にすべき哲学者はバーリンではなく、J.S.ミルじゃないでしょうかね。 さぞかし泰淳先生も苦しんだ事でしょう。 だから「トカトントン」の作家を小馬鹿にしたりもするわけですが。
泰淳って、転向者なのかなあ。まあ、確かに大学時代に左翼活動を繰り返したため 退学って書いてあるけど。 竹内と中国文学研究会をたちあげたのは、戦前 だというし、中国への関心ってのは、結構一貫してる気がするね。 戦後、中国は社会主義路線でいくことになるのだが、仮に社会主義が失われても 中国への一貫した関心をもつことは可能である、みたいな。
ついでに「春の心臓」についての感想も書いてしまう。 イェイツといえば、アイルランドの民族詩人として、その名声はもはや文学史に 刻まれているといっても過言じゃないだろうな。 この春の心臓というのは、なにか散文詩みたいな味わいがするね。とてもファンタジックで。 妖精、小人、巨人、精霊、恋と若さをつかさどる神アンガス等々、ささやかな短編とはいえ ケルト的想像力が作品に横溢してると感じたな。 老魔法使いは、ケルト的想像力、神秘 主義的な伝統を体現した存在で、年若き少年は、魔法使いを畏敬しつつ恐れているわけだ。 老魔法使いは、赤い帽子の妖精から聞いた、最大の秘儀、若返りの秘法を、ついに実行する べく、少年を使役して、必要な素材を集めさせる。 老人は過去の伝統と神秘にとらわれた 存在で、少年は日々の労働にいそしむ、世俗的な望みも、どちらかといえば、もっと強いようだ。 老人は若返りの秘儀に失敗し、その瞬間、魔法使いがその生涯を賭けた秘儀と神秘の探求の 意義も消滅してしまったかのようだ。 老魔法使いが少年に残したのは、結局、金貨の袋だけ であったと。もっとも、少年がその後の生活を営むもとでとしては、おそらく十分だろうが。 そして、最後のツグミの鳴き声というのは、なにか余韻を感じさせるね。あたかも老魔法使いの 魂がツグミにやどっているかのような、そんなことはどこにも書いてないが、あたかも 死と再生の神秘を感じさせるような、そんな鳴き声だ、最後のツグミの鳴き声は。
145 :
治美 :2011/08/29(月) 02:49:02.21
ファウスト博士の話しに触発され、眠れなくなってしまいした。 やはり曖昧にせず、現時点での私の解釈を述べることにしました。 @冒頭の哲学者の地獄、柳の極楽の意味 哲学者の地獄は、ファウスト博士の味わった地獄と同質のものであると思います。 (ダンテの神曲では、ソクラテスなどの哲学者も地獄行きですね) 哲学というのは全てを疑うという行為なので、答えもないし、よって救いもない と思うんですね。(知りえるのは、何であるかではなく、何ではないかということ) 救い(信じる行為)とは程遠いという意味では、地獄に最も近いのは哲学者だと思う んです。それは哲学者の矜持になっているんです。だから、異形の者における哲学者 は、地獄と言うとき誇らしげな態度になるんです。 このような哲学者に対し、柳が極楽という言葉を出すとき、哲学者のそのような営み を無意味にするようなものとして使っていると思います。つまりは、真理を掴もうと 必死になったって、あんたはどうせ死ぬ、なにも残らない、みたいな感じです。 A密海が信じている極楽、若い柳の極楽 若い柳の極楽は、一般的に使用する極楽の意味と同じだと思います。 あの世の極楽はつまらんもの、というのは、いま生きる人生を謳歌し たいということだと思います。 これに対し密海の極楽は、一般的な極楽とは異なると思います。彼が どこの宗派にも属せず独自の研究をしていること、汝の嫌いなあの世の 極楽は先輩の発明品に過ぎないと言っていることから、密海独自の極楽観 というものがあると思います。私の感覚的には、それは生成と破壊を繰り返す 宇宙の秘密に触れるようなものである気がします。それは、人間の目には虚無 に映るかもしれませんが、それを単なる虚無と言ってよいものではないような 気がします。 みなさんの意見と同じで、やはり極楽や地獄という言葉はこの作品では、 場面ごとに異なると思います。まだ議論の余地があると思います。
んー、今週からは、「春の心臓」がテーマだから、泰淳についての続きは、別スレで やったらどうだろう。泰淳スレがなければ、戦後派作家スレでやってもいい。 安吾について、このスレで論じたときも、論じたりないところは、安吾スレ、つまり 作家専用のスレで続きを論じたものだ。
>>142 言わんとすることはわかるんですよ。
ただ、あなたほど彼に同情は出来ないんです。
彼の振りかざす哲学は内発的動機づけを与えるものではなくて
自身の放蕩を正当化するための方便にしか見えんのです。
僕はそこに倫理を認めない。
乱暴に言えば「ごちゃごちゃ言ってねーで働けクズ」という指摘に無防備です。
左派思想では食っていけないから右に転向した、
でも転向したところで食っていけないんだもん、この人。
>>146 了解。私はここまでで。
バーリン、クセノフォン、J.S.ミル、ダンテの名前が挙がったけど 思想性という観点を中心に読むならば、外部テクストの接続が必要になるのかな。 しかし、さまざまな読みが出されて、今回は特に濃厚な書き込みが多かったねえ。 多少の余韻レスはあるかもしれないけど、 エヌの新題の感想も来てることなので掲げておこうか。
ダウンロードしますた!
世界を識るためにひとは感覚を拡げ、ある処まで到達すると一気に 「あちら側」にブレイクスルーして世界を見ることになります。 うわすげえ!わかったわかった!ユリイカユリイカ!先生わかるます! ここまではただの見物、芸人の一日署長だ。弟子となるとちょっと違う。 単に刻みを吸ったり結晶を焙ったり紙を嘗めたり、ペヨーテを噛むんじゃない、 まずはコンディションづくりだ。茸を採ったり草を世話したり、 断食したり眠らなかったり、走り回ったり踊り狂ったり、代謝を コントロールし、神経をあるいは研ぎ澄ましあるいは飼いならして矯める。 そしてイニシエーションstep1,2,3だ。進め進め。うひゃwすげwうわわ。 師よすっかりわかっちゃった。神を見たなんてもんじゃないやこりゃ。 師が神になる世界に介在すると仰る意味がすっかりわかっちゃった♪ 私もできるます!おお弟子よよくぞ悟った一人前じゃ、今日から お前は立派な魔法使い、魔法のマホちゃんとなのるがよいぞよ。 さあ。ここからが罠だ。 世界をあれこれひっくり返して見るだけ見ちゃったわかっちゃった 呪術師仙人も、悲しいかな元はニンゲンだ。生まれちゃった以上こいつ だけはどうしようもない。畜生の浅ましさ、欲と好奇心がむくむくと 動き出す。世界の外へ行ってみたい!馬鹿だなあ。わかっちゃって 満足してりゃよいのだ。魔法の力であれこれ眺めて楽しく暮らせば十分 じゃないか。と、ダメなんだこれが。ある日とうとう飛び出しちゃう。 どこから?決まってら体だ、オツムだい。世界から飛び出すのにほかに 手があるかい。…で、オツベルかね、そのオツベルは、おれも云おうと してたんだが、居なくなったよ。身体から出ちゃったんだから。 見ようったって聞こうったってもうどうしようもない。息?飯?無理無理。 なに戻る?馬鹿言うない手も足もなくて進みも摑みもできないものが もどれて堪るかい。な、生きてあれこれ分かんないで拝んだり祈ってる ほうがよかったのになあ。青い鳥は一緒にいたのね、ってさ。
おっ、新しいお題ね。読んでみる。
>>123 ありがとうございます。
シニフィアンが氾濫してシニフィエがもやっとしている「極楽」という言葉って、正に作品が描いた極楽その物な気がしました。
154 :
治美 :2011/08/29(月) 18:06:56.60
まだ深くは読んでいないのですが、なぜ芥川がこの作品を翻訳 したのか、ということについて考えてみました。 それは、この作品が説話の雰囲気を醸しているからなんだと 考えました。詳しくはないですが、イエツが民話や民俗伝承のものを 彼の文学の土壌としていましたよね。だから説話風になるのは尤も のことでしょうか。 芥川と言えば、鼻や芋粥などで説話を扱ってますし、イエツとの共通項 があったのだと思います。 あと、なんとなく春の心臓は説教めいた戯作の雰囲気もあるような気が、、 すると戯作三昧的な芥川の節が生かされているのかも。 私は説話の説話性や戯作の戯作性というものを明確に認識できていない のでうまく言えないのですが、みなさんはどう思いましたか?
155 :
治美 :2011/08/29(月) 18:25:04.21
補足 なぜ戯作や説話っぽいと感じたのか ・読者に老人の顛末をハラハラドキドキと追わせるような筋の展開 ・老人が死ぬという一種の裏切りのようなオチが用意されている ・永遠の命を手に入れるために人生を無駄にしたこと、なのに 永遠の命など手に入れられなかったという滑稽さがある ・少年の言うように、数珠でもって拝んでいた方が良かった のかもしれない=教訓めいている 今のとこ思いつくのはこれだけです
156 :
ほら話者 :2011/08/29(月) 18:26:56.27
春の心臓 感想(1) 「誰でも此瞬間を見出して、其歌に耳を傾けた者は必、不死の霊たちとひとしくなる事が出来る」 老人は不死を得るその瞬刻を求めて、古の神々と精霊に助けを得んと魔術的修行に生涯を費やす。 老人はついに妖精の一人(one of the Fairies)からその瞬刻を聞き出す。 妖精、フェアリー"fairy"の語源は、ラテン語の"fata"で「運命」を意味する。 運命はその意味合いに必然的に「死」を内包している。 老人が妖精=運命から聞きだした瞬刻は、万人に不死を約束する神秘の瞬刻などではなく、 彼の運命の瞬刻=死の瞬刻だった。 老人が人々に尋ね歩いて「其瞬刻を見出し得る者は一人もなかつた」のは、 その瞬刻がただ秘め隠されているためではない。その瞬刻が彼だけの固有のものだからだ。 カフカ『掟の門』で、門が主人公ただひとりのための門で、他の誰ひとり入れない門だったように、 それはこの老人のためだけに用意された瞬刻、運命、死だった。 「数世紀に亘るべき悠久なる生命にあこがれて、八十春秋に終る人生を侮蔑した」老人は、 皮肉にも、彼の有限の生の終焉、彼の死の瞬刻に向かうためだけに、 おのれの人生を消費してしまったのだ。 あたりでは最も美しい最も生命に満ちた、春の心臓に耳を傾けることが出来るその時に、 老人は不死を夢見たままあまりにも皮肉な彼の死の瞬刻を迎える。
157 :
ほら話者 :2011/08/29(月) 18:28:12.78
>>156 の感想(1)は俺の読みの一つで老人のストーリーを再構成したのみ。
こっからまだ、老人の生き方への批評展開や弟子の少年の視点との対比分析なんか
入れていけると思うけど、とりあえずここまで。
158 :
ほら話者 :2011/08/29(月) 19:31:05.04
>>154 治美さん
イエイツはアイルランド土着のケルトの民間伝承物語、妖精物語を収集・研究してた人で、
「春の心臓」もその系列のおとぎ話風物語に見えます。
芥川の「鼻」「芋粥」も今昔物語から題材とってるから、
昔話にインスピレーションを得た創作という面で、芥川は興味があって翻訳したのかも。
説話っていってるけど、説教くさいってあたり、
寓話(道徳的な教訓を伝えるための物語)のことです?
159 :
治美 :2011/08/29(月) 19:59:07.91
>>158 ほら話者さん
いま唯野教授読み始めてます。めっさ面白いです。
そうですね寓話と言ったほうが正しいのかな、、
けど滑稽味が感じられるんですよね。永遠を手に
入れるため人生を棒にふるあたりとか。
あとは、師匠と弟子の問答っぽいものがあったりして、
仏教説話を思い起こさせるのかもしれません。
「春の心臓」について この魔術師エンガスの生涯を、神秘主義に捧げたもの思えば 最期に神秘的合一をはたして果てたのだとも思える であれば、エンガスは幸福だ
162 :
治美 :2011/08/29(月) 23:01:23.95
老人は神と合一しようとしていた、と氷結レモンさん はおっしゃっています。ですが、老人は不死の霊と ひとしくなる=神になろうとしていたの
163 :
治美 :2011/08/29(月) 23:12:39.99
失礼しました、続きです だと思うのですが。私的には、人間が神になろうなどと 考えたなら、それこそ死が待っているような、とんでも ないことだと思うんですよね。その意味では、老人の死は 因果応報だと思うんです。 しかし! Nさんの言うように、鳥のさえずりなどは、老人がもしくは 老人の死が祝福されているような雰囲気を醸しているんですよ。 このあたりで氷結レモンさんのような老人ハッピーエンド 説の根拠となるんですよね。 このあたりに関するみなさんの意見を是非伺いたいです。 氷結レモンさん、叩き台にしてしまってすみません。 それ違う!というところがあれば補足してください。 申し訳ありません。
>151 @@は賢治好きなの?
165 :
治美 :2011/08/30(火) 00:24:32.79
よく読めば151の感想文は秀逸。読み物として 面白い。もしかして作家さん?? 言語感覚といい認識といい素晴らしいではないですか。 ユリイカユリイカのところとか、
166 :
治美 :2011/08/30(火) 00:40:13.99
>>151 リズム感覚も良いです。ところどころ分かりにくい言葉
があるので、それを別の言葉にかえてください。
そうすれば売れっ子作家も夢じゃない!!
なんですかこの自演臭い流れは。 新手のいじめでしょうか。
とりあえずデート誘ってみたらいいんじゃないかな
読み始めてみたけど、漢字がわからなすぎる…
170 :
治美 :2011/08/30(火) 01:11:56.89
>>167 ぷはは。何回読んでも面白いですよ、あの感想文、
いや作品。再構成して新たな作品作っちゃいましたね。
質問 、あなたは作家ですか?
なあにかまうものですか。 仮名だけ読めばよろしい。
>>170 2ちゃんにたむろするばっちいおじさんです。
173 :
治美 :2011/08/30(火) 01:27:46.94
>>172 うえっ、きも。って私も同じようなものか。。
鳥のさえずりや薔薇やユリなどといった祝福装置が出てきますけど、
その辺りはどうお考えですか?浅はかな人間のオイタでは済まされない
ような気もしますけど。
174 :
忍法帖【Lv=33,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/08/30(火) 03:32:29.71
何とか読んで書きたいんだが最近俺にしては多忙というかやらないといけないことがたまっているからなあ。 全部読んでいないが、「異形の人」という小説はここで議論されているほど大仰な対立要素がある小説には見えないと思う。そうじゃないから面白いんだが。
175 :
忍法帖【Lv=33,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/08/30(火) 03:35:19.78
もう春の心臓に移ってるのか。時のたつのは早い。だが何とか原文読んで考察したいもんだなこれは。
176 :
吾輩は名無しである :2011/08/30(火) 04:21:25.86
マグ公は川上スレで遊ん出伊る唐磯我思惟岳で笑止ねえ(笑
異形の人じゃなくて者だよ。
178 :
忍法帖【Lv=33,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/08/30(火) 13:01:12.02
者だった間違えた。
春の心臓 アイルランドは冬になると9時ごろに日が昇り、4時ごろには沈んでしまうという気候。春が待ち遠しいことでしょう。その心持ちが春に生命を与えている、そういう作品だと思いました。 老人は、冒頭から瞑想に耽るのみで外界への窓を閉ざしているよう。一方、少年はというと燕を見守っている。春の心臓を捉えることが出来たのは少年の方。 生を謳歌しようじゃないか、そういうことなんだろうなと思いました。ケルトの神々は、自然に宿るようですし、薔薇も百合も鉱石に例えられて永遠の生命を得た模様。目を開いて見よ、と。 ラストのシーン、老人の枯れた肉体と鶫が対照的で春の明るいイメージがより印象的。祝福というアイデアが出ていますが、お棺に入れる花束のようなものかなという風に感じました。 面白いなと思ったのが自然描写。蛍はアイルランドにいるのかしら。蛍などの虫に趣を見出すのは多分日本的な感覚なのではないでしょうか。
180 :
ほら話者 :2011/08/30(火) 17:39:52.58
みなさんの感想や意見の出がゆっくりだなぁ 治美さんが言うようにちと教訓くさい、古典的テクストだからですかね。 全体がたった一つのエピソード、オチへの集約で、登場人物が二人きり、 少年のほうは老人へのつっこみ役、という直線的な寓話的な構造だし。 オーソドックスに読むと、ある程度自由にいじれそうなのは、 オチ(老人の死)をどう解釈するかぐらいか。ちと展開しづらいかも。 あとは、間テクスト性にものを言わせるか、垂直の大騒ぎやらかすか、 @@さんみたく呑み込んで再生産しちゃうか
でもすでに結構来てる感じだね〜。今バタバタで書けるのは明日ぐらいかな。
春の心臓の感想 確かに歳くって衰弱して死ぬなら春がいいな。 冬の緩慢なリズムに歩調を合わせることで、辛うじて自らを保ってきた循環器系が、 春の最初のかすかな息吹きに触れただけで、瞬時に嵐に巻き込まれたような混乱に陥り、 とうとう自己と外界を隔てる薄膜がパチンと弾ける。 体も心も春に向かって溶け出して行く。 いい死にかただ! 以上
183 :
ほら話者 :2011/08/30(火) 18:38:44.77
>>163 治美さん
>>179 ニッパ椰子さん
自然や春のイメージは、老人の生き様と死に呼応配置されていて、
老人の死に否定的価値(無駄死に等)を見れば、哀悼、皮肉、風刺、イロニーに見えるだろうし、
老人の死に肯定的価値(別次元への脱皮等)を見れば、祝福装置に見えますね。
「蛍」ですが、原文だと"glow-worm"、土ボタルになってます。
土ボタルは、ホタル科の甲虫ではなく、キノコバエ科のヒカリキノコバエの幼虫みたい。
アイルランドにいるかどうかわからんけど。
芥川が単に「蛍」と訳したのは、きっとそのほうが日本人に身近だからでしょう。
>>183 自分で原文出しときながら、まだ途中までしか読んでませんでした。蛍も原文確認しようかなと思いつつ感想投下、楽しちゃった。ありがとうございます!
これ、詩だし短いから感想も書きにくいのかもですねー。申し訳ない。ちょっと予想はしていたのですが...。綺麗なので息抜きしていただけたらと思います。
185 :
ほら話者 :2011/08/30(火) 19:19:31.14
>>185 むちゃくちゃ綺麗!ワームっていうから、グロいものをちょっとイメージしかけてました。アイルランドにはいなそうですねー。燕もいなそうって思うんですよね。検索したけど分からず
>>154 「鼻」や「芋粥」とジャンル的に関連づけてみるのは、ありだね。
説話というか物語というか。芥川は他にも一遍イェイツの作品を
翻訳してるそうで。「ケルトの薄明」より、っての。これも青空で
読めるね。
あと、芥川とイェイツとの関係性から連想されるものかあ。
師匠の漱石が英文学ではスウィフトを一押ししてたことを
想起するなあ。スウィフトもまたアイルランドの優れた文学者と
して著名だね。あと、小泉八雲ことハーンと漱石の関係性とか。
ハーンもアイルランド出身だったそうね。 まあ、漱石→芥川と
アイルランド文学の関係性というように、テーマを拡大してみると
こんな風な連想がわいてくるね。
>>163 >老人がもしくは老人の死が祝福されているような
>雰囲気を醸しているんですよ。
そう、雰囲気がそんな感じだよね。
189 :
ほら話者 :2011/08/30(火) 23:20:51.01
春の心臓 感想(2) −−Aengus
老人の名前はエンガス(Aengus)で、フォビス(Forbis)の子だという記述がある。
ケルト神話に、オェングス(Aengus)という、愛と若さ、美を司る神がいる。
彼の口づけは小鳥になり、小鳥のさえずる声が若者の心に恋心になって飛び込んでいくという。
オェングスの父はダーナ神族の最高神ダグザ。離れて育てられるが、
オェングスはダグザの王宮を訪ね、「昼と夜に居させてほしい」と言う。
何日もオェングスが居続けるのでダグザがわけをきくと、オェングスは
「昼と夜とは永遠のことだ。あなたは永遠に居てもいいと言った」と答えた。
こうしてオェングスはダグザの王宮を得て、妖精国の王になった。
・オェングス - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9 若さを司り、永遠の王宮を手に入れ妖精国の王となる神オェングスと、
『春の心臓』の老人エンガスと照らし合わせると面白い。いくつもの類似と逆転がある。
老人エンガスは人間の身でありながら、若さの神オェングスになりたいのだ。
190 :
ほら話者 :2011/08/30(火) 23:22:09.66
春の心臓 感想(3) −−魅惑 フォビス(Forbis)というのはケルト神話にみあたらないが、 ギリシャ神話の恐怖を司る神フォボス (Phobos)かもしれない。 フォビスは英語のフォビア(Phobia, 恐怖、恐怖症)の語源だ。 そうすると、フオビスの子エンガス(Aengus son of Forbis)は、 若さ(生命の萌える春、美、愛の時)への(逆説的な)恐怖と読めるかもしれない。 老人エンガスは、あまりにも強い若さへ執着のために、逆に若さを失うこと、 老いと死が訪れることを恐れ「老年の来ると云ふ事を知つてゐたから」、 永遠の若さを求めて修行に邁進し「己の若い日を幸福に暮さなかつた」。 若い日(春)を楽しまず、春の心臓の鼓動に背を向けたまま、老年となり、 魔法によって「わが永遠なる青春の王国に入らうと」したが、果たせぬまま死に至る。 若さ(春)に強烈に憧れかつ恐怖するアンビバレントな姿。 老魔術師エンガスは、だが逆に魔法にかけられそれに囚われている。 若さ=「春の心臓」に魅了され、魔術的に運命を狂わされる。 Aengusと名付けられた彼には、あらかじめ定められた運命だったかもしれない。 そうした彼の死の瞬刻に、春の心臓の鼓動が高らかに鳴り響く。 なんと美しくも恐ろしい魅惑的・魔術的な風景だろうか!
191 :
ほら話者 :2011/08/31(水) 00:05:51.56
>>156 >>189-190 の感想(1)〜(3)でひとまとまりです。
この読みは「運命」を軸にすえたすっごいオーソドックスな読みですね。
老人エンガスは、神話的な運命をまとう悲劇的英雄像になってたりします。
ギリシャ悲劇のオイディプス王みたいなの。
でも主役は題名でもある「春の心臓」で、老人エンガスはその引き立て役。
萌えて鼓動する「春の心臓」の情景を美しく際立たせるために、
神(作者?)にとことん利用されちゃうのだ。
以上。
915:v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (124) :sage:2011/08/31(水) 00:11:06.25
>>911 ああそう。逃げるんだ。まあいいよ逃げ道も残してやらないとな大人だからな。
で、俺が脳障害で手のつけられない基地外だと思ってるなら、二度とお前のクソみてーな感想と俺の感想を比べたりすんなよ。
鈴木が俺の感想はすげえみたいなこと言ってるからどんなこと書いてるのかと思って来てみたらこいつ、まとまった感想なんて一個も書いてねえじゃん。
馬鹿なんじゃねえの?
鈴木は報われない人生を送ってるしもてないから欲求不満なんだろ。 欲求不満は人を攻撃的にさせる。
たしかに佃煮って欲求不満なんだろうな
>>192 場外乱闘をここに持ち込むなってw
さて、今回はどのスタイルもアリだよなあ。
A (´・ω・`)のように何にも頼らずに感想を投げ出すか
B (@∀@) のように作品を換骨奪胎して講談に仕立てるか
C 鈴木が得意とするスタイルで誰かの意見を足掛かりとするか
D 佃煮が得意とするスタイルで作品を個人的体験に引き寄せるか
鈴木はこの間も自分は感想をかかないくせに人の感想にケチつけたよな。 それでみんなに厳重注意されて渋々黙ってさあ。と思ってたらまたかよ? こういう最低限のルールも守れないクズは参加させるべきじゃないよ。
>*他者批判の場合も人格攻撃にならないように。 ↑最低限
佃煮は鈴木に喧嘩売って、鈴木が買ったら逃げだすんだな(笑)
イェイツ「春の心臓」を読んだ。 さて、感想を二行程度でまず書いてしまおう。(´・ω・`)式に。 この作品は、詩的であるよりも絵画的な美しさを湛えた作品だと思った。 何よりも視覚に訴える作品じゃないだろうか。
次は多少佃煮的に。 「春の心臓」を読んで思い出すのは、 一人のヒーラーの知人のこと。 ヒーリングサロンを開きたいなんて考えてるような人なんだけどね、 いやまぁその人からさんざんスピリチュアルの話を聞かされたわけですよ。 タロット占いとか秘密結社黄金の暁団なんかの話も。 で、そんなわけでその方面の知識はやたら詳しくもなってしまった。 最近は神社なんかのパワースポットが人気だとかいわれてるようだけど、 コアなヒーラーはやはり海外に目が向くようで、 ヒーリングスポットといえばセドナであり、アイルランドらしい。 アイルランドはケルト神話の国、妖精の国。 ジョイスが描いたようなダブリン的な酒びたりの都会のイメージじゃなくてね。 で、妖精が住むのは森であり、さもなくば庭なんだという。 「春の心臓」にも庭が出てくるね。廃園となりそうな庭。 そこには羊歯に覆われそうになりながらも、薔薇と百合が咲いてる。 薔薇と百合、これは冒頭から末尾までしつこいくらいやたらと顔を出す。 赤い薔薇と白い百合。roses and lilies はセットなんだね。 この紅白のコントラストは、静謐なこの作品世界で鮮やかに映えて、 若さを得るための魔術的象徴といったような意味はさておいても、 単調になりがちなこの詩的物語のアクセントになり、 とても絵画的な美しさを添えてはいるね。 薔薇と百合が果たして春に咲くのかって疑問を残しつつもw
今度は多少鈴木的に
>>144 のNの評を足掛かりにしよう。
>あたかも老魔法使いの魂がツグミにやどっているかのような、
>あたかも死と再生の神秘を感じさせるような
この老人が最後に死ぬ場面も非常に絵画的に美しいな。
青ビロードに薔薇と百合の花粉が撒き散らされて。
ここはきっと青と黄のコントラストだね。
この受粉(?)によって、老人の魂がツグミに宿った…
あるいは、単にツグミが新たな再生を告げただけだとしても、
確かにここには「死と再生の神秘」が感じられる。
それまで視覚的に描かれてきた世界が、
最後のツグミで聴覚的に呼び起こされた感じもした。
>>201 黄金の暁教団、気になります。内容ほぼわからない〜。
薔薇も百合も種類によるけれど、多分春から秋ごろまで咲いていると思います。
「太陽が白羊宮に入つた後、獅子宮を過ぎる前」
とあるから4月ごろから8月ごろかな。幅がありますよねー。その頃のアイルランドって日がどんどん伸びて、9時ごろまで明るいみたいです。植物もぐんぐん伸びるのだろうな。春の息吹。
赤い薔薇も白い百合もキリスト教に関連が深いですね。少年が途中言及する神もキリスト教的。
ケルトの神々と同居してるあたり、いかにもアイルランドらしいなと思いました。
ほら話さん、神話の話ありがとうございます!物知りだなぁ。面白かったです
>>199 異形の者のとき議論するチャンスだったのに鈴木はアホなリアクションしてみんなに怒られてただろ
逃げるって誰が?
206 :
ほら話者 :2011/08/31(水) 17:44:47.76
>>200-202 アセンションさん
ほんと色彩豊かな情景が美しい作品ですよねぇ
ストーリーより情景のほうがメインじゃなかろうかと思うぐらい
色彩強調させた美しい映像で短編映画なんかにすればすげえ印象的かも
207 :
ほら話者 :2011/08/31(水) 17:54:10.21
>>182 ムー大陸さん
>体も心も春に向かって溶け出して行く。
>いい死にかただ!
老人の望みとはだいぶ離れてるけど
この死に方はかなりカッコイイところありますね
ドルイドだセルティックだってのは言葉でしか知りません。どうしても警官、 カトリック、暴力ってイメージばかり。 PKディック「虚空の眼」の 「アイルランド人が文化になんの貢献もしていないと、そう思ったことはありませんか。 アイルランド人には、画家もいないし、音楽家もいないし…」 (大瀧訳。サンリオ文庫版217ページ) を思い出して今回再読。大笑いしました。
209 :
治美 :2011/08/31(水) 18:27:06.80
>>ほら話者さん ケルト神話のオェングスの話しは貴重な資料ですね!ズバリな気もします。 初めは老人の死をイロニーのように解釈していたのですが。実際に滑稽な面は ありますけど。もしかしたら肉体を喪失しただけかもしれませんよね。不死 の霊とひとしくなるって老人は言いましたけど。肉体から解放された魂が 永遠の世界に逝ったwみたいな感じで。まぁ、要はそれってただ死んだだけじゃん ということになりそうな、、老人の死は誰にでも訪れる死と変わらないのかな。 奇跡があるとしたら、他人の死を垣間見れた少年の方にあるのかも。なんて >>Nさん 我輩は猫である、は英国の風刺文学を真似して描いたと言われてますよね。 スウィフトも風刺作家だけど、スウィフトを真似たのかな、、 やはり興味関心が共通していたり、その手法を真似たいと考えるような 作家の作品を翻訳するものなんですかね。
210 :
治美 :2011/08/31(水) 18:50:05.05
209でつかんだ感覚をもう少し詳しく展開します。 こんな解釈もありなのでは? 春の心臓はケルトの人々の死生観を美しく表現 したものに過ぎない(芥川の翻訳の仕方は説話的 なものを意識しているが)。老人は人々と全く同じ 死に方をしたのだ。臨死体験でお花畑の話しがでてきますが、 人間が死ぬときは、鳥のさえずりが聞こえ生命の伊吹を感じる。 少年は死を目撃し人々に伝えるために存在しているに過ぎない。 そうなると、妖精をどのように捉えたらよいのですかね。あの世とこの世 を自由に往き来できるものなんですかね。そうであれば、この解釈は筋が 通るかも。 少年が妖精を怖がるのも、妖精があの世の世界の住人であるから。 老人に耳打ちした妖精は、ただ老人の死の訪れを告げたにすぎない。
多分、老人は死がくるの気づいてた気がするんですよね。原文読んだ感じだと。ちょっとさらっと読み流しただけですが。 少年の用意した旅の食事も死の旅出かな。 そういえば、パンと葡萄酒もキリスト教ですねー
212 :
治美 :2011/08/31(水) 19:05:57.06
>>211 ニッパさん
キリスト教の要素は確実に入ってますよね。
キリスト教とケルトの土着の信仰をmixさせたんですかね。
老人は普通に死んだだけで、少年が人の死を体験し目撃した
ということな気がします。魔法とかは関係なくて。
老人に特殊な能力があるとしたら、妖精が見えたり会話できたり
するだけ。
永遠の若さを手に入れようとしたけど普通に死んだだけ、という
ところはイロニーなんですかね。
>>164 遅くなりましたが、
はい。わたくしの脳味噌は3割が賢治とロッドサーリング、3割がミーターズと
ストラビンスキーで構成されています。そして3割はマイルスとFZ。
残り一割が生活に充当てられています。
かっこいいなあ
鈴木はマグナと佃煮に喧嘩を売ったんだから早く感想を書けよ
うるせえコテ付けろや!
第一、こっちが喧嘩売って、買わなかったくせに、相手の出方次第で潰してやろうって魂胆なんだろ?本当にやる事がセコイよなーw
買うって確言するなら感想書くよ。「気が向いたら」とかそういうのはなしな。
情けない言い訳してないで早く書けチキン
コテ外してんじゃねーって。どっちがチキンなんだか!
続きは雑談スレでな。
わかった、ようするに鈴木は自分に感想文を書く能力がないのをマグナや佃煮のせいにしたいんだな?
だから続きは雑談スレでって言ってんだろわかんねえヤツだな!
>>213 最初にこのスレに顔出した時のカキコが「祭りの晩」
の亮二のせりふだったんだよ。
他にもなめとこ山とかオツベル、かしわばやしなんかの
フレーズをあちこちで書いてたでしょ。
で「どんぐりと山猫」ですぐ感想が出たから、
これは、と思った。
賢治スレにも来て下さいね。
>>213 私も賢治好きです!息子の名前は賢治にちなんでいます
>>212 皮肉には違いないけれど、意地悪い描かれ方していないところがいいですよね。
鷲よりも年をとっているって表現が謎だな。何か、イェイツは鷲に執着していたようだったけれど、はてなんだっけ?大学時代のノート、探してみまようかな
>>203 黄金の暁教団、イェイツも加入してたみたいだね。
詳しくは知らないけれど、タロットのモチーフによく使われてるらしい。
薔薇と百合はニッパが
>>179 で書いているように
それぞれルビーの赤とパールの白に結びついてたけど、
鉱物(パワーストーン)との関係もスピリチュアルだなあw
キリスト教との関連も深いんだろうね。
ケルト十字とかケルト的キリスト教はちょっと特殊な面もあるのかな。
あとは(@∀@) のドルイド教の影響も?
ケルト神話との関係については、
>>189-190 でほら話者が出してるね。
こういうコンテクストを探っていかないと読みに深みは出ない感じ。
アイリッシュ、ケルティック(セルティック)ということでいえば、
ルーン文字というのもスピリチュアルでは人気があるとか。
英文はさっと見たけど、それほど読みにくそうな感じはないかな。
>>206 どうもー。
>>182 ムーなら同じ春に死ぬにしても
「桜の森の満開の下」がいいんじゃないの?w
大学時代のノート、探してみまようかな、に萌えるなど
>>227 >ケルト神話との関係については、
>>189-190 でほら話者が出してるね。
>こういうコンテクストを探っていかないと読みに深みは出ない感じ。
そうなんですよね。海外文学ってそれが難しい。その文化圏の人には自明のこともわからないから、いちいち調べないとならないんですよね。
>>229 また間違えた!はずかし
231 :
治美 :2011/08/31(水) 21:57:24.64
妖精とか鷲とかってケルト文化ではどのような 存在なんですかね、、
ふ〜ん。ケルトっていうと、指輪物語とかビョークとかしか知らないなあ。 なんかマニアックな世界という印象。
探すことに迷いはつきものだよねw ケルトってやっぱファンタジーになるのかな。 ロード・ダンセイニもアイルランド作家だね。 でも、ほら話者が語ってたイーザーあたりの受容理論、 簡単にいえば読者中心主義みたいな視点で考えれば、 ケルト神話やキリスト教を無視して読むのもアリだとは思うね。
ノート見つけました!けど、意味がわからない。イェイツってちょっと独自の世界を築きすぎていて、当時もわからなかったんだっけ...。 とりあえず、父親が画家です。だからアセンションさんの言うとおり、ビジュアルの面白さがあるんですね。 そして、妻が自動筆記で霊界(?)から得たアイデアをイェイツが翻訳していたって...。ちょっと変わってるな、やっぱり。 ガイアーっていう概念を打ちたてているのだけれど、これまた謎。図はかけるのだけれど。だれか詳しい人いたら教えて欲しいな。
イェイツの脳内がファンタジー。
236 :
治美 :2011/08/31(水) 22:36:46.19
妖精を解説してるサイトを覗いてみたところ 緑色ってケルトでは死の色だそうです、、 あらゆるものが柔らかな緑に包まれていた、みたいなトコ ありましたよね。 そうすると作品の雰囲気がガラッと変わってくるかも
>>234 イェイツの奥さんはチャネラー?w
>>236 緑の羊歯に覆われつつある薔薇と百合の庭、
というのも生に忍び寄る死のイメージとも読めるよね。
緑色の鉱物は緑柱石だったかな。
>>224 鈴木がうれしがって泣いてぐるぐるはねまわって、
それからからだが天にとんでしまう、ってやつですねw。
あのへんはもうコドモ時代からの口癖みたいなものです。
アメリカの犯罪スリラーを読んでいても、セルティックの伝説はちょくちょく出てきますよね。
決して幻想文学でない普通のスリラーに、ごく当たり前に伝説の話がでてくる。
ああした物語はなにを読めば知ることができるのかしら。
セントパトリックの日の緑と同じなのでしょうか。
中村俊介が所属してたサッカーチーム「セルティック」のユニフォームも そういえば緑だったw 聖パトリックもあるしシャムロック(シャムロック)もあるのかな。
シャムロックというのはクローバーで三位一体を表してるとのこと。
そもそもサッカーの代表チームのユニフォームが緑だよな
国旗も緑だよ
244 :
治美 :2011/09/01(木) 01:13:52.88
>>アセンションさん 羊歯が迫りくる感じは確かに不気味です。 緑って普通は生のイメージですよね。うーん、ほんとなのかな。 ドルイド教って輪廻転生みたいな思想があったらしいですね! しかも太陽の運行からそういう考えが生まれたとあるし。 これは、ケルト文化を知ってる人だったら謎解きできてしまうのかも。
あの庭園の描写。 個人的には、不気味というよりは死との親和性みたいなものを感じたなあ。
ノーベル賞とってる人なんだね
実はそうなんですよ。
>>245 >個人的には、不気味というよりは死との親和性みたいなものを感じたなあ。
確かに.
>>238 やっぱり、アメリカは移民の国だからかしら。
248 :
治美 :2011/09/01(木) 20:28:57.30
>>245 侵すっていう言葉に囚われて流れを掴めてなかったかも。
不気味な感じではないかな。
ちなみになんですけど、次回のお題って決まってますか?
女流作家なんか取り上げても面白いかな、と思うんですが。
女流作家でやったのは今のところ岡本かの子だけかな? 次のお題候補で上がってるのはE・A・ポー「盗まれた手紙」。 その後はまだ決まってないから、順番は別にして、 治美、ほら話者あたりにもいずれ出題してもらいたいので、 ちょっと考えておいてもらえるとうれしいな。
あとそろそろNからもお題を出してもらわなくちゃね。 (@∀@)や他の人も含め、すぐに反映できないこともあるかもしれないけど、 お題の候補やリクエストはいつでも出してもらってかまわないので。
今回のお題はちょっとよくわからなかった 次は有名な話だし資料もたくさんあるから何か書けそうかな
まあ詩人の文章について書くのはなかなか難しいよね。 でもノーベル賞詩人の文章に触れるいい機会になったのかなと。 ポオ作品の「資料」というのがちょっと気になるねえ。 誰かが触れてたけど、ラカンあたりが持ち出されると なかなかやっかいな予感もするけどw
253 :
治美 :2011/09/01(木) 22:13:17.62
ポオは楽しみですねぇー! どんな展開になるのやらワクワク♪ 私がいまのところ考えてるのは、林芙美子の 『晩菊』か、織田作之助の『六白金星』ですねw 順番なんかいつでもいいですよー
>>209 猫へのスウィフトの影響かあ。 よく知らないけど、誰か論じてそうだよねー。
スウィフトと動物寓話といえば、ガリバーにでてくるフウイヌムくらいしか
知らないんだけどさ。 イギリスの猫の寓話といえば、グルマルキンなんて
言葉を連想する。 スコットランドの猫の妖精だそうで。
ケルト神話については、俺はファンタジーRPGとか、そっち経由の知識が
ほとんどだよねー。FRPGも発祥はアメリカなんで、やっぱりみんなそういう
ゲームなんかを通じて、神話の知識を身につけるのでは?
俺の場合、ケルトのイメージは、マイケル・ムアコックの小説から得たのが
大きいねえ。
>>250 俺のお題? んじゃー、正宗白鳥をお題にしたいとずっと思ってたので
電子文藝館で読める「口入屋(くちいれや)」を候補としてあげておくね。
順番はいつでもいいよw
>>255 女の味だな。
最後とりあえず3通りイメージしたけどどうにもならない。
いや、上手いよ、なるほど。
会話で徹底的に人間を書かない。地の文で書く。狙ってやっとるね、これ。
257 :
吾輩は名無しである :2011/09/02(金) 00:42:36.01
イエーツ版「絶対の探求」ですね、これは。 「杜子春」の作者はそこに惹かれたんでしょう。 ちなみに日本でも青(=藍色)というのは魔除の意味があり、 幽世と現世との狭間に属する人々(いわゆる非人)が帯びていたという記録があります。 白は儒教的には高貴な色つまりあの世の色で、 赤(=朱)は呪術的なものだった(ような記憶がある)。 ケルト文化ではそこら辺はどうなってるんでしょうかね? 風水や古代ジャイナ教でもそうなんですが近代以前の宗教社会では 色彩というのは結構重要なんですが、現代の我々ではそこら辺がサッパリです。 でも、本作品ではこういった宗教意識に即した 神秘主義の伝統を踏まえながらも 有限者(人間)の苦患という近代的自意識を扱っているんじゃないんでしょうか? 日本では中島敦や坂口安吾のファンタジーに これに似たようなテーマのものが見られます(悟浄モノや「勉強記」とか)。
イェイツの「ガイアー」について調べてたら、こんなサイトに行き当たった。
ご参考までに。
http://www.yeatsvision.com/ 有名な「再臨」の詩も載っているね。
Turning and turning in the widening gyre
The falcon cannot hear the falconer;
Things fall apart; the centre cannot hold;
俺も、サイード経由で、イェイツを読み出したようなもんだが、サイードだったら こういうビジョン、「破綻だらけのオカルト思想」「臆面も無いファシズム」などと 否定したわけなんだろうなぁw とはいえ、それがただちにイェイツの詩の価値を 否定することにはつながらんわけで、むしろサイードはいたるところで、イェイツの 詩を引用して、その詩の力を批評的にひきだそうとしてるね。
261 :
ほら話者 :2011/09/02(金) 07:29:31.73
次はポー「盗まれた手紙」すか ううあかん、ラカンに引きずられそう
>>261 引きずられてももちろんいいよ〜w
>>260 サイード経由かあ。
大江健三郎はイェイツから引用して作品に取り込んだりしてるよね。
「燃え上がる緑の木」がそうだったかな。
>>253 女流ということで林芙美子がいいかもしれないね。
>>254-255 白鳥了解〜。Nもゲームとかやるんだねw
でもゲームやアニメには結構神話的モチーフ入ってるよなあ。
>>257 日本の不動にも、目白、目黒、目赤、目青、目黄があることは
中井英夫の「虚無への供物」で知ったんだけどw
その元となると中国の風水、さらに遡って五行へと至るのかもねえ…。
265 :
治美 :2011/09/02(金) 13:43:20.47
イエイツと関係ないのですが 梶井の「檸檬」のレモンは、革命家なんだよ〜みたいなことを 熱く語るという夢を見ました。 レモンかわゆすなぁ。
266 :
治美 :2011/09/02(金) 14:06:19.10
いやいや、あの檸檬はどちらかというとアナーキストに近い。 このアナーキストの檸檬さんは丸っこくてimpactあるから、イメージ としては、めちゃ童顔でカワユイのにボインで刺激的な戦闘服を着つつ 片手でバズーカを抱えてる、みたいな感じw
267 :
ほら話者 :2011/09/02(金) 22:41:08.17
>>259 再臨のgyreがそうなんですか。「ガイアー」って
正直ようわからんw
>>259 そっか!ガイアーは、セカンドカミングでやったんだった。
イェイツの考えでは、歴史が2000年のサイクルで繰り返していて、それがガイアーで表されるらしい。ガイアーは下へ向かう螺旋と上へ向かう螺旋が重なった形をしていて、それぞれ攻撃性と知性を表しているんだとか...
よくわからん。
紀元前の2000年間はギリシアローマで、そのあとがキリスト教らしいですが、そのあとは何が来るんだろう〜
せっかくなら、セカンドカミングとか、Adam's curseとか定型詩が面白かったかも知れませんね。青空になかったので残念。
図書館に行ったついでに「対訳イェイツ詩集」を借りてきたよ。 セカンドカミングもアダムの呪いも詩心がないとなかなか入りこめないなあ。 塔はちょっと面白かった。
271 :
ほら話者 :2011/09/03(土) 12:09:34.99
>>268 次の2000年かぁ
多神教、一神教ときたから次はゼロ神教かもね
>>270 対訳版いいすね
やっぱ詩は原文にあたらんとデリケートすぎて
273 :
ほら話者 :2011/09/03(土) 20:59:17.52
イーグルトンがどっかでイエイツについて書いてたなぁと思って探したら、 『反逆の群像』の中にありました。曰く、 「このテーブルをとんとんと叩き、霊を呼び出す薔薇十字会員[イェイツのこと]は、 わたしたちのほとんど誰よりも愚人である。近現代の主要な著述家のなかで、 知的関心という点で、彼ほど徹底して突飛な狂人的存在は他に例を見ない。 しかしイェイツは最後の偉大な自己造型家のひとりであって、どこまでみずから 最新の注意をはらって育成した愚劣さを信じていたのか、あるいは『信じる』が 意味したものはそものも何であったのかを知るのは不可能である」 「なかば廃墟と化した塔、この自身の象徴世界のひとつに、文字通り住む詩人は、 独特の自己神話化の傾向、あるいはなみなみならぬ自己アイロニーの傾向の いずれかを持っている。そしてこの気取った情熱的な男に関する諸問題は、 しばしば決定不可能である」 辛辣すぎて笑っちゃいました。 アイルランド社会での外来人種的支配階級であったプロテスタント・アセンダンシーの末裔 「アングロ・アイリッシュ」であるイエイツが、どうしてそれまで先祖が無視・弾圧してきた ゲール文化の復興に心血注ぐのか、その辺はすごく面白かった。 アイルランドって複雑やあねえ。
ポーなつかしすっ!
275 :
治美 :2011/09/04(日) 00:27:07.63
>>273 ほら話者さん
そのイエイツ論、面白そうなんですけどイマイチ分かりません
自己神話化、自己アイロニーのあたりをもう少し詳しく
説明していただけますか?
276 :
ほら話者 :2011/09/04(日) 01:31:42.95
>>275 治美さん
>自己神話化、自己アイロニーのあたりをもう少し詳しく
イエイツは一時期、バリリの塔(Thoor Ballylee)っていう16世紀の城
というかタワーハウスに住んでたことがあり、そのことを指して
>なかば廃墟と化した塔、この自身の象徴世界のひとつに、文字通り住む詩人
って言ってますね。んで、もう誰も住まない朽ち果てた古すぎる塔、
自らの創作世界の一部みたいなとこに、実際に家族で移り住んじゃって、
それを誇らしげに自慢するという、かなーり自作自演自己賞賛パフォーマーな
ところを、「自己神話化」あるいは「自己アイロニー」の傾向と見てるんでしょう。
一見サルバドール・ダリ的な自己演出なんだけど、ダリは明らかに自覚的で、
イエイツの場合、自覚があるのか無いのか、正気か冗談か演出か本物の狂気か
区別がつかない。そんな感じすかね。
278 :
治美 :2011/09/04(日) 09:50:57.85
>>276 ほら話者さん
アウトロー精神がイエイツにはあったんでしょうかね
おもろいエピソードです
&もしよければ、、
なぜゲール文化の復興に心血注ぐのか、に関しても
軽く説明していただけますか?
279 :
ほら話者 :2011/09/04(日) 12:34:18.23
>>278 治美さん
軽く説明がめっさムズイw
アイルランドの歴史、政治的文化的対立の背景が絡んでて、アイルランド・ナショナリズムの
時代状況から説明した上で展開しないとならんのでご勘弁を。
直接イーグルトンの『反逆の群像』に当たってほしいけど、そのイエイツ批評もすごく
圧縮されてるから、これだけ読んでも他の資料にあたらんとピンとこないかも。
下楠昌哉『妖精のアイルランド 「取り換え子」の文学史』ってが面白く、
歴史・政治背景の説明も分かりやすかったのでそっちお勧めしときます。
イエイツのケルト民話収集って、決して慎重なありのままの民話収集じゃなくて、
自らの文学性・政治性を戦略的に練りこんで好きに改変してるみたいなんだよね。
ゲール人(アイルランド人)カトリック系労働者階級の農民たちのゲール語で
口承されてきた民話を、アングロ・サクソン(イングランド人)のプロテスタント・
アセンダンシーであるイエイツが英語で自らの創作物に書き換えちゃってるの。
イーグルトンもサイードもイェイツに言及してるんだね。 勉強になるなあ。 イェイツの同時代人プルーストの「失われた時を求めて」にも ケルトやドルイドについての軽い言及が数箇所出てくるんだよね。 海外ものを読む場合には、アイリッシュ、ケルティックの文化を 多少かじっておいたほうがよさげだね。
>>276 自動筆記といい、イェイツって普通に考えたらちょっと飛んじゃってる感じですね。
282 :
治美 :2011/09/05(月) 18:32:10.29
>>279 無茶振りしてしまってすみません!
ここで皆さんが提起された問題は心に留めておきます。
どこかでリンクすると思うので。
最後に、、一番初めに感じた「春の心臓」と芥川文学の共通性
というものを少し考えて、治美のイエイツの感想を終わりにします。
内容や展開という点で、「春の心臓」が寓話や説話に近い、というような
話しだったと思います。今回はそれにペーソスという点を加えたいです。
老人の死は、言い様のない切なさがありますよね。このペーソスが芥川
文学と共通していると思いました。不条理と言っても良いのかもしれません。
安吾の言う、文学のふるさと、に触れる物語といっても良いのかも。
そんなことを強く感じました。
治美さんはフォークナー読書会にもいませんか?
284 :
治美 :2011/09/05(月) 19:49:04.04
>>283 いないですよー私と似たようなことを言っている人がいましたか?
いや、すみません。別にだから何だって事ではない。ケチをつけるつもりじゃないんだけど、複数コテを使ってるのかな?と思った。
286 :
治美 :2011/09/05(月) 20:06:11.53
複数コテを使えるほど器用じゃないっすよ 興味湧いたのでフォークナーのスレを覗いてみました 盛り上がってましたね♪
287 :
治美 :2011/09/05(月) 20:06:50.43
複数コテを使えるほど器用じゃないっすよ 興味湧いたのでフォークナーのスレを覗いてみました 盛り上がってましたね♪
288 :
治美 :2011/09/05(月) 20:09:27.70
なぜ同じことを2回言う?携帯でいつも投稿してるので、操作を誤る ことがあります。お許しください。
いえいえ♪
今週から「盗まれた手紙」ポーね。
佃煮あまなからのお題。リンク先は
>>272
大事なことが繰り返し書かれていると聞いて
292 :
ほら話者 :2011/09/05(月) 21:34:21.23
293 :
治美 :2011/09/05(月) 21:36:55.70
丁度良いので自スレの告知 太宰治研究というスレを立ち上げています。ですが、誰も住みついて くれないのでタイヘンお寒いことになってます。 太宰治という作家はある種の人間の血となり肉となってます。 ですから、信者を目の前に宗教を語るときと同じような危うさがあります。 また、太宰治の私生活と太宰治作品を別けて考えることがなかなかできない。 既存スレはこのような考えが主流だったので、別スレを立てました。 ここにいるスレの方であれば、豊富な経験をもとに多角的な議論の展開が 可能だと思います。私も非常に勉強になります。 是非お寄りください!お待ちしています♪
リンクがあるといいのではー?
今こそ
>>293 が大事な書き込みかどうかが問われる時です。
297 :
ほら話者 :2011/09/05(月) 22:55:13.56
>>293 スレ見に行ったけど
>・太宰に関する研究本を最低でも3冊読んでからカキコミしましょう
に抵触してカキコでけんw
298 :
治美 :2011/09/05(月) 23:00:19.45
>>鈴木さん ありがとうございます!恩に着ます! >>ほら話者さん ありがとうございます!もうその条件は破棄します あっ、この事もスレに書いておかなきゃ
>>297 私それみてなかった...治美さんごめんなさい。
太宰スレ、月ごとや週ごとに作品決めて、治美さんが叩き台になる読解出したらどうでしょう?議論はある程度的を絞った方が盛り上がる気がします。
上は単なる一つの案ですが、いきなり、文学史上の太宰の位置付けというテーマは難しいのかなと。軽いテーマでスレ住人を増やしてからでもいいのかなって思った。叩き台は、絶対必要だと思います(大学で読書会をやった経験から)。
ただ単に、参加しにくいなーと思った無残にも無学の者の印象です。
300 :
治美 :2011/09/05(月) 23:50:24.40
>>299 ニッパさん、ご指摘ありがとうございます!
太宰の読書会スレに変更します
斜陽でいきまっす
301 :
吾輩は名無しである :2011/09/06(火) 00:12:17.67
「水仙」や「日の出前」のような短篇から始めた方が良いと思います。 「斜陽」はある意味こういった短篇群に織り込まれた 自画像の集大成とでも言うべきものなので。
302 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:29:10.75
ポオの感想書いたんですが、長文大作になってしまいました。 ごめんなさい。くそ長いのを分載します。
303 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:29:41.78
盗まれた手紙 感想(1)―暗号 先行する2つの事件(『モルグ街の殺人』『マリー・ロジェの謎』で語られた事件) を話題とし瞑想にふけっていたところに、冒頭の警視総監G氏が入ってくる。 「私にはそれがなにか暗合のように思われた」 『マリー・ロジェの謎』によれば、語り手の「私」の名前は「ポオ」である。 この作品を表面上の意味とは異なる意味が秘められた「暗号」として解読し、 デュパンの方法論とデュパンの結論そのものを用いて、デュパンが示したのとは 異なる真相を導いてみたい。 『あらゆる公衆一般の観念、あらゆる世間一般に承認されたる慣例は愚かなるもの と思わばまちがいなし。なんとなれば、そは衆愚を喜ばしむるものなればなり』 というデュパンが示す引用をこの作品自体にも適用し、「衆愚を喜ばしむる」 「世間一般に承認されたる慣例」である、探偵が示す真相こそが真実という図式を覆したい。 この作品でデュパンが事件解決に用いる最重要の方法論は 「推理者の知力を相手の知力と合致させ」て推理する必要があるというものだった。 推理者=読者、相手=デュパンとして、作品=暗号を読み解いてみよう。 デュパンの知力は最上級だといえる。最上級の知性を持つデュパンの推理や語りに 矛盾が見られる場合、それはただの誤りだとは考え難い、それは意図的に仕組まれた 矛盾・暗号となり、隠された別の真相を示唆するものとなるだろう。 まず、矛盾点を2つ指摘しこれを足掛かりとしよう。
304 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:30:30.84
盗まれた手紙 感想(2)―矛盾点1:回避すべき復讐 ラストで意味深に、デュパンが置いてきたという「にせ手紙」の文面が示される。 クレビヨンの『アトレ』のなかにある文句とされている。この「アトレ」の話の原型は、 ギリシャ悲劇のアトレウスとテュエステスの双子の兄弟の話で、凄惨な復讐劇だ。 素直にみると、かつてD氏に「ひどい仕打ち」を受けて「この怨(うら)みは忘れない」 と言うデュパンの復讐を知らしめる目的に思われる。 しかし、アトレウスとテュエステスから始まる復讐劇は、実際はこの兄弟の一族間の 三代にわたる血で血を洗う復讐の応酬・連鎖の話なのだ。 単なる復讐を暗示するには重すぎる上に、復讐へのさらなる復讐も暗示してしまう。 「男らしいことであろうとなかろうと、どんなことでも平気でやるあのD」 「向う見ずな男だ。また剛胆な男だ。」「彼のために身命をささげた従者たちもいる」 目の前で手紙を見つければ「生きて大臣のところから出ることができなかったかもしれん」 という危険なD大臣を相手に、デュパンのような聡明な男が、自分への復讐の煮えたぎる 意思を植え付けようなまねをするのは自然だろうか? デュパンの知性レベルを考えれば、Dに復讐を促す「にせ手紙」は書かれないはずだ。 するとデュパンによる手紙の盗み返しのエピソード自体が本当なのかあやしくなる。 「にせ手紙」の文面は、俺が本当にこんなことすると思う?というデュパンからの 暗号メッセージだ。「手がかりを与えないのはかわいそうだ」と考えるデュパンの 手による読者に向けた暗号であり、別の真相の存在を匂わせる「手がかり」となる。 「にせ手紙」を含む手紙の盗み返しのエピソードはデュパンの創作なのだ。
305 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:33:46.61
盗まれた手紙 感想(3)―矛盾点2:1つだけ脆弱な根拠 デュパンは3つの根拠から結論に達する。 根拠1「D――の大胆な、思いきった、明敏な工夫力」 根拠2「その書類を有効に使おうと思うなら常にそれを手近に置かなければならないという事実」 根拠3「それが総監のいつもの捜索の範囲内には隠されていない」 結論「大臣がその手紙を隠すのに、ぜんぜんそれを隠そうとはしないという遠大な、賢明な方策をとった」 根拠2は非常に脆弱である。根拠1と3にはかなり分量を割いて論旨が展開されているのに対し、 根拠2だけはやけにあっさりとしている。緻密なデュパンらしくない。 デュパンは、テクスト上ではまったく説明されない「宮廷での現在の特殊の事情」と 「D――の関係しているという評判のあの陰謀問題」から「それを即座に取り出せること」 が重要であるといい、取り出して「やぶいてしまえること」こそ重要だという。これだけだ。 しかし、「やぶいてしまえること」が重要なら、はじめからやぶいて捨ててしまうほうが よほど理にかなっている。そして安全だ。 Dの策略は「盗まれた人が盗んだ人を知っているということを、盗んだ当人が知っている」 という状況を利用することで成立しており、盗んだ場面で既に完成している。 手に入れた時点で策略が完成している以上、わざわざ手元に残して、警官に見つけられたり、 デュパンに盗み返されるような危険性は、あらかじめつぶしてしまったほうがよい。 デュパンの知性レベルからすると、既に破り捨てたという可能性を見逃すとは考えられず、 しかもこの方策は結論「ぜんぜんそれを隠そうとはしない」に文字通り合致する。 隠さない(手紙を破棄した)のだ。
ポーの紳助問題か。 手紙は、かかわりの痕跡を示すよね。その手紙は記憶とか思い出といってもいい。出来事のエッセンスを封じ込め、証拠に値するから。
307 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:48:44.40
盗まれた手紙 感想(4)―隠された真相(1) 矛盾点1から、デュパンによる手紙の盗み返しのエピソード自体が疑わしくなり、 矛盾点2から、「隠そうとはしない」という結論の真の姿、手紙は既に破棄された というデュパンの知性により適合する推論が浮かび上がる。 根拠2とデュパンによる手紙の盗み返しの当人しか知らないエピソードの捏造によって、 デュパンは自らの結論を変えずに意味をずらすことに成功している。 では、デュパンによって隠された真相はどのようなものだろうか? 手紙は既に破棄されたとすれば、取り戻すことは不可能だ。 しかしDから取り戻したという手紙を、デュパンは警視総監Gに渡している。 とすれば唯一の論理的解答は、デュパンが新たに手紙を作り直して渡した ということになるだろう。不信を持たれずに手紙の作り直しが可能なのは、 元々の手紙の送り主だけだ。デュパンが元々の手紙の送り主なのだったのだ。 突飛に思えるかもしれないが、この推論は矛盾点をきれいに説明し、 デュパンによる真相の隠ぺいを説明し、その動機までも説明してくれる。
手紙を焼却とかしても内容を読まれたら、価値は読んだ奴へ移行すんじゃね? 手紙そのものはなくても、手紙の内容でゆすりとかやってけそうだからね。 だから手紙の価値は、手紙そのものだけれども、やっぱり手紙に書かれた内容なんだね。
309 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 00:55:12.87
盗まれた手紙 感想(5)―隠された真相(2) 手紙をDから取り返さなくても、新たに元と同じ手紙を作ってしまえば、 問題の状況は解決する。依頼主の「高貴な方」に渡せば反撃が開始されるだろう。 たとえDが手紙を破棄しておらず、まだ持っていたとしても、その性質上 使うことができない手紙は破棄するしかない。チェックメイトだ。 手紙には「S――公爵家の紋章がある」となっているが、デュパンなら普段から その手の自己隠ぺい工作をしていても、あるいはその紋章を使う正当な権利者で あったとしてもまったくおかしくない。なぜなら、『モルグ街の殺人』によると、 デュパンの隠遁性質は、「デュパンを知る者がパリの街に一人もいなくなってから、 かなりに歳月が流れていた」ほどなのだ。デュパンというのは別の誰かの世をしのぶ 仮の姿である可能性すらある。 Dは盗む際に手紙の「宛名の筆蹟を認め」て「秘密を知ってしまった」とあり、 また「彼は僕の筆蹟をよく知っている」ためにデュパンはDに対してにせ手紙 の文面を書いたという。手紙の宛名の筆蹟はデュパンの筆蹟だ。 デュパンが読者に別の真相を示すのは、手紙の送り主がデュパン自身であること を隠し通したまま問題を解決するいう目的から説明できる。 ここにデュパンの知性に合致する、真の真相が出現する。彼は、正体を隠した まま問題を解決し、恨みを買うことなくDへの復讐をとげ、かつ、彼の出した 結論「ぜんぜんそれを隠そうとはしない」をそのまま用いて表向きの偽の真相 を類まれな説得力を持って作り出してみせた。さらにその結論さえもデュパンは 隠そうとしないことで隠し通すのだ。 (了)
手紙はない。ないけど返却されたんだね。 それって普通はおかしなことだよね。
311 :
忍法帖【Lv=39,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/06(火) 01:05:44.82
園児だー
それと、デュパンの出目の謎とそれにからむ彼の復讐てのがこの事件の裏にあったらおもしろいよね。 手紙は色恋の内容かとおもいきや、実は彼の出目の証拠とか、用意周到なヴェンデッタの一環とかだったりで。
よっ、モリス。 俺はもうそろそろ睡眠するからな。
なんだ本物が復讐を匂わす手紙文のほうか。 よむ人がよまないと意味をなさない復讐の文言つーかなんで大臣はこの内容でゆすれるわけ? おやすみー。
315 :
忍法帖【Lv=39,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/06(火) 01:25:57.15
おやすみー。
「盗まれた手紙」読了。 盗まれた手紙について、ラカンはセミネールの中で「手紙は必ず届く」と結論 づけました。デリダは葉書の中で「手紙がシーニュという形をしている以上、 散種性をもつため、必ずしも宛先に届くとは限らない」とラカンを批判しまし た。そのデリダをジジェクは、「いや、手紙を受け取るのは大文字の他者だ」と 批判ました。しかし、このジジェクの「大文字の他者」つまり普遍的な他者像 の総合みたいな存在については、リオタールの告げた大きな物語の終焉ととも に、一つのまとまりを持った大きな世界が個々の小さな断片になって飛散した ので、大文字の他者も存在し得ない、と批判されました。 失われた手紙に言及した誰もが批判された訳ですが、結局誰が正しかったの か?というのが疑問として残ります。それとも皆正しかったのか、誰も正しく なかったのか。どうなんでしょう。 (つづく)
(つづき) まあ誰が正しい正しくないはちょっと脇に置いておくとして、デュパンの手で 手紙は一応元通りになったものの、例えば物語が終了したあと、受け取った側 が老いて手紙の内容をすっかり忘れて、読み直しても理解できないなどの場合、 手紙のシニフィエは置き去りにされてシニフィアンから剥離し、手紙の文字と しての用をなさなくなるなんてことにもなり、手紙が届いていながら同時に届 いていないなんて事態も起こりえます。また、執拗にすり替えられ、さんざん あちこちに隠された後でようやく宛先に届いても、もし手紙がボロボロになり、 インクが滲んでただの染みになってしまったりすると、手紙は袋に入った紙で しかなくなります。そんな場合もやはり手紙が届きつつ届かない状況になりま す。そうなると、この手紙の問題は「届く」「届かない」という背反するどちら の結果をも証明できる命題にもなりうるし、そうなると失われた手紙は一種の パラドックスとして見る事も可能になります。そうなると、それについてどん な解答をしようとあまり意味がなくなるのじゃないでしょうか。様々な哲学者 が論争して解決しないのは、そういう事情があるからと思います。また、この 物語のなにか魔的な、不可思議な雰囲気は、人を次々に取り込んで悩ませ明確 な解答を与えない所から醸しているのかも知れません。 ヴァレリーや蓮實が別の解釈をしたそうで、その内容を知れば別の答えを出せ たかも知れませんが、詳しくは知りません。
318 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 01:49:15.63
>>314 園児さん
む?よう意図がわからんが、作中に登場する手紙は2つあるけど、混同してます?
盗まれる「手紙」とデュパンがラストで差し替えたという「にせ手紙」。
『盗まれた手紙』での状況の場合、
手紙の存在(あるいは存在するとの見せかけ)は、Dが横暴を働くための心理的装置で、
手紙(あるいはその複製)の返却は、その心理的装置を破壊する行為。
Dは実際には手紙やその内容をを第三者に明かす危険を冒せない。
なぜならその暴露はDにも破滅的に機能してしまうからですね。
だから、暴露するぞなんて明確なゆすり方はできなくて(暴露できんから)、
手紙を盗んだのが自分だと盗まれた側が知っているという状況を
黙って利用して、盗まれた側の心理に付け込んで横暴を働くだけ。
319 :
江戸川 :2011/09/06(火) 02:11:59.69
盗まれた手紙、読みましたがな。 えらいおもしろいでんなー。 手紙ひとつでここまで物語を展開できるのは すばらしいのひと言でっせ。 さすが乱歩が惚れた師匠でおまんな。 巧みな物語構成の妙といい語り口といい ほんま脱帽しますわ。
320 :
江戸川 :2011/09/06(火) 02:15:30.54
>>316 あまなはん、あんたさんの書き込みに名前が出とる
ラカン、デリダ、ジジェク、リオタールやけどな。
できれば読んだ書名と出版社を書いてくれまっか。
図書館で探してわても読んでみますさかい、たのんますわ。
うずうずしてきたな。読んでみるか。
322 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 02:28:16.98
>>317 あまなさん
文学作品の美的作用という面からいえば、
哲学上のお題目の真偽なんてどーでもよくて、
正解なんて無い多様な面白い読み方が際限なくできて、
いろんな時代のいろんな人が作品を通じて哲学し瞑想し混乱し遊んでくれるなら
まさしくそれこそが本望だろうと思いますー
佃煮のホスト力が試されるな
ジジェク関係無かったな。 人間観察と探偵推理モノの親和性の高さがよくわかりましたっと。 >隠喩(いんゆ)やあるいは直喩が叙述を修飾するとともに、 >議論を強めることができるという修辞上の独断が、いくらか真理らしく見えるのだ。 お見事。最後に入れて欲しかったかな。
佃煮=あまなは何も読んでないよ。またほぼウィキペディア。しかも、リオタールの大きな物語批判ってジジェクの活動よりずっと前のことなんだけど。そんなの常識。わからないやつだなあ。そうやって背伸びして間違えるのが一番バカっぽいって何度も言ってるのに。
盗まれた手紙 ウィキペディアでググってみて。ラカンもデリダもジジェクも出てくるから。そこにないリオタールを加えたら時代が前後しちゃったっていうお粗末な出来。それにしても普通は間違えない。基礎的な知識がなさすぎる。
327 :
江戸川 :2011/09/06(火) 03:43:46.97
>>325-326 ほんまでんな! あまなはんのは完璧ウィキからのパクリでんな。
こりゃあきまへん。一番やったらあかんことですわ。
この調子じゃ本も持ってないんやろな。レッドカードでっせ。
確かにこれはひどい。佃煮=あまな、あうと〜
329 :
忍法帖【Lv=39,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/06(火) 04:00:18.83
名無しの灯が工作に必死なようで。江戸川も
>>325-326 には騙されない方がいい。
ウィキペディアみたが、それは誰がどう言った的な大筋の流れだけでしかあまな発言は類似していない。
引用面でもウィキペディアとは異なっている部分が見られる。そういう部分をあえて指摘しないようにしているな
>>325-326 は。
リオタールの発言をずっと前だとかほざいているのには笑えるな。
あまながリオタールを関連付けているのは「盗まれた手紙を語るジジェクの発言に対して、その発言があった後、リオタールを持ち出してジジェクが批判されたという」ことだろ。
さらに言えば、ウィキペディアに記述されていない部分もあまなの発言は多く含んでいる。
少しだけウィキペディアに似ているからといって、それを全部だと主張するのには無理がある。
まあこれは引用(というかパクリ)だろうけど実際これ難しいよ。 本文中で自己言及されちゃってるし帰納的に本文参照しながら云々しても 多分クドくて見てられなくなる。この作家より地頭が良い人間が書くなら別としてね。 ジジェクは好きなんですよ、様式美を機能美に解体していく野郎だから。 あらゆる芸術と真逆の事を大真面目にやるわけですよ。そういう点で近いものはあるかもしれんね。 だからこれちゃんと書くとしたら機能美を再度解体していく方向で。すっげぇめんどくせえや。パス。
331 :
吾輩は名無しである :2011/09/06(火) 04:26:32.93
>>329 灯じゃねえよ。何の工作なんだよ(笑)
病気だよおまえも。
あれがウィキペディアと類似してないってのはさすがに通用しないと思うし、ジジェクがリオタールによって間接的に批判されたというソースは? 佃煮の文章からはそうは読めない。
それにリオタールの大きな物語の終焉なんてあまりにも有名でジジェクも知ってたに決まってるんだけど。まあ、公平な判断は参加者やギャラリーに任せる。それができるような人たちなので。
334 :
吾輩は名無しである :2011/09/06(火) 05:08:35.13
ウィキペディアから引用したんならせめてそう書けよ! 本当にまるで読んでるみたいだからたちが悪い
335 :
吾輩は名無しである :2011/09/06(火) 06:52:10.49
316 :あまな ◆I/bnTKgLlU :2011/09/06(火) 01:37:13.89 「盗まれた手紙」読了。× Wikipedia「盗まれた手紙」読了。○ 全米が呆れたw
本当にスゲエ
337 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 08:52:02.68
ジャック・ラカン「盗まれた手紙についてのセミネール」(『エクリ1』所収、弘文堂) ジャック・デリダ「真理の配達人」(『現代思想』臨時増刊『デリダ読本』所収、青土社) スラヴォイ・ジジェク 『汝の症候を楽しめ―ハリウッドvsラカン』 (筑摩書房) ジャン=フランソワ・リオタール 『ポスト・モダンの条件―知・社会・言語ゲーム (叢書言語の政治 (1))』(水声社) まあ読んどけ。『エクリ』で挫折するのが普通だけど リオタールを持ち出したジジェク批判ってのが気になるが 本当ならこれ誰かね?まったく成り立たんと思うのだが
マグナも哲学全然知らないんだろ? そんなバカげた批判があったとは考えづらい。まあ、偉そうに言ったんだ。ソースがあるんだろうから出してくれ。
まさかこのまま佃煮マニアは何も書かずに逃げ切る気ではw
感想文を書かないやつは批判する権利ないからね、調子に乗ってるバカが数名いるようだけど。
佃煮マニア(あまな)が批判されると名無しになって登場ってパターンもう飽きた
とりあえず、マグナや鈴木も含めて、 まだ書いてない人は自分の読みを書くのが先な。
また雑談スレや川上スレで見かけるへんな人が暴れてる様ですが・・・ 盗まれた手紙について哲学者たちが論争したのはあまりに有名なので、そりゃ辞典にだって載るでしょうねえ。 大文字の他者の不在って最近よく言われてる事だと思いますけど。樫村愛子とかが言ってないですか。 それから、私は誰が何年何月の何時何分にこう言ったとかの枝葉末節的などうこうをほじくりたいのではなく、 「『盗まれた手紙』って二律背反とかパラドックスなんじゃないの?」という問題提起をしたいわけです。 だから、手紙の所在について意見をぶつけあって議論しても答えが永久に出ないのです。 くりかえしになりますが強調しておきます。
俺の自演って言わなかったのは偉い。ちょっと成長したな。
なんかゴチャゴチャ言って誤魔化そうとしてるが、 要するにウィキをパクってええカッコしたんだろ。 正直に白状すればいいのになあ。見栄子直伝、水遁の術かw
>>344 何だ辞典って。ウィキペディアって書けよw
ウィキペディアからパクったんだろ? 論争はたしかに有名だが、そんなに都合よくウィキペディアがとりあげた部分しか書かないのはありえないw
それとも
>>337 全部読んだの?
リオタールの部分はどうなってるの? マグナの珍説の通りなの?
また川上スレか・・・
*感想文を書いた参加者のみ他者へレス(批判含む)できるが、 その場合、名無しの人は自分のレス番号を名前にする。 *他者批判の場合も人格攻撃にならないように。
佃煮はまた名無し工作ですか。ちっとも成長してない。
とりあえずローカルルールは守ろう。俺もこれ以上佃煮を批判しないよ。
353 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 18:56:50.44
あまなさんはオリジナルの感想を上げてしっかりと文学しとる 人のあげ足取るだけで小躍りしている矮小ゴブリンのごときはスルーでよろ
オリジナル(笑)
もりあがってないな。 まだよんでないのか。語るべきものがないのか。
手も足も出ないから首突っ込むのが嫌で尻尾巻いて逃げたってだけ。
357 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 20:53:51.80
Great people talk about ideas. 偉大な人々はアイデアについて語り Average people talk about things. 普通の人々は出来事について話し Small people talk about other people. 矮小な人々は他人についてしゃべりまくる ここではアイデア出し合ってもりあがろうぜ
書き方に多少の問題は孕んでいるかもしれないけれど ポオの「盗まれた手紙」をラカンやデリダらが取り上げたことを あまながひとつの話題として紹介してくれたのだと解釈しておこう。 今回はそのネタをベースにして感想を書きたいな。 といっても、ここでは個々の論には入り込まずに(荷が重過ぎるw)、 取り上げるのはそれらの関係=構図だけにしておこう。
まず、ポオの「盗まれた手紙」という作品がある。 それをラカンはポオから盗んで自分の精神分析の栄養にした。 今度はデリダがそのラカンのポオ論を盗み、 自分の哲学のネタにしたわけだ。 この構図は、「盗まれた手紙」という作品の構造そのもの。 「とある貴婦人」の私的な手紙を「D大臣」が盗む。 そして「D大臣」から今度は「デュパン」が盗む…。 貴婦人=ポオ、大臣=ラカン、デュパン=デリダ。 しかし、盗んだものは返さなきゃいけない。 ポオの作品を再びポオの元に返却するためには、 警視総監Gの存在が必要だ。その警視総監の役割を担うのは リオタールでもジジェクでもなく、きっと我々読者じゃないだろうか。
ひとつの手紙が物語を起動させている。 ここでは手紙の内容が一体どういうものなのかは関係ない。 手紙が重要なものだという思い込みさえ共有されていれば 物語を進めさせるのには十分なのだ。 たとえ手紙の重要さが本当は取るに足らないものだとしても 共同幻想によって重要さがあるように見えればいいだけ。 極論をいえば手紙は白紙でも構わない。
結論。「盗まれた手紙」とは「真実」の別名なんだ。 それにしても、大臣の隠し方は巧妙だ。 隠さないことによって隠す、という逆説的方法をとっている。 真実というものもまた、あまりにも顕わであるがゆえに 我々が気づきにくい形で隠されている。
>>303-305 >>307 >>309 >「にせ手紙」を含む手紙の盗み返しのエピソードはデュパンの創作なのだ。
ほら話者の読みは斬新だなあw
「盗まれた手紙」という作品にはまだ、
「隠された手紙」が存在しているというわけだね。
>>316-317 >手紙が届いていながら同時に届いていないなんて事態も起こりえます。
letterは「手紙」であり「文字」でもあるね。
つまり言葉そのものであると。
だから手紙が届くかどうかというのは、
言葉によって伝わるかどうか、ということのメタファーだね。
上のあまなの言葉は、
言葉は伝わっているはずなのに意味が伝わらない事態といえるかな。
さて、このスレで発送される数々の手紙は届くのかどうかw
盗まれた手紙読みました。 面白かったの他はあんまり感想がないです。すみません。ラカンのエクリは借りてきてみましたが、私の能力では読めるかどうか。ラカン興味あって読んだことあったけど、難しかったからなー。絶望的。 盗まれた手紙読んで、昔、海外を旅行していたとき、ゴミみたいな袋にお金を入れて、テキトーに持ち歩いていたのを思い出しました。旅先にデュパンはいなかった模様。
今回のお題は、ポーの「盗まれた手紙」ね。 誰もまだ、ミステリー、探偵小説の鼻祖としてのポーについて、弁じていないようだ。 ポーが推理小説の開祖というのは、あまりにもわかりきったことなので、今更ことさらに 論じる必要もないことだろうか。それは、あまりに大きすぎる字で書かれた地名は、ひとの 注意をひかないという、この小説における教訓の実例と考えることもできよう。 ミステリーの原型としては、後のあまたの推理小説において採用された図式、天才的な アマチュアの探偵と、間抜けな警察という対比図式を初めて明確化したのが、この作品で あったといって差し支えあるまい。そして、その図式に対する理論的説明をも、この作品中で 十分やってしまったわけだ、ポーは。 「盗まれた手紙」は、やんごとなき女性の手紙を材料にした強請りについての小説でも あるが、ドイルも手紙と強請を題材にした小説書いてるね。「盗まれた手紙」の影響か。 「チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン」とか「ボヘミアの醜聞」とか。青空文庫で みなよめる。いい時代になったもんだ。ドイルには、他にもあったような気がするな、恐喝者の 主題。アシモフの「黒後家蜘蛛の会」の「電光石火」という短編では、心理的盲点をついた 隠し場所、という「盗まれた手紙」のトリックがアレンジして使われてたな。 アシモフは ポーが大好きみたいで、ポーの詩を連作中でいくつか引用してた。「大鴉」について知ったのも アシモフ経由なんだ俺は。
しかし、最初にこれ読んだときから、ずっと思ってたんだが、心理的盲点をついたこの
トリック、警察が部屋の中しらみつぶしにしたら、発見されてしまうんじゃなかろうか
手紙。警察はデュパンほどの才気はなくても、部屋の中をしらみつぶしにする根気は
あるだろうからなあ。だから手紙が警察の捜査の眼を逃れたって、あまり俺説得力感じない
んだよw まあ、それいっちゃうと、この小説自体が成立しなくなるから、あまり強硬に
自説を主張するつもりはないが。
>>317 のあまなによれば、「盗まれた手紙」について、ヴァレリーが何か書いているらしい。
たまたま、ちくま文庫の「ヴァレリー・セレクション」が手元にあるので、それらしき文章が
ないか探してみた。ポーの「ユリイカ」についての論評はあったが、「盗まれた手紙」については
特に論じてはいなかったなぁ。 とはいえ、内容的に関連するところはあるね。
「盗まれた手紙」では、デュパンが推理の途中で、数学者に喧嘩売るんだけど、数学、科学こそが
普遍的真理の基礎という考え方には、若い頃のヴァレリーもなじめなかったようで、(ところで
ヴァレリーがレオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説を書いたのは23の頃だそうな。若きフランスの
天才的知性ならではと思わせられるw)「ポーの『ユリイカ』について」でも、科学は好きになれないし
数学は退屈なまでに頭の公正な連中に任せる、とかそんなこといってるね。
まあ、ポーとヴァレリーについての管見はこんなもんです。ラカンやデリダそのほかとポーの関係に
ついては他のひとに任せるです。
やんごとなき女性の手紙を材料に強請る脅迫者って、いかにもヴィクトリア朝的な 主題って気がするなー、どうも。
4つの署名しか読んでないけど、えらい雑な小説だなあと思って切っちまった 読みなおそ。
369 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 22:41:32.02
>>359-361 アセンションさん
さすがにうまいなぁ
読者による手紙の返却のイメージ
テクストから盗んだ(読み取った)ものを返却する行為ってのは、
盗んだ真実(読み取ったイメージ)のなんらかの記号表現、言語表出になるでしょう。
それって手紙(記号表現)なんですよね。自分らの感想文もそれだ。
大文字の他者に向けて開かれた手紙(テクスト)。それを盗んだ読者は
さらなる手紙(テクスト)を大文字の他者に向けて返却する役割を担う。
これぞテクスチァ(織物)たるテクストのつらなりの図式。
「手紙」がなんでこんなに皆が気にかかるモチーフなのかというと
それが誰かに渡されることが期待された記号表現(=手紙)だからなんですね。
作品自体、作品への批評行為、批評への批評行為、作品に感化された作品創作、
あらゆるコミュニケーションもすべて記号表現=手紙。なんてメタなんでしょう。
ましてそれが「盗まれた(隠された)手紙(記号表現)」なんてことになったら、
精神分析学者も哲学者も食らいつきたくなりますわ。
>>364 そっか!
大臣的な隠し方は、我々日本人もやっていると。
>旅先にデュパンはいなかった模様。
最後のフレーズいいねえw
>>365-367 N評はやっぱりイントロダクションとして必要だなあ。
この安心感と安定感があるからアクロバットができるw
>あまり俺説得力感じないんだよw
まあそこは確かにねw
372 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 23:00:12.41
>>364 ニッパ椰子さん
アセッションさんに先こされたけど
自分も大いに面白かったw しゃれのきいた感想ですね
>>371 >まあそこは確かにねw
だしょー? そう思ってたのは、やはり俺だけじゃなかったか。
>>369 >精神分析学者も哲学者も食らいつきたくなりますわ。
「盗まれた手紙」という作品自体の中に、
何か重要なものが隠されているんじゃないかということで、
精神分析家にしろ哲学者にしろ「隠されたもの」を盗もうとするんだけど、
言いたかったのは、作者の手元に作品を送り返すというよりは、
精神分析や哲学に解読されるがままにならないものとして、
文学というジャンルに作品を置きなおして読んでやりたい、
やっぱ文学のほうが豊かじゃねーの、という思いもあってw
375 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/06(火) 23:23:12.73
スモールピーポゥ
376 :
ほら話者 :2011/09/06(火) 23:50:21.26
>>365-357 Nさん
この心理的盲点トリックの弱点自分もすごく気になってました。
確実性がないんですよね。警視総監Gの指示に従わずにテキトーにさがす部下が
一人でもいればあっさり見つかってしまいそう。
なので自分の感想の中で、「手紙は破棄された」=「隠そうとはしない」というのを
デュパンの真の推理に仕立て上げて、弱点ちゃらにしちゃいましたw
アクロバットだったのに整合性持った裏真相が出てきて逆にびっくりした。
案外他のトリックが弱く見える探偵小説でも、裏真相をさがしてみると面白いかも。
この場合の心理的盲点は、探偵が示したのが真相って暗黙の了解事項ですね。
>>376 ほうか、ほら話者もやっぱりトリックがいまいち説得力にかけるんじゃ
ないかと思ってたのか。 アセンションにほら話者もそう感じてたね。
にしても、ほら話者の文はむつかしいなーw 難しいところはパスするわ
俺w
378 :
治美 :2011/09/07(水) 01:09:01.32
感想を述べないとレスできないと聞いたので、とりあえず思ったことを 書きなぐります。頭に浮かんできたことを検証もせず書きこんでますので ご注意を。 パラダイムの衝突ということが頭に浮かんできた。捜査官=数学的世界 大臣=詩人 。数学と詩という異なるパラダイムに所属する者は相通じることはない。 数学にとって詩は他者であり、詩人にとって数学は他者であるから。 しかし、ここで注目したいのは丁か半か的な二項対立の世界である。 この盗まれた手紙には、二項対立の図式が頻繁に登場する。 推理者の知性を相手の知性と合わせる、というのが鍵であった。 馬鹿を相手にした場合は、丁を。それより賢い場合は、半を。 しかし、ここで考えてもらいたい。それより賢い場合より賢い場合は、 丁を出さなければならない。ここから馬鹿でありかつ賢いというパターン が登場する。一種のアウフヘーヴェンと考えてもよいかも。 この人間は、馬鹿かつ賢いことによって、馬鹿と賢いという交通不可能な パラダイムの間を行き来することができるのではないか。言語学的に言えば 翻訳可能性、もしくは他者との対話の可能性の地点なのではないか。 この地点にいるのが、数学者かつ詩人のデュパンなのではないか。 メチャクチャですいません。気にしないでください。
379 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 01:49:57.02
>>378 治美さん
十分わかりますよ
デュパンが二項対立の境界侵犯者になってるって指摘。
「他者との対話の可能性」を示し「パラダイムの間を行き来する」境界侵犯者は
それまで見たことのない新たなパラダイムを創造する美的装置になっている。
いいすね!
つまり、ここ。 >絶対的に論理的な形式以外の、あらゆる特殊の形式でなされる推理の効力に、したがってまたその価値に、反対する。 人間の精神は論理的に解体する事が出来るとする。と統治者を気取る。 そりゃ傲慢だろ兄ちゃんとツッコミを入れると >隠喩(いんゆ)やあるいは直喩が叙述を修飾するとともに、議論を強めることができるという修辞上の独断が、いくらか真理らしく見えるのだ こんな小説にマジになっちゃってどうすんのばーかって言われる。 ぐぬぬ。
381 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 18:35:21.15
>>374 アセンションさん
>精神分析や哲学に解読されるがままにならないものとして、
>文学というジャンルに作品を置きなおして読んでやりたい、
>やっぱ文学のほうが豊かじゃねーの、という思いもあってw
ラカンやデリダの著作もほんと美的創作物のようなもので、
何かの認識を広げるためのイメージ的なフィクションですよ。
もちろんそこには物語があって文学として読んじゃっておkかと。
論文形式は普通は意味決定的なんだけど、現代哲学のは、意味拡散的な詩的な面が
多分にあると思う。それゆえ難解なんですけどw
精神分析や哲学を消化して取り込んで利用する文学作品もたくさんあるし、
自分はあんまり境界考えずに読んでますね。
哲学が文学から盗むときも、文学が哲学から盗むときもある。
相互参照的につながっていて全体が豊かなんじゃなかろうかと思います。
どちらも世界を解釈するために創作された物語なのかも知れません。
382 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 18:43:05.93
>>324 >>380 名無しさん
隠喩、直喩による修飾、修辞上の独断が真理らしく見せてるだけって論点はキモですね。
地図の上でやる字捜しの遊びで、「大きい」文字で書かれた少数の地名より
「小さい」文字で書かれた多数の地名のほうが捜しづらい(と初心者は思う)。
館の「小さい」ところをばかりを拡大鏡で捜しまわるG総監は手紙を見つけられない。
あまり単純(very simplicity)で明白すぎる(a little too plain) から混乱するのだろう
と言われて修辞上の矛盾を笑うG総監は、修辞をありのまま受け取ることしか知らない。
で、修辞をありのまま受け取るなってメッセージになるんだど、これって演繹してくと、
デュパンの推理(事件への修辞)も作品自体(世界への修辞)も疑えってことになっちゃう。
ぐぬぬ ですな
もりあがってないな。 まだよんでないのか。語るべきものがないのか。
384 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 19:05:14.48
>>383 つか園児さんの感想(語るべきもの)は?
感想か。 謎解き解説が野田首相の演説ぽくてよかった。 どんな内容のうすい味気ない駄文もつややかに楽しげに語れるデュポンひいてはポーの口上は、小説をよむ奴らにとってある種の癒やしだ。
内容はないんだよ。 それを落語みたくおもしろおかしく聞かせる小説てのは、宝だ。 おそらく小説にしかできないね。
落語というのは良い喩えだよ。 俺のような凡俗が純論理的に物語狩りしたところでビクともせんよ、これは。 拍手。おしまい。 ところで野田ちゃんって大野伴睦以降の足して2で割る政治の代表格みたいな奴なのに あんなのが民主党から出た首相ってのは笑うべきか怒るべきなのか。
388 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 20:02:56.20
>>385-387 野田首相の演説w 内容はないよーかw
その内容のない小説から強引に精神分析の愉快な理論ひねり出しちゃうラカンや
そのラカン批判しておもしろおかしくディコンストラクションしちゃうデリダも
十分にエンターテインメントしてると思うなぁ
落語なんてのは既存概念の解体・脱構築の宝庫でしょう。あるいみ哲学っすよあれ
でも、小説のほうがずっと人にやさしい、伝わりやすい
そういうやさしい喜びに満ちた伝え方が小説にしかできない
だから愛すべき宝なんだってのは禿同
389 :
治美 :2011/09/07(水) 20:47:03.32
>>379 ほら話者さんがまとめると何だか素敵な理論
のように聞こえるから不思議
パラダイムシフトはクーンだっけか。内容はよく知ら
ないけど、発想の転換で謎を解くってのは、パラダイム転換
した結果と捉えてみても、おかしくはないのかな。
どうだろう、、
誰も盗まれた手紙を小説としてよんでないのか。 テキストにするのはいいけど。盗まれた手紙に隠された背徳と謎解き解説とおもしろいよね。 デュポンの人物像も鼻につく感じも奇抜でイカサマでけれんみに溢れてていい。
ここまでの雑感
質の悪い荒らしに絡まれていたのですがマグナさん、ほら話者さん、アセンションさんが鎮圧
してくれてとても感謝しています。煽り合いではなく建設的な議論になる事を望みます。
これまで何度か盗まれた手紙の話を別の場所でしましたが、ほら話者さんとNさんの感想は独
特で、新鮮な驚きをもって読ませるものがありました。
前に話した時は、郵便システムにはかならずエラーが生じるものだから誤配は起こる、という
所で話が膠着したまま終った事があったのですが、ここは人が多くて色んな意見が入り乱れて
かち合う事もなく、面白い流れになっていると思います。
http://www.shinchosha.co.jp/_shincho/200608/hasumi_shigehiko.html 蓮實重彦『「赤」の誘惑 フィクション論序説』でラカンの解釈が批判されている様ですが未読
です。盗まれた手紙で表現された赤の色をめぐるあれこれの話だそうです。面白そうなのでと
ても気になります。これを読んでからお題を出せば良かったと後悔しています。読んでいる方
どなたか印象などを教えて下さい。
ちょっとggってくる。
はすみんとかたまきんとかあずまんとかは無しの方向で。 (俺が彼らをわからないので。)
誤配はおこるという例外を考えた時点でそれは配達システムじゃなかんべ? 例外は例外だから。
きょうは誰もいないな。 手紙をだした人、手紙をうけた人、手紙を盗んだ人、手紙を盗み返した人といるわけだ。 さて手紙は誰のもの?
396 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 21:20:53.06
手紙は盗まれたことで、本来から外れ、手紙なのに手紙だけの価値じゃないものに成り上がったわけかな。 盗まれた手紙は例外的な状態にあるんだね。その例外によって背景に影をせおうことになる。 盗まれた手紙は、誤配をすすんで意図する何物かに。つまり表の世界から消えてなくなる。
その盗まれた手紙を盗み返すつーのはなんだろうね。
>>396 お、俺だ俺だ俺だ俺だ俺だ。
>>381 ジャンルの横断性というのはほら話者の言う通りなんだけども、
精神分析や哲学を物語として読むことも文学の豊かさじゃないかと。
で、もうひとつの盗人の探し。 今度の☆はE・A・ポオ。
「盗まれた手紙」には冒頭にセネカの銘が置かれ、
末尾にはクレビヨンの『アトレ』からの引用が置かれてたね。
このあからさまさはちょっと怪しいと睨んだw
意図はないんじゃないかな。 ただおもいついたので書いたとかじゃね? 読み手がそれらしく深読みするのは勝手だが。
意図はないかもしれないが、読者の特権を用いて深読みしようw クレビヨンでググってみると、この人は18世紀フランスの悲劇詩人で、 1732年の作品に『 Letters from the marchioness to the count of*** 』 という作品があるらしい。『M…侯爵夫人からの…伯爵への手紙』という感じかな。 ポオは小説のモチーフを多少はクレビヨンから盗んだのではないかと。 もちろんクレビヨン(Claude Prosper Joliot de Crébillon)は読んでないけどw
402 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 22:11:32.69
>>401 おもしろそうですね。比較してみたくなる
セネカは『テュエステス』ってギリシャ悲劇書いてて、
まんまクレビヨンの『アトレ』につながるんです
両方ともアトレウスとテュエステスの復讐劇
これも深読みしちゃってました自分。なんで復讐?って
>>402 なるほど! ポオはきっちりとオチも決めてたのか〜。
デュパンも恨みをはらそうとしたのだから復讐劇でもあるね。
復讐劇つーかデュパンの自慢話大会だったよね。 盗みかえす場面の反復反復反復で。 彼、満面の得意気で。
405 :
ほら話者 :2011/09/07(水) 22:29:12.75
園児さんの
>>395 >>397-398 >さて手紙は誰のもの?
>その盗まれた手紙を盗み返すつーのはなんだろうね。
このへん突き詰めて考えてくと、精神分析学批評のおばけとかが出てきますよw
>>391 もうウィキペディアからパクらないようにね!
等質乙
佃煮=あまなは名無し工作もやめてね!
等質乙
>>405 手紙のうごきを追ってくと二次元平面で円環運動してるっぽくて。
ねずみ花火みたく自ら回転してシュルシュルシュルーパンッつーみたく消えてなくなりそう。
手紙に振り回されるって警部さんみたいですね 神様にお金払えば教えてくれるんじゃないのっと。
>>411 神様にはらうカネがない。
ふつうに賽銭箱みたく小銭でおk?
俺は、デュパンが警部にカシができて優位にたててハッピーつー感じがむかつくな。 手紙ひとつで関係バランスが次の均衡へステージがうつった感じ。
その均衡を崩してふたたび次の均衡へもってったキッカケは、デュパンが手紙を探せた(盗み返した)から。
キーワードは反復強迫 病的に繰り返される手紙のすりかえ
手紙のすりかえでなにがおきたの?
真実が隠された
隠された真実は隠されたままで。 わざわざ表出させる訳はないよね?
その真実は宮廷での勢力に関わって来るからみんな隠そうとしたり表出しようとしたり必死だったんだろ?
420 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 00:11:08.29
>>418 デュパンもの2作目『マリー・ロジェの謎』で
語り手(ポーってなまえの)がこれは暗号だー暗号だーゆうてるから
読者に暗号を解けっていってる感じがする
デュパンの身分つか生まれも高度な政治判断で、明かされなかったのだろう?
デュパンの身分って何なの?
例えば兄弟がいて片方は爵位があって片方は生活の保障のない平民だとしよう。 兄は親の財産で社交界でキャッキャウフフしてて、弟は自分の能力だけで稼いでた。 親とか兄とかにヴェンデッタのひとつもしたくなるっつーもんじゃね?
425 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 00:21:51.74
>>422 『マリー・ロジェの謎』で
デュパンは勲爵士(シュヴァリエ)って書いてあるよ
みずからの成果で得た爵位?
エリック・クラプトンとかってナイトの称号もらってるよな 平民でも功労があるともらえる称号なのか
爵位に準じた勲爵士。まるきり一代のみ。 あんまり貴族ぽくはない。
貴族よりはワンランク下なんだろ?
430 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 00:29:29.83
連投規制だ。ばいちゃ。
「盗まれた手紙」の感想、まだ締め切っていなければ、飛び入り参加したいんだど、 いいかな。
ポーはアイルランド系でイギリスにいたこともあるんだな
>>432 期限は日曜日までだよ
いくらでも書いてよいよ
「盗まれた手紙」感想1/3 この一編はイリュージョニスト(デュパン)とイリュージョニスト(D−大臣)の対決である。 パリの警視総監G−氏の役回りは、D−大臣にイリュージョンのタネを暴くようにと仕向けられた観客である (どうぞお好きなだけ舞台を、仕掛けを確認して下さい)。 奇術のタネは明かしてしまえば、そんなものかと思うような単純で馬鹿馬鹿しいものだ。 挑戦を受けた奇術の観客は、どうにかしてタネを見破ろうと虎視耽耽としている。 奇術師の手腕は、トリックそのものにあるのではない。 観客の心理を−注意を向けるであろう点を−先読みすることにかかっているのである。 この読みが優れていればいるほど、イリュージョンは成功する。 なぜなら、観客の注意がある一点(D−大臣はいかに探し出しにくい場所に手紙を隠したか)に 集中すればするほど、大きな盲点が発生するからである。
>>412 そりゃ無理でしょうな。
金としたのは本文からのものですが、より正確に言えば
「その謎を解いたときに得られる便益の一部」ですから
まあ右目繰り抜いて差し出すぐらいで良いんじゃないですか。
わし神様ちゃうから知らんけど。
「盗まれた手紙」感想2/3 これは、ポスターのサブリミナル・エフェクトが、事前にそれがあると知らされた者にこそ、見つけにくく、効果を上げるのに似ている。 注意集中よりは、放心のほうが−方向付けられていない心の状態のほうが、イリュージョンのトリックを見破るにはまだ分があるのである。 つまり、単に「D−大臣の屋敷から手紙を取ってこい」と言われた者のほうが、 「D−大臣の屋敷から手紙を探し出してこい」と言われた者よりも、有利だったであろう。
「盗まれた手紙」感想3/3 イリュージョニスト(デュパン)は、「イリュージョニスト(D−大臣)が、いかに巧みに手紙を隠したか」という水準にではなく、 「イリュージョニスト(D−大臣)が、観客(パリの警視総監G−氏)の注意をどのように惹き、どのような盲点を作りだすか」という水準に 考察を移していた。 そしてさらには、D−大臣の注意=関心が集中している点、すなわち「自らのトリックに対する自負」を見抜いて、 その盲点(盗んだ手紙の中身を怠らずあらためること)にトリックを仕掛けたのである。 こうして、イリュージョニスト(デュパン)とイリュージョニスト(D−大臣)の対決は、 デュパンがD−大臣にイリュージョンを仕掛けることに成功する、というかたちで決着する。 つまり、読み手は、ポーのイリュージョンを満喫し、カタルシスを得て、木戸銭を払ったことを喜ぶのである。
以上です。皆さんの感想も楽しみに拝読しています。
>>436 >>438-439 デュパン、あるいはポーの華麗なるマジックショーなんだね。
「隠さないことで隠す」という逆説的なその盲点。
小学生の頃にポオの別の作品『モルグ街の殺人事件』を読んだけれど、
ここでもまた別の逆説がうまく使われてたっけ。
442 :
吾輩は名無しである :2011/09/08(木) 02:21:36.14
例えば古典派経済学などでも論じられているように 近代人とは合理的(この場合目的合理主義と受け取って貰いたい)な判断に基づいて 行動するものと定義されている。 もちろん、こういった人間類型は封建社会の迷蒙から解放された(と考えられる) 市民社会の出現によって初めて可能になったものである事は言うまでもない。 この社会において、理性的存在者である人間は自己の運命や社会そのものを改良し得る存在と みなされてされており、例えば科学的思考がその際の最も強力な武器となる。 推理小説とは以上の人間観(社会観)に基づいて構想されたものだと考えられがちであるのだが 本ジャンルの鼻祖と目されるポーにおいては話が少し違って来る。 作中でも述べられているように市民社会の到来によって発生した大衆は 一般化(近代化)の論理によってむしろ一つの迷蒙に陥ったのであり、 数学的推論に基づいた推理もこの限りでしかない。 そういう意味ではメタ推理小説ともいえ、 推理(推論)小説の脱構築化が試みられているわけだ。 で、その矛先は近代理性への盲信や それによって生み出された大衆に向けられているのではないんでしょうかね? しかし、ゲシュタルト心理学やゲームの理論のような話題があって面白い作品だね。 1845年に発表されたんでしょう?
や、唯物弁証法の云々は19世紀半ばですから多分に当世的ですよ。 衆愚向けではなく中産階級向け。
みんな感想面白いですねー。自分の勉強不足をひしひしと感じます。
灯火さんの登場人物の役割分析、なるほど!と思いました。
警視総監やデュパン含める手紙をとりまく人々をさらに外から眺めるのが私ということになりそうですね。
>>442 ただ、ポーがいわゆる推理小説の始祖なので、脱構築ではなく構築の過程。かしら
作品中の詩人というキーワードちょっと気になりました。ポーの詩に対する価値観が見えるような。詩人なんて馬鹿のようなものだけれど、結局、一枚上手をいっているのは詩を書く人物なのだなぁって。
灯さんが参加してくれて嬉しいよ。
>>444 詩人ポオも作家ポオにひけをとってないみたいだね。
推理小説の始祖でありつつも、その枠組みに収まってないところもあるような。
>>445 人集めがうまいねえ。 つーか、鈴木ももうちょっと参加しろよなw
作品によってブレすぎ。
>>402 のほら話者からのヒントを盗みつつ
>>442 のいう「メタ推理小説」という言葉も盗んで
>>399 >>401 で書いたことに加えてみよう。
「盗まれた手紙」の冒頭にあるセネカの銘も、
末尾に置かれたクレビヨンの『アトレ』からの引用も
これはもう盗人ポオが確信犯であったことの告白じゃないかとw
つまり、このポオの「盗み合戦」の作品は、別の次元でも「盗み合戦」を表現していて、
メタ推理小説的読みを促す、というわけ。
以下、推測ゆえ注意w
ポオはクレビヨンの『手紙』(M…侯爵夫人からの…伯爵への手紙)
から多少の材を盗んで『盗まれた手紙』を書いた。
クレビヨンはセネカの『テュエステス』からプロットを盗んで『アトレ』を書いた。
ここに
セネカ=貴婦人 → クレビヨン=大臣 → ポオ=デュパン
という構図ができる。
※余談ながら、セネカも先行するギリシャ悲劇から物語を盗んだ可能性もあるね。
というのもソポクレスやエウリピデスも『テュエステス』を書いてたらしい。
みんな盗人w
448 :
治美 :2011/09/08(木) 14:47:05.96
>>442 分かりやすく述べていらっしゃいますね
数学vs詩人というのは、近代合理主義vs人間というか。
科学が思い描く人間像の盲点をついたポオ、という意見は
すっと頭に入ってきますね。
449 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 15:04:43.24
手紙の内容というのは俺はマクガフィンだと思う。それが露見すれば一大事になるが、手に入れたものは権力を掌握できる物である、と捉えれば十分だ。 これは「キッスで殺せ」の箱がそうだし、「パルプ・フィクション」のトランクの中が謎であるのと親近性を持つ。 それがなぜか中心で話が進んでいるが、それの内容は分からない。そういう存在が手紙であって、手紙の内容そのものをめぐる議論は作品から逸脱した物になると考える。
450 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 15:06:06.92
マクガフィンという言葉を作ったのはヒッチコックだと言われているが、これはこれまで名づけられていない物に名をつけたと言うだけの話。 ポオが既に作品で出す前からフィクションの世界では存在していたものだと思う。
451 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 15:13:43.34
俺はここで誰でもわかることから考えていきたいと思う。すなわち語り手の所在だ。 盗まれた手紙の語り手は誰か。それは「私」である。 「私」の語りの中にデュパンが登場し、「警視総監G――」が登場する。つまり図式にしてみれば、 私(デュパン、総監) となる訳だ。 ところがここで総監の語りの中に「ご婦人」が登場し、「D――大臣」が登場する。 だから、この図式は、 私(デュパン、総監(ご婦人、D――大臣)) に変更される。この時点は総監の発言でのみ大臣と「ご婦人」の存在を読者は確認できる。 語りが入れ子になり、総監の話の中から主要な登場人物二人が生起する。
>>446 >推理小説の始祖でありつつも、その枠組みに収まってないところもあるような。
始祖だからこそなのではー、って思いました。
盗まれた手紙、大臣が手紙を盗むエピソードと、デュパンが盗むエピソード、かなり類似しているんですね。第三者の方(ご婦人が手紙を読まれたくなかった人物)=警視総監、ご婦人=大臣、大臣=デュパンという形で。エクリを読んでいて、なるほどーと思いました。
大臣は初め、明らかな形で隠された手紙を見つけたにも関わらず、同じ手法で手紙を隠したのですね。
数学者vs詩人。やっぱり、詩人が偉いみたいに描かれてるように感じてしまうのですが(デュパンも大臣も上手だから)、大事なのは治美さんの感想のように行き来できることなのかしら。
453 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 15:45:02.23
また警視総監は登場人物の一人としても機能する。 彼が行うのは、調査であり、「永年の経験」から「秘密の引出しなどというようなものはありえない」と主張する行動である。 そしてそれを質疑応答の形で周到に引き出していくのはデュパンではなく、「私」だ。 「私」が邸の中に手紙は無い、と言う結論に持って意向としたときに総監の質問に答えて、デュパンが口を開き、それを否定する訳だ。 それとともに、話は一ヵ月後に移行する。 移行した後も真っ先に口を開くのが「私」であるところにも注目するべきだろう。
エクリ、ほとんどわからないよ。
>>453 私って影は薄いけれど重要な存在ですよね。
455 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 15:58:36.80
先程の入れ子の図式をここでもまた援用すれば、一ヵ月後の話でこれは、 私(デュパン(八歳ばかりの子供)、総監(ご婦人、D――大臣)) になっている事に気付くだろう。丁半が得意な子供の挿話がデュパンの語りの中で現れる。 それとともにデュパンの難解な語り(いわゆる翻訳者泣かせ)の部分が始まるのだが、 この間も「私」は姿を消さず巧みに相槌をうち、「シャンフォオルの言葉を引用して答えた」とすばやく註を入れているほどである。
>>454 「エクリ」って難解なことで有名な本だからね。ラカン自身も読まれないために書いたとか言ってたはず。俺も読んでないや。よく図書館にあったね。
>>456 私に読めるわけないわ。笑
なんか普通にありました。大きい図書館なのかも?
哲学とか思想系の本とか齧ってみたいけど、全然才能がないみたいです。
458 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 16:13:27.81
最終的には総監は語りから煙のように姿を消し、 彼の語りに存在していた「ご婦人」および「D――大臣」はデュパンの語りの中に溶け込む。 私(デュパン(八歳ばかりの子供、D――大臣、例の貴婦人)) と言う図式に最後は収まることになった。
459 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 16:25:54.75
>>454 結局「私」あってのデュパンであって、いくらデュパンが喋っても「私」が消える訳は無いんだよな基本的に。
いわば「私」は創造神であり、デュパンに喋らせているという可能性も否定できない。
それから、デュパンと大臣の対立構造で捉える声もあるが、デュパンと大臣対決はデュパンの語りの中でしか言い表されていない。
つまり気取った言い草で言うなら、「検察側の証言」のみなんだよな。
二人を対立要素でするなら少し弱いと思う。
ただ、それを勘案するなら、ニッパも注目した「詩人」という言葉だろう。
「詩人兼数学者」とも言い表される。
自分は数学は苦手だが、詩人はもっぱら曖昧なことを扱い、数学者は明確なことを扱う、というよく言われることがちょっと違うことは分かる。
むしろ数学者の方が曖昧なことを扱ったり、むしろ詩人の方が明確なことを描いたりする。
それに両者は楯の両面であり、すなわち同じと言うこともできるのではないだろうか。
>>457 ニッパは「盗まれた手紙」で関心を持ったのだろうから、あまり関係ないかもしれないけど、ラカンの「精神分析の四基本概念」とかはまだ読みやすいね。向上心は買う。
461 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 16:34:55.29
「叡智にとりてあまりに鋭敏すぎるほど忌むべきはなし」 としてセネカから引用される言葉は、作中でも示されるかえって明晰さを忌避するように、単純な回答を示唆し、それこそがかえって明晰なのだとする逆説と繋がるものだ。 木を隠すには森の中、犯人を隠すならば人ごみの中、と即ちそういうことだが、それならば次回の御題は、セネカの言葉を引いたポオの定義を引き継いだチェスタトンでなければならぬ。 「折れた剣」が望ましいが、残念ながらネットで読めるその翻訳がない。そこで「秘密の庭」あるいは「作男ゴーの誉れ」であたりかと思うが、諸君は異議はないか。
>>457 それと哲学関係は予備知識なしにいきなり著作を読むのは難しいことも多いからね。入門書からで全然いいと思う。というのはさ、ニッパは子供いるじゃん。ラカンの鏡像段階とかは知っておくと面白いんじゃないかなあと思う。フロイトもそうなんだけど。
チェスタトンはこのスレ向きの素晴らしい作家だとは思うけど。
>>460 なるほど!ありがとうございます!!
>>462 やっぱり入門書からなんですね。ラカンだけは、ラカンの精神分析という新書と、あと一冊ハードカバーの本を持ってますが、半分くらいしか読めていないです。確かにタイムリー!
哲学書って読もうとしても、個々の用語がわからなくて結局全部わからないんですよね...。文中で説明されていなかったりして
>>464 うん、翻訳の問題も大きい。近年の新訳はだいぶ改善されてきてるけど。
入門書持ってるなら準備バッチリじゃん。ただ、厄介なのは入門書もピンキリでよけいにわかりにくいのもたくさんあるんだよね。ニッパが悪いんじゃないんだよ。わかんねって思ったら投げ出して別の入門書に行くような大胆さも必要。お母さん、ファイトだね!
ここまでの雑感
なんか盛り上がってますね〜。
嬉しい来客がありました。川上スレで対立し、終始いがみ合っていた灯さんとマグナさんが感
想を寄せてくれたのです。しかもその内容は、互いに他スレでの因縁を持ち込んで中傷しあう
という訳でもなく、灯さんは作品のトリックを再考するというもの、マグナさんは映画と作品
の比較というもので、それぞれ面白い視点です。二人ともとても知的な人なのですが、几帳面
な灯さんと、自由闊達なマグナさんの良い面が感想に現れていて、その論点はその後の議論に
も繋がって発展しているし、これは評価したいなあと思いました。
それから、園児さんと名無しさんとほら話者さんの対話の中で、デュパンの身分が明かされて、
これには興味を惹かれました、デュパンはは勲爵士(シュヴァリエ)だったのですね。初めて
知りました。ほら話者さんはポーを読み込んでいます。私はポーはほかは黄金虫とか黒猫ぐら
いしか読んでないので、この読書会をいい機会として、デュパンの登場する他作品も読んで行
きたいと思います。この会に参加していると刺激されて読書欲が沸いて来ます。
それと前の方でだれかにつっこまれていたようなので一応。確かにリオタールはジジェク批判
をした訳ではないのですが、近年になって大文字の他者が葬られる時代になったというのは色
んな思想家、評論家が指摘しているのですよね。誰が最初だったかは私もよく知らないのです
が、樫村愛子はジジェクを引用して批判したし、東浩紀もセカイ系を定義して他者を否定し大
文字の他者を批判したし、市原研太朗のこんな文章をみかけました。
http://artscape.jp/focus/10006403_1639.html 私も素人なので、この辺の事情を、ポストモダンに超詳しい人誰かバリッと説明してくれない
ですかねえ。
久しぶりに来たから流れよくわかってないんだけど、あまなって佃煮なの?
サークルとかもそうなんだが、読書会みたいな形でその本を読むのは、著者に対して失礼な気がするんだよな。 もちろんその本をより多面的に理解するというのは失礼じゃないし、それを大義名分にしているのだろうが、 何かの競技会みたいになりがちじゃない、こういうの。
このスレは、元々佃煮と鈴木のケンカのリングとして「読書会」を提案されたわけでしょ。 それなら読書会で読まれる本はいわゆる引き合いとしてしかない、という自覚があったと思うんだ。 競技会の自覚があった。 それなら別に良かったんだが、段々とただのサークル化していった。
>>467 だから近年になって大文字の他者が批判されたのではぜんぜんない。ポストモダンも知らないんだよおまえは
リオタールの大きな物語批判は70年代後半に大流行したポストモダン的状況を手際よく説明したもので、デリダもラカンもフーコーも佃煮あまなが読んでるはずのドゥルーズも旧来の西洋中心主義的な思想(大きな物語)を解体していったの。
>>470 鈴木もあんまり参加しないし、私もだんだんやる気がなくなってきたし、
ここはここでいい雰囲気の読書会になってるのでこのままでいいんじゃないですか。
>>471 だから名無しで茶々を入れるのではなくちゃんと感想を書いてから意見して下さいよ。
最低限度のルールぐらい守って下さい。しつこいなあ。
揚げ足をとるだけじゃなくて筋道をたてて説明して下さい。
ジジェクはその後の影響下にある世代。今さらポストモダンの基礎的な知識で批判されるのはありえない。もう少し勉強してこい。
>>473 いい雰囲気=ただのサークル、ってことか。
まあサークルも「競技会」の側面もあれば「多面的に作品を理解する」のがまったくないってわけじゃないからなあ。
まあ俺はどうもそういうのが苦手なだけ。
>>475 感想を競い合うと言っても審査員を誰にするのかという問題があるでしょう?
審査員はそれぞれの参加者とつるまず独立していないと意味がないし。
そうなると匿名掲示板ではちょっと無理がありますよ。
まあでもここが仲良しサークルでも、くだらないコテ雑とは違って本について感想を共有しあう訳だから、
実入りもあるしいいんじゃないですか。参加して感想を上げ続けてる人も意見を取り仕切ってる人も偉いですよ。
なんでウィキペデイアからパクって感想書いた佃煮あまながこんなに偉そうなの?
サークルはその審査員を具体的に決定していないが、暗黙の了解で審査員がいるのだよな。 「もやもやとした多数決」というかね。 逆に「誰ともつるまず独立した審査員」なんて成り立ち得ないと思うのだよ。人間である限り。コンピューターとかじゃないと。 匿名掲示板に限らずサークルでも無理がある。そんな競技会は。 あと「コテ雑」もそのコテに対する感想だとすれば、本についての感想とそう違いはないと俺は思うな。
「佃煮と鈴木の泥沼のリングとしての競技会」なら、限定条件が付いているわけだ。 それなら競技は成り立たなくもない、と思うのだよね。 だけど今はそういった限定がないだろ。 だとすると「もやもやとした多数決」になりそうなのがどうもな。 だからこのスレ来なくなったんだけど、まあ俺個人の「このスレに対する感想」だ。
逆に、佃煮とムーの泥沼の方が、この「もやもやとした多数決」について語れていたように思う。 佃煮と鈴木の泥沼は個人的ないさかいで、それはそれである意味潔よかったんだけどなw
>>474 大文字の他者を最初に批判した人が誰か聞きたいんですけど・・・。
>>478 IDもない板で多数決はできないですよ。誰か一人が複数コテを使って参加する可能性もあるし。
まあ、ここは「みんな違ってみんないい」みたいな雰囲気でいいんじゃないですか。
>>479 鈴木とは一時期喧嘩してたけど、最近はそんなに対立もしていないのです。
ここはせっかく良心的なコテハンがたくさん集まっている所だから、
あんまり場を壊したくないですね。
落ちます。
俺と同じ主張を柔らかめに書かれると まるで俺が日和った様に見えるのが 名無しでいる事のデメリットだなあ。 次はこいつ踏み潰してみようか
どうも良心的なコテハンです。 なんかもりあがってないな。 語るべきものがないのか。
>>481 他者を大文字と小文字に分けたのはラカン。最初かどうかは知らないが、デリダが既に批判してる。ジジェクの解釈なんてそのずっと後なんだから、ラカンの影響からの反論と見るのが正しい。
サークル内の良い空気を維持するための道具、あるいはサークル内のつまらない争いの道具として本があるのが、失礼だと思うんだよな。 本に対してちゃんと向き合っていない。 それならむしろ「コテ雑」の方が、そのコテに対して向き合っていると思う。 鈴木も佃煮もお互いにお互いと向き合っていた。 佃煮とムーは「もやもやとした審査員」について議論していた。映画を道具にして。 一方サークルは皆「もやもやとした審査員」を設定しているのにタブーのようにそれを語らないのが好きじゃない。 もちろんサークルにも色々あって、空気や争いの道具じゃなしにちゃんと本と向き合っている場合もあるだろうけどさ。 俺はあまりそういったサークルを見たことがないんだよね。なので疑心暗鬼になっている部分はある。 腰折り失礼しました。
ともかく佃煮あまなはそんなレベルに達してない。ウィキペデイアをなぞってないで入門書でいいからちゃんと読めよ。話はそれからだ。
たいしたことない名無しが偉そうなんだよな
と名無しが申しております
どうもたいしたことないコテハンです。 なんかあった?
「名無しだからどうこう」って言う奴って逆説的な2ちゃん脳だと思うんだよな 名無しがリアルでも名無しなわけないだろ
人を貶すだけで安易に優越感を得ようとする奴を排除するためのローカルルールだから とかく2ちゃんはそういう奴が多い
ふと振り返ると佃煮は「小文字の他者が大事なんです!」って態度で一貫してはいるんだな。
>>491 >人を貶すだけで安易に優越感を得ようとする奴を排除するためのローカルルールだから
「名無しだからどうこう」ってローカルルールにするくらいなら匿名掲示板でやらなければいいのにな。
>>492 そんな話なの(笑)またまた背伸びしないほうが
小文字の他者がなんで大事なんだろう? ggったところによると、男性のシンボルとかだよね。
ルールならそいつが「人を貶すだけで安易に優越感を得ようとする奴」かどうか確かめてからどうこうするべきだと思うがな。 検証もなしに誰かをそう決め付けるのはどうかと。
>>496 感想書けないで煽ってる名無しは「人を貶すだけで安易に優越感を得ようとする奴」だ
それは「ルール」じゃなくてそういう風に自分が思える奴を排除するための「大義名分」みたいなもんだと思うな。
小文字の他者は、大事なシンボルのない像をみた夢からうまれた。 大事なシンボルはぼやけてモザイクがかかってて不可視。 その大事なんだけど見えないなにかを名付けたものなのだろう?
で、今回は盗まれた手紙が、その大事なんだけど見えないなにかなのかな。
デュパン、警視、夫人、大臣。 デュパンは大事なんだけど見えないなにか(盗まれた手紙の盗み出し)を一心不乱に語り、 警視の行動は常識バイアスにとらわれてて、 夫人も大臣も大迷惑つー話?
502 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 19:45:37.37
基本大臣も婦人も語りの中にしか存在しないからなあ。小説では結構こういう人物は多いんだが、しかしそれでも強烈な印象を残すやつもいて侮れない。
マグナのよみは結構、正統なんじゃね? 私、とかがでてきてビビった。
504 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 19:51:34.46
なんか荒れてるなぁ 読書会みたいのは、 自分の読みが人の客観にさらされるときの反応見てフィードバックしたり、 他の人がどんなふうに読むのか知って、自分の知らなかったやり方や知識から 読みの世界(テクスト)が広がったり、そんな風なのが自分としては好きかな。 2ちゃん的な程度の低いの罵り合いなんて文学性から程遠すぎて つまんない作品以上にどーでもいい
>>497 「貶められた」と思ってるわけか、君個人は。
まあ「相手は優越感を持っている」と「自分は貶められた」はセットになってるものか。
「貶められた」と思うから「お前は優越感を持っている」と思う。
「お前は優越感を持っている」と思うから「貶められた」と思う。
シーソーみたいなもんだな。
後、「本の感想を書かない奴は排除」ってのがすでに集団性の維持を目的で「本」を道具として利用している気がする。
個々人も一冊の本のようなものだと思うがなあ、俺個人は。
俺は、手紙が所有者をグルグルまわる円環くらいしかおもい浮かばなかった。 グルグルまわるうちに手紙はバターになるとかならないとか。
507 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 19:57:05.73
>>503 うむ。完全に見落としてた。
ただ、結論が気にいらん。作品をも入れ子構造にしようとしている。
マグナ(盗まれた手紙・”別作品”)
この構図を作ろうとしている。
「書を捨てよ、町に出よう」とかそういう話になるのか。
本読んでる奴全員が町に出ない引きこもりなわけじゃないとは思うけどな。
>>504 >2ちゃん的な程度の低いの罵り合いなんて文学性から程遠すぎて
>つまんない作品以上にどーでもいい
そうかあ?
文学も2ちゃんもそう違いはないと思うが。
むしろ「文学性から程遠い」とすることで「読みの世界」を限定してるんじゃないかなあ。
510 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 20:00:44.19
>>436 >>438-439 灯さん
>その盲点(盗んだ手紙の中身を怠らずあらためること)にトリックを仕掛けたのである。
↑が気になるんだけど
手紙を差し替えちゃっても、D大臣にとって手紙はいつも目の前にあるから、
逆に安心して中身はあらためないはず。デュパンもそれを期待してます。
「十八カ月のあいだ、大臣は彼女を自分の権力にしたがわせてきた。
今度は彼女のほうが彼をその権力にしたがわせるんだ。
――なぜかと言うと、彼は手紙が自分の手にないことに気がつかないので、
相変らずあるようなつもりで無理なことをやるだろうからね。
こうして必ず彼はたちまち政治的破滅に陥ってしまうだろう。」
この個所ね。
手紙が奪い返されたことに大臣が早々に気づいて自粛しちゃうと、十八カ月も
苦しめられた貴婦人の痛手への報復にならない。気づかないまま大臣が横暴を
働いてくれたほうが、彼の破滅がずっと加速するんですね。いてもうたれー。
そこで大臣のトリックを逆利用し、にせ手紙をいままで通り目の前に置いて、
安心して大臣に自らの破滅への道を突き進んでもらおうというわけ。
で、さんざん没落した後にこれは変だと中身をあらためたときに出てくるのが、
デュパンからのいやらしーいメッセージw
復讐するは我にあり、ざ・ま・あって感じのやつで大臣にトドメ
あーすっきり
でもこんなことすると大臣さぞ怒るでしょうねぇ
ライヘンバッハの滝あたりで二人で決闘しそうな...
っていうかここ2ちゃんだしw
みんなが言いたいのはデュパンVS警視の二項対立かな。 俺は、ほとばしる生の息吹デュパン、知力体力で社会規範をもれなくまもる警視、つーイメージ像かな。
そっすね みんなコテ付けてヌルくやりたいなら 個人サイトでも作ってパスワード掛けてやれば良いよね
>>505 独りよがりな屁理屈でローカルルールを踏みにじろうとしないでね
前に荒れた時にみんなで決めたルールなんだから
じゃあそのルールが間違ってるんだろう
数学とか数式は詩的にうつくしいよ。 数式をみちびいてくときに基本理詰め理詰めでいくんだけど、 時折ダイナミックに数式を変化させてメタモルフォーゼする。 うつくしいよ。まるで仮面ライダーフォーゼの変身みたく。
517 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 20:07:34.61
>>509 2ちゃんも人も世界のあらゆるものも、テクストだってのはわかるが
それを読みたいか、自分にとって読みこむ価値があるかは自分で決めるわ
でないとクソ読んでるだけで人生が終わってしまう
こういう荒れ模様の方が面白いと思うのは自分だけだろうか
519 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 20:12:01.41
次回候補徐々に決めていくか。 上がっているやつとして、 正宗白鳥の「口入屋」 チェスタトンの「秘密の庭」あるいは「作男ゴーの名誉」 あと戯曲が欲しい。 青空新着の岸田国士「カライ博士の臨終 人生の最も厳粛であるべき瞬間に、わたくしがもし笑ひの衝動をおさへることができぬとしたら、いつたいどんな罪に問はれるであらう?」 とかもキューブリック的で面白いかもしれん。
小説も面白い作品があればつまらない作品もある コテも面白い奴がいればつまらない奴もいる
ちょっと仮面ライダーみてくる。ノシ
>>516 >時折ダイナミックに数式を変化させてメタモルフォーゼする。
>うつくしいよ。まるで仮面ライダーフォーゼの変身みたく。
すっごくわかります。ときに感動しますよね。
ほらなんとかさんの話は正論だとは思う。でも、君は最初からいた? このスレが立った経緯やルールの制定、佃煮あまなのこれまでの行為を知らずに無条件に擁護するのはどうかと。アセンションもムーも知ってる。
なんか盛り上がってるというか炎上してますね(笑)
>>484 ふ〜ん、そうなんですか?それは本当ですか?
http://ha.shiftweb.net/texts/ecriture.html これを見るとデリダはラカンに対し象徴界と想像界を峻別するのはおかしい、記号と意味は切
り離せないということを論点にして批判したとありますけど。象徴界そのものを否定した訳じ
ゃないらしいじゃないですか。そうなると大文字の他者が否定された事にもなりません。デリ
ダが大文字の他者を否定したというのなら、その箇所を引用して下さい。あと、ウィキペディ
アがどうとかいちゃもんを付ける前にコテつけて感想を書いてくださいね。
>>511 できれば蓮實重彦『「赤」の誘惑 フィクション論序説』のラカン批判の部分の解説をお願いし
ます。
アセンションは知った上で発言してるから説得力もあるんだけどさ。ムーが示唆するようにここはもともと喧嘩スレだし。
527 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 20:21:22.92
>>524 うむ、途中参加だし経緯は知らんすね。そこは勉強不足ですまん。
面白そうだから参加したけど、ぐだぐだでつまんなくなるなら出てくだけかも
文学ならとやかく言えるけど、個人についてとやかく言うと泥沼になる。
他のスレの事なんか持ち込まれても他の人が迷惑するだけだからやめてほしいわ
>>528 不毛ですよね。荒れ模様も面白いといえば面白いけれど、肝心の議論が見にくくなります
文壇自体が泥沼だけどなwww
532 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 20:27:43.99
>>524 過去のことなんてどうでもいいだろ。お前も後ろめたいことはあるはずだ。
いや、経緯とか知らなくていいんだよ。 そんなこと言ってたら「一見さんお断り」みたいになっちゃうし、 むしろ空気を読まない乱入とか大歓迎だし。 ただし、ここは高級サロンじゃなくて場末のスナックなんだよな。 ここはいかがわしい場所なんです。 それは共通認識として欲しい
あなたの過去など知りたくないの 済んでしまった事は仕方ないじゃないの あの人の事は忘れて欲しい たとえこの私が聞いても言わないで
マグナさんと灯さんの感想を合わせると、登場人物の機能説明が完璧ですね
むしろ八代亜紀で
537 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 20:36:35.24
>>447 アセンションさん
「盗み合戦」の視点で見てくとがんがんつながってきますねぇ
この作品自体もいろんなのに盗まれてきますしね
ラカンの盗み方を怒って取り戻そうとする批評家もいたり
今でも盗み合戦は継続中w
おもろいわあ
「仲良しクラブ」+「聖人伝説」連合軍みたいだな
>525 バカに教えるのはもう疲れた。時間の無駄。リンク先でも「批判」したってなってるじゃねえか。俺が象徴界そのものを否定したなんて言ったか(笑) 象徴界についてもちゃんと調べて、あとは自分で言及した「盗まれた手紙」によるデリダからラカンへの批判とポストモダンをちゃんと勉強してこい。ネットばかり頼るな。少しは自分で努力しろ。
ストリートファイトのほうがいいだろ
私がお題を出したから荒れているんでしょう。私には過去がありますから、恨んでいる人も多
いのです。その人たちは主に川上スレと雑談スレの人たちで、私が行くスレのどこにでも現れ
て、私が発言するたび「ネットのつぎはぎ」だと決まり文句の様に言いがかりを付けて来ます。
せっかく良スレになっていたのに場を壊してすみません。
>>539 自分が間違ってるからって顔真っ赤で中傷ばかりしてないでちゃんと引用して下さいね。
>>541 そういう白々しい偽善者面とか見飽きてんだよ!
鈴木必死だなw
しかし小さい奴だな 私怨でスレ荒らしてんのか
ほら話者さん、佃煮あまなはこうして名無しで印象操作しはじめるから。名無しで相手を批判したり、なぜか鈴木の自演にしたり、自画自賛したりする。感想書かない名無しは感想にレスしちゃいけないってルールは佃煮あまなが原因でできたものです。
名無しで個人攻撃とかやめてくださいね。
何でこんなにスレ進んでるの
ほら話さん。でも、読書会には守り神アセンションさんもいるし皆文学好きなので、多少荒れても大丈夫なんですよ。私が参加しはじめてからずっといいスレでした。
>>528 結局自分について語りたくないって自己防衛なのかもしれないな。
自己防衛は別に悪いことではない。
自己防衛も集団防衛になると歪んでくるが。
552 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 21:10:26.38
>>549 ニッパ椰子さん
ありがとう。とりあえず落ち着くまで静観しときますわ
おもろい論議もクソにまみれて流れてっちゃうし
それはこのスレが佃煮のスカトロネタから生まれたからさ。本当だよ!
クソの一部が偉そうに
たしかにあれは無差別的だった(笑)
556 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 21:15:26.97
読書会題材一覧 アセンション 夢野久作「木魂」 マグナ 小酒井不木「血の盃」 N 芥川龍之介「お富の貞操」 アセンション カフカ「断食芸人」 ムー大陸 岡本かの子 「鮨」 佃煮マニア 宮沢賢治「どんぐりと山猫」 マグナ 国木田独歩「女難」 鈴木雄介(S字結腸) 坂口安吾 「堕落論」 (´・ω・`) 太宰治 「トカトントン」 記憶喪失 太宰治 「グッド・バイ」 鈴木雄介(S字結腸) 武田泰淳「異形の者」 ニッパ椰子 イェイツ「春の心臓」New 佃煮マニア(あまな) ポオ「盗まれた手紙」New
自分がおもしろくないと思う議論をクソと言える自信ってどこからくるんだろう
みんなだいたい書き込んだみたいかな。 まあこのスレの誕生秘話がどうであれ、 ニッパやほら話者をはじめ、最近は灯なんかも書き込んでくれて、 もういろんな人種がいる大都会のような感じになってるからね。 ムーが店長を務めていたスナック時代とはもはや違うw 文学作品の読みが多様にできるように このスレへの関わり方にもそれぞれの価値観があっていいけど、 結局はバトルといっても文学の読みに実は正しさなんてないんだよな。 つまらないバトルをしたい奴はそういうスレを作ればいいんだよ。
まあ、たしかにそれも2ちゃん的な断定だよな
明らかに鈴木が自演してるな
正しさなんてないのに「そういうスレを作ればいい」とはこれいかに? 正しさなどないならどこでやっても同じだろう。
次はNの正宗白鳥でいきたいと思うけどいいかな。 その後は治美がいくつか候補を挙げてたからそれを検討するとして ほら話者にもぜひお題を考えてもらいたいかな。 ムーも順番は別にして出したいお題はある?
フォーゼの一話目をつべでみてきた。 ライダーもカッコイイし話もおもしろそうで期待できる。 で、なんか話進んだ?
なーにが大都会だ! ここはせいぜい練馬区ぐらいだろ。(足立区とまでは言わない)
>>561 結局はどちらの読みが面白いかのぶつけ合いじゃないかな。
それから、どこでやっても同じならここでやる必要性もないわけだな。
ここでやりたい必要性を俺に対して説得できれば別だが。
アセンションってこんな自画自賛する人だっけ
だーかーらー 俺のリクエストは 安吾の「不良少年とキリスト」 勝手に却下したら暴れる
たまに素が出るよこの人
>>564 だからそういう個人的なイメージなんかどうだっていいんだよw
「2ちゃんはこういう場所だから」「こんなやり取りがここでは似合う」
そういう定義づけとかイメージづけなんてすることはアホらしい。
この多種多様な世界をひとつのイメージで説明できるわけがない。
じゃあルールも多様性を阻害しますね
>>567 わかったわかったw
安吾はこの間やったから少し間をおいてるんだよ。
>>570 そのへんの問題を考えるには「自由」「権利」「義務」を考えなきゃね。
それを考えるにいいお題があるかい?
572 :
吾輩は名無しである :2011/09/08(木) 21:32:32.49
いや、大都会より練馬区の方が自由なんだよ! 大都会っていうのがそもそも限定的なイメージだろうが! でもさらに自由なのは名古屋だよ!
このスレから見える事は一つ 「鈴木はバカだ」という事だな
>>573 よくわかんないなw
ポオのモルグ街殺人事件は田舎では不可能なトリックを使ってる。
大都会の匿名性があってこその推理小説なんだよ。
「自分を読まれることの覚悟」か
いや、ここは村だろう。 名無しの書き込みがいちいち自演疑惑を呼ぶくらいだしw ニュー速+板とかなら大都会と言っていいかも知らんがw 故にここは練馬村。 Q.E.D
どうも自分を読まれる覚悟のコテハンです。 今回の読書会はおわりっすか?
今後、
>>316 みたいにラカンもデリダもジジェクも読んでないのにウィキペディア情報で読んだふりするのはありにする?
全員条件が一緒ならいいと思うから、そういう前提なら文句ない
いーや 火曜日あたり俺も感想書きますけん
今日は木曜日ですぜ?
だから来週の火曜w
鈴木はバカ これだけは言える
>>578 田舎じゃ悪さをすればすぐにばれる。ばれにくいのが都会だよ。
だからBBSはその匿名性において都会的なんだな。
今回の主役はポオだから、ラカンの名前を持ち出しすぎるのはちょっとね。
あれは本当に読めたもんじゃないw
読んだふりをしてる人間は時間がぼろを出させてくれるってw
ラカンってめちゃめちゃ簡単な話じゃん 「言葉は文字通り葉っぱなんだからそれをいくら積み重ねても木の幹は作れませんよ」 それだけ。
よーし、葉っぱで木の幹つくろうぜ!
>>580 川上スレのタイトルが「読まずに講演読まずに書評」
そのスレで川上と同一人物扱いされてる佃煮あまな
病院行けよ
>>586 >読んだふりをしてる人間は時間がぼろを出させてくれるってw
同感〜。コピペじゃ対話できないですよ
小説はそもそもフィクションだし、「自分が読まれている」と思いながら読んでる奴はいないだろ 読書自体が自己防衛だと 「盗まれた手紙」もそういう話な気がしてきたな
そうだよ。対話になってない。実際、佃煮あまなと話してみてポストモダンがいつだったかもわかってないやつが読んでるわけがない。佃煮あまなは
>>316 をウィキペディアから引っ張ってることは認めろよ。姑息な手段でごまかすからむかつくんだよ。
ご挨拶と気楽な放言にて失礼します。
>>445 鈴木さん、こんばんは。烏賊娘さんがラジー賞でお忙しそうなので、(勝手に)代打として読書会に参加させて頂きました。ラジー賞は、僕の当初の予想を遥かに超えて面白いです!
>>441 >華麗なるマジックショー
まさにそういう見立てで感想文を書きました。
>>444 >登場人物の役割
僕にはそう見えた、ということですね。
>>467 創作合評みたいな文章ですね!
594 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 22:05:23.68
揚げ足取りをここまでしつこく引っ張る奴って何なんだろうな? なんなの、このネガティブな情念は
>>507 仰る通りで、「見立て」なんです。昨日書き込みしてから、冒頭を「対決に見立てることができる」と書けばよかったと思っていたので、嬉しいです。
>>510 >彼は手紙が自分の手にないことに気がつかないので
この箇所を、僕は「デュパンはD−大臣に同一化してその心理と行動を推理した結果、D−大臣は、
自分の手紙の(隠さないという)隠し方に自信を持ち過ぎているから、偽物とすり替えられている
かも知れないという発想自体が出来ないはず、ゆえに盗んだ手紙の中身をまめにあらためることも
出来ないと確信して、トリックを仕掛けた」という風に読んだ次第です。この小説では、デュパンの
雑談(例:「その謎はちとはっきりしすぎるかな」「一致するようにして、自分の心や胸に起ってくる
考えや気持を知ろうとして待っている」)が、そのまま全編の絵解きになっていますから。
しかし、仰る読み方にも説得力がありますね。そして、デュパンの復讐の仕方が、いやらしいくらいに見事だ
というご意見には、全面的に賛成します。「僕は降ってゆく者にはなんの同情も―少なくともなんの憐憫も―持っていない」
、「なかを白紙のままにしておくのはあんまりよくないだろうと思ったのさ、―そいつあ礼を失するだろうからな」といった科白が、大変に痛快ですね!
597 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 22:09:50.11
「盗まれた手紙」のもうひとつの側面として、フェティッシュな小説というところはあるな。 「海泡石のパイプ」「緑色の眼鏡」だとかマニアをくすぐるアイテムがここぞとばかりに配列してある。 特に後者なんかは花田清輝が戦後の一時期真似をして歩いていたとか言っていたはずだ。法螺かもしれんが。
妄想が渦巻いてきました
600 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 22:14:07.00
「真鍮の小さなツマミから、よごれた青いリボンでぶら下げてある、安ものの、見かけばかりのボール紙製の名刺差しにとまった」 「金製の嗅煙草入れ」 こういうものもフェティッシュだ。 佐々木訳に関しては驚くほど愚直な印象。まじめな青年が訳している様が思い浮かぶ訳である。 ポオの訳は他にもこなれたものが増えているからこれはどう今ひとつだったかもしれん。
毎度のいまいちの訳に親しんだ者にとって愚直で安直な訳こそ好物。 うまいうまい。
佃煮ってグーグルタイムあったよねw 知らないことを言われると時間差があってコピペみたいなレスが来る。あ、ググッてるググッてるっていう。
佃煮は「読まれている覚悟」が足りないんだな だからすぐボロが出る
もろに川上スレのやつがなだれこんでるな
ここの参加者と対話しているように見えて実は「本」や「ウィキペディア」のことばかりを話している、ということか 対話とは「お互いがお互いという一冊の本を読み合うこと」でもあるだろう
609 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 22:28:39.07
>>603 まあ園児の言うとおり、佐々木訳もいいところはあるのかもなあ。
佐々木がポオ全集を出したのは実際30歳ごろのことだそうだ。
そしてそれは佃煮に限らないと思うがな
ラカン、デリダ、ジジェク、リオタールについて。 Wikipedia「盗まれた手紙」に当該箇所の記述は、東浩紀さんのまとめ方に影響を受けている、という印象を持ちました。 大文字の他者の審級の失墜について、斉藤環さんと東浩紀さんの間で、「ラカン−ジジェクvsデリダ論争」の「代理戦争」を ずっと継続していたと記憶しています。 哲学書や思想書を読む場合、その著作や著者のモチーフを掴めれば、格段に面白くなりますね。僕の印象では、初期−中期のラカンは、 発達論の人です。有名な三界の理論も、鏡像段階論も、幼児がいかにして社会化された人間になるか(なり損ねるか)という問題意識から 生み出されたものだと思います。 デリダは、初期の主著のタイトルを「文字学(グラマトロジー)について」「書字(エクリチュール)とズレ(差異)」と訳しなおせば、 見えやすいのですが、本質的にメディア論の人です。ジジェクは政治哲学の人ですね。リオタールはあまり読んでいないので、モチーフが分からないのですが、 「ポストモダンの条件」は、たしかフランスの国家機関からの要請で、諸学問の当時の状況をまとめた「報告書(レポート)」だったと記憶しています。 だから、あまりリオタール自身の思想というのは出てきていなかったと思います。 それでは、失礼します。楽しい読書会にして下さっている皆さまにお礼を申し上げます。 ありがとうございました。
佃煮はごめんなさいしろ!!
実際ウィキペディアと佃煮あまなの文章はコピペというほど似てない。
>>614 流れがまんますぎるけどね。でも、いいよ。仮に似てないとしよう。それでも佃煮があのレスをするのに必要な文献を読んでないのは明白だよ。
参加者を出しにして本と対話しているように見せたいのか 本を出しにして参加者と対話しているように見せたいのか そういう違いにすぎないんじゃね
617 :
吾輩は名無しである :2011/09/08(木) 22:41:29.09
例えば「手紙」を「核ミサイル」と置き換えて考えてみよう。 どちらもその内容が公になった場合に深刻な結果をもたらす。 であるがゆえにその使用を巡る心理的駆け引きが生じるわけ。 これは冷戦下における核抑止を彷彿させる。 ただ、冷戦崩壊後に明らかになったように 米ソ拮抗という状況は主にアメリカ側から喧伝されたものであり、 ソヴィエトの核ミサイルはハリボテに過ぎなかった。 本作におけるデュパンによる手紙のすり替えは このようなゲーム崩壊への布石であり 事実、大臣は彼の予告通り奈落へと落ち込むのである。 そう考えれば書かれた物としての「手紙」それ自体に大した意味は無い。 「到達し得るもの」また「破壊的な効果をもたらすもの」としての 外観を帯び、ゲームプレイヤー達にそれを信じさせ得ればいいのである。 そういう意味では古代社会におけるレガリアのようなものですよ。
>>615 川上が読んでないの?佃煮が読んでないの?どっち?
まあ、さすがに暴れすぎたので自粛する。ただ、佃煮がちゃんと感想書いてる時は絡んでないんだからな。今回はやめとけよって言ったのにやったからな。お前のググッた知識をふりかざすのと名無し工作はいつになっても治らないな。ひどすぎるぞ!
だから似てないから
俺は名無しで書かないよ。
>>622 >>615 マグナからまたもっと来られるかなと思ったし、来てもおかしくないほどだったが、抑えてくれてたのは礼を…いや、±0じゃ!
似てないからね
いい感じに泥沼成分が補強されたな
アル中が吠えてる
うーん。 潔癖過ぎるのもどうかと思うが、 やっぱその手の話題は雑談スレでやったら? さすがに不毛だよ。これだけ延々とやられると
629 :
ほら話者 :2011/09/08(木) 23:09:49.07
順位制の本能に突き動かされてつつきあうニワトリどものみる景色 ぼくわ奴より上! ぼくわ奴より上! 奴が下! 奴が下! ニワトリ並みの知能でいくらでも際限なく続けられるシロモノに 小躍りしてはしゃぎまわる あまりにもありふれていて あまりにも使い古され
まーほんとにお座敷ドッグがギャンギャンとググッたググッたうるさいですねえ。 デリダのラカン批判の内容も知らなかったくせに。 それに灯さんだって東浩紀が大文字の他者の失墜を指摘したって言ってるんじゃないですか。 しかも私が問題にしてるのはそんな枝葉末節じゃないって何度言ったらわかるんでしょう。
空気読まずに書くぞー。
デュパンの出自ってのは、「モルグ街の殺人」の最初で説明されてるね。
> 一八――年の春から夏にかけてパリに住んでいたとき、私はC・オーギュスト・デュパン氏という人と
>知合いになった。この若い紳士は良家の――実際に名家の出であったがいろいろ不運な出来事の
>ために貧乏になり、そのために気力もくじけて、世間に出て活動したり、財産を挽回しようとする元気も
>なくしてしまった。それでも、債権者たちの好意で、親ゆずりの財産の残りがまだ少しあったので、
>それから上がる収入でひどい節約をしながらどうかこうか生活の必需品を手に入れ、余分なもののこと
>など思いもしなかった。唯一の贅沢といえは、実に書物だけで、これはパリでたやすく手に入った。
若い没落貴族ってことか。いままで読書会で読んだ小説の中では、「鮨」の湊にちょっと似てるね。
まあ、没落した紳士階級という共通項はあれど、ふたりは年も違えば趣味も違うけどねー。
>>461 「折れた剣」は傑作だよねー。チェスタトンにも、たぶん手紙と脅迫を題材にした短編があったような
気がするんだが、おもいだせないなー。「秘密の庭」か「作男ゴーの誉れ」のどちらかなら、俺は
後者を推奨しとく。
>>597 確か「復興期の精神」で、花田清輝は「盗まれた手紙」にふれてたよね。
>すべての馬鹿は詩人であると、こう総監は自分で思っている。そして彼はそこから、すべての詩人は
>馬鹿である、と推論して、ただ媒辞不周延ノーン・ディストリブーティオー・メディイー(10)の誤謬に陥ったのさ
この一節がいたく気に入ったみたいだったな、花田は。
おれはリアルにggるぜ! グーグルとか検索さいこー。
このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、あたまのつぶれたようなやつが、いちばんえらいのだ。 へいてー
スレがとまった。 あたらしいネタがないんか。ネタ切れかな。
ポーのデュパンも、ドイルのホームズも、まるで女っ気のない独身男性ってとこが 共通してるなw なぜ、本格派推理小説の探偵は独身男性が多かったのか。この あたりの事情について、一番よく説明しているのは、ホームズの「ボヘミアの醜聞」に あるこの一節ではなかろうか。 >推理と観察にかけて、ホームズは世界一の完全無欠な機械である。けれども恋愛向きではない。 >斜に構えねば、人の情については語れない。観察にはもってこいだ――情こそが人の動機や >行動のヴェールをはぎ取る。だが、とぎすまされた推理の場合、ひとたびそのようなものが厳密に >調整された心に入りこめば、乱す種となってしまう。そうすればどんな思考の結果も疑わしい。 >精密機器に砂が混入することよりも、所持する高性能の拡大鏡にひびが入ることよりも、ホームズの >ような心に強い情緒が芽生えることの方が、悩ましいことなのである。 女にのぼせると、知性のレンズが曇ってしまう、だから女には深入りしないと、これが推理小説に おける、きわめて知的な男性探偵の原型とみなすべきなのであろう。 フェミニズム批評とか こういうのを男性中心主義としてやり玉にあげてるような気もするが、俺はそんなにフェミニズムに 詳しくないから、よくしらんのだ。誰か解説してもらえるなら有難いw
>>635 じゃあマグナ、ムー、鈴木あたりは探偵向きだなw
花田もポーと同じく、ジャーナリズムの外では生息できない種類の生き物だったようで
それだから、花田はポーにひかれたという要素もありそうだな。 花田がポーにひかれた
最大の要因は、無論ポーの知性に対してだろうけれど。アメリカにいたポーがなんで
フランスのパリを作品の舞台に選んだかというと、アメリカじゃデュパンみたいな
ディレッタントは生息できないって、ポー自身の体験から判断したんじゃないかって
確か丸谷がそんなことを書いていたな。
>>636 えー、コメントは控えておくよ。
638 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 23:40:56.16
>>635 ブラウン神父も神父と言う職業柄女っ気はゼロだしな。
ポワロも女には優しいが恋愛話は聞かない。
ミス・マープルも女だが、恋愛話はなかったか。
まんざらでもないマグナでした
でもデュパン三世なら・・・
>>635 コロンボ警部は奥さんの話をよくするけど、奥さんが出演したことは一度もないんですよね。
本当にいるのかよくわからないという。
>>638 それだけ実例があがれば、初期の探偵小説における知的英雄である探偵は
独身者であるという命題の検証には十分な気もするなあ。
あとは、ヴァン・ダインのファイロ・ヴァンスも独身だったし、ディクスン・カーの
小説にでてくる探偵もほとんど独身だった気がする。明智小五郎も西欧の探偵の
モデルにならって、初期のころは独身の書生だったような。
こういう探偵小説の独身男性性に反抗したのが、ハードボイルド系統の探偵
なんだろうな。名探偵の独身性を埋め合わせるべく、毎日女をとっかえひっかえする
名探偵やスパイたち。
>>641 コロンボ本編にはでてこないんだよねw コロンボの奥さん。コロンボ人気に
あやかって、「ミセス・コロンボ」っていうドラマが別につくられたんだそうなw
まあ、「コロンボ」のころには、名探偵は独身でなければならない、なんて通念は
すでに消滅しかかっていた時期なんじゃないかと思うw ハードボイルドが人気を
はくした時期はすでに通過していたし。
実はいなかったとならコロンボは頭おかしいな まあホームズも頭おかしい人だし ホームズは女嫌いというより人間嫌いな気もするが
>>638 クリスティーは夫婦探偵っていう珍しいパターンの小説も書いてるよねw
おしどり探偵、トミーとタペンス。
>>644 まあそうだな。孤独な変人だねwホームズは。なおかつきわめて知的な存在と。
ジェレミー・ブレットって躁鬱病だったんだよな
648 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/08(木) 23:59:49.43
>>642 どちらかと言えば俺はそっちの方がいいな。
自分にはないものを求めてしまうものだからのう
650 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 00:00:47.55
哲学者が独身が多いのと、名探偵に独身が多いのは近いかもしれない。もちろん後者は架空の存在だが。 文学者はは概してそうではないが。
ショーペンハウアーですか
>>643 ミセス・コロンボってコロンボの奥さんじゃない設定でしょう。
やっぱこの人は独身なのかも(笑)
雑談スレでマグナは佃煮の飼い犬ってことになってるんだけどどんな経緯でそうなったの
>>652 タイトルが「ミセス・コロンボ」だから、てっきりコロンボ夫人についての
ドラマだとばかりおもってたw 調べてみたら、「コロンボ夫人」という設定が
視聴者にうけず、途中から路線変更を余議なくされたようだね。
最初のうちは、ミセス・コロンボはコロンボの夫人であるということだった
んじゃないか。
>>654 の情報は、ウィキペディアの「ミセス・コロンボ」の項目がソースですw
ウィキペディア面白いじゃん 宗教政治がらみとか特に主観ばりばりで
宗教政治がらみの記事は編集合戦になることも多いってね。ウィキペディア。 編集合戦になるような記事については、現在において激しく対立する二つの 見方があるという、そういうことは了解できるよ。
少なくともWikipediaの地球温暖化関連の項目は嘘ばかりですけどね。
ミセス・コロンボは大昔に一話だけ見たことがあるなあ。確かに内容的には ほとんどまったくコロンボと関係なくて、つまらなかった記憶がある。
いや、俺自身嘘ばかりだと思いますよ。まず地球が温暖化してるって嘘くさいでしょう。宗教ですよ。
鈴木は明日はバイトじゃないの?
はい。違うんです。バイトならもう寝てますよね。今日はかっ飛ばして行くぜ朝までー!! でもバイトで疲れたから寝ちゃうかもしれない
>>661 なんか、共和党の大統領候補がそんなこといってるらしいねw
俺は自分で真偽を判断できるだけの知識はないけどさ。
雑談スレにカモーン!!
やっぱり鈴木の存在は大きい。いるとうざい時もあるけどw
>>664 俺の中では「不都合な真実」というクソ映画を作ったアルゴアが詐欺師なんですよ。
あいつ、原子力産業の代理人でしょう。二酸化炭素地球温暖化説で一番利益を得るのは誰だか考えた事あります?
>>667 そうなんだw アルゴアは温暖化反対という割には、自宅は豪華で電気馬鹿食い
だったじゃねーかって、叩かれてたよねw ほかにもなんか詐欺的な要素があったの
かいな、ゴアには。
いや、雑談スレでやりましょう。俺が連投規制にかかるまで。
>>668 原発推進派だったんだ、アルゴアは。そういうことなら、話は多少理解できるな。
ノーベル賞貰わなかったっけ
>>670 オッケー、もう雑談モードになっちゃってるな。
ノーベル平和賞
鈴木が雑談スレに移ると程度のこのスレの荒らしが消えるんだなw
日本語で
別に感想を出すだけじゃなくて、罵り合いしても構わないと思うんだよな。 ラカンやデリダを持ち出して「俺の方が上!」って罵り合いも、 「お前自演してるだろ」「お前が自演してるだろ」って罵り合いも、 どちらも罵り合い。 そういった罵り合いも一つの読み物として読めばいい。 そう考えると、そういった罵り合いに拒否感を示す人は、いわば小説の物語の中に入り込んでしまったようなものだ。 小説より罵り合いの方がくだらない、とは思えないんだよな。 小説も罵り合いも、ヒントでしかない。 双方に「読みの世界」が広がる余地がある。 とはいえ大体の場合、人間は「自分が読まれること」を嫌がるものだからな。 だから泥沼になる。 しかし、文章を書くのならば、嫌がるのは仕方ないにしても、「自分が読まれること」について覚悟はしておいた方がいい。 特に「読書会」に参加する人々ならば。 読まれているのは小説だけじゃない。あなたたち自身も読まれている。 そもそもこのスレには、鈴木と佃煮を調停する目的があったのだから、鈴木や佃煮という本を読むために画策された企画だと 俺は思っていた。 実際に鈴木などは、「佃煮という人間を知るために佃煮がどういう感想を書くのか読みたい」と言っていたし。 本だけではなく個人も読み、感想を言い合うスレだと思ってたんだよな。 それなら「集団性を維持するために本を出しにする」文学サークルにはならないだろう、と。 アセンションはちょっと企画が当たったからとそこを見誤っている気がするな。 ムーはそういうものだとわかっていそうだが。
鈴木はそんな殊勝なこと言ってたのかよwww
コテハンたちが馴れ合いたいだけでは。
参加者が「自分を読まれる」ことを恐れすぎて、議論が何も進展しない「仲良しサークル」になるのか。 そう考えると色々しっくり来る。 それが分かっただけでも今回の「泥沼」は俺にとっては有用でした。
>>678 すまん、殊勝な言い方ではなかったwww
「佃煮感想書いてみろよ」みたいな挑発的な言い方だった。
たしかに
>>677 の指摘のようなやるかやられるかみたいなヒリヒリした雰囲気は薄れてるな。
罵り合いだけでスレが占拠されるのも困るけどね。 一時期の雑談スレは佃煮vs鈴木(+川上スレ住人?)の罵り合いがほとんどだったことがある。 さすがにその時は「排除するわけじゃないがもう少し大人しくやってくれ」みたいなことは言った。 ムーの言う「場末のスナック」でいいと思うんだよ。 さすがに店をぶっ壊すようなケンカは「外でやってくれ」と言われるだろうが。
ケンカ乱闘 なんでもありってスレタイは最初からだっけ? そろそろそのスレタイを下ろすべきなのかも。それじゃつまらないとも思うけどな。
最初のころは、アセンションがほかの参加者全員に喧嘩売ったりとか、かなり 緊張感があったよね。 ああいう緊張感ってさ、俺の読み方が一番正しくて おまえら全員間違ってるっていう独断がないと生まれないんだよねw しかし毎回毎回あのテンションを維持するってのも疲れるよ。 読み方は ひとそれぞれ、絶対正しい読み方なんてない、というのが、最近のスレの 主流みたい。 まあ、ぬるいけど、スレの進行はまったりしてるな。 最近ずっと議論がぬるくてスレのありようがお気に召さないひとが多いのなら それは、やはり過剰なる独断にもとづいた読みが全般的に不足気味という 徴候といえよう。
ほどほどにしとかないと「ならお前がホストやれよ」って言われるけど その覚悟があってアセンションに喧嘩ふっかけてんだろうな
ぬるい=マナーはいいんだよね。 ただ、人間って勝手なものであのわけのわからない過剰なエネルギーでやりあってた雰囲気が懐かしいっちゃ懐かしい。Nが言うように疲れるだろうけど。
>>684 最初は「ケンカ読書会」とかだったなあ。
しかしまあ、「守り神」やらそういった発想が出てくる状態にまでなってるのなら、アセンションの言う通りなのかもな。
「場末のスナック」ではなくなった。
「仲良し文学サークル」になっていくなら、それでいいや。
俺が来なけりゃいい話。
>>685 「過剰なる独断」というか、「主観をぶつけあう場所」だな。俺が言いたいのは。似たようなもんだが。
客観など、特に文学いや芸術全般の読みには不適格だと俺は思ってる。
芸術に対する客観は、「もやもやした多数決」でしかない。
>>686 アセンションはつっついてもネタで返してくるだけだもん。
「自分を読ませないようにする」自己防衛テクニックは長けていると思うよ。
あと、そうだ。最初の頃はアセンションが鈴木と佃煮のどちらが勝ちかを独断で決めてたよね。あの馬鹿馬鹿しさも好きだった。だから佃煮が読書会スレでは私の圧勝とかいまだに言ってんだよ。
あと、あまりこう触れるのはかわいそうだが、ニッパさんの存在も大きいと思う。 「仲良しサークル」化したのは。 ニッパさんが来る前に俺ここ読まなくなったけど。 久しぶりに読んだら「あれえ?」と思ったの! 浦島太郎なの!
>>688 お前の模倣はなかなかに素晴らしいな。
気分が向いたらコテ付けろ。踏み潰してやるから。
初期のアセンションは猛獣使いだったなwww あの手腕は見事だとは思ったわ。 個人を読み合っていがみあっている鈴木と佃煮に、課題本を提供することで、視線を相手という個人から本にシフトさせた、と。 これはその時言ってなかったけど実は勉強になると思いながら見てた。
>>691 SF板でコテやって踏み潰されまくったので遠慮します。
>>688 「作品の評価における最終決定者は主観ということだ。こんな状態は望ましくない
だが仕方がない」 (「マルクスの悟達」より)
まあ俺も喧嘩売られたら買うほうだけど、自分から喧嘩しかけるほどのエネルギーは
ないなあ。
たぶんいまは鈴木と佃煮が中心じゃないからだろうな。あの2人の敵対心がスレを動かしてた。中心の人が変われば雰囲気も変わる。
697 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:18:57.51
シュティルナー気になるがやばい本ではないのか。読後に人間性が変わってしまうような。 まあそういう毒がないと読む気が起こらないが。
みんな、おらにパワーをわけてくれ
やっぱり中心のコテの考え次第なんじゃないかな。仲良しサークル化してて、2ちゃんじゃなくてもいいんじゃないかと思ってしまうのは事実。昔は2ちゃんでしかできないような何でもありの議論だったから。
700 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:20:49.77
メレディスのエゴイストを俺は読んでないぐらいだが、あれを読む前にはシュティルナーを抑えた方がいいのだろうかやはり。
>>696 平林初之輔ってひとが書いたんだよ。プロ文の理論家だったそうだね。
マルクスは読んでたろうな当然。
で、これに対する小林の応答が、平林の文章はすこしも私を動かさなかった。
「十年一日の文芸批評家のふやけ切った吐息であった。」となるわけだ。
703 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:22:05.07
メレディスは確かドイツで哲学を学んでいたらしいから、そのときにシュティルナーを読んでいてもおかしくは無いと思う。
704 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:28:47.22
おいおい、どんどん脱線しそうだから話を戻すぞ。アセンションにばかり負担をかけているのも駄目だ。 ポオについての感想はどうなった? それから治美やほら話者も出てきてくれ。特に治美には候補作を挙げてくれ。次々回以降で取り上げられるかもしれないから。
毒性でいえば、シュティルナーよか、シオランとかのほうが強そうだよねw シュティルナーのニヒリズムは哲学的といわれるが、シオランのそれは もっと文学的。 やっぱり文学上のニヒリズムのほうが、悪影響は強いだろう きっとw オブローモフとかな。
午前3時過ぎに出て来いって無茶だろ
707 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:30:36.47
>>706 いや今すぐではなく、書置き的な感じでな。
マグナもアナーキズムデビューか。
シュティルナーはマグナみたいな内向タイプには合うと思うぞ。
合う分影響受けそうで「怖い」ってのもわかるがw
>>701 それも「俺の方が上」って罵り合いだなあ。
やっぱり鈴木VS佃煮に期待。こないだも佃煮が鈴木を嫌いだからって鈴木のお題を酷評してたもん。
灯とラカンの人のケンカも見たい。
もっと長いスパンで考えると、マグナも丸くなったよな。川上の一件から。
鈴木とマグナも何だかんだいってやり合ってない。ニッパ椰子のケンカも見てみたい。ドリームマッチは多いよな
しかしここは仲良しクラブになりました
714 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:43:17.79
>>711 ああそれはあるな。若干日和ったということだろう。
>>712 ドリームマッチで言えば武陽VS烏賊だろうか。
文学信仰の強い烏賊が武陽にやり込められると言う爽快感があるだろうからな。
こんなに盛り上がっちゃうってことはやっぱり今の状況はどこかつまらないのかもな。昨日?の佃煮たちもそうだったけど、人が本気でケンカしてるのって面白いよね。 もうさすがに寝ますが
いっぺん全員コテ外して論述だけで喧嘩したらええんや
717 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:48:52.09
俺だってスレを面白くしようというエンタメ精神がないわけではない。 だが人は思うとおりには動かないものだからな。 それに居て欲しい時に居てくれるとも限らないものだ。 面白いと感じたコテは多いが、そのコテを一つのスレにひきつけて爆発させようとするにはある種の手腕が要求される。
718 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:51:34.03
>>714 まあ烏賊VS武陽戦があったとして結果はこうだろうな。烏賊が武陽を工作員認定、武陽がそんな暇な事をしてるなら働けバーカで罵り合いに終わると。
そこに川俣が飛び込んできて武陽を散々叩き、反武陽名無しがきて大荒れに荒れる。
>>714 あー文学信仰vs宗教者って面白いかもな。
そもそも武陽はもういないんだよ、マグナ!
721 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 03:58:22.33
そうだよなあ、別の場所に移ったのか、それとも死んだのかそれは分からんが、いない。 そういうコテは多いんだよなあ、いい味出してたのに、的な。
過去や未来の他人を見るな 今の己を見よ
俺たちの好きな深夜番組がゴールデンに昇格しちゃったみたいな・・・
725 :
治美 :2011/09/09(金) 04:35:21.17
>>704 治美も出てきましたよー!
かなり酔っ払ってますよ
安西先生、学問したいっす!叫びて〜
今日は絲山秋子の「ばかもの」の読書会してきた
飲み足りねぇーから一人で梯子だい!
ばかもの!
728 :
治美 :2011/09/09(金) 04:43:32.25
ばかもの!酒が足りんではないか!
ここまででわかったこと ・鈴木はバカだということ ・鈴木がクズだということ 今更だがつくづく感じた
佃煮は発狂すな!
鈴木コテつけろよ!
スレタイ変えればいいと思うよ。 【コテの】読書会スレ9【なれあい】
ナレギラって何? 通りすがりですW
>>732 言いたいことはわかったよw
ここ最近新しい人たちも増えて雰囲気も変わってきたから
まあ俺もそろそろスレタイは変えたほうがいいかなと思ってたところ。
【時には】読書会スレ9【闘いも?】 ぐらいでw
一応意見のぶつけ合いは歓迎なのでね。
でも、何でもあり感が一番の魅力だったとは思うけどなあ。しかたがないのか。
>>695 俺はそもそも相手にしてなかったよ。あまりに「私の圧勝」ってうるせーから「やるなら徹底的にやってやる」って言ったんだけど逃げられたんだよ。
>>738 じゃあさっさと感想を書けよ
ニートで暇がありあまってるんだろ?
鈴木は読書感想文を書いたり議論をしたりなんていう高度なことはできない。 人の意見に一行レスで合いの手入れるのがせいぜい。 60 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :sage:2011/08/28(日) 14:02:31.61 そんなのあるのか? 62 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :sage:2011/08/28(日) 14:16:43.78 やっちまいなよ! 65 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :sage:2011/08/28(日) 15:09:51.61 地獄? 72 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo:sage:2011/08/28(日) 15:51:49.01 つまり地獄とは戦場だと? 74:v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :sage:2011/08/28(日) 15:57:45.57 面白いね。 76:v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo:sage:2011/08/28(日) 16:01:08.43 それじゃゲーテの愛も? 80 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :sage:2011/08/28(日) 16:46:36.57 泰淳が三島に対して抱いてたような感情なのかな? 鈴木のレスだけ抽出するとこいつがいかにアホかわかる。
741 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/09(金) 14:50:06.27
さて、盗まれた手紙に話を引き戻すか。もう感想は出ない?
>>725 へー、現代小説も読んだりするのか。
マグナはイトヤン読んでないのか。遅れてるなあ!
糸矢めい?
ギョギョッ!?
さすがです。みなさん、今はスーパー賢者タイムのようですね。
違うね。なるべく対話から結論を導くために、断定的な言い方を避けているんだね。
>>741 ジャッジメントはないのか
ないとつまらんのだが
>>748 ジャッジなんてしないよ
審査員なんかいないんだから
750 :
堺正章 :2011/09/09(金) 18:01:50.19
呼んだ?
一応意見のぶつけ合いは歓迎なのでね(キリッ
いつでも勝負してやるよコノヤロー!!
鈴木はいつだって勝負パンツなんだよ!!
変態仮面なんだよ!!
鈴木は低学歴でディベートなんかやったことがないから決定的に勘違いをしているが、 議論というのは勝ち負けを競う事ではなくて合意を形成するためのものだ。
合意を形成する目的だけではないと思うが 勝ち負けでも無いが
鈴木は高学歴だし。灰皿にうんこするレベル
灰皿にうんこして食べちゃうレベル
それは佃煮
39 :(o^v^o) 鈴木雄介◆m0yPyqc5MQ :2009/06/15(月) 20:30:20 なに言ってんだよお前?いい感じの変態だな! 嫌いじゃないけどね。ウンコ食わすのは問題だけど、 ウンコ食うのは別に暴力的な感じはしないし、いいじゃん。 中学の頃とかいじめられてウンコ食わされてる奴いたじゃん。 普通は食いたくないものね。臭いし、汚いし、非人間的じゃない。 スカトロって愛を感じない?あなたのウンコなら喜んで食べますみたいな。 鈴木と言えばこれだな
飯野文彦「バッド・チューニング」面白いぞ ソファーをトイレにする探偵の話
>>755 だから俺は普段はそうやってるけど、人格攻撃を含めてやって欲しいって要望があるみたいじゃんw
人格攻撃も出来る場所ってのが現代では限られてるからな 言いたいことも言えないこんな世の中は
いや、ディベートをちゃんと知ってるのって多分俺だけだと思うよ。 ざっと見てる感じだと。
766 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/09(金) 21:44:37.94
こんばんは。たわむれに、ポー「盗まれた手紙」読書会の審査をやります(笑) 対象者は、ほら話者さん、あまなさん、アセンションさん、ニッパ椰子さん、Nさん、 治美さん、園児さん、マグナさんの八名です(当然、灯は除く:笑)。 ディスカッション部分は審査の対象に含めません。 感想部分のみを、「議論と人間関係は別で」、可能な限り客観的に評価します。 ただし、評価軸は「盗まれた手紙」自体をどれだけ読み込み、オリジナルな感想を率直に述べているか、 というところに置くことを明言しておきます。 では、審査結果と講評の発表。
767 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/09(金) 21:45:49.24
1位.ほら話者さん:細部まで実に丁寧に「盗まれた手紙」を読み込んでいます。 異本または後日談を創っていますが、それは自己の違和感を手放さなずに、作品内論理の整合性を追及した結果です。 明らかに最も優れた感想です。 2位.マグナさん:語りの構造を丁寧に追っています。これは「盗まれた手紙」をよく読んでいるということです。 どちらかと言えば、読み手目線ではなく、書き手目線の分析ですね。
768 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/09(金) 21:46:57.91
3位.Nさん:自分が抱いた疑問や印象を手放さない、率直にそれらを述べる(警察で見つけられるんじゃないか)(ヴィクトリア朝的だ)という姿勢はとてもいいです。 そこを掘り下げて欲しかったですね。 3位.治美さん:自分で疑問に思ったことを自分で考えるという姿勢がいいですね。 その結果、単に無際限により賢い人間がいる、という結論にならず、馬鹿でありかつ賢い人間という概念を引き出したところが良かったです。
769 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/09(金) 21:48:56.36
4位.アセンションさん:感想が既存の知識(現代思想系列のそれ)に完全に還元されています。 盗まれた手紙が、物語をドライヴさせる0記号(絵合わせパズルを始めるときに外す白紙のピース。 不在の白紙のピースが枠の中を巡回することで、絵合わせが可能になる)という観点は現在ではありふれたものです (マグナさんのマクガフィンと同じ)。 4位.あまなさん:自分で考えていません。換言すれば、「盗まれた手紙」を読んでいません。ラカン、デリダ云々はもちろん、 物質としての手紙の脆弱性云々も聞きかじりの披瀝に思えました。 5位.江戸川さん:「盗まれた手紙」に感心したことだけはよく伝わってきました。 5位.ニッパ椰子さん:「盗まれた手紙」を面白く読んだことは分かりました。 5位.園児さん:一般論ですね。「盗まれた手紙」に固有の問題を論じていません。小説という形式が好きなのは分かりました。
面白いな 恒例にしてくれ 気力の続く限りで
772 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/09(金) 21:55:30.18
以上、僕が審査したらこうなった、ということですから、異論は認めます(笑) ほら話者さん、優勝おめでとうございます!これからも面白い見解をご教示下さい。 そして参加者の皆さま全員に、おつかれさまでした。(勝手に仕切って、怒られそうだ:笑)
灯評に特に異論なし!
私も異論なしです。
まあムー大陸が後で書くそうだから、 番外ランクインさせろと言うかもしれないけれどw
まあ今回はほら話者でしょ。気合の入り方が違うね。 今後も審査してくれるとありがたいけれど、 (もちろん複数の審査員が出てきても構わない) 「ディスカッション部分を審査の対象に含めない」というのは 鈴木にとってはかなり不利な条件になるなあ。
アセンションが前にやってたようなこういう馬鹿っぽい試みはありだよ。
>>769 鈴木はやっぱり対象外なんだなw
何しに来てんだよというw
そうだな。 感想を評価しているようで評価する側の性格を吐露していることになるわけで。
>>777 毎回俺がやるわけにもいかなかったからねw
本当は出題者がそれぞれのお題のときにやってくれるといいんだけどさ。
評価の軸もしっかり明示されているところ、分かりやすいー
ニッパはアナルセックスするの?
ニッパはアナルにげんこつが入るくらい緩いよ
対人関係も円滑で、人から信頼され、どこといって非難されるところのない、いわば社会的優等生といってよい人物像である。 しかし、この良好な外的適応性は、内的適応性を犠牲にすることによって成り立っている。 すなわち、クラウス(A.Kraus)が「役割との過剰な同一化」とよぶように、彼らは社会的役割の遂行を何よりも優先させる 生き方によって、知らず知らずのうちに本来の自己を見失うという事態に至ってしまう。 メランコリー親和型に見られるこの過剰なまでの現実適応のあり方を、テレンバッハは「病的正常性」という印象的な表現でよんでいる。
2ちゃんのレスで人物プロファイリングとか馬鹿じゃないの?
誰がプロファイリングなんてしてるの
787 :
治美 :2011/09/09(金) 22:34:08.70
なんやわいが晒されとるやないけ! そういうのを楽しむのもよいですが。 論点を提示して、議論を活発にしましょうよ 今回は手紙のメタファーについて議論が展開 してたじゃないですか。けどちと分かりずらかっ たかも。 手紙のメタファーについての議論が錯綜してるから、 そこを分かりやすくまとめて欲しいっす 私がやりたいとこなんですが、理解できてないから できません!
■川上未映子 ウィキペディア [ノート]
http://goo.gl/32Q3B 灯という人はこのノートのAkari-rightと同一人物で、ちょっと客観性に欠ける人なんだなあ
妄想を突き通そうとして周りの意見を曲解したりして巻き込んだりするちょっと困った人だ
>>787 「個人を読む」という別の論点を提示しているわけだが。
なんでこう「自分が論じている論点以外は論点ではない」みたいな思考回路するんだろうな
みんなが同じ話をしてなくちゃ気が済まない人だからか
例えば最初のアセンションの感想評価も、「○○さんらしい」みたいなこと書いてなかったか? それはその「○○さんという人格」を読んでるわけだろ。
灯さんが講評して何だか終了ムードですがまだ・・・この喧嘩はまだ終らんのですよ!
また雑感などを。
なんかちょっとスレが荒れたりもしましたが、それでも大勢で集まって一つの小説について一
週間じっくり語り合うとなると、こんなにも話題が膨らむものなんだな、と思い、ひさびさに
参加してみてよかったと感じています。これだけバラエティに富んだ深い読解の数々を目の当
たりにして、とても勉強になりました。探偵には独身が多いとか、フェティッシュな表現が多
いとかの鋭い指摘を面白く読みました。
馬鹿の一つ覚えの様にウィキペディアのパクリとか言って私に絡んで来た阿呆は、自分の力で
はまとまった感想の一行も書けないくせに、お前はバカだの俺は格上とかの古典的な低能煽り
をするだけで優位に立ったと安易に思い込み、ポストモダンの説明もできず、デリダがラカン
をどう批判したかも知らなかったということでいいですね。阿呆との話はこれで終わりです。
>>738 鈴木は捏造と根拠のない勝利宣言ばかりしていないで、小説の内容について私の読解に反論が
あるなら、まずは自分の読解を示して、それから反論してください。私の論点は、「この物語は
パラドックスを含むため、議論してもあまり意味がない」という点です。反論の内容によって
はレスしますが、いつものように質問攻めと揚げ足取りとレッテル貼りをするだけとか、他の
スレのことを持ち込んで因縁をつけてくるだけの場合は無視します。
794 :
治美 :2011/09/09(金) 22:59:21.32
>>789 個人を読む??じゃあこのスレ早いとこ消化して注意事項に
書いとくんだな。だしぬけに第三者に評価されて順位つけられ
たんじゃあ気分が悪い。
財務省へこのスレの人間全員、増税を先行徴収を進言する 今の日本にいらねぇ野郎らは全員増税を徴収する
そうはいっても、所得が課税対象じゃないくらい低い方たちか
どうしたら、こんなスレに居る人たちへ 課税できるか?財務省は方法論を揃えつつあるよ。
>>794 こういう、言ってみれば小説の二次制作ともいえる作文を数値化して序列までつけるのには私も反対です。
個人の創造性をもっと尊重して欲しいものですよ。解釈の仕方に優劣などないはずです。
それにここで感想を述べた人が講評しても、スレの流れに影響されてどうしても主観が入ってしまうと思いますし。
どうしてもやるならこのスレの部外者で三人ぐらい集まって相談して決めて欲しいです。
消費税なら払ってるぞ
佃煮発狂すんな!
802 :
治美 :2011/09/09(金) 23:15:19.48
>>796 それだけちゃうよ
順位つけて周囲も拍手パチパチはおかしいでしょって。
こっちはそういうスレだったとは知らないんだからさ。
だって書いてないもん。
まぁ、だからといって退場するわけでもないけどね。
読書会スレは面白いから。
いや、順位つけるって、「蛮行」だからこそ面白いんじゃん。
>>803 ここは他のスレと違って議論がスムーズに行く様にローカルルールが明文化されている特殊なスレなんでしょう?
面白けりゃ何でもいいというのではだめなんじゃないですか?
806 :
治美 :2011/09/09(金) 23:30:49.11
>>803 馴れ合いがどうのこうのという流れだったのに、人を晒し首
にして拍手喝采とか、これこそ馴れ合いの極致じゃん!みたい
なこと思ってしまいましたw
馴れ合いが嫌なのであれば、議論を活発にする方向にした方が
いいと思うんですよね
っていうか灯のやったことは、高々「レスの一つ」だよ。個人的な行為だ。 賞金が出るわけでもないのに、 何目くじら立ててるんだかw
>>807 賞金とかがでるともうギャンブル性がでて収拾つかなくなりますよ。
「こう書けば上位に上がれる」などのようなマニュアルも作る事ができ、
参加者はそれに従うしかなくなります。
そうすると読書会はどんどん退屈なレクリエーションになっていきます。
>>807 同感。究極的に言えば、レスされたくないなら2ちゃんなんかに書くなとすら思う。
まあ灯も「あくまで個人的な評価だ」と言ってるんだから許してやれや。 こういった感想の評価は必然的に「個人を読む」ことになるんだから。 「感想に順位を付けて人格には順位を付けていない」ということにはなり得ない。 それに順位をつけるのはこのスレが始まった時からアセがしてただろ。 佃煮だってそれで鈴木に勝って喜んでたわけで。 ただしあの頃はムーやら名無しやらが異論述べてたがな。
あれ? 俺そんなこと言ってたっけw 覚えてねー
あまなも雑談スレの839で自演や誹謗中傷はありで、マジレスはなしが2ちゃんのデフォって書いてるが
ムーはこっそり嫌味を言うのが上手いよなwww
>>812 このスレが出来た原因は鈴木と私のくだらない対立ですが、
それでも今ではこのスレは文学板の良心みたいなスレになったでしょう?
さすがの私もそこで「ここは2ちゃん、嫌なら見るな」みたいなこと言いたくないですよ。
せっかく有志が時間をかけて練り上げたものが台無しになってしまいます。
だから最低限のローカルルールは守ってますよ。
ええ? 俺はいつもストレートなつもりなんだがなあw
まあ、治美の困惑はわかる。アセンションはともかく、ニッパの許容力は高すぎ。 ただ、ムーの言うとおりだと思う。
ニッパはアナルセックスするの?
>>817 お前いい加減にしとけや
あとどうせ怒るなら、「俺の方が奴より順位は上だ!」的な怒りかたをしてほしい。
っていうか自分の感想が佃煮より順位が下だったら切れるだろうなー俺w
よし俺に審判員やらせろ
ムーが今かっこいいことを言った!
821 :
灯 ◆fzYrv3Qn2OGl :2011/09/10(土) 00:33:31.27
ええと、誰かラカンを勉強したいけど「エクリ」は難しいから的なことを
言っていた人がいて、一冊お薦めがあったんだけど、書き忘れてたので追記。
ラカンの没後、弟子筋の人たちが作った精神分析事典があって、明快でいいですよ。
事典と言っても、読み物感覚で読めます。よろしければ、どうぞ。
『新版 精神分析事典』R.シェママ、B.ヴァンデルメルシュ編(弘文社)
http://www.koubundou.co.jp/books/pages/65110.html まあ、色々なご意見があるのは当然ですね。同じことを2回する積りはないので、
ご寛恕とご安心を(笑)
ムーはアナルセックスするの?
シェママはミレールから批判されたけどな。 まあ卵が先か鶏が先かって議論だったが。
死ねーよ
>>821 灯さんの力ではkurzさんは論破できないから諦めた方がいいですよ。
826 :
治美 :2011/09/10(土) 00:56:10.61
>>809 レスされたからこっちもレスしてるんだけど?
誰がレスされたくないって言った?
不愉快なレスだったら不愉快だって言う権利はあるわいな
たとえばウンコクソ言われて我慢してレスしないとかいうヤツはいないよね。
あと正直、灯さんに怒りは感じてない。
よく考えたら789がムカついただけだわ
別の論点って。その論点関係ないじゃん。
文脈無視してるからこいつにレスする必要なかったわ
>>826 「個人を読まれる」のが関係ないなら順位を付けられることに怒る必要はあるまい。
君という個人は関係ないのだから。
>>827 >文脈無視してるからこいつにレスする必要なかったわ
文脈を無視して「順位を付けること」について述べたのは君なんだがなあ。
意味が分からない。
829 :
吾輩は名無しである :2011/09/10(土) 01:05:34.84
煽りでスレが消費されているね… ところでNは初期探偵小説の特徴として 独身者とストイシズムを挙げていたけど これは面白い指摘だな。 で、ホームズやデュパンの場合には人格の二重性がこれに加わる。 探偵小説に限らず19世紀の小説には二重人格ものがよく見られるが これはどういうことなんだろうか?
まあ「個人を読んでそれについて述べること」は「煽り」と受け取られる場合が多いな。
>>826 あまなちゃんそれは名無しで言うべきことじゃ・・・www
まあ灯の「俺は頭良いアピール」もこれだけ長く接してたらうざいってのは分かるがwww
人の感想に順位をつけることには、俺は反対だね。 そりゃ昔、アセンションが佃煮やら鈴木やらの順位をつけてたっていう事実があるのは確かなのかもしれないけど、この二人の争いはどこか微笑ましいじゃないか。 でも、俺みたいに新参でこの板においてまったく存在感を持っていないコテは順位付けを真に受けてしまうだろうと思う。 特に俺はたいした感想は書けないから低い順位をつけられるのは明白だろうし。 いくら一個人の感想だと断りがあるとはいえ嫌な思いをすることに変わりはないよ。 レスされるのが嫌なのと、順位付けをされるのが嫌なのとは違うだろうに。 それに自分が低い順位をつけられて、それに周りが同調したら、惨めな思いをするに決まってるでしょ。 とはいえ、もちろん灯やアセンションを批判してるわけではないぞ! ただ感想の順位をつけるのはもうやめにしないかい? まぁこの三回感想書いてない俺が言うのもどうかと思うけどwww
833 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:17:02.26
まあ治美もちょっと腹が立つ意見があっても仲良くしようぜ表向きは。 前の混乱状態に戻ったら埒が明かない。
834 :
吾輩は名無しである :2011/09/10(土) 01:17:12.52
なんかラカンを読みこなしたかどうかでもめているような流れだけど その程度のことでポーの傑作を論じるスレを消費するのは勿体無いよ。
835 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:17:55.95
836 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:19:52.81
>>835 それもある。ラカンをそぎ落としてもポオの作品は存在してるわけで、ラカンラカンと唱え続けることに意味は無い。
ラチアカン
佃煮にラカンは無理w
>>834 そうだったのか
俺空気読めてなかったわ
佃煮と一人の名無しが揉めてるだけと
>>829 植民地の影響じゃないか。
帝国主義側から見ればアフリカなんて野蛮な暗黒地帯だろ。
本国では英国紳士でございな奴が植民地ではイド全開の怪物だったりするわけで。
宗主国が意識で、植民地が無意識って構図。そっから二重人格まではすぐそこ。
ラカンって誰?
842 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:26:58.47
何が嫌いといって小説のテキストを思考実験の具にするということが一番嫌いだ。 哲学系の奴らはそのあたりの切り離しがちゃんとできてないから小説を読むことができんのだよな。
843 :
治美 :2011/09/10(土) 01:29:26.80
>>マグナさん はーい♪ 喧嘩喧嘩言うから、治美もちと喧嘩したくなっちゃった だけです 全然マジじゃないです >>灯さん ほら話者さんの考えを理解してますか? 濁してるような感じがしたので。 私はまだほら話者さんの意見を理解できてません 強制終了する感じっぽかったので
>>842 おお、マグナがあまなを罵倒している・・・!
845 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:31:36.43
>>840 ヴィクトリア朝は性を忌避していた、とはよく知られる話だしな。
>>842 思考実験にしなければ何にしているのか、という話だなあ。
大概の文学ファンは小説を自己陶酔の具にしてると思うが。
どっちもどっちかと。
847 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:32:34.20
>>843 それは良かったー、出ていくとかいう話になったらまずいと思っていた。
あとは鈴木がちゃんと参加しないとな。
参加は強制されるものでもないだろ
850 :
吾輩は名無しである :2011/09/10(土) 01:37:47.06
>>840 ポスコロだったらそういう見方もできる
ただ、フランケンシュタインの読解も行った故・今村仁司のように
都市化による人間の分子化と自意識の分裂といった
大衆社会出現の副産物と説く人間もいる。
また、作者が数学について述べているように
事物と記号の乖離によってもたらされたものだと推理しても良い。
これは後の象徴派詩人やフーコー、デリダにも引き継がれる考えだ。
ただ、これは英米派言語哲学者の唯名論による大陸観念主義批判とも受け取れる。
このように本作品はいろいろな示唆を含むものだと思う。
宝の山なんだよね。
>>845 ピアノの足がむき出しなのはエロくてけしからんから、
靴下はかせてったってくらいだからなw>ヴィクトリア朝
それはそれで逆にやらしいと思うがな。どうなんだろう。
852 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:38:00.82
>>846 >文学ファンは小説を自己陶酔の具にしてる
確かに。自分が烏賊とかが嫌いなのはそういう自己陶酔性を全面に出しているから。
しかしマグナはそういう自己陶酔してる部分が見え隠れするからおもしろい。 チラリズムだな。
854 :
治美 :2011/09/10(土) 01:39:45.87
>>842 解釈は全部括弧に入れてしまうのが評論家の
やり方ですよね。だから、哲学云々はただの遊戯では
あります。私はその遊戯好きですけど。
855 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:40:08.00
>>851 だからイギリスの小説には隠微なエロティズムみたいなものが仄見えるんだよな。完全に隠しているからこその。
完全に隠すことが逆説的にそれを見せることになるからなあ。 中途半端に見せて中途半端に隠すのがもっとも「見えない」。
857 :
吾輩は名無しである :2011/09/10(土) 01:45:55.47
ヴィクトリア朝は男児にも女装をさせる倒錯性があるので 単なる禁止ではなく去勢とでもいうべきか。 でも、ワイルド先生は社会的に抹殺されましたけどね。
>>856 >中途半端に見せて中途半端に隠すのがもっとも「見えない」。
これがアセンションの「政治手腕」なのかもな。
859 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 01:50:57.12
>>854 評論家もそれはそれで問題あるけどな。奥野健男とか。
遊戯は面白いかもしれない。だがそれで作品の面白さを殺してしまうのは駄目だな
860 :
治美 :2011/09/10(土) 01:51:01.69
ワロタww だって。バカみたい。雑談スレでやればいいのに
862 :
治美 :2011/09/10(土) 01:56:22.16
>>859 問題ありますね。まぁある意味、まともに勝負しないと
いうか。
マグナさんはどういう切り口がお得意ですか?
>>862 ん?
君は「個人を読むということ」は関係ないんじゃなかったのか?
マグナという個人を読もうとしている。
864 :
治美 :2011/09/10(土) 02:00:08.26
>>861 今半分雑談スレになってるの分からない?
865 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 02:01:40.86
>>862 作品の細部に注目し、そこから普通に読むだけでは見つからない部分を探し出してきて、
その切り口を読んだあとは、まるで違った作品であるかのように読みを変えてくれるもの、だろうか。
難しい作業だが、そういう細部を弄る楽しさに富んだ作品は必ず面白い。
それから読んでいるときの感覚を蘇らせてくれるような切り口も嫌いではない。
>>861 それはひどいだろ。何でもありって治美に言ってる連中が多いのに。少し遊んだら注意かよ。
そんなんじゃ佃煮なんか永久追放だよ!!
佃煮は永久追放でもいい気はする。
佃煮ってたぶん一番低能なのになんであんなに偉そうなのか不思議
ほんと文学板のコテハン粘着は最悪だな。最悪板以下じゃないか?
871 :
治美 :2011/09/10(土) 02:10:13.77
>>863 その通りっ!
>>865 前者は鮮やかですよね、美しいっす
後者は、実はすんげー難しくて高度な言語感覚
を必要としますよね。私はこれが一番苦手です
873 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 02:21:33.14
>>871 真に優れた批評家は、詩人の才能もなくてはいけないんだな。
一行レスで顔真っ赤にしてるコテがいるな
875 :
治美 :2011/09/10(土) 02:34:45.74
>>873 批評家と作家の論争が起きそうです
たぶん作家は批評家のこと下に見てるとこある
と思うんですよね。
なんだか今日は疲れたわー
次回はもっと冷静にいこ
>>829 人格の二重性か。 人格乖離、ヒステリーという概念を想起するね。
19世紀といえば、フロイティズムの時代、知性による性の抑圧の時代
なんて常套語もまた思い浮かぶな。抑圧による自我の分裂と。
ヒステリーとポスコロ批評の関連性については
>>840 で指摘があったね。
サイードはフロイトにも関心があったようで、「フロイトと非ヨーロッパ人」という
講演もやってたな。もっとも文学解釈に精神分析理論をもちこむことに
ついては、だいぶ禁欲的だった。まあ、フロイト理論を文学解釈に応用した
実例では、つまらない解釈のほうが圧倒的に多いということもあるよね。
そらまあ迷信を迷信だといわれたら迷信を楽しんでた人たちは「つまらない」と思うだろうな
878 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 02:47:50.32
次のお題にうつらんかそろそろ。
鈴木が何か書くかもしれないからちょっと待ってあげな 逃げるかもしれないけど
鈴木待ってたらいつまで経っても進まないと思うぞwww
スレの流れ読んだけど、まあいい具合に荒れてるねw やはり独断的かつ主観的な 批評ってのは、場に緊張をもたらすな。適度な緊張があるというのは、よいことだよw ところで、読書会の感想に順位をつけることについてだけれど、読書会の最初の頃に俺も 感想に順位つけたことあったよ。といっても、全員に順位つけたわけではなく、首位と次席を 推薦しただけだけど。せいぜい順位つけるとしても、ベストスリーくらいまでが、不必要に 荒れないんじゃないかーと思ったりw 感想の評価だって、純粋に客観的な基準があるわけ じゃなし、ひとによって評価は全然違う方のほうが当たり前だよねw 感想の場合はさ。 で、すべての感想に順位づけすると、より評価の客観性は高まると考え勝ちになるけれど それは実は錯覚で、順位づけをより網羅的にしようとするほど、個々の評価に内包された 誤差が拡大されて、より主観的になっていくという、そういう可能性って、文学作品の批評 感想の場合はあるんじゃないかと、俺はおもうんだよねーw
灯は口調が堅いがアセやNは柔らかいからなあ。 「ネタだしwww」という感じがある。
883 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 03:09:18.87
灯とムー大陸は年齢的にはかなり近いらしいな。精神年齢で言えば明かりのほうが若いが。
次はNの正宗白鳥でいこう! 俺がやったのもランク付けではなかったと思う。 ひとつひとつの感想に対していい点と悪い点を取り上げて 最終的に一番いいと思った感想を挙げたんじゃなかったかな。 1回目ということであえて三浦評を選んだw
885 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 マグナ ◆i.K3ZM.pZo :2011/09/10(土) 03:16:37.74
同意。さすがに次はNの番
まあ、
>>881 も「盗まれた手紙」にあるポーの理論の応用だね。
>関係――形式と数量との関係――について真であることも、たとえば倫理学などに関しては、
>しばしば非常にまちがったものであることがある。倫理学では、部分の総和は全体に等しいと
>いうことはたいがい真ではない。
もう少し俺も煽りをいれておくかね。
アセンションと灯とニッパが、ほら話者の感想を一押ししてるけど、俺は正直
それほど感心しなかったんだよなー。>>303-
>>309 のやつね。
なんでかっていうと、ほら話者が「衆愚を喜ばしむる図式」「探偵が示す
真相こそ真実」という図式を転倒して示したいと思う
「『にせ手紙』を含む手紙の盗み返しのエピソードはデュパンの創作なのだ。」とか
「唯一の論理的解答は、デュパンが新たに手紙を作り直して渡したということに
なるだろう。」とかのテーゼの証明がさほど説得力ない、むしろ証明に失敗してると
感じたからでね。
この解釈は、ほら話としての解釈なのだから、真実らしき説得性の有無など
二の次という見方もあるけど、テーゼの証明をうたうからには、証明が成功
しているような外見をもっているべきとおもうんだよなー。
たとえば、
>>304 のこの論証とかどうなのよ。
>デュパンの知性レベルを考えれば、Dに復讐を促す「にせ手紙」は書かれないはずだ。
>するとデュパンによる手紙の盗み返しのエピソード自体が本当なのかあやしくなる。
デュパンだって感情はあるんだから、いくら知性レベルが高くたって、「にせ手紙」を
書いた可能性は否定できないだろう、とツッコミたくなるよねこれ。他にも論証の傷は
いくつか目につくんで、壮大なほら、幻術の実演をめざしたという感想の意図は理解できるに
しても、手品の種をわれしらず漏らしているような、そんな気分になってしまうんだ俺はw
>>832 のショボンや治美などからの意見も踏まえると、
やはり順位付けってのは無理があるか。
一番良かった感想を上げるぐらいでいいんじゃないかな。
理想的にはお題を出す人間がすべての感想にコメントをした上で。
俺次の口入屋は楽しみですよ 想像した3パターン以外の展開ってあり得るのかどうか 特に女性目線で。必要の無い宣言でしょうが徹頭徹尾傍観します。
最後ウケた
俺はほら話者の感想を、「斬新さ」で評価したいな。 ちょっと戦略的な評価かもしれないけどw
そうか?w アセンションの戦略的なのか。俺にはそれほど戦略的には みえなかった。むしろ、灯の評価をそのまんま鵜呑みにしたように見えたぞw
悪く言えば作劇にいちゃもん付けてるだけですし もっと言えば単なる物語狩りです
Nへ
>>362 を読んでもらえば、最初に「斬新さ」で評価してるのがわかるよ。
灯の視点とは違う角度からの評価だね。
だから正当な評価とはいえないけれどもw
>>896 なるほど、見落としてたわ、そのレスは。
>>896 私も同じ理由です。だから、順位が付いていたとしても分かりやすくて良心的だと思ったわけです。
おはよう。なんかあった?
特に
女だけど→おっさん うpはしない→おっさん うpって何?→おっさん うpめんどい→おっさん うpレススルー→おっさん うpしてもID無し→おっさん うpの仕方わかんない→おっさん 携帯、カメラ無いor壊れてる→おっさん じゃあおっさんでいいよ→最初からおっさん
>>391 >>525 >蓮實重彦『「赤」の誘惑 フィクション論序説』のラカン批判
蓮實の言っていることは実際にはもっとぐちゃぐちゃとむずかしいが俺なりに単純化してしまうと
次の2つ(松浦寿輝、柄谷行人同様、どんどんどうでもよくなっている存在。 この人の場合、
東大総長としての挨拶を集めた本がきっかけだったかな。総長という公的立場による制約を考慮
してもなんだかなあ過ぎた)
1、この作品はフィクションなんだから、大臣による第1の盗みは、デュパンの推理の完璧さを
際立たせるためのデュパンによる第2の盗みのできの悪い劣化コピー、引き立て役にすぎない。
それをラカンは2つの盗みを同等に扱うどころか第1の盗みをオリジナルとし、名探偵による第2の
盗みをその機械的な反復に貶め、そこに「反復強迫」を見出し、「無意識とは大文字の他者の言説
である」といった自己の物語を語る道具に仕立て上げてしまった。
2、このようなフィクションの構造を無視した恣意的な読み・解釈は、作品中の語彙としての「赤」の
扱いにも表れている。
赤がでてくるのは、手紙の封印をめぐる1か所のみである。警視総監の説明では封印は赤だったの
に実際には黒だったという対比がなされている。
ラカンは赤は情熱、黒はその反射鏡などと陳腐なテキスト外的な想像に囚われ、デュパンの第2の
盗みの光景を際立たせるために、あえてこの2つの色を一度きりしか登場させなかった意図を無視している。
なんかどうでもいいっていうか。精神医学者が文学作品を自己の理論の説明のための道具として使って
何が悪いんだよ、いちゃもんじゃねえか、と思ってしまう。
あとは、「黒猫」「赤き死の仮面」はじめポー作品にでてくる色のオンパレード。確かに素晴らしい。
この部分だけは読んでいて幸せ。
903 :
ほら話者 :2011/09/10(土) 11:51:04.19
>>889 Nさん
をーきっちり見抜いてくれましたね
まさに「壮大なほら、幻術の実演をめざした」んよ
ほら話=虚構に対して独自の読みをフィードバックしつつさらなる読みを加え、
虚構から虚構するのが俺の楽しみ方
「ほら話」からいかにエキサイティングな「ほら話」を紡ぎ出すか
そゆうのいやがる人もいるだろーけど
みんなの感想読むと
その人が作品とどのような会話をかわしたのか
それぞれのユニークな会話スタイルが見えてきて
やっぱ読書会おもろいわ
俺としては、ニッパ椰子さんの感想
>>364 がいちおしで
読みを最高にチャーミングに自分の物語へと昇華してると思う
俺はこの盗まれた手紙は、簡単によみとれた表面のものが正解だとおもうなぁ。 深読みするのは愚の骨頂だと。 なんつーか、俗っぽい話にちがいなくて警部の鼻を明かしてスカッとしたていう読後感でいいはず。 大概、探し物は見つけにくいところにはないよ。 当たり前を当たり前に感じ取ることが肝要だとおもう。
そして水戸黄門になる
906 :
ほら話者 :2011/09/10(土) 12:08:58.49
>>902 ああなるほど、蓮實はラカンのやり口が強引すぎて、
作品の作りへの尊重がさっぱり無い、愛が無い、
合意なし尊重なしに無理やりやっちまった感が気に入らないのか。
見てるこっちが恥ずかしくなるなw
全体をみるか部分をみるかだね。 部分をみだすと(たとえば色に注目すると)細部に目がいくようになり、みえなかったものをみようとしてしまう。 みえなかったものはみえなかったんだからみなくていいよね?
909 :
ほら話者 :2011/09/10(土) 12:38:59.59
>>904 園児さん
うん。いいと思いますよその楽しみ方で
つかそっちがもちろん正統でしょう
ただ何度も何度も読んで作品への愛憎が満ち満ちてくると
なんつうか自分だけのものにしたい欲望に駆られちゃうんですよねw
優れた作品はそれを可能にする多面性・包容力を持ってるから好き
深読みつってもなんだかよく深読みできないし。 なんか、現代思想の人のなまえを挙げてるだけじゃん!
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。 この ぶんょしう は イリギス の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ? ちんゃと よためら はのんう よしろく
ちがった。社会学の人のなまえだっけ。
ラカンとかエロゲアニメの主題歌のネタにされてるレベルだし
知識人の名前に敏感なのは文学板の伝統だ、諦めろ。
/ ̄ ̄\ ←古参 / _ノ \ ____ | /゚ヽ/゚ヽ / \ ←新入り | (__人__) ブビッマジパネェ /ノ \ u. \ | |'|`⌒´ノ ヴビビッ!! ビイビィヒヒ /(●) (●) \ . |. U } ...| (__人__) u. | (なんだこいつ・・・マジやべぇ。 . ヽ } \ .` ⌒´ / 入る世界間違えたお・・・・) ヽ ノ ノ \ / く / ̄ ̄\ / _ノ \ ____ | /゚ヽ/゚ヽ / \ 1ヶ月後・・・・。 | (__人__) ブビッ ブビビビビビッ!! /ノ \ \ | |'|`⌒´ノ / /゚\ /゚\ \ . |. U } | (__人__) | ウボッウボボボボッガビビビビッ . ヽ } \ .` ⌒´|'| / パネェパネェッッッッッッッッwプススw ヽ ノ ノ .U \ / く
盛り上がってるな
も り あ が っ て る よ
提案なんだが、誰か「まとめスレ」とか立てて、そこに感想文の部分だけ蓄積するわけにいかんかなあ。まとめサイトでもいいんだけど。 俺みたいな携帯ユーザーには特に、駄レスや議論レスを掻き分けて本文見つけるのに一苦労なわけでw
言いだしっぺの法則
だな。ムーさんよろしく。
加トちゃんぺ
一苦労ってスマホじゃないの?
スマホじゃないし、スレ立てもできないのっ!
>>902 紹介ありがとうございます。
紹介されないまま読書会が終了してしまうのかな〜と思っていたら、ギリギリで読者の方が来てくれました。
第一、第二のすり替えの扱いがどうこう、第二の方が大事だろ〜という批判と、小説内での色の扱い、
この二点が批判点だったんですね。1の批判はまあそれは読む側の意識の問題かなあとも思うんですが、
2は見過ごせないですね。分析医でありながら、こんな単純な色の認識をしていたのでは、臨床でもし
心理テストなどやった場合、結果に響きます。まあラカンって臨床は苦手で、部屋の中で研究をして
いるほうが得意だったとも聞きますね。臨床をよく観察せずに理論で先走ってしまうから、ラカンは
今の時代ではトンデモ扱いされています。文学と医学の間を縫って面白い論文を書いた人ではあるんです
けどね。
あまなは川上スレから出てこなくていいよw
川上未映子か。現代文学もいいよなあ。
スレ見てくるといいよ。あまなさん大活躍してるからw
929 :
吾輩は名無しである :2011/09/10(土) 18:53:27.45
>>876 >19世紀といえば、フロイティズムの時代、知性による性の抑圧の時代
>なんて常套語もまた思い浮かぶな。抑圧による自我の分裂と。
だれだったかは忘れたけど
フロイディズムはユダヤ的社会規範の崩壊を反映したものだ、と論じた人がいましたよ。
つまり、社会による外的規制が緩み、その結果として
禁忌による内的規制(理性や道徳)が誕生した、と。
つまり、理性/禁忌という対立は規範崩壊(アノミー)によって要請されたものなのだ、と。
この図式はデュルケームの教育社会学が目指したものと似ていますね。
また、ヘーゲルは近代市民社会の成立条件としてこういった家族原理を挙げており、
植民地化に際してはまずこの家族原理の適用によって
伝統社会から法社会へのテイクオフが必須だとしています。
で、ここで他人の欲望を自らの欲望とする鏡像としての「欲望の市民社会」
が誕生するわけです。
吉本隆明っぽいね >フロイディズムはユダヤ的社会規範の崩壊を反映したものだ、と論じた人がいましたよ。 これ誰だろうな
【一 著しく性的感情を刺激するもの次のいずれかに該当するものであること。】 ■イ 全裸若しくは半裸又はこれらに近い状態の姿態を描写することにより、卑わいな感じを与え、又は人格を否定する性的行為を容易に連想させるものであること。 ■ロ 性的行為を露骨に描写し、又は表現することにより、卑わいな感じを与え、又は人格を否定する性的行為を容易に連想させるものであること。 ■ハ 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより、人に卑わいな行為を擬似的に体験させるものであること。 ■ニ イからハまでに掲げるもののほか、その描写又は表現がこれらの基準に該当するものと同程度に卑わいな感じを与え、又は人格を否定する性的行為を容易に連想させるものであること。 【二 甚だしく残虐性を助長するもの次のいずれかに該当するものであること。】 ■イ 暴力を不当に賛美するように表現しているものであること。 ■ロ 残虐な殺人、傷害、暴行、処刑等の場面又は殺傷による肉体的苦痛若しくは言語等による精神的苦痛を刺激的に描写し、又は表現しているものであること。 ■ハ 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより、人に残虐な行為を擬似的に体験させるものであること。 ■ニ イからハまでに掲げるもののほか、その描写又は表現がこれらの基準に該当するものと同程度に残虐性を助長するものであること。 【三 著しく自殺又は犯罪を誘発するもの 次のいずれかに該当するものであること。】 ■イ 自殺又は刑罰法規に触れる行為を賛美し、又はこれらの行為の実行を勧め、若しくはそそのかすような表現をしたものであること。 ■ロ 自殺又は刑罰法規に触れる行為の手段を、模倣できるように詳細に、又は具体的に描写し、又は表現したものであること。 ■ハ 電磁的記録媒体に記録されたプログラムを電子計算機等を用いて実行することにより、人に刑罰法規に触れる行為を擬似的に体験させるものであること。
>>821 ありがとうございます!むー、ちょっと高いんですね...。でも借りて読めるようなものじゃないだろうしー、悩む。
>>903 ありがとうございますー。
なんか必死にすら見えてきたな
>>924 良い機会だし買おうよ
wikiとか携帯からでも編集できるし
真面目に不思議はっけん見てたのおれだけかよ
「盗まれた手紙感想」 1 探偵と被疑者の関係は、批評家と作者の関係に非常に似通っている、というか、探偵は、 行われた犯罪に対して、隠喩でも直喩でもなく、文字通りの「批評」を行う存在なのである。 大抵の場合、探偵が登場する時点で、既に事件は完了してしまっている。 探偵がすることと言えば、事件そのものを「生きる」ことではなく、それを後追いし、 模倣することでしかないのだ。 だから、「推理小説」である、「盗まれた手紙」という「作品」には、D**大臣による陰謀という 「作品」と、それに対するデュパンの「批評」という入れ子構造が存在することになる。 作品=犯罪が、それ自体の論理で存在を全うしようとする動物だとするならば、 批評は狩猟者なのであり、その根底にあるモチベーションは、生存ではなく、「プライド」である。 ゆえに、デュパンとD**大臣の関係は、本質的に非対称なものとならざるを得ない。 それは、両者を流れる時間の質の違いという形で、端的にあらわれる。 D**大臣は、(たとえG**警視総監による伝聞という形をとるにせよ)、あくまで「現在」を生きる 存在である。 後にデュパンによって「模倣」されることになる、D**大臣による最初の盗みは、瞬時の観察と 決断によるものである。 また、その盗んだ手紙を、あえて誰の目にも触れる場所に置くという決断も、不確定な未来に対する、 現在における挑戦に他ならない。 このように、神業的な反射神経を持ち、なおかつ、論理的なものであり、同時に美的なものである、 未来に投機される「プラン」を描き、実行できる人物。「詩人でしかも数学者」。 これがD**大臣である。
2 一方、優美な野生動物であるD**大臣=作者を追う、狩猟者=批評家であるデュパンはどうか。 彼にはありあまる時間がある。つまり、全ては既に起こってしまっているからだ。彼の行うことは、 まず過去の分析である。 さらに、彼は周囲の環境による、生存上の束縛を受けない。まあ推理小説の探偵とは大抵そんな ものなのだろうが、それでも物語上、彼は事件に鼻面を突っ込まなければならないので、 ポーもいくつかの布石は敷いている、 つまり、5000フランの報酬、デュパンの政治的信条、そして最後に文字通り「取ってつけられた」 個人的な復讐に至るまで。 しかし、こうしたものは、単なるアリバイに過ぎない。デュパンをこの事件に結びつけるものは、 本質的には、狩猟者としての「プライド」と、そして(同じことだが)批評家としての、 作品に対する強烈な「復讐心」でしかない。この「復讐心=プライド」は、推理小説である 「盗まれた手紙」の背骨をなすものである。 この復讐心は、最後にほのめかされるD**大臣とデュパンとの過去の因縁が原因なのではない。 むしろ事態は逆なのであって、この、作品に対する、批評の本質的な復讐心を正当化するために、 このエピソードが添えられているのだ。
3 ところで批評とは何か、という問題だが、批評の秘められた、しかし最大の野心とは、作品を正確に 分析して見せることではなく、「作品にしっぺ返しを食らわせる」ことではないか。 これは、作品とは別個に存在するフォーマットに従って、作品を断罪することではない。 それを試みて失敗しているのが、警視総監のG**なのであって、「彼は、扱っている事件をあまり 深く考えるか浅く考えるかして、いつも失敗してしまう」のだ。(まあこれは大抵の「文学研究者」 に当て嵌まりそうですねえ) (未読だが、ハスミンの「赤の誘惑」でのラカン批判にもそういうニュアンスがあるのではないか。 これは余談だけど、マグナも指摘しているように、自分も「手紙」そのものは「マクガフィン」で しかないと思うので、これに過剰な意味付けをするのはG**並みの愚鈍さだと思う。 「マクガフィン」についての解説と、ヒッチコックによる俊逸な見解が、「はてなキーワード」に コンパクトに掲載されているので、興味のある方はご一読を) 批評による作品への復讐は、まずは批評が、作品を徹底的に模倣するところから始められなければ ならない。その原理は、デュパン本人によって、「丁半遊び」の常勝法という形で述べられている。 (自分が参照しているのは青空じゃなくて、創元推理文庫の丸谷訳なんですが、青空でも「丁半遊び」 なのかな?) つまり、批評とは、まず己を殺して、「ものまね」をしなければならない、とデュパンは説いている。
4 これは、D**大臣も共有している概念である。なぜなら、彼もまた、警察の手法を知り尽くした上で 、手紙を最も目立つ場所に放り出すという「批評」を行っているからだ。なぜこれが、批評の名に 値する行為かといえば、これが、何らかの恒久的な知的フォーマット(例えばG**警視総監の 捜査方法のような)に則って行われたものではなく、あくまで警察がどう出るかという 「シミュレーション」を前提とした、動的な作戦であるからだ。 つまり、D**大臣は、警察の捜査フォーマットという「作品」に対して、論理的帰結と、大胆な独創を もって「批評」を行っている。しかもこの批評は、作品への復讐という、批評の陰惨にして甘美な夢を ついに実現してしまったのだ!ところが、この批評は、作品の完全な「ネガ」として存在しているが ゆえに、全体としては不可視のままにとどまっている。D**大臣が、冷酷な悪役、というか、「いやな やつ」であるのは、この点に由来している。彼は「自分のためだけに」批評を行ったのだ!そして、 それを己の「作品」としたのだ!この事態は断固是正されなければならない。そこでデュパンの登場、 となるわけだ。
5 もちろん批評とは言葉なので、デュパンの仕事は主に喋ることである。デュパンはとにかく喋りまくる。 これは、D**大臣が表向きは「アンニュイにひどく悩まされている」という態度を崩さないのと好対照 を為している。D**大臣は作者=行為者としての絶対的優位を保持しており、それに対して批評家 デュパンのできることは、基本的には「D**大臣自身をシミュレートした言葉」を語ることでしかない。 しかし一方で、批評家のやるべきことは、そのシミュレートされた像に、僅かな変奏、偏差、ノイズを 持ちこんで、ある種の「奇型児」を産み落とすことでもあるのだ。批評家の隠された夢とは、その歪んだ 私生児を「作品」の前でかざし、「ほら、これがあなたの子供なのだ。驚いただろう」と叫ぶことに 他ならない(つまり、批評とは「隠し子騒動」なのだ!この思いもよらぬ結論に至って、今、私は 戦慄に身震いしているううう)。デュパンが大詰めで行う仕掛けは正にそれである。彼は、D**大臣が 行った手紙のすりかえを、彼なりの流儀で反復する。こうしてデュパン=アトレは、D**大臣=ティエストの子供=陰謀を、密かに料理して差し出すわけだ。「ほら!これがあなたの子だ!」と。 これにて「批評」の「作品」に対する復讐は完遂される。
意欲的だな >D**大臣=作者 このスキームは発想に無かったわ。 箱庭に作った全知全能の創造者をどう崩すかってとこにばっか目が行ってた。 なるほどなぁ。いや、見事だ。
ありがとうございやす。 しめの部分、あと1レス分続きます。 ちょっとお待ちを
スマホ買えばなお良い
っていうかネット喫茶で書き込むのもう限界。 ワイファイとノーパソをセットで買うか、 iPad買うか考え中 スマホは今の携帯壊れたら考えますw
6 しかしこれは果たして大勝利なのだろうか? デュパンは物語を産み出すのではなく、あくまで批評を行う人間である。この差は埋めがたい!つまり彼は、 D**大臣が瞬時の判断でやりおおせたことを、周到な準備のもと、まる二日もかかって達成しているのだ。 この物語を通じて、己のめぐらした陰謀によって、人生の恐るべきアップダウンを生きるのは、D**大臣 である。作中、真に生きていると言えるのは、この人だけなのであって、デュパンはその影、本体に復讐を 誓った、二律背反的な影に甘んじている。では、何がデュパンを生かしているかといえば、それは批評精神 である。つまりは純粋状態にある、猟師のプライドなのだ。おそらく知性には二つの種類がある。 あるフォーマットやモデルを産み出し、それを運用する知性と(これはスタティックな知性と言ってよい)、 ある状況に対して「批評」を行う知性と(これは動的な知性と言えよう)。ポーは、後者の知性の権化として デュパンなる人物を産み出した。しかし、この動的な知性が産み出す批評行為には、実は終端というものが ない。 D**大臣とデュパンとの対決は、デュパンの勝利で幕を閉じるが、「丁半遊び」の腹の読み合いで既に 暗示されてい
>>944 おっさんのレス面白い時もあるからノーパソ買えよ
また読む気のしないオナニー長文か 何度言われたらわかるんだ?
文章が途切れた D**大臣とデュパンとの対決は、デュパンの勝利で幕を閉じるが、「丁半遊び」の腹の読み合いで既に 暗示されていたように、このゲームは権利上、際限なく積み重ねることができるのだ。 デュパンは仮に勝利したのに過ぎない。なぜなら、「手紙」そのものに、絶対的な意味も価値もないからだ。 この、おはじきの玉にも等しい「マクガフィン」が、批評行為の無限の続行を可能にしている。 これは知性の勝利なのか?それとも呪いなのか? この小説の結びとなる引用文が、際限のない復讐劇から取られていることは偶然ではないと思う。 (了)
何度言われてもわかりましぇーん♪
時間どうのこうのはいらないんじゃね? カットカット
うーんそうかな。
ムーさん
異形の者のときは矛盾いっぱいでしたが、今回はかなり面白いです。
>>950 確かに蛇足感はありますね。
必要だろ 評論→作品と不可逆な事である事を示すには丁度良い 対話ではない一方通行なのだから。
マクドナルドでマフィンとコーヒーをいただきました。 おいしゅうございました。
大臣が野生動物で探偵が狩人か。 俺のよみとはちがうな。俺は探偵が生ける者で警部が社会システム一般だとよんだが。 大臣なんかはなんだろ初期条件。ほら、バタフライエフェクトとかなんかの。 で、手紙を盗む出来事は折り畳み引き伸ばされることで、その出来事の相似形を反復する。 バタフライエフェクトとかなんかの。 大臣と探偵が非対称になることで警部の司る網からのがれる経路が暗につうじる。クラインの壺の取っ手みたく裏と表をつなげる。 探偵の口上中で繰り返される盗みというパスの切断行為で、クライン壺取っ手の経路を盗まれた手紙が通る可能性世界が、うまれる。 探偵が切断の行為者、生ける者。
956 :
ほら話者 :2011/09/11(日) 09:41:21.13
うお 起きたらムーさんの大作があがっとる 朝からおもろい!
>>936-940 >>945 >>948 ムー大陸さん
「盗まれた手紙」のみならず、探偵小説形式や、俺らの感想・議論=批評をも見据えた、
探偵行為=批評行為への批評にもなっていて、すばらしくエキサイティング。
なんかラストで隠してたものが盗まれてひっくり返されたって感じなんですけどw
大臣(作者)の子(作品)を調理して食わせ「ほら!これがあなたの子だ!」と示す
デュパン(批評家)の探偵(批評)行為のなんとグロテスクかつ甘美な復讐の姿。
やっぱりこの作品は自己言及的で自己解体的なメタなところがあるなぁ。
作品自体が自身が解体され食われ再生産されることを予言しているような。
ムーさんの説に少し足らないかもしれないのは、デュパンの探偵=批評自身も
作品であり、はやりそれも批評=復讐の対象となるって点。
ポオを始祖としてこの形式を「盗んだ」探偵小説がひたすら量産されていくように、
批評行為は創作行為でもあり、元を歪めた子を生みだしていく。
アトレウスとテュエステスの話はまさに「復讐の連鎖」の話。
テュエステスは3人の息子(デュパンものも3作だ)を調理して食わさちゃうけど、
このあとテュエステスは、復讐を求めて得た神託に従い自分の娘ペロピアを孕ませ、
呪われた復讐の子アイギストスを種つける。アトレウスは知らずにペロピアをめとり、
生まれたアイギストスにテュエステスの殺害を命じるけど、過去の経緯を知らされた
アイギストスは逆に義理の父アトレウスを殺害し、父テュエステスを王位につける。
つまり、アトレウスも歪めて与えられた自分の「子」を示されて復讐されるんです。
デュパン=アトレが復讐=批評から逃れられるはずもありませんな
俺の感想は、復讐を予想して逃れようとしたデュパン像をつくりあげて、
さらに追い打ち復讐して楽しんでたりして。ひどすぎるw
ほら話さん。感想ありがとうございます。 あと的確な補足も。 そう、デュパンもまた復讐される運命にあるのですね! 最後に言わんとしたことが正にそれだったのですが、舌足らずだった。 さて仕事だ(涙
こういうやり取り見てるとこういうやり取りしてる自分たちがくすぐったくならないのかって思うんだけど不思議だ
むしろもう「馴れ合い」のレベル越えてる気がする あれ、なんだっけ、社交辞令とか?
自分もするけどくすぐったいからやらなくていい時はやらない
961 :
ほら話者 :2011/09/11(日) 10:16:59.73
よお、ちみたちも甘美な復讐にいそしんでくれたまえ
>>958-959 君もね、自分で感想を書いてみなさい。そしたらなかなか他人の事は言えないなって気分になるから。
>>936-940 さて、ムーのは、探偵行為は批評であるということだね。
なんか小難しそうに書いてるけど、こう言えないかな。
探偵とは読者であり、推理するとは読むことであると。
だから、読者は作品を読むときには探偵デュパンとなり、
ポオを大臣になぞらえて、作者を「模倣」しなきゃいけないと。
こう簡潔に言い換えては駄目かい?
>>958-960 自分の口で噛み付けない奴はおとなしくROMってなよw
あと
>>952 のニッパのレスで読むべきなのは
「異形の者のときは矛盾いっぱいでしたが」のとこね。
あの時にニッパがムーに突っ込みを入れようとしてたのを
俺は感じてたから、ムーに早く書いてくれと言ったんだよ。
せっかくニッパの牙(失礼w)が見れた場面だったのに、
ムーが逃げ腰でそれを台無しにしたw
(たぶんそういう感じだよね?w>ニッパ)
>>962 お前も感想を書いてあまなに反論しろよチキン
965 :
吾輩は名無しである :2011/09/11(日) 14:32:32.70
>>945 >おそらく知性には二つの種類がある。
>あるフォーマットやモデルを産み出し、それを運用する知性と(これはスタティックな知性と言ってよい)、
>ある状況に対して「批評」を行う知性と(これは動的な知性と言えよう)。ポーは、後者の知性の権化として
>デュパンなる人物を産み出した。しかし、この動的な知性が産み出す批評行為には、実は終端というものがない。
これがムーさんによる論評の核心ですね。
つまり、知性は二つのタイプに分類できる。すなわち、
A 静的知性(創作的行為)
B 動的知性(批評的行為)
というものであり、デュパンの探偵(批評)行為は後者に属する。
仮にAをコデ(コード)とするのならBはデコデ(脱コード)といったものであり、
その帰結として後者は分裂性を孕んでいる。
すり替えられた「手紙」に記された復讐の連環劇はその事を暗示するものであるが、
これはAタイプの知性の持ち主である大臣に対してのみではなく、
Bタイプの知性の持ち主であるデュパン自身、そして作者や読者に対しても向けられている。
なぜなら、批評とは本質的に現実態から外部に逸脱して行くことによってのみ可能だからだ。
こういう考え方は三島由紀夫が「小説とは何か」で述べた小説の特質に似ています。
もっとも三島は小説による現実への侵犯行為に対して読者を共犯者として
日常に留まらせる毒消し(方便)を作中に織り込んでおかなければいけない、
としたわけですが。
>>964 いや、そもそも眼中にないからな。無理に仕掛けたとしてもどうせ逃げるんだろうし、基本的に相手にしない事に決めたよ。
鈴木は参加してないくせに人にケチつけるだけで最低だなw
ケチつけてないじゃん。興味がないって言ってるだけだよ。
>>969 自分から「ボロボロに言ってやる」とか挑戦的な事言ったくせに何その逃げっぷりは?
何かやってくれんのかな〜と思ったらまたやるやる詐欺かよw
お前はいつもそれだなw
それは佃煮マニアが「読書会で鈴木に圧勝した」と全く身に覚えがない事を喧伝してたから 仕方なく「やるなら徹底的にやってやる」って言ったんだけど逃げられたんだよ。逃げられちゃ仕方ねえよな。
創作行為が静的知性ってありえないっしょ?前提のとこがぶっ壊れてると 思うよ 三島の作者と読者の共犯関係の件は参考になった 毒消しってあたりは案外三島もチキンだったのかなって感じだね そのまま突っ走る勇気はなかったのかなーってね
>>793 を見ればあまなが鈴木との議論に応じると言ってる。
鈴木は読書会で決着付けてやるって息巻いてたよ。自分から先に感想を上げると言った。
それが
>>966 で逃げに走ってるって事。
119 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (133) :sage:2011/08/31(水) 16:31:17.53
>>117 全部お前が唐突に振った話題だよな。その知識が悉く薄っぺらくて非常にバカっぽいからそう言っただけじゃん。
読書会はそういう事は出来ないよな。俺は「自分がお前より先に感想をアップしてもいい」とまで言ってるんだぞ。
122 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (133) :sage:2011/08/31(水) 16:34:04.01
で、ケチョンケチョンにディスり合えばいいじゃんお互いの感想をさ。俺はお前に対する批判をなるべく書かないようにしてるよ今は。
でもお前がやる気なら徹底的にやってもいい。
127:v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (133) :sage:2011/08/31(水) 16:40:37.23
>>124 俺だってお前と討論するなんて全く得るものないしやりたくないんだよ。面白くなるはずもないし。
でもそもそも勝負しようとしてやってるんじゃないのに「勝った勝った」って言われるのが非常に不可解でさ、
そんな勝負したいなら仕方ない。やるなら徹底的にやる用意はあるよって言ったら「鈴木は勘弁して欲しい」だろ?
じゃあ俺に勝ったとかほざいてんじゃねえよバカのくせによw
130 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (133) :sage:2011/08/31(水) 16:50:10.66
>>128 お前に教養を語られるとは思わなかったw
じゃあ最後に念を押しておくけど、「読書会スレで鈴木に勝った」とか今後は二度と言わないようにな。俺もお前にゃ用はないからさ。
>>973 そんな後出しじゃんけんの話をされても。佃煮マニアは俺とは勘弁して欲しいって言ったんだよ。それで終わってる話だから。
別に勝利宣言なんてしてないしwこれを見てもそもそも会話が噛み合わないのはわかってるじゃん。つまんねえんだよ。
>>974 感想を書けない鈴木が遠吠えしてるようにしか見えない。
他の人も数人「鈴木は口ばかりで参加しようとしない」って言ってるんだから受け止めろ。
他の人も数人、ねwもう続きは雑談スレでやろうぜ他の人も退屈だろ。
>>977 とりあえずこのレスをそのままそっくりお前にかえすわw
962 :v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo (53) :sage:2011/09/11(日) 11:40:37.19
>>958-959 君もね、自分で感想を書いてみなさい。そしたらなかなか他人の事は言えないなって気分になるから。
だから感想にケチつけてねえじゃん。もうレスしねえからな。どうしても話したいなら雑談スレに来い。
雑魚チキン鈴木ださすぎ。うけるw
どうも鈴木はオツムが弱くて見苦しい 何か言われてもいつもワンパターンな切り返ししかできない そしてすぐ最後の砦の雑談スレに逃げる だったら他のスレでうろちょろせず雑談スレから出て来るなと言いたい
鈴木は降参ですか。文章書けないですもんねえ。
鈴木さんと佃煮さんどっこいどっこいですよ。 ほぼ毎回感想を書く佃煮さんは立派ですが、読解力は鈴木さんより低い。鈴木さんは多分、読めるけど書けない。
失敗。
>>963 その通りです。議論しようと思いましたが、かわされました。
>>983 ニッパさんは鈴木を過大評価していると他の人にも言われたはずです。
外野はこのことに口を挟まないで下さい。
鈴木は感想などほとんど書いていないんだから勝負もなにもないでしょう。
そんな人が私の感想を他のスレでこきおろしていて、お互いの感想を批判しあったらいいなんて言っていたから、
気はのらないが議論に応じると言ったのです。
自分から喧嘩をしかけておいて、こっちが議論をすると言っているのに逃げたのだから鈴木の立場はありません。
最初からフェアじゃなかったし、状況によって言う事を変えるし、最低です。
>>986 ああ。応じるって言ったね?じゃあ次の感想で決着を着けるの?俺は本気でやるよ。あなたはやるんだね?再度確認するが。
>>983 ニッパ、よく言ったな。完全に同意だわ。
本望ですよ。ただ、第三者にお題を出して貰おう。ニッパさんマグナ、ムーさんとかはダメだよ。アセンションも除外しようか。
お前の本気はアテにならん だいたい次は口入屋だろ
誰か出してくれ。しかし、今まで俺と佃煮マニアに関わった事がない、感想を書いた事があるコテハンの人。お願いします。 それより佃煮マニア=あまなの言質を取るのが先だな。やるんだね?それとも逃げるの?
いや、鈴木が「盗まれた手紙」読んで感想書きゃいいじゃん。それでどちらが良いか他の参加者に投票してもらうとか
>>990 それ誰が出した題?とりあえず名無しはすっこんでろ。
ああ、そりゃそうだ。今から盗まれた手紙書けば良いのに。
>>993 エヌ。というかお前がすっこめ。
次スレまで持ち込むなよ。
次お前が書くのは盗まれた手紙の感想。
>>987 私はもう読書会には飽きました。次からは参加しません。いまこのお題の感想を書くなら相手をします。
感想を書いて、私の感想に反論して下さい。
しかしいつものように質問攻めと揚げ足取りとレッテル貼りをするだけとか、他の スレのことを持ち込
んで因縁をつけてくるだけの場合は無視します。
>>992 公正じゃないじゃん。俺が出したお題の時に佃煮の感想をディスるような事は俺はしてないし、佃煮マニアもそれはわかるだろ。
異形の者の時はあまりに馬鹿馬鹿しいからなんなの?とは言ったけど、結局無視した。
鈴木は感想を書いた事もないくせに、私の感想をクソだと言いましたから、クソじゃない素晴らしい感想を書いて下さい。 鈴木の感想がクソか素晴らしいか、投票でもしたらどうですか。
>>996 わかったよ。じゃあお前の土俵でやってやろうかな。そしたら逃げないで徹底的に戦うって誓うならやってもいいよ。どうする?
>>997 なるほどね、たしかに佃煮のお題だから佃煮にアドバンテージがあるのはわかる。感想がだめだめとはいえ。
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